Dead or alive (晴哉)
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第一話 Desire
偶々見ていた平成仮面ライダーのMADを見て懐かしい想いに浸っていた時、何を思ったのかテラフォーマーズの動画を見た勢いで書いてしまいました。
原作と異なる点や、キャラクターの話し方が違うなど至らない点、不愉快な点があると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
2620年、現在地球は様々な困難を抱えていた。
例えば、資源、食料の枯渇。今なお繫栄する人類に世界が追い付けなくなり、また技術的進歩が一部の分野を除いて発展していないため、金がある人物が裕福な生活を送れる。ある意味三国志の時代に戻ったかのように思われる生活を人々は強いられていた。
そこで、ある計画が立ち上がる。
【テラフォーミング計画】
火星は以前地球と同じように水があり、自然があったと昔から研究者の中で話題になっていた。
地表はマイナス53度。極寒である。
そこで研究者は考えた、地表内部にある二酸化炭素を放出させ地表の体温を温め、人間が住める環境に整えるため、特殊な苔とある生物を送り込んだ。
それが生物を、地球を懸けた戦いの始まりとも知れずに。
西暦2599年
世界中から集められた適合者により、テラフォーミングが開始された。
集められた適合者たちは、初め『火星の厳しい環境下での任務遂行』という事で火星に適合するため、ある手術を施した。
しかし、実際には違かった。
確かに火星の厳しい環境に適合するためっと乗組員15名は受けたが、その厳しい環境のニュアンスが違かったのだ。
そう、それこそ火星の厳しい環境下で突然変異を起こし進化、人間の手では操れない悍ましい存在へと昇華した奴らへの対策手術。
そいつらの生物名は―――――『ゴキブリ』である。
皆はゴジラなどの特撮を知っているだろうか?
ゴジラ作品に出てくるラドン、アンギラス、ビオランテなどは全て核兵器により突然変異し、進化してしまったものだ。
ならば、ゴキブリはというと......
人間と同じ2足歩行の骨格を持ち、筋骨隆々な褐色の原人。
ゴキブリ特有の頭部に触角、臀部に尾葉があり、鼻の下の溝が長く、ゴリラのような顔をしている。
そして―――――痛覚も恐怖も持たない。
痛みを感じない、恐怖を感じないというのは生物は一番怖い。ましてゴキブリの繁殖は異常でない。
言うなれば、人間を越えた俊敏性と筋力を兼ね備え考えることもできるゾンビがいるようなものだ。
バイオハザードのレオンやクリスがいたら、酷い顔をして驚くだろうよ。
そんなゴキブリ人間に対抗するため、人類が生み出した技術が【バグズ手術】である。
まぁ簡略に言えば、虫が相手ならこちらも虫に成れっという手術を人間に施す手術だ。
注射により、細胞組織のバランスを崩して虫人間に変身して戦うっという事だ。
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彼女、ミッシェル・K・デイビスは休憩を貰ってどこか一人きりになる場所を探していると、一人ベンチで寝そべり、昼寝をしている人物を見つける。
顔は上に乗っかっている本で見えないが、きっとまたサボったのだろうと溜息を付き、腹に一発重い一撃を―――――
「――――ハッ!なんか今寒気が!! あ、ミッシェルって、まて、その拳はなんだ。ステイだ。頼むから待て待て待て――――グヘッ」
目の前で延びている馬鹿の傍によって、その女性である自分も美しいと思う黒髪を撫でる。
この男の名は早乙女隼人。
あるマットサイエンティストにより人工的に生まれた存在である。
今としては人間として様々な感情や表情をするようになったが、彼と出会った時の表情は今でも忘れられない。
何もない。空っぽ......そう思えるような虚ろな眼つきと無症状表情だった。
父がいない彼女のにとって彼は身近な男で、世話が焼ける姉弟だったがある時を境に一人の男として見るようになった。
頭の後ろに微かに感じる温かく柔らかい温もりを感じ、目が覚める。
俺の名は早乙女英司。
ある研究者により人工的に生まれた存在だが、実をいうと俺は転生者である。
ある世界で突然な死を迎えた俺は、神に出会い――――まぁお決まりのテンプレで転生。
世界はテラフォーマと告げられた時は、酷く絶望したが力を特訓できるかっと聞くと面倒を見てくれると神は言ってくれたので、お言葉に甘えて修行したのであの時よりは恐怖感は薄くなった。
俺の特典は仮面ライダーオーズの力。
決して変身ベルトを着けて変身ではない。
オーズに出てくる、鳥、昆虫、猫、恐竜、水棲、重量系の6つに変身できるようにすること。加えて注射は使わず任意で使えるようになる。この二つだ。
前者だけでもやばいってのに......けれど対応できる地形は多いほど戦略が広がるから、個人的に良かったと言えよう。
正直言って、テラフォーマーズの世界観は知らないが、博士は言っていた。
もう既に―――――地球は手遅れだと。
俺は聞いた、それは何故だと?
右も左も知らない先生は俺に告げた。
『既に地球にはゴキブリは入りこんでいる。破棄された村などに住み着き、独自のネットワークを使い奴らは俺たち人類を学習している。故に奴らは通常では計り知れない早さで進化し続けている。まるで進化の壁を知らないかのようにね。
そこで私は奴らに対抗するため残りの人生を懸けて君たちを作った。君には申し訳ないが、この世界の希望になってくれ』
『君たち? 先生俺の他にもいるんですか?』
『ああ、私と友人でね。そちらの彼も漸く誕生したらしいくってね、その子も君と同じように既に話せるようらしい。因みに男だ』
そして話題に出た彼に出会ったとき、俺は分かった。彼も転生者なのだと。
彼の名は阿良々木祐介
その力は、超古代に存在し、グロンギと呼ばれる未確認生命体と戦った光の戦士。
―――――仮面ライダークウガ。
常に俺と同様にあの輪廻の狭間で修行を重ね、究極の戦士まで至っているらしい。
話した限りの雰囲気は、優し気でけどその中に確かな強さが籠っていた。
信頼できる、そう直感が告げた。
重い瞼を開けると、目の前には美しい双丘が見える。
そのボリュームのある胸に感動を抱きながらも、などごしいが起き上がり今度は逆に膝枕をしてあげる。
起きたときの可愛い反応を想像しながら、俺は彼女の髪を優しく撫で続けた。
案の助、耳まで真っ赤にしたミッシェルに顔面パンチ喰らって鼻血ブーして気絶した。
その夜、英司と祐介は日米合同の皆を集めた。
例外としてロシア・北欧のメンバーもいる事だが......
「英司、こんな夜遅くに呼び出しとは一体なんだ?それに日米班の全員、加えてロシアもこの場にいる。重要な話なのか?」
「何故儂らも呼んだ?話によっては......」
小吉とアシモフがそう告げ、真剣な表情で二人を見つめる。
実は彼らの素性は既に大まかに公開されており、加えその体の特性からしてマーズランキングには入っていない。
もし、仮に入っていたとしたらジョセフと同等か、それ以上だと彼らはこの場にいる小吉、アシモフ、ミッシェルは言うだろう。
「そう先だったないで下さい。これは本当に重要なんです。もしかしらた地球の全人類の未来が掛かっているかもしれないんです。」
英司は一歩前に出て、話をする。
すると先程までざわついていた空気が、緊張感を漂わせる張り詰めた空気に変わる。
「では、お話をしまう。私たちを作った博士がどうゆう存在で、何故私たちのような人工的に作り上げたか人造人間が必要だったか......そのお話をさて頂きたくこの場を設けました。では、初めに――――」
この場にいる、ミッシェル、小吉、アシモフは班長を務めている彼らはその話の重要性、そして今地球が抱えている事態に驚きと冷や汗が止まらなかった。
まして、その話を聞いた班のメンバーたちは絶望感を感じていた。
「なぁ英司さん、その話本当なのかよ?え、既にゴキブリがこの地球に入りこんでいる?止めてくださいよ、冗談抜きで―――――」
「冗談じゃ離せないよ燈、俺たちは既にそいつらと戦闘したことがあるし、その施設、村も破壊した。確かに俺たちは人造人間だが、それでもあれほど気色悪い物を......俺はこの世では知らない」
「ッ.......」
皆が息をのむ。
何故なら、今真後ろのモニターに映っているその画像に吐き気と気持ち悪さでどうにかなりそうだったからだ。
現実は残酷だ、そう誰かが呟いた。
彼らを創った博士たちはテラフォーマ達に侵略された地球からタイムリープして来たのだ。
上層部の皆はゴキブリ、それも気色が悪いほどに――――――
―――――人間とゴキブリのハーフときた。
真っ黒な眼球はゴキブリを印象を連想させ、姿は人間。
では何故、ハーフが出来たのか。
詳細は分かっていないが、ある程度の予想は着く。
人間の女性を攫い家畜当然に扱い孕ませ、産ませたのだ。
余りにも悍ましいっと博士は彼らに何度も言った。
ここでアシモフの班ロシアの全員は考えを改める必要があった。
当初ロシアは火星に確認されているピラミッドにはゴキブリを人為的に進化された大元に加え、地球で出回っているウィスルの秘密があるのではないかと考え、中国と手を組んでいた。
だが、今しがた語られた話は中国が如何に信用できない事か、加え彼は言った。
『博士は言いました。仮説だが、地球に出回っているウィスルはM.O手術を受けた乗組者には感染が見られなかった事。即ちゴキブリ共はそれに対抗する免疫力を進化過程で持ち合わせさそのウィスルで、文字通りウィスル進化したのが今火星に居るゴキブリではないのかとね。
ではウィスルはどこから出て来たのか?これも仮説になってしまうが、【ラハブ】というオカルト染みた惑星があってね、その歴史は様々な宇宙に刻まれていると言われている。ではその共通のモノとは? そうピラミッドだ。
さて、ここで本題に戻るがウィスルは何処からやって来て発生したか?勿論火星からウィスルはやって来たが、ここで出てくるのが先程出たラハブだ。
ある人物が言った。〈火星には“先客”がいる〉とね。ではその先客とは?
そう、ラハブだ。つまり地球で出回っているウィスルは火星に地球人が入った時のための迎撃ウィスルだったと言う訳だが、さてここで一つラハブにも想定外な事があった。
地球人は寄りよって苔と一緒にある生き物を送って来たのだ。
そしてその生き物は、ウィスル進化を遂げ二足歩行の生物へと進化。人間と変わらない思考と判断力を持つまで進化した。それが火星に居座るゴキブリの正体だっと』
まさか、ラハブの事まで調べ上げていることは持っていらずアシモフ含め度肝抜かれ、同時に希望が見えた気がした。
それは彼らだけじゃない、A.Eウィスルに感染してしまった友人、あるいは大切な誰かを救うためここに参加している者たちは一条の希望が差した時だった。
アシモフは一人その重い腰を上げ、彼らの前に立つ。
その背中は、その瞳は愛する子を守るため、汚名を被ってでも救おうとする父親の目だった。
「ロシア・北欧第三班班長 シルヴェスター・アシモフだ。よろしく頼む」
「日米合同第一班、副班長 早乙女英司です。こちらこそ。力を合わせて一人でも多くの笑顔を守りましょう。」
「日米合同第二班、副班長 阿良々木祐介です。こちらこそよろしくお願いします」
その言葉だけで、二人は分かったのだ。
アシモフをこっちら側に引き込めたことを。
其処に歪んだ感情はない、只純粋に力を合わせて戦えることに喜びを感じて微笑んで答えた。するとアシモフも彼らに釣られて笑い声をあげた。
ただ、班長である二人がのけ者の扱いになっていたことをいまさら気付き、只一人除いて御咎めなしッという事で場は収まった。
「お゛い!!!マジでシャレにならないからぁーーーー!!!!!」
「逃げるんじゃねぇ、大人しくつかまれ英司ぃいいい!!!」
「あははは......強く生きろ英司」
兎のような速さで逃げる英司を追いかける
遠い目で英司を見る、祐介。
その後悲鳴が聞こえたのは言うまでもない。
##########
「っーーーーいててて」
「ほら、大人しくして英司」
「けど、そゆういつけど、いっ」
ここはU-NASA施設にある医療室、言わば保健室みたいなところに私、シーラはいる。
この馬鹿、確かにミッシェルさんとは同期だし敬語を使わなきゃいけないんだけど......
なんか、ね......
「はぁー」
「どうした?溜息着くと幸せ逃げちまうぜ?」
「誰のせいだと思ってるのよ、ダ・レ・ノ」
あはははと笑ってごまかす英司。
けれど、その笑顔にいつも私は心を救われる。
彼とのなり染めは手術の時。いやそれ以前だろう。
生存率30%、その確率に怖くなって、逃げ出しいつの間にか自分でも分からない所まで逃げていた。
そんな時だった、英司が再び現れたのは。
私の家は裕福な家系だった。けれど、雇っている従業員の給料が払えなくなり未払いが重なり、怒りが爆発した彼によって家もろとも燃やされ私たち家族は一気に貧乏な暮らしへと落ちた。
そんなある時、僅かなお金で夕ご飯を買い出しに行ったとき物乞いに捕まり、無理やり体を売られそうになった時彼は現れた。
何もかも終わった時には、頭を撫でられ気をつけてねと彼は言って去っていた。
そして私は瞬く間に、恋に落ちた。
今更思うが、私チョロっと思うけど彼に恋をしたのはあながち間違えなんかじゃないっと、再び合えた時そう思った。
しかし、あくる日ある噂が私たちの中で広まっていた。
それは―――――早乙女英司と阿良々木祐介は実は人造人間だと。
曰く、様々な動物に変身できる能力を持っていること。
曰く、昔人殺しをしたことがある事。
曰く、注射を使わず人為的に変身できる怪物だと。
曰く、曰く――――――
様々な憶測が流れて、そしてそんな憶測を信じきて皆して二人から距離を置いていた。
結局皆して手術が怖くって、誰かに八つ当たりしたかったのだろうと見え透いた感情を見て私の心がどれ程胸糞悪かったか。
しかし、それに喝を入れる者がいた。
ミッシェルさんだった。
その顔は今にも噴火しそうな表情でかなり怒っていることが目に見えた。
そしてその顔と目を見て分かってしまった。
ミッシェルさんも英司の事が好きなのだと。
あまり詳しくは知らないが、ミッシェルさんと英司は昔からの幼馴染で同じ学校を首席で卒業しているとか。
恐怖で逃げた私に、彼は静かに歩み寄り間をあけて隣に腰を下ろす。
何も言わず、只待ち続けている。私の整理が着くまで。
けれど、それが私の気に障り怒りの矛先を向けてしまう。
「一体何しに来たんですか?いいですよね、聞きたしたよ。人造人間なんですってね。手術を受けずにのんびりできて。ふざ―――――」
気付けば私は彼に自分が嫌っていた彼らと同じことを彼に告げていた。やめてっと、違うっと心の中で泣き叫ぶ。けれど、止まらない。
全て言い切った時には、もう終わりだっと......絶望に陥っていると突然引っ張られ、気付けば英司の胸に飛び込んでいた。
「君が落ち着けるなら俺はその罵声も、否定も全部受け入れるさ。大丈夫、きっと成功するさ。なんて曖昧な言葉を俺は言わないし、言えない。それは只の押しつけだからね。
だったら俺は君の傍にずっと居続ける。君がそれで落ち着けて、勇気が振り絞れるならお安い御用だ。だからシーナ......泣いてもいんだよ?」
その言葉はすっと私の心の中に入ってくる。
罵声を、否定してなお私を受け入れてくれる。その心の広さに、優しさに自然と涙が流れた。やっぱりこの人を好きになれて良かったと改め思った。
それから、手術は無事終え勇気を振り絞った私に彼はネックレスをプレゼントしてくれた。初めてのプレゼント。異性、それも大好きな人からもらったプレゼントに涙したのはいい思い出。
その後、訓練の時や私の中にある生き物特性など英司に色々と付きっ切りで教わったりした。
二人の時間がとても幸せで、楽しくって、この時間が長く続けばいいなーとそう思った。
結論から言えば。やはり難敵はミッシェルさんという事だ。
案の定訓練か喇生まれる悩みや不安を英司ではなく、英司に付き添う私に言いかかって来た。当然、私は無視してスルーしてた。
けどある日、私は訓練に追い付けられなくなった脱落メンバーから呼び出しをされ連れてかれた。
予想通り、囲まれ集団リンチが始まるその時だった。
偶々通りかかったミッシェルさんに救われ、窮地を脱出。
その後ジュースを抱き、心が落ち着いたところでミッシェルさんと聞いてみた。
早乙女英司の事をどう思っているのかっと。
すると、予想外の言葉が返って来た。
―――――結婚前提に付き合っているっと
ええーーー!ちょっと、私入りこむ余地が......ない
けれど、ミッシェルさんは私の気持ちを受け止めてくれた。
そして、付き合っても構わないっと言って来た。え、付き合っているんですよね?独占とかしなんですかっと言うと。まさかの答えが返って来た。
夜の相手が辛い....なんだとか.......
まぁ、その、愛されているんじゃないんですかっと正直皮肉を言おうとしたが、影が差して頬を紅潮させ何とも複雑な表情に言葉を飲み込んだ。
その後、色々英司さんを落とすためサポート受けたのは言うまでもない。
ってか、もしかして英司って無自覚でハーレム築くあれじゃないよね?
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