みかべるもの (まーぼう)
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新任教師 速水敦志

まかまかとのクロス。
速水先生が総武校に赴任してきたら。
美咲を出したはいいけどあんまり使えなかった。無念。


速水「本日より赴任する速水敦志です」

 

平塚(目が腐ってる……)

 

速水「……何か?」

 

平塚「ああ、いえ。ちょっと知り合いに似てたもので。改めまして、平塚です。よろしくお願いします、速水先生。早速ですが先生の担当するクラスに……」

 

葉山「失礼します。平塚先生に呼ばれているんですが」

 

平塚「おお、こっちだ葉山。こちら、新しく2-Fを担当する速水先生だ。教室まで案内してやってくれ」

 

葉山「そうですか。俺は先生の担当するクラスの葉山隼人です。よろしくお願いします」キラキラ-

 

速水「なるほど、敵か」

 

葉山「敵!?あなたの生徒ですよ!?」

 

速水「ああ、すまん。言い方が悪かった」

 

葉山「な、なんだ。驚かさないでくださいよ。えっと、つまり……?」

 

速水「さっきのは人生充実してそうな若いイケメンは全員死ねばいいのにって意味で言ったんだ」

 

葉山「ダメだこの人脳が腐ってる!」

 

平塚(ああ、やっぱりこういう人か……)

 

 

 

 

速水「お前ら全員、ちゃく、せーーーき!」

 

ザワザワザワザワ

 

速水(フム……。敦志ングイヤー!)

 

 

※速水敦志の特殊能力の一つ。ざわめきの中から自分への悪口をピックアップする。

 

 

??「おせーぞオッサン」

 

速水「何故居る美咲」

 

美咲「ハッハッハッ。出会い頭にアイアンクローとは相変わらずですな速見さんは」

 

速見「俺は何故ここに居るのかと聞いている」メキメキ

 

美咲「出張すわ。まぁ私の代わりが務まるキャラクターなんてそう居ないでしょうし」

 

速見「チッ。作者の奴め、要らん気を回しやがって……」

 

三浦「センセー、センセーって亜弥と知り合いなん?」

 

速見「ああ、前の学校の生徒だ」

 

三浦「は?センセー何言ってんの?」

 

速見「んで美咲、もっかい聞くが何故ここに居る?お前あのなんとかって女子校だろうが」

 

美咲「何をおっしゃる速見さん。美咲亜弥は産まれた時から総武高校2年F組の生徒ですよ?昨日そう決めました。それはそうと自分の通ってた学校をなんとかとはさすが」

 

速見「まぁお前がそう言うんならそうなんだろ。お前に理屈は通用しないしな」

 

三浦「はぁ……?あんたら二人して何言って……」

 

速見「そこのドリル、こいつが誰だか分かるか?」

 

三浦「いや、亜弥っしょ?一年の時から同じクラスで……あれ?あんた一年の時クラス同じだったっけ?」

 

美咲「モチロン。この学校に来たのは昨日ですが一年からずっと一緒のクラスですぜ」

 

三浦「いやだから色々おかし……てか何コレ!?記憶がへん!?何コレ気色悪!?」アタマカカエ

 

速見「美咲に関しては驚くだけムダだから気にしない方が良いぞ。おら美咲、読者もクラスメイトもお前のこと知らんだろうから自己紹介しとけ」

 

美咲「総武高校2年F組美咲亜弥!萌え系気取って張り付いた笑顔が薄気味悪い17才!」

 

三浦「すごい冷静だし!?」

 

美咲「ルックスはいいが脳が痛んでるんでロクな事言いません!クラスメイトは引いてます!」

 

三浦「自覚あんだ!?」

 

速水「まあこういう奴だ。マジメに相手しても意味無いからさっさと授業に入るぞ」

 

三浦「いや、センセーも自己紹介してないっしょ!?」

 

速水(チッ!気付かれたか、面倒くさい)

 

葉山「それでは先生、自己紹介をどうぞ」

 

速水「……別にいいだろ俺の名前なんか。お前らも興味ないだろ?」

 

葉山「いやいや自分の担任の名前くらい知っとかないと。それにホラ、先生だって俺達の名前覚えなきゃでしょ?」

 

速水「……はたして、生徒の名前を覚えるのはそんなに重要なことだろうか……?」

 

葉山「重要に決まってんでしょ!問題提起っぽく問いかけられても!」

 

速水「いやだって40人も居んだぞ?めんどくさいだろ」

 

葉山「ぶっちゃけすぎだ!じゃ、じゃあこちらの質問に先生が答えるってことで。まずお名前は?」

 

速水「チッ!面倒な……。速水敦志だ」

 

葉山「今舌打ちしませんでした!?ま、まあいいや。ええと、おいくつでしょうか?」

 

速水「彼女いない歴34年だ。楽しいか?人の傷をえぐるのは」

 

葉山「誰もそんなこと聞いてないんですけど!?だ、誰か先生に質問ある人は……」

 

相模「あ、それじゃウチが。このクラスに好みのタイプの女の子とか居ます?」

 

速水「難しい質問だな。今日明日で答えられるもんじゃない。なぜなら俺は、人間の価値は外見ではないと思っているからな」

 

葉山(おお、なんか意外とマトモな答え?)

 

速水「つうかむしろ見映えの良い女はそれをカサにきて俺みたいなのをバカにしてくるから死ねばいいと思っている」

 

相模「そ……そんな生徒相手に卑屈丸出しで!」

 

速水「フン、この俺をそんじょそこらの奴と一緒にするなよ?貴様らのやり口などとうに知り尽くしている」

 

相模「へ?」

 

速水「喪男と見れば恋愛系の精神攻撃を仕掛けて楽しむのはやめろ!」

 

相模「何その謎の被害妄想!?」

 

速水「残念だったな!俺はそんなJKの心無い罠に引っ掛かりはせん!」

 

葉山「せ、先生落ち着いて!ホラ!俺だって彼女居ませんし!」

 

速水「貴様の『作ろうと思えばいつでも作れるけど今は作ってないだけ』と俺の34年の孤独を一緒にするな!」ムナグラ

 

葉山「ああもうこの人は何を言っても!」

 

速水「いいか!俺は貴様らリア充をがっかりさせるためなら何でもする!何でもだ!くらえ、中年喪男のアへ顔ダブルピース!」

 

リア充「「「ギャーッ!?」」」

 

 

 

 

結衣「……な、なんかすごい先生だね」

 

八幡「……」

 

結衣「ヒッキー?」

 

八幡「……師匠と呼ばせてもらおう」

 

結衣「ヒッキィィィィッ!?」



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やはりこんなギャルゲーはまちがっている。

ストレンジ・プラスの番外編のギャルゲーパロディ回のパロディ。これもうわかんねえな。


小町「さあ!懲りずに始まりました、作者以外誰も得しないss!」

 

八幡「初っぱなからメタいなぁ……。いや確かに作者ぐらいしか喜ばないだろうけど」

 

小町「作者の大好きな漫画家、美川べるの先生の作品を、クロスやパロディを通してさりげなく宣伝するために書かれたss!応援してくれると小町的にポイント高い!」

 

八幡「どのあたりがさりげないんだか。両先生に迷惑になってなきゃ良いけど……。それはともかく小町さんや、その浮かれた格好はなんだ?」

 

小町「ナビ妖精さんのコスプレ。どう、可愛い?」

 

八幡「可愛い可愛い世界一可愛い。んで?なんだよナビ妖精って」

 

小町「んっとね、今回の話の元になったストレンジプラスの番外編の衣装。ときメモ系ギャルゲーのパロディ回だって」

 

八幡「ただでさえあんまりに話題に出ない作品なのに、なんでわざわざ番外編を持ってきちゃうかなこの作者は……」

 

小町「お兄ちゃん、ときメモって何?」

 

八幡「ん?ああ、昔流行ったギャルゲーだな。俺も遊んだことがあるわけじゃないから詳しくは知らんが、今主流のギャルゲーとは随分システムが違うらしい」

 

小町「ふーん、そうなんだ?」

 

八幡「発売当時は相当画期的なゲームだったらしく模造品が山ほど出たんだけど、今じゃ同タイプのゲームはほとんど見かけないみたいだな」

 

小町「なんで廃れちゃったんだろ?」

 

八幡「時代の流れだろ。つうか往年の名作ゲームか……。やべ、ちょっとワクワクしてきた。小町、しっかりナビ頼むぞ」

 

小町「あいあい!小町におまかせあれ~♪あ、ちなみにあくまでもときメモ『風』ゲームであってときメモそのものではないから細かい突っ込みは禁止でーす!」

 

八幡「おう、了解だ」

 

小町「主人公の名前の設定とかは飛ばしちゃって良いよね?まずはキャラクターの紹介かな?」

 

 

 

>戸部「おいおい、またお前と一緒かよ?しゃーねぇ、また一年間よろしくな」

>クラスメイトの戸部。

>女の子のパラメーターを教えてくれる頼もしい友人だ!

 

 

 

八幡「うわあ、なんかかわいそうなキャラ付けされちゃってる……似合うけど」

 

小町「お兄ちゃん (主人公)とは中学校からの親友って設定みたいだね」

 

八幡「親……友……?ナニソレ美味しいの?」

 

海老名「親友を味わう男がいると聞いて!」

 

八幡「うっわなんか出た!?」

 

小町「ごみいちゃんが余計なこと言うから……」

 

海老名「ヒキタニくん、ホモの気配がしたんだけど何か知らない?」

 

八幡「いや、気のせいだろ。ていうかもしかして海老名さんがヒロインなのか?」

 

海老名「あ、私は攻略不能のモブだから気にしなくて良いよ?」

 

八幡「随分濃いモブキャラだな……」

 

小町「さあさあサクサク進めましょー!キャラ紹介、続けて行くよー!」

 

 

 

>葉山「俺は葉山。困った時はいつでも頼ってくれよ」

>クラスメイトの葉山。

>女の子のパラメーターを教えてくれる頼もしい友人だ!

 

>大和「なんだかお前とは長い付き合いになりそうだな……。ま、よろしく頼む」

>クラスメイトの大和。

>女の子のパラメーターを教えてくれる頼もしい友人だ!

 

>大岡「へへッ!頑張って一緒に彼女作ろ「女の子のパラメーターを教えてくれる頼もしい友人はもうええわ!!」

 

 

 

八幡「ギャルゲーだっつってんのになんでヤローばっか出てくんだよ!?さっさとヒロイン出せよ!!」

 

小町「うわあ、必死……」

 

八幡「バッ、ちょっ、違っ、違うよ!?違うからね!?」

 

小町「そんなポイント低いお兄ちゃんは置いといて、ヒロインと出会うには場所移動して自分から探すんだよ」

 

八幡「そうなのか?んじゃとりあえず廊下かな」

 

小町「およ?お兄ちゃんのことだからめんどくさいとか言うと思ってたのに」

 

八幡「バッカお前、ゲームってのは面倒を楽しむ遊びだろうが……っと、早速キャラ発見。ありゃ相模か?」

 

小町「相模さんは攻略キャラだよ!お兄ちゃん、声かけてみて!」

 

八幡「俺から声かけんの?難易度高ぇなあ……」

 

小町「最初は冷たい態度を取られるかもしれないけど、めげずに頑張ってね☆」

 

八幡「まあゲームなんだしそんな緊張はしねえか。それに冷たいっつっても雪ノ下に比べりゃなんでもねえだろ」

 

 

 

>相模「…………ウジ虫がしゃべった!?」

 

 

 

八幡「いや態度が冷たいとかそういう次元じゃねえだろこれ!?」

 

小町「スタートしたばかりだし、お兄ちゃんはパラメーターが全然育ってないクソだからね。ああいう態度取られても仕方ないよ」

 

八幡「お、おう、そうか……素の状態の俺ってクソなんだ……。パラメーターを伸ばすにはどうすんだ?」

 

小町「えっとね、四つのコマンドのどれかを選んで実行するの。勉強を選べば学力が、運動を選べば体力、芸術で魅力、アルバイトなら財力がそれぞれアップするよ」

 

八幡「なるほど。ヒロインを攻略するにはその四つをバランス良く育てていけば……」

 

小町「ううん、財力をひたすら伸ばせば全員落ちるらしいよ。新ジャンル『現実』だって」

 

八幡「嫌過ぎるだろそんなギャルゲー!ヒロイン全員金の亡者とか本気で誰得だよ!?」

 

小町「他には普通の方法では攻略できない隠しヒロインもいるけど……」

 

八幡「お、それ聞いたことあるぞ?なんか男だと思ってたら実は女の子……まさか!?」

 

小町「あはは、やっぱりお兄ちゃんは知ってたか。お家のしきたりで男の子の振りして学校に通ってるヒロインがいるんだよ♪」

 

八幡「まておいこら。その説明で入るカットがなんで材木座なんだ」

 

小町「メガネっ娘キャラで眼鏡を取ると瞳がすっごく綺麗なの!」

 

八幡「そういうのを焼け石に水って言うんだよ!!」

 

 

 

>城廻「こんにちは~。生徒会長のめぐりだよ~♪」

 

>三浦「は?ドリルってあーしのこと?」

 

>川崎「……バカじゃないの?」

 

 

 

八幡「なんだかんだで結構知り合えたな」

 

小町「攻略キャラはまだまだいるけど、とりあえず一度女の子のパラメーターを見てみる?」

 

八幡「そうだな。おーい、戸部-」

 

 

 

>戸部「お、どしたん?俺に用ある系?」

 

八幡「おう、女の子のパラメーター教えてくれ」

 

>戸部「おっけおっけ、任しとき~♪えーと、今の女の子たちのお前に対する評価は、こんな感じかな?」

 

 

>みなみ あんまり

>めぐり まあまあ

>ゆみこ そこそこ

>さき  つんつん

 

 

 

小町「こんな感じでお兄ちゃんへの好感度を教えてくれるよ☆それと攻略する時には爆弾に気を着けてね♪」

 

八幡「爆弾?」

 

小町「女の子にはストレスみたいな隠しパラメーターが設定されてるの。これが一定以上になると爆弾マークになって名前の横に表示されるよ。で、上がりすぎると爆発しちゃうよ」

 

八幡「なるほど。爆発するとどうなるんだ?」

 

小町「爆弾が爆発しちゃうとそのヒロインの好感度が一気に下がっちゃう他、他のヒロインのストレスも上がっちゃうの。ストレスは仲が良いキャラほど上がり易いから、浮気ばっかりしてると連鎖爆発して取り返しがつかなくなっちゃうよ」

 

八幡「……案外面倒だな。攻略する時はあえて知り合いを増やさないのも手か?」

 

小町「かもね☆チュートリアルはこのくらいかな?わからないことがあったら小町を呼んでくれればいつでも教えてあげるからね♪」

 

八幡「おう、サンキューな。戸部もありがとよ」

 

>戸部「気にすんなよ!俺らの仲だべ?」

 

 

 

>葉山「俺だって知ってたのに……!」ボーンッ

 

>大和「なんで戸部ばっかり……!」ボーンッ

 

>大岡「裏切り者……!」ボーンッ

 

 

 

八幡「男にも爆弾あんのかよ!?めちゃくちゃめんどくさいな!?」

 

海老名「男友達に嫉妬されるヒキタニくん……キマシタワー!!」

 

小町「まだいた!?」

 

八幡「つーかこれどうなんだ?爆弾爆発しまくったけど、なんとかなんのこれ?」

 

小町「うーん……このまま行くとバッドエンドかなぁ。リセットした方がいいかも……」

 

八幡「マジか……。ちなみにバッドエンドってどんなんだ?」

 

小町「えーと、ちょっと待って。なになに……?『ヒロインの誰からも相手にされず、一人寂しく卒業する主人公。彼を哀れに思ったナビ妖精が人間に化けて彼と一生を添い遂げ……』」

 

八幡「」

 

小町「」

 

八幡「……とりあえず、エンディングまで頑張ってみるか」

 

小町「う、うん……」///

 

 

BAD END♡



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女子力バトル!

学園天国パラドキシアからのネタ。
個人的にはそこそこ上手くやれたと思ってる作品だけど、面白いのは元ネタのお陰だね、これは。
平塚先生のところは東方不敗っぽい辞世の句を入れて『婚活全敗アラサーシズカ、暁に死す』とかやろうと思ったんだけど、肝心の句が思い着かなくて諦めた。


『もはやドーピング!魔法のコスメで女子力爆上げ!意中の彼もこれでメロメロ♡』

 

 

雪乃「……」

 

雪乃「ふっ……バカバカしい」

 

雪乃「まったく、くだらない価値観ね。こんな頭の悪い言葉に振り回される人達の気がしれないわ」

 

雪乃「……」

 

雪乃「」チラッ

 

 

『意中の彼もこれでメロメロ♡』

 

 

雪乃「……」

 

雪乃「……これはあくまでただの気まぐれなのだけど」

 

雪乃「そういえば普段使っている化粧品が切れかけていたわね。化粧なんてあまりしない方だけれどまるきり無いわけでもないのだし、切らしておくわけにはいかないわよね」

 

雪乃「……」

 

雪乃「……たまには気分を変えてみるのも悪くないわね。新しいコスメを試してみようかしら。ええ、これはただの気まぐれであって比企谷くんなんてまったくこれっぽっちも関係無いのだけどちょうどここに見たことの無いコスメが売っているわね」

 

雪乃「これはただのあくまでも純粋な気まぐれであってこの私がこんな頭の悪い売り文句に影響されてこんな怪しい化粧品を購入するようなことは絶対無いし比企谷くんに振り向いてほしいとか比企谷くんに褒めてほしいとか比企谷くんに可愛いと言ってほしいとかそんなことは一切無いのだけどわざわざ他のお店まで探しに行くのも手間だし非効率的だわあくまで効率の問題であって決してこの魔法のコスメとやらに興味があるわけではなくましてや比企谷くんなんて全然まったくどうでもいいわけでやっぱりこんな馬鹿げた代物を買うなんてあり得ないわね」

 

雪乃「……」

 

 

 

雪乃「ふっ……バカバカしい」

 

 

 

アリアトヤシター

 

 

 

ガラガラ

ザワッ

 

 

??「こんな朝から寝ているの?起きなさい、比企谷くん」

 

八幡「……んあ?雪ノし……?」

 

雪乃「おはよう、比企谷くん」ゴゴゴゴゴッ

 

 

 

雪ノ下雪乃

女子力 24000

 

 

 

八幡「」

 

雪乃「どう、比企谷くん。今日の私、いつもと違わない?」

 

八幡「いや背負ってる闘気から何から違うが!?」

 

葉山「信じられない……!なんだこの女子力は!?」

 

結衣「ゆ、ゆきのん、どうしちゃったの!?」

 

雪乃「別にどうもしてないわよ、由比ヶ浜さん。女性が自分を磨くのは当たり前のことでしょう?」

 

 

??「へえ。もしかして雪ノ下さんもあのコスメ買ったん?」

 

 

八幡「今度は誰だ!?」

 

雪乃「ふっ、例え誰だろうと今の私に敵う者など……」

 

??「ふーん?それ、本気で言ってんの?」ドドドドドッ

 

 

 

三浦優美子

女子力 37000

 

 

 

雪乃「なっ!?」

 

葉山「バカな!?雪ノ下さん以上の女子力を!?」

 

八幡「いやつうかさっきからお前のキャラ何なんだ葉山!?」

 

三浦「ま、女子力なら元々あーしのが上だし?そこに同じコスメを使ったら……ねぇ?」

 

雪乃「そんな……!?容姿なら私だって負けてないはず!なのに何故こんな大きな差が!?」

 

結衣「ダメだよゆきのん……!女子力っていうのは見た目だけじゃないんだよ!」

 

雪乃「わ、私だって見た目ばかりじゃ……!」

 

結衣「ていうかゆきのんって、素の女子力で言ったらたぶんこの学校の生徒で最下位だよ?」

 

雪乃「げふっ!?」

 

三浦「漫才終わった?あーし待ちくたびれたんだけど」

 

雪乃「くっ……!」

 

三浦「考えてみたらさぁ、あーしって雪ノ下さんにはけっこう色々言われてたよねぇ。せっかくだしさぁ……このままガールズトークとシャレこむし!」

 

雪乃「おのれ、小癪な!」

 

八幡「ガールズトークで小癪って言葉使わないよね普通!?」

 

三浦「食らいな![[rb:爪鎧 > ネイル]]をも溶かす琥珀の矢……[[rb:剥爪 > ネイル・リムーバー]]!」

 

雪乃「くっ、この程度の攻撃……![[rb:吸油の楯紙> ティッシュ・オフ]]!」

 

三浦「!? リムーバーが吸収された!?」

 

葉山「よく見ておけよヒキタニくん……!これが、女の戦いってヤツだ……!」

 

八幡「女の戦いってこういう能力バトル的なモノだったの!?いや確かに化粧品の名前って必殺技っぽいけど!」

 

三浦「このくらいは防げるんだ?なら、これはどうだし![[rb:湿原の魔女 > モイスチュア・ライザー]]!」

 

雪乃「[[rb:時の防壁> アンチ・エイジング]]!」

 

葉山「なんという激しい戦い!『化粧道具は女の武器』とはこのことか!」

 

八幡「いや、俺も女性のことにはとんと疎いが……この展開が確実に間違っていることだけは分かる!」

 

 

プラチナナノコロイドサプリメント!!

 

オーガニックアロマサンミルク!!

 

 

八幡(そろそろ誰か止めろよ……いや、無茶なのは分かってるけど)

 

ガラガラ

 

??「おい、なんの騒ぎだ!もう授業が始まるぞ!」

 

八幡「平塚先生!」

 

平塚「何をしている雪ノ下!早く自分のクラスに戻れ!」

 

 

 

雪乃「女子力5か。ゴミめ」ピピッ

 

平塚「ひでぶっ」

 

八幡「先生ぇーーーー!!!!」

 

平塚「……ぁ……ひ、比企が……や……?」

 

八幡「先生!しっかりしてください!女性がひでぶはどうなんですか!?」」

 

平塚「ふふ……分かっていたさ……私のこの趣味が、男を遠ざけている原因だということくらい……」

 

八幡「先生……!?」

 

平塚「だけどな、比企谷……!私は許せなかったのだ……!お互いにヘラヘラと良いところばかりをアピールして、ろくに考えもせずあっさり結婚していくバカどもが……!」

 

八幡「先生!気を確かに!先生!」

 

平塚「私は、一度たりとも、婚活で自分を偽ったことは、無い……!」ガクッ

 

八幡「先生ぇーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」

 

 

※イメージ

東方不敗、暁に死す

 

 

 

八幡(先生、だから結婚できないんです……!)

 

 

葉山「平塚先生さえもダメだったか……!」

 

八幡「葉山!何か無いのか!?あいつらを止める何かは!?」

 

葉山「俺には何も出来ない……。知っているだろう?俺は、いつだって無力なんだ……!」

 

八幡「バカやろう!平塚先生の犠牲を無駄にするつもりか!」

 

葉山「だからって俺にどうしろって言うんだ!俺だけじゃない!あんな戦いに割り込める人間なんて……!?」ゾクッ

 

八幡「……!?なんだ……いや、誰だ!?」ザワッ

 

 

ガラガラ

 

??「ごめんなさい!部活の朝練で遅れました!」キラキラ

 

 

 

戸塚彩加

女子力 530000

 

 

 

 

雪乃・三浦「げふうっ」バタン

 

 

八幡「戸塚ーーーー!!」

 

戸塚「お、おはよう八幡。三浦さんと雪ノ下さん、どうしたの?」

 

八幡「気にしなくていい!やっぱり戸塚は最高だぜ!」

 

戸塚「は、八幡。抱き着くのは、嬉しいけど恥ずかしいよ……」///

 

 

雪乃「と、戸塚くん……」プルプル

 

 

戸塚「何、雪ノ下さん?ていうか大丈夫?」

 

雪乃「一つだけ教えて……あなたは、どんなコスメを使っているの……?」

 

戸塚「え?化粧なんてしてないよ。僕、男の子だし」

 

 

雪乃「……無念……!」ガクッ

 

 

 

 

終れ



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魔法少女 トラン☆さがみん

パロディと見せ掛けてクロス。
みかべるで魔法少女と言えばあれです。


 いつもと変わらぬ普通の1日、そのはずだった。

 

「ちょ……ナニ、これ……?」

 

 放課後の教室。

 最後の授業が終わってすぐに友達と集まり、どこに遊びに行くかの相談をしていた。それだけだったはずなのだ。

 なのに、気が付いたら世界が止まっていた。

 

 何を言ってるのか分からないと思う。だけどウチにも何が起きてるのか分からない。

 とにかくみんな止まっているのだ。人も、物も、なにもかも。

 目の前で機嫌良く喋っていた遥は、口を半開きにしたままピクリともしない。

 葉山くんとふざけあっていたウザい金髪は、童貞チビに蹴り突っ込みを入れられる直前のまま止まっている。

 時計も3時50分22秒のまま動かないし、決定的、あるいは致命的なのが3つ後ろの男子の席。机から転げ落ちた消しゴムが、床に落ちることなく空中で静止していた。

 

「何、これ……何なのよこれ!?ゆっこ!遥!返事してよ!?」

 

 半ば狂乱して友人の肩を揺するが、案の定反応が無い。どころかどんなに力を込めてもその場から動かすこともできない。葉山くんや他のクラスメイトも同じだ。

 どうして良いか分からず助けを呼ぼうと、それ以上に逃げ出したくて教室の戸に手をかけた。がーー

 

「何よこれ!?何で開かないの!?」

 

 体重をかけて思い切り引いてもビクともしない。ガンガン叩いて見ても時間の無駄だった。

 途方に暮れてへたりこむ。いつの間にか涙が滲んでいたけど、それを気にする余裕もない。

 

「どうしたら良いのよぉ……」

 

 思わずそんな情けない声が漏れるが、そこに意味のようなものは無かった。ただ沈黙していることに耐えられなかっただけだ。

 自分が未だ泣き出してないのは、ここが教室だったからだろう。完全に静止した世界であっても、見慣れた光景が人目をはばからずに喚き散らすことを躊躇わせていた。

 だから、あるはずがないと思っていた返事が聞こえた時、思わず身をすくませてしまったのは無理のないことだと思う。

 

「南、ボクの声が聞こえるかい?」

 

「ヒッ!?」

 

 やや高目の、子供のような声。慌てて見回すけど声の主らしき相手は見当たらない。

 

「こっちだよ」

 

 再び聞こえた声は足元からだった。視線を落とすと見たことのない動物がいた。

 白い、丸っこくて柔らかそうなフォルム。

 猫より少し大きめの身体には、短くてモコモコした手足と星形の尻尾。

 身体の半分ほどもありそうな大きな頭の上からはウサギみたいな長い耳が半ばで折れて垂れ下がり、顔の真ん中に大きな口と、クリクリしたつぶらな眼が付いている。それが後ろ足で立ってこちらを見上げていた。

 ハッキリ言って可愛い。こんな状況でなければ持ち上げて抱き締めていたかもしれない。

 ウチはまさかと思いながら、おそるおそる口を開いた。

 

「今の、もしかしてキミ……?」

 

 白い動物はピョンと机に飛び乗ると、こちらに向き直ってから改めて頷いた。

 

「良かった。ちゃんと聞こえるみたいだね」

 

 やっぱり……!

 

「キミ、何なの?何か知ってるの?なんでみんな止まってるの!?」

 

「落ち着いて南。順番に説明するから」

 

 詰め寄るウチを片手を上げて制し、白いのは落ち着いた口調で話しだした。

 

「まずは自己紹介だね。ボクはチーポ。南に会いにきたんだ」

 

「ウチに?」

 

「うん。世界が止まっているのは南と落ち着いて話がしたかったから。かなり大事な話だからね」

 

「これ、あなたがやってるの……!?」

 

「ボクの力、というかボクの世界の技術だけどね。止まってるみんなも健康とかに影響はないから心配しなくて良いよ」

 

 ウチは唖然とした。

 正直このチーポとかいう毛玉が何を言ってるのかさっぱり分からない。だけどこいつが人間の常識の当てはまらない生き物なのは間違いない。

 そんなのが、ウチに名指しで会いにきた?

 そんなウチを見て、チーポは小さく首を振って続けた。

 

「驚かせたみたいだね、無理もないけど。でもどうか聞いてほしいんだ、南。この世界を守るために」

 

 世界を、守る?何言ってるの、コイツ……?

 呆れるとか以前に状況が呑み込めない。だけどチーポは構わずに後を続ける。

 

「この世界は狙われている。ボクたちの敵、魔幻獣たちに。

 ボクたちの世界と魔幻獣の世界は、ずっと昔から争っていた。

 二つの世界の力は拮抗していて決着が着くことは無いのではないかとも言われていた。

 だけど最近、二つの世界のパワーバランスを崩しかねない大発見があったんだ」

 

「それって、もしかして……」

 

「飲み込みが早くて助かるよ。そう、まったく手付かずの異世界、地球が発見されたんだ。

 魔幻獣界はこの世界を手に入れて、その力をボクたちとの決戦に充てるつもりでいる。

 完全に未知の世界だからどんな力が眠っているか分からない。でも仮に新たな発見が無かったとしても、世界丸々一つ分のエネルギーがあればボクたちの世界を滅ぼすのは容易だろう」

 

「ちょっ、なんか想像以上に大事なんだけど!?」

 

「実際大事だからね。このまま魔幻獣界の思惑通りに事が運べば、ボクの世界もこの世界も破滅するだろう。

 ボクはそれを阻止するために人間の協力者を探していた。そして見付けたのがキミだったんだ」

 

 ……いや、いやいやいや。ないでしょそれ。

 

「意味わかんないんだけど。ていうか今まで自分らでなんとかしてたんでしょ?今さらウチらの力借りる必要なくない?」

 

「ボクたち聖幻獣は見ての通り非力なんだ。技術はともかく肉体の力は魔幻獣には敵わない。

 今までは自分を守るだけだからなんとかなってたけど、人間の世界を魔幻獣の侵略から守るのは不可能だよ。だから代わりに戦える人間を探していたんだ」

 

「仮に言ってることが全部本当だとしても、なんでウチなわけ?」

 

「どうしてキミなのか、それはボクにも分からない。だけどキミにならできるということだけはハッキリしてるんだ。だから……」

 

 チーポはそこで言葉を区切ると、ウチを真っ直ぐに見て言った。

 

 

 

「だから南、ボクと契約して、魔法少女になってよ」

 

[newpage]

 

「ま、魔法少女?」

 

 そのメルヘンな響きに、しかしウチの記憶の片隅は何故か警鐘を鳴らしていた。えーと、なんだっけ。なんか似たようなフレーズどっかで聞いた覚えがあるんだけど。

 だけどウチは結局そのアラートに気付くことはできなかった。そして日曜朝の、自分が大分昔に卒業したアニメを思い浮かべる。

 

 えーと、何コレ。いや、確かにチーポはそれっぽい動物だけど。ていうかマジで?そりゃウチも小学生の頃はプリキュアになりたいとか思ってたけど、この歳でああいう格好はキッツいっていうか……

 

 ウチが逡巡してると、足元が細かく揺れ出した。

 

「いけない、見付かった!」

 

 チーポが慌てたようにキョロキョロと頭を振る。ウチもつられて辺りを見回すけど何も分からない。ただの地震じゃないの?

 ウチのそんな感想とは裏腹に、チーポは強く契約を迫ってきた。

 

「南!もうすぐここに魔幻獣が現れる!急いで契約して!」

 

「ええ!?」

 

「もう悩んでいる時間はない!このままだとキミも、キミの友達も大変なことになってしまう!」

 

 チーポはどこからかハートをモチーフにしたステッキを取りだしウチに突き付ける。ていうかマジにそれ系の展開なわけ?ちょっとかんべんしてほしいんだけど……

 

「南!なんとかできるのはキミだけなんだ!だから……」

 

「あーもう!分かったわよ!」

 

 ウチはチーポからヤケクソ気味にステッキをふんだくった。途端、頭の中に妙なフレーズが流れる。

 

「心のウチから溢れる呪文を口にして!」

 

 チーポの言葉に従い、ウチはその呪文を唱える。

 

「リリカル!マジカル!」

 

 ていうかヤバい。なんかセリフがスラスラ出てくる。ステッキクルクル回してポーズとか取ってるし。

 

「トランスマジカル!」

 

 コレ、マジで魔法少女に?

 ヤバい、ちょっとときめくかも。

 卒業したって言ったって、昔憧れててたのは間違いないもん……!

 

「転、神……!」

 

 

 

「超空転神!トランセイザー!」

 

 

 

 説明しよう!

 相模南は転神ステッキに[[rb:合言葉 > キーワード]]を入力することで、空気中の聖幻物質を収束しトランセイザーに超神変身 (トランスミューテレイション)するのだ!その間わずか0.021ミリ秒!

 

チーポ「おっしゃ-!」

 

相模「おっしゃ-じゃね-!」メゴシ

 

相模「どういうこっちゃワレ-!?6行前まで魔法少女もののノリだったろが-!なんでいきなりパワードスーツの変身ヒーローになっとんじゃ-!?」ミシミシ

 

チーポ「苦しい苦しいトランスナックル苦しい」パンパン

 

相模「特撮っぽい技名をつけるな-!文体までわざわざ台本形式に変えやがって!」

 

チーポ「……まあ聞いてほしいっチ」

 

相模「っチ!?」

 

チーポ「どうもお互いの理解に齟齬があるみたいっチけど、さっきの説明にウソは無いっチよ?」

 

相模「……その取って付けたような語尾は?」

 

チーポ「コレはサービスだっチ。現地人を騙して無理矢理協力させるんだから、せめて相手の『良い歳こいて魔法少女に本気で憧れてる』という願望に合わせてやろうという上の気遣いだっチ」

 

相模「やっぱ騙してんじゃね-か!つうかウチそんなキャラだと思われてたの!?要らないわよそんな気遣い!標準語で喋りなさいよ!」

 

チーポ「いーえ、貫かせて頂きます。38でこの口調はキツイですけど、この歳でクビになったりしたら再就職もできませんし」

 

相模「あんた38なの!?ていうか最初普通に喋ってたでしょ!あれは何よ!?」

 

チーポ「いや、魔法少女って言ったらやっぱこれかなと思って」

 

相模「それオタじゃね-と拾えね-から!あとさっきからこの若様ヴォイスは何!?」(CV.若本則夫)

 

チーポ「正体を特定させないためのボイスチェンジャーだっチ。ていうかしっかり拾えてるっチよね?」

 

相模「やかましいわ!あんたホントに聖なる幻獣!?」

 

チーポ「失礼な!チーポくんは正真正銘聖幻獣界の出身だっチ!」

 

相模「だからそれが信用できないって言ってんでしょうが」

 

チーポ「聖幻獣のチ〇ポくんだっチ!」

 

相模「伏せんな!?」

 

チーポ「特技は変形!最大で20倍まで巨大化できるっチよ!」

 

相模「続けんな!」

 

チーポ「とにかく!今回だけでも戦ってほしいっチ!戦ってくれたらお礼として……!」

 

相模「お礼として?」

 

チーポ「元の格好に戻してあげるから!」

 

相模「これ元に戻んないの!?」

 

チーポ「元素レベルで組み換えられちゃってるっチからね」

 

相模「うおー!?ウチの制服-!」orz

 

チーポ「とかなんとかやってるウチに敵が来たっチよ!準備は良いっチか、トランセイザー!」

 

相模「クッ……ことここに至っては仕方ない……!だが見ていろ。これが済んだら、次はキサマだ!」

 

チーポ「マスコットキャラ惨殺宣言!?」

 

???「ククク……。相変わらず騒がしいな、チーポ?」ズモモモモ

 

チーポ「お前は、魔幻四天王コーラル!」

 

コーラル「久しいな、チーポ。まさか我らに先んじて地球に手を伸ばしているとは思わなかったぞ……それが、貴様の協力者か?」

 

相模「あらやだイケメン♡」(CV.若本則夫)

 

コーラル(おいおい、オカマのヒーローかよ。かんべんしてくれよ)

 

チーポ「何ときめいてるっチか!あれは敵っチよ!?」

 

相模「うっさい!最初に言ってたような魔法少女の衣装だったらロマンスもあったかもしれないのに!」(CV.若本則夫)

 

コーラル(敵が魔法少女に憧れる変身ヒーロー。どうしよう、本格的に関わりたくない)

 

コーラル「とはいえ敵は敵!ここは様式美にのっとり名を聞こうではないか!」

 

相模「転神魔女っ娘トラン☆さがみん」

 

コーラル「ウソこけ」

 

相模「じゃあいいわよ!騙され戦士クソバカウンコーで!」

 

コーラル「なんで切れてんの!?」

 

チーポ「超空転神トランセイザーだっチ」

 

コーラル「なんだよ、ちゃんとかっこいい名前あるじゃんか……。着いていきづらいよ、お前らのノリ……」

 

チーポ「なんか知らんけど敵はパワーダウンしてるっチ!今の内に後ろからこっそり近付いてバールのような物でガツンといくっチ!」

 

相模「それじゃウチが悪役じゃね-か!?」

 

チーポ「知ったこっちゃないっチ!言っておくけど手段を選んでる場合じゃないっチよ!戦うっチ、トランセイザー!世界の平和とポクの時給アップのために!」

 

相模「なんであんたの給料のために犯罪に手を染めなきゃなんないのよ!?」

 

チーポ「ええい、ここまで来てガタガタ言うなっチ!怖いのは最初だけ、ヤってみれば案外平気なもんっチよ!」

 

相模「うっさい!ディレクターかお前は!」

 

コーラル「30過ぎて時給計算のバイトみたいな仕事はどうかと思う」

 

チーポ「うるせ-!冷静に大人のアドバイスしてんじゃね-!俺には俺の都合ってもんがあるんだよ!」

 

コーラル「フン!いつまでも付き合ってられんな。さっさと終わらせてもらうぞ!」グニャリ

 

相模「な、何あれ!?」

 

チーポ「コーラルの得意とする召喚術っチ!魔幻獣を出してくるっチよ!」

 

相模「うえ!?せめて魔法少女系の可愛い敵でありますように……!」

 

コーラル「出でよ!魔幻獣ヘドゲルガー!」

 

ヘドゲルガー「ゲ~ルガ~」ズルベチャ

 

相模「言い訳不可能なほどに特撮系クリーチャー!」

 

コーラル「やれ!ヘドゲルガー!」

 

ヘドゲルガー「ゲルガー!」バシュウ

 

相模「きゃあ!?」ビシャア

 

相模「な……何コレ!?」ジュゥゥ

 

チーポ「溶解液だっチ!食らったらひとたまりもないっチよ!」ドロドロ

 

相模「食らってる食らってる」

 

コーラル「フハハハハ!逃げ場など無いぞ、トランセイザー!」デロデロ

 

相模「巻き込まれてる巻き込まれてる」

 

ヘドゲルガー「ゲ~ルガ~!(液を出した口が溶ける~!)」ゴロンゴロン

 

相模「誰1人幸せになれない技だー!」

 

相模「ちょっとチーポ、ガチでヤバい敵じゃない!なんか武器とか無いの!?」

 

チーポ「武器ならその転神ステッキが使えるっチ!ちょっと振ってみるっチ!」

 

相模「こう!?」ヴン

 

相模「魔法少女がライトセーバーを使うか!」ヴンヴン

 

チーポ「いや最近じゃそこまでおかしくもないっチよ!?」スパンスパン

 

コーラル「戦闘中に漫才とは余裕かましおって……!こうなれば切り札、特撮名物怪人巨大化光線だ!」ビビビビ

 

相模「うそマジ!?」

 

チーポ「ヤバいっチ!コーラルの奴そんな大技を……!」

 

 

 

ヘドゲルガー「ゲ~ルガ~」ミッシリ

 

コーラル「ゼェ……つ……疲れ……!」

 

相模「中途半端-!」

 

チーポ「チャンスだっチトランセイザー!敵はミッシリして動けないっチ!今の内に必殺技っチよ!」

 

相模「必殺技?」

 

チーポ「マジカルプリフィアスターライト!トランセイザーの最強の一撃だっチ!」

 

相模「おっ、なんか可愛い名前。よし!最後くらいは魔法少女っぽく……!」

 

コーラル「い、いかん!戻れ、ヘドゲルガー!」ビビビビ

 

相模「逃がさないわよ!マジカル!プリフィア!」クルクルクルリ

 

コーラル「あわわわわ」

 

相模「スターライトォ!ってどっからどう見ても特撮系のゴッツイ決め技-!」チュドーン

 

相模「テメー!可愛いのは名前だけじゃね-か!?」

 

チーポ「ええい、まだ夢見てるっチかその銀色ボディで!」

 

相模「うるせ-!わざわざセリフ2つに別けてまで舞ったウチはなんなんだ!?」

 

チーポ「気持ち悪い人?」

 

相模「うおお-ん!?」

 

???「こら、チーポ!」

 

チーポ「あ、心愛」

 

相模「え……隣のクラスの篠原さん……?」

 

心愛「あんた何やってんの!空間凍結までして!」

 

チーポ「いや違うっチよ心愛、これにはちゃんと事情が……」

 

コーラル「おいチーポ、どういうことだ?」

 

心愛「あ、コーラルさん、お久しぶりです」ペコリ

 

コーラル「久しぶり、心愛ちゃん」

 

相模「あれ!?」

 

心愛「ヘドゲルガーさんもお久しぶり」

 

ヘドゲルガー「ゲルガ~」アクシュ

 

相模「仲良し!?」

 

相模「ちょちょちょっと待って!あんた一体なんなわけ!?」

 

心愛「あ、どうも。その……初代トランセイザーの篠原心愛と言います」

 

相模「初代!?」

 

心愛「……格好いいですね。似合ってますよ」メソラシ

 

相模「気遣わなくていいです。ってそうじゃなくて。何がどうなってんの、これ?」

 

コーラル「おいチーポ。まさかと思うが何も説明してないのか?」

 

チーポ「違うっチよ!やっぱやるからには臨場感が大事だと思って必要最低限の」

 

心愛「私も何も聞いてないんだけど」

 

チーポ「……テヘペロ☆」

 

心愛「トランスマジカル角切り!」スパパパン

 

相模「必殺技!?」

 

 

 

相模「つまり……チーポが言ってたことは本当だけど、それは篠原さんがとっくに解決してたってこと?」

 

コーラル「その結果魔幻獣界と聖幻獣界の戦いも終わってね。共存の道を歩み始めることになったんだ。

 2つの世界は地球とも交流を考えていて、もう各国首脳とも話は着いている。今は発表のタイミングを計っているところなんだ」

 

チーポ「ポクたちの仕事は広報だっチ。

 地球人は自分の知らないものを受け入れられないっチからね。そのくせやたら攻撃的で始末に終えないっチ。

 だからポクたちがわざわざ骨を折って受け入れ易い下地を」プチッ

 

心愛「ともかく今回のことはただのアトラクションだったみたいね。安心したわ」

 

相模「あの、チーポを潰した返り血が……」

 

心愛「ん?」ニッコリ

 

相模「いえ、なんでもないです」ゾクリ

 

コーラル「チーポが言ったように、我々の任務は地球人が我々を受け入れる下地を整えることだ。

 その一環として和平の立役者、トランセイザーの活躍を追体験してもらうという企画を考えたんだが……」

 

心愛「チーポが勝手なことしてポシャッたわけね」

 

コーラル「申し訳ない」

 

相模「ああ、いえ。結構楽しかったです」

 

コーラル「そうか?ならこの企画はこのまま詰めてくか」

 

相模「でも、なんでウチだったんですか?たまたまなんでしょうか?」

 

コーラル「人選はチーポに一任してたんでなんとも……。おいチーポ、どうなんだ?」

 

チーポ「いや、俺ガイルキャラで酷い目に逢わせるならやっぱキミかなって」

 

相模「どういう選考基準だヴォゲー!」

 

心愛「ああ、このノリ懐かしいなぁ……」

 

コーラル「とにかくご協力感謝します。そろそろ世界が動き出すので相模さんは元の位置に戻ってください。お礼と詳しい話はまた後日」

 

チーポ「ホラホラ、早く戻らないとお友だちに怪しまれるっチよ?」ププー

 

相模「クッ、後で絶対殺す……!」

 

 

 

ウニョオン

 

 

 

遥「それでそんときの男子がさー」

 

相模「へー、それで?」(CV.若本則夫)

 

 

………………

 

 

「さがみんのいたところにスーツアクターが!?」

 

相模「こういうのは世界が動き出すと同時に服も元に戻るだろ普通!」

 

心愛「ああ、私もやったなぁ、あれ……」



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