僕アカの世界に転生した。 (円堂 雷)
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神様転生!?
「さーせんした!!」
目の前のお姉さんが行ったのはDO・GE・ZA。
まあ、一応言っておくが、俺は女の人を土下座させて喜ぶような趣味は持っていない。
まあ、いまいち現状を掴めてないのである。
「私が悪いのです!許してください!何でもしますから!!」
こんなことを言われても心当たりが全くないのである。
というわけで、詳しく話を聞くと、曰く
・神様(自称)は鼻がムズムズしていた。
・我慢できなくて、近くにあった紙を使って鼻をかんだ。
・その紙は生きている人間を管理する際の重要な役割を示しており、その紙が使えなくなってしまい、その影響で俺の存在は無くなった。
・なんとかカバーして転生させて上げるから許して!←今ここ
というわけらしい。
状況が上手く掴めんが、ようは神様転生という奴だろう。
よくあるネット小説なんかじゃ、ここでの交渉でその後の人生を大きく左右されるらしい。
「あー、存在が無くなるのかぁ。死ぬならまだしも、これは俺が生きている…おっと、生きていた証拠が全部消えるんだろう?
具体的には、周囲の人間からの記憶とか、俺の所持品全部や、俺が頑張って書いていたくだらないネット小説とか、それを飽きずに読んでくれた人の記憶の中からも消えるんだろう?辛いなぁ…」
「っうぅ」
「んで、これは人為的なミスで、そのミスの理由も、"鼻がかみたい"とかいう俺からしたら超くだらない理由なんだよなぁ。」
「ううう…」
「俺は割と前世のこと大好きだったからなぁ。次に生まれる世界も少なくとも今以上のものじゃないと…
いやー、それでも厳しいかもなぁー」
「うううう…」
神様?の泣き具合がどんどん酷くなる。
鼻水や涙に、涎。
やばい、これ何かに目覚めそう。
「おねがいじまず。ゆるじでぐだざい…」
「許すも何も、俺にはもはや受け入れるしかないんだよ?
もう既に事は"おこった"んだし…」
「わがりまじだ…ぜめでてんぜいざぎでばぐろうじないようにぢがらをあだえまず…」
お?これはチート貰えるかも??いい感じ!
「うーん、それでこっちは妥協するよ。だけど一つ言いたいのは僕はあなたを許せない…許すわけがないから…」
「ひっ! もう一個づげまずから、本当にごめんなざい゛」
お、結構いい感じぞ。神様チョロくて助かる!
「それはそうと、転生先はどんな感じなの?」
「ル…ルーレットでず…最後までわかりまじぇん…」
え?まじ?これを交渉に…
「ルーレット?そんなもので俺の人生を決められるの?
途中で貴女が勝手に止めた俺の人生を??どんだけ適当なの?
それと、まさか、得点能力はクジとか言わないよね?」
「ゔ…特典もまざじぐ、クジでず。本当にごめんなざい」
うわー、神様の顔すげーことになってるよ。
本当に何かイケナイモノに目覚めそう。
「もういいよ!はやくしろよ!俺はお前を絶対に許さねぇからな!?
本当に勝手に人生終わらせたのに!次の人生は運次第かよ!?意味わかんねぇ!?来世がよほどいい人生じゃなきゃ俺は許さねぇからな!!」
「ひぃぃ…ごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざいごめんなざい」
神様が壊れた。
ちなみにいうと、俺は前世について特にやり残した事とかもないし、つまらないなぁと日に日に思っていたので、正直なんとも思っていない。
ただ、神様責めるといいの貰えるかなーと…
「あくしろよ!あやまるのはもういいんだよ!!」
「ひぃぃぃ…」
突如俺は光に包まれ、不思議な浮遊感に包まれ神様の前から文字通り飛んで行った。
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「シクシク…大変な事しちゃった…すっごく怒ってた…やっぱり強い力とか与えないとダメよね。くじの回数出来る限り多くひこう。でも私のお給料じゃ4回が限界…
転生先は…捧げるお金に関わらず、1回切りしか回せないから私の運次第…」
「お願いいたします!神様っ!」
あえていうが、神様は自分自身である。
ピピピ…
「ルーレットは…"僕のヒーローアカデミア"の世界…
よくわからないけど、良い世界である事を期待するしかない。」
ガラガラガラガラガラー
「どれどれ、くじは…あふろ てるみの能力とあふろ てるみの容姿とあふろ てるみという名前。そして…エイリアン石の恩恵を受けられる(デメリットは無し)」
あふろ…あふろ…アフロヘアー?ぼわーん。
エイリアン…タコさん?うにょうにょーん。
「だ…だめです!アフロなんて!!タコさんなんて!!弱そう!!絶対に怒るよ…あわわわわ…」
「もう一回引くしかないか…グスン。バイバイ。私のお給料。今月のお昼ご飯。」
ガラガラガラー
「常時神のアクアの恩恵を受けられる(デメリットは無し)?
何となく強そう…
よし、これなら!!」
転生者である主人公がちょっとしたチートになった瞬間である。
読んでいただきありがとうございますm(._.)m
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転生成功!
(俺は神様転生させられた。
転生先、そこは前まで生きていた世界と大差はないような気がする。
ただ俺は知っている。
何故かというと生まれ落ちる瞬間に、ついた特典と転生先の情報が頭の中にスーっと入ってきたからだ。
ここは、僕のヒーローアカデミアの世界。
そして、あふろ てるみ という名前や能力とかその他もろもろと、神のアクア、エイリアン石の恩恵を常時デメリット無しで受けられる。
多分、これらはイナズマイレブンの奴だと思う。
結論から言うと悪くない。
アフロディは能力は確か原作でもトップクラス。
それに、神のアクアやエイリアン石はドーピングとしては最強だろう。
デメリットが無いのもいいね。
それに、アフロディは容姿端麗だし、髪の毛切りゃイケメンだろう。
せいぜい、照美という名前が女っぽいのが欠点か…)
今作の主人公、亜風炉 照美は現在、生後一週間も経ってない。
その状況でさせられる赤ちゃんプレイは言わずもがな、彼にとっては苦痛であるため、省略させていただく。
時は進み、現在アフロディは3歳とちょっと。
ちなみに、何の因果か幼稚園でのあだ名はアフロディである。
そんな彼は母と個性の検査を受けていた。
「…照美の個性は、複数あるという事でいいんですよね?」
「ええ、そうでしょうね。現在確認できている中で、背中から翼を生やす能力と我々、周囲の人間の反応時間というか、体内で感じる時間と言いましょうか?それを凄く遅らせる能力。そして、常時発動されているであろう身体能力を大幅に上昇させる能力。
この3つが少なくとも、照美君の個性であると確認できます。
私も長いこと医者をやっていますが、ここまで使える個性をしかも複数持つというのは見たことがないですよ。将来有望ですね。お母さん。」
「よかったね!照美!きっと凄い人になれるよ!」
照美の母。明美はテンション上がっていた。
最愛の息子。照美の個性が凄いという事が分かったからである。
正直、夫の個性は体が凄く光る。私は無個性。
この夫婦から生まれる子がそんな凄い事になるとは思っていなかったからだ。
もちろん、所詮"没個性"と呼ばれるような人でも社会的に上位の位置に立つことはできる。
現に亜風炉一家は韓国と日本を中心として東アジアの広域や欧米の一部に展開する多国籍企業のトップだ。
その為、彼女自身も個性が全てでないというのは分かっていた。だが、嬉しいものは嬉しい。
「もしもし?貴方?聞いて!てるくんの個性が凄いのよ!ええ!だから仕事に区切りがついたら一旦戻ってきてくれる!?…そう!分かったわ!待ってるから!」
やはり彼女のテンションは上がっていた。
「まーまー?」
「何?照美!?」
「ここびょーいん。静かにしなきゃ…めっ」
「っは…」
明美は周囲を見渡す。どうやら騒ぎすぎたらしい。周りの視線が痛い。
(うぅ…恥ずかしい…)
一方その頃照美は、
(あー、幼児言葉使うの恥ずかしい…
それにしても、俺の個性やばいな…
周囲の体内時間を遅らせるのは多分ヘブンズタイムだよな?
それから翼が生えるのはゴットノウズやゴットブレイク。
身体能力は例のドーピング。
やべぇ…チートやん。無理して、神様にきつく言ってよかった…
母さんも美人だし。まあ、父さんは知らないけどな。
そういや、俺はサッカーボールを使えばもっと強くなったりするのかな?今度実験してみよう)
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「お帰りなさいませ。奥様。坊ちゃま。」
家の使用人が、帰ってきた二人を出迎える為、車の前まで行き、そして扉を開ける。
「うん。ありがとね。照美は車の中で寝ちゃったから、起こさないようにしてね。後でベッドにでも寝させてあげてちょうだい。」
照美は心の中で実験と評し、ヘブンズタイムを連続して使用したら不意に眠気が襲ってきたため、寝てしまったのである。
使用人も了解したと一礼をし、照美をそっと持ち上げ、寝室まで運んだ。
そして、ここからまた1ヶ月ほどたったある日。
「あーちゃん!てるくーん!!帰ってきたよー!!」
家の主人であり、国際的な大グループの総まとめ役。亜風炉 照(あきら)が帰ってきた。
肩書き自体は凄いが、所詮、家族が大好きな普通の父親である。
「おじさん。だれ? もしかして…不審者??」
ただ、今作の(一応)主人公は今まで、会ったことは数える程もなかった。
その為、父親だとは分からず、家の財産を取りに来た強盗と思い、大慌てで母親のもとに向かって言ったのであった。
「あらあら、てるくん、この人は貴方のパパよ。けれど会ったことはあまり無いと思うから、不審者って疑ったのは褒めてあげるわ。よしよし。」
ちなみにこの母親、何処か天然が入っていたりする。
雄英入学までは適当にすっ飛ばしていきます。
無理があるかもしれませんが、ご了承くださいm(._.)m
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それからのあれこれ
僕のヒーローアカデミアの世界に転生してから既に10年と少し。
その頃の照美は個性の把握に勤めていた。
その結果分かったことは幾つか。
・ヘブンズタイムを使用中は攻撃不可。
包丁とか持っても、鶏肉などを切ることが出来ないのである。
ただし、飛び道具を使い、相手に当たる瞬間にヘブンズタイムを解除するなどをしたら攻撃は通じる。
・ヘブンズタイムに限り、使いすぎると眠くなる。
・翼は自由に出せるし、自由に飛ぶことができる。
・サッカーボールにふれていれば、身体能力が(何故か)増す。
・サッカーボールを蹴ると何故か白い光を纏って超絶威力になるという個性が発見。な
ただし、野球ボールやテニスボールを蹴っても効果はない。
・ゴットブレイクはサッカーボールを通じなければただの凄いかかと落とし
・本人の身体能力も凄い。
こんな所である。
ちなみに現在、照美は亜風炉家の中にあるトレーニングルームで汗を流している。
(何処かの少年探偵みたいに、サッカーボールを蹴って事件を解決するヒーローには成れると思う。ただ、サッカーボールが何時でも出せるとは限らない。その為にはもっと体力をつけないと…)
ちなみに、現在照美の夢はヒーローになることである。
転生当初こそ、会社継げばいいじゃん。人生イージーモード。と思っていた照美だが、ある時、事件に巻き込まれ、その影響からヒーローを目指している。また、この夢は両親共に応援してくれており、親バカさも相まってやたら豪華なトレーニングルームも作ってもらっていたのである。彼がヒーローを目指すきっかけとなった事件についてはまた今度話そう。
「坊ちゃま。百様がお見えになりました。どういたしましょう?」
「いつも通り、こっちに通して。」
「かしこまりました。」
使用人の口から出て来た百という人間。
この人は原作にも出て来た八百万 百である。
もともと、同じ学校に通っているという共通点はあったものの、ほとんど接点もなかった二人であるが、照美と偶然同じ事件に巻き込まれ、そこからスタートした関係は、共にヒーローを目指す良きライバル兼親友になっている。
さて、そんなこんなで、百はトレーニングルームに着いたようだ。
ちなみに、百は亜風炉家の人間の案内が必要ないくらい、この家に来ている。
「照美さん。お待たせいたしましたわ。」
「おお、百。よく来たね。それじゃいつも通り始めようか。」
百が個性でサッカーボールを作り、それを照美は蹴り続ける。
お互いに個性を使い続ける持久力や、集中力を鍛える為だ。
「ん?今回のサッカーボールは割と丈夫…結構全力で蹴ってるのに破壊しない。」
「ふふふ…気づきましたか?つい最近ですが、私は防弾チョッキ等の勉強をしまして、その素材を使ってサッカーボールを作ったのですの。」
簡単に言ってるが、百の個性では、何でも作れるという利点があるものの、物質の分子構造から理解する必要がある。僅か10歳の少女が防弾チョッキ等の構造を学ぶなど、並大抵の事ではない。
「おお、それはすげー。んじゃ、ラストにどでかいのやってみますか。」
翼を生やし、サッカーボールと共に飛び上がる。そして、一回転して、かかと落とし。
(ゴッドブレイク!)
このセリフは聞かれたら恥ずかしいので心の中で目一杯叫ぶ。
ジュドーン!!
「流石照美さんですわ…自信を持って作ったサッカーボールが破れるなんて…」
「いや?そうでもないぞ。あそこ見てみろ。破壊された後がある。
あれはサッカーボールがあそこにぶつかったという証拠だ。
だから確実に百のサッカーボールも強くなっているぞ。」
「でも…まだまだですわ!私がサッカーボールを作って、照美さんが蹴る。そしたら最強のタッグになりますわ!そしてゆくゆくは…ゴニョゴニョ」
「ん?最後の方なんか言ったか?」
「い、いいえ何でもありませんわ!」
「そっか、まぁ二人で一緒にトップヒーローになろうな!」
「はいですわ!」
(本当はタッグだけでなくて、夫婦になりたいだなんて…まだ恥ずかしくて言えない…)
照美はいつの間にフラグを建てていたのであろうか。
「ん?どうした?顔赤いぞ?」
「…!!いいえ!大丈夫ですわ!さぁ早く別の…ランニングでもしましょう!」
照美は鈍感系である。
そして、二人で互いに切磋琢磨し合ってまた数年。
照美は言わずもがな。百も原作よりも既に強くなってしまっている。
そんな二人も中学生。
照美は原作(イナズマイレブン)のアフロディの線を若干太くし、髪を短く切った感じである。
百も、既にそこらの大人なら余裕で黙らせることができるプロポーションを持っており、何故か原作(僕アカの方)よりも目つきが優しいイメージを受ける。
そんな二人は現在、国立雄英高校の推薦受験を受けていた。
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