やっぱり俺が美少女達を攻略するのは無理がある。 (ainex)
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少年はどうしょうもなく臆病者である。
現在地2階の自室、今日も世界は平和なようだ。お陰で自宅警備をする必要がない。カーテンを開ける、日差しがキツイ。チッ、やはり徹夜明けの朝日は体に毒だぜ……。何て思いながらふとカレンダーに目をやる。ふむ、なるほど…………
「おにーちゃーん!先学校いってるよー?」
1階から妹の声が聞こえる。ふむ。学校、とな?
「悪いが妹よ、俺は今日大事な用があるんだ。後で行くから先に行ってくるがいい。」
フッ、そんなもの休むに決まってる。そんなもの明日にでも言って「あ!わりい!昨日始業式なの忘れてたわ!」何て言い訳でも言っておけば通用するだろう。
「お兄ちゃん。もしかして学校休むつもり?」
「なに!?一瞬で俺の背後に立つとは!まさか……瞬間移動の能力者か!」
「下らないこと言ってないでさっさといくよ!」
やはりお兄ちゃんというものは妹には勝てないのか。あぁエロゲー見たいなお兄ちゃん大好き!って感じの妹が欲しい。無理なら姉でもいい。と言うかぶっちゃけると俺天音空牙は妹の天音瑠衣とは血が繋がっておらず言ってしまえば他人である。俺の両親は十年前に死にそして行き場を無くした俺を引き取ってくれたのが天音家である。天音家の両親はとても優しい、と言うか優しすぎる。どのくらいかと言うと俺が1日中部屋にこもってゲームをしているのを許してくれたり、お小遣いなどは普通の人の数倍貰える。お陰であまり苦労せずにここまでこれた。まぁ、そのせいで廃人になったと言っても過言ではないんだが……
「お兄ちゃんまた変なこと考えてる?」
「妹よ、俺は変なことなど1度も考えた事はないぞ。ただ今までの人生を振り返っていただけだ!」
「はいはい、理屈っぽい話は良いから、はぁ、そんなんじゃ女の子にモテないよ?瑠衣はお兄ちゃんが心配だよ……」
何だかんだ言って妹は俺のことを心配してくれているらしい。お兄ちゃん感激だ!君は妹の鏡だ!エロゲーの妹より数倍良き!
「あんまり気にするなって。そもそも俺みたいな奴を好きになる物好きな女何てそうそういないだろ。」
「うわ!お兄ちゃんそのセリフ、ラノベとかの鈍感主人公がよく使うセリフだよ!全然似合ってないからやめた方がいいよ!」
「……」
妹よ、もう少しオブラート包んでディスってくれ、俺って案外豆腐メンタルなんだから。しかしラノベのハーレム主人公か、まぁ、俺には到底無理だな。何故なら俺はギャルゲーのヒロインフラグ管理が大の苦手なんだぜ。全く、選択肢押すだけで攻略出来んのに何で俺がやると絶対最後はバットエンドになるのかね。運営さんおかしくない?
「まぁ、気にしないでお兄ちゃん、そのうちクラスに超絶美人の転校生とかが来てお兄ちゃんの腐った心をなんとかしてくれるよ!」
「その確率は0%だな。まずそんな奴がいたとしても絶対性格悪いだろ。天は二物を与えずだぞ?」
「もう、お兄ちゃんそうやって何でもかんでも裏を考えすぎだよ、社会不適合者でも人類には適合しようよ。」
「妹よ、君は俺を慰めようとしてるのか傷つけようとしてるのかどっちなんだい?」
「んーどっちも?」
天音空牙は精神に1000のダメージを受けた。
天音空牙は妹との信頼関係が500下がった。
おっと、そろそろやばいな。目覚めちまうぜ、何がとは言わないが。
「ごめんごめん!半分冗談だから!」
「それでも半分なのね。」
妹よ、お兄ちゃんはとてつもなく悲しいよ。
「それじゃ瑠衣はここだからお兄ちゃんあとでね!」
「りょーかいです。妹」
毎日妹を中学に送るお兄ちゃんってマジ優しすぎるんちゃいます?はぁ、この俺の優しさを誰か理解してくれないものか。なんてことを思いながら俺は自らの高校へと足を運ぶのであった。
×××××××××××××××××××××××××
「おはよーって、まだ誰もいないのか。」
うん、珍しいな教室に誰もいないなんて、あれ。もしかして今日実はまだ夏休みってパターンのやつ?だとしたら俺だいぶ時間無駄にしたよ。この間にレベル2つぐらいあがってたよ。
「だれもいないなんて酷いのね、天音くん。」
むむ。何奴?…………あぁ、君ね。
「あれ、いたのか古川、いたなら返事くらいしてくれよ。」
俺はそうやって茶化すように言葉をかえす。
「あなたが勝手に私をいない事にしたのでしょう?!」
「正解です。古川さんに10ポイントはいりまーす!」
「相変わらずね天音くん。夏休みの間に少しは更生してるとおもったのに。天音くんのウザさは今日もかわらないわ。」
こいつの名前は古川琴音俺の通ってる高校の生徒会長様です。容姿端麗、才色兼備なんて言葉が似合いそうな文句無しの美少女だ。髪の毛は毎日丁寧に手入れされているのか今日も黒髪のロングがツヤツヤでございます。
「当たり前でしょ、てかまず更生ってなんだよ。俺そこまで酷くないと思うけど!思うんですけど!?」
「そう言う所が人をおちょくってるように見えるのよ。」
やれやれ、この生徒会長さんは仕事は出来るが人間の本質を見抜くのは苦手のようだ。ちなみに俺は得意ですよ?
「ふーん、生徒会長室でBL小説読んでムフフ。とか言ってる人に言われたくないですよ?」
「な、なななななんで!なんで天音くんがそんな事しってるのよ!?」
こんな風にね。
「会長さん扉はしっかりとしめましょうね。」
「…………どこまで見たの。」
「へ?どこまでって言われても会長がセリフを情熱的に朗読し始めた所までみたよ?流石にそれ以上は見てられなくて逃げたけどね。」
「そ、そこまで!?と言うかほぼ全部見てるじゃない!」
ほほう、ここまで取り乱した会長はレアだな。みんなにも見せてあげたい。あのクールビューティ代表の古川琴音がこんなにとりみだしているところを!原因は俺!いやぁ!俺って最強すぎ。
「まぁまぁ、誰にも言わないって。流石の俺も会長ファンクラブを敵に回してまで会長を苛めたいだなんて思ってないから。」
「ファ、ファンクラブですって!そんなの初めて聞いたわ!」
それもそのはずである。古川琴音ファンクラブは非公式でありながら生徒からの支持も厚い、しかも絶対に本人にバレないように活動する。主に仕事は会長の害になるものを事前に排除することである。あぁ、何度消されかけたか、思い出しただけで震えちまうぜ。
「まぁまぁ、人には知らなくてもいい事があるんだよ。」
「そこまで言われると余計気になるんだけど!?」
「うるさいよ。あんまり騒ぐと他の人とか来ちゃうよ?」
「そ、それもそうね、この話はとりあえず辞めにしましょう。それと、…………放課後お話があるから生徒会長室にくること。」
うわやばい、からかい過ぎたか。絶対後で怒られちゃうよ……まぁ、行かないけどね。
とりあえず会長に了解と言う趣旨を伝え俺は自分の席に戻ることしたんだが……あれ?なんか俺のイスの上に手紙が……手紙を拾い上げて見るとそれは可愛らしいハートのシールが着いたいわゆるラブレターと言うもの?なのかな?
「手紙ねぇ、んま、ラブレターじゃない事は確かだな。」
「あら、天音くんラブレター貰ったの?開けて見せなさいよ。」
「うわ!いきなり背後から驚かすなよ!てかみせねぇよ!」
まさか。この女も瞬間移動の能力者か!って、流石にアニメに毒され過ぎか。てかなんで会長はそんなにラブレターに興味深々なの?てか近いよ?離れて?いい匂いがするね、ムフフ。
「キモいわ、気安く私に近づかないで頂戴?」
「宣誓ー私は決して古川琴音に近づいていないことを誓います。」
「うぐ、本当にいちいちムカつくわね。一種の能力じゃないの?」
「そんなゲスい能力いらないから。と言うか絶対見せないから。早く自分の席にもどれよ!」
「いやよ!あなたに弱みを握られたまま引き下がる訳にはいかないの!せめてその手紙がラブレターなのかそれとも違う何かなのか教えなさい!」
俺と会長はそのまま手紙を奪い会うため取っ組み会いになりました。尚会長の豊満なバディが俺のボディにふれ、少し嬉しかったです。そんな事をしているとお互いの足が絡まって俺が会長を押し倒す形で倒れてしまいました。
「ね、ねぇ。早く離れて頂戴。その、重いから。、」
あれ?会長何だか顔が赤いね、もしかして好感度上がりました?だったらやることは一つしかないね、
「あ、すいません。俺もこのまま会長を押し倒していたら……気持ち悪くて仕方が無いですから。」
しかしその好感度はすぐに下げさせてもらう。もちろん気持ち悪いなんて本心ではない。むしろドキドキが止まらない。でも、好感度何てものは一時的なものだ。その場でいくら女の子とフラグを立てても俺程度のフラグ管理能力では結局ギャルゲーと一緒で壮大なbadendが待っているに違いない。ならばそんな切ない思いをして人生badendを迎える前に会えてそのフラグをへし折ってしまおうと言う言わば俺の防衛行為だ。………………こらそこ、チキンとか言わないの。
「気も、ち、悪い。そう、ね。確かにそうよね。私も実際気持ちが悪かったわ!!あなたに言われるまでもなくね!フン!」
あらま、少なからずショックを受けているようですね会長。まぁ、会長を押し倒すイベント何て他の男子から見たらラッキーそのものなんだろうな。いや、実際俺もそう思うけどさ。たださ、恋愛経験無いのにギャルゲーやって壮大に失敗してるからちょっとトラウマになってるだけなんですよ。そう、ただそれだけの話。これはギャルゲーでフラグ管理に失敗してリアルでも失敗しないようにするための言わば
「今日であなたの事をとても不愉快に感じました。本当に信じられない。」
「あぁ、そうか、まぁ、俺もあなたの事を不愉快におもっていたから丁度いいんじゃないの?」
パーン、と教室に乾いた音がなった。言うまでもなく俺が古川琴音にビンタされた音だ。
「……少し、ほんの少しだけあなたに好意を抱いていた私がバカだったわ!」
「あぁ、そうだね。言うまでもなくアンタはバカだよ。……周りを見てみろよ。」
周りを見渡すと既にギャラリーがなんだなんだと押しかけて来ていた。はぁ、これでまた会長のファンクラブに消されかけるな。
「そんな事どうでもいいわ!これは私とあなたの話なのよ?周りは一切関係ないわ!」
どこまでも真っ直ぐで正直で誠実でそれでいて誰もが認める美少女。もはや完璧と言ってもいいだろう。そんな彼女が少なからず俺に好意を寄せていた。だからこそ敢えて俺はその好意を突き放す。俺は自分を守るためなら何だったやるさ。あぁ、最低な男だからね、たかがギャルゲー如きで失敗しただけでこんな臆病者に変わってしまうなんてね。
「くどいよ、会長。それこそ話しなら放課後生徒会長室で聞くよ、もうすぐHRが始まるしね。」
「……もう、いいわ。あなたと話すこと何て何も無いから。」
あーあ、勿体ない、1人の美少女をまた自分勝手な理由で傷つけてしまった。んま、やることはひとつだ。攻略するヒロインいないから自己鍛錬をしよう。何てこと思ってるうちに会長は教室を出ていってどこかに言ってしまった。うーん、そんなに酷いこといったかな?
さて………………
これから始まるのはギャルゲーで失敗して臆病者になった少年がリアルで美少女たちのフラグをあるひとりの美少女と一緒に必死に回収していく物語である。
どうですかね、ヒロイン何人にしようかな。まようね、迷いますね。
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美少女転校生何てろくでもないやつしかいない。
天音空牙、現在………………鈍器を持った3人組に追いかけられて居ります。SOS!救援求む!
「おらぁ!天音空牙!逃げんじゃねーよ!!!」
「そーよ!そーよ!古川琴音様を傷つけたからには死んで償ってもらうわ!」
「天音!今日こそは貴様を許さんぞ!」
「いやいや!普通鈍器持って襲いかかられたら逃げるでょ!」
俺はついさっき同じクラスの生徒会長古川琴音を自らの防衛本能で傷つけてしまいました。今となっては後悔しています、いや、やっぱりしてない。ちなみに追いかけて来ている3人のガールズ達は会長のファンクラブで三銃士と呼ばれている勇者に見せかけた悪魔です。
「てめぇ、会長を傷ものにしやがってお前みたいなモブキャラ風情が会長とお話できる時点でありがたいとおもいやがれ!」
「…………」
この少々口調が乱暴な赤毛でショートカットが特徴の美少女は三銃士の中でランスロット担当神谷 八重子、ちなみに三銃士なのに何で円卓の騎士?と思った皆さん。彼女なりに考えがあるようです。そっとしておいて挙げましょう。
「そーよ!そーよ!あなたみたいなモブキャラ風情が琴音様と同じ教室で同じ空気を吸っているなんて耐えられないわ!そこで這いつくばって許しを請いながら無様に死になさい!」
「…………」
そしてこの金髪でセミロングが程よく似合っている美少女は三銃士の中でアーサー担当酒井 胡桃、もう1度言いますが何で三銃士なのにアーサー王?って思ってもそっとしておいて上げてください!責めてもの慈悲ですから。
「天音!貴様はここで我ら三銃士に潰される運命なのだ!さっさと死なんか!」
最後にこの古き良き日本を思い浮かべるかのような言葉使いと藍色の綺麗で長い髪の美少女は三銃士の中でトリスタン担当郡山 麗華 以下省略。ん?何で髪の毛で判断するのかって?それは読者様がわかりやすいようにです!って、誰にいってんだが……。
「君らの騎士ごっこに付き合ってる暇はないの!さっさと自分のクラスもどれよ!」
「「「ごっこじゃない!」」」
「何でこんな時は口調が揃うのよ君たち、めちゃくちゃ仲良しじゃん!」
まぁ、でもあともうちょっとでHRだし鐘がなるまで逃げ続けたら俺の勝ちだね、悪いな騎士モドキども!こちらの方が何枚か上手だったようだね!
「うるせぇ!さっさと捕まりやがれ!」
「拒否する!」
「そーよ!そーよ!大人しく死になさい!」
「断固拒否する!」
「貴様を捕まえたらアラレもない姿を写真に撮ってネットに拡散して社会的に殺してやる!」
「それはちょっと興味ある……。」
(((へ、変態だ!?)))
君ら、心の声聞こえてるからね、冗談に決まってるじゃないか。
そんなこんなで逃げ続けているとHR開始の鐘がなって俺は晴れて地獄の鬼ごっこから解放されましたとさ。
×××××××××××××××
教室に戻っても会長は席にいなかった。あらら、少しやり過ぎかな?後で謝った方がいいかな?
「起立!礼!おはようございます!」
「「「「「おはようございます。」」」」」
この毎朝の挨拶って必ず必要なのかな?この年になるとスッと立ち上がるのがきついんですけど。って、俺まだそんな年じゃないか。と言うか俺って脳内独り言がめちゃくちゃ多くない?なんかラノベの主人公みたい。
「皆さんおはようございます。夏休みはどうでしたか?……ちなみに先生はお仕事でほとんど夏休みありませんでしたけどね……。」
この先生は1人で言って1人で何落ち込んでんだか。俺なんて夏休みずっと家にこもってゲームばっかりしてたぞ。家から出る時なんて妹にお使い頼まれた時以外ないしな。
「あ、ところで!今日は転校生がきますよ!」
転校生がくる。うむ、何と素晴らしい響き。周りの騒がしい声が聞こえる。「男かな?女かな?」「美人だったらいいなぁ。」「アニメとか好きかな?」「いやいや、ゲーム好きだろ。」ふむふむ、周りの会話も予想通りってかんじ……「おいおい、天音の野郎琴音様を傷物にしたらしいぞ!」やかましいわ!その傷物って言い方やめろ!なんかイヤラシイ!「「「……殺す。」」」三銃士、教室に戻りたまえ。
「こ、こらこら!みんな静かに!転校生が入りずらいでしょ?じゃ、じゃあ入ってもいいわよ!」
扉を開ける音と共に現れたのは銀髪の綺麗な髪を腰の当たりまで伸ばし顔はめちゃくちゃ整った文句無しの美少女であった。さっきまでの騒がしい声は一気になくなりみんな転校生に釘付けだった。ってあれ?瑠衣さんってば予知能力の使い手?ほんとに美少女来ちゃったよ?俺、もう感激ですよ?驚きすぎて出ちゃいそう、何がとは言わないが。
「初めまして、今日からお世話になります如月 沙月です。転校したばかりで右も左も分からない状態ですがどうぞ宜しくお願いします。」
「はい、立派な挨拶ありがとうございます。皆さん拍手ーってあれ?」
先生が戸惑っている。まぁ、それもそうだろう。クラスの男子は如月さんのあまりの美しさに口を開けたまま固まっている。それと女子は皆胸を抑えながら羨ましそうに如月さんを見つめていた。ま、確かに胸でかいね。焦るでないクラスの女どもよ!貴様らもあと少しすればでかくなれるさ!大事なのは信じる心だよ!
「み、みんなー?黙ってないで拍手!」
ちなみにこの沈黙は二分くらい続来ましたとさ。
PS、その間に俺は壮大な欠伸をかましてしまい気のせいかもしれないが転校生に少し睨まれた気がしました。
××××××××××××××××
転校生それは高校生活の中で一種のブランドだ。みんな経験したことない?顔はそんなにカッコよく無いのに転校生ってだけでモテたり人気者になったりするじゃん?お陰で好きな女子が転校生にとられたりするじゃん?あれ?なんか涙が……。って俺のトラウマは置いといと。まぁ、そんな感じで転校生ってのはブランドである。でももしその転校生が超絶美人だったらどうなる?…………なんと言うか。近づきにくいよね、その状況が今この教室でおこっている。それも、俺の隣の席で。超絶美人の転校生が隣の席ってこれもうラブコメの始まりじゃね?というか、めちゃくちゃ見られてるんだが?うん、気まずい。は!もしかしてさっき欠伸したことおこってるとか?うわ、めっちゃガン見してくるよ、しかも笑顔で、でも目がわらってないよ!欠伸したのがそんなに気に食わなかった?もしかしてクラスの男子で俺だけ君に興味なさげなのが気に食わないのか?だったら安心しろ!俺は興味ない振りしてるけど実際興味深々だから!って、とりあえず話しかけてみるか。
俺は意を決して重い口を開く。
「あ、あのぉ?な、何か用事ですかね?」
「………………。」
勇気出して話しかけたのに無視か。うん、辛いね。
「はぁ、ま、いっか。」
「放課後……」
「ん?なにかな?」
「放課後屋上であなたにお話があります。」
ふむ…………どうしてこうなった?
「お、俺に話し?」
「はい、あなたですよ?」
「な、なんで俺なの?もしかして人違いとかじゃない?」
「人違い?特に人は探していませんけど?」
うっ、なんか話しずらいな。しかも男子の目線が酷く痛いな。
「そ、そう、か。よ、よしわかった。放課後屋上だね?」
「はい!では放課後屋上で待ってますね?」
笑顔でそう言う彼女に俺は少しだけドキッとした。尚クラスの男子と三銃士が手に鈍器を持ってスタンバっていたのは別のお話し…………放課後まで生き残れるかな。
××××××××××××××××
はぁ、はぁ、なんで帰りのHR終わった瞬間に男子が全員襲いかかってくるんだ!!不意打ちはきたないぞ!責めて宣言してからかかってこい!ってこれもダメだけどさ。と言うか話しって何なんだろうな。告白ってのはまず有り得ないよな?そんな典型的なラブコメみたいな展開、
天音空牙は屋上の扉を開ける。その向こうに待っている少女に会うために。まさかこれから少女に引っ掻き回されるなんて想像もしないで。
「あ、やっと来ましたね、天音 空牙。呼び出した理由は簡単です。私と一緒に……………………………………………………………………………………………………………
……………………………………ラブコメを始めましょう?」
その日の屋上の夕日は彼女を祝福するかのように輝いていた。
「え?」
キャラクター紹介を次にしようと思っています。
どんなヒロイン出そうか迷ってます。どうしよう。
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キャラクター紹介と近況報告part1
天音 空牙 誕生日8月10日17歳高校二年生
職業主人公
なんて事ない普通の男子高校生、少しばかり先を読みすぎて痛い目に会うことが多い。その原因はギャルゲーをしても絶対badendになるというトラウマから。一応1通りのゲームは制覇している。アニメはバッチリ毎週チェック。勉強やスポーツなどは人並み程度に出来る。しかし恋愛事になると点でダメである。本当の両親が死んだことに関してはそれほど気にしていない。と言うか両親の記憶が曖昧で思い出そうとしてもおもいだせないのである。現在は天音家に引き取られ順調?な高校生活をおくっている。ちなみに血の繋がってない妹との関係は比較的良好である。
×××××××××××××××××××
天音 瑠衣 誕生日10月9日15歳中学三年生
職業 妹兼準ヒロイン
主人公の妹のポジション、見た目は茶色の髪の毛をショートカットに揃え、健康的な日焼けが目立つ体育会系美少女。あまり嘘が付けない性格でサバサバしている。そのせいで兄の天音 空牙を傷つけてしまう事もある。しかし当の本人は気にしておらずそれに拍車をかけて最近はどぎつい言葉を兄に浴びせている。中学ではそんな真っ直ぐな性格のお陰で人気者である。
好感度500%
尚、好感度MAXは1000%
○○○○○○○○○○○○○○
古川 琴音 誕生日9月23日17歳高校二年生
職業 生徒会長兼ヒロイン
主人公の通っている高校の生徒会長、見た目は黒髪ロングの正統派美少女。性格は真面目で喜怒哀楽がはっきりしている。主人公に少しばかり好意を寄せていた。だが先日の件で好感度はダダ下がりである。真面目な性格とは裏腹に実はボーイズラブが大好きな腐女子である。
好感度100%
尚、今も緩やかに減少中
△△△△△△△△△△△△△△△
如月 沙月 誕生日12月24日17歳高校二年生
職業 転校生兼ヒロイン?
主人公のクラスに転校してきた転校生、見た目は銀髪のロングと高校二年生とは思えない暴力的なスタイルが特徴。性格はまだ不明だがどことなく裏がありそうな雰囲気、佇まいからかなりの良家の出身っぽいが未だ謎である。彼女が発したラブコメを始める。と言う意味はまだ分からない。
好感度 測定不能
尚、当分上がることはないだろう。
□□□□□□□□□□□□□□
××暇潰し××
空牙「おい!転校生!ラブコメ始めるってどういう事だ!」
沙月「うふふ、それは次の話で明らかになりますよ?」
瑠衣「ちょっとお兄ちゃん!琴音さんに酷いこと言ったって本当なの?!」
空牙「何だいきなり、別に関係ないだろ。」
三銃士「「「天音 空牙………………殺す。」」」
クラスの男子達「「「「「…………土に帰れ。」」」」」
空牙「あれ?俺次の話まで生きられるかな?」
とりあえずこの近況報告は定期的にやって行きたいと思います。それと更新ペースは1日に1回目安で行きます。あ、今回のは含みません。
これからもよろしくお願いします。
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お願い事って大体厄介事だよね。
前回のまとめ
「ラブコメを始めましょう?」ってどういう意味じゃゴラァアアァア
××××××××××××××
はて、ラブコメって何でしょうか?ラブコメって言ったらアニメとかで良くあるやつだよね?それを俺と如月で始めるってどういうこと?と言うかまじで頭の整理が出来ない。俺のクラスに美少女転校生がきて、その転校生が俺に屋上に来て欲しいと言う。まぁまぁ、この辺から既におかしいとは思うけどさ、トドメにラブコメ始めましょうってこの女頭沸いてんじゃね?
「あれ?理解して頂けませんでした?」
「いやいや、普通いきなりラブコメ始めようって言われたら普通の人なら理解出来ないだろ。」
「まぁ、確かにそうですね。んーそう……ですね。」
転校生は顎に手を置きながら悩む素振りを見せる、そしておもむろに口を開く。
「よし、では言い方を変えましょうか。天音 空牙、私と一緒にギャルゲーを作りましょう?」
(……いや、もっと意味わからねぇよ。)
「あの、やっぱり理解出来ないんだけど……。」
「え!?こんなに簡潔にまとめたのに理解出来ないってあなたアホなんですか!」
いや、いきなりラブコメ始めようとかギャルゲー作りましょう、とか言うお前の方がアホだろ、と言うかバカだろ。なんでいきなり俺に話しかけて来たのかと思ったらこれかよ!残念だよ!べ、別に期待とかしてなかったんだけどね!
「ようは私の作るゲームを手伝って欲しい、ということです。」
「いや、最初からそう言えよ!回りくどいんだよ!どうすればラブコメ始めましょうからゲーム作る手伝いにつながんだよ!」
「だって、その方が雰囲気出るじゃないですか?」
「雰囲気とかどうでもいいだろ!お陰で頭パンク仕掛けたわ!」
「はぁ、うるさい人ですね。」
「誰のせいでこうなったとおもってるのかなぁ!」
なんなのこの子!めちゃくちゃ接しずらいんだけど!?と言うかゲーム作る手伝いって何よ!俺そっち方面のこと全然詳しくないんだけど!
「と言うかなんで俺なの?別に俺じゃなくてもよくないか?そのお願い。」
「そうですね、誰でも良かったので1番近くにいたあなたにお願いしただけです。」
「グハァ!!責めて少しぐらい理由あってもよくないか?」
「理由、ですか?近くにいたから。と言うのが理由ですが?」
うん、もういいや会話のキャッチボールが成立しない。ほんの少し告白かも?って舞い上がった俺がバカだったな。
「よし、もういいや。とりあえずそのお願いは拒否します。」
「あなたに拒否権があるとでも?」
「俺だって一応人間ですけどもぉ!人権ってもんがありますけどもぉ!」
「そんなことはどうでもいいですよ。」
「どうでもよくねーよ!むしろ重要だよ!」
美少女なんてもんは性格が悪い。見た目がイイ女ほど性格が悪い!やっぱり俺のトラウマとなったギャルゲープレイの末の結論は間違ってはいなかった!ありがとう。badendしか出来ないクソゲーでも役に立つことがあるんですね。運営さん今まで散々バカにしてすいませんでした。反省します、でもプレイは今後もすることは無いでしょう。
「落ち着いてください。あ、それはそうと私新しい部活作ろうと思ってるんですけど、天音君どうですか?」
「いやいや!さらっと話し進めないでくれる!?まず俺手伝うって一言もいってないけど!?」
「はぁ、本当にうるさい人ですね。まるでラノベのツッコミ主人公の用です。私ああいうタイプの主人公好きじゃないんですよね。」
「また話が!逸れていくぅ!」
この調子だと俺ツッコミ過ぎて本当にラノベのツッコミ主人公になっちゃう。どうしよう、俺難聴系主人公の方が好きなんだけど。
「確かに話しが進みません!天音君私と会話する気、あるんですか?」
「いやいや!何回も君と心通わそうとしたよね?」
「何言ってるんですか?私とあなたの心が通うことなんてハーレムアニメで主人公が1人の女の子を選んでそのまま終わってhappyendになる程にありえませんよ?」
うむ、確かにハーレムアニメってそんな終わり方絶対しないよね。
「まぁいいや。とりあえず俺は君のお願いを聞く気はない!他の人に頼め。これで話は終わり!」
「あら、本当にいいんですか?私のお願いを聞いてくれるんだったらあなたがアニメの学園ハーレムのようになれる可能性だって0ではないですよ?」
ほほぅ?俺が学園ハーレム?ありえないね。ギャルゲーもろくにクリア出来ない男がハーレムなんて作れるわけないだろ。
「そんなことありませんよ?」
「勝手に心読まないでくれる!?」
「え?別にあなたの心を読んだつもりはありませんよ?大体考え事してる相手には、そんなことありませんよ?とか言っておけば何とかなるとおもってそれを実行に移しただけです。」
「それはそれでひでぇよ!と言うかゲーム作る話と俺が学園ハーレムになれる話しってどう関係してるんだよ!」
コイツのゲーム作りと俺が学園ハーレムになれるって全く関係なくないか?コイツ俺に何させようとしてるんだよ!
「あら、あなたの割にはいい所に気が付きましたね?」
「俺の割にはって言うのは気に食わんが話しだけは聞いてやる。。」
「その上から目線は気に入りませんが、まぁ、結論から言ったら私はよりリアルっぽいギャルゲーを作りたいんですよ。なので、サンプルを集めるためにあなたにはギャルゲーの主人公のように学校の女の子を攻略してもらえればいいんですよ。」
俺がギャルゲーの主人公のように女の子を攻略?
「つまり、アンタは俺にギャルゲーの主人公の真似事をして学校の女の子を落としてサンプルをとりたいといいたいのか?」
「はい、そういう事です。そしてそのサンプルを元に私はリアルっぽいギャルゲーを作る、ということです。そうすればあなたは学園ハーレムになれるかもで私はリアルっぽいギャルゲーが作れる、という言わばwinwinの関係です!」
いや、それってまず俺が女の子を攻略しないと話しが進まないじゃないか。どう考えても俺だけすげー苦労するわ!
「なるほどね、よし。じゃあ……」
「ではさっそく始めましょうか?とりあえず新しい部活の申請をしに行きましょう!」
「いやまって!結局俺手伝うって一言もいってないから!」
結局この後いい感じに諭されて俺はこの女のよりリアルっぽいギャルゲー作りとやらを手伝うことになりました。はぁ、泣きたい。
○○○○○○○○○○○○○○
「もう、あなたが話を逸らしてばっかでもう下校時間になったじゃないですか!」
俺と転校生はあの後新しい部活の申請のために職員室に向かったのだが。結局職員室につくより先に下校時間が来てしまい申請するのは明日に持ち越しとなった。
「いや、ほとんどお前が話し逸らしてたからな!俺ちゃんと対話しようとしてたから!」
「すいません、何を言ってるのか良く聞き取れませんでした。」
くそ、むかつく。と言うかSiriの真似が上手すぎて余計腹立つな。
「はぁ、何でこんなことになったんだろう。」
「すいません、何を言ってるのか良く聞き取れませんでした。」
ウザイ、無視しよ。
「ってもうこんな時間かよ!絶対アイツ怒ってるぜ。」
ちなみにアイツとは妹の瑠衣の事である。って誰にいってんだか。
「すいません、口が臭すぎて良く聞き取れませんでした。」
「うるせぇよ!Siriはそんなこといいません!」
は!ついつっこんでしまった!
「すいません、面倒くさくて良く聞き取れませんでした。」
「おいおい、そのSiri不良品だろ。」
「私は不良品ではありません。不良品はどちらかと言うとあなたの方かと?」
よし、今度こそ無視を貫くぞ!耐えるんだ!俺の中に眠りしツッコミの神よ!と言うか早く帰らないとアイツ1人で飯食べちゃうだろ。頼む、残ってて下さい。
「………………。」
「すいません、良く聞き取れませんでした。」
(……何も言ってねーよ!)
ツッコミたい衝動を何とか頭の中でおさえる。
「すいません、良く聞き取れませんでした。」
「………………。」
「すいません良く聞き取れませんでした。」
「………………。」
「すいません良く…………ねぇ、私帰ってもいいかしら?」
「さっさと帰れよ!」
そう、じゃあまた明日ね。と言うと転校生は俺と真逆の方向に歩いていった。いや、道違ってたのかよ、わざわざSiriの真似せんでも良かろうに。てか、なんと言うかこの1日で一気に体力使った気がするぜ。
「それにしても、学園ハーレム、ねぇ?」
果たしてそんな簡単にハーレムって作れるものなんかね?俺は不安9割期待1割を抱えながら家路に付いた。
尚、家についた頃には妹が夕飯を、食べ終わっていて泣く泣く俺は近くのコンビニで夕飯を済ませたとさ。……何この仕打ち。
あ、そう言えば手紙貰ったんだった。いいや、明日にでもみよーっと。
今回は転校生と主人公のみでした。次は会長さんと手紙の差し出し主についててす。
ちなみにまだヒロイン全員決まってません。
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手紙を貰ったら必ずすぐ読もう。
前回のまとめ
俺氏ハーレム主人公目指します。
××××××××××××××××
翌日の通学路〜
いつものように俺は朝の通学路を妹と歩いている。そう、なんてことない朝の通学路。ある日いきなり隕石が落ちてきたり、宇宙人が侵略してきたり、突然異世界に飛ばされたりなんて事は起こらない何気ない朝の通学路。だがな妹よ、今日の俺は一味ちがうぜ?昨日の夕飯の事、俺はまだ根に持ってるんだからな!俺って案外根に持つタイプの人間だから!覚悟しとけ!絶対今日お前とは会話しないからな!何たって俺には必殺技がある!
「ねぇお兄ちゃん?何で朝からずっと瑠衣のこと無視するの?」
「すいません、良く聞き取れませんでした。」
見たかぁ!これが必殺Siri戦法だ!
「……お兄ちゃん?もしかして昨日の夕飯の事まだ怒ってる?」
「すいません、良く聞き取れませんでした。」
フハハハハ!どうだ妹よ!手も足もでないだろぅ?
「…………お兄ちゃん?」
「すいません良く聞き取れませ……」
「………………死にたい?」
まるでゴミを見つめるような妹の冷酷な眼差しに俺は少し身震いした、が!ふ、ふん。そ、そんなものに俺が負けるわけ……
「ねぇお兄ちゃん?死んだら人ってどうなるんだろうね?」
「…………フルフルフル」
…………アッレーオレシンジャウノ?
この後通学路は一種の地獄とかした。
〜しばらくお待ち下さい〜
「お兄ちゃん、これにこりたらもうふざけたこと言わないようにね?」
「面目次第も御座いません。」
「と言うか昨日の夕飯の件だってお兄ちゃんの帰りが遅いせいなんだからね!」
「いやぁ、あれには深い事情が…………。、」
クラスの男子全員に追いかけまわされたりとか、美少女転校生に変なこと言われたりとか、昨日は本当にハードだったぜ。
「言い訳しない!」
「は、はい。」
ビシッと言う擬音と共に指を指しながら叱られる。
あれ?なんか日に日に兄の威厳が無くなってきてるような。気のせいかな?
尚、気のせいではありません。
××××××××××××××××
その後無事に妹を学校まで送り届けた俺は1人で学校へと向かっていた。と言うか昨日貰ったあの手紙って結局何だったんだろうな?
「あ、そう言えばまだ中身読んでなかったな。」
俺は懐から昨日貰った手紙を取り出し中身を読んで見ることにした。開いてみると内容は、
【拝啓天音 空牙さんへ。
いきなり手紙を書いてすいません。でもどうしても伝えたい事があってこの手紙を書きました。
(……ほうほう、何だかloveの匂いがしてきたな。)
でも本題に入るその前に何故この手紙を書こうと思ったのか、その経緯を教えようと思います。
(……あれ?何だかめんどくさいな。)
中略、
ということなのです。では本題に入りたいとおもいます。
……私とラブコメを始めませんか?
以上です。
謎の美少女転校生、如月 沙月より。
お前かい!!てか自分で美少女転校生とか言うなよ……。まぁ、否定出来ないのがまたタチ悪いがな。ってあれ?まだ下になんかあるぞ?
PS.べ、別にあなたのために書いた訳じゃないんだからね! 】
……じゃあ誰に当てて書いたんだよ。思いっきり拝啓天音空牙さんへって書いてるじゃねーか。と言うか何でここでツンデレ要素ぶっ込んで来たんだよ。
初めて貰った手紙は期待していた分だけショックでした。
×××××××××××××××
「さぁ、どういう事か説明して貰おうか?自称美少女転校生さんよ。」
現在地、学校内のとある空き教室。俺は手紙の真相を問い詰めるべく自称美少女転校生さんを呼び出しました。
「その自称は余計だと思いますけど?まぁいいでしょう。じゃあ聞きますけど、何で私があなたを屋上に呼び出したと思いますか?」
「何でって、……あぁ、そゆことね。」
「物分りが良くて結構です。あなたがあの手紙をちゃんと読んでくれていれば私はわざわざあなたを屋上まで呼ばなくても済んだのに。お陰でクラス内に変な噂がたってるじゃないですか、どうしてくれるんですか?」
「……すいませんでした。」
あの時は色々あったんですよ!!色々あって手紙の事すっかり忘れてました。ちなみに変な噂と言うのは俺が美少女転校生を初日でゲットした、と言う噂だ。全くやれやれだぜ。まぁ、そこまで嫌では無いんだけどさ。
「それで、どうするんですか?」
「え?どうするってなにを?」
「あなたと私の不本意な噂の件ですよ!状況でもあなたと付き合ってるなんて絶対にいやですもの!」
そこまで言うか。豆腐メンタルがグチャグチャになってチャンプルになっちまうよ。
「そ、そうか。分かった、何とか俺が誤解を解いてみせる。この件は少なからず俺にも理由があるしな。」
「少なからずと言うかほとんどあなたのせいですけどね。」
「と、とにかく!俺が誤解を解いてみせる!」
天音 空牙の名にかけてちょっと名残り惜しいけど解決してやるぜ!
「あら、その必要はありませんよ?」
「え?どゆこと?」
「この件に関してはもう私の方で手を打っておきましたから!」
返して!今の俺のやる気を返して!
「てか手を打ったってどういう事?」
この女のやることって絶対ろくでもないんだよね。逆に変なこと言われてるかも知んないし。
「はい!あなたは女に興味がない同性愛者と誤解を解いておきました!感謝してくださいね?」
予感的中。
「ふざけんな!何で俺が同性愛者ってことになってんだよ!俺は正真正銘女の子が好きな健全な男子高校生です!」
ただちょっとだけ女の子と関わるのが苦手なだけです!本当にホモじゃないから!
「冗談です、もしあなたが同性愛者だったら学園ハーレムなんて夢のまた夢ですから。この私がそんなドジ踏むわけ無いでしょう?」
「その冗談はやめてくれ、心臓止まるかとおもったわ。」
「あら?そのまま止まって下さってもよかったのに。」
「酷いこと言わないで!?てか心臓止まったらそれこそ学園ハーレムなんて夢のまた夢だから!」
「大丈夫です、その場合は他の人に頼みますから。」
「だったら最初から他の人に頼みやがれ!」
つくづくこの女は俺を怒らせることに関しては一流だな。コイツと出会って二日目で高血圧で死にそうだよ。
「安心してください。私も何も誰でも良いから選んだと言うわけではないんですから。」
如月 沙月は笑顔でそう俺にいった。くそ、一瞬ドキッとしたのが悔しい!て、あれ?昨日は別に誰でもいいって…………。
「じゃあいきますよ?HRが始まってしまいます!」
「あ、ああ、そうだな、じゃあいくか。ってまて!結局どういう風に誤解を解いたんだ!」
「あなたが心配することではないです。気にしないで下さい。」
「余計気になるよ!」
「あ、それと早速今日の放課後にあなたに初任務があるので覚悟しておいて下さいね?」
「少しぐらい話しをきいてくれ……。って初任務!?」
昨日の今日でいきなり初任務とかハード過ぎるだろ。
「はい、あの頑固者の会長様をあなたのモテテクでデレデレにして上げてください!」
「…………。」
もしこの女が社長だったら社員全員辞めてるな。と思う程の無茶ぶりであった。
すいません会長出せませんでした。急いで書いたもんで少々読みにくいと思われます。どうか暖かい目で見守ってください。
尚、評価や感想などして頂けると嬉しいです。
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作戦会議だからといって必ずしも会議する訳ではない。
前回のまとめ
人から貰った手紙や人の話は早めに読み、聞くようにしよう。
×××××××××××××××××
「会長を俺のモテテクでデレデレに、か…………。」
(…………無理に決まってんだろ!!)
俺は心の中で大声で叫んだ。左隣に目をやると転校生の如月 沙月は真面目にノートをとっている。んーこうして見ると本当に可愛いんだけどな。全く、親の顔が見てみたいってもんだぜ。どうゆう教育したらあんな人使いがあらい子になるのやら。
「はぁ、全く俺も変なやつに好かれたもんだぜ。」
そう俺は小声で呟いた。
「さっきから独り言が多い人ね。授業中くらい静かにしたらどうなの?」
「うるせ、誰のせいでこうなってるとおもってんだよ。」
「そうね、私みたいな美少女転校生と隣の席なら興奮して独り言を言ってしまうのは仕方ないわ、ごめんなさい?」
チッ、何でこんなに自分に自身があるんだよ。まぁ、それぐらいに可愛いんだけどさ!
「大体お前は……」
「おい!そこの2人!授業中に何こそこそ話してるんだ!やっぱりあの噂は本当なのか?」
どうやらこそこそ話が先生に聞こえていたらしい。って先生まで噂を聞いてんのかよ。
「ち、違いますよ!俺はただコイツが!」
チョンチョン、ん?なんだ?俺は左袖が引っ張られているのに気づき引っ張られている方を見た。すると転校生が凄い形相で俺を睨んでいた。
(ば、ら、し、た、ら、こ、ろ、す、わ、よ、?)
「コイツが?なんだ?言ってみろ天音。」
「コイツが…………あ、あんまりにも可愛かったもんで話しかけてしまいました!」
「チッ、そうか、授業中はやめろよ?…………シネバイイノニ。」
おいおい、先生が生徒に舌打ちとか、あとなんか最後に聞きづてならない言葉がきこえたんですけど!?てか転校生怖!あんな可愛い顔からどうやったらあんなに怖い顔できんだよ!
その後授業は俺が男子生徒に睨まれ続ける以外には何事も無く終わりました。後何となく会長にも睨まれた気がしたのは気のせいでしょうか?
×××××××××××××××××
地獄の授業の後の至福のひと時、昼休み。やっとこの時間がきたか、ふぅ、ようやくゆっくりできそうだぜ。俺は弁当を取り出そうとしてカバンに手を入れるとカバンの1番上に綺麗に折りたたまれた手紙がはいっていた。むむ、何だか嫌な予感が……取り出し見ると中身は
【美少女転校生からのお知らせ。昼休みに朝あなたが私を呼び出した空き教室でまってます。来なかったら……。】
悪い予感程よく当たる。どうやら至福のひと時はまだ大分先のようだった。しかし来なかったら……で切ってるから余計に怖いな。
××××××××××××××××××
「おいーっす。きたぞー?」
「何なのその主人公と中の良い友人みたいな喋り方は!もっと主人公らしくしたらどうなの!」
「第一声から注意って、まぁ、いいや。んで、何で俺を呼び出したの?」
「あぁ、その事ね。今日はお昼を食べながら作戦会議をしようかと思って。」
「作戦会議ねぇ、まぁ話は分かったけど何でこの空き教室?」
「だって今日からここは私達の部室だもの?」
はい?部室だって?
「まあ、部室と言ってもまだ生徒会長さんの許可は出ていませんけどね……誰かさんのせいで。」
「いやいや!それも俺のせいなの!?」
「当然でしょ!あなたが会長としっかりフラグを立てておけば難なく今日から正式に部活を始められたのに!全く、あなたって本当に無能だわ。」
「そこまで言うか……。と言うか部活の名前はなんなの?流石にギャルゲー部とかじゃ申請通らんだろ。」
部活動において割と名前って大事だと思う。だって変な名前とかだったら、通知表にそのまま○○部所属ってなるんだよ?もしギャルゲー部とかだったら親に通知表見せらんないよ。
「安心しなさい!この私が相応しい名前をつけたわ!」
「ほほぅ?聞かせて貰おうか?」
「名前は…………恋愛研究部よ!」
「あれ?もっと酷いの来るかと思ったら案外普通だな。」
流石にここはふざけてらんないってか?転校生さんよ。俺は少し見直したよ。
「本当はギャルゲー研究部にしたかったのだけど。先生にやんわりと断られてしまって泣く泣くこの名前にしたわ。」
前言撤回。この転校生はやっぱりアホです。てか自信満々に言ってたわりに1回断られてんのかよ!
「ま、まぁ、恋愛研究部で良かったんじゃないか?略して恋研とかだと字面も何気良いし。」
「ふーん。あなたにしてはなかなか良い考えじゃない。見直したわ。」
「あんたに言われるとなんかムカッとくるな。」
「そんなことはどうでもいいの!本題に入りましょう!」
「本題ねぇ、どうやって会長を惚れさせるかってこと?」
俺は持ってきた弁当を開けおにぎりと共にオカズを頬張る。
「え、ええ、そういう事よ。あ、あらこのハンバーグ美味しそうね。」
「やらんぞ。」
転校生は弁当を持ってきていないのか周りには何もなかった。
「それで?あんたはどうやってあの会長を惚れさせようと考えてるんだ?」
「ゴクリ……え、あぁ、そうね。とりあえずあなたが会長に謝るところから始めましょうか。……ジー」
尚、転校生の視線は俺の弁当に釘付けである。
「……そりゃそうか。あんな気まづいままで好感度なんてあげれるわけないからな。」
「ゴクリ……そ、そりゃあそーよ。それでそこから……」
「おい。」
「な、何かしら?」
「何か今日は腹が減ってないから食っていいぞ。」
「ほ、ホントに!!い、いえ、私が何であなたの弁当を食べなくては行けないの?汚らわしい。」
「ほぅ?そーかそーか。じゃあこの弁当は捨てるしかないな?ちょっと捨てて来るからそこでま……」
「すいません、今日弁当を忘れて来て何も無いの、あなたの弁当をください。」
「素直で宜しい。」
はぁ、今日朝飯多めに食べて来てよかったな。てか転校二日目に弁当忘れるってなかなかだぞ。コイツ意外な所でうっかりしてるな。そして転校生は俺の弁当に箸をつける。
「い、以外に美味しいじゃないの。あなたの母親がつくったの?」
「いーや?今日は俺が作ったな。」
ちなみに家の飯は当番せいで昨日は妹が作ったので今日はおれの当番だ。ぶっちゃけると家の中で1番料理が上手いのは俺だ。べ、別に自慢とかじゃないんだからね!
「な、なんですって!あ、あなた、料理できるの!?」
「別に驚くことじゃないだろ。今の時代男も料理出来ないとなかなか不便だからな。」
「そ、そうよね。今の時代料理何て誰でもできるものだものね。」
あれ?何だか転校生の様子がおかしいぞ?あ、もしかしてコイツ……
「お前、もしかして……料理出来ないの?」
「う、うるさいわね!私の家ではいつも専属の料理人が作ってくれるから料理何て別に作らなくても良かったのよ!」
大層な家柄だな。こりゃ甘やかされてるに違いない。ん?専属の料理人って。
「もしかしてお前の家って金持ちなのか?」
「え?いきなり何よ?まぁ、そうだけど?あれ、言ってなかったかしら?」
「一言もいってないわ!!」
なんだよ!金持ちで美少女ってもはやチートじゃねーか!そんなのアニメの中だけだと思ってたぜ。畜生、神様って奴は残酷だぜぇ……。
「何いきなりしょんぼりしてるのよ、それに、人よりお金持ってるからって人の価値がきまるわけでもないわ。それに、美少女でお金持ちでもこの性格だけはどうにもならないし……。」
「いや!自覚してんなら治す努力しろや!」
それでも相変わらず自分のことを美少女だと言う転校生であった。
結局この後作戦会議は進まずそのまま俺は放課後を迎えることになった。おいおい、本当に大丈夫なのかよ。もはや失敗するフラグしか見えねんだけど?
××××××××××××××××
現在地、生徒会長の扉の前。俺は気合いを入れ直していた。くそ、アイツ最後の最後に丸投げしやがった。てか作戦会議で集まったのに作戦しないで空き教室で仲良く2人で弁当食べるってもはやカップルじゃねーか。いや、別に嫌じゃないんだけどさ。っていかんいかん、いつまでもここで立ってる訳にもいかねーよな。
俺は意を決して扉をノックする。すると中から会長とは別の声でどうぞと聞こえたので恐る恐る扉を開ける。
「し、失礼しまーす。」
「あら、あなたは、会長と同じクラスの天音 空牙でしたね?もしかして会長に何か用でもおありで?」
中に入るとそこにいたのは会長、ではなく副会長さんでした。俺は背中に冷や汗を掻き始めた。理由は明白、何故なら副会長は、かの有名な古川 琴音ファンクラブの……会長なのだから。
おいおい、今1番会ったら厄介なひとじゃねーかよ。
「あ、まぁーそんな所、ですね?会長は今不在ですか?」
「はいそうですね。会長はいつもより早めにお帰りになられましたよ?」
さっきから副会長の目の奥から殺気を感じるんだが……気のせいであって欲しい。
俺は震えながら口を開く。
「わ、分かりました。で、では後日また来ます。」
「すいません、私からも少しお話が。」
そう言うと副会長は俺に椅子に座るように促す。俺は渋々椅子に座り話しを聞くことにした。
「そ、それで俺に話って何ですか?」
ヤバイヤバイヤバイ、絶対会長を傷つけたって噂を聞きつけて俺に制裁を食らわすつもりだ。
「まぁ、話しと言うかお願いなんですが。」
お願い?副会長が俺にお願いってなんだ?
「な、何でしょうか?」
「はい、私のお願いは……」
そう言うと副会長は元々座っていた椅子から立ち上がり俺へと近づく。俺は来るであろう制裁を覚悟して目をつぶった。お願いします。痛くしないでください。
そしておもむろに古川 琴音ファンクラブ会長、もとい生徒会副会長は口を開く。
「…………会長と、恋仲になってはくれませんか?」
俺が目を開けるとそこには頭を下げる副会長の姿があった。
「って、えええぇぇええええぇ!!」
そして俺は今日初めて全力で絶叫した。
×××××××××××××
報告。
新たなイベントが発生しました。
次回は絶対会長さん出てきます。必ずだします。
尚、作者は評価や感想を付けてくれると喜びます。
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