どこでもドアを持つ男 (人類種の天敵)
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ディバゲの世界に落ちてった

どうも、人類種の天敵と申します。
えー、お久しぶりの方はお久しぶりですかね?
実はヴィヴィアンパーティーで頑張ってた前アカが不幸な事故でスマホと一緒に永久にお亡くなりになりました。
バックアップ取ってなかったのでイチコロでした。(無念)

かなり絶望して小説も消しちゃったんですけど、今回福澤諭吉一枚の生贄とヴィヴィアンのめっ、だよイベントで無事にヴィヴィアン、ヴィヴィアン聖学、カナン聖学、シオン聖学が手に入ったのでまた新しく書くことにしました。
駄文ですし不定期更新ですがこれからよろしくお願いします。


あと誰かフレになって……。
現在のパーティーリーダーはスキル的にシオンを使ってますが、ヴィヴィアン聖学を進化させたらヴィヴィアンにしようと思ってます。


 

 

四月某日、ある男のアカウントに、それは届けられた。

 

「き、き、きき、きーーー!?」

 

身長は175㎝程、黒髪黒眼、パッとしない顔をした普通の男。

彼は自分のスマホを握りしめて大いなる感動に打ち震えていいた。

 

「ぅ、ヴヴヴ!ヴィヴィアン!!キィィィタァァァーーーーーーーーーーーーーー!!!」

 

彼の持つスマホ画面には水色の髪をした可憐な少女が映し出されていた。

ピンク色のリボンを頭に飾り、青と水色と白いラインの入ったチェック柄のワンピースの上にピンク色の上着を羽織った、優しい笑顔を浮かべた少女である。

 

しかし、その少女は身長に似つかわしくない巨大な大剣を、クレイモアを両の細腕で構えていた。

 

少女の名を、ヴィヴィアン。

ディバインゲートというゲームキャラクターで、妖精族と呼ばれる幻想的な種族の1人だ。

年齢は定かではないが、お伽話にも出る妖精の様に、遥か昔から存在するキャラクターという設定の様だ。

つまり、合法ロリというべきキャラクターなのだ。

 

「やっと……やっとか」

 

そして、この少年、名前はショウト。

漢字にすると聖なる扉で聖扉ーーショウトと呼ぶ。

実にへんてこりんな名前、彼の親は何をどうしてこんな名前にしたのか……。

そんな彼は、去年の夏にスマホの電源が起動せず、そのままお亡くなりになる不幸に会ってしまった、原因は『一段ベットから落とした』、ただそれだけ。

これにはショウトも『訳が分からないよ』+『もうどうでも良くなって真っ白に燃え尽きた』状態になったが、今それは関係ない。

 

まあ、その際、彼がしているディバインゲートのデータももれなく削除されてしまって、前のアカウントでレギュラー兼嫁として活躍していたヴィヴィアンパーティー(ヴィヴィアン、シャイニィ、ヴィヴィアン(聖学)、セルティ(デュラララ!!コラボ))が消え失せたのだ。

 

ショウトは泣いた、ただ、マジで泣くと友達に引かれるので心の中で控えめに泣いた。

だがしかし、ディバゲ運営共はそんなショウトを見捨てなかった。

 

あるイベントで、ヴィヴィアンの配布を行ったのだ。

そしてショウトはこの好機を逃すまいと狂った様にディバゲを開いてイベントをやりまくった。

 

その結果、こうしてヴィヴィアンが配布され、ショウトの平穏は訪れた。

普段は一部キャラクターのイラストや設定などで┌(┌^o^)┐ホモォ...疑惑のあった運営にも今回だけは拍手喝采をした。

そして四月らへんで始まる聖学スクラッチに福澤諭吉を一枚生贄にして185枚のチップを召喚(課金)、事前に集めていた45枚分のチップと合わせた230枚(9連×5、一連×1)でヴィヴィアン(聖学)狙いの大博打に出た。

 

………結果。

 

「しゃおらぁぉぉぉぉぉ!!!ヴィヴィアンでたぁぉぁおおおお!!!ついでとばかりにカナンとシオンもでたぁぁぁ!!カナンは良いけど別にシオンイラネwwwww」

 

生徒会長ヴィヴィアンの他にカナンとブラコン(笑)シオンを入手したのだ。

……それ以外は魔法使い兼自宅警備員のオズ×5、その保護者的立場のドロシー×4、保健室の死神ネクロス4、聖学七不思議のヘンペル×4、幼女ことヴァルプルギス×7、こいつも大概ブラコンーーアリトン×4、パイナップル頭のでっけえパイナップルを胸にぶら下げた裏番オリエンス×3、青春してる機械トラピゾイド×8、レズ思想のおっぱいことパイモン×1、死に腐れランスロット×1、ムッキムキ筋肉ウロアス×1ーーーが今回の戦利品だった。

 

金の力は偉大だった。

 

見事な勝利、大本営発表である。

 

ただまあ、実質使えるキャラはヴィヴィアン、カナン、シオンのみーーそしてその内ショウトの好みでレギュラー確定はヴィヴィアンとカナンだろう。

 

ショウト『シオンとカナンとヴィヴィアンゲットー』

 

更に某メールアプリで友達に「シオン」を入手したことを送った。

その理由は、その友達がシオンをかなり気に入ってるらしいから。

理由は定かではないが、シオンがロングヘアなのと妹属性(シスコン)だからだろう。

ロングヘアが好みの時点で常日頃から「ロングヘアも、ショートヘアじゃない連中も!私の好みじゃない奴らは皆、死ねば良い!!」を信条(クロウリーなど例外あり)なショウトとは相容れない戦友ではあるが、折角奴の好きなキャラが偶然当たったのだ、自慢しなくてどうする???

 

ということでゲット云々の一文を送ったが……

 

『おめっと』

 

悲しいかな、最近ディバゲから離れつつある戦友に自慢話は意味を成さなかったようだ。

そっけない言葉を返されて若干凹む。

 

「まあいいや、とりあえず遊びにでも行くか」

 

パーカーを羽織り、外出の準備をする。

今日は特にすることもないので外を適当にぶらぶらする予定だ。

友達は部活、仕方なしと本屋に行くこととする。

 

「新刊出てるっかねー」

 

靴を履いて扉を開けた。

 

目の前には、何故か大空が広がっていた。

 

「ーーーは?」

 

 

 

 

そして俺は、なんの因果かディバインゲートの世界へ、迷い込んでしまうことになったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「痛っ……………」

 

どう考えても高度100m以上はある高さから落下して目立った外傷がない、それなりに痛かったけど耐えられない痛みではなかった。

 

「俺の体どうなってんの?」

 

あまりにも異常だ、知らぬ間にショッカーラ○ダーにでも改造されたんじゃないだろうか?

 

「先ずは現状把握?…つーかここどこだよ。見えるとこ全部木、木、木……樹海か?スマホは…ある。マップでーーー……あ、圏外になっとる」

 

周りは生い茂った木ばかりでスマホも圏外になっていて使えない。

しかし、そうなるとどうするか。

 

「一応、遭難ってことに、なるんだよな?あー、くっそ、こんな事ならジョウタロウとユーセイの奴も道連れになればいいのに」

 

脳裏に奇妙な友人の顔が映し出される。

ジョウタロウ……ロングヘアが好きな変態。

ユーセイ……変態、頭がモジャモジャしてる変態。

共にバカやってる友達だが、俺は心の底から今の俺と同じ状況になっちまえばいいのにと感じた、理由?俺が苦労してるのにあいつらが関与しないのはなんか苛つくから☆

 

そんな理不尽な事を考えつつ、さてこれからどうするかと考えていると、ふと身体に違和感を感じる。

不調がある訳じゃない、ただ、自分の中の何かがゆっくりと開いて行くような奇妙な感覚が生じているのだ。

 

まるで、自分自身の中から、心の扉とでもいうべきものが開いてしまったような。

 

「うおーー!!?」

 

「どわーー!!?」

 

不思議な感覚にぼーっとしていると、後ろから叫び声が上がった。

なんだようるせえ、と背後を見ると、弓道着をした平凡な男とモジャモジャの頭をした天パがいた。

 

「よお、ジョウタロウ。ユーセイ」

 

「は……お?え?あ?おま、ショウト?」

 

「いやいや、マジか!?は、ちょ、ここどこかて!」

 

弓道着ーージョウタロウ、とモジャモジャーーユーセイ、の言葉に苦笑しつつ、さてこいつらがどうやって?そしてなんで俺と同じ場所に来たのか考えてみる。

 

時間的に考えると、あの妙な感覚、自分の中の扉が開いた直後だ。

 

(時間……時……違う。時間……扉……)

 

少しジョジョが入った、訂正訂正。

 

「まあいいか。ジョウタロウ、ユーセイ。俺たちなんか遭難したっぽい」

 

「はあ!?え、あ!?」

 

ジョウタロウは混乱した、ユーセイはどっか行った。

 

「一先ずどこに行くか考えてたらいつの間にか此処に来た。で、お前らは何してた?」

 

「何って、えー……。弓道終わって、家帰る時に、部室の扉を開けたら……来た?」

 

「扉かー」

 

また、扉。

そして俺がここに来た時も、家の扉を開けた時だった。

 

「つーか、あの猿は……居ねえし」

 

いつの間にやらハゲ猿ことユーセイが居なくなっていた。

するとジョウタロウがニヤリと嗤って提案を寄越す。

 

「なあ、ショウト。あいつ置いてこうぜ☆」

 

「はあ!?おい、ジョータロー!ショート!ちょっ、マジ待て!マジで待てって……はうぁぁあ!?」

 

案外近くにいたようだ。

何やってんだあいつは、と呆れながら頭をぽりぽり掻いていると、目の前に一枚の羊皮紙が降りて来た。

 

「なに?それ」

 

「……?絵?」

 

Divine Gateーーー弓を持った男と、天パと、扉を開く少年の悲劇、それが羊皮紙に記載されていた文章のタイトルだった。

 

「……本を読むのは好きだけどさぁ。俺こういうの好きじゃないんだよねぇー。ほら、俺ってばライトノベル系とかだし?」

 

「そうそう。そんで表紙とか挿絵にショートヘアのキャラがいたら速攻買うんだよな。ロングヘアの方が絶対可愛いのに」

 

「あ?ショートヘアが可愛いに決まってんだろボケ。あ、そーいえばお前が好きって言ってたシオン(聖学)手に入ったんですけどーwww正直イラネーんですけどーwwwwwあと君の嫁オリエンス×3体キタけどwwwイラネェェェww」

 

ガシッと、2人は掴みあった。

恐ろしい形相で相手を睨みつけながら。

 

「ぶっ飛ばすぞゴラショートヘアは至高にして最高なんだよ!」

 

「ああ!?シオン手に入れただけで勘違いしてんじゃネーゾ!あと一番はオリエンスなっ!」

 

醜い争い、いや、互いに互いの嫁の可愛さを証明するための戦いだった。

 

「きゃぁぁぁぁぁぁ!!?」

 

その時、ユーセイの悲鳴が響いた。

女の悲鳴みたいな叫び声、正確には「キィエエエエエエエエ」という気色の悪い鳴き声だったが……。

 

「どした!?」

 

「ユーセイ!」

 

俺とジョウタロウはユーセイが入っていった茂みへ駆け込んだ。

辺りには臭い匂いが漂って来て、思わず俺とジョウタロウは顔を顰めた。

 

(なんだこれ、糞の臭い……みたいな?)

 

「う、うおおおおお!うおおおおおおおお!!うおおおおおおおおおおおお!!?(ブリブリブリ)」

 

「ブヒー」

 

「おおおおおおおお!!?(ブリブリブリブリブリブリブリブリブリ)」

 

目の前にいたのは、茂みにケツ突っ込んで叫んでるモジャモジャ天パと、天パをじっと見つめる……猪?体長は大人の腰ほどの、緑色の毛並みをした生意気そうな猪だ。

……って、

 

「猪ィ!!?」

 

「でかっ!?なんだあれ!なんだあれ!?つか臭っ!ユーセイ臭っ!!なにあいつ臭っ!」

 

目の前の猪?は後ろ足でガリガリと地面を削って……突撃する気かっ!?ユーセイが死んじまうぞ!

 

「ど、どうする!?(う、臭え)」

 

「どうするって……どうする!?(臭え。ユーセイ臭え)」

 

「お前弓道部だろ!早くあいつ射貫けや!(ああ、鼻が。鼻が…)」

 

「バカヤロー!肝心の弓と矢がねーわ!!(それに臭すぎて集中出来ねーよ!)」

 

ちっ、こいつも俺も使えねーってのが分かっただけか……!しかし臭い、ユーセイほんと臭い。

 

「ユーセイ!早くそこから逃げろ!死ぬぞ!(くっさくっさくっさ!)」

 

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお(ブリブリブリブリブリブリブリブリブリ)」

 

ダメだ、あいつの○んこ君は死に瀕して絶好調になってるらしい。

しかし臭い、ユーセイほんと臭い。

 

「くそ、どうしたら……」

 

「ディバインゲートを開くんだぼん!」

 

遂に猪がユーセイへと突っ込んだ。

それを眺めて歯噛みする俺の耳にその声が聞こえた時、俺の身体は瞬時に動き出した。

 

「ブヒー!!」

 

「うおおおおおおおお(ブリブリブリ)」

 

「ユーセイイイイイイイ!!!(臭ーイイイイイイイイイ!!!)」

 

ジョウタロウが叫ぶ、猪が走る、ユーセイは……。

ユーセイに手のひらを翳して、顕現しろ、と呟いた。

するとそれは現れた。

 

ギィィィィィィン

 

「ブヒー!?」

 

「っ、扉ァ!?」

 

ユーセイと猪の間に無機質な1つの扉が現れた、色合いの無い、不思議な扉だ。

続いてグイッと手元を引き寄せると、扉がゆっくりと開いていく。

 

「う、な、え……えぇ」

 

現れたのは、一本の剣。

とても美しい、一本の直上剣だった。

 

「ブヒー!ブヒー!」

 

頭を扉にぶつけて被りを振る猪、その隙を突いて扉から現れた剣を握り、一気に引き抜く。

 

「ショウトおお!!」

 

引き抜いた途端剣からありえないほどの風圧…いや、剣圧?風、ソニックブーム?のようで似て非なるものーーが、飛び出した。

一瞬手放してしまいそうになるが、意を決して両手で握る。

そして剣先を猪に突き出して猪の体当たりにに構える。

 

……ユーセイの○んこ君の臭いが気になるが、そうも言ってられない。

 

「来たら……来たら刺さっちまうぞ?」

 

「ブヒー……!」

 

ガリガリと猪は地面を掘る。

大きく息を吸い込み、ブヒー!と嘶いたその猪の頭を、振り上げた剣の平たい部分で強烈に殴打してやった。

猪は力無く鳴いてゆっくりと倒れた。

 

「しょ、ショウトおお!!なんだおま、それぇぇ!?」

 

「い、いや…知らんけどね?と、とりあえず逃げようぜ!おい、ち○ぽ猿あくしろよ」

 

ジョウタロウの言葉を流しながらいつまでもしゃがみ続けているユーセイを足蹴する。

するとち○ぽ猿はきったねえケツに葉っぱで拭き拭きした後でようやくズボンを履いた。

 

「うぅー、やっとう○こが収まった」

 

「「きっさねー」」

 

俺とジョウタロウは、速やかにユーセイから離れることにしたのだった。

 




因みにヴィヴィアンは11か12日くらいに受け取りました。


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ただひたすらにチート過ぎた

どうも、1ヶ月かけて2話目……笑


 

「そんでショウト?それなんだよ」

 

「見れば分かるやろ。モノホンの剣だぜ」

 

「なーケツ拭く紙ねぇ?」

 

「「持ってねぇてかお前臭え」」

 

ブヒーと鳴く緑色の色をした気味の悪い猪?を倒した後、俺は友達のジョウタロウ、クソ猿ことユーセイと共に森の中を適当に走り逃げいる途中で川を発見、折角だから休憩中というわけだ。

 

「そんで!その剣、一体なんだよ」

 

ジョウタロウの視線の先は俺が肩に担いだ銀色の長剣。

所々美しい装飾の施された剣だが、ある人の名言を借りれば「しかしそのエングレーブは何のタクティカルアドバンテージも無い。実用と観賞用は違う」って所か。

 

「んー、ちょい待ち俺もちょっと考えを整理させ…………………なんか、首ら辺が痛いんですよねぇ……ぐぐわぁっ、と……あぁ、これ何か憑いてるなぁぁぁ……っと、ふと感じたんですねぇぇ……あー、怖いなー。嫌だなー、嫌だなー……」

 

「唐突な稲○淳二は草」

 

「それは一体誰なんだぼん?」

 

「ひょっ………」

 

ピシ……。

突如俺の背後から聞こえた声に俺を含む3人の空気が凍った音がする。

そしてジョウタロウとユーセイは俺に視線と首を固定しながら距離を取るために背後へ移動するという器用なことをやってのけた。

 

「………お、おおおおまいら。ももももう少し寄れややや」

 

「え、ヤダよ俺怖いの無理だし」

 

「アッー!お腹が…!わり、ショウト!お前のの近くでうん○とか流石にできんわ!」

 

わざわざ俺の近くでせんでいいしさせるわけねぇだろ殺すぞ。

しかしこいつらはなんて友達甲斐のねえ奴らだと嘆息して首の後ろ、正確にはパーカーに付いてるフードに手を向けた。

むにゅ、と柔らかくて弾力のある不思議な感覚が指先に伝わり、俺はソレを掴むと目の前に持ってきた。

 

「ぼ、ぼーん!痛いから話すんだぼん!」

 

「………」

 

「………」

 

「………」

 

絶句、何かいるな、とは思ってたけどこれは流石に無いわ。

俺の視線に同感だとジョウタロウとユーセイが頷く。

やべえコイツ……え?コイツまじ?まじで?

 

「なんで黙ったままなんだぼん!辛気臭いぼん!」

 

「ぼんぼんぼんぼん五月蝿えよ凡人」

 

はぁ、とため息をつき、見覚えのある正体不明のソレの名前を思い出す。

こいつは、確か……、

 

「ぼーん!今僕のことバカにしたぼん!?それより僕の名前はめたぼんだぼん!ちゃんと名前で呼んで欲しいぼん!」

 

おお、思い出した瞬間自己紹介してくれた。

改めてこいつの名前はめたぼん。

俺がやってる嫁ゲー(俗に言うヴィヴィアンゲー)にチュートリアル役やその他案内などで度々出てくるキャラクターだ。

ディバインゲートのアニメでもなんか出てきたらしいけど、ごめんね?俺ってば1話のアオト君の出オチポエム以降最終話しか観なかったから分かんなかったんだ☆

最終話観た理由もエピローグに出てくるヴィヴィアンが観たかっただけだし。

 

ただ、最終話について言わせて欲しい。

 

なぜ!ヴィヴィアンは後ろ姿しか出させてくれなかったのか!?

まあ、アニメに出ることすら叶わなかったジョウタロウの嫁のパイナップル(オリエンス)よりかはマシなんだろうけど!なんで後ろ姿なん!?普通写すなら前だろコラ。

 

ここまで俺が切れてるのには理由がある。

それは、再醒前、再醒後、追想各種ヴィヴィアンの髪型は全部、若干ではあるがバラバラなのだ。

まあ、それも取ってるポーズとか風などを表現したいから仕方ないんだろうけど、嫁の絵を描きたい俺としてはスゲー描くのに苦労するわけだ。

ストレートのショートヘアなのかふわふわしたボブなのか、はたまた癖毛、流石に天パは無いだろうけど……。

 

だからこそディバゲのアニメでは出るだろう(確信)。

そして今後ヴィヴィアンを描くときの髪型が確定するな、と余裕の表情で最後まで視聴したらこれだよ!

 

「ふっざけんじゃねっぞアニメェェ!」

 

「「「!?」」」

 

めたぼんを鷲掴みにして地面に思い切りぶん投げた。

 

「怖、急に切れたし」

 

「引くわー」

 

「し、死ぬ…ぼん」

 

わりぃ、と謝りめたぼんの顔面をアイアンクローする。

不思議な感覚にアイアンクローが決まってる感じしないが、「ギブギブギブギブギブギブギブギブ」と叫んでる辺り結構ダメージ入ってるらしい。

 

「で?ここは何処だよ」

 

そう聞くのはジョウタロウ。

奴は身長160以上170以下(適当)の眼鏡をかけた弓道部所属のツッコミ担当なのだが、一年生の時に掛けていた相棒の眼鏡は今やアイコンタクトに代わり、ツッコミ担当といいつつもボケても軽く流すし果てには無視するしコイツ自体ボケてくるし。部活動も最近部停(理由が遅刻過多で1週間)喰らってるし、こいつナメてんの?ってくらい怠惰な奴だ。

しかも部活動に弓道部を選んだ理由は「艦これの赤城さんが弓を使うから」……赤城が好きかと思えば艦これの嫁は翔鶴と来たもんだ。

……俺?俺ってば重婚提督だから(ゲス顔)

 

そもそも初回から眼鏡掛けてんなら最後まで眼鏡掛け続けろよ!眼鏡がお前の種族なら墓まで眼鏡持ってけよ!それがお前の唯一にして無二の存在証明だろ!?なんて言ってたのが懐かしいなぁ、と感じる三年、現在。

偶に眼鏡かけるとき「ああ、そういえばこいつ一年の頃眼鏡キャラだったわ」と思い返す。

 

「ちょい待てちょい待て。言うほど眼鏡キャラじゃねーかんな?つーか身長160から170って適当スギィ!?」

 

何がいいたいかって言うと、こいつは眼鏡掛けててクールぶった頭脳キャラかと思えばぐーたらアイコンタクトキャラだっつーわけだ。

まあ、艦これ好きっている共通点があるから今でも仲は良いんだけどねぇ…あとジョジョ。

 

「ああ、これが噂のオタクぼん!」

 

その認識で合ってるっぽい。

 

「ショウト。俺の事を教えてやれよ」

 

偉そうに命令して来たのがユーセイ。

チン毛でモジャモジャでクルクルパーで天パという救いようの無い山猿。

多分身長130でチン長1ミリ。

 

「130は流石にねえやろ」

 

「チン長もな!俺は…そのよお。………もっとでっけえかんな!?」

 

さて、簡単に説明も終わり、今度はこのぼんぼん野郎だ。

 

「ぼん!僕はめたぼんだぼん!ディバインゲートの世界に来たショウト達のチュートリアルの為に僕が召喚されたんだぼん!」

 

「「「………」」」

 

マジか、マジでここディバインゲートの世界なのか。

俺とジョウタロウは顔を俯かせて身体を震わせていた。

なぜなら、

 

「しゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!俺はぁ!この世界でえええええ!!ヴィヴィアンとおおおおおお添い遂げるぞおおおおおおおお」

 

俺は生きる!生きてヴィヴィアンと添い遂げる!!某ガンダム主人公のセリフを叫び拳をグッと握り締める。

うおおおおおおおおスゲーこの世界に希望が芽生えた瞬間ンンンン!!

 

「そうと決まれば無双チート無双チート。ショートヘアハーレム作るでショートヘア」

 

ヴィヴィアン、フュンフ(但し再醒前)、ジャンヌ、イージス、クロウリー、ミドリ、美風精将ヨウキヒ、ムラクモ・オロチ、風明竜アンデルス、ムラサメ、レイニィ、カナン、サナエ、キキョウ、アルル、ウィンドピア……総勢16人越!!嗚呼、ディバゲやっててよかった。

 

「おいおい。ショートヘアつったらシェイクスピア、タマ、メイザースは?」

 

「YESロリータ、NOタッチ!あと最後のやつタチの悪い腹黒ショタジジイやんけ殺すぞぉー☆」

 

そう、ロリに手を出してはならんのだ。

目指すべきは執事竜店主ティルソン。

ストーリーではクソみたいに腹黒なコイツだがごちうさコラボでヴィヴィアンコスプレの湖妖精チノを前にして動じぬ彼の紳士力には脱帽するよ。

 

「なあお前のハーレムにロングいんだけど。クロウリーとか、レイニィとか」

 

「初詣クロウリーはショートヘアになってたきがするからオーケーでレイニィはリセマラ一番目のキャラだからオーケー!それに!何事にも例外はある。今回はそれがクロウリーとレイニィだったってことさ」

 

「えぇーこいつ何かっこいいこと言ってんの……」

 

「お前の好みはどうでも良いぼん。精々身分違いの恋をして絶望すれば良いぼん。それに女の良さは触り心地の良さだぼん。僕みたいな、な!」

 

何こいつショートヘアキャラバカにしてんのか殺すぞ。

 

『リーダースキル《至高にして最高。神秘にして真理》セットしました。』

 

「ん?なんぞこれ」

 

目の前に急にテキストが、あ、これステータス?だわ。

至高にして最高?なぁんだ、ショートヘアキャラの事か。

なぁんだ、俺のリーダースキルの事か。

《ショートヘアキャラクターの数だけステータス上昇》

 

「なんだこれ無敵か!」

 

「いいか!?清楚にして完璧。鉄板にして王道!それがロングヘア、だぁーーー!……ん、リーダースキル《清楚にして完璧。鉄板にして王道》……??ロングヘアキャラの数だけ強くなれ、る………だと…!?」

 

なに、ジョウタロウも俺と同じ感じのリーダースキルをゲットしたのか!

チッ、俺と被ってんじゃねえか卑しい豚め……。

 

「うお!すげぇ!俺の《やらないか》!男キャラの数だけ強くなれるっとよ!」

 

「「あ、うん」」

 

本人が良ければ良いんじゃね?これからの被害者とか俺シラネ。

でもどうせならアーサーとかロキとか無魔将ナキリとかギンジとかトキワとかをターゲットにしろよな。

 

「ぜんっぜんよくねぇぼん!?お前ら星1の癖にどんだけチートスキル持ってんだぼん!?ありえねぇぼん!ありえねぇぼんんんんんんん」

 

俺たちのイレギュラー性にさしものチュートリアルも発狂したようだ。

とりあえずめたぼんは無視して他のスキルを見ていく。

 

《ディバインゲート》

扉の先に自らの思い描いたユニット、ドライバを招き入れ、時に扉の向こうへ行きたい場所を指定することのできるチート。

絶対的な運命や過ぎ去った結果さえも生まれ変わらせる《再創》を使える。

あと凄く硬いので壁や特攻盾に使える。

当たると凄く痛い。

便利。

召喚する際はハートパネル×1枚、無パネル×1枚。

 

「キタぜ、最強害悪チート!そして逝くぜ、原作ブレイク!今日からお前は、どこで○ドアだぁぁぁぁぁ!!」

 

 

《再創》ーーーディバインゲートの呼称をど○でもドアに改変。

 

《ノーマルスキル1》

《どこでも○ア》

扉の先に自らの思い描いたユニット、ドライバを招き入れ、時に扉の向こうへ行きたい場所を指定することのできるチートひみつ道具。

絶対的な運命や過ぎ去った結果さえも生まれ変わらせる《再創》を使える。

あと凄く硬いので壁や特攻盾にも使える。

ぶつかると凄く痛い。

便利。

召喚する際はハートパネル×1枚、無パネル×1枚。

 

『ぐーふーふーふーふ。仕方ないなぁショウト君はぁ。どこでもゲートー』

 

そんな幻聴が聞こえた、ような気がした

 

《ノーマルスキル2 無し》

 

《アクティブスキル》

《再創》

場と手札を自分の好きな様にリメイクする。

更にどこでもドア内を潜らせた者を再創し、強化・弱体化させる。

アクティブスキルの癖に使用回数も使用に必要なターン消費も無い。

 

《ドライバ》

《インフィニティ》

無限龍ノエルが剣に成った姿。

その刀身は振るうだけで無限の剣撃を生み出し、不可視の斬撃は主人の望む物だけを斬り裂く。

《不可視の斬撃》

捉えることのできない無限の斬撃。

無パネル×1枚取り込み+剣を振る事で発動。

 

 

 

「ナニ、コレ、オレ、ワカラナイ。オレ、ナニモ、ミテナイ」

 

「なんで片言?」

 

なんだよこれ!?なんだよこれ!?チートすぎるにも程があるだろ!?害悪チート能力ばかり見せられて俺の思考はボドボドだ!?しまった、ついオンド○ル語が、

 

《ノーマルスキル2》

《オンドゥ○語》

オン○ゥル語を話すことが出来る。

 

「なんで!?」

 

いや、言語選択なんでオンドゥル語!?せめてジョジョ………、

 

《再創》ーーーノーマルスキル2の内容をオ○ドゥル語からジョジョ語に改変。

 

《ノーマルスキル2 ジョジョ語》

日常的にジョジョ語を話すことが出来る。

更に背景にもニブニブニブニブニブニブニブやドドドドドドドドドドなどが適用され、不細工なめたぼんも数週間後にはイケメンぼんになる。

更にジョジョ立ちも使用可能になる。

 

「それは欲しい!欲しいけども!!」

 

確かに、ジョジョをマスター出来れば怖いものなど無いだろう!きっとアーサー戦でもザ・ワールドでも使って「フフフ、階段を降りたな?」とか出来るだろうけど!!

つーか自分の変態性能にツッコミ疲れたわ!ツッコミ担当は俺じゃねえよ!

 

「はぁ、はぁ……ディバゲ世界を崩壊させかねない俺の性能に俺が一番疲れた」

 

「「お、おう?」」

 

「バカなこと言ってないでとっととあそこに行くぼん!」

 

「「「あそこ?」」」

 

ツッコミしまくった俺とジョウタロウとユーセイの視線を受け、めたぼんはニヤリと笑う。

 

「初都ノーマリアに決まってるぼん!お前らの初チュートリアルぼーーん!!」

 

 

 

ごめんめたぼん。

多分トラウマもののオーバーキル事件が勃発します………………。



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チュートリアルスクラッチ何が出るかなー?

チュートリアルスクラッチ何が出るか楽しみですよね。


 

初都ノーマリア

 

ディバインゲートをプレイする際にチュートリアルとして1番最初に挑戦することになるダンジョンの名前だ。

1番最初ということで出てくる敵も軒並み弱く、湧くパネルの種類も 火・水・風・ハート のみでディバインゲートを始めたての初心者がパネル操作を覚えるにはとても理想的なものと言えるだろう。

 

そしてめたぼんの案内で件のダンジョン、初都ノーマリアに到着したわけだが、初都ノーマリアの外見は中世ヨーロッパの洋館といったもの。

もしかしてこの中に入るのか?普通に不法侵入じゃね?と考え込んでいると、ふと頭に思いついたことがあったのでそれを口に出す。

 

「思ったんだけどさ。俺らって本編に絡む方のイレギュラーなの?それともコラボ系のイレギュラーなの?」

 

「あっ、それ俺も気になる」

 

「どーでんいっちゃが!そんなもん気にすんな」

 

ストーリーに関わっていくのか、それともコラボユニットとして2、3週間ほどで強制的にディバインゲートで帰宅させられるのか。

それに対するめたぼんの返答はどうだ?

 

「はあ?コラボユニットは嫌いだぼん!勝手にディバインゲートを潜ってこちら側に来て好き勝手やりたい放題するぼん!だからコラボユニットは僕の案内センサーには感知しないように設定してるぼん!でもお前らはセンサーに感知したからコラボユニットじゃないぼん!」

 

すげー敵愾心を持ってるけど、過去にディバインゲートの世界に来たコラボユニットたちが如何に規格外な連中なんだと知った。

まあ、コラボユニットは このすば の めぐみん 以外全員どうでもいいので気にしない気にしない。

 

「へぇー。じゃあいいや。とりあえず最初にチュートリアルガチャ引かせてよ」

 

「お、それな」

 

続いて関心を持ったのはチュートリアルガチャ。

というかソシャゲで1番楽しみなものなんて最初のチュートリアルガチャか欲しいユニットを当てたときくらいのものだろう。

 

「そうだぼん。お前たちに1人5枚ずつやるから適当に引くぼん」

 

ごそごそと何処からだしたか不明のチップを5枚貰うけど、え、これどうすんの?

 

「適当にそこに放り投げればディバインゲートが出て来て誰か寄越してくるぼん」

 

「マジか」

 

「ディバインゲート有能すぎわろた」

 

「そうと決まればショート!先やっちまえよ」

 

おいおい俺が先かよ〜、と満更でもない表情を浮かべてチップを放る。

黒く鈍く光る5枚のチップは空中で光を発し、やがてその光は扉のような長方形を形作る。

そして、光が収まり、黒く硬質な扉が独りでに開きはじめ、その向こうに立つ人物の姿がやがてーーーー、

 

「ヘイ、子猫ちゃん。俺が楽しい夜を教え「バタン」」

 

うざってえセリフが聞こえたのですぐに扉を閉めましたとさ まる

 

「………さあ、もう一回引k(ry」

 

「うわぁぁぁぁザマぁぁぁぁお前の嫌いなランスロットザマぁぁぁぁ!!使えよ!ランスロットをリーダーにしてこれからずっと使えよ!はははははwwww」

 

このクソ野郎!……腹を抑えて笑い転げるクソジョウタロウを睨みつけたあとで頭を抱える。

何故だ、何故よりによってあのランスロットなんだ!?

俺が恨みを込めて呟いたのは円卓の騎士シリーズの星5ユニット ランスロットだ。

光属性の人間で、性格はファッキンナンパ野郎。

裏設定というかアーサー王伝説つながりで仮の母親がヴィヴィアン。

その時点でフルボッコにしてやりてえぜ!!

そして奴は隠してやがるが奴の本性はとびっきりのマザコン!ヴィヴィアンは渡さん!ヴィヴィアンは俺のものだ、俺だけのものだ!

だから、つまり!

 

「ランスロット……超絶いらねぇぇぇ……!!」

 

つーかあいつチュートリアルで出るのか?いや出ねぇだろ何で出るんだよ嫌がらせかよクソがふざけんな。

 

「多分お前がディバインゲートの力を使えるからそれに影響されて全ユニットが出てくるんだぼん」

 

「え?マジ?じゃあ頑張ればヴィヴィアンも出るんじゃない?あ、俺ってばディバインゲートの力使えるんならワンチャンリセマラ出来るんじゃね!?お願いします!ランスロットは変更で!ワンチャン!ワンチャンスだけお願いいいいーーー」

 

 

 

 

少年の想いは世界を繋ぐ扉を生み出し、少年の言葉は扉を開く為の鍵。

 

 

 

 

《再創》ーーーディバインゲートの接続先をランダムに変更し、再構築。

 

 

 

少年の想いがまた世界の何処かに扉を繋ぎ留め、彼の言葉に応えた二つの扉はその黒い硬質な扉をゆっくりと開いていく。

 

 

 

「え、マジ?」

 

「はーぁ?ねえわー」

「ランスロットもなかなかいい男やっちゃけんなぁ……明らかに早まったやろお前」

 

「ディバインゲートを再構築だと!?お前いい加減ふざけんなぼんんんんん!!?」

 

それぞれの言葉を、嘆きを、呆れを、怒りを、喜びを受けて、扉のその先の人物は現れるーーー!!!

 

「いよう、俺は六魔将の1人ナキリってん「バタン」」

 

ガチムチのいい笑顔をしたおっさんを視界に収めた瞬間ランスロットと同じように扉を閉める。

 

「………ワンチャン。ワンチャンあるからーー」

 

「あるわけねーだろバーカ!ははははは!!ランスロットに続いてナキリwwwww」

 

「おい、ショート!今の奴は明らかにイイ男やったやろがて!いらんなら俺に寄越せよ」

 

「死ねえええええええ!!ナキリなんぞいらんわ!ボケ共!あとそこのホモォ!貴様のような奴は死ね!死んでしまえええええ!クソがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ《再創》!《再創》!《再創》!」

 

怒り狂って再創を連発。

「ウオオオオオオ!次元の扉を超えて!今、ディバイン広報から私がやって来ーーー「バタン」」

 

「あら?随分可愛い子ねぇ。うふ、可愛くてもイイ男には違いないわぁ。ねえ、わたーーー「バタン」」

 

「ウオオオオオオ!一度捨てられたとしても!私は帰って来たぞおおーーー「バタン」」

 

「にゃんにゃん♪カツオブシ寄越すにーー「バタン」」

 

「………」

 

やべえ、マトモなユニットが1人として出て来ねえ。

ナンパ野郎(ランスロット)ガチムチ(ナキリ)四次元広報(ミスターディバイン)オカマ(シグルズ)天然猫耳女装男の娘(トキワ)

ポタ、ヘートなどのショタシリーズはまだ出てねえがディバゲ運営の狂気の産物共が俺に襲いかかってくる!?

 

「クソがッ!ホモォだらけか!此処はァッ!どうなんだッ、てめえはッ!?」

 

新たに再構築した扉を思い切り開く。

そして俺の祈りが届いたのか、目の前にいたのは男ではなく、正真正銘の美少女だった!

 

「私?サナエだよ。君が私を呼んだんだよね」

 

「キタァァァァァァァァ!!!」

 

お気に入りショートヘアの1人、サナエ!!

風属性の獣・神族であり、ロリ体型に着物とフリルが合体した衣装とフサフサの尻尾!ふわふわな茶髪のショートボブヘアにタヌキ耳と明らかにタヌキな風のエフェクトが超絶可愛いキャラクターァァァァァァァァ!!!

 

「リセマラで勝ち組!ッシャアァァ!」

 

「うっわ、つまんな」

 

「じゃかいよ。俺その前のトキワが良かったっちゃけんよ」

 

「お前はそろそろ黙るぼん。ショウト、もうお前のイレギュラー行動は慣れたからとっととスマホ立ち上げてアプリをするぼん」

 

反則チート技でリセマラしまくったおかげでサナエをゲットして浮かれていた俺を急かすようにめたぼんがニヤついた顔でスマホを指差す。

その指示に従いディバゲを開くと、今まで持っていなかったはずのサナエがいつの間にかユニット欄に入っていてしかもアイコンが光り輝いている。

そして何故だか他の所持しているヴィヴィアン、ヴィヴィアン(聖学)、カナン(聖学)ヴィヴィアンぼんが使用不可を意味するようにアイコンが真っ黒に染まっていた。

 

「ダンジョンに入ったり敵と交戦状態になるとこの世界で巡り合ったユニットをアプリのディバインゲートを介して繋がり合うことができるぼん。今までお前が手に入れたユニットはこれからお前が巡り合わない限り戦ってくれないぼん」

 

「マジかよ……つまりデータ全消去…?まあ、とりあえずは今の所サナエだけが俺と一緒に戦ってくれるんだな。よろしくよろしくショウトですよろしく」

 

「うん。そうなるのかな。私はサナエ、これからよろしくね、ショウト」

 

それだけ行って彼女は扉の先に戻ってしまった。

 

「なあ、チップの課金って」

 

「あるわけねえぼんこの廃課金勢が。この世界ではテメイラの札束なんてケツを拭くための紙程度の価値しかねえぼん。ざまあみろだぼん」

 

ちくせう。

いや待て、俺はチップさえあればさっきみたいにディバインゲートを再構築(リセマラ)することが出来る!つまり俺は無敵、チップさえあれば!

 

「じゃあ次俺行くわ」

 

続いてジョウタロウ。

奴が放り投げた5枚のチップが扉を作り、ひとりでに扉が開いて行く。

 

(クソみてえなユニット出ればいいのに)

 

心の底からジョウタロウ(多分友達)の不幸をお祈りしたが、俺の気持ちは届いてくれなかったようだ。

ジョウタロウが召喚したユニットは、サナエの髪よりも幾らか明るく、いろんな方向に跳ねた茶髪を後ろで括ったポニーテールで、その顔はとても耳目が整っていて、普通に美人。

黒色の制服に緑色の丈の短いミニスカート。

そして手に持った弓はなんかデカくてゴツイし黄緑色のオーラをメラメラと醸し出している。

 

「貴方かしら、私を呼んだのは」

 

「ケイぃぃぃぃぃぃきたぁぁぁぁぁ!!」

 

円卓の騎士シリーズーーーケイ。

人間族風属性の弓矢を持った毒舌女。

強いのか弱いのかイマイチわからん女で、プロフィールでは彼女の放った矢は逸れることなく対象に突き刺さるとか書いてるくせに魔族のユニットに楽々と避けられている。

 

そしてこいつはロングだ。

腰まで届くロングヘアをポニーテールなんぞにしてやがるが、こいつの本性はロングヘア!ジョウタロウの大好きなファッキンロング!(個人の感想です)死に晒せクソがァァァァァァァァ。

 

「お、俺、ジョウタロウって言います!これからよろ「はぁ、急に呼び出されたと思ったら、こんな地味男なんて嫌ね」……へ?」

 

おお、初っ端から香ばしいジョブの応酬が……(笑)そうだいけ、言っちまえ、ジョウタロウをお前の毒八百(正式には嘘八百)を使ってアホジョウタロウをボコボコにしちまえ!

 

「あら、聞こえなかった?耳かっぽじってよぉく聞きなさい。この、地・味・男♡」

 

「グブォ………………!!」

 

critical!critical!critical!critical!

 

天音翔゛太郎(アマネ・ジョウタロウ)の精神に160万ダメージ!

 

ジョウタロウは膝をつき地面に寝転んで顔を覆っているゥゥゥゥゥ!!奴はもう立ち直れない!ジョウタロウのディバゲストーリーTHE END!!

 

「ふん、じゃあね。地味男さん♪」

 

「ぶひぃ……ふひひ、気持ち……もっと、罵ってくださいぃぃ…………」

 

「オイ、マジかよお前」

 

「やべえなこいつ。とりあえず最後俺行くわ」

 

ユーセイがチップを放る。

それはやはり扉を形作り……あれ?なんかディバインゲートが禍々しい形になってるんですけどーーーー

 

ーーーerror、error、ディバインゲートが別世界に謎の接続を開始シシシシシシ

 

「!!?」

 

頭に突然声が鳴り響き始めた。

意味不明な事態だったけど、即座に分かったのは、目の前の扉が思いの外危険であることだとディバインゲート自体が俺に警告を発している!!

 

「やめろ、その扉を開けるんじゃあないぜ、ユーセイ!」

 

「はあ?もう開いたし。いーやねーか」

 

「やめろおおおおおおお!!!」

 

俺の叫びも虚しく禍々しいディバインゲートはその扉を開いてしまった。

そして扉から現れたのは青いツナギを着た1人の整備工ーーーーーー!!!?

 

「やらないか」

 

「なん………だと………!?」

 

「俺の尻オワタ(°▽°)」

 

「うほっ♂イイ男やじ!」

 

「お前誰ぼんんんんんんん!!?」

 

 

阿部さんはらめえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええry

 

 

 

 

 

 

今回呼び出されたユニット

 

サナエ

 

「ずず……はぁ。お茶美味しい。…あれ、ディバインゲート?誰か、私を呼んでるのかな。……うん。じゃあ、行ってきます。ーーー(バタン)」

 

 

 

ランスロット

 

ラ「君の瞳に乾杯」

 

女「うふふ。お上手ね。私ちょっとトイレ行ってくるわ」

 

ラ「オーケー。それじゃあマスター。お会計(そろそろ行っちまうか)ヘイ、子猫ーーー(バタン)」

 

女「ごめんなさい、遅れちゃっ……あれ?彼は?」

 

マスター「さあ?(́◉◞౪◟◉)」

 

数分後

 

ラ「誰だったんだあのガキ……マスター。さっきの女性は?」

 

マスター「帰りましたよ」

 

ラ「ウワァァァァァァァァ」

 

 

 

ミスターディバイン

 

ミ「仕事終わらんガン○ーマジブラック(ぶつぶつ)ゲームしたい酒飲みたいタバコ吸いたい」

 

ディバインゲート「ヘイ、現実に疲れたおっちゃん。今からでも遅くないぜ。現実逃避するかい?」

 

ミ「しゃぁぁぁあぁ!!私は自由を求めていぃぃくぞおおおおおおあお(バタン)」

 

ガ○ホー社員「あれ?ミスターは?」

 

社長「首決定〜♪(´∀`)」

 

 

ナキリ

 

ナ「ムミョウガタナ!俺の筋肉を見な!」

 

ム「師匠、ドン引きでござる」

 

ナ「んん?はっ、ディバインゲートかよ!よし、ちょっくらこの筋肉をみせつけてくるぜ!」

 

ム「いってらでござる」

 

 

 

シグルズ

 

ヘキ「死ねあああオカマァァァァァ」

 

シグルズ「いやん♡激しいのも好・き・よ♪」

 

ヘキ「アアアアアアアアア!!!」

 

シグルズ「あらやだ、ヘキちゃんおこ!?おこなの!?」

 

ディバインゲート「………ヘイ カムオ-ン!٩( ‘ω’ )و」

 

シグルズ「もしかして私求められてる!?求められてるわ!私!ヘキちゃん私、私を求めてくれる人のために行ってくるわね!(バタン)」

 

ヘキ「クソオカマ野郎がアアアアアアアアア」

 

 

 

トキワ

 

トキワ「カツオ節にゃぁぁぁん!!マタタビィィィすーはーすーはー。…にゃ!?なんにゃあの扉!猫の好奇心が疼くにゃ!あとカツオ節の匂いがーーー(バタン)」

 

 

 

ケイ

 

アーサー「おはよう、ケイ( ´∀`)」

 

ケ「あ、今日も天パですね。(ツイッターぽちぽち)今日もガウェイン侍らせるロリコン上司ワロた。ーーー(バタン)」

 

ア「………( ´∀`)」

 

 

 

阿部さん

 

ヤマジュン「ウホッイイ男アッー!」

 

阿部さん「派手に逝っちまいやがった。ん?なんだぁこの扉ーーー(バタン)」




基本的にショウト・ジョウタロウ・ユーセイ・めたぼんで喋りますが、追々口調の区別をつけていこうと思います。
この中ではユーセイが1番分かりやすいかな?

会話順の理由はただ単にDEX順です。

おまけの呼び出されたユニット達の会話は天敵のイメージです。
絶対に真に受けないでください、あくまでもおまけとして呼んでね。


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初都ノーマリア

どうも。天敵です。最近超絶収穫祭を再醒ヒメヅルなら炎パネ2枚をブーストに設置すればカイザーエッグでも抜けるぞ、と漸く知ったので翔゛太郎を無理やりリーダーヒメヅルにさせて通ってます( ´∀`)。
リーダーヒメヅルにする代わりの翔゛太郎の要求がオリエンスのエロいシーン描けや、なんですが、下書きは出来ても色が塗れません。
私色ぬり下手なので。
ついでにぶっちゃけるとオリエンス描くのすらめんどっちぃしぃー。
ヴィヴィアンなら毎日授業中書いてるんすけどね。
ふおおおおぉぉぉぉ フオオオ(((卍(^ω^)卍)))フオオオ

あ、そういえば前話のラストにちょこっとだけ会話を追加しました。
おまけのようなものですので、気が向いたら見てやってください。


「さて、スクラッチ終わったけど。本当にダンジョンに入るわけ?斬り合いとかやったことないぜ?」

 

「ショウトは良いよな。剣あるし」

 

「アッー!!」

 

「ダンジョンに入る前に誰かユーセイを締めてくるぼん」

 

おいおい、ぼんさんよぉ……ユーセイを黙らせようとすると阿部さんが俺らのケツを掘ろう♂と動き出すからその話は無しになったろぉ?

つーか阿部さん、なんでダンジョンでもないのにユーセイと掘ったり♂掘られたり♂をしてんだとっととクソミソテクニックに帰れよ……。

 

「ちょっとダンジョン舐めすぎてないか?ぼん」

 

いやいや(笑)初っ端のダンジョンですし(笑)つーかチュートリアルですし(笑)俺の持ちキャラサナエちゃんですし(笑)これはもう勝ったも同然的な(笑ーーー「アッアッアッアアッーーーー!!!?」!?

 

「な!?」

 

「うおっ!?どうしたユーセ……」

 

ユーセイの悲鳴に慌てて振り返った俺とジョウタロウが見たのは、阿部さんにバックで責め立てられるユーセイ……さっきからずっとそれじゃねーかおい、一体どうしたって言うんだ。

 

「始まったぼん……」

 

「どういことだ」

 

「おえ、吐きそう」

 

「いいかぼん。お前らはスクラッチを引くことで確かに強力なユニットを得たぼん。だがしかし、ユニットは全員が全員ショウトのサナエのように素直なやつばかりではないぼん。ユーセイの阿部のようにお前達の言うことを聞かないやつだっているぼん。ジョウタロウのケイのようにお前らに対して愚痴や毒を吐きまくるユニットとかいるぼん」

 

なにそれ怖い…。

 

「サナエはそんなことにならないから大丈夫」

 

「ショートヘア厨は黙ってろ。んでめたぼん、もちろん対策はあるんだろーな?」

 

「当たり前だぼん。ダンジョンを踏破して自分の実力を見せつければユニットは自然とお前達に従うぼん」

 

なるほど、つまりポケ○ン形式か。

バッチをいつくか集めないと友達から貰った規定以上のレベルのポ○モンは言うことに従わないよ的な。

 

「まあ、元からダンジョンに入って戦ってみたかったし、別に良いけど。なあ、ジョウタロウ」

 

「え?ああうん。オリエンスパンチとかオリエンスキックを間近でみたいしね」

 

お前の場合それに加えオリエンスパンチラをあわよくばみたいって欲望が入ってると思う。

 

「ユーセイは人の邪魔にならないところに放置するとして、とりあえずダンジョン入るぼん」

 

「サナエちゃん出ておいでー!」

 

「ふっふぅー!俺のケイちゃんハアハア」

 

「分かったから落ち着けぼん。先ずはスマホを立ち上げて編成にユニットを加えるぼん。最初はレベルも低いしコストも無いから編成は四人までだぼん。慣れてきたら編成がコスト条件付きで無制限になるぼん。そこら辺はゲームとストーリーで妥協するぼん」

 

編成無制限!コストがある分って縛りはあるものの、これを妥協って言っちゃうめたぼんさんマジリスペクト!

 

「ストーリーのボタンをタッチして初都ノーマリアの扉が解放されるぼん。言っても意味わからないだろうから先ずは扉を開けてみるぼん。どうせ開かねぇから」

 

初都ノーマリアと看板の建てられた洋館正面扉の取っ手を握り、回すものの、扉はビクともせず、しかしかと言って鍵がかかっていると言うわけでも無い。

まるで接着剤か何かで密着固定されているようだ。

 

続いてめたぼんの言う通りにディバインゲート画面からストーリーモードに移行し、初都ノーマリアを選択する。

 

ガチャ………。

 

それまで開きそうな気配のなかった扉が一人でに開く。

中を覗いてみると、洋館の内装はなく、モザイクのような謎の空間が漂っていた。

 

「中に飛び込めばそこからダンジョンが始まるぼん!今回はショウト、サナエ、ジョウタロウ、ケイと特別に僕がついてやるぼん!さあ、いっくぼーん!」

 

ジョウタロウ共々めたぼんに首を絞められて強引に扉の中へ。

上下感覚も分からない不思議なダンジョンの中に突っ込んだと思うと、直ぐに誰かに手を握られた。

 

「大丈夫?気分は悪くないかな?ショウト君」

 

「え……」

 

重ねられた手は色白で、小さく柔らかな手のひらが右手を包み込んだ。

思わずドキッとした相手はサナエ。

隣ではジョウタロウが愚痴りつつも手を握ってくれているケイに鼻の下を伸ばしてデレデレしている。

まあ、実際俺もそうなんだが。

 

……いやいや、ダンジョンを目の前にしてなに言ってんだって思うよな!でもお前、アレだぞ!?美少女だぞ!?ショートヘア(ここ大事)と美少女が俺の手を握って心配してくれるんだぞ!?それも間近で!これはドキッとしない方がやべえだろつーかそれユーセイだろ……ただのホモォだろ。

 

「さぁ、準備はいいかぼん!?僕はもう準備出来てブォォオオアアアアア!!!!」

 

「「うぇぇ!?」」

 

ぐるぐるモザイクの中、めたぼんの身体が気味悪いほどに膨張、更にメキメキと筋肉が発達していき、首の筋肉でめたぼんの顔が埋まっていった!?

既に身長は3メートルを超え、野獣のような唸り声を上げるめたぼんに俺はサナエに抱きつき、ジョウタロウはケイに抱きつこうとして殴られた。

 

「ブェェアアア!!ぶぉぉぉおおおおおおおおおおーーーーんボンボンボボンボンブォッホホホホホホホホホ」

 

「「ひ、ひぃぃ……」」

 

腰を下ろし、上半身裸で叫び声を上げるめたぼんにガチビビリするが、サナエは湯浴みを一口ずずっと啜り、ケイに至ってはスマホで写メを撮って「キモかわ」と宣ってやがる。

あの女頭おかしいんじゃないのか。

 

「メタァァァァ!!メタボルフォォォーーーース!!!」

 

いや、メタボルフォースじゃねえよ、普通メタモルフォーゼだろ。

もはやキショいとしか形容出来ない怪物の掛け声にツッコムと、めたぼんが徐々に萎んでいき、180㎝程のスリムな体型の人に変わっていく…………………………え。

 

「ふぅ、キマったボン」

 

「「ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!?お前誰だよ!?」」

 

白シャツに黒いベスト、下も同様に黒のパンツ。

超絶イケメンフェイスに小憎たらしい笑みを浮かべる男が目の前にいた。

 

「ボクが誰だって?そんなのめたぼんに決まってるボン」

 

「「いやいやいやいやいやいやいや!!お前みたいにポンポン姿変われるなら苦労しねえって!!」」

 

一体何なのこの超生物。

 

「そんなことはどうでも良いボン。とっととチュートリアル進めるボン。先ずは的とエンカウントするかこのダンジョンの何処かにある鍵を入手してボス部屋まで行くボン。お手元のスマホを見て欲しいボン」

 

画面に目を落とすと、マス目25の部屋の最初の一歩に白色のチェス駒が置いてある。

 

 

 

初都ノーマリア MAP

 

壁壁 壁 壁 扉 壁 壁 壁

A 壁 □ □ ◎ □ □ 壁

B 壁 □ □ □ ! □ 壁

C 壁 □ □ □ □ ? ←鍵

D 壁 ! □ □ □ □ 壁

E 壁 □ □ ▲ □ □ 壁

壁壁 壁 壁 壁 壁 壁 壁

壁壁 1 2 3 4 5 壁

 

◎←出口、扉、ボス戦前 A3

 

?←出口を開ける鍵 C5

 

!←なんかある

 

▲←ショウト、サナエ、ジョウタロウ、ケイ、めたぼん E3

 

A〜Eの英単語は縦のマスを、1〜5までの単位は横のマスを表す。

この場合C5はCが真ん中のマスを、5が右端を示すため、右端の真ん中に鍵が落ちてあると言うことになる。

 

 

 

「右に動いて特定のラインまで行くと右に一歩チェス駒が動くボン」

 

確かに、一歩、二歩動いても画面のチェス駒はピクリともしない。

試しに右側数メートル先の石像前まで行けば画面のチェス駒は動くかもしれないが、それはちょっと早計すぎか?

 

「見ての通りスマホはMAP代わりになるボン。これを見つつダンジョンを攻略して行くボン。さて、このダンジョンの鍵は1番右端の真ん中のマスにあるからとっとと行くボン」

 

言われた通り、鍵のある場所まで歩く。

が、その前にMAPをチェックして前方と右側の危険度を確認する。

 

どっちに行く?

→前方 危険度:☆1 青

→右側 危険度:☆5 赤

 

 

 

☆の数ほど手強い敵やコインの入手量が増える。

青、黄、赤の順で赤色に近いほどBACK ATTACKを喰らう可能性が高くなる。

 

 

 

……十中八九右側には敵がいる。

だけどチュートリアルだし、行ってみますか。

 

右側の石像手前まで歩くと、不意に石像が破壊され、中からミドリウムとアカリウムが勢いよく飛び出してきた!

 

ミドリウム NEXT 1

アカリウム NEXT 1

 

BACK ATTACK!!

 

ミドリウム NEXT 0

アカリウム NEXT 0

 

「な」

 

画面に表示された赤い文字の羅列。

直後破壊された石像の破片が目に直撃した!!

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!?目がぁ、目がぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

某大佐のように目を抑えて蹲る。

くそぉぉぉ、目が痛ええええーーー

 

ミドリウムの体当たり ダメージ4

アカリウムの体当たり ダメージ3

 

「ぐほっ!?ごふっ!?」

 

ミドリウムが腹部に直撃、アカリウムは頭に乗って、そのまま炎上。

常人ならば普通に死ねる攻撃(特にアカリウム)だが、俺は頭が熱いくらいにしか思えなかった。

 

「赤マスはBACK ATTACKを受ける場合が高いボン」

 

そんくらい知ってるわ!今度は俺たちの攻撃だ!

 

「攻撃どうすんだ?どーせスマホで操作なんだろうけど」

 

「つーか俺未だに素手……」

 

「よし、なら今度はこっちのターンだボン。手札内には今、風、火、ハート、水、風があるから風パネルを二枚右端にセットして攻撃だボン!」

 

そんくらいわかってますよ、とパネルをスイスイ移動させて二枚同時に右端にセット、余剰分で風パネルを右端に2枚、その左隣に3枚、ハートパネルを3枚セットしてパネルセットフェイズを終了、そしてそのままバトルどぅあぁぁぁ!

 

火、火、火、水、火

火、水、火、火、水

ハート、ハート、ハート、風

風、火、風、風

風、風、風、風、火

 

「仰ぎ吹くは〝神なる風〟」

 

「私の弓矢は獲物捉えて逃さないわ。〝ウルナッハ〟そして〝キルフ・オルウェン〟!!」

 

サナエの後方から吹く力強い風がアカリウム、ミドリウムを壁まで吹き飛ばす。

更にケイが速射した弓が軌道を変えミドリウムに突き刺さり、何本も同時に空中へ放たれた複数の矢がアカリウムとミドリウムを蜂の巣にした。

 

5 COMBO! GREAT!!

 

「「リウム〜〜〜」」

 

1、2、3、4、5、とオーバーキルを喰らった二匹のリウムは涙目で洋館の何処かへと走り去った。

 

「今はこうやってスマホでパネルを集めて攻撃だボン。詳しい話はスマホで見ろボン。最終的にはスマホを使わずに集めて攻撃出来るし、ぶっちゃければユニットが各自でパネルを集めて戦うボン」

 

ほんと意味ねえな!おい!

 

「ショウト、そろそら弓頂戴や」

 

「とりあえずどこでもドアで弓が欲しいって思ったら出るんだろうか…あ、ダメだ。俺が思いつく限り弓ユニットってケイぐらいじゃね?」

 

「使えねーなーおーい」

 

うっせえな…やりゃあ良いんだろやりゃあ。

 

適当に弓出せ、と念じると心の中と手に持った白銀の剣から何かが取り出されたような。

そしてそれらを、ハートと無のパネルを束ねて創られた扉が開き、その中から弓と10本くらいの矢が現れた。

 

「おいいいいいい!?ここチュートリアルダンジョンなのボン!チュートリアルらしく火、水、風、ハートしかでないの!!闇とか光とか無パネルは一切でねぇの!ボン!なのになんでお前無パネル出してんだボンンンンンンンンン!!?」

 

そう言われても……。

つい手元の白銀の剣に視線を落とすと、めたぼんがイケメンフェイスを歪めて言った。

 

「そうかボン。無限龍ノエルは無から斬撃を産み出す。それはドライバになっても変わらないボン。つまりお前はその剣から無パネルを引き出したボン!?」

 

いや、ごめん、意味分からん。

 

つまりなんだ?スマホを操作せずにパネルを配置してノーマルスキルを発動させたって解釈で良いのか?

 

「……この世界ではそこら中に漂う複数のパネルの混合結晶体を無自覚に集め、体内でそれらを各属性のパネルへと精錬させ、自身の手のひらから炎を発現させたり、ドライバに水を纏わせたり、自身の身体を風のように軽く、疾く駆けさせることができるボン。ただしそれはあくまでこの世界のユニットだボン。お前らは別の世界から来たからその感覚が掴めてないんだボン。なのに、何故……?」

 

なるほど、アニメ一話で見たアオトくんの手汗スプラッシュブレード(命名俺)は大気中に漂う無数のパネルの結晶を体に取り込み、水パネル×2枚へと変換して手のひらに無から水を発現する事で手汗スプラッシュブレードを発現させていたのか。

アオトくん達は呼吸するように出来ていたものの、俺やジョウタロウ、ユーセイはパネルの結晶を取り込んだり、力に変えることが出来ないため、本来ならばスマホを介することでパネルを集めることが出来る筈だったってことか。

 

「パネルの結晶を集める……吸い取ってパネルに変換させる力を魔力というボン。普通はパネル変換力はどれも同じだけど、各属性の魔力が高い者や逆に、あるパネルだけ変換するための魔力が苦手ってユニットもいるボン!サナエがそうだボン!」

 

サナエのノーマルスキル2は《ハイパネルダウン:アクア》

 

内容は水パネルの出現率をかなり下げる能力で、この世界では、

 

出現率=魔力で。

 

パネルの結晶を取り込み各属性のパネルに構築・変換する力。

 

となるわけだ。

風の魔力が高い者は風パネルアップ能力で、サナエのような敢えて水の魔力が低い者は水パネルのパネルダウン系の能力を持つってことか。

 

「………うん、頭がこんがらがって来た」

 

とりあえずケイが飛ばした弓ーーー《ウルナッハ》は飛ばした矢が的から外れても風パネルの恩恵で軌道修正しながら矢に再度飛んでいく。

サナエの〝神なる風〟はそのまま、神風が何処からともなく吹いて敵を攻撃する。

 

つまり現代風に言えば……パネルの力=超能力。

ファンタジー的に言えばパネルの力=魔法、デバフ・バフ系。

 

……考察はこの辺りでやめとこう。

更にこんがらがる気がする。

まあ、とりあえずパネルの力をスマホを操作せずに扱えれば晴れて立派なディバゲ世界の一員ってわけだ、頑張ろ。

 

「て、オィィィィ!?これヒノキの弓矢って書いてんぞショウトォォォ!?しかも値段は弓が50コイン!弓は一本5コイン!なんともリーズナブル!良心的な価格だねー!死ね!」

 

「痛゛っ!?」

 

ジョウタロウの弓攻撃

1、2、3、4

4 COMBO! GREAT!!

 

一本12のダメージで同じところを正確に射られた為かレートボーナスで計5、60位のダメージを喰らった気がする。

地味にリウムより痛いし避けたらケイの《ウルナッハ》みたいにUターンして飛んで来たのでジョウタロウも無自覚にパネルを集めて変換し、ヒノキの弓矢に風の力を籠めたんだろう。

 

まずまず理解が出来てきたので、とりあえず数分探索してコインを90枚とチケットを3枚をゲットし、鍵を入手、奥の扉が開いたのでボスとして待ち構えるポックルか何かを視認するもなくぶっ飛ばしてチュートリアルダンジョンを制覇したのだった。

 

 

 

ーーーコイン90枚とかシケてるからとっととレベル上げしまくって強いダンジョンを解放してコインもチケットも荒稼ぎしたいね!つーかコイン荒稼ぎダンジョン行かせろ!

 




今回はゲーム本編のディバゲ考察を………。
素人浅知恵&適当考察なのです深く考えたりしないでくださいね。
というかこの設定はこうだろうって方がいらっしゃれば感想などで訂正をお願いします。
あと真面目に書くのは今回で終わりだぁぁぁぁぁ、次からはこんな面倒くせえ書き方→特にマスなんて書かずに書いてくゼェェェ。
あとこの話の挿絵を描いてますので塗り終わったら後日掲載しようと思います。


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扉と妖精と、最低最悪のプロポーズ

どうも、前回挿絵を投稿すると言ったな。アレは嘘だ。
どうもジョウタロウの旦那が色塗り担当に着任してくれないんでな。
かと言って儂の色塗りは糞レベルだ。
一応ピクシブの方に聖学ヴィヴィを投稿した訳ですが(広告?)自分の塗りの下手さを痛感したよ……orz
とりあえず乗算レイヤーは覚えたけどね、それだけで通用するわけではなかったよ( ;´Д`)


 

 

 

「次はユーセイと行ってくるボン」

 

「ウォッシャァァァァァァァァ逝くぞォォォォォォォォ」

 

ノーマリアから出た後、めたぼんはユーセイを連れてダンジョンにまた入って行った。

その後のめたぼんに合掌を。

飢えた野獣に自重など存在しないのだ。

 

「んじゃ、これからどうする?」

 

めたぼんとユーセイがいない今、俺はジョウタロウと今後の方針を決めることにした。

 

「はいはい、俺グリモア教団行きたい。ショウト、一緒に入団しよーぜ」

 

元弓道部ジョウタロウの要望〝グリモア教団入団〟理由は極々単純、嫁キャラのオリエンスに会いたいがため……だ。

 

腹黒パイナップルヘアーを基本とし、ぶりっ子フェイスにホイホイ釣られた数多の男達を絶望に落とすクソビ○チ、それがオリエンスだ。

因みに属性は風で種族は妖精。

俺の嫁のヴィヴィアンと同じ妖精があんな腹黒女とは……ディバゲも終わったな。

 

まあそんなことはどうでも良い、先ずはこのバカをどう説得してグリモア教団入団を阻止するかだ。

そうだな、先ずは俺の「ヴィヴィアンに会いたい」要望を聞いてみるか

 

「あ、因みに俺はヴィヴィアンに会いに湖の湖畔に行きたいんですが」

 

「はぁ?ブワァーカ!誰が行くかンなもん!どーせお前のクソクソビッ○アンに会いたいとかしょうもねー理由だろ!いきましぇーん。絶対いきましぇーん」

 

うわぁぶち殺してえこの野郎(^ω^怒)

 

「べ、別に俺はどこでもドアがあるからこれで1発だし?嫁をクソクソ○ッチ呼ばわりされても怒らんよ?……ただテメェとパイナップルのルートを妨害する気ではいるがな」

 

俺のディバゲ世界目標に1つ追加された。

「オリエンスを○害する」又は「退場して貰う」だ、結局の所どちらも意味は一緒です。

 

「なんでや!俺とオリエンスのイチャハメライフになんか文句あるか!」

 

「あ?ねえよパイナップルバカ。それより俺はヴィヴィアンに会いに行くからユーセイのホモ野郎を宜しく」

 

「はあ?それこそお前やろ。お前なら何時でも何処でも捨てることが出来るし」

 

友人と2人、友人を押し付ける相談をする。

美しい友情だなぁ。

 

「いやいやいやいや。持ってけよ、アイツ。俺とヴィヴィアンのいるところに連れてくより男の多い教団の方がいいじゃん?あの〝パイナップルが乱交パーティー〟してるとこ」

 

「はぁぁ?お前の方こそユーセイ連れてけよ。クソクソ○ッチアンなら喜んでユーセイの肉棒(意味深)を咥え込むって……」

 

 

(怒^ω^)ー《殺すぞ》ー(^ω^怒)

 

 

美しい友情に永遠の溝が出来たところでユーセイとめたぼん+阿部さんが帰って来た。

阿部さんは流れるような動作でユーセイの背後に回り、まるでジョジョの幽波紋のようにユーセイをバックで攻めたてている。

正直見たくはなかった。

 

「お前ら悪りぃっちゃけんどよぉ。俺、相棒と一緒にこの世界を旅して輪姦ってくるわ!」

 

おおう、なんか漢字表記に違和感があるけど?

 

「おおそうか。お前が決めたんならしょうがないよな。あとめたぼんは?」

 

ユーセイが心身ともに果てためたぼんを差し出して来た。

いけ好かねえイケメン状態が解除されており、通常の姿に戻っためたぼんは全身にイカ臭い白い体液を塗りたくっており、俺とジョウタロウは無言でソレの受け取りを拒否した。

 

「じゃ、此処からはそれぞれの好きなようにやりますか」

 

「そうやな」

 

「俺はそれでいいじ」

 

俺はヴィヴィアンのいる、湖の湖畔に。

 

ジョウタロウはパイナップルのいるグリモア教団に。

 

ユーセイは男を掘って掘って掘りまくるホモホモしいツアッー♂に。

 

ピクピクと痙攣するめたぼんを知らぬフリ、 どこでもドアを出現させて扉を開いた。

 

「何かあったら連絡しろよ」

 

「おk、つーかその前にグリモア教団行きのディバインゲート開けろや。おら、あくしろよ」

 

「なあ、ジョウタロウ。ちっとでいいけん俺とヤらん?」

 

「え?」

 

ユーセイとジョウタロウの最後を見る暇もなく扉を閉めた。

目の前はーーーーー大自然、右を向けば木々と山、左を向けば木々と山、背後と前方さえも以下同文。

 

「………そういや俺のステータスって一体」

 

知っておいて損は無い。

スマホを操作してユニット欄を見ると、無愛想な顔をした男のアイコンが、無論俺だ。

名前は《ショウト》、ステータスはHP51、攻撃94、バリッバリの初期ステータスか……。

 

「そうだ。レベ上げはどこでもドアを適当な収穫祭かVIPに開いてエッグを召し上がれば良くない?」

 

閃いた、もしや俺は天才か?

ならば善は急げと卵卵卵卵……と念じながらカモーンどこでもドア!と言ってみた。

 

すると周りからきらきら光る結晶が集まり、やがてそれらは扉の形を成した。

どこでもドアの完成である。

 

「さてさて、ご開帳」

 

ギィ、扉を開き、中を覗くと、薄暗い部屋の中に卵型のナニカが見えた。

ちっちゃいのもあれば大きいのもあるーーよし、キチンと収穫祭のダンジョンに繋げられたようだ。

 

「まさかダンジョンに繋げられるとはねぇ〜。これならノーマリアもどこでもドアで入れたかもなぁ」

 

それを言うとめたぼんが怒るかもしれないけど。

「理不尽すぎるぼんんんんん!!?」とかって。

 

「先ずはこの卵どもをどう誘き寄せるか…ううむ。正直言って最下級エッグ一体でレベルマになるだろうし……カイザーなんて呼び寄せようものなら俺がブチ殺されてしまうし」

 

エッグがひしめき合う部屋の中で俺が狙っているのは1番小さい赤色のエッグ。

理由は単純に扉から1番近いから。

先ずはと小石を一つ拾い投じて見る。

 

カツン

 

小石は放物線を描いて赤エッグの向こう側……闇色のカイザーエッグにぶち当たってしまった。

コントロール調整をミスったか、無念の第一投射であった。

 

「残念でならない」

 

気を取り直して第2回目……、投げる前に違和感に気づく。

 

「あら?あの……どちら様?」

 

いつの間にやら仮面を被ったフード姿の連中が複数人で俺を囲んでいたのだ。

彼らの纏う雰囲気は戦闘経験皆無の俺でもわかる。こいつらは俺を害しようとしている。

 

「困るんだよね。勝手にシナリオに乱入されたり、面倒な力を持たれるとさ」

 

仮面の1人が言った。

ヘンテコな仮面に人を馬鹿にしたような戯けた仕草、掴み所のないセリフ、口調。

 

(こいつ、ロキのなりそこない軍団?違うとしてもロキの私兵か何か?あ?これヤバくね?絶体絶命じゃね?)

 

今この場にユーセイがいないのが悔やまれる瞬間であった。

ユーセイならばきっと《やらないか》というふざけたリーダースキルによって、そして幽波紋?の阿部さんの肉棒でこの場の男を全員イかせて無効化出来ただろうに。

 

ため息をつき、エッグ共の部屋に通じる扉を閉め、ひたすらにヴィヴィアンヴィヴィアンヴィヴィアンヴィヴィアンヴィヴィアンヴィヴィアンヴィヴィアンヴィヴィアンヴィヴィアンヴィヴィアンヴィヴィアンヴィヴィアンヴィヴィアンと念じた。

 

「行かせないよ」

 

「はぁ。関係無いね……開け」

 

手のひらを広げると同時に男たちが動き出す。

しかし彼らは一様にその動きを止めた。

 

(動きが止まった、なんでだ?まあいいや。今の内にヴィヴィアンの所に行こう)

 

青色の扉を開く。

そこでは別荘のような綺麗な内装が所々に見え、ここから俺とヴィヴィアンの爛れた……ごほんごほん、幸せなイチャハメライフが始まるのか!ーーとニヤニヤ笑顔を浮かべる。

 

「サヨナラ!」

 

ニンジャスレイヤーよろしく仮面ズに別れの挨拶を告げ、扉を閉める。

直前に見えたのは仮面を取った男の憎々しげな表情……アバヨ、次に会う時はお前がアーサーとホモホモしい身体の関係を持った時だな。

 

こうして絶体絶命のピンチも軽く乗り越えた俺は、ヴィヴィアンの家(?)のソファに腰掛け、ワクテカワクテカ彼女の帰りを待つのであったーー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「逃したか」

 

仮面連中の1人が悔しげに呟く。

 

戯けた道化師の意匠を施した仮面に、無機質なローブ。

彼らは一様に、とある男になれなかった者達の成れの果て。

その意識は植え付けられた神格によって形骸化し、彼の操り人形となっている。

そんな仮面達が今回動かされたのは、ディバインゲートが突然になって活動を開始したため。

 

彼らの操り師である男はディバインゲートの活動とそれに関係する者が自身のシナリオを壊すことを危惧し、人形達にそれの調査を言いつけた。

 

 

そして観測されたディバインゲートの活動。

 

開かれた扉の先。

 

幸運にも繋がった扉の先は理想郷アヴァロンの近く、1人の妖精がひっそりと暮らす湖畔の近くだった。

対象の確保と急行する仮面達。

そして何もない空間にディバインゲートを発現させ、こちらを振り向く男。

 

男ーーーショウトを確保しようと動き出した仮面達は、次の瞬間地面に張り付けられたように動きを止めた。

 

「はぁ。関係無いね。……開け(ニブニブニブニブニブニブニブッ!!!)」

 

「「「「ッ!」」」」

 

彼の背後にとてつもないオーラが巻き起こったためだ。

そして地味に彼の顔も二次元的なタッチではなく、リアル感のある表情になっており、彼は鋭い眼光で仮面達を睨め付けていた。

 

只者ではない……場を支配する緊迫感に仮面達が動けないでいると、彼は一言「サヨナラ!」とだけ告げて扉の向こうへ消え去った。

 

 

 

「ディバインゲートの動きは」

 

「既に消失している」

 

「しかしあの男……〝湖妖精〟に何か関係が?」

 

 

関係など一つもない、強いて言えば本気過ぎて周囲が引くほどの片思いといったところである。

 

 

「あるからこそ湖畔の近くに来たとしか言いようがない」

 

 

ただ生ヴィヴィアンに会いたい、その一心だけだ。

 

 

「……ロキ様に報告だ」

 

こうして仮面達はショウトという男を若干誤解したまま帰投することになる。

 

ディバインゲートを扱える、ショウトというイレギュラーを……………。

 

 

 

 

 

 

 

「んぁ」

 

目が覚めた、どうやらソファの座り心地が良すぎて眠り込んでしまったらしい。

音に耳を澄ませると、パチ、パチ、暖炉の火が燃えている。

毛布を掛けて寝らずとも体が冷えていないのはその為か。

 

「あ、起きたんだ」

 

「?」

 

誰だ?……眠りこけた瞼を擦り、声の主を見る。

 

「ふふ、よく眠れた?今、ご飯を作ってるからテーブルに座って待ってて」

 

耳に心地よく響く、スッと入ってくる声。

その主の頭髪は水色で、その容姿は正に少女と呼べるものだ。

 

ソファから立ち上がった俺は彼女の言う通りにテーブルの椅子に座り、緊張した面持ちで待つ。

そんな俺を見て柔らかな笑顔をたたえた少女はくすりと笑みを零すと、ミトンで掴んだ鍋をテーブルまで運ぶ。

 

「シチューは食べれる?」

 

「あっはい」

 

よそられた容器の中はどろりと蕩けるシチューだ。

フリルのついたエプロンを外した少女もまた、椅子の一つに腰を据え、右耳の裏に髪の毛を寄せてふぅ、ふぅ、とスプーンに乗せたシチューを冷ます。

 

(う、うっおおおおおおおおおおお!!!いいい、色っぺぇぇぇぇぇぇ!!?)

 

彼女の仕草の一つ一つに鼓動の高鳴りを感じる。

それどころか彼女の顔を一目見るだけで顔がカァッと熱くなるのを感じてしまう。

 

ーーシチューが思ったより熱いのか、涙で濡れた瞳、サラサラと揺れる水色の前髪、端正に整った輪郭と、桜色の唇からちら、と見えるのは蠱惑的な魅力を醸す舌。

 

薄く頰を紅潮させ、天使の如くはにかむ彼女の色香に魅了された俺は、ようやく目の前の彼女が誰なのかと思い知った。

 

「もも、も、もっ!?もしかして!?ゔ、ヴィヴィアン……さん、ですかッ!?」

 

「ふぇ?うん。そうだよ。それよりほら、食べよ?」

 

(キェアアアアアアアアアアアアアアアア生ヴィヴィキタァァァァァァ!!!!)

 

生ヴィヴィアンと2人、食卓を挟んでの会話に、これからの生活を思い浮かべた俺は、高鳴る鼓動をギュッと握りしめたまま、目の前の湖妖精に向けて自己紹介をした。

 

「あの、お、俺!ショウトって言います!貴女の事が好きです!ハーレムを前提に結婚して下さい!」

 

 

 

ーーー今思えば、最低最悪のクズ野郎のプロポーズだと、至極反省しております……。

 




そう言えば、ディバ速で新ユニットを見たのですが、なんか何時ものディバゲ風イラストというか、タッチがコレジャナイ感がありました。
設定もどうやらヴィヴィアン達のいるイマの世界では無いようですし、完璧アレですよね「無印?お前らの出番、無えから!」ですよね。かなりショックなんですけど。
スクラッチも今でのラインナップがどうなるか分からないですしとっとと夏ヴィヴィ出せや運営オラ。


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