東方鬼歩幻想 (コキュラ)
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プロローグ

一緒に青鬼の実況をとっている「かま」と言う友人に東方の小説を書いてもらいました。
あらすじにもあるように本人曰く中二病やギャグ、シリアスが入っておりおかしな作品になっているみたいですが、お付き合いいただければありがたいです。


あの時のことを今でも覚えている。

 

あの日、僕らは家族で買い物に行った。

その帰りに起こった悲劇は僕を変えた。

 

帰りにそこそこ大きい地震が起こった。

そして建設中だったビルが崩れた。そしてその崩れたビルの横にあった僕の家族の車はさも当然のように潰された。

ただ1人、僕だけを残して・・・・・・・・・。

僕は、1人で父の、母の、兄弟の返り血をただ全身に浴びて・・・

「うあぁぁぁぁぁぁぁ!!」

雄叫びにも、悲鳴にも聞こえたその叫びは、僕を人間から化物に成り上がらせた。

そして、鉄骨に潰されて天井がかなり低くなった車の屋根をいとも簡単に吹っ飛ばす。

その後僕は家族の亡骸と一緒に、ビルのがれきから這い出た。

 

その後も思い出してみれば地獄だ。

『通常ではありえない存在』であった僕『治療』と称した『実験』に付き合わされることになった。心も体も衰弱し、考えることをあまりしなくなった。

そんな中、唯一心を許した存在がいた。   作者であるwww(いたずらで入れてやりました)

彼女は積極的に名乗りはしなかったものの「Y」とイニシャルだけ教えてくれた。

「君の名前は?」

そんなことを聞かれた。

「縁田 響」(えにしだ きょう)

 

素直にそう答えた。そして、そのところで夢が覚めた。

 

 

まだ外は薄暗い。

日が昇るにはまだ余裕がある時間だ。少なくともあと1時間は明けない。

月に向けた手のひらを閉じて開いてお繰り返す。その動作をただひたすらに繰り返しながらさっきの夢の続きを思い出していた。

 

「縁田 響。いい名前ね」

彼女は、とても不思議な人だった。姿こそ普通の調査員だ。だが、薄暗い部屋の中わずかに見えた紫色の瞳は、そこにいて当たり前でそこにいることが異質であるような雰囲気を纏っていた。

帽子に隠された金髪もあり、普通ではないことを強調している。しかし、彼女の出す雰囲気がそれを飲み込み、周囲に溶け込ませているため、違和感を感じ取ることができなかった。

彼女の話した不思議で楽しく恐ろしい楽園は、夢物語でありながら本当にあるかのように語ってくれた。

湖の上にある紅い館の吸血鬼姉妹の話、咲くことのない桜のある冥界、竹林の中にひっそり佇む月の人の世界。年中かれることのない花が咲き続ける花畑、地上と隔絶された雲の上の世界。

そして、幻と現の境界にいる一人の巫女の話。

毎日Yさんは、その楽園の話をちょっぴりじまんげに話してくれた。

もし、もしそんな世界があるのであれば是非とも行ってみたいと、そう思った。

そんな僕の気持ちを察したかのようにYさんは

「もし、あなたが興味があるんなら探してみればいいんじゃない?」

その言葉は、幻想郷という楽園への招待状のような気がした。

 

1ヶ月後

ウー・・・ ウー・・・

高く鳴り響く脱走者を知らせるサイレン。あたりを舞うライトは闇にまぎれた僕を探そうと必死に動いている。そう、生まれて初めての我侭で僕は幻想郷に行ってみたいとそう思ったのだ。

今となっては馬鹿のことをしたと思う。まあ、反省も後悔もないが。

「いたぞ、オーガの少年だ!!」

『オーガ』これは僕に付けられた識別名。

5人の戦闘員が銃を持って構える。

普通のハンドガンなどではなく、ある程度威力のあるショットガンを装備している。

まあ、それでも紙のような武器でしかない。

一瞬で距離を詰め、2人の銃口を掌底で弾く。するとそれだけで銃口はへしゃげ使い物にならなくなる。3人は僕に銃口を向けるが、その3人の銃口を握りつぶす。

そして、10秒以内に、全て終わらせた。

当たりに転がっているのは気絶した戦闘員たち。腕の骨1、2本折っちゃっただろうけど殺さなかっただけマシだ。

まだ、5分ほど軽く走ると高い金網にその上に有刺鉄線というもうありきたりだがここにツッコミを入れたい。

「一体どこの危険区域だよ!!」

すっきりとしたところでさも当然のように金網を引きちぎる。そして、そこから1歩踏みだ―――さずに落ちていった。

くらい空間を落ちていく感覚は不安と期待が混じった複雑な気分だ。

 

 

 

――――――そして、僕は幻想の中へと落ちていった




最後まで読んでいただきありがとうございました。
この小説はかまが書き次第投稿していく予定です。感想の方よろしくお願いします。


~かま~
こんにちは。かまです。
一言で言うなら中二病、ほかの人からは、現在進行形の痛い痛い病と呼ばれています。
2話目から変にハイテンションなのでよろしくお願いします。


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1話

すいません、かなり遅くなりました。
友人には既に書いてもらっていましたが無くしていました。
友人「お、俺が悪いんじゃねぇ。コキュラが悪いんだ!」コキュラ「ごめんwww」


ヒューン・・・・・・

 

ん・・・あぁーよく寝た。

 

ヒューン・・・・・・

 

えっ?まだ落下中?

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「もうここからでたーい!」

 

今現在僕がいるのは謎空間の中。その中には目がたくさんあってギョロギョロとしていて普通に怖い。ポ○モンでいうなぞのばしょ。あの場所で見えない壁に囲まれた時の恐怖は測り知れない。

実はチキンだったりするのでネット上にあるシェ○ミの場所やア○セウスの場所や○月島とかには行ったことがない。やっぱりあれだ。怖いのだ。バグるのが。

 

「いやいや、そんなことよりかれこれ3時間以上落ちてるけど大丈夫かな?重力加速だかなんだか知らんがあれでとんでもないスピードになってるんじゃ・・・・・・」

 

ヒューン・・・・・・・・・

 

「あー、そろそろ寝るのにも飽きてきたな~」

 

ヒューン・・・・・・

 

「ここ抜けたら何があるかな。地底都市かな?・・・・・・それよりも衣・食・住の確保が・・・・・・

 

地底に植物なんてあるかな?嫌だなぁ。コケとか食べるの」

 

ヒューン・・・・・・

 

 

一時間後

「~♪」

 

レッツ、熱唱タイム!

 

 

二時間後

「1、2、3、4、5、6、7、8」

 

創作ダンス!

 

 

三時k・・・まだっ!?

ヒューン・・・・・・・・・ドベグッ!

 

「Oh,I can't fly・・・・・・」

 

『I』じゃなくて人間だよね。だから『We』が正しい表現に近いのかな?

 

-----あー、でも施設に空飛ぶ人間がいたっけ?

最初こそ『I can fly!』何て言ってたけど一ヶ月したあたりから、『I don't have to fly・・・・・・』とか何とか言ってた気がする(うろ覚え)

 

ふと空を見上げると・・・・・・・・・

人の形をした『何か』が空を飛んでいた。目をゴシゴシしてみてもやっぱり見える世界は変わらない。

ということは----来たのか?楽園に?パラダイスに?桃源郷に?幻想郷に?

 

Let's party!!

 

「やったー!!イエス!!待ちに待った隠しマップを見つけたぞ!」

 

万歳のポーズをとった。すると後ろから肩に手を置かれ、

 

「ちょっとこっちに来い」

 

何か古めの防具に身を包んだ男がいた。

目と目が合う瞬間-----ダッシュ!

おおっと!ドテッ!

いっつー脚つったー。

 

「ほら、こっちに来い」

 

確かにあまり悪い印象を持たれるのもなんだしな~。逃げようとした後に言うことじゃないが。

引きずり込まれた場所は。

鉄格子、手錠、薄暗いの三拍子揃った牢屋だった。え?なんで楽園に来てまで牢屋に入らにゃならんのだ・・・・・・。

 

「出せ!僕は無実だ!」

 

僕の声が虚しくこだまする。

 

「おい!聞いてんのかよ?」

 

「うっせーぞ!このアマ!」

 

僕は男だ!女にこの野郎とでも言うつもりだろうか。女を絶対に野郎とか言っちゃいけないよ。施設でだと女だと気付かずに野郎って言った奴が殺されたからね。死んだからね!比喩じゃないからね!

 

「おーい!------」

 

「んー?んうー!?」

 

口を塞がれた。

く、くそ!こんな屈辱的な格好をさせられるなんて・・・・・・。そうだ手錠を引きちぎれば!

ぐっ、ぐぐぐ・・・・・・。ちぎれない・・・・・・だと?能力が・・・・・・消えた?

この時やっと自分のいる状況に気づいた。

僕はここから逃げられない。これじゃあ前と何も変わらない。・・・・・・しかも今度は能力も使えない。・・・・・・これは夢か?目を閉じる・・・・・・開ける。景色は変わらない。もう一度・・・・・・・・・だめだ。------

 

くそっ!まだか!いい加減こんなデタラメな夢覚めろよ!

と、実に153回目の挑戦を試みようとしたところで目の奥が灼けるような軽い熱を感じ、頬を流れた。

 

「んー?んうぅんー?(訳、僕、泣いているの?)」

 

ここまで来てまだネタに走れる自分の精神を軽く疑った。SAN値だいぶ削れたのではなかろうか。まぁ、あの施設にいたらSAN値がだいぶ削ることができる。

 

「泣いているのか?」

 

顔御上げるとそこには女の人がいた。金髪ではないのでYさんではない。見た目は銀髪だ。光の加減だろうか。髪の銀が若干青みがかかっているように見える。

 

「んー?」

 

牢屋の中にその女の人が入ってきた。それともう1人、赤紫の髪の少女も入ってきた。はぁ、もう終わりかなぁ・・・父さん、母さん、兄ちゃん、姉ちゃん、弟、妹、あ、姉と妹はいねえや。今からそっちに逝くかもしれません。

 

「ふーん。見たところ何もない。釈放だな」

 

「ん?」

 

なんか知らんが釈放された。

とりあえず命の危機は去ったと見るべきなのだろうか?とりあえず助かった。

 

「うわっ!眩しい!」

 

冬とはいえ、薄暗い中にずっといたので日光が眩しい。

 

「お前は外の人間だな?まあ。よくあることなんだが一応そういうしきたりなので許して欲しい」

 

「死ぬかと思った」

 

「場合によってはありうるな」

 

「ま、まぁ自己紹介をしましょう。私は稗田阿久と申します。宜しくお願いします」

 

「私は上白沢慧音だ。ここで教師をやっている」

 

「僕は縁田響です。宜しくお願いします」

 

「ここは人里だ。安心してくつろいでくれ」

 

「はい」

 

これが半年前、幻想郷での生活が始まった瞬間だった。




1話というよりはプロローグの続きみたいになっていますね。
原作の方はだいぶ進んでいるので時間があればどんどん投稿していきます。


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2話

小説を書く時間がなさすぎる・・・
今回の手間は友人9 俺1ぐらいでした。


気がつけば朝になっていた。

 あの牢屋にぶち込まれるという事件から半年、本当に大変だったのは能力が使えない事だった。

 幻想郷というらしいここでは、見慣れない服が極端に好まれない。

 見慣れない服=外から来た人、ではなく

 見慣れない服=怪しい人=牢屋にぶち込んでおこう、というこんな一言で本当に牢屋にぶち込まれたからだ。人権どこ行った。

 まあでも、うん。誰だってそうする。だって怪しいもん。ジャンパーみたいな作業着着ていきなり現れたらびっくりする。そりゃ牢屋にぶち込みたくなるだろう。

 牢屋にぶち込まれたあとに慧音さんや阿求さんが助けてくれたからよかったけど。

 

    閑話休題

 

 ところで僕はこの人里で何でも屋みたいなことをしている。

 掲示板に依頼用紙が張られているのでその依頼をこなすと報酬がもらえる。あれだね。ゲームではよくあるね。クエストだね。

 だがたまに爆弾投下としか思えないヘヴィな内容の依頼があるので注意。

 今日は…『博麗神社に荷物を配達』ねえ。余裕だね!ついでに挨拶とかしておかないと。

 

「じゃあ、頼むよ」

 

『爆弾投下』

 

 ドンッ!

 

「ヒギイ!」

 

 とてつもなくヘヴィ(重い)だった。

 

「お酒を一斗博麗神社ですね………」

 

 一斗は約18.2リットル。つまり18キロある。そりゃ能力がなければきついね。

 それにしても人里の外って出たことないけど…不気味だな~。妖怪が出るって聞いてたとおり妖怪が出そう。

 さすが幻想郷。こちらの常識がほとんど通じない。

 

「ねえ、あなたは食べてもいい人類?」

 

 ハハハハハ、この状況を作ったやからは誰だ?僕か。

 これって逃げないとまずいよなー。ダッシュ!

 何かよく分からないうちに襲われた。

 

「ぬわあぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 どんなに全力で走っても、重さというのは邪魔だ。原因はこの一斗ものお酒なワケだが。

 

「待てー食べさせろ!」

 

 依頼、受けたの間違いかな。本当に依頼なんてなければ即座に放り出してるよ。まあ、依頼を受けなければ荷物もないしそもそもこの場にはいない。

 重いものを持って走るというのはすぐに体力を消費する。

 具体的にはじりじりと詰め寄られている。

 

「追いついたのだー。いただきまー」

 

「恋符『マスタースパーク』!」

 

 突然後ろから声が聞こえ、目の前が光で覆われた。目があ!

 まあ、なんといいますか、状況を端的に説明しますと、

 

『極太レーザーが金髪の幼女を吹き飛ばしました』以上!

 

 うわっ、自分でも何言ってるかのか分からねえ。

 

「はひふへほ~」←ぴかーん

 

「おいてめぇ!今の絶対狙ってやっただろ!いろいろと!

 僕のツッコミのスキルはそんなに高くない。それでもツッコまずにはいられない。ア○パ○マンあわてて文字をかぶせた。

 

「そりゃあ、狙わないと当たらないだろ?」

 

「そうですね」

 

 僕が言いたかったのはこっちではなかったのでがとりあえずスルーすることにした。

 

「ありがとうございます。ちょっと仕事中なんでこれで失礼させていただきます」

 

 キョウ は にげだした!

 しかし まわりこまれて しまった!

 ??? の こうげき!

 

「私は霧雨魔理沙だ。普通の魔法使いだぜ。よろしくな」

 

「僕は縁田響です。よろしくお願いします」

 

 箒の柄を地面につきニカッっと笑う。こうしてみてみれば普通にボーイッシュな女の子の印象を受けるがそれは違う。僕は知っている!この日とは妖怪の家へ出入りして魔導書を取って行くという泥棒だということを!本人に自覚はなく『シヌマデカリテクゼー』という謎の呪文を残すという。泥棒、霧雨魔理沙はドラ○もんでいうジャ○アン的存在といっても過言じゃない。ちなみにこの情報は阿求さんがくれたものです。

 

「それにしても、それ、重くないのか?」

 

 かいしん の いちげき!

 残念!これで私の冒険は終わってしまった!……それにしてもあのくそゲーはないわな。だって、出てきたスライムに槍使おうとしたら自害するんだもの。絶対おかしい。ゲームのプログラミングとかいろいろ。見てる分には飽きないんだけどなー。

 

「い、いえ、持ちにくいですが大丈夫です」

 

 実際重さはそれほどでもない。ただ入れ物が必要以上に大きいと余計に力が入る。同じ重さの細長い棒とダンベルだとダンベルのほうが比較的持ちやすいだろう。

 まあ、18キロをそれほどでもないというのかは微妙だが。

 

「で、では僕はこれを神社に届けなければならないのでこれで失礼します」

 

 キョウ は にげだ(それはもういい!)

 つい描写にまでつっこんでしまった。

 

「そうか、私も神社のようがあったんだ。一緒に行こうぜ!」

 

 この無邪気でまぶしい笑顔に僕は抗うことはできなかった。

 

 一斗を両手で運んでいると、霧雨さんから

 

「お前、外来人だろ?その服装はあまり見かけないし。正直向こうに帰りたいとか思わないのか?」

 

「思わない。というか帰りたくない。向こうにいたって何もないから」

 

「ふ~ん何かあったのか?まあ深くは聞かないけどさ」

 

「僕は………化け物だから」

 

 ぽつりとつぶやくように言ったその言葉は自分に重くのしかかった。

 

 施設にいたときからだ。

 人間として逸脱していた僕は、怪力を使えば『鬼』と呼ばれ、ひたすら走り続ければ嵐と呼ばれ、ジャンプをすれば『鳥人間』と呼ばれていた。いつしか、人間では考えられない異業の数々から識別名『オーガ』と呼ばれそれ以外にも『人間兵器』と呼ばれるようになった。っていうかなんで僕はこんないやなことを思い出しているのだろう。

 そして、お互い沈んだ空気のまま博麗神社に向かった。

 

「そういえばお前の服、どうしてそれなんだ?」

 

「?」

 

「こんなにぼろぼろなのに服を変えないなんてもしかかして金がないのか?」

 

「な………た……」

 

「なんだ?聞こえないぜ?」

 

「なぜ金がないと分かった!?」

 

「マジで金がないのかよ!!お前どうやって生きてるんだ?」

 

「何でも屋」

 

「つまりみんなの使いパシリってことだよな?」

 

「仕様がないだろ!体力があるなら別だけど僕にはいまは能力もコネもないんだから!」

 

「その日暮らしってことか?」

 

 目をそらす。あさってのほうを向いて

 

「今日は天気がイイデスネ~」

 

「露骨に話をそらすな!そしていまは曇っているぜ!」

 

「今は別の服を買えません。今は……」

「予定は?」

 

「10年」

 

「よし、動くなよ!絶対に動くなよ!」

 

「や、やめてください!謝りますから今のは冗談ですからやめてください!」

 

 僕は頭を勢い良く地面につけて土下座をする。女の子にすら土下座。もう、プライドなんてなかった。

「そういえばさっきのあれなんだったんですか?」

 

 このときYさんからも聞かなかったルールの説明が始まった。




友人が書いたのをコピーして貼り付け、なんて楽な作業だ。
これからもやってもらうことにしよう。
ポケモンはしばし待たれよ


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3話

友人が書いた原作をまたしてもなくしてしまったorz
今はのらりくらりと友人を避けていますwww


「さ、ここが博麗神社だぜ」

 

 霧雨さんのおかげで無事に博麗神社に着くことができた。道中妖怪に何度か襲われたものの、霧雨さんが追い払ってくれた。

 

なんか、もういろいろすごかった。

 

手に持たれている八角形の何かから出されるいろとりどりの光の玉。それはまるで流星群のようだった。しかも大きな星型の弾もあれば小さな小粒程度の弾までたくさんあった。みんなは弾幕ごっこと呼んでスペルカードルールに則って、このごっこを行うらしい。慧音さんから教えてもらった、この弾の出し方はこれのためだったのか。弾幕ごっこでは死人は出ないものの、肉弾戦用のルールでは相手との力量の差が歴然としている場合、誤って死んでしまうのではないかといわれている。

 

 ……『言われている』だ。今のところは死人が出ていないらしい。

 

 と、博麗神社に着いたんだった。しばらく休ませてもらおう。

 

「すみませーん。お酒を一斗お持ちしまし―――?」

 

 目の前に広がっているのは草が伸び放題の境内。石畳の間から石畳を押しのけ雑草が伸びているところもある。神社の本殿は、劣化が見られるが『古い』と形容できなくもない。

 傷だらけの柱、

 落ち葉だらけの縁側、

 不思議な気も何も感じない御神木。

 そう、これを一言で表すなら―――

 

「ぼろい」

 

「なんですってぇ!?」

 

 シュダダダダ←何者からの弾幕

 全力でよけて、酒おいて、別方向に逃げてまたよける。

 ただひたすらよけるだけでは花がないので、途中で踊りだす。まさか、穴に落ちる途中の一時間のスキルが変なところで役に立った。五分後には自分が作曲(即興)の曲が終わりに近づいて………

 

「オゥレィ!」ピチューン

 

 決めポーズと同時に顔面に弾。………どうしてカルメンだったのだろう。

 顔面を押さえて痛みにもだえていると、「げしっ」という音とともに蹴り飛ばされ、境内の床に背中を打ち付ける。起き上がろうとすると再び足が踏みつけてきたので手でガードした。

 

 ゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシ………

 

 ワノレイージもびっくりの連射力だ。いや、連打力か。

 ギシッというひときわ大きい音とともに僕は手越しに顔面を踏まれぐりぐりされる。

 

「ダレノォ、何ガァ、ボロイダッテェ?」

 

 ぐりぐりが悪化し始めてきた。

 

「あはは、空耳じゃないですか?あ、お酒もって来ました」

 

「アァ!?」

 

 めっちゃガンくれてきた。正直逃げたい。だが、この体勢的に逃げれそうにもない。

 何者かによる猛攻は続く。

 ゲシゲシゲシゲシゲシ

 もう、ゲシの音だけでゲシュタルト崩壊を起きてもおかしくなさそうだ。手で防いでるおかげで踏みつけのダメージはそこまで大きくない。

 

 手、以外は

 

「何カ、言ウコトハアルゥ?」

 

「ダァメ(はぁと)」

 

「ぎゃあぁぁぁぁぁぁあぁぁ!!!」

 

 その後僕が目覚めたのは実に数時間後だったりする。いや、あれだねうかつに言葉を発するモンじゃないね。

 

「死ぬかと思った」

 

「お前もお前だが霊夢も霊夢だぜ」

 

「こいつがぼろいって言うから悪いのよ」

 

「でも普段からちゃんと掃除していれば経年劣化が激しい程度ですんだはずだぜ?」

 

「それはぼろと同じよ」

 

 僕は完全に蚊帳の外。そして、霊夢さんの背景には光がさすほどの満面の笑みで親指を立てて後ろに向けて、

 

「表に出なさい魔理沙。あんたの心をたたいて、削って煮て焼いて地獄の業火で灼き尽くしてあげるわ」

 

 なんだろう。つっこめという合図だろうか。

 

「でもそれって、焼くと灼くがかぶってますし、何より巫女さん………ですよね。神に仕える人がそんなことを言ってもいいんですか?」

 

 うん、すっきり

 

「…………」

 

「…………」

 

「そんなことはどうでも「いいわけないでしょ」

 

「自業自得だな

「いまさらですがなんで脇出してるんですか?変態ですか?」

 

 あ、ちなみにHという単語は変態→HENTAIの頭文字からとってるんですよ。

 

「家の神社では、これが正装なのよ」

 

 ギョプ……目潰しを食らった。もう、悲鳴すら出ない。

 じばらくじたばたのた打ち回ったあと

 

「あ、お金お願いします」

 

 目を真っ赤に充血させてお金を要求した。

 

「え?なんの?」

 

「…………え?」

 

「だからなんの?」

 

「いや、お酒ですよ。注文書にもありましたし」

 

「あ、それね。あとで渡すわ」

 

「いつ?」

 

「あとでって言ってるでしょ」

 

「あとでって言って僕が帰るのを待っても無駄ですからね」

 

「くっ!」

 

 まったく、この神社に参拝客が来ないのは半分はこの人のせいなんじゃないだろうかという予想が根拠なく立った。

 

「ま、まあ、せっかくなんだし、お、お参りしていきなさいよ」

 

「ええ、そうさせてもらいましょう」

 

「具体的には3000円ぐらいを入れてもらえるとうれしいわね」

 

「それ、お酒の注文料と同じですよ」

 

「…………ッチ」

 

 せめて舌打ちは聞こえないようにやりましょうぜ。

 

 まあ、せっかく神社にやってきたんだ。まあ、賽銭を多く入れておけば願いをいくつかかなえてくれるだろう。

 そうだな。具体的には。

『一日二食食べられますように』『能力が元に戻りますように』『体が元に戻りますように』この三つくらいだな。

 三つというとドラゴンボールみたいだな。ナメック星の。まあ、全部かなうとは限らないんだが。

 

 まあ、最後の一つはまじめにお願いしたんだ。僕が望まない形以外でかなってもらわないと困る。

 

「一日一食は本当つらいな。ああ、早く暖かい家庭を作りたい」

 

 ブツブツブツブツブツブツ

 

「おーい?聞こえるかー?」

 

 ブツブツブツブツブツブツ

 

「ブラジルの人聞こえますかー?」

 

「ブラジルは日本の反対だから声が届かない以前に言葉が通じないよ!ちなみにブラジルの公用語はポルトガル語だから」

 

 反射的につっこんでしまうなんて夢にも思わなかった。

 

 ―――そのとき

 紅い霧が境内に充満していた。

 

「大丈夫よ」

 

「ああ、大丈夫だ。問題ない」

 

 何だ。大丈夫なのか。

 

「「今はな(ね)」」

 

「あるのかよ!じゃあ何とかしないとまずいでしょう!?なんで当然のようにスルーしてるんですか!なんですか!?後出しじゃんけんですか!?」

 

 何かツッコミが支離滅裂になってきている気がする。

 

「「うるさいな(わね)少し落ち着け(なさい)」

 

「なんでこんなときに息がぴったり!?なんですか!?双子ですか!?」

 

 何この人たち。疲れる。

 

「でも、この霧少し妖気を纏ってるのよね。私たちはともかくあんたや人里の人たちは発狂するんじゃないかしら」

 

「じゃあ、行きましょう!すぐ!」

 

 わざわざ発狂するつもりはない。

 

「30分も当たらなければ大丈夫よ。それに、解決しようとすればすぐできるし」

 

「それよりこいつをどうする?異変を解決しようにも人里に返すにしろ30分以上かかるぜ?」

 

「じゃあ、連れて行きましょう」

 

「はあぁ!?もしかしてもう霧にやられたんですか?」

 

「失礼ね。相すれば発狂しても気絶させるだけですむじゃない」

 

「そうだな」

 

「はは、ははは………」

 

 僕は霧雨さんの箒につるされて異変解決に向かった。




とりあえずいろいろとネタを考える時間が欲しい今日このごろ・・・


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第四話

おひさっ


「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 わぁい!きれいなお花ばたk………はっ!?危ない危ない。危うく川を渡るところだった。赤い髪した船頭が寝てなければ死んでたぞ。

 ああ、それにしてもそろそろあれから30分ぐらいかな。これから一体どうなるのだろう。

 ああ、もう考えるのも億劫だな。何か良く分からんがテンションがあがってきた。縛られていようがかまうものか!

「エンダ――――イェヤ――――――!!!」

「魔理沙発狂しだしたわ。黙らせなさい」

「了解だぜ!おら!だまれ!」

「チョコボッ!?」

 首筋に痛みが走り僕は気を失った。

 

 

 みんなは生まれて初めてしゃべった言葉は何?

 ちなみに僕は「スカポンタン」。当時は「シュカポンタン、シュカポンタン」とよく言っていたらしい。タツノオトシゴが好きだったみたい。ヤッ○ーマン2号は女の子なのにどうしてマンと名乗るのかと今は思う。年頃だからガールとか名乗ればいいのに。ヤッ○ーマンといえば、伊藤静さんのやっているヒナえもんのスペックは超高い。ヒナえもんという名前の響きもいいし。ハヤ○君が「助けて!ヒナえもん!」と叫ぶ姿を見てみたい。あと―――

「そこらへんにしとけ」

「は!?」

 いやいやここどこ!?上と下が分かるから大丈夫。周りの様子はポケ○ンの映画で出てきた銀の水のような空間にいるみたい。遠くの景色がゆがんで銀色に光っている。手言うか今の声誰?

「少年よ。こっちこっち」

 オロチ○みたいな声の男が話しかけてきた。もちろん誰か知らない。というかここどこ?

「……誰ですか?」

「わしは博麗の神じゃ」

「頭おかしいんですか?」

 すんごい冷め切った視線でみる。冷ややかなだけじゃちょっと物足りないので汚物を見るような視線も付け加えた。

「そんな目でわしを見るなよ。そんなことよりお前の能力じゃが、中々面白いのう」

「…………」

「だが、お前は能力を少し見間違えておる」

 まだ胡散臭い神(自称)に高説は続く。

「お前さんの能力はのう」

 その先の言葉を聞いて驚く。なるほど、確かにそれだと理屈が通る。

 僕は本来の僕の力に驚いていた。

 

 

「それにしてもおかしいわね」

「何がだ?」

「そいつよ」

 霊夢は私の箒につるされた男を指差す。

「名前は?」

「縁田響だ」

「ふーん」

「まあ、ここまで一緒になるとは思わなかったな」

「いきなりだものねえ。そうじゃなくて、こいつ、人の力で気絶させた割に気絶時間が長いのよ」

「そういうもんか?」

「そこまで強く力を加えてないんでしょう?ならそろそろ目覚めてもおかしくないはずよ」

「大丈夫だろ。息もしてるし」

「そうね」

 私たちは今湖の上を飛んでいる。霊夢の勘が正しければもうすぐ異変の本拠地に着くことだろう。

 こいつはさっき『今は』能力がないといっていた。昔は能力があったのだろう。あのときの状況を察するに身体能力に関する能力だと思う。

 こいつは、今回の異変にかかわってくるだろうか。

 

「お前は今まで自分を『化け物』だと思っておったわけじゃろう。なら納得いかんか?」

「それなら、僕がそういうことになたのも納得できる」

「そうかそうか。これから覚めたときに再び能力が仕えるようになっておるじゃろうよ。最後に。」

「なんですか?」

「お前さんのあの願い。後々伏線になるからの」

「え?なんの?ていうかなんでそんなネタバレすんの?」

「がんばれよー」

「おい!答えやがれ!この駄目神!」

 

 

「ん……んぅ」

「目が覚めたか?」

 少しして意識が完全に覚醒したあと僕は体に縛られている縄をちぎった。

「「はぁ!?」」

 二人は目をしばたかせて僕を見る。ここは空中、空を飛んでいる。このまま重力にしたがって地面に落ちれば体は地面にたたきつけられ地面に真っ赤なきれいな花を咲かせることだろう。

 下は湖だが。

 そして僕はたらかに宣言する。

「縁田響、ここに復活!」

 今まで、意識しなかった能力の正体。それは、自らを比喩し、それを体現する能力。ッ幻想郷風に言うなら比喩を体現する程度の能力。

 先ほどの二つもそれの一端だ。<鬼のような>怪力と<鳥のような>飛行能力。外では自らを<化け物>という定義で通していたというか思い込むように仕向けられていたためアバウトでも最強になっていた。幻想郷に来たことで能力に変化が起こったのか。それとも意識の違いか〈〉の中に入る言葉が多少具体的でないといけないらしい。

「それがお前の能力か?」

「ええ、比喩を体現する程度の能力。外で化け物と謳われた能力がまさかめだかボ○クス

に出てくるスタイルみたいな能力だと思いもよらなかったですよ」

「でも、霧の影響はどうなんだ?霊力も魔力もお前から感じないぜ」

「何事にも縛られない。そうそれはまさに〈風のように〉」

「うわうっぜ。霊夢行こうぜ」

「ちょちょちょ!ちょっと待ってくださいよ!スペルカード!スペルカードの作り方を教えてください!」

「この白紙にスペルカードをイメージするんだ。どういった内容なのか。どういった代物なのか。どれくらいの威力なのかとかな」

「はあ」

「一撃必殺はあまり褒められるものじゃないけどな。そういったものにはリスクをつける。あてにくいとか、失敗するとこっちがダメージ受けるとか。まあ、百聞は一見にしかず。こいつを持っていけ」

 霧雨さんは僕に三枚ほど白紙のスペルカードを投げてきた。

「しばらく私はスペルカードを作る予定はないんでそいつをやる。有効に使えよ」

「はーい」

 とはいわれてもな。

 イメージなんて浮かばないぜよ。どんなものがいいのだろう。うーん、うーん。

 

 少年思考中

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 やべえよ。ゲームの敵キャラの名前や技名しか思い浮かばねえ。『カイザーデルタブレイカー』なんてスペルカードを作った日にはあれだよ。後々後悔しかしないよ。くそ!こうなりゃやけだ!

 

 雷剣『サンダーボルトブレイド』

 ……中々悪い選択だ。なんでゲームにこだわるのか分からなくなるな。

 ネーミングセンス以前の問題だな。

 今度まともに考えよう。

「じゃあ、二人とも行きま…………」

 ひゅ~。あ、おいていかれたんですね分かります。

「待ってくださいよ~!」

 僕は二人のあとを追って行った。

 

 

 ――――紅魔館にて――

「咲夜、いる?」

「はい、お嬢様」

「あいつらが来るわ。準備して」

「分かりました。人数は?」

「二人、いえ、三人ね。本来の運命にはなかった余計なのがいるけれどいいわ。メインの前には丁度いいわ。残るのは死のみなんですもの」

 少女は不気味に笑う。その笑みは日光の遮断された部屋の中、一筋のろうそくの光もあいまって見るものに恐怖を与える気迫を持っていた。

 その少女の名は、レミリア・スカーレット

 

 

 




 あとがき
 小説の書き方はちょこちょこ工夫していきます。
 地の文が大分おかしいですが指摘お願いします。つなげ方が間違っていたり文章として成り立っていない箇所があるかもしれないので。
 でもたいていが難しく書こうとして失敗していたり。
 ああ、受験生をやめてえ。 by O、H


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