フレームアームズ・ガール〜ステラの日常〜 (最弱氏)
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轟雷とステラ/スティレットとバーゼラルド

Aパート『轟雷とステラ』

 

ここは東京都立川市。

ある日の朝、一機のドローンが二つの小包をどこかへ運んでいた。そのドローンを見つめる一羽のカラス。

 

所変わって、とあるマンション。

501号室の部屋に1人の少女がベットで寝ていた。少女の名前は源内あお。このマンション日常住んでいる高校生だ。

あおが気持ちよく寝ていると、突然カラスの鳴き声とドアを叩く音に起こされ、あおを目を覚ました。起きてドアを開けると、目の前に二つの小包が置かれていた。

 

「ん?」

 

上を見ると、先ほどのドローンが火花を散らしながら、浮遊しておりそのまま何処かへ行ってしまった。

 

「ふぁ〜〜、また、パパのからかな」

 

小包をテープに置き、あおはあくびをすると、洗面所へ行き、顔を洗い、うがいをし、服に着替え、朝ごはんを作り、食べていると、スマホの着信音が鳴った。

 

「武希子?」

 

『おはようなり〜!』

 

「はよ〜」

 

『いやはや何かさ〜、父上がいきなり家族でドライブに行きたいって、駄々こねっちゃがこうりんして〜……今日、ドタキャン許される系?』

 

「うん。良いよ許して上げる」

 

『ありがたし幸せ〜〜!この恩絶対忘れるべからず〜!あ、それと月曜の英語、あお当てられるからよう注意!予習しとけ?』

 

「マジか!ありがと〜!じゃあね!……急に暇になった。けど、英語やる気出ないし。……あ、そうだ!忘れてた」

 

あおはテーブルに置いた小包の方へ行った。

 

「なんだろうこれ?」

 

あおは小包を暫し見つめ、開けた。

開けて見ると、「GOURI」と書かれた箱が入っていた。

もう一つも、開けて見ると、「SUTERA」と書かれた箱があった。

 

「ごう、らい?す、てら?」

 

あおは「GOURI」と「SUTERA」の箱を調べる。

 

「パパからの……入学祝いかな?」

 

あおは二つの箱を開けると、一体の女の子の人形が入っていた。

 

「おもちゃ?」

 

あおはそういうと、人形を取り出した。

 

取り出した瞬間、「SUTERA」の箱がいきなり開いた。

 

「えっ!?な、なに!?」

 

あおはびっくりした。

すると、

 

「ふぁ〜〜、よく寝た〜〜」

 

「えっ、うそ!?喋った!?」

 

起き上がった人形はいきなり喋り出したのだ。

 

「ん、あれ?ここは? あら?貴方が私のマスター?」

 

人形は辺りを見回し、あおを見つけると自己紹介した。

 

「私の名はステラ。よろしくね」

 

「えっーと?」

 

あおは混乱していた。

っと、その時、あおは人形の胸部を押してしまった。すると、今度はブザーなり、同時に目を開いた。

 

「うわぁ!?」

 

驚いたあおは手放してしまった。が、人形は宙返りし、見事に着地した。

 

「こ、今度はなに?」

 

「私は轟雷。たった今、起動しました」

 

「この子も喋った!?最近のおもちゃって、凄いなぁ〜」

 

あおは興奮して、轟雷とステラの頰を触る。

 

「凄いね柔らかい素材だー!」

 

「くすぐったいです。マスター」

 

「同じくです」

 

轟雷とステラはそういった。

 

「マスター?なんじゃそれは……。変なの」

 

「では、なんと呼べば?」

 

「普通にあおでいいよ?」

 

あおをそういった。

 

「わかりました、あお」

 

「了解よ、あお」

 

2人はそういう。

 

「うわー!会話がスムーズ!本当に凄いな〜。パパ、どこで買ったんだろうこのおもちゃ?む〜………あとでお礼のメールしとこ」

 

あおは何故、このおもちゃを送ったのか気になったが、お礼のメールをしておこうと決めた。

 

「あの、あお」

 

すると、轟雷があおを呼んだ。

 

「ん?何?」

 

「装甲パーツを組み立ててください」

 

轟雷はそういった。

 

「装甲パーツ?」

 

「はい、パーツを切り離し、組み立てて、私に装着して欲しいです」

 

「えー?面倒臭そう。まさか、ステラのも、組み立てるとか?」

 

あおはステラの方を見たが、

 

「ん?私は平気よ。元からあるから、ほら」

 

ステラはそういうと、箱の中からパーツを取り出し、装着してみせた。

ステラのパーツは飛行型で、頭部は白い飾りものがあり(フリダームみたいな形)、胸部は(フリーダムの形)バルカン砲が付いており、背中には機動兵装ウイングには武装プラットフォーム(ビット)が搭載しており、両腰にはレール砲が搭載、腕にはアーマーをつけ、左アーマにはシールドがある。後ろ腰に武器がある。

 

「うわー!凄い、かっこいい!!」

 

あおはステラのパーツは見て、歓喜の声と驚きの声を上げた。

 

「轟雷もパーツを組み立ててれば、こんな感じになるわよ。これで私たち、フレームアームズ・ガールになるのよ」

 

ステラはそういうと、飛んだ。

 

「フレームアームズ・ガール?……轟雷とステラって人形じゃないの?」

 

あおは轟雷たちを見てそういった。

 

「いえ、私たちはAS搭載型ロボットです」

 

「AS?」

 

あおは聞き慣れない言葉を聞き、首を傾げた。

 

「私達に搭載されているアーティフィシャルセルフ『AS』は、初期段階で一般常識と人間の10歳程度の知能が入力済みですが、マスターと関わって行く事で、新しい情報を学習出来るのです」

 

轟雷はそういった。

 

「なに?その情報って?」

 

「感情、だと思います」

 

轟雷はそういった。

 

「感情?」

 

「はい」

 

「う〜〜ん。しゃあない、組み立てますか。あ、でも。そのまえに2人とも充電しないと」

 

あおは箱から緑の充電器と白の充電器を取り出した。

 

「えっーと?轟雷が緑で、ステラが白だね。これ、どこに挿すの?」

 

「腰よ」

 

ステラが背を後ろし、腰の部分に小さな穴があった。そこに挿し込むということだろう。

 

「これね」

 

あおは充電器を轟雷とステラの腰には挿し込んだ瞬間、

 

「「う、あぁ………!」」

 

「え?」

 

2人はそのまま、充電くんの上で寝た。

2人が、充電を完了すると、組み立てパーツと説明書を取り出し、管理人さんに工具箱を借りてきたあおはニッパーを取り出した。

 

「なっ!?」

 

「それは、コトブキニッパー!?」

 

「えっ?なに?」

 

ステラと轟雷はあおが取り出したニッパーを見て、驚愕した顔になった。

 

「それは至高のニッパーとも呼ばれる伝説の名品です!その切れ味は丸で日本刀の如く、軽く力を加えるだけでプラモデルのパーツを切断。断面は平にして滑らか。通常のニッパーで見られるようなパーツが白くなる事は殆どありません」

 

「それは、刃物産地の米高で生み出される必要強度と絶妙なバランスによる、肩ば構造による物で、鋭い刃は片方のみにし、もう一方をまな板にする事によって切断するパーツを・・・」

 

轟雷とステラはニッパーに対して、熱く語るのであった。

それから、あおは轟雷とステラの組み立て講座を聞きながら、轟雷のパーツはもう少しで完成ときたところで、悲劇が起きた。

 

「「「あっ……」」」

 

コックピットのパーツを取り付けようとした時に、手が滑って飛んでいってしまった。

三人は部屋中を探したが、見つからなかった。

 

「どこにいったんだろう?」

 

「全然、見つからないわね?」

 

「そうですね」

 

「よし、諦めようか!」

 

「「ダメです!!」」

 

「えー?」

 

その後も、探し続けた結果、あおの服の中にありました。その後、休憩を挟んでいた時に、アルバムを見つけて、あおの子供ころの話を聞いた時、轟雷がいろいろな感情を質問した。

あおは買い物をしに出ていった時に轟雷はアルバムを開いて泣いた時、ブーった時、笑った時の感情を自分の顔を触って、試して見たりしていた。

 

「ただいまー!」

 

あおが帰ってきた。

すると、あおはテーブルの上に稲荷寿司を置いた。

 

「ここの稲荷寿司、おいしいんだ!あと、これも買ってきちゃった。じゃーん!誕生日ケーキ!」

 

「?」

 

轟雷は?マークがついた。

 

「今日が起動日ってことは、今日が轟雷の誕生日ってことだよね?」

 

「今日が……4月18日だから……私の誕生日……あおが決めてくれた誕生日……」

 

「おめっとさーん!」

 

「おめでとう、轟雷」

 

あおはそういうと轟雷にフォークを差し出す。

轟雷はフォークを受け取ったが、ケーキを食べようとはしなかった。

 

「……もしかして、フレームアームズ・ガールって、食べ物食べない?」

 

「当たり前よ」

 

あおがそういうとステラがいった。

 

「私たちは、基本充電しておけば大丈夫よ」

 

「そう、なんだ」

 

「ありゃ、残念…」

 

あおは残念そうにいった。

 

「いえ、この感情は残念ではないような気がします」

 

轟雷はそういう。

 

「ふーん?そうなの?」

 

ステラが轟雷に聞くと、

 

「はい、ですがこの感情はなんと呼ぶか分かりません」

 

「まぁ、良いんじゃん。何時か分かるんでしょう?そのASで?」

 

「……そうですね」

 

「じっくりと、考えればいいと思うわ」

 

「はい」

 

こうして、あおと轟雷とステラの日常が始まった。

 

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Bパート『スティレットとバーゼラルド』

 

翌朝。またドローンが小包二つ持って、浮遊していた。

そのドローンをまたカラスがロックオンすると、小包から何かが連射され、カラスは逃げていった。

 

一方のその頃、あおは学校に行く準備をしていた。

 

「いってらっしゃい、あお」

 

「気をつけていくのよ?」

 

玄関で轟雷とステラがあおに言った。

 

「うん、それじゃあ、行ってきまー」

 

ドサッと外から物音がし、ドアを開けてみると小包が置いてあった。

 

「やっぱり……しかも2個」

 

とりあえず、あおは2つの小包を持ち、テーブルに置いた。

 

「今開けると、面倒いから帰って来てからにする。何かあったら宜しく、轟雷、ステラ」

 

「はい」

 

「ええ」

 

あおはそういうと、鞄を持ち、玄関から出ようとした時、

 

突然、小包が暴れ出し、中からもう一体のフレームアームズ・ガールが飛び出してきた。

 

「見つけたわよ、轟雷!」

 

突然轟雷を襲った。ミニガンと刀を駆使するが轟雷は、全て交わした。

すると、ステラが装甲パーツを身につけ、腰にあるレール砲を放った。

 

「くっ!」

 

青いフレームアームズ・ガールはレール砲を交わし、刀で攻撃してくる。

ステラは後ろ越しにある武器ーービームサーベルを抜き、攻撃した。

 

「ちょっと、2人ともやめてよ!!」

 

あおはそう怒鳴ると、2人はピタッと止まった。

 

「中々やるじゃない?ステラ」

 

「スティレット姉様こそ」

 

2人はそういうと、武器をしまった。

 

「えっーと、ステラ?知り合い?」

 

あおはステラにそういう。

 

「ええ、私の姉……でしょうか?」

 

ステラは?マークつけ、首を傾げた。

 

「でしょうかって、ステラ。コホン、私はスティレットよ」

 

青いフレームアームズ・ガールの名は「スティレット」っと言うらしい。

 

「そのスティレットはステラとどう言う関係なのですか?」

 

轟雷がスティレットに質問した。

 

「ステラは私をベースにしたフレームアームズ・ガールなの。いわば、妹みたいなものよ。戦闘能力はなかなかだし、何よりオールラウンダーだもの」

 

スティレットはステラの頭を撫で撫でしながら言った。

 

「くすぐったいです、スティレット姉様」

 

ステラは頰を赤くしながらいった。

 

「オールラウンダー?」

 

あおはそういった。

 

「ええ、この子は空もいけるし、陸もいける。何よりこの子の装甲パーツは換装式だからね」

 

「換装式?」

 

轟雷がそういった。

 

「ええ、他の装甲パーツを身につけて、パワーアップするのよ。その場においての適応能力があるしね。結構な種類があるんだけど、今、身につけてる物は《ストライクフリーダムパック》ね。遠距離でもいけるし近距離でもいける、パックよ」

 

ステラはそういった。

 

「ほへぇー、そんなに種類があるだー。まさか、それを私に組み立てさせる気をー」

 

「そんなことはしないわ。各換装のパーツは研究所に保管してあるし、この子がそれを呼べば、自動的に転送してくるのよ」

 

あおが顔を青ざめて言うが、スティレットはそれはないと言った。

 

「あ、いろいろありすぎて、気づかなかったけど。スティレットもパパからの入学祝い?」

 

「源内あお、あんたアホっ子?」

 

「アホっ子!?アホ!?今、私ディスられてる!?」

 

「轟雷、さっさっと準備しなさい?バトルわよ!」

 

「バトるって、戦うと言う意味です」

 

「なんで、戦うの?必要ある?」

 

あおは分からなかった。

 

「それはー」

 

ステラが何かいようとした時……

 

「ちょっとあんた達!多分とか何でじゃないわよ!バトる為に私達がわざわざ送られて来てやってるんじゃない!このドアホ子供!」

 

スティレットが怒鳴り散らした。

 

「ドアホ!?」

 

「今、私たちと言いましたね?では、こっちにもフレームアームズ・ガールが?」

 

轟雷はもう1つの小包に近づき、そういった。

 

「そうに決まってるでしょう?」

 

「えー?もう一個?」

 

「なんで出てこないのスティレット姉様?」

 

ステラがそう言うと、

 

「知らないわよ、多分寝てるんじゃない?」

 

部屋に持っていてもう1体のフレームアームズ・ガールの箱を開けるとスピースピーと本当に寝ていた。

名は「バーゼラルド」という。

 

「あ、ほんとうに寝ている」

 

「ですね」

 

「そうね」

 

三人はそう口にした。

 

「起きなさい、バーゼラルド!」

 

バーゼラルドはスティレットの怒鳴り声で目を覚まし、大欠伸し、あお、轟雷、ステラ、スティレットを見たあと、にっこりと笑い、そのまま二度寝した。

 

「〜〜〜〜ッ!!……ステラ、フルバーストよ」

 

「………いいの?」

 

「ええ」

 

「わかった」

 

「えっ?なになに?」

 

あおは理解不能だった。

 

「それじゃあ、行きましょうか!」

 

ステラはそういうと、背中の起動兵装ウイングの武装プラットフォームに搭載されたビットが動き出した。

 

「ねえ、あのビットって、なんか名前とかあるの?」

 

あおはステラの武装プラットフォームのビットを見ていった。

 

「ええ、あれはスーパードラグーンシステムっと言って、変幻自在のオールレンジ攻撃ができる武器よ。その攻撃力も半端じゃないわ」

 

合計8基のビットーースーパードラグーンが動き、ステラの周囲を飛んでいる。左右の腰に装着されているレール砲を展開し、後ろの越しにつけている二丁のビームライフルを左右に持ち、そして……

 

 

 

「フルバーストッ!!!」

 

 

 

ステラがそういった叫んだ瞬間、8基のスーパードラグーン、腰に装着されたレール砲、両手に持っている二丁のビームライフル、胸部からのバルカン砲が発射され、バーゼラルドの方へと向かっていく。

 

普通の人から見たら、そんなに威力はないが、フレームアームズ・ガールの目ではとてつもない破壊力なのだろう。

 

バーゼラルドの箱、目掛けていったフルバーストは直撃し、バーゼラルドは吹っ飛んだ。

 

「にゃわわぁぁああ!!!」

 

バーゼラルドはそのまま、装甲パーツといっしょにテーブルに落ちた。

 

「痛い……。もうやめてよスティレット!バーゼまだ、眠いだからーー」

 

「おはようございます、バーゼ?」

 

「あれ?なんでステラがいるの?」

 

バーゼがステラを見てそういった。

 

「初めましてバーゼラルド」

 

轟雷はバーゼに近づき、挨拶をした。

 

「あ~轟雷だ。ほんとに起動出来てるんだね~凄い凄ーい!で、で、バトルどうだった?どっちが勝ったの?・・・・・・ん?」

 

バーゼはスティレットを見ていった。

 

「まだ、やってないわよ」

 

「え!?何のんびりしてるんだよ~スティレット!」

 

「寝てたあんたに言われたくないわよ!」

 

バーゼとスティレットが漫才をしている中、轟雷が質問した。

 

「あの。あなた達は何故ここに?私と戦うとはどう言う事なんですか?」

 

「「…………」」

 

轟雷の質問に2人は顔を見合わせた。

 

「もしかしてあんた達、ファクトリーアドバンスからのお知らせメール見てない?」

 

スティレットがそういうと、轟雷とステラが頷いた。

 

「あ。あった。迷惑メールフォルダに入ってた。えっと?源内あお様。この度は弊社開発中製品「フレームアームズ・ガール・轟雷」に関する件で、多大なるご迷惑をお掛けしまして、誠に申し訳ございません。お詫び申し上げ・・・」

 

あおがメールを読んでいたが、だんだん声が小さくなり、そして、

 

「あお?どうしたのですか?」

 

「メール長い。読むの面倒い」

 

諦めた。

 

「これってどういう事?」

 

あおがバーゼに聞いた。

 

「えっとね。色んな人間にテスト用の轟雷を配送したんだけど、唯一あおの所に送られた轟雷だけが起動出来てるんだよ~!」

 

「えっ、そうなの?適当にいじっただけなんだけど……」

 

「その適当さが奇跡をおこしちゃったんだよ〜!」

 

バーゼが笑顔でいう。

 

「世界中で唯一起動した轟雷に、ファクトリーアドバンスは注目しているの」

 

スティレットはそういった。

 

「なるほど。それで私にバトルテストを」

 

「戦って、ってそれでどうなるの?」

 

あおがそう質問した。

 

「収集したバトルデータで学習し成長したASを製品としてのフレームアームズ・ガールに搭載させるのよ。」

 

「良い製品を量産させるには、いーっぱいデータを取らなきゃなんだよ?」

 

「うーん……。あ!試供品みたいなもん?」

 

「そうそう!」

 

ここで、1つ疑問が生まれた。

 

「あれ?そういえば、なんでステラは轟雷の小包と一緒に来たの?」

 

 

あおはそういった。

 

確かにそうだ。轟雷は色んな人のとこに行ったのに、何故あおのとこにステラが来たのか?

メールを見る限り、轟雷の件に対し、ステラの情報が載ってない。

 

「確かに私も気になったわ。ステラ、どういうこと?」

 

スティレットがそういうと、みんなはステラに視線を送った。

 

「………それはですね、あおの父上からの入学祝いと送ったのが私なんです。つまり、轟雷と被ってしまったというわけよ」

 

ステラはそういった。

 

「えっ、ええええええ!!」

 

あおは驚いた。

 

「てことは、本当の入学祝いがステラだったてこと!?」

 

「ええ、そういうこと」

 

ステラはそういった。

 

「なるほどね。それじゃあ、ステラは本当にあおのフレームアームズ・ガールなのね?」

 

スティレットはステラの目を見つめていった。

 

「はい、スティレット姉様」

 

「………そう」

 

スティレットは短くいうと、

 

「バーゼ、私が最初に轟雷と戦っていい?」

 

スティレットは轟雷を見つめ、そういった。

 

「私に勝つ気ですか?」

 

轟雷もスティレットを見つめた。

 

「当たり前でしょう?ってことでやるわよ、バトル」

 

「どうやって、バトルすんの?」

 

あおはそういった。

 

「バトルするときはこのセッションベースを使うんだよ?」

 

バーゼが箱からセッションベースを取り出し、充電くんに轟雷とスティレットの装甲を装着させる。

 

轟雷とスティレットがセッションベースに立つ。

 

「ねえねえ、轟雷!スティレットに勝ったら、次はバーゼとバトルしようね!」

 

「私とやらないの、バーゼ?」

 

ステラがバーゼにそういった。

 

「うーん?……いいよ!バーゼもステラと戦ってみた〜〜い!!」

 

バーゼは考えたあと、了承してくれた。

 

「じゃあ、スティレット姉様と轟雷のバトルが終わったら、やりましょう」

 

「OK〜!」

 

「あお、アーマーの装着をお願いします」

 

「えっ?どうやって?」

 

「メールに専用のアプリが添付されているはずです」

 

あおはメールを開き、見てみる。

 

「ああ、あるある。これね」

 

インストールされているアプリをタップする。

 

「ショルダーアーマーを左肩、滑空砲を右肩、太ももアーマーの上ににいアーマー、レッグアーマーの後ろに履帯を装着。タクティカルナイフは左レッグアーマーサイドにお願いします。」

 

轟雷はあおにそう指示した。

 

すると、セッションベースが発光した。

 

「轟雷、負ける準備はOK?」

 

「轟雷!」

 

「スティレット!」

 

 

『フレームアームズ・ガール、セッション!』

 

 

 

「GO!」

 

「見てなさい!」

 

すると、天井が光りだし、轟雷とスティレットは消えた。

そして、轟雷とスティレットにアーマーが装着される。

 

「今この瞬間が……スパーキング!!」

 

「これで……行きます!」

 

2人は仮想空間に転送された。ステージは砂漠のフィールド。

 

轟雷は辺りを見回したとき、

 

上空からミサイルが降ってきて、避けた。上空をみるとスティレットが飛行している。

 

「おお、すごい!速いね、スティレット!」

 

地上から轟雷が、滑空砲でスティレットに狙いを定めて打った。しかし、外れてしまった。

 

「何処を狙ってる!」

 

スティレットはそう言う。

 

「当たらない!?………これは!?」

 

轟雷は滑空砲を見て、何か気づいたみたいだ。

 

スティレットは右手に持ってるミニガンを連射する。轟雷は反応が遅れ、まともに食らってしまい、徐々体力を削ってしまった。

 

「あやー。轟雷の滑空砲、切り残しがあるんだね」

 

バーゼがあおの肩に乗り、轟雷の滑空砲を見つめていった。

 

「切り残し?」

 

「ランナーから切り離した部分がぽこっとって飛び出たままになってるんだよ。パーツがしっかり嵌ってないから照準が定まらないない!あはは!」

 

「何よ!全然ダメじゃない!」

 

「これって、私の切り方がマズかった……?」

 

「そうだね〜」

 

あおがそう言うとバーゼがそういった。

 

「わ〜ごめん、轟雷!」

 

あおは戦っている轟雷に謝った。

 

轟雷は岩陰に隠れ、両手で滑空砲を固定させ、スティレットに狙いを定めるが、外してしまう。

 

「楽勝ね!」

 

スティレットはそう叫んだ。

 

 

「なるほど。グラつく滑空砲を無理矢理固定する作戦ね」

 

ステラはそういった。

 

「なんで、当たんないの?」

 

あおがステラに質問した。

 

「元々、スティレット姉様に轟雷の滑空砲が当たる確率なんて0%なんですから。それに飛行しているから、遠い」

 

「それって、最初から滅茶苦茶不利じゃん!」

 

あおはそう叫んだ。

 

「だね〜。でもそこをどう戦うかのデータが欲しいんだよね」

 

「ふ〜ん。轟雷、もっと近くに行ったら当たるんだって!」

 

あおは轟雷にそういった。

 

「しかし……」

 

『轟雷も空みたいに飛んじゃえばいいじゃない?』

 

あおの言葉に轟雷は何か閃いたのだ。

 

「分かりました!あお!」

 

そして、スティレットの方へ一気に走る。

 

「体当たりでもする気?やけくそじゃない?」

 

しかし、轟雷はスティレットを避けた。

 

「!?」

 

体当たりではなく、スティレットの後ろにある斜め上に倒れているビル向かって助走つけ、大ジャンプし、スティレットに捕まった。

 

「!?」

 

「負ける準備はOKですか?」

 

ゼロ距離からの滑空砲を発射した。

滑空砲を受けたスティレットは倒れて、ライフがゼロになった。

 

轟雷の行動を見たステラは、

 

「おもしろいじゃない……!」

 

 

『ウィナー、轟雷!』

 

バトルが終わると、2人は戻って来た。

 

「おおー!勝ったじゃん轟雷!」

 

あおは轟雷に言った。

 

「あおのお陰です」

 

「私?」

 

「はい!」

 

轟雷は大きく返事をした。

 

「う、嘘でしょ……負けた……?」

 

スティレットは信じられない顔でそういった。

 

「スティレット姉様、超かっこよかったですよ?」

 

ステラがスティレットに労いの言葉をかけた。

 

「ほ、ほんと?」

 

スティレットはステラを見つめていった。

 

「はい」

 

ステラはそう返事をした。

 

「よ〜〜し!!今度はバーゼとステラのバトルだよ!」

 

バーゼがそう言うと、

 

「ええ、そうですね。バーゼ、負けませんよ?」

 

ステラはそういった。

 

「あ、そういえばステラ。あなたにファクトリーアドバンスから新型の換装が送られてたわよ」

 

スティレットはそういった。

 

「新しい換装?」

 

「ええ、これよ」

 

スティレットは自分の入っていた箱から装甲パーツを取り出した。

 

「これは?」

 

スティレットが取り出した装甲パーツは、頭部が少し青みがっており(スタービルドストライクの頭部)、胸部は白と赤、青の色付けされた装甲、腕部には、装甲が少し厚くなり、左の腕にはシールドがあった。脚部も同様にされている。背中のユニットはユニバースブースターと呼ばれる分離出来る装甲が装着されおり、二門の砲が付いている。装備も両腰にビームサーベルがあり、ビームライフルも形が変わっており、可変式のようだ。(全部言いくるめると、スタービルドストライクです)

 

「新しく開発したパック、その名は……《スタービルドストライクパック》よ」

 

スティレットはそう言うと、ステラの充電くんに《スタービルドストライクパック》を装着させ、セッションベースに行かせた。

 

「準備はいい、ステラ?」

 

「ええ、いつでもいいわ!」

 

 

「ステラ」

 

「バーゼラルド」

 

 

 

『フレームアームズ・ガール、セッション!!』

 

 

 

「行きます!」

 

「にゃはは!」

 

2人は消えて、バーゼラルドとステラの装甲パーツが装着される。

 

 

「わっくわく、ぱぱーん!」

 

「勝利をあなたに捧げます!」

 

 

ステージは宇宙だった。

 

 

「わあ〜!!宇宙だ!宇宙だ!」

 

バーゼは宇宙を見て、はしゃいでいた。

 

「それじゃあ、行きましょうか?」

 

ステラはビームライフルをバーゼに向けて、放った。

 

「どわぁっと!」

 

バーゼは難なく交わした。

 

「こっちも行くよ!!」

 

バーゼに装着されている二門のビーム砲をステラに放った。

 

「こっちだって!」

 

ステラは背中のユニットーーユニバースブースターの二門のビーム砲を放った。

 

バーゼのビーム砲とステラのビーム砲が激突し、大爆発を起こす。

 

「うわぁー、これは凄いな……」

 

あおは2人のバトルを観て、そういった。

 

「はい、先ほどの2人のビーム砲は全くの互角、当たったらひとたまりもありません」

 

轟雷はそういった。

 

「くっ!互角ってとこね…。ッ!?」

 

ビーム砲の爆発からバーゼと距離を取ろうとした時、

 

「ふふ〜ん♪バーゼちゃん、降臨!」

 

背後にバーゼがいたのだ、先ほどの爆発の煙で背後に回り込んだのだろう。

 

「しまっ……!?」

 

ステラは逃げようとしたが、

 

「オールウェポンシステム起動!行くよ!フルバースト!」

 

後ろについていた2つの砲、両腰の2つのビーム砲を放った。

 

「ッ!?」

 

フルバーストはステラ、目掛けて向かって行き、そして……爆発しなかった。フルバーストのビームはステラの装着したシールドに吸収されたのだ。

 

「えっ……?」

 

バーゼは何が起きたのか、分からなかった。

 

「えっ?なにが起きたの?」

 

「私にも、分からないです」

 

あおと轟雷は何がなんだか分からなかった。

 

スティレットは普通に見つめていた。

 

「……スティレット、あれは一体なんですか?」

 

轟雷はスティレットにそういった。

 

「あれは《スタービルドストライクパック》のシールドーー"アブソーブシールド"」

 

スティレットはそういった。

 

 

「"アブソーブシールド"?」

 

バーゼは首傾げた。

 

「そう、敵から発射されたビームを吸収するシールドよ」

 

ステラはそういった。

 

「これじゃあ、バーゼの攻撃効かないな〜あ〜」

 

バーゼはそう言うと、もう一度、フルバーストの構えをした。

 

「何度、やっても同じこと!」

 

ステラはアブソーブシールドを展開し、構えた。

案の定、フルバーストは発射され、アブソーブシールドに吸収された。

 

「だから、同じことは……。ッ!?」

 

ステラがそう言うとした瞬間、バーゼは目の前のいた。

 

「なっ!?」

 

まさか、さっきのフルバーストは囮だった。

 

「にひひ〜♪」

 

バーゼはそう笑うと、至近距離でビーム砲を放った。

 

「キャアァァアァアアー!!」

 

ステラは至近距離の砲撃を喰らい、体力をごっそり持っていかれた。

 

 

「ああ!ステラ!」

 

あおは叫んだ。

 

 

「くっ!迂闊だったわ」

 

ステラはそう言うと、バーゼを睨みつけた。

 

「次で終わりだね、ステラ?」

 

バーゼはそういうと、フルバーストの構えをした。

 

「だったら、こっちだって奥の手を使ってやるわ!」

 

ステラはそういうと、叫んだ。

 

 

 

「〈ディスチャージシステム ライフルモード〉!」

 

 

 

ステラがそういうと、《スタービルドストライクパック》が蒼く光り出した。

そして、アブソーブシールドに銃身を展開したスタービームライフルを接続させた。

すると、機体前方に赤いゲートが展開していた。

 

 

「そんなものに負けないよ〜!!!」

 

バーゼがそういうと、フルバーストを放った。

 

「行けぇー!!!」

 

アブソーブシールドに接続したスタービームライフルは赤いゲートを通り、発射された。

 

 

バーゼのフルバーストとステラのビームが激突した。

激しい攻防の末、バーゼのフルバーストはステラのビームに敗れ、バーゼに向かっていった。

 

「ちょちょ!まっ!?にゃーー!!」

 

ビームはバーゼに直撃し、落下した。

 

 

「あれは?なに?」

 

あおは呆然と見つめていた。

 

「スティレット、あれは?」

 

轟雷はスティレットに質問した。

 

「《スタービルドストライクパック》には、特殊機能がついてるの」

 

「特殊機能、ですか?」

 

「ええ、その1つが〈ディスチャージシステム〉よ。吸収したビームを外部に完全開放し、『パワーゲート』と呼ばれるリングを形成して性能を強化するシステムよ」

 

「性能を強化する、ですか」

 

「ええ、今のとこは『スピードモード』『ライフルモード』。この二つかしらね?」

 

スティレットはそういうと、ステラを見つめた。

 

『ウィナー!ステラ!』

 

バトルが終わるとステラとバーゼが戻って来た。

 

「凄いよ、ステラ!私、感動しちゃった!」

 

あおはステラにそういった。

 

「ありがとう、あお♪」

 

「バーゼも凄かったよ!」

 

「にゃはは!しかし驚かされたよ〜。あれには」

 

バーゼはステラの装甲パーツを見つめていった。

 

「私も驚いたわよ。あんな機能があるなんて」

 

ステラはそういった。

 

 

「バトルは面白かったけど、これをずっと続けるとなると、面倒臭いわー」

 

あおはそういう。

 

「あお。バトルデータの収集に協力するとファクトリーアドバンスから謝礼金が出るわよ」

 

スティレットがあおにそういった。

 

「え!?そうなの!?幾らくらい!?」

 

あおは目を開き直り、そういった。

 

「高校生のアルバイト代よりは貰えるはずよ?」

 

 

「マジで!やった!バイトしなきゃなって、思ってたんだ!やるやる!やっぱ、私やる!」

 

 

あおはそういった。

 

 

「ところで、あお」

 

「どうしたの、轟雷?」

 

「学校の方は?」

 

「……………」

 

あおは携帯を取り出し、時間を見る。

 

「わあぁー!!完全に遅刻してる!?ヤバイヤバイっ!?行って来まーす!!」

 



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飛べないスティ子はスティ子でいいの?/お掃除するぞ!

Aパート「飛べないスティ子はスティ子でいいのか?」

 

ある深夜のマンション。あおはベットで寝ており、轟雷、ステラ、スティレット、バーゼラルドは充電くんの上でぐっすりと寝ていた。

すると、突然あおが目を覚ました。

 

「トイレ……」

 

あおは目をこすりながら、トイレ向かう途中、何か『ベキッ』と音がしたが、あおは気にしなかった。

そのまま、トイレに行き、ベットに帰り、眠るのであった。

 

 

轟雷が杓文字を持って、ほかほかの白いご飯を盛っていた。

 

「あお、白米の分量はこれくらいでいいでしょうか?」

 

「おお!良いんじゃない?」

 

あおは轟雷の顔についているご飯粒を取って上げる。

 

「そうですか!」

 

「あおーー!そろそろ、目玉焼き、焼けるわよ?」

 

台所でステラの声がした。

 

「うん、分かった。今、行く!」

 

あおはそういうと、台所へ向かった。

美味しい目玉焼きが出来上がり、お味噌汁、ご飯を持って部屋に向かい、食べた。

スティレットは肩のパーツを磨いており、バーゼはまだ寝ていた。ステラは充電くんに座り、換装のカタログを見ていた。

 

「ねえ、スティ子とバーゼって、このままうちに住むの?」

 

すると、スティレットはあおをジト目で見る。

 

「何その目?」

 

「スティ子?」

 

「そう、スティ子!スティ子って呼ぶことにしたんだ!んで、住む気?」

 

あおはスティレットもといスティ子にそういった。

 

「そうだけど?」

 

「スースー 」

 

「うーん、 この換装はどう使おうかしら?」

 

自由な三人はFAガール。

 

「そうかー、このマンションペット禁止だけど……ま、食費がかかる訳ないし、平気かな?」

 

「万が一追い出そうとしても無駄よ!」

 

スティレットはそういう。

 

「なんで?」

 

あおは首を傾げた。

 

「轟雷に負けた帰るなんて、私のプライドが許さない!」

 

「でも、データが取れれば、勝ち負け関係ないんでしょ?」

 

あおはそう指摘した。

 

「え?それはそうだけど……」

 

スティレットは一瞬、戸惑った。

すると、上から大量の白米が降って来た。

 

「何してんるのよ!」

 

スティレットは杓文字を持った轟雷に言った。

 

「すみません、あおに白米のお代わりをと思ったのですが?」

 

「ああ!そうなんだ、ありがとう!」

 

あおは轟雷にお礼を言った。

 

「あまりに美味しそうに食べるから、まだいけるかと」

 

轟雷はあおを見つめて言った。

 

「うん!まだ、行けるよ!ちなみにこのお米、おじいちゃんが送ってくるれるの」

 

すると、この換装カタログを見ていたらステラが話に入って来た。

 

「へぇー、それは助かるわね」

 

「………ステラって、ちょくちょく口調が変わってるけど、大丈夫?」

 

あおはステラの口調に関して、そう言った。

 

「大丈夫よ、これは私が好きで言っているようなものだから」

 

ステラはそう言った。

すると、スティレットがキレた。

 

「こんだけ米まみれの私を挟んで良くそんなだらだらどうでも良い話出来るわね!!!」

 

「あ〜ごめんごめん」

 

「すいません、スティレット姉様」

 

「今綺麗にしますね」

 

轟雷が白米を取ろうとスティレットの頭を触った瞬間、

 

「ガチーン!!」

 

何故か石のように固まってしまった。(顔を赤くして)

 

「あっ、こっちにも」

 

轟雷が反対の方についている白米を取ろうとした瞬間、

 

「ガチーン!!」

 

また固まってしまった。

 

「スティレット姉様?」

 

「さっきからなに?」

 

「わ……わかんないわよ……か……体が動かないの……」

 

「「「え?」」」

 

三人は唖然とした。

すると、

 

「それはトラウマだね」

 

先ほどまで、寝ていたバーゼラルドことバーゼが起きて、そういった。

 

「トラウマ?」

 

轟雷がバーゼに質問した。

 

「トラウマとは何ですか?」

 

「トラウマって言うのは、簡単に言うと心の傷だよ。スティレットは轟雷に負けたのがすっごく嫌だったんだよ。だから胸の中と頭の中がもやもや~ごちゃごちゃ~ってしちゃって痛んじゃったの」

 

「成る程」

 

「スティレット姉様、そんなに大きかったんですね(心の傷が)」

 

「バーゼ、あんた本当は頭いいでしょう?」

 

あおがバーゼの推理にそういった。

 

「え〜?」

 

バーゼは、自分には関係ない顔をした。

 

「わ・・・私が・・・この私が・・・トラウマ・・・トラウマ!?轟雷のせいでーーーー!!!!」

 

スティレットは叫んだ。

 

「いやいやいやありえない!そんな事絶対にありえない!」

 

すると、バーゼが轟雷を押してスティレットに近付けさせだ。

 

「ガチーン!!」

 

また固まってしまった。

 

「どうやら、本当のトラウマのようね、スティレット姉様」

 

「ガッチガチだね〜」

 

「違うってばーー!!」

 

スティレットはそういう。

 

「え〜?だってさ〜」

 

バーゼはさらに轟雷を近づけてくる。

 

「や、止めてよ……」

 

スティレットは止めさせようとする。

 

「じゃあ、トラウマって認める?」

 

「み…認めない!充電くん!」

 

するとスティレット用の充電くんが装甲パーツを持って来た。装甲パーツを装着して飛んで逃げようとしたその時、何故か飛ぶ事が出来ずに落ちてしまった。

 

「スティレット姉様!」

 

ステラは落ちるスティレットを助けるため、すぐさま装甲パーツ《ストライクフリーダムパック》を装着した。

《ストライクフリーダムパック》の機動兵装ウイングのブーストを上げて、落下するスティレットの手を掴み、テーブルに着地する。

 

「あ……ありがとうステラ。なんで……飛べないの……?」

 

スティレットは唖然とした。いつもはすぐに飛べるのに、何故か飛べなかった。

 

「それもトラウマのせい?」

 

「ま…まさか......まさか………」

 

「これは………」

 

あおは首を傾げた。

 

「深刻な問題です。私達には共通の汎用制御人格プログラムの他にそれぞれの個体に特化した戦闘用プログラムがインストールされています。スティレットの空中戦に特化したシステムがトラウマによって機能障害を起こしてるのかも………」

 

轟雷がそう説明してくれた。

 

「飛べない私なんて………ただの××よ」

 

「スティレットの~トラウマ克服~作戦開始~。いぇ~い!」

 

バーゼがあおの箸を使い、トントンと音を鳴らしてそういった。

 

「お行儀が悪いわよ、バーゼ」

 

ステラはバーゼに注意をした。

 

早速スティレットのトラウマ克服作戦を開始する。セッションベースを用意して轟雷とスティレットが乗る。

 

「どういうつもり?」

 

「まあまあ、あわてないあわてない」

 

「バーゼ?これで本当に克服が出来るの?」

 

ステラがバーゼに聞いた。

 

「う〜ん?わかんない!」

 

バーゼににっこり笑いながら言った。

 

「じゃあ、行くよー!」

 

「GOGOー!!」

 

「気をしっかり持ってください、スティレット姉様!」

 

あおが轟雷の乗っているセッションベースをスティレットのセッションベースに近づけさせる。

 

「お!結構、大丈夫じゃんスティ子!」

 

「もうちょっと、行ってみよー!」

 

そして、セッションベースをくっつけた。

 

「結構、行けましたね!」

 

ステラがそういうが、スティレットはまだ、躊躇しているようだ。

 

「これから、どうするの?」

 

「う〜ん?……わかんない!」

 

バーゼの作戦はどうやらここまでのようだ。

 

「分かんないって……う〜ん………あ!トラウマってショック療法で治るんじゃなかったっけ!」

 

「うん!何かガツンと衝撃的な事をしたら!」

 

「トラウマの克服になるってわけね」

 

三人はそう言った瞬間、セッションベースが光りだした。

 

「轟雷!」

 

「ス、スティレット!」

 

 

 

『フレームアームズ・ガール!セッション!』

 

 

 

「GO!」

 

「み、見てなさい!」

 

 

二体が消えて、装甲パーツが装着される。

 

 

「導きます、あなたを!」

 

「す、す………スパーキング!」

 

 

「セッションコール、しちゃったー!」

 

そして、ステージはあの時と同じで砂漠地帯。

 

「ここは……あ!」

 

スティレットは思い出した。このステージでゼロ距離発射された事を。するとスティレットが怖気付いた。

 

「どういうつもりなのかしら、轟雷?」

 

「さぁ?でも面白そう!にゃはははー!」

 

ステラとバーゼはそういった。

 

すると轟雷が、スティレットに向かって歩き始めた。スティレットはガクガク震えて膝を付いた。周りに緊張が走る。すると轟雷はスティレットの顔を上げさせた。

 

「スティレット………んっ」

 

そして、顔を近づけてスティレットにキスをした。

スティレットが赤くなった。あおも赤くなり、バーゼラルドが興味深々で見てる。ステラは轟雷に向けて殺意が湧いたのか、ゴゴゴッと後ろに何か出ていた。キスされてるスティレットは轟雷を離そうとしたが、轟雷は離れない。スティレットはどうする事もなく喘ぐばかりだった。

スティレットはそのまま、ショートしてしまい、轟雷はキスを止めた。

 

「あお。ショック療法とはこんな感じで良かったでしょうか?」

 

轟雷は平然のごとくそういった。

 

「あれ……?なんか私いらんアドバンスしちゃったかな?」

 

「にゃはははは!!」

 

「…………」ゴゴゴッ

 

キスされたスティレットはそのままダウンし、ライフがゼロになった。

 

『ウィナー、轟雷!』

 

バトルを終了し、気を失ってるスティレットを看病する。

 

「あーあ。スティレット回路吹っ飛んじゃったね」

 

バーゼはスティレットの様子を伺いながら言った。

 

「これ……拗らせちゃったらどうしよう……」

 

すると、スティレット用の充電くんがあおの服を引っ張った。

 

「ん?なに?」

 

充電くんは何か持っていた。それは破損しているスティレットの翼のパーツだった。

 

「これ、破損してるわね。だから、スティレット姉様は飛べなかったのね」

 

「え?」

 

「上から、何らかの力が加わったようです」

 

轟雷がそういうと、

 

「力……?あ!思い出した、それ私だ……」

 

昨日のあおがトイレに行く時に、踏んでしまったのが、スティレットの翼パーツのようだ。

 

「それじゃあ、修復しましょう」

 

轟雷がそういうと、早速修復作業にかかった。

 

今だ、横になっているスティレット。それに近づこうとする人影。

それはーーーステラだ。

 

「うふふふっ、スティレット姉様。今、目覚めさせてあげます」

 

ステラはスティレットの両頬を掴み、ゆっくりと唇を近づけた。

 

「よーし、スティ子の翼の修復完了!」

 

「これでもう安心して、飛べますね」

 

「ん、ステラ?何して……んの?」

 

バーゼがステラを呼んだ時、ステラはスティレットにキスする直前だった。

 

「えっ?ちょちょ、ちょっとなにやってんの!?ステラ!」

 

あおは叫んだが、もう遅かった。

 

すると、運悪くスティレットも目が覚めた。

 

「ん?私……。えっ?」

 

目覚めた瞬間、自分の妹にあたるステラが顔を近づけてきているのに、驚いた。

 

「スティレット姉様〜❤︎」

 

「えっ、なに?ちょ、ステ………んむっ!」

 

ステラはスティレットにキスをした。

 

「んーんー!」

 

スティレットは抵抗しているが、

 

「ちゅ……ちゅう……ちゅる……ちゅ」

 

ステラが強く唇を押し付けているため、離せない。

そして、だんだん力が抜けていき、パタリと腕が垂れた。

 

「ちゅ…ぷはっ」

 

可愛らしいリップ音を鳴らし、ステラはスティレットから唇を離した。

 

「きゅう〜〜〜〜」

 

スティレットは又しても、回路がショートした。

 

「ふふふっ、ごちそうさまでした。スティレット姉様❤︎」

 

ステラは気絶しているスティレットにウインクをするのであった。

 

それを見ていたあお、轟雷、バーゼはというと。

 

「あれは……やばいんじゃない?」

 

あおは轟雷を見つめ、そういった。

 

「多分……」

 

「にゃはははは!シスコンだね〜!」

 

 

 

「私……なにを?」

 

二度目の気を失いから、目を覚ましたスティレット。

 

「覚えてないの?」

 

「確か……バーゼが私のトラウマ克服作戦とか言って………轟雷とセッションベースに乗ってどんどん近づけて………あれ………それからどうしたんだっけ?」

 

どうやら、轟雷のキスとステラのキスは記憶にないようだ。

 

「スティレット、飛んでみてください」

 

「えっ?でも……」

 

「スティレットはもう大丈夫です!」

 

轟雷はスティレットにそういった。

 

「大丈夫……?」

 

「はい!」

 

「……やってみるけど、別にあんたの言葉、信じたわけじゃないからね!」

 

「はい!」

 

轟雷の言葉を受け、スティレットは飛んで見た。そして、うまく飛べることが出来た。

 

「飛べた!!良かった……良かったよ!」

 

部屋中を自由自在に飛び回るスティレット。

 

「良かったですね、スティレット姉様」

 

ステラも《パック》を装着し、スティレットと一緒に飛び回っていた。

 

「スティ子良かったね!」

 

「にゃははー!まあパーツ修理したから当たり前うう・・・」

 

バーゼがそういうとしたら、あおが手で口を押さえた。

 

「私はトラウマを乗り越えまた一つ強くなった!私偉い!私強い!」

 

スティレットは意気込みと轟雷を見つめた。

 

「轟雷!早速私とバトりなさい!」

 

スティレットはそういうと、轟雷に向かって飛翔したが、いきなり轟雷の唇を見つめた瞬間、急停止し、顔を真っ赤に染まり、煙が出ていた。

 

「なな何……?なんでこんな……?」

 

「スティレット姉様?」

 

スティレットの様子を伺いにステラが来た時、スティレットはステラの唇を見つめた瞬間、

 

「ガチーン!!」

 

固まってしまった。

 

「スティレット?」

 

轟雷が近づくと、

 

「ガチーン!!」

 

また固まってしまった。

 

「ほほ〜う?」

 

「いや〜これは〜……」

 

「「面白〜〜!」」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

Bパート「お掃除するぞ!」

 

とある昼下がり。

 

「たっだいまー!」

 

あおが帰って来た。

 

「はいこれお土産!」

 

すると、あおは丸いものを床に置いた。お掃除ロボのルンバくんだ。

 

「ヒャッホー!何これ?丸いね〜マカロン?」

 

バーゼがルンバくんを見てそういった。

 

「そうそう、それが噂のジャンボマカロンってねって違う!!お掃除ロボだからこれ!!」

 

あおはバーゼのボケに乗り、ノリツッコミをするのであった。

 

「お掃除ロボ?」

 

轟雷はそういった。

 

「ほほ〜?」

 

バーゼは興味津々に見つめた。

 

「管理人さんが使わないからって、さっきくれたの。ほら、うち汚いじゃん?」

 

「普通に掃除をすればいいんじゃないかしら?」

 

ステラはそういった。

 

「いやいやいや。そんな事したらそいつの存在意義を奪う事になるでしょう。それはやっちゃ駄目な奴でしょう?誰だって誰かの為に生まれて来たんだよ。」

 

「誰かの為に………」

 

「そう!今この瞬間、このお掃除ロボは私の為にある!」

 

「成る程………」

 

あおはそう宣言すると、轟雷は納得してしまった。

 

「にゃははは〜!あおを何か良いこと言ってる風?」

 

「轟雷が完全に丸め込まれているわね?」

 

「どうやらそのようですね」

 

三人はあおと轟雷を見つめながらいった。

 

「ちなみに今轟雷が私に感じている気持ちが感心と尊敬っていう感情だよ」

 

「これが……感心と……尊敬」

 

「洗脳されてますわね?」

 

「轟雷の感情データで本当にあおに任せて大丈夫なの?」

 

「さぁ〜?」

 

轟雷の感情データが心配なFAガールの三人。

 

 

「ってことで修理お願いね?」

 

「はあっ?修理?」

 

「実は壊れてるんだよね?このお掃除ロボ」

 

あおがそういうとバーゼがルンバくんをコンコンと叩いて呼びかけて見た。

 

「お~い。お掃除ロボちゃ~ん。入ってますか~?本当だ〜。うんともすんともだよ〜!」

 

「「「 」」」

 

三人はバーゼの行動に冷や汗をかいた。

 

「私、今から武希子と遊びに行ってくるからさ!その間にちょちょいと宜しくね!」

 

「あお、これ随分古い型じゃないですか!私たちが生まれるうんと前やつですよ!」

 

ステラがそういった。

 

「お!今回、ステラの口調は敬語モードかー」

 

あおはそういった。ステラのコロコロ変わる口調にあおがモードをつけたのだ。

 

「このお掃除ロボは私に修理される為に生まれて来たのかもしれない」

 

「ちょいちょいちょい!何それ!?何変なスイッチ入っちゃってるの!?」

 

「あおに影響されちゃったんだね〜」

 

「全く、頭が痛くなります」

 

「分かりました、あお!私達で修理してみます!」

 

「とっくの昔に遊びに行っちゃたよ〜」

 

バーゼはすでに遊びに行ったあおのことをいった。

 

「あおって、私達をなんだと思っているのよ?」

 

「信頼……してくれてるのでは?」

 

「甘えてるんだ〜!」

 

「人間がフレームアームズ・ガールに甘えるって、アリな訳?」

 

「元々あおは、甘えんぼさんな所があったようですし・・・以前見せて貰ったアルバムでもご両親にべったりな写真が多かったですね」

 

ステラがそういうと、

 

「ああ、そういえばそうでしたね」

 

轟雷も何か思い出したかのようにいった。

 

「な〜んだ!だからあお夜中に時々枕にほっぺすりすりしてるんだ~。ぷぷぷ」

 

「え?なにそれ?」

 

スティレットがバーゼに聞いた。

 

「何かさ、にゃ~にゃ~言いながら枕にすりすりしてるの~。バーゼ見ちゃった〜」

 

「あ、それ私もみました。まるで誰かにじゃれ付くように」

 

ステラもそういった。

 

「枕に、甘えているということでしょうか?」

 

「あはははは!!!うける~!!!!」

 

スティレットは大笑いをした。

 

話を聞いたスティレットはルンバを叩きながら爆笑した。

 

「そうそう。あとね、ポエムも甘いんだよ〜」

 

「「ポエム?」」

 

「ポエム……」

 

バーゼがポエムといった瞬間、スティレットとステラは首を傾げ、轟雷は何か知ってそうな顔をした。

 

「あおってね。ポエムノート持ってるの。この間見たんだけど〜」

 

「勝手に見たの?」

 

スティレットが恐る恐るいうと、

 

「うん!」

 

バーゼはにっこりと頷いた。

 

「そんな、はっきりと……」

 

ステラはバーゼの頷きにツッコミを入れた。

 

「そのポエムノートって、表紙に青いリボンとレースが付いているノートですか?」

 

轟雷が心当たりあるようにバーゼにいった。

 

「そうそう!」

 

バーゼは頷くと、

 

「それ私も見てしまいました」

 

「「え!?」」

 

「感情を学ぶ為のデータとして収集出来る物は無いかと探していた時に………そこにちょっとしたポエムと……」

 

「「ポエムと!?」」

 

「オ、オリジナルのサインの練習のようなものが書かれていました……」

 

轟雷は恥ずかしいそうにいう。

 

「サ、サインの練習!?恥ずかしい!!」

 

「誰にも、見られたくないものですわ!」

 

スティレットとステラはいやいやと手を振りながら顔を手で隠した。

 

「やるよね〜。アイドルとかに憧れてだ時とか〜」

 

「「わ〜〜!!」」

 

2人が恥ずかしがっていると、バーゼが

 

「鳥風雲星……全部が私、私が全部……明日は南、明後日は北……ぴ〜ひゃらこんこん、どんしゃらららら……人生とは道だ……そうだ、旅行行こう……」

 

突然、何か言いだした。

 

「ぷふふ……。な、何よ…それ?」

 

バーゼが言いだした言葉に笑いを堪えるスティレット。

 

「あおのポエム。ナンバー85」

 

スティレット「あははははははは!!!!!!ちょ!あーははははは!!!!あおのポエム!!!ポエム!!!しかもナンバー85って……そんなに書いてるの!!!」

 

スティレットは大爆笑だった。

 

「あははははは!!!!傑作ですわ!!」

 

ステラも大爆笑だった。

 

「85所ではないです……」

 

轟雷はそういった。

 

「一冊目の半分くらいが85だったよ」

 

「あははははは!!!ポエム書き過ぎでしょう!!!」

 

スティレット、またも大爆笑。

 

「ぷ……」

 

すると、轟雷が吹き出し、

 

「ぷふ…」

 

バーゼも吹き出し、

 

「ぷふふ……」

 

ステラも吹き出し、しまいには………

 

 

「「「「あははははははははははは!!!」」」」

 

4人で笑うのであった。その後4人は落ち着いた。

 

「はぁ……。今のあたしたちの話、あおが聞いたら、大騒ぎね」

 

「バーゼたち、追い出されちゃうかもよ?」

 

「あおにとっては、秘密なんでしょうからね」

 

「たくさん笑わせて貰ったし、しょうがないから修理してあげるか」

 

スティレットがそういい、立った瞬間、ルンバくんは動き出した。

 

「動いたーー!!」

 

「故障ではなかったのですね」

 

すると、ルンバから声が聞こえてきた。

 

『鳥、風、雲、星。全部が私。私が全部……』

 

「今のは!?……まさか!?」

 

ステラは驚いた。

 

『ポエムノート……サイン!?アイドル〜。恥ずかしいーー!!!ですわ!!』

 

なんとさっきまでの会話を録音していたのだ。

 

「もしかして、さっきの私たちの会話を録音してた!?」

 

『うけるー!あおすりすり……にゃー!あお?恥ずかしいー!ぷぷぷ〜。』

 

「録音所か私たちの声を勝手に組み替えていますわ!」

 

『マジであお。超うけるー!人として恥ずかしいー!』

 

「何故、ギャル口調なんですの!?」

 

ステラはルンバがギャル口調に組み替えたのをツッコンだ。

 

「凄い!もの凄いスピード学習しています!」

 

轟雷はルンバくんの学習能力に少し感心してしまった。

 

「感心してる場合じゃない!」

 

スティレットが感心している轟雷に怒鳴る。

 

「これ本当になんとかしないとバーゼたち追い出されちゃうかもだね〜」

 

「追い出しはしないと思いますが………充電くんの刑になるかと……」

 

轟雷がそういった。

 

「「充電くんの刑?」」

 

スティレットとバーゼは首を傾げた。

 

「その、なんといいますか……?強制的に充電コードを抜き挿しされるんです。何度も何度も……」

 

ステラは2人にそう説明した。轟雷とステラは思い出していた、あの地獄のようなことを。(地獄かはわからないが)

 

 

『んあ……んあ……ん……あぁ……ん……あぁ………あぁ………ん………ん………あぁ……あぁ………』

 

轟雷とステラはブルッと体を震わせた。

その話を聞いたスティレットは、

 

「何だろう何だろう……痛い訳じゃないけど、なんかゾゾッーとする……!」

 

腰さすりながらいった。

 

『マジであおのポエムゾゾーッとするー!』

 

スティレットがさっき言ったことをルンバくんは録音していた。

 

「取り敢えず、彼奴を捕まえるのよ!」

 

「了解!」

 

「はーい!」

 

「OK!」

 

スティレットがそう指示すると、三人は返事をし、ルンバ捕獲作戦へと実行した。

轟雷はダッシュで行き、スティレット、バーゼ、ステラは空から行くことなった。

 

ここで今回のステラの装甲パーツ紹介〜!!

今、ステラが装着している装甲パーツは黒色であり、背部ユニットにはビームソードと呼ばれる大型のソードが二本と2連装レールガンが装備しており、腰部には二丁のショーティーガンが装備していた。

この装甲パーツの名は『ストライクノワールパック』という。

 

轟雷はダッシュで捕まえようとしたが躱され、今度はスティレットとバーゼがルンバに捕まったが、スティレットが電源を切ろうとしたが、振り下ろされてしまった。バーゼが何とか捕まってるが、いつ振り下ろされるかわからない。

 

「だったら………これでどう!」

 

ステラがそういうと、手首の辺りからワイヤーアンカーが射出された。

射出された二本のワイヤーはルンバの穴の所に引っ掛けられた。

 

「よし!……ッ!?」

 

ステラがそう言った瞬間、急激に引っ張られて行った。が、背部ユニットのブースターの出力を上げ、どうにか踏み止まる。

 

「にゃっはははー!ロデオだーー!!」

 

バーゼはルンバをロデオのように乗っていた。

 

「バーゼ……。私がこんなにたいへんだっていうのに!?」

 

何とかルンバをワイヤーで止めているステラはロデオしているバーゼにそう言った。

 

「でかしたわ、ステラ!」

 

スティレットはそういうと、ルンバに近づき、もう一度電源を切ろうとしたが……

 

ブルンっと、ルンバがいきなり暴走してしまったのだ。

 

「なっ!?ちょ、ちょっと!」

 

ルンバが暴走してしまったため、ワイヤーに引っ張られてしまった。

 

「ぐぐぐぐっ!!」

 

なんとか止めようと背部ユニットのブースターを上げるが、止まる気配がなかった。

すると、急に曲がり、ワイヤーが外れてしまい、飛んでいたスティレットとぶつかった。

 

「「キャァァアァアア!!」」

 

ステラとスティレットはそのまま、床に落ちてしまう。

 

「にゃははは!んじゃあ〜このまま!!」

 

バーゼはそういうと、暴走したルンバを洗濯カゴにぶつけ、停止させた。

 

「イエーイ捕獲!」

 

バーゼはガッツポーズをした。

 

「中々やるじゃない、バーゼ」

 

「やりますわね」

 

ステラとスティレットはそういった。

 

丁度、そこにあおが帰ってきた。

 

「ただい……ってえ〜!何これ〜!!」

 

あおは散乱した洗濯を見て驚いた。

 

「一体何してたの!?掃除は!?ていうか、お掃除ロボは!?」

 

「あの、あお。お掃除ロボは………えっーと……」

 

轟雷はとても言いにくそうだった。

 

「故障じゃなかったんだけど、バーゼが壊しちゃった〜」

 

「え〜」

 

「だからバーゼが、轟雷とバトルするね!」

 

ポカンとした。バーゼが何をいっているのか、わからなかった4人。

 

「ああ!バイト代を稼ぐってことですね!」

 

「そのお金でお掃除ロボを」

 

「修理して貰うって訳ですね!」

 

「そう!」

 

バーゼが頷いた。

 

「仕方無いなぁ」

 

あおはそういうと、セッションベースを用意した。轟雷とバーゼが乗り、光り出した。

 

「轟雷」

 

「バーゼラルド」

 

 

 

『フレームアームズ・ガール、セッション!』

 

 

「GO!」

 

「にゃはは!」

 

轟雷とバーゼラルドは装甲パーツを装着する。

 

 

「わっくわく、ぱぱーん!」

 

「ハートの微熱、届けます!」

 

今回のステージは湖。

 

「バーゼの攻撃パターンはステラとの戦いでみました!」

 

轟雷はそういった。

 

「ふふふっ、それはどうかな?行くよ!!」

 

バーゼは出力最大にして高速で飛翔する。

 

「あれ?このパターンって………」

 

「そうね、バーゼは私と同じで空中戦を得意とするから轟雷にとっては厄介よ」

 

「一気に決めちゃうよ!!オールウェポンシステム、起動!フルバーストモード!」

 

バーゼはそういうと、肩に装着されていた二つの砲が動き、腰部に装着されているレール砲も動いた。

 

「バーゼったら一発で決める気じゃないですの!」

 

「にゃははは!」

 

バーゼは笑いながら、フルバーストを放った。

 

「きゃあ!」

 

「轟雷!」

 

轟雷はフルバーストを直撃したと思われたが、無傷だった。バーゼはもう一度、フルバーストを放つが轟雷には当たらなかった。

 

「あれ〜?なんかもくもくして当たらない〜〜!」

 

「チャフ!?」

 

轟雷はバーゼのフルバーストが当たらない理由をいった。

 

「そうか!さっきのお掃除ロボが吐き出した埃のせいで!空中に散布された埃がバーゼの攻撃制度を落としてる!」

 

「それって、轟雷も?」

 

「ううん、轟雷のは実弾ですので、大丈夫ですわ」

 

 

「よっしゃー!轟雷、一気に撃てー!」

 

「了解!」

 

 

轟雷がバーゼに向けて、滑空砲を撃った。

 

「ちょちょ!まっ!!にゃーーーー!!!!!」

 

バーゼは滑空砲をくらい、落下して行き、ライフがゼロになった。

 

 

『ウィナー、轟雷!』

 

 

「あ〜あ、負けちゃった〜。でも楽しかった!またやろうね、轟雷!」

 

「はい!」

 

「よ〜し!これでバイト代ゲット!お掃除ロボも修理できる!」

 

そして、管理人のところへルンバを持って行き、すぐに帰ってきた。

 

「たっだいまー!!」

 

「おかえりなさい、あお」

 

「あお?その手に持っているのは?」

 

「掃除機ね」

 

「なんでまた?」

 

4人のフレームアームズ・ガールはそれぞれいった。

 

「いやぁ〜、何か分かんないんだけど、下で管理人さんに会ってお掃除ロボ修理中だって話したらこれをそっと渡された」

 

あおはそういって、渡された掃除機を掲げた。

 

「なんか、武器っぽいね〜!」

 

「なんか上がるわね」

 

「ええ、そのようです」

 

「良かったですね、あお」

 

掃除機を貰って嬉しくなるあおであった。

 



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学校に行こう!/マテリア姉妹とアストレイがやって来た。

ステラの装甲パーツ、ほとんどSEEDとSEEDDestinyしか出してない。脱字とうあったら、気軽に報告してください。
感想もお待ちしております。


Aパート「学校へ行こう!」

 

とある朝、あおは何故か急いでいた。

その理由は……

 

「わあーー!!行ってきます!!!遅刻遅刻ーー!!」

 

寝坊をしたのだ。

 

「充電のタイマー付けときゃあ良いのに、バカなの?」

 

スティレットはあおに呆れたような顔をし、そういった。

 

「分かりませんが、人にはそういう機能が付いていないかも?」

 

轟雷がそういう。

 

「あぁ〜ヤダヤダですよ。面倒臭いですよ。ちょっとバーゼ、あなたも何時までも充電してると人間になっちゃうかもしれないですよ?ん?」

 

ステラが未だ寝ているバーゼことバーゼラルドに言うが、

 

「…………」

 

返事がない。

 

「バーゼ?バーゼどうしたの!?バーゼったら返事してよ!!どうしよう轟雷!バーゼが動かなくなっちゃった!!」

 

スティレットは動かないバーゼを見て、心配した。

 

「スティレット、もしかしてそれはバーゼではないのでは?」

 

轟雷がそう指摘した。

よくよく見てみると、ぬいぐるみだった。

 

「………えええっー!!気がつかなかった!!」

 

スティレットは驚いた。

 

「ん?何か書いてありますわね?」

 

ステラは寝かされているぬいぐるみに書き置きを見つけた。見てみると『あおのがっこういっしょにいってきますさがさないでください』と書かれていた。

 

「これは………」

 

「家出みたいな書き置きですが……」

 

「あのバカーー!!!!」

 

スティレットは叫んだ。

 

 

 

一方、その頃あおは通う学校に到着しており、カバンを見た瞬間……

 

「あぁ………」

 

「ランラランラランン〜♪」

 

なんとバーゼが入っていたのだ。しかも、笑顔。

 

「バーゼ!?なんで付いてきてるの!?轟雷とステラとスティ子は!?」

 

「バーゼだけだよ?」

 

「あお〜どうしたなり〜?」

 

「あ、ああ武希子おはよう。何でもないよ」

 

あおに話しかけた少女の名は『寿武希子』。あおの親友だ。

 

「そうなり?」

 

武希子は首を傾げた。

 

「ねえねえ、武希子。課題やった?」

 

するとクラスの女子が武希子に話しかけた。

 

「当然なりよ〜」

 

「お願い、見せて?」

 

「仕方ないなりな〜」

 

「「やったー!!」」

 

女子2人は喜んだ。

 

「まぁ来ちゃったものは仕方無いけど、良い子にしてるんだよ?悪戯しちゃダメだからね?」

 

あおはバーゼにそう注意した。

 

「バーゼ、何時も良い子だよ?」

 

 

その頃、

轟雷、ステラ、スティレットはバーゼを探すため、あおの学校に向かっていた。

 

「ふぅー。轟雷、しっかり捕まっててよ?」

 

「は、はい」

 

ステラは轟雷にしっかりと掴まるようにいつまた。

 

「しかし、あんた素体の癖して重いじゃないの!?」

 

スティレットはそう文句をいった。

 

「落ちいて下さい、スティレット姉様。こうしないと轟雷は運べませんわ。それに私の背部ユニットに乗せたいですけど、難しいかと」

 

ステラはそういった。

 

「すいません。空中戦のスティレットとオールラウンダーのステラとは違い、私は……」

 

「気にすることはないわ、轟雷」

 

ステラは轟雷にそういった。

 

「ステラ……」

 

「それより、今日のあんたは結構な装甲パーツしてるわね、ステラ?」

 

スティレットはステラの装着している装甲パーツを見ていった。

 

「そうでしょうか?」

 

ステラは首を傾げた。

 

ここで今回のステラの装甲パーツ紹介〜!!

今回、ステラが装着してる装甲パーツは、頭部、腕部、肩、胴部、脚部の上が青、白で塗装されおり、腰部、脚部の下は赤で塗装されている。両肩には、丸い球体が装着されていた。

そして、特徴的なのが背中に装備しているら背部ユニット、鷲をイメージしたかのような形であり、翼部分は、肩に装着されおり、まるでシールドのようだ。腰部には二本の剣があり、右腕部には、長剣のような形をしたソードが折りたたまれていた。

この装甲パーツの名は『ダブルオーパック』と言うが、『オーライザー』と呼ばれる支援機を装着すれば、『ダブルオーライザーパック』となるのだ。

 

「ていうか、確か私たちが研究所にいた時、『ダブルオーパック』のツインドライブシステムの同調がうまくいかなかった筈でしょう?」

 

スティレットはそういった。

 

この装甲パーツ『ダブルオーパック』はGNドライブと呼ばれるドライブシステムが内蔵されており、FAガールの装甲パーツとして、開発されたものだ。いわば、『ダブルオーパック』の動力源ともいえる。GN粒子という呼ばれる特別な粒子で動いており、『ダブルオーパック』はそれの同調テストをしていたのだが、全くうまくいかなかったのだ。

 

「そうなんだけど、どうやらやっと同調が成功したようで今日、届いたのですわ。メモが入っていたので読んで見たら、テストして見てって、書いてあったんですわ」

 

ステラはそういった。

 

「てことは、アレも使えるってこと?」

 

スティレットはそういった。

 

「ええ、使えますわ。アレを使えばバーゼをすぐに捕まえられます」

 

ステラはそう意気込んだ。

 

「スティレット、アレとは?」

 

轟雷はスティレットが言ったアレに付いて質問した。

 

「"トランザムシステム"」

 

「"トランザムシステム"?」

 

轟雷は首を傾げた。

 

「GNドライブを搭載された装甲パーツは、各部に高濃度で圧縮・蓄積されているGN粒子を全面開放する事で、機体の出力を通常の約三倍に引き上げ、性能を一時的に向上させる、というものよ」

 

スティレットはそういった。

 

「通常の三倍、ですか」

 

「ええ、けど"トランザムシステム"はGN粒子で動いているから、時間も限られてるし、何より使い切ると動かなくなってしまうの。……厄介なものよ」

 

ステラがそういった。

 

「ん?見えてきました!」

 

轟雷が指をさした。

あおの学校に着いたのだ。

 

一方その頃、バーゼは

 

「探検〜!かくしてバーゼラルド隊員は未知の大地に1歩を記すのでした〜」

 

あおたちのクラスが体育のため、教室には誰もいない。そして、廊下に出てきて、飛翔し、グラウンドにあるキラキラと光ってる蛇口を見つけた。

 

「あ!なんかキラキラした物発見!」

 

バーゼは外に出て、蛇口に近づく。

 

「バーゼラルド隊員、早くもお宝発見〜!」

 

すると空から、

 

 

「バーゼラルドーー!!」

 

轟雷とステラとスティレットが現れた。

 

「見つけましたよバーゼ!さぁ、一緒に帰りましょう!」

 

轟雷がそういうと、

 

「やーだよー!」

 

あっかんべーをし、蛇口を捻り、水を噴射させた。

 

「キャーー!」

 

「うわあ!?」

 

「キャア!?」

 

三人はなんとか、水をよけたが、

 

「にゃははは〜!じゃあねー」

 

逃げられてしまった。

 

「スティレット姉様、轟雷をお願いします!待ちなさい、バーゼ!」

 

ステラはスティレットに轟雷を預け、バーゼを追いかけた。

 

「あ!こら待ちなさい!」

 

スティレットはそう叫ぶが、

 

「早く水道を止めないと!」

 

「私たち、水に濡れたら大変なんだから気をつけてよ!」

 

蛇口を止めようとした時、突然カラスが現れた。

 

「わああーーー!!」

 

 

「待ちなさい、バーゼ!」

 

「いやーだよ!」

 

ステラはバーゼを追いかけていた。

 

「だったら、これでも食らいなさい!」

 

ステラはそういうと、『オーライザー』のバインダーからマイクロミサイルを発射した。

マイクロミサイルはバーゼに向かっていく。

 

「だったら、こっちも反撃だよ〜!」

 

バーゼは腰部にある二門のビーム砲を構え、ミサイルを破壊した。

それと同時に、フルバーストを放った。

 

「くっ!」

 

咄嗟にGNシールドを展開し、防いだ。

フルーバーストが止むとバーゼは遠くに行っていた。

 

「こうなったら………!?"トランザム"!」

 

ステラは我慢の限界を超え、"トランザム"を発動した。

装甲パーツが赤く輝き、物凄いスピードでバーゼを追った。

 

「あと、少し……!」

 

どうにか、バーゼに追いつこうとした時、

 

「えっ?」

 

いきなり目の前にバスケットボールが来て、ステラは吹っ飛ばされた。

 

「キャアアァァアァアアー!!」

 

丁度その時、あおたちがバスケをしていたため、流れ玉を食らったようだ。

バスケットボールはそのまま転がっていった。

 

「私が取ってくるよー!」

 

「ありがとうー!」

 

あおはボールを拾いに行くのであった。

 

 

その頃スティレット、轟雷はというと、

 

「離しなさい!この!この!」

 

「スティレット、無理なのでは?」

 

カラスに捕まっていた。

 

「無理なんかじゃないわ。……なにか策を」

 

と言っている最中。

 

「キャアアァァアァアア!!」

 

っと、叫び声がし、後ろを振り向くと

 

「ス、ステラ!?」

 

「なんで、吹っ飛んできてんのよ!?」

 

ステラに気づいたカラスは逃げようとしたが、

 

ゴンっと音がなり、カラスは轟雷とスティレットを離した。ステラは離したカラスとのぶつかった影響で目を回していた。

それがあおと出会う数秒前の出来事だった。

 

数秒後、あおがボールを拾った瞬間に、

 

 

「助けて下さい〜!!」

 

空から轟雷、スティレット、ステラが落ちて来た。

 

「あんたたちまで、来ちゃったの!?」

 

あおは三体をポケットに隠し、ボールを武希子の隣へ置いた。

 

「お腹痛くなったんで、保健室に行って来ま〜す」

 

誤魔化して、なんとか人気のない場所で事情を話した。

 

「全くあの子ったら何をかんがえているのですか?」

 

「私たちはあんまり表に出ちゃだめなのに……」

 

ステラとスティレットは充電しながらそういうと、轟雷は頷いた。

 

「そうですね」

 

「でもさ、ずっと家の中にいるのも退屈じゃん?」

 

あおがそういうと、

 

「そうですね」

 

「あなたはどっちの味方ですの!!」

 

ステラが轟雷にツッコンだ。

すると、横にある茂みから音がした。

 

「やっぱり、フレームアームズ・ガールだーー!!」

 

「「「「きゃーーーー!!!」」」」

 

あお、轟雷、ステラ、スティレットは悲鳴を上げた。

なんと茂みから現れたのは武希子だった。

 

「って、武希子!?」

 

「はっ!待って待って!このモデル見た事無い!!ん〜萌える!この破綻の無い造形!2次元絵が見事に3次元に昇華されている~!美しい関節可動!互換性抜群の3mmジョイント!ファクトリーアドバンスの技術は世界一だねーー!!!しかも何!?この会話パターン!!ねぇねぇこれどんなプログラム入ってるの!?」

 

武希子は轟雷を見て、飛びつきマジマジと観察し、細かい説明をしていた。ステラとスティレットは充電くんに隠れていた。

 

「あ、あははは……」

 

あおは武希子のテンションに苦笑いをした。

 

「いやぁ〜さっきあおが持ってたのは絶対FAガールだと思ってたありんすよ〜!」

 

「よ、よくわかったね」

 

「この寿武希子!模型の匂いがするなら、例え火の中水の中!限定品販売に始発で駆けるのも厭いません!」

 

「そ、そうなんだ……」

 

あおはまた苦笑いをした。

 

「しかしテスト機を入手するとは、いやぁ〜流石あお殿、武希子簡単つかまつり〜。しかもこの見事なプログラミング!能ある鷹は爪を隠しまくりんぐ〜……その素コード見たいな〜。大丈夫〜。痛くしないから〜。」

 

武希子は危ない人に成りかけていた。

 

「きゃーーーー!」

 

その時、誰かの悲鳴が聞こえた。

 

「もしかして……」

 

「バーゼかもしれないかもですね」

 

三体と二人は悲鳴のした方へ向かった。

するとどうだろう?

数々の不可思議な事件が起こってた。それは、椅子が壊されたり、シャーペンの先端がお折られたり、髪留めが盗まれたり、缶バッジが無くなったり、カバンの持ち手部分が外されたり、学食のスプーンとフォークが無くなったり、トイレの鏡が盗まれたりなどが起きてた。あお達は屋上前に立った。

 

「事件を追っていたらこんな所に来ましたわね?」

 

「バーゼラルドの仕業でしょうか?」

 

「でも、どうして?」

 

ステラ、轟雷、スティレットは首を傾げた。

 

「むむむ……」

 

武希子は何か考えていた。

 

「兎に角行ってみようよ!」

 

屋上に行ったが、誰もいなかった。

 

「あれ?居ない……」

 

すると誰かの鼻歌が聞こえた。上を見ると、バーゼラルドが飛び回っていた。側には盗まれた物が沢山あり、どれもキラキラしてる物ばかりだった。

 

「バーゼ!何やってるの!」

 

「ヤッホーあおー!轟雷とスティレットとステラも来たのー?学校凄い楽しいねー!バーゼ毎日来ちゃおうかなー?」

 

バーゼはそういった。

 

「アホなこといってんじゃなーい!!」

 

「待ちなさい!バーゼ!てか、あなた、カラスですか!?こんなに光るものを集めて!」

 

スティレットとステラはバーゼを捕まえるために飛翔した。

ステラは『ダブルオーライザーパック』ではなく、『ストライクノワールパック』に換装していた。

 

「ステラ、あんたいつの間に?」

 

「先程、充電くんに転送して貰ったんです、スティレット姉様。これなら、ワイヤーアンカーでバーゼを拘束出来ますわ!」

 

ステラはそういうと、

 

「でかしたわ、ステラ!」

 

スティレットとステラはバーゼを追いかけた。

 

「鬼ごっこ楽しいー!!」

 

「待ちなさーーい!!」

 

「逃がしませんわ!」

 

ステラはそういうと、手首からワイヤーアンカーを射出し、バーゼを拘束した。

 

「にゃ!?わわわ!?」

 

ステラに拘束されたバーゼは落下した。

 

「轟雷!頼んだわよ!」

 

スティレットがそう叫ぶと、

 

「任せてください!」

 

轟雷は落下地点を予測し、バーゼを受け止めた。

 

「バーゼ、確保です!」

 

「あちゃー」

 

バーゼは確保されてしまった。

 

そして、夕方。

 

「大変だったなりね〜」

 

「そうだね」

 

「なんか今日、私一つもいいことなかった気がする……」

 

「あ〜、楽しかった!」

 

「こっちは、全然楽しくなかったわよ!」

 

「そうですわ!」

 

「えー。じゃあ、轟雷は?楽しかったよね?」

 

「楽しい……?」

 

「うん、みんなでかくれんぼしたり鬼ごっこしたり!」

 

「楽しい……。そうか、これが楽しい何ですね。はい!楽しかったです!」

 

「バーゼの捕獲は私達の勝利と言えますね」

 

「一人では出来ないことを、みんなと一緒だと出来るんですね!」

 

こうして、学校を楽しく満喫したバーゼラルドと新たな感情が芽生えた轟雷でした。

 

 

 

「ん?あの子の、頭と両肩に乗ってるのって……」

 

「FAガール……」

 

あおと武希子を見つめる少女。

その肩には、白く長い髪で装衣を来たFAガールが乗っていた。

 

「あの制服って、確か……」

 

「……の近くじゃなかった?」

 

「そうだね?"ルノ"」

 

「うん、"桜"」

 

一人と一体は歩くのであった。

 

何か起きそう気がするが、それはまたの機会で。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

Bパート 「マテリア姉妹とアストレイがやって来た」

 

ある日、あおが学校から帰って来た。

 

「ただいま……」

 

「おかえりなさい……って、あお!?」

 

轟雷は帰って来たあおに驚いた。

なんと制服が濡れているではないか。

 

「ちょっと、あんたとうしたのよ!?」

 

「何があったの?」

 

「うぇ〜。あおきちゃな……」

 

スティレット、ステラ、バーゼはそういった。

 

「帰り道にヤギと遊んでたら色々あって……」

 

「激しい遊びなのですね」

 

「なんで、濡れてるの?」

 

バーゼが濡れている理由を聞こうとした時、

 

 

「聞かないで!色々あったの!兎に角シャワー浴びて来る!あ、また何か荷物来てたよ?開けてて良いからね〜」

 

あおはそういうと、浴室へ向かった。

 

轟雷たちは二つの小包を置かれているテーブルを見つめた。

 

「新しいFAガールでしょうか?」

 

「多分ね」

 

「早速、開けてみよう!」

 

「そうですわね」

 

四体は箱を開けてみた。

その頃、あおはお風呂を満喫していた。

 

「はぁ〜」

 

部屋では轟雷たちが二つの箱の中を見ていた。

 

「これは……」

 

中には三体のフレームアームズ・ガールが入っていた。

二体のフレームアームズ・ガールは黒と白で、姿が酷使している。もう一体は、少し黒白だった。すると、三体は目を覚ました。

 

「着いたの?」

 

黒のFAガールがそういった。

そして、箱の中から出て来た。

 

「あら、あなたが?」

 

「轟雷ちゃんね」

 

黒と白はそういうと轟雷の頰にキスをした。

それに続き、ステラ、スティレット、バーゼにも頰にキスをした。

 

もう一体のFAガールはステラを見つめていた。

 

その丁度、あおがお風呂から上がって来た。

 

「ふぅー。お!また、新顔だね。なんか似てるけど姉妹?それにもう一人は名前はなんというの?」

 

あおが名前を聞くと……

 

「マテリアよ(マテリアですわ)」

 

「え?えっと?……あなたがマテリアで、あなたもマテリア?」

 

「二人ともマテリアというのですか?」

 

轟雷はそういった。

 

白「そうよ。私達は全てのボディの元となった基礎なの。2人一緒に設計され、2人一緒に作られたの。だから名前も1つ」

 

白のマテリアはそういった。

 

「何だかややこしいわね」

 

スティレットはそういった。

 

「変なの〜!」

 

バーゼもそういった。

 

「ん〜………白!黒!面倒臭いからそう呼ぶ!良いね?」

 

あおはマテリア姉妹に白と黒と名付けた。

 

白「まぁ!私が白!」

 

黒「私が黒。」

 

二人は気に入ったようだ。

 

「んで、そちらのFAガールは?」

 

ステラはもう一体のFAガールにいった。

 

「私はアストレイ、よろしく」

 

アストレイはステラに手を差し出した。

 

「貴方が、ステラね。一度、戦って見たかったのよね」

 

アストレイはそういった。

 

「私と?」

 

「ええ、貴方と私は同じ使い手でしょう?」

 

「使い手?」

 

「貴方は換装を駆使して戦うでしょう?私はフレームを使って戦うのよ」

 

「フレームって、まさか………!?」

 

ステラが何かといようとした時、

 

「はぁ、もうどうでもいいわ。それより、あんたたち、バトルしに来たんでしょう?」

 

スティレットがそういった。

 

「あら、いけない」

 

「忘れてたわ」

 

白と黒はそういった。

 

「おー!やっぱりバトルするの?」

 

白「ええ、勿論」

 

黒「あなた達のようなまっさらで」

 

白「ピカピカで」

 

白と黒「「可愛らしい子達」」

 

白「本当」

 

黒「とても」

 

白と黒「「壊し甲斐があるわ〜」」

 

マテリア姉妹はそういった。

 

「なんか、ドSになりましたわね」

 

ステラは冷や汗をかいた。

 

白「上手に上手に壊してあげる。きっととても気持ち良いわよ?」

 

黒「痛みは至福でしょ?良い声でお泣きなさいな?」

 

マテリア姉妹はそういった。

セッションベースを用意して轟雷とスティレットとマテリア姉妹が乗る。

 

「轟雷!」

 

「スティレット!」

 

「「マテリア」」

 

 

『フレームアームズ・ガール、セッション!』

 

 

「GO!」

 

「見てなさい!」

 

「「行きますわよ」」

 

二人は装甲パーツを装着する。マテリア姉妹は武器だけのようだ。

 

「「本気の私誕生!!」」

 

「「秘密の花園。覗きにおいでなさい」」

 

 

 

今回のステージは古い館の中。

 

「私は白をやるから、あんたは黒を!」

 

スティレットはそういうと、白に向かって飛翔した。

 

「スティレット!」

 

轟雷は叫んだ。

 

「「「さぁいらっしゃい。可愛がってあげる。」」

 

マテリア姉妹はそういう。

 

「ねぇ、マテリア姉妹の武器。あれって……」

 

ステラはマテリア姉妹の武器を見ていった。

 

「うん、グラインドサークルとビーストマスターソードだ!」

 

バーゼはそういった。

 

「扱いが難しいって聞いてたけど、マテリア凄ーい!」

 

 

「はああああああ!!!」

 

するとマテリア白が持ってるビーストマスターソードが蛇腹に変形してスティレットに向けて伸ばした。スティレットが刀で防いで距離を取る。

 

白「ウフフフフ!」

 

そして、ビーストマスターソードでの乱舞攻撃をした。

 

「キャアアーーー!!!」

 

スティレットは攻撃をくらい、後ろに下がる。

黒がグラインドサークルを投げた。

轟雷は防いだが、飛ばされしまった。

戻って来たグラインドサークルを掴み、もう一度轟雷に向けて投げた。

轟雷はランチャーで黒に照準を定めようとするが、黒の軽快な動きに照準が定められない。

 

「照準が!」

 

「貰ったー!」

 

チャンスを発見したスティレットが飛翔する。するとマテリア姉妹が回転して、マテリア白がスティレットの首にキックした。

 

「キャア!」

 

飛ばされたスティレットを受け止めた轟雷とぶつかった。

 

「バカ!あんたは黒の足止めしてなさいよ!」

 

「スティレットが射線上にいるからです!」

 

するとマテリア黒がグラインドサークルを分離させて轟雷とスティレット目掛けて振り下ろした。

轟雷もスティレットは咄嗟に避けた。

が、轟雷とスティレットは仲間割れをしだし、白と黒に集中攻撃を受けてしまう。

 

その戦況を見ているあおが焦っている。

 

「ああ、もう見てられない!なんか手はないの!?」

 

「あの二人がもっと仲が良ければいいのですが……」

 

「あの状態じゃあ〜無理だね〜」

 

「やれやれ〜」

 

「そんなの急には無理だよー。あ!そう言えば!武希子が試作武器組んでくれたんだった!えっと……」

 

あおは急に何か、思い出しカバンの中から武希子から貰った武器を取り出した。説明書つきで。

 

「どれどれ?」

 

あおは説明書を開いた。

 

『やっふ〜あお。出来たよ!出来たよ!!FAガールの新武器!その名もヘビィウェポンユニット17リボルビングバスターキャノンプロトタイプ!!!いやぁ檄素晴らしいパーツ構成でランナーの注入口すら芸術品?塗装もばっちりしっかりしといたぞなぞな。ポイントは、プロ立ち上げにによる重量感!そして鉄板のジャーマングレー!あぁ〜ジャーマングレー本当良い色〜結婚したい。寿ジャーマングレー武希子になりたいなり〜。でもってブッキー拘りのラスティーブラウンとストレーティンググレーを5対1で混ぜてオイル汚れの表現をリアルさ!』

 

その途中であおは説明書を閉じた。

 

「兎に角これで!ってどうしたらいいの!?」

 

「うんとね、轟雷のベースにところに置いて、スマホでピッて」

 

轟雷のセッションベースにリボルビングキャノンを置いて、スマホで転送させた。

 

『轟雷、これ使って!!』

 

あおが轟雷にそういうと、

 

「了解です、あお!」

 

落ちて来たりリボルビングバスターキャノンをキャッチした。かなり重量がある。

 

「これは!凄い仕上がり………あおが適当に組んだ杜撰なゲート処理の武器とは比べ物になりません!これなら!当たれば絶対に勝てます!」

 

轟雷は地味に酷いことを言っているようだが、気にしない。

 

「ぐっ!」

 

スティレットが白に吹き飛ばされて来た。

 

「あんな動きが読めない相手にどうやって当てるのよ!」

 

確かにマテリア姉妹の動きは俊敏で狙いが定まらない。

 

「え?それは……何とかします!何とか!」

 

轟雷はそういった。

 

「……良いわよ。私が囮になる」

 

スティレットは轟雷を見つめ、そういった。

 

「えっ?そんなのダメです!もし、失敗したら…」

 

「1人だと出来ない事は、皆一緒だと出来るんでしょ?」

 

「スティレット…」

 

「その代わり、絶対に当てなさいよ!」

 

スティレットはそういうと、マテリア姉妹に向かっていった。

 

「………はい!」

 

「「あらあらまあ」」

 

轟雷はリボルビングバスターキャノンを構える。

 

「エネルギーチャージ、開始!」

 

するとチャージが開始された。

が、スティレットが白に向けて大剣で向かえると黒が轟雷目掛けて、グラインドサークルを飛ばした。それを察したスティレットは白に向けて大剣から弓矢に変え矢を放ち怯ませ、轟雷に飛ばしたグラインドサークルを跳ね返した。

 

「まだなの!?」

 

スティレットは轟雷にいった。

 

「もう少しです!チャンスは1度だけ!マテリア姉妹を確実に倒す為には、チャージ率を100%まで上げないと!」

 

「キャーー!」

 

スティレットがグラインドサークルの下敷きにされた。

 

白「スティレットちゃんみたいな子の心を折って這いつくばらせるのって最高~」

 

黒「やっぱり涙と鼻水でグチャグチャな顔が一番可愛いわよね」

 

白と黒は下敷きになっているスティレットにそういった。

 

白「ほら泣いて?」

 

黒「叫んで?」

 

「「もっともっと壊れて」」

 

マテリア姉妹がスティレットに近づく。

 

「良い加減にしてよ、この変態!」

 

スティレットはそういうと、地面を叩いて煙幕を張った。すると、

 

「チャージ完了!スティレット、避けて!」

 

リボルビングバスターキャノンのチャージが完了し、轟雷がスティレットにそういうと、スティレットは避けた。

 

「リボルビングバスターキャノン!最大出力!発射!」

 

チャージされたビームはマテリア姉妹に見事命中させた。

 

「「イヤーーーーー!!!」」

 

二体のライフはゼロになった。

 

『ウィナー、轟雷、スティレット!』

 

「はぁー」

 

スティレットは地面に横たわってため息をついた。すると、轟雷が近づき手を差し伸べた。

 

「ありがとう、スティレット。あなたのお陰です!」

 

「チャージ遅いわよ。バカ」

 

二人は互いに微笑みあった。

 

「なんか仲良くなってる?」

 

「怪我の功名ですな〜」

 

あおとバーゼは轟雷とスティレットを見てそういった。

 

「流石ですわね、スティレット姉様!」

 

ステラはそういった。

 

「ねぇステラ、私と勝負しない?」

 

「えっ、私と?轟雷とじゃあ?」

 

アストレイはそういい、ステラは首を傾げた。

 

「轟雷は関係ないわ」

 

「えっ?」

 

「私は轟雷のデータ収集に私は関係ないわ。私は……ステラと戦うために来たの」

 

「わ、私と?」

 

「そう、私はあなたの戦闘データを頼まれたのよ、研究所からね」

 

アストレイはそういった。

 

「研究所から?」

 

あおがそういった。

 

「そう、ステラは換装パーツを使って戦うからまだあんまりデータが取れてないんだよ。だから、バトる」

 

アストレイはそういった。

 

「………いいでしょう、やりましょう!」

 

「おお!ステラがバトルモードになった」

 

ステラはそういった。

あおはステラの性格が変わったことをいった。

セッションベースから轟雷、スティレット、マテリア姉妹が出て来た。

 

「ステラ、戦うのですか?」

 

「どうやら、そのようね」

 

白「あらあら、戦う?」

 

黒「面白うそうね」

 

四体はそのままあおのとこへ向かう。

 

ステラとアストレイはセッションベースに乗った。

 

 

「ステラ!」

 

「アストレイ!」

 

 

『フレームアームズ・ガール、セッション!』

 

 

「行きます!」

 

 

「行くよ!」

 

 

二人は装甲パーツを装着する。

 

 

「決めるわよ!」

 

 

「私、参上!」

 

 

 

ステージは岩地帯だ。

 

っと、ここでステラの装甲パーツを紹介〜!

頭部はV時型のパーツ、腕部は白の装甲パーツ、肩パーツは青色。胴部は青と黄と赤の装甲が施されており、脚部は白と赤の装甲だった。

背部のユニットとは大推力スラスター複数のバーニアスラスターに加えて加熱板を兼ねた6枚の翼、飛行に適していると言えるものだ。背部ユニットの前にある二本のビームサーベル。

この装甲パーツの名は『インパルスパック』。

そして、『シルエット』と呼ばれる換装パックを着けると『フォースインパルスパック』になる。右手にはビームライフルを持ち、左手にはシールドを装備していた。

 

「やはり、あなたの装甲パーツ……」

 

ステラはアストレイの装甲パーツを見つめた。

 

「あ、あの!装甲パーツは………!」

 

映像を見ているスティレットは驚いた。

 

「スティ子、知ってるの?」

 

あおはスティレットに聞いた。

 

「あれはね〜、フレームパーツって、呼ばれる換装パーツの妹分とも呼べる装甲パーツだよ〜」

 

バーゼがそう説明した。

 

「妹分の装甲パーツ?」

 

「「そう、でもね。フレームは生産数が少ないからなかなか見れないものなのよ」」

 

「へぇー」

 

 

アストレイの装甲パーツの特徴は……、

青と黄色と白で構成された装甲であり、背部のバックパックには二枚の大きな翼があり、後ろにはガトリング砲が付いていた。このバックパックは「タクティカルアームズ」と呼ばれ、状況によってフライトフォームや近接戦闘用、射撃用に特化した形態に変形できる代物だ。

腰部には、二本の短剣が装備されていた。

その名も「ブルーフレーム セカンドL」。

 

 

「それじゃあ?始めましょうか!」

 

アストレイはそういうと、飛翔した。

 

「逃さない!」

 

ステラはそういうと、アストレイに向かって飛翔し、ビームライフルを撃った。

ステラの撃ったビームライフルはアストレイに向かって行くが、アストレイは避けた。

 

「くっ!」

 

ステラは何発もビームライフルを撃つが、アストレイはまるで後ろが見えてるかのように、避ける。

 

「当たらないよ!」

 

すると、アストレイのバックパック「タクティカルアームズ」の後ろのガトリング砲で撃って来た。

 

「くうぅ!」

 

ステラは怯んでしまい、速度が落ちた。

その隙を狙って、アストレイは急に方向転換し、ステラに向かい、腹に蹴りを入れた。

 

「がはっ!」

 

腹に蹴りを食らったステラは岩の壁にぶつかった。

アストレイは崖の上に降りた。

すると、「タクティカルアームズ」が変形し、フライトフォームのからガトリングフォームに変わった。

 

「ちっ!」

 

ステラは舌打ちをした。

 

観戦組

 

「ねえねえ!なにあれなにあれ!」

 

あおはアストレイの「タクティカルアームズ」が変形したことに興奮していた。

 

「あれは「ガトリングフォーム」。「タクティカルアームズ」の射撃形態でウイング部分を脚にし、弾を撃つのよ」

 

スティレットがそう説明した。

 

 

ステラはアストレイに向かって飛翔しようとした時、

 

バンっと「ガトリングフォーム」から弾が撃たれ、シールドが破壊された。

 

「くう!?」

 

ステラは一気に「フォースインパルスパック」の背部ユニットの出力上げ、ここを離脱しようとしたが、

 

「逃がすと思う!」

 

弾を撃たれ、右翼部分を破壊された。

 

「なっ!?し、しまった!?」

 

右翼を破壊され、バランスが崩れ、落下してしまう。

 

「ぐぐぐぐぐっ!」

 

なんとか左翼側の出力で、落下の衝撃が押されられ、なんと着地。

 

「くぅ!厄介ね。……だったら!」

 

ステラはそう叫ぶと、「フォースシルエット」を分離させ、アストレイへ突貫していった。

 

「無駄な足掻きを!」

 

アストレイはそういうと、弾を撃ち、「フォースシルエット」は破壊され、爆発が起こる。

爆風で視界が塞がれた。

 

「あおーーー!!」

 

ステラは観戦しているあおに向かって叫んだ。

 

 

「えっ?どったの!?」

 

あおは急に叫ばれ、驚いた。

 

「セッションベースの近くに赤色と緑色の装甲パーツがない!?」

 

あおはセッションベースのすぐ側に赤色の装甲パーツと緑色の装甲パーツが置いてあった。

 

「あるけど?」

 

「じゃあ、赤の奴をこっちに転送して!早く!」

 

ステラはそういう。

 

「なんかよくわかんないけど、了解!」

 

あおは赤色の装甲パーツを取り、ステラのセッションベースに置き、スマホで転送した。

 

「来た、「ソードシルエット」!」

 

ステラはそういうと、換装パーツ「ソードシルエット」はステラの背部に装着された。

すると、ステラの「インパルスパック」の色が青と白から赤も白に変わった。

 

「「ソードインパルスパック」、装着完了!」

 

 

 

 

「「ソードインパルスパック」………換装パーツ「ソードシルエット」を装着することにより、近接戦闘に特化し、背部のバックパックに装備されている二本の対艦刀ーーエクスカリバー。そして、エクスカリバーの横に装着されている武器ーーフラッシュエッジビームブーメラン。ほとんどが近接戦闘用の装備よ」

 

スティレットがそういった。

 

「じゃあ、これはステラが勝ったも同然だね!」

 

「いえ、それはどうでしょう?」

 

轟雷はあおにそういった。

 

 

「これで行ける!」

 

ステラはそういうと、アストレイのいる崖に向かって飛翔し、エクスカリバーを二刀抜き、振りかぶった。

 

「はああぁーーー!!!」

 

「面白い!」

 

アストレイもそういうと、「ガトリングフォーム」から「ソードフォーム」に変え、ステラを迎え撃つため、飛翔した。

大剣のそのものと言える「ソードフォーム」の斬れ味はすごい。

 

ガキンッと二つの剣が激突した。

 

「はああ!」

 

「くっ!?」

 

ステラが押し切り、アストレイを後ろには下がる。

 

ステラはエクスカリバーの柄同士を連結させ、「アンビデクストラスフォーム」と呼ばれる長剣に変え、ジャンプ斬りをした。

 

「はああぁーーー!!!」

 

「くうぅ!」

 

アストレイは咄嗟に避けた。

ジャンプ斬りをした崖は両断にされた。

 

「な、なんていう破壊力!?」

 

アストレイは両断された崖を見て驚いた。

 

「まだよ!」

 

ステラはそういうと、右手で「ソードシルエット」の後ろにはあるフラッシュエッジビームブーメランをアストレイに向けて投げ飛ばした。

 

「くう!」

 

アストレイは腰部にある短剣ーーアーマーシュナイダーを出し、迫り来るフラッシュエッジビームブーメラン目掛けて、投げた。

フラッシュエッジビームブーメランとアーマーシュナイダーがぶつかり、爆発する。

さらに左手に「ソードシルエット」の後ろにあるフラッシュエッジビームブーメランを取り、投げ飛ばした。アストレイはもう1本のアーマーシュナイダーを投げ、どうにかしのいだが……

 

「っ!?」

 

「でりゃあー!!」

 

ステラがビームライフルを構え、撃った。

アストレイはアーマーシュナイダーを投げ、フラッシュエッジビームブーメランを破壊し、ステラが撃ったビームライフルを食らってしまった。

 

「ぐうぅ!」

 

アストレイはビームライフルを食らい、後ろには下がり膝をついた。

 

(チャンス!)

 

ステラはそう確信すると、ブースターの出力を上げ、アストレイに斬りか買った瞬間、

 

「え?」

 

ステラは素っ頓狂の声を出した。なぜなら、斬った感覚がなかったからだ。

そう、ステラの攻撃は空を斬ったのだ。

 

「っ!?……上!?」

 

ステラは空を見上げた時、アストレイは「ソードフォーム」の大剣をステラ、目掛けて斬った。

 

「くうっ!?」

 

ステラは咄嗟に「アンビデクストラスフォーム」の連結を解除し、二本のエクスカリバーのうち、一本をアストレイに向けて、投擲した。そして、「ソードシルエット」を分離させ、「フォースシルエット」と同じように、突貫して行った。

 

「なぁ!?……くうぅ!?小癪な!」

 

アストレイは迫り来るエクスカリバーを斬り、突貫して来た「ソードシルエット」を「ガトリングフォーム」で、撃ち「ソードシルエット」は爆発した。

 

 

「あおーーー!!」

 

ステラはまたも、観戦しているあおに向かって叫んだ。

 

「ん?な〜に?」

 

「緑の換装パーツを転送して!」

 

「ほいほ〜い」

 

あおは緑色の換装パーツをステラのセッションベースに置き、スマホで転送させた。

 

 

「来た!」

 

ステラはそういうと、緑色の換装パーツを装着した。装甲が赤白だったのが、緑と黒と白に変わった。

換装パーツの特徴は、二門装備された長射程のビーム砲、肩部に装備されたレール砲、レール砲の下に装備された4連装ミサイル。

 

「あれは「ブラストシルエット」。大出力のビーム砲ーーケルベロスとレール砲ーーデュリージー、面制圧用のミサイルランチャーなど多種多様の火器を搭載して、単純な破壊力と射程距離は全シルエット中「最強」と言える「シルエット」よ」

 

スティレットがそう説明した。

 

 

「これで決める!」

 

ステラはそういうと、スラスターの出力を上げ、アストレイに向かっていた。

 

「来い!ステラーー!!」

 

アストレイは雄叫びを上げると、「ソードフォーム」を大きく振り上げ、向かって来た。

ステラはビーム砲の砲身に収納してある長い槍ーービームジャアベリンを取り出し、アストレイに向けて、投げた。それと同時に4連装ミサイルを

 

「喰らうか!!」

 

アストレイはそういうと、「ソードフォーム」の大剣を振り下ろし、ビームジャアベリンを破壊し、飛んでくるミサイルを「ソードフォーム」の刃が開かれ、内臓されたガトリングが掃射され、ミサイルは撃ち落とされた。爆発であたり一帯が爆風で視界が塞がれた。

 

「くぅ!?視界が……っ!?」

 

突然、アストレイは何か飛んでくると悟り、上と飛翔した瞬間……

 

「なっ!?」

 

「にひっ」

 

ステラが「ソードシルエット」のエクスカリバーを構えて、待ち構えていた。一本はアストレイによって破壊されたが、もう一本は残していたのだ。

 

「でりゃあーー!!」

 

ステラはそう叫ぶと、エクスカリバーを振り下ろし、アストレイを地面へと叩きつけた。

 

「がはっ!」

 

ステラはこの隙を見逃さず、エクスカリバーを投げ捨て、ケルベロス長射程ビーム砲ーー二門、デュリージーレール砲を構え、アストレイに照準を合わせた。

 

アストレイはなんとか起き上がろうとするが、

 

「ッ!?」

 

 

「行けぇーー!!ステラーーー!!!」

 

あおはそう叫んだ。

 

 

「行けぇーーーーー!!!!」

 

合計四門の砲身から放たれたビーム砲とレール砲はアストレイに命中した。

 

「うわぁーー!!!」

 

アストレイのライフはゼロになった。

 

「はぁ、はぁ、はぁ」

 

ステラは息が上がっていた。

 

『ウィナー、ステラ!』

 

アナウンスがそう伝えた。

 

「やった!ステラが勝ったーよ!」

 

あおは喜んでいた。

 

「正直、少し手強かったですわ……」

 

ステラはアストレイの方へ向いた。

 

「流石だね、ステラ。完敗だよ」

 

アストレイは手を上げて、降参のポーズをした。

 

 

 

「ええー!?帰らない!?」

 

白「ええ、負けっぱなしも悔しいし」

 

黒「私たちも、データを集めなきゃ行けないの。そのためにここ居るのが1番じゃない?」

 

「「それに」」

 

黒「私たち、スティレットちゃんが気に入っちゃった」

 

「ええっ!?」

 

マテリア姉妹の言葉に驚くスティレット。

 

「じょ、冗談じゃないわよ!あお!こんな奴ら追い出して!」

 

「私も同じですわ!」

 

スティレットがあおにそういっている最中、ステラが割り込んで来た。

 

「ど、どうしたの?ステラ?」

 

あおはステラにいった。

 

「アストレイが私に勝つまで、帰らないとおっしゃりますの!」

 

「あ、こっちも同じだった」

 

どうやら、アストレイも同じ内容のようだ。

 

「う〜ん……。これ以上、増えるのはな……」

 

あおは考え込んだが、

 

白「あら残念」

 

黒「私たちが入ればバトルも増えて」

 

「追加報酬も貰えるのに」

 

マテリア姉妹とアストレイがそういうと、

 

チャリン。

 

「いや〜。新しい家族が増えるって良いもんだね〜」

 

あおはすぐに堕ちた。

 

「「えええーー!?」」

 

スティレットとステラは驚くのであった。

 

「にゃははは〜。誘惑に負けたね〜あお」

 

「スティレット、ステラ諦めてください。あおが決めたことです」

 

 

「「そ、そんなーーー!!!!」」

 

 

ステラとスティレットは叫ぶのであった。

 

「いやぁ〜、潤いますな〜」

 

あおの表情は幸せだった。

 



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迅雷、参上!/アーキテクト、起動

Aパート「迅雷、参上!」

 

ある夏の休日。あおは部屋で夏休みの計画を立てていた。その始めとして、雑誌を見ていた。スティレットはあおを雑誌を見ており、バーゼはあおの肩に乗り、頰をツンツンっとつついていた。マテリア姉妹は柔軟をしていた。アストレイは刀を出し、素振りをしていた。

ステラは換装パックのカタログをチェックしていた。轟雷は滑空砲を磨いていた。

 

「ねぇ!やっぱり私この水着に決めた!どう思う?」

 

あおが雑誌で特集されていた水着を見て、みんなに聞いた。

 

『……………』

 

風鈴の音がなった。

 

「ねぇ?どう思う、轟雷?」

 

あおは轟雷に聞いた。

 

「どうっとは?」

 

「だ・か・ら、みんなで夏休みに海に行く計画立てて………」

 

あおがそう説明している時、突然何者かがカーテンを引き裂いた。

 

「へっ!?なになになに!?」

 

あおは驚いた。

 

「迅雷参上!」

 

カーテンを斬り裂いたのは、迅雷というFAガールのようだ。

 

「新手ですわね……」

 

「そのようね」

 

ステラとスティレットはそういった。

 

「って!?ちゃっかり装備している!?」

 

あおは二体が装甲パーツを装着しているのに、気づいた。

ステラは迅雷に向かって『ストライクフリーダムパック』の二挺のビームライフルを繋げ、ロングレンジ・ビームライフルにし、放った。

 

「はああああ!」

 

「むっ!はっ!」

 

しかし、回避された。

 

「でりゃあああ!」

 

スティレットは回避した方に回り、刀を振りかぶった。

 

「甘い!」

 

迅雷もクナイを出して、防御した。

 

「ちっ!」

 

スティレットは舌打ちをすると、ステラのいる所に下がった。

 

一触即発かと思えたが……

 

「ちょっとちょっと!?なにやっての!?」

 

あおが止めた。

 

「落ち着いてよ!てか、迅雷どこからの来たの!?ここ5階だよ!?」

 

あおは迅雷に向かってそういった。

 

「これが落ち着いていられるか!?でーた収集をしに来たのだ!早くバトルを!轟雷はどこだ!」

 

迅雷はそう叫んだ。

 

「初めまして、迅雷。私が轟雷です」

 

轟雷は迅雷に近づき、手を差し伸べた。

 

「まさか、本当に起動していたとは……」

 

轟雷を見てクナイを構える迅雷、その間にステラとスティレットが入ってそれぞれ武器を構えた。

 

「ちょっと待って!?タイムタイム!?」

 

すると、あおが仲裁に入ってきた。

 

「迅雷の目的はよ〜くわかったから!まずは一旦落ち着こう」

 

「これが落ち着いてなどいられるか!戦はもうはじまっているのだぞ!」

 

迅雷はあおにそういった。

 

「それに、お主が源内あおか?」

 

「そうだよ?初めまして」

 

あおは丁寧にご挨拶をした。

 

「只者ではないのだろう、轟雷の使い手は……………」

 

ガクガクと震えている迅雷。

 

「ん?なになに?どうしたの、大丈夫?」

 

あおは迅雷を心配し、聞いた。

 

「これは武者震いだ………」

 

迅雷はそう返した。

 

「はっ!そんなことはどうでもいい!早くをバトルを!」

 

迅雷は何かを思い出し、あおに言うが…

 

「あのね、今みんなで、夏休みの計画を立てているから、バトルは後でいい?」

 

「あ!迅雷も一緒に海に行こうよ!」

 

バーゼがいきなり言い出し、迅雷は警戒した。

 

「お主、何奴!?」

 

「バーゼだよ!みんなで海に行くんだよー!」

 

「ステラですわ。先程は申し訳ありませんでした。よろしくお願いします」

 

「スティレットよ、さっきは悪かったわね。それとよろしく」

 

「「マテリアよ」」

 

「アストレイだ」

 

みな、それぞれ自己紹介をする。

 

「ふむ、夏休みに海か、なかなかよいでは……ハッ!そんなことではない!夏休みといえば、データ収集!源内あお!貴様は、ただ一人轟雷を起動させた選ばれしもの!海とデータ収集どっちが大事か!」

 

「海決まってんじゃん!夏休みだよ!休みなんだよ!?楽しい夏休みのデータ収集なんだよ!?

 

迅雷の言葉にあおはそういうしかなかった。

 

「ならば、こちらから攻撃を仕掛けるのみ!」

 

迅雷は叫ぶと、手裏剣を出し、あおに投げた。

 

「痛た!痛!」

 

「あお!……くっ、やはりあなたは敵ですわね!」

 

ステラはそう叫ぶと、【ストライクフリーダムパック】を装着し、腰から二刀のビームサーベルを取り出し、迅雷に斬りかかっていく。

 

「ふん、返り討ちしてくれるわ!」

 

迅雷もそういうと、クナイを取り出し、ステラに向かって行った。

 

「ちょっとーーー!!タイーーーム!!!」

 

「キャア!」

 

「うわぁ!?」

 

ステラのビームサーベルと迅雷のクナイが触れる瞬間、あおが手を出し、辞めさせた。

 

「あお!何をするんですの!」

 

「ステラと迅雷もやめてください!」

 

轟雷は二体にそういった。

 

「バトルセッションをします!私と迅雷一対一で!」

 

轟雷はそういうと、あおは慣れた手つきでセッションベースを繋げた。

 

「轟雷!」

 

「迅雷!」

 

 

 

「「フレームアームズ・ガールズ、セッション!」」

 

「GO!」

 

「いざ、参る!」

 

 

二体が消えて、轟雷と迅雷は装甲パーツを装着される。

 

「轟雷!到来!勝利オーライです!」

 

「震える魂!高鳴るハートビート!これが、我がパッション!」

 

今回のフィールドは戦国時代の村だった。

轟雷はあたりを見回すと、暗闇の中から迅雷が攻撃してきた。轟雷はそれに気づき、交わした。が、交わした瞬間、迅雷のサイズが足に引っかかり、転んでしまった。

 

『轟雷、大丈夫!?』

 

「はい、大丈夫です。反撃します!」

 

轟雷はそういうと、滑空砲を迅雷に向けてはなった。

 

「ぐああ!!」

 

滑空砲を受けた迅雷だったが、すぐに屋根の上に着地した。

 

「やるな!」

 

すぐに屋根の上から降り、轟雷に向かってクナイを持ち、攻撃した。

 

『轟雷!気をつけて!』

 

あおがそう叫んだ。

 

轟雷は迅雷のクナイを避けると、サイズを掴んだ。迅雷はサイズを離し、轟雷から距離を取る。

 

「やるな!轟雷!」

 

「迅雷も流石です!」

 

轟雷はそう褒めると、サイズを放り捨てた。

 

「とどめだ!」

 

「どうぞ、データを持ち帰ってください!私の勝利の!」

 

迅雷はそう叫び、轟雷に向かっていき、轟雷は滑空砲を撃ち、迅雷に向かって行った。

 

「甘いな!」

 

すると、迅雷が分身を作り出し、轟雷を囲んだ。

 

「動きが速すぎて残像が!?」

 

轟雷は驚くが、あおがこういってきた。

 

『動き速すぎて見えないなら、全部に攻撃すればいい……あ!轟雷!新しい武器!』

 

あおはセッションベースのとこに、武器を置き轟雷に転送した。

 

『轟雷、これで全部に攻撃だよ!』

 

「了解です!」

 

転送された武器をキャッチし、轟雷は迅雷に向けた。

 

「はああああ!!」

 

「バイオレンスラム!!ダブルキャノンモード!!」

 

あおが製作したバイオレンスラム・ダブルキャノンは迅雷の分身にあたり、次々と一掃していった。その中に本物の迅雷がいたのだろうか、迅雷のライフポイントがゼロになり、バトルは終了した。

 

『ウィナー!轟雷!』

 

アナウンスが流れるとそういった。

 

『いやー、うまく組み立てた自身はなかったけど……あっ』

 

あおがそういっている時に、バイオレンスラム・ダブルキャノンは爆発を起こし、壊れてしまった。

 

「あちゃあ〜、武器の組み立て間違えたかな?」

 

あおはそう轟雷に謝った。

 

「いえ、それより……」

 

轟雷は迅雷の方を向いた。

 

「くっ!まだだ!まだ終わってなどいない!勝つまでファクトリーアドバンスには戻れない。ここにしばらく住まわせてもらう!」

 

「迅雷まで!?」

 

迅雷がそういい、あおは驚いた。

 

こうして、迅雷が仲間になった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

Bパート 『アーキテクト、起動』

 

休日のある日、セッションベースに四体のFAガールがおり、バトルをするようだ。

 

「轟雷!」

 

「ステラ!」

 

「迅雷!」

 

「スティレット!」

 

『フレームアームズ・ガール、セッション!!』

 

「GO!」

 

「行きます!」

 

「いざ参る!」

 

「見てなさい!」

 

四体は消えて、それぞれ装甲パーツが装着される。

 

「注ぎます!今日のトキメキ!弾けます!私の煌めき!」

 

「流派、東方不敗は!

 

王者の風よ!

 

全新!

 

系列!

 

 

天破侠乱!! 見よ! 東方は赤く燃えている!!!」

 

「再びの鼓動!熱き炎は馬となり我は高みへ駆け上る!」

 

「私のビートは乗りまくってる!やる!やるったら、やる!」

 

 

今回のステージは闘技場。

 

ここで、ステラの装甲パーツ紹介〜

今回、ステラが装着しているのは、頭部には、黄色と白のグラビカルアンテナが付き、両腕の小手の部分には青と黄色の装飾がつき、両肩は赤と白で塗装されたパーツをつけ、両腰にそれぞれ一本のビームソードが装着されていた。

背中には六枚の羽がついており、飛行出来るようだ。

この装甲パーツの名は『ゴットパック』

 

「「フレームアームズ・ファイトォォォォォォォォォッ!!」」

 

「「レディィィィィィ…………!」」

 

「「「「ゴォォォォォォォォォォッ!!!」」」」

 

四体がそう叫んだ瞬間、迅雷がブーメランサイズで攻撃してきた。

 

「おりゃあああああ!!」

 

「でりゃああああ!」

 

ステラは轟雷の前に移動し、ビームソードを取り出し、ブーメランサイズを防いだ。

 

「やりますわね、迅雷」

 

「それはこちらも、同じ!だが……!」

 

迅雷がそういうと、

 

「私もいること忘れないでよね!!」

 

「はっ!しまっ……がはっ!」

 

スティレットが飛翔した状態で、ステラには突撃し、ステラは吹っ飛ばされた。

 

「ステラッ!……くっ!」

 

「私がいることを忘れるな!」

 

迅雷はクナイを出し、轟雷に斬りかかるが、轟雷もシュナイダーを出し、防いだ。防いだ衝撃で、後ろへ下り、両手を上にあげ、セレクターライフルを出し、迅雷に向けて放った。

 

「これでとどめです!」

 

「はっ!」

 

しかし、迅雷はブーメランサイズを投げ、セレクターライフルの砲弾を相殺して爆発をした。

 

すると、爆発の位置から謎の光が現れた。

 

 

「はああああああ!」

 

「くっ!」

 

ステラはスティレットと交戦しており、スティレットは刀を振るい、腕部に装着してあるマシンガンを撃ってくる。ステラも負けじと、バルカン砲を撃ち、反撃する。

 

「くぅ!こうなったら……!」

 

ステラは拳を構えると、突然、掌が光は輝き出した。

 

「な、なにっ!?」

 

スティレットは驚いた。

 

「はああああああ!私のこの手が光って唸る!あなたを倒せと輝き叫ぶ!!」

 

ステラはそういうと、黄金に輝く右手の掌を突き出し、スティレットに向かっていった。

 

「くっ!」

 

スティレットは刀から弓矢に変え、ステラに放つが、ステラの掌に弾き返される。

 

「なっ!?」

 

「スティレット姉様!覚悟!」

 

スティレット向かって、ステラはそう叫んだ。

 

「シャイィィィィィィィィィニング…………フィンガァァァァァァァァッ!!!!!」

 

ステラの掌がスティレットの頭部に向かう途中、突然何かを察知したかのように、止まった。

 

「ど、どうしたのステラ?」

 

「スティレット姉様、あれを?」

 

スティレットはなぜ、ステラがとどめを刺さなかったのか、気になりステラに聞いた。

すると、ステラは轟雷たちのいる方を指差した。

 

「な、に?あれ?」

 

ステラたちは轟雷たちの元へ向かった。

 

 

「えっ?」

 

「なんだ?」

 

轟雷とスティレットは轟雷たちに声をかけた。

 

「轟雷!!迅雷!!」

 

「あっ、ステラにスティレット…」

 

「なんなの?この光?」

 

「さあ、我々にもわからない。突然、光出して…ッ!?」

 

すると、光の眩しさが増し、中から現れたのは新たなFAガールだった。

 

「あなたは?」

 

「私はアーキテクト」

 

轟雷が名前を聞くと、新たなFAガールーーアーキテクトはそういった。

 

「アーキテクト……?」

 

「お主どこから、来たのだ?」

 

迅雷がそう聞くと、

 

「質問の意味が不明」

 

「質問の意味が不明って……」

 

スティレットはそういった。

 

「あなたはフレームアームズ・ガールなのですか?」

 

ステラがそう聞くと……

 

「肯定。バトルによるデータ収集開始」

 

アーキテクトは頷くと、いきなりそう言い出した。

 

「バトルだと!?」

 

「私たちと?」

 

「そのようですわね」

 

「謎の敵出現か」

 

「状況はわかりませんが、私は受けて立ちます!」

 

「自分もだ!」

 

「私も同じよ!」

 

「私もですわ!」

 

四体はそういうと、

 

「戦闘サブルーチン実行」

 

アーキテクトがそういうと、消えた。

 

「消えた!?」

 

「どこに!?」

 

それを見ていたあおも状況がわからなかった。

 

「え?何何?」

 

白「ねえ、まさかあおちゃん」

 

黒「うふ。何も知らないのね」

 

あおがそういっていると、マテリア姉妹いった。

 

「え?白と黒はあの子の事知ってるの?」

 

黒「勿論よ。全ての起源、私達マテリアが居て」

 

白「その次にあの子が居るの」

 

「は〜?」

 

マテリア姉妹はそう説明したが、あおはどうやらわからないようだ。

 

「説明しよう!マテリア白黒お姉ちゃん!そして突如バトルステージに現れたアーキテクト!彼女達の存在あってこそバーゼ達なのである!」

 

「意味がわからない……」

 

バーゼがそういったが、あおはまだ理解不能のようだ。

 

「なるほど、そういうこと」

 

「アストレイ、知ってるの?」

 

「ええ、聞いたことしかないのだけど、実体を持たずプログラムだけで動くFAガールがいるって噂をね」

 

「はぁ」

 

「全然、わかってないわね?アホなの?」

 

「アホっていうな!あ。でもさでもさ、何時ものバトルより特別感あるよね?って事はきっと報酬も良い訳じゃん!ね?ね?」

 

「うん!そうだと思う!」

 

あおがそういうと、バーゼはそういった。

 

一方、バトルフィールドの方では……

 

 

「分身サブルーチン実行」

 

すると、四体の周りに分身した無数のアーキテクトが現れ、アサルトライフルを構え、一斉に連射してきた。

 

轟雷と迅雷、ステラは走って躱すが、防御も出来ないため、固まって防ぐしかなかった。

 

「この!うっとしいのよ!」

 

スティレットは飛翔し、マシンガンで分身のアーキテクトを狙って連射するが、分身の半分はスティレットに向けて、精密に連射してくる。

 

「くっ!こいつら、精密に射撃してくるわ!」

 

スティレットはそう愚痴をこぼす。

 

瓦礫に隠れ、アサルトライフの連射を盾にして、ステラ、轟雷、迅雷は作戦を立てていた。

 

「残像で多数に見せているわけではないということか…」

 

「そうですね、どれも本物のアーキテクトようです」

 

「どうする!?」

 

「必ず弱点はある筈ですわ。それに、全て書き込まれたプログラムで動いている事は!」

 

「つまり?」

 

「想定内の事態には対応出来ないというわけです!」

 

轟雷はそういうと、滑空砲を下に向け、弾幕を張った。

 

「弾幕を張ったのね!だったら!」

 

スティレットはそう叫ぶと、分身アーキテクトに向けて、急降下し、刀を振るった。

 

「あお!バイオレンスラムを!」

 

「よ〜し!!」

 

あおがバイオレンスラムを転送した。するとバイオレンスラムが変形し、スパイクハンマーになった。

 

「はああああ!!」

 

轟雷はスパイクハンマーを取ると、煙幕に隠れ、アーキテクトの分身に奇襲し、数体吹き飛ばした。

 

「はああああ!!!」

 

ステラも拳を突き出し、数体の分身に正拳突きが当たり、撃破。

 

「対応サブルーチン無し。基本戦術ルーティンAに移行」

 

アーキテクトはそういうと、アサルトライフフルを連射する。轟雷、ステラ、迅雷、スティレットは岩の後ろに隠れた。

 

「全く、キリがないわね」

 

「大丈夫か!?」

 

「はい、なんとか」

 

「……ステラ、スティレット、迅雷。気付きませんか?」

 

「なにを?」

 

「アーキテクトは大量に分身してる事でエネルギーが分散しているようです。これなら接近戦で勝てます!」

 

「成る程、分身することでエネルギーの消費を補ってるってことですわね!」

 

「はい!」

 

轟雷の作戦に三体は賛同し、一気に突撃した。

 

「やあああ!!!」

 

轟雷は、バタリングラムを駆使してアーキテクトを数体撃破する。すると撃破されたアーキテクトの分身が消滅した。

 

「やあああああ!!!」

 

迅雷もユナイトソードを駆使して、数体の分身に斬りつける。斬りつけられた分身は、消滅した。

 

「はああああ!!!!」

 

スティレットは、メガスラッシュエッジでなぎ払い、分身の数体を斬りつけ、吹っ飛ばした。吹っ飛ばした分身たちに、マシンガンを撃ち込み、分身たちは消滅した。

 

 

「はああああ!!!」

 

ステラは雄叫びを上げると、体中に気を練り上げ、体に纏う。

 

「超級!覇王!電・影・だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!!」

 

ステラがそう叫ぶと、自分の頭を中心に回転運動を加え、そのまま分身体に向かって突進していった。

この技は地面に向かってエネルギーを流し、一気に大爆発させる広範囲の攻撃。

分身体たちを貫くと、構えを取り……

 

 

「爆発!!!」

 

その掛け声と共に、アーキテクトの分身たちは、爆発していき、消滅した。

 

「戦術変更。接近戦サブルーティン3D実行」

 

アーキテクトがそういうと、分身たちが次々、粒子になり、一つに融合した。

出てきたのは、四体。

一体は両腕にインパクトナックルを装備したアーキテクト。

二体はパイルバンカーとインパクトエッジを装備したアーキテクト。

一体はメガランチャーとバックパックに飛行ユニットを装備したアーキテクト。

 

「迅雷、接近戦に特化。轟雷、装備により接近戦に対応。スティレット、空中戦に特化。ステラ、換装パーツ『パック』を使用するオールラウンダー。轟雷はデータ無し未知数」

 

アーキテクトがそう分析すると、四体とも襲いかかってきた。

 

「でりゃああああ!!!」

 

「やあああああ!!!」

 

「はああああ!!!」

 

「はああああ!!!」

 

ステラ、迅雷、轟雷、スティレットも四体を迎え撃つ。

 

インパクトナックルを装備したアーキテクトの拳とステラの『ゴットパック』の拳がぶつかり、衝撃波が起きる。

 

「…………っ!?」

 

ほぼ互角。

 

轟雷、迅雷はパイルバンカーとインパクトエッジを装備した二体のアーキテクトに攻撃を仕掛ける。スティレットも空中戦で、メガランチャーと飛行ユニットを装備したアーキテクトと交戦中。

 

「きゃあああ!!」

 

「はっ!」

 

スティレットの声が聞こえ、ステラは振り向くと、地面に落下したスティレットがいた。

 

「スティレット姉様!……っ!?がはっ!」

 

ステラはスティレットに叫んだ時、一瞬、力を弱くしたのか、インパクトナックルを押し負けくらってしまった。

スティレットの元まで、吹っ飛んだ。

その時に、轟雷、迅雷も来た。

その時に囲まれてしまった。

 

「中々手強いぞ!」

 

「轟雷、何か手はないの!?」

 

「力を合わせれば行けます!」

 

轟雷はそう叫ぶと、スパイクハンマーを振り回し、地面を叩いて煙幕を張り、張ったと同時に竜巻を起こした。四体のアーキテクトは一体のアーキテクトに融合した。

 

「轟雷、迅雷、共に飛行不可能。ステラ、スティレット、共に飛行可能。空中戦サブルーティンに移行」

 

アーキテクトとはそう分析すると、浮遊した。

 

轟雷はスパイクハンマーを地面を削り、煙幕を張っており、迅雷に言った。

 

「迅雷!ハンマーの衝撃波に乗ってください!」

 

「承知!」

 

「スティレット姉様、私を途中まで運んでくれませんか?」

 

「いいわよ!」

 

「ステラ!スティレット!」

 

「「了解!」」

 

スティレットはステラの身体を持つと、一気に飛翔していった。

迅雷も轟雷のスパイクハンマーに乗り、それを確認した轟雷はスパイクハンマーを振り上げ、迅雷を飛ばした。

 

「やあああああ!!!」

 

竜巻の中から、迅雷が現れ、ユナイトソードを力いっぱい振り上げたが、アーキテクトに防がれてしまった。

 

「ステラ、決めろ!!」

 

「ッ!?」

 

迅雷がそう叫んだ時、いち早く竜巻から出ていたスティレットはステラを落下させた。

 

「ハイパーモード!!」

 

ステラの『ゴットパック』が光り出した。金色の輝きを放ち、背部のエネルギー発生装置が展開して仏像の後光のような光の輪を発し、胸部中央の装甲が展開した。

背部のユニットの六枚の羽根が展開した。

 

「私のこの手が真っ赤に燃える、勝利をつかめと轟き叫ぶ!」

 

ステラは落下中に右手の拳を出し、そう叫んだ。前腕カバーが手の甲を覆う様に展開し、掌に高熱のように燃え上がった。

 

 

「ばぁぁぁぁぁくねぇつ!!」

 

 

右手を振りかぶりる。

 

 

「ゴォォォォォォッドォ………!」

 

 

同時に右手を繰り出した。

 

 

「フィンガァァァァァァァァァァァァッ!」

 

 

高熱の拳はアーキテクトに命中し、地面に叩きつけた。

ステラはその後ろに着地し……叫んだ。

 

 

「ヒィィィィィトォ…………エンドォッ!!!」

 

 

瞬間、アーキテクトは閃光に包まれ爆発した。

 

「どう!?」

 

ステラはそう叫んだ。

 

アーキテクトのライフがゼロになり、消滅した。

 

『ウィナー!轟雷、迅雷、ステラ、スティレット!』

 

「「やったーー!!!」」

 

ステラとスティレットは抱き合って喜んだ。

 

「迅雷、大丈夫ですか!?」

 

「ああ、アーキテクトは?」

 

「消えました!私たちの勝利です!」

 

「そうか。ステラ、お手柄だったな」

 

「そんなことありませんわ。轟雷に、迅雷、スティレット姉様のお陰ですわ」

 

 

四体はそれぞれ、そういった。

 

「いや〜、熱いねぇ〜!いいもん見せてもらったよ!これでアルバイト代も入るんだから、データ収集はやめられないよ!」

 

あおがそういったと時、突然、インターホンが鳴った。

 

「ん?荷物?」

 

あおがドアを開けると、ドローンが小包を置いて、飛んでいくのが、見えた。

 

「ま、まさか……!?」

 

 

あおは驚いて、小包を開けると、

 

「アーキテクト!?」

 

中に入っていたのは、アーキテクトだった。

 

「プログラム名、アーキテクト。共同生活を開始」

 

こうして、アーキテクトと共同生活が始まったのであった。

 



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