REBORN×コナン〜IFストーリー〜 (武蔵ノ男)
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プロローグ
標的0:プロローグ


初投稿です。出来る限り早めに更新するのでよろしくお願いします。


杯戸市某所

ここでは殺人事件が起きていた。被害者の名は“吉嶋輝之”。周囲の人達からは人格者として慕われていた。そんな彼を殺そうとする者が居たという事実にその場は重い空気に包まれていた。

さて、いつものように事件に巻き込まれた者達が居る。その代表格と言えるのが“江戸川コナン”という帝丹小学校に通う少年である。だが彼の正体は高校生探偵の“工藤新一”である。幼馴染の同級生“毛利蘭”と遊園地に遊びに行った帰りにとある者達の犯罪に出くわし巻き込まれある薬を飲まされた。その結果10年もの退行をしてしまい、紆余曲折を経て毛利家に居候している。

 

コナンの他には毛利蘭とその父親であり、世間では名探偵と評されている“毛利小五郎”、毛利蘭の親友にして鈴木財閥の令嬢“鈴木園子”。

 

そしてコナンと同じく薬で幼児化した“灰原哀”。本名は“宮野志保”であり、他ならぬ新一と自身を幼児化させた薬[APTX4869]の開発者である。彼女は元々、“黒の組織”と呼ばれる組織の科学者だったが、とある理由によって裏切る。現在は命を追われている身である。 コナンにとっては唯一の自身と同じ運命を辿った存在である為かなりの信頼関係を築いている。灰原の方はコナンに好意を寄せているのだが、彼に対しての後ろめたさもあってかその感情は隠している。

 

さらには、コナンと灰原が所属している“少年探偵団”の“小嶋元太”、“円谷光彦”、“吉田歩美”の三人に、その保護者として新一の家の隣に住んでいる発明家でありコナンの頼れる協力者“阿笠博士”。という所謂、いつものメンバーである。

他にいるのは被害者の会社の同僚であり容疑者とされている“雲井洋子”“西園寺正吉”“霧崎晴太”の三人に事件に群がった野次馬達が居る。

しばらくして“目暮十三”警部を始めとする捜査一課の面々が加わった。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

小五郎「犯人は霧崎晴太さん。貴方です」

 

いつものようにコナンが小五郎を眠らせて事件を解決する。

 

晴太「あいつが悪いんだ。俺が会社の金を横領していることを告発するって言うから………」

 

身勝手は理由で殺人を犯し警察に連行される人物にその場にいた者達は注意を向けていた。故に、その場を立ち去った一つの影に誰一人として気づくことはなかった。それがのちに起こる事件の始まりとも知らずに…………………。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

⁇⁇『〈そうか分かった。あぁご苦労さん〉』

 

ここは日本から遠く離れた地にあるイタリアという国である。ここには“イタリアンマフィア”と呼ばれる者達が居る。それを連想させる程に風貌が厳つい男は今まで通話していた電話を切るとぐちぐちとボヤき始めた。

 

⁇⁇『ったく、しくじりやがって。お陰で俺たちの計画が大きく狂っちまった』

 

どうやら仲間が任務に失敗したようである。その結果、計画とやらが狂ったらしい。

 

⁇⁇『まぁ、任務に失敗した以上は奴に命はない。失敗したら消されるのがこの世界の常識だからな。……にしても暇になっちまった。俺たちは上からの命令が来ない限りやることがないからな』

失敗した仲間とやらは消されてしまうらしい。男の言葉はまだ続き、

 

⁇⁇『それにしても無視は出来ねぇな。俺たちの計画をここまで狂わせやがって、絶対に上の連中は目をつけたな。馬鹿な奴だぜ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

毛利小五郎』

 

そう言い残し、男は自分のファミリーのアジトに戻って行った。これでこの場にはもう誰もいない………………………………ハズだった。

 

⁇⁇「クフフ。これは見逃せませんねぇ。彼に報告しなくては」

 

不気味な声が静寂な空間に消えて行った。

 




作者「書き終わったー。緊張したー」
コナン「おいおいしっかりしろよ(呆)」
作者「だって初投稿だよ?受けなかったらどうしようとか誰も読まなかったらどうしようとか考えちゃうんだよ」
コナン「それでよく小説を投稿しようと思ったな」
作者「うん。僕REBORNとコナンのクロスオーバーの作品が好きでさ、いろんな方達の作品を読んでるうちに自分も書こうって思ったんだ。やっと実行できたよ」
コナン「他の方々と違ってオメーのは只の自己満足だろーが」
作者「自覚してるからそれ以上はディスらないで……(泣)」
コナン「あともう一つ」
作者「何?」
コナン「なんでセリフがねーんだよ‼︎俺主人公だろ⁈なのに推理の時の一回だけってなんなんだよ‼︎」
作者「まぁプロローグだから。本編では結構喋るから君達」
コナン「ならいいや。許してやるよ、俺は」
作者「サンキュ…………………………………………〈俺は〉?」
コナン「決まってんだろ。読者の皆様は分かんねーって話だよ」
作者「はぅっっっ」
コナン「ハァー。これ以上は茶番に付き合わせちゃ読者の皆様に悪いからそろそろ終わらせんぞ」
作者「そーだね。それではお付き合い下さりありがとございました。 以後精進していくのでよろしくお願いします」


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第1章 10代目ファミリー任務開始
標的1:守護者招集 其の1


本編開始です。今回はREBORN側視点です。 カップリング描写がありますので苦手な方は注意して下さい。


ここは並盛。都内にある一見ごく普通の町である。そう一見は……。

 

ドガッ ゴスッ バキッ ボキッ

 

そんな普通の町にはとても似合わない不穏な効果音が響く。

 

雲雀「全く弱すぎる。やはり群れるだけの能無し共は咬み殺し甲斐がないや。欠伸が出る。……………ふあぁぁ」

 

そんな彼の足下には、見るに耐えないほどに殴られまくった、憐れな不良達の姿があった。そして立っている少年の着ている学ランには赤い何かが付着していた。それが何かは言うまでもない。

 

雲雀「それっぽっちの力しかないのに僕の並森の風紀を乱した君達が悪いんだ。この程度で済ませてあげただけ感謝してもらいたいな」

 

……………彼にとっては、この凄惨な現場がこの程度なのか………。相変わらずの唯我独尊ぶりである。

 

彼の名は雲雀恭弥並盛高校に在籍している風紀委員長である。人呼んで“並盛の秩序”と呼ばれ怖れられている。その理由には、弱者や集団という名の“群れ”を嫌うその性格が挙げられる。ちなみに3人以上で群れと捉えている。群れ嫌いは尋常ではなく、かつて当分の間群れていた際に蕁麻疹が出た程である。

 

ちなみに現在は、自分が認めた存在は共に群れることを許している。かつては、並盛中学に在籍していたが、とある生徒が並盛高校に進学する前年に自分も並盛高校に進学した。側近の“草壁哲矢”が尋ねたところ、

 

雲雀「赤ん坊や小動物の近くにいた方が楽しめるからね」

 

と答え、草壁はその対象となった生徒に深く同情したという。

 

そこに雲雀の携帯に着信が入った。雲雀は、画面上に表示されている名前を見ると口のはしを吊り上げてニヤリと笑う。そうして電話に対応し通話が終わると、部下にゴミ(自分が殴り倒した不良達)の掃除を命じると先ほどの会話で出た用件を済ませにとある目的地に向かう。

 

この時雲雀は思いもしなかった。よもや自分があんな目に遭うことになろうとは……………………。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

さて舞台は移り変わり、ここは並盛にある普通の一軒家〈沢田家〉

見かけこそ普通だが、 住んでいる人物達は普通を軽く通り越す様な者が殆どである。父親不在の母親1人、息子1人。これだけなら問題はないだろう。

しかし、これにマフィアの関係者が5人も加わったらどうであろうか。明らかに異常である。

当然、息子は疑問を抱いた。しかし現在の家の責任者たる母親は彼らがマフィアであることを知らない。だが、見ず知らずの他人を簡単に住まわせる程の心の広さから居候全員から慕われている。最初は疑問視していた息子も次第に慣れていき今では家族同然の付き合いである。

 

さて、沢田家のリビングには現在3人の少年達がいる。1人はこの家の息子である少年、1人はその少年に忠誠を誓っている少年、もう1人はその2人の親友である少年。母親は夕飯の買い物に出かけており不在である。居候組もそれぞれの予定で出かけている。しばらくすると、少年達は談話を始めた。

 

綱吉「いきなり呼び出してごめんね2人とも。あいつには絶対に逆らえないからさ」

獄寺「気にしないで下さい、10代目。相手はあのリボーンさんなんですから、無理に断れば10代目の御身に関わります」

山本「それにしても何の用なんだろうな。小僧のことだからいつもの様に地獄の特訓だったりしてな。アハハっ」

綱吉「うーわー。それ全然笑えないよ武ぃー」

 

この3人の名はそれぞれ“沢田綱吉”“獄寺隼人”“山本武”という。彼らは並盛高校に通う2年生であり中学時代からの“仲良しトリオ”として有名である。獄寺も最近は素直に山本の事を親友と認めている。

 

沢田綱吉愛称は“ツナ”。中学の時に自分が最強のマフィアである、 “ボンゴレファミリー”の次期ボス候補であることを告げられ、多くの戦いに巻き込まれていく。自分がボスになることを最初は拒んでいたのだが、親友である“シモンファミリー”のボス“古里炎真”との対話や、恋人である少女の覚悟を目にした事で、今までのボンゴレを壊して、初代の時の様な自警団にする事を目標にボスを継ぐことを決意した。尚、一時期は“ネオ・ボンゴレI世”として扱われていたが、本人がX世としてボスを継ぐ事を望んだ為、現在はX世として扱われている。異名は“大空の体現者”。

 

獄寺隼人ツナに忠誠を尽くす理由は、一匹狼であった自分に命を狙われたにも関わらずに逆に命を救ってくれた事からである。それ以来はツナの右腕になる事を目指す様になる。“嵐の守護者”に選ばれた。他の守護者との関係は改善されているが、度々振り回されている為に耐えきれず怒りが爆発する事も。通称“Xの右腕”。

 

山本武ツナと獄寺の2人と同じく彼もボンゴレの一員であり“雨の守護者”に選ばれている。かなりの天然で関わった当初は[マフィアごっこ]だと思っていた程である。しかし多くの戦いを経るにつれ遊びではない事に気付いていった。他の守護者が喧嘩をしているのを止める制止役でもある。通称“Xの懐刀”。

 

ピンポーン♪

 

しばらく談話を続けているとチャイムが鳴った。ツナがそれに対応すると、3人の少女が訪ねていた。

 

京子「おじゃまします、ツっ君」

ハル「はひっ。ツナさん、お久しぶりです〜」

凪「ボス、お邪魔します」

 

この3人の少女は“笹川京子”“三浦ハル”“クローム髑髏”という。3人共かなりの美少女である。男からは“華の美少女トリオ”と呼ばれており、常に注目されているが、既に3人には恋人がいる為に泣く泣く諦めている者も多い。逆に諦めきれずに狙っている者も存在するが。

 

笹川京子ツナの恋人である美少女。“並盛のマドンナ”と評される程に異性からの人気は高いが、本人は恋人一筋である為に全く気付いていない。中学3年の初め頃に交際を始める。尚、ツナがボンゴレ10代目の候補であった事は“未来での戦い”の最中に彼から伝えられている。

それ以来、彼についていく為にイタリア語の習得等の努力を始めており、彼女のその姿を見てツナも自身の目標を定める覚悟を決めた。ちなみに高校1年の時に初夜を過ごした。

 

三浦ハル獄寺の恋人である高校2年生だが彼女だけ並高ではなく、緑高という偏差値の高い高校に通っている。父親は有名な大学教授。

ツナに好意を抱いていたが、彼が京子に想いを寄せていた事にも気付いており、2人が付き合い始めた時は喜びと悲しみの間で苦しんでいたが、その時に不器用ながら支えてくれた獄寺に惹かれ始め高1の時に付き合い始める。京子とは一時期ギクシャクしてしまっていたが今では昔以上に仲が良い。

 

クローム髑髏本名は“凪”。山本の恋人であり、女性ながら“霧の守護者”に選ばれる。始めは内気な少女だったが、未来での戦いや“虹の代理戦争”を経て精神的に大きく成長した。ボンゴレの守護者全員に自分の本名を打ち明けている。意外にも怒ると怖い。通称“Xの幻姫”

 

綱吉「いらっしゃい3人共。今日はどうしたの?」

 

突然に訪れた3人に応対しながらツナは尋ねた。すると3人は、

 

京子「リボーン君に呼ばれて来たの」

ハル「何か重要な話があるって言ってました」

凪「ボスは何も聞いてないの?」

 

と3人は答えた。それに対しツナは、

 

綱吉「俺は、話があるから隼人と武を呼べとしか聞いてないけど」

 

高校に上がってから、ツナは一部の守護者を除き下の名前で呼ぶ様になった。これも決意の表れの1つと言えるだろう。

 

綱吉「まぁ立ち話はこれくらいにして、リビングに行こうか。隼人と武を待たせてるし」

 

そう言ってツナは、3人をリビングに案内した。




綱吉「殆ど進まなかった上にほぼ説明だけって…(呆)」
獄寺「相変わらずの能無しぶりだな」
作者「うん。それは書いてる内に自分でも思った」
山本「にしても、まさか俺と凪が付き合う事になるとはなー」
獄寺「俺はアホ女だぞ。全く想像がつかねー」
綱吉「俺は京子と付き合えて嬉しいけどさ」
作者「自分の好きなカップリングで書きました」
山本「ふーん」
綱吉「でもさ、タグにある雲雀さんの相手って…」
獄寺「どうしてあの組み合わせになるんだよ」
作者「いやー、似た者同士だし。原作では2回戦っていたし。結構、自分のツボにハマったんだよね」
獄寺「お前の目はどうかしてるとしか思えねぇ」
作者「そこまで言う⁉︎」
綱吉「ハイハイ。カップリング談義は一旦終わろう。次回は、残りの守護者を出すんだよね」
作者「うん。あと、世界最強のヒットマンもね」
綱吉「えー。アイツは出さなくていいよ」
⁇⁇「ほう、いい度胸だなダメツナ」
綱吉「ゲッ、なんでここにいるんだよ」
⁇⁇「今回出番があるかと思ったら次回に持ち越しやがった、どっかのバカにちと用があってな」
獄寺「あれ、作者の奴どこ行きやがった?」
山本「ツナもいねーぞ?」
獄寺「ってかもうあの方もいねーし!」
山本「アハハっ。流石は小僧なのな」
獄寺「んじゃまぁとりあえず俺達で言うか」
獄山「「次回もよろしくお願いします‼︎」」
ーーーーーズドオオォォンーーーーー
作綱「「ギャアアァァ‼︎‼︎‼︎」」


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標的2:守護者招集 其の2

前回に引き続き守護者登場回です。前回出せなかったあの人物は最後に少しだけ登場します。


沢田家のリビングでは、現在6人の少年少女が集まっている。

 

綱吉「それにしても、リボーンの奴。京子達も呼び出すなんて、何を考えているんだ?」

京子「そうだよね。守護者だけ呼ぶんなら、ツっ君と獄寺君と山本君に凪ちゃんだけだもんね」

ハル「はひっ。ハルもそう思ってました。ハル達も呼ぶ事になんの意味があるんでしょうか?」

獄寺「しかし、リボーンさんのことですから何かしらの考えはあると見ていいでしょう」

山本「これじゃあ、修行の線は薄いかもなー。凪、お前はどう思う?」

凪「うん。私リボーンからの電話で呼ばれた時に尋ねたけど、修行じゃないって言ってた」

 

集まっていた6人(3組のカップル)は呼ばれた理由を考えていたのだが全く思いつかなかった時に、突如ハルが叫んだ。

 

ハル「はひっ。分かりましたっ‼︎」

獄寺「うぉっ、急に耳元で怒鳴んな!」

 

当然、隣りにいた獄寺にダメージが出る。しかも彼はピアノが得意な事もあって聴覚が人一倍優れている。

 

山本「まぁまぁ獄寺、落ち着けって」

凪「ハルちゃんも落ち着こう?」

獄寺「………っち」

ハル「はひ、分かりました」

 

山本とクロームの2人によって獄寺とハルは落ち着きを取り戻した。ちなみに中学の時なら獄寺は山本の言う事は聞いていなかった。この辺りにも彼の成長が伺える。

 

綱吉「それでハル。分かったって、呼ばれた理由が?」

ハル「はいっ。その通りですツナさんっ‼︎」

京子「それじゃあ教えて?私達も呼ばれた理由を」

ハル「まず呼ばれたのはこの6人ですよね」

獄寺「あぁそうだな。今んところは、な」

ハル「この6人でするべき事。それはたった1つ!」

山本「三浦の奴、ノってんなー」

ハル「それすなわち!トリプr了平「極限‼︎」…」

綱獄山凪「………………」

京子「お、お兄ちゃん!?

了平「オォッ京子ではないか!沢田の家に来ていたのかっ!」

獄寺「なんでテメーがここにいんだよ芝生!」

 

ハルの推理ショーの決め台詞と同時にやって来たのは京子の兄である笹川了平であった。ちなみにハルはというと折角の決め台詞を邪魔されたのと同時に推理が間違っている事を突きつけられた為にショックを受けて、 凪に慰められている。

 

笹川了平京子の兄であると同時にボンゴレ“晴れの守護者”でもある。自他共に認めるボクシングバカであり、中学時代はツナをボクシング部に誘いまくっていた。現在ツナからは“お義兄さん”と呼ばれている。了平もツナの事は認めているので、京子との付き合いを喜んでいる模様。シモンファミリーの“青葉紅葉(あおばこうよう)”とは良いライバル関係を築いておりたまに手合わせを行う。ちなみに獄寺の怒りに触れる回数は、山本の時よりもかなり多い。通称は“Xの左腕”

 

了平「むっ!タコヘッドではないか!それに沢田に山本にクロームもいるではないか!お前達もリボーンに呼ばれたのかっ⁈」

獄寺「うるせぇっ!もう少し声の音量落としやがれっ!」

山本「アハハっ。やっぱ先輩は面白いのなー。なぁ凪」

凪「武、私はまだあの人のペースにはついていけない」

綱吉「いやお義兄さん、ここ俺の家ですからね⁈いて当然でしょ…って今なんて言いました!?

 

三者三様ならぬ四者四様の反応を見せた3人だがツナは危うく聞き逃す言葉をなんとか捉えた。

 

了平「むっ、今とは?」

綱吉「誰に呼ばれたって言いました⁉︎」

了平「あぁ、極限にリボーンに呼ばれたぞっ‼︎」

綱吉「お義兄さんも呼ばれたんですか…」

 

どうやら了平もリボーンに呼ばれて来たらしい。すると京子達が、

京子「ハルちゃんの推理は外れちゃったね」

ハル「うー、くやしいです〜」

獄寺「まぁ元気出せって。こりゃあ、守護者は全員呼ばれてるみたいだな。そういえば10代目、ランボはどうしたんですか?」

 

守護者の招集なら居候組の中にいる少年もまた守護者である。

 

ランボわずか5歳にして雷の守護者に選ばれる。その理由として“電撃皮膚(エレットゥリコ・クオイオ)”という能力が挙げられる。平たく言えば雷を無効化する能力である。

ちなみに多くの人間がアホ扱いしているが、5歳の時点で既に二ヶ国語を操っている為、かなりの天才児なのではと作者は思う。現在はウザさは鳴りを潜め、ツナや獄寺、山本に凪等の面倒見が良く比較的良心的な人物達が鍛えている。パラレルワールドの10年後のランボの様なヘタレにはならない様である。通称は“Xの癒し”

 

綱吉「ランボならフゥ太とイーピンと一緒に公園に遊びに行ってるけどそろそろ帰ってくるよ。ライフ「ただいま〜!」ほらね」

 

ツナが言い終えたタイミングで丁度帰って来た。するとランボが、

 

ランボ「ツナ〜、どうしたの?」

綱吉「うん、リボーンに呼ばれたんだ。ランボは何か聞いてないか?」

ランボ「聞いてないよ。オレも待ってていーい?」

綱吉「いいよ。皆もいいよね?」

 

ツナがそう言うとその場にいた全員が頷いた。

 

獄寺「当然ですよ。ランボも守護者の1人なんですから」

山本「ま、そーゆーことなのな」

凪「ランボ君こっちにおいで?」

京子「一緒に待ちましょう?」

ハル「フゥ太君とイーピンちゃんも一緒に待ちますか?」

イフ「待つ〜」

骸「全くいつ来てもここは騒がしいですね」

了平「まぁ良いではないか骸。子供は賑やかなのが一番だ!」

綱吉「流石ですねお義兄さん。骸をそんな簡単に窘められるなんて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

骸ぉっ!?

 

なんとも自然に居座っていた為に誰も気付かなかったがそこには“もう1人の霧の守護者”である“六道骸”がいた。

 

骸「クフフ。1時間程前にはいましたよ。それにしてもいつもクセになるリアクションを取ってくれますね。クロームに口止めをした甲斐がありました」

了平「なんと!極限に気付かなかったぞ‼︎」

綱吉「最初に骸と話してたのお義兄さんでしたよね⁉︎」

京子「お兄ちゃんったら」

凪「ごめんなさい。骸様のお願いを断れなくて…」

山本「凪は悪くないのな」

ハル「そうですよ。気にしないで下さい」

ランボ「凪姉、悪くない。悪いのは骸兄だけだよ」

獄寺「あぁ。悪いのは骸だけだな」

骸「クフフ。酷い言い様ですね。それと子牛誰が兄ですか誰が」

 

六道骸かつてエストラーネオファミリーによって人体実験のモルモットにされていた事からマフィアを憎み、仲間である“城島犬”と“柿本千種”等の仲間と共にマフィア潰しをしていた過去を持つ。ボンゴレ十代目を炙り出す為に“並中襲撃事件”を引き起こす。その際の因縁から雲雀とはかなり仲が悪い。しかし、コンビネーションは完璧の一言である。

現在はかつての狂気は消え、ボンゴレの一員である事を認めており、ツナをボスと扱っている。通称は“Xの幻影”

 

ランボ「オレにとって守護者の皆は兄ちゃん姉ちゃんだもんね!」

骸「…。なんでしょう、このむず痒い感じは」

山本「あれ、骸もしかして照れてんのか?」

骸「照れてませんっ!」

 

するとベランダの窓がガラリと開き、

 

雲雀「ねぇ小動物いる?」

 

と自然に雲雀が入って来た。

 

綱吉「雲雀さん⁉︎」

獄寺「テメェどっから入って来てんだ!ちゃんとドアからはいりやがれ!雲雀ぃ!」

骸「クフフ。彼には何を言っても無駄でしかありませんよ。(テンペスト)

 

“雲雀恭弥”。標的2で説明したように並盛の秩序であると同時にボンゴレ“雲の守護者”を担っている。ツナの事は認めており、彼の言葉には高確率で従っている。また、ボンゴレの力を借りて風紀委員会を母体とした財閥を創ろうとしている。通称は“Xに染まりきらぬ者”

 

雲雀「ねぇ、なんで君が並盛にいるの?僕に咬み殺されに来たの?」

骸「クフフ、まさか。君ごときにやられる僕じゃありませんよ」

雲雀「ふぅん。それじゃあ、今ここで戦おうよ」

綱吉「やめて下さいよっ!家が壊れますっ!」

骸「だそうです」

雲雀「……フン」

 

一触即発になっていたところをツナの機転で防いだ時に突如、

 

リボーン「やっと揃ったな」

 

彼らを集めた張本人。最強のヒットマンである“リボーン”が現れた。




作者「うー、酷い目にあった」
綱吉「うわーボロボロだー」
京子「ツっ君、棒読みになってるよ?」
凪「でも今回は作者に非があると思う」
山本「確かに。あんだけ前回の後書きで小僧にネッチョリしごかれたクセに同じ過ち犯してんだもんなー」
骸「むしろ、その程度でよく済みましたね。本来ならこの場にいられなくても不思議ではありませんよ」
作者「あー、うん。真打ちは遅れてやってくるって弁解したら気を良くして帰って行ったよ」
綱吉「成る程ね」
山本「それにしてもさ、骸って獄寺の事“嵐”って呼んだんのな」
凪「でもランボ君の事は“子牛”って呼んでた」
作者「骸の呼び方は、天候名で呼ぶのが、獄寺と山本と了平。特別な呼び方をするのが、ツナとランボと凪って事。雲雀だけは絶対に呼ばないけどね」
骸「クフフ。助かりました。彼を親しげに呼んでいたら悪寒が走りますからねぇ」
綱吉「相変わらず雲雀さんと反りが合わないんだなぁ」
京子「でも実際に戦ったらどっちが強いんだろ?」
山本「骸はどう思ってんだ?」
骸「彼の戦闘センスはズバ抜けています。さらにボスと同じと言っても過言ではない成長速度を持っています。ハッキリ言って分かりません。僕が勝つかもしれないし。引き分けになるかもしれない」
作者「負ける事を挙げないのが君らしいよ」
骸「当然です。負ける事を考えるのは自分に自信の持てない二流以下の存在です。一流である僕はそんなことしませんよ、クフフ」
綱吉「それは雲雀さんにも言えるけどね」
山本「んじゃあ、ツナと雲雀と骸。この3人で戦ったら誰が勝つんだろうな」
京子「うーん、私はツっ君に勝ってほしいかな」
凪「私も、ボスに勝ってほしい」
骸「クローム⁉︎」
作者「アハハ、残念だったな骸」
骸「煩いっ!巡れっ!」
作者「ギャアァァ」
綱吉「うわ、天丼ネタだ」
山本「流石に止めてやろうぜツナ」
綱吉「そうだね。京子、凪、今回は君達がお願い。行こう武」
山本「おうっ」
凪「それじゃあ京子ちゃん、やろうか」
京子「うん。やろう凪ちゃん」
京凪「「次回もよろしくお願いします!」」


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標的3:元アルコバレーノ登場

続きです。タイトルにありますように今回は、リボーン世代のアルコバレーノ数名が登場します。それでは本編をどうぞ。


綱吉「リボーン‼︎」

 

突如として現れた最強のヒットマンに呼びかけたのは、彼の教え子であるツナであった。そのツナの呼びかけに対する彼の対応は、

 

リボーン「うるせーぞ、ダメツナ」

 

ゴスッ‼︎

 

綱吉「へぶっっ」

 

…………無情な飛び蹴りであった。

 

リボーンかつては晴の“アルコバレーノ”であった人物であり、世界最強のヒットマンとしても有名。その早撃ち速度は驚異の0,05秒。更に家庭教師としても優秀で、ツナを立派なボスにする為に来日した。

 

よってツナには手加減なく次々と試練を与えていき導いていったが、ツナが乗り越えられるレベルのものであった為、試練の度にツナは強くなっていった。

それを分かっているのでツナはリボーンに対して、かなりの信頼を寄せている。

 

性格は、超が何個つくかわからない程のドSで、たとえマスコット的動物でも容赦はしない。だが、女性に対しては紳士的なフェミニストである為、一切の暴力をふるわない。その代わり男に対しては容赦の欠片も無いが………。現在は、フリーのヒットマンをやめてボンゴレに所属している。

 

尚、ツナ以前の教え子にはキャバッローネファミリーのボス“跳ね馬ディーノ”がいる。

綱吉「いきなり何すんだよ、リボーン‼︎」

リボーン「うるせぇから黙らせただけだろうが、ギャンギャン喚くな」

綱吉「理不尽にも程があるだろっ‼︎」

リボーン「昔は蹴り食らっても大丈夫だったろうが」

綱吉「お前の身体年齢を考えろっ!」

 

ツナのいう身体年齢とは、リボーンを含めたアルコバレーノは現在、常人とは違う成長を遂げているからである。

アルコバレーノとは、マフィアの世界で最強と謳われた7人を表す名称である。その特徴は、赤ん坊の姿をしており、それぞれ色の違うおしゃぶりをしていることである。しかし、その存在理由は哀しいもので地球の秩序を維持する為の人柱だったのである。

 

その為に成長しない不老不死に近い呪いを身に受け、赤ん坊に成り果ててしまい、取ることの出来ないおしゃぶりを付けられてしまったのだ。更に呪いは永久的ではなく、肉体が耐えきれずに死んでしまうことから数十年ごとに代替わりをしている。ただし、どちらにしろ代替わりが行われると、先代のアルコバレーノ達は死んでしまう。3年前に起こった虹の代理戦争の時、リボーン達の世代も代替わりの時期を迎え死を待つしかない運命であった。

 

しかし、ツナを始めとした人物達の機転によって助かり、呪いから解き放たれ、赤ん坊からの成長が可能となった。 だが、数十年も成長しなかった彼等の身体の成長速度は異常だった。本来なら5年分の成長を、僅か1年で遂げてしまうのである。

 

元アルコバレーノの1人であるマッドサイエンティストの“ヴェルデ”によると、この異常な成長は、それぞれがアルコバレーノになった身体年齢になると終わるとの事らしい。よって当時2歳の身体年齢だったリボーンは、現在17歳でありツナ達と同年齢ということになる。

 

風「そうですよリボーン。少しは手加減してあげなさい」

獄寺「なっ、風⁉︎」

イーピン「オ師匠サマ‼︎」

 

すると、リボーンの後ろから現れたのは雲雀によく似た顔立ちの、元嵐のアルコバレーノの“(フォン)”である。イーピンの師匠であり、一時的に獄寺の家庭教師を勤めたこともある。

 

スカル「全くだぜ。いつも加減ってやつを知らねーんだから」

ハル「はひっ、スカルちゃんですっ!」

山本「お前も来てたんだな」

リボーン「パシリの分際で俺に口答えするな」

 

バキッ‼︎

 

スカル「ギャーッッ!」

 

その後に出て来たのはケバいメイクが特徴的な、元雲のアルコバレーノ“スカル”である。リボーンを始めとした、ごく一部の者達にパシリ扱いされている可哀想な男である。

 

かつては“カルカッサファミリー”の軍師だったが、虹の代理戦争を経て現在はシモンファミリーに所属している。ツナとはリボーンの暴力の主な被害者同士ということで仲が良い。炎真を加えた3人でよく集まっている。

 

了平「この2人がいるということは“コロネロ師匠”も来ているのか⁉︎」

京子「お兄ちゃん!今はスカル君の心配が先でしょう?大丈夫スカル君?」

スカル「うぅ、サンキューな。ツナカノ」

凪「了平さん、あっちでお話ししましょうか?」

山本「あー凪が怒ってる。先輩、とりあえず叱られて下さい。こうなった凪は俺でも止めらんねー」

了平「う、うむ。極限に恐ろしいが仕方がない」

 

凪と了平はリビングの端に移動した。凪は仁王立ち、了平は土下座という光景を見たツナと守護者の面々は、凪を怒らせないことを心の内で誓った。凪の了平への説教が終わると、ツナが本題に入った。

 

綱吉「で、呼び出した理由はなんなんだよ」

京子「私とハルちゃんも呼んだのには理由があるの?」

 

それを聞いたリボーンは、骸に視線を向けると尋ねた。

 

リボーン「何だ、まだ話していなかったのか?」

骸「えぇ、貴方が来てから言おうと思っていたので」

 

骸がそう答えるとツナが、

 

綱吉「って骸!お前は呼ばれた理由知ってたの⁉︎」

獄寺「知ってたんなら何で言わなかったんだよ!」

骸「聞かれなかったので」

綱吉「お前は聞かれなきゃ喋んないのかい‼︎」

雲雀「相変わらず馬鹿なことしてるね」

ランボ「骸兄らしいといえばらしいけど」

凪「ランボ君、骸様にも結構言うようになったね」

骸「リボーンが来たら話すつもりでしたよ。………君とは後で話があります」

雲雀「僕には無いよ。まぁ君を咬み殺せるなら行ってもいいかな」

山本「まーまー落ち着けって。雲雀、骸」

 

十代目ファミリーが喋っているとリボーンが耐えきれなかったのか、

 

ジャキッ

 

銃を向けた。これには流石の雲雀も黙るしかない。以前ならツナが取り乱していたが、これにも慣れたので黙るだけになっている。

 

リボーン「うるせーぞ。骸、とっとと報告しやがれ」

骸「………はい、分かりました」

 

そう骸は答えると居住まいを正し、その場にいる全員に伝えた。

 

骸「これは僕がイタリアに調査に行った時に掴んだ情報です」

雲雀「前置きはいいから早く喋りなよ」

 

雲雀が悪態を突くが、今回はそれに取り合わずに骸は続けた。その内容はツナ達も無視できないものであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

骸「かの探偵、毛利小五郎がマフィアに命を狙われています」




作者「やっと出せたーーー‼︎」
リボーン「フン、遅過ぎるにも程があるぞ。後でネッチョリしごいてやる」
作者「えっ。前回、前々回に続けて⁉︎」
リボーン「行くぞ」
作者「ちょっ、誰かーーー!」

獄寺「リボーンさん、やっぱり気にしてらしたか。しかも何処と無く嬉しそうな」
ハル「流れに流れて、ようやくの登場ですからね」
風「しかし私達も登場するとは予想しませんでしたが」
スカル「俺も。しかもツナと仲良しの設定でな」
獄寺「10代目とコイツが仲良しとは……」
ハル「そーいえばスカルちゃん。京子ちゃんのことをツナカノって言ってましたよね?」
スカル「あぁ、ツナの彼女だからツナカノって呼んでる」
ハル「じゃあ私のことは獄カノですか?」
スカル「んー、違和感あるからやめよう。お前の呼び方ねー」
風「貴方が提案すればいいのでは?獄寺隼人」
獄寺「んー、アホハルでいいんじゃねえか?」
ハル「ちょっと隼人さん!どういう意味ですかっ⁉︎」
獄寺「事実を言ったまでだろうが」
ハル「ムキー!相変わらずのデストロイぶりですね!」
獄寺「はっ、昔の口癖が出やがった」
風「2人共いい加減になさい。全く互いに素直になれば良いものを」
スカル「今更じゃねえか?あの方が、あいつららしいだろ」
風「それもそうですね。それにしてもスカル、かなり機嫌が良いですね。リボーンに理不尽な蹴りを食らったのにも関わらず」
スカル「あー、まぁ不遇な扱いが多い俺が本編に出られただけでも十分って思えるからな。名前だけ出て全く触れてもらえなかったあいつに比べれば相当マシだぜ」

⁇⁇「パシリのクセに随分と生意気な口だな、コラ‼︎」

スカル「………今の声って………」
風「成る程、次回は彼も登場するのですね」
スカル「ちょっ、あの2人が揃うなんて俺にとって悪夢以外の何物でもねーよ!風、助けてくれーー‼︎」
風「まぁ善処は致しましょう。それでは今回は私達が務めますか」
スカル「うぅ次回が怖くて気が乗らねーけど」
風スカ「次回もよろしくお願いします‼︎」


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標的4:任務の説明 其の1

更新が1日遅れてしまい、申し訳ありませんでした。今回と次回は任務の説明に入ります。コナン側のキャラの登場は次回の最後かその次になると思いますので楽しみに待っていて下さい。それではどうぞ。


骸の報告に最初に尋ねたのは、やはりツナであった。

綱吉「毛利小五郎…って、あの有名な?」

骸「えぇ。ご存知でしょうが、通称は“眠りの小五郎”と言いますね。先日も杯戸町で起きた事件を解決したのですが、その事件にとあるマフィアが関わっており命を狙われたのです」

獄寺「……骸、お前やけに詳しいな」

骸「当然でしょう。そのマフィアとやらはリボーンに命じられて、僕直々に動向を探っていた者達なんですから」

山本「あー、そういえばお前、最近までイタリアに居たもんな」

綱吉「成る程。骸が調べていたマフィアが、偶然にも毛利探偵の命を狙い始めたってことだね」

リボーン「まぁ、そういうことだ」

スカル「偶然にも程ってもんがあるだろ」

あまりにも偶然の言葉では済まされない程なご都合主義に最近はツナに並ぶツッコミ担当になりつつあるスカルがツッコんだ。

獄寺「んで?そのマフィアの名称は?」

骸「さぁ?覚えていません。覚える価値もありませんよ、あの腐れマフィア共は」

山本「ま、骸らしいわな」

綱吉「いや!でもそういうことは、もっと早く伝えてもらえるかな!彼が命を狙われ始めてからどのくらい経ったんだよ!」

骸「そうですね。かれこれ3週間ぐらいですか」

獄寺「ほぼ1ヶ月じゃねえか!何で黙ってた!」

骸「僕も黙ってるつもりはありませんでしたよ。リボーンに報告した際に、彼から黙秘命令が出されたんです」

綱吉「結局お前かよリボーン!」

リボーン「うるせぇぞ」

 

ドゴォッッ‼︎

 

綱吉「ブッッッ」

獄寺「10代目ぇーーーーっ‼︎‼︎」

凪「ボスっ!」

 

あまりにも理不尽な暴力を受けたツナを獄寺と凪が心配するが、雲雀はそれを無視して話を続けた。

 

雲雀「それで?赤ん坊は何で黙らせたの?」

ハル「あと、ハル達も呼ばれた理由を早く話してくださいっ!気になって気になって仕方ないんですーーっ!」

リボーン「決まってんだろ。任務の役割分担を考えてたんだ」

京子「役割分担?つまり誰がどの役割につくかってこと?」

リボーン「あぁ。理由はもう1つあるんだが、コイツは後で説明するぞ」

綱吉「痛たた。それじゃリボーンに骸、詳しい任務内容を頼むよ」

 

早くも復活したツナが改めて本題に入るよう言った。

 

骸「分かりました。今回の任務は“毛利小五郎とその周辺の人物の護衛”です」

了平「む?周辺の人物とはどういうことだ?狙われているのは毛利小五郎だけではないのか?」

骸「奴らにとっては、逆恨みとはいえ毛利小五郎1人の命では物足りない、といったところでしょうか」

リボーン「まぁ、それもあるがな」

獄寺「標的を消す際には周囲の人間も消すのがマフィアの常識ですからね」

綱吉「………納得はできないけどね」

京子「ツっ君………」

 

苦虫を噛み潰したような表情のツナに京子は心配しながら寄り添う。

リボーン「フン、相変わらず甘い奴だな」

風「彼らしくて良いではありませんか。私としては彼にはこのまま変わってほしくないですね」

スカル「じゃないと、あいつじゃなくなっちまうからな」

リボーン「………まぁ確かにな」

 

そんなツナに対して、元アルコバレーノ達がそんな会話をしていることに気づいているのは、

 

骸「クフフ。あのアルコバレーノ達に気に入られているとは。相変わらずボスは人誑しですね」

ランボ「骸兄もツナを気に入ってるくせに」

骸「うるさいですよ子牛」

山本「まぁまぁいいじゃんか。ここにいる皆、ツナが大事ってことで」

雲雀「………フン」

獄寺「まぁ、それに関しては同感だ」

ランボ「オレもツナのこと大好きだもんね!」

凪「私も、ボスのことを尊敬してる」

了平「オレも極限に沢田のことを気に入ってるぞーーーっ‼︎」

 

10代目守護者全員であった。そんなツナはと言うと、

 

綱吉「?皆どうしたんだ?」

京子「何かあったのかな」

ハル「さぁ分からないです」

 

………………………気づいてなかったりする。

 

リボーン「おいお前ら、そろそろ続けるぞ。とっとと進めたいんでな」

綱吉「分かった。骸、護衛する人物の説明を頼む」

骸「了解しました、ボス」

 

骸は答えると、懐から十数枚の写真を取り出し順に説明した。

 

骸「まずは当然ですが“毛利小五郎”。とある時期を境に、急に有名になった人物であり、今回狙われた張本人です。他に目立つ点といえば無類の酒好き、競馬好き。後、沖野ヨーコの熱烈的なファンですね」

ハル「はひっ。沖野ヨーコのファンってことはアイドル好きってことですか?」

骸が語った人物像にハルが疑問を口にした。

 

骸「えぇ。と言うより美女好きですね。依頼を受ける時も美人であるかどうか、依頼料の金額で決めることが殆どです」

獄寺「それだけ聞いてると、ただのおっさんだな。本当に名探偵なんだろうな?」

山本「でも、事件をかなり解決してんだろ?やっぱすげぇんじゃねえか?」

骸の説明に感想を述べる獄寺と山本だが、骸は次に進める。

 

骸「まぁ、それは置いといて、次に毛利小五郎の妻“妃英理”」

雲雀「………それって弁護士の?」

骸「ほぅ。君が知っていたとは驚きですね」

雲雀「これでも財団を設立する為に色々と調べてるからね。妃英理、通称“法曹界のクイーン”で弁護士としてかなり有能な人物だよ。実際、今のところ無敗だからね」

綱吉「へぇー、凄いですね」

京子「うん、同じ女性でもカッコいいって思うな」

ハル「はいっ、あこがれますっ」

 

雲雀が自分の知っている情報を話すと、そんな感想が飛び交った。次いで骸が補足説明をした。

 

骸「プライベートの方ですが、10年程前から毛利小五郎と別居しています。そして料理下手であり、これが別居の理由でもあります」

綱吉「別居?離婚じゃなくて?」

骸「えぇ。ですから戸籍上の本名は“毛利英理”ということになります」

山本「ふーん,色々あるんだな」

凪「あと料理下手って……意外」

獄寺「誰にも欠点はあるってことだな」

 

骸の説明に疑問を持つ者、感想を語る者。ちなみに獄寺はツナにも欠点はあると理解しているが、自身の忠誠には関係ないとしている。

 

骸「3人目は、毛利夫妻の娘“毛利蘭”」

了平「なんと!あの毛利蘭か⁉︎」

京子「お兄ちゃん知ってるの?」

骸が3人目の説明に入ると反応したのは了平であった。すると骸は半ば呆れながら言った。

 

骸「彼に続いて今度は貴方ですか(セレーノ)

了平「うむ。まぁ奴がやっているのは、残念ながらボクシングではなく空手ではあるがな」

山本「へぇー、空手か。強いんすか?」

了「おう!空手の関東大会で極限に優勝してたぞ!」

骸「ちなみに電柱も壊したことがあります」

ランボ「スゴイんだもんね!」

イーピン「イーピン闘ッテミタイ!」

風「フフ、イーピンも心に火がつきましたか。かくいう私も、彼女の実力を一度でも見てみたいと思っています」

リボーン「よく言うぞ。お前にとっては大したことはないだろ」

獄寺「まぁ確かに、銃弾を素手で受け止める武闘家と比べたら誰でも大したことはありませんね」

綱吉「いや!なんで電柱壊したの⁉︎何が理由⁉︎」

 

ちなみに風は嫌味で言った訳ではなく本心からそう思っただけである。最も勝負になるとは微塵も思っていないが。拳銃やライフルの弾を交わすのも十分に凄いが、それを受け止めることのできる風にとっては大したことではないのである。

そして、ツナのツッコミは無情にも流された。

 

骸「さて、次が4人目なのですが………」

綱吉「何、どうしたの?」

骸「この少年なんですが………………」

 

骸が指差したのは眼鏡をかけた幼い少年であった。




作者「………………」
了平「どうしたのだ?極限に青ざめているぞ。」
作者「いや、また同じ過ち繰り返しちゃテッサ」
ランボ「テッサってなんだもんね?」
フゥ太「多分、彼が恐ろしくて口がまともに回らないんだろうね」
イーピン「デモソレ作者ワルイ‼︎」
作者「グサッ」
了平「極限にどうしたのだ‼︎」
フゥ太「8歳の女の子にツッコまれる。そんな大人にはなりたくないな」
ランボ「オレも。」
作者「うぅ次回の後書きの時、生きてられるかな」
フゥ太「まぁ、彼らに制裁を加えられることは死刑宣告に等しいからね。まぁガンバッテ」
作者「最後の部分が超棒読み‼︎まぁいいけど。それじゃ今回は3人にお願いしようかn了平「極限に俺も言いたいぞ!」…それじゃ4人で」
了平「よしっ、それでは行くぞ、極限に!」
了ライフ「次回もよろしくお願いします‼︎」


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標的5:任務の説明 其の2

更新した後で気づきました!サブタイトルと前書きを書き忘れてました‼︎戸惑ってしまった方は申し訳ありません。これからは気をつけますので………。それでは本編をどうぞ。


骸「この少年の名前は“江戸川コナン”といいます」

山本「コナンって、この子ハーフなのか?」

獄寺「だが山本、見た限りじゃ日本人だぞコイツ」

骸「まぁ、それは一旦置いといてください。説明に入りたいので」

獄寺「分かった」

骸「この、江戸川コナンという少年を一言で言い表すなら、“疫病神”ですかね」

山本「そりゃまた物騒な呼び方してんな」

骸「当然ですよ。何せこの少年がいるところで起きている事件はかなりのものですよ。殺人事件だけでも100件超えてるんじゃないですか?」

獄寺「………成る程、それで疫病神、か」

骸「ちなみに現在、毛利家に居候しています」

 

骸がコナンについての説明をしていると、

 

綱吉「うーん、おかしいな。」

京子「どうしたのツっ君?」

じっと写真を見ていたツナが、不意に違和感を抱いた。

 

綱吉「いや、この子は普通の子供じゃないって思ってさ」

雲雀「100件以上の殺人事件に関わってる時点で異常でしょ」

綱吉「まぁ、そうなんですけどね。それとこっちの女の子にも違和感があるんですけど」

凪「?この子のこと?」

 

そうツナが言うと、凪がとある写真に触れながら尋ねた。

 

骸「そちらの少女は、“灰原哀”という名前ですね。江戸川コナンの同級生の小学1年生ですよ」

リボーン「ツナ、お前とうとうロリコンに目覚めたか」

綱吉「違うわ!誤解を招く言い方すんな‼︎」

ハル「確かに、こちらの女の子はハーフっぽいし可愛いですね。ツナさんが目覚めてしまっても仕方ない………んですかね?」

京子「ツっ君………………」

綱吉「俺の訴え聞いてた⁉︎それと京子!俺は君一筋だから!そんな泣きそうな顔しないで⁉︎そもそも俺はロリコンじゃない‼︎」

リボーン「冗談だ」

綱吉「こんな時に冗談言うなよ‼︎」

リボーン「やけにイライラしてんな。ボスならもっと余裕を持て」

綱吉「勝手にロリコン呼ばわりしておいてそれを言うか⁉︎」

 

リボーンの“ツナがロリコンに目覚めた発言”によって少々話が脱線し、ツナとリボーンとの間で一触即発の雰囲気が流れたが、それを払ったのは意外にも了平であった。

 

了平「だが、それ以外は極限に普通だぞ。このコナンという男子も事件に関わってしまっているのは、毛利小五郎の元にいるからではないのか?」

フゥ太「でもツナ兄がおかしいって思ったんなら、何かあるんじゃないの?」

ランボ「オレも、フゥ太の意見に賛成」

獄寺「フゥ太とランボの言う通りだ芝生。今の10代目の勘は絶対に外れねえ」

了平「む、極限にそうであったな」

風「実際、彼女もかなりの事件に関わっているようですしね」

綱吉「え⁉︎っていうか、風達は既に知ってたの⁉︎」

スカル「まあな。ちなみに今回の護衛任務には俺と風も加わるから。役割はまだ分かってねえけど」

獄寺「マジかよ‼︎」

 

ツナの血に宿る力、“超直感”の精度は日々上がり続けている。この超直感とは、“ブラッド・オブ・ボンゴレ”とも呼ばれており、これを有する者のみがボンゴレのボスになる資格を得ることができる。故に、ツナが疑問に思ったことによって、この場にいる誰もがコナンと灰原に疑問を抱いた。

 

そして、今回の任務に元アルコバレーノの2人が加わる事を知った者達は驚いた。ちなみに骸も知らなかったのか、珍しく目を見開いていたが、すぐに説明に戻った。

 

骸「流石はボスですね。確かに今回調べた人物達の中でもこの2人は異常でした」

スカル「既に2人とも異常だけどな」

骸「関わった事件数については、今回の護衛対象全員が異常ですからね」

綱吉「その話は後にして。何があったんだ?」

骸「この2人には、無くてはならない物が無かったんです。」

山本「無くてはならない物?」

凪「骸様、それは一体?」

骸「僕が妃英理について報告した時に言った物ですよ」

雲雀「ねぇ、君ふざけてるの?勿体ぶらずに話しなよ。ねぇ小動物、コイツ咬み殺していいかい?」

 

骸の話を聞いていた雲雀がイライラを隠そうともせずツナに咬み殺しの許可を貰おうと尋ねるが、ツナは気づかずにスルーして、

 

綱吉「…………まさか」

京子「ツっ君?」

イーピン「ツナサン?」

山本「何かわかったのか、ツナ?」

骸の発言に先程の会話を思い出していたツナは、ある1つの言葉に辿り着いていた。

 

綱吉「骸の言ってた無くてはならない物、それは“戸籍”なんじゃないか?」

獄寺「……戸籍ですか?」

綱吉「うん。妃弁護士の報告の時、骸は“戸籍上”の本名って言ってたでしょ?それ以外に無くてはならない物って思いつかなかったし……」

骸「そういうことです。彼らには戸籍が無かったんですよ。これが意味する事とは………」

獄寺「‼︎コイツ等の存在は本来ならありえないってことか⁉︎」

ハル「そんな!ではこの子達は一体⁉︎」

 

彼らに戸籍が無い事を知った者達は彼らに対する疑問が疑心に変わった。そして骸に無言で続きを促した。骸は、懐からさらに2枚の写真を取り出すと、ツナに渡した。

 

骸「この2つの写真に写っている人物は、それぞれ“工藤新一”“宮野志保”といいます」

山本「工藤新一って少し前まで高校生探偵として有名だった奴だよな?」

凪「でも、宮野志保の方は聞いた事がない」

獄寺「んで?そいつ等がどうしたんだよ」

綱吉「……隼人、これを見れば分かるよ。骸が言いたい事が」

 

骸に渡された写真を見ていたツナは驚きの表情を隠さずに、獄寺に写真を見るように言った。そして写真を見た獄寺、それを覗き込んでいた他のメンバーは、雲雀を除いて一斉に目を見開いた。ちなみに雲雀は、眉を顰めていた。

獄寺「おい、これって………」

山本「まさか………」

凪「嘘………」

京子「他人の空似………じゃないよね」

ハル「そ、そっくりすぎます!コナン君と哀ちゃんに‼︎」

 

そう、ハルが言うように、工藤新一と宮野志保はそれぞれ、江戸川コナンと灰原哀にそっくりだったのだ。そしてツナは骸に、

 

綱吉「………一応聞いておくよ骸。お前の考えを」

骸「了解しました」

 

骸自身の考えを聞いた。それに対し骸が述べた考えは……………。

 

骸「僕の考えでは、江戸川コナンと灰原哀。この2人は何らかの事情で幼児化した、工藤新一と宮野志保です」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

舞台は一度切り替わり、米花町。ここでとある少年と少女の背中に、

 

ゾクッッ

 

コ灰「「⁉︎」」

 

悪寒が走った。2人は思わず互いの顔を見合わせた。すると一緒にいた3人が口々に言った。

 

歩美「あーっ!またコナン君と哀ちゃんが見つめ合ってるー!」

光彦「ちょっ、ズルいですよコナン君ばっかり灰原さんと見つめ合って‼︎」

元太「またお前らだけの秘密の話かよ。遊んでる時はやめてくれよな!」

 

とまぁ、いつものように5人で遊んでいると急にコナンと灰原が見つめ合ったので、文句を言った。それに対しコナン達は、

 

コナン「悪りぃな元太、これからは気をつけるよ。あと光彦と歩美ちゃん、俺等は別にそういうのじゃないって何回言えば分かんだよ。なぁ灰原」

灰原「………えぇ、そうね」

 

コナンに特別な感情を抱いている灰原にとっては面白くないコナンの反応であった為、少々不機嫌になっていた。それをさっきの悪寒のことだと思ったコナンは灰原に、

 

コナン「……後で博士ん家に寄るから、さっきの悪寒については、そん時話そう」

灰原「………分かったわ(相変わらず鈍い探偵だこと)」

 

と囁いた。内面では少し毒づいていた灰原だったが、さっきの悪寒に関しては気になっていたので、その申し出を受けた。するとやはり元太達が、文句を言ってきた。

 

元太「おいコナン!さっき言ったばかりじゃんかよ!」

光彦「そうですよ!これ以上は灰原さんと見つめ合わないで下さい!」

歩美「哀ちゃんばかりズルいよー」

 

この3人に対しコナンは、

 

コナン「悪りぃ悪りぃ。ちょっと眼鏡がおかしくなってな。帰りに博士ん家に寄っていいか聞いてたんだよ」

灰原「そういうこと。さ、そろそろ時間だし家に帰りましょう」

元光歩「えーーー⁉︎」

元太「コナンばかりズルいぞ!俺も博士ん家に行きてえ!」

光彦「僕もです!」

歩美「歩美もー!」

灰原「親御さんが心配するでしょう?江戸川君の場合は蘭さんは部活で毛利探偵も依頼で遅くなるらしいから許可したのよ」

コナン「それに、また前みてーに親に叱られたいか?」

 

自分たちも博士の家に行くと聞かない3人に対して灰原とコナンは親を引き合いに出して3人を説得した。

 

元太「分かったよ。母ちゃんのげんこつ嫌だからよ」

光彦「僕も今月のお小遣いが無くなるのは嫌です」

歩美「歩美もパパとママに叱られたくない」

灰原「そういうこと。博士の家には明日来ればいいじゃない」

コナン「そういうこと。それじゃ帰ろうぜ」

 

コナンの言葉で5人は帰路についた。3人は自宅に帰り、コナンと灰原は灰原が居候している阿笠博士の家に向かった。




作者「はーーっ」
灰原「何を溜息ついてんのよ」
コナン「何かあったのか?」
作者「うん。前回の時、命の危機を感じたからね。今回は無事で終わりそうで安心したよ」
コナン「いつもは無事では済んでないって事か」
灰原「それよりも、あの悪寒が気になるわ。組織に関する事ではないというのは分かるんだけど」
コナン「組織じゃない………か。じゃあ何なんだ?俺とお前が同時に感じたって事は何かあるって事だよな?」
灰原「………それはそれで悪い気はしないわ。でも何事もない方がいいに決まってるわよ」
コナン「ま、それもそうだな」
作者「あのー、僕の前でイチャつかないで」
灰原「べ、別にイチャついてないわよ………」
コナン「つうか作者。お前、年齢=彼女いない歴だもんな。つうか恋人どころか恋をした事もない時点で終わってんぞ」
作者「…………………」
灰原「真っ白になったわよ。流石に自覚はしてたみたいね」
コナン「ま、後は本人次第だけどな。つうか俺達って他人から見ればイチャついているように見えんのか?はっきり言って俺にはそんなつもりはないんだが………」
灰原「………はぁ、相変わらず鈍いわね。何でこんな人好きになったのかしら」
コナン「?何か言ったか?」
灰原「別に。まだ立ち直れてない作者はほっといて、いつものアレ言うわよ」
コナン「おう。んじゃ、いっせーのー」
コ灰「これかもよろしくお願いします!」


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標的6:任務の説明 其の3

遅れたあげくに前回と同じ過ちを犯すとは………。次回こそはどうですか気を引き締めております。さて,今回でツナ達に対しての説明が終わります。そして次回が役割発表となります。楽しみにしていて下さい。それではどうぞ。


舞台は再び並盛に戻る。骸の考察を聞いたメンバーは、

 

綱吉「………確かにそう考えるのが自然だね。疑問なのは、その何らかの理由なんだけど」

山本「でもさ、単に親戚だからソックリなんじゃねぇの?」

獄寺「アホか山本、もしお前の言う通りソックリなだけなんだとしたらコイツ等にも戸籍があるはずだろうが」

山本「あ、そっか」

凪「それに、ここまでソックリなのは同一人物でもない限りありえないと思う」

スカル「いや、ここに初代ボンゴレとソックリな人間がいんだろうが」

綱吉「あぁ俺の事だね」

リボーン「外見と本質は同じだが、他の面はツナのボロ負けだがな」

綱吉「うるさいな!自覚してるわ!」

風「初代嵐の守護者も貴方にソックリでしたね、獄寺隼人」

獄寺「ああ、そうだったな。それと風、いい加減にその他人行儀な呼び方はやめろ。知り合って3年だろうが」

風「………では隼人で」

獄寺「おう」

綱吉「でも俺と隼人だけじゃなくて、俺達と初代ファミリーって全員がソックリなんだよな」

了平「む?そうだったか?極限に覚えてないぞ」

雲雀「確かに彼は君に比べて相当落ち着いていたし、君程バカじゃなかったからね」

了平「おい雲雀!事あるごとに俺をバカ扱いしおって、極限にプンスカだぞ!」

獄寺「いや、バカに関しちゃ俺も雲雀と同意見だぞ芝生」

了平「何をーー!タコヘッド貴様もか!」

 

と、再び話は脱線し、守護者は騒がしくなった。ちなみに守護者の中でもランボだけは静かにしており、京子とハルにイーピンとフゥ太も静かにしていた。その状況に耐え切れなかったのか骸がキレた。

 

骸「いい加減にしなさい!まだ僕の報告は終わってないんですよ!子牛が大人しくしているのに何で貴方達が騒いでいるのですか!今度やったら問答無用で廻しますよ!クローム以外!」

綱吉「ゴ、ゴメン」

獄寺「わ、悪かった」

山本「ワ、ワリィ」

凪「骸様、ゴメンなさい」

スカル「本当に悪かった!廻すのだけは勘弁してくれ!」

風「私とした事が不覚でした。お許し下さい」

了平「極限に、すまなかったー!」

リボーン「フン、俺を脅すとはな。覚悟しろよ?」

雲雀「全くだよ、君の耳は飾りかい?僕はそんなに騒いでなかったよ。もしうるさく聞こえていたら耳の手術した方がいいんじゃない?」

骸「…………………ハァ、もういいですよ」

 

六道骸、最近では意外にも十代目ファミリーの苦労人になりつつある。ー閑話休題ー

 

骸「取り敢えず、残りの人物達は流しつつ説明します。疑問があれば、全員の説明が終わってからにして下さい」

綱吉「分かった」

 

骸はそう前置きすると、残りの人物達について説明した。

骸「まず、この3人。太っているのが“小嶋元太”、そばかすがあるのが“円谷光彦”、この少女が“吉田歩美”。少年探偵団と名乗っており、彼等も多くの事件に巻き込まれています。

この3人の保護者的存在が、この“阿笠博士”という発明家です。工藤新一の家の隣に住んでいます。ちなみに灰原哀は彼の元に居候しています。江戸川コナンに多くの発明品を渡しており、その発明品が彼の数々の窮地を救っています。

次の人物達は、毛利蘭の同級生である“鈴木園子”と“世良真純”です。鈴木園子は、かの鈴木財閥の令嬢です。恋人に“京極真”という空手家がいますが、イケメンに目がない今時の女子高生です。世良真純は兄が2人おり、次兄がプロの将棋指し“羽田秀吉”であり長兄がFBI捜査官“赤井秀一”です。尚、赤井秀一は殉職しているとのことです。両親のことは今の所は分かっていません。

最後は大阪に住んでいる“服部平次”と“遠山和葉”です。彼等も今までの人物よりは少ないものの、多くの事件に関わっているのは間違いありません。彼等の父達は、大阪府警に勤めており服部平次の父に至っては現本部長に就いています。………と護衛対象の人物説明は以上です。質問があればどうぞ」

了平「京極真といったか、奴はかつて公式戦で400戦無敗を誇ったが何らかの事情で記録が途絶えたらしいぞ」

綱吉「お義兄さん、今は質問の時間ですよ。…じゃあ骸、FBIの捜査官が殉職したってどういうこと?」

骸「それに関しては何とも言えませんね。まだ調べていませんから。取り敢えず僕が調べたのは護衛対象の人物だけですよ」

 

ツナが赤井秀一の殉職について尋ねるが、骸は護衛対象の人物しか調べておらず、答えられなかった。すると今度は獄寺が、

 

獄寺「んじゃよ、阿笠博士が江戸川コナンに渡した道具ってのは調べたのか?」

骸「えぇ、ごく一部ですが。蝶ネクタイの形をした変声機、腕時計の形をした麻酔銃、足のツボを刺激することで強力なキックが可能となるシューズ等がありますね」

ハル「はひっ、デンジャラスは発明品ばかりです!」

京子「変声機はまだいいけど………」

綱吉「っていうか、それらをどうやって使うんだよ。使用法がさっぱり分からない」

獄寺「おそらくですが、麻酔銃で適当な大人を眠らせて変声機でその大人の声を真似して、犯人を捕まえるのにシューズを用いるんじゃないですか?」

綱吉「それだ!流石は隼人!10代目ファミリーの頭脳‼︎」

獄寺「きょ、恐縮ですっ!10代目にそこまで褒めてもらえるなんて!俺はもういつ死んでも構いません!」

綱吉「いや!俺らが構うから!」

 

骸が説明した阿笠博士の発明品について、メンバーは流石に難色を示した。ツナが使用法を考えていると獄寺が自身の考えを述べた。その考えは大当たりであり、ツナが褒めると感極まった。この辺りは、ほとんど以前と変わらない。するとランボが言った。

 

ランボ「それじゃ、その大人って毛利小五郎ってこと?」

 

ふと尋ねた最年少守護者の言葉に、リボーンと風と骸と雲雀を除いたメンバーは、ハッとした。

 

綱吉「ッッッ!そうだよ!そう考えれば辻褄が合う!」

雲雀「何、やっと気付いたの?」

獄寺「って雲雀!テメェ気付いてたのか!」

雲雀「そんなの発明品の内容を聞いたら普通分かるでしょ」

山本「はーっ。ランボ、お前スゲェな」

凪「ホント、スゴイねランボ君。」

イーピン「ランボ、オ手柄!」

フゥ太「すごいよランボ!」

了平「極限によく気付いたなランボ!」

ランボ「えへへへー」

 

ツナと雲雀と獄寺が騒いでる横で、褒められて照れているランボ。以前なら調子付いていたところだが、成長するにつれ改善していった。

 

骸「ま、そういうことです。そもそも、毛利小五郎が有名になりだしたのは工藤新一が行方不明になってからです。そして、その時期に江戸川コナンが現れた。これも先程の考察に至った理由の1つですね」

雲雀「それじゃ何で言わなかったの?やっぱり君が馬鹿なんだからでしょ」

骸「違いますよ。あくまでマフィアに命を狙われているのは毛利小五郎です。彼を中心とした護衛を敷くのが当然でしょう」

リボーン「ま、そういうことだな」

雲雀「………成る程」

骸の語った内容に雲雀は毒づくが、骸の語った理由とそれをリボーンが認めたことで渋々ながら納得した。するとツナが、

 

綱吉「って、俺が最初に挙げた疑問があるよ!何で幼児化したんだ⁉︎その2人は!」

獄寺「それと、宮野志保の出自ですね、それも分からない事には………」

リボーン「それに関しちゃ護衛任務と並行して調べるぞ。………さて、骸の説明が終わったから、そろそろ役割を発表するぞ」

 

そうリボーンが言いながらニヤリと笑う。この瞬間、10代目ファミリーは全員が腹をくくったのであった。




作者「えーっとえーっと」
リボーン「フ、またあいつは登場できずか。可哀想に」
スカル「ニヤニヤしながら言ってもバカにしてるようにしか見えねーよ」
リボーン「うるせえぞパシリ」
スカル「ちょ、ま、1tハンマーはやめてー‼︎」
風「そこまでですよリボーン。スカルが可哀想です」
スカル「風ーーーー!‼︎」
リボーン「ち、まぁいい。次回を楽しみに待ってろよ」
スカル「えーっ!次回何が起きるんだよー!!」
風「まぁまぁ。これは後書きなんですから、グダグダと長引かせるものではありませんよ。今回はこの程度にしておきましょう」
作者「所々にグサグサと来たんだけどまぁいいか、じゃあ今回は僕が言おうかな。たまには言ってみたいし」
リボーン「何言ってやがる。今回言うのは俺と風に決まってんだろ」
スカル「え、リボーン先輩、俺は?」
風「私は以前スカルとやりましたから。何でしたらリボーン、1人で締めてはどうですか?今まで誰もやってませんが」
リボーン「………悪くねぇな」
作者「そ、それでは今回の挨拶はリボーンさんという事で」
スカル「俺、やりたかった」
風「まだまだチャンスはありますよ、スカル」
リボーン「これからもよろしく頼むぞ。CHAOS‼︎」


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標的7:任務の役割 其の1

さて、今回と次回は任務におけるそれぞれの役割を発表します‼︎今回は話の都合上、本来ならありえない制度を並高の制度に加えました。温かい目で見て頂けたら幸いです。それでは続きをどうぞ!


綱吉「………それで?俺達はそれぞれどんな役割が当てられたんだ?」

 

ツナがおそるおそるリボーンに尋ねた。そして、ツナの言葉に他のメンバーが全員うなずく。それに対しリボーンは、

 

リボーン「まぁ慌てんな。まず毛利小五郎の護衛はツナ、お前だ」

綱吉「俺⁉︎」

リボーン「当然だろ。毛利小五郎の探偵事務所の下にポアロって店があるから、お前は当分そこで働け」

綱吉「いやでも学校はどうすんだよ⁉︎行かなきゃヤバいだろ⁉︎」

 

ツナの当然の反論に、リボーンの回答は予想外のものであった。

 

リボーン「安心しろ。この1年半、お前に今まで出してきた課題は雲雀が考案した並高特別卒業制度に則った物だ」

綱吉「と、特別?」

雲雀「君は既に卒業単位を満たし、長期に渡る休学も関係なしに卒業できる資格を得ているという事だよ」

リボーン「という訳でツナ。お前はポアロで働きながら毛利小五郎の護衛をしろ」

綱吉「いや、ちょっと待ってよ!どういう事だよリボーン!」

リボーン「だから、お前は既に卒業単位を満たし、さらには出席日数も関係なしに高校を卒業できるって事だ。何度も言わすんじゃねえ」

 

リボーンと雲雀曰く、最近になって雲雀が考案した“並高特別卒業制度”とは膨大な数のハイレベルな課題をやり遂げると出席日数も度外視して卒業可能となる制度である。

ちなみに課題の中には、雲雀とのタイマン勝負もあるので普通の生徒では実行不可能である。

 

綱吉「やけに雲雀さんと戦わされてると思ったら、そんな事だったのか」

リボーン「ま、そういう訳でお前は、並高生でありながら社会勉強の為に米花町に来たという設定でいけよ」

綱吉「ハァ、分かったよ」

獄寺「リ、リボーンさん!まさか10代目お1人で毛利小五郎の護衛を務めるって事ですか⁉︎」

リボーン「まぁな。何か不満か獄寺?」

獄寺「当たり前です!10代目の右腕たる俺が、何故御一緒できないのですか!」

 

ツナを慕っている獄寺がリボーンに食い下がっていると、今度は京子が尋ねた。

 

京子「ツっ君は1人で米花町へ行くって事?」

リボーン「いや京子、お前にも行ってもらう」

綱吉「は?でも京子は、特別卒業制度の課題をやってないんじゃ………」

京子「うん、やってないよ?」

リボーン「フ、安心しろ。京子の場合は、毛利蘭達が通う帝丹高校に転校って事だ」

綱吉「帝丹高校って、まさか京子が護衛するって事か⁉︎」

了平「何だと!極限にそれは許可できんぞ!」

リボーン「んな訳ないだろ」

 

京子が護衛をするのではと考えたツナと、それを聞いた了平がリボーンを問い詰めるとリボーンは呆れた様に答えた。

 

ちなみに、非戦闘員である京子とハルも体術は会得している。マフィアに関わる以上、少なからず命を狙われるからだ。ちなみに教えたのは風とリボーン、そして元雨のアルコバレーノの“コロネロ”とその恋人“ラル・ミルチ”という豪華メンバーである。今では並の男など簡単に投げ飛ばせる程である。流石に有段者相手ではまだ敵わないが。

リボーン「京子に行ってもらうのは、帝丹高校に通う護衛対象が全員女だからだ。帝丹高校にはもう1人行ってもらう」

綱吉「成る程。まず京子が護衛対象と仲良くなって相手の警戒心を解き、もう1人の仲間との仲介役をするって事か」

リボーン「そういう事だ」

京子「分かった、頑張るよ!」

獄寺「………それでリボーンさん。もう1人の帝丹高校に向かうのは誰なんですか?」

 

京子は自身の役割を理解すると気を引き締めた。すると獄寺が、もう1人の帝丹高校担当を聞くと、

 

リボーン「あぁ、もう1人は風だ」

風「?私ですか?」

獄寺「んなっ!風ですか⁉︎一体何故⁉︎」

リボーン「簡単な話だぞ。毛利蘭は空手をやっている。そしてもう1人、世良真純って女も“截拳道”の使い手だ」

綱吉「ジークンドー?」

風「かのアクションスターである李小龍、俗にブルース・リーと呼ばれる人物が創り上げた武術ですよ。敵の拳を截つ道、よって截拳道といいます」

山本「成る程、武術を好む同士なら男女でも仲良くなりやすいって訳だ。………あり?でも何で先輩じゃダメなんだ?」

リボーン「簡単だぞ。護衛の事を対象に悟らせちゃいけねーんだ。了平がそれを出来ると思うか?」

獄寺「ムリっすね。断言できます」

綱吉「お義兄さん、嘘つくの下手ですからね」

了平「むぅ、極限に釈然とせんぞ」

 

帝丹高校に向かうもう1人が風である事を知り、最初は不満であった獄寺も、その理由が納得できるものであった為か大人しくなった。

 

リボーン「ま、そういう事だ。次に大阪の服部平次と遠山和葉が通う改方学園に向かうメンバーだが、これは山本に行ってもらうぞ」

山本「ん?俺か?」

綱吉「武が?でも何で?」

リボーン「その服部って奴が剣道部所属で、野球好きだからだ」

凪「成る程」

獄寺「これ以上ないってくらい納得ですよ」

リボーン「ちなみに山本の親父には既に許可を貰ってるからな」

山本「………いつの間に」

リボーン「ちなみに、もう1人にも既に頼んであるからな。イタリアでの任務が終わったら、コッチに来る」

綱吉「………まさか彼も巻き込んだとは………」

 

山本が大阪に向かうと知って最初は疑問に思ったが、理由を聞いたら山本以外にはいないな、と思わずにいられなかったメンバーである。そして既に山本の父に許可を貰っていたリボーンの手際にも舌を巻いた。

そして、もう1人のメンバーが来ると知ると、ツナはその人物に思い至った様である。しかし、その人物の名前をここで言うつもりはないのかリボーンは続けて言った。

 

リボーン「最初はハルにも行ってもらおうと思ったが、父親に反対されて却下したんだぞ」

ハル「はひっ!そうだったんですか⁉︎」

獄寺「ちなみにリボーンさん。ハルを選んだ理由は?」

リボーン「大阪のテンションについていけると思ったからだ」

獄寺「成る程。確かにコイツ以上に大阪のテンションについていけるのは、この中にはいないですね」

ハル「隼人さん!それはどういう意味ですか!」

 

リボーン曰く、ハルにも行ってもらうつもりだったが、ハルの父親に反対されて諦めたとのこと。確かにまだ高校生の一人娘を遠くにやる事は父親として嫌だろう。

 

リボーン「さて、最後は帝丹小学校行きのメンバーを発表するぞ」

綱吉「?でも、ランボとイーピンも小2だよ?江戸川コナン君たちは確か小1だったよね?」

リボーン「フ、だからアホ牛達は呼ばなかったんだぞ」

獄寺「え、ですがランボとイーピン以外は無理ですよ。フゥ太も小6ですし」

獄寺は当然の理由を語ったが、不意に不安感に襲われた。目の前のリボーンの顔が、ニヤニヤとしているからである。そしてリボーンはスマホから電話をかけて、通話相手に、

 

リボーン「〈待たせたな。やっていいぞ〉」

コロネロ「〈やっとか!いい加減に待ちくたびれたぞ、コラ‼︎〉」

綱吉「へ?電話の相手ってコロネロ⁉︎」

骸「一体何故、コロネロg」

 

ダアアァン‼︎ダアアァン!

 

骸の声を遮って銃声が2発響いた。それを食らったのは………………。

 

綱吉「ひ、雲雀さん‼︎スカル‼︎」

 

………… 雲の守護者と元雲のアルコバレーノの2人であった。

 




作者「う〜んう〜ん」
綱吉「かなり魘されてるな」
京子「どうしてだろう」
綱吉「おそらくコロネロが登場したからだね。かなり前から引っ張って引っ張って、今回やっと出せたんだ。全く、説明に時間をかけ過ぎなんだよ」
京子「この分じゃ今回は会話できそうもないね。それに次回も無事じゃ済まなそうだし」
綱吉「まぁ、次回どうなっても自業自得って事で。それじゃ京子、今回は俺たち2人でやろう」
京子「分かった。でも今までと比べて少なくない?」
綱吉「前回に風が言ってたけど、後書きはオマケだからね。短い方がうんとマシなんだよ」
京子「そっか。それじゃさっさと終わらせよ、ツっ君。せーのっ」
綱京「これからもよろしくお願いします‼︎」


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標的8:任務の役割 其の2

更新が遅れてしまい、申し訳ありませんでした‼︎課題に時間を取られてしまい、小説に着手出来ませんでした。今回も中途半端に終わってしまうので、お許し下さい。
さて、今回は雲雀とスカルの身に悲劇が起こります。サブタイトルでは任務の役割とありますが、今回はその描写はありません。次回か、その次をもって、REBORN側の任務準備が終了すると思います。
やっとコナン側の人物と合わせる事が出来るので楽しみにしていて下さい。それでは、どうぞ。


綱吉「ひ、雲雀さん‼︎スカル‼︎」

 

突如、鳴り響いた銃声にリボーンを除く全員が驚いた。そして次の瞬間には、銃弾は既に雲雀とスカルに命中していた。

 

綱吉「おいリボーン‼︎お前さっきコロネロと話してたよな⁉︎今の狙撃、コロネロがやったんだろ⁉︎」

リボーン「まあな。流石はコロネロ、長距離狙撃では右に出る奴はいねえな」

獄寺「んな悠長な事言ってる場合ですか!第一、コロネロは何で雲雀とスカルを撃ったんすか⁉︎」

リボーン「決まってんだろ、任務の為だ」

 

ツナがリボーンに先程の狙撃について問い詰め、狙撃者がコロネロである事が分かった。そしてリボーン曰く、任務の為だという。すると、

 

ボフン‼︎ ボフン‼︎

 

雲雀とスカルの体が煙に包まれた。それを見て、最初に反応したのはランボであった。

 

ランボ「えっ‼︎これって10年バズーカ⁉︎」

綱吉「どういう事だよリボーン‼︎ランボの10年バズーカはボヴィーノファミリーに返した筈じゃないか‼︎」

 

そう、ランボの所持していた10年バズーカは現在、ボヴィーノファミリーに返している。理由は、行き過ぎた使用量である。流石に看過できなかったのか、ボヴィーノのボスが返すように言ってきたのだ。

ランボは最初は渋ったが、迷惑をかけていたという自覚が芽生えていたのか返却する事を決めた。つまり、この場には10年バズーカがある筈が無いのである。

 

リボーン「何言ってやがる。コイツは10年バズーカじゃねーぞ」

綱吉「はぁ⁉︎この現象は10年バズーカ以外の何物でも無いよ‼︎」

リボーン「まぁ、弾は酷似しているけどな。おい獄寺」

獄寺「何ですかリボーンさん?」

リボーン「お前、自分が幼児化したの覚えているか?」

 

リボーン曰く、弾は酷似しているが10年バズーカでは無いらしい。そしてリボーンは獄寺に話を振り、獄寺自身が小さくなった事を覚えているか尋ねた。

 

獄寺「………嫌な事思い出しちゃったじゃないですか。あの時は酷い目に遭いました。ジャンニーニのせいでダイナマイトは狂うわ、体は小さくなるわで………って、まさかリボーンさん(汗)」

 

獄寺は忘れていたらしく、リボーンの質問で思い出した。まぁ、あの事は彼自身の黒歴史になっていたらしく、忘れていても無理はないだろう。

 

そして、リボーンの真意に気付いたのか獄寺は冷や汗をかいた。それを見たツナも察したのか、リボーンに尋ねた。

 

綱吉「リボーン、まさかあの時の弾をジャンニーニに作って貰ったんじゃないよな………?」

リボーン「違ーぞ。俺もそこまで馬鹿じゃねー」

綱吉「そうだよな。じゃあ、あの弾は?」

リボーン「あの時の弾の問題点を悉く解決した、ジャンニーニとスパナに作らせた改良版だぞ♪それもライフル弾用のな」

綱吉「結局、あの時の弾なんじゃないか‼︎」

 

リボーンの答えに思わずツッコミを入れたツナ。そんなツナに了平が、

 

了平「おい沢田‼︎」

綱吉「あ、すみませんお義兄さん。思わず取り乱してしまいました」

了平「極限に紅葉(こうよう)の口癖がうつっているぞ‼︎」

綱吉「今は関係ないですよねソレ‼︎」

山本「アハハっ。相変わらず先輩は面白いのなー」

ランボ「でもツナの言う通り、今は関係ないよ」

骸「相変わらずですね(セレーノ)

凪「………ボス、皆」

ハル「あ、あのー皆さん………………?」

 

相変わらずの了平のボケに、話が脱線しかけたのを引き止めたのは、凪とハルであった。

ちなみに京子とハルも、あの時の子供の正体が獄寺である事を知っている。10年バズーカの説明の時に、居なかったメンバーも含めてリボーンとツナが教えたのだ。

 

尚、話を聞いてから当分の間、骸が獄寺に憐れみの視線を送っていたという。

 

獄寺「あん?どうしたハル」

山本「どうした凪?」

ハル「いえ、そろそろ煙が腫れるので、現実と向かわなければならなくなったので」

綱獄山骸ラ「‼︎‼︎‼︎」

了平「む?現実とは?」

凪「………雲雀さんとスカル君が小さくなったという現実」

 

ハルの言葉に、了平を除くメンバーがハッとした。了平は分からず、現実について尋ねると、凪が呆れながらも親切に答えた。そして、煙が消えかけている場所に一斉に目を向けた。

 

そこには、2人の少年が気絶していた。言うまでもなく雲雀とスカルである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただし、体は6,7歳のものであったが。

 

綱吉「………ねぇ、皆。俺、ものすごく嫌な予感がするんだけど」

獄寺「………奇遇ですね十代目。俺も嫌な予感がするっス」

山本「………雲雀が気付いたら暴れんなーコレ」

 

それを見たツナは嫌な予感に襲われ、獄寺と山本も同意した。

 

雲雀「もう気付いてるよ」

了平「おおっ!気付いていたか雲雀‼︎」

綱獄山(…………………終わった)

 

最も、既に雲雀は気付いておりツナ達の近くにいたが。

ちなみにスカルは自分の体を見て、

 

スカル「せ、折角、身長が元に戻りかけていたのに。何でまた、小さくなっちまったんだーーーーー‼︎‼︎

リボーン「うるせーぞスカル」

スカル「ひぐっ、ひぐっ。ヒドイですよリボーン先輩‼︎鬼!悪魔!死神!」

リボーン「黙れって言ってんのが分かんねーかパシリ」

 

かなりのショックを受けているスカルに非情な言葉を返すリボーン。ちなみに体格差がある為、暴力はしていない。女子がいなければ、普通に蹴っていただろうが。

 

一方、雲雀の方は、

 

綱吉「ひ、雲雀さん。落ち着いて、ね?」

雲雀「フン。ねぇ小動物、今の僕が落ち着けると思ってんの?」

獄寺「………そこを落ち着けってんだ。気持ちはよく分かるが」

雲雀「駄犬の同情はいらないよ」

獄寺「んだとテメェ‼︎」

山本「まあまあ、落ち着けって2人とも。ここで暴れたらツナの家が壊れるぜ?」

獄寺「………ッチ」

雲雀「別にいいじゃない。今の僕なら壊しても文句は言われないよね」

綱吉「やめて下さい雲雀さん‼︎ホント落ち着いて下さい、お願いします‼︎」

京子「雲雀さん、落ち着いて」

ハル「はひっ、リアルに落ち着いて下さい!このままじゃデンジャラスな事になってしまいます‼︎」

凪「雲雀さん、落ち着いて」

 

必死にツナ達が説得していた。全員が必死でやっていると、雲雀が思わず、

 

雲雀「君達、さっきから同じ事ばかり言ってるね」

 

ツッコミを入れた。ツナ達が唖然としていると、

 

了平「おおっ、雲雀がツッコミを入れるとは‼︎」

綱吉「お義兄さん、火に油を注がないで下さい‼︎それと骸!お前も手伝え!」

骸「………………………」

山本「?どうしたんだ、骸?」

骸「………………………クフフ」

 

了平が思った事を口にすると、ツナが必死で止めに入る。そして、骸に手伝うように言うが、骸は黙っていた。山本が尋ねるが、それにも答えずにいた。




作者「あ、う」
山本「ボロボロなのな」
獄寺「雲雀がやったんだろ。あいつの気持ちは分かる。今回はコイツが悪い」
山本「今回だけじゃないけどなー」
獄寺「ったく、それにしても更新が遅れた挙句に中途半端に終わらせやがって」
山本「折角、お気に入りに登録して下さってる人達がいるっていうのにな」
獄寺「もし今度、更新が遅れたら俺が果たす」
山本「俺も燕特攻でもやるかなー」
作者「あのー、僕にもそれ相応の理由があったんだけど」
獄寺「知るか」
山本「楽しみにしている人達を待たせるからだぜ」
作者「………………ハイ」
獄寺「まぁ、コイツは放っといて今回はお前がやれ山本」
山本「おう!そんじゃ、これからもよろしく頼むぜ‼︎」
作者「えっ、せめて敬g」
獄寺「黙れ‼︎ロケットボムVer.X‼︎」
作者「ギャー‼︎」


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標的9:任務の役割 其の3

今回は雲雀とスカルを小さくした理由が語られます。そして、最後にやっと彼を出す事が出来ました‼︎
次回をもって、REBORN側の任務準備が終わります。ちなみに、1章の最後はコナンと灰原の会話で終わります。それではどうぞ。


体が6,7歳の子供の様になってしまった雲雀とスカル。そんな雲雀を見て、この男が黙っている筈がない。

 

骸「クフッ!クフフッ‼︎クフフフッ‼︎クハーッハハハハハ‼︎

綱吉「む、骸?」

凪「骸様が壊れた」

山本「骸って、こんなに笑うっけ?」

 

骸が壊れた。それ程に大笑いしていた。天敵とも呼べる雲雀が思わぬ姿になってしまったのが、相当に面白いらしい。

 

骸「クフフフフッ!愉快ですね!お、面白すぎて、お、お腹が、い、痛いッ。クハハハハハハハ‼︎」

雲雀「もう我慢ならないね。徹底的に咬み殺すっ‼︎」

綱吉「いや落ち着いて下さい雲雀さん‼︎骸っ、お前もそこまで笑うなよ‼︎」

骸「クフフフ!む、無理に、き、決まってるでしょうっ。こ、こんなに、お、面白いもの、わ、笑わずにいられませんよ‼︎クハハハハ‼︎」

綱吉「だーっ!雲雀さん!落ち着いて!骸の言葉は聞かないで下さい‼︎」

雲雀「止めないでよ小動物。じゃないと君から咬み殺すよ」

 

当然、雲雀が我慢できる筈もなく、骸に殴りかかるがツナに止められた。するとリボーンが、

 

リボーン「任務を無事に終わらせたら、ドイツに連れてって本場のハンバーグを食わせてやるぞ。ディーノがな」

綱吉「ディーノさんに押し付けた!」

獄寺「いや妥当でしょう。跳ね馬1人が犠牲になるなら安いものです」

山本「ツナ、ここはディーノさんに任せようぜ」

綱吉「で、でもさ………」

凪「ボス、皆の言う通り。ここで暴れられるのと、ディーノさんに奢らせるの、どっちがいい?」

綱吉「雲雀さんっ!ディーノさんにハンバーグを奢らせるので、暴れるのはやめて下さい‼︎」

雲雀「………………仕方ないね。ハンバーグの為に我慢してあげる」

 

結果、ディーノが犠牲になる事で決着した。ちなみにイタリアの某所で、とある金髪青年が悪寒に襲われたのは余談である。

 

リボーン「んで、話を続けるぞ。雲雀とパシリには、帝丹小学校に通ってもらう。そこで江戸川コナン達を護衛するんだ」

綱吉「でもリボーン。何で雲雀さんとスカルを選んだんだよ?そこだけが分からないんだけど」

京子「雲雀さんには協調性が無いから、今回の任務には向いてないと思うんだけど」

雲雀「………随分と言うね、笹川京子」

骸「クフフフフッ、女性にも言われまくってますね。ますます愉快ですよ。今回は存分に笑わせてもらいますよ」

雲雀「安心しなよ、任務中は咬み殺さないであげる。任務が終わって元の体に戻ったら、すぐに咬み殺すから」

骸「いいでしょう、返り討ちにしてあげますよ」

 

リボーンが雲雀とスカルの任務内容を説明すると、ツナと京子がそれぞれの疑問を口にする。そして京子の疑問を皮切りに、雲雀と骸の舌戦が始まるが、

 

リボーン「うるせーぞ。俺の話は、まだ終わっちゃいねぇ」

 

リボーンの一言で終わる。ちなみに今回は銃は出さずに、殺気を向ける事で終わらせた為、雲雀と骸は冷や汗をかいている。

 

綱吉「それで?雲雀さんとスカルを選んだ理由は?」

リボーン「雲雀の方は簡単だぞ。帝丹高校に風が行くだろ?だったら風に瓜二つの雲雀が帝丹小学校に行ったら兄弟設定を通せば不自然じゃなくなる」

綱吉「成る程ね。筋は通ってるな」

風「つまり、私は雲雀の兄という事になりますね。世話が焼ける弟が出来ましたね」

雲雀「………ねぇ赤ん坊、逆って手は無かったの?」

 

リボーンが答えた雲雀を選んだ理由に納得したツナと風。一方、雲雀は逆の手は無かったのかリボーンに尋ねた。すると、

 

リボーン「1回だけ考えたがな、やはり格闘繋がりで風が高校の方に行った方がマシだと判断した」

雲雀「分かった。後、ハンバーグの件忘れないでよ」

リボーン「あぁ、ディーノに脅してでも奢らせてやる」

綱吉「………ディーノさん、すみません。いつか謝罪しますので………」

リボーン「それじゃ次は残りの面子の任務説明に入r」

 

リボーン曰く、空手と截拳道の使い手がいる高校には、武闘家である風が行った方が護衛しやすいとの事。それに納得がいったのか、ハンバーグの件を念押しして、雲雀は黙った。リボーンも脅してでもディーノに奢らせると言い、それを聞いたツナはディーノに心の内で謝罪する事を決めた。

そして、リボーンが他のメンバーの任務を伝えようとした時、

 

スカル「ちょっと待ったーーー‼︎」

 

スカルが割り込んだ。当然リボーンが許すはずもなく、

 

リボーン「おい、パシリの分際で俺の話に割り込むとは、覚悟はできてんだろうな?」

スカル「いや!まだ俺が選ばれた理由が説明されてません!」

綱吉「そういえばそうだな。リボーン、スカルを選んだ理由は?」

 

スカルが自分が選ばれた理由が説明されてない事を叫んだ。確かに、折角成長し続け、元の体に戻りかけていたのに、再び小さくされたら、当然の反応である。それを聞いたツナはリボーンに、今度はスカルを選んだ理由について尋ねた。

 

リボーン「パシリを選んだのは雲雀の生贄にする為だ。」

スカル「…………………………へ?」

綱吉「………生………贄?」

リボーン「あぁ、雲雀の溜まったストレスを解消させるのが9割と、ガキどもと雲雀の間を取り持つのが1割だ」

スカル「そ、そんな理由で………俺は………」

 

リボーンが語ったスカルを選んだ理由は、あまりにも非情なものだった。その場にいた雲雀を除いたメンバーは、一斉にスカルに同情の念を抱いた。先程、雲雀を笑いまくっていた骸でさえスカルを憐れんでいた。

 

ただ1人、雲雀だけは獰猛な笑みを浮かべて、スカルを見つめていた。それに気づいたスカルは、

 

スカル「うぅっ。どうして俺は、いつもこんな扱いなんだ。あんまりだ。炎真に何て言ったらいいんだよ。またアーデルに叱られる」

綱吉「ま、まぁ元気出しなよスカル。炎真に言う時は俺も付き合うからさ」

京子「あと、アーデルさんは私が説得してあげる。それと任務が終わったらスカル君が食べたいもの、いっぱい作ってあげるからね」

スカル「ツナ〜〜、ツナカノ〜〜。ありがと〜」

 

あまりの自分の扱いの酷さに絶望していたスカルだが、ツナと京子の慰めに、感動の涙を流した。

しかし、リボーンはそれを無視して風とスカルに言った。

リボーン「そういや忘れてたんだがな。風、それからスカル。お前達に頼みたい事がある」

風「何でしょう」

スカル「………………もう腹くくりましたよ。何ですか先輩?」

リボーン「工藤新一と江戸川コナンの指紋を取ってこい」

風「………彼等が同一人物である確証を得る為ですね」

リボーン「そういう事だ」

 

風とスカルの任務に付け加えられたのは、工藤新一と江戸川コナンの指紋を採取する事であった。彼等が本当に同一人物であるかの確認を取る事である。

 

リボーン「そんじゃ、他の面子の任務内容をs「待ちやがれ‼︎コラ‼︎」チッ、うるせー奴が来やがった」

再びリボーンの言葉が遮られた。しかし今回のリボーンの反応は、スカルの時とは違い、それ程気にした様子も無い。何故なら、今回割り込んだのはリボーン直々に狙撃を頼んだ………、

 

綱吉「コ、コロネロ‼︎」

 

そう、元雨のアルコバレーノであるコロネロであった。




作者「よーっし。今回はサクサクっと行くよ〜!」
凪「前から思ってたけど、時々テンション変わるよね」
ハル「はひっ、読者の皆さんが混乱するんじゃないですか?」
作者「面目無い。これが僕だと思って、温かい目て見守って下さい」
凪「もういい、後書きは早く終わらせるに限るから、今回はハルちゃんやっちゃって」
作者「えっ、ちょ、待t」
ハル「それでは!次回からもよろしくお願いしまーす‼︎」


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標的10:任務の役割 其の4

更新が遅れに遅れ申し訳ありませんでした‼︎
この話で第1章におけるREBORN側の人物の登場は終わりです。次回はコナンと灰原の会話です。この会話は第1章に含みますが、幕間として扱います。
改めて更新が遅れてしまった事を謝罪します。これからも課題等の理由で遅れてしまうと思いますが、それでもお付き合い下されば幸いです。
それでは続きをどうぞ。


リボーンの説明を遮って割り込んだのは、雲雀とスカルを幼児化させた弾を撃ったコロネロであった

 

了平「おおっ、コロネロ師匠ではないか‼︎」

山本「久しぶりだな!」

コロネロ「あぁ、お前らも相変わらずいい面構えだぞコラ‼︎」

 

コロネロの登場に、彼の弟子である了平と、同じ雨属性である山本が喜んだ。するとツナが、

 

綱吉「そういえばコロネロ、もしかしなくてもコロネロも任務に参加するの?」

獄寺「俺も気になってました。この場にいるのは任務に参加する奴ばかりですからね。俺らはまだ内容を伝えられてませんけど」

コロネロ「いや、俺がここに来たのは雲雀とパシリの様子を見に来ただけだぜ。思った通り、面白くなってんなコラ‼︎」

 

コロネロがここに来たのは、自分が撃った弾を受けた2人の様子を見に来ただけだという。するとコロネロの発言に対しリボーンが

 

リボーン「おい、コイツは俺のパシリだぞ。テメェのじゃねえ」

コロネロ「それはこっちの台詞だぞコラ‼︎コイツは俺のパシリだ」

スカル「ううぅっ、リボーン先輩もコロネロ先輩も俺をパシリ扱いして………。ヒドイっす」

骸「とりあえず口論は後にして下さい。僕達の任務の内容を伝えて欲しいんですけど」

 

リボーンとコロネロが口論を始め、スカルが嘆いていると、それらを無視して骸が自分達の任務を尋ねた。

 

リボーン「骸、お前は宮野志保について調べろ。もし、ソイツが何らかの組織に関わっていたら、その組織もついでに調べとけ」

骸「クフフ、分かりました。万が一、その組織が人体実験等をしていたら、殲滅して来ていいですか?」

リボーン「いや、報告に留めておけ。宮野志保と同一人物である可能性の高い灰原哀が護衛対象だからな。怪しまれたら護衛のしようがねえ」

骸「クフフ、それは無理ですね」

リボーン「報酬は、ベルギー産の最高級チョコってのはどうだ?」

骸「引き受けましょう」

綱吉「っていいのかよ‼︎雲雀さんといい骸といい、好物に釣られてんじゃん‼︎」

骸「いいじゃないですか。チョコが好きなんですから」

雲雀「これと同じ考えなのは気に食わないけど、同感だね」

綱吉(………………この2人って実はメチャクチャ扱いやすいんじゃ)

 

骸に与えられたのは宮野志保の調査である。そして、関わっている組織があれば()()()()調べるようにとの事である。 骸は状況によっては殲滅すると言ったが、リボーンに止められた。しかし、骸が納得するはずもなかった。

 

しかし、報酬が大好物のチョコであると聞いたら、簡単に引き受けた。先程の雲雀の事も含めてツナはツッコんだが、2人とも、好物なんだからいいじゃないかと答えた。

それを聞いたツナは、案外この2人が一番扱いやすいのではと思った。

 

リボーン「次はクローム、お前だ」

凪「うん」

リボーン「お前はまず最初に雲雀の有幻覚を護衛対象と会わせろ。奴らが雲雀と一緒にいる時にな」

凪「?どういう事?」

リボーン「万が一の保険って奴だ。雲雀の正体を江戸川コナンが嗅ぎ回っても、そうしておけば早々バレねぇだろ。最も、そんな状況にならねえのが理想だがな」

凪「分かった。転校初日に会わせればいいのね?」

リボーン「フッ、話が早くて助かるぞ。今の所はそれだけだが、後々に追加されると思うから、その時は頼むぞ。その説明に関してはその時な」

凪「分かった、任せて」

 

クロームに与えられたのは、今の所は雲雀の有幻覚をコナン達と会わせるといったものである。こうする事で、雲雀の正体がバレかけても真相にたどり着きにくくなるという。

そして、後に追加されるであろう任務については、その時に説明するという。すると、待ちきれなくなった獄寺が自分の任務を尋ねた。

 

獄寺「それでリボーンさん。俺の任務は?」

リボーン「あぁ、お前は待機だ」

獄寺「…………………ハイ?」

リボーン「待機だって言ってんだ」

 

しかし、リボーンの口から出たのは、まさかの待機の言葉である。これには獄寺だけでなく、他のメンバーも驚いた。

 

獄寺「ま、待って下さい!何故、右腕の俺が待機なんですか‼︎」

リボーン「待機と言っても厳密に言えば非常時までって事だ」

獄寺「………どういう意味ですか?」

リボーン「つまり、今回の任務で待機を任された奴は、ツナにとって最も頼り甲斐のある奴だって事だ」

獄寺「そうだったんですか‼︎すみませんでした十代目‼︎俺とした事が、待機ごときで腐りかけちまいました‼︎まさか十代目が俺の事をそれ程までに頼りにして下さってたとは‼︎この獄寺隼人、命を懸けて任務を全うします‼︎」

 

獄寺は当然文句を言ったが、リボーンから説明を受け、その説明の内容に感動し、任務を全うする事を誓った。

 

リボーン「フッ、相変わらずチョロイな」

綱山凪骸雲ラ「………………………………」

 

しかし、リボーンにとっては獄寺を騙す為の方便でしかなく、獄寺の扱いやすさにニヒルな笑みを浮かべた。そして、それを見た獄寺と了平を除いた、ツナと守護者達は何とも言えない表情をしていた。

 

ハル「はひっ、隼人さんは相変わらずですね」

京子「うん。でも、それだけツっ君を慕っているって事だよね」

了平「うむ、しかし沢田達は何故あの様な顔をしているのだ?」

ハル「了平さんも相変わらずですね………」

 

それを見たハルと京子が話していると、了平がツナ達の表情に疑問を持ったので、ハルは思わず呆れてしまった。その了平に対し、リボーンが忠告をした。

 

リボーン「それと了平、お前は出来るだけ並盛を離れるな。護衛対象と接触されたら困る」

了平「極限に了解したぞ」

 

了平は今回の任務には本格的には参加しない。以前にも述べたが、彼の性格上、任務の事がバレかねないからである。了平も、渋々ながら了承した。

 

リボーン「よし、任務開始は2週間後だ。その2週間で準備を済ませろ」

全「了解‼︎」

 

10代目ファミリー任務開始




作者「」
綱吉「全く、読者の皆様をメチャクチャ待たせやがって。」
京子「今回は私も弁護しないよ」
風「私なんて1回も発言してませんからね」
コロネロ「俺なんて、今回が本格初登場なのに最初しか発言してないんだぞコラ‼︎」
リボーン「ま、自業自得だな」
獄寺「前回から何にも反省しちゃいねぇ」
ハル「いっその事、デストロイな目に合わせましょう」
山本「ははっ、“篠突く雨”喰らわせようかなー」
凪「私の幻術も」
骸「クフフ、僕の幻術で廻らせてあげますよ」
雲雀「どきなよ、僕の手で咬み殺す」
ランボ「うわー、皆が怒ってる」
イーピン「作者悪イ!読者の皆サン待タセスギ‼︎」
フゥ太「作者は締め切りを守る人物ランキング60億人中、ワースト100に入っているからね」
スカル「ソイツはヒデェな」
綱吉「ま、今回は第1章最後だからね、これ以上の愚痴を零さない為に終わらせようか」
リボーン「作者はこの際無視していいぞ」
ランボ「それじゃーいくよ、いっせーのっ、」
全「第1章をお読み頂きありがとうございました!第2章以降もよろしくお願いします‼︎」


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幕間:コナンと灰原の会話(+阿笠)

さて、これで第1章は終わります。 とうとう次回から第2章です。やっとREBORNとコナンのキャラを会わせる事ができます。作者の自分もドキドキしています。
それではどうぞ。


場所は移り変わり、米花町の阿笠邸

現在、とある少年と少女が向かい合って話しをしていた。いうまでもなくコナンと灰原である。

 

コナン「で、だ。さっきの悪寒についてお前はどう思ってんだ?」

灰原「………分からないわ。ただ………」

コナン「ただ、何だ?」

灰原「私とあなたが同時にあれ程の悪寒に襲われた。つまり、何かが起ころうとしているって事じゃない?」

 

彼らは先程、突如として悪寒に襲われた。現在行なっているのは、それに関しての相談である。

 

コナン「もし黒の組織が関わっていたら一大事だぞ」

灰原「いえ、組織じゃなくても一大事よ。もしかしたらだけど、組織以上の危険分子に目をつけられた可能性もあるわ」

コナン「組織以上の危険分子だと⁉︎」

 

コナンは自分の体を小さくした、黒の組織が関わっていたらと考えていた。一方灰原は、それ以上の危険分子に目をつけられた可能性を語った。それに対しコナンは過剰な反応を示した。

無理もない。コナンは何回か黒の組織と関わり、彼らの危険性を理解し、必ず潰さなければと決意していた。そんな組織以上に危険な存在がいる事を考えた事がなかった。

 

コナン「それで?組織以上の危険分子ってのは一体………?」

灰原「………………マフィアよ」

コナン「は?マフィア?」

灰原「えぇ、その反応だと半信半疑みたいね」

コナン「いやだってよ。黒の組織もマフィアみてぇなモンだろ。それが組織以上に危険って……」

コナンは危険な存在がマフィアだと聞いて拍子抜けした。彼にとっては黒の組織もマフィアの様なものだと思っていたからだ。しかし灰原は、そんなコナンの考えをバッサリと切り捨てた。

 

灰原「いえ、厳密に言えば組織はマフィアじゃないわ。あなたから見たら同じ犯罪者でしょうけど、マフィアからすれば組織なんて格下もいいトコよ」

コナン「組織が格下だと⁉︎」

灰原「えぇ。だから組織もマフィアには関わろうとしないわ」

コナン「そんなバカな………」

 

コナンにとって、黒の組織は必ず潰すべき敵である。現にFBIやCIA、公安ですらスパイを送っているのだ。

少し前にもイギリスのMI6、カナダのCSIS、ドイツのBNDもスパイを送っていた事が分かった。既に組織に露見し始末されてしまったが………。

 

そんな世界中の国々が危険視する組織がマフィアにとっては格下だという事がコナンには信じられなかった。そこに家主である阿笠が会話に加わった。

 

阿笠「しかし哀君、そこまで危険なら各国の警察も潰そうとするんじゃないか?組織の時の様にスパイを送り込むとか」

灰原「言ったでしょ?黒の組織とマフィアは違うって。両者には大きな違いがあるのよ」

阿笠「違いとは?」

 

阿笠はマフィアにもスパイを送るべきではと語ったが、灰原は組織とマフィアには違いがあると答えた。その違いに疑問を持った阿笠は尋ねたが、それに答えたのはコナンであった。

 

コ「………………沈黙の掟って奴か?」

灰原「そう。オメルタともいうわね。自分達が所属するファミリーの不利益な情報を流す事を禁じているの。これを破った者に待ち受けているのは破滅のみ。当然、持ち出そうとした者もね。その点は組織も同じだけど、マフィアと比べれば甘いと言わざるを得ないわ」

阿笠「おいおい、いくら何でもそこまでは………」

灰原「それがマフィアの世界なのよ。情報1つで生死を分けるの。故に、組織でもマフィアに関して知ってる事は限られるの」

 

コナンが答え灰原が補足した沈黙の掟(オメルタ)の厳しさに阿笠は戦慄したが、それに対し灰原は冷静に語った。

 

コナン「それが警察がマフィアに介入する事が出来ない理由か」

灰原「でもね、逆に言えば組織も知っているマフィアの情報があるって事。特にあの………………」

コナン「?何だよ、急に黙って?」

阿笠「どうしたんじゃ?哀君」

 

灰原が口を開きかけた言葉が気になりコナンと阿笠が尋ねた。それに対し灰原は、声を荒げ念を押しながら答えた。

 

灰原「いい?今から話すマフィアには絶対に探りを入れちゃダメ‼︎これだけでいいから約束して!」

コナン「でも犯罪者だろ?探偵なら探りを入れるのは当z………」

灰原「絶対ダメよ‼︎ただのマフィアですら組織は手を出せないの‼︎そのマフィアとなると尚更よ‼︎」

 

血相を変えながら必死になっている灰原を見て、コナンと阿笠は驚いたが、やはり納得は出来なかった。

 

コナン「話は変わるって、そんな大袈裟な………」

灰原「いい?ただのマフィアですら黒の組織は格下だというのは話したわね?ここまでは理解した?」

コナン「ああ、釈然としねぇけどな。実際に見た事ないし」

灰原「今から話すマフィアはそんなレベルじゃないわ。そのマフィアにとっては黒の組織なんて比べる事自体がおこがましい程にどうでもいい存在なの。あのジンですら口にするだけで冷や汗を流す程にね………………」

コナン「何だと⁉︎」

 

灰原は顔を真っ青にしながら語っていく。その内容を聞いたコナンも今まで以上に驚愕した。あの組織が格下だという事すら信じられないのに、それを上回る程のマフィアが存在する事に戦慄した。そして、コナンにとっての宿敵であるジンが恐れている事が信じられなかった。

嘘だと思いたかったが灰原の表情が真実だと語っている。灰原は続けた。

 

灰原「伝統、格式、規模、勢力が全てにおいて別格。それがそのマフィアを表す言葉よ。つまり、マフィアの中でも群を抜いてるの。組織が敵う筈が無いわ」

阿笠「とんでもないの………。」

コナン「………それで灰原、そのマフィアの名称は分かってんのか?」

 

灰原が語った言葉に戦慄した阿笠は思った事を呟いた。そしてコナンも恐れを抱いた。しかし探偵の性によってマフィアの名前を聞いた。

 

灰原「ええ、分かってるわ。その最強マフィアの名は“ボンゴレファミリー”。最も、他に知っているのは最強と呼ばれる独立暗殺部隊の存在だけなんだけど」

コナン「独立暗殺部隊⁉︎」

灰原「えぇ、でも詳しくは知らないわ。知るべきではないとも言えるけどね。あなたも約束通り、ボンゴレを探ろうとしない様にね」

コナン「………あぁ分かったよ。他の奴らを危険に晒す訳にはいかねぇからな」

 

灰原の説明を受けて、最強のマフィアの名称と、そのボンゴレファミリーに属する独立暗殺部隊の存在を知ったコナン。特に、暗殺部隊の存在がコナンを踏み止まらせた。下手をすれば自分以外の人達が殺される。それはコナンにとっては許せないものであった。

 

そんなコナン達の会話を終わるのを待っていた阿笠が、

 

阿笠「しかし、新一と哀君が感じた悪寒に関しては分からず終いじゃったのう。残念じゃな」

コナン「あぁ、黒の組織やマフィア。ましてやボンゴレファミリーって奴らじゃ無いことを祈るばかりだぜ」

灰原「………ハァ、気分転換にテレビでも見ましょう。そう言えば工藤君、あなた夕食はどうするの?」

 

阿笠の言葉に、コナンは自分の考えを語った。灰原も話し疲れたのかため息をつきながらコナンに夕食の事を聞いた。

 

コナン「あーちょっと待ってくれ、スマホに連絡が入ってる。蘭からだ。えっと…………?」

 

コナンは蘭からのメールを読んでいった。しばらくして、

 

コナン「蘭は急遽、泊まり込み練習になったってさ。おっちゃんも帰りは相当遅くなるらしい。つー訳で飯食わせてくれ」

灰原「ハイハイ。少しは手伝ってよ?」

コナン「わーってるよ。んで?何を作るんだ?」

灰原「肉じゃがよ」

 

コナンが夕食を共にする事に内心喜んでいる灰原だがコナンには気づかれていない。ただ阿笠はニコニコ笑っていたが。

 

そんなこんなで、夕食の時間になった。阿笠の分の肉じゃがは、さっき笑った罰なのか少なめとなっており、阿笠が涙目になっていた。どうやら気づいていたらしい。食後、3人でサッカー中継を見ていたら、上部に緊急ニュースのテロップが流れた。その内容は3人を驚かせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《先日杯戸町で起きた事件の容疑者である霧崎晴太さんが留置所で亡くなっていた事が分かりました。警察はこの件についてーーー》

 

 

 

 

 




作者「はぁーーーーー」
コナン「随分と長いため息だったな。」
作者「だってさ、こんな平和に後書きに参加出来るの久しぶりだもん」
阿笠「ワシからはお疲れさんとしか言いようが無いのう」
作者「そう言って頂けるだけ有難いです阿笠博士」
コナン「しっかし、博士の名前って紛らわしくないか?[はかせ]なのか[ひろし]なのか」
灰原「確かに、本文中ならともかく後書きではルビを振る事も出来ないしね」
作者「あのー、折角の平和な後書きだから脱線しないで………」
コナン「しゃーねーなー」
灰原「それじゃ、行きましょうか」
作コ灰阿「これからもよろしくお願いします!」


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第2章 マフィアと探偵
標的11:護衛開始 其の1


いつもの事ながら更新が遅れてしまい申し訳ありませんでした。
今回から第2章に入ります。REBORN側とコナン側の人物たちがやっと顔を合わせます。
今回は雲雀とスカルが少年探偵団と出会います。とは言っても、雲雀はあまり関わりませんが………。
それでは第2章、開始です!


時は過ぎ2週間後、帝丹小学校の1年B組では、とある話題一色であった。当然、少年探偵団の面々も例外ではない。

 

光彦「知ってますか?今日このクラスに転校生が来るんですよ。それも2人」

歩美「ホント⁉︎仲良くできるかなー」

元太「んじゃあよ、その2人を少年探偵団に入れようぜ‼︎」

光彦「僕は賛成です!」

歩美「歩美もー!」

 

元太、光彦、歩美の3人は転校生を少年探偵団に入れようとしている。しかし、その話題にコナンと灰原は参加していなかった。彼らは、先日ニュースで見た事件について語っていた。

 

コナン「なぁ灰原、お前はどう思う?例の事件」

灰原「組織が関わってるかって事なら答えはNOよ」

コナン「根拠は?」

灰原「あの殺された男が起こした事件。あれは明らかに私怨によるものだった。仮にカモフラージュだったとしても実行があからさま過ぎるわ。組織のやり方とは全く違う」

コナン「成る程な」

 

コナンは当初、黒の組織の犯行かと考えていたが灰原の説明で組織は関わっていないと結論付けた。

 

コナン「しかし、留置所で殺されたんだろ?組織の仕業じゃないとしたら考えられるのは…………マフィアか?」

灰原「だとすれば彼はマフィアの関係者って事に………」

歩美「ねぇ聞いてる?哀ちゃん!コナン君!」

 

マフィアの犯行かとコナンと灰原が考えていると、歩美が2人に話しかけてきた。

 

コナン「あぁ悪ぃ、聞いてなかった」

灰原「ごめんなさい、私も」

歩美「もー!転校生を少年探偵団に入れようって話!」

光彦「コナン君と灰原さんって最近になってますます距離が縮まったように見受けられるんですが」

元太「お前らも少年探偵団なんだからな!俺らを仲間はずれにすんじゃねーよ!」

コナン「別に仲間はずれにしてるつもりは………」

 

コナンが3人に弁解しようとした時、担任の小林澄子が教室に入ってきた。

 

小林「はいはい皆、席についてー。転校生を紹介しますよー」

クラス全員「はーい‼︎」

 

小林先生の一言で全員が席についた。そして先生は廊下の方を見て、ドアの向こうに待たせてある転校生2人に声をかけた。

 

小林「それじゃあ2人とも入ってきて下さーい!」

スカル「よっしゃー!待ちくたびれたぜ!」

雲雀「…………………」

 

先生に呼ばれて入ってきたのは、1人は紫色の髪が目立つ少年、もう1人は黒髪で灰原よりもさらに目つきが鋭い少年だった。

 

小林「じゃあ自己紹介してくれるかな?」

スカル「俺は“雲雀スカル”っていうんだ!よろしくな!」

雲雀「………………“雲雀氷弥(ヒバリひょうや)”」

 

言うまでもなく、小さくなったスカルと雲雀である。スカルの方はともかく雲雀は本来なら並盛高校の生徒である為、帝丹小学校に潜入する際に偽名を作った。

その際スカルも兄弟設定で行こうと案が出て、彼の名字も“雲雀”となった。

 

小林「それじゃあスカル君は江戸川君の、氷弥(ひょうや)君は灰原さんの後ろの席に着いてくれる?」

スカル「分かったぜ先生!」

雲雀「………………」

 

小林先生の言葉に、しっかりとした返事を出すスカルと無言で頷いた雲雀は示された席に着いた。

 

スカル「確か江戸川と灰原だよな!これからよろしくっ!」

雲雀「………………………よろしく」

コナン「あ、ああ。よろしく(随分と正反対な兄弟だな。しかもスカルって奴の髪、すげえ色だな。染めてんのか?)」

灰原「よろしく。確か氷弥(ひょうや)君よね。あなた、随分と大人しいわね」

雲雀「………コレが騒がしすぎるだけだよ」

スカル「おい氷弥(ひょうや)!兄貴に向かってコレとは何だ、コレとは!」

雲「ねぇ君、いつから僕の兄貴になったの?」

コ灰「………………………」

 

コナンと灰原はスカルと雲雀の会話を唖然としながら聞いていた。雲雀の言葉に疑問を持ったコナンは、雲雀に尋ねようとするが、

 

小林「はーい!それじゃあ今から質問タイムにしましょう!スカル君、氷 弥(ひょうや)君!皆からの質問に答えてね!でも答えたくないものがあれば無理しなくていいからね!」

クラス全「はーい‼︎」

 

この言葉を皮切りにスカルと雲雀の周りには生徒が集まった。それを見た群れ嫌いの雲雀は一瞬、眉を顰めた。しかし、任務を放棄する訳にもいかず、何とか耐えていた。そして帰ったら横にいる紫髪を咬み殺そうと決めた。

 

そんな雲雀を見たスカルは、自分に狙いが定まった事を感じ取り内心で涙を流した。それでもリボーンとコロネロに比べれば遥かにマシなので、すぐに開き直り生徒達からの質問に答えている。

 

ちなみに質問タイムの冒頭でクラスメイトの自己紹介が行われた。

 

生徒A「ねぇねぇ君達は何処から来たの⁉︎」

スカル「俺たちは中国から来たぜ」

生徒B「中国⁉︎スゲェ‼︎」

コナン「中国?何でまた?」

スカル「親の都合って奴だけど詳しい事は分からねぇ。実はもう1人兄が居てさ、その兄貴は中国で拳法を学んだんだぜ」

元太「なぁなぁ、ケンポーって何だ?」

灰原「蘭さんの空手や世良さんの截拳道の様な武術の一種よ。日本では“日本拳法”と“少林寺拳法”が有名だけど、今回は“中国拳法”を指すわね」

スカル「へぇ〜。お前って詳しいな」

灰原「まぁ、ね」

歩美「ねぇ、そのお兄さんって何歳?」

スカル「17歳。だから兄貴は帝丹高校に転入したんだ」

コナン「何ぃ⁉︎」

 

スカル達の兄が帝丹高校に転入した事を知ってコナンが慌てた。スカルと雲雀の顔立ちは幼さこそあるが整っているので、その兄もかなり整っていると考えていい。よってコナンは思わず大声を出してしまった。

 

スカル「うおっ、何だよ江戸川!急に大声出して」

光彦「コナン君は居候先のお姉さんを慕ってるんです。そのお姉さんを取られたらどうしようって思ってるんですよ」

スカル「へー」

コナン「悪いかよ」

スカル「別に。俺も氷弥(ひょうや)も兄貴が好きだからな!」

コナン「………………そうなのか」

スカル「ああ‼︎そうだ、蘭さんって人と世良さんって人について知りたいんだけど」

コナン「?何でだよ」

スカル「だって兄貴が言ってたもんよ。クラスに武術を扱う者が居れば手合わせしたいって。その2人、空手と截拳道をやってるって言ってただろ?」

歩美「うん‼︎とっても強いんだよ‼︎」

灰原「あなた達のお兄さんって随分と好戦的な性格ね」

スカル「まぁ、従兄弟があれだからなー」チラッ

雲雀「………………あぁ、恭弥兄さんね」イラッ

コ灰「恭弥兄さん?」

 

また新しい名前が出て来たとコナンと灰原は思った。コナンは好奇心を隠さずに尋ねてみた。一方雲雀はスカルを睨みつけていた。

 

コナン「なぁ、その恭弥兄さんってのはどんな人なんだ?」

スカル「…………………聞いても引くなよ」

灰原「そんな言われ方したら余計に気になるわよ」

スカル「一言で言うなら唯我独尊だな。3人以上集まってれば群れと見なして咬み殺すんだ」

コナン「咬み殺す⁉︎すげえ表現だな」

灰原「でも本当に殺すわけじゃないんでしょ?」

スカル「ああ、トンファーで滅多打ちにするだけだ」

コ灰(………………とんでもねーな/ないわね)

 

スカルから聞いた恭弥という人物はコナンと灰原の予想を遥かに上回っていた。更にスカルは続けた。

 

スカル「んで、その恭弥兄貴は並盛って所の秩序なんだ」

コナン「秩序ぉ⁉︎」

スカル「そーそー!その並盛に住んでる奴は、一切恭弥兄貴に逆らえないんだ。例え警察でもな」

コナン(オイオイ‼︎とんでもないじゃ済まねーぞ‼︎)

灰原「警察も逆らえないって………。その人何者なの?」

スカル「並盛高校の風紀委員長」

コ灰「風紀委員長⁉︎」

雲雀「………………………」

 

秩序と言うからどんな奴だと思ったら、まさかの高校生である事が発覚して、更に風紀委員長であると知ったコナンと灰原は口を大きく開けていた。

当然、その張本人がまさか目の前にいるとは思いもしないだろう。

 

唖然としていたコナンと灰原だが、すっかり忘れていた。今がクラス全体の質問タイムだと。

 

小林「………………えーと、その恭弥お兄さんの事はひとまず置いといて。皆は他に質問がありますか〜?」

生徒C「それじゃあ好きな食べ物‼︎」

スカル「俺は肉じゃが‼︎(毛利蘭と世良真純の事は聞けずじまいか。ま、明日でもいいか)」

雲雀「………………………ハンバーグ」

 

♪キーンコーンカーンコーン♪

 

スカルと雲雀の好物が判明したところでチャイムが鳴った。生徒達は残念そうな顔をしながら自分達の席に着いた。

 

小林「それじゃあ次の時間から授業に入ります。江戸川君、スカル君と氷弥(ひょうや)君に教科書を貸してあげてね」

コナン「はーい!それじゃコレ、次の授業算数だからさ。あと灰原、授業の時頼むぞ」

スカル「サンキュー江戸川」

灰原「はいはい」

 

すると4人の所に元太、光彦、歩美がやって来た。

 

元太「おいズルいぞ!コナンと灰原だけ転校生と仲良くなりやがって‼︎」

光彦「そうですよ!僕たちだってお2人と仲良くなりたいです!」

歩美「歩美もお友達になりたい〜〜‼︎」

スカル「おう!確か小嶋と円谷と吉田だったっけ」

光彦「はい!凄いですね、もう覚えてくれたんですか⁉︎」

スカル「まあな。人の名前はすぐ覚えるようにって、兄貴に言われてるからな」

 

実際は護衛対象であるからだが、勿論口には出さない。

 

灰原「へえ、ますますそのお兄さんに興味が湧いたわ」

歩美「ねえスカル君、氷弥(ひょうや)君!少年探偵団に入らない⁉︎」

スカル「(おっ、チャンス到来!)少年探偵団?」

 

歩美から少年探偵団の事が出て、これはチャンスとスカルは内心で身構えた。

 

光彦「ええ!あらゆる難事件を解決するんです!」

元太「俺が少年探偵団の団長なんだ‼︎」

歩美「警察の人とも知り合いなんだよ‼︎」

スカル「へー、面白そうだな‼︎江戸川と灰原も入ってんのか?(警察と知り合いってどんな小1だよ)」

 

少年探偵団の面々が警察と知り合いであると聞いて、スカルは思わず内心でツッコんだ。

 

コナン「ああ、まあな」

灰原「ええ、まあ」

スカル「フーン、じゃ俺たちも入ろうかな!なぁ氷弥(ひょうや)‼︎」

雲雀「………………いいよ」

元光歩「やったーーーーー‼︎‼︎」

スカル(ふぅ、第一関門突破だな)

雲雀(………………取り敢えず帰ったらコレを咬み殺そう)

 

護衛をする為に、まず少年探偵団に入る事が第一関門とされており、それを初日で突破した事にスカルはホッとし、雲雀は今日1日で溜まった鬱憤を、帰宅後にスカルを咬み殺して晴らそうと決めた。

 

ースカル&雲雀恭弥、護衛開始ー




コナン「はい、また遅れたー」
作者「………………申し訳ございません」
スカル「全く、コイツはいつまで経っても遅れるんだよなー」
コナン「口だけっつーの?最悪だな」
スカル「ま、文字数増やした事が吉と出るか凶と出るかだな」
コナン「そういや本編では触れられなかったけどよ、お前の髪って地毛か?」
スカル「あー、よく言われる。これでもちゃんとした地毛なんだぜ?」
コナン「ふーん、紫の地毛ってあるんだな。でも黒髪に染めないのか?」
スカル「俺はこの髪気に入ってるからなー。染めたいとは思えないな」
コナン「そうか。ま、髪色の好みは人それぞれだからな」
スカル「そういう事だ!そんじゃ作者、今回の後書きイベントはこんくらいにしとこうぜ」
作者「で、できれば早く。正座ってキツイ」
コナン「ったく、だらしねー。そんじゃスカルいくぞ」
スカル「おう!」
コスカ「次回もよろしくお願いします‼︎」


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標的12:護衛開始 其の2

今回は京子と風が帝丹高校に転入します。男子たちと女子たちのテンションがおかしいです。
それでもいい方はどうぞ‼︎


同日、帝丹高校2年B組も転校生の話題で持ちきりだった。

 

園子「聞いて聞いて蘭‼︎今日このクラスに転校生が来るんだって‼︎」

蘭「転校生?この時期に?」

園子「そうなのよ!職員室の前を通ったら声が聞こえてきてさ!」

蘭「へー!どんな子が来るのかな?」

園子「聞こえたのは先生の声だけだからねー。私としてはイケメンに来て欲しいわね‼︎」

蘭「はあ、園子は相変わらずね。ホントにいつか京極さんに愛想尽かされちゃうよ?」

園子「アハハ大丈夫よ、本命は真さん一筋だから」

蘭「もー」

 

親友同士である蘭と園子が話していると、1人の女子生徒が教室に入って来た。

 

世良「おはよう蘭君、園子君。楽しそうな話をしてるね。」

蘭「あ、世良ちゃん。おはよう」

園子「おはよー。だって気になるじゃない!転校生よ、転校生!私はイケメンを望むわ‼︎」

世良「アハハ!園子君は相変わらずだなあ。ボクとしては、仲良くなれればそれでいいかな」

蘭「わたしも」

園子「まー、アンタ達はそうよねー」

 

3人が話していると、SHR(ショートホームルーム)の時間となった。

 

担任「よーし!席に着けー‼︎」

園子「ハーイ‼︎」

担任「何だ?今日はやけに素直だな鈴木」

園子「だって今日は転校生が来るんでしょ?先生早く紹介してよ!」

担任「分かった分かった。実は転校生は2人いるんだ。男子も女子も喜べー、転校生はイケメンと美少女だぞー!」

生徒A「ホントかよせんせー!」

生徒B「うぉー!超楽しみー‼︎」

担任「それじゃあ2人とも入って来てくれー‼︎」

 

そうして入って来たのは、黒髪で三つ編みをしているイケメンと、茶髪をセミロングまで伸ばしている美少女であった。

 

クラス男「うおおおおおおお‼︎‼︎

クラス女「きゃああああああ‼︎!

園「イケメンよ‼︎かなりのイケメンよ‼︎私このクラスで良かったーーーーー‼︎」

生徒C「私もよ‼︎まさか、あんなイケメンと同じクラスになれるだなんて‼︎」

生徒A「俺たちだって、あんな可愛い子が同じクラスになるんだぜ⁉︎これ夢じゃねーよな‼︎」

生徒B「痛‼︎夢じゃねー‼︎現実だ‼︎よっしゃー‼︎」

 

一瞬で騒がしくなったクラスを見た蘭と世良は、

 

蘭「うわー、園子たち喜びすぎじゃない?」

世良「まー気持ちは分かるかも。あまり見ないよ、あんな美男美女が並んでる姿」

 

と、蚊帳の外となっていた。そんなクラスを見た先生は、

 

担任「コラコラお前ら、静かにしないと転校生が自己紹介出来んだろうが」

クラス全「…………………………。」

 

先生の一言により一瞬で静まった。最も、生徒たちは転校生に熱い視線を向けていたが。

 

担任「すまなかったな。それじゃあ自己紹介をしてくれ」

風「それでは私から」

 

先生が転校生に自己紹介を頼むと、イケメンの方が進み出て来た。それを見て、園子を始めとした女子たちの目が輝いた。

 

風「中国から来ました“雲雀風弥(ふうや)”と申します。風の字を取り(フォン)とお呼び下さい。中国ではそう呼ばれてましたので」

生徒C「きゃあああ‼︎すごい、世良さんに続いて2人目の帰国子女!しかも物腰が穏やか‼︎」

生徒D「すごい(フォン)君‼︎他の男子とは比べ物にならないわ‼︎」

園子「全くね‼︎(フォン)君お友達になりましょー⁉︎」

風「ふふ、どうぞよろしく」

女子「きゃあああああ‼︎!

 

そんな女子たちの反応に、本来男子たちは面白くない感情を抱く。しかし今は、もう1人の転校生に意識が向いていた。

 

京子「笹川京子です。並盛っていう所から来ました。どうぞよろしくお願いします」

生徒A「うおお‼︎すげえ‼︎滅茶苦茶やべえ‼︎」

生徒B「ああ‼︎工藤が可哀想でしょうがねえよ‼︎こんな美少女を見れないなんて‼︎」

生徒E「いくら工藤でも、あんな美少女を見ちまった日にゃあ」

生徒F「ああ、毛利でも敵わないだろうな」

蘭「ムッ‼︎」

世良「まあまあ蘭君、落ち着いて。」

 

男子の発言に思わずムッとした蘭だったが、世良に抑えられて気を落ち着かせた。

 

担任「それじゃあ雲雀と笹川の席なんだが………」

生徒A「先生‼︎俺の隣空いてるぜ‼︎是非笹川さんに‼︎」

生徒F「いや俺の隣に‼︎」

生徒C「じゃあ(フォン)君はアタシの隣に‼︎」

生徒D「ズルいわよ‼︎ワタシの隣にして!」

 

男子は自分の隣に京子を、女子は風を希望した。しかし先生は冷静に判断を下した。

 

担任「お前らが隣だと雲雀も笹川も落ち着かないだろ。それじゃあ毛利の隣に笹川、世良の隣に雲雀とする!」

クラス全「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜⁉︎

園子「ちょっと‼︎ズルいわよ世良ちゃん‼︎」

世良「いやボクに言われても………」

 

先生の言葉に不満の声をあげる生徒たち。特に、風の隣になった世良に女子から嫉妬の眼差しが送られた。

 

担任「は〜〜〜。これは決定事項だ。雲雀と笹川、言われた席に着いてくれ」

風京「はい」

 

そうして京子は蘭の隣の席に、風は世良の隣の席に着いた。

 

京子「確か毛利さんだよね?」

蘭「うん!毛利蘭っていうの。京子ちゃんって呼んでいい?」

京子「じゃあ私も蘭ちゃんって呼んでいいかな?」

蘭「もちろん!これからよろしくね」

京子「うん!よろしく!」

 

蘭と京子は、お互いが友好的な為すぐに仲良くなった。最も、世良と風の早さには負けたが。

 

世良「雲雀君は何か得意な事ってあるのか?」

風「中国で拳法を学びました。世良さんも武術をやるのですか?」

世良「ああ!兄貴の影響でさ、截拳道をやってるんだ」

風「お兄さんがいるんですか。実は私にも小学1年の弟がいましてね、今日から帝丹小学校に通う事になったんです」

世良「ヘーーー‼︎じゃあコナン君と会ってるかもな!」

風「?コナン君とは?」

担任「あー、まだSHR中なんだが………………」

 

一瞬で仲良くなっていた風と世良の会話は、風が世良が言ったコナンという少年について聞いたところで先生が注意した事で終わった。

 

最も、風はコナンの事を知っているが、不自然が無いように聞いてみただけである。スカルといい風といい、流石は元アルコバレーノと言ったところか。

 

担任「それじゃあ、雲雀と笹川は教科書を用意できるまで、毛利と世良に見せてもらいなさい。それとお前ら!雲雀と笹川に迷惑をかけるんじゃないぞ!」

クラス全「はい‼︎」

 

すると、丁度良いタイミングでチャイムが鳴った。

 

♪キーンコーンカーンコーン♪

 

担任「よし、では朝のSHRを終了する。日直号令!」

生徒G「起立!礼!」

クラス全「ありがとうございました!」

 

先生が退室した後すぐに、風の周りに女子が、京子の周りに男子が集まった。

 

生徒C「(フォン)君って拳法やるんだって?さっき聞こえちゃった‼︎」

生徒D「そんなに格好良くて武術も出来るとか最高‼︎」

園子「ね、ね、早速メアド交換しましょ‼︎」

生徒B「笹川さんって彼氏いるの⁉︎」

生徒E「いないなら俺、立候補しちゃおっかなー」

生徒A「いやいや、ここは俺が立候補するぜ‼︎」

世良「ちょっとちょっと、さっき先生が言ってたろ?2人の迷惑にならないようにしろって」

蘭「そうだよ皆。少し落ち着こう?」

 

世良と蘭が取りなすが生徒たちは止まらない。しかし京子が放った一言が、クラスの時を制止させた。

 

京子「私に彼氏?いるよ?」

クラス全「」

風「見事に固まりましたね。特に男子陣」

 

風が冷静に状況を口にした直後、生徒たちは一斉に叫んだ。

 

クラス全「えーーーーーーーーーー‼︎‼︎

 

そして男子陣は悲痛な顔で呟き始めた。

 

生徒A「そ、そんな………………」

生徒B「こ、こんな、事って………」

生徒E「クソッ、一体どんな奴だ………⁉︎笹川さんを射止めた羨ましすぎる男は………………!」

 

そんな男子たちを見て京子は首をかしげていた。相変わらず自分がモテるという自覚が無い。

 

生徒D「ねえ!まさか(フォン)君にも彼女がいるの⁉︎」

生徒C「嘘ー‼︎そんなのヤダー‼︎」

園子「ちょっと(フォン)君、どうなのよ‼︎」

蘭「皆………………」

世良「彼が誰と付き合おうと別にいいじゃないか」

 

騒いでいる女子たちに対し蘭と世良は落ち着いていた。すると風が答えた。

 

風「私には彼女はいませんよ」

蘭「え?そうなの?」

女子「や、やったーーー‼︎」

生徒C「じ、じゃあ私と付き合わない⁉︎」

生徒D「いーや私よ‼︎」

 

さっきの男子と同じような事を言い出した女子たちの隣で、園子が風に聞いた。

 

園子「それじゃ好きなタイプは?」

風「そうですね。滅多に騒がない、おとなしい女性ですかね」

世良「それじゃあ彼女たちはお断りって事?」

風「申し訳ないですがそうなりますね」

女子「そ、そんなーーーーーーーーー‼︎」

 

自分たちが風の好みでない事を知らされた女子たちも、さっきの男子たちと同じくショックを受けていた。ちなみに園子は既に恋人がいる為、そこまでのショックは無かった。

 

世良「まあ彼女たちは置いといて、拳法をやってるって事はボクと蘭君とは話が合いそうだね」

風「毛利さんも何か武術を?」

蘭「うん。空手をやってるの。この前、関東大会で優勝したんだ」

風「ほう、それは凄いですね」

世良「ボクも自分の強さには自覚があるんだ。君も強いのか?」

風「まあ、それなりに」

園子「でも、流石に真さんには敵わないだろうけどね」

世良「彼は別格だから、比べようがないよ」

 

園子の言葉に世良が頷いた。実を言えば風と京極では当然、風に軍配が上がる。しかし風は己の強さをひけらかす事は滅多にしないので黙っていたが。

 

京子「そんなに凄いの?その真さんって人」

世良「強いなんてもんじゃないよ‼︎かつては400戦無敗を誇っていたんだ‼︎今は記録は途絶えちゃったけどね」

園子「でも理由は実力で負けたからじゃないの。私を助ける為に試合を放棄して不戦敗になっちゃったからなのよ」

蘭「それにライフルの弾丸を避ける事も出来るんだよ」

 

蘭の口からライフルという単語が出た。それを聞いた京子と風は、誰にも気づかれないように小声で話し始めた。

 

京子「…………(フォン)君、ちょっとこれは………。」

風「ええ。普通の女子高生の口から出るべき言葉ではないですね。この話はここで打ち切らせましょう」

風は京子にそう言った後、世良に尋ねた。

 

風「そう言えばコナン君について聞けずじまいだったので教えてくれませんか」

蘭「コナン君?何で?」

世良「ああ雲雀君には小1の弟がいて、今日から帝丹小学校に通うらしいんだ」

園子「成る程、ガキンチョたちと同じクラスになる可能性があるわね。」

蘭「そうなんだ!仲良くなってるといいね!」

風「それが、2人いましてね………」

世良「えっ⁉︎双子だったのか⁉︎」

 

風の弟が2人いる事を知った世良は双子なのか聞いてきた。

 

風「それは後程。1人は問題ないと思いますが、もう1人がちょっと………」

京(あの雲雀さんだもんね〜。)

 

風の言葉に、真実を知っている京子が内心で頷いた。すると風が教室の時計に目をやると、後1分もせずに授業の時間となる為4人に声をかけた。

 

風「あの、どうやら時間が無いようですから私の弟たちとコナン君の話は後程に………」

世良「そのようだね。でも休み時間には時間がないと思うよ。クラスメイトたちがこっちを見てるから」

園子「それじゃあ下校の時に話しましょうよ‼︎私、今日は部活ないから‼︎」

蘭「家の方向が同じならね。私も今日は部活ないし」

京子「それじゃあそうしよ!」

風「そうですね。それがベストでしょう。少し居づらいですが」

世良「気にしない気にしない!ボクも拳法の事、いろいろ聞きたいしな!」

園子「それじゃあ下校の時よろしく〜‼︎」

 

そうして4人の会話は終わった。

 

京子「ひとまず、これでいいかな」

風「そうですね。慌てて失敗してもしょうがないですから。後は下校の時間を待つだけです」

京子「うん。」

 

京子と風は最後にそう話し、自分の席に着いた。

 

ー笹川京子&風、任務開始ー

 




作者「あー、書き終わったー‼︎」
世良「今回はやけに早かったね」
風「普段からこうしておけば良いものを」
作者「いやー、相変わらず手厳しいね風」
風「それより最後の文。前回は護衛となっていたところを任務としたのは?」
作者「京子ちゃんがいるからね。彼女は蘭たちと仲良くなって警戒心を抱かせないのが任務だから」
風「成る程。確かに私だけでは、男女の差もあって距離が出来てしまいますからね。どこか大空のような包容力を感じる彼女は適任ですね」
世良「なあ、さっきから何言ってんだ?」←会話が聞こえない
風「ああ、作者への説教で罵詈雑言を吐いてしまいましたので、世良さんの耳に入れたくなかったんですよ」
世良「アハハ、雲雀君は紳士だな!ボクなんて私服姿なら必ず男子だと思われるのに」
風「そうなのですか(彼ならそんな事は無いでしょうけどね)」
世良「ん?どうかしたかい?」
風「いえ、そろそろ終わりにしましょう。あくまで後書きはオマケですから」
世良「そうだね。それじゃあ今回はボクが言っていいかな?」
風「ええ、作者は黙らせておくのでどうぞ」
作者「もごむご………」←風に口を抑えられている。
世良「それじゃ、次回もよろしく!」


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標的13:護衛開始 其の3

今回の舞台は大阪です。やっと平次と和葉が出せました。護衛は山本です。尚、作者は大阪弁が分からないので、その点に関しては予めご了承下さい。
それではどうぞ。


場所は大きく移り変わり、大阪の改方学園。とあるクラスは転校生がやって来るとの事でいつも以上に賑やかである。

 

和葉「なあなあ平次、転校生ってどんな人やろなぁ」

平次「せやなあ。面白ければ何でもええで。」

和葉「は〜、相変わらずつまんないやっちゃな〜」

平次「なんやと、コラァ‼︎」

 

幼馴染である平次と和葉のじゃれ合いに、周囲の生徒たちは温かい目を向けている。彼らの行いは日常茶飯事の為、慣れているのであろう。

 

♪キーンコーンカーンコーン♪

 

担任「おはようさん!」

クラス全「おはようございます!」

 

すると彼らの担任が入って来た。生徒たちは既に席に着いている。

 

担任「早速やが転校生を紹介するで。入ってええよ!」

山本「はーい‼︎」

 

入って来たのは身長が高く、爽やかな印象の少年であった。

 

山本「俺、山本武ってんだ!好きなのは野球と剣!よろしくな!」

平次(ほぉー、オレと趣味が大体同じやんけ。あんま期待せえへんかったけど、仲良く出来そうやな………)

 

山本の自己紹介を聞いた平次は仲良く出来そうだと思った。

 

担任「それじゃ、山本の席は服部の隣になってもらおか。ええか服部、山本」

平次「オレはかまへんで」

山本「俺も問題ないっすよ」

担任「よし、それじゃ頼むわ。今日は他には報告はないからここまでにしとこか。皆、山本と話したいやろ?勿論、先生もやがな」

生徒A「流石先生、分かっとるなあ!」

生徒B「お?もう服部は声かけとるで」

 

そう、先生に言われた通りの席に着いた山本に、既に平次は声をかけていた。

 

平次「オレは服部平次ゆうもんや。これからよろしゅうな」

山本「ああよろしく!服部って結構フレンドリーなのな。大阪には1人で来たし、知り合いもいねえから助かったぜ」

平次「なんやと?1人で来た?知り合いがおらん?親はどないしたん?大体なんでこの時期に転校して来たんや?」

山本「俺さ、並盛って所から来たんだ。親父は寿司屋だから、あそこから離れらんねえしな」

平次「ますます分からへん。なんで大阪に来たんや?転校する理由がないやんけ。ちゅーか、実家が寿司屋ってスゴイな………」

 

平次の疑問に教室内にいる全員が頷いた。今までの山本の話では、転校する理由にはならない。そして、山本の実家が寿司屋と聞き、全員が羨ましがった。

 

山本(やっぱ、そうくるよなー。流石は大阪を代表する高校生探偵ってトコか。んじゃ、あれを使うか………)

 

すると山本は平次を始めとした全員に理由を語った。

 

山本「俺、さっき並盛って所から来たって言ったよな?」

平次「ああ、聞いたこともない地名やなと思とったわ。それってどんなトコなんや?」

 

平次の質問に対し、山本の答えは全員を唖然とさせた。

 

山本「いやー、並盛って所には雲雀って奴がいんだよ。並盛高校の風紀委員長なんだけど、実質的に並盛の支配者でさ。そいつが俺に言って来たんだ。『君、2週間後から大阪の改方学園に行って来て』ってさ。いやー、あの時はいきなり過ぎてビックリしたな!アハハッ!」

クラス全(いや、その雲雀って奴何者(ナニモン)や!風紀委員長が支配者って並盛ってどんなトコや!後なんでこの学校やねん!それと山本、お前はド天然すぎんぞ‼︎)

 

大阪人じゃなくてもツッコミを入れるであろう内容に、生粋の大阪人である山本以外の全員が心の内でツッコんでいた。ここで口に出さなかったのは、山本に配慮したからである。

 

尚、山本が語った事は当然ながら嘘である。万が一にも護衛対象に疑われない様に、最も辻褄が合う仮の理由を全員で用意していたのである。

 

平次「ちゅーことは何か?その雲雀って奴の命令でこの学校に来たっちゅう事かいな」

山本「ああ。雲雀の命令に逆らったら、咬み殺されるからなー」

クラス全「ホンマになんなんや、雲雀って奴!それと咬み殺されるって何⁉︎」

 

今度は抑えきれずに声に出してツッコんだ。しかし、それに対する山本の答えは、

 

山本「へ?雲雀は雲雀だぜ?咬み殺されるってのは雲雀の口癖で、実際は普通にトンファーで滅多打ちにされるだけだぜ?」

クラス全(ホンマにド天然やな山本………。それから、トンファーで滅多打ちにされる事を普通とは言わへん。そもそも、なんで風紀委員長がトンファー持っとんねん。並盛の奴らは何で誰も文句言わないんや?絶対ソイツが1番風紀乱してるやろ………)

 

その天然さに、ツッコミを入れる事が無駄に思えてきた面々。だが、それでもツッコんでしまうのが大阪人なのかもしれない。

 

そして山本がトンファーで滅多打ちにされる事を普通というのは、彼が定期的にイタリアから来る独立暗殺部隊の作戦隊長と特訓を兼ねた決闘をしているからに他ならない。それを何度も繰り返せば、トンファーで殴られる事も普通に思えてくるだろう。勿論、それは口にはしないが………。

 

山本(イタリアっつったら、昨夜ツナが電話で言ってな。向こうの任務が終わり次第、骸の調査結果を携えてあいつが来る事になったって。同じ雨属性だからか、話が合うんだよなー)

 

山本は昨夜のツナとの電話を思い出していた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

山本「〈えっ、それ本当かよツナ!〉」

綱吉「〈うん。説明の時にリボーンが言ってから分かってたけど、ついさっき父さんからの電話で完全に決定したよ………〉」

山本「〈アハハッ!そっか。あいつとは話が合うから楽しみだぜ!任務が終わったらウチの寿司、食わせてやろっかな〉」

綱吉〈きっと喜ぶよ。そういえば彼も、3年前から蕎麦打ちにハマってるらしくて、俺たちに食べさせたがってるって〉」

山本「〈へー、それも楽しみだな。そういや此処に住むんだろ?俺1人じゃ広すぎるからな、この部屋。おかげでこの3日、退屈でさー〉」

綱吉「〈だろうね。俺は一昨日、ポアロの面接受かったからさ。明日からバイト生活のスタートだよ。あー、緊張してきた〉」

山本「〈………………〉」

綱吉「〈?どうしたの武?〉」

山本「〈いや、ツナはいいよなーって思ってさ。笹川との同棲なんだろ?一緒に居られるんだろ?羨ましいって思ってさ〉」

綱吉「〈ああ凪の事か。凪も言ってたよ、武と当分の間とはいえ離れ離れになるのは寂しいって〉」

山本「〈そっか。任務が終わったら、目一杯甘えさせてやろっかな。凪の欲しいものも買ってやろ〉」

綱吉「〈それがいいよ。でも、たまには凪とも電話しなよ。〉」

山本「〈分かってるって。実を言えば、ついさっきも電話したしな。けどやっぱ、実際に会いてーよ〉」

綱吉「〈骸が言ってたけど、服部平次君って休みの日に米花町に来る事があるらしいからさ、その時の護衛は俺らに任せて凪と会うってのはどうかな?結構いい案だと思うんだけど〉」

山本「〈マジで⁉︎いいのかよツナ!〉」

綱吉「〈任務中にずっと会えないってのは流石にね。凪と親父さんには俺から説明しとくからさ〉」

山本「〈サンキュー‼︎感謝するぜツナ!〉」

綱吉「〈いいって、いいって。そろそろ切るね。明日に差し支えがない様にしないといけないから〉」

山本「〈ああ。また今度な〉」

綱吉「〈よし、それじゃあそっちは任せたよ。俺の雨の守護者、山本武〉」

山本「〈アハハッ!なんか照れ臭いな。………‥ああ任されたぜ。俺らの大空(ボス)、ボンゴレX世(デーチモ)〉」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

平次「おい山本!どないしてん‼︎」

山本「へっ?ああ、ワリ。昨夜の彼女との電話と親友との電話を思い出してた」

和葉「山本君って彼女がおるん⁉︎」

山本「ああ‼︎めちゃくちゃ可愛い、自慢の彼女がな。ってお前は?」

和葉「あ、アカン!自己紹介すんの、スッカリ忘れとったわ!アタシは遠山和葉っちゅうんや、よろしゅう」

山本「ああ、よろしくな!………って服部、どうした?その顔?」

平次「………………意外やのう。自分、結構惚気るんやなあ。つい、驚いてもうたわ」

和葉「全く、平次は。少しは山本君を見習えっちゅうんや、この鈍感男!」

平次「なんやとぉ⁉︎」

 

山本に彼女がいる事に驚く和葉と平次。特に平次は、山本が恋愛ごとに鈍感だと思っていた為に、山本が惚気た事にも驚いていた。そこから何故か、平次と和葉の痴話喧嘩に発展していった。

すると、それを見た山本が急に天然爆弾を落としてきた。

 

山本「そういや、服部と遠山って付き合ってんのか?」

平和「へ………………?」

クラス全(ドアホーーー‼︎やっぱコイツ、ド天然や!)

 

その山本が落とした爆弾に、平次と和葉は一瞬フリーズし、他の全員は山本のド天然ぶりにツッコんだ。

 

平次「な、な、な、何を言うとんのや‼︎なんでオレがコイツと付き合わなアカンねん‼︎」

和葉「せ、せ、せやで‼︎アタシはあくまで平次のお姉さん的な存在でな、平次と付き合うやなんて………」

クラス全(焦れったいわ‼︎ちゅうか、この2人に対して山本のド天然って結構有効やな‼︎)

平次と和葉の反応と、その2人に有効だと思われる山本のド天然ぶりに、クラス全員が同じ事を考えていた。そしてその時に、

 

♪キーンコーンカーンコーン♪

 

チャイムが鳴り、1時間目担当の先生が入ってきた。

 

英先「ん?なんや!授業開始のチャイムが鳴ってんのに何で席に着いとるもんが少ないんや!それと何でまだ担任の先生がおんねん!アンタもとっとと職員室に戻り‼︎」

担任「ス、スンマヘン‼︎」

 

担任の先生が慌てて教室から出て、生徒たちも自分の席に着いた。尚、既に席に着いていた山本は、

 

山本「なあ服部。教科書見せてくんね?」

平次「あ、ああ解ったで。………オレと和葉の事については後でキッチリ話し合おな」

山本「おう。それとさ、俺野球部に入りてーんだけど、部室の場所を教えて欲しいんだ」

平次「了解や。ただ、今はテスト週間やからそれが終わってからやな」

山本「サンキュ…………………………………ってテスト⁉︎

平次「?どないしてん?」

山本「アハハ………。なあ服部………、勉強教えてくんね?」

平次「ああ、こっちと向こうじゃ授業の進み具合も違うかも知れんからのぉ。別にかまへんで」

 

2人は会話に夢中で忘れていた。今が絶賛授業中だということを………。

 

英先「2人とも、廊下に立っとれ‼︎

山平「ハ、ハイイイイイイィィ‼︎

 

ー山本武、前途多難ながらも護衛開始ー

 




作者「疲れたー‼︎」
山本「お疲れさん」
平次「労わることないで山本」
作者「酷くない⁉︎」
平次「当たり前やろ‼︎連載開始から1ヶ月以上かかって本格的に登場ってどういうことやねん‼︎文句の1つや2つ、黙って聞けや‼︎」
山本「まーまー落ち着けって」
平次「これが落ち着けるかい‼︎自分はええのぉ、連載早々に出演できて。オレと扱いが全然ちゃうやんけ‼︎」
山本「でも最後の文には俺も納得いかないのなー」
作者「………これ以上のメタ発言は禁止ね?」
平次「チッ、オレも大阪人や。グダグダやんのは性に合わへん」
山本「んじゃ、最後にいつものやるか!服部、やっていいぜ」
作者「へっ?いや、あの、ちょ………」
平次「作者は無視してええでー。ほな、次回もヨロシク頼むわ‼︎」


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標的14:護衛開始 其の4

今回はツナの様子です。小五郎は少ししか出て来ません。
それではどうぞ!


舞台は再び米花町に戻る。帝丹小学校に雲雀とスカル、帝丹高校に風と京子、そして大阪の改方学園に山本が転入し、数時間が経った頃。1人の少年がとある喫茶店の前に立っていた。

 

綱吉「ふぅー。(面接の時も緊張したけど、今日も一段と緊張するなー。特に、護衛の事がバレないか)」

 

3日前の面接に受かったツナは、今日からこの“喫茶店ポアロ”でアルバイトをしながら、本来の目的である毛利小五郎の護衛を務める。その護衛の事がバレないか、ツナは緊張しているのだ。

 

ちなみにポアロは早朝からやっているが、今日は初日なので昼頃に来るように言われていた。

 

綱吉(というのも、1人だけ妙な人が居たんだよな)

 

ツナは面接を行った際に会った“安室透”と名乗っていた青年に違和感を感じていた。彼もポアロでバイトをしており、何でも毛利小五郎の弟子であるという。だからなのか、彼の表情は笑顔であったが、その目は明らかに自分を見定めていた。

最初は探偵であるからだと思っていたが、

 

綱吉(でも何となく違う気がする。あの目は探偵というより、むしろ警察って感じだ………。彼の事も骸に調べてもらおうかな)

 

と、ツナが考えていると、不意に声がかかってきた。

 

梓「あら、こんにちは沢田君」

綱吉「へ?あ、こんにちは梓さん」

 

声をかけてきたのは、ポアロのウェイトレスである“榎本梓”であった。彼女とも面接の時に会っている。

 

梓「それじゃ入りましょ。色々と教える事もあるし」

綱吉「はい。よろしくお願いします」

 

そうしてポアロの中に入ると、カウンターにいた“安室透”が声をかけた。

現在、客の姿は見当たらない。

 

安室「こんにちは綱吉君」

綱吉「こんにちは安室さん。でも良かったんですか?俺は別に今日から 早朝でも構わなかったんですが」

 

毛利小五郎の護衛という任務を遂行する為に、早めに来た方が良いと思ったツナは早朝でも構わないと言ったが、

 

安室「はは、何も初日から無理する事は無いよ。頼むのは、せめて仕事を覚えてからだね」

綱吉「は、はあ」

 

安室にそう言われてしまい、任務の為にも早く仕事を覚えようと思ったツナ。すると梓が、

 

梓「でも本当に驚いたわ。沢田君の通っている並盛高校に、あんな制度があったなんて」

安室「それは僕も同じです。ですが実際に並盛高校に尋ねたところ、その制度は確かにあるそうですからね。確か並高特別卒業制度、でしたっけ」

梓「しかも、それを考えたのが風紀委員長っていうのも衝撃だったわね」

安室「それとこの制度、許されているのが今のところ綱吉君だけらしいですからね。余程の条件があるのでしょう。どうなんだい?」

綱吉「ア、アハハ。まあ大変ではありました………………。(俺も2週間前まで知りませんでした、なんて言えるわけない…………)」

 

梓と安室は、ツナが面接の時に話していた“並高特別卒業制度”について驚いた事を話していた。安室はどんな条件があったのかツナに尋ねたが、ツナは苦笑いで返した。

 

それもそのはず、ツナ自身2週間前の任務説明の時に存在を知ったのだ。恐らく、一般生徒でも知っている者はいないだろう。今回、ツナが行使した事で知られる事になるだろうが………。

 

増して、内容の1つに最強の風紀委員長との戦闘があると知れば色々と厄介な事になってしまう事もあり、この件は誤魔化す事にしたツナであった。

 

安室「そうですか。もっと聞きたいのは山々だけど、話はここまでにして仕事の準備をしなきゃね。そろそろお客が入る頃だから」

梓「そうですね。それじゃ沢田君、こっちに来て」

綱吉「あ、はい」

 

そうしてツナと梓はスタッフルームへと向かった。それを見送りながら、安室は考え事をしていた。

 

安室(それにしても、留置所で起きた殺人。一体犯人はどうやって侵入し、どうやって殺したのか………)

 

安室は、一般人らしからぬ顔つきでとある事件について思案していた。その目付きは、ツナが警察の目と称したそれと同じであった。

 

安室透、彼は“警察庁警備局警備企画課”に所属している“公安警察”の人間である。本名は“降谷零”という。

現在は黒の組織に潜入しており、“バーボン”の コードネームを授かっている。

 

尚、ポアロのバイトは、とある人物の生死の真偽を確認する為に始めたが、その人物の生存が確認された後もバイトを続けている。

 

安室(あれは組織の仕業ではない。ベルモットはそう言っていた。更に、あの時の彼女らしからぬ動揺。これらの事から考えられるのは………………………マフィアか…………)

 

安室はコナンと同じく、犯人はマフィアだと当たりを付けた。それからも思案を続けようとしたが、その時に客が入って来た。

 

安室「いらっしゃいませ。って毛利先生じゃないですか。今日は早いですね?」

小五郎「ああ、さっき目暮警部に呼ばれたんだ。午後でもいいから来てくれってな。んで、早めに昼食を取ろうってわけだ」

 

客は、ポアロの上に探偵事務所を開いている毛利小五郎だった。いつもより早い来店になったのは小五郎曰く、警察に行く事になったかららしい。

 

安室「成る程。それでは、ご注文は何にします?」

小五郎「そうだな。んじゃ、サンドイッチにしてくれ。ドリンクはホットコーヒーな」

安室「かしこまりました。では、しばらくお待ちください」

 

そう言って安室はカウンターに戻る前に、スタッフルームの所に行き、ノックをしてから声をかけた。

 

安室「梓さん、毛利先生のコーヒーをお願いします」

梓「あ、はーい!それじゃ沢田君も来て。実際に見て覚えた方が早いから」

綱吉「分かりました。お願いします」

 

すると、初めてツナを見た小五郎が尋ねた。

 

小五郎「ん?初めて見る顔だな。新しいバイトか?」

綱吉「あ、はい。沢田綱吉って言います」

小五郎「俺はこの上に探偵事務所をやってる毛利小五郎だ」

綱吉「ええ勿論知ってますよ。日本を代表する名探偵ですよね?」

 

そのツナの言葉に小五郎は気を良くして、

 

小五郎「ナーハッハッハ‼︎そうか、俺を名探偵と知っていたか!うむ、気に入った‼︎」

梓「毛利さんなら有名で当然でしょ。お待たせしました、ホットコーヒーです」

小五郎「ありがとう。………って苦えっ!なあ梓ちゃん、今日のコーヒーやけに苦く………?」

 

小五郎とツナが話しいると、梓がコーヒーを持って来た。小五郎はカッコつけてブラックで飲んだが、いつもより苦かった為、梓に文句を言いかけた。しかし途中で何かに気付いたのか、ツナに尋ねた。

 

小五郎「ってお前、まだ高校生じゃないのか?学校はどうした」

綱吉「あー、話せば長くなるんですが」

小五郎「んじゃあ飯食いながら聞いてやるよ」

綱吉「分かりました。俺は並盛高校の生徒なんですが……………」

 

そうしてツナは、自分の通っている並盛高校の特別卒業制度について説明した。小五郎は、安室が作ったサンドイッチを食べながら、ツナの話を聞いていた。

 

小五郎「………成る程。それでこの機会に卒業後の社会勉強をしようと、並盛から離れる事にした。んで丁度その頃、お前の彼女が米花町に転校する事になったから一緒に来た………と。そういう事か?」

綱吉「はい、そういう事です。学校にいても他の生徒たちからの視線が痛いので………。それに彼女も心配でしたから」

安室「まあ、そうだろうね。羨望、嫉妬、その他諸々。色々あるよねぇ」

 

綱吉の説明を聞いて、それぞれの反応を示す小五郎と安室。すると梓がツナに質問した。

 

梓「でも沢田君。彼女が心配って、その子は家族が居ないの?」

綱吉「いえ、彼女にも家族は居ますよ。ただ、彼女の転校も特別な事だったので…………」

小安梓「特別?」

 

ツナの言葉に疑問を抱いた3人。それを見てツナは答えた。

 

綱吉「彼女の転校も風紀委員長が決めたんです」

安室「………………その風紀委員長は何者なんだい?話を聞いている限りじゃ、校長や理事長を無視している様に思えるんだけど………………」

綱吉「実際、その風紀委員長が並盛の支配者ですから。彼には誰にも逆らえませんよ。校長も理事長も、たとえ警察でも」

小五郎「………………そいつ本当に人間か?」

梓「ちょ、ちょっと毛利さん‼︎」

 

ツナの説明に、その風紀委員長が本当に人間なのか疑問を抱いた小五郎。流石に梓が咎めたが、

 

綱吉「いいんですよ梓さん。俺も何回か思ったので。ちなみに、その風紀委員長の名前は雲雀恭弥って言います。彼には常識が全く通じませんよ。中学時代なんて『自分はいつでも好きな学年』って言ってましたから」

安室「………………凄いね。色んな意味で………」

綱吉「後は、俺の親友が大阪に行かされましたね」

小五郎「本当に何なんだ。その雲雀っていう風紀委員長は………。並盛に住んでる奴らは苦労してんだろ?」

綱吉「いえ、並盛の住人は既に慣れてます」

梓「………いや慣れちゃダメでしょ」

 

一般人である梓はおろか、一応探偵で元刑事でもある小五郎と公安に所属している安室ですら唖然としていた。すると腕時計に目をやった小五郎が

 

小五郎「っと時間だ。色々気になるが、ソイツは明日聞こう。梓ちゃん、会計頼む」

梓「あ、はい」

 

そうして小五郎は会計を済ませ警察に向かった。残った安室と梓に対してツナは、

 

綱吉「これで驚いてたら、並盛には住めませんよ。これまだ序の口ですから」

梓「………………まだあるの?風紀委員長最強伝説…………」

安室「………………それに関してはもう話さなくていいよ。もう何が何だか…………」

 

安室と梓も、これ以上話を聞こうとはしないようだ。というのも、頭がどうかなりそうな為である。

自分たちの常識が全く通じない雲雀恭弥と並盛、そして目の前にいるツナに末恐ろしさを感じた安室であった。

 

そんな安室を尻目にツナが思った事は、

 

綱吉(アレ?これじゃ護衛するの無理なんじゃ………)

 

バイト中に小五郎が外出となると、護衛が無理という事実に辿り着いたツナ。これでは何の意味も無いと思い、帰ったらリボーンに相談しようと考えた。

それよりも今は、

 

綱吉「あのー、今の内に仕事を教えてくれませんか?早く慣れて、早朝のシフトもこなしたいと思うので」

梓「………あ、うん。それじゃあコーヒーの淹れ方から………」

 

早朝から働く為に、仕事を覚えるのが先であると思ったツナ。毛利小五郎の護衛に関しては色々と考えるべきだろう。

しかし知り合う事も出来、話す機会も作れた事は初日としては上々である。明日からが勝負だと思い直したツナであった。

 

ー沢田綱吉、護衛開始ー

 




綱吉「おい作者どうすんだよ!このままじゃ俺ねっちょりコースだぞ⁉︎リボーンが見逃すはずがねえ‼︎」
作者「うん、この状況は全く考えてないからノープランだね」
綱吉「ふざけんな‼︎」
作者「大丈夫、今打開策を考えてるから‼︎いつか明かすから‼︎」
綱吉「本当は思いついてないってオチは無いよな?」
作者「うん、シモンファミリーのアイツを使おうと思う」
綱吉「シモンファミリーのアイツ?ひょっとして………?」
作者「超直感によるネタバレ禁止ーーー‼︎」
綱吉「分かったよ。それじゃあ今回はこの辺で終わりにしよう」
作綱「次回もよろしくお願いします!」


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標的15:帰り道

今回は、帝丹小組と帝丹高組が合流します。
尚、読み難いと思ったら遠慮なくご報告下さい。

それではどうぞ!


時は過ぎ、放課後となった。帝丹小学校では生徒達が帰り支度をしている。

 

元太「スカル、氷弥‼︎こっち来いよ!」

光彦「少年探偵団に依頼が入っているかもしれません‼︎」

歩美「早く早く‼︎」

 

少年探偵団の3人は、雲雀とスカルを少年探偵団の依頼受付をしている元太の下駄箱まで連れて行こうとしていた。元太がスカルの腕を引っ張っている。

 

スカル「待て待て、そんな引っ張んな!」

雲雀「いいじゃない、そのまま()げても」

スカル「いいワケあるか‼︎」

 

あんまりな雲雀の言葉に、即座にツッコむスカル。その2人の会話を聞いていたコナンと灰原は、

 

コナン(おいおい、やっぱコイツかなり物騒だな)

灰原(……………この兄弟って仲が良いの?悪いの?)

 

という事を思っていた。そうしている内に、元太の下駄箱の前まで来た。

 

スカル「ここが依頼を受け付けてる所なのか?」

歩美「そうだよ!」

光彦「先生方には内緒ですがね!」

コナン「いやバレバレだよ。こんな大きく書いてんだから」

灰原「全くね」

 

そうして会話していると元太が自分の下駄箱を開けながら、

 

元太「いつもスゲェんだぜ‼︎山ほどの依頼がドサーっと……」

 

と言ったが、実際は、

 

雲雀「空だね」

コナン「ほとんど毎日な」

灰原「そういえば、私の時もこんな感じだったわね」

スカル「つまり、小嶋の言ってる事は嘘って事か?」

コ灰「そういうコトだな/-ね」

 

4人で会話していると、元太達は

 

元太「依頼が無ーんじゃよ!さっさと帰って、遊びに行こーぜ‼︎」

歩美「賛成ー!今日はどこで遊ぼっか⁉︎」

光彦「そうですねー。博士の家はどうでしょうか?スカル君と氷弥君の歓迎会をしましょうよ‼︎」

 

早速、この後の予定を立てていた。それを見たスカルはコナンに言った。

 

スカル「お前らの苦労がよく分かった」

コナン「お前らが入って来てマジで助かった」

灰原「本当ね。あの子達、ほとんど言う事聞かないんだもの」

雲雀「ねえ、それよりも博士って誰?」

 

スカルとコナンが意気投合して灰原も同意していると、雲雀が光彦の言った博士について尋ねた。

 

そんな雲雀を見てスカルは、

 

スカル(へえ、ちゃんと出来んじゃん。護衛対象の事は聞いてるけど、一応コイツ等から聞いておいた方が良いもんな)

 

と思っていたが、ふと、

 

スカル(アレ?って事は、阿笠博士も俺等が護衛するって事か⁉︎)

 

と考えていた。しかし一瞬で思い直し、

 

スカル(いや、リボーンはそんな事言ってなかった。……………こりゃ、ツナと風を交えて相談だな)

 

と考えていると、元太達が声をかけた。

 

元太「おーいスカル‼︎何やってんだよー‼︎」

光彦「置いてっちゃいますよー‼︎」

光彦「早く早くー‼︎」

スカル「あ?あー、今行くぞ!(っていうか、声かけろ雲雀ーー‼︎)」

 

スカルはそう答え、6人のもとに走った。

ちなみに、既に雲雀は博士について聞き終わっていた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

一方、帝丹高校も帰宅時間となっていた。

 

園子「さー帰りましょー‼︎」

風「やけに早くないですか?」

京子「そうだよね。並高より早い気がする」

 

風と京子は、帰宅時間の早さに疑問を持ったが、

 

世良「今の時期は特別だよ。ボク達は高2だからね、放課後に進路相談があるから早めに終わるんだよ」

蘭「わたし達の番はまだ先だけどね」

 

世良の説明によると、今は進路相談の時期だという。それ故に早く授業が終わるらしい。

 

風「成る程、そういう事でしたか。ですが、私達はどうなるのでしょうか?」

世良「そういえばそうだな。まあ、先生から連絡があるんじゃないか?」

園子「そーそー!さ、早く帰りましょ!風君♡」

蘭「ほら京子ちゃんも!」

京子「うん!」

 

そうして教室から出て行った5人を見送りながら、

 

女子生徒「いーなー、風君と一緒に帰れてー!」

 

女子生徒達は風と一緒に帰る蘭達を羨ましがり、

 

男子生徒「ハァー、笹川さん………」

 

男子生徒達は未だ失恋のショックを引きずっていた。

 

尚、その光景を見ていた廊下にいた生徒と教師は、不気味なものを見る目をしていたという…………………。

ー閑話休題ー

 

園子「それで京子ちゃん‼︎」

京子「?何、園子ちゃん?」

 

園子と京子は、お互い名前が似ている事もあり既に名前で呼び合う仲になっていた。そんな園子は京子にある事を尋ねた。

 

園子「そろそろ教えてよ、京子ちゃんの彼氏の事‼︎」

世良「あ、それボクも気になってたんだ!君程の美少女なら居ても不思議じゃないけど、職業柄相手の事が気になっちゃってね」

風「む?職業柄とは?」

世良「ああ、ボク探偵をやってんだ!」

園子「ちなみに私も、推理女王(クイーン)園子って呼ばれてるわ‼︎」

蘭「2人ともスゴイんだよ!あっという間に事件を解決しちゃうの!」

 

そんな3人の会話に京子と風は、

 

京子(………………話には聞いていたけど………。)

風(やはり異常ですね。マフィアと関わらざるを得なかった彼等はともかく、彼女達は自分から突っ込んでいる様ですね。これは綱吉君に報告しなければ。)

 

そういう事を考えていた、すると世良が2人の様子に気づき、

 

世良「どうしたんだ?2人とも?」

京子「え?あ、ごめんね、ビックリしちゃってた」

風「私も驚きました。失礼な態度を取ってしまい、申し訳ありません」

蘭「気にしないで!普通は事件に関わる事なんて無いんだし‼︎」

園子「ま、確かにそうよねー。むしろ私達の方が事件遭遇率が異常よね?」

 

蘭と園子の言葉に京子と風は、

 

京子(良かった。まだ常識は保ってたみたい)

風(ですが油断は禁物。覚悟を持たずにそんな事を続ける事は、私としては看過できませんね)

 

と、蘭達がまだ常識を持っていた事に安堵していた。しかし風は、まだ油断せずにいた。

 

そうして話を続けながら歩いていると、世良が何かに気付いたのか、走り始めた。残りのメンバーがその先を見ると、そこに居たのは下校途中の小学生達だった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

世良「おーい、コナン君達ー‼︎」

 

突如、知っている声が聞こえた為コナンは振り返りながら答えた。

 

コナン「世良の姉ちゃん!」

スカル(世良?って事は、コイツが護衛対象の1人、世良真純か。そして後ろにいるのが、恐らく毛利蘭と鈴木園子。おっ、ちゃんと風とツナカノもいるな)

 

コナンの言葉にスカルが内心で確認を取ると、他のメンバーも気付いた。

 

歩美「あー!真純お姉さんだー‼︎」

光彦「奇遇ですね!下校途中で会うなんて‼︎」

元太「ん?後ろに知らねえ奴らがいるぞ?」

灰原「……男子生徒が1人混ざってるわよ」

コナン(何⁉︎)

雲雀(…………分かりやすいなコレ。ホントに探偵なのかい?)

 

灰原の言葉にコナンが反応すると、雲雀はその分かりやすさに呆れていた。しかもコレ扱いである。

 

世良「ん?なぁ君」

雲雀「………僕の事?」

世良「ああ。ひょっとして君の苗字って雲雀かい?」

雲雀「そうだよ。あそこにいる人の………………弟」

世良(うわ、すっごく嫌そうな顔してるなこの子。雲雀君のいう事がよく分かったよ)

 

雲雀が風の弟だと言った際の顔を見て、世良は風の言っていた事に納得していた。

 

元太「ええっ!じゃあよ、あの兄ちゃんがケンポーを習ってたっていう………」

光彦「氷弥君達のお兄さんなんですか⁉︎」

歩美「カッコいいーーー‼︎」

元光「むーー………!」

 

歩美の言葉にヤキモチを焼く元太と光彦だったが、光彦がもう1人の新顔に気付いた。

 

光彦「アレ?でも男性だけじゃありませんよ?もう1人、美しい女性もいます!」

元太「うわマジだ!綺麗な姉ちゃんだなーー‼︎」

歩美「ちょっと2人とも‼︎」

 

すると、反応が先程と逆になり、今度は歩美がヤキモチを焼いた。それを見たスカルは、

 

スカル「さっきと逆になったな」

灰原「ま、仕方ないんじゃない?それよりも………」

 

灰原がジト目で横を見ると、コナンがその女性に見惚れていた。

 

世良「おや?コナン君、ひょっとして京子君に惚れちゃったのかな?」

コナン「ち、違うよ!っていうか、あの人京子って名前なの?」

世良「うん。フルネームは笹川京子。並盛って所から来たんだ」

コ灰「並盛⁉︎」

世良「うわ!どうしたんだい、コナン君に哀君。そんな驚いちゃって。こっちもビックリしたよ」

 

コナン達が世良に京子の事を聞いていると並盛という単語が出た事で、コナンと灰原は血相を変えた。

 

蘭「どうしたの世良ちゃん?」

世良「ああ。京子君が並盛から来たって説明したら、この子達が急に………」

園子「名前に驚いたんでしょ。並盛なんて名前、冗談かと思ったわ」

 

園子がそう言うと、真っ先に反応したのは京子であった。

 

京子「園子ちゃん。並盛に行く事になったら、絶対に冗談とか言っちゃダメだよ?」

園子「え?何で?」

京子「咬み殺されるから」

蘭世園「………………………咬み殺される?」

 

京子の口からは出ないであろう物騒な単語に、3人は唖然とした。そしてコナンと灰原は、

 

コナン(ああ、やっぱりスカルの言ってた事は正しかったって事か)

灰原(………………どうせなら嘘であってほしかったわ)

 

と、スカルの言葉が真実だと思い知らされていた。だが、その後に続く京子の言葉には2人も唖然とした。

 

京子「あ、後は粛清されるかも」

コ灰蘭世園「粛清⁉︎」

 

新たに出て来たこれまた物騒な単語に、絶句の5名。それを知ってか知らずか京子は説明を続けた。

 

京子「まず咬み殺すっていうのはね、私が通ってた並盛高校の風紀委員長の口癖でね」

蘭「風紀委員長がそんな物騒な事を言っていいの?」

園子「でもさ、ホントに殺すワケじゃないのよね?」

京子「うーん、いつもトンファーで殴ってるからなー」

世良「トンファー⁉︎それって凶器じゃないか!並盛の警察は何で捕まえないんだよ!」

 

京子の言葉に世良がツッコむと、スカル達から既に聞いているコナンと灰原がそれに答えた。

 

コナン「何でもさ、その風紀委員長が並盛の秩序らしいよ」

灰原「そして、並盛に住む者は例え警察でも逆らえないそうよ」

コナン「そして、その人物の名は」

灰原「雲雀恭弥と言うらしいわ」

 

コナンと灰原の説明を聞いた蘭達は驚いた表情で風を見た。

 

蘭「えっ、雲雀って………」

園子「風君と同じ苗字よね………」

世良「まさか君の親戚なのかい?」

 

世良の質問に、風は笑顔で答えた。

 

風「ええ、雲雀恭弥は私達の従兄弟です」

蘭世園「ええぇーーーーーー!」

 

風の答えに3人が驚いていると、コナンが京子に尋ねた。

 

コナン「ねえねえ、お姉さん!」

京子「ん?君は?」

コナン「ぼく、江戸川コナンっていうんだ!」

京子「私は笹川京子っていうの。よろしくねコナン君」

コナン「うん、よろしく京子姉ちゃん!ところでさっき、粛清って言ってたけど、アレもその風紀委員長の口癖?」

 

コナンは内心でそうあってくれと願ったが、京子の答えはそれを容易く打ち砕いた。

 

京子「ううん、違うよ?」

コナン「えっ。じゃあ、何なの?その粛清って」

京子「実はね?並盛高校には風紀委員会の他に粛清委員会っていうのがあってね」

コナン(おいおい、物騒な委員会が多すぎねえか?並盛高校)

 

京子の口から出た物騒な委員会にコナンは内心でツッコんだ。すると世良が

 

世良「それじゃあ、粛清っていうのは…………」

京子「うん、その粛清委員会の委員長が行うの。あ、でも実際は『粛として清める!』って言う場合が多いかな?」

園子「………とんでもない所ね、並盛って」

蘭「うん。そして、その風紀委員長の従兄弟が風君達だなんて」

 

そうして蘭達は再び風の方を見た。しかし風はそれを無視して、ある方向を向いていた。それを見たコナンは風に尋ねた。

 

コナン「どうしたの?氷弥達のお兄さん」

風「ああ、君が世良さん達の言っていたコナン君ですね。私は雲雀風弥といいます。風とお呼び下さい」

コナン「それじゃあ風お兄さん。さっきから何を見ているの?」

風「私は気配を感じただけです。もうすぐ彼がここに来ますよ」

コナン「彼って?」

 

風は笑顔で答えようとしない。すると、スカルと雲雀も感じ取ったのか、

 

スカル(お?この感じって………………)

雲雀(幻覚………。彼女の仕事だね)

 

そう、コナン達の元に現れたのは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幻覚雲雀「何群れてるの、咬み殺すよ」

凪「雲雀さん、ここで暴れるのはダメ………」

 

眼帯をした美少女と、トンファーを構えた物騒な美少年であった。




作者「ようやく彼女の登場フラグが建てられたーーー!」
コナン「つか、どんだけヤバいんだよ………………並盛って所は!」
灰原「風紀委員長だけじゃなく、粛清委員長もいたなんてね」
世良「ボクとしては、その風紀委員長の従兄弟が雲雀君達っていうのに驚いたね」
灰原「そして京子さんが並盛からの転校生」
作者「だーかーらー、後書きでの考察は禁止ーーー‼︎」
コナン「チッ。んな事より作者、向こうで元太達が文句言ってたぞ」
灰原「最後に俺たちの出番が無いってね」
作者「あー、ま何とかなるさ‼︎」
世良「これ以降はノープランって事はないよね?」
作者「………………実は、あるストーリーと、ある設定以外は全てノープランなんだ」
コナン「おいおい大丈夫かよ」
灰原「大丈夫じゃなさそうだけど」
世良「ま、いいや。こんな馬鹿な作者は放っといて、例の奴やろう!せーのっ!」
コ灰世「次回もよろしくお願いします‼︎」


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標的16:出会い

今回は、最後に彼等がやっと出会います。ここまで来るのに約2ヶ月もかかるとは………。自分の展開の遅さに引いています。

読み難いと思った方は遠慮なく申し付け下さい。

それではどうぞ‼︎


突如、コナン達の前に現れた美少年と美少女。コナン達は驚いたが、少年が発した単語と持っているトンファーから、その人物が何者であるかを悟った。

 

コナン(コイツ今、『咬み殺す』って言ったよな。)

灰原(それじゃあ彼が、雲雀恭弥……………。)

 

コナンと灰原は、スカル達から聞いた口癖を、目の前の人物が発した事から、目の前の人物が雲雀恭弥である事を知った。

 

しかし、目の前に居るのは本物の雲雀では無い。

 

風(流石はボンゴレ霧の守護者の片割れ………………と言ったところですね。これ程の有幻覚を生み出せるとは、あのマーモンが認めたのも頷けます。)

スカル(確かにスゲエけど、こんだけ優秀な幻術だと知らねえ間に幻覚汚染にかかっちまうからな。それだけは注意しねえとな。)

 

元アルコバレーノ2人も認める程の幻覚を生み出したのは、少年と共に居た少女であった。

 

凪(彼等が、今回の任務の護衛対象達………………。この反応だと、雲雀さんについて色々と教えたのね。最も、本物の雲雀さんがずっと近くに居た事には気付いてないみたいだけど。)

 

と、少女ことクロームは内心で思っていた。が、先程スカルも思った事だが、幻覚に慣れていない者達には幻覚汚染というリスクが付き纏うので長居は出来ない。そう思ってクロームは風に視線を送った。

 

すると、それに気付き笑顔を絶やさぬまま風が声をかけた。

 

風「やあ、恭弥兄さんではないですか。並盛から離れ、米花町にいるとは珍しい。何かあったんですか?」

幻覚雲雀「ああ君達かい。何で並盛に来なかったの?」

風「私達は普通の学校生活を送りたかったのです。並盛だと、苗字からして貴方の血縁だとバレますからね。で?何故ここに居るのですか?それと、後ろに居る少女についても訪ねたいのですが。」

 

淀みなく発せられた言葉に、スカルとクロームはおろか雲雀まで感心していた。そしてクロームは幻覚の雲雀に答えさせた。

 

幻覚雲雀「ああ、どこかのバカが僕に喧嘩を売ってきたからね。遠征がてら咬み殺しに行こうとしてた途中なんだ。ここに寄ったのは、とある生徒2人の様子を見に来たのさ。と言っても、1人は僕が寄越したんだけどね。」

風「成る程、笹川さんの事ですか。丁度同じクラスになりましたよ。」

 

風の言葉に、後ろに居た京子は前に出て幻覚の雲雀に話しかけた。

 

京子「どうも2週間ぶりです雲雀さん。」

幻覚雲雀「やあ笹川京子。どうだい帝丹高校の様子は。例の彼には会えた?」

京子「いえ、残念ながら会えませんでした。」

 

幻覚の雲雀と京子の会話に引っかかりを感じたコナンだが、幻覚の雲雀はそれを無視して続けた。

 

幻覚雲雀「ふうん、まあいいや。それよりも、ここに来る途中でポアロって喫茶店に寄ったんだけどね。そこで彼に会ったよ。」

京子「本当ですか⁉︎」

コナン(彼?一体、誰の事だ?)

 

続いて出て来た新しい人物に気を取られ、先程の引っかかりは気にしない事にしたコナン。すると風が再び尋ねた。

 

風「で、そろそろ後ろに居る少女について聞きたいのですが?貴方が女性を連れて居るところなんて初めて見ましたよ。」

幻覚雲雀「ああ彼女?彼女は並盛高校の生徒でね。今は風紀委員会を手伝ってもらってる、とだけ言っておくよ。これ以上は僕に聞くより、そこの笹川京子に聞くんだね。彼女達は親友同士だし。」

風「そうなんですか、笹川さん?」

 

それを聞いた風は京子に尋ねた。

 

京子「うん!凪ちゃんとは確かに親友同士だよ!」

世良「じゃあ何で話しかけなかったんだい?親友なら、すぐに会話を始めるものなんじゃ………………。」

京子「最初はそうしようと思ったけど、雲雀さんと一緒に居たからやめておいたの。並盛じゃ、風紀委員の邪魔をした人は例外なく咬み殺されるから。」

 

世良が疑問に思った事を口にすると、京子が答えた。

その京子の言葉に、幻覚雲雀にOKサインを出させたクロームが続けた。

 

凪「そういう事。風紀委員でも、仕事中に勝手に私語を使った者は咬み殺される。」

 

クロームの言葉に絶句のメンバー達。するとクロームは、護衛対象達が幻覚汚染にかかる前に別れる為、

 

凪「雲雀さん、そろそろ行かなきゃ。」

幻覚雲雀「ああ、そうだね。それじゃあ僕は行くけど、今度会った時に群れていたら問答無用で咬み殺すから。」

風「肝に銘じておきましょう。」

 

そう言って、2人はコナン達の元から去って行った。2人を見送りながら、コナンはスカルに話しかけた。

 

コナン「………………今のが雲雀恭弥、なんだな?」

スカル「ああ。俺が言ったのは本当だったろ?」

世良「………………ボクが今まで会った人達の中で、一番の威圧感だったな。」

 

世良が呟くと、灰原はその言葉に反応して内心で思った。

 

灰原(………………そんなものじゃ無いわ。彼の威圧感は、組織の人間よりも上。あのジンやベルモットですら話にならない。)

コナン(だが、あんな威圧感を出せる奴が本当に高校生なのか?調べてーんだが、奴にはすぐにバレちまうだろう。…………クソッ!手出しが出来ねえ‼︎)

 

コナンは雲雀について調べようと思ったが、力の差を理解していた為に諦める事にした。

 

すると、今まで黙っていた少年探偵団のメンバーが空気を変える為に、ある提案をした。

 

光彦「あの‼︎僕達に提案があるのですが‼︎」

蘭「何々?一体どんな考えがあるの?」

 

その少年探偵団の意を汲んだ蘭が即座に食いついた。

 

歩美「さっきのお兄さんが『ポアロで彼に会った』って言ってたでしょ‼︎」

元太「その彼って奴を見に行くんだよ‼︎」

光彦「ついでに、ここに居るメンバーの交流を深めようと思うのですが!」

 

その少年探偵団の考えに、

 

蘭「うん!いい考えだね!」

世良「確かに!ボクも、彼って人が気になってたんだ。京子君は知ってるみたいだったけど?」

園子「ひょっとして、その人が京子ちゃんの彼氏だったりして‼︎」

 

女子高生3人組が食いついた。すると園子の言葉に、歩美達が反応した。

 

歩美「京子お姉さん、彼氏がいるのー⁉︎」

元太「マジかよ、スッゲエー‼︎」

光彦「で、どんな人なんですか⁉︎」

 

子供達の質問に、京子は彼等に目線を合わせる為にしゃがみながら答えた。

 

京子「うん、確かに私には付き合ってる彼氏が居るよ。今日からポアロでアルバイトを始めたの。」

園子「ってマジで⁉︎流石は私、予想通りだわ!」

歩美「歩美その人見たーい‼︎」

光彦「僕もです‼︎どうすれば彼女を作れるか知りたいですから‼︎」

元太「その兄ちゃんってカッケーのか⁉︎」

 

京子の言葉に興奮した子供達と園子。それを尻目に、コナンは尋ねた。

 

コナン「ねえ京子姉ちゃん!その彼氏と、どうやって出会ったの?」

世良「ボクも気になるな。あの雲雀って人とも知り合いみたいだし。」

京子「彼氏との出会い?うーん、そうだなー?」

 

京子はコナン達からの質問に悩んだ。まさか、彼がパンツ一丁で告白してきたのが出会いなんて言ったら彼が変態扱いされてしまう。事情を知った今では、それは何としてでも避けたい。

 

京子「私だけじゃ言えないから、まずはポアロに行こうか。」

風「そうですね。ここで立ち話をしているのも、他の方の迷惑になりますし。」

スカル「確かにな。まずは、そのポアロに行くのが先決だと思うぜ。」

雲雀「………………。」

スカル(………そろそろコイツが限界ってのもあるからな‼︎コイツを抑えられるのは、リボーンを除けばアイツしか居ない‼︎)

 

スカルとしては、雲雀の限界を感じ取った事もあり、長居はしたく無いというのが本音である。

 

園子「そうねー。んじゃ、ポアロに行きますか!」

蘭「うん!京子ちゃんの彼氏って、どんな人なんだろうねコナン君。」

コナン「僕も分かんないや。」

 

すると、灰原が携帯のメールを見ながら全員に告げた。

 

灰原「私はパス。」

歩美「えー⁉︎哀ちゃん行かないのー⁉︎」

光彦「ど、どうしてですか⁉︎」

 

灰原がいかない事にショックを受けた歩美と光彦。特に光彦は、灰原と共に居たかった為に歩美以上にショックを受けている。

 

灰原「博士からメールが来てね。すぐに帰らなくちゃいけなくなったの。ごめんなさい。」

歩美「そっか、仕方ないね。」

光彦「今度は一緒に行きましょう!」

灰原「ええ。」

コナン(ま、あそこには安室さんが居るからな。)

 

2人にそう答えた灰原。しかし、博士からのメールとは嘘である。これから行くポアロには、組織に潜入している安室が居る。彼に苦手意識を持っている為、灰原は行くのを躊躇った。それを理解しているのは、この場ではコナンだけである。

 

園子「それじゃー行くわよ‼︎いざ、京子ちゃんの彼氏を拝みに‼︎」

元光歩「オーーーーー‼︎」

コナン(ハハハ………、その人に同情するぜ。)

 

そうして灰原を除く一行は、喫茶店ポアロに向かった。その道中では、園子や少年探偵団のテンションの高さを見たコナンが京子の彼氏に同情していた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

一方ポアロでは、梓と安室とツナが接客に勤しんでいた。店内に居る客は殆どが常連客であり、話題は新人のツナに集中していた。

 

客1「いやー、にしても兄ちゃん働き者だなあ。」

客2「ホントホント。最近の若者にしちゃ礼儀も(わきま)えてるし、好感が持てるな!」

綱吉「あ、ハイ!有難うございます‼︎」

 

ツナの接客は常連客に気に入られていた。常連客以外にも、店内に居る客は全員がツナに好感を持っていた。

 

すると、新たな客が入って来た。梓が対応に向かう。

 

梓「いらっしゃいませー!ってあら?蘭ちゃん達じゃない。今日はいつもより、メンバーが多くない?」

蘭「そうなんです!今日、帝丹高校と帝丹小学校の両方に転校生が来たんですけど下校途中に会って、折角だから交流を深めようって事でここに来たんです。」

安室「そうだったんですか。それではこちらの席にどうぞ。」

 

安室はコナン達を席に案内した後、ツナに声をかけた。

 

安室「綱吉君、彼等のオーダーお願い。」

綱吉「ハイ、分かりました‼︎」

 

そうしてコナン達の元にツナがオーダーに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

片や、次期ボンゴレファミリーのボス沢田綱吉。

 

片や、謎と真実を追い求める探偵江戸川コナン。

 

 

 

 

 

本来出会う筈が無かった2人が、遂に出会った。




作者「いやー、やっと2人を会わせられたよ。」
綱吉「15話以上使って、ようやくだね。」
コナン「どんだけ展開が遅えーんだよ。」
作者「ハイ、弁解のしようも御座いません。」
綱吉「ま、諦めるしか無いか。」
コナン「だね。」
作者「グサッ‼︎」
綱吉「ハァ、この後書きで天丼ネタ何回やったんだろ。」
コナン「数えるだけ無駄だよ。この作者にギャグセンスなんて無いもの。」
綱吉「全く、ボケが機能しないのならツッコミも機能しないんだよ。その辺はしっかりしてほしいよ。」
コナン「ハハハ…………。」
綱吉「という訳で、今回はこれ以上のネタが思いつかなかったとの事で、これまでにしよう。」
コナン「今までのってネタだったの?」
綱吉「作者にとってはね。」
コナン「ったく、しゃーねーなー。それじゃ最後のアレやろっか。せーのっ‼︎」
綱コ「次回もお楽しみに‼︎」


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標的17:ポアロでの交流

更新が遅れてしまい申し訳ありませんでした‼︎
大学のゼミ課題とレポート、テスト等が忙しく、こちらに手が付けられませんでした。
次回は、出来るだけ早めに更新しようと思っています。


今回から、ツナとコナンが本格的に関わり始めます。
それではどうぞ!


コナン達の席にオーダーを取りに来たツナ。すると、やはりと言うべきか園子が反応した。

 

園子「うわっ!これまたイケメン‼︎」

蘭「ちょっと園子!」

コナン(ハハハ、相変わらずだな、この女)

 

園子の反応に蘭は咎め、コナンは呆れていた。と言っても、2人も含む他のメンバーもツナに視線を向けていた訳だが。

 

そしてツナも、そのメンバーを見ていた。

 

綱吉(彼等が護衛対象か……。一緒に帰ってるって事は、初日で仲良くなれたって事だよな。俺も毛利探偵と知り合えたワケだし、今のところは順調だね)

 

ツナは内心で、そう考えていた。だが、今は仕事中なので一瞬の事だったが。

 

綱吉「あの、メニューは決まりましたか?」

蘭「あ、えっと。皆は何にするか決めた?」

 

蘭がそう聞くと、元太と光彦が答えた。

 

元太「俺はサンドイッチが食いてーぞ‼︎」

光彦「僕もです。前に食べた安室さんのサンドイッチ、とても美味しかったですから」

 

他のメンバーも、それにすると言ったので、

 

蘭「それじゃあ、サンドイッチを人数分お願いします」

綱吉「かしこまりました」

 

ツナはカウンターに行き、安室にメニューを伝えた。尚、ドリンクは思い思いの物を頼んだ。

ツナがドリンクを持って席に来るとコナンがツナに尋ねた。

 

コナン「ねえねえ、お兄さんは学生だよね?何で学校に通わないの?」

綱吉「(………まあ当然の疑問ではあるけど、自己紹介もせずにいきなり聞くかな?その辺は毛利探偵はしっかりしてたけど。)ねえ京子、この子は誰?何があったの?」

京子「あ、うん。それがね?」

 

ツナは、コナン達の事を知らないフリをして京子に尋ねた。京子は今までの事をツナに説明した。その説明が終わるや否や、園子が京子に質問した。

 

園子「ねえ京子ちゃん?まさか、このイケメンが彼氏なの⁉︎」

京子「そうだよ。ね、ツっ君?」

綱吉「うん。俺は沢田綱吉っていうんだ。よろしくね」

 

ツナが自己紹介すると、コナン達も自己紹介をした。すると、安室がサンドイッチを運んで来た。

 

安室「成る程、貴女が綱吉君の言っていた彼女でしたか。何でも風紀委員長の命令でこの町に来たとか」

コナン「え⁉︎そうだったの、京子姉ちゃん!」

 

安室の言葉にコナンが即座に反応した。そのコナンの質問に京子は笑顔で答えた。

 

京子「うん。雲雀さんがね?急に『君、米花町の帝丹高校に転入して』って言ってきたんだ」

綱吉「全く、さっきは驚いたよ。急に雲雀さんが店に来たんだ。安室さんと梓さんも固まってましたよね」

コナン(おいおい、この2人慣れてやがる。まさか、並盛に住んでる奴ら全員が慣れてんじゃねーだろうな?)

 

京子とツナの言葉に慣れを感じ取ったコナンは恐ろしく思った。すると安室と梓が答えた。

 

安室「そりゃ固まるよ。君から風紀委員長の事を聞いたけど、とんでもないからね彼」

梓「その張本人が急に来店したら、固まるしかないじゃない」

 

安室と梓の会話を聞いたコナンは2人に尋ねた。

 

コナン「ねえ、2人はどんな事を聞いたの?」

安室「うーん。まずは君達が聞いた事を教えてくれるかい?互いが同じ情報を聞いたかもしれないし、少し異なる部分もあるかもしれないし」

コナン「分かった。僕達が聞いたのはね………………」

 

コナンが安室と梓に自分達が聞いた事を話す。

 

安室「成る程、大体同じだね。………トンファーに関しては初耳だけど」

梓「それと、貴方達3人が彼の従兄弟っていうのは納得だわ。内2人なんてソックリだもの」

光彦「アレ?でも、スカル君だけ似てないですよね」

 

梓の放った言葉に、光彦がスカルだけ似ていない事を口にした。

 

スカル「ま、俺は養子だからな。似てなくて当然だ」

コナン(養子だったのか。これで、あの時の氷弥の言葉に納得できたぜ。確かに養子なら、その辺は曖昧になるな)

 

いつから兄になったのか、という雲雀の言葉が気になっていたコナンは、スカルの言葉に納得した。

 

すると風が、

 

風「ですが、スカルも兄弟に変わりありませんよ」

 

と言った。風が語った言葉に、スカルが風を慕っている理由が分かったメンバーであった。

 

すると、安室が脱線しかけた話を戻した。

 

安室「粛清委員会だっけ?そんな委員会が存在してる事、言ってたっけ綱吉君?」

綱吉「言おうとしましたけど、安室さん達がもう十分って言ったんじゃないですか」

梓「そうだったわね。本当にあれは序の口だったのね」

 

安室と梓は、自分達が聞いた事がツナの言う通り序の口だった事を知り、唖然としていた。他にも“咬み殺す”という単語に梓が背筋を寒くしたりした。

 

コナン「それで?安室さん達はこれ以外に何を聞いたの?」

安室「ああ、うん。並盛の人達は、そんな非常識な事に慣れているって事を聞いたよ。慣れなければ並盛には住めないともね」

京子「確かにそうかも。皆、雲雀さんの事は普通に受け入れてるもんね。怖がってはいるけど」

綱吉「俺も最初は怖かったけど、いつの間にか慣れてたんだよねー」

 

京子とツナの言葉に、やはり並盛の人達は慣れていたかと、コナンと世良は思った。

 

安室は続けて言った。

 

安室「後は、コナン君のさっきの疑問に関する事なんだけどね。」

コナン「綱吉兄ちゃんが学校に通ってない事?」

世良「確かに。君ってボク達と同い年だろ?」

綱吉「うん。並盛高校2年生だよ」

 

世良の問いにツナが答えると、蘭が聞き返してきた。

 

蘭「え?じゃあ何で?」

綱吉「並高には、とある制度があってね」

コ蘭園世「制度?」

 

4人がそう聞き返すと、ツナに教えられた安室と梓が答えた。

 

安室「名称は並高特別卒業制度というらしいよ」

梓「そして、それを考案したのは風紀委員長との事よ」

世良「………それで?一体、どんな制度なんだ?沢田君」

綱吉「それはね………………」

 

ツナはコナン達に並高特別卒業制度について説明した。

 

世良「す、凄い制度だな………」

蘭「ホ、ホントだね………」

園子「彼が聞いたら羨ましがるわね………」

 

園子の言葉にコナンは、

 

コナン(クソ、マジで羨ましい!帝丹高校にもあれば………)

 

と、思っていた。

 

光彦「それでツナさんは、並盛を離れる事が出来た訳ですね?」

綱吉「まあね。それ以外の長期休学なんて並盛じゃ許されないよ。長くても1ヶ月で退学だね」

園子「へー!それじゃあ新一君は、並盛ならとっくに退学になってるって訳ね」

 

園子が何気なく発した言葉に、ツナと京子とスカルは、

 

綱京スカ(来た…………!)

 

と、内心で身構えた。今、すぐ傍にいる江戸川コナンと同一人物だと思われる高校生探偵。その名前が向こうから出たのだ。これを利用しない手はない。

 

ツナは、目線を京子と風に向けた。彼の名が出た時の対応は、既に決めてある。

2人は頷くと、まず風が園子に聞き返した。

 

風「あの、失礼ですが新一君とは誰ですか?」

歩美「ええーー⁉︎風お兄さん、新一お兄さんの事知らないのーー⁉︎」

元太「マジかよ⁉︎」

光彦「冗談ですよね⁉︎」

 

風の言葉に驚いたのは少年探偵団の面々である。自分達でも知っている程の名探偵である工藤新一の名前を知らない者が居るとは思ってもみなかったのだ。

すると、そんな少年探偵団にスカルが言った。

 

スカル「いや俺も知らねーぞ、新一って奴。ちなみにコイツもな」

雲雀「…………………フン」

 

スカルと雲雀の反応に絶句の3人。しかし高校生組は理解していた。

 

蘭「そっか。3人とも中国から来たんだもんね」

世良「成る程。どれだけの名探偵であろうと、工藤君はまだ高校生。名前は世界には行き渡っていないって事か」

園子「そういう事ね。そりゃ知らなくても無理ないわ」

元光歩「そっか!」

 

高校生組の言葉に納得した少年探偵団の3人。すると彼等はツナと京子に視線を向けた。

 

元太「それじゃあよ!ツナ兄ちゃん達は知ってるんだよな?」

光彦「当然ですよね、同じ日本に居るんですから!」

 

元太と光彦の言葉に、京子は微笑みながら

 

京子「うん、勿論知ってるよ」

 

と答えた。その笑みに、元太と光彦とコナンまでもが顔を赤くした。その反応を見た歩美は頬を膨らませていたが。高校生組は、そんな彼等を微笑ましく見守っていた。

 

 

 

 

しかし、彼等のその顔は一瞬にして変わった。ツナの発した一言によって。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

綱吉「そもそも、雲雀さんが京子を米花町に寄越した理由が彼なんだよね」




全メンバー「遅い‼︎」
作者「すみませんでした!」
綱吉「遅過ぎるにしても程があるだろ!1ヶ月だぞ1ヶ月!どんだけ読者の皆さんを待たせたんだよ!」
コナン「で、理由は?」
作者「前書きを参照下さい」

綱吉「………そういう理由ね」
コナン「ま、そういう理由なら許せるけど。一応、合間合間に報告するべきだったんじゃないの?」
灰原「確かにそうね。それを怠るなんて馬鹿じゃないの?そもそも、ゼミ課題に至っては計画性のない貴方に全責任がある訳だし」
作者「はい、仰る通りです」
京子「まあ、テスト勉強はまだ分かるよ?ゼミ課題についても私からは何も言わない。でもね?」
作者「………………」
京子「就活でも仕事でも無い限り、それなりに時間はあるよね?他の大学生がやってるアルバイトも、貴方は今やってない訳だし」
作者「………………」
京子「それからね?コナン君も言ってたけれど報告も無しってどういう事?報告、連絡、相談は社会人の常識だよ?それを身につけていない貴方に社会に生き残れる力があると思う?後は………」
綱吉「京子、京子、もういいから。作者のHPもう尽きてるから。コナン君達も怖がって隅に行っちゃってるから。他のメンバーも一目散に逃げてったから」
作者「」
コナン「こ、怖えー………」
灰原「恐ろしい光景だったわね………」
京子「あ、ゴメンね?コナン君、哀ちゃん」
綱吉「………まあ、作者へのフォローは置いといて。1ヶ月ぶりのアレをやろうか」
コナン「それじゃあ、いっせーの!」
綱京コ灰「次回もお楽しみに!」


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標的18:ツナ達の狙い

今回の話ではリボーンがツナ達に伝達が遅れたもう1つの理由が明かされます(誰も覚えていないかもしれませんが)。

尚、当分実家に帰省するので投稿が出来ません。ネットが繋がり難い場所なので………。申し訳ありません。

それでは本編、どうぞ‼︎


蘭「し、新一が理由ってどういう事⁉︎」

 

ツナの発した言葉に、顔を真っ青にして問い詰める蘭。他のメンバーも同じ様な表情である。特に新一本人であるコナンは。

 

コナン(俺が理由だと⁉︎あの男の狙いは何だ⁉︎)

 

と、内心で怯えていた。普段は犯罪者相手でも滅多に弱気にならないコナンでも、ジン以上の威圧感を持つ雲雀には畏怖の念を抱かずにはいられなかった。

 

一方ツナ達は、この作戦を練った時の事を思い出していた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

任務の説明が終わり各々が帰宅しようとした時、ツナ、山本、雲雀、スカル、風の5人をリボーンが呼び止めた(尚、女子だからと京子は帰宅させた。最も、了平が(うるさ)かったのが一番の理由だが………)。

そしてリボーンが5人に向けて話した内容に全員が驚いた。

 

綱吉「は⁉︎護衛対象達に工藤新一が狙いだと打ち明ける⁉︎」

リボーン「うるせえぞ、いちいち怒鳴んなダメツナが」

 

ドゴッ‼︎

 

綱吉「痛‼︎おいリボーン!いちいち俺を蹴らないでよ‼︎」

リボーン「いちいち喚くお前が悪い」

 

リボーンの蹴りに始まった殺伐とした師弟のやり取りを風がやんわりと止めた。

 

風「まあまあ、その辺にして本題に戻りましょう。リボーン、貴方の考えを聞かせてください」

リボーン「チッ、まあいい。兎に角だ、同じタイミングで雲雀と関わっているメンバーが同時に転校してくるんだ。誰だって怪しむもんだろ?」

山本「そういやそうだな」

 

リボーンの言葉に山本が頷く。リボーンの話は続いていた。

 

リボーン「更に江戸川コナンと服部平次は、時々だが情報交換もするらしくてな。だったら向こうが調べ始めるよりも先に手は打っておくに越した事は無い」

綱吉「でもリボーン、クロームの幻覚とはいえ雲雀さんを彼等に会わせる事で牽制する作戦じゃなかった?」

 

リボーンの考えに疑問を持ったツナは尋ねた。それに対しリボーンは、

 

リボーン「まあ、そうではあるんだがな。骸の調べによると、奴等は疑問は早々に解決したがる性でな。その作戦だけじゃ確実とはいかねーんだ」

 

と、答えた。それに反応したのは元アルコバレーノ2人である。

 

スカル「ハァー、そいつ等やっぱ馬鹿じゃねーの?下手すりゃ周りの人間巻き込むぞ」

風「実際に何回か巻き込んでますしね。特に江戸川コナン、彼は今の自分の状況をかなり楽観視している様に思えます。更には少年探偵団…でしたっけ?彼等も何度か人質の身となっています。にも関わらず彼等は殆どの事件に自分達から巻き込まれに行っている。普通は江戸川コナンが止めるべきでしょう。今まで彼等が殺されてないのが不思議な程です」

 

元アルコバレーノ2人、特に風は辛辣に護衛対象の一部を評した。

 

リボーン「ま、そんな訳だ。ある程度の情報は与えておいた方が良い。そうすりゃ、ある程度はこっちの思惑通りに動く事になる。」

綱吉「成る程。彼等の行動をコントロールするのか。更には彼等の好奇心を雲雀さん1人に集める……と」

リボーン「フッ、段々と察しが良くなってきたな。その通りだぞ」

 

リボーンはツナの成長に笑みを浮かべていた。そんなリボーンに風は尋ねた。

 

風「ですが、それだけでは無いでしょう。まだ何か引っかかる事があるのでは?」

リボーン「………………全く、お前は察しが良過ぎるぞ風」

風「褒め言葉として受け取りましょう」

 

風とリボーンのやり取りについて行けない4人。

 

スカル「なあ風、どう言う事だ?」

山本「小僧が言ってた事以外にも理由があるって事か?なあ雲雀、お前はどう思う?」

雲雀「僕に聞かないでくれる?唯でさえ、今は気が立ってるんだ」

綱吉「あー、彼等の注目が雲雀さんに集まる訳ですからね。でも雲雀さん以外に適役は居ませんよ?」

雲雀「それぐらいは分かってるよ。でも気に入らない」

綱吉「まあまあ、この話は止めましょう。任務が終わればディーノさん奢りのハンバーグがあるんですから」

雲雀「………そうだね。彼には僕が満足するまで奢ってもらおうか。後は戦おうかな」

 

その雲雀の後半の言葉を聞いた、リボーンと雲雀と同じ戦い好きの風以外のメンバーがディーノに内心で合掌した。

 

綱吉「それでリボーン、他の理由って何なの?」

リボーン「これも骸が調べたんだがな。今回の任務で敵対するマフィアに関して何だが、奴等ははっきり言って三流だ」

スカル「三流?それじゃ大した事ねーじゃん」

リボーン「話は最後まで聞けパシリ。ここからが本題だ。今の奴等は三流だ。だがな、ほんの2ヶ月前までは五,六流マフィアだったんだ」

綱山雲風スカ「⁉︎」

 

リボーンの言葉に5人は驚く。それが本当だとすれば、敵は僅か数ヶ月で五,六流から三流と呼ばれる程に力を付けたと言う事になる。

 

スカル「でもよ、そんな事が有り得るのか?」

風「私も同感です。確かに、この2人を始めとした3年前の10代目ボンゴレファミリーの短期間の成長は有りました。が、それは彼等が成長期と言う伸び盛りの時期だったから可能だったのです。その三流マフィアとやらの成長は有り得ないとしか言えません」

 

スカルは有り得ないと言い、風はそれに同調しながら自分の意見を述べた。

 

風の言う通り、3年前のツナ達は目まぐるしい成長を遂げていた。特にツナは周りの想像を超えており、今ではボンゴレ独立暗殺部隊ヴァリアーですら実力を認めている。ボスの“XANXUS ”も自身の訓練にツナを付き合わせる事もある。尚、作戦隊長の“スクアーロ”とは意外にも話が合い、ツナは彼に相談を持ち込む事が多い。

 

リボーン「俺も同意見だぞ。しかしな、この真偽について骸が調べた所これは事実なんだ。そのせいで伝達は遅れちまったがな。今は家光に言って奴等の成長について調べてもらってる」

綱吉「伝達が遅れたもう1つの理由ってそれだったのか。父さんに言ったって事はCEDEF(チェデフ)が調べるって事か。あ!彼のイタリアでの任務って、そのマフィアについての調査!」

リボーン「そう言う事だ」

 

リボーンからの伝達が遅れたもう1つの理由と、後に合流する予定の人物が現在行なっている任務についての疑問が晴れたツナ。どうやら、その人物はCEDEFに属する者らしい。

 

CEDEFとは平常時はボンゴレの部外者だが、非常時となるとボスである門外顧問はボンゴレボスに次ぐ権限を得る事になる為、門外顧問は事実上のNo.2となる。ちなみに初代門外顧問は初代雲の守護者でもある“アラウディ”、現在の門外顧問はツナの父である“沢田家光”である。

 

周りのメンバーは、リボーンとツナの会話で合流予定の人物が誰なのかが分かった。が、そこでスカルが疑問に思った事を口にした。

 

スカル「確かに奴はツナと同い年だし適役だとは思うけどよ、今回ってボンゴレの非常時って言えんのか?どっちにしろ敵は三流なんだろ?」

リボーン「ああ。だが、急成長の理由が分からない限り警戒を怠る訳にはいかねえ。下手すりゃマフィア界がひっくり返る可能性だってあるからな」

綱吉「…………そんなマフィアに、このタイミングで命を狙われた彼等って………」

山本「グッドタイミングと言うか、バットタイミングと言うか………」

風「どちらでも当てはまりますね。そんなマフィアが脅威でない内に異常な成長に気付けた事は良し。しかし、それによって彼等がマフィアの世界に足を踏み入れるかもしれない事は悪し………と」

雲雀「ようするに、彼等には危機管理能力が備わって無いって事でしょ。仮に備わっていたとしても、好奇心を抑える事すら出来ない杜撰な代物。組織を率いるのには向いてないな」

リボーン「むしろ、自分達がマフィアから命を狙われている事すら気付いてねえだろうな。ま、そんな訳だ。奴等には工藤新一が目的だと打ち明け、マフィアに目が向かない様にしろ」

綱山雲風スカ「ハーーー……………」

 

この、ある意味難題な任務に雲雀も含めたメンバーは思わずため息を吐いた。尚、京子にはツナから伝えた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

取り敢えず、ツナは蘭の疑問に答えた。

 

綱吉「ほら工藤新一ってさ、日本警察の救世主って呼ばれる程に推理力が高いでしょ?そんな彼に興味を持ったみたい」

京子「後は大阪の服部平次君…だったかな?彼にも興味を持ったみたいで山本君を大阪に向かわせたの」

世良「大阪にも向かわせた………か。簡単に言ってくれるな………。その風紀委員長はどんだけ力を持ってるんだよ。君達は疑問に思わないのかい?」

綱京「もう慣れたから」

園子「さっきもそう言ってたわね………」

世良「あんなデタラメな人に目をつけられた工藤君と服部君に同情するよ………」

蘭「新一と服部君、ドンマイ………」

コナン(ハハハ………。苦笑いしか出来ねーな)

 

そんな高校生組の反応とは違い、少年探偵団は無邪気な反応を見せた。

 

元太「なあなあ、何で大盛りって所の警察は、その稲荷って奴に文句を言わねーんだ?」

光彦「元太君、大盛りではなく並盛、稲荷ではなく雲雀ですよ。でも確かに疑問ですね。如何に力を持っていようと相手は高校生じゃ無いですか」

歩美「それに、歩美たちみたいな探偵はいないの?」

 

そんな少年探偵団の疑問にツナが答えた。一方、元太を咬み殺そうとしている雲雀をスカルが必死に止めていた。

 

綱吉「あのね、並盛では探偵は要らないんだよ。後、警察もね」

元光歩「えー、何でー⁉︎」

綱吉「何が起こっても風紀委員会と粛清委員会が解決するからね。ちなみに、外部の人間には当然捜査権は与えられない。例え警視庁や警察庁の人でもね。探偵なんて論外。それが並盛なんだよ」

世良「ちなみに探偵だと名乗ったら?」

綱吉「自分達の領域(テリトリー)を侵したと見なされて………、これから先は分かるよね?」

 

ツナの言葉に高校生組とコナンは頷く。咬み殺されるか粛清されるかどちらかだと理解したのだ。世良とコナンは不本意であったが。

すると、蘭が携帯の時間を見てかなりの時間が経っている事に気付いて今日の所はお開きになった。

 

 




園子「ハァー、とんでもない所ね並盛は」
蘭「警察も探偵も要らないなんて米花町とは真逆だね」
京子「雲雀さんの存在が大きいのかも。あの人がいるから並盛は秩序を保っている。米花町にはそんな人いないでしょ?」
世良「確かにそうだね。米花町にも秩序となる人は必要だな」
園子「でもそんな人いる?」
蘭世「…………いないかも」
園子「次郎吉おじ様は米花町の秩序よりもキッド様を優先するし。あ、小五郎のおじ様は?」
蘭「いや、むしろ秩序が乱れちゃう気がする。お父さん、普段は昼間からお酒飲んだり競馬やったりヨーコちゃんのビデオ見たりしてるから」
世良「適任ではないね」
京子「並盛って特別な場所だったんだね」
園子「そうね。平和かどうかは分からないけど」
世良「むしろ、一番秩序を乱してるのが雲雀って人じゃ無いのか?」
京子「それは無いよ?せいぜい群れている人達を咬み殺すだけだから」
蘭園世(だから、それが秩序を乱していると言うのでは………)
園子「………………この辺にしましょうか」
世良「………………そうだね。長引かせると良くないし」
蘭「………………それじゃ行くよ、せーの、」

京蘭園世「次回もよろしくお願いします‼︎」


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標的19:服部家の勉強会

遅れてしまい申し訳ありませんでした!

今回は大阪の様子を書きます。
タイトルには勉強会とありますが、描写は少ないと自分では思ってます。

それでは本編をどうぞ!


一方その頃、大阪にて。

 



山本「ハァーーー………」


平次「?どないしてん山本」


和葉「何かあったん?」

 



改方学園が現在テスト期間中である事を告げられた山本は、席が隣となった服部に勉強を教えて欲しいと頼み、服部はそれを快諾した。
元々、服部と共にテスト勉強をする予定であった和葉も交え、現在は服部の家に向かっている途中であった。

場所が服部の家となった理由は一番広いからである。

そうして3人で帰っている時に、山本はある事に悩んでいた。



 

山本「いやさ、改方と並盛じゃ全く授業の内容が違うんだよ。試験大丈夫かな俺………」

平次「安心せえ‼︎オレが付いてるんや、何とかなるで!」

和葉「せやで。平次は勉強が得意なさかい、思いっきり頼ったらええんよ」

 

山本は並盛と改方の授業内容の違いに戸惑っていた。【大なく小なく並がいい】と校歌にある様に、並盛全体の学力は中レベルである(1人だけ、某鬼畜家庭教師による指導でダメダメレベルから上レベルとなった者がいるが)。

対して、改方学園の学力は上に値する。つまり、授業の進行具合が速いのである。ただでさえ補習の常習犯である山本(というより授業中に寝ているのが最大の理由だが)が戸惑うのも無理は無い。

 

そんな山本を励ます服部と和葉。和葉が言う様に平次の成績は良い。特に英語はFBIの者が認める程のレベルである。

 

山本「ああサンキュー‼︎よっしゃ、元気出てきたー‼︎」

服部「ちゅうか山本。お前の元いた学校の授業が思ったより進んでいないのが気になるんやが。お前から聞いた風紀委員長の性格からして、かなり進んでおると思とったんやが」

 

服部と和葉の励ましによって、元気を取り戻した山本に服部は疑問をぶつけた。雲雀のいる学校の授業の進行具合が遅い事に驚いたらしい。

 

山本「ん?あー、あいつはそういう事に興味を示さねーからなー。あいつが興味あんのは並盛そのものと強い奴だけだな。んで、群れと弱い奴は嫌いだから咬み殺してる」

服部「成る程のう。それから山本、咬み殺すはもう言わんでええ。風紀委員長の説明の度に言うとるのう」

山本「つか雲雀の説明するには、咬み殺すは外せねーからな。あいつの口癖みてーなもんだし」

服部「ホンマ一回会うてみたいわ、その風紀委員長」

山本「やめておいた方がいいぜ。普通の奴ならともかく、お前みてーな探偵?は雲雀の機嫌を損ねるだけだからな」

和葉「話してる最中悪いけど、平次の家着いたで」

 

山本と服部が主に雲雀の話をしていると服部の家に到着した。その家を見た山本の第一声、それは………。

 

山本「うお、デッケエ‼︎‼︎

和葉「せやろ。さ、中に入ろ」

平次「おーい、オレの家をお前の家みたいに言うなー」

 

そう3人でやり取りしていると、平次の母である“服部静華”がやって来た。

 

静華「あら平次おかえり。和葉ちゃんもいらっしゃい。それから……、そちらの少年は?」

平次「ああ、今日転校して来た山本や。ちと勉強教えて欲しい言うから家連れて来たんや」

静華「そうか。ほんなら後で飲み物持っていくさかい励みや」

和葉「オバさん、おおきに」

山本「どうもっす」

 

そうして平次の部屋に向かう途中、山本が服部に尋ねた。

 

山本「服部ってお坊ちゃんだったんだな」

平次「は?どういうこっちゃ?」

山本「だってよ、こんなデケェ家に住んでんだぜ?そう思ってもおかしくねえだろ?」

平次「まあ親父が大阪府警の本部長やからなあ。当たっとるっちゃ当たっとるな」

 

そうしてる内に部屋に着いた3人は小机を出して教科書とノートを広げた。

 

山本「あー、教科書の文字見ただけで眠くなってきた」

和葉「早!まだシャーペンすら持ってないやん!」

平次「山本、一応聞くけど元の学校での成績は?」

山本「補習常連‼︎」

平和「………………」

 

山本の言葉に唖然となる服部と和葉。しかし、いつまでも固まってるワケにも行かず………。

 

平次「よっしゃ!ビシバシ行ったるから覚悟せいや、山本ぉ‼︎」

山本「うへぇ〜〜………」

 

そうして始まった勉強会。一応、数問の課題を出したが、暫くして服部は驚いた。

 

服部「おい山本。お前勉強出来るやんけ」

山本「え、マジ?合ってんの答え」

服部「ああ。しかし分からんな。なんで並盛高校では補習常連だったんや?」

 

服部が驚いたのは山本の要領の良さである。山本は言うなれば「やれば出来る子」であり、服部の説明の分かりやすさもあって次々と課題をクリアしていった。

ちなみに成績が悪かった理由は部活の忙しさで勉強に手がつかなかった事である。

 

和葉「凄いな山本君。これならテストも大丈夫なんちゃう?」

山本「よっしゃ!助かったぜ服部、遠山!」

 

山本が喜んでいると服部静華が飲み物を持ってきた。

 

静華「なんや山本君は勉強が出来たんか?」

服部「オカン、出来るやなんてモンやない。コイツ元々が要領が良すぎや。下手すりゃ上位取れるで」

山本「ハハッ、服部の教え方が上手いんだって。獄寺といい勝負だな」

服部「?獄寺っていうのは誰や?」

 

山本の口から出た、獄寺という人物に疑問を持った服部は尋ねた。

 

山本「並盛にいる俺の親友の1人だぜ。後もう1人の親友と一緒に、中学時代から仲良しトリオって呼ばれてたんだ」

静華「ふふ、親友とは良いモンや。一生の宝になるさかいな。大事にするんよ」

山本「モチロンすよ!」

静華「ほな、勉強頑張りや」

 

そう言って静華は部屋を出た。飲み物で渇いた喉を潤してから勉強会の続きをしていたら日が暮れ始めていた。

 

山本「お、もうこんな時間か。んじゃ今日は帰るから、また明日な」

服部「ちょい待ち山本」

 

山本が帰る支度をしていると服部が止めた。

 

服部「お前一人暮らしやろ?飯1人だけで食うなんて寂しかったやろ。今日から家で食うたらええ」

山本「え、でも家の人に悪いんじゃ………」

服部「そうか?別に大丈夫やろオカン」

 

そう服部がドアの向こうに言葉をかけると、不意にドアが開き静華が入って来た。

 

静華「構へんよ。何なら明日からも家で食わんか?」

山本「い、いいんすか?でも親父さんの許可も必要なんじゃ……」

服部「安心せえ。…………親父の奴、オカンの言う事には逆らえへんねん………」

 

最後の部分は小声で話した服部。一方、2人の好意を断る事は山本には出来なかった。

 

山本「んじゃあ、お言葉に甘えて。いつか必ず礼するんで」

静華「ええんよ気ぃ使わんでも。ほな夕食の支度するさかいな」

山本「ホントありがとうございます」

 

そうして大阪滞在中は服部家で夕飯を食べる事になった山本であった。

 

 

 




山本「更新が遅かったのなー」
服部「全くや。遅すぎるにも程があるで。せっかくのオレの登場話ちゅうのに」
山本「ハハハッ。しっかし、今回は短かったなー?」
服部「ちゅうか未だに1日が終わらんてどう言うこっちゃ。いくら何でも長すぎやろ‼︎」
山本「それにしても作者の奴、遅ーな」
服部「って無視かい!」
山本「ん?」
服部「ん?じゃあらへんがな!………もうええ、お前の天然さにツッコんでも虚しいだけな気がしてきた………」
山本「何だか良く分かんねーけど元気出せって」
服部「………ハァ。もー、ええ。………作者の事やけど今回は来ないんとちゃうか?」
山本「今回は俺たちだけでやるって事か?」
服部「いや、もう終わりでええやろ。長引かせてもどうか思うしな」
山本「それもそーだな!んじゃ、やるか!」
山服「次回も楽しみにな‼︎」


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標的20:馴れ初め話

更新が申し訳ありませんでした。課題もひと段落しましたので次回からは早めに投稿致します。
今回の話ではタイトル通りツナと京子の馴れ初めを蘭とコナン以外が聞く事になります。それではどうぞ!



光彦「それではコナン君、また明日会いましょう‼︎」

スカル「そんじゃーなー」

雲雀「…………」

歩美「じゃーねー‼︎」

元太「寝坊すんなよな‼︎」

コナン「おう!それと元太、そう言うお前が寝坊すんじゃねーぞ?」

元太「ゔ!ど、努力します………」

園子「ガキンチョ共は相変わらずねー」

世良「元気なのはいい事じゃないか園子くん。それじゃボク達もそろそろ帰ろうか」

風「そうですね」

京子「それじゃあ蘭ちゃんまたね」

蘭「うん。また明日」

 

一方ポアロでは、日が暮れ始めたので解散する事になった。ポアロの上が帰る家である蘭とコナンは残りのメンバーと挨拶を交わしていた。すると、その様子を見ていた梓がツナに向かって言った。

 

梓「ツナ君もそろそろ上がっていいわよ」

綱吉「へ?まだ早くないですか?」

安室「今日は初日だからね。第一、登校の必要が無くても君は高校生なんだから無理はさせられないよ」

梓「そういう事。これからも19時までには帰らせるからね。出勤は基本的に9時半には来る事。それより早くなる場合は前日の内に知らせるから」

安室「思えば面接の時に言っておくべきだったね。ごめん」

ツナ「いえ、それは構いませんけど。……それじゃ、お言葉に甘えて失礼します」

安梓「お疲れ様」

 

そういう訳でツナも帰る事となった。それを見た園子は提案をした。

 

園子「それじゃあ沢田君も一緒に帰りましょう!さっきは聞けなかった馴れ初めをじっくり聞かせてもらうわよ!」

綱吉「え?」

世良「僕もその話に興味があるな」

綱吉「えぇ?」

歩美「歩美もー!」

綱吉「ええぇ⁉︎」

 

そうなると女子の興味はツナと京子の馴れ初めに向かうのは当然だろう。それも恋バナ好きの園子と歩美、更には世良も加わり断れない雰囲気となった為にツナは戸惑った。

 

綱吉「えーっと、これはどうすればいいんだろう。」

風「諦めなさい沢田君。こうなった女性は止められません。」

綱吉「君は確か雲雀さんの従兄弟の風弥君だったっけ。俺の事はツナで良いよ。同い年だから敬語も要らない」

風「そうですか、しかし呼ぶ時に違和感を感じてしまうので綱吉で良いでしょうか?僕の事も風と呼んで結構ですので。ちなみに敬語に関してはスルーの方で」

綱吉「分かったよ風」

スカル(コイツら演技上手すぎんだろ………)

 

設定上、初対面であるツナと風は今仲良くなった様に演技した。それを見たスカルはその演技力に驚いていた。

 

そうして蘭とコナンと別れたメンバーは再び帰宅の途についた。そうして歩きながらツナは質問から逃れようとしたが京子を除く女子がそれを許さず結局話す羽目になった。

 

園子「成る程。つまり迷惑な先輩に付き纏われていた京子ちゃんを沢田君が助けたのが2人の出会いってワケね」

歩美「綱吉お兄さんカッコイイーー‼︎」

光彦「たしかに………。」

元太「そんじゃ、京子姉ちゃんはそん時にツナ兄ちゃんを好きになったって事か?」

 

小学生組の反応は様々だ。歩美は純粋に憧れ、光彦はツナに対し羨望と嫉妬を感じ、元太は直球で質問を返した。そんな元太のマセた質問にも京子は笑みを浮かべて答える。

 

京子「ううん。その時は凄い人だなって思っただけ。でも、それから色んな事があって段々と好きになっていったの」

園子「へー‼︎」

風「そうだったんですね。さて、綱吉はどうなんですか?」

綱吉「お、俺?」

世良「気になるな、この際言っちゃいなよ。京子君も話したんだから彼氏である君も話さなきゃ」

スカル「さーさー、勿体ぶらずに言っちまえー!」

綱吉「あーー、うーー///」

 

風と世良とスカルの言葉にツナは赤面したが、意を決して話し始めた。

 

綱吉「実は俺は、その、以前から京子が好きだったんだよ。京子は並盛のマドンナって有名だから」

園子「まー、こんなに可愛いんだから当然よね。それでそれで⁉︎」

綱吉「それで、話しかけようにも勇気が持てなくてさ。最初は諦めようと思ったよ」

歩美「そうだったの⁉︎」

光彦「そんな時にさっきの迷惑な先輩の件が起きたという事ですか?」

綱吉「運が良かったとしか言えないね。あの時の俺は、まさか京子と本当に付き合えるとは思ってなかった」

世良「つまり、その迷惑先輩は2人のキューピッドとなったワケだ。」

綱吉「ハッキリ言えばそうなるね」

京子「私も、その事だけは感謝してるかな」

園子「…………不憫ね、その人」

世良「…………ボクも思わず同情してしまったよ」

 

ツナと京子の説明を聞いて、園子と世良が最終的に辿り着いたのは名も知らぬ哀れな先輩に対する同情であったという。

 

すると京子が何かを思い出した様に言った。

 

京子「そうだ、途中で夕飯の買い物に行かなきゃいけないんだった。ツッ君付き合ってくれる?」

綱吉「良いよ。荷物は俺が持つから」

京子「ありがとう」

園子「ラブラブね〜〜」

 

ツナと京子の会話に他のメンバー(風と雲雀と光彦除く)がニヤニヤしながら歩いていく。そして分かれ道に着くと風が言った。

 

風「では私達の家はこちらなので、ここで失礼します」

園子「えぇ⁉︎」

世良「そうなんだ。それじゃまた明日な!」

元太「スカルと氷弥!明日もちゃんと学校に来るんだぞ!」

スカル「言われなくても行くっつーの!」

雲雀「フン」

綱吉「鈴木さんと世良さんと元太君と光彦君だったっけ、またね。それじゃ京子、行こうか」

京子「うん。じゃあまた明日!」

園世「ええ/ああ‼︎」

 

そうして護衛対象達と別れたメンバーはそれぞれの帰途に着く。しかし風達の方はしばらくすると足を止めていた。

 

風「さて、それでは私は彼らの後を尾けます。スカル達は先に帰っていて下さい」

スカル「大変だなお前も。まあ、俺達が目を離した時に命を狙われる可能性があるから仕方ねーけど。お前に言う台詞じゃねーけど、気を付けろよ?」

風「当然ですよ。それじゃあ行きますから、氷弥はスカルを殴ってはダメですよ」

雲雀「フン、僕に命令していい人間は限られてるよ」

風「フッ。それでは行ってきます」

 

そう言って風は5人の後を尾けに向かった。




超ツナ「もう何にも言う気になれないな」
京子「2ヶ月も更新をしなかったんだもんね」
超ツナ「楽しみにしてくださってる方達がいるんだよ。こんなに時間が経ってるのに感想を書いてくれた人もいるんだ。その事を忘れない様にしろよ?」
作者「ハイ。申し開きの言葉もありません。っていうかその超死ぬ気モードやめてくれません?」
綱吉「………仕方ないな全く」
京子「まあまあ、ツッ君。その話はこの辺でやめよう?他にも聞きたい事があるし」
作者「聞きたい事?」
京子「今まで台詞の中の最後の文にも句読点が付いてたでしょ?でも今回は無くなってるの」
綱吉「言われてみれば確かに。何か理由があるのか?」
作者「うん。僕としてはこのままでもいい気がしてたんだけど、他の人達の作品には付いてないのを見て違和感を感じ始めたんだ。だから今回試してみて読者の方の反応で決めようって思ったんだ」
綱吉「成る程」
京子「色々と考えてたんだ」
綱吉「でもこんな後書きで俺達から責められる事を書く事は続けると?」
作者「うん。それがこの作品を書くに当たって決めた事なんだ。自分に痛いことを言って作品を最後まで書き切る気持ちを忘れない様に」
綱吉「………まさかそんな理由があったとは」
京子「てっきりドMなのかと思ってた」
作者「それは無いから!精神的ダメージにめちゃくちゃ弱いから!打たれ弱いからドMじゃない‼︎」
綱吉「必死に否定している所が怪しいな」
作者「ヒドッ‼︎」
綱京「それじゃあ皆様、次回もお楽しみに‼︎」
作者「ちょっと⁉︎勝手に終わr」


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標的21:殺人事件の対応策

半年にも渡り更新をしなかった事、弁解の余地もありませんが申し訳ありませんでした。今回に限っては完全なる自身の筆不精です。
ただし、この話を未完で終わらせるつもりは全くありません。話が纏まらない等の理由で投稿が遅れてしまう事が多々有るかもしれませんが、話が完結するまでは絶対に終わらせない事をここに誓います。
何より、この作品を楽しみにしてくださっている方もおり、それには本当に感謝しております。

さて、相当の時間が空きましたが、前話の続きをどうぞ。
分かりにくかったら遠慮なく申し付けください


買い物を済ませて、帰宅しながらツナと京子は今日の出来事について話し合っていた。

 

綱吉「毛利さん達とは仲良くなれたみたいだね」

京子「うん。三人とも話しやすい人達だったからね。そっちは?」

綱吉「俺は毛利探偵とは会えたよ。ただ用事があったらしくて、自己紹介とバイトを始めた経緯しか話せなかった」

京子「そっか。………毛利探偵の用事って、例の事件?」

綱吉「多分そう」

京子「けど、犯人は例のマフィアなんだよね?関わらせない方が良いと思うけど」

綱吉「それが相手の狙いだろうね。不自然な殺人が起これば毛利探偵、正確には江戸川コナン君が興味を持つから、自分達の目の届く範囲に誘導できる。かと言って、俺達がそれを阻止しようとすれば………」

京子「私達の存在を知られてしまう……」

 

ツナ達が護衛任務について聞かされた晩に起こった殺人事件。ニュースを見た時は流石に驚いたものの、翌日には早急な対応が行われた。

コナン達が事件に関わる事をさり気なく止める役。これまた無理難題な任務を担当する人物の選考である。

尚、今回に限ってはボンゴレメンバー以外という条件なので、獄寺は待機のままである。

 

綱吉「俺達は今回の事件には関われない。………だからこそ、彼に任せる事になっている」

京子「炎真君だね。でも、どうして他のシモンファミリーの皆を選ばなかったの?」

綱吉「まずSHITT・Pだけど、一番重要なコミュニケーションが取りづらい」

京子「あ〜、獄寺君は未だにUMAだと勘違いしてるもんね」

 

SHITT・Pが外された理由:護衛対象とコミュニケーションが取れない

 

綱吉「次にジュリーだけど、絶対に護衛対象である毛利さん達をナンパするから却下」

京子「でも、任務だって言ったらそんな事しないんじゃ………」

綱吉「因みに、今のはアーデルの意見。俺としては術士でもあるジュリーの力は借りたいんだけど、アーデルに断られたから無理」

 

加藤ジュリーが外された理由:絶対にナンパする

 

京子「確かアーデルさん、去年ジュリーさんと別れたんだよね?」

綱吉「うん、ジュリーの女遊びに流石に愛想が尽きたって」

京子「そっか、ジュリーさんの自業自得なんだね」

綱吉「まあね。次に紅葉だけど、馬鹿だから頭を使った任務は出来ない」

京子「さ、流石に言い過ぎじゃない?」

綱吉「大丈夫。紅葉自身がそう言ったから」

京子「…………」

 

青葉紅葉が外された理由:お馬鹿様だから

 

京子「………そっか。じゃあ薫君が外された理由は?」

綱吉「薫自身が恥ずかしがり屋だからって言うのもあるけど、一番の理由は性に合ってないから」

京子「性に合ってない?」

綱吉「薫は優しすぎるんだよ。相手が悪人でない限り、嘘をつく事を嫌う」

 

水野薫が外された理由:優しすぎるから

 

京子「そっか」

綱吉「俺達と戦った時、真実を知って一番後悔してたのは薫だった。最も、武を傷付けてしまった事もあると思うけど」

京子「あの時の山本君、生死を彷徨(さまよ)ったんだよね?凪ちゃんが言ってたよ、あの時はシモンの皆が許せなかったって」

綱吉「まぁ最初は俺達も戸惑ったけど、山本があっさり許したから俺達も憎むのをやめたんだ。今のボンゴレとシモンの関係が良好なのは、あの武の性格があってこそだと俺は思う」

 

かつて、D(デイモン)・スペードの謀略で敵対したボンゴレとシモン。騙されていたとは言え、薫が山本に重傷を負わせた事実は紛れも無い事実である為、最初は許す事を戸惑っていた。

しかし、他ならぬ山本自身が薫を友達と呼んだ。ならばツナ達が憎み続けるのはお門違いである。

 

それ以来、ボンゴレとシモンの間には絶対的信頼が置かれる様になり、ツナが正式にボンゴレを継いだ時に平等な立場での同盟を結ぶ事が決まっている。

これ程のシモンとの信頼関係は、山本の性格して成し得なかったとツナは思っている。そして、やはり山本以外に雨の守護者は居ないとも実感している最大の理由なのだ。

 

京子「全てを洗い流す恵みの村雨……か」

綱吉「初代雨の守護者の再来って言うのも、(あなが)ち間違いじゃないかもね。………少し話が逸れたけど、次はらうじだ」

京子「でも、らうじさんは選ばれても良いんじゃない?性格も良いし、子供にも好かれやすいし」

綱吉「確かにそうだけどね。らうじが外れた理由には“スパナ”が関係しているんだ」

京子「スパナさんが?」

綱吉「スパナがさ、シモン専用の武器を作りたいって思ったらしくてね。最初は炎真、次はアーデルのを作り終えたんだけど」

京子「けど?」

綱吉「今はらうじの番なんだけど、難航してるみたいでさ。切り上げちゃいなよと思うんだけど、俺もスパナの発明を使わせて貰ってるから何も言えなくてさ。第一、あんな輝いた目で見られたら………」

京子「スパナさん、発明となったら周りが見えないからね」

 

らうじが外された理由:スパナの発明の難航

 

綱吉「アーデルに関しては言わずもがな。雲雀さんが並盛から離れた現在、取り仕切る事が出来るのはアーデルだけだから」

京子「確か今は、風紀委員と粛清委員を束ねているんだよね?」

綱吉「それがベストだからね。もし何か起きた時、団結して事に当たれる様に」

京子「でも不思議だよね」

綱吉「何が?」

京子「雲雀さんが並盛を託したって事は、それだけアーデルさんを信頼してるって事だよね?」

綱吉「雲雀さん自身は絶対に認めないだろうけどね」

 

ツナと京子は話を続けながら、任務中の住処であるアパートに向かった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

アパートの一室を借りる事になった理由は二つある。

一つは不審に思われない為である。あくまで普通の高校生であるツナと京子が豪勢なホテル暮らしをしたら、間違いなくコナンが疑う。それを避ける狙いだ。

 

綱吉「ふう、やっと着いた。店に寄ったら結構な回り道だな」

京子「そうだね。もう少し、立地を考えれば良かったかな?」

綱吉「いや、ここで良いと思うよ。毛利探偵事務所と鈴木財閥の豪邸の両方から近過ぎず遠過ぎずの所にあるし」

 

もう一つは任務によるものだ。夜、毛利家と鈴木家が襲われた際に、瞬時に向かう事が出来る様にする為である。

尚、夜の監視役はスパナが発明したヒバード型監視ロボである。見た目によらず、かなり頑丈であり故障の心配は殆ど無い。

 

綱吉「寝る前にこれを起動して、何かあればこの通信機器に連絡が入る。勿論、音量は控えめだけどね」

京子「ご近所さんの迷惑になるからね。でも起きられる?」

綱吉「念の為に枕元に置くつもり。だから大丈夫だと思う」

京子「だと思う?」

綱吉「だ、大丈夫です」

京子「よろしい。それでアラームはどうする?警報音は使わない方が良いよ?不審がられるから」

綱吉「勿論。既に決めてあるよ」

京子「何の曲?」

綱吉「それはね、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“七つの子”だよ」




綱吉「さーて、分かってるよな?」
京子「半年も更新が無いなんて、馬鹿にしてる?」
炎真「僕の新技、味あわせてあげるよ」
アーデル「その上で私の新技も食らわせてやろう」
作者「はい反省しております。だから、その」
アーデル「言い訳無用」
京子「読者の皆さんが待っててくれてたんだよ?それを無下にしてたんだよ?それを分かってる?」
綱吉「まあ?分かってたらこんな事してないよなぁ?」
炎真「それじゃ制裁開始だ。行くよアーデル」
アーデル「了解だ炎真。この馬鹿を粛として清める……」
作者「え、ちょ、ギャアアアアァ………‼︎」

綱吉「ったく、あの馬鹿作者。これに懲りれば良いんだけど」
京子「懲りなかったらXANXUSさん呼べば?」
綱吉「そういえばアイツも新技思いついたから試させろって言ってたから良い機会だ」
アーデル「ふぅ、中々の技だったぞ炎真」
炎真「アーデルこそ、かなりのものだったよ」
京子「炎真君、アーデルさん。いつもの締めやってみる?」
アーデル「いや、私はそう言う質じゃないのでな。炎真やれ」
炎真「分かった。それじゃ皆さん、次回からもよろしくお願いします」


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標的22:炎真、苦労の始まり

言い訳はいたしません。更新がここまで遅れてしまったのは、ひとえに私の落ち度です。
しかしようやく初日を終わらせる事が出来ました。次回がいつになるかは私次第ではありますが、今回程に遅らせる事が無い様にしたいと思います。

それではどうぞ‼︎


ツナと京子が平穏な会話をしているのと同時刻、こちらでは殺伐とした空気が流れていた。

 

スカル「ちょ、ちょっと待て雲雀‼︎」

雲雀「何?」

スカル「お、お前がキレるのは分かってた‼︎」

雲雀「だから?」

スカル「だからって………。裏球針体は無いだろーが‼︎」

 

現在、ホテルの一室を借りている雲雀兄弟組。風は園子と世良の後を追い(決してストーキングでは無い。多分)雲雀とスカルは先に部屋に入ったのだが、スカルが部屋に入った瞬間に雲雀がVG(ボンゴレギア)から雲ハリネズミの「ロール」を出した。

そして容赦なく「裏球針体」を指示したのである。主人とは似ても似つかぬ臆病な性格のロールだが、雲雀の命令に背いた事はない。

 

雲雀「叫ばない方が良いよ。酸素なくなるから」

スカル「だったら早くこっから出せーーー‼︎」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

風「成程裏球針体とは。不死身のスカル相手では最善の手ですね」

スカル「軽っ‼︎窒息死しかけたんだぞ⁉︎もっと叱れ‼︎」

風「雲雀恭弥も今日は耐えた方ですから。むしろ、死に至る前に出してもらっただけでも奇跡でしょう」

 

風が帰宅した後、夕食(ホテルのレストラン)を済ませてから2時間。スカルと風が緑茶を啜りながら今日の雲雀について話していた。ちなみに雲雀本人は入浴中である。

 

スカル「いや。どっちかと言うと、八つ当たりの対象を消したくないからじゃね?」

風「まあ、そうとも言えますが。その話はここまでにして、高校と小学校それぞれの情報をまとめましょう」

スカル「だな」

 

こうして、スカルと風は初日の情報を出し合った。

 

スカル「ま、初日はこんなもんだろ。幻覚の雲雀を江戸川達に見せる事も出来たし、そうそう俺達が疑われる事はねぇな」

風「油断は禁物です。彼等の好奇心はかなりの物ですからね。それこそ彼等自身を滅ぼしかねない程に」

スカル「こりゃ骨が折れるな。それに加えて、奴らの命を狙ってるマフィアの事も隠し通せってんだろ?」

風「それが理想的ですね。最も、彼等の中にはFBIの捜査官も居ますから。気づかれてしまう可能性の方が高いですね」

 

風は冷静に状況判断を行う。スカルも風の考察に1つ頷くと同時に更なる懸念に頭を悩ます。

 

スカル「例の拘置所で起きた殺人に関しては毛利小五郎の介入は避けられない、だったな」

風「ええ。そこは古里炎真の力量にかかっています」

スカル「炎真か。確かに今回の任務には適任だろうけど」

風「私としても彼は信頼に足る人物だと思っています」

 

その後、スカルと風は炎真の人物評について語り合った。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

噂をされればクシャミが出る。それは創作物においてはお約束であり、当然彼にもそれは適用される。

 

炎真「ヘックシ‼︎

 

シモンファミリーは現在、住まわせて貰っている民宿に集っていた。最もSHITT・Pだけは瞑想中で不在だが。

 

らうじ「どうした炎真。風邪ひいたのか?」

薫「いや、どちらかと言うと噂されたんじゃないか?最近炎真は女子の間で人気だからな」

炎真「え、初耳なんだけどソレ」

 

最初は炎真、らうじ、薫の3人が話して居たのだが、薫の発言に他の面々も食いついた。

 

紅葉「ほう。結局炎真にもモテ期が到来したか」

アーデル「炎真の優しい性格に惹かれたんでしょう。良い事だわ」

ジュリー「けっ、良いよなぁ。俺なんて最近は女子から毛嫌いされたんだぜ?嫌んなっちまうよなぁ」

 

このジュリーの発言にはシモンファミリーの息が揃う

 

ジュリー以外「それはジュリーの自業自得」

 

アーデル「ジュリーなんかは放っといて、炎真」

炎真「何?アーデル」

アーデル「貴方、近い内に米花町に行くのでしょう」

炎真「うん、ツナ君達の助けになりたいからね。………スカルの様子も見たいし」

 

炎真が付け加えた一言にシモンファミリーの面々(ジュリーも含める)は遠い目をした。

 

紅葉「最初に見た時は半信半疑であったな」

ジュリー「俺もあれには驚いたぜ」

らうじ「しかも雲雀も同じ目にあったって言うからな」

薫「沢田は冗談を言う奴じゃない。やはり事実なんだろう」

アーデル「とてもじゃないけど、想像つかないわ」

炎真「一応、リボーンから2人の写真を貰ってるんだけど」

炎真以外「それ見せろ‼︎

 

 

他の面々に言われて(脅されて)炎真は渋々自室から例の写真を持ってきた。その写真をアーデルが受け取り、他はそれを覗き込む。

 

ジュリー「アーッヒャヒャヒャ‼︎ヤッベーこれウケる‼︎」

紅葉「クッ、クククッ!!さ、流石に、これは…!」

薫「スカル、なんて哀れな………」

らうじ「3年前のランボさんを思い出すな」

アーデル「…………………」

 

笑う者や憐れむ者など多様な反応を見せたシモンのメンバー。その中で不自然な反応を見せた者が1人。

 

炎真「アーデルどうしたの?」

アーデル「えっ。ど、どうしたって何が?」

らうじ「いつもの冷静なアーデルじゃないな」

薫「スカルと言うより、雲雀を見ての反応だったな」

 

そこでジュリーが一言。

 

ジュリー「何、お前等知らねえの?アーデルの奴、今は雲雀にゾッk「黙りなさい‼︎」ゲフォ‼︎

 

ジュリーが完全にバラす前に口を塞ぐアーデル。しかし空気を読まないお馬鹿様がいる事を忘れてはならない。

 

紅葉「何⁉︎アーデルの奴が雲雀を好きn「聞こえなかったのかしら⁉︎」ガッファ‼︎

 

しかし、そこはシモンの実質的なリーダー。瞬時に反応し紅葉の口をも塞ぐ事に成功した。ギロっと他の3人を睨みつける事も忘れない。

睨みつけられた3人は口を真一文字に結び、何度も頷いた。

 

アーデル「全く。この2人には困ったものだわ///」

 

顔を真っ赤に染めて言っても説得力が無い。加えて写真をスカートのポケットに入れているのだから、流石の3人もアーデルの本心に気付いた。しかし、ここは気づかないフリをした方が良いだろう。

シモンの中でも良心的な3人は彼女の前途多難になるであろう恋を内心で応援してあげようと思いながら、自室へと戻っていった。結果、残ったのは出歯亀が過ぎた屍(生きているが)だけであった。

 

 

 

こうしてツナ達の任務が始まった日はシモンにとっては紅一点の恋愛事情が明らかとなった日となった。

 

はてさてこの先、ツナ達の任務やアーデルの恋はどの様な方向に転ぶのか。それは全て炎真の双肩にかかっているのだが、炎真本人はそれを知る由もなかったのである

 

 

 




炎真「もう良いや」
アーデル「放っておきましょう、あの馬鹿は」
風「ですね。もう何を言っても無駄でしょうから」
スカル「でも、前書きに多忙って」
炎ア風「活動報告を使えば良い」
スカル「デスヨネー」

炎真「それよりタイトルが不吉なんだけど」
スカル「頑張れ炎真!」
アーデル「まぁ、今回は炎真に締めてもらいましょう」
風「ですね」
炎真「分かった。えー、いつ更新されるかは僕にも分からないですが、次回以降もよろしくお願いします」


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