A級2位桐ヶ谷隊 (三日月達也)
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A級2位桐ヶ谷隊

2作品目です。物語は原作一年半前からとなっています。

それでは「A級2位桐ケ谷隊」どうぞ!


   SAO事件

 

 2022年、世界初のVRMMORPG《ソード・アート・オンライン》がサービス開始当日にゲームマスター茅場晶彦がプレイヤー約10000人を仮想世界に閉じ込め、2年後のゲームクリア時まで約4000人を死に陥れた最悪の事件である。

 

 その最悪のゲームを終わらせた英雄、黒の剣士と呼ばれる少年とその相棒、ギルド《血盟騎士団》の副団長にして閃光と呼ばれる少女がいた。

 

  「アスナ!」

 

  「キリト君!」

 

 

 

   ALO

 

 《アルヴヘイム・オンライン》。妖精達や魔法をメインに世界樹の頂上を目指す物語。黒の剣士キリトはSAOクリア後も目を覚まさないアスナを救うため、キリトの妹リーファの力を借りて世界樹の頂上にたどり着きアスナを救った。

 

  「スグ!」

 

  「お兄ちゃん!」

 

 

 

  GGO

 

 《ガンゲイル・オンライン》銃をメインに戦うFPSゲーム。キリトは死銃(デスガン)と名乗る人物を倒すべく過去にトラウマを持った少女シノンと出会い共に自分たちの因縁に決別をつけた。

 

   「シノン!」

 

   「キリト!」  

 

 3つの事件を終えたキリト。しかし、彼の戦いはまだ終わっていなかった‥………

 

 

 

   第一次近界民侵攻時(だいいちじネイバーしんこうじ)

 

 三年前、三門市に異世界から黒い門が開き、ネイバーと呼ばれる兵器が全く効かない敵が現れ街を蹂躙した。だが、突如ネイバーを倒し、街を救ってくれた集団が現れた。

 

「我々はこの日の為に牙を研いできた」

 

 彼らは界境防衛機関、通称《ボーダー》。対ネイバー用の武器を使い、瞬く間にネイバーを殲滅した。その後ボーダーはその規模を拡大し、今や充実した防衛体制と、総勢500名以上の隊員を抱える一大組織へと発展した。

 

 そのボーダー部隊で今もネイバーと戦おうとしているもの達がいた。

 

  警戒区域

 

 

「ねぇ、まだ来ないの?」

 

「エリカちゃん、そうイライラしないの、来ない方が平和でいいじゃない」

 

「それは確かにそうだけど、ここんところ暴れたりないんだもん」

 

「エリカあまりイライラしない方がいい。血圧高すぎて病気になる」

 

「高い方がいいの!紗夜は低いから毎日寝坊するんでしょ」

 

「お布団には勝てない」

 

「あの‥………そこまでに………したほうが」

 

「お前らその辺にしておけ、綺凛がおどおどしてるぞ」

 

「は~い」

 

「………わかったー」

 

「そうそう和人君、今度うちに遊びに来ない?剣道教えてあげるからさ」

 

「エリカ、抜け駆けはずるい、和人私の家に来るべき。新しいトリガー開発してもらえるから」

 

「えっと‥………剣道なら私の家でも出来ますし………私の家に来るべきかと!」

 

「お前ら何で俺がお前らの家に行くことになってるんだよ!」

 

「そうそう私の家に来ない?妹たちも会いたがっているし」

 

「真由美さん、さりげなく誘うのやめてください!そうこうしてる間に来ますよ!」

 

「お、噂をすれば来たわよ、全員準備して!」

 

「やっと来ましたか!」

 

「いつでもオーケー」

 

「いけます!」

 

「よし、お前ら行くぞ!」

 

「「「「はい!」」」」

 

「戦闘開始だ!」

 




どうでしたか?書いたのは9日の夜なのでまじ眠いです。こちらも不定期更新となっていますのでご了承を。

 それでは次回もお楽しみに!


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設定 桐ヶ谷隊 5月25日一部修正

 今回は設定回です。
 
 基本に設定で書かれていないキャラは原作と同じです。

 後、桐ケ谷隊でのキリトの呼び方を「キリト」から「和人」しました。




  

 

   A級2位 桐ケ谷隊

 

 

 

 

 隊長 桐ヶ谷和人  攻撃手

 

本作品の主人公。

 

ALOの事件後、菊岡の友人である忍田本部長の誘いによりボーダーに入った。

 

SAOで培った戦闘技術をトリオン体により再現することができ、その実力はボーダー入って半年で攻撃手、個人共に2位になり、太刀川と互角に戦えるまでになった。戦い方は弧月を使用していて、旋空の間合いを短くして効果時間を伸ばし、体に染み込ませたソードスキルを使う。

 

彼女のアスナとは変わらずイチャイチャしているが、天然たらしの性格で女性隊員、オペレーターから人気がある。そのせいで、一部の男性隊員から嫌われている(嫉妬により)。

 

 

  メイントリガー

 

 弧月

 旋空

 バックワーム

 シールド

 

  サブトリガー

 

 弧月

 旋空

 アステロイド(拳銃型)

 シールド

 

  SE(サイドエフェクト)

 

 脳制限解除(リミッタ-オフ)

 

一時的に脳の半分くらいまで機能を使うことができる。どれくらい使うかは調節可能。ただし、使った機能に対して制限時間がかけられている。制限時間をこえると、生身の時は気絶し1週間寝たきりとなり、トリオン体では強制的に緊急脱出(ベイルアウト)させられる。

 

 

 

 

 刀藤綺凛 攻撃手

 

門下生一万を越える刀藤流宗家の末っ子であり、剣術に関しては現刀藤家領主の実力に匹敵すると言われている。

 

ボーダーに入ったきっかけは、誤って警戒区域に迷ってしまい、ネイバーに襲われていたところキリトに助けてもらい、彼の背中に憧れてボーダーに入隊した。ちなみに、キリトのことは彼女がいるのを知っていても好意をよせている。

 

戦い方は刀藤家秘伝の「連鶴」を使うが、片手でも剣を振れるようにサブにスコーピオンを入れている。

 

 メイントリガー

 

弧月

シールド

グラスホッパー

 

 サブトリガー

 

スコーピオン

シールド

グラスホッパー

バックワーム

 

  SE

 

 視覚強化

 

視力は大体10ぐらいであり、見えすぎると疲れるため、オンとオフで切り替えることができるため普段はオフにしている。

 

 

 

 紗々宮紗夜 銃手

 

父親がボーダーの技術者のため何度か本部に見学に来ており、父の作った武器で戦いたからという理由で入隊。

 

キリトとは個人ランク戦で彼が戦っているところを見て気に入り、刀藤と同じくキリトに好意を持っている。

 

戦い方は、大型の銃手の武器で豪快に撃つスタイルであり、武器自体はかなり強度があるため棒のように近接戦闘するのもお手のもの。

 

 

 メイントリガー   * は紗夜の父が作った武器を使用

 

アステロイド*

メテオラ*

スタアメーカー

シールド

 

 サブトリガー

 

アステロイド*

バイパー*

バックワーム

シールド

 

 

  SE

 

 なし

 

 

 

 千葉エリカ 攻撃手

 

剣術の名門千葉家の長女。剣のレベルは村上ぐらい。

 

綺凛とは同じ剣術家ということで互いに遊び、研鑽する仲である。

 

ボーダーに入るきっかけは、綺凛がボーダーに入るという話を聞いて自分も入ってみたいという好奇心からである。キリトはまだエリカC級の頃、綺凛の紹介で出合ったときに弧月一本で勝負してくれと頼み、彼の戦い方とまっすぐな瞳に心を奪われた訳である(ようするに一目惚れ)。ボーダーに入る時親に反対されたが、兄たちが賛成したので入ることを認めてもらった。

 

戦い方は主に弧月一本の両手持ちで戦う熊谷と同じスタイル。持ち前の反射神経と直感力で前に出て道を切り開く突撃兵。

 

 

 メイントリガー

 

弧月

旋空 

シールド

 

 サブトリガー

 

弧月

旋空

バックワーム

シールド

 

 

  SE

 

 なし

 

 

 

 七草真由美 オペレーター

 

親がテレビ放送局のベテランアナウンサーなので、小さいときから人に伝えるときの言葉使いや情報の伝え方を厳しくされたのでオペレーターとしての能力は申し分なし。

 

双子の妹がいる。

 

ボーダーに入るきっかけは、第一次侵攻時の時、ボーダーにネイバーから襲われているところを助けてもらい、自分も出来ることをしたいと思って入った。トリオン量は合格ラインに達していたが、SEがオペレーターに向いていたのでオペレーターになった。

 

 

  SE

 

 同時複数視聴(マルチスコープ)

 

最大5人まで決めて2時間の間選んだ人と同じ視界を見ることが出来る。時間がたったら30分の休憩が必要。真由美はこの能力のおかげて、隊員全員を見逃さず指示することが出来る。

 

 

 

 

 

 




 明日には投稿出来るかな‥………わかりません

 それでは次回もお楽しみに!


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鈍感

 この作品は主にキリト視点です。

 それでは「鈍感」どうぞ!


 防衛任務が終わった後俺はランク戦ブースに来ていた。

 

 

「誰かいるかな、出水とか米屋とかいたらいいんだけど‥………」

 

 

「あら、桐ヶ谷君」

 

 

「桐ヶ谷先輩、防衛任務お疲れさまです」

 

 

「加古さん、黒江、こんにちは」

 

 

 話しかけてきたのはA級7位の加古隊隊長加古さんと同じく加古隊の後輩黒江だ。

 

 

 加古さんには戦術を教えてもらったり、よくロシアン炒飯を食べさせられている。黒江は、C級の頃に剣を教えてからなつくようになり、今でもたまに模擬戦をしている。

 

 

「1人なの?」

 

 

「はい、誰かいれば模擬戦でもしようかなと思いまして」

 

 

「でしたら桐ヶ谷先輩私としましょう」

 

 

「いいよ黒江。それじゃぁさっそく…

 

 

「桐ヶ谷先輩!」

 

 

 声をかけてきたのはA級6位嵐山隊の木虎だ。

 

 

「おー、木虎。広報の仕事お疲れ様」

 

 

「桐ヶ谷先輩も防衛任務お疲れ様です」

 

 

「‥………チッ(タイミング悪いときに)」

 

 

「おー、桐ヶ谷」

 

 

「お疲れ様、桐ヶ谷」

 

 

「嵐山さん、時枝、お疲れ様です」

 

 

「桐ヶ谷~!俺とうとうアクロバティックツインスナイプ出来るようになったぜ!」

 

 

「おーすごいけど佐鳥、それ使う機会あるのか?」

 

 

 嵐山さん、時枝、佐鳥も嵐山隊のメンバーだ。嵐山隊はA級としての実力も持ちながらテレビや雑誌、ボーダー新人入隊の引率など数多くの仕事をこなしている。

 

 

「あの!もしよければ私と模擬戦しませんか!」

 

 

「あ~‥…ごめん先に黒江とやることになってるんだよ、だからその後でな」

 

 

 木虎は黒江の方を向くとそこにはものすごいドヤ顔をした黒江がいた。

 

 

「フッ‥………(ドヤァァ)」

 

 

「…双葉ちゃん、そういえばあなたもうすぐ防衛任務じゃなかったかしら?早くいかなくていいの?」

 

 

「大丈夫です後30分もあるので」

 

 

「早く行った方がいいと思うけど」

 

 

「そんなにかからないので問題ありません」

 

 

「「………………………………………………」」

 

 

 二人とも笑って話しているようだが目がちっとも笑っていない。怖すぎる。

 

 

「なぁ嵐山さん、あいつらなんでいつも喧嘩ばっかしてるんでしょう?」

 

 

「さぁ、俺には分からん」

 

 

「………鈍感」

 

 

「モテる人って鈍いんですかね~」

 

 

 時枝はため息を吐きながら言い、佐鳥は呆れたように言った。鈍いってなんのことだ?

 

 

 そして、木虎と黒江が言い争って十数分がたった。

 

 

「こうなったら一本勝負で勝った方が先輩と戦いましょう‥………!」

 

 

「えぇ、それでいいですよ…!」

 

 

 二人が模擬戦のために部屋に入ろうとしたら

 

 

「残念だけど黒江時間切れよ。そろそろいかなくちゃ」

 

 

「木虎もだ。今度の入隊日の打ち合わせが忍田さんとあるからいくぞ」

 

 

「………仕方ありません。桐ヶ谷先輩今度しましょう!」

 

 

「木虎さんじゃなくて私が先ですからね!それでは桐ヶ谷先輩また後日」

 

 

 二人ともそれぞれの隊に戻っていった。

 

 

「………………帰るか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 <木虎side>

 

「今日は残念だったけど、今度は模擬戦やってそのついでに好きな食べ物とか趣味とか聞いて………いずれは付き合う………それはまだ早い!でも先輩との距離を縮める努力をしよう!」

 

 

 

 

 

 

 <黒江side>

 

「今日先輩と模擬戦できると思ってあの時間にブースにいたのに………でも今度こそ模擬戦やって、その後一緒に遊ぶ予定とか………絶対に木虎さんより先手打たないと!」

 

 

 

 

 

 乙女は色々大変である




 ちなみに二人はアスナのことを知りません。

 それでは次回もお楽しみに!


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会議

 今回は木虎視点での話となっています。

 それでは「会議」どうぞ!


  <木虎side>

 

 

 

「はぁ~、桐ヶ谷先輩と模擬戦したかったな~」

 

「模擬戦なんていくらでも出来るじゃないか木虎」

 

「俺達はは広報の仕事があるのであんまりできないんですよ嵐山さん」

 

「賢、確かにそうだが別に桐ヶ谷がやめるという訳ではないからいつでもいいだろう」

 

「これだから鈍感組は」

 

「なんだ、なんでそんな呆れたような目で見る?」

 

「察してください嵐山さん」

 

「充まで」

 

 そんなこんなで会議室についた。中にはオペレーターの綾辻さんとボーダー本部長忍田さんとなぜかA級3位冬島隊隊長、冬島さんがいた。

 

「木虎、桐ヶ谷君と模擬戦できた?」

 

「いえ、できませんでした。余計な邪魔が入ったもので」

 

「皆ありがとうな、疲れているのに」

 

「大丈夫です、俺達慣れてますから」

 

「よ、お前ら」

 

「冬島さん、なぜここに?」

 

「時枝、それは後で話す。今は入隊日の打ち合わせを始めよう」

 

 私たちと忍田さんで当日の予定、ポジションごとの引率、現場監督の位置など必要なことを決めた。

 

 結果私、嵐山さん、時枝先輩は攻撃手、銃手、射手の引率に、佐鳥先輩は狙撃手の引率を、綾辻さんは作戦室で各場所での報告をまとめることになった。

 

「で、次は俺からだな」

 

 冬島さんが喋りだす。

 

「俺の行きつけの店のマスターがSAO帰還者(サバイバー)でな、そいつがボーダーに入りたいSAO帰還者(サバイバー)がいるから入隊の申し込みをしてくれって頼まれた、後その友達も入りたいって言っていた」

 

 SAO帰還者(サバイバー)とは、SAO事件を生き抜き、現実世界へ戻った約6000人の人たちのことである。桐ヶ谷先輩も、その一人だ。

 

 なお入隊の、申し込みは2ヶ月前に終わっており、今からでは申し込みは出来ないのだ。

 

「冬島、人数はどれくらいだ?」

 

「えっとだな‥………あぁそういえば写真預かっているんだったけ…えっと7人だ忍田さん」

 

 冬島さんは預かっていた写真を私たちに見せてくれた。写っていたのは全員美女といえる女の子だった。

 

「うひょー!どれもかわいいですね」

 

「佐鳥先輩、ナンパなんてしないでくださいよ」

 

「しねぇーから!だから木虎、クズを見るような目で見るのをやめろ!」

 

「ん、冬島さん」

 

「なんだ、時枝」

 

「この黒髪の女の子の名前桐ヶ谷直葉って書いてあるんですけどもしかして‥………」

 

「そうそう、あの桐ヶ谷の妹だってさ」

 

「「えーー!」」

 

 私と綾辻さんの声が重なった。

 

「どうした木虎、綾辻?」

 

「こんなにかわいい妹が‥………しかも胸がでかい」

 

「これなら桐ヶ谷君が中々女子と付き合わないのも納得かも‥………」

 

「いえ綾辻先輩、この子と仲良くして、妹の友達というつながりで責めてはどうでしょう?」

 

「さすがね木虎!」

 

「女子って怖いっすねぇー、冬島さん」

 

「そうだな」

 

「なんの話をしているだ、嵐山わかるか?」

 

「俺もわかりません、なんでしょうね」

 

「鈍感二人組」

 

 時枝先輩が忍田本部長と嵐山先輩に聞こえない程度で呟いた。

 

「とにかく、SAO帰還者(サバイバー)は仮想とはいえ戦闘経験がある。実力も桐ヶ谷で証明されているしな」

 

 桐ヶ谷先輩は半年でA級部隊の隊長となった。そのうらには二年間も仮想世界で戦ってきた経験がでかいだからだろう、もちろんそれだけではないことは皆知っている。

 

「この子たちは後日面接をする。冬島伝えておいてくれ」

 

「わかりました忍田さん」

 

「それでは今回はここまでとする、皆ご苦労だった」

 

 私たちはその場で解散した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    入隊日当日

 

 

 

「とりあえず皆合格できてよかったね」

 

「私は落ちるんじゃないかと思っていましたよ」

 

「珪子あんたは心配しすぎなのよ」

 

「ここがお兄ちゃんが働いているところ‥………」

 

「なんだか少し緊張するわね」

 

「僕はとってもワクワクしてるけどね、早くキリトと戦ってみたいし!」

 

「キリト様と同じ職場にいられるなんて光栄です‥…………!」

 

「ひより~あんた一人世界に入ってないで戻ってきなさーい」

 

「ふふ、キリト君びっくりするかな」

 

「なにせ誰もいってませんからね」

 

「ユイちゃんも楽しみ?」

 

『はい!早くパパと会いたいです!』

 

「アスナ、そろそろ集合みたいわよ」

 

「わかったよ詩乃のん、それじゃいこうか皆」

 

「「「「『「「はーい」」』」」」」

 

 

 

 

 

 待っててねキリト君

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 次回はVR組が大暴れ‥………する?

それでは次回もお楽しみに!


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入隊日

 
 いつの間にかお気に入り登録50人越えてる‥………!皆さんありがとうございます!これからも別作品と平行してなるべく話を長くして投稿できるように努力いたします!

 VR組が暴れる前の会話編です。今回シノンは別の場所に移動するため冒頭だけしか出てきません。

 それでは「入隊日」どうぞ!


 <アスナside>

 

 私たちは他の新人訓練生と一緒に並んでいた。こうしてみるとなんか全校集会みたい、人数は大体50人くらいかな。そう思っているとボーダー本部長の忍田さんがみんなの前に立った。

 

「皆今日はよく来てくれた、ボーダー本部長の忍田だ。あの第一次侵攻から早三年、我々は毎日ネイバーと戦い、撃退してきた。しかしまだまだ人手が足りない、一人でも多くの味方を欲している。君たちが正隊員となって共に戦える日を楽しみにしている。以上だ」

 

  パチパチパチパチ

 

 拍手と共に忍田さんは戻っていった。あの人にはヒースクリフのような強者の風格が感じられた。

 

 そして次にテレビでも有名なA級嵐山隊隊長、嵐山さんが出てきた。

 

「嵐山隊隊長の嵐山だ、今日は俺達嵐山隊が監督役を勤める皆よろしく!」

 

「さっそくだが、これから訓練室を案内していこうと思う。狙撃手の人たちは賢についてきてくれ」

 

「嵐山隊狙撃手(スナイパー)佐鳥 賢だ、狙撃手の人は俺についてきてくれ」

 

「皆行ってくるわ」

 

「また後でね詩乃のん」

 

「また後で会いましょう」

 

 詩乃のんは手を振り佐鳥さんのところに行った。

 

「さて、ここにいる君たちに正隊員つまりB級隊員になるための方法を説明しよう、まずは右手甲のポイントを見てくれ」

 

 見てみるとそこには1000と書かれた文字があった。

 

「その1000という数字は今君たちの持っている個人(ソロ)ポイントだ。それを4000越えた時点でB級になれる」

 

「ポイントを上げる方法は訓練で優秀な成績をとる、それと一対一のランク戦で相手からポイントを奪うの二種類だ。トリガーは入隊時に決めた一種類のみで使用してほしい」

 

 なるほど、訓練は自身ないけどランク戦ならいけるかな。でもまたバーサクヒーラーみたいに不名誉なあだ名つけられたらどうしよう‥………

 

「それでは仮想訓練室に行く、ついてきてくれ」

 

 色々と考えることもあるが今は考えないでおいとこう‥…なんとかなる………かな?

 

 

 

 

 

  仮想訓練室

 

 

 

「ついたぞ、ここが仮想訓練室だ」

 

 広いなぁ、ボーダーの建物自体大きいけど中の訓練室も大きいんだね。

 

「これから君たちには訓練用のネイバーと戦ってもらう」

 

 嵐山さんがそう言うと訓練室の中にテレビで見たことのあるネイバーが現れた。

 

「‥………でかいわねアスナ」

 

「うん………ALOとかであれぐらいの敵mobと戦ったことあるけど現実で見ると驚くね」

 

「でっかいね~」

 

「お兄ちゃん、毎日こんなのと戦っているんだ………」

 

「………キリト様すごいです‥………!」

 

「ひよりさん!?感心するところ間違っていますよ!」

 

 周りの人たちもざわついている。こんなのと戦えと言われているんだから当然だよね。

 

「ちなみにこれは訓練用のため少し小さめのやつだ、その分装甲が厚いから気をつけろよ」

 

 これでもまだ小さいの?ひよりちゃんの言う通りキリト君…やっぱりすごいや。

 

「それじゃぁ各訓練室に1人ずつ入ってくれまずわ‥……‥………

 

 

 

 

 

 

 

  <ギャラリーside>

 

 

 

「なぁ風間さん、迅が言っていたようなやつが本当に現れるのかな?」

 

「わからんだが太刀川、迅がサイドエフェクトを使って言っていたんだ、可能性は高い」

 

「いい射手(シューター)が入ってくれればいいんだけどな~」

 

「てか、この組み合わせ珍しくない?出水先輩」

 

「たしかにな緑川」

 

 新人が仮想訓練室で嵐山から説明を受けているとき、ギャラリーでA級隊員4人が話していた。

 

 太刀川隊隊長の太刀川慶、出水公平。風間隊隊長の風間蒼也。草壁隊の緑川駿、どの人物もボーダーの個人ランキング上位の強者だ。

 

「まぁ、迅に「仮想訓練室に行くと期待の新人何人かが見えますよ、しかも緑川や黒江、木虎を越えるね」って言われたから大学のレポート蹴ってまで来たのに本当にいるのか?」

 

「太刀川さんまたレポート俺らに押しつけないでくださいよ。後輩に勉強任せること自体どうかと思うっすけど」

 

「太刀川、今度は一人でやれ、やらなかったら本部長に報告だ」

 

「やります、やりますから忍田さんにだけは言わないで風間さん!」

 

 ‥………もちろん太刀川も強者なのだ

 

「ちーす」

 

「あれ、カゲ?」

 

「太刀川さん、どうも」

 

「皆さんおはようございます」

 

「むにゃ‥………おはようございます‥………」

 

「おっはようございます!」

 

「おはようございます」

 

「あれ、桐ヶ谷隊の皆まで‥………ってあれ和人兄ちゃんは?」

 

「和人先輩は米屋先輩につかまり、今模擬戦してます。もう少ししたら来るかと‥………」

 

「えぇー米屋のやつ独り占めしやがって、俺もやりたかったな」

 

「俺も~」

 

「ところで影浦、お前も迅に呼ばれてか」

 

「そっすね」

 

「じゃぁお前らも?」

 

「そうなんですよ、迅さんが仮想訓練室に行ったらって」

 

「あいつ、何考えてるんだ」

 

「あらあら珍しい面子ね」

 

 廊下からA級ガールズチームの二人が来た。

 

「加古さん、お久しぶりです」

 

「真由美ちゃんも久しぶりね」

 

「おーっす双葉」

 

「駿、綺凛も久しぶり」

 

「お久しぶりです」

 

「ひょっとして加古さんたちも?」

 

「そうよエリカちゃん」

 

「ますますわからん」

 

「風間さん、あいつは昔からそうですよ。とそれより始まりますよ仮想戦闘」

 

「どれ、お手並み拝見といこうか‥………‥………」

 

 

 

 

 

 

 

 




 
 今回は暴れるまでには行けませんでした、その代わり明日には投稿しますので。

 それでは次回もお楽しみに!


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戦闘訓練 シリカ編

 今回はシリカだけです。

 それでは「戦闘訓練 シリカ編」どうぞ!


 

   <ギャラリーside>

 

 

 

 それから見ていたが今のところ早くて1分34秒のやつしか出なかった。

 

「おいおい、もっと緑川とか黒江みたいなやつはいないのかよ」

 

「いや太刀川さん、こいつらレベルそうそういないから」

 

「せめて1分切らないと話にならんな」

 

「相変わらず辛口ですね風間さん」

 

そして紗夜はつまらなすぎて寝ている。

 

「スャ‥………‥………」

 

「紗夜さん、寝てないで起きてください~」

 

「…綺凛私の至福の時間を邪魔するな…zzzz」

 

「ッチ、つまらねぇやつばっかじゃねぇか。俺は帰るぞ」

 

影浦がイラつきながら帰ろうとしたら

 

「まぁまぁ待てよカゲ」

 

「……!迅」

 

目の前に迅が現れた。

 

「おー迅さん!」

 

「よぉ駿」

 

「迅どういうことだつまらんやつばかりだが」

 

「風間さんお楽しみは最後にとっておくものでしょ」

 

「最後?」

 

 その言葉に皆首をかしげた。

 

「皆さん何をしてるんですか?」

 

 そこに木虎が現れた。

 

「おーっす木虎、いや今から面白いやつ見れるからさ、皆を呼んだってわけ」

 

「面白いって‥………あぁ知ってたんですか」

 

「木虎お前何か知ってるのか?」

 

「太刀川さん、迅さんの言う通りになりますよ。よかったら近くで見ませんか」

 

「木虎ちゃんいいの?」

 

「(駿くんは相変わらずちゃんづけ‥………)嵐山さんが来ればいいって言われて来たから」

 

「やったー!迅さん行こう!」

 

「こら駿、走らないの!」

 

「ほら紗夜も起きて」

 

「‥………zzz」

 

「しょうがないんだから、悪いけどエリカちゃんおぶってあげて」

 

「わかりました~」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   <VR組side>

 

 

 

「アスナあの人たち誰だろう?」

 

「さぁ、ボーダーの隊員さんじゃないかな」

 

「皆少し聞いてくれ」

 

 嵐山が皆に声をかけた。

 

「この人たちはボーダーの隊員の中でもかなりの実力者だ。特にこの太刀川さんは攻撃手(アタッカー)1位個人1位、つまりボーダー最強というわけだ」

 

 その言葉に皆ざわつく。

 

「よせよ嵐山、照れるだろ」

 

「ボーダー最強の割には勉強だめですけどね」

 

「おい出水、そこは関係ないだろ!」

 

「お前らやめろ、みっともない」

 

「「はい風間さん‥………」」

 

A級1位の隊員が中学生に見える年上から怒られるのはなんとも不思議な光景である。

 

「‥………ねぇ直葉あの人ボーダー最強なんだよね………」

 

「みたいですね………里香さん」

 

「てかあの人小さい人に[さん]付け?もしかして年長者なのかなアスナ」

 

「どうなんだろう、全然年上に見えないけど………」

 

「この人たちを目標として励むように!それじゃぁ次、綾野珪子さん!」

 

「は、はひ!」

 

 珪子の大きな声で噛んだ様子を見て皆笑っている。

 

「う~恥ずかしい」

 

「なーに緊張してんのよ」

 

「珪子さん、頑張ってください!」

 

「ひよりさんありがとうございます、それじゃぁ行ってきます」

 

 

 

 

 

「太刀川さん、風間さん」

 

「まさかあいつが?」

 

「その通り、面白くなるよ」

 

迅はニヤリと笑った。

 

 

 

 

 

 

   <珪子side>

 

 訓練室に入るとネイバーが待ち受けていた。

 

「改めて見ると大きいなー、でもキリトさんと一緒に戦うって決めたんだから。こんなところで負けるわけにはいかない!」

 

「(ピナ見ててね)」

 

 私が選んだトリガーはスコーピオン。理由は短剣を使いなれているので形状が似ていたこれにした。

 

『戦闘開始まで5秒前』

 

「………ふぅ………」

 

 見たかんじだとあの目みたいなところが弱点かな、私の攻撃で装甲を切れるかどうか分からないから………

 

『……1‥………0。戦闘開始』

 

「えい!」

 

 思い切り走った、そしたらもう目の前にネイバーがいた………ってこの状態の身体能力高すぎないですか!?スポーツしてる直葉さんが動いたらとんでもないことになりそう‥………でもこれはチャンスです!

 

「ハァッ!」

 

 ネイバーの足元ぐらい来たら飛んで弱点だと思う目の前まで来れました。

 

「てゃぁ!」

 

 スコーピオンを目に刺しました、痛そう…

 

 ネイバーは嫌がるように暴れます。

 

「これで…どうです!」

 

 刺したスコーピオンをそのまま右水平に斬りました。

 

 するとネイバーは倒れました。

 

「ハァハァ…………タイムは…?」

 

『記録 9.87』

 

「…や、やったー!」

 

 一桁行けたよピナ!

 

 

 

 

 

 

 

   <訓練室外side>

 

『記録 9.87』

 

「おぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

 訓練室は驚きで満ちていた。

 

「やったじゃない珪子!」

 

「すごいです!」

 

「よーし、ボクも負けないぞ!」

 

 VR組は大喜びしている。

 

「まじかよ………」

 

「こりゃすごいな」

 

「黒江と綺凛の11秒を越えた………!」

 

「………(やるじゃない)」

 

「すごいですね、私と黒江さんと同じ年でしょうか」

 

「迅さんの予知どおりだったね」

 

「言ったろ駿。[俺のサイドエフェクトがそ

 

「それもう聞き飽きたから」

 

「太刀川さんひどいなぁ…………まぁ、まだまだ期待の新人はいるけどね」

 

「まだいるの!?」

 

エリカが驚く。普通一桁レベルは一回の新人入隊に一人いるかどうか定かでないのにそれがまだいると言われたら驚くのも当然だろう。

 

「いるぜエリカちゃん、皆のライバルになるやつだしっかり見といた方がいいぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   <???side>

 

「お前のせいで遅れたからな槍バカ!」

 

「しょうがないだろ、20本やって一本も勝てないとかあんまりだろ!ついもう一回したくなるだろ」

 

 廊下には二人の男子が走っていた。

 

「それにしても迅さんがわざわざ言うやつだ。どんなやつだろうな」

 

「それよりも速く行くぞ!」

 

「でもいいのか?聞いたところ太刀川さんに風間さん、カゲさんも呼んだらしいぞ」

 

「げ、行きたくねぇ………絶対また模擬戦やろうって言われる」

 

「そんなに嫌な顔すんなよ、ほら和人行くぞ!」

 

「…あぁ!」

 

 

 

 だが、和人(キリト)は知らない、以外な人たちと会うことをそして…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 過酷な修羅場になることを

 

 




 和人と米屋の年齢が同じであることに気付き訂正しました。すいません

 それでは次回もお楽しみに!


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戦闘訓練 リズ編

 お久しぶりです!私情などがあり投稿出来ませんでした。今日から二日に1つ、出来れば毎日投稿出来るように頑張ります!

 それでは「戦闘訓練 リズ編」どうぞ!


 <VR組side>

 

 

 

「皆さんやりましたよー!」

 

 今回の訓練初の一桁を出したのか嬉しそうな顔でシリカがアスナたちのところへ走ってきた。

 

「やるじゃない珪子!よーしあたしも負けないわよ!」

 

「すごいです珪子さん!」

 

 リズとルクスも喜んでいると同時に負けない気持ちが生まれやる気に満ち溢れていた。

 

「君すごいじゃないか!一桁代は過去の戦闘訓練から見ても殆どいないぞ」

 

「えへへ、ありがとうございます」

 

 有名な嵐山に誉められてシリカは嬉しかった。

 

「これからの訓練も励んでくれ、それじゃぁ次篠崎里香さん!」

 

「お、あたしか。じゃ行ってくるわねー」

 

「里香頑張ってね」

 

「里香さんファイトです!」

 

 リズは訓練室に入っていった。

 

 

 

 

 

 <リズside>

 

 

 

「よーし、やってやるわよー」

 

 私が選んだのはアステロイドという射手(シューター)の武器らしい。

 

 選んだ理由はSAOやALOで使っていたメイスに近い武器がなかったのでSAOで最初あたりに使った片手剣に近い弧月にしようと考えたりもしたけど、面接終わった後エギルさんの友人冬島さんに会ったところ私の資料を見て『君には射手(シューター)武器の方がいいと思う』と言われたのでこれにした。

 

 アステロイドにした理由はバイパーとかハウンドとかの特殊弾より普通に威力が高いこれの方が使い勝手がいいと思ったから。

 

 ちなみに射手(シューター)にしたのは銃持ってうつとかゲームでもやったことないから魔法みたいに飛ばせるという自分でも幼稚な考えだった。

 

『戦闘開始まで………5………4』

 

 私がここに来たのはあいつと一緒に戦うため、ALOやGGOの時みたいに一人で抱え込まないようにするため。

 

 あいつと同じところに立つまで恐らく果てしない時間がかかるけど………

 

「………アスナだけじゃないんだからね、あんたに力貸せるのは」

 

 叶わない恋だとしても…あいつと一緒にいたい!

 

『‥………1………戦闘開始』

 

 だから

 

「こんなところで遅れをとるわけにはいかないわよ!」

 

 右手から光るキューブが出てそれを細かく分割した。

 

「アステロイド!」

 

 ネイバーの前左足に集中して攻撃した。

 

「(まずはバランスを崩す、いくら装甲が硬いからってこんだけ射ってれば…)」

 

 ネイバーは左足を破壊され前のめりに倒れた。

 

 その隙に私はネイバーに近づく。

 

「(今!)」

 

 走りながらも攻撃は止めない。ネイバーは起き上がろうとするが

 

「これでも…くらいなさい!」

 

 キューブを分割せず、元のままの大玉で目みたいなところに当てた。

 

 ドォォン!

 

 ネイバーは破壊され残骸の欠片が宙を舞った。

 

「ふぅー、さてタイムは?」

 

『記録 21.3』

 

「あちゃー、やっぱり時間かかったか。まぁ1分切れたからいいでしょ」

 

 

 

 

 

 <ギャラリー組side>

 

 

 

「今度は一桁といかなかったが早いな」

 

 風間がリズを見て呟く。

 

「てかトリオン多くない!?出水先輩と同じくらいじゃない?」

 

「いやあれは俺より少し多い程度だな、射手(シューター)としてはまだまだだが鍛えれば俺や二宮さんぐらいになるぞ」

 

 緑川はトリオンの多さに驚き、出水は良い射手(シューター)候補が見つかって嬉しそうだ。

 

「なぁ迅」

 

「何?太刀川さん」

 

「あいつらってもしかしてSAO帰還者(サバイバー)か?」

 

「うーんそこまで個人情報的な事はわからないかな。木虎そうなのか?」

 

「(あまりこういうことは口に出さない方がいいけど…どうせ桐ヶ谷先輩から言うと思うし大丈夫でしょ)」

 

「そうです。今の二人とは別に後二人SAO帰還者(サバイバー)がいます」

 

「ほぅ‥………迅が言っていたようにまだまだいるってことか」

 

「‥………木虎」

 

「なんですか影浦さん(そういえばあまりこの人と話したことない気がする)」

 

「あいつらが言っていたやつか」

 

 影浦が指差したのはアスナとユウキだった。

 

「確かに背の高い方はそうですがもう一人の方は違います」

 

「どうした影浦何か思うところでも?」

 

 影浦の問いに不思議に思った風間

 

「‥……ただなんとなくっす」

 

 影浦は自身のサイドエフェクトによりアスナとユウキから向けられてきた感情が恐い等の恐怖ではなく、強いと断定した警戒心であったからだ。

 

 それだけでも二人が強者であることがわかった影浦だったが話すのもあれなので適当に誤魔化した。

 

「…そうか」

 

 風間は誤魔化していることに気づいたが、あえて聞かなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 <VR組side>

 

 

 

「里香さんナイスファイトです!」

 

 里香が戻ってくると笑顔でシリカとハイタッチした。

 

「まぁこんなものね」

 

「里香お疲れ様」

 

「ありがと明日奈」

 

「それにしてもお二人ともすごいですね、あたし一桁いけるかなー」

 

 リーファが自身無さそうに言う。

 

「大丈夫だって、しかもトリオン体のおかけで結構動けてるし」

 

「そうですよ、運動神経抜群の直葉さんが動いたらあんなネイバー瞬殺ですよ!」

 

 戦闘訓練でトリオン体の身体能力の上がりように改めてすごいと感じているシリカとリズ。

 

「実際VRのほうで動いてるみたいになるのかな?」

 

「そう、木綿季(ゆうき)、まさにそれなのよ!」

 

「次、桐ヶ谷直葉さん!」

 

「ほら呼ばれてるわよ直葉」

 

「あ、はい!では行ってきます」

 

 

 

 

 

 

 

 <ギャラリー組side>

 

 

 

「桐ヶ谷…?」

 

「ねぇ木虎ちゃん、あの人ってもしかして」

 

「そうよ、桐ヶ谷先輩の妹よ」

 

「「「えー!」」」

 

 驚く出水、緑川、そしてなぜか黒江。

 

「あら黒江どうしたの?」

 

 いつも冷静な黒江とは逆にこんなに驚いている黒江を加古はあまり見たことがなかった。

 

「い、いえ何でもありません‥………(あの人が桐ヶ谷先輩の妹!?可愛いし胸でかいし私に勝ち目なんて…いやいや何を考えているのあの人は先輩の妹、まず勝負するわけがないじゃない)」

 

「桐ヶ谷の妹か、こりゃ期待大だな」

 

「しかし桐ヶ谷の妹とはいえそれに次ぐ実力を持ってるとは限らないぞ」

 

 キリトの妹ということにリーファに期待している太刀川と相変わらず辛口な風間。

 

「あ、でも太刀川さん、和人君前妹が剣道の全国でベスト8いったって自慢してましたよ」

 

「何エリカそれマジか」

 

 エリカの言葉に驚く太刀川。ちなみにエリカは苗字よりも名前で呼んで欲しいので親しい人は基本エリカと呼んでいる。

 

「はい、いつか戦ってみたいと思っていました」

 

 綺凛もエリカも同じ剣道をやっているが大会とかには出ず家で鍛練していたので大会とかでリーファと会うことはなかったのだ。

 

「桐ヶ谷の妹‥………その実力見させてもらうぞ」

 

 風間が見定めるようにリーファを見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もしかして和人兄ちゃんってシスコンなの?真由美さん」

 

「どうかしら、でも仲がいいって和人君言ってたわね」

 

「「(もしかして桐ヶ谷先輩ってシスコンなの!?だったら勝ち目がない!)」」

 

 

 

 

 

 案外木虎と黒江は仲良しなのかもしれない。

 

 

 

 




 出来ればリーファとルクスのも今回一緒にしたかったのですが書き続ける力がありませんでした。
 次回はリーファとルクスを一緒にするつもりです!

 それでは次回もお楽しみに!


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戦闘訓練 リーファ編

 二人一緒にすると言ったな‥あれは嘘だ‥………ほんとうにすいません!一応今回はルクスの戦闘前までとなっています。

 そのかわり明日には必ず投稿しますので!‥………もうひとつの作品どうしよ‥………

 それでは「戦闘訓練 リーファ編」どうぞ!


 <リーファside>

 

 

 

「やっぱり大きいな~お兄ちゃんがへとへとになって帰って来るのもわかった気がする」

 

 リーファがここに来たのは防衛任務終わった後疲れはてて帰ってくるキリトの姿を見て力になりたいと思ったからである。

 

「珪子さんや里香さんもいいタイム出したから私も頑張ろう!」

 

 私が選んだのは弧月。

 

 理由はALOで刀を使いなれているから。これならいつもの感じでいけそう。

 

『戦闘開始まで………5………』

 

 お兄ちゃん、私だって戦えるよ………お兄ちゃんの力になれる!

 

『………戦闘開始』

 

 私のイメージは相手が動く前に斬る、だからスタートと同時に全速力で一気に間合いをつめる!

 

「………ってえ、」

 

 もう間合いまで来れた!?里香さんたちが言っていたけどすごいなトリオン体って

 

 でも後は

 

「はぁ!」

 

 斬るだけ!

 

 ネイバーは縦真っ二つになり、斬られたところからトリオンが溢れ出た。

 

『記録 5.83』

 

「やった!珪子の記録に勝った!」

 

 

 

 

 

 <VR組side>

 

 

 

「おぉー!直葉、珪子の記録に勝ったわね」

 

 シリカの記録より約4秒の大差をつけて最速記録を出したリーファにリズは言った。

 

「ますますボクもやりたくなったよ、まだかな~」

 

 リーファの記録を見てユウキは待ちきれない様子だ。

 

「あちゃー負けましたか」

 

 シリカは悔しそうだ。

 

「‥………‥………‥………」

 

「ひよりちゃんどうしたの?」

 

 ずっと黙っているルクスにアスナが心配そうに声をかけた。

 

「いえ………少し緊張してきて………」

 

「な~に縮こまっているのよひより」

 

 リズがルクスの背中を少し強めに叩いた。

 

「~~痛いですよ里香さん」

 

「あははごめんごめん」

 

「でもひより」

 

 リズがルクスの前に立って両肩に手を置いた。

 

「あなたは私より強いのだからそんなに考えなくていいの」

 

「里香さん………」

 

「次、柏坂ひよりさん!」

 

「ほーら、あんたの番よ」

 

「………ありがとうございます里香さん」

 

 リズは笑ってルクスの背中を押した。

 

 先ほど終わったリーファがこっちに歩いてくる。

 

「直葉さんお疲れ様です」

 

「ありがとう、ひよりも頑張ってね」

 

 ひよりは訓練室に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 <ギャラリー組side>

 

 

 

「うぉ、5秒代出るとは思わなかったな」

 

「あー、ますます戦いたくなってきた」

 

「私もお手合わせしてみたいです」

 

「エリカ、刀藤お前らもか、俺もあいつと戦いたくなってきたぞ」

 

 リーファを見てエリカ、綺凛、太刀川が戦いたそうな顔をしている。

 

「太刀川さん戦ってボコボコにして心折らさないで下さいよ貴重な新人なんですから」

 

「そんなことするか迅。もちろんあいつがB級になってからだ」

 

 たが、戦闘狂の太刀川ならやりかねないと迅は心の中で思った。

 

「お、次は………あんまり強くなさそうだね」

 

 緑川がルクスを見て不満そうに言う。

 

「駿、そんなこと言わないの」

 

「だって双葉見るからに強くなさそうじゃんか」

 

「おい緑川、見た目だけで判断できるほどお前は強くなったつもりか?」

 

 風間が緑川にきつめの言葉で言う。

 

「う、………すんません」

 

「そうだぞ緑川、見た目だけで判断するのは良くないと風間さん見ればわかるだろうが」

 

 太刀川がその場に都市一個破壊するような爆弾発言を投下してしまった。

 

「………太刀川、それはどういう意味だ?」

 

「いや風間さんは見た目とは裏腹に年齢が俺より上ということ

 

 太刀川が言い終わる前に風間が腹に肘をいれ、太刀川が俯いたところを右手で首をしめ始めた。

 

「いたたたたた!風間さん!ギブギブ!」

 

 その場の全員が思った、自業自得であると。

 

「………さて次のやつを見るか」

 

「待って風間さん!?俺も見たいんだけど!」

 

「‥………ふん!」

 

 ゴキッと鳴ってはいけない音がなり、太刀川は気絶した。

 

「太刀川はほっといてお前ら見るぞ」

 

 誰もが風間を怒らせてはいけないと心に誓い戦闘訓練を見始めた。

 

 

 

 

 

 




 リーファの話少なくてリーファファンの方々すいません!次回は明日出します!

 それでは次回もお楽しみに!


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戦闘訓練 ルクス編

 今回はルクス編です!ルクスの戦闘シーンや仕草、言葉使いをどうしたらいいか考えるのに苦労しました。

 それでは「戦闘訓練 ルクス編」どうぞ!


 <ルクスside>

 

「すぅ~はぁー」

 

 深呼吸を繰り返して心を落ち着かせる。

 

「大丈夫、自身もっていけば倒せる」

 

 私は弧月を握りしめ、ネイバーと向き合った。

 

「キリト様‥………」

 

 キリト様は私の憧れだった。SAOをクリアした英雄、全てを一人で守れる強さが欲しかった。

 

 でもシリカたちと出会って教えられた。1人でじゃなく、色んな人と一緒に困難を乗り越えていくことを。

 

『戦闘開始まで………5‥………4………3』

 

 私は生身での運動はあまり得意じゃない。皆の中で一番運動出来ないと思う。トリオン体になったとしても普通の人くらいかな‥………だから時間を掛けても確実に仕留める!

 

『………戦闘開始』

 

 走る、取り敢えずネイバーの前の右足に近づく。ネイバーが踏み潰そうとするが避けて前の右足を斬る。

 

「はぁ!」

 

 前右足は見事に斬れ、続いて左足も斬る。

 

 ネイバーが倒れ弱点だと思う目みたいなところが目の前にある。

 

イヤアァァァァ!」

 

 バツを描くように斬る。

 

「はぁ、はぁ」

 

『記録 17.2』

 

「やった!」

 

 少しずつでいい、ここでも皆とならどんな事があっても乗り越えていける。

 

 

 

 

 

 <ギャラリー組side>

 

 

 

「すげぇぇぇぇ!」

 

「また高記録!さっきからすげぇな!」

 

「あぁ、それとあの子かわいい………」

 

「おい!」

 

 訓練生たちはVR組が続々と叩き出す記録に驚きの声をあげていた。…若干一部は違うが‥………

 

「(おいおい桐ヶ谷の友達はすごいな、今後が楽しみだ!)」

 

 嵐山も声に出していないが内心驚いていて、彼女たちが正隊員となる日を楽しみにしていた。

 

 

 

 

 

 

 

「マジかすごいな」

 

「今回の入隊大収穫ですね風間さん」

 

「そうだな、どいつも早く上にくることが楽しみだ」

 

「(風間さんが笑っている!?)」

 

 風間の笑ったところを見たことがない数名は風間の表情にびっくりした。

 

「あれ、太刀川さんいつの間に復活してたの?」

 

 エリカの言葉に皆気付く。太刀川はさっきの自業自得により気絶していたのにもう起き上がっていた。

 

「ん、あいつの戦闘訓練が開始したあたりぐらい」

 

「‥………チッ…」

 

 その化け物じみた生命力に皆呆れ、風間はもう少し絞めとけばよかったと後悔した。

 

「‥………ん~」

 

「どうしたの加古さん」

 

「いやね真由美、あの柏木(かしわざか)さんをスカウトしようかなって。イニシャルKだし」

 

 加古隊は全員イニシャルがKが必須条件なのだ。

 

「スカウトですか?でも見た感じアタッカーぽいですけど」

 

「そこらへんは考えるわよ、それにあの子磨けば光るわよ」

 

「でしたら桐ヶ谷先輩の妹の直葉さんは声掛けないのですか?」

 

 黒江は不思議に思った。柏木もすごいがタイムと実力的に上なのは直葉の方だからだ。

 

「彼女は桐ヶ谷君の隊に引き込むのじゃない?」

 

 加古の発言に桐ヶ谷隊(真由美を除く)が驚いた。寝ていた紗夜までもが目を覚ました。

 

「加古さん本当なんですか!?」

 

 エリカが加古に詰め寄る。

 

「和人先輩が‥………私たちの誰かを………」

 

「刀藤さん落ち着いて!」

 

 パニックになっている綺凛を木虎が治める。

 

「………ふふふふ、和人いい度胸。今度新しく作ってもらった武器で至近距離から………」

 

「いや紗夜ちゃん、桐ヶ谷ただじゃすまないから」

 

 紗夜の考えていることを読んで迅がつっこむ。

 

「いやいや、あくまでもしもよ」

 

 加古が言い過ぎたと思い三人に言う。

 

「桐ヶ谷君って妹思いらしいからもしかしたらな~ってだけ」

 

「「「ホッ」」」

 

 三人とも安心した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(ただ桐ヶ谷君がシスコンならあり得るわね、言ったら面倒になりそうだしやめておきましょう)」

 

 加古は静かにそう思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <キリトside>

 

 

 

 

 

「へっくしょん!」

 

「どうした和人風邪か?」

 

「いや、誰かに名前を言われた気がして………てか早く出ろよ!」

 

 キリトは途中でお腹が痛いと言い出した米屋に付き合わされトイレの前で待っている。

 

「やっぱり先行くからな」

 

「待ってくれってもう少しだから!」

 

「うるせぇ!もうそのセリフ5回聞いたわ!」

 

 このやり取りの繰り返しである。

 

「先行っとくからな、後で来いよ!」

 

「おい、和人待てって………」

 

 米屋の言葉を無視して訓練室に向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 さぁキリト、訓練室(修羅場)はもうすぐだ!




 ギリギリセーフ!特にありません!

 それでは次回もお楽しみに!


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戦闘訓練 アスナ編


 今回はSAOのヒロインアスナの回!ですがなんかアスナのセリフが少なく、主人公のキリトのセリフが多いです。まぁそこは気にしないで下さい。

 それでは「戦闘訓練 アスナ編」どうぞ!


 <VR組side>

 

 

 

「ひよりすごかったねー、ボクも早くやりたいよ~」

 

 ルクスが訓練室から戻ってきてシリカ、リズ、リーファの三人が話しているのを見ていたユウキが言う。

 

「多分もうすぐなんじゃない?もう残っているの私とユウキぐらいだし「次、結城明日奈さん!」………私だったね」

 

「え~結局ボクが最後じゃん、まぁいいや。明日奈最高記録叩き出してね!」

 

 ユウキが右手を握りアスナの方へ突きだす。

 

「ふふ、わかった。」

 

 アスナもそれに右手をぶつける。

 

「それじゃぁ行ってくるね」

 

 

 

 

 

 

 

 <ギャラリー組side>

 

 

 

「お、次はあいつか」

 

「確か影浦先輩が気にしていた一人だよね」

 

「………………」

 

 緑川の言葉に影浦は何も返さないが気になっているアスナをずっと見ている。

 

「もしかして可愛いから見てるんじゃない?」

 

「ちげぇ、黙ってろ迅」

 

 迅のからかいにもぶっきらぼうに答える影浦。

 

「つれないなぁ………ようやくご到着か」

 

 迅の言葉に皆廊下の入口を見た。

 

「すいません迅さん遅れました!」

 

 廊下から走ってきたのは今作品の主人公(天然タラシ)のキリトだ。

 

「和人ようやく来たか」

 

「和人兄ちゃんひさしぶり」

 

「どうも太刀川さん、ひさしぶり駿」

 

「ひさしぶりだな和人」

 

「ご無沙汰してます風間さん」

 

 キリトにとって風間さんは戦略について色々教えて貰っているので仲は良い。ただ風間本人はキリトに個人、アタッカー2位をとられたのが悔しいのか見つけ次第模擬戦をしている。

 

「桐ヶ谷ぁ、てめぇと最近バトってねぇからこのあとやろうぜ」

 

「えー、いいですけど影浦さん30本もやらせないで下さいよ、あれ疲れるですから」

 

「バカか、あれでもまだ足らねぇよ」

 

 影浦もよく模擬戦をしようと絡んでくるが、本数が多いためキリトとしては勘弁してほしいと思っている。

 

「模擬戦といえばお前米屋とやっていたんだろ、俺ともしようぜ」

 

「お前は昨日やったばっかだからダメ」

 

「ケチだなゲームバカ」

 

「うるせぇ弾バカ」

 

 米屋、出水、緑川、キリトの四人はA級の4バカと呼ばれている。米屋は槍バカ、出水は弾バカ、緑川は迅バカ、キリトはゲームバカということになっている。

 

「あの、桐ヶ谷先輩お疲れ様です!」

 

「桐ヶ谷先輩お疲れ様です、飲み物要りますか?」

 

 木虎と黒江が声をかけるが、黒江はどこからか出したのかわからないが手にスポーツドリンクを持っていた。

 

「おーす木虎、ありがとな黒江頂くよ」

 

 黒江から渡されたスポーツドリンクを飲んでいるところを見て黒江は木虎にドヤ顔をした。

 

「(………ふふふふ、どうこれが桐ヶ谷先輩のことを本気で思っている証ですよ。こんなときのために毎日飲み物持ってきておいてよかった………)」

 

「(チッ!さすが抜け目ないわね………でもそのぐらいで桐ヶ谷先輩をおとせるとでも………?)」

 

 木虎と黒江の間に火花が散っているころキリトは隊の皆と話していた。

 

「ほんと、和人兄ちゃんって鈍感だよね」

 

「あぁ、あれで自覚ないとか………メテオラぶつけたい」

 

「………?風間さん出水たち何話しているのですかね」

 

「お前には一生関係のない話だ」

 

 太刀川もたぶん鈍感である。

 

「それで迅さん俺を呼んだ理由って」

 

「それはあれを見れば分かるだろ」

 

 迅が指差す方向には訓練室で今まさに開始しようとしていた人物が見えた。

 

「あれって………」

 

 キリトはよく知っている。髪がロングの茶髪、まるで細剣を扱うような構え…

 

「まさか………」

 

 開始したのと同時に少女はネイバーに向かって走り助走で勢いをつけて細剣(レイピア)ソードスキル[リニアー]でネイバーに強烈な一撃を与え破壊した。

 

『記録 3.21』

 

 その高記録に周りの人たちはざわつく。けれどキリトには聞こえていなかった。訓練室から出てきた少女は紛れもなく

 

「アスナ!?」

 

 自分の彼女の名を大きい声で叫んでしまったキリトである。

 

 

 

 

 

 <アスナside>

 

 

 

「う~ん、やっぱり少し重いかな」

 

 自分が普段使っている細剣と弧月を比べて思った。

 

「でもスコーピオン?だったっけ、あれは耐久が少ないからこっちの方がまだしっくり来るかな」

 

 目の前に見えるのは異世界の敵ネイバー。いくら仮想戦闘用のサイズだとしても少し緊張する。

 

「…大丈夫」

 

 キリト君は毎日これと戦っている。デートしたときもいつも疲れていたのに気づいていたけど何も出来なかった。

 

 最初キリト君がボーダーに入るって言ったとき私も入りたかったけどお母さんが許してくれなかった。あのときの私はSAOに捕らわれる前と変わらない、ただ親の言いなりになっているだけだった。

 

 けどユウキと出会って自分の気持ちを相手にぶつけることを知った。その結果最初は喧嘩したけど何度も話し合って許してくれた。今でもユウキとお母さんに感謝している。キリト君と、好きな人に一緒にいられることになれたことを。

 

『戦闘開始まで…5………4……』

 

 勝算としては、助走により最速で一番の攻撃力でネイバーを倒す。

 

『………1………戦闘開始』

 

 私は戦闘開始の始の辺りでダッシュした。思ってたよりトリオン体による身体能力上昇は思いの他高かった。ネイバーとの距離が半分くらいのところで私は弧月を弓で引くように構えあるソードスキルをイメージする。SAO時代何度も私を救ってくれた細剣ソードスキル[リニアー]

 

「はぁぁぁ!」

 

 雄叫びと共に繰り出された[リニアー]によりネイバーは倒れた。

 

『記録 3.21』

 

「よし!」

 

 

 

 

 

 訓練室から出ると正隊員の人たちがいるところに見慣れた黒髪の少年がいた。

 

「アスナ!?」

 

 大きい声で呼んでくれた。少し恥ずかしいけどお返しと言わんばかりに

 

「キリト君!」

 

 私も大きな声で呼んだ!

 

 

 

 

 

 大好きな人で大切な人を

 

 





 次回で戦闘訓練編終わらそうと考えています。

 それでは次回もお楽しみに!


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戦闘訓練  ユウキ編そして修羅場の前兆

 ………本当にすいませんでした!私情が重なりかなり遅れてしまいました!最近こういうことになるので一週間に1話投稿できるのかも怪しいです。ですが出来る限り投稿する努力はしますので。

  大変お待たせしました!それでは「戦闘訓練 ユウキ編そして修羅場の前兆」どうぞ!


 <キリトside>

 

 

 

 俺は階段を降りてアスナの所へ向かう。

 

「キリト君!」

 

 アスナも大きな声で返事してくれた。

 

「アスナ入隊したのか!?」

 

「そうだよ、私も今日からボーダー隊員だよ。まだ訓練生だけどね」

 

 そういえばここ最近アスナが俺の顔を見てやたらニヤニヤしていたのが何回かあったような気がする。ユイに聞いても何も教えてくれなかったので結局わからずじまいだったが。

 

「私たちも忘れないでよねキリト!」

 

「え、リズにシリカ、ルクスにユウキ…ってスグも!?」

 

 皆ドッキリ成功みたいな顔をしている。

 

「まてまて、色々理解が追い付かないんだが……………」

 

「あー、桐ヶ谷。話したいこともあるだろうが後1人だからもう少しまってくれ」

 

 嵐山が申し訳なさそうに話してきた。

 

「すいません嵐山さん」

 

「まぁ友達だし、話したくなるのもわかるよ。それでは次は紺野 木綿季さん!」

 

「はいはーい、やっとボクの番だ!」

 

「ユウキ頑張ってね」

 

「無理しないようにな」

 

「アスナありがとう、それとキリト大丈夫だよトリオン体なんだし」

 

「確かに、それもそうか」

 

「じゃぁ行ってくるね」

 

 ユウキは訓練室まで走っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 <ギャラリーside>

 

 

 

「あの人和人兄ちゃんの知り合いだったんだ」

 

「まぁ同じSAO帰還者(サバイバー)だからな、一緒に戦ったこともあるかもな」

 

「でもその割りには仲良すぎじゃない?」

 

 キリトとアスナの会話の様子を見て、弾バカ、迅バカはなんとなく思い付いた。

 

「「(あ、天然タラシの被害者か………)」」

 

 呆れるような目でキリトを見る二人。

 

「カゲ、お前の予想通りだな」

 

「………あいつ早くB級にあがってこい」

 

「カゲ新人の心潰さないようにな」

 

「そんなことするかよ」

 

「………………………」

 

 そんな中風間は黙ってさっきのアスナの戦闘を思い返していた。

 

「(あいつのあの動き、反応速度、瞬発力、すでにB級上位に入り込めるほどのレベルに達している………)」

 

「(今回は迅の言っていたように当たりだな。上に上がるのもそう遅くはないだろう)」

 

「残念ねぇ~、あの娘イニャルKだったらすぐにスカウトするのに」

 

「いつも思うんですが何故イニャルKに拘っているのですか?」

 

「ふふ真由美、それは秘密よ」

 

 加古は唇に人指し指を立てそう言った。

 

「あわ、あわわわわ」

 

「なんかここだけ寒い」

 

「あの~木虎、黒江?」

 

 エリカがさっきキリトがアスナを大声で呼んだ瞬間からドス黒い空気を放っている二人に話しかけた。

 

「「………………………………………」」

 

 二人の耳にはエリカの声などまったく入っていなかった。

 

「(なんなのあの人、私の先輩を…しかもあだ名で呼ぶなんて!あなたは先輩にとってなんなのですか!!)」

 

 アスナに怒りの視線を向ける木虎。

 

「(あの人はなんですが、先輩に気安く大きな声でしかもあだ名で!私だって先輩のこと大声で呼んだことないのに………!」

 

 先ほどキリトが飲んだドリンクを握りしめる黒江。

 

「「(あの人が桐ヶ谷先輩にとってなんなのか確かめる!)」」

 

 木虎と黒江はお互いを見て

 

「一時休戦よ」

 

「お互いにとって知るべきこと、ひとまず協力しましょう」

 

 しっかりと握手をして休戦協定を結んだ。

 

「「「(うわぁ~~~)」」」

 

 二人の握手をしている背景にまるで火山の大噴火のような迫力が感じられ桐ヶ谷隊の戦闘員三人はただ見てるしかなかった。

 

「あらら、和人君も罪ねぇ~」

 

 真由美はその様子を見てキリトの身におこることを想定しながら呟いた。

 

 

 

 

 

 <ユウキside>

 

 

 

 やっとボクの番だよ。なんかこうやって喋る時までやたらと時間かかった気がするけど………気のせい気のせい。

 

「アスナが今のところ最高記録だね、よーしアスナに勝つぞ~」

 

 こうやって立っていることが不思議だといつも思ってしまう。またあの病院で動けない中見てる夢じゃないかって思うけど、今皆と一緒にこの世界にいる。

 

 ボクは三ヶ月前までずっと病院にいてしかも体が動かないから仮想世界にずっといた。スリーピングナイツの皆とアスナと一緒にボスを攻略して打ち上げもして、アスナに学校に連れていってくれて、授業も受けて、キリトとデュエルして………もう後悔はないと思っていた。

 

 ある日、病院の先生から状態が良くなってきていると言われたよ。最初はまたすぐ悪くなるって思ってた。けどその日から順調に良くなっていって先生に移植手術をすれば助かるかもしれないと言われた。そのことがアスナに知られて必死になって移植してくれる人を探してくれた。するとキリトなら移植できるとわかったときボクは言った、ボクの為にしなくていい、移植したとしても治るとは限らないって。そしたらキリトがALOにいとけって言われて行ってみたら、始めてキリトと出会った広場で誰もいない中言ってくれた。「お前はもう俺たちの仲間なんだ、わずかでも治る可能性があるなら俺はそれにかける。それに、勝ち逃げしたままVRMMO卒業するなんて許さないからな」キリトは笑って言った。

 

 手術は成功して、それからリハビリを2ヵ月かけて体を戻どすことができた。今ではアスナたちと一緒にアスレチックやスポーツをすることが楽しい!スリーピングナイツの皆も良い傾向に向かっているようで現実で会える日もそう遠くないと思う。

 

『戦闘開始まで………5………』

 

 キリトはボクの命の恩人だ。せめてキリトの手伝いが出来ればって思って入ったけど皆すごい記録でびっくりした!

 

『………2………1………』

 

 だから一番早く倒してみせるよ!

 

『戦闘開始』

 

 始まりの合図と共に全力でダッシュ。

 

 リハビリと普段体動かしているおかげで体育で50m7.0秒いけるようになった。しかもトリオン体だから滅茶苦茶速い。

 

てやぁぁぁぁ!」

 

 走った勢いを利用してネイバーを横一閃に斬る。

 

『記録 2.91』

 

「やったー!」

 

 ボクはアスナの方に向いてVサインをした。

 

 

 

 

 

 <VR組side>

 

 

 

「ユウキすごい!」

 

「まじか、まさか2秒代が出るとは思わなかったぞ」

 

 アスナはキリトの手を掴んで優しく握った。

 

「?、アスナ?」

 

「…ありがとうキリト君。ユウキを救ってくれて」

 

「はは、救ったのは俺たちだと思うぞ」

 

 キリトも優しく握り返した。

 

「…うん!そうだね」

 

 二人は互いに笑い、出てきたユウキを迎えに行った。

 

 

 

 

 

 <ギャラリー組side>

 

 

 

「………嘘だろ」

 

「まじか」

 

「おぉー!あの人もすげぇ!」

 

 太刀川、出水は絶句し、緑川は驚きの声をあげている。

 

「………お前の読み通りだったな迅」

 

「俺もまさかここまでとは思わなかったですけど、見えたのはあの中の数人だけですから」

 

「それじゃぁ迅さん、私たちも向こうに行きま………」

 

「………なんですか、あれ

 

「えーと木虎ちゃん?」

 

 緑川の声にも反応しない。

 

まさか………手を繋いでる………?

 

 黒江も似たような感じだった。

 

 その二人の周りには先ほどよりもはるかにドス黒い空気が溢れ出ていた。

 

「………皆さん」

 

 木虎の冷たい声に一部の人が震え上がった。

 

「行きましょうか………」

 

「行くってどこに…?」

 

 真由美の言葉に木虎は笑顔で

 

「桐ヶ谷先輩のところにですよ」

 

 と言ったが目が笑っていなかった。

 

「行きましょう双葉ちゃん」

 

「はい、木虎先輩」

 

 端から見たら鬼が人間を狩りにいくような雰囲気がその場に広がっていた。

 

 

 

 

 

 <キリトside>

 

 

 

「桐ヶ谷」

 

「はい」

 

「俺たちはこれから訓練生をランク戦ブースに連れていくけどお前は友達とここで話をしているといい、現場監督として木虎をここに置いておくから訓練室使っても大丈夫だぞ」

 

「ありがとうございます、嵐山さん」

 

 嵐山さんと時枝はアスナたち以外の訓練生を連れて廊下に出ていった。

 

「しっかし、お前たちが来るなんて思ってもみなかったぞ」

 

「そりゃサプライズだからね、ばれたらだめでしょ」

 

 リズがしてやったみたいな顔をしてる。

 

「桐ヶ谷先輩」

 

 そこに正隊員の皆を引き連れて木虎がやってきた。………なんか雰囲気がいつもと違うような…

 

「おはようございます」

 

「おはよう木虎、今回も現場監督お疲れ様」

 

 木虎の頭を軽く撫でる。

 

「!、いえ、任務ですから」

 

 木虎は急に顔が赤くなり、さっきまでの雰囲気が消えた………なんだったんだろう?

 

「そうそう皆紹介するよ、一緒に戦ってくれる仲間だ」

 

「まずは、太刀川慶さん。A級1位の部隊太刀川隊の隊長で個人とアタッカー共に1位で間違いなくボーダー隊員最強の人だ」

 

「どうも太刀川だ、よろしく」

 

「次は風間蒼也さん。A級4位の風間隊隊長で戦略について色々教えてもらってくれた人だ」

 

「風間だ。………ちなみに俺は21歳だからな」

 

 風間の言葉にアスナたちは驚く。太刀川はおもいっきり笑っていたが風間さんに肘を突かれて悶絶している。自業自得だ。

 

「次、出水公平、弾バカ以上」

 

「おい」

 

 気にしない。

 

「次、緑川駿、生意気な弟分」

 

「生意気ってひどくない?」

 

 気にしない。

 

「目付き悪いのが影浦雅人さん」

 

「だれが目付き悪いだ」

 

 その通りじゃん。

 

「次はA級7位加古隊隊長の加古望さん」

 

「よろしくね」

 

 加古さんを見るとロシアン炒飯を思い出す………

 

「同じく加古隊の黒江双葉」

 

「よろしくお願いします」

 

 こいつもなぜかいつもと違う雰囲気が………熱でもあるのか?

 

「皆も知ってると思うけど嵐山隊の木虎藍」

 

「皆さんよろしくお願いします」

 

「後は前に話した俺の部隊のエリカ、紗夜、綺凛、真由美さん」

 

「よろしく~」

 

「よろしく」

 

「よろしくお願いします」

 

「よろしくね」

 

「んで和人、そろそろそっちの娘たちも紹介してほしいんだけど」

 

「わかりました迅さん………まずは…」

 

 リズが最初は自分をとアイコンタクトしてくる。

 

「えーと、こいつは篠崎里香、SAO、ALOでもぼったくり鍛冶屋を営んでいます」

 

「ちょ、何よその紹介!」

 

 リズが何かいっているようだが気にしない気にしない。

 

「でとなりのツインテールが綾野珪子」

 

「よ、ろしくお願いします!」

 

 シリカは少し緊張ぎみだ。リズがまだ何かいっているようだが気にしない気にしない。

 

「次は柏坂ひより」

 

「よ、よろしくおねがひします!」

 

 あ、噛んだ。

 

「~~~~」

 

「ひより、そんなに気にしなくて大丈夫だからな」

 

「は、はい~」

 

「次は俺の妹の直葉だ」

 

「よろしくお願いします、兄がいつもお世話になっています」

 

「桐ヶ谷よりしっかりしてそうだな」

 

「あなたよりもしっかりしてますよ太刀川さん」

 

「なんだと、これでも大学生だぞ俺」

 

「しっかりしている大学生は後輩にレポート頼んでこないですよ」

 

「うぐっ、………」

 

 そう、この人大学生のくせに全くと言っていいほど勉強が出来ない。いつも俺や出水、ボーダー隊員の後輩にレポートを書かせている。

 

「それは置いておいて、次はALOでは俺より強い紺野木綿季」

 

「始めてまして、木綿季です!」

 

 俺より強いという言葉を聞いて何人かの戦闘狂が目を光らせた。

 

「で次は………」

 

 言おうとした瞬間主に二つの強い視線が飛んできた。見てみると木虎と黒江だった。

 

「(どうしたんだ、あいつら………?まぁいいか)SAO、ALOでの俺のパートナーの結城明日奈」

 

「皆さんキリト君がお世話になっています」

 

 おいおい、アスナは俺の保護者か

 

「………明日奈さん」

 

「何かなえーと………木虎ちゃん」

 

「桐ヶ谷先輩とはどういったご関係ですか?」

 

「どういったって、その………」

 

 すると綺凛が爆弾発言を投入。

 

「明日奈さんは確か和人先輩の彼女さんですよね」

 

 シーーーーーン

 

「え、え?」

 

 まるで誰もいないような静寂の空気。だがそれは二人の叫び声によって終わった。

 

「「なんですってーーーー!!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 修羅場が………始まる……!

 

 





  出来るだけ投稿します!

 それでは次回もお楽しみに!


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修羅場 戦闘


 旋空の使い方間違ってないかな……?

今回作って思ったことです、何かありましたら遠慮なくご報告ください。

 それでは「修羅場 戦闘」どうぞ!


 <三人称視点>

 

 

 

 

 

「キリト先輩!どいうことですか!」

 

「彼女いるなら前もって教えてください!」

 

 木虎と黒江はものすごい勢いでキリトに迫っていった。

 

「前もってって………別に俺に彼女がいてもお前らには関係ないんじゃ………

 

「「関係大有りです!!」」

 

 絶賛修羅場中の現場を見てポカンとしているVR組は………

 

「もしかして………」

 

「たぶん………」

 

「お兄ちゃん………」

 

「キリトさん………」

 

 リズ、シリカ、リーファ、ルクスの四人は今起きている修羅場がキリトの天然タラシによるものだとすぐに納得した。

 

「え、お前らわかるの?」

 

「はい、いつものことですから」

 

「………妹も大変だな」

 

「慣れてますから………」

 

 ボーダー組とVR組は改めてお互いにキリトの鈍感さに呆れた。

 

「桐ヶ谷隊の皆は和人兄ちゃんの彼女さんについては知ってたの?」

 

「前に写真見せてもらったこともあるからね」

 

 そしてその彼女はというと

 

「…………はぁ」

 

 キリトの天然タラシに呆れていた。

 

「アスナしょうがないよ、キリトのタラシっぷりは今に始まったことじゃないんだからさ」

 

 ユウキがアスナの肩に手を置いて言う。

 

「それはそうだけど………にしたって、キリト君はもう………」

 

『ママ?』

 

 持っていたケータイからユイが話しかけてきた。

 

「何、ユイちゃん?」

 

『パパは不倫?をするのでしょか?』

 

「ちょっとユイちゃん!?どこでそんな言葉覚えてきたの?」

 

『この間リズさんたちに囲まれているパパを見てクラインさんが言っていました』

 

「クラインさん………!」

 

 余談だが、後日ALOで赤いバンダナをした男性プレイヤーがバーサクヒーラーに刺されまくったとかなんとか。

 

「桐ヶ谷先輩!詳しく教えてください!」

 

「結城さんとはどこまで進んだのですが!」

 

「いや、どこまでって………」

 

 するとリズがニヤつきながら爆弾投入。

 

「キリトとアスナはね、もう結婚してるのよ」

 

  シー~~~~~ン

 

 またもやこの静寂。

 

「ちょ、リズ何を………」

 

「しかもラブラブでこの間もデートしてたわよね~」

 

 さっきの自己紹介のお返しと言わんばかりに爆弾発言をどんどん投入するリズ。

 

「桐ヶ谷先輩!」

 

 木虎の虎のような叫びに思わず怯むキリト。

 

「は、はい!」

 

「結婚って何なのですか!?」

 

「まさか………そこまで進んでいるなんて………」

 

 黒江は地面に手をつけてぶつぶつ言っている。

 

「待て待て、結婚っていうのはゲーム内での結婚のことだぞ、まだしてないから!」

 

「まだということは将来するつもりなんですよね!」

 

「ぐっ!………」

 

 木虎の正論にキリトは何も言えなかった。

 

「まぁまぁ二人とも」

 

 迅が木虎と黒江を宥める。

 

「このままじゃあれだし、模擬戦やって木虎たちが勝ったら和人は包み隠さず全て言う、和人が勝ったらとりあえず今回はここまで、ということにすればいいんじゃない?」

 

「迅さん、二人を止めようとするつもりじゃなかったんですか!?」

 

「だってこれってどう見ても和人のせいでしょ」

 

 迅の言葉に皆頷く、もちろんVR組もだ。

 

「そんなぁ~」

 

「桐ヶ谷先輩早く行きますよ!」

 

「全て吐いてもらいますからね!」

 

 キリトは二人に引っ張られながら訓練室に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

「あの皆さん」

 

 アスナがボーダー組に話しかける。

 

「何、結城さん」

 

 加古が言葉を返す。

 

「キリト君っていつもこんな感じなのでしょうか」

 

「そうだな、ボーダーの女子の隊員、オペレーターから人気あるぞ」

 

「そのせいで一部の男子からは嫉妬でうらまれてるけどな」

 

 太刀川、風間の言葉にアスナは黒いオーラを出していた。

 

「……具体的にキリト君はボーダーの女の子たちと何をしてるのですか?」

 

 アスナが笑顔で問いかけるも顔が笑っていない。

 

 しかし太刀川はそんなことに気づくはずもなく火に油を注ぐ。

 

「そういえば昨日うちで国近とゲームしてたな」

 

 続いて風間

 

「この間三上と食事していたな」

 

 出水

 

「綾辻さんとお菓子食べてたな」

 

 緑川

 

「那須隊の皆と模擬戦して、そのまま全員と買い物行ったって茜ちゃんから聞いたよ」

 

 迅

 

「この間玉狛来たときに小南と模擬戦30本ぐらいしてたっけ」

 

 影浦

 

「…………仁礼(にれ)にも絡まれていたなアイツ……」

 

 

 

 

 

 以上が男性陣からの告発だ。ちなみに女性陣はこれ以上は可哀想だと言うのをやめておいた。

 

 しかし

 

「…………へぇ」

 

 アスナのオーラは増すばかり、太刀川、風間、出水などボーダートップの実力者が冷や汗をかいている。

 

「……直葉ちゃん」

 

「えぇ、アスナさん」

 

「これは一回キリト君からじっくり話を聞いたほうが良さそうね」

 

「ですね、毎度とはいえさすがに天然タラシにもぼとがありますから」

 

 二人以外の人物は心の中でキリトに同情した。

 

「「「「「「「(どんまい、自業自得だ)」」」」」」」

 

 

 

 

 

 <キリトside>

 

 

 

「なぁ、なんで俺こんなことになってんだ……」

 

 訓練室の中で立っているキリト。向かい合っているのは木虎と黒江、どちらもかなり怒っている。

 

「自業自得です」

 

「本気でいきますよ……」

 

「あんまりだ…………」

 

『おいおい、桐ヶ谷、とうとう二人を怒らせたのか?』

 

 マイク越しに聞こえるのは今訓練室の担当を任されている諏訪隊隊長の諏訪さん。ショットガンの二丁拳銃というかなりごり押しスタイルを好む人で胆力もある人。ボーダー隊員との交流も積極的でボーダーでこの人と仲が悪い人はいないと思う。

 

「俺が何をしたかあんまりわかってないんですけどね…………」

 

『それはいつものことだろ、このタラシが』

 

 とほほ……

 

『それじゃぁ三人とも始めるね』

 

 こちらは諏訪隊ガンナーの堤さん。こちらは諏訪さんと違って温厚な人だ。ちなみにいつも糸目をしているが目を開いたらボーダーイケメンランキングが変動するという噂も。なんだよイケメンランキングって……

 

『模擬戦開始まで……』

 

 カウントダウンが始まり、二人ともスコーピオンと弧月を構える。俺も背中から柄が黒い弧月を取り出しいつものスタイルで構えた。

 

『…………模擬戦開始』

 

 まず黒江が先行してきた。

 

 素早く攻撃を繰り出し俺もそれを防ぎ最後はつばぜり合いになった。

 

 身長と力の差により俺が少し押し込んでいる状態だ。

 

 そこに木虎が左足の先からスコーピオンを出しながら俺を蹴ってきた。

 

 シールドで防いだが、木虎は右手の銃をこっちに向けてきた。

 

「チッ!」

 

 俺は黒江を力づくで押し返し、すぐさましゃがんで銃弾をかわした。

 

 そして左腰に用意してある拳銃型(ハンドガン)のアステロイドを木虎に撃った。

 

 しかし黒江がフルガードで木虎のヘルプに入ったため全くの無傷、俺は一旦距離をとった。

 

「さすがにA級二人はきついな………(てかこいつらのコンビ初めてのくせに息ぴったりだな)」

 

「よく言いますよ、あれで首を刈るつもりだったのに」

 

「相変わらずですね、桐ヶ谷先輩は」

 

「そうか?普通だぞ俺は」

 

「太刀川さんと互角に戦える人が何言っているんですか…………」

 

「それに桐ヶ谷先輩はシューターやガンナーにとって天敵のような行動を実際してるじゃないですか。なんですか弾を全部斬るって」

 

「いやあれくらい相手の視線とか見れば誰だって…

 

「「そんなこと出来るのは先輩のような変人だけです!」」

 

 後輩から変人呼ばわりされて地味にショック………

 

 

 

 

 

 <三人称side>

 

 

 

 三人の僅かな攻防。それだけでもアスナたちはキリトの相手がかなりの手練れだとわかった。

 

「くそ、あいつら見たらやりたくなってきた」

 

「和人には悪いけど今日も30本ぐらい付き合ってもらうぜ」

 

「出水先輩俺もやりたい!」

 

 太刀川、出水、緑川は相変わらずの戦闘狂だ。

 

「すごいねー、アスナ!」

 

「うん、キリト君いつもこんな人たちと一緒に戦っているんだね」

 

「それにしてもさすがに和人君でも木虎ちゃんと黒江ちゃん相手じゃ苦しそうね」

 

 真由美がキリトたちの戦闘を見て言った。

 

 いくらキリトが個人、アタッカー2位の実力者でも、オールラウンダーの木虎の対応の早さ、ボーダー最年少でA級入りを果たした黒江の剣さばきにはキリトも苦戦している。

 

「ここの声って向こうには聞こえないんですか?」

 

 シリカがふと思ったことを聞く。

 

「一応設定では聞こえないようになっているから、でも確か聞こえるように出きるはずだけど……」

 

「それなら諏訪さんに頼んで聞こえるようにしましょうよ!それなら和人君頑張るだろうし」

 

 エリカの提案で真由美がケータイで諏訪さんにかけた。

 

「もしもし諏訪さん」

 

『おう七草か、どうした』

 

「今使っている訓練室に私たちの声聞こえるようにしてほしいのですが」

 

『そんなことか。わかった少し待ってくれ……よし出来たぞ』

 

「ありがとうございます諏訪さん」

 

『いいってことよ』

 

 ピッと真由美は電話をきった。

 

「諏訪さんに頼んで聞こえるようにしてもらったわよ」

 

「ありがとう真由美さん」

 

 すると出水がリズに何か言ってやれと囁いた。

 

 リズは悪い笑顔を浮かべながらキリトに向かって言った。

 

「キリト~、女子相手に負けたら格好つかないわよ~!」

 

「え、リズ?なんでそっちの声が聞こえんの!?」

 

「諏訪さんに頼んで聞こえるようにしてもらったからよ和人君~」

 

「真由美さん、別にそんなのいりませんから……」

 

「キリト君頑張ってね~!」

 

 あ、とリーファがふと思いつき、アスナに言った。

 

「ユイちゃんの応援もあったほうがいいと思いますよ」

 

「そうだね」

 

 アスナはケータイを取り出し音量を最大にした。

 

「ユイちゃん、キリト君に応援してあげて」

 

『わかりましたママ!』

 

『パパー!頑張ってください!』

 

 シー~~~ン

 

 またもや静寂タイム。

 

「パパ……?」

 

「桐ヶ谷先輩……アスナさんとそんなことしたんですか……」

 

「待ってくれ!そんなことしてないから!」

 

「お前らもなんとか言ってくれ!」

 

 キリトは観客の女性陣に助けを求めるが、笑顔でスルーされた。

 

「ほら、ひよりさんも何か言ったほうがいいですよ」

 

「え、シリカ!?よ、よーし」

 

 ルクスは呼吸を整え大きく息を吸い

 

「キリトさん頑張ってください!二刀流のキリトの力見せてあげてください!」

 

 シー~~~~~ン

 

 ……またもや静寂タイム。(ごめんね)

 

「ちょ、ひよりそれは言っちゃ

 

 だが時すでにおすし。

 

「二刀流?」

 

「おい、桐ヶ谷どういうことだ」

 

「それは俺も聞いてねぇな」

 

「和人兄ちゃん二刀流なの?」

 

「どういうことだぁ桐ヶ谷!?」

 

「あらら……小南に知られたら大変なことに……」

 

 今度はボーダー男性陣が敵に。もはやこの場にキリトの味方はいないように思える。

 

「待ってください皆さん!?それはSAO時代の話であって、この姿で使えるようになったのはつい最近ですから!」

 

「でも使えることには変わりないな」

 

 太刀川の的確なツッコミに墓穴をほったと自覚したキリト。

 

「……へぇ」

 

 木虎のどす黒いオーラがさらに増す。

 

「ねぇ双葉ちゃん、私たち手を抜かれていたみたいね」

 

 黒江も同じくオーラが、増している。

 

「そうみたいですね……なら」

 

「「全身全霊で叩き潰しましょう!!」」

 

 普段の二人からは考えられない発言にキリトはびびっている。

 

 実はキリトは密かに二刀流で戦う訓練をしていた。最初は片手だけでいいと思っていたがこれからどんな強敵と戦うかわからないので二刀流ソードスキルを再現するべく特訓に励んでいた。そしてようやく最近になって実戦で使いこなせるレベルにはなってきた。

 

「…………(まぁ、実際に人に使ったことないからやってみるか、片手だけだったら今のあいつらに勝てる気がしないし)」

 

 キリトは拳銃をしまい、背中に現れた柄が水色の弧月を取り出して構えた。

 

 その姿を見たアスナはかつてSAOで英雄といわれたキリトを思い出した。

 

「(やっぱりキリト君かっこいい……!)」

 

 キリトは二人に右手の剣を向けた。

 

「木虎、黒江」

 

「いくぞ……!」

 

「「っ!!」」

 

 キリトは二人に向かって走る。

 

 木虎が牽制のため何発かうってきているが全て斬る。

 

 黒江はアタッカー専用オプショントリガー[韋駄天]を発動しようかと思ったがキリトには通用しないとすぐに判断し、[旋空]を発動した。

 

 だが変人キリトの回避により間合いまでつめられて、キリトは黒江に右手の剣でに片手剣 縦2連撃ソードスキル[バーチカル・アーク]を繰り出し体制を崩した。

 

 

 

 

 

 弧月にはSAOやALOみたいにシステムアシストがない。キリトがボーダーに入って間もないころどうやってソードスキルを再現しようか考えていたとき、弧月の専用オプショントリガーの[旋空]に目をつけた。

 

[旋空]はトリオンを消費することで瞬間的に変形、拡張し、間合いを広げるトリガーだ。振り回されるブレードは先端に行くほど速度と威力が増す。ブレードの長さは発動時間に反比例して長くなるが旋空と剣のタイミングを合わせるためほとんどの人は1秒で15mくらいが一般的だ。中には時間を0.2秒にして40mまで間合いを伸ばすという人もいる。

 

 しかしキリトは発動時間を三秒まで伸ばしているためブレードの長さは見た目的にはあまり変わらない。しかし近距離で振り回されるブレードは先端に行くほど速度と威力が増すので、本物のソードスキルとスピードの差はあまりなくった。

 

 これを試しに太刀川などがやってみたが、三秒という長い時間、それも振り回すほどに速度も上がっていくので体が追い付かず実戦に持ち込めるほどには出来なかった。それをできたキリトは完全に変人である。

 

 

 

 

 

 体制を崩された黒江に追撃をしようとするが、木虎が左からスコーピオンで攻撃してくる。

 

 キリトは左手の剣で片手剣 上段突進ソードスキル[ソニックリープ]で木虎の右手ごと斬り、すかさず右手で片手剣 垂直四連撃ソードスキル[バーチカル・スクエア]で斬りきざんだ。

 

『戦闘体活動限界 木虎ダウン』

 

 木虎を倒したキリトたが、後ろから黒江が斬りつけようとしていた。

 

 それを後ろ向きのまま左の剣で防ぎ、右の剣で片手剣 ソードスキル[バーチカル]で黒江の両手を斬った。

 

 黒江は近接武器しかもってなかったので打つ手なし。

 

「悪いな」

 

 キリトは右の剣で片手剣 水平四連撃ソードスキル[ホリゾンタル・スクエア]を繰り出した。

 

『戦闘体活動限界 黒江ダウン』

 

『試合終了 勝者桐ヶ谷』

 

 

 

「俺の勝ちだ」

 

 

 

 

 

 

 

 なお、この後の修羅場について忘れていたキリトであった。

 

 

 

 

 

 





 まことに勝手でありますが新作品を投稿しようと考えています。理由は前々から思っていたものが他の方々の作品を見て自分も書きたくなったということです。

 投稿速度は出きる限り頑張りますので。

 それでは次回もお楽しみに!


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模擬戦終了後


 大変長らくお待たせしました。こちらの方は絶賛ネタが尽きている状態なので早くて週一、最低でも月一には出せるように頑張ります。

 なお今回は短めですがすいません。

 それでは「模擬戦終了後」どうぞ!




 

 

 

 

「ふぅー」

 

 模擬戦が終わりキリトは弧月をしまう。

 

「(もう、実戦で使えるレベルにはなったがまだまだだな。これからはアスナたちも入るし練習に付き合ってもらうおう)」

 

「桐ヶ谷先輩、とても強かったです」

 

「あんなのが使えるなら最初から使ってくださいよ」

 

「いやあのな、使ったら太刀川さんたちの模擬戦の勧誘が酷くなるから使いたくなかったんだよ」

 

「もう手遅れですけどね」

 

「そうだけど…………それより木虎」

 

「は、はい」

 

「前よりスコーピオンの太刀筋が良くなってる、銃とのコンビも良かったぞ。これからも頑張れよ」

 

「ありがとうございます!」

 

「おう、黒江も[韋駄天]から[旋空]に切り替えた判断は正しかった、剣にも重みが増してるぞ」

 

「ありがとうございます!桐ヶ谷先輩」

 

「それじゃ、戻ろうか」

 

「「はい!」」

 

 

 

 

 

 

 

 キリトの予想していた通り訓練室から出ると男性陣にすぐに囲まれた。

 

「おい、次は俺とやろうぜ」

 

「待ってください太刀川さん、次は俺っすよ」

 

「和人兄ちゃんやろう!」

 

「桐ヶ谷、30本ほど付き合ってもらうぞ」

 

「おい、桐ヶ谷ぁ!今日は50本やるぞ!」

 

 キリトに逃げ道はない。

 

「あ、あのー、皆さんちょっ「はーい注目」

 

 すると迅が大きな声で言った。

 

「太刀川隊と風間さんとカゲはそろそろ行った方がいいんじゃない?」

 

「迅何を言って…………」

 

「あー!太刀川さん今日の防衛任務俺たちっすよ!」

 

「まじか!急がないと国近にどやされんぞ!」

 

「和人今度な!絶対に忘れんなよ!」

 

 太刀川たちは走り去っていった。

 

「俺も今から会議だ。残念ながら桐ヶ谷また今度な」

 

 風間も出ていく。

 

「チッ、俺も防衛任務だ。桐ヶ谷ぁ覚えとけよ!」

 

 悪役が逃げるときに使いそうな言葉を吐いて影浦も出ていった。

 

「じゃ、わたしたちも行こうか」

 

「え、真由美さん?」

 

「そうね、あたしたちはまた今度話そっか」

 

「和人バイバーイ」

 

「また後で」

 

 桐ヶ谷隊も空気を読んで自分達の部屋に戻った。

 

 

 

「迅さんありがとうございます」

 

「いやいや、この後は彼女たちと仲良く話してるといい。じゃな」

 

 

 

「キリト君お疲れ様」

 

「お疲れ様お兄ちゃん」

 

「ありがとう、二人とも。そういえばシノンもここに来ているのか?」

 

「うん、狙撃手だから別の会場に行ってるけど」

 

「だったら皆で行くか。加古さんたちはどうします?」

 

「私は遠慮させてもらうけど黒江、あなたは一緒に行ってきなさい」

 

「わかりました、ありがとうございます」

 

「駿は?」

 

「俺も行くよ。面白そうだし」

 

「木虎はどうする?」

 

「私も行きます」

 

「そんじゃ、行きますか!」

 

「おーいリズ、場所わかって走ってるのか?」

 

「あ、」

 

「おいおい」

 

 リズの行動に皆が笑った。

 

「私が先頭で皆さんを案内します」

 

「頼む、木虎」

 

 キリトたちは狙撃訓練室に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

「後、キリト君。あとでボーダーの女の子たちとどんなことやっているのかたっぷり聞くからね」

 

 キリトの精神的尋問が決定された瞬間であった。

 

 

 

 





ほとんど雑ですいません!

 それでは次回もお楽しみに!


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桐ヶ谷和人に恋してる組


なんとか月一回出せました!

短めですが楽しんでください。

それでは「桐ヶ谷和人に恋してる組」どうぞ!



 

「それにしても和人君の彼女のアスナさん、綺麗で可愛かったよね~」

 

真由美がアスナを思い出しながら言う。桐ヶ谷隊の女子は空気を読んでキリトと分かれ、エリカたちの希望により、ランク戦ブースに向かっていた。

 

「和人君だけじゃなくて妹さんも可愛かったよね。しかも周りの人も皆美少女だし」

 

「さらなるライバル出現………」

 

「「「「……………………………ハァー」」」」

 

エリカと紗夜の言葉にため息をつく桐ヶ谷隊女子メンバー。

 

キリトの天然タラシは今に始まったことでは決してない。が、ボーダーの戦闘員に関わらずオペレーターの美人組も彼に好意を抱いているのは同士の目から見ても明白だ。

 

しかも本人の妹の直葉も好意をもっているのはすぐにわかった。実の家族まで…………もはや呆れるしかない。

 

そんなことを考えていたらあっという間にブースに着いた。

 

「さて、着いたけど紗夜、綺凛どうする?いつもどおり一対一で回していく?」

 

「わたしは今日は遠慮しとく。たまには外から見てみたい」

 

「でしたら私とやりましょうエリカさん」

 

「オッケー!じゃぁあたしは145番に入るから……

 

「おー!エリカじゃないか」

 

「熊さん!お久しぶりです」

 

「熊さんはやめろ…………ってアンタ毎回そう呼んでるからもういいや……」

 

現れたのはB級12位那須隊アタッカー熊谷友子。両手で弧月を使うエリカと同じスタイルで戦う。エリカと綺凛とはよくランク戦をして仲が良い。

 

「いいじゃないですか、可愛いですし。あ!那須さん、茜ちゃん久しぶりー!」

 

熊谷に続く形で来たのは那須隊隊長の那須玲と同じく那須隊スナイパーの日浦茜。

 

那須隊はボーダーでも珍しいガールズチームで、隊長の那須自信が病身な為普段は那須の自宅で三人いることが多く、那須がボーダーにいるのは極まれである。

 

那須はボーダー内で弾バカこと出水に次ぐバイパーの使い手である。なので基本は熊谷が敵を引き付け、茜が狙撃で行動を制限し那須で叩く、という作戦が多い。

 

「久しぶりね、皆」

 

「お久しぶりです皆さん!」

 

ちなみに那須隊は全員トリオン体である。体が弱い那須はトリオン体で行動した方がいいため基本トリオン体なのである。

 

「玲ちゃん、体調の方はどう?」

 

「大分良くなってますよ真由美さん。こちらにこれる機会がこれから増えるかもしれませんね」

 

「そう!それはよかったわね」

 

那須の言葉に嬉しく思う真由美。彼女と那須は親友といっていいほど仲が良く、よく那須の自宅にお見舞いに行くほどだ。

 

「真由美、そういえば桐ヶ谷くんは?」

 

「確かに桐ヶ谷先輩が居ませんね?今日は来てないのですか?」

 

「「「「、………………………………」」」」

 

「?おーい」

 

その言葉に桐ヶ谷隊は一斉に黙ってしまった。どうせすぐ知れ渡るだろう。しかし、ここで言ってしまっては非常にめんどくさいことになる。だがそんなことはきにしない紗夜が

 

  「和人は今彼女と一緒にデートしている」

 

という嘘のような……端から見たら嘘とは言い切れない発言を投下してしまった。

 

「「「えぇ~ーーー!」」」

 

滅多に大声を出さない那須さえも叫んでしまう状況に陥った。

 

「ちょ、紗夜!しかもそれ半分以上嘘だよね!」

 

「でも彼女という点は合ってる」

 

『それを言うな!』と三人の心が1つになった瞬間であった。

 

「…………ねぇ、真由美。詳しくその話聞かせてくれないかしら……?」

 

目が完全に笑ってない那須が真由美に言う。その表情は先程の木虎と黒江を思い出すようだ。

 

「お、お、落ち着いて玲!まずは誤解をゆっくり解いて………

 

「でもぉ~、桐ヶ谷先輩に彼女がいることは事実なんですよねぇ~?」

 

茜が体をダラーンとさせたまま顔だけ向けてきた。もはや怖い…………

 

「あ、あの皆さん………」

 

綺凛はもうすでに泣きそうだった。

 

「エーリーカー、そういえばあなたたちここで模擬戦をするために来たんでしょう」

 

熊谷の口が三日月のように曲がってる。

 

「だったら私たちが勝ったらそのことについて洗いざらい話してもらいましょうか…」

 

「うぅ、その方法しかないわね……あぁ、もう!紗夜、綺凛!勝つわよ!」

 

「は、はい!」

 

「えー、めんどくさい~」

 

「元々あんたが元凶でしょうが!」

 

 

 

 

結果は10本勝負で桐ヶ谷隊6、那須隊4と意外とギリギリな結果になった。桐ヶ谷隊は「もう二度とあんな相手とは戦いたくない」と口を揃えて言ったらしい。試合の具体的な内容は熊谷と那須と茜がゾンビのごとくひるまず追ってきて一人に集中砲火という表現が似合う戦い方だった。他の人がヘルプに入ってもダメージなんてお構い無しの突貫だった。綺凛は「一生追いかけてくるかとおもいましたぁ!」と泣いていたとかなんとか」

 

とりあえずこの件に関してはまた今度キリトの方から話をするという修羅場確定を作ってしまった。

 

 

 

 

 

 

「へっくしょん!」

 

「キリト君風邪?」

 

「いや、トリオン体だからあり得ないはずなんだけど……なんだか悪寒が…………」

 

「何かあったらすぐに言ってね」

 

「ありがとう、アスナ」

 

 

 

 

まじで爆発しろぉ!!!リア充めぇ!  by作者

 






たぶんこれから月一になると思います。

気長に待っていてください。

次回もお楽しみに!


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