半神半人の言魂使いの魔法世界 (ZENGI)
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第1話ホグワーツ入学

どうもZENGIです!1作目が終わってないけど、まぁいっかみたいな気持ちで書いてますw
リアルや1作目の事もあってかなり投稿ペースは遅いと思います
超駄作ですがそれでもよろしいって方はゆっくりしていってね!


 

 

〜魔法の森〜

 

「zzz」

 

魔法の森の中に家が1件

そしてその中に彼は住んでいた

 

コンコンコン

 

ドアがノックされた

 

「おーい、龍牙いるか〜?」

 

外から呼ぶ声がした

 

「んあ?もうちょい寝かせろよもう…」

 

そういって彼は寝返りを打ち、二度寝をしようとした。

 

「まったくもう…龍牙は…」

「おい!龍牙!!さっさと起きないとスペルカードぶっぱなすぞ!!」

「なぬっ!?スペルカードは勘弁してくれ!」

 

壊されたらかなわんと彼は飛び上がって玄関に行き、外にいる人物を出迎えた。

 

「やっと起きたか、この寝ぼすけ」

「魔理沙か、何の用だよ」

 

外にいる人物は、自称普通の魔法使い霧雨魔理沙だった

 

「紫から伝言だよ」

 

やれやれと言わんばかりに魔理沙はそう言った

 

「紫から伝言?なんでそりゃまた、本人が来ればいいだろうに」

「紫が『家が近いから良いでしょ?』だってよ」

「なんだアイツ、スキマを使えば一瞬で俺の家に来れるだろ」

 

彼は呆れた顔でそう言葉を零した

 

「まぁ、いいや。紫からの伝言を言うから良く聞いとけよ」

「了解」

「『紅魔館に話があるからさっさと来なさい。勿論準備も忘れずにね』」

「それだけか?」

 

と彼は聞き

 

「それだけだ」

 

と返す魔理沙

 

「紫からの伝言を伝えたし私は帰るから、じゃあな。」

「おう、ありがとな」

 

 

魔理沙は箒に乗って飛んで帰っていった。といっても魔理沙の家から歩いて五分かかるかかからないかだから箒に乗って飛んで帰る必要はない。

ということは博麗神社に行ったか

 

俺は紅魔館に行くために、寝巻きから普段来てる服に着替え、ナイフが大量に入っているケースを腰のベルトに付けた。

 

〜5分後〜

 

 

「よし、行くか」

 

家から飛び立ち、紅魔館に向かった。

10分くらい飛んだところに紅い館が見えた

門に立っている人物が1人

 

「ぐぅぐぅ、すやぁ…」

「相変わらず美鈴は寝てるなぁ〜。まぁ、いつもの事だが。おーい美鈴起きろ〜」

 

ペチペチと顔を叩き、起こそうとしたが

 

「すやぁ…」

 

と寝たままだ

 

「うーん…起きないな…どうすっかな〜…」

 

ギィ〜と重い扉が開く音がした

 

「あら、龍牙じゃない。どうしたの?」

 

紅魔館のメイド、十六夜咲夜が声をかけてきた

 

「紫に紅魔館に来いって言われたから来たんだ。美鈴が寝てるから起こそうと思ったんだが…結果はこの通り」

「まったく美鈴は…ごめんなさいね。わざわざ手を煩わせちゃって」

「いや、いいよ。それより紅魔館に入っても良いか?」

「良いわよ、美鈴は後でちゃんとしめておくから」

 

 

おぉ、怖い怖い

 

紅魔館に入り、紫を探した。

 

「まったくどこにいるんだよ…あんの野郎…人に来いって言ってるんだから、いなかったら承知しねぇからな」

 

そう言葉を零し、再び捜索を進めた

 

「そう言わなくても、私はちゃんと居るわよ。龍牙」

 

紫がスキマから身体をだし、話しかけてきた

 

「で、なんで紅魔館に呼んだんだ?」

「理由は、図書館で話すわ。それじゃ図書館で」

「あっ、ちょっ…まったく…」

 

半ば呆れつつ図書館へ向かった

図書館には咲夜、美鈴除く紅魔館のメンバーと紫がいた。

 

「久しぶりね、龍牙」

 

そう話しかけてきたのは、紅魔館の当主レミリア・スカーレットである

 

「久しぶりだな、レミリア」

「えぇ、半年ぶりかしらね」

 

クスクスと笑いながらレミリアは言う

 

「龍牙久しぶり〜。」

 

俺の腰にくっついている、フランドール・スカーレットが話しかけてくる。

 

「おう、久しぶりだなフラン。元気だったか?」

「元気というより、龍牙がまったく紅魔館に来てくれないから暇だったよ」

 

フランがふくれっ面で言う

 

「ごめんごめん、今度弾幕ごっこに付き合ってやるから機嫌を直してくれ、な?」

「本当!?絶対だよ!!」

 

どうやら機嫌を直してくれたようだ

 

「で、もう良いかしら?龍牙」

「おう、で何の用だ?紫」

「単刀直入に言うわ。龍牙、魔法世界へ行く気はないかしら?」

 

一瞬はい?ってなったが、理由を紫に聞くことにした

 

「魔法世界?外の世界か?そりゃ、なんでだ?」

「近々、その世界で大規模な戦争が起こりそうなのよ。少しくらいの戦争だったら幻想郷に影響は無いんだけど、大規模な戦争が起こるとなると幻想郷に少なからず影響が来るから、龍牙に行ってもらって戦争の規模、または戦争を鎮めて欲しいのよ」

「なるほど…で、行くとしてどれ位居れば良いんだ?」

「そうね、大体戦争はあと8年以内に起こるわ」

「8年…結構長いな。俺がいない時に異変が起こったらどうするんだ?」

「そこらへんは自分達で何とかするわよ。」

「それじゃあ、危険過ぎるな。他に行ける奴は居ないのか?」

「霊夢、魔理沙、紅魔館のメンバーとかさ」

「ダメね、霊夢は博麗大結界を管理する義務があるし、白黒の魔法使いと紅魔館は戦力になるし、なにより吸血鬼だからどっちにせよ無理」

「人ならざる者は杖を持ってはいけないからね」

「龍牙は人間だし幻想郷最強クラスの実力を持っているから適任だと思ったのよ」

「いや、俺も半分人じゃないんだが」

「半分神でも神格化することなんて余程のことじゃない限りしないでしょ?それなら大丈夫よ」

 

それで良いのだろうか…と不安になるが、まぁ良いか。いざとなれば戻れば良いだけだしと思い、魔法世界に行くことにした

 

「わかった、行くよ。で、どうすれば良いんだ?」

「龍牙にはある学校に入ってもらうわ。その学校はホグワーツ魔法魔術学校よ」

「へぇ〜魔法を習う学校なんてあるのか」

「その世界は特殊でね。魔力を持つ生徒はなんであれ、魔術学校に入れられるのよ」

 

結構特殊だなと思った

 

「学校って言うくらいだからなんか必要なものとかあるんじゃないのか?」

「大丈夫よ、その辺はちゃんと全部揃えてあるから」

「さすがだな、仕事が早い。いつ行けば良いんだ?」

「今日よ」

 

は?

 

「まてまてまてまて、今日!?」

「今日よ」

「だから準備してさっさと来なさいと言ったじゃない」

 

マジかよ…

 

「ちょい待ってくれ、俺、お祓い棒博麗神社に忘れてきたままなんだが」

「そこの所は心配無いわよ」

 

後ろから声がした

 

「あら、ちょうどいい所に来たじゃない。霊夢」

「どっかの忘れん坊寝ぼすけさんのせいで、ここまで行かされることになったわよ…」

 

霊夢が呆れた顔で「はい、お祓い棒」と渡してきた。そんな顔されるとなんも言えんよ…

 

「ついでにこれもね。その中には制服や、教科書などが入っているわ」

 

と紫がトランクを渡してきた

 

「軽っ!え、この中に本当に教科書とか入っているのか?」

「そのトランクには魔法がかかっているからね」

 

これまで、口を一切開かなかったパチュリー・ノーレッジが言った

 

「あと、これも」とパチュリーは巾着袋を渡してきた。

 

「それにナイフとか色々としまっておきなさい。紅魔館くらいなら余裕で入るわ」

「ロンドンのキンクズ・クロス駅に続くスキマを開いたわ。キンクズ・クロス駅に着いたら9と4分の3番線に向かいなさい。そこにホグワーツ行きの列車が出るわ」

「あ、杖は梧桐と不死鳥の羽根30cm、強靭。あなたなら使いこなせるでしょう」

 

俺はスキマの前に立った

 

「みんな本当にありがとうな。助かった。俺がいない間幻想郷を頼む」

 

スキマを通り、キンクズ・クロス駅に出た

 

「人がいっぱいいるな〜」

 

9番線に着いたが、通り道も何も無い

だが、「9」と「10」に向かって進んでいく人物が見えた

 

「あぁやって行くのか」

 

理解したので、「9」と「10」に向かって進んだ

進んだ先には紅色の蒸気機関車が、乗客でごった返すプラットホームに停車していた。ホームの上には『ホグワーツ行特急11時発』と書かれていた

俺は列車の中に入り、席を探した。

最後尾から二番目の車両に席を見つけ、 トランクを置いた

笛が鳴り、列車が走り出した

コンパートメントの扉が開いて、黒い髪の男の子と赤毛の男の子が入ってきた。

 

「ここ空いてるかい?」

 

黒い髪の男の子が俺の向かい側の席を指して尋ねてきた。

 

「ここ以外どこも人でいっぱいなんだ」

 

と困ったように赤毛の男の子が言った

 

「別に俺だけの席じゃないからいいよ」

 

俺が了承したのを聞いて、黒い髪の男の子と赤毛に男の子は空いた席についた

 

「僕、ロン。ロン・ウィーズリー。君たちの名前は?」

 

赤毛の男の子が自己紹介し、名前を聞いてきた

 

「僕はハリー。ハリーポッター」

 

黒い髪の男の子も自己紹介した

 

「え?君、ハリーポッターなの?じゃあ、あの本当にあるの?ほら…あの…」

 

ロンはとても言いにくそうに言った。

ハリーは前髪を掻き上げて、稲妻型の傷跡を見せた

 

「これが、『例のあの人』の…」

「でも、なんにも覚えてない。ただ緑色の光がいっぱいだったのは覚えてる」

「話に割り込んで悪いが、『例のあの人』ってなんだ?」

「え?『例のあの人』を知らないの?」

 

と、ロンは驚いたように言った。

 

「俺は無知だからな、この世界のことは何も知らん。」

 

隠す必要も無いので正直に言った

 

「そういや、忘れてたな。俺の名前は卯月龍牙だ。こちらの名前の言い方で言えばリュウガ・ウヅキだな。よろしく」

「よろしく、えっと…龍牙って呼んでもいい?」

「おう、好きに呼んでくれ」

「えっと、じゃあ龍牙。『例のあの人』の説明をするよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜少年説明中〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へぇ〜。そんなことがあったのか」

「うん。だから皆名前を呼ぶのを恐れて、『例のあの人』って呼んでるんだ」

 

通路でガチャガチャと音がし、えくぼのおばさんがニコニコした顔で戸を開けて「車内販売よ。何かいりませんか?」と聞いてきた

 

ハリーは一つも買い損ねたく無いとばかりにどれも少しずつ買っていた。

俺は蛙チョコと大鍋ケーキ、かぼちゃパイなどを買った。

空いている席にお菓子を置いて、少しずつ食べることにした。

 

 

車窓は荒涼とした風景が広がっていた

 

コンパートメントをノックして、泣きべそをかく男の子が入ってきた。

「ごめん、僕のヒキガエルを見かけなかった?僕から逃げてばっかりいるんだ」

 

俺は見かけてないので首を横に振った

そうしたら、男の子は泣き出した。

 

「なぁ、そのヒキガエルの名前はなんて言う?」

「えっ?えっと、トレバー」

「トレバーか、ありがとう」

 

男の子からその蛙の名前を聞き出し、言魂を使うことにした。

 

『トレバー、俺の所まで来い』

 

そう言葉を発し、待った。

そして、どこからか蛙が飛んできて俺の手に収まった。

 

「ほら、君の蛙だろ?次から逃さないようにな」

「トレバー!!本当にありがとう!!」

 

喜びながら男の子はコンパートメントから出て行った

 

「ねぇ、今のどうやってやったの?どんな魔法?」

 

コンパートメントから声がした。

 

「ん?あぁ、あまり気にするな」

 

俺はそう言葉を返した。

 

「教科書を丸暗記してもそんな魔法なんてなかったわ。あ、私ハーマイオニーグレンジャー。あなた達は?」

 

「僕はロンウィーズリー」

「俺は卯月龍牙」

「僕はハリーポッター」

 

と次々に自己紹介した。

 

「ほんとに?私、あなたのことを知ってるわ。《近代魔法史》《黒魔術の栄枯盛衰》《二十世紀の魔法大事件》なんかに出てるわ」

「僕が?」

 

ハリーが呆然としたように言う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少女お喋り中

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの子のいない寮に行きたいな」

 

ロンは杖をトランクに投げ入れながら言った。

 

「そうか?知識を求める魔女って悪く無いと思うんだが」

「なんて言うのかな〜…あまりあぁいう子と関わりたく無いと言うかなんと言うか」

 

とロンは着替えながら言葉を零した

既に苦手意識をもってしまったのならまぁ、仕方がない。

それから俺達はクィディッチとか言うこの魔法世界でのスポーツの話をした。

 

 

そしてまたコンパートメントの扉が開き、3人の男の子が入ってきた

 

「ほんとかい?このコンパートメントにハリーポッターがいるって、汽車の中でその話が持ちきりなんだけど」

「そうだよ」

 

とハリーが答えた

 

俺はあとの2人に目をやり、ガタイはガッチリしていて意地悪そうなやつだなと思った

 

「あぁ、こいつはクラップで、こっちはゴイル」

 

俺とハリーの視線に気づいた青白い男の子が無造作に言った

 

「そして、僕の名前はドラコマルフォイだ。間違ったのは付き合わないことだね。そこら辺は僕が教えてやろう」

 

マルフォイはハリーに手を差し出して握手を求めた

 

「そういうのは自分で判断できるさ。どうもご親切さま」

 

ハリーは冷たく言い放ち、握手に応じなかった。

マルフォイの青白い頬にピンク色がさした。

 

「ポッター君、僕ならもう少し気をつけるよ。もう少し礼儀を心得ないと、君の両親と同じ道を辿ることになる。君の両親も何が自分の身になるか知らなかったようだしね。そんな下等な連中といっしょになると、君も同類になるだろうね」

 

ハリーもロンも立ち上がった

 

「そして君の名前は?」

 

マルフォイが名前を尋ねてきた

 

「生憎、お前みたいな人を家柄や血とかで差別するような奴に教える名前は無いな」

 

マルフォイは不満足そうな顔をした

 

「今すぐここから出ていけ」

 

ハリーが言う

 

「僕達とやるつもりかい?」

 

せせら笑うマルフォイ

 

「出ていく気分じゃないな。自分の食べ物は全部食べちゃったし、ここにはまだあるようだから幾つか貰ってあげるよ」

 

と、マルフォイとゴイルが傍にある蛙チョコに手を出してきた

そこで俺は隠し持っていたお祓い棒で手を叩いた。

「こいつ!」

クラップが後ろから殴りかかってきた

「遅せぇよ、俺を殴りたいならもっとパンチのスピードを早くした方がいい」

それを避け、霊力で強化した鞭のような大幣で足を薙ぎ払って転ばせた

そして飛びかかってきたマルフォイとゴイルにクラップと同じような事を繰り返した。

「クッソ、こんなことをしてタダで済むと思うなよ!」

戦意喪失したのか、悪役がよく言う捨て台詞を吐いてズコズコと逃げて行った

「寝言は寝てから言えし」

俺はそう零したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あと5分ほどでホグワーツに到着します。荷物は学校に届けますので車内に置いていってください」

 

とのアナウンスが入った

 

ハリーとロンは緊張からか顔を青白くしている

 

やがて列車が止まり、俺達は列車から降りた。

 

「イッチ(1)年生!イッチ年生はこっちだ!!お、ハリー元気だったか?」

「もうイッチ年生はいないな、足元に気をつけろ。いいか!イッチ年生!ちゃんとついてこいよ!」

 

俺は全身に霊力を纏わせ、滑る道や険しく狭い小道を大男に続いて降りた

 

「みんなホグワーツが間もなく見えるぞ」

 

大男が振り返りながら言った。

 

狭い道が開け、大きな湖のほとりに出た。向こう岸に山がそびえ立ち頂上に壮大な城が見えた

 

「4人ずつボートにのって!」

 

大男は岸辺に繋がれた小舟を指さした

 

俺とロンが乗り、続いてハリーと蛙に逃げられていた男の子が乗った」

「みんな乗ったか?」

 

大男が大声を出した。

 

「よーし!では進めぇ!!」

 

ボート船団は一斉にうごきだし、湖を滑るように進んだ。

 

「頭、下げえー!」

 

先頭の何そうかが崖下に到着した時、大男が声をかけた。一斉に頭を下げた

 

城の真下と思われる暗いトンネルをくぐると、地下の船着き場に到着した。全員が岩と小石の上に降り立った

 

「みんな、いるか?」

 

大男はそう声をかけ、大きな握りこぶしを振り上げ、城の扉を3回叩いた。

扉が開いた

 

「マクゴナガル教授、イッチ年生の皆さんです」

「ご苦労様、ハグリッド。ここからは私が預かります」

 

マクゴナガル先生は扉を大きく開けた

壮大な大理石の階段が正面から上へと続いている。

マクゴナガル先生について石畳のホールを横切っていった。ホールの脇にある小さな部屋に1年生を案内した。

 

「ホグワーツ入学おめでとう」

 

マクゴナガル先生が挨拶をした

 

 

 

 

 

 




やばい、次からこんな書けないwww


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組み分けと初授業

この話を書くのは実に3ヶ月ぶりですねw
はい申し訳ありませんでした。
第2話をどうぞ!


 

 

「新入生の歓迎会がまもなく始まります。大広間の席につく前に、皆さんが入る寮を決めなくてはなりません。寮の組み分けはとても大事な儀式です、ホグワーツにいる間は寮生が学校でのみなさんの家族なようなものです。教室でも寮生と一緒に勉強し、寝るのも寮、自由時間は寮の談話室で過ごすことになります」

 

マクゴナガル先生が説明を始めたようだ

 

「寮は四つあります。グリフィンドール、ハッフルパフ、レイブンクロー、スリザリンです。それぞれ輝かしい歴史があって偉大な魔女や魔法使いが卒業しました。ホグワーツにいる間、みなさんの良い行いは自分に属する寮の得点になりますし、反対に規則に違反した場合は寮の減点になります。学年末には、最高得点の寮に大変名誉ある寮杯が与えられます。どの寮に入るにしても、みなさんひとりひとりが寮にとって誇りになるように望みます」

 

長ったらしい説明が終わったあとマクゴナガル先生は部屋を出ていった

 

「さて…どうやって寮を決めるんだろうな」

 

俺はロンにたずねる

 

「兄のフレッドが言ってたんだけど、試験なようなものだってしかも凄く痛いらしいけど多分冗談だよ」

 

試験か…魔法は多少使えるが、この学校で習う魔法とか知らないしな…

見る限り他のやつらも魔法は知らなそうだな。あそこでぶつぶつつぶやいているグレンジャーだけは除くが

まぁ、もし試験があったとしたらスペルカードで誤魔化せばいいかな

 

とまぁ、考えていると俺の後ろにいた生徒たちが悲鳴をあげた

 

「へぇ…」

 

後ろの壁からゴーストが20人くらい現れた。互いに話をしながら部屋をスルスルと横切っていった。

 

「もう許して忘れなされ。彼にもう一度だけチャンスを与えましょうぞ」

 

小柄な太った修道士のゴーストがいう

 

「修道士さん。ピーブズには、あいつにとって十分過ぎるくらいのチャンスをやったじゃないか。我々の面汚しですよ」

 

ひだがある襟のついた服を着て、タイツをはいたゴーストがいう

 

「おや、新入生じゃな。これから組み分けされるところか?」

 

太った修道士が俺達に気づき、声をかけてきた

俺を含めた2,3人は黙って頷いた

 

「ハッフルパフで会えると良いな。わしはそこの卒業生じゃからな」

 

修道士が言った

 

「さぁ行きますよ」

 

マクゴナガル先生の声がした。

大広間に入ると何千というロウソクが空中に浮かび、四つの長テーブルを照らしていた

テーブルには上級生たちが着席し、輝くゴブレットと金色の皿が置いてあった。

 

マクゴナガル先生が四本足のスツールを置いて、椅子の上には魔法使いがかぶるようなとんがり帽子を置いた。それはツギハギだらけのボロボロでとても汚らしかった。

うん、絶対これかぶるパターンですね。霊夢とか絶対嫌がるだろうなぁ…

と、遠い目をしながら思いにふけっていると

帽子が歌い出した

 

私はきれいじゃないけれど

人は見かけによらぬもの

私を凌ぐ賢い帽子

あるなら私は身を引こう

山高帽子はまっくろだ

シルクハットはすらりと高い

私はホグワーツ組み分け帽子

私は彼らの上をいく

君の頭に隠れたものを

組み分け帽子はお見通し

かぶれば君に教えよう

君が行くべき寮の名を

 

グリフィンドールに行くならば

勇気ある者が住まう寮

勇猛果敢な騎士道で

他とは違うグリフィンドール

 

ハッフルパフに行くならば

君は正しく忠実で

忍耐強く真実で

苦労を苦労と思わない

 

古き賢きレイブンクロー

君に学ぶ意欲があるならば

機知と学の友人をここで必ず得るだろう

 

スリザリンでらもしかして

君は真の友を得る

どんな手段を使っても

目的遂げる狡猾さ

 

かぶってごらん!恐れずに!

興奮せずにおまかせを!

君を私の手に委ね(私は手なんかないけれど)

だって私は考える帽子!

 

歌が終わると広間にいた全員が拍手喝采をした

 

「ABC順に名前を呼ばれたら、帽子をかぶって椅子に座り、組み分けを受けてください」

 

うへぇ、俺ほとんど最後じゃん…

 

「アボット・ハンナ」

 

組み分けが始まったようだ

呼ばれた少女は帽子をかぶり一瞬の沈黙のあと

 

「ハッフルパフ!」

 

と帽子が叫んだ

 

組み分けが行われていくが、一言

 

め っ ち ゃ 暇 で あ る

 

ハリーはめっちゃ震えてるし、ロンは青ざめてるし。とても話しかけられる状況じゃないな…

 

少し寝よう…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ウィーズリー・ロナルド!」

 

ロンを呼ぶ声が聞こえ、目を覚ました。

ロンは相変わらず青ざめていた。

帽子はすぐに「グリフィンドール」と叫んだ

 

「卯月 龍牙!」

 

あ、俺の番だ

席から立ち、帽子のもとへと歩みそしてかぶった

 

「ふ〜む…君も難しいな…先程の子以上に難しい…勇気にとても満ちている。仲間を守る為ならどんな手段も厭わない狡猾さ。頭の回転も早い…ふーむ…」

「グリフィンドールかスリザリンかレイブンクローか…どれに入れたものか…」

 

帽子がさっきからうんうん唸って全然進まねぇ…

だったら

 

「なぁ、悩んでるんだったらグリフィンドールに入れてくれよ」

 

小さい声でいう

 

「なぜグリフィンドールに?」

 

なぜって言われてもな…まぁ

 

「友達がいるからだ。それ以外になんかあるか?」

「わかった、グリフィンドール!!」

 

帽子が叫び、俺は帽子を脱いでグリフィンドールのテーブルに向かった

 

組み分けが終わり、ダンブルドアが立ち上がった。腕を大きく広げた

 

「おめでとう!ホグワーツの新入生、おめでとう!歓迎会を始める前に二言、三言、言わせていただきたい。では、いきますぞ。そーれ!わっしょい!こらしょい!どっこらしょい!以上!」

 

ダンブルドアは席につき、出席者が全員拍手し歓声をあげた。

 

「なんだこれ」

 

と呟いた

 

皿の方を見るといつの間にか料理でいっぱいになっていた

ローストビーフを切って食べてみる

 

「…咲夜や妖夢と同じくらい美味しい…なんか負けた気分だな」

 

一人で落ち込んでいるとハリーが話しかけてきた

 

「龍牙って料理とかしてるの?」

「あぁ、ここに来る前までは基本的に一人暮らしだったしな。料理は自信あったんだが…まぁいいや」

 

デザートを食べ終えると、ダンブルドアがまた立ち上がった

 

「エヘン、全員よく食べよく飲んだことじゃろうから、また二言、三言。新学期を迎えるにあたり、いくつかお知らせがある。1年生に注意しておくが、構内にある森に入ってはいけません。これは上級生にも、何人かの生徒たちに注意しておきます」

 

森か…別に魔法の森よりかは危なくないだろ

 

「最後ですが、とても痛い死に方をしたくない人は、今年いっぱい4階の右側の廊下に入ってはいけません」

 

俺はフフッと笑ってしまった。ハリーも同じようだった

だが笑ったのはほんの少数の生徒だけだった

 

「では、寝る前に校歌を歌いましょう!」

 

ダンブルドアが声を張り上げた

 

「みんな自分の好きなメロディーで。では、さん、し、はい!」

 

学校中が大声で唸った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜校歌斉唱中〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うん、これ校歌なの?いや校歌じゃないだろこれ…

これ歌うくらいなら君〇サブリミナルとか大地に〇〇旋律とか歌いたかった…

 

「あぁ、音楽とは何にも勝る魔法じゃ」

 

感激の涙を拭いながらダンブルドアが言う

 

おいなんで泣くんだよ

 

「さぁ、諸君、就寝時間。駆け足!」

 

俺達は監督生のパーシーに続いて騒がしい人混みの中を通り大広間を出て大理石の階段を上がった。

歩いていると、前方に杖が一束、空中に浮いていた。パーシーが一歩前進すると杖がバラバラと飛びかかってきた

 

「ピーブズ、姿を見せろ!見せないなら『血みどろ男爵』を呼ぶぞ!」

 

パーシーが言う

 

ボンと音をして意地悪そうなくらい目の大きな口をした小男が現れた

 

「おおぉぉぉ!かわいい1年生ちゃん!なんて愉快なんだ!」

 

ピーブズと呼ばれた小男がかん高い笑い声を上げ、俺達に目がけて急降下してきた。みんなはひょいと屈めた

そうしたら俺に向かって飛んできた。

俺は袖からお祓い棒を取り出し、思い切り振り、大幣でピーブズを叩いた。

ピーブズは床から天井へ反射し、ぶつかって落ちてきた

 

「やべ…やりすぎた…ついいつもの癖でやっちまった…」

 

ポカーンとみんながなっているなか俺は小さい声で呟いたのだった

 

気まずい中、廊下のつきあたりに着きピンクの絹のドレスを着たとても太った婦人の肖像画がかかっていた

 

「合言葉は?」

 

とその婦人が聞いてきた。

 

「カプート ドラゴニス」

 

パーシーがそう唱えると、肖像画が前に開き、みんなが丸い穴にはい登ったところで俺は地面を蹴り上げて穴を登った

 

男子寮に着くと、ベッドがあった。

 

寝巻きに着替えお祓い棒を取り出し、ベッドに潜り込もうとすると

 

「ねぇ、マルフォイの時もそうだけどピーブズの時にどうやって叩いたの?その棒に付いてるやつって紙じゃないの?」

 

ハリーが聞いてきた。ロンも興味があるような顔でこちらを見てきた

俺はフッと微笑んで、お祓い棒を振り大幣を地面に当てた。パチンパチンと音がする

 

「鞭のようだろ?これでマルフォイ達の足を薙ぎ払って転ばせたんだ。ピーブズの時はこれで思い切り叩いたんだ」

 

そういって俺はお祓い棒を寝巻きに仕込んだ

 

「さて、もう寝よう。おやすみ」

 

と言って俺は寝た

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んぁ?もう朝かよ…」

 

と言って起きた

もうちょい寝たかった…

 

 

「あ、龍牙起きた?ってなにその髪型w」

「ん?おはようハリー、なんで笑ってるんだ?」

 

なぜか笑われている。まぁいいや

 

「おはよう龍牙、って寝癖酷っw」

 

ロンにも笑われた。死にたい(死なないけど)

 

寝癖を直し、寮をハリー達と出る

 

 

「見て、見て」

「どこ?」

「赤毛のっぽの隣」

 

ひそひそとした声が聞こえる。

 

「見ろよ、あいつピーブズを叩き落として天井にめり込ませたやつだぞ」

 

確かに叩いたけど天井にはめり込ませてないぞ。やっぱり噂は立つか…はぁ…

 

 

数日我慢しよう…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後

 

教室へ行く時に何回かピーブズを見かけたが、ピーブズは俺を見るなりさっさと退散してった。

やっぱりやりすぎた

 

 

 

まぁ、正直に言うと俺はこの魔法学校というのを甘く見ていた。

水曜日の真夜中に、望遠鏡で夜空を観察し星の名前や惑星の動きを勉強しなくてはならないし、週三回、ずんぐりした小柄なスプラウト先生と城の裏にある温室へ行き『薬草学』を学んだ

そして一番退屈な『魔法史』は唯一ゴーストが教えるクラスで、講義する声は一本調子でなんともこれが眠気を誘う。俺も何回か寝かけたが、その度に紫が叩き起こしてきた

『妖精の魔法』はちっちゃな魔法使いのフリットウイック先生が担当だった。最初の授業で出席を取っていた際、ハリーの名前まで来ると興奮して転んで姿が見えなくなった。

 

 

 

 

「うへぇ…」

 

「おーい龍牙大丈夫?」

 

グロッキーな状態になっている俺にロンが声をかけてきた

 

「大丈夫なもんかよ…こちとら生まれてからこのかた戦いしかしてないんだからさぁ…」

「戦い?どういうこと?」

 

あ、しまった

 

「いや、なんでもない気にするな。次、変身術だしさっさと行かないとな」

 

その場を誤魔化し、変身術の教室に向かった

 

「変身術は、ホグワーツで魔法の中で最も複雑で危険なものの一つです。いいかげんな態度で私の授業を受ける生徒は出ていってもらいますし、二度とクラスには入れません。初めから忠告しておきます」

 

それから先生は机を豚に変え、また元の姿に戻した

散々複雑なノートをとった後、ひとりひとりにマッチ棒が配られ、それを針に変える練習が始まった。

 

 

俺は杖を持ち、振った

が、マッチは何も変わっていなかった。

単純に魔力だけじゃないのか。

だったら…

針をイメージして再び杖を振る。

マッチは銀色の針に変わっていた。

 

「初回の授業でマッチを完全な針に変身させた生徒はホグワーツの歴史の中であまりいません、グリフィンドールに10点!」

 

褒められ、点数を貰った

 

「「すごいじゃん龍牙!ねぇ、どうやったの!?」」

 

ロンとハリーが聞いてきた

 

「いや、針をイメージして杖を振ったらたまたま出来ただけだ」

 

俺から話を聞いた二人は一生懸命にやっていたが、結局マッチ棒を少しでも授業中に変えられたのは俺とグレンジャーだけだった

グレンジャーはどうやら俺が二回で成功したことを不満だったようだ

 

 

 

金曜日の朝、大広間だ朝食を食べている時に何百羽というふくろうが大広間になだれ込み、テーブルの上を旋回し、手紙や小包を落としていく。

ハリーの皿に手紙が置いてあった。

それはハグリッドからのお茶会の誘いだった。

ハリーは返事を急いで書いてヘドウィグというふくろうを飛ばした

 

魔法薬学の授業は地下牢で行われ、城の中にある教室より寒く、気味が悪かった。

フリットウイックと同じく、スネイプ先生もまず出席を取った。フリットウイックと同じく、ハリーの名前まできてちょっと止まった

 

「あぁ、さよう」

 

気持ち悪くなるような猫なで声だ

 

「ハリーポッター。われらが新しい、スターだね」

 

その嫌味ったらしい言葉にマルフォイ達はクスクスと笑うが、俺がいるひと睨みするとするとクスクス笑いが止まった

 

「このクラスでは、魔法薬調剤の微妙な科学と、厳密な芸術を学ぶ」

 

「このクラスでは、杖を振り回すようなバカげたことはやらん。そこでこれでも魔法かと思う諸君が多いかもしれん。ふつふつと沸く大釜、ユラユラと立ち昇る湯気、人の血管の中をはいめぐる液体の繊細な力、心をまどわせ、感覚を狂わせる魔力…諸君がこの見事さを真に理解するとは期待してはおらん。我輩が教えるのは、名声を瓶詰めにし、栄光を醸造し、死にさえ蓋をする方法である。ただし、我輩がこれまでに教えてきたウスノロたちより諸君がまだマシであればの話だが」

 

長ったらしい説明の後はクラス中が一層シーンとなった

 

スネイプ先生が突然「ポッター!」と呼んだ

 

「アスフォデルの球根の粉末にニガヨモギを煎じたものを加えると何になるか?」

 

ハリーを見ると見事に困惑した顔だった。ハリーはロンを見たが、ロンも「降参だ」という顔をしていた。グレンジャーは空中に高々と手を挙げている。よくそんなに手を挙げられるんだろうか

 

「わかりません」

 

「チッ、チッ、チ有名なだけではどうにもならんらしい」

 

グレンジャーの手はどうやら無視されたようだ

 

「ポッター、もう一つ聞こう。ベゾアール石を見つけてこいと言われたらどこを探すかね?」

 

「わかりません」

 

マルフォイ達が身をよじって笑いこけている

もう1回睨むとまた大人しくなった

 

「クラスに来る前に教科書を開いて見ようとは思わなかったわけだな、ポッター、え?」

 

スネイプ先生が相変わらずグレンジャーの手を無視している

 

「ポッター、モンクスフードとウルフスベーンの違いはなんだね?」

 

ハリーの答えはやはり…

 

「わかりません」

 

やっぱりな…まぁ、そりゃそうだ

 

「ポッターの隣にいるミスターウヅキにも聞いてみようk「アスフォデルの球根とニガヨモギを煎じたものを加えると、眠り薬となり『生ける屍の水薬』と言われています。ベゾアール石は山羊の胃から取り出す石でたいていのクスリに対する解毒剤にもなります。モンクスフードウルスベーンは同じ植物で、別名アコナイトとも言い、トリカブトの事です」ふむ、グリフィンドールにもちゃんと優秀な者が居たようだ。諸君、なぜ今のを全部ノートに書きとらんのだ?」

 

いっせいに羽ペンと羊皮紙を取り出す音がした。

 

スネイプ先生はおできを治す簡単な薬を調合することになった。

お気に入りらしいマルフォイを除いてほとんどが全員が注意を受けた。

俺はハリーと組んで薬の調合をしている。そして脇を見てみるとネビルが大鍋を火から降ろさないうちに、山嵐の針を入れようとしていた

 

「ネビル!山嵐の針を入れるのは大鍋を火から降ろした後だ!」

 

ネビルの手を掴み山嵐の針を入れるのを阻止した

 

「あっ…ごめん、ありがとう龍牙」

 

「いいさ」

 

その後何もなく授業が終了した。

この後、俺たちはハグリッドのもとへ行きお茶会を楽しんだ。

そしてそこで見た新聞にハリーが反応し、ハグリッドははっきり目をそらした

 

絶対に何かあるな

 

 

警戒しておこう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グリフィンドールの談話室に飛行訓練のおしらせが掲示され、その内容にみんながっかりしたとさ

 




次はいつになるのやら…(白目)


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第3話 飛行訓練と真夜中の決闘

また3ヶ月経ってしまい、申し訳無いです
第三話をどうぞ


 

 

 

 

 

その日の午後3時半、俺達はグリフィンドール寮生と一緒に飛行訓練を受けるため、校庭に立っていた

スリザリン寮生は既に到着していて、20本の箒が地面に並べられていた。

 

白髪を短く切り、鷹のような黄色い目をしているマダムフーチがやってきた

 

「何をぼやぼやとしてるんですか、みんな箒のそばに立って早く!」

 

箒の側により、チラリと見た。古ぼけてい小枝があらぬ方向に飛び出ている。

これで本当に空が飛べるのだろうか…まぁ、俺は箒が無くても空は飛べるが

 

「右手を箒の上に突き出して、そして上がれ!と言う」

 

マダムフーチが指示を出す。

上がれと言うとすんなり飛び上がって手に収まってくれた、だが案外飛び上がった箒は少なかったようだ。

マルフォイが、ずっと間違った握り方をしていたらしく先生に指摘されていたのをハリーやロンは喜んでいた

 

「さぁ、私が笛を吹いたら地面を強く蹴ってください。箒はぐらつかないように抑え、2メートルくらい浮上して、それから少し前屈みになってすぐに降りてきてください。笛を吹いたらですよ、1、2の……」

 

マダムフーチが笛を吹く前に空に飛び上がる影が一つ

それはネビルだった。

 

ネビルは糸が切れた風船のように空へ飛んでいった。ネビルが真っ青な顔で離れていく地面を見下ろしていた。声にならない悲鳴をあげて、そして落下した。

 

「おいマジかよ!」

 

俺は強く地面を蹴り、ネビルの落下予定地点まで行く。

ネビルと共に、ある物が落ちてきた。それは朝ネビルに送られた思い出し玉だった。

マズイ…思い出し玉を取ってしまえばネビルを受け止めることはほぼ不可能になる。ネビルを受け止めれば思い出し玉が落下し、割れてしまうかもしれない。

考えている暇はない!

 

いつものように袖からお祓い棒を出し、思い出し玉をかち上げた。

 

「…ッツ!」

 

ネビルをギリギリ受け止め、かち上げた思い出し玉が落下してきたので取った。割れてなかった、良かった

 

「い、痛い…痛いよ…」

「ネビル!大丈夫か!?」

 

呻くネビルを芝生に下ろした。マダムフーチが急いで駆け寄ってきた。そして「手首が折れてるわ…」

 

そう先生が呟くのを聞いた

 

ネビルは先生に医務室へ連れていかれた。

 

「あいつの顔を見たか?あの大マヌケの」

 

マルフォイがスリザリン寮生たちと一緒にはやしたてた

 

「ごらんよ!ロングボトムの婆さんが送ってきたバカ玉だ」

 

マルフォイが高々と思い出し玉を差し上げた。

こいつ…いつの間に取りやがった…

 

「マルフォイ、こっちへそれを渡して貰おうか!」

 

ハリーが静かな声で言った

マルフォイがニヤッと笑った

 

「それじゃ、ロングボトムが後で取りに来られる所に置いておくよ。そうだな、木の上なんてどうかな?」

 

せせら笑いながらマルフォイが言う

 

「こっちに渡せったら!」

 

ハリーは強い口調でいい、取り返そうとマルフォイに一歩迫った。

マルフォイはひらりと箒に乗り、飛び上がった

樫の木の梢と同じ高さまで舞い上がり、そこに浮いたままハリーに問いかけてきた

 

「ここまでくる取りに来いよ、ポッター」

 

望むところだと言わんばかりにハリーは箒をつかむ

 

 

グレンジャーの制止もきかず、ハリーは急上昇した。それはとても様になっていた

 

空中でマルフォイと向き合い、マルフォイは呆然としていた

いくつかのやりとりの後、マルフォイは思い出し玉を空中高く放り投げ、地面へ戻ってきた。

ハリーは一直線に急降下し、落下する玉と競走していた

俺はハリーが万が一箒から落ちてしまった時に備えていた。

地面すれすれのところで玉をつかみ、間一髪でハリーは箒を引き上げ水平に立て直し、草の上に転がるように軟着陸したようだ。

 

「ハリーポッター…」

 

マクゴナガル先生が走ってきた

そして動揺しているようだ

 

「まさか…こんなことはホグワーツで1度も…」

「よくもまぁ、そんな大それたことを…首の骨を折ったかもしれないのに…」

 

グリフィンドール寮生がハリーを庇おうとするがマクゴナガル先生は聞き耳持たずのようだった

 

「ミスターポッター、ウヅキ、さぁ一緒にいらっしゃい」

 

え、俺もかよ…

まぁ、確かにハリーを助けようと思って箒を持とうとしたけどさ…

ハリーもロンも俺も一言で言うならオワタ状態でマクゴナガル先生のあとをついていく

マクゴナガル先生が教室の目の前で立ち止まり、ドアを開けて首を突っ込んだ。

 

何やら先生方で話して、1人の男子生徒が出てきた。

 

俺達は人気のない教室に入った

 

「ポッター、ウヅキこちらオリバーウッドです。ウッド、シーカーとビーターを見つけましたよ」

 

ん?シーカー?ビーター?どっかで聞いたことがあるような…

 

「本当ですか!?」

 

ウッドと呼ばれた男子生徒は目を輝かせながら言う

 

「えぇ、そこにいるウヅキは、落下してくる玉を寸分狂わずかち上げなおかつその玉は割れていませんでした。ポッターはなんと16メーターもあろうところからダイビングして、無傷で玉をキャッチし軟着陸しました。これはあのチャーリーウィーズリーだってそんなこと出来ませんでした」

 

「ポッター、ウヅキ、クィディッチの試合を見たことあるかい?」

 

ウッドは興奮しているようだ

 

「ウッドはグリフィンドール・チームのキャプテンです」

 

マクゴナガル先生が説明してくれた

 

「うん!体格もぴったりだ!」

 

「ポッターは身軽そうだし、ウヅキは身体がでかい…ふさわしい箒を持たせないといけませんね、先生。ニンバス2000とかクリーンスイープの7番なんかどうです?」

 

「私からダンブルドア先生に話してみましょう。1年生の規則が曲げられるかどうか…是が非でも去年よりは強いチームにしなければ…あの最終試合でスリザリンにペシャンコにされて、私はそれから何週間もセブルス・スネイプの顔をまともに見れませんでしたよ…」

 

なんか変なことになったな〜

 

「でも先生、ビーターはもうあの二人がいますよ」

「そうですね、ウヅキは何かあった場合の補欠選手として控えてもらいます」

 

あれ、俺もグリフィンドールクィディッチチームに入ることになってるの?補欠選手として

 

「ポッター、あなたが厳しい練習を積んでいるという報告を聞きたいものです。さもないと処罰についてかんがえなおすかもしれませんよ」

 

先生、顔が怖いです

 

 

 

 

 

それからなんやかんやあり、俺とハリーはグリフィンドールクィディッチチームに入ることになった(俺は補欠選手だが)

 

 

 

話が終わり、授業が終わっているので寮に帰ろうとする

 

「ミスターウヅキは少し残りなさい。ポッターとウッドは帰ってもらっても構いません」

 

なぜか呼び止められた

 

「俺にこれ以上なんか用でもありますか?」

 

とマクゴナガル先生に問いかけた

 

「ウヅキ、あなたはいったい何者なんですか?」

 

Why?

 

 

「なぜそんな事を?」

 

微笑みながら言う

 

「いえ、なんでも無いです」

 

やっぱピーブズをぶっ叩いた事で疑われちゃったのかな〜

まぁいいや

 

 

 

 

 

大広間に向かう為、廊下を歩く

 

 

『龍牙、随分と暴れてるらしいわね』

 

脳内に紫の声が響く

やっぱ慣れんなぁ…

 

『いや、そっちにいる頃と比べれば全然大人しいと思うぞ?』

 

『確かにそうね。でもやり過ぎには注意しなさいよ?早速おばあちゃん先生に疑われてるみたいだし』

 

『おばあちゃんってお前が言うな紫BBA』

 

外でブチッと不気味な音がした希ガス

 

『あら?私にそんな事言っちゃって良いのかしら?』

 

あ、やべ地雷踏んだわ

 

『今すぐあなたをスキマの中に引きずり込んで、咲夜に時間止めて貰って永遠に拷問するわよ?』

 

わー

怖いおばちゃんだなぁ

 

『全部聞こえてるわよ?』

 

『へいへいすいませんでした。永遠の16歳紫さん万歳(棒)』

 

棒読みだが謝ったんだし良いだろ

 

『…まぁいいわ。とりあえずあまりこちらの世界で暴れすぎないようにね。後々処理するのめんどくさいし。神格化なんて論外だからね?』

 

『わかったわかった。あまりこっちでは言魂や固有結界は使わないようにするから。纏霊装でなんとかするよ』

 

『そう、ならいいわ。じゃあね』

 

『おう、じゃあな』

 

っと、紫と話してたら大広間まで来てしまったな

 

 

 

大広間に入り、ハリー達はなにやらマルフォイ達と言い合いをしているようだ

 

「クラッブだ、真夜中でいいね?トロフィー室にしよう。いつも鍵が開いているんでね」

 

どうやらマルフォイは行ったようだ。

何話してたんだろうな。

 

「何してんだ?」

「あ、龍牙。いやまぁマルフォイとちょっとね」

 

いや何があった

 

「ちょっと失礼」

 

横を向くとグレンジャーがいた

 

「聞くつもりはなかったんだけど、話が聞こえちゃったの…夜、校内をウロウロするのは絶対ダメ。もし捕まったらグリフィンドールが何点減点されるか考えてよ…それに捕まるに決まってるわ、他の人のことも考えて」

「なぁ、グレンジャー。マルフォイとハリーの話ってなんなんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜説明中〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほど、それで夜中学校内をウロウロしようとしてたのか」

 

グレンジャーが説明してくれたので、やっと納得がいった俺である

 

「そうなのよ…あなたからも2人に何か言ってよ…」

 

( `・ω・) ウーム

 

「まぁ、グレンジャーの意見には俺は賛成だな」

 

えっ、と顔をしかめる2人。俺がグレンジャーの意見に賛成せず、2人の擁護をすると思っていたようだ

 

「俺が睨むだけでへっぴり腰になるようなヘタレがリスクを冒して真夜中に来るはずも無いだろう」

 

理由を言ったら、2人は俯いた

 

俺は席に着き食事した

 

 

今回もとても美味しゅうございました

今度料理教わろうかなぁ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜その夜〜

 

 

あ〜寝みぃ超寝みぃ

はい今グリフィンドールの談話室にいます

え?なんでいるかって?

そりゃ、ロンやハリーが外でない為に見張る為でしょ

 

っと、足音がするな。足音が1、2…3つ?

この2つはロンとハリーの足音だろう。あとひとりは誰だ?

まぁいいや

 

 

 

 

 

 

 

 

ハリーとロンが降りてきた

俺は談話室の椅子から立ち上がり、二人の前に立つ

 

「よぉ、Good eveningだな二人共。こんな夜中にベッドから這い出て何しようとしてんだ?」

 

二人は驚きに満ちた顔をしていた(ハリーは青ざめていた)

 

 

「龍牙、頼むからそこをどいてくれ。僕達は行かなくちゃならないんだ」

 

ロンが言う

 

「昼間に言ったこと覚えてないのか?マルフォイがリスクを冒してまで来るわけが無いだろう。お前らをはめる気なのさ」

 

二人は顔を下に向ける

 

「わかったらさっさとベッドに戻って寝ろ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はベッドに向かっていたが、どうも足音が聞こえない

まさか…

急いで談話室に戻ると、ハリーとロンは居なかった

アイツら俺の話聞いてなかったのか!

まったく…しょうがない

 

「纏霊装《透》」

 

霊力を纏い、俺の体が周りの風景と同化する

気配は消せないが大丈夫だろう

肖像画を押し開け、穴を乗り越えて外に出る

 

ピチャっと音が鳴る。

水?にしては塩くさい

涙か

まだ乾いた様子もないしそんなにここから離れていないだろう

確かトロフィー室だったな

そこに向かおう

 

足音が出ないように空を飛んでトロフィー室に向かうと、激しい物音がした

トロフィー室に入ると、鎧が倒れ凄い散らかっていた。ハリーもロンも居なかった

 

あの二人どこ行きやがった…

《透》を使っていると極端に霊力感知が出来なくなるからホント厄介だなこの技は

耳を澄ますと、「妖精の魔法」の教室の近くから声が聞こえてきた

 

「…ピーブズ…お願いだから、じゃないと僕達退学になっちゃう」

 

ハリーの声だ、そこから動くなよ〜

急いでそこに向かい、ハリーとロン、何故かハーマイオニーやネビルがいた

さて、ピーブズが叫ぼうとしているのを阻止するかね

 

「生徒がベッd(ガシッ)え?」

 

ガシャーン!

 

ピーブズの頭を鷲掴みにし壁にめり込ませた

やべ、音立てすぎた(・ω<) テヘペロ

 

そしてハリーもロンもハーマイオニーもネビルも皆どっか行ってしまった

\(^o^)/

 

フィルチがすぐに来た

早いよこのおっさん

 

この教室から抜け出し、4人の行方を追う

まだそんなに遠くに行ってはないはず、

廊下の突き当たりから唸る声がする、てかここ禁じられた廊下の近くじゃないか

入ってみるか

 

鍵を壊し、ドアを開けると4人がなだれ込んできた

 

「なんでひとりでに開いたんだ?」

 

ロンの声がする

 

「知らないわよそんな事!」

 

ハーマイオニーがキレた様な声だ

 

「ここからさっさと逃げよう!」

 

泣きそうなネビルの声だ、いやもう既に泣いているだろう

 

 

 

 

中に入ってみると獣くさい、そして頭が三つある犬がいた

…ケルベロスやん

地獄の番犬ケルベロスやん、魔法世界にも居たんだなぁ

感動していると襲いかかってきた

 

「おっと…姿はわからなくても匂いで場所はわかっちまうか。大人しく帰してもらえないだろうし、言魂が使えれば楽なんだけどここまで図体がでかいと名前を言わないと言魂効かないんだよなぁ…」

 

名前知らんし

 

「しゃーない、のして帰るか。纏霊装《雷》」

 

霊力が雷のように轟き、己に纏う

俺はケルベロスのあごに一瞬で近づき、蹴り上げた

 

「これでしばらくは脳震盪で動けないだろうな」

 

《雷》を解除し、《透》を発動してグリフィンドールの談話室に戻った

 

 

 

 

 

 

禁じられた廊下の天井の一角に一つ目の魔法生物がその一部始終を主人に映し出していた

 

 

 

 

 

「あのケルベロスを一撃でのしてしまうとはな…卯月龍牙、恐ろしい子じゃ。あの人がこの子を『最強』と呼ぶ意味が少しわかった気がする」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んで、何か俺に言うことは?」

 

「「龍牙の注意を無視して、外に出てしまい申し訳ありませんでした」」

 

「よろしい」

 

ま、俺が上から目線で言えた事じゃないんだがな

 

 

 

 

次の日の朝、ハリー宛と俺宛に箒が届いた

ハリーはニンバス2000という箒で、俺はブラックシルバーという箒だった。

この事で一悶着あったのはまた別の話…

 

 

ハリーは1日中そわそわしていて、授業に集中出来ていなかったようだ

夕食を食べ、グリフィンドールの談話室に戻り箒の包みをあけた

ハリーのニンバス2000はスラリとして艶があり、マホガニーの柄の先に長くて真っ直ぐな小枝が束ねられ、金文字でニンバス2000と刻み込まれていた

一方、俺の箒はとにかく真っ黒、シルバーはどこいった

ロンに聞いてみたらそんな箒は知らないという

 

ゴミを片付けていると、手紙がパラッと落ちてきた

 

中身を見ると

 

『はぁ〜い、永遠の16歳ゆっかりんよ〜』

 

紫が投影されたので閉じた

 

『ちょっと!閉じるなんて酷いじゃない!!』

 

紫の声がするけど気の所為だよな〜

 

『気の所為じゃないから!というかちゃんと手紙見なさいよ!』

 

という必死の声がするので手紙を開くことにした

 

『はぁ〜い、永遠の16歳ゆっかりんよ〜』

 

最初っから始まるんかい

 

 

 

 

 

 

音声継続中

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

要は、俺専用に香霖堂で作ってやったから大事にしろ

ということだった

香霖…ありがとうよ…

 

七時近く、夕暮れの薄明かりの中俺達は城を出てクィディッチ競技場へ急いだ。競技場のグラウンド周りには、何百という座席が高々とせり上げられていて、高いところから観戦できるようになっていた

俺達はウッド達が来るまで箒に乗ってグルグル回っていた

 

「おーい、ポッター、ウヅキ降りてこい〜!」

 

ハリーと別々で別れ、俺はフレッドとジョージのところに行った

 

「よう、天才児君、箒の乗り心地はどうだったかい?」

 

フレッドが話しかけてくる

 

「最高だったさ、それで今日は何をするんだ?」

 

「まぁ、今日は初めての練習だしきつい事は無いさキット」

 

ジョージが言う、そしてあと小さい声で何言った

 

「俺達の役割は、ブラッジャーを自分達の陣地から追い出すことさ。これを使ってね」

 

棍棒をぶん回すフレッド

 

あぶねぇよ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一言

フレッドとジョージが人間ブラッジャーって言う意味が漸くわかった気がするよ

 

 

 

 

 

 

 




次も3ヶ月後になるのかな…?




〜ピーブズが壁にめり込んだあと〜

フィルチ「お前か!こんなに大きな音を出したのは!!おまけに壁を壊しやがって!」

ピーブズ「違う俺じゃない!」

フィルチ「じゃあいったい誰がやったんだ!」

ピーブズ「知るかよ!気づいたらこうなってたんだから!!」

フィルチ「どうせお前がそこらへん飛び回って、勝手に自滅しただけだろ!自滅するのは構わんが、校内を壊すな!」

〜ピーブズ取り合って貰えず〜


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