テンプレチートオリ主のテンプレな物語 (masakage)
しおりを挟む

テンプレその1

 拝啓お父様、お母様、ワタクシ近藤和也は死んでしまったようです。

 おおカズヤよ、しんでしまうとはなさけない

 …ふざけてる場合じゃないか

 という訳で自分は今、真っ白な空間で神様とやらと対面しております。

 

「ところで神さま、俺の死因って何ですか?」

 

「腹上死だね、童貞を捨てるため風俗に行ったは良かったけどハッスルしすぎたようだね」

 

「…俺よ、しんでしまうとはなさけない」

 

 これが死因とは予想GUYです

 流石の俺も落胆を隠せない。

 

「…いやいやいや!過去を振り返るのヤメヤメ!

 神さま!俺ってこれからどうなるんですか?」

 

「普通なら天国へご招待!…したいところなんだけど君が死ぬのが予定されていたより早くてね、転生してもらうことになったんだ」

 

「とりあえず言えることはテンプレ乙

 …いや、まだ言うの早いか。

 それってファンタジーな世界ですか?漫画の世界ですか?それともアニメですか?」

 

「…普通の世界っていう選択肢は無いんだ

 うーん、君はアニメの世界に転生したそうだからそうしてあげよう」

 

「敢えて言おう!テンプレ乙!

 ありがとうございます神さま!」

 

 神さまの話によると魔法とかが出てくるアニメの世界に送られるらしい

 原作名は教えてもらえないようだが問題ない、どんな世界かwktkが止まらんぜ!

 あと適当にチート能力をくれるとか、もう思いっきりテンプレートですねわかります。

 

「決まったぜ!神さま!」

 

「そうかそうか、王の財宝?アンサートーカー?それとも直死の魔眼かな?」

 

「俺料理作るの好きだし、パール・ジャムでお願いします!」

 

 ※パール・ジャムとは『ジョジョの奇妙な冒険』に登場するスタンドである。

  使用者トニオさん、詳しくは第4部参照

 

「……ゑ?…ごめん、もう一回言ってもらえるかな?」

 

「パール・ジャムで(迫真)」

 

「いや、チートだよ!?スタンドだったらザ・ワールドとかじゃないのかい?」

 

「パール・ジャムで(迫真)」

 

「でもそのスタンドは料理がよっぽど上手じゃないt「パール・ジャムで(迫真)」…そうかい

 …もっと強欲な人の魂呼んだ方が良かったかな」

 

 普通はチートで俺TUEEE!だが俺はあんまり戦いたくもないし

 巻き込まれ型の場合なら自身に力が無ければ巻き込まれようもないだろう

 よってパール・ジャム、トニオさんが好きだ方という点もあるが

 

「でもJOJOネタを色々再現したくて困る

 あ、やっぱりイエロー・テンパランスも捨てがたい

 …いや、生きる上ではポコロコのやつが最強じゃね?」

 

「じゃあ全てのスタンドを使えるようにしようか!」

 

「…はい?」

 

 この神様とんでもない事言いだした。

 

「いやはや、チート分が足りないと思って困ってたけどこれなら十分だね」

 

「いやいや!十分ってレヴェルじゃ「じゃあ早速逝ってみようか!」ちょおま」

 

 そして俺はこの世界から姿を消した

 ちなみにどうやって消えたかというと足元に突然大穴が開いてそれに落ちて行った

 どこまでもテンプレな転生であった。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその2

 こんにちは近藤和也改め遠藤和也です。あんまり名前が変わっていなくて困る

 現在小学生一年生、俺の赤ちゃん時代はキングクリムゾン!

 ……まあガチでキングクリムゾン使えるんですけどね

 この小学校で原作キャラと思われる人を見かけた。

 

 

 高町なのは、アリサバニングス、月村すずか

 

 

 お分かりいただけただろうか?どうやら俺は『リリカルなのは』の世界にやってきたようだ

 …とまあここまではいい、思ったより殺伐とした世界じゃなくて良かったとすら思う

 だがここで、この世界で明らかに浮いている存在が二人いる。

 

 一人は、早乙女アキト。黒髪でポニテをした男である。

 ……マク○スフロンティアの主人公を思い出す名前である。

 もう一人は吉良大和、カタカナにしたらキラヤマト。

 この世界にガンダムのアニメがあったら弄られること間違いなかっただろう。

 この二人明らかに小学生らしからぬ言動をしており、原作キャラ達に気がある様子

 しかしどうお近づきになればいいかわからず困っているようだ。

 仮に転生者なら中身大人だろうし小学一年生の女の子にどう喋りかければいいか分からんわな

 まだ仮説だが…自分以外の転生者がいる、これが意味する事…それは

 

 

 こいつ等が勝手に原作介入してくれるから俺は何も気にする必要が無いということである!

 

 

 

 ……と普通の巻き込まれ型オリ主はこう考えるだろう

 だがこの俺にはそれは無い…こういうときは逆に考えるんだ

 『巻き込まれた方が面白そうだ』と……!

 お前戦いたくないって言ってなかったか?って思っている人もいるだろうが

 人というのは変に力とか持ってしまうと調子に乗ってしまう生き物である、仕方ないね

 

 

「という訳で放課後なう…高町ぃ!ちょっといいか?」

 

「えーと…遠藤くんだね、どうしたの?」

 

 ちなみに高町に声をかけたのは初めてである

 俺が高町に声をかけると早乙女と吉良、二人とも俺の方を向いた。

 そして聞き耳を立てている…うん

 

「俺さ、料理に凝っててな、高町の両親っておいしいデザート作ってるじゃん?

 だから高町の舌は肥えてると思ってさ、今度ケーキの味見してくれないか?

 できれば辛口意見希望で!」

 

「え、えっと…肥えてる?」

 

「美味しいか不味いか分かるってことだ」

 

「な、なるほど…そういう事だったら別にいいよ!」

 

「面白い事話してるじゃない、私も行くわ。文句ないわよね?」

 

「えーと…遠藤くん、私も行っていいかな?」

 

 高町と話しているとバニングスと月村がやってきた。

 もう仲良くなってたんだーとか細かい事は放置しておこう。

 

「うお、ガチで舌が肥えてそうな奴らが来やがった…

 上等!絶対美味しいって言わせてやんよ!

 …まあ月村は普通の味でも美味しいって言ってくれそうな気がする」

 

「にゃはは、すずかちゃんやさしいもんねー」

 

「私はすずかと違ってズバズバ文句言うから覚悟しなさい!」

 

「わ、私だって厳しく評価するよ?するもん!」

 

「本当に厳しく評価する人だったらここで動揺しないと言っておこうか」

 

「あうう…」

 

 二人分の視線が気になるが無視して談笑、こういうのは動かない奴が悪いのだ

 ちなみに俺はハーレムとか目指す気ありません。てかイケメンじゃないし……

 

 

 

 

「じゃあ試食会は私の家でやりましょ!お茶会も兼ねてね

 車で迎えに行ってあげるから家で待っててくれればいいわ」

 

「それは助かる、今日は帰ったら仕込みだな!うん」

 

「土曜日期待してるね、あっそうだ!

 私はなのは、なのはだよ!名前で呼んで、カズヤくん!」

 

「じゃあ私はアリサって呼びなさい!」

 

「すずかでいいよー?」

 

 後ろでガタッって音が聞こえたが気にしない。

 そしてここでジョジョラーならこのセリフを言わざるを得ない

 

「 だ が 断 る ! 」

 

「「「「「ええっ!」」」」」

 

 後ろの二人まで反応しちゃったよ…

 

「ど、どうしてよ!」

 

「この遠藤和也が最も好きなことの一つは『YES』と返事をもらえると思ってるやつに『NO』と…

 あ、いや泣きそうにならんでくれ、冗談だ冗談!

 ただ単にな?男女が気軽に名前で呼び合うのは良くないってなんかの漫画で書いてた」

 

「…変な影響受けてるんじゃないわよ」

 

 高町と月村は「そういうことかー」とほっと胸を撫で下ろし

 早乙女と吉良は「フラグをへし折っただと…」と戦慄していた

 

「うーん、じゃあどうしよう?」

 

「あだ名で良いんじゃないかな?カズ君とか」

 

「それで決まりね!私たちはカズって呼ぶからアンタは私たちを名前で呼びなさい!」

 

「了解した」

 

 「「結局フラグ立ててんじゃねえか!」」と後ろで叫んでる二人

 とりあえずお前ら、クラスメイトに変な目で見られている事に気づけ

 

 

 

 

 そして話も落ち着き帰ろうとしたところに吉良が

 

「ねえ遠藤君、ちょっとOHANASHIをだね…

 

「カズくーん!帰ろうよー!」

「カズ!早く来なさいよ!」

「バス行っちゃうよ?」

 

「マジか!?すぐ行く!悪い早乙女、急いでるから」

 

「ちょ、待て!」

 

 アリサに手を引っ張ってもらったから離脱できたが奴らの目は怖かった。

 ちと調子に乗り過ぎたかな?



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその3

 やって来ましたお茶会当日、アリサが俺の家のマンションの下に迎えに来た時

 その車、リムジンを見た母さんが「逆玉キター!」と言ったのはわりとどうでもいい

 

 そして到着アリサの御屋敷、すごく…大きいです…

 場面を色々スッ飛ばしていざ実食へ、ちなみにパール・ジャムは使っていません。

 

「まあとりあえずNANOHAさんは美味しさのあまり口からスターライt…

 波動砲ぐらい出してくれると期待してみる、ワクワク」

 

「無理だよ!ワクワクされても出来ないの!

 もうっ、イジワル言うならほんとーにキツーい採点するからねっ!」

 

「むしろそっちの方が嬉しい件について」

 

「…カズくんの手のひらで踊らされてるの」

 

「なのは弄るのもそれぐらいにしときなさい」

 

 アリサに軽く殴られた、痛くは無い。

 

「さあ、鮫島が紅茶淹れてくれたから食べましょ

 カズ、鮫島にケーキを渡して」

 

「高性能執事来たッ!これで勝つる!ヒャッホイ!」

 

「話を聞きなさい!」

 

 また殴られた、今度はちょっと痛かった。

 

 

 

「一緒に厳しい評価をしよ!なのはちゃん」

 

「うん、覚悟するんだよ!カズくん!」

 

「その言葉、宣戦布告と判断する。当方に迎撃の用意あり!覚悟完了!

 さあ、食ってみろ!」

 

 なのはとすずかは意気込んでケーキを口に運ぶ、感想は…

 

「美味しいの…」

「へぇ、結構美味しいじゃない」

「うぅ…美味しい」

 

 三人に美味しいって言ってもらえて僕、満足!

 

「フハハ八ノヽノヽノ \ / \/ \!ドヤァ…」

 

「むむむー!」

 

「でもちょっと甘過ぎるんじゃない?まあ下手な売り物よりは美味しいけど」

 

「うーむ、俺の舌でちょうどよい味にしたから甘めになっちゃったのか?

 俺もまだまだ修行不足ってことかー、ともかく良い意見を聞けた、ありがとー」

 

「どういたしまして、こちらこそケーキご馳走様」

 

「ちなみにすずか、なのは、何か意見あるか?」

 

「え?えっと…美味しかったから特にないの」

 

「私もないかな…」

 

「厳しい評価するとか言っておきながら何も言えないとか

 ねえ今どんな気持ち?どんな気持…ハッ殺気!?」

 

 すずかに殴られかけた、というか思わず避けた。

 冗談では済まなさそうな威力だったとここに記しておく。

 

 

 一応試食会は成功に終わった。その後はテレビゲームをすることに

 正直お茶会と聞いていたから退屈そうだと思っていたのでちょっと安心したのはここだけの話

 ちなみにやったゲームはスマ○ラX

 以下はその時の内容

 

「なのは、知ってるか?

 

 …時にガノンは3回ジャンプをする」

 

「んにゃあ!?着地すると思ったらまたジャンプした!?」

 

 

「ガノンとスクリューボールッ!これほど相性がいいモノがあるだろうかッ!」

 

「ちょっと!す、すずか!助けて!」

 

 

「あ、ハンマーゲット。これならカズ君も…」

 

「ジャストディフェンス、相手は死ぬ」

 

「あれ?弾かれてどんどん画面端に…ああっ!私のマルスが落ちていったよぅ…」

 

 俺の独壇場でした。

 

「ドヤァ…」

 

 ドヤ顔したらなのはにポカポカ殴られました。

 なのはのパンチが一番痛くなかったです。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその4

「よし…じゃあ行くか!」

 

 手に自家製シュークリームを持ち、俺は今とある喫茶店の前に居る

 

  『翠屋』

 

 高町なのはの両親が経営している有名な喫茶店である。

 予定ではなのはの家でいつもの3人と遊ぶついでに俺の料理を味見してもらう。

 となっているが、俺からすれば味見の方がメインイベントである。

 気合いを入れ直し、俺は勢い良く翠屋のドアを開け―――

 

「たのもーーー!!」

 

 ―――店内で大声を上げた俺はお客さんに生温かい目線で見られた。

 

 

 

 

 お喋りしたりトランプしたりした光景は省略、いよいよ俺のメインイベントとなった。

 …今はどうでもいいがなのはの両親見た目若過ぎワロタ

 

「敢えてお店の名物と同じシュークリーム作って参りました

 出来る限り厳しい評価を頂ければ幸いです

 えーと…お口汚しになりますがどうぞ召し上がってください!」

 

「カズ君がすごく敬語使ってるの!?」

 

 なのはだけではなくアリサとすずかも驚いている、失礼な

 

「うふふ、そんなに畏まらなくてもいいわよ」

 

「ははは、なのはから面白い子とは聞いていたけどね

 それにしても…小学一年生でこれほど綺麗にシュークリームが作れるとは

 ふむふむ、見た目は合格だね」

 

「あざーす!」

 

「あっいつものカズ君に戻ったの」

 

 見た目の評価は終わり実食!

 

「うん、おいしい。君の年齢でこれほどの物が作れるだなんて大したものだ」

 

「うふふ、将来が楽しみな子ね。

 大人になったら翠屋を継ぐ?…なんちゃってね」

 

 なのはのお母さん―桃子さんが冗談で言った発言に俺もなのはも笑っていたが

 その発言により一人の修羅が生まれた

 

「ほう?つまり君はこういう目的で翠屋に来たのかな?」

 

 優しい声色に反して目とオーラが狂気に満ちている。

 なにこのひとこわい

 

「ないないそれは無いです」

 

「なのはに魅力が無いと言うのか!!」

 

「そう返してくるだと!?俺も予想外だよ!

 …あれ?俺がツッコミしている…だと?」

 

 ヒートアップしたお父さん―士郎さんをなのはが止める

 「オトウサンヤメテー」とかリアルで初めて聞いた

 というか桃子さん、微笑んでいないで士郎さんを止めてください。

 …やむをえまい、俺が一肌脱ぐか

 

「なのは、ちょっとどいてくれい、俺に任せろ~

 

 士郎さん…なのはさんを僕にください!」

 

「火に油注いじゃったの!?」

 

「よろしい、ならば道場だ」

 

「駄目だよお父さん!目が怖いよ!?

 今のお父さんなら洒落にならないことになっちゃうよ!」

 

「なのは、俺が無事帰ってこれたら…また、お前の卵焼きが食べたいな…」

 

「カズくん、それフラグ!そもそも卵焼きなんて作ったことないよ!」

 

 俺は士郎さんに道場へ連行された。

 

 

 

 

「にゃわわ、カズ君があぶないの!」

 

「カズだったら大丈夫じゃない?」

「大丈夫だと思うよ?」

 

「すずかちゃんまで…大丈夫かな?」

 

 

 

 「『木刀(アヌビス)』プラス『竹刀(チャリオッツ)』 二 刀 流 ッ!」

 「何ッならば『神速』ッ!!」

 「流石は『神速』うわさ通り相当素早い動きだ…しかしその動き…今ので憶えた…」

 「うおおおお!まだなのはを渡すわけにはっ」

 

 

 

「…大丈夫そうなの」

 

 道場から聞こえてくる声を聞かなかったことにするかのように

 なのははアリサ、すずかとゲームを開始した。

 にしてもこの主人公、チートである。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその5

 なのは達と仲良くしているとあっという間に一年が過ぎてしまった。

 二年生でも同じ日常が繰り広げられると思っていたが思わぬアクシデントが発生した。

 

「まさかカズ君だけ別のクラスになっちゃうなんて…」

 

「まあこんなこともあるだろ、むしろ3人一緒のお前らが凄い」

 

「にゃはは、それもそうかも……でもちょっと寂しいの」

 

「別にクラスが違っても関係ないわよ、隣のクラスに行けばいいだけじゃない!」

 

「それもそっか!カズ君、今日も一緒にお弁当食べようね!」

 

「りょーかーい」

 

 …なんだかんだ同じ日常を過ごせそうだ

 

 

 

 そしてある日の昼休み、俺は――

 

「ようやく…ようやく!君とOHANASHIできるね!」

 

 ――吉良大和に呼び出された

 

 え?逃げればよかったじゃないかって?

 …あの時の吉良には有無を言わせぬ何かがあったんだ。

 あれから逃げるとか無理ゲーです。

 

「まあOHANASHIするのはいいけど…早乙女は一緒じゃないんだな」

 

「…彼は僕と相容れぬ存在だからね」

 

 何かあったらしい、詳しくは聞かないでおこう

 

「それは置いておくとして…ズバリ聞こう!

 君もハーレムを狙ったオリ主なのかい!?」

 

「魔法少女?リリカル?何の事です」

 

「やっぱり君も転生者だったか

 …いや、答えになってないから」

 

「Exactly(そのとおりでございます)」

 

「ともかく!君もそういうけしからん事考えているのか聞いてるんだよ!」

 

「んにゃ、全然。パンピーの顔でハーレムとかないない」

 

 これは俺の本音である。ハーレムエンドとなるオリ主って結局顔は中の上以上

 ちょっとハーレム系SSの主人公設定見てみ?多分書いてるから

 すなわちイケメンであることが絶対条件であるしなにより

 

「てかハーレムとか面倒くさい」

 

「面倒くさいって…」

 

 吉良も思わず「えー…」という感じの顔をしている

 まあ我ながら男として枯れている気はしないでもない

 しかし…先ほどの会話で引っかかる所があったので聞いてみる

 

「『君も』って言ったって事はだ…誰か狙っていたりするのか?」

 

「…早乙女君が狙っているよ

 

 

 ――ロリハーレムをね」

 

「……はい?」

 

「『vivid編が楽しみだぜ!』by早乙女君

 彼とは相容れぬと分かった瞬間だよ…」

 

「ま、全く恐ろしい変態だぜ…」

 

 思わずどん引きしてしまった。

 

「…と、ところで!吉良は誰に気があるんだ?」

 

「 な の 派 ! 」

 

 漢気溢れる返事が返ってきた。

 

「という訳だ、なのはちゃんは俺の嫁って事でよろしく!」

 

「何がという訳なんだよてか俺に言うなよなのはに言えよ」

 

「恥ずかしいじゃないか、言わせるなよ」

 

「照れるなよ」

 

「褒めるなよ」

 

 なのはの事を話し始めた途端吉良のキャラが変わった。

 あれ?こいつ喋りやすくね?

 

「とりあえず今のお前じゃなのはにクラスメイトAぐらいしか思われてないだろ

 何か行動を起せ!行動をな」

 

「一理あるね…よし!やってみるか!」

 

 

 

 

 

 一週間後、なのはに誰かにつけられている気がすると相談をされた。

 吉良じゃないよな?……多分吉良だろうな

 吉良ェ…



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその6

 …時は過ぎて小学三年生、原作開始の季節である。

 クラス分けでは俺もなのは達のクラスに合流できた

 クラス確認も終わった所で皆の所へ行ってみたところ…

 

「いやー!アリサ達と同じクラスで俺感激だぜェ!

 3回連続同じクラスとかこれはもう運命共同体としか言いようがないな!

 この今の俺の気持ち…まさしく愛だァ!」

 

「早乙女うっさい!!」

 

「くぎュ!」

 

 アリサのもとへ軽やかな足取りで向かっていき

 背負い投げされている早乙女の姿があり…

 

 

「やあ、なのはちゃん!また同じクラスだね

 それと僕の事は名前で呼んでくれていいよ」

 

「えと…そ、そうだね!吉良くん」

 

「あはは、今年もよろしくね!それと僕の事は名前で呼んd(ry」

 

 ごく自然になのはのもとへ近づき

 名前で呼んでもらっていない吉良の姿がそこにはあった。

 

 

「…なあすずか、俺が居ない一年の間、クラスに何があったんだ?」

 

「あはは…どうしてこうなったんだろうね?」

 

 すずかの話だと俺がいなくなった2年生の時、早乙女と吉良もすずか達と同じクラスだったそうだ

 2年生になって早乙女が3人共に、吉良がなのはに猛アタックを仕掛けてきたらしく

 突然の事に最初は戸惑ったらしいが、今はご覧の有り様。

 なのははまだ対応に戸惑っているがアリサは手慣れたようだ。

 

「俺が居ない間にこんなに面白い事態になってただなんて…」

 

「私たちは結構めんど…困っているよ?」

 

「早乙女がアリサ、吉良がなのはに猛アタックしてるから俺はすずかに猛アタックしてみる!

 すずかすずかすずかあぁぁぁああ!うわあああああああぁあああぁっぁぁあ!

 すずかの髪の毛をクンカクンカしたいおぉぉおお!」

 

「あっ!今日私の家で遊ぶ予定なんだけどカズくんも来るよね?」

 

「…流すんじゃねえよ、恥ずかしいじゃねえか」

 

 小学一年生のころはもうちょっと耐性無かったのになあ…

 

「こういう子に育てた覚えは無かったのに…」

 

「ふふっ、主にカズ君のせいでこういう子に育っちゃったよ?」

 

「どうしてこうなった〜♪」

「どうしてこうなった〜♪」

 

 二人一緒に歌う、このすずかノリノリである。

 

 

「ふう、やっと追い払えたわ…」

「あはは、おまたせなの」

 

 疲れた様子でアリサとなのはがこちらへ

 ちなみに早乙女と吉良はアリサの延髄切りにより気絶している。

 …あの技のキレは二代目アン○ニオ猪木を名乗れると思う。

 

「しかしアリサよ、延髄切り見てる時思ったんだけど

 黒は早くね?アリサ…色を知る年かッッッ!!!」

 

「何を見てんのよ!」

 

 俺も延髄切りを喰らった。

 二年前ぐらいの攻撃は痛くなかったのに今はメチャいてぇ

 あいつらのおかげで鍛えられたのですねわかります

 

「痛てて…うーむ、俺がイケメンパーフェクトオリ主だったら

 今のキックを受け止めてKOOLに対応するはずなんだが…

 いや、パンツを見て気絶するのが定石だったか?」

 

「よく分からないけど痛い考えがだだ漏れしているわよ」

 

「いつものことです」

 

「いつものことなら仕方がないわね」

 

 それにしてもこのアリサ、手慣れている。

 

 

 

 

 

 そしていつも通り学校が終わりなのはたちは塾へ行く、俺は途中まで付いて行くだけです。

 

「今日のすずか、ドッチボール凄かったよねー」

 

「うんうん!すずかちゃんかっこよかったよ!」

 

「キャースズカチャ~ン、カックイイー」

 

「そんなことないよー、それにカズくんの方が凄いよ?

 避けるのとっても上手だもん、最後まで内野にいたよね?」

 

「フッ、あの程度、士郎さんの動きに比べたらスロー過ぎて欠伸がでる」

 

「…何故かお父さんと張り合えるもんね、カズくんは」

 

「インテル入ってますから」

 

 正しくはチートが入ってるんですけどね。

 皆と楽しく談笑しながら公園を歩き、途中アリサがこっちが近道だーと誘導するので森の中へ入って行った。

 そして――

 

「今、何か聞こえなかった?声みたいな…」

 

「…別に?」

 

「聞こえなかった…かな?」

 

「なのは…あなた疲れてるのよ」

 

「つ、疲れてないよっ!今助けて!って声がねっ!」

 

「そうかそうか、聞こえたのか、うんうん」

 

「その生温かい目で見るのはやめてなのー!」

 

 ――原作は始まる。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその7

『聞こえますか?僕の声が、聞こえますか?』

 

「…ふむ、時が来た、ね」

 

 ユーノ・スクライアの念話が聞こえたことに笑みを浮かべる人物がいた。

 

「これでようやく原作介入が出来る!スタートは遅れたが必ずやなのはにフラグを立ててみせる!」

 

 …もうお気づきだろう。吉良大和である。

 しかしこの転生者、考えていることがテンプレとちょっと違った。

 

「これは大事ななのはの成長イベント…考えなしの彼、早乙女なら普通に介入してフラグを立てようとするだろう……否否!なのはの邪魔をさせるものか!介入ポイントはここじゃない!」

 

 ちなみに遠藤和也はノーマークである。奴は色恋沙汰に無縁そうだし親友ポジに行きそうだからだ。

 こうして吉良は早乙女の家を見張ることにした。…なにか行動がずれているような気がするが

 

 一方遠藤和也は―

 

「ぐがー…素数を…数える…んだ」

 

 -爆睡していた。それにしてもコイツどんな夢を見ているのか

 そして早乙女アキトは―

 

「ぐおー……やっぱロリは…金髪が至高…ぐー」

 

 …いや、”は”ではなかった。早乙女アキト”も”爆睡していた。

 

 

 

 

 

「ありのままに起こったことを話すぜ…原作開始時に寝ていた…催眠術とk(ry」

 

「ポレナレフ乙」

 

 昼休み吉良に呼び出され昨日のことを知りました。

 どうやら俺が寝ている間にユーノ君が救援要請していたようだ。

 全く気付かなかったです。ハイ

 

「全く、君たちフェレットを拾っただろう?まさしく原作開始の合図じゃないか!

 それなのに君といいヤツといい寝過ごすとは…というか寝るの早すぎだろう、jk」

 

「いやはや、すっかり忘れて……

 なあ吉良、ちょっと聞いていいか?」

 

「どうしたんだい?」

 

「フェレット拾った時俺となのはとアリサとすずかの4人だったんだけど

 …どうしてお前昨日拾ったって知ってんの?」

 

「それはサーチャーで見てt………」

 

「…やっぱりお前がストーカーだったんだな」

 

「後をつけたりとかはしていないよ!

 

 見 守 っ て い た だ け だ よ ! 」

 

「士郎さーん!」

 

「ちょ、戦闘民族はマジ勘弁」

 

 話が脱線しまくりである。

 結局グダグダな感じで昼休みは終了した。

 

 

 

 

 そして学校が終わり下校中

 

「う〜〜トイレトイレ」

 

 今、トイレを求めて全力疾走しているぼくは小学校に通う

 ごく一般的な男の子、強いて違うところをあげるとすれば

 スタンド使いってところかナーー名前は遠藤和也

 そんなわけで帰り道にある公園のトイレにやってきたのだ。

 ふと見るとベンチの下に宝石が落ちていた。

 

「ウホッ!いい宝石…」

 

「あっ見つけた!ジュエルシード」

 

 宝石を観察していると金髪ツインテの少女with赤いワンコに話しかけられた。

 この宝石は危ないものだとか色々言われたが今はどうでもいい

 

 どう見てもフェイトです。本当にありがとうございました。

 

「しかし…なあ?危ないって言われてもいまいちピンとこないんだぜ

 ……まあいいや、一つ命令を聞いてくれたらこれをあげよう、魔法少女よ」

 

「命令、ですか…えーと……え?魔法を知ってる?」

 

「フェイト!関係者なら話が早い!さっさと奪っちまおうよ!」

 

 そう言うと赤いワンコはバインバインなお姉さんに進化した!

 そして殴りかかって…って危ねぇ!

 

「20th センチュリー・ボーイ!」

 

 ※第七部、スティール・ボール・ラン参照

  使用者はマジェント・マジェント

 

「な、なんだ!?レアスキルかい!?」

 

「フフフ、この能力はあらゆる衝撃を外に逃がす絶対防御なんだぜ!」

 

「くっ…」

 

「ア、アルフ!駄目だよ!一度話を聞いてみよ?」

 

「こんな奴の命令なんざ聞く必要な無いよ!」

 

「ククク、俺の命令はな…そこの金髪少女!

 お米食べr…ちゃんとご飯を食べろ!いや、俺が作った料理を食べろ!

 なんだその顔色はッ!お父さん許しませんよ!」

 

 そう、フェイトの顔色が少々悪いのである。

 恐らくこれはちゃんとご飯を食べていないからだろう

 

「フェイト!コイツの命令を聞くんだ!」

 

「アルフ!?10秒前と言ってることが違うよ!?」

 

「だってさーフェイトは最近ちゃんとご飯食べてないじゃないか

 コンビニ弁当だって残しちゃうしさ」

 

「それは忙しいから…」

 

「コンビニ弁当だぁ?栄養バランスがなってない!なってないぞ!

 これはもうパールジャムを解禁した料理を振る舞わざるを得ない…

 とりあえずこの宝石はこっちのお姉さんに渡しておくぞ?

 お姉さん、ちゃんとご飯食べたらこの子にあげてくれい!」

 

「わかった!」

 

「…あれ?アルフは私の味方だよね?」

 

 

 

 

 という訳で食材を買い込んでフェイト宅へ

 俺の家に行っても良かったんだがアルフさんに

「年頃の男を家に上がらせるか年頃の男の家に行くか、どっちがけしからんですか?」

 と聞いたら俺の家に行く方がけしからんとの事なのでこうなった。

 

「ア、アルフ!お水飲んだら涙が止まらないよぅ」

 

「ンまあ〜〜いッ!」

 

「さっ!料理を続けましょうか…?」

 

 紆余曲折ある食事だったがちゃんとフェイトも食べてくれた。

 色々高評価を得れたので良かったと思う。

 そして食後のティータイムへ

 

「さぁて!本日のスゥイーツはケーキだ、食えないのなら冷蔵庫に入れとくぞ?」

 

「あ、ハイ。何から何までありがとうございます」

 

「いやー美味しいご飯は食べれてジュエルシードも手に入れて

 何よりフェイトが元気になった!良い事づくめだよ、ありがとね」

 

「そう言ってもらえると料理人の冥利に尽きるってもんよ!」

 

 料理を振る舞う時はこういう笑顔を向けてもらうのが一番うれしいものである。

 この笑顔があれば私は後10年は戦える。

 

「これからもご飯作ってくれないかい?

 アンタの料理ならフェイトも食べてくれるだろうしさ」

 

「アルフ!そんな厚かましい事頼んじゃ駄目だよ!」

 

「いいよいいよ、俺料理作るの好きだし」

 

「で、でも来てもらうのにも迷惑がかかりますし…」

 

「ああ、フェイトに言ってなかったことがあったな

 実は俺もさ、このマンションに住んでるんだ」

 

「そうなんですか?」

 

 そうなのである。

 流石に隣という訳ではなかったが俺とフェイトは同じマンションに住んでいる。

 ここまでテンプレとは思わなんだ

 

「という訳で気にすんな!

『肉じゃが作り過ぎちゃったの、良かったら食べない?』

 という優しいおばちゃんが一人暮らしの若い子の家に突撃して

 わざと多く作ったおかずをあげるというやりとりもしてみたかったしNE☆

 …もしかして逆に迷惑か?」

 

「いえいえ!そんなことは無いです」

 

 こっそりとアトゥム神(ダービー弟のスタンド)で調べたが迷惑じゃないようなので

 これからは作ってあげることにした。

 俺にはニコポもナデポも出来ないがこれでEDUKEができるZE☆

 …なーんて邪な事は考えていませんよ?もちろん

 

 俺が家に帰る時フェイトとアルフが御見送りをしてくれた

 …が帰る前に一つ気になることがあった。

 

「なあフェイト、背中怪我してんのか?ちらりと見えたが腫れてた気がする」

 

「え?これは…えーと…」

 

「…鬼ババアのせいだよ、あの野郎…実の娘を何だと思ってんだ!」

 

「うーん、まあいいや。とりあえずだな

 女の子の軟肌に傷があるとかけしからん!

 クレイジーダイヤモンド!ホイ治ったぜ」

 

「あれ?背中が痛くない?」

 

「フェイト?どうかしたのかい?てかアンタは何したんだい?」

 

「遠藤和也はクールに去るぜ!」

 

 混乱するフェイトとアルフを残して俺は家に帰って行った。

 …おっ今回俺オリ主っぽくね?



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその8

 今日もフェイトの家でご飯を作りにやって来ました。

 え?通い夫?よせやいw照れるww

 ゴホンゴホン…して、フェイトが俺に相談があるとの事、なんぞ?

 

 

「何?お母さんに会ってほしいって?」

 

「うん、私の怪我が治った理由を話したら是非会いたいって」

 

「私としては合わしたくないね

 あの鬼ババア…初対面の子供にも何するかわかったもんじゃない」

 

 とりあえず俺はプレシアさんに利用されるようだ。

 クレイジーダイヤモンドのせいだな…後悔はしていないぃ!

 しかしまだまだ日常編がまだまだ続くと思っていたのにもうラスボスとご対面ですか。

 嘘みたいだろ…まだ皆と温泉旅行にも行ってないんだぜ…

 

「まあ要件が俺の能力を調べたいとかだったら長居するかもしれんしね

 一旦親に話してくるわー、ちょっと家に戻る」

 

「あ、うん、行ってらっしゃい」

 

 

 

 

 スーパーシリアスタイムはーじまーるよー

 

「お父さん、お母さん…大事な話があるんだ」

 

「あら?どうしたのカズ、改まっちゃって」

 

「俺さ…大切な用ができちまってさ…しばらく学校休むことになると思う」

 

「な…駄目です!学校を勝手な理由で休んでいいわけないでしょ!」

 

 そりゃあ当然の返事だわな、息子が学校休みたいと言って、うん、いいよと答える親なんざいないだろう。

 ここで黙って話を聞いていた父さんが口を開いた。

 

「……和也」

 

「なんだ?お父さん」

 

「全てを聞くつもりはない、大まかにでいい、訳を話せ」

 

「…友達の為」

 

「フッ…行って来い、学校には俺が話をつけておいてやる」

 

「いいの!?」

「あなた!?」

 

「男に二言は無い、友達の為なんだろう?さっさと行ってこい」

 

「ありがとうお父さん!じゃあ俺行ってくる!」

 

 話がわかるお父さんで良かった!

 俺は即座に身支度を済ませフェイトのもとへ向かった。

 

 

 

 

 

「…母さん!聞いたか今のやりとり!

 ドラマでもこんなベタな展開は無いぞ!」

 

「そうねえ、まるで自分が役者になった気分だったわ」

 

「うおー…今の俺の台詞カッコ良かったよなー

 家にビデオでも仕込んでおくんだった…」

 

「ふふふ、こんなこともあろうかと録画済みよ!」

 

「流石だ母さん!」

 

「もちろんブルーレイだから高画質!我ながら完璧だわ!」

 

 それにしてもこの親子、実は良く似ている

 

 

 

 

 

「と言う訳でフェイトの実家に行くのOKだぜ」

 

「何だいその茶番」

 

「茶番言うなし」

 

 アニメとかだと胸熱の展開だぞ!

 この一件が落ち着いたらアルフに色々仕込まざるを得ないと心に誓った。

 

 

 

 

 フェイトが暗証番号っぽいものをブツブツ呟いて転移、やってきました時の箱庭(ラストダンジョン)

 このお城の雰囲気、邪悪っぽい空、なんて素晴らしい趣味をしていらっしゃる!

 

「っべーよ…まじっべーよ、何この魔界にあるボスの城みたいなのは…

 でももう少しアクセントが欲しいな…フェイト~ちょっと雷起こしてくれない?」

 

「そんな軽いノリで言われても駄目だよ!?

 それに母さんに迷惑かけちゃうし…」

 

「さよか、それは残念…

 …なあフェイト、全く関係ないけど思ったこと言っていい?」

 

「??…うん、いいよ」

 

「フェイトってさ、『ガビーン』って擬音がよく似合いそうだよね」

 

「ええ!?そ、そうなのかな?アルフ」

 

「…ごめん、今のフェイト見てると同意せざるを得ないよ」

 

 gdgd喋りながら玉座の間へ、ラスダン来てもいつもと同じノリだな、オイ

 そしてボス…じゃなくてプレシアさんの命令でフェイトはジュエルシード探しに戻り俺はプレシアさんとタイマンでお話することになってしまった。…オーラパネェ、プレシアさんマジラスボス

 

「あなたが遠藤和也君ね、フェイトから色々聞かせてもらったわ。

 フェイトの友達で珍しい能力をたくさん使えるって」

 

「いかにも、いっぱい能力ありすぎて100から先は数えていないぜ!

 …で、面倒くさいから単刀直入に言うよ、俺に何をさせたいの?」

 

「…あなたの傷を治す能力について調べたいの

 フェイトの傷があった場所からは魔力の感知がしなかったわ

 魔法を使わずあそこまで綺麗に直す力…つまり私の知らない別次元の能力

 それが解析できれば私の目的を一歩前進させることができるかもしれない」

 

「ふむふむ、してその目的とは?」

 

「魔法を使った医療にも限界があってね、治せない病気もあるの

 だからあなたの能力で使えることがないかを調べたいのよ

 そうすれば多くの命が救われるかもしれな…」

 

「ザ・ワールド!」

 

 時を止める→プレシアさんの後ろに回り込む→頬っぺたペロペロ(^ω^)

 

「これは嘘をついている味だぜ…!プレシア・テスタロッサ!」

 

「キャッ!…って何をするのよ!」

 

「ぶるあああ!」

 

 もちろん思いっきり殴られました。そりゃそうだ俺だってそーする。

 

「異性にやるのはセクハラだって分かっていたよ…でも、でもな!

 このネタはやるにしても野郎の顔舐めるとかしたくないじゃありませんかー!」

 

「…ネタだとか瞬間移動した事とかとりあえず置いておくわ

 嘘、とはどういう意味かしら?」

 

「そのまんまの意味です、能力で他人が嘘ついてるか分かるから、俺」

 

 正しくはYESかNOでしか分からないけれども

 そんなことを考えているとプレシアさんが口を開いた。

 

「…本当のことを言えば、手を貸してくれるのかしら?」

 

「とりあえず言えることは嘘だったら手伝わないです、ハイ」

 

「…私の娘を生き返らしたいの、だからあなたの治癒の力、見してもらえないかしら」

 

「蘇生と来ましたか、流石の俺でもこいつは…うん?」

 

 今ちょっと思いついた、もしかしたらイケるかもしれん!…他力本願だが

 

「プレシアさん!ちょっと行ってくるぜ、D4C!」

 

「え?ちょっと、待ちなさい!」

 

 思いついたら即行動!俺はこの世界から姿を消した。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその9

 この手のSSでは色々な方法でアリシアちゃんを生き返らしているが少なくとも自分では無理そうだと判断した。

 人を簡単に救えるスタンドといったらクレイジーダイヤモンドだが、それでも生き返らせるのは不可能だ。

 そして俺は考えた…俺が無理なら他のオリ主さんに助けを求めればいいじゃない!

 

「という訳でパラレルワールドの中から見事アリシア生還ルートを進んだオリ主さんを捜していた次第なんですよ」

 

「あい事情はわかった、世界樹の葉あげるからこれでアリシアちゃん助けたり」

 

 俺が行きついた先で出会ったオリ主さんは関西弁の良い人だった。

 

「しかし勝手にやってきて貰うだけ貰って、かたじけない」

 

「かまへんかまへん!どうせ俺は道具チートだからカンストしとるしな

 …ハイ、世界樹の葉二枚な」

 

「ん?どうして二枚?」

 

「フラグ立ててみよ思って」

 

「なにそれこわい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「プレシアさんプレシアさーん!アリシアちゃん生き返らせること出来そうだよ〜」

 

「ブッ!」

 

 紅茶を飲んでいたプレシアさんが盛大に吹いた。それはもう見事に

 

「そそ、それは本当なのかしら!?」

 

「おう、パラレルワールドでアリシアちゃん生きてたし」

 

「じ、じゃあ早速アリシアを…」

 

「ちょい待ち、その前に色々要求があるんだぜ」

 

「…言ってみなさい」

 

 プレシアさんの目が冷たく変わる。いきなり警戒心MAXって感じだ

 

「まず一つは…ドラァ!クレイジーダイヤモンド!」

 

 俺はクレイジーダイヤモンドで一瞬プレシアさんの胸を貫いた。

 プレシアさんの目が驚愕に染まる。慌てて自分の胸を確認していたが何も起きていない

 クレイジーダイヤモンドさん流石っす

 

「貴方…私に何をしたのかしら」

 

「病気治した、最近余命数カ月の親が残された時間を全て子供の為に捧げるみたいなドラマ見てさ

 あれは…イイハナシダッタナー」

 

「え?……た、確かに体の調子は良くなっているわ

 …あなたの説明私に関係あるようで関係無いような気がするのだけれど」

 

「じゃあ次の要求行ってみよう!」

 

「流すのね…」

 

「次の要求は結構重要、フェイトはアリシアちゃんじゃないんだしまた別の娘

 要は妹みたいな感じで接してあげてほしい。アリシアちゃんも妹ができたら喜ぶでしょうに」

 

「あの子を妹ですって?そんなこと出来るわけ……妹、そう言えばアリシア…」

 

「どうかしました?」

 

「…アリシアが生き返えれば前向きに考えるわ」

 

「よ〜し言質は貰った。じゃあラスト行くぜ…

 俺専用のデバイス作ってくれ!それはもうバリアジャケットは痛カッコイイデザインで二刀流でベルカ式のアームドデバイスでカードリッジはポンプアクションで名前はヘンゼルとグレーテル!あとカラーリングは…」

 

「最後の要求だけは難しいわ」

 

「え?何で?」

 

「だってアナタ…リンカーコアが無いもの」

 

「なん…だと…!?」

 

 驚愕の事実、確かに俺ユーノの声どころかなのはの念話ですら聞いた覚えが無いぞ!

 

「魔法使えないとか俺涙目、空を高速で飛びまわったり

 授業中に念話でだべったりとかしたかったのに…ナンテコッタイ

 …それでも作ってもらえます?未来のパソコンみたいな感じで使うので」

 

「別にかまわないわ、じゃあ早速アリシアを生き返らして頂戴」

 

「合点承知」

 

 

 

 カズヤは世界樹の葉をせんじてアリシアに飲ませた

 アリシアはよみがえった!

 

「ううっ…苦い」

 

「アリシア!本当に…本当に良かった…」

 

「え、お母さん?どうしたの?痛いよう」

 

 そこにはアリシアちゃんをもう離すまいと力いっぱい抱きしめているプレシアさんの姿があった。

 

「イイハナシダナー」

 

 空気をぶち壊すわけにもいかないので俺はそっと物陰に隠れてビデオカメラの録画ボタンを押した。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその10

 感動の場面が一段落し、プレシアさんも落ち着いたようなのでお話を再開する。

 

「プレシアさん、俺は約束守ったんだからプレシアさんも約束守ってくれよな」

 

「……わかったわ、でもその前にフェイトに謝らないといけないわね」

 

「おや?えらく素直になってくれたもので」

 

「あの子に行ってきた仕打ちは許されることじゃないわ

 …けじめをつけないとフェイト、アリシアの母と胸を張って言えないわ」

 

「フェイトってだれー?」

 

「アリシアちゃんの妹にあたる子だな、やったねアリシア!家族が増えるよ!」

 

「おいやめろっ!」

 

 あれ?このネタが分かってる?もしかしてこの子は…

 

「アリシア!次の文章に続く適切な語を答えなさい!」

 

「よしこーい!」

 

「今のお前に足りないもの、それは!」

 

「情熱思考理念頭脳気品優雅さ勤勉さ!そして何よりも…

  速 さ が 足 り な い !」

 

「虎は何故強いと思う?」

 

「元々強いからよ!」

 

「いいだろう!今度は木端微塵にしてやる!あの地球人のように!」

 

「あの地球人のように?…クリリンのことかーーっ!!」

 

「アリシアッ!ディ・モールト(非常に)、ディ・モールト(非常に)良いぞッ!」

 

 何このアリシア、パーフェクトではないか、百点満点花丸である。

 

「プレシアさん!アリシアさんを僕にください!」

 

「あ゛?」

 

「あ、すみません。結構調子こいてました」

 

 いつ変身したかは分からないがバリアジャケットを身に纏い杖をこちらに向けていらっしゃる。

 気分はアレだ…フリーザ(最終形態)に人差し指向けられてる感じ?

 どうやらこの手の冗談はNGのようだ、二度と言わないでおこう…多分言うだろうな

 

「てかどうしてアリシアは地球のアニメとか知ってんの?」

 

「お母さんがいつも忙しかったから色々な世界のアニメ見てたんだ〜

 あの世界のアニメはいいよね!お母さん、私地球に住みたい!」

 

「そうねぇ…フェイトが住んでいるマンションに引っ越そうかしら?

 貴方も確か同じマンションに住んでいるのでしょう?

 だったら約束を守っているかも確認できるしね」

 

「生存ルートテンプレキターーっ!これで勝つる!」

 

「…貴方は何を言っているのかしら?」

 

「俺が理解できない発言をしたら聞き流すのが吉」

 

「覚えておくわ」

 

 

 

 

 

 そしてプレシアさんがフェイト達を呼び戻した。今から真実を話すのだろう。

 

 シリアス「コメディは置いてきた、ヤツは今からの戦いについてこれそうにない」

 

 となるんですねわかります。そして重い空気の中プレシアさんが口を開いた。

 

「そうね…何から話せばいいのかしら…フェイト、聞いて頂戴、あのね…」

 

「あの~ちょっと失礼、シリアスな空気の中俺いるのはKYなんで帰らしてもらいたいんだぜ」

 

「今その発言をする事自体KYよ!!」

 

 と怒鳴りながらも転移魔法を唱えてくれているプレシアさんはとっても優しい人なんだなーと思った。

 

「怒鳴りつつちゃんと転移魔法使ってくれるプレシアさん優しすぎワロタ」

 

 思ったので声にしてみた。

 

「んな!?う、うるさいわよ!」

 

「顔真っ赤に切れるプレシアさん、さっきまでの態度のギャップに萌え」

 

「お母さん萌え~」

 

「アリシアまで合わせないで頂戴!あ~もう!さっさと帰りなさい!」

 

「だ、誰なの!?私とそっくり!?それにお母さんって…あ、あれ?」

 

「…私の知ってる鬼ババアと違う」

 

 気が付いたらシリアスから一転カオスな状況に変わっていた。

 こんなことなら残っておけばよかったな~と思いつつ俺は転移された。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその11

 アリシア復活ッ!アリシア復活ッ!

 から数日、フェイトに連れてきてもらい時の箱庭に遊びに来ました。

 

 ここで閑話休題

 聞いたところによると家のデザインはプレシアさんの趣味らしい

 このセンス、俺にリンカーコアがあったらバリアジャケットのデザインを一任したかったのに…悔やまれる

 以上、閑話休題終わり!

 ……確実に閑話休題の使い方が間違ってる気がしないでもない

 

「あら、いらっしゃい。わざわざここに来るなんて貴方も暇ねぇ」

 

「ひまじーん!」

 

「この年で忙しいってのも嫌ですよう、てかアリシア指さすんじゃねえ

 それから、俺がここにきて賑やかなのは満更でもないのでしょう?(ドヤッ」

 

「ハイハイ、まあ私は私で忙しいから娘たちと遊んでくれるのは嬉しいわ

 ああそう、今日もご飯作って貰える?証拠隠滅とか色々忙しいのよ」」

 

「りょーかいでーす。さて、アリシア、フェイト、行こーぜ

 家からWii持ってきたしな」

 

「遊び部屋はこっちだよ」

 

「なにぃ!?64じゃないの?」

 

「それはもう二世代前や」

 

「ぐぬぬ、スマブラなら私の独壇場なのに」

 

「てかフェイトという初心者もいるんだぜ?

 だから簡単なやつじゃないと…フェイト、すごろくは知ってるよな?」

 

「うん、知ってるよ」

 

「なら大丈夫だ、今からやるゲームは桃太郎電鉄っていう…」

 

「嘘だッ!桃鉄は絶対初心者用ゲームじゃないよ!」

 

「ちっ、ばれたか」

 

 友情破壊ゲーとして有名なゲームだしやはりアリシアは知っていたか…

 しかしアリシアは昔のやつとはいえゲームが上手いようだ

 それを踏まえフェイトにも楽しんでもらえるやつは無かったかと頭に検索をかけているとアリシアが発言した。

 

「私としては今日のところはゲームよりフェイトに英才教育を施したい!

 フェイトもこっちの世界においでよ〜」

 

「おいやめろ、フェイトは絶滅寸前の天然純粋無垢なキャラだぞ!

 ボケたときに天然で返してくれる子が欲しいんだよ!汚されてたまるか!」

 

「純粋無垢ならここにいるぞー!」

 

「純粋ww無垢(暗黒微笑)」

 

「……」

 

 アリシアは無言でゲシゲシ蹴ってくる、だがしかし!

 

「ハァ!テメェみたいな女の子に蹴ってもらうことを

 『我々の業界ではご褒美です』っていうんだよバーカバーカ」

 

「うわっキモッ、ちょっと近寄らないでよ」

 

「ハッハッハ!……あのーフェイトさん、なして君は僕を蹴るのかな?」

 

「えっ?だって蹴られるのがご褒美だって…」

 

「うん、それは冗談なんだ。そして地味に痛いんだ、止めてくれ」

 

「そうなの!?ご、ごめんね?大丈夫?痛かったよね」

 

「…わかるかアリシア、汚れきった我々には彼女のような澄んだ心の持ち主が必要なのだよ」

 

「あー…そうだね、フェイトは今のままで良いや!」

 

「え~と…とりあえず良いの、かな?」

 

「褒められているので素直に喜ぶのが吉」

 

「そっか…うん!そうする」

 

 偶に純粋過ぎて浄化されそうになるけどな!

 とりあえず条件に適したゲームは無さそうだったのでおしゃべりすることになった。

 

 

 

 

「ほうほう、ジュエルシード集めは続けるのか」

 

「うん、なのはって子と友達になったからその子のお手伝いがしたいし…

 後二人の男の子も手伝ってくれるんだ~」

 

「むむ、野郎が二人もいるとは気になる…まあいいや、それより!

 友達の為とは、フェイトは良い子だね~お姉ちゃん誇らしいよ、よしよし頑張れ~」

 

「姉さん…うん、頑張る!」

 

 アリシアがフェイトの頭をナデナデしている光景

 もちろんプレシア特性デバイスで盗さ…撮影する、こっそりと。

 ふむふむ、素晴らしき目の保養かな

 

「違うよフェイト、姉さんじゃなくてお姉ちゃん!…ハァハァ

 いやむしろお姉ちゃん(はぁと)ぐらいの勢いでいいy」

 

「ってオイコラテメェ、フェイトを汚すんじゃねえ」

 

「こればっかりは譲れなーい!大人になったフェイトが私をお姉ちゃんと呼んで

 そのあと恥ずかしそうに姉さんと訂正するフェイトを想像するの!

 さあ萌えろ!萌えて悶えて苦しめ!」

 

「ぐおおおおお、それはあると思いますぅぅぅうう!!」

 

「あ、あるんだ。よく分からないけど…とりあえずどういうこと?」

 

「「フェイトは可愛いなってことだよ」」

 

「ええ!?あうう、そんなこと…ないよ?」

 

「…とフェイトは顔真っ赤にして上目使いで言っている訳なのだがそこんトコどうよアリシアさん」

 

「とりあえず今撮っているフェイトの動画とさっきとった写真を要求する」

 

「何故ばれたし」

 

 俺が帰るまでアリシアとフェイトを愛でていました。

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその12

 私立聖祥大学付属小学校、朝のホームルーム

 この時先生より重大発表が行われた!

 

「突然ですが!今日二人の転入生を紹介します、海外からの留学生です

 ではアリシアさん、フェイトさん、どうぞ入ってきてください」

 

「ハーイ!アリシア・テスタロッサです!

 これからよろしくお願いしまーす!」

 

「フェイト・テスタロッサといいます

 よ、よろしくお願いします。」

 

 双子美少女転校生が来ようともウチは私立である、良い子ちゃんだらけの私立である。

 少しざわついているが当然その場で騒いだりはしない。当然…

 

 

「アリシアちゃんもキタァァァ!今夜は姉妹丼だぜェ!

 我が世の春が来たー!」

 

「早乙女!少し黙りなさい!」

 

 ごめん、嘘です。そんなわきゃない。

 ちなみに俺はちょっと驚いていたりする。

 テスタロッサ家が地球に引っ越しをしたって話は聞いていなかったからな。

 

 

 

 

 生徒からの質問ラッシュが過ぎようやく俺やなのはと話ができる状態に

 

「おいーすフェイトにアリシア、アリシア達もこっちに引っ越してたんだ」

 

「え……えー!?カズ君二人とと知り合いなの?」

 

「ふっふっふ、テスタロッサ家の胃袋は俺が握っていると言っても過言ではない間柄だぜ」

 

「あ〜あながち間違いじゃないかも、遺憾なことにね」

 

「カズのご飯美味しいもんね」

 

 ククク…テスタロッサ家の餌付けは成功していたようだ!!」

 

「何か失礼な考えが漏れているぞコノヤロウ」

 

 ちょっと口を滑らせてしまったらアリシアにグリグリされた。

 4人で軽く盛り上がっていると

 

「あ〜もう!なのは!カズ!その二人を早く紹介しなさいよ!」

 

 アリサが痺れを切らした様子、思わずすずかも苦笑い

 

「あっ!ごめんねアリサちゃん、すずかちゃん

 でもアリシアちゃんと会ったのは私も初めてなの

 それでフェイトちゃんは私の友達でね!えーと…最近知り合ったんだ!」

 

「へぇ〜そうなんだ、ねえ、二人はどうやって知り合ったの?」

 

「え!?それはね、えーと」

 

「実はアリシアがちょっと前まで命にかかわる病に侵されていてだな

 治す為にドラゴンボールっぽい宝石をなのはとフェイトが集めていたんだ

 それでなのはの付き合いがちょっと悪くなってたんだな」

 

「ほうほう、そういう事情があったのね……ってそんな訳無いでしょうが!」

 

 アリサの鋭い突っ込みが炸裂!しかしいつまでもやられっぱなしの俺ではない

 

「ガード!って痛ェ!防御(うけ)が通用しないッッッ!」

 

「フン!最近どっかのストーカー対策にCQCを習ってるのよ!」

 

 ちょ、何故それをチョイスしたし、大人になったらにビッグボスみたいになるのだろうか…

 

 胸が熱くなるな!

 

 まあ話を誤魔化すことができて良かったよ。

 

 

 

 

 

 

 そして昼休み

 

「と言う訳で以上!勝ったッ!第一部完!」

 

「ほーお、それで誰がテスタロッサ姉妹にフラグを立てたんだ?

 まさかてめーのわけはねーよな!」

 

「うんうんベストな回答をしてくれる吉良君マジ良い人

 あ、ちなみに誰にもフラグ立てれてないから」

 

 もはや恒例となりつつある吉良と俺との近状報告をいつも通り屋上で行う。

 俺がフェイトとアリシアにフラグは…立つ要素が無いね、うん。

 

「ならばよしとしよう。それにしてもアリシア生存+プレシア改心か…

 君も頑張っていたのだから僕もなのはちゃんにフラグ立てるの頑張らないとね…」

 

「う〜む、その様子だと進展は無いようで」

 

「僕と早乙女がジュエルシード争奪で足を引っ張り合っていてね

 …おかげでいつも気が付いたらなのはちゃんかフェイトが封印しているよ」

 

「なるほどな…吉良!私に良い考えがある!」

 

「…明らかに駄目なフラグだが聞いておこう」

 

「今日なのはの家で軽いパーティがあるんだけど来るよな?」

 

「会話のキャッチボールが成立してないよ!?でもいいのかい?是非も無いけど」

 

「おう、アリサが士郎さんに『吉良って男がなのはを狙ってる』って話したところ

 士郎さんが『是非一度会ってOHANASHIしたい』って言ってたしな」

 

「どうみても死亡フラグです、本当にありがとうございました

 …だが!僕は逝くよ!一度は通らなければならない道だしね」

 

「俺は『なのはさんを僕にください!』って言って士郎さんと死闘を演じたぜ

 だから吉良はもっと凄い事を言ってくれると期待してみる」

 

「…上等だよ、僕のなのはちゃんへの愛が誰にも負けない事を見せてくれる!

 今日!それはなのはちゃんとのお付き合いが正式に認められる日だ!」

 

 後日から、吉良は一週間ほど学校を欠席した。

 何があったのかは士郎さんと恭也さんのみぞ知る。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその13

 ゴールデンウィークがやってきた!

 リリカルなのは無印+ゴールデンウィーク

 この足し算の答えはもちろん温泉である。

 さらに今回はテスタロッサ家(いつの間にか高町家と仲良くなったらしい)も参戦だ

 これはもう胸が熱くならざるを得ない

 

「なあ吉良、俺…この温泉に行ったら…オリ主っぽいことするんだ…」

 

「全く…僕からすればなのはちゃんと一緒に温泉に行ける時点で万死に値すると言うのに

 まあその露骨に立てた死亡フラグを回収しないようにはしたまえ

 後お土産を期待して待っていよう」

 

「ところで吉良はMP4が好き?それとも、A・V・I?」

 

「無論AVIでお願いする、僕はスマフォなんでね」

 

 

 

 

 

 

 

 と言う訳で温泉旅館に向かう、俺とテスタロッサ家はどうやって移動するのだろうと思ったが

 なんとプレシアさんが車を運転できたのだ。

 温泉旅館へお泊りに行くことになったと言えば即現金で車を買ったプレシアさんは本当にすごいと思う。

 

「ところでプレシアさん免許あるん?」

 

「大丈夫よ、見つかれば魔法で記憶を弄ればいいわ」

 

「わぁい☆、怖ぁい!

 …ところでフェイトや、温泉にあったジュエルシードは回収した?」

 

「え、あるの!?どど、どうしよう、皆にばれないように見つけないと」

 

「フェイト、あたしが探しておくからフェイトはゆっくりしなよ

 てかカズ、なんで知ってるんだい?」

 

「俺はみらいよちが使えますから!」

 

「ハイハイ、カズならできるかもね〜」

 

「アリシアにはこうかがないようだ…

 やはりアリシアもプレシアさんの血を受け継いで悪タイプに違いない

 プレシアさんが悪・電気でアリシアが悪、フェイトが電気…おお、ぴったりじゃないか」

 

「誰が悪よ、誰が」

「悪か〜いいね!悪って!」

 

 そんな雑談しながら移動してました。

 

 

 

 

 

 

 そして温泉へ、いざ女湯に入ろうとしたところで一悶着

 

「さてカズヤ君、君はこっちだ」

 

「そうそう、男の子なのだから当然男湯だね」

 

 高町家が野郎二人、士郎さんと恭也さんに止められた。

 

「ぬお〜離してくれぃ、俺は小学3年生だ!女湯に入っても何の問題もない!」

 

「普通はそうかもしれないが君の装備が問題だ」

 

「そんな装備で大丈夫じゃなかった、問題だ!」

 

「防水カメラにビデオ…どうしてこんなものを持ってるいるんだ…」

 

 万全の態勢で女湯に挑もうと思っただけです。

 くっ、俺もまた女湯に踊らされた犠牲者の一人にすぎないんだよ。

 

「恭也さん、俺を行かせてくれたら忍さんの写真とムービーを差し上げますぜ!」

 

「んなっ!そ、そんなものに興味は無い!」

 

「なんと!忍さ〜ん、恭也さんは忍さんに興味が無いんだって〜」

 

「ちょ、ちょっと待て!変な事を言うな!」

 

「隙ありッ!」

 

「しまった!」

 

 一瞬の隙をついて女湯に進入を成功しました。

 まあカメラ達は置いてきてしまったが問題無い。

 エニグマで大量に隠し持っている俺にとってはほんの氷山の一角だからな!

 ※エニグマ:第4部参照、あらゆる物質を紙に閉じ込めるスタンド

 

 

 

 

 

 

 

                           ●REC

 

「と言う訳で女湯の方に来ちゃいました、イエーイ!」

 

「か、カズ君!?お父さんたちと男湯に行ったはずじゃ?」

「何食わぬ顔で女湯に入ってくるんじゃないわよ!」

「あはは…」

「フェイト、奥に行こ!変態から逃げろ〜」

「え?う、うん」

 

 チームチャイルドにおもいっきり距離を取られました。

 何この腫れものを扱うようなリアクション、ショックで死にたい。

 

「腰にタオルも巻いているというのにこの反応、欝だ死のう」

 

「それはそうでしょ、この時期の女の子は男女について意識し始めるのだから」

 

 …とプレシアさん、ご尤もです。

 他の大人たちも同じ意見なのだろうか、苦笑いしたり微笑んだりしている。

 

「そんなもんかー、駄菓子菓子!俺はこの光景を見ても何も感じぬ心も震えぬ!

 これじゃ顔真っ赤にして温泉に潜ってプクプクする事が出来ないじゃないか」

 

「あなたって本当に行動と目的がよくわからないわ」

 

 プレシアさんの発言は置いておくといて

 10歳児の体だからだろうか、やましい事を何も考えることができない。

 …何か悔しい

 

「まあとりあえず忍さんに向かって…遠藤フラッシュ!」

 

 木の椅子に座り桶で体に付いた泡を流している御姿、実にセクシーである。

 

「よし、これでおk…あががが!」

 

「なに堂々と撮影してるのかな?かな〜?」

 

 忍さんに強烈なアイアンクローを頂きました。これは我々の業界でも痛いです。

 

「イテテ…実は女湯に入る代わりにと恭也さんに『忍さんの写真を差し上げる』と約束をしてまして」

 

「へぇ、恭ちゃんそんな事言ってたんだ〜

 そっかそっか、なら許そう!あ、カメラは没収ね♪」

 

「あらあら恭也がそんな事を、うふふふふ」

 

「……お兄ちゃんの馬鹿」

 

 忍さんは置いておくとして桃子さんはとても良い笑みを浮かべ

 美由希さんは兄の評価をどん底に叩きつけたようだ。

 …がんばれ恭也さん!明日はどっちだ?

 

 

 

 

 

 温泉に入り終わった後の定番と言えはもちろん卓球である。

 さて、この遠藤和也、対する相手は?

 

 『見えないスイングの高町恭也』

 

 それなんて巨人○星のオズマだと突っ込みたい

 

「フフ、和也くん。向こうで俺の事を色々言ってくれたそうじゃないか」

 

「いやぁ、恋のキューピットとして忍さんとの間を零距離にしてみようと思いまして」

 

「そうかそうか…和也君…この卓球、五体満足で終われると思うな!」

 

 恭也の放った剛速球が俺に襲いかかる!

 一般人(ふつう)は反応すらできないソレだが俺は一般人(ふつう)じゃないッ!

 

 …あ、言い忘れてましたが

 ※このピンポン玉は特別な訓練を受けています、ちっとやそっとじゃ壊れません

 

「甘いぞッ!高町恭也未だ父に及ばず…ッ!」

 

「何ッ!」

 

 恭也さんが打った以上の速さで打ち返し1ポイントゲットである。

 

「ククク…俺が子供だからって油断したな?

 俺が恭也さんを狙っていたら…今頃胸に風穴が空いていたぞ?」

 

「クッ!」

 

「いやいや、その理屈はおかしいの」

 

 手に牛乳を持ちながら冷静な突っ込みをしになのはがやってきた。

 口元が白い…ハハハコヤツめ、可愛いではないか。

 

「よって再び遠藤フラッシュ!なのは+浴衣+牛乳髭のオプション付きだ

 高町家(と吉良)にあげることにしよう」

 

「だ、駄目なの!消して消して!」

 

「まあ慌てふためく前に口拭けよ

 ほれ、拭いてやるからこっち来い」

 

「うん…うにゅ」

 

 なのはの口を拭いていると何か妹が出来たみたいに思える。

 まあ二度の人生のうち一度も妹なんていませんけどね。

 

「ありがとう、綺麗に取れた?」

 

「おう!…実は今拭いたやつは雑巾なんだ」

 

「うにゃあああ!ひどいの!汚いの!和君のバカァ!」

 

「なのは、嘘だから涙目は止めてくれ。後ろのお兄さんが怖いんだ

 あ、ちょ、恭也さん、顔怖いっす、どこから木刀2本、あ…………アーッ!」

 

 …そこから先はあまり記憶が無い。

 

「…無茶しやがって…なの」 

 

 

 

 

 ちょっと話は飛躍して後日談、吉良にお土産を昼休み屋上で渡すことにした。

 

「さて、この胸のペンダント…デバイスには女湯の映像データが入っている。

 しかし、これはただでは渡せないな、いくら出す?」

 

「言い値で買おう」

 

「3000万いただく、あなたに払えますかね?」

 

「一生かけても、どんな事をしても払います、きっと払いますとも」

 

「その言葉が聞きたかった」

 

 俺はデバイスを渡し最後に「一週間貸すから好きにしろ」と言ってその場を去った。

 吉良は無言で頭を下げていた――

 二人の間に言葉は無かった、いや必要無かった――

 涙は無かった、無言の男の詩があった――

 奇妙な友情があった――

 

 

「って駄目なのーっ!」

 

 ダッシュでやってきたなのはにグーパン(魔力強化あり)されました。

 どうやら俺と吉良の様子がおかしかったらしくサーチャで監視されてた模様

 このお宝映像はレイハさんによってこの世から完全に消滅した…

 なのはに殴られたことを吉良は後にこう語る。

 

「我々の業界ではご褒美です」



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその14

 時は16時、時間を変に持て余した俺はテスタロッサ家に遊びに行った。

 こういう時ご近所さんはありがたい。気軽に遊びに行ける

 でも家にはプレシアさんのみ、3人はおつかいに行ったそうだ。

 なのでプレシアさんと二人っきり、珍しい。まあ気にしないが。

 

 

「ねえねえプレシアさん、プレシアさんのチート科学力でどうにか俺が魔法使えるようにならないの?」

 

「うーんそうねえ…やっぱりリンカーコアが無いのは致命的ね

 ほんの僅かでもあれば何とかなったかもしれないけれど」

 

 うんうん唸って考えてくれたがやはり難しいらしい

 

「ちくしょ〜テンプレなら魔力がSSSぐらいあって

 フォトンランサージェノサイドシフト!とか使って――

 

 

    ◆◆◆

 

 ――少年が魔法を唱えた瞬間、世界の色が変わった。

 百万?千万?いや億?数えることが馬鹿らしく思える程の魔力球

 これが世界の色を変えたものの正体であった。

 この光景に思わず唖然としてしまった、隙を作ってしまった。

 そしてその隙を見逃すほど甘い相手ではなかった。

 

「ファイア」

 

 少年の無慈悲な宣言と共に――

 

 ――世界が私に襲いかかった。

 

    ◆◆◆

 

 

 …みたいな!みたいな描写を使った俺TUEEEEE!をしてみたかったのに!」

 

「高望み過ぎるわよ!…まあ知り合いのマッドサイエンティストならどうにかしそうだけど」

 

「もしかしてスカさんですか?ジェイルさんですか?顔芸の人ですか?」

 

「…はぁ、あなたに驚くのはもう飽きたわ、でも一応ね…どうして知ってるのよ」

 

「その道では有名ですから、てかスカさんに会ってみたいな〜

 確かいろんな意味で面白い人だったと記憶してるし」

 

「会えば監禁されてあなたのレアスキルについて研究されるんじゃない?

 アイツ色々狂ってたしそういうことにも躊躇しなさそうだわ」

 

「脳みそだけになって研究され尽くされるんですねわかります。

 パワポケのトラウマががががが」

 

 本当にパワポケのスタッフは良い仕事をしていると思う(悪い意味で)

 

「でも仲良くなれれば強化人間にしてくれるかも!

 サイコミュ的な何かでビームライフルも跳ね返すことが出来るぜ!」

 

「そして強化し過ぎが原因で爆砕、アリシア様バンザーイ!と言いながら散るがいい!」

 

 ここでアリシア達3人が買い物から帰って来た。それにしてもだ

 

「即座にZZ(ダブルゼータ)で返してくるとか…一目ぼれした、第一印象から決めてました

 プレシアさん、どうやったらアリシアを嫁に貰えます?」

 

「私以上のフォトンランサージェノサイドシフトを使えるようになったら許してあげる」

 

 どう考えても無理ゲーなので諦めることにした。

 

 

 

 

「ところでプレシアさん」

 

「なに?アリシアならあげないわよ?」

 

「いや、それじゃなくて…もしかしてプレシアさんってさ

 俺の妄想したフォトンランサージェノサイドシフト出来るんじゃね?と思いまして」

 

「そうね、貴方のおかげで病も治ったし今の私なら可能よ」

 

「マジッすか」

 

 

 もう全部プレシアさん一人でいいんじゃないかな

 次の闇の書事件もJS事件もプレシアさんが居れば余裕じゃね?と思う俺だった。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその15

「はい!フェイトちゃんの番だよ、どうぞ!」

 

「うん、あっ………か、カズの番だよ?」

 

「オーケーフェイト、右手に持ってるのババだろ」

 

「え!?どうして…あっ」

 

「ホイ、2番上がりだな」

 

 只今翠屋にてなのは、俺、フェイト、アリシアのメンバーでババ抜きをしていましたが…フェイト弱いっす。

 カード引くたびに一喜一憂するのでジョーカーがどこにあるかすぐ分かる。

 ダウトとかしたらヒドイことになりそうだ。

 

「アリシアは恐ろしいまでのポーカーフェイスの使い手なのにどうして妹はこうなのか」

 

「だがそれがいい!」

 

「それがいい!」

 

「なのは〜」

 

「にゃはは…フェイトちゃんごめん、上がっちゃった」

 

「……うぅ」

 

 この場面でフェイトに勝つなのはさん、傷口に塩を塗る所業

 …まあ後に悪魔って呼ばれるから今は小悪魔と呼んでおこう。

 

「この小悪魔め!」

 

「こ、小悪魔!?」

 

「小悪魔って聞くとスイーツ臭がするよね〜」

 

「小悪魔系メイクでどんな男の子もイチコロ!☆」

 

「きめぇwww」

 

 「キラッ☆」ってポーズしながら言ったらアリシアにm9されながら笑われた。

 イラっとしたので

 

「シンデレラッ!」

 

 スタンドでアリシアの頭を昇天ペガサスMIX盛りにしてやった。

 

「頭重いわ!」

 

 頭突きされた。一撃が重かったです。

 とりあえず写メを撮って元に戻しました。

 

 

 

「とりあえずさ、フェイトがこのままじゃお姉ちゃんとして心配だよ〜

 悪い男にコロッと騙されそう」

 

「アルフやアリシアがいれば大丈夫だろうけど一人だったら危なそうだしな」

 

「そんなに私って頼りないかな…」

 

 フェイトがショボーンとして隣でなのはが慰めている

 ……はっ、これは慰めてあげたらあのフラグが立つんじゃね?

 

「まあフェイトはいざという時は頼りになりそうなタイプだけどな!」

 

「そ、そうかな?」

 

「そうだそうだ、自信持て!母の為にあそこまで頑張れる心の強さを持つ子が頼りない訳が無い!」

 

「そっか…うん!ありがとう」

 

 俺は美少女スマイルを浮かべているフェイトの頭に手を近づけ――

 

 ――アリシアに阻止された。

 

「ちょ、おまっ、今のはナデポのフラグだろうが!」

 

「私のフェイトにナデポをするなぞ100年早い!」

 

「クッ!……とまあこんな感じでちょっと隙を見せたらナデポされニコポされポポポポーン

 フェイトは悪い男に引っ掛かりそうなタイプだから気をつけなよ?」

 

「えーと……ニコポとナデポって何?」

 

「私もフェイトちゃんと同じこと思ったの」

 

「ほほう、ならb「説明しよう!」俺の台詞盗られたーッ!」

 

 台詞窃盗犯のアリシアを見てみるとドヤ顔していやがった。後で泣かそう。

 

「意味で言うとどちらも似た感じ、ピンチで助けてくれたり慰めたりした後に微笑んで相手が『ポッ』ってするのがニコポ、頭を撫でて『ポッ』ってするのがナデポだよ」

 

 なのはもフェイトも「へぇ~」という感じの顔をしている。

 純粋な反応である、アリサあたりに言えば「ねーよ!」って突っ込んでくれるだろうな。

 ふとフェイトを見るとちょっと考える素振りを見せフェイトが

 

 

「早乙女君がやたらと微笑んだり私の頭を撫でていたのはそういう意味があったのかな?」

 

 と言った。

 

 

 

 

 

「………」

「………」

「………」

 

「皆どうしたの!?急に静かになったよ?」

 

 

 

「…フェイトはアルフを子犬モードにして常に見守ってもらうべきだと思う」

「…今日お母さんに言っておくね」

「…そういえば早乙女君、私にも手を近づけてきたりしてた気がするの」

 

 …なんとも言えない空気になったのでその日は解散となった。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその16

「…最近やつが静かすぎる」

 

「やつって早乙女だよな?どうした、藪からスティックに」

 

 最近はジュエルシード事件も解決し平和だったので近状報告をしていなかったのだが

 吉良に呼び出されたので屋上にいます。

 

「最近早乙女はバニングスや月村、テスタロッサ姉妹にちょっかいを出していないんだ

 僕にはそれが怪し過ぎて仕方が無い」

 

「何かに忙しいとかじゃなくて?」

 

「それとなく聞いてみたんだけど『小学生は最高だぜ!』という発言からして例のロリアニメを見るのに忙しいのは分かったが…僕にはそれカモフラージュで本命があるように思えるんだ」

 

「ふむ…まあ心配なら様子を見ればいいじゃないか。ストーカー得意だろ?」

 

「フフフ、なのはちゃんが魔法を手に入れる以前の話だが

 おはようからおやすみまで…いやおやすみ後もちょっと見てたかな?

 なのはちゃんを見守り続けた僕にとってその程度容易い!」

 

「駄目だこいつ…早く何とかしないと」

 

 吉良にキラの台詞を言う事になるとは…

 吉良はなんがかんだ良い奴なので警察沙汰にはなってほしくないものだ。

 

 

 

 

 

    ◆◆◆

 

 

 

 と言う訳で本日の実況は真のオリ主である僕、吉良大和が務めさせてもらうよ。

 放課後、そそくさと帰ってしまった早乙女をサーチャーで監視する。

 …野郎の監視をする為にこの魔法覚えた訳じゃないのになぁ…と心の中で愚痴りながらね

 

 まず彼はコンビニに入り週刊少年ジャ○プを立ち読みしていた。

 コンビニの時計をチラチラ見ているので時間を潰しているのだろう。

 他にも公園に寄ったりゲーセンを眺めたりと適当に時間を潰していた。

 何がしたいんだ?と思っていたが彼が辿り着いたところを見てようやく分かった。

 

 早乙女が来たのは隣町の大きな図書館

 

 …嫌な予感がしてきたので僕は全力で早乙女のもとへ向かった。

 

 

 

 

 僕が図書館に着いた時、なんということでしょう

 そこには車椅子の少女に早乙女がナンパをしようとしている光景が!

 

「…いや、決めつけるのは早計だ。ちょっと様子を見よう」

 

 

 

 

「あの…大丈夫ですから、一人で帰れますので…」

 

「いやいや、はやてみたいな美少女が一人で、ましてや車椅子で帰るだなんてよォ

 俺心配だから送ってやんよ!いや〜はやて見てると保護欲が湧くというかさァ…」

 

「…私自己紹介しましたっけ?しかもなんで下の名前…」

 

「もういっそのことお兄ちゃんみたいな感じで頼ってくれていいぞ!」

 

「なんでそうなったんや! しかもパッと見同年代やろ!?」

 

「分かってねェな〜それがオリ主の定番じゃないか」

 

「訳わからん…もう嫌や、誰かこの人止めて…」

 

「ハァハァ…俺の事は『にぃに』と呼んでだなァ、ハァ…

 そう、ソファーに座っている俺の膝の上に座ってだな…

 『どこ座ってんだよ』『にぃにの膝の上や〜』みたいな?

 そんなこと言われたらさ――

 

 ――後ろから抱き締めるに決まってんだr

 

「テメェはミハエル・ブランの中の人かァア! どうせだったら早乙女アルトの中の人やれェエ!」ふべら!」

 

「シャイニングウィザード!?」

 

 駄目、それ以上いけない、という状況になっていたので思わず助走をつけた膝蹴りをしてしまった。

 僕のキャラが崩壊しているとか『にぃに』と呼ばれたいのは神谷じゃなくて小野Dの方か?だとかどうでもいいや

 それ以上にコイツ、危ない。

 

「学校での君の動きが怪しかったからな!嫌な予感がしたから監視してたんだ

 そしたら…案の定ご覧の有り様だよ!話聞いてるのかオイィィ!」

 

「あの…この人、意識飛んでますよ?」

 

「え?」

 

 八神はやて(多分)に言われてふと早乙女を見ると白目をむいている。

 何これ気持ち悪い…深呼吸をしよう、僕のキャラを取り戻さなければ

 

「すぅ……はぁ、そのようだね、僕とした事が取り乱してしまった

 見苦しいモノを見せてしまったね、すまない」

 

「あ、いえいえ!そんな事より、助けてくれてありがとうございます」

 

「いやいや、こちらは謝る立場だ、僕のクラスメイトが迷惑をかけてすまなかった」

 

「そんな、謝る必要なんてないですよ」

 

「いや、未然に防ぐ事が出来たからね。様子を見たからこうなってしまった」

 

「…フフッ、結構頑固なんですね?」

 

「そうかもね」

 

 

 その後かるーく雑談をしてはやてがこう切り出した

 

「立ち話もなんやし、ウチにけえへん?」

 

 …ヤバい、何かのフラグが立ちかねない。

 僕はなのは一筋だ、勘違いされる要素なんていらないね!

 

「し、初対面の異性を家に上げるだなんて不用心だよ?

 僕がコイツみたいな奴だったらどうするんだい?」

 

「変な事しようとする人ならここで注意せえへんよ」

 

「い、いや、僕はコイツを連れて帰らないとね!

 意識が飛んでいたから説教を聞いてないことになるし

 起きてから釘をささないと過ちが繰り返されるじゃないか!」

 

「……そっ、か…」

 

 うんそうなんだ、だからさ

 

 そんなにしょんぼりした顔を僕に見せないでくれ…

 

 

 

 

 

 

 その後はやての家に上がってしまいなし崩しで夕飯もごちそうになってしまった。

 …フラグが立たないように善処はした!

 ソファーに座れば横に来るかもしれないので床に座り、家族の事は一切触れず

「吉良君って年上みたいやね」という発言も嫌な予感がしたので必死に同じ年だとアピールした。

 今日は金曜日であったことからお泊りフラグも立ちそうだったがそれも必死に回避した!

 唯一の気がかりは

 

「お邪魔しました」

「また来てな〜」

「また来るよ………ハッ」

 

 というやり取りをしたことだろうか…

 フラグは立っていない、立てる相手が違う、まだ大丈夫だ

 

「…僕はなのは一筋だぁあああーーー!」

 

 愛を叫びながら僕は帰り道を全力疾走した。

 夜だから近所迷惑?知るか!

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその17

 空を見上げればまだまだ太陽が元気に活動中であるがもう6月に突入である。

 傘を持つのは邪魔くさいからエニグマ大活躍だな!

 と思いながら教室に入ると二人の男がブツブツと独り言を口ずさんでいた。

 クラスのみんなに聞こえるぐらいのボリュームで、

 …だからだろうか?教室の人口密度が低い。

 ちなみに独り言の内容は

 

「mずいマズイ不味い拙い…はやての誕生日って確か6月だよ…巻き込まれるじゃないか」

 

「はやての誕生日は6月4日!それまでにフラグを立ててヴィータ(ロリッ子)と仲良く…」

 

 どちらが吉良か早乙女か、お分り頂けただろうか?多分頂けただろう。

 

「なるほど、そっかー…もうA'Sの季節か………

 

 …ん?闇の書って確か壊れてる(・・・・)から…クレイジーダイヤモンドで一発じゃね?」

 

「それだーー!!!」

「待てい!!」

 

 俺がそうボソっと言った瞬間吉良と早乙女が勢いよく迫って来た。

 教室にいた数少ないクラスメイトがそそくさと退散

 人口密度がさらに減ってしまった。ナンテコッタイ

 

「どきたまえ早乙女君、これがどう考えてもハッピーエンドじゃないか」

 

「やかましい!そんなあっさり事件解決されたらフラグの立ちようが無いじゃねえか!」

 

「もう君のフラグが立つことは不可能に近いだろうがこの犯罪者予備軍!」

 

「なんだとゴルァ!」

 

「お前らとりあえず落ち着け」

 

 こいつ等二人が騒いでいるのでとうとうこの教室の人口はこの3人だけとなってしまった。

 みんなどこに行ったし

 

「とりあえずだ、漢ならっ!こういうのは勝負で決めるべきだとぼかぁ思うんですよ!」

 

「乗ったよ」

「乗った!」

 

「じゃあ屋上行ってら」

 

 2人が教室から出た瞬間中に活気が戻った。みんなに軽く英雄視されたぜ

 

 

 

 

 

「ぐおっ、何故だ!俺の魔力の方が圧倒的に上なのに…何故こんなにも押されている!」

 

「五月蠅い!君が犯罪者っぽくなければあんなフラグも立たなかったのに!

 …君はもうこの件から手を引くんだ!」

 

 一方、屋上で結界を張り、吉良と早乙女が戦闘中である。

 元々吉良の魔力はAAA+早乙女はS+であり3ランクの差だ、普通ならば到底敵うまい。

 しかし吉良は早乙女を圧倒していた。何故か?その答えは簡単だ。

 早乙女(へんたい)吉良(しんし)に適うはずが無い。世界の真理である。

 

「くっ…だがな、だがなァ!

 知れば誰もが望むだろう、はやてにフラグを立てたいと!ヴィータの夫のようで在りたいと!」

 

「そんな事…」

 

「故に許してほしい。私という存在を!」

 

「それでも…それでも!守らなきゃならない法律があるんだ!」

 

「ごもっともです!だけどな…お前が言うなァーッ!」

 

 自分の言い訳を論破された早乙女は割と大人しく吉良の全力全開(フルバースト)をその身に受けた。

 

 

 

「と言う訳で僕が勝ったからはやてちゃんを救ってくれたまえ」

 

 長い話になるのかもしれないので昼休みに話し合うのは止めて放課後

 珍しく転生者3人組みが一堂に集まった。何気に初めてである。

 

「やっぱり吉良が勝ったんだー流石はやての夫候補は一味違うNE☆」

 

「へェ、夫候補ってどういう意味だァ?テメェがはやてにフラグ立てたのかよ?」

 

「…話をややこしくしないでくれ、と言うか遠藤君は何を言ってるんだい?」

 

「いや、下の名前で呼んでるから仲良くなってるんだな〜って思っただけ

 吉良って普段さ、女の子の名前はなのは以外名字で呼ぶだろ?」

 

「うぐ…」

 

「吉良よォ…屋上行こうぜ…久々にキレちまったよ…」

 

「今は闇の書事件について話し合う為に集まったんだろう!

 その話は後回しだ、あ と ま わ し !」

 

 とりあえずその場は落ち着いた。

 闇の書事件についての話し合いの終了と同時に吉良と早乙女の喧嘩が再度勃発するだろうが

 

「君のクレイジーダイヤモンドで直す事が出来れば楽なんだけどね

 無理だったらどうしようか?」

 

「パールジャム入りの『特製クラムチャウダー』を闇の書に食わせたらいいんじゃね?」

 

「…いや、本に食わせるってどういう意味だい?」

 

「本に直接浸透(たべ)させる、リンカーコアも回復する一品だからページも埋まって

 パールジャムの効果で健康的、つまりは正常化させるって寸法よ!」

 

「魔力回復アイテムでページが埋まるかは微妙だが、アリ…なのか?」

 

「さらに!白くてドロドロの液体に汚れた闇の書から出てくるヴォルケンズは…おっとここまでだ」

 

「遠藤ォ…お前天才だな!それはヨーグルト?」

 

「いいえ、ケフィアです」

 

「やかましいわ」

 

 何故か関西弁で突っ込む吉良だった。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその18

「あ!吉良君や、いらっしゃ〜い。あれ?お友達連れてきたん?」

 

「ああ、遠藤和也というんだ」

 

「ご紹介にあずかりました遠藤和也です」

 

 翌日吉良と俺は八神家に足を運んだ。

 え?早乙女はどうしたって?吉良のSETTOKUの末断念しました。

 

「ほうほう、この子が吉良の…ほほ〜んふふ〜んはは〜ん、なるほどね」

 

「き、吉良君私の事どない言うてはるんですか?」

 

「HAHAHA、遠藤にはやてのことを話したことすら無いからね

 遠藤、君も早乙女みたいになりたいか?」

 

「とりあえず家に上がろうぜ、立ち話もなんだし」

 

「貴様ッ…」

 

「遠藤さん、それは私の台詞ですよ?

 まっ、ゆっくりしていってくださいね」

 

「ゆっくりしていきます!それから敬語無しでタメ語で喋ろうぜ!

 俺は勝手にはやてって呼ばせて貰うしな!」

 

「ええよ、和也君は…あの人みたいに目怖くないしな」

 

「…ハァ、お邪魔します」

 

 ため息をつく吉良に「ため息ついてると幸せが逃げるぜ☆」と言いながらサムズアップするとグーパンされた。イラつかせてしまったな…「てへぺろ(・ω<)」を使うべきだったのだろうか?

 

 

 

 

 リビングで寛ごうとしたらはやてがクッキーを持ってきてくれるとの事なので俺は皆の分のお茶を淹れることにした。

 「ゆっくりしててええんよ」との事だが車椅子の少女一人にそこまでさせたくない

 そして何よりも

 

「この料理人(志望)の遠藤和也!こういう場面ではッ!調子に乗らせてもらうぜ!」

 

「じゃあお願いなー」

 

「すまないね、あいつは自由人なところがあるから」

 

「謝ることあらへんよ?むしろ嬉しいし」

 

「……ニッキを常備してるとかやるじゃない、はやてー!ニッキ使っていいか?」

 

「ええよー!」

 

 

 

 

 甘いものに甘い飲み物はどうなのだろうと思ったがみんなガキの舌だしいっか!

 という結論でチャイ作りました。

 

「これぞ本場のインド式!いつもより高い所から入れておりま〜す!」

 

「うわっ!すごいすごい!それテレビで見たことある!」

 

「君って結構無駄にハイスペックだよね、一滴もこぼれていないな」

 

 何をやってるかと言うとチャイ店でやってくれるようなあのパフォーマンスね

 

「ホイ三人前出来上がり!どうぞ飲め飲め!」

 

「普通に美味しい、何故かムカつくな」

 

「おお〜スパイス効いてて美味しいなあ…あれ?ウチに無いスパイスの味がするような?」

 

「Exactly!流石だ、キッチンを見たときから分かってたぜ、コイツは料理ができるやつだとな」

 

「褒めても何もでえへんよ?」

 

「それ以前にスパイスの出所を知りたいのだが、君荷物なんか持ってきてないよね?」

 

「こまけぇこたぁいいんだよ!」

 

 クッキーと紅茶、3人で美味しく頂いてます。

 

 そして本題へ

 

「ふぅ、紅茶とお茶菓子も揃ったことだし本題に入ろうか?」

 

「どうしたん?改まっちゃって」

 

「そうだね……今から話す事は信じられない事だろうけど聞いてほしい」

 

 吉良ははやてにこの世界には魔法が存在すること、足の病気は魔法によるものである事

 その原因である闇の書、そして俺たちは闇の書を直すために来たことを話した。

 その間、俺はクッキー食べてました。うまうま

 

「う〜ん、にわかには信じられへんな〜

 確かにこの足は原因不明の病気やし怪しい本はあるにはあるけど…」

 

「まあとりあえず直してみようぜ、今の話が嘘だろうと真だろうとはやてに害は無いだろうし」

 

「そない言いはるんでしたらお願いします」

 

「よっしゃ任せろ!」

 

 そう言うと俺はポケットから紙切れを取り出しそれを広げた、すると…

 

 

 

 

「そこには出来たてのクラムチャウダーが!無論パール・ジャム入りだぜ!」

 

「何でそっちの方法でやろうとしてんだァ!!

 クレイジーダイヤモンドの方でやれェェェ!!」

 

 エニグマの能力をフル活用して出来たてのクラムチャウダーを持ってきました!

 ていうか吉良、お前キャラ変わったね。銀魂のメガネ君みたいだ

 

「白くて熱くてドロドロの液体withヴォルケンズが見てると聞いてやって来ましたァ!」

 

 どこからともかくやって来た早乙女が窓を割ってダイナミックお邪魔します☆!

 

「あの変態の人や!!」

 

「テメェはなんで来やがったァ!ややこしくなるから帰れェェェ!」

 

「ちょっと見るだけ、ほんのちょっと見るだけだから!」

 

「ふふ、君にピッタリの台詞を思い付いたよ……犯罪者乙!」

 

「あわわわ……家がメチャクチャに」

 

 慌てるはやてを見て軽く和んだ俺だった。

 女の子の可愛い表情ランキングは一位『赤面』二位『慌てる』だと思うんだ。

 

「まあまあはやて、安心しなよぉ、クレイジーダイヤモンド!」

 窓を修理

  ↓

「ここから去れェ!」

 吉良のドロップキックで早乙女リビングから庭に吹き飛ぶ、そして窓が割れる

  ↓

「クレイジーダイヤモンド!」

 窓を修理

  ↓

「堅い事言う、なっ!って」

 再びダイナミックお邪魔します。そして窓が(ry

  ↓

「クレイジーd(ry」

  ↓

 (ry

  ↓

「ってええ加減にせんかい!」

 

 はやてがハリセン(どこから出てきたかは不明)ツッコミで3人は鎮静化した。

 

 

 

 

 

「とりあえず言えることはクラムチャウダー案は却下やな」

 

 吉良がはやてにどうやって闇の書を直すか説明しやがったので

 しぶしぶクレイジーダイヤモンドで直しました。

 

 …しかし

 

「直ったのか?」

「変わらんね」

「分からないな」

「ヴォルケンズ来るまで結果はお預けみてェだな」

 

 よく考えれば夜天の書になった時も本の見た目変わらなかったしね。

 はやての誕生日までのんびり待つことになりました。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその19

 と言う訳で数日後、はやての誕生日です。

 

「はやての誕生日とヴォルケンズ歓迎会!

 二日連続パーティだぜ!忙しくなるな、フゥーハハ!」

 

 by早乙女である。この話は俺も吉良も乗ることにした。

 早乙女が自然に混じっているがもはや気にすることもあるまい。

 

「今日も明日も遊びつくして祝いつくすぞ、倒れるまで!」

 

「Wiiあんじゃねェか、だが俺はコイツを持ってきたぜ!」

 

「カ○ビィのエアライドだと…神ゲーじゃないか!早乙女分かってらっしゃる!」

 

「当然シティトライアルだな、ウィリースクーター取んなよ?俺のだぞ?予約するからなァ!」

 

「俺にはスリックさえあればそれでいい」

 

「スリックだと…玄人じゃん、やるじゃねェか」

 

 

 

「すまないね、騒がしくて」

 

「そんなことあらへん!すっごく嬉しいで!

 こんな賑やかな誕生日になるとは思ってもみいひんかったわ!」

 

「喜んでもらえてるなら嬉しいよ」

 

 吉良自身はそんなつもりはないだろうがなんだかいい雰囲気である。

 当然その空気を快く思っていない人が一人

 

「おーい、はやて!ついでに吉良ッ!早くこっち来ーい」

 

 もちろん早乙女である。しかし俺も早くゲームをしたいのでこの流れに乗る。

 

「ボタン押さなきゃ始まらないぞ?」

 

「はいはいすぐ行くよ」

「ちょっと待ってな〜」

 

 吉良に車椅子を押してもらいこちらへ来るはやての表情はとても嬉しそうだった。

「…企画立てて良かったぜ」と早乙女がボソリと言っていたがまさにその通りである。

 

 

 そんなこんなでゲーム開始

 以下はその時のゲームの内容である。

 …こんなはしょり方を前にもしたような気が

 

 

「やっぱり安定のワゴンスターだね」

 

「「なんだラブワゴンか」」

 

「ラブワゴン言うなし」

 

 

 

 

「シャッターイベント来た!これで勝つる!」

 

「一番城に近いのははやてだけどね」

 

「よっしゃ、着いたで!オモサ…やと…」

 

「あるあるww」

 

 

 

「集いし夢の結晶が、新たな進化の扉を開く!光射す道となれ!

 アクセルシンクロォォォォ!ハイドラァァァ!」

 

「ならばエネルギーを溜める前に潰すのみ!

 ソードで滅多切りにしてあげるよ!」

 

「ハイドラに接近するなど笑止、秘技!A連打ァ!」

 

「ぎゃあ!ワゴンが蒸発した!」

 

「早乙女、スタジアムはハイジャンプみたいだぞ?」

 

「なん…だと…ウィリースクーターカムバック!」

 

「残念、今スクーターは私の相棒やで!

 スクーターは一つで十分!他のは壊してくれるわー」

 

「おいばかやめろ…って爆弾飛んできたァ!誰だスナイパーは!」

 

「 わ た し で す 今そっちに行くよ〜」

 

「…オイちょっと待て、こっちくんな、ニードルは駄目、駄目だって!」

 

「ヒャア!もう我慢できねぇ!A連打ダァ!」

 

「アーッ!」

 

 

 他にも早乙女がゲームキューブのソフトをいっぱい持ってきたのでそれで遊んでいました。

 007にスターフォックス、カスタムロボ…etc

 …ゲームキューブも良いソフト多いな。

 そして今日は泊まりこみの予定なので夕食もはやての家で食べる。

 もちろん料理に関しては俺が出しゃばりました。

 …というか俺が全部作りました。

 とは言っても今日の料理は手抜き、流石に二日連続で豪勢にするのは財政的にきつかったので

 

「ドリアにカルパッチョにサラダで手抜きなのか…」

 

「明日はどんな料理が出るんやろな?楽しみやわー」

 

「うめェ!」

 

 夜はちょっとまったり過ごす。ヴォルケンズ来るし体力温存しようぜ!との事だ。

 とは言ってもはやてがお風呂に入るときに一悶着あったりしたが

「俺がはやての体を洗ってやるよ!…ハァハァ」だとか「はやてが入った後のお湯…ゴクリ」

 …って全部早乙女のせいですね。

 因みに俺は吉良とはやての混浴フラグを立てようとしたり早乙女を押さえつけたりしてました。

 はやては吉良のことを少しだが気にかけてるようだしな、俺は美少女の味方なんだよ。

 そしてそんなこんなしているうちに

 

 闇の書が独りでに宙を舞い怪しく発光した。

 

 A’s編の始まりである。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその20

 あ…ありのまま、今起こった事を話すぜ!

『A's編の始まりである(キリッ』とか前回言ったがもうほぼA's編は終わっていた。

 な…何を言っているのかわからねーと思うがおれも何が起こったのかわからなかった…

 頭がどうにかなりそうだった…

 催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ

 もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…

 

 まあ結果から言ってしまうと

 

 おそらくだが闇の書直ってました!

 

 ヴォルケンズは自身が夜天の書の騎士である事を自覚したのだ。

 まあ本の中の人はまだ出てこれていないんですけどね。

 あれは魔力集めないと出れないのかな? ……それは置いておこう。

 とりあえず登場シーンまで状況を巻き戻そう。

 

 

 

 

 

「闇の書の起動を確認しました」

 

「我ら闇の書の「すごいすごい!ホンマに人が出てきた!」…えーと」

 

「ちょ、はやて!空気、空気読もうよ!今はやてへの忠誠を誓っているんだから」

 

「待ちわびたぞ!ロリッ子ォ!」

「おいおいカメラ回してるんだから、前に出てこないで」

 

「手前らもフリーダムだな!オイ!」

 

 困惑するヴォルケンリッターをよそに俺たちマイペース、平常運転である。

 興奮する俺にはやてに早乙女を吉良は何とか落ち着かせ

 どうにか話し合いができる状況になった。のでまずは自己紹介からスタート

 

「うちの名前は八神はやて、よろしゅうなー」

 

「我が名は技の一号、遠藤和也!」

「俺は力の二号、早乙女アキト!そして…」

 

 和也「チラッチラッ」

 早乙女「<●><●>」

 

「何もしねぇよ!? 何期待してるんだ君たちは!

 …僕の名前は吉良大和だよ」

 

 和也→(´・ω・) (・ω・`)←早乙女

 

「漫才はそこまでやで、向こう唖然としちゃってるし

 …皆さんのお名前はなんていいはるんですか?」

 

「あっ、はい、失礼しました。

 夜天の王が守護騎士、ヴォルケンリッターの将、シグナムです」

 

「同じくヴォルケンリッターのシャマルです」

 

「…ヴィータです」

 

「守護獣のザフィーラです」

 

 自己紹介も終わったので……今からパーティの本番だぜ!

 と言う事で俺は張り切り早乙女は別の事で張り切り吉良はそれに身構えた。

 ……のだが

 

「ふわあぁ…なんでやろ、めっちゃ眠いわぁ」

 

「なん…だと…ああ、闇の書起動したからじゃね?」

 

「ああ、そうかもね。じゃあ色々明日に回そうか」

 

 とまあ吉良と話をしていたんだ。するとシグナムさんが

 

「何を言っている貴様ら、闇の書ではなく

 

 夜天(・・)の魔導書だろう? ……む?」

 

 と言った。

 

 

 …………

 

 

「勝った!第二部完ッ!」

 

 バァーーーン!

 

 

 A's編終わり

 

 

 

 

 

 

 

「ち、ちょっと待った!ええ? えー!?」

 

 吉良がメッチャ動揺している。まさかこれだけで直るとは思ってもいなかったのだろう。

 

「まあとりあえず落ち着け、まずはやてを寝させてあげるべき

 はやてのベッドはでっかいからさ、ヴィータとやら、一緒に寝てあげなよ

 後ザフィーラさんは狼モードではやての部屋に待機すべき」

 

「な、なんで見ず知らずのテメェに決められなきゃならねえんだよ!」

 

「それええなーヴィータちゃん、一緒に寝よ〜」

 

「え? あの……うん

 ザフィーラ、行くぞ」

 

「分かった」

 

 こうして一匹と三人がはやての寝室へ向かった。

 

 ……三人?

 

「行かせねぇよ!?」

 

「離しやがれェ!俺は川の字の二画目になって寝るんだよォ!」

 

 吉良が急いで早乙女を止めたので事件は未遂に終わった。

 危ない危ない……せっかく守護獣を配置したのに無意味になるところだった。

 

 

 

 吉良が早乙女を鉄拳で気絶させいよいよ本題

 現在八神家のリビングでは俺+吉良とシグナム+シャマルが向かい合っております。

 さっきまでの和気あいあいした空気と違い圧倒的重さ…ッ

 シャマルさんには不審な目を、シグナムさんには思いっ切り睨まれてます。

 

「主はやてをこの席から外してもらったことは感謝する。

 だが…貴様ら何者だ? 何が目的だ!」

 

「ちょ、シグナムさん、声のボリューム抑えて、はやてが起きるでしょうに」

 

「む、気をつける」

 

「それからさ、質問に答えるからこっちも質問させてくれい」

 

「質問次第だがな」

 

「すまないがまずは僕らの質問に答えてくれないか?

 そうじゃないと話が進まなくてね……

 

 もう闇の書から夜天の書に戻った、と見ていいのかな?」

 

「ああ、それについてはこちらも疑問に思っていた。

 今まで我らは闇の書の守護騎士として長い間存在していたのだが…

 今回目覚めたときは何故か夜天の守護騎士だと自覚できたのだ」

 

「じゃあ俺らの目的答えるぜ、夜天の書はバグって闇の書になってましたとさ

 その闇の書のページが埋まった時に暴走して世界がヤバい、だから直した、以上」

 

「…貴方はもうちょっと真面目にお話しできないの?」

 

 すみませんシャマルさん、これが素なんで

 

 俺と吉良でひたすら悪意とかありませんアピールを繰り返し

 少し分かって貰えたところでちょっと痛いところを突かれた。

「何故闇の書の事をそんなに詳しく知っている」と言うことだ。

 これは俺が適当に誤魔化した。

「俺は時間をちょっと止めたり戻したりする能力持ってるから

 その能力の延長線上でたまたま暴走で世界が滅ぶ未来を垣間見た」

 と言ったのだ。シグナムさんには

「リンカーコアもない上絵空事を…」と馬鹿にされたがザ・ワールドを使い証明した。

 どう証明したのかと言うと

 

「シ、シグナム!あなた頭が…」

 

「なっこれは…」

 

「「ツインテール…だと(ですって)…ッ!」」

 

 髪に触れられた感触も無かったでしょーと言えばしぶしぶ納得した。

 後どうやって直したのかもクレージーダイヤモンドを実践して納得してもらった。

 こうして説明も完了した!後は明日に備えておやすみなさい。

 

「いやはや、説明御苦労御苦労ォ!」

 

 実は狸寝入りをして説明をブン投げた早乙女を吉良がまた殴って今度こそおやすみなさい。

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその21

 面倒くさい事は昨日にすませた!もう何の憂いもない…

 

「ヴォルケンズ歓迎パーティの幕開けだ!」

 

「ヒャッハー!」

 

「待ってたで!」

 

 俺が机いっぱいに料理を並べ早乙女は遊び道具を用意した

 完璧な手際の良さだぜ……ちなみに料理はエニグマで保存してました。

 

「あ、主はやて!これは一体…」

 

「一体って、これはみんなの歓迎会やで!」

 

「そんな、恐れ多いです!我らはあなたの僕で、このような…」

 

「…迷惑やった?」

 

「そんな事は無いのですが…えーと」

 

 守護騎士みんなすんごい困惑している。

 ヴィータは困惑しつつ料理をガン見である。

 

「堅い事言わへんの!これから一緒に暮らすんやろ? やったら私たち家族や!

 そうである以上これぐらい当然や!」

 

「か、家族……ですが!」

 

「ですがもかすがもあらへん、今日は食べて遊ぶでー!」

 

「やっべー取り皿忘れた…はやてー!みんなの分のお皿ある?」

 

「あるよ、そこの棚に…」

 

「じゃあ私が取りますね」

 

「シャマル!」

 

「シグナム、いつまでも意地張って無いの、主の好意を無下にするつもり?」

 

「そう言う訳ではないが…」

 

「それにヴィータはもう食べてるわよ?」

 

「ヴィータ…」

 

「いいじゃねえか、こんなにあるんだ、食わねえともったいねえよ」

 

「むぅ…」

 

 シグナムは最後まで渋っていたが最終的には食べてくれました。

 

 

 

 

 

 

「そういや誕生日プレゼントをあげていないことに気付いた」

 

「そういえば、しかも大切な事を言ってなかったね、ゴホン…

 

 誕生日おめでとう、はやて」

 

「おめでとー」

 

「とうとう俺のプレゼントを開封するときがきたみてェだなァ…」

 

「ありがとなー!…なんか早乙女君に関しては嫌な予感が…」

 

 早乙女は目を光らせ手をワキワキしております。

 例えるなら女風呂で同性だから胸揉んでもいいという事でテンション上がってる子

 しかし早乙女は男である。どう見ても変態でs(ry

 

 

「まあプレゼントと言っても俺は料理作って資金が尽きた

 すまんがこのBirthdaycake(無駄に英語で発音が良い)で許しておくれ」

 

「和也君は十二分にプレゼントくれとるよ!

 さっきの料理も…鯛にお頭ついてたし」

 

「マンガ肉とか君はどうやって作ったんだ…というかよくお金足りたな」

 

「5歳からおつかいを繰り返し商店街のおっちゃんおばちゃんの好感度を上げている

 この俺にはその程度造作もない!

 誕生日の料理作るって言ったら色々負けてくれたしオマケくれたし」

 

 一部は負けたってレベルじゃない商品もあったが

 

「とりあえず切り分けてくるぜー

 シグナムさんにザフィーラさん、甘いもの大丈夫?」

 

「ああ、大丈夫だ」

「人間形態なら問題ない」

 

「把握」

 

 

 

「僕は本を買ってきたよ、はやてが読みたがってたやつ」

 

「わっ、ありがと!これ図書館に入ってくる予定無かってん」

 

「だから買ったのさ、気にいってもらえて重畳」

 

「最後は俺だな…吉良、何故身構える」

 

「身構えられないとでも思っていたのか?」

 

「ひでェなァ、俺はこれだぜ…

 

 あげる前にくらえ吉良ッ!天の鎖(エンキドゥ)!」 

 

「何ッ!って能力の無駄遣いしてんじゃねえ!」

 

「さあ俺のプレゼントは三着のロルィィタファッションだ!

 ゴスロリに甘ロリ、そしてホワイトロリータ…あっ食べ物じゃないぞ?

 もちろんヴィータに着てもらってもかまわない、私は一向にかまわんッッ!

 さあ御着替えをしようかァ…もちろん手伝うことも吝かでは―

 

「紫電一閃!」

「テートリヒ・シュラークッ!」

 

 ―な なにをする きさまらー!」

 

 三着の服は黒こげとなり早乙女はorzの姿勢で泣き崩れた

 それを見た吉良は鎖に拘束されながらm9をしていた。

 ちなみにはやてはシャマルとザフィーラが避難させてます。

 

「何をしたのか分かっているのかァァ!」

 

「貴様が危険人物であるとは分かった」

 

「何であたしをはやてと一緒に寝させたのか

 ザフィーラをついて行かせたのか理解したぜ」

 

「ケーキ切り分けたよー賑やかだな、どしたん?」

 

「遠藤!今すぐクレイジーダイヤモンドを…」

 

「 だ が 断 る

 コーヒーも淹れたしケーキ食おうぜ」

 

 涙目の早乙女を放置してみんなでケーキをウマウマ

 ヴィータがジト目で早乙女を見ていたのが印象的でした。

 

 

 

 楽しい時間はあっという間、カラスが鳴くから帰ります。

 帰りは玄関まで八神ファミリー総出でお見送りしてくれました。

 

「いやー遊んだ遊んだ、お邪魔しました!」

 

「騒がしかったけど楽しんでもらえたかな?」

 

「うん!最高の誕生日やった!みんなありがとうな!」

 

「企画した甲斐があったってもんだな!

 あっ言い忘れてた…家族がふえ―

「おいやめろ」

「おいやめろ」

 ―早ェ!突っ込むの早ェぞお前ら」

 

 帰る前もいつものノリです。

 

 

「遠藤、吉良、主を助けてくれて感謝する」

 

「主の…はやての足の原因は闇の書だったってな」

 

「はやてちゃんの足に残留魔力が少し残ってるから間違いないわ

 ありがとう、ふたりとも」

 

「まあ僕は何もしてない、全て遠藤だけどね」

 

「よせやい」

 

 ヴォルケンリッター達が頭を下げたのでちょっとむず痒い、こういうのは苦手です。

 俺が含まれてない……としょんぼりしていた早乙女がふと思いついたように言った。

 

「はやての足ってさ、お前のクレイジーダイヤモンドで…」

「バカ野郎!」

 

 そんな早乙女を殴り飛ばす。

 

「いいか? 今回だけはねーなおさないから(・・・・・・・)いいんじゃないか(・・・・・・・・)……」

 

 根本を直してもはやてはまだ足が不自由なのは変わらない。

 そんなはやてをこれからヴォルケンズは支えていくのだろう。

 そして家族としての絆はより強固なものになるはずだ。

 吉良は俺の考えを理解したのかニヒルな笑みを浮かべている。

 早乙女は一瞬だけ理解した顔をし、その後「なんで? ね? なんでよ?」と絡んできた

 この男確信犯である。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその22

 月 曜 日 が や っ て き た。

 だから学校へ行かねばならない

 よって今はバスの中、俺とすずかの二人です

 ちなみにアリシアとフェイトは日直だから先に行ってます。

 

「何か学校行くの久々な感じだぜ、休日に遊び過ぎた」

 

「最近吉良君と早乙女君と仲良いね、3人で遊んでたの?」

 

「うんにゃ、プラス八神はやてって子」

 

「はやてちゃんと友達なの? …もしかして、はやてちゃんが気にしてる男の子って」

 

「それ吉良だぜ!」

 

「そうなんだ!吉良君は…なのはちゃんが関わらなければむしろ良い人だもんね」

 

「すずかにカズ、おっはよー!なんの話?」

 

 ここでアリサ合流、しかしアリサよ……

 

「乙女の話に首を突っ込むとは、野暮だなぁ」

 

「アンタは男でしょうが」

 

 アリサから軽いチョップを食らう

 痛くない、なんだろう……平和だ

 

「遅れたがおはようアリサ、じつはかくかくじかじかでだな」

 

「ほほーう、もっと詳しく聞かせなさいよ!どういう出会い方したとか」

 

「話では変質者予備軍に迫られてたはやてを吉良が助けたとか」

 

「へぇーアイツもやるわね!」

 

「吉良君勇気あるなぁ」

 

「ちなみにその変質者予備軍は早乙女だそうだ」

 

「……ハァ」

 

「あはは…その光景想像出来ちゃうね…」

 

 ……イカン、このままじゃ吉良の評価が上がったのはいいが早乙女を下げてしまった。

 ここは俺がフォローせねば!

 

「早乙女ってさ、『変態キャラって楽しいな!』とか言ってたから

 あのキャラ実は作りモノという疑惑が…」

 

「何よその情報!? 何故か聞きたくなかった、すごーく聞きたくなかった!」

 

「詳しく触れてはならない気がするよ…」

 

 多分フォロー失敗、早乙女との付き合いは短いからいい所がまだ分からないんだよ……

 

「まあそれは置いておくとしてはやては吉良が、吉良はなのはが好き…

 そしてなのはとはやては友達になりそうな気がするし…オラワクワクしてきたぞ!」

 

「三角関係ね!今度はやてって子私たちに紹介しなさいよ!

 カズもすずかも友達になってるのに、不公平じゃない!」

 

「うん、はやてちゃんいい子だからすぐみんなと友達になれると…」

 

「アリサちゃん、すずかちゃん、カズ君、おはよう!」

 

 高町なのは合流、これはイカン

 

「三角関係に期待という結論でこの話題しゅーりょー!

 おはよう!なのは」

 

「今日はここまでね、おはようなのは」

 

「なのはちゃんお早う」

 

「目の前で思いっ切りはぐらかされた!? なに?何の話をしてたの?」

 

「全く…アリサ、何か言ってやれ」

「乙女の会話に首を突っ込むなんて」

「野暮なんだよ? なのはちゃん」

 

 私も乙女だよーっ!という叫びがバスに響いた。

 そして学校に着いた時、なのはが真っ先にしたことはフェイトに泣きつくことだった。

 

 

 

 

 なのはを適当になだめて学校に到着、学校にはすでに吉良と早乙女がいた。

 今日の朝の話題の影響だろうか、アリサがニヤニヤしながら吉良の背中を叩き

 

「おっはよう吉良!」

 

 挨拶した、つられてすずかも

 

「お早う吉良君」

 

「あ、ああ、おはよう」

 

 思わず吉良は困惑、いきなり態度が軟化されたらそりゃあ焦るわな

 

「おはよう、吉良君!」

 

 流れでなのはも吉良にあいさつ、これには流石の吉良も――

 

「くぁwせdrfおおおおかしい…何が起きた…僕の知らない間に何ががっががg」

 

 ――壊れた。

 

「う…うろたえるんじゃないッ!ゆかりん王国民はうろたえないッ!」

 

「素数を数えろ吉良ァ!1、2、3…あれ? 1ってどっちだったっけ?」

 

 俺と早乙女がフォローに回るという八神家でとは逆の状況となりましたとさ。

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその23

ばれないばれない…こっそり投稿すればバレない


 翠屋の中では少女たちがお茶とお菓子を嗜みながら談笑している。

 いわゆる女子会と言う奴だ、なのでこの俺遠藤和也は参加していない。

 しかし少女たちの中には八神はやてもいる。そして話のネタは恋バナだ…

 

「気にならない奴がいるだろうか!?いや、いない!」

 

「よってオレと遠藤が潜入捜査だぜェ!」

 

 俺はクヌム神、早乙女は大人になる霊薬で変装中である。

 吉良?はやての恋バナなのに連れてくる訳が無いね

 

「じゃあ行くか!翠屋へ!」

 

「おんにゃの子の秘密の会話を聞いてやるぜェ!!」

 

 勇み足でいざ入店

 

「いらっしゃいませー!」

 

 俺たちを迎えてくれたのはなのはだった。そういやお手伝いしてるんだったね

 

「注文は決まっている…君をテイクアゥ…ムグムグ」

「ストップストーップ、怖い人来るからそこまでねー」

 

 適当にみんなの会話が聞こえそうな席に座る

 

「シュークリームとミルクティ下さーい」

「俺はシュークリームとココア、アリアリで頼む」

 

 会話に耳を傾けるとどうやら自己紹介などはもう終わっている様子

 

(ここから先は実況はこのワタクシ遠藤和也とぉ!)

(解説の早乙女アキトがお送りするぜェ!)

 

 

 

 

 

 

「ねえねえ〜はやてはどうして吉良を好きになったの?」

 

「ちょ!?アリシアちゃん!?」

 

「良いではないか良いではないか〜お姉さんに話してみなよ?」

 

(おっとアリシア、これはうざい!まるで現代に蘇った悪代官のごとく!

 解説の早乙女さんこれについてはどう思われますか?)

 

(吉良は爆発すべき、つーか死ねェ!)

 

(全くです。おっと、状況が動いたか?八神さんが重い口を開くようです!)

 

「最初は助けてくれたのがきっかけなんやけどな?

 優しいし大人っぽいようで子供っぽくて…って何言わせんねんな!」

 

「ほほーん」

「なるほどねー」

「うふふ」

「あわわ…」

 

「みんなそんな生温かい目で見んといて!ニヤニヤすんなー!」

 

(何という惚気!今口に含んだシュークリームの甘さが感じられないぞー!

 何故俺たちはブラックコーヒーを頼まなかったんだ!

 ……!?早乙女さん、どうしたんですか?いきなり王の財宝に手を突っ込んで)

 

(ちょっと爆発しそうな宝具探してる、吉良の頭から真っ赤なお花を咲かせてやろうか!)

 

(ワタクシもキラークイーンの使用を検討しております)

 

 

「それから、カズから質問を預かってるわ

『なんで俺は名前で呼ぶのに吉良は呼ばないんだ?』だって、どうしてよ?」

 

「それは…ちょっとな…恥ずかし…くて…あははー」

 

「グハッ!(吐血)」

 

「お姉ちゃん!?どうしたの!?」

 

(おっとぉ!?ここで女の子の最強奥義!赤面+人差し指ツンツンが決まったー!

 これはアリシアが吐血したのも頷ける!だって可愛いもの!

 解説の早乙女さん、どうなさいました?ワナワナしていますが…)

 

(この気持ち、まさしく愛だァ!

 だが愛を超越すれば、それは憎しみとなる!今俺は猛烈に吉良が憎いィィ!)

 

「お待たせー!」

 

(おっと?ここで高町なのはさんが来たようです、お手伝いは終わったのでしょうか?

 会話に参加する様子、しかし八神さんの恋バナは終了でしょう

 それがアリサとすずか、アリシアのジャスティスなのだから!)

 

「そ、そや!みんなは気になってる人とかおるん?

 私だけ言うなんて不公平や!」

 

「そう言われても…ねえ?」

「親しい男の子と言えば…」

「ヤツぐらいかな?」

「うん」

「そうだね」

 

「「「「「カズ(君)かな?」」」」」

 

(実った!実りました我がフラグ!何で立ったんだろこのフラグ!

 ……まあいいや!見たまえこのハーレムフラグを!

『どこがテンプレだよ大草原不可避』と言った奴表出てこいや!)

 

(グギギ、テメェもか!いや、テメェはもっと許せねェ!!)

 

 浮かれてキャッキャ騒いでいた俺だったが…

 

「でもカズは気になるっていうより親友だけどね」

「カズくんとそういう関係になる…のは想像できないなぁ」

「悪友、相方、強敵(とも)!色々あるなあ…」

「カズは家族みたいな感じかな?よく家に来てご飯作ってくれて一緒に食べて」

「お父さんと張り合えるほど運動神経良いし頭もいい、料理も出来るって

 凄いスペックの持ち主なのにね」

 

 上げて落とす、文化の基本法則である。

 

 ……少女たちは笑い合っていたが、少年は

 

(ところがどっこい!これが現実…っ!調子乗ったこと考えてすみませんでしたー!

 フハハッ!ハハッ…はは……はぁ)

 

(おい!何を我慢してる!

 テメェは今泣いていい!泣いていいんだ…)

 

(……うわぁあああ)

 

 俺は声を殺して泣いた。

 下を向いていたから気のせいかもしれないが早乙女も泣いてくれていたような気がした。

 




復活、ではありません。
マイページにあった投稿していないSSを出すだけだそうと思っただけなんです。
申し訳ない。

東方のSSも気が向いたら蔵出しするかもしれません


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその24

「すずかの家おひさー、ぬこかわいいよぬこ」

 

「ぬっこぬっこにされてやんよ!」

 

「うわぁ、猫さんがいっぱいいる」

 

「うふふ、アリシアちゃんとフェイトちゃんは初めて来たもんね?」

 

「うん!お邪魔してまーす!」

「お邪魔してます」

 

 一年生のころからなのは、アリサ、すずかと遊んでいるが実はすずかの家にはあまり行かなかったりする。

 遊ぶメインならアリサの所の方がゲームとか豊富だし

 アリサとすずかの二人は塾に通っている時はなのはの家にお邪魔することが多いのだ。

 

「ぬこぬこモフモフきゅんきゅんきゅい!あ〜癒されるわー」

 

「癒されるって…カズは悩みとか気疲れとか無いタイプでしょーが」

 

「俺の鋼の心をズタズタにしたお前たちを絶対に許さない!」

 

「お前"たち"!?私だけじゃないの?」

 

「え?……ごめんねカズ、私なにか傷つけるような事言っちゃったかな…」

 

「そういえば一昨日ぐらいから若干荒れてるような気はしてたけど…何かあったの?」

 

「…いや、今のは忘れてくれ…………不幸な、事故だったね」

 

「すんごい気になる!何!何があったの!?」

 

 しょんぼりしたフェイトやちゃんと気付いてくれていたすずかを見るとちょっと罪悪感を感じたのでやつあたりは止めた。

 アリシア?彼女は止めたファクターには入ってませんよ勿論。

 

「全く、察してくれたフェイトとすずかには感動した。

 アリシアとは大違いだぜ!特にフェイトはよくできた妹だわ、うん」

 

「よくできた妹ぉ〜!?」

 

「姉よりできた妹など?」

 

「存在しねえ!」

 

「よかった、カズいつも通りだね」

「平常運転だねー」

 

 気が付いたらアリシアといつも通りのやり取りをしていた。

 くっ!ここで心に傷を負って慰めてもらうイベントを起そうと思ったのに!」

 

「『くっ!』以降の心の声が漏れていたぞコノヤロウ」

 

「うお!?猫を頭の上にに置くな!これは猫が落ちる時に顔に縦の切り傷が残るフラグ!」

 

 と思ったら頭の上から跳んでどっかへ行っちゃいました。逃げられたぜ…

 

 

 

 

「本当!?すずかちゃんの家って上映機あるの?」

 

「うんあるよ、そうだ!最近皆で映画見てないから今度一緒に見ようよ!」

 

「でも感動系はちょっと勘弁、皆の前で泣いちまうのは恥ずかしい…」

 

 一度ミュウツーの逆襲でボロ泣きしたのはいい思い出

 前世で見たときはガキンチョで感動ものとかよく分からなかったけど改めて見ると侮れんね

 

「カズも感動して泣くんだ…」

 

「おいフェイト、何気にそれ傷つくよ?俺も感動して泣くからね?泣くからね!」

 

「でもカズだったらギャーギャー喧しく泣くんじゃないの?」

 

「ところがどっこい!カズくんはしめじめ泣くんだよ?」

 

「なん…だと…?」

 

 こんなワタクシでも感動のシーンでは空気読んで泣くんだよ

 え?アリシア復活の時はどうしたって?こまけぇこたぁ気にすんな!

 

「そういやアリサの家にあるカラオケも行ってないな

 ……水○奈々×2がいるし(ボソッ)

 よし!上映会よりカラオケ行こうぜ!

 早くしろ!こっちは録音機構えて待ってるんだよ!」

 

「だからお前は録音機(こういうの)をどこから取り出した

 カメラとかどうやって隠し持ってるのよ、暗器使いか!」

 

「これが俺のスタンド能力だ!」

 

「スタンド能力なら仕方ないね」

 

「えっと…スタンド?」

 

 頭にクエスチョンマークを浮かべているフェイトにすずかがアドバイス

 

「カズくんのああいう発言は『ハイハイ』って流すものなんだよ?」

 

 流石すずか、俺の扱いに慣れている。

 

 

 そして後日、俺の意見が採用され皆でカラオケを楽しむことに

 

「ふっ!我がスタンド能力を持ってすれば声を変えることなど容易い!

 行くぜ!秘儀ッ!一人でJ○M pro○ect歌ってみた!」

 

「か、カズSUGEEEEEEEEEE!

 ま、負けてられるかー!はーるーかーそら…」

 

「やるじゃない…」

 

「アンタらねぇ…早くマイクを渡しなさい!」

 

「ヤダヤダヤダー!!」

「ヤダヤダー!」

 

「あんたら駄々っ子かー!」

 

 結局俺とアリシアが暴走…ちゃんとみんな歌ったけどね

 奈々様ボイスを録音するつもりで企画したのに歌うのに熱中しすぎて忘れてました。

 やっちゃったね☆ てへぺろ(・ω<)

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその25

「なあ、すずかの家行って思い出したのだが…ぬこ姉妹はどうした?」

 

「あっ」

「あー…」

 

 平和を謳歌し夏休みを心待ちにしていた俺たちであったが

 夏休みの前に重大な宿題を忘れていたようである。

 

「普通にヤバくないかい?彼女らは過激というか……

 もう闇の書は直って二度と悲劇は起きないのに復讐の為に何かやらかしそうだ」

 

「とうとうシリアスな展開が来るのかァ……胸が熱くなるなァ!」

 

「こうなったら俺たちが裏手に回ってグレアムたちとOHANASHIだな!

 ポケモンのGTSで鍛えたネゴシエーション術を見せる時が来たようだ」

 

「シリアスだと分かってるならまともに話し合おうか」

 

 本当に吉良がいないと話が進まないから困る。

 

「でも俺に出来る事あるのかね?

 お前らと違って俺は管理局に繋がり無いしさ」

 

「でも君の能力で助けたのだから君は連れて行かなきゃね

 ……トンデモなレアスキルに目を付けられて無理やり管理局入りする可能性あるけど」

 

「うーん、それは嫌だな……

 そういや早乙女のレアスキルは目付けられてないの?チートの代表格だけど」

 

「実は八神家で吉良を捕まえるのに使ったのが初めての王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)使用なんだぜ

 ありゃあ殺傷能力が強すぎて使えねェんだよなァ…」

 

「遠藤を上回る能力の無駄遣いが居やがった…」

「何故それを選んだし」

 

「カッコいいからだ!言わせんな恥ずかしい」

 

「……って待て待て!話脱線してるぞ!戻せ戻せ」

 

 本当に吉良がいないと(ry

 

 

 

 三人であーだこーだ唸っていると俺の頭に電撃が走る!

 

「しかし我に策あり!てか思いついた!

 話し合いの場さえできればどうにかしてみせるぜ!」

 

「ほう?してその策とはなんだい?」

 

「名付けて『最低系オリ主大作戦』!」

 

「タイトルからしてすごい不安なんだけど…」

 

「まあそれでいいんじゃねェ?」

 

「適当か!……ともかく、具体的な作戦内容を聞かせてくれ」

 

 説明しよう!

 『最低系オリ主大作戦』とはよくある拙い綺麗事を並べるだけ並べ

 相手「私が悪かった」周り「オリ主マンセー!」と言わせるが如く

 ハイパーご都合主義を連発させることだ!

 

「という訳さ」

 

「わけがわからないよ…」

 

「その作戦乗ったぜ!」

 

「だから手前は適当かァァ!」

 

 ともかく、駄々をこねる吉良を無理やり説得、吉良と早乙女にはぬこ姉妹の片割れを確保

 適当に私事情は全て知ってますよーと仄めかし話し合いの場を作ってもらった。

 

 ……すごいばっさりと中略したが吉良曰く話し合いまで持っていくのはかなり頑張ったらしい。

 ちなみに早乙女は同席していない、面倒くさいしぬこ姉妹はそこまで好きじゃないからだそうで

 

 そして俺がやったこととは…

 

「うむを言わせず先手必勝さ!」

 

 ズバッズバッズバッ ブワッ!

 

「『天国への扉(ヘブンズ・ドアー)』ーーーーッ!」

 

「ちょっと待てェェェェェ!」

 

「どうした吉良?スタンド使って部屋には隠しカメラも何もない事はわかってるぞ?」

 

「そういう問題じゃねえェェェェ!」

 

「とりあえずグレアムさんには『はやてへの罪悪感>>>闇の書への憎しみ』とでも書いてと……」

 

「確かに『最低』だ……この作戦」

 

 とまあずっと俺のターン!で色々書きこんでやろうと思ったのだが…

 

「……吉良、俺たち必要無かったかも知れんね、これ読んでみ?」

 

「ん?なになに……『13歳のときにファーストキス、その時舌を入れた』

 へぇ〜このおじいさん見かけによらずやるじゃ…」

 

 バシッ!バシッ!バシッ!

 

「痛い痛い!冗談冗談だって!本命はこっちだ」

 

「……どれどれ」

 

 そこには一人の罪なき少女、八神はやてを巻き込んでしまう事への罪悪感

 復讐の為に心を鬼にしたつもりでも鬼になりきれなかった自分への懊悩

 さまざまな苦悩、疑問などが書かれていた。

 

「こんなに悩んでいる人だったらさ、俺たちみたいな部外者無しで

 はやてと直接話し合った方が良い気がするな

 きっとグレアムさんも闇の書の暴走は二度と繰り返されないと分かったら納得してくれそうだ」

 

「まあ、そうかもね」

 

「んじゃあ書き込むことは一つ!

 『今起こった事と俺たちとの話し合いについて忘れる』これで十分だな」

 

「ああ、十二分だ」

 

 

 こうして俺たちはグレアムさんの部屋を後にした。

 そしてはやてに経緯を話しグレアムさんと話し合ってもらった。

 八神家を後にするグレアムさんの顔は肩の荷が下りたのか良い顔つきをしていたそうだ。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその26

「夏休み始まったなー」

 

「だねー」

 

 夏休み本番である。

 特にやることもないのでテスタロッサ家でまったりしております。

 

「ふふっ、カズもお姉ちゃんもそんなにゴロゴロしてちゃダメだよ?」

 

「そうだそうだー!子供は元気に外で遊びな!」

 

「ですってよ、アリシアさん」

 

「クーラー最高」

 

「だってさ、アルフ」

 

「ちゃんと会話を成立させておくれよ…」

 

 アリシアはともかくいつもの俺なら夏休みではしゃいでいるはずなのだが

 闇の書の件などで燃え尽き症候群というか無気力状態で何もやる気が起こらん

 これがスチューデントアパシーというやつだろうな!

 もはや考えてることも適当である。いつもそうかもしれないが

 

「じ、じゃあ家の中にいるのなら宿題とかちゃんとしな!」

 

「ドリルとか全部終わってる、後は日記だけ」

 

「コイツ、本当に無駄に高スペックだね…」

 

「かずー、それ後でDr○pb○xにうp」

 

「だが断る」

 

「なんとー」

 

「お姉ちゃん、私も一緒にやるから自分でやらなきゃダメだよ?」

 

「フェイトと二人でお勉強…ウヘヘ、うん!お姉ちゃん頑張る!」

 

「うん、頑張ろう!」

 

 それにしてもこの姉妹、外面は瓜二つなのに内面が違いすぎる。

 ……ん?ふと気付いた事がある。

 

「フェイトがアリシアを『姉さん』じゃなくて『お姉ちゃん』って呼んでる…」

 

「う、うん。母さんにもそう呼んだ方が良いって勧められて…」

 

 プレシアさんなに言ってんだ、いいぞもっとやれ。

 

「私としてはもうちょっと萌えな呼び方をさせたかったんだけどねー

 兄の呼び方は色々あるけど姉の呼び方はあんまり無いよね」

 

「お兄ちゃん兄様アニキあんちゃんにぃに兄ちゃまおにいたま

 兄SUGEEEEEEEEE!それに比べて姉は……」

 

「駄菓子菓子!よく考えればお姉ちゃんこそ原点にして至高!

 百合百合なのはお姉さまだけど萌え的にはお姉ちゃん一択だね!」

 

「何熱く語ってるのこの人……」

 

 冷めた目で見つめたら寝転がっている俺を転がされた。

 ……暇なのでもっと転がってみよう

 

「カズヤは ころがるを つかった!」

 

「うわー(棒」

 

 俺とアリシアでゴロゴロ回る、何やってんだ俺ら。いいぞもっとやろう

 

「今俺とアリシア二人いるから威力二倍!これはフェイトとアルフも巻き込まざるを得ない」

 

「ごろごろー」

 

「えっ、えっ!?お、お母さーん!」

 

「ああっ!フェイト!」

 

「逃げられた」

「逃げられたね」

 

 何故か涙目で逃げるフェイトであった。プレシアさんの後ろに隠れるフェイト

 あらかわいい

 そしてアリシアの目線が妙にねちっこい気がするがこれはスルーで

 

「しかしころがるはネタ技、エッジでおk」

 

「言うな、そんなアリシアにまるころの強さを教えてくれるわー!」

 

 まあ俺のまるころマリルリはアリシアのラティオスに瞬殺され敗北したわけですが

 ちなみに

 

   俺       アリシア

   マリルリ    メタグロス

   フライゴン   ガブリアス

   マルノーム   ラティオス

   ゾロアーク   ギャラドス

   ブーピッグ   バンギラス

   クチート    ウルガモス

 

「なんやこの厨パァ!」

 

「語尾に『ス』統一パーティと言え、マイナー厨め」

 

「語尾に『ス』とか能力偏差値60オーバーの巣窟なんですが……」

 

「そんなことより私が勝ったから宿題持ってきてね!」

 

「なにそれひどい」

 

「カズ知らないの?

 美少女の命令は こ と わ れ な い ! 」

 

「そんな馬鹿な…!?

 足が勝手に……うわあああああ!(棒

 しゃーない、ちょっと家に戻ってくらあ」

 

「いってらっしゃーい!

 ………勝った!これで私の薔薇色夏休みg

「アリシア、ちょっとこっちにいらっしゃい」

 お母さん、これはね、えーとね?うん……」

 

 

 \(^o^)/

 

 

 宿題を持って戻ってきてみればアリシアは正座でプレシアさんに説教されてましたとさ

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその27

「ねぇなのは、なのははどうしてなのはなの?」

 

「い、いきなり意味不明だよっ!カズ君!

 ……どうしたの?無言で頷いて」

 

「いやあこちらの話、魔法少女勢は純粋でいいリアクションを…」

 

「わーッ!わーッ!か、カズ君、私の部屋に行こっ!ねっ?ねっ!?」

 

「ハッハッハ、仕方がない子だなあ、なのはは」

 

「……むー、何か納得できないよ」

 

 ジト目で見られつつもなのはの部屋へお邪魔します…の前に、

 もちろん士郎さんへの挨拶も忘れない。

 

「士郎さん士郎さん、お宅の娘さん弄りがいがあって可愛いねぇ

 目に入れても痛くないとはこのことでしょう?」

 

「全くだね、なのはを嫁にするとかふざけた事をぬかした子供相手に本気になってしまうほどだよ」

 

「待って!今カズ君よりお父さんの方が突っ込むべきだよねっ!

 お父さん何したの!?子供相手に何したの!?」

 

「ちょっとOHANASHIをね…」

 

「…お話?」

 

「なのはがフェイトとやったみたいなもんだよ」

 

「そうなんだ……でもお父さんの雰囲気から考えると違う気がするよぅ」

 

「…なんか話がかみ合ってない気がする……あっ!」

 

 今更思い出したがこのなのは、フェイトにもヴィータにも砲撃撃って無いじゃん。

 だったらこのネタでからかえないな、残念。

 

「魔王が無いとかもうなのはに残された選択肢は正統派ヒロインのみ…許せん!

 このままではナノハサンの『少し頭冷やそうか』が見れないじゃないか!

 これは何事かあ!なのはといえばレイハさんでドカーンな感じだろうが!」

 

「どこからそんなイメージが出てきたの!?」

 

 ごめんなさい、ソースは生前の二次創作巡りです。

 『お前の勝手なイメージを押しつけるな』というやつだな。

 

「ところでなのは、レイハさんとは誰だい?友達かな?」

 

「えと、友達というよりも……パートナー、かな?」

 

「…パートナー、それは異性かい?そうだったら一度家に招待してくれないかな?

 ちょっと二人っきりで色々OHANASHIしたいしね

 …いや、恭也も呼んでいいかもしれないな」

 

「は、話が色々ややこしくなってきた……

 とにかくっ!カズ君、早く私の部屋に行こっ!」

 

「はいはーい、ではお邪魔します」

 

「ゆっくりしていくといいよ」

 

 すでに疲れているなのはと違い俺と士郎さんはいつも通りピンピンしている。

 

 ――そう、いつも通り(・・・・・)

 

 店内を後にし、残った物はなのはに向けていたお客さんの暖かい目線であった。

 常連客からしてみればなのはが弄られているのは一種の名物光景

 今日も翠屋は繁盛していて平和です。

 

 

 

 

「何故かすでにすっごく疲れたの…」

 

 すでにぐったりしているなのはである。今日の士郎さんは絶好調だったからなー

 

「ほう?ならば俺(のスタンド)がマッサージをしてやろう!

 女の子の体という体を触りまくってやるぜー!」

 

「漏れてるっ!すっごく邪な意思が漏れてるよっ!」

 

「まあ俺(のスタンド)がマッサージするからHENTAIにはならないけどね」

 

「あれ?何故か納得できるような……にゃ!重いよー」

 

 すでにベットにうつ伏せになっていたのでその上に馬乗りになる。

 

 …ふと思ったが

 現在の状況→女の子の上に馬乗りになるなど…けしからん!

 じゃあ逆になれば?→女の子に馬乗りしてもらうなど…ご褒美です!

 

 男って得な生き物よな

 

「ふっふっふ、父さんと母さんから絶賛だった精密機動Aのマッサージを受けるがいいわ!」

 

「うにゃああぁぁ…」

 

 唯一Aランクを持つスタプラさんのマッサージである。気持ちよくない訳が無い。

 

「ククク…あまりの気持ちよさに『らめええ!』とか叫ぶがいい!」

 

「ふにゅうぅ…」

 

「フハハ!どうだ!艶っぽい喘ぎ声でも出したらどうだ!

 あぁん!ええのんか?ここがええのか?…ってあれ?」

 

 勝手にテンションを上げているとなのはは寝てしまった。

 気絶したとかではなく寝息も立てている。こりゃあガチ寝だ。

 

「……夏だからとはいえクーラー効いた部屋で寝りゃ風邪ひくぞ?」

 

 上布団をかけてやり今日のところは退散した。

 後、我ながら今日はかなりハイテンションだった。

 どうやらアパシー状態は終わったようだ。

 

 …まあテスタロッサ家で遊んだのは昨日の話だが

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその28

 今日は吉良の家に俺たち3バk…3人のイケメンオリ主(笑)が集合した。

 というか俺が呼びだしたのだ。

 

「そろそろ俺もテンプレなことしないといけない気がしまして」

 

「いきなりそういうネタかよ!…どうしたんだい?唐突にって唐突なのはいつもか」

 

「テンプレを地で行くこの俺とした事が最近不甲斐ないと思ってさ〜」

 

「女子会とかだな、ありゃァ……嫌な、事件だったね」

 

「僕の知らない所で何があった…」

 

 …嫌な、事件だったね。

 

「まあとにかく!テンプレらしく攻めてみようと思いましてだ…

 俺が企画してみんなで海に行くことになった!これぞ二次SSの王道よ!

 『ドキッ!美少女だらけの海水浴!with愉快な野郎共』と言う訳だぜ!」

 

「…温泉の時みたいに事前報告かい?」

 

「グギギ、くやしいのうwwくやしいのうww」

 

「んにゃ、だからお前ら誘いに来た。野郎"共"って言ったろ?それで集まった」

 

 吉良と早乙女、束の間の硬直、先に動けたのは早乙女であった。

 

「遠藤…貴方が神か、神ィィィィ!」

 

「フゥーハハ!さあ俺を崇め奉り給え!」

 

 早乙女は俺を崇めてくれているが吉良は何と言うか…

 保護者が子供を見つめるような妙な目をしている。

 

「どうしたん?もっと俺を称えろ!嬉しくないのかー!」

 

「いや、嬉しいんだよ?嬉しいけどね?けども…

 

 

 テンプレオリ主だったら一人で行ってハーレム楽しむものじゃないのかなーっと…」

 

「……その発想は無かった、でもさ?ぶっちゃけていい?」

 

「…どうぞ?」

 

「テンプレさんは美少女侍らせてるせいで男友達いない、酷い場合は恨まれてるだろ?

 それはやだ、ハーレムもいいかもしれんが馬鹿言って下ネタで笑いあえる男友達ってのも大事じゃん?」

 

「何というか…夢が無いというか庶民的?というか…ねえ?

 というかテンプレしないとって台詞はどこへ行った…」

 

「…まァ俺たちにとっちゃいいんだけどよォ…」

 

 吉良も早乙女も何とも言えない顔をしていた。

 

 

 

 

 そしてやってきたは青い海!青い空!白い砂浜!海水浴場にやってまいりました!

 メンバーは以前の温泉旅行のメンツ+吉良&早乙女+八神家という感じである。

 さっさと着替えて女性陣を待機、男子の着替えは楽だから早いのである。

 そして海に来たなら俺がするべき事は一つ!

 

「バーベキューなら俺に任せろ!せっかく海に来たんだ!オラがやらなきゃ誰がやる!」

 

「そこは保護者さん達に任せとけよ!子供なんだし遊ぶものじゃないのか!?

 君だったら写真とかとるのじゃないのか?オリ主らしいことするんじゃなかったのか!?」

 

「俺はやりたい事をする。ただ――

 

 

 ――それだけ」

 

「うざッ」

 

「にゃはは、よくわからないけどカズ君はブレないね」

 

 思ったより早く女性陣登場、俺に話しかけてきたなのはは……

 えっと…なんだ、俺疎いから水着の名称が分からん。

 

「ワンピース?」

 

「どう見てもツーピースでしょうが、二つに分かれてるでしょ?」

 

「さよかアリサ、とりあえず俺は果たさなければならぬ事をするだけ!」

 

 水着解説は定番中の定番!これはやらぬわけにはいかぬ!

 

 なのはは…白いフリルが可愛らしいピンクのツーピース水着でだな…

 フェイトはとりあえずツーピース、青い水着で下半身は…布?バンダナ?

 確かパ…パ…パオ!分からんので次だな。

 アリシアは…ありゃビキニで合ってるはず、黒くて下半身にはフリルがついている。

 フリルって人気ナノカナー?

 アリサはオレンジのドット柄の赤い水着…すずかは白くて黒いリボンが付いた…

 

「絶望した!自分の水着の知識の浅さと説明力の無さに絶望した!」

 

「諦めんな遠藤ォ!ちなみにフェイトの水着はパレオな、パ レ オ !」

 

「早乙女に解説を頼めば良かったぜ…」

 

「今からでも遅くはねェ!俺に任せな!

 しかし大半がワンピースではなくセパレートタイプを選ぶとはな、

 個人的にはスク水を着てくれる子がいないかwktkしていたがこれはこれで!

 ちょっと大人の女性に憧れを持ち背伸びしている少女というべきかとにかく素晴らs

「せいっ!」

 ぎゃあああああ!目がァ!目がァ!」

 

 アリサに眼潰しをされ悶絶する早乙女であった。

 

「あれ?そういや吉良が静かだな、きらー!吉良ー!どうした?どこだー?」

 

「ぅ……ふぅ、眼福だった…」

 

「……」

 

 ちょっと見えない所に吉良はいた、別にナニをしていたという訳ではないが…

 年齢が年齢だし、通るのはまだだよ…ねぇ?

 

「そっとしておこう」

 

 これが最善の行動であろう。

 

 

 

 さて、お昼までまだ時間がある。俺は今からどうするか…

 

 ピッ▲海に来たらビーチバレーだ!

   △美少女たちとキャッキャウフフしながら泳ごうぜ!

   △砂浜でまったりするのもいいな

 

「2番目じゃなくてそれを選ぶのかよ…まあしたい事をすればいいけどさ…」

 

 吉良の突っ込みはもはやスルーである。

 

 

 

 そしてチームは

 恭也さん&美由希さんペア

 シグナム&ヴィータペア 

 そして俺&士郎さんペアとなった。

 シグナムさんとヴィータがルールを理解してもらうため

 まずは恭也さんと美由希さんペアと闘うことに

 

「ふっふっふ、悪いけどお父さんが相手になってるからね

 ちょっと本気出しちゃうよ?かーず君♪」

 

「何を言っているんだ美由希、和也君は……

 

 ――父さん並みに出来るやつだぞ」

 

「え?…なにそれこわい」

 

「じゃあ行きますよー!」

 

 俺はかるーく2mほどジャンプして…腕をしならせインパクトの瞬間に全力を!

 

「イメージは腕をムチだと思え…喰らえ!マッハサーブ!」

 

「うわ!はやっ!」

 

「何をぼやっとしている美由希!ハァ!」

 

「おいおい、父さんをノーマークするだなんて悲しいな…ハッ!」

 

「しまっ!?」

 

 士郎さんのアタックをアタックで返す神業で1ポイントゲット

 

「まずは先取点だね」

 

「士郎さんナイスプレー!」

 

「クッ、俺とした事が不覚だ…」

 

「…あ、あれ?もしかしてこの中で私が一番弱い?」

 

 

 そのころ外野では

 

「これがビーチバレー、なんてハイレベルなスポーツなんだ…」

 

「シグナム、あたしあいつらに付いていける気がしねぇ…

 あいつら魔法無しだろ?地球人ってスゲェんだな」

 

 妙な勘違いが生まれていた。

 

 

 

 

 ※そのころ吉良は

 

「あ、吉良君や〜、吉良君は泳がへんの?」

 

「ん?はやてか、今は休憩中だよ。

 ……なるほど、ザフィーラに乗ってるんだね」

 

「砂浜の上では車椅子は押せないからな、俺が主をお運びしている」

 

 ザフィーラに乗って来たはやての水着は白いワンピース

 上着をはおり麦藁帽子を被っている、日射病対策は万全だね。

 

「き、吉良君?」

 

「なんだい?」

 

「水着…似合ってるかな?」

 

「勿論似合っているとも」

 

「そっか!よかったわー…えへへ……吉良君!」

 

「な、なんだい?」

 

「吉良君の事名前で呼んでいいかなー…なんて

 あ!いやな!吉良君私の事名前で呼んでくれてるのに私が名前で呼んでないのもおかしいし

 えっと…呼んでええかな?」

 

「ま、まあ僕が名前で呼んでいるからね、好きに呼んでくれて構わないよ」

 

「そ、そう…わかったわ……大和君」

 

 

 一番青春していた。あまずっぱーい

 まあ吉良は『遠藤も名前で呼ばれているし大丈夫…まだ大丈夫』と自己暗示をかけていたが…

 そしてなまじ空気が読めて主思いがゆえに動けず、

 この空気の中にずっといたザフィーラは肩身の狭い思いをしていたのであった。

 

 

 

 ※そのころ早乙女は

 

「ヒャッハー!水着だ!美少女だ!ここは天国かァ!」

 

「うわっ!またアイツが目を覚ましやがったわ!もう一発殴るしか」

「ア、アリサちゃん、流石にそれ以上暴力を振るうのは駄目だと思うの…」

「そうだよ?アリサちゃん、カズ君から縄貰って来たからこれで…ムチ打ちもいいかな?」

「「すずか(ちゃん)!?」」

「冗談だよー…ウフフフ」

 

「む、鞭だと…ありがとうございますゥ!」

 

 

「逃げよ!フェイト!向こうの誰もいない沖へ逃げるんだー…ウヘヘー」

「に、逃げるのはいいけどどうして腰に捕まるのお姉ちゃん?

 あ、駄目だよっ!腰に顔をスリスリしないで…」

「あーフェイトの肌すべすべー、お持ち帰りー!」

 

「美少女姉妹のゆるゆらゆりりなプレイング…許せるッ!」

 

 満喫していた。すごく満喫していた。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその29

「和也はもうちょっとしたら来ると思うからそれまでゆっくりしててね

 あ、そうそう!今日はあの子アイスクリーム作ってたからお楽しみに」

 

「「「はーい!」」」

 

 第一声を発していたのは珍しくも遠藤和也の母である。

 俺はちょっと仕込中なう、早乙女のお土産パイナップルをアイスにしてます。

 にしても我が家に美少女×3だ。×3である。大事な事なので(ry

 父さんにはこれでネタにされたものだ。曰くけしからん、曰くうらやま爆発しろ。

 その後母さんとOHANASHIしてたけどな…

 それはともかくさっさとアイス取ってこよう。

 

 

 

 

 

「カズ君の家に来るの久しぶりだね!」

 

「そうだね、カズ君私たちを家に連れて来たがらないもんね」

 

 そう言う風に思われているのだが和也自身はそうは思っていない。

 ただ単にアリサやすずかの家で遊ぶ方が楽しいからそうしているだけなのだが…

 ちょっと誤解されている和也であった。その誤解のせいであろうか?

 

「そうだよね…ってアリサちゃん!なにやってるの?」

 

「ガサ入れってやつよ、面白いものないかなーってね」

 

 アリサに和也が変な物を隠していると思われてしまったのは

 

「駄目だよアリサちゃん!ってどうしてすずかちゃんも探そうとしてるの!?」

 

「もちろん好奇心だよ?ねー♪」

 

「ねー♪あっ、夏休みの日記発見!日記かぁ……何か面白い事書いてるかも!

 今日のところはこれで勘弁してあげましょうか」

 

「むむむー……まあそれぐらいなら…いいのかな?」

 

 偶にしか来る事が出来ない遠藤和也の家である。

 これぐらいなら別にいいだろう、どうせ先生に見せるものなのだから。

 なのはも好奇心に負けたのであった。

 

 

 

 7月Z日 晴れ

 

 今日からようやく夏休みである。我が世の夏が来た!

 と言う訳で今日は一日中宿題をしていた。だから全部終わった。

 もう何も怖くない。体が軽い…私こんな気持ちで夏休みを迎えるのは初めて…

 …嘘です、毎年の恒例ですけどね!

 

「流石カズというか…計算ドリル一冊とかどうやって一日で終わらせたのよ…」

「うう…私はまだまだあるのに……これだからカズ君はズルイ」

「今度いっしょに宿題やろう?アリシアちゃんもかなり残ってるって言ってたし…」

「だから今日来れないらしいわね…次行くわよ!」

 

 

 

 7月ZZ日 また晴れ

 

 今日は吉良と早乙女と遊んだ。宿題終わってると気楽だよなーby早乙女

 だよなって頷いていると吉良は渋い顔、どうやらまだ終わっていないらしい

 キャラ的にちょっと意外である。と言ったらお前らの方が以外だよと返された。

 何と心外な事か!……関係が無いけども背中が痒い。

 

「早乙女君も終わってるんだ…」

「あーもう!次よ!」

 

 

 

 7月F日 またまたま…(略)晴れ

 

 青い空!青い海!海だ水着だ海水浴だ!

 そして俺は全力で楽しむまで…リミッターを外させて貰おう!

 全力で泳いで全力でビーチバレーを楽しみ全力で肉を焼いた。BBQ美味かったです。

 そして…全力を出し過ぎて八神さんちの人に人外扱いされたとです…

 みんなにそういう素振りは見せないようにしたけど結構ショックだったとです…

 

「ショック受けてたんだ!帰る時も元気いっぱいだったから全然わからなかったなー!」

「うふふ、カズ君ってああ見えてメンタル弱いんだね」

「意外な事実だわ…よーし!次行くわよ!」

 

 そんな感じでどんどん読み進める3人だったが途中で気になる内容に目が付いた。

 

 

 

 8月V日 晴れ…とでも思った?残念!曇りでした!

 

 アリシアが家を脱走して遊びに来た。そんなに宿題をするのが嫌か。

 まあ俺からすれば退屈だったのでありがたいが

 にしてもだアリシアさん、いくらご近所さんだからと言ってだな…

 そんなワンピースで来るんじゃない、無防備な…HENTAIが居たらどうする!

 と怒ってやったら「カズはヘタレだし問題無い!」と返された。

 俺の事じゃねえよバカヤロウ

 7年後に出直して来やがれっと言ったら妙にリアルな数字でキモいと殴られた。

 まったく理不尽である。

 ……にしても背中が痒いなぁ、病院行こうかな。

 

 

 

 8月G日 まあ晴れですよねー

 

 朝起きたら、背中だけでなく首まで痒くなってやがった。

 しかし今日は皮膚科はあいてないらしい。

 変に薬とか塗って悪化したら嫌だしなあ…我慢するか。

 

 

 

 

 8月W日 腫れ

 

 皮膚科、行こうと思てたのに忘れ、てた。

 夜、からだ中 あついかゆい。

 背中 かきむしたら 駄目だて wikiにかいてた、がまん我まん。

 いったいおれ どうな て

 

 

 

 8月X日 ハレ

 

 かゆい かゆい フェイトーきた

 料理おしえてあげるんだた

 とうも ころし スープ

 うまかっ です。

 

 

 

 

 

 8月∀日 はre

 

 かゆい

 

  うま

 

 

「何があったの!?カズ君の身に何があったの!?」

 

 7月までは普通の夏休みの日記であったが8月に入ってから一転して不気味な内容へと変貌している。

 和也の身に一体何が起きているというのか…

 …2、3日前に和也の元気な姿を確認しているなのはだったが気が動転して気づけないようだ

 

「どどっ、どうしよう!そう言えば背中が痒いってカズ君言ってた気がするよぅ…」

 

「だ、大丈夫だよ?なのはちゃん」

 

 なのはを宥めるすずかであったが、なのはに追い打ちをかけるように

 

 

 ドアをノックする音が響いた。

 

 

「にゃああああ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「みんないらっしゃーい、あれ?どした?みんな揃って変な顔しちゃってよう」

 

「……カズ、ちょっとこっちにいらっしゃい」

 

「ん?アリサ顔が怖……おーけー分からんが俺が悪いんだな?察した。

 せめてアイスを置かせてくれ、うーし……

 当方に迎撃の用意無し!覚悟完了!ばっちこいやー!」

 

「変な日記書くんじゃないわよ!」

 

「ふべっ!」

 

 

 

 

 8月種日 心の中は曇天

 

 何があったかは知らないがとりあえず殴られました。

 まったく理不尽である。

 あ、汗疹治りました!



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

テンプレその30

 gdgdと過ごしてきた夏ももう終わり。

 それが意味する事…それは宿題の期限が迫っているということである。

 

「夏休みは楽しかったか?…と

 言いたいところだが、

 君には泣いてもらう。

 貴様は知らんだろうが

 貴様が過ごした40日の休暇は

 ここで始業式という終焉を迎える。

 これから貴様は

 なんの手助けも受けず、

 ただひたすら、(宿題を)するだけだ。

 どこまで もがき苦しむか

 見せてもらおう。

 

 死ぬが良い。」

 

「イヤだー!死にたくなーい!」

 

 宿題の期限ギリギリで死にかけている人物、もちろんアリシアである。

 コイツはプレシアさんの目を掻い潜り、時には言い包めて夏休みを過ごしてきたようだ。

 こういう所にプレシアさんの教育ママとしての甘さが見える。

 ちなみにフェイトはもう宿題を終えている。

 

「にしても俺も散々言ってただろうに、何故宿題をやらなかったのか…」

 

「あはは…自業自得だよ?お姉ちゃん」

 

「例え暇だとしても猛烈にやりたくなかったんだよ!

 後は…誰かに見せてもらえたらいいなー…なんてね♪チラッチラッ!」

 

「さてフェイト、スマブラしようか」

 

「私も前よりは強くなったんだよ?アルフと猛特訓したんだー」

 

「見捨てないでー!」

 

 もうコイツ見捨てた方が良いと思うんだ。

 

「えーっと…カズ、ジャンケンしよう!ね?ね!」

 

「何を考えてるのか知らんけどまあよかろう、受けて立とう!」

 

 アリシア→チョキ 俺→パー

 

「よし勝った!チョキで勝ったってことはチヨコレイトだから計算ドリル6ページ分任せた!」

 

「宿題の邪魔しちゃ悪いからリビング行こうぜ」

 

「うん、そうだね」

 

「待ってー!てか今日フェイトが冷たいよ!

 どうしたの?お姉ちゃん悲しいよ、ヨヨヨ…」

 

「だって……お姉ちゃん一緒に宿題するって言ったのにしてくれなかったから」

 

 頬を膨らませ拗ねた様子で言うフェイトを見て誰がアリシアの味方をするだろうか、いや、いない(反語)

 

「満場一致でお前の負けだアリシア

 涙の鼻水の覚悟はよろしいか?」

 

「それなくね?」

 

「まあともかく!早く終わらせてこっちこいよー

 俺フェイトアルフの三人なんだから一人分コントローラー余るし」

 

 恨めしそうなアリシアの目線を無視しリビングへ向かう俺たちであった。

 

 

 

 

 

 俺とフェイトとアルフでゲームをしていたがフェイト達の猛特訓も空しく圧勝してしまう。

 やはりアリシアが居ないとバランスがとれんのだよ…

 

「と言う訳でこの俺遠藤和也大先生のお料理教室、はーじまーるよー!」

 

「よろしくお願いします!」

 

 お昼時だからちょうどいいしな。

 そしてノリノリで頭をペコッと下げるフェイト。

 最初会った時は幸薄そうな少女というイメージだったが今ではこのように明るい少女になりました。

 なんかこう…ぐっと来るものがあるね!

 

「フェイトも昔と違って明るくなったな〜、そうは思わんかねアルフ?」

 

「全くだよ、今のフェイトは毎日笑顔が絶えないからね」

 

「うん、今はすっごく幸せだもん」

 

「こういうことを普通に言えるフェイトまじ純粋」

 

「アンタがいうと語尾に(キリッ)とか(ドヤッ)とか無駄なモンが付きそうだしね」

 

 アルフさんよくわかってるじゃない

 俺が言ったら吉良とかに「お前ふざけてんのか」とか言われる気がする。

 

「だからね、私カズにはとても感謝してるんだよ?

 母さんが元の母さんに戻ってお姉ちゃんが出来て、カズと…みんなと友達になれたから!」

 

 満面の笑みで言ってくれて嬉しいけどこういうことを面と向かって言われるとちょっと恥ずかしい

 

「お、おう。」

 

「おやおや〜?アンタ照れてるのかい?顔が赤いよー?」

 

「う、うるせい!これはな!その…あれだ、フェイトが可愛いからだよ!」

 

「ええっ!?」

 

「…普通今の発言を隠したがると思うんだけどなあ」

 

 俺もそう思います。

 しかし純粋な感情ってやつは苦手だ。むず痒くてたまらん。

 

「とにかくさっさと何か作るぞ!卵けっこうあったからオムライスな!異論は認めん」

 

「はーい」

 

 や、止めろ…っ!フェイト。その優しい顔をやめろ…っ!

 畜生…会話のペースが持っていかれている、どうすれば戻せるんだ…

 

 

 

 

「フェイトー!カズー!宿題減らないよー!助けてー!」

 

「あ、不純なやつきた。これで勝つる」

 

「誰が不純か」

 

「アリシアー、宿題がある程度終わったらフェイトお手製オムライスが食えるぞー

 もしかしたらあーんしてくれるかも!」 

 

 

「妹…お手製料理…そしてあーんだとっ!?ちょっと本気出してくるー!!」

 

 やっぱりアリシアはなんか不純だった。

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
一言
0文字 ~500文字
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。