幻想入りしたので普通に生活してみることにした (masakage)
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その1

 目が覚めるとそこは、樹海でした。

 

「ここは…どこだ?」

 

 

 

 今森の中をさまよっている僕は高校に通うごく一般の男の子

 強いて違うところをあげるとすれば友人に

 「お前は自分が一般人と思っていたのか?」って言われたことかナー 名前は斎藤蓮

 そんなわけで気が付いたら森の中にいたのだ

 ふと見ると箒に一人の若い女の子が座っていた

 ウホッ! いいコスプレイヤー…

 痛ッ そう思っていると突然その女の子は僕の見ている目の前で

 手の何かに光を集め始めたのだ…!

 

「マスタースパーク!」

                       アッー!

 

 

 

 

 

 

 

 

 目覚めたら民家にいた「知らない天井だ」と言えた俺は偉いと思う

 

「目、覚ましたみたいだな…」

 

 言葉の聞こえる方向に向くと俺をレーザーで吹き飛ばしたの女の子がいた。

 黒白の魔法使いのような服を着た金髪の美少女である。これは…許せる!(服装が)

 とりあえず体を起そうとしたが体が異常に重い、筋肉痛でもないし何だこれ?

 

「あんまり無理に動かない方がいいぜ、今は安静にしてな」

 

「そうする…前に俺は斎藤蓮。お前は?」

 

「レンか、私は霧雨魔理沙。普通の魔法使いだぜ」

 

「魔法使い…だと…」

 

「ああ、お前あまり見かけない服装だけどもしかして外来人か?」

 

「外来人って何ぞ?」

 

「うーん…色々と説明が必要そうだな…」

 

 というわけでここは幻想郷という地名だとか魔法や妖怪が存在するトンデモ世界だとか

 外の世界に出ることは難しいなど色々なことを聞いた。

 俺の体が重いのはあの森が魔法の森を呼ばれる場所であり瘴気にやられたらしい。

 

「なるほど…テンション上がってきた」

 

「お前危険性とか全く理解してないだろ、そして何故そんなに首を振る、ていうか安静にしろ!」

 

「そりゃあこんなに面白そうな世界に来ることができるとか思わなかったし、人生何があるかわからんね」

 

「こんな外来人はお前だけだと思うぜ…」

 

 俺もそう思います。

 

「お前はどうして魔法の森にいたんだ?スキマ…不思議な穴にでも落ちたのか?」

 

「そんな穴があったら入りたい…じゃなくて夜ベットで寝て目が覚めたらあの樹海にいました」

 

「なら外の世界で忘れられたとか」

 

「そんな薄いキャラじゃあないつもりです」

 

「…だな」

 

 そういうと魔理沙は少し考える素振りを見せ

 

「とりあえず後で博麗神社に行くか、あいつなら色々知ってるだろ。送ってやるよ」

 

 と言った。何このいい人感動した、俺にレーザーを撃ったとは思えない

 

「何から何まですまないねぇ魔理沙さん」

 

「それは言わない約束だぜ」

 

 ノリのいい人でもあるようだ。  

 それにしても霧雨魔理沙、マリサか…どっかで聞いたことのあるような気がするんだが…

 まあそれよりも聞かなければならないことがある

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところで魔理沙さんや」

 

「なんだ?」

 

「俺はどうしてレーザーを撃たれたのでしょう?」

 

「何か失礼なこと考えてそうだったからだぜ」

 

 何故ばれたし。



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その2

 少し休むと体調が良くなったので博麗神社とやらに向かうことになった

 魔理沙が「飛んで行くZE☆」と言ったので魔理沙に掴まって箒に乗ることに

 

 

「うおおおおおおおお飛んでる飛んでる!はええ!ちょうはええ!」

 

「まあこの魔理沙様、スピードに関しては自信があるぜ!」

 

 あっという間に神社に到着、博麗神社…聞いたことがあるような気がしないでもない

 

 

「さて、お〜い霊夢ー!」

 

「うるわいわね…聞こえてるわよ。」

 

 神社から出てきたのは紅白の脇…腋が見える巫女服を着た美少女だった

 

「お茶飲むなら賽銭を…ん?その男は?」

 

「ん?ああ…斎藤蓮です。よろしく」

 

「私は博麗霊夢、霊夢でいいわ。…この外来人が本日の要件?」

 

「おう!察しがいいな、という訳で紫に会わしてもらいたいんだけど」

 

「私に言ったって会えるとも限ら「ここにいるわよ」…来たわね」

 

 目がいっぱいある気持ちの悪い空間?から出てきたのは八雲紫だろう

 何故フルネームを知っているかというより霊夢の名を聞いて姿を見て思い出した

 これは東方projectの世界だと。

 友人が熱狂的ファンだったし二次SSを読むのが好きな俺は少しぐらいは知っている

 ニ○ニ○動画でもいっぱい動画あるしな、そして俺はおもわず叫んだ

 

 

「オリ主ktkr!!」

 

「「「!?」」」

 

「おい紫さん!俺が何故ここにいるかはどうでもいい!能力はあるのか能力は!」

 

「ちょっと落ち着いて…結論から言うとあるけど」

 

「我が世の春が来たー!」

 

「マスタースパーク!」

 

 私はピチュった。オリ主(笑)

 

 

 

 

 

「落ち着いたか?」

 

「はい」

 

 目が覚めたら和室にいた、多分神社の中だろう。

 

「こんなにテンションの高い外来人は始めてよ…」

 

 霊夢につられて思わず紫さんも苦笑い。まあテンションが上がるのは仕方ないだろう

 まさか自分が幻想入りするとは…友人が血の涙を流して嫉妬しそうだ

 友人はよく「幻想入りしてぇ…チルノたんをクンカクンカしt(ry」とか言ってたなあ

 と今は遠き友人に思いを馳せていると少々疲れた様子で紫さんは話し始めた

 

「残念ながら私にもどうして彼が幻想郷に迷い込んだかはわからないわ。

 尤も能力を持つ以上幻想郷を出てもらう訳にはいかないけどね」

 

「…で、彼の能力は何なの?」

 

「彼の能力…それは…」

 

 俺の代わりに霊夢が聞いてくれたがヤバい、心の準備がまだ…アッー!

 そして紫さんが口を開いた

 

 

 

 

 

 

 

 

「この世に存在する物を具現する程度の能力

 空想上の物でなければ何でも好きな物がを作り出せるわね」

 

「へぇ〜かなりいい能力じゃねえか!ってどうしたレンさっきまでのテンションはどうした?」

 

「いや…ここは上げて落とされるパターンと思ってまして拍子抜けしました」

 

 魔理沙はやっぱりこいつはワケがわからんと呟いていた、こっちは少しずつテンションが復活

 さっそく試してみようと欲しいものをイメージ、すると手にはヤク○トが!! 早速飲む

 

「ふむ、やっぱり少量なのがいいよな、うん」

 

「何飲んでんだよ…私にもくれ」

 

 とのことなので全員に配ってみた、結構好評だった。この能力便利そうダナー

 能力の影響か少々疲れたが。

 その後少し話をしたのち紫さんは帰っていった、忙しいらしいが霊夢の目を見るに多分嘘だ。

 それはともかく人里に行くことにした。

 霊夢にお礼を言い博麗神社を離れる。

 そしてまた魔理沙が送ってくれるとのこと

 さらに移動中「住むところに困ったら家に住んでもいいぜ」とも言ってくれた

 まあ俺の原作知識(笑)によると魔理沙にはヤンデレ彼女がいた気がするので保留とさせてもらったが…

 申し訳なさが天元突破しそうなのでお礼どうすればいいか聞いてみると

 

「まあ楽しかったし別に何もいらないぜ」

 

 とのこと、手軽にマスパ撃たなければ掘られてもいいレベルだろ…これは

 「惚れてまうやろー!」とシャウトしたらマスパで撃墜、魔理沙は先に行ってしまった。

 結果、空から人里は見えていたので道もわかるし一人で歩いて行くことになった。

 

 

 

 

 

 ど う し て こ う な っ た

 

 

 



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その3

 紆余曲折あったが人里に到着、すると門には魔理沙と不思議な帽子をかぶった銀髪の女性が待っていた。

 あの人は誰だったか…でもそれ以上にあの帽子はどうかぶっているのかが気になる。

 あれはどう見ても乗っけているだけだろう…

 まあそれよりもまずは魔理沙だ。 

 

「魔理沙に対する評価が青天井だったのにこの仕打ち、下方修正せざるを得ない」

 

「お前が変なこと叫ぶからだろうが!」

 

「俺は思ったことを口にするタイプなんだ、自分に正直に生きていきたい」

 

「何いいこと言ったみたいな顔してんだよ」

 

「何があったかは知らないが彼の今後を話しに来たんじゃなかったのか?」

 

 帽子さんの言う通りなので従うことに

 

「Exactly(その通りでございます)俺の名前は斎藤蓮です」

 

「私の名前は上白沢慧音、この人里で寺小屋の教師をやっている。早速だが村を案内しよう」

 

「よろしくお願いします、慧音さん」

 

「ああちょっと待った、慧音に聞いたらお前が暮らせる民家は余っているらしいから私はもう帰るぜ」

 

「おう、今日はありがとな!今度魔理沙のとこに遊びに行くから〜」

 

 「瘴気があるからあまり無理するんじゃねえぞ〜」と笑いながら魔理沙は帰って行った

 瘴気対策にガスマスクを着けて遊びに行くことにしよう。

 

「さて、お別れも済んだようだし行こうか」

 

 というわけで慧音さんについて行く、さあ!見してもらおうか、幻想郷の村とやらを!

 

 

 

 

  〜獣人案内中〜

 

 

 

「…これで一通り回ったな、どうだ?村の感想は」

 

「これほどまでに普通の村とは思わなかったです、幻想郷という名から期待してたのに落胆を隠せない」

 

「君は結構失礼なやつだな」

 

 慧音さんは少し顔が引きつっていて、一方俺は幻想をぶち壊された気分だ

 まずはそのふざけた幻想を(ry

 

「まあ皆さん生き生きしていて良い村ですけど、俺がいたトコと比べると活気が違う」

 

「そういう感想を言え…さて最後だな、ここが君の家だ」

 

 これから我が家となる家に到着、普通の家だったが…フフフ、俺の能力で魔改造してやるぜ!

 我が家のプランを練っていると慧音さんに

 

「ところで君、勉学に自信はあるかい?」

 

 と聞かれた、まあこう見えて高校生の時ではあるが上のグループに食い込んでいた俺である

 「少しぐらいなら」と返すと「本当か!」と少し嬉しそうな返事が返ってきた。

 学力を聞かれる、慧音は寺小屋の先生、そしてこの反応…これらが導く答えは一つ!!

 

「ではレン君、寺子屋で先生をしてみる気はないかい?」

 

 予想通りの答えが来たっ!!

 

「バーローwwwwww」

 

「え、駄目なのか?」

 

「いやいやいや、むしろ教師をやらせてください!ニートは嫌でござる!働きたいでござる!」

 

 とニート侍の逆のようなことを言うと喜んでOKをくれた

 流石にニートは困る、俺には世間の白い目に耐える精神力はない

 ねんがんのしょくをてにいれたぞ! 

 

 

 

 

 

 慧音さんが帰った後、お楽しみの能力実験タイム!

 俺の能力は野菜や肉(生きた牛は無理だった)なども具現可能で、そしてちゃんと食べることができた。

 自分のカロリーを使って具現するのではなく魔力とかそういうのを使っているのか腹も膨れた

 あれ?俺働かなくても生きていけるんじゃね?

 そして漫画、ゲーム、テレビにコタツといった自分の部屋を彷彿させるアイテムをどんどん具現

 気が付いたら外の世界の俺の部屋みたいになっていた。

 外も暗くなっていたし能力使いすぎて疲れたしもう寝ることにした

 

 

 

 魔改造なんて最初からなかったんや!

 



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その4

 ふと眼を覚ますと慧音さんがいた、朝になったので起こしに来てくれたらしい

 朝美人に起こしてもらうとは何というリア充、爆発はしないだろうがピチュンとはなりそうだ

 

「昨日はよく眠れたようだな、というかなんだこの部屋は!?

 昨日の段階では普通の民家だったと記憶しているが…」

 

「能力で遊びすぎた、反省はしていない」

 

「能力持ちだったのか?」

 

 原作キャラの知ってる限り全員が能力持っていたから普通と思っていたが違ったようだ

 能力のことを話すと「便利だな…」と言われた

 使い手によってはチート能力になり得るけども俺は魔力?が少ないのですぐ魔力が尽きる。

 俺の能力でマジックアイテムも作れるが

 マジックアイテムに内包されている魔力>>>(現実と言う名の壁)>>>俺の魔力

 なので作れなかった。

 エ○ヤの真似できる最強主人公物と思っていたのに…

 まあ生きていくうえでこの上なく便利だからいいけども

 

「ところで慧音さんや、何故俺の家に?」

 

「村に来たばかりだから米も何もないだろう?だから私の家で朝食を作ったから招待にな

 すまない、昨日の時点で気付くべきだったのだが…」

 

「いやいや、能力でメシ作ったので大丈夫大丈夫、それよりわざわざありがとう」

 

「構わないよ、じゃあ行こうか」

 

 ということで慧音さんの家で朝食を頂きつつ俺の今日の予定について聞いた

 今日は自由にしていいとのことなので魔理沙の家に遊びに行くことにした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「魔理沙〜 コホー 遊びに来たぞ〜 コホー」

 

「レンか?何で声にエコーかかってるんd…うわああああああマスタースパーク!」

 

「グハァ!」

 

 瘴気対策にガスマスクをつけていたのだが、ご覧のありさまだよ!

 

 

 

「全くびっくりさせるんじゃねえぜ…新手の妖怪と思ったじゃねえか」

 

「これが無いと瘴気で俺の寿命がマッハなんだが」

 

「心臓に悪いからほかの手段を…いやまた変なの持ってこられても困るからこれでいい

 それにしてもお前昨日より頑丈になってないか?何でマスタースパークくらってすぐ復活してるんだよ?

 初めて撃った時は3時間ぐらい気絶…いや一般人が耐えれるのがおかしいんだが」

 

「それほどの威力なのか…魔理沙さんの愛の形は激しすぎるぜ!」

 

「ファイナルマスタースパークいってみるか? チリひとつ残さず、消滅させてやる…!」

 

 魔理沙が冥王に見えてきたので音速で土下座した

 きっとあれだな、マスパ撃つときに使ってる八角形のやつは次元連結システムなんだろうな

 

「忘れてた、遊びに来たのもあるけど今日は昼飯を御馳走しに来たんだった

 これで済むとは思ってないけど少しずつ恩返しを…」

 

「別にあれぐらい気にしなくていいんだけどな、まあ貰える物は貰う主義だし頂くぜ

 ていうかお前料理できるのか?イメージ的に不安なんだが」

 

「今のご時世男が料理なんて普通だぞ、今から作ればちょうど昼になるだろうし作るわ

 キッチン借りるぞ〜」

 

 「構わないぜ」と魔理沙から許可は貰ったので適当に和風な料理を作ってみた

  材料はメイドイン俺

 

 

 

「へぇ〜結構上手いな、この魚初めて食ったけど美味い」

 

「それは何だったっけ?漁師じゃないから名前はわからん

 とりあえずここらへんは海の魚は獲れなさそうだから海の魚をチョイスした

 ……ちくしょうオリ主ならここで餌付けフラグなんだが俺にはまだまだ実力不足だったか」

 

「今餌付けとかいう不穏なセリフが聞こえたんだが、気のせいだよな?」

 

「お前は一体何を言ってるnごめん、その八角形のこっちに向けないで」

 

 何故だろう…<ハーレム>とかのタグが付く気がしない

 俺はどこで選択肢を間違えた? ハッ俺はもしかしてモブキャラなのか?

 現実に絶望しつつ食事を済ませた俺だった。

 

 

 

 

 

「へえ〜魔理沙ってキノコパワーで魔法使ってたのかー キノコでパワーアップってどっかの配管工みてぇ」

 

「パワーアップってわけじゃないんだがな、外の世界には魔法とか無いんだろう?

 なのにキノコでパワーアップってどういうことだ?ドーピングか?」

 

「あ、いやゲームのキャラでマ○オ…○リオだと!? マリサとマリ○…そしてキノコ…

 俺は恐ろしいことに気づいてしまったのではないのか? 任○堂に消されてしまうかもしれん!」

 

「いきなりどうした? っておい!……帰っちまったぜ、やっぱりあいつは訳がわからん」

 

 マスクを装備し人里へBダッシュした、しかし冷静に考えてみると任天○は黒い話は無かった気がする

 消されるのはネズミがいる夢の国だったな ハハッw(甲高い声)

 安心して人里に帰った俺は不審者扱いをされ慧音さんに頭突きをされた。

 

「そんな怪しい覆面をつけるんじゃない!」

 

 ガスマスクとるの忘れてた…



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その5

 斎藤蓮の一日は早い、今日も慧音に起こされ慧音の家で朝食を食べる

 

「この漬物うまし、早起きしたから飯がうまい!」

 

「私が起こしたんだがな、お前の部屋には外の世界の機械がたくさんあるんだろう?

 その中に目覚まし時計は無いのか?」

 

「こういう世界でオーバーテクノロジーなアイテムは使ってはいけないと思うんだ…

 ええ電源が無いからという言い訳をしてるわけじゃありませんよ?はい」

 

「レン知ってるか?そういうのを能力の無駄遣いと言うんだ」

 

「褒めるなy「褒めてない」…ところでけーねは何で目覚まし時計を知ってるんだ?」

 

「河童が作った物の中であったからな、よく考えればお前の家は河童にとって宝の山かもしれん」

 

「河童が我が家に来るフラグが立ったんですね、わかります」

 

 適当な会話をしつつ朝食を食べ終え寺子屋へ、今日は俺の初仕事である

 慧音にサポートしてもらいつつ授業を行う予定だったが

 

「慧音先生!ウチの主人が倒れて!」

 

「何!わかった診療所へ向かおう。ああでもレンが…」

 

「けーね、授業の資料とかある?」

 

「ああ、あることにはあるが…」

 

「なら大丈夫だって、ちょっと見してみ…これだけ丁寧に書いてくれてたら大丈夫だろ」

 

「そうか、だったらレン任せたぞ!」

 

「子供たちは俺に任せろーバリバリ」

 

「やめて!って何してくれるんだお前は!!」

 

 本能的に資料をバリバリ破ってしまった。これはもうてへぺろをせざるを得ない

 

「でも問題ない!これは能力で作った偽物…ごめん冗談が過ぎた頭突きは勘弁して」 

 

「そう思うなら最初からするんじゃない!」

 

「あべし!」

 

「………不安だ」

 

 

 

 

 

 という訳で俺の初授業はぶっつけ本番となった

 しかし普通の授業をするというのも味気ない、だから俺は

 

「え?この計算がわからないか…何でそこで諦めるんだよそこで!

 諦めんなよ…諦めんなよ!!どうしてそこでやめるんだ!?そこで!!

 もう少し頑張ってみてみろよ!ダメダメダメダメ諦めたら。

 周りのこと思えよ!応援してる人たちのこと思ってみろって!!

 あともうちょっとのところなんだから。

 お前ならできる!!きっと解ける!

 だからこそNever give up!」

 

 炎の妖精をリスペクトした授業をすることにしてみた。

 今の子供に足りないものは熱さだと思うんだ… 

 

「お前たちなら俺の熱い思いが伝わってくれると信じてる!だから…だからっ…

  俺 に つ い て こ い ! 」

 

「「「「「「「「「「レン先生!!」」」」」」」」」」

 

「私のいない間に何があった!!」

 

「けーね、今いいトコなんだから邪魔すんなよ…」

 

「どうしてお前は一日で子供たちと私以上の信頼関係を結んでいるんだ…」

 

 慧音がorzとなってた、パネェ…修造さんマジパネェ…

 慧音に「一体何を教えたんだ?」と聞かれたので「熱血努力友情!」と答えたら釈然としない感じで納得していた。将来的には「あいつらはワシが育てた」って言えたらいいな

 

 

 

 

 ~オマケ~

 

 夕刻、慧音は死んだ魚のような眼で帰路についていた。

 

「はぁ…」

 

「ん?どうした慧音、ため息なんかついて」

 

「妹紅か…私は教師に向いていなかったのだろうか…」

 

「ちょ、どうした!何があったんだ!」

 

「フフフ…わずか一日で子供たちの心を鷲掴みするし、子供たちの勉強意欲が上がってるし…

 もうレンにすべての授業を任せた方がいいかもしれんな…」

 

「重症だ…きょ今日は飲まないか?夜雀の屋台がおいしいって噂があってな」

 

「そうだな、今日は飲みたい…」

 

 

 

 翌日慧音が起こしに来なかったので何かあったのかと慧音の家に行ってみれば二日酔いで寝込んでいた。

 

「ハクタクって病を退ける存在とかじゃなかったっけ?

 医者の不養生ならぬハクタクの不養生だな、今日も俺が授業しておくぞー」

 

「うぅ…うわーん!」

 

「涙拭k…今日はゆっくりすればいいと思うよ…えーとああ!今日は俺が晩御飯ご馳走してやんよ!」

 

 からかおうと思ったがそういう空気ではなかったのでやめた。きっと疲れているんだろうな

 慧音の負担を減らすために明日も俺が授業しようと心に決めた。

 

「俺、慧音の分まで先生頑張るから!じゃあ行ってきます!」

 

 俺がそういうと慧音は

 

 よろこんでないてた(無変換)



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その6

 慧音が二日酔いでダウンした翌日、今日も俺が行くと言ったところ

 

「おっお前はまだ幻想郷に来て四日目だ、だから人里をゆっくり見て回るといい!

 まだ地理を把握してないだろう?人々と友好を築くのも大切だからな!」

 

 と言われたので二日分の給料をもらい人里をぶらぶらと散策することになった

 慧音に言われて気付いたが俺幻想郷に来てまだ四日目だったんだな

 考え事をしながらふらふらとしていると何かに顔を突っ込んでしまった

 

 

 

 レンはめのまえがまっしろになった!

 

 

 

「何が起こった!新手のスタンド能力か!?」

 

「ああっ申し訳ございません!私の半霊がご迷惑を」

 

 視界が回復したので周りを見回してみると大量の荷物を持ったおかっぱの侍ガールがいた

 てか荷物が全部食材だ、まとめて買っているのだろうか?

 

「いや大丈夫…すごい荷物だけどまとめ買い?」

 

「いえ………一日分です」

 

「…ああ!大家族なんだな!」

 

「これはほぼ主の一人分です…」

 

「ふむ、俺の言語中枢がおかしくなったのだろうか?」

 

「正常です…ハァ」

 

 やべえ…侍ガールの目が死んでる。ここは話題を変えねば

 

「俺の名前は斎藤蓮、四日前に幻想入りしたばかりの新入りなんだ〜」

 

「そうなんですか、通りで見たことのないはずだ

 私の名前は魂魄妖夢、白玉楼で庭師兼警護役をさせてもらってます」

 

「ずっと気になっていたんだけどこの雲みたいなやつは何?」

 

「私は半人半霊でしてこれは私の半霊です。この人里では珍しいでしょうね」

 

「ほうほう、半分獣人に続いて半分幽霊とな?幻想郷マジ幻想郷だな」

 

「獣人…上白沢さんのことですね、あっ早く帰らなきゃ!幽々子様に怒られてしまう」

 

「あらら、なんか引きとめちゃってゴメンね」

 

「いえいえ、ではさようなら斎藤さん」

 

「レンでいいぞ、俺も魂魄さんなんて言いにくいから妖夢って言わせてもらいたい!」

 

「構いませんよ、それではレンさん、さようなら」

 

 妖夢は帰っていった、なかなか思い出せなかったが彼女も原作キャラだったと思う

 確か腹ペコ姫の従者だったっけ?彼女の家のエンゲル係数はどうなっているんだろう…

 

 

 

 場面は変わってここは博麗神社

「この前はありがとー」と言いながらお賽銭を入れたらすごい勢いで巫女が飛んできた

 

「お賽銭!?え、マジで?」

 

「霊夢久しぶり、この前はありがとうなー」

 

「アンタは…この前の外来人ね」

 

「レンだ、暇なので遊びに来たぜい」

 

「遊びにって…まあお賽銭入れてくれたしお茶ぐらいは入れてあげるわ」

 

「お賽銭入れていなかったらどうなってたんだ?」

 

「水を出していたわ」

 

 白湯ですらなかった

 

 

 

 

「畳畳畳、果てしなく和風だな。たまには洋風の部屋が恋しくなってきた」

 

「だったら紅魔館に行けば?魔理沙に頼んだら連れて行ってくれるかもね」

 

「えーと、吸血鬼がいる屋敷だっけ?」

 

「そうよ、もしかして吸血鬼が怖くて行けなかったりするのかしら」

 

「オラなんだかワクワクしてきたぞ!」

 

「…そういえばあんたは一般人じゃなかったわね」

 

「む、この一般という字を体現したような存在だというのに失礼な」

 

「見た目なら一般と認めるけど中身は一般と認めない」

 

「解せぬ」

 

 ぐぬぬと唸ってると腹の虫が無いた。もうお昼だっけか

 

「腹減ってきたな、飯俺が作ってやんよ!」

 

「唐突ね…でもとっくに材料切れてるわよ?」

 

「おまっどうやって生きてきたんだよ…」

 

「…根性とガッツかしら?」

 

「それは同じ意味です。まあ能力で材料ぐらい作れるから心配ご無用なんだなこれが」

 

「人を助けるって素晴らしいことだったのね、初めて知ったわ!」

 

 お?今度こそ餌付けフラグ来たんじゃね?

 全国の<霊夢は俺の嫁>とか言ってる人ざまぁwwwww

 

「まさか歩く食糧庫を見つけるなんて!」

 

 フラグ…立ったよな?…うん

 昼飯を食って帰ろうとしたところ「食べ物を補充してくれない?」と言われたので能力を使うはめになった。

 俺はオリ主なんだからもうフラグは立ってるだろ!

 感想欄とかで「うはwwwwもうwwお前らwww結婚しちゃえよwwww」とか書き込まれてるのも時間の問題だな(キリッ

 

 

 

 おかしいな…疲れたのに充実感が全く湧かないんだが…



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その7

 ※前回のあらすじ 

 レン「そうだ紅魔館行こう」

 

 

 

 

 

 という訳で午後の予定は紅魔館に突撃することにした。

 まずは霊夢の言うとおり魔理沙の家へ向かう、すると

 

「お前も運がいいな、私も今からあっちに用事があるから送ってやるよ」

 

「ご都合主義だよ!やったね たえちゃん!」

 

「…何でクマの人形に話しかけてるんだ?」

 

「良い能力を手にしたので元ネタを再現しようかと」

 

「そろそろお前の変人っぷりに慣れたな、じゃあさっさと行こうぜ」

 

「霊夢といい魔理沙といい…俺は一般人だと何度言わせれば」

 

「早く後ろに乗れ、置いてくぜ」

 

 俺はショボーンとしながら後ろに乗った。

 

 

 

 

 

 

 

 それにしても魔理沙は速い、あっという間に着いた。

 魔理沙は図書館の方に用があると言って先に行ってしまったが

 ……初見さんが紅魔館に入れるのだろうか?

 とりあえず門番がいたので話してみることに

 

 

 

 stage 1 門番

 

「もしも〜し、お邪魔して大丈夫ですかー?」

 

「……zzz」

 

「…よし、OK!」

 

 結構あっけなく入れた、さあ次は屋敷の中だ

 

 

 

 stage 2 妖精メイド

 

「しんにゅうしゃだー!」

 

「侵入者じゃないよ?本当だよ?」

 

「じゃあなになの?」

 

「ただ遊びに来ただけなんだ、お仕事お疲れ様、飴ちゃんをやろう」

 

 すると妖精メイドは喜んで戻って行った。

 なんだろう…心が暖かくなった。

 

 物理的法則を無視した広さを持つ屋敷を散策していると地下へ進める階段があった。

 何というかヤバい感じがする。

 俺の本能が警鐘を鳴らしている感じだ。

 

「何だ!?この階段は!?とにかく入ってみようぜ!」

 

 まあ入るんですけどね。

 

 

 

 stage EX フランドール・スカーレット

 

「…だれ?」

 

「わ た し で す」

 

「!?」

 

 地下深く降りて行くとなんとまあ可愛らしい少女がいた。

 背中についてるのは何だろうか?宝石くっついてるけどアクセサリー?

 ……まあいいや

 

「俺の名前は斎藤蓮、君は?」

 

「フラン、フランドール・スカーレットだよ。ねぇレン、私と遊ぼうよ!」

 

「私は一向に構わんッ!!…で何するんだ?」

 

「弾幕ごっこ!」

 

「……スマン、弾幕ごっこって何だ?」

 

「え、知らないの?」

 

 という訳でフランに弾幕ごっこについて教えてもらう。そういえば東方ってシューティングゲームだったな。

 当然魔力が微々たるものしかない俺には弾幕を作れず能力で作ったものを飛ばせばいいんじゃね?と思ったが飛ばすことが出来なかった。加えて空も飛べなかった。

 

「駄目だったねー」

 

「…正直そういう気はしてたんだよ、最強オリ主でないということはすぐ気がついたし。

 でも、でもッッッッッ!空ぐらいは飛びたかったなぁorz」

 

「ここに来たから強いと思ってたのに…どうしてレンは紅魔館に来たの?」

 

「暇だったので遊びに来た」

 

「…レンって変わってるね」

 

「よくそう言われるが…俺は認めない!

 ところでフランはどうして地下にいるん…ああ吸血鬼だから日の光が嫌なのか」

 

「…そうだから地下にいるわけじゃないよ」

 

 フランはポツポツと自分のことを話し始めた、そしてその中に見過ごせないことがあった

 

「495年間地下に閉じ込められていただと…つまりフランは学校に行ってないのか!」

 

「気になった点そこなんだ…私の能力怖くないの?」

 

「紙装甲の俺から見たら一撃必殺も弾幕一つも変わらんぜ!」

 

 HP5の俺にメラが来ようがザキを来ようが一緒である。

 

「…フフッ、やっぱりレンは変だよ」

 

「うるせぇやい、ところでフラン寺小屋に来ないか?

 俺教師やってるんだが外来人として義務教育受けてないのは見過ごせない」

 

「でも私が行ったら皆怖がるよ?それに吸血鬼は日の光に弱いから外に出れないし…」

 

「俺教育が進んでる我が教室でそれはないな、問題は日の光か…お?」

 

 この時レンに電流走る!!

 

「フラン、失敗したら痛いが実験につきあってくれないか?もしかしたらこの問題どうにかなるかも」

 

「本当に!?だったらちょっとぐらいは頑張るよ!」

 

 というわけで玄関に移動したのだが…

 

「暗いな」

 

「暗いね」

 

 外はすっかり暗くなっていた、こうなるともう実験できない。

 

「う〜む、これじゃあ無理だな…仕方ないフラン!明日また来て大丈夫か?」

 

「うん!じゃあバイバイ!」

 

「おう!また明日な」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「魔理沙ーー!俺だーーーー!家に送ってくれーー!」

 

 魔理沙はもう帰ったようだ、俺は一人とぼとぼと家路につき帰りが遅いと慧音に大目玉を喰らったのであった、まる。



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その8

 フランと約束したので今日も紅魔館に行くことに

 二日連続で教師を休むのはどうかと思ったが慧音はすんなり許可をくれた。

 ついでに家庭の事情で寺小屋に行けなかった子がいるから行かせてやりたいと頼んでみたところむしろ連れてきてくれと言ってくれた。

 慧音…本当に良い人だよ…

 

 

 時間をかけて紅魔館に到達、やっぱり遠い

 どうにか速く移動できる手段はないかと考えながら門を通る

 相変わらず門番さんは寝ていた

 もう門番じゃなくて案山子でいいんじゃないかな…

 

「こんな警備で大丈夫か?」

 

「大丈夫よ、問題無いわ」

 

「ふぎゃあああああ!?」

 

 気がつけば門番さんの頭にナイフが刺さっており後ろを振り返るとメイドさんがいた。

 元ネタを知らなかったら素で「ありのままn(ry」になっただろう。

 

「斎藤蓮様ですね、我が主レミリア・スカーレット様があなたに話があるとおっしゃっております」

 

「うおぅガチメイドだ…道わからないんで案内お願いします」

 

「無論そのつもりでございます」

 

 

 

 

 

 

 

「あなたが斎藤蓮ね」

 

 メイドさんに案内された部屋に幼j…彼女はいた。

 

 自信に満ちた不敵な笑み

 優雅にモーニングティを楽しむその姿

 溢れ出るカリスマ

 まあ俺が何を言いたいかと言うと

 

「寝ぐせのせいで見事にカリスマブレイクしてるな」

 

「え?しゃっ咲夜!!」

 

「承知しております」

 

 見事な手際でさっきのメイドさん…十六夜咲夜さんはレミリアの寝癖を直した

 てか恥ずかしがるレミリアを横目にメイドさんは恍惚の顔で寝癖を直していた

 わざと寝癖残していたんじゃないだろうか…

 

「ごほん!…あなたが斎藤蓮ね」

 

「テイク2ですか、ごほん!…そうだけどそっちはレミリア・スカーレットで違いない?」

 

「そうよ」

 

「……」

「……」

 

 無言、気まずい!話があるんじゃないの!?なんでダンマリ!?

 

「あのー何か御用で?」

 

「もう行っていいわ」

 

「え、要件無いの?」

 

「フランと普通に会話をしていた人間を見てみたいと思っただけよ。

 フランを寺小屋に行かせたいって事なら好きにして構わないわ。

 …能力であなた越しにフランを覘いてみたらフランは笑ってたしね」

 

「さよか、だったら遠慮なくフランを寺小屋に通わせるぜい」

 

「でも一応釘を刺しておくわ、フランを泣かせたら死ぬより辛い目に会うと肝に銘じておきなさい」

 

「レミリアお前……口元にクッキーの屑が無ければ最高にカリスマ溢れてたな」

 

「ちょ!!え?」

 

「お嬢様、御顔をこちらに

 

 

 …私が舐め取って差し上げます」

 

「ええ、おねg…いやいやいや待て!」

 

「早速フランのとこ行ってくるぜ、じゃあ…ゆっくりしていってね!」

 

 扉を閉めるときレミリアの声が聞こえた気がしたがそんなことはなかったぜ!

 

 

 

 

 

 

 場面は進んでここは寺小屋

 実験に成功したのでフランを連れてきたのだ。

 え、実験内容?日焼け止めクリーム塗っただけだよ。言わせんな、恥ずかしい。

 

「けーね〜、この子が家庭の事情で学校に行けなかった子だ。フラン、自己紹介」

 

「フランドール・スカーレットです。これからよろしくお願いします!」

 

「……れん、ち ょ っ と こ っ ち に こ い」

 

「フラン、ちょっと待ってな………何だ?慧音、何か用か?」

 

「この禍々しい妖気から嫌な予感はしていたがフランドールとは聞いてないぞ!

 何で真昼間に外に出て平気なのかとかあいつは495歳で子供じゃないとか突っ込みどころは色々あるが…

 私は人里の守護者だ、彼女のような危険な存在を人里に、ましてや寺小屋に通わせるなど…」

 

「先生が生徒を選り好みするなど言語道断!それにお前の言質は取ってんだ、問題はない」

 

「お前は詐欺師か!」

 

「まあまあ、話してみたら結構いい子だぞ?噂で人を判断したら駄目だぜ」

 

「…レンがそこまで言うなら、まあ寺小屋に通わせるぐらいは認めよう

 しかし、しかし!お前がちゃんと責任を持つことだ、いいな!」

 

「流石けーね!話がわかるゥ!よし…フラーーーーン!教室行くぞー!」

 

 許可も貰ったのでフランを教室に連れていき転入生だと生徒たちに説明した

 それにしても流石は我が生徒、フランが吸血鬼ということを言っても問題なかったぜ!

 むしろ

 

「フランちゃんっていうんだ、かわいいなー私と友達になろうよ!」

 

「なあフランドール、お前の背中についてるやつって宝石?羽?どっちなんだ?」

 

「吸血鬼って太陽が弱点じゃないの?…分かった!頑張って克服したんだね!すごーい!」

 

「えーと…レン!ちょっと助けて!」

 

「ん〜まあ転校生の通過儀礼みたいなもんだ、諦めれ」

 

 パワフルな生徒たちに質問攻めを受けていた

 この光景を見て慧音もちょっと安心したようである

 特にオチもない良い一日でしたとさ。



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その9

 フランが寺子屋に編入してから数日、今日も幻想郷は平和です。

 慧音はフランに対する警戒を解いて普通に授業をしている

 今日は慧音が教師をやっているのでつまり暇なのである

 

「ああ暇い暇い、暇すぎて死にそうだ」

 

「それは丁度良かった。斎藤蓮さん、あなたを取材しに来ました!」

 

 声が聞こえたので玄関を見ると黒い羽根が生えた女の子がいた。

 これはあれだ…この人の名前は…

 

「確か射命丸さんだっけ?」

 

「あやや、知っていらっしゃいましたか。まあ一応自己紹介させてもらいますね。

 清く正しい射命丸、幻想郷で文々。新聞を書かせてもらってます。」

 

「ああそうそう新聞書いてる人だっけ。俺は斎藤蓮な、まあとりあえずあがりなよぉ。お茶入れるから」

 

「お気使いありがとうございます、しかし今日はもう一軒行きたいので長居するわけにはいかないのですよ」

 

「もう一軒?ネタ二つあったんだ、どんなネタ?」

 

「そりゃあフランドール・スカーレットを寺子屋に入れた噂の熱血教師の事ですよ!」

 

「それ俺な」

 

「本当ですか!?あやややや、それは手間が省けてよかったです!」

 

「つまりネタは二つとも俺に関する事なんだから長居してもOKだな、甘いの嫌いか?嫌いだったら煎餅出すけど」

 

「甘いのでお願いします」

 

「うむうむ女の子はかくあるべきだな。どっかの巫女と魔法使いは煎餅って言ったけど」

 

「ふむふむ霊夢さんと魔理沙さん認識あり…と、さあ取材を始めましょうか!まずはこの不思議な部屋から…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「質問だけでここまで時間を使わせるとはブン屋恐るべし」

 

「本日はどうもありがとうございました!」

 

 長かった取材も終了し気付けば昼も過ぎていた。

 射命丸も帰ろうとした時、我が家に珍しい客が来た

 

「レンいるー?」

 

「ん?フランか。どした?遊びに来たのか?」

 

「う〜ん今日は魔理沙が弾幕ごっこしてくれる約束があるからいいや

 じゃなくてあの塗り薬が欲しいの。帰る途中で効果切れそうだし」

 

「さよか、だったら俺がフランの肌と言う肌に塗りつくしてやるぜ!たまにはロリコンもいいよね!」

 

「うん!ありがとう!」

 

「と思ったけどフランが無垢すぎて俺には無理だったぜ!ごめんなフラン…後は…任せた…ぞ……射命丸さん」

 

「ここで私に振るのですか?<噂の教師実はロリコンだった!!>という記事が書けると思ったのですが残念です

 …という訳なのですが構いませんか?フランドールさん?」

 

「いいよ!」

 

「…弾幕ごっこか、見たことないな

 フラン、弾幕ごっこってやつを見てみたいから俺も連れて行ってくれないか?」 

   

「別にいいけど危ないよ?」

 

「俺には補正がかかってるので大丈夫です、魔理沙のマスパは何回かくらったことあるけどすぐ復活したぜ!」

 

 フランは「すごーい」とつぶやきこちらを…やめて!そんな綺麗な目で俺を見ないで!

 多分魔理沙が手加減してるだけど思うから!

 

 

 

 

 

 

 

 

「目がチカチカする…」

 

「大丈夫ですか?」

 

 紅魔館近辺の森にてフランVS魔理沙、友人は「東方の弾幕は芸術(キリッ」とか言っていたがそんなことはなかったぜ…

 でもドラゴンボールみたいな派手な戦闘で見ごたえがあり良しとすることに

 お茶を啜りながら弾幕ごっこを眺めてました。

 

 

「…お茶飲みながら戦闘を見るってどうなんだろう?」

 

「まあ変でしょうね」

 

 認めたくないが俺は変人だったようだ

 …だが私は認めないィィ!



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その10

 幻想郷に住み始めて自分も結構馴染めていると思う。

 毎日が楽しく充実している。

 

 しかし、自分は馬鹿だった

 人でありながら人外のような力を持つ者、妖怪、吸血鬼、魔女

 漫画の世界のような力を持ったものが蔓延る幻想郷にいながら本当の意味の危険には遭遇せず

 自分はどこかでここを安全な場所とでも思っていたのだろう。

 今日も何も考えず魔理沙の家に遊びに行くことにした

 くだらないことを話しのんびり一日を過ごそうと思いながら魔理沙の家に到着

 いつも通りの日常が広がると思っていた

 

 もう一度言うが自分は馬鹿だった

 俺は今とある人物のせいで人生初めて命の危機にさらされている

 

「あなたが魔理沙の友達?男友達なんて必要ないわ…消えて」

 

 そう…アリス・マーガトロイドのせいで

 

 

 

 

 

  神は言っている…ここで死ぬ定めではないと…

 

  〜巻き戻し中〜

 

 

 

 

 

「マンダム!!何か未来で恐ろしいことが起こっていた気がする」

 

 魔理沙の自宅前なう。いつも通りドアをイーn…ノックしようと思ったが第六感が警鐘を鳴らしている

 フランの時とは違う純粋なる恐怖、それを今ビシビシと感じている

 今日は引き返して霊夢の所に行こうと思ったその時

 

「気配があった来たけどレンじゃねえか、家の前で突っ立ってどうしたんだ?」

 

「オゥ!ジーザス」

 

 何ということでしょう、魔理沙が出迎えてくれたよ

 

「どうした?顔色悪いけど…ってお前ガスマスク着け忘れてるぞ!

 それで体調悪いんだな、ちょっと家で休んでけ」

 

「ヱ?いやちょっと…家に誰か居たりします?」

 

「アリスがいるけど…まあ別にいいだろ、それよりゆっくりしたほうがいいぜ?

 魔法の森のキノコをあまり舐めない方がいい」

 

「魔理沙…お前が優しすぎて俺今日死んじゃうかも」

 

 何言ってんだと魔理沙は笑っているが俺はどこか表情がぎこちない

 そしてリビングにいたよ…俺が恐れていたヤンデレ彼女が…

 ていうかすでに睨まれている何故だろうと考えたがすぐ気付いた

 俺今さ、魔理沙に肩貸してもらってるんだ、つまり密着状態

 

 こ れ は や ば い

 

「魔理沙、もう大丈夫ありがとう」

 

「そうか?まあいいや、こいつはアリス・マーガトロイド、私と同じ魔法使いだな

 アリス、こいつが最近友達になった…」

 

「斎藤蓮ね、初めまして斎藤さん」

 

「ああ…初めましてマーガトロイドさん」

 

 目と目が合うー瞬間……殺されると思いました…

 やべえよ…あれ人殺している奴の目だよ…

 名前じゃなくて名字で呼んだのは我ながらファインプレーだと思う

 

「レン!本当に大丈夫か?顔色悪いだけじゃなくて震えてきたぞ」

 

 そう言って魔理沙は俺のデコに自分のデコをくっつけた

 ………アリスの方を見た、見なけりゃよかった。

 イカン、どんどん状況が悪化する気がする。デフレスパイラルな状態だ

 

「そっそうだ魔理沙、俺霊夢に用事があったんだ!だから急いでここを出なきゃ」

 

「ん?そうなのか、だったらいつもみたいに送ってやる、箒取ってくるぜ」

 

「いつもみたい…ね」

 

「ちょっ待って俺をこの空間に放置しないで!」

 

 魔理沙が戻ってくるまで一分も掛からなかったが俺は永久のように感じた

 この間発言はアリスがただ一言「プチンとしそう」と呟いただけである。

 そろそろ胃に風穴が開きそうだ

 

「よし、用意できた。じゃあレン私の腰に捕まれ」

 

「……プチン」

 

「あ、切れる音聞こえた」

 

 魔操<リターンイナニメトネス>

 

 テーレッテー

 

 

 

 

 

 

 

 

「結局こうなるのか…」

 

「あなたは危険な存在だわ…私と魔理沙にとってね」

 

「…何でレンはアリスのスぺカを直撃してピンピンしてるんだよ…

 それからアリス、お前に何があった」

 

 魔理沙はそういってるが実際は満身創痍、ギャグ補正で見た目に反映されてないだけです

 つまり中身はヤバい、しかし…このまま……死ねるか!

 

「し…死ぬのは怖く無ェ…だが…俺は…誇り高きネタに生きる漢の一人だ…

 過去の漢達も己の命燃え尽きる寸前までネタに生きたというぜ…

 こんなこと、もはや人間じゃねぇ貴様なんぞに…しゃべっても理解できねぇだろうがなァ…

 だから俺だってなにかやらなくちゃあ、カッコ悪くてあの世にも行けねェぜ…

 俺が最期に残すのはネタに生きた漢の魂だ!!人間の魂だ!!

 

 ブン屋ーーーーッ!!俺の最期のネタだぜーーー受け取ってくれーッ!!」

 

「…ぉぉおお仰せのとおりにぃ!!!」

 

 まさに風の如き速さで駆けつけてくれた射命丸を見届け俺は意識を失った…

 

 

 

 

「待て待て待て!!妙にシリアスっぽかったから突っ込みづらかったけど…

 いやどこから突っ込めばいいんだ!!」

 

「射命丸、やっかいな奴を…どちらにせよあなたを行かせるわけにはいかないわ…

 何も知らないことにするのなら構わないけど」

 

「今は亡き友のため…このネタを持ちかえらせて貰います!」

 

「私は無視か!!って」

 

 

 

 咒詛「首吊り蓬莱人形」

 

 

 竜巻「天孫降臨の道しるべ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…なあレン、起きてるんだろ?私ツッコミ疲れたからもう帰るぜ」

 

「それはマジ勘弁、収集つかなくて困ってるんだ」

 

 本日の教訓、悪ノリは程々に



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その11

 寺小屋での仕事も終わり家でゆっくりしようと思ったが

 フランが家について来ると言ったので一緒にまったりすることにしよう

 しかし帰路にて最近大活躍の第六感に反応が!!

 

「霊夢の霊圧が…消えた…っ?」

 

「霊夢がどうしたの?」

 

「う〜ん詳しくはわからんが霊夢の元気が無い気がする」

 

「じゃあ博麗神社に行ってあげようよ!!」

 

「フランはええ子やなぁ・・・良お〜〜〜しよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよし」

 

「えへへ」

 

 フランを撫でる撫でる撫でる、まあ気持ち良さそうだしいいだろう

 初めて会った時はちょっと暗い一面もあったが今はすこぶる良い子である

 

 これが教育か…

 

 胸が熱くなりながら博麗神社に向かおうとした時、見覚えのある侍っ子に声をかけられた

 

「お久しぶりですレンさん」

 

「ああ荷物の子か、久しぶりー妖夢、今日は荷物持ってないのな」

 

「そういう認識をされているのですか…それよりレンさん

 これから白玉楼で一緒に暮らしてもらいます」

 

「新手のプロポーズキターー!やったぜ!フラン!へへっ…へっ」

 

「おめでとーレン!」

 

「え?いやそういう訳では無くて…」

 

「即行フラれたぜ…」

 

「よしよし」

 

 フランが頭を撫でてくれた、胸の次は目頭が熱くなってきたぜ…

 

「レンさん、隣の方は?」

 

「俺の教え子でフランって言う子」

 

「生徒さんですか………どこかで聞いたことあるような」

 

「まあ最近寺小屋に来たからあまり見たことないのも仕方あるめえ

 …何の話してたっけ?」

 

「えーと…これから白玉楼で生活してほしいと言いました」

 

「ああ、プロポーズ→わが世の春が来た→そう考えていた時期が俺にもありました…で良かったっけ?」

 

「……もう面倒くさいので単刀直入に言います

 我が主のせいで家計がヤバいのであなたの能力が欲しいです」

 

「色々と残念な理由だな…」

 

 さっきはトキメキを感じていたのにやっぱりこんな結末か…

 絶望していたところにちょっと必死な形相でフランが反論した

 

「駄目だよ!レンがいなくなるの嫌だし…

 レンが寺小屋からいなくなったら誰が教師をやるの!?」

 

「慧音!けーねいるから!忘れてあげないで!!」

 

「フランちゃん、申し訳ありませんが彼を連れていかないと色々とヤバいので…」

 

「エンゲル係数がヤバいんですね、わかります」

 

「…フフフ、小数点を四捨五入したら100%になるんですよ…」

 

「うおぅ、目が病んでやがる…」

 

 なるほど、苦労人キャラか、てかほぼ100%ってどんだけだよ…

 俺が呆然としているとフランが妖夢に近づいた

 

「とにかく力ずくでも連れて行きます!」

 

「…ふーん、じゃあ妖夢、私と弾幕ごっこして勝てたらいいよ」

 

「弾幕ごっこですか、私は強いですよ?」

 

「なら大丈夫だね!アハハ、すぐ壊れないデネ?」

 

「ハッ狂気!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「レンーー!勝ったよー」

 

「…みょん」

 

 結果はフランの圧勝であった

 それにしても俺は最初この子と弾幕ごっこしようとしたのか…

 

「フランのレベルが高すぎる件について、色々と凄すぎだろ

 まさか分身殺法まで使うとは…大した奴だ…」

 

「…ねえレンさん、この子ってもしかしてフルネームは

 フランドール・スカーレットっていいますか?」

 

「おお、よく知ってたな。吸血鬼でレミリア・スカーレットさんの妹だ」

 

「…この子が悪魔の妹だったとは」

 

「まああれだ、百聞は一見に如かずって言うだろう

 会わなきゃどんな子かはわからんよ

 妖夢はそんなだからいつまでも妖夢なのだって言われないか?」

 

「み゛ょん!何で知ってるんですか!?」

 

「俺が斎藤蓮だからです(キリッ

 

 

 

 

 …なあフラン、何か忘れてないか?」

 

「何かあったっけ?」

 

「…まあいいや、今日は俺の家に寄らずそのまま帰りなさい

 今から来たら帰りが遅くなるしな

 それから妖夢、適当に食糧見繕ってやるから白玉楼とやらの永住は勘弁してくれ」

 

「はーい!」

 

「ありがとうございます!また来ます」

 

「また来るのかよ…」

 

 今日も騒がしい一日でした



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その12

 昨日の妖夢来襲のインパクトが強すぎて霊夢の事をすっかり忘れていた

 軽く焦った俺は慧音に断りを入れて博麗神社に行くことに

 するとそこには…案外元気そうな霊夢がいた

 

「おはよー霊夢、意外と元気そうだな。

 昨日俺の第六感が霊夢がピンチだと告げたのだが…」

 

「だったら来なさいよ…昨日は残りの食材の量に絶望して声上げたんだから」

 

 俺の第六感は鈍ってはいなかったらしい

 

「後で補給しといてよね、それにしてもアンタ早くから来たわね

 徒歩でしょ?もしかしてかなり早起き?」

 

「フフフ、聞いて驚け!!

 実はワタクシ昨日から飛べるようになりました!

 ついでにもう一つ、生活に役立つ能力が増えたな」

 

「待ちなさい、何で能力がそんなに簡単に増えるのよ!!

 明らかに飛べるようになるより重要なことでしょうが!」

 

「俺からすれば飛べる能力の方が欲しかったんだけどなあ…

 

 む、我が第六感に反応あり。

 この反応、もしや……バb「飛光虫ネスト」アッー!」

 

「紫!?…いや何で私じゃなくてアンタが紫の気配を分かるのよ

 私わからなかったのに…」

 

「あら、私の気配はわからないの?それは良いことを聞いたわ

 ところでレン、今何を言おうとしたのかしら?」

 

「…紫さんが来ると思って効果音を付けてみようと思いました」

 

「そう、でも…次は無いわよ?」

 

「サーイエッサー!!」

 

 初対面の時は優しそうだったのにすごく怖い。

 俺が何をしたと

 

「ところで紫、何でアンタはここに来たの?またコイツの能力の説明?」

 

「それもあるけど忠告にね、彼自身は危険じゃないけど彼の能力は危険だから」

 

「ん?俺の新しい能力って<ゴミを消す程度の能力>じゃないの?」

 

「違うわよ、<この世に存在する物を消す程度の能力>

 物と認識すれば何でも消せるわ…例えそれが人間であってもね」

 

「アンタって本当に能力だけは規格外ね…」

 

「厨二能力ktkr!でも魔力が無いから消せるものはあんまり無いってオチですね、わかります」

 

「そうなんだけれどね、でももし能力を奪う妖怪があなたを襲ったら…ゾッとしないわ」

 

「紫さん……そんなシリアスな展開あるん?」

 

「…何故かしら、想像しにくいわね」

 

 それから少し話し合ったがまあ大丈夫だろうという結論に達した

 紫さんは俺の交友関係から危険な事にはならないと判断したらしい

 魔理沙、霊夢、慧音、フラン、妖夢…

 まあまだ増えるだろうが強い女の子が俺を守ってくれるはずだ!

 …言ってて情けないが仕方ないね

 あと能力が増えたから基礎能力が向上して空も飛べるようになったらしい

 

「やっぱりそんな能力より空飛べる方が嬉しい、ゴミ捨ての必要が無いのは便利だけど」

 

「一応言うけど、あなたの能力は0から1を作り1を0にすることができるのよ?

 とても恐ろしい能力だと自覚しておいてね」

 

「0から1、1を0か…良い響きだ、俺の邪気眼が刺激されるなぁ…

 クッ!静まれっ…第三の能力が目覚めるッ!!」

 

「五月蠅いから外でやってくれない?後そんなに元気だったら早く食糧補給しなさい」

 

「…うん」

 

 霊夢は突っ込んでくれるのは良いが冷たく流したりするから困る

 

 

 

 

 

 

 

「そういえば紫さんってどこに住んでるの?

 人里にはいないよな?」

 

「フフッ良い女には秘密が付きものよ」

 

「良い女って…そういう年齢じゃないでしょ」

 

 本題が終わったので雑談に興じていたのだが霊夢が爆弾投入

 霊夢は気にしていないが空気が変わった

 これは…怒気ッ!!

 

「霊夢、あなたは誰にも遠慮をしない性格と知っていたけど

 言っていいことといけない事ぐらいわからないのかしら?」

 

「そうは言ったって1000年以上生きてる大妖怪でしょ?」

 

「なるほど、下二桁は18歳という事ですね、わかりました」

 

「レン?次はないと言ったわよね?」

 

「……反省はしていないィィ!!」

 

「そういえば最近暑くなってきたわね

 だから貴方をもっと暑い場所に送ってあげるわ

 

 灼熱地獄にね」

 

 すると突然俺の足元にスキマが開いた

 紫さんは俺が灼熱地獄で苦しむと思っているのだろうが、んなことはない

 

「かかったな!八雲紫ッ! これが我が『逃走経路』だ…

 きさまはこの斎藤蓮との知恵比べに負けたのだああぁぁ…」

 

 これでこの重い空気から逃れられる

 ドップラー効果を起しながら俺はスキマに落ちて行った

 

 

 

 

 

 

 

 

「…何かしらこの敗北感」

 

「アンタの負けでしょ、紫

 アイツは危険だろうが何だろうが未知な所に行けるなら喜ぶ奴なんだから」

 

「そう…私も帰るわ。ちょっと疲れたし…」

 

「へぇ…疲れた様子の紫を見られるなんて珍しいこともあるわね」

 

「…」

 

 



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その13

 拝啓お父さん、お母さん、お元気ですか?

 今僕は地獄にいます。

 もちろん悪事を働いて地獄に落ちたわけじゃありませんよ?

 まあ落ちたという点ではそうですが(笑)

 お母さんは最近体重を気にしてましたよね?

 でしたら灼熱地獄、おススメです。

 僕なんか汗が滝のように流れて意識が…

 

 

「暑い!氷具現アイス具現!!涼しくなぁれっ…涼しくなぁれっ…!

 熱気退散!熱気退散!涼しい空間戻ってこいっ…!」

 

「こらー!そこの人間!ここで何してるのー!」

 

 異常に暑いので涼んでいたら黒い羽根の生えた女の子(二人目)が飛んできた

 蹴れば人を殺せそうな靴を右足に履き右手にロックバスターを付けていた

 これまた濃いキャラだな…

 

「ふむ、地獄に来ての第一村人発見 

 おーい、助k…」

 

 そこまで言って俺は固まった、何と女の子が巨大なエネルギー弾を生成したのだ!

 ていうかあのポーズ的にまさか!

 

「フリーザのデスボール!?もしくはゲマのメラゾーマキター!

 やめろー!そんなモンをぶっぱなしたらこの星が消えるぞっ!!」

 

「え?そんなに危ないの!?だったらやめなきゃ!」

 

 ノリで言ったセリフを女の子は本気で受け止めたようだ

 

「まあ話せる状態になったし…よしとしよう。

 俺は斎藤蓮って言うんだが君は?」

 

「私?私は霊烏路空、皆にはお空って呼ばれてるわ」

 

「お空ね、了解。それにしても地獄って存外フレンドリーな場所なんだな」

 

「ここは地獄じゃなくて灼熱地獄跡だよ」

 

「なんと!…まあいいか」

 

「えーと……何で私はここに来たんだっけ?」

 

「俺を案内する為だと思うよ」

 

「そっか!」

 

 適当に都合の良い嘘言ったら信じたでござる

 

「じゃあとりあえず地霊殿に行こっ!」

 

「おう!」

 

 

 

 

 

 

 

「ここが地霊殿だよ!ここに私のご主人さまがいるんだ」

 

 まずお空に案内してもらったのは大きな屋敷だった

 てかお空のような女の子にご主人様と言わせるって…

 

「『そのご主人様とやらが女であると信じたい』ですか、ならご安心を私は女ですから」

 

「心を読まれただとッ…まさかスタンd「違います」せめて最後まで言わせてくれると嬉しいです」

 

「でも心を読む能力であるということは正しいです

 私の名前は古明地さとり、覚という妖怪です」

 

「なるほど、だから心が読まれたのか…

 これはエロいことを考えて赤面させるという定番ネタをせざるを得ない!」

 

「生娘じゃないんですからそんな反応しませんよ…

『俺の名前は斎藤蓮、聞こえる?通じてる?』通じてますよ」

 

「おお、すげえ!なかなかに便利そうな能力だなー」

 

 そう言うと少し驚いたような顔をされた。

 俺、何か変なこと言っただろうか?

 

「いいえ、変なことは言ってませんよ。

 便利…とはまた、そのような事を言う人間は珍しいです

 たいていの人間…いや妖怪も私の能力を恐れますから」

 

「なんだ?暗い顔をして、マイナス思考なんて損なだけだぜ?

 細けぇこたぁいいんだよ!」

 

「フフ、そうですか。お空、お客様にお茶菓子の用意お願いするね」

 

「はーいさとり様」

 

「なんだか一方的な客人だというのに申し訳ない」

 

「いえ、お気になさらず。それでは『おしゃべり』を始めましょうか」

 

 

 

 

 

 まあ話の内容はここに関する俺の疑問とかだった。

 てかさとりの能力マジ便利、俺の言いたい事を的確に分かってくれるから話がすごいスムーズだ

 ちなみにお空はさとりと話してる途中に「あ、そうだ!」と言いどこかに行ってしまった

 

「いやはや、おしゃべりだというのに俺の疑問解消コーナになっちまった、ありがとな」

 

「こちらも有意義な時間を過ごせましたからかまいませんよ」

 

「創価創価、それは重畳……そこだっ!」

 

「きゃっ!」

 

 第六感が発動したので何もない所に手を伸ばしてみると何かに触れ女の子が現れた

 ちなみに触れた場所は頭だったから問題ない

 ここで胸を触れるのはリトさんぐらいである。

 それはさておきこの少女、さとりと同じくバックベアードなアクセサリーを付けている

 

「見た目から察するにさとりの妹とみた、どやっ!」

 

「すごい!凄いねお兄ちゃん!どうして私がいるって分かったの?」

 

「フッ例え<姿を消す程度の能力>であろうとも

 この人里の熱血教師、斎藤蓮にかかれば無いようなもんだぜ!」

 

「…レンさん、この子の名前は古明地こいし。ご想像通り私の妹でして

 正しくは<無意識を操る程度の能力>です。」

 

「無意識?…なるほど無我の境地に達してテニスが楽しくなr「全然違います」左様ですか」

 

「レンっていうんだー、レンって能力持ちなの?だから分かったの?」

 

「能力持ちだけど全然関係ナシ、敢えて理由をつけるなら…俺だからかな」

 

 この時俺は人生で一番いいドヤ顔が出来ていたと思う。

 俺だから…だっておwwww

 

「ハハッ、レンって面白いね!お姉ちゃん、レンってここに住むの?」

 

「いいえ、彼には人里での生活があるから。今日は…そうですね…

 レンさん、本日のところは地霊殿に泊まっていってください。

 明日お空に人里へ送らせますから」

 

「何から何までありがとなー、そういや旧都って危険なんだっけ?

 地霊殿がフランクな場所だったから忘れてた」

 

「えー!レン帰っちゃうの?面白くないなー…死体にして部屋に飾っちゃおうかな」

 

「こいし!?そんな物騒な事をお客さんに言うのはお姉ちゃんどうかと思う!」

 

「おお、さとりの素が垣間見れた。

 まあそれは置いといて、こいしちゃんや。

 だったら寺子屋(ウチ)に来るかい?

 毎日は…遠いから難しそうだが暇な時に来ても構わんよ」

 

「いいの!?」

 

「慧音なら…それでも慧音ならやってくれるっ…!フランの時みたいに」

 

「…今度上白沢さんに何か送っておきます。

 ハァ…こいし、周りに迷惑をかけちゃ駄目だからね」

 

「行っていいの?お姉ちゃんは止めると思ったんだけど」

 

「言っても聞かないでしょう?ではレンさんこいしをよろしくお願いします

 

 ……さて、もう良い時間ですし大食堂に行きましょうか」

 

「さとり様、レンの歓迎会をしたいんですがいいですよね!」

 

「いいよ。でもお空、そういうのは準備する前に言ってね」

 

 お空が元気に戻ってきた、歓迎会?

 

「どうしてまた?俺明日帰るしただ地底で迷子になっただけだぞ?」

 

「皆宴会好きですから、何か理由をつけて宴会をしたいのですよ」

 

「そうそう!ご馳走もお酒もいっぱいあるよ!」

 

「ふむ、でも俺未成年なんだよな…お酒飲んだ事無いし」

 

「それはあなたがいた世界でのルールです、ここは地底界

 レンさんが気にすることはありませんよ」

 

「そうだよレン、飲もうよ」

 

「飲もー!」

 

 こいしもお空も進めてるしここで逃げれば漢が廃る。

 郷に入っては郷に従えというし、ええい!ままよ!

 

「そっか、ならばガンガン飲もうぜ!」

 

 

 

 

 

 

 

「ここは俺が酔いつぶれる場面と思うんだけどなあ…はいウコンの力どぞー」

 

「すみません…」

 

 真っ先に酔いつぶれたのは予想外にもさとりだった

 さとりはお空にお酌をされる→他のペットにお酌をされる→他の(ry

 というループであっという間に潰れてしまったようだ。

 ここは俺が人生初の酒を飲み暴走するというパターンと思ったのだが…

 

「いやここは酔っ払って天然口説きが発動し女の子にフラグを立てるというパターンだったのでは!?

 ちっっくしょおおおおおおおおおおお!!!(若本風)」

 

「れ…レンさん、あっあまり叫ばないでください…頭が…」

 

 どうでもいいがさとりのカリスマが消えたなーと思った俺だった




さとりんが「生娘ではない」発言していますが作者としては『うぶな娘』という意味で使ってるつもりです。

まあ別の意味かどうかは皆様のご想像にお任せいたしますww


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その14

「幻想郷よ、私は帰ってきたぁ!!!」

 

「帰ってきたー!」

 

 地霊殿での宴会の翌日、俺はお空ではなくこいしに地上まで送ってもらった。

 帰り道は「妬ましい妬まs(ry」と言ってる妖怪以外インパクトある人いなかったので割愛

 まあという訳でこいしを連れて人里へ、いや慧音の家へ

 

「けーね〜、新しい生徒を連れてきた。オーバー」

 

「…レン、お前はよほど私の胃に穴を開けたいらしいな」

 

「大丈夫大丈夫、この子は発想がちょっと危険なだけだから問題無い」

 

「寺小屋がEX飛んでPh化しているんだが…」

 

「もう一人増えたらどうなるんだろうな、それはそれで面白そうだ

 フランやこいしより強い生徒に会いに行く」

 

「何か言ったか?」

 

「いえ、何でも無いです」

 

 慧音がアップを始めたのでこれ以上からかうのはやめることに。

 指の骨をポキポキ鳴らしているが絶対頭突きが来るな

 

「だいたいお前は私の了解もなく勝手な事をだな」

 

「まあまあ慧音、落ち着け。」

 

「ねえねえレン、早く寺子屋行こーよー」

 

「おお、スマンスマン。そういう訳で慧音、今日は俺に任せろー」

 

「待て!話はまだ終わって…」

 

 教室に入ってしまえば慧音も手は出せまい、後?どうにでもなるさ

 

 

 

 

 

「さて今日はまたまた転校生がいる!こいし、入ってこーい」

 

「うわぁ、子供がいっぱいだ!」

 

「さて、転校生が来たという事でこの時間は自由にしていいぞ」

 

 俺がそう言うとフランの時と同じくこいしの周りに生徒が殺到した

 流石にマイペースなこいしもこの状況には戸惑いを隠せないようだ、

 ちなみにフランを見てみると今回は押し寄せる側なのでこの状況を楽しんでいた

 

 

 

 

 

「ふぅ、疲れたーペットに揉みくちゃにされてるお姉ちゃんの気持ちがわかったよ」

 

「お疲れさん、どうだ?友達できたか?」

 

「うん!フランちゃんと気が合いそう。今日紅魔館って所に遊びに行くんだー」

 

「ふむふむ、ええ事やなぁ。でもちゃんと地霊殿に帰るんだぞ

 さとりが心配するだろうしな」

 

「うーん…わかった」

 

「こいし!一緒に帰ろ!」

 

「うん、フラン!じゃあねーレン」

 

「バイバーイ!」

 

 今日一日でフランとこいしは仲良くなったらしい、何か近いモノでもあったのだろう

 

「さて、今日も一日良い仕事をしたなぁ…さあ帰るか!」

 

「いいやレン、忘れていることがあるだろう?」

 

 振り向くとガイナ立ちをしている慧音がいた。

 

「慧音、言わせてもらうが…私は謝らないィィィ!」

 

「まずこれは私の頭痛の分だっ!」

 

 けいねのずつき!

 レンはひるんでうごけない!

 

 ……てか頭痛いんだったら頭突きするなよ

 

「次に私の胃の分だっ!」

 

 けいねのずつき!

 レンはたおれた

 

「そして!そして最後にっ!私の立場の分だーッ!」

 

 けいねのずつきが炸裂ゥ!

 レンはめのまえがまっかになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…はっ、やり過ぎた!大丈夫か!?」

 

「…うん、何かごめんな慧音。これからは自重することにするわ

 恩人なのに度が過ぎちまったな、うん。」

 

「そっそうか……私が言うのも難だが、いつもの覇気がないぞ」

 

「気のせいだろ、これが素だよ」

 

 最後の頭突きをするときの慧音の表情を見ると

 何というか不憫と感じてしまったとは言えんよ…

 イイハナシダッタノニナー



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その15

「魔理沙ー俺だー遊びに来たぞ」

 

 今回は嫌な予感もしないので普通に魔理沙の家に遊びに来た

 しかし返事が無い、どうしたものか

 

「あーん?居ないのか?

 

 …なるほどSUNDAYじゃねーの」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「という訳で博麗神社にやってきました」

 

「どういう訳かさっぱり分からないわ」

 

 ちょっと待ってみたけど突っ込んでくれる人居なかったので移動することに

 一人でボケるって予想以上に寂しいものだった

 

「まあまあ、俺が暇だしいいじゃん、お茶うめぇ」

 

「アンタが来て私が損するわけじゃないからいいけどね

 お煎餅だしてくれない?」

 

「あいよー」

 

 最近ちょっと刺激がありすぎたのでのんびりするのもいいもんだ

 神社のこのいかにも和な空間が素晴らしい

 俺の家は漫画とかガンプラとか幻想郷に来た事を忘れそうな部屋となっているからな

 

「そういや霊夢、俺ついに無限の魔力の所持者になったんだぜ!

 エリクサー(笑)が作れるようになったから死者は蘇らないけど魔力ぐらいは回復する

 つまり能力→エリクサーの無限コンボが実現に…」

 

「(笑)のせいで感覚狂うけど凄いモノ作れるようになったわね…

 ところでオチは?」

 

「エリクサー(笑)を作るのに俺の魔力の5分の4ぐらい必要でな?

 残りの魔力は飛行に欲しいから弾幕張れないんだ…

 というかそもそも弾幕を一発も打てないのだよ」

 

「…もうアンタが強くなれないのは周知の事実だから諦めなさい」

 

「意地があるだろうが!男の子にはよぉ!」

 

 ってカズマの兄ちゃんが言ってた!

 

「しかしどうにかしてスぺカぐらいは作れないものか

 EASYでもいいからカッコいい名前付けて技名叫びたい」

 

「どうせ語尾に(笑)が付くのがオチよ」

 

「絶望したッ!!突きつけられた現実に絶望した!!」

 

 フフフ…メタルジェノサイダー(笑)

 フフフ…デットエンドシュート(笑)

 

 想像するだけで悲しくなってきた

 

「斎藤蓮は心に大ダメージを受けた!

 霊夢、お前なりに励ましてくれ」

 

「お腹空いたからお昼御飯作ってくれない?

 暑くなってきたから冷たいのがいいわ」

 

「畜生!霊夢の結構綺麗好きー!」

 

「はいはい、ありがとう」

 

 男にも涙を流していい時はある

 俺は泣きながら台所へ走って行った。

 

 

 

 

 

 

 

「さて、お腹も膨れたしそろそろ帰るが…人里まで帰るのめんどいな

 瞬間移動でもできたらいいんだけど」

 

「じゃあスキマでも作ってみたら?」

 

「なるほど、その手があったか!

 …おお、できたぞ!」

 

「え、嘘でしょ?」

 

「じゃあな〜良いアドバイスありがとよ!」

 

 呆然としている霊夢をよそに俺はスキマに入って行った。

 フハハハ、これで俺の行動範囲がさらに大きくなるぜ!!

 

 

 

 

 

「…出口が作れねぇorz」

 

 紫さんに救出されたのは三日後の事だった



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その16

 ”住めば都”という言葉がある。

 自分には国語力がないから端的に言うが

 ”慣れてしまえばどうという事はない!”ということである

 例え住むところがスキマであってもどうという事はないのだ

 

「てかマジで住みやすいなスキマ。エアコンでも付いてるのか?」

 

「……どうしてあなたはまたスキマの中に居るのかしら」

 

 呆れた顔で紫さんが訪ねてきた。

 そんな顔で俺を見ないでくれ!

 

「今度はイケると思ったんだ!」

 

「その結果がこれね…スキマ開けっ放しで出口を作る練習をすればいいんじゃない?」

 

「いやいや人は追い詰められて真価を発揮できますから。背水の陣ってやつ?」

 

「そう、では御機嫌よう。存分に追い詰められればいいわ」

 

「御免なさい、助けてください」

 

 オリ主必須スキル音速土下座は俺も使えるようだ

 なのに嬉しくない、不思議!

 

「でもちょうどいいわ、あなたと話したかった事があるの」

 

「うん?……色々あったが悪気はなかった!」

 

「別にそういう話じゃないわよ…」

 

 呆れ顔の紫さんであるが、そうなると本当に心当たりが無い

 俺に話したいことってなんだ?

 ウチの幻想郷(シマ)で調子乗ってんじゃねーぞ!とかだったらどうしよう

 ガクブルしていた俺だったが、怒られることはなかった。

 

「あなた妖怪になってみない?」

 

「おお!まさかの強化フラグですか!?」

 

「そうね、妖怪になれば寿命は人とは比べ物にならないほど伸びるわ

 何より魔力が増えて能力を思う存分使えるわよ?どう?なってみない?」

 

 魅力的な話である、念願のオリ主無双が出来るかもしれないし

 ……敵って誰だろう?

 まあ俺の結論はすでに決まっているがな

 

「だが断る!

 この斎藤蓮が最も好きな事のひとつは

 自分の立場が上と思ってるやつに『NO』と断ってやる事だ…」

 

「あら?良い話だと思ったんだけどね。どうして?」

 

「この台詞が言いたかったからです」

 

「……そう」

 

 紫さんはゲンナリしていた。

 正直「俺は人間をやめるぞ!紫ーッ!」とも言いたくて迷った

 ……あれ? 妖怪になった方が言える台詞多くね?

 

「しまった…妖怪になったら『私は後二回変身を残している』とか言えたかも

 まあ男に二言はないから良いけどね」

 

「でもいいの?妖怪になれば不死になれるかもしれないのよ?」

 

「うーん…まあじいちゃんになって死にたくなかったら考えてみるよ

 今は面白いからどうでもいいや」

 

 そう言うと紫さんは呆気にとられた顔をしたかと思えば笑いだした。

 偶に幻想郷の人々の笑いのつぼが分からなくなる斎藤蓮です。

 

「ふふ、人間なのに欲が無いのね。そのあなたの性格は嫌いじゃないわよ

 あなたが『YES』と言ったら実けn……改造手術をしていたのだけれどね」

 

「実験だろうと改造手術だろうと怖い件について」

 

 深く考えてなかったが俺の選択は当たりだったのかもしれない

 でももしかしたら改造されて仮面ライダーV3とかになれたのかも!

 いやショッカーになるとかのオチだろうな…

 

「まあ今更別にどうでもいいや。じゃあ俺そろそろ帰るぜ、じゃあなー」

 

 

 

 

 

 

 

「…出口作れないのにどうやって帰るつもりだったの?」

 

「ほら、無意識の時に力を使いこなせるとかあるじゃん?そのパターンで攻めてみようかと」

 

「そう意識してる時点で無意識じゃないけどね」

 

「なん…だと…」

 

 結局今回も紫さんに救出されることになりましたとさ。



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その17

 授業が終わりフランが俺の家に寄って帰るとの事なので

 二人で家に向かっていたところ俺の家の前に見知らぬ女性がいた。

 緑色の髪をした美少女である。

 それにしてもデカイ、胸が

 

「ふむ、こんな女性に出会ったならば腕を振らざるを得ない」

 

 ( ゜∀゜)o彡゜オッパイ!オッパイ!

 

「ねえ、レン。何してるの?」

 

「うん?まあ男ってやつはみんな野獣なのさ。

 フランよ、変な男に話しかけられたら即逃げるか殺るようにな

 …あれ?俺アウトじゃね?」

 

「セーフに限りなく遠いアウトだね!」

 

「ナンテコッタイ、これは俺の教員免許剥奪フラグが立ってしまった」

 

「なんてこったい!」

 

「あの〜そろそろよろしいでしょうか?」

 

 待ち人を放置するもの失礼なので談笑は中断することに

 

「いやはやすまないすまない、えーと」

 

「私の名前は東風谷早苗です。守屋神社の巫女をしています

 この度は…えっと、私の神社が深刻な信仰不足でして…」

 

「つまり宗教の勧誘か、幻想郷にもこれがあるとは…

 今度子供たちにこういうのは断るよう教えねば

 フラン、こういうのは怖いからすぐに断るようにな

 すぐだぞ?早さは力なのだ!」

 

「うん、わかった!」

 

「いやいやいや!

 むしろ子供に守屋を信仰していただけるよう言っていただきたいのですが…」

 

「外の世界出身としてはそういうのはちょっとねえ」

 

「あなたが思っているような危ない宗教じゃありませんから!

 話ぐらい聞いてもらえませんか?」

 

 この手の人はしつこいと相場が決まっている。

 適当に妥協案とか出さねば駄目かと考えていたが閃いた。

 

「そうだ!俺を弾幕ごっこで倒すことができたら信仰してやろう」

 

「本当ですか!?でしたらお願いします!

 …霊力もあまり感じませんし楽勝ですね(ボソ)」

 

 ここは幻想郷である。

 困った時は「おい、デュエルしろよ」みたいな感覚で弾幕ごっこを挑めばよいのだ!

 

「さあやるか、来いぃぃぃぃぃ!フラァァァァァンウィィィィィング(真ゲッター風)」

 

「うぃーんガシャーン!」

 

 説明しよう!フランが俺に背後から羽交い締めのような感じでくっついてるだけである。以上!

 

「……何をしていらっしゃるのですか?」

 

「いやぁ俺弾幕とか出せないけど弾幕ごっこ体験してみたくてよう

 それでこの前フランと一緒に考えてたんだわ」

 

「思いついたのだこれだよ!」

 

「これって私とフランさんが戦ってるだけでは?」

 

「細けぇこたぁいいんだよ!フランが翼でフランが牙なんだから

 俺は…オプション?」

 

「役割を持たないオプションって一体…まあ始めましょうか」

 

「よしきた、フラン!最初から全力で飛ばしてくれぃ」

 

「わかった、いくよーっ!」

 

 

 禁忌「レーヴァティン」

 

 

「んな!?」

 

「おお!レバ剣きた!これで勝つる!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「凄い迫力だった、ブライトさんも大満足の弾幕の濃さだったな」

 

「ハァハァ……凌ぎ、ました…ハァ

 …これほどのスペカ、ならば…妖力もあまり残って無いでしょう…ハァ」

 

「何勘違いしてるんだ

 まだ俺のバトルフェイズは終了してないぜ!

 フラン、これを飲めぃ!」

 

 フランに渡したのはもちろんエリクサー(笑)

 何故なら彼女もまた、特別な存在d(ry

 

「んぐんぐ…すごいすごーい!力が漲ってきたよ!」

 

「なっなんですかそれは!?チートです!ずるいです!

 そんな魔法薬使っちゃダメですー!!」

 

「そういう台詞を言いたければ若本ボイスで出直してきな!

 確か『アイテムなんぞ使ってんじゃねえ!』って

 バルバトスが怯んでいたら発動しなかったなあ…

 ところで早苗さん、まだやるかい?」

 

「…ギブアップします」

 

「左様か、フランお疲れ。そしてありがとな!

 ところでフランってどれぐらい強いんだ?」

 

「EXのボスぐらいだよ」

 

「……? まあボスだったら強いだろうな、うん」

 

 正直良く分からない回答だったが早苗さんのリアクション的に凄いんだろう

 …しかし、このままじゃ早苗さんがあまりに理不尽なので妥協案を出すことに

 

「早苗さん早苗さん、疲れただろうしウチに上がっていったら?

 お茶出すし、話ぐらいなら聞くよ?」

 

「本当ですか!頑張った甲斐がありました…では諏訪子様と神奈子様のお話を…」

 

「まあとりあえず中に入ろうか、フランはお話聞くか?」

 

「興味無いからいいや、じゃあねーレン!」

 

 まあ正直やり過ぎた感が否めないしお話ぐらい聞きましょうかねぇ

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんな考えで早苗さんを家の中に入れたが思わぬ事態となった

 

「これはガンプラじゃないですか!

 うわぁウイングゼロ…ああ!フルバーニアンとサイサリs…あああ!デンドロまである!」

 

「えっと早苗さんや、お話はどした?」

 

「後でです!!」

 

「…左様か」

 

 結局早苗さんはありがたいお話も無く帰って行った

 いやまあ同じ趣味の会話ができるようになったのは良い事なんだけどね…うん



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その18

 〜地霊殿〜

 

「ねえねえお姉ちゃん」

 

「どうしたの?こいし」

 

「昨日レンから保護者宛てにプリントを渡されたのだけど

 お姉ちゃんに渡せばいいのかな?」

 

「そうね、私が読むわ

 ええと…『家庭訪問のお知らせ。』

 レンさん一人でここまで来てもらうのは危ないかな

 もう一枚は…『地底なう』……ええ!?これ昨日のプリントよね!?

 さっ捜さなきゃ…あ!レンさんってあれ?」

 

 この幻想郷では他人の家に勝手に入って良いというのは霊夢談。

 何にも言わずにお邪魔してます。

 

「おう、勝手にお邪魔してるよー」

 

「いらっしゃーい!」

 

「…レンさん、昨日はどちらへ?」

 

「ん?…ああ、昨日は鬼たちの宴会に交じってたよ

 勇儀の姉御が良い人でさ、おかげで鬼たちと仲良くなったぜい!」

 

 地霊殿への道を覚えていなかったのでとりあえず目につく人に声をかけたが

 なかなかどうして、良い人だったので気が付いたら仲良くなっていた。

 ナイス姉御キャラ、ナイスおっぱい、そして何故ブルマじゃなかったし

 

「一応レンさんもそういう事を考えるのですね」

 

「男だからね!仕方ないさ」

 

 勇儀の姉御もそうだが早苗さんも紫さんも、幻想郷には巨乳率が高い気がする

 今後も増えるかもと考えるとオラなんだかワクワクして来たぞ

 

「話を振ったのは私ですが…胸の事を考えるのはやめてください

 ……特に大きさとか」

 

「むむむーっ!レンは古明地姉妹をディスってるのかー!」

 

「フゥン!世の中には『貧乳はステータス』という言葉があってだな

 むしろそっちの方が需要が……いやなんでもない」

 

「…そういえば家庭訪問でしたね、寺子屋でのこいしの様子を教えていただけますか?」

 

「そういや家庭訪問だったな!うん!」

 

「??」

 

 俺の考えを読んだのだろう、さとりが露骨に話題を転換してきたのでありがたく乗っかる

 こいしにはあまり聞かせたくない世界だしな!うん!

 

「こいしの事だが…よく能力使って慧音を困らせてるな」

 

「こいし、私人に迷惑かけちゃ駄目って言ったよね?」

 

「アーアー聞こえなーい」

 

「まあ安心しなって、迷惑かけてるのは慧音だけで子供たちとは仲良くしてるから」

 

「…慧音さんに何を送るか真剣に考えておきます」

 

「慧音は犠牲になっているのだ…慧音ェ…」

 

 まあ実際の話、慧音は子供たちに弄られる事が多いのでこいし一人が迷惑をかけている訳でもないし

 何より慧音が満更でもなさそうなので問題無いかと言ったら問題無いのだが

 そして俺の心を読んでさとりは安心したようだ、と表情から推測してみる。

 

「少し失礼しますね、客人が来ているというのにお茶を淹れるのを忘れていました」

 

「ああ、お気づかいなくって言ってもお茶を淹れてもらわれちゃうのが家庭訪問のお決まり。

 遠慮無く頂くぜ、ありがとなー

 

 

 …行ったか

 おーいこいし、実は慧音こっそり胃薬とか飲んでるぐらいだからイタズラはほどほどにな?」

 

「えー…うーんどうしよっかなー」

 

「そこはハイと言いなさい!!」

 

 文字通り飛んできたお姉ちゃんであった。

 

 



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その19

 毎日グダグダと過ごしているうちに気が付けば夏になっていた。

 さて、自分がいるのは美少女率の非常に高い幻想郷

 夏と美少女、この二つの単語から皆様は何を思い浮かべるだろうか?

 

 そうだね、水着だね。

 

 ましてや文化が進んでいないこの幻想郷

 涼をとる手段といったら水浴びだろう!

 

 

 

 

 そう考えていた時期が俺にもありました

 

 

「このインドア派どもめ!

 貴様らには水着に着替えてキャッキャウフフするという

 サービス精神が無いのかぁ!」

 

「いきなり立ち上がったと思えば…早くサイコロ振れ、次はレンの番だ」

 

「私吸血鬼だから流水は駄目なんだー」

 

「うるさいわねー寝てるんだから静かにしてよ」

 

 現在俺の家で俺と魔理沙とフランで桃鉄を、霊夢は昼寝をしております

 ちなみに電力は太陽光、知ってて良かったソーラーパネル

 

「まあフランは仕方ないとしてだ、暑いから泳ぐとかいう発想は無いのか?」

 

「どうして泳がないといけないのよ、ここならじっとしてるだけで涼しいじゃない」

 

「お前の家は涼しいし暇つぶせるしな、ここで事足りるぜ」

 

「原因は俺だったァァァ!」

 

 俺自身がおいしいフラグを潰してしまうとは何たる不覚

 …ふとここでちょっとした疑問が浮上した。

 

「そもそもお前ら水着持ってるのか?」

 

「失礼な、私も女だぜ?持ってるに決まってるじゃないか」

 

「私も一応持ってるよ、何故か!」

 

「わっふるわっふる、…で霊夢は?」

 

「女だけど持ってないわよ、悪い?」

 

「さらしで泳ぐと申したか、流石霊夢、格が違っt「封魔針」痛え!」

 

 霊夢は針を投げたら昼寝にシフトした、フリーダム過ぎるぜ…

 桃鉄組の方に振りかえると何故か魔理沙は俺のトラウマ、八角形の物体を持っていた

 

「ちょ!それやめれ、この前聞いたんだがマスパって山を吹っ飛ばせる威力持ってるらしいじゃねえか」

 

「お前が変な動向をし始めてるから持ってるだけだ

 変な動向をしなければ、何の問題もないぜ」

 

「ネタ振りですね、わかりm「マスt…」嘘ですさーせん!」

 

「…全く、こいつに勉強を教えられてるフランが心配だぜ

 フラン、こんな教師で大丈夫か?」

 

「大丈夫だ、問題無い」

 

 …念のため書いておくが今のはフランの台詞である。

 

「お前絶対フランに何か仕込んだだろ」

 

「ドヤ顔でやってくれるとは流石我が生徒d…何故ばれたし」

 

「とりあえず一発マスパいっとくか」

 

「…愛があれば痛くなーい!」

 

 久々のマスパは痛かったです。

 愛が足りなかったか…

 

 

 

「痛てて…あ~あ、家がボロボロじゃねえか。

 すぐ直せるからいいけどさ」

 

「あはは!本当にレンってマスパくらっても平気なんだね!」

 

「撃つごとに威力を上げてるのにお前へのダメージが減っていくって…おかしいぜ」

 

「まあ俺だからな、ハッハッハ

 

 

 

 さて現実逃避はやめて後ろの殺気に立ち向かおうか」

 

 俺の後ろには鬼の形相をした霊夢が!

 あなたも魔理沙のマスパが直撃したのですね分かります。

 

 

 

 俺たちオワタ\(^o^)/

 

「私はね…結構大雑把な性格なの…

 

 だから面倒くさいこと考えず全員ぶっ殺す!!」

 

「フラン、逃げるぞ!スタコラサッサだぜ!」

 

「ちょ待てよ!」←キムタク風

 

 魔理沙もフランも霊夢より逃げ足が速かったようだ

 残されたのは俺と霊夢の二人っきり

 

「その…あれだ…やさしくしてね♪」

 

 御祓い棒で俺が泣いても殴られ続けました



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その20

「オールドタイプ最強はどう考えてもガトーさんですよ!」

 

「いいや!まあ俺が好きだからってのもあるけど

 ガロード最強は譲らねえ、なにより主人公補正あるしな!」

 

「それは卑怯です!」

 

 最近よくあるガンダム談義、本日は朝早くから会話に花を咲かせております

 早苗さんは本当によく遊びに来る

 遊び過ぎて早苗さんのお泊りグッズが俺の家にある状況

 ちなみにフラン、こいし、魔理沙のやつもある

 すwみwまwせwんwリwアw充wでww

 ハーレム築いちゃうかもwwウェヒヒww

 ……まあそんな訳もなく、ずっとゲームしてるか喋ってるだけですけどね

 

「…ふう、ちょっとしゃべり疲れましたね」

 

「だなーとりあえず昼飯食おうぜ

 …ところでどうしてまたこんな朝早くから遊びに来たん? まあいいけどね」

 

「え? …あっ!? 忘れてました!

 今日はレンさんを守矢神社に招待する為に来たのでした」

 

「なんと」

 

 

 

 

 

 

 という訳でやって来ました守矢神社、妖怪の山の上にあったので

 もしかすると射命丸さんに会うかもと思ったがそんな事は無かったぜ……

 まあ代わりに部下の人には会ったが

 

 

 閑話休題

 

 

「ここが守矢神社…二人の神様がいるとかワクワクが止まんねえ!」

 

「二人とも素晴らしいお方です!きっとレンさんもすぐ守矢信者になりますよ」

 

「なにそれこわい」

 

「さあ入りましょう!」

 

 きっとカリスマ溢れる神様達が登場するのだろう!

 これフラグじゃないぞ!絶対違うからな!絶対だぞ!

 

 

 

「さーなーえ〜お腹空いたよぅ」

 

「朝早くからどこに行っていたんだい早苗

 もうお腹ペコペコだ…あっ」

 

「すっすみません!すぐ作りますから!」

 

「予想通りの展開で安心した

 流石幻想郷、期待を裏切らない

 早苗さんや、俺も手伝おう。俺も昼飯食ってないし」

 

「…すみません、ありがとうございます」

 

 昼食を食べながら会話のターン、いつも通りのgdgdですね、わかります。

 それにしても片方は神っぽいがもう片方はどう見ても幼女です、本当にあr(ry

 

 

 

「ところでだ、レンだったか?お前は早苗とどんな関係なんだい?」

 

「あっ!それ私も気になるね」

 

「神奈子様!そんな変な意味に聞こえる質問止めてください!

 諏訪子さまも乗っからないで…」

 

 どうやら守矢家では早苗さんは弄られポジのようだ

 お仕えする二人の神様に弄られる巫女…

 あるあr…あるな、うん

 

「俺と早苗さんとの関係ですかい? とりあえずだな…

 一晩中熱く語り合う関係と言っておこうか!」

 

「「おおっ!」」

 

「レンさんもです!」

 

 それにしてもこの神様たち話しやすい、想像以上にフランクである。

 

「フッ、ウチの早苗に手を出そうだなんて、覚悟はできてるのか?」

 

「ぬお!神の威圧感ぱねえ…だが敢えて言おう!

 娘さんを僕にください!お義母さん!」

 

 

 

 ……とロリ神様の方に言う

 

「…え? 私に言うの?」

 

「いやいや、どうして諏訪子に言ったんだい?」

 

「何というか…ほとばしる人妻臭がしたので」

 

「「何故知っている!?」」

 

「フフフ、時には博麗の巫女を上回る勘を持つ斎藤蓮を侮らないで頂きたい!」

 

 幻想郷に来てからこの勘が一つの能力と思わざるを得ない自分ガイル。

 

 

 

 

 と、まあこんな感じで昼食を終え雑談にシフト。

 ……元々雑談してましたが

 

「ところでだ、諏訪子さん。ちょっとお話があるんだが」

 

「ん、なんだい?早苗ならやらないよ」

 

「もうそのネタ引っ張らないでください!」

 

 後ろで早苗さんが吼えているがとりあえず放置

 俺は諏訪子さんを一目見たときから運命の赤い糸を感じずにはいられなかったのだ!

 

「ウチの寺小屋に

 

 通 わ な い か ? 」

 

「……はい?」

 

 思わず固まる諏訪子さん、一番早く反応したのは神奈子さんだった。

 

「アハハハ!諏訪子の見た目だったら寺小屋に通っても違和感無いし良いじゃないか!」

 

「んな!私が幼児体型だからって馬鹿にして!」

 

「今入学すれば何と何と!このランドセルもプレゼント!」

 

「ランドセルを背負った諏訪子様…諏訪子様!入学しちゃいましょう!

 その御姿を見たい…いや見れば信仰する人も増える筈です!」

 

「今見たいって言ったよね!? それにそんな信仰は嫌だよ!」

 

「ふむふむ、早苗さんは諏訪子さんの色々な姿を見てみたいと推測した

 …早苗さんよ、俺の能力を使えばコスプレさせたい放題だぜ?」

 

「はっ!? それは盲点でした、でしたらとりあえず…ゴスロリ作ってください!」

 

「お前もう帰れ!そして寺小屋なんかには絶対通わないからな!」

 

 これ以上怒らせるのもあれなので退散することにした

 寺小屋Ph越え計画はまだまだ遠そうだ

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところでだ、今日はアイツを入信させるために招いたのにコッチが入学させられそうになってどうする」

 

「全くだね」

 

「すみません、ちょっと興奮しすぎました」

 

 守矢神社にて反省会が有ったとか無かったとか 



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その21

 地底にもすっかり慣れたワタクシ斎藤蓮です。

 今日はこいしに誘われて地底の夏祭りに遊びに来た

 せっかくなのでさとりも誘いお祭りを楽しむことに

 

「レンー!りんご飴、りんご飴買って!」

 

「フハハハ!かわいい女の子の頼みだ、おじちゃん張り切っちゃうぞー!」

 

「こいし!すみませんレンさん、私が払いますので…」

 

「いやいや気にすんな、どうせ金あっても使う当てもないしな

 それにだ……男ってのはカッコつけたがる生き物なんだぜ」

 

「フフッそうですか、なら私もりんご飴買ってもらっていいですか?」

 

「よろこんでー!ちょっくら買ってくる」

 

 さとりみたいな美少女に微笑まれながら頼まれたら断れないだろう、男として……

 

 

 りんご飴を買うため屋台に向かったところ鬼のおっさんに話しかけられた

 

「オイ兄ちゃん、古明地のと知り合いか?」

 

「まあ友達といったところだぞ、それがどした?」

 

「いやどうしたって…覚だぞ? 心読まれて気味悪くないのか?」

 

「おいおい、姉御から聞いたけど正々堂々が好きな鬼が陰口叩いてどうする?

 それに友達だって言った奴の目の前で悪口言うもんじゃあないぞ?

 てかこの斎藤蓮、お天道様に顔向けできる生き方してきたから

 心読まれても問題ない!」

 

「ハッハッハ!レンは相変わらずそういう事をいい目で言うね!

 それからそこのお前は

 

 ちょっと飛んでこい」

 

 会話をしていた鬼がブッ飛ばされ後ろを振り向くと勇戯の姉御が立っていた

 ちなみに姉御とは以前宴会で酒作ってみせたら凄い仲良くなった

 なかなか手に入らないレア物だったらしい

 それはさておき

 姉御は今回セクスィーな着物を着ている。

 スリットから見える太股、胸元からは大胆に強調されたおっぱいが見え…見え…

 

 ……ふぅ

 

「ああ、星熊勇戯さん、ですか。こんにちは」

 

「どうしたんだい!?今さっきと口調も雰囲気も全然違うぞ!」

 

「いえ、ワタクシは、いつも、こんな感じで、ございますよ?」

 

「おーい帰ってこーい」

 

「痛い!」

 

 姉御から強烈なデコピンが飛んできた、マジ首が千切れるかと

 

「痛いぜ姉御、デコから血が…マジで出てる!?」

 

「唾付けときゃ治るよ、かけてやろうかい?」

 

「なんだご褒美か」

 

「なんでそうなる!…アンタと話してると私のペースが乱れるよ」

 

「剛速球とチェンジオブペースの使い分けに定評のある斎藤蓮でございます

 てか姉御、今の鬼さん大丈夫? すげえ勢いでぶっ飛んで行ったけど…」

 

「陰口叩くだなんて鬼の風上にも置けない奴だからね

 あれぐらい気にすることないさ、それよりも嫌な思いさせて悪かったね」

 

「まあ好き嫌いだなんて生きてればできるものなんだから仕方ないね

 友達の悪口言った奴がボコられてスカッとしたもの事実だけどな!

 …いかん、こいしとさとりを待たせたままだ。

 ちょっとダッシュで戻ります」

 

「女を待たすだなんてそりゃいけない、じゃあまたね。

 今度会ったら美味い酒期待してるよ」

 

「今度は酒蔵扱いですね、わかります」

 

 霊夢といい姉御といい、もてる男は大変である

 

 

 

 

 戻ってきたは良いものの思ったより時間をとられていたようで

 

「遅いよレン!遅いから私さきに焼きそば食べてるよ!」

 

「何かあったのですか?」

 

「ごめんごめん、ちょっと姉御に会ったからさ

 状況説明めんどい!適当に心読んでくれぃ」

 

 何があったかを頭に浮かべる、これだけで把握してくれるから助かる。

 

「…はい、把握しました。

 ……友達ですか」

 

「ん? 何か言った?」

 

「いえ、何でもありませんよ。では待たせた罰として今日はレンさんの奢りで」

 

「こいしも!」

 

「支払いは俺に任せろー!バリバリッ」

 

「やめて!…どうして『やめて』と言ってほしかったのですか?」

 

「テンプレですから!全く、こういう風に返してくれる人は貴重だわー!」

 

「フフッ、そうですか、ではせっかくの縁日ですし早く回りましょうか」

 

「おーけい!それにしてもさとり、今日は機嫌いいな、良い事あった?」

 

「気のせいですよ」

 

 さとりはそう言ってるが今もそうだしいつもより笑ってる、確実に。

 まあ美少女の笑顔はこの世の宝だしな、よしっ!

 今日は心ゆくまでお祭りを楽しみました。



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その22

「ゴホゴホ、この俺が…風邪をひくなど…ハーックショイ!」

 

「安静にしろ、レン。今日はお前の仕事はお休みだ

 …いや、今日のお前の仕事はしっかり休んで早く風邪を治すことだ。わかったな?」

 

「りょーかい…ちくせう、生徒たちが…」

 

 俺としたことが夏風邪を引いてしまいました。

 まあアイス食いまくってクーラーガンガンの部屋でゴロゴロしていたらそれはなるわな、うん

 

「お粥を作ったぞ、食べれるか?」

 

「慧音がフウフウしながらあーんしてくれたら一瞬で風邪治っちゃうかも!」

 

「全く、お前は元気なのかそうでないのか…私も時間が無いから少しだけだぞ?」

 

「キター!ゴホゴホッ!」

 

「大声を出すな!…お前のことは生徒として見た方がいいのかもしれないな」

 

「男として見るという選択肢もありますぜ」

 

「ないないそれはない」

 

 (´・ω・`)

 

「ともかく、今日は大人しくしておくことだ

 生徒たちが気になる気持ちもわかるが、生徒に風邪をうつすわけにもいかないだろう?」

 

「そりゃあもちろん」

 

「では行ってくるよ」

 

 お粥を残して慧音は帰って行った。

 あーんをしてもらうのを忘れたのは一生の不覚である

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 お昼も過ぎ、フランがお見舞いに来てくれた、授業が終わったのだろう

 …そのフランの後ろに青い服の子が見えた気がする。

 

「レンッ!大丈夫?」

 

「大した風邪でもないし明日にはピンピンしてるだろうさ

 お見舞いありがとうなぁ

 それは置いといてだ…

 

 きっ危険だッ!今の俺に近づくな!…クッ!体が熱い…

 俺の風邪がうつる前に早く逃げるんだ!」

 

「元気そうだねー、良かった良かった」

 

「今までずっと寝てたからな」

 

 結構重要な事だが幻想郷の住人たちのスルースキルが上がってきて困る。

 

「まあ冗談抜きに風邪うつるぞ? お見舞いに来てくれた気持ちは嬉しいけども」

 

「私吸血鬼だし人間程度の病気だったら効かないよ?」

 

「そりゃ安心だ、ところで後ろの子は誰だ?」

 

「あっ、入ってなかったんだ、チルノ!入りなよー!」

 

「ふ、ふん!あたいは別にこの変な家にビビってたわけじゃないだからね!」

 

 変な家か……まあ改造を施した現代建築最先端技術(多分)の結晶だからな

 

 

 ……ちるの? チルノだと!?

 

「チルノ!チルノじゃないか!俺の友達から話は聞かせて貰ってるぜ!」

 

「え? 私話したっけ?」

 

「うんにゃ、別の友達。幻想郷の外のな、結構有名だぞ」

 

「外で!? あたいのめーせーはそこまで広がっていただなんて…

 あたいったらさいきょーね!

 どういう風に言われてるの?」

 

「え? …なんというか、その……貞操に気をつけなさい」

 

「てーそー?」

 

「変な人について行っちゃ駄目ってこった」

 

 「チルノは俺の嫁!」→「「「少し頭冷やそうか…」」」→「貴様らなにをするやめr」

 という争いを多く見てきているからな……

 こいつは確実に外の世界に出しちゃいけないだろう

 馬鹿キャラ……曰く⑨なキャラらしいからコロっと騙されてしまいそうだ。

 ちなみに⑨の意味を俺は知らない。

 

「ところでフランよ、チルノとは友達か?」

 

「うん!レンが『友達多い方が人生楽しい』って教えてくれたから頑張ったよ!」

 

 フランが良い子過ぎて嫁に出したくねえ……

 将来的にはフランも結婚するとか考えると……ぐぎぎぎうぎゃああぁぁあ!

 

「フランガ幸セナラ…別ニ…ぐふ」

 

「う〜んレンって元気なの? 風邪なの?」

 

「風邪だな、テンション上げたら頭フラフラしてきた…」

 

 完全に自業自得である。

 

「そっか!風邪をひいたときは頭を冷やすといいって聞いたからチルノにお願いしたんだー」

 

「色々な面でもさいきょーなあたいにまかせろ!」

 

 ……嫌な予感しかしない

 だがフラン、チルノの無邪気な笑顔を見るとだな?

 

 

 (おとこ)には避けてはならない道がある

 

 

 俺は一足先に(おとこ)になってくるぜ……!

 

 

「いくよー!」

 

 凍符「パーフェクトフリーズ」

 

 圧倒的氷の弾幕が俺の頭どころか部屋中を冷やし

 部屋の到る個所が氷漬け、かく言う私も氷漬け

 

「ちちちちっちべたーい」

 

「うわああああ!チルノ!やりすぎだよっ!

 レンがコンティニュー出来なくなっちゃうよ!」

 

「え、そうなの? …だいじょーぶ?」

 

「ふ…フフフ…とっ虎は何故強いとと、思、う?

 

 元々強いからよ!

 

 フハハ!げっ元気になってきたぜー!

 ありがとな!チルノ、フラン」

 

「そっそっか、よかったよかった」

 

「あたいはさいきょーなんだから温度ちょーせーもできて当然よ!」

 

 そこから先はあまり覚えていないが帰るときのフランの顔は笑顔で

 チルノの顔はどこか誇らしげだったことは覚えている。

 ……今度花○慶次でも読んで漢を復習するか

 

 

 

 

 

 

 

「安静にしろと言ったのに…どうして風邪が悪化してるんだ? お前は」

 

「いやあね…今回の件は誰も悪くは無いと思うんだ。そうしよう」

 

 ユ○ケル飲んで翌日までに気合いで風邪を治しました。



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