破壊の悪魔は川神市に住まう(仮) (BATTU)
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prologue 『B』

ついにやっちまった

とりあえずこんな感じというお試し感覚で見てください


?? SIDE

 

 

「ッ!!!カカロットォォォ!!!」

 

後ろの男、憎き好敵手『カカロット』

 

カカロットは極太気功波を放出させると先ほどまで押されていたはずのカカロットの息子達、悟飯と悟天の気が増していき、極太気功波の太さがまた更に増していき、包み込まれていた3個の緑色の光弾は消滅していった

 

危険と感じ、全身に気を最大まで高めていき、周りに緑色の球体の障壁、バリアを作り出して3人の超極太気功波を防ぐ

 

唸り声をあげながら足を岩山の地面に踏ん張るが、威力に耐え切れず足場であった岩山が崩れてしまいその超極太気功波の中に包み込まれていき、天よりも高く飛ばされて行った

 

 

「ウッ!?ウオ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォ"ォッ!!!???」

 

 

体が光に飲まれていく

 

憎きカカロットとその息子達が放った超極太気功波の青白い光

 

そして背後の太陽の光に

 

 

(何故だ!この俺が・・・負けるはずがない!)

 

 

そんな中でも彼は困惑し、憤怒する

 

 

(俺がカカロットに負けるはずが無いんだ!カカロットなんぞに負けてはならないんだ!)

 

 

視界が光に覆われる

 

だが意識だけは失わない

 

手放すものかと必死に好敵手の名を考え続ける

 

 

(カカロット・・・!カカロット!)

 

 

それでも無残にも意識は消えていく

 

視界が紅く染まっていく

 

破壊の悪魔は光に飲み込まれていく

 

そして最後に悪魔は恨みの対象に向けて吠えた

 

 

「カァカロットオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」

 

 

瞬間、破壊の悪魔『ブロリー』は太陽に消えた

 

最後に上げた咆哮も宇宙に消えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“筈だった”

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

??

 

「あー、もう少し楽しめると思ったのにな」

 

溜息混じりに自身の部屋で仰向けになりながら呟く少女

 

艶のある長い黒髪に、同性でも見惚れるであろう貌とプロポーション

手足はスラリと伸び、体は女性らしさにあふれ

されでも内には確かな鍛錬と修練の結晶を宿して、美しさと強さを兼ね揃えた肉体だった

 

彼女の名は川神百代

 

今日は彼女の家、武の鍛錬場として名の知れた川神院で久方ぶりの他流派の武術家との正式な手合わせが行われた

 

相手は古くから伝わってきた流派の達人、実力は申し分なくまず一般な武術家かでは勝つことは極めて難しい

百代もその達人の話は幾度か聞いており今回の手合わせをとても楽しみにしていた

 

もしかしたら、そいつなら解消出来るかもと期待していた

自分の疼き、乾きを

 

確かに凄かった

確かに強かった

 

だが、それだけだった

蓋を開けてみれば、いつもと同じ様に相手が倒れ伏し、自分はただそれを静かに見下ろしていた

 

自分が渇望していた時間は、あまりにも短く終わってしまった

 

終わって胸にあるのは、物足りなさ

飢えにも似た強者を求める己の疼きだった

 

 

「なまじ実力があった分、余計に物足りなく感じてしまうな…」

 

 

空腹時に下手に食い物を口にしてしまうと、余計に腹が減る…その感じが今まさに百代が感じている事だ

 

足りない、これでは足りない、全然足りない

 

自分はもっと戦いたい

 

こんな不完全燃焼な戦いではない

 

もっと強い者と闘いたい

 

もっと血が滾る様な、もっと心が脈打つ様な、もっと魂が震える様な

 

そんな強者と、心行くまで戦いを楽しみたい

 

 

しかし、その望みは今日も叶える事が出来なかった

 

 

「はぁ...もう寝るかな」

 

 

そう思い、そろそろ明かりを消そうとした時だ

 

 

 

ドゴーーーン!!

 

 

 

「おわッ!じ、地震?...いや違う、この振動はこの山からか?」

 

 

突然の揺れに倒れそうになるが何とか態勢をとり、倒れるのを防ぐ

 

部屋を出ると川神院にいる門下生たちなどの慌てる声が響く

その中に妹の声も聞こえたような気がしたが百代は川神院の近くにある森へと急いで向かった

 

 

「じじぃの事だ。またなにかあるとやばいとかで止められそうだからな ...確か、この辺りだったか」

 

 

揺れの発生源らしき場へとやって来た

そこでまず百代の目に入ったのは少女たちだった

 

1人は白と黒を基本としたヒラヒラした服装にゲームや漫画などでありそうな魔法使いっぽい大きな帽子をかぶった少女

 

もう1人は先ほどよりも背が小さく、しかし髪色は似た金髪で赤色の服を身に纏っている

 

 

「なんでこんな所にかわいいおにゃの子達が?...?!!」

 

 

そして更にその奥には悲惨な現場が残されていた

 

地面は大きく陥没し、一つのクレーターが出来上がっており、その真ん中には赤い液体が全身にこびり付いた1人の大男が横たわっていた

 

赤い液体は焼け焦げでもしたのか、鼻がもげそうな異臭を発していた

 

百代は吐き気を抑えながら、横たわる男に近づく

 

 

「全身血まみれ...酷すぎる」

 

 

近づいて見るだけでその悲惨さは更に増した

両腕両脚、頭と五体満足ではあるがその男の右胸にはポッカリと大穴が空き、背中にまで貫通していた

 

このご時世でここまで悲惨な“死体”は聞いたことも無ければ見たこともない

一体何があったらこんな風になったのか、もしかしたらこいつをやった奴がまだ近くにいるんじゃないかと色々考えてしまうがただ一つ分かる事は自分では何もできる事がないという事だ

 

殺人だったとしてもこの死んでいる男とはなんの関わりも無ければ、殺した奴を捕まえる義理もない。これはあくまで警察の仕事だ、武術家の役目ではない

 

 

「とりあえず、あの女の子たちを家に運ぶくらいはするか...なにから守っていたかは知らないがな、あの子たちの保護くらいはしてやる」

 

 

せめて出来る事はしてやると男に向かって言った後、背を向けて少女たちの所へ行こうとした

 

その時だ

 

 

「...ッと」

 

「ッ...」ピタッ

 

 

突然背後から聞こえる声

 

 

「カ....ット..!」

 

 

そんな馬鹿な、百代の脳裏にはその言葉が浮かぶ

ゆっくりと後に振り返る

 

腕が動き手は大地を掴み、足は重い体をしっかりと支えるように踏みしめて体を起こす

手は大地から離れ、男は立ち上がった

 

右胸から流れていた血は勢いがおさまっていき、さっき見た程よりも穴は小さくなっていた

そしてゆらゆらと揺れる髪から光が漏れ金色に輝きだし、彼の体からは同様に金色のオーラが溢れ出す

 

 

(な、なんなんだ...こいつは)

 

 

どうして生き返った?

なぜ穴が塞がっている?

何を喋っている?

 

そして、なんだこの気のでかさは...?!

 

 

今、川神百代の目の前に立つ金色の男

 

両手を握りしめ、男は天に向かって叫んだ

 

 

 

 

「カァァァカァロッットオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」

 

 

 

 

叫ぶと共に気が更に溢れる

 

大地が揺れる

 

そして金色の男の叫びは空をも揺らし

川神市全域、否、それ以上先まで轟かせた

 

 

 

世界最強と謳われた2人の老武人に

 

九鬼の当主とその妻、そして娘息子たちに

 

九鬼に殉ずる従者たちに

 

川神百代と親しきファミリーたちに

 

道場を破門にされた男とその弟子達に

 

とある島にて秘密裏に暮らす4人の少年少女たちに

 

世界で戦う軍人達に

 

関西の武人たちに

 

 

 

彼らの耳には確かにかの男の叫び声が届いた

 

 

運命は定まった

 

世界よ聞け、少女よ見よ、今破壊の悪魔は産声をあげた




いきなりクライマックスみたいになってしまった

とりあえず人狼行軍の風神録が落ち着いてきたらこれの続きを書くつもりでっす


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Episode 1

落ち着いてから書くといったな
あれは嘘だ


「10円!!(更新料)」

「うるさい!」ポーピー

「クソマァ!!」




「カァァァカァロッットオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」

 

 

「ッ〜!な、なんて声だ!耳がイカレそうだ!」

 

 

両手で耳を塞ぎ、男の叫び声を遮断しようとするがそれでも男の声を百代の耳に入ってくる

 

しかも、男から発せられる莫大で強大な気は辺りを吹き飛ばそうとする台風のように荒々しく舞い上がっている

そんな状況の中で百代は飛ばされないように足に力を入れながら耐えていた

 

 

「オオオオオオオオオォォォォォォォォォォーーーーー〜〜〜・・・・・・・・・・」

 

「・・・?」

 

「・・・」ドサッ!

 

「ッ!お、おい!」

 

 

叫び声は徐々に小さくなっていき、ついには黙ったままになった男はそのまま後に仰向けになって倒れた

 

しかも、先ほどまで荒々しかった気のオーラも叫ぶのを止めてから少しずつ衰えていきついにはただ濃いだけの気を纏うだけになった

 

 

「あ、あぁぁ、う・・・う、うぅぐッ・・・!」

 

 

倒れてもなお、意識を手放そうとしないように荒い呼吸と共に唸り続ける男

だが、男の瞼は少しずつ徐々に徐々にと閉じていき、限界が近づいていることを告げている

 

 

「・・・大丈夫か?」

 

「ハァ・・・ハァ・・・う、うぅぅ」

 

「心配するな、あんたが誰かは知らないけど別に取ってくおうなんて思ってはいないさ。近くに私の家があるし、うちのじじぃなら何とかしてくれるさ、だから今は寝てろ」

 

「・・・うぅぅ・・・ッ、はぁ・・・・・・・・」

 

 

そんな百代の言葉は彼に届いていたのだろうか。男はしばらくして眠りにつく

溢れ出た気のオーラも落ち着きはじめ、金色に輝いていた金髪もその光を失っていき黒い髪へと変わっていった

 

ゆっくりと呼吸をしている所を考えて死んだ訳ではないようだと百代はとりあえず納得する

 

 

「・・・さぁて、とりあえずじじぃに話してこいつとおにゃの子たちを招いてやるか」

 

 

ーーーーー

 

ーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

??

 

「・・・」

 

 

ここはどこだろう

 

 

「おぎゃあ!おぎゃあ!」

 

「うぅ・・・ひくっ・・・うぅぅ」

 

 

遠くからはハッキリと聞こえる赤ん坊の声

 

1人は盛大に泣き喚き、もう1人はその泣き声に怖がってしまったのか小さく震えるように泣いている

どちらにも同じような尻尾を持つ所から見て、同じ種族だと感じさせた

 

 

「俺は・・・この赤ん坊2人を知ってる?」

 

 

頭の中では分からない筈なのに何故か知っているように感じていた

何より、こっちの小さく泣いている赤ん坊を特に、俺は知っていた

 

 

プシューーー!

 

 

「?」

 

 

突如背後から聞こえた音に反応し俺は振り向いた

そこにはそこにいる赤ん坊と同じ尻尾を持つ男、どちらかの父親なのか、それとも泣き声が気になって入ってきたただの通りすがりなのか

 

その男はゆっくりと2人の赤ん坊の前に来ると小さく泣いていた赤ん坊の足を掴み逆さのまま持ち上げた

 

 

「!!」

 

 

そして男の反対側の手には鋭い大振りのナイフが握られていた

 

 

「やめろ!何をしてる!?ぐっ?!、か、体がうご、か・・・!」

 

 

男を止めようとするが体はいきなり金縛りにあったかのようにピクリとも動かなくなった。だが、唯一喋ることだけはでき、俺は必死に叫んだ

 

 

「やめろ!!その赤ん坊が何をした!?なぜ殺そうとする!?」

 

「・・・」

 

 

しかし、男は俺の声を聞くことも無くその手に持ったナイフを高く掲げる

 

 

「やめろ...やめろ!やめろ!やめてくれーーー!」

 

 

何度もやめるように叫ぶがそれも空を切るように虚しく、高く掲げたナイフは一気に振り下ろされ

 

 

赤ん坊を貫いた

 

 

ーーーーー

 

ーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へあッ!!」

 

 

飛び上がるように体を起こす

荒い呼吸のまま、周りを見渡してから自分の両手を見る

 

 

「・・・ゆ、夢?・・・ッ!」

 

 

悪夢から覚め冷や汗は体中を濡らしベタベタと気持ち悪く、しかも右胸辺りから激痛が走り左手で右胸を押さえる

 

朝の目覚めにしては最悪なものだった

 

 

「・・・ここは」

 

「大きな声がしたから見てきたら、ようやく起きたネ」

 

「・・・?」

 

 

部屋に入ってきたのは糸目の緑ジャージに身を包んだ男

それ以外にはとくに特徴はない

 

 

「私はルー、この川神院の師範代で川神学園の体育教師もしている者ヨ。君は川神院の近くの森で川神百代が見つけてここまでつれきたのさ」

 

「ルー・・・?」

 

「(どうやら言語は伝わっているみたいネ、つまり少なくとも日本育ちかな?)とりあえず起きてもらってそうそうで悪いけど、君の名前を聞かせてくれないかな?いつまでも君って呼ぶ訳にはいかないだろうからネ」

 

「名前・・・」

 

 

俺はゆっくりと呼吸をしながら、右胸の痛みを少しでも和らぐようにしこのルーという男に向かって自分の名を口ずさんだ

 

 

「・・・ブロリーです」

 

 

ブロリー

 

それが俺の名だ

 

 

「(ぶろりー?英名のようだけどハーフなのかな?)ブロリーだネ。じゃあ君の事はとりあえずブロリー君と呼ばせてもらうヨ、それでブロリー君、君は一体どこから来たんだい?」

 

「俺は・・・?」

 

 

どこから来たかを問われ、俺はそれらしい回答を出そうと記憶を辿ろうとするが突如違和感が襲った

 

 

「・・・分からな、い?」

 

「ん?」

 

「俺は...どこから来て、何をして...いたんだ?」

 

 

思い出せない

 

自分の名と“もう一つ”以外で思いだせる記憶がない

 

俺はどこで生まれ、どこから来て、何をしていた?

 

俺はブロリー・・・ブロリーとは名前・・・名前とは自分の事

 

なのに

 

 

俺は自分の事を何一つ思い出せない・・・?




お気に入りがプロローグだけで20人も来てちょっと驚いた

何かおすすめのブロMADとかあったら教えてくださいな


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Episode 2

ベ「なんだ貴様は?」

パ「Episode2が更新された事を伝えに来たパラガスでございます」

ベ「・・・」ニヤ




「・・・」

 

 

部屋で1人、何をするでも無くただ座っているだけ

 

結局あの後、ルーから他にも質問をされた

しかし、どんな質問が出ても俺は自分の名前以外答えられるものがなく質問に対しての答えは全て分からないとしか答えられなかった

 

 

俺に両親はいるのか

 

俺はどこから来たのか

 

俺は倒れていた森の中で何をしていたのか

 

 

浮かぶのは答えではなく自分に対する疑問ばかり、本当になにも分からない

 

だが、一つだけ名前以外に分かる事がある

 

それは“カカロットという何者かを倒す”という記憶、いや、目的だ。ただそれだけは思い出せた

 

しかし、当然そのカカロットという男すら俺は覚えていない。どんな奴で、なぜ倒さなければならないかという明確な理由も分からない、だが・・・

 

 

「カカロット・・・ッ〜!」ギリッ

 

 

名前を口にすれば頭に血が上り、歯を食いしばる

 

心の中から許さないという言葉と同時に怒りがこみ上げ、気が漏れだす

 

 

「これ、落ち着かんかい」

 

「ンッ・・・?」

 

 

肩に手を置かれ、落ち着いけと言葉を掛ける1人の老人

その後にはさっきのルーと見知らぬ奴も立っていた

 

 

「誰だ、お前は?」

 

「こらブロリー失礼だヨ!」

 

「よいぞルー。何やら苛立ちを感じておるようじゃ、そんな時に見知らぬ老人が急に落ち着けと言われたら当然の返しじゃ・・・じゃが、怒りは心を乱し正しい判断が出来なくなる、どんなに怒りを覚えても落ち着いて冷静である事が大切じゃ」

 

「・・・で、誰だ?」

 

 

結局、こちらの問に答えていないためにブロリーはもう一度誰かと問いかけた

 

 

「ワシは川神鉄心。この川神院の師範をしておる、そしてこいつはお前さんと他2名を見つけたワシの孫娘じゃ」

 

「私は川神百代だ。ブロリーだっけ?覚えてるか私が倒れたお前を見つけたんだぞ」

 

「・・・そうか」

 

 

川神百代と名乗る女は自分に親指を向け、胸を張りながら答える。だが、ブロリー自身昨日の記憶もほぼ曖昧で百代の事もほとんど覚えていないし、とくに気になることもない

 

 

「なんだよ反応薄いな〜。こんな美少女に助けて貰ったのにもっとなにかないのかよ〜」

 

「美少女ってなんだ?」

 

「百代、お前さんとの話は後じゃ。ブロリー、お前さんに伝えなくてはならん事がある」

 

「なんだぁ?」

 

「うむ。ルーから聞いた話を纏めるとお主は記憶喪失である事が分かる。今警察などにお主の戸籍があるかを調べてもらっておる所じゃ。なにかわかるまではしばらくこの川神院で暮らしてもらうことになるじゃろう」

 

「・・・」

 

 

記憶喪失やら戸籍やら訳の分からない言葉ばかり出てきたが、ようは俺に関して調べている間はここで暮らせという事か

 

 

「分かった」

 

「ふむ、よろしい。それと彼女達に関して何じゃが、ルー」

 

「はい。二人共はいってくるネ」

 

「?」

 

 

ルーの言葉に従い、2人の少女が入ってきた

 

 

「よっ!あんたがブロリーだな、話はそこにいる百代から聞いてるんだぜ」

 

「・・・」チラッ

 

「覚えてるか、昨日お前が倒れていた近くで倒れて子達なんだが」

 

「・・・」

 

 

1人は大きな帽子を被り片手に箒を持つ女、その後からチラッとこちらを覗く子供

 

最初は誰かと思っていた。いや、確かに名前も知らない赤の他人の筈なのに何故か会った事があるように感じていた

 

 

「どこかで、あったか?」

 

「え?おい、百代。なんか話ちがくね?こいつが私とフランを誰かから守ってたって言わなかったか」

 

「なんだ知り合いじゃないのか?私はそんな現場っぽく感じたんだがな」

 

「適当かよ。まぁいいか、私は霧雨魔理沙だぜ。で、後に隠れてんのが」

 

「フラン、フランドール・スカーレット」

 

「うーん、きゃわいいな〜フランちゃんは〜」バッ

 

 

そう言ってフランという少女に抱きつこうとする百代だがフランはスルリと避けてブロリーの背後に隠れる

 

 

「・・・やめてよ、そういうの」

 

「うーん、しかもツンツンとしたその性格もいいな。ツンデレなんてゲームだけの存在かと思ったな、でも抱きつくぐらいいいだろ〜」

 

「・・・む〜」

 

 

そんな百代に対して威嚇するように睨むフラン

 

 

「百代・・・嫌がってるぞ」

 

「きゃわいいおにゃの子とちょっとしたスキンシップさ」

 

「・・・」ジッ

 

「おいおい、そんな睨むなよ。ついつい・・・」バッ!

 

「ッ・・・」パシッ!

 

 

突如、百代の拳がブロリーに迫る。咄嗟に放った拳を真正面からブロリーは片手で受け止める

 

そんなブロリーに対して百代は笑みを浮かべていた

 

 

「ほー、それなりに本気だったが・・・やっぱりな」

 

「これ百代!やめんか!!」

 

「ちぇ、いいじゃんかちょっとぐらい」

 

「ブロリーは酷い傷を負っていたと言ったのはお前じゃろうが!怪我人に拳を放つなど武人としてあってはならん事じゃ!」

 

「あ〜、はいはい」

 

「・・・大丈夫か」

 

「え、あ、うん。ありがと」

 

(なんかこのブロリーって奴・・・ちょっと小夜の兄ちゃんに似てるよな〜あんま喋んない所とか)

 

 

そんなドタバタもあったがとりあえず鉄心の言葉を1通り聞いた

彼女達、魔理沙とフランも今警察に調べてもらっており、しばらくはブロリーと同じようにこの川神院で暮らすらしい

 

その後、話を終えた鉄心達は門下生の鍛練とやらを見に向かい部屋にはブロリーと魔理沙、フランが残っていた

 

 

「話じゃあ、右胸にデケェ穴が開いてたとか百代が言ってたけど全然大丈夫そうだな」

 

「そうなのか・・・?」

 

 

そう言って自分の右胸を確認する

そこには穴は無いが、大きな傷跡のみが残っている

 

 

「・・・俺も何があったか、何も分からない。だが・・・んン」

 

「ん?どした?」

 

「・・・・眠い」

 

 

片手で眠そうな眼を擦るブロリー

 

 

「あぁ、疲れでも溜まってんのかな。ちょっと横になっとけよ、目が覚めて間もないんだろ?」

 

「・・・あぁ」

 

「じゃあ、私はあの鉄心って爺さんが用意してくれた部屋に戻るぜ。フラン、お前はどうする?」

 

「・・・私は、もう少しだけここにいる」

 

「だ、そうだけど大丈夫か、ブロリー?」

 

「・・・あぁ、好きにしろ」

 

 

それを最後にブロリーはもう一度横になり、目をつぶり寝息をたてる

 

魔理沙は部屋を出て、フランはブロリーの頭の上近くで両足を抱えるようにして座る

 

 

「魔理沙のおかげで日の光に当たっても大丈夫にしてくれたけど・・・はやくお姉さまたちの所に帰りたいなー。お兄様とも遊びたーい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔理沙SIDE

 

 

「さて、どうしたもんかな」

 

 

部屋に戻り、1人頭を抱えて悩む魔理沙

 

 

「ここが幻想郷の外の世界だとして、どうして私とフランが幻想郷の外に来ちまったんだぜ?結界に問題でもあったのか、それとも紫がなにかしやがったのか・・・・・まぁ、考えてもしかたねぇフランには前にパチュリーから教わった魔法でフランに日が当たっても大丈夫にはしたが何とか幻想郷に戻る方法を探さねぇとな」




前書きにはブロMADみたいなネタを尽きるまでやり続けます


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Episode 3

「「「更新バンザーイ!!」」」

パ「Episode3です。なんなりとご覧下さい」

ブ「Episode3を持ってきたブロリーです」

ベ「お前が主人公だな?」

ブ「はい・・・」


次の日

 

 

「スー・・・んー」

 

 

寝息を立てながら敷布団の上で心地よさそうに寝返りをうつブロリー

 

しかし、そんな寝心地を阻害するかのようにドタドタと走る音が聞こてくる

 

次の瞬間、部屋の障子をスパーンと強く開く

 

 

「ン〜・・・なんだぁ?」

 

「朝ご飯だよー!起きろー!」バッ!

 

「へあっ!?」

 

 

その瞬間ブロリーが目にしたのは頭からダイブしてくるフランの姿

そしてそのままブロリーの土手っ腹に激突した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁフラン、なんで起こしに行っただけなのにブロリーはこんなにげっそりしてるんだぜ?」

 

「うぐぐっ...」

 

 

片手で腹を抱えながら苦い顔をしているブロリー

 

 

「えーと・・・えへへ」

 

「全く。そいつは小夜の兄ちゃんじゃあないんだからあまり派手な起こし方するなよ、ていうか絶対誰にもやるなよ」

 

「はーい」

 

 

元気な返事をするフラン

そんなやりとりをしていると遠くからルーの声が聞こえてきた

 

 

「3人とも、早くしないと朝ご飯なくなるヨ」

 

「おっと、それは困るぜ。早く行くか 」

 

「・・・はい」「はーい」

 

 

武闘家にとって大切な事は自身を鍛え上げる事

鍛練にはそれ相応の体力の消費は絶対、故に武闘家にとってエネルギーとなる食事の摂取も大切な事の一つだ

 

武の総本山として有名である川神院には多くの門下生を抱えている為に朝食からその量は半端ないものだ

 

ルーの案内の下、ブロリーたちも指定された席に着く

 

 

「おはよう。貴方がお姉様が山で拾ってきたっていう人だよね?」

 

「・・・誰ですか?」

 

「あ、ごめん。私は川神一子、皆からはワン子って呼ばれててお姉様の妹なの」

 

「百代の妹、か・・・ブロリーです」

 

「ブロリーさんね。しばらくの間だけだと思うけどよろしく!」

 

「・・・」コクッ

 

 

ブロリーの右隣に川神一子、その奥には百代が座っており、左隣からはフラン、魔理沙という席順

 

そして川神院の師範である鉄心も席に着き、朝食は始まる

 

皆、この後の修行やらの為、体力を付ける為に朝食をがっつく

 

 

「・・・」

 

「ん、どうしたのブロリーさん。無くなっちゃうよ?」

 

「・・・いや、どれも見たことない食い物だから珍しいと思っただけだ。いただきます」

 

 

皆がさっきやったように両手を合わせるブロリー

そしてそのまま自分の前に置いてある箸に手を...伸ばさずほかほかの米が入った茶碗を掴みそのまま口に持っていく

 

 

「え、おいブロリー...?」

 

「・・・」モシャモシャ スッ

 

「お、おい。そんな大皿持って何を・・・」

 

「むぐぐ・・・」ガツガツ、モシャモシャ

 

「「「「えぇーーーー!!?」」」」

 

 

テーブルの真ん中に置いてある野菜炒めの盛られた大皿を片手で持ち上げまた自分の口の中に流し込むブロリー

 

そんな光景に皆が驚愕した

 

 

「ちょ、ちょっとブロリーさん!?ここにある料理はみんなのだから独り占めしちゃダメだよ!」

 

「おいブロリー!やめろって!流石にそれはやばいんだぜ!!てか、箸を使え!」

 

「ふぁんば、ふぐふぁい(なんだ、うるさい)・・・ゴクッ・・・・・ふぅ」

 

「すごーい!食べきったー!」パチパチ!

 

 

大皿に盛られた野菜炒めはものの数分でブロリーの胃袋に消え去ってしまった

 

皆が唖然とする中、フランは笑顔でブロリーに拍手していた

 

 

「・・・おかわり」スッ

 

「「「まだ食うの?!」」」

 

 

結局、ブロリーの朝食はこれだけでは留まらず追加で何十人分もの料理を出されその全てを自分の胃袋におさめられた

 

この日、川神院の料理当番たちは両腕筋肉痛となり多大な食費が掛かったという




朝食回でした。サイヤ人の胃袋はブラックホールだ

そろそろなにかと戦わせたい・・・の前に服装やら尻尾やらの話が書きたい


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Episode 4

「申しあげます!作者がEpisode4を更新しました!」

「だにぃ!?」


朝食での出来事から数時間後の何処か

 

 

「という訳で、我が川神院の今月分あった筈の食材は3分の1しか残らず、今日の調理係は両腕を痛める結果になりまたしたヨ」

 

「はぁ、あやつがあそこまでの大食漢とは思わなかったわい。食材はいいとして、調理係は新しい者を雇わねばの」

 

 

川神院の師範と師範代は今日の被害の報告とその対処に追われていた

 

 

「それでルー。例の方はどうなんじゃ?」

 

「1日で警察が調べた結果ではブロリーという名の人物の戸籍は見つかりませんでしたネ。日本に入国した外国人のリストにもブロリーという人物の名はないようでしたヨ」

 

「ふむ。予想はしておったがやはりただの男では無さそうじゃな」

 

「どうしますかネ?更に調べるとなるともっと時間をかける事になりそうですがネ」

 

「・・・いや、よい。出来れば話したくないがブロリーに関してはあやつに話して探ってもらうかの。奴とてこの話には食いつくじゃろう」

 

「それと霧雨とスカーレットについてですが・・・彼女達も同様でしたネ」

 

「ふむ、何か対策を考えておかんとな。ではルーよ、授業に戻ってよいぞ」

 

「はい。では失礼致しますネ」

 

 

そう言ってルーは席に座ったままの鉄心に背を向けて、部屋を後にする

 

 

「・・・まぁ、1番いいのはこの学園に通わせてみる事じゃが、霧雨魔理沙くんはいいとしてフランドールとブロリーはどうしたらいいものかの〜」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃川神院

 

 

「凄かったねブロリー!お兄さま以上にあんなに食べれる人初めてみたー!」

 

「そんなに、凄いのか?・・・おれは腹いっぱい食っただけだが」

 

「いやいや、あの量をひとりでだなんてまず無理だぜ。お前本当に人間か?」

 

「人・・・間」

 

 

記憶を失い、自分が何者か分からないブロリーにとってその言葉も彼が抱く疑問の一つだ

 

そもそも彼は人間という種族を通り越して言葉さえ知らない。一体どれほどの知識を失ってしまったのか鉄心たちも検討がつかない、下手をしたら全ての知識どころか思考力さえ失っていたかもと言われるほどにブロリーの現状は著しくない

 

 

「人、間・・・というのはどうゆうものなんだ?」

 

「いや、そらー、あれだ・・・普通に私達みたいな感じだろ?」

 

「え?魔理沙、私は吸k「おっとっと」むぐっ」

 

 

突然、わざとっぽく倒れそうな素振りをしながらフランの口に手を添える魔理沙

 

 

「何するの?」ボソッ

 

「いいかフラン、ここは幻想郷の外の世界なんだぜ!吸血鬼とか妖怪とか自分の正体をバレないようにすんだぜって言ったろ?!」ボソッ

 

「あ、そうだった・・・」

 

「ふう、気をつけろよまったく」

 

「・・・?」

 

「あーいや、なんでもないぜ。ちょっと倒れてぶつかりそうになっただけで怒ってるからさ〜」

 

「そ、そうだよ〜ぶつかったら痛いんだよ魔理沙!」

 

「だから、ごめんて〜」

 

 

少し棒読み感がする会話を特に変とも思わず「そうか」と返事をするブロリー

 

 

「じゃあ、人間っていうのはこれがあるのも普通なのか?」スルッ

 

「ん?・・・え?ブロリー、それって」

 

 

ブロリーの腰辺りから出てきたのはまるで別に生きているかのようにゆらゆらと動く長くて細くもしっかりとして茶の毛に覆われた、例えるなら猿の尻尾のようだった

 

 

「お、お前、それって、し、尻尾!?」

 

「尻尾ってなんだ?」

 

「わーすごーい。本とかに描いてあったお猿さんの尻尾みたーい」

 

「・・・お猿さんってなんだ?」

 

「あー!色々混乱するからとりあえずまずは黙ってくれ!」

 

 

魔理沙の言葉にお口チャックの動作をするフランと黙るブロリーだった




やばい書きたいネタはあるのに上手くまとまらない(汗)


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Episode5

べ「早速ダメ主の代わりに俺が主役として小説の更新を行う。後に続けブロリー」

ブ「違う。俺が主役だぁ!」

?「父さん!闇雲に更新は危険です。もっとネタを見つけてからでも!」

ブ&べ「無視」

?「ハァ☆」




「・・・」

 

 

ブロリーは外を歩いていた

 

魔理沙が自身の尾を見てから何やら難しい顔をしながらブツブツ唸っており、フランは小さな欠伸をしてそれに気付いたブロリーが畳んであった敷布団を広げフランを寝かせる

 

その後、ブロリーは一人川神院を出て外を散策し始めたのだ

 

最初は失った記憶を取り戻すためにというのもあるが、全く知らない場所で動かず把握出来ないのはやはり何かあった時には面倒なのでと軽く周りを見に行くつもりだった

 

 

 

ヒソヒソ・・・ボソボソ・・・

 

 

 

そんなブロリーを見ながら周りにいる人達はヒソヒソと何かを話していた

 

 

「おい、なんだあいつ?半裸だぞ?」

 

「どこかのキチガイ外国人か?」

 

「いくら川神市だからってないわ〜」

 

「でも、顔とかイケてない?」

 

「分かるー。あとあの鍛えられた肉体とかやばい!」

 

「あんなので迫られたら私、堕ちちゃうわ」

 

「筋肉最高、ハァハァ」

 

 

ブロリーの姿を見ておのおのが彼に対する話をする。まぁ、彼の姿を見たら誰もが最初目を疑うだろう

 

まずなにより上半身は裸、金色のベルトに赤い腰布を巻きつけ、白地のシャルワール風パンツという格好、まず日本でそんな格好をする人はだれもいない

 

しかし、ブロリーは自分が知らない珍しい物ばかりに気が行っていてそんな彼らの話など何も聞いていなかった

 

 

(見たことが無いものばかり・・・それは俺が記憶喪失ってやつだからか、それとも本当にただ、しらないだけなのか)

 

 

川神市をさ迷う事数時間が経過した

 

太陽もてっぺんから傾き、空もオレンジ色に色づきそうな頃ブロリーは「変態橋」という橋の上で景色をじっと見ていた

 

 

「・・・そろそろ、日が沈むな。川神院に帰らないと」

 

 

そう言って橋を後にしようと元来た道を戻ろうとした

 

 

「おい待ちな兄ちゃん」

 

「?」

 

 

そんなブロリーに複数人の柄の悪い男性達がブロリーを囲み出す

 

 

「へへっ、いい鬱憤晴らしがいやがったぜ」

 

「あのアマにやられたこの怒りを存分に解消しねぇとな」

 

「てなわけだ。ちょっくらサンドバックになってくれよ兄ちゃん」

 

 

完全に囲まれたブロリー

 

周りには下校中の生徒達が遠くからひそひそとその状況を見ていた

 

 

「だれだお前らは?」

 

「へっ、俺らを知らねぇとは随分な田舎モンだなおい」

 

「俺たちゃ、川神の武神を倒しに来た関東暴走紅蓮連合だよ」

 

「ボスには俺たちも合わせて50もの手練の部下がいるんだぜ〜?」

 

「ま、さっき武神に全員やられて半数は病院送りになりやしたけどね」

 

「余計な事言うな馬鹿が!」

 

「まぁ、そんな訳だ。テメーにはちょいと俺たちの鬱憤晴らしに付き合ってもらおうか」

 

 

ボスらしき厳つい男が言うと同時に囲んでいる手下たちもニヤニヤと笑い出す

 

 

「テメーらあまり初っ端からやりすぎんなよ。じっくりいたぶってやれ」

 

「じゃあ、早速・・・オラァ!」ブンッ

 

 

そう言って背後から身軽そうな奴が木製のバットをブロリーに向けて振るう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃

 

 

「はぁ、今日の挑戦者もてんで歯ごたえなかったな」

 

 

腕を組みながら帰路を歩いている百代

 

 

「あの何とか連合って奴らボスも手下も大したことないし、そういえば全然かかって来なかった一人は川神学園の生徒だよな?無理やり入れられたのか・・・まぁ、いいか。さぁこの疲れを魔理沙かフランちゃんに癒して貰うか、もしくはあのブロリーってやつと戦えればな〜」

 

 

今日の挑戦者よりも百代が自ら戦ってみたいと思う相手

 

ブロリーとの戦いを今百代はなにより望んでいるのだ

実際初めてあの森の中で見つけ、その時に見せた巨大な気に百代は少なからず圧倒された

 

彼ならばもしかしたら今までの戦いでは味わえないものを体験させてくれるはず、自分の中の乾きを潤してくれると

 

 

ざわざわ ざわざわ

 

 

「ん?なんか騒がしいがなにかあった・・・お、大和じゃないか」

 

「ん、あ。姉さん」

 

「おー!モモ先輩」

 

「なんだ岳人たちもいたのか。何かあったのか?」

 

「あー、実は・・・ッ」

 

 

バキッ!

 

 

「ぐへぇ!」

 

「うぉ!こっちまで飛んできやがった!?」

 

「うーむ、ここまで居るとなにも見えないぞ」

 

「こいつは・・・」バッ!

 

「あ、姉さん!」

 

「お、お姉さま!」

 

「よし!俺たちもいくぞ大和!!」

 

「いや、この中を掻い潜るとかさすがにきついぞキャップ」

 

 

自分と大和達が立っていた所まで柄の悪い男が吹っ飛んできた

 

そして百代にはそいつに見覚えがあったのだ

数時間前くらいに百代に挑んだ不良の集団である事を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ば、馬鹿な・・・こんな、事が・・・こんな事があって、たまるかー?!!」

 

 

50人の手下を持つボスはそんな叫び声を上げる

 

目の前に立つ一人の半裸男の周りには自分の手下達が倒れていた

 

 

最初の出来事は誰もが唖然とした

 

 

「オラァ!」ブンッ

 

 

大きく振りかぶって放たれた木製のバットは的確にブロリーの背を捕らえていた

 

だが

 

 

バキッ!!

 

 

「・・・・・・・はっ?」

 

 

不良の木製バットはブロリーに傷を付けることも持ち手部分から折れたのだ

 

 

「・・・」クルッ

 

「あ・・・ああ・・・」

 

 

後に振り返るブロリー。その眼は見下すように不良を捉えていた

 

あまりの出来事に放心状態の不良の頭にブロリーは手を伸ばし頭を掴んで持ち上げ問いかけた

 

 

「なんなんだぁ今のは?」

 

「ひ、ひぃ!!」

 

「テメー!舐めんな!」

 

「・・・」ギロッ

 

 

左右から鉄パイプを手に襲いかかる不良をブロリーは捉える

 

掴んでいた不良を放し、両腕で左右からの鉄パイプを受け止める

 

 

「でやぁ!!」

 

「ぶっ!」「がっ?!」

 

 

受け止めた瞬間にその場からジャンプし両の足で蹴り飛ばす

 

 

「な、なんだこいつは!?」

 

「つ、強いぞこいつ・・・」

 

「馬鹿野郎!!数で押せばいいだろうが!」

 

 

ボスの指示に複数人で一気にたたみにくる

 

しかし、ブロリーは一人一人を的確に倒していく

時には殴り飛ばし、蹴り、背後から首を締めに来たやつの襟を掴んで遠くに飛ばしたりと

 

周りでひそひそと見ていた生徒達も「おぉー」と声を漏らしながらブロリーの戦いを観戦する

 

 

「くそ!おい、鎖使え!」

 

「おすボス!」

 

 

ボスの後に控えていた大男四人がそれぞれ重りを付けた鎖を持ってブロリーに投げつける

 

それは攻撃のための投擲ではない。それぞれの鎖はブロリーの両腕両脚に絡み捕らえた

 

 

「ははは!こいつらの力は俺の手下の中で一番だ、武神には捕まえることも出来なかったがこれでお前はおしまいだ。やっちまえ!」

 

「「「「おぉー!!!」」」」

 

 

ボスの言葉に残りの手下達が各々の獲物を手に鎖に繋がれたブロリーに襲い掛かる

 

 

「ハアァァァァァ!!!」ガシッ!!グググッ!

 

「お、おぉ?!」

 

「な、なんだと!!?」

 

 

ブロリーは両腕に絡んだ鎖を握りしめ、自分の方に引っ張りだす

 

両腕の鎖を持つ2人の大男達は引っ張られる感覚に困惑する中で何とか負けじと引っ張り返すが一向に止まる事はない

 

ブロリーの全身から気が漏れ出す。あまりの気の濃さで彼の黒髪が青く変色するように見えるほどに濃い気がブロリーの全身を纏う

 

 

「うおぉぉぉぉぉぉ!!フンッ!」

 

「「うぉ!?」」

 

「「「「「へ?ぎゃあああ!!!」」」」」

 

 

体を捩り腕を回す、両腕の鎖を持つ大男たちを回して全方位からやってきた不良たちを一気に片付けた

 

 

「・・・」スッ

 

「あ?」

 

 

両腕の手のひらを今度は脚を捕らえている大男たちに向ける

 

その瞬間、緑の玉が2人に向かって放たれ接触した瞬間小爆発が起きた

 

 

「「・・・ぐふっ」」ドサッ

 

 

大男2人はアフロヘアーと化して意識を手放した

 

 

「お、おい・・・嘘だろう」

 

「・・・」パキッ

 

 

両腕両脚に絡んだ鎖を引きちぎりながら解くブロリーを見てボスは後でずっと鼻ほじって見てた川神学園の制服を着た白髪の青年に向かって叫ぶ

 

 

「おいどうゆうことだ情報屋!?武神以外にこんな奴がいるなんて聞いてねぇぞ!!?」

 

「いや、武神以外にもつえー奴はゴロゴロいるけどさすがに俺もこれは情報にはなかったわ〜」

 

「ふざけんな!!こんな武神と同等のような"化け物"が噂にならずにいるわけないだろうが!!」

 

 

「・・・俺が"化け物"?」ニヤッ

 

 

「そうだ!テメーはあの武神と同じ化け物で!デタラメな奴だ!テメーは一体なんなんだ!!?」

 

 

化け物とゆう言葉にブロリーは笑みを零す

 

 

「違う・・・俺は、(ズキッ!)ぐっ!」ガシッ

 

 

次の言葉を喋ろうとした瞬間、激しい頭痛がブロリーを襲い頭を掴む

 

 

(なんだ・・・俺は今、何を口走ろうとした?)

 

 

最初の激痛から直ぐに痛みは引いていき、ブロリーは冷静を取り戻し漏れ出ていた気も徐々に落ち着いていった

 

 

「なんだよ?・・・俺は、なんだ?!」

 

「俺は・・・」スッ

 

 

不良のボスの方に視線を向けてブロリーは続きを口にする

 

 

 

「ブロリーです」




ブロリー・・・新しくなって映画に再登場するんやね


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Episode6

べ「くそっ、うp主のネタと下書きデータは影も形もなかった(つまり突然の消滅)」

パ「ただいま一生懸命、ブロリーとうp主がネタを再度考えています。もう暫くお時間を」

ブ&主「ムリーです」


 

「ぶ、ブロリーだ?」

 

「はい」

 

 

ボスの言葉にブロリーは小さく頷きながら返事をする

 

不良のボスはプルプルと震え、青筋を浮かべながら遂にブチ切れた

 

 

「だーれがテメーの名前を言えっつったんだごらぁ?!!」

 

「・・・違うのかぁ?」

 

「さっきテメー言いかけた事があんだろうが!?それを言いやがれそれを!!」

 

「・・・忘れた」

 

「テ・メ・ー・は〜・・・俺を舐めるのもいい加減にしやがれ!!」チャキ!

 

 

ブチ切れたボスが懐から取り出したのはなんと拳銃であった

 

それを見た瞬間、周りの生徒たちが叫びだす

 

 

「言っとくがエアガンとかガスガンとかじゃあ、断じてねぇ!本当のマジもんだ!!」

 

「・・・」

 

「はっ!さすがのテメーでも銃で撃たれたら死ぬよな!?撃たれたくなかったら土下座して俺様にこうべ下げて命乞いしやが」

 

「邪魔!」ブンッ!

 

「ぐへっ?!」

 

「・・・?」

 

 

背後から蹴りを入れられてふっ飛ぶボスをブロリーは受け止めずに身を逸らして避ける

 

のびた不良を数人の生徒たちが取り押さえる

 

 

「確保!さすがモモ先輩だぜ!」

 

「銃を持ってたのは確かに驚いたけど・・・岳人、姉さんの目的は別なようだ」

 

「?、どうゆう事だ大和?」

 

 

岳人と大和、それに何人かの生徒たちが川神百代の方に視線を向ける

 

百代は不敵な笑みを見せながらブロリーの前に立って指をさしながら言った

 

 

「ブロリー!私と勝負しろ!!」

 

「・・・勝負?」

 

「あぁ、そうだ!じじぃがいる川神院じゃあお前に挑めないからな、いい機会だからここでお前に勝負を挑みたい!!」

 

「どんな勝負だぁ?」

 

「簡単だ!私とお前が戦ってどっちが最後まで立っていられるか、それだけだ!!」

 

「・・・はい」

 

 

ブロリーが了承の返事をすると百代は嬉々とした表情になりながら構えをとる

 

あの日、あの夜に見た時から戦ってみたいと思っていた相手と戦える事に内から様々な感情が湧き上がる

 

 

「行くぞブロリー!」バッ!

 

「・・・ッ」スッ

 

 

先手を仕掛けた百代の素早いストレートの右拳がブロリーの頬に直撃する

 

その一瞬に周りは見慣れた結果に終わったなと思っていた

 

 

ガシッ!

 

 

「ッ!!」

 

「・・・」グググッ

 

 

百代の右腕を掴み、ゆっくりと頬からどかしながら川神百代を見下げるブロリー

 

周りも未だに健在なブロリーに驚きを隠せずにいた

 

 

「うぅぅぅ・・・うおぉぉぉ!!フンッ!!」

 

「なっ?!」

 

 

上空に百代を投げ飛ばすブロリー

 

 

「でぇあ!」バッ!

 

 

そのまま百代を追いかけるように上空へと跳躍する

 

打ち上げられ、落下してくる百代に拳を突き出す

 

 

「驚かされたが・・・まだだ!」ガッ!

 

 

迫って来たブロリーの拳を間一髪防いだ百代

 

 

「なにぃ?」

 

「はぁ!」

 

「フンッ!」

 

 

防がれた事に驚きながらもブロリーはまだ冷静ではあった

 

百代からの反撃を防ぎまた攻撃を仕掛けるという空中で落下しながらの攻防が続く

 

 

「(このまま橋の上に落ちて壊すのわさすがにやばいな)ブロリー!」ガシッ

 

「んー?」

 

「ステージ移動、だぁ!!」ポイッ

 

「ふぉお!?」

 

 

ブロリーの腕を両手で掴み、橋から川の方へと投げ飛ばす百代

 

ブロリーはそのまま川の表面をまるで水切りのように二、三回跳ねてから上手く体勢を整えて着水する

それと同時に大きな水しぶきが上がりブロリーを隠した

 

 

「着地!からのー・・・突っ込む!!」ダッ!

 

 

橋の柵の上に着地した百代はそのまま拳を構えながらブロリーの落ちた方へと突っ込み、その衝撃で更に水しぶきが上がった

 

 

「おいおい!モモ先輩張り切りすぎだろ!?」

 

「いや、お姉さまはまだ一つも川神流使ってないから本気じゃないわ!」

 

「ていうか、さっきの半裸だった男の人大丈夫なのかな?」

 

「はわわわ、なんだが大変な事になってる気が・・・(焦)」

 

『落ち着けまゆっち!こう言う時こそ深呼吸して落ち着くんだ!』

 

「・・・っ!おい、あれ見ろ!!」

 

「キャップどうし・・・え?」

 

 

キャップと呼ばれる赤バンダナを頭にまいた青年が指差す方向を皆が見る

 

 

「くっ・・・!」グググッ

 

「ぬうぅぅぅ!」グググッ

 

 

百代の右拳をブロリーは左手で受け止め、逆にブロリーの右拳を百代が左手で手首を掴んで止めていた

 

どちらも力が互角ゆえか、そのまま力んでいるが全く動かずにいた

 

 

「す、凄い。モモ先輩とあれだけやり合ってるなんて・・・」

 

「・・・なぁ、京。お前から見てどうなんだ?あの半裸の男性は?」

 

「・・・強いよ。もしかしたら本当にモモ先輩と同じ位じゃないかって疑うくらい、それだけモモ先輩と同じくらいの気を放ってる」

 

「「「「!!」」」」

 

(いや、もしかしたらそれ以上・・・さすがにそれはない、よね?)

 

 

橋の上が騒がしくなっているが百代とブロリーは構わずに睨み合っていた

 

 

「やはりそうだ、ブロリー・・・お前はやっぱり、強い!!」

 

「やっぱり?」

 

「私が初めてお前を見た時は、お前の強大な気の量に私は少なからず怯んだ、いや、臆したんだ。この私が!!」

 

「・・・?」

 

「お前が覚えてるかは知らないがお前が最後倒れて眠る前にカカロットって叫んだ時が一番お前から放った気の量が馬鹿でかかった!カカロットが誰だか知らないし、お前が本当に何者かも分からない!だが、あれを見た時から私はお前と戦いたくて仕方がない!!」

 

「・・・」

 

「お前ならきっと、私の中の渇きを癒してくれると思っている!それだけの力をお前は確かに持っている!!だから見せてくれブロリー、お前の本気を!!」

 

「・・・」パッ

 

「っ?」

 

 

突然ブロリーは掴んでいた手を離し、突き出した拳も引っ込めた

 

 

「ど、どうしたブロリー?」

 

「・・・帰る」

 

 

ブロリーはそのまま背を向けて帰る宣言をし出す

 

 

「なっ!?おーい!勝負はこれからだろ!!?」

 

「俺は記憶を取り戻すきっかけを見つけるために出歩いてた。鉄心は暗くなる前に家にいるように言った。だからもう帰る」

 

 

ブロリーは沈みかけている太陽を見ながらそう言って川から上がり、川神院に帰ろうとした

 

 

「いやいやいや!待てよブロリ〜!私と本気で戦えよ〜!」

 

 

ブロリーを追いかけるように百代も川から上がり、ブロリーの背を追っかける

 

 

「・・・なんか、終わった感じか?」

 

「あの半裸野郎逃げたようにも見えたけどよ。しかしすげぇ筋肉してたなあいつ。まぁ俺のには敵わないけどな」

 

「いや、たぶん普通に負けてるよ岳人」

 

「なにぃ!?」

 

「あいつすごかったな!!俺も会って話してみてーな!!」

 

「・・・しょーもな」

 

 

そんな各々の感想を言う中、大和の元に不良軍団のボスの近くにいた青年が近づく

 

 

「いやーすげぇ戦いだったな大和」

 

「あれ、お前もいたのか?てっきり不良軍団に捕まったと思ったけど?」

 

「・・・もう情報売らねーぞ大和」

 

「冗談だよ。で、お前知ってんのか?姉さんとやりあったアイツについて」

 

「なーんも。だが、興味は湧いてきたな。どうだ大和、なにかわかったら買わないか?ダチのよしみと初回サービスで安く売るぜ?内容にもよるがな」

 

「そうやってすぐ商売の話に移しやがる・・・と、言っても俺も気にならないわけじゃないからな。なんか分かったらとりあえず来てくれよ情報屋、いや"犬走"」

 

「あー、任せな」

 

 

犬走と呼ばれた青年は胸をドンッと叩きながら笑って答えた




ま、初戦ならこんなもんかな


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Episode7

孫「よお、ベジータ」

ベ「カカロット、お前もバカ主の小説を見に来たのか?」

孫「ベジータは主役じゃなかったんだってなー」

ベ「ふん。ブロリーをぶっ殺して俺が主役になる!出しゃばるんじゃない」

ブ「ハッ?」

ベ「フォ!?」


岩盤送り


変態橋での出来事から数時間後

 

 

川神院

 

 

「この、馬鹿者が!!」

 

「いだっ!!」

 

「へあっ!?」

 

「うわー、痛そう・・・」

 

 

川神院に帰った後に鉄心から呼ばれた百代とブロリーを呼び出し、変態橋であったことを途中帰りで急いで合流した一子と一緒に説明した

 

それから2人だけに鉄心の拳骨が放たれた

 

 

「っ〜〜〜!!じじぃ!少しは手加減しろ!!」

 

「何が手加減じゃ!ブロリーとの勝負は儂が許可出すまではならんと言ったはずじゃろうが」

 

「鉄心、俺はなにもしてない」

 

「門限は日が落ちる"前に"帰ってくるようにと言ったはずじゃ。お主はどのくらいで帰って来たか覚えておるか?」

 

「・・・あ」

 

 

ブロリーは鉄心の言葉を聞いて思い出す

 

確かに日が落ちる前に帰るように言われていたが、実際あのあとしつこく百代に戦うように迫まれながら帰ってきたのはもう夜になり始め位だった

 

 

「いや、俺はちゃんと帰ろうとしたけど百代がうざく絡んでくるから」

 

「黙らっしゃい!」

 

「アァイ!?」

 

 

もう一度鉄心の拳骨をくらって頭を抱えるブロリーに鉄心はブロリーの前に座って肩に手を当てながら言った

 

 

「良いかブロリー、約束を破る事は悪い事じゃ。しかしなだからと言ってそれを誰かの性で破ってしまったことにするのはもっといかんぞ。どんな事でも自分が約束した事はちゃんと守り、破ってもそれを誰かの性にせず、ちゃんと反省することが大事なのじゃ」

 

「反省ですか?」

 

「そうじゃ。自分が悪かった事は素直に認め、次には大丈夫なように改善していけば良いだけじゃ、分かったな?」

 

「・・・」

 

 

ブロリーは少し視線を下に向けながら黙った

 

誰かに怒られ、説教をされるこの感覚はどこか懐かしく感じた

 

記憶はないはずなのだがこんな気持ちになるのはきっと記憶を失う前にも誰かに怒られた事があるからなのだろうか

 

 

「・・・はい」

 

「うむ、よろしい。では、今日はお主らに話があるんじゃ」

 

「話?じじぃが私たちにか?」

 

「まぁ、正確にはブロリーたちに話をするんじゃが百代と一子にも関係ある話故についでに聞いておいて欲しい」

 

「ブロリーたちって事は魔理沙やフランちゃんにも関係あるの?」

 

「うむ、そういう事じゃ」

 

「鉄心様、二人を連れてきましたヨ」

 

 

障子を開けて入ってきたルーに続いて魔理沙とフランも中に入ってきた

 

 

「よ、おかえりブロリー」

 

「おかえりー♪」

 

「ただいまフランちゃーん♪」

 

「・・・貴女には言ってない」トトトッ

 

「・・・?」

 

「えへへ」

 

 

両手を広げ、フランが来るのを待つ百代であったがフランはスルーして胡座をかいていたブロリーの膝の上に乗る

 

 

「うう、何故だ。何故私よりブロリーなんだ・・・」

 

「さぁ、日頃の行いか最初の印象が悪すぎたんじゃないか?」

 

「そんなことないもん!美女、美少女には私は優しいもん!」

 

「・・・だーめだこりゃ」

 

 

百代の言葉に呆れしか出てこない魔理沙

 

 

「フランちゃんってブロリーさんの事が好きなんだね」

 

「うん!お兄さまに似てるから私は好き」

 

「・・・兄?」

 

「うん。見た目が似てるわけじゃないけど、高身長であまり喋らないとことかあとたくさん食べるとことか!」

 

(そこはブロリーに一番負けてるけどな兄ちゃん・・・)

 

「・・・そうか」

 

「話を戻すが良いかの?」

 

「・・・はい」「いいぜ」「はーい♪」

 

「ぐっー。ブロリーが羨ましい・・・」

 

 

鉄心の言葉に返事をする3人

 

一度咳き込んでから鉄心は続けた

 

 

「とりあえずお主ら3人は帰る場所が未だに分からず今はこの川神院に住んで貰っておる」

 

(まぁ、幻想郷から来たっていっても誰も信じないし簡単に見つかるわけじゃないしな)

 

「そこでお主らを今後どうするかっという事なんじゃが・・・3人とも川神学園に通ってみぬかな?」

 

 

魔理沙は何となく察し、フランとブロリーは頭に?を浮かべる

 

 

「川神学園ってなんだぁ?」

 

「儂が学園長を務めている学校、言わば学び場じゃ」

 

「でもお爺ちゃん、ブロリーさんや魔理沙はとにかくフランちゃんは小学校とかじゃないの?」

 

「ふむ、実はのブロリーが外にぶらついておった時にの二人にちょっとしたテストをしてもらったんじゃが魔理沙は社会や歴史以外は平均的。フランに関して同じなんじゃがそれ以外に関してはなかなかの点数を叩き出しての」

 

「えー?!フランちゃんってすごく勉強出来るんだ!!」

 

「ふむ、儂とルーも驚いたがフランに関しては飛び級で1年、しかもS組にも問題なく入れられるわい」

 

「フランちゃんすごーい!」

 

「えへへ。パチュリーやお兄さまにも色々教えてくれたし、こう見えてもちゃんと寺子屋だって通ってるんだよ」

 

「まぁ、私は出来る程度だがな(歴史に関しては駄目駄目なのは仕方ないだろうけどな。しかし、まさかフランに負けるとは・・・もうちょっと真面目に勉学に励めばよかったか)」

 

「まぁ、あとはブロリーなんじゃが。どうじゃ、川神学園に入って学生生活とやらを思い出してみればなにか記憶を思い出すかもしれんぞ、歳は分からんが見た目に問題は無さそうだしの」

 

「・・・」

 

 

話を振られ、ブロリーは視線を少し下げる

 

確かに失った記憶を探すのがブロリーの目的ではある

しかし、もう1つの目的でもあるカカロットという者を探し出すこともまた目的の1つだ

 

果たしてそんな学園とやらに入ったところで俺の目的は果たせるのか?ただブロリーはそんな疑問ばかりを浮かべるばかりだった

 

 

「ねーねーブロリー。一緒に行こうよーきっと楽しいよ!」

 

「まぁずっと記憶探しだけじゃいつか退屈になるし新しい刺激ってのも記憶を思い出すいいきっかけになるかもだぜ」

 

「そうだよブロリーさん!分からないことがあったら私たちが教えるよ!」

 

「一応私は3年だからな。もし後輩だったらちゃんと先輩として世話してやるぞ?こんな美少女が一緒に案内とかしてやるんだ、羨ましいだろ〜?」

 

「・・・はい。俺も川神学園に入ります」

 

「わーい!」

 

 

ブロリーの答えに満足したようにブロリーに抱きつくフラン

 

ブロリーは特に意に関せず、鉄心の方を見た

 

 

「ふむ。では魔理沙とフランの転校の準備は儂らがしておこう。ブロリーも同時に進めておくが二人と同じように小テストを受けて貰うぞ」

 

「はい」

 

 

こうして3人は川神学園に入学することが決まった

 

ブロリーのこの選択は彼の記憶を取り戻すきっかけになるか、それとももっと別の波乱に巻き込まれるのか

 

どちらにしても彼は進むだろう

 

失った記憶を取り戻し、己が何者かを知るために

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

「鉄心様、結果がでました」

 

「フフフ、俺の点数は何点だぁ?」

 

 

ルーから紙を受け取り、鉄心はその結果を書き記した紙を見て呟く

 

 

「ほとんどの教科が10点以下、最高点数は英語の26点」

 

「へあっ?!」

 

「ブロリーくんはF組決定じゃな」

 

「バァカァなー!!」

 

 

学園入る前からこの始末

 

はてさてこの先どうなりますことやら




いよいよブロリー達が学園に転校です


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Episode8

ブ「ンンンンンンンンンンンンンン!!!」

パ「ブロリー、一体どうしたと言うんだ・・・まさかスランプだとでも言うのか、もしそうだとしたら」

ブ「ネタが思いつかぬぅ!!」

パ「oh.no」




鉄心から学園入学を聞いた日から1週間後

 

 

「・・・これでいいのか?」

 

 

ブロリーは川神学園の制服を身に纏い、自分の姿を確認する

 

ただでさえ長身なブロリーは一番大きなLサイズの制服でも着ることが出来ず、1からサイズ調整のためにブロリーの身体検査などをして特注の制服を作るのにちょうど一週間かかってしまった

 

ちなみに身体検査といってもあくまで上着のサイズ調整のために上半身を測っただけでズボンの方はLサイズのものでギリギリなんとかなったために尻尾は見られてはいない

 

ブロリーの制服が完成するまでに魔理沙とフランは先に川神学園に入学しており、今日でブロリーは遅い学園生活のスタートとなるのだ

 

 

「はぁ・・・やっと学園生活か。俺は記憶を取り戻す事は出来るんだろうか」

 

「おーいブロリー。制服は着れたか?」

 

「百代か。着れたぞ」

 

「じゃまするぞ。おー、よく似合ってるじゃないか既存のじゃ着れなくて特注品が来るまで随分かかったしな」

 

「なぁ、これ絶対着てなきゃだめなのかぁ?」

 

「ん?まぁ学校の決まりだしな」

 

「なんだか落ち着かないです、いつもの格好でいたい」

 

「いや、さすがにあんな半裸姿はじじぃが許さないって」

 

「百代だってワン子みたいに制服着てないじゃん。なぁんで鉄心が怒らないの?」

 

「私はじじぃに特別な許可貰ってるからな」

 

「ずるいです・・・」

 

 

普段の姿で学園に通ってる百代をちょっと不機嫌顔でみるブロリー

 

 

「おーい百代ーブロリー。早くしないと置いてっちまうぜー」

 

「お、そうだった。ほらブロリー鞄持って急ぐぞ」

 

「・・・はい」

 

 

鉄心から渡された教材などが入った鞄を持ってブロリーと百代は部屋を後にする

 

玄関で待っていた魔理沙、フラン、一子と合流し五人は川神学園へと登校していった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

川神学園

 

学園長室

 

 

「ほっほっほ、なかなか様になったのブロリー。特注品で頼んだだけの事はあるわい」

 

「鉄心、俺は教室とやらに行かなくていいのか?百代達からここに案内されて入ったが」

 

「うむ、それはそうじゃ。儂が頼んだからの。一応お主も魔理沙とフランと同じように転校生という扱いじゃからの」

 

「転校生ってなんだぁ?」

 

「本来は違う学園から訳あってまた違う学園へと移るのが転校なんじゃ。つまりお主は今はそういう理由で川神学園に入学する事になっておる」

 

「なぁるほど」

 

 

コンコン

 

 

「ンン?」

 

『学園長、小島梅子です』

 

「小島先生、入って構わんよ」

 

「失礼します」

 

 

扉から入ってきた小島梅子と名乗る女性

 

きっちりと着こなし、その礼儀正しさから教員だとすぐ分かる

 

 

「ブロリー、彼女は小島梅子先生。お主の学び場になる2年F組の担任じゃ」

 

「君が転校生のブロリーだな。話は学園長から聞いている、私が君が通うクラス2年F組の教師だ、厳しくいくから覚悟しろ?」

 

「はい・・・ブロリーです、よろしくお願いします」

 

「ふむ、礼儀はなっているようだな。では学園長、彼を教室へ連れて行きます」

 

「うむ、頼んだぞ梅子先生」

 

「ではブロリー、教室に案内する。ついてこい」

 

「はい」

 

 

梅子先生に従い、学園長室を後にしたブロリー

 

しばらく歩いたのちある一室のドア前で止まり梅子先生がブロリーを静止させる

 

 

「では、私が先に入りしばらくしたら呼ぶ。その時に教室に入れ」

 

「・・・はい」

 

 

先に教室に入った梅子先生、そのドアについてる窓から少し中を覗くと見知らぬ男女が何人もいる中で見知った顔を二人見つけた

 

 

『では転校生、入れ』

 

「はい・・・」

 

 

梅子先生の言葉通りに教室へと入って行くブロリー

 

 

「今日からこの2年F組のクラスメイトになる転校生だ。自己紹介しろ」

 

「ブロリーです・・・(えっと、確か)い、家の事情でこの学園に転校してきました。よ、よろしくですぅ」

 

 

鉄心や百代から教えて貰った転校時の自己紹介をして、一礼をするブロリー

 

 

「あぁ!お前は変態橋で不良とやりあってたマッチョマン!」

 

「へあっ?!」

 

 

赤バンダナを頭に巻いた青年が指さして嬉々とした表情で叫んだ

 

その瞬間、F組の生徒たちはざわめき出す

 

 

「こら!まだHR中だ!静かにしないか!!」パシンッ!

 

 

梅子先生は教鞭で教卓を叩いて生徒たちを静止させた

 

 

「色々質問したい事はあるだろうがそれは休み時間にしろ!ではブロリー、君の席はあそこの席、魔理沙の隣だ」

 

「は、はい・・・」

 

 

先程の騒動でちょっと動揺してしまったブロリーだが、なんとか指定された席につく

 

 

「・・・小さいなぁ」

 

「よ、ブロリー。朝から災難だな」コソコソ

 

「魔理沙」

 

「まぁ、ワン子からも聞いてたけど相当派手にやったんだってな。まぁ大丈夫、この川神市じゃたまにある事らしいぜ・・・それより尻尾は見られてないよな?」

 

「大丈夫、身体検査でも見られてないです」

 

「そっか、あまり尻尾は見られないようにしとけよ」

 

「はい・・・」

 

 

魔理沙とフランに尻尾を見せた時から魔理沙はかなり考えこんでいたが、学園に入らないかと提案されたあの日から魔理沙は俺に極力尻尾は誰にも見られないようにしろと言われた

 

 

(魔理沙は俺が何者か知ってるんだろうか・・・)

 

 

そんなブロリーの考えも無視するように授業は開始されていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

休み時間

 

 

「授業、疲れる」

 

 

机に突っ伏すブロリー

もう1つ気づいたのは自分はそれほど勉学が得意ではないとゆう事だ

 

 

「ブロリーくん、大丈夫?」

 

「ワン子か」

 

 

魔理沙と同じこのクラスで見知った顔がもう1人やってきた

 

 

「もしかしてブロリーくんも勉強苦手?」

 

「・・・たぶんな」

 

「そっか、私も修行は好きだけど勉強はちょっとね。まぁだからF組になっちゃったんだけどね、あはは」

 

「F組ってのは問題児や成績がほぼ下のクラスらしいから色々陰口言われたり、あとやっぱS組とは中が極端に悪いぞ。まぁ基本は無視してれば大丈夫だ」

 

「・・・誰だお前は?」

 

 

自然に会話に混ざってきた青年に対し、ブロリーは冷静に聞いた

 

 

「俺は直江大和、ワン子の友達で同じF組のクラスメイトだ。転校生のブロリーに挨拶に来たって奴だな」

 

「そうか。ブロリーです」

 

「あぁ、改めてよろしく・・・んで、ブロリーはやっぱキャップが言ってたように変態橋で姉さんが返り討ちにした不良グループとやりあってたんだよな?」

 

「おぅ!その話俺も混ぜろ大和!俺も話したいぜ!俺は風間翔一だよろしくな!」

 

「なぁんか、いっぱい来た」

 

「ある意味有名人だぜブロリー」

 

 

そのあとは色々質問攻めだった

 

最初は大和と翔一だけだったがその後から島津岳人、師岡卓也、クリスティアーネ等、F組のクラスメイトから質問ばかりが飛ぶ

 

ブロリーだけでは大変だと魔理沙とワン子も協力しながら一緒に質問攻めを捌いていた

 

 

「つまり、ブロリーは記憶喪失なのか?」

 

「はい・・・」

 

「それでも家の事情で川神学園に転校しなきゃいけなかったのか。お前も大変だったんだな〜」

 

(・・・とは言っても、記憶探してた時に不良とやりあえるほど自分は強かったってのは思い出せてたのか?それとも無意識か・・・なんか怪しいんだよなブロリーの奴)

 

「しかし、他人に迷惑ばかりかけるあの不良グループに対して逃げずに立ち向かうその正義の行動にはこのクリスも感動したぞ!」

 

「もう、クリスはまたそうやって正義に結びつける」

 

「く、こう見ると確かに服の上から分かるくらい、俺様より筋肉ありそうだ・・・」

 

「ついに岳人の個性も薄れかかってきたね」

 

「うるせぇモロ!」

 

「・・・しょうもな」

 

 

ざわざわ ざわざわ

 

 

「なんか騒がしくないか?」

 

「おい、どうやらS組の奴らが1年のフランちゃん連れて来たらしいぞ」

 

「あー・・・あのハゲか」

 

「ハゲってなんだ?」

 

 

騒がしい廊下の方を見るとまた見慣れた顔が見えてきた

 

 

「フランさまのお通りだー道を開けろー」

 

「フランちゃん。2年F組に着きましたよ」

 

「小杉ちゃんに準もありがとう。前も魔理沙に会いに来たけどなかなか覚えられなくて。てへっ」

 

「う。い、いえいえ、飛び級とはいえ転校したてなら仕方ないから(か、可愛い。これで素なんだから憎めない・・・)」

 

「ごはっ!!ふ、フランさまで良ければ俺がいつでもどこでも案内いたします!!!」

 

「うん、ありがとう♪あ!ブロリー!」ダッ!ドゴッ!

 

「ぬおっ!・・・痛いですぅ」

 

「えへへ、やっと来たんだね」

 

「よ、フラン。相変わらずなんかハゲに手厚くされてんな」

 

「そう言えば魔理沙と同じクラスなんだよね。いいなーずっとブロリーと一緒だー」

 

「まぁ、私は普通ならCかDなんだけど学園長に頼んでFにしたからな」

 

「え、そうなの?どうして魔理沙?」

 

 

そんな見慣れた光景にワン子も普通に混ざって会話に入るが周りはただでさえ知らないが故に唖然とするのがほとんどだった

 

 

「ふ、フランさま!そ、そそ、そいつは知り合いですか?」

 

「んー?うん、ブロリーだよ。一緒に住んでるんだもんね」

 

「・・・そうだな」

 

「ふ、フランさまと同居だと!?な、なんてうらやま・・・」

 

「残念でしたね準」

 

「ハゲざんね〜ん」

 

「やぁ大和くん」スッ

 

「あぁ冬馬、挨拶はいいが不意に触って来ようとすんな」

 

「つれないですねぇ」

 

「また増えた・・・」

 

 

ただでさえ騒がしいのに更に人が増えて来た

 

 

「どうも、ブロリーさんですよね。私は2年S組の葵冬馬と申します」

 

「おい、同志よ。若は女も男もどっちもいけるぞ」

 

「なぁにがいけるんだハゲ?」

 

「好きでハゲたんじゃねぇ!ってか、分からないのか?」

 

「おやおや、これはもしかしてワンチャンありってやつですかね」

 

「・・・いくら準の友達でも、ブロリーはあげない」ムスッ

 

「おや、まさかのフランちゃんに拒まれるとは。では手を出すのは控えましょう」

 

「やめようとしないのはさすが若」

 

 

結局意味を教えてはくれず、魔理沙たちの方を見るが何故か魔理沙と大和は顔を合わせようとしなかった

 

 

「僕は榊原小雪だよ。マシュマロ食べる〜?」

 

「マシュマロってなんだぁ?」

 

「え〜?マシュマロ知らないの〜?美味しいよ」

 

「美味いのか・・・ならいただきまぁす」

 

「は〜い♪」

 

 

小雪という少女から口が開いた紙袋を差し出され、袋からマシュマロを1つ摘むブロリー

 

見たことないし聞いたこともない故に、感触も食べ物にしてはやわ過ぎる事に恐る恐る口に入れた

 

 

「・・・美味いなぁ」

 

「本当?もう1つ食べる〜?」

 

「・・・はい」

 

「珍しいな。小雪が自分から餌付けしてるなんて」

 

「うん。なんだかブロリーって僕と"同じ感じ"がするんだ〜」

 

「?・・・小雪、俺を知ってるのかぁ?」

 

「ん〜?知らないよ〜あったのも初めてだよ〜」

 

「・・・どう思います若」

 

「分かりませんね。しかし、小雪にはなにか彼に思う事があるんでしょう」

 

 

その後、フランを抱えながらなんだかんだ小雪のマシュマロを全部食ってしまったブロリーだった

 



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Episode9

パラガス「いいぞ、その調子だ。どんどんネタを集めろう!」(〇ーメルン見ながら)

モア「ま、まさか!(パクリを!?)」

パラガス「モア、勘違いするな」

モア「ふ、ふ、ふあぁぁぁ!!」

パラガス「証拠隠滅でございます」


放課後

 

基本的に学校の授業を終えた生徒は家に帰るか、所属してる部活の活動に励むか等それぞれだが今日は何故かほとんどの生徒が校庭に集合していた

 

 

「行くぜF組の転校生、目立ちたがりなテメーをこの大衆の中で恥をかかせてやるよ」

 

「・・・」

 

 

ブロリーは軽く手を振って解しながら無表情で相手を見る

 

どうしてこうなったかは数時間前に遡る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昼休み

 

 

「ありゃりゃ〜マシュマロ無くなっちゃった」

 

「ごめンンンンンン!」

 

「なんちゅう気合いの入った謝罪だよ」

 

「いや、まず昼飯食った後なのになんで1袋入ったマシュマロをたいらげた事に誰もつっこまないんだよ」

 

「まぁ、私と魔理沙はもっと凄いの見てたからあれだけどやっぱり皆そう思うよね」

 

「あぁ、ブロリーの胃袋ってどうなってんだってな」

 

 

結局あの後からずっとマシュマロを頬張ったブロリー

 

その結果、小雪のマシュマロ全て食べてしまいブロリーは謝っていた

 

 

「いいよ〜、もっと食べるって聞いたの僕だし。良かったらまた持ってくるよ?」

 

「マジですかぁ?」

 

「ブロリーが良いならだよ」

 

「はい」

 

「すげぇ早い返事だな」

 

「なるほどブロリーくんを攻略するには餌付けですか」

 

「あー、冬馬だっけか?やめとけ多分食費が半端ないことになるぜ」

 

 

普段ならこんな平和な会話等、S組F組ではありえないはずの光景を大和は会話に自然に混ざりながらも考えていた

 

 

(まぁ冬馬たちはまだS組の中ではマシな方だ。あのフランちゃんもS組ではあっても魔理沙やブロリーと仲がいいからそんな諍いみたいなことには全然興味無さそうだからいいが・・・他のS組の奴らだったらどうなってたか)

 

 

そんな不安要素を考えていた大和

 

しかしそんな不安要素がすぐ的中するとは軍師と言われる彼でも見抜けなかった

 

 

「おい、本当に例の転校生がいるだろうな?」

 

「情報は買ってくれたんだ。俺もF組だが嘘は言わねぇよ」

 

 

急にF組の教室に入って来た白髪の青年と厳つい男子生徒が入って来た

 

白髪の青年の方に大和は声をかけた

 

 

「犬走、なんでお前が3年S組の先輩を此処に連れてきたんだ?」

 

「あぁ、情報買ってくれたから案内したんだよ。簡単な話だろ大和」

 

「だからってなんで近藤先輩が」

 

「おいF組、なにかいいたいことあるんなら俺に直接言え」

 

「・・・いや」

 

「ふん、これだからお前ら出来損ないのF組は嫌なんだ」

 

「な、お前!いくらなんでもそのいい方は「よせ魔理沙」おい大和!止めんな」

 

「相手したとこで無駄さ。転校したてだから知らないだろうがこんなのはよくある事だ」

 

「だけどよ!」

 

 

いきなり着た男子生徒のいい放った言葉に怒りを覚える魔理沙を大和が必死に止める

 

そんな中で冬馬が男子生徒に声をかけた

 

 

「どうも3年S組の近藤先輩、2年S組の葵冬馬です。先輩はなぜわざわざ2年F組に?」

 

「あぁ、同じS組の後輩か。俺は一週間前にあった変態橋の不良騒ぎで暴れた奴がなんでも学園の転校生って聞いて、しかも起こした野郎はF組だって聞いてな。だから先輩として学園でのルールを教えてやろうと思ってな」

 

「ねぇ、それってまさか・・・」

 

「十中八九、ブロリーの事だろうな」

 

 

F組のほとんどは変態橋で起きた事も見ていたし、しかもあの川神百代と戦って何十分も相手出来た人物だ

 

そんなブロリーの噂が広まらないはずがなく学園の中では密かにその事件の噂は広がっていた

 

 

「それで、例の転校生ってのはどこのどいつだ情報屋?」

 

「あそこでS組のフランドールちゃんを抱えてる男性だ」

 

「・・・」

 

 

自分の事を指す青年にブロリーは一旦フランをどかして彼らの方に歩いて行く

 

 

「テメーが噂の転校生か?」

 

「はい・・・ブロリーです」

 

「ブロリーか、おれは3年S組の近藤政だ。テメーから見たら先輩だ」

 

「先輩ですかぁ?」

 

「まぁそんなことより、テメーが変態橋で暴れてた半裸男に間違いないんだよな」

 

「はい」

 

「なら、話は早ぇ。ブロリー、俺様と決闘しな」

 

「決闘ですかぁ?・・・いいですよ」

 

 

少し黙ってからブロリーは先輩の決闘に応じた

 

 

「おいブロリー、決闘制度には教師の許可がないと「儂が許可をだそう」うぉ!?が、学園長」

 

「今回の決闘には儂が直々に審判をつとめてやる。昼休みはもうすぐ終わるため、決闘は放課後のグランドにて行う事じゃ」

 

「学園長自ら審判か、これで俺の名も売れるってもんだ。じゃあなブロリー、逃げるんじゃねぇぞ」

 

 

そう言って近藤という男はF組を後にした

 

 

「さて準、小雪、私たちもクラスに戻るとしましょうか」

 

「うん♪ばいばいブロリ〜」

 

「では、フランちゃん。またなにかあったらこの隼、何処へでも行きますから」

 

「うん、ありがとね隼」

 

「じゃあ、私たちも教室に戻ろうかフランちゃん」

 

「うん、分かった。じゃあね魔理沙、ブロリー」

 

 

冬馬、隼、小雪の2年S組とフランと武蔵の1年S組もF組の教室をでて自分たちの教室へと戻って行った

 

 

「なんだか大変な事になったもんだな」

 

「そうだな、苦労が絶えないなぁ大和」

 

「そのほとんどはお前の性もあるけどな」

 

「なぁ大和、こいつ誰だ?」

 

「あぁ、こいつも一応このF組のクラスメイトだよ基本全然教室に居ないけどな。だがこいつは情報屋もやっててな、情報に合うお金か食券を払えば大抵の事は調べてくれる」

 

「大和は常連みたいな奴だから俺としてお得意さんとして良い関係を気づけたらと思ってるぜ。話がちと反れたな、俺は犬走梛(いぬばしり なぎ)だ、よろしくな」

 

「私は霧雨魔理沙だ、よろしくな(犬走か〜、外にも椛と同じ苗字の奴っているもんなんだな)」

 

「そういえば、あのブロリーって奴大丈夫か?いくら武神と何分も生きたからって近藤もめんどくさい部類だからなぁ」

 

「・・・まぁ、大丈夫だと思うぜ?」チラッ

 

ブロリーの方をチラ見する魔理沙

 

一方のブロリーは椅子に座りながらじっと机の表面に視線を落としていた

その様子から少し心配する魔理沙だったがブロリー本人は違っていた

 

 

「(決闘・・・戦い・・・)ふひひひ」

 

 

誰にも聞こえないくらいに小さく口を歪ませてニヤつくブロリー

 

ブロリー自身もあの変態橋での雑魚不良たちと川神百代との戦いで幾つかの変化を感じていたのだ

 

 

戦いに対し高まる興奮は自分でも抑える事は難しく、目の前の敵を倒すにつれて小さく笑みがこぼれ出す

 

そう、あの容赦もなく不良どもを蹂躙して行くあの行動にブロリーは楽しさを見出していたのだ

 

そして、武神との戦いでも長く、しぶとく、それでも嬉嬉として向かってくる川神百代に対してブロリーは心の底から楽しいと思った

 

 

だが、川に投げられ跳ねた水を被って冷えた頭はブロリーの冷静さを取り戻し鉄心との約束を思い出して勝負は終わりとなった

 

 

だが、今度は約束も何も無く長く楽しめそうだとブロリーは期待しているのだ

 

もう一度、あの時の感覚を味わえると楽しみにしながら




バトルは次に

あー早く登場させたい奴がたくさんいるのになー進まぬよ


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