ロクでなし魔術講師と星の魔術師 (白黒犬カッキー)
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花の魔術師の弟子旅立つ
……とある草原、その場所は静かに、優しい風が吹いており、陽射しがとても暖かく、心安らぐ場所にある青年はいた。
「うっうーん……今日も平和でなにより!やっぱり平穏が一番だよね!」
青年は気持ちのいい欠伸をし陽射しに照らされながら草原を歩いていく。
「……今日でこの景色も最後かあ……なんか寂しくなるな」
青年は景色を眺めながら歩いていく。すると木の近くから一人の女性の影がこちらを覗いていた。
「ん?……あっ……」
「……よっよお……」
女性が挨拶をすれば青年も軽く手を上げて挨拶をする。
「どうした?モードレッドこんな時間に……」
青年が問い掛けると女性……モードレッドは少し強い言葉で返事を返す。
「どうしたって、お前!……帰っちまうのか?」
モードレッドは一言、そう言うと直ぐに落ち込むような態度をとり青年を見つめる。
「……聞いちゃった?」
青年はマズッタナーと、自身の後ろ髪を軽く掻けば、わかっている疑問を投げ掛ける。
「……俺をなめんじゃねえよ。あの時お前とアイツが話してるところ聞いちまったんだよ」
モードレッドはふん!と腕を組んでは返答をする。
「あちゃー、師匠誰も居ないって言ってたじゃんか……ハァ〜……」
青年はため息をついて、モードレッドを見ればそうだよと答えて歩き始める。
「まっ俺はこの世界の人間じゃないんだ、大人しく戻ったほうがいいって思うのが普通じゃない?」
「確かに……だがお前がいて嫌と思ったことなんか一度もねえ!」
青年がモードレッドの横を通りすぎれば彼女に肩を掴まれ待てと言わんばかりにひき止めようとする。
「……流石にモードレッドの口からそれを聞くのは驚いてるんだけど、……理由聞いたらだめ?」
「……言う訳ないだろ、殴るぞ?」
「あっ、デスヨネー、ワカッテマシター」
青年は笑顔で振り向けばモードレッドも笑顔で拳を構えており、青年は即座に前を向いて両手を上げて棒読みで答える。
「ああ……なんか殴りたくなった、一発殴らせろポンコツ」
「ヤダー!暴力反対!」
青年の訴えも聞く耳持たず。モードレッドは拳に力を込めると青年をこちらに向かせて青年の腹部を思い切り殴る。
「グホォァ!?」
何とも言えない声を上げて青年は倒れるとその上にモードレッドが馬乗りの状態で青年の上に乗る。
「……あの……モードレッドさん?流石にこの体制はマズイと思いますのよ?」
「あん?別に良いだろう、減るもんじゃねえし」
「主に俺の心が減るんですよ!女の子が男の子の上に乗るとか思春期真っ最中の人にしてみれば大変なこぶぁ!?」
「……女の子扱いするんじゃねえって言っただろ?」
「……あい、女の子扱いしてしまって、スミマセン」
青年の訴えもむなしく女の子扱いされたモードレッドは再度青年の腹部に拳を叩き込む。
「だけどな……」
「……?……」
「お前が残るってんなら……それも許してやるよ」
モードレッドは恥ずかしそうに口を動かすが青年には小さすぎて聞き取れずただ首を傾げるしかなかった
そうして二人は共に歩いていき青年の目的地である泉に到着する。
「随分遅かったじゃないか、さしずめモードレッドとイチャイチャしてたんだろ?このリア充め」
「なあ師匠千里眼で見てたんだろ?何処でそんな要素あった?ん?」
泉に到着すれば白いローブを来た青年が現れクスクスと笑いながら青年と話をする。
「さあ?どうだろう僕は確かに千里眼で見てたけど全て見てる訳じゃないんだ、だから君がモードレッドに馬乗りにされてあんなことやこんなことになってるなんて見えるわけがないじゃないか」
「よおしわかったちょっとどいてろコイツ今すぐ此処で斬る!」
「ちょぉ!?落ち着いてモードレッド!師匠斬ったら俺帰れなくなる!帰れなくなるから!」
「離せ!コイツ殺せない!」
「ハハハ♪モードレッドはホントに扱いやすいなぁ」
白いローブを着た青年は笑いながら二人の行動を眺めてはコホンと咳をする。
「まっそれはそれとして君に渡したいものがあるんだ」
「俺に……ですか?」
白いローブを着た青年は「ああ」と笑顔で答えると泉から一本の剣が現れる。
それを見た青年とモードレッドは驚いており、二人同時に白いローブを着た青年をみる。
「もしかしてその聖剣って!」
「いや、この聖剣は彼女が持っている聖剣じゃないよ、それは君もよく知っているはずだ」
「どういうことだよ!マーリン!それは父上の聖剣とほとんど似てるじゃねえか!」
白いローブを着た青年、マーリンはモードレッドの問いにはぁ、と深いため息をついて、もう一度説明をする。
「モードレッド、これは彼女の聖剣と『似ているだけで』であって同じものではないんだよ、それにこれは……」
「これは?……」
「まだ『名前』はないのだよ」
マーリンの言った一言は再度二人を驚かせる。
「ハハ、そう驚くとサプライズは成功だね」
そういうとマーリンはその聖剣に指を当て、なにかを唱えると指先から聖剣にかけて白い光が注ぎ込まれ、やがて聖剣は形を変えていき小さなネックレスタイプへと変わっていく。
「これは僕からのプレゼントだ。名前は向こうについてからゆっくり考えるといい」
そう言ってマーリンは聖剣だったものを青年に手渡す。それを受け取った青年は首にかけて「ありがとうございます」とお礼を言った。
「とりあえず僕からのプレゼントは終わったけど……君はどうする?」
「!?……俺は……」
「モードレッド?」
マーリンは何か知っているようにモードレッドに問いかけると青年もつられて首をかしげてモードレッドを見る。
「うっ……」
「う?」
「だぁぁぁぁ! 無理だ恥ずかしいからギリギリまで待て!」
「おっ……おう?」
モードレッドの気迫に圧され、若干引き気味に思い、なんで? と聞こうと思ったが、また熱烈な拳が飛んでくると思い自分の胸にしまっておこうと再度マーリンを見る。
「よし、じゃあそろそろ行こうか。もう一度聞くけどほんとにいいかい?」
二人の会話を聞いた後、杖を掲げて長ったらしい詠唱を唱えると丸い円状でできたゲートが湖の上に展開される。
そしてゲートを開けば再度青年のほうに向いて最後の確認をする。
「……はい、3年間短いようでしたがとても楽しかったです、でも俺は向こうで俺のやることがあるので……マーリンさんありがとうございました。……あっでも女性を口説くのはもうやめてくださいね? もう、今までのように仲裁に入ることはできないんですから」
「フフ……それはできない相談だね、むしろ君が帰ったらもっとやるつもりだよ」
「……」
「おおっとそのゴミを見るような目はやめたまえ。そういう君だって3年間ボクのところでいたおかげで多少なりとも感化されてるんじゃないかな?」
「はい? 俺が? あなたに似てるとかありませんから、絶対に」
「そうかい? ボクの目線ではすでに一人君にぞっこんだった可愛い女の子がいたけど?」
「え? まじっすか?」
別れの会話中から何故か恋愛話が始まり、マーリンがチラッとモードレッドを見るがモードレッドは少し頬を赤くしてるが腕を組んでドンと構えている……組んでいる腕が震えていなければ。
「よしじゃあ行きます。……モードレッド」
「……なんだよ」
「ありがとな。この世界に来てからいろいろ助けてくれて……本当に助かった」
「……ッ、やめろよなんかかゆくなっちまう」
お礼を言われてまんざらでもないのか嬉しそうにしており、後ろ髪をおろせば、縛っていたリボンを持って青年に近寄る。
「俺からのプレゼントはな……三つあるけどまずはこれだな……なくしたら承知しねえからな?」
「……」
「なんだよ? 気に入らねえのか?」
「……あっいや髪をおろしたの久しぶりに見た……結構いいじゃんか」
「……ッ! 良いから受け取れ! いらないならそういえ!」
青年の発言で、モードレッドはこれでもかというくらいに顔を赤くしてごまかすために言葉を強くして声を上げる。その際、その会話を聞いていたマーリンはというと「良いぞー^^」とほほえましく眺めていた。
「受け取りますモードレッド様ありがたやーー……?!」
焦って受け取ろうと手を伸ばすとそれを待ってたと言わんばかりとモードレッドはその手を思い切り引き寄せる。
直後青年の唇に何か柔らかいものが当たりすぐさま離れると思考停止しなにが起きたのか考え始める。
「……え?……な……は……え?」
「これは二つ目のプレゼント、そして三つめが……これだ!」
思考停止している青年にニカッと笑うと思いきり右足をあげて青年の腹部を狙って蹴り飛ばす。
「カハッ……!?」
思考を停止させた青年は蹴り飛ばされてた衝撃で現実に戻るとゲートの方向に向かっていると気づきモードレッドの方を見ると、何かを呟いていた。
「……!」
その言葉を理解したときにはゲートに全身に入ってしまい、入った直後ゲートは小さくなっていく。青年は手を伸ばせばグッとサインを見せて笑えばモードレッドも笑い二人同時に声をそろえて……
「「じゃあな!! 相棒!!」」
二人の叫びが終えると小さくなっていたゲートが完全に閉じて湖に静寂が訪れる。
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先生と生徒と弟子、出会う
人間の出会いとはいつも突然でそこから始まる物語もあってですね…
人間の出会いとはいつも突然でそこから始まる物語もあってですね、あの時のモードレッドもかなりヤバかったね、出会い頭に渾身のボディーブロー、俺は一回死んだね。
その後も、ランスロットさんとギャラハットさんの親子喧嘩も見てて楽しかったし……………まじでアルトリアさんまじ優しくて涙でたな。
その後ろくでなし(マーリン)と会って半年過ごしたな。ほんとあのろくでなしは部屋に来ればまず、汚い!魔術に関する書物はまあ………許す、だけどな、いろんな女性のスリーサイズ記した記述………あれいる?それを見られたらあの馬鹿、めっちゃ語りだしてきたし俺にそこに興味があるって思ったのかね?……いやあの目は同類を作ろうとしてる目だったは、まあ聞いたけど。
魔術の勉強についてはほんとに凄かった。まずひとつ、わからない、だ。
召喚術の工程やら防御魔術、広域魔術とか幻惑魔術、いろんなのを教わったけどもみんなできる気がしません、固有結界はできるようになったけど………使用禁止されたし……まじ許さねぇしあのろくでなし。
モードレッドは………まあ最初のころと比べればマシになったけどなー、ほんとにやばかったな、話しかけてもそらされるし殴られるし。頑張って耐えたかいがあったもんだぜ。
でもどうして、モードレッドはまともに話せるようになったっけ?…………思い出せん………。
まあ良くも悪くもあそこにいた3年は悪くなかったかな。
まあざっと俺は思い出を語って歩いてた訳だが…………。
「……あっえと……」
ああ、うんわかるよ、そこの美少女のその顔………え?誰って顔してるもん。隣の男の人も、は?………なに?って言ってるし。
「…………」
かれこれ沈黙が続きようやく男の人が声をかけた。
「なあ………お前、誰だ?」
「………あっ、俺の事だよね?初めまして、俺は……」
名前は良いかけた辺りで青年は黙ってしまう。
「……ん?どうした?名前だよ、名前…まさか自分の名前わかんないのか?」
男性は少女の前に立つと警戒をしているのか自信の懐に手を入れてなにかをしている。
「あっああ………すまない、自分の名前はあった筈なんだけど、何故か思い出せないんだ……たぶんその魔方陣……まだ未完成なんじゃないかな?」
「未完成」…その一言で後ろにいた少女が少しションボリとした顔を見せる。………あっあれ?なんかダメだった?
「いや、そんなはずはない、なんせ俺のお墨付きだ。…それにこれはそうゆうものじゃねえんだ」
男性のこれはきっと俺の足下にあるこの魔方陣の事だろう。
「ああ、確かにこの魔術はこうゆう物ではないのは知っている」
「ほぉ、じゃあお前は此処に転送してきた『不審者』ってことで良いんだな?」
目の前の黒髪の男性は懐から1枚のカードを取りだし構える。
「は?………え?」
青年は目の前の男性に不審者扱いされていることに疑問を抱くと、その間に黒髪の男性に一瞬で詰められてしまう。
「ちょ!ちょっと待っ!!」
「うるせー!ちょっとそこで伸びてろ!!」
青年の訴えも目の前男性は聞かずそのまま青年の左頬に渾身の右ストレートを打ち込まれてしまい数回バウンドした後壁に激突する。
「だから………は…なしを……」
黒髪の男性に右ストレートを打たれた青年はピクピクと延びており弁明もできずに、意識を落としてしまう。
「よっしゃあ!先手必勝!グレン先生の大勝利!!」
桜色の髪をした青年を倒した黒髪の男性グレンは勝利のピースサインをして自身の勝利を喜んでいた。
「これでこいつを縛り上げて警備兵にだせばもれなく感謝状に賞金もでる!まさに一石二鳥!だぁぁはっは!」
「………あの、先生?」
未だに笑っているグレンの服を引っ張って呼び掛ける少女。
「ん?なんだ、ルミア」
「多分あの人、悪いひとじゃないと思いますけど……」
少女、ルミアはグレンに違うと答えると右手の甲を見せる。
「ん?なんだこれ、赤い模様だけどお前そんな趣味あったのか?」
「違います!あの人が来たときにこの模様が浮かび上がって、あの人の事が知りたいと思ったらこれが光ってあの人の事がぼんやりと頭の中に入ってきたんです」
「ああ?なんだそりゃ、そんな魔術聞いたことないぞ」
ルミアの言ってることがわからず首をかしげて再度青年の方を向くとグレンは後で叩き出して聞き出してやるか、と指を鳴らして縄を持ち出し青年の近くに寄る。
「あっやっぱり縛るんだ………」
ルミアはグレンの行動を見て青年に大丈夫かなぁ……とその行動を眺めるしかできなかった。
やばい………大遅刻しちゃった(;´д`)
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先生と弟子誤解が解ける?
「ん~・・・お?・・・」
青年が目を覚ますと先程の場所から変わらず辺りを見渡せば先程のグレンという男性を見つけ立ち上がろうとするが椅子にロープで固定されており動けずにいた。
「お、やっと目を覚ましたか・・・」
目の前にいるグレンは寝ていてたらしく、椅子のガタガタとした音に気付き目を覚ました。
「やっと目を覚ましたって、あなたが突然殴ったんでしょうに・・・」
「いやあ悪い悪い、どう考えてもお前怪しいんだもん。ま・・・うちの可愛い可愛い大天使ルミア様が話だけでも聞いてあげたらって言ってるもんだからこうして起きるまで待ってあげたんだから、感謝しろよ?不審者A君?」
「いやだから不審者じゃないって・・・」
グレンの発言にジト目で眺めるも、このままじゃいつまでたってもらちが明かないと思い、そしていつまでも不審者扱いされると、こちらとしても良い気がしないので名前を言おうとするが、どうしても名前が思い出せず、悩んでいると先にグレンの方から話を切り出して来た。
「んじゃ単刀直入に聞くぞ、お前は誰だ?」
「魔術師です」
「そんなもんここじゃいっぱいいるわ、お前の名前は?所属は?」
「一切合切思い出せません、記憶喪失ですばい」
「・・・・・」
「・・・・・」
2人の間に何とも言えない間が出来上がる。
「年齢は?」
「永遠の17歳」
「趣味は?」
「今は無いけどクソ師匠を蹴り飛ばしてました」
「特技は?」
「魔術を生み出す事」
「好きなタイプは?」
「突然暴力ふるうようなキレたら手の付けられないじゃじゃ馬騎士じゃなくておしとやかで優しい子」
「名前は?」
「いや知らんがな」
等と・・・グレンの質問責めに応えていきほんとに記憶喪失なのか?と疑うくらいにグレンが名前の提示をするも応えずにうーんとうなだれる。
「なあ、これってなんか違和感あるんですが、これって尋問だよね?なんかとっても面接っぽいんですが」
「あ、ばれた?なんかお前扱いやすいと思ってボケてみた」
「ひっどいおとなだなおい・・・」
グレンのボケに対し突っ込みを入れると、グレンは笑って青年の縄を解いてくれる。
「え?解いてくれんの?」
「まあな、お前がほんとに悪いやつならうちの知り合いにその手び詳しいのがいるから放り出そうと思ったがそんなんじゃなさそうだしな・・・ほいよ」
グレンはそういうと青年を起き上がらせてグレンだと軽く挨拶をして握手を交わし青年も喜んで握手に応じる。
「ま、とりあえずはお前、俺の家に来い、どうせ行く当てないんだろ?」
「よくわかってらっしゃる」
2人は意気投合し、その場を後にする。
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星の魔術師の自己紹介
遅れてしまって申し訳ないです(-_-;)
覚えてくれてる人いるかな。(震え)
グレンという男性のおかげで宿をもらえた俺はこの世界の事を少し教えてもらい、そこにやってきたセリカという女性が監視という条件付きでこの学院、【アルザーノ帝国魔術学院】の生徒として置いてくれることになったのだが・・・
「・・・なんでみんなそんな警戒せずにフレンドリーに接する事ができるわけ?俺ちょっとわからないよ」
「あはは、ごめんね貴方が気絶した後システィーナに言ったらこうなっちゃった」
「さいですか・・・」
青年の隣で苦笑いしている少女ルミアとその隣にいる先程紹介されていたシスティーナは申し訳なさそうに青年の方を見ていた。
「ごめんなさいね、まさかルミアが魔力円環陣を組んでいた筈なの使い魔が現れるからびっくりしちゃったのよ」
「まあそれはそうなんだが・・・」
そう言って他の生徒たちを見ると、珍しそうに青年のを見ており、青年が「暴れる心配はしないの?」と、問いかけると「まあルミアの使い魔だし、信用してる」と答えており少々あきれていた。
そんなところで、グレン先生が手を叩いて生徒たちの注目を集める。
「よおしお前たち、そいつの事についてなんだが実はな、名前が無いんだ。適当に何でもいいから決めてやれ―」
というと教台に体を預け寝てしまう。 寝るの早くね?
そしてグレン先生の睡眠が始まると同時に生徒たちから名前決めの時間になってしまった。
「よしじゃあサクッと名前決めて授業はじめっぞ」
『おー!』
「いや俺の名前はあるけど教えられないだけだからね?」
『え?』
「いや名前っつうかそれに関してはあるんだけど何故かブロック見たいのが掛かってて教えるに教えられんのよ。グレン先生にはそのこと伝えてるんだけど・・・あの人忘れてたな・・・」
「じゃあどうしたらわかるのよ・・・」
「・・・」
「え・・・私?」
システィーナが質問をすると青年はルミアの方に指をさして
「マス・・・ルミアがレベルを上げない限りは無理なんのレベルかは俺にもわからない」
(実際こうゆうのはあの人の管轄だしなあ・・・別に教えてもいいんだけどな)
「わかった、私頑張って、貴方の事分かるようになるね」
「まあそれまで、呼び方は何となく知ってるからそれでいいよ」
「じゃあそれを教えなさいよ」
ルミアが頑張るねと笑顔で返すとおうと返事をしてシスティーナに教えてと頼まれたので、「そうだなー」と腕を組む。
「確かええと、これじゃなくてあれでもなくてああそうだ思い出した!いいか良く聞けよしばらく呼ぶときはな」
青年は皆の方を向いて手を片手を広げて。
「『キャスター』だ。それで呼んでくれよ?」
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星の魔術師、授業を受ける
「あっそうそうお前らほんとに馬鹿だよな」
『ハア⁉』
グレンの一言でクラスの全員が声をあげる。マス・・・ルミアの話によるとグレン先生の授業はいつも自習ばかりでついこの間にシスティーナに平手打ちされたらしく、今日は珍しく謝罪したと思ったらまともに授業をやってくれるみたいだと。
ちなみに俺が召喚されたのはその平手打ちの後らしい。
「とか言いつつ教科書外に投げたけど大丈夫なの?」
「・・・きっと先生も考えがあってやったことだと思うよ・・・たぶん」
「信用薄いな!ほんとに先生なの⁉」
「はーい、そこぉ静かにー、これからこの偉大なグレン大先生がありがたい授業をしてやるんだから」
杖らしきものを教壇から持ち出しルミアとキャスターにビシッと指し静かにさせようとすると別のところから声が聞こえる。
「【ショック・ボルト】程度の一節詠唱もできない、三流魔術師に言われたくないね」
ショックボルトとは微弱な電気を放ち相手を気絶させる護身用の初等呪文の一つらしい。
一節詠唱は《雷精の紫電よ》そして一節詠唱を苦手とする人(グレンなど)が扱う三節詠唱は《雷精よ・紫電の衝撃以て・撃ち倒せ》と書かれている。(教科書参照)
「まあ、そういわれると耳が痛いわな」
先生はそっぽを向いてポリポリと頬を掻く。
「まあ、俺は生まれつきそうゆうのはからっきしでな、お前たちみたいに応用ができねえんだわ」
「・・・《雷精の紫電よ》・・あっできた」
「どわっ⁉危ねえじゃねえかキャスター!」
「あっごめん、俺にもできるかなと思ってやってみただけ」
グレンの説明の途中で興味本位に人差し指を上に向けていた為難を逃れていたが皆驚いていた為謝罪をする。
「たくもうするなよ?・・・まあこのように簡単にできるやつもいるが、これからこの《ショック・ボルト》について基本を教えてやる」
っと黒板にショックボルトについてと大きく変えて説明しようとするとほかの生徒達から不満の声が聞こえる。
「なんで今更《ショック・ボルト》なのよ」
「もうとっくにその呪文は究めています」
「はい、じゃあ始めるぞー」
「完全無視してる・・・」
不満を述べている生徒を無視しているグレンを何故かあの師匠と重ねて見てしまい、あー似てるなーと思い、授業を眺める。
以下省略
「つーわけで、今日はお前たちにド基礎を叩き込んでやる興味ない奴は寝てな」
「・・・( ˘ω˘)スヤァ」
「ちょっほんとに寝るなよ」
そのあとは凄かった、グレンの説明はとてもわかりやすく基礎からの説明もしっかりしていた為、そこから応用される呪文などが理解ができた。
「おー意外と高いな・・・」
「でしょ?ここけっこういいところなんだ」
休憩時間、ルミアに校舎を案内してもらい今は屋上まで案内してもらっている。
「先生の授業すごかったね・・・」
「ああ確かに、時折師匠と重なってたから笑いこらえてたけど」
「あっそうそう、そのことなんだけど」
「師匠の話しはダーメ、ルミアにはまだ話せませーん」
「え~、キャスターの事もっと知りたかったんだけどなー」
「残念、話してもいいけどもうちょっと仲良くなってからな」
「じゃあこれ使っても?」
そういって右手の令呪を見せようとすると、キャスターに手を添えられる。
「それはだめだこれは俺を縛るためと、君が自分の身を守るために使うものだ、軽々しく使っちゃいけない」
「別に縛るなんてことはしないよ?」
「それでもだ、もしこれがなくなったら君は俺に何されるかわからないぞ?」
「キャスターはそんなことしないでしょ?」
「・・・」
ルミアの言葉にキャスターは負けてしまい黙ってしまう。キャスターはそっぽを向くように外の景色を眺めるとルミアは笑顔でキャスターの頬をつつく。
「今回は私の負けでいいよ、でもいつかは話して頂戴ね、キャスターの話とっても楽しみにしてるから」
「ハイハイ・・・」
そうゆうとルミアは手をずっとつないでることに気付くとパッと手を放しては次の授業があるため早く戻ろうと提案し二人で屋上を後にし戻っていく・・・光景を眺めている二人の教師に眺められながら。
次の日
「グレン先生遅くね?もしかして今日臨時で授業あるの知らないんじゃない?」
「・・・可能性はあるわね」
本来は休みの筈だがこのクラスだけは臨時に授業を行わらければならなかった。
(理由は前任の教師が突如行方不明になった為授業が遅れている為追いつく為にこの臨時で授業を行うことになった)
「全く・・・見直したらこの有り様・・・これはキツク言っておかないと」
「まあまあシスティーナ・・・」
「ところでキャスターは?」
「確か、『ちょっとトイレ』っていって行っちゃったよ」
「そうなの・・・ねえルミア・・」
システィーナがルミアに質問しようとすると扉が開き見知らぬ二つの影が現れる。
「やっほー!みんなこんにちは!早速だけど此処にいるルミア=ティンジェルって子がいると思うんだけどさ」
見知らぬ二人の内の一人から発せられた言葉はルミアを探しているようで、皆二人を見た瞬間に危険だと思い。
「大人しく出してくんない?あっこれお願いじゃなくて命令ね」
ルミアに危険が迫ろうとしていた。
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星の魔術師、部屋を間違える
「…よっと!」
階段から飛び降りて降りた先で周りを見ればまた走り出す。
「…全く警備ザル過ぎんだろ」
廊下を走っているキャスターは悪態をついては教室の扉を開ける。キャスターが探しているのはマスター…ルミアを探しており、走っていた。
時は少し遡る。
「ふ~、すっきりした」
数分前、トイレから戻ったキャスターは教室に入ればすぐに驚く。
「…なに?どうなってんこれ」
教室の中を見ればそこにあったのは教壇の前で集まっている生徒達の姿。そこでキャスターの目が変わり近づく。
「何があった?」
キャスターが質問すると生徒の一人・ウェンディがキャスターの方に向く。
「突然黒服の二人が来てルミアとシスティーナを…」
状況を説明するウェンディの話を座り込んで聞いたキャスターは指を動かしていて聞き取りが終われば頷いて立ち上がる。
「ようは攫われたんだな。情報ありがとなウェンディ。後は任せとけ」
「任せとけって何をするつもりなんですの!?相手はテロリストなのですのよ!」
「そうです。あまりにもの無謀です」
となりにいたモデル体型の少女テレサもキャスターを止めようとする。
「テロリストに挑むなんて無謀ですわ、逃げる事をお勧めしますわ。この魔方陣のお陰で抜け出せませんが貴方なら外に出て助けを呼べば…」
ウェンディが止めようと説得しているとキャスターはそのまま後ろを向いて歩きだす。
「んなもんやってる暇なんかねえよ、さっさと片付けるから助けならお前らが行ってこい」
「だからこの魔方陣のせいで「それならもう消した」…え?」
キャスターの言葉にウェンディが気の抜けた声を出すと縛り付けていた魔方陣がいつの間にか取り除かれていた。
「ウソ…複雑すぎて解除できなかったのに…」
「こう見えて勉強熱心なんだよ俺は。これぐらい解けますよ~」
ほんとは別の理由があったが伏せておいてキャスターはそのまま立ち去ろうとするがウェンディが待ったを掛ける。
「ちょっと待ってください!」
「ん…何?」
呼び止められれば立ち止まってウェンディたちの方に向く。
「何ってどこに行こうとしてるんですの?」
心配そうに見てくるウェンディ達にキャスターは何を聞いてるんだろうか?首を傾げて答える。
「決まってるでしょ。…ルミア達を助けに行くんだよ」
「危険ですわ!奴らは私達生徒では敵う筈がありません!一緒に逃げて助けを呼びましょう?」
「あ~うん。そうだねウェンディ達じゃ無理だろうね」
必死に止めようとしてくるウェンディ達にキャスターはウェンディ達を眺めてれば頷いて肯定すする。
確かに相手はテロリストにこっちは普通の学園の生徒だ。
普通に考えればそれは無謀とも言える。
だがキャスターは違う。
「なあ、なんか忘れてない?俺の事」
「え…」
そう言ってキャスターは一冊の本を取り出してその本を開く。
そしてその中から一本の杖を取り出してその杖に魔力を流すとそこからキャスターより少し大きいサイズの杖に変わる。
「俺はルミアのサーヴァントで星の魔術師なんだぜ」
杖をトントンっと地面に突くとキャスターの足元に魔法陣が展開し、キャスターの上着に白いローブが出現し、どこか何処からの世界の花の魔術師を思い出させるような姿になる。
衣装が変わり、笑顔を見せて行こうすると…
「サーヴァントは聞いたことありますけど星の魔術師は初耳ですよ」
「…テレサさんカッコよく決めたんだから空気読んでくれない!?いった俺もめっちゃ恥ずかしいから!」
杖を持って涙目に訴えるキャスターにウェンディ達はほんとに大丈夫なのだろうかと本気で心配をした。
そして時は戻り。
「ここまで走ったけど全然会わないな…テロリストって少数なのか?」
此処まで走り回っていたが生徒はおろか(先程のクラスのみの授業を忘れている)テロリストも会う事かなわず立ち止まって息を整え、歩きながら推理を始める。
「…そもそもなんでルミアなんだ?」
先程のウェンディ達の話を聞くにテロリスト二人はルミアを探していたらしく、レイクという男がルミアを連れて行ったらしい、その後にもシスティーナもジンというチャラそうな男に連れていかれた。
「システィーナはきっとたてついたことから何だろうけど…」
ルミアはシスティーナと違って優しい娘である、魔術に関しても勉強熱心で優秀であるが普通とは変わりないあるとすれば自分を召喚した事ぐらいだろう。
「特別…か。特別な何かをルミアが持ってる?」
だが特別なものと聞いて思い当たる節がない。思い付かなければやる事は決まった。
「わからないならテロリストに聞くのが一番…か」
ある場所の扉の前で立ち止まりキャスターは杖を両手で持ち上げ構える。
「まずは一発。必殺!『ダイナミック失礼します』」
杖をフルスイングで扉をぶち抜いた。
キャスターによって破壊されたドアはバゴン!っと大きな音を立てて中にいた者も驚いて音の方を見る。
「は?」
「…え?」
「どうも~テロリストども少数で来ていい度胸してんじゃねえか今からお前等しょっぴいてやるから覚悟…」
杖を掲げたキャスターは中に入りながら歩いてあらかじめ用意したセリフを言い、中の様子を見ると二人のの男女が重なろうとしていてキャスターは気まずそうにする。
「…ええととりあえず…なんかごめん」
「謝るくらいなら早く助けなさいよ!」
「うお!?なんだ今の音!?」
近くで非常勤講師もようやく追いついたら、大きな音に驚いていた。
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