ラブライブ!サンシャイン!!~the Beginning of New Games~ (颯朱)
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the Beginning of Sunshine
Before Story Ⅰ.


皆さんどうも、颯朱で御座います。

現在、「東方霊士録 ~the Story of Ghost Warrior.」を"執筆中"の私ですが…



絶賛スランプなうでございます。

どうしようと迷った末に出た答えが、


「あっ…完全オリジナルストーリーだから進まねぇんだ…」




てな訳で、本作品では原作「ラブライブ!サンシャイン!!」のストーリーに沿ったエピソードで進行していこうかなと思います。
ちょくちょく番外編も入れようかなぁ…(検討中です)。


まずは主人公がAqoursに出会う前のお話。
本編どうぞ。


ヒーローって、誰の事を言うのだろう…?

 

 

 

 

 

 

テレビでよく見る、仮面の戦士や鎧の騎士は、単なる空想に過ぎない。

いわば、心の英雄だ。

 

では、この三次元空間、所謂現実世界のヒーローとは誰なのだろうか?

いや、そもそもこの世界にヒーローなんているのだろうか…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなヒーローに、"俺"は憧れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8年前─

 

 

 

 

 

 

少年は肩に袋を掛け、白昼のビル街を走っていた。

 

 

少年「ハァ…ハァ…やっと…買えた……。」

 

 

袋の中には、ラッピングが施された小さな箱が入っていた。

 

その少年、水無月 朱(みなづき あかね)は急いでいた。

この日は大事な友達の誕生日。自分が生まれて初めて、誰かにプレゼントをあげると言う、ちょっとした記念日でもあるのだ。

朱は友達の喜ぶ笑顔が早く見たいのか、いつも以上に走るスピードを早めた。

しかし、周りを見なさ過ぎたせいか、すれ違った人と肩がぶつかってしまった。

 

 

通行人「っ!痛っ!!」

朱「あっ!!すいません!!大丈夫ですか!?」

通行人「え、ええ。大丈夫。ごめんなさい。」

朱「俺の方こそ、周り見てなくて…本当、すいません!!」

 

 

そう言って朱は振り返り、再び走り出した。

 

見たところ先程ぶつかったのは丁度同い年ほどの女の子であった。

「悪い事をしてしまったな…」と、後悔の音を漏らしながら再び走るスピードを上げた。

 

 

 

 

 

 

 

しかし、突如として鳴り響いた轟音によって、朱はブレーキをかけられた。

 

 

 

 

 

朱「えっ…?何の音?」

 

 

恐怖を感じ周りを見回すと、どうやら音の主は真上の様であった。

 

朱「てっ…鉄骨?」

 

 

丁度そこではビルの新設工事が行われており、その作業中に数本の鉄骨を結んでいた紐が切れてしまったそうだ。

 

身の危険を感じて朱は引き下がるが、直後、彼の目に移った景色は、彼の進行方向を変えた。

 

 

鉄骨の落下地点にいたのは、先程自分と衝突してしまった、自分と同い年ぐらいの少女だった。

 

少女は何一つ言葉を発していなかった。

いや、発することも出来なかった。

 

それを見た朱の防衛本能が目覚め、いつの間にか彼は、少女に向かって走り出していた。

 

そして、走った勢いのまま、

 

 

 

 

少女を突き飛ばした。

 

 

 

 

 

 

 

ガシャアアアアアン!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一瞬にして暗闇に包まれた朱の視界が少しずつ明るくなっていく。

 

 

朱「あの、子は…………?」

 

 

朦朧とする意識の中、自分を埋める鉄骨の隙間から、少女の安否を確認した。

彼女はゆっくりと立ち上がり、駆けつけた母親に泣きながら抱きついた。

 

 

朱「……よかった……………。」

 

 

意識が再び薄れていくのを感じた。

 

 

朱「これで……俺も…………なれたかな……?

ヒーローに……………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

父さん………………………。」

 

 

 

景色が完全に暗転した。




有難うございました。


一度はしてみたかったこういう設定。
いざ書くとなると描写に物凄く困りますね…こりゃ大変だわ。

中編に続きまぁす。




キャラ紹介は中編が終わってからでいいですか…?
<大丈夫だ、問題ない。


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Before Story Ⅱ.

この前勧誘チケットでAqoursのガチャを回したら、幸運にも新規URの曜ちゃんがやって来ました、颯朱で御座います。



プロローグ中編です。
そろそろ変身するかな……?


MC「決まったァーーーー!!!会心の一発!!!

第3回大会王者は……朱月(アカツキ)だああああああ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

現在─3月31日

 

 

 

東京のとあるゲームセンターは、新王者の誕生を祝福する、大歓声に包まれた。

 

 

 

朱「ただいま。」

 

姉「おかえり、朱!どうだった?って…そのトロフィー…まさか!?」

朱「え?あぁ…うん。優勝したよ。」

姉「おぉーー!おめでとう、朱!いえ…

 

 

朱月(アカツキ)。」

 

朱「……ありがとう。」

 

 

 

 

水無月 朱(16)は、トロフィーを手にして、柔らかく微笑んだ。

 

あの事件から8年、朱は天才ゲーマーとなって、その名【朱月】を東京に轟かせていた。

 

3年前から突然ゲームをやり始め、瞬く間にその腕を上達させ、やがてその腕を試すようになった。

そしてたった今、朱は都内の格闘ゲーム大会で、初めて優勝の二文字を勝ち取った。

 

 

 

 

しかし、8年前のあの日から、朱は記憶を失っていた。

それ以前は全く興味が無かったゲームに、突然その才能を見出した朱に、親のみならず、姉:恵利も目をそらすことが出来なかった。

 

 

すると、2階から重い足音が響き、父親がリビングにやって来た。

 

父親「朱、お帰りなさい。」

朱「ただいま…父さん。」

恵利「さっ!ご飯にするわよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

食事を終えた朱は、暫く大会についての雑談をしていた。

初の大会とはいえ、優勝の喜びを実感した時の喜びは忘れる事は出来なかった。

 

すると、父親に「話題は変わるが…」と言われ、1枚の紙が渡された。

 

 

 

朱「"浦の星女学院共学化"のお知らせ…?」

 

父親「実は、長期の海外出張が決まってな…。」

朱「えっ…!じゃあ、転、校……?」

恵利「そうなるね。」

父親「内浦の方になるんだが、構わないか…?」

朱「いや、ちょっといきなり過ぎて状況が掴めないんだけど。」

 

説明が遅れたが、朱の父親は大手ゲーム会社【幻夢コーポレーション】に勤めている。かつてはブラック企業とさえ呼ばれていたが、今では海外進出を果たす程の大企業となった。どうやら父親は、研修期間と称してパリ支部に出張する事になったそうだ。

 

 

朱「えっと、いつまで帰ってこないの?」

父親「………最低でも3年は向こうにいるつもりだ。」

朱「長ぇなオイ。でも、なんで内浦に?」

父親「親戚がそこにいてな。俺が帰ってくるまでそこに居候してもらうことにした。だが、そこは女子高しか無くてな…一度静岡の市役所を訪ねたら、一部共学化するって話を聞いて、ここしか無いと決めた。」

朱「へぇ……で、居候って、何処に?」

父親「高海さん家って知ってるよな?そこにお世話になってもらう。」

朱「あそこ旅館じゃん!俺に1人で宿泊しろと…!?」

父親「そういう意味じゃない。」

 

 

朱「しかも高海家って……千歌がいるじゃん…。」

父親「なんだ?あの子がいたら困るのか?」

朱「別にそういう訳じゃないけど…。

 

 

 

分かった。俺行くよ、内浦。」

父親「おう。済まないな、俺の用事なんかでこんな事に…。」

朱「大丈夫だって、こんぐらい。」

恵利「荷物、部屋の前に纏めておいたから。」

朱「早ぇな!!用意周到過ぎんだろ姉さん…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間後─

 

 

 

朱「じゃ、行ってくるわ。」

恵利「行ってらっしゃい。着いたら連絡寄越しなさいよ?」

朱「分かってる。」

 

父親「朱。」

朱「ん?」

父親「これ、持っていけ。」

 

 

そういって駅のホームで父親が渡したのは、少し大きめのアタッシュケースだった。

 

 

朱「これって…………」

父親「"使い方"、解ってるよな?」

朱「…ああ。解ってる。

 

 

あっ、そうだ。」

 

そういって朱は、徐に恵利のバッグに近付いて腰を下ろし、両手を合わせた。

暫く目を瞑っていた朱は、

 

朱「行ってきます、母さん。」

 

と呟くと、再び立ち上がり、新幹線へと乗り込んだ。

 

 

 

 

朱の母親は、2年前に病気で亡くなっていた。

 

未だに母親を忘れられない恵利は、いつも持ち歩くバッグに、家族4人の記念写真を飾ったキーホルダーを常時付けていたのだ。

 

 

朱「内浦かぁ………。

 

 

 

 

 

 

千歌のやつ元気にしてっかな…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2時間後─

 

 

朱「この海も、久しぶりだぁ……。」

 

無事に内浦に到着した朱が先ず向かったのは、スカイブルーに輝く内浦の海だった。

実に5年振りの内浦から見る太平洋であった。

 

 

 

朱「また此処(この海)にお世話になるとはねぇ…。ん?」

 

何かに気付いた。

ゴミ一つ無い砂浜に、青年男性が呼吸を荒げて横たわっていた。

 

朱「大丈夫ですか?返事をして下さい!大丈夫ですか!?って………これって!?」

 

そういって朱は首に掛けていたペンダントを取り出し、苦しむ青年にかざした。

すると、青年の身体が、まるでノイズがかかったようにぶれ始めた。

 

 

朱「やっぱり……『ゲーム病』だ。」

青年「ハァ……ハァ……う"わ"ぁぁぁああああああ!!!!!」

 

 

青年は苦しみが頂点に達したのか、強く叫びだした。

すると、青年の身体から、ウイルスのような生命体が大量に繁殖を始め、分離した。

そして、自分の背丈の数十倍はありそうな、巨大な化け物に姿を変えた。

 

 

朱「バグスター………。」

 

 

 

朱はすぐさま手に持ったアタッシュケースを開き、黄緑とピンクのベルト、『ゲーマドライバー』と、ショッキングピンクのゲームカセット、『ライダーガシャット』を取り出した。

 

 

朱「まさか此処で最初に会ったのがコイツらとはな…正直ビックリだわ。でも、仕方ないか…。」

 

 

朱はゲーマドライバーを腰に廻し、右手に持ったライダーガシャットをクルクルと回転させて顔に近付け、強くスイッチを押した。

 

 

 

 

 

 

『Mighty Action X!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




有難うございました。


2000文字オーバーしてたwwwwww

内浦の海岸って正直見たこと無いんですよね…ホントにゴミ一つ無いのかなぁ?



名前だけですが千歌ちゃん登場ですね。
後編はガッツリ出してく予定です。


《キャラ紹介(ようやく)》
水無月 朱(みなづき あかね)
 高校2年生、16歳。
 9歳の頃に不慮の事故で記憶喪失となる。
 15歳の頃からゲームを始め、『朱月』の名で天才ゲーマーとなる。
 非常に楽観的な正確だが、誰よりも友達を大切にし、親友を馬鹿にされた時は、人格が変わるほど怒りを露わにする。
 ミカンが大好物。

後編に続きまぁす。


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Before Story Ⅲ.

皆さんどうも。
自称駆け出しラブライバー&サンシャイナー、颯朱で御座います。



プロローグ後編です。
最後ちょっと雑になっちゃったかな…?


朱「ちわーっす!三河屋でぇーす!!」

 

 

相変わらず大きな高海家もとい、老舗旅館『十千万(とちまん)』の扉を、朱は勢いよく開き、どこぞの磯●家の隣人の如き挨拶を飛ばした。

 

 

???「ん…?どちら様?って…………

 

 

 

 

朱!?」

朱「お久しぶり!美渡姉!」

美渡「ちょっと!紛らわしい真似しないで!!何よ三河屋って。」

朱「まぁそこはお気になさらず。志満姉は?」

美渡「志満姉なら奥に…」

???「朱くーーーーん!!!」

 

朱の意思とは相反して、やって来たのはわんぱく娘の大声だった。相変わらずだなと呆れていると、階段を降りた勢いのまま、朱の鳩尾に飛び込んで来た。

 

朱「お゛うっ!?」

???「久しぶりー!いつ来たの!?」

朱「ちょっ、一回離せよ"千歌"!!」

千歌「いーーやーーだーー!!」

 

 

 

 

 

◇朱 side◇

 

みかん色の髪に、ぴょこんと飛び出たくせっ毛。内浦の太陽のような笑顔。

幼馴染の高海千歌(たかみ ちか)が俺の鳩尾から離れないのだが。

 

???「千歌。いい加減離してあげな。朱は此処に来たばっかりなんだから。」

千歌「えぇー…。」

 

助かった志満姉。早くコイツをどうにかしてくれ。

 

 

 

志満「そこは私の場所よ?」

 

 

……えっ?

 

 

千歌「分かったよ…離す。」

朱「ちょちょちょ志満姉冗談だよね?冗談だって言ってくれよ!」

志満「ええ。冗談よ?」

朱「…………志満姉ェ…………。」

 

 

ニッコリとした笑顔で何て事言ってんだこの人…。

なんて思ってたら漸く千歌が離れてくれた。助かったぁ……。

 

 

志満「さっ、茶番はここまでにして、朱君。部屋に案内するわ。付いてきて。」

朱「茶番て…はいはい。」

 

 

 

あっ、忘れてるだろうけど、海岸に現れたバグスターは俺がちゃんと切除しておいたよ。

 

 

 

 

朱「割と広いな……!」

 

 

やっと羽を伸ばせる場所を手に入れられた。

見たところ日用家具はある程度揃っているようだ。

少し大きめの机もあったので、俺はそこにパソコンをセットし、自データを確認した。

 

朱「いよっし。異常なし……。」

 

稀にハッカーがデータ取りに来るからなぁ…ん?

 

パソコンを閉めようとした俺の視界に、『新着メールがあります。』の字が見えた。

 

 

朱「何だこれ………『Hello!Transfer student(転校生)』?

 

それ以外に何の不信感も無かった俺は、そのメールを開いた。

 

 

『Chao~!私は浦の星女学院、いえ、"浦の星学院"の理事長、小原鞠莉(おはら まり)よ!

 

今回この浦の星学院に男子生徒試験生として入学してくれたこと、本当に感謝しているわ!

試験生は貴方を含めて5人。4月の入学式で全校生徒の前で自己紹介してもらうから、色々な意味でfightよ!

 

入学式が終わったら、一度理事長室に来てもらえないかしら?渡すものが沢山あるから!

 

それじゃあ、これから宜しく!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"Mighty!"』

 

メールはそこで終わっていた。

 

 

朱「"Mighty"って……まさかバレて無いよな…?」

美渡「朱ーー!ご飯出来たよー!」

朱「お、おう!」

 

 

小原…………鞠莉?

こんなル●大柴みたいな人が理事長なのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌「朱君早く早く!!って……どうしたの朱君?」

朱「ヴぇっ?なっ…何が?」

美渡「ホントだ……汗凄いよあんた。暑い?」

朱「え、いや、そういう訳じゃないけど……」

 

 

気付いたら俺は謎の冷や汗に全身を覆われていた。

 

 

千歌「恵利姉と何かあったの?」

朱「なっ…何もねぇよ!早く食おうぜ!」

千歌・美渡「???」

 

 

◇朱 side off...◇

 

 

 

 

 

 

 

同時刻・成田国際空港──

 

 

 

???「あぁ。たった今、日本に着いた。

……あぁ。解ってる。それじゃ。」

 

 

()は冷静な声と表情で通話を切った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「それにしても、何でこの俺が試験生に……。鞠莉(あいつ)は何を考えているんだ……

 

 

 

俺を"BRAVE"と呼ぶとは……どういう用件だ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻・海岸──

 

 

誰もいない海岸に、()は居た。

大きなサングラスをT-シャツに掛けて。

 

 

 

???「久しぶりに此処に来たと思ったら、またコイツの世話になるとはねぇ……でも、

 

 

 

 

 

 

このレース、乗らない手はない。」

 

 

 

 

 

 

同時刻・十千万屋根上──

 

 

 

()は黄色と黒のスカーフに顔を隠し、沈みゆく太陽に指で銃口を向けた。

 

 

 

???「バァーーン.........フッ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

この時の朱は知る由もなかった。

 

 

自分が運命のゲームに巻き込まれている事など………。

 

 

 

 

 

 

 

【See You Next Game.】




はい。ありがとうございました。

冒頭の戦闘シーンはバッサリ切りました。
そりゃ盛り上がる所を此処では使いませんよ(へっへっへっ)。




次話からはアニメ本編に沿ったストーリー展開になっていくと思います。


誤字・脱字等ございましたら、気軽にご指摘御願いします。

次話をお楽しみにぃ。


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#1 輝きたい!/始まりのFanfare!
Chapter 1


ちわっす。颯朱です。

ようやくアニメ本編に入ります。



この話で何人Aqoursが出てくるかなぁ…。


あ、それと、お気に入り登録して下さった、
koroさん、アスティオンさん、ともまるさん、狼牙竜さん、ナツ・ドラゴニルさん、ペコーシャさん、
本当に有り難うございます!!!


そんじゃまぁどうぞ。


普通の私の日常に───────

 

 

 

 

突然訪れた、奇跡───────

 

 

 

 

 

 

 

 

何かに夢中になりたくて──

 

 

何かに全力になりたくて──

 

 

脇目もふらずに走りたくて──

 

 

でも──

 

 

何をやっていいか、解らなくて──

 

 

 

 

 

(くすぶ)っていた私の全てを──

 

 

吹き飛ばし、舞い降りた──

 

 

 

 

 

それが───!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      ラブライブ!サンシャイン!!

      ~the Beginning of New Games.

 

      #01 輝きたい!/始まりのFanfare!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇朱 side◇

 

 

浦の星学園・体育館─

 

 

 

『続きまして、本日より共学化試験生として入学する、5人の男子生徒を紹介します。』

 

 

 

司会のアナウンスと共に、俺は壇上に上がった。

 

 

朱「うわぁ……。周囲の視線が………。」

 

 

見たところこの体育館に居るのが全校生徒の様だった。

これで全員なのか?ざっと数えても……100人いないんじゃないか?

 

 

???「おい……おい!」

朱「ヴぇっ?あっ!す、すいません……。」

 

 

まずい、ボーッとしてた……。

ええっと、自己紹介だよな…。

 

 

朱「えぇっと…き、今日からこの学校に転校…転校じゃねぇか。えっと……まぁいっか。水無月 朱です。

まぁ…気軽に下の名前で呼んでも構わないんで。

宜しく御願いします。」

 

 

やっべ、スッゲェ雑になった…。

 

それでも生徒からは歓迎の拍手を頂いた。

でも何でだろう…

 

 

 

 

 

それ以降の記憶がほぼ無い。(多分緊張してた。)

 

 

 

 

 

 

◇朱 side off...◇

 

 

 

 

 

 

浦の星学園・校門前─

 

 

 

 

理事長室での用事(主に教材・制服の配布)を終えた朱は、「取り敢えず帰って荷物整理するか。」と、早々に校舎を出た。すると、予想通り沢山の生徒が部活勧誘に力を注いでいた。

 

 

 

朱「にしても、理事長が生徒を兼任してたとはな……なかなかの経済力をお持ちの様で…。」

 

 

 

 

『スクールアイドル部でぇーす!!』

 

 

 

朱「……ん?今の声…千歌か?」

 

 

 

聞き覚えのある声を耳にした朱は、その場所に向かった。

 

 

 

千歌「春から始まる、スクールアイドル部ぅー!

宜しく御願いしまーす!貴女も!貴女も!!スクールアイドル始めませんか!?

 

輝けるアイドル!!スクールアイドルぅ!!!」

 

 

 

 

彼女も懸命に勧誘をしているが、誰も興味を示そうとはしていないようだ。

海風だけが虚しく通り過ぎていった。

 

 

 

朱「……何やってんだぁ?」

曜「あ、朱君…。」

 

 

お、曜もいたのか(疲れ果ててるけど)。

すると、千歌が弱々しい声で、

 

 

千歌「うぅっ…スクールアイドル部でぇーす…。」

朱&曜「「ん?」」

 

 

 

千歌「今、大人気のぉ…

 

スクールアイドルでぇーーーーー すぅ!!」

 

 

 

 

 

 

 

朱「あぁ…本当に(・・・)やってたんだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間前・十千万・千歌の部屋───

 

 

◇朱 side◇

 

 

千歌「うわあ゛あ゛っ!!」

 

あ、コケた。

 

朱「おいおい気をつけろよ?」

 

 

 

千歌が盛大に尻餅をついたのは無理もない。東京のスクールアイドルのダンスを完コピしようと、只でさえ滑り易い、畳の上で踊っていたからだ。

 

 

美渡『こんな田舎じゃ無理だって!』

しいたけ『ワンッ!!』

 

 

朱「美渡姉に言われてんぞー。あとしいたけ(飼い犬)にも。」

千歌「ぅいったーーー、イタタタ…。」

曜「大丈夫?」

千歌「平気平気!もう一度っ!ふっ!」

 

 

諦めの悪い千歌は、もう一度ポーズを取る。

それを俺と曜がスマホの画面に映るスクールアイドルと照らし合わせ……

 

 

曜「あー、多分…出来てると思う!」

千歌「いよっし!」

朱「まぁ出来てるって事にしとくか。」

千歌「ちょっと!雑だよ朱君!!」

 

 

仕方ないだろ…目の前にいるのは内浦のわんぱくガールだぞ?スクールアイドルには程遠いじゃん。

 

 

曜「本当に始めるつもり?」

千歌「うんっ!」

 

 

そう言うと千歌は『スクールアイドル()』と書かれたハチマキを堂々と見せてきた。

 

 

千歌「新学期始まったら、直ぐに部活を立ちあげる!」

朱「やる気だけは一流だな…。ってか漢字間違ってんぞ。」

千歌「嘘おっ!?」

朱「ったく……他に部員は?」

千歌「ううん、まだ。曜ちゃんが水泳部じゃ無ければ誘ってたんだけど…。朱君だってこの前『バスケ部に入る』って言ってたし……。」

曜「そっか。中学からずっとバスケやってたしね。」

朱「まぁな。でも千歌……

 

 

 

何でスクールアイドルなんだ?」

千歌「何で?」

曜「私も思ってた。だって、今までどんな部活にも『興味無い』って言ってたでしょ?どうして?」

 

すると千歌は突然立ち上がり、俺たちに向かって振り返り……

 

千歌「エヘッ♡」

朱「質問に答えろよ。

 

ってか、此処でこんなに時間潰してていいのか?今何時だ…って……!」

 

 

今まで気づかなかったが、既に短針は『8』を示していた。

 

 

3人「「「もうこんな時間!?」」」

 

朱「ヤベェぞ!バス逃す!!」

曜「わあああ!千歌ちゃん急いで!」

千歌「うわぁぁちょっと朱君押さないで!」

 

 

完全に冷静さを失った俺達は、不覚にも旅館の玄関から外に飛び出してしまった。

 

 

志満「こら!こっちの玄関使っちゃダメって言ってるでしょー!」

3人「「「ごっ、ごめんなさーい!」」」

 

 

前を見ると、俺達が乗るべきバスが、すぐ目の前を無情にも通過していった。

 

曜「ああああ待ってぇー!」

千歌「のっ、乗りますよぉーー!」

朱「置いてかないでくれー!」

 

 

 

 

 

3人「「「行ってきまーーーす!」」」

 

 

 

 

 

 

 

後で志満姉にちゃんと謝っとこ……。

 

 

◇朱 side off...◇

 

 

 

 

 

 

 

3人「「「ふぅーー……。」」」

朱「まっ、間に合ったァ〜。」

千歌「危なく無駄になるとこだったよぉ〜。」

 

 

すると千歌はバッグから何枚かのチラシを取り出した。見ると、『スクールアイドル陪大募集!』と書かれていた。

 

 

曜「そんなのまで作ったんだ!?」

朱「まーた漢字間違ってるし…。」

千歌「早い方がいいでしょ?はぁ〜!楽しみだなぁ〜!」

 

 

正直朱は、千歌が一人で出来るのかどうか、若干心配であった。千歌が一人でやる行動の成功率が低い事を、予め知っていたからだ。

 

 

曜「ん~、でもぉ~…。」

千歌「なになにぃ?」

朱「…仕方ねぇな。」

曜「いよっしゃ!今日は千歌ちゃんの為に、一肌脱ぎますか!」

朱「おうよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

現在──

 

 

曜&朱「スクールアイドル部でぇーす……。」

 

 

やはり彼女達の周りには生徒が誰ひとりおらず、只寂しく海風が吹くばかりだった。

 

 

曜「大人気ぃ、スクールアイドル部でーす……。」

千歌「はぁー…。」

朱「全然だなぁ……。」

 

 

現状を知った朱からも、思わず溜め息が零れた。

 

 

すると……

 

 

千歌「ん?」

 

 

ふと目の前を、一年生と思われる2人組が通り過ぎていった。

一方は鮮やかな赤い髪のツインテールに、エメラルド色の瞳。もう一方は小麦色のセミロングヘアー。

 

 

曜「美少女………?」

 

 

曜がそう呟いた時、既に千歌は俺達の視界から消え、彼女達の元へ向かっていた。

 

 

曜「うわぁたっ!!」

朱「ちょっ、曜!!」

 

 

親友の支えを失った曜はバランスを崩した。

それに素早く反応した朱が慌てて曜を左手で支える。

 

 

曜「あ、ありがと…朱君。」

朱「礼には及ばん。ってか、あいつ急にいなくなるなよ……。」

 

 

 

 

 

 

◇千歌 side◇

 

 

 

 

千歌「あのっ!!スクールアイドルやりませんか!?」

 

 

何だこの子達!めっちゃ可愛い!!妹にしたいぐらいだよ!見たところ新入生だよね!

気付いたら私は目を輝かせて彼女達の元へ向かっていた。

 

 

小麦髪「ずらっ!?」

千歌「"ずら"?」

小麦髪「いっ、いえ!!」

千歌「大丈夫!悪いようにはしないから。貴女たち、きっと人気が出る!間違いない!!」

小麦髪「いや、でもマルは……。」

 

 

うーん、流石にいきなりじゃ厳しいかな……?

おっ?後ろのツインテちゃんが私のチラシじっくり見てるぞ!これは………。よしっ!

 

 

千歌「サッ!」バッ!!

 

 

おーおー!食いついてるよー!

 

 

千歌「サッ!ササッ!!」バッ!ババッ!!

 

 

これはスカウトの価値あるかも!!

 

 

千歌「興味あるの!?」

ツインテちゃん「ライブとか、あるんですかっ!?」

千歌「ううん。これから始めるとこ。だから、貴女みたいな可愛い子に是非っ!」

ツインテちゃん「へっ…………?」

 

 

そういって私はツインテちゃんの手を取った。

すると、彼女の顔が突然蒼くなっていき……。

 

 

小麦髪「ずらっ。」

 

 

あれっ?耳塞いでるけど、どうしたんだろ……!

 

 

ツインテちゃん「ピギャアアアア!!!!!!!!??????」

 

 

うわっ!何?なになになに!?

 

 

小麦髪「ルビィちゃんは究極の人見知りずら……。」

 

 

究極の……人見知りぃ?

 

 

???「うわぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!あうっ!!」

 

 

うわっ!今度は何!?って……桜の木から誰か…落ちてきてるぅ!?

親方ぁ!空から女の子が!!

 

 

???「くっ、うぅぅぅぅぅ………ぐあっ!?」

 

バサッ!!

 

あっ、バッグが頭に……。

ていうかこの子、お団子ヘアーだ……可愛かったりするかも…?

 

千歌「ちょっ、色々大丈夫…?」

お団子っ娘「うぅ……ハッ!?」

 

突然彼女の目の色が変わった。

 

 

お団子っ娘「フッフッフッ…ここはもしかして、地上?」

全員「へっ!?」

千歌&朱「だっ、大丈夫じゃ、ない……?」

お団子っ娘「という事は、貴女達は下劣で下等な人間という事ですか…。」

 

 

こっ、これが本物の厨二病……?

 

 

千歌「それより足、大丈夫?」

お団子っ娘「いっ……!ったいわけ無いでしょ!?この身体は単なる『器』なのですから。」

千歌「えぇ…?」

お団子っ娘「『ヨハネ』にとっては、この姿はあくまで仮の姿…。

朱「『ヨハネ』?」

お団子っ娘「おっと!名前を言ってしまいましたね。『堕天使ヨ…』」

 

 

小麦髪「『善子』ちゃん?」

お団子っ娘「へっ……?」

 

 

よっ、善子…ちゃん?

 

 

小麦髪「やっぱり善子ちゃんだ!!花丸だよ!幼稚園以来だね!!」

善子「はっ…は・な・ま・るぅぅぅ!?

にっ、人間風情が、何を言って…え?」

 

花丸「ジャーンケーン……ポンッ!!」

 

 

その手を覗いてみると、善子ちゃんは親指、人差し指、薬指の3本を立てていた。

えっ…?なにこれ?

 

 

花丸「その"チョキ"!!やっぱり善子ちゃん!」

 

 

えっ!?これ"チョキ"なの!?

てっきり『全部』とか言うやつかと……。

 

 

善子「善子言うな!!いい?私はヨハネ!ヨハネなんだからねーー!!」

花丸「あっ!善子ちゃーーん!」

 

 

そう断末魔を残して善子ちゃんは走り去っていった。

それを追うようにさっきの2人組も走っていってしまった。

 

 

千歌「あの子達………後でスカウトに行こう!!」

朱「懲りねーなぁ……。」

曜「アハハ…」

 

 

 

 

 

???「貴女ですの?このチラシを配っていたのは。」

 

千歌&曜「え?」

 

 

声のした方を振り返ると、そこには黒髪ロングのちょっぴりカッコイイ娘が、私達のチラシを手に取っていた。

 

 

???「いつ何時、スクールアイドル部なる物がこの浦の星学園に出来たのです?」

千歌「貴女も新入生?」

曜「ちっ、違うよ千歌ちゃん!!その人は新入生じゃなくて…3年生!しかも……」

 

 

あれ?上級生だったんだ…。って、

千歌「嘘っ!?

 

生徒会長……?」

 

生徒会長「フフッ。」

千歌「どうしよう!やっちゃったよ朱君!!って………あれ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朱君?」

 

 

気付いたら朱君はその場から消えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Do you want to Save?

 

>Yes.

.No.




おおーー、4000文字超えた。

はい、有難うございました。




やはり戦闘シーンはとことん引っ張ってくスタイルの颯朱で御座います。

次回は確実に朱君が'返信'…違う違うこっちじゃない。'変身'する予定です。



次話をお楽しみにぃ。


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Chapter 2

グズッ……どうも、颯朱です。




Aqours2ndLIVE、1次募集落ちましたァァァァア!!(案の定)


ま、それは置いといて。

新たにお気に入り登録して下さった、kanasiさん、本当に有り難うございます!!!

それと、気付いたらUAがあと少しで1000行きますね…早いもんだ。



朱君初変身です。


Loading.........

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇朱 side◇

 

 

朱「ハァ、ハァ、ハァ…

っ!いた!」

 

やっと見つけた……バグスター。

 

 

 

 

 

○数分前

 

 

 

 

 

 

千歌「あの子達……後でスカウトに行こう!!」

朱「懲りねーなぁ…。ん?」

 

 

 

千歌の諦めの悪さに呆れていると、ふと首元に震えるものを感じた。

10歳の誕生日に渡された琥珀色のネックレスが、小刻みに振動していた。

 

 

 

朱「(あの時と同じ……まさかっ!?)」

 

 

気付いたら俺はゲーマドライバーを持って全力疾走していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

○現在

 

 

朱「もう既に具現化してる……早くしないと!!」

 

 

朱はゲーマドライバーを腰に巻き付け、ガシャットを起動させた。

 

 

 

 

『Mighty Action X!』

 

 

 

◇朱 side off...◇

 

 

朱が『マイティアクションX』のガシャットを起動させると、辺りに茶色のブロックが大量に設置された。戦闘用の空間『ゲームエリア』が広がったのだ。

 

朱は大きく腕を横に廻し、叫んだ。

 

 

 

朱「変身ッ!」

 

 

ゲーマドライバーに強くガシャットを挿し込んだ。

 

 

『ガシャット!!』

 

『レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!?』

 

 

朱はピンク色の戦士が描かれたパネルを右手で『セレクト』した。

すると、彼の身体は光に包まれ………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『I'm a 仮面ライダー!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二頭身のゆるキャラ(?)に姿を変えた。

 

 

朱「最高のショー(Perfect Game)、見せてやる!!」

 

 

戦士の名は…………EX-AID(エグゼイド)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ガシャコンブレイカー!!』

 

 

仮面ライダーエグゼイド・アクションゲーマーLv.1に姿を変えた朱は、ハンマー型の武器、『ガシャコンブレイカー』を手に、Lv.1バグスターに飛びかかった。

何度か攻撃を続けると、バグスターは奇声を上げて朱に拳を振るった。

 

 

朱「おぉっと!危ねぇ。こうなりゃ……こうだっ!」

 

 

朱はその場にあった茶色のブロックを強く叩いて壊し、中から現れたメダル状のアイテム『エナジーアイテム』を取得した。

 

 

『高速化!!』

 

 

朱「よっしゃラッキィー!!行くぜぇぇ!!」

 

 

エナジーアイテムによって加速能力を得た朱は、壁を利用してバグスターに連続攻撃を与えた。

 

 

朱「これで……フィニッシュだぁ!!!」

 

 

朱は高く飛び上がり、落下の勢いそのままにバグスターの頭部に強烈な一撃を喰らわせた。

するとバグスターは苦しみ出し、爆散した。

 

 

『PERFECT!!』

 

 

朱「いよっし!順調順調!

って………!」

 

 

爆散したバグスターから分離して現れたのは、意識を失って横たわった女子高生だった。しかもその制服は、どう考えても見覚えのあるものだった。

 

 

朱「浦の星(ウチ)の生徒じゃねぇか……!」

 

 

すると、分離したバグスターが再結集を始め、複数の人型バグスターが出現した。そのうち1体は他とは全く違い、黒のシルクハットを被っていた。

 

 

朱「アイツは…………ソルティ!?」

ソルティ「いかにも!我が名はソルティ!!貴様も塩っぱくしてやろう!!」

朱「悪ぃが塩っぱいのは嫌いでね!甘いみかんなら食えるんだが。さ、ここからが本番だ……。行くぜッ!」

 

 

 

 

 

 

 

朱「大・変・身ッ!!」

 

 

朱はゲーマドライバーのピンクのレバーを開いた。

 

 

 

 

『ガッチャーン!LEVEL UP!!』

『Mighty Jump!Mighty Kick!!

Mighty-Mighty Action!! X!!!』

 

 

 

二頭身ボディから七頭身へ姿を変えたエグゼイドは、アクションゲーマーLv.2にレベルアップした。

 

 

『ジャ・キーン!!』

 

 

朱はガシャコンブレイカーの『Aボタン』を押し、ハンマーモードからソードモードに切り替え、バグスター集団に突進した。

 

 

朱「よっ!ホッ!おらぁ!!」

ソルティ「なっ!?コイツ……!」

朱「オラオラオラオラオラオラ………オラァ!!」

 

 

気付いたら下級バグスターは全て殲滅されていた。

 

 

朱「さぁーて、後はアンタだけだぜ?」

ソルティ「くっ……ハァァァァァ!!」

朱「ていヤァ!」

 

 

ソルティが眼前に来るのと同時に、朱はガシャコンブレイカーでソルティを「突いた」。

 

 

朱「動体視力なら、負けねぇぜ。」

ソルティ「くっ、おのれぇ……!」

朱「さ、フィニッシュは…必殺技だろ!!」

 

『ガッシューーン!』

 

朱はゲーマドライバーからガシャットを抜き、左腰の『キメワザスロットホルダー』に装填した。

 

『ガシャット!!!』

『キメワザ!』

 

 

朱「ハァァァァァ………!」

 

 

『Mighty-Critical strike!!』

 

 

朱は高く飛び上がり、エネルギーの篭った右足でソルティに多段蹴りを決めた。

 

 

ソルティ「バカな、この私が…あああああ!!!」

 

『会心の一発!!』

『PERFECT!!』

 

 

朱「フゥー。攻略完了!」

 

 

『GAME CLEAR!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌「あっ!朱くーーーん!」

朱「ん?おぅ。」

曜「どしたの?急に居なくなっちゃったけど…。はい、荷物。」

朱「え?あ、まぁ…ちょっと野暮用でね。悪ぃ。重いモノ持たせちゃって。

 

 

それで、生徒会長には話は付いたのか?」

千歌「あ、そうそう!!それがね……」

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

生徒会長『部の申請は最低5人は必要というのは知っていますわよね…?』

 

生徒会長『こんな不備だらけの申請書、受け取れませんわ。』

 

生徒会長『私が生徒会長でいる限り、スクールアイドル部は認めないからです!!!』

 

千歌『そっ、そんなぁぁぁぁあああ!!』

 

────────────────────

 

 

千歌「って……。」

朱「滅多打ちにされたと。そもそもお前しかいないからな…部員。」

千歌「あ゛ぁー…失敗したなぁ……。」

 

 

 

 

◇気付いたらクルーザー内───

 

 

 

 

千歌「でもどうしてスクールアイドル部は駄目なんて言うんだろ……。」

朱「確かにそうだな…。」

 

曜「嫌い、みたい。」

 

千歌「え?」

 

曜「クラスの子が前に『作りたい』って言いに行った時も断られたって……」

千歌「えっ!?」

朱「だから頑なに『認めない』って言うわけだ…。」

 

千歌「曜ちゃん知ってたの!?」

曜「ごめんっ!!」

千歌「先に言ってよぉ〜……」

朱「そりゃ言いづらいって。お前夢中だったじゃん。」

 

曜「とにかく、生徒会長の家、網元で結構古風な家らしくて、だから…ああいうチャラチャラした感じのものは、嫌ってるんじゃないかって噂もあるし…。」

 

 

 

 

 

 

千歌「チャラチャラじゃ無いのになぁ……。」

 

 

 

朱「分かってるよ、そんな事ぐらい。」

千歌「え?」

朱「だってお前、途中で辞める気なんてないだろ?」

千歌「朱君…」

 

朱「勧誘してる時のお前の顔見たら分かる。本気でやろうとしてる奴が、笑顔じゃない訳無いしな。」

 

千歌「……ありがとう………。」

朱「さ、そろそろ着くだろ。行こうぜ。」

曜「ヨーソロー!了解であります!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

◇朱 side

 

ダイビングショップ───

 

 

???「遅かったね。今日は入学式だけでしょ?」

曜「うん。それが色々と……。」

???「あ、朱!!久しぶりじゃん!元気してた?」

朱「久しぶり、果南。」

 

 

この人と会うのも久しぶりだな。

今は休学中だが、浦の星学園3年の松浦果南(まつうら かなん)。俺の一歳(いっこ)上だ。

 

 

千歌「はい!回覧板と、お母さんから!!」

果南「どうせまた蜜柑でしょ?」

千歌「文句ならお母さんに言ってよ!」

 

 

今日で通算10回目の蜜柑。

もう飽きたにゃ…。(ん!?)

 

 

曜「それで、果南ちゃんは新学期から学校来れそう?」

果南「うーん…まだ家の手伝いも結構あってね…。いよっと。」

朱「手伝い?………あぁ、なんかそんな事言ってたな。」

果南「そ。父さんの骨折も、もうちょっとかかりそうだし……」

朱「知り合いのドクターでも呼ぼっか?」

果南「いいの?助かるよ。今度紹介して。」

 

 

まぁ、知り合いのドクターって言っても、まだ研修医だけどね。

 

 

千歌「そっかぁ〜、果南ちゃんも誘いたかったなぁ〜…。」

果南「"誘う"?」

千歌「うん!!私ね!スクールアイドルやるんだ!!」

果南「っ!?」

 

 

ふと、果南の動きが止まった気がした。

 

 

果南「…ふーん。まぁ、でも私は、千歌達と違って3年生だしね。」

千歌「知ってる〜?凄いんだよぉ〜!!」

果南「はい!お返し。」

千歌「わぷっ!?」

 

 

突然千歌の顔面に謎の物体が押し付けられた。

ん?……あ、これよく見たら鯵の開きだわ。

 

 

千歌「んも〜、また干物!?」

曜「アッハハハハハ!!!」

果南「文句は母さんに言ってよ。

ま、そういう訳で、もうちょっと休学続くから。学校で何かあったら教えて。」

朱「その前に!!」

果南「ん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

朱「俺にも干物頂ける?」

 

果南「フフッ!はいはい。」

千歌「ちょっと朱君!?家で生活するの忘れてるの!?」

朱「もちろん。」

千歌「また干物が増えていくぅ〜…!!」

朱「文句なら父さんに言ってくれ。………ん?」

 

 

ふと、上空で謎の騒音が聞こえた。

 

 

朱「ヘリ、コプター?」

千歌「なんだろ…?」

 

 

果南「小原家でしょ……。」

朱「小原…家?

 

 

まさか……アイツか?」

曜「ん?朱君?」

朱「(ギクッ!)さっ、帰るか。顔見れて良かったよ、果南。」

果南「あら、暫く見ないうちに生意気になったわね…?」

朱「どっちが。」

 

 

◇朱 side off...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バス停───

 

 

プシュゥーーーー。

 

千歌「ふうっ!………はぁー。

どうにかしなくちゃなぁ……」

朱「明日もやるんだろ?勧誘。」

千歌「そりゃそうだよ!せっかく見つけたんだし……

 

 

 

 

 

 

ん?」

 

 

意識した訳でもなく海岸を見ると、太平洋を見据える一人の少女がいた。

 

 

朱「あの制服、何処かで………?」

 

 

暫く見ていると、突然少女が上着を脱ぎだした。

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌「え?」

 

 

もう一度言おう。『上着を脱ぎだした』。

 

朱「は?うおっ!!??」

 

 

突如朱の視界がブラックアウトした。

 

朱「(ちょっ、おい!!やめろ痛い痛い痛い!!離せ『ロボッツ』!!)」

 

 

朱の両目を、膝サイズ程の赤いロボット『ロボッツ』が容赦なく塞いでいたのだ。

 

 

朱「(おい!マジメにやめろって!千歌がいるんだぞ!!)」

ロボッツ『気づいてないから安心しろ。』

 

 

千歌「うそ………まだ四月だよ?」

 

 

朱の知らぬ間に、海岸の少女は水着一枚肌に覆うのみとなっていた。

 

そして…………

 

 

 

 

???「たああああああああああああ!!!!!」

 

千歌「待って!!!!」

???「なっ!?」

 

朱「ぷはっ!!ハァ、ハァ、って…千歌!?」

 

 

気付いたら千歌は、海に飛び込まんとする少女に後ろからしがみついて必死に止めていた。

 

 

千歌「待って!!死ぬから!死んじゃうから!!」

???「離して!!行かなくちゃいけないの!!」

 

 

無理矢理止めようとする千歌、必死に抵抗する少女。

遂には………

 

 

 

 

 

 

 

 

2人同時に足を滑らせた。

 

 

 

千歌「へ?」

???「あっ!」

 

 

2人「うわああああああああああああ!!!」

 

 

 

 

纏めて四月の太平洋に沈んでいった。

 

 

 

 

 

朱「…………………………嘘ぉん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Do you want to Save?

 

>Yes.

.No.




はい。有り難うございました。


ロボッツは、まぁお察しの通り、後々朱君と大大大変身します。



次話をお楽しみにぃ。


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Chapter 3

はいどうも、颯朱でございます。


今回で第1話は終了ですかね。


あ、そうそう。気付いたらUAが1300超えてました。有り難うございます。



そんじゃま本編どうぞ。


Loading.........

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朱「前回のあらすじぃ。

バカ千歌と謎の少女がぁ、太平洋に沈没ぅ。以上ぉ。」

 

千歌「雑過ぎるよっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

◇朱 side◇

 

 

内浦・南海岸───

 

 

 

???「くしゅんっ!」

 

結局あの後、千歌と少女は俺が『伸縮化』のエナジーアイテムで引き上げて救出した。二人共気絶してたから、俺がライダーだってことはバレてない。

うん。多分…タブン、バレてない。

 

 

ったく、こんな事の為に持ってきたんじゃ無いっつーの…………。

 

 

千歌「大丈夫?沖縄じゃ無いんだから……。」

朱「流石に競泳水着一枚じゃ風邪ひくっつの…。

海に入りたかったらダイビングショップがあるんだし…。」

 

 

すると、少女が突然口を開いた。

 

 

 

???「'海の音'を聞きたいの……。」

千歌&朱「'海の音'?」

 

 

海の、音………。なんだろ。

イルカの超音波でも聞くつもりなのだろうか……。

そんな馬鹿な…。

 

 

千歌「どうして?」

 

???「…………………………………………。」

 

少女は答えようとしなかった。

まぁ、プライバシーってのがあるし…無理ないか。

 

千歌「わーかった、じゃあもう聞かない……。

 

 

 

海中の音って事!?」

 

???「フフッ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

???「私ね、ピアノで曲を作ってるの。でも、どうしても海の曲のイメージが浮かばなくて………。」

朱「ほぅ。作曲かぁ。すげぇな………。」

千歌「ここら辺の高校?」

 

 

朱「いや…東京だろ?」

???「えっ!?何で知ってるの!?」

千歌「朱君まさか、ストーカー!?」

朱「違うわ!!…姉貴の友達にいたんだよ、その制服来てた奴が。」

 

綺麗に畳まれた少女の制服に乗せられた、学年別のリボンを見れば分かる。流石にどこ高までは分からんが……。

 

 

 

 

おい、誰だ今本気で"こいつ変態だ"って思ったやつ。『混乱』のエナジーアイテムぶち込んだろか?

 

 

千歌「ていうか、東京からわざわざ?」

???「わざわざっていうか……。」

 

千歌「そうだ!じゃあ誰か『スクールアイドル』知ってる?」

???「スクールアイドル?」

千歌「うん!ほら、東京だと有名なグループ沢山いるでしょ?」

 

確かにな、A-RISEとか、Midnight catsとか……。

 

???「何の話?」

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌&朱「………えっ?」

 

 

少女からの衝撃の一言に、しばしの間、俺達の間に沈黙が流れた………。

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

千歌「まさか知らないの!?」

朱「スクールアイドルだぞ!?学校でアイドル活動して、大会が開かれたりしてるのに!?東京なんて正にスクールアイドル激戦区じゃないか!!」

???「有名なの?」

千歌「有名なんてもんじゃないよ!ドーム大会が開かれるくらい超人気なんだよ!!

 

って、私も詳しくなったのは最近だけど……。」

???「そうなんだ…。私、ずっとピアノばかりやってきたから、そういうの疎くて……。」

 

 

朱「それなら見てみるか?」

???「えっ?」

朱「何事も"百聞は一見にしかず"、だろ?」

千歌「そうそう!『なんじゃこりゃー!』ってなるから!」

???「なんじゃこりゃ?」

千歌「『なんじゃこりゃ』!」

 

 

そう言って千歌は、少女の眼前に音楽プレーヤーを差し出した。それは、『μ's』と書かれたスクールアイドルの曲だった。

 

 

???「うーん、これが………。」

千歌「どう?」

???「どうって、なんというか…………普通?」

千歌&朱「…………………………。」

???「あぁいえ!!悪い意味じゃなくて!!

アイドルって言うから、もっと、芸能人みたいな感じかと思ったっていうか……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朱「だよな。」

???「えっ?」

 

千歌「だから…………衝撃だったんだよ。」

 

 

 

◇朱 side off.........◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌「貴女みたいにずっとピアノを頑張ってきたとか……大好きなことに夢中でのめり込んできたとか……将来こんなふうになりたいって、夢があるとか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなの一つも無くて。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌「私ね……普通なの。

 

私は、『普通星に生まれた普通星人なんだ』って…。どんなに変身しても、普通なんだ、って…。そんな風に思ってた。それでも何かあるんじゃないかって、思ってたんだけど…………。気がついたら、高2になってた…。」

 

千歌「『まずっ!このままじゃ本当にこのままだぞ!!普通星人を通り越して、『普通怪獣チカチー』になっちゃうー!』って!」

 

すると突然、千歌が少女に急接近してきた。

 

千歌「がおーーーー!!」

???「うわっ!?」

千歌「フフッ!

びーっ!どかーん!!うぉーーっ!しゅしゅしゅしゅーっ!どーーん!!アハハッ!!」

???「フフッ!」

朱「怪獣というよりは、珍獣だな…。」

 

 

 

千歌「そんな時、出会ったの…………

 

 

 

 

 

 

 

μ's(あの人達)に!」

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

 

音ノ木坂学院スクールアイドル・μ's(ミューズ)

 

 

統廃合の危機を救うべく立ち上がり、第2回ラブライブで優勝した、今やスクールアイドルの代名詞とも言えるグループだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌「皆んな私と同じような、何処にでもいる普通の高校生なのに……キラキラしてた。

 

 

 

それで思ったの。」

 

 

千歌「皆で心を一つにして、一生懸命練習してステージに立つと、こんなにも格好良くて、感動できて、素敵になれるんだ!って。」

 

千歌「スクールアイドルって……

 

こんなにも、

 

こんなにも!

 

こんなにも!!

 

 

 

 

 

 

 

 

キラキラ輝けるんだ!って!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌「気付いたら全部の曲を聞いてた。毎日動画見て、歌を覚えて、そして思ったの!

 

私も仲間と一緒に頑張ってみたい。

この人達が目指した所を…私も目指したい…。」

 

千歌「私も………『輝きたい!』って!」

 

 

 

 

 

 

???「有難う…。なんか、『頑張れ』って言われた気がする。今の話。」

千歌「本当に?」

???「ええ!

スクールアイドル、なれるといいわね。」

千歌「うんっ!あ…私、高海千歌。あそこの丘にある、『浦の星学園』って高校の2年生。」

朱「其奴と同じく2年の水無月朱。共学化試験生だ。」

???「二人共同い年ね。

 

私は桜内梨子。高校は………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

音ノ木坂学院高校。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

翌日───

 

 

 

 

曜&朱「もう1度?」

 

千歌「うん。ダイヤさん(生徒会長)の所に行って、もう1回お願いしてみる。」

曜「でも…。」

朱「多分また滅多打ちにされるぞ?」

 

千歌「諦めちゃ駄目なんだよ!あの人達も歌ってた。『その日は絶対来る』って。」

曜「…本気なんだね。」

朱「流石は自慢の幼馴染みだな。」

 

 

千歌のやる気を再確認した曜と朱は互いに頷き、千歌から申請書を奪った。

 

 

千歌「あ!ちょっと!!」

朱「まぁ待てよ。」

 

曜「私ね。小学校の頃からずーっと思ってたんだ。千歌ちゃんと一緒に夢中で、何かやりたいな、って。」

千歌「曜ちゃん……。」

曜「だから、水泳部と掛け持ち、だけど!!」

 

 

曜は千歌の背中に申請書を置き、指名欄に自分の名前を書き足した。

 

 

曜「はいっ!」

千歌「曜ちゃん……。うぅっ。」

朱「ちょっと待った。」

曜「えっ?……あれっ!いつの間に!?」

 

 

曜達の気づかぬ間に、朱が申請書を奪っていた。

 

 

朱「久しぶりに幼馴染みと再会したんだ。手助けの一つや二つ位やらせろっ!」

 

 

すると今度は曜の背中に申請書を押し付け、自分の名前を書き足し始めた。

 

 

曜「うわっ!?ちょっと、朱君!?///」

朱「ごめん曜、ちょっとくすぐったいぞ。

 

昔から憧れてたんだよ。誰かの為に何かするって事に。だからさ………。」

 

 

朱は名前を書き終え、千歌に申請書を差し出した。

 

 

朱「俺の夢、叶えさせてくれよ。千歌、曜。」

千歌「朱君………ありがとぉーー!!」

 

感情が爆発した千歌は、2人を抱き締めた。

 

 

朱「ちょっ、おい!千歌!!」

曜「うわぁっ!く、苦しいよ……。」

 

千歌「よーーし!絶っ対凄いスクールアイドルになろうね!」

曜&朱「うんっ!「おっしゃ!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

ピチョン………。

 

 

 

 

 

 

 

 

不意に、水の音がした。

 

 

3人「ん?」

 

 

 

音のした方、真下を見ると、3人の名前が書かれた申請書が、水溜りに見事に浸水していた。

 

 

千歌&曜「うわあーーーーーーーーーっ!!」

 

朱「…………………………嘘ぉん。」

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

生徒会室───

 

 

 

 

 

ダイヤ「よくこれでもう1度持ってこようという気になりましたわね……。」

朱「あ、紙の事言ってます?まぁ色々ありまして…」

ダイヤ「違いますわ。人数の問題です。1人が3人になっただけですわよ?」

 

千歌「やっぱり、簡単に引き下がってはダメだと思って!きっと生徒会長は、私の根性を試している

じゃないか、って!」

朱「(なんてポジティブシンキング……。)」

ダイヤ「違いますわ!!『何度来ても同じ』と、あの時も言ったでしょう!?」

千歌「むぅ…どうしてですっ!?」

ダイヤ「この学校には、スクールアイドルは必要無いからですわ!」

千歌「何でですっ!?」

曜「まぁまぁ……。」

朱「こりゃどうしようもないな…。」

 

曜が止めようとするも、2人は睨み合う目を逸らそうとしない。

 

ダイヤ「貴女に言う必要はありません!大体、やるにしても曲は作れるんですの?」

 

千歌「曲?」

 

ダイヤ「ラブライブに出場するには、オリジナルの曲でなくてはいけない。スクールアイドルを始める時に、最初に難関になるポイントですわ。」

朱「あれ、よくご存知ですね、生徒会長さん。」

ダイヤ「こっ、この位一般教養ですわ!

これまで発表されたスクールアイドルの曲は一切使用出来ない。

東京の高校ならいざ知らず、うちの様な高校だと、そんな生徒は………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2年教室内───

 

 

千歌「1人もいなぁ〜い………。」

 

 

試しに同クラス内で作曲の出来る生徒を探した所、誰一人名乗り出る事は無かった。

 

千歌「生徒会長の言う通りだったぁ………。」

朱「大変なんだな、スクールアイドル始めるのも。」

千歌「うぅっ、こうなったら!」

 

突然千歌が、机の引き出しから音楽の教科書を引っ張り出して頭上に掲げた。

 

千歌「私が!何とかして!!」

曜「出来る頃には卒業してると、思う。」

千歌「だよねぇ………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌「(せめて、あの時(・・・)の子がいたら………。)」

 

 

 

 

千歌が先日海岸で出会った、作曲の出来る東京の少女の事を脳裏に浮かべていると………。

 

担任「はーーい!皆さん!

ここで転校生を2名紹介します。」

 

 

 

 

 

不意に開かれた教室のドアから、見覚えのあるワインレッドの少女と、黒髪を首まで下ろした青年が入室してきた。

 

 

 

 

担任「今日から、この学校に編入する事になった…………」

 

 

 

 

???「くしゅんっ!、失礼…!

東京の、音ノ木坂という高校から転校してきました…くしゅんっ!」

 

 

 

千歌の中で、何かが輝いた気がした。

 

 

 

梨子「桜内梨子です。よろしくおねがいします。」

 

 

 

千歌「ワァ…!!奇跡だよっ!!!」

梨子「え、あっ、貴女はっ!?」

 

 

2人の少女が、奇跡の再会を果たした。

 

 

 

 

 

朱「……………………………………………。」

 

曜「? 朱君?」

 

朱の様子が気になった曜がふと後ろを振り向くと、朱の机が、小刻みに震えていた。

 

 

曜「………朱君?」

朱「何で…………!」

 

 

すると、梨子と一緒に入室してきた青年が朱を見つけ、不敵な笑みを浮かべた。

 

 

朱「何で、お前がここにいるんだよ…………!

 

 

 

 

 

 

 

 

幻舞(ゲンム)』っ!!!」

 

 

 

 

 

 

謎の青年「久しぶりだな………『朱月(アカツキ)』。」

 

 

 

 

 

 

それが、全ての始まりだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

【See you Next Game.】




あ、1話全部入れてなかった。

て訳で、本作品のキーマン登場のchapter 3でした。




誤字・脱字報告、感想、お待ちしております。

次話をお楽しみにぃ。


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#2 転校生をつかまえろ!/帰国子女はNo Thankyou!?
Chapter 1


一ヶ月ぶりですね。颯朱でございます。


2週間ほど前、家族旅行の一環で静岡の海を見てきました。

うん。ゴミとか一切無かった。




さて、新たにお気に入り登録して下さった、イナクトさん、アーペさん、新生仮面ライダーさん、カズ_トさん、M.Rさん
本当に有難うございます!



本日より、第2話となります。

そんじゃまどうぞ。


Loading.........

 

 

 

 

 

朱「何で…お前がここにいるんだよ……幻舞っ!!!」

 

 

 

???「久しぶりだな…朱月。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     #2 転校生をつかまえろ!

         /帰国子女はNo Thankyou!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

HR後───

 

 

 

そこでは2人の青年が向かい合っていた。

 

朱「『幻舞』………!」

???「何ヶ月ぶりかなぁ…君と会うのも。」

朱「ああ、全くだ……………

 

 

 

 

心配させやがってコノヤロー!!」

 

 

突然朱が黒髪の青年に抱きついた。

 

曜「え゛っ!?」

 

朱「もう半年経つぜ!?あの時はマジで焦ったからな…ねぇ?(あかり)君。」

燈「おいおい、記憶の掘り下げはやめてくれ…。」

千歌「二人共、知り合いなの?」

燈「知り合いって言うか、まぁ…。」

朱「去年ゲーム大会で知り合ってさ、それ以来。」

曜「たったそれだけで!?」

燈「ま、色々あってさ。

あ、じゃあ改めて………転校生とは紹介されたけど、一応共学化試験生の…………

 

 

 

藍原 燈(あいはら あかり)です。よろしくお願いします。」

 

 

朱や燈曰く、ゲーマー同士は一度会ったら顔を忘れない…………………らしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後・放課後───

 

千歌と曜は中庭でダンスレッスンを、朱は彼女達の正面からビデオを撮っていた。

 

 

千歌「1・2、1・2、1・2、1・2、1・2………。」

曜「また(・・)駄目だったの?」

千歌「うん。でも!あと一歩、あと一押しって感じかな!」

朱「本当かぁ…?」

 

 

彼女らが何を話しているのかというと、先日転校してきた梨子を、千歌がスクールアイドル部に勧誘したという事だ。また(・・)と言われている以上、ことごとく失敗している。遡ると、転校してきた日にいきなり勧誘した所、頭まで下げてバッサリ断られているのだ。

 

ダンス用の曲が1節終わったところで、曜が音楽プレーヤーを止め、ベンチに腰掛けた。

 

 

千歌「だって、最初は………

 

 

 

 

梨子『ごめんなさいっ!』

 

 

 

 

だったのが、最近は………

 

 

 

 

梨子『…ご、ごめんなさい。』

 

 

 

 

………になってきたし!!」

朱「引いてんじゃねぇか。」

千歌「大丈夫!いざとなったら…ほいっ!」

 

千歌が音楽の教科書(#1 chapter3参照)を突き出した。

 

千歌「何とかするし!」

曜「それは…あんまり考えない方が良いかもしれない。」

朱「恐らく、千歌が(・・・)使うことはないだろうな。いよっ…と。」

 

朱がビデオの確認を終え、曜の隣に腰掛けた。

 

千歌「朱君?今のどういう意味!?」

朱「ははっ!冗談だって!気にすんなよ。

それより、曜の方はどうだ?完成したか?」

曜「え?あ、うん!描いてきたよ!」

 

 

 

 

 

 

◇朱 side

 

 

 

 

曜「どう?」

千歌&朱「「うーーん………」」

 

 

教室に戻った所で、曜が不敵な笑みを浮かべながら俺達にスケッチブックを見せるが、そこに描かれていたのはアイドルとは程遠い、警察官の衣装だった。

 

 

朱「ま、まぁイラストとしては上手いんだけど…」

千歌「うん…衣装というより制服に近いような……スカートとか無いの?」

曜「あるよー!はいっ!」

 

 

続いて曜が見せたのは、ミニスカ婦警さんのイラストだった。

いや、確かにスカートだけども!

 

 

朱「いや…これも衣装というより……」

千歌「もうちょっとこう…可愛いのは……」

曜「だったらこれかなっ!ほい!」

 

 

 

次は来るか!?と期待した俺だったが………

曜はその期待を此処ぞとばかりにへし折ってきた。

スケッチブックに描かれていたのは…

 

 

 

 

 

自衛隊の女性隊員のイラストだった。

 

朱&千歌「「武器持っちゃった!!」」

曜「可愛いよね~!」

千歌「可愛くないよ!寧ろ怖いよ!!」

朱「もうちょっとアイドルに近いような物を…」

曜「…と思って、それも描いてみたよ!ほいっ!」

 

 

と言って曜が出したのは、またまた制服…ではなく、フリルの付いたワンピースタイプの衣装だった。オレンジ色だし、これは…千歌のかな?

 

 

千歌「わぁ…凄い!キラキラしてる!!」

曜「でしょー!?」

朱「確かにすげぇけど、これ作れるのか?」

曜「うん!勿論!何とかなる!」

千歌「ホント!?よーっし!挫けてる訳にはいかない!」

 

 

再びやる気を見せた千歌を見て、内心ホッとしていると、教室のドアが開けられた。入ってきたのは…燈だった。

 

 

朱「ん?どうした燈?」

燈「朱!ちょっといいか?」

朱「お、おう。んじゃお前ら、ちょっと席外すな。先帰っててもいいぞ。」

千歌「分かった!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朱「で、どうした?空き教室なんかに呼び出して…。」

 

 

急かす様に燈に連れてこられたのは、使われてない空き教室だった。

 

燈「うん。ちょっと…。

 

 

 

 

 

 

 

 

朱って、いつからライダーなの?」

朱「ヴぇっ!?な、何だよいきなり!?」

 

 

ちょっと待て!新学期始まってまだ一ヶ月経ってねぇぞ!?もうバレたか!?

 

 

燈「実は、理事長に色々聞いてさ……」

朱「えっ…………………ハァ…。」

 

 

駄目だ。もう完全にバレてらぁ。

理事長も知ってて何で聞かなかったんだよ。

あの人は…何か、見かけ通りの口の軽さだな。

 

 

朱「あぁ…一応先月から…………」

燈「えっ?そうなの?

実はここだけの話、今回共学化の試験生に選ばれた人って、結構君みたいな人が多いらしいんだ。隣クラスにいる試験生も………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

『─────っですわ!!』

 

 

 

キィィィィィィィィィィィン!!!!!!!

 

 

燈「うわっ!?」

朱「なっ!……んだぁ?」

 

突然放送用のスピーカーから爆音が鳴り響いた。

 

 

 

 

絢瀬絵里(あやせ えり)東條希(とうじょう のぞみ)星空凛(ほしぞら りん)西木野真姫(にしきの まき)!こんなの基本中の基本ですわよ!?』

 

 

燈「この声………生徒会長?」

朱「…だよな。確実にこれはダイヤさんの声だ。」

 

 

どうしたんだ?突然μ'sのメンバーを叫んだりして…。

 

 

『す、凄い…』

『生徒会長、もしかしてμ'sのファン…?』

『当たり前ですわ!私を誰だと………!ンンッ!!(咳払い)一般教養ですわ一般教養!!』

 

 

 

朱「(…やっぱファンじゃん。)」

 

 

 

『とっ、とにかく!スクールアイドル部は認めませんっ!!!』

 

 

キィィィィィィィィィィィン!

 

 

 

 

朱「だああああああもうっ!!キー音やめて!!ちょっと止めてくる!!ありがとな燈!」

燈「えっ!?ちょっ……!」

 

 

直ぐにでもこの脳を揺さぶる爆音を止めようと、俺は生徒会室に急いだ。

 

 

 

 

 

◇朱 side off.........

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌「前途多難すぎるよぉ………。」

 

その後千歌達と合流した朱は、バス停前の堤防で、来るべきバスを待っていた。

曜の話によると、朱が席を外した後、千歌達は生徒会長に再び部活動申請をしたらしく、その時千歌がμ's(ミューズ)を『ユーズ』と呼び間違えた事で生徒会長を怒らせたそうだ。

 

 

曜「じゃあ……辞める?」

千歌「辞めないっ!!!」

曜「だよね!」

 

朱「だけど、流石にμ'sを『ユーズ』って読むのは… 」

千歌「仕方ないじゃん!!調べたらあれギリシャ語なんだよ!?一発で読めるほうが凄いよ!」

朱「おっ、褒めてくれるのか?そりゃどうも。」

千歌「えっ!?朱君読めたの!?」

朱「まぁ…ね。」

千歌「そんなぁ…………ん?」

 

 

ふと、彼女達の前を、見覚えのある一年生が通っていった。

 

 

千歌「あっ!花丸ちゃーーん!!おーーーい!」

花丸「あっ…!こんにちは。」

千歌「はァ…!!やっぱり可愛いぃ~!!ん?

んんん??」

 

 

よく見ると、花丸の後ろの木に、別の誰かの影があった。

 

 

千歌「…………あっ!!ルビィちゃんもいるーー!」

ルビィ「ピギィッ!?」

 

 

すると、千歌はバッグからキャンディーを取り出し、ゆっくりとルビィに近づけた。

 

 

千歌「ほ〜らほら、怖くな〜い………食べる?」

ルビィ「ん…?わあっ!」

 

 

美味しそうなキャンディーを見て目を輝かせたルビィは、早速キャンディーに手を伸ばした。

しかし、手に取ろうとしても、千歌がすかさず後ろに引っ込め、なかなか渡そうとしない。

そうするうちに、ルビィは木の影から離れ、千歌の目の前まで来た。

 

すると突然、千歌の目の色が変わった。

 

 

千歌「ふふんっ!とぉーーーりゃっ!!」

 

 

キャンディーを空高く投げ上げたのだ。

 

 

ルビィ「あっ……!!!」

千歌「フフッ!捕まえた!!」

ルビィ「え?うわあぁっ!?」

 

 

空高く上がったキャンディーに目を奪われている隙に、千歌がルビィを捕まえる様に抱きしめた。

 

 

朱「ちょっ……。飴で後輩を釣るなよ………。」

千歌「エヘヘッ!やっと逢えたぁ〜!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バス内───

 

 

 

 

花丸「スクールアイドル?」

千歌「うんっ!すっごく楽しいよ!興味無い?」

花丸「あっ、いえ。マルは図書委員の仕事があるずら(・・)…………いや!!あるし…………………。」

千歌「そっかァ……ルビィちゃんは?」

ルビィ「へっ!?あ、ル、ルビィはその………お姉ちゃんが………。」

朱「お姉ちゃん?」

花丸「ルビィちゃん、ダイヤさんの妹ずら。」

千歌&朱「「えっ!?」」

千歌「あの生徒会長の!?」

曜「何でか嫌いみたいだもんね…スクールアイドル。」

ルビィ「はい……………………。」

 

朱「余り無理は言えねぇよ。今は曲作りを何とかするしか無い。」

曜「確かにそうだね。何か変わるかもしれないし。」

千歌「そうだねぇ…。花丸ちゃんは何処で降りるの?」

花丸「今日は沼津までノートを届けに行く所で…。」

朱「ノート?誰の?」

花丸「実は、入学式の日…………………」

 

───────────────────────

 

 

 

 

 

 

善子\ヨハネ/『堕天使ヨハネと契約して、貴女も私のリトルデーモンに……………なってみない?フフっ。』

 

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

花丸「それっきり、学校にこなくなったずら。」

朱「あぁ〜………木から堕天したあの子ね。」

曜「そうなんだ…。」

 

 

 

キィィィィィッ!!!!!!

 

 

 

 

 

突然、バスが急ブレーキをかけた。

 

「うわあぁっ!?」

 

 

朱「皆大丈夫か!?」

千歌「う、うん。何とか……。」

曜「どうしたんだろ、いきなり………。」

朱「っ!!」

 

 

朱が何かを感じた。

 

 

朱「悪ぃ!ちょっと外見てくる!」

千歌「えっ!?ちょっ、朱君!?」

 

 

バスから降りた朱が見たものは、身体にノイズがかかりながらも、フラフラと歩く成人女性だった。

 

 

朱「まさか、ゲーム病か!?」

女性「あうっ!?」

 

 

突然苦しみ出した女性から、バグスターが増殖し、巨大なコモンバグスターに変化した。

 

 

朱「なっ!?ちょ、此処で切除はキツいってのに!!」

千歌「朱君!!大丈夫!?」

曜「えっ…な、何あれ!?」

 

 

バスから千歌達が降りてきて、朱の元へ駆け寄る。

 

 

朱「止まれ!!」

千歌「えっ?」

朱「これ以上近付いたら危険だ!」

 

 

 

 

 

朱「(マズイ………此処で変身したら………

でも、患者が目の前にいて、助けない訳には……。

………だああああもう!仕方ねぇ!)」

 

 

 

曜「朱君──?」

朱「お前ら………今から見る物全部、絶対誰にも言うなよ?」

千歌「えっ…?」

朱「お前らまで──巻き込む訳にはいかない!」

 

 

朱はゲーマドライバーとガシャットを取り出した。

 

 

『Mighty Action X!』

 

 

周辺にゲームエリアが広がる。

 

 

曜「ええっ!?何コレ!?」

千歌「わあっ!!チョコブロックだぁ!」

ルビィ「ピギィッ!?」

花丸「ずらぁっ!?」

 

 

朱「変身ッ!!」

 

 

『ガシャット!!』

『レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!?』

 

『I'm a 仮面ライダー!!!』

 

 

「「「「ええええええ!!!???」」」」

 

 

朱「こうなりゃヤケクソだ!

最高のショー(Perfect Game)、見せてやる!!」

 

『ガシャコンブレイカー!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「ん?あれは…………。」

 

 

 

 

 

 

朱「フッ!ハァッ!!」

 

ガシャコンブレイカー・ハンマーモードでコモンバグスターに猛攻を仕掛ける朱だが、一向に「HIT!」の表示が出ない。ダメージを与えられてないのだ。

 

 

朱「んだよコイツ!めっちゃ固ぇな!!ぐあっ!!?」

 

 

コモンバグスターの巨大な腕に薙ぎ払われ、地面に叩きつけられる。

 

 

朱「不味いな…これじゃ無駄にカッコつけた意味ない…。こうなりゃ!」

 

 

エナジーブロックを砕き、「マッスル化」のエナジーアイテムを取得。再び朱はコモンバグスターに飛び掛かる。

しかし、それを読んでいたコモンバグスターの目から、ビームレーザーを浴びてしまう。

 

 

朱「ああああああああ!!!!」

千歌&曜「朱君っ!!!」

ルビィ「ど、どどどどうしよう……!!」

花丸「ずらぁ………ん?」

 

 

 

 

ふと、花丸の隣を、一人の若者が通り過ぎていった。

 

 

 

 

朱「が、はぁ…!!ハァ……ハァ……ん?」

 

 

 

ビームレーザーを受けて跪く朱もそれに気づいたが、花丸とは違う印象を受けた。

入学式の日、隣に立っていた試験生だった。

 

 

???「お前を少しでも信じた俺が馬鹿だった。天才ゲーマー『朱月』もこんなものか。」

朱「何だとテメェ!!」

???「テメェだと?入学式の日に自己紹介した筈だぞ。名前ぐらい覚えろ。」

 

 

 

「俺の名は華鏡。華鏡 勇雅(かがみ ゆうが)だ。」

 

 

 

『TADDLE QUEST!!』

 

 

ガシャットの起動音と共にゲームエリアが広がり、周囲に宝箱型のエナジーブロックが出現した。

 

朱「ライダーガシャット!?」

千歌「まさか、あの人も……!?」

 

 

華鏡「変身。」

 

 

 

『ガシャット!!』

『レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!?』

 

 

『I'm a 仮面ライダー!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

華鏡「只今より、コモンバグスターにおける患者摘出手術、及び、バグスター切除手術を始める。」

 

 

 

 

空色の騎士、仮面ライダーブレイブ・クエストゲーマーが朱の前に立ちはだかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

Do you want to Save?

 

>Yes.

.No.




はい。ブレイブ適合者初登場回でございました。


華鏡 勇雅の名前に関して
華鏡:華=テレビ版「仮面ライダーエグゼイド」鏡灰馬役・博多華丸より一文字
鏡=同じく鏡飛彩から一文字
勇雅:勇=仮面ライダーブレイブ→勇者
雅=主が個人的に好きな2号ライダー「仮面ライダーファイズ」草加雅人より



誤字・脱字等ございましたらコメントお願いします。

次話をお楽しみにぃ。


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