英雄王が素直にハンター試験を受ける理由 (さとこ)
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なんかすごいのいるんですけど

□注意
・この小説はHUNTER×HUNTER、Fate/EXTRA ccc のクロスオーバーとなっています。世界線は同一ということにしており、Fate軸における2030年がHUNTER×HUNTERでの287期ごろにあたるというなんだかよくわからんことになっていますがまあ生暖かい目で見守っていただけたら幸いです。
・AUOのキャラ崩壊はげしいです。
・ハンターハンターのセリフほとんど覚えてません。はい。
・ccc未プレイであるにもかかわらず書き始めてしまったので詳しいことはよくわかっていません。知識はギルルートのみインターネットに挙げられた動画で得た程度、エピローグはがっつり見ました。大海。はくのとギルの関係が非常に好きなだけの小説ですので、あーこりゃだめだーとすこしでも思ったらUターンを推奨します。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この戦いが終わったら、田舎に帰って結婚しよう

 

 

 

 

 

 

 

ははっ

死亡フラグを打ち破ってこい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう戦う力はないだって?

そんなの当り前だ。だって始めから自分に戦う力なんてない。

今まで残れたのは多くの仲間の助けがあったから。勝ち進めたのは自分を支えてくれる がいてくれたから。

………そうだ。

自分には戦う力なんてない。できる事はただ、前に進む事だけだった。

それだけを頑なに守ってきた。それだけが、自分の誇りだったのだ。

だから――

前に進めるうちは、体がまだ動くうちは、

自分から止まることだけはしたくない――!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハンター。それは、怪物・財宝・賞金首・美食・遺跡・幻獣など、稀少な事物を追求することに生涯をかける人々の総称。星の数ほどの人が手を伸ばすその職業の資格を得るには、数百万分の一の難関と言われるハンター試験を突破しなければならない。

私もその星の数のうちの一人だ。ハンターになることを切実に願い、これを達成しようと今までやってきた。ハンター試験は下手をすれば死ぬと言われるほどに過酷だと云われ、臆病なものは逃げ出してしまうらしいが、自分はそんなことは決してしない。すでに心に、…同胞に誓っている。だからこそ、覚悟の上で乗り込んだ試験会場のある街、ザバン市に至る船に乗り込んだ私は、それこそ息を呑んで我を忘れた。

背の高い女のひとだ。一つの部屋に数十人の人が詰め込まれ、しかしそのなかでも圧倒的な存在感を発していた。中性的な顔立ちをしてはいるものの、すらりとしなやかな細い手足はどうしても女のそれに見える。自分の周りを人が避けているのに気づいているのかいないのか、先月発売されたばかりの新しいゲームに興じているようであった。白皙に僅かな高潮をうかべ微笑んだり眉をひそめたりする眉目秀麗の人間に、みな遠慮していたのかもしれない。

そんな彼女に最初に話しかけたのは、それから随分時間が立って乗客の殆どが船酔いに死にかけはじめたころに船室をまわっていた船長だった。かれは船酔いの症状の出ていない受験者を集めていると言って私と小さな少年、中年男性とそれから彼女を呼び寄せた。とにかく遠慮のない大声で機嫌を悪くしたのか、彼女が船長に低い声で悪態をついて初めて、私は彼女がかれであることを知った。

 

「なぜこの我が貴様のような雑種に従わなければならん」

唖然とする我々など構いもせず、かれは不遜にも言い放つ。

「我は王ぞ。隷従するは貴様らの方であろう」

「でも、お前は試験を受けに来たんだろう」

「当然だ」

「ならば俺様に従ってもらう。王だろうが乞食だろうが受験者には変わんないんだよ」

「汚いぞ、雑種」

 

ため息をついて、立ち上がる。中年男性、少年、私、かれの順番に並ぶ。船長は笑って、私たちに最初の質問を浴びせた。



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