錬成の魔王が問題児達と遭遇した様ですよ。 (ゾンビ・デスコティーク)
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魔王は蛇神を蹂躙した見たいです。

こんにちは、ゾンビ・デスコティークです。

気まぐれ猫なので、いつ更新するか分かりません。

場合によっては三年後かも……


 ここは〝箱庭の世界〟にて、〝世界の果て〟の近くにある川。

 

 そこに一人の少女がいた。

 

 彼女の名前はインクィースィトール・ウェーリターティス、この箱庭で錬成の魔王と恐れられる少女である。

 

 そして今回は単なる気まぐれで世界の果てを見に来ていた。

 

 そしてそんなインクィーの目の前には一匹の大蛇がいた。

 

『ほう、こんな所に人間とは珍しい……まあいい試練を選ぶがいい!』

 

 インクィーはそう言う大蛇を見て微笑む、何故なら目の前にいる愚者は余りにも愚かで滑稽だったからだ。

 

「そう……それなら()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 そう言う言うと大蛇の周囲を強大な強風が吹き荒れる。

 

 強風は強大な竜巻に変異すると、そのまま大蛇を巻き込みはるか上空に追い上げた。

 

 大蛇の巨躯ははるか上空に追い上げられそのまま川の中へと落ちる。

 

 大蛇が落ちた事で川は反乱を起こし周囲の森が深水した。

 

 そして水浸しとなった大地をインクィーは楽しそうに観賞する。

 

「おいおいおい、いきなり洪水が発生したから水浸しだになっちまったぞ? クリーニング代はでるんですかねぇ」

 

 そして気付けば何処からとも無く声が聞こえ、インクィーは声のした方向に振り向く。

 

 そこにはヘラヘラと笑う金髪の少年がいた。

 

「あら? ごめんなさいね。私、先程水神と戦ってたものだから」

 

「へぇ……水神ねぇ……でっ今あんたが無傷って事はたおしたのか?」

 

「さてどうでしょう?」

 

 インクィーは片手を口元に当てクスリと笑う。

 

 そんな中、川に叩き込まれた大蛇が鎌首を起こした。

 

『まだだ! まだ試練は終わって無いぞ、小娘ェ!!』

 

 大蛇はそう叫ぶと、インクィーをその怒り狂った眼光で睨みつける。

 

 だがインクィーはそんな大蛇に動じる事なくただ楽しそうな笑顔で大蛇をみる。

 

「偉そうに試練を選べ何て言ったのはそっちじゃない? だから私を試せる実力か見定めて貰っただけよ」

 

『貴様……付け上がるな人間! 我がこの程度で倒れるか!!』

 

 大蛇はそう言うと雄叫びを挙げる。すると三本の竜巻が発生し竜巻は川の水を吸い上げる。

 

 その光景からも威力を考えるに人間なら一溜りもない事は充分に理解出来た。

 

「へぇなかなか面白い隠し玉持ってるじゃない……いいわ全力で来なさい徹底的に蹂躙してあげる」

 

 だがインクィーはそれをものともせず挑発的に笑う。

 

 その表示からも彼女の余裕が見て取れた。

 

『貴様! ハッ! 良いだろう、ならばこの一撃を凌げば貴様の勝ちを認めてやろう』

 

「寝言なら寝てから言いなさい、戦いは敗者を決めて終わるもの、敗者が決まって無いのに勝った気になるなんて馬鹿のする事よ」

 

 そんな強気な台詞に大蛇は呆れて口を閉じる。

 

『フン────その戯言が貴様の最期(さいご)だ!』

 

 そして大蛇の雄叫びに応えて嵐のように水が舞い上がり、水を吸い上げるた三本の竜巻による水柱は邪神よりも高く舞い上がる。

 

 そして渦巻く柱は生き物のように唸り、何百トンの水と共に川辺を抉り、木々を捻じ切り蛇の如く襲いかかり、インクィーの身体を激流に飲み込んだ。

 

「ま、所詮はこの程度ね」

 

 その瞬間、少女を襲った水は少女の頭上に登り強大な水の球体となる。

 

 そしていっしゅんにしてまとめ上がった水は爆発を起こした。

 

 そして濃霧が出現し森全体を包み込む。

 

 やがて濃霧が晴れると少女はいつの間にか上空にいた。

 

「それなりには楽しめたわ……だからおれいとして盛大なパフォーマンスで蹂躙してあげるわ」

 

 彼女がそう言った瞬間、頭上から稲光が走り雷鳴が響いた。

 

 そして大蛇は気付けば頭上は強大な暗雲に包まれ暗雲から強大な雷鳴が大蛇目掛けて降り注いだ。

 

『があぁあぁぁーーっ!!?』

 

 雷撃を受けた大蛇は全身から煙を吹き出すと、そのまま川の中へ崩れるように倒れ込んだのだった。



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錬成の魔王は誘拐されました。

今日は気が乗ったので投稿するぜ

後、コンビニで飯食ってたらとなりの奴がノロケ話してやがった。

リア充が……ギリ


「すげぇな……お前」

 

 少年はインクィーにそう言った。その顔は笑っているが目は笑っていなかった。

 

「……こんなのは何時もの事よ。今回のは私が参加者(プレイヤー)である分、まだ良心的よ」

 

「へぇ……良心的ねぇ」

 

 そしてインクィーは大蛇に近づくと先程よりは微弱な電流を発生させる。

 

「う……ぐっ」

 

「気が付いた見たいね」

 

『貴様は!────っ!』

 

主催者権限(ホストマスター)を使用されなかった分マシだったと思いなさい……それで私は貴方に勝った訳だけど、何かくれたりしないのかしら?」

 

『なっ主催者権限(ホストマスター)だと! まさか貴様は!』

 

「それ以上はお黙りなさいな。それで私に何かくれたりしないのかしら?」

 

 そして大蛇は黙り込むとすぐさま目の前に小さな木の苗が出現する。

 

「へぇ……水樹ねぇ」

 

 彼女は少し残念そうにそう呟く。

 

「見つけましたよ問題児様!」

 

 インクィーは声のした方を見るとそこには、箱庭の貴族である、ウサギがいた。

 

「おっ黒ウサギか」

 

 インクィーはその黒ウサギと呼ばれた少女を見ると少し顎に手を当て思案した後すぐさま2人の元に駆け寄る。

 

「当然です黒ウサギは〝箱庭の貴族〟と言われているのです……おや?」

 

 インクィーは黒ウサギの前に付くと水樹を黒ウサギに押し付ける。

 

「あげるわ。私には余り必要が無いもの」

 

 インクィーはそう言うと、今度は少年の方に顔を向ける。

 

「初めまして私の名前はインクィースィトール・ウェーリターティスよ」

 

 そしてスカートをつまみ片足を斜め後ろの内側に引き、もう片方の足の膝を軽く曲げ、背筋は伸ばしたカーテシーと呼ばれる挨拶をする。

 

「ハハ、こちらは逆廻十六夜様だよろしくなお嬢様」

 

「インクィースィトール……まさか! 十六夜さんその子から離れて下さい!」

 

 黒ウサギはどうやらインクィーの正体に気付いたのか慌てて十六夜にそう言った。

 

「おいおい、どうしたんだ黒ウサギ?」

 

「彼女の行動は正しいわよ、この箱庭においてわね」

 

 怪訝な顔でそう言う十六夜にたいしインクィーはそう応える。

 

 そしてそのまま空中を浮遊して黒ウサギ達から離れる。

 

「改めて名乗るわ。私の名前はインクィースィトール・ウェーリターティス真理の探求者にして錬金術を極めし〝錬成の魔王〟よ。そしてまた会いましょう十六夜さん」

 

 そして彼女はその場から姿を消したのだった。

 

 

 

 

 

 

─────ーーーー………

 

 

 

 

 

 

 インクィーが去った後、取り残された十六夜と黒ウサギ。

 

 そんな中、十六夜が口を開く。

 

「なあ黒ウサギ」

 

「はい……何でしょうか十六夜さん」

 

「箱庭ってのは魔王何ていう素敵ネーミングの奴が結構いたりするのか」

 

「あ、はい……ですが恐らく十六夜さんが思い描く魔王とは差異があるかと」

 

「そうかなのか?」

 

「えぇ……魔王とは主催者権限(ホストマスター)と言う箱庭の特権階級を持った修羅神仏の事で、彼らにギフトゲームを挑まれたが最後、誰も断る事は出来ません。酷い場合は、コミュニティの活動していく為に必要な全てすら奪われてしまいます」

 

 黒ウサギはそう言うと最後に僅かながら険しそうな顔になる。

 

「へぇ……なぁ黒ウサギ」

 

「はい? 何でしょう」

 

「俺達に、何か決定的な事を隠してるだろ?」

 

 

 

 

 

─────ーーーー………

 

 

 

 

 

 

 インクィーは現在、数人の男達に捕まり何処かへ運ばれていた。

 

 と言うのもあの後適当にふらつき、見知らぬ荒野を見つけたので適当に散歩をしていたら、数人の男達に取り囲まれ捕まったのである。

 

 本気を出せば直ぐに蹴散らせれるのだが、余興と興味からわざと捕まり現在にいたる。

 

 そして、自分は何処かの建物に辿り着き、しばらくするとピチピチのタキシードを着た大男が目の前に現れる。

 

「フォレス・ガロのガルド・ガスパーか……」

 

 インクィーは男を見てそう言う。

 

「ハッそうだ……そんでもってあんたはノーネームとのゲームの為の大切な人質なんでなぁ」

 

「ふーん、真理の悪魔であるコロンゾンと契約してる私を人質にねぇ……残念だけど私は貴方の言うコミュニティとは無関係だから人質の価値は無いわよ?」

 

 ガルドはその言葉を聞いて戸惑う。

 

 コロンゾン、人が真理に近付こうとすればそれを妨害するとされる悪魔だ。

 

 だが裏を返せばそれは真理に最も近い悪魔でもある。

 

 そしてそのコロンゾンと契約したとされる人物はこの箱庭に置いて一人しかいない。

 

 コロンゾンにその魂を売り渡した稀代の錬金術師にて自らを真理の探求者と名乗る者、インクィースィトール・ウェーリターティスまたの名を錬成の魔王インクィー。

 

 ただてさえ魔王とは箱庭に置いて最強最悪の天災だ。

 

 それゆえにガルドは今の状況は絶望が目の前にいると言っても過言では無い。

 

 だからこそ、ガルドはその現実を受け入れる事が出来なかった。

 

 結果、ガルドが思ったのは目の前の少女が嘘をついている。すなわちハッタリだと考えたのである。

 

「ハ、ハッタリだろ? 自分が魔王と名乗れば助かると思う見え見えの嘘何かに俺は騙されないぞ」

 

 そんなガルドを見て、目の前の少女は笑うああ、何て愚かで滑稽なのだろうと。

 

「あら? それは残念」

 

 インクィーはそう言うとガルドは目を見開く、何故ならインクィーの背後の壁から手が足が飛び出し次に頭胴体と石でできた騎士が出現したのだ。

 

「信じて無さそうだったから、ゴーレムを一機製造したのだけれど? これで駄目なら人口太陽でも錬成しましょうか?」

 

 少女は愉快そうに笑う、そしてガルドは理解する。

 

 目の前の少女は本物なのだと……



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