ゴーレムが冒険者になるのは間違っているだろうか (ドラゴニック)
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予告と注意書き

初めまして皆さん、ドラゴニックと言うものです。これは注意書きと確定している登場人物の紹介となっております。注意書きをよく読んでいただいた上でお楽しみください。


注意

1:これは二次創作及び、作者のオリジナルキャラクターが登場します。

2:時系列もベル・クラネルがオラリオに来る2年前となっています。

3:作者はダンまちについて知らない事が多いので、キャラ崩壊や、性格が違うかもしれません。

4:主人公はいくらか強いですが、ベートやアイズほど強くありません。

5:ヒロイン決まってませんし、ハーレム路線にしようか迷っています。ですので、かなり駄文になるかもしれません。

6:更新はかなり不定期です。場合によっては早く更新されたり、遅くなったりします。

 

これらの注意をよく守り本小説をお楽しみください。続いて登場人物、既に登場が確定しているキャラのうち二人をご紹介します。

 

主人公

名前:ムシュルツ

性別:男(外見)

年齢:19歳(外見)

武器:装甲装備時:拳、アイレーザー

通常:槍と盾

研究所で作られた人工ゴーレム、様々な機能や知恵を持つが、命令に忠実で、命令を守るためには自爆を選ぶほど。しかし、それが災いして人々を悲しませることにも繋がってしまう事もある。しかし、自爆前に聞こえた命令を拒否した事、そして、20数年間もの間共に過ごしてきた事により、「心」が生まれたとも推測されている。しかし、それは博士達の前から消えた今、知るすべは無い。彼がこれから会う人たちを除き……

 

名前:ヘスティア

性別:女

年齢:不明(と言うより作者がよく分かってない)

天界から降り立った女神の一人。この小説内ではヘファイストスに追い出されてから数ヶ月という状況である。【ヘスティア・ファミリア】の主神であるのだが、眷族がいないため、基本バイトを掛け持ちして資金を稼いでいる。見た目が幼いが、ある部分が大きいため、「ロリ巨乳」と呼ばれている。資金をやり繰りしてなんとか保っているが、眷族がいないのも相まって、一つの悩み事を持つようになっている。

 

以上で登場人物である、ムシュルツとヘスティアの紹介を終わらせていただきます。

 

ちなみに、次回予告に関しては基本登場人物がする形になっています。ただ、それにより次回がどのような展開になるのか想像がついてしまうかと思います。そこら辺に関しては「あぁ、なるほど」程度の認識で楽しんでもらえれば幸いです。

 

以上で注意書きと登場人物の紹介を終わらせていただきます。

 

さて、ココで次回予告する予定なんてなかったんですが、どんな感じで次回予告を行うかを知ってもらうため、次回予告を行おうと思います。では、また。

 

「みんな、ヘスティアだよ!次回の冒まちは、久々の休みの日に、悩みを持つ僕が大通りをうんうん呻いて歩いていたら、上から何かが落ちて来たんだ。当然ビックリしたけど、それの口から出た言葉に更にビックリしたよ。その言葉とは!次回、ゴーレムが冒険者になるのは間違っているだろうか。略して冒まち第1話、「ゴーレム、オラリオに立つ」!みんな!応援よろしくね!」



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第1章 オラリオ
第1話 ゴーレム、オラリオに立つ


はい、そういうわけで始まりました。冒まちです。前回の注意書きを読んでない方は、そちらを読んでから本編をお楽しみください。


ゴーレムが冒険者になるのは間違っているだろうか

 

第1話(別枠)

ゴーレム、オラリオに立つ

 

時系列はベル・クラネルがオラリオに訪れる2年前

 

ここは、【ヘスティア・ファミリア】の人が住む寂れた教会、ここに大勢の人が……いるわけでもなく、1人の神が住んでいた。名はヘスティア、【ヘスティア・ファミリア】の主神である。彼女は今、非常に困り果てていた。

 

「どうしよう、バイトしてるからまだ持つとは言え、このままだとここの経済が……」

 

そう、彼女には眷族が1人もいないため、バイトをして、お金を賄っていたのだ。だが、1人で稼ぐにも限界はあるため、眷族を1人でも作らないといけなくなったのだ。しかし、悩んでいても始まらない。彼女は、その日街の大通りへと向かった。

 

大通り

様々な店やファミリアの住む建物、民家など、建築物が並び、さらには屋台まで展開されている。その大通りを、ヘスティアは1人、歩いていた。どこの冒険者も大手ファミリアへと向かっており、中には自分に見向きもしない冒険者もいた。

 

「はぁ……」

 

と1人ため息を吐く。ここまで人が入りたいと言ってこないのもあってか、どこか諦めも感じ始めていた。

 

「帰って不貞寝しよ……」

 

そう思って帰路につこうとした時、何やら空が暗く感じた。そして足元を見ると、何かの影が映し出されていた。彼女は不安にかられ、恐る恐る見上げると……

 

巨大な岩の塊が落ちてきたのだ。

 

「ひゃあぁぁぁ!?」

 

思わずそこから逃げるように走った。そして、直後に後ろからズズゥンという大きな音が聞こえた。恐る恐る後ろを振り返ると、4M近くの巨大なゴーレム。しかし、右腕を失い、体の一部が欠損等をしている。そして恐らく何かと戦ったであろう、血の跡が左手や右足にあった。

 

「なんだい?このゴーレムは……」

 

そう呟いていると、冒険者達もゴーレムの元へと走ってきた。空から落ちてきたゴーレムを見て、皆興味を示したのだ。

 

「ヘスティア!何なんやこれ!」

 

と、聞き覚えのある声が聞こえてきた。声の方を向くと、そこにいたのは、大手ファミリアである「ロキ・ファミリア」の主神、ロキであった。ロキはヘスティアを見るなり言い寄ってきた。

 

「このゴーレムあんたが落としたんか!?」

 

と、ありもしない言いがかりをぶつけてくる。

 

「違うよ!僕だってこんなのが落ちてくるなんて思わなかったよ!?」

 

と、口喧嘩を始める。その間にもゴーレムに寄ってくる人が多くなってきた。人々は突然落ちてきたゴーレムを見てザワついていた。そして冒険者の1人が叫び声を上げた。

 

「おい!ゴーレムが立つぞ!」

 

その言葉を受け、人々の視線はゴーレムへと向く。ゴーレムは、右膝を曲げ、左手で、体を持ち上げた。その後、ゆっくりと足に体重をかけ、立ち上がる。そして、ゴーレムはゆっくりと周りを見渡し、そして冒険者達に向け、語りかけた。

 

「申し訳ありませんが、ここは、何処なのでしょうか?」

 

と。それを聞いた冒険者達は更にざわつき始める。そして1人は武器を取り、1人は怪しんでいる眼をし、1人は逃げ出し、1人はまるで品定めをしているかのような眼をしていた。ロキは、人を呼ぶべきか悩んでいる。もし敵ならば倒せばいい。しかし、相手は明らかに人に対して敵意を見せておらず、嘘までついていない。ここが何処なのか分かっていないかのようだ。だが、もし敵意を出せば……そう考えると、迂闊に教えることが出来ないのだ。そんな中、ヘスティアは

 

「ねぇ、君は誰なんだい?君は、どこから来たんだい?」

 

と、話しかける。冒険者達は勿論、ロキでさえもこの行動に驚いていた。なぜ素性も分からない相手にこうも話しかけるのかと。ゴーレムはそれを聞き、答えた。

 

「私は、ムシュルツ。人類繁栄機関研究所にて、人によって作られた人工ゴーレムです。」

 

僕は信じられなかった。目の前のゴーレムが人の手で作られたこと、そして、ムシュルツが言ったことに嘘偽りは無かった。しかし、それでも信じられないのは人工ゴーレムであること。だから、僕はこう言った。

 

「ごめん、君が人工的に作られたとは信じられないんだ。その証拠を見せてほしいんだけれども……」

 

それを聞いたゴーレムは

 

「分かりました」

 

と、膝をつく。その後、中央にX型の線が走り、グググと開く。やがて、その中にいる者の姿が見えて来た。健康体を想わせる肌の色、黒い髪は後ろに結っており、それだけで長いと感じさせる。ゆっくりと開いた眼は、翡翠のような綺麗な瞳をしていた。そして、顔の整った形、力強い顔は、青年である事を示していた。だが、それを見た途端、ヘスティアやロキなどの女性陣は悲鳴を上げた。何故なら、下の服を着ていなかったのである。

 

「ちょっと!ちょっと!服着てよ服!」

 

それを聞いた青年は、横に掛けていた服を手に取る。一応服は持っているらしい。服を着た彼は、上に置いていた槍と盾を手に取り、装備した。どうやらあれが青年の武器らしい。そして、ゆっくりと降りる。そして、大地の感触を足で確かめた青年はヘスティア達に目を向け、そして口を開いた。

 

「これが、ムシュルツという人工ゴーレムのコア、所謂心臓です」

 

コアが人の姿をしている。どういう事なのか説明が欲しくなった。だが、彼は、これに関する事は教えられない。教えたら不要な物まで生むことになると、一切教えてくれなかった。ひとまず人との共存が出来るとの事で、ムシュルツに対する意識は変わった。そして人々が日常に戻る。ロキも

 

「そろそろ皆が遠征から戻って来る頃やし、うちはそろそろ行くわ、んじゃな」

 

と言い、巨大な建造物の方向へ歩いた。ライバルがいなくなったのを見計らい、ムシュルツにこう言った。

 

「ねぇ!僕のファミリアになってよ!」

 

と、自分の眷族になるよう交渉を持ちかけたのだ。そして、ムシュルツの返答を待つ。だが

 

「申し訳ありませんが、ファミリアとは?」

 

と質問をする。ヘスティアは、あっ、そっかという顔をして、説明を始め、ムシュルツはそれをしっかりと真剣な表情で聞いていた。この街はオラリオと言い、ここにある巨大建造物「バベル」の探索などを目的とした街らしい。そしてここには様々な神々がおり、神々は自らを主神とした、つまりファミリアの長という立場を作った。そしてそのファミリアに眷族、つまり子として人が入るのだ。さらに話を聞く限り、どうやらここには人間の他にエルフやドワーフ、さらには小人に狐人や狼人などの多種多様な種族が暮らしているという。そして話は戻され、ファミリアに入った眷族は恩恵を受けなければモンスターと戦っても負けてしまうと言う。つまり、恩恵を受けた方が利益をもたらすと言う事なのだ。さらにモンスターはコアとなる魔石を持ち、それを失ったモンスターは灰になるという。また、上層のモンスターの魔石は小さいが、深く潜っていくにつれ、巨大な魔石を落とす事もあるらしい。その魔石はお金に換算出来るため、ファミリアの主な収入源になるらしい。また、オラリオの住人の生活を支える大事な物でもある。そう言った説明を聞き終えた後、ヘスティアはもう一度質問する。

 

「じゃあ、僕のファミリアになる?」

 

ムシュルツは少し考えた後、こう答えた。

 

「分かりました。私の力がどこまで通用するか分かりませんが、力を貴方に捧げましょう」

 

と。ヘスティアは笑って

 

「それじゃあ、改めて、僕はヘスティア。【ヘスティア・ファミリア】の主神だよ!よろしくね、ムシュルツ!」

 

ムシュルツは頭を下げ、微笑んだ。そして、2人は、寂れた教会へと、足を運ぶのだった。

 

果たしてムシュルツはバベルで何を見るのか。そして、彼はなぜこの世界に降り立ったのか。そしてムシュルツのステータスはどうなるのか?

 

「あ、そういえばあの装甲まだ使えるのでした。勿体無いです」

 

「えぇぇぇぇぇ!?」

 

続く




次回の冒まちは!
「やぁ!僕はヘスティア!やっと眷族が1人入ってくれて嬉しいよ。あ、次回予告しないとね。さて、次回の冒まちは!教会へと足を運んだムシュルツ。そしてそこで僕からの恩恵を受け取るよ。そして僕は、ステイタスを確認するんだけれども……うん、正直予想外だよ。最初からスキルが発現してるのは嬉しかったけれども、僕はトンデモナイ逸材を眷族にしたようだよ……。次回、冒まち第2話!「衝撃のステイタス」!皆、次回も見てくれよ!」

はい、というわけで第1話でした。まだまだ酷い部分はありますが、よろしくです。


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第2話 驚異のステイタス

どうも、私です。今回はヘスティアがムシュルツに恩恵を与えます。しかし、ムシュルツのステイタスを見たヘスティアは、驚愕しますが……

予め言っておこう。ムシュルツは強いです。ベートやアイズ程ではありませんが(多分注意書きで伝わってるから大丈夫だと思いたい)

それでは冒まち第2話、驚異のステイタスをお楽しみに!


「え?!あれってまだ使えるのかい!?」

 

と聞く。ムシュルツは頷き

 

「あの状態ならば修復は可能です。それに、あれが一度壊されると、また一から作り直さなければならないのです。」

 

うわぁ、と言う顔をヘスティアはする。あれをまた作り直すとなると費用も恐らくかかるのだろう。それを考えると急いで恩恵を刻み、あれを回収しなければならない。折角眷族になると言ってくれたのに。

 

「分かったよ。それじゃあ今から急いでホームに向かおう。恩恵を早く刻まないといけないし」

 

それを聞いたムシュルツは頷き、ヘスティアとともにホームへと向かった。

 

そして、ホームに着いたが、それはホームと呼ぶには貧相だった。一部の屋根が取れ、壁にはヒビがあり、さらに穴が空いていた。それに加え、壁には苔のような植物まで生えていたのだ。そこへ転がり込むように入ったヘスティアは、

 

「そこで寝転がって!うつ伏せにね!恩恵を今から刻むから!」

 

と、ムシュルツに急かす。ムシュルツはそれを聞くと、服を脱いでうつ伏せになる。コア、もといムシュルツの体に傷が見られないのは、あの装甲があったからだと言えるだろうか、綺麗な肌が露わになる。ヘスティアは、その体に見惚れてしまったが、気を取り直して、恩恵をムシュルツに刻む。やがて恩恵が刻まれると、ステイタスが発現する。ヘスティアはそれを見る。冒険者は初めたてはLV1が当たり前……なのだが

 

「何このステイタス……」

 

ヘスティアは、自分の見間違いでは無いかと思い、読み上げる。

 

ムシュルツ

 

LV:3

 

力:F325

 

耐久:B768

 

器用:C612

 

俊敏:H100

 

魔力:A868

 

【鉄壁】:I

 

<達成された偉業>

【心】の発現

 

<魔法>

 

<スキル>

【装甲修復】

コアを守る装甲を短時間で修復

 

【発現『心』】

心を持ち、人との共存を望むもの。

人との会話が可能になる。

「守護」を行う場合、【ステイタス】上昇

他者の危機を救う時、【ステイタス】上昇

 

【装甲装着】

発現時、レベルが1上がる。

発動中、【ステイタス】上昇

発動中、物理攻撃による被ダメージを90%カットする。

 

驚いた。彼が普通では無いことが分かっていたが、彼の【ステイタス】も普通では無かった。LV3に加え、彼の【アビリティ】も俊敏と力以外は高めだ。しかし、高い魔力も魔法が無いため真価を発揮出来ないのが心残りか。しかし、それを物ともしないスキルがある。というよりも、2つ目と3つ目のスキルが異常だ。2つ目のスキルは魔物が長い間人との接触を果たしていればえられるのだろうが、おそらく彼を作った場所に人が居たのだろう。それならば納得出来るし、彼の言った機関にも納得ができる。嘘をついてないとはいえ、まだどこか信用出来ない所もある。それを証明してくれるスキルがあったのだ。そして3つ目のスキル、これは今まで見たことのないスキルだ。まず発現時にレベルが1上がる。これだけでもアドバンテージになるし、【ステイタス】上昇も、あの装甲ならば納得がいく。だが、物理ダメージをほぼ受けないのはとても凄いことだ。階層が低い場所ならばほぼ彼だけで倒す事が可能だ。さらに、彼が出てきた場所には収納できるスペースもあった。つまり、魔物を倒し、魔石を回収したあと、それを収納出来るという、サポートを守りながら戦うよりも効率が良くなるのだ。あれ?そうなると彼だけで良い気がしてきた……。

 

「ヘスティア様、もうよろしいでしょうか?」

 

と、ムシュルツが聞く。それを聞いたヘスティアは、ハッと我に返り、

 

「もういいよ。それじゃあ君の装甲を取りに行こうか」

 

と、言うと、ムシュルツはうなずき、立ち上がる。ヘスティアは、彼が着終えるのを待ち、もうバイトしなくていいのではという期待を寄せる。やがて彼が着替え終えると、ムシュルツは外に出る。ヘスティアは彼の行動に、いち早く装甲を回収したいと言う思いがあるのだろうと見る。しかし、忘れ物を慌てて取りに行くかのような足取りの彼を見て、まだまだ子供だねと、微笑みながら追いかけるヘスティアだった。

 

やがて大通りに着き、例の装甲を見つけた2人、ムシュルツはヘスティアの方を向き、

 

「少しお待ちください」

 

と言うと、開いた場所に入り込み、目を閉じると、グググと開いた場所が閉じていく。ヘスティアは、ムシュルツが再び動くまでジッと見守る。やがて、閉じ終えX型の線が消えると、頭部に目が出現する。

 

「もういいんだね?」

 

とヘスティアが聞くと、

 

「はい、それでは戻りましょう」

 

と答える。それを聞いたヘスティアは歩き始め、ムシュルツはそれについて行く。ボロボロになった装甲を見て、頑張ったんだねと声をかけて労いをかけるヘスティアの様子は、子供を褒める母親のようであった。それを聞いてムシュルツは、少し恥ずかしそうに頰をポリポリとかく。そして、それを見ていた影が一つ。狐の耳を生やした女性。女性は

 

「私も、あんな風に褒めてほしいです……」

 

と、呟いた。そしてその呟きは、誰にも聞こえることは無かった。

 

夕刻、教会に着いた。着いた直後、ムシュルツが装甲から降りると、早速修理を始めようとする。ヘスティアが、彼に【装甲装着】と【発現『心』】を除くスキルを含め、ステイタスを教えると

 

「装甲修復ですか。では、早速それを使ってみましょう」

 

と、スキル【装甲修復】を発動し、ボロボロになった装甲を直し始める。それを見守るヘスティアは、本当に早く直せるか半信半疑だった。なぜなら、外見からしてダメージが高く、さらには腕が片方無くなっている。さらに、彼なら直せるとはいえ、1人で直すとしても、時間がかかる。しかし、見る限り、すでに血痕は消え、ボロボロだった装甲は新品同様になっている。あとは失った腕を直すだけだが……

 

「……え?何これ?」

 

ヘスティアは驚きの声を上げた。何故なら、既にたった半時間で腕の半分近くが直っていたのだ。この短時間でここまでの修復速度、正直なめていた。

 

「……相変わらず君は色々と予想外だよ……」

 

半時間ほど経ち、修復が終わった。修復を終えたゴーレムは、街を見守るかのように佇んでいる。それはまさしく、守護していた証拠とも言えるものだった。そして、ムシュルツは。ゴーレムの頭頂部から、街の景色を眺めていた。おそらくそこが彼にとっての絶景ポイントなのだろう。彼にとっての、知らない世界がそこにある。おそらく彼に教えなければならない事は沢山あるだろう。彼はこの世界において、産み落とされた赤ん坊のような物なのだから。ヘスティアは頭頂部まで登り、ムシュルツの隣に座る。

 

「ねぇ、ムシュルツ」

 

「何でしょう?ヘスティア様」

 

「……いや、何でもない。明日から頑張るんだよ」

 

「……分かりました。私は、帰る場所を、私を迎えてくれる人達を、「守護」し続けましょう」

 

そう宣言したムシュルツの顔は、夕陽に照らされ、その目は輝いていた。それは、心を持つ者だけがする瞳、それは、ヘスティアにとってとても美しくみえた。ヘスティアの頰は、それに魅入られたかのように赤くなる。ヘスティアはブンブンと首を振ると、

 

「それじゃあそろそろ中に入ろっか。それと、明日はバベルに向かう前に、登録をちゃんと済ませてね。じゃないとバベルに入ることはできないからね」

 

それを聞いたムシュルツは頷き、ヘスティアを抱えて飛び降りた。ヘスティアは驚いた顔をし、顔を赤くする。しかし、ムシュルツはそれを意にも介さず、そのまま教会へと入っていった。




短いですが、目を瞑ってください。色々未熟なんです……。そしてレベル3、流石に最強ではありません。魔法攻撃に弱いので、魔法くらい続けてたらぶっ倒れます。あ、次回予告しないと。

「皆様、ムシュルツです。次回の冒まちは、私は遂にバベルに入り、魔物と戦います。私はそこである魔物と出会い……次回、冒まち第3話「バベルの魔物」、次回もどうぞよろしく」

まぁ、ムシュルツのレベル的に結果はどうなるか目に見えてるんだけどね

ちなみに鉄壁はその名の通り被物理ダメージを減少させます。まぁ簡単に言うと対物理特化ですね


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