コシミズサチコは自動人形 (ゆっくり霊沙)
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かわいいボクのプロローグ

まぁ最初はご都合主義だらけやね。

長く書くつもり無いからよろしくね。


輿水幸子26歳・・・ボクは来月に控えた入籍予定日をもってアイドルを辞める。

 

恋愛報道をされながらも仕事が無くならなかったのはバラドルとして人気だったことと、ファンの皆さんが私の活動休止を望まなかったからの点につきます。

 

346プロの元子供組も今では20代・・・時代を感じますね。

 

・・・まぁ安部菜々さんは声優部門に移り、子供も3人居るのに顔も体つきも変わらないのは納得がいきませんが・・・。

 

バカ

 

「え!?」

 

床下が開く

 

「きゃぁぁぁああ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今週のドッキリは今話題の輿水幸子さんです。さて、どんな反応を見せるのでしょうか!!」

 

カンペ

 

《輿水幸子さんが突然消えました!!》

 

「え!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【消えた輿水幸子!!番組の事故か!!次面に続く!!】

 

 

 

 

 

 

 

・・・曖昧な記憶は30日分ボクに流れ込み、恋人が本当にボクのことを愛していた、友人が心配してくれた、家族の涙を知ることが出来ました。

 

「・・・昔だったらこんな訳のわからない現象もボクがかわいいからとかなんとかいってパニックになってたでしょうが、やけに気持ちが落ち着いてます。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なぜか魂だけの存在になってから2ヶ月目・・・急に体に力が入るようになる。

 

なぜ?

 

そんな疑問はパチッと何かを填める音と同時にどこかに吹き飛んだ。

 

「かわいい私の最高傑作!!」

 

かわいいボク(20代後半)がいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ええと・・・かわいいボクは輿水幸子と言います。かわいいボクと同じ顔のあなたは?」

 

「かわいい私はうちは幸子です!!天才幸子ちゃんって呼んでも良いですよ!!」

 

「同じ顔に同じ口調で同じ名前だと言いづらいからうちはと言いたいですが。」

 

「むー!!うちはやだ。・・・マスターで良いや。かわいい私をマスターと呼んで良い権利をあげる!!」

 

以後3時間似たような会話が続く・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?そういえば何でボクはこんなところに居るのですか?」

 

「なんでって・・・天才の私が作り上げた最高の人形ですよ!!誉めて良いですからね!!」

 

「え?人・・・形・・・。」

 

袖を捲る。

 

人の肘ではなく、人形の関節に変わっていた。

 

血の気が引けるような感覚になるが、皮膚の色は変わらない。

 

「何今さら驚いてるんですか!!異世界の私。魂だけ呼び出してしまったから付着させるためにこんな入れ物を作ったんですからね!!まぁボクがうちは一族では異端過ぎて辺境に隔離されるほどの天才ですから!!そうですね・・・入れ物は傀儡の術、魂の呼び出しは類魂の術と命名しましょう!!」

 

結局ここはどこで、ボクはどうなるのでしょう!!

 




うちは幸子 29歳・・・

うちはでは異端で研究者タイプ

写輪眼は開眼してません。

させるつもりもありません。

天才天才言うだけあって天才だが、時代に埋もれた天才


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私はマスター、ボクは人形

パニックから回復するのに1時間・・・

 

「・・・この際人形でも良いです。で、マスターはボクに何をさせたいんですか?」

 

「え!?・・・えーっと・・・。」

 

「あー、呼び出すことに意味があった感じですか?」

 

「はい。・・・落ちこぼれ扱いだったので・・・悔しくて・・・。そうです!!話し相手や研究の手伝いをしてください!!」

 

「その前に、ボクはこの世界を知りません。この世界について教えてください!!」

 

「そうですね・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「NARUTO?ですかね?」

 

「なんですか?NARUTOって?」

 

話を聞いたところ、うちはだとか千手一族だとかで【水源争い】でよくもめているらしい。

 

本人が研究者なので、自身が食べるのに困らなければ良いやという、うちはでは異常(こいつに一族の結束だとかは無いのか。というか両親や親族はなぜマスターをこんな状態でほっぽってるのか謎だ)なのでらしいと疑問形である。

 

で、【サムライの天下】である。

 

・・・

 

「いつの時代だ!!」

 

少なくともうちはマダラや初代火影が産まれるずっと前であり、うちは同士でも縄張り争いをしているくらいなので、大昔なのは確定だ。

 

「んー、さっきのNARUTO?についてかわいい私に教えてくれませんか?」

 

 

 

 

 

・・・うちは幸子に原作を教え・・・

 

 

 

 

 

 

 

「なるほど、なるほど。かわいい私わかっちゃいました。そのNARUTOの物語に似通った別世界ですね。ここわ。あと、サムライの天下が終わらないとどちらにせよ忍の時代が来るのは先でしょうね。うちはマダラなんて居ませんもの、この村に。」

 

「確かに、それだとマスターから言われた現状と辻褄が合いますね。・・・こっちから質問しても良いですか?」

 

「かわいくて天才の私に答えられる範囲なら良いですよ!!」

 

「身体中に埋め込まれた(暁のサソリの心臓部のあれ)この棒はなんですか?」

 

「よくぞ聞いてくれました!!これはチャクラ発生装置ですよ!!火を首もと、心臓に風、逆側に雷、盲腸部に水、最後に土です。五大性質を均等に使えますよ!!」

 

「へぇー。」

 

「感想が雑すぎですよ!!」

 

「あと、この関節とかは隠せないのですか?」

 

「隠す?何で?」

 

「単純にやだからですよ!!マスターていってますが、研究バカのボクって言いますよ!!乙女ですよ!!」

 

「ぐぎぎ・・・生き遅れの原因を言われるとグサッと来ますね。」

 

20歳になれば生き遅れであるこの世界、20代前半とはいえ、年増しなのは覆らない現実である。

 

「と、いっても今の私にこれ以上の傀儡が作れないんですよ!!わかってください。」

 

「ぐぬぬ・・・。なら忍術を教えてください!!変化の術を覚えれば隠せますし・・・。」

 

「・・・えっと。その・・・忍術は苦手かなーって。」

 

「・・・この研究バカ!!」

 

初歩の初歩だけ教わり、後は漫画やアニメのNARUTOを参考に修行しようと決める輿水幸子だった。




続かない


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約15年

修業を始めて15年・・・輿水幸子は一般的に中忍クラスの5大性質の忍術を試行錯誤しながら一部を手に入れ、変化の術も扱えるようになり、カラクリ的な部分を隠すのには困らなくなった。

 

「次はコントロールですかね。傀儡の術を使いたいですし。・・・と、その前にメンテナンスをしませんといけませんね!!かわいいボクはマスターの手が無くても自力で体を直せますからね。」

 

身体がこんなになって数年は様々な事に戸惑った。

 

いくら走っても疲れない体、かといって強い衝撃があると腕が取れたり壊れたり・・・食事は食べてもそれはチャクラを作るために体内で燃焼され、水も取りますが、油を飲む生活はボクじゃなきゃ無理ですね。

 

かわいいボクには夢がありますから・・・。

 

原作が始まり、ナルトが終わるまで見てみたいという夢が・・・。

 

「おーい、聞いてますか?ご飯食べますよ?」

 

「あ、手伝います!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マスターは35歳・・・最近はシワが目立ち始めたが、美容意識はなく、研究に全力を注いでいた。

 

今マスターは武器と私のコピー作品を作っていた。

 

「銃ねー。まぁ私にかかればこの通りですよ。」

 

食事が終わり、雑談タイムとなる。

 

15年でかわいいボクが作られた拠点とはお別れし、辺境の島で暮らしていた。

 

マスターが言うには資源が豊富で素晴らしい立地らしい。

 

まぁ波の国ですがね。

 

そうそう、波の国で思い出しましたが、うちはは現在同士討ちで数が減っている衰退期に入ったと聞いていますので、もう200年位したらうちはとして一族が復活するんじゃないですかね・・・。

 

「この銃ですが、かわいい私はあなたに言われた物を作ってみましたけど、威力が足りないので、弾丸は土遁で作製し、水遁と雷遁で水素を発生させ、火遁で着火させるようにしましたよ!!元素は良いですね。色々研究が捗りましたよ。」

 

「ふ、風遁は?」

 

「これに関してはゴミみたいに使い勝手が悪かったんでやめました。」

 

「えぇ・・・。」

 

刀語の炎刀・銃について話したのが4年前なので、時間が結構かかりましたが、作ってくれました。

 

「もうちょい肉体のアップデートをしてほしいのですが・・・。」

 

「背中のチャクラ糸を操るカスタムで容量限界ですよ。これ以上は無理なので自力で何とかしてくださいね。」

 

「訓練するしかありませんね。」

 

傀儡の術ができるようになるのが先か、はたまたマスターの寿命が尽きるのが先か、私のコピーができるのが先か・・・。

 

「かわいければ良いってのは15歳には捨てましたがね。」



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死に際

平和と言えば平和、殺伐と言えば殺伐とした25年が経ちました。

 

マスターは60となり、老婆となりました。

 

忍者というより山賊、海賊が襲ってきましたが全て返り討ちにし、ごく僅かですが魂を引っ張って私のコピー作品が5体できたりもしました。

 

「・・・。」

 

「・・・・。」

 

上が私は風魔小太郎(戦国バサラ)と言っている奴で、喋りません。

 

姿は昔やったゲームのキャラにそっくりでした。

 

かわいいボク的には風魔よりも鶴姫とかの方が嬉しかったんですけどね。

 

胸には風と書かれた核が有ったりします。

 

アルビノの秋田犬をマスターがどこからか連れてきたのですが、数年前に亡くなって、その魂をマスターが造ったホムンクルスが下の奴です。

 

ヘルシングの大尉にそっくりでたまに吠えたり、マスターや私達の側でうろうろしたりします。

 

胸には雷と書かれて雷遁も扱えます。

 

「だぁー、また負けた!!」

 

「いや、体の半分以上吹き飛ばされてるんですけどね。」

 

「三竦みになってない?・・・再生できるとはいえ首だけになるのは慣れないよ。」

 

3人の女は地元では3大女山賊と言われていたらしいので、賞金目当てで討伐しました。

 

忍術もろくにできなかったので全員水遁で窒息死させたんですが、綺麗だったんで賞金と一緒に持って帰って傀儡にしました。

 

魂はマスターにいれて貰いましたけどね。

 

上から先代巫女(東方)、鑢七実(刀語)、茅野カエデ(暗殺教室)に似ているので略称の巫女、七実、カエデといつも呼んでます。

 

「かわいいボクの料理ですよ。3人組もちゃっちゃと再生してください。核さえ有れば復活できるんですから。」

 

「幸子、ごめんなさいね。動けないから全てやってもらって・・・。」

 

「マスター、寝ててください!!死んじゃいますよ!!」

 

「死んだら死んだで胸はって逝けるよ。やることは全部できた。」

 

マスターは忍具としての銃とチャクラ刀の開発を終え、もう寝たきりになっていた。

 

昔はかわいいボクだー私だーと言い合い、2人で畑を耕したり、山賊や海賊から逃げたり戦ったり・・・それももうできないと思うと悲しくなります。

 

「泣かないでおくれよ。・・・さぁ皆でご飯を食べましょう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザァァァァアア

 

雨が降る。

 

私達は冷たくなったマスターを綺麗に封印した。

 

そして私達はマスターから最後に言われた遺言に基づいて行動を始める。

 

「強くなって、人の役に長く立ちなさい。その強さは各々が決めるの。皆仲違いしないようにね。」

 

 

 

 

 

 

「行きましょう。」



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全国1億2700万人の幸子のファンの方々、こんにちは!!

 

かわいい幸子です!!

 

今日はなんと・・・常夏の海に来ています!!

 

勿論水着ですよ!!

 

「「・・・はぁ。」」

 

私とカエデは巫女の胸を見て大きなため息を吐いた。

 

「おいおい、ただ水遊びで来た訳じゃないだろ。」

 

まぁそうですけど。

 

修行の一貫として海に来ているだけですからね。

 

水着なのは濡れても大丈夫なように・・・。

 

「あなた達は良いかもしれないですが私の場合だとメンテナンスが必要ですから海水はあまりよろしくないんですけどね。」

 

関節が錆びたりして動きが鈍ったら大変です。

 

まぁ、傀儡使いなので一応自分の体は作れるんですけどね。

 

「男どもは何も喋らずに鍛練ですか。」

 

「・・・。」

 

「・・・・。」

 

「七実は砂浜全力ダッシュって・・・。」

 

「死ぬ前は病弱で巫女の札が無いと動くこともままならなかったから、全力で動けるのが嬉しいんじゃない?」

 

「カエデはその触手みたいな髪の毛のコントロールできた?」

 

「ま、まだ・・・。」

 

「ありゃりゃ・・・。」

 

こんな楽しい時間もあれば・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「つぅ!?小太郎さん!!いきましたよ!!」

 

ヒュー サク

 

「・・・。」

 

アォォォオオオン

 

「バカ!!大尉遠吠えはだめだろ!!」

 

パン

 

「はぁ・・・すみませんね。商人さん。周りが血だらけで。」

 

行商の護衛や村の衛兵、用心棒をしながら生活費を、娯楽や道具は賞金首を狩ることで生計を立てる生活をしています。

 

治癒から戦闘まで幅広く行える巫女と、技術を即座にコピーし、不老のため時間をかけて蓄積した技術を昇華させた万能の天才七実が大活躍しています。

 

男どもも戦闘面でかつやくしてますよ。

 

え?

 

幸子とカエデ?

 

僕はかわいいから皆の心の拠り所、メンタルケア役ですよ!!

 

カエデは・・・。

 

バシ

 

「口にでてますぅー!!何よ幸子も私も半分お荷物じゃん!!」

 

「わ、わかってますよそんなこと・・・。」

 

「・・・手に職じゃないけど一芸は持っておかないと。」

 

「そうですね・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

「マスターの遺言でしたが、眼をくりぬいて別に封印してくれって・・・役にたつのでしょうかね?」

 

「しらないよ。写輪眼だっけ?それにもなってない普通の眼なんでしょ?」

 

「そうなんですよ。・・・あの時代を500年くらい先取りしたマスターなら何等かの意味があるんでしょうけど。」

 

「と、未来の話は良いとしてこれからどうするつもりだ?旅を初めてかれこれ75年、そろそろ拠点を構えたいが・・・。」

 

「そうですね・・・火の国の国主が人を集めてましたね。そこに仕官でもしてみましょう。」




めっちゃ難産だった


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国主

火の国・・・といっても今は乱立する国々でも中堅でしかない普通の国です。

 

ナルト原作の火の国の5分の1有れば良いくらいの国です。

 

私がマスターと一緒に居たときは、もっとに小さかったですけどね。

 

で、私達は今、大名の家臣達から質問攻めを喰らっています。

 

何ができるのか、雇ったメリット、誰に使えていた等。

 

忍がまだ一般的に山賊や海賊崩れなので信用が無いですね。

 

「騒々しい。何事だ?」

 

「お、お館様!!」

 

「・・・ほぉ、忍か。これは面白いものが来たな。」

 

「・・・このハゲがここの主ですか。」

 

ドゴン サッ

 

「国主様に暴言吐くな七実!!」

 

「あらやだ。でも巫女も殴って畳を痛めるのはいけないんじゃないかしら。」

 

「す、すみません。この阿呆どもが。」

 

「カハハハハ!!いや、愉快だ。気に入った。で、何ができる?」

 

「この人数ですから敵の攪乱と山賊をぶちのめしたりですかね。」

 

「良い。初めに実力を確認したい。隣国の地図でも作ってもらおうか。」

 

「「「は!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よろしいのですか?父上。」

 

「何がだ?」

 

「忍の件です。」

 

「新九郎、この火の国だけでなく周辺国でなぜ戦が無いかわかるか?」

 

「4年前の大戦の傷が癒えてないからではないのですか?」

 

「表面上はどこの国もそう言っているがな・・・本当は忍と名乗る山賊、海賊の異常な戦闘能力に侍が返り討ちにあい、どこも戦どころではないのだ。」

 

「では大戦も。」

 

「単なるパフォーマンスにすぎん。火の国とその周辺は豊かな土地と水に恵まれている。それ故に人口も多く、山賊も多い。・・・その根城を崩すのに正確な情報が必要だ。それができるかどうかを試したのだ。」

 

「そうでございましたか。」

 

「千手とうちは・・・歴史がある部族が急激に力を増している。何とかこれを吸収できれば良いのだがな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、地図といっても、既に(ナルトの)世界の細かい地図は有りますからある程度精度を落とした写しを渡しましょう。」

 

「「「意義無ーし。」」」

 

「さて、どう売り込みましょうかね。このままだと使い潰されますよね。かわいいボクは出世したいですよ。」

 

「土地が貰えれば色々できますので痩せた土地でも貰い、小さな里を作りましょう。」

 

「七実にしては良い意見じゃん。」

 

「してはは余計ですよ巫女。」

 

「「・・・。」・。」

 

「男どもも意義無しのようですね。それでいきましょう!!」

 

 

 

 

 

 

 

その後約1年間細々した仕事を続け小さな忍(山賊)の根城を攻略したことにより小さな社がある15反程の土地が与えられましたが、やはり痩せていて農業をしても6石いくかいかないかくらいでした。



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