ゲート チート自衛官 彼の海にて不条理に戦えり (メガネ二曹)
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プロローグ

どうも。
読んでないのに我慢できずに書いちゃった♪ 
メガネです(白目)
キャラクター?知らないよ。(白目)

だって原作まだ出てねえし(白目)

ま、まあ、とりあえず、読んだら話合わせる為に修正入ると思いますからそのつもりで。

……にしても、まだ出てない小説ベースの小説って……
二次創作でいいのかな……いいのか。
では想像と妄想をフルに使ったプロローグです。どうぞ!


宗谷大河。19歳。海上自衛隊1等海士。

隊の中にはいくらでもいる、普通の自衛官だ。

いや。普通「だった」の方が正しいだろうか。

普通の高校を出て、自候生で入隊した俺。

順当に普通な人生を送っていた俺が、どこで道を外れたか。

……あまり昔の話ではない。ひと月前のことだ。

 

俺は、嵐の海を進む艦の上に居た。

 

--

 

「宗谷!そっちの箱の縛着点検!急げ!」

 

「了!」

 

階級章の付いた青い作業服に灰色のライフジャケットを着た俺、そして隊員達は、多賀曹長の指揮で格納庫の荷物の縛着点検を行っていた。

 

縛着点検。嵐の海の上では、いくらスタビライザーが動いているとはいえ、艦は大きく揺れる。

そんな艦の中では、固定されていない大きな荷物はかなり危険だ。そのためヘリや荷物などは、艦の床や甲板に固定するのである。

 

「1番から4番ヨシ!」

 

「同じく4から8ヨシ!」

 

俺は小走りで少し急ぎつつ、金具を調べていく。

 

「9番、左緩んでます!」

 

「マジか…解った!斎藤、牧田!こい!」

 

「「了解!」」

 

「宗谷!一旦離れろ!」

 

多賀曹長の指示で、一旦少し下がる。

もし固定具が外れた時、一人では潰されてしまう。

こういった作業は原則複数人なのだ。

しかし、今回はこれが裏目に出た。

俺が退避したその時、艦が大きくゆれた。

 

「うおっ!」

 

揺れで足がもつれて転倒してしまう。

腰に吊っていた工具がばらまかれ、体に痛みが走る。

 

「くっそ……痛ってえ……」

 

膝をさすりながら起き上がる。すると、曹長の叫び声が聞こえた。

 

「宗谷!立て!避けろ!」

 

「え?」

 

俺は後ろを振り返る。……そこには、俺を潰さんとする、二つの大きな木箱があった。

 

慌てて立ち上がろうとするも、恐怖と焦りで体が動かない。

 

「宗谷ーッ!」

 

……俺の意識は、そこで途切れた。

 

--

 

「ほう。随分若いね。死因は?」

 

-声がする。知らない声だ。病院?

 

「艦内での作業中に荷物に潰されて死亡です。肉体の損傷はそこそこですが、頭部がかなりダメージを受けています。」

 

-潰されて?……俺、死んだのか。

 

「再生は可能かい?」

 

-再生?

 

「……この若者をですか?……失礼ながら、彼からはあの男のような力も才能も感じません。多少戦闘能力は高いようですが、彼と比べるとかなり見劣りします。別の候補を探した方がよろしいかと。」

 

-俺の事を言ってんのか?……あの男って誰だろう。

 

「ま、あんまり時間ないしね。今回のこっちの「天使」。……もとい、眷属は彼にしよう。」

 

-天使?眷属?

 

「宗谷大河。聞こえるかい?」

 

-聞こえてるよ。喋れねえけどな。

 

「OK。大丈夫。僕も一応「神」だからね。心を読むのなんて朝飯前さ。」

 

-神って……痛い奴なのか?

 

「……なんか、君今すっごく失礼な事考えてたよね。……まあいいや。」

 

-いいのかよ。

 

「……さて。宗谷大河。君は一度死んだ。だけど、君は今から二つ目の命を得て、人生の続きを歩んでもらう。」

 

「今まで通りには行かない。君の道は、一度閉ざされた物だ。それでも、君には突き進む事が出来ると思う。」

 

「力は与えた。どう使うかは任せる。君はただ、自分の、自衛官の信念を貫け。」

 

「あっちに戻ったら、異世界の海を征く準備をしておけよ。」

 

「さあ行け。眷属。」

 

その言葉を聞いた俺の体を、浮遊感が襲う。

高い所から落下するような感覚が体を走るが、何故かとても眠い。

俺は、その感覚に身をゆだねた。

 

--

 

次に目覚めたら、今度は病院だった。

ゆっくり目をあけると、ふくれっ面の義妹が顔を覗いている。

 

「ふぁ……おはよう奈緒。」

 

「おはようお兄ちゃん。散々親を心配させといて起きたら呑気にあくび。随分と良いご身分だね。」

 

「あはは……お前は心配してくれなかったのか?」

 

「箱に潰されて重傷なんていうかっこ悪い怪我した人に心配なんかするわけ無いじゃん。」

 

「……中々キツイなお前。」

 

奈緒は鼻をふんとならしながら、慣れた手つきでリンゴの皮を剥いていく。

 

「……前々から思ってたけど、お前って見かけによらずそういうの得意だな。」

 

「……見かけによらずとはなにさ。」

 

奈緒はジト目でこちらを見る。手は動かしたまま。

……本当、器用なヤツだ。

 

ぼーっとリンゴの皮剥きを見ていると、ドアが空き母親が入ってきた。

 

「あら。大河、目が覚めたのね。良かったわ。」

 

「……母さんも奈緒と同じでなんか淡白だね。」

 

「あら、だって私は大河が死ぬなんて思っていないもの。あなた丈夫だし。」

 

そういって母さんは笑う。

……ごめん母さん。でも俺一応死んだんだ。

 

「にしても奈緒が淡白ってのは失礼よ?病院に来たときから付きっきりだったのに。」

 

「へー?」

 

「………………」

 

「でもこの子泣いたりしなかったわよ?後で聞いたら、「お兄ちゃんが私置いて死ぬ訳ない」ですって。可愛いわねぇ♪」

 

「ほう。」

 

奈緒の方を見ると、目を逸らされる。顔には出ていないが、恥ずかしいのだろう。可愛いヤツめ。

……でも奈緒、ごめん。俺死んだよ。

俺は奈緒の頭にてをやり、優しく撫でる。

 

「……なんで撫でるのさ。」

 

「いや、可愛いなって。」

 

「……ロリコン。」

 

「違うわアホ。」

 

奈緒は相変わらず表情が変わらない。

が、少し肩が下がった。気持ち良いのだろう。

 

「あらあら。仲がよくて良いわね。お邪魔かしら?」

 

「いや何でだよ……別にこのくらい普通だろ。」

 

「まあそうね。少し仲良すぎな気もするけど。……確かに奈緒がしてた事に比べたらそうね。」

 

「奈緒がしてた事?」

 

俺は首を傾げて奈緒を見る。奈緒は少しびくっとした。

 

「この子ったらね?大河が寝てる間にキ」

 

「わーっ!わーっ!お母さん何で知ってんの!」

 

「……おい奈緒、病院では静かにしろよ。」

 

「だって!」

 

「そうよ奈緒。言わないから安心しなさいな。」

 

「今絶対言おうとしてたし……」

 

あー、可愛い。

 

「そうだ。大河、自衛隊の偉い人から連絡来たわよ?明日の朝来るって。」

 

「偉い人?名前は?」

 

「確か田上って言ってたわね。」

 

「艦長が?……なんだろ。」

 

「クビじゃないの?」

 

奈緒がニヤニヤしながら言う。

 

「……いや、悪くても異動だよ。多分。……そうだと信じたい。」

 

そのことを想像してしまい、背筋が震えた。

まだ2年目だ。せっかく自衛官になったのに、クビは絶対に嫌だ。

 

「ま、とりあえず明日だし、今日は愛情たっぷりの奈緒のリンゴ食べて休みなさい。……あ、でも多分医者と話すかな?」

 

「了解。」

 

俺は奈緒の切ったうさぎの形のリンゴを頬張った。




ちなみにですが、本編は小説を読んでから始まりますw
つまりしばらく待ちぼうけ。
まあ、期待せずにお待ち下さい。

……にしても「彼の地にて」の方の二次書いてる時も思ったけど、オリ主の二次創作って、プロローグは原作読んでなくても書けるんですよね。

だって原作に居ないキャラの前日談ですよ?原作に出てきませんよ?

だから書けるんです(白目)


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横須賀基地にて

どうも。
発売から四日。
あれだけ書く気満々だったのに、時間がかかってしまいました。
すみません。
ま、とりあえず頑張りますね。
(さっき買ってきて今読み終わったとこだけど。)


基本的に、物事は唐突である。

ライトノベルの主人公が、異世界に送り込まれるのだって唐突だ。

現実もそう。

会社をクビになったり、事故にあったり。

余り長く生きているとは言い難いが、人生とはそんなもんである。

 

そして、俺もまた。

唐突な物事に襲われていた。

 

-退院間近のある日。

見知った人物が俺を訪ねてきた。

余り話した事はないが、見知った顔。

 

俺の乗っていた護衛艦、「しらつゆ」の艦長、田上啓介一佐である。

 

「やあ宗谷1士。調子はどうだね?」

 

「はっ!おかげさまで無事、退院できそうです!……ご迷惑をおかけしてすみません。」

 

「いやいやあれは事故だ。君一人のせいじゃない。我々にも罪はある。」

 

「本当、すみません。……ところで艦長、どういったご用ですか?」

 

通常、艦長クラスの人間が、バカをして入院した下っ端の見舞いにくる事なんて滅多にない。

艦の最高責任者である艦長は、忙しいのだ。

 

「いや……ハハ、上から君に通知が来てね。結構君のこれからに関わる重要な事だし、ね。」

 

「はあ。……通知の内容、お聞きしてもよろしいですか?」

 

俺がそう尋ねると、艦長は苦い顔でこう言った。

 

「……宗谷1士。本日付けで貴官に、横須賀陸警隊への移動を命ずる。」

 

……仲間にに迷惑をかけ、隊の印象を少なからず悪くした俺への、判決であった。

 

--

 

〈海上自衛隊横須賀基地 基地司令室〉

 

「失礼します。」

 

「うむ。入ってくれ。」

 

ドアを開け、入ってきた男は、ソファに腰掛けた基地司令の向かい側に立ち、敬礼した。

 

「特地担当官の江田島です。時間を取らせて申し訳ありません。」

 

「いや、気にしないでくれ。特地では貴官一人に様々な事を押しつける形になってしまい、申し訳無かった。」

 

「いえ。良い経験になりました。あちらの船も見ることができましたし。」

 

「そうか。そう言ってくれると助かる。」

 

司令は、部下の出したコーヒーを飲み、続ける。

 

「隊員を一人、連れて行きたいそうだな。」

 

「ええ。ある事情で特地の国に行く事になったのですが、部下一人と私一人では少々不安でして。優秀なガードを一人、お貸しいただけませんかね?」

 

「お安い御用だ。貴官には借りがあることだしな。……ただ、隊員が行くと言わない場合は諦めてくれ。聞く限り危険な任務のようだ。あくまで隊員の意思を尊重した上で、だ。」

 

「勿論、心得ております。」

 

「陸警隊の隊長に話を通しておこう。丁度今、警備の第2分隊が待機している。」

 

「何から何まで、申し訳ありませんねぇ。」

 

「なに、これくらいの事はな。……特地の件、くれぐれも気を付けてな。」

 

「ありがとうございます司令。それでは。」

 

--

 

「宗谷!ちょっと行ってくる!」

 

「了解です。……はぁ。」

 

先輩であり部隊でのバディである小島 夏久(こじま なつひさ)士長が隊長に呼ばれて走って行く。

 

俺は小銃を持ち直すと、歩哨を続行した。

 

陸警隊に配備されて1ヶ月。

元々艦艇勤務で、慣れない陸上勤務だったが、いい加減慣れてくる。

それに教育隊の時は陸上だったのだ。

最初こそ戸惑いもしたが、今は結構しっかり仕事をしている。

 

それに、良くなった事もある。

 

狭い艦内とは違い、ベッドが大きい。

大きいといっても、普通の一人用ベッドなのだが。

それでも、護衛艦の寝返りもまともに出来ないベッドよりマシだが。

 

……でも時々、そんな狭苦しいベッドが恋しくなる時がある。

まあ、そんなことを言ったところでどうにもならない。

今の俺は陸警隊員。

艦と皆が帰ってくるこの基地を守るのが仕事だ。

 

そんな事を考えながら決まった巡回路を歩いていると、真っ白な制服を着た

見慣れない顔の自衛官が前から歩いてきた。

 

胸には沢山の防衛記念賞に徽章。肩の階級章は、一佐の物だ。

 

すれ違う前に道を開け、敬礼をする。

 

「こんにちは。私は江田島と言います。お仕事お疲れ様です。……ちょっとよろしいでしょうか。」

 

「陸警の宗谷です。なんでしょうか。」

 

「……ここではなんですし、向こうでよろしいかな?」

 

「あ、いや、でも俺巡回が……」

 

「おーい、宗谷!悪かったな一人にして……って、その人誰だ?」

 

「江田島一佐です。」

 

それを聞いた夏久士長は慌てて直立不動の敬礼をする。

 

「しっ……失礼しましたァっ!」

 

「いえいえ。大丈夫ですよ。少し宗谷さんを借りてもよろしいですかな?」

 

「はっ!かまいません!……宗谷、俺がやっとくから行ってこい。隊長には伝えておく。」

 

「ありがとうございます。すいません士長……」

 

「いいってことよ。それに、俺も今までお前にやって貰ってたしな。」

 

「……では、行きましょうか。」

 

--

 

「特地での任務?」

 

「ええ。私は特地での活動を任されておりまして。今は部下と二人で行っているのですが、少し心もと無くてですねぇ。そこで、陸警隊の隊員に一人、お手伝いしていただきたいのですよ。」

 

「具体的には、何を?」

 

「現地協力者や私達、そして国の人間等の警護。それに私達の手伝いですかね。主にガードとなります。」

 

「……危険ですよね。」

 

「まあ、勿論です。こちらの世界と違って、相手は国から派遣された人間などでもお構いなしです。まあ帝国等、わが国と関係の深い国は大丈夫ですが。しかし私達が受け持つのは、大体そういった国では無いので、戦闘になる可能性は無くはないです。今まではありませんが。」

 

「……そう、ですか。」

 

俺は俯いて悩む。

正直な所、俺はこの話を受けて特地に行きたい。

元々興味はあったのだ。

 

それに、見たこともない世界なんて、冒険心がくすぐられる。

勿論、遊びではなく、仕事だとはわかっているが。

 

……しかし、死ぬ可能性があると言うのが俺を躊躇わせている。

まだ死にたくはない。

それに、親や妹、幼なじみも居る。

 

「……少し、考えさせて下さい。」

 

「勿論です。ゆっくり考えて下さい。これはあなたの人生を左右するかもしれない選択ですからね。」

 

 

 




ふぅ……
という訳で、主人公は陸警隊員です。
聞いたことないですか?
海上自衛隊で、基地を警備している方々です。
艦と、隊員達の帰ってくる場所、基地や港を守っています。
マジお疲れ様です。


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