復讐のストラトス (T-shi)
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敗北…

アリーナ中央に二機のISがいた。

そのうちの一機、紫のカラーをした"ストライカー"は空中で地面に倒れ伏しているもう一機のIS白式・雪羅を見下すように、また嘲るように見下ろしていた。

『この程度でよく誰かを守れると思ったな。

馬鹿じゃねえの?まぁ、安心しろ お前のかわりに俺がみんなを守ってやるからww 。

お前はそこで這いつくばって見てろよ

雑ー魚ww 。』

 

地面に倒れ伏す一夏は、悔しさに涙を浮かべながらも言い返す事が出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇六時間前 一時間目前◇

この日、IS学園はある事で話題が持ちきりだった。

そう、第二の男性操縦者が現れたのだ。

そして、その男性操縦者が学園に来るのが今日だからだ。

そんな中、"一夏ラヴァーズ"はそんな事どうでもいいとばかりにいつもの一夏争奪戦をしていた。

 

「みんな、そんな事より男性操縦者について何か知らないか?」

 

一夏の問いに、一夏ラヴァーズは騒ぐのをやめ問いに答えた。

 

「確か、日本人で刈谷 正和という名前でしたわね」

 

「ドイツからの報告によれば、私たちより二つ年が上らしい。」

 

「中国も同じような情報だったわ。」

 

質問に答えたのは、代表候補生のセシリア、鳳、ラウラの3人だった。

 

「そんな事より一夏、今日は私が稽古をつけてやる!

放課後、剣道場に来い!」

 

だが、箒の言葉によって一夏争奪戦はま再燃しまった。

 

プシューッ!

 

教室のドアが開く音と同時に、一夏ラヴァーズは騒ぐのをやめ自分のクラス、席に戻っていった。

 

「お前たちも知っていると思うが今日、第二の男性操縦者がこの学園に来た。

ちなみにこのクラスだ

刈谷、入れ」

 

担任である千冬が名を呼ぶと同時に、一人の男が教室に入って来た。

 

「刈谷 正和です。年はみなさんの二つ上の十八です。

ここに来るまでは、実家でありIS企業でもある刈谷重工でISの訓練をしていました。

これからよろしくお願いします。」

 

そう言うと、千冬が席を指定し刈谷を座らせるように促した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一時間目終了後の休み時間、一夏は刈谷に話しかけられた。

 

「君が、織斑一夏くん?

改めて初めまして、刈谷 正和です。

早速で悪いのですが、放課後僕とISで勝負しません?」

 

一夏はこの学園に来て初めて自分と同じ立場の人間に会えたというのもあり、二つ返事で了承した。

これが、全ての始まりだった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、冒頭に戻る。

一夏は、刈谷の駆るIS…ストライカーに手も足も出なかった。

だが、それだけではなかった。

一夏とともに過ごして来た仲間である箒やセシリア、凰やラウラ、シャルロットが一夏を罵倒し始めたのだ。

 

「お前に、誰かを守れる訳ないだろう」

 

「貴方なんかに守られるほど、私は弱くありませんわ」

 

「あんた、弱いくせにしゃしゃり出るんじゃないわよ!」

 

「貴様が誰かを守る?馬鹿を言うな。

嫁に負けたくせに。」

 

「結局、君がしたのって問題の先延ばしだよね

彼はちゃんと解決してくれたよ」

 

一夏は、心を壊していった…




コメント、お待ちしてます。


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