TS賢者ハルの異世界放浪紀 (AJITAMA5)
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番外編
番外『世界観、システム説明』(たまに更新)


剣と魔法の世界『ファウリア』について

 

大まかに人間族の住む大陸『アスファウル』と、魔族の住む大陸『グロウリア』その他大小の島々から構成された世界。

 

人類大陸『アスファウル』

 ・イルレイン王国…王政であり、王族が優秀な為、非常に治安が良い。ハルの初めて来た国。

 

ステータスについて

 

名称…その名の通りその人や物、モンスターの名前

 

二つ名(ギルドカードに記載)…冒険者ランクSになると貰える称号のようなもの。

 

ランク(ギルドカードに記載)…GからLEGENDまで全十二段階存在する。SSSは現在ラグナのみ。それ以上は居ない。

 

年齢…そのまんま年齢

 

基礎Lv.…その人やモンスターの基礎的なの強さのレベル。上がるとステータスも上昇する。

 

職業Lv.…その人の職業の熟練度を示すレベル。上がるとスキルが解放されたり、ステータスが上昇したりする。ちなみにとろうと思えば幾らでも取れる。

 

 HP…生命力。減少すると一時的に一部のステータスが減少する。無くなると死ぬ。

 

 MP…魔法力。これを使ってスキルや魔法を使える。無くなると吐き気やめまいに襲われる。酷いときには気を失い、帰らぬ人となる時もある。

 

 STR…筋力。物理攻撃力、拘束解除力に影響する。

 

 INT…魔力。魔法攻撃力、知能指数に影響する。

 

 VIT…体力。物理防御力、戦闘継続力に影響する。

 

 WIS…知力。魔法防御力、回復魔法威力、肉体汚染耐性に影響する。

 

 DEX…器用さ。武器制御力、スキル制御力、命中率、製作系スキルの成功率に影響する。

 

 MIN…精神力。魔法詠唱速度、精神汚染耐性に影響する。

 

 AGI…敏捷性。行動力、回避率に影響する。

 

 LUC…運。あらゆる事象において影響する。

 

スキル…その人の持つ特殊技能。万人に習得できるスキル『ノーマルスキル』があれば、限られた一部しか習得できないスキル『エクストラスキル』もある。任意発動。

 

パッシブスキル…前項目を参照。常時発動。

 

装備…名前通り装備。武器スロット左右に頭、胴、右腕、左腕、腰、足の8スロットがある。

 

所持金…現在財布の中にあるお金。預けている場合()で表示される。

 

登場人物

ハル・カミシロ…主人公。ょぅι¨ょ。賢者(笑)。Aランク冒険者。特典を貰えなかった人。

 

フィリア・エルヴァーナ…主人公の親友。鍛治神(大嘘)。Bランク冒険者。少なくともヒロインではない。

 

アストレア…ギルドの看板受付嬢さん。おっちょこちょい。決して『ほいっ!』等とは言わない。(MH3G並感)

 

ダガン・トルヴァス…Aランク冒険者。妻子持ち。親バカ。

 

タクヤ・キシダ…門番の少年。長身。実は転生者(特典を辞退)。



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第一章『剣と魔法の世界ファウリア』
第1話『日常の崩壊』


 ───拝啓。親愛なる父さん、母さんへ。

 

 僕、神代(かみしろ)晴輝(はるき)は修学旅行の帰り、飛行機事故に遭い死んでしまいました。

 

 しかし、僕は元気です。何故なら、僕は今異世界にTS転生してしまったからです…。

 

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 

 事の発端は帰りの飛行機の中で起こった。

 

「いやぁ、楽しかった。な、ハル」と、僕に声を掛ける奴が居た。

 

 こいつの名前は村上(むらかみ)一樹(かずき)。僕の幼馴染みであり、腐れ縁の男。小さい頃に一樹から女の子みたいだと言われ、喧嘩して以来の親友だ。

 

 ちなみに「ハル」というのはカズ…一樹が勝手に僕に付けた渾名(あだな)だ。カズ曰く、僕には可愛い渾名の方が似合うらしい。まあ言った本人は後でシメたが。

 

「ハルって言うな、カスキ。まあ楽しかったけどさ」

 

「カスって言うなよ、男の娘。結局楽しかったんじゃねえか」

 

「男の娘って言うなぁ…、これでも鍛えてるんだよぉ…」

 

「心中お察しするよ。…それよりさ、昨日の事…ありがとな」

 

 いつも通りの会話をしていると、カズが話を変えてきた。

 

 …昨日の事、ああ、あれか。

 

「ああ、あれね。見てたよ、『ずっと俺の側に居てくれ!』…だっけ?」

 

「うぐっ…見てたのかよ趣味悪いな。…まあそうだ。おまえが居なかったら今頃俺はヘタレのままだったろうな」

 

「言えてるね。…それより、告白成功おめでとう。ミナをよろしく頼むよ。」

 

「ああ、頼まれた。絶対に幸せにする」

 

「それは結婚したときに言ってあげなよ。…まあどうせカズの事だからプロポーズまで僕を付き合わせるんだろうけど」

 

「い、いやぁ…それはない…と、思います」

 

「あはは、何だよその自信なさげな物言いは。もっと自信を持っていこうよ」

 

「き…気を付ける…出来るだけ」

 

「頑張ってね、村上一樹(ヘタレ野郎)くん」

 

 …ここまでの会話を聞いて察しのいい人なら気づいていると思う。

 

 ───こいつ、リア充です。

 

 ちなみに「ミナ」というのは黒沢(くろさわ)美奈(みな)という僕たちのもう一人の幼馴染みである。小さい頃はとても勝気な女の子でカズとは馬が会わなかったのか、いつも喧嘩をしていた。中学生ともなると落ち着いてきたのか暴力による喧嘩から口喧嘩に変わった。もちろん口喧嘩では女の子であるミナの方が圧倒していた。しかし内容が内容。殆ど痴話喧嘩のようなものでいつもクラス中から「夫婦」と囃し立てられていた。結果として、カズは否定するがまんざらでもなさそうに、ミナは顔を真っ赤に染め涙眼になっていた。

 

 ───しかしここまで行っていてこいつらは、高校のほぼ三分の二の修学旅行になるまで付き合っていなかったのである。

 

 大体の原因がこのヘタレの糞チキン(村上一樹)にあるのは大体想像つくと思う。

 

 修学旅行前にこいつに頼られたとき、こいつはやれ突然の呼び出しに不快に思わないだろうかとか、やれ断られたらどうしようだとか、…まあ簡単に言えば、告白できない意気地無しのテンプレみたいになっていた。

 

 このままではミナの方が可哀想なので一発ぶん殴って協力した。

 

 結果は大成功で、見事二人は昨日ようやく付き合うことになった。

 

「全く…、僕が居なかったらどうなっていたことか」と言い窓から空を見る。

 

 空は綺麗な紫色に染まっている。標高が高いと空が紫色になるって本当だったのかと感心していると、一筋の黒煙が見えた。気になってその方を見ると、

 

 ───飛行機の右翼のエンジンから黒煙があがっていた。

 

「…カズ、あれはもしかして───」

 

 ヤバイんじゃないか。そう言おうとしたとき、

 

 ───エンジンがボウッと幻聴が聞こえそうな程綺麗に炎上した。

 

 そしてそれに呼応するように飛行機が右側に傾きだす。

 

「うわああああああっ!!」

 

「いやああああああっ!!」

 

 急な出来事に騒ぐ生徒達。隣では「ミナ…こんなはずじゃ…」とうわ言のように呟き顔を真っ青にしたカズがいる。

 

 そんな悲愴に暮れたカズの横顔を見て哀れに思っていると、飛行機の傾きは45度を越し、もう墜落してもおかしくはない状況だった。

 

 ───これはもう見ていられない。…そう思った僕はみんなより一足先に眼を閉じ、意識を手放したのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『›転生システム、オールグリーン』

 

『›転生先:ファウリアに決定』

 

『›転生被験者:ハルキ·カミシロ、カズキ·ムラカミ、ミナ·クロサワ』

 

『›管理者の干渉を確認しました』

 

『›ネーム変更:ハル·カミシロ、ヴィルヘルム·アインス、イルミナ·グランザム』

 

『›Warning:ハル·カミシロに重大なバグが発生。』

 

『›データ修復開始………完了』

 

『›これより転生者三名の転生を行います』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




二作品目なり
前の作品については続けますが、投稿ペースが死にます
と言うか学生なのでテストが終わり漸く書けるということです
夏休みにはいるので赤点回避が出来ていればきっと進められるはずです…多分


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第2話『ょぅι¨ょ化』

 暫くして手放し、冥界へ向かった筈の意識が肉体に舞い戻ってきた。

 

 ───死んでいない?あんなことが起こったのに?

 

 そう思って、まだ光に慣れない重い(まぶた)をうっすらと開け、自らの五体を確認する

 右腕、左腕と順番に力を込める。…しっかりとした感触がある。どうやら身体は無事なようだ。うっすらと開けていた眼も段々と光に慣れてきたのでしっかりと開け、起き上がってみる。

 

 まず一番最初に目に入ったのは、ふっくらとした太ももだった。脛毛は元々ないからいつも通りだが、心なしか少し白くなった気がする。

 

 その次に目に入ったのは、何故か履いているスカート。…事故が起こったのに寝ている間になんて悪戯(いたずら)をしてくれたんだ、あいつらは。

 

 さらに次は小さいながらも柔らかそうな…、

 

「…って、あれ!?」

 

 何で僕に胸が?と言おうとしたところに、更に違和感を感じた。

 

 ───元々男としては高かった声が今は不自然なほどに声が高い。というよりアニメ声。

 

「まさかっ…!」

 

 と言い、僕はたまたまポケットに入れていた折り畳み式の手鏡を開け、自らの姿を確認する。…そこ、女子力高いとか言うな。

 

「─────っ」

 

 そこに写っていたのは、案の定僕の知らない青髪淡青眼の幼女だった。───体感的に言って7~8歳ってところかな?

 

「ってそうじゃなくて!」

 

 今は周りの状況確認だ。…そう言おうとしたが、

 

 ───辺りは鬱蒼とした森の中だった。飛行機が落ちているような痕跡は無い。

 

「もしかして………これって異世界に来ちゃった感じ?」

 

 元々の僕は身体はあまり強くなく、外に出るよりも家の中でラノベを読むことの方が多

 

かったので意外とすんなりこんな発想ができてしまった。

 

「…ここが異世界だって言うならこんなことは出来る筈だよね」

 

 そう言って興味半分に右手を前に伸ばし、テンプレな魔法(アレ)を唱える。

 

「《ステータス》!」

 

 と唱えると、目の前に青色のウインドウ(テンプレ中のテンプレ)が現れた。

 

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 

名称:ハル·カミシロ

 

種族:人属

 

年齢:8歳

 

基礎Lv.:Lv.1

 

職業Lv.:賢者Lv.1

 

基礎ステータス

 

 HP 50/50

 

 MP 1000/1000

 

 STR 12

 

 INT 200

 

 VIT 8

 

 WIS 150

 

 DEX 10

 

 MIN 100

 

 AGI 7

 

 LUC 13

 

スキル

 

 火魔法Lv.1 水魔法Lv.1 風魔法Lv.1 土魔法Lv.1 雷魔法Lv.1 氷魔法Lv.1 龍魔法Lv.1

 

 木魔法Lv.1 幻魔法Lv.1 光魔法Lv.1 闇魔法Lv.1 無魔法Lv.1 空間魔法Lv.1

 

 スペルブレイク

 

 無詠唱

 

 鑑定

 

パッシブスキル

 

 絶対神の加護Ⅹ…基礎ステータス上昇率、取得経験値量が150%増加

 

 魔法使いの秘術Ⅹ…基礎MP、INT、WIS、MINを10倍加

 

 異世界言語翻訳

 

所持金:0ファルス

 

説明

 

 前世で事故に遭い異世界に転生した神城晴輝。しかし何らかのエラーによって異世界転生時に性別や年齢が変化してしまった。

 

─────────────────────────────────────────

 

「リアルすぎる夢…、なのかな?」

 

 明らかにおかしい。こんな天文学的数字でお察しな確率の異世界転生が自分に起きるなんてあってたまったものじゃない。

 

 そう呟いた瞬間「ピコン」という音と共に、ステータス上部にレターマークのアイコンが出てきた。

 

 僕はそれを恐る恐るタッチしてみる。…すると軽快な音が鳴り、ウインドウの画面が切り替わった。

 

『メッセージボックス』と上部に書いてあるウインドウで、一番上に一つだけメッセージがあったのを発見した。

 

 僕はそれを、今度は思いきって開けることにした。

 

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 

 どうもー☆この世界の管理者でーっす!いやぁ、なんか分かんないけど異世界転生させたら謎のバグが起きて君をょぅι¨ょにしちゃったみたいだわー。めーんご☆(爆)…いやほんとに修正しようとしたんだけどね?よく分かんないけどプログラムには弾かれるしね? どうやって修正すりゃ良いんじゃこんちくしょうと徹夜でプログラム修正してるよー☆つまりここまで深夜テンションだよん。うー☆

 

 …とふざけるのはここまでにしておいて、今のうちにこのウインドウで出来ることとこれからのしなければならないことを説明しておくよ。

 

 まずウインドウで出来ること、これは箇条書きで書いておくよ。

 

·ステータス…文字通りステータスの確認が出来る。

 

·ディクショナリィ…一度見て《鑑定》したアイテムやモンスターの情報を見ることが出来る。

 

·アイテム…Lv.1空間魔法《アイテムボックス》で収納したアイテムを確認できる。

 

·スキル…アクティブスキルの確認、パッシブスキルの確認とONとOFFの切り替えが出来る。

 

·メッセージボックス…自分に届いたメッセージを確認することが出来る。自分でメッセージを打つことも可能。

 

·フレンド…この世界にで出会った転生者とフレンド登録が出来る。これをしたものは、メッセージを送る対象に出来る。

 

 …といったところかな?多分これで全部のはず。

 

 …次にしなければならないことは、…あ、箇条書きで書けるか。

 

·森を南下して抜ける。

 

·そこから南にある街に行く。

 

·冒険者ギルドに行って、登録を完了させる。

 

 …まあこっちもこんなものか。…ああ、冒険者登録用のお金は振り込んでおいたよ。色はつけておいたから大事に使ってね?ちなみにコンパスもあるよ。

 

 じゃあ他の人にも説明しなきゃいけないから、もうこれでこの文章は終わりだよ。

 

 まったねー☆

 

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 

「………なぁにこれぇ」

 

 思わず言ってしまった。…うん、最初のこのテンション、ね?こんな感じで来るとさ、一瞬『ああ、駄目神だ』って思うじゃん?だけど最後はしっかり仕事してんじゃん?

 

「…まあ多少はまともな神様で良かったよ。《アイテム》《コンパス》《リリース》!」

 

 そう唱えると、アイテムウインドウにあるコンパスの文字にカーソルが行き、軽快な音が鳴って、掌の上にコンパスが現れた。

 

「行くしかないかぁ……」

 

 諦め半分にそう言いつつも僕は南を目指して歩きだすのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ドーモ、万守です。ニンジャ殺すべし。
なんか一日経って見てみたらUA数がメインで書いていたつもりの小説を上回っていました。
………もうこっちメインにしようかな。

追記

鑑定スキルと種族入れるの忘れてたんで追加しました。


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第3話『初戦…闘!?』

一日二話投稿だぜ

いえい


 森を南下しはじめてから15分程経って…

 

「喉が…乾いた」

 

 僕は項垂れつつも歩みを進めていた。…それよりチート付与されててもやっぱりそこら辺は人間のまんまなんだな…。身体は幼女だから距離は歩けないし体力は直ぐに切れる。

 

 15分歩き続けるだけなのに休憩を挟んでしまうほどだ。

 

「そろそろ森を抜けてもおかしくはないと思うんだけど…」

 

 先ほどから木々の間に隙間が出来はじめ、風が吹き込むようになってきている。

 

「そろそろ抜けられそうだし…走る?」

 

 そう自分に言い聞かせる。…よし、走ろう。と心に決め、コンパスで南を確認し僕は走り出した。

 

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 

 ………五分ほど走って森を抜けた。

 

「喉痛い」

 

 走ったせいで喉は痛みを覚え、呂律が怪しくなっている。…そりゃそうだよ僕、走ったんだもん。

 

「水が飲みたい」

 

 森の中には湖などの水源は見当たらなかった。どうやって生きてるんだろうこの森。…まあ今はとりあえず水探ししよう。ちょうどここは他よりも土地が高い位置にあるからすぐに見つかってくれるでしょ。

 

 …まあ案の定すぐに見つかった。さらに200m程まっすぐ行くと橋があるようで、その下はきれいな清流が見える。

 

「よし、あそこに向かおう」

 

 しゃべる度に喉が痛む。すぐに向かおうと思った時、

 

『ガサッ』

 

 …近くの茂みから音がした。まあ大体予想できていたから驚かない。そして僕は声をあげる。

 

「そこのモンスター………貴様………見ているな?」

 

 僕が○IO様の台詞を放つと、そこにいたモンスターはそれを挑発と受け取り、

 

「ブヒャアッ!」

 

 と飛びかかってきた。僕はとりあえずその攻撃をいなしてスキル《鑑定》を発動する。

 

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 

名称:オーク

 

種族:オーク

 

基礎Lv.:Lv.2

 

基礎ステータス

 

 HP 150/150

 

 MP 0/0

 

 STR 30

 

 INT 0

 

 VIT 24

 

 WIS 6

 

 DEX 12

 

 MIN 4

 

 AGI 16

 

 LUC 20

 

スキル

 

 痛打Lv.1

 

パッシブスキル

 

 なし

 

所持金:0ファルス

 

説明

 

 どこにでもいるただのオーク。特に火の魔法に弱い。

 

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 

 あれ…強くない?初めて出会うモンスターは基本ドラ○エ的にスライムかと思ったけどオークだしSTR?筋力かな?の値が僕の倍以上だし、VIT?多分体力?は三倍だし。

 

 ちなみに僕のステータスはこうだ。

 

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 

名称:ハル·カミシロ

 

年齢:8歳

 

基礎Lv.:Lv.1

 

職業Lv.:賢者Lv.1

 

基礎ステータス

 

 HP 50/50

 

 MP 1000/1000

 

 STR 12

 

 INT 200

 

 VIT 8

 

 WIS 150

 

 DEX 10

 

 MIN 100

 

 AGI 7

 

 LUC 13

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 

 …とこんな感じになっている。一見すると他が上回っているように見えるがかなり危ない。

 

 特にAGI(俊敏値)、相手がこれを上回っていると普通の魔法使いでは魔法の詠唱がうまくいかず、すぐに追い詰められてしまう。

 

 …そう、()()()()()使()()()()

 

 オークは僕のことを確実に()()()()()目で僕を見ている。…気持ち悪い。

 

 スキルは先ほど何が使えるか確認済みだ。ならばどうするか、それはもう決まっていた。

 

「ブヒャッ!」

 

 ただ、行動する前にオークが動き出した。こうやって飛びかかって近接戦闘に持ち込むあたり、僕が魔法職というのを理解しているのかもしれない。しかし、

 

「遅い!《ファイアボール》!」

 

 僕はそのまま組敷かれはしなかった。何故なら僕は普通の魔法使いではなかったからだ。

 

   《無詠唱》

 

 このスキルは言葉の通り一定以内の詠唱をすっ飛ばして魔法を打つことが出来るスキルだ。ちなみに一定以上でもある程度の省略は出来る。

 

 僕はそれを持っていたおかげで絶対に当たる位置までおびき寄せて魔法を放つことが出来た。

 

「ブヒイィィ………」

 

 オークがほぼ零距離で放たれた火球によって吹き飛ばされ、燃え尽きる………と思ったら空中で弾け飛び、特徴的なオークの鼻と、刃こぼれしたナイフをドロップした。てか一撃ってどんだけ知力高いの僕は。

 

「この世界では剥ぎ取りの概念は無いんだ…。優しい世界だな」

 

 僕はオークの鼻はアイテムボックスにしまい、ナイフはそのまま装備して川へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




あと一話いけるか…!?


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第4話『街へ』

 あれから四十年!…じゃなくて30分後のこと。

 

「ぷはっ………、ふう、漸く落ち着いた」

 

 ようやっとの思いで川岸についていた。…川の水って大丈夫なのかな?そう思って鑑定してみたが、

 

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 

名称:淡水

 

状態:綺麗

 

摂取効果

 

 なし

 

説明

 

 ただの水。飲料用に料理用、果ては調合用と使用の幅は広い。

 

汚染度:0% …身体に悪影響なし

 

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 

 なんて便利なんだろう、鑑定って。名前や説明だけじゃなくって状態、さらに汚染度まで出てきちゃったよ。

 

 …結果として水は飲むことが出来た。

 

 これでしばらくは大丈夫だろうから、また南に進み街門を目指すことにする。

 

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 街門前に着いた。門の左側にカウンターのようなものがあったので、そこから声をかける。

 

「すみませーん、街に入りたいんですけどー」

 

「あ、はーい」

 

 奥の方から声が聞こえ、ドタドタと音をたててカウンターまで人が来た。

 

 それは黒髪黒眼のぼんやりとした好青年、身長は180いくかいかないか位の人だった。…ちくしょう、前世でも身長170の壁を越えられなかった僕よりもはるかに………

 

 

 

 ウラヤマシイ

 

 

 

「あのー、お嬢さん?そんな目で見られると怖いんですけど?」

 

 おおっと危ない、目からハイライトが消えてた。

 

「ああ、すいません。ちょっと考え事をしていました。…ところで今って開門出来ますか?」

 

「あ、ああそれか。それならすぐに出来るよ。入街料1000ファルスだけど、払える?」

 

「あ、払えますよ。銀貨10枚ですよね?…どうぞ」

 

 そういって、あらかじめ出しておいた銀貨の束を前に置く。すると門番さんは、あることに気が付いた。

 

「あれ?君、その手の長さ…身長に対しておかしくないかな?」

 

 そう、年相応の身長的に届かなさそうなカウンターで()()()()()()()()()()()()()()()()()()ことに。

 

「ああ、これですか?これは《浮遊(レビテーション)》ですよ。私の腕が短い訳じゃないです。ちなみに切ると、」

 

 そういって僕は《浮遊》の効果を切る。ちなみに今の僕の身長は120~130の間くらいだ。

「こんな感じです」

 

 僕の目線がカウンター下の壁に行き、カウンター側からは頭頂部が見える形になった。…どうしてそうなったって?それはもちろん身長的なサムシングさ。

 

「へえ、魔法使いか。いいね。…っと職務放棄するところだった、危ない危ない。…銀貨10枚丁度だね、今開けるからちょっと待っててね」

 

 そういってから10秒程経って、門が動き出した。ゴゴゴと地面を鳴らしながらゆっくりと開く。

 

「もう通っていいよ。ようこそ、《スタリスト》へ」

 

 そう言われ、門番に一礼をしてから僕は街門をくぐった。

 

 言い忘れていたけど門に来るまでにいくらかレベルアップしてた。ついでに僕のステータス

 

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 

名称:ハル·カミシロ

 

年齢:8歳

 

基礎Lv.:Lv.12

 

職業Lv.:賢者Lv.12

 

基礎ステータス

 

 HP 230/230

 

 MP 2840/2840

 

 STR 56

 

 INT 890

 

 VIT 43

 

 WIS 450

 

 DEX 60

 

 MIN 340

 

 AGI 57

 

 LUC 44

 

スキル

 

 火魔法Lv.3 水魔法Lv.2 風魔法Lv.3 土魔法Lv.2 雷魔法Lv.1 氷魔法Lv.1 龍魔法Lv.1

 

 木魔法Lv.1 幻魔法Lv.1 光魔法Lv.1 闇魔法Lv.1 無魔法Lv.1 空間魔法Lv.3

 

 スペルブレイク

 

 無詠唱

 

 鑑定

 

所持金:9000ファルス

 

説明

 

 モンスターとの戦闘を終え、強化されたハル。その強さは前とは比べ物にならない。

 

 起こってしまったエラーは現在進行形で管理者が修正中だ。

 

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 

 とまあ、めちゃくちゃ強化されたよ。特に全体的な上昇率が凄かった。絶対神様々だね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 一日3話逝けました。

 明日からは週一になりそうですがご勘弁を。


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第5話『冒険者ギルド』

投稿遅れてすみません………

まさか執筆完了した直後にデータが吹っ飛ぶとは、、、

正直内心ではリスカ案件です。
まあ家で飼っている猫に手首を引っ掻かれて今似たようなことになっているんですが


 ここは冒険者の街『スタリスト』。富と名声を欲する者達が集う街。その街の冒険者ギルドでは毎日のように人が行き交い、出会いと別れが繰り返されていく。

 

 そしてその街の冒険者ギルドの前に僕、神城晴輝もといハル·カミシロは立っている。

 

「これが…冒険者ギルド…」

 

 冒険者ギルドの見た目は僕が思っていたよりも質素でかつ機能的な感じだった。そして何より、

 

「凄く…大きいです…」

 

 とにかくでかかった。

 

「まあ、考えてても仕方がないしさっさと入ろう」

 

 両頬を叩き気を取り直して、中に入ることにした。

 

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 

「なあなあそこの君、今度ゴブリン討伐行かねえ?」

 

「ゴブリン…良いわね、ヤりましょう(イケボ)」

 

「アーッ!」

 

「オークコロスオークコロスオークコロスオークコロスオークコロスオークコロスオークコロスオークコロス………」

 

「軽くBランク昇格試験RTAしてきたんだけど…どうだろうこのタイム」

 

「ガバガバじゃねえか(チャートが)」

 

 入ってみたらなんだこれ、すごい人だかり。奥にある酒場コーナーらしきところでたくさんの人たちが飲み食いをしつつ会話を繰り広げているみたいだ。

 

 元々の目的が冒険者登録なのでそっちには行かないで受付嬢のいるカウンターまで行く。…どうやらここには踏み台がしっかりあるみたいだ。いちいち《浮遊》を使うのは面倒なので凄く助かる。

 

「いらっしゃいませー………」

 

 と受付嬢に声をかけられたが、僕を見た途端に驚いたのか固まってしまった。

 

「あのー?」

 

 こちらから声をかけると肩をビクリと震わせて、意識が戻ってきた。

 

「はっ…!?すみません!見とれてしまいました!つい可愛らしかったのでっ!………すみません、取り乱しました!私、アストレアと申します!新人受付嬢です!此方に来られたのは依頼の申請ですか?」

 

 可愛らしいって…、元男の僕には全然嬉しくない言葉だよ…。そう思いつつも表情には出さずに用件を告げる。

 

「いえ、冒険者登録の方です」

 

「えぇっ!?」

 

 受付嬢…アストレアさんが驚きでまた固まってしまった。

 

「あのー?」

 

「はっ…!?あの、失礼ですが年齢は?」

 

「登録に年齢制限があるんですか?」

 

「いえ…ないです。しかし万が一のことを考えてですね、一応聞く規則なんです」

 

「そうですか…、分かりました。私は今8歳です」

 

「8歳ですね。それでは登録に3000ファルスです。ありますね?」

 

「はい。銀貨30枚、丁度です」

 

「確認しました。ではこの針を使って血を一滴こちらのカードに垂らしてください」

 

「分かりました」

 

 アストレアさんに言われた通りに針で血を一滴垂らしカードに落とすと、カードが光輝きだした。

 

「出来ましたね、………その状態になったカードの端を両手で持って、《登録》と念じてください」

 

「分かりました」

 

 アストレアさんに言われた通りにし《登録》と念ずると、カードの光が弾けるように無くなり、灰色のカードが姿を表した。

 

「これにて登録完了です。…次に初期ランクを決めてもらうために模擬戦をしていただきます。30分後に開始致しますのでそれまでに準備をしておいて下さいね?」

 

「はい!」

 

 受付嬢に言われたことを胸に刻みつつ、少し離れてからギルドカードを確認してみる。

 

─────────────────────────────────────────

ギルドカード(表面)

 

 

名称:ハル·カミシロ

 

二つ名:無し

 

ランク:G

 

年齢:8歳

 

基礎Lv.:Lv.12

 

職業Lv.:賢者Lv.12

 

基礎ステータス

 

 HP 230/230

 

 MP 2840/2840

 

 STR 56

 

 INT 890

 

 VIT 43

 

 WIS 450

 

 DEX 60

 

 MIN 325

 

 AGI 57

 

 LUC 44

 

 

ギルドカード(裏面)

 

 

スキル

 

 火魔法Lv.3 水魔法Lv.2 風魔法Lv.3 土魔法Lv.2 雷魔法Lv.1 氷魔法Lv.1 龍魔法Lv.1

 

 木魔法Lv.1 幻魔法Lv.1 光魔法Lv.1 闇魔法Lv.1 無魔法Lv.1 空間魔法Lv.3

 

 スペルブレイク

 

 無詠唱

 

 鑑定

 

パッシブスキル

 

 絶対神の加護Ⅹ…基礎ステータス上昇率、取得経験値量が150%増加

 

 魔法使いの秘術Ⅹ…基礎MP、INT、WIS、MINを10倍加

 

 異世界言語翻訳

 

装備

 

 武器(右):刃こぼれしたナイフ 効果STR+5

 

 武器(左):無し

 

 頭:リボン(水色) 効果無し

 

 胴:ワンピース(水色) 効果無し

 

 右腕:無し

 

 左腕:無し

 

 腰:スパッツ(黒) 効果無し

 

 足:ニーソ(白) 効果無し

 

 靴:皮のサンダル 効果無し

 

所持金:9000ファルス

 

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 

 ………意識はしていたけど村人Aの初期装備かな?と言いたくなるような貧弱装備だった。

 これは模擬戦前にすることが多そうだ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ついでに今まで触れていなかった装備ステータスを追加しておきました。

※追記 ………靴の存在忘れてたんで追加しておきました。分かりました


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第6話『戦闘準備』

二日連続投稿です


 ───あれから二時間後のこと。僕はきらびやかな装飾に包まれた胸当て、如何にも魔力を良く通しそうなオーラを放つ籠手、足元をしっかりガードしてくれそうなグリーヴに身を包んでいる。

 

 相手から見て装飾過多なその鎧は()()()()()()と見えても実際に防いでくれる業物ばかりだ。

 

 そして右手に長剣(ロングソード)、左手に小盾(バックラー)を掲げ、闘技場のど真ん中に立ち、こう宣誓した。

 

「我が名はハル·カミシロ!冒険者随一の魔法使いであり最短でSランクと成る者!」

 

 ───えーっと…、どうしてこうなった………?

 

 時は二時間前に遡る─────

 

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 

 冒険者ギルドを一旦後にした僕は街の中央の噴水広場にて悩んでいた。

 

「とりあえず装備を整えないと………おすすめのお店って無いかな?」

 

 そんなことをぶつくさ言っていると、突如視界の端に手紙のアイコンが警戒な音と共に姿を表した。

 

 なんだろうと思いつつもそのアイコンに触れて中身を確認してみる。

 

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 

 やっほー☆さっきぶり!貴女の女神、コスモスだよー☆

 ………ってだめだ、ボク。深夜テンションから抜けだせうおおおおおおおおおおおおおお!

 

 ………オーケー、話は聞いていたよ。おすすめの武具屋だね。それならこのメッセージに付けたステータス追加パッチに色々と情報を付けておいたからね。

 追加パッチの一覧も乗っけておくよ。

·ミニマップ…半径十キロ以内の範囲の地形及びモンスター、街などの情報を持った地図が視界の右上に任意で表示できる。

·グランドマップ…任意の場所の情報を確認及び目的地設定可能。設定した目的地はミニマップと共有可能で範囲外の場合、ミニマップ端に矢印が表示されるようになる。

·簡易ステータス表示…HP、MP、付加されたバフとデバフが視界の左上に任意で表示できる。

 ………これで全部だね。…あ、あと装備一式を買うならお金はあって困らないだろうから、金貨を十枚ほど渡しておくよ。

 じゃーね、頑張ってね。ボクもバグ修正頑張るから。

 

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 

「ご都合主義かよ」

 

 ………思わずそう言ってしまった。…いやだってね?マップと簡易ステータスってなんだよ。もうこれチート通り越してただのゲームじゃん。いきなり視界端にステータスとマップが表示されたけどこれ最早VRゲームだよ。

 

 …等と考えている間にも時間が経っていた。…ヤバい、早く装備揃えないと。

 

「えーっと、マップによると………って近いな。ここから300メル………メートルのことかな?名前は『フィリア武具店』か。」

 

 女性の鍛冶屋なのかな?そう思いつつ、僕はその店に向かった。

 

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 

「いらっしゃいませー!」

 

 店に入って一番最初に聞こえたのは目の前にいる黒髪灰眼の少女だった。少女とはいっても確実に僕より肉体の年齢は上だが。

 

 …しかし入った瞬間からこの大量の武具は、………きっと趣味でやっているのだろう。

 

 レーヴァテインとか天羽々斬とかアロンダイトとかミョルニルとか………って待て、何でここに伝説の武器類が!?

 

「何をお探しでしょうか?」

 

 驚愕している最中、後ろからさっきの少女に声をかけられた。

 

「あ、はい。私の身長に丁度良い武具を探しに来ました」

 

「そうですか。予算はいくら位で?」

 

「五万ファルス位で足りますか?」

 

「そのお値段だと胸当てと籠手、グリーヴですね。15分位でサイズを合わせますが………。武器はどうしますか?」

 

「この中から良いお値段の物を選びます。リサイズ後にちょっと良いですか?」

 

「良いですけど………自分で言うのもなんですが武器名とか胡散臭くないんですか?」

 

「伝説の武器ですよね?とてもかっこいいと思います」

 

 そう誉めちぎると、「そうかな…」と少女が小声でそう言って照れた。カワイイ。

 

 これ以上見ていると鼻血が出てきそうなので武器を見てることにする。

 

 しかし、見ていると一本だけ一際輝いている片手剣を発見。

 

「………ん?あの後光を放ちそうな剣は?」

 

「あ!それはっ!」

 

 なにかと思って引き抜くと

 

 某デスゲームで桃髪の人が打ったあの『ダーク○パルサー』さんだった。

 

「これは………?」

 

 ぎぎぎ、と擬音が出そうなほど固くなった首を回して少女の方を見る。

 

「お目が高いですね!それは私の故郷にある『アニメ』というものに出てくる武器なんです!最高傑作ですよ!」

 

 そこにはキラキラと眩しい程にこちらを見る少女がいた。

 

「まさか………」

 

 ある一つの仮定に確信を持つためにもう一度武器の山を見る。

 

 ───良く見るとそこには某セーラー服を着て戦ってる人たちのステッキ類、○トの剣、果てには○ックとプ○ックの剣まであった。

 

 そこで仮定が確信に変わった。

 

「鍛冶屋のお姉さん、………あなた」

 

 僕は意を決してその少女に訪ねる。

 

 

 

「………転生者ですか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




更新ペースって何だ(白目)

2017/11/21(火)編集

具足→グリーヴ

ミュース→メル


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第7話『第一転生者発見…あとロリコン』

えー…遅れてしまい誠に申し訳ありません。

データがまた吹っ飛びました。

ハル「とはいってもその後に直ぐ書き直さなかったのは作者の落ち度だよね?」

ぬぐっ………痛いところを突きおる…。

まあとりあえず、遅れてしまった分これからも頑張っていくので長い目で待っていただけると幸いです。

ハル「それでは本文をどうぞっ!」


 確信を持って生まれた言葉を目の前の少女に投げ掛けてみた。

 

「あなた………転生者ですか?」

 

 いい忘れていたがこの世界の言語ではなく日本語で。

 

 しかし返ってきたのは、

 

「………」

 

「………」

 

 沈黙。

 

 そう、沈黙だ。

 

 ………あれー、これもしかしなくてもやっちゃった?

 

 あれだけのどや顔しながら、『ばれたかーw』的な反応が返ってくると思いながらっ!?

 

 目の前のリズ(仮)さん( ゚д゚)ポカーンってしてるよっ!

 

 あ…

 

 あああ…

 

 ああああああああああああ!!!!!

 

 ハズカシハズカジハズカシハズカシワスレロワスレロワスレロワスレロォッッッ!!!!!

 

 とまあ、すっごくゴロゴロと転がりたい気分だけどそこは我慢して、なんとか赤面せずに少女の方を見る。

 

 すると、

 

「えっ………」

 

 泣いていた。

 

「日本…語だ…すごく懐かしい響き…うっ…ふえぇ…他にも居たんだ…似たような人が…良かったぁ…」

 

 ………なんかすごい顔をグシャグシャにして泣いてて、話も自己完結してるのか何言ってるか分からないし、気の効いた言葉が出てこない。…ああもうやけくそだっ!とりあえずなんか言っとけ!

 

「日本語でおk」

 

「ぶほっ」

 

 ……………あ、やば………。

 

 

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 

 

 ………数分後、僕はリズ(仮)さんに誘われ、彼女の店の居住スペースのリビングに来ていた。そしてあらかじめ用意していた質問をしてみる。

 

 

 ………質問中………

 

 

「えーっとそれで君は転生者でいいんだよね?」

 

 最後にもう一度確認として聞く。

 

「うん、まあそうだね私は転生者だよ確かに」

 

 黒髪灰眼の少女…もといフィリアさんは答えた。

 

「そんな装備で大丈夫か?」

 

「大丈夫だ、問題ない」

 

 このネタが分かるなら地球では所謂オタクだったのだろう。僕もそうだったけど。

 

「…ふふっ」

 

 そう考えていると、目の前でテーブルを挟んで向かい合っていたフィリアさんが微笑んだ。

 

「どうしたの?」

 

「いや、目の前にいる青髪の女の子が自分と同郷だと思うとおかしくって…」

 

 青髪の女の子…改めて言われるとTS転生していることを実感させられるな…ばれないように気を付けないと。

 

「そう?さっき言った通り亡くなった年齢も年月もほぼ一緒だったでしょ、それともまだ私が転生者だと信じられない?」

 

「ううん、そうじゃないの。…夢みたいなんだ。今までずっとひとりぼっちだったから」

 

「そっか…なら良かったよ。じゃあ僕と契約して魔法少女に…じゃなくて、私と友達になってくれるかな?」

 

「魔法少女にって…あなたが本物なのがよく分かるわ。私からもお願い、どうか友達になってください」

 

 僕が言った言葉に半ば笑いながらも彼女から手を差し出してくる。

 

「分かった。よろしくね、フィリア」

 

 僕はその手をとってフィリアに満面の笑みを浮かべた。

 

「こちらこそ、ハル」

 

 フィリアも僕の手をしっかりと握り笑顔を向けてきた。

 

 少しの間を開けてから僕は彼女から手を放し、本題を切り出す。

 

「じゃあそろそろ鎧を見繕ってもらってもいいかな?」

 

「分かったわ、友達のためだからね。最高の鎧を作らさせてもらうわ」

 

 フィリアは喜んでそれに承諾した。

 

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 

 

 また数分後………

 

 今度は場所を変え、僕たちはフィリアの店の工房に来ていた。

 

「それで、どんな装備が良いかな?職業によって規格が違うから先に職業を教えてくれる?」

 

「賢者だよ。この世界に来た瞬間からね。」

 

「えっ………」

 

 僕がそう答えるとフィリアがまるで氷像のように固まってしまった。なんかおかしい所でもあったかな。

 

「おかしい所でもあった?」

 

 僕がそう聞くとフィリアはわなわなと肩を震わせ、

 

「おかしい所しか無いわっ!」

 

 と僕を怒鳴った。

 

「ひうっ…!?」

 

「あ、ごめん」

 

なんか謝られた。

 

「…具体的にどうしておかしいの?」

 

 僕がそう聞くと、

 

「賢者だから」

 

 と答えた。

 

「は?」

 

「賢者だから」

 

「ひ?」

 

「いや賢者だから」

 

「ふ?」

 

「賢者だからだって」

 

「へ?」

 

「賢者だかr…ってもういいよ…」

 

 なんかフィリアが折れた。僕何かしたかな?バカな会話しか…あ、それか。

 

「つまりね…賢者っていうのは100年に1人現れるかどうか…ってレベルですごくレアな職業なの。だからその職業っていきなり言われると凄く困惑するから気を付けること、いいね?」

 

「アッハイ」

 

「…まあいいや。胸当てに籠手とグリーヴだっけ?…賢者で合わせるならミスリル製かな?」

 

 そう言ってフィリアが目の前に薄い水色をした籠手を出した。

 

「…ミスリルって?もしやあのミスリル?」

 

「…ええ、元の世界での伝説上の鉱石よ。この素材で作った物は魔力伝導性が高く魔法職にはぴったりよ。」

 

 こんなところで伝説の鉱石武具に出会えるなんてラッキーだ。

 

「ほへー…じゃあそれをベースにお願いできる?」

 

「オーケー、任せて!…完成まで10分くらいかかるからその間に武器を見てくるといいよ」

 

「りょーかい。じゃあちょっと見てくるね!」

 

 僕はその場を後にし、武器を見ることにした。

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 10分後…

 

「ハルー!出来たよー!」

 

「あ、はーい!」

 

 どうやらリサイズが完了したみたいだ。

 

 すぐに手に持っていた長剣と共にフィリアの元へ向かった。

 

 

「…で、来たよ?」

 

「ああ、じゃあこれ。着てみて、多分ぴったりだから!」

 

 そう言ってフィリアが僕に防具を渡してきた。

 

「分かった、じゃあ着替えてくるね!」

 

「いや、大丈夫よ?そのワンピースの上から着ように調整したから。」

 

「へぇ…じゃあここで着替えるね」

 

 

 ………着替え中………

 

「うわ…本当にぴったりだ…」

 

 どうゆう魔法なんだろうかこれ

 

「良かった…全部()()だったから失敗してないかヒヤヒヤしたよ…」

 

 はい?目測?それって目が良いのかそれとも…

 

「ねー、フィリア。もしや君って…」

 

「チガウ、ワタシロリコンとチガイマス」

 

 ………思いっきり墓穴掘りやがりましたよこの人…。

 

「へー………」

 

「エエチガイマストモ」

 

 僕はこの人と友達になって良かったのだろうか………。

 

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

名称:ハル·カミシロ

 

基礎ステータス

 

 HP 230/230

 

 MP 2840/2840

 

 STR 56+50

 

 INT 890+50

 

 VIT 43+60

 

 WIS 450+30

 

 DEX 60+20

 

 MIN 325

 

 AGI 57-5

 

 LUC 44

 

装備

 

 武器(右):聖剣デュランダル

 

 武器(左):遊撃手の小盾

 

 頭:リボン(水色)

 

 胴:ワンピース(水色) ミスリルのハーフプレートメイル

 

 右腕:ミスリルの籠手

 

 左腕:ミスリルの籠手 

 

 腰:スパッツ(黒) 魔法使いのローブ

 

 足:ニーソ(白) ミスリルのブーツ

 

所持金:59000ファルス

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

………武器と盾とローブはサービスで貰えたけど…。

 

 

………強すぎない?




稚拙な文ですが何卒宜しくお願い致します。

ハル·カミシロ設定画↓

【挿絵表示】


2017/11/21(火)編集

具足→グリーヴ


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第8話『冒険者ランク決定試験』

 装備し終わって…、

 

「ねぇフィリア、…今何時?」

 

「え?あ、えーっと…10時…25分、かな?」

 

 フィリアの言葉に僕は固まる。

 

 現在時刻、10時25分。時計の読みは同じみたいだ。

 

 さっきギルドの前で見た時計は、正しければ10時丁度。

 

「あぁぁぁぁぁっ!」

 

 試験まであと五分じゃん!

 

「───っ!どうしたの?」

 

「ギルドのランク決定試験!30分からだった!」

 

「なんだ、そうゆうことね。今から走っても3分だから今なら間に合うよ」

 

「ありがとう、フィリア!」

 

「あ、うん」

 

 また来ると一言残して、僕はギルドへと向かった。

 

「フレンド機能…使えば良かったのに…」

 

 フレンド機能「解せぬ」

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 Fランク試験にて…

 

「えー、それではまず、剣術や魔法との適正を見ます。貴女は魔法職と聞いていますので、こちらのモノリスに魔法を撃ってください」

 

「分かりました」

 

 なんだ、最初は対人戦じゃないのか。

 

 そう思って僕は目の前に表れた巨大なモノリスに向かって「ファイアボール」を放つ。出来るだけ遅く。…射出したそれに遠隔操作で魔力込める。

 

 僕が放ったファイアボールは赤色から橙、黄、白、そして綺麗な青に変化していく。

 

 僕の狙いに気付いた試験官はニヤニヤとこちらを見ている。逆に気付いていない試験官は蔑みの目でこちらを見る。

 

 そして数秒後、火球はモノリスに命中し、轟音が響く。空中で魔力を込め続けた火球は、爆裂魔法の如く大爆発を起こす。…耐えきれなかったモノリスは地面ごと粉砕され、消滅した。

 

 僕はそれを一瞥し、言い放つ。

 

「今のは○ラゾーマではない。…メ○だ」

 

 一度言いたかったんだよね、これ。

 

 

 その後試験…Eランク

 

「ほっほっほ、大魔術師として、新米に負けるわけにはいかんのぉ」

 

「そうですか、では『プロミネンス』」

 

「ほぉぉぉぉぉ!」

 

 Eランク→Dランク rank up !

 

「あらあら、可愛いお嬢さんだこと。…お持ち帰りしたいわぁ」

 

「そうですか、ありがとうございます(ニパー」

 

「ッ!(ブシャァァァァァ←鼻血」

 

 Dランク→Cランク rank up !

 

「ドーモ、ハル=サン、私…」

 

「イヤーッ!」

 

「グワーッ!」

 

 Cランク→Bランク rank up !

 

 とゆー訳で(どーゆー訳だ)気づけば最後、Aランク試験だ。

 

 Aランク試験は会場が広い。…とゆーか観客席が付いてる。

 

 何事か…とアストレアさんに聞いたところ、「Aランク以上の方となるとかなり少数ですから…、見たいと言う市民の皆さんの声で作られたんですよ」…と言われた。

 

 悪ノリした結果思いっきり厨二ゼリフを吐いてしまった(※第七話冒頭参照)

 

 やばい、すっごく恥ずかしい。…そう思っていると、目の前のフルプレートメイルを纏った大男から声をかけられた。

 

「随分な自信だな、きっと君は大物になる」

 

「恥ずかしいです」

 

「ハハ、そう恥ずかしがるな。…私を倒してさっさとAランクに成るんだろう?」

 

「ええ、出来ることなら」

 

 その会話の区切りに試合開始の合図となる鐘が鳴る。

 

 同時に大男が得物の大剣を構える。

 

「そちらから来い」

 

「なら遠慮無く。『ウィンドカーテン』『鑑定』」

 

 僕の周りに風がまとわりつき、空気の壁を作り出す。

 

 ついでに鑑定で相手のステータスを見る。

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

名称:ダガン·トルヴァス

 

種族:人間

 

年齢:32

 

基礎Lv.:Lv.82

 

職業Lv.:ソードマスターLv.82 パラディンLv.32

 

基礎ステータス

 

 HP 1780/1780

 

 MP 320/320

 

 STR 680

 

 INT 210

 

 VIT 500

 

 WIS 420

 

 DEX 290

 

 MIN 120

 

 AGI 230

 

 LUC 420

 

スキル

 

 剣術Lv.4 盾術Lv.3

 

 聖魔法Lv.2

 

 盾剣一体Lv.1 

 

パッシブスキル

 

 マッスルパワーⅤ…STR25%ブースト

 

 スティールボディーⅤ…VIT25%ブースト

 

 聖騎士の加護Ⅲ…MIN、状態異常耐性15%ブースト

 

所持金:1008000ファルス

 

説明

 

 ギルドランクAの熟練冒険者。紳士的な性格でギルドからも信頼されている。

 妻子持ち。親バカ。

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 …ダガンさんって言うのか。それにしてもSTRとVITが高い。…それにLv.80って…。

 

 Aランクってその位必要なのかな。

 

 …取り合えず胸を借りるつもりで突っ込むか…。

 

「ふっ!」

 

 風の力で足のバネを強化し、四秒足らずで30メートルの距離を詰める。

 

 そのまま首を狙って剣を突き出す。

 

「ッ!」

 

 が、両手に構える得物でその突きは弾かれてしまった。

 

「このっ!」

 

 突っ込んだ勢いの慣性を利用しダガンさんの後ろに回る。

 

「もらったぁ!」

 

「甘い!」

 

 金属特有の耳に障る高音が響く。何があったのかと剣の切っ先を見ると、

 

 …ダガンさんは右手だけで大剣を持ち、左手で何処から出したのか大盾を構えていた。

 

 え、何この神聖剣。強い(確信)

 

「次は此方から行かせて貰おう!」

 

「ッ!」

 

 ダガンさんが大剣を横凪ぎに払う。僕はそれをバックステップで回避する。

 

 …今ので25メートル…距離は十分に取れたか。

 

「距離を取ったところで変わらんぞ?」

 

 しかし安心する暇もなく、ダガンさんによってその距離は一瞬で詰められてしまう。

 

「速ッ!?」

 

「ぬぅん!」

 

 ダガンさんが勢いをそのままに左肩からタックルを放ってきた。

 

「ガハッ!」

 

 僕は地面をバウンドし転がる。…凄く痛い。

 

 だけど泣き言なんて言っちゃ居られない。

 

 このままじゃ負けてしまう。だけど一つだけ賭けを残しておいた。

 

 今こそ使い時か。

 

「スピード…ブースト………!」

 

 …僕が詠唱したのは付加術(エンチャント)。所謂強化、バフというやつ。

 

 さっき休憩中に読んだ魔法書に載っていたので使えないかと思ったけど………

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 INT 890

 

 AGI 57+445

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 思った通りに使えたみたいだ。…しかしINTの二分の一だけ増加か。

 

 かなり強いけど消費MPが全体の四割って…、使いどころを考えなきゃね。

 

「まあ…これならいけるかなっ!」

 

 そう言って僕はダガンさんの元へと駆け出す。…先程の数倍の速度で。

 

「ぬぅ!は、(はや)い!」

 

「これで終わりです!」

 

 そのまま後ろに回って蹴りを放つ。

 

「『パワーブースト』『グラビティ』」

 

 …付加術と重力魔法のおまけ付きで。

 

「ガッ!」

 

 流石にAランクの巨漢だったとしても首筋の一撃は効いたのか、白目を剥いて倒れてしまった。…これは脳震盪かな?ほっとけば治るか。…でも

 

「勝者、ハル·カミシロ!」

 

『ワアァァァァァァァァァァァァァッ!!』

 

 ………ちょっとやり過ぎたかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ネタを書くつもりじゃなかったのに気づけばネタになっている私とは一体…。


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第9話『冒険者ハルのレベル上げ奮闘記』

久し振りの投稿です

誤字とか有ったら報告よろです


 同日 午後12時半 フィリア武具店にて

 

 僕はフィリアとフィリア謹製の昼食を摂りながら談笑していた。

 

「と言うわけでAランクになったよ」

 

 そう言いつつ、フィリアの前に赤色になったカードを出す。

 

「わけがわからないよ」

 

 フィリアが某悪徳取引業者の物真似をしつつ、カードを戻してくる。

 

「ええ…」

 

「いや『ええ…』じゃないよ、初日Aランクよ?そりゃ驚くわよ」

 

「そう?受付嬢には『あなたで三人目です』って言われたよ?」

 

「うん、それ伝説に近い人達だから。一人はイルレイン王国現国王様でSSランク、もう一人はラグナって言うSSSランクの伝説級よ」

 

「へぇ、そうなんだ」

 

「反応薄…」

 

「いや、凄い人達と一緒で光栄だなぁ…と」

 

「それだけかい。…そう言えばハル、今レベルっていくつ?」

 

「12だけど」

 

「12っ…」

 

「?」

 

「ひ…」

 

「ひ?」

 

「低すぎィ!(唐突)」

 

「そんなにぃ?」

 

「は?(威圧)Aランクの最低適正レベルは60だゾ?」

 

「ぴっ…許してくださいお願いします何でもしますから!」

 

「ん?今何でもするって」

 

「あ…(何でもするとは言っていない)つけるの忘れた…」

 

「よろしい、ならば」

 

「(プルプル」←震え

 

「クエスト受けてレベル上げだヒャッハァァァァァ!」

 

「いやぁぁぁぁぁ!」

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 Aランククエストその1「キングエイプ20匹の討伐」

 

 僕とフィリアは街の北側の森、《スタルの森》に来ていた。現在は森の開けた所でキングエイプの群れを確認したので、出来るだけ遠くの(くさむら)に身を隠して、屈んだまま魔法の詠唱(無詠唱なので非常に短いが)する。

 

「『ストーンブリット』!」

 

 そう唱えると、僕の周囲に拳大の石の弾丸が3つ生成された。僕はそれを操り、数十メル(この世界の単位。メルはm(メートル)と同義。さっきフィリアに教えて貰った。)離れた、キングエイプの群れに向けて放つ。

 

ドスッ ギャァァァァァ

 

「…全弾命中。ノルマあと17匹」

 

 隣で双眼鏡を覗いているフィリアがそう言う。

 

「あと何匹いる?」

 

「22匹。元は25匹だったわ…、あと凄い警戒されてる、けど場所はバレてない。一気に片付けるべきね」

 

「分かった」

 

 その言葉を最後に僕は『ファイアボール』を詠唱する。集中して…1個…2個…3個…

 

 しかし、5個目を出した所で限界が来た。どうやらこの魔法では5個が限界みたいだ。…むぅ、これだと一気にノルマ達成出来ないな、何か増やす方法って…

 

《並列思考Lv.1を習得しました。》

 

 出ぇたぁ(ドラ○もん並感)

 

 …まあ出たものは出ちゃったんだし使うしかないよね!

 

「『ファイアボール』『アイシクルランス』『アイシクルランス』『ライトニング』」

 

─────────────────────────────────────────

 

『ライトニング』…雷のLv.1魔法。範囲が広く殲滅向き。

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 別々の4属性の魔法をそれぞれ5個ずつ出す。…重複詠唱にも対応してるのね、並列思考凄い。

 

 取り合えずキングエイプに向かってそれらを()()に放つ。

 

「狙い打つぜェェェェェ!」

 

 ストトトトトッ バリバリバリィッ ボォッ ドォォォォォン

 

 今の効果音では何をしたか分からないだろうから、寧ろ分かった人がいたら教えろ下さい。…まあ取り合えず…説明しよう!(ヤッ○ーマン並感)

 

 まず、10本のアイシクルランスを敵の周囲に囲むようにして突き刺す。これで敵は動揺し、暫く身動きがとれなくなる。その隙にライトニングを10本のアイシクルランスに拡散させるように当てて、反射させ敵を感電させると同時に氷を電気分解する。そこにファイアボールを打ち込むことで、水素と酸素がごちゃ混ぜになった水酸素(ブラウン)ガスを起爆。

 

 と言うことです。

 

 まあ要するに水素爆発みたいなもの。範囲が思ったよりも広かったので次からは気を付けよう。

 

 …隣でフィリアがあんぐりと口を開けているけど気にしない気にしない(目を逸らしながら)

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 Aランククエストその2「クイーンギガアントの討伐」

 

 ア リ だ ー !

 

 …と言うわけで(どう言う訳だ)現在アリさん(クイーンギガアント)と追いかけっこ中です。

 

「GISYAAAAAAAAAA!!」←アリ

 

「いやぁ驚いたよ!」←ハル

 

「?…一体何に、ハル」←フィリア

 

「アリって声帯有ったんだね!」←ハル

 

「そこかよ!あれ声帯じゃなくて体の一部を震わせて出してるの!OK?」←フィリア

 

「へーそうなんだ、まあ一応分かった」←ハル

 

そういって僕はなにも言わずに土のLv.3魔法アーススパイクをアリの真下に仕掛ける。

 

「OK!」ズドン!

 

「GYA………GYAGIGYA………、、、」

 

バタリ

 

腹部が弱点だったみたいね。取り合えず消滅したみたいなので、素材回収っと。

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 それからと言うものの、

 

 その3「デスシザース10匹の討伐」

 

「カ ニ だ ー !」

 

 その4「常闇の風刃蟷螂の討伐」

 

「カ マ キ リ だ ー !」

 

 その5「レインボーサーモン10尾の納品」

 

「し ゃ け だ ー !」

 

 …ずっと叫んでた気がする…。

 

 そんなこんなで今はお店に帰ってきている。

 

 もう夜も近く夕食も済ませ、明日の為に準備をする時間になった。勿論夕食もフィリアが作った。…久々に料理がしたいです…ってそこ、女子力高いって言うな(上目遣い+涙目)

 

「ふいー、いやぁ狩った狩った。楽しかったわぁー、ね、ハル」

 

 フィリアがそんなことを平然と言ってくる。

 

「僕は疲れたよ…ずっと振り回されてたし…」

 

「それで良いのよ、だってあなたを鍛えるためにやったんだし」

 

 そういってフィリアは突然立ち上がった。

 

「?…どこ行くの?フィリア」

 

 そうフィリアに問うと、当の彼女は当たり前だろ、といいたげな顔で、

 

「決まってるでしょ、お風呂よお風呂」と言った。

 

 そうなのか、この世界にもちゃんとお風呂は普及してるのね…安心だ。

 

「分かった。いってらっしゃい」

 

「じゃあ行こっか」

 

「え?」

 

「何いってるの?一緒に入るのよ、お湯が勿体無いでしょ」

 

 ……………ゑ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




活動報告の方にアンケートが貼ってあるのでそちらの方もよろしくお願いします


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第10話『ドッキリ大成功』

超お久しぶりでござい
万年成績低空飛行な万守です

今回も短い駄文ですが何卒よろしくお願いします

それでは本編をどうぞ。


 ……………ゑ?

 

「ごめんフィリア、もう一回言って?」

 

「え?…お湯が勿体無い?」

 

「その前」

 

「お風呂に行く」

 

「行き過ぎ」

 

「一緒に入る」

 

「そこ!」

 

 そう、そこだよ!駄目でしょ、一緒に入っちゃ!

 

「?…何か不味いの?」

 

 ええ、不味いですよ!(困惑)だって心は男だもん!言えないけどネ!あ、そうだ(唐突)

 

「あー、っとほら!出会ったその日にさ!一緒にお風呂ってなんか変じゃん!だから…」

 

「銭湯だって見ず知らずの他人と入るじゃん、友達と入るなんて今さらだし、ここは異世界よ?」

 

 わー、この人凄く漢らしいよ!前世の僕よりも(憎悪)

 

 だからといってなぁ…

 

 このままでは八方塞がりなので脳内会議をしてみる。

 

ハルA「えー、本日の議題は『フィリアに真実を打ち明けるか?』です。何か意見ある人」

 

ハルB「打ち明けるのが良いと思います。そうすれば諦めてくれるかもしれないので」

 

ハルC「いっそ打ち明けずに一緒に入っちまおうぜ?そうすればフィリアにあんなことやこんなこと…グヘヘ」

 

ハルD「でもそれだといつかはボロが出るよ?そう考えると、やっぱり打ち明けた方が良いと思うな」

 

ハルE「打ち明けた時どうなるかも問題じゃな。『この変態!』とか罵倒される可能性もあるしのぉ、ハァハァ」

 

ハルF「そんなことよりおうどんたべたい」

 

ハルA、B、C、D、E「「「「「黙れ」」」」」

 

ハルF「」ショボーン

 

 …やっぱ言った方が良いのかなぁ、まぁいいや。どうとでもなれぃ!

 

「ねぇフィリア、実は私…いや僕は」

 

「元男の娘の現幼女の魔法チートのts転生者でしょ?」

 

「なーんだ、知ってるのか…ってなにィィィィィィィィィィ!?」

 

アイエェェェ!?フィリアサン、フィリアサンナンデ!?

 

「なっ…何で知っていやがるのでござりましゃうか…?」

 

「言葉遣い可笑しくなってるわよ」

 

 今ツッコむ所そこ!?それより教えてよ!はりー、はりーあっぷ!

 

「…教えてもらったのよ」

 

「え、誰に」

 

「時空神コスモスに」

 

 時空神コスモス?…そんな人知(ピキィィィィン(謎の電波)

 

“やっほー☆貴女の女神、コスモスだよー☆”

 

 ってた。…アレだ。そう、アレだよ(ウルップ並感)僕にここまで来る方法とお金をくれた人!

 

 まあ人じゃなかったけど。

 

 ………。

 

 ………………。

 

 ………………………………。

 

「ちがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁう!」

 

「!?」

 

 そうじゃないよ!問題はそこじゃない!さっきまでの僕の気持ちは!?罪悪感は!?『何か騙してる感じで悪いなー』って思ってた時間は!?

 

「さっきのは一体なんだったんだぁぁぁぁぁあ痛ァ!」

 

 後頭部になにか刺さった。…紙飛行機だ。中央になにか書いてある?

 

 開いてみるとそこには、

 

 “ドッキリ大成功(キリッ

             あなたの女神☆コスモス”

 

 と書かれていた。

 

「ヴェアァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」

 

 やばい!何て言うか、こう、ヤヴァい!(語彙消失)

 

「ちょっとハル、落ち着いて!」

 

「これが落ち着いていられますかぁぁぁぁぁぁいっ!」

 

「だから…」

 

「きしめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!」

 

「自重」

 

「あふん」

 

 フィリアにHA☆RI☆SE☆Nでぶっ叩かれて、僕は気を失った。

 

 …どっから出したのそのハリセン………。

 

 

 

 

 

 

 




次回こそは一週間以内に………!


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改訂版第一話

粗筋にURL張り付けました


 ───拝啓。親愛なるお父さん、お母さんへ。

 

 

 僕、神代(かみしろ)晴輝(はるき)は修学旅行の帰り、不幸にも飛行機事故に遭い死んでしまいました。

 

 親不孝者の息子でごめんなさい。育てて貰った恩も返さず死んでしまいました。

 

 二人や、仲の良い友人達は悲しんでくれているのでしょうか?

 

 僕がいなくなって不安にはなっていないでしょうか?

 

 後輩の女の子は―――後追いなどと考えて自殺していませんか?

 

 突然消えてしまった僕たちの身を案じてくれているのですか?

 

 案じてくれているのならば、その心配は及びません。僕は元気です。

 

 突然異世界と言う未知の環境に女の子になって放り出されたけれど、僕は何とかやっています。

 

 出会いにも、仲間にも恵まれて、賑やかに暮らしています。

 

 冒険で日々のお金を稼いでその日暮らしの危ない生活だけれど、目的のためなら苦にはなりませんでした。

 

 だから―――

 

 

 ―――………絶対に生きて帰るよ。お父さん。お母さん。

 

 

   ◇

 

 

 事の発端は20XX年の9月の中頃、日本ではまだ残暑に悩まされている頃、シンガポール修学旅行4日目の帰りの飛行機の中で起こった。

 

「いやぁ、楽しかった。な、ハル」と、僕に声を掛ける奴が居た。

 

 こいつの名前は村上(むらかみ)一樹(かずき)。僕の幼馴染みであり、腐れ縁の男。小さい頃に一樹から女の子みたいだと言われ、喧嘩して以来の親友だ。見た感じはかなり筋骨隆々(ゴリラ)の日本男児という感じ。

 

 ―――女の子みたいだという言葉で察した人もいたかと思うが、僕の見た目は世間一般の男性と比べると圧倒的に線が細く、身長も小さく、体重も軽く、肌は白磁のようにキメ細やかで真っ白で髪の毛は長く(切ろうとしたらお母さんから怒られそれっきり切っていない)枝毛は全くと言って良いほど無い。

 

 …ああ、なんか、自分で言っててすごく悲しくなってきた。って誰だ今美女と野獣コンビとか言った奴、怒らないから出てこい(激怒)

 

 話は戻るが「ハル」というのはカズ…一樹が勝手に僕に付けた渾名(あだな)だ。カズ曰く、僕には可愛い渾名の方が似合うらしい。まあ言った本人は後でシメたが。見た目少女にシメられるゴリラ…。

 

「ハルって言うな、カスキ。まあ楽しかったけどさ」

 

 僕はカズを睨み付けながらそう言う。効き目無いだろうけど。女の子にこれをやると絶対に「かわいい!」とかいって撫でてくるし。あ、撫でるのはドンとこいだよ?

 

「人のことを親の仇みたいに睨みながらカスって言うなよ、男の娘。結局楽しかったんじゃねえか」

 

 やはりカズはその睨みを飄々とした態度でかわす。もうちょっとデリカシーって物を覚えられないのかね。この男は(←とか言ってる自分も男)

 

「男の娘って言うなぁ…、これでも鍛えてるんだよぉ…」

 

 五年続けてもぷにぷにだけどさぁ…

 同じサッカー部の筈なのになぁ…

 

「心中お察しするよ。…それよりさ、昨日の事…ありがとな」

 

 いつも通りの会話をしていると、カズが話を変えてきた。

 

 …昨日の事、ああ、あれか。

 

「ああ、あれね。見てたよ、『ずっと俺の側に居てくれ!』…だっけ?」

 

「うぐっ…見てたのかよ趣味悪いな。…まあそうだ。おまえが居なかったら今頃俺はヘタレのままだったろうな」

 

「言えてるね。…それより、告白成功おめでとう。ミナをよろしく頼むよ。」

 

「ああ、頼まれた。絶対に幸せにする」

 

「それは結婚したときに言ってあげなよ。…まあどうせカズの事だからプロポーズまで僕を付き合わせるんだろうけど」

 

「い、いやぁ…それはない…と、思います」

 

「あはは、何だよその自信なさげな物言いは。もっと自信を持っていこうよ」

 

「き…気を付ける…出来るだけ」

 

「頑張ってね、村上一樹(ヘタレ野郎)くん」

 

「なんか今ルビ振りおかしくなかった!?」

 

 …ここまでの会話を聞いて察しのいい人なら気づいていると思う。

 

 ───こいつ、リア充です。

 

 ちなみに「ミナ」というのは黒沢(くろさわ)美奈(みな)という僕たちのもう一人の幼馴染みである。小さい頃はとても勝気な女の子でカズとは馬が会わなかったのか、いつも喧嘩をしていた。中学生ともなると落ち着いてきたのか暴力による喧嘩から口喧嘩に変わった。もちろん口喧嘩では女の子であるミナの方が圧倒していた。しかし内容が内容。殆ど痴話喧嘩のようなものでいつもクラス中から「夫婦」と囃し立てられていた。結果として、カズは否定するがまんざらでもなさそうに、ミナは顔を真っ赤に染め涙眼になっていた。

 

 ゴリラと喧嘩するってことはそのミナはアマゾネスなのかって?

 

 無い無い、ミナはかわいい女の子だよ。流れるような黒髪に整った顔立ち、身長は低め。胸はそこそこで括れはあるし腰も細い。詰まりスレンダーな美人。

 

 ───しかしここまで行っていてそんな二人は、高校のほぼ中間地点の修学旅行になるまで付き合っていなかったのである。

 

 大体の原因がこのヘタレの糞チキン(村上一樹)にあるのは勘のいい人なら想像つくと思う。

 

 修学旅行前にこいつに頼られたとき、こいつはやれ突然の呼び出しに不快に思わないだろうかとか、やれ断られたらどうしようだとか、…まあ簡単に言えば、告白できない意気地無しのテンプレみたいになっていた。ヘタレなゴリr…あ、もういい?………はい。

 

 このままではミナの方が可哀想なので一発ぶん殴って協力した。

 

 結果は大成功で、見事二人は昨日ようやく付き合うことになった。

 

「全く…、僕が居なかったらどうなっていたことか」と言い窓から空を見る。

 

 空は綺麗な紫色に染まっている。標高が高いと空が紫色になるって本当だったのかと感心していると、一筋の黒煙が見えた。気になってその方を見ると、

 

 ───飛行機の右翼のエンジンから黒煙があがっていた。

 

「…カズ、あれはもしかして───」

 

 ヤバイんじゃないか。そう言おうとしたとき、

 

 ───エンジンがボウッと幻聴が聞こえそうな程綺麗に炎上した。

 

 そしてそれに呼応するように飛行機が右側に傾きだす。

 

「うわああああああっ!!」

 

「いやああああああっ!!」

 

 急な出来事に騒ぐ生徒達。隣では「ミナ…こんなはずじゃ…」とうわ言のように呟き顔を真っ青にしたカズがいる。

 

 そんな悲愴に暮れたカズの横顔を見て哀れに思っていると、飛行機の傾きは45度を越し、もう墜落してもおかしくはない状況だった。

 

「誰かああああああっ!!」

 

「皆落ち着いてえぇっ!!」

 

 ───これはもう見ていられない。…そう思った僕はみんなより一足先に眼を閉じ、意識を手放したのであった。

 

 

 ◇

 

 

 真っ暗な空間、その中にひとつ煌めくディスプレイがあった。

 

 突然ピコンという音がたち、画面には『転生適合者を発見しました』の文字が浮かんだ。

 

「………来た」

 

 突然、どこからともなく人が現れた。シェルエットからして13~14才の少女だろう。

 

 その女性がディスプレイに触れることに呼応し、ディスプレイの文字は切り替わっていく。

 

『›転生システム、オールグリーン』

 

『›転生先:ファウリアに決定』

 

『›転生被験者:ハルキ·カミシロ、カズキ·ムラカミ、ミナ·クロサワ』

 

(ここまでは順調か………いや、待て)

 

 少女は突然手の動きを止めた。

 

(このハルキ・カミシロの文字…若干だがノイズがかかっている)

 

 少女はディスプレイから手を放し、そのすぐ下に淡く光るキーボードらしきものを呼び出した。

 

(システムログイン…enter)

 

『›管理者の干渉を確認しました』

 

(これは少々こちらから弄るしかない………)

 

『›ネーム変更:ハル·カミシロ、ヴィルヘルム·アインス、イルミナ·ノワール』

 

(うむ………?)

 

 少女は何かおかしいことに気が付いた。今まで男性名だったものが明らかに女性名に変わっていたからだ。ノイズも心なしか大きくなっている。

 

『›Warning:ハル·カミシロに重大なバグが発生。』

 

(……やはりバグか………)

 

 取り合えず、と少女はその転生適合者の情報を覗き見た。

 

(ふむ、これは………女性は必須条件か、戻そうにも反応すらしない。転生年齢まで8才と固定されている。それに初期ステータスが異様に高い………何なのだろうか、全てがバグだったらまず適合者にはなれない筈だし………ここはある程度優遇するべきか………)

 

『›データ修復開始………完了』

 

(加護は他の二人より強めにかけた………これなら簡単には死なないだろう)

 

『›これより転生者三名の転生を行います』

 

「それでは…貴殿方の健闘を祈る」

 

 

 物語はここから始まった。

 

 

   ◇

 

 

 

 暫くして手放し、冥界へ向かった筈の意識が肉体に舞い戻ってきた。

 

 ───死んでいない?あんなことが起こったのに?

 

 そう思って、まだ光に慣れない重い(まぶた)をうっすらと開け、自らの五体を確認する。

 

 右腕、左腕と順番に力を込める。…しっかりとした感触がある。どうやら身体は無事なようだ。うっすらと開けていた眼も段々と光に慣れてきたのでしっかりと開け、起き上がってみる。

 

 まず一番最初に目に入ったのは、ふっくらとした太ももだった。脛毛は元々ないからいつも通りだが、心なしか少し白くなった気がする。

 

 その次に目に入ったのは、何故か履いているスカート。…事故が起こったのに寝ている間になんて悪戯(いたずら)をしてくれたんだ、あいつらは。

 

 さらに次は小さいながらも柔らかそうな…、

 

「…って、あれ!?」

 

 何で僕に胸が?と言おうとしたところに、更に違和感を感じた。

 

 ───元々男としては高かった声が今は不自然なほどに声が高い。というよりアニメ声。

 

「まさかっ…!」

 

 と言い、僕はたまたまポケットに入れていた折り畳み式の手鏡を開け、自らの姿を確認する。…そこ、女子力高いとか言うな。

 

「─────っ」

 

 そこに写っていたのは、

 

 神秘的に青く輝く長い髪、

 

 美人というよりも可愛いといった整った顔立ち、

 

 吸い込まれるような淡青の眼、

 

 そんな見た目をした()()だった。

 

───体感的に言って7~8歳ってところかな?

 

「ってそうじゃなくて‼」

 

 今は周りの状況確認だ。…そう言おうとしたが、

 

 ───辺りは鬱蒼とした森の中だった。飛行機が落ちているような痕跡は無い。

 

「もしかして………これって異世界に来ちゃった感じ?」

 

 元々の僕は身体はあまり強くなく、外に出るよりも家の中でラノベを読むことの方が多かったので意外とすんなりこんな発想ができてしまった。

 

 あ、部活には出てたよ?………ほとんどマネージャー扱いだったけど。

 

「…ここが異世界だって言うならこんなことは出来る筈だよね」

 

 そう言って興味半分に右手を前に伸ばし、テンプレな魔法(アレ)を唱える。

 

「《ステータス》!」

 

 と唱えると、目の前に青色のウインドウ(テンプレ中のテンプレ)が現れた。

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

名称:ハル·カミシロ

年齢:8歳

基礎Lv.:Lv.1

職業Lv.:賢者Lv.1

基礎ステータス

 HP 50/50

 MP 1000/1000

 STR 12

 INT 200

 VIT 8

 WIS 150

 DEX 10

 MIN 100

 AGI 7

 LUC 13

スキル

 火魔法Lv.1 水魔法Lv.1 風魔法Lv.1 土魔法Lv.1 雷魔法Lv.1 氷魔法Lv.1 龍魔法Lv.1

 木魔法Lv.1 幻魔法Lv.1 光魔法Lv.1 闇魔法Lv.1 無魔法Lv.1 空間魔法Lv.1

 スペルブレイク

 無詠唱

パッシブスキル

 絶対神の加護Ⅹ…基礎ステータス上昇率、取得経験値量が120%増加

 魔法使いの秘術Ⅹ…基礎MP、INT、WIS、MINを10倍加

 異世界言語翻訳

所持金:0ファルス

説明

 前世で事故に遭い異世界に転生した神城晴輝。しかし何らかのエラーによって異世界転生時に性別や年齢が変化してしまった。

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

「リアルすぎる夢…、なのかな?」

 明らかにおかしい。こんな天文学的数字でお察しな確率の異世界転生が自分に起きるなんてあってたまったものじゃない。

 そう呟いた瞬間「ピコン」という音と共に、ステータス上部にレターマークのアイコンが出てきた。

 僕はそれを恐る恐るタッチしてみる。…すると軽快な音が鳴り、ウインドウの画面が切り替わった。

『メッセージボックス』と上部に書いてあるウインドウで、一番上に一つだけメッセージがあったのを発見した。

 僕はそれを、今度は思いきって開けることにした。

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

 どうもー☆この世界の管理者でーっす!いやぁ、なんか分かんないけど異世界転生させたら謎のバグが起きて君をょぅι¨ょにしちゃったみたいだわー。めーんご☆(爆)…いやほんとに修正しようとしたんだけどね?よく分かんないけどプログラムには弾かれるしね? どうやって修正すりゃ良いんじゃこんちくしょうと徹夜でプログラム修正してるよー☆つまりここまで深夜テンションだよん。うー☆

 

 …とふざけるのはここまでにしておいて、

 

 本当にごめんなさい。

 

 君の事、助けられなくて。

 

 本当は赤ちゃんからやり直すのに8才で固定されちゃったし。

 

 力が及ばず女の子になるのを止められなくって。

 

 だから、せめてもの罪滅ぼしに最高位の加護を付けた。

 

 ある程度の情報の開示も約束しよう。

 

 今の君ならば、これが良いか。

 

 

 村上一樹君と黒沢美奈さんはこの世界に転生した。

 

 君の転生する8年ほど前にずらして。

 

 君と出会うときは、きっと同い年が良いだろうから。

 

 

 …さて、今のうちにこのウインドウで出来ることとこれからのしなければならないことを説明しておくよ。

 

 まずウインドウで出来ること、これは箇条書きで書いておくよ。

 

·ステータス…文字通りステータスの確認が出来る。

 

·ディクショナリィ…一度見て《鑑定》したアイテムやモンスターの情報を見ることが出来る。

 

·アイテム…Lv.1空間魔法《アイテムボックス》で収納したアイテムを確認できる。

 

·スキル…アクティブスキルの確認、パッシブスキルの確認とONとOFFの切り替えが出来る。

 

·メッセージボックス…自分に届いたメッセージを確認することが出来る。自分でメッセージを打つことも可能。

 

·フレンド…この世界にで出会った転生者とフレンド登録が出来る。これをしたものは、メッセージを送る対象に出来る。

 

 …といったところかな?多分これで全部のはず。

 

 …次にしなければならないことは、…あ、箇条書きで書けるか。

 

·森を南下して抜ける。

 

·そこから南にある街に行く。

 

·冒険者ギルドに行って、登録を完了させる。

 

 …まあこっちもこんなものか。…ああ、冒険者登録用のお金は振り込んでおいたよ。色はつけておいたから大事に使ってね?ちなみにコンパスもあるよ。

 

 じゃあ他の人にも説明しなきゃいけないから、もうこれでこの文章は終わりだよ。

 

 まったねー☆

 

 あ、ついでにこの世界について書かれた《ワールドディクショナリィ》も貼付しとくよー☆

 

 

─────────────────────────────────────────

 

 

「………なぁにこれぇ」

 

 思わず言ってしまった。…うん、最初のこのテンション、ね?こんな感じで来るとさ、一瞬『ああ、駄目神だ』って思うじゃん?だけど最後はしっかり仕事してんじゃん?謝罪も、してくれたじゃん…?嬉しいこともッ、教えて、くれた、っく………

 

「うわぁあああああっ!!!」

 

 よかった…っ。二人とも、生き返れたんだ…っ!

 

 こりゃ、涙は止まらないよ…。

 

 

 三十分後………

 

「…ひっく…まあ多少はまともな神様で良かったよ。《アイテム》《コンパス》《リリース》!」

 

 そう唱えると、アイテムウインドウにあるコンパスの文字にカーソルが行き、軽快な音が鳴って、掌の上にコンパスが現れた。

 

「行くしかないかぁ………泣いて喉乾いたし」

 

 諦め半分にそう言いつつも僕は南を目指して歩きだすのだった。

 

 

 ―――二人とも、絶対に見つけるよ。

 

 

 

 

 



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