艦ダムビルドファイターズこれくしょん (SKYアイス)
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プロローグ

現在書いてる艦これ小説が行き詰まってしまったので、息抜き程度に始めました。


 カチャ、カチャ、カチャ……

 

 

 一人部屋の中に響く何かを組み立てる音が鳴り響く……何かを組み立てる作業をしているのは、一人の少女だった。

 その少女は熱心にそれを組み立てる、全神経をそれを完成させるために集中させ、己の魂すら注ぎ込むかの如く鬼気迫る表情を浮かべながらそれを組み立てる。

 

 組み立てている物の名はガンプラ。少女は何故これ程まで集中してこれを組み立てているのか?それはこのガンプラを使いとある人物に挑む為……ガンプラバトルに勝利する為に。

 

 また、あの人と出会い……そして手渡したい。ただそれだけの為にこのガンプラを作り上げた、後は自分の技量次第になる。

 

「できた!」

 

 そしてそれは完成した。

 

「私のガンプラ、ガンダムブリザード……!」

 

 少女は表情を明るくし、それを……ガンプラを大事そうに抱える。

 後は自分がこれをあの人に渡すだけ。

 

「待っていて下さいね、司令官!」

 

 少女は……吹雪はそれを抱え、目的地へ向かった、目指す場所は呉狭間高校ガンプラ部。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてまた別の場所で、一人の少年が悩んでいた。愛機であるドレッドノートガンダムを駆使してガンプラバトルをひたすら楽しんでいたが……

 

「あ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!??」

「うるさいっぽい〜」

 

 見事撃沈、悲しいかな対戦相手である少女、夕立の操るガイアガンダムに見事やられてしまった。

 夕立の操るガイアガンダムは少年の操るドレッドノートガンダムのビームライフルを巧みに回避し、人形と獣型の変形を繰り返し少年を惑わし、見事その胴体にに必殺の刃を当て、撃破した。

 

 その結果少年は敗北し、地面に項垂れ「うぁぁぁ……」と呻き声を出す位に気が滅入ってしまっていた。

 

「バトルレベルがCで良かったね」

「睦月ちゃん交代するっぽい?」

「あはは、睦月はまだ良いよ」

 

 苦笑いしつつ夕立の誘いを断るのは、睦月と呼ばれた少女だ。

 彼女はとてとてと少年の元に駆け寄って少年を撫でつつ声を掛ける。

 

「項垂れている提督も可愛いにゃあ♪」

「やめれ!!」

 

 まさかそんな事を言われるとは思わなかった提督と呼ばれた少年は、急いで体制を整えてコホン、と軽く咳払いする。

 

「まぁ俺のドレノは不完全だし?まだ改良の余地あるし?」

「うーん、やっぱり睦月が提督のセコンドに入った方が良かったんじゃないかにゃ?」

「提督さんまだセコンド無しじゃビット系統の兵装使えないっぽいから……」

「それで夕立ちゃんのガイアガンダムと戦おうなんて、千年早いぞよ?」

「お前等俺を虐めて楽しいかよぉ!?」

 

 二人の心許ない遠慮無しの言葉がズバズバと提督の心を抉っていった。

 軽く確かに提督はドレッドノートガンダムを十二分に生かせてない、セコンドからのサポートが無ければドラグーンシステムを扱えない故に、Xアストレイではなくドレッドノートガンダムのままなのだ。

 

「やっぱり提督さんは機体を変えた方が良いと思うっぽい」

「それに関しては吹雪が何とかしてくれるって言ってくれてるから……」

「吹雪ちゃんに頼るなんて、紐男まっしぐら?」

「お前本当に俺に容赦無いなおい!」

「それ程でも無いっぽい〜」

 

 このままでは自分の精神がどうにかなってしまう、そう感じた提督は部室の外に出ようかと思ったが……

 

 

「出来ましたよ司令官!私の……私達のガンプラです!!」

 

 勢い良く扉が開かれ、そこから自分が見知った少女が……吹雪が現れた。その手に大事そうに抱えられたガンプラを持って。

 

 見ただけで分かった、それがどういうガンプラなのかを。それがどんな想いを込められて作られたガンプラなのかが。

 

 提督はニヤリと笑い、吹雪の元へ歩き出し……それを受け取った。

 

「ありがとう吹雪……んじゃ早速こいつを試す。セコンドは頼んだぜ」

「は、はいっ!」

「夕立、悪いけどもう一度だけ付き合ってくれ」

「ん、了解っぽい」

「じゃあ夕立ちゃんのセコンドは睦月がやるね」

 

 提督は受け取ったガンプラを部室内のGPベースにセットし、夕立がガイアガンダムをGPベースにセットする。

 それを見た提督は夕立を見る、するとお互いに目が合い……すぐさまお互い笑みを浮かべた。だがそれは戦闘を楽しもうとする者の……獰猛な笑みだが。

 

「じゃあ、始めるぜ……!」

 

 そして、ガンプラバトルが始まる。

 

 

 




ガンダムブリザード

頭:陸戦型ガンダム
胴体:Gセルフ
腕:ドレッドノートガンダム
足:V2アサルトガンダム
バックパック:ストライクノワール(FS装甲)

射撃武器:ビームライフル(F91)
格闘武器:フラガラッハ3ビームブレイド
サブウェポン:2連装レールガン、ビームライフル・ショーティー、ヴェスパー
盾:MA-MV04 複合兵装防盾

尚、ガンダムブリザードはまだ進化する余地があります


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プロローグ2

 

 

今回のフィールドは地上だな……確かここはガンダムOOの軌道エレベーター前の基地。今回の戦場はここって訳だな。

それにしても……凄い機体だ、ざっとスペックを見てみたけれど、中々の武装の数と出力の強さだな、Gセルフとノワールのパックとの相性も中々良い具合だし……これはかなり良いガンプラだ、吹雪は凄いな。

 

『司令官!二時の方角から熱源反応が!』

「OK!!」

 

早速来たか、夕立のガイアガンダム!

あいつのガイアガンダムはとにかく速い、基本的な形態は犬モードで来るが、人形態と犬形態の変形がスムーズに行える、隙がほぼ無い程に行えるそれに惑わされて俺は前に負けてしまった。

 

前回の失敗はしないさ!

 

『ぽいぽいぽーい!!』

 

途端、夕立のガイアガンダムが建物の影から飛び出してきて、バルカンを放ってくる。

奇襲って奴か、だけど吹雪はお前を見破っていたぞ!

 

余裕を持って機体を動かしバルカンの弾丸を回避し、すかさず右手のビームライフルをガンダムに放つ。けれども相手は夕立だ、それを悠々と避けていった。

 

『甘いっぽい!』

 

好戦的な声と共に夕立は人形から獣型に変形し、建物を踏み台にしつつ立体的な機動を描きつつ接近してくる。

俺はビームライフルを乱射するが全て回避され、相手は俺との距離を徐々に詰めて来た。

 

「くそっ!速すぎる!」

『司令官!ビームライフルではなくビームライフル・ショーティーを使って下さい!』

 

そうか!あれなら小回りも効くし連射性も優れていたな!

確かノワールパックに装備されていた筈だ……こいつか!

 

「こいつを喰らえ!!」

『ぽいっ!?』

 

ガンダムブリザードが両手に持つのはビームライフル・ショーティーと呼ばれる二丁拳銃型のビームライフルだ、威力は従来のビームライフルよりも劣るけれど、取り回しと連射性能が高く、状況によってはビームライフルよりも強い!

 

ビームライフル・ショーティーによる連射がガイアガンダムに直撃し、堪らずに足を止める。その隙を見逃す俺達じゃない!

 

『今です司令官!すかさずヴェスパーで!』

「追撃、だよなぁ!」

 

足のパーツはV2アサルトと呼ばれる機体のパーツを使っており、そのパーツにはヴェスパーと呼ばれる高出力ビーム砲が付属されている。

 

『や、ヤバイっぽい!睦月ちゃん!どうすれば良いっぽいぃ!!?』

『うーん……今夕立ちゃんの機体は体制崩してるし、そもそも今獣形態だから盾使えないし……うん、無理かにゃ☆』

『そ、そんなー!!』

 

これで、止めだぁぁぁぁ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「あーん!負けたっぽいー!」

「リベンジは果たしたぜ、夕立!」

「むぐぐぐー!!」

 

悔しそうに頬を膨らませているけれど、全然怖くない、寧ろ嬉しい位だぜ!

さっきのリベンジは無事に果たしたし、こいつの……ガンダムブリザードの初陣は見事に果たせたしで、良いことだらけだ!

 

「流石は提督、睦月感動しちゃった!」

「てかお前、仮にも夕立のセコンドだったんじゃないのかよ……」

 

睦月の変わり身が素早過ぎて俺戦慄……っと、いけないいけない。

 

「それはそうと吹雪!こいつ凄い機体だったぜ!こいつなら俺も十二分に戦えるよ!ありがとうな!」

「そう言ってもらえると嬉しいですよ、司令官……あっ、ドレッドノートガンダムをもらっても良いですか?」

「あぁ、そういう約束だったからな」

 

吹雪に俺の機体を作ってもらう際に、俺が今まで使ってたドレノをあげる約束をしていたからな。

でもまぁ良いのかなぁ。こいつは俺が作った奴だし……吹雪の奴とは釣り合わないんじゃ……そんな事を考えながら吹雪にドレッドノートガンダムを手渡したら

 

「えへへ、司令官の……えへへ」

 

…………まぁ嬉しいなら良いか

 

 

「……ヘェ……」

「ぽい……」

 

ん?何か悪寒が……

 

「そ、それよりさ!ブリザードも届いたし……もうちょいやってかね?今度は睦月が相手してくれると嬉しいんだけど……」

「あっ、そうだね!じゃあ睦月が勝ったら何かご褒美が欲しいにゃあ……?」

「あー、考えとくよ」

「えへへ、じゃあ睦月、張り切って挑みますぞよ?」

 

 

 

こうしてまぁ俺達は、部活が終わる時間までぶっ通しでガンプラバトルを繰り広げていた。

全ては夏の大会での優勝を果たす為に。







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