超次元ゲイムネプテューヌ Chronicle (黄金の最強ゲーマー)
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終焉のprologue!

とりあえず、世界観、時系列の説明と思って読んでください。
話が長ったらしいし、回りくどいので読む時に必要なのは、君自身の覚悟だ…。
※ストーリーの進行と共に、情報が解禁されていきます。


突然だが、俺は転生者である。

私、俺、僕、某。

一人称はどうでもいい。

兎にも角にも、置かれた状況から俺は転生者なのだと推察できる。

転生前の記憶はほとんどない。

少なくとも理解っているのは、前の俺は男性的な精神構造を持っていて、そして今の俺は男であるということだ。

そして、俺は仮面ライダーであった。

仮面ライダー…、前世においてバグスターウイルス専門のドクターの代名詞であり、現世においてはその存在を知る者のいないそれは、現世で俺が生き残る為に重要なファクターである。

前世の記憶、その殆どを持たない、あるいは忘れた俺が異常なまでに鮮明に思い出せたそれは、どうしようもなく現世において有用なものであったと言えるだろう。

この世界─前世において、微かに残った記憶にある情報によれば─続編も出続けている人気作『超次元ゲイム ネプテューヌ』の舞台であるゲイムギョウ界。

俺は、その四つの大陸の一つである『紫の大地 プラネテューヌ』に居た。

神に会った訳でもなく、自分の意志であるかも定かではなく、そもそも前世の記憶ですら曖昧だった。

後に聞かされたのだが、どうやら俺は突如としてそこに現れたらしい。

何の予兆もなく、何の前触れもなく、まるで元からそこに居たかのような自然さで、突如として出現したのだ。

まあ、これは長々と話すことでもないだろう。

とりあえず、『俺は何故か転生し、何故か最低限の知識と最大限の仮面ライダーとしての力を持ってこの地に降り立った』ということだ。

四人の女神とその仲間たちと共に犯罪神を撃破し、いくつもの並行世界(並行次元?)を救った今となってはどうでも良いことではある。

既にこちらで暮らせるだけの土台は完成し、元の世界に対する未練もない。

少なくとも、この力に関してだけは、何処の誰とも知らぬ何かに感謝しているのだから。

 

 

さて、長々しい前置きはこれくらいにしておこう。

つまり、何が言いたいかというと、俺は『仮面ライダー』の力を過小評価していた、ということだ。

俺の仮面ライダーとしての力はこの世界の女神達とリンクしている。

 

『マキシマムマイティX』の力は、『紫の女神 パープルハート』。

『タドルレガシー』の力は、『白の女神 ホワイトハート』。

『デンジャラスゾンビ』の力は、『黒の女神 ブラックハート』。

『仮面ライダークロニクル』の力は、『緑の女神 グリーンハート』。

 

そして、『ハイパームテキ』の力は『四人の女神』と繋がった時に。

 

 

おっと、誤解をしないように言っておくが、『繋がった』と言っても厭らしい意味じゃない。

互いを知り、理解し、絆を繋いだ、ということだ。

とにかく、俺のライダーガシャットは、彼女達との繋がりが強くなればなるほどに力を発現してきたのだ。

当時、その事実に気づいた俺は彼女達との絆をより凝固にするべく動き続けた。

ただただ、死にたくない為に、死なせたくないが為に、時に走り回り、時に語り合い、時にぶつかり合い、時に助け合った。

そうして絆を高め、固め、その絆は揺るぎないものとなっていったのだ。

条件をクリアし、全てのガシャットの力を取り戻し、ハイパームテキの力をも使えるようになったころ、俺達は遂に知る限り全次元を救うに至ったのであった。

 

…そして、全てが終わってふと気づいた。

俺の仮面ライダーとしての力は、女神たちとの絆の強さ、想いの深さで取り戻されていく。

『マキシマムマイティX』においては『リプログラミング』。

『タドルレガシー』においては『レベル100』。

『デンジャラスゾンビ』においては『レベルX』。

『仮面ライダークロニクル』においては『レベル超越』。

そして、『ハイパームテキ』における『完全無敵』の力。

それぞれの形態の究極にまで至った今、その絆とはどうなっているのか。

絆が強くなればなるほどに、それぞれのガシャットの力が取り戻される。

それは、逆説的に、全ての形態の究極に至ったということは、その絆が、想いがこれ以上ないほどに強くなっていることを意味するのだった。

 

 

 

突然だが、俺の名は『エム』。

プラネテューヌで一番の権力者『紫の女神 パープルハート』の補佐役にして、このゲイムギョウ界で唯一の仮面ライダーである。




ハイパームテキ持ってる主人公が最強でチートなのは当たり前だよなぁ?
今、女神候補生の扱いに非常に悩んでいます。
次回までに何も思い浮かばなければ、女神候補生たちは絶版だ…(エグゼイド特有の予告詐欺)。


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始まりのEX-AID!

読者諸君ン!
なぜ君たちがこの小説を読みにくいと思うのか…
なぜ君たちがこの文章をつまらないと感じるのか…
なぜ文章が唐突に厨二臭くなったのくわぁ!
その答えはただ一つ…アハァー
この小説には…プロットが一切として…存在していないからだあぁぁぁぁ!
ははははははっ!はぁーはははは!!
まぁ、仮にプロットがあったとしても、屑みたいな文章だろうがなぁ!


≪マイティクリティカルフィニッシュ!≫

 

広いドーム状のエリアに、大きく電子音が鳴り響く。

直後、凄まじい爆発がエリア中央部で炸裂した。

 

「うわあああぁぁぁ!?」

 

吹き飛ばされたのは、紫の髪に十字キーのような髪飾りを付けた小柄な少女。

爆発の中心からはじかれる様に吹き飛び、その体を地面に叩きつける。

 

「ねぷっ!?」

 

その少女を追うように、未だ消え切らない爆炎の中から出てきたのはピンク色の戦士。

まるでゲームの中から出てきたかのような等身、特徴的な前髪と大きな瞳、そして胸にあるボタンの様な意匠の施された装甲と体力ゲージのようなゲージは、一見コミカルな印象を人々に与えるだろう。

しかし、それを感じさせないほどに溢れ出る戦士としてのオーラが、彼の印象を大きく変えさせていた。

 

「どうした、ネプテューヌ。まさかその程度で終わりじゃないだろ?」

 

戦士は、挑発するかの様な物言いで少女に向かってファイティングポーズをとる。

刹那、ネプテューヌと呼ばれた少女は、その全身をバネのように使って飛び起きた。

 

「むっかー!あったりまえ!ここからは本気でいくよ!」

 

戦士の挑発にそう答えた少女は、左腕を天高く掲げ、振り下ろす。

 

「変っ身!」

 

瞬間、少女の体が大きな光に包まれる。

それに対し、戦士も全身で大の字を作ってポーズをとり、腰に装着されたベルトのレバーに手をかける。

 

「いいぜ、レベル2だ!大変身!」

 

そのままベルトのレバーを勢いよく開いた。

 

≪レベルアップ!≫

≪マイティジャンプ!マイティキック!マイティマイティアクションX!≫

 

グラフィックを模したゲートが音声と共に現れ、それを戦士が通過すると、彼は等身大の姿に変化する。

対する少女も、光が収まると、先ほどの姿とは似ても似つかない様な美しさを持つ大人の姿へと変身を遂げていた。

 

「仮面ライダーエグゼイド レベル2!」

「パープルハート!変身完了!」

 

二人は、高らかに名乗りを挙げると、その手に武器を呼び出す。

 

≪ジャ・キーン!≫

 

「ノーコンティニューで、クリアしてやるぜ!」

「女神の力、見せてあげるわ!」

 

そしてそのまま、互いめがけて走り出した。

 

 

 

 

「いったぁ!ネプギア、もっと優しくぅ!」

「もう!模擬戦で女神の力まで使うお姉ちゃんが悪いんだよ!?」

 

今、俺の目の前で情けない声を上げながら治療を受けているのは、何を隠そうここプラネテューヌで最も偉いとされる『紫の女神 パープルハート』その人である。

いやまぁ、変身前と変身後でほとんど別人と言っていいので正確には違うのかもしれないが、それでもこの大陸における統治者の一人であり尊い人物…のはずだ。

もうネプテューヌとそれなりに長い付き合いになるし、彼女の独特なテンションと感性にも慣れたと思っていたのだが、未だにこう言った光景を見せられるとそうでもない気がしてくるから困る。

 

「そうだぞネプテューヌ、これは模擬戦なんだから、なにも女神化まですることないだろ」

「ロボットレベル3でマッスル化まで使ってキメワザしてきたエムにだけは言われたくないよ!?」

「仕方ないだろ。レベル2じゃ女神を打倒するのは厳しいんだ、安全マージンを考えるとあれが最適解だったんだよ」

「模擬戦用の装備でレベル50相当の一撃を受けたこっちの身にもなってほしいな!?」

 

そう言われると口を閉じるしかない。

やはり『ゲキトツロボッツ』ではなく、加減がしやすく使い勝手のいい『シャカリキスポーツ』で相手をするべきだったか。

しかし、早期に決着をつける為には威力に特化した『ゲキトツロボッツ』で倒すのが最適解、あまり長引いて安全マージンを失いかねない状況に陥るよりは、余裕のあるうちに倒すのが一番なのでは…?

 

「うーん…」

「うーんじゃないよ!ゲーマーガチ勢めー!」

「お、落ち着いてお姉ちゃん!」

 

ダメだな、犯罪神とか、前世のクロノスとかを知っている分、その辺の基準がおかしくなってるのか。

仕方ない、今度ギルドで依頼でも受けて力の調節を覚えよう、けが人を出すよりも数百倍マシだ。

 

「でも、すごいですねエムさん。流石は『プレイヤー』なだけあります!」

「…そう、だな」

 

ネプギアの言葉に、つい言葉がつまる。

『プレイヤー』、それはイストワール曰く『運命を決定する力を持つ者』であるらしい。

全ての世界、全ての次元には観測者であり上位者である『プレイヤー』が存在し、プレイヤーの行動、選択が世界の運命を左右するという。

どうやら彼女達の中では、俺は世にも珍しい『世界に直接干渉したプレイヤー』であるという。

 

「…運命、か」

「どーしたの?エム?」

「いや、本当に俺なんかがプレイヤーなのかなって。なーんかしっくりこないんだよなぁ。」

 

そうぼやくと、ネプテューヌはポカンとした後、満面の笑みで返してきた。

 

「もー、エムったら何言ってるの?前に私に言ってくれたじゃん!『お前の運命は、俺が変える!』って!」

 

ネプテューヌは、そう俺に言って笑う。

…確かに俺は彼女にそう言った。

でも、何かが違う気がする。確かに、その言葉に嘘偽りは一切無い。まぎれもなく本心だ。

しかし、違うのだ。もっと根本的なところで間違っているような気がする。

違和感を感じるのは、そう、『プレイヤー』。確かに俺はプレイヤーなのだろう。彼女達の定義するプレイヤーであることに変わりはないだろう。

だとすると、問題は『プレイヤー』という単語自体か。

やはり、違和感がある。本能というべき部分が否定している気がするし。しかし肯定している気もする。何か、物足りない。

…まぁ、考えても詮無きことか。前世を思い出せない今、プレイヤーに関して考えてもしかたない。

 

「…はぁ、全く」

 

せっかくネプテューヌと気持ちよく戦えて、大満足してたっていうのに。

 

「白けるぜ」

 

 

 

 

 

…また、あの顔だ。

満たされない、幼い子供が拗ねたような表情。

何かを失くした時の子供のような苦しみを、心配かけまいと抑え込んだ大人のような、そんな表情。

見ていて、胸が締め付けられる。

浮かんでくるのは、そんな顔すらも愛おしいという感情と、彼を満足させられない自身への不甲斐なさ。

自分一人では彼を満たせないから、皆で足りない分を満たせられればと思った。

もちろん他の皆も同じことを考えているのは知っていた。

それでも、それが彼のためになるのならと、私は、皆は、それを甘んじて受け入れたのだ。

でも、彼は満たされていない。

彼の心には、私たちでは代用できない『何か』が住んでいる。

おそらくは、記憶を失う前の何か。彼の根幹を形作る存在。

私たちは、その何かに敗れ続けている。

何度も何度も打ちのめされて、何度も何度も諦めかけて。

それでも私は、私たちは、諦めきれずにいる。

…更なる絆が要る。

きっと、彼の心に届かせる可能性は、そこにある。

彼との絆で生まれる『ライダーガシャット』。

きっと、そこに鍵がある。

愛する妹たちにも協力してもらおう。

きっと、未だ女神として完成していない『無限の可能性』にこそ、答えが潜んでいるはずだ。

私は、諦めない。

私は、そうやって戦ってきた。

何故なら私は、『女神』なのだから。

例え、この身が滅びようとも。

 

 

 

コンティニューしてでも、クリアする。

 




なにこれ?(素)
痛いですね…これは痛い(確信)
読者様、逃げてはダメですよ?(鬼畜)
修正が必要だ…(KNZKSRU)
次回からはちゃんとほのぼのしだすから安心!
ちなみに女神候補生達は全員、絶版を免れました。
あとプレイヤー云々はほぼネプテューヌ側の公式設定です。
序盤の戦闘はネプテューヌ序盤特有のパプハいじめゾ。

次回:『第一QUESTを攻略せよ!』

投稿2話目にして迷走とか早い…早くない?


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第一QUESTを攻略せよ!

なんか当初考えてた展開よりも面白そうな展開が思いついたため書き直して初投稿です。
ネプテューヌVⅡR買わない兄貴はサモンライドバグスターとゲムデウスに感染させて闇の世界に追放してやる…。
あとついでに真・恋姫†無双-革命-も買え(便乗商法)


「…で、私を訪ねてきたと」

「そういう訳だ、頼むぜノワール」

「そもそもなんでウチなのよ」

「プラネテューヌのクエストは、もう俺が大体消化しきったしな。これ以上やったら他の奴がクエストを受けられなくなる」

「このバトルジャンキーめ…。はぁ、仕方ないわねぇ、ちょうどドラゴンタイプの討伐依頼があったから回しておくわよ」

「ノワールありがとー!」

 

俺とネプテューヌはその日、ラステイションのノワールの下を訪れていた。

黒のツインテールに、若干ゴスロリっぽく見えなくもない黒主体の服装の少女。

彼女はノワール、またの名を『黒の女神 ブラックハート』。

『四女神』と呼ばれる守護女神の中でも比較的ネプテューヌと仲が良いとされる彼女は、前世において人気投票で一位をとり、外伝として主役作品が作られる程度には人気キャラであった。

その性格は初期こそ空回りの目立つ性格であったが、最近では優等生キャラで安定してきている…そこをネプテューヌに突かれてアクシデントに巻き込まれることも多いのだが。

ちなみに女神関係以外に友人は少なく、基本ぼっちらしい。

 

「で、ドラゴンタイプの討伐だけど、エムがいるなら楽勝よね?まさか二人だけでもないだろうし」

「残念ながら、今回は俺の使うガシャットはレベル2までだ。行くのも俺とネプテューヌだけ」

「は?」

「前の模擬戦で変身した私を吹っ飛ばしちゃったからねー、手加減の練習あーんど私の体がこれ以上鈍らないようにっていーすんが!」

「…私も行くわ」

「なんで!?」

 

書いていた書類を放り出して立ち上がるノワール。

気持ちはわかる、守護女神に大きく劣るスペックのレベル2と、だらけきって鈍りまくってるネプテューヌの二人じゃドラゴン相手とか心配ってレベルじゃない。

死にはしないだろうが、女神化しない限り勝てるか微妙なところだし安全マージンには程遠い。

まぁ、これを言い出したのは俺なんだが。

レベル2の俺とネプテューヌの二人だけと言えばノワールもついてくると考えたが、計算通り。

うちの頭脳陣(アイエフ他)を連れ出したら協会の仕事止まるし。

 

「えぇー、でもー、ノワールにも仕事とかあるだろうしー。私たち二人に巻き込むなんて悪いよー」

「心配せずとも、私はどこかの誰かさんみたいに仕事をサボったりしてないから、一日二日休んだところで特に支障はないわよ」

「私の仕事だって大部分は代わりにエムがやってくれてるから、大きな支障にはなんないよ!」

「…サボってる事には変わりないじゃない。」

「ネプテューヌ…自分の仕事を人に押し付けるとか…」

 

道理で最近イストワールがネプテューヌに対して怒る事が少なかったのか、余計な知恵つけやがって。

 

「エムもエムで、あんまりネプテューヌを甘やかすんじゃないわよ。こいつはすぐ調子に乗るから」

「そもそも、こいつの分を俺がやらされてるのも知らなかったんだが?」

「バレないように、エムがやっても違和感ないものをこっそり紛れ込ませてたからねー。エムは頭脳面でも天才で軽々処理してくれるから、バレにくくて助かるよー!」

「なんであなたはそういう時だけ無駄に有能なのよ…」

 

溜息を吐いたノワールは、ハッとして頭を振った。

 

「って、そうじゃないわ。話が脱線してるじゃない!とにかく、あなたとエムを二人だけでクエストに送り出すわけにはいかないわ!」

「えー!?なんでー!?」

「なんでもなにも、レベル2のエムと、鈍ってるあなたの二人だけをドラゴンと戦わせられないわよ!」

 

抗議の声を上げるネプテューヌに対し、あくまでリスクを考えて否定するスタンスのノワール。

そのまま少しの間、ネプテューヌによる抗議は続いたが、突如ネプテューヌが何か合点がいったのか笑顔になる。

 

「あ、そっかそっかー!もー、ノワールってば素直じゃないなー!」

「…何がよ?」

「私にエムを独り占めされるのがイヤなんでしょー!そうならそうと早く言ってくれればいいのにー!」

「は、はぁ!?」

「心配しなくても勝手にエムを独り占めにしたりしないよー、そんなことしなくても主人公とヒロインは最後に大勝利する運命にあるのです!」

 

思わぬ攻撃に唖然として口を開けるノワールと、胸を張ってドヤ顔で宣言するネプテューヌ。

しばらく呆然としていたノワールだったが、我を取り戻すや否や頭を抱えた。

 

「何をどう考えたらそうなるのよ…」

「諦めろ、こいつはゲーム脳だからな。正論は効きにくいぞ。」

「あなたも大概だけどね…」

 

失礼な、少なくとも俺はこいつみたいにメタ染みた発言なんかしないぞ。

メタ発言はご法度だからな。

 

「とにかく、私はあなたたちに同行するわ。無軌道の頂点みたいなゲーム脳とバトルジャンキーなゲーム脳を2人だけで行かせてなるものですか!」

「照れちゃってー、誤魔化さなくてもいいのにー♪」

「あなたは黙ってなさい!」

「ねぷっ!?落ち着いて!暴力反対―!」

 

 

 

 

そしてやってきた森林地帯。

青々とした緑の広がるこの広大な森には、未発見のものを含め数千にも及ぶ生物が生息しているらしい。

それ故に未確認のモンスターも存在し、今回のドラゴンタイプもそのうちの1体であるという。

 

「…で、そのモンスターがどこに居るのか情報はあるのか?」

「無いわ、この周辺で目撃情報があったってだけ。でも結構な大きさらしいから多分すぐ見つかると思う。」

「えー…?この森の中を探すのー?めんどくさいよー…」

「あなたはもう少し運動しなさいよ、あんまり動かないでいると太るわよ?」

「ざーんねーん!私は女神で主人公だから太らないのだー!」

「うわ、うっざ」

「辛辣っ!?」

 

女三人寄れば姦しいというのは出鱈目だな、二人でも十分すぎるほどに喧しい。

というか、周囲を木々で囲まれて視界の悪い状況で騒ぐな、モンスターが寄ってきたらどうするんだ。

騒いでいる二人を後目に探索を続けると、数十は下らないスライヌの群れに遭遇する。

 

「…なるほど、まずは雑魚戦ってことか」

「ねぷっ!エムがんばれー!あたっ!」

「あなたも戦うの!」

 

ネプテューヌの頭を叩いたノワールはショートソードを構え、それに遅れるようにネプテューヌは頭を擦りながら太刀を構える。

そして俺は、ゲーマドライバーを腰に装着し、データ化させたガシャットを右手に顕現させスイッチを押す。

 

≪タドルクエスト!≫

 

そのまま手のひらで一回転させ、ベルトに装填した。

 

≪ガシャット!≫

 

「変身」

 

瞬間、俺の周辺にキャラクターセレクトが回転しながら出現。

俺は手を左に突き出し、パネルをタッチした。

 

≪レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!?≫

 

俺の体はデータ化され、前から迫ってきたゲートを潜ると、姿は四等身の青い騎士へと変わる。

 

≪アイム ア カメンライダー!≫

≪ガシャコンソード!≫

 

左手に小型の専用盾『リヴァーサルシールド』を構え、右手に長剣型ガシャコンウェポン『ガシャコンソード』を出現させる。

 

「仮面ライダーブレイブ レベル1!行くぞ!」

「ねっぷねぷにしてやんよー!」

「どこからでもかかってきなさい!」

 

俺はガシャコンソードで目の前のスライヌに斬りかかった。

 

 

 

 

「はぁっ!うぉりゃ!」

 

超高温の炎を伴った斬撃が、複数のスライヌ達を同時に斬りつける。

剣を振りきった直後のブレイブにスライヌが襲い掛かるが、咄嗟に体を捻り盾で弾き返す。

ある程度固まって襲ってきたスライヌに対しては、体を半回転させて回し蹴りで纏めて吹き飛ばした。

 

「てぇーい!てりゃー!」

 

吹き飛ばされたスライヌ達の間を、走り抜けながら次々斬り捨てていくネプテューヌ。

小柄で細身な体からは想像もできないほど太刀を自由自在に振り回し、的確にスライヌ達を両断していた。

その姿は、腐っても女神であることを証明している。

 

「これは痛いよー!」

 

剣でスライヌを切り上げ、空中で足技の連撃を叩き込む。

ネプテューヌの使う技の基本中の基本、『ジャンピングアーツ』だ。

ただの蹴りと侮るなかれ、彼女は女神の力を宿した歴戦の戦士である。

多少鈍っているとはいえ、その鍛え抜かれた戦技は健在で、打ち付けられたスライヌは成す術なく倒される他無い。

 

「おっと!」

 

空中で身動きの取れないネプテューヌを襲おうとスライムが飛び掛かるが、その全てが一瞬にして消し飛んだ。

 

「ナイスだよ!ノワール!」

「むやみに空中に跳ぶんじゃないわよ!…まったく、まさか使うことになるとは思わなかったわ。」

 

その一撃の発射元はノワールの片手に握られた一丁の銃。

ノワールがエムと出会った当初、対遠距離用に使用していたものである。

基本的に共闘することが増え、役割が分担されたために使用されることは減ったものの、こういった時のサブウェポンとしては有用であった。

ちなみに、今の1撃は『チャージショットレベル3』。

当時は『レベル1』『レベル2』『レベル3』と続けなければならず、即座に使用することもできなかったが、現在の成長が伺える。

 

≪コ・チーン!≫

 

音声と共に、強烈な冷気がスライヌ達を全て氷漬けにする。

 

≪カ・チーン!≫

 

次の瞬間、炎の波が氷漬けのスライヌ達を粉々に粉砕してみせた。

炎の波の発生源を二人が見ると、そこにはガシャコンソードを振りぬいた姿勢のブレイブ。

ガシャコンソードは、炎と氷の二つの属性を持った魔法剣である。

その刀身には半面ずつにそれぞれの属性が宿っており、Aボタンを押すことで刀身が回転、属性を切り替え、Bボタンを押すことでそれぞれの属性を最大限に発揮できるのだ。

 

「ふぅ…」

「どうしたのよエム、あなたにしては随分と早く決着をつけたじゃない。もう少し時間をかけて戦うかと思ったわ。」

「こいつらは前座だ。これからボスが来るのに、ザコが居ちゃあ邪魔だからな」

「ボス…?」

 

ブレイブに問いかけたノワールは、帰ってきた答えに怪訝な顔をする。

しかし、突然ネプテューヌが空を指さして大きな声を上げた。

 

「ノワール!あそこ!」

 

つられて、空を見上げたノワールは、思わず自分の目を疑った。

 

「あれって…」

 

空中に居たのは、巨大な土色のドラゴン…『のようなもの』。

女神である彼女たちは理解した。

あれは、『ここ』に存在してはいけないものだ。

あれは、『ここ』に生きる全ての生命にとっての天敵。

世界にとっての天敵。

あれは…そう、巨大なウイルスの集合体。

世界そのものに影響を及ぼすほどの、あまりにも強力すぎる『毒』。

あれは…。

 

「『バグスターユニオン』か」

 

その言葉に思わず彼女たちは振り返る。

その視線の先には、青い騎士。

 

「ドラゴン型ってことは、『ドラゴナイトハンターZ』…『グラファイト』のバグスターユニオンだな」

 

分からない、彼の言っていることが分からない。

バグスターユニオンとは?グラファイトとは?

ドラゴナイトハンターZは彼の持つガシャットの名前ではなかったのか?

記憶を失ったのではなかったのか?

それとも、僅かに残った記憶にあるほど、それは彼の中で重大な意味を持っていたのか?

彼女たちに唯一分かったのは、彼が『自分たちの知らない何か』を知っているということだけだった。

 

「いいぜ、やってやるよ。今の俺に、斬れないものはない。」

 

そう言って、彼はベルトのレバーに手をかける。

 

「大変身」

 

≪ガッチャーン!≫

 

何かが、始まった音がした。

 




よし!ほのぼのしてるな!(錯乱)
ほのぼのタグはエグゼイドの次回予告みたいなもんやし(屑)
(次回は戦闘回だけど文才なんて)ないです。

次回:女神達のBrave!!


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女神達のBrave!

タイトル変更のお詫びに急造ですが初投稿です。
(もうキャラ達の制御ができて)ないです。
キャラが勝手に動き始めるってこういうのを言うんやなって。

真・恋姫†無双-革命-を買え(奇襲攻撃)


≪タドルメグル!タドルメグル!タドルクエスト!≫

 

ゲートを走って潜り抜けたブレイブは、その勢いのままバグスターユニオンに斬りかかる。

レベルアップして強化された火炎を纏う一撃は、バグスターユニオンの体を切り裂くには十分だった。

半分不意を突いた一撃に、バグスターユニオンは思わず悲鳴染みた咆哮を上げる。

 

「やっぱ、ユニオンとはいえ単なるザコバグスターの集合体じゃこの程度か」

 

セリフこそがっかりした様だが、その声色にさほど落胆がないのは予想できていたからだろうか。

ダメージを受けたという事実と、その明らかに見下したような台詞に、今度は怒りの咆哮を上げる。

 

「ハァッ!」

「ん?」

 

咆哮で気を持ち直したのか、ブレイブの視界に映るのはユニオンの頭に斬りかかるノワールの姿。

 

「なっ!?」

 

しかし、生物としては急所とも言える頭部に攻撃を受けたはずのバグスターユニオンには、ダメージを受けた様子はない。

 

「とりゃー!『クロスコンビネーション』!」

 

上段に構えた太刀から放たれるクロスコンビネーション。

 

「かーらーのー、『ブレイブエッジ』!」

 

そこから繋げるように剣技『ブレイブエッジ』を叩き込むネプテューヌ。

通常のモンスターであれば生き残れるはずもない、強力なモンスターであっても大きなダメージは逃れられない渾身の連撃を受けたはずのユニオンは、しかし怯むこともなくその尻尾でネプテューヌを弾き飛ばした。

 

 

「がっ!?」

 

空中で態勢も整わないままにその一撃を食らったネプテューヌは、数本の木をなぎ倒しながら土煙を揚げて地面を転がることとなった。

 

「かっ…はっ…!?」

 

十数トンにも至る衝撃に、呼吸すらままならないネプテューヌの姿。

即死しなかったのは、彼女が女神としての力を宿し、常人に比べ丈夫だったからだろうか。

 

「ネプテューヌっ!?」

「チッ!」

 

思わぬ光景に思わず悲鳴染みた声を上げるノワール。

それを後目に、ブレイブは舌打ちしながらも近くにあったエナジーアイテムをガシャコンソードを振るってネプテューヌに向かって打ち出す。

 

≪回復!≫

 

「っ、はぁっ、はぁっ…!」

 

回復のエナジーアイテムによって体力を回復したためか、無事に呼吸を再開するネプテューヌ。

そんな彼女に、ノワールは脇目も降らず駆け寄る。

 

「大丈夫!?ネプテューヌ!」

「う、うん…」

 

まだ混乱のせいか、状況が読み込めず曖昧な表情と声色のネプテューヌ。

それを見ながらユニオンの攻撃をいなし、反撃を加えるブレイブ。

 

「…なるほど、そういう事か」

 

ふと納得がいったように呟くと、ガシャコンソードのAボタンを押し、Bボタンを連打する。

 

≪コ・チーン!≫

 

「ハッ!」

 

ブレイブが氷剣モードでユニオンの腕を切り付けると、そこから広がるように全身まで凍結した。

 

≪カ・チーン!≫

 

再びAボタンを押し炎剣モードに戻すと、近くにあった赤いエナジーアイテムを取得する。

 

≪マッスル化!≫

 

『マッスル化』、エフェクト上、一瞬武器が巨大化したり筋力が増強されてマッシブな姿になるが、その本質は攻撃能力の強化である。

通常攻撃に付加することで防御力の高い敵に対して有効打を入れられるようになったり、必殺技に付加することで相手を一撃で変身解除までもっていける使用頻度の高い強力なエナジーアイテムだ。

対して、さきほどネプテューヌへ打ち出したのは灰色のエナジーアイテム『回復』。

効力はずばりそのまま、消耗した体力、受けたダメージの回復であり、使い方次第では戦局を変えられる使い勝手のいいアイテムだ。

 

≪ガシャット!≫

≪キメワザ!≫

 

マッスル化を取得したブレイブは、ゲーマドライバーからタドルクエストガシャットを抜き出すと、ガシャコンソードの柄にあるキメワザスロットへ装填した。

音声と共に、剣の刀身に手を添わせるように構えたブレイブ。

その刀身はガシャットとエナジーアイテムから供給される大量のエネルギーによって高出力の炎に包まれ、周囲の草花を燃焼させるまでに高まっていた。

 

「これで…フィニッシュだ」

 

≪タドルクリティカルフィニッシュ!≫

 

ブレイブはその剣を凍結したままのバグスターユニオンへ向けて振りぬく。

振りぬかれる一瞬、天まで届かんばかりに伸びた炎の刀身が、周囲の木々諸共バグスターユニオンの全身を真っ二つに焼き斬った。

斬撃と共に一瞬でユニオンの全身を駆け巡ったエネルギーが、その体を突き破って放出される。

振りぬいた態勢で静止するブレイブの背後で、放出されたエネルギーと共にその肉体が膨張し、爆散した。

 

≪GAME CLEAR!≫

 

爆発と共に、撃破を示す『GAME CLEAR』の文字が空中に表示された。

振りぬいた姿勢から元に戻ったブレイブが周囲を見回すが、周囲にあるのは焼けた木々と灰となった草花。

そしてノワールと、彼女に支えられ未だ苦しそうな表情のネプテューヌだけだった。

 

「(…バグスターの本体がいない?)」

 

通常、バグスターユニオンにはその親玉とも言える存在が居る。

例外的に、かつて仮面ライダーゲンム-檀黎斗-が『デンジャラスゾンビ』の力で生み出したゾンビタイプのバグスターユニオンが存在するが、基本はいずれかのバグスターによって生み出される。

故に、バグスターユニオンを倒せば本体であるバグスターが出てくるはず…だったのだが。

 

「(ゲンムの時のように特殊な方法で生み出された…わけでもないな。それにしてはあまりにも弱すぎる。あれはレベル1前後のバグスターが生み出す程度の強さでしかない…だが。)」

 

通常はレベル1のライダーですら打倒可能な程度の強さでしかないはずのそれは、ネプテューヌとノワールの攻撃のほとんどが通用しないという結果を見せた。

 

「やはり、そういう事か。」

 

エムはゲーマードライバーを外し、変身を解除する。

その視線は、バグスターが爆散した場所を見つけるネプテューヌに向いていた。

 

 

 

 

「…なんですって?」

 

私は、思わず耳を疑った。

だって、エムが言ったことは、それが意味することは、それはつまり──

 

「言った通りだ、奴らには『仮面ライダーの攻撃しか効かない』」

 

──それはつまり、通常兵器による打倒が不可能だということを意味するのだから。

 

「奴らを構成する『バグスターウイルス』の影響か、それとも宿主も親玉もいないが故の不具合なのか知らないが。奴らには一切の通常攻撃が効かないらしい。」

「それは…確かなの?」

「まだ例が少ない、色々と試してみる必要もある。だが、さっきのを見るにその可能性が一番も高い。恐らく、『バグスターウイルスを伴った攻撃』しか効力がないんだろう。」

「ま、待ちなさいよ!何が何だか分からないわ!そもそもバグスターウイルスってなんなのよ!なんでそれが仮面ライダーと関係あるのよ!」

 

バグスター『ウイルス』という名称からするに、それはおそらく何かしらのウイルスなのだろう。

それがどんなものなのかは知らないが、その条件で仮面ライダーの攻撃が通用するってことは、それは…。

 

「…あなた、バグスターウイルスとやらを、あの化け物と同じ力を使って変身してるの?」

 

その言葉に、エムはしばし黙り込み、口を開いた。

 

「さぁな」

「さぁな、ってあなた…!」

「俺も詳しく覚えてない。適合手術とやらを受ければ変身できるらしいし、ウイルスに対する完全な抗体があれば変身できるらしいからな」

 

それを聞いて、ずっと黙り込んでいたネプテューヌが口を開いた。

 

「ねぇ、エム」

「ん?」

「私も、その適合手術っていうのを受けたり、ウイルスの抗体を手に入れれば、戦えるのかな?」

「ちょっとネプテューヌ!あなた…」

「ノワール」

 

エムに止められて、思わず口を噤む。

エムはネプテューヌを見つめ、答えを返す。

 

「おそらく、な。」

「なら…!」

「やめとけ」

 

言葉を遮る言葉とその気迫に、私とネプテューヌは何も言えなくなる。

 

「バグスターウイルスに手を出そうだなんて考えるな。あれは悲劇しか呼ばない代物だ、お前は今のままでいい。お前は健康な体なんだ、自分からあんなものに感染する必要なんてない。」

「…エム」

「あのユニオンは通常攻撃が効かないだけで、対して強くない。俺でも十分対処できる。」

 

エムは、彼は、私とネプテューヌを見つめ、言う。

 

「仮面ライダーは俺一人で十分だ。」

 

それは、覚悟。

それは、懺悔。

それは、呪い。

あれは罪を背負った人間だけが、罪に呪われた人間だけが見せる目だ。

あまりに、違う。

その覚悟は、私たちが想像するよりも強いものだろう。

なんて、遠い。

…でも、でも──

 

「…嫌だよ」

「ネプテューヌ…!」

 

ネプテューヌが、その威圧を、その覚悟を押しのけ、言った。

 

「皆が苦しむかもしれないのに、誰かが嫌な思いをするかもしれないのに、それをただ黙って見てるだなんて、私にはできない」

 

上げた顔には、その強き意思が見受けられた。

 

「私は女神だもん、『守護女神』だもん。誰かを守ることを失くしたら、それはきっと私じゃなくなる。」

「痛いのも嫌だよ、戦うのも嫌だよ。」

「でも、ゲイムギョウ界の皆が、プラネテューヌの皆が、女神の皆が、大好きな皆が、そして何より、エムが」

「皆が傷つくのが、もっと嫌なんだ」

 

その瞳は間違いなく、他の何より強い輝きを放っていた。

その姿を見てか、その覚悟を聞いてか、やがてエムは口を開く。

 

「…お前の心は、まるで水晶みたいだな。」

「!」

「『あいつ』と同じだ、どこまでも真っ直ぐ、どこまでも純粋に、優しく、強く輝きを放つ。」

 

彼は言うと、帰道を歩き始める。

 

「帰るぞ二人とも、イストワールに報告して、四女神会談を開く。どうするかはそれからだ。」

「…うん!」

 

私の肩から離れて、ネプテューヌは彼の後を歩き始める。

私は、その姿が見えなくなるまで立ち尽くすしかできなかった。

 

 

 

 

そうだ、諦めない。

私は、『私達』は、何度折れかけても、諦めることなんて、しない。

私が私であるために、私達が『主人公』である限り。

諦めたりなんて、しない。

 

 

 

 

…ネプテューヌは、あいつと同じだ。

その覚悟で、その勇気で、その優しさで、世界を変えることのできる存在だ。

…女神であるあいつなら、使えるかもしれない。

あいつとの『最初の絆』。

リスクは高いが、やってみる価値はある。

『紫』の力。

『もう一つのマイティアクションX』を…。

 




みなさん、安心してください。
ネプテューヌキャラ達は仮面ライダーには変身しませんし、主人公以外にオリキャラは出ません(ユニオンはノーカン)
ただ、なんか勝手に通常無効設定が生えたのでそれに対応するためにガシャットは使います。

次こそはイチャイチャさせてぇなぁ(届かぬ想い)

ほのぼの「やぁ」


次回:四女神のNew Game!


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四女神のNew Game!

続きを書こうとする→
真・恋姫†夢想-革命-届く→
映画見てから書くことにする→
真・恋姫†夢想-革命-する→
映画の内容、描写を組み込んだ設定に変更→
真・恋姫†夢想-革命-する→
主人公の設定が大きく変更→
真・恋姫†夢想-革命-する→
書き直し→
真・恋姫†夢想-革命-する→
本編でドクターマイティXXとゲムデウスクロノス、ゲーマドライバークロノスが出る→
ファッ!?←イマココ

こんなに遅くなったのも、文章がガバガバなのも全部、乾巧って奴のせいなんだ…!(八つ当たり)


「…それで、これが、その手段ですの?」

「バグスターとやらに対抗する力、ねぇ」

「エムがいつも使ってる、ガシャットってやつよね?これ」

 

渡された物を見つめながらそう呟くのは、プラネテューヌ以外の大陸を守護する三女神達。

『緑の大地リーンボックスの守護女神 グリーンハート』こと『ベール』。

『白の大地ルウィーの守護女神 ホワイトハート』こと『ブラン』。

『黒の大地ラステイションの守護女神 ブラックハート』こと『ノワール』。

彼女達は、非常事態宣言を受け、プラネテューヌ協会本部に存在する最重要会議室に集まっていた。

呼び出したのは他でもない、現状において唯一バグスターに対抗しうる力を持った男、エムである。

 

「そうだ、これは俺の持つライダーガシャットの中でも、特殊な部類に位置するガシャット。その特異性ゆえに、今回の非常事態の攻略には極めて有効なはずだ。」

「でも、これ、前にエムが使ってるのを見たわよ?すっごい強かった奴じゃない」

 

彼女達に手渡されたそれは、『仮面ライダークロニクル』。

檀黎斗の手により開発され、パラドの手で完成に至った『究極のゲーム』であった。

そのあまりにも強力な力に、バグルドライバーⅡを持った『檀政宗』によって悪用されてしまったり、『マキナビジョン』という外資系企業のオリジナルガシャットである『ハリケーンニンジャ』に技術を流用されてしまったが、今回彼が目を付けたのはそこではない。

 

「このガシャットの特性はな、『量産が容易』かつ『一般人も使用可能』という点にある」

 

その言葉に、3人はほぼ同時に反応した。

 

「…量産、ですの?」

「一般人でもって、それは…」

「誰でも仮面ライダーになれるっていうの…!」

 

ベールは量産という言葉に反応し、その『量産』が実際に過去にあった事実なのだろうと検討をつける。

ブランはバグスターとガシャットの関連性から、多くの一般人がウイルスに侵される危険性に気づき。

ノワールは、誰もが『仮面ライダー』の強力な力を使えるという事実に一瞬呼吸すら忘れて恐怖した。

 

「正確には、『ライドプレイヤー』だな。量産型の仮面ライダーみたいなもので、その最初のスペックはレベル1相当でしかない。」

「レベル1って言っても、数t単位での攻撃でしょ?それが量産可能って、ふざけてるわよ…」

 

そう、レベル1といっても、その攻撃は平均して数t単位の一撃である。

分かりやすく説明するなら、トップクラスの格闘家の全力の一撃が1t行くか行かないかレベルの打撃力でしかない。

それを、『数値上で数倍』の攻撃力を一般人が行使できるのだ。

言うなれば、誰でも準女神級の身体能力を自由に使えると言っているようなものである。

四女神と共に戦ってきた歴戦の英雄たちに匹敵する力を一般人が使えるのだ。

そんな代物、有っていい筈がない。

誰もが仮面ライダーになれるなど、下手な兵器よりも厄介だ。

 

「さすがはVR次元、というべきでしょうか。そんなにも強力な物が存在するなど、私達の次元では考えられません。これが高位次元と低位次元の差、というものなのでしょうか…」

「おい待て!ライダーガシャットってのは、使ったら抗体持ってないと感染しちまうんだろ!それを一般人が使ったってのか!?」

 

挙げられた事実が示す危険性に、ブランが怒りのあまり『女神ホワイトハート』の面を露わにして激昂する。

その糾弾にも似た問いに、エムは深く頷いた。

 

「ああ、日本…大陸の数倍程度の規模の島国全土にこのガシャットが大量販売され、数十万単位の被害と犠牲者が出た。あれは、二度と繰り返してはならない悲劇だ。」

 

告げられた事実と、その規模の大きさに、3人の女神は思わず息をのむ。

そして、3人の中でも一番冷静だったベールが、エムに確認を投げかけた。

 

「…その悪夢を生み出した代物を、私達に使え、とおっしゃるのですね?」

「そうだ」

 

思わぬ即答に、さすがのベールすらもたじろぐ。

しかし、ある考えに至り、再度確認を投げかけた。

 

「…それは、私達が女神だから、ですか?」

 

その問いに、今度はエム自身が目を見開いたが、それも一瞬の事。

次に浮かべたのは、喜色の混じった不敵な笑みであった。

 

「そうだ、お前達の『守護女神』という特性を見込んで、この計画を思いついた。お前達が守護女神でなかったら、いくら俺でもこんな事は言い出さないさ。」

「どういうことなのよ?」

 

意味が分からず、疑問符しか浮かばないノワールに対し、ブランは思考を整理して理解したのか答えを返す。

 

「私達の守護女神としての『ウイルスに対するアンチシナジー』。それが理由だということね」

「ブランの言う通り、守護女神はその特性、有り方の性質上『ウイルスの撲滅、抑制』において強力な『補正』とでも言うべきものを持っているんだ」

「『大陸の統治、外敵の排除』が、私達守護女神の役割ですわ。さらに、女神という『神性』を持ってもいますの」

「言うなれば、天然の抗体みたいなものだ。ついでに言えば、お前達には、『ネクストフォーム』があるだろ?」

 

その言葉に、ノワールはようやく納得したかのように頷く。

 

「なるほど、つまり、ライダーガシャットを使って、私達を疑似的な『ネクストフォーム』にするわけね。」

「といっても、変化する点と言えばバグスターに攻撃が通るようになったり、単身でもエナジーアイテムの使用が可能になる程度だけどな。飛躍的に能力が伸びるわけでもないし。見た目も普通の女神化と変わりない」

「まぁ、バグスターに攻撃が通れば十分ではないでしょうか。」

 

バグスターに対する明確な対抗策が見つかったからか、3人の顔に若干の明るさが戻る。

仮面ライダークロニクルに関しても、思うところはありそうだが、貴重な対抗手段ということもあり、ひとまず心に整理はついたようだ。

 

「…あれ?」

 

ふと、ノワールが声を上げる。

 

「どうしましたの?」

「いえ、そういえば、四女神会議なのに、ネプテューヌが居ないなって」

「また寝坊でもしてるんじゃないかしら…」

 

ノワールの疑問に、ブランは少し呆れ気味に返す。

そんな彼女たちに苦笑し、ネプテューヌの信用のなさに呆れ、同時にいつも通りだな、と思いつつも答えた。

 

「あぁ、ネプテューヌには、もう一つの計画を進めてもらっている」

「もう一つの計画、ですか?」

 

ネプテューヌがまさか単身で他の計画に関わっているとは予想もつかず、思わずベールは目を丸くする。

 

「あぁ、『ライダーフォーム計画』だ」

 

 

 

 

 

 

「…っ!っはぁ…はぁ…」

「お姉ちゃん、大丈夫…?」

 

胸を苦しそうに抑えるネプテューヌ…否、パープルハートに駆け寄るネプギア。

それを見て、パープルハートは安心させるように笑みを見せる。

 

「平気よ、ネプギア。それに、ようやく完成に至ったんだもの。」

 

そういうパープルハートの姿は、一見『ネクストパープル』の様に見えたが、よく見ると細部が大きく違っていた。

眼は赤くなり、髪色は普段と違い濃く暗い紫。

体にはエネルギーラインのように、薄く光る紫のラインが増えている。

そして、プロセッサユニットは全体的に黒が混じり、細部は小型化されて、二の腕や太ももには補助具のようなパーツが追加されていた。

そして、その手にはブレードモードの『ガシャコンブレイカー』。

 

「かなりキツかったけど、ついに完成した…!ハイパーシェアクリスタルとライダーガシャットの同時使用による再変身…、いえ、大変身!」

 

彼女の腰には、キメワザスロットホルダーが装着されており、ホルダーには『紫色』のガシャットがマウントされている。

 

「これが進化の第一歩、『アクションパープル』!」

 

彼女が取り込んだそれは、ガシャットの中でもより危険度が高いとされるガシャット──

『プロトガシャット』の一つ、『プロトマイティアクションX』だった。

 




なお、スペック自体はネクストパープルと大差無い模様。


主人公の最強フォームが決定したので初投稿です。

大体各キャラの役割とか決まったので、勝利の法則が決まりました(仮面ライダービルド)
それに伴い、本作の敵キャラも総とっかえ。
さらに余波で本編のストーリーも総とっかえ。
ふざけんな!(半ギレ)
絶対ドクターマイティXX作中で使わせてやるからな(鋼の意志)


次回:『紫のRe:action!!』


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紫のRe:action!!

ちなみに、この小説は元々、遊戯王×ネプテューヌの小説のつもりで執筆してました。
絆で各ガシャット生成はその時の名残です。

融合→紫→ねぷねぷ
シンクロ→白→ブラン
エクシーズ→黒→ノワール
ペンデュラム→緑→ベール
リンク→全召喚法を使いやすくする+新たな力→主人公

って感じで。

誰か書いて♡


≪準備はいいか、皆≫

「ええ、問題ありませんわ」

「いつでもいいわ!」

「…」

 

スピーカー越しのエムの問いに、各々自らの武装を構えて返事する。

約一名、無言の少女がいるが武器を構えたので問題ないだろう。

それを確認したエムは、手元のコントロール板をタッチした。

 

≪ステージ セレクト!≫

 

音声と共に無機質だった部屋にデータの波が広がり、採石場のような場所へと風景が変わる。

何を隠そう、ここはエム、ネプギア、イストワールの三人が共同で開発した特殊訓練室である。

ゲーマドライバーに搭載されているステージセレクト機能を応用し、部屋全体にゲームフィールドを展開。

フィールド内にいる限りはどれだけ威力の高い攻撃を受けても致命に至らず、強制的に変身解除されるのみ。

さらに、エナジーアイテムや疑似バグスターを生成できるため、対バグスター訓練において高い性能を持つ。

ちなみに製作時間はおよそ半日、ジェバンニもびっくりの早さであった。

 

「訓練用プログラム起動、エナジーアイテム展開。想定敵対エネミーは『特殊なドラゴナイトバグスター・ユニオン』」

 

言葉と共に情報を打ち込んでいくエム。

それと共にエナジーアイテムが採石場内に散布され、3人の目の前に崩壊しかけた『ドラゴナイトバグスター・ユニオン』が出現する。

 

「これが、バグスターですの…?」

「あの時の…!」

「上等…」

 

所々がデータ状に崩壊したバグスターユニオンを見て、ノワールが苦虫を噛み潰したような顔になる。

ベールは崩壊している部分を見ながら、どうやら真っ当な生物ではなさそうだと検討をつける。

ブランは手に握られた巨大なハンマーを振り回し、いつでも動けるようにとやる気満々でユニオンを睨みつけていた。

 

「勝利条件は『バグスターユニオンの撃破』、敗北条件は『三女神の戦闘不能』」

 

そう言いながら、エムは訓練開始のスイッチを押す。

 

「ミッション、開始」

 

≪ゲーム スタート!≫

 

「はあぁぁぁっ!」

 

ゲームスタートと共に飛び出したのはブラン。

その手に持った巨大なハンマーを天高く振り上げ、勢いのままにバグスターユニオンの頭に叩きつけた。

ゴカアァァァァン、という巨大な物がぶつかり合うような音を響かせ、彼女の振るったハンマーはユニオンの頭部にクリティカルヒットする。

しかし…。

 

「なっ!?」

 

その一撃を受けた筈のユニオンは全くダメージを受けていない様子で、お返しと言わんばかりにその剛腕を振るった。

 

「ぐぅっ…!」

 

驚愕の声を上げながらも、剛腕による一撃をハンマーで防いだブランは、その衝撃に乗ってわざと吹き飛ばされながら距離を取る事に成功。

土煙をあげながら着地したブランは、周囲の土煙をハンマーで薙ぎ払いながら再度戦闘態勢をとる。

 

「…本当に効かないのね」

「散々説明したじゃない!何真っ先に突っ込んでんのよ!?」

「まぁまぁ、でもこれで、本当に効かないって事がが分かりましたわ。ブランのあの一撃で無意味ってことは、単純に防御力が高いってわけでもなさそうですもの」

 

慌ててブランに叫んだノワールを宥めながら、ベールは右手で懐から『仮面ライダークロニクル』を取り出し、前に構える。

 

「たしか、こうですわね。」

 

≪仮面ライダークロニクル≫

 

ガシャットの起動スイッチを押したベールは、左手で胸からシェアクリスタルを抽出し、それを顔の横まで持ってきたガシャットと重ね合わせる。

そして、そのまま掌で一回転させ、再度起動スイッチを押し込んだ。

 

「変身!」

 

≪エンター・ザ・ゲーム!ライディング・ジ・エンド!≫

 

シェアエナジーとバグスターウイルスによるデータの光に包まれたベールの姿は、光が止むと同時に変わっていた。

緑色の髪と目に、白と緑主体の際どいスーツ。

そして手には鋭利で機械的な矛。

そこに居たのは、守護女神の一人、グリーンハートだった。

しかし、普段と異なり、腰には緑と白で構成されたライドウェポンが装着されており、顔には緑色で半透明なバイザーが装着されている。

 

「ふむ、悪くないですわ」

 

グリーンハートは矛を片手で振り回し、腰のライドウェポンを抜き放つと、銃モードと剣モードを切り替えなが頷く。

バイザーには、ユニオンの位置が常に矢印で示されており、左側にはグリーンハートの能力が数値として表示されていた。

どうやら、バイザーは脳波で操作でき、様々な情報が見れるようになっているらしい。

 

「便利ですわね、これ」

「ちょっ!敵!敵!」

 

ノワールに言われて、ようやく思い出したかのようにグリーンハートはユニオンに向き直る。

 

「おっと、お待たせしました。ここからはグリーンハート改め、『グリーンプレイヤー』が相手になりますわ!」

 

グリーンプレイヤーが矛を構えてユニオンに突っ込むと、それを迎撃せんとユニオンが口から火炎弾を放つ。

グリーンプレイヤーは跳躍する事で火炎弾を避け、空中で矛を投擲した。

凄まじい速度で風を切りながら飛翔する矛は、やがてバグスターユニオンの腕を貫き、その勢いのままに地面へと縫い付ける。

 

「さて、お次はこれですわ!」

 

女神の力で空中から加速する様に下降したグリーンプレイヤーは、ライドウェポンを引き抜く。

着地してすぐさま跳ねるように後方へ飛びのき、いつの間にか迫っていた2発目の火炎弾を回避すると、そのまま傍にあった黄色のエナジーアイテムへと手を伸ばす。

 

≪高速化!≫

 

自身の感覚、身体を加速させるエナジーアイテム『高速化』を取得した彼女は、そのまま目にも留まらぬ速さでユニオンを斬り刻んだ。

いくら量産型ライドプレイヤーの装備といえど、女神の力によって強化されたエナジーウェポン。

攻撃が通りさえするのならば、崩壊しかけ脆くなっているユニオンの腕を破壊するには十分だった。

破壊され消滅するユニオンの腕から矛を引き抜き、前のめりに倒れこむバグスターユニオンを見てグリーンプレイヤーは呆気にとられたように呟く。

 

「あら、攻撃が通ると意外に呆気ないものですのね」

 

≪まぁ、所詮レベル1バグスターユニオン相当だしな、無効化されなきゃこんなもんだ≫

 

「そういうものですの…?」

 

初陣の相手が思ったほど強敵でもないのが不満なのか、納得いかない顔でユニオンを見るグリーンプレイヤー。

しかし、いつまでもそうしているわけにもいかず、止めを刺そうとライドウェポンを腰にマウントし、矛を構える。

 

「さて、では止めを──」

「うぉらあぁぁぁ!」

「!?」

 

≪マッスル化!≫

 

突如響く叫び声に、思わず発生源である上空を見ると、そこには白く半透明なバイザーと巨大な戦斧を輝かせて落下するホワイトハート──否、『ホワイトプレイヤー』の姿。

 

「ホワイト!ク・リ・ティカアァァァル──」

 

彼女は空中で加速し、そのままエネルギーを大量に纏って輝く斧を、バグスターユニオンの頭に叩きつけた。

 

「──ブレイクッ!」

 

戦斧はそのまま地面諸共ユニオンの頭を砕き、その膨大なエネルギーを爆発させる。

凄まじい爆音と閃光の後、舞い上がる爆炎を押しのけ、現れたのは『GAME CLEAR』の文字。

 

≪GAME CLEAR!≫

 

爆炎が消え、その中心から歩いてくるホワイトプレイヤー。

どこか満足気な彼女に対し、不満の表情を隠そうともしないグリーンプレイヤーは食って掛かる。

 

「ちょっとブランさん!乱入した上にLAの横取りとはマナー違反ですわよ!?」

「うっせーな、コケにされて黙ってられっか!止めくらい私に刺させろ!」

「ちょ、二人とも落ち着いて!」

 

段々と口喧嘩を激化させていく二人に、ノワールは慌てて止めに入る。

さすがに変身もしていないノワールを巻き込んで戦闘をする気は無いのか、口論だけに留めるが、それでもその勢いは衰えることはなかった。

 

 

 

 

 

 

「…なるほど、スペックレベルに換算してレベル2から3ってところか。女神自身の技もあるし、総合戦力では4。通常の女神化とスペック面では大差ないが、エナジーアイテム含めで4から5くらいまでは上げられる」

 

機械を操作しながらデータを閲覧、整理するエム。

一通り作業が終わったのか、座っていたイスごと回転させて、後ろに控えていた少女に相対する。

 

「じゃあ、お前の出番だ。あいつらにお前の力を見せてやれ」

 

──彼の視線の先で、美しい紫色が揺れた。

 

 

 

 

 

 

それに最初に気づいたのはノワールだった。

視界の端に一瞬見えた黒みがかった紫の光。

咄嗟に回避行動を取るノワール。

しかし、グリーンプレイヤーとホワイトプレイヤーはそれに気づかず口論を続けていたため、直撃を食らってしまう。

 

「ブラン!ベール!」

 

爆発の中から吹き飛ぶように出てきて地面を転がるはめになった二人は、ダメージから少しふらつきながらも立ち上がる。

 

「いたた…、少し痛いけれど大丈夫ですわ!」

「クッソ…敵か!」

 

二人と、少し離れた場所に居るノワールは攻撃の飛んできた方向へ武器を構える。

しかし、そこに居たのは、三人が想像するような敵対エネミーではなかった。

赤い瞳や、いつもより暗めの紫など、細かく言えば違う部位もあるが、その姿を見間違うことなどまずない。

 

「ネプテューヌ…?」

 

そこに居たのは、ネクストフォームを黒くしたような見た目の彼女。

『パープルハート』こと、ネプテューヌであった。

 

「…何のつもりだ?いきなり攻撃なんて」

「貴女も、パープルプレイヤーに…?でも、バイザーも無いし、ネクストフォーム、ですの?」

 

困惑を隠せない三人に向かい歩み寄りながら、ネプテューヌは口を開く。

 

「『グリーンプレイヤー レベル3』、『ホワイトプレイヤー レベル3』、『ブラックプレイヤー レベル2』…」

 

彼女は三人を目で追うように見回しながら、手に持ったガシャコンブレイカーを撫でる。

 

「今の私は、『アクションパープル レベル10』」

 

彼女の言葉に、驚きを露わにする三人。

 

「なっ…!?他人のレベルが分かりますの!?」

「私なんて変身もしてないのに…!?」

「レベル10…だと…!?」

 

驚く三人を気にも留めず、アクションパープルはガシャコンブレイカーの刃を三人へ向け構えた。

 

「貴女達の覚悟、見せてもらうわ。」

 

アクションパープルの目が本気のそれだと理解した三人も、各々武器を構える。

 

「ネプテューヌ、貴女…。っ…変身!」

 

≪エンター・ザ・ゲーム!ライディング・ジ・エンド!≫

 

ノワールも『ブラックプレイヤー』に変身したのを確認すると、今度こそアクションパープルは腰を深く落とし込んで突撃の態勢をとり…。

 

「コンテニューしてでも、クリアする!」

 

≪ゲーム スタート!≫

 

アクションパープルの手に持たれたガシャコンブレイカーが、紫に輝く軌跡と共に振り降ろされた───

 




なんか初期社長とパラドみてーなムーブしてんな、お前らな(エム&ねぷねぷ)

なんかプロトマイティ(紫)なのにレベル10になってますが、このレベル10は実質ネクストフォームのレベルみたいなもんなので、相手がバグスターじゃない現状、ガシャット君半分要らない子状態です。
でもまぁ、クリティカルフィニッシュできるし、エナジーアイテム使えるし無駄じゃないんじゃないかな。

次回、覚悟ガンギマリ状態のねぷねぷ(レベル10) VS レベル2と3の三女神!

なんか主人公の影薄い気がするけど、既にレベル超越組を使える以上、優先すべきは味方戦力の強化だからね、仕方ないね。

なんかこの小説見てるとノワールが主人公みたいだぁ…(直喩)




次回:『試されるPlayer!』


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試されるPlayer!

FGOとかいう魔境に2万円と人間性を捧げつつ初投稿です。

真恋姫-革命-アーサイコサイコ…(恍惚)
仮面ライダーに変身して恋姫世界に殴り込みたいけどなー俺もなー(届かぬ想い)



室内に展開されたゲームフィールド。多くのエナジーアイテムが配置され、実に数十人ほどが余裕を持って戦闘行動を行えるほどの広さを持った『採石場』。

 そこで、本来であればあり得るはずもない光景が繰り広げられていた。

 

「ハァッ!」

「くっ…!」

 

 三対一。三体一である。

 本来であれば、三人に対して一人が苦戦を強いられるのが普通であろう。

 遥か昔から、戦闘において数の差というのは数字以上に圧倒的な差を持つものである。個の能力がさほど重要な差ではなくなる事が多い『軍』での戦闘においてでも『攻者三倍の法則』というものがある。

 これは敵が防衛する場所を真正面から攻略するには三倍の戦力を持って攻めるのが望ましいというものだ。様々な条件においてこの差は変化するものであるが、法則自体は個対個の戦闘においても、そう大きく変わるものではない。

 むしろ、一側が周囲との連携が取れなかったり、三側が周囲を一切気にする必要がない分、一側がより不利であろう。

 

 なにしろ、一は、たった一人で三人分の挙動を把握し、それを同時に捌き続けなければならないのだ。対して三は一人の挙動だけに注視し、最低限自分への攻撃を捌くだけでいい。単純に手数の違いは大きいのである。

 つまり、三人に対して一人が互角に…最低限守りに徹してでも戦うには、単純にスペックだけでなく、本人の経験や直感、才能が非常に重要になってくるのだ。

 それは決してスペックが高いだけでは埋めることが困難な差であり、ましてやその実力が伯仲しているのであればどれだけの才能を持っていたとしても簡単に覆せるものではない…通常であれば、の話ではあるが。

 

「このっ…いい加減にまともなダメージくらい通りませんの!?」

「クソッ!パワーが違いすぎる!」

 

そのスペックに『埋めようのない差』があり『実力が伯仲している』のであれば、その前提は覆る。

 現在戦闘している三対一の三──ブラックプレイヤー、ホワイトプレイヤー、グリーンプレイヤーは、レベルにして、『3』が二人『2』が一人。

 対して、アクションパープルのレベルは『10』である。

 レベルで表現しても分かりにくいだろうか、ではこうしよう。

 

 『普通の人』は大の大人でも『パンチ力:40~70kg』とされる。

 『プロのボクサー』が『パンチ力:150~500kg』であるらしい。

 一般的に知られる銃である『9mm銃』であれば、『200~300kg』程度しかない。

 個人携行可能な銃の最強格である『対物ライフル』が『10~20t』の威力である。

 『レベル2』は数値にして、『パンチ力:約8t』『キック力:約13t』。

 『レベル3』は数値にして、『パンチ力:約12t』『キック力:約17t』。

 『レベル10』は数値にして、『パンチ力:約24t』『キック力:約30t』である。

 

 お分かり頂けるだろうか?レベル10は、レベル3に対して数値上でおよそ2倍のスペックを持つ。

 もう一度言おう、『数値上で2倍』なのだ。

 数値上で2倍だから、威力も単純に2倍──などといった、甘いことなど有り得ない。

 パンチ力とキック力、それぞれの力から放たれる実際の一撃の威力は、文字通り桁違いに跳ね上がる。

 分かりやすいところで『対物ライフル』だろうか。知らない人も居るだろうから説明しよう。

 話は簡単だ。一撃で『人の上半身と下半身が真っ二つになる』。

 もちろん弾の形の影響などもあるから一概には言えないが、大雑把に言って『レベル10』とは対物ライフルを超える威力を連打可能なのである。

 

 それだけでも脅威は分かって貰えたと思うが、さらに『仮面ライダー』の戦いにはとある補正がかかるのである。

 所謂『レベルキャップ』いうものである。

 たった1のレベル差であってもその差は大きく、倍のレベルを持つ相手に対してはこちらの攻撃は殆ど通らない物と思ってくれて構わない。対して相手側からの攻撃はほぼ防御無視で通るレベルである。もちろんエナジーアイテムを使えば攻略は不可能ではないが。

 それが、現状は『2』と『3』が『10』と戦っているのである。3でも三倍超のレベル差があり、2に至ってはレベル差5倍であった。

 

 

 つまるところ、この戦いは『3人の攻撃は殆ど通じず』『アクションパープルの攻撃は一撃で変身解除まで持っていきかねない』戦いであるのだ。

 冒頭で散々攻者三倍の法則云々言っておいてなんだが、これだけのレベル差の暴力があってその法則はほとんど意味を成さない。

 であるのに、何故いまだに三人が苦戦しながらも十分近く戦えているのか?

 簡単である、ネプテューヌは『倒す気で戦っていない』。端的に言ってしまえば試しているのであった。

 

 それは、エムの為に少しでも戦闘データを収集したいというのもある──それが半分くらい占めている──が、決してそれだけではない。

 彼女は、『覚悟』を引き出そうとしているのだ。

 誰のかと問われれば、全員、と答えるしかない。未だにゲーム感覚の抜けきらないベール、ただ怒りと憤りのままに戦うブラン、恐怖を心の奥底に抱え戦いに覚悟を持てていないノワール、そして今この戦闘を映像で見ているであろう各国の女神候補生や他次元の女神、共に戦ってくれた人間達、──そして、自分自身。

 自分と共に戦ってくれた人々全てに、そして自分自身に対し、今の自分の『覚悟』を見せつけ、そしてより強い覚悟を持ってほしいのであった。

 

 覚悟──エムが、かつての犯罪神との闘いや、次元を巡る戦いにおいて辿り着いた境地である。エムの知る『仮面ライダー』達が、形が違えど、立場が違えど皆持っていた力である。

 ──これから先、バグスターとの闘いにおいて、エムの隣に立つのであれば必要不可欠な力である。

 今のネプテューヌが、ようやくその入り口に立った。そして、皆も後に続かなければならない。

それこそが、それだけが、バグスターに対抗する力足りうるのだから。

 

 

 

 

 

 

≪GAME OVER…≫

≪GAME CLEAR!!≫

 

「…終わった、か。戦闘終了、ゲームフィールド解除。」

 

 結果は言うまでもない、ネプテューヌの完全勝利である。

 ベールはエナジーアイテムを駆使して多少耐えたが、それでもこのレベル差を覆すには至らずに敗北。ブランは特攻して、ネプテューヌにカウンターを入れられて敗北。ノワールは戦いに集中しきれず防戦一方のままジリ貧になって敗北。

 ふと、ネプテューヌが言っていた言葉を思い出す。

 

「覚悟の力…か。」

 

 俺に自覚はなかったが、俺にもあそこまでの覚悟があったのか。

ガシャットは、覚悟を持った者でなければ使いこなせない。レベルが上がれば上がるほど、その特性は浮き彫りになる。

 ならば、俺には彼女を上回る覚悟が、人知れず存在していたのだろうか。

 確かに、彼女たちの、この世界の運命を変える為ならば自分の身を犠牲にしても構わないとは思っていた。しかし、彼女達だってそれは同じだった筈。

 なにか、何かがおかしい。俺だけが、『どこかずれている』。

 俺には、確かに覚悟がある。しかし、その覚悟はネプテューヌの覚悟に比べれば、決して勝っているとは言えない程度のものだという自覚があるのだ。

 

 何か、何か見落としていることはないか?本当に高レベルガシャットを使う条件はそれだけだったか?そもそも、何故彼女達との絆でガシャットが生まれるのか?なぜ俺はそれを難なく使いこなせるのか?

 考えろ、考えるんだ。俺がガシャットを使いこなせる理由を。覚悟──それとは違う、もっと別の…手段が…。

 

 一瞬、脳裏に、心底楽しそうに笑う『彼』の姿が見えて──掻き消えた。

 

 

 

 

 

「勝てなかった…」

 

 私は、プラネテューヌ協会の医務室のベッドで横になりながら、一人呟いた。

 両隣のベッドには、未だ意識を取り戻さないベールとブラン。

 私が意識を保っているのは、強かったからなんかじゃ、決してない。

 弱かったからだ。意気地なしだったからだ。腰抜けだったからだ。

 ──友達を、ネプテューヌを見て恐怖してしまうほどに、私が弱かったから、彼女が倒す価値もないと思ってしまうほどに臆病だったから、倒されなかっただけのこと。

 ネプテューヌの、あの見たこともない程に強い眼差しに怖気づいてしまったから──。

 

 いやだ、いやだ、いやだ。

 ベールは、ゲーム感覚だったとはいえ、彼女の眼差しを見ても挑み続けた。

 ブランは、あれほどのネプテューヌを相手にして、自分の意思を貫いた。

 エムは、言うまでもない、遥か高みに居る。

 そして、ネプテューヌは、エムのいる高みに近づき始めた。

 

 私だけだ。何もできずにいるのは、何もできずにいたのは。

 きっと、ベールもブランも、彼の高みに近づいて行ってしまう。ネプテューヌもやがて、彼の隣にたどり着けてしまう。妹達も、他の皆も、いずれ私を置いていってしまう。近づけないのは、意気地のない、恐怖してしまう私だけ。

 

 ──そんなの、いやだ。

 皆に置いて行かれたくない、仲間外れになりたくない、私だけ何もできないままで終わりたくない、ネプテューヌに負けたくない、ベールに負けたくない、ブランに負けたくない、ネプギアに負けたくない、ユニに負けたくない、レムに負けたくない、ラムに負けたくない、コンパに、アイエフに、イストワールに、うずめに、ビーシャに、シーシャに、エスーシャに、ケーシャに───

 

 ──恐怖を、私のものにしてみせる。

 




戦闘描写はどこ…?ここ…?

お前の文章ガバガバじゃねぇかよ(自虐)
こんなくっさい文章書いちゃってさぁ、恥ずかしくないのかよ(追い打ち)


次回は本格的に物語が進みますので許してください!何でも島村卯月!(風評被害)


-追記-
今気づきました。ほのぼの君また息してないやんけ!


次回:『巻き起こるHURRICANE!』


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