毎日鎮守府 (馬鹿とオタク)
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はじめての艦娘!~1日目~



初投稿です。

この小説は艦隊これくしょん〜艦これ〜が元になっております。

特にシリアスな場面なんかもなく毎日の提督と艦娘たちの日常をほのぼのと描いていけたらいいなぁと思って執筆しました。
ちょっとしたシリアスならいいよね...?多分無いと思いますけど。
誤字脱字などありましたらお知らせください。

注意【この作品に出てくる艦娘たちには、キャラ崩壊などが含まれている可能性があります。また、リクエストなどは受け付けていません。私の鎮守府にいる艦娘たちを少しずつ出していくつもりです。】

では、お楽しみ下さいませ。




 

 

ここは柱島鎮守府...と言っても鎮守府の正門の前だ。まだ鎮守府とは言えないかもしれない。

 

 

現在は4月中頃。この柱島鎮守府の前には一般人のように思えるパーカーとジーンズの男と、数人の軍人と思わしき人物が共にいた。

 

 

1人の軍人と思わしき男が口を開く。

 

 

「ここから、あなたが配属される柱島鎮守府です。規模はあまり大きいと言えませんが、良いところです。本日からここであなたには提督をしていただきます。よろしいですね?」

 

 

あなたと呼ばれた一般人のような男はただこくりと頷く。

すると軍人らが正門をあけ、中に入るように促す。

男が流されるままに門をくぐると、数人を門の前に残し、1人の軍人だけ男とともに鎮守府の中に入る。すると門は閉ざされ、1人の軍人と男だけになった。

 

 

「とりあえず...案内してくれますか?でないと大きくないとはいえ100人以上の艦娘達が住む施設なのですから必ず迷うと思うので。」

 

 

「そうですね、ではまずあなたの主な仕事をする場となる執務室に案内しましょうか。そこからは艦娘に任せますので。」

 

 

「そうですか、わかりました。では、お願いします」

 

 

そして男は軍人に連れられるままに執務室へと辿り着いた。ただ1つの違和感を残して。

 

 

 

「あの、すいません。」

 

 

「はい?なんでしょう。何かいましたか?」

 

 

「いえ...あの...逆なんです。」

 

 

「と、申されますと?」

 

 

「なんで人っ子1人いないんですか?」

 

 

そう、男はずっと不思議に思っていたのだ。この鎮守府に来た時からずっと。それは鎮守府は大きいとはいえ100人以上艦娘がいるのだから1人くらいすれ違ったっていいはずなのに未だに誰1人見ていない。というか鎮守府の中すら多少の掃除はしてあるのものの、全くと言っていいほど人がいた気配がない。

 

 

すると予想だにしない返事が返ってきた。

 

 

 

「何を言っているんです?ここは元は無人の鎮守府ですよ?」

 

 

「は?」

 

 

「と言っても大本営から1人駆逐艦の子が配備されるので安心して下さい。そろそろ来ると思います。では、軍服はこちらに用意していますので先に着替えておいて下さい。そのままだと一般人と間違われますからね。提督殿。」

 

 

「えっ?いや、ちょっとまっt」

 

呼び止めようとしたが、軍人はすぐさま扉を閉め、足早に立ち去ってしまった。

 

 

「えぇぇぇぇえええええぇぇぇぇえぇぇぇええええええ!!??」

 

 

 

 

 

 

 

とりあえず提督と呼ばれた男は落ち着き、軍服に着替えて今日から配備される駆逐艦の子が来るのを待っていた。執務室には2つ扉があり、1つは廊下へと続く扉、もう1つは提督の部屋だった。

 

 

「(ふむ、まあ自分の部屋にトイレや風呂がないのが残念だが、まあ我慢するとしよう。そういえば風呂やトイレは艦娘と一緒なのか?だとするとマズイぞ!もしもこの先で風呂の中で艦娘たちと鉢合わせることになってしまったら俺は変態扱いされてしまう!だとするとどうしようか...時間制にするか...?いやでもそれだと俺も艦娘もゆっくり自由に入ることができなくなってしまうな...うーん。どうしたものか」

 

 

 

などと考えていると突然勢いよく扉が開き、大きなリュックサックを背負った1人の女の子が執務室に入って来た。提督は突然のことに驚いたがすぐに平静を取り戻し、女の子の方へと向き直った。すると女の子はリュックサックを自分の右側に降ろし、敬礼をしてから自己紹介を始めた。

 

 

「本日より大本営から配属となりました!特型駆逐艦1番艦の吹雪です!よろしくお願いします!」

 

 

なんだこの子!?もしかしてこの子が艦娘か?確かに今特型駆逐艦と聞こえたが、もしかしてこんなに小さな子がこの国を護っているというのか!?

 

提督はとても上に立つ人間とは思えないくらいの動揺をしたが、一度深呼吸し、気を取り直してから状況を確認した。

 

 

「君が特型駆逐艦1番艦の吹雪...ちゃんで間違いないかな?」

 

歳の離れた女の子と話すなんて緊張するな...こんな子がもっといるのだろうか?そうなるとまず吹雪ちゃんで少しずつ慣れていくしかないか。

 

「はい!私が吹雪です!」

 

と、吹雪は敬礼をして返事をする。よく見ると、とても端正な顔立ちをしていて、真面目そうな印象を提督は受けた。

 

 

「と、とりあえず。これから君が1番長い付き合いになると思う。これからよろしく頼むよ」

 

 

「はい!私にお任せ下さい!司令官!」

 

 

「とても元気があっていいことだ。ところで質問なんだが、いいか?」

 

 

「はい!私に答えられることなら!」

 

 

「もしかして...艦娘はみんな君のような子たちばかりなのか?」

 

 

「?...どういう意味です?すいません、よく意味がわからないのですが」

 

 

しまったぁぁぁぁああああああ!!!これじゃあ俺が吹雪ちゃんを嫌がってるみたいな言い方じゃないか!そうじゃなくてだな!もうちょっと考えろよ俺!

 

 

「い、いや...もしかして艦娘には君くらいの年齢の子ばかりなのか?」

 

 

「いえ。私たち駆逐艦だけがこのくらいの年齢です。戦艦や空母の方たちはもっと大人の女性って感じですよ?」

 

 

「そうか...それなら良かった...」

 

 

「それは...どういうことなんですか?」

 

 

「いや!その...だな。君らぐらいの年齢の子たちと話すのなんてなにぶん慣れていなくてだな...その、不快にさせてしまったのなら申し訳ない!」

 

俺は本気で謝る。精神年齢が年相応で今の意味を変に捉えられてしまっていたらとても傷つくことが容易に想像できたからだ。

 

 

「そんな、司令官さんが頭を下げないで下さい!理解できなかった私にも非があるんですから!」

 

 

「そんなことはない!今のは俺が悪かった!」

 

 

 

 

 

 

少し場を落ち着かせ、俺は話を切り出した。

 

「ところで吹雪はこの建物の構造は把握できているか?」

 

 

「いえ、私は直接執務室へ来ましたから...ほとんど知りません」

 

 

「じゃあ、探検するか!初日だし疲れているだろうから出撃なんて今日からするものでもないだろう!」

 

 

「はい!ところで、荷物はどうすればいいでしょうか?」

 

 

「そうだな。とりあえず最初は駆逐艦寮を探しにいこう。そこで部屋を決めてから荷物は移動しよう。それまではここに置いていていいぞ。」

 

 

そうして俺と吹雪は初日から親睦を深めるために他愛もない話をしながら鎮守府の中を歩き回った。

 

 

「お、ここだな。いくら駆逐艦が小さいと言っても結構寮は広いんだなー。」

 

 

「駆逐艦は1番数が多いので相対して寮も大きいんですよ。戦艦や空母のお姉さんたちと同じくらいの大きさはあると思います。」

 

 

「そうか、そりゃそうだな。駆逐艦が多いというのは聞いていたからな。まぁ、この鎮守府には艦娘は吹雪しかいないけどな。」

 

 

「でもこの先たくさんの子たちと巡り会えますよ!大丈夫ですよ!」

 

 

「そうだな。まあ期待しない程度に期待しておこうかな。とにかく駆逐艦寮も見つけたし、時間ももう遅いからとりあえず部屋を決めようか、といってもたくさんあるからな。どこにしようか困るなら俺が適当に決めるが...どうする?」

 

 

「じゃあ...お願いします。特に部屋自体に差はないので、どうにも決めにくくて...」

 

 

「わかった。じゃあここにしよう。」

 

 

と俺は目の前にあった何の変哲も無い部屋を選んだ。実際俺はほとんど寮側には来ないだろうし、どこでも大丈夫だろう。

 

 

「わかりました!じゃあ荷物を取りに戻らないと行けませんね。」

 

 

「そうだな。よし!じゃあ戻るか。」

 

 

「はい!」

 

 

と、俺らは普通に戻ろうとしたわけだが今ちょうど廊下の異変に気がついた。

 

そういえば電球が一つもついてない。

 

このことを吹雪にも伝えようとしたが、吹雪もやはり感づいていたようで、怖かったのか俺の服の端を少しだけ掴んできた。やはり見た目どおりの年齢のようで、怖いのだろう。めっちゃほっこりした。

 

 

「電球は切れて...る訳じゃなくて元からついていないんだな。これからは少しの間は大変になりそうだな。共にがんばろうな、吹雪。」

 

 

「はい!」

 

 

見えずらい廊下を外の月明かりだけを頼りに執務室まで歩いていく。

まあ特別方向音痴という訳でもないので、何の障害も無く執務室にたどり着くことができた。

 

 

「はい、じゃあこれが吹雪の荷物だ。...ふむ、いや、やっぱり俺もついていこう。こんなに暗くちゃ不安だろうしな。じゃ、行こうか。」

 

 

「あ、あの...すいません。一つだけ...お願いを聞いてくれますか?」

 

 

「おお?どうしたんだ吹雪。なんでも言っていいぞ?」

 

 

すると、吹雪は腰をくねらせながら、恥ずかしそうに言った。

 

 

「あの...一緒に...寝てくれませんか?」

 

 

一体何を言ってるんだこの子はぁーーーーー!?

 

 

「ま、待て吹雪!一体何を言っているんだ?そ、そういうのは俺のような今日あったばかりの普通の男じゃなくてだな!!」

 

 

と俺が死ぬほど動揺していると、吹雪は自分の言葉が誤解を招いたことに気がついたのか、吹雪もとても動揺していた。

 

 

「ちゃっあのっちがうんです!これはその!私だけ駆逐艦寮に一人だけで寝るっていうのはあのっすっ少し寂しくてですね!駆逐艦寮も遠いですし...その...よかったら一緒に寝てくれないかなっていうだけで...」

 

 

「あぁ...なんだ、てっきり体を求められているのかと思ってしまった。俺の理解力不足だ。すまない。」

 

 

「いえ、私の説明不足です。こちらこそ変な誤解をさせてしまいごめんなさい。後その言い方セクハラですから気をつけて下さいね?」

 

 

「す、すまない。今後改める。ところで、いいのか?なんというか...その...わたしの部屋にはベットが一つしかないのだが...いや!俺が床で寝ればいいだけだな!すまん変な勘違いさせて!」

 

 

と俺が年端も行かない少女相手にありえないレベルの隠しきれない動揺を見せていると

 

 

「いや...だ!大丈夫です!私はその...別に司令官さんと一緒でも大丈夫です!」

 

 

大丈夫だ。俺はロリコンではないから別に吹雪にそういう気持ちを持ったりしない。が、だ。少女とおっさんが同じ布団で寝るんだぞ?これだけは阻止せねばいろいろとまずいことになる!そして俺はあわや提督をクビになり警察に強○魔として突き出されて普通に刑務所行きだ!それは本当にヤバイ!

 

 

「いや!やっぱり俺は遠慮しとくよ!俺は床で寝てるから!」

 

 

「いやいや!それは部屋の主である司令官に失礼にあたります!なのでもし司令官が床で寝るとおっしゃるなら私も床で寝ます!」

 

 

「いやいや!それは駄目だ!君くらいの年齢の少女に床で寝させるわけにはいかない!」

 

 

「で、でも!わたしだけが司令官をおいといて司令官のベットで寝るなんてありえません!な...なので司令官がよければ一緒でも構いませんので...」

 

 

「わ、わかった!吹雪がそこまで頑固強いとは思わなかった!仕方ない...。別に俺は嫌なわけではないが、その...世間の目というものがあってだな。だから俺は駄目だと言ったんだが...。」

 

 

「だ!大丈夫です!私からお願いしているわけですから!」

 

 

「いや...まあ、そういう訳ではないんだが...まあ、もう決まったことだ。決まったことは変えられないからな。ところで、そろそろ夜ご飯にしないか?もうそろそろ8時だ、まあ春だから冬ほどではないといっても少し暗くなるのが早いからな。食べるものは...そうだな。たぶん鎮守府にはないだろうが、俺が一応インスタントのラーメンをいくつか持ってきている。やかんもあるからお湯を沸かせば食べれるだろうしな。」

 

 

「は!はい!私もうおなかぺこぺこです...。」

 

 

そして俺たちは食堂へ向かった。ところで余談なんだが、執務室と提督の自室と食堂にはしっかり電球がついていた。まあ、執務室自体もよくよく見てみれば立派な机もなく、みかんの絵柄がついたダンボールがいくつか転がっているだけだった。しかし作ってから一回も使われてないからか、壁などは綺麗なままで安心した。しかしカーテンもなく、誰が見ても窓といえるであろう窓が二つついているだけだった。

 

食堂に着くとまず一番に驚いたのは食堂自体の大きさだった。やはりたくさんの艦娘がここで食事をすることになるのだろう。100m以上は余裕であるんじゃないか?しかし思っていたより普通の食堂なんだな。

 

 

「なあ、吹雪」

 

 

「どうしたんですか?」

 

 

「どこも食堂ってこんな感じなのか?ここの食堂は奥に行くだけでもめんどくさいレベルの大きさなんだが...」

 

 

「うーん...どうでしょうかね?ですが私は大本営所属でしたのでこれよりさらに食堂は大きかったのですが、たまに鎮守府から召集がかかって来た提督さんと秘書艦がとても驚いていましたしどこの鎮守府もこのくらいの大きさなんじゃないですかね?」

 

 

「そうか...大本営には行きたくないな...この移動は大変そうだ。」

 

 

「まあまあ、そこまでめんどくさがってちゃこの先大変ですよ?」

 

 

「まあ、そうだな!よし、じゃあ夜ご飯食べるか!といってもインスタントだからやかんを探さないとな。」

 

 

そして俺たちは味の濃ゆく安いインスタントラーメンを腹いっぱいになるまで食べてから執務室へ戻って寝た。

 

 

そういえば風呂はちゃんと提督用があって安心した。正直大浴場は艦娘たち専用だし一人ゆっくり風呂に入れるというだけでも収穫はあったな。

 

そして別に吹雪とは何も無かった。まあ何かあったら軍法裁判で俺の首が飛んでただろうしな。とはいっても娘と一緒に寝る父親の気持ちを味わった気がした。

 

 



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はじめての出撃!~2日目~

1週間に1話更新を目指していますが、正直不定期です。
早く話を書こうとすると内容の質が落ちる...よくあることですね。

そんなことは海の底に沈めておいて、今回また新しい艦娘が出てきます。
楽しみですね。後、今回は1日目より断然長いです。
なので時間があるときにゆっくりお楽しみ下さいませ。


「す、すいません...司令官さん」

 

 

「い、いや!いいんだ、だ!だが、こんなことは簡単に男にするんじゃないぞ!俺も下手したら大本営にこのことがばれて俺の首が飛ぶかもしれん。まあ、大丈夫だろうが...」

 

 

俺は今俺の提督机(みかん箱)をはさんだ向かい側で正座している吹雪と正座で対面している。

 

何があったのかというとそれは今日の早朝のことだった。

 

 

 

 

俺は目覚ましの音で目を覚ました。といっても割りといつもの時間に起きているので体が勝手に反応して起きる...といった感じなのだが今日は少し違った。

 

なにか「重み」を感じるのだ。後この上に乗っているものが暖かい。一体何が乗っているんだ?

 

とやっと俺の頭が少しずつ冷静になり目だけを開けてみるとそこには目を大きく開けた吹雪が馬乗りになって顔をすごく近づけてきていた。

 

 

「な...なにをしているんだ...?吹雪...それは以上はいけない...」

 

 

「ふゃぁあ!?いっいやこれはその違うんです!いや何も間違いではないんですけど!」

 

 

「とっとりあえず上をどいてくれ!お、重い!」

 

 

「おおおおおおお重い!!??そ!それはさすがにセクハラで訴えますよ!?さすがに司令官さんでも酷いです!」

 

 

「い!いや!これはその!そういう意味じゃなくてだな!というか訴えられるのは本当に困る!いや!たしかに少女...いや女性に向かって重いと言ったのは本当に申し訳ない!し、しかしだな!男の上に少女が馬乗りになっているというのは本当に大問題であってだな!本当に降りてくれ!頼む!」

 

 

 

 

ということがあり、少し時間が経ち、二人とも冷静になって両方ともさっきまでの行動を後悔し現在のこの状況に至っている。

 

 

「...何が...あったんだ?」

 

 

「いや...あのですね...。男の人と寝るなんて初めてだったものですから、その...司令官さんを起こしてあげようと思ったんですが起こし方が分からなくてですね、いろいろ試してみようと思っていたら目覚ましがなっちゃって司令官さんが起きちゃった。という訳なんです。」

 

 

「まあ、今回のことについてどうこう言うつもりはないが、以後気をつけろよ?ほんっとうに危ないからな。特に俺の立場が。」

 

 

「わ、わかってます!」

 

 

と、早朝の件が落ち着いたところでぐぅ。と俺の腹の音が鳴った。

 

 

「朝を食べに行くか。そういえば昨日中将から聞いたんだが今日から出撃とかでなく他の仕事を主にしてくれる艦娘が配属されてくるらしいしな。それに食材や資材も大本営から届くらしい。今日からはしっかりした料理が食べれるぞ!やったな!」

 

 

「はい!」

 

 

そんな話をしていると大型トラックが敷地内に入ってくるのが執務室の窓から見えた。実際この鎮守府は街からそうとう離れているところにあるので、わざと意識して来ない限り絶対に人が来ることはありえない。そしてこの場所を知っているのは海軍の人間だけらしいので必然的にあのトラックは大本営の関係者ということになる。

 

 

「なんですかねあのトラック?どうしたんでしょうか。」

 

 

「うーん、まあとりあえず行ってみるか。行ってみないと分からないだろうからな。それに俺に用があるんだろうし。」

 

 

「そうですね。朝食の前ですが大本営からなら仕方ないですね。」

 

 

 

 

 

そして俺たちが外に出るとそこには中将が居た。

 

 

「おはよう。新米提督くんと吹雪ちゃん。」

 

 

「は、はぁ。おはようございます。今日はどうしたんですか?」

 

 

「いやまぁ。今回はいろいろと用事があってね。提督くんにも、吹雪ちゃんにも。」

 

 

「司令官さんは分かるのですが、私にもですか?」

 

 

「ところで事情とは?たしか今日は新しい艦娘が配属されると聞いていたんですが。」

 

 

「そう、そのことについてなんだが...」

 

 

 

 

 

 

 

 

「えぇ!?配属が延期、ですか!?」

 

 

「これは...困りましたね。司令官さん。」

 

 

「なんか大本営での会議でまだ出撃が主な艦娘が1人しかいないのにそんなに他の用途の艦娘を配属させられないとかいうちょっと意味不明な意見が挙がっちゃってね。それに大将さんの方のいうことだから反対できなくてね~。優しい元帥さんたちは今日は他の会議で忙しそうだったし仕方なかったんだよ~。」

 

 

たしかにお偉いさん方の言うことも分からんでもないが、どうしたものか。やはりそんなに簡単に事は進まないんだな。

 

 

「でもまあ、食材はしっかり持ってきてあげたよ。はい、これ一ヶ月分!」

 

 

「い、一ヶ月分ですか!?それにしては結構量が多くないですか?」

 

 

そこにはありえない量の食材がおかれていた。まあ食堂の調理場のところにあった業務用の冷蔵庫もありえないほどの大きさだったのだがこれはさすがに食べきれる量ではない。

 

 

「確かにそうですね...こんなに大量の食材を消費しきれる気がしないのですが...」

 

 

「まあ、ぶっちゃけ言うと他の艦娘たちが来たとき用なんだよ。正直私もこんなにたくさんの食材を君達二人だけで消費しきれるとは考えてもいないよ。」

 

 

さすがにこの量を二人で消費しろと言われるのではないかと考えてひやひやしていたが安心した。

 

 

「まあでも一人も艦娘が来なかったらこの量を二人で消費してもらうことになるんだけどね!」

 

 

やばい。ひやひやしてきた。

 

 

「じ、尽力します。」

 

 

「だ、大丈夫ですよ司令官さん!さすがに一ヶ月で艦娘が一人も増えないなんてありえないですから!」

 

 

「そうだよ!大丈夫だって、安心しなさい!」

 

 

「そ、そうですね。そういえば、吹雪にも用事があると言っていましたが、どうしたんですか?」

 

 

「そうだね、ま、それは提督くんが食材を食堂に運んでくれている間にでも済ませちゃおうかな。」

 

 

「まさかこれ自分が全て運ぶのですか!?」

 

 

「そうだよ。よろしくね。じゃ、吹雪ちゃんはちょっとおいで。」

 

 

といって中将は吹雪をトラックを挟んだ反対側に連れて行ってしまった。まったく、本当に自由奔放な中将さんだな。とりあえず、これを全部運ばないとな。まあ食堂はここから近いし、さほど時間はかからないだろう。

 

 

 

 

 

「よし、じゃあ吹雪ちゃんに今から質問をいくつかするけど、いいかな?安心してくれていいよ。単なる新任提督さんの態度アンケートみたいなものだから。」

 

 

と、中将さんは手にメモを見ながら私に問いかけてきます。人に嘘をついてはいけませんが、昨日の夜と今日の早朝の話は司令官さんに迷惑がかかるのでやめておきましょう。

 

 

「はい、何でも質問していただいて構いませんよ。」

 

 

「ん?今なんでもするって...よし、じゃあ一つ目。提督くんは優しくしてくれているかい?まあ、あの子だから大丈夫と思うけど、一応提督くんも男だからね。何かあったら遠慮なく言ってくれていいよ。」

 

 

「司令官さんはとてもいい人ですよ!とても私に気を使ってくれていますし。最初はちょっと頼りないかなと思っていたのですが、それは杞憂でしたし。」

 

 

私の話を聞きながらメモ帳に何か書いている中将さん。普通に考えて私の受け答えを書いているんでしょうね。

 

 

「そうかいそうかい、それは良かった。じゃあ、二つ目の質問だ。提督くんについて何か不満はないかい?ちょっとでもいいんだ。彼に改善できそうなことだったら私からちょっと注意しておくから。」

 

 

「そうですね...あっ!そういえばですね。司令官さんはちょっと女性に対しての配慮は薄いというんですかね...まあ、なんというんでしょうか、その...たぶん、司令官さんは特に何も考えて無かったんでしょうが、時々セクハラまがいの発言をされるんですよね...」

 

 

と、私の言葉を聞いた瞬間、中将さんの顔がちょっと険しくなり、私に詰め寄ってきました。

 

 

「本当かい?どんなことを言われたんだい!?私に話してごらん!」

 

 

「えっと例えば、体が重いとかですかね。私からちょっと指摘を受けたら司令官さんも気づいたようですが。ちょっとこれからは言う後に気がつくんじゃ無くて言う前に気がついて欲しいですね。」

 

 

「そうか。わかったよ!とりあえず私から注意はしておくね!」

 

 

よかったです。これから他のみんなにセクハラされても困りますからね。

 

 

「ところで...吹雪ちゃん?」

 

 

「はい?どうしましたか?」

 

 

「体が重いって...一体何をされたんだい?体が密着することがあったのかい?よかったらそっちの方についても詳しく教えて欲しいんだが...」

 

 

あ、やっべ。じゃなくて、やってしまいました!どうしましょう。このままでは司令官さんの首が飛びかねません。何とか私の方から否定しておかないと!

 

 

「いや!違いますよ!これは私が司令官さんの上に乗ったのが悪いんです!実は...」

 

 

 

 

 

 

 

もう全部話してしまいました...。正直途中で危ないところは隠しておこうとは思いましたが、中将さんが怖くてできませんでした。隠そうと思ったら「何か隠してない?」って毎回聞いてくるんですからね。もう諦めちゃいました。ですがそのかわり納得していただくことができました。

 

 

「そうなのか。まあ、提督くんの首が飛ぶことは無いとしても、これは私から厳重注意しておかないとね。まあ、初日から艦娘ちゃんと一緒に寝る提督なんてぶっ飛びすぎてめずらしいけどね。」

 

 

「あ、あはは...」

 

 

そんなことをしていると司令官さんが戻ってきました。よく見ると、中将さんの額には青筋が少し浮かび上がっている気がします。

 

 

「あ、吹雪への事情は終わりましたか?」

 

 

「司令官さんごめんなさい、私、中将さんに全部喋ってしまいました...」

 

 

「え?それは一体どういうこ「ちょぉっと提督くん?話があるんだけどこっちに来てくれないかな?」?わかりました。」

 

 

そうして司令官さんは中将さんに連れていかれちゃいました...。

 

 

 

 

 

 

 

はぁ...めちゃくちゃ中将に怒られた...。ところで吹雪には釘を刺しておいたのにガッツリ言ってるし。まあ、さっき俺に詰め寄ってきたときと同じような感じで吹雪も詰め寄られたんだろうな。それなら仕方ない。

 

 

「これからはこんなことしちゃ駄目だよ。提督くん。吹雪ちゃんも何かあったら遠慮なく私に言っていいからね?」

 

 

「あはは...。わかりました...。」

 

 

「本当にすいませんでした。これからはこのようなことが必ず無いようにします...。」

 

 

 

 

そうして中将が帰っていった後、届けてもらった食材で吹雪と二人で適当に料理を作って食べた。実際俺はあまり料理は得意では無かったが、吹雪も料理なんてほとんどしたことが無かったらしく、あまり見た目は良い出来ではなかったが、味はそこそこ美味しかったのでまあ両者ともおおむね満足といった感じだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ、吹雪。」

 

 

「司令官さん?どうしました?」

 

 

「そろそろ、出撃をしてみないか?」

 

 

「はい、構いませんが。なぜそんなにも変...といってはあれですが、少しおかしな言い方なんですか?」

 

 

「いや、ここの鎮守府に来る前に少しだけ艦娘などについて大雑把に説明を受けたんだが、なんと艦娘たちは出撃で深海棲艦から砲撃などを喰らってしまうと怪我をしてしまうのだろう?そんなことを聞いてしまえばなんとなくその...臆病になってしまってな。すまない。君たちはそれが仕事だというのに。」

 

 

「いえ、そんなふうに考えてもらってるなんて私、とてもうれしいです。ですが、私たちは人間の容姿をしているとはいえ、しっかりとした艤装を纏って海域へと出撃するんです。なので安心してください!それに鎮守府近海は対して強い深海棲艦も出てこないので大丈夫ですよ。」

 

 

それは違う。

 

 

「え?」

 

 

それは違うぞ。吹雪。

 

 

「え?え?何がですか?」

 

 

「君は人間のような容姿、と言ったが、それは違うぞ。君たちは人間なんだ。紛れもなく、そう、疑いようもなくな。」

 

 

「いえ、ですが司令官さん...。人間には、私たちのように艤装を纏うこともできませんし、ましてや海の上を移動するなんてできませんよね?」

 

 

「でも今は、そんなことはどうでもいいんだ。重要なことじゃない。君たちにはその容姿があり、頭脳があり、感情がある。そうして人を思いやる気持ちだってあるだろ?じゃあいいじゃないか。人間だと豪語しても問題ない。君らを人間じゃないなんて言う奴は、一発腹パンぶちかましてからありもしないわいせつ罪で訴えて刑務所にぶち込んでやる。」

 

 

「いえ...さすがにそれはどうかと...。ですが、司令官さん、あなたのような珍しい人に出会えてよかったです!私はあなたのような人に会えてうれしいです。本当に。ですがこれも仕事なのでこれから出撃に行ってきますね!」

 

 

「あぁ、行ってこい。吹雪。」

 

 

 

 

 

 

 

 

どうしたものか。

 

やはり吹雪が出撃してしまってから不安要素が死ぬほど出てきた。

 

どうしよう。やはりまだ1日と一緒に過ごしていないとはいえ、もうなんか上京した娘を家を出た瞬間から心配する父親のよう気持ちになっている。

 

しかし、あんなことをいってからすぐに吹雪は出撃した訳ではなく、多少の準備や手続き、少し早めの昼飯を食べたりしてから外で吹雪が港を出るまで見送っていたのだが。もはや出撃の手続き中からだいぶ不安だった。

 

しかしこんなことが日常になるんだろうか、やはり。いやでもやはり少女をたった1人で海に出させるというのも普通ありえないことだよな?いやしかしどこの鎮守府も最初はこんな感じなんだろうか。

 

いやしかし、吹雪には通信機を一応持たせているのだが、俺が勝手に通信してそれが敵に傍受され吹雪の位置がばれるのも駄目だが...どうしたらいいんだ!

 

と、俺が通信機をもったまま自分の不甲斐なさに悲しくなっていると通信機から通信が来た。

 

 

「こちら吹雪です!現在鎮守府近海において駆逐ロ級の轟沈を確認し、戦闘が終了しました!現在私は無傷ですが、この先進撃しますか?」

 

 

やはり本人の意見を参考にするのがいいからな。

 

 

「うーん...。吹雪、行けるか?」

 

 

「はい!問題ないです!」

 

 

「じゃあ、進撃だ。頑張ってこいよ吹雪。」

 

 

「はい!頑張ります!」

 

 

正直平静を保っていたように見えるかもしれないが、本当の所はえげつないくらいに心臓がバクバクいってる。吹雪がすごく心配になってぽんぽん痛くなってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして俺が他の仕事に手を付け始めてから少しした時、通信機に通信が入った。

 

 

「吹雪、無事軽巡ホ級、駆逐ロ級、駆逐ハ級の轟沈を確認しました!海域を制圧したのでこれより鎮守府に帰港します!」

 

 

「あぁ。お疲れ。報告を待っている。安全に帰ってきてくれ。」

 

 

「了解しました!」

 

 

そうして俺は通信を切られてからすぐさま港へ走った。

 

 

 

 

 

 

「吹雪!傷だらけじゃないか!しかもその子は...新しい艦娘か?と、とりあえず吹雪はドックへ!大丈夫か?一人で歩けるか?」

 

 

そこには、気を失っているであろう艦娘に肩を貸した状態で体中の服が破け、体にも少し傷がついている吹雪がいた。

 

 

「だ、大丈夫です。私は一人で歩いてドックへ入渠へ行きますから、提督はその子を看ていてあげてください。」

 

 

「わかった。じゃあまた後で。」

 

 

そして、俺は吹雪から艦娘を受け取り、いわゆるおんぶの状態で医務室まで運んでいった。

 

 

 

 

 

 

それにしても...この子も駆逐艦か?吹雪と同じくらいの身長だが...。しかし制服は吹雪とは違うようだし、同型艦じゃないのか...早く吹雪の同型艦を見つけてあげたいものだな。

 

ふむ...やはり艦娘には可愛い子ばかりなんだな。しかし、モイストシルバーの長髪でワンピース型の紺と白のセーラー服か...セーラー服という点だけなら吹雪と同じなんだが...吹雪の話によると駆逐艦はほとんどセーラー服だそうだし、たぶん俺がぱっと見ただけじゃ分からないんだろうな。

 

そういえばこれは中将から聞いた話なんだが、艦娘はみんな艤装に名前が書いてあるそうだ。しかし、艦娘はふだん艤装はよくわからない力で収納しているらしいから見ることもできないか...。この頭に付いている...のか?まあ着いているのかどうかはよくわからないが、この耳のようなものは艤装ではなさそうだが、うーん。どうにかしてこの子の名前が分からないか?

 

そうして俺が考えていると、吹雪がドックから戻ってきたようだ。そうそう、昨日吹雪から聞いたんだが、どうやら艦種や練度?というものでドックに入る時間は違うらしい。要するに駆逐艦などより戦艦や正規空母の方が入渠時間は長いということだな。

 

 

「吹雪、ただいま戻りました。ではこれから報告をします。」

 

 

これは俺が義務付けているものだ。入渠のできる状態ならまず入渠をしてから報告させるというものだ。しかし、一つの艦隊に複数艦娘がいて、ドックが埋まっているのなら旗艦が報告をするというものだ。それと入渠は重傷のものから入渠をさせるというのも一応決めている。

 

 

「あぁ、では報告をしてくれ。」

 

 

「はい、今回の出撃では、鎮守府正面海域において海域を制圧していたと思われる深海棲艦3隻、軽巡ホ級、駆逐ハ級、駆逐ロ級を轟沈することに成功し、その後、一人艦娘を発見しました。そこに横になって寝ている子が発見した艦娘です。」

 

 

「報告ありがとう。ところで、吹雪はこの子が何型の子か分かるか?一見見た感じは駆逐艦のようだったが、いかんせん俺がほとんどの艦娘を知らないというのもある。一応軍艦などに関する知識はあるつもりなんだが、こうも艤装を収納されていると一体何型の子なのか分からなくてな。」

 

 

「うーん、どうでしょうかね。私もほとんど艦娘をみたことがないので、わからないです。一応今日本当は配属される予定だった艦娘さんたちについての情報は一応知っているのですが、それ以外は本当にからっきしで、すいません。」

 

 

「いやいや、吹雪が謝ることはないぞ。まあ、この子が起きてから聞けばいいだけの話だしな。そうだ、出撃で腹も減っているだろう。今日の夕飯はカレーだぞ。俺が振舞ってやろう。初挑戦だが、まあ、うまくできると思う。」

 

 

「本当ですか?ちょっと心配ですね...。」

 

 

「な!?そんなに心配することはないぞ!たぶん、大丈夫だ。」

 

 

 

 

 

 

まあ、正直いうとカレーはなかなかよい出来に仕上がった。これなら吹雪もよろこんでくれるだろう。

 

と、俺が未だ寝ているであろう艦娘に付き添っている吹雪を呼びに行こうと食堂を出ようとすると、そこには先ほどまで寝ていた艦娘と少し困った顔をした吹雪が立っていた。

 

 

「その...なんだ。とりあえず夕飯食べながら話そうか。俺たちも君にいろいろ聞きたいことがあるしね。」

 

 

するとモイストシルバーの前髪を切り揃えた女の子は顔を赤らめて

 

 

「じゃあ...いただくわ。」

 

 

と言った。結構性格は正直そうな子だな。安心した。

 

 

「じゃあ、自己紹介をするわね。私は特型駆逐艦の5番艦。叢雲よ。あんたが司令官ね。これからよろしくたのむわ。」

 

 

おおっとぉ...。意外と敬語を使わない艦娘もいるんだな。まあ、見た目どおりの年齢だそうだし。わざわざ敬語を強要させる必要も無いだろう。

 

 

「ああ、よろしく。ところで、特型...ということは!」

 

 

といって吹雪の方を見ると吹雪も俺のようをうるうるした目で見てきていた。

 

 

「司令官さん...!私!うれしいです!」

 

 

「あぁ!よかったな!俺も自分のことのようにうれしいぞ!本当にやったな!」

 

 

「ちょっと!なんでそんなに嬉しそうな態度してるのよ!」

 

 

「いやぁ...すまない。君がこの鎮守府にとって二人目の艦娘だ。そしてこの吹雪の姉妹艦だったからな。艦娘が嬉しいなら俺もとても嬉しい...という訳だ。」

 

 

「あんた...変な司令官ね。司令官というのはみんなこんななの?吹雪。」

 

 

「いえ、こんなに変な司令官さんは司令官さんだけです!」

 

 

「君らちょっと上官に酷くないか!?」

 

 

と、俺たちは楽しく談話をしながら夕食を終わらせた。時々俺が叢雲から罵られたりしたが、まあ、このくらいの年齢の子ならしかたないと腹をくくってしまおう。

 

それに片付けの時には吹雪はもちろん叢雲もしっかり手伝ってくれたからな。悪い子ではないんだろうし、自分の感情を素直に表現するのが苦手なんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、片付けも終わったし、じゃあ寝ようか。吹雪、今日は寮で寝るだろ?」

 

 

「え?いや、ふたりだけで少し離れた寮というのも少し寂しいですね。今日も一緒していいですか?」

 

 

「なっなに!?吹雪、もしかしてあんた司令官と一緒に寝てたの!?」

 

 

「うん...まぁ...。だって少し寮は離れにあるし...ちょっと寂しかったから一緒に寝てもらったんだよ。」

 

 

「なにをしてるのよ司令官!あんた一緒のベットで吹雪と寝たの!?断ったりしなかったの!?」

 

 

「うーん。いや、これにはいろいろ事情があってだな。話すと長くなるんだが...」

 

 

「それに、吹雪も何か変なことされなかった!?いっておくけどここの司令官は変人よ!」

 

 

「特に何もされなかったよ?なんなら今日叢雲ちゃんも一緒に寝ようよ。」

 

 

「はぁ!?なにを言ってるのよ!そんなことできる訳がないに決まってるじゃない!」

 

 

「そうだぞ、吹雪。さすがに俺のベットには二人までくらいなんだ、だから俺は一緒に寝てやることはできない。だから二人で寝ていいぞ。」

 

 

「なんであんたはそう話を変な方向に持って行っちゃってる訳!?」

 

 

「大丈夫ですよ。司令官さん。私は狭くても気にしないので。一緒に寝てくれませんか?」

 

 

「そこまで吹雪が頑固だとは思わなかったわ。仕方ないわね。私も吹雪と一緒に司令官の部屋で司令官と一緒に寝てあげる。でも!司令官。あんた、変なことしたら酸素魚雷を食らわせるわよ!」

 

 

「わかっている!俺も日本男児だ、絶対に変なことはしないと誓おう。」

 

 

 

 

 

こうして、俺は二日連続で艦娘たちと一緒に寝た。しかし、本当にこのようなことは今回限りにしておかないとな。いつこの事がばれて中将に殺されるか分からんからな。

 

俺はなんとなく娘が二人になったかのような気がした。もうこの気分はあまり味わいたくないな。悪い気分はしないんだが何か間違っている気がする...。

 




はい、ということで今回の艦娘は叢雲ちゃんでした。
でも正直、叢雲ちゃんとぼのたそと霞ちゃんのツンデレトリオをどう書き分けるかが問題なんですよねー。

まあ、出来るだけ頑張ります。
後、今回もし叢雲ちゃんが他のツンデレちゃんっぽいという意見があっても私は見なかったことにします。


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はじめての建造!~3日目~

はい、前回とちょっと差が開いちゃいましたね。
まあ、週1を目指してるんでまだペースは落とさずにいたいですね。

あと今回の建造の時の話なんですが、建造ドックのことをわざとガレージだとかいう風に書いています。そりゃあしょっぱなからあれを建造ドックなんて命名できないでしょ。

あと、今回も前回に引き続き長いです。
短くしようとしたけどやっぱり無理だったよ。(諦め)

ちなみにこの小説は2017年夏イベに向けて貯蓄やレベリングの合間に書いているので、誤字とか脱字があるかもしれません。(今更)



「じゃあ、昨日は吹雪が頑張ってくれたことだし、今日は休みだ!ゆっくり体を休んでくれていいぞ。」

 

 

「はあ!?あんた何言ってんの?一日働いたから次の日休むなんてどうかしてるの?」

 

 

「司令官さんが優しいのは嬉しいんですけど、私も叢雲ちゃんの意見に賛成です。今日も頑張れます!」

 

 

「うーん、そういってもな...。君らはまだ見た目も子供なんだし、それにここは鎮守府以外はまだできたてほやほやなんだぞ?そんな所が一日や二日休んだところで問題なんてないだろう。気にするな。」

 

 

「ほんっとにあんたは馬鹿ね!...でも、わたしたちのことを考えていてくれるってのは理解できたわ。じゃあ、今日はあんたのために休んであげる。」

 

 

「司令官さんは頑固ですからね...。わたしもまだまだいけますが、今日は司令官さんの言葉に甘えて休んでおきます。ですが明日はしっかり出撃させてもらいますからね!」

 

 

まあ、言いくるめることには成功したな、そういえば、この子たちは命を賭して海の上で戦ってくれているんだよな...。そしたらやっぱり何か褒美とか欲しいよな...うーん。何をあげればいいかわからないし、本人たちに聞いてみるのがいいだろうな。

 

ちなみに余談だが今朝は何も無かった。みんなで軽い朝ごはんを食べたぐらいかな。あと俺がちょっと叢雲に怒られたくらいだった。

 

 

「なぁ、二人とも何か欲しいものとかあるか?」

 

 

「欲しいもの...ですか?」

 

 

「まだ、来たばかりだし、特にこれっていうものは思いつかないわね。ところでどうしていきなりそんなことを聞いてきたの?」

 

 

「いやまぁ、みんな国のために働いてくれているわけだし、特に俺がしてあげられることが何もないから、せめて何か欲しいものでも買ってあげられないかなーって。しかし、俺が君らぐらいの歳の女の子の好きなものなんて考えもつかないから、普通に聞こうと思ったわけだ。」

 

 

しかし、特に欲しいものもないなら仕方ない、現金を給料として渡すか、下手に変なものを買って渡すよりぜんぜんましだろ。

 

 

「じゃあ、ほら給料だ。国のために働いてくれてありがとな。感謝してる。」

 

 

「はぁ!?こんな、現金なんて貰えないわよ!それに、もらったところで私たちには使う場面がないじゃない!」

 

 

「そうですよ司令官さん、もらえるのは嬉しいですけど、私たちには使う機会がないじゃないですか。」

 

 

「どうしてだ?確かに街は遠いが、一応俺が車を出してやるぞ?」

 

 

実際この鎮守府には俺が前持っていた一般車も駐車場に停めてある。なので特にこれといった問題はない。

 

 

「は?何を言ってんのよあんた。私たちが鎮守府から出ていいわけないでしょ?艦娘が街にいたら驚かれて怖がられるでしょ?もっとよく考えてから発言しなさいな。」

 

 

「そうですよ、司令官さん。司令官さんは私たちのことを人間だと見てくれていますけど、知らない人からしたらやっぱり恐怖の対象ですよ。」

 

 

「そんなもん大丈夫だろ。ただのセーラー服着てるとびきり可愛い女の子とぐらいにしか思われないって。」

 

 

「はぁ...もういいわ。行きましょ、吹雪。」

 

 

「えぇ!?叢雲ちゃん、そんなに早く折れちゃっていいの?私たち怖がられるかもしれないんだよ?」

 

 

「うちの鎮守府のトップの司令官が今日は休みだっていってるんだし、こんなのなんだから仕方ないじゃない、それに、街に行って私たちがどう思われてるのかを知ってもらう方が手っ取り早いわよ。」

 

 

「大丈夫だ!俺に任せろ!」

 

 

 

 

 

 

そうして、みんなで俺の車で街まで行くことになった。

 

 

「そうだな、とりあえず何か欲しいものはあるか?」

 

 

と、俺は街までの途中に事前に決めておきたかったので、後ろに乗っている二人に聞く。

 

 

「そうね。まあ、もし何事もなければ、またこの街にくるだろうし、まず服かしら、私は一応吹雪から寝巻きは貸してもらっているけど、さすがに申し訳ないし。」

 

 

「別にいいんだよ叢雲ちゃん。でも、私ももし何か買えるのだとしたら服ですかね。やっぱりずっとこの服っていうのもあれですし。」

 

 

「じゃあ、まずは服だな。おし、もうそろそろ着くぞー。」

 

 

そして俺はそこそこの大きさの服屋の駐車場に停め、車から降りた。

デパートとかの方がいいだろうが、さすがに艦娘たちがあんな風に言っているのだから、デパートまで連れて行ってあげる勇気はなかった。

 

しかし、二人はすぐには降りてこなかった。

 

 

「どうしたんだ?二人とも、着いたぞ?」

 

 

と、俺が後ろのドアを開けると、二人とも手を繋いだまま、降りようとはしなかった。

 

 

「そ、そんな簡単に降りれるわけ無いじゃない!やっぱりちょっと抵抗があるのよ!」

 

 

「す、すいません。司令官さん。私、やっぱり怖いです...。」

 

 

やっぱり二人とも怖いのか...仕方ない。ちょっと強引だが、無理矢理にでも連れ出そう、きっと大丈夫だ。

 

俺は二人を半ば抱きかかえるようにして車から連れ出した。

 

 

「ちょ!ちょっと!やめなさいあんた!あいた!頭ぶつけたじゃないの!」

 

 

「し、司令官さん!まだ心の準備が!」

 

 

そして俺は陸では非力な二人の可愛い女の子を車から連れ出すことに成功した。

 

 

「とりあえず店の中に入らないと始まらないだろ?ほら、大丈夫、何か変なことを言う奴居たらありもしないわいせつ罪で訴えてやるから。」

 

 

「仕方ないわね...じゃあ、もし変な奴が居たらちゃんと私たちを守ってよ?」

 

 

「司令官さん、お任せしましたからね?」

 

 

「大丈夫だ。安心しろ。」

 

 

そして俺らは一通り服屋で買い物を終わらせた。何事もなく客として扱われたことに二人ともとてつもなく驚いていたが、俺の想像どおりで安心した。

 

え?何だって?買い物シーン?そんなものはない。カットだカット。ただ、二人ともセンスはあったとだけ言っておこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほら、なんともなかっただろう?君たちは誰がどう見ても普通の女の子にしか見えないんだ。だから大丈夫だっていう確信はあったんだよ。」

 

 

まあ、正直デパートまで連れて行ってあげれる確信はなかった訳だが。

 

 

「そうですね...わたし、誤解してました!ありがとうございます!」

 

 

「そうね、確かに私たちが誤解してたわ。そ、その...あ...あり...がと。」

 

 

「大丈夫だって。俺は君らの上司なんだ。部下のことは上司が守るのが普通なんだぞ。」

 

 

というわけで現在は鎮守府まで帰っている途中だ。残念だが、外食できるほどの金がもう無い。今日は吹雪と叢雲であげた給料は使わせず、全部俺の自腹で払ってあげた。

 

 

「もうすぐ着くぞ。しかし、まだ昼か。とりあえず鎮守府に帰ってから昼飯にしよう。」

 

 

「そうね。緊張が解けてお腹が空いてきたわ。」

 

 

「私もお腹が空きました...。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして、俺らは鎮守府へ帰った。本当は二人にジャンクフードでも奢ってあげたかったんだが、ほんとに一文なしなんだ。俺の財布には後うまか棒が5本買えるくらいの金しかない。まあ、でも銀行に軍から給料がさっそく振り込まれていることだろうし、それに普通に生活する分には金は使わないから問題ないな。

 

 

「そういえば今日のお昼は何を作るの?もしかして昨日のカレーかしら?」

 

 

「そういえば、余分に作ってましたっけ。」

 

 

「あぁ。昨日の夜と同じだがそれでもいいか?」

 

 

「私は別に構いませんよ。カレー美味しいですし。」

 

 

「私も別に構わないわよ。」

 

 

ということで今日の昼はカレーを食べた。まあ、昨日から寝かせてた奴だ、コクというものはよくわからないが、まあ美味しかった。

 

 

「そういえば、建造というのができるんだろう?一体どこでできるんだ?建造や開発ということができるのは教えられたが、どこでできるのかまでは聞いてなくてな。」

 

 

今はみんな執務室でくつろいでいる。まあ、俺はみかん箱の上で書類仕事をしているわけだが。

 

 

「確か工廠でできるはずです。この鎮守府には...何処にあるんでしょうね?」

 

 

「とりあえず、歩いて探した方がいいんじゃない?そっちの方が早いでしょ?」

 

 

「そうだな。じゃあ、みんなで工廠を探すか。」

 

 

そして俺たちは工廠探しを始めた。まあ、大して時間もかからないだろう。工廠なんて明らかに大事そうな施設。普通に鎮守府の建物内にあるだろうしな。

 

結果俺たちは20分とかからずに工廠を見つけることは出来た。

 

 

「ここが工廠か...まあ、想像とだいぶ違うな。もっと工場っぽいのかと思っていたんだが。ん?これは...なんだ?生物?」

 

 

これは、本当に何かわからない。手のひらサイズに小さい人のようだが...小人か?しかし小人なんてこの世にいないはずだが、まあ、吹雪たちに聞けば分かるか...しかし、吹雪たちに聞いてばっかりだな。俺も自分でしっかり勉強しないとな...。

 

 

「なぁ、この生物はなんなんだ?」

 

 

「司令官さんは始めてみるんですね。この方たちは妖精さんです。主にしゃべることはできませんが、慣れてくると仕草だけで何を言いたいかわかるんです。妖精さんたちは主に工廠での建造、開発。そして家具の作成などをしてくれるはずです。」

 

 

数人の妖精さんたちはうんうんと頷く。結構仕草は愛らしい。

 

 

「そうか、じゃあここが工廠なんだな。妖精さん、これからよろしくたのむ。」

 

 

すると妖精さんたちはどこからかスケッチブックを取り出し、数人で押さえて一人がマッキーペンを持って何か書いている。これは...よ、ろ、し、く?一応言葉も書けるのか。

 

 

「あぁ、よろしく。」

 

 

と俺が近くにいた猫をぶら下げた状態で持っている一人の妖精さんの頭を撫でようとしたとき。その妖精さんからとてつもない殺気を感じた。まるで触ったら殺すぞとでもいいたいような。

 

 

「す、すまない...。なんか気に触ったようだな。」

 

 

「あんた何やってんのよ。ここには建造するために来たんじゃないの?」

 

 

「そういえばそうだったな。ところで妖精さん建造ってどこでできるんだ?案内してくれるか?」

 

 

すると一人の妖精さんが頷いて工廠の奥の方に行った。よく周りを見渡してみると主砲だとか艦載機だとか書いてあるいろいろなプレートが掲げられていたり、ガントリークレーンがあったりして艦娘用なんだと改めて理解できた。さすがにこの大きさじゃあ本物の大きさの艦載機なんて作れないよな。

 

そんなことを考えていると4つの大きめのガレージのようなものがある場所に行き着いた。

 

 

「ここで資材を消費して艦娘を建造できるんだな。じゃあさっそく建造をしよう。」

 

 

すると妖精さんがスケッチブック程度の大きさのマジックボートとペンを持ってきた。見てみると、資材とかいてあり、その下に燃料、弾薬、鋼材、ボーキサイトと書いてある。おそらくこの横に一つずつ数字を書くんだろうな。ん?よくみると下のほうに小さく最低でもすべての資材は30!それ以下で建造はできないぞ!と書いてある。

 

 

「そういえばこの鎮守府にはどれくらい資材があるんだ?妖精さん、確認したいんだが。」

 

 

すると妖精さんは俺の横あたりを指差してきた。そちらを見ると手の届く範囲に上から紐が垂れ下がっていた。

 

たぶんこれを引けってことなんだろう、妖精さんの言うとおりに紐を引いてみると上から木製のプレートが下がってきた。木製のプレートには入れ替え可能な数字が薄い厚紙のようなものに書いてはめ込んである、よく体育祭などのスコアボードなどに使われているものと類似していた。

 

 

「ボーキサイト以外は2000強...ボーキサイトだけは1600弱、というところか。うーん。まあ、駆逐艦は一番燃費がいいし、そうだな。とりあえず全部最低値で3人呼んでみるか。」

 

 

そういえば中将から聞いたんだが、どうやら、建造と名のつくものの、どちらかといえば召喚といった方が正しいらしい。ただし呼ぶ艦娘によってやはり資材の量はぜんぜん違うらしく、大体の艦娘はどのくらいの資材で呼び出せるというのが分かっているらしい。実際そんなことはどうでもいいが。とりあえずうちには艦娘が少ないので気にする必要は無い。

 

そんなことを考えていると、それぞれのガレージの前に妖精さんが来て大きめのタイマーのようなものを置いていった。

 

 

「ん?これは...何の時間だ?なぁ、そこの妖精さん。もしかして、建造には大なり小なり時間がかかるのか?」

 

 

すると妖精さんはこちらを向いて一度だけこくり、と頷いてから忙しそうにどこかへ行ってしまった。それじゃあ、さっきの所に戻るか、二人も待たせていることだしな。どうやら艦娘は建造のガレージのところまでは入って来てはいけないらしい。なんか一応提督だけ入れるらしい。どうしてだろうか、よくわからないが何かしら妖精さんの力が加わっているんだろう。

 

 

「二人とも、待たせたな。ちょっと仕様を理解するのに時間がかかっちゃってな。」

 

 

「あんたほんっとうにとろいのね。まぁ、いいわ。」

 

 

「で、どうでした?司令官さん。建造はどうなったんです?」

 

 

「あぁ、どうやら建造は必ず大なり小なり時間がかかってしまうらしいんだ。だから何かして時間を潰そうかと考えていてな。二人とも何かしたいことはあるか?」

 

 

「それなら、わたしは訓練場に行ってみたいわ。」

 

 

「訓練場?そんなものがこの鎮守府の敷地内にあるのか?」

 

 

「わかりません。大本営には無かったですから。ですが、あってもおかしくないと思います。」

 

 

「っていうかあんたまだこの鎮守府全部見て回ったことないの!?」

 

 

「す、すまない。初日は駆逐艦寮を探すまでに大体の施設は回れるだろうと思っていたんだが、結構すぐ駆逐艦寮が見つかってな。だから正直他の所を見て回る暇が無かったんだなこれが。」

 

 

「はあ、まあいいわ。じゃ、見て回りましょう?」

 

 

「そうだな、じゃあ行こうか。吹雪も一緒に行こうぜ?」

 

 

「はい!もちろんです!」

 

 

そして俺たちは外に出て、訓練場を探した。実際建造の完了を待つ間といっても、すぐに行かなければ行けないという訳ではないので、まあ、ゆっくりと外を歩きながら探した。

 

 

「お、ここは空母の訓練場だな。弓道場に似ているが...的が遠い気がするな。というか本当にあれ狙えるのか...?」

 

 

「空母のお姉さんたちは矢や式神を艦載機に変えて攻撃するからあのくらい遠いほうが狙いやすいらしいですよ。」

 

 

「そうか、お。ここが駆逐艦用の訓練場っぽいな。」

 

 

「そもそも駆逐艦訓練場っていうのはなくて軽巡洋艦の人たちと大体一緒にされているのよ。本当に駆逐艦だけの訓練場があるのは国内でも最大級の鎮守府だけよ。」

 

 

「そうですね。そもそも駆逐艦を軽巡洋艦や練習巡洋艦の方たちが鍛える、といった感じですからね。基本は一緒なんですよ。」

 

 

「そうだったのか。すまない、本当に艦娘には教えられてばかりだな。ありがとう。」

 

 

「ふん、そもそも大雑把にしか教えられてないんでしょ?なら仕方ないわ。これからどんどん覚えていきなさいな。」

 

 

そうして俺たちは訓練場の中を見て回った。外から見たときよりも中は広く、それでいてシンプルなつくりだった。訓練場のほとんどは海に面していて、実戦と同じような海上訓練をするんだろうと安易に予測できた。それと、予想以上に叢雲がうきうきしているのには驚いた。意外と叢雲って好戦的なんだな...。立ち振る舞いは少しいいとこのお嬢さんっぽい感じだったが、まあ、人は見かけによらないっていうしな。

 

 

「よし、訓練場の場所は確認できたな。じゃあそろそろ戻るか、そろそろいいくらいの時間じゃないか?」

 

 

時間を見ると建造を始めてからすでに1時間30分は経っていた。ガレージの前でタイマーを見てきた時は最長で1時間22分だったはずだからもう終わっているだろう。

 

 

「どんな人が来るんでしょうね!気になります!」

 

 

「そうね。変な人じゃないといいんだけど。」

 

 

「じゃあ見てくるな。仲間が増えるんだ!楽しみだな!」

 

 

そして俺が奥のガレージに見に行くと、3つのガレージのシャッター全てに「済」と書かれた木の板が立てかけられていた。俺は近くにいた妖精さんに声を掛ける。

 

 

「妖精さん。このシャッター開けてくれないか?建造は完了しているんだろ?」

 

 

すると妖精さんは奥の方に行った。どうやら他の妖精さんにも伝えに行ったみたいだ。さすがに一人じゃ無理だったのだろう。

 

少し経ってから妖精さんが戻ってきてこっちに向かって親指を立てて合図してきた。いつでもいいということだろう。

 

 

「よし、じゃあ開けてくれー!」

 

 

すると3つのガレージのシャッターが同時に開けられた。

 

するとそれぞれぜんぜん違う制服の女の子が3人。しっかりと建造に成功したみたいだ。まあ、失敗したなんて話も聞いたこと無いが。

 

 

「はじめまして、突然ですまないが自己紹介は少し待ってくれ。工廠の入り口にうちの艦娘がいるから、その子たちと合流してから自己紹介をしてくれ。」

 

 

そして3人の新しい艦娘を連れて吹雪と叢雲のところへと戻った。

 

 

「お待たせ、二人とも。新しく入った3人の艦娘たちだ。さっそくだが、3人とも自己紹介をしてくれ。」

 

 

「じゃあ、私からかしらね。私は夕張型一番艦、夕張よ。よろしくね。ちなみに機械いじりとかが得意だから、出撃とかよりも鎮守府に置いてくれると嬉しいかな。」

 

 

「わかった。善処しよう。しかし、この鎮守府には今ここにいる艦娘たちで全員なんだ。すまないが、しばらくは主力として出撃してもらうことになる。よろしくな。」

 

 

「じゃあ、次は僕だね。僕は白露型二番艦の時雨。よろしく。得意なこと...というのは特にないんだけど。しいて言うと運がいいことぐらいかな。」

 

 

「君は運がいいのか...!それは人生にとっても良いことだ。誇ってもいいぐらいの...何て言うんだろうな、特性?だ。存分に誇っていいぞ。よろしく。」

 

 

「じゃあ最後は私だね。私は暁型二番艦の響。よろしく。私は戦争でソ連に一度送られたんだ。その時の名残なのか、艦娘となった今でも少しだけロシア語が出ちゃったりするんだ。だけど、あまり気にしないでくれて構わないよ。」

 

 

「そうか、実は俺もちょっとした趣味でロシア語をかじっているんだ。だから、君の言葉もいずれは全部理解できるようになりたいな。それに、よかったら俺にもロシア語を時々でいいから教えてくれ。言葉は知っていて損はないしな。」

 

 

そうして新しい3人の艦娘の自己紹介が終わり、吹雪たちもそれぞれ自己紹介をした。

 

 

「ところで、僕たち3人は提督の自己紹介を聞いていないんだが、提督は自己紹介をしてくれないのかい?」

 

 

「そういえば、私もあんたの自己紹介聞いてないわね。吹雪は聞いたの?」

 

 

「いえ、私も司令官さんの自己紹介は聞いていないですね。」

 

 

「ぜひ聞かせて欲しいな、私も気になる。」

 

 

「そうね。私たちのことを知ってもらったんだから提督のことも教えて欲しいな?」

 

 

「まあ、いいだろう。俺はとある事情で大本営の中将に提督にされ、一般の提督と違い、まともな勉強もせず中将から大雑把に君たち艦娘のことなんかを教えられてここに配属されたんだ。呼び方はなんでもいいぞ。特に気にはしないからな。煙草は吸わない。酒は...まあ、誘われたら飲む程度だ。他には...そうだな。叢雲なんかにはよく変人だとか言われているが、そんな自覚はない。君たちのことは軍艦ではなく少女たちとして見ている。だから、扱いも人間と同じようにさせてもらう。これからよろしくな。」

 

 

「あんたの自己紹介が一番長いってどういうことよ...ったく。まあ、いいわ。」

 

 

「そうだろ。俺のことなんて対して気にすることでもないさ。さて、そろそろ夕方だ。夕飯にしよう。」

 

 

 

そうして俺たちは夕飯を食べてからみかん箱しか置いていない執務室で座ってみんなと談話して、夜にみんなを寮に帰してから残っていた少しの事務作業をみかん箱を机代わりにして進めていた。現時刻はマルヒトマルマル。そろそろ終わりそうだ。ちなみに夕飯は麻婆豆腐だった。

 

 

「よし...この申請書にサインすれば...やっと終わった...!これで寝れるな。」

 

 

そう言って自室に向かおうとしたとき

 

 

「司令官...失礼するよ...。」

 

 

と顔を赤らめた響が入ってきた。片手にウォッカを持って。

 

 

「響...!明日は早いんだから、もう寝ないといけないぞ?」

 

 

「まぁまぁ...これも親睦を深めるためだよ。さぁ、司令官、そこに座って?」

 

 

と俺にみかん箱の前に座るように指示されたとおりに胡坐をかく。

 

すると、響は俺の足の上に座ってきた。

 

 

「お、おい。響一体どうしたんだ?夕方とぜんぜん違うように見えるが。それにそのウォッカはどうしたんだ?」

 

 

「いや、自己紹介の時に酒は飲めると聞いたからね。ちょっと晩酌に付き合ってもらおうと思ってさ。あとこのウォッカは妖精さんから頂いたものだよ。」

 

 

「まあ、別に構わんが。もう夜も遅いんだ。明日も仕事だし、ほどほどにしろよ?」

 

 

「わかってるさ、不死鳥の名は伊達じゃないよ。」

 

 

そうして、俺と響はウォッカが無くなるまで飲んだ。一本無くなって安心していると響がどこからともなく二本目、三本目を取り出してきたときには焦ったが。まあ、酒はほとんど飲まないが、別に弱いというわけでもなく、どちらかといえば強い方だったので。泥酔することはなかった。しかし、響は俺の胡坐の上で寝てしまったため、駆逐艦の子たちを起こさないようにこっそりと部屋に入り、ベットに響を寝かせてきた。ちなみに今、駆逐艦たちはみんなで一つの部屋を使っているらしい。夕張は軽巡寮に一人だが。今は仕方ない。すぐにでも新しい軽巡の子をうちの鎮守府に迎えてやらないとな。後、響を寝かせるときに誰かの視線を感じたんだが、まあ、気のせいだろう。ちなみに今日は久しぶりに1人で寝た。少女たちに気を使って寝なくてよかったので、よく寝られた気がする。

 

 



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はじめての水雷戦隊!~4日目~

まあ、今回ちょっと時間が空いちゃってすいません。
色々事情重なっちゃってて。まあ、1週間以内だから問題ないよね!

許してヒヤシンス。

まじすんまそん。


あと最近ブラボ買いました。以前ダクソやってたので意外といけますね。

じゃあ、お楽しみください。


あぁ...二日酔いで頭が痛い。響に飲まされすぎたせいだ。さすがに酒に強いといっても3本もあんなに早いペースで飲まされたらやばい。俺の語彙力が低下するレベルでやばい。いや、もともとそんなになかったけれども。

 

 

「あぁ...頭が...。うぐ、響の奴飲ませすぎだろ...。」

 

 

「おはようございます!司令官さん!」

 

 

俺が二日酔いにうなされながら自室で着替え、執務室に入ると同時に吹雪が入ってきた。

 

 

「あぁ、あはよう。ところで、みんなは今何してるか知っているか?」

 

 

「みんなは今それぞれの部屋で待機してますよ。あっでも夕張さんは軽巡寮なのでわからないですけど。」

 

 

「そうか。じゃあ朝礼でもしようかな。艦娘も多くなってきたから、やっぱりそろそろ朝礼とかしたほうがいいだろうし。」

 

 

そして俺は部屋の隅に置いてあったマイクに手を伸ばす、そしておもむろに『放送』と書いてあるスイッチを入れて、あーあーと声を出してちゃんと放送ができることを確認する。

 

 

「今から朝礼をするので、艦娘のみんなは執務室に集まってくれ。」

 

 

すると20分もしないうちにみんなは執務室に集まってくれた...が

 

 

「響...お前も二日酔いだろ...?」

 

 

「なんてことないさ...不死鳥の名は...う、頭が...。」

 

 

やっぱり響も二日酔いだったか。まあ、ソ連も戦時中にウォッカとか飲んでたらしいし。どこまで響はソ連に染まっちゃってるんだ?

 

 

「しかし、二日酔いだろうと関係ない。今日は先日吹雪が攻略してくれた鎮守府正面海域の残党を駆除してほしいと通達が来ている。他の鎮守府は大型作戦が最近発令されたようで、ここのような艦娘が少ない鎮守府なんかには残党の殲滅なんかが通達されている。では、各々準備ができたら港の方へ集まってくれ、以上。じゃあ解散してくれ。」

 

 

そしてみんなが解散してから俺も港へ向かおうとしていると、電話がかかってきた。

どうやら中将のようだ。

 

 

「もしもし、どうしたんですか?中将は今大型作戦中じゃ?」

 

 

「あぁ、まあ作戦中なんだけどね。ちょっと今は休憩してるのさ。何事にも休息は大事だからね。」

 

 

「はぁ。ところで今回は何の用ですか?」

 

 

「そうだったそうだった。それで今回電話した理由はね。先日出撃以外の目的として配属される艦娘の話してたじゃん?」

 

 

「はぁ、そんな話もありましたね。ところでその話は結局どうなったんですか?もううちには5人艦娘がいますけど。」

 

 

「もうそんなに艦娘がいるのかい?結構早いペースだね。そんじゃ、ちょうどいいくらいかな。その件の艦娘なんだけど、今日君のところに私の直属の部下たちが君の鎮守府へ送ってくれているから、ついたらお礼言ってあげてね!じゃ、私は忙しいからこの辺で!」

 

 

と言うと中将は電話を切った。本当にフリーダムだなあの人...。まあ、たぶんあの人は数ある提督の中でも結構珍しい方な気がする。しかし、ということは今日はまた艦娘が増えるのか、どんな子たちが来るんだろうな?

 

 

そして港へ向かうと、すでに艦娘は全員そろっていた。

 

 

「あんた遅いわよ!一体どこをほっつき歩いてたのよ!」

 

 

「いやー、すまない。中将から電話がかかってきていてな。ちょっと話していたんだ。」

 

 

「僕たちはみんな準備万端だよ。いつでも行ける。」

 

 

「提督ー。吹雪ちゃんたちから聞いたんだけど一日働いたら一日休みなのよね?じゃあ今日は頑張るから、明日は趣味に付き合ってよね!」

 

 

「まぁ、別に構わないが。よし、じゃあ頑張ってきてくれ。残党と言っても相手は深海棲艦だ。気を抜かずに頑張ってくれ。」

 

 

「私に任せておいて!じゃあ、第一水雷戦隊!出撃します!」

 

 

そうして、みんなを見送った後、執務室に戻って中将の部下の人が来るのを待った。

 

 

すると、一時間もしないうちに鎮守府の敷地内へ一台の軍用車が入ってくるのが見えた。きっとあれが中将の部下さんだろう。早速迎えに行くか。

 

 

そうして俺が外に出て駐車場の方へ向かうとすでに中将の部下の人が待っていた。

 

 

「待たせてすいません。中将の部下の方で合ってますよね?」

 

 

「はい、私が中将から使わされた者で、少将と呼んでください。今日は艦娘を3人ほどこちらに連れてきました。」

 

 

「そうでしたか。ありがとうございます。ところで、今日配属される艦娘についてですが、どのような艦娘なんでしょうか?」

 

 

「はい、それは実際に見てもらった方が早いと思います。どうぞこちらに。」

 

 

そういうと少将は停めてあった車の方へ誘導してくれた。

誘導された方へ行くと、そこには3人の艦娘がいた。どうやらこの子たちらしい。

 

 

「じゃあ、私はこれで。」

 

 

そういうと少将はすぐに車に乗り込んで行ってしまった。

 

 

「じゃあ、自己紹介を頼めるかな?」

 

 

「はい!じゃあ私から行きます!私は、工作艦の明石です!少々の損傷だったら私が泊地で直してあげますね。お任せください!あと、機械いじりとかが好きなので、装備の開発、改修もできますよ!」

 

 

「君は機械いじりが得意なのか。うちの鎮守府にも一人似たような子がいるからきっと気が合うだろう。これからよろしくな。」

 

 

「じゃあ次は私ですね。私は大淀型1番艦の大淀です。軽巡洋艦ですが、主に事務作業や鎮守府全般のことについて担当しています。これからよろしくお願いします、提督。」

 

 

「あぁ、事務や鎮守府全般については俺だけじゃ気が回らないだろうから、君が居てくれるととても心強い。これからよろしく頼むな。」

 

 

「じゃあ最後に私が。私は給料艦間宮です。主に食堂でお料理を振舞わせていただきますね。よろしくおねがいします。提督。」

 

 

「これから君が料理を作ってくれるのか、ありがたい。でもまぁ、多少は手伝わせてもらおう。ずっと頼るわけにもいかないからな。」

 

 

「じゃあ、とりあえず君たちにはそれぞれの職場に行ってもらう。といっても、他の鎮守府のように広くないと思うが、まあ、そこは新参鎮守府なので我慢してくれ。」

 

 

「別に私は機械いじりができたらなんの問題もないので大丈夫ですよ!」

 

 

「私も問題ないですよ。それにほとんどの鎮守府は執務室の大きさなんてそう大差ないものですから、気にしなくていいですよ。」

 

 

「私は...まあ、食堂なのでそこまで小さくないと思うので大丈夫ですよ。」

 

 

「まあ、それぞれの職場で頑張ってくれるなら俺は別に構わないからな。それに、鎮守府が大きくなったら色々な施設を大きくしていきたいと思っているから期待しててくれていいぞ。」

 

 

と、俺らが雑談をしながら歩いていると、先に食堂に着いた。

 

 

「ここが食堂です。では、間宮さんは色々見ていてください。うちの艦娘たちが帰ってきたら紹介するので。」

 

 

「わかりました。ではまた後で。」

 

 

そうして、間宮さんと別れた後次に着いたのは工廠。

 

 

「じゃあ、時間になったら呼ぶから、また後でな、明石。」

 

 

「はい!でももしかしたら機械いじりに夢中になって放送が聞こえないことがあるので来なかったら呼びにきてください。」

 

 

俺はわかった。とだけ返事をして執務室へ向かった。途中大淀と少し話していたが大淀は何度か出撃はしたことがあるらしい。しかし、その事務作業の早さを大本営に買われて、そこからは事務作業のみになったらしい。まあ、本人はあまり出撃したくなかったそうなのでよかったらしいのだが。

 

 

「よし、ここが執務室だ。まだほとんど家具などもないのだが、我慢してくれ。」

 

 

「大丈夫ですよ。」

 

 

そういって中に入って行く大淀の後に入っていこうとする...が、立ち止まっていた大淀の背中にぶつかってしまった。

 

 

「ど、どうしたんだ大淀?」

 

 

「こ...」

 

 

「こ?」

 

 

「この執務室...何も無さ過ぎません...?なんで提督机すらないんですか?」

 

 

「あぁ、すまない。まだ鎮守府として機能し始めたのは最近の話なので金が無くてな。食材なんかは大本営から送られてくるし、それにほとんど外に出ないなら金も使わないだろ?まあ、艦娘に給料はあげてるから安心してくれ。君たちには不便はさせないからな。」

 

 

「艦娘に給料あげてるんですか...?中将からここの提督は変な人だと聞いていたけど予想以上でしたね。」

 

 

「まあ、詳しくは吹雪や叢雲に聞いてくれ。」

 

 

その時、持ち歩いていた通信機に通信が入る。

 

 

「提督!鎮守府近海の敵の殲滅作戦は終了しました!なので鎮守府に帰港しますね。」

 

 

「あぁ、誰か負傷している子はいないか?」

 

 

「叢雲ちゃんが敵駆逐艦の砲撃で小破。時雨ちゃんは敵軽巡洋艦の砲撃で中破です。」

 

 

「わかった。じゃあ、気をつけてな。それと帰ってきたら入渠の前に仲間を紹介するから。そのこともみんなに伝えておいてくれ。」

 

 

夕張との通信を終え、大淀の方を見てみると、きつねにつままれたような顔をしてこちらを見ていた。

 

 

「どうしたんだ?大淀。俺の顔に何かついているか?」

 

 

「い、いえ。想像以上に提督としての仕事をされていたので。驚いていただけです。」

 

 

「さりげなくひどいな大淀は。よし、じゃあ放送で間宮さんと明石を呼んでくれ。念のため俺は明石を呼びに行く。」

 

 

「では、港に集合でよろしいですね。」

 

 

「ああ。頼む。」

 

 

そして俺が執務室をでて工廠へ向かっていると放送が流れてきた。内容は間宮と明石は港へ行けというものだ。まあ、明石の話の通りなら間宮だけが向かっているんだろうが。

 

そんなことを話しているうちに工廠に着いた。すると工廠で何か作っている明石が視界に入ってきた。

 

 

「明石、集合だ。港に行くぞ。」

 

 

「えぇ~!もうですか?結構早いですね。」

 

 

「まあ、そう言わないでくれ。これから共に暮らす仲間への紹介だからな。そんなに面倒くさがらないでくれ。」

 

 

「まあ、別に構いませんが。」

 

 

そして俺と明石が港へ行くとすでに大淀と間宮がいた。しかし、出撃していた艦隊はいまだ戻ってきていないようだが。

 

俺らが出撃していた艦隊を待つために話して時間をつぶしていると遠くに夕張が見えた。少しすると時雨に肩を貸している吹雪と、その後ろに叢雲と響も見える。

 

みんなが港に戻ってきてから

 

 

「お疲れ様。今回も誰一人欠けることなく戻ってきてくれて嬉しい。ありがとう。ところで、時雨と叢雲はすぐにでも入渠したいだろうが、後回しにするわけにもいかないので、手短にこれからお世話になる3人を紹介しようと思う。みんな、それぞれ自己紹介をしてくれ。」

 

 

3人の自己紹介が終わった。すると、間宮が口を開いた。

 

 

「ところでみなさん!お腹空いてますよね?そろそろ夕方ですから、お夕飯にしましょうか。先に食堂に行ってますよ。」

 

 

と言って間宮は行ってしまった。

 

 

「申し訳ないけど。私は先に入渠してくるわ。こんな姿でご飯は間宮さんに失礼だしね。あんた、先にみんなを連れて食堂へ行ってきなさい。」

 

 

「僕は夕飯を食べてから入渠するよ。損傷もそこまで酷くないからね。」

 

 

「わかった。ゆっくり休んできてくれ、叢雲。よし、じゃあみんなで一緒に食堂へ行こうか。」

 

 

そうして、俺たちは食堂で間宮さんの作った夕飯を食べた。こんなにおいしいものを食べたのははじめてかもしれないくらい美味しかった。ちなみにとんかつ定食だった。

 

時間が経ち、すっかり夜になってしまった。仕事も終わったので、そろそろ寝ようとしたところ

 

 

「提督。今日も一杯どうだい?」

 

 

「響は今日出撃で頑張ってくれたしぜひ付き合わせてくれ...といいたいところだが、今日はもう寝ろ。俺もお偉いさんと話して疲れたんだ。すまない。じゃあ、おやすm...?」

 

 

「まあ、そういわずにさ。深い眠りにつくためには適度な量のアルコールがいいんだよ。疲れたなら一層深い眠りにつきたいだろう?」

 

 

「こんの酒飲みが...。仕方ない。失礼するぞ。」

 

 

と言ってからを抱え上げる。

 

 

「なっ何をするんだい?」

 

 

「このまま駆逐艦寮に戻るんだよ。まったく。毎日夜にこうも飲みの誘いに来てもらっては困るんだがなぁ。今度からは程々にしておけよ。」

 

 

「肝に銘じておくよ。」

 

 

と響は適当に返事しているんだと丸分かりの返事をしてくる。それにちょっと酒の匂いがするし、すでに飲んでるのか...。

 

そうして俺は駆逐艦寮のみんなの居る部屋に響を放り投げてから執務室へ戻った。

今日は誰の邪魔もなく寝れそうだな。明日も早いんだし、もう寝るか。

 

今日は深い眠りにつくことが出来た。

 



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はじめての...?〜5日目〜

まさかサブタイトルでネタ切れが発生するとは...。

次回からはまた別の奴考えときます。

最近艦これ夏イベント始まったのと新しいPC(デスクトップの本体のみ)を買う決断をしていたので投稿遅れました。許してください!なんでもしますから!

だらしねぇな。(俺が)

あぁぁぁあああああ!!!e-3駆逐艦決まった子しかレベリングしてないから突破できねぇぇぇぇぇぇ!!!大淀さんは結構前から持ってたんだけどそのうちレベリングすればいいやって放置してて本当にすみませんでした。




「もう無理...。眠たい...。あれ...?大淀が3人も入るぞ?これは仕事の進む速さが3倍だぁ...」

 

 

「ちょっと!寝ないでください、提督!まだ朝ですよ!8時ですよ!」

 

 

俺がこんなにも眠たい理由は数時間前に遡る。それは大淀たちが来たことによる普段とは違う鎮守府だった。

 

今日俺はいつものように自分から起きたのではなく。起こされた、大淀に。

 

しかし俺は寝坊したわけではない。自分の中では。

 

そう、全ては他の鎮守府との違いによる俺の伝達ミスと大淀の勘違いによるものだった。

 

 

「提督!朝の5時ですよ!起きてください!今日の勤務開始ですよ!」

 

 

とまあ俺は朝から自分の部下の美少女の顔を間近で見ながら夢現で声を聞いていた。

 

 

「提督!起きてください!もう!二度寝しないで!お仕事ですよ!お・し・ご・と!」

 

 

そこでやっと少しだけ意識がはっきりし始める。

 

 

「おお...淀?なんで俺の部屋に入って来ているんだ...?まだ少し暗いじゃないか...?」

 

 

「もう!何言ってるんですか提督!?早く仕事しますよ!小さな鎮守府とはいえ仕事はたくさんあるんですから!」

 

 

「お...?お!淀!?なんでここにいるんだ!?」

 

 

俺は時間を確認する。大淀がさっき何時か言っていたような気もするがよく聞いていなかった。

 

 

「まだ5時じゃないか!?おいおい、夜這いにしては遅すぎるぞ!?それともなんだ!?同室の夕張がうるさかったのか!?」

 

 

「提督!セクハラで訴えますよ!?それに夕張さんはうるさかったけどちゃんと眠れましたし!ってそんなことはどうでもいいんですよ!今は重要なことじゃありません!朝です!起きてください!お仕事です!」

 

 

「はぁぁあ!?勤務開始は8時だぞ!?うちの鎮守府は休養もしっかり摂るということで8時にしているんだ!言ってなかったか!?」

 

 

「えぇぇえ!?勤務開始が8時!?こんなこと...他の鎮守府じゃありえなかった...!はっ!私は何を...。いえ!そんなことではなく!普通は5時起きですよ提督!」

 

 

霧が濃くなってきたな(テンプレ)。いや、そんなことよりだ。これは多分俺の情報伝達ミスだろう。しかし、朝からしっかりと俺より年下の子は起きているのに俺だけぐっすりと眠るというのも上司として格好がつかんな。まあ、こんな時間に起きた(起こされた)んだし、せっかくだから朝早くから仕事するか。

 

 

「まあ、今回の件は俺の情報伝達ミスだ。すまない。しかし毎日5時に起こされるのも困る。せっかく起こしてくれたんだし今日は仕事するが、明日からは8時に来てくれ。」

 

 

「いえ、それではダメです。確かに5時は8時勤務開始の提督には辛かったのだと思いますが、せめて7時30分にしましょう。昨日は提督が遅くまで仕事していたのを見ていますから、きっとこの先は仕事が増えてもっと大変になるでしょう。なので30分でも早くしましょう。」

 

 

大淀の言うことも最もだ。まあ、初めてこんな風に意見してくれたんだし、折角だから大淀の言う通り勤務開始は7時30分でもいいかな。

 

 

「まあ、いいだろう。確かに仕事にまだ慣れていないとはいえこれ以上遅くなってしまうのは体にも悪いからな。仕方ないだろう、今日だけだからな。」

 

 

「まあ、私が理解してなかったのが悪かったと思います。ですが、こんなにも起きるのが遅いとは思っていなかったので。すみません。」

 

 

ん?今さりげなくディスられた?さりげなくディスられたよね?大淀今俺と目線を合わせまいとしてるけど絶対俺のことディスってたよね?

 

 

「まあ、いい。俺の早起きにも繋がったんだしな。よし、じゃあ俺と大淀は仕事だ。」

 

 

「...?まあ、そうですね。さっそく書類を持ってきました。早く終わらせましょう。」

 

 

 

 

 

 

「はぁぁあ!?提督大丈夫ですか!?いえ、体ではなく頭のほうです。」

 

 

「至って俺は正常だ。軍の健康診断でも異常は無かったしな。」

 

 

「ですが提督、昨日頼んだはずなのに今日から趣味に没頭していいって本当ですか?やったぁ!ありがとうございます!」

 

 

「いいんだ、明石。基本俺のスタンスは1日働いて1日休むってことだからな。といっても今は明石に頼むような仕事がほとんど無いのが現実だから、仕事中でも暇だったら趣味に没頭してくれていいぞ。」

 

 

「ですが提督、私は給量艦なのでそう簡単にお休みをもらうわけには...」

 

 

「いいんだよ、どうせこれからすごい量の艦娘たちの飯を作ってもらうことになるんだからな。それに今日は俺が作るよ」

 

 

「私は仕事させてもらいますよ!今日もたくさんお仕事溜まってるでしょう?提督だけじゃ不安なので私も手伝います!」

 

 

「じゃ、大淀にはよろしく頼むわ。無理矢理休む必要もないしな。欲しい時に欲しい分だけ休暇を取る。ただし仕事はちゃんとしてもらうのが一番精神にもいいからなー」

 

 

 

 

よし、今日は散歩してから駆逐艦たちの様子でも見に行くか。

時雨、叢雲、吹雪、響たちは慣れてくれているだろうか、少しでも鎮守府に居づらいなんてことがないようにしないとな。

 

 

「じゃ、大淀。ちょっと俺は視察に行って来るわ」

 

「え、ちょっ、待って下さい!まだお仕事が!」

 

「でぇーじょーぶだって。帰ってきてからすればいいんだろう?それにそんなにも引き止めるなら提督命令だぞ」

 

「えぇ...。じゃあ、ちゃんと帰ってきてお仕事しなかったら覚悟してもらいますからね」

 

 

「あっ(察し)ふーん(適当)。じゃあなんでもしてやるよ」

 

 

「ん?」

 

 

 

 

とりあえず散歩だ散歩。特にこれといった変化はない。というかみんなほとんど外には出ていないようだったな。叢雲は一人練習場にこもっていたようで、覗きに行ったら「気が散るから来るな」と追い出されてしまった。まあ、集中してる時に来た俺が悪いんだ。他の場所も見て回らないとな。

 

 

そして散歩を終え、帰ろうとしていた頃に、時雨と会った。

 

 

「おう、時雨。何してるんだ?」

 

 

「いや特にこれといった目的はないんだけどね。早くこの鎮守府の構造を知らないとなって。」

 

 

「そうか、まあ他のところに比べたら小さいが、それでも鎮守府というのは基本的に広い施設だからな。少しづつ覚えていったらいいさ。」

 

 

「あ、そうそう。そういえば提督に言いたいことがあったんだ。いいかな?」

 

 

「おう、なんだ?愚痴か?不満か?」

 

 

「いや、そんなものじゃないよ。ちょっとこっちに来て。」

 

 

そうやって俺は時雨の元へと引き寄せられる。まあ時雨の方が身長は小さいので俺が屈んだ状態になる訳だが。その時、耳元でボソッと囁かれた言葉に絶望した。これはやばいと。

 

 

「提督。この前、デロンデロンに酔い潰れた響を抱えてこっそり僕たちの部屋に入って来たよね?一体ナニをしてたのかな?」

 

 

俺は時雨から飛び退く。特に悪いことはしていないのだが、反射というものだろうか、まるで必然であるかのように異議を唱え始めた。

 

 

「ち、違うぞ時雨!俺と響はそんな仲じゃなくてだな!その時は響が俺の部屋に入ってきてそのまま酒を飲んでたら響が酔い潰れてだな!と、とにかく!俺は一切やましいことなどしていないぞ!時雨が抱いているのは誤解だ!」

 

 

「ふぅん、ま、今はそういうことにしておくよ。それはそれで僕も期待が高まるしね。」

 

 

「ま、待ってくれ!絶対信用してないだろ!ちょっマジで本当にお願いします!」

 

 

「大丈夫だよ。僕は提督のことはちゃんと信用してるから。」

 

 

と、時雨は寮の方へ帰っていってしまった。

 

俺は今日一日中ずっとそのことが気になっていたが睡魔には勝てず、結局ぐっすりとその夜は寝れた。

 

 




今回ちょっと短めですけど許してね。

こんなに投稿遅くて恥ずかしくないの?

(恥ずかしく)ないです。

あっ(察し)ふーん...(軽蔑)。

遅くなった理由は活動報告を除いて、どうぞ。



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艦娘たちとの休日~吹雪編~上


今回からちょっと変わるゾ。

別でモンハンの小説書いてるからそっちも見るべきそうするべき。

バァン!(大破)

やべぇよやべぇよ...(夏イベ攻略)

おいゴルルァ!勲章持ってんのか!(死亡)

なんだこれは...たまげたなぁ...(E-7攻略)



今日は休日。しかしすることがない。まあ、こんな小さな鎮守府にそうそう仕事がたくさん来るわけもないし、当然のことなんだけどな。今日はどうしようか、吹雪あたりの様子でも見に行くかな?

 

 

 

 

 

お、いたいた。しかし艦娘たちは休日は何してるんだろうな?叢雲、明石、夕張あたりは容易に想像がつくが...いや、響も多少は想像つくな。とりあえず今日は吹雪と一日過ごすって決めたんだ。とりあえず声でも掛けてみよう。

 

 

「おーい!吹雪ー!」

 

 

俺が呼ぶと少し不思議そうな顔をしながらこっちへと近づいてきた。

 

 

「どうしましたか?司令官さん。今日は何か私に用事でもあるんでしょうか?」

 

 

「いや、用事という程でもないんだが...暇でな。今日一日することもないしせっかくだから鎮守府の誰かと過ごそうと思ってな。そこで初期艦の吹雪と一日を過ごしてみるかなんてことになったわけだ。かまわないか?」

 

 

「別にいいですけど...今日は特にすることもありませんでしたし、街にでも出かけてみようと思ったんです。」

 

 

そうそう、少し前に俺が吹雪たちを街に連れて行ってから、吹雪は積極的に街に出かけるようになった。といっても、俺が車を出さないといけないので、まだ数えるほどしか行ったことはないが。しかし、吹雪はだいぶそういうものに耐性がついてきているように思える。いい傾向だな。

 

 

「じゃあ行くか。ところで、どこに行きたいんだ?街にでも...とは言っていたが、さすがにどこらへんかまでは聞いておきたいしな。」

 

 

「そうですね...じゃあ、司令官さんの行きつけのカフェとか!...!あ、そういう所に行ったことありますよね...?」

 

 

やめろ...!そんな目で俺を見るな!しかし行きつけのカフェなんぞないし...仕方ない。白状するか...。

 

 

「まあ、カフェには数えるほどしか行ったことない上、行きつけのカフェなんぞあるわけもないんだが...。中将あたりにでも聞いてみるか?」

 

 

「うーん。まあ、大体予想はできてましたが...さすがに中将さんはうちと違って忙しいでしょうし、中将さんにまで迷惑をかけるわけにはいかないので、そうですね...じゃあ!司令官さんの行きつけのお店に連れて行ってください!」

 

 

なんか最近俺すっごいdisられてないか?まあ、部下が気を張り詰めすぎないようにするというのもいいことだしな。

 

 

「そうか、じゃあ少し遠くに行くことになるからすぐに準備してもらうことになるが...いいか?」

 

 

「はい!じゃあ30分後に駐車場で待ってます!」

 

 

「おう。」

 

 

じゃあ俺は大淀に外出許可をもらわないとな。

 

 

 

 

超☆正座☆俺

 

という訳で大淀さんに日本人が古くからその体に叩き込まれてきた伝統(土下座)をしようとしているところだ。

 

しかし大淀もすでにこの光景を数回見ている上、俺が絶対に折れないと知っているからもう呆れを通り越してこちらすら見ていない。

 

 

「oh!淀様!どうかわたくしめに外出の許可をば!」

 

 

「はいはい行ってらっしゃい。仕事残ってるんだから早めに帰ってきてくださいよー。」

 

 

なんか...大淀も成長したな。

 

 

「おっすじゃあ行ってくる。疲れたら休んでいいんだからな!仕事熱心なのはいいが休息も取らないと俺怒るぞ!」

 

 

「はいはい」

 

 

まあ、大淀は自分のこともしっかり管理できる奴だから大丈夫だな。

 

俺は再度大淀行ってきますと伝えてから執務室を出た。しかし時間まであと15分くらいあるが先に待っておくか。

 

 

 

 

 

俺は先に着くと思っていた、というより早すぎるくらいかなとか思っていた。

 

しかし、吹雪はすでに着替え終わっていて、駐車場に来ていた。

 

 

「すまない。待っていたか?」

 

 

「いえ!私もさっき来たばっかりなので大丈夫です!」

 

 

「そうだったか、じゃあ行こうか。」

 

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

そして俺の行きつけの店に来た。といっても数回行ってちょっと店主さんとちょっとしゃべったぐらいなんだが...まあ、一応付き合いは長いからな。

 

 

「そろそろ着くぞ。」

 

 

「あ、あそこですか...?居酒屋鳳翔...?」

 

 

「あぁ、そうだ。なんでも元は艦娘だったそうだぞ。相当な戦果を挙げていたらしいし、今でも艦娘に戻ってくれって大本営から依頼が来てるそうだ。艦種は聞いたこと無いから分からないが、吹雪も話聞いてみたらどうだ?きっと参考になると思うぞ?」

 

 

そういえば俺が提督になってからは会ってないな。自分が元居た場所に知り合いが来たとなるとどんな顔するんだろうか、楽しみだ。

 

 

「しかし、今思えば居酒屋だったな。まだ昼だから閉まってるかもしれない...すまない吹雪、閉まっていたらちょっと他の所で時間をつぶそうか...?」

 

 

この居酒屋鳳翔...結構小さい居酒屋で、まあ、駐車場も1つしかないんだが何せ女将が美人だからな。結構人気あるんだよなあそこ。駐車場空いてるといいが...まあ、こんな真昼間から飲んだくれてるのなんていないだろ!

 

 

 

 

そして居酒屋鳳翔に着いた。「開店中」という札が店先にかけられているので開いているようだ。

 

 

「よかったな吹雪、心配は杞憂に終わったようだぞ。」

 

 

「そうですね!じゃあ入りましょうか!」

 

 

俺が引き戸を開けると、からんころんと子気味良い音を立てて鈴がなった。

 

 

「いらっしゃいませ。あら...!お久しぶりですね。」

 

 

ん?なんだこの違和感は...?

 

 





今回は遅れそうだったから上下に分けたゾ。

だから今回パートは全部上下に分ける...分けてもよくない?


あとモンハンの方が感想多くてビビったゾ

だからみんなもっと感想書いてくれよな(感想乞食)

後めちゃくちゃwot楽しい。やっぱり英国面は最高だぜ。


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艦娘たちとの休日~吹雪編~下


遅れてすまない。最近リアルクッソ忙しいんじゃぁ^~。

オニイサンユルシテ!なんでもしまむら(横ステップ)。


というわけだから書き溜めとかないし普通に投稿遅れるぞい。


後wot楽しい。




「あら...?常連さんに...どなたかしら?妹ですか?」

 

 

「いえ!私は柱島鎮守府配属の特型駆逐艦吹雪です!それとこの方は柱島鎮守府で指揮を執っていらっしゃる司令官さんです!」

 

 

「お久しぶりです。鳳翔さん。前回は来たのはだいぶ前でしたけど、今日は俺が提督になったのでその報告にでも...と思ってきました。」

 

 

「常連さんが提督に...!?まあ...いつから提督を?」

 

 

「まあ実際提督業に着いたのはつい最近でして...。なので少しでも鳳翔さんからアドバイスでももらえないかな、と。」

 

 

「私でよろしければ何でも聞いてください。さすがに提督のお仕事については分かりませんが、空母や軽空母の艦娘の戦場での動きについてなら少しはお役に立てると思います。」

 

 

「本当ですか!ありがとうございます!...といってもまだうちの鎮守府には空母や軽空母の艦娘も来ていないので、少しお話を聞いたら帰ります。」

 

 

正直に言うと鳳翔さんにうちに来てもらいたいんだが、鳳翔さんには店があるし、それに大本営からのお誘いも何回も断っているらしいしな。

 

 

「そうおっしゃらずに、どうかご飯だけでも食べていかれませんか?わたしも常連さんの鎮守府に少し興味がありますので、少しお話を聞かせてもらえないでしょうか?」

 

 

「ありがとうございます。では、お言葉に甘えて、吹雪もいいか?鳳翔さんの料理はとてもおいしいんだぞ。」

 

 

では、鎮守府のみんなには伝えておきますね。と言ってから、スマホをいじり始めた。

 

 

「では常連さんと吹雪ちゃんはこちらに」

 

 

「あ、ありがとうございます。ん?ここは...。」

 

 

これは俺がこの店に来るときにいつも座ってた席だ。もしかしたら勘違いかもしれないが、俺の記憶が正しいならこの席にはいつも俺が座ってた。

 

ここは店の端。基本人と仲良くすることは嫌いではないが、酔っぱらったおっさんどもの介抱や相手なんぞしたくもない。なんせあの人たちは酔いだすと同じ事を平気で6、7回は繰り返すからな。

 

と、俺はそんなことを考えながら無意識に鳳翔さんに視線が向いていたらしい。俺の熱い視線に気づいた鳳翔さんが少し顔を赤らめながらこちらに微笑み返してくれた。マジ天使。

 

 

「この場所を覚えていてくださったんですね。ありがとうございます。」

 

 

やはり鳳翔さんもこの場所を覚えていたのか。まあ、実際のところ俺は初めの1、2回以外はほとんどこの席だった気もするし、一時期来ていなかった俺の顔もしっかり覚えていてくれるくらい記憶力のいい人だったからこの席も覚えていたのかもな。

 

 

「どうしたんですか二人とも見つめ合ったりして...もしかして!す、すいません。お邪魔して。」

 

 

「いや!そんな関係ではないぞ!吹雪、勘違いするな!」

 

 

「そ、そうですよ吹雪ちゃん。私は常連さんとは特に深い関係はないですし、特にこれといったものは私たちの間にはありませんよ。ねっ?」

 

 

美人な人にそんなに否定されると辛い...が、実質その通りなのだ。とにかく、何か話題を変えないと!

 

 

「そ、そういえば吹雪!何か鳳翔さんに聞きたいことはないのか?鳳翔さんは今でも大本営から帰ってきてくれと言われているくらい艦娘のころは活躍していたんだぞ!」

 

 

「そのお話はさっき車内でも聞きましたよ...。話を逸らしたいのがバレバレですし...まあ、いいです!ところで鳳翔さん、戦術面のお話なのですが...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして、今日は一日中戦術や未だうちには来てくれていない軽空母や空母の指南の方法や特徴も、会敵時の立ち回りも聞くことができた。さすがは鳳翔さんといった感じだ。教えるのがとても上手だったし聞いていた感じだと今でも弓道はしているらしい。

 

 

 

こうして今日は終わりを迎えた。帰るのが遅くなりすぎて大淀に俺だけこってり叱られたのは俺と大淀だけが知っている。

 






というわけでこんな感じで現在出てきている艦娘全員分やるぞい。


鳳翔さんかわいいよ鳳翔さん。

ちなみに今あってる一番くじではA賞の金剛のフィギュアあてました。

やったぜ。

(次回更新予定日は)ないです。


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艦娘達との休日~叢雲編~上


投稿遅れて申し訳ナス!

リアル忙しすぎワロエナイ。

草も生えませんよ...。

まあ、今回も短いけど、我慢してくれよな!

シルバーウィークにもう一話投稿するで。たぶん。


今日は休日。しかしすることがない。まあ、こんな小さな鎮守府にそうそう仕事がたくさん来るわけもないし、当然のことなんだけどな。今日はどうしようか、叢雲あたりの様子でも見に行くかな?

 

 

今日も叢雲は訓練場にいるんだろうか。いつも休めとは言ってるんだがその度に俺が怒られるんだよな。しかし、訓練するのもいいが、さすがにもうちょっと叢雲には休んで欲しいとは思う。

 

そう考えながら訓練所に行くとやはり室内から砲撃の音が聞こえてきた。まあ、休日に訓練場にいるもの好きなんて叢雲しかいないからほぼ必然的に叢雲になるわけなんだが...。まあ、入るか。

 

 

「おーい。むーらーくーもー?いるかー?」

 

 

「何ようるさいわね!今日は休日でしょ!?なんで休日なんかにあんたの顔見なきゃいけないの!?」

 

 

「随分とここのトップに辛辣だな。いや、なんだ。休日に訓練しているのなんて叢雲くらいなんだしたまには覗いておこうかなと思ってな。」

 

 

「私は、単に自分の、練度が低いのが気に入らない、だけよ。出撃は、あんたの許可が、ないと、できないし、ましてや、他の子を訓練に誘、うなんてもっての、他だから。」

 

 

「そうか?吹雪あたりなら喜んで付き合ってくれそうじゃないか?」

 

 

「大切な、休日を無くすわけ、にはいかないでしょ?その、くらいちゃんと考えて、発言、しなさいよね。」

 

 

まあ、叢雲がそういうのなら仕方ない。俺が陰で吹雪に頼むのもいけないしな。

 

 

「とこ...ろで、いつま...で、こ、こ...にいるの?」

 

 

「ん?どうした?叢雲、顔が赤いぞ?もしかして熱があるんじゃないのか?」

 

 

「そんなの...あるわけないでしょ...!」

 

 

「本当に大丈夫か?医務室に行った方がいいんじゃないのか?連れて行ってやろうか?」

 

 

「そんなの...大丈..夫よ...。」

 

 

その言葉を発した瞬間、叢雲は地面に伏せた。やはり熱があるのだろう。顔が赤い上に息も上がっている。

 

強情な叢雲がいつ倒れても大丈夫なように構えていた俺は、叢雲が倒れた瞬間走り出し、所詮お姫様だっこというやつをして医務室まで連れて行った。

 

もちろん医務室に誰かいるわけでもないので、とりあえず叢雲をベッドに寝かせてから、明石を呼びに行った。艦娘なので人間の俺が見ても風邪のような症状ということくらいしかわからなかったからだ。

 

 

「明石!いるか!?」

 

 

「?どうしたんですか提督?うわっ!何ですかその汗!まるで全力疾走でもしてきたかのように見えますけど!」

 

 

「俺のことはどうでもいい!叢雲が倒れたんだ!とりあえずついてきてくれ!医務室までは運んであるから医務室に行く途中で症状については話す!」

 

 

「わっわかりました!夕張ちゃん!そこの道具触らないでね!」

 

 

「わかってますよ!早く行ってあげてください!」

 

 

そして俺は明石と医務室まで全力で走った。往復だったし鎮守府に来てからはほとんど運動という運動をしていなかったため、俺は息が切れ切れになりながらだったが、何とか明石に内容は説明できた。

 

 

 

 

 

 

「明石...何かわかることはあったか?」

 

 

「うーん...。やっぱり提督の言った通り風邪ですね。特にどこかがおかしいわけでもありませんし。」

 

 

「そうか、ところで、艦娘も病気にかかるんだな。俺は中将からそんな話は聞いてなかったんだが...。」

 

 

「まあ正直のところ...風邪というより頑張りすぎたんでしょうね。たしか叢雲さんって提督の話だと毎日訓練してたんですよね?」

 

 

「あぁ、そのはずだ。何時から何時までやっていたのは分からないが、やはり体に負担がかかっていたようだな。すまない明石、何か作業の途中だったようだし、もう戻ってくれて構わないぞ。何か礼をしたいんだが...。」

 

 

「いえ、大切な仲間のことですし大丈夫ですよ。それに仕事中でも時間があれば他の事しててもいいなんて他じゃありえませんでしたからね。」

 

 

「そうか、ありがとう。」

 

 

では、何かあったら呼んでください。とだけ言って明石は医務室から出て行った。

 

俺は叢雲が起きるまでそばにいようとベッドの横に椅子を置いて鎮守府の資材の状況確認や、戦術の勉強などをしているうちに寝てしまった。

 

 

 

 





(今回あとがきは)ないです。


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艦娘達との休日~叢雲編~下


活動報告の方で言ってたとおりちょっと遅れての投稿となります。

モチベは下がってないから安心して、どうぞ。


最近MGR姉貴が可愛すぎて辛い。SZ姉貴は元から可愛いだろいい加減にしろ!

MGR姉貴歌うますぎますねクォレハ...。


それでは、本編らぜ。


「んん...。んぅ...!はっ!し、司令官!?なんでアンタがここに!?というか私は...寝台の上で寝てたみたいね...。はぁ...。」

 

 

「どうした?まだどこか悪いところがあるのか?まだ辛いなら寝ててもいいんだぞ?」

 

 

すると、叢雲はばっと寝台から起き上がった。

 

そして数秒戸惑ったようなそぶりを見せた後、こちらを向いてから

 

 

「その...あ、ありがと...。アンタが運んでくれたんだろうし...一応、お礼はしとかないと...。」

 

 

と、まるで熟れたリンゴのように赤くなった顔に今にも消え去りそうなか細い声で、そう告げた。

 

おぉう...これは大分くるものがあるな...。普段ツンツンしている子にこういわれるとこっちまで恥ずかしくなってくる。

 

 

「気にするな。こんなことは上司として当然だしな。」

 

 

そ、そう...。とだけ言って叢雲は医務室から出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

「違うんです!これは部下を助けていただけであって!決して遊んでたとかじゃないんです!」

 

 

「何を言ってるんですか?私知ってるんですよ?提督が遊んでたのは。」

 

 

現在時刻は二二〇〇。俺は休日なのにずっと働いてくれていた大淀の前で土下座している真っ最中だ。

 

しかし、どうしたことだろうか。この子は俺が叢雲を助けたのを知っておきながら俺に謝罪を要求してくるのだ。もしかしたら鬼の化身なのかもしれない。ワンチャンある。

 

 

「ちなみに提督が今酷い事を考えているであろうと予測して偏差射撃ぶち当てておきますと、提督は叢雲さんの看病が終わった後にがっつり遊んでましたよね?」

 

 

「いやいや、そんなことないですよ大淀さん。俺ってば今日はまじめに仕事しようと思ってたんですよ?」

 

 

「ならばなぜそんなに目が泳いでるんですか?それに冷や汗もすごいですし。私知ってるんですよ?提督があの後に一回執務室に来ようとしたことは。」

 

 

「なぜそれを...?いや、というよりもそれなら今日は見逃してくれてもいいじゃないですか!ここに戻って来ようという努力はしたんだよ!お慈悲~お慈悲~!」

 

 

「いやアウトですよ。というか努力しただけで戻ってこなかったんですし。結局努力しようとしたはいいがその後引き返して響ちゃんと飲んでたらしいじゃないですか。」

 

 

「そんな訳ないだろ!一体誰に聞いたっていうんだ!」

 

 

「響ちゃんです。」

 

 

「」

 

 

その後の俺への処罰はご想像にお任せしよう。しかし、こんな時間まで少女を一人働かせていた罰だろう。

 

ちなみに俺が執務室へ来ようとしたのは人づてに聞いたらしい。一体誰が見てたんだろうな。あと響と飲んだのは本当です。響自身四六時中飲んでるしな。

 

 

 

 

こうして今日は終わりを告げた。俺の休日は死を迎えたらしい。我らの日曜日は逃げた。





ドーモ、読者=サン。変態糞投稿者デス。


今回の休日系は吹雪と叢雲だけだから安心してくれていいぞ。

次回からのサブタイが思いつかないのじゃ。

誰か秀逸なサブタイ考えてくれないかなーチラッチラッ。


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編入艦娘現る?~6日目~


今回も少し遅れた。申し訳ナス。

作品の質を高めるために2週間に一回投稿にするかもしれないが、まだそこんところは決めてないのでもしかしたら2週間になるのか程度の気持ちで考えてくれると嬉しいです。

今回はちょっと現実離れした日常をば。

本当はこの提督は全裸で鎮守府内を駆け回るようなやべー奴にしたかったんですがまあ、まともなキャラに定まっちまった。

今回も短いゾ。



「うむ、死ぬ。というか死にそう。」

 

 

「何言ってるんですか、もうすぐ仕事終わるんですからさっさと終わらせましょうよ。」

 

 

「いやもう無理だって。もう活字見たら死ぬ病気にかかっちゃってるからマジで。」

 

 

「そんなこと言わずに早く終わらs...ん?」

 

 

大淀が何か書類を凝視したまま固まっている。

 

 

「どうしたんだ?oh!淀」

 

 

「先ほどの部下を馬鹿にしたような発言は問い詰めませんが、まあ、この資料です。」

 

 

その資料には、艦娘の編入のおしらせが書いてあった。

一瞬思考が停止したものの、よく考えてみると艦娘編入なのに俺の耳に入ってこないはずがない。

 

ってよく見たらこの書類の作成人絶対中将じゃねぇか!あの人適当過ぎるだろ!

 

 

「大淀、落ち着いて聞いてくれ。」

 

 

「提督が言うまでもなくすでに落ち着いてますけど?」

 

 

じゃあその震える手はなんだい?明らかに冷や汗出てきてるし。

 

 

「まあ、聞いてくれ大淀ちゃん。」

 

 

「ちゃん付けしないで下さい、もうそんな年齢ではないですし。」

 

 

「まあ聞いてくれ大淀ちゃん。君はこの書類にしっかりと目を通したかい?」

 

 

「まあ、仕事上の書類ですしそりゃあじっくりと。」

 

 

「実は俺、仕事だろうと書類なんて適当にしか目を通さないんだ。」

 

 

「何してるんですか仕事してくださいよ。」

 

 

そんなことは重要じゃない。重要じゃないんだよ。

 

 

「ところで、さっきチラッとこの書類を斜め読みしたんだが、新しい空母の投入と書いてなかったかい?」

 

 

これは確認だ。そう、確認。俺が見た字が嘘であってくれと願っているなんてことは断じてない。

 

 

「ええ、書いてありましたよ。そりゃあもう鮮明に。」

 

 

「なんて書いてあったかは見たかい?もしそれが俺が見たものと同じであったら俺は緊張で死んでしまうかもしれない。」

 

 

「奇遇ですね、提督。私も緊張で死んでしまうかもしれません。というか提督がもう一度書類を見れば済む話じゃないですか。」

 

 

無理だよ。怖いし。

 

 

「まあ、とりあえず読んでくれ。この書類に書いてある人の名前を。」

 

 

緊張が高まる。一度書類を見た時点で俺も確認しているのだが、もう一度。しかもそれを人の口から聞くとなるとより一層緊張が増す。

 

 

 

 

 

 

 

「鳳翔さんです。」

 

 

静寂が訪れる。正直俺は冷や汗が死ぬほど出てきている。

 

 

 

「嘘だろぉぉぉおおおおおおお!!待てよ!その鳳翔さんってたぶんあの鳳翔さんだろ!?」

 

 

「なんで提督が知ってるかは分からないですけどあの鳳翔さんですよ!空母の人たちの憧れの!」

 

 

「そうだったの!?俺は軍から帰還の呼びかけがかかっているくらいしか聞いたこと無いけど!」

 

 

「なんで提督は鳳翔さんと面識があるんですか!?あの方は過去に軍を退役してから消息不明と聞いていましたけど!?」

 

 

「何回か行ったことのある店の女将さんだったんだよ!」

 

 

「えええええええ!!」

 

 

その後も俺と大淀は落ち着けずに時雨が見に来るまでの間叫びあっていた。

 

 

 

 

「それで...いつなんだ?鳳翔さんが来るのは。」

 

 

「ヒトサンマルマルの予定なので、後10分ですね。」

 

 

「は?後10分?」

 

 

「はい、後10分です。」

 

 

その瞬間俺は悟った。絶対中将ここまで予想できてこの書類作ったんだろうなぁって。

 

 

 

 

 

「初めまして...ではないですね。こんにちは。航空母艦、鳳翔です。」

 

 

「あの鳳翔さんが...こんな弱小鎮守府に来ていただけるなんて光栄です。」

 

 

「あの英雄とまで謳われていた鳳翔さんが目の前に居るなんて...!」

 

 

「そんな大層なものではないですよ。ただ、本当ならどこの鎮守府に配属になるかわからなかったのですけれど、なんとか中将さんに便宜を図っていただけました。」

 

 

「ん?それって普通は出来ないはずじゃ...はっ!」

 

 

「大淀さん、ちょっとこちらへ。」

 

 

この後の大淀はどうなったかは分からない。だが、鳳翔さんが何かしらの権力的なものを使っているんだろうなとは思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

そういえば工廠の方に行ってないな。ちらっと顔でも出しに行くか。

 

ん?なんか変な臭いがしないか?これは...?磯のような、まあ海が近いから多少は臭うはずなんだが...強すぎるというか...。

 

 

「おーい!何か変な臭いするけど大丈夫k...」

 

 

そこには得体のしれないナニカが蠢いていて、その周りに明石と夕張が倒れている。

 

 

「大丈夫か!?二人とも、何があったんだ?」

 

 

俺が声をかけると夕張が反応した。

 

 

「提督ですか?実はこの前ネットで黒魔術的なのを見つけたので、興味本位から明石と二人でそれをやってたんですけど、なんかやべぇの呼び出しちゃったみたいで...」

 

 

「何やってんだお前ら...で?それでどうやったら帰ってくれるんだ?このやべぇのは。」

 

 

「わかんないです、調べたサイトには気が済んだら帰ってくれる的なことが書いてたので...」

 

 

「とりあえず明石と夕張は医務室に行くぞ。どうだ?夕張、立てるか?」

 

 

「大丈夫です...」

 

 

すると、夕張は起き上がってとてつもなく気分の悪そうな顔で医務室まで歩き始めた。

 

 

「よいしょぉ...っと。明石は軽いな。ちゃんと飯食べてんのか心配になってくるぞ。」

 

 

 

 

 

とりあえず明石と夕張は医務室で寝かせて、近くを通りかかっていた時雨に看病についてもらった。

 

その後、叢雲と響が何かを感じて医務室まで来たので、二人には一応護衛という形で工廠までついてきてもらった。まあ、正直なところ陸では艦娘は人間の少女とほとんど同じなので俺が守ることになるんだが。

 

 

「司令官...さすがにこれは、恐ろしいな。」

 

 

「なにこれ...あの二人これを興味本位でこんなの呼び出すなんてどれだけ馬鹿なの...?」

 

 

「正直なところどうしたらいいかわからんから二人に何か知恵を貸してもらえないかなと思ってたんだが...」

 

 

どうにも無理っぽいな。これは妖精さんに工廠を数日封鎖してもらうしかないな。

 

 

「Ужас...。これには触れてはいけないような気がする。」

 

 

「とにかく、退治する方法がないならどうしようもないんじゃない?というか臭いのよね。この異臭はこいつからなの?」

 

 

「おそらくそうなんだよ。...しかし、何もないなら妖精さんに頼んでここを封鎖してもらうか。」

 

 

「そうね...というか、こんなのがそう簡単に帰ってくれるの?まあ、アンタがどうしようもないならどうしようもできないんだろうけど。」

 

 

 

 

 

結局工廠は妖精さんに頼んで封鎖してもらった。しかし、臭いまでは完全に絶てないようで、今でも工廠の前を通ると磯の臭いがしてくる。まあ、いつかはいなくなってくれるだろう。

 

結局その日は間宮さんの作ってくれたご飯をみんなで食べて寝た。

風呂場でのひと悶着はいつか話すとしよう。

 

 

その後日、明石と夕張を叱る大淀の声が鎮守府全体に響いたのは言うまでもないことだろう。





はい短かったね。

これから少しずつ艦娘を登場させていくから楽しみに待ってれくれよな。


まだこの状態じゃ艦娘が少なすぎて色々できないからな。

後一応言っときますがこの小説は日常や非日常を書くので、戦闘シーンなんてものは微小にしか含まれず、シリアスなんてのは絶滅しました。

じゃあ、次回まで待っててくれよな。

モンハンも少しずつ書いてるから見てくれよな。


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どんどん増えるよ艦娘は~7日目~


遅れちったてへぺろ。

許してにゃん。

これも全部イチゴョの奇妙な冒険なんて名作を作り出してしまったしりり兄貴が悪い(ダイマ)

これからもどんどんおくれるんで、よろしく。


「おはようございます、中将。昨日はなんてことしてくれやがったんですか。」

 

 

「まあまあ、あれくらいのことは軽く大本営も流してくれると思うよ。」

 

 

何を言ってるんだこの人は。言ってる意味が分からない。

 

 

 

 

 

とりあえずこの状況を説明しよう。

 

現時刻はヒトヒトマルマル。ここは執務室で、ここには4人いる。

 

厳密にいえば人と艦娘2人ずつなんだが。

 

人は俺と中将、艦娘は鳳翔さんが俺の横に座っていて、中将の隣には見知らぬ艦娘が座っている。

 

 

「あれくらいのことって...俺は知らなかったですけど鳳翔さんは英雄なんですよね?」

 

 

「いえ...そこまで大したことはしてないのですけれど...。」

 

 

そう言って鳳翔さんが否定しようとしていたところ中将の隣に座っている艦娘がそれを阻止した。

 

 

「いえ!そんなに謙遜することありません!鳳翔さんはずっと最前線でまだ未熟だった私たちを引っ張って行ってくれていたじゃないですか!それなのにこんな鎮守府に...!なんで」

 

 

そのとき、中将が艦娘へとストップをかけた。

 

 

「ちょっとストップ、高雄。待って待って、熱くなりすぎ。それにここの鎮守府のことを悪く言っちゃだめだよ。」

 

 

「そうですよ高雄さん。提督は分かってくださってます。私たちが軍艦のころについてもまだ勉強してくださっていますし...」

 

 

「そうだよ高雄、この提督はまだまだ未熟だけど、それは君たちもそうだっただろう?」

 

 

それは...とだけ言って高雄と言う少女は喋らなくなってしまう。

 

 

「だからね、僕も期待しているんだ。この一人の提督にね。」

 

 

と、中将は高雄と呼ばれる娘をまっすぐな瞳で見つめる。というかそんなに期待されていたのか俺。

 

これは期待に応えるために頑張らなくては...。

 

 

と、俺がそんなことを考えていると、急に中将がそうだ、といたずら好きの子供が何かをひらめいた時のような顔でこちらを見つめてきた。あっ...。

 

 

「高雄、君もこの鎮守府に居なよ、そして彼を少しでも支えてくれないか?」

 

 

「.................は?」

 

 

.............は?

 

もはや意味が分からない。頭おかしいよこの人...。

 

 

「ちょ、ちょっと!提督!?さすがにそれは無理ですって!」

 

 

「そうですよ中将!さすがにそれは高雄さんにも悪いですし!」

 

 

「彼女はそれに賛成のようだけど?ね、鳳翔?」

 

 

と中将が声をかけると俺の隣にずっとにこやかな顔をして黙っていた鳳翔さんが口を開いた。

 

 

「わたしも中将さんに賛成です。高雄さんの気持ちもわからなくはないですが、よく考えてみてください。あなたは、まだ未熟だった時、誰に付いてきましたか?きっとあなたは『先輩』に付いてきたと思うんです。ですが今度はあなたが『先輩』です。先輩の仕事は後輩の成長を手助けすること、でしょう?」

 

 

そういうと鳳翔さんは「お茶を汲みなおしてきますね」といって部屋を出て行ってしまった。

 

 

「と、いうわけさ。どうだ高雄?この鎮守府に移ってくれないか?もちろん拒否してくれても構わないよ、それに一回了承したからといってはいお別れというわけではないさ。もし君がこの鎮守府にいいところがないと思えば僕のところに戻ってきても構わない。」

 

 

その中将の言葉を聞いた高雄はとても悩ましそうで、しかしうれしそうでもあった。

 

そりゃそうだろうな、ここまで中将に頼まれるということは中将もそれだけ信頼しているということだもんな。

 

結局、その日は高雄が決めきれずに中将とともに帰っていった。

 

 

 

 

この日の鳳翔さんは、優柔不断な元後輩に少し切れ気味だった。やはり英雄とまで呼ばれる人は違うなぁ...。

 

 

 

 

 

 

 

 

——それから数日後のこと——

 

 

「と、いうことなのでとりあえず数日だけこの鎮守府に配属となりました。高雄といいます。提督、よろしくね。」

 

 

結局来た。まあ、中将の言葉に折れたんだろう。仮にも上司だしな。

 

 

「ああ、じゃあこれからよろしく。」

 

 

と、俺が執務室でいろいろ書類を受け取ったり確認したりしていると、3回のノックの後に鳳翔さんが入ってきた。一体どうしたのか。

 

 

「高雄さん?この鎮守府に来て早々悪いけど、ちょっとお話があります。提督?高雄さんを少しだけお借りしても?」

 

 

さすがにあの目線で頼まれたら断るのは無理。断ったら殺すぞみたいな目で見られてるもん。

 

 

「ええ、どうぞ。前も共に戦場に立っていたようですし、積もる話もたくさんありますよね。あとは自分の方で書類を確認して保管しておくだけなので。」

 

 

もちろん鳳翔さんは昔のことを長々と話すような性格ではないことくらい知っている。当たり前だ。

 

しかし、なぜ俺がさっきのような言い返しをしたかというと、俺は何も知らないですよということを鳳翔さんにアピールするためだ。

 

もちろん鳳翔さんが他人に、特に後輩や部下には厳しく、自分にはその数十倍厳しいことも知っている。

 

だが、彼女は時々ド天然を発動する。今回もその例だ。彼女の中ではがっつり高雄とお話(意味深)をするのを隠しているつもりだろう。

 

しかしがっつりばれているんだよなぁ...。

 

 

 

 

 

結局戻ってきた高雄が死んだ顔をしていたのは想像をするまでもなかった。

 

 

今日もうちの鎮守府は平和だなぁ...。






ごちうさの映画始まりましたね。

まだ見に行ってないです。

暇を...くれ。

あと高雄さんはうちではまったくレベリングしてないのでどんな子かわからなかった...。

練度の高いほうからどんどん出していけばよかった。

次はたぶん戦艦とかだします。


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クリスマス騒動その1~8日目~

こんにちは(SZ姉貴的挨拶)


予告通り早く投稿できました。


かりゅーどの方も先に投稿しているのでそっちも見て下さい!お願いします!なんでもしますから!(なんでもするとは言ってない)




「そういえばもうそろそろクリスマスだなー。」

 

 

執務室の椅子に寄りかかって俺はふと12月25日という世の中で最もたくさんの子供が喜ぶ日のことを思い出す。

 

まあ、その日は全国のお父さんお母さんが一番金銭的な問題で悲しむ日でもあるだろうな。

 

 

「クリスマス?なんですか?それ。」

 

 

「ん?大淀は知らないのか?クリスマス。」

 

 

「知らないです。名前すらも聞いたことないです。食べ物とかですか?」

 

 

知らないのか。確かに、当時の日本にそういう文化はまだ入ってきてなかったのかもしれないな。

 

 

「じゃあ、教えてあげよう。クリスマスというのはな...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほど!つまり今は子供にプレゼントを配ったりケーキを食べたりする行事なんですね。」

 

 

「まあ、そういうことだ。結構詳しく話したんだが、結局聞いていたのはそれぐらいだったんだな。」

 

 

「あとは...すいません。誰かの誕生日ということは聞いたんですが、どうも外国の人の名前を覚えるのはにがてでして...。」

 

 

「そうか、まあ、今の日本人もあまり気にしている人は少ないし、別にいいと思うぞ。」

 

 

「そうですか。ところで、この鎮守府でもするんですか?クリスマス。」

 

 

「ああ、こういう行事は彼女らも初めてだろうし、せっかくだから楽しまないとな。」

 

 

「じゃあ、プレゼントはどうするんですか?私はみんなの好きなものは分かりませんよ?」

 

 

「まあ、聞くしかないだろうな。といってもそのままドストレートに好きなものを聞くってのはなぁ。」

 

 

「うーん...じゃあ、他の子に好きなものを聞くってのはどうですか?」

 

 

確かに、みんな仲がいいし、きっと知ってるよな。

 

 

「じゃあ、そうしよう。その前に、大淀、好きなものはなんだ?」

 

 

「えぇ?私は別に子供じゃないですしいらないですよ!」

 

 

「まあまあ、そういわずに。これはいつも手伝ってくれているお礼みたいなものだ。で、何か欲しいものあるか?ないなら適当にこっちで選んでおくが...。」

 

 

「じ...じゃあ、眼鏡が欲しいです!」

 

 

「眼鏡だな?わかった...と、言いたいところだが、大淀の眼鏡を貸してくれないと眼鏡は買えないぞ?どうするんだ?代わりの眼鏡でもあるのか?」

 

 

 

「いえ。なので、今度買いに行きましょう!」

 

 

なるほど、そういうことか。よく考えたもんだ。

 

 

「まあ、別に構わないが、大淀はいいのか?せっかくの休日だぞ?」

 

 

「別に大丈夫です!特に予定もありませんし。」

 

 

「じゃあ、みんなに聞いてくる。」

 

 

そういって俺は執務室からでる。まずは誰に聞きに行こうか。そうだな...。

 

まあ、とりあえず適当に歩き回ってみるか。さすがに誰かいるだろうし。

 

 

 

 

 

 

お、あそこに歩いているのは叢雲だな。とりあえず吹雪の好きなものでも聞いてみるか。

 

 

「おーい!叢雲ー!」

 

 

「ん。あら司令官。何か用?」

 

 

「ああ、一つ聞きたいことがあってだな。吹雪の好きなものってわかるか?」

 

 

「吹雪の好きなもの?そうね...うーん、特に聞いたりはしていないわ。」

 

 

「じゃあ、好きそうなもの知らないか?」

 

 

「...特に思いつかないわね。あんたがあげれば大体のものは喜ぶんじゃない?」

 

 

「そうか?まあ、参考にするよ。ありがとう。」

 

 

「あまり力になれなかったようだけど、まあいいわ。何かするの?」

 

 

「まあ、ね。」

 

 

まあ、吹雪へのプレゼントはあとで考えようかな。次行こう次。

 

 

 

 

 

 

 

「おーい!夕張!」

 

 

「ん?どうしたの?提督。」

 

 

「ちょうど夕張に聞きたいいことがあったんだ。明石の好きなものってわかるか?」

 

 

「明石の?うーん...。好きなこと...ならわかるんだけどなぁ...。」

 

 

「好きなことは機械いじりだろ?それは俺も知ってるさ。夕張なら何か知ってるのかと思っていたんだが...。」

 

 

「そうですね...。あ!」

 

 

「何か思い出したか?」

 

 

「確か、明石って意外と可愛いものとか好きだったはずです!」

 

 

「可愛いもの...。ぬいぐるみとかか?」

 

 

「はい、確かそういうのだったはずです。ところで、どうして?」

 

 

「いや、何となくだよ。上司として部下の好きなものくらいは知っておきたいしな。」

 

 

「そうですか。じゃあ休憩も終わったことですし、工廠に戻りますね。」

 

 

そうか、とだけ言って俺は夕張と別れた。

 

次は誰に会うかな。

 

 

 

 

 

 

「ん?あれは吹雪か?おーい!ふーぶーきー!」

 

 

俺が少し離れたところから吹雪に声を掛けると、小走りで近寄ってきた。

 

 

「どうかしましたか?司令官さん。」

 

 

「うん、ちょっと聞きたいことがあるんだ。」

 

 

「はい、なんでしょう?」

 

 

「叢雲の好きなものって知らないか?」

 

 

「叢雲ちゃんの...?なんでしょうかね。」

 

 

「やっぱり吹雪も分からないか...。」

 

 

「すいません。あ!でも、司令官さんのくれるものならなんでもうれしいと思いますよ!」

 

 

「そういうものかな。」

 

 

それは俺のセンスを過大評価しすぎではなかろうか。

 

 

「そういうものです!」

 

 

吹雪はなぜ俺が叢雲の好きなものを聞いてきたのかを言及せずに、では私はこれでと言って立ち去った。

 

 

さて、次は誰に会うだろうか。




かりゅーども投稿したのでこちらも更新。

そろそろクリスマスなのでこちらでもクリスマスに。

艦これ秋イベ辛かったですね。死ぬかと思った。

今度は冬イベですね。既にレベリングを初めてます。

小沢艦隊やら、栗田艦隊やら、鈴木艦隊やらで結構時間かかりますね~。


次回の更新を...マテ。


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クリスマス騒動その2~9日目~

はい、なんとか25日に間に合わせようと努力はしたんですけど無理でした。

この前書きを執筆している時点ですでに24日の0時半ですしね。

さすがに一日でどうにかできることじゃないですし。

本文を1文字も書いてないですし。

まあ、この作品の時間軸はまだクリスマスなので、勘弁してください。



次は...。お、あんなところに鳳翔さん。

 

 

「鳳翔さん。おはようございます。」

 

 

「おはようございます。何かごようでしょうか?」

 

 

「はい、今うちの鎮守府に所属している艦娘の好きなものを聞いているのですが...」

 

 

すると鳳翔さんは少し考えてから、何かに気づいた様子で

 

 

「そういえば、もうすぐその行事ですね。」

 

 

ばれてた。

 

 

「鳳翔さんに隠し事は出来ませんね、とまあ、その行事でみんなにプレゼントを渡そうということで、好きなものを聞いてまわっているわけです。」

 

 

「そうなんですか、わたしでよければ何かお手伝いできないでしょうか?」

 

 

「はい、高雄の好きなものを知りませんか?」

 

 

「高雄さんの...ですか?」

 

 

鳳翔さんの顔が少しだけ曇る。

 

どうかしたのだろうか。

 

 

「大丈夫ですか?鳳翔さん、何か嫌なこと聞いてしまいましたか?」

 

 

俺が、声を掛けると鳳翔さんは何事もなかったかのようにいつもの様子に戻り

 

 

「いえ!なんでもありません!高雄さんの好きなものですか...そうですねぇ...。確かお酒が好きだと聞いたような...?」

 

 

「酒...ですか。すいません、あんまり酒には詳しくないので他のもので...」

 

 

と俺が言い終わる前に

 

 

「そうですか!なら、一緒に見に行きませんか?私は居酒屋もしていましたし、お酒のことならお客さんに出していたのでわかりますよ!」

 

 

おぉ...グイグイくるな。

 

 

「そうですか?じゃあお言葉に甘えて。いつ買いに行きましょうか。」

 

 

俺は手帳を出して日程が載っているページを開く。

 

すると鳳翔さんが素早くペンを取り出してきてちょうど俺が空いている日にチェックを入れる。

 

 

「まだクリスマスまで少し日がありますし、この日にしませんか?」

 

 

「いいですね!じゃあ、その日のお昼からということで!」

 

 

「はい!」

 

 

では俺はこのあたりで、と言って鳳翔さんと別れる。

 

次は誰に聞こうか...明石あたりでも探して夕張の好きなものでも聞くか...。

 

 

お、そんなこと考えてたら明石だ。

 

 

「おはよう、明石。」

 

 

「おはようございます、提督!」

 

 

今日も明石は元気がいいな。

 

 

「明石、少し聞きたいことがあるんだが、時間あるか?」

 

 

「はい!ところで、なんですか?私に聞きたいことって。」

 

 

「ああ、夕張の好きなもの知らないか?」

 

 

「夕張ちゃんの...ですか?」

 

 

「まあな、ここの提督なら艦娘の好みくらい知っておかないと、と思ってな。」

 

 

「そうですか...。うーん。いつも二人で機械いじりをしているんですが、そんな会話あんまりしたことないですしねー。あ!」

 

 

「どうだ?何かあったか?」

 

 

「そういえばこの前、確か甘いものが好きだって聞いた気がします!」

 

 

「そうか...というか、やっぱり女の子というのはみんな甘いものが好きなんだな。」

 

 

「そりゃそうですよー!女の子はみんな甘いものに目がありませんからね!」

 

 

「そうか、分かった!ありがとう!」

 

 

「いえ!力になれて嬉しいです!」

 

 

そうして、明石は工廠に戻っていった。

 

 

 

 

そろそろ半分かな。

 

それにしても意外とお互いの好きなものとか知らないんだな。

 

まあ、それもそうかもしれないな。好きなもの...といっても彼女たちは艦娘としてこの世に生を受けてからまだそこまで時間がたってないんだ。戦時中の記憶しかない子だっているんだからな。

 

 

 

 

 

と、少し考えてブルーな雰囲気になっていると、高雄がいた。

 

 

「おはよう、高雄。」

 

 

「おはようございます。提督。」

 

 

「高雄、一つ聞きたいんだが。いいか?」

 

 

「はい、何でしょうか?」

 

 

「鳳翔さんの好きなものって知ってるか?」

 

 

「鳳翔さんの好きなものですか。そうですね...。確か前は和菓子とか好きだって聞きましたけど、あ!これはあくまで噂なので、本当かどうかわかりませんよ?」

 

 

「和菓子...か。そうだな、羊羹でも買うかな。」

 

 

「というか、提督のあげるものならなんでも喜んでくれると思いますけど。」

 

 

「そういうものか?」

 

 

「そういうものです。」

 

 

「分かった、ありがとう。」

 

 

そうして、俺と高雄は別れようとして一つ思い出した。

 

 

「そうだ、高雄。」

 

 

「なんですか?まだ何か。」

 

 

「いや、うちに来てから鳳翔さん以外の他の子と話してるのを見るのが少ないと思ってな。やっぱり同じ重巡同士のほうが話は合うだろう?今度建造してみるよ。」

 

 

「......心遣い、ありがとうございます。」

 

 

それだけ言うと、高雄は行ってしまった。

 

 

 

 

 

響...はウォッカだろうし、聞く必要はないか。

 

次は...

 

 

 

 

 

「やあ、提督。おはよう。」

 

 

「おお、時雨か。おはよう。」

 

 

今時雨どこから現れたんだ?

 

 

「今日は鎮守府内を歩き回っていろんな女の子と話しているみたいだね。」

 

 

「まあ、語弊はあるが...そんな感じだ。」

 

 

「間宮さんの好きなもの...僕が教えてあげようか?」

 

 

「そうだな。教えてくれると嬉しいかな。」

 

 

「そうだね。間宮さんは提督のくれるものなら何でも嬉しいと思うよ。」

 

 

「これで三人目か...。」

 

 

「そうだね。なんなら僕がついて行ってあげようか?」

 

 

「おぉ、そういってもらえると助かる。女心なんて全く分からないしな。」

 

 

そういって鳳翔さんの時と同じように手帳を開くと、時雨が身を乗り出してくる。

 

 

「そうだね。じゃあ...この日は埋まってるよね?じゃあ、この日にしようか。」

 

 

ん?なんで鳳翔さんと出かける日を時雨が知ってるんだ?

 

まあ、いいか。

 

 

「そうだな。じゃあ、その日は頼む。」

 

 

「僕に任せてよ。それと提督。」

 

 

「ん?」

 

 

時雨はさらに近づいてきて耳元で

 

 

「僕以外の子と話しすぎじゃない?」

 

 

「寂しがりやなのか!ははは!気にするなよ時雨。ちゃんと時雨のことも考えているさ。」

 

 

「提督が...僕のことを考えて...んっ///」

 

 

じゃあ、僕はこれでといって時雨は去って行ってしまった。

 

顔が赤かったが、実は風邪でもあったのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局そのあとは、クリスマスまでいろんなことがあったし、プレゼントで一騒動あったが、それはまた別の話。

 

 

 

 




今回なぜクリスマスを大幅に省略したのかというと。

ネタがなかったわけではなかったんです。

ただ、プロットが4万字を超えまして。

こりゃ駄目だと。お蔵入りになったわけでござんす。

それにまだ艦娘が全然少ないですしね。

たくさん戦艦やら重巡やら出したいので、今年のクリスマスはどうしてもこういう結果になりました。

あと前書きでクリスマス過ぎたなんて言ってますが。

何とか間にあったぞ!昨日の俺!


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そして建造を繰り返す~10日目~

最近ばぁちゃるゆぅちゅうばぁというものにハマっている投稿者です。

おやぶんも首絞めハム太郎もサイコパスシロイルカも面白くて好きです。


後なんでしたっけ。下ネタいける子。マライアカリーみたいな。


まあ、前書きはここら辺にして。


モンハンワールドベータ楽しいですね。

すでに60時間近く遊びました。操作に慣れないと...

まあ、pspのp2から4g(3g除く)やってて、一番p3が操作性近い感じでしたかね。

3HDもあったくらいなんで、少し操作は違いますが、3HDやってた人は、やってない人に比べてスタート地点でごく微小のアドバンテージを得られるかと思います。


正直護石掘るだけで1000時間余裕で過ごせる人間なので、火山系のマップが詳しく描かれているのものが欲しいですね。


誤字報告ありがとうございます!

とりあえず年明けてひと段落着くまではこんなぐらいの文字数でいくつもりです。


ゆっくり執筆する時間を頑張って取ります。


「そういえば、提督。」

 

 

書類仕事がキリのいいところで終わったのだろうか。

 

珍しく勤務中に大淀から話しかけてきた。

 

 

「どうかしたか?大淀。」

 

 

「そろそろ最近入ってきた方々もこの鎮守府に慣れてきたようですし、新しい子を建造してみては?」

 

 

「そういうお前も最近入ってきた子のうちの一人なんだけどな。」

 

 

何さりげなく大淀はだいぶ前からいましたアピールしてんだ。

 

入ってきたのは最近だろう。

 

 

「だがまあ、大淀の言うことも正しいな。」

 

 

「資材なら心配ないですよ。提督があまりに出撃をしないせいでだいぶ資材が貯まっていますからね。」

 

 

「うぐ...ま、まあそうだな。無駄に資材を使うのもいけないしな。」

 

 

「じゃあ早く工廠にいって建造してきてください。あ、建造に使う資材のリストはまとめておいたので、これを見てください。」

 

 

「おう、ありがとな。じゃあ行ってくる。」

 

 

そういって俺は部屋を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はあ...このままだと提督と居られる時間が減るわね...。まあ、もともとそんな時間無かったけど。あの人もともと自由すぎるからなぁ...。」

 

「そうだったそうだった。大淀からリストもらってな「きゃあああああああああああ!!!??」」

 

 

俺がリストをもらってないことを思い出し執務室に入ろうとするといきなり大淀に悲鳴を上げられた。

 

きっと俺はまだ何も今日は悪いことはしてないはずなんだが?

 

 

「大丈夫かい!?大淀!提督が何か悪い事でもしたかい!?提督が悪いなら僕が提督の体と心に深く躾けておくからね!」

 

 

「お、おぉ...?時雨?お前一体何「提督も提督だよ!なんで僕というものがありながら大淀に手を出そうとしているのさ!ここにいつでもウェルカムな美少女がいるよ!?」時雨!?落ち着け落ち着け!」

 

 

 

 

 

 

と、大淀が悲鳴を上げたことで起こった小さなハプニングは俺が時雨の本性を知ることだけで終わった。

 

 

「そ、そうだったんだ。僕の勘違いだったみたいだね。まさか大淀がただ提督が部屋に入ってきただけでびっくりしたなんて、考えもつかなかったから。ごめんね?」

 

 

「い、いえ。突然時雨さんが執務机の下から出てきたのはびっくりしましたけど...私が悪かった訳ですし...。」

 

 

「ま、まあ。さっきやべぇことが聞こえた気がしたけどとりあえず時雨に俺は何もしてないということが理解してもらえてよかった。じゃあ、俺はこれから工廠に行かないといけないので。」

 

 

「あ、いってらっしゃい。提督。」

 

 

「いってらっしゃい、提督。いつでも僕はおっけーだから、暇だったら僕の部屋に来てね?」

 

 

俺は後半の時雨の言葉を耳に入れないようにしながら執務室を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、工廠に着いたわけなんだが。

 

 

「提督!どうしましたか?」

 

 

「いや...その...明石と夕張もだいぶこの鎮守府に慣れてくれたなってことを実感できてな。」

 

 

「なんですそれ?何か変わりましたか?」

 

 

「まあ、工廠で作業に熱中して熱くなるのは分かるが、タンクトップ一枚というのも程々にしてくれよ?」

 

 

その瞬間二人は自分たちがタンクトップであることに気が付いたようだった。

 

 

「ちょ!夕張ちゃん!私たち上タンクトップ!ちょ、ちょっと!提督!すいませんがちょっと待ってて下さい!」

 

 

「お、おう。突然押しかけてすまないな。いや、提督なんだから工廠に突然行くのは押しかけなのか?」

 

 

そうして中でドタバタと聞こえる音がし始めてから十数分後。

 

 

 

 

 

 

 

 

「すいません!提督!お待たせしました!どうぞ!」

 

 

「おぉ...。さすがにさっきより片付いてるな。」

 

 

「もうっ!提督!さっき見たものは忘れてください!」

 

 

明石に怒られてしまった。

 

 

「はは、冗談だよ冗談だよ。ところで艦娘の建造をしたいんだけど、建造ドッグは空いているかい?」

 

 

「はい!ここ最近まったく提督が全く使ってくださらないので空いてますよ!」

 

 

夕張はなかなか心に来る言い方をしてくるな...。まあ、俺が働いてないってのもあるんだろうしな...。

 

 

でもこれ、怒られているのか?少し怒っているように聞こえなくもない...。

 

 

「ごめんな。じゃあ、このレシピで頼む。」

 

 

「はい!おまかせください!」

 

 

時間は...

 

 

04:00:00

01:30:00

01:00:00

00:22:00

 

 

か...どんな子が来てくれるんだろうな...。

 

 

「優しい子たちだといいですね!」

 

 

そうだが明石、さりげなく心を読むのをやめてくれ...。

 

 

 





一体どんな子が来るんでしょうね?(白目)


今日、12月30日ですが、年末にも関わらずガルパンの映画見に行ってきます。

本当は島田フミカネ先生の描きおろしも欲しかったんですが、残念ながら間に合わなかったので断念しました。

ですが今日は杉本功先生の作品が手に入るので、逃さなようにすでに予約しています。



やったぜ。

次の更新はさすがに年明けになりそうです。

次はモンハンの更新だと思います(名推理)


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建造と艦娘が合わさり最強に見える~11日目~

はい、艦これの方は新年あけて初投稿です。


今年も頑張ります。


はい、よろしくぅ!(新年のあいさつ)

androidって便利ですね。(艦これしながら)



「ところで提督、仕事をしてくださらないのならそろそろ工廠の方へ確認へ行ってはいかがいかがですか?」

 

 

おっと。ついに大淀に声を掛けられてしまった。

 

さすがに椅子の上で響と遊んでたのは執務机越しでもばれていたか。

 

 

「おや司令官。ばれてしまったね。」

 

 

「よし!じゃあ見に行ってくる。響は大淀の手伝いをしてくれないか?」

 

 

「...。ウラズミェートナ。」

 

 

よし、じゃあ工廠に行くか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おーーっす。どうだいい感じに建造は終わってるか?」

 

 

俺が工廠を覗くと、明石と夕張が居た、が。

 

どうやら夕張は何かの作業に夢中のようで、

 

「提督。既に建造は4隻とも終わりました。あとは工廠の扉を開けて中ですでに待機している艦娘と顔を合わせるだけですよ。」

 

 

「そうか。じゃあ妖精さんたち、ガレージを開けてくれ。」

 

 

俺がそういうと妖精さんたちは敬礼をしてガレージのまわりで作業を始めた。

 

というか妖精さんは喋るのだろうか。喋らなくても仕草だけで十分可愛いが。

 

 

 

 

少し待つと、ガレージが開いて中から4人の女の子が出てきた。

 

 

「4人とも、よろしくな。俺はこの鎮守府の提督だ。みんな、自己紹介をしてくれるか?」

 

 

「じゃあ、吾輩からいこう。吾輩は利根型重巡洋艦の長女、利根である!これからよろしく頼むぞ、提督よ。」

 

 

「次はワタシネー!ワタシは金剛型高速戦艦の金剛デース!よろしくお願いしマース!」

 

 

「じゃあ、次は恐縮ですが青葉が!青葉型重巡洋艦、青葉ですぅ!あとで取材させてくださいねっ!」

 

 

「最後は暁ね!暁は特3型駆逐艦の1番艦、暁よ!一人前のレディとして扱ってよね!」

 

 

「どうやら、個性的な艦娘ばかりですね...。」

 

 

全員の自己紹介が終わると、どうやら作業が終わっていた夕張が近づいて耳打ちしてきた。

 

 

「はは、無個性よりも個性がある方がいいだろう?ようこそみんな、歓迎するよ。これから俺は書類手続きをしなければいけないから執務室へ戻るから、他の子に案内してもらうが、その前に何か質問はあるか?答えられることなら答えるぞ。」

 

 

まあ、書類なんてほんの少ししかないんだが、あるにはあるからな。

すると、青葉が手を挙げる。

 

 

「なんだ?青葉。」

 

 

「はい、青葉は取材が趣味なのですが、この鎮守府で艦隊新聞を作成させてもらってもよろしいでしょうか?」

 

 

「おお、それは俺としてもうれしい限りだ。ぜひ作成してくれ。」

 

 

「青葉、頑張ります!」

 

 

「ほかに質問はないか?」

 

 

すると今度は利根が手を挙げた。

 

 

「利根か、なんだ?」

 

 

「吾輩からの質問は二つじゃ。まず一つ、この鎮守府に航空巡洋艦という船はおるか?」

 

 

「いや、そんな艦種の艦娘はうちの鎮守府にいないな。」

 

 

「では二つ目の質問じゃ。筑摩という艦娘はおるかのう?」

 

 

「筑摩...たしか、重巡洋艦?いや、さっき利根が言った航空巡洋艦か?すまない。そういう艦娘はいないな。」

 

 

「そうか...いや、ただ聞いただけじゃ。お主が謝ることではない。」

 

 

と、利根は言うが彼女の顔は少し悲しそうだった。本人はああ言ってくれているが。

 

 

「他に質問はないか?」

 

 

「「「「はい(無いデース)(ないわ)(無いのじゃ)!」」」」

 

 

「元気な返事だ。じゃあ、夕張か明石...そうだな。夕張!頼めるか?」

 

 

「あー、はい。別に大丈夫ですよ。ちょうどキリのいいところで終りましたし。じゃあ、みんな私に付いて来てねー!」

 

 

そういうと夕張は4人を連れて工廠を出て行った。

まあ、夕張なら大丈夫だろ。夕張より明石の方が工廠における権利が大きいからな。

 

 

「じゃあ、俺は執務室に戻る、また用があったら工廠に来るわ。」

 

 

「はい!いつでも来てください!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいーまー。」

 

 

「おや、司令官。お帰り。ところで、どんな子たちが来てたんだい?」

 

 

「ん?あぁ、重巡洋艦の利根、戦艦の金剛、利根と同じく重巡洋艦の青葉、最後に駆逐艦の暁だな。」

 

 

「暁...?暁がいるのかい?」

 

 

響は少し嬉しそうな声色で聞いてきた。

 

そういえば...響は暁の姉妹艦だったか?

 

 

「そういえば、暁は響の姉妹艦だったか。よかったなぁ、そうだ!今日はたくさん艦娘も来たし!この鎮守府にも艦娘が増えてきたし!今日はパーティだな!」

 

 

「それは本当かい?みんなに知らせなくちゃ。」

 

 

「先に間宮さんと鳳翔さんに伝えに行ってくれないか?」

 

 

「了解した。不死鳥の名は伊達じゃないよ。」

 

 

と、俺と響が喜んでいると。

 

 

「その前に...提督、中将からお電話です。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嫌な予感しかしない。」

 

 

嫌な予感しかしない、というか、中将が関わると嫌な予感しかしない。

 

 

 

 

 

 

いや、これは...艦娘が大幅に増える予感...!

 

その時、俺の第六感がこのまま艦娘が増えると確信した。

 

 

 




今回と次回についてはこれからの話のネタを深く広くしていくために艦娘を追加します。

大体今回含めて7人くらいですかね。

士官学校という便利なものがあると知りましてね。

そういうものを出していこうかと思います。

あと最近感想を返しています!いやーどうも堅苦しい感じになっちゃいますね。

タメ語とかでいいと感想で言ってくれたらタメ語で返します。

あと提督や司令官の呼び方って心と体はしっかり覚えているんですけどなぜか脳がこれでよかったっけ?となり毎回確認してます。間違いがあったら報告お願いします!

プロットなんて作る暇ないのでその場の空気で全部書いちゃってます。

そのうち提督の性格安定させますので、ご勘弁を。

まだ鎮守府来たばっかりで不安なんだよ。提督も艦娘も。




あ、あと近いうちに毎日鎮守府艦娘まとめみたいな感じでその時点で鎮守府に所属している艦娘のまとめを出します。


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そして『毎日』はさらに賑やかに...~12.5日目~

サブタイ書いてて最終回っぽいなと思いましたがそんなことはありません。

まだまだ毎日鎮守府の日常をお楽しみくださいませ。

残念ながら、あまり話すネタもないので、すぐに本文に移ります。

まあ、更新期間短いですからねー。

それと、今回かりゅーど!が毎日鎮守府の前に投稿されてないやん!
と思う方がいらっしゃるかもしれませんが、かりゅーど!はあくまで息抜きで書いている小説ですので、不定期更新なのです。

そこんとこ、ご了承ください。




「...。」

 

 

正面に座っている中将はとてもにこやかな笑顔でこちらを見ている。

 

 

「中将...今なんと?」

 

 

「だから、今日士官学校を卒業する艦娘たち三人を君の所に来るように手配したから、ね?」

 

 

「いやいや、ね?じゃありませんよ。そもそもなんでその子たち三人なんですか?」

 

 

「まず、士官学校で勉学に励んでいる艦娘たちには、成績優秀者から順に、行きたい鎮守府に希望することができるんだ。といっても、配属されるかどうかはそこの提督たちの判断次第だけどね。」

 

 

「ん?それで、どうしてその三人の子たちなんですか?」

 

 

すると中将は出されていたお茶を飲み干してから、口を開いた。

 

 

「まあ、簡単に言ってしまえば、成績下位者の三人ってことだね。」

 

 

なるほど...。そういうことか。

 

 

「でも、その子たちにも鎮守府を選ぶ権利があるでしょう?」

 

 

「ああ、その三人の子たちも一応それぞれの希望する鎮守府に行ったんだが...その...ね。」

 

 

「ん?何があったんです?」

 

 

「まあ、士官学校に居た頃の成績もその鎮守府に送られるんですよ。」

 

 

何となくこの先の展開は分かってきた。

 

 

「それで他の所の提督さんたちは断った、というわけですね。」

 

 

「まあ、そういうことだ。残念ながら基本ある程度の成績があれば提督君たちは受け入れてくれるはずなんだが...。」

 

 

「そこまで...ヤバいんですね?」

 

 

「ああ、ヤバい。といっても、実際の成績自体はそこまで悪くないんだ。」

 

 

中将もなかなかこちらが少しでも興味が出るような話し方をする...。

それほどまでにここに来させたいのだろうか?

 

そこまで信頼されているということか?

 

 

「じゃあ、どうしてその三人が成績下位者なんです?」

 

 

「そうだね。じゃあ、まずその三人について説明しよう。」

 

 

中将がそう言うと、持ってきていた手提げ鞄から、書類をいくつか取り出して読み始めた。

 

 

「まず一人目。重巡洋艦、鈴谷。彼女は演習訓練でも上位の成績、筆記試験などでもほとんど10位以内...だけど、常日頃の態度が原因だったようだね。」

 

 

「態度...ですか。素行不良なんですか?」

 

 

「まあまあ、最後まで話は聞いてくれよ提督くん。彼女は別に他の艦娘に喧嘩を吹っ掛けたりするような子ではないんだ。ただ...。」

 

 

「ただ...?」

 

 

「発言がね...。まずタメ語。こんなのは他の艦娘にもいるから特に問題はなかったんだけど、それに加えた誘惑するような発言。本人に実際に聞いてみたんだが、意識してして発言しているときと無意識に言っている時があるんだ。これが、教官の艦娘たちからあまり評判がよくなくてね。」

 

 

「はあ、それだけですか?」

 

 

「彼女はそれだけなんだよねぇ。たぶん、よっぽど発言に問題があったかなんだけど...彼女自体結構まじめだったりするんだよ。だから正直心配しなくていい。」

 

 

「はあ、分かりました。で次の子は?」

 

 

「まあまあ、焦らない焦らない。次の子は軽空母、龍驤。まあ、彼女も悪い子じゃないんだよ。彼女の成績が低い理由は、まあ、その、可哀そうなんだが...。」

 

 

途端に中将の言葉の歯切れが悪くなった。

 

 

「どうしたんです?教えてください。」

 

 

「まあ、彼女は駆逐艦と疑われていたんだよ。一時期、ね。」

 

 

「どうしてです?軽空母と駆逐艦を間違うはずがないでしょう?素人でもないのに。」

 

 

「彼女は、なんていうか。まな板なんだ...。」

 

 

「まな板...?なぜ調理器具の名前が...?何かの暗号ですか?」

 

 

俺がそう聞き返すと中将は急に座っていた来客用のソファから立ち上がり、大声で言った。

 

 

「貧乳なんだよ!つまり!!そのお胸様が慎ましいせいで駆逐艦と間違われたんだよ!!!」

 

 

怒られた。やはり中将も女性だからこんなに怒っているのだろうか。

 

というか...中将も胸部装甲がだいぶ貧じゃk「こらぁー!今私の胸を見てえぐれ胸だとか思ったでしょー!!」

 

 

「い、いえ、そんな訳ありません。ありませんよ。」

 

 

「そ、そう?じゃあ龍驤の話に戻るんだけど、結局その容姿のせいで時々駆逐艦たちと間違われて単位が取れなかったということが多々あって成績が低いのよ。」

 

 

「なるほど、それはかわいそうですね...。というか中将、素が出てます、素が。」

 

 

「あ、あぁ。取り乱してごめん。」

 

 

「それで?最後の子はどんな子なんです?」

 

 

「最後の子は、軽巡洋艦、川内。この子がある意味一番問題児かもね。」

 

 

ついに中将の言葉からいつ出てくるのだろうという問題児という言葉が出てきた。

 

 

「どんな風に問題児なんです?」

 

 

「彼女、夜戦が好きなのよ。それも尋常じゃないくらいにね。」

 

 

「夜戦好き...?戦闘狂ということですか?」

 

 

「いや、正確には、夜戦というより夜が好きって感じだね。彼女は夜行型で、夜になると「夜戦夜戦ー!」って騒ぎだすんだ。それが成績の低下につながったって感じだね。まあ、毎日夜中に騒がれちゃ他の艦娘や教官たちからも注意されてね。結局それが素行不良で減点に減点。さらに減点されちゃったってわけさ。」

 

 

「中々大変そうな子ですね...。」

 

 

まあ、中将の川内という子のものまねが可愛かったせいであまり頭に内容が入ってきてないんだが。

 

 

「まあ、そんな子たちを始めは私の鎮守府に迎えようとしたんだが、うちもだいぶ艦娘が多くなってきていてな。それで君にところに迎えてもらえばいいんじゃないかという結論に至ったわけだ。」

 

 

「まあ、だいたいは分かりました。それで、いつからここに配属に?」

 

 

「今日だ。」

 

 

「分かりました。今日...きょう!?」

 

 

だいたい予想はついてたけどいっつも突然すぎるんだよこの人!そういうのは人に迷惑かかっちゃうだろ!!??

 

 

「まあそう慌てるな。何も私もこの鎮守府への艦娘たちの配属を考えたのはついさっきだったからな。」

 

 

「分かりました。では、いつ頃ですか?その子たちが来るのは。」

 

 

「いや〜。実は君を驚かせようと思ってすでに扉の前に待機させてある。」

 

 

はぁ!?それは小一時間扉の前で待たせていたってことじゃん!そんなの申し訳なさすぎるでしょ!

 

そして、中将が入ってきていいぞーという言葉を扉の向こうにいるであろう3人に投げかけると、勢いよく扉が開いた。

 

 

「ちょっち中将ー!鈴谷寒かったんだけどぉー!まだ冬だし、外で待たせるのは酷くなぁーい!?」

 

 

この子が鈴谷だな。まあ、ある程度予想はしてたんだが、ギャルって感じだな。雰囲気が艦娘っぽくないしな。

 

 

「中将!うちら扉の向こうから声聞いてたんやけどうちの紹介だけ酷すぎやろ!なんであんな紹介の仕方すんねん!胸部装甲は発着艦のために精錬されたフォルムなだけやから貧弱じゃないし!」

 

 

この子が龍驤だろうな。まあ、この容姿だと駆逐艦に間違えなくも...いや、それは失礼か。

 

 

「ちゅうじょー。まだ夜戦はできないのー?早く夜戦したぁーい。」

 

 

この子が川内だな。しかし、夜行型と言っていたくらいだし昼間は大人しいんだな。さすがに一日中うるさいと耐えられないしな。

 

 

「みんな、俺がここの提督だ、これからよろしく頼む。」

 

 

「よろしくねぇー。提督ー。」

 

 

かなり鈴谷はフレンドリーだが、これが彼女のいいところだろうな。

 

 

「提督ー!提督は夜戦...好き?」

 

 

川内、彼女はやればできる子だと思うが、やはり夜戦好きなのは聞いて予想できた通りだな。

 

 

「うちは龍驤や、よろしゅうな!司令官!うちはこれでも軽空母やさかい、駆逐艦と間違えてもらったら困るで!」

 

 

龍驤、彼女はただただ真面目にしてただだけなのに、まあ、不憫だな...。

 

そんなことを話していると、中将のスマホに電話がかかってきた。

 

中将はこちらに目配せをしてきたので、うなづく。

 

すると中将は部屋を出て、執務室の前で電話を始めたようだ。

 

鈴谷たちと話していると、少ししてから中将が笑顔で執務室に入ってきた。

 

正直嫌な予感しかしないが、聞くしかないので聞く。

 

 

「どうしました?中将。」

 

 

「いやぁ!僕はそんな気はなかったんだけどねぇ!?」

 

 

「はぁ。何ですか?」

 

 

「残念ながら、君の所に追加だ。安心してくれ。今度は主席だぞ。」

 

 

「はあ!!??」

 

 

 

 

 





次回へ続きます。

こんな書き方したの初めてですが許してください。



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HONOBONO~13日目~

サブタイについて悩んでいて、友人に何か案がないと頼んでみたら「ほのぼの系でしょ?」と聞いてきたので、そこから案を得ました。

つまり...?



あと、最後に更新遅れてすみませんでした。


「えええぇぇぇ!!??どんな情報操作したんですか!さすがにそれは艦娘がかわいそうですよ中将!」

 

 

「いやいや、まあ聞いてくれよ。まずは落ち着いて聞いてくれ。新米君よ。」

 

 

「まあ、分かりました。とりあえず聞くだけ聞きますよ。」

 

 

「聞くところによると、今度の子は鈴谷ちゃんと似たようなケースだったようだ。しかも鈴谷ちゃんより暴言が多いというかなんというか...。」

 

 

「暴言...ですか?」

 

 

他人を貶めるような発言をする子なのだろうか。でも、そんなことをする子なら首席になんてなれるわけないよな...?

 

 

「まあ、私はその首席の子に会ったことあるんだけど...なんていうんだか...本当はいい子なんだ。他人のことを思いやる気持ちが強くて...そのうえしっかりとした意思も持ち合わせてる。とても勤勉で他人より自分に厳しくするいい子なんだよ。」

 

 

「では、なぜそんな子がこの鎮守府に?」

 

 

「まあ、その子は緊張しちゃうと暴言が出ちゃうのさ。士官学校に居た頃は指導者も艦娘だからあんまり緊張しなかったんだろうけどもさ。」

 

 

「そうだったんですね。それで、配属先の鎮守府の提督が暴言に怒ったかなんだかで、配属を拒否したというわけですね。何とも心の狭い...。」

 

 

「そうだね、私も君と同じ気持ちだよ。大体、最近配属されたらしい提督が今ちょーっとだけ功績がいいからって、大本営に「私の鎮守府の功績をもっと出すために最も成績の良い艦娘を配属させてください!」なんて言ったらしいんだよ。それなのにあの体たらく。中将権限でなんとかしてやろうかな。」

 

 

「それはさすがにかわいそうなのでやめてあげてください...。」

 

 

「まあ、君が言うなら今は何もしないよ。」

 

 

「はは、ありがとうございます。」

 

 

そうして話していると急に執務室の扉からノックの音がした。

 

 

「じゃあ、入ってきてもらおうか。」

 

 

「は??中将、まさか、もう呼んだとかじゃないですよね?」

 

 

「いやいや、そのまさかだよ。善は急げ。昔の人もいい言葉を残したものだよ。」

 

 

「そうですね...。というか、中将はなんでも早すぎるんですよ。まだ歓迎する準備もあまり整っていないんですから...。」

 

 

「じゃあ、今日は私も手伝おうかな。事前に家の艦娘たちには連絡してきたしね。」

 

 

「そうですか、じゃあ、入ってきていいぞー!」

 

 

俺がそういうと、扉の前にいた人物が扉を開けて入ってきた。

 

 

「し、失礼します...。今日からこちらの鎮守府に配属となる曙です。これからよろしくお願いします。」

 

 

入ってきた女の子は、妙におどおどした感じの子だった。まるで小学生と思われような容貌で、中将から聞いていた前情報とは違い、とてもおとなしそうな子だった。

 

 

「これからよろしく。曙ちゃん。ところで中将、さっきまで聞いていた情報とはだいぶ違いますけど?」

 

 

「ああ、大丈夫だよ曙ちゃん。この人はさっきまで君が居た鎮守府の提督とは違ってとてもいい人だよ。曙ちゃんは、さっきまでいた鎮守府の提督にどんな対応をされたか、差し支えない程度でいいから教えてくれるかい?」

 

 

「あ、中将...。わかりました。私は、さっきの鎮守府ではこの前中将と話した時のような口調で挨拶したんだけど...そしたら急にあの提督が叱ってきて...そしたら、私...今まで頑張ってきたものが無駄になったような気がして...。」

 

 

「そうだったのか...。わかった。その不甲斐ない提督は私が大本営に報告しておこう。でも大丈夫だよ!ここの提督君は君の知ってる提督と違って優しいし、心も広いからね!」

 

 

「いや、そういう風に言われるのはさすがに照れるんですけど...。でも大丈夫だよ曙ちゃん。俺はなんと言われようと気にしないから。」

 

 

「そ、そう...。じゃ、じゃあ...気にしなくていいの?」

 

 

「もちろんだ。中将から少し聞いていたしな。」

 

 

曙はそれを聞くと落ち着いた様子で大きく息を吸って吐くと、まるで太陽のように明るい笑顔で

 

 

「何よ!さっきからちゃん付けしてんじゃないわよ!このクソ提督!」

 

 

予想の斜め上を行く罵声を浴びせられた。

 

 

「お、おう。なかなかすげぇ罵倒だな。」

 

 

「でも曙ちゃんのこれは照れ隠しなんだよ?提督君。曙ちゃんも、恥ずかしがり屋なんだからー。」

 

 

と、中将はさっきの曙の笑顔に負けないくらいの笑顔で曙の脇腹をこずいている。

 

 

「ちょっと!そういうこというとクソ提督が誤解するでしょ!?中将も変なこと言わないで!」

 

 

「ごめんよ曙ちゃん、ついつい可愛くてね。ねぇ、提督君?」

 

 

と、中将に振られたのでえぇ、そうですね。と返事をしておく。

 

すると中将は少しムスッとした顔になり、曙の顔は真っ赤になる。

 

 

 

 

 

 

そうして少しばかり三人で雑談をしていると

 

 

「提督、ただいま戻りました。あら?」

 

 

さっき来た三人を鎮守府の各所案内に連れて行った鳳翔さんが戻ってきた。

 

 

「ありがとうございます、鳳翔さん。この子は、今日から新しく配属となった曙です。」

 

 

すると鳳翔さんは一瞬思考したような素振りを見せてから

 

 

「よろしくね?曙ちゃん。」

 

 

と挨拶をした。理解早すぎないか?この人。

 

 

「よし!じゃ、そろそろ歓迎会の準備しようか!」

 

 

と、中将が立ち上がって突然言った。

 

 

「そうですね。じゃあ、厨房に行きましょうか。案内しますよ、中将さん。」

 

 

「いや、その必要はないよ。この鎮守府の構造は把握してるしね。」

 

 

「?どこも同じ作りなんですね。」

 

 

「いや、全然違うよ?」

 

 

「え?」

 

 

結局その日は中将になぜ構造を知っていたのか聞くこともなく残りの時間を歓迎会をして過ごした。

 

 

以外と中将も料理が美味しくてビックリしたのは内緒だ。




遅れてすんますん。

今回は曙の導入だから短めにしてあります。

まあ、これもモンハンとpubgと艦これのイベントが悪い。

艦これのイベント終わったら更新早くなると思います。

あと最近ゲーム買いすぎてヤバい。ガルパンのps4の初回限定版(12000円)も買ったし勇者30(480円)も買いました。

金欠金欠...。

次回投稿をお楽しみに。


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鎮守府のお花見。

ギリギリ一週間なのでまだセーフです。


艦これイベント終わりましたね。

長年やっているにも関わらずE-4すら攻略できない始末。

でもjervisとwarspite来たんでまあまあ満足です。

なんか嘘次回予告とかもしてみたいですねー。機会があったら。




「提督!みんなもう待ってますよ!」

 

 

大淀が執務室に俺を呼びに来た。

 

 

「ああ、ありがとう。今行くよ。」

 

 

今日は前々から計画していたお花見の日。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうだ!そういえばこの鎮守府の中庭に桜の木ってあったよな?」

 

 

大量に重なっている書類を流れ作業で処理しながら大淀に聞くと

 

 

「はい、もうじき、桜の花が満開になるころだと思われます。ですが、突然どうして?」

 

 

しっかりと鎮守府内の様々なことを常に知ってくれている大淀に感心しつつも突然考えついた計画を伝える。

 

 

「いやぁ、そろそろお花見の時期だなぁと思って!」

 

 

「そうですね。」

 

 

一蹴されてしまった。提督悲しい。

 

 

「いやいや、大淀ちゃん。ちょっと考えてみてくれよ。お花見だよ?お花見。宴会のようなものだよ?宴会と言ったら一日中執務を休めてついでにお酒も飲めるいい機会じゃあないか!」

 

 

「はあ。あとちゃん付けはやめてくださいとあれほど言っているでしょう?」

 

 

なんと!酒で釣ってもダメなのか!?

 

 

「お、大淀ちゃん。お、お酒だよ?水ようかんだよ?飲みたくないの?」

 

 

「というか、私は建造された艦娘なので、ずっと軍に所属していて今まで飲酒をしたことがないのです。なのでお酒の味も提督のいうそのお酒の良さも知らないのです。」

 

 

「な、なんと!そういうことだったのか!じゃあ酒を飲もうそうしよう!よし!善は急げだ!明後日にでも宴会をするぞ!」

 

 

「は、はあ。わかりました。ですが、諸経費はどこから出すつもりなんですか?残念ですが、花見をするからと言って上層部から経費を出してもらえるとは到底思えませんが...。」

 

 

「そうだな。中将あたりに協力を仰ぐか。というか中将のとこの艦娘たちも呼んでみんなで大きな宴会をしよう!」

 

 

「はあ、じゃあ中将さんのところに電話をつなぎますね。」

 

 

「ああ、よろしく頼む。」

 

 

そして中将は鎮守府備え付けの電話からその横にある記録を手に取って中のページをぱらぱらとめくりだした。

 

俺のスマホから中将にSNSを通して連絡してもいいのだが、大淀たちは俺と中将がお互いに個人の携帯電話の番号を知ってたりラインを交換していることなんて知らないので、あえて黙っておく。

 

別々の鎮守府の提督同士が秘密裏に繋がっているとか誤解されたらいやだからな。(今までは中将が全部報告してくれていた。)

 

 

 

「つながりました。どうぞ。」

 

 

「ありがとう。」

 

 

大淀から電話を受け取る。

 

 

「もしもし、こちら柱島泊地の新米提督、中将に用があるのですが、中将は現在いらっしゃいますか?」

 

 

すると、電話口からよく聞く声がした。

 

 

「やあ提督、私だよ?君が現在探している中将さ。ちょうど君から電話がかかっているような気がしたので、つい先ほどから電話の前で待っていたんだよ。でも、どうしてだい?君には個人の電話番号を渡しているのに、そっちからかけてくれなかったんだい?」

 

 

「いやまあ、これはそちらの鎮守府も含んでの話ですので、個人の電話から連絡してはさすがにまずいかなと思いまして。」

 

 

「なんだぁ。そんなことだったのか。そんなこと気にするだけ無駄だよ。大丈夫大丈夫。で、要件はなんだい?」

 

 

「はい、そろそろうちの鎮守府の桜が満開になるので、お花見という名の宴会でも開こうと思いまして。」

 

 

「いいねぇ。それで?鎮守府がらみということはうちの鎮守府の子たちも連れて行っていいのかい?」

 

 

「はい!ぜひ!それでですね...諸経費のことなんですが、残念ながらこんなことで上層部から経費をだしてもらうのはさすがに怒られそうなので、なんとか助けてくれないかなーっと思って。」

 

 

「ああ、そういうことだったのね。まあ、いいよ。経費等はこっちで何とかしてあげる。」

 

 

「ありがとうございます。じゃあ、宴会日は明後日なので、鎮守府の艦娘たち全員連れてきてください!」

 

 

「ああ、わかったよ。じゃあ、また明後日に。」

 

 

「はい。失礼します。」

 

 

そういって電話を切る。

 

 

これで経費はどうにかなった。料理とかも何とかなるだろう。

 

 

「問題は...酒だな。大淀ちゃんにあれだけ大口を叩いたんだ。様々な種類の酒が欲しい。誰か持ってないものか...。うわさでは酒好きの艦娘もいるとかなんとか...。」

 

 

そんなことを考えていると、急に執務室の扉からノックの音がした。

 

 

「入っていいぞー。」

 

 

別に扉の方を向く必要もない。この鎮守府にいるうちの誰かであるだろうから、入ってきてから確認すればいいだけのこと。

 

その動作をここ最近で身に着けた。

 

 

「失礼します。提督、新しい書類の追加です。事前に私の理解できる範囲で早急に確認した方がよいものとそうでないものに分けておきました。ご確認ください。」

 

 

入ってきたのは鳳翔さんだった。なんて仕事のできる人なんだろうか。正直感動しすぎて涙が止まらなくなりそうなのを抑えながら返事を返す。

 

 

「あ、ああ、ありがとう。俺はこんなに仕事のできる美人さんがいてくれてうれしいよ。」

 

 

と、鳳翔さんをほめたたえる言葉を送ったら、

 

 

「まあ、提督はご冗談がお好きなんですから...。」

 

 

顔を両手で隠してしまった。マジでかわいい。股間の息子が元気になりそうなほど可愛すぎる。というかちょっと元気になってきた。執務机で見えないから助かった...。

 

 

「ところで、提督、何か悩みでもあるのですか?先程少し悩んでいるような素振りをお見かけしたので。」

 

 

「ああ、明後日にこの鎮守府で中将の所の艦娘たちも呼んで花見をしようと思ってね。でもその時に必要な酒がないんだ。艦娘の中には酒好きの子もいると聞く。さすがに全く何も酒がない状態だといけないと思い、どうしようか考えていたところだよ。」

 

 

「あら、そんなことだったんですか?安心してください。この鳳翔、以前はどんなお店を構えていましたか?思い出してみてください。」

 

 

と鳳翔さんは少し挑発するような、少々子供っぽさを表しながら誇らしげにその日本人らしい慎ましやかな双丘を張りながら言った。

 

これで酒問題は解決したな。

 

 

「ありがとうございます!鳳翔さん!これで花見もなんとかなりそうです!」

 

 

 

そうして順調に事は進み、花見当日の日。

 

 

 

 

 

 

「いやぁ~。昨日鎮守府総出で今日の料理の準備をしていてよかったな!大淀ちゃん。」

 

 

「そうですね。おかげで今日は間宮さんたちも予定の時間より遅くから準備ができると喜んでいました。」

 

 

「春は日差しが暖かいからなぁ。俺も何度二度寝しそうになったことか。」

 

 

「提督はもうちょっとしっかりしてください。」

 

 

「はは、以後気を付けるよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本日は、花見に誘ってくれてありがとう。うちの鎮守府の子たちも、ずいぶんと今日を楽しみにしていたみたいだよ。ほら、あそこ。」

 

 

中将は、すでに中庭の方でうちの艦娘たちと交流を深めている子たちを指さして言った。

 

 

「それはとても光栄です。うちの子たちも、中将の所の鎮守府の艦娘たちを昨日時々話題に出していましたし。」

 

 

「楽しみだったのはお互いさまってことだね。じゃあ、私たちも行こうか。」

 

 

そういって中将は歩き出す。

 

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結果的に言うと、まだ花見は進行中だが、大成功といえるだろう。

 

 

鳳翔さんが持ってきてくれた大量の酒も中将の所の艦娘たちに好評だった。

 

 

「なあ、新米よ。君は中将のことをどう思っているんだ?」

 

 

「どう...と言いますと?」

 

 

今中将のことを聞いてきた艦娘は重巡洋艦の那智という子らしい、なかなかに酒が好きらしく、すでにだいぶ飲んでいる。

 

立ち振る舞いから最初は武人かと思ったが、会話してみるとやはり女子。色恋などに興味深々という訳だ。

 

というか、中将の所の艦娘たちは俺のことを「新米君」と呼ぶんだが、やはり中将と区別化の為だろうか。

だいぶ新鮮な体験だ。

 

「ふふ...貴様も気づいているだろう?うちの提督は君のところに随分とご執心じゃないかと。」

 

 

「そ、そんなことはないんじゃないでしょうか。やはり自分が直属の部下ということになっているので、部下には優しい人なんでしょう。」

 

 

「またまたぁー!新米君もまんざらじゃないでしょ?うちの提督もなかなか美人だし?」

 

 

こうやって俺に詰め寄ってくる完全に酒の回った酔っ払いは軽空母の隼鷹だ。中将曰く、常に酔っているらしい。

 

 

「こらぁ!酔っ払いども!他のとこの人に迷惑かけない!あんたらはこっちの酔っ払いどもと一緒に飲んでなさい!」

 

 

そうしてさっきまで駆逐艦たちと戯れていた中将が来て那智と隼鷹の首根っこを掴んで少し離れた方へ連れて行った。

よく見ると鳳翔さんや響もいる。

 

響がウォッカを飲んでいる姿は一般的に見るとがっつり法律違反しているが、艦娘なのでOKです。

 

 

「鳳翔さんとかもお酒とか結構嗜んでるんだな...。意外だ。」

 

 

「おや、君は知らなかったのか。鳳翔さんはそれは昔軍に所属していた英雄時代はなかなかの酒豪だったと聞いているぞ。なんでもどれだけ飲んでも酔いつぶれないとか。」

 

 

「へぇ。日向さん、よく知っていますね。」

 

 

今話しかけてきたのは航空戦艦の日向だ。初めはなかなかとっつきにくいと思っていたが、話してみるととても面白い人だった。

 

 

「まあまあ、彼女は以前所属していたのがこの近くの鎮守府でな。噂は結構聞いていたよ。」

 

 

「へえ。他にはどんなのがあるんです?」

 

 

「そうだな。例えば」

「日向さん?ちょっとお話があるんですけどいいですよね?」

 

 

日向が話そうとすると急に後ろから現れた鳳翔さんにどこかに連れていかれた。

 

鳳翔さんは昔の話をしようとしたりすると話題を無理やり変えたりするが、なぜそこまでするのだろうか。

 

恥ずかしい過去でもあるのだろうか。

 

 

「ははは、まったく鳳翔さんも相変わらずだね。」

 

 

「中将。もういいんですか?重巡の子たちの相手をしなくて。」

 

 

「いいのさ。彼女らは酒が飲めればどこでもいいんだから。」

 

 

とニコニコしながら言う。中将もなかなか酒が回っているようだ。

 

 

「提督~吾輩はなかなか酒が回ってきたみたいじゃ~。」

 

 

「利根。お前が持ってるそれってオレンジジュースじゃ...。」

 

 

「テイトクー。私もなかなかお酒が回ってきたみたいデース。」

 

 

「金剛。君のそれもめっちゃアルコール度数低いやつじゃ...。」

 

 

「提督君...わ、わたしも酒が回ってきたみたいだよ?」

 

 

「いや、中将に至ってはまだ全然恥じらってるし疑問形じゃないですか...。」

 

 

「提督?君はいったい何人の女の子と...ずるい!僕も!」

 

 

となんかぶつぶつ言ってたが急にルパンダイブしてきた。

 

 

「ちょ、時雨!お前に至っては酒も飲めないだろ!こら!ちょっと待」

 

 

「チョット時雨ー!大胆すぎデース!ワタシもするデース!」

 

 

金剛も腰にがっしりと抱き着いてきた。

 

 

「ふふん。お主も吾輩の魅力に...ってなんじゃお主らはー!」

 

 

「提督ー。鈴谷もちょっと酔ってきたー。膝かしてー。」

 

 

鈴谷も俺の胡坐の上に頭を置いて寝ようとする始末。

 

 

「あーもう!ちょっと離れろお前らー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楽しい時間はすぐに過ぎていく。

 

みんなでワイワイガヤガヤと騒いでいて、気づくと夕方だった。

 

 

「よし!そろそろ片付けてから家に帰るぞお前ら!」

 

 

という中将の言葉にめんどくさがりながらもしっかり片づけをする艦娘たち。

 

 

「今日はお誘いありがとう。提督君。」

 

 

「いえいえ、楽しんでもらえたようで何よりです。」

 

 

「じゃあ、片付けも終わったことだし、わたしたちはこれで帰るとするよ。」

 

 

「はい、また来てください。」

 

 

「もちろん!」

 

 

 

そうして、鎮守府の初めの花見が終わった。





お花見。いかがでしたでしょうか。

出来れば全員登場させたかったのが唯一の心残りです。


提督LOVE勢がなぜ提督LOVE勢になったのかの話も後々書いていくつもりです。


次回を、待て!


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駆逐艦'sと一日


どうも。vtuberの沼から抜け出せなくなった主です。


二回連続艦これが来るとは思わなかっただろ!!


さて内容ですが今回は駆逐艦オンリーです現在この小説内で駆逐艦がもっとも多いのでこの回を作ってみました。前々から構想は練っていたのですがどうも上手に行きませんでした。
いずれはこの回はリベンジしたいと思います。


「響、そろそろ膝から降りてくれないか?執務がしづらいんだけど...。」

 

 

「ふふ、その心配はいらないさ司令官。なんたって、私が司令官の執務を手伝えばいいんだから。」

 

 

「そうだな、確かに手伝えばいいな。じゃあ手伝えよ!?」

 

 

響は今俺の膝の上でプリンを食べている。そのプリンを現在響越しに執務をしている俺の手元に置いた。

 

ちなみに今日は大淀は休みだ。

 

「時にはこうやって心を落ち着けるのも重要さ。」

 

 

「それにしては落ち着きすぎじゃないか?というかくつろぎすぎじゃないか?」

 

 

「まあまあ、大丈夫さ。どうせほとんどの書類が重要なものじゃないんだろう?」

 

 

別に膝の上に乗るのはいいんだ。でもまずい、この体勢はまずい。別に俺がロリータコンプレックスというわけではないが、この体勢はまずい、そもそもこんな女性だらけの中で生活してるんだ。人間にとっての三大欲求のなかの一つがえげつないくらいに爆発しそうだ。禁欲中の僧の気持ちをここ数か月味わわされているんだ。たとえ成人女性でも女児でも艦娘にはあまり年齢は関係ない。ということは響からも下手したら大人の女性の色気が見た目以外から出てくるということ...!それはどうしても避けたい。つまりは早めに響を下ろさないとヤバい。というかさっきから響が膝の上で少し動くだけでもマイサンが反応しそうなのに...。

 

そうやって俺がどうにかして響を下ろそうか考えると二回ノックがした。

 

 

「提督、追加の書類を持ってきた......」

 

 

部屋に入ってきた人物は、入ってきて俺と響を見ると、手に持ってた書類を音を立てながら落とした。

 

正確には、手から滑り落ちた。なんだが。

 

 

「お、おい。時雨?どうした?」

 

 

入ってきたのは時雨だった。以前の行動からして駆逐艦の中ではなかなかヤバい奴とは思っているが、最近はだいぶ収まってきた気がする。

 

 

「て、ててて提督。そ、そその膝の上に乗っている響はどうしたんだい?」

 

 

「いや、これはだな。今日の秘書艦が響だから...。」

 

 

「ん?時雨。うらやましいのかい?だったら時雨もおいでよ。提督の膝の上は座り心地がいいよ。」

 

 

「ひ、響...いいのかい?提督、僕が提督の膝に座っても...。」

 

 

「まあ、いいさ。ちょっと休憩しようと思っていたところだしな。」

 

 

すると、時雨はちょっと遠慮しながらも俺の膝の上に座ってきた。既に響は降りている。

 

それにどうせここで断ることもできなさそうだしな。

 

 

「お、おお。なんだかこの場所は...。心地がいいね。」

 

 

「だろう?時雨もそこに病みつきになってしまったかい?」

 

 

「いや...僕はここに座っているとドキドキが止まらないから、こういうのは時々、提督にお願いするよ。」

 

 

「時々か...。まあ、暇だったらいいよ。大体は暇だけどな。」

 

 

「それならいいんだけどね...。司令官。もう一人追加だ。」

 

 

そうして響が扉を指すと、また、ノックがなった。

 

 

「失礼します。吹雪です。」

 

 

「おー。吹雪。どうした?」

 

 

「私が呼んだんだよ。なんでも、駆逐艦のなかで私と時雨だけ膝の上に座るというのは不公平だからね。今他の駆逐艦全員を呼んでるよ。」

 

 

そうやって響はスマホをこっちに見せてくる。見ると、LINEが開かれていて、『駆逐艦グループ』とあった。

 

 

「手が早いな...。というか、俺の膝に座って喜ぶ子はそんなにいないんじゃないか?それを無理やり座らせるっていうのはさすがに可哀そうっていうか...」

 

 

「大丈夫だよ。司令官の膝に座るのを嫌がる子はいないさ。」

 

 

「そ、そうか?」

 

 

「そうだよ。ここの艦娘はそういうものさ。」

 

 

「なるほど。そういうもの...か。」

 

 

「ところで、司令官さん。膝にのせてくれると響ちゃんから聞いたのですが...。」

 

 

「何?吹雪も俺の膝目当てで来たのか?」

 

 

そう聞くと、少し顔を赤らめながら吹雪はうなずいた。

 

 

「は、はい...。」

 

 

「じゃあ時雨、膝から降りてくれるかな?」

 

 

「ん?なんでだい?提督。」

 

 

何を言ってるんだこの駆逐艦は。

 

 

「は?時雨が下りられないと吹雪が膝の上に乗れないだろ?」

 

 

「僕はまだ満足してないから降りれないよ!」

 

 

「降りれないじゃない!降りるんだよ!」

 

 

と、俺の膝の上で見た目通りの大きさの胸を張っている時雨のわきの下に手を伸ばし、無理やり持ち上げて膝の上から降ろす。

 

 

「提督、今僕に対して何か失礼なことを考えなかったかい?」

 

 

「そ、そんなことないぞ?そ、それより吹雪、ほら、おいで。」

 

 

「じゃ、じゃあ失礼します。」

 

 

そういって身を縮こませながらちょこんと俺の膝の上に乗ってきた。

その姿が姪っ子のように見えた俺は、つい頭をなでてしまった。

 

 

「失礼するわ、提とっ......!!?」

 

 

「まぁた馬鹿なことやっt......!??」

 

 

「司令官!れでぃの暁が司令官の膝の上に乗りに来たわ!これもれでぃのたしなみなのよね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうしてこうなった。いや。本当にどうしてこうなった。

 

 

「す、すいません。そろそろ降りてくれないですかね?」

 

 

「嫌よ!」

 

 

「それは無理ね。」

 

 

「ちょっと!まだ暁は膝に乗せてもらってないわよ!」

 

 

「暁。実はレディは膝に乗せてもらったりしないんだよ?」

 

 

「そ、そうなの?響。」

 

 

今は右膝に叢雲。左膝に曙が乗っていて、周りを暁がうろちょろしている。時雨は文句をいいながら駆逐艦寮に戻っていった。

吹雪は隣でこちらを困り顔で見ながら執務の手伝いをしてくれている。ほんとに今日の執務は吹雪が居なかったら徹夜必死だったな。

響は...ってあいつまだプリン食ってんのか俺にも寄越せ。

 

 

「まあ、レディかどうかはともかくとして、まずはこのツンツン二人が膝から降りないことには暁を膝に乗せてやれないんだ。」

 

 

「ちょっと!二人とも早く降りてよ!もう何時間乗ってるのよ!」

 

 

「駄目よ!まだ3時間半くらいしか乗ってないのよ!」

 

 

「違うわよ曙。まだ3時間48分よ。」

 

 

「叢雲。俺はお前の時間管理の仕方が怖いよ。」

 

 

「まあ、二人ともそろそろ降りたらどうだい?司令官もちょっと困ってきているようだし。」

 

 

「そ、そうなの?」

 

 

「ま、まあ。そろそろ膝から降りてくれると助かる...かな。」

 

 

二人の気をちょっとでもそらすために頭でも撫でてみるか。

 

 

「ちょっと!な、なにしてるのよあんた!や、やめなさいよ!」

 

 

「こんのクソ提督!頭から手を放しなさいよ!」

 

 

「そういいつつ頭を手に擦り付けてるのは誰だよ!」

 

 

「残念だけど暁、この調子じゃ今日はあきらめた方がいいんじゃないかい?司令官は優しいからまた今度膝の上に乗せてくれるさ。」

 

 

「うぅ...ぐすっ...わ、わかったわ!暁はれでぃだから我慢ぐらいできるし!」

 

 

「そうかそうか、暁はれでぃだもんな。また今度、膝に乗せてやるからな。」

 

 

「わがっだ...。」

 

 

「ところで、お嬢さんたち。そろそろ膝から降りてくださいませんかね?」

 

 

 

「「いやだ!!」」





どうも。今回からあとがきを任された夕張です。
私の出番少なくない!?

もうちょっと出してもいいと思うの。

まあ、今回は駆逐艦しか出してないし...。

ところで、最近ロボットアニメにハマってるんです!
私のイチオシは、グレンラガンと、マクロスΔかな!

提督にも言ってるんだけど、あの人、有頂天家族見終わってちょっと満足したからいらない。とか、もうちょっと興味を持ってもいいんじゃない?

まあいいわ。次回!「金剛型一番艦 金剛が来た日」

次回も見て下さいね!


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金剛型一番艦 金剛が来た日

ちょっとシリアスっぽくしようと頑張ったので遅れたのは見逃してください。

誤字とかほとんど毎回どこかにあるので、よかったら指摘オナシャス!

実際に遅れた理由はペルソナ5やってました。すんません。

5周年おめでとう!

5周年の霞ママのボイス可愛すぎて死んだ。


「テイトクー!これからよろしくお願いしマース!」

 

 

「よろしく、金剛。」

 

 

ここのテイトクはとても優しそうデスネー。いい人そうで良かったデース。

そういえば、ここの鎮守府でまだ戦艦を見てないデース。一体どこにいるんでしょうカ?

まあ何よりも、聞いてみるのが一番デスネー。

 

 

「ところで、テイトクー。」

 

 

「なんだ?」

 

 

「この鎮守府には他にどんな戦艦の子がいるんですカー?」

 

 

「そ、そのことなんだけどな。本当に申し訳ない事ないんだが、この鎮守府には君以外の戦艦がいないんだ。なんでもこの鎮守府は出来たばかりでな。まだ君のような戦艦や正規空母の子たちはいないんだ。」

 

 

「oh...そうだったんデスカー。でも、ダイジョーブデース!ワタシが頑張りマース!」

 

 

「そういってくれてありがとう、期待してるぞ。金剛。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

着任初日に出撃でテイトクにいいところ見せてあげるネー!

 

でもちょっと変な匂いがするネー。鎮守府近海なのに、なぜかここにはいないはずの深海棲艦が出てきそうな匂いネ...。

 

 

「HEY、ブッキー。この付近変な匂いがするネー。ちょっと気を付けた方がよさそうデース。」

 

 

「変な匂い...ですか。わかりました、他のみんなに連絡しておきます。」

 

 

「お願いしマース。じゃあ、このまま奥の方まで進撃しマース。」

 

 

テイトクから今回の出撃は無理をせずに疲れたら帰ってこいという指令を受けているのでできるだけ奥まで行ってワタシを認めてもらえるように頑張りマース!

 

 

「そろそろ鎮守府近海の最深部ね。金剛さん、まだ進撃するの?私たちは全然問題ないけど、金剛さんは今日着任したばっかりでしょ?そろそろ疲れてきたんじゃない?」

 

 

「ダイジョーブデース、ムラクモ。流石に駆逐艦と軽巡を数体相手にしただけじゃ疲れないデース。」

 

 

「そうね...。まあ、注意していて損はないわよ。」

 

 

「忠告痛み入りマース。」

 

 

そろそろ最深部ネ。ん?あれは...戦艦ル級!?しかもelite!

 

 

「総員に告ぐ!前方より戦艦ル級 軽巡ホ級 駆逐イ級接近!!戦艦ル級はeliteと思われる!総員は単縦陣へ隊形変更!」

 

 

「「「「了解!!」」」」

 

 

「駆逐艦の砲撃じゃ戦艦にダメージなんて入らないデース!だから駆逐艦は戦艦の砲撃に注意しつつ雷撃を叩きこむことだけを考えて動くデース!」

 

 

「「「「了解!」」」」

 

 

「まずは一発目...ファイヤー!」

 

 

一発目から至近弾!これはいい感じデスネ...。二発目は必ず当てる!

 

 

「こちら吹雪!駆逐イ級を撃破確認!」

 

 

「こちら叢雲!軽巡ホ級の砲塔破損!あいつはもう魚雷しか残ってないはずよ!」

 

 

「二人ともよくやったデース!負けてられませんネー!全砲門...ファイヤー!」

 

 

偵察機が弾着観測射撃をしてくれているおかげで外す気がしまセーン...よし!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦艦金剛が放った砲撃は戦艦ル級の装甲を貫き、戦艦ル級は深海へと沈んでいった。

 

 

「こちら旗艦、金剛!戦艦ル級の轟沈を確認!ワタシにかかればざっとこんなもんデース!」

 

 

金剛が自分の砲撃で戦艦を沈めたことを喜んでいると、無線機に吹雪の悲鳴交じりの声が聞こえた。

 

 

 

 

 

「金剛さん!!前方から魚雷が

 

 

その瞬間、金剛の耳には無線越しの吹雪の声が聞こえなくなった。

 

 

金剛のいたところに大きな水柱が立つ。それは軽巡ホ級の最後の一撃だった。苦し紛れにはなった最後の一撃、ホ級の魚雷発射管から魚雷が出た頃にはホ級はすでに沈んでいた。それほどの時間の差だった。

 

 

一方魚雷を受けた金剛は、一瞬意識が離れたものの、沈む気配は一向になかった。

 

機関部損傷、全砲塔破損、他にもさまざまなところが破損していで立つことも厳しいかと思われたが、すかさず吹雪と叢雲がフォローに回った。

 

 

「まったく...初戦なんだからもうちょっと緊張感をもってやりなさい!」

 

 

「ブッキー...叢雲...ゴメンナサイ....。」

 

 

「確かに焦る気持ちは分かります...ですが、急ぐ必要は絶対にありません。なぜなら、司令官さんはしっかり私たちのことを見て下さっているからです。コツコツと頑張っていれば提督は必ずその努力を無駄にしたりしません。だから今回は鎮守府に帰って司令官さんに今回の出撃の報告と謝罪をしましょう?」

 

 

「ソーリーネ...ブッキー。」

 

 

「まったく、たかが戦艦一隻沈めたぐらいで調子に乗りすぎよ。これから先もっと強い敵が出てくるんだから一回一回で慢心しないことね。」

 

 

「叢雲もありがとうデース。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほど...。金剛は無事なんだな?」

 

 

「はい、現在は修理ドッグで高速修復材を使っています。」

 

 

 

「ありがとう、行ってくる。」

 

 

そしてドッグへ向かっていると、ちょうどドッグから出てきた金剛とばったり会った。

 

 

「金剛!大丈夫だったか!?」

 

 

「テイトク...ごめんなさい。ワタシ...今回の出撃で慢心しちゃって...それで「金剛は無事だったのか?」え?」

 

 

「再度聞く、金剛は無事だったか?轟沈しそうになってないか?」

 

 

 

その瞬間、金剛は泣き出してしまった。

 

 

「うぅ...ぐすっ...ひっぐ...。」

 

 

「ど、どうした金剛?外傷はないようだがメンタルケアが必要か?」

 

 

「た、ただ...ワタシは...慢心を叱られることよりも先に自分を心配してくれたのがうれしくて...。絶対怒られたり......解体されちゃったりするのかなって考えたり....」

 

 

 

「なぁにを言っているんだ金剛!戦果よりも先に君たちの安全が先だろう!もうすでにこの鎮守府に来た瞬間に俺たちは家族のようなもんなんだから!建造して着任したばかりだからとかはなんの関係もない!ただ君たちに死なないでほしいだけなんだ!」

 

 

「家族...デスカ?ワタシが...?」

 

 

「当り前じゃないか。家族なら何かあったのならまずは先に身の安全を確認するだろ?それと一緒だ、家族が安全なら戦果なんてなくてもいい。だから君たちは決してここで轟沈しようなんで考えずに安全第一で戻ってきてくれ。いいね?」

 

 

「ハイ...テイトクゥ...。」

 

 

「どうだ?金剛、泣き止んだか?」

 

 

すると金剛は少し腫れた目すらも可愛いと思わせてしまう程の笑顔を向けて返事を返してくれた。

 

 

 

「ハイ!これからヨロシクオネガイシマース!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、彼女が全世界に名を轟かす最強の戦艦金剛と言われるようになったのは、また別のお話。

 




どうでしたかね。

まあシリアス感を若干入れてみたかったので、どうだったかの感想オナシャス!

今回が二回連続で毎日鎮守府で上げたので、次はかりゅーど!だと思います。


音割れポッター絶対に流行らせろ。


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艦隊のアイドル三人衆現る?

みなさんこんにちは。

活動報告でちょっと遅れるって言ったんで許してください。

GWにジョジョと傷物語とブラクラとガルパン最終章(4度目)を見ました。

ジョジョ久々に見ると1部からでも結構面白いですねやっぱり。


「何?艦隊のアイドルがあるのか?そして川内もその中の一人なのか?」

 

 

「そうだよ!これ、今度この鎮守府の娯楽場においでよ!そこで練習してるんだから!」

 

 

アイドル...うん。そういうのもありだな。アニメで見たアイマスもよかったし、期待してよさそうだな。

 

 

「わかった、明日にでも行こう。ところで、何人で活動してるんだ?構成メンバーとか教えてくれないか?」

 

 

「えーっとね...。3人だよ!私とー、神通と那珂!」

 

 

「なるほど...って誰だ?」

 

 

神通と那珂?聞いたこと無い名前だ...。

 

 

「な、なぁ。まさか、この鎮守府で違う鎮守府の娘を呼んで来てるんじゃあないだろうな?」

 

 

「え!?だ、ダメなの?」

 

 

いやまぁ...そりゃあ駄目だろ。

 

 

「ま、待ってくれ。いくつか質問していいか?」

 

 

「い、いいよ?」

 

 

「まず一つ目だ。その那珂と神通という子たちの所属は?」

 

 

「知らない。特に気にしたこともなかったし。」

 

 

「そ、そうか。じゃあ二つ目だ。その二人は川内の姉妹艦なのか?」

 

 

「うん!そうだよ!私が一番長女で、次に神通ちゃん、次に那珂ちゃんだよ!」

 

 

「じゃ、じゃあ最後だ。三人で一緒に同じ鎮守府で活動したいか?」

 

 

「そりゃあもちろん!でも、さっきまでの提督の質問から察するに今私たちがやってることはいけないこと...なんだよね?」

 

 

「ま、まあそりゃあ駄目なことなんだが...。とりあえず!このことは中将に頼んでみるが、その前にその二人に合わせてくれないか?そもそも娯楽場なんて俺は行ったことないし...。」

 

 

「いいよ!たぶん今は二人ともレッスンしてるよ!」

 

 

「そうか。じゃあとりあえず行く途中でいいからそのアイドルユニットや二人について教えてくれないか?」

 

 

「オッケー!じゃあ付いて来て!」

 

 

 

 

そうしてたどり着いたのは訓練場、の横の横にある建物。

 

 

 

「こんなところにこんなものが...。とりあえず、入る前にアイドルユニットのメンバーについて確認しておいていいか?」

 

 

「うん!」

 

 

「じゃあ最初に、まずユニットメンバーは三人。全員川内型軽巡洋艦の川内、神通、那珂。センターは那珂。それぞれに個性を出すため、一人ひとりにコンセプトがある。川内は忍者。神通は侍。那珂はアイドル。活動開始は数週間前から。それぞれのコンセプトを活かすために川内は魚雷を苦無のように持っていて、神通は日本刀を帯刀している。那珂に至ってはマイクを常に持っている。といったところか?」

 

 

「うん!大体あってるよ!」

 

 

「よし、じゃあ確認もできたし、入ろうか。」

 

 

「おっけー!みんなー!たっだいまー!」

 

 

そういって川内が娯楽場の少し重そうな扉を開ける。

 

 

そこには、正直アイドルをなめていた俺の期待をいい意味で裏切るアイドルの姿があった。

 

 





どうでしたか。

一体どんな娘たちなんでしょうね(白目)

神通たそ推しなので、メンバー全員好きでもやっぱりちょっぴり神通ちゃんを無意識にひいきしてるかもしれません。

その時は教えてくださると、たぶんちょっとずつ修正します。

かりゅーどの更新はもうちょっと先です...。

coming soonってやつですね。


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アイドル三銃士

どうもこんにちは。

だいぶ期間を開けての投稿となり、すいません。

最近忙しいので、一日20文字くらいしかかけてませんでした。

それといいアイデアがでたとしてもメモしない主義なので、だいたい2分くらいしたら忘れているということが多くなってました。

今回は川内型3人です。



「あ!提督だよ神通ちゃん!ほら!」

 

 

まるで動物園に放り込まれた珍獣を見るような目で見ないでくださいませんかね。

 

 

「あ...こんにちは、提督。那珂ちゃん、あまり粗相をしてはいけませんよ...?」

 

 

こっそりと川内に耳打ちをする。

 

 

「な、なあ。だいぶ個性的な姉妹だな?」

 

 

「でしょでしょー?提督も絶対私たちのこと好きになるってー!」

 

 

「そうだな。まあ、とりあえず自己紹介してくれるか?」

 

 

「じゃあ、私から行きます。」

 

 

この子は帯刀しているが...艦娘なんだよな...?

 

こんな時代帯刀しているのはごく一部の限られた人だけだよな?

 

 

「私は川内型2番艦の神通です。現在は鎮守府には所属していません。武道には少し心得があります。今回はこの娯楽場を貸してくださっていると姉の川内から聞いています。これからよろしくお願いします。」

 

 

「じゃあじゃあ、次は那珂ちゃんだねー!那珂ちゃんはー。川内型3番艦、艦隊のアイドル那珂ちゃんだよー!」

 

 

「そしてそして!川内型一番艦の川内だよ!改めてよろしくね!提督!」

 

 

ほう、なかなか性格が個性的な三姉妹だな。しかし、この三姉妹をうちの鎮守府で引き取るとは言ってない。

 

そのあたりをしっかり川内は伝えてくれているのか?いや、この姉に限ってそれはなさそうだな。

 

 

「お、おい。ちょっと待ってくれ。実は_

 

 

 

事情を説明した。もしかしたらこの鎮守府で神通と那珂の二人を引き取れないかもしれないといったような旨を伝えると...

 

 

「そ、そんなぁ!せっかく川内ちゃんから三人で一緒に生活できるって聞いたのに!」

 

 

「な、那珂ちゃん。だから言ったでしょ。提督がいくら優しくても私たちの配属はもっと上の立場の方々が決めることだし...。」

 

 

「すまないが、神通の言う通りだ。残念だが、こんな末端の鎮守府に川内型を三人も配属させるのはかなり厳しいだろうな。だが、俺も全力を尽くして上に掛け合ってみる。だから全力で信じてくれ。」

 

 

「ありがとう提督!私たちも全力で信じてるから!提督が成功してくれたら私たち三人一緒に夜戦ができるから!」

 

 

「結局お前は夜戦か!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まあ、後日談。

 

 

結果から言うと、成功した。

 

 

あの後何とか身近な上司である中将に掛け合ってみた。

 

すると中将がどこかに電話をかけ始めて数分、中将が笑顔で戻ってきた。

 

中将も姉妹艦が離ればなれになるのは彼女たちにとっても良くないと思っているらしい。

 

それにしても、今回の疑問は二つある。

一つ目はこのいつもお世話になっている中将が、中将なのによくこうも簡単に上層部に話が通じているということだ。この人はきっと一般の中将よりも権力があるのは今までから何となくわかっていたが、一体何者なんだ?

 

そして二つ目は彼女たちには聞かなかったが、神通と那珂は元はどこの鎮守府の所属だったんだ?

それにたしか鎮守府は自主的にやめれるわけではなかったはずだし、うちでアイドル活動(嘘)をしているまでの間はどこの所属になっていたんだ?ということだ。

もしかして彼女たちは予想以上にアグレッシブで前所属していた鎮守府を脱走してきたのかも知れない。

まあ、この点についてはもううちの鎮守府に配属になったんだし気にしなくてもいいかもしれない。

 

 




別に本気でアイドルを目指していたわけではありません。(那珂以外)

那珂ちゃんがアイドルを目指す話は途中で必ず執筆しようと思います。

今回は最後の方を後日談風にしようと初めの40文字くらいからずっと決めていたのですが、どうだったでしょうか。

結局最後の方には、後日談ではなく、川内型三人の喜ぶ姿を描写したくなっていました。

ですが、今回はテストということなので、どうだったか感想をいただけると嬉しいです。

それと次回もたぶん遅れます。


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1周年ですよ!提督さん!

どうも、1周年だったのでこんなものを書いてみました。

時系列的にはブラック鎮守府に乗り込む前です。

それと今回はちょっと長めなのでそこらへんご理解をお願いします。


後実はというと7/26で1周年なのでちょっとフライングです。


「テイトクー!テイトクー!bigなnewsネー!」

 

 

廊下を大声で走りながら金剛が執務室の扉をぶち破ってきた。

 

後でする修理のことを考えながらロボットと化していた手元を止める。

 

 

「どうしたんだ?金剛?今日はやけに張り切っているな?」

 

 

「ハイ!実はさっきブッキーからlistenしたんデスが!そろそろテイトクがここに来てからonce yearが経つソウデスネー?」

 

 

そう金剛に言われて考える。そういえば、去年俺が中将に拉致られてこの鎮守府に連れてこられたのが去年の7月...確か20日を少し過ぎたくらいだったか。

 

 

「そういえばもうそんな時期になるかな。ところで、金剛はどうして急にそれを?」

 

 

「それはデスネー!ワタシたちでテイトクの1周年記念のpartyをシタいと思ってマース!ダカラぁ...、今日の夜、開けておいて下さいネー?」

 

 

なんと、今日はうちの艦娘総出で俺の1周年歓迎会を開いてくれるというのだ。

 

これは何とも上司冥利に尽きる。

 

 

「ありがとう。じゃあ、今日の夜は必ず開けておくよ。」

 

 

「では、私も提督の歓迎会の用意をしなければなりませんので、この辺で執務を終えさせていただきます。提督は引き続き執務を頑張ってください。」

 

 

「おう...おう?」

 

 

あ、あれ?大淀さんも執務外れる感じですか?

 

となるとこの毎日毎日あほみたいに貯まりまくり、俺が何とか毎日目をそらし続けていた書類を今度は俺が全部片づけなきゃいけないってことか?

 

 

「そ、そうかあ...まあ、俺の為の歓迎会なんだし仕方ねぇか。今日はもう自由にしてもらって構わないぞ。大淀。」

 

 

そういうと大淀は、失礼します。と言って執務室を出ていく。

 

 

「テイトクー!期待しててネー!」

 

 

そういって金剛は俺に手を振りながら出ていく。

 

 

 

そうして、執務室には俺以外誰もいなくなり、俺が必死にひいひい言いながら書類を減らしていると食堂から大きな音が聞こえた。

 

そう、まるで何かが爆発したような音だ。

 

明石や夕張あたりが何かしでかしたとしても結構気になるし、見に行ってみようか。

 

執務室を出て工廠の方へ行ってみると、妖精さんたちが通路にバリケードを張っていた。

 

 

「すまない、妖精さん。この近くで爆発が起きたような音が聞こえたんだが、何か知らないか?」

 

 

すると、妖精さんたちは必至に首を振る。

 

この顔は何か知っていそうな顔だが、まあ、妖精さんが何もなかったというなら何もなかったんだろう。

心配する必要はない。

 

 

 

「そうか、ありがとう。じゃあ執務に戻るよ。ところで、今日は歓迎会を開いてくれるらしいんだが、もしかしてそれはこの先の食堂であるのかい?」

 

 

俺が妖精さんに何となくで聞くと、妖精さんの何人かはこくんと頷く。

 

 

「そうか、じゃあまた後で。」

 

 

そういうと、妖精さんたちは腕が引きちぎれんばかりの速度で手を振る。何とも愛らしい動作だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして、結局執務室で今日中に片付けなければいけない書類がちょうど処理し終わったころに鎮守府全体に放送が入る。

 

 

「えー、テステス。提督さん!聞こえてますかー!聞こえてたら直ちに食堂に来てくださーい!」

 

 

明石の元気な声だ。先程の爆発でけがなどしていなくてよかったとほっとする。それに裏でみんなの声も聞こえていたし、本当に部下から慕われていると知ってまだ食堂についてすらいないのに涙が出そうになる。

 

年を取ると、涙腺がもろくなるな...なんてことを考えながら食堂まで歩く、すると先程爆発が聞こえてきていた廊下からには妖精さんたちが円錐形の帽子を被って出迎えてくれた。

 

そのまま妖精を引き連れて食堂の扉を開けると、

 

 

 

「提督(司令官)(テイトク)!着任1周年おめでとうございます!これからも、よろしくお願いします!」

 

 

元気なみんなの声が聞こえてきた。

 

 

「司令官さん1周年おめでとうございます!私は、一番司令官さんと暮らしてきたんです!これからも私を頼ってくださいね!これからもよろしくお願いします!」

 

 

吹雪、何かと俺の無茶ぶりに最初からついて来てくれた優しい子だ。きっとこれからも無茶ぶりをしていくことになるかもしれない。

 

 

「あんた、去年からまったく落ち着きがないのは変わってないわね...。もっと人数も増えるんだし、私たちを正確に指揮できるようにしっかりしなさい!.......おめでと。」

 

 

叢雲はこの鎮守府のみんなをしっかり見ていてくれるし、俺に対して上司だからとかそういうものなく意見をしてくれている。彼女はきっとこれからもこの鎮守府での要となってくれるだろう。

 

 

 

「提督、これ1周年のお祝いのプレゼントです!」

 

 

「これは...?なんだ?」

 

 

もらったものはよくわからない小さなスマホのようなものだった。

 

 

 

「まあまあ、提督、ここはおとなしくもらってください!執務から逃げたいときとかに使えばいいですから!」

 

 

何ともまあ不思議なものを作ってくれた。が、便利なもののような感じがする上、夕張からのプレゼントなのでもらっておく。

 

 

 

「ありがとう、近いうちに使わせてもらうよ。」

 

 

「じゃあ、次は僕だね...提督、1周年おめでとう。僕からのプレゼントは...。」

 

 

そういうと時雨は俺に近づいて来て

 

 

「ぼ く だ よ !!!!!!」

 

 

大きく腕を広げて飛び込もうとしてきた。

 

しかし、その瞬間

 

 

「さぁ!提督!プレゼントの僕を受け入れてくれ!さぁ!さあ"っ!?」

 

 

後ろから現れた響に気絶させられた。

 

そして、時雨は叢雲や吹雪たちに奥の方へ連れていかれた。

 

「当て身だよ。大丈夫さ、司令官。」

 

 

「そ、そうか。それならいいんだが...。」

 

 

「ところで、私からの1周年のプレゼントはこれだよ。私と思って大事にしてくれるかい?」

 

 

響がくれたものは、まあ想像は出来ていたが、ウォッカだった。

 

 

「ありがとう、響。大事にするよ。」

 

 

 

そういうと、響は満足げにウォッカを片手に下がっていった。

 

 

「提督!次は私ですよ!明石です!1周年おめでとうございます!これは私からのプレゼントです、はい!どうぞ!」

 

 

今度は明石からのプレゼントだが...。またもやなんだこれ?紙?設計図?

 

 

「ふふん。提督!聞いて驚いてください!これは改装設計図と言って、私たち艦娘を強くするための設計図なのです!というか説明は面倒臭いので、中将さんとかに聞いてください!」

 

 

 

どうやらこの明石の自信っぷりから相当なものだろうが、まだ俺が浅学なものもあってこれが何かはまだ分からない。

そのうち使うときが来るだろうが、今はまだその時ではなさそうだし、大事に執務室の机の中に入れておこう。

 

 

 

「提督、着任1周年おめでとうございます。これは私からのささやかなお祝いの印しです。」

 

 

大淀からもらったものは、包装された少し大きめの箱だった。

 

ここで中を開けていいか聞くと大きく頷いてくれたので、遠慮なく包装を丁寧に開けていくと、まず手紙が入っていた。

 

手紙は後でゆっくり読ませてもらうとして、まず目にはいってきたのは大量のリ〇ビタンD。

 

俺の友達にアイドルをプロデュースしているちょっと頭のおかしなやつが特製らしい栄養ドリンクを馬鹿みたいに飲んでいたが、それと似たようなことをさせられるのだろうか。

 

よく見ると底が少し浮いていて二重底になっていた。

 

二重底の下には、何とも高級そうな小さな小箱が入っていて、中にはイヤリングが片耳分だけ入っていた。

 

 

「なぁ、大淀。これ、片耳分だけなんだが「それであってます。」...そ、そうか。」

 

 

なんだ?俺にはイヤリングは二つも要らないってか?中々ケチったな、大淀よ。

 

そんなことを思いながら大淀を見ると、大淀は俺の意思とは反対に呆れたような顔をして下がっていった。

 

 

「提督、私からはこちらを差し上げます。どうぞ。」

 

 

俺がもらったものは間宮のお食事券というものだった。

 

 

「お食事券?ですか?でも俺はいつも食堂でおいしいごはんをいただいてますけど...。」

 

 

 

すると間宮さんは得意げな顔で胸を張って、

 

 

「いえ!これは私に渡してくださることで、貴重な食材を使った羊羹をお出ししてあげられる券なんです!」

 

 

「羊羹...ですか?わかりました。今度使わせていただきますね。ありがとうございます。」

 

 

「喜んでもらえてなによりです!じゃあ、私はまだ歓迎会の料理の支度がありますので...。」

 

 

そういうと、間宮さんは少し嬉しそうに軽いスキップをしながら食堂の調理場の方へ戻っていった。

 

 

「次は私ですね。提督、私からの着任1周年のプレゼントです。大淀ちゃんや響ちゃんと少し被っているかもしれませんが...。」

 

 

 

「そんなの全く気にする必要ないですよ!俺はただ祝ってくれてるだけでもうれしいんですから!」

 

 

すると、鳳翔さんは小さな瓶とさっきの大淀のプレゼントみたいな小さな箱を取り出した。

 

瓶の方は酒だろうか...。するとこの箱の方が大淀と少し被っているプレゼントか...。

 

 

「まずこれは龍泉と呼ばれるお酒でして...。あの...やっぱり少しお値段はするのですが、提督へのプレゼントですので気にしないで飲んでください。それと...これは、その、イヤリングでは無いのですが、指輪を、と思いまして。」

 

 

その瞬間食堂全体の空気に亀裂が走る。

 

 

「そ、その。鳳翔さん?」

 

 

「はい?」

 

 

なぜにこの天使はこうも堂々としてられるのか。

 

 

「そ、その鳳翔さん。指輪...というものはデスネ...。あの...。」

 

 

ヤバい、口調が金剛みたいになってきた。

 

 

「大丈夫です。存じていますよ。ですが、これは結婚指輪とかではなく、その、ペアリングといったようなものであって...ですね、あの、そこまで深く考えなくていいといいますか。」

 

 

少しずつ食堂の雰囲気が和らいできた。

 

 

「ペアリング...ですか。まあ、それなら...。」

 

 

そういって周りを見渡す。

 

周りの子たちからの視線は、少しマシになった感じだ。

 

それに対して、少し安心感を抱いていると鳳翔さんが俺の耳元に寄ってきて

 

 

「結婚指輪は男性からもらうものですよ...///ね?提督...///?」

 

 

正直こりゃたまらんと思った。こんなことされたら児童性愛者以外パァだよパァ。

 

頭がおかしくなっちゃう。

 

 

「提督!聞いてますか?」

 

 

高雄に声を掛けられて気を取り直す。

 

 

「はっ!?た、高雄か。すまない、ぼーっとしていた。」

 

 

「提督、まったくあなたという人は...。まあ、いいですけど。はい、これ、私からのプレゼントです。一応私は今はこの鎮守府の配属になっていますし。」

 

 

そういって、少し乱暴に小包みを渡される。

 

 

「開けても...?」

 

 

「勝手にしてください!」

 

 

中を開けると、財布だった。そういえばこの前高雄と執務をしていた時にそんな話をしたかもしれない。

 

 

「この前、提督おっしゃってましたよね?最近財布がボロボロになってきたって。」

 

 

「そういえばそんな話もしたような...。ありがとうな、そんなことまで覚えていてくれて。」

 

 

「い、いえ!たまたま覚えていただけですけど!」

 

 

そういうと、恥ずかしそうに高雄は下がっていった。

 

 

他にも、ティーセットや扇子、新聞と艦娘の写真集、お子様ランチのごはんの上にささっている旗、香水、忍装束、特大ホットプレート(タコ焼き機と変えれるやつ)、スマホカバー、日本刀(真剣)、CDなどをもらった。

 

 

そしてその日の夜は、鎮守府から光が消えることはなかった。

 

 

酔った勢い(酔ってない)で俺と結婚しようとする鳳翔さん。

 

さらっと酔った勢い(紅茶)でここぞとばかりに張り付いてくる金剛。

 

何時間たっても自分のことをプレゼントと言い張る時雨。

 

 

「みんな、俺の為に今日はありがとう!これからもよろしく!」

 

 

「「「「「「「はい!」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日も今日とてうちの鎮守府は騒がしくも、平和だった。

 




どうも投稿激早兄貴です。

今回は1周年ネタをやりました。

たぶん2周年ネタは要望無い限りしないと思います。

実はブラック鎮守府を投稿した瞬間にオリ主タグが無いって言われて一瞬この小説非公開にされてました。

今回はブラック鎮守府の話(前編を投稿した瞬間に)「あっもうすぐ1年たつじゃんと思い今回のネタを考えました。」

正直鳳翔さんとか時雨はやりすぎたと思っています。

タグにキャラ崩壊もいれとくかなぁ。


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鎮守府の日常!~14日目~

執筆が遅れました。すいません。

従兄弟をしばらく預かることになり、そのせいもあってだいぶ執筆をする時間がけずられています。

今後一定期間はこのような執筆速度と思って気長に待ってくださるとありがたいです。


それと、先日まで投稿していたブラック鎮守府の話は、残念ながらこの小説のタグや雰囲気、何より私の描きたいものにそぐわないと判断させていただいたので、勝手ながら削除させていただきました。

これからも、毎日鎮守府をよろしくお願いします。

11/10追記
感想で提督の名前を決めた方が良いというご指摘があったので、良い案がございましたらよければ感想で教えていただけると幸いです。


「今日も...平和だなぁ。」

 

 

「そうですね、最近は特にこれといった深海棲艦の動きも聞きませんし。」

 

 

と、防波堤の上に座って少し遠くに釣り糸を垂らす。

 

特にこれといったものを釣るわけでもなく、ただこういうまったりした雰囲気を楽しみたいだけだ。

 

隣に座っている大淀も、すでに俺が釣ろうとしていない釣りをしていることに気づき、竿を自分の横に置いて、ただ水平線を見ながら会話に意識を傾けている。

 

ところで、なぜ今大淀がこんなにも執務を放りだしているのかというと、さっきも言った通り、最近は深海棲艦の動きがないため、こんな辺境の鎮守府には大した書類も回ってこないのである。

 

と、自分が提督としての仕事をしていない言い訳を軽く考えたところで、俺も会話に意識を傾ける。

 

 

「なあ、大淀。」

 

 

「はい、なんですか?」

 

 

「大淀って、好きな子とかいるのか?」

 

 

大淀は固まってしまった。俺は特に話題もないため、俺からすればまだ大いに見た目は子供である大淀にこんな質問を投げかけていた。

 

 

「提督。それはセクハラとして中将に報告、さしては軍法会議にかけ、この鎮守府から提督をおさらばさせても良いといった判断の元、そのようなご質問をされたのですか?」

 

 

「す、すまない。聞き方が悪かったな。ほ、ほら、最近は大淀も良く街に出かけるだろう?そういう時に、例えば店員さんとかで、この人かっこいいなぁ...とか思ったりしないのか?」

 

 

「いえ、まったく思ったことがありません。しかし、なぜそのようなご質問を?」

 

 

「いや、まあ君らは見た目も精神もほとんど同じだろう?となれば今の君らは花も恥じらう乙女だ。そういう浮いた話もいくつかないのかと気になってな。すまん、こんなおっさんがしゃしゃり出てきて。おっさんであっても乙女のそういう話には興味があるんだよ。」

 

 

「いえ、私たちと少しでも親睦を深めようとしてくださる姿勢はとても素敵だと思います。まあ、私たちにもそういった話はないわけでもありません。」

 

 

 

「や、やっぱりそうなのか?差し支えない範囲で教えてくれたりしないか?」

 

 

「まあ、大体みんな同じ男性の惚気話をしますよ。」

 

 

「何?みんな街に出たときは必ず行く店行きつけの店とかあるのか?」

 

 

俺が以前行っていた鳳翔さんの居酒屋のように。

一体みんなが共通で行く店はどんな店だろうと考えていると、大淀は大きくため息をついた。

 

 

「はぁ...この人はまったく...。」

 

 

「ん?なんかいったか?」

 

 

「いえ、提督はもう少し乙女心というものを知った方がいい、と言ったのです。」

 

 

「しかし、俺は男だぞ。乙女心などは残念ながら持ち合わせていない。」

 

 

「そうですか...。あ、竿、糸引いてますよ。」

 

 

「お?おぉっ!」

 

 

急に竿が引っ張られだしたので、糸が切れたりしないように、慎重に糸を巻いていく。

 

なかなかの力で引っ張られているとはいえ、竿はしなるが一向に折れる気配はない。

 

 

少しの間、魚と一進一退の攻防を広げていると、大淀が何かいいことを思いついたようで

 

 

「提督!いいことを思いつきました!ちょっとそのまましててください。」

 

 

そういうと、大淀は艤装を展開して海に飛び降りて行った。

 

 

 

「どうしたんだー?大淀ー?」

 

 

水面に引き込まれる釣り糸を凝視しながら大淀に声を掛けると、ちょうど凝視していたところに大淀が来て

 

水面に手を突っ込んで上がってきていた魚をわしづかみした。

 

 

「とれましたよー!提督ー!」

 

 

 

そこにはびしょ濡れになった大淀。体のところどころに海藻をつけ、その元気溌剌な大淀の姿を見ていると、先程のあまりにも直感的すぎる行動に疑問を持つのも馬鹿らしくなってきた。

 

 

 

「よくやった、大淀。こいつは何の魚かは分からんが、後で鳳翔さんのところにでも持っていこう。大淀は今から風呂に行ってこい。髪の毛ばっさばさになるぞ」

 

 

そういうと大淀はすかさず鎮守府の方へ戻っていった。

 

 

俺が魚をクーラーボックスに入れ、居酒屋鳳翔へと向かっていると、正面から町での買い物を終わらせたであろう鈴谷が歩いてきた。

 

鈴谷は俺の顔を見るなり

 

 

「おっ、提督いいところにぃ~......やっぱいいや、何でもない!」

 

 

 

「どうしたんだ?」

 

 

「いや~、この荷物鎮守府まで一緒に持って行ってもらおうと思ってたんだけどさ、今の提督すっごい臭いからやっぱりいいやと思って」

 

 

臭い!?俺の体臭か!?毎日ちゃんと風呂に入ってるのに臭うのか!?加齢臭か?まだ2〇才だぞ!?いや...もう2〇才もおっさんか...そうか...。い、いや、もしかしたら聞き間違いかもしれない。そうだ!もっかい聞いてみよう!

 

 

「く、臭いか?俺」

 

 

そう聞くと鈴谷は苦笑いして、

 

 

「違うってー、提督、そのクーラーボックスと恰好から見るにさっきまで魚釣ってたっしょ?それにここまで臭ってきてるんだよねー、餌の臭いとか青臭い臭いとかー」

 

 

なんだ...そういうことか。驚いて損した...。

 

 

 

「なんだ、そのことか。てっきり俺の体臭がきついのかと思ってびっくりした」

 

 

俺の言葉を聞くと鈴谷は大爆笑しながら鎮守府の方へと歩を進めていった。

 

 

「でも僕はそんな提督の匂いも好きだよ!」

 

 

もう時雨がどこからともなく気配を消して近づいてくるのは慣れた。

 

 

 

 

その後、同じように気配を消して現れた鳳翔さんがクーラーボックスと時雨をもって俺に一礼して居酒屋の方へ帰っていった。

 

 




遅くなりましたぁぁぁぁぁぁぁぁああああああ!!!


超遅い。遅すぎる。でもこれはvtuberのせいなので私は悪くありません。

調子を取り戻したら以前のような更新速度に戻るつもりなので、提督の名前とか感想欄で募集してるので、よかったらお願いします。

たぶん基本的に中将しか呼ばないし、読んでも「〇〇提督」みたいになると思うので下の名前はあってもなくてもいいです。


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提督の名前決定!それと現在の艦娘一覧[4話まで]

ネタがあまりいいものが思いつかなかったのと、提督の名前が決定したのでその報告となります。

提督の名前だけじゃつまらないので現在着任している艦娘も紹介させていただきます。

定期的に話を更新して、「あ、この話の時はまだあの子はいなかったのか!」とかいろいろ考えてくださるとうれしいです。

あと、たぶん次の話は艦娘追加ではなく、クリスマスの話になると思います。


雲仙 春樹(24)

 

1月22日生まれ。

現在は少佐。

提督適正が少なくなってきた日本において、一般人からでた数少ない提督適正者。

特に説明もなく中将に拉致られて特に断ることもできず提督になる。

幼いころから妖精が見えていたが、テレビとかでもよく幽霊見える人とかが出てたので、その系列かと思い提督になるまで妖精さんの存在を気にしていなかった。

特殊性癖は特になし。

 

 

 

 

吹雪 登場話 1話

もともとは大本営所属の艦娘だったが、雲仙提督の着任により、初期艦となる。

性格は真面目でおっちょこちょい。暗記は得意だが応用が全くダメなタイプ。現在は航空戦艦の扶桑を尊敬している。芋が足りてるタイプ。

自分もおっちょこちょいのくせに提督がミスをするとすぐ「提督はおっちょこちょいですねー」とか言ってくる。しっかり者に見せかけた芋。

 

 

 

叢雲 登場話 2話

この世界では珍しいドロップ艦娘。武人気質で他人にも厳しく自分にも厳しくしすぎて叢雲のやさしさを知らない人たちからは遠ざけられたりする。ただ、上司に対しても厳しいのでよく仙台中将は怒られている。

しかし、彼女が気配りもできて優しい艦娘だと鎮守府のみんなは知っているので、彼女を嫌いになる艦娘はいない。

最近は料理を勉強中、何でも、自分の手料理を食べさせたい人がいるのだとか。

 

 

夕張 登場話 3話

戦闘用よりどっちかというと工作艦補助艦娘として配属された艦娘。

ほとんどの軽巡より多く装備を載せられるが、その分重くなってしまうことに気づく。

それ以降は、装備の軽量化に努め、大本営からも賞状をいくつももらう程には活躍している。

夕張というとメロンを想像しがちだが、残念ながら彼女にメロンはない。現実は非常である。

 

 

時雨 登場話 3話

ストーカー気質の喋る犬。

 

 

響 登場話 3話

過去にロシアに行った記憶から少しロシア語を喋れる艦娘。

時々提督にロシア語で話掛けるが、提督が分からないため、ふざけて喋っている。

と、本人は思っているが、提督は過去にネットで知り合ったロシアの女の子にガチ恋したときに本気でロシア語を勉強していたため、響の言っていることを適当に受け流しているということを響はまだ知らない。

 

 

明石 登場話 4話

世界を通して工作艦は未だこの明石しかいない。

一応戦闘もできるが、演習以外での戦闘経験はゼロに等しく、本人自身もあまり戦闘をすることを好んでいない。自分の興味のあること以外はまったくできず、本人も特にそのことについては気にしていない様子。

 

 

大淀 登場話 4話

大本営から提督の元に送られてきた秘書艦娘。

実は連合艦隊の旗艦を務めたこともあり、何かとそのことを自慢してくる。

実際夕張と同じく他の軽巡洋艦娘よりも装備の搭載数が多い。

見た目通りの勤勉でムッツリである。

 

 

間宮 登場話 4話

給糧艦という特殊な艦娘の2人のうちの1人。

明るい性格と家庭的で女性的な普段の姿から多くの艦娘から支持を得ている。

給糧艦と呼ばれるだけあって、戦闘は全くできず、料理などの家事に技能を全振りしている。得意料理はデザート系。

 

 

 




提督の名前を決める際に姓名診断を使って調べると、吉凶混合でした。

変な名前にならないかと心配です。雲仙は長崎の地名からとってきました。

よくよく考えるといろんなssとかで聞いたりするなぁと思いましたが、逆転裁判のような名前にするよりマシかなと。



ちょっと用事で北海道まで行ってたため、執筆が遅れました。


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艦娘と年越しと。~?日目~

これを書き始めたのはクリスマス前なんですが、たぶん投稿は2月くらいになるだろうと思って書いています。

4月くらいになってしまったらすいません。

とりあえず、年越しあたりの話を書こうかなと思いまして、書いてみた次第でございます。



ここは柱島のはずれに位置するとある鎮守府。

 

今、ここの執務室にはもうすぐ年を越すというのに、執務に没頭している2人組の姿がある。

 

残念ながら彼らには年を越すギリギリまで執務が溜まっているので、今日が12月30日だというのに、一向に執務を切り上げようという姿勢は見えず、せめて今年の分の仕事は終わらせなければならないという義務感が彼らの背中からひしひしと感じられる。

 

そんな中、片方の男が溜息交じりにつぶやいた。

 

 

 

 

 

 

「おかしい、これは何かがおかしい。そう思わないか?大淀。」

 

 

「よく見て発言をしてください、これらはほとんどが提督がクリスマス前後に手を付けなかった仕事ですよ?」

 

 

「すまない、なんていった?ちょっと突発性難聴になったかもしれん。」

 

 

「え?今ここに置いてある電気スタンドで殺害して欲しいっていいました?」

 

 

待ってそれはヤバい。名探偵コ〇ンぐらいでしか見たことないような殺害方法やめてくれない?

 

しかも割と目が座ってるんだけど、この子本気で上官に手を出したりしないだろうな...。

 

 

「まあ、そんなことはどうでもいいんです、結果がすべてですからたとえ提督の頭蓋を粉砕したところでこの書類の山は消えませんし。口を動かすより手を動かす方が重要ですからね。」

 

 

その大淀の言葉を最後に俺たちは黙々と作業を始める。現在時刻は二二〇〇、すでに駆逐艦寮のほとんどは電気が消え、軽、重巡寮と戦艦寮、空母寮はまだ電気が点いているだろう。

 

そんなことを考えていたら、さっきまで手を動かせだなんだの言っていた大淀が口を開いた。

 

 

「そういえばですね、提督。」

 

 

「どうしたんだ?さっきまで仕事中に口を動かす奴絶対許さないみたいなこと言ってたのに。」

 

 

「そこまで言ってません!ところで、ふと思いついたんですけど」

 

 

「どうしたんだ?もったいぶらずに教えてくれよ。」

 

 

「いいですか?はっきり言いますよ!私たち!このままじゃやばいんじゃないですか!?」

 

 

「だから何がなんだ?」

 

 

「年越しですよ!年越し!私たちこんな状態で年を越せるんですか!?あと今日含めて2日ですよ!この状態で行くと仕事が終わるまで後3日はかかりそうなんですけど!」

 

 

「たしかに、このまま行くとヤバいかもしれんな...そうだ!」

 

 

そこで大淀にいたずらを思いついた子供のように耳打ちをする。

 

 

「それ...本当にうまくいくんですか...?」

 

 

「多分上手くいくって!」

 

 

大淀の不安そうな顔を横目に、執務室から出る。

 

執務室を出て、艦娘たちが居るであろう寮へ向かう、途中強いアルコールの匂いが強い金剛とすれ違ったが、どうやら気分が優れていないようで「ヘーイ提督ぅー、提督もアルコール入り紅茶は飲みすぎちゃダメデスヨー」と声を掛けられただけだったので、いつもの元気溌剌とした彼女の姿とのギャップを感じ少し可愛いと感じてしまったのは内緒だ。

 

そうして目的の艦娘の部屋の前に着き、ノックをする、彼女が起きていなければ俺と大淀の年越しが終わる。

いや、いざとなったら大淀は無理やり休暇を取らせると本人に言っているが、直前までは手伝うと言ってくれている。

 

ノックをすると、はーいという声とともに彼女が出てくる。

 

 

「どちらさまで...って提督。どうしたんですかこんな時間に。」

 

 

「夜分遅くにすまない、どうか、俺と大淀を救ってはくれないだろうか、どうしても高雄じゃないとダメなんだ。」

 

 

「なんだか...そういう言い方をされると手助けせざるを得なくなりますね。とりあえず、用件をお話になって下さい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほど、つまり提督のせいで執務が遅れてると。そういうことなんですね?」

 

 

「うっ...そうです。でもだからと言ってこれ以上大淀に頑張ってもらうのも申し訳ないし、どうか高雄の力を借りれないかなーって。残念ながらうちの艦娘は執務の手伝いなんてしたことないし、中将は秘書艦を日替わりで交代してたらしいからもしかしたら高雄も執務の経験があるんじゃないかと思って高雄の所に来たわけだけど...手伝ってくれるか?」

 

 

「まあ、構いませんが。じゃあ、今寝間着ですのでちょっと着替えてきます。」

 

 

「ああ、準備ができたら執務室まで来てくれ、本当にありがとう。」

 

 

 

 

 

俺が執務室に戻り、執務を続けている大淀に高雄が協力してくれることを言うと大淀は心の底から嬉しそうな顔をしてた、本当にごめん。

 

高雄が来てからはそれはそれはすごいスピードで執務が終わった、後3日かかると大淀が言っていた執務も4時間ほどで終わり、大淀の幸せそうな顔は言葉では言い表せないほどで、見ているこっちも幸せな気分になるものだた。

 

そうして、俺と大淀は高雄の力を借りることで今年最後の山場は乗り越えたのだった。

 

 




何とか30日までに書き終えました...。

実際に執筆を始めたのが22日くらいで、そこからちょこちょこ書き続けてきてました。

これで今年の毎日鎮守府は終わりです。次は時間があればお正月ネタかと思われます。

実は執筆を始める2日前から家族全員風邪をひきまして、もう私は完治したのですが大変でした。

では、また来年もよろしくお願いします。

それでは、また。


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