ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子── (GIOGIO)
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オリキャラプロフィールまとめ

オリキャラプロフィールまとめです。

オリキャラが増えたら更新する予定です。


一条承一郎

 

本作の主人公。DIOの息子。兄弟の中で末っ子。最後の頃にはDIOの肉体がかなり馴染んでいたので波紋使いと吸血鬼の能力を受け継いだ。波紋使いの能力を持つ。

 

母子家庭だったが、幼い頃に理那が亡くなり知り合いであった集英組の組長一条一征の養子になる。

 

近接格闘術(クロース・クォーターズ・コンバット)や剣術、ナイフ投げなど、あらゆる戦闘術に精通してあり、経営学なども学んでいる(じゃないと組織の経営なんて出来ない)。

 

普段は温厚な性格ではあるものの、組や仲間を貶されたり傷付けられるとすぐにキレる(そこは親戚の仗助に似ている)。

 

小咲を好きなのだが、『小咲が自分を好きなわけがない』と思い込んでいるし、『自分にはその資格はない』とも思っている。

 

中学一年の頃に一征の仕事を手伝っていた時、罠にかかり仲間を失った。その後中学三年の時までPMC組織『水晶の牙(クリスタル・ファング)』を組織、活動していた。

 

母が実は殺されたというのを知り、母の死の真相と母を殺した犯人を探っている。

 

座右の銘は『正しいと信じる、その想いこそが未来を創る』。

 

スタンドは『水晶の骨(クリスタル・ボーン)』。骨を自在に生成して、操る能力。

 

 

ジョニィ・ジョースター

 

本作の主人公である承一郎のもう一つの人格。母が亡くなった頃に精神の安定と相反する能力による肉体の崩壊を防ぐために出来た人格。吸血鬼の肉体と能力を持つ。

 

承一郎と比べて態度は冷たいが、承一郎と同じくらい仲間思い。承一郎との二重思考(ダブルシンク)による冷静な判断力を発揮する。

 

承一郎と記憶と経験を共有しており、母を殺した犯人へ抱く憎悪は承一郎以上。

 

好きな相手はいるようなのだが、自分は『人格だけの存在(ファントム)』なので恋など不可能だと思っている。

 

座右の銘は『死を懇願した時勝敗は決まる』。

 

コードネームは『The Venom(憎悪)』、またの名を『Viper(毒蛇)』。

 

中学の頃に活躍した当時は『VICBOSS(勝利のボス)』と称され伝説の傭兵として名を馳せた。

 

スタンドは『血の影(ブラッディ・シャドウ)』。異空間を作り出し、それを利用して空間と空間を繋ぐ能力。

 

 

マクドナル・ミラー(別名カズヒラ(和平)

 

承一郎の傭兵時代の仲間。傭兵部隊の副司令をしていた。部隊の中では『ミラー』と呼ばれていた。

 

日本人の母とアメリカ人の父を持つ日系三世。金髪でいつもサングラスをかけている。

 

承一郎との最初の出会いは戦場でお互い敵同士だったが、敵の兵士ですら尊敬の念を抱かせる承一郎のカリスマに惹かれて部隊に入った。

 

承一郎のツテで屋台『バーガー・ミラーズ』を経営している。行列が出来る程の名店。

 

スタンドは『TOKYO通信』。元ネタはsoul'd outの『TOKYO通信〜Urbs Communication〜』。情報網の中に潜り込む事が出来る。まさに『情報の海を渡る』事が出来る能力である。

 

 

オセロット(山猫)(本名アダムスカ)

 

承一郎の傭兵時代の仲間。元はCIAに所属していて、傭兵部隊の教官をしていた。

 

SAA(シングル・アクション・アーミー)を好んで使い、6発以内に敵を倒す事から『リボルバー・オセロット』と呼ばれて恐れられている。戦闘中のリロードに興奮を覚える癖がある。

 

CIAに所属していた時は承一郎の母親の部下で、『彼女無しでは今の自分はいない』というほど大恩がある。

 

承一郎のツテで『BARオセロット』を経営している。知る人ぞ知る名店。たまに一征も行くらしい。

 

スタンドは『愛国者達の銃(ガンズ・オブ・ザ・パトリオット)』。SAAと理那の突撃銃パトリオットの弾に込められたスタンド。実弾としての破壊力と、当たった物の制御を奪う事が可能(例えばヘリの制御を奪って墜落させる事が出来る)。能力は指を差すだけでも発動可能。

 

 

EVA(エヴァ)

 

承一郎の傭兵部隊の仲間。

 

元々は白蛇(ホワイト・スネイク)の手先だったが、承一郎に敗れ、仲間に勧誘された。

 

金髪の白人女性で、発砲時の跳ね上がりを利用して水平になぎ撃つ『馬賊撃ち』を得意としている。 また、バイクの運転に関しても非常に高い技術を有している。 ついでに豊胸疑惑あり。

 

スタンドは『失楽園の戦士(パラダイス・ロスト・アーミー)』。

 

 

一条理沙

 

承一郎の義母。承一郎の母親である理那と千棘、小咲、万里花の母親達とは同級生。

 

ニセコイ原作では名前は出なかったので本作は名前を出してオリキャラとして登場。

 

 

理那

 

承一郎の母親。承一郎が幼い頃に死亡。事故だと思われていたが、何者かに殺された事が判明。

 

理沙や千棘、小咲、万里花の母親達とは同級生。

 

どのような経緯かは不明だが、CIAに所属していた時に承一郎を身籠る。その後組織を辞めて承一郎と本海苔町で暮らしていた。

 

スタンドは『喜び(ザ・ジョイ)』。能力は『精神と記憶への干渉』。オセロット曰く『近接戦闘で勝てる相手は見た事がない』らしい。

 

 

ザ・ペイン

 

CIAに所属していた時は理那の部下だった。組織を辞めた後、傭兵として雇われていた時に承一郎にスカウトされた。

 

現在は養蜂家兼蜂の駆除(という名の蜂収集)をしている。

 

スタンドは『痛み(ザ・ペイン)』。蜂を自由に操る能力。

 

 

ザ・フィアー

 

スペツナズ(ロシアの特殊部隊)出身。組織を辞めた後、傭兵として雇われていた時に承一郎にスカウトされた。

 

スタンドは『恐怖(ザ・フィアー)』。周りの景色に溶け込む能力。

 

 

ジ・エンド

 

CIAに所属していた時は理那の部下だった。組織を辞めた後、傭兵として雇われていた時に承一郎にスカウトされた。

 

スタンドは『終わり(ジ・エンド)』。ぶっちゃけ『皇帝(エンペラー)』のモシン・ナガン版。弾丸に当たると対象の生命エネルギーを吸い取る能力がある。

 

 

ザ・フューリー

 

CIAに所属していた時は理那の部下だった。組織を辞めた後、傭兵として雇われていた時に承一郎にスカウトされた。

 

現在は集英組のメカニック担当。

 

スタンドは『怒り(ザ・フューリー)』。

 

 

ザ・ソロー

 

ソ連の諜報員だったが、時代の変化によりソ連が崩壊した時に組織を辞め、各国を彷徨っていた時に承一郎にスカウトされた。

 

スタンドは『悲しみ(ザ・ソロー)』。生者の心を読み、死者との会話による情報収集のほか、降霊によって死者の能力を獲得できる。

 

 

犬塚信乃

 

父が集英組の構成員の一人で父子家庭だったが、抗争で死亡。その後集英組に引き取られて承一郎と出会い、承一郎と親友になった。

 

第0章では承一郎と共にある任務へ赴くが…?

 

スタンドは『村雨』。正確には信乃自身のスタンドではなく、信乃の家系に代々受け継がれたものらしい。能力は水が迸る事が出来る能力。勢いよく迸らせる事によって遠くの敵に水圧カッターで攻撃出来る。

 

名前の由来は『南総里見八犬伝』の村雨の剣士、犬塚信乃より。




皆さんにお願いがあります!

現在オリキャラの中でスタンド能力を決めかねているエヴァ、ザ・フューリーのスタンド能力案を募集します!

能力案はメッセージで送ってくれますと幸いです!それでは、よろしくお願いします!


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JOJO'S BIZARRE SAGA

【警告】
この先は若干のネタバレが含まれています。なのであまり読む事はオススメします。

これはこの作品内に起こった事を年表順にまとめたものです。これからも少しずつ更新されていきます。


紀元前

約12万年前

カーズ、エシディシ誕生。

約4万8000年前

石の矢の元となる隕石がグリーンランドに衝突する。

約1万2000年前

カーズとエシディシが地底に住む一族をほぼ全員殺害、地底から出る。

紀元前3000年

カーズら、初めて人間の歴史に姿を現す。

紀元前2000年

波紋法誕生。

紀元前100年

カーズらによって波紋一族がほぼ滅亡する。

紀元前62年

カーズらが眠りにつく。その後カーズらによって滅ぼされた波紋法を復興しようとした修行者達が『地獄昇柱(ヘルクライム・ピラー)』を建てる。

 

12世紀-15世紀

南米アステカで太陽の民が文明を築く。その中には、石仮面を崇める部族がいた。

 

19世紀

1827年

ダリオ・ブランドー誕生。

1838年

ウィル・A・ツェペリ(後のツェペリ男爵)誕生。

1852年

二つ杜トンネルが開通する。

1858年

ツェペリの父、石仮面をかぶった影響で吸血鬼になる。その後、光を浴びて死亡する。

1860年

ツェペリ、波紋法の修行を始める。

1863年

ツェペリ、老師トンペティから『死の運命』の予言を聞く。

10月16日 ロバート・E・O・スピードワゴン誕生。

1867年

ディオ・ブランドー誕生。(ファントムブラッド)

1868年

4月4日 ジョナサン・ジョースター誕生。

ジョージ一家が馬車の事故に遭い、夫人が死亡。ジョージとジョナサンはダリオ・ブランドーに発見され一命をとりとめる。

1869年

エリナ・ペンドルトン誕生。

1880年

ダリオ・ブランドーが病死(ディオによる毒殺)。その後ディオはジョースター家の養子になる。

1882年

エリナがイギリスを離れ、英領インドで看護師となる。

1888年

ロンドンで切り裂きジャックの事件が発生する(歴史上の未解決事件)。

11月 ジョースター邸炎上事件。当主暗殺計画に失敗した養子が抵抗し、当主ジョージ卿、養子ディオ、警官隊などが全員死亡し、跡取りのジョナサンとスピードワゴンのみが火事から生還。実際にはディオが石仮面を被った影響で吸血鬼になっており、ジョナサンに撃破されるも生き延びていた。

11月29日 ジョナサン、ツェペリから波紋の基礎を習得する。

12月 リサリサ(エリザベス・ジョースター)誕生。

12月1日 ウインドナイツ・ロットで73人が行方不明となる。陰ではジョナサンとディオが再び対決して、ジョナサンが死闘を制す。

1889年

2月2日 ジョナサンとエリナ結婚。

2月7日 ジョナサン、エリナを守るためディオの首を抱いたまま死亡する。

ディオ、船が沈没する直前にジョナサンの遺体の首から下を奪い、棺桶型シェルターに逃れて海底に沈む。

エリナ、幼いリサリサと共に救出される。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■。

12月 ジョージ=ジョースターII世誕生。

 

20世紀

1910年

ロバート・E・O・スピードワゴンが『スピードワゴン財団』(SPW財団)を設立。

1914年

ジョージ=ジョースターII世とリサリサ結婚。

1918年

第一次世界大戦終結を受け、米中露の三大国の権力者による秘密組織『賢者達』結成。

5月13日 シーザー・アントニオ・ツェペリ誕生。

1920年

9月27日 ジョセフ・ジョースター誕生。

その直後、ジョージII世がイギリス空軍将校となっていたゾンビの生き残りに殺される。リサリサはその仇を討ち失踪、ストレイツォの元へ。

1933年(ジョセフ13歳の時)

ジョセフ、スピードワゴンを狙ったハイジャック事件に巻き込まれる。スピードワゴンがジョセフの波紋能力を知った最初、またジョセフの墜落初体験。

1934年(シーザー16歳の時)

シーザー、ローマで父・マリオと再会、この直後マリオはカーズ達の罠のために命を落とし、シーザーは彼の遺志をついで戦いに身を投じる。

1938年

SPW財団の調査隊がメキシコでサンタナを発見、ジョセフと柱の男たちの戦いの始まり。(戦闘潮流)

1939年

『賢者達』、連合国間での兵器開発などのために、『賢者の遺産』と呼ばれる巨大資金を捻出。

2月28日 カーズ、エイジャの赤石のパワーで究極生命体に。

ジョセフ、赤石のパワーでカーズを宇宙空間へ追放する事に成功。

■■■■■■■■■■■■■■■。

3月1日 ジョセフとスージーQ、結婚する。

1942年

ホリィ・ジョースター(空条ホリィ)誕生。

1943年

ルドル・フォン・シュトロハイム、スターリングラード戦線で戦死。

1948年

リサリサ、ハリウッドの脚本家と再婚。

1950年

エリナ・ジョースター(旧姓ペンドルトン)死去。享年81。

1952年

ロバート・E・O・スピードワゴン死去。享年89。

1966年

吉良吉影誕生。

1967年

イタリアの女子刑務所で父親不明の子供が産まれる(ディアボロ)。

1970年、空条承太郎誕生。

米首脳、『賢者の遺産』を奪取。『賢者達』は『愛国者達』と改名。

1972年6月5日

エンリコ・プッチとウェス・ブルーマリンが同じ病院で誕生。エンリコは双子で弟ドメニコは死産であったが、実は取り換えられておりウェスこそがドメニコであった。

1974年

米軍、西側(ソ連)からのアイデアを盗作し、極秘に核搭載二足歩行戦車暗号名(コードネーム)『メタルギア』の開発を始める。

1979年

岸辺露伴誕生。

1980年代

杜王町がS市のベッドタウンとして急速に発展。

1983年

DIOが財宝探索者達によって深海から引き上げられる。

8月13日 杜王町で杉本家殺人事件が発生。殺人鬼吉良吉影の最初の犯行。岸辺露伴はその場に居合わせたが難を逃れる。

東方仗助誕生。

1984年

3月28日 広瀬康一誕生。

ジョセフ、モハメド・アヴドゥルと知り合う。

1985年

4月16日 ジョルノ・ジョバァーナ誕生。

1986年頃

サルディニア島の村で大火事が発生し、ディアボロが表向きは死亡したこととなり、姿を消す。同時期、ディアボロがエジプトで矢を発掘して、エンヤ婆とDIOの手に渡る。『パッショーネ』が台頭してヨーロッパの犯罪件数が激増。

1986年

ジョセフ、スタンド能力が突然発現する。

『愛国者達』、■■■■■■。

1987年

DIO、エンリコ・プッチと出会う。

承太郎がスタンド能力を発現、当初その能力を「悪霊にとりつかれた」と解釈し自ら警察に拘置されるがジョセフの説得を受け出所。

承太郎、ジョセフらDIOと戦うためエジプトへ向かう。(スターダストクルセイダース)

この頃、東方仗助もスタンド能力を発現、それに伴う発熱で病院に向かう途中、リーゼントヘアの少年に命を救われている。

空条承太郎がDIOを倒す。ディオ・ブランドーが完全に死亡。

『愛国者達』、■■■■■■■■■■■■■■■■。

1992年

空条徐倫誕生。

1995年

岸辺露伴、漫画家デビュー。週刊少年ジャンプで『ピンクダークの少年』を連載開始。

1997年

■■■■■■■(■・■■■■■・■■■■)』計画発動。■■■■■■■■■■■■■■一条承一郎、■■■■■■■■■■■誕生。

理那、承一郎■■『愛国者達』から奪取に成功。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■。後に天駒高原で密かに暮らす。

1999年

2月 岸辺露伴が杜王町へ移住。

4月 承太郎が杜王町を訪れ東方仗助と出会う。

杜王町でスタンド使いによる事件が頻発、仗助と承太郎はその鍵を握る『弓と矢』の行方を追う。(ダイヤモンドは砕けない)

ソルベとジェラートがボスの正体を探ろうとしてボスの逆鱗に触れてしまい処刑される。(黄金の風)

 

21世紀

2001年

ジョルノ・ジョバァーナ、ギャング組織『パッショーネ』の内部抗争に終止符を打つため身を投じる。(黄金の風)

2002年(承一郎が5歳の時)

理那、承一郎を守る為に『愛国者達』と戦い死亡。その後承一郎は一条一征の養子になる。

承一郎、天駒高原で『約束の女の子』と結婚の約束を交わす。

2005年

何者かの手によってメタルギアの技術が全世界に拡散。極秘兵器であったはずのメタルギアの亜種が世界中で誕生する。

2009年

一条承一郎、『愛国者達』の刺客マイク・Oの罠に嵌り犬塚信乃及び組員達を殺されるも、スタンド能力を覚醒して全滅させ、サムエル・ホドリゲスとお互い片腕を斬り落とす。その際■■■■■■■■■■■■■■。

信乃達を埋葬後、『毒蛇(ヴァイパー)』として世界中を回って仲間を集め、PMC組織『水晶の牙(クリスタル・ファング)』設立。『愛国者達』壊滅の為活動する。

海兵隊(マリーン)が対メタルギア兵器として『メタルギアRAY』を開発。

2011年

10月28日 空条徐倫によるヒッチハイカーの轢き逃げ事故が発生。

11月6日 徐倫が『州立グリーン・ドルフィン・ストリート重警備刑務所』(略称『G.D.st刑務所』、通称『水族館』)に入監。

11月8日 徐倫が裁判で殺人罪懲役15年を宣告され、刑務所に完全に収監される。ここまでがエンリコ・プッチが空条承太郎をおびき寄せるための謀略。(ストーンオーシャン)

一条承一郎、一時組織を解散する。

2012年

3月21日(新月の前日) 承太郎と徐倫がプッチを倒す。エンリコ・プッチ死亡。

4月 一条承一郎、小野寺小咲、宮本るり、舞子集凡矢理高校に入学。

桐崎千棘、凡矢理高校に転入。

承一郎、スタンド能力を覚醒させる『矢』を小咲を庇う為に射られる。その際小咲も『矢』に触れる。

ヤクザ『秀英組』組長一条一征、ギャング『ビーハイブ』ボスアーデルト・桐崎・ウォグナー両名、承一郎と千棘にニセの恋人になる事を命じる。

5月 鶫誠士郎、凡矢理高校に転入。承一郎と決闘をするも敗北。

6月 橘万里花、凡矢理高校に転入。



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─ネタ&作者の気まぐれ─ チーズの歌

ちょっとした悪ふざけで書いた。

後悔は、ある。


とある放課後の学校───

 

 

集「なぁジョジョ、今…歌思い付いた……………考えたのよ。作詞作曲舞子集だぜ。聴きたいか?歌ってやってもいいけどよ」

 

学校の屋上で、集が言ってきた。

 

承一郎「ずいぶん…君…暇そうじゃあないか…………」

 

勉強や色々な事で忙しい学校生活に呑気な男である。

 

集「聴きたいのかよ?聴きたくねーのか?どうなんだ?オレは二度と歌わねーからな」

 

こう言われると、気になってしまうのが人の性というべきなのだろう。

 

承一郎「………じゃあ聴きたい」

 

集「そうか、いいだろう。タイトルは『チーズの歌』だ。オホン、ン。歌うぜ」

 

すごいもったいぶる集。

 

承一郎「……」

 

集「ピザ・モッツァレラ♪ピザ・モッツァレラ♪」

 

集「レラレラレラレラ♪レラレラレラレラ♪レラレラレラレラ〜♪ピザ・モッツァレラ♪」

 

集「……………つぅーー歌よ…………」

 

集「………………どォよ?歌詞の2番は『ゴルゴン・ゾーラ』でくり返しよ。ゾラゾラゾラゾラゾラゾラ……♪」

 

承一郎「……………」

 

集「どよ?どうなのよ?」

 

承一郎の反応は…、

 

承一郎「いいよ集!気に入った!」

 

意外ッ!それは高評価ッ!

 

集「マジすかッ⁉︎」

 

集も意外な反応で驚く。

 

承一郎「あっ…ヤバイ!スゴクいいッ!激ヤバかもしれないッ!耳にこびりつくんだよ!レラレラのとこが」

 

承一郎「傑作っていうのかな…クセになるよ!これ、YouTube(ユーチューブ)に投稿すれば大ヒット間違いないかも!」

 

集「マジすか‼︎マジそう思う?実はひそかにオレもそう思うのよ、だろォ〜〜〜‼︎譜面にできる?」

 

承一郎「…よし、やってみよう!」

 

集「YEAH(イエー)!」

 

ピシガシグッグッ!と承一郎と集はハンドシグナルを交わす。

 

集「レラレラレラレラ」

 

承一郎「ゾラゾラゾラゾラ、バンド組む?」

 

集「いいな、それ!」

 

 

その後、承一郎と集で演奏した『チーズの歌』というタイトルで投稿された動画はあっという間に急上昇ランキングのトップにランクインした。

 

コメント欄には、『レラレラが耳にこびりついて離れない!』や、『スゴククセになる!』など、大好評だった。

 

 

『チーズの歌』

 

作詞作曲:舞子集 演奏:一条承一郎

 

歌詞

 

ピザ・モッツァレラ♪ ピザ・モッツァレラ ♪

 

レラレラレラレラ

レラレラレラレラ

レラレラレラレラ

 

ピザ・モッツァレラ♪ ピザ・モッツァレラ ♪

 

ゴルゴン・ゾーラ♪ ゴルゴン・ゾーラ ♪

 

ゾラゾラゾラゾラ

ゾラゾラゾラゾラ

ゾラゾラゾラゾラ

 

ゴルゴン・ゾーラ♪ ゴルゴン・ゾーラ ♪

 




承一郎と集が完成にジョニィジャイロになってる…(笑)



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夢見た未来

皆さんお久しぶりです!

今日は本作一周年記念としてこの話を書きました!とても一周年記念とは思えないような話だけど…(汗)




承一郎「…ん?」

 

朝、承一郎は目覚めた。だがそこにはいるはずのない(・・・・・・・)人物がいた。

 

理那「おはよう承一郎、遅刻するわよ」

 

承一郎「え…」

 

亡くなったハズの母、理那がいたのだ。

 

理那「ほら、朝ご飯できたわよ?早く食べて学校に行かなきゃね」

 

承一郎「母…さん…」

 

理那「どうしたの?まるで死んだ人に会ったような顔して」

 

承一郎「…ううん、何でもない。ちょっと…夢を見ていたみたい…」

 

承一郎は溢れそうな涙を堪える。あれは悪い夢だったのだと、母は死んでいなかったのだと安堵した。

 

理那「へぇ…どんな?」

 

承一郎「フフ…秘密」

 

理那「そう言われると余計に気になるの」

 

そうして、二人は食卓へと向かった。

 

 

承一郎「母さん、行ってきます」

 

生きていた、母さんは死んでいなかった。その想いが承一郎の心を高揚させた。

 

理那「行ってらっしゃい、承一郎」

 

もう言われる事がなかったであろう言葉を受け、承一郎は学校へ向かった。

 

 

小咲「おはよう一条君」

 

承一郎「ああ、おはよう小野寺君」

 

小咲「ねぇ、今日一条君のお母さんのお誕生日でしょ?私も行ってもいい?」

 

そう、今日は理那の誕生日なのだ。

 

承一郎「もちろんだよ!母さんも絶対喜ぶさ!」

 

集「なぁ承一郎、オレもいい?」

 

承一郎「ああ!当たり前だろう?宮本さんもどう?」

 

るり「そうね…そうさせてもらうわ」

 

 

 

承一郎「それじゃあ、また後で」

 

放課後、承一郎は小咲に別れの挨拶をした。

 

小咲「うん、またね一条君」

 

 

 

承一郎が理那の誕生会の用意をしていると、ピンポーン!と家のチャイムが鳴った。

 

そこには、オセロット、エヴァ、ザ・ペイン、ジ・エンド、ザ・フューリーと見知った顔ぶれがいた。

 

承一郎「こんにちは皆さん、今日はよくお越しになりました」

 

オセロット「お久しぶりです、ザ・ボスの息子(ジュニア)

 

理那の部下であるオセロットが代表して挨拶する。

 

承一郎「今母さんは留守なのであの計画(・・・・)、実行に移しましょう」

 

一同「「了解!」」

 

 

承一郎「さぁ小野寺君達、入った入った」

 

三人「「お邪魔しまーす」」

 

承一郎「母さんが来たら始めるから、ゆっくりしていてね」

 

 

 

理那「ただいま、承一郎いる?ごめんね、買い物で時間が…」

 

理那は買い物袋を持って家に帰った。キッチンに買い物袋を置いて、ダイニングの明かりをつけた瞬間、

 

承一郎「母さん!」

 

一同「「お誕生日おめでとう‼︎!」」

 

パァン!パパン!パァン!と一斉にクラッカーの音が鳴る。

 

理那「どうしたのこれ?」

 

承一郎「驚いた?オセロットさん達と一緒に準備を進めてたんだ!」

 

オセロット「ボス、秘密にしていてすみません。私もボスが驚くのを見たくて…」

 

エヴァ「ボスの驚くなんてあまりないからね、承一郎がサプライズを提案した時から着々と準備をしていたのよ?」

 

理那「皆…」

 

小咲「あっすみません、これ私達からのプレゼントです…」

 

小咲は皆を代表して理那の好きな花、オオアマナの花束をプレゼントとして渡した。

 

理那「…フフッ…ありがとう、承一郎の彼女さん」ボソッ

 

小咲「えっ⁉︎///」

 

承一郎「どうしたの?」

 

小咲「いいい、いや、何でもないよ一条君!」

 

承一郎「…?」

 

二人の微笑ましいやりとりに、二人以外が温かい目で見る。

 

承一郎「…さてと、お母さん!誕生日ケーキのロウソクを吹き消して!」

 

承一郎は誕生日ケーキを理那の前に出した。理那は一気にケーキのロウソクの火を吹き消す。

 

皆からお祝いの拍手が送られた。

 

承一郎「さぁ、席について母さん!僕が作ったんだ、皆で食べようよ!」

 

理那「そうね、それじゃあ…」

 

全員「「いただきます‼︎」」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

承一郎「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」ガバァッ!

 

承一郎は布団から飛び起きた。

 

承一郎「はぁ…はぁ…今のは…夢…だったのか…」

 

承一郎はヨロヨロと洗面台に向かい、顔を洗う。

 

まるで早く忘れてしまおうとしているように。母はもう、『いってらっしゃい』と言って承一郎を見送らず、『ただいま』と言って帰らない事を知っているから。

 

承一郎「母さん…ううっ…うっ…」

 

啜り泣きながら、洗面台の鏡を見る。映っていたのは、白い角が生えた一人の鬼。角がキリキリと伸びて、額から血が流れる。

 

承一郎「…奴らに、僕達から『奪った』ものを返してもらうッ!そのために僕は、復讐の鬼になるッ!」

 

ガシャァァン‼︎

 

承一郎は洗面台の鏡を叩き割る。その先のはるかかなたにいる敵を見据えながら。

 

復讐の炎は、未だ消えず。

 

 

<= to be continued=




はい、一周年記念回はこれで終了です。

一周年記念ってもっとこう楽しい感じにするべきなんですけどね…(汗)

今度承一郎のマザーベースでの誕生会の回を書きますので、ご勘弁を!

それでは皆さん、また次回!


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秩序の外の誕生日(Happy Birthday in Out of Order)

少し遅れてしまいましたが、二周年記念回です。一周年記念回の時に書いたようにマザーベースでの誕生日です。


ある日、司令部プラットフォーム───

 

バラバラバラ……

 

ローター音を立てながら、あるヘリがプラットフォームのヘリポートへゆっくりと降下した。

 

ピークォド「着きました、今日もお疲れ様でしたボス」

 

承一郎「ああ、ありがとう」ガラッ!

 

その搭乗者、一条承一郎はヘリのドアを開けて足をヘリポートにつけた。

 

最近はあまりマザーベースに戻る日がなく、今日はようやく任務(ミッション)の合間に休める日が来たのだ。

 

ドンッ!ドドンッ!

 

承一郎「ッ‼︎」スチャッ!

 

突然の音に反応してハンドガンを構えた。しかしおかしい、いつもなら巡回しているスタッフ達がいない。こんな大きな音が聞こえていないなんて事もないハズだ。

 

すでに襲撃を受けている?それにしては静かすぎる。一体なんだ…?

 

ドンッ!ドドンッ!

 

音の方角に見ると、そこには鮮やかな色合いの火花が舞っていた。

 

承一郎「これは…」

 

そうだ、これは…昔、夏によく親父と一緒に見た──

 

承一郎「花火…なんでここで…?」

 

そしてどこからか先程とは違った音楽が聞こえて来た。

 

『『 Happy Birthday 真の英雄♪

Happy Birthday 敬礼だ♪

Happy Birthday おめでとう♪

Happy Birthday to you♪ 』』

 

音楽と共に隠れていたスタッフ達が姿を現して歌いながらケーキを運んできた。

 

スタッフ達「「おめでとうございます、ボス!」」

 

カズ「ボス、おめでとう!」

 

承一郎「これは、一体……」

 

エヴァ「あなたが任務に行ってる間に密かに用意しておいたのよ」

 

カズ「花火はあんたの親父さんに手配してもらってな。ウチのGMP、かなり減っちまったから覚悟しとけよ?」

 

承一郎「ああ、ありがとう……ホントお前達、いいセンスだよ」

 

オセロット「オレからの祝いの品だ、ボス」スッ…

 

そう言ってオセロットが出したのはキューバ産の葉巻だ。

 

スタッフ「おお…」「さすが…」「渋い…」

 

承一郎「ありがとう、オセロット。ライターは…いや、火はあったな」

 

葉巻のヘッドを骨の手刀で吸い口を水平に切り落とし、ライターを出そうとするが、承一郎は近くにあったケーキのロウソクの火で点けようとするが、

 

カズ「ダメだぞ、ボス」

 

カズが葉巻を取る。

 

承一郎「じゃあ改めて…フーッ!」

 

承一郎は一気にロウソクの火を全て吹き消した。

 

スタッフ「ヒュー!」「おめでとうございます!」

 

スタッフ達が楽しそうに祝ってくれる。

 

カズ「それじゃあ皆!中でドンチャン騒ぐぞォーッ‼︎」

 

スタッフ「「おおーーッ‼︎」」

 

承一郎「ははっ…それじゃあ、行くか!」

 

ここは天国の外側(アウター・ヘブン)、神に見放され、天国(ヘブン)から追放された者達が地獄(ヘル)に作り上げた楽園、秩序の外(アウト・オブ・オーダー)

 

どこの国家に付属せず、思想、イデオロギー、人種、言語。あらゆる隔たりを超えた戦士達が唯一、生の充足を得られる理想郷(ユートピア)

 

たとえその一寸先が地獄だとしても、それでも彼等は進み続ける。

 

それが戦う事でしか自分を表現出来ない者達が出来る、世界への抗いだから。

 

 

<=to be continued=



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承一郎とカズ、サウナにて

今回は承一郎がやる中学の頃の話です。


マザーベース内、シャワー室───

 

カズ「フーンフーフーンフーン♪フーフーフーフーン♪フーフーフーフーフーフーン♪フーフーフーフーン♪」

 

PMC組織では珍しい大きい風呂場、そのシャワーの前で鼻歌を歌っているのはこの『水晶の牙(クリスタル・ファング)』の服司令官、カズヒラ・ミラーである。

 

キュッ!シャー!

 

その隣でシャワーを浴び始める者がいた。

 

?「…サングラス取ったらどうだい?」

 

カズ「ああ、暗いハズだ」

 

そう言ってカズはサングラスを外した。いや普通風呂場に入ったら外すだろう。

 

?「ふぅ……」

 

少年は温かいシャワーを浴びて息を吐いた。

 

カズ「ボス?承一郎じゃあないか」

 

少年──もとい、この『水晶の牙』総司令官である一条承一郎はシャワーを浴びて体を洗いながらカズに話しかけた。

 

承一郎「……出来たんだってね」

 

カズ「ん?」

 

承一郎「例の部屋だよ」

 

カズ「ああ、サウナか」

 

承一郎「君らしくないね」

 

カズ「うん?」

 

承一郎「贅沢なんじゃあないのかい?このマザーベースにサウナなんて」

 

カズ「ボス、開発を許可したのはあんただ」

 

承一郎「ミッション中に気が変わった。GMP(資金)がかかり過ぎるんじゃあないかってね」

 

キュッ!と承一郎はシャワーの蛇口を閉めて今度は頭を洗う。

 

カズ「話しただろ?海水を吸い上げて、濾過する電気代を考えたら風呂より経済的だ。フィンランド出身の兵士もいるし、士気も上がる。石鹸、使うか?」ヒュッ!

 

カズは石鹸を投げて渡すが、

 

ピシッ!

 

承一郎は叩き落とした。

 

承一郎「断る」

 

カズ「スタッフの評判もいいぞ?」

 

承一郎「そういえばオセロットも『いいセンスだ』とか言ってたな…」

 

カズ「赤くなるまで石を焼くんだ。で、水をかけて蒸気を出す。本格的なフィンランドサウナだ、20人は入れる。……ジョジョ」

 

キュッ!シャー!

 

また蛇口をひねり、シャワーを浴びる。

 

承一郎「カズ、ここでケガ人が出たって?」

 

カズ「うん?ほんの打ち身程度だ」

 

承一郎「尾骶骨骨折、診療所に一ヶ月。誰だった?」

 

尾骶骨、人間が爬虫類から進化した時の名残り、いわば尻尾の部分の骨だ。ここを骨折すると座るだけで激痛が走り、歩く事すらままならない。

 

カズ「アルマジロ」

 

承一郎「その時君もいたんだって?」

 

カズ「あ、あぁ……急に、転んだんだ。……石鹸かな?」

 

承一郎「転んだ、あのアルマジロが。人一倍慎重で、戦車より重心が低い彼が?」

 

そういう承一郎もCQCによる投げを断念して首を締めて気絶させてからフルトン回収せざるを得なかった程の兵士だ。そんな兵士が転ぶとなると、よっぽどの事があったのだろう。

 

カズ「あまりの振動で、マザーベース中のウミネコが飛び立ったそうだ」

 

承一郎「へぇ」

 

カズ「のぼせたのかなぁ、サウナで」

 

承一郎「ほぉ、サウナで」

 

カズ「ボス「カズ」ボス?」

 

承一郎「君……何か、言いたい事あるかい?」

 

カズ「ああ……そうだなジョジョ。サウナ入る?」

 

承一郎「…案内してもらおうか」

 

 

サウナ室───

 

ジュウウウウウウウウウッ……!

 

サウナ室は焼き石にかけられた水の蒸気で蒸し返し、温度も100度をキープしていた。もはや息をするのも苦しいレベルだ。

 

カズ「フゥー……見ろ、この蒸気」

 

承一郎「君、内腿にも傷があるね」

 

カズ「どこを見ているんだ?」

 

承一郎「君の全てだ。そう、そのタオルで隠しているところ以外はね」

 

※これは素です。

 

ジュウウウウウウウウウッ……!

 

承一郎「カズ、それで……」

 

カズ「どうだサウナ、中々だろう?」

 

承一郎「ああ、日照りの熱帯雨林が涼しく思えてくる。で、カズ…」

 

カズ「これなーんだ?」ガサッ

 

カズがおもむろに取り出したのは何かの枝の手元を束ねたものだった。

 

承一郎「なんだい、その葉っぱは」

 

カズ「ビヒタだ、白樺の枝を束ねた…」

 

承一郎「ビヒタ…」

 

カズ「本場はこいつで体を叩くんだ。ビヒタでビンタ(ボソッ)血液循環を促して……代謝」

 

承一郎「へぇ……やってみてくれ」

 

カズ「いいけど?…ふっ!」ペシッ!

 

カズがビヒタで承一郎の背中を叩いた。

 

承一郎「貸してくれ」

 

カズ「どうぞ」

 

承一郎「…ふんッ‼︎」ビシィッ!

 

承一郎もカズの背中を叩いた。

 

承一郎「へぇ、こりゃいいね」

 

カズ「力強いな、ジョジョ」

 

承一郎「で、カズ」

 

カズ「はい?」

 

承一郎「後ろを見せてみろ」

 

カズ「えっ、後ろ?」

 

承一郎「立って後ろを向いてみろ」

 

カズ「な……なんだ、なんだジョジョ」

 

承一郎「タオルを取れ」

 

カズ「あ、ああ……」シャル…

 

ペチペチ……

 

※何度も言うがこれは素

 

カズ「ジョジョ、どこを触ってる」

 

承一郎「尻にも傷があるな……爪で引っ掻かれたような」

 

カズ「もう、いいか?」

 

承一郎「いや、もう少し見せろ。…前向け」

 

カズ「えっ……」

 

承一郎「前を向け」

 

※何度も言うがこれは(ry

 

カズ「ジョジョ……」

 

承一郎「カズ。君、モテるな」

 

カズ「……まぁ」

 

ペチペチ……

 

カズ「ジョジョ、どこ触ってる」

 

承一郎「カズ、座れ。……ふんっ‼︎」ビシィッ!

 

承一郎はカズをビヒタで叩いた後に座った。

 

承一郎「君、覚えているかい?」

 

カズ「何が?」

 

承一郎「会って間もない頃だ。君、僕に女の数を聞いたね?」

 

カズ「ん?」

 

承一郎「モノにした女の数、だったか?」

 

カズ「あ、あぁ……」

 

承一郎「あれから二年だ。君、何人になったんだい?」

 

カズ「うーん…(パシパシと手を叩く)これくらいかな」

 

承一郎「そんなにか⁉︎」

 

カズ「いやぁ……ええっと……」

 

承一郎「どうやったらこの二年で増えるんだ、この生活で!」ビシィッ!

 

承一郎はさらに叩く。ちょっと力が強くなっているのは勘違いではないだろう。

 

承一郎「カズ、僕はここの連中の惚れた腫れたに首を突っ込むつもりはない。個人の自由、自己責任だ」

 

カズ「さすがボス…」

 

承一郎「だが自分の、それぞれのスタッフの、意思や精神に悪影響がないのが大前提。分かるね?」

 

カズ「あ、熱くなってきたから俺はそろそろ…」

 

承一郎「カズ!君、ここの副司令なら、わきまえたらどうだい?」

 

カズ「何だよ…」

 

承一郎「昨日ガゼルから相談があった。ミッションから戻ってすぐにだ。折り入って話したい事があるってね。彼女は、ここで働くのが惜しい程の美人だよね?」

 

カズ「そうだな…」

 

承一郎「君達デキてるんだって?」

 

カズ「そう言ってたか?」

 

承一郎「ところがガゼルは、君がスワンと一緒にいるのを見ちまったらしい。スワンもここにいるのは勿体ないような子だよな…」

 

カズ「ああ…二人でいる事くらい…」

 

承一郎「入ったのか?」

 

カズ「えっ?」

 

承一郎「スワンとここのシャワー室に、二人きりで入ったのか」

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

 

カズ「ええっと……」

 

承一郎「ふぅんッ‼︎」バシィンッ!

 

承一郎の思いっきり振りかぶった一撃がカズに直撃する!

 

カズ「いった‼︎!」

 

承一郎「どうなんだい?そう聞いたぞ、石鹸プレイをしてたとな。ふぅんッ‼︎」バシィンッ!

 

そう言ってまた叩く!なんだか頭の角が妙に伸びているのは気のせいか?

 

カズ「セッケンッテッター‼︎?」

 

承一郎「言え!」

 

カズ「悪かった……つい」

 

承一郎「つい⁉︎それをアルマジロが見た、スワンはアルマジロのガールフレンドなんだって?」バシィンッ!

 

カズ「うぐっ⁉︎」

 

承一郎「そりゃあ驚くよなぁ、重戦車並みの安定感を誇る、あのアルマジロがッ‼︎」バシィンッ!

 

カズ「ぎゃふっ⁉︎」

 

承一郎「ひっくり返るくらいになッ‼︎」バシィンッ!

 

カズ「ぐあぁっ……ああ……」

 

承一郎「マザーベース中のウミネコが、飛び立つわッ‼︎」バシィンッ!

 

ニャアニャア!ニャアニャア!ニャアニャア!

 

カズ「ぐあぁっ‼︎」

 

承一郎「ビヒタァッ‼︎!」

 

ガシャーーーーーーz____________ンッ‼︎

 

カズ「ウボァッ……‼︎」

 

まるで雷が落ちたような音でビヒタがカズを容赦なく叩かれた。もう枝を束ねたやつで出していい音ではない。

 

承一郎「①二股(FU☆TA☆MA☆TA)、②共有施設の乱用、③挙句スタッフの負傷!君何やってるんだ⁉︎」

 

カズ「ジョ、ジョジョ……」

 

承一郎「僕に、こんな説教を、させるな‼︎」ベキィッ!

 

ついに承一郎の鉄拳制裁(TEE☆KE☆N☆SE☆I☆SA☆I)が下された!副司令ぇ…。

 

カズ「ぶわぁっ……‼︎」

 

ガシャアアアアンッ!

 

その威力たるや、大の大人を吹き飛ばすほどだった。

 

カズ「…今のはグーだ」

 

承一郎「それだけじゃあないだろう。君、ドルフィン、ピューマ、コットンマウス、エレファント、一体何人に手を出した⁉︎潰す気か‼︎」

 

すでにカズの被害に遭われた女兵士は数知れず。こいつの罪状は…クロだ!すべてッ!←悪に堕ちたカズのセリフ丸パクリ(詳しくはメタルギアソリッドV参照)

 

ガラガラ……

 

カズ「やりやがったな、このぉ‼︎」ベキィッ!

 

承一郎「ぐっ…!貴様!」ベキィッ!

 

承一郎「根性、叩き出せ‼︎」ベキィ、バキィッ!

 

カズ「ぶっ!べらっ!がっ…」ダッ!

 

承一郎「行かせるかッ!」

 

バァンッ‼︎バシャアッ‼︎

 

スタッフ達「うわぁっ⁉︎」「ミ、ミラー副司令⁉︎」「ボ、ボスも⁉︎」

 

スタッフ達もいきなり司令、副司令がサウナ室から飛び出して風呂で殴り合いを始めて驚いている。

 

承一郎「このッ、スケベグラサン野郎ッ、握り潰すぞッ!」ベキィ、バキィ、ベキィッ!

 

カズは殴られながらも逃走を試みるが、

 

承一郎「待てッ!」ビシュッ!

 

承一郎は手元にあった石鹸をカズの足元に投げつける!

 

カズ「あ、ああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ‼︎」ガシャアアアンッ!

 

石鹸に滑り、カズは派手にスッ転ぶ。石鹸プレイをしてた奴が…これを因果応報という。

 

カズ「ボス、落ち着け。動物には本能ってやつが…」

 

承一郎「ここは秩序ある人間社会だ。ハァッ!」

 

カズ「カバー!」ズギュンッ!

 

カズは『TOKYO通信』を発動させ、シャワーを手動から自動に設定し直し、承一郎にシャワーを浴びせた!

 

シャーーーーッ‼︎

 

承一郎「何ッ⁉︎」

 

カズ「ムーブ!」ダッ!

 

承一郎「待て、このッ……スネークキーック‼︎」

 

カズ「タコスッ‼︎」

 

風呂場の出口へ向かうカズに承一郎はライダーキックをかました!さすが承一郎ッ!オレ達に出来ない事を、(素で)平然とやってのけるッ!そこに痺れぬ憧れぬゥ!

 

それでも外へ脱出したカズに、承一郎は後ろから首を絞めた。

 

カズ「待て…首が…」

 

承一郎「火照った体に…気持ちいいだろう…海風が…」

 

カズ「あったかくて…あつくて…背中になんか当たってるしィ…」

 

※現在二人は全裸です。

 

承一郎「あぁん?」ミシッ!

 

カズ「イグ、イグイグイグゥ……‼︎」

 

カズよ、そのセリフはアウトだ。腐女子を呼ぶぞッ!

 

承一郎「カズ、真剣に考えろ。女か、僕達か…!」

 

カズ「両方…」

 

そう言い、承一郎の拘束から脱出する。ダメだ、この男、反省などしていないッ!

 

承一郎「待ぁてぇッ!」

 

承一郎「お前…少しは…懲りろッ!」ベキィ、バキィ、ベキィッ!

 

カズ「オレが…モテて…何が悪いッ!」バギィ、ベキィ、バキィッ!

 

お互い拳を叩き込む。いやカズよ、論点そこじゃあねぇ。

 

承一郎・カズ「「うおおおおおおおおおおおおおおッ‼︎」」

 

ベキィッ!

 

お互いのクロスカウンターが顔面にヒットした。

 

カズ「が……うおおっ……」

 

承一郎「ハァ…ハァ…いいパンチだ。だけど僕には効かない」

 

カズ「さすがだなボス……」カチャ!

 

承一郎「お前…何も持った?」

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドド

 

承一郎「フルトン回収装置…ハッ、それをどうするつもりだ」

 

カズ「全裸で空の旅はどうだ、ボスゥ?」

 

フルトン回収装置を取り付けようとするカズの手を承一郎は、

 

承一郎「フッ!」

 

掌底で弾き飛ばした!

 

カズ「あーーーーッ⁉︎」

 

承一郎「ハッ!」ドスッ!

 

そこから腹にパンチを叩き込み、カズは倒れた。

 

承一郎「全員に謝れ」

 

カズ「ああ…」

 

承一郎「少しは慎め」

 

カズ「ああ…」

 

承一郎「サウナ掃除一年」

 

カズ「……ああ…」

 

承一郎「……よし!」

 

いやよしじゃあねぇって。二人共全裸だぞ。

 

承一郎「君達、何を見てる」

 

スタッフ達「あ、ボス…」「いや、その…」

 

承一郎は騒ぎを聞きつけて来たスタッフ達を一瞥し、

 

承一郎「…持ち場に戻れ」

 

命令を下した。



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本城凛さんとのコラボ‼︎Another Story─転生者VS DIOの息子─ 別世界に来たのに既に知ってる事が多い

祝!初コラボ‼︎(歓喜)

いやぁ、やっとコラボ出来た…(苦笑)

一応断っておきますが、このAnother Story(ありえたかもしれない物語)は本編とは全く関係ありません。

だから本編ではこの物語に登場するキャラ達は認知しておりません(承一郎の部隊以外)。

あと、コラボ中は本編がストップしてしまうので、申し訳ありません(大汗)

それでは、まず承一郎がパラレルワールドに飛ばされるところからどうぞ!


僕が別の世界に飛ばされたのは突然の事だった。

 

いきなり知らない金髪カールロン毛男に

 

?「どジャアァァ〜〜〜〜〜ん」

 

とか言われて僕は国旗(多分アメリカの)を被せられた。

 

承一郎「うわっ!なっ!何をするんだァーーーーーーッ!…ってえ…?」

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドド

 

僕が国旗を取ったら、僕がいた(・・・・)

 

承一郎(?)「「えっ…?」」

 

と次の瞬間、

 

?「どジャアァァ〜〜〜〜〜ん」バサァ

 

また金髪カールロン毛の男が今度は目の前の(・・・・)()を国旗を被せた。

 

承一郎?「うわっ⁉︎」

 

男が国旗を取ったら、今度は僕じゃあない僕(・・・・・・・・)が消えていた。

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドド

 

承一郎「なっ…⁉︎」

 

?「…Dirty deeds done dirt cheap(いともたやすく行われるえげつない行為)

 

男は今度は自分の体を国旗に被せた。

 

承一郎「…消えた…」

 

調べてみると、なんだか男のらしい手紙があった。

 

 

『拝啓、一条承一郎様

 

 

初めまして、承一郎君。私の名はファニー・ヴァレンタイン、アメリカ合衆国の大統領だ。

 

いきなりの無礼を詫びよう。君は今私のスタンド『 Dirty deeds done dirt cheap(いともたやすく行われるえげつない行為)』の能力で並行世界(いわゆるパラレルワールド)に飛ばされたのだ。

 

ちなみに一つの世界に別世界の同じものが出会うと一つになって死んでしまうからこの世界の君を君が元いた世界に飛ばしたのだ。

 

ここまでしたのは君に頼みがあっての事だ。

 

プッチ神父、と言ったら分かるだろうか。我が合衆国の神父で、『天国に行く方法』を実行しようとしている男なのだが、君にはある任務に就いて欲しい。

 

神父の邪魔をする者達を妨害して欲しい。再起不能程度にしてくれればいいが、最悪殺害してくれ。

 

また、プッチ神父の望む『天国』とやらがどんなものか、調べて知らせて欲しい。それが我が合衆国になにかしらの害をもたらすものだったのなら、神父を抹殺して欲しい。こっちの方が最優先事項だ。

 

以上の任務を遂行することが出来たら君を元の世界へ返す事を保証しよう。

 

本作戦は『ステアウェイ・トゥ・ヘブン(天国への階段)作戦』と名付けられたもので極秘任務だ。くれぐれも神父には悟られないようにしてくれたまえ。

 

本作戦での私の無線の周波数は140.85だ。何か分かったら無線で連絡して欲しい。では、幸運を祈る。

 

 

親愛なるヴァレンタインより』

 

承一郎(…案外別世界に来たのに随分と知ってるワードが出て来たな…。しかも過去の別世界とは…)

 

JOJO(だが、これでやるしかないって事は理解したぜ)

 

元いた世界に返らなければならない。なにより、また彼女達に会いたい。

 

そう思い、僕は無線の周波数を合わせると、連絡(CALL)した。

 

ヴァレンタイン『…承一郎君、やってくれるかね?』

 

承一郎「…これより、『ステアウェイ・トゥ・ヘブン作戦』を開始する」

 

そう言い、僕は空間を繋げた。

 

 

 

アメリカ、SPW本社前───

 

SPW本社ビルの前に止めたベンツに、黒いコートを着た僕は時代遅れのカウボーイの男と、一人の女子と一緒に乗っていた。ひどくシュールな図になっている。

 

絢斗「良いな?奴等がターゲットだ。子供の男の子を除いては、全員始末しても構わない」

 

神父の手下である彼女、綾瀬絢斗は億泰さんとミスタさんを見て言う。

 

ホル・ホース「良いぜぇセニョール。奴等には貸しがあるからよぉ、お嬢ちゃん達を殺さなくちゃあなんねぇのは心苦しいが、まぁ、出来るだけ苦しまないように殺してやるさ」

 

かつて(DIO)に仕えていた男、ホル・ホースはその飄々とした態度は昔と変わらず、脳天に傷を残してそう言う。全く面白い男だ。

 

承一郎「え?でもあの人はミスタさんと億泰さん…」

 

絢斗「彼等は君が知っている彼等ではない。彼等は世界の人々が平和に天国へ導かれる神父の計画を滅茶苦茶にしようとしているんだ。それに、あの少年は君の父、 DIOの魂が転生した存在。君は(DIO)がどんな存在だったかは知っているだろう?」

 

『DIO』…その男がどんな存在かなんて僕自身が最も良く知っている。転生なんて『スタンド』という存在がある時点で特に驚かない。

 

だが DIOの転生者なんてどーでもいい。転生してあのクズがまた世界征服なんてやろうとしてるならすぐにジョースター家が生かしておくわけがないし、ジョースター家と行動を共にするわけがない。

 

転生はしたんだろう。魂の繋がりというべき直感がそう告げる。だが、八幡とかいう少年の精神力が強いようだ。

 

魂が3つ同居している存在。僕達(二重人格)よりも魂が宿っている存在(まぁ僕達は途中から魂が分かれたのだが)。興味深いと思うが、今は任務に集中しなければならない。

 

大統領には調べた事をある程度連絡していた。『時の無限の加速』による『世界の一巡』。だがその能力を手にした者がどうなるかは分からない。 記憶の中のDIOのノートにも書かれてなかった。

 

大統領は『もう少し探りを入れてくれ。プッチ本人がどうなるのかが分かったら君の今後の任務方針を改めて決めよう』と言っていた。

 

絢斗「安心しろよ承一郎。君は世界の為に英雄となり、世界を救うんだ。何の問題がある?安心しろ…君は白の中にいるんだ…そして君は英雄として、元の世界に帰れば良いんだ…」

 

何が英雄としてだ。彼女もプッチと同じくらい自分の行いを全て正しい事だと信じて疑わない『ドス黒い悪』だ。

 

彼女を見ていると、昔父に仕えていたヴァニラ・アイスという男を思い出す。

 

不死身の身体でもないのに自分の首をはねるような盲信的な男。彼女はあの男に似ている。

 

承一郎「……わかりました。やります」

 

実際のところ、殺すまでするつもりはない。負傷による再起不能程度がちょうどいい。大統領の任務内容でもそんな事を言われていたし、彼女達にバレない程度に加減をしておく。

 

承一郎「『ブラッディ・シャドウ』。行け、『スカルズ』達」

 

スタンド、ブラッディ・シャドウの空間から、クリスタル・ボーンの骨で覆われて太陽を克服した屍生人部隊、『スカルズ』が五体現れる。

 

 

 

僕とホル・ホースはミスタさん達が移動したイタリアレストランの外にいた。

 

ホル・ホース「頼りにしてるぜぇ、スカルズさん達よぉ」

 

スカル兵達「「……」」

 

ホル・ホースの言葉に答えず、スカル兵達は素早い動きでレストランの壁に張り付き、合図を待つ。

 

承一郎「ホル・ホースさん。そろそろです、お願いします」

 

僕が空間を繋ぎ、合図を送る。

 

ホル・ホース「アイ!アイ!サー!」メギャン‼︎

 

ホル・ホースの手から彼の銃のスタンド、『皇帝(エンペラー)』が現れ、レストランに向かって発砲した。

 

ミスタ「チッ!あのカウボーイかぶれのオッサンよぉ、俺に銃撃戦を挑んでくるなんてよぉ、ちと頭がおかしいんじゃあねぇのかぁ?」

 

伏せて銃撃を避けたミスタさんは愛用のリボルバーを抜き、ホル・ホースに向けて発砲した。

 

ミスタ「行け、ピストルズ!」

 

No.1「チクショー!飯のジャマシヤガッテ!ブチマケテヤル!脳ミソブチマケテヤル!」

 

昼食の時間を邪魔されて不機嫌なのか、すごく口が悪くなって襲いかかるが、ホル・ホースはそれを躱す。

 

ホル・ホース「おっと危ねぇ。資料にあった銃弾を曲げるスタンドかよ。付いてきなぁ、マフィアの兄ちゃんよぉ、どっちが世界一の拳銃のスタンド使いか決めようぜぇ?そっちのトッポイ兄ちゃんは別の奴が遊んでくれるぜぇ?」

 

さすがホル・ホース。挑発行為をして二人を分断させる事をしたようだ。

 

ミスタ「上等じゃあねぇかよぉ!時代遅れのカウボーイのオッサンよぉ!億泰、他のがいるみてぇだから、そっちはよぉ、オメーに任せっからよぉ!」

 

ミスタさんはガラスを蹴破り、店から飛び出した。

 

拳銃のスタンド使い同士の戦い、見てみたいと思うが、僕にもやる事があるので、店から続いて出てきた億泰さんを迎え撃つ。

 

スカル兵「WRYYYYYY!」ドカッ!

 

力を抑えさせたスカル兵の攻撃。

 

男性1「うわあぁあ!何だあれはぁぁ!」

 

男性2「ハロウィンじゃあないのにコスプレ⁉︎」

 

男性3「いや、あれは本物だぁ!」

 

他の無関係の人間達が騒ぎ出すが、関係ない。

 

こうして、僕達とミスタさん達の戦闘が始まった。

 

 

<= to be continued=




はい、コラボ第一話、どうでしょうか?

初コラボという事で希望とヤル気がムンムン湧いてくるんですよね(笑)

作戦名、ステアウェイ・トゥ・ヘブンはレッド・ツェッペリンの曲で、プッチのスタンド、メイド・イン・ヘブンの名前に変更される前の名前なんですよ。

それでは、新たな部隊、『スカルズ』のプロフィールです!


髑髏部隊(スカルズ)

承一郎の『クリスタル・ボーン』で生成した骨で身体を覆って、太陽を克服した屍生人部隊。

太陽を克服する為に骨を纏っているので、波紋は有効である。身に纏った骨から刀を作り出すことが可能。

元ネタはMGS5、ファントム・ペインのスカルズ。

それでは、本城凛さん、次回もよろしくお願いします!


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『覚悟』した者は美しい

こんにちは、コラボ第二話です。

今回は億泰とミスタ、二人の覚悟が見どころなのでこのサブタイトルにしました。

サブタイトルの由来は小説『OVER HEAVEN』からです。

では、どうぞ!


ホル・ホース「チビっ子スタンドのパス遊びは終わりかぁい?カモォン、ミスターくぅん」

 

時代遅れのカウボーイ、ホル・ホースはミスタさんを廃ビルに誘い込んで撃ち合いを始めた。

 

やはり拳銃(のスタンド)使い同士の戦いは実に素晴らしいものだ。相手の弾丸を避け、撃つ。それだけだが西部劇のような白熱した勝負だ。

 

と、弾丸がホル・ホースに当たりそうになるが、

 

承一郎「『ブラッディ・シャドウ』!」

 

空間を作り出して弾丸の軌道をずらす。

 

ホル・ホース「すまねぇな、恩に着るぜ」

 

JOJO「集中してくれ。ミスタさんはスタンドを得る前からとてつもない銃の才能と集中力があったらしい。それに俺はスカルズ兵達を操作するのに手一杯だ。二つの戦況を同時に扱うのは難しい」

 

ホル・ホース「分かってるぜ」

 

JOJO「今リロード中だ。肩を狙えるぞ」

 

俺が空間を繋いでミスタさんの状況を教える。

 

ホル・ホース「了解!」ダァン!

 

ホル・ホースの銃弾はミスタさんの肩に命中した。俺の指示があるとはいえさすがホル・ホース。見事な腕前だ。

 

ホル・ホース「おやおやぁ?リロードが必要ってのはやっぱり不便でしょうがねぇなぁ?それに引き換え、俺のエンペラーは違う。俺のエンペラーは銃も弾丸もスタンドだぁ。分かるかなぁ?ミスミスくぅん?おや、以前にも今のパッショーネにいるポルナレフにポルポルくんと呼んでやった記憶があるぜぇ」

 

ホル・ホースがミスタさんの前に立つ。あのバカ、お前のスタンドは中距離からの暗殺に向いているスタンドだろう。みすみす相手の前に立つか?

 

だが俺はスカル兵達の操作でそれどころではない。

 

ホル・ホース「ミスミスくぅんか、良いねぇその響き。兄ちゃんのトロクセェリロードのミスが弾丸を受ける原因なんだからなぁ。そもそも、銃を相棒に選んだのも、ミスだったんじゃあねぇのかぁ?日本じゃあ、失敗したって言うのをmissったって言うじゃあねぇの。兄ちゃんの名前、日本にちなんでミスッタって名前に変えちまったらどうだ?お似合いだぜぇ?ポルポルくんそっくりなミスッタくぅん?」

 

あのバカ、何調子に乗っているんだ。『相手が勝ち誇ったとき、そいつはすでに敗北している』、ジョセフ・ジョースターさんの言葉だ。戦いの年季によってその言葉に納得せざるを得ない。全くその通りだ。

 

ホル・ホース「ほれカモォン、ミスッタくぅん?」

 

ミスタさんは確かに昔のポルナレフさんと似ているが、実は違う。表情や口調とは裏腹に、いつも冷静な人だ。

 

それをホル・ホースは知らない。ミスタさんが芯が強い人物だというのを知らない。

 

ホル・ホース「ほらよっ!ミスッタくぅん!頭に血が昇って突っ込んで来るかと思ったが、どぉやらそれ以前に怖気付いちまったようだなぁ?トドメだ!」ダダダン‼︎

 

ホル・ホースが弾丸を撃つが、ミスタさんはなんと弾丸を避けた。恐らく、ホル・ホースのあらゆる動きを読み、自分はホル・ホースだったら、というものを考えてその圧倒的な集中力で近距離からの弾丸を躱したのだろう。

 

逆にミスタさんは弾丸をホル・ホースの左肩、脇腹、右耳に命中させた。

 

ホル・ホースは見誤ってしまったのだ。グイード・ミスタという男の真の強さを。

 

ホル・ホース「イテェ!テメェ!ミスッタぁ!」

 

ホル・ホースは逆上し、冷静さを失ってしまった。これでは勝てる勝負も勝てなくなってしまう。ホル・ホースが弾丸を発射する。だが、

 

No.1「モラッタ!パァス!」

 

No.2〜7「「パスパスパァス!」」

 

ピストルズのNo.1〜7の6人(No.4はいない)のうちのNo.1が蹴り上げ、他のピストルズ達でパス回しをする。

 

ホル・ホース「な、何ぃ!」

 

ミスタ「さっきの俺の攻撃はよう!テメェの体を削るだけが目的じゃあ無かったんだぜぇ!ピストルズを近寄らせるのが本命だったんだぜぇ!そのクソッタレの汚ねぇ銃に潜ませるためになぁ!」

 

さすがミスタさんというべきか、近距離から確実に倒す為にピストルズを近づけさせる伏線として銃弾を放ったのか。素晴らしい冷静さだ。

 

ミスタ「テメェは銃も弾丸もスタンドである事を自慢してたみてぇだがよう!テメェのスタンドにはこんな使い道はねぇよなぁ!自分の弾丸でよう!脳天ぶちまけちまえよなぁ!」

 

ピストルズの連携でホル・ホースの脳天に弾丸が当たりそうになるが、俺はスカル兵の一体をホル・ホースの前に滑り込ませ、弾丸を庇うように操作する。

 

頭の骨で作り出したヘルメットが砕け散るが、まぁ良しとしよう。

 

ホル・ホース「助かったぜぇ、ボーイ。それじゃあ、ここは一旦引かせてもらうぜぇ。あばよっ!ミスッタくぅん?俺の耳の借りは必ず返してやるから、覚悟しておくんだなぁ!」

 

ホル・ホースは覚悟の真の意味を理解していないようだ。覚悟を重んじるパッショーネにその言葉を言ってしまう。

 

ミスタ「とりあえず、この脳天に銃弾を受けても死なねぇコイツから始末しねぇとなぁ」

 

ミスタさんは銃を構えるが、俺はスカル兵を素早く弾道から外すと、ミスタさんを殴る。

 

ミスタ「ぐわぁ!はえぇ!つえぇ!何だコイツはよぉ!」

 

ミスタさんはガラスをぶち破り、外に吹っ飛ばしてしまった。加減はしてあるのだが、かなりのパワーであるのは確かなのだからしょうがないのだが。

 

スカル兵「WRYYYYYY!」

 

スカル兵はミスタさんを追ってビルから出てきたが、ヘルメットを失ったスカル兵は太陽の光で灰になって消えてしまった。

 

ミスタ「助かったのか…むき出しの部分に太陽を浴びせれば、何とか倒せるようだがよう」

 

ホル・ホースを追わせないように別のスカル兵を差し向ける。

 

スカル兵「WRYYYYYY!」

 

ミスタ「マジかよ!何体いるんだよぉ!こいつはよぉ!」

 

ミスタさんはホル・ホースを追う事を断念したようだ。

 

 

 

ホル・ホースがミスタさんを相手にしてる間、俺はスカル兵達を操作して億泰さんに襲いかからせていた。

 

億泰さんはスカル兵達を相手に3体も倒した。さすがは殺人鬼を相手に戦ったスタンド使いといったところだろう。

 

一体目はザ・ハンドの能力で削り取り、二、三体目は攻撃を当て、骨の鎧を剥がして太陽の光で消滅してしまった。

 

男性「う、うわぁぁぁ!」

 

間髪入れずに攻撃を仕掛けようとした新たなスカル兵の進路方向に一般市民が腰を抜かしてしまっていた。

 

やってしまった、と思い、すぐさま進路方向を変えさせようとしていると、

 

億泰「もうウダウダ考えるのはやめだ!こっちに来い!」ガオォン‼︎

 

俺は驚いた。ザ・ハンドの能力で空間を削り取り、スカル兵を億泰さん自身の方に引き寄せたのだから。

 

そのままスカル兵は億泰に噛み付いた。

 

億泰「があぁぁぁ!」

 

ミスタ「億泰!バカ野郎、自分を犠牲にしやがったな!」ダァン!

 

丁度他のスカル兵から逃げてきたミスタさんがスカル兵の鎧を銃弾で剥がし、太陽の光で消滅させる。

 

億泰「俺は馬鹿だからよぉ!そこの人を助けるにはよぉ、こうするしか思い付かなくてよぉ!」

 

ミスタ「覚悟とは自分を犠牲にする事じゃあねぇんだよ!それが分かってんのか億泰ぅ!」

 

億泰「分からねぇよ!けどよぉ、バカな俺にだって、曲げちゃあならねぇ事はあるんだよぉ!」

 

かなりの負傷をしているはずなのに痛みを堪えて、叫ぶ。

 

億泰「俺達が戦いで負けて結果的に死んじまうのは仕方がねぇ!そんな覚悟をもって戦ってるんだからよぉ!けど、何にも知らねぇ奴らが戦いに巻き込まれて俺の目の前でやられるくらいなら、俺は自分がどうなろうと身を差し出してやるぜ!それが俺の覚悟だ!文句あっかコラァ!」

 

これほどの覚悟。気高く、力強いその精神。やはりこの世界でも、億泰さん達は変わらない『黄金の精神』を持っている。

 

億泰「テメェらが無関係な奴等を平気で巻き込むっつぅならよぉ!このオトコ虹村億泰がよぉ、いくらでも防いでやるぜぇ!ドンドン来やがれゴラァ!」

 

見事な覚悟だ…。『覚悟』した者は美しい──父の言葉だが、まさにその通りだと思う。誇り高い覚悟は、何よりも美しいし、尊敬すべきものだ。

 

億泰「な、何だぁ?」

 

だから、俺はスカルズ達を退がらせた。彼の『覚悟』に敬意を払って。

 

ミスタ「オメェの魂の叫びが、あの骨ゾンビどもの親玉に届いたんじゃあねぇのか?だとしたら、オメェの信念の勝ちって奴だ。もう良い歳こいて青臭くて見てらんねぇがよ」

 

ミスタさんが億泰さんの肩を担ぐ。

 

ミスタ「青クセェがよぉ、俺はああいうのはキレーじゃあねぇんだぜ?いい覚悟を見せて貰ったぜぇ、億泰」

 

全くその通りだ。実に見事な覚悟だった。

 

だが、水を差す者が一人。

 

ホル・ホース「感動だねぇ、じゃあその曲げちゃあならねぇ信念ってヤツを見せてもらおうかねぇ」

 

さっきのホル・ホースだ。彼はさっき億泰さんが助けた男の両足を撃ち抜き、そして頭に銃口を向けて立っていた。

 

ホル・ホース「チッ!あのクソガキ、ほだされやがったか…でもよぉ、これで俺の分け前は上がったぜぇ。チェックメイトだお二人さん。ここで何もしなけりゃあ、オメェ達に死んでもらうが、この男は助けてやるよ」

 

……堕ちたな。堕ちてはいけないところまで。そう思った俺はブラッディ・シャドウの空間からスカル兵達を出した。

 

スカル兵(JO)「…『覚悟』した者は美しい…だが、あんたは堕ちてしまったようだな。堕ちてはいけないところまで。残念だよ、ホル・ホース」

 

俺はスカル兵を操り俺の声で奴に話しかける。そして、億泰さん達に向けて言う。

 

スカル兵(JO)「済まない、お二人さん。俺は一般人を巻き込むつもりはなかったんだが…、俺のミスだ。申し訳ない。その誇り高き覚悟に敬意を払う」

 

俺はスカル兵でホル・ホースの腕を捻り上げ、他のスカル兵達に男性を俺の空間に入らせた。

 

ミスタ「どうやらよぉ、テメェは仲間に見捨てられたらしいなぁ。かつて俺の仲間が言っていた事だけどよぉ、下衆に成り下がったヤツってのはよぉ、何をやってもしくじるらしいぜ?」

 

ミスタさんはリボルバーを構える。

 

ミスタ「あばよ下衆野郎。最後に今は亡くなってしまったよぉ、その仲間の代わりに俺がテメェに言ってやるぜ

 

 

 

 

 

 

 

アリアリアリアリアリアリ!」

 

ミスタさんはホル・ホースに弾丸をひたすら叩き込む。

 

ミスタ「アリーヴェデルチ(さよならだ)

 

こと切れたホル・ホースに、さよならの言葉を言った。

 

 

 

絢斗「何故、屍生人を消した?何故、ホル・ホースを裏切った?」

 

空間の中で男性の体を治療し、解放した俺に絢斗はそう言った。

 

一応、妨害は成功した。これなら大統領も満足するだろう。だが、まだ妨害は続くのだろう。

 

JOJO「…『覚悟』した者は美しい…。俺は、彼等の覚悟に敬意を払っただけだ」

 

飄々とした態度で俺は言った。

 

絢斗「次はないぞ?一条承一郎」

 

JOJO「分かった分かった、あんたが大将だ。好きにしな。やれやれだ」

 

ホル・ホース『皇帝』、死亡、再起不能(リタイア)

 

 

<= to be continued=




はい、第二話いかがでしょうか?

覚悟した者は美しい、まさにその通りだと思います。この名言作った荒木先生はマジ神ですね!

覚悟は絶望を吹き飛ばす、プッチ神父の言った事ですが、これも正しい事だと思っています。

それでは、次はコラボ第三話目で!

本城凛さん、次もお願いします!


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盗聴してるとき、たまに変なものを聴いてしまう

今回は戦闘回ではありません。

そういえば、このコラボでやっとブラッディ・シャドウで戦わせることが出来たな…(汗)




ニュージャージー州のはずれ───

 

95号のストリート沿いにある、ニュージャージー州のはずれに路駐しているトレーラー。

 

そこに俺と彼女、絢斗はシートを倒していた。

 

彼女曰く、ニューヨークからフロリダまでの最短の道だから、奴等は明日この道を必ず使うらしい。

 

俺は先程読み終わった『バオー来訪者』を頭に被って、耳にイヤホンを付けてデヴィッド・ボウイの『 世界を売った男(The Man Who Sold the World)』を聴いていた。

 

『Oh no,not me I never lost control

You're face to face with the man who sold the world……ガガッ』

 

だが、急に音が変わる。どうやらスカルズ兵達が億泰さんに襲いかかった時に服につけた盗聴器が作動したようだ。

 

億泰『ああ!ジョルノ!もっとやさしく!そこはダメ!ダメ!ダメッ!ああ!やさしくしてやさしく!服を脱がせないでッ!感じる!うああああダメ!もうダメ〜〜ッ!』

 

…便所の鼠がゲロ吐きそうなものを聴いてしまった…。すごく不快な気分になるが、一応盗聴を続ける。

 

ジョルノ『ダメです。自分の命を軽んじた罰です。今日現れた敵が、あなたの叫びに何の心も感じない人間だった

ら、どうするつもりだったんです?ミスタがいなかったら?護衛のあなたが逆に護衛対象に助けられるってどういうつもりですか?どちらかと言えば友達同士で旅しているようなものですが、これは一応は仕事ですよ?仕事舐めてます?もしもこんな失態が続くようならば…あなたはここにおいて行く。つまりクビですよ』

 

どうやらジョルノ兄さんが体罰まがいの事をやっているようだ。治療と称して。おお怖い。

 

億泰『分かった!悪かったから仗助と代わってくれぇ!痛くて耐えられねぇんだよぉ!』

 

仗助『ここまでジョルノにいじられてるんじゃあよ、俺は却って手をつけねぇ方が良いんじゃあねぇの?オメェにも良い薬になると思うしよ』

 

まぁ、負傷を負わせた俺が言うのもなんだが、確かに無茶なことをしたなと思う。だが、誇り高い『覚悟』があったのは素晴らしかった。

 

八幡『今回、現れたのは概略は屍生人だと思う』

 

俺の二人の父の魂が転生した少年、比企ヶ谷八幡がそう言う。さすが吸血鬼の魂が転生した少年といったところか。

 

小町『屍生人?ジョージを殺した奴だよね?じゃあ吸血鬼が絡んでるってこと?陽乃さんの肉の芽の事もあるし』

 

八幡少年の妹、小町が言った。そういえばエリザベス・ジョースター(リサリサ)の転生者か。

 

まぁ確かにジョージ・ジョースターを殺したのはあのクズが作り出した屍生人の一人だったな…。

 

八幡『それが何とも言えねーんだ。ただ、敵の親玉が本気じゃあ無かったのが気になる』

 

さすがに気付かれたか。まぁ仕方がない事だ。屍生人達を作り出した本人が転生した少年だ。バレてもしょうがない。

 

八幡『屍生人は屍生人を作る。ディオとジョナサンの戦いの時、ディオは村を一つ丸々屍生人に変えているんだ。鼠算式に増やしまくってな。けど、今回は二人を襲ってくるだけで何も無かったのがな…』

 

そう、俺のスカル兵達は普通の屍生人とは違って俺の思いのままに操作が可能なのだ。骨を覆っているのはただの太陽光への防御策だけではなく、俺がスカル兵達を操る為のコントローラーの役割を兼ねているのだ。

 

それに、本来なら骨のプロテクターもあんな強度ではない。骨の密度と硬度を操る事によって、近距離パワー型で思い切り殴ってもヒビが入る程度なのだ。

 

八幡『敵が本気だったら今頃ニューヨークはゴーストタウンだ。噛まれたハズの億泰さんが屍生人化していないのも気になるしな。もし、敵が本気だったら今頃は億泰さんは…』

 

億泰『…ゴクリ…どうなるんだよ…気になるじゃんかよ』

 

八幡『その場で屍生人になって太陽の光で灰になってただけですよ。太陽から身を守る術が無くて。つまり、そんくらい今日の億泰さんがやった事ってのは立派でしたが危なかったんですよ。言っておきますが、これは脅しでも何でもありません。純然とした事実です』

 

多分億泰さんはガタガタ震えているんだろうなと考えた。あのガタイで。フフ…面白い…。プッ…。

 

いろは『でもハチ君。屍生人は最後は億泰さん達を助けてくれたんですよね?味方ではないんですか?』

 

八幡少年の幼馴染、一色いろはが言う。エリナ・ペンドルトン…いや、エリナ・ジョースターの転生者。

 

花京院典明さん…あのクズによって殺された青年の親族…なんだかやり切れないものがある。

 

八幡『だったら、ここまで億泰さんをボコねーよ。例え仲間同士でも、美学に反すれば見捨てる…なんてのはアニメとかでよくある話じゃね?』

 

八幡『ましてや、俺達みたいに強い絆で結ばれている仲間同士ならともかく、ただの利害一致だけの仲間同士ならば価値観の違いとかで案外敵味方なんてあっさりひっくり返るまである』

 

静『ハッチ…顔が真っ赤ですよ?恥ずかしいのなら言わなければ良かったのに…』

 

相当恥ずかしかったようだ。俺だったらあんな台詞言ったら絶対悶え転がること間違いなしだ。

 

八幡『俺の結論として、現段階ではいきなり現れたり消えたりする、骨のプロテクターの中身が太陽の光を浴びると灰になる、屍生人の特徴をもったゾンビの敵が現れた。判ってるのはこれだけだな。屍生人の親玉の美学をホル・ホースが冒したから見限られただけなのか、何かプッチ一味とは別に俺たちを攻撃する目的があるのか、それとも単純にゲーム感覚で俺達を舐めきっていたぶっているだけか…』

 

いや、あまりゲーム感覚でやってられない。骨の強度などは確かに弱めているが、スカル兵達を操作するのはとてつもない精神力が必要なのだ。

 

八幡(八幡的には3番じゃなければいいな♪だって、いきなり現れたり消えたりするだけでもチートじゃん?そこに屍生人が無尽蔵に現れるってなに?舐めプなのに億泰さんとミスタさんを追い込むなんてなに?これで本気で来られたら勝てんのかな?いや、無理っぽくね?波紋の戦士が3人しかいないし。勝てるかな?勝てないかもね?勝てないよ!』

 

 

 

JOJO「フハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ‼︎!」←究極生命体風の笑い

 

考えたことが口に出る。それはしょうがないのだろうが、その内容がアホ丸出しでつい吹き出してしまった。

 

しかも変な俳句を作って現実逃避。俺でもやらない。

 

絢斗「おい、アンタ!起きているなら次の作戦の打ち合わせでもするぞ!次の作戦は、このトレーラーを奴等の車にデラウェアメモリアルブリッジでぶつけてやれば良い。あわや潰されると思えば、奴等は勝手に車を乗り捨てて脱出するだろう。その後はデラウェア州側の川岸にいるこの男に、汐華から譲り受けたこの肉の芽を渡せ。わかったな?」

 

俺はイヤホンを片方だけ外して、漫画を取った。

 

絢斗の手の平にのっている4本足のクモみたいなものを見て、嫌悪感を覚える。

 

『肉の芽』…吸血鬼DIOの細胞から作り出されたもので、人間の脳に打ち込み、相手に『カリスマ』を感じさせて人を操るものだ。吸血による屍生人化とは違い、理性や知性を残したまま下僕に出来る。

 

しかし、脳や精神に負担をかけてしまう事になり、スタンドパワーが落ちるという欠点がある代物だ。

 

しかも、肉の芽はやがて寄生対象の脳を食い尽くされて死んでしまう。

 

JOJO「俺なら完全にぶっ潰すことは出来るが、良いのか?」

 

絢斗「ターゲットのガキまで殺してしまってどうする?我々の使命はあのDIO様の生まれ変わりとかたわ言をぬかす、比企ヶ谷八幡を生きて捕らえる事だ。殺すのは有象無象のジョースターだ。分かったか?このド畜生が」

 

JOJO「いいだろう、アンタに従おう。だが、肉の芽は俺も作れるが、わざわざ貴重なそっちを使うのか?」

 

俺はそう言って髪の毛を変化させて肉の芽を作り出す。

 

肉の芽だが、無害なダミー。こっちを使えば、死ぬ事はないが妨害は可能だ。

 

絢斗「貴様のは使わん。貴様は信用できん。どうしてもと言うのなら、貴様にこの肉の芽を使ってからだ」

 

JOJO「ならいい。そんな物つけるぐらいなら頭に弾丸ブチ込まれる方がマシだ。それだけやれば、後はゆっくりして良いんだな?」

 

絢斗「ああ、それだけで良い。後は寝ていろ」

 

JOJO「いいだろう。後は寝かせて貰うぞ。俺自身はな」

 

俺はまた漫画を頭に被った。

 

JOJO「しかし、そんな綺麗な見た目に反して、アンタには美学というのがないな?DIOって奴は美学は一級品だと聞くが、部下だったとかいうアンタのやり方はとても醜い」

 

言いたい事を言って、外していたイヤホンを付け直し、また八幡達の盗聴を再開した。

 

絢斗「ふん、自分の方がDIO様を理解しているとでも言いたげだな。どこまでも生意気な」

 

JOJO「…………」

 

理解したくもない。あの吐き気を催すようなクズの事なんて、記憶を持っているが、理解しようと思った事すらない。

 

俺は自分で作った肉の芽を、空間の中に入れた。

 

 

 

 

ジョルノ『ところで仗助さん。車の方の手配は?』

 

仗助『手配はできているぜ。ただよぅ…』

 

陽乃『ただ?どうしたの?』

 

仗助『借りれたのがこれなんだわ…』

 

静『こ、これって…』

 

ミスタ『マイクロバスゥ?たった9人でか?』

 

仗助『ああ…10人用くらいの頑丈なミニバンかキャンピングカーで良いって言ったんだがな…経費の無駄だし、最悪敵の攻撃とかでスクラップになるから…』

 

小町『うわぁ…しかもただのマイクロバスじゃあなくてレジャー用の、カラオケやら冷蔵庫やら色々な機能がついてるほとんどキャンピングカーみたいじゃん…今回の旅では無駄だよねぇ』

 

仗助『たまぁにSPWのジョースター優遇主義ってついていけなくなるんだよな。速度と強度の実利優先でいきたかったのによぉ』

 

静『あー…これ知ってます…パパが八幡とかジョルノさんとかがアメリカに遊びに来たとき、みんなでドライブするんだとか言ってオーダーメイドしようとしてたやつです…。ホントに作っていたとは思っていませんでしたが』

 

仗助『…この一件が終わったらよぉ、ニューヨーク本部の車両班と整備班と総務部には菓子折でも持って一家総出で謝りに行かないと不義理かね?』

 

八幡『だな』

 

仗助『他人事の顔してるけどよ、オメェはもうジョースターの一員扱いだからな?』

 

八幡『え?いつの間に?聞いてないんだけど』

 

静『え?今さらですか?』

 

 

 

JOJO「フハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ‼︎!」→本日2回目の究極生命体風の笑い

 

絢斗「うるさいぞ‼︎」




今回は一旦間を置いて、八幡達のやり取りを盗み聞きする回でした。

ちょっとJOJO、こんなキャラだったっけ?みたいな事を思ったりはしますね(汗)

次からはまた戦闘回です。本城凛さん、またお願いします!


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ロードローラーをOVA版でタンクローリーに変える必要があったのか?

今回は戦闘回の最初のとこです。

ちょっと少なめになってしまい、申し訳ない(汗)

それでは、どうぞ!


JOJO「じゃあ、後は頼むぞ、スティーリー(鋼入りの)・ダン」

 

俺はそう言って、肉の芽をダンに渡す。

 

ダン「承知しました、承一郎様」

 

JOJO「様をつける必要はない。俺が彼等をバスから出させたら、誰かに『恋人(ラバーズ)』を忍び込ませろ。出来れば回復出来る奴等が良い。自分を治せない仗助さんとかな」

 

ダン「分かりました」

 

かつてDIOに仕えていた男、スティーリー・ダンはそう言って移動した。

 

ダンのスタンド、『恋人』は、確かにパワーはないが暗殺に向いているスタンドだ。最弱かどうか言い難い能力だ。

 

承太郎さん曰く『正真正銘の史上最低な男』であるスティーリー・ダンは確か怒りのオラオララッシュにより全身骨折で再起不能になったように覚えていたが、どうやら完治したらしい。

 

そこで、盗聴器がまた作動した。

 

ジョルノ『オーダーメイドの特製マイクロバスにしては地味ですね?』

 

仗助『昨日の段階で急遽、塗装して貰ったんだよ。ジョースターマーク入りやらジジイ好みの派手なイラスト入りのマイクロバスなんてものに乗っていたら、敵に狙ってくれと言っているようなものだぜ。外装だけでも目立たない、どこにでもある物にしておかねぇと危なくって仕方がねぇよ』

 

成る程、彼等は車に塗装を施したようだ。

 

ジョルノ『八幡、君は魂の惹かれ合いとかに理解があるか?』

 

八幡『……お前は感じているのか?ジョルノ』

 

ジョルノ『ついこの間から…』

 

八幡『何となくだがわかる。近くにいて、俺達を見ている…仗助はわからないみたいだが、確実にいると確信できる。突然現れた一つも含めて』

 

ジョルノ『僕と君が惹かれあっている相手はやはりDIOの…』

 

八幡『多分…な』

 

やはり、といったところか。気付いている。八幡少年とジョルノ兄さんはこの世界に来た俺の存在に気付いている。

 

まぁジョースターの血統は特別な肉体の波長で繋がっているからしょうがないのだが。

 

盗聴して調べたところ、八幡少年はマイクロバスの助手席に、運転はミスタさんがするらしい。

 

 

 

絢斗「おい、クソガキ。もうじき奴等の車が通るぞ、準備は良いのか?」

 

JOJO「静かにしてくれ。タイミングを図っているんだ。一般の車両には被害を与えるわけにはいかないからな」

 

絢斗「ふん、優しいことだな。天国が発動すれば、今の世の被害など、関係なくなるというのに」

 

JOJO「俺はアンタみたいに関係ない人間を巻き込むようなサイコパスじゃあないんでね」

 

それに、俺にも美学とは言えないが、曲げてはならない信念はある。

 

一般人を巻き込むなんて論外だ。

 

JOJO「今だな」

 

俺はそう言って重機ごと空間の中に入った。

 

 

 

僕はデラウェアメモリアルブリッジの上から重機をマイクロバスに落とす。

 

八幡「げっ!」

 

八幡少年は気付いたみたいだが、このまま重機を落とす。その重機の名前は……、

 

承一郎「ロードローラーだ‼︎」

 

敢えて僕はあの決戦の時の台詞を言う。

 

八幡「ザ・ジェムストーン!止まれ時よ!」

 

いきなりの襲撃に驚いた八幡少年は、スタンドを出した。

 

次の瞬間、ロードローラーが凹んだ。どうやら、八幡少年が時を止めてロードローラーにラッシュを叩き込んだようだ。

 

この凹み具合からして、どうやら5秒以上は時を止められるようだ。厄介だ。

 

ロードローラーはマイクロバスの後部の四分の一をぶっ潰した。しかし誰もいない後部へ押し退けたようだ。

 

八幡「脱出しろ!爆発するぞ!」

 

八幡少年はそう叫んだ。どうやらロードローラーが落下した衝撃で橋から落ちてしまったようだ。

 

僕も橋から飛び降りる。

 

八幡少年と目が合う。

 

どこか僕と似ている少年。死んだ魚のような目をしているものの、瞳の奥に映った力強さが、普通の少年とは違うと物語っていた。

 

僕は無意識に笑みを浮かべていた。

 

JOJOがいつのまにか入れ替わっていた。どうやら、比企谷八幡という少年に何か思うところがあるようだ。

 

俺の父、記憶の中でしか見た事がない人。その転生者の顔を、見たくなったのだ。

 

そして、このドサクサに紛れて仗助さんの耳からダンのスタンド、『恋人』が入り込んだのを確認すると、俺はブラッディ・シャドウの空間の中に入った。




サブタイトルはあんなですが、私はOVA版もカッコイイと思います。

ASBではロードローラーでも爆発あったじゃあないか、というのが心境です。

それでは、また次回!


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ダンははたして敵の前に立つ必要があるのか?

今回は、皆が思うだろうことをサブタイトルにしました。

何でわざわざ敵の前に出るんでしょうかね?

ダンってすごくバカですよね(笑)


俺は空間の中から出ると、絢斗の前に立った。

 

絢斗「随分荒っぽい足止めだったな。まさかロードローラーを落とすとは思わなかった

 

JOJO「ここらで彼の力を見ておきたかったからな。それに、せっかくロードローラーがあったんだ。一度くらいはやってみたかったんだよ。タンクローリーでも良かったが、やはりあれはロードローラーだからこそ燃えるんだよな」

 

絢斗「そんなもの、どちらでも良い。むしろ燃えるのはタンクローリーの方が燃えるだろう。爆発が早まって他のジョースター共が始末出来て良かったのではないのか?」

 

JOJO「あの時はたまたまあいつが外に出たから一人だけ投げ出されてしまっただけで、あの段階じゃあ、この結果は分からないだろう?それに、ロマンって物があるだろうが」

 

まぁ、任務にロマンもマカロンもないと思うが。たまたまあったから使っただけだ。

 

JOJO「じゃあ、『俺は』もう寝るぜ。精々頑張れよ」

 

俺は昨夜のように漫画を頭に被せて、盗聴器(実は防水機能付き)を作動させ、空間を繋いで彼等を見ていた。

 

 

 

八幡達波紋使い達は波紋を使って水の上に着水、そのまま立ち上がった。

 

仗助さん達波紋使いではない人達はプカプカと浮かんでいるのだが…、

 

陽乃『ガバゲボ…だ、誰か…ガボッ!助けて!私は泳げるけど…アップアップ…川だけは…ブハッ!川だけは前世のトラウマで…ブクブク…』

 

茅ヶ崎陽乃、といったか。タロットカードの起源、エジプト八栄神であるアヌビス神の転生者。

 

どうやら前世のトラウマ(川の底で錆びて死んでしまった事)で、川だけ泳げないようだ。妙なカナヅチだ。

 

確かあれはイギーが足にぶつかってきてコントロールを失って川に落ちてしまったような…。なんだか、強いのに可哀想な奴だ。

 

アップアップなんて、漫画やアニメでしか見たことがない。お前はいつから某悪魔の実を食べたゴム人間になった?

 

静『パウッ!』ドズッ!

 

静さんが陽乃を引っ張り上げ、横隔膜に小指を突っ込む。あれはすごく痛い。

 

陽乃『かはっ!』

 

静『そのまま肺の中の空気を全て吐き出しきって下さい』

 

その後、波紋使い達は仗助さん達を運んだ(お姫様抱っこしたり引きずったり)。比企谷兄妹の波紋はかなり強いらしい。さすがは前世が波紋使いなだけある。

 

対岸まで走った(比喩ではなく文字通り)八幡少年達はすこし皆の息が整うまで待っていた。

 

八幡『あっちゃあ…向こうはえらい騒ぎになってるなぁ』

 

小町『テレビ局のヘリまで出てるよ?あれじゃあ、バスをクレイジー・ダイヤモンドで直しに行って再利用するなんて出来ないよね?

 

八幡『まったくだ。ホントにどう責任取ってくれるんだ?あれはあれで我が社やジョースター家の財産なんだが?ついでに荷物やらも潰れたし』

 

小町『この責任、納得の行く説明を聞かせてくれるんだよね?そこのオジサン』

 

二人は、そこに待機していたスティーリー・ダンに厳しい目付きを向けた。

 

ダン『な、何をいきなり!俺は近くでケバブ屋の屋台を営んでいる親父だぞ!何か騒ぎになっているから見にきただけだ!言いがかりは止してくれ!』

 

俺でも白々しいと思ってしまう。エンヤ婆を始末しに行った時の演技力はどこに行ったのやら。

 

そういえば何でダンは敵の前に出るのだろうか?射程距離がとても長いのだから遠くから相手が死ぬのを待てば良いのに。

 

八幡『ジョルノ!そいつを殴れ!死なない程度に!吹っ飛ぶくらい!それ以外の奴は走る準備だ!ジョースター家の伝統を使うぞ!』

 

八幡少年はどうやら気付いたみたいだ。

 

ジョルノ兄さんのゴールド・エクスペリエンスがダンを殴り飛ばす。

 

バギィ!

 

ダン『ゲブッ!』

 

仗助『うおわっ!』

 

ダンを殴り飛ばすと、仗助さんも同じ体勢で吹っ飛んだ。

 

陽乃『こいつは『恋人』の暗示のスタンド使い、スティーリー・ダン!ミクロのサイズしかないスタンドで誰かの脳に入り込み、自分が受けたダメージを取り付いた相手にはね返す能力!こいつが自殺とかしたら仗助が死ぬわ!』

 

八幡『ヤッパリ!全員手を出すな!何人かは監視の為に残れ!』

 

やはり、父の転生者。すぐさまダンと気付いて、作戦を考えている。

 

ダン『その通りだ。バレていたみたいだな。どうせなら女の子全員と今、俺を殴った兄ちゃんを希望するぜ』

 

ダン…お前…ロリコンだったのか……。

 

いや、しょうがないのは分かっている。八幡一行は精神年齢的には高いが、体は小学生くらいだからな…。

 

だが、その発言はアウトだろう……。

 

八幡『ちっ!行くぞ!ジョースター家奥義!』

 

八幡少年はスタンド──ザ・ジェムストーンというらしい──で億泰さんとミスタさんを掴み、仗助さんと頷き合って…、

 

八幡・仗助『『逃げるんだよォォォ!』』

 

億泰・ミスタ『『うわあぁぁぁ!また運ばれるのかよォォォォォォ!』』

 

クルッと踵を返し、一目散に逃げた。何か考えがあるのだろう。

 

ダン『さて、金髪兄ちゃんには人間梯子にでもなってもらうかな?女の子達はコンパニオンみたいにもてなしてもらおうか?』

 

場に残ったジョルノ兄さん、いろは、小町、陽乃にそう言うダン。

 

ん?そういえば静さんの姿が見えない。どうやら透明になって仗助さん達に着いて行ったのか。

 

 

 

八幡少年達は住宅地の陰まで逃げ込んだ。

 

八幡『よし、ここまで来たのならとりあえずラバーズをどうにかしよう。ハーミットアメジスト』

 

八幡少年はもう一つのスタンド──ハーミットアメジストというらしい──を出した。

 

億泰『おい八幡。今回はザ・ジェムストーンじゃあ…』

 

八幡『黙れ!億泰!』

 

億泰『あ?』

 

八幡『どうやら何らかの方法で誰かに見られてる。俺とジョルノしか気づいていないみたいだが、どうやらディオの息子の誰かがそういう能力の持ち主なんだろう。スタンド使いが肉親の縁で感覚的に通じるアレだ』

 

八幡『どうも嫌な視線をさっきから感じているんだよ。盗聴もされているかもな。だから俺達の能力に関わる事は一切口にするな!これは絶対に守らないと命に関わるぞ!』

 

素晴らしい。すぐに俺のスタンドの性質を見抜いて、対策を練っている。

 

八幡少年は水ポチャで壊れたiPadを取り出した。

 

八幡『仗助。これを直してくれ』

 

仗助『ああ』

 

八幡少年は仗助にiPadを直してもらい、電源を入れ、ビデオ撮影モードにした。

 

それに茨のようなハーミットアメジストを繋げる。

 

するとiPadに気持ち悪い映像…恐らく仗助さんの脳内の映像が浮かぶ。

 

八幡『これは仗助の脳幹の中だな…厄介な…肉の芽まで栽培されてやがる。波紋使いのスタンドが中に入るしかないが…小さくなって行けるか?ジョジョ』

 

ここで静さんが姿を現した。

 

静『ええ。行けます』

 

仗助『待てよ。俺の頭の中の話だ。俺のクレイジー・ダイヤモンドも行くぜ!大事な妹だけを危険に晒すなんて出来るか』

 

静さんのスタンド──この世界だとアクトンクリスタルというらしい──と仗助さんのクレイジー・ダイヤモンドは小さくなって仗助さんの脳内に侵入した。

 

八幡『映像とナビゲートはiPadで伝える。もしかしたらあの屍生人が現れる可能性があるが、俺達三人はそれぞれの役目で手が一杯だ。ミスタさんと億泰さんは無防備な俺達の護衛をお願いします!』

 

億泰『またこいつとコンビかよ』

 

ミスタ『それはこっちのセリフだオソマツ!』

 

そう言いながら億泰さん達はそれぞれスタンドを出して間に仗助さん達を挟んで背中合わせに立つ。

 

仗助『行くぜジョジョ!待ってろよラバーズ!テメェは完璧にこの俺達…』

 

静『仗助、静のジョースター兄妹を敵に回してしまったようですね!』

 

ジョースター兄妹は、仗助さんの脳内の中にいるラバーズに向かって宣言した。




次回から、またスカルズ兵達の登場です!

承一郎本人の本格的な参戦はいつになるか…。

楽しみにして下さい!

それでは、また次回!


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光の速さってマジでチート

今回はかなり長いです。

短かったり長かったりすみません(汗)

恋人戦、ラストです。

それでは、どうぞ!


俺は八幡少年が持っているiPadを肩越しに見ている億泰さんとミスタさんの影から見ていた。

 

多分八幡少年には気付かれていると思うが、どーだっていい。

 

 

 

アクトンクリスタルとクレイジー・ダイヤモンドは血管の中に入っていった。血管はアクトンクリスタルの波紋カッターで穴を開けて入った。

 

仗助『うげぇ…痛くねぇけど自分の血管を傷つけられるのは気分がワリィ…』

 

静『後でイーハに治して貰うから我慢して下さい』

 

イーハというのはいろはの事だろう。それよりもなんだか目が血走っている。どうやらこの世界の静さんはブラコンのヤンデレか?ゾッとするな。

 

仗助『ジョジョ?おいジョジョ⁉︎どうした?目が血走ってるぞ⁉︎』

 

八幡『あ〜…ダメだこりゃ…ありゃ見えてねぇよ、ジョジョの一番触れちゃあいけない部分に触れたな…』

 

仗助『どういうことだ?』

 

八幡『髪型をバカにされた時のお前にそっくりだって話をしてるんだよ。ジョジョにとってのお前は、お前にとっての頭と同じって事だ』

 

仗助『わかるような…わからねぇような…』

 

八幡『あぁそう!そりゃあ悪かったな鈍感ラブコメ主人公!ほら、そろそろ脳幹に着くぞ!』

 

 

 

ところ変わって兄さん達に戻る。

 

人間椅子にされ、四つん這いのジョルノ兄さんの上にスティーリー・ダンは座っていた。

 

ダンはいろはや小町を横に侍らせ、上機嫌に陽乃に淹れさせたコーヒーを飲んでいた。

 

ダン『実に気分が良いなぁジョルノ・ジョバーナ。いや、DIO様の息子。それとも、汐華初流乃と呼ぶべきかな?』

 

ジョルノ『よく僕の本名を知っていたね?戸籍も何も既に無くなっていて、その名前は忘れ去られていたはずなのに。そして既に捨てた名前なのに』

 

ダン『テメェ、イスが何を口を利いているんだ?』

 

ダンは兄さんの髪を掴んで引っ張る。

 

さっきから子供じみた嫌がらせをしているし、いろはや小町、陽乃にもベタベタ触っている。

 

やはり…ロリコンだったのか…。

 

良く見ると、兄さんが石をインコに変えている。どうやらやられた事を覚えさせているようだ。

 

 

 

またところ変わって仗助さんの脳内の方へ。

 

八幡少年のiPadに写っていたのは、仗助さんの脳幹で仗助さんの脳細胞や肉の芽を使って分身を作っている恋人だった。

 

恋人『マァギィィィ!』

 

AC(アクトンクリスタル)『兄さん!同調させるよ!』

 

CD(クレイジー・ダイヤモンド)『お、おう』

 

AC『波紋!コオォォォ!』

 

静さんは仗助さんと波紋を同調させ、恋人の分身達にラッシュを叩き込む。

 

CD『ドララララララ!』ドコドコドコォ!

 

AC『怒ララララララ!』ドコドコドコォ!

 

ラッシュを叩き込まれた分身達は次々と消えていった。

 

ん?何故か文字が変わっているような…。

 

恋人『マァギィィィ!なんだコイツら!手に負えねぇ!』

 

AC『あなたの戦い方は承太郎おじさまの資料で既に拝見しています。ジョースターを相手に同じ戦法で、同じ仕掛けで挑む…それは無策で挑むも同じ事を意味します』

 

そう言って分身に必要な細胞を煙にする。これでは分身を作り出せない。

 

AC『やはりあなたは東方仗助の頭に居座る『恋人』にふさわしくはありません。何故なら、あなたは我が家訓にそぐわなすぎる』

 

静さんのスタンドはそう言って分身と肉の芽を次々と煙に変える。

 

AC『1つ!ジョースター家に二度同じ手を仕掛ける事、すなわちそれは既に凡策!同じ手にかかる者、すなわちその者は愚者と思え!

1つ!作戦上逃げる事はあっても戦いそのものからは決して逃げるな!

1つ!キチッと死んで地獄に行くクズには、しっかり地獄の穴へ背中を押してやるべし!

1つ!相手が勝ち誇った時、そいつは既に敗北している!確実にとどめを刺してから勝ち誇れ!

1つ!相手の1つ上を行っていると思うな!自分の全てをやぶられた上でも、更に相手の1つ上を行くつもりで頭を使え!

あなたはジョースター家に二度同じ手を仕掛けた愚者であり、まだ勝っていないのに勝ち誇り、キチッと地獄の穴に背中を押すべき下衆!こんな外道に、私達ジョースターが…弱さを知り、それすらも強さに変え、常に相手の1つ上を行くように頭を使ったジョセフ・ジョースターの弟子達が負ける道理はありません!ドララララララ!ドラァ!』ドコドコドコォ!

 

静さんのスタンドは恋人本体と肉の芽に波紋を流し込み、肉の芽を消滅させる。

 

劣勢を悟った恋人は慌てて逃げる。

 

CD『俺の出番がなかった』

 

AC『いえ、これからですよ兄さん。出てきなさい!屍生人とやら!』

 

そろそろ頃合いだなと思った俺はスカル兵達を空間から出した。

 

スカル兵達がミクロサイズにまで出来るんだなと自分に関心した。スカル兵達は既に元々の強度のプロテクターを身に纏っていた。

 

AC『兄さん。本当の戦いはここからです』

 

CD『おうよ!ドララララララ!』ドコドコドコォ!

 

スカル兵にCDのラッシュが叩き込まれる。だが浅いヒビが入る程度。

 

だが、ACが動く。

 

AC『別に直接波紋を流さなくても、波紋を流す方法ならある!ドラァ!』

 

ACの攻撃が当たる。あの動き…恐らく中国拳法の技。剛拳の対極である柔拳、相手の内側から破壊の力を流す方法。そこに波紋を加えると…、

 

スカル兵『Gaaaaaa!』

 

スカル兵は灰になった。

 

CD『考えたなジョジョ!ならば俺はこうだ!ドラァ!』

 

CDも同じく中国拳法を使い、

 

CD『静の波紋を同調させて…ドララララララ!』

 

静さんの波紋がクレイジー・ダイヤモンドに伝わって、スカル兵に流れる。

 

AC『これが二人初めての共同作業でした♪』

 

CD『気ぃ抜くな静!手強いのは確かなんだからよ!』

 

 

 

そしてところ変わって八幡少年達に。

 

八幡『お出ましか。表にも…な。お約束通り現れてくれて嬉しいぜ。屍生人ども』

 

俺は表の八幡少年達にも三体のスカル兵達を差し向けた。

 

八幡『頼むぜ!億泰、ミスタ!俺達は手が出せねぇ!』

 

ミスタ『了解だ。行くぜ億泰!』

 

億泰『おうよ!』

 

ミスタさんが銃弾を撃ち、曲射でスカル兵の頭に当てるが、本来の強度のプロテクターにはヒビが入る程度に留まっている。

 

スカル兵『WRYYYYYY!』

 

億泰『削り取れば硬さなんて関係ねぇんだよ!あっちこっちに出しすぎて動きが緩慢だぜ!こっちに来い!』ガオォン!

 

億泰『近づいて来たところをもういっちょ!』ガオォン!

 

ザ・ハンドの手がスカル兵の足を捉え、片足が剥き出しになった。

 

八幡『ハーミットアメジスト&波紋!』

 

八幡少年がiPadに伸ばしているのとは別のハーミットアメジストを出し、波紋を流してスカル兵を倒した。

 

ミスタ『一回でダメならよぉ、同じところに何発でも叩き込めば良いんだよなぁ!』ダダダダダン!

 

ミスタさんはピストルズを使って何発も同じ箇所に弾丸を叩き込み、広がったヒビに太陽の光が差し込み、スカル兵が灰になった。

 

億泰『やるなミスタ!』

 

ミスタ『オメェもな!億泰!』

 

 

 

そして今度は兄さん達の方へ。

 

ダン『こ、これは…』

 

ダンはジョルノ兄さんのゴールド・エクスペリエンスが石から生み出した木のつるで磔にされていた。

 

ジョルノ『ギャングを甘く見ましたね。僕は承太郎さんほど我慢強くもなければ、当時の彼のように裏を知らない訳ではないんですよ。『痛み』なんて与えなくても、あなたをこうして身動きできなくさせる方法なんていくらでもあります。それにあなた、覚悟はないですよね?ここで自分の舌を噛みきり、自分の命ごと、せめて仗助さんを道連れにしようとする覚悟はないですよね?』

 

覚悟がない、スタンドが使えるだけのクズ。まぁ確かにその通りだ。

 

いろは『ハチ君から恋人が逃げたって連絡が来たよ!』

 

ジョルノ『みなさん。体中の穴という穴を塞いで下さい。特に耳は』

 

そのジョルノ兄さんは耳を触った後、スマホを操作している。

 

ダンが恋人を操作して兄さんの耳に入ろうとするが、よく見ると兄さんの耳がない。

 

兄さんはまんまと引っかかった恋人をゴールド・エクスペリエンスで摘む。

 

ジョルノ『僕の特技なのさ』

 

そういえばジョルノ兄さん、組の宴会とかの一発芸でやってたような…。

 

ジョルノ『さて、このまま何もしなければ、再起不能にはなってもらうが、何もしないと約束しよう』

 

ダン『ひ、ひいいぃぃぃ!何もしない!何もしないから勘弁してくれ!』

 

本当に覚悟がない男だ。

 

しょうがなく、俺はスカル兵達を差し向けた。その数20。

 

いろは『ゾンビたちっ⁉︎エメラルドストライク!』

 

エメラルドの弾丸がスカル兵達に飛んでくるが、プロテクターの強度によって弾き返された。

 

いろは『かたっ!』

 

陽乃『どいて!いろはちゃん!』

 

陽乃のスタンド、アヌビス神の刀が一閃し、スカル兵が崩れ落ちる。

 

陽乃『私のアヌビス神はこんにゃく以外、斬れるわよ?』

 

何かジョルノ兄さんの心の声を読んだらしい。エスパーか何かか?

 

いろは『また来た!』

 

俺は更にスカル兵達を差し向ける。

 

ダン『形成逆転だな。このまま降参して恋人を解放すれば、比企谷八幡は連れて行くが、お前達は助けてやるぜ?』

 

何を勝ち誇っているんだ!貴様は静・ジョースターの言葉を忘れたのか?

 

小町『小町達が降参して、お兄ちゃんを差し出せば、ほんとに小町達の命は…助けてくれるの?』

 

ん…?もしかして…?

 

ダン『ああ、比企谷八幡以外は助けてやるさ『だが断る!』なに!』

 

うん…、まぁ…言うと思った…。

 

小町『小町の友達の一人に、こんな言葉を言っていた人がいるんだよね。『最も好きな事の1つは、自分で強いと思ってるやつにNOと断ってやる事だ』って。小町もそう思う。あなたにも、この屍生人の親玉にも、小町は言うよ!この比企谷小町が好きな事の1つは、自分が強いと思っている人にNOと断ってやる事だよ!』

 

俺も一度言っていた事だしな…。だが、俺は彼女を尊敬する。

 

小町『あんまり使いたく無かったけど、もうやるしかないよね?小町も覚悟を決めるよ。一般人を巻き込みたくは無いって言ってたけど、ごめん。あれは嘘になるかも。もしかしたら一般人をやっちゃうかもね』

 

陽乃『え?なになに?奥の手でもあるの?そんなのあるなら早くやってよ!』

 

そんな事を言っている陽乃以外、全員顔が青ざめている。そんなに恐ろしいのか?

 

小町『みんな!』

 

小町は腕を上に向け、人差し指を上に掲げた。

 

その瞬間、兄さんは陽乃を抱えて、いろはと一緒に逃げる。

 

いろは『逃げるんですよォォォ!』

 

いろは…それでも君は前世はエリナ・ジョースター?いや、それほど小町の技が危険らしい。どうやらあの慌てようだと、敵味方問わない無差別攻撃みたいだ。

 

陽乃『なに⁉︎マジで何なの⁉︎何で脇目もふらずに逃げてんの⁉︎』

 

ジョルノ『うるさいな!君は知らないからそんな事を言えるんだ!急いでるんだ!とにかく絶対に今は逃げさせてもらうからね!』

 

恋人をしっかりと摘み、兄さん達は逃げる。

 

次の瞬間、

 

……シュウウウウウウ……という音を立てて、スカル兵達の体に穴が開いて、その周りに熱が溶けていた。

 

ダン『ギャアアアァァァ!』

 

刹那…音もなく…一瞬という時間を何分割りにした時間の表現ですら生温いようなあっという間に周りの景色は一変していた。

 

地面は穿たれ、土が焦げていて、河原の形が変わってしまっている。

 

スカル兵達は全滅していた。あのプロテクターを貫通する程の威力に、驚きを隠せない。

 

陽乃『何…アレ…』

 

陽乃が腰を抜かしている。

 

ダン『ギャアアアァァァァァァ!何が起きたんだ!助けてくれ!俺は何もしていない!なぁ、そうだろう⁈』

 

小町『だが断る!』

 

小町はスティーリー・ダンを川に投げ捨てた。

 

ダン『何故だ!何もしなければ、何もしないという約束だったんだろう⁉︎』

 

ジョルノ『自分を知れ。そんな都合の良い話、あるとでも思っていたのか?』

 

プチッ!と兄さんは摘んでいた恋人を潰した。

 

ダン『あ…』

 

ジョルノ兄さんは振り返り、八幡少年達と合流した。

 

 

 

絢斗「何故、スカルズ軍団を全軍撤退させた?」

 

JOJO「何をされたのかも分からない、あんなチートを相手にしろと?」

 

絢斗「臆病風に吹かれたか…ガキが」

 

JOJO「そうかい。そう思うなら、アンタとはもうここまでだ。俺はここで降りさせてもらう。アンタとは一緒はもうこりごりだ」

 

そろそろ頃合いだろう。もういい加減に長い間空気だった大統領に連絡出来るかもな。

 

絢斗「後悔するぞ?一条承一郎」

 

俺はブラッディ・シャドウの空間の中に入った。




いよいよ承一郎、絢斗と離脱しましたね。

次くらいに八幡達と本人が戦います!

それでは、また次回!


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承一郎のもう一つの世界その①

今回は承一郎戦の一歩手前の話です。

前座の人は…気にしないで下さい。原作でも同じ扱いですし(汗)

サブタイトルの由来『DIOの世界』をパラレルワールド入りした承一郎に合わせて変えてみたんですよね。

それでは、どうぞ!


俺は八幡一行のバス(実はあのジョセフさんの趣味丸出しのバスは二つあったのだ。しかも今度は偽装なし)を監視していた。

 

俺は絢斗と訣別し、単独で監視している時に大統領に連絡(CALL)した。

 

ヴァレンタイン『どうしたのかね?承一郎君』

 

JOJO「大統領、俺はプッチ達と訣別した。今度は八幡少年の真意を探ろうと思う」

 

ヴァレンタイン『ふむ…、なら直接接触をしてみるっていうのはどうだ?』

 

JOJO「は…?マジで?」

 

ヴァレンタイン『マジだ。既にホテルウィラードコンチネンタルに彼等予約しているという情報を入手したから真下の部屋に宿を取ってあるぞ』

 

JOJO「なっ……」

 

手際良すぎるだろ。しかもあのホテルは官僚クラスが使用するホテルだぞ。

 

承一郎(当日予約出来るSPW財団と大統領の財力と権力すごいな…)

 

全くだ。

 

ヴァレンタイン『それに、テレビ局のヘリに偽装したヘリが迎えに来る事になっている。ちなみに職員は事情は知らないぞ。ただ命令されているだけだ』

 

JOJO「…まぁ、行かなきゃ損だな。アンタの案に乗ってみるよ」

 

こうして、俺はホテルウィラードコンチネンタルに泊まる事にした。

 

 

 

9時、ホテルウィラードコンチネンタル───

 

俺は八幡一行の予約している部屋の真下の部屋で盗聴器を作動した。

 

いろは『何もなければ今ごろはマイアミで八君とビーチで楽しく遊んでたんだろうなぁ…』

 

八幡『いやそれ無理だから。多分、良くて情報集めしているだけだと思うから』

 

八幡一行はそんな事を言っている。まぁ、さっきのロードローラーでバスを潰した事によって足止めは出来たみたいだ。

 

八幡(いや、俺だっていろはと遊びたいけどね。

君とキャッキャッウフフしたいけどね。

昨日の夕方辺りだったら新婚旅行のあの客船のデッキで見た夕日をバックにビーチでまったりイチャイチャしたかったけどね。……あ、これ八幡的にはポイント高い』

 

小町『声に出てなければホントにそうだと思うけど、小町的にはポイント低いよゴミいちゃん。お兄ちゃんがいろはお姉ちゃんの事が好きすぎるのは良くわかるけど、時と場合を考えてよね』

 

いろは『八君もそう思ってくれてたんですねぇ。ハッ!何ですか?口説いてるんですか?そうやって普段は素っ気ないふりしてそうやって不意討ちしてドキッとすること言ってお持ち帰りするつもりなんですか?確かに八君とはいつもべったり一緒にいて寝るとき以外はほとんど日本支部か比企谷家にいるかでもう最近は夫婦のようですけどやっぱり私はまだ小学生ですしお持ち帰りされるのは高校生になってからにしてもらいたいですし子供とかそういうのは結婚できるような歳になってからにしてもらいたいのでやっぱり無理です!ごめんなさい///』

 

八幡『なんで付き合ってるのに振られなきゃならんのだ俺は。途中何を言ってるのかわからねえよ。あまりに早口すぎて』

 

ジョルノ『やはりコレを聞くと君達といるって実感がわくから良いね』

 

JOJO「フハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ‼︎」←究極生命体風の笑い

 

また思わずアホな事を無意識に言ったよコイツ。しかもいろは、お断りするの速いなオイ!

 

仗助『いや、マイアミに着いても当初はやることがなかったぜ?その手の調査はもっと適任な奴に任せてある。高校時代の修学旅行で知り合った奴の従姉らしいんだけどよ。ソイツがスタンド使いとは別の、何か得体の知れない才能を持った人らしい』

 

仗助『俺もこの数年はその男とは連絡を取ってなかったんだけどよ、康一は定期的に連絡を取っていたらしくて、事情を知って今は応援と一緒にこっちに向かってくれているらしい。早ければ明日、ワシントンDCに到着するみてぇだぜ』

 

八幡『確かに、俺達の中に潜入とかが得意なのはいないからな。ジョジョくらいしか。来てくれるのは康一さん?』

 

仗助『バッカ。今康一がこっちに来たら汐華や雪ノ下はどうすんだよ。オメェの本当の目的を忘れんな。こっちに来んのは露伴と間田だよ。どっちもあんま会いたくねぇんだけどよ。後は未起隆か。他の杜王町組も別動隊として、その従姉さんと動くらしいぜ』

 

成る程、ならば今夜に接触を試みよう。あの露伴先生が来たら、接触が難しくなる。それに、あの極秘作戦の内容が露見したら大変だ。

 

八幡『俺は嫌いじゃぁ無いんだけどな』

 

小町『お兄ちゃん、そういう人達とは気が合うもんね』

 

いろは『露伴先生はヒネた者同士で妙に馬が合ってましたし、ヘブンズドアーで前世とか子供の頃のネタを提供したら気に入られたんでしたっけ。私は先生の漫画が苦手と言ったらボロクソに言われました。ハチ君はあの漫画が好きみたいですけど』

 

八幡『バッカ!あの人の絵のタッチと計算され尽くしたストーリー構成!何より体験してきたかのような迫力ある表現の巧さはその全てが芸術じゃぁないか!何故それが判らんのだ!ジョナサン達の全てを見せても良いくらいまである!』

 

ジョルノ『出来ればやめてくれないか?』

 

JOJO「フハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ‼︎」←本日2回目の(ry

 

このやり取りがお馴染み過ぎて、むしろジョルノ兄さん安定しているな。

 

静『間田さんとはプリキュア談義で花を咲かせていましたね。ハチ君はともかく、もう30近い人があのアニメで熱く語る姿は引きました…』

 

八幡『プリキュアバカにすんな!わかる人にはわかるんだ!』

 

仗助『俺はドラ○もんがやっと解るくらいだから何をいっているのかまだわからん』

 

八幡『お前は故郷のサブカルチャーをもっと理解しろ!髪をバカにされた時にサザ○さんとかアト○とか咄嗟に出てきてんじゃぁねぇか!』

 

JOJO「フハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ‼︎」←本日3回目の(ry

 

プリキュアはちょっと…ないな、さすがに。

 

小町『支倉さんも独特過ぎて理解できないよね。なんか自分は宇宙人とか言っちゃってるし、あの年で中二病?だったっけ?アレはないよねぇ…お兄ちゃんも、中二病になったら小町はもう口を聞かないからね?』

 

八幡『バッカ!あの人が宇宙人かどうかのホントか嘘かはどうでも良いんだよ!ロマンがあるだろ!ロマンが!あと中二病バカにすんな!そういう人達の中から小説家や漫画家や映画監督を生み出して露伴先生のように経済を回す人達が生まれるんだ!経済を回す側が人を無闇に差別すんな!でも小町に口を聞いて貰いたいから中二病にならないようにハチマン頑張る!』

 

小町『生ゴミいちゃん…』

 

八幡『おい…』

 

JOJO「フハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ‼︎」←本日4回目の(ry

 

ひどい言われようだな、それに生ゴミいちゃんとは…。

 

ジョルノ『癖が強い人ばかりですね。あと一人は誰なんですか?』

 

億泰『もしかして…忍か?ひびきの市で会った、バレエ拳法とかいう妙な格闘技を使う変身するスタンド使いの?』

 

仗助『そう、アイツだよ。藤崎忍。それと、スタンド使いじゃぁないらしいんだよ、あの能力。康一の話だとスタンドが見えてねぇらしいから間違いないっていってたぜ』

 

ミスタ『スタンド能力じゃぁねえのに変身できる能力があるなんて、面白れぇじゃぁねぇか。会うのがたのしみだな』

 

小町『あんな濃い人達と一緒に行動できる人でしょ?何かバレエ拳法とか聞いたこともない拳法だし』

 

仗助『今関東で有名なカフェ『Sunny Lite』の店長をしているんだってよ』

 

そういえばニュースでやってたな。そんな名前のカフェ。

 

小町『え!?あそこの店長!?会ったことあるかも!』

 

仗助『そいつ自身はオカマだけど普通だぜ?周りが濃すぎるせいか、自然と露伴とかみたいな奴等とは気が合うらしいんだ』

 

陽乃『それ、普通なの?それにジョースター家が普通って言っても信用性ゼロよ?』

 

億泰&ミスタ以外『『失礼だな(だね)!?それ!?』』

 

JOJO「フハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ‼︎」←本日5回目の(ry

 

男性陣『『さっきからうるせぇんだよ!下の階の奴!』』

 

女性陣『『さっきからうるさいですよ!下の階の人!』』

(全員ハモリ)

 

JOJO「……」ショボーン(・Д・)

 

承一郎(うん…、まぁ…しょうがないな。これは)

 

仗助『…ったく。取り敢えずそういうことだ。向こうに着いた時にやるはずだったことは、先行偵察組と藤崎忍の従姉がやってくれるみたいだから、おかげで余裕も出来た。明日はそいつらを迎えに行くことも含めてワシントンに滞在だ。みんなもそれで良いな?』

 

やはり、今夜中に接触するしかなさそうだ。

 

八幡『取り敢えず寝るわ。今日は色々あったし』

 

ジョルノ『まだ外は明るいだろ?もう寝るのか?』

 

八幡『バッカジョルノ!寝れる時に寝とかねぇと後々しんどいぞ?もう9時だろ?』

 

ん?9時?今八幡少年は9時と言ったのか?外が明るい晴天の9時?

 

一同『『………』』

 

八幡『なぁ。今、何時?』

 

いろは『……「午後の」……9時』

 

一同『『………』』

 

一同(俺含む)『『スタンド攻撃受けてるじゃあねぇか!』』

 

このスタンドは確か『太陽(サン)』、なんて無茶苦茶な攻撃をするんだ!

 

八幡『あのチキンスタンド使い!これは『サン』じゃねぇか!なんてことしやがる!ここは中東の砂漠じゃぁ無いんだぞ!ある意味では世界の首都、ワシントンだぞ!このままサンサンと照らされていたら大災害で世界が麻痺するわ!』

 

静『ハッチ!誰が上手いこと言えって言いました!?早く探さないと!』

 

八幡『偶然だわ!行くぞ!』

 

JOJO「フハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ‼︎」←本日6回目の(ry

 

八幡『このタイミングで腹が立つな、おい!ホントに下の階の奴は聞いてるんじゃね?!』

 

仗助『何をやってんだ!手分けして探すぞ!1時間後にホワイトハウスの北にあるロッククリークパークのホワイトハウス側の駐車場に集合だ!』

 

確かにこのままサンサンと照らされていたら世界が麻痺してしまう。

 

でもまぁ八幡一行が倒してくれるだろうなと思い、俺は八幡一行の集合場所を確認する為にその公園の駐車場に移動した。

 

 

ロッククリークパーク、駐車場───

 

僕が公園の駐車場に移動したら、何か見覚えのあるキャンピングカーがあった。

 

承一郎「あれ?この車、初顔合わせの時にあったよね?」

 

JOJO(ナンバーも確認した。アタリだな)

 

まさか、集合場所に敵スタンドの本体がいるとは八幡一行も思わなかっただろう。灯台元暗しとは良く言ったものだ。

 

ファッツ「俺は後はゆっくり奴等がくたばるのを待つだけだな。案外チョロいぜ」

 

承一郎「いや、あなたはもう終わりだよ」

 

ファッツ「えっ?ブギャッ⁉︎」メシャァッ!

 

僕のクリスタル・ボーンの拳が、アラビア・ファッツの顔面に吸い込まれるようにめり込んだ。そのままファッツは倒れてしまった。案外あっけないな。

 

『太陽』のスタンドも解除されて、辺りには夜空が輝いていた。綺麗な夜だ。八幡少年との邂逅に、これほどふさわしいものはない。

 

キング・クリムゾン‼︎

 

一時間後───

 

かなり長く待つ事になったので、ティータイム(紅茶はアールグレイ)を過ごしていたら、八幡一行がやって来た。

 

僕はティーカップを空間の中に入れた。

 

承一郎「遅かったね。ちゃんと会うのは初めてかな。僕の名前は一条承一郎、よろしく頼むよ」

 

僕が自己紹介したら、八幡少年達は一斉にスタンドを発現させた。

 

八幡「白々しいんだよ。昨日からコソコソ俺達を嗅ぎ回ったり、色々邪魔してくれちゃって何してくれてんの?新手のストーカー?覗きが趣味なの?スタンド能力越しだから罪にはならないけど、その趣味はまずいよ?将来ろくな大人にならないよ?」

 

まぁ、確かに正論だな。でも一応任務なんだけどね。

 

承一郎「フフッ!僕より年下の君に言われるなんて、これは一本取られたな」

 

陽乃「覗きの慰謝料は請求するわね。私たちの体は安くはないわよ?」

 

何か勘違いされているな。ちょっと疑われているな。

 

承一郎「そっちの方向での覗き見はしてないんだけどね。僕にも大切な人がいるんだ。節度は守るよ」

 

僕はそう弁明をする。俺はダンのようなロリコンではない。

 

静「あと、バスと我々の私物の弁償代もです。特にあのバスはジョースター家の先代が家族の為にオーダーメイドした特別品ですから安くは無いですよ?」

 

そういえばアレ、確かに高そうだったな。大統領なら、払えると思うが…。

 

承一郎「参ったな…経費で下りるかな」

 

僕はそう言って頭をポリポリとかく。

 

仗助「それで、どういうつもりなんだ?ソイツはお前の仲間なんじゃぁないか?」

 

まぁ確かに八幡一行にはそれが疑問に思っているだろう。

 

承一郎「仲間ではないかな?ちょっと目的があって行動を共にしていたに過ぎないんだ。もう関係ないけどね」

 

僕はフッと笑ってファッツの車をコツコツと叩く。

 

承一郎「でも、仮に仲間であったとしても、彼を止めていたよ。行動を共にしていたとき、この車の事を覚えていて良かった。もし覚えていなかったら、今ごろは手遅れになっていたかも知れない。あまりにも自然すぎて、完全に周囲と溶け込んでいたからね。彼の能力をこんなところで使われていたら、世界が滅茶苦茶になってしまう。世界レベルで無関係の人が巻き込まれてしまうからね。彼等にはそんなことは関係ないみたいだけど、僕はそういうのは嫌いなんだ」

 

僕は八幡一行を一人一人をゆっくりと見て言う。

 

承一郎「僕は思うんだ。彼等と共に行動を共にし、行動を見てきたけど、彼らを後ろで操っているものは大義名分で動いているけど、彼等は違う。彼等は私利私欲や私怨で動いて無関係の人間を巻き込んでいる。彼等こそ36の極罪をもっている」

 

そう言いながら、僕はJOJOと替わる。

 

JOJO「まあ、大義名分で動いている奴も、所詮は吐き気をもよおす悪だということに気付いちゃいないが。さて、ここには同じく吐き気をもよおす悪であった魂があるよな?悪と、誇り高い黄金の魂、二つの魂が融合した奴が」

 

俺は父…いや、比企谷八幡を見て言う。

 

JOJO「お前のベースがジョナサンか、DIOかはどうでもいい。1度は天国を目指したDIOが、何故天国を止めようとしているのか、お前の目的は何か、天国とは何なのか…答えてもらうぞ、比企谷八幡。それが例え」

 

俺はスタンド、ブラッディ・シャドウを発現させる。

 

JOJO「この場にいる八人全員を痛めつける事になってもな!」

 

さて、始めよう。悪役を演じるこの舞台を。

 

 

<= to be continued=




ついに始まりました、承一郎本人の戦い!

やっと戦えるな…(泣)

こういう場合、両方の作品を立てる為に決着が曖昧になりますが、本作はその幻想をブチ壊す!(笑)

完全に決着が着きますよ!

読んで下さった人、是非とも投票してみて下さい!

それでは次回、『承一郎のもう一つの世界その②』お楽しみに!


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承一郎のもう一つの世界その②

ついに始まった八幡一行との戦い!

果たして勝利の女神が微笑むのはどちらか⁉︎

それでは、どうぞ!


最初に動いたのは億泰さんだった。

 

億泰「生意気言ってんじゃあねぇぞこのダボがッ!テメェは、この虹村億泰が倒してやるぜ!」

 

そう言って億泰さんはスタンド『ザ・ハンド』の右手を大きく振りかぶる。

 

億泰「こっちに…来いッ‼︎」ガオォン!

 

『ザ・ハンド』の右手が弧を描くようにひっかいたのを見た瞬間、俺は骨で生成したナイフを3本投げる。

 

ただでさえスピードが出ているナイフに、空間がピッタリ閉じた時の元通りになる力が働き、ナイフのスピードがさらに加速した。

 

億泰「うおおッ‼︎」バシバシッ!

 

だが、そのナイフを億泰さんは弾き返す。

 

JOJO「ふむ…やはり近距離パワー型はナイフを悠々弾き返せるか…」

 

仗助「大丈夫か、億泰!」

 

億泰「ああ、大丈夫だぜ。だがコイツ、俺のスタンドの特性を理解しているぜ。じゃなかったら、ナイフを加速させるなんて考え思いつかないぜ!」

 

JOJO「ならば…この数はどうかな?」ビシュッ‼︎

 

今度の本数は8本。

 

そして俺の本命は別にある。

 

億泰「『ザ・ハンド』」ガオォン‼︎ガオォン‼︎

 

右手が全てのナイフを削り取る。

 

億泰「ケッ、そんなナイフ何本投げても無駄だ…ガハッ‼︎」ドズッドスッ!

 

仗助「お、億泰ッ!」

 

俺はナイフ4本を空間を繋いで億泰さんの後ろから投げていたのだ。四肢に深々と突き刺さる。

 

JOJO「ハッ!」ドズッ!

 

俺は億泰さんの腹に正拳突きを叩き込んだ。

 

億泰「カハッ…!」ドサッ

 

億泰さんが崩れ落ちる。

 

ミスタ「野郎ッ!行け、ピストルズ!」ダンダァン!

 

続けてミスタさんが俺に発泡した。

 

JOJO「無駄だぞ無駄ァッ!」

 

俺は弾丸を叩き落とそうとするが、

 

No.1〜3「「イイイーーーーーッ!ハァアアアーーーーーッ‼︎」」

 

No.1〜3が弾丸を加速させる。

 

JOJO「ぐっ‼︎」バス!バス!

 

ミスタ「ベネ(良し)!着弾したぜ!」

 

だが、俺にはハジキの弾なんて効かない。

 

JOJO「少しミスったな…。ピストルズは非力だが精密性がすごいからな…」ピキピキ…

 

俺が纏っている骨の鎧にヒビが入る程度だ。しかもすぐに修復される。

 

ミスタ「やっぱり、アイツあの骨屍生人達の親玉だぜ!自分自身に骨のプロテクターをつけてやがるッ!」

 

八幡「俺と同じような奴か。スタンドを二つ持っているのか?」

 

ジョルノ「しかもプロテクターをつけていたのか分からないほど精密に作られていますね…」

 

JOJO「さて、じゃあ俺も銃を使うか…」スチャ

 

俺も銃を構えた。

 

ミスタ「ヘッ!拳銃使いのオレ様に銃で戦うなんて良い度胸じゃあねぇか!」

 

JOJO「戦う?違うな、これは…」

 

俺の銃の前に空間が現れた。

 

JOJO「一方的な暴力だ」ダンダンダァン‼︎

 

俺は空間をミスタさんの両手、両足に繋げて撃ち込んだ。

 

ミスタ「ぐああっ‼︎」

 

JOJO「セイッ!」ビスッ!

 

俺は今度はミスタさんの背後から手刀を叩き込んだ。

 

ミスタ「ぐっ…」ドサッ

 

ミスタも崩れ落ちた。

 

JOJO「…さて、次はあなただ。ジョルノ」

 

ジョルノ「君は、弟なのか?そんな気は薄々感じていたけど」

 

JOJO「まぁ、兄弟の中で一番歳が下だからな」

 

そんな事を言いながら、俺と兄さんが睨み合う。まず最初に動いたのは兄さんだ。

 

ジョルノ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!」ドババババッ‼︎

 

兄さんのラッシュが炸裂する。

 

JOJO「フン、無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!」ドババババッ‼︎

 

俺もラッシュを炸裂させ、お互いの拳がぶつかり合う。

 

JOJO「ハッ!」ガシッ!

 

ジョルノ「なっ⁉︎」

 

だが、俺はラッシュしている間に兄さんに突っ込み、懐に入り、胸倉を掴む。

 

いきなりの事に驚いた兄さんは対処が遅れる。

 

JOJO「セイヤッ‼︎」ブゥン!

 

俺は兄さんをCQCで背負い投げをして、兄さんを地面に叩きつける。

 

ジョルノ「ぐはっ!」ドスゥッ!

 

俺は飛び退き、ナイフを飛ばす。

 

ジョルノ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ‼︎」バシバシッ!

 

兄さんはそれを弾き返して、逆にナイフに生命を与え、大型のスズメバチに変えた。

 

さらに兄さんは地面からつるを伸ばして、拘束させようとする。

 

俺は跳びながら骨で長刀を作り、地面に刺して足場にして、それを踏み台にして兄さんへ飛ぶ。

 

ジョルノ(空中では身動きが取れないハズ…!)

 

そこへスズメバチの大群が襲いかかる。

 

だが俺は空間を繋いで兄さんの背後に移動するが、

 

ジョルノ(君が背後に移動するのは読んでいた!)

 

背後につるが伸びて襲いかかる。

 

JOJO「リスキニハーデン・セイバー‼︎」スパパパァーン!

 

俺は腕に刃を生成してつるを切り裂く。

 

JOJO「セイバーオフ!」ビシュッ!

 

ジョルノ「ぐはっ…!」ブシュッ!

 

刃が一閃して、兄さんの腕を切断し、頚動脈を切り裂いた。これぐらいじゃあないと、兄さんはすぐ自分の傷を治してしまう。

 

JOJO「ハァッ!」バキィ!

 

ジョルノ「グフッ…」バタッ

 

ジョルノ兄さんは倒れた。かなり疲れるな…。

 

仗助「ジョルノ!」

 

仗助さんは怒って俺に向かって来る。

 

仗助「や、野郎ッ!そのキレーな顔ギャグ漫画みたいに変えてやるぜ!」

 

JOJO「やってみろッ!この俺に対してッ!」

 

俺と仗助さんは、同時に動く。

 

仗助「ドララララララッ!」ドババババッ!

 

JOJO「オラオラオラッ!」ドババババッ!

 

俺はクリスタル・ボーンで仗助さんのラッシュを迎撃する。

 

一瞬お互いに距離を置くと、

 

仗助「『クレイジー・ダイヤモンド』!ドラァッ!」

 

仗助さんは近くの石などを、投げる。

 

JOJO「『クリスタル・ボーン』!オラァッ!」

 

俺は自分の骨でナイフを生成して投げた。

 

お互いに少しずつ傷を負うが、関係ない。

 

仗助「ドラァッ!」ビシュッ!

 

仗助さんがナイフを抜いて流れた自分の血を水圧カッターのように飛ばす。

 

JOJO「オラァッ!」パァン!

 

俺は水圧カッターを弾く。少し肩が裂けたが、問題ない。

 

仗助「くらいやがれ、ドラァッ!」

 

そしてまた近くの石を投げる。

 

俺は避けながらナイフで迎撃する。

 

仗助「ドララララララッ!」ドババババッ!

 

JOJO「オラオラオラッ!」ドババババッ!

 

またもラッシュを炸裂させる。だが、いきなり俺の背中に激痛が走った。

 

JOJO「ぐっ…⁉︎」

 

仗助「ドラァッ!」バキィッ!

 

俺は吹っ飛ばされてしまう。

 

JOJO「くっ…治す能力で、俺に付着した血へ自動追尾しやがったのか」

 

仗助「気付くのが遅いぜ!ドララララララッ!」ドババババッ!

 

正面から仗助さんのラッシュ、背後には自動追尾弾が次々襲いかかる。だが俺は、

 

JOJO「このまま、走り抜けるッ!」ダッ

 

逆に仗助さんのラッシュへ自ら突っ込んで行った。

 

仗助「なっ⁉︎」

 

ラッシュは止まらず、俺に当たろうとするが、

 

JOJO「『ブラッディ・シャドウ』!」

 

俺は空間を繋いで仗助さんの背後にまわり、CQCで身動きを取れなくする。

 

仗助「ぐっ…離せ!」

 

JOJO「アンタが食らうんだ、仗助さん。アンタ自身が自動追尾弾を!」

 

俺が推測するに、仗助さんのスタンド『クレイジー・ダイヤモンド』は治す範囲は本人の自由。かなり応用力が高いスタンドだ。

 

だが、その能力は治しきるまで止まらないハズだ。どこまで離れていても、治すなんて出来るのは多分そのおかげだ。

 

仗助「ぐあっ!」ドスゥッ!

 

仗助さんの体に何発か自動追尾弾が体に命中した。さらに俺は仗助さんを締め上げて、ダウンさせた。

 

そこで、俺の体に見えない何かが命中した。これは…

 

JOJO「静・ジョースター!」

 

俺は動こうとするが、

 

JOJO「何ィッ⁉︎」ガクンッ

 

俺は足を何か─多分透明にしたワイヤーだろう─に引っかかってしまい、バランスを崩してしまった。

 

静「ドラァッ!」バシィ!

 

そこで静さん本人の攻撃を食らってしまった。

 

JOJO「うぐっ!」

 

体が少しだけ溶けてしまった。どうやら強力な波紋が込められているようだ。

 

静「お兄さんを傷付けるなんて許しません!」

 

これは、かなりのブラコンだなと苦笑しつつ、俺は空間から水が一杯入ったグラスを取り出した。

 

JOJO「コォォォォォォ…」バシィ!

 

俺が波紋の呼吸をすると、グラスに地面から、俺から生命の振動が伝わり、グラスに波が生じる。その方向は…、

 

JOJO「7時の方向だなッ!」

 

静「あっ!こんな古い手に…」

 

JOJO「WRYYYYYY!無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!」ドババババッ!

 

静「キャアアアアア!」

 

静さんは俺のラッシュで吹き飛ばされた。

 

陽乃「ハァッ!」

 

間髪入れず裂帛の気合いで斬りかかる陽乃。

 

俺は紙一重に躱し、ラッシュを炸裂させる。

 

JOJO「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!」ドババババッ!

 

陽乃「ぐっ…!」

 

陽乃は吹っ飛ばされるが、起き上がる。

 

陽乃「あなたの力、覚えたわ!」

 

一度戦った相手には、絶対に負けない。それがアヌビス神の強み。かつて承太郎さんを苦しめた能力。

 

JOJO「ほう…なら、俺も得物を使うか」

 

そう言って俺は首を捻る。すると、

 

ズリュ、と肩から脊髄がせり出してきた。

 

俺はその脊髄を掴み、一気に取り出す。せり出してきた跡は何もなかったように元通りになっていた。

 

脊髄がパキパキと音を立てながら2本の刀のような形状に変化した。

 

陽乃「へぇ、面白いじゃない?比企谷君と似てるのは見た目だけじゃないんだ」

 

結構こういうのに耐性があるのに意外だなと思った。

 

JOJO「面白いだろう?俺は二重人格でね、スタンドが二つあるんだ。空間を繋ぐスタンド『ブラッディ・シャドウ』と、骨を自由に生成して操るスタンド『クリスタル・ボーン』。兄さんが生命を操るのなら、俺は死を操る。対極の存在なんだ。さて、行くぞッ!」バッ!

 

俺は思い切り踏み込んで、右水平斬りを放つ。陽乃はそれを前屈みになり躱し、左から斬り上げる。俺はそれをもう一つの刀で弾く。

 

更に刀と刀の斬り合いが続く。お互い相手の攻撃を捌きながら、隙を突こうとするがそれを互いが捌く。

 

JOJO(ここまでやれるのは竜か親父ぐらいだったな…)

 

久しぶりの刀での斬り合いに火が着いた。

 

JOJO「まだまだ踊ってくれるよな、アヌビス神!」

 

斬撃がだんだんと加速されていく。

 

俺は叩けば叩くほど成長するタイプ。陽乃のだんだん強く、速くなる剣戟でさらに成長を続けていた。

 

だが、それは突然終わりを告げる。

 

俺の両刀を使った右斜めの斬り上げを陽乃は躱す。

 

陽乃「貰った!」

 

背後に陽乃の垂直斬りが当たりそうになるが、

 

ズリュ!と俺の体から肋骨が刃になって陽乃の刀を掴むような飛び出す。

 

陽乃「なっ…⁉︎」

 

さらに全身から骨が飛び出し、俺が回転するの事によって、陽乃の体が斬られながら吹き飛んだ。

 

陽乃「キャアアアアア!」

 

小町「お兄ちゃん!」バッ

 

小町は腕を上に上げ、人差し指を上に掲げる。あの技(・・・)か。

 

八幡「突然すぎるだろ!ハーミットアメジスト!」

 

八幡少年のハーミットアメジストが全員を必死に俺と小町から引き離す。

 

次の瞬間、小町のスタンドの攻撃によって周囲が穴だらけになったが、俺は無傷だった。

 

小町「そ、そんな⁉︎」

 

JOJO「無駄だ比企谷小町、いやエリザベス・ジョースター!お前の技、多分レーザーなんだろうな。ダンとの戦い、見せてもらったぞ」

そう言いながら、俺は黒い空間を見せる。

 

JOJO「お前のスタンドが一秒間に地球を7周半周る光なら、俺はその光をも引きずり込むブラックホールだ。方向さえ分かれば、レーザーを空間で吸収するのは訳ない」バリバリ!

 

俺の片目が裂ける。

 

JOJO「くらえ、貴様の師ストレイツォが貴様の息子、ジョセフ・ジョースターに使った技を!『空裂眼刺驚(スペースリパー・スティンギーアイズ)』‼︎」

 

圧縮された体液は俺の眼から飛び出し、空間を繋いで、小町の脇腹を貫通した。

 

小町「お、お兄ちゃん…」

 

小町は膝をついた後、ゆっくりと力尽きた。

 

八幡はゆっくりと、確実に俺との間合いを詰めていった。

 

JOJO「さて、最後は八幡、お前だ」

 

八幡「…小町がやられるのは意外だったが、許さねぇぞ、テメェ!」

 

八幡少年は一気に間合いを詰めてきた。

 

八幡「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!」ドババババッ!

 

JOJO「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!」ドババババッ!

 

お互いのラッシュが炸裂する。拳と拳がぶつかり合う。

 

八幡「くっ、パワーもスピードも俺のザ・ジェムストーンと同レベルとは…!」

 

JOJO「フン、このまま殴り抜けてくれるッ!」

 

八幡「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!」ドババババッ!

 

JOJO「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!」ドババババッ!

 

八幡「ザ・ジェムストーン!時よ止まれ!」

 

俺は時が止まる前にブラッディ・シャドウの空間の中に入って攻撃を防ぐ。

 

ドォォォーーーーz________ン‼︎

 

世界から色が失われ、モノクロになって八幡以外のあらゆるものの動きが停止した。

 

八幡「くっ、時が止まる前に空間の中に逃げたのか!」

 

世界に色が戻り、時が動き出した。

 

八幡は時が止まっている間に俺がいた位置に逆に飛ぶが、距離を超越する俺には無意味だ。俺は一瞬だけ空間から姿を現したが、すぐに空間の中に入った。

 

承一郎「無駄ァッ!」

 

俺は空間から飛び出して八幡少年へ踵落としを繰り出すが、それを読んでいた八幡少年は頭上に両手をクロスさせてガードした。

 

八幡「ハーミットアメジスト!」

 

八幡少年はガードした手からハーミットアメジストを足に絡めようとするが、俺は空間を跳んで八幡少年の懐にボディブローをくらわせた。

 

八幡「ぐっ!ザ・ジェムストーン!時よ止まれ!」

 

今度は俺も間に合わない。

 

ドォォォーーーーz________ン‼︎

 

再び世界が色を失い、八幡以外のあらゆるものが動きを停止する。

 

八幡「ハァッ!WRYYYYYY!無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!」ドババババッ!

 

八秒間の停止した時間に、ありったけのラッシュをくらわす八幡。

 

八幡「そして時は動き出す」

 

時が動き出し、俺の体が吹っ飛ぶ。かなりのダメージが入る。渾身のラッシュをかましたらしい。

 

JOJO「フン!くらうがいい!『空裂眼刺驚(スペースリパー・スティンギーアイズ)』!」ドッゴォ!

 

八幡「バカめ!自分の技にはまる間抜けがどこにいる!」バッ

 

と言って八幡少年は横に跳んで回避した後、

 

八幡「無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!」ドババババッ!

 

一足跳びでラッシュを炸裂させる。

 

俺は刀で迎撃しようとするが、刀が当たる瞬間、ザ・ジェムストーンが突然茨のスタンド、ハーミットアメジストに分解して俺の体を雁字搦めにした。

 

JOJO「何ッ⁉︎」

 

八幡「食らえ!紫水晶の波紋疾走(アメジストパープル・オーバードライブ)!」バチバチィ!

 

八幡少年の手から弾ける波紋が流れた。なら、

 

JOJO「食らえ、山吹色の波紋疾走(サンライトイエロー・オーバードライブ)!」

 

俺は八幡少年のプラスの波紋の対であるマイナスの波紋疾走を食らわせた。

 

八幡「食らえ、ザ・ジェムストーン!」

 

八幡少年の波紋が若干強く、俺が痺れていたところに、八幡少年片腕のハーミットアメジストがザ・ジェムストーンに変化した。

 

JOJO「なっ⁉︎」

 

八幡「WRYYYYYY!無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!」ドババババッ!

 

JOJO「ぐああっ!」

 

俺は吹っ飛ばされる。骨の鎧を身に纏っていたが、八秒間の圧倒的なラッシュによってもはや剥がれきっている。

 

俺はクリスタル・ボーンですぐさま折れた骨を治す。

 

八幡「クソッ、もう一度だ!」

 

八幡少年のハーミットアメジストが俺に襲いかかるが、俺はブラッディ・シャドウで掴む。

 

JOJO「俺もジョースターだ。ジョースターの家訓になかったか?ジョースターに同じ手を仕掛けることは既にそれは凡策だと。その手は既に俺にとっては凡策なんだよ」

 

俺はブラッディ・シャドウの空間へ八幡少年を引きずり込み、その空間から俺の前へ移動させて、掴んだ。

 

八幡「なっ⁉︎」

 

JOJO「WRYYYYYY!食らえ、『気化冷凍法』!」

 

ピッキィィィーーーーz________ン!

 

俺は気化冷凍法で八幡少年の頭から下を凍らせて、氷像へと変えた。

 

JOJO「どうする?このままダイアーさんみたいに、全身粉々に砕かれたいか?」

 

八幡「俺の…負けだ」

 

八幡少年は敗北を宣言した。

 

 

<= to be continued=




はい、結構長くなってしまいました。

勝負ありましたね。ですが、ここから八幡一行の奥の手が承一郎を追い詰める!

次回、八幡一行との戦いのラストです、お楽しみに!


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承一郎のもう一つの世界その③

今回は八幡との戦闘回、ラストです。

八幡少年が最後に仕掛ける罠を、読者の皆は気付けるか?

ちなみに作者は全然気付かなかったです(汗)


八幡「俺の…負けだ」

 

首から下が氷漬けになった八幡少年が敗北を宣言した。

 

俺はスタンドを引っ込めた。一応骨の鎧を纏っているので、何か仕掛けてきても問題ないだろう。

 

一瞬、ハーミットアメジストをこっそり地面に這わせて背後にジェムストーンを出して金的をくらわそうとしているんじゃあないかと思ったが、そんな様子はなかったのでそこまで下衆じゃあないんだなと感心した。

 

JOJO「潔く負けを認めたか。ならば勝者の権利として聞かせてもらおう。ザ・ワールドの能力を得た本人はその先の運命を操れるのか?」

 

俺が今知りたい事はそれだった。

 

これさえ分かれば、後は大統領に報告して事が終わる。

 

元の世界に戻れる。彼女達に会える。

 

そう思いながらも聞くと、

 

八幡「フッ……」

 

JOJO「?何がおかしい?」

 

俺は八幡を警戒した。

 

八幡「相手が勝ち誇った時、既にそいつは敗北している…か」

 

JOJO「そうだ。静・ジョースターがデラウェアで言っていただろう?ジョースター家の家訓を。八幡少年、君はジョースター家の家訓を破ったのさ。相手が勝ち誇った時、既にそいつは敗北している。確実にとどめを刺してから勝ち…『シュウウ…』…?」バタッ

 

…何が起きたんだ?何故、僕は倒れて(・・・)いるんだ?

 

ガオン!ガオン!

 

承一郎「⁉︎」

 

何故気絶したハズ(・・・・・・)の億泰さんが起き上がっているんだ⁉︎

 

八幡「相手が勝ち誇った時、既にそいつは敗北している。確実にとどめを刺してからから勝ち誇れ。やっぱり罠を見破れなかったな」

 

承一郎「ま、まさか!これは…!」

 

俺の両手は削り取られ(・・・・・)、両足は溶かされて(・・・・・)いた。

 

八幡「お疲れな、『いろは』」

 

いろは「ハチ君!今すぐ治療するから待ってて!?」

 

静さんの透明化が解除され、エリナ・ジョースターの転生者、一色いろはが現れた。

 

俺はやっといろはの事を思い出したが、何故波紋の生命探知機が反応しなかったのだろう。

 

まさか…、俺が八幡の波紋を逆の性質の波紋で相殺したように、波紋探知機を逆の波紋で打ち消して分からなくさせていたのか。

 

八幡「いろは、頼む。完全に舐めてたわ。気化冷凍法とか忘れてた」

 

いろはが泣きながら八幡に治療を施すが、あまり効果はない。

 

仗助「任せとけよ八幡。クレイジーダイヤモンド!」

 

まさか…、分かっているから余計に怖い。

 

クレイジーダイヤモンド「ドラララララララ!」バリンバリンバリンバリン!

 

グロ注意!グロ注意!嘘だろう⁉︎体を粉々に砕くか普通⁉︎しかも躊躇いも無くやるなんてすごいな…。

 

能力で八幡の体は元に戻って氷が取り除かれていた。

 

承一郎「そうか、いろは。君の事を忘れていたよ」

 

いろは「気安く名前を呼ばないで下さい」

 

これは僕のミスだった。全員のトドメを刺さず、注意を怠っていた。これからは油断しないように反省した。

 

八幡「俺の大事な本物を舐めるなよ?確かにいろはは攻撃面では俺達に一歩譲るが、侮られるヤツじゃぁないんだよ。集団戦で敵に回ったら、真っ先に倒すべき存在だぞ?いろはは」

 

確かにその通りだった。さて、どうするべきか。奥の手はまだあるが…やるべきだろうか。

 

静「戦いが始まる前からイーハを私が隠していましたからね。自分の相手が何人いるか、それを忘れていた。それがあなたの最初のミス」

 

そうか、最初に『8人』と言っていた時点で僕は既に彼等の策に引っかかってしまったんだ。

 

それに、盗聴している時から八幡少年がボロクソ言われている時にいつも真っ先にからかってくる彼女が、僕を挑発している時に黙っているわけがないじゃあないか。

 

ジョルノ「本当だよ。お陰で、危なかったところだけど助かった。すぐにいろはがエメラルドヒーリングをしてくれなければ、命に関わる所だったよ」

 

億泰「手足にナイフをしこたま刺してくれたからよぉ、逆に手足を削ってやったぜ。足は小町が蒸発させちまったから、そっちはやり返せねぇけどな。こうなっちまったら仗助でもいろはでも治せねぇぜ。オメェの兄貴以外は治せねぇかもなぁ」

 

気絶をしていたみんなが次々と起きてくる。厄介だった故に気付いていたが、まさかこんな作戦があったのか。

 

小町「ぴょっ♪」

 

承一郎「っ!」

 

小町は気絶していた振りをして倒れていた体勢のまま跳び上がった。あんな跳び方、ツェペリさんでも不可能なハズだけど…。

 

小町「サンシャインルビーのアレを防げたのは見事だったよ?あんな避けかたをするなんて、あなたは将来大物になるかもね?でもね、あの一発は確認の為」

 

ん?何の確認だ?

 

小町「勝手にあのサインがルビーレーザーの発射の予備動作として防御に移った感じだったけどね?」

 

承一郎「違ったのかい?」

 

アレはダンの戦いで見たが、違ったのだろうか?

 

小町「あのサインは別にルビーレーザーを射つために必要な予備動作でも何でもないから」

 

な、何だと…⁉︎

 

サンシャインルビーは腕を組んだまま、肩のエイジャの赤石から解りやすく見えるように、赤いレーザーを上空に照射し続けた。

 

これは…まさか…!あの技は、ノーモーションで発射が可能なのか…?だとしたらホントのチートだな。

 

あの人差し指を掲げる動作は、周りの仲間に警告する為だったのか…。

 

承一郎「そうか…僕は聖女と仲間の絆に敗れたのか…」

 

父、DIOはエリナ、ホリィさん達聖女が原因で敗北したと言ってもいい。今回は、僕が聖女に敗北したのだ。

 

終わったのかと思ったのか、八幡はスタンドを引っ込めた。

 

承一郎「次にお前は『俺は負けを認めても、俺達が負けたとは言ってない』…と言う」

 

八幡「俺は負けても、俺達が負けたとは言ってない!…はっ!」

 

スタンドを引っ込めたのは八幡だけだ。やれやれ、油断大敵と言ったのは君だろう。

 

承一郎『やり返していい?』

 

小町『はぁ、まったくお兄ちゃんは。死なない程度でOKです』

 

承一郎『了解』

 

小町「はい、お兄ちゃんがまた負けました。今日はお説教ね?散々一条さんに油断大敵みたいに偉そうにしておいて、自分が油断してんじゃん。一条さんが良い人でよかったね!でなければお兄ちゃんは死んでたか、拐われてたから」

 

承一郎「アイコンタクトに気付いてくれてありがとう。確かに1度は、やられたよ。君の性格の悪さにね」

 

僕はブラッディ・シャドウで八幡少年の首から下を空間の中に入れて、首だけの状態にした。これが僕の奥の手だ。

 

承一郎「性格の悪さには性格の悪さで返してもらったよ。他のみんなは油断してなかったみたいだけどね」

 

周りを見ると、全員の視線が痛い。気付いていなかった八幡少年に呆れているのだ。僕の手足が再生したのにも気付いていないようだし。

 

ジョルノ「言っておくけど、僕は直していない。君はまだ油断があったみたいだね」

 

兄さんが無表情で見ている。本気で怒っている時の兄さんだ。

 

いろは「はぁ…また承太郎に鍛え直してもらった方が良いですよ?余りにも情けないです」

 

いろはがかなり冷たい目で八幡少年を見ている。

 

静「その前にパパに鍛え直して貰って下さい」

 

静さんも(ry

 

億泰「安心しろ。俺も仲間だ。俺も追い詰めておきながらやられた事があっからよぅ」

 

億泰さんは逆に同情する。優しいが逆に辛そうだ。

 

仗助「うちのバカが失礼したな。こいつに聞きたいことがあるならば、好きなだけ聞いてくれ」

 

仗助さんはもはや他人を見る目だ。

 

小町「陽乃さんの戦いを見ていたら、再生能力を持っていたことを見抜けたはずだよ。最後の最後に勝ち誇って。ジョセフや承太郎の前に小町がみっちり波紋の修行で一から鍛え直してあげる」

 

承一郎「あ、それ興味あるな。波紋の本場の修行を見せて貰って良い?」

 

小町「どうぞどうぞ♪むしろこのゴミいちゃんを破門にするんで」

 

 

承一郎「安心して良いよ。首から下は空間の中で繋がっているから。妹さんからお許しが出たら、出してあげるよ」

 

僕はニッコリと笑う。なにかと意気投合している僕達。

 

仗助「とりあえず、オメェに害意がねえのはわかった。あったなら八幡は拐われていたからな。話ならホテルでしよう。案内するぜ?このバカは尋問でも拷問でも、反省するまで好きにしてくれ」

 

承一郎「あ、はい。ところでどうします?あの『二人』」

 

僕は茅ヶ崎さんとミスタを指して言った。ちょっと本気でやっちゃったからな、あの二人…。

 

億泰「あー、それなんだけどよぉ、あいつ昨日から戦いっぱなしだったし、ずっと運転もやってただろう?小町のアレが決まった時に、「さすがにもう、無理」と言って眠っちまったんだよ。ずっと無理させちまってたからよぉ、文句言えなくて」

 

まぁ確かにミスタさんは結構頑張ったから仕方がないんじゃあないのかな?

 

だったら俺もと八幡少年もしゃしゃり出る。

 

八幡「俺もこの戦いは頑張ったから、ここで許してもらうのは…」

 

小町「ダメに決まってるでしょ。破門の戦死」

 

八幡「ですよね?」

 

僕は八幡のアホさ加減を生で見て、

 

承一郎「フハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」←本日7回目の(ry

 

と笑ってしまう。

 

一同「「お前か!下の階の奴は!」」

 

<= to be continued=

 




次回から、ザ・空気の大統領が動きます。

承一郎は無事に元の世界に帰れるのか?

それでは、また次回!


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結成!クリスタル・クルセイダーズ!

今回は和解する回ですね!

やっと長い間空気だった大統領もどジャアァァ〜〜〜〜〜ンしますよ!

それでは、どうぞ!


ホテルウィラードコンチネンタル───

 

あのあと、僕は八幡一行と八幡達の部屋に戻った。

 

ミスタさんと茅ヶ崎はベッドに寝かせてある。

 

アラビア・ファッツはSPW財団の職員に連れていかれた。その後はどうなるかはわからない。スタンド使いの犯罪者矯正施設があるらしいから、そこに連れていかれたのだろう。

 

矯正しきれなかったら…と八幡少年が聞いたら、

 

ジョルノ「子供は知らなくても良いことがたくさんあるよね?」

 

と兄さんが言った。笑顔がすごく怖い。

 

ちなみに、かつて億泰さんのお兄さんを殺害した音石明は矯正完了し終え、社会復帰をしている。今ではウルトラスーパーギタリストとして世界に名を轟かせている。元いた世界と変わらないようだ。

 

ホテルに戻っている僕達はというと…。

 

ミスタさんと茅ヶ崎さんは寝室(男女別)で寝かせている。

茅ヶ崎さんは本気の気絶だったし、ミスタさんは二日間の疲労で眠っている。

 

残りの者達(僕を除く)はまずは反省会だ。

 

主に八幡少年の…。

 

ジョルノ「まったく呆れました。あそこまで作戦が上手く行っていたのにも関わらず、最後の最後で油断して全員の努力を無駄にするなんて。僕は君を軽蔑する」

 

ジョルノ兄さんは僕のブラッディ・シャドウによって首から下が分離された状態の八幡少年に言う。そこまで言うとは、やはり兄さんは厳しい。

 

億泰「まあまあジョルノ。仕方がねぇんじゃぁねえの?八幡だって頑張ったんだしよぉ、大目にみてやっても良いと思うぜ?」

 

億泰さん、ヤンキーがそのまま大人になった人だけど、優しいな…。

 

いろは「ハチ君が頑張ったのは認めますけど…もし一条先輩が本当の敵だったとしたら、こんな程度じゃぁ済んでいなかったんですから、やっぱり少しは反省した方が良いですよ?」

 

いろはは八幡少年の切り離されてる体をコチョコチョくすぐっている。ツンツンウリウリもしているな。

 

仗助「まったく…これに懲りて反省しろ!」

 

静「それでも初代ジョジョですか!」

 

その時、小町が僕に耳打ちをしてきた。内容は合図をしたら仗助と静も生首にするようにという指示だった。

 

小町「皆さん。今回、承一郎さんとの勝負でダメダメだった人にお仕置きが必要だとは思いませんか?」

 

仗助「賛成だ。気を引き締めろ!」

 

静「私も賛成です!」

 

これから自分かああなるなんて思いもせず、自分で了承してしまった。

 

小町「ウンウン♪そうですか、そうですか♪では承一郎さん、お願いします♪」

 

小町は一条さんにウインクした。俺はアイ!アイ!サー!と心の中で答えて能力を使った。

 

仗助&静「え………」

 

ごろんと二人の首が転がった。体は八幡少年の隣に転がされている。

 

ジョルノ「あなた達の覚悟に尊敬します。東方仗助、静・ジョースター」

 

欧米人が親しい人間に対し、敢えてフルネームで相手を呼ぶとき。それは本気でこれから怒る事を意味する。かなり怒っているな…。

 

小町「ダメダメだった本人が了承しましたもんね?お仕置きOKですよね?」

 

いろは「え?どうして二人も?」

 

仗助&静「「そうだそうだ!納得いく説明をしろ!」」

 

二人が抗議する。やっぱりあれの事か…。

 

小町「仗助お兄ちゃんは致命傷を負っていたジョルノお兄ちゃんを放置したまま戦い始めるし、ジョジョお姉ちゃんは頭に血が昇ってせっかく引っ掛かっていたワイヤーの罠を有効利用出来なかった上に、気配を遮断するのを忘れるし、これでもダメダメじゃなかったと言えるのかな?ダメダメの孫達?」

 

ああ、やっぱりその事か。あれは下手したら八幡少年以上のミスだ。

 

ジョルノ「イタリアでの戦いの時、ミスタはそうなって生首になった敵のまぶたに釣り針を刺して吊って、虫メガネで太陽の光を黒目に当てる拷問をしました」

 

そういえばそんな事聞いた事があるな…。

 

え?まさか、それをやるの?

 

ジョルノ「安心して下さい。そこまで家族にやるほど僕もデーモネ()ではありません。代わりにこれを使います」

 

兄さんはサッカーボールネットを大きくしたような物に戦犯達の首を入れ、ネットをハンガーフックに掛ける。

 

そして、どこで仕入れたのかわさびのチューブを取り出した。

 

さすがギャング、やる事が鬼だ。

 

ジョルノ「家族を失明させるつもりはありませんが、このくらいはします。僕は優しいですから、この程度で許してあげますよ」

 

それは嘘だな。自分で自分を優しいとか言う奴に優しい奴がいた試しはない。

 

ジョルノ「言っておきますが、これはあなた達の為を思ってやっているのですからね?理解して下さいね?」

 

それも嘘だな。お前の為を思って…とか言っている奴に相手を思っていた試しなんかない。

 

それは大抵が自分の憂さ晴らしの言い訳に使う前置詞だ。兄さんはわさびをそれぞれのまぶたに塗りたくる。

 

兄さんが口の中にわさび突っ込む。

 

その上から口に強力ガムテープを貼っている。鼻の下にも塗りたくる。

 

しかも何か額に書かれてる(idiota=イタリア語でバカ)。

 

さすがはパッショーネのボス!俺達に出来ない事を平然とやってのけるッ!そこに痺れる憧れるゥ!

 

小町「それでは億泰さん、お姉ちゃん。お仕置きお願いします」

 

さらに億泰さんといろはが追い打ちを仕掛ける。

 

戦犯達「「ウムーーーーーーーー!」」

 

二人が3人の体をコチョコチョくすぐり始める。

 

ガムテープで叫べないから変な声が出ている。

 

せめてガムテープだけでも舌で湿らせて剥がそうとするが…、

 

八幡「フムーーーーー!!!」

 

さすが兄さん、ガムテープにまでわさび塗ったくっていたのだ。

 

ジョルノ「そう言えば、その時に仲間達でこんな躍りを踊ってましたね」

 

ズッダンズッズッダン!ズッダンズッズッダン!

ズッダンズッズッダン!グイングイン!

バッ!バッ!バッ!バッ!

 

小気味よいリズムが流れだし、最初は兄さんだけが妙なダンスを踊る。次に小町が加わり、最後に僕が加わる。

 

そういえば、JOJOがなんか八幡少年の前世達と何かやっている。

 

JOJO『何人女を孕ませてるんだ!テメェのせいで俺は妙な呪いにかかっているんだぞこのクズが!体を引き裂いて、臓器を床に順番に並べてやるぞ!KUAA(クゥアア)!』

 

ジョナサン『そうだJOJO!思い切りやってくれ!僕もかなり怒っているんだ!』

 

ジョナサンがDIOの体を抑えている。

 

DIO『や、やめろJOJO!あれは天国へ行く為の…』

 

JOJO『だからだこのカス!血ィ晒せこの野郎!』

 

DIO『や、やめ…GAHHHHHHHHHH(ギャアアアアアアアアアア)!』

 

八幡少年達戦犯達は達は結構長い時間、悲鳴なき悲鳴をあげ続けるのだった。

 

 

 

 

 

もうじき日付が変わる時に戦犯達はやっと解放された。

 

承一郎「さ、災難だったね。見ているこっちまで痛かったよ」

 

八幡「そのわりには楽しそうでしたね?一条さん」

 

承一郎「その場のノリに合わせないといけないような気がして…」

 

JOJO(結構ノリノリだったけどな)

 

八幡「それで…知りたかったのは、ザ・ワールドの能力を得た本人はその先の運命を操れるのか?でしたっけ?」

 

承一郎「ああ、僕はそれが知りたいんだ」

 

八幡「それを知って、一体何をするつもりなんですか?返答次第では答えませんよ?拐われて、時の加速を実行されては敵いませんからね」

 

多分僕の事はある程度は信用できるとは思うが、それとこれとでは話は別なのだろう。

 

承一郎「参ったな…どこまで話して良いものか…では質問を変えて良いかな?君達はなんの為に「天国」を止める?DIOの目的は何だったのかは話せるのか?」

 

仗助とジョルノに目を向けると、二人は少し考え、互いに頷くと、八幡少年頷く。

 

問題ない…と言うことなのだろうか。

 

八幡「ディオが恐れたもの、人に仇なす柱の一族の存在と……の消滅。そしてそいつらをも操り、……の消滅…それがディオの目的だった。時を加速してその2つが無くなれば、ディオの理想とする安心できる好き勝手ができる世界が出来ますから」

 

そんな奴がいるのかと、僕は衝撃を受けた。少なくとも僕の世界には、そんな奴等はいなかったと思うが。

 

承一郎「そんな存在が…。けど、柱の一族はジョセフさんが…」

 

仗助「ジジイ達が倒したというカーズとかという柱の一族が最後なら確かにそうだろうがよぅ、DIOが調べた結果だと、カーズだって柱の一族の中では若輩者だったらしいぜ?滅ぼされたという波紋の一族だって、こうやって生き残っているんだしよぉ」

 

ジョルノ「父が不安がっていたのが取り越し苦労なら、それならそれで構わないが、その片鱗が日本にあるんだ。それも、汐華に関係する可能性が出てきた…」

 

汐華って、確かジョルノ兄さんが日本国籍だった時の名前だったような…。

 

承一郎「汐華って…それは…でも、『天国』がそれを消せるというなら、何故君は『天国』を阻止しようとしている?」

 

ジョルノ兄さんがこれ以上追求するなという目だったので僕は話題を変えた。

 

八幡「確かにそれが一番楽で確実な方法ですが、時を加速させるというのはそんなに都合の良いものでは無いんですよ。結果的に宇宙を一度滅ぼすのと変わらないですから」

 

八幡「前世のディオが始めたことですが、今の俺はいろはや小町、ジョースター家の人達やその関係者が大切なんです。やつらと戦う運命を背負っても、天国にある先の、似たようなレプリカはいらない。本物と呼べる今を俺は守りたい。自分勝手だとは思いますけど、それが俺の願いであり、覚悟なんです」

 

彼は僕の目を見て話す。その瞳からは、嘘偽りがない事が感じられた。

 

承一郎「成る程、君のそれで、プッチが何を目的で運命を操作しようとしているんだい?」

 

八幡「覚悟するものは美しい。プッチはそれに感銘を受けていました。奴が目指す先は世界中の人々が自分の運命を知り、覚悟を持った世界を作ることだと思います。俺がディオだったときは、それが美しい世界だと思いましたが、そんな先がわかった世界なんて…」

 

仗助「何が運命かなんて、わかってる世界なんて面白くねぇしな」

 

ジョルノ「自ら覚悟を決めるのと、他人から決めさせられる覚悟は違う。八幡ではないけれど、そんな覚悟はレプリカだ。暗闇の荒野に進むべき道筋を切り開くのは、自ら決めた本物の覚悟だけなんだ」

 

静「勇気も同じ。定められた運命を進むだけの人生に勇気なんて生まれない。運命に立ち向かう恐怖を乗り越えてこそ、初めて生まれるものが勇気」

 

億泰「俺には難しいことは分からねぇけどよぉ、仗助と出会うまでの、兄貴の言っていることだけに従っているときは楽だったけど、今のように楽しくはなかったんだよなぁ。やっぱり良くも悪くも自分の決めた事の結果の方が納得できるっつうか、そういう事なんだよなぁ?」

 

全員がそれぞれの想いを告げる。

 

承一郎「…君にも、守りたいものがあるんだね」

 

八幡「守りたいもの…と言うよりは、共に歩みたいものですかね」

 

今度は仗助さんが質問してくる。

 

仗助「それで、承一郎。お前は一体何者なんだ?俺達の邪魔をしてきてはいたけどよ、プッチ達とは目的が違うみてぇだ。ここらで腹を割って話してくれなければ、俺達はお前をどうして良いか判断しかねる。こちらが腹を割ってお前の質問に対して包み隠さずに答えたんだ。特に、この捻れ者が珍しくな。差し障りのない程度には、お前の素性を含めて話しちゃぁくれないか?」

 

言外にここで話さないようならば二度と信用しない。仗助さんはそう言っていた。

 

ならば、僕も話さなければならない。

 

承一郎「…少し良いかい?依頼主(クライアント)に許可を得る」

 

八幡「依頼主?」

 

承一郎「そう、僕がこの世界に来たのはその依頼主のスタンド能力によって来たんだ」

 

八幡「スタンド能力⁉︎」

 

承一郎「ちょっと待っててくれ…連絡(CALL)する」

 

僕は大統領に無線で連絡する。

 

ヴァレンタイン『どうした?承一郎君』

 

承一郎「こちら一条、八幡一行と接触しました。こちらの素性を知りたいと言うんですが…どうします?」

 

一応、八幡少年の答えは無線を通して聴いているだろうから、明確な指示を出すだろう。

 

ヴァレンタイン『ふむ…よし、私が出よう』

 

承一郎「…え?今?マジですか?」

 

ヴァレンタイン『マジだ。私も少しSPW財団と協定を結びたいと思っていてな、私が直々に出よう』

 

承一郎「…分かりました、それでは」

 

僕は無線を切った。

 

八幡「…それで、どうなった?」

 

承一郎「…なんか、自分が直々に出向くらしいよ」

 

八幡「は?出向く?」

 

承一郎「そうなんだ。実は僕の依頼主はかなりVIPな人でね、僕がこのホテルに泊まれたのも、彼のおかげなんだ」

 

八幡「…で?その依頼主の名前は?」

 

ヴァレンタイン「アメリカ合衆国大統領、ファニー・ヴァレンタインだ」

 

一同「「⁉︎」」

 

大統領、ヴァレンタインはカーテンの裏側から姿を現した。

 

承一郎「…やれやれ、そのいきなり出て来るの、やめてもらえませんか?」

 

八幡「お、おい一条、もしかしてこの金髪ロン毛が…」

 

金髪ロン毛とは酷い言われようだな。

 

承一郎「そう、彼が僕をこの世界に連れて来た依頼主、ファニー・ヴァレンタイン。スタンド使いだ」

 

ヴァレンタイン「よろしく頼むよ、皆」

 

億泰「はっはー!」

 

億泰さん、あなたは水戸○門に出てくる悪役か。

 

八幡「は、はぁ…」

 

八幡少年もかなり混乱しているな。無理もないが。

 

承一郎「大統領のスタンド、『 dirty deed done dirt cheap(いともたやすく行われるえげつない行為)』の能力はいわゆるパラレルワールドを往き来出来る能力なんだ。」

 

ジョルノ「成る程、だから承一郎の存在が最近感じられるようになったのか」

 

ヴァレンタイン「…さて、私が承一郎君をこっちの世界に呼んだのはプッチ神父の『天国に行く方法』の模索とそれが我が祖国に害があるかの調査させる為だ」

 

承一郎「僕はそれで四肢が消し飛ばされたりんだけどね…」

 

ヴァレンタイン「まぁ気にするな。君は治るだろう」

 

承一郎「痛いものは痛いんだけど…」

 

ヴァレンタイン「まぁそれはさておき、彼は信用して良い。非公式だが、政府からの許可を得ている。それでなんだが、君達にも任務に参加して欲しいんだが」

 

八幡「俺達がですか?」

 

ヴァレンタイン「その通りだ。目的も同じだし、私公認なら、支援(バックアップ)も取れるしな。ちょうどSPW財団と協定を結びたいと思っていたし」

 

仗助「わかりました。目的も同じですし、SPW財団としても大統領閣下とのご縁が出来るのであればこれほど心強い物はありません。慎んで閣下との協定をお受け致します。申し遅れました。私はジョウスケ・ヒガシカタ。SPW財団及びジョースター不動産日本支部の代表の役を預かっております。プライベート故にこのような髪型でお分かり辛かったかとは思いますが、以後、よろしく申し上げます」

 

じょ…仗助さんが自分の髪型の話を自ら触れている…だと…⁉︎

 

ヴァレンタイン「ん?確かにどこかで見た顔だとは思っていたが、ジョウスケ代表だったか。今は日本支部の代表だが、いずれは財団の次期会長とも聞いている。いや、ジョウスケ代表。私が勝手にこちらに赴いたのだ。むしろ非礼を詫びるのはこちらだ。楽にしてもらって構わないよ。こちらも協定を受け入れてもらって感謝する」

 

仗助「はい。寛大なお言葉に感謝の言葉もありません」

 

ふ…二人とも大人の対応だ…。

 

ヴァレンタイン「さて、この作戦名は『ステアウェイ・トゥ・ヘブン(天国への階段)』と名付けられたものだが、こうしてチームの名前も決めておきたい。何か良い案はあるかい?」

 

承一郎「作戦名にかなりこだわりますね…」

 

ヴァレンタイン「気分が上がるだろう気分が」

 

八幡「…じゃあ、クリスタル・クルセイダーズ(水晶十字軍)っていうのはどうですか?」

 

承一郎「成る程、僕と静さんのスタンドの名前に水晶が入っているからかい?」

 

静「良いですねそれ!気に入りました!」

 

YEAH!ピシガシグッグッ!と僕と静さんはハンドシグナルを交わす。

 

ヴァレンタイン「ふむ、よし!それでは指令を言い渡す!任務内容はプッチ神父の『天国へ行く方法』の阻止と、その手下達の殲滅だ!諸君、幸運を祈る!どジャアァァ〜〜〜〜〜ン」バサッ

 

こうして大統領は言いたい事だけ言って国旗に包まって消えた。なんなんだあの人は。

 

八幡「…嵐のような人だな、お前の依頼主」

 

承一郎「全くだね。それじゃあ改めて自己紹介をするよ。僕は一条承一郎、職業は学生兼傭兵のヤクザの養子さ。よろしく頼むよ、八幡君」

 

八幡「こちらこそよろしく頼む、承一郎」

 

僕達は固い握手を交わし、結束を強めた。

 

おまけ

 

小町「ところで承一郎さん?」

 

承一郎「何だい?小町ちゃん」

 

小町「本場の波紋の修行に興味あると仰ってましたよね?」

 

承一郎「ああ、言ったけど…」

 

小町「今からやりましょうか?いえ、やって下さい」

 

承一郎「いや、今からじゃあ遅すぎだと思うんだけど」

 

小町「だって、承一郎さんは任務とは言え、小町達を覗き見していたじゃあないですか?これで何もないのはちょっと不公平過ぎません?これの事もあるし」

 

小町は億泰さんをごそごそと漁り、小さなチップみたいな物を取り出した。スカルズが億泰さんに仕込んだ盗聴器だ。

 

僕の顔に脂汗がダラダラと流れる。

 

小町「別にやりたくなければ良いですけど、その代わりお兄ちゃん達がジョルノお兄ちゃんからやられていた罰ゲームを受けるか…」

 

小町はサンシャイン・ルビーを自分に重ねて出現させ、指先の赤石を僕に向け…

 

小町「承一郎さんがどこまでやって生きて耐えられるか試すのでも良いですよ♪」

 

僕は顔を真っ青にして大汗をかいている。

 

小町「さあ、どれにします?」

 

承一郎「しゅ、修行で」

 

小町「そうですか♪それではこのマスクをどうぞ♪」

 

小町はガスマスクのような物を出した。

 

小町「エア・サブレーナ島名物、波紋強化マスクです♪それもこれは開発中の中級者用♪初級者用は波紋の呼吸ならば百%通しますが、これは30%オフにします♪これを付けてホワイトハウスを端から端まで10往復してください。あとゴミいちゃんとジョジョお姉ちゃんも」

 

ジョルノ「仗助さんにはそれが終わるまで、わさびを続行ですね」

 

ヴァレンタイン(無線)『良いよ。ただ、警備には連絡しないから、見つかったら本気で射ってくると思うから気を付けてくれ。健闘を祈る』

 

大統領ォォォォォォッ!

 

翌朝、アメリカの首都で若い男女の悲鳴と銃声が鳴り響いていたというニュースが世界中の新聞の一面を飾ったとか飾らなかったとか…

 

 

<= to be continued=




はい、水晶十字軍結成!

このチーム名は本城凛さん考案なんですよね!お互いのジョジョが偶然にもクリスタルだったので(マジで偶然)。

次からはなんと、トリプルコラボ!

ええ!希望とヤル気がムンムン湧いてくるじゃあねーかッ!オイッ!(笑)

それでは、また次回!


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トリプルコラボ!世間は意外と狭い

祝!トリプルコラボ!(歓喜)

いやぁ、トリプルコラボですよ、かなり蟹サーレー化が進行していて困りますよ(笑)

それでは、どうぞ!


クリスタル・クルセイダーズ結成から一晩が経ち、翌朝7時。

 

僕達はバスに乗ってダラス国際空港まで藤崎忍さんや露伴先生達を迎えに来ていた。

 

予定じゃあさっき到着した便に乗ってきているはずだ。

 

億泰「お、仗助、あれ露伴じゃぁねえか?」

 

億泰さんが露伴先生を見つける。

 

僕は露伴先生のファンだけど、あのグイグイくるところかちょっと苦手だ。

 

未起隆さんと間田さんは杜王町に来た時に一回顔を合わせたぐらいだが向こうの世界では面識はある。

 

スージーさんが亡くなって以来(この世界では)、仗助さんのお袋さんもお祖父さんのお墓を東京へと移し、移住してからは杜王町へはあまり帰っていないので会うこともないらしい。

 

仗助「みんな、長旅お疲れ様。よく助けに来てくれたぜ。ありがとうな」

 

露伴「東方仗助。僕は君を助けに来たわけじゃぁない。康一君に頼まれたから来ただけだ。後は八幡君にはまだまだ協力してもらわなくちゃぁならない。ここで死なれては困るんだよ」

 

仗助さんと露伴先生は仲が悪い。どうやら昔に一悶着あったらしい。

 

助けに来てくれたのは感謝するけど相容れないものはどうしても相容れないようだ。

 

八幡「露伴先生、いくらでも漫画のネタなら捻出しますよ!なんなら今回の旅の記録も含めてまであります!」

 

露伴「本当かい?君は実に話の分かる男だ!やはり君とは波長が合うようだね。今度杜王町に来ることがあるならば、僕の家に来るかい?」

 

八幡「もちろんですよ!露伴先生!」

 

…八幡少年は露伴先生の漫画のファンだ。それも、露伴先生の本性を知った上でのファンだ。おなじ捻れ者同士で気も合うらしい。あの康一さんですら苦手意識をもっているのに…。

 

間田「やぁ比企谷くん。久しぶりだね」

 

八幡「間田さん。今回は本当に有難うございます」

 

間田「僕と君の仲じゃぁないか。ところで、急な旅だったんだろ?プリキュアの予約とか忘れていたんじゃぁないのかい?」

 

八幡「いけねっ!忘れていました!」

 

間田「やっぱりね。無事にこの旅が終わったなら、僕が予約していた奴をダビングして送るよ」

 

八幡「本当っすか!マジで助かりました!レンタル出るまで無理かなぁとか思っちゃったんですけど、待たなくて済みそうです!」

 

間田「良いよ良いよ。君は数少ない理解者だからね。こんな事で良いなら、いくらでも協力するよ」

 

…プリキュアはマジで論外だと思う。

 

未起隆「仗助さん、億泰さん、八幡さん、こんにちは。今日はお迎えありがとうございます。私の力がお役に立てるように頑張ります」

 

仗助「ありがとうな、未起隆」

 

自称宇宙人の未起隆さんは杜王町の鉄塔男こと鋼田一さんと一緒に暮らしている。彼のスタンド能力(本人は否定)は人や物に変身する能力だ。

 

そして変身能力を持つ人はもう一人いるらしい。

 

忍「仗助、億泰。久しぶりね。あちしの事はおぼえてるかしら?」

 

億泰「おう!覚えているぜ!何年も連絡しなくて悪かったなぁ」

 

仗助「忍、よく来てくれたな」

 

忍「本当は最初は断るつもりだったのよ。でも妻が『行ってあげて、忍ちゃん。私なら大丈夫。きっと無事に帰って来てくれると信じてるから…』って言われちゃってね。それにしても、そっちこそすごいじゃない?世界のSPWの次期社長とも言われているなんて。ニュースや新聞でもよく仗助の事が出ているわ。それにしても、関東にいるのなら、たまにはあちしの店にも来てくれたって良いじゃない。東京と千葉じゃ、すぐよ」

 

この人は藤崎忍。

 

口調が女の子よりも女の子っぽいのはオカマだからだそうだ。

 

そのことを出会った当時、周囲に隠していたらしい。

 

仗助「今回はよく来てくれた。助かったぜ、忍」

 

忍「水くさいこと言いっこナッスィングよ仗助。友情ってヤツァ・・付き合った時間とは関係ナッスィングなんだから。命を賭けて家族を迎えに行くダチの危機を見捨てて明日食うメシがウメェ訳が無いわ。それに、今となっては承太郎さんも、あんたのお母さんやホリィさんもあちしにとってはダチよ。あちしが来るには十分な理由なのよ」

 

承一郎「そりゃ危険な目にゃ遭いたくねぇけど、ここで何もしなかったら男じゃぁない。理由はそれだけで十分ってやつか。漢だな、藤崎さん」

 

忍「ノンノン、あちしはオカマよ。でもね、男の道をそれるとも、女の道をそれるとも、踏み外せぬは人の道、散らば諸友、真の空に、咲かせてみせよう オカマ(ウェイ)。これがあちしの信念よ楽ちゃん」

 

承一郎「楽?」

 

忍「あら?千棘ちゃんや小咲ちゃん、万里花ちゃんと一緒にうちの店に来た楽ちゃんじゃないの?」

 

僕はダラダラと大汗をかいてしまう。

 

JOJO(こ、こっちにも彼女達はいたのか!おまけにこっちの世界の俺は藤崎さんと面識があるのか!)

 

仗助「他人のそら似じゃぁ無いのか?それとも、他人に化ける能力のスタンド使いがいるのかもな、忍みたいに」

 

他にもそこにいる未起隆さんや、スタンドが化ける間田さんのサーフィスみたいなのもいるしな。

 

そういえばプッチ側にも変身能力を持つ奴等がいたような…。それに気付いたらしく、陽乃も僕のように脂汗を流している。

 

承一郎「そ、そうですよ、藤崎さん」

 

忍「そうかしら?商売柄、一度来店されたお客様は忘れないように心掛けているのよ。特に楽ちゃん達は目立っていたから、そうだと思ったんだけと、おかしいわねぇ」

 

あの呪い紛いのハーレムがこっちの世界の僕…楽にもあるのなら、それは目立つだろうなと僕は苦笑した。

 

承一郎「初めまして、藤崎さん。僕は一条承一郎。その楽さんという方は遠い親戚かも知れませんね?名字も同じですし」

 

親戚というより、別世界の本人だけどねと心の中で付け加える。

 

忍「そう?おかしいわねぇ…あら、そっちのお嬢ちゃん達も前に来店して下さった子達よね?特に男の子のその特徴的目はよく覚えているわ。あと、そこの目が笑ってない笑顔の女の子も」

 

忍さんは八幡達を見て言う。

 

八幡「お久しぶりです。比企谷八幡です」

 

小町「妹の小町です」

 

いろは「幼なじみでハチ君の婚約者(仮)の一色いろはです」

 

陽乃「茅ヶ崎陽乃です」

 

忍「そう。じゃあ、改めて自己紹介するわ。あちしは藤崎忍。仗助と億泰とはダチよ。もっとも、ジョースター家の人達の大半はあちしにとってダチになるわ。ジョセフのジジイとは一度絶交しかけたけど。それにしても、幼なじみで婚約者ねぇ。あちしも妻とは幼なじみだったのよ。従兄弟も幼なじみと結婚したわね」

 

世の中狭いものだ。ジョースター家の人達は康一さんが繋いだ仲らしく、八幡や陽乃らは店の評判を聞いて一度は忍と会ったことがあるらしい。

 

こっちの僕…いや、楽とも忍は会ったことがあると言うことだ。

 

本当に初対面なのはミスタさんと静さんくらいか?

 

…というか、ジョースターさんは何をしたんだ?

 

ジョルノ「忍さん、彼はグイード・ミスタ。僕の部下であり、友人です」

 

ミスタ「会えるのを楽しみにしてたぜ?シノブ。俺はSPWイタリア支部で副支部長補佐をしているミスタだ」

 

静「静・ジョースターです。ジョセフ・ジョースターの娘で、仗助兄さんの妹です」

 

忍「ミスタさんと静ちゃんね、よろしくお願いするわね。静ちゃんの事は空条ホリィさんから聞いていたから、いつか会えればと思っていたのよ。会えて嬉しいわ。昔の詩織ちゃん…ええと、あちしの従兄弟なんだけど、詩織ちゃんにそっくりで親近感がわくわね。すごくカワイイ」

 

へぇ、静さんの事は聞いていたのか。

 

静「ところで、藤崎さん。父は何をしたんですか?」

 

忍「それが、あちしの友達に古式さんという古式不動産の令嬢がいるんだけど、あのおじいさん、古式不動産の株を買い占めようとして騒ぎになって大変だったのよ。あの時は伊集院家も出てきて大変だったわ。伊集院家と古式家は家ぐるみの付き合いだったから。あちしもその件では間に立って大変だったわ」

 

そういえば一時期伊集院家と古式不動産が合同でSPWとジョースター不動産に抗議が来たことがあったらしい…。もしかして…。

 

八幡「何年か前に東京支部で処理した件だな。康一さんが丸く収めたって言っていたけど」

 

ジョ、ジョースターさん!引退してまで何やっているんですか!

 

仗助&静「「ウチの父がご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでしたー!」」

 

仗助さんと静さんはその場で土下座して謝った。

 

承一郎「フハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ‼︎」←究極生命体風の笑い

 

陽乃「ねぇ、露伴先生…ちょっと…」

 

露伴「ん?どうしたんだ?君は茅ヶ崎さん…だったね?」

 

陽乃「ええ…ちょっとこちらへ…」

 

ん?陽乃が露伴先生に何かを吹き込んでいるが…。

 

露伴「早速か…わかった。藤崎君、間田君、支倉くんも。ちょっと一緒にお願いして良いかな?」

 

露伴先生は間田さん達を呼んでコソコソと話し始めた。

どうしたんだ?

 

しばらくそうしていた後、露伴先生達はこちらを向いた。

 

露伴「東方仗助。しばらく席を外す。詳しいことは後で話すから、待っていてもらって良いか?」

 

仗助「ん?まぁ、そりゃ構わねえが、どうした?」

 

忍「まぁ、大した事じゃ無いわよ。すぐに戻ってくるから心配しないで良いわ。行くわよ露伴先生」

 

そう言って5人は去っていった。何をやっているんだ?

 

僕達は仲間達と合流した後、マイクロバスに乗り込んだ。

 

ミスタ「俺はホテルで寝てるぜ。まだ疲れが抜けてねぇんだよ」

 

億泰「俺もそうするぜ。あんなすげぇホテルでまったりできる機会なんてそうそうねぇからよぉ」

 

忍「あちし達も長旅で疲れているから、ホテルでゆっくりするわ」

 

陽乃「私達はショッピングに行ってくるわね。買い出しは頼んだわよ?」

 

いろは「たまには女子会も良いですねぇ。マチちゃんもジョジョ先輩も一緒に行きませんか?」

 

仗助「ったくぅ。気楽で良いぜ。ジョルノ、八幡、承一郎。俺達はメリーランド州支部でミニバンの借用と買い出しに行くぜ。銀行にも行っておきたい」

 

承一郎「ミニバンの借用?マイクロバスじゃあ無いんですか?」

 

ジョルノ「ミスタがいないですから、大型車両の運転手がいないんだ。それに、買い出しにマイクロを使っていたのでは、小回りが利かなすぎて不便だからね」

 

僕達は各々の予定を言いながら去っていった。




いやぁ、八幡達の世界で原作ニセコイワールドがあるなんて知らなかった…。しかも面識があるとは…。(汗)

ONE PICEのボンクレーが転生した主人公、藤崎忍も加わり、物語がさらに加速します!

それでは、また次回!


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変身するのは良いが真似る気がない

今回は変身組の真価が発揮されます!

忍の能力も大活躍!

それでは、どうぞ!


僕はアクトンクリスタルで透明になっている間田さんと一緒に仗助さん、ジョルノ兄さん、八幡少年達三人に変身した皆を待っていた。

 

仗助「待たせたな承一郎、借りてきたぜ。裏の駐車場に置いてあるらしいから、それに乗って買い出しに行くぞ」

 

仗助さんは間田さんのスタンド、『サーフィス(上っ面)』が化けている。

 

ジョルノ「旧式ですか。どんな車なんですかね?」

 

ジョルノ兄さんは未起隆さんが自分のスタンド(本人は否定)、『アース・ウインド・アンド・ファイヤー』で化けている。

 

話し方も似ているし、多分大丈夫だと思うけど…。

 

仗助「旧式なんだから、オンボロなんだろう。なぁ、承一郎」

 

承一郎「仗助さん、失礼ですよ?それとジョルノさんも、もう少し自然にしたください」

 

ジョルノ「自然とはどういうことですか?私はこれでも自然ですよ?」

 

八幡「その段階で自然じゃないわ…ねぇよ」

 

八幡少年は忍さんが能力で化けている。ちょっと口調が出てしまうらしい。

 

僕は頭に手を当てて頭痛に耐える。

 

承一郎「まぁ、行きましょう。その前にコーヒーショップでコーヒーを飲みませんか?喉が乾きましたので」

 

僕はちょっと棒読みでそう言った。この人達は本人だとちょっとした自己暗示を某山猫風にかける(らりるれろ!らりるれろ!)。

 

八幡「コーヒーと言ったらアメリカンだよな?」

 

仗助「は?お前はアメリカに来てからMAXコーヒーが無いなんて言って嘆いていたじゃあねぇか?本当にどうしたんだ?そうッスよね?間田さん」

 

仗助さん!間田さんに話しかけるんじゃあないッ!しかもいつも間田さんには敬語は使わないでしょうが!

 

ジョルノ「MAXコーヒーが欲しいんですか?どういったコーヒーなんでしょうか?」

 

八幡「いや『いらないわ』。あれ、あち…俺は苦手なんだよ」

 

未起隆さん、今聞く事じゃあないでしょう!あと忍さん、発音がおかしいし一人称が俺になっていないですよ?

 

仗助「オメェ、MAXコーヒー好物だったのに何言ってんだよ。『人生は苦いんだから、コーヒーくらいは甘いくらいが丁度いい』が格言のように言っていただろうが」

 

承一郎「本当に大丈夫なんだろうか…不安しかない」

 

僕が思わず本音を漏らしてしまった。

 

とりあえず僕達はコーヒーショップに向かった。

 

 

コーヒーショップ───

 

店員(変身済みオインゴ)「来たぜ、ラバーソウル」

 

店員(変身済みラバーソウル)「ったく、準備は出来てるぜ。この田ゴ作。何を注文してきても即座に対応できる。でも、無駄に終わるんだよなぁ」

 

丸聞こえだ。吸血鬼の聴力を舐めないでほしい。究極生命体程ではないが、聴力には自信はある。

 

ラバーソウルということは、もう一人の店員はオインゴだな。

 

八幡「アメリカンを頼むわ」

 

砂糖たっぷりのカフェオレだって言ったでしょう忍さん!

 

仗助「俺はレギュラー。砂糖とミルクも頼むぜ」

 

それは昔の仗助さんの趣味ですよ!ほとんど本人だという情報は嘘なのか⁉︎

 

これじゃあ良い大人がお子様みたいじゃあないかッ!

 

ジョルノ「では僕も」

 

仗助「オメェ、いつもはエスプレッソじゃあねぇか?珍しいな」

 

ジョルノ「私の舌ではどちらも大して変わりませんので」

 

承一郎「た、たまには兄さんもエスプレッソ以外のコーヒーを飲みたいんじゃあないかな?」

 

イタリア人のコーヒーの好みはエスプレッソだって言ったじゃあないか!仗助さんも突っ込まないで!

 

あ、民族的な知識は無いみたいだ、助かった…無知で。

 

承一郎「僕もレギュラーを」

 

僕は飲めないのはわかっているので適当に頼んだ。

 

何か良からぬ事を考えてそうだな、この二人。

 

はぁ…これじゃあ某警視庁のピルイーターみたいにラムネをかじる事になりそうだ。

 

オインゴ「どうぞ、レギュラー3にアメリカンです」

 

オインゴ達はコーヒーを出すが、女性陣のメンバーが入店してきた。

 

いろは「ハチ君?お茶なら一緒に向こうのカフェで飲もうって約束してましたよねぇ?約束破って男子会なんてやっていたら、またマチちゃんからゴミいちゃんと言われちゃいますよ?」

 

ゴミいちゃんとは…偽者だとしても酷い言い様だ。

 

八幡「いやなに?ゴミいちゃんって酷くない?」

 

忍さんの素が出ているが、八幡少年もそういう事をいうので違和感がないな。

 

小町「まぁ、今回はしょうがないよお姉ちゃん。承一郎さんが加わって、新しくお兄ちゃんが出来たみたいなものだし」

 

棒読みとは酷い…まぁ偽者だから仕方がないかもしれないが…。

 

静「でも兄さん?私達との約束も守って下さい。承一郎さんと親睦を深めたいのは私達も同じなのですから。ハッチもジョルノ兄さんもずるいですよ?」

 

逆に静さんは抜群の演技力で会話をしている。全員このくらい上手ければなぁ…。

 

いろは「ほらほら、ハチ君行くよ?」

 

八幡「ちょっとぉ、お金払っちゃったのよ?」

 

素が全開でしょ忍さん!

 

仗助「わかった。悪かったよ。一口くらい飲ませてくれても良いだろうがよぉ。ったく、グレートにタイミングが悪いぜ。行くぞ、ジョルノ、承一郎」

 

承一郎「わかりました。いくぞ?『八幡』」

 

僕は『八幡』というワードを強調して言った。

 

八幡「ああ、わかったよ。行くから怒るなよ、いろはちゃん」

 

いろは「ハチ君、いろはちゃんなんて何年振りですか?ハッ!もしかして口説いてましたか?嬉しいですけど…」

 

静「イーハイーハ、ここは往来ですよ(この人はハッチじゃあないから)」

 

静さんが小声でいろはに注意する。

 

昼間からこの会話で砂糖を吐きそうだ。マジでコーヒーが飲みたいが、しょうがない。

 

JOJO(まんまブーメランだぞ、それ。お前も同じようなものだからな)

 

いろは「あ、ごめんね(ごめんごめん。ハチ君ってジョースター家との一件以来、ちゃん付けで呼ばなくなったから、懐かしくてつい)」

 

静「(忍さんも気を付けて下さい。ハッチはイーハとマーチのことは呼び捨て、私のことはジョジョって呼んでいますから)」

 

八幡「たまには懐かしい呼び方も良いかなって思ったんだよ。いきなり過ぎたわ。悪い(ごめんなさいね。気が抜けていたわ。今度から気を付けるから)」

 

承一郎「それじゃあ、行こう。コーヒーが勿体ないから、店員さんが飲んで下さい(ホントに気を付けて下さい。露伴先生や八幡に怒られますよ?)」

 

僕は小声で八幡少年に注意をする。

 

八幡「わかってるよ。あっ!」

 

八幡少年に化けた忍さんは立ち上がる時に手をカップに引っ掛け、落とすが、次の瞬間には時間差もなく落下したカップを空中でキャッチしていた。

 

その手からは一瞬だが、スタンドの手が出ていた。ザ・ジェムストーンで時を止めたな!

 

女性陣&承一郎「「気を付けなよ!八幡!((無闇に時間を止めるなぁ!スタンドも極力使うなぁ!))」」

 

八幡「悪い、不注意だった(便利だからつい使っちゃうわ)」

 

それにしても、スタンドまで使えるとは…すごい能力だ。

 

承一郎「(滅多に時間を止めないで下さいね。昔承太郎さんとトラブルあったみたいですから)」

 

ジョルノ「行きましょう。約束の店に行くんですよね?」

 

兄さんに化けた未起隆さんは我関せずで出て行った。

 

仗助「おい、ジョルノ。相変わらずマイペースなやつだな」

 

ナイススルー!サーフィス!

 

仗助さんに化けたサーフィス人形や八幡少年に化けた忍さんも後に続いた。

 

承一郎「お騒がせして申し訳ありません。これでお願いします!お釣りは結構です」

 

僕は数枚のドル札を置いて去っていった。

 

 

一時間後、マクドナルド・ワシントンD.C.店───

 

僕達は仗助さん達が借りた車に乗る為に車が止まっていた場所に向かった。

 

…ボロいっていうのマジだったのか…。

 

仗助「あれ?ミスタと億泰じゃあないか。なにしてンだこんな所で」

 

承一郎「お昼時から少し前ですから食事じゃあ無いですか?」

 

仗助「それは見てわかるけどよぉ。ミスタは非常時以外はほぼイタリアンじゃねえか。何で今日に限ってバーガーなんだよ?」

 

承一郎「たまには気分転換もしたかったんですよ。きっと」

 

…この人達、マジで疲れるな…。

 

ミスタ(オインゴ)「そ、そうなんだよ。たまにはバーガーも悪くないよなって億泰と話していてな」

 

億泰(ラバーソウル)「そうなんですよね。先輩」

 

仗助「先輩?それにどうしたんだ?億泰。ミスタに敬…あいたっ!」

 

僕は仗助さんを小突いた。

 

承一郎「(余計な事しか言わないんだったら必要以上に喋んないで下さい。相手がヤケを起こしたらどうするんですか?)」

 

億泰「あ、オメェらも昼はバーガーか?」

 

ジョルノ「ええ。これが本場の『ハンバーガー』ですか。興味深いですね」

 

承一郎「え、ええ。だからここに来たんですよ。本場のハンバーガーが食べたくて(『ハンバーガー』なんて言ってるのは日本だけです!大抵の国では『バーガー』なんですよ!あなたは今、イタリア人なんですからね!未起隆さん!)」

 

ジョルノ(未起隆)「バーガーですね?わかりました」

 

もう嫌になる!この人達ホントいやだ!本人で良いじゃあないですかッ!変身するのは良いけど真似る気ないでしょ!

 

承一郎「お二人も一緒にいかがですか?どうせならみんなで食べた方が楽しそうですし」

 

いくら嘆いていてもしょうがないので、僕から話しかける。

 

仗助「しっかしよう。ここじゃぁ味気ねぇよなぁ。昨日の公園とかで食えば良くねぇか?明るいし。変に暗いと間田みたいに暗い性格になっちまうぜ」

 

反対側に本物の仗助が見えた間田が、サーフィスに殴らせた事によって、いきなり仗助さんが自分の頭を想いっきり殴っていたように見えた。

 

ミスタ「そうだな。一緒に食おうぜ」

 

八幡「決まりだな。早く行こうぜ」

 

僕達は車にオインゴとラバーソウル達を乗せて走り始めた。運転は仗助さんだ。

 

ミスタ「俺が運転してもよかったんだぜ?この田ゴ作」

 

お前も真似る気ないのかラバーソウル!

 

仗助「何だよ?口が悪いな」

 

ミスタ「いやぁよ、何でうちらが一番後ろのシートなのかと思ったんだよ」

 

真ん中のシートは二人しか座っていない。実は透明化した間田さんが座っているからだ。

 

承一郎「たまには良いじゃないですか?特にミスタさんなんて昨日はダウンしちゃった訳ですし」

 

ボインゴは…後ろの車で付いてきている。あの少年が免許を取るなんて成長したなと感心する。

 

もうすぐ正午の爆発の時間だ。降りなければとオインゴとラバーソウルが焦っている。

 

億泰「な、なぁ!ちょっとトイレへ行かせてくれないか?実はさっきから我慢していて」

 

ミスタ「お、俺もだ!ちょっと下ろしてくれ!」

 

オインゴとラバーソウルは騒ぐが…、

 

仗助「あ?もうじき着くんだから我慢しろよ。今路駐したら迷惑だろうが」

 

仗助さんが迷惑とか考えなさそうで常識的な事を言って止める。

 

ガチャッ!

 

しかもご丁寧にドアロックまでしたのだ。爆発まであと30秒もない。

 

八幡「正午まであと10秒ね。もういいんじゃない?」

 

八幡少年に化けた忍さんはザ・ジェムストーンでドアをぶち壊して簡単には開かないようにした。

 

僕等は二人を振り替えってニコニコしている。

 

オインゴとラバーソウルが訳がわからず固まっている。

 

俺がブラッディ・シャドウで間田さんを空間の中に入れた瞬間、

 

チュドーン!

 

俺と間田さんを除いた全員を巻き込んで爆弾は爆発した。

 

ボインゴ「お兄ちゃん!」

 

ボインゴは車を停めて爆発した車に駆け寄った。

 

元々ボロボロだった車がもっとボロボロになって大破している。

 

車の煙が晴れると、中には黒焦げのオインゴとラバーソウルさんが変身を解けて白目を剥いていた。どうやら生きてはいるらしい。

 

ジョルノ(忍)「あんたの体、凄いわねぇ。あの爆発でも痛くも痒くもないわ」

 

忍さんは、最初未起隆さんに化けた後に八幡少年に化けたのだ。だから爆発で平気なのだ。

 

ジョルノ(未起隆)「気に入ってもらえて光栄です。ところで、あなたはだれですか?」

 

ジョルノ(本人)「どうみても刺客ですよ」

 

兄さんと仗助さんもやって来た。全て予定通りだ。

 

俺は空間から間田さんを抱えて出てボインゴを見据えた。




今回の真相は次回明らかになります!

それでは、また次回!


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承太郎さんでオカマ道が炸裂したら絶対動画撮る

最近、ちょっとテストで原稿が出来るのが遅くなってる…(汗)

皆さん、遅れたらすみません(汗)


正午のワシントンDCの路上で俺達を乗せた車が爆発した。

 

いや、正確には仗助さんに化けた間田さんのスタンドのサーフィス、姿を消していた間田さん、ジョルノさんに化けていた未起隆さん、俺、そして八幡少年に化けていた忍さん、億泰さんとミスタさんに化けた敵のスタンド使い二人だ。

 

ボインゴ「何で?トト神の予言通りに行動したのに!」

 

30近い根暗そうな男、ボインゴが嘆いている。

 

まぁ、漫画の通りに行動していれば、絶対に漫画の通りになるだろう。本当に能力で出た予言ならば。

 

今、ボインゴの周りには元の姿に戻った皆と、露伴先生、そして俺達10人のクリスタル・クルセイダーズの皆が取り囲んでいる。

 

一人を14人で取り囲むというのも酷いとは思うが、元々はむこうがこちらを騙し討ちしようとしていたのだから、どちらもどちらかと思うが。

 

一体何があったのか?それは少し時間が遡る…。

 

バイツァ・ダスト(負けて死ね)

 

 

仗助「お前ら、何をしていたんだ?」

 

仗助さんが聞きます。

 

陽乃「詳しくはバスの中で話すわ」

 

小町達はバスに乗り込み、中で話し合う。

 

陽乃や露伴先生達がしていたのは、以下の事だった。

 

俺達と忍さんが変身出来る能力の話をしていた時に、九栄神の一人にそんな能力を持った奴──無論オインゴだ──と予知の力を持つ弟──ボインゴの事だ──の事を思い出して、周りを見ていたら、ボインゴがいたらしい。

 

しかも、ラバーソウルもいたらしい。兄のオインゴと弟のボインゴはセットでいるとして、ボインゴの漫画による予知をどうにかする為、陽乃は露伴先生と変身出来る人達でボインゴの漫画に偽の予知を描き込んだのだ。

 

予知の内容はミニバンの中で八幡少年、俺、仗助さん、ジョルノ兄さん、ミスタさん、億泰さんが爆弾で重傷を負うというものだった。

 

陽乃「……という内容を露伴先生はトト神に書き込んだの」

 

陽乃は撮影した写真を見せて詳細を教えてくれた。

 

八幡「つまり、仗助、ジョルノ、俺、承一郎が囮となって奴等を引き付ければ、後は勝手に自爆してくれる。そういう解釈で良いんですか?露伴先生」

 

露伴「そうだ。そして直前で君のジェムストーンで時を止めてみんなを連れて脱出する。これなら問題ないはずだと思うが、どうだろう」

 

八幡「う~ん…自分だけならともかく、四人全員を脱出させるとなると…」

 

確かに八幡少年一人だとキツいかもしれない。8秒という時間だと、自分だけが脱出するので手が一杯だと思う。

 

JOJO「ならば俺がブラッディシャドウでみんなを脱出させれば問題ないと思う」

 

八幡「承一郎…じゃない、一条か。それなら安心だ」

 

俺のブラッディ・シャドウでなら可能だ。

 

ちなみに一条とは(JOJO)のことだ。

 

静さんと被るので一条と呼ばれることになったのだ。俺は不服だが、それは仕方がない。

 

まぁ、その時は一悶着あったが、小町とサンシャインルビーが重なって指先を向けると、俺は黙るしかなかった。

 

こういった撃ち方だとルビーレーザーは外れないらしいし、いくら空間が強力でも空間を出す速さは光程速くはない。

 

忍「待って。みんなはここまで戦い通しよね?ここはあちし達変身組が身代わりになるわ」

 

仗助「おい!忍!」

 

忍「大丈夫よ仗助」

 

忍さんは右手で自分の頬を触ると未起隆さんに変身していた。そして未起隆さんの変身能力で八幡少年に変身した。

 

忍「この支倉さんの体なら、爆弾ごときではびくともしないのよ」

 

未起隆「ならば僕がジョルノさんに変身します」

 

ジョルノ兄さんに変身する未起隆さん。

 

間田「じゃあ、僕のサーフィスは仗助に変身するね。ただ、サーフィスは爆弾に耐えられるけど、僕自身は耐えられないよ?それにサーフィスは数十メートルくらいの射程しかないから、僕自身が近くにいないと駄目だ」

 

JOJO「ならば俺も一緒に行こう。どのみち変身組が一人足りないんだ。誰か一人は本人でないと駄目だから、俺が一緒に行こう」

 

仗助「すまんな忍、未起隆、間田、承一郎…俺達も近くにいるから」

 

忍「固いこといいっこ無しよ」

 

方針は決まったし、後は実行に移すだけだ。

 

まずは仗助さんがメリーランド支部に連絡をいれ、事情を含めて話す。その上で車の注文をする。

 

仗助「ミニバンを一台頼む。今すぐ廃車にするくらいのボッロボロの車で良い。請求は日本支部へ。あと、多分敵の襲撃で廃車になると思うから、手続きも頼む」

 

そして、作戦が始まり、現在に至る。

 

 

ボインゴ「何でトト神の予言は絶対なのに!」

 

忍「何が絶対よ!そんな能力にあぐらをかいているからあんた自身は大したことない大人になっちゃったのよ!」

 

忍さんは元の姿に戻り、ボインゴに詰め寄る。かなりのお怒りモードだ。

 

露伴「ファンを騙すようで悪いが、これは僕が細工をさせてもらった」

 

露伴先生はトト神をみせると、露伴先生が細工をした場所の下には本当の予言が出現していたが、もう既に時は遅し。

 

露伴先生のヘブンズ・ドアーのお陰で疑問に思わないようにボインゴ自身が間違いに気付いていない。

 

ボインゴ「そんな!ずるいじゃあないか!」

 

JOJO「ずるい?俺達がやっているのは戦争だ。戦争にずるいも汚いもあるか」

 

俺は色んな仕事をやってきたが、騙し合いなんて日常茶飯事だった。逆に情報が合っているのが珍しい程にだ。

 

それに比べたらこいつらは唾棄してもいいぐらいだ。奇襲しようとしていた奴が何を言っている。

 

忍「あんた達にやられたこの場にはいないダチの代わりに、あちしがあんたにお灸を据えるわ!」

 

忍さんは右頬を触り、変身をする。その姿は…承太郎さんだった。

 

承太郎(忍)「さぁ、覚悟は良いわね?」

 

承太郎姿の忍さんはボインゴに詰めより、まずは顔にハイキック!

 

承太郎(忍)「アン!」

 

よろけるボインゴの顎を蹴りあげる。

 

承太郎(忍)「ドゥ!」

 

そしてスタープラチナを出して。

 

承太郎(忍)「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!オラァ!」

 

スタープラチナでボコボコに殴り、ボインゴをぶっ飛ばしちゃった。

 

承太郎(忍)「承太郎さんだったらこう言うわよ。あんたの敗因は一つだけよ。たった一つのシンプルな答え。アンタはあちし達を怒らせたのよ」

 

忍さんは承太郎のようなことを言って、変身を解いた。

 

ちなみに俺は動画を撮っていた。こんな事を承太郎さんがしていたら、誰だってそーする。俺もそーする。

 

忍「どうだった?仗助。あちし達は役にたったかしら?」

 

仗助「途中、ヒヤヒヤしたけどな」

 

 

オインゴ『クヌム神』、再起不能

ラバーソウル『黄の節制(イエローテンパラス)』再起不能

ボインゴ『トト神』再起不能

 

SPWの病院に搬送後、矯正施設入り

 

 

<= to be continued=



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4つの手紙と1つの矢尻

MGS5がやっと買えた(泣)

だけど難しい(苦笑)何回もコンテニューばかりしている自分がいる(苦笑)


夜、ホテルウィラードコンチネンタル───

 

そこで僕たちは増援組と話していた。

 

仗助「え?オメェ達は俺達と同行する訳じゃあなかったのか?」

 

露伴「ああ、僕たちは君達がフロリダについた後にするはずだった偵察やら調査をやるための増援だったんだ。ここにいるのは、それ以外の別の頼まれ事を康一くんから受けてここに来た。正確には忍くんが受け、その護衛をしていたんだ」

 

露伴先生が代表して答える。康一さんからの依頼?いったい…

 

忍「あちしが受けている以来は届け物よ。正確には康一からの依頼ではないわ。イタリアからの届け物よ」

 

忍さんは携帯型の丈夫そうな金庫を取り出し、その中身を取り出した。

 

ジョルノ「こ、これは…」

 

ミスタ「ポルナレフさんに預けていた…」

 

仗助「グレート!何でこれを送ってきたんだ!」

 

それはジョルノ兄さんがポルナレフさんに預けていたスタンド能力を生み出す矢の矢尻だった。

 

忍「これは康一から預かって来た手紙よ。ジョルノちゃん。あなた宛にね」

 

兄さん宛の手紙?兄さんは何通かの手紙を受け取った。

 

差出人はパッショーネナンバー2のポルナレフさん、イタリアのモデル兼女優の兄さんの大切な女性のトリッシュさん、ジョースターさん、康一さんからのそれぞれの手紙だった。

 

兄さんは一つ一つを開けて朗読をする。まずは康一さんからの手紙だ。

 

康一『皆さん、康一です。そちらの状況はニューヨーク本部より聞き及んでおります。大変な状況と聞いていますのに、直接救援に向かえないことに歯がゆく感じております。皆さんは無事ですか?全員揃って再びお会い出来る事を祈っております。この手紙が皆さんの元に届いているということは忍くん達と無事に合流出来たということですね?一緒にポルナレフさん達やジョースターさんからの手紙を同封します。皆さんの健闘を遠くの日本から応援しております。広瀬康一』

 

仗助「オメェが歯がゆく感じる必要は無いってのによ。相変わらず、色々と気配りが出来るグレートな男だぜ?康一はよ」

 

億泰「直接来てくれなくても、応援を呼んでくれたのがどれだけ助けになったかわからねぇ…今日なんて露伴達がいなければ危なかった…本当に助かったぜ、康一」

 

親友からの激励に涙する二人。露伴先生達も照れ臭く感じているようだ。

 

次にポルナレフさんからの手紙を開ける。

 

ポルナレフ『ジョルノ、ミスタ。そしてジョースター一行のみんな。本来ならばこれは私の手から直接君に届けるべき物だ。我が親友、承太郎の為に駆けつける事が出来ないのがこんなにも悔しいこととは思わなかった。なのでせめてもの私からの支援物資としてこの矢を君に託す。あのディアボロよりも危険な存在だったDIO。その狂信者たちのやることにコレが必要な時が来るかも知れない。使用する時は君の判断に任せる。決して暴走させることがないと私は信じている。承太郎と徐倫を頼む。そして必ず生きて二人とも私達の元へ帰って来て欲しい。親愛なる我がジョジョへJ・P・ポルナレフ』

 

ミスタ「ポルナレフさん…安心してくれよ。我らがジョジョは必ず連れて帰りますよ。二人揃って…」

 

ジョルノ「この矢を、絶対に間違った方向へ使わないことを誓います。ありがとう、ポルナレフさん」

 

兄さんとミスタはこの矢を託してくれたポルナレフさんから確かな覚悟と信頼を受け取ったようだ。

 

次はトリッシュさんからの手紙だ。

 

ジョルノ「!!!!!」

 

多分、かなり朗読するのが恥ずかしいんだろうな。朗読しようものなら、特に年頃の子達が沢山いるこの場で、何を言われるかわかったものじゃあないってくらいに。

 

こんなところも、こっちの兄さんと同じだなと僕はニヤニヤしていた。

 

次はジョセフ・ジョースターさんからの手紙だ。

 

兄さんは少し躊躇った後、ジョースターさんからの手紙を開けた。

 

ジョセフ『仗助、ジョルノ、ジョジョ、そして新たなる家族の八幡、いろは、小町達よ。報告は聞いておる。どうやら、25年近く前のワシらが情けをかけていたもの達が再び現れたようじゃな。甘かったワシらの後始末を任せる形となってしまって申し訳なく思う。じゃが、お前達ならば、無事に乗り越えてくれるとワシは願っておる。そしてジョルノよ。ポルナレフから預けられたそれを、お主なら正しい時に正しく使ってくれると信じておる。じゃから、ワシの可愛い子達や孫達をくれぐれも頼む。そしてお主も無事にワシらの元へと帰って来て欲しい。ワシらにとって、お前もワシらの大切な家族じゃ。決して無理はせぬようにな。頼んだぞ。ジョセフ・ジョースター』

 

ジョルノ「ジョースターさん…」

 

至って普通の手紙だった。家族を案じ、激励を込めた手紙。

 

小町宛にもう一枚の封筒が同封されている。

 

ミスタ「どうした?ジョルノ。もう一つの封筒を見て固まっちまって。なんか小町宛っぽいじゃあないか?」

 

ミスタさんが兄さんから手紙を奪った

 

小町「小町に?ジョセフから?どうせまたろくでもない事をして小町にお説教されることでもしたんでしょ?ジョセフはホントに昔から……」

 

小町は挟まれていたもう一枚に目を通す。

 

小町「っ!」

 

じゅうっ!

 

見ると小町が持っていた使い捨てのプラスチックのフォークを波紋の力で溶かして握り潰した。

 

小町「…………」

 

小町は熱で火傷するのも構わず、ただの石油製品の固まりと化したそれを握ったまま、険しい目付きで手紙を凝視し、そして手紙を握り潰して灰皿に置き、ライターで火を付けて燃やしてしまった。

 

八幡「小町!」

 

小町「………………」

 

仗助「クレイジーダイヤモンド!」

 

仗助さんは小町の火傷を治療した。だが、いつもならお礼を欠かさない小町なのに、今は様子がおかしい。いったいジョースターさんの手紙には何が書かれていたのだろう?

 

八幡「小町!おい、どうした!」

 

小町「え?ゴメン。どうしたの?お兄ちゃん」

 

静「もう!どうしたの?…は私達の台詞ですよ!どうしちゃったんですか!?マーチらしくもないです!」

 

小町「…気にしないで静。何でもないから。私とジョジョだけが今は知っていれば良い内容だから」

 

小町の一人称が『私』となり、ジョースターさんを『ジョジョ』と呼び、静をファーストネームで呼ぶ。

 

明らかに異常だ。一体ジョースターさんの手紙には何が書かれており、彼女は何を知っているのだろうか?

 

いろは「マチちゃん?」

 

小町「………………ほんっと、ジョセフはろくでもない事ばかり!帰ったらお説教しなくちゃね」

 

いろはの呼び掛けにかなりの間を開け、小町は何事も無かったようにいつもの態度に戻った。

 

しかし、絶対に何かある。今は僕達にも言えない、小町だけが知る何かが…

 

微妙な雰囲気を最後まで引きずったまま、その日は解散となった。

 

 

翌朝、ダラス空港───

 

忍「じゃあ、仗助。一足先にフロリダへ向かってるわ。でも、なるべく早く来て頂戴ね?あちし達はあくまでもサポートなんだから」

 

届け物を終わらせた忍さんと露伴先生達は当初の予定通り、藤崎沙織さんが待つ先行組と合流すべく、ダラス空港へとやってきていた。

 

僕達はその身送りだ。

 

たった一日だけだったけど、彼らのお陰で厄介な敵を三人も倒すことが出来た。彼らには感謝してもしきれない。

 

忍「そうそう、八幡ちゃん?」

 

八幡「??」

 

忍「(小町ちゃんをよく見ててあげて。あの子は何か重要な事を一人で抱え込もうとしているわ。兄である八幡ちゃんがよく見ててあげて。そうじゃないと…)」

 

忍さんは小声で八幡少年に話しかける。僕には少し聞こえたのだが、本来部外者の僕が口を出す必要はないと判断して、何も言わなかった。

 

忍「大切な物を失うことになるかも知れないわ。あちしがただの高校時代の同級生を失ったときでも味わった悲しみとは比べ物にならないくらいによ」

 

忍さんは少し厳しめの目付きで八幡少年を見た。

 

八幡「ええ、わかってます。小町には気を配っておきます。俺が前世で喪った者達のようにはならないように」

 

 

 

<= to be continued=

 




皆さん、少しでいい…ほんのチョッピリだけ、感想をオラに分けてくれ‼︎(汗)

いやー、感想貰うと元気が湧いてくるんですよ(F・F風)。

だから、よろしくお願いします!


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誇り高きギャンブラーその①

今回は遂にあの男が登場!

承太郎達を苦戦させた男に、クリスタル・クルセイダーズはどうする⁉︎


ダラス空港で露伴先生達を見送り、バスへと戻った僕達は、再びミスタの運転で州間高速95号線へもどり、フロリダへと向けて出発した。

 

なお、露伴先生との見送りでは仗助さんと露伴先生との仲はまた1つ、溝を作った。

 

あのボインゴのトト神の絵を真似た写真を見たときに、仗助さんが「酷い絵」と言ったのを聞いた露伴先生が突っかかってきた。

 

露伴『君達を助ける為に僕がプライドを捨ててまで、あのセンスの無い絵を描いたというのに、東方仗助。君は僕をどこまでバカにすれば気が済む?』

 

仗助『いやいや、そんな気は全くねぇって!あのトト神とかいう漫画の絵が酷いって言ってるんだよ!』

 

露伴『そんなことを言いながら、君は僕をバカにする。そういう男だよ。君は』

 

とりつく島の無いとはこういうこと。

 

仗助さんの言い分をまったく聞かないで露伴先生は去って行ってしまった。

 

一度こじれ、十何年も経った今でも修復されない仗助さんと露伴先生の仲は、多分ずっとこじれたままなのだろう。

 

高速道路を走って数時間。バスはメリーランド州からバージニア州リッチモンドへと差し掛かった。

 

ミスタ「悪い、もうじき昼時なんだが、この辺りで一旦高速を降りていいか?」

 

仗助「またか?どうも出発からお前の昼時を狙われるパターンって多いんだよなぁ。ピストルズを説得することは出来ねぇのか?」

 

すみません、それ僕のせいなんです。スカルズ兵達を強襲させちゃったから…。

 

ミスタ「そうは言ってもよぉ。リッチモンドを過ぎればピーターバーグとかまで行かないといけないだろ?そうなるとピストルズも拗ねるんだよ」

 

ピストルズ「「ソンナコトニナッタラ脳汁ブチマケテヤルゾ!チクショー!」」

 

ピストルズがうるさくて仕方がないからリッチモンドで降りることにしたわけだが…、

 

正直、あまりリッチモンドには寄りたくなかった。ここにはダウンタウンがある。

 

昔ほどでは無いが、バージニア州のダウンタウンは治安が悪いことで有名だった。今でも決して良いとは言えない。

 

まあ、そういったスラムやダウンタウンはどこにだってあるものだが。

 

仗助「とりあえず、インターの近くで済ませるぞ。あまり時間を掛けてはいられないからな」

 

バスはリッチモンドで降りて近くのレストランで食事を取ることになった。

 

ミスタ「チキン料理店?イタリアンじゃあねえのか?」

 

ジョルノ「ミスタ。あなたの都合で急いでいるところを昼食にすることになったのです。贅沢は控えて下さい」

 

億泰「ハイウェイからすぐの所にレストランがあっただけでもラッキーだよな」

 

ミスタ「わかったよ。そこで食えば良いんだろ?」

 

ミスタさんはやっと渋々そこで食べることにした。

 

最初は文句を言っていたミスタさんも、食べ始めたら文句を言わなくなった。

 

やはり、スピード重視なのはわかっているのだろう。

 

早めに食べ終わった億泰さんはピンボールで遊んでおり、隣の台の男と楽しそうに盛り上がっている。

 

隣の台の男「では、あなたはこの私との勝負に魂を賭けますか?」

 

億泰「魂って根性とかそういうものか?いいぜ、俺の根性を見せてやるよ」

 

隣の台の男「グッド、では、オープン・ザ・ゲーム」

 

八幡「あっ!バカ億泰!」

 

億泰がピンボールを始めたところで食べ終えた八幡が叫び声をあげる。

 

ヤバイ、あの台詞は…!

 

億泰「ああっ!負けた負けた!やっぱりよぅ、興味本意でやったゲームじゃ長持ちしねぇ…よ…な…」

 

男──ダニエル・J・ダービーからスタンド、『オシリス神』が出現し、億泰の魂を掴みあげる。

 

仗助「億泰!」

 

陽乃「無駄よ!種や仕掛けはどうあれ、あのスタンドにゲームで負けた事を認めてしまったが最後、負けた者の魂は捉えられ、コインにされてしまう!もしも直接攻撃してしまって殺してしまったら、億泰はもう2度と元には戻らない!」

 

八幡「ちっ!気付くのが遅かった!やっぱりお前だったのか。オシリス神のダニエル・J・ダービー!」

 

父が初めて出会った『魂を掴む事が出来る』スタンド使い。

 

遊んでいる億泰に賭けをそうと感付かせずに持ちかけてスタンド攻撃するたぁ中々やる奴だ。

 

このギャンブラーにゲームで勝たなければ億泰が助かる道はない。なのに…、

 

ジョルノ「ああ、敵の攻撃にやられてしまったんですね?油断しているからです」

 

ミスタ「気の毒だけどよぅ。もう時間がねぇから、俺達は見捨てるぜ」

 

ジョルノ兄さんとミスタさんはやられた億泰を放って店から出ていった。

 

特にミスタさんはあなたが原因だろう!

 

今度は仗助さんがダービーの前に立つ。

 

仗助「今度はチンチロチンで勝負だ!」

 

チンチロチンとはどんぶりにサイコロを振り、出た目の役で勝負を決めるゲームだ。

 

ダービー「良いでしょう。その勝負に魂を賭けますか?」

 

仗助「良いぜ、賭けてやるよ!」

 

まずは仗助さんが親だ。サイコロを3つ振る。

 

出た目は「3、3、5」の微妙な数字だ。最後の5が3なら3のアラシで無条件の勝ちだったのだが。

 

ダービー「次は私ですね」

 

ダービーが振ると「4、5、6」のシゴロ。2倍役で負けだ。

 

ダービー「いきなりすみませんね。次は私が親です」

 

ダービーが振る。「1、2、4」の約なし。

 

最後の4が3ならヒフミで無条件の2倍勝ちだったのに。

 

次は仗助さんだ。「2、2、4」の約なし。1の差で俺の勝ち。

 

だが、さっきのシゴロ分だけ仗助さんの負けだ。

 

次は仗助さんの親だ。「2、5、6」だ。微妙に1つだけ外れる。

 

次のダービー。「3、3、3」のアラシ。三倍負けだ。

 

こんな感じで微妙な勝ちを交えながらもジワジワと役を食らって追い込まれる仗助さん。

 

イフミとかダービーが時々やるが、ここぞというタイミングでアラシとかシゴロとかの大役を食らう。

 

 

この段階になって仗助さんも何かおかしいと思い始めたようだ。

 

仗助「テメェ…何かをやってやがるな?このダイスがイカサマダイスとかじゃあないよなぁ!」

 

ダービー「なら、何故私の方もイフミとかの負け役を出しているのですか?」

 

仗助「疑われない為の手品かなんかじゃあねえのか?」

 

ダービー「ふむ。では、私をボディチェックでもしてみますか?」

 

そう言われてボディチェックをしてみるが、場にあるダイス以外のダイスが見当たらない。

 

仗助「でてこねぇ!」

 

ダービー「そんな物に私が頼るとでも思っていたのですか?私クラスのギャンブラーともなればダイスの目を自分の思うようにすることなど可能なのですよ?サイコロのギャンブルを挑んだ段階であなたは最初から負けていたんですよ」

 

やはりか。ダービーは承太郎さんに敗れる前までは負け知らず、無敗のギャンブラーだったのだ。

 

熟練のディーラーがルーレットで好きな色を出せるのと同じように、ダービーもそのような事が可能なのだろう。

 

仗助さんはの心の中で敗北を認めてしまい、ダービーのスタンドによって魂を抜き出され、コインにされてしまった。

 

 

<= to be continued=




今回はここまで!次回はJOJOが大活躍!

それでは、また次回!


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誇り高きギャンブラーその②

今回、JOJO対ダービーのイカサマ合戦!

勝利の女神が微笑むのは、一体どちらか⁉︎

では、どうぞ!


仗助「ちく…しょ…う…」

 

静「兄さん!」

 

億泰さんに続いて仗助さんまでコインに変えられてしまい、静さんは取り乱した。

 

この場において、機転も度胸も演技力も頼りになる静さんの唯一の欠点。

 

それは仗助さんの事になると周りが見えなく成ってしまうこと。

 

とそんな時に、僕の耳に何か聞こえてきた。

 

ジョルノ『ミスタ、大丈夫ですか?』

 

ミスタ『ああ、俺のピストルズならイカサマなんてちょろいもんだぜ』

 

成る程、そういう事か。確かにピストルズは弾丸をパス回しが出来る程のスピードなら、イカサマなんて簡単に出来るだろう。

 

後は、どうピストルズをダービーに近づけるかだ。

 

八幡少年は論外だ。万が一を考えると簡単に出る訳にはいかない。

 

敵の狙いは八幡少年の魂とスタンドだからだ。

 

ここで八幡少年が負けたりして魂をコインに変えられてしまっては元も子もない。

 

どうやらいろはも無理なようだ。

 

勝負事には向いていない性格なのかもしれない。

 

いろはと僕の目が合う。ここでアイコンタクト。

 

いろは『承一郎先輩、お願いできますか?』

 

承一郎『わかった。でも、僕よりも適任は…』

 

僕はJOJOに入れ替わった。

 

JOJO『こういうのはむしろ俺の方が適任だ。承一郎でも構わないのだがな』

 

いろは『お願いしますね?』

 

俺なら力押しだけで無く、機転もきいて、手先も器用だ。

 

ダービー相手にも、引けを取らないだろう。

 

JOJO『兄さん、ミスタさん』

 

俺はブラッディ・シャドウの空間を繋いで二人に話しかける。

 

ジョルノ『承一郎、君は話を聞いていたのかい?』

 

JOJO『耳が良いからな。それより、ピストルズのイカサマ、俺がダービーに近づけよう』

 

ミスタ『出来るのか?』

 

JOJO『可能だ。勝負を上手く持ち込めばな』

 

ジョルノ『…それじゃあ、頼むよ』

 

JOJO『承った』

 

俺は空間をしまい、ダービーの前に立つ。

 

JOJO「今度は俺が相手になろう」

 

ダービー「裏切り者のあなたですか。勝負内容はどうしますか?」

 

JOJO「ポーカーだ。結構得意な方でな」

 

ダービー「正気ですか?私はトランプの賭け事…とりわけポーカーは得意中の得意なのですよ?…と、以前なら言っていたでしょう。ですが、20年前の承太郎との勝負の時にはその驕りが敗北の原因でした。ですから私は得意なポーカーでも全力であなたに挑みます」

 

承一郎「良い心掛けだ。20年前の復讐者共が八幡誘拐の任務を担っているようだが、どうも間抜けばかりで同じ手段が通用すると思っている奴ばかりだ。少しでも頭を使った奴等と言えば『太陽』のアラビア・ファッツくらいじゃあないか?運がなかっただけで、上手くいっていれば八幡達はやられていた可能性が高かったんだからな」

 

ダービー「20年前の復讐者達…ですか。確かにそうでしょうね。私もその内の一人になりますか…。私も20年前の敗北以来、どんな勝負に勝っても満たされる事はありませんでしたから。あなた方に勝つことで、初めて私は満たされる。そう思い、私は神父やあのシスターの誘いに乗ったわけです」

 

ダービーは未開封のトランプを取りだし、テーブルに置いて未使用のトランプであることを示した。

 

ダービー「20年。今この時の為に私は技を磨き、この場にいる。承太郎との敗北で身を崩してきた私は病魔に冒され、もう残り命も僅かだ。私は今この時の為に残り人生を賭けている!さぁ、一条承一郎!あなたはこの私を相手に、魂を賭ける覚悟がありますか!もう後がない、ここで命を尽き果てる覚悟がある私に対して、覚悟があるのですか!」

 

ものすごい気迫と覚悟だ。

 

これまで八幡一行を邪魔してきた人達とは一味も二味も違う。

 

JOJO「覚悟する者は美しい…か。あんたの覚悟、確かに受け取った。ならばチップを使った通常ルールなどいらない。たったワンゲーム…互いのイカサマを使った勝負でケリをつけよう。ノールックでノーチェンジ。それがあんたとの覚悟を受け止めるに相応しいゲームだ。その勝負に俺と承一郎、俺達二人の魂を賭けよう!」

 

八幡「俺もここで承一郎に魂を賭ける。ここまでの覚悟を出されたら、後ろで見ているだけだなんて俺には出来ない。承一郎が負けたら俺達の負け、あんたらプッチの勝利だ」

 

俺はダービーの覚悟を受け止め、勝負に出る。そして、八幡少年も…。

 

イカサマ同士の勝負なんて、普通ではあり得ない。

 

だが、この勝負はそれでこそ相応しい。何故かそう思えてしまえるから不思議だ。

 

ダービー「良いでしょう。ここまで堂々とイカサマ宣言されれば逆に清々しい。この勝負、あなたのイカサマを私が見破れるか否か…という訳ですね。わかりました。私の命を賭けた勝っても負けても最後の勝負、受けましょう。オープン・ザ・ゲーム!」

 

俺は会話の中で空間をダービーの腕の近くに広げ、ピストルズをダービーの腕の近くに張り付かせる。

 

ダービーはカードを配り始めた。

 

流れるような手つきでカードを配る。普通ならイカサマが行われているなんて思わない。

 

しかし、俺は見破ることに成功した。

 

JOJO「古い手では有るが、確実な手段、セカンドディールだな」

 

小町「セカンドディール?」

 

小町が頭の上に疑問符を浮かべる。

 

八幡「通常、カードを配るとき、一番上のカードを配る物だが、セカンドディールは配っている途中で素早く二枚目のカードを相手に配り、自分の手元に置きたい上のカードを持ってくるイカサマだ。こんな高度なレベルの物を見るのは初めてだがな」

 

八幡少年はセカンドディールと言うものを知らない皆に説明をした。

 

ダービー「グッド!よく見破りました。卑怯とは言いませんよね?」

 

JOJO「そもそもこの勝負はイカサマを使うことが前提の勝負だろ?むしろ使わなくてどうするんだ?」

 

八幡「一条はあんたの覚悟を尊重して勝負を受けた。むしろ使わない方が怒るまである」

 

普通ならイカサマはバレた段階で負けだが、この勝負はむしろ使わない方が失礼だ。

 

JOJO「さあ、俺の方のイカサマは見破られたか?その上で封殺できたか?」

 

ピストルズは仕事を充分果たしてくれた。後は、ダービーがイカサマを見破ったかどうかだ。

 

ダービー「…………」

 

ダービーは黙った。

 

いろは「皆さんは見破れました?」

 

小町「………多分、自信は無いけど」

 

陽乃「私は見破れなかったかな?悔しいけど」

 

静「私も見破れませんでした」

 

八幡「使った。俺には見えた」

 

ダービー「ブラフを使うのも1つのイカサマですから、それもありですね。20年前も私は承太郎にブラフで敗れました」

 

確かに20年前、ダービーは承太郎さんに仲間の魂、終いには自分の母の魂をレイズさせたブラフに敗北した。

 

JOJO「俺がイカサマを使ったか使わなかったか、確かめる方法は簡単だ。カードをめくれば良いんだからな。もしも俺のイカサマがブラフならば、コールした段階であんたの勝ちだ。俺のイカサマはブラフ。それがあんたのコールで良いのか?」

 

ダービー「私のセカンドディールのままならば、あなたの手元にあるのはダイヤとクラブのAのワンペア。一方私の手元にはスペードのロイヤルストレートフラッシュです」

 

JOJO「さて、本当に『ブラフ』がコールで良いのか?それとも、何かのイカサマを使用したかを当てるか?」

 

ダービーは汗をかきながら黙った。ダービーは見破れなかったようだ。

 

ダービー「参りました。『ブラフ』でコールするしか無さそうですね。私にはわかりませんでした」

 

JOJO「その潔さ、あんたはかつて承太郎さんと戦った時よりも確実に強くなっている。俺はあなたの覚悟を尊敬する」

 

ダービー「最後ですから開き直っているだけですよ。それでは、そちらからお願い出来ますか?」

 

JOJO「ああ」

 

俺は1枚ずつめくっていく。

 

ハートの4、ダイヤの2、スペードの4、ハートのA、クラブのA。

 

ダービー「やれやれ。本当にイカサマを使われていたようですね。ワンペアだったはずがツーペアになっているではありませんか。それでは私の方の確認をしましょう」

 

ダービーも俺と同じように1枚ずつめくっていく。

 

スペードの10、スペードのJ、スペードのQ、スペードのK…。

 

ダービー「ここまではロイヤルストレートフラッシュの手札ですね。仕込んだのがあるとすればこの最後の1枚…ですか」

 

JOJO「あんたの言うとおり、ブラフならスペードのAだ。さあ、見てみるが良い」

 

ダービーは最後の1枚をめくった。

 

中はスペードの9…。

 

ロイヤルストレートフラッシュではないが、スペードのストレートフラッシュでダービーの勝ちだ。

 

JOJO「チッ…最後の最後で運に負けたか。俺達の負けだな」

 

八幡「どこまでもギャンブルの神に愛された男だ。まさかこんな結果に終わるとはな」

 

俺達の魂が抜かれ、コインにされてしまった。

 

ダービー「本来ならば、ここで私はこのコインを持ち帰り、任務を達成。私は満足して逝けば良いのでしょうが…」

 

ダービーさんは指をパチンと鳴らした。

 

すると、コインは八幡少年、仗助さん、億泰さん、そして俺達の魂となって体に帰っていきました。

 

仗助「あれ?俺は…」

 

億泰「助かった…のか」

 

八幡「だがなぜ?」

 

ダービー「確かにポーカーとしてのゲームでは私の勝ちでした。ですが、この勝負はポーカーとしてのゲームではなく、私とあなたのイカサマを見破るゲームでした。私は一条承一郎。あなたのイカサマを見破る事は出来ませんでした。ただ運に助けられただけです。こんな勝ち方で勝負に勝ったなどと言ってしまっては、私のギャンブラーとしての誇りに傷が付いてしまう…誇りを傷付けてしまってまで勝ちを誇るくらいなら、誇りを持った敗北を私は望む。ただそれだけです…最期に聞かせて欲しい。一条承一郎。あなたのイカサマとはなんだったのですか?」

 

JOJO「あなたの手を見てください」

 

私達とダービーさんは彼の手を見ました。

 

No.6「オレタチノ事ヲワスレテモラッチャコマルゼ」

 

彼の腕にはミスタさんのスタンドが張り付いていた。

 

JOJO「セカンドディールをやったとき、ピストルズが一枚目と二枚目のカードも細工していたのさ。だから、俺の手元には三枚目のハートの4が、あんたの手元には二枚目のスペードの9がカードが行っていた。まさか二枚目のカードがスペードの9で、ストレートフラッシュが完成するとは思わなかったがな」

 

ミスタ「あの場面で俺達の企みに気付き、信用してくれるとはやるな、一条」

 

出ていっていたはずのミスタさんが再度入店してきました。

 

JOJO「耳が良いので、ピストルズに取り付くように指示を出していたのに気づいてました。ピストルズならば、ノールックでカードを配るダービーさんの一瞬の隙を突いてくれると信じてました。弾丸をパス回しできるならば、セカンドディールの隙を突いてくれると」

 

ダービー「仲間の絆にやられた…ということですか…」

 

JOJO「万全のあなたならば、カードがずらされていた事に気付かれていたのかもしれない。病魔で指先の感覚が鈍っていなければ、感覚の鋭いあなたには通用する手ではありませんでした。本当にあなたは誇り高い強敵でした」

 

ダービー「最高の勝負だった。これで思い残すことはない。負けて清々しいと思えたのは最期のこの今だけだった。一条承一郎、そしてジョースター達よ…感謝する」

 

ダービーからの死の気配が強くなる。

 

だが、聖女は敵であるこの男にも情けをかける。

 

いろは「ナイチンゲール・エメラルド!エメラルドヒーリング」

 

ダービーの血の気が失せた身体が、生気を取り戻した。

 

ダービー「私を蝕んでいた病が…何をしたんです?」

 

いろは「私のエメラルドヒーリングは病気とかの能力にも効果がある治療能力です。勝手で失礼ですが、あなたの病気を治療させて頂きました。後は栄養を蓄え、ゆっくり休養すれば、あなたは助かると思います」

 

ダービー「何故、私を治療したのです?私はあなた方の敵ですよ?」

 

そう、彼は俺達の敵だ。だが…、

 

いろは「あなたの誇り高いギャンブルへの精神に、何故か敬意を払いたくなりました。ただ、それだけです」

 

これが聖女。父の記憶で見た慈愛の女神像そのものに思えた。

 

ダービー「…完敗だ。私は君達の絆と誇り高い精神に心から敗北を認めよう」

 

ダービーはカードを片付け、そのカードを自らのポケットにしまった。

 

ダービー「このカードは君達の誇り高い精神に敬意を表し、私の今後の誇りとして宝にする。もう私はスタンドでチップをコレクションにすることもない。ただのギャンブラーとして、渡り歩こう。そして、一色いろは。君には大きな借りが出来た。もし君が窮地に困ることがあれば、私は私の出来る範囲で、君の助けになると誓おう、私の魂を賭けて」

 

ダービーは荷物を持って立ち上がった。

 

ダービー「また会いましょう。誇り高きジョースター達よ。私が言える事ではないが、いつかまた、ただの純粋な勝負を楽しみたいものだ。君達の旅が無事に終わることを願っている。さらばだ」

 

ダービーは、そういって晴れ晴れとした表情で去っていった。

 

誇り高きギャンブラーに幸があらんことを…。

 

こうして波乱に満ちた昼食は終わりを告げ、俺達はフロリダへの旅を続ける事になった。

 

ダニエル・J・ダービー『オシリス神』

 

自らの誇りを貫き、敗北を認め、旅に出る。

 

 

 

<=to be continued=




前回と今回のサブタイトルは、ダービーの誇り高き覚悟にちなんでつけました。

承一郎が活躍出来たので、嬉しい限りです!

それでは、また次回!


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前世持ちの奴って若返ったら前世になるってマジ?

長くなってしまった…(汗)

今回、DIO様のキャラ崩壊がヤバすぎる…
(゚o゚;;

それでは、どうぞ!


昨日は色々と大変だった。

 

小町が気分転換に外に出た後、八幡少年が嫌な予感がすると言って走って行ったのだ。

 

このただならぬ雰囲気に全員が小町と八幡少年を探しに町へと捜索に出た。

 

八幡少年の嫌な予感は的中していて、小町は敵の刺客、ミドラーに襲われていた。

 

しかも、いつもとは明らかに違う小町は敵の攻撃によってあわやの事態に陥っていたらしい。

 

間一髪のところで小町を救出した八幡少年。

 

その後の事は私も見ていた。ミドラーの事情も。

 

仗助『血の繋がらない子供の為に、命を張った尊敬できる人を見捨てるほど、うちの家系は鬼じゃあ無いっすよ。それに、うちの家系ってそういうのが多いんっすよね。例えばそのエリザベス・ジョースターさん…俺から見たら祖母なんっスけど、元々は孤児だったのを曾祖母が引き取って面倒を見たらしいですし、『俺の妹もそうっス』。だからわかるんスよ。ミドラーさんの覚悟が本物かどうか。だから俺達はあなたを保護するって決めたっスよ。グレートっスよミドラーさんの覚悟』

 

仗助さんの言葉は、俺に突き刺さった。

 

俺はジョースターの人間だが、母を幼い頃に失った身だ。

 

あの時父さん(一征)や集英組の皆と出会わなかったら、俺は多分自分が何者かも分からずに、のたれ死んでいたのだろう。

 

そう考えるとゾッとする。

 

だが、ジョースター家の人間ではない静さんの方が、そういう引け目を感じているんだろう。

 

 

朝、ホテル内───

 

ホテルの小会議室を借りきって小町は全員を集めた。

 

小町「みんな。心配をおかけしてごめんなさい。実はジョセフからの手紙の事でずっと悩んでいた事があって…それで考え事をしていたんです」

 

いろは「マチちゃん。それは解っているの。でも、私たちが知りたいのはその内容。何でマチちゃんがあれほど取り乱したのか、ジョセフさんの手紙には一体何が書かれていたのか。それが知りたいの」

 

いろはは珍しく素で小町に話しかける。

 

小町は頷いて封筒を取り出す。

 

小町「うん。それをこれから皆さんにお話ししようと思ってこの小会議室を借りました。これがジョセフおじいちゃんが書いた手紙。仗助お兄ちゃんが後で気になったから、灰から元に戻しておいてくれていました。内容についてはプライベートを考慮して見なかったみたいだけど」

 

そう言って小町はプロジェクターを起動させて、その内容を壁に写し出す。

 

内容についてはメキシコ支部の機密に関わる事件と柱の一族のことだった。

 

石仮面を創り出した闇の一族の生き残り。ジョセフさんが最初に戦った柱の男。

 

小町「これが、おじいちゃんからの手紙の内容です。そして承一郎さんに確認したいことがあります」

 

小町は真剣な目で僕を見る。

 

承一郎「なんだい?」

 

小町「OCC(オペレーション・クリスタル・クルセイダーズの略)が発動する以前、承一郎さんはあちらがわにも潜入していたとおっしゃってましたが、間違いありませんか?」

 

承一郎「ああ、間違いない。どちらの事も知っていなければ、対等の判断なんて出来ないからね。君達の邪魔をしていたのは申し訳なかったけど」

 

小町「それは過ぎた事ですから、もう構いません。問題はこの写真の人物に見覚えがないかを確認して欲しいのです」

 

小町はプロジェクターをジョースターさんの手紙から同封されていた写真に替えた。

 

そこに写っているのは美人だが、どこか狂気に満たされている瞳が特徴の女性の写真だった。

 

僕には見覚えのある顔だった。

 

承一郎「こ、こいつは…綾瀬絢斗!僕が接触していたときには既にサンタナを奪っていたのか⁉︎」

 

僕は驚きを隠せなかった。

 

八幡「考え得る限りの最悪の事態だな…」

 

承一郎「あの女が何を考えているのかは分からないけど、サンタナの件も含めて警戒をしないといけないな」

 

あのサイコパスな女の考えなんて、正直理解したくもないが…。

 

仗助「とりあえず、考えていたよりも状況は深刻化したとみていい。目的地のフロリダまではあと半分だ。敵の抵抗もより激しくなると考えて良いだろうぜ。各人はそのつもりで行動してくれ。以上、解散」

 

仗助さんが締めて、ミーティングは終わった。そしてそれぞれが出発の準備に取りかかった。

 

朝のミーティングが終わった後、僕は兄さんと一緒に皆の所へ向かっていた。

 

承一郎「兄さん、兄さんの母は、どういう人だったんですか?」

 

ジョルノ「どうしたんだい?急に」

 

承一郎「いや、僕の母さんは僕が小さい頃に死んだしまっていて…。オオアマナの花が好きだったのは覚えているんですけど…」

 

ジョルノ「オオアマナ…花言葉は『純潔』、『潔白』か…。素晴らしい人だったんだね」

 

承一郎「兄さんの母はどうだったんです?」

 

ジョルノ「…母とは呼べない人だったよ」

 

承一郎「…え?」

 

ジョルノ「美しい女性だったが、幼い僕を置いて夜の街に出かけるようなロクでもない母親だったよ」

 

承一郎「…すみません、嫌な事思い出させて」

 

ジョルノ「いや、大丈夫だよ。僕がギャングに憧れたのは、そんな経験をしていたからだしね」

 

承一郎「へぇ…、今度教えて下さいよ」

 

ジョルノ「いいよ、機会があったらね」

 

そんな感じで皆の所に向かうと、いろはと陽乃が睨み合い、億泰さんとミスタさんが遠巻きに楽しみ、小町はいやらしい笑みを浮かべていた。

 

アレッシー「ハァハァ…」

 

変なオッサンがこっちに走って来てるが…、

 

億泰「おい、オッサン?どうかしたのか?」

 

オッサン「っ!いえ、何か向こうの方で一昔前の日本の不良?みたいな方と、カチューシャを付けたお嬢ちゃんが騒いでおりまして、ただならぬ雰囲気に慌てて逃げてきたんですよ!」

 

多分静さんと仗助さんなのだろう。朝っぱらから何をやっているのやら。

 

だが、僕の視線はこのオッサンの影だった。どんどん大きくなって、皆を覆ってしまっている。

 

しまった!このスタンド能力は…!

 

承一郎「皆さん逃げて!こいつは…」

 

アレッシー「もう遅いんだよ!」

 

僕が叫んだが、既に遅く、影を重ねてしまった全員が姿を変えた。

 

一瞬だけ影を交えたミスタと億泰さんは高校生くらいにまで若返っただけで済んだが、ガッツリ影を交えた学生組は僕と一緒にいた兄さんを除いては、そこに姿が無かった。

 

アレッシー「偉いねぇ。気付いた奴は上手く避けたのにねぇ。さて、DIO様の生まれ変わりだけを拐って、逃げますかねぇ」

 

アレッシーは僕たちに銃口を向けて笑っていた。既に八幡少年がやられたか…。

 

さて、どうやって助けるか…。

 

???「ほぅ…誰が誰を拐うだと?貴様も偉くなったものだなぁ?アレッシーよ…」

 

いや、何か変な声が聞こえる。

 

胎児レベルにまで若返らせられたであろう八幡の方へと目を向けると…、

 

DIO「よもや再びこの姿になる日が来ようとは夢にも思わなかったぞ?アレッシー…」

 

アレッシー「ディ、ディ、DIO様っ!」

 

僕の目の前には八幡の前世であり、僕と兄さんの父の姿があった!

 

前世持ちって若返ったら前世になるのか⁉︎知らなかった…。

 

DIO(ふはははははは!やっとこの時が来たかっ!このDIOが復活する日が三度訪れたのだ!ふん、この能力も変わらない。ザ・ジェムストーンでは無いのが少々残念ではあるが、まぁいい。ハーミットパープルと共に訓練すれば、いずれは進化するだろう!不死身!不老不死!スタンドパワー!このDIOは復活したことで、さらなるフューチャーを手に出来るのだ!さぁ、人間共よ、支配してやるぞ!」

 

???「ねぇディオ。八幡の癖が出ているから。究極生物的な変な笑いから全部声に出てるから。エリザベスがマフラー構えて波紋のエネルギー出してるから控えようね?」

 

そしてそこには、DIOだけではなくジョナサン・ジョースターまで復活していた。

 

ジョナサン「やぁディオ。現世では久し振りだね?新婚旅行以来かな?」

 

ジョナサンが波紋をバチバチやりながら(しかもハーミットパープルを出して)構えていた。額には青筋を浮かべてニッコリと。

 

リサリサ「なるほど。兄のアホは貴方の影響でしたか。それならば貴方を消せば、ゴミいちゃんはゴミいちゃんでは無くなるのですか?」

 

リサリサはマフラーを構える。

 

もしかして…サンシャインルビーはまだ使えるのかな?

 

エリナ「試してみますか?ディオ」

 

前世の姿になった聖女、エリナ・ジョースターがDIOに向かって言う。

 

リサリサ「………」

 

エリザベスがDIOに向かって指先を向ける。

 

DIO「いや済まなかった。久々にこの姿になって、少しハイテンションになってしまった。歌でも1つ歌いたくなってしまうくらいには」

 

DIOはダラダラとみっともない汗をかいている。

 

これが俺の父だと思うとちょっと…。完全にカリスマ(笑)になっているじゃあないか…。

 

アレッシー「あわ、あわわわわ」

 

ジョナサン「そうだ。運命共同体のディオよりも、今はこっちの方をどうにかしないとね」

 

ジョナサンは腰を抜かしているアレッシーの胸ぐらを掴んで宙吊りにした。

 

エリナ「この事態は予想外でしたが、良い方向に収まって良かったです」

 

承一郎「父さん達は記憶があるのですか?」

 

DIO「本来なら、若返らせられた者達は、その年齢の頃まで記憶を無くすのだが、転生前の者には例外らしい我々が八幡達の中で眠っていた時の記憶もしっかり残っているぞ。なぁ、JOJO?」

 

ロビーの方角『ふぇぇぇぇぇぇぇぇん!』

 

その時、向こう側から泣き声が聞こえた。この声は静さんの声!

 

DIO「貴様ぁ!静・ジョースターに何をしたぁ!」

 

ジョナサン「ディオじゃあない…こんな親バカはディオじゃあない」

 

同意見です。

 

アレッシー「今だ!」

 

アレッシーが逃げた。

 

DIO「貧弱貧弱ぅ!逃げても無駄無駄無駄無駄ぁ!WRYYYYYY!このDIOからそのヨタヨタ足で逃げられると思っているのかぁ!この間抜けがぁ!」

 

DIOがアレッシーを追おうとして走り出すと…。

 

ジョルノ「父さん!気を付けて!今は昼間ですよ!」

 

DIO「だにぃぃぃ!」

 

急ブレーキをかけてキキィッ!と止まると、足に太陽の光が当たる。

 

シュウウウウ…

 

あ、足が灰になった。

 

こいつ、バカ丸出しだな。

 

アレッシー「DIO様が間抜けになったおかげで助かった。こんな間抜けの下で働いていたんじゃあ20年前も失敗したのも頷けるってものだ。あばよっ!」

 

確かにその通りだと僕は頷く。

 

リサリサ「DIO。貴方の迂闊さには驚かされます。よくぞこの緊急時に間抜けになれると感心します」

 

承一郎「はぁ…クリスタル・ボーン!」

 

僕はスタンドで作った骨のプロテクターをDIOに覆わせる。

 

承一郎「貴方を助けるのは不本意ですが、今は仕方ありません。これである程度は太陽を克服できるはずです」

 

DIO「おのれこのDIOが情けをかけられるなど…このDIOが、このDIOがぁぁぁぁ!だが、太陽さえ克服してしまえばこのDIOに弱点はないぃぃぃぃ!」

 

一同「「良いから早く足を再生させて追うんだよ!このスカタン!」」

 

DIO「…………はい」

 

アヌビス神『待ってくれぇぇぇ!私も連れてってくれぇぇぇぇ!』

 

承一郎「あんたも刀に戻っていたのか、アヌビス」

 

今回、キャラ崩壊ヤバすぎるだろ。

 

まぁそんな事は置いといて、父がアホをやっている間に奴に逃げられてしまった。

 

さて、どこから追うか…兄さんと探していると…、

 

アレッシー「もらった!」

 

僕と兄さんも一瞬だけ影に捕まれた。

 

承一郎「しまった!」

 

初流乃「やられた!」

 

僕の体が小学生くらいにまで若返ってしまう。隣の兄さんは髪が黒になった。

 

アレッシー「お前達はじわじわやらせてもらうぜ!俺って偉いねぇ」

 

初流乃「くっ!ゴールドエクスペリエンス!」

 

承一郎「ブラッディ・シャドウ!」

 

し~ん……

 

しまった!僕のスタンドは矢に射抜かれてから発現したんだった。

 

初流乃「君も小さな頃は使えなかったんだね?」

 

承一郎「はい。多分、あなたは僕の兄さん…ですよね?」

 

初流乃「ああ」

 

アヌビス『間抜けめ。この俺の本体になれ。そうすればスタンドがみえるだろう』

 

承一郎「兄さんが使って下さい。僕なら波紋がありますから、スタンドが無くても戦えます」

 

アレッシー「おや?お前はアヌビス神か?裏切ったのか」

 

アヌビス『違うな。今も俺はDIO様の下僕だ。裏切りは貴様の方よ、セト神』

 

アレッシー「あんなアホに今でも忠誠を誓うなんざ、偉いねぇ」

 

初流乃「勝ち誇るな!」

 

スパァァン!と兄さんとアヌビスの攻撃がアレッシーのサングラスを切断した。

 

承一郎「山吹色の波紋疾走(サンライトイエロー・オーバードライブ!)

 

バコオォォォン!と僕の波紋の拳がオッサンを横殴りに殴り飛ばす!

 

アレッシー「うぎゃぁぁぁ!」

 

アレッシーとか言うオッサンは再び逃げ始める。

 

方向はロビーの方だ!

 

DIO「遅くなった!追うぞ!ジョルノ・ジョバーナ」

 

初流乃「いえ、今の僕は汐華初流乃(しおばなはるの)です」

 

ジョナサン「そんなことはどうでも良いから、追うよ!仗助達が危ない!」

 

そうだった。そのジョースケという人も元の僕には大切な人だった。

 

僕たちは二人の父達を追ってロビーの方へと走った。

 

そこでショッキングな物を見てしまった…。

 

静「お兄ちゃん、離して!もう、ちっちゃくなっちゃった静なんていらないでしょ!血のつながってない役立たずの静なんかいらないでしょ?!もう静の事なんて放っておいて先に行ってよ!うわあぁぁぁぁぁぁぁん!」

 

静さんの体が幼少期までに小さくなって、泣いていた。

 

静さんは悩んでいたのだ。ジョースター家ではないというコンプレックスをこれほどまでに抱えていたのだ。

 

静「もう静は戦えないよぉ!ぐすっ!ハモンの戦士としてもスタンド使いとしても、こんなちっちゃな静じゃあ何にもできないよぉ!ううっ…もう、放っておいてよぉお兄ちゃん!こんなミジメな静を見ないでよぉ!うわあぁぁぁぁぁぁぁん!」

 

仗助さんの目から、

 

DIO「仗助!」

 

ジョナサン「仗助!」

 

リサリサ「仗助!」

 

エリナ『仗助っ!』

 

初流乃(刀持ち)「お兄さん!」『仗助!』

 

億泰「仗助!」

 

ミスタ「おい、そこのおっさん!」

 

承一郎「お兄さん!」

 

クリスタル・クルセイダーズの皆が仗助さんを呼ぶ。

 

仗助さんはより強く、恐らくは透明になっている静さんの体を抱き締めた。

 

仗助「バカ野郎……静…」

 

ポタッ…ポタッ…と、

 

静「おにい…ちゃん?…泣いている…の?」

 

とうとう、仗助さんの目からあふれでた涙が…

 

 

 

 

 

 

 

頬を伝って床に落ちていた…。




次回、仗助の怒りが爆発!

アレッシーは…察して下さい…(汗)

それでは、また次回!


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血を越えた兄弟の絆

今回、仗助の怒りが爆発するッ!

仗助と静の兄妹愛に感動します…。

それでは、どうぞ!




静「お兄ちゃん、離して!もう、ちっちゃくなっちゃった静なんていらないでしょ!血のつながってない役立たずの静なんかいらないでしょ?!もう静の事なんて放っておいて先に行ってよ!うわあぁぁぁぁぁぁぁん!」

 

長年抱いていた、ジョースター家の人間ではないという悩みが幼くなった事で溢れ出した静さん。

 

静「もう静は戦えないよぉ!ぐすっ!ハモンの戦士としてもスタンド使いとしても、こんなちっちゃな静じゃあ何にもできないよぉ!ううっ…もう、放っておいてよぉお兄ちゃん!こんなミジメな静を見ないでよぉ!うわあぁぁぁぁぁぁぁん!」

 

仗助「バカ野郎……静…」

 

ポタッ…ポタッ…と

 

静「おにい…ちゃん?…泣いている…の?」

 

仗助さんは涙を流していた。

 

仗助「当たり前だ静!最愛の妹が…俺の一番大事なお前が血の繋がりなんかに傷付いていて、悲しくないわけがないだろう!」

 

あれ?兄さんが録音している?

 

仗助「神がいるなら教えてくれよ!何で俺の一番大事なこいつが、ここまで傷付かなきゃいけねぇんだ!一体静が何を悪いことをしたぁ!」

 

静「お兄ちゃん?」

 

仗助「ふざけるなよ!リサリサばあちゃんといい、静といい、何で苦しんで、努力して、それでも報われないなんてあってたまるかよぉ!こんなに頑張ってるこいつが何で今も苦しまなきゃなんないんだよ!」

 

静「お兄ちゃん…泣かないで…静が悪かったから…」

 

仗助「お前は悪くねぇよ!もっと泣いて良いんだよ!ワガママを言えよ!もっと俺に甘えろよ!お前が望むなら何だってしてやるよ!一日中抱き付いて欲しいならそうしてやる!髪型だってお前が望むなら毎日だってオールバックにしてやる!SPW財団の次期社長の座だって、お前が欲しいならくれてやる!」

 

あの仗助さんが髪型の事をどうでもいいと言うなんて、僕にはとても驚きだった。

 

それほどまでに、静さんの事が大切なのだ。

 

静「お兄ちゃんが…頭の事を…?」

 

仗助「ああっ!お前がいなくなる事に比べたら、こんな髪型なんかどうでもいい!お前がそばにいてくれるなら、いくらでもそんな物を捨ててやる!わかるか?静?」

 

静「お兄ちゃん…」

 

仗助「なぁ、血の繋がりなんか俺達にはどうでも良いんだ!いや、俺達じゃあない!俺にとってどうでも良い!例え家事なんかしてくれなくても、家に帰った時にお前がお帰りと迎えてくれるだけでどれだけ嬉しいかわかるか?」

 

仗助「毎朝、会社に向かう前、どんなに忙しくても必ず髪を整えてくれるお前との時間がどれだけ俺の癒しになっているかわかるか?」

 

仗助「それにな…」

 

仗助さんは静さんが落としたカチューシャを拾ってその頭に付ける。

 

仗助「これを宝物と言いながら、毎日嬉しそうに鏡に向かって付けているお前を見るのが、どれだけ嬉しいかわかるか?」

 

静「お兄…ちゃん…」

 

静さんがキョトンとした表情で仗助さんを見上げる。もう透明にもなっていない。

 

仗助「だからよぉ静!置いていけなんて言うんじゃあない!もうお前がいない生活なんて俺には耐えられねぇよ!ちっちゃくなったお前がいらない?波紋の戦士でもスタンド使いでもないお前が必要ない?ふざけるなよ静!そんなもんがお前の価値じゃあない!お前は俺の側にいるだけでこんなにも役に立ってるんだ!血の繋がりなんて俺には関係ない!だから、二度と…二度とそんな悲しいことを言うな!」

 

静「お兄ちゃん…お兄ちゃん!うわぁぁぁぁぁぁん!」

 

静さんは仗助さんを抱き返してより一層、大きな声で泣き始めた。

 

だが、これは悲しみの涙なんかじゃあない。仗助さんの心が通じて、安心して流している涙だ。

 

静「お兄ちゃん!お兄ちゃん!ごめんなさい!静はずうっとお兄ちゃんと一緒にいたい!パパ達と一緒にいたい!ホリィお姉ちゃんや、承太郎おじさん、ジョルノお兄ちゃん、ジョリーンお姉ちゃん、コマチやイロハ、ハチマンとも!一緒にいたい!いつまでも一緒にいたいよぉ!ううっ…うわぁぁぁぁぁぁん!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」

 

仗助「そうだよ!それで良いんだ!お前が苦しむ事なんて何もねぇんだよ!ぐっ……うおぉぉぉぉ!」

 

仗助さん達兄妹は心の底から涙を流し、抱き合っていた。

そして、静さんは泣き疲れて眠ってしまった。

 

リサリサ「仗助。良く静の心を救ってくれたわ。この子はもう大丈夫でしょう」

 

エリザベスが仗助さんに近寄って来た。

 

仗助「貴方は?」

 

リサリサ「比企谷小町の前世、エリザベス・ジョースター。この子の気持ちが一番良くわかる者です」

 

エリナ「私はエリナ・ジョースター。一色いろはの前世です。この姿では初めてですね?仗助。誇り高い私の子孫」

 

仗助「ひぃおばあちゃん、そしておばあちゃん…静を…俺の最愛の子を頼みます」

 

仗助さんは泣き疲れて眠る静さんをエリザベスに預けた。静を頼むのに、これほど適任の人はいないだろう。

 

エリナ&リサリサ「「待ちなさい。仗助」」

 

仗助「止めねぇッスよね?おばあちゃん達」

 

リサリサ「止めないわ。止める必要もない!我々は勝たなくてはならない!引き分けはない!新しいジョースター家の家訓よ!覚えておきなさい!」

 

エリナ「これも新たな家訓です!個人の主義や主張は勝手!許せないのは私どもの家族や友人を公然と侮辱したこと!他のお客に迷惑をかけずにきちっとやっつけなさい!」

 

エリナ&リサリサ「「行きなさい!仗助!あなたがジョースターの宝を傷付けたあの不届き者に、地獄へ行くべきくずにっ!地獄の穴へ背中押してやるのです!ジョースター家の者として!」」

 

仗助「少し違うっスよ、おばあちゃん達。確かに奴は地獄へ行くべきくずッ!けど、このおれが背中を押して叩き落とすのは地獄の穴なんかじゃあねえっス!そんな生易しい地獄なんかじゃあ、俺の怒りが収まらねぇっス!叩き落としてやるっスよ…本当の地獄ってヤツに、あのクズ野郎をよぉ!」

 

仗助さんは一歩ずつ、確実に歩を進める。

 

仗助「待たせたっスねぇ。八幡の前世のおじいちゃん達。アイツは俺なりの地獄へとキッチリ叩き落としてやるっス…アイツは俺にやらせて貰えねぇっスかね?」

 

ジョナサン「勿論だ、仗助!君の傷つけられた誇りが癒されるまで、あいつを殴るのをやめるな!」

 

DIO「ふん、このDIOが援護に回るんだ!完全なるとどめを………奴に刺せ!」

 

仗助さん達は奴に向かって走り出した。

 

アレッシー「うわぁぁぁ!来たぁぁ!」

 

アレッシーは逃げ出した。全く覚悟のない奴だ。

 

奴はロビーを駆け抜け、外のいなか町に出た。

 

DIO「この間抜けがぁ!ちょいとでもこのDIOから逃れられるとでも思っていたのかぁ!世界(ザ・ワールド)!時よ止まれぇ!」

 

DIOの姿が仗助さんの前から消える!

 

気が付いたときには奴の進路上から何かが落ちてきた!

 

DIO「無駄無駄無駄ぁ!タンクローリーだぁ!」

 

ドガシャァァァン!

 

流石はDIO。たかだか道を塞ぐ為だけにタンクローリーを落として一面を火の海に変えた!

 

そこに痺れぬ憧れぬゥ!

 

アレッシー「うぎゃぁぁ!じゃあこっちだぁ!」

 

ジョナサン「見苦しいぞ!ハーミットパープル!」

 

ジョナサンはハーミットパープルをアレッシーに巻き付け、引き寄せる!

 

そして腹部を殴って少し浮かせると…、

 

ジョナサン「コオォォォ!太陽のエネルギーを食らえ!

ふるえるぞハート!燃え尽きるほどヒート!!おおおおおっ、刻むぞ血液のビート!山吹き色の波紋疾走(サンライトイエロー・オーバードライブ)!!」

 

ドカドカドカドカドカ!

 

アレッシーはジョナサンの元祖オラオララッシュで殴り飛ばされ、仗助さんの方に飛んでくる。

 

アレッシー「ウグググ…ならばせめてお前だけでも!このリーゼント豚野郎!」

 

アレッシーは影で仗助さんを若返らせながら、斧を降り下ろして来た。

 

仗助「ドラァ!」

 

仗助さんは全盛期のクレイジー・ダイヤモンドで奴の斧を叩き折り、刃を奴の後方へと飛ばして柄を奪う。

 

アレッシー「うわぁぁぁ!」

 

アレッシーは泣きながら銃弾を乱射してくる。

 

仗助「無駄だぜ!このクズ野郎がよぉ!」

 

クレイジー・ダイヤモンドで全て受け止め、そして弾丸を逆に向けて奴に手足に向けて撃ち込む。

 

仗助「テメェの涙なんざに、何の心も動かされねぇ!テメェが泣かした静の涙の重みに比べりゃ!テメェの涙なんざ水素と地球1つ分くらいには重みが違いすぎる!」

 

アレッシー「何故だ!何で冷静さを失わねぇんだ!髪をけなされれば、逆上してくるというのは嘘の情報か!」

 

仗助「クックックック……」

 

アレッシー「な、何がおかしい!」

 

仗助「フフフ…フハハハハハハハハハ!」

 

人間、度が過ぎてグレートに頭に来れば、逆に笑ってしまうというのは本当だったらしい。

 

そこまで、仗助さんはブチギレているようだ。

 

アレッシー「偉くないねぇ!もう一度セト神を…」

 

ミドラー「見苦しいんだよ!」

 

何故か昨日助けたミドラーさんが、地面から岩を作ってアレッシーを曳き飛ばした。

 

アレッシー「うぎゃああぁぁぁ!」

 

再びアレッシーが仗助さんの前に落ちてくる。

 

ミドラーさんの女教皇(ハイプリエステス)が戻った。

 

アレッシー「くそう!ミドラー!」

 

アレッシーがミドラーさんに向けて銃を構える!だが…

 

ブンブンブン…ザシュッ!

 

アレッシーの銃を持つ手が切断された。

 

さっきへし折った斧を直すことで、仗助さんの自動追尾弾は完成していたらしい。

 

仗助「さっきは逆上してだのなんだの言ってくれたなぁ?おい、けどなぁ…俺はよぉ、テメェに対してはよう…髪を貶される以上によぉ、既にぶちギレてんだよぉ!わかってねぇみてぇだがよぉ!」

 

仗助さんは奴の足を直した斧で切断する!

 

アレッシー「ひ、ひいいい!もうだめだぁ!DIO様!降参です!許して下さい!」

 

アレッシーは何故か標識の上で爪先立ちしているDIOに命乞いを始める。

 

DIO「ふん。良いだろう、私は許してやる。あくまでも私はな」

 

アレッシー「では助け「だが断る!」て」

 

DIO「許すとは言ったが、助けるとは一言も言ってはいない!本来ならば貴様など、さっきのタンクローリーで踏み潰していたところであったが、貴様を裁くのはこのDIOではない!」

 

アレッシー「そんな!私は貴方の忠実な…」

 

DIO「見苦しい!蛙の小便にすら劣る穢らわしさよ!覚悟するものは美しい!その対照的な位置にいる貴様の存在など、塵芥にも価値がないクズだ!仗助!ここは貴様がやるのが相応しい!」

 

ジョナサン「さぁ、やれ!お前が裁くんだ!仗助!」

 

仗助「1つ!キチッと死んで地獄に行くクズには、しっかり地獄への穴へ背中を押してやるべし!ジョースター家の家訓に従って、テメェに地獄への背中を押してやるよ!クレイジー・ダイヤモンド!」

 

クレイジー・ダイヤモンド「ドララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララ!ドラァ!」

 

アレッシーの体とミドラーさんが作った岩がバラバラに砕け散り、そして1つとなる。

 

アレッシーは顔だけを残して岩と一体化する。

 

アレッシー「ひぎゃあぁぁぁぁぁぁ!俺の体が!岩と一緒に…動けねぇ、どうなってやがるんだ!」

 

仗助「死ぬことも出来ない、生き地獄って奴の穴に背中を押してやったぜ。死ねばDIOのように転生できっかも知れねぇけどよぉ、オメェには必要ねぇよなぁ?反省しやがれ!永遠になぁ!さて、次でもう二度と喋る事が出来ねぇようにしてやるぜ!次にテメーは、『やめて!それだけは!』…という」

 

アレッシー「やめて!それだけは!…はっ!」

 

仗助「永遠にただ見ている事しか出来ない生き地獄に落ちやがれ!ドラララララララ!ドラァ!」

 

残った頭を岩の中へと押し込み、今度こそアレッシーは永遠に沈黙した。

 

仗助「財団に連絡でも入れてくれ。次のロケットにでも積み込んで、宇宙に捨ててこいってよぉ」

 

アレッシーに若返らせられた仲間達が次々と元に戻る。

 

仗助「ありがとうっス。おじいちゃん達」

 

DIO「ふん。ジョジョよ、貴様との共演、悪くなかったぞ」

 

ジョナサン「僕もだディオ。仗助…君にジョースター家の未来を託す。僕達は八幡の中で見ているよ…さようなら」

 

DIO「東方仗助。次に静を泣かせることがあれば、このDIOが再び現れ、今度は私が貴様を裁く!それを忘れるな!さらばだ!」

 

ジョナサンとDIOは光りながら体が合わさり、そして八幡の姿へと戻る。

 

静「お兄ちゃん!」

 

元の姿に戻った静さんは目を覚まして仗助さんに抱き付き、そして…

 

チュッ!

 

仗助さんの唇にキスをしてきた。

 

静「お兄ちゃんのプロポーズ、静はお受けします!式はいつ?指輪も作らなきゃ!あ、結婚できる歳になったら入籍だよね?どっちの籍?東方静?仗助・ジョースター?ウフフフ♪楽しみだねぇ♪」

 

静さんは仗助さんにスリスリと体を猫のように擦り付ける。

 

エリナ「あらあら。これでもう、逃げられませんね?仗助」

 

リサリサ「静への言葉は、完全にプロポーズの言葉でしたからね。じたばたするようなら…」

 

エリザベスは人差し指を向けて…

 

リサリサ「コレ…ですからね?」

 

静「おばあちゃん達、ありがとう!静はもう大丈夫だよ!」

 

エリナ「二人の結婚式、楽しみにしていますね?いろはとして」

 

リサリサ「良かったわね。末永く幸せに。小町として見ているからね?」

 

二人もそれぞれいろはと小町に戻る。

 

ピッ!

 

兄さんがボイスレコーダーを起動させる。

 

 

仗助『お前は悪くねぇよ!もっと泣いて良いんだよ!ワガママを言えよ!もっと俺に甘えろよ!お前が望むなら何だってしてやるよ!一日中抱き付いて欲しいならそうしてやる!髪型だってお前が望むなら毎日だってオールバックにしてやる!SPW財団の次期社長の座だって、お前が欲しいならくれてやる!』

 

仗助『ああっ!お前がいなくなる事に比べたら、こんな髪型なんかどうでもいい!お前がそばにいてくれるなら、いくらでもそんな物を捨ててやる!』

 

仗助『だからよぉ静!置いていけなんて言うんじゃあない!もうお前がいない生活なんて俺には耐えられねぇよ!』

 

静『静はずうっとお兄ちゃんと一緒にいたい!』『いつまでも一緒にいたいよぉ!ううっ…うわぁぁぁぁぁぁん!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!』

 

仗助『そうだよ!それで良いんだ!お前が苦しむ事なんて何もねぇんだよ!ぐっ……うおぉぉぉぉ!』

 

仗助『ひぃおばあちゃん、そしておばあちゃん…静を…俺の最愛の子を頼みます』

 

ジョルノ「素晴らしく感動的だったので録音させて頂きました。素晴らしいプロポーズでしたよ?仗助さん」

 

これはこれは…完全にプロポーズになっている…。そして兄さんの編集の仕方に痺れる憧れるゥ!

 

仗助さん、婚約したのか…?義理とはいえ、妹と?しかも中学生と?

 

ポンッ♪

 

八幡「ようこそ、千葉の兄妹の世界へ」

 

仗助「Oh my god!」

 

仗助さんの叫びがロッキーマウントの町に響いた。

 

 

アレッシー『セト神』

 

岩と一体化して再起不能(リタイア)

 

ケネディ宇宙センターから宇宙に上げられ、地球の衛星軌道を漂う事となった。

 

死にたいと思っても死ねないので、アレッシーは

 

考えるのを止めた。

 

 

東方仗助と静・ジョースター、長年の周囲の外堀埋めとジョルノのプロポーズ(と受け止められる)の音声記録によって事実上、婚約が成立。

 

東方仗助、シスコン&ロリコンとして、その趣味の人間からは現人神として崇められ、後に「ジョースケ」が世界共通の単語として登録されることになった。

 

 

仗助「グレートじゃあねえ~っス!」

 

<=to be continued=

 

おまけ♪

 

JOJO「で、覚えていたからなんだって?」

 

DIO「いや、その…」

 

JOJO「あの間抜け振りで活躍した気か?」

 

DIO「わ、私的には…」

 

JOJO「活躍どころか戦犯手前じゃあねぇか!死にさらせボケェ!」

 

DIO「このDIOが、このDIOがあぁぁぁぁ!」

 

ジョナサン「やれやれ…」




仗助、シスコン&ロリコンという扱い…。

まぁ…あんな録音あったら事実上婚約成立するよな…(汗)

それでは、また次回!


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最近の車って性能がすごい

完・全・復・活!(笑)待たせたな!←某勝利のボス風

今回はズィー・ズィー編!

承一郎が今回以降から活躍の場が増えるのでムッチャ嬉しい(笑)

それでは、どうぞ!


八幡「サバンナで待ち伏せ…ですか?」

 

ミドラー「ええ、ここで私とアレッシーが敗れたばあい、予備としてサウスカロライナ州とジョージア州の境であるサバンナで待ち伏せすることになっています」

 

承一郎「綾瀬絢斗とサンタナを除けば残るは『運命(フォーチュン)』と『悪魔(デビル)』と『アトゥム神』の三人でしたよね?」

 

陽乃「あれ、『審判(ジャッジメント)』は?『審判』のカメオも生きていたはずだけど」

 

承一郎「カメオは人間として再起不能になっていたらしい。敵が減ってくれるなら、喜ばしいことじゃあないかな?」

 

承一郎「あのスタンド能力を知っていても、それでも願ってしまうよ、彼女達に会いたいって…」ブツブツ…

 

僕はついブツブツと呟いてしまう。

 

元々は元の世界に帰りたくてやっている事なのだが、最近敵が息つく暇もなく襲ってくるから、結構疲れるのだ。

 

早く小野寺君に会いたい。あの笑顔を見るだけで癒される。

 

ん?なにやら八幡がカメオを密かに始末したのかもしれないというような目を僕に向けている。失礼するな。

 

いろは「どういうスタンドだったんです?」

 

承一郎「アラジンと魔法のランプって知ってるか?」

 

小町「まぁ、有名ですから知ってますけど」

 

アラビアンナイト自体は知らなくても、アラジンと魔法のランプは童話や絵本などで有名だから知らない人の方が少ないだろう。

 

承一郎「『審判』のスタンドはその魔法のランプで願いを土の偽物で叶えるという物さ。大抵の人間の願いは真偽を確かめるために大金を求める」

 

実際にポルナレフさんがそれで引っ掛かってしまったらしい。

 

承一郎「そして信用した人間は、恋人を求めたり、死んだ人間を甦らせて欲しいと求める。その結果、土で出来た偽物に攻撃されるっていう酷いスタンドさ」

 

ジョルノ「知らなければ僕も昔の仲間を甦らせて欲しいと願ったかもしれないね。ブチャラチィ、ナランチャ、アバッキオの三人とか」

 

ジョルノ兄さんが遠い目をしてボソリと言った。

 

死んでしまったかつての仲間を思い出しているのだろう。

しかし、タネを知っているからわかるが、今思い出しても酷いスタンドである。

 

もし襲われたら、僕と八幡少年、茅ヶ崎がいなければ引っ掛かっていたかも知れない。

 

ミドラー「彼をやったのはパッショーネって聞いたわ。20年前の闘いの後にケシ畑で儲けたそうだけど、麻薬売買のマーケットをヨーロッパにまで拡大させようとして、足掛かりにイタリアを選んだのが失敗の原因と聞いたわ」

 

ジョルノ「ああ、確かに中東の麻薬屋の進出を阻止したという報告がウチの麻薬対策部署からあがっていたような気がする。そうか、フーゴがやっていたのか」

 

フーゴさんか…。あの人のスタンドはすごく恐ろしいんだよな…。

 

ところで…

 

JOJO「で、八幡?誰が密かに暗殺しただって?」

 

俺はドス黒スマイルで八幡少年を見た。

 

八幡「あれ?口に出ていた?」

 

これは思っていたな。

 

JOJO「口には出していなくとも、目線で察しがつくわ!血ぃ晒したろうか?このガキ!」

 

八幡少年はしばらく俺から逃げ惑った。まあ、最終的には捕まって説教受けたけど。

 

説教したのは俺ではなく、僕だったから良かったものの、JOJOは軽く一時間は地獄のCQC訓練をやるからな…。

 

もっとも、怒ってはいたけどね。

 

ちなみに、アレッシーとの闘いの時にミドラーが支援に来たのは偶々で、本来はこの事を伝え忘れたので教えに来たのが本当の理由だった。

 

僕達は貴重な情報をくれたミドラーに礼金を渡して別れを告げ、新しく調達した車に乗り換えて移動を再開した。

 

ミドラーからもたらされた情報により、十中八九、サバンナで待ち伏せしているスタンド使いによって車両が壊されるだろうと予測しての事だった。

 

大切なマイクロをこれ以上破壊されたら堪らないしね。

 

新しい車両は頑丈さが売りのミニバン二台だった。

 

片方はミスタさんがドライバー(毎度すみません)の兄さん、茅ヶ崎さん、小町、億泰さん。

 

もう一台が仗助をドライバーに僕、八幡少年、いろは、静の乗車編成だった。

 

ちなみに出発するまで、僕達はあることにはふれなかった。後方の後継に。

 

静「うふふふ♪お兄ちゃん、我慢しなくても良いって言っていたもんね♪」

 

仗助「いや、確かに言ったけどよぉ…」

 

静さんが仗助さんにユーカリにしがみつくコアラのようにガッチリと抱き付いて離れなかった。

 

静「一日中抱き付いてくれるってのは嘘だったの?お兄ちゃん?」

 

仗助「今はそれどころじゃあ無いだろ!承太郎さんを助けに行くんだろうが!」

 

静「…ゴミいちゃん」

 

仗助「ぐふぅっ!」

 

あ、初めて小町以外からその言葉を聞いた。

 

何故止めないのかって?あんな激甘な空間に割り込む勇気はない。

 

JOJO(イライライライライライラ…)

 

俺は超絶壮絶ダイナミックにイラついているけどな。

 

 

車内───

 

仗助「なあ、承一郎。お前は車の運転って」

 

承一郎「いえ、16ですので」

 

仗助「そうか…」

 

丈夫さに定評がある日本のミニバン、ハイエース(外国車バージョン)を運転しながら、仗助さんは僕に訪ねる。

 

上手く交代しながら運転出来ればと考えていたようだが、世の中上手くはいかない。

 

もっとも、は何回か無免をやった事はあるけど。

 

八幡「なぁ」

 

助手席の八幡少年が話しかけてくる。

 

八幡「来ると思う?サバンナで」

 

八幡少年が言っているのは敵の襲撃の事だ。

 

仗助「ミドラーが裏切るとは思ってもいないだろうから、おそらく来るだろうな」

 

仗助さんは町のなかを走る高速道路を運転しながら返答する。

 

もうじき昼時。このCCにとっては鬼門とも言える時間帯。

 

予定ならそろそろサウスカロライナを抜け、ジョージア州の北端の町、サバンナだ。

 

サバンナと言われてイメージするのは荒野や草原の湿地地帯で、野生動物が豊富な場所…と思われるだろうが、実は違う。

 

サバンナ気候、または草原地帯を意味するアフリカのサバンナと、地名のサバンナと勘違いをされやすいが、ジョージア州のサバンナとはアメリカの南北戦争に深く関わる歴史的な「都市」として有名な場所である。

 

八幡「で、誰が来ると思う?ダービーさんの弟か、死神か…それとも」

 

承一郎「アレ…とか?」

 

そう、先程からイカツイ外装のトラックが並走して来ており、徐々に右に幅寄せをしてきている。

 

うん。多分アレだろうとは思っていた。

 

仗助「ったくぅ!案の定かよ!」

 

承一郎「合わせろ八幡!」

 

八幡「わかってる!」

 

僕の力で僕達二人は相手のトラックの屋根へと登り、上からスタンドラッシュを叩き込む!

 

ブラッディ・シャドウ「無駄無駄無駄ァッ!」

ザ・ジェムストーン「無駄無駄無駄ァッ!」

 

二人がかりの無駄無駄ラッシュだったが、「運命の車輪(ホウィール・オブ・フォーチューン)」というスタンドはただのボロ車をラッセル車並のパワーに変えるスタンドだ。

 

僕達のダブルラッシュではトラックに取り付いた「運命の車輪」の装甲を破れず、トラックはハイエースを潰しにかかる。

 

八幡「頼む!承一郎!」

 

承一郎「わかってる!」

 

いろは「キャアアア!ハチ君!」

 

八幡「いろは!」

 

承一郎「‼︎」

 

僕が仗助さんと静さんをブラッディ・シャドウで車外に放り投げ、空間でサバンナ川に着水させたが、いろはだけは間に合わずに橋下に落ちるハイエースごと落下をしてしまう。

 

八幡「ザ・ジェムストーン!時よ止まれ!」

 

八幡少年は時を止め、いろはを助ける為にサバンナ橋からダイブし、いろはを救出して抱き止めた。

 

八幡「ハーミットアメジスト!」

 

爪先からサバンナ橋にハーミットアメジストを引っかけ、紐なしバンジーから普通のバンジーに変える。

 

そのまま落下の衝撃を殺してからアスファルトに着地する。

 

八幡「仗助とは車の走行距離分は離れてしまったな」

 

いろは「ハチ君!ありがとう!怖かった!」

 

いろはが八幡少年に抱き付く。

 

承一郎「イチャイチャは後でにしてくれないかな?敵はまだ倒して無いんだからさ」イライラ

 

いろは「ねえ、ハチ君。最近のトラックってさ、水上を走るのかな?」

 

いろはが訳のわからないことを言う。

 

八幡「水陸両用車と言うのは聞いたことがあるが、水陸両用トラックは聞いたことがないな」

 

承一郎「最近は水陸両用観光バスがあるらしいよ?山中湖とか」

 

それがどうしたんだろう?

 

いろは「さっきのトラックが水上を走ってるんですけど…」

 

そういえば「運命の車輪」で強化された車ってゲッ○ー

2のように地中に潜れたな。

 

それに比べたら水上を走るトラックなんてむしろ常識の範疇に見えるから不思議だ。

 

承一郎「ならば、ブラッディ・シャドウ!」

 

僕はトラックの助手席に転移する。外がダメなら内側からってやつだ。

 

承一郎「無駄ァッ!何ッ⁉︎」

 

しかし、これも意外なやりかたで防がれる。

 

僕が移動した先の助手席と、「運命の車輪」のスタンド使い、ズィー・ズィーの間に外壁と同質の壁が生じ、僕の攻撃を防いだ。と、同時に助手席の側の床と天井が僕を挟まんと狭くなる!

 

承一郎「チッ!」

 

僕は舌打ちをして空間を使って脱出する。

 

八幡「大丈夫か?承一郎」

 

承一郎「承太郎さん達が複数で苦戦しただけあって手強いぞ」

 

マジで案外強敵だな。承太郎さんはどうやって倒したんだ?

 

僕と八幡少年は存外の強敵に戦慄した。




次回、ジョジョ唯一の公式メタが炸裂!

承一郎と八幡はどうするのか⁉︎

ではまた次回!


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ズィー・ズィーはメタ過ぎる

僕と八幡少年といろはの三人は危機的状況に陥っていた。

 

水上を走るトラックに猛スピードで迫られているからである。

 

ズィー・ズィー「死ねぇぇ!ジョースター!」

 

ただ水上を走るトラックが来るだけだったらそれほど恐く無いのだが、なんかバンパーがクワガタみたいなハサミ型の刃が付いてるし、ラジエーターとかエンジン部分とかから銃口みたいなのが飛び出ていて何か射ってきてるし。

 

僕のプロテクターのお陰で痛くないけど。

 

承一郎「あまり多用したくは無いんだけどね」

 

僕は八幡達を掴んで空間をつなげ、反対側の河原へと跳んだ。

 

承一郎「行くぞ、八幡」

 

八幡「了解だ。援護を頼んだよ?いろは」

 

いろは「了解です。ハチ君」

 

僕と八幡少年は波紋の呼吸をして水上を走った。

 

八幡「そういえば、何気にタッグを組むのは初めてだな。俺達」

 

承一郎「そうだね。頼りにさせてもらうよ。八幡」

 

二人で運命の車輪を殴るが効果はない。

 

波紋の戦士二人分の攻撃力をモノともしないなんて、かなりの装甲だ。

 

八幡・承一郎「「銀色の波紋疾走!(メタルシルバー・オーバードライブ!)」」

 

八幡少年も考えていることは一緒だったらしい。

 

金属に波紋を通すこの攻撃ならば通用するはずだと思ったのだが、

 

ズィー「バカめ!そんな攻撃が通用するか!対落雷用処置の為に絶縁体が仕込んであるんだよ!」

 

運命の車輪は銀色の波紋疾走をモノともせずに僕達二人をはね飛ばした。

 

いろは「エメラルドストライク!」

 

カンカンカンカン!

 

いろはがエメラルドストライクで援護をしてくれるがザ・ジェムストーンやブラッディ・シャドウでのパワーでもどうにも出来なかった運命の車輪では、エメラルドストライクでは威力不足でどうにもならない。

 

それでも構わずいろははエメラルドストライクで援護をし続けてくれた。

 

ズィー「ちっ!威力はなくても雨粒のように断続的にやられると鬱陶しいぜ!」

 

なるほど、これがいろはの狙いか。

 

それに、ストライクで援護しつつ、時折ヒーリングで治療してくれる。

 

遠距離回復ってマジでチートだな。

 

ズィー「カンカンカンカン鬱陶しい攻撃だな!あの女のガキから始末するか」

 

運命の車輪はいろはに狙いを定めて車を走らせた。

 

僕「させるか!八幡、いろはを守れ!」

 

僕は空間を繋いで八幡少年をいろはの側に飛ばした。

 

僕は女性陣には甘いところがあるが、とりわけいろはには激甘だ。

 

エリナに対しては尊敬に近い感情を持っているし、しかも小野寺君の妹の春ちゃんといろはの声がそっくりなんだよな。

 

その為か、こうしていろはがピンチになると、こうして過剰に反応してしまう。

 

八幡「ナイスだ承一郎!お前にも千葉の兄の素質があるぞ!シスコンは千葉の兄の鑑だ!だがいろははやらん!」

 

別にそんな事は考えてはないけどねと苦笑した。

 

八幡少年はいろはを抱き寄せながら、「パウッ!」っと鉄橋の鉄骨に飛び移る。

 

八幡「この高さなら追ってはこれな…うそん」

 

ガリガリ!

 

奴の車は橋げたを垂直に登って八幡達を追ってくる。

 

承一郎「どういう物理法則だ!」

 

僕は奴に食らいついて攻撃をしかける。

 

しかし、奴はびくともせずに僕を無視して追ってくる。

 

八幡「くそっ!もう一回川に降りれば!」

 

承一郎「ダメだ八幡!」

 

僕の警告も少し遅く、飛び降りた八幡達を狙って奴の銃口から射たれる何かが八幡達を穿つ。

 

八幡・いろは「「がはっ…!」」

 

骨のプロテクターを破れるのはルビーレーザーくらいしかないのに、なんて攻撃力だ…!

 

ドボン!

 

八幡といろはは水中に落下した。

 

一瞬意識をもっていかれたようだが、回復をして浮上する。

 

僕は一人で奴のトラックの進行を止めて、八幡達が回復するまで耐えていた。

 

弾く波紋で何とか押さえているが、トラックの真っ正面に立っていては…

 

ズィー「バカめ!」

 

トラックの銃口から次々と弾が発射され、更には例のクワガタみたいな刃が僕に迫る!

 

八幡「承一郎!」

 

承一郎「来るな!いろはを守ってろ!」

 

僕は再び影を覆って逃げようとするが…

 

ガシッ!ガシッ!

 

奴の車体から伸びたコードが僕に絡み付いて電流を流し始め、感電した僕の行動が遅れてしまった。

 

承一郎「ぐあっ!」

 

スパアァァァァァン!

 

電流によって弾く波紋を途切れさせてしまった僕は、プロテクターごと刃で……

 

 

タルカスにやられたツェペリさんのように腹部から横一閃に切断され…トラックにはね飛ばされた。

 

八幡「じょ、承一郎ぉぉぉぉぉー!」

 

承一郎「…………」

 

ボチャボチャ…

 

言葉もなく僕は川に落下し、そのまま沈んでゆく。

 

ズィー「勝った!まずは5人目のDIOの息子!完!」メメタァ!

 

どこからか蛙が潰れる音が聞こえるのは幻聴か?

 

八幡「嘘だろ?なんて…呆気ない…」

 

やれやれ、これで一応役割(ロール)は終わったか。

 

八幡「やろう!ズィー・ズィー!」

 

ズィー「はっ!DIO様の転生とも聞くが、所詮はガキはガキ!貴様を動けなくして拐うもよし、プッチが言うにはDIO様の骨で最悪DIO様の魂を甦らせる事は可能だから殺しても構わないらしいなぁ!」

 

そこにとうとう気付いたか。かなり遅いような…。

 

だが、八幡の命を盾にという作戦ももう使えない。

 

ズィー「殺しても良いのならば、もう遠慮なんかする必要もないよなぁ!クソガキがぁ!」

 

運命の車輪は僕にやったように、再び突進してくる!

 

しかも、僕がやられた以上、援護も期待できない!

 

八幡「いろは!」

 

八幡少年はいろはを再び抱き抱えて水中に潜った。

 

水上は走れても水中は走れないと考えたようだ。

 

八幡少年は潜水の要領で潜っていく。

 

途中、いろはに口移しで空気を送り、潜って反対側に逃れようとするが…

 

ズィー「バカめ!水上を走れるように出来なくすれば良いだけだ!」

 

八幡「!!!」

 

八幡少年はいろはを弾く波紋で突き飛ばして八幡少年から遠ざけた。

 

いろは『ハチ君!』

 

八幡『ザ・ジェムストーン!』

 

ジェムストーン『無駄無駄無駄無駄無駄無駄!』

 

ズィー「もう遅い!脱出不可能よ!」

 

八幡『くそっ!息が…たった一呼吸で良い!空気を!』

 

ここでの八幡少年の選択肢

 

1、ブラフォード戦みたいに川底から石をどかして空気を吸い込む。

 

2、突然逆転の秘策を思い付くか承一郎が復活して助けに来る!

 

3、逆転不可能!現実は非情である!

 

ここで1を選択したようだ。

 

八幡少年はラッシュでトラックの沈没を遅らせながらも川底にたどり着き、大きめの石を退ける。

 

…………が、1CCすらも空気は出てこなかった。

 

八幡『ですよねー』

 

流れがない湖とかならともかく、流れが激しい川の、しかもほとんど海に近い流域の川底の石の下に空気が残っているわけが無い。ハイこれテストに出ますよ〜(笑)

 

八幡『チッ…詰んだ…か』

 

八幡少年はとうとう酸欠になり、スタンドが消えてトラックに押し潰されてしまった。

 

ズウウゥゥゥゥゥゥン…

 

いろは『ハチくーん!』

 

ズィー「また勝った!これで第6部外伝、完!ついでに『やはり俺の奇妙な転生は間違っている。』も完!」

 

メメタァ!

 




次回、『W主人公、死す!』

デュエルスタンバイ!

JOJO「オイッ!これは鶫戦でもやったネタだぞッ!」


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公式メタ?そのふざけた幻想を(ry

ズィー・ズィーに敗れた二人、このまま本編が全く進んでいないで物語が終わってしまうのか⁉︎

では、どうぞ!


ズィー「勝った!第6部外伝も完!ついでに『やはり俺の奇妙な転生は間違っている』も完!」

 

歴代ジョジョの中でも唯一の公式メタフィクションが為された回の敵、ズィー・ズィーが宣言した。

 

バカかあいつは?20年前も同じ事をやって敗北したのを忘れたのか?

 

相手が勝ち誇った時、そいつは既に敗北している。

 

JOJO「ほう?ならば、この一条承一郎の代わりを誰が務めるんだ?まさかてめーのわけねーよな?こっちはまだ公式に春とか出ていないし、スタンドバトルもまだ二回しかやってないんだぞ?主人公がここでいなくなってどうするんだ?本編ではまだ俺も戦っていないしな!」メメタァ!

 

八幡「そっちは良いだろ?ウチなんてバトルがメインだから、まともなラブコメはやってないし、何よりまだ本編始まって無いんだぞ?本編始まる前に物語終了ってなに?斬新すぎね?主人公交代にしても普通は本編始まってからだよね?」メメタァ!

 

ズィー「な、なに!」

 

僕と八幡少年は水中から浮かび上がってくる。

 

ズィー「な、何でお前らが!確かに倒したはずだぞ?」

 

八幡「ならここにいる俺らは何なんだろうな?」

 

JOJO「幽霊かなにかだろ?」

 

八幡「ならば恨みはらさでおくべきかぁ!ってかぁ?」

 

僕と八幡少年は再び水上を走って運命の車輪に挑みかかる。

 

何度も何度も挑んではやられ、そして水中から浮上してくる。

 

 

 

無線LANで繋がっているモニターを見ながら、サバンナ橋の()で僕達は戦いを見ていた。

 

そう、最初から(・・・・)僕達は下で戦っていなかった。

 

奴が橋の下に現れた段階で僕達は上に転移していた。

 

八幡「スカルズの操作も結構難しいなぁ」

 

承一郎「初めてにしては上出来だと思うよ?」

 

いろは「承一郎先輩は例の覗き能力で直接視線でスカルズを見れますけど、私達は承一郎先輩が仕掛けた監視カメラ越しで操作しているんですから難しいですよぉ!」

 

八幡「お前は遠距離操作型のスタンドだから多少は慣れているだろうけど、俺は遠距離操作じゃあないから感覚がつかめねぇんだよ!大体、ナイチンゲール・エメラルドを出していればスタンド目線で見れるだろ!」

 

そう。下で戦っているのは精巧に作られた僕達そっくりのプロテクターを着けたスカルズ達だ。

 

傷を付けられる都度、ダメージを受けて沈んだ振りをして新しいスカルズに交換して戦わせていた。

 

まぁ、その操作がVR画面で操作している感覚の僕とは違い、八幡少年といろははカメラ越しで闘いを見ながら操作しなくてはならないので、言うなれば3D格闘ゲームの第三者目線でVR操作をしているようなものだ。

 

スタンド操作に慣れてなければ何も出来ない。

 

ちなみに、スタンドもナイチンゲール・エメラルドを除いてはスカルズ達のダミーだ。

 

八幡少年がこういった戦いの時、時を止めない訳がない。僕も同様。

 

やろうと思えば出来た。

 

だが、何事も万全を期すのが一番いい。

 

相手を消耗させるだけ消耗させ、徒労に終わらせればいいだけだ。

 

承一郎「まったく、よくここまで性格の悪い作戦を思い付くよ」

 

八幡「誉めるな。照れるぞ」

 

承一郎「いや、誉めてないから。まったく、君という男は参謀や軍師に相応しい男だとつくづく思う。敵や味方の能力や特性を瞬時に掌握してここまでの作戦は普通は思い付かない。スカルズ兵達をこういう使い方するなんて生み出している僕が考え付かなかったよ。それに、あれ(・・)を取り付かせる事もね」

 

まぁ、こっち(GIOGIO)あっち(本城凛)もそろそろ本編に入れと突っつかれているからしょうがないけどね。メメタァ!

 

ズィー『どうなっている!何で何度も何度もコイツらはよみがえってくるんだ!』

 

八幡(スカルズ)『お前にはわからんだろうな。俺の本物を守りたい、この熱い気持ちが』

 

いろは「うん。ハチ君のキャラじゃあないですね」

 

いろは(スカルズ)『ハチ君…//』

 

八幡「お前は相変わらずあざといな」

 

八幡少年がそういうといろははハコフグのように頬を膨らませる。

 

いろは「あざといって何ですかぁ!これだって素ですよぉ!」

 

八幡「嘘つけ。まだ早口で振られる時の方が素のお前を感じるまである」

 

いろは「素の私を感じるって何ですか?ハッ!何ですか?いつもお前を見ているよって口説いてるんですか?すいません確かにドキッとしましたけど今朝の仗助さんとジョジョセンパイの一幕のような感動的なプロポーズをして欲しいので婚約指輪を持ってきてくれから出直してもらわないと無理です。ごめんなさい」

 

八幡「俺達もある意味で周囲に外堀を埋められている関係だったよね?何で振られてるのん?もう血迷って魔王(茅ヶ崎さん)に走っちゃうよ?」

 

いろは「は?そんな事したらハチ君殺して私も死にますよ?」

 

八幡「その冷たい声で本気を感じるから止めろ下さい」

 

JOJO(スカルズ)『お前ら、戦闘中だってこと忘れちゃあいねえよなあ?』

 

JOJO「これは俺の本音だな。何ならスカルズと交代で現場に行ってくるか?遊ぶ余裕があるみたいだしな」

 

八幡・いろは(スカルズ含む)『「すいませんでしたぁ!」』

 

女性「連絡が来たわよ?もうスッカラカンだって。ガス欠にしてしまえば完璧よ」

 

八幡「ありがとうございます。藤崎さん。助かりました」

 

沙織「いやねぇ。忍ちゃんと被るから沙織って呼んでよ。八幡君♪」

 

八幡「いえ、あなたは魔王より強化外骨格がすごすぎるんで、遠慮しときます」

 

沙織「八幡君って面白いわねぇ♪今回の依頼を受けて正解だったわ。この世界もまだまだ捨てたものでは無いわね。…本当は二大女王に脅されたからなんだけどね」ボソッ

 

何か聞きたくない情報を聞いた気もするが、聞かなかった事にして仕上げにかかるとしよう。

 

JOJO「オペレーション・スカルズ・ファイナルフェイズに移行するぞ」

 

八幡「頼んだ。一条」

 

JOJO「ブラッディ・シャドウ!スカルズ達よ!」

 

俺は大量の俺達の偽物を作り出し、戦場に送った。

 

俺達は例の監視カメラ(沙織さん作)でコーヒーを飲みながら見ている。ちなみに八幡少年のコーヒーは自作の練乳入りMAXコーヒー味だ。

 

JOJO「本当にいい性格してるな…コイツ」

 

俺は汗を流しながら八幡少年をジト目で見る。

 

まぁ、相手は半分は成人を迎えていない集団によってたかって拐うだの殺すだのしてくる連中だ。

 

中には茅ヶ崎やダービーやミドラーのように誇りを持って挑んでくる人もいたが、大半はコイツのように奇襲をかけて俺達を見下して、やりたい放題やってくる連中。

 

そんな奴等の流儀に従う理由なんてない。

 

俺や承一郎にしてもその辺りは考えは同じだが、八幡少年の場合はやり方が更に斜め上、または下に走っている事にドン引きしている。

 

八幡「そんなことより見てみろよ。思惑通りになっているじゃあないか」

 

ズィー・ズィーは大量に出現した俺達に銃口から大量の弾を発射している。

 

近距離パワー型のスタンドでやっとヒビが入るくらいのスカルズのプロテクターを破壊する威力はあの弾にはない。

奴の狙いは他にある。

 

あれはトラックの燃料である軽油だ。

 

軽油をぶっかけて引火させて、スカルズ達をまとめて燃やす算段なのだろう。

 

承太郎さんに対してやったように。

 

ズィー「この中にどれか本物がいるんだろ!まとめて燃えてしまえ!」

 

奴は再びバッテリーからのコードを伸ばしてスカルズに引火させる。

 

八幡達(スカルズ)『マァギイィィィィィ!』

 

JOJO達(スカルズ)『お前らはラバーズか!ぐわぁぁぁ!』

 

俺は断末魔の悲鳴をあげながらもツッコミは忘れない。

 

向こうでも八幡少年みたいなネタに走る奴がいるからな…。

 

JOJO「無駄無駄無駄!」

 

俺は更に追加で俺達のプロテクターを纏ったスカルズ軍団を出現させる。

 

どうせすぐにやられるのだから、その造りは雑になっているが。

 

それを繰り返しているウチに思惑通り、奴のトラックはガス欠になり、プスンプスンとエンジンが停止した。

 

ガス欠になった位置は川原の上。

 

さすがに沈んでいってはくれなかったか。だが、問題はない。

 

これでこちらの完全な勝ち(・・・・・)だ!

 

ズィー「バカめ!こんなこともあろうかと、予備の燃料ならいくらでもある!」

 

おそらくトラックの荷台には大量のドラム缶が積んでおり、中には軽油がたくさんあるのだろう。

 

だが、燃料が沢山あろうがなかろうが、もう奴は完全に終わっている。

 

俺を一度でも中に入れた段階でな!

 

ズィー「さあ!いつまで持つかな!イグニッション!」

 

し~ん……

 

ズィー「あ、あれ?」

 

イグニッション(点火)出来ればいいな!

 

それをやるだけのバッテリーが残っていればな!

 

レッチリ「バカめ!オメェの車のバッテリーは全てこの俺が頂いちまったんだよぉ!一度でもエンジンが切れれば、お前は終わりなんだよ!」

 

ドカドカドカ!

 

レッド・ホット・チリペッパーがズィー・ズィーを殴り飛ばして車外に追放する。

 

そう、藤崎沙織さんと共に俺達を迎えにフロリダから来ていたのは承太郎さんの父親、空条貞夫さんの音楽の盟友にあたる音石明さんだった。

 

チリペッパーは俺が運命の車輪に侵入した際に同行し、奴のバッテリーに侵入。トラックのバッテリーを食いつくして貰った。

 

後は何らかの方法でエンジンさえ止めてしまえば奴は運命の車輪を再起動させることは不可能となる。

 

エンジンを始動させるのが一番バッテリーを食うのだから、一定量のバッテリーを奪えば「車」というルールに縛られている奴のスタンドは何も出来なくなってしまうのだ!

 

スカルズ軍団をしつこく仕掛けたのは時間稼ぎ。

 

奴は俺達を倒すのに夢中でバッテリー残量に気付いていなかった。

 

まぁ、そうさせるのが目的でわざわざ苦戦を装っていたのだが…スカルズが。

 

そして、俺達も無防備になった奴の前に姿を現す。

 

JOJO「さて、コイツを地獄に叩き落とすのは誰が相応しい?」

 

八幡「やっぱり俺でしょ?作戦を考えたのは俺なんだから」

 

いろは「ちょっと待って下さい?私もずっとスタンドを出しっぱなしで危険な位置にいましたよ?エメラルドストライクやエメラルドヒーリングはスカルズには出来ませんし」

 

JOJO「待て。一番頑張ったのは俺とスカルズだったぞ?それを忘れてもらっちゃあ困る」

 

音石「それを言ったら俺がいなけりゃ成り立たなかった作戦なんだから、俺にだって権利はあるんじゃあないか?」

 

沙織「だったらみんな頑張ったってことでみんなで殺らない?私もそのスカルズ?が水上で動けるように反重力魔法を大量に使ったんだし」

 

そういえば藤崎さんは異世界でそういうのを習得したとか忍さんが言ってましたな。

 

八幡「それも…」

 

JOJO「そうだな」

 

いろは「それではみんなで仲良く…」

 

音石「このクズ野郎にトドメを…」

 

沙織「刺してしまいましょう♪私も承太郎さんに倣っていくよぉ♪」

 

一同「「せーの」」

 

ジェムストーン「無駄無駄無駄無駄無駄無駄!」

 

クリスタル・ボーン「オラオラオラオラオラオラ!」

 

ナイチンゲール「無理無理無理無理無理無理!」

 

レッチリ「ウルトラァ!スーパー!ギタリストォ!」

 

沙織「ボラボラボラボラボラボラ!(素手)」

 

ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!

 

ズィー「うぎゃあああああああああああ!」

 

ドッボオォォォォォォォォォン!

 

ブクブク…

 

ズィー・ズィーはサバンナ川の中程まで飛ばされ、流れて行った。

 

運が良ければ船に拾われるだろうが、二度とまともな生活は出来ないだろう。

 

沙織「ボラーレ・ヴィーア(ブッ飛んじまいな)!」

 

 

 

ズィー・ズィー『運命の車輪(ホウィール・オブ・フォーチューン)』再起不能 生死不明

 

 

<=To be continued=




おまけ

JOJO「ところで八幡、俺はお前を許してはいないぞ?そこのところは分かっているよな?」

八幡「ゲッ!」

JOJO「『ゲッ!』じゃあないぞッ!CQCの訓練だ!体で覚えろ八幡ッ!」

八幡「ギャアアアアアアーーーー‼︎」

その後、一時間はJOJOの地獄のCQC訓練は続き、八幡はJOJOに投げられて気絶させられ、蹴り起こされは更に気絶させられるというものを食らい続けた。


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三代目ジョジョの復活

ついにあの男が登場!

『ジョジョ』の中で一番登場部が多いあの人がようやく出てきます!




サバンナ川の川原、そこでズィー・ズィーを倒した僕と八幡少年といろはの三人は、藤崎沙織さんと音石さんと共に迎えが来るのを待っていた。

 

迎えが来るまでに確認しておかなければならないことがある。

 

八幡「それで。音石さん達はどうしてフロリダからこちらに?」

 

本来なら、音石さん達は承太郎さんと徐倫さん救出の為にGDst刑務所の内部の偵察を実施しているはずだった。

 

音石「偵察ならほぼ終えてある。というより、必要なくなったのだ」

 

音石さんはギターをウィンウィンならしながら言った。

 

沙織「必要な情報が揃いつつあったときに、刑務所の方にも動きがあったのよ。その話はマイアミでするわ。そろそろ迎えが到着するはずだから、待っててくれる?」

 

迎え?

 

そう思ったとき、上空からバルバル…とヘリの音が響いて来た。

 

上を見るとアメリカ軍のヘリが降下してくる。

 

大統領の支援(バックアップ)か。ヘリまで用意するとは…。

 

さすが大統領ッ!僕達に出来ない事を平然とやってのけるッ!そこに痺れる憧れるゥ!

 

沙織「あれが迎えよ。今は事情を聞かないでくれるかな?あなた達がそうであるように、これも秘密事項にあたる事になったから」

 

僕達は音石さんを除いてヘリに乗り込む。

 

あれ?音石さんは?

 

音石「俺が協力出来るのはここまでだ。虹村億泰は俺を許していない。いくら謝罪を重ねても、俺が虹村京兆を殺してしまった罪は一生消えることはない罪なんだ。いつか億泰が俺を認め、許してくれる日が来るまでは、俺は姿を現さない。それが俺の誓いだ。君達の勝利を祈っている。必ず貞夫さんの息子、承太郎さんと共に元気な姿で帰ってきてくれ。クルセイダーズ…」

 

そう言って音石さんは去っていった。

 

俺はこの世界の音石さんの事はよく知らない。

 

虹村京兆さんの件や承太郎さんを狙った過去から、許してくれるまでは極力関わらないと決めているらしい。

 

今回手伝ってくれた理由も、承太郎さんの父、空条貞夫さんとの友情としてもさることながら、罪滅ぼしの一環として協力してくれたらしい。

 

道を誤ってしまった罪が、いつかは許されることを僕は願う。

 

正直に言えば、彼のスタンドの力の用途は万能なので、いてくれた方が心強いのだが…。

 

僕達を乗せたヘリは、離陸を開始した。音石さんは見送りながら「chase」を弾いてくれた。

 

彼なりのエールなのだろう。

 

彼の崩れ去った日常に安らぎが来ることがあらんことを…。僕は心の中で願い、彼にサムズアップを見えるなくなるまで返した。

 

 

 

フロリダ州州議会会議場───

 

僕達はフロリダ州庁に運ばれた。

 

そこには先に到着していたジョルノ達と露伴達先行組と仗助さん達が待っていた。

 

州議会の会議場なんて、場違いな場所に…。

 

ここまで来るともはや極秘任務とかでは無くなっているよな。

 

あの人も随分と無理を押し通したものだ。

 

仗助さんが何やら得体の知れない恐怖を感じていると…

 

八幡「わかってくれたか…その悪寒の恐怖…」

 

八幡少年、いろは、僕は藤崎沙織さんと共に会議室に入った。

 

億泰「八幡!良かったぜ!無事だったんだな!」

 

ミスタ「心配したんだぞ!」

 

小町「お兄ちゃん!良かったよ!」

 

陽乃「ひゃっはろー!よく無事に来てくれたよ!お姉さんは嬉しいぞ☆」

 

小町と陽乃、億泰、ミスタが八幡達に抱きついた。

 

八幡「やめろ!小町は大歓迎だが、その他は勘弁してくれ!魔王茅ヶ崎さんはいろはからの視線が痛いし、その他は『キマシタワー』」がまた襲ってくる!いろははどこからその刃物を用意した!あ、露伴先生達も来ないで!あなた達の気持ちは嬉しいですが、BLは間に合っていますから止めて下さい!」

 

いろんな方面から愛されてるなぁ。

 

僕もウンウン頷きながら

 

承一郎「八幡少年も俺と同じ…いや、下手をしたら俺以上の呪いに蝕まれているんだな。こんなところでも僕達は似ている…はっ!何だこの悪寒は!『ジョジョハチキマシタワー!』って何だ!ジョジョシュウ大歓迎!?違う!俺はそっちの趣味はない!やめろ赤い眼鏡の少女!これが八幡少年がたまに言っている受け入れてはならない恐怖か!?これは覚悟したくはない強烈な呪いだ!」

 

JOJO「おい!?承一郎!現実逃避で入れ替わるな!この恐怖はさすがの俺も勘弁だ!やめろ花京院!俺はDIOとは関係ない!俺まで呪うな!戻れ承一郎!」

 

承一郎も俺も受信してしまったが…これは強烈だ…。

 

赤い眼鏡の少女か…これは調べてみる必要があるな。

 

忍「なによこの地獄絵図」

 

ヴァレンタイン「どジャアぁ~ん!…………どジャアぁ~ん!」

 

大統領が国旗と共に現れたと思ったら、この光景にドン引きして再び国旗と共に消え去った。

 

おいコラッ!俺達を集めておきながら、出るタイミングを間違えたと悟り、無かったことにして逃げるんじゃあないぞ!

 

結局、この地獄絵図はしばらく続いた。一度お払いに行った方がいいな…。

 

キング・クリムゾン‼︎

 

ヴァレンタイン「どジャアァ~ん!」

 

さっき僕達を見捨てて逃げた大統領が何事も無かったかのように国旗と共に現れた。

 

ヴァレンタイン「む?どうした?皆の衆」

 

仗助「大統領…一言だけ無礼講、良いっスか?」

 

仗助さんが代表して大統領に声をかける。仗助さんをはじめとして、全員が同じ気持ちらしい。

 

ヴァレンタイン「仗助代表か?構わない。言ってみたまえ」

 

仗助さんは皆に目配せして意思の疎通を図る。

 

仗助「では…」

 

一同「「無かったことにしてやり直しても遅いから!さっき現れたのはバッチリ見ているから!見捨てて逃げたの確認してるから!」」

 

ヴァレンタイン「む?先ほどの件か?いや何。楽しそうで何よりと思ってな。私がそこにいて良いかどうかの基準だが…あるいは場にふさわしいかどうかの基準だが…『空気』だとか『雰囲気』だとか『出番待ち』だとか『キャラじゃあない』だとかそんなんじゃあない。『吉』であるかどうかだ。自分にとって場が…『吉』であるかどうかなのだ」

 

ツッコミたい!もの凄くツッコミたい!

 

ワケのわからんことを言って煙に巻こうとしているんじゃあない!ってツッコミたい!

 

ヴァレンタイン「ハチマン=ヒキガヤ。ナプキンを取れる者は万人から尊敬される者でなくてはならない。一手見誤った物が敗北すると言うことだ。お互い、一手見誤った事を無かった事にする。それもナプキンを取れるもののマナーという物ではないのかね?」

 

暴論をかざしたよ!いとも容易く行われるえげつない行為(dirty deeds done dirt cheap)(D4C)はあんたの能力じゃあなくて、その立場と精神じゃあないのか?!

 

まぁ、ここで噛み付いても良いこと無いから黙って頷くけど。

 

ヴァレンタイン「それでは本題に入るが…その前に入ってきたまえ」

 

会議室のドアが開かれ、二人の人物が入ってきた。

 

その人物とは…

 

承太郎「やれやれ…やっと本題に入ったか」

 

徐倫「ホントにやれやれって感じだわ。もっと感動的な再会になると思っていたのに」

 

僕達が救助に向かっていた承太郎さんと徐倫さんだった。

 

仗助「承太郎さん!徐倫!助けられていたッスか!」

 

承太郎「沙織、忍、露伴、間田、未起隆、音石達のお陰でな。もちろん、そこに至るまでの徐倫の頑張りや、その仲間達のお陰でもある。もちろん、大統領閣下のお力添えにもだいぶ助けられた。助けられなかった者も何人もいるがな」

 

徐倫「ウェザー…F・F…」

 

億泰「音石が…アイツが助けてくれるなんてよぉ…」

 

承太郎「そして…仗助、ジョルノ、静、八幡、小町、いろは、ミスタ、億泰。お前達が綾瀬絢斗の刺客を引き付けてくれたお陰で、スムーズに閣下や沙織達が作戦を遂行する事が出来た」

 

そして承太郎さんは仗助さんの肩をポンっと叩いた。

 

承太郎「特に仗助。お前はよくやってくれた。クリスタル・クルセイダーズのリーダーとして、ここまでの辛い道のりをよく犠牲も出さずに頑張ってくれた。本当に頼りになる男だ。俺はお前を誇りに思う」

 

仗助「勿体ない言葉ッス。承太郎さん」

 

仗助さんの目からうっすらと涙が浮かぶ。

 

戦いにおける活躍は少なかったが、仗助さんはここまで本当によくやってくれた。

 

旅がスムーズに行われていたのも、仗助さんがあちこち掛け合って乗り物やホテル等の手配に奔走していてくれたお陰だ。

 

承太郎「ジョルノ。君も副リーダーとして良くやってくれた。思えば君とは最初は敵とまではいかないが、良くない関係だったのに、こうして助けに来てくれたことに感謝する」

 

ジョルノ「止めて下さい。承太郎さん。全ては家族の為です。今やジョースター家は大切な仲間であり、家族です。八幡達も大切な弟や妹。それを助けに来るのは当然の事です」

 

承太郎「そうだったな。君はそういう男だった。ただありがとう。それだけしか感謝の気持ちを現す言葉がない」

 

承太郎さんはジョルノ兄さんの肩を叩いた。

 

承太郎「静。その様子から、やっと本当の家族になってくれたみたいだな。俺はお前を本当に救ってやれなかった…徐倫の事といい、俺は本当に家族失格だ。本当に済まなかった。そして、こうして俺達と共に家族として立ってくれることに心から感謝する」

 

徐倫「静。あなたも私達と同じ、今代のジョジョだわ。本当にありがとう。私達を助けに来てくれて。そして、本当の家族になってくれて」

 

静「おじさん。そしてお姉ちゃん。謝らないで。そして今までごめんなさい。静がパパやお兄ちゃん達の愛を理解できてなかったから、勝手に悩んでいただけなの。これからはいっぱい甘えるから、覚悟していてね♪お兄ちゃんも結婚してくれるみたいだし」

 

徐倫「小さい頃からの夢が叶ったのね。祝福するわ、静」

 

承太郎「ついにこの時が来たんだな、仗助。静が欲しければ、この俺を倒せ。アナスイ共々、相手をしてやろう」

 

…承太郎の親バカって…静さんにも適用されたっけ?

 

仗助「ちょっ!それは確定ッスか承太郎さん!それに未だにジョジョは娘扱いッスか!?その様子だと徐倫との仲は修復されたんッスよね?」

 

承太郎「それとこれとでは話は別だ。徐倫と静、二人のジョジョは俺の大切な娘だ!例えお前であっても娘を奪うやつは俺が許さん!良いな!決闘だ、仗助!」

 

仗助「マジかよ…」

 

仗助さんはガックシと肩を落とした。

 

静さんが「ドンマイ、あなた♪」と肩を叩くが、承太郎さんの火に油を注いでいるから止めてあげて欲しい。

 

承太郎「それはともかく…八幡。危険を承知でよく来てくれた。狙われていると知りながら、こうして来てくれるとは…お前がDIOの転生だと、時々忘れてしまうことがある」

 

八幡「今さらだな承太郎。俺はもう、とっくにジョースターの一員だ。前世とかそう言うのは、もう関係ない。俺はお前の弟子であり、家族であり、ライバルだ。それに、ディオも今や立派な仲間だ。そうだろ?ディオ」

 

承太郎「いろは、小町…二人のおばあちゃん」

 

いろは「おばあちゃんは止めて。承太郎さん。今はあなたの娘よりも年下だよ?それに、ハチ君と同じです」

 

小町「家族であり、師匠。例え波紋の素質がなくても承太郎は小町の弟子の孫。助けに来るには十分な理由なんだよ。承太郎おじさん」

 

承太郎「そうだったな。不甲斐ない俺だが、家族に俺は恵まれた…」

 

承太郎さんは俺達の頭を撫でようとして、止めた。

 

代わりに固い握手をする。

 

娘のような扱いよりも、戦友として感謝の気持ちを捧げたようだ。

 

承太郎「億泰。今は家庭があるのに、立場を捨ててよく来てくれた」

 

億泰「よして下さいよ承太郎さん。承太郎さんは俺や親父の恩人なんッスから、恩を返すのは当然の事ッスよ!それに、承太郎さんは俺にとっても兄貴分なんスよ?当然の事じゃあねえっスか!」

 

承太郎「そうか。良い弟分を持てたことに誇りを持とう。それと、音石の事だが…」

 

億泰「…正直、今でも兄貴の事は許せねぇッス…。だけどアイツはちゃんと施設での更正を真面目にやって、社会復帰を果たして…。アイツからの金は受け取らねぇって突っぱねているのに、アイツは稼ぎのほとんどを俺や親父に仕送りしてるんス。こうして今回は助けてくれたみてえですし、聞けば今日は八幡を助けてくれたと聞いたッス。無事に帰れたら、一度腹ぁ割って話し合っても良いんじゃあないかと思うッス」

 

承太郎「それが良い。奴は奴なりに過去の罪に苦しんでいる。許すか許さないかは億泰の問題だから口は出さないが、一度話し合いの機会は持つべきだろう。成長したな、億泰」

 

億泰「マジでよして下さい。承太郎さん。俺だって良い年なんスから」

 

承太郎さんと億泰さんは互いにフッと笑った。

 

承太郎「ミスタ…」

 

ミスタ「やめてくれよ、承太郎さん。俺はジョルノの部下としてここにいるんですよ。部下がボスの身の安全に全力を尽くすのは部下として当然なんじゃあないッスかあ?他の奴に声をかけてやって下さいよ」

 

ピストルズ「ミスタ、テレテル」

 

ミスタ「うっせえぞ、ピストルズ!」

 

ミスタさんは顔を赤くしてそっぽを向いた。大統領も含めて生暖かい目が向けられる。

 

承太郎「そして…雪ノ下陽乃。いや、茅ヶ崎陽乃。君の事情は全て聞いている。20年前は済まなかったな。アヌビス神」

 

陽乃「いえ。あの時はお互いに立場があったからよ。あの時はどちらが生きて、どちらかが死ぬしかなかった。それは今も変わらないわ。状況があの時を作った。それは今も変わらない。たまたま今回は味方に回っただけよ」

 

承太郎「それでも、君はこうして仗助達と共に俺と徐倫を助けてくれた。事情があったとはいえ、その事実は変わらない。特にワシントンでは君の活躍が大きかったと忍から聞いた。君の機転がなければ、誰かが犠牲になっていたかも知れない。俺達ジョースター家は君を尊敬し、家を挙げて君に協力すると約束する。我々と目的は同じようだしな」

 

陽乃「私こそ、感謝します。空条承太郎。そして私からも20年前は済みませんでした。私は新たなDIO様…比企谷八幡君やあなた達ジョースター家と共に歩んでいくと誓います。雪ノ下の呪いを…お願いします」

 

承太郎「承知した。よろしく頼む。茅ヶ崎陽乃」

 

承太郎さんと陽乃は固く握手した。敵か味方かあやふやだった陽乃さんは…今、こうして新たな仲間として僕達の味方となった。

 

承太郎「さて…君が、はるばる平行世界から俺達を助けに来てくれた別の世界の家族、一条承一郎君だね?今回の事は本来なら君は関係の無かった事だ。それなのに仗助達の力になり、我々を助けてくれた。君には感謝の気持ちをいくつ述べても足りない」

 

承太郎さんは僕を見てそう言ってくれた。

 

承一郎「僕は任務でやっていただけですよ、承太郎さん。それに、僕は早く帰って、八幡の言う本物に会いたいだけなんです。僕の世界のあなたやジョルノ兄さんも含めて。それに…」

 

承一郎は目を閉じて一息つく。

 

承一郎「僕の世界とは違うが、この世界にも僕や僕の本物がいるようなんです。だったら、守りたいんですよ。この世界の僕の本物も。例え会うことは叶わなくても、この世界の僕『一条楽』の本物を。そうだろう?JOJO」

 

例え会えなくても、守ると誓った人達がいる。それだけでも充分な理由になる。

 

承太郎「君にも、ジジイの言う黄金の精神が輝いているのだな。君が帰った後でも、一条楽君の日常を気にかけると約束しよう」

 

承一郎「ありがとうございます。それならば全てが終わった後、僕も安心してこの世界から去ることができますが、良いのですか?」

 

確かに僕にとっては願っても無いことだろうが、戸惑っている。

 

承太郎「当然だ。例え世界が違おうとも、君は俺達にとっては既に家族であり、大切な恩人だ。この世界の一条楽君がジョースター家と関係なかろうと、君への恩義が消えるわけじゃあない。我々が直接関わる事はないだろうが、我々ジョースター家とSPWは君への感謝を忘れる事が無いように尽力すると約束する。それが現ジョースター当主としての決定だ」

 

承一郎「ありがとうございます。承太郎さん」

 

僕は深々と承太郎さんに頭を下げた。

 

承太郎「君やジョルノのように、君の兄弟達が全て黄金の精神に宿っていれば良かったのだが」

 

承一郎「やはり、僕の世界のように、他の兄達は…」

 

承太郎「残念だが…」

 

承一郎「それは仕方のないことです。僕の世界の事では既に終わった後の事。実は黙っていましたが、僕の世界はここよりも数年後の平行世界です」

 

僕はこの事実を告げる。

 

承一郎「もっとも、この世界は八幡のように父が転生していませんでしたから、僕が知る未来と大分変わってしまっていて、今後はどうなるかは僕にもわかりません。僕が全てを知ったのは、僕の世界のあなたがこの事件を解決した後、あなたに出会ってから聞いたことですから。それに、今回僕たちの前に現れた刺客達がこの事件に関わっていたなんて事も聞いていません。綾瀬なんて存在も…」

 

だから僕も奴等の対処が後手に回る事もあったのだ。

 

承太郎「わかった。君からの情報に感謝する」

 

承太郎さんは僕とも握手を交わし、その場を締めた。

 

ヴァレンタイン「もう良いかな?ジョウタロウ=クウジョウ」

 

承太郎「貴重な時間をありがとうございます。大統領閣下。それと、閣下にも私から感謝の意を…」

 

ヴァレンタイン「それは必要ない。私が君達に力を貸したのは、ひとえに我が国にとって『吉』となるからだ。大統領たるもの、個人の感情で動く訳じゃあない。プッチ神父の計画は、ただ一人の『吉』であり、その他の国民にとっては『凶』だ。吉と凶は等しくなくてはならない。我が国にとっての『凶』は、取り除く。それがナプキンを取れるものの義務と権利であると私は考える」

 

承太郎「そうですか。わかりました」

 

ヴァレンタイン「それでは始めよう。クリスタル・クルセイダーズの諸君。私が行った事とこれからの作戦を決定する大事な会議を」

 

そうだ。決めよう。

僕達の「石作りの海(ストーン・オーシャン)」の行く末を…

 

<= to be continued=




いよいよ承太郎と徐倫がクリスタル・クルセイダーズに加わりました!

決戦の時も近い!皆さん、応援よろしくお願いします!


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ミッション名って結構重要

もうすぐ最終決戦!

というわけで、作戦会議の回です。


フロリダに到着した僕達は州の議会会議室に集められ、全ての戦力がここに集まった。

 

これだけの戦力がよく集まったものだ。

 

徐倫「まずはあたしからの情報ね。プッチは目的の36の極罪の魂を手に入れようとして色んなスタンド使いを使って懲罰房であたしに仕掛けて来たわ。でも、骨はレッド・ホット・チリペッパーが奪っていったし、あたしを殺そうとしていたスタンド使い達は懲罰房で侵入してきた忍さんや露伴先生、間田さんが倒してくれたわ。その過程で父さんの記憶を奪い返してくれた友達はやられてしまったけど…F・F…」

 

承太郎「…そのF・Fと呼ばれた彼女のお陰でテキサスで眠っていた俺が復活できた。ちなみに音石が手にした骨は奴が砕いて太陽に晒した。これで八幡が死んだとしても奴が天国に到達することは不可能になった。もっとも、八幡の骨が奪われてしまえば同じことだから、完全に天国を阻止できたわけでは無いがな」

 

DIO『やりたくてもできん。所詮、今の私はお前の中で眠る残留意識みたいなものだ。やるつもりもなくなったがな。例え14の言葉を魂に刻まれた所でお前がお前であれば問題はない』

 

JOJO『仮に可能だったところで、やろうとしたら俺が血をぶちまけてやる』

 

JOJOも会話に参加する。ていうか発想がグロい。

 

ジョナサン『僕も見張っておくよ。もっとも、ノースカロライナでの行動を見る限りじゃ、いつの間にかDIOも承太郎のいう黄金の精神が宿っていたみたいだけど』

 

八幡「OK。今ディオに確認したけど、36の極罪を集める気も力もまったくないみたいだ。14の言葉を刻まれても大丈夫らしい。後は俺が体を切断されなければ問題はない。続けてくれ」

 

八幡少年は話の続きを促す。

 

沙織「一方で自棄を起こしたプッチは自分の弟であるウェザーの記憶を蘇らせ、フロリダの街を混乱に落とそうとしていたの。もう天国なんてほぼ不可能になったから、ジョースターを殺すことだけしか頭になかったのね。だけど、ここでも誤算が生じたわ。記憶を取り戻したウェザーは死にたがっていたから…八幡ちゃんに送る刺客一人を巻き込んで私の魔法で殺してくれと言って…」

 

徐倫「何としても止めたかった…だけど、沙織さんを攻撃しようとして…」

 

沙織「結局、やるしか無かった…ごめんね。徐倫ちゃん」

 

陽乃「それで、巻き込まれた刺客は?」

 

間田「マニッシュ。死神の暗示を持つスタンド使いさ。可哀想な人だったよ。宗教的な問題で、彼の故郷は八重歯の子は不吉とかいう事で迫害された人生だったらしい。今ではそんな事は無くなったけど、彼の子供時代はそんな身体的特徴を前時代的な宗教観念で迫害される事も少なくなかったんだ」

 

マニッシュ…確か夢の中で襲いかかるスタンド使いだったな…。DIOが倒された時はまだ赤ん坊だったな。

 

沙織「生まれてくる場所や時代が違っていれば、あの人は今頃世界に名を刻む天才児になっていたかも知れないわね。迫害された青春を送ってきた彼は、もう歪みに歪みきっていて手遅れだった。彼はプッチの身代わりとなってウェザーによってマニッシュは死亡したわ」

 

徐倫「ウェザー…私を守る為に…もう一度あなたの声を聞きたかった…」

 

徐倫さんは顔を反らして涙を流した。

 

ヴァレンタイン「後は私だな。クリスタル・クルセイダーズ別動隊から報告を聞いた私は、州立グリーン・ドルフィン・ストリート重警備刑務所(G.D.st刑務所)…俗名『水族館』を閉鎖する決定を下した。受刑者や勤務員は既に別の刑務所に移管してある」

 

露伴「なお、プッチの息のかかった者の炙り出しについては僕のスタンドが役に立った。一人一人の情報を閲覧してね。これで一つまた、創作意欲が沸いてきたよ」

 

八幡(さすがは露伴先生!どんな情報をも見逃さず、それを漫画にしたいというぶれない漫画への熱意!そこに痺れる!憧れる!」

 

オイ、また声が出ているぞ。

 

露伴「君だけだよ八幡君!真に僕を理解してくれる波長の合った人間は!」

 

小町「また声に出てたよ、お兄ちゃん。将来お兄ちゃんが小説家や漫画家、映画監督になる未来が無くて良かったよ。絶対に露伴先生の影響受けるから」

 

八幡・露伴「「その道があったか!」」

 

ジョースター家及びSPW財団関係者「「今さら逃がさないからな?」」

 

八幡「………………はぃ」

 

…これはひどい…。職業選択の自由はどこへ消えたんだ?まぁ僕も同じようなものだけど。

 

ヴァレンタイン「ヒキガヤ。諦めたまえ。それと諸君、続けても構わないかね?」

 

承太郎「申し訳ありません、閣下」

 

ヴァレンタイン「クリスタル・クルセイダーズの天国を阻止するという本来の目的は半ばなされた。しかし、天国への階段(ステアウェイ・トゥ・ヘブン)を企むテロリストを野放しにするわけにもいかない。そこで…最後の最後まで諸君に任せるのは心苦しいが、エンリコ・プッチ及び綾瀬絢斗の暗殺を頼むことになるが…」

 

承太郎「閣下の最後の依頼を受けるか否かは…仗助と八幡、徐倫そして承一郎君。お前達が決めろ」

 

え?ジョースター家当主の承太郎さんが決めるんじゃあないんですか?

 

承太郎「今回、俺は何もしていない。仲間達と共にプッチ達を追い込んだのは徐倫。ここまでクリスタル・クルセイダーズを引っ張って来たのは仗助。そして大統領閣下と最初からここまで共にこの作戦を遂行してきたのは承一郎君。更にここが重要なのだが…全ては八幡を巡る戦いがこの戦いの根幹にあった。全てを決着を付けるのが俺達か…それとも国に任せるか…それらを決定する権利と義務がお前達にはある」

 

粋じゃあないですか承太郎さん。さすがは三代目ジョジョだ。

 

徐倫「やってやるわ。まやかしの為に世界を一巡なんかさせ、その為にF・Fやウェザーを殺し、他にも関係の無かった受刑者や勤務員が多く犠牲になった。あんな奴を野放しにするわけにはいかない。それに、ここで引き下がるようじゃあ、あたしは二度とジョジョを名乗る資格はない。大義名分なんかいらない。あたしの気が収まらないからやるの」

 

仗助「それでこそ、ジョジョだぜ徐倫。俺だって行くッスよ、承太郎さん。例え止められてもなぁ。家族や仲間がここまで虚仮にされて、黙っているなんて、そんなのはジョジョと呼ばれた俺達が許さねぇッス!一つ、戦術上逃げることはあっても、戦いそのものからは決して逃げるな!ジョースター家の家訓じゃあないッスか!」

 

承一郎「…僕はこの世界の人間じゃあない。依頼主(クライアント)によってこの世界に連れて来られた人間だ。でも、この世界にも彼女達がいるんだ。守ると決めた人達がいるんだ!例え僕には関係なくても」

 

そこで僕はJOJOと入れ替わる。

 

JOJO「俺は既に地獄に堕ちた鬼だ。『天国』なんかに未練はない。だがな…、彼女達を守る為なら、俺は既に堕ちた地獄の更に下に堕ちてやる」

 

例え世界が違っても守り抜く。それが僕とJOJOの誓いだ。

 

八幡「全てはジョナサンとディオのやったことが百年近くも続く因縁の始まり。ならば二人の後始末は彼らの魂と記憶を持つ俺が付けるのがこれまで犠牲になった者達への唯一の償いだ。そこから逃げたら今後の俺の人生は何を為しても偽物だ。『やはり俺の青春はまちがっている。』そんな人生なんて本物じゃあない。当然、俺も行く」

 

決定を求められた僕達はそれぞれの胸の内を語る。

 

承太郎「よく言った。当然、俺も行こう」

 

仗助「皆はどうする?ここから先は強制じゃあない。行きたくない奴は行かなくて良い」

 

仗助さんがクルセイダーズのリーダーとして皆の意思を聞く。

 

ジョルノ「今回、まだ敵の中には僕の弟もいる。彼らの為にも、僕は行く。例え、始末することになっても」

 

静「一つ、地獄に落ちるべきクズは、キッチリ地獄への穴へ背中を押してやるべし!静も行かせてもらうよ!」

 

いろは「一つ、主義や主張は個人の勝手。許せないのは人様の家族や友人を公然と侮辱する者、他の者には迷惑をかけず、キッチリ殺るべし!私も行きます!」

 

小町「一つ、我々は勝たなくてはならない。引き分けはない!ここで逃げては勝ちはない!小町も行きます!」

 

億泰「俺は頭が悪いからよぉ、小難しい事はわかんねぇけどよぉ、ここで逃げたら男が廃るよなぁ。勝って胸を張って杜王町に帰りてぇ。男、虹村億泰。当然行かせてもらうぜぇ」

 

ミスタ「昔もこんなことがあったよなぁジョルノ。ブチャラティがディアボロを裏切る時に。あん時は次の幹部とか金だとか打算で動いたけどな。今は違うぜ。アバッキオやナランチャのように俺が落ち着ける場所はお前達の傍だ。あいつらが生きてこの場にいたら、絶対にお前達と共に行く。俺の心は今でもブチャラティチームだぜ?ジョルノ」

 

陽乃「今回、私達が戦ってきたのは皆あの時のDIO様の部下達だった。あまり仲間意識とかは無かったけれども、それでもあれはあれで1つの絆だった。こんなことがなければ生き残った者達は静かに暮らすことが出来たのかも知れない。直接手にかけてしまった私が言うのも今さらだけど、それでも彼らを巻き込んだ人達は許せない。弔い合戦なんて、私の柄じゃあないけれど、私も行かせてもらうわ」

 

CCの正規メンバーは決まった。

 

忍「ダチを見捨てて明日の食う飯がうめぇかよ。男の道は外れるとも男の道をそれるとも、女の道をそれるとも、踏み外せぬは人の道、散らば諸友、真の空に、咲かせてみせよう オカマ道ウェイ。あちしのこの信念は歳を重ねても変わらないわ。あちしも行かせてもらうわよ!ジョジョ達」

 

沙織「本当はね、毎週楽しみにしている食堂の常連さん達もここに来たがっていたの。忍ちゃんの友達にも規格外の戦いの天才や、スタンド使いの人も。その人達の気持ちを受けて、私はここにいるの。だから、その人達の分も私は行って戦うわ」

 

露伴「リアリティーだ。ここまで来たのに、最後まで居合わせなくては、全てのリアリティーが失われる。僕の書く漫画に、リアリティーのない物はいらない。僕も行く」

 

間田「僕は杜王町が大変な時には怖じ気づいて何も出来なかった。今度は逃げない。同じような人が一人、頑張って今も任務で頑張ってるんだ。僕も行く」

 

未起隆「仗助さん。前にも言いましたよね。僕でもやれるんだぞって、あなたに言いたい…と。それは今でも変わりません。行かせて下さい」

 

ヴァレンタイン「決まったようだな。それでは現在のGDstについて説明しよう。今のGDstは奴等の要塞だ。奴等は息を潜ませて隠れ棲んでいる。内部にはエンリコ・プッチ、綾瀬絢斗、DIOの息子と思わしきウンガロ、リキエル、ヴェルサスの三人、そしてケニーGとテレンス・T・ダービーがいることが先行偵察に出ているユウヤ・フンガミとアキラ・オトイシによって判明している。後は、承一郎君のように潜入している者もね。君達は明日、要塞化されているGDstに突入してもらいたい」

 

とうとう明日か…明日、全ての決着を付ける。

 

そこには恐らくサンタナもいるだろう。とりあえず、メンバーの確認だ。

 

 

クリスタル・クルセイダーズ正規メンバー

 

四代目ジョジョことSPW財団日本支部長兼クリスタル・クルセイダーズのリーダー

 

東方仗助

スタンド名:グレイシー・ダイヤモンド

 

 

五代目ジョジョことイタリア支部支部長兼ヨーロッパ最大のギャング団パッショーネのボスにてクリスタル・クルセイダーズのサブリーダー

 

ジョルノ・ジョバーナ(本名・汐華初流乃)

スタンド名:ゴールド・エクスペリエンス

 

 

七代目ジョジョ候補こと日本支部長補佐(非公式)兼波紋の戦士の総武中学一年生

 

静・ジョースター

スタンド名:アクトン・クリスタル

 

 

イタリア支部支部長補佐兼パッショーネ親衛隊長

 

グイード・ミスタ

スタンド名:セックス・ピストルズ

 

 

初代ジョジョのジョナサン・ジョースターとディオ・ブランドーの魂が融合して転生した日本支部関東支部長(非公式)、兼波紋の戦士で総武中学一年生

 

比企谷八幡。

スタンド名:ザ・ジェムストーン

 

 

エリナ・ジョースターの転生で日本支部関東支部千葉課長(非公式)の総武小学六年生

 

一色いろは

スタンド名:ナイチンゲール・エメラルド

 

 

エリザベス・ジョースターの転生で元波紋の一族の当主、日本支部関東支部補佐(非公式)兼波紋の戦士の総武小学五年生

 

比企谷小町

スタンド名:サンシャイン・ルビー

 

 

日本支部長護衛、会社員(現在はSPW日本支部に出張扱い)

 

虹村億泰

スタンド名:ザ・バンド

 

 

元DIOの部下アヌビス神の転生で元汐華家の刺客の総武高校一年生

 

茅ヶ崎陽乃(本名・雪ノ下陽乃)

スタンド名:アヌビス神

 

 

もう一人の七代目ジョジョで、平行世界の秀英組次期組長(本人は否定)兼謎の傭兵DIOの息子 凡矢理高校生

 

一条承一郎(もう1つの人格・JOJO)

スタンド名:クリスタル・ボーン&ブラッディ・シャドウ

 

 

次にクリスタル・クルセイダーズ別動隊

 

 

東京ひびきの市のカフェ Sunny lightのオーナー兼店長

兼クルセイダーズ別動隊リーダー

 

藤崎忍

スタンドなし 特殊能力・能力を含めた変身

 

 

異世界の傭兵で魔法戦士、藤崎忍の従姉で別動隊副リーダー

 

藤崎沙織

スタンドなし 謎の天才 異世界の魔法

 

 

漫画家(現在は休載中)で日本支部の専属イラストレーター

 

岸辺露伴

スタンド名:ヘブンズ・ドアー

 

 

杜王町の会社員(現在はSPW日本支部に出張扱い)

 

間田敏和

スタンド名:サーフィス

 

 

杜王町の無職(経歴不明)の自称宇宙人

 

支倉未起隆

スタンド名?:アース・ウインド・アンド・ファイヤー

 

 

(任務中の為不在)

世界的ウルトラ・スーパー・ギタリスト

 

音石明

スタンド名:レッド・ホット・チリペッパー

 

 

(任務中の為不在)

杜王町、SPW財団運送業下請け会社、噴上運輸社長

 

噴上祐也

スタンド名:ハイウェイ・スター

 

(任務中の為不在)

潜入中の為、公表されず

 

 

正規メンバー入り?

 

三代目ジョジョことジョースター家当主のアメリカ海洋学者

 

空条承太郎

スタンド名:スター・プラチナ

 

 

6代目ジョジョにて今代のジョジョ

 

空条徐倫

スタンド名:ストーン・フリー

 

 

(治療中の為、今夜合流)

GDst囚人

 

エルメェス・コステロ

スタンド名:キッス

 

 

(治療中の為、今夜合流)

GDst囚人

 

ナルシソ・アナスイ

スタンド名:ダイバー・ダウン

 

 

後方支援(壮行会会食担当及び戦闘食作成)

杜王町イタリアレストランオーナー

 

トニオ・トラサルディー

スタンド名:パール・ジャム

 

総指揮

アメリカ合衆国大統領

 

ファニー・ヴァレンタイン

スタンド名:Dirty Deeds Done Dirt Cheap

 

 

後方支援(壮行会会食担当及び戦闘食作成支援)

主婦

 

広瀬由花子

スタンド名:ラブ・デラックス

 

 

 

以上が僕達の最後の戦いのメンバーだ。

 

ヴァレンタイン「さて、いよいよオペレーション・クリスタル・クルセイダーズも大詰めとなった。ここで恒例のファイナルミッション名を決めようじゃあないか」

 

承一郎「好きですね?大統領。クリスタル・クルセイダーズじゃあダメなんですか?」

 

ヴァレンタイン「今までこのメンバーでやってきたのだ。チーム名は変わらないが?あくまでもこの最終ミッションの名前だよ。やはり気分は大切だからな。さて、これを決めるに相応しきは…」

 

大統領が八幡少年を見る。他のメンバーも…

 

八幡「お、俺?」

 

承一郎「さっきも言っていたじゃあないか。全ては君の前世が始まりだって。そして、全てがザ・ワールドを巡る戦いだったって。ならば、相応しきは君だよ八幡。クリスタル・クルセイダーズだって君が考えた名前なんだしね」

 

八幡「わかりました。ならばファイナルミッション名は…」

 

八幡少年は少し考えた後、顔を上げた。

 

八幡「Endless the world(終わりのない世界)…エンドレス・ザ・ワールド…はどうですか?ザ・ワールドを巡った戦いの締めくくりとして、そして世界は終わらないという願掛け。それらを込めて見ました」

 

ヴァレンタイン「ふむ。エンドレス・ザ・ワールド…か。悪くない。それでは翌朝よりオペレーション・クリスタル・クルセイダーズのファイナルミッション、エンドレス・ザ・ワールドを始動する!健闘を祈る!どジャアァ~ン」

 

大統領はアメリカ国旗に包まれて姿を消した。

 

本当に神出鬼没だなと苦笑する。

 

だが、短いが長かったこの戦いの最終決戦が始まる。

 

待ってろよプッチとサンタナ!僕達はお前らにとって脅威の来訪者となるだろう!

 

←To be continued




最後の台詞は『バオー来訪者』の主人公である橋沢育朗の台詞ですね。

『ぼくはおまえらにとって脅威の来訪者となるだろう!』


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G.D.st突入

前書きとかで書くネタが無い(汗)

今回は決戦前夜からG.D.st刑務所への突入までの回です!


ホテルマイアミグランドビーチ───

 

マイアミ海岸のホテルの中でも、最低四万円はかかる宿泊費のホテル。

 

大統領はその中でもキングスイートルーム六人部屋を四部屋も押さえていた。

 

仗助「SPW(うち)も大概だが、あの大統領もやることが大概だな」

 

ジョルノ「もう驚きませんよ。あの人の企画外さは」

 

承一郎「なんか小ホールまで借りているらしいですね。何をやるつもりなんでしょう」

 

まぁ、会議はないだろうけど。

 

会議だったなら昼の州議会会議室で既にやっているのだから。

 

由花子「みんなの壮行会よ。久しぶりね、静ちゃん、いろはちゃん、小町ちゃん」

 

この世界では千葉支部の営業係長に転属予定の東京支部所属、営業課の広瀬康一さんの奥さん、広瀬由花子さんがやって来た。

 

旧姓、山岸由花子さんだ。

 

由花子「比企谷君?相変わらずいろはちゃんを大事にしている?」

 

八幡「は、はい。いろは一筋です(最近怖いけど)」

 

由花子「そう。もし、いろはちゃんを裏切っていようものなら…」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

由花子「あんたを拐ってでも一筋の愛を貫く素晴らしさを延々と説く必要があるんじゃあないかと思っていたけど、安心したわ」

 

あれ?良く考えるといろはと静さんに似ているような?…というか由佳子さんに二人が影響されたのかな?

 

八幡「あの、今回俺のディオの転生かどうかが原因の誘拐未遂の事件なんで、拐うとかは洒落にならないんで止めて欲しいんですけど…広瀬さん」

 

由花子「そう?まあ、良いわ。支度が忙しいから、また後で」

 

いろは「あれ?康穂ちゃんは?」

 

康穂とは広瀬夫妻の娘さんで、小町とは同学年でらしい。

 

由花子「康穂はうちの旦那が見てくれているわ。もう小学校高学年なんだし、少し離れるくらいじゃあ大丈夫よ。学校だってあるんだし。それに、比企谷君がいるのに連れてこれないでしょ?」

 

後で事情を聞いたのだが、互いがスタンド使いである者同士で夫婦になった広瀬夫妻の娘である康穂は当然、生まれついてのスタンド使いらしい(能力は知らないが)。

 

生まれついてのスタンド使いの幼少期はいくつかにわかれる。

 

康穂の場合は静さんと同じパターンで、同年代で周りにスタンド使いがいなかったパターンだ。

 

あまりに不憫だと思った康一さんが、ある日八幡達のところに康穂を連れてきた。

 

そこからはあっという間だったらしい。

 

康穂は八幡達になついた。いや、八幡少年になついた。なつきすぎたのだ。

 

結果、八幡少年を巡るいろはと康穂の戦争が勃発。

 

いろはと康穂はそれぞれは仲は良いが、そこに八幡少年が混じると話は別のようだ。

 

康穂も良い子らしいのだが、親が元祖ヤンデレの由花子さん。

 

既にいろはとの関係は決定していたようで(『やはり俺の奇妙な転生は間違っている』第1章、「夕焼けのエンゲージ」参照)、青筋を立てた由花子さんに拉致られて監禁されたようだ。まる1日も。

 

それ以来、完全にこの人が苦手になったようだ。ちなみに康穂はまだ諦めていないそうだ。

 

そんな事情から、康一さんは千葉に転勤しても、基本は東京から出勤するらしい。

 

八幡少年と康穂を日常的に会わせるのはまずい…と。

 

こっちはヤンデレなんていなくて良かったなと心から思う。もしいたら冷や汗ダラダラものだ。

 

 

夜、小ホール───

 

そこでは決戦の壮行会として立食式のパーティーが開催されていた。

 

「そんなんするくらいなら早く休ませろ!」と八幡少年が言ったら、由花子さんに「理由は別にあるのよ」と言われた。

 

ミスタ「お、パーティーの料理はイタリアンか!それも本格的な!」

 

億泰「え、この臭い…ま、まさか!トラサルディーの!」

 

億泰さんが大声を張り上げた。

 

トニオ「さすがは億泰さん。常連の億泰さんなら、私の料理を臭いでかぎ分けてくれると信じていました」

 

億泰「トニオさん!」

 

厨房からシェフのトニオ・トラサルディーさんが現れた。

 

億泰「トニオさん!俺はめっちゃ嬉しいですよ!決戦前の景気付けにこれ以上の料理はないですよ!あれ、でも店は?」

 

トニオ「ここにいる杜王町の方々は私の大事な友人。かつては杜王町の危機を救ってくれた方々です。そして、今度は世界を救う戦いをしているというじゃあありませんか!ならばこんな形でも力を貸したい!そう思って馳せ参じました」

 

今は英語で喋っているからか、トニオさんは普通に喋っているように感じる。

 

普段は似非外国人のような片言の日本語だから、 逆に違和感がある。

 

八幡「おおっ!トニオさんのイタリアンかぁ!これは粋な計らいだ!」

 

陽乃「あれ?比企谷君はイタリアンと言えば千葉のオアシス、サイゼリアじゃあないの?」

 

八幡「ファミレスとしてはそうっスよ。でも、あくまでもファミレスとしてはです。本格イタリアンならトラサルディーは格別です!」

 

陽乃「そんなに美味しいの⁈千葉愛を豪語する比企谷君がサイゼリア以上と脱帽するくらい?」

 

確かにトラサルディーの料理は他のファミレスとは次元が違う美味さだからね。

 

八幡「陽乃さん。確かにトニオさんのイタリアンは味だって絶品です。でも、それだけじゃあない!トニオさんの料理は内側から治療を施す一種の内効薬みたいなものなんですよ」

 

トニオ「今日は全品最低は一口ずつ召し上がって下さい。一人一人に対応はできないのが残念ですが、それで悪いところは全て治る筈です。あとは安眠促進効果や自己治癒向上効果のお料理も用意してあります。皆さん、是非とも御賞味ください」

 

そう言ってトニオさんは厨房へともどっていった。

 

僕達クリスタル・クルセイダーズは全員、少なからず負傷し、疲労を溜め込んでいたので、トニオさんの料理は非常に助けられる。

 

仗助さんやジョルノ兄さんにはない内効的な治療、一番近いのはいろはの治療だが、トニオさんのパール・ジャムはそれを極めた能力だ。

 

徐倫「プッチとの最後の戦いの前に最終的な体のメンテナンスとしては最高のバックアップね。アメリカ式、イタリア式、フランス式、イギリス式、日本のグッジョブ、最高よ!」

 

ヴァレンタイン「ぬ?みんな歯が抜けたり、腹が裂けたりしはじめたぞ?敵のスタンド攻撃か?」

 

まぁ、初めて見る人は焦るよね。この中では大統領くらいなのかな?

 

承一郎「大統領、あれは体の悪い部分が体外に出ているんですよ。そのあと、治療が始まるんです」

 

僕が大統領に説明する。

 

そう、症状が出始めた人は料理に対応した部分に悪いものを持っていたから。

 

それがどんどん治療されていく。

 

ヴァレンタイン「ふむ。CC関係のスタンド使いと聞いたから応援を要請したが、これはすごい。医療関係の食堂に勤務した方が世間の為ではないのかね?」

 

ああ、やっぱりそこに行き着いたか。でも、それをSPW財団がやらない理由は2つある。

 

仗助「おれも、それは一度考えた事があるんですが、それだと意味がないんですよ。将来的には。トニオさんありきでのその治療は、今という時にはプラスですが、将来的にはマイナスなんですよ。誰にでも出来る医療を向上させる方が、プラスなんです」

 

仗助さんが言った理由が一つ目。

 

スタンド能力ありきの治療では医療の発展には意味がない。

 

八幡「それに、やはりトニオさんは料理人なんですよ。食べて欲しいから。食べてもらった人に健康でいてもらいたいから。そんな気持ちがあのスタンド能力として出たものだと思います。だから、あの人の場合は好きなところで好きな料理を作るのが一番いいと思います」

 

スタンド能力は精神の力。

 

好きな杜王町で好きな料理をするのがあの人には一番良いのだろう。

 

???「スッゲエ!傷が完璧に治った!そしてこの料理で完璧に体調が整った!」

 

見るとドレッドヘアーの女の人が騒いでいた。

 

その隣には青髪ロン毛の男の人がキョロキョロしながら料理を食べている。あれは…

 

徐倫「エルメェス!アナスイ!」

 

刑務所の中で徐倫さんに協力した仲間、エルメェス・コステロさんとナルシソ・アナスイさんだ。

 

徐倫「紹介するわ。G.D.st水族館の仲間、女の方がエルメェス、男がアナスイよ」

 

エルメェス「あたしがエルメェス。ここにいる大半がスタンド使いって聞いてるぜ。よろしくな」

 

アナスイ「アナスイだ。ここにいるのは徐倫の為だ。それ以上でもそれ以下でもない」

 

エルメェスさんは姉御というか兄貴というか…。

 

アナスイさんは微妙に由花子さんに似た狂気を感じるのは気のせいではないと思う。

 

ジョルノ「エルメェスというのは雰囲気を変えたブチャラティって気がするし、アナスイというのは服装を変えればまんまアバッキオだな」

 

パッショーネのメンバーに似たような存在がいたらしい。

 

徐倫「そう言えば、あたしの死んでしまった仲間のF・Fというのにミスタさんは似てたよ。誰かに似ていたとは思ってたんだよね。会わせたかったな…」

 

アナスイ「ウェザーにもだ。あの死にたがりが…もう少し待っていれば、こんないい出会いがあったのに。あのバカ野郎」

 

二人は涙を流していた。

 

承太郎「花京院、アヴドゥル、イギー…」

 

仗助「重チー、玲美さん…」

 

億泰「兄貴…」

 

由花子「彩さん…」

 

ジョルノ「ブチャラティ、アバッキオ、ナランチャ…」

 

小町「シーザー、ストレイツォ様」

 

承一郎「……」

 

各々が失った者達へ、哀悼の意を表している。

 

八幡「ジョージ父さん、ツェペリさん…」

 

仗助「もし、失われていなかったら、その人達はここにいたかも知れないよな。でも、その人たちがいたからこそ、今がある…そうとも思える」

 

忍「でも、あちし達の中から、それを出すわけにはいかないわ。それがたとえ覚悟の上でも」

 

承一郎「絶対に生きてここに戻ろう。一人たりともキャンセルを出すんじゃあないぞ」

 

八幡「ああ、絶対に…」

 

仗助「お前ら!」

 

仗助さんは全員に聞こえるように声を上げる!

 

仗助「明日は一人たりとも欠けずにここに戻ってくるんだ!潜入しているやつらも含めてな!それがクリスタル・クルセイダーズの最終ミッションだ!いいな!」

 

わあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!

 

心身ともに最高のコンディションを持って、僕達は翌日に臨んだ。

 

そして、夜が上げて翌朝…

 

今回の事件の始まりであり、最終決戦の地となった閉鎖されたG.D.st重警備刑務所、別名水族館につながる直進道路。

 

米軍が取り囲むこの場所の装甲車に僕達が乗り込む。

 

大統領がヘリから降り立ち、全員に檄を飛ばす。

 

ヴァレンタイン「諸君!オペレーション・クリスタル・クルセイダーズ最後の戦いだ!これは世界の存亡を賭けた戦いである!作戦の成否が、世界の命運を左右すると言って間違いがない!諸君の健闘を祈る!仗助代表!」

 

仗助「ラストミッション!エンドレス・ザ・ワールド!始動!行くぜ、テメェら!」

 

仗助さんの号令で外壁に向けて突入の為の援護ミサイルが発射される。

 

そして、僕達を乗せた装甲車が突入を開始した!

 

とうとう、僕達の最終決戦が…

 

幕を開いた!

 

<= to be continued=



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同じ手を何回もやるとか頭沸いているのか?

いよいよ決戦開始!

残りのDIOの息子達とダービー弟、絢斗とプッチにCCはどう立ち向かうのか?

それでは、どうぞ!


ミサイルの援護により、刑務所の外壁は完全に破壊され、入口の第2隔壁へと突入した僕達。

 

億泰「こんなもん!削っちまえば問題はねぇんだよ!」ガオォン!

 

億泰さんはザ・ハンドで最初の入り口を破壊した。他にも障害となる場所は全て億泰さんが破壊する。

 

いくつか隔壁を突破すると…

 

承太郎「ここは来たことがある。徐倫と面会をしにやって来た場所だ」

 

ピノキオ「そして君達が命を失う場所でもあるのさ!」

 

そこには絵本から飛び出たようなピノキオがテーブルに鎮座していた。

 

露伴「ふん!酷い絵だ。コレが世界に認可されているピノキオだと?尊敬にも値しない。ここは僕がやろう」

 

アナスイ「俺も残ろう。何でかわからないが、こいつは俺と戦う宿命がある。そう何となくわかるんだ」

 

醜い作画は許さない露伴先生、平行世界でこいつと戦っていたと直感したのか、アナスイが前に出る。

 

音石「ここまで来て、君も仲間はずれと言うのはあるまい?と言われて、恥を承知で来させてもらった。俺もここでこいつの相手をさせてもらうぜ」

 

突入した扉から、音石さんが加わる。

 

億泰「音石!」

 

音石「閉鎖された扉や隔壁を一番スムーズに突破できるのはお前だ虹村億泰。目的に急ぐには、お前が一番必要なんだよ。行け!」

 

億泰「音石…コレが終わったらテメェには話がある。だから…ゼッテェ死ぬんじゃあねえぞ!」

 

億泰さんは独房の方の扉を削って先行して突入した!

 

アナスイ「承太郎さん。俺はまともな人生は送れない。だから、形だけで良いんです。ただ一言言ってくれれば良いんです。結婚を認めると…」

 

承太郎「……生きてマイアミに戻ってこい。そこで俺との決闘に勝ったら認めてやる」

 

アナスイ「承太郎さん!」

 

徐倫「死ぬんじゃあないわよ、アナスイ!」

 

承太郎さんと徐倫さんも億泰さんの後を追う。

 

仗助「露伴!喧嘩相手がいなくなるのは寂しいからよ、ゼッテェ死ぬなよ!」

 

露伴「君に言われるまでもない。東方仗助」

 

八幡「露伴先生!ピンクダークの少年はもう先生だけの作品では無いのですから、死なないで下さいね!」

 

露伴「一番のファンを悲しませる訳がないだろう!君こそ死なないでくれたまえよ八幡くん!もはやピンクダークの少年は君の作品でもあるんだ!お互いに頑張ろう」

 

仗助「この扱いの差は」

 

日頃の人間関係の差なのだろう。

 

僕達は露伴先生、音石さん、アナスイさんをおいて先へと急いだ。

 

ピノキオ「君は漫画家の露伴だったよね。君の作品のキャラクターが世界から消えるかもしれないよ?」

 

露伴「鼻が延びたな。嘘だと言うことだ。僕の漫画は英訳されていない。すなわち、君はキャラクターを具体化させるスタンド使いの手下というわけか。同じ作家として言わせてもらえばかなり不愉快だね。君の本体の能力は」

 

アナスイ「徐倫の為にもここで素早く始末する」

 

音石「漫画や絵本のキャラよりも、俺は音楽一筋だからなぁ、キャラクターの一つや二つはどうなろうと知ったことじゃあない」

 

岸部露伴&音石明&アナスイ対ウンガロ戦、開始!

 

 

女子鑑───

 

徐倫「懐かしい場所ね。いい思い出は何もないけど。それに何かロッズっての?変な未確認生物がフヨフヨういているし、明らかにスタンドこうげきだよね?これ」

 

これは知らないタイプのスタンドだな。

 

多分だが、スタンド自体ではなく、スタンドで呼び出された生物ってところだろう。

 

エルメェス「この訳のわからないスタンド攻撃はあたしがやるよ。ここにはそれなりに思い入れがあってね。こんな風にされれば少しは頭に来るのよ」

 

間田「なら、僕も。さっきは露伴先生が残ったから。僕も戦わせてもらうよ。本体が出てくれば僕にも勝ち目が出てくるし」

 

二人がロッズ達から一行をかばうように前に出る。

 

エルメェス「根暗で引きこもりっぽいオッサンのクセに根性見せるじゃあないか」

 

間田「僕だって大切なものがあるさ。気の合う仲間がね。ここで根性見せなきゃ、僕は一生後悔する」

 

噴上「だったら、僕の力も役に立つかもね」

 

仗助「噴上祐也!」

 

噴上「みんな!うかつにロッズに触るな。体温を下げる類いの病気の臭いがする」

 

???「体温が下げられるだけと思って侮らないで!場所によっては即死するから!」

 

エルメェス「エンポリオ!」

 

エンポリオ「徐倫!エルメェス!空条承太郎さん!」

 

噴上「この子を探して助ける為に遅れた。だが、間に合ったようだな。ここは俺たちに任せて、君達は先に向かってくれ」

 

仗助「噴上…わざわざこんなところにまで来て…」

 

噴上「俺の女達や子供達を守る為に俺はここに来た。それにウェザーの代わりに全てを見届ける義務がある!」

 

沙織「彼はマニッシュとの戦いでも協力してくれたわ。彼がデス13の臭いとマニッシュの臭いをかぎ分けられたからこそ、マニッシュを追い詰める事が出来た」

 

忍「だけど、最後の最後で詰めを誤り、ウェザーが…」

 

仗助「そうか…けどよ、噴上祐也、オメェまで死ぬんじゃあねぇぞ!そんなことしたって、俺はオメェの墓参りなんかしねぇからな!」

 

噴上「仗助!当然だ!お前こそくたばるなよ!懲罰房に綾瀬絢斗、その奥にある中央管制棟にプッチがいる!中央広場には別のDIOの子供がいるから気を付けろよ!」

 

匂いで居場所を特定したのだろう。噴上さんはこれ以上の無い情報をくれた。

 

仗助さんと億泰さんは先へと急ぐ。

 

エンポリオ「エルメェス…」

 

エルメェス「心配すんなエンポリオ。必ず追い付くから、先に徐倫と一緒に行っていろ」

 

エンポリオ「…うん」

 

エルメェス「徐倫、エンポリオを頼んだぜ」

 

徐倫「わかったわ、エルメェス。あんたも死なないで」

 

承太郎「行くぞ。徐倫」

 

徐倫さんと承太郎さんも仗助さん達の後を追う。

 

八幡「間田さん。また熱いトークを交わしましょう!」

 

間田「もちろんだ。君と胸を張ってアニメトークをするために僕はここまで来たんだ!」

 

八幡「それでこそっス!先に行ってますよ!」

 

俺達は噴上さん、間田さん、エルメェスさんを残して収監棟を走り抜けた。

 

噴上祐也&間田敏和&エルメェス・コステロ対リキエル戦、開始!

 

 

中央広場───

 

懲罰房への入り口には大きく、そして深々とした穴が空いていた。

 

どう考えてもスタンド能力だ。

 

承一郎「中にいる奴はまたしても僕の兄さんみたいだけど…」

 

感覚で分かる。兄さんの一人はこの穴の中だ。

 

八幡「ここを通過しなければ綾瀬とかいう所にたどりつけんのだろ?だったら誰かが行くべきじゃね?」

 

???「どきな」

 

まごつく僕達の間をロープつきの矢が通過し、懲罰房への扉を貫通し、ロープ橋を作った。

 

誰が矢を射ったのか確認すると、そこにいたのは…

 

ミドラー「借りを返しに来たよ。社長」

 

子供達と共に安全な場所へ保護されたはずのミドラーだった。

 

仗助「ミドラーさん!なんでここに!」

 

ミドラー「言葉通りさ。借りを返しに来たのさ。助けてくれたクリスタル・クルセイダーズへの恩返しと、子供を人質にして利用してくれた奴等への仕返し…二重の意味でねぇ!そこで空いている穴へはあたしが行くよ!あんたらは先に行きな!」

 

未起隆「ならば私も行きましょう」

 

ミスタ「お前だけじゃあ不安だ。俺も行こう」

 

ジョルノ「ミスタ。言っておきますが、彼らは…」

 

ミスタ「わかっているぜ、ジョルノ。本来ならお前がけりを着けたいことくらいは。だけど、お前はジョースターとして、先に行くべきだ。代わりに俺が、ここでお前の弟と戦う」

 

ジョルノ「わかりました。あなたに僕の意志を託します。ですが、必ず戻って来て下さい。あなたのいないパッショーネはつまりませんから」

 

ミスタ「ああ、行ってくるぜ!」

 

ミスタさんが銃に弾を装填して準備を整える。

 

ミドラー「ついてきな、パッショーネの」

 

承太郎「ミドラー…」

 

ミドラー「承太郎、昔はあんたを恨んだけど、今はそれほど憎んじゃあいないよ。お互い必死だっただけさ。謝るんじゃあないよ」

 

承太郎「ありがとう。ミドラー」

 

ミドラーは承太郎さんの礼に対して頷くと、ハイプリエステスを別の矢に変えて穴に撃ち込み、別のロープ橋を作った。

 

未起隆「では、まずは私が行きます。連絡はLINE等で送りますので、対応をお願い致します」

 

ミスタ「わかったぜ。異変があったら俺が弾丸を打ち込んでやる」

 

未起隆「行って下さい!仗助さん、八幡さん!」

 

未起隆さんはそう言ってロープ橋を伝って穴へ入って行った。

 

仗助「俺達は先に進むぜ!億泰!」

 

億泰「おうよ!みんなの思いを無駄にはしねぇぜ!」

 

僕達も自分達の目的を果たすために先へと進む。

 

ミドラー&支倉未起隆&グイード・ミスタ対ヴェルサス戦、開始!

 

 

懲罰房───

 

そこに足を踏み入れた瞬間に異変が起きた。

 

落とし穴が二つ作動し、片方は僕、八幡少年、忍さんが。

もう片方にいろは、小町、静さん、陽乃、沙織さんが引っ掛かった。

 

仗助「しまった!八幡!」

 

八幡「しまった!承太郎、仗助、ジョルノ、徐倫、億泰さんは先に進んでくれ!俺達の事は気にするな!」

 

噴上さんの情報ではここで奴とアレがあるらしい。

 

プッチ以上に僕達には重要な撃破ターゲットだ。

 

あっちはジョースターの血統で何とかしてもらおう。

 

 

懲罰房下層(八幡側)───

 

何だかハワイアンな雰囲気の小島に僕達三人と、反対側にダービー兄弟とアフロヘアの男がいた。

 

テレンス「お待ちしておりましたよ?新たなDIO様」

 

ダニエル「待っていました。承一郎さん」

 

兄ダービーはあの時の(・・・・)カードを取り出してニヤリと笑った。

 

アトゥム神のテレンスからは死角になる位置から。

 

なるほど、ダービーさんが…。

 

テレンス「さて、私の自己紹介は必要ないかと思います。ここであなた方にはゲームをしていただく。ゲームは好きな物を選んでよろしいですよ?」

 

八幡「なぁ、二個質問良いか?」

 

テレンス「何でしょう?」

 

八幡「何故俺達がここでお前らを相手に戦わねばならん?そこの二人は?」

 

テレンス「ありますよ?ここから出たいですよね?出たければ私と勝負することです」

 

本当に20年前の復讐者どもはバカなのか?もう種も仕掛けもわかってる方法で二度も来るか?

 

テレンス「兄の事はご存じですよね?ジョージア州で会っていますでしょうから。あなた方に負けておめおめ逃げ帰って来て、今や私の部下に成り下がりましたが。もう一人はここが閉鎖になる直前に小さな犯罪でこの水族館の囚人になった小林玉美さんです」

 

玉美「小林玉美と申します。初めまして、CCの皆さん。私はあのお方(・・・・)に賛同して彼らと共に行動しています。ゲームのジャッジメントして、この場に居合わせています。このゲームではスタンド能力を使えば私のスタンド、『錠前(ザ・ロック)』によって心が重くなる仕組みになりますのでご了承下さい。『錠前』は本来、罪悪感を感じれば発動し、心が重くなる能力ですが、こういうゲームのルールですと罪悪感の有無に関わらず、ルール違反をすれば『錠前』は発動します」

 

なるほど、そう言うことか。とりあえずは様子見してみるか。

 

八幡「ゲームは麻雀。承一郎、頼めるか?」

 

テレンス「待て、ここに雀卓は…」

 

ダニエル「ありますよ。ギャンブラーならどんなゲームに対応出来るよう、常に持ち歩くのが常識ですから」

 

ダービーはテキパキと雀卓と牌、点棒を並べる。

 

承一郎「いや、僕よりも忍さんにお願いして良いですか?」

 

忍「あらぁ、ここであちしを頼ってくれるなんて粋じゃない。わかったわ」

 

忍さんはジョセフに変身して雀卓に座る。

 

うわっ!転生と偽物も含めればここに全てのジョジョが揃っちゃったよ…。

 

ジョセフ(忍)「じゃあ、始めるわよ?」

 

テレンス「え、ちょっ…」

 

ダニエル「オープン・ザ・ゲーム!」

 

さぁ、始めよう。

 

間抜けな道化の最期を飾るゲームを。

 

<= to be continued =

 




次の回は、魂を賭けた麻雀勝負(イカサマアリアリアリアリィッ!)

次回、『完全なる出来レース』

それでは、また次回!


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完全なる出来レース

今回、承一郎は麻雀勝負には参加しません。

活躍するのは絢斗戦!

それでは、どうぞ!


八幡少年、忍さんが変身するジョセフ、ダービー兄弟の麻雀対決が始まった。

 

こんなところで足止め食らっている場合じゃあない。

 

東場一局、テレンス親 白を切る

 

ジョセフ(忍)「ロン!大三元(「白はく・撥はつ・中ちゅん」が三つずつ揃う役満)」

 

テレンス「なっ!」

 

いきなりか。いきなり役満(最高点数の事。麻雀ではいくつも手がある。これ以上はいくら手が重なっていても点数は上がらない)とは。

 

まぁ、全員積み込みやってるんだろうけど。

 

八幡少年も国士無双(マンズ、ピンズ、ソーズの各1と9、東トン・南ナン・西シャー・北ペー白撥中が1つずつで、どれか1つが二つある手。これも役満)テンパってたし(テンパイしているの略。ビンゴで言うところのリーチ)。

 

よく大三元の残りカスが全て揃っていたな(麻雀では各牌は4つずつ。忍の所に「白撥中」が3つずつあったので残り1つずつは八幡が持っていた)…。

 

テレンス「そうか、ジョセフといったら二十年前にいかさまで私に勝った男…。貴様、いかさましてるな!」

 

アトゥム神『YES!YES!YES!』

 

あ、コイツバカだ。

 

スタンドなしって言ったのにスタンド使いやがった。

 

テレンス「ぐおぉぉぉぉ!」

 

奴の胸に『錠前』が掛かる。

 

テレンス「ぐう!だが、いかさまを使っているのはわかったぞ!貴様の敗けだ!」

 

ジョセフ(忍)「だからどうしたのよ」

 

テレンス「は?」

 

ダニエル「この勝負はイカサマとか普通にアリの勝負ではないのか?テレンス」

 

八幡「早く次の局に移るぞ。東の2局、忍さんが親だ」

 

ジョセフ(忍)「何であんたはその年で麻雀知っているのよ」

 

八幡「接待でやることがあるので」

 

…まぁ大体ジョセフさんに仕込まれてたんだろうな…。

 

…僕も同じようなものだから…。←ヤクザの跡取り

 

ジョセフ(忍)「八幡ちゃん。あちしを睨まないで。あちしは忍よし・の・ぶ」

 

ダイスの目は6。左隣の八幡少年の山だ。

 

よし、この山は大体積み込んである。

 

八幡少年だけが役が揃っている。2の三色(ピンズ、ソーズ、マンズが同じ数字で構成されているメンツ)3暗刻あんこう(鳴かずに同じ牌が3つ揃っているメンツを「暗刻」と呼ぶ)。

 

忍さん、八幡少年の番で四暗刻すーあんこうの頭(同じ牌が最低二つないと麻雀は上がれない。それを頭と呼ぶ)待ち、ダービー兄が捨てて、テレンスが「中」を切る。

 

八幡「ロン!4暗刻単機待ち!役満!」

 

テレンス「なんだとぉ!」

 

まぁ、そうなるように積み込んだんだろうけどね。

 

次の局で八幡少年の親。ダービー兄の山からスタート。

 

ダービー兄が「地和チーホー」(既にテンパイの状態でスタート。最初のツモで上がりの役満)でツモ。

 

親の八幡少年が一番払いがでかいじゃあないか。

 

東風最後の局。役満を二度も振り込み、さらにダービー兄の役満で既にハコテン(持ち点がゼロ以下になること。略してハコるという)のテレンツは涙目だ。

 

ダービー「オープン・ザ・ゲーム」

 

まさか「天和テンポー(地和の親バージョン。最初の14枚で既に上がっている役満。内容は何でも良い)」とかやらないよな?

 

ダービー兄は、ティーチャー(麻雀のサイコロ)の目を自由に出せるのは仗助とのチンチロリンで証明されてるから、自分の山に目を出してやりかねない。

 

あ、ダービー弟の山の目を出した。

 

あれ?この配牌、普通だ。テレンスの奴、積み込みが出来ないな?

 

この局は八幡少年が鳴きありのソーズの清一(チンイツ。マンズ、ソーズ、ピンズの内、どれか1種類のみでやる手。役満ではなく、鳴くと点が下がるが、決まれば大抵は満貫(8000点))。

 

こんな感じで半チャン終了(麻雀は東場が四局、南場が四局の2巡をして半ゲーム)。テレンスは何度もハコテンしている。まあ、あの後も字一色ツーイーソー(字牌のみの役満)、緑一色リューイーソー(撥と赤を含まないソーズのみで決める役満)、国士無双に再び四暗刻と、普通ならあり得ない役満のオンパレードなんて喰らい続けたら、普通はそうなる。ちなみにトップはダービー兄だ。

 

八幡少年やジョセフさんに変身した忍さんがテレンス一人へ狙い打ちしているのに対してダービー兄がツモ上がりの役満をやればそうもなるか。

 

JOJO「これ以上は見ていても無駄だな。俺は先に行くぞ」

 

俺はそう言って、壁らしき場所を殴って先に進む。

 

JOJO「コォォォォ…」

 

俺は波紋の呼吸を練りながら走り抜けていく。

 

JOJO「そこだァッ!」ズバァァン‼︎

 

俺は骨の剣を生成して、近くの地面を斬りつけた。

 

ケニーG「うっぎゃあーッ!」

 

斬り裂いた地面から幻覚を作るスタンド、『ティナー・サックス』のケニーGが出て来た。

 

JOJO「フン、波紋の生命探知機を甘く見るなよ。前回は柱で今度は地面か。まぁ、少しは進歩はしたんじゃあないか?」

 

ケニーG『ティナー・サックス』

 

戦いもせずに再起不能(リタイア)

 

 

俺は空間を繋いで八幡少年達の方を見る。

 

八幡「さすがですね、ダニエルさん。勝負事に容赦がないですね」

 

ダニエル「筋書きは決まってますから、後は私達三人の純粋なギャンブルですよ。それにしても比企谷くんもなかなか、その年で大した腕です。磨き続ければ将来は立派なギャンブラーになれますよ」

 

八幡「そこのジジイのオリジナルに仕込まれましたから。二十年前、あなたに負けたのが相当悔しかったらしいですよ?あのジジイ」

 

JOJO「フハハハハハハ!相変わらず性格の悪い師弟だ!」

 

よし、幻覚が解けて普通の薄暗い独房に戻った。

 

それじゃあ、こっちも急ぐか。

 

テレンス「な、兄よ!お前もグルだったのか!」

 

『YES!YES!YES!』

 

テレンス「ぐわぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

『錠前』が更に大きくなる。スタンド使うなって言うルールを忘れたのか?

 

ダニエル「アホですか?テレンス。まぁ、今さらバレても問題無いので白状しますが、私も『クリスタル・クルセイダーズ』なのですよ。負けておめおめと戻ったふりしてあなた達の情報を流す任務を帯びてね。ギャンブルに限らず、勝負の世界では良くあることです。味方が敵とグルになるなんて…ね。仮に彼等の仲間ではなくても、スタンド能力に胡座をかいているだけで、勝負の腕を一切磨かなかったあなたに味方する愚は犯しませんでしたよ」

 

ダニエルからオシリス神が出現する。

 

ダニエル「負けを認めたな?愚弟よ。オシリス神が出たと言うことは、お前の精神が負けを認めた証拠だ」

 

ダニエルがスタンドを出しても『錠前』がかからない。

 

テレンス「何故だ!玉美、何故兄にお前のスタンドが発動しない!ま、まさか…」

 

玉美「当たり前だろうが、俺は康一さんの舎弟だぜ?俺もクリスタル・クルセイダーズだ。審判がグルって言うのも、勝負の世界では良くあるじゃあねぇか」

 

テレンス「ふざけるな!こんなのは無効だ!インチキだろうが!兄よ、助けてくれ!俺達は兄弟だろ!弟を見捨てるのか!」

 

魂を引き出されながら、テレンスはダニエルに懇願する。

 

ダニエル「助けるか助けないか、あなたのスタンドで見れば良いではありませんか?」

 

『NO!NO!NO!』

 

テレンス「に、兄さん!」

 

ダニエル「こういう時だけ兄扱いですか。私としてはとっくの昔に兄弟の縁など切っているんですけどね。私にとってはあなたよりも、私の命を救ってくれた一色いろはさんのいるこのクリスタル・クルセイダーズの方々の方がよほど信頼できる。さぁ、大人しくチップになりなさい。テレンス・T・ダービー」

 

テレンス「うわぁぁぁぁぁ!」

 

ドオオォォォォン!

 

テレンスの魂はオシリス神によってチップに変えられた。

ダニエルさんはチップを拾い上げる。

 

ダニエル「…あなた方は友や家族の為にこんな危険な旅に迷いなく出る一方で、私達のように血の繋がりをもあっさり捨て去ってしまう家族もいる。この違いは何なのでしょうね?」

 

無表情なダニエルだが、その背中には哀愁が漂っていた。

 

ダニエル「そのまま朽ちていく弟を見るのは忍びない…八幡君。お願いする」

 

八幡「良いのか?」

 

テレンス『な、何をする!』

 

八幡「その状態でも喋れるのか。さて、喋れるのならクイズだ。俺はどちらの拳で殴ると思う?」

 

テレンス『ひ、左ですか?』

 

『NO!NO!NO!』

 

テレンス『一思いに右?』

 

『NO!NO!NO!…NO!』

 

テレンス『りょ、両方?』

 

『YES!YES!YES!』

 

テレンス『もしかして、無駄無駄ですか!?』

 

ジョセフ(忍)「YES!YES!YES!…OH MY GOD」

 

ザ・ジェムストーン「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!」ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!

 

テレンス・T・ダービー『アトゥム神』

 

死亡(魂は兄、ダニエルのチップアルバムに仕舞われ、現世に留まる)

 

 

一方…面会室───

 

ウンガロ「うがあぁぁぁぁぁ!」

 

露伴「僕の作った正義の味方に葬られろ、ジャンキー」

 

アナスイ「徐倫、すぐに行くぞ!」

 

音石「俺達が好きだったキャラクターがいなかったのがお前の運の尽きだったな。ここで終われ、ウンガロ」

 

DIOの息子、ウンガロ『ボヘミアン・ラプソディー』

 

岸部露伴の描いたキャラクターが実体化した自らのスタンドの能力を中心に敗れ、死亡

 

 

更に一方その頃…

 

次のステージで苦戦する女性陣達と対峙する綾瀬絢斗と、ケニーGを倒した俺が到着した別の独房。

 

絢斗「やっと来たか、クソガキ」

 

JOJO「どちらもボロボロじゃあないか。どうやったらこんな酷い状態になるんだ?」

 

独房は円の形をした穴が所々に空いていた。

 

いろはや小町、陽乃も一部が欠損の傷を負っている。

 

JOJO「なるほど。この能力は『クリーム』か。サイコパス加減が奴に似ているとは思ってはいたが、まさか本人の転生だったとはな…」

 

俺は憤怒の表情を浮かべ、絢斗を睨む。

 

JOJO「アヴドゥルさんとイギーの仇を取らせてもらうぞ!綾瀬絢斗…いや、ヴァニラ・アイス!」

 

俺は絢斗を睨み付け、宣言した。

 

 

<= to be continued =




なんと、綾瀬絢斗はヴァニラ・アイスの転生者だった!

奇妙な形で出会った奇妙なジョースター姉弟の意地をかけた戦いが次回、決着!

それでは、また次回!


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世界を越えた姉弟の共闘

並行世界を越えた姉弟が、ヴァニラ・アイスの転生者に挑むッ!

それでは、どうぞ!


俺は小町の所までジャンプした。

 

JOJO「良く頑張った小町。後は任せろ」

 

小町「一条さん。小町にもやらせて。小町の大事なお姉ちゃん達をやられて、黙っていられるほど小町は大人しくない!それに、コイツなんだね?二十年前にジョセフおじいちゃんや承太郎おじさんの仲間を殺したのは…絶対に許さない!」

 

JOJO「そうか。だが、その足で無理はするなよ?小町」

 

小町「うん!一緒にやろう!一条さん!もう一人のエリザベスの弟!そして、もう一人の小町のお兄ちゃん!」

 

俺達二人は波紋の呼吸を整えて、構えをとった。

 

静「マーチ…」

 

小町「下がっていて、ジョジョお姉ちゃん。万が一の時には、誰か一人は無傷の人がいて欲しい。ここは小町に任せて」

 

…静さん以外全員が『クリーム』の能力で削り取られたようだな。

 

しかも、吸血鬼…!だが、無敵の能力には欠点があるらしい。

 

おそらく、波紋が『クリーム』の突進に有効みたいだ。波紋使いの二人は他の皆より被害が少ないから、多分そうなのだろう。

 

静「それなら、一条さんだって…」

 

JOJO「悪いな。こいつの先約は俺だ。お前は受けたダメージの回復に務めろ。今はジョルノ兄さんもいないんだからな。それに、聖女達を守れるのは、俺たち以外にはお前しかいない。守備も立派な戦いだ」

 

俺が言うように、俺と小町が攻めに出る以上、波紋を扱えるのは静さんだけだ。

 

今、いろはや沙織さん、陽乃さんを守れるのは静さんしかいない。

 

小町「行くよ。一条お兄ちゃん。万が一、不利だと思ったら、撤退してね。最悪、小町一人で何とかするから」

 

小町がそう言うので、俺はじろりと小町を睨む。

 

JOJO「ジョルノ兄さんじゃあないけれど、覚悟の意味を履き違えるなよ?義姉さん(ねえさん)

 

クリスタル・クルセイダーズの中では最年少の小町を『姉』と呼ぶのは違和感があるので、少し言いにくい。

 

JOJO「義姉さんは最悪、ここで刺し違えてでも無傷で俺達を先に進ませたいと思っているようだが、そんな覚悟は俺達ジョースター家が望むものじゃあない。覚悟とは暗闇の荒野の中で、一つの道筋を示すこと。ジョルノ兄さんが書き加えたジョースターの家訓じゃあないか?」

 

そう、『犠牲』は『覚悟』とは違う。

 

JOJO「刺し違える覚悟をするくらいなら、ジョースターのジジイが言う『逃げるんだよぉぉぉ!』をやる覚悟を持つべきだ。そっちの方がよっぽど覚悟が必要だぞ?」

 

俺はニヤリと笑う。

 

小町が笑った。そうだ、人間笑うのが一番だ。

 

小町「そうだね、一条お兄ちゃん。これで最後じゃあなくて、こっちに永住しない?歓迎するよ?」

 

JOJO「魅力的な誘いだが、やはり俺は俺の世界で生きていきたい。こっちの俺にも悪いしな」

 

俺は、あの世界が好きだ。彼女達と過ごす日常が、好きだ。だから、この世界の彼女達も守り抜く。

 

小町「それもそだね。じゃあ、早くあのゴミ女を始末して、ハッピーエンドにしなきゃ」

 

JOJO「そうだな。合わせて行くぞ、義姉さん」

 

構えを取りながら、俺達は綾瀬絢斗を睨む。

 

絢斗「余裕じゃあないか、クソガキ共。貴様らごときに勝てる私だと思うのか?」

 

JOJO「バカか?貴様ら二十年前の復讐者供は?そんな驕りきった考えだから、バカの一つ覚えみたいに同じ手ばかり使ってきて、勝てたかも知れない戦いですら落として無駄に戦力を失っていたんだよ」

 

小町「マライア、スティーリー・ダンはわざわざ姿を見せる必要なかったしね。あれで頭を使われていたら、本当に危なかったよ」

 

JOJO「まともに頭を使ってきたのはアラビア・ファッツとボインゴくらいか。運が無かっただけでな」

 

少なくとも、この女はバカの類いの存在だ。もうクリームは絶対無敵の能力では無くなった。

 

絢斗「クソガキがぁ!」

 

バカの一つ覚えのように球体へ変化しようと絢斗はクリームの体を口の中に仕舞おうとするが…、

 

JOJO「間抜けが!俺の能力を忘れたのか!」

 

俺がそれをやる前に絢斗の背後に空間を繋げて移動し、ブラッディ・シャドウでクリームにキックを入れた!そして小町の方へとクリームが飛んでくる!

 

小町「ナイスだよ!一条お兄ちゃん!もう一回いくよ!小町版『山吹色の波紋疾走』、『太陽光の赤の波紋疾走(サンシャインレッド・オーバードライブ)』!」

 

S・R「ゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミ!ゴミィ!」

 

吸血鬼にとっては猛毒ともいえる波紋のラッシュ!

 

スタンド越しだからどこまで効果があるかわからないけれど、サンシャイン・ルビーは波紋が無くてもパワーは一級品の近距離パワー型のスタンドだ。

 

無傷ですむはずがないと思う。

 

絢斗「うぎゃあああああ!」

 

ぶっ飛ぶ絢斗。だけど、ここで俺達も油断があった。効果があっただろうと…。

 

だが、ぶっ飛びながら、絢斗はクリームを異次元の球体になる。そして俺に突っ込んで来た!

 

JOJO「波紋が間に合わん!」

 

ガオォンッ‼︎

 

俺は右半身を消し飛ばされた。

 

そのまま俺を吹っ飛ばし、小町に迫ってくる!

 

小町「サンシャイン・ルビー!弾く波紋を!」

 

小町はサンシャイン・ルビーで両腕に弾く波紋を纏い、クロスガードをする!

 

でも、向こうも必死なのか、今度の突進は弾かれずにジリジリと押し込まれてくる!

 

ドギャアァァァァン!

 

とうとう、サンシャイン・ルビーの両腕が切断され、小町の両腕もスタンドのダメージ=本体のダメージのルールに従って切断されてしまった。

 

小町「うああああああぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

切断された両腕はそのまま空間に飲み込まれ、消滅されてしまう。

 

そして、空間はそのままサンシャイン・ルビーに迫る。

 

八幡「小町ぃぃぃぃぃぃぃぃ!」

 

兄である八幡少年の声が響く。

 

俺は急いで体を修復させる。間に合わない手足の部分はクリスタル・ボーンの骨で義手と義足で間に合わせた!

 

JOJO「義姉をこんなところで失ってたまるかよ!」

 

空間をすぐに繋いで小町をお姫様だっこしながら回避する!

 

ドゴオォォォォォン!

 

クリームはそのまま床を突き抜けて地下へと降りて行った。

 

絢斗「おのれぇぇぇぇぇ!せめて比企谷小町だけでも道連れにしたかったんだがなぁぁぁぁぁ!もう私はおしまいだぁぁぁぁぁぁ!」

 

絢斗の断末魔が響く。

 

良かった…間に合った…!

 

八幡「小町…小町ぃ!」

 

八幡少年は小町の所に急いで駆け寄った。

 

八幡「一条!ありがとう!小町を救ってくれてありがとう!死ぬな小町!お前がいなくなったら俺は…」

 

八幡少年は俺から小町を受け取り、両腕で抱き締めて泣いた。

 

俺は急いで血液が入った瓶で骨で補った部分を修復して、辺りを見回す。

 

この部屋の惨状が、綾瀬絢斗との戦いの凄惨さを物語っている。

 

見ればいろはや陽乃、沙織さんもどこかしら体の欠損があったが、一番酷かったのは小町だ。

 

両腕と右足の指が無くなってしまっている。

 

わずか十歳の女の子が、ここまで戦い抜いてくれた。

 

小町「ごめんね、お兄ちゃん…。やられちゃったよ…。頑張ったんだけどね…小町はここまでみたい…」

 

小町の体から何かが出始める。

 

見れば両腕から酷い出血だ!間違いなく致命傷!

 

忍「ダメよ小町ちゃん!死んじゃダメ!」

 

忍さんが仗助さんに変身してクレイジー・ダイヤモンドで治そうとしてくれようとするが、距離があって間に合わない!

 

八幡「バカ野郎!お前はよくやってくれたよ!そんなになるまで…よく…だから死ぬな小町!逝くんじゃあない!俺達は全員で帰るんだろ!小町ぃ!」

 

小町「おにい…ちゃ…」

 

いろは「マチちゃん!エメラルドヒーリング!」

 

いろはがエメラルドヒーリングの弾を飛ばして小町を治してくれた。

 

だけど、異空間に飲まれた両腕はジョルノ兄さんでなければ治せない。

 

だけど、出血は治まった。

 

下手をしなくても致命傷だったから、いろはがいてくれて助かった…。

 

ほとんど小町から魂が抜け出しかけていた。どっちだ!小町は生きているのか!

 

八幡「ありがとう…いろは!小町、戻ってこい!死ぬんじゃあない!」

 

いろは「当たり前だよハチくん!マチちゃん!戻ってきて!」

 

静「マーチ!マーチぃ!死んじゃ嫌だよ!私達は大事な幼なじみじゃない!誰か一人が抜けても嫌だよ!」

 

JOJO「戻ってこい!義姉さん!」

 

承一郎「逝くな!義姉さん!あとは義姉さんの気力だ!」

 

ジョナサン『小町ぃ!』

 

DIO『小町、死ぬんじゃあない!』

 

全員が小町に呼び掛ける。

 

小町「…………大丈夫だよ。お兄ちゃん達」

 

小町が目を開けて、涙を流した。

 

小町「夢を見たんだ。スージーおばあちゃんが…スージーQが立っていて、『まだ早いですよ、リサリサ様。シーザーやスピードワゴンさんに会わずにこちらに来るつもりですか?』って言われたから、小町も『お兄ちゃんの所に帰る』って言ったら、『では、早くお戻り下さい。全てのジョジョに、あなたはまだ必要な方です。さあ、リサリサ様…エリザベス・ジョースターの転生の比企谷小町様。みんな待ってますよ』…て、怒られちゃった…。本当に悲しい夢だったよ…あれが本当にスージーQだったのか、小町には分からないけど…」

 

杜王町での最後の戦いの時に、億泰さんの身にも同じ事が起こったらしい。

 

八幡「小町…小町ぃ!」

 

小町「お兄ちゃん…うう…うえぇぇぇん!」

 

いろは・静「「マチちゃん(マーチ)!良かった…良かったよぉぉぉぉ!」」

 

悲しい夢なんかじゃあない!素敵な夢じゃあないか!スージーさん…。

 

あなたは本当に…死んでまでも小町に…リサリサさんに尽くしてくれるなんて…。

 

ありがとう…本当にありがとう!

 

忍「良かったわ…本当に。だけど八幡ちゃん、まだ終わってはいないわよ」

 

JOJO「そうだ八幡。まだ、俺達の戦いは終わっていない」

 

静「マーチを…イーハを…陽乃先輩や沙織さんをこんな目に遭わせた奴らを…このまま楽には死なせない」

 

八幡「そうだな。小町、いろは…ここで俺達の勝利を祈っていてくれ。俺達が…このジョジョと呼ばれた俺達がやる!」

 

小町「最後の戦いに参加できないのは残念だけど、無事に帰って来てね…お兄ちゃん…初代ジョジョ」

 

いろは「ハチくん…みんな…死んじゃ駄目だよ?」

 

忍「行くわよ!クリスタル・クルセイダーズ、最後の戦いよ!」

 

八幡・JOJO・静「「おお!」」

 

俺達は綾瀬絢斗が通った地下への穴へと飛び込んだ。

 

綾瀬…同じ吸血鬼として、俺が貴様を絶望の淵へブチ込んでやる!

 

 

一方その頃…、女子受刑者房───

 

間田さんのサーフィスがリキエルに化け、正面に立ったリキエル本人の行動を操る。

 

噴上さんによって匂いを辿られ発見され、エルメェスさんのキッスのシールによって2つになったサーフィスが2体のリキエルに化け、そして操られたリキエルは、自らのスタンドで呼び出されたロッズの体温を下げる能力を自らの脳幹に受けてしまい、もはや死亡が確定された。

 

リキエル「俺は…アポロ11号なんだ…」

 

そう言って事切れるリキエル。

 

間田「ハァ…ハァ…俺でも、やれたんだ…」

 

エルメェス「良く頑張ったな!間田」

 

噴上「お前はここでのスターだ!間田!」

 

間田「君達のお陰さ。君達がいて助けてくれたから、勇気を持つことが出来たんだ。これで、八幡と胸を張ってアニメ談義をすることが出来る」

 

恐怖を乗り越え、ジョースター家が掲げる勇気をものにした間田敏和さんが仲間と共に勝利し、本物となった瞬間だった。

 

リキエル『スカイ・ハイ』

 

死亡

 

 

懲罰隔離房、死刑囚収監───

 

俺達が地下へ飛び降りると、岩の上に絢斗が血だらけで待ち構えていた。

 

あいつはあいつで既に小町によって致命傷をもらっていたんだな。

 

絢斗「くっくっくっ…DIO様の転生か…こんな姿で会うことになるとはな。私はもう、終わりだ…だが、ただでは終わらん。もう、こんな世界などどうでも良い…貴様ら人類など、滅びてしまえ…」

 

絢斗は自分の首を切断し、下の岩に血をボタボタと垂らす。

 

いや、この岩は…

 

JOJO「しまった!奴の下にあるのはサンタナだ!血をサンタナに吸わせるな!」

 

忍「させないわよ!」

 

忍さんが駆け寄って絢斗の体に一瞬だけ触るが、絢斗の体はサンタナに飲み込まれてしまった!

 

静「危ない!忍さん!パパに化けて波紋の呼吸をしながら逃げて!吸収されちゃう!」

 

忍「っと!危なかったわ!」

 

忍さんはとっさに距離を取り、吸収される前に難を逃れる事が出来た。

 

八幡「ちっ…最悪の事態だ」

 

俺達の目の前でサンタナは石化が解かれ、人の形を成した。

 

サンタナ「………」

 

目覚めたサンタナは俺達を確認すると、左手を胸の前でグーにし、指を天に向け…

 

サンタナ「ハッピー、ウレピー、ヨロピクねー♪」

 

と何度も指を天にかざして言ってきた。真顔で。

 

一同「「…………………………はっ?」」

 

いきなりの事に固まる一同。

 

サンタナ「む?ハッピー、ウレピー、ヨロピクねー♪」

 

固まる一同に首を捻り、もう一度やってくる。

 

ふざけている訳では無さそうだが…何がしたいんだ?コイツ。

 

サンタナ「ハッピー、ウレピー、ヨロピクねー♪これはこの時代の挨拶では無いのか?眠りにつく前、ジョジョと呼ばれた人間がやっていたことだが?」

 

70年前のジョジョと言えば…、ジョセフさんの時代…。

 

あの人なんて事言ってたんだ⁉︎

 

いなくなっても悪い意味でDIO並に影響力って一体…。

 

サンタナ「フム…まぁ、あれから時が更に進んだようであるし、下等生物の人間に挨拶は不要だったな。さて、ここには食糧がたくさんあるようだ」

 

見ると回りには食糧の配給が途切れ、ぐったりしている死刑囚達がいた。

 

大統領が刑務所を破棄した際に、どうせ死刑になるのだからと見捨てられた存在達。

 

これはこれで、いとも容易く行われるえげつない行為だな…。

 

彼等を見渡すサンタナは、クリームを発現させる。

 

綾瀬絢斗を吸収したとき、彼女のスタンド能力まで吸収して自分の物にしたのか!

 

サンタナ「ふむ、少し試すか」

 

サンタナは暗黒空間を纏うと、死刑囚の独房を破壊。中にいた死刑囚を食糧として体内に吸収した。

 

その行為を次の独房、更に次の独房へと続け、一回りしてきたときには全ての死刑囚を飲み込んでしまった。

 

酷い。いくら死刑囚だったとはいえ、こんな最期とは酷すぎる。

 

サンタナ「これがスタンド能力か…便利な物だな。特にモードを持たなかった私だが、これはモード代わりに使える…」

 

独り言を終えたサンタナは俺達を見据えた。

 

サンタナ「お前達もスタンド使いのようだが、お前達を吸収すれば、新たな能力が手に入るのだろうか?」

 

こいつ、スタンド能力に魅入られたのか!俺達のスタンド能力に目をつけて!

 

サンタナ「特にお前。お前は他の者のスタンドよりも特殊な物らしいな。お前を吸収すれば、私の理想とする天国が出来上がるのか?」

 

サンタナは八幡少年を見る。

 

ザ・ジェムストーン…いや、ザ・ワールドに目を付けたのか!

 

サンタナ「試してみるか…お前を吸収し、次の新月が訪れる前に」

 

サンタナはゆっくりと、八幡少年に近付いて来た。

 

ザ・ワールドを巡る、もう一つの最終決戦が今、火蓋を落とされた…。

 

綾瀬絢斗(前世 ヴァニラアイス)『クリーム』

 

サンタナに吸収され、記憶とスタンドを奪われ、死亡

 

 

比企谷小町『サンシャイン・ルビー』

 

重傷の為、再起不能(リタイア)

 

 

一色いろは『ナイチンゲール・エメラルド』

 

重傷の為、再起不能(リタイア)

 

 

茅ヶ崎陽乃(本名・雪ノ下陽乃)『アヌビス神』

 

重傷の為、再起不能(リタイア)

 

 

藤崎沙織(スタンドなし)

 

重傷の為、再起不能(リタイア)

 

 

<= to be continued=




次回、『クリーム』の能力を手にしたサンタナと激突か⁉︎

それでは、また次回!


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プライド オブ ジョジョ

ついにコラボの終わりが近づく!

ヴァニラ・アイスの転生者、綾瀬絢斗を吸収した柱の男サンタナ!

絢斗から奪ったスタンド『クリーム』を使い、承一郎達に襲いかかる!

果たして承一郎達は勝てるのだろうか!


中庭の広場の大穴───

 

ヴェルサス「飛行機は落下した!俺の勝ちだ!ジョースターの仲間共!」

 

ピストルズ『イーーヤッハーー!』

 

ドスドスドス!

 

ミスタさんの射った弾がヴェルサスの腹部を貫く!

 

ヴェルサス「グフッ…何故だ…何故奴等は生きている…墜落した飛行機の生存者の座席は埋められたままだったのに…」

 

ミスタ「助かったぜ、ミドラー。お前のスタンドで飲み込んでくれていたからこそ、無事だった座席の下に潜り込むことが出来た。お前が来てくれなかったと思うとゾッとしてしまう」

 

未起隆「ありがとうございます。ミドラーさん」

 

ミスタ「そういうお前だって、パソコンに変身してデータをあの座席を見つけてくれなければ、そもそもこんな作戦は思い付かなかったんだ。お前だってやれるんだぞって言うのを、仗助の奴に伝えておくぜ!未起隆」

 

未起隆「ありがとうございます。ミスタさん」

 

ミスタ「さて…ジョルノの弟。可哀想だが、お前を始末する」

 

ヴェルサス「そんな…俺の糞みたいな人生は、俺の能力で何とかなるんじゃあ無かったのか…」

 

ミスタ「何かのせいにして、ひねて育っちまったんならよぉ、お前の1番上の兄や末っ子のように黄金の精神が宿らなくて当然だったんだよ…あばよ」

 

パンパンパン!

 

ミスタさんの銃弾が、ヴェルサスの命を終わらせた。

 

ヴェルサスのスタンド能力が解け、中庭の穴は元々掘られていたであろう浅い穴に戻っていた。

 

ミスタ「アリーデヴェルチ…ヴェルサス。お前の人生はこの穴のように浅いものだったんだよ。次は深い人生に生まれ変われよ。その能力で開けた穴のように…」

 

ドナテロ・ヴェルサス『アンダー・ワールド』

 

死亡

 

 

死刑囚収監───

 

JOJO「柱の一族なら、波紋が有効だよな!」

 

俺は近付いてくるサンタナに、先制の波紋のキックを入れる。

 

ぬるん…

 

しかし、キックはサンタナをすり抜け、そのまま素通りしてしまった。

 

サンタナ「露骨な肋骨(リブス・ブレード)

 

JOJO「なにっ!ぐおっ!」

 

サンタナはかつて俺が陽乃相手にやったように肋骨を体外に放出して刃化させ、回転しながら斬り付けた!

 

俺は自分の技と同質の技を喰らい、ふっ飛ばされた。

 

再生能力がある俺だから致命傷とはならずに済んだが、通常ならばこれで終わっていた。

 

野郎…柱の一族の中でも最弱で、他の柱の一族に比べたら赤ん坊のように弱いという情報は嘘だったのか?

 

サンタナ「ふむ。ジョジョに比べたら強い力を感じたが、所詮は鬱陶しい原始人の攻撃。しかし、面白いぞ、人間。人間でありながら、再生するとは。お前の能力は吸収して調べてみる必要があるな」

 

JOJO「ちっ!」

 

俺は自らの骨を取り出して刀を作り、そこに銀色の波紋を纏わせて攻撃する。

 

サンタナ「クリーム」

 

ガオォォォン!

 

サンタナはそれを受けずにクリームの口で受け止める!

 

俺の刀は異空間に飲み込まれ、刃先が消滅してしまう。

 

そして、クリームだけが口の中に入り、異空間ボールとなって一条に降り下ろされる!

 

JOJO「そんな使い方をしてくるなんて!」

 

危うく頭から喰われかかった俺はブラッディ・シャドウで八幡少年達の側まで転移した。

 

JOJO「あの野郎、思いもよらない攻撃方法でやってきやがった…」

 

サンタナ「この能力の元々の持ち主は自分を中に入れて突進するしか能がなかったらしいな。自分が亜空間に飲み込まれないのであるのならば、こうやって亜空間を外に放出し、攻撃すれば良い。自分を安全な位置に留めて置こうなどと、甘いことを考えているから、無駄な動きや隙をさらけだす結果となる」

 

何て逆転の発想を思い付く奴なんだ!

 

静「次は静だよ!」

 

静さんは弾く波紋を展開させ、サンタナに挑む。

 

静さんの波紋は八幡少年達には及ばないが、それでも俺よりは波紋の力が強い。

 

独学で修業をしてきた俺と、小町による効果的な修業を積んできた八幡少年達との差だ。

 

静さんはクリームの攻撃を弾きながら、生身の拳で波紋を叩き込む。『山吹色の波紋疾走』だ!

 

静「ドララララララララ!」

 

サンタナ「ぐぅ!」

 

静さんレベルの波紋ならば多少は効くようだが、それでも撃破には至らない。

 

マジかよ。資料には修業を終わらせた若き日のジョセフさんならば、ワムウやエシディシには効いたと載っていたのに…ジョセフさんの誇張か?

 

いや、ジョセフさんはこと戦いにおいてはそういう誇張はしなかった。

 

ましてやコイツの事は後々の世代に託す為に、柱の一族に関する資料は誇張なしのレポートを作った筈だ。

 

太陽を直接浴びても灰にならずに石化しただけだったという話だし、コイツは太陽や波紋に対する何らかの耐性があるのかも知れない。

 

静「くっ!」

 

静さんはいくらやっても多少のダメージを与えるだけで、決定打に欠け、殴り疲れた静さんがたまらず一時撤退をする。

 

サンタナ「青ざめたな…実は恐怖してしまったろ?なぁ!」

 

サンタナは静さんの恐怖してしまった表情に得意な顔を作る。

 

忍「次はあちしよ!」

 

忍さんが右手で頬を触ると変身をする。変身したのは…

 

八幡「あ、綾瀬絢斗ぉ!?」

 

綾瀬忍「クリームよ!」

 

女に変身したことにより、そのオカマ口調に全く違和感がない!

 

というか、本人より女らしくて魅力的って地味にイヤな皮肉だな!オイっ!

 

綾瀬忍「喰らいなさい!自らの力を!」

 

絢斗になった忍さんがクリームの口に入り、異空間ボールとなって突進する!

 

ガオォォォン!ガオォォォン!ガオォォォン!ガオォォォン!

 

すごい!異空間ボールがぶつかりあって、互いを弾き飛ばしあっている!

 

たまに自分と相手の距離を測りながら、忍さんがサンタナ目掛けて何度も突進を繰り返す!

 

クリームの体外にいるサンタナが、クリームの激突を繰り返す度にクリームに引っ張られ、縦横無尽に壁に激突を繰り返す!

 

サンタナ「ぐうぅぅぅ!これは中々効くぞ!人間よ!」

 

八幡「良いぞ忍さん!このまま奴をシェイクするんだ!」

 

綾瀬忍「そうしたいのは山々なんだけど、ダメね」

 

八幡「はい?」

 

綾瀬忍「流石に人外に変身し続けるには色々と負担が大きいのよ。特にこの女は石仮面とかでDIOみたいに吸血鬼になっちゃったのよね?精神への汚染が大きすぎるのよ」

 

そう言って忍さんは元の姿に戻ってしまう。

 

そうか、吸血鬼は人間を食糧として見てしまうような精神構造に変わってしまうから、肉体的にはともかく、本能へのダメージがでかいんだ(俺は半分人間の部分があるから大丈夫なのだが)。

 

八幡「ザ・ジェムストーン!時よ止まれ!」

 

次の瞬間、サンタナが吹っ飛んだ。どうやら時を止めてその間に波紋の拳を叩き込んだみたいだ。

 

サンタナ「ぬぅ!下等生物共めぇ!だが、この俺は容易くはやられぬぅ!憎き肉片(ミート・インベイド)!」

 

サンタナはいきなり爆散し、肉片を俺達に肉片を付着させる!

 

八幡「ザ・ジェムストーン!」

 

次の瞬間、八幡少年は忍さんを庇うように仁王立ちをしていた。

 

何かはわからないが、ハーミットアメジストを体に巻き、波紋を流してガードを固める。

 

ビチビチビチビチ!

 

シュウウウウ…

 

波紋が流れている部分に命中した物は煙となって消えるが、直接体に命中した部分からは、徐々に体力を奪われてしまう。

 

ハーミットアメジストでまだガードが厚かった八幡でこれなんだ!他のメンツは…

 

静「くうぅぅぅぅ!何これ…痛いとかじゃ無くて、単純に力が抜ける…」

 

JOJO「痛みとかなら再生出来るが、なんだこれは…」

 

骨のプロテクターを付けているのに肉体に食い込んでくるなんて…。

 

体力に直接干渉するとか、マジでヤバイ…。こんな攻撃があるなんて…。

 

忍「みんな!待っててちょうだい!」

 

忍さんは右手で再び変身を開始する。

 

いろは(忍)「八幡ちゃんは嫌がるでしょうけど、我慢してちょうだい!」

 

忍さんはいろはに変身してナイチンゲール・エメラルドを出現させ、エメラルドヒーリングで俺達を回復してくれた。

 

八幡「嫌がるなんてとんでも無いですよ!忍さん!ナイスアシストです!」

 

いろは(忍)「ありがとう!この戦いだけは出し惜しみはなしでいくわ!今度はこれよ!」

 

忍さんが今度は小町に変身する!

 

小町(忍)「みんな!」

 

サンシャイン・ルビーで右手をかざしてアレのサインを出す!

 

JOJO「静!」

 

静「ありがとう!」

 

俺が静さんの手を繋ぎ、瞬間移動をして小町の背後に回ってルビーレーザーの射程外に逃がす!

 

小町(忍)「食らいなさい!ルビーレーザー!」

 

シュウウウウ…

 

小町の禁断の最強必殺技がサンタナを貫く!

 

正確にサンタナだけを貫いている!小町より精密に扱えているぞ!

 

小町(忍)「伊達に巨大ロボットにまで変身した訳じゃ無いわ!この手の技は経験済みなのよ!」

 

何だそのハチャメチャな経験は!

 

小町(忍)「あの娘の不幸は練習すら満足に出来ない事。出来ることならあちしの能力を貸して練習させてあげたいくらいよ。でも、波紋の呼吸ってのは難しいわね。流石にあちしでも一発が限度だわ!次はこれよ!」

 

忍さんは陽乃に変身した!

 

陽乃(忍)「うりゃりゃりゃりゃりゃ!」

 

スパスパスパスパ!

 

陽乃さんのハイスペックな身体能力を使い、アヌビス神でサンタナを切り裂く!

 

たまらずサンタナが異空間ボールを忍さんに叩きつける!それを億泰さんに変身して、ザ・ハンドの右腕でキャッチする!

 

そうか、同じ亜空間同士がぶつかり合うならば、こうやってガードすることが出来るのか!

 

伊達にこの人も修羅場を渡り歩いていた訳じゃあないな!

 

変身して能力を使えるだけがこの人の強みじゃあない!

 

この人は冷静に臨機応変な判断が出来るからこそ別動隊のリーダーを務め上げる事が出来たんだ!

 

億泰(忍)「感傷的になるわけでは無いけれど…」

 

次にジョルノに変身してG・Eで殴る!

 

ジョルノ(忍)「この場に来ることが出来なかったみんなの代わりにあちしはいる…」

 

感覚が暴走したのかサンタナはふらふら覚束なくなる。

 

ミスタ(忍)「それぞれの出来ることをするために…」

 

感覚が暴走している者に、叩き込まれる6発のマグナムリボルバーは、殴られるよりもはるかに痛いだろう。

 

仗助(忍)「先に行かせてくれたみんなの分まで…」

 

発射し終えた薬莢を殴ることにより、直った銃弾は戻ってきて再び6発の弾がサンタナを貫く!

 

仗助本人だって思い付かない方法の正真正銘の自動追尾弾だ!

 

承一郎(忍)「あちしの体を使ってみんなの能力であちしは戦うわ!」

 

承一郎に変身して山吹色の波紋疾走をドカドカ殴る!

 

その時に応じてこの場にはいないC・C正規メンバーの攻撃を最適な手段でぶち込んでいく忍さん!

 

粋な人だ…本当に。

 

忍「ハァ…ハァ…」

 

これだけの猛攻を繰り出したんだ。

 

流石の忍さんも息が絶え絶えだ。

 

でも、十分だ…ここまでやってくれたのだから、頼りきりなのはジョジョと呼ばれる俺達の沽券に関わる!

 

八幡「行くぞ!忍さんの頑張りに応えよう!俺達ジョジョの意地を見せるんだ!」

 

静「うん!分かってるよハッチ!」

 

JOJO「承一郎まで出されたんだ!ここで俺が頑張らなければ本物の承一郎に怒られてしまう!」

 

俺達三人の波紋の戦士の本体の山吹色の波紋疾走と、それぞれのスタンドのラッシュの猛攻!

 

初めてスタンドを使ったサンタナは、既に操作をする余裕もなく、されるがままにボコボコにされて行く!

 

チクチク…チクチクと積み重ねられていくダメージ…。

 

サンタナ「WRYYYYYY…」

 

サンタナは持てる最後の力を振り絞って逃れようとする。

 

ジョセフ(忍)「逃がさないわ!ハーミット・パープル!&太陽のエネルギー、波紋!」

 

サンタナ「ジョジョォォォー!」

 

ジョセフ(忍)「せめてもの手向けよ!サンタナ!70年前にアンタを倒した男の力で、送ってあげるわ!『紫水晶の波紋疾走(アメジストパープル・オーバードライブ)』」

 

八幡「仕上げだ!」

 

承一郎「おう!」

 

静「うん!」

 

八幡「プライド オブ ジョジョ!喰らえ!サンタナ!」

 

承一郎「『サン…』」

 

静「『ライト…』」

 

ジョセフ(忍)「『イエロー…』」

 

八幡「『オーバー…』」

 

全員「『ドライブゥゥ!』」

 

四方から取り囲んだ初代、2代目、二人の7代目のジョジョによる、生身の波紋の元祖オラオララッシュが止まる事なくぶちこまれて行く!

 

サンタナ「ジョ…ジョォ……」

 

思えば可哀想な奴だ…。

 

赤ん坊の時にカーズのエゴによって他の同族が滅ぼされ、何もわからない内に最弱の同族として見下され、ナチスのエゴで無理矢理起こされてその日の内に再び眠らされ、そして綾瀬絢斗とプッチのエゴによって再び起こされて俺達によって最期を迎える…

 

お前の人生は喜怒哀楽、それらの総てが欠落した空っぽの人生だった…。

 

人類の天敵であった以上は、こうして倒すしかなかったが、それだけは素直に同情するよ…。

 

せめて安らかに眠れ…。

 

さよならだ…サンタナ…。

 

西の最後の柱の一族、サンタナ『クリーム』

 

死亡

 

 

<= to be continued=




次はプッチ戦!

いやぁ、初コラボもあと僅か…。あっという間だな…。

それでは、また次回!


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レクイエムとの邂逅

今回はコラボのラストバトル!

プッチは今日のボス化してもらいます!

それでは、どうぞ!


懲罰房の上の階に戻った僕達。

 

そこでは意識を取り戻した女性陣達が待っていた。

 

ジョルノ(忍)「ちょっと待っててね。すぐに体の部品を作るから」

 

忍さんはジョルノ兄さんに変身して、女性陣達の欠損した体のパーツを作り始めた。

 

パーツはすぐに造られ、失った血液も補充。

 

全ての体勢は整った。

 

整ったのだが…、

 

八幡「悪いが、俺はここで待っている」

 

承一郎「八幡?」

 

忍「ここまで来て、どうし……いえ、そうね。万が一を考えたら、そうなるのよね」

 

プッチのスタンド、ホワイト・スネイクは特殊だ。

 

アイツのスタンドは記憶と能力を奪える。

 

ザ・ジェムストーンと名を変えているが、アレは元がザ・ワールドだ。

 

奪われてしまえばここまでの苦労が水の泡だ。

 

八幡「俺の手で決着を着けたいところだが、それを考えるとな…俺のやることはザ・ワールドを奪われないことだ。最後を見届けられなくて残念だが、後は頼む」

 

自分の手で決着をつけたいのだろう。悔しさを顔に滲ませている。

 

八幡「行けよ、承一郎。お前はわざわざ異世界に連れてこられてまで力を貸してくれていたんだ。お前には資格がある」

 

承一郎「そうか…任せてくれ。八幡。お前の代わりに僕がプッチを止めてくる」

 

僕は走って承太郎さん達の方へ向かった。

 

 

兄さん達はまとまっていた。奴の能力に警戒してなのだろう。

 

承一郎「兄さん!」

 

僕は兄さん達と合流した。

 

ジョルノ「もう1つの目的は終わらせて来たんだね?承一郎」

 

承一郎「ええ。綾瀬絢斗とサンタナは始末しました。女性陣は静さんを除いて危なかったですが。特に小町義姉さんと陽乃さんは死にかけましたし」

 

仗助「何ぃ!小町が!?」

 

承太郎「無事なのか!」

 

徐倫「助かったのよね!?みんな!」

 

エンポリオ「これ以上の犠牲は嫌だよ⁉︎」

 

ジョルノ「どっちなんだ!承一郎!小町と陽乃は僕にとっても妹みたいなものなんだ!無事じゃあなかったら、僕達はゆるさないぞ!」

 

兄さん達は戦いの最中だと言うのに僕に詰め寄った。

 

承一郎「落ち着いて下さい!戦闘中ですよ!死に『かけた』と言ったじゃあないですか!ちゃんと生きてますよ!忍さんが兄さんに変身して陽乃の両足と、小町の欠損した両腕と右足を血液と一緒に作って治療をした後に、いろはが痛みを消してくれたから、今は八幡達と一緒に僕達を待ってくれています!だから皆さん、離して下さい!流石の僕も揺さぶられてはプロテクターとか関係なくダメージ受けますから!」

 

僕が必死に説明してので、兄さん達は僕を離した。

 

承一郎「ハァ、ハァ…この世界の兄さん達は家族愛が強すぎて、たまに付いていけない…」

 

仗助「その八幡達はどうした?何でここにいない?」

 

承一郎「ホワイト・スネイクのスタンドをディスクにする能力を警戒してです。本人も内心は悔しがっていましたけどね。僕だけを行かせてくれました。僕には資格があるって。他のみんなは送り出してくれました」

 

承太郎「そうか…ならば共に行こう。これが最後だ」

 

徐倫「‼︎父さん!」

 

承太郎さんに向けてプッチがナイフを投げてくる。

 

億泰「よっと」

 

それを億泰さんがザ・ハンドで軌道をそらし、そして代わりに自分に向かったナイフを再び消した。

 

僕も対処しようとしたが、同じく気付いていた億泰さんに場を譲った。

 

億泰「最後に、俺にも見せ場を作ってくれてありがとよ、承一郎」

 

承一郎「同じ仲間ですから。ここまで一緒にやってきた仲じゃあないですか」

 

億泰「粋じゃあねぇか、承一郎。仁義ってのがわかっているな。ヤクザの跡取りってことらしいけど、良い組長になれるぜ、オメェはよ」

 

ジョルノ「僕の弟ですから」

 

僕はつい苦笑いをする。

 

こういうところは、やっぱり兄さんだ。

 

億泰「粋には粋で返さねぇとな。俺もここでリタイアするぜ。もっとも、危なくなったら乱入するけどな」

 

億泰さんはエンポリオ少年を連れて建物の屋根へと上がり、見物体勢に入る。

 

プッチ「おのれ、最下層の人間ごときがぁ!」

 

承一郎「億泰さんを下に見るな。プッチ。億泰さんは自分が頭が悪いとか自嘲しているけど、1番大切な事はわかっている。反対にお前はどうだ?学があり、人を導く神父でありながら、お前はやってはならないことを平然とやってきた外道。お前なんかが黄金の精神を持つ億泰さんを…いや、億泰さんだけじゃあない。このクリスタル・クルセイダーズのみんなやこの世界にはいない秀英組やビーバイブ…凡矢理高校の友達を下に見ることなんて許さない…。絶対に!」

 

僕はプッチに向かって怒りを露わにする。

 

承一郎「みんな、僕と同じ考えみたいだな。周りの屋根を見ろ、プッチ」

 

わあああああああああ!

 

音石「承太郎さん!頑張れ!貞夫さんに元気な姿をみせるんだ!」

 

ミドラー「承太郎!負けるんじゃあないよ!」

 

陽乃「承太郎!頑張るのよ!」

 

ダニエル「承太郎、あなたとの再戦ははたされていない!必ず勝つのです!」

 

承太郎「ミドラー…アヌビス神…ダービー…それにスターダスト・クルセイダーズのみんな。お前達に応援されるとはな…」

 

かつてはスターダスト・クルセイダーズの敵であった者達が、彼らの代わりに応援する!背後に金髪のドリル髪と重なったアヴドゥルさん、赤い眼鏡(この人を見ると寒気がするのは何故だ?)の少女と重なった花京院さん、ミニチュアダックスフンドと重なったイギー、ジョースターさん(今の姿はこの頃の姿なんだよな)、昔の姿のポルナレフさんの幻影が見える。

 

露伴「東方仗助!今だけは応援してやろう!」

 

間田「仗助!君は八幡君の兄貴分だ!負けるんじゃあないぞ!」

 

未起隆「仗助さん!私だってやれました!次はあなたの番です!」

 

玉美「東方仗助!康一さんの舎弟が応援するぜ!」

 

由花子「仗助!必ず勝ちなさい!」

 

トニオ「やって下さい!仗助さん!」

 

噴上「約束は果たしたぞ!東方仗助!次はお前だ!」

 

億泰「わざわざ場を譲ったんだ!負けたりしたら承知しねぇからなぁ!仗助!」

 

静「お兄ちゃん!勝って婚約発表だよ!頑張って!」

 

仗助「静、億泰、露伴、間田、未起隆、玉美、噴上祐也、トニオさん、由花子…それに重チーに玲美さん、猫草まで…」

 

静さんを始めとした杜王町のみんなが仗助さんを応援する。

 

それに、ふわふわな雰囲気の女の子と重なった杜王町の守り神の杉本玲美さん、比企谷家の飼い猫のカマクラと重なった今は枯れてしまった猫草、頭がごつごつした少年、康一さん、そして若返る前のジョースターさんの幻影も見える。

 

ミスタ「ジョルノ!我らがジョジョ!必ず勝てよ!覚悟の見せる時だ!」

 

ジョルノ「ミスタ。それにブチャラティ、ナランチャ、アバッキオ、フーゴ、トリッシュ、ポルナレフさん、ココ・ジャンボも…」

 

ミスタさんが兄さんを応援する。

 

生きている人の中ではミスタさん一人だが、黒髪ロングの少女と重なったブチャラティさんを始めとしたかつてのブチャラティチーム全員の幻影が揃っていた。

 

エルメェス「やっちまえ!徐倫!」

 

アナスイ「F・Fとウェザーの仇を取れ!」

 

エンポリオ「勝って!徐倫お姉ちゃん!」

 

徐倫「エルメェス、アナスイ、エンポリオ…それにF・F、ウェザー…来てくれたんだ」

 

エルメェスさん、アナスイさん、エンポリオ少年が徐倫さんを応援する。その背後にはおかっぱの少女と角の生えた帽子の大男がいた。彼等がF・Fとウェザーなのだろう。

 

いろは「承一郎さん!頑張って下さい!」

 

小町「承一郎お兄ちゃん!頑張れ!」

 

忍「頑張るのよ!承一郎ちゃん!」

 

沙織「頑張れ!承一郎ちゃん!最後の戦いよ!」

 

ヴァレンタイン「行け!一条君!」

 

承一郎「いろは、小町、忍さん、沙織さん。それに平行世界を越えてまで来てくれたんだね。父さん、母さん、小野寺、千棘、万里花、春、集、宮本さん、竜、鶫、クロード。そして五十年前の波紋の戦士達、それに…」

 

エリナ義母さんと重なったいろは、リサリサ義姉さんと重なった小町、忍さん、沙織さん、大統領が直々に僕を応援してくれる。

 

その後ろには僕の家族や、大事にしている仲間達、そして太った体の男子と重なったシュトロハイムさん、女なのか男なのかよく分からない人と重なったスピードワゴンさん、水色のポニーテールの少女と重なったツェペリさん、同じく水色の髪の少年と重なったシーザーさんなど、色々な幻影が僕を応援しに世界や時代を越えて集まっていた。

 

そして幻影の中には…、

 

承太郎・仗助・ジョルノ・徐倫・承一郎「「八幡…」」

 

死んではいないが、事情からここに応援をしにくることも出来なかったジョナサン、父さん(DIO)の幻影と重なった八幡の幻影があった。

 

プッチ「DIO…あなたまで私を裏切るのですか…」

 

幻影達は一様に頷くと、それぞれの体の場所へ…そして天へ…時空の穴へと消えて行く…。

 

プッチ「DIO!どこへ行かれるのですか!私と共に天国を目指すのではないのですか!DIO!待ってくれ!友よ!私を導いてくれ!」

 

プッチは嘆きながら八幡とジョナサンの幻影と共に消えて行くDIOの幻影に手を伸ばして叫ぶ。

 

承一郎「もう、お前は終わりだ、プッチ。一人寂しく、看とる者も、迎える者もいない世界へと消えて行け。兄さん、今こそポルナレフさんから預かったアレを使う時です!この男に与える結末は、最悪であるのが相応しい!」

 

プッチはやけくそになって数本のナイフを僕に投げる。

 

僕の腕に刺さるナイフ。

 

だが、その腕は骨のプロテクターで守られている。ダメージはない。

 

僕はそのナイフとクリスタル・ボーンの力で自分の骨から作った大量のナイフを取り出し、構える。

 

承一郎「無駄無駄無駄無駄ァ!」

 

ジョルノ「無駄無駄無駄無駄ァ!」

 

僕が投げたナイフにジョルノ兄さんの力を加える。

 

ナイフは蔦やピラニアに変わり、プッチに突き刺さったり噛みついたりした。

 

その間にジョルノ兄さんはゴールド・エクスペリエンスにポルナレフさんから託された矢を突き立てる。

 

ジョルノ「うおおおおぉぉぉぉぉぉ!」

 

ゴールド・エクスペリエンスに変質が起こり始める!

 

あれが、ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムか!

 

プッチ「あれだ!アレを…」

 

仗助「ドラララララ!」

 

仗助さんがプッチを承太郎さんと徐倫さんのいる方向に殴り飛ばす!

 

徐倫「ストーン・フリー!」

 

徐倫さんのストーン・フリーが糸となり、プッチをサナギのようにぐるぐる巻きにする!

 

徐倫「この位置?」

 

承太郎「そうだ…その位置が1番…」

 

承太郎&徐倫「「拳を叩き込みやすい角度!」」

 

SP&SF「「オラオラオラオラオラオラ!」」

 

空条親子のダブルオラオララッシュがプッチを僕の方へと飛ばす!

 

プッチはジョルノ兄さんの前を通り過ぎ、僕のクリスタル・ボーンの前に飛ばされてきた。

 

承一郎「終りだ…プッチ…」

 

CB「オラオラオラオラオラオラオラオラァッ!」

 

プッチの体はあらゆる箇所に拳の跡を残しながら飛んで行った。

 

プッチ「ごふ…終わりなのは…貴様らの方だ…私はこれで…天国へと…到達する…」

 

プッチの手にはディスクが握られていた。

 

あのディスクは…ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムのディスクだ!

 

さっきのジョルノ兄さんの前を通過したあの一瞬でやったのか!

 

プッチ「この能力が何なのかはわからないが、スタンドの能力のその先にこそ、真実の到達に…天国への扉があるに違いない!私の勝ちだ!ジョースター!」

 

プッチはゴールド・エクスペリエンス・レクイエムのディスクを頭に差す。だが…、

 

承一郎「お前のぶちまいている天国論だが、僕達にはそうは思わない」

 

JOJO「俺達は既に到達していた。お前には永遠と到達しうる事の出来ない天国に」

 

承太郎「生き残るのは…」

 

仗助「この世の真実だけだ…」

 

ジョルノ「真実から出た真の行動は…」

 

徐倫「決して滅びたりはしないわ…」

 

JOJO「おまえの行動が真実から出たものなのか、それともうわっ面だけの邪悪から出たものなのか?それはこれからわかる」

 

承一郎「お前は果たして、滅びられずにはいられるかな?プッチ」

 

例え切り札を奪われたとしても、取り乱さない。

 

そんな事をしても無駄なんだ。だが、言っても無駄だろう。

 

プッチに差し込まれたはずのディスクはプッチごとジョルノ兄さんの方へと戻り、ディスクは兄さんの頭の中に、プッチは足元に落ちる。

 

陽乃「ディスクは取られていない」

 

静「矢は永遠にジョルノ兄さんの物だよ」

 

小町「プッチ、お前が求める天国なんて…」

 

いろは「その先にある平穏なんて、決して訪れない!絶対に!」

 

プッチ「何故だ…確かにディスクは奪ったはずだ!そのスタンドは確かに私の物になったはずなんだ!」

 

プッチが叫ぶ。

 

 

その瞬間、世界が黒で塗り潰され、その世界の中でレクイエムだけが動いていた。

 

何故僕は知覚できるんだ⁉︎兄さんは知覚していないようだし…。

 

プッチも知覚しているらしい。

 

ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム(以下GER)『お前は…』

 

プッチ「⁉︎」

 

承一郎「⁉︎これは…レクイエムの能力⁉︎」

 

一体、どうなっているんだ…?

 

GER『どこへも……向かうことはない…特に…真実に到達することは…決して』

 

プッチ「な、何だこいつは…」

 

承一郎「世界が止まっているように見える…なぜ僕には見えるんだ?」

 

父の記憶で見た止まった世界とは似て非なる現象…。これが、『スタンドを超えたスタンド』の真の能力なのか…⁉︎

 

GER『実際に起こる真実に到達することは!私の前に立つものはどんな能力を持とうと絶対に行くことはない!|それがゴールド・エクスペリエンス・レクイエム』

 

プッチ「私は…どうなるんだ…」

 

GER『私のこの能力は、本体であるジョルノ・ジョバーナも知ることは決してない!天国への到達を失敗したお前へ、そのペナルティを与える者は鎮魂歌(レクイエム)こそ相応しい。さあ…罰を…鎮魂歌(レクイエム)を受け、この世界から浄化されろ。天国へと到達するべきはお前ではない。お前には地獄の中の地獄、コキュートスこそが相応しい』

 

GERが、罪人を処刑する執行人の如く、無慈悲なラッシュを叩き込む!

 

GER『無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!』

 

ドババババババババババババババババ!

 

プッチ「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

プッチが海に向けて飛ばされて行くところで、プッチの動きも止まる。

 

GER『一条承一郎よ…そしてJOJOと比企谷八幡よ…』

 

承一郎「⁉︎」

 

八幡もGERの声が聞こえるみたいだ。

 

GER『残念ながら、この空間での出来事は、知覚できたとしても、その記憶がこの真実に到達することは決してない。それが私の能力だからだ』

 

承一郎「忘れる…ということか?」

 

GER『何が起きたと言うことだけは、ジョルノ・ジョバーナ同様に感じる事が出来るが、今のお前達では真実に到達することも、天国を超えることも出来ない。今はまだレクイエムに少し触れることが出来るだけだ。だが、いずれはその領域に踏み込む運命に到達することもあるかも知れない』

 

承一郎「真実…レクイエムや天国を超えた領域に…」

 

…僕には到達出来るのだろうか…。

 

GER『その時、再び私に会うことがあるかも知れないな。お前と会うのが私なのか、お前の世界の私なのか、その時の私がゴールド・エクスペリエンスなのかはわからないが…さて、もうお別れのようだ。さらばだ、一条承一郎、JOJO、比企谷八幡。次に会えることを願う』

 

承一郎「待ってくれ!もっと話を聞かせてくれ!レクイエム!」

 

だが、世界は黒一色からだんだんと色が着き始め、僕の意識はゼロに戻される。

 

 

プッチが吹き飛ばされ、海に落ちる。

 

レクイエムが何かをして、プッチがラッシュを食らったようだが、僕には何が起きたのかわからなかった。

 

承一郎「思い出せない…何が起きたのか…重要な何かを見て、知ったはずなのに…僕は何が起きたのか思い出せない!結果だけはわかるのに!JOJO!思い出せるか⁉︎」

 

JOJO(分からない…だが、レクイエムは全てのスタンドを超える能力を持っているという事だけは言える。『時間』や『空間』をぶっちぎりで超越した『世界』の理を捻じ曲げる程の能力だというのは、理解したぜ…)

 

仗助「ジョルノ!大丈夫か!」

 

承太郎「奴はどうなった!生きているのか!」

 

ジョルノ「わかりません。多分、生きてはいますが、もう終わりました。終わりの無いのが終わり…それがゴールド・エクスペリエンス・レクイエムなのです」

 

このスッキリとしない終わり方。

 

僕達はゴールド・エクスペリエンス・レクイエムをみる。

 

レクイエムはただじっと立っているだけで、何もしない。

 

語らない。

 

兄さんはスタンドを仕舞う。

 

矢はカラン…と乾いた音で地面に落ちる。

 

それを拾いあげ、兄さんはそれを仕舞う。

 

いつかまた、レクイエムを使うその時まで、これはポルナレフさんに預けるのだろう。

 

仗助「終わったぜ、みんな!オペレーション・クリスタル・クルセイダーズはたった今、終わったんだ!俺達の勝ちだぁ!」

 

わあああああああああ!

 

大歓声が刑務所跡に響く。

 

だけど、僕の気持ちは晴れない。

 

僕、そして建物から出てきた八幡からは大量の脂汗が出ていた…。

 

彼も、僕と同じものを感じたのだろうか…。

 

 

<= to be continued=




承一郎と八幡はレクイエムに近いものがあるから、知覚することだけは出来たって感じです。

次回、初コラボのラスト(泣)



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『さよなら』は言わない

今回でコラボ、最終回です!

思い返すと1ヶ月、長いようで短い間でしたがとても楽しかったコラボでした!

それでは最終回、どうぞ!



八幡「承一郎…」

 

承一郎「八幡…今は…終わったことを喜ぼう…みんなを無駄に不安にさせる必要はない…わかることがあるのなら、いずれわかる日が来る…出来れば、理解出来ない事が幸せなことがある。それがレクイエム…僕は何故かそう思う…」

 

僕は汗をぬぐいながらそう言う。

 

八幡「ああ…俺も同じ気持ちだ。ジョルノが言った終わりの無いのが終わり…それがどんな恐ろしいのか…世の中理解出来ない方が幸せなことはいっぱいあるが、レクイエムに比べたら生易しい…出来れば二度と関わりたくない…」

 

徐倫「終わったわ…あたしの力で終わらせる事は出来なかったけど」

 

エルメェス「ああ…ウェザー、F・F…」

 

承太郎「奴は色んな者から借りていたのだ。返ってこなかった物もたくさんあったが…今度こそ終わったぜ。アヴドゥル、花京院、イギー、ポルナレフ、ついでにジジイ…」

 

徐倫さん、エルメェスさん、承太郎さんが海を見ながら黄昏ていた。

 

今は黙っておこう。上手く説明できそうもないしね。

 

こうして、僕達のストーン・オーシャンは終わった。

 

そしてホテルで祝勝会が行われた。

 

そこでも色々あったが、それは別の機会で語ろう。

 

ただ、一つだけ笑い話では済まないことがあった。

 

特に僕と八幡少年にとっては…。

 

八幡・承一郎「「平行世界を自由に行き来できる権利だって⁉︎」」

 

ヴァレンタイン「そうだ。今回、クリスタル・クルセイダーズのメンバーは世界を救った。本来なら世界を挙げての栄誉賞を授与するべきところの英雄的働きだ。だが、この任務は非公式故に、表立っての褒賞を与える事は出来ない。ならば、私個人で出来ることを君達に贈ることを考えた。私しか出来ないことと言ったならば、やはりこれだろう?」

 

やめてくれ!絶対に嫌な予感しかしない!

 

それどころか絶対に体よく他の平行世界からの救援要員としてのフラグにしか見えねぇ!

 

というか、褒美という名の首輪つけだろ!

 

間違いなくそうだ!

 

特に僕と八幡少年をじっくりと見るのはやめてくれ!

 

絶対に他の平行世界の大統領が要請しているな⁉︎

 

ヴァレンタイン「ああ、特に一条君と比企谷君」

 

大統領は僕たちだけに聞こえるように言った。

 

ヴァレンタイン「私の観察眼を甘く見てもらっては困るよ?君達二人はレクイエムの何かを感じる事が出来たと私は見ている。レクイエムの影響が現れた時、本体のジョルノ代表ですら少し首を捻る程度だったのに、君達二人は異常だった。スタンド使いが他のスタンド使いと惹かれ合うように、君達二人はレクイエムと惹かれ合う運命にあるかも知れない」

 

気付いていたのか…大統領。

 

もしかしたら別の平行世界に何か心当たりがあるのかも知れない。

 

ヴァレンタイン「首輪を付けるとかそういうのについては否定はしない」

 

否定してくれ!

 

ヴァレンタイン「だが、君達二人のように、それらに惹かれ合う運命にある者がいるかも知れない。そしてそれが必ずしも君達のような黄金の精神を持つものとは限らない。いつかレクイエムを悪用するものが現れた時、それを止めるのは君達ではないかね?」

 

言っていることは理解できる。

 

あのレクイエムの力は絶大過ぎる。

 

もし、あれが悪用されたら…それを考えるとゾッとする。

 

ヴァレンタイン「良いかね、二人とも。これは褒美であると同時に、新たなる依頼でもある。レクイエム、またはそれに類似した力を解明し、制御する術を身につけて欲しい。もちろん、拒否権はある」

 

く…上手く言いくるめられている気がする。

 

だが、確かに出来る事ならば二度と関わりたくはないが、大統領が言っていることもあながち突拍子の無いことじゃあない。

 

それを笑い飛ばすには、スタンドや転生、柱の一族、平行世界、天国、世界の加速、レクイエム…それらすべてが奇妙で不思議な事だが、体験し、知ってしまった…。

 

大統領のこの提案はもしかしたら渡りに船なのか?

 

ヴァレンタイン「比企谷君、君はこの依頼を切に受けて欲しいと願う。君が終わらせるべきはあと二つあるのだろう?もしかしたらレクイエムが必要になるやも知れない。その時、レクイエムを制御する事が肝要ではないのかね?」

 

僕に話したDIOが天国を目指した理由となった奴等の事か。

 

ヴァレンタイン「そして一条君。君が知らないだけで、比企谷君が知る人類の破滅的存在が君の世界にはいないと言い切れる自信はあるのかね?」

 

承一郎「⁉︎」

 

そう来たか、大統領…。だが…、

 

承一郎「…こっちの世界での父の記憶では、そういう情報はなかったし、ウチは世界中のネットワークがあるけど、そんな情報は未だに引っかからないです」

 

ヴァレンタイン「そうか。まぁ、ゆっくり考え、結論を出して欲しい。もちろん、これは褒賞でもある。ただの物見遊山目的の平行世界旅行でも構わない」

 

大統領は僕達へのヒソヒソ話を止め、クリスタル・クルセイダーズみんなに聞こえる声で話始めた。

 

ヴァレンタイン「警告もしよう。私以外の私をむやみやたらに信用してはならない。私の中には残念ながら、かのDIOやプッチのような存在がいるやも知れない。今回の事で、他の私達は君達に目を付けた。これは私の責任でもあるのだが。だからお詫びに君達クリスタル・クルセイダーズにはこれを渡そう」

 

大統領は人数分の時計とゴーグルとパッドを出した。

 

ヴァレンタイン「私と特務機関が共同開発した物だ。これの機能は3つ。私といつでもどこでも連絡が可能となる通信機能だ。どこでも…とは平行世界も含めてだ。一条君は君の世界の私だな」

 

八幡「それは万が一、大統領の言う信用出来ない大統領に突然拉致られた場合のSOS発信装置も兼ねている…と言うことですか?」

 

ヴァレンタイン「理解が早くて助かる」

 

承一郎「今回みたいなケースですね?」

 

僕はジト目で大統領を見る。

 

ヴァレンタイン「次に、平行世界の自分と触れ合うと、消滅するルールがあるが、それを防ぐ機能だ」

 

なにそれ、怖い。

 

ヴァレンタイン「最後の機能は平行世界に行っている間はいくら向こうに滞在していても、こちらの世界には出発した時間と帰って来た時間が同じになる機能だ。もちろん、本人への時間にも影響はない」

 

なんだそのチート機能は。

 

ヴァレンタイン「この時計は君達のスタンドに付ける仕様となっている。人型ではない場合、自分の腕に付けて貰っても構わない。そして、ゴーグルとパッドは綾瀬絢斗との戦いで藤崎沙織さんが使用していた物だ」

 

沙織「試作品は完成したから、後は量産だけよ。ちなみにこの時計もそうだよ?人型スタンド以外やパール・ジャムみたいなビジョンに関係ないタイプのスタンド用のも今後は開発する予定だから、期待していてね♪」

 

本当に謎の天才だな。…とまぁ、こんな事くらいか。特筆することは。

 

 

 

そして現在…オーランド国際空港(特別発着所兼待合室)

 

とうとう、僕達の別れの時がやって来た。

 

承一郎「とうとう、お別れの時だな、クリスタル・クルセイダーズのみんな。僕の事、忘れないでくれよ特に正規チームのみんな」

 

JOJO「俺の事が嫌いじゃぁなければな。マヌケ面共」

 

C・C正規メンバーはガシッと僕に抱きつき、涙を流した。

 

仗助「忘れたくても忘れるキャラはしてないぜ、オメェはな!元気でな!」

 

ジョルノ「もう少し君とはゆっくり語り合いたかった。約束も果たせなかったしね。そっちの僕にもよろしく」

 

億泰「寂しくなるなぁ。玲美さんがいなくなった時みてぇでよぉ」

 

ミスタ「持ってけよ。俺のマグナムの予備だ。お前との友情の証に貰っておいてくれ」

 

静「さようなら、もう一人の七代目のジョジョ!そっちの静とも仲良くね!そっちの静を見たら、静の事を思い出してね!ううう…うわああぁぁぁぁぁん!」

 

陽乃「あなたとはもう一度、剣で立ち会いたかったわ。また会う日があれば…ね」

 

いろは「やっと馴染んできたのに、寂しいですが、これが今生のお別れになるのが、一番いいのですよね?お元気で先輩」

 

小町「承一郎お兄ちゃん、一条お兄ちゃん、小町の命を助けてくれてありがとう。本当にもう一人のお兄ちゃんといるようで、楽しかったよ…うう、うわああぁぁぁぁぁん!承一郎お兄ちゃん!一条お兄ちゃぁん!」

 

八幡「楽しかった。辛いこともたくさんあったが、それ以上に楽しかった。もし、そっちに俺がいたら、よろしくな。承一郎、そして…最後だから呼ぶぜ、JOJO」

 

JOJO「八幡…止めてくれよ。柄にもなく泣けてくる」

 

そう言って八幡達は僕から離れた。

 

ヴァレンタイン「もういいのかね?」

 

八幡「あ、あと二つあった」

 

八幡は俺に近寄り、俺の耳元で小声で話した。

 

八幡「もし、お前の世界で何かあったとき、遠慮なく俺を呼べ。俺は今回の感謝は忘れない。いつかお前がピンチに陥った時、今度は俺がお前を助ける…いや、助けさせてくれ」

 

承一郎「八幡…」

 

八幡「それと、レクイエムの件がハッキリしたら、お互いその時は顔を合わせよう。お互いの為にな」

 

承一郎「…ああ、そうしよう」

 

八幡「じゃあな。異世界の…………息子」

 

承一郎「『さよなら』は言わないよ。また会おう、異世界の父さん」

 

JOJO「また会おう、黄金の精神を持つ者達よ」

 

八幡少年は僕から離れ、そして……僕は国旗に包まれ、消えていった。

 

 

 

 

side比企谷八幡(ニセコイ世界・総武高校二年)

 

今日も学校が終わり、俺は千葉駅で人を待っていた。

 

一色「せんぱぁい!お待たせしましたぁ!」

 

八幡「ああ、待ったぞ、たくさん待った。まぁ、他のメンツがまだ揃ってないから、良いけどな」

 

一色「そこは今来たところって言うのが普通なんじゃ無いんですか?」

 

八幡「ただの後輩相手に何でそんな気を遣ってやらねばならん。それにお前の場合は絶対に付け上がる」

 

一色「もう先輩酷いですよぉ!幼なじみで婚約者じゃ無いですかぁ!」

 

八幡「はぁ?俺とお前が出会ったのは生徒会選挙の一件であって、つい最近。婚約者どころか赤の他人。ただの先輩と後輩。わかったか?いろは」

 

一色「はぁ?ハチくんだって私のこといろはとか馴れ馴れしいじゃないですか!あれ?ハチくん?」

 

八幡「どうしたんだろうな、俺達。最近見た夢と関係があるのかもな?それで今日は俺の夢に登場する人を全員呼んだんだ」

 

一色「そうなんですか?奇遇ですね?私も最近変な夢を良く見るんですよ。あれ?雪乃先輩や結衣先輩は呼んでないんですか?」

 

八幡「あいつらは関係ない。もう一人の雪ノ下なら来るけれどな」

 

雪ノ下陽乃「それってお姉さんの事かな?ひっきがっやくぅん♪」

 

八幡「急に出てこないで下さい。陽乃さん」

 

陽乃「へぇ?私の事を陽乃なんて下の名前を呼ぶなんて珍しいね?比企谷君?」

 

やば…何故か思わずそう言っちゃった。

 

八幡「すみません。茅ヶ崎さん」

 

陽乃「誰よ?茅ヶ崎。でも何故か違和感ないんだよねぇ…なんでだろ」

 

一色「汐華さん?」

 

陽乃「だから誰よ!」

 

小町「あ、お兄ちゃぁん!」

 

小町が息を切らせて走ってきた。

 

八幡「小町、大丈夫か?」

 

小町「生ゴミぃちゃん。たかだか高2の小僧に労れるほどやわな人生は送ってないよ」

 

八幡「いや、それならお前は中3の小娘だからね?それに生ゴミぃちゃんって酷すぎね?」

 

小町「う~ん…何でそんな事言っちゃったんだろ…」

 

何かがおかしい。だけどこの一週間、変な夢を見ていた。

俺が変な幽霊を操って戦ったり、小町や雪ノ下さんが死にかけたり…それに一色とイチャイチャしたり。

 

一色「先輩。これで全員ですか?」

 

八幡「あ?ああ。じゃあ、ララポにでも行ってカフェで話をするか。最近変な夢を………っ!」

 

歩き始めようとした時、何だか妙に気になる集団が通りすぎた。

 

リーゼント頭のアラサー、ソフトモヒカンのアラサー、金髪の前髪ロール、変な帽子を被ったチンピラ、サングラスを頭にかけた女の子、そして…目と雰囲気を除いては俺に似ている同世代の男…。どこかで…そして夢に出てきた集団。何か見たことのない女の子達もいたが、彼女たちよりもその6人が気になって仕方がなかった。

 

彼らを…俺は知っている。特に…俺と同い年の…。

 

同世代の男はもの悲しい目を俺に向け、一瞬立ち止まったが、そのまま去っていった。

 

それを見たら、俺達は…何故か涙を流していた…。

 

八幡「東京のSunny lightにするか。何かそこが良いような気がする」

 

〜side東方仗助(ニセコイ)〜

 

この一週間はとても奇妙なだった。

 

いきなり承一郎が消えて、その一週間後にいきなり戻ってきた。

 

しかもこの一週間、奇妙な夢を見るようになった。知らない奴等と一緒に戦うという、ホントに奇妙な夢だった。

 

どうやらジョルノも同じようだ。

 

承一郎が戻ってきて早々、千葉に行きたいと言い出したので、皆で行ったのだが、そこで四人の男女を見かけた。

 

どこかで会ったのか…?俺は確かにこの男女達を知っている…でもどこだっけ…?

 

承一郎はその四人の内一人の男子を見て、一瞬立ち止まったが、すぐにまた歩き出した。

 

 

 

 

 

承一郎は最後にもう一度だけ、比企谷八幡を見て呟いたのを、俺は見なかったことにした。

 

承一郎「また会おう…もう一人の父さん、そして…八幡」

 

 

〜side一条楽(俺ガイル世界 凡矢理高2年)〜

 

本海苔駅───

 

今日も学校が終わり、俺は人を待っていた。

 

小咲「お待たせ一条君!待った?」

 

楽「いや、全然。他の皆も待っているから大丈夫だ」

 

千棘「バカもやし!来てあげたわ!」

 

万里花「楽様ーー!」だきっ

 

万里花は俺にいきなり抱きついてくる。

 

鶫「一条楽!貴様という奴は!」ジャキッ!

 

楽「ちょっとタンマ!俺のせいじゃないだろ⁉︎」

 

春「はぁ、ホントに先輩は困った人ですね」

 

楽「あれ?春ちゃんも来てくれたのか?」

 

春「お姉ちゃんに言われてしぶしぶ来たんですよ」

 

集「で、今日はどうしたんだ楽?皆を呼び出して」

 

るり「今日何かあったのかしら?」

 

楽「そうなんだ、最近奇妙な夢を見るんだ」

 

そう、俺が変な幽霊みたいなものを操って戦ったり、知らない人達と仲間になったり。

 

集「奇妙な夢?」

 

楽「ああ。まぁ立ち話もなんだしどこかのカフェで詳しい話を……!」

 

歩き始めようとした時、何だか妙に気になる集団が通りすぎた。

 

リーゼント頭のアラサー、ソフトモヒカンのアラサー、金髪の前髪ロール、変な帽子を被ったチンピラ、黒髪ストレートの白いカチューシャの中学生の女の子、あま色のセミロングの女の子、活発そうでアホ毛が特徴の女の子、髪の毛の先端だけを赤く染めているセミロングの黒髪の女の子、そして…目と雰囲気を除いては俺に似ている同世代の男…。どこかで…そして夢に出てきた集団。

 

彼らを…俺は知っている。特に…俺と同い年の…。

 

同世代の男はもの悲しい目を俺に向け、一瞬立ち止まったが、そのまま去っていった。

 

それを見たら、俺は…何故か涙を流していた…。

 

千棘「ちょっと、何泣いてんのよ」

 

楽「…いや…なんでもない。…東京のSunny lightにするか。何かそこが良いような気がする」

 

俺は涙を拭いながら言った。

 

 

side比企谷八幡

 

こちらの世界の承一郎、楽を一目見ようと集まった元クルセイダーズ正規メンバー。

 

ちょっぴり聞こえてくる話の内容を聞く限り、あの一条楽だとも夢という形でこの一週間の戦いを体感していたようだ。

 

俺は一瞬だけとまり、楽を見た後、再び歩き出す。

 

いろは「話しかけなくて良かったの?ハチくん?」

 

八幡「ああ、アイツは俺達が知っている彼じゃあない。話しかけたところで迷惑だろう。俺達は俺達なりに、アイツとの約束を果たせば良い。承太郎がアイツと交わした約束をな。さて、千葉に帰る前に忍さんの所に顔を出して行こう。今回のお礼もあるしな」

 

俺はもう一度だけ一条楽を見て呟いた。

 

八幡「じゃあな、異世界の…俺の息子。一条承一郎…そしてJOJO」

 

 

ジョジョの奇妙な冒険─5人目のDIOの息子─

 

「Another Story─転生者VS DIOの息子─」完




これで初コラボの番外編、終了でございます!

本城凛様、一月にわたるコラボ、お疲れさまでした。そしてありがとうございました!


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本城凛さんとの第2弾‼︎Another Story─目覚める殺人剣─ 一条承一郎!比企ヶ谷八幡と再会する

コラボ再始動ォォォッ‼︎

本城凛さんとのコラボ第2弾!

というわけで八幡世界の最後の世界は承一郎の世界です!

そして今回は!前に書き終わった第0章も少しストーリーに織り交ぜながら進んでいきます。

いやぁ、実は結構前からコラボのお誘いがありまして。初のコラボ相手である本城さんからのお誘いで、しかも最後のトリ担当となったからには頑張ろうと思いました(笑)

今回のコラボ回はMGR(メタルギアライジング)の要素が半端ないのは許して下さい(汗)『最近ニセコイ要素がないじゃあないか!』と思っている読者の皆さん、本当にすみません(T ^ T)

出しますから!ある程度は出しますから!どうかご容赦を!…というわけで、コラボ第2弾スタートッ!


承一郎「…もう少し諜報班に調べさせて、その後に戦闘班を派遣してくれ。情報が少ないと任務の失敗に繋がる」

 

僕はカズやオセロットからマザーベースの経営状況を確認して、スタッフ達や任務の内容など、あらゆる事案をさばいていく。

 

オセロット『了解だ、ボス』

 

承一郎「それと…何?寿司を食べたい⁉︎なんだこのマザーベースのスタッフ達の要望は⁉︎エヴァだろ絶対!前一度奢ってやったらこれか…GMP(資金)が足りないから無理だと言ってくれ!」

 

この前エヴァが寿司を食べてみたいとごねたので奢ったらこの始末だ。

 

カズ『ボス、エヴァだけじゃあない。他のスタッフ達も食べたいという要望があったんだ』

 

承一郎「なんでそうなるんだ…!」

 

カズ『いやぁ〜、前大きな任務が成功した祝いにオレが皆に奢った事があったなぁ〜…』

 

承一郎「カズゥ〜ッ!」

 

オセロット『ボス』

 

承一郎「今度は何だい?」

 

オセロット『…俺も寿司が食べたい』

 

承一郎『ブルータス(オセロット)、お前もか!」

 

僕はつい指でこめかみの辺りを押さえてしまう。

 

承太郎「承一郎…大変そうだな」

 

ジョルノ「そうですね、僕の組織と同じくらい…いやそれ以上の組織ですからね…。大変だと思いますよ?」

 

兄さん達、見ているだけだから分からないけど、ウチは Private Military Company (民間軍事会社)、つまりは傭兵達を束ねる必要があるからギャング組織よりも面倒なんだ。

 

GMPが赤字になるとすぐにケンカし始めるし、それを止める羽目になる。毎回ナイフを自ら突き刺すこっちの身になってほしい。←⁉︎

 

しかもいつもダイヤモンドの原石を色んな所に隠すし…スタッフ全員に一人ずつ尋問するの大変なんですよ!

 

承一郎「何?水鉄砲の開発?カズ!研究開発班に真面目にやってくれと言ってくれ!ウチには水鉄砲を作る余裕はないって!どうせなら消音器(サプレッサー)付きの銃の方が…」

 

その時だった。

 

突然現れた肉体の波長に気づいたのは。

 

承一郎・承太郎・ジョルノ「「‼︎!」」

 

カズ『…どうした、ボス?』

 

承一郎「いや…何でもない。しょうがない、寿司は考えるが水鉄砲は論外だ。GMPを無駄に使うなよ」

 

僕はカズとの連絡を切る。

 

承一郎「…行きましょう。何か胸騒ぎがする」

 

承太郎「ああ」

 

僕はジョルノ兄さんと承太郎さんを伴って外へ出た。

 

外には、人のミイラのような…左足があった。

 

だが僕はこれは…いや、この左足の前の人物を知っている。

 

ジョルノ「これは…この感覚は…父の…」

 

承太郎「間違いなくDIOの気配…だが、何かが違うとわかる」

 

承一郎「これは…この感覚は…まさか八幡……。嫌な予感はこれだったのか!何で八幡はこんな姿になってこの世界にいるんだ!」

 

僕は八幡の左足を拾う。

 

ジョルノ「よせ承一郎!迂闊に触るんじゃあない!」

 

八幡の左足は僕の体に吸収される。

 

ジョニィ『八幡の記憶が入ってくる……お前は……こんなことになると知りながら…レクイエムをやってしまったのか…』

 

僕は頭を押さえて座り込む。

 

承太郎「承一郎!どうした!大丈夫か!」

 

承一郎「大丈夫です。兄さん…承太郎さん。あの遺体は比企谷八幡…僕が大統領に連れ去られた世界にいた父とジョナサン・ジョースターが融合して転生した男の…レクイエムを発動した慣れの果てです…何で僕を呼ばなかったんだ…八幡……」

 

そのまま僕は意識を失った。

 

それと共に八幡の意識も闇に沈んで行く。僕に呼び掛けるこの世界の承太郎さんとジョルノ兄さんの声を精神の内側で聞きながら…。




おまけ
マザーベーススタッフ全 達の要望
・水鉄砲の開発がしたい(研究開発班)
・寿司が食べたい(エヴァ+スタッフ達)
・下痢止めの薬が欲しい(ジョニーアキバ)

承一郎「なんでこんな要望が…」


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ようこそマザーベースへ

精神世界───

 

僕とジョニィ、そして八幡は僕達の精神世界の中で向き合っていた。

 

承一郎「…まさか、そんな事になっているとは…」

 

ジョニィ「…なんで、オレ達を呼ばなかったんだ?八幡」

 

八幡「…お前らに迷惑がかかると思ったんだ。前は無理矢理あっちの世界に連れて来られたし、それに…俺の運命は決まっていたからな」

 

ジョニィ「……」グイッ!

 

ジョニィはそう言った八幡の胸倉を掴む。

 

承一郎「おいジョニィ…!」

 

ジョニィ「ふざけるなよ、八幡。これはあの時小町義姉さんに言った事だが…覚悟の意味を履き違えるな!」

 

八幡「ぐっ…!」

 

承一郎「おいジョニィ…!八幡が苦しがってるだろう…!」

 

ジョニィ「……フン。オレ達はお前(・・)には勝ったが、お前達(・・・)には負けた。その意味をよく考えるんだな」

 

そう言ってジョニィは八幡から手を離した。

 

承一郎「八幡…僕も悲しかったよ。わずか数日の旅だったけど、僕達も水晶十字軍(クリスタル・クルセイダーズ)の仲間だろう?少しは頼ってくれ、共にあの死闘を乗り越えた仲間なんだから…」

 

八幡「…すまない」

 

そうして、僕は目覚めた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

承一郎「ここは…僕の部ぼぐぉぉっ⁉︎」

 

僕が起きた瞬間、強烈な右ストレートが顔面に直撃する!

 

千棘「このバカもやし!心配したじゃあないのッ!」

 

承一郎「心配している人の態度と行動じゃあないでせうが…」

 

千棘「うるさい!」

 

小咲「一条君…大丈夫?」

 

承一郎「あ、ああ、大丈夫だよ。…千棘さんに殴られた分を除けば」ボソッ

 

万里花「承一郎様!ご無事でなによりです!」ギュッ!

 

鶫「貴様!お嬢という人がありながら!」ジャキッ!

 

承一郎「君には常識というものは無いのか⁉︎」

 

ジョルノ「承一郎、大丈夫かい?」

 

ジョルノ兄さんが僕が起きたのに気づいてやって来た。

 

承一郎「兄さん。すみません、急に倒れちゃって」

 

ジョルノ「いいんだ、それより承一郎…」

 

承太郎「お前が倒れる前に言った事…あれは何なんだ?」

 

承一郎「それは…」

 

キング・クリムゾン‼︎

 

承一郎「…という事です」

 

承太郎「…なるほど、この前急にいなくなったのはそれが理由か」

 

ジョルノ「並行世界を行き来する事が出来るなんてね…」

 

承一郎「はい、感想欄でもしょっちゅうちょっかいしてくるし…一番酷かったのは露伴先生と静さんによる浮気偽装か…」メメタァ!

 

千棘「ああ、なんかいつもとは違うなと思ってたけど、並行世界の方の静・ジョースターだったのね?」

 

もうメタイのは気にするな!←by作者

 

それが一番メタイと(ry

 

小咲「あの時はごめんね、一条君」

 

承一郎「う、うん」

 

余談だけど、あの時僕は彼女達を怒らせないようにしようと誓った。

 

承太郎「…で承一郎、お前の体に入り込んだあの左足は…」

 

承一郎「はい、並行世界で共に戦ったジョナサン・ジョースターとDIOの転生者、比企ヶ谷八幡という少年の魂の一部です。多分これで分かります」ズギュン!

 

僕はスタンドを発現させる。

 

千棘「あれ?これって…」

 

小咲「一条君の『ブラッディ・シャドウ』に似てるけど、色が違うね」

 

承太郎「これは…『世界(ザ・ワールド)』!」

 

承一郎「あれ?おかしいな…『原石(ザ・ジェムストーン)』は確か水色…『隠者の紫水晶(ハーミット・アメジスト)』!」

 

次に僕は『ザ・ジェムストーン』から『ハーミット・アメジスト』を出そうと思ったけど、

 

承一郎「あれ?『ザ・ワールド』が消えて…」

 

手から『ハーミット・アメジスト』が出たが、そのかわり『ザ・ワールド』が消えてしまっていた。

 

ジョニィ(スタンドが二つに分かれているのか?)

 

承一郎「う〜ん…八幡のスタンドは一つになったスタンドじゃあなかったのかな…?」

 

そんな話をしていると

 

承一郎・承太郎・ジョルノ「「‼︎!」」

 

また、ここにいる三人とは別の肉体の波長が感じ取られた。

 

千棘「?…どうしたのよ、急に黙っちゃって」

 

ジョルノ「これは…」

 

承一郎「この肉体の波長…まさか、八幡の世界から誰かが来たのか…?」

 

僕はすぐに空間を繋げる。場所は波長が感じ取れた場所だ。

 

千棘「ちょ、ちょっと承一郎⁉︎」

 

承一郎「ごめん、ちょっと野暮用があるんだ!」

 

僕はそう言って空間の中に入り、波長が導く場所へ飛ぶ。

 

 

僕が空間で着いた先には、ジョルノ兄さんとトリッシュさん、ミスタさん、そして陽乃さんと妹の雪乃さん。確か八幡の記憶では留美ちゃん──あのブチャラティさんの転生者だったハズ──がいた。

 

承一郎「やはりあなた達ですか。久し振りですね。八幡の世界のジョルノ兄さん、ミスタさん、陽乃、雪乃。そっちの子は初めてましてかな?」

 

雪乃「お久し振りです。一条承一郎さん」

 

承一郎「うん。久し振り。エンジェル・ダストの雪乃さん。静さんのイタズラに付き合わされて以来だね。あの時は大変だったよ」

 

いやぁ、あの時はすごい焦ってしまった。何か悪い事したかな?って凹んでしまって…概念を凍らせるとはまた面倒な能力だ。

 

そんな事を考えていると、僕の携帯が鳴る。

 

カズ『ボス、今CIA(カンパニー)の方からある非公式の依頼があった』

 

承一郎「…CIAだと…?」

 

怒りが強くなる。母を殺したであろう組織。それがその殺した女の息子に依頼を寄越すとは。

 

いつの間にか僕の額には白い角が生えていた。それに気づき、少し深呼吸をすると角は元に戻っていった。

 

承一郎「…一旦マザーベース(そっち)に戻る。話はその後にしよう。何人か客人を招待するから、もてなす準備をしておいてくれ」

 

カズ『分かった、それじゃあ後でな』

 

承一郎「…さて、兄さん達、ここでは話しづらいので場所を変えましょう。僕達の基地(マザーベース)に招待しますよ?」

 

ジョルノ「…基地…?」

 

承一郎「前に自己紹介したじゃあないですか。学生兼傭兵だって。僕の暗号名(コードネーム)は『毒蛇(ヴァイパー)』、裏の世界では結構有名ですよ?」

 

僕は空間を繋ぐ。行先はマザーベース、僕達『水晶の牙(クリスタル・ファング)』の拠点となる海上プラントだ。

 

承一郎「今まではヘリで向かっていたけど、この能力があると一瞬で行けるんです。兄さん達、おそらく戦いが終わったすぐ後にこの世界にやって来たでしょう?」

 

僕は皆の状態を波紋で探知、こっちの世界へ来る前の状況を把握した。

 

承一郎「スタンドは精神エネルギーが生み出す(パワー)ある(ヴィジョン)。休息を取らないと悪影響ですよ。ウチ(集英組)だとこの世界の兄さん達がいて面倒ですし、どうします?」

 

ジョルノ「…そうだね。ならお言葉に甘えようか」

 

承一郎「分かりました。ではこの空間の中へ。あっという間に着きますよ」

 

ジョルノ兄さん、トリッシュさん、ミスタさん、留美ちゃん、陽乃さん、雪乃さん、最後に僕とDDの順番で空間の中へ入っていく。

 

次に全員が感じたのは、海風だった。

 

ジョルノ「こ…これは…ッ!」

 

トリッシュ「こ…こんなのって…!」

 

ミスタ「で…デッケェ〜〜ッ!」

 

留美「これは…パッショーネと同じ…いや、それ以上の規模だ…!」

 

陽乃「す…すごい…」

 

雪乃「…なんて大きいの…」

 

さらに全員が見たもの、それは海上に浮かぶ建物の群れ。その光景に圧倒されている。

 

承一郎「ようこそ…僕達のマザーベース…『水晶の牙(クリスタル・ファング)』へ!」

 

僕はそう皆に言った。

 

 

スタッフ達「「お帰りなさい、ボス!」」

 

承一郎「ああ、ありがとう」

 

スタッフ達の挨拶と敬礼に答えながら、僕と兄さん達は歩いていく。目的地はマザーベースの司令部、カズやオセロットのいる場所だ。

 

ジョルノ「驚いた…これほどの組織を作っていたなんて…」

 

承一郎「スタッフ達は実を言うと僕が戦場から優秀だと思った人間をフルトン回収して集めているんです。後は説得してウチで雇う。たまに志願兵も来て今は1000人はいますよ?」

 

ミスタ「せ、1000人⁉︎」

 

承一郎「そうです。ではどうぞ」ガチャ!

 

僕はドアを開けて皆を中に通す。

 

カズ「ボス!待っていたぞ!ん?そいつらが客人か?綺麗なお嬢さん達がいるじゃあないか!」

 

承一郎「カズ、手は出さないように。兄さんの奥さんとその親戚の人達なんだ」

 

オセロット「ボス、後で寿司…よろしく頼むぞ」

 

中ではカズとオセロット、そして司令部のスタッフ達が『I love DD』と描かれたマグカップでコーヒーを飲んでいた。

 

承一郎「ああ、しょうがない。スタッフ達のモチベーションを上げるためと考えればマシか…。カズ、さっきの話詳しく頼む」

 

カズ「了解だボス」

 

 

カズ「最近南米の方で麻薬組織が勢力を拡大していてな、その組織を潰してくれというのが依頼だ」

 

カズが僕に依頼の要旨説明(ブリーフィング)を説明する。オセロットは連れて来たDDと遊んでいる。

 

承一郎「自分達の兵士達にやらせればいいじゃあないか。なぜ僕達に?」

 

カズ「最近、その組織をあるPMCのサイボーグ兵士が守っているんだ」

 

承一郎「サイボーグだって?ウチにも何人かいるが…」

 

カズ「全員がサイボーグなんだ。PMCの名前は『デスペラード(無法者)・エンフォースンメント』、紛争への介入だけでなく麻薬の取引、人身売買などにも手を染めているらしい」

 

承一郎「文字通りの無法者(デスペラード)というわけか…」

 

カズ「だがおかしいんだ」

 

承一郎「おかしい?」

 

カズ「ああ、大量のサイボーグを雇ったり高価な最新装備を持つなど、単なる無法者とは思えない豊富な資金を有しているんだ」

 

承一郎「なるほど、何か裏があるというわけか…」

 

カズ「そうだ。それとボス、そのPMCの幹部メンバーの一人にあの男(・・・)がいるらしい」

 

承一郎「‼︎」

 

承一郎はその言葉に驚いた。

 

承一郎「…そうか、ついに見つけたのか」

 

カズ「ああ、サムエル・ホドリゲス…またの名を『ジェットストリーム(烈風)・サム』。かつてあんたの左腕を斬り落とした男だ」

 

 

<= to be continued=



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毒蛇(ヴァイパー)始まりの場所(グラウンド・ゼロ)

夜、マザーベース───

 

カズ「お前ら!今日は寿司だ!どんどん食えよ!」

 

カズの言葉と共に一斉に我先にとスタッフ達が寿司を食べ始める。

 

スタッフ達「あっ!お前、俺の取ったな!」「早い者勝ちだろ!」「あーっ!俺の大トロがぁ〜っ!」「はっ、腹がぁ〜!」

 

承一郎「…すみませんね、今日はスタッフ達に寿司を食わせる約束をしていて。皆さんのは別にありますからどうぞ」

 

僕は空間を使って食堂(という名の戦場)から寿司を持ってくる。

 

陽乃「あ、ありがとう…」

 

雪乃「あの中に入っていく勇気はないわ…」

 

ジョニィ「まぁ、手の焼ける連中だがオレの事を慕ってくれている。物心ついた時から本当の親がいなかったオレにとってこいつらは家族みたいなものだ」

 

オレは承一郎と入れ替わって電子タバコを吸う。本当はキューバ産の葉巻が吸いたいんだがしょうがない。

 

ジョルノ「タバコを吸うと体に悪いよ、ジョニィ」

 

ジョニィ「電子タバコだ、問題ない。それに吸血鬼に健康もクソもないと思うが?」

 

ジョルノ「それもそうだね」

 

その時だった。

 

『汚れ無き光が闇夜を貫いて この瞬間が永遠だと 今 命が叫んでる ほら こころの奥にいつも君が映るよ 守るべき真実をただ 抱いてゆくんだ 〜♪』

 

急に着メロの曲が鳴り、

 

ジョニィ「…ん?」

 

オレはスマホを見ると、どうやら千棘かららしい。

 

ジョニィ「…千棘からか。嫌な予感がするな…承一郎、パスだ」

 

承一郎「えっ⁉︎急に替わられても…。はぁ…もしも『バカもやしィ〜〜〜〜〜〜ッ‼︎!』」

 

僕が通話ボタンを押した瞬間、スピーカーモードでもないのにとんでもない音量がマザーベース中に響いた。

 

千棘『ちょっとあんた!今日は急に倒れて起きたと思ったら急にいなくなってどういうつもり⁉︎明日はデートの予定があるでしょうが‼︎』

 

あまりの音量に辺りがシィーンと静かになる。

 

承一郎「…千棘さん、いきなり大声で叫ばないでくれ。鼓膜が破れそうだよ、まったく…」

 

千棘『それはこっちのセリフよ!まったく…どれだけ心配したと思ってるのよ…』ボソッ

 

承一郎「ん?何か言った?」

 

千棘『何も言ってないわよ!…それで?一応言い訳を聞いておくわ』

 

承一郎「ちょっとね…仕事の依頼が来ちゃってね。数日学校休むかも」

 

千棘『…ふーん…頑張りなさいよ』

 

承一郎「ああ、もちろんだ。それじゃあね」

 

僕は電話を切った。

 

承一郎「…なんだい皆、その顔は」

 

僕が周りを見ると皆ニヤニヤとしていた。

 

ジョルノ「承一郎…青春してるな」

 

トリッシュ「ホントね、彼女さん向こうの世界で見たけど、いいカップルじゃあないの?」

 

カズ「ボスゥ、ニセの恋人って聞いたが随分と仲が良いらしいなぁ?」

 

カズよ、お前はいつから近所のゴシップ好きおばさんになったんだ。

 

承一郎「なんだいカズ、ちょっとムカつくなその顔。別に千棘さんは友人だよ」

 

カズ「寿司じゃあなくて…赤飯の方が良かったかな?ボスゥ!」

 

承一郎「…コォォォォ…」

 

カズ「待ってくれボス俺が悪かったから波紋疾走はやめてくれ、頼むこの通り!」

 

僕が波紋の呼吸を練るとカズは見事な土下座を披露した。

 

承一郎「許して欲しい?」

 

カズ「許して下さい!」

 

大人の威厳はどこに言った。

 

カズ「とっくのとうに風となって消えたんだ」

 

承一郎「サラッと心を読むんじゃあない…。そうだね、許してあげてもいいかな?」

 

カズ「本当か?なら「だが断る」ええっ⁉︎」

 

承一郎「仙道波紋波紋疾走(オーバードライブ)ッ!」バチィッ!

 

カズ「ひでぶっ‼︎」

 

笑いが広がった。

 

 

オセロット「…ボス、ここにいたのか」

 

夜のマザーベース、司令部のプラットホームで夜風に当たっていた。

 

承一郎「オセロットか。寿司は堪能出来たかい?」

 

オセロット「ええ、おかげさまで」

 

承一郎「それは良かった」

 

オセロット「任務…受けたんですね。…やはり信乃の事もありますか?」

 

承一郎「…そうだね、それが大半かな。サムエル・ホドリゲス…彼との決着は着けないと…」

 

オセロット「ソレ(・・)を持って行くんですか?珍しい…あまり使わなかったでしょう?」

 

承一郎「彼との決着を着けるならコレ(・・)は必要さ」

 

僕は持っていた刀を鞘から抜いて言った。その刀からは青白い輝きを放っていた。

 

承一郎「この高周波ブレード『村雨』は…」

 

僕は月明かりの下でそう言った。

 

 

翌日、マザーベース───

 

承一郎「…さてと、とりあえず皆さんの目的は僕の体に入った八幡の魂…でいいんですよね?」

 

ジョルノ「ああ、そうなんだ」

 

承一郎「なら僕から八幡の魂を引き抜けるかもしれませんよ?」

 

ミスタ「何?本当かよ承一郎?」

 

承一郎「ええ、ザ・ソロー、入ってくれ」

 

ドアから眼鏡をかけた長身の男が入ってきた。

 

ザ・ソロー「ボス、お呼びで?」

 

承一郎「ああ、僕の体に入った八幡の魂を引き抜いてくれないか?」

 

ザ・ソロー「お安い御用です」

 

ザ・ソローがそう言うと、彼の体からオーラのようなものを帯びる。あれはスタンドエネルギーによって現れるオーラだ。

 

ザ・ソロー「『悲しみ(ザ・ソロー)』!」

 

ザ・ソローは僕の体を掴む。

 

承一郎「それじゃあよろしく」

 

ザ・ソロー「分かりました…ハッ!」ズズズ…

 

八幡『おおっ…承一郎の体から…俺が…』

 

僕の体から、八幡の魂がうっすらと浮かび上がり、体の半分が露わになった。しかし…

 

承一郎「痛ァッ⁉︎うおおおっ⁉︎」ズズズ…

 

八幡の魂と一緒に、なぜか僕とジョニィの魂まで飛び出てしまった。

 

ジョニィ『ソロー!魂の引き抜きを止めろッ!俺達まで抜けてしまうッ!』

 

ザ・ソロー「り、了解!」

 

ザ・ソローは魂を僕の体に戻した。

 

承一郎「はぁ…はぁ…今のは…一体…」

 

ザ・ソロー「分かりません。しかしボスの体に入り込んだ聖なる遺体がボスの体と一体化してしまったからではないでしょうか?今までにない現象ですが…」

 

承一郎「…骨折り損の…くたびれもうけってわけか…骨だけに…」

 

陽乃「承一郎、大丈夫?」

 

承一郎「大丈夫です…。ソローの能力は見ての通り『魂への干渉』が出来るんです。それによって魂を掴む事が可能なんです」

 

ハッキリ言ってしまうと、彼の能力は『アトゥム神』の上位互換の能力だ。魂を掴み、嘘を見抜き、さらには死んだ人間の魂を降霊出来る。

 

ザ・ソロー「すみませんボス、私が不甲斐ないばかりに」

 

承一郎「いいんだソロー、これは例外中の例外だ。どうしようもない事なんだよ。ありがとう、元の配置に戻ってくれ」

 

ザ・ソロー「了解!」

 

ソローはドアから外に出て行った。

 

オセロット「…でボス、どうするつもりだ?どうせなら今回の任務の協力をしてもらうってのはどうだ?」

 

承一郎「う〜ん、どうするか…皆さんはそれでいいですか?」

 

ジョルノ「大丈夫だよ。君には前に助けてもらったからね、これくらい手伝わせてくれ」

 

ミスタ「そうだぜ。最初は敵同士だったがお前も『アーシス』の母体となった『水晶十字軍(クリスタル・クルセイダーズ)』の仲間なんだぜ?」

 

陽乃「それにあなたともう一回勝負をしたいしね」

 

承一郎「…そうですか、それではよろしくお願いします。改めて自己紹介を。集英組次期組長兼このマザーベース、『水晶の牙(クリスタル・ファング)』総司令官の一条承一郎です」

 

僕は改めて自己紹介した。

 

 

承一郎「今回の任務はとある麻薬組織の壊滅です。けれどそれを遂行するには問題点があります」

 

ミスタ「というと?」

 

承一郎「その麻薬組織を警護しているPMC、『デスペラード・エンフォースメント』です。このPMCの特徴はサイボーグ兵です」

 

陽乃「サイボーグ?強化外骨格とか?」

 

承一郎「ええ、それもありますがほぼ全身がサイボーグ化されています。紛争への介入だけでなく麻薬の取引、人身売買などにも手を染めているまさに無法者。しかし奇妙な点があるんです」

 

ジョルノ「奇妙な点?」

 

承一郎「はい、資金が豊富すぎるんですよ。ただの無法者の集まりじゃあない。何か裏があります」

 

オセロット「ボス、依頼人クライアントの身元が判明した。個人の説明は省くが、この依頼人軍のハト派らしい」

 

カズ「それとボス、最近軍のタカ派がその麻薬組織とPMCに癒着の疑いがある」

 

承一郎「なるほど、タカ派との癒着の証拠を隠蔽するためにPMCが警護しているのか」

 

オセロット「そうだな。だがそうなるとタカ派の連中は下手な真似は出来ないハズだ。今回はサイボーグ兵だけだと思ってくれ」

 

ミスタ「承一郎よぉ、サイボーグ兵ってどんだけ強いんだ?」

 

承一郎「そうですね、波紋の戦士と屍生人ゾンビを足して二で割ったような感じです。主な武器は高周波ブレード、これです」スラァッ!

 

僕が高周波ブレード『村雨』を鞘から抜く。

 

雪乃「これが…」

 

八幡『材木座が喜びそうだな』

 

承一郎「一振りで鉄もバターのように切断出来る業物です。高周波ブレードの斬れ味はそのベースになっている刀によりますね」

 

陽乃「あれ?じゃああの時はなんで使わなかったの?」

 

承一郎「あの時は突然あっちの世界に連れて来られたので持ってきてなかったんですよ。だから『クリスタル・ボーン』の骨で造った物で戦ってたんです」

 

陽乃「へぇ…」

 

承一郎「とにかく、今日は現地のボリビアに到着、作戦を練り、その後麻薬カルテルのボスを始末。後はウチのスタッフ達に任せるという形でいいですか?」

 

ミスタ「ああ、俺達は全然問題ないぜ」

 

ジョルノ「それでジョニィ、これからどうするんだい?」

 

ジョニィ「まずは麻薬組織と敵対している反乱軍とコンタクトを取る。中学の三年間は世界中の汚れ仕事(ウエットワーク)に介入していたからな。政府にも反乱軍にもコネがある」

 

バラバラバラ…!とローター音を出しながらピークォドが降りてくる。

 

承一郎「今回はちょっと人数が多いので少し機体を変えます。いつものピークォドよりも大きめのやつで行きましょう」

 

機体は代わってもピークォドという名は役割の通称だ。だから名は変わらない。

 

僕達(+DD)は順番に乗り込んで行く。

 

承一郎「よしピークォド、飛ばしてくれ」

 

ピークォド「了解、上昇開始!」

 

DD「ワン!」

 

DDは操縦席の隣の席に行儀よく座る。

 

承一郎「すみませんね、ちょっと散らかしてて」

 

僕はいつも任務時に使っていた荷物をどかして全員が座れる場所をつくる。荷物はミサイルや狙撃銃などといった武器がほとんどだ。

 

承一郎「いつもは僕とDDだけなので広いんですけどね」

 

トリッシュ「ねぇ承一郎、このヘリって探知されたり迎撃されたりしないの?」

 

承一郎「問題ありません。カズの『TOKYO通信』は探知機の情報の上書き、オセロットの『愛国者達の銃(ガンズ・オブ・ザ・パトリオット)』は迎撃ミサイルなどの制御権を奪う事が出来るんです。だからそんな事はありえないし、マザーベースの場所がバレる事はないんです」

 

雪乃「…すごいスタンド能力ね」

 

承一郎「ええ、オセロットとか敵の戦闘ヘリを何機撃墜したか…さて、そろそろ行きますよ」パチン!

 

僕が指を鳴らすと、ピークォドの前に空間が作り出され、その中を進む。そして、空間を繋いでボリビアの空中へ。

 

ボリビア、『毒蛇』の始まりの場所(グラウンド・ゼロ)。信乃や仲間達を喪った場所。

 

留美「…すごい能力だね。八幡は『時を止める』事が出来るけど…」

 

承一郎「八幡の前世、DIOは『世界を支配する』能力だけど、ジョニィの能力は『世界を創り出す』能力なんです。空間の中は一つの世界として成り立っていますから」

 

ピークォド「こちらピークォド、まもなくLZ(ランディングゾーン)到着」

 

承一郎「こちら『毒蛇(ヴァイパー)』了解、そろそろ着きますよ」

 

 

 

ジョニィ「パック・カタリ、久しぶりだな」

 

パック「やぁ友よ、君も元気そうだ」

 

ジョニィ「皆紹介しよう、こちらは四年前ボリビアの麻薬カルテルを潰した時に協力してくれた反乱軍のリーダー、パック・カタリだ」

 

パック「君達が『毒蛇』の言っていたお仲間か?私はここの反乱軍のリーダーをやっているパック・カタリだ。前は世話になったな、『毒蛇』…いや、『勝利のボス(VICBOSS)』か?」

 

承一郎「パック、その呼び名はやめてくれ。普通にジョジョでいい」

 

ミスタ「『VICBOSS』?」

 

パック「ああ、四年前急に現れて私達に革命の協力をしてくれたんだ。その時に広まった『毒蛇(Viper)』のVと勝利(Victory)のVをかけた呼び名さ。戦争の犬(ドッグ・オブ・ウォー)と呼ぶ奴らもいるが、私達にとって彼は英雄みたいなものだ」

 

承一郎「やめてくれ、パック。革命だろうがなんだろうが、銃を一度取れば…暴力に訴えれば皆地獄に落ちる。…僕がやった事はただの人殺しさ。僕は英雄なんかじゃあない。これまでも、これからも」

 

パック「…すまない、私も少し無遠慮だった」

 

承一郎「いや、大丈夫だ。パック、今回も君達の力を借りる事になる。よろしく頼むよ」

 

パック「分かった、他の同志達にも伝えておこう。友よ、私達はあと少しでカルテルのボスを倒せたのだが、そのあと少しのところでPMCのサイボーグ達に阻まれてしまったのだ」

 

承一郎「すごいな…幹部メンバーは全滅、残るはボスただ一人…だからPMCを雇ったのか」

 

パック「そうだ、私達も止めを刺そうとして奴らに手痛い反撃を食らった。生き残った同志達は、『狼』と『巨人』がいたと言っている」

 

承一郎「『狼』と『巨人』か…分かった、あとで調べよう。すまないけど今日はここで滞在しても?」

 

パック「もちろんだ、四年前の恩もある。君達を無下にはしないさ」

 

キング・クリムゾン‼︎…とやりたいが今回はファントム・シガー‼︎

 

ガチャガチャ。カチカチ、シャカシャカ。シュー…カチカチ、キュッキュッ。

 

夜のセーフハウス、作戦計画を練った結果、決行は明日の早朝に行われる事になった。ジョルノ兄さん達は疲れもあって眠ろうとしていたのだけれど、ミスタさんが床に座って金属音を立てて何かをしていた。

 

僕は外に出て葉巻を吸っていた。やっぱり葉巻はキューバ産が一番だ。

 

雪乃「ミスタさん?」

 

僕は葉巻を吸っていると、中にいる雪乃さん達の声が聞こえてきた。

 

ミスタ「あ?ああ、わりぃ。起こしちまったか?」

 

雪乃「それは良いのですけれど、何をなさってるんですか?」

 

ミスタ「ああ、銃の整備さ。商売道具だからな。毎日の手入れは欠かせねぇんだ。ここのところ酷使してるしよ」

 

雪乃「そうなんですか。こんな暗闇の中でですか?」

 

ミスタ「もう二十年も毎日分解して整備している銃なんだぜ?目を瞑っていたって整備はできるさ」

 

そう言いながらミスタさんは手際よく銃を整備している。ブラシを使い、ウエスで拭き取り、油を塗る。

 

ミスタ「ん?」

 

ミスタさんが何かに気が付いてしげしげと部品を点検する。どうやらバネのようだ。

 

雪乃「どうしたんですか?」

 

ミスタ「………いや、引き金のバネがとうとうダメになっちまったらしい。あんま交換とかしたくねぇんだけどよぉ。まぁ、こりゃ仕方ねぇや」

 

ミスタさんがバックから何かを取り出す。

 

雪乃「それは?」

 

ミスタ「分解してある予備の銃さ。これのバネで応急処置をする」

 

予備の銃があるのならそっちを使えば良いのではないのか?と思う人間もいるだろうが、実は違う。

 

ミスタ「予備の銃は不慮の事故とかで銃を無くしたり、急な破損とかですぐに直せない場合用に持っているだけさ」

 

雪乃「同じ銃に見えますけど……」

 

ミスタ「同じ会社の同じ型式の銃だぜ。だけど、違う銃だ」

 

確かにそうだ。いつもと違う物を使うと、戦場では支障をきたす時がある。

 

ミスタ「学生のお前なら、ペンで例えた方が分かりやすいかもな。全く同じシャーペンでも普段使っているシャーペンと、別のシャーペンでは使い心地が違うって場合がないか?」

 

ミスタさんは組み立てながら答える。

 

実に分かりやすい例えだ。同じシャーペンでも指の馴染み方が違うから、違和感があるものだ。

 

雪乃「分かりやすいです。指の馴染み方が違って字がおかしくなった気がしますもの」

 

ミスタ「銃も同じだぜ。いや、ペン以上に馴染みって言うのが如実に出るんだよ。全く同じ照準をしても銃ごとにクセがあるからな」

 

カチッ!パチン!カチッ!パチン!

 

喋りながらミスタさんは空射ちを始める。

 

ミスタ「………引き金が重くなりすぎてるな。イヤなタイミングでバネがいかれちまいやがった。出来れば馴染むまで試射したかったんだがよぉ」

 

雪乃「そんなに違うんですか?」

 

ミスタ「引き金の重さはバカに出来ねぇんだぜ?かかる力が違うってことは馴染んだタイミングで撃てねぇし、何より手に余計な力がはいっちまう。バネの一本にしても照準に狂いが出るもんなんだよ。特に毎日使っている物だとその違和感は大きいんだぜ?それを体に染み込ませる為に試射をするんだ」

 

承一郎「なら前にもらった銃の部品ならどうですか?」

 

外で葉巻を吸い終わった僕は中に戻って言った。

 

ミスタ「あれは俺の感覚からだと四年も手にしていない銃だ。当時のクセと今のクセじゃあまるで違う。それだったら予備銃の方がまだ今の銃に近い。ち……何発か試射したいぜ」

 

そして、夜が明けていく。




今回ボリビアの反乱軍のリーダー、パック・カタリの元ネタは『ゴーストリコン・ワイルドランズ』の反乱軍リーダーからです。

次回、『残虐性を持たない無人機』と『砂漠の嵐』その①

コラボ第2弾初の戦いが、始まる。


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『残虐性を持たない無人機』と『砂漠の嵐』その①

前回までの、ジョジョの奇妙な冒険ッ!

八幡の魂の欠片である聖なる遺体が体に入り込んでしまった承一郎。そんな承一郎に依頼が入る。依頼は麻薬組織のボスの抹殺。

しかし、そのボスを警護するPMCには承一郎にとって因縁の相手、サムが加入していた事が判明する。

承一郎は悲劇の地、ボリビアで再び亡き親友、信乃の『村雨』を振るうッ!


承一郎「皆、配置に着きましたか?」

 

ジョルノ『ああ、バッチリだよ承一郎』

 

承一郎「分かりました、それでは行きます。ムーブ!」

 

麻薬組織のボスの始末、その任務には四人組(フォーマンセル)二小隊で行われる事になった。

 

メンバーは承一郎(&ジョニィ&八幡)、陽乃、雪乃、DDとジョルノ、ミスタ、トリッシュ、留美に分かれた。

 

DD「ワン!」

 

DDは自慢の嗅覚で敵がどこにいるのかを索敵して承一郎に教えてくれる。

 

承一郎「ありがとうDD。この先2時の方向に三人います」

 

八幡『この犬、前感想欄で俺にスタンナイフで攻撃してきたような…』メメタァ!

 

そんな事は知らない。というよりそれは運対で消された。←メメタァ!

 

雪乃「すごい…」

 

承一郎「DDはただのマスコットじゃあないって事ですよ。嗅覚で敵や捕虜を索敵して僕に教えてくれるんです。オセロットが訓練したんです」

 

陽乃「山猫(オセロット)が犬の世話をねぇ…?」

 

承一郎「さて、二人は周囲の警戒を。僕が片付けます」

 

承一郎は物陰から物陰へ気配を周りと同化(シンクロ)させてゆっくりと男達に近づく。そして、

 

承一郎「連続ッ!Cッ!Qッ!Cッ!」

 

男達「「ナチョス!」」

 

男達はあっけなく承一郎の連続CQCによって倒される。

 

承一郎「よし、終わりました」

 

陽乃「早いわね、さすがだわ」

 

承一郎「よし、行きましょう」

 

承一郎が先行して建物の中を進む。

 

今回の作戦はパック達反乱軍がボスの元へ陽動として動いている間に、二方向からの挟み撃ちの形になる。どちらかが戦闘になったとしても、反対側の方がその隙を突いて始末する。そういう作戦だ。

 

?『待っていたぞ、毒蛇(ヴァイパー)

 

突然、機械音がかった声が聞こえた。

 

雪乃「何かしら…?」

 

承一郎「皆、下がって」シュカァン!

 

承一郎は『村雨』を抜いて構える。

 

承一郎「誰だ」

 

建物の前の曲がり角の先からした声に警戒するが、

 

ガガガガガガァッ‼︎

 

突然承一郎の横の壁の後ろ側から大型高周波チェーンソーが飛び出る!

 

承一郎「なっ⁉︎」

 

そのまま迫ってくるチェーンソーを承一郎は仰け反って躱す。某ライトニングボルトのような顎擦りはないッ!

 

チェーンソーが壁から床、そして反対側の壁を通った瞬間、

 

承一郎「ッ⁉︎」ガクッ

 

建物が前に傾く(・・・・)

 

承一郎(…いや、これは僕のいる部分だけチェーンソーで切断されたのかッ!)

 

後ろを振り返ると、瓦礫が承一郎に迫る!

 

承一郎「ぐっ!」

 

承一郎は真下の地面に空中で態勢を整えて着地、上から落ちてくる瓦礫を叩き斬る。

 

承一郎「ハァッ!」ズバァン!

 

一際大きい瓦礫を切断する。しかし、

 

ギュィィィィィンッ‼︎

 

その瓦礫の上に乗っていた、四足獣形状の機械が高周波チェーンソーを承一郎に向ける!

 

承一郎「うおおおおおおおおッ!」ギィィィィン‼︎

 

承一郎はチェーンソーを水圧カッターを帯びた『村雨』で受け止める。

 

四足獣兵器は右前足の爪を承一郎にくり出すが、承一郎は間一髪それを回避、ボディに蹴りで吹っ飛ばす。

 

両者お互いに態勢を整えて、距離を取る。

 

陽乃「承一郎!大丈夫?」

 

承一郎「なんとか大丈夫です。…一体君は?」

 

LQ-84i『LQ-84i、対話IF(インターフェイス)搭載型無人機だ』

 

雪乃「対話IF(インターフェイス)?」

 

LQ-84i『自律型の無人機には高度な人工知能(AI)が搭載されている。学習と対話IFにより人との会話も可能になった』

 

LQ-84iは雪乃の疑問に対してそう説明した。律儀なAIだ。

 

LQ-84i『思考形態は異なるが、俺にも知性がある』

 

承一郎「知性だって?それじゃあ聞くけど、君は何のためにここにいる」

 

そう尋ねた瞬間、LQ-84iが尾の先にあるマニュピレーターから高温を帯びたナイフを高速で飛ばす!

 

承一郎「オラァッ!」バシバシッ!パシッ!

 

承一郎の『クリスタル・ボーン』がその内の二本を後ろの二人と一匹を当たらないように弾き飛ばし、承一郎は残りの一本を掴む。

 

八幡『速いな…そしてそれを防ぐ承一郎も…』

 

壁に突き刺さった二本のナイフは、ジュワァッ…!と音を立てて周囲を焦がす。

 

LQ-84i『お前達を殺すためだ』

 

承一郎「ご立派な知性だ。命令には疑問も抱かないのか?」

 

承一郎は掴んだナイフを放り投げる。

 

LQ-84i『何を思おうと俺に命令を拒む権利はない。逆らえば俺の意識は消去される。不本意だが、選択の予知はない』

 

LQ-84iはチェーンソーを地面に突き刺しながら答えた。

 

承一郎(不本意だが…?こいつ…『残虐性』がないのか…?)

 

無人機というのは意識がないので淡々と任務をこなす『残虐性』がある事が特徴だが、この無人機は違う。知性があるゆえに意識が有している。

 

知性と意識があるゆえに『理性』を持っている。だから『残虐性』がないのだ。

 

承一郎「逆らうために知性を使え」

 

承一郎は頭をトントンと指で叩く。

 

LQ-84i『ならばお前達が手本を見せてみな、人間!』

 

LQ-84iは跳躍、建物の上に着地する。

 

陽乃「承一郎…」

 

承一郎「二人共、先に進んで下さい。ここは僕がやります」

 

陽乃「いいえ、ここは私がやるわ」ザッ!

 

陽乃は前に出て、LQ-84iを見る。

 

陽乃「いいかしら?」

 

承一郎「…分かりました、雪乃さんは?」

 

雪乃「私もやるわ」ザッ!

 

雪乃も陽乃と並んで立つ。

 

承一郎「…了解しました、ヤバくなったら無線で連絡して下さい。すぐに戻ります」

 

陽乃「分かったわ、でもこいつは…」

 

雪乃「私達姉妹が倒す!」

 

LQ-84i『アオォォォーーーーーーン‼︎』

 

LQ-84iの咆哮が大気を震わせる。

 

陽乃&雪乃対LQ-84i(対話IF搭載型)、戦闘開始ッ!

 

 

DDをジョルノ達に向かわせた承一郎は気配をシンクロさせながら素早く移動する。そして開けた場所に出た。

 

承一郎「ここは…」

 

ズゥゥゥン…ッ‼︎

 

急に地面が揺れる。

 

承一郎「むっ…⁉︎」

 

突如、大型兵器が空中に飛び出し、持っている巨大な斧を振り上げ、承一郎へ向ける!

 

承一郎「何ッ⁉︎」

 

承一郎は『村雨』で受け止めるが、

 

承一郎(クソッ、なんてデカさだこの斧ッ!)

 

あまりの大きさにパワー負けをしてしまい、承一郎は吹っ飛ばされてしまう。

 

承一郎「ぐおっ!」

 

大型兵器は自身と斧のブースターによって加速、承一郎に迫る!

 

承一郎は跳躍して、横薙ぎの一振りを躱した。

 

承一郎「何者だ?」スタッ

 

よく見てみるとこの大型兵器、中に人がいる。というよりは、その人を覆う形のボディなのだ。

 

カムシン「俺はカムシン、砂漠の嵐だ」

 

承一郎はこの顔に見覚えがあった。確か資料で見た『デスペラード社』の幹部達、『破滅を呼ぶ風(ウインズ・オブ・ディストラクション)』に次ぐ実力者だったハズ。

 

承一郎「なるほど、麻薬組織のボスの護衛か…」

 

ならば、こちら側は陽動として十分な活躍は出来ている。後はジョルノ達に任せれば問題ないハズだ。

 

カムシン「俺達は自由と資本主義を世界に広める義務があるからな」

 

承一郎「自由だって?それは伝統あるコーヒー農園をコカ農園に変えて、麻薬作りを強制させる事を言うのか?お前はただ自由と資本主義を広めるという表向きの任務に酔っているだけだ」

 

カムシン「フン、戦争の犬(ドッグ・オブ・ウォー)風情に俺達の大義は分からんか…」

 

承一郎「お前達がそれを言うのか?無法者(デスペラード)風情が」

 

カムシン「仕方ない、この国の自由のために…死ね‼︎」

 

承一郎(&ジョニィ&八幡)対カムシン、戦闘開始ッ!

 

 



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『残虐性を持たない無人機』と『砂漠の嵐』その②

LQ-84i 戦闘BGM『I’m My Own Master Now』

カムシン 戦闘BGM『The Hot Wind Blowing featuring Ferry Corsten』


陽乃「うりゃうりゃうりゃうりゃうりゃぁ!」

 

陽乃は『アヌビス神』を振るうが、LQ-84iは独自の思考形態から基づく『知性』でそれを避ける。

 

LQ-84iはマニピュレーターからナイフを数本飛ばす。

 

陽乃はアヌビス神でナイフを叩き落とすが、数が多すぎる。何本か陽乃に突き刺さりそうになるが、

 

雪乃「フリージング・ビーム!」

 

雪乃の『エンジェル・ダスト』が放つフリージング・ビームが残りのナイフを迎撃する。

 

LQ-84i『厄介だな、その刀…サムの刀と同じタイプのスタンドか』

 

陽乃「同じタイプ…?どういう事よ?」

 

LQ-84i『お前達は気がつかなかったのか?さっきの『毒蛇』の持っていた高周波ブレード…あれもスタンドだぞ』

 

雪乃「…つまり、本体のいないスタンド能力が宿った刀…?」

 

LQ-84i『そういう事だろうな、まぁ俺には関係のない事だがな』

 

雪乃「そう…説明ありがとう、子犬さん」

 

いつの間にか、LQ-84iの脚には氷が張り付いていた。

 

LQ-84i『こ…これは…』

 

雪乃「さっきまであなたが話していた途中からよ。あなた、スタンドは知っているらしいけど、スタンドは見えないようね。私の氷は簡単には逃れられないわ」

 

LQ-84i『そうか…なら溶かすのはどうだ?』ダダダッ!

 

LQ-84iは高温を帯びたナイフを凍った脚元に突き立てる!

 

ジュワァッ…!という音と共に周囲の氷が溶けていく。

 

雪乃「熱で氷を溶かすなんて…すごい考えね」

 

陽乃「これが『知性』を持った力というわけかしら?」

 

LQ-84i『そうとも言える。それと、俺には痛みを感じる事がないからかもな。痛みというものを感じてみたいものだ』

 

 

カムシン「くらえッ!」

 

承一郎「くらえといってくらうアホがどこにいるッ!」

 

承一郎はフェイントを入れてカムシンの攻撃を避けながら攻撃する。

 

承一郎(ヤツの動きは大振りで単純だ!上手く回り込めば攻撃のチャンスはある!)

 

承一郎がカムシンの大型ボディの後ろに回り込んで『村雨』で斬ろうとするが、

 

カムシン「大回転!」

 

承一郎「何ッ⁉︎」

 

カムシンの大型ボディが大斧を一回転させた!

 

承一郎は『ブラッディ・シャドウ』で大斧を回避する。

 

承一郎「クソッ、なんて無茶苦茶な奴なんだ!あれじゃあ強化外骨格じゃあなくて大型兵器だ!」

 

カムシン「ハッハッハーーーーッ!どうした犬め、口ほどにもないぞ!」

 

承一郎「その減らず口、黙らせてやるッ!」

 

承一郎はカムシンに突っ込む。

 

カムシン「喰らいやがれ!」

 

カムシンが纏う大型強化外骨格がその手に持った斧をジャンプしながら承一郎に振り下ろす!

 

承一郎「くっ!」

 

承一郎は『村雨』でガードするが、あまりのデカさとパワーでガードした後に後ろに飛ばされてしまう。

 

斧はそのまま地面に突き刺さり、地面が隆起する。

 

承一郎はすぐに隆起した岩に隠れる。

 

カムシン「どこにいった!出てこい!」

 

八幡『なんだ?あいつもしかして俺達の場所が分からないのか?』

 

承一郎(あいつ、もしかしてあのバカデカいボディだけしか強化していないのか?赤外線センサーを搭載していない?)

 

カムシン「ちょこまかと生意気な犬め!」

 

ジョニィ(自分でやって何を言ってるんだ?)

 

カムシンの斧が周りの岩を砕いているが、承一郎はその間にカムシンの後ろに回り込む。

 

承一郎は跳躍、カムシンのボディの上に乗る。

 

カムシン「んっ⁉︎」

 

承一郎「お前が下で、僕が上だ!」

 

承一郎は上から『村雨』をボディの中にいるカムシンに突き刺す。

 

カムシン「ぐあぁぁああぁぁあああっ‼︎」

 

承一郎は飛び退きざまにカムシンのボディに水圧カッターを叩き込む。

 

カムシン「ぐぉっ!」

 

承一郎「迸れ、『村雨』ッ!」

 

『村雨』の水圧カッターがボディに襲いかかるが、カムシンはそれに耐えながら向かってくる。

 

カムシン「フルパワー!」

 

カムシンは刃先がチェーンソーのようになっている大型斧を振り下ろす。承一郎は『村雨』で受け止める!

 

承一郎「ぐぅぅっ…!うおおおおおっ‼︎」

 

承一郎は『村雨』の水圧カッターを一瞬だけ勢いよく迸らせて斧をはじき返し、カムシンのボディを転倒させる。

 

承一郎「はあああああっ‼︎」

 

スパァァァン…ッ‼︎

 

承一郎は『村雨』で斧を持つ右腕の部分を切断する!

 

カムシン「ちょこまかと生意気な犬め!」

 

カムシンの左手が承一郎を捕らえようとするが、

 

承一郎「セイッ!」

 

承一郎は『村雨』本体を左手に当たるのと同時に水圧カッターを発動させ、二段斬りで左手の指の部分を切断!(←刀版二重の極み?)そして、

 

承一郎「WRYYYYYYYYY(ウリィィィィィィィィ)‼︎」

 

スパァァァン…ッ‼︎

 

左腕を切断した!

 

カムシン「この俺が…負ける事など…」

 

カムシンは動揺するが、承一郎はそれを無視してカムシンの腹に『村雨』を突き刺す!

 

カムシン「ぐああぁぁあああぁぁああ‼︎」

 

『村雨』の水圧カッターがカムシンの腹を吹き飛ばし、カムシンを纏っていたボディから引き離す!

 

承一郎はカムシンを空中に放り投げる。

 

カムシン「やめろォッ!」

 

承一郎「斬ッ!」

 

承一郎は『村雨』の水圧カッターで射程距離を伸ばし、カムシンを滅多斬りにする!

 

承一郎「奪ッ!」ガシィッ!

 

承一郎は跳躍、バラバラになったカムシンの心臓部分を右手で掴み着地し、グシャァッ!と心臓を握り潰す!

 

カムシン『なんてこった…』

 

バラバラになったカムシンの体がボトボトッ!と地面に落ちる。

 

カムシン『この俺が、野良犬ごときに…』

 

カムシンの声が無線機越しに聞こえる。サイボーグ兵はボディが破壊されても脳が破壊されない限りは保護機構により一定時間は生存可能なのだ。

 

生と死の境界が曖昧な兵士達。僕と似てるな、と承一郎は思った。

 

承一郎「あんたが咬ませ犬だったな」

 

カムシン『上手い事…言いやがって…』

 

プルルルル!と別に無線が鳴る。

 

ジョルノ『承一郎、任務達成だ』

 

承一郎「さすが兄さん、僕の方は刺客が来たけど撃退に成功、陽乃さん達と合流してLZ(ランディングゾーン)に移動します」

 

ジョルノ『了解、LZで待ってるよ』

 

承一郎「了解、『毒蛇』アウト」

 

カムシン『犬め…この国の自由より…自らの自由を取るか…?』

 

承一郎「自由は押し付けるものではない。勝ち取るものだ」

 

カムシン『クソ…虱たかりの…犬畜生が…』

 

ボンッ!ボォン!とバラバラだった体が爆発する。

 

カムシン達の雇い主、『デスペラード社』に所属するサイボーグ兵達は、ボディは大破すると機密保持のために自爆する。

 

承知の上で契約して戦っているサイボーグ兵達だが、悲哀を感じるものがある。

 

承一郎「さて、そろそろ陽乃さん達と合流しないと…」

 

 

LQ-84i『なぜだ?なぜ先ほどより(パワー)が強いのだ…?」

 

LQ-84iは自分のチェーンソーのパワーとスピードにだんだんと追いつき、それ以上になる陽乃に違和感を覚えた。

 

陽乃「教えてあげるわ、私のスタンド『アヌビス神』は闘えば闘うほど相手の動きを記憶して強くなっていくスタンドなのよ」

 

LQ-84i『何ッ…⁉︎』

 

陽乃「それより、私だけ相手にしてていいの?」

 

LQ-84i『ハッ!』

 

雪乃「うりゃうりゃうりゃうりゃうりゃぁ!」

 

雪乃の『エンジェル・ダスト』のラッシュが炸裂し、LQ-84iは氷漬けの状態になってしまった。

 

LQ-84i『ぐっ!お前、遠距離型ではないのか…⁉︎』

 

雪乃「私のスタンド『エンジェル・ダスト』はどちらかと言うと近距離型よ。さっきのフリージング・ビームから判断したんでしょうけど、甘かったわね」

 

LQ-84i『くっ!』

 

LQ-84iは尻尾のマニピュレーターからナイフを取り出そうとするが、

 

陽乃「させないわ!」スパァン!

 

陽乃がマニピュレーターを切断する。

 

LQ-84i『や、やめろ…!くうぅぅん…』

 

陽乃「うりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃあ!」

 

陽乃の『アヌビス神』がLQ-84iの体を何度も滅多斬りにする!

 

LQ-84iの体はバラバラになり、地面に落ちた。

 

LQ-84i『戦闘継続…不可能…』

 

無線が鳴った。相手はどうやら陽乃がさっき斬ったLQ-84iのようだ。

 

LQ-84i『奴らは…この国の自由のために…戦うと…。だが…俺に自由は、なかった…。自由とは…何だ…?』

 

陽乃「AIまで自由を要求するの…?」

 

二人はLQ-84iに違和感を覚えた。さっきまでの戦闘も自分が望んで行ったものではなかったらしいし、自由を求めていた。

 

そんな事を考えていると、承一郎がやって来た。

 

承一郎「よかった、二人共無事ですか?」

 

陽乃「ええ、大丈夫よ」

 

雪乃「それにしてもこの世界…ちょっと技術が進み過ぎじゃあないの?」

 

承一郎「確かにそうかもしれない…この世界だと多分それが異変なのかもしれませんね。とりあえずジョルノ兄さん達がボスの始末を成功したのでLZに移動しましょう!」

 

雪乃「ええ!」

 

陽乃「承一郎、その前にちょっといい?」

 

承一郎「なんですか?」

 

陽乃「この子…連れて帰ってもいい?」

 

陽乃が指差した先には、バラバラになったLQ-84iがいた。

 

承一郎「確か…LQ-84i…でしたっけ?」

 

陽乃「ええ…この子、ただの人工知能じゃあない。本当の『知性』に近い気がするの。それにこの子には自由はなかった…解放したいのよ」

 

承一郎「…分かりました。ようこそ、天国の外側(アウター・ヘブン)へ」ズギュン!

 

LQ-84iは承一郎の『ブラッディ・シャドウ』の空間に消えた。その行き先は兵士達の楽園、自由を勝ち取れる場所だ。

 

承一郎「急ぎましょう、パック達が車を用意しています。それでLZに!」

 

パック「ジョジョ、急げ!間も無く残党共がこっちに来る!」

 

承一郎「分かったパック、急いで乗って下さい!」

 

承一郎達を乗せた車は川沿いに進む。

 

パック「ありがとうジョジョ、これでボリビアの農家達はコカの葉を作らずに済む!革命は成功だ!」

 

承一郎「それはよかったな、パック!LZまで頼む、僕達が離脱した後は『水晶の牙』のスタッフ達がサポートと後始末を行うよ」

 

パック「ありがとう友よ、あんたはやはりVICBOSS(勝利のボス)だ!」

 

承一郎「…VICBOSSか…」

 

人を殺して得た呼び名、いや、もう称号と言ってもいいくらいだ。

 

人殺しが正当化される理由はない。正当化される時代もない。承一郎は自分の功績を残そうとしているんじゃあない。

 

一時は思ってしまった。母を、親友を殺したこの世界に復讐してやろうと。しかし今はそう思う事はない。

 

たくさんの人と出会い、語り、恋をして…。自分には守るべきものが出来た。

 

だから、守り抜く。自分の手が届く範囲でいい。偽善者と呼ばれても、人殺しと呼ばれても。

 

大切な人を守るためなら、堕ちてやろうと。神を殺し、悪魔に魂を売り渡しても。

 

ふと物思いにふけっていた承一郎だったが、突然聞こえてきた地響きに意識を現実に戻した。

 

承一郎「パック!なんだいこれは⁉︎」

 

パック「分からない、だがこれは…川の方からだッ!」

 

パックが言った瞬間、突然巨大な黒い塊が水中から飛び出した。

 

 

<= to be continued=



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野生の掟(Rules of Nature)

前回までの、ジョジョの奇妙な冒険ッ!

麻薬組織のボスの抹殺の任務を請け負った承一郎達。

PMC『デスペラード社』のサイボーグ兵達を退け、どうにかボスを抹殺する事に成功するが、LZ(ランディングゾーン)へ移動する途中、近くの川から突然巨大な何か(・・)が襲いかかる!

一体どうなる⁉︎


巨大な赤黒い塊は水中から飛び出し、近くの車を数台踏み潰しながら着地した。

 

承一郎達の乗った車も、その中の一台だった。

 

承一郎「危ないッ!『世界(ザ・ワールド)』‼︎」

 

ドォォォォーーーーーーz_____ン‼︎

 

承一郎は初めて八幡の『ザ・ワールド』を使い時を止めた!

 

承一郎「くっ…!停止時間が三秒だけとは…!だが皆を車から脱出させるには十分!」

 

承一郎は陽乃達を車から脱出させ、少し離れた場所に移動する。

 

承一郎「時は動き出す…」

 

時が動き出し、巨体がバキバキィ!という音を立てながら車を踏み潰す。

 

陽乃「…ハッ!承一郎、まさか時を…⁉︎」

 

承一郎「はい、三秒だけですけどね…八幡は八秒だったのに…」

 

パック「ジョジョ、これは…?」

 

承一郎「パック、君は早く他の反乱軍達と避難をッ…!」

 

パック「…済まない、この礼は必ずする!」

 

パックはそう言って避難した。

 

その巨大な赤黒い塊はさっき戦ったカムシンのボディの数倍を大きく、見上げるほどだった。

 

だが、承一郎はこの巨体を知っていた。

 

承一郎「クソッ、これは…『RAY』ッ!」

 

陽乃「知ってるの、承一郎?」

 

承一郎「ええ、こっちの世界で開発された二足歩行兵器ッ…!しかもコレはAI(無人操縦)型だ!」

 

アメリカの海兵隊(マリーンズ)が開発した、大型無人機。現在ではその応用として『月光』やサイボーグ技術が発展した。

 

この二足歩行無人機の特徴は、人工筋肉だ。最近ではカーボンナノチューブ筋繊維によって兵器とは思えないような人間に近い動きを再現出来るようになっている。

 

雪乃「ウソでしょ…この大きさって…」

 

承一郎「二人は先にLZ(ランディングゾーン)で退避を!」

 

陽乃「承一郎は?」

 

承一郎「…僕が斬る(・・)!」スラァッ!

 

承一郎は『村雨』を抜き、水圧カッターを帯びさせる。

 

陽乃「さすがにこの大きさは無理よ!私もやるわ!」

 

承一郎「陽乃さん、なら聞きますがあなたの能力は対人向きの能力だ。こんな大型兵器に対応出来ますか?」

 

陽乃「っ……!」

 

承一郎「僕が思うに、あなたの能力で上がるパワーは最高でも人間が発揮出来るパワー限界まで。そんなあなたが挑んでも、挽き肉(ミンチ)が出来上がるだけですよ」

 

陽乃「でも…!」

 

承一郎「少しは信用して下さい。伊達に『不可能を可能にする男』と呼ばれてませんよ」

 

陽乃「…分かったわ、無理はしないでね」

 

承一郎「死なない体を持つ男に言うセリフじゃあありませんよ。…それに、彼女達を残して逝くわけにはいかない!」

 

無人操縦型兵器RAYが咆哮を上げる。その咆哮は実は機体の金属部分が摩擦で軋む音が重なり合って咆哮のように聞こえるのだ。

 

ジョニィ「フン、海の王者(RAY)ごときが。生物界の頂点(吸血鬼)にケンカを売るとどうなるか、教えてやろうッ!」

 

BGM『Rules of Nature』

 

ダダダダダダッ‼︎とRAYの両腕部の機銃が発射される!

 

ジョニィ「フッ!」キィン!キィン!

 

ジョニィはRAYに向かって走りながら機銃から発射された弾丸を叩き落とす。

 

接近してくるジョニィに対して、RAYは頭部の口腔部を開く。次の攻撃は恐らく水圧カッターだろうと予想したジョニィだったが、それは外れだった。

 

キュィィィィィン…ッ‼︎

 

ジョニィ「こ、これはッ…‼︎」

 

RAYの口腔部が赤く光り、承一郎に向けられた。

 

ドグォォォーーーーーーz_____ン‼︎

 

RAYの口腔部から巨大なプラズマ砲が放たれ、周囲の建物を吹き飛ばす!

 

ジョニィは一瞬早くRAYが向けた頭部から横っ飛びで回避してどうにかなった。

 

八幡『クソッ、なんて威力だ!』

 

カズ『大丈夫か、ボス!どうやらそのRAY、水圧カッターがプラズマ砲に改修されているぞ!』

 

ジョニィ「プラズマ砲とはロマンがあるな!良いセンスだ!」

 

オセロット『そんな事を言ってる場合か!まずは奴の脚を止めてくれ!』

 

ジョニィ「了解、くらえ膝治療ッ!」

 

ジョニィは『村雨』の水圧カッターで膝を徹底的に斬る。RAYはそれをやめさせようとしてミサイルを発射するが、『村雨』の水圧カッターで迎撃する。

 

ジョニィ「今だ、支援攻撃開始!」

 

カズ『了解!』

 

そこから数秒後にドンッ!ドォン!RAYの体に次々と爆撃が襲う!

 

RAYの機体が軋み、咆哮のような音が鳴る。

 

ジョニィは圧倒的な速度で走り、RAYへ接近。

 

RAYはミサイルをジョニィに発射、地面に突き刺さる。

 

地面に突き刺さったミサイルが時間差で爆発する!ジョニィは爆発を回避、RAYの脚元へ向かう。

 

RAYは片腕を振り下ろす。その腕には、ブレードが装着させている!

 

オセロット『ボス!ブレードを受け止めろ!』

 

ジョニィ「無茶を言うな!」

 

ジョニィは『村雨』で巨大なブレードを受け止める!

 

ジョニィ「ぐっ…!ハァッ!」

 

ジョニィはRAYのブレードを弾き返す!

 

そしてそのブレードを『村雨』ともう片方の腕で掴む!

 

ジョニィ「WRYYYYYYYYYYYY(ウリィィィィィィィィィィィィ)ーーーーーーッ‼︎」

 

ジョニィは自分の体の数十倍の大きさもあるRAYを投げ飛ばす!

 

カズ『いいぞ!ぶった斬ってやれ!』

 

ジョニィ「もちろんだ!」

 

ジョニィは跳躍、RAYの腕に飛び乗り走りながら腕を斬り刻む!

 

ジョニィ「セイッ!」

 

スパァァァンッ…‼︎

 

ジョニィはそのままRAYの片腕(ヒレ?)を切断する!

 

八幡『ウソだろ、あのぶっとい腕を切断しやがった!』

 

承一郎『吸血鬼と波紋、本来は相反する性質を持つ体質と技術による相乗効果。こんなのが出来るのは僕達しかいないよ』

 

ジョニィ「『村雨』は高周波ブレードの中で最高峰の斬れ味を持つ!それに今は八幡の波紋も重なってるからな。さらにパワーアップしてるぜ!」

 

RAYは片腕を切断されながらも、片腕をジョニィに向け腕に内蔵されている多目的榴弾(HEMP)をばら撒く!

 

ジョニィ「シッ!」

 

ジョニィは『村雨』の水圧カッターで切断、腕の機銃を切断する!

 

RAYはジョニィを捕らえようと頭部で攻撃するが、ジョニィは『村雨』で受け止め、頭部の装甲を逆に斬り崩す!

 

RAYは後方に跳躍、そして、ミサイルの雨を降らした!

 

ジョニィ「この野郎、テメェからケンカふっかけといて逃げるんじゃあねぇッ!」

 

ジョニィは空間を使って跳び、信管を切り裂きながらRAYのミサイルからミサイルへ飛び変える。ミサイルや榴弾は安全管理上、信管が無ければ爆発しない!ジョニィはそれを知っていたのだ!

 

八幡『なんて度胸だ……。信管を切り裂けば爆発しないと知っていても、そんな手段に出るなんて…。やっぱりただ者じゃあないな』

 

承一郎『前は戦車部隊を全部フルトンで回収した事もあったからね。問題ないよ』

 

ジョニィはそのままRAYに接近、装甲を斬り崩して、

 

ジョニィ「無駄ァッ!」

 

スパァァァンッ…‼︎

 

もう片方の腕も切断した!

 

さすがに無人機も力尽きたのか、RAYが倒れる。ジョニィは『村雨』を鞘に納める。

 

しかし、RAYの一度消えた眼光は再び光り、ジョニィを口腔部で捕らえる!

 

ジョニィ「何ッ⁉︎」

 

八幡『野郎、まだ動けるのかよ⁉︎』

 

ジョニィ「野郎、食らってくたばりやがれッ!」ドスゥッ!

 

ジョニィはRAYの頭部に『村雨』を突き刺す!水圧カッターがRAYの頭部を内側から崩壊させていく。

 

RAYは堪らずジョニィを近くの時計塔へ投げて叩きつける!ジョニィが叩きつけられた時計塔は、上部が崩壊する。

 

ジョニィ「ぐはっ!」

 

承一郎『大丈夫かいジョニィ⁉︎』

 

ジョニィ「ああ、お前の骨の鎧でどうにか無事だ」ピキピキ…

 

時計塔が崩れ落ち、瓦礫が落ちてくる。

 

ジョニィ「まずは…あのRAYを両断してやるッ!」

 

ジョニィは時計塔の下で待ち構えるRAYに向かって疾走する。

 

RAYはミサイルとプラズマ砲で迎撃するが、ジョニィは崩れ落ちる時計塔の瓦礫で回避する。

 

ジョニィはRAYの頭部に飛び乗り、『村雨』を掴む!

 

ジョニィ「信乃、力を貸してくれ!全開だ!迸れ『村雨』ェッ‼︎」

 

水圧カッターの勢いがより強力になり、RAYの頭部からボディの一番下まで一気に貫く!

 

そのままジョニィは『村雨』をRAYに突き刺したまま尾の部分まで走り抜ける!

 

ジョニィは着地し、『村雨』を鞘に納める。

 

次の瞬間、RAYの機体がずれ、真っ二つに分かれた。

 

ジョニィ「…やれやれ、任務(ミッション)クリアだ!」

 

こうして、波乱のミッションは終了した。

 

 

<= to be continued=



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いきなり戦車部隊フルトンして悪い?

ジョルノ「おはようございます、カズヒラさん」

 

カズ「ああおはよう、俺の事はカズでいいのに」

 

ジョルノ「一応承一郎が世話になってますから。…それより承一郎は?」

 

カズ「ボスか?ボスはな…アフリカだ」

 

ジョルノ「…え?」

 

カズ「『…え?』って言われてもな…今戦車部隊を全機フルトン回収してるんだ…反政府ゲリラの支援(バックアップ)で…」

 

 

 

承一郎はアフリカの大地を母、理那の愛馬アンダルシアンに乗って戦車と並走していた。

 

承一郎「フルトンパァーンチィッ!」ベシッ!

 

承一郎は並行している戦車に向かってフルトン回収装置を叩きつけ、起動させる。

 

バシュッ!という音と共にバルーンが戦車を持ち上げ、空高く飛んでいった。

 

承一郎「…よし!」

 

八幡『いや「…よし!」じゃあねぇだろ!』

 

承一郎「え?何で?」

 

八幡『何でって…お前話が始まってからの第一声が「フルトンパァーンチィッ!」だぞ?色々とヤバいだろ⁉︎』メメタァ!

 

承一郎「そんな事君に言われる筋合いはないよ!ちょくちょく感想欄に殴り込みを仕掛ける君には!」メメタァ!

 

承一郎は急にアンダルシアンから降りてRPG(ゲームのジャンルではない)を構えて正面に撃った。RPGは『ブラッディ・シャドウ』の空間に吸い込まれていった。

 

オセロット『ボス伏せろ、敵の戦闘ヘリだ…』

 

ヒュゥゥゥ…‼︎ドゴォォォンッ…‼︎

 

オセロットが言う間もなく戦闘ヘリは墜落した。『ブラッディ・シャドウ』の空間から出現したRPGが命中したようだ。

 

オセロット『…言う必要はなかったようだな』

 

承一郎「カズ、さっきのヘリの分も報酬が発生するか?」

 

カズ『ああ、ゲリラ達にとっては脅威、報酬は弾むぞボス!』

 

承一郎「了解、とりあえず帰投する。ピークォドをLZへ」

 

カズ『了解!』

 

こんな感じで反政府ゲリラの支援は戦車部隊を全機フルトン回収する結果に終わった。

 

 

承一郎「…ふぅ、疲れた」

 

オセロット「ボス、お疲れ様。まったく、我らがボスは本当に魅せてくれるな」

 

カズ「本当だ。戦車部隊を全機フルトン回収で我が部隊(クリスタル・ファング)へ、しかもヘリを即座に撃墜させるなんてな。ボス、あんた最高だ!あんたなんなんだ!」

 

承一郎「おいおいカズ、そんなに褒めても何も出ないぞ。それより、皆が起きたんだ。そろそろ次の任務の要旨説明(ブリーフィング)を」

 

カズ「よしきた!」

 

 

カズ「…さて、次の任務はテロリストに占拠されたアブハジアの首都、スフミの奪還だ。テロリストは大統領と多くの官僚を殺害し軍事政権の樹立を宣言している」

 

カズ「国民は高官がブレインバックされて混乱に陥り、敵のサイボーグ達により潰走…生き残った政府の代表は俺達に事態の解決を依頼した」

 

承一郎「了解、この国とはまだ関係を持っていなかったからね。いい機会だ」

 

マザーベースの抑止力は実に様々だ。『情報』と『制御』を操るカズとオセロットによる拠点の場所を調べなくさせたりする事もだが、報復も抑止力の一つとなっている。

 

信乃の刀、『村雨』が生み出す濃霧から襲いかかる髑髏部隊(スカルズ)も抑止力となっているが、それだけではない。

 

各国との依頼した際にカズや諜報班がその国の表には出せないような情報(インテリジェンス)などを握り、それを保険としておくのだ。

 

オセロット「テロの首謀者アンドレイ・ドルザエフはこっちの世界で2010年のロシア地下鉄爆破事件、昨年のグルジア連続テロにも関与し国際指名手配を受けている」

 

オセロット「そして、彼に武力を提供しているのがデスペラード社だ」

 

カズ「詳しい情報を端末に送るぞ」

 

承一郎が持った端末をカズの持ったコードに差し込む。

 

ロードが完了し、情報が空中に投影された。これが空中投影式の情報端末iDROIDだ。承一郎がマザーベースに不在の時はこれ一つでマザーベースの方針などを決めている。

 

八幡『この世界って結構技術進んでるな…サイボーグとか高周波ブレードとか…』

 

承一郎『今度データ渡しておこうか?そっちの世界でも作れるものはあると思うよ』

 

承一郎「…さて、それじゃあ出発しましょう。今回の任務は僕とあと一人か二人…誰か来ます?」

 

ジョルノ「今回は全員で行かないのかい?」

 

承一郎「前回は反乱軍もいたので隠れるもクソもありませんでしたが、今回は国際問題が絡んでくるデリケートな任務です。最悪の場合、スフミにある石油精製プラントを巻き込んだ自爆をもやりかねません」

 

ミスタ「なるほど、そのために潜入(スニーキング)する事が必須ってわけか」

 

承一郎「そうです。…というわけで、誰が行きます?」

 

雪乃「私が行ってもいいかしら?」

 

意外な事に、雪乃が手を挙げた。

 

雪乃「私の能力、あなたの能力に似ているって兄さんから聞いているの。前回は見る機会がなかったけど、今回はあなたの能力の使い方で参考になるものが見られるかもしれないから」

 

承一郎「なるほど、他にいますか?」

 

ミスタ「じゃあ俺も行くぜ。最悪の場合プラントごと自爆するかもしれないんだろ?それなら俺の『ピストルズ』が役に立つハズだ」

 

承一郎「分かりました、それでは行きましょう」

 

 

 

アブハジア、スフミ───

 

承一郎達はピークォドでスフミの海岸沿いに着地した。

 

承一郎「潜入成功、これからドルザエフを見つけます。iDROIDを」

 

ブォン!という音を立て、地形が空中に投影される。

 

承一郎「こちら毒蛇、周囲に敵はいない。ルートの確認をもう一度しよう」

 

カズ『了解、作戦前に伝えた通り、敵の本拠地は海岸沿いの石油精製プラントだ。衛星写真でドルザエフの姿も確認されている。デスペラード社の指揮官、ミストラルも同じ場所にいるようだ』

 

承一郎「プラントへの侵攻ルートとしては市街地から橋を渡り旧市街地を抜け、プラントの奥手へ回り込む…」

 

ミスタ「了解、じゃあ敵には出来るだけバレないように移動するか、暗殺すればいいんだな?」

 

承一郎「はい、その通りです。ではこれを」

 

承一郎は雪乃とミスタに一つずつダイヤモンドを渡した。

 

雪乃「このダイヤモンドは?」

 

承一郎「死んだ仲間達の遺灰から僕の能力で創ったダイヤモンドです」

 

雪乃・ミスタ「「‼︎」」

 

承一郎「僕の能力が込められているので、ヤバい時に二人の役に立ってくれます。さて、行きましょう」

 

承一郎がパチン!と指を鳴らすと、ダイヤモンドがピキピキと二人の体を覆っていく。

 

ミスタ「なるほど、前の骨のプロテクターってこのダイヤモンドを使ったものだったのか」

 

承一郎「そうです、それでは…ムーブ!」

 

キング・クリムゾン‼︎

 

市街地をある程度進んだ所に着き、石油精製プラントが見えてきた。

 

承一郎「あそこが石油精製プラントです。恐らくあの辺りにドルザエフがいると思われます」

 

そう言いながら承一郎は双眼鏡を取り出してスタンド越しにプラントを見る。

 

承一郎「…かなりの数のサイボーグ達がいますね。ドルザエフは…いました。…ん?あの女は…」

 

承一郎はプラントにドルザエフを見つけたが、その隣にいた高身長の女も見つけた。顔はこちらに背を向けていて分からない。

 

突然、ドルザエフが女に向けて銃を向けるが、その後銃をしまい去って行った。

 

承一郎はドルザエフに双眼鏡を向けようとするが、女が振り返ってプラントの柵に肘をついてこちらを向いた。

 

承一郎「…?」

 

女はいきなりこっちに投げキッスをしてきた(・・・・・・・・・・・・・・)

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドド

 

承一郎(この女、気付いている(・・・・・・)ッ…⁉︎)

 

承一郎はすぐさま『村雨』を引き抜き戦闘態勢に入る。二人も異変に気付き戦闘態勢に入る。

 

雪乃・ミスタ「「…ッ‼︎」」

 

カズ『ボス、どうしたんだ?』

 

承一郎はプラントの女を確認しようとするが、姿がない。どうやら移動したようだ。

 

承一郎「…心配ない、狙撃は回避した。このままプラントに向かいます」

 

承一郎は崖を飛び乗りる。途中から崖を纏った骨が創り出した鉤爪でガリガリガリ!と減速しながら降りた。雪乃とミスタもそれに続く。

 

雪乃「なるほど…こんな使い方も出来るのね」

 

承一郎「ええ、後は周りの景色と色を同化させたり足に刃を作って下に刺して足場を安定させたりと色々使い方はありますよ」

 

ミスタ「そういえば承一郎、お前の技術とかって…」

 

承一郎「はい、戦場で身につけました。あの頃は…ひたすら力を求めていた時期でしたね」

 

ミスタ「そうか…」

 

承一郎「…さて、それじゃあここからは二手に別れましょう。早くしないと僕達の侵入が気付かれるかもしれない」

 

雪乃「分かった、じゃあ私はミスタさんと一緒に行くわ。近距離戦のカバーをするわ」

 

承一郎「分かりました、気を付けて」

 

キング・クリムゾン‼︎

 

二人と別れて数時間後、日が沈み闇が支配する。

 

承一郎は気配を周囲と同調(シンクロ)させてサイボーグ達の巡回をすり抜けてプラントの屋上へ向かう。

 

しかし、そこにいたのはさっき承一郎達に気付いた女だった。

 

 

<= to be continued=



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フランスの冷たい突風(ミストラル)

?「待っていたわ、毒蛇ヴァイパー」

 

プラントの屋上、そこで待っていたのは承一郎に投げキッスをしてきた女だった。

 

承一郎「…ドルザエフはどこだ?」

 

承一郎はあえて言われたのを無視して質問する。

 

?「つれないわね。レディより男を選ぶの?」

 

承一郎「デスペラードの指揮官、ミストラルだな?」

 

ミストラル「あら、あなたほどの男に知ってもらえるなんて光栄ね。その通り、私はミストラル。フランスに吹く冷たい突風…」

 

ミストラルを象徴するかのような冷たい風が吹いた。

 

ミストラル「あなたの事は聞いているわ。四年前にあらゆる内戦に突如現れて傭兵達を圧倒的なカリスマで纏め上げた傭兵の王。そして『堕ちた英雄』ザ・ボスの息子…」

 

承一郎「母を侮辱するな。それだけは許さない」

 

承一郎の中では侮辱というものは一番の禁句タブーだ。よりによって母である理那の事は絶対に。

 

ミストラル「私はアルジェリア生まれよ、フランス人の血も半分入ってる」

 

承一郎「ほぅ?」

 

ミストラル「アルジェリアでは90年代に内戦が起こった。どう?似てないかしら私達」

 

承一郎「あんたになにが…」

 

ミストラル「私は、家族も何もかも失った」

 

承一郎「……」

 

ミストラル「ぶち殺してやったわ…犯人をね。それで気付いたの、私にも人殺しの才能があるって事にね」

 

承一郎はミストラルを自分と重ね合わせていた。母を、親友を殺した黒幕を殺したら、復讐を果たしたら、その後何が残るのだろうか。

 

承一郎は守るべき人達と出会えたから今こうしてここに立てているが、何も残らなかったら…彼女のように復讐の矛先を世界に向けていたかもしれない。

 

彼女ミストラルは、承一郎の未来の可能性の一つかもしれないと、そう思ってしまった。

 

ミストラル「この仕事PMCは天職だった。イラクでもアフガンでも大勢殺した」

 

承一郎「自慢げに話す事か?」

 

ミストラル「ただの事実よ。…でもね、退屈だったの」

 

ミストラルはコートを脱いで、サイボーグのボディをあらわにする。

 

承一郎は別に興味はないがカズが『すごい巨乳だな!』と無線から騒いでいる。カズよ、少しは自重しろ。

 

ミストラル「私の前で敵は自動的に死んでいく。身の危険と感じた事もない。それに、私には目的もなかった」

 

ミストラルの後ろのパイプから丸い胴体に三本の腕が生えたような無人兵器、仔月光の群れが現れた。

 

ミストラル「ただ仕事として敵を殺すだけ。使命に殉じている敵が羨ましいくらい。そんな時あの人に出会った」

 

仔月光の一機が後ろから襲いかかってくるが、承一郎は振り向かずに仔月光を『村雨』で斬る。

 

承一郎「…誰の事だ?」

 

ミストラル「あなたの知らない人。彼が理想をくれた…理想というものは心地よいものね」

 

ミストラルが斬られた仔月光を撫でる。

 

ミストラル「…あなたは?理想はあるの?」

 

承一郎の理想、それはとっくに決まっていた。彼女達に出会い、あの日常を守りたいと思った。そして…

 

承一郎「僕は…弱者を守る」

 

ミストラルは仔月光の三本の腕の内二本を両手で持った。

 

ミストラル「下らない」

 

そして、もう一本を足で踏み付けて腕を引きちぎった。

 

ミストラル「理想ね」

 

仔月光が取られた腕の箇所からスパークをあげる。

 

承一郎「…そのために敵に容赦はしない。あんたみたいな女でもな」

 

ミストラル「…ふーん」

 

ミストラルは仔月光の丸い胴体を踏み付け、砕いた。

 

ミストラル「失望したわ、毒蛇」

 

承一郎「そいつは光栄だ」

 

ミストラル「仕方ないわね、我が理想のために死んでもらう!」

 

ミストラルが仔月光の腕を繋ぎ合わせ、一つにする。

 

仔月光達がミストラルの体にまとわりつき、自分のアームを引き抜き、ミストラルの背中にマウントしていく。

 

そして、ミストラルは千手観音や女郎蜘蛛のようにアームが何本も付いていた。

 

承一郎は『村雨』を抜刀した構える。

 

ミストラルが太腿のナイフをアームに持たせると、アームが次々と他のアームへ渡していき、ミストラルが持つ仔月光の腕を繋ぎ合わせたポールウェポン、エトランゼが掴んだ。

 

ミストラル「おいで、坊や!」

 

 

BGM『A Stronger I Remain』

 

ミストラルのエトランゼが承一郎へ迫るが、承一郎はそれを凌ぐ。途端に仔月光達が襲いかかるが、承一郎が次々に斬っていく。

 

承一郎「シッ!」

 

承一郎は横に回り込み、ミストラルを斬ろうとするが、

 

ガシィッ!と背中にマウントされたアームが白刃取りをする!

 

承一郎「なっ…⁉︎」

 

ミストラル「すごいでしょ?こんな事も出来るのよ?」

 

他のミストラルのアームが承一郎に掌底を叩き込む。

 

承一郎「ぐっ!ハァッ!」

 

承一郎は掌底をくらいながらも水圧カッターで白刃取りをしていたアームを斬って距離を取る。

 

ミストラル「ハァッ!」

 

ミストラルのエトランゼを承一郎が防ぐ。そしてそのままギリギリと膠着する。

 

突如、ミストラルのエトランゼがグニョン!と曲がった(・・・・)

 

承一郎「いっ⁉︎」

 

ミストラル「フンッ!」

 

突然の事でバランスを崩した承一郎をミストラルがエトランゼで攻撃するッ!

 

承一郎「ぐあっ!」

 

エトランゼはそのまま承一郎の足を掴む(・・)

 

そう、ミストラルのエトランゼは仔月光の人工筋肉アームが複数連結した武器。つまり、さっきのような柔軟な動きも可能なのだ!

 

ミストラルは承一郎を掴んだエトランゼを振り回す!

 

承一郎「くっ…!このっ…!」

 

承一郎は振り回しているエトランゼを切断する。パイプに向かって突っ込む承一郎だが、パイプを掴んでそのまま一回転、

 

承一郎「スネークキィークッ!」

 

遠心力を使ってライダーキックをお見舞いする!この掛け声を素でやってのけるのが承一郎である!

 

ミストラル「ぐあっ!」

 

ミストラルはキックの威力で吹っ飛ばされる。承一郎はそれを追う。

 

ミストラルはパイプにしがみつき、承一郎は着地した。

 

ミストラル「気持ちよくなってきたわ!」

 

ミストラルはパイプから柱に飛び乗り、側にいた仔月光のアームを引き抜いて斬られたエトランゼに連結させる!

 

承一郎「なるほど、仔月光がいれば破壊されても換えがきくって事か!」

 

ミストラル「その通り、私からのプレゼントよ!」

 

ミストラルは全てのアームが引き抜かれた仔月光達を爆弾として承一郎へ飛ばす。承一郎は一機ずつ切断していく。

 

ところが、前に集中していた承一郎の背後から、仔月光達が襲いかかる。

 

承一郎「何ッ⁉︎」

 

仔月光達は承一郎の体にしがみつき、電撃を浴びせる!

 

承一郎「ぐあっ!」

 

承一郎の体に黒い仔月光達が覆い被さり、一斉に電撃を浴びせる。しかし、

 

承一郎「闇を破る雷光(ブレイク・ダーク・サンダー)ッ!」

 

承一郎の体が光を放ち、仔月光達に電撃を放った。

 

八幡『すごいな!なんなんだ?』

 

ジョニィ『体細胞から発生される生体電気を直列にして放出、放電する技だ。吸血鬼の細胞は人間よりも強力だからな。前に承一郎が「吸血鬼の技でオリジナルの技を作りたい」って言っててよ。最高電圧は60000ボルトだ』

 

ミストラル「へぇ、面白い技を使うのね」

 

ミストラルの背中にマウントされたアームがムチのように承一郎の足元に伸び、収縮する事によってミストラルが承一郎に迫る!

 

承一郎はミストラルの一撃をどうにか防ぎ、距離を取るが、ミストラルのエトランゼがしなり、一気に伸びた。

 

承一郎「『ブラッディ・シャドウ』ッ!」

 

承一郎は『ブラッディ・シャドウ』で背後に避けて回り込み、ナイフを投げるが、ミストラルのアームが掴み、逆に投げ返す!

 

承一郎はそれを弾く。

 

承一郎「あんたのスタンド能力、二重思考(ダブルシンク)よりもさらに上、多重思考(マルチプルシンク)といったところか!」

 

ミストラル「あら、私のスタンド能力が分かったの?それがどうしたの?」

 

ミストラルのアームが一斉にナイフを構え、投げる。承一郎はそれを避けるが、その先を読んでいたようにミストラルはナイフをアームで投げながら迫る!

 

ミストラル「こっちよ!」

 

ミストラルのアームが一気に伸びてパイプを掴み収縮、パイプに突撃する。ミストラルはパイプから降りていく。

 

承一郎も壊れたパイプからパイプへ飛び乗り、プラント内部へ降りる。

 

ミストラル「ここに終わりにしてあげるわ!」

 

仔月光達を従えたミストラルのエトランゼが地面に潜り、承一郎に迫る!

 

承一郎は回避、仔月光達を斬りながらミストラルへ攻撃する。アームはまた白刃取りを行うとするが、剣速が加速する。

 

ミストラル「なっ⁉︎」

 

承一郎はミストラルのアームを『村雨』の水圧カッターで切断する。

 

ミストラル「これで…終わりよ!」

 

ミストラルがエトランゼを振りかぶる。承一郎はそれを防ぐ。

 

『村雨』を滑るようにミストラルへ鍔迫り合いで寄せて、弾きながら柄の部分を顔面にお見舞いする。

 

ミストラル「くっ…なめるなガキめ!」

 

ミストラルはエトランゼで承一郎を刺そうとするが、承一郎は目の前のタンクを足で登るように一回転して回避、エトランゼはタンクに突き刺さる。

 

承一郎「ハァッ!」

 

承一郎はエトランゼの上に乗り、そのタンクを『村雨』で斬り裂く。そのタンクには液体窒素が入っていたようで、エトランゼを抜こうとしているミストラルを氷漬けにした。

 

承一郎「斬ッ‼︎」

 

承一郎は氷漬けになって身動きの取れないミストラルを滅多斬りにする。

 

最後の一撃によって、ミストラルの体は粉々に粉砕した。

 



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戦えなかった者からのささやかな償い

ドルザエフ『どうした、ミストラル⁉︎バイタルサインが消えかけている!』

 

ミストラルのバラバラになった破片の中から声が聞こえる。無線機からドルザエフが話しかけているようだ。

 

ミストラル『負けたわ…これが…殉死というものね…』

 

ドルザエフ『なんだと⁉︎』

 

ミストラル『悪くないわ…理想のために死ぬのは…』

 

ドルザエフ『待て、死ぬな!』

 

ミストラル『ごめんなさい…あいつを倒せなくて…』

 

ドルザエフ『謝って済むか!俺はどうなる⁉︎』

 

ミストラル『でも…私には分かる…。あなたが…負けるはずは、無い…』

 

ミストラルはドルザエフではない、誰かに言っているのだ。おそらくミストラルが言っていた『あなたの知らない人』なのだろう。

 

ドルザエフ『何を言っている⁉︎』

 

ミストラル『心から愛してる(Je t'aime de mon coeur)…』

 

ここにいない誰かに愛の言葉を囁いて、ミストラルはこの世から永久退場した。

 

ドルザエフ『ジュ、ジュテーム?ミストラル…お前…』

 

まずはこの勘違い野郎をどうにかするかと承一郎は無線機を取った。

 

承一郎「あんたの事じゃあないと思うぞ、多分」

 

承一郎は無線機を取ってドルザエフに言った。

 

ドルザエフ『貴様!よくも彼女を!血に飢えた殺人鬼め!』

 

承一郎「どの口がそれを言う?あんたの負けだ、投降しろ」

 

ドルザエフ『ハッハッハッハッハハ、頭を使えよ!』

 

ドルザエフはムカつく笑い方で承一郎をバカにする。

 

承一郎「なんだと?」

 

ドルザエフ『ハッハッハッハッハハ…誰が投降などするか!まだ最後の手段がある』

 

承一郎「…まさか⁉︎」

 

承一郎はプラントの方へ向かう。

 

ドルザエフ『このプラントはロシアの金で作られたアブハジアへの手綱、こいつをぶっ飛ばせばどうなる?』

 

承一郎が見たプラントには、ドルザエフが立っていた。

 

ドルザエフ「我が理想のために!さらば!(Прощайте)

 

ドルザエフの宣言と共に、起爆スイッチが押される。

 

承一郎「…『止めろ!』なんて言うと思っていたのか?だとしたらあんた、相当おめでたいぞ」

 

ダァンッ!ドバッ!

 

だが、それは一発の銃弾がドルザエフの親指を吹き飛ばす事によって防がれた。

 

ドルザエフ「がああぁぁああぁぁああぁぁああ⁉︎」

 

ドルザエフは悲鳴をあげながらも反対の腕でスイッチを押そうとするが、

 

雪乃「フリージング・ビーム!」

 

雪乃のフリージングビームがドルザエフの腕と足を凍らせる。

 

雪乃「作戦は成功ね。私の『エンジェル・ダスト』で爆弾を冷却したわ。これで起爆は出来ないハズよ」

 

承一郎「上出来です。後の処理はこちらに任せて下さい。爆発物のスペシャリストがウチにはいるんでね」

 

ミスタ「さすがだな承一郎。いい作戦だったぜ」

 

ドルザエフ「クソッ!いったいどういう事だ⁉︎」

 

承一郎「僕達は二手に別れて行動していたんだ。ミストラルは絶対に僕達の行く手を阻む。だから二手に別れて僕がミストラルを、二人にはあんたの尾行をお願いしたんだ」

 

ミスタ「お前はミストラルが倒されたらプラントを道連れに自爆する事は予想されていた。俺達はそれの阻止を、承一郎はミストラルの排除を担当していたんだぜ」

 

ミストラルがドルザエフにこっちが三人だって言っていないかは賭けだったが、上手く事が進んた。

 

雪乃「私は爆発物を冷却出来るからそれも担当していたのよ。適材適所ってやつかしら?」

 

承一郎「とりあえず、これで任務は完了です。ドルザエフは後でICPO(国際刑事警察機構)に引き渡して一件落着ですね。カズ、ピークォドをLZへ」

 

カズ『了解!』

 

 

マザーベース───

承一郎「お疲れ様でした、今日は休んで下さい。明日も次の任務がありますので」

 

陽乃「じゃあ雪乃ちゃん、早速お風呂行こうよ!サウナもあるって!」

 

トリッシュ「そうね、留美ちゃんもお風呂に入りましょ?」

 

承一郎「ああ、なら分からない事があったらエヴァに聞いて下さい。多分彼女も今は風呂に入っていると思うので」

 

ジョルノ「…それにしても、風呂やサウナまであるなんてね」

 

ミスタ「まるで宿泊施設だな。よくこれだけの組織を創ったもんだぜ」

 

承一郎「ここは元々廃棄されていた海洋プラントだったんですけど、プラントの所有国の任務の報酬として貰った物を改修したんです」

 

?『ほぅ、興味深い話だな』

 

急に機械音かかった声が上から聞こえてきた。

 

承一郎「やぁ、どうだいウルフ?新たしいボディの調子は?」

 

麻薬組織のボス暗殺時に陽乃に破壊、承一郎に回収されたLQ-84iのAI部分は、クリスタル・ファングの研究開発班によって新しいボディが与えられていた。

 

ブレードウルフ(以下ウルフ)『悪くない。さすがはVICBOSSの部隊、デスペラード社に勝るとも劣らない技術力だ』

 

ウルフは司令部プラットフォームの上部から跳躍、ガシャン!という音を立てて着地する。

 

承一郎「そうか、ウチは無人機の開発は進んでないけどそれは良かった。遠隔での操作や意識の消去は不可能にしてあるよ」

 

ウルフ『この俺に新しいボディだけではなく自由まで与えてくれて感謝する』

 

承一郎「僕に解放してくれと頼んだのは陽乃さんだ。僕は頼まれてやっただけさ。礼なら後で陽乃さんに」

 

ウルフ『了解した』

 

承一郎「それに、自由は押し付けるものでも与えられるものでもない。勝ち取るものさ…ようこそ、天国の外側(アウター・ヘブン)へ」

 

ウルフはプラットフォームを歩いていった。

 

ジョルノ「…驚いた、いいのかい?あのまま放っておいて」

 

承一郎「大丈夫ですよ、彼には知性がある。この海で囲まれた基地で下手な真似はしないと思います。僕は彼はそんな事をしないと信頼しています。それに…浪犬(ウルフドッグ)の世話は山猫(オセロット)の担当です。…まぁDDと同じく子供達のマスコットになるのは目に見えてるけど…」

 

ウルフ『毒蛇!助けてくれ!』

 

噂をすれば影というか…ウルフは子供達に色々といじられているのは…気のせいか?隣でDDもほっぺぐにぐにされてたり肉球もふもふされている…。

 

子供達「あ!ぼすだー!」「ぼすー!おすしおいしかったー!」

 

内心自分もやりたいと思うのを堪えながら承一郎は無邪気な子供達に手を振る。

 

子供達全員が少年兵や戦争孤児だ。親を殺され、勉強にまともに受けられない環境の子供達をここでは保護、生きるための知識などを教えている。

 

承一郎「そういえばそっちの世界は大変な戦いがあったみたいですね…すみません、戦いがあったのを気付かずに…。僕も戦っていたら八幡も今のようにならずに済んだと思うと…」

 

ジョルノ「…承一郎、多くの戦場を渡り歩いた君なら分かるだろう?そんなIF(もしも)なんて考えたって無駄だという事を」

 

承一郎「はい…ですが、悔しいんです…。仲間達が戦っているのにも気付かず過ごしていた事が…!」ギュッ!

 

悔しさと共に承一郎の拳に力が入り、皮を突き破り血が出ていた。

 

承一郎「…すみません、少し夜風に当たっていきます」

 

コツコツという音を立てながらプラットフォームを歩く。

 

承一郎『…八幡、後で君に体を貸そう』

 

八幡『いいのか?承一郎』

 

承一郎『僕は君を助けられなかった。だから、それくらいさせてくれ。言っておくが、僕の体だから一線は超えるなよ?』

 

八幡『…ありがとう』

 

承一郎「決戦の場に立たなかった僕からの…せめてもの償いさ」

 

承一郎はそう言いながら葉巻を咥えて火を点けた。

 

 

〜八幡side〜

 

よぉ、何気にこっち(GIOGIO)側で初めて俺視点になった八幡だ。←メメタァ!

 

承一郎『君っていつもメタいよね?』

 

気にするな。いつもの事だ。さて、久しぶり皆と話したいしな。

 

俺は早速あいつらの所へ向かう。海風が心地いい。

 

承一郎『ついでにサービスだ。持ってけ泥棒』

 

歩きながら承一郎()の体を骨が覆う。覆われた姿は…

 

八幡「俺の…姿に」

 

そう、魂が砕ける前の姿になった。手鏡を見ると、懐かしの我が腐り目が。あれ?それほど懐かしくないはずだよな?なんか二日くらいしか経過してないはずなのにもう2、3ヶ月は経っているような…。←メメタァ!

 

承一郎『さぁ、行って来い八幡。一回皆と話して、覚悟を決めろ』

 

八幡「おいおい。勘違いしてるようだが、覚悟を決めた先があれだったんだ。お前でも、あの状況はどうしようもない…ああする以外は方法がなかった。犠牲になったわけじゃあない。全滅よりかはましな結果を取っただけだ。ついでに言えば覚悟を決めるのはお前だこのボケナス!」

 

承一郎『へ?』

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

俺は四年前に自己紹介したときに承一郎が傭兵と言ったときに一兵士だと思っていた。そしたならば総司令と来たものだ。大した奴だと思った……が、とんでも無かった!何で総司令が一兵士の戦いをやってんの!?

 

承一郎『いや、どうも後ろでふんぞり返ってるのはちょっと…』

 

八幡「アホか!今はこの作戦に全力を注いでいるならなおさら全般指揮に力を入れろよ!リアルタイムで情報を加味して戦術練れよ!ふんぞり返ってるだけだと思ってるんじゃあない!むしろ一番責任重いわ!なに責任から逃げてんの!?そりゃ一兵士としては大した戦果だが、司令官としては最低だわ!」

 

ほんと、そこ。指揮官が歩兵をやるとかありえんから。

 

承一郎『ぐぅ!』

 

八幡「まぁ、お前なりに一生懸命だったんだろうが、お前はここの司令官だ。立場に見合った仕事をしろよ?」

 

実際は他にも色々あるんだが…。生きていたから目を瞑ろう…。瞑ってる領域が広すぎるがなぁ!

 

八幡「…明日はジョルノに指揮を執らせろ。そう言うのは一番慣れてるからな」

 

厳しいことを指摘した反省だ。俺も怒られてくるか。

 

陽乃「八幡くん…!」

 

陽乃さんは涙をこぼしながら俺に抱きついてくる。そして顔を近づけるが、俺は制する。

 

八幡「待ってくれ、陽乃さん。この体は承一郎のなんだ。外見は骨の鎧の応用らしい。だからキスはアウトだ」

 

それに、俺の一番はいろはだ。元に戻ったときはまずはいろはとだ…。

 

陽乃「ホントに…ホントに八幡くんなのね…?」

 

ボロボロと涙が溢れる陽乃さんの頭を撫でる。おいおい。魔王はるのんはどこへ行ったんだよ。

 

けど…助けてくれてありがとう……。それしか感謝の言葉が浮かばない。

 

ミスタ「承一郎のやつ、ホントに粋な奴だな。さすがジョルノの弟だ」

 

ジョルノ「そうだね。世界は違えど、彼は僕の弟だよ。だけど八幡…彼は…」

 

八幡「ああ。わかってる。明日の総指揮はお前に任せるように進言した」

 

ジョルノ「僕がやるのは普通の用兵だよ。それにスタンドの力を加味させたものだけど良いのかい?」

 

八幡「まあな。とんでもないものを飼っているわ…。だから闘争本能を抑えられずにあんな戦術をやってるんだろ?明日は…俺がやる」

 

そう言われている承一郎とジョニィは精神世界で眠っている。お前の本物に囲まれている幸せな夢でも見ていれば良い。

 

そして…承一郎達が嫌な思いをしたんだ。俺も約束を果たさなければフェアじゃあない。

 

八幡「ジョルノ…陽乃さん…皆…済まなかった」

 

これだけは言っておかなければならない。だが、ジョルノは首を振る。

 

ジョルノ「それは僕たちだけに言うことじゃあない。君は知らないだろうけど、君の魂の欠片が飛んでいった先々では戦いが起こっているようだ。その言葉は本体に戻った君が全員に対して言う言葉だろう。もちろん、彼と彼の本物に対してもね」

 

それは了解だが、あの予言には先があった…だと?

 

ジョルノ「君が飛んでいった5つの世界にはそれぞれ異変が発生する。そこでは僕たちの力が必要となるらしい。こんな戦いはどこでも始まっているんだ。ゲリラの真似事をする事になるとは思わなかったけどね」

 

八幡「しょっちゅうだろ。芥子畑に対して正規軍の振りをしてゲリラを仕掛けるのは。無意味に用兵術や一般戦術が身に付いたわ。それに5つの世界でもドンパチねぇ…。ここはマジでドンパチ始めるし」

 

だからこの世界にはジョルノや陽乃さん達しかいないのか。

 

異変……ねぇ。承一郎の闇とその原因……。

 

だったら、その闇は俺がある程度持とう。さて、明日は俺がドンパチだ。鋭気を養うか。

 

 

<= to be continued=




おまけ

承一郎・ジョニィ「「zzz……」」

八幡「それにしても死んでるように眠るなこいつら」

承一郎「…ディオォッ‼︎」

八幡「⁉︎」

ジョニィ「ジョジョォッ‼︎」

八幡「⁉︎」

承一郎・ジョニィ「「zzz……」」

八幡「なんだったんだ…?」


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敵には道化になってもらおうか

二日後のある日。

 

承一郎「三ヶ所同時攻撃?それも全て陽動?」

 

今回の任務はデスペラード社の研究所制圧だ。なんでもその研究所、廃棄物の不法投棄に人身売買、挙句の果てに人体実験を行っているらしく、依頼を受けたのだが…

 

ジョルノ「そうだよ。施設に近い駐屯地を同時に攻撃する」

 

そう、今日はジョルノ兄さんが指揮を執る事になったのだ。

 

承一郎「何でまた…それに兵力は…」

 

ジョルノ「それなら初日に進軍させてある。十分な仮眠を取らせていつでも動かせる準備は出来ている」

 

ジョルノ兄さんは司令所の地図に歩兵部隊の配置、砲撃部隊の配置、対メタルギア部隊の駒を置く。

 

ジョルノ「ついでにいうなら目的の施設も含めて工作部隊が通信機能から地雷撤去、逆に地雷の設置も終え、潜伏の伏兵も配備済みだよ」

 

承一郎「地雷って……」

 

ジョルノ「対戦車地雷だよ」

 

僕はほっと胸を撫で下ろすが…

 

ミスタ「人の重さで反応するけどな」

 

承一郎「なっ!」

 

ジョルノ「何を驚いているんだい?人の重さで反応する対戦車(・・・)地雷だよ。まぁ、それで反応してしまったのならその人はよっぽど重かったって事だよ」

 

そういえばウチに戦車よりも重心が低い大男、アルマジロがいたな…じゃあなくて!

 

八幡『後でドーザーでも走らせて戦車が通過したような偽装を施せば問題ない。そんな戦場なんてどこにでもある。安心しろ、殺さない威力で仕掛けてあるから』

 

それを聞いて安心した。

 

陽乃「殺せば敵兵を減らす数は1人。だけど、負傷させればその人を下がらせる為に人員を割かなければならないの。1人を殺すよりも1人を負傷させて二人から三人を下がらせた方が効率が良いからだよ?承一郎君?」

 

承一郎「な、な、な……」

 

オセロット「基本戦術ですね。むしろ当たり前の戦術です」

 

シブいね、オセロット!僕ももっと年をとったらオセロットみたいなハードボイルドがいいな…じゃあなくて!

 

ジョルノ「救護所や非戦闘要員も始末してかまいません。僕らにとっては等しくどうでも良いので」

 

承一郎「でもジュネーブ条約では…」

 

ジョルノ「ジュネーブ条約からは反していますよ。最初からね。これは最初から戦争ではない。戦争が始まっていない。ただの非合法武装集団同士の小競り合い。まぁ、他の国際法には引っ掛かるかも知れませんが知ったことではありませんよ。全ての罪は全部あちらに被って貰えばいいんですから。砲兵部隊の準備状況は?」

 

オセロット「気象、測量、試射、弾道計算。準備よし」

 

ジョルノ「同時攻撃開始。着色煙幕弾、化学兵器弾、生物兵器弾、ナノマシンウィルス弾を使用して攻撃支援射撃開始。その間、各部隊は偽装を維持しつつ、迂回をして攻撃準備線戦まで前進開始」

 

確かにBWC(生物兵器禁止条約)CWC(化学兵器禁止条約)は『多国間』だから明確な『国』を持たない僕達には無意味だし、あくまでも『小競り合い』だから例外にもなるのだろう。けどさ…

 

カズ『砲兵部隊、攻撃開始』

 

観測部隊から送られてくる敵の被害状況。かなりの敵の戦力を削ることに成功している。

 

敵は相当パニックに陥っているが、砲兵部隊は敢えて暴露されているので迎撃部隊を出してくる。

 

本命の目標からも三ヶ所同時に横腹を突くように迎撃部隊を出してきた。

 

ジョルノ「砲兵部隊、撃ち方やめ。本陣地に陣地変換。遊撃部隊は砲兵部隊の陣地変換の支援のため、敵増援部隊の足止めを実施。各部隊は敵の駐屯地の制圧部隊と迎撃部隊殲滅に別れて攻撃開始。本陣地に展開している砲撃部隊は歩兵部隊の突撃準備線に入りし次第突撃支援射撃を開始」

 

観測部隊や通信部隊と連携して順調に敵を破壊していく。

 

承一郎「手際が良い…」

 

ジョルノ「本来はこれを君がやるべき事なんだ。一兵士の行動で満足している場合じゃあない。そんなのは司令官として下の下だ。戦闘行動だけじゃあない。兵站、通信手段、救護所や野戦病院の確保や維持。作戦が失敗した時の退路の確保や輸送手段。それらを運用する資金運用を考慮した戦術を考えるのが君の役割だ。特に補給線の確保は部隊の生命線とも言える」

 

前線の維持以上に補給線の維持が重要だ。そこを的確に突いたジョルノ兄さんの采配は素晴らしい。

 

ジョルノ「敵の戦闘部隊は見事に踊らせました。手薄になった本命に特殊部隊は突入開始!」

 

承一郎「分かりました。行け、髑髏部隊(スカルズ)ッ!」

 

瞬間、どこからともなく髑髏部隊が現れ、頭を垂れる。それぞれ高周波ブレードと銃が装備されている。

 

髑髏部隊は僕が創る空間の中に一斉に飛び込む。

 

承一郎「髑髏部隊はあまり離れると制御が難しいので行ってきます。コブラ部隊!ついて来てくれ!」

 

次に現れたのは亡き母、理那が率いていたコブラ部隊だ。今はフィアーとソローが加わった事で更に強力な部隊となった。

 

ちなみにクリスタル・ファングで最年長であるジ・エンド(明らかにDIOより長生き)は今は車椅子に座って眠っている(死んでいる)。彼曰く『残りの余命を戦闘時に使う』らしい。

 

余談だが目がすっごく開く。もう少しで取れるんじゃあないかってくらいに。今回は狙撃の必要がないのでおじいちゃんは留守番だ。

 

承一郎「それと陽乃さんと留美ちゃんもお願いします」

 

陽乃「OK!行きましょ、留美ちゃん!」

 

留美「ええ、分かったわ」

 

承一郎「オセロット!愛国者(パトリオット)を!」

 

オセロット「はい!」

 

オセロットから渡された母の形見である突撃銃パトリオットを左手に取る。圧倒的火力の弾幕で敵を殲滅するのに特化した銃だ。

 

空間の中に入り、たどり着いた場所は下水道の中。その正面に扉があった。諜報班が独自に調査によって判明した。

 

iDROIDの有線を扉の配線に繋いでカズの『TOKYO通信』が侵入し、扉のシステムを掌握する。

 

承一郎「カウント!3、2、1、GO!」

 

僕の声と同時に扉が開き、僕達は突入した!サイボーグ達はナノマシンウイルスによって疲弊していて髑髏部隊とコブラ部隊に制圧される。

 

だが、月光が一機跳躍してきた。

 

陽乃「大型機械兵……ヘロヘロになってないのがいたんだ。今度はお姉さんが倒すかな?」

 

承一郎「陽乃。前にも言ったがおまえの能力では」

 

陽乃さんの『アヌビス神』、転生前なら操る人間の限界を振り切って攻撃しただろうが転生した後は本体はあくまでも陽乃さんだ。

 

故に陽乃さんの今の『アヌビス神』では大型無人機には太刀打ちは出来ない。

 

陽乃「承一郎君。君、四年前のままだと思ってるのかな?」

 

ハズなのだが、

 

陽乃「うりゃぁ!」

 

陽乃さんは袈裟斬りに斬り付け、返す刀で逆袈裟に斬る。

 

承一郎「ふざけてるのか?一切傷が」

 

ドオオォォォォォォン!

 

月光は傷すら入っていない状態で倒れた。

 

承一郎「なん………だと………?」

 

陽乃「承一郎くん。やり直しをしてみる?あの時のやり直し。はっ!」

 

僕は『村雨』で私の『アヌビス神』を受け止めようとするが、

 

スパン!

 

陽乃さんの『アヌビス神』が村雨を透過し、その首をはね、更に縦一文字に僕を切り裂く!

 

………骨のプロテクターだけを。

 

陽乃「私の勝ち。私達はスペックだけなら君にかなわない。能力も君のに比べたら大したことは無いかも知れない。だけど、やり方1つでこうなるの」

 

僕は息を飲む。

 

陽乃「私が本気なら、骨のプロテクターと君の体が逆になってた。骨のプロテクターの中で君は生首になり、体は開きになってた。アヌビスのもう一つの能力、忘れてない?」

 

承一郎「透過………能力……」

 

思い出した。『アヌビス神』の使い手を操り、戦えば戦うほど強くなる学習能力とはもう一つの能力。当時のポルナレフさんを圧倒した能力。

 

陽乃「部分透過………。斬りたい所を斬り、他は透過させる………私の前には防御力なんて意味をなさない。回避以外の防御に意味はない。これさえ手に入れば、こんなのはただのガラクタなんだよ?」

 

陽乃さんは僕にあるもの見せる。

 

承一郎「これは……設計図?」

 

陽乃「そうだよ?最初にこれらの構造を知れば、大体どこに重要機器やパーツがあるかが解る。車なんかもそうだけど、細かな違いとかあっても構造はメーカーが同じなら似たようなものでしょ?だから最初の透過で大体の位置を把握して、二回目の斬撃で自爆機能の爆弾のダミーの線を全部斬ったのよ。それでボム。簡単簡単♪」

 

次に再び大型機械兵が出てくるが、陽乃さんは相手の頭の上に乗り…

 

陽乃「ここに生体ユニットの脳がある」

 

ストン…………透過させて脳だけを突き刺し、まるでコーヒーのミルクや砂糖を混ぜるようにぐるぐる回す。

 

陽乃「脳をやられて生きるなんて吸血鬼や究極生命体くらいだもの。簡単簡単♪」

 

陽乃さんは自爆する敵の大型機械兵からジャンプして着地する。

 

陽乃「1勝1敗ね。昔の私を倒したからって、今でも弱いだなんて思わないで。別に私は強くなってはいないわよ?せいぜい波紋の練度が君と同じくらいになったくらい。後は工夫だけ」

 

承一郎「………まさかあっさり負けるなんてな」

 

陽乃「不意討ちだったからね。対策を練られればなんて事はないわよ?でも、これが本気だったら…たらればはないわ…。今、君は一度死んだの」

 

陽乃さんは更に先へと進んだ。

 

留美「陽乃を甘く見ない方がいいわ。私は知らないけど、あなたと別れた四年間の間に彼女達は更に強くなったらしいわ」

 

承一郎「…やれやれ、一本取られましたね。でも、僕はまだ全力を出していませんでしたよ。そっちの世界での四年前は」

 

留美「!危ないわ!」

 

僕の後ろから月光が襲いかかってくるが、

 

承一郎「凍れ、『村雨』ッ!」

 

ピィッキィィーーーーーz__________ンッ!

 

『村雨』で斬った箇所が氷漬けになる。そこをパトリオットを左手に持ち、

 

承一郎「アリーヴェデルチ(さよならだ)

 

ダダダダダッ!とパトリオットの弾丸が吐き出され、月光は粉砕された。

 

ライフル弾の火力とマシンピストルの取り回しの良さの両立を基本コンセプトにしたこの銃は、バレルを短く、ストックを切り落としハンドガンサイズに縮小されている。

 

その構造から反動がとんでもないものになり、吸血鬼のパワーでやっと片手で取り扱える物品だ。その代わり百連装サドル型ドラムマガジンが使われていて弾数が多いが、並の人間には到底扱えない。

 

オセロットでさえ両手で使うこの暴れ馬を片手で取り扱えた母というのは人間を止めていると思う。

 

留美「…すごい銃ね、反動がとても大きそう」

 

承一郎「とんでもないじゃじゃ馬ですよ」

 

気を取り直し、僕達は先へと進む。

 

ザ・ペイン「行け、蜂達ッ!」

 

ザ・ペインの蜂の群れが先のルートを索敵を行う。彼は蜂達と視覚なども共有出来るという利点がある。

 

ザ・ペイン「ボス、この先部屋があります」

 

承一郎「分かった」

 

ザ・ペインの言った通り部屋があった。僕達はカバーし合いながら部屋に入る。

 

承一郎「…ここは?」

 

クリアリングをして改めて部屋を見ると、たくさんの何か(・・)が水で満たされた巨大なガラス管の中に入っていた。

 

一つの何か(・・)のバイザーのようなものが上に上がり、現れたのは…

 

承一郎「これはッ…⁉︎」

 

目玉(・・)だった。

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドド

 

ギョロッ!効果音が出そうなほど他の管の中に入っている何か(・・)、いや()も一斉に反応して僕達に視線を集める。

 

陽乃「うっ…⁉︎」

 

承一郎「これは…サイボーグの脳ユニット…!」

 

諜報班の調べでは、ここ最近マフィア達によって子供達が拉致されているという情報はあったが、まさか…!

 

ジョニィ「奴ら、子供達の脳を抜き取っていたのか…!」

 

頭痛がして頭を抑える。白い角がメリメリと頭から突き出て血が流れる。

 

陽乃「承一郎君…?」

 

承一郎「…なんでもありません。それより、これが子供達から抜き取られた物だとしても、まだ抜き取られていない子供達もいるはず。それとデスペラード社の狙いを探らなければ…」

 

ザ・フィアー「ならばサーバールームを探しましょう。そこから副司令の『TOKYO通信』で…」

 

承一郎「そうだね、じゃあサーバールームを探そう。ザ・ペイン!」

 

ザ・ペイン「了解です、ボス!」

 

僕はザ・ペインが索敵を行う間、葉巻を吸って溢れんばかりの怒りを抑えていた。



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クズにはそれ相応の罰を

僕達はサイボーグ達を倒しつつ研究所のサーバールームに到着した。

 

iDROIDの有線をサーバーに接続して『TOKYO通信』が再び侵入、情報を集める。

 

カズ『ボス、お目当ての動画が見つかったぞ。警備サイボーグの視覚ログから例の男が写っていた』

 

承一郎「再生してくれ」

 

カズ『ああ』

 

iDROIDがデータを投影していく。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

自分が見ている視界が動いている、歩いているのだろう。扉の前に立っているサイボーグと IDチェックをして警備を入れ替わった。

 

大男『…早く製品を送るんだ。 VR訓練はもう始まっている』

 

次に視界に移ったのはスーツを着た男とコート着た大男、そして白衣を着た男だ。スーツの男は顔が見えない位置に立っている。

 

研究員『「シアーズプログラム」ですか?』

 

大男『ああ、リベリアでの少年兵訓練を仮想(VR)化した。 VRといっても脳に直接情報を送っているわけだから彼らにとって現実と変わらない』

 

『シアーズプログラム』…二代前のアメリカ大統領、ジョージ・シアーズが残した負の遺産というやつだ。彼はそれが露見して暗殺されたらしい。

 

研究員『素晴らしい技術ですな』

 

大男『追従は不要だ。それより早く出荷しないとここも危ない。我々の計画を嗅ぎつけた奴がいる』

 

完全に僕達のことだな、それ。

 

研究員『ですが、製品の数が揃っていません。生身の脳というのは一つ一つ異なります。それを私がこの手で取り出して一つ一つパッケージングするのですよ、フフッ…』

 

こいつら、絵に描いたようなクズだな。ヘドが出る。こいつらは子供たちを商品として扱ってやがるッ…!

 

スーツの男『なるほど、話は分かった』

 

今までしゃべっていなかったスーツの男が喋る。

 

研究員『お分かりいただけましたか』

 

研究員はスーツの男の前に立つ。

 

スーツの男『ああ、出荷が無理なら素材は処分しよう』

 

研究員『え…?ですがあれだけの素材を集めるにもそれなりの時間が…』

 

スーツの男『フッフッフッフッフ…中南米にどれだけのストリートチルドレンがいると思っている?また集めればいい。各国政府も喜ぶだろう。犠牲なくして改革はない。全てはより良い社会を創るためだ』

 

こいつは…プッチと同じ奴だ。自分を『悪』だと気づいていない…もっともドス黒い『悪』だ。こういう奴らは罪悪感というものはない。精神がねじ曲がったサイコパス野郎だ。

 

研究員『…分かりました、ですが素材の調達にかかった費用は…』

 

スーツの男『それは保証しよう。経理部から連絡させよう』

 

研究員『ありがとうございます。確認が取れ次第、素材は処分いたします』

 

スーツの男『要件は済んだな?そろそろ行くぞ』

 

司会の向きが変わる。どうやらこの視覚ログのサイボーグが正面に向き直ったらしい。

 

スーツの男『我が国のためには、「テクムセ作戦」の方も進めんと…』

 

研究員『本日はご足労ありがとうございました』

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

承一郎「見たかカズ?あの大男、資料で見た…」

 

カズ『無法者(デスペラード)の首領だな。通称サンダウナー、カルフォルニアの熱風…』

 

今さらながらデスペラード社の幹部ってなんでこうも厨二臭い名前なんだろう?会社の名前も…いや、ウチも同じような感じだから突っ込んだら負けか。

 

承一郎「子供達が…」

 

カズ『間に合うか?』

 

承一郎「分からない。だがこれは昨日の記録だ。もしかしたら経理部の連絡とやらがまだなのかもしれない」

 

カズ『そうかもな…それにしても奴ら、VR訓練はすでに始まっていると…』

 

承一郎「さっきの脳とは別に、すでに奴らの手元に送られた脳がある…ところで、あのスーツの男は?」

 

カズ『調べてみよう。見覚えがある気がする』

 

承一郎「分かった、僕達は子供達を探す!」

 

陽乃「じゃあ、これからやる事は決まったわね」

 

承一郎「はい、まずは敵を制圧しながら子供達が囚われている部屋を探します。運ばれた脳は無理ですけど、ここにある脳は保護の流れでいきましょう」

 

ザ・フューリー「なら、ここは手分けした方がよろしいかと。この研究所はかなり広いですし、我々は自ら言うのはなんですが一騎当千の猛者と言いますか。サイボーグや無人機に遅れは取らないと思います」

 

承一郎「僕もそれに賛成だ。制圧もそうだけどこれは時間との勝負、子供達が殺されてしまう前に終わらせないと意味がない。僕は髑髏部隊と、陽乃さんと留美ちゃんはコブラ部隊と一緒に制圧しましょう」

 

陽乃「それじゃあ承一郎君、気をつけて」

 

承一郎「そちらこそ気をつけて。コブラ部隊、よろしく頼む」

 

キング・クリムゾン‼︎

 

陽乃さん達と別れて数十分後、カズから連絡が入った。

 

カズ『ボス、あの男が誰か分かった!スティーヴン・アームストロング、コロラドの上院議員だ。時期大統領候補の一人でもある。二年前にはあるPMCとの癒着が大陪審に調査されたが…』

 

承一郎「ワールド・マーシャル社か?現在業界最大手の…」

 

カズ『ああ、サイボーグ兵士に最も力を入れている企業でもある。つまり、デスペラード社のバックは…』

 

承一郎「保安官(マーシャル)無法者(デスペラード)が手を組んだ訳か。全く、いいセンスだ」

 

カズ『だが、どうする?ワールド・マーシャルがバックとなると、話は簡単じゃあない。アームストロングの件も含め、奴らはアメリカの経済界に深く入り込んでいる。大手メディアは奴らの醜聞(スキャンダル)を報道しない』

 

承一郎「このまま奴らの好きにさせておくのか?この研究所(ラボ)を潰したところで、いずれまた同じ事を始めるぞ?あいつの言っていた『テクムセ作戦』とやらも気にかかる。奴ら、何を企んでいる?こんな事までしてサイボーグを増やすには何か理由があるはずだ」

 

テクムセの由来はおそらく大統領に降りかかっていたという『テクムセの呪い』からだろう。何か嫌な予感がする。

 

カズ『だが奴らと戦争を始めるわけにはいかないだろう。一応は法治国家だぞ、アメリカは』

 

承一郎「どうだろうな?デトロイトに続いてデンバーも警察を民営化している。委託先は…」

 

カズ『地元の大企業、ワールド・マーシャルだ。分かってるさ。とはいえ、全ては法的なプロセスを経ている』

 

承一郎「…とにかく、今はここに囚われている子供達を助け出そう。話はそれからだ」

 

カズ『ああ、頼むぞ』

 

いくらか進んだ先にある装置がある部屋に到着した。少し冷えているな。

 

オセロット『人工血液充填型の臓器保全装置(クライオ・プリザーバー)だな。予備冷却が始まっているようだ』

 

承一郎「どういう事なんだい?」

 

オセロット『この装置には冷却した人工血液が充填されている。摘出した臓器を入れておくと冷却により代謝を低下しつつ人工血液で酸素を補給する。ここに入れておけば腕だろうと脳だろうと数時間は維持出来る』

 

承一郎「その予備冷却が始まっているという事は?」

 

オセロット『おそらく奴ら、脳は諦めて他の臓器だけでも売り捌くつもりかもしれない』

 

承一郎「なんて奴らだ」

 

オセロット『急いだ方がいい』

 

承一郎「ああ、分かっている」

 

ようやくたどり着いた。僕は子供達が囚われた部屋を発見する。子供達と僕を隔てるガラスはあるが、おそらく防弾ガラスだろう。『村雨』なら余裕で切断可能だ。

 

だが急に警報が鳴り、子供達がいる部屋へ何かが流れ込む。

 

承一郎「なんだ?」

 

研究員「そこまでだ」

 

後ろを振り返ると、視覚ログで見た胸クソ悪いあの研究員が少年に銃を向けている。

 

少年「た、助けて…!」

 

研究員「クロロホルムを知ってるか?有機溶剤だが麻酔にも使える。ただ一つ欠陥があってな。吸い過ぎると死んじまうんだ」

 

子供達を見ると、咳き込んで苦しんでいる。僕は『村雨』を引き抜こうとするが、

 

研究員「ガラスを割るか?そのときにはこいつの頭は吹っ飛ぶ…」

 

仕方なく僕は『村雨』を鞘に納める。

 

研究員「投降しろ。それともお前は命を数で秤にかけるのか?」

 

こいつ、とんでもないクソ野朗だな。ヘドが出る。どうするか?『世界』を使ってもいいけど今は奴の動きを止める『仕込み』に能力を使っている。

 

少年「助けて…助けてくれ…!」

 

研究員「フン、言ってるだろう。早く「早く皆を助けてくれ!」何ッ⁉︎」

 

少年「俺の命なんて…どうせクソだぜ…。こういうクズを道連れに出来るなら…本望だ…!」

 

研究員「黙れ…!」

 

…驚いた、なんという『勇気』だろうか。この少年には誇り高い意志がある。

 

承一郎「…少年、君の名を聞こう」

 

ジョージ「俺は…ジョージだ」

 

ジョージか…僕の異母兄弟、DIOが生み出した屍生人(ゾンビ)に殺された男の名。数奇な運命を感じるな。

 

承一郎「ジョージ…いい名だ。君の決意、しかと受け取った」

 

僕は『村雨』を引き抜いて研究員の方へゆっくりと歩み寄る。

 

研究員「や、やめろ…!バカな真似はよせ…!」

 

承一郎「だが、それは『覚悟』ではない。『覚悟』とは犠牲の心ではない」

 

研究員「なっ⁉︎体が…!」

 

研究員の体は指一本も動かせない。『仕込み』の時間は十分だった。『隠者の紫(ハーミット・パープル)』が奴の体を雁字搦めにするのにはな!

 

承一郎「『覚悟』とは‼︎暗闇の荒野に(・・・・・・)‼︎進むべき道を切り開く事だ(・・・・・・・・・・・)ッ!」

 

僕はジョージをこっち側へ引き寄せ、『村雨』でガラスの壁を破壊した。

 

承一郎「…さて、あんたに対する慈悲の気持ちは全くない。可哀想とも思わない」

 

八幡『待て承一郎、俺がやってもいいか?』

 

承一郎『…いいよ、殺さない程度にならね。後で尋問するからね』

 

ザ・ジェムストーン(以下GS)『了解。さて、腐れ外道(ゴミ)処理の時間だぜ!無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ‼︎』

 

原石(ザ・ジェムストーン)』の拳の連打(ラッシュ)が研究員の全身をバキバキにへし折る!しかもブッ飛んだラッシュから逃れられないように『隠者の紫水晶(ハーミット・アメジスト)』で縛り付けて。

 

GS『無駄ァッ‼︎』

 

最後に思い切り振りかぶり、トドメの一撃を打ち込まれて研究員は壁に叩きつけられた後に倒れた。おい、僕は殺さない程度に言ったんだけどな。

 

八幡『お前の能力なら問題ないだろう?骨を操るってやっぱりチートだぜ』

 

確かに息はあるか。まぁいい、この雑巾をマザーベースへ連れて行くか。髑髏部隊に研究員と子供達を連れさせて一件落着だ。やれやれだよ、全く。

 

 

<= to be continued=



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傭兵の引退

アナウンサー『──…と意味不明な供述をしており、警察では詳しい動機などを調べています』

 

TVアナウンサーがニュースを読み上げるのを聞きながら、僕は車を走らせていた。行く先はデンバー、ワールド・マーシャル本社だ。後部座席にはウルフが座っている。

 

アナウンサー『パキスタンのサラーム大統領を訪問予定のヴァレンタイン大統領は今朝、アンドリューズ空軍基地を出発しました。この訪問はパキスタンの一部における反米世論の盛り上がりに対し、両国の友好関係をアピール…』

 

電話があり、僕はハンドルの通話のボタンを押す。アレを出してきた以上、装備品である通信機を持ち出すのは窃盗だ。だから今は軍用の通信機はもっていない。

 

ジョージ『ニンジャのアニキ!』

 

僕をニンジャのアニキと慕う少年、ジョージが通信相手だった。なぜそう呼ぶのかというと、研究所で研究員の動きを何もせずに止め、ボコボコにしたのを見たかららしい。

 

まぁスタンドが見えないからそう思えるのだろう。後は格好からか。

 

承一郎「ジョージか。体の方は大丈夫かい?」

 

ジョージ『快調だぜ!他の皆も元気にしてるよ』

 

承一郎「そうか、それは良かった」

 

ジョージ『それより、あいつらの本拠地に行くのか?俺も連れてってくれ』

 

承一郎「カズの奴…素人が来ても足手まといだ。それに、人殺しにはなりたくないだろう?」

 

まぁ、自分が足手まといというのは十分に理解したから人の事は言えないんだけどね。

 

ジョージ『でも…』

 

承一郎「『よく狙え。お前はこれから一人の人間を殺すのだ』…君にはその覚悟はないだろう?」

 

ジョージ『そうだけど…』

 

承一郎「そうだ、君が正しい。僕のようにはなるな」

 

ジョージ『わかったよ…』

 

そう言ってジョージは電話を切った。

 

…あの時、僕は彼を助けた。でも、『ジョージごと研究員を斬ってしまおう』とも考えてしまった。

 

僕は小野寺君と出会って戦場を離れようと考えた。でもまだ戦い続けている。角もヘシ折ったはずなのにまた生えている。

 

…僕はまだ、あの戦場を求めているのか?屍の山が築かれた、あの血生臭い場所を求めているのか…?

 

承一郎「…何が『僕のようにはなるな』だ」

 

八幡『そうだな。才能が無いのに傭兵になるなんて自殺志願者としか言いようがない。よく今まで生きていたわ』

 

承一郎「厳しいね。自分ではあるつもりでいたんだけど」

 

八幡『味方の邪魔しかしていないように見えたがな。代われ。ブラッディ・シャドウ」

 

ダァンッ!

 

八幡「警察官が高速走行中に自殺とは世も末だな」

 

八幡がブラッディ・シャドウで警官の銃口と警官の頭を繋げてザクロにする。コントロールを失ったパトカーは他のパトカーを巻き込んで爆発。炎上した。

 

カズ『ジョジョ!辞表を見たぞ!どういうつもりだ?』

 

承一郎「…悪いなカズ、僕は単独でやらせてもらうよ」

 

カズ『お前、まさか奴らの所へ?』

 

承一郎「ああ、だが組織の総司令官が同業他社に殴り込むわけにもいかないだろう?それに、八幡に指摘されたよ。僕に傭兵の才能は無いって。司令官としても、一兵士としても」

 

カズ『八幡………喋りやがったのか』

 

八幡「ああ。見てられなくてな。誰かが言ってやるべきだろ?」

 

カズ『それはそうだが……』

 

承一郎「カズ……お前の優しさはわかったが…ハッキリ言って欲しかった。言わぬ優しさより言う優しさが…」

 

カズ『すまねぇ。ボス。いや、承一郎……あんたに…兵士の才能はねぇ…カリスマはあっても、才能は無かったんだ…』

 

承一郎「……ハッキリ言ってくれてありがとう。これで僕も個人として遠慮なく動ける。今までありがとう。クリスタル・ファング。すでに相当数の脳髄がアメリカに持ち込まれている。放っておけない」

 

そうだ、放っておけない。子供達のこれからの未来を奪わせはしない。

 

カズ『脳の摘出をしたのは国境の向こう側だ。奴らの行為は合法的な治療扱いになる』

 

承一郎「合法なら正義だとでも?」

 

八幡「正義だな」

 

時折八幡が僕の体をジャックして返答する。

 

承一郎『なっ…………』

 

八幡「哲学になるが、なにが正義で何が悪かなど人それぞれだ。そんな集団としての正義のすりあわせが法律だ。悪法であろうと法律が定めた範囲なら正義なのだろうな。ま、この国でも違法と言うからには悪なのだろうが」

 

承一郎「話は後だ」

 

八幡はハンドルをそのままに……

 

八幡「ブラッディ・ワールド」

 

正面にバリケードが見えた。八幡は空間を繋いだまま時を止め、バリケードと敵の車両、警官隊を追ってくるパトカーの上方に飛ばす。

 

八幡「テメェらが張ったバリケードが障害となって道を塞いでいろ。何人死のうが知ったことか」

 

承一郎『だがサイボーグ警察官があの程度で』

 

八幡「自壊する。自然の摂理を甘く見んな。人型兵器が戦場のアドバンテージをとれるなんてのは空想化学の弊害だ。実際には意味がない。現状の兵器や機材で充分に代用が可能な物を……しかもそれよりも脆いものを高い金で買う方が間抜けだろう。貸費効果的に考えたら1機買うのに掛かる費用で重機や戦車を何台も買った方が遥かに効率的だ。こんなものを考えた奴はマジでバかとしか言いようがない」

 

グシャア!

 

サイボーグ達は数メートルの高さから落下した衝撃を受け止められずに潰れていく。

 

八幡「な?次にお前は『ナノマシンで再生するぞ!』という」

 

承一郎『ナノマシンで再生するぞ!……はっ!』

 

八幡「前述した通り、あんなガラクタにそんな高いシステムを使うくらいだったらもっと別の物に使うさ。偉いおバカさんはそれがわからない。お前がこんなガラクタに一々苦戦している理由が正直わからん」

 

承一郎『………』

 

下半身がボロボロになり、残ったサイボーグ警察官が用意したものは…

 

八幡「オイオイ、この街中で撃とうとするのか?」

 

そう、RPGである。PMC次第だとサイボーグには恐怖などの感情はナノマシンによって抑制されているが、いくらなんでもおかしいだろう。

 

警察官「撃て」

 

警官隊「「!」」

 

バックブラストによって上半身が吹き飛んだ生身の警官隊。RPGは車に衝突したと見せかけて。

 

八幡「ブラッディ・シャドウ。自分の射撃を自分で食らえ。ポンコツ」

 

ドグォォォォンッ……‼︎

 

と爆発を起こす。

 

RPGの弾を相手の背後に飛ばして自分で食らって頂いた訳だ。さっきのパトカーに対してやったように。

 

(突撃バカ)が刀一本で敵の陣地に踏み込んだ時、実は八幡がフォローしていなかったら僕は蜂の巣になっていたらしい。

 

高級サイボーグ(無駄金食い)を単独で運用するバカな組織はいない。まぁ、こんなものを使っている段階でバカな組織なのだが。

 

要はサイボーグ兵のような物を運用するとき、周囲にはそれを運用する部隊も近くにいるのが普通だ。

 

そこで八幡は気配を探って見たわけだが……いるわいるわぞろぞろと陣地を構築して地面に穴を掘って巧妙に偽装して。

 

そこで役にたったのがブラッディ・シャドウとハーミット・パープルだ。名付けてハーミット・ブラッディルビーって奴だ。僕を狙っていた小銃の弾を射った本人に食らって死んでもらっていた。

 

あの時思わずさすがだ……と言ったのはブラッディ・シャドウの能力に対してだ。僕は自分の事と勘違いしていたが、実際は空間を繋げる能力に対して敬意を払っていただけに過ぎない。

 

小銃の弾を骨のプロテクターでガードすることはできない。小銃には連発機能がある。他方向から連発で射たれた拳銃以上の威力の弾丸は、骨のプロテクターなど難なく撃ち抜く。

 

八幡が対処していなければ僕は間違いなく死んでいた。更に言えば僕のミスはそれだけではないようだ。

 

あんな場面で刀一本で突撃したならば、味方が射撃をすることが出来ない。活躍しているように見えて実は僕やジョニィは味方の邪魔をしていた。司令官としてだけでなく、傭兵としての才能がない…と評価した理由はそこにある。

 

アイデンティティーだった傭兵としての誇りを八幡がバッキリ折ったのは内心辛かったが、逆に感謝もしていた。八幡は僕を想ってくれて言ってくれたんだ。

 

八幡は車から降りて天国の外側に格納する。感謝するさ、お気に入りの車がお釈迦にならずに済んだんだからな。

 

ウルフ『この先を探索してくる』

 

ウルフはビルに飛び移り、先へ進んで行った。しかし、なぜ警察官が八幡を襲う?僕達は何もやらかしてないぞ?

 

警察官「州法によって未登録の戦闘用サイボーグは市内に立ち入り出来ない」

 

なるほど、情報を流されてサイボーグ扱いにして処理される手筈だったと。

 

八幡「それで?どうするつもりだ?ポンコツが数台揃ったところで何ができる?」

 

警察官「コロラド州刑法修正18条により、侵入者を殺害する」

 

サイボーグ警察官達は持っていた警棒を展開する。対サイボーグ用に電流が流れるタイプだ。

 

八幡『見ていろ、承一郎』

 

承一郎『何をするつもりだ!八幡!』

 

八幡『何でお前が、ザ・ジェムスーンを使えなかったかわかるか?』

 

承一郎『あれはお前独自のスタンドだからじゃあないのか?』

 

八幡『やっぱりその勘違いか。だったらお前がハーミット・アメジストやザ・ワールドを個別に扱える説明ができねぇだろ?ザ・ジェムスーンは俺が2つ同時にスタンドを出して融合させていたから出来る荒業なんだよ。2つ同時に扱い、合体させていたんだ。出来るはずなんだよ。最初から2つ精神があるお前らならば。今から見せてやるよ!』

 

ジョニィ『ザ・ジェムスーンの能力の使い方だと!』

 

八幡「例えば…これだ!ハーミット・アメジストとブラッディ・シャドウを融合!ブラッディ・アメジスト!」

 

ハーミット・アメジストとを影で伝わせ、ゼロ距離で巻き付ける。そして…

 

八幡「アメジスト・パープル・オーバードライブ!」

 

バリバリバリバリ!

 

八幡「ついでにラッシュも受けとれ!」

 

ゼロ距離から繰り出されるブラッディ・アメジストの無駄無駄ラッシュ。

 

八幡「次はこれだ!ザ・ワールドとクリスタル・ボーンでクリスタル・ワールド!時よ止まれ!」

 

ドォォォォーーーーーz__________ンッ‼︎

 

僕達では先にクリスタル・ボーンで武器を作ってからザ・ワールドで時を止めなければならなかった。ブラッディ・シャドウでも同じ。時を止めている間ではブラッディ・シャドウは使えない。だが、こうすれば時を止めながらそれぞれの特性を同時に扱える。

 

八幡は波紋の力を全開にし、サイボーグの周りに骨から作り出したナイフをばら蒔く。

 

ジョニィ『エグい…』

 

八幡「ゼロ。そして時は動き出す」

 

ザシュザシュザシュザシュ!

 

サイボーグ「ぎゃあああああ!」

 

八幡「さて…何度も地獄を見てきた俺の攻撃から、お前らは滅びずにはいられるかな?見てろ一条ブラザーズ。お前らのスタンドのえぐさの本質を。クリスタル・シャドウ!」

 

ジョニィ『俺達のスタンドで何を…』

 

八幡「久々に吸血鬼の力を使うぞ?」

 

スカルズを大量に発生させ、そして特攻させる。

 

八幡「露骨な肋骨…ブラッディ・シャドウのスカルズを生み出す力と空間をつなぐ力でその場にいなくてもクリスタル・ボーンで骨を自在に変質させて切り裂く」

 

サイボーグ「がああああああ!」

 

八幡「ブラッディ・ボーン…こいつはエグいぞ?自分の骨で…心臓を貫かれて…死ね!」

 

ブラッディ・シャドウの能力で敵の内部に空間を繋げ、クリスタル・ボーンの能力でサイボーグの骨を変質させて相手の心臓を貫く。

 

八幡「あれ?一例を見せるだけで敵が全滅した。いやぁ、相変わらずエグい能力だなぁ。お前らの能力。まぁ、こっそり戦場で使っていたけどな」

 

承一郎『エグいのは…』

 

ジョニィ『お前の発想と性格だ!』

 

八幡「解せぬ」

 

だが八幡のおかげで敵は一掃出来た。このまま先に向かわせてもらおう。

 

ウルフ『道路がバリケードで封鎖されているようだ。建物の中から進もう、ついてきてくれ』

 

八幡「その前にだ」

 

八幡は奴等の通信機を奪う。そして適当に路駐してあった車を移動させ、その中にRPGで完全に破壊したサイボーグ兵に僕の服の予備を着せて適当にボロボロにする。そして車に放り込んだ後に、距離をとってもう一発あったRPGを発射。

 

ドゴォォォォォォォン!

 

八幡「カズ。偽の情報を流せ。一条承一郎はこの場で警察官の砲撃で死んだ…とな」

 

そこで一旦僕に体を返してくれた。ここで別れを告げろと機会を与えてくれたのだ。

 

カズ『状況はどうだ?』

 

承一郎「敵の包囲網が厚い。これから奴らの本社までは徒歩だ」

 

カズ『本当に…行くのか?』

 

承一郎「…僕はもう、うんざりなんだよ。組織の力によって正しい事が捻じ曲げられるのも、虐げられた弱者達を見てみぬふりするのも」

 

カズ『ジョジョ…』

 

承一郎「僕が連中から脳を取り返してやる。サイボーグになるのは避けられないが、殺人機械(キリング・マシーン)にはさせない」

 

カズ『…一人で脳をどうするつもりだ?』

 

承一郎「伝手を辿って上手くやるさ」

 

主に華さんを頼ると思うが。あれは鬼畜だった。モットーが『タイム・イズ・ノット・マネー』だからなぁ…。あの人の秘書はもうこりごりだが、見返りとしてやらされるだろうなぁ…。

 

カズ『だが…』

 

承一郎「これはあくまで僕個人の戦いだ。口出しは無用だ」

 

カズ『…桐崎嬢達はどうするんだ?被害が及ぶかもしれないぞ?』

 

承一郎「橘警視総監に警備を頼むさ。それに集英組とビーハイブにもね。それにここで見てみぬふりをしたら、僕は彼女達に顔向け出来ない」

 

カズ『そこまで言うならこれ以上言わないが…だが、デンバーじゃあ奴らが法律と言っていい。くれぐれも気をつけろよ』

 

承一郎「ああ、わかっている」

 

カズ『そいつはそうと、無線の暗号レベルを上げてくれないか?』

 

承一郎「カズ、君…」

 

カズ『ボス、俺達はボスがあんただからこの組織にいるんだ。あんたと同じ、天国の外側(アウター・ヘブン)を夢見た人間なんだ。前に言っただろう、「あんたが行く所なら天国(ヘブン)でも地獄(ヘル)でもとことん付き合ってやるぜ」ってさ。クリスタル・ファングはあんたを慕って集まった組織だ。部外者になったと言っても、ここはお前の為の組織だ。これで完全なお別れなんて寂しすぎるぜ』

 

天国の外側…国家、イデオロギー、そして時代の流れによって兵士達が翻弄される事のない、理想の楽園。そして、DIOの考えた『天国』を否定する世界を創るという意味を持つ。

 

カズ『それに俺も奴らのやり方には我慢ならなかったんだ。見せてやれ。華々しくただの個人、一条承一郎の戦いを』

 

承一郎「…ありがとう、カズ」

 

キング・クリムゾン‼︎

 

先に進め、店の広告デジタルサイネージが多く並ぶ場所に差し掛かった時、広告の映像が一斉に変わった。その映像とは…

 

サム『よう承一郎、こんな所まで討ち入りか?研究所(ラボ)だけじゃあ暴れ足りなかったか?』

 

承一郎「ジェットストリーム・サム…」

 

実に四年ぶりといったところか。信乃の水を操る『村雨』と相対する炎を操る『ムラサマ』を持つ男。

 

サム『研究所での活躍は聞いたぞ。毒蛇(ヴァイパー)の本性を取り戻したか?』

 

それは主に八幡がやった事だ。僕のやった事じゃあない。

 

サム『それにしても、たった一人で業界最大手を敵を回そうとは大したヒーローだ。だがこんな事をして何になる?ブラジルやコロンビアのガキ共がお前にどんな関係がある?考えてもみろ。南米で子供(ガキ)が売られようが、アフリカで何万人死のうが先進国の奴らは見ぬフリだ。誰も構いはしない』

 

サム『残念だがそれが人間の本性ってもんだ。連中の興味は金儲けとセッ○ス、あとはセレブのゴシップがせいぜい…自由と資本主義の結果だ』

 

僕はそれらの言葉を無視してそのまま噴水の広場まで進む。噴水に投影されていたワインの立体映像が急にサムに変わる。

 

サム『…無視は困るな。お前は何のためにこんな事をしている?たった一本の剣で世界を変える気か?』

 

それはさっき、八幡が言ってくれたさ。だけど、僕は自分の信じる道を歩んでいきたいんだ。それは絶対に譲れない。

 

承一郎「…僕の剣は活人剣だ。弱者を守る剣だ」

 

サム『…弱者か。ならばお前はなぜサイボーグ達を斬る?確かに現行のサイボーグに子供の脳は使われていない。だが知っているはずだ、彼らの経歴を』

 

承一郎「大人は…自己責任だろう」

 

サム『まぁ、そりゃそうだ』

 

ブォン!と音を立てて立体映像のサムが消える。そして建物のガラスに投影される。

 

サム『自分で契約したんだし、自分の責任だろうな。確かにあいつらは自分で判断したんだろう。戦場で手足を失い出来る仕事もなく、サイボーグ手術を受けさせてくれるPMCと契約する事を』

 

投影されたサムはガラスの中をスタスタと歩いて他の建物のガラスに投影される。

 

サム『あるいは内戦で国土も荒れ果て喰う物にも困り…異国の地でサイボーグになる事を。そして彼らは痛みも抑制され、ナノマシンで恐怖すら消され命令のままに命を落とす。それが自己責任と言うんだな?』

 

一際大きな広告板に映ったサムがそう問いかける。

 

サム『ならば見せてやるよ承一郎』

 

承一郎「なんだと…?」

 

サム『戦場には不適切としてナノマシンが封じ込めた感情…それを聞かせてやる』

 

承一郎「どうする気だ⁉︎」

 

サムは僕を人差し指を口元に当てて制する。そして手を耳に当たる。

 

サイボーグ1「いたぞ!」

 

後ろの方から二人のサイボーグがやって来た。しまった、サムが足止めしている間にこっちの位置をつかんだのか!

 

サイボーグ2「殺れ!」

 

ガシャッ!とサイボーグの警棒が展開され、火花が生じる。

 

サイボーグ1『勝てるのか?』

 

サイボーグ2「どうした?」『こいつは仲間を何人も…殺した…』

 

このサイボーグ達、言っている事が矛盾しているッ⁉︎いや違う、後の弱気な言葉はこのサイボーグ達の口から出たものではない。

 

サイボーグ2『来るな…!死にたくない!死にたくない!』

 

これが、封じ込められた感情なのか⁉︎

 

サイボーグ1「いくぞ!」『俺には家族が…』

 

その言葉が承一郎の剣を鈍らせる。警棒を弾くだけに留まり、そのまま鍔迫り合いになる。

 

サイボーグ1『なんで俺がこんな…』「その程度か?」

 

サム『よく聴くんだ』

 

サイボーグ2「死ね…!」『いつまで…こんな生活が…?』

 

間髪入れずもう一人のサイボーグが襲いかかるがそれを避け、距離を取る。

 

サイボーグ2『妻も子供も殺されて…まだ戦うしかないのか?』「弱いぜ、こいつ」

 

二人のサイボーグによる連撃を捌き、両方の警棒を防ぐ。

 

サイボーグ1『自動車爆弾(IED)が脚を吹っ飛ばして…他の仕事はもう…』

 

承一郎「やめろ!」

 

警棒二本を弾き、襲いかかる警棒を防ぐ。

 

サイボーグ2『こんな契約するんじゃあなかった…』

 

気をとられてもう一人の警棒が僕の腹部に当たる。電流を流した警棒が僅かだけど腹を焼く。

 

そしてもう一人の警棒が僕の顔面に直撃し、吹っ飛ばされる。骨の鎧でそんなにダメージはないが…

 

サム『どうした承一郎?』

 

ゲホゲホと咳き込む。口元を拭い、すぐに構え直す。

 

サイボーグ1『金が貯まったら、母さんをアメリカへ連れてきたい…』

 

サイボーグ2「そろそろとどめだ」『早くこんな生活から抜け出さないと…』

 

承一郎「やめるんだ!」

 

八幡『代われ。承一郎(ボケナス)

 

承一郎『なに!』

 

コォォォォ……と波紋の力で体を治癒する。

 

ウルフ『承一郎、大丈夫か?』

 

ウルフは息を整えた八幡に近づく。

 

八幡「ちっ!あまちゃんめ……」

 

承一郎「奴らは自らの判断で契約した…ウルフとは違う」

 

八幡は僕が斬ったサイボーグ達だった残骸を一瞥する。

 

ウルフ『人は皆、違う』

 

承一郎「…いい指摘だ、プロトタイプ。AIは皆同じってわけかい?君の兄弟も?君も人類の進化を促す気かい?」

 

ウルフ『…すまなかった。お前への礼を忘れたわけではない』

 

承一郎「いや…君の意見も間違ってはいないさ」

 

ウルフ『承一郎…AIも学習により変化する。人に限らず、あらゆる知性は独自性を持つ。俺はこのとおり一匹狼(ローンウルフ)だ。人類がどうなろうと興味はない』

 

承一郎「だといいんだが」

 

ウルフ『…それにしてもサムの奴、いつもと少し様子が違った』

 

承一郎「知っているのかい?」

 

ウルフ『知っている。だが俺の知っているあいつはこんな手を使う男じゃあない…』

 

確かに、四年前剣を交えた時の彼とは違った。彼は姑息な手は使わず、自分の剣と力だけで戦う、まさに戦闘狂だったはずだ。

 

承一郎「買っているようだね?」

 

ウルフ『買いかぶりだったか?まぁいい、行こう。この先のデータを渡す』

 

ウルフから渡されたデータをiDROIDで受け取る。

 

ウルフ『忘れるなよ、子供達の事を』

 

ウルフはそう言って先へと進んだ。

 

ウルフ『承一郎、お前は今精神的に動揺している。作戦を中止するつもりはないだろうがしばらくは戦いを避けて進め』

 

サム『苦戦しているようだな。今さらサイボーグを斬るのをためらうのか?お前は一殺多生の活人剣を是としたのではないのか?』

 

八幡「…………」

 

サム『無視か……毒蛇』

 

八幡は少しずつ、時を止めて、瓦礫の埃で体を周囲に溶け込ませ、偽装をする。建物を使って少しずつ隠れながら進む。

 

対赤外線処理が施された市街地戦闘用の戦闘服。体に纏った周囲との偽装も併せて隠れながら、そして細かい動きで匍匐する。

 

サム『動きが違う………まるで本物の兵士のような動きだ。貴様………承一郎ではないな?』

 

八幡「…………」

 

一々返事をする意味などない。この挑発は八幡の位置を特定するために…音源で特定するためにやっている行為。八幡がこそこそと動いているのもそれを避ける為だ。それに……

 

八幡「スカルズ……行け」

 

僕を模したスカルズを囮として出す。

 

サイボーグ3「いたぞ!」『いやだ!死にたくない!』

 

八幡「ブラッディ・ボーン」

 

ブラッディ・ボーンの遠隔操作で足を切り裂き、無力化する。

 

サム『何をした……それに躊躇いがない。貴様は本当に承一郎ではないな?』

 

八幡(スカルズ)「僕は一条承一郎さ。もっとも、お前の指摘も外れでは無いがな。どんな理由であれ、お前らと契約をしたんだ。そのつもりがあろうと無かろうと、覚悟があったと見なす。後悔して無理矢理戦わされていようが知ったことじゃあない」

 

サム『ならばこの数ならどうだ?』

 

大量のサイボーグが現れる。

 

??『使うわよ?比企谷君』

 

八幡「許可する。やれ。雪ノ下」

 

雪乃『了解。フリージング・ビーム!』

 

別の瓦礫の方向から発射されたフリージング・ビームがサイボーグ達に命中する。そして躍り出るチーム黄金の風。

 

雪乃「あなた達から『強制力』を凍結させた」

 

ジョルノ「逃げるも戦うも自由。だけど、戦うからには僕達は容赦はしない」

 

ミスタ「銃のならしはよぉ。もう終わらせてあるからよぉ」

 

留美「ジョルノチームに容赦は無い。この場に留まるならば覚悟があるとみなす」

 

トリッシュ「死にたい奴からかかって来ると良いわ。ここまで来たらいつもの私達よ」

 

陽乃「慣れない軍人行動でフラストレーションがたまっていたんだよねぇ。さぁ、覚悟はできている?」

 

チーム黄金の風「「俺達は出来ている!」」

 

八幡「俺も出来ている!待ってたぞ!俺の家族達!」

 

八幡もジョルノ達と合流する。さあ、ここからが俺達の戦いだ。どう出る?サム。

 

サム『パッショーネだと!?何故ジョルノ・ジョバァーナがここにいる!』

 

ジョルノ「彼の中には……承一郎の中には僕の家族の魂がある。それに承一郎も僕の家族だからね。危なっかしくて見ていられない家族を助けるのに、理由がいるかい?」

 

八幡「それに、邪悪の化身の俺が言うのもなんだが、腐れ外道を許せねぇのは俺も一緒だ。敢えて名乗ろう。俺は比企谷八幡。承一郎に入り込んだ邪悪の化身だ。いくぞジョルノ!」

 

八幡とジョルノが並び立ち、指を天高く掲げる。

 

八幡・ジョルノ「「アーシス!スクランブル!」」

 

 

←To be continued



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季節風(モンスーン)

いつの間にか空に雲が覆われ小雨が降り始めた頃、僕達はワールド・マーシャル本社へたどり着いた。

 

承一郎「兄さん達は先に行って下さい」

 

ジョルノ「君はどうするんだい?」

 

承一郎「僕は少しサイボーグ達を足止めします。大丈夫、後から追いますよ」

 

ジョルノ「…わかった、行こう」

 

ミスタ「それじゃあ承一郎、また後でな!」

 

陽乃「承一郎君、気をつけて!」

 

雨が降る中、チーム黄金の風はビルの中に入っていった。

 

承一郎「…待ってくれるとは律儀な奴だな。出て来い」

 

?「ほぉ…私の事を気づいていたか」

 

ビルのはるか上層の上に立つサイボーグはそう言葉を返す。

 

モンスーン「私の名はモンスーン、『破滅を呼ぶ風(ウインズ・オブ・ディストラクション)』と呼ばれた一人…」

 

承一郎「…御大層な通り名だな、無法者(デスペラード)風情が」

 

モンスーンはいきなりビルから飛び降りる。モンスーンのボディはバラバラになり、足から順番に地面に着いてバラバラとなったボディがくっついた。

 

モンスーン「ここまで来るとは思わなかったな。…それにしても、何がお前をそこまで突き動かすのだ?」

 

承一郎「…あんたの事は知ってるよ。インドネシア出身でかつてのクメール・ルージュの大虐殺の生存者」

 

モンスーン「そうだ。プノンペンのキリングフィールドで、私はこの世界が人類という種が腐りきっていることを知った。…お前もそうだろう、毒蛇?お前も母であるザ・ボスを、親友である信乃を殺され、そう思った事はあったのではないか?」

 

確かにそうだ。僕が才能がない傭兵の道を進んだのも自分では抑えきれない世界への憎悪があったからだ。国に僕以外の全てを捧げた母が殺されるような規範を造った、この世界を。

 

承一郎「…ああ、そうだとも。僕だってそう思った事はあったさ。世界を壊したいと何度も思ったさ。でも、僕には護りたいものができたんだ」

 

雨に打たれ、二人の男が対峙する。

 

承一郎「僕は全てが偽りさ。この体も、この声も、この命も、存在すらも。ありとあらゆるものが偽りでできている。それは変えられようもない事実さ。でも、だからこそ──」

 

承一郎「この胸に抱く想いは、本物であって欲しいと願うんだ。そして、僕は自分が正しいと思う道を歩んでいきたい!」

 

メリ…メリ…と少しずつ角が生えてゆく。それは憎悪。今まで燻っていた憎悪に手綱を取り、飼い慣らす。それが、力となる。

 

承一郎「確かに僕にとって子供達は関係ない。正義か悪かなんてどーだっていい。ただ僕は正しいと思った事をやる。ただそれだけだ」

 

モンスーン「…ならば、やるべき事は決まった。全ては自然の成り行きだ」

 

モンスーンは二本の釵状スタンド、戦術釵ディストピアを構えて言う。

 

承一郎「そうだな。後は刃を交えるのみ」

 

僕は『村雨』を引き抜く。信乃…僕に、信じた道を歩める力を授けてくれ。

 

それに応えるように、『村雨』が青白く輝く。

 

承一郎「…いざ、参る!」

 

 

BGM『The Stains of Time』

 

モンスーンの顔で唯一見えた口元が戦闘時のバイザーで見えなくなった。

 

それが合図になった。

 

僕とモンスーンはお互いに走り出し、刃をぶつけ合う。

 

モンスーンは一旦距離を取り、何かを投げた。それからはなにか鱗粉状の物がばら撒かれた。

 

モンスーン「赤燐だ、赤外線でも見透せまい!」

 

モンスーンが目視出来ない赤燐の中からディストピアを向けるが、

 

ギィィィィン…ッ‼︎

 

モンスーン「何ッ⁉︎」

 

僕はディストピアを防ぐ。

 

承一郎「伊達に波紋の継承者というわけではない!」

 

僕は波紋の探知でモンスーンが動く事によって動く空気の流れを感じて防いだのだ。

 

承一郎「フンッ!」

 

僕は剣圧で赤燐を吹き飛ばす。そしてモンスーンの体に刃を向けるが、

 

承一郎「何ッ⁉︎」

 

刃がスカァッ!とバラバラに分かれたモンスーンの体をすり抜けた。

 

モンスーン「フフッ、剣圧で赤燐を吹き飛ばすとは、さすが毒蛇といったところか」

 

承一郎「あんた、体のほとんどをサイボーグにしているのか!」

 

モンスーン「その通りだ!くらえ!」

 

モンスーンの体が上下に分離して下半身だけが走り出してくる!

 

下半身が右回し蹴りをくりだす。僕は『村雨』で迎撃しようとするが、右足の部分だけがさらに分離する!

 

承一郎「ぐっ!」

 

蹴りをくらいながらも僕はその勢いを利用してモンスーンの上半身の方に接近する。

 

モンスーン「何ッ⁉︎」

 

承一郎「シッ!」

 

僕の『村雨』がモンスーンの分裂する前のボディを斬る。舞うのは白い人口血液ホワイト・ブラッド。

 

モンスーン「フフッ、さすがだな!」

 

モンスーンは近くの建物の屋上に乗り、

 

モンスーン「殺戮のユートピアへようこそ!」

 

モンスーンのディストピアのスタンド能力が発動、近くの戦車や戦闘ヘリが宙に浮かぶ。

 

モンスーン「マグネットパワー!」

 

モンスーンの周りを舞っていた戦車や戦闘ヘリが承一郎に迫る!

 

どうやらモンスーンのスタンド能力は『メタリカ』のように血の中の鉄分から武器を作るというような精密さはない代わりに強力な磁力を操れるようだ。

 

承一郎「WRYYYYYYYYY(ウリィィィィィィィィィ)ッ‼︎」

 

僕は卓越した剣さばきで飛来する戦車や戦闘ヘリを切断していく。

 

それらを切断している間にモンスーンは僕に迫り、流れるような二本のディストピアの連撃を繰り出す。

 

連撃によって『村雨』は上に弾かれてしまうが、そのまま一回転して地面に突き刺し、それを軸にした蹴りがモンスーンに迫るがバク転して回避する。

 

モンスーン「素晴らしい!想像以上の強さッ!」

 

承一郎「そうか、なら死ねッ!」

 

鎌状の水圧カッターを飛ばしながら接近する。モンスーンを体をバラバラにして回避し、そのまま僕に某バラバラの実を食った王下七武海のように迫る!

 

僕はそれを横に跳ぶ事で回避する。そして『村雨』の水圧カッターがモンスーンの頭に迫る!

 

モンスーンは頭部をズラして攻撃を回避する。

 

このままでは奴を倒せない。少しギアを上げるか!

 

承一郎「制御(リミッター)、解除ッ!」

 

脳が、高熱を発する。世界が、スローモーションになる。

 

人体が普段出している力は本来の力の一部であり、全力を出すことはできないようになっている。筋肉が持つ力をすべて使った場合、人体そのものがもたないからだ。これを防ぐために脳がリミッターとして働いている。

 

それを自分で強制的に外す。アドレナリンの分泌量を増やし血液の循環が早まって身体能力が格段に上がり、世界がよりクリアに見える。

 

今まで捉えきれなかった分裂するモンスーンのボディに斬撃が吸い込まれるように入り、白い血飛沫を散らす。

 

モンスーン「くっ!」

 

モンスーンは二本の腕を切り離しディストピアで迎撃するが、僕はそれを弾きながらモンスーンへ迫る!

 

承一郎「おおォッ!」

 

速くッ!

 

承一郎「おおおォッ!」

 

上手くッ!

 

承一郎「うおおおおォォーーーーッ‼︎」

 

より強くッ‼︎

 

今出せる最高出力でディストピアの猛攻を凌ぎきり、モンスーンの懐に入りながら、『村雨』を鞘に納め、

 

承一郎「…ハァァッ!」

 

一瞬の溜めから繰り出した居合斬りがモンスーンのボディを斬り刻む!

 

モンスーン「くっ…!」

 

モンスーンは斬撃を食らいながらもビルの上部に張り付く。

 

モンスーン「電磁力もまた自然の摂理だ!」

 

モンスーンは戦車をいくつもくっつけたものを浮かばせる!

 

モンスーン「ローレンツ力だ!」

 

戦車の塊が縦に回転しながら僕に迫る!僕は『村雨』に吸血鬼の筋力を加えたパワーで弾き返し、

 

承一郎「迸れ、『村雨』ッ!」

 

戦車の塊を水圧カッターでバターのように切断していく。

 

モンスーンは今度は先の鋭い石柱を浮かべる。

 

モンスーン「土に還れ、弱き者よ」

 

石柱にドリルのような回転がかかる。

 

モンスーン「さぁどうする、毒蛇(ヴァイパー)!」

 

僕は迫り来る石柱を跳んで回避、地面に突き刺さった石柱の上に乗りモンスーンに迫る!

 

登りきったその先には、戦車が!

 

承一郎「邪魔だッ!」スパァァァン!

 

戦車を切断し、モンスーンと相対する。

 

モンスーン「死ぬがいいッ!」

 

モンスーンは二本のディストピアを承一郎に向けるが、

 

承一郎「行け、『村雨』ェェッ!」

 

『村雨』から迸る水流が、まるでジェット噴射したかのような勢いで僕の体を押し出す!

 

そのままモンスーンに蹴りを叩き込む。ビルに叩きつけ、間髪いれず蹴りのラッシュを叩き込む!

 

承一郎「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ‼︎」

 

モンスーン「くっ!好きにするがいい!」

 

承一郎「WRYYYYYYYYY YYY(ウリィィィィィィィィィィィィ)ッ‼︎」

 

敗北を悟ったモンスーンに、承一郎は『村雨』でモンスーンの体を滅多斬りにする!

 

承一郎「斬ッ!」

 

最後にモンスーンの首を切断する。

 

そのまま着地、モンスーンのボディが爆散して頭が落ちてくる。

 

モンスーン 『なるほど……、私の、負けか……』

 

承一郎「残念だったな。お前の模倣子(ミーム)はここで途絶える。全て自然の成り行きだ」

 

殺意や憎悪の連鎖というミームに取り込まれ、自らも殺戮のミームを振りまくバケモノと化した男。もう、悪夢から覚める時がきたのだ。

 

モンスーン 『いや……、虐殺のミームは……、お前に……。お前が虐殺を……、続けてくれる……。それが、自然の……、成り行き……。土に還る……、時が来た……。風が吹き、雨が……降る……。強い者が……弱者を、殺す……。これで……、良かったのだ……』

 

そう言い残し、頭部が爆裂する。

 

承一郎「ぐぅっ…‼︎」

 

途端、激しい頭痛が走るッ!

 

脳はさっきの通り人体がもたないから安全装置(セーフティ)がある。人間は普段は潜在能力本来の全能力の20〜30%しか発揮出来ない。

 

僕が行うセーフティの解除は最高80%まだ解放出来る。さっきは45%といったところだ。80%まで解放すると全身がボロボロになる。筋肉120%解放出来る戸愚呂弟ってマジで半端ない。

 

八幡『大丈夫か?』

 

承一郎「…ああ、問題ない。早く兄さん達に追いつかないとな」

 

雨に打たれながら、僕はワールド・マーシャル本社のビルへ歩き出した。



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因縁の決着その①

今回、結構長いです…。

未だにコラボが書き終えていない事に、深くお詫び申し上げます…。

それでは、どうぞ!


八幡「うおおおおォォーーーーーーーーッ‼︎」

 

八幡は今、ビルを文字通り垂直(・・)に走っている。

 

ミサイルの雨あられがビルの壁面を爆撃する中を走り抜ける。しこたまミサイル食らっても耐えるビルの耐久力ぇ…。

 

どうしてこうなった…?

 

バイツァ・ダスト!

 

モンスーンを倒した後、僕はワールド・マーシャル本社のビルに入った。

 

サンダウナー『…モンスーンを殺したか、やるじゃあないか。お目当ての脳はサーバールームで訓練中だ。せいぜい頑張るんだな、毒蛇』

 

僕はサンダウナーの声を無視して先に進む。

 

このビルは一般社員のオフィスや一般の来客とのミーティングスペースなどの低層エリア、高度な軍事機密や技術研究の高層エリアに分かれているらしい。

 

カズが『TOKYO通信』でハッキング出来たのは低層エリアのエレベーターのみ。高層エリアへのエレベーターは幹部達のIDが必要らしいのだがすでに退去されていた。

 

ジョルノ兄さん達は留美さんの『スティッキー・フィンガーズ』で天井にジッパーを付けていったのだろう。もう高層エリアのかなり上のフロアへと進んだらしい。

 

僕の能力は目視した範囲にしか瞬時に転移出来ない。仕方がないので高層エリアへのゲートの扉をロックしている3つの電気供給源を破壊し、上へ昇っていった。

 

だが先に待ち伏せられていたサイボーグや飛行型小型無人機によってビルの外から攻撃を仕掛けていった。僕はそれらの攻撃を無視して瓦礫の山を飛び乗り上階へ進んで行った。

 

だがこの方法ではジョルノ兄さん達と合流するのが遅くなってしまう。

 

八幡『代われ承一郎!』

 

そこで八幡は僕の体をジャックして飛行型無人機が破壊したビルの壁から次から次へと飛び乗りざまに『村雨』を突き刺していき、最後の一体の爆発を利用してビルのさらに上層の窓にくっつく波紋で張り付いた。

 

八幡「このままじゃあ時間の無駄だ!もう駆け登るぞ!」

 

承一郎『止まるなよ、落ちたら盛大にアスファルトの染みになるぞ!』

 

八幡「分かってるッ!」

 

 

そんな訳でGE☆N☆ZA☆I…。

 

八幡「うおおおおォォーーーーーーーーッ‼︎」

 

一際大きな爆発でビルの壁が崩壊する。やっと耐久力が終わったか!

 

八幡は瓦礫の隙間をすり抜けながらビルの内部に突入する。危なかった、下手したら潰れたトマトみたいになってたところだった…。

 

承一郎『…いつもの事だけど、君の意外性には驚かされるよ』

 

八幡「こんなのは日常茶飯事だ」

 

八幡達の日常ってこんなアクロバティックなのか⁉︎

 

カズ『ずいぶんと上まで来たようだな、あと少しだ。奴らの最新の警備データを分析した。その先にVIP用の屋内庭園があるようだ。まずはそこに向かってくれ』

 

承一郎「屋内庭園だって?ずいぶんと優雅な話だね」

 

カズ『日本の古い庭園を再現したもののようだ。どうやらワールド・マーシャルの幹部に日本好きがいるらしいな』

 

承一郎「それで、その庭園をどうすればいい?盆栽の剪定でもすればいいのか?」

 

カズ『いや、その庭園を抜ければ貨物用のエレベーターにたどり着けるはずだ。低層階の制御ユニットからたどってどうにか貨物エレベーターもコントロールを奪えた。サーバールームの場所も分かった。貨物エレベーターでたどり着ける』

 

承一郎「さすがだカズ」

 

カズ『礼なんていい。俺達にはこうする事しか出来ないんだからな。それじゃあ庭園を向かってくれ、ボス』

 

扉を開けると、そこは桜の花びらが舞っていた。日本の昔の都のような街並みがあった。

 

場違いな景色を見る暇もなく、こんな場所にもサイボーグ達は待ち構えていた。

 

僕は『村雨』を抜いて水を帯びさせる。そして、水圧カッターに電流が走る!

 

承一郎「轟け、『村雨』ッ!」

 

一振りで周りの敵に水圧カッターが襲いかかり、

 

バリバリバリィッ!

 

そして電流が流れて敵を黒焦げにする。闇破る雷光(ブレイク・ダーク・サンダー)で雷を帯びたのだ。

 

だがサイボーグ達は次から次へと恐怖をナノマシンで消されて距離を詰めてくる。

 

雪乃「一条君、しゃがんで!」

 

その時、急に後ろから声が聞こえた。僕はそれに従いしゃがむと、前方の敵が凍り付いた。

 

ミスタ「いけ、『ピストルズ』!」

 

ピストルズ『『イイイーーーーーッ!ハァアアアーーーーーッ‼︎』』

 

ピストルズの声と共に弾丸が氷漬けにされたサイボーグの脳を一発ずつ撃ち抜いていく。

 

承一郎「皆さん!」

 

ジョルノ「相変わらず八幡はとんでもない事を考えるね」

 

承一郎「子供達の脳があるVR訓練室はあと少しです!」

 

ミスタ「おし、じゃあこのまま突っ切るか!」

 

八幡『承一郎、代われ!』

 

八幡は『ブラッディ・シャドウ』の空間からあるものを取り出した。

 

承一郎『小銃と短刀?刀ではなく?』

 

八幡「違う。短刀ではなく銃剣だ。古代の戦争でも戦場のアドバンテージを取っていたのは剣ではなく槍なんだ。銃剣は槍の戦い方が出来る。汎用性だけを見れば小銃は刀以上の武器だ。まぁ、見てろ」

 

数体のサイボーグ兵が突進してくる。

 

タタン!タタン!タタン!

 

連発で2発ずつの単連射射撃する八幡。小銃の連発の使い方は2発か3発までが命中と威力を両立できる限界点だ。

何発か命中し、数体のサイボーグの足が止まる。唯一命中しなかった奴が剣を降り下ろしてくる。

 

それを八幡は銃身に装着していた銃剣の刃先で捌き、そのまま……

 

ドズッ!

 

銃剣格闘、縦打撃で相手の溝尾に床尾をめり込ませる。

 

サイボーグ「ぐはっ!」

 

八幡「小銃は弾を射つだけが使い道ではない。そして剣より優れているのはこうやって硬い床尾が槍の石突きのように刃以外でもダメージを与えられる事だ。銃を置くだけの部分とでも思っていたのか?最小限の動きで防御と攻撃が出来るんだよ!」

 

そのままアッパーのように床尾を振り上げる八幡。そして流れるように振り上げた床尾で直打撃で顔面を殴る。

 

八幡「やぁ!とぉぁ!」

 

2回ほど足の動きと腰の入れ込みで直打撃を与えた後に斬撃。銃剣には刀のような切れ味は無いが、高周波が加えられているこの銃剣ならば話は別だ。

 

首チョンパ……。本来なら銃剣の斬撃は敵の頸動脈を斬る為の斬り方。首チョンパ出来たと言うことは本来の使い方としても有効だったのだろう。

 

八幡「無駄!」

 

首チョンパした胴体を蹴り倒し……

 

パン!パン!

 

頭と胴体に一発ずつ射撃。機能停止。

 

承一郎『小銃にそんな使い方があったのか…』

 

八幡「言ったろ。万能武器だって。グリップ以外にも持ち手があるのはこういう使い方をする為だ。刺すだけが銃剣の使い方じゃあない。やぁ!」

 

次は遅れて来たサイボーグの突きを上に捌いて刺突。人間の心臓にあたるそこに銃剣を突き刺し、そのまま銃把からグリップに持ち替え、引き金を引く。

 

サイボーグ「ぐほ………」

 

ばたっ……

 

承一郎『槍のように刺し、そのまま射撃……』

 

八幡「まだまだ!」

 

次は相手が剣道の小手のように小さく斬撃を放ってくる。それも捌くがそのまま相手も突っ込んで来るので体勢的に床尾も刃先も射撃も出来ない。ならば……

 

八幡「正面打撃!」

 

サイボーグ「ぶっ!」

 

一歩後ろに下がって差し出すように銃の下部を前に出す。すると、弾倉が相手の顔面に命中し、更に八幡は一歩踏み込んで床尾を相手の溝尾に打ち込む。

 

横打撃。踏み込む位置によっては相手の顔面や肩に打ち込む攻撃だ。そして前蹴りで引き剥がして首チョンパ。射撃。

 

承一郎『遠距離では射撃、中距離では刺突、近距離では打撃……これが銃剣格闘……』

 

八幡「お前が得意とするCQCを始めとした軍隊格闘技。その中でも一番の技術はこの銃剣による格闘だと俺は考えている。徒手空拳にも、専門武術にもない小銃の使い道が、軍隊格闘技には込められている」

 

サイボーグ「なめるなぁ!」

 

ギイン!

 

サイボーグの斬撃も弾倉とグリップの間で受け止める。剣と小銃のつばぜり合い。

 

この場合、つばの一点で力を入れている剣と、銃身と銃把の二点で力を支えている小銃……どちらが安定しているかは考えるまでもない。そして、銃剣の利点は更に別にある。

 

ドズッ!

 

俺は銃身から銃剣を外し、短剣のようにサイボーグの腹に突き刺す。更に、腰に差してある銃剣の鞘にサイボーグの剣先を当てる。

 

バキィ!

 

銃剣の鞘には缶切りのような窪みがある。それは相手の銃剣の刃先を折るための器具になるように出来ている。

 

八幡「銃剣格闘を舐めたな。近代近接武器にはこういう使い方もあるんだよ!」

 

再び銃身に銃剣を装着する俺。そのまま斬撃を繰り出す。

 

サイボーグ「甘いのはお前だ!毒蛇!」

 

剣先が折れても斬撃を防ぐ道具にはなる。………が、甘かったみたいだ。

 

パン!

 

銃口から上がる硝煙……八幡は引き金には触れていない。ならば何故、八幡の小銃から煙が出ているのか……。

 

八幡「セーフティを解除してある小銃の射線には気を着けないとな。勢い付いた小銃の動きに衝撃を与えるとな?撃鉄が落ちる物もあるんだよ」

 

それを狙っていたらしいんだけどね。

 

サイボーグ「………がはっ!」

 

八幡「終わりだ」

 

刺突攻撃をした後に、セーフティを連発にして鉛弾を食らわせる。

 

八幡「カッコ悪いから注目はされていないが、銃剣格闘は軍隊格闘技。離れれば銃、中距離では槍や剣、近距離では鈍器や短剣になる。距離を選ばねぇ強さが小銃にあるんだよ。Do you understand?」

 

なるほど、勉強になるな。僕も少し勉強するか。本城さんからもすごいディスられてたからね。←メメタァ!

 

キング・クリムゾン‼︎

 

ジョルノ兄さん達が加わった事によって怒涛のペースで僕達は上階へ進めた。ジョルノ兄さん達の能力って無人機&サイボーグブレイカーなんだよなぁ…。

 

承一郎「それにしても、サンダウナーはどこにいる?サーバールームか?僕達を殺したいのならさっさと出てくればいい。勝つ自信がないのか?」

 

カズ『一応は警備の指揮を執っているはずだが、奴にとってはこれも半ば遊びなのかもしれないな。いろいろともっともらしい事を言ってはいるがあの男がビジネスのためだけにこんな事をしといるとは思えないな」

 

承一郎「だろうね。ワールド・マーシャルの連中はビジネスのつもりなんだろうがあの男は違う…」

 

扉が開かれた瞬間、黒い槍が雪乃さんに襲いかかるが、

 

承一郎「…骨の鎧はいらなかったようだね」

 

雪乃「ええ、私にもこれくらいなら出来るわ」

 

雪乃は体を氷を鎧のように纏って防御していた。兄さんが話していた『ホワイト・アルバム』みたいだ。

 

それよりも問題は攻撃を仕掛けてきたサイボーグだ。あれは僕が粉々に砕いたはずの…

 

承一郎「バカな!ミストラル…⁉︎」

 

カズ『いや、おそらく義体(スペアボディ)だ。中身はAIだろう』

 

すると、天井からは二本の釵が飛来してくる。それを『村雨』で弾き飛ばし天井を見上げると、天井に逆さにち立っているモンスーンの姿が。あれもAIか!

 

ジョルノ「面倒だね。承一郎、君は先にサーバールームへ向かってくれ」

 

承一郎「兄さん…」

 

ジョルノ「大丈夫、サイボーグに…ましてやAIなんかに僕達が負けるわけないだろう?」

 

トリッシュ「ここは私達に任せて」

 

承一郎「…すみません」

 

僕は二体の義体の間を走り出す。二体は攻撃を繰り出すが、それを『ブラッディ・シャドウ』の空間移動で回避する。そしてそのまま先へ突っ込む。

 

ジョルノ「さて…」

 

陽乃「このウルフ以下のAIをさっさと倒して、子供達を助けましょう」

 

チーム黄金の風対義体(AI搭載型)二体、戦闘開始ッ!

 

 

ついにサーバールームに到着した。薄暗く、いくつもの柱で構成された部屋の中心に、サンダウナーはいた。

 

サンダウナー「彼らはVR訓練中だ。邪魔をするな。彼らの訓練にはリベリアでの少年兵育成プログラムが応用されている。…知ってのとおり、リベリアのあのプログラムは非常に優れていた。だが今の時代、先進国主導であのような訓練を行うのは困難だ。だから我々は脳に信号を送り、訓練を仮想体験してもらう事にした。夢を見ているようなものさ。その夢の中て無抵抗な捕虜や市民を殺してもらう。訓練が終わり次第、彼らはサイボーグの義体(ボディ)に組み込まれて出荷される」

 

サンダウナー「なぜこんな事が必要かわかるか?」

 

承一郎「鬼畜が…!子供なら洗脳しやすいってわけか?」

 

サンダウナー「それも間違いではない。だがそもそもなぜサイボーグが必要となったのか…戦争の原動力は残虐行為だ。残虐行為が復讐を呼びさらなる残虐行為を呼ぶ。教えてやる。真の答えは人間が無人機より残虐だからだ。我々は子供が持つ人間本来の残虐性を引き出しているに過ぎん」

 

承一郎「ご立派な企業理念だな」

 

サンダウナー「まだわからないようだな、毒蛇」

 

サンダウナーが近くの柱に近づくと、柱から何かがせり出てきた。あれは…子供達の脳か!

 

サンダウナー「脳なんていくらでも買える。この脳に義体(ボディ)を与えて解放すれば終わりか?無駄な事だ」

 

周りの柱からも脳が大量に脳が出てくる!こいつら、こんなにたくさんの脳を集めていたのか!

 

サンダウナー「需要がある限り、何度でも同じ事が繰り返される。戦争を欲する者がいる限り、戦争屋は消えん」

 

承一郎「欲する者…」

 

サンダウナー「なぜ太古から戦乱が絶えん?秘密結社か何かの陰謀だとでも?否!戦争は人間の本質だ。そしてまた、3時間後に大きな需要が生じる。あの911が我々の黄金時代をもたらしたようにな」

 

911…アメリカ同時多発テロ事件の事か!4機の旅客機を超高層ビルに突っ込ませたあの大事件…!まさか、あの規模の事件をまた…⁉︎

 

承一郎「…何をする気だ?」

 

サンダウナー「ついて来い」

 

サンダウナーを追って出た先にはまだ雨が降り続けている屋上だった。

 

サンダウナー「どうだ毒蛇?ここなら商品に気兼ねせずに遊べるだろう?」

 

承一郎「3時間後に何をする気だ?」

 

サンダウナー「手遅れだ。現行機の巡航速度はマッハ2.0も出ない。そもそもお前達はここから生きて帰る事もない」

 

マッハ2.0だと…⁉︎そこまで距離のある場所で行うという意味か…!

 

そう考えていると、屋上の周りにヘリが3機飛んできた。ヘリのライトがサンダウナーの背中を照らす。サンダウナーの背中にマウントしてあった6枚の赤い盾がガシャン!と展開される。

 

サンダウナー「だがすぐには殺さん。人間の本質において俺はお前以上に純粋だ」

 

サンダウナーは盾から二本の大型高周波マチェーテを引き抜く。

 

 

戦闘BGM『Red Sun』

 

サンダウナー「お前の残虐性を見せてみろ」

 

八幡「じゃあお言葉に甘えさせてもらうぞ!『クリスタル・ワールド』ッ!時よ止まれッ!」

 

ドォォォォーーーーーz__________ン‼︎

 

八幡は時を止め、骨のナイフを生成しながらサンダウナーに投げまくる!

 

八幡「時は動き出す」

 

世界の時が動き出し、ナイフの雨あられが殺到する。サンダウナーは六枚の盾を構える。ナイフが盾に触れた瞬間…

 

ドグォォォォンッ!

 

盾から爆発が生じ、その爆風によってナイフをまとめて吹き飛ばした!

 

承一郎『衝撃に反応して爆発が生じる盾のスタンドか…厄介だな』

 

八幡「なら内側からだ!『ブラッディ・アメジスト』!」

 

輝く紫色の茨が影を伝い、サンダウナーをグルグル巻きにして拘束する!

 

八幡「そしてくらえ、紫水晶色の波紋疾走(アメジストパープル・オーバードライブ)!」

 

続けて波紋疾走を流し込むが、

 

サンダウナー「フン、なんだこのみみっちい拘束は!」ブチィッ!

 

サンダウナーは茨の拘束を引き千切る。奴のボディ、サイボーグの中でかなりのパワーを発揮する部類か!

 

僕はサンダウナーに接近しながらナイフを投げる。サンダウナーはマチェーテでナイフを弾きながら横薙ぎの一閃は放つ。

 

僕はそれを前屈みになって回避、そのままサンダウナーに斬りかかるが盾によって阻まれる。僕は空間移動で背後に回るも、残りの盾が背後に回りシールドバッシュを繰り出すのをバク転しながら回避する。

 

承一郎「カズ!あの装甲のどこを斬れば爆発反応を起こさないか解析出来るか⁉︎」

 

カズ『ああ、急いで解析する!少し待ってくれ!』

 

陽乃「ごめんなさい、遅くなったわ!」

 

その時、下の階に続く所から陽乃さんが来た。

 

承一郎「陽乃さん!他の皆は?」

 

陽乃「サーバールームで子供達の脳を保護しているわ!」

 

承一郎「了解、奴のスタンドは爆発反応する盾です!今奴のスタンドに対応出来るのは…」

 

陽乃「私の出番ってわけね!任せて!」

 

陽乃さんはサンダウナーへ走り出す。

 

サンダウナー「小娘が!泣き喚け!」

 

サンダウナーの振り下ろす大型マチェーテを陽乃さんは右に回避、サンダウナーは盾を構えるも、

 

陽乃「泣き喚くのはあなたよ!うりゃうりゃうりゃうりゃうりゃぁ!」

 

陽乃さんの『アヌビス神』はその装甲をすり抜けてサンダウナーのボディを斬り刻む!

 

サンダウナー「バカな⁉︎」

 

カズ『ボス、解析終わったぞ!』

 

承一郎「了解!陽乃さん、援護します!」

 

陽乃「わかったわ!」

 

僕と陽乃さんは同時に走り出す。サンダウナーは盾を構えるが、

 

カズ『ボス、下の盾の繋ぎ目だ!』

 

承一郎「フッ…!」

 

『村雨』が斬るべき隙間に入り込み、防御をこじ開ける!そして、僕を踏み台にして陽乃さんが!

 

陽乃「うりゃうりゃうりゃうりゃうりゃぁ!」

 

陽乃さんが盾の繋ぎ目ごとサンダウナーを斬り裂き、白い血が舞う。

 

承一郎「くらえ、『ブラッディ・ボーン』ッ!」ズリュッ!

 

僕の背中からせり出した6本の骨の刃が影を伝ってサンダウナーの盾のアームを全て切断する!

 

サンダウナー「ぐぅっ…!なめるなぁ…!」

 

防御が削げたサンダウナーはアタッチメントを使ってマチェーテ二本をくっ付ける。あの形は…まさか!

 

盾が削げた分スピードが上がったサンダウナーはマチェーテを陽乃さんに横薙ぎ払いをするが、陽乃さんは余裕でそれを『アヌビス神』で受け止める。

 

陽乃「こんなの、貧弱ね「陽乃さん、危ないッ!」えっ?」

 

僕は陽乃さんを突き飛ばしマチェーテの範囲から逃す。けど僕が逆に…

 

ズパァァァン……ッ‼︎

 

一瞬で僕の体が上下に別れてしまった。

 

陽乃「承一郎君!」

 

承一郎「がぁぁああぁああ‼︎ぐぉぉおおぉぉおお…‼︎」

 

だが僕は斬られた瞬間に空間移動で下と一緒に離脱、急いで上下を接続して修復する!

 

承一郎「クソッ、やはりその形状…人斬り鋏か!」

 

サンダウナー「気づくのが遅いな、毒蛇!」

 

陽乃「大丈夫、承一郎君⁉︎」

 

承一郎「ええ、大丈夫です…八幡、時間稼ぎはこれで充分か⁉︎」

 

八幡「すまないな承一郎、お前が体張ってくれたお陰で時間は充分稼げたぜ!」

 

八幡の体からは骨の芯にしてその回りが輝く紫色の茨が巻き付いたものがサンダウナーの身体中を覆っている。

 

八幡「『クリスタル・アメジスト』…承一郎考案のより強固に敵を拘束する茨だ!しかもさらに…」

 

ドスッ、ドスッ!と骨の刃がそこからサンダウナーを貫く!

 

承一郎『全身を覆いつつ貫くアイアン・メイデンのようなものになっているッ!』

 

サンダウナー「ぐぅっ…!」

 

八幡「陽乃さん、今だ!」

 

陽乃「了解、ハァッ!」

 

スパァァァン…ッ!と振り下ろしの一閃がサンダウナーに直撃した。

 

サンダウナー「マズった…斬られちまった…」

 

陽乃さんの一撃をくらったサンダウナーはよめろいてビルから落ちた。

 

承一郎「やったか…?」

 

八幡『それはフラグと言うんだぜ?』

 

確かにそのとおりのようだ。下からヘリのローター音が聞こえてくる。ビルの下からヘリが上昇してきた。ヘリにはサンダウナーがしがみついている。

 

サンダウナー「遊びは終わりだ。そろそろ息の根を止めてやる!」

 

ヘリからミサイルが発射される。

 

承一郎「こっちも遊びは十分だ。時間がないからね」

 

だが『ブラッディ・シャドウ』の空間移動でヘリの正面にミサイルを移動した。そのまま滞空しているのなら座標をすぐ固定出来る。

 

サンダウナー「バカな⁉︎」

 

ミサイルはヘリに直撃、爆発でサンダウナーがこっちに吹っ飛ばされる。

 

承一郎「バカはあんただ!無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!」

 

僕がサンダウナーのボディを斬り刻む!バラバラになったサンダウナーのボディが屋上のヘリポートに落下する。

 

サンダウナー『さすがだ…毒蛇』

 

承一郎「待て!3時間後にどうなる?」

 

サンダウナー『あの男は…「テクムセ作戦」を実行する…』

 

承一郎「アームストロングか」

 

サンダウナー『…少し喋り過ぎた。サムに話がある…』

 

サム『斬られたようだな』

 

サンダウナー『毒蛇…いや、承一郎はずいぶんと…強くなったようだ…。これがお前の…望みだったのか…?』

 

何…?一体、どういう事だ…?

 

サンダウナー『計画は…知られたも同然だ…あとは…お前の、好きにしろ…』

 

サンダウナーは力尽き、通信は終わった。代わりにオセロットから通信が届いた。

 

オセロット『こちらオセロット、今ピークォドに乗ってそっちに向かっています。あと数分で到着する予定です』

 

承一郎「わかった」

 

カズ『ボス、さっきのサンダウナーの話だが…』

 

承一郎「奴ら、何を企んでいる?911に匹敵すると…しかもタイムリミットは3時間後だ。マッハ2では間に合わないと言っていた」

 

カズ『だがマッハ2といえば3時間で4500マイルは飛べる』

 

承一郎「となると、911のような米国内のテロじゃあない」

 

カズ『だが911に匹敵するほどにPMCの需要を上げる事件なんてどこでも出来る事じゃあないぞ。小国でクーデターや内戦を起こした程度じゃあPMCの需要はあまり変わらん』

 

承一郎「アメリカ主導で大きな戦争を起こすつもりか?…奴ら、まさか!」

 

カズ『どうした?』

 

承一郎「大統領だ。大統領はパキスタンに向かっている。パキスタンで大統領の身に何かあれば…」

 

カズ『それなら確かに対テロ戦争再燃の口実になるかもしれん…』

 

承一郎「軍に連絡は?こっちから大統領に直接連絡しても通信が遮断されているッ!」

 

オセロット『私は米軍出身ですが、今はそう安易に出来ません。あなたの母、ザ・ボスを殺した者がこちらの居場所を気取られる可能性がある』

 

カズ『そもそも確証がない。第一、ワールド・マーシャル社といえば軍の身内も同然だ』

 

承一郎「だが、このまま見過ごすわけには…」

 

カズ『…悔しいが、俺達には何も出来ない。仮に最新鋭の戦闘機を借りたとしても間に合わない』

 

エヴァ『…ちょっといいかしら?』

 

承一郎「エヴァか?」

 

エヴァ『パキスタンに行くのに戦闘機は必要ない気もするけど。商業軌道輸送サービス(COTS)の開始以降、民間企業の宇宙住環機(RLV)が次々と第一宇宙速度を達成しているわ』

 

カズ『第一宇宙速度といえば…』

 

エヴァ『一気圧での概算だとマッハ23、時速でいえば17650マイル…』

 

カズ『パキスタンまで30分もかからないぞ!』

 

承一郎「よし!『彼女』に連絡してくれ!」

 

 

ヘリ──ピークォドに子供達の脳を収納して保護してピークォドの中に乗り込む。

 

ピークォド「貨物室(カーゴ)は準備完了です」

 

承一郎「よし、離陸してくれ」

 

ピークォド「了解!」

 

ローター音と共にピークォドが離陸する。目的地は彼女の施設だ。

 

オセロット「…昔ば宇宙旅行なんて準備に何日もかかりましたが、なんだか感慨深いものですね」

 

承一郎「彼女の施設では軌道に乗らないなら準備はすぐに出来るらしい。最近じゃあ毎日のように大気圏内の試験飛行を行ってるって話だ」

 

僕の母、理那は地球を、世界を見たらしい。僕もそんな光景を見られるのだろうか。

 

 

キング・クリムゾン‼︎

 

ピークォドが、宇宙港に到着した。

 

?「こっちよ」

 

声のする方を見ると、まだ十代前半の銀髪の少女が立っていた。

 

彼女の名前はサニー。僕がまだ傭兵をやっていた頃に紛争地帯から拾ってきた子供達の一人だ。

 

学校に通っていた時期もあったがあまりにも知能が高すぎるために周囲と反りが合わずに一年ほどで退学するという程の天才であり、今では航空技術開発研究所の『ソリス』社内でかなりの権限を持っている。

 

サニー「久しぶりね、ボス」

 

承一郎「ああ、元気だったか」

 

サニー「あら?その可愛い子は?」

 

サニーはウルフを見て聞く。

 

承一郎「迷える子羊だ」

 

僕は答えた。サニーはウルフの前にしゃがみ込み、右手を差し出した。

 

サニー「お手」

 

ウルフは少し躊躇い、最終的にサニーの右手に前脚を乗せた。僕も手を差し出してみるが、ウルフはそれを無視する。

 

サニー「あちらの方達は?」

 

承一郎「…並行世界の家族とその仲間さ」

 

サニー「…また大変な事になったみたいね」

 

サニーはなんでこんなに面倒ごとを抱えられるのかといった様子で肩をすくめる。

 

承一郎「すまないな、急に」

 

サニー「気にしないで、こっち」

 

僕は装備を整えた後、ジョルノ兄さん達と共にサニーに着いて行く。

 

承一郎「どこにあるんだい?」

 

サニー「すぐよ」

 

承一郎「これを君が…」

 

サニー「ええ、ラムジェットと液体窒素サイクルエンジン(RACE)を組み合わせた再使用型宇宙住環機(RLV)よ」

 

サニー「時間がないんでしょ?乗って」

 

承一郎「わかった。ありがとう、サニー」

 

サニーはこちらを振り向き、笑顔を見せた。

 

サニー「どういたしまして!でも、おかしいわね…スタッフ達が一人もいないなんて…」

 

一同「「‼︎」」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

RLVの近くをよく見ると、そこには一人の男と一匹の狼がいた。

 

男──ジェットストリーム・サムが狼──ブレードウルフの頭に手を乗せていた。

 

八幡『野郎、車かバイクをフルスピードで飛ばしてここまで来たっていうのか⁉︎』

 

あり得ない話ではない。ここはコロラド州の中、車で2時間で行ける場所だ。こっちは地上からの迎撃を避けるために少し時間をかけてしまったし、全速力で飛ばせば時間を短縮出来る。

 

だが奴は明らかに僕達がこの場所に来ると予想してここまで追って来たんだ!

 

ウルフはこちらにやって来る。

 

ウルフ『承一郎』

 

承一郎「彼と話したのか」

 

ウルフは『ああ。だが奴はあまり本心を語らない』

 

サム「こいつは奇遇だな」

 

承一郎「戯言はよせ。だが行儀良く待てたようだな。そいつは褒めてやる」

 

サムの周りには血の跡はない。ただ僕達を待っていたようだ。

 

サム「フフ…無益な殺生は好まん」

 

承一郎「それはそうだろうな。で、次の戦争でどれだけ殺す?」

 

サム「そいつは無益じゃあない」

 

承一郎「金が儲かれば確かに有益だろうな。お前達には」

 

サム「金の話じゃあないんだ、承一郎。理想の問題なんだ」

 

承一郎「理想だと…?」

 

サム「だが何が正しかったのか決めるのは俺達じゃあない、歴史だ。俺達は剣士だ。戦うだけだ。そうだろ承一郎?」

 

サニー「承一郎…」

 

承一郎「サニー…君は下がってくれ」

 

サニーは頷き、後ろに下がる。僕は顔を向けてRLVから離れた場所へ歩く。サムもそれに続く。

 

承一郎「僕の生き方は僕が決める。誰かの決めた正しさなどに興味はない。お前をこの親友(信乃)の刀で倒し、僕は先に進むだけだ」

 

サム「ほう?ハハッ…そいつは面白い。フハハッ、いいぞ承一郎」

 

ウルフ『やるのか、二人とも?』

 

承一郎「手出しは無用だ」

 

サム「まぁ見てな」

 

シュカァァン!

 

僕とサムは同時に刀を引き抜き構える。

 

片や強者との死闘を望む殺人剣、片や同じ殺人剣でありながらも、自分の信じた道を守るために殺人剣が昇華された真の活人剣。

 

承一郎「決着だ」

 

サム「オーケー、いざ参る!」

 

二人の男の、死闘が始まる。

 

 

BGM『The Only Thing I Know For Real』

 

 

同時に僕とサムは大地を蹴り、刀をぶつけ合う。凄まじい剣圧がぶつかり合い、火花を散らす。

 

八幡『おい承一郎、骨の鎧はいいのか?』

 

お互いに距離を置いて同じ方向に駆け出す僕へ八幡が問いかける。

 

承一郎『彼の刀「ムラサマ」は鎧ごと焼き斬ってしまう。なら鎧を纏わずに出来るだけ速く、出来るだけ能力を使う事による隙を見せずに倒すのがBEST!』

 

ジョニィ『あいつはマフィアをあの刀一本のみで殲滅させた奴だ。能力による小細工は無駄だ』

 

再び二人の刀がぶつかり合う。先に先手を取ったのはサムだった。繰り出される『ムラサマ』の攻撃は赤く光り、僕へ殺到する。対する僕も青白く光る『村雨』で防ぎつつも反撃を行うが、サムもそれを防ぐ。

 

赤い閃光と青い閃光の線が走り、剣がぶつかり合う。サムの刀『ムラサマ』が防御しきれなかった僕の胸を切り裂く。

 

承一郎「ぐっ…!」

 

僕は後ろに飛びながら空中でバランスを取り着地、すぐにサムに攻撃する。サムは強力な突きを繰り出すが、僕はそれを弾き、そこから『村雨』でサムの手から『ムラサマ』を弾き飛ばす!

 

ヒュンヒュン…ドスッ!と『ムラサマ』が地面に突き刺さる。

 

サム「もっと楽しませてくれ、承一郎」

 

素手だろうと関係ない。僕は『村雨』で斬りかかるが、サムは軽快なフットワークでそれを躱し僕に右ストレートを叩き込む!

 

僕はそれを鞘で受け止めるも、あまりの衝撃に防御の構えが解けて仰け反ってしまう。サムはそこに左回し蹴りを放つ!くらって吹っ飛ばされるも地面に背をつけた瞬間に後転して起き上がる。そして、

 

承一郎「制御(リミッター)、解除ッ!」

 

脳が白熱しながらも、体がさらに加速する。『村雨』の剣速が速くなり、サムに迫る!

 

サム「ハァッ!」

 

サムはそれを両手で挟み込み、火花が散る。真剣白刃取りか!だが『村雨』は『防ぐ』のではなく『躱す』のが正しい方法だ!

 

承一郎「迸れ、『村雨』ッ!」

 

白刃取りをした『村雨』から水圧カッターが発生する!水圧カッターはサムを切り裂き、僕はそのままサムへ『村雨』本体を振り下ろす!

 

飛び散るのは白…いや赤い鮮血だ。サムのスーツの表面は対ブレード皮膜だけで、あとはパワーアシストスーツを着込んでいる程度なのか⁉︎

 

この全身サイボーグが当たり前の時代に、負傷した右腕から右胸あたりだけまでを剣速を上げる為に高出力の人工筋肉で強化、更にプロテクターで覆っているだけなのか!

 

サム「ぐっ…!少しは出来るようだ」

 

サムは地面に突き刺さった『ムラサマ』を引き抜いて構え直す。

 

僕は間髪入れずに平突きを放つも防がれ、サムは逆に蹴りを放ちながら『ムラサマ』の連撃を浴びせてくる。

 

そしてその度に大きくなる水と炎が衝突し、二つの剣圧がぶつかり合う事で衝撃波が生じる!

 

サムは間合いを取り、一気に飛び込みながらの振り下ろしを繰り出す!僕はそれに対して『村雨』を水平に構える。『ムラサマ』が僕の脳天に入ろうとする一歩手前に

 

承一郎「行け、『村雨』ッ!」

 

刀の切っ先から水が勢い良く迸り、ジェット噴射の如き勢いで僕の体をスライドさせ、サムの振り下ろしを回避する。モンスーンと戦った時に閃いた技の応用だ!

 

サム「何ッ⁉︎」

 

承一郎「セイッ!」

 

水の噴射の勢いを利用した形でそのままサムの腹を『村雨』で横に薙ぎ払う。またしても舞うのは赤き血。

 

サム「くっ…!セイッ!」

 

サムは間合いを取り、そこから圧倒的な勢いで突進しながらの一撃を叩き込む。僕は防ぐも、サムは間髪入れずにもう一度繰り出す!

 

僕はそれを『村雨』の水圧噴射によってノーモーションでフライボードのように跳躍、サムの横一閃を躱す。

 

そしてそのまま軌道調整をしてサムに水圧噴射で加速した『村雨』を振るうが、

 

サム「フッ!」

 

サムの剣圧によって吹き飛ばされてしまう。そしてサムは『ムラサマ』を納刀、抜刀の構えを取る。アレ(・・)をやるつもりかッ…!

 

カチッ!

 

サムが、鞘にある引き金を引く。

 

バシユッ!ギュィィィィィン……ッ‼︎

 

爆発的な速さで『ムラサマ』が鞘から飛び出し、それをサムが掴み、

 

サム「ハァッ‼︎」

 

ズバァァァン…ッ‼︎と、神速の抜刀が僕に迫る。

 

昔は敗北を味わった剣技…だが今は違う!

 

承一郎「60%…解除ッ!」

 

脳がさらに軋むような痛みに耐えながら、火花の動きすらもスローに見える世界の情報を集め、『ムラサマ』の軌道を予測する。

 

承一郎「いくぞ、村雨(信乃)ッ!」

 

僕は刀の軌道をギリギリ避ける程度に逆に前に飛び込む!体を捻り、一撃必殺のこの絶技を回避する。ジュゥゥゥゥッ…!と体の表面を炎が炙るが、体を真っ二つにされて焼き尽くされて灰になるよりはマシだ。それと同時に、

 

──今です、若!──

 

承一郎「轟け、『村雨』ッ!」

 

バリバリバリィッ!

 

ここにいるはずのない親友(信乃)の声を幻聴(きき)ながら、『村雨』の水圧カッターに雷を帯びさせ、回避と同時にカウンターを叩き込む!

 

承一郎・サム「「ハァッ‼︎」」

 

ギュィィィィィンッ‼︎

 

すかさず二つの刃がぶつかり合って鍔迫り合いになり、火花を散らす。

 

サム「これで終わりだ」

 

承一郎「ぐぅっ…!うおぉぉおおぉぉおっ!」

 

僕はサムの『ムラサマ』を弾き、それを握る右手を斬る。そして、

 

承一郎「これで終わりだ!」

 

ドスゥッ…!

 

サムの腹に『村雨』を突き刺した。

 

サム「ぐおぉっ…!」

 

僕は『村雨』を引き抜いた。

 

サムは片膝をつき、自分の腹を触って赤い血を見る。その後、ウルフを見て微笑み…

 

ドサッ…

 

大地を背に向けて、力尽きた。

 

承一郎「ぐぅっ…!ハァ…ハァ…ハァ…」

 

僕は60%解除の反動による苦痛に耐えながら、『村雨』を鞘に納める。

 

ウルフ『死んだか…』

 

承一郎「ほとんどサイボーグ化していないとはね…」

 

ウルフ『サム…これで本当に良かったのか?俺にはわからん…』

 

承一郎「AIにもわからない事が?」

 

ウルフ『正しさに唯一の答えはない。故に人は争う。争いを生むのは悪ではない。それぞれの理想や規範の対立だ。だが、俺の従うべき規範はどこにある?』

 

承一郎「…自分の知性で考えるんだね」

 

僕はサムに近づき、側にある『ムラサマ』を手に取る。かつては僕の左腕を焼き斬り、彼の愛刀である『ムラサマ』が彼と共に歩んだ月日が、剣の重さとして伝わってくる。

 

『ムラサマ』を触ると、空中にIDロックの画面が表示された。

 

承一郎「IDロック付きか」

 

ウルフ『使いたいか?高周波を流したところで斬れ味は刀の出来次第だからな』

 

そんなつもりはない。確かに魅力的だが僕には『村雨(親友の形見)』がある。

 

ウルフ『だがそれは、あいつが師範から受け継いだものだ』

 

…彼も…サムも、僕と同じ『受け継いだ者』だったのか。

 

承一郎「墓標にするか?」

 

ウルフ『いや、形見にさせてくれ』

 

ウルフは『ムラサマ』の鞘を口に咥えて差し出してくる。僕はそれを受け取る。

 

太陽を背を向けて、僕は『ムラサマ』を振るう。そして、ゆっくりと『ムラサマ』を鞘に納める。

 

どちらかが死に、どちらかが生きる。善悪や勝ち負けではない、僕達戦士とはそういう宿命なのだ。生き残った者が去っていった者達の意志を受け継ぎ、そして『受け継いだ者』は、終わりなき闘いにこぎ出してゆくのだ。

 

僕はウルフに『ムラサマ』を渡す。ウルフはそれを口に咥える。

 

カズ『タイムリミットまで一時間を切った!急げ!』

 

承一郎「ああ…サニー、よろしく頼む!」

 

サニー「任せて!さぁ、皆早く乗った乗った!」

 

 

サニー『目的地までの飛行はプログラム済みよ。サインが消えるまでシートベルトは外さないで。携帯電話(ケータイ)は禁止、もちろん禁煙だからね』

 

承一郎「ああ。…カウントダウンは?」

 

サニー『面倒な事は抜き!発射ぁ!』

 

…もう少し、お淑やかに育って欲しかった…。

 

いきなり機体が揺れてきた。僕は骨の鎧を、ウルフはフェイスアーマーをつける。他の皆は時速マッハ23と聞いて若干固まっている…と思いきや、結構平然としている。

 

どんだけアクロバティックな日常を送っていたんだ…?

 

機体が傾き、RLVが空高く上昇するのがわかる。目指す場所はパキスタンのシャバッザバード基地。

 

世界を巻き込む戦争を防ぐために、そして何よりも愛する人達を、家族を守るために、僕達は決戦の地へと飛び立った。

 

 

<=to be continued=



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因縁の決着その②

サニーのお陰でRLVを借りて、僕達はパキスタンシャバッザバード空軍基地へ辿り着く事が出来た。

 

カズ『何か異常は?』

 

承一郎「いや。本当にこの基地なのか?」

 

カズ『この警備はワールド・マーシャルが契約している。間違いない』

 

承一郎「そうか…行ってみよう」

 

ウルフは僕達より先に基地の偵察を行うために駆け下りた。

 

 

パァン!パァン!パァン!

 

ミスタさんが放った弾丸がサイボーグに命中する。そして…

 

承一郎「刺し穿て、『クリスタル・ボーン』」

 

僕の骨で作った弾丸がサイボーグのボディを内側から破壊する。こんなのは朝飯前だ。

 

承一郎「見たか?奴ら、拡張識別装置(XIFF)が所属不明を返していた」

 

カズ『この基地の警備はワールド・マーシャルに委託されてた。だがサイボーグの義体(ハードウェア)はデスペラード社と同じものだ』

 

承一郎「なるほどな。ワールド・マーシャルが配備したサイボーグで基地を乗っ取りデスペラード社の仕業に見せようってわけか」

 

パキスタンのテロリストに雇われたデスペラード社がサイボーグをハッキングしたという筋書きだろう。マスコミは都合の悪い事実を報道しない。デスペラード社とワールド・マーシャル社の関係は闇に葬られる。

 

カズ『サイボーグ達がこの基地を制圧したとすると、生身の兵士達は寝返ったか、殺されたんだろう。外部と連絡する可能性がある人間はブレインハックされたのかもしれない』

 

承一郎「ああ…外部と連絡する人間は限られているし、ブレインハックでも短時間なら誤魔化せる。着陸の時間や使用する空港については報道規制がかかっているしね」

 

カズ『大統領専用機(エアフォースワン)を着陸させてから攻撃を仕掛けるつもりだな』

 

承一郎「ひとまずは管制塔を目指す。通信アンテナでもブッ壊してやれば、米軍も異変に気付くだろう」

 

カズ『そうだな、気をつけてくれ』

 

承一郎「もう『破滅を呼ぶ風(ウインズ・オブ・ディストラクション)』もサムもいない。大丈夫さ」

 

 

僕達は隠密行動で管制塔を目指していたが、近くにサイボーグ達がいない。周囲を警戒していると…

 

バチッ!バチッ!

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

ボロボロになって火花を散らしてるウルフが!

 

承一郎「…ウルフ⁉︎」

 

僕は空間移動でウルフの元に飛び、そしてウルフを連れて戻る。

 

狙撃か⁉︎いや、あの跡は…

 

まるで、拳を叩き込まれた(・・・・・・・・)ような…

 

すると地面が揺れ始めた!

 

雪乃「こ、これは…⁉︎」

 

陽乃「じ、地震…⁉︎」

 

いや、そういうものじゃあない!

 

基地の奥から地割れが起きて岩盤を突き破り、巨大な穴が開いた。アスファルトの地面や戦車が次々と穴の中に落ちていく。

 

その穴の中にから、何かガシャン!ガシャンッ!と音が聞こえてくる。

 

それは、機械の脚(・・・・)だった。一本が戦車と同じ大きさの脚が、何本あるだろうか?二本の腕と、六本の脚の蜘蛛型のようだ。

 

そして、その六本の脚が巨大な機体の本体を支えていた。

 

承一郎「なんだアレは…」

 

カズ『ボス、大変だ!』

 

承一郎「どうしたんだカズ!」

 

カズ『あの機体…俺の「TOKYO通信」で調べたところ、名前は「エクセルサス」、アメリカ軍部が大統領に報告せずに造らせた大型多脚歩行戦車、メタルギアの亜種だ!』

 

承一郎「クソッ、なんでこんな面倒なものをッ!こんなものを出したら周囲が更地になるのは予想出来るハズだ!」

 

カズ『それがボス、このエクセルサス、民家への被害は「戦闘機が誤って民家を爆破してもアメリカ国民がさして気にしなかった」ことから「民家をすべて踏み潰して踏破しても誰も気にしないだろう」として、市街地の人命に関しても「こんなデカい機械が迫ってきたら民間人は逃げるだろう。残っている人間はよく訓練されたゲリラだ、遠慮なく踏み潰せ。」という狂気の発想で生み出されている兵器なんだ!』byピクシブ百科事典

 

承一郎「なんだとッ⁉︎」

 

そんな事よく考えたものだ。その軍部の連中は全員マッドサイエンティストなのか⁉︎

 

承一郎「カズ、後でそいつらの名前のリストを作っておいてくれ。後で殺る。問題は…まずこいつをどうにかしなければ…ッ!」

 

大型多脚歩行戦車、二足歩行戦車である『RAY』よりも遥かに上回る大きさだ。おそらく既存の大きさの二足歩行兵器だとサイボーグには勝てないから逆に大きくしようという逆の発想から蹂躙型として造られたものなのだろう。

 

承一郎(だからといってコレはデカすぎるだろ…‼︎)

 

しかしそれでも大きすぎる。ハッキリ言って東京ドームよりも大きい。よくもまぁ発想の逆転を通り越したゴリ押し脳筋みたいな別の次元の考えを持ったものだと呆れてしまう。

 

こんなのをどうにかするのが最優先だ。

 

承一郎「カズ、オセロット!君達の能力でヤツを乗っ取れないのかい⁉︎」

 

カズ『ボス、こいつは有人型だ!俺の能力では介入出来ない!』

 

オセロット『ボス、俺もだ。こいつはデカすぎる。この巨大では制御は不可能だ』

 

情報と制御、この二大能力を持つ二人でも無理なのか…!

 

そんな事を考えていると、後部の腹にあたる部から何か黒い球体のようなものが出てきた。あれは、もしかしてコックピットか?カズは有人型と言っていたし、誰かが操縦しているのか…?

 

扉が開き、コックピットから登場した人物とは…

 

アームストロング「遅かったじゃあないか、承一郎」

 

葉巻を吸い、黒のスーツを着たアームストロングだった。うん、知ってた。どうせ来ると思ってたよ。

 

アームストロング「だが悪くないタイミングだ」

 

アームストロングは自分の腕時計を見て言った。

 

承一郎「あんたは…地球の裏までそんなものに乗りに来たのか?だがもう終わりだ」

 

アームストロング「ハッハッハ…何がだ?俺の計画はすでに成功を収めた。SNSを見ろ、情報弱者め」

 

承一郎「…なんだと⁉︎」

 

カズ『ボス!大統領専用機が引き返した!』

 

承一郎「どういう事だ?」

 

カズ『基地の写真がネットに公開されている。世界中が大騒ぎだ!』

 

承一郎「バカな!」ブォン!

 

僕はiDROIDで情報を空中に投影する。

 

承一郎「これは…⁉︎」

 

『パキスタンの空軍基地にて大規模テロ』『駐留していた米軍兵士40人以上が死亡』『ヴァレンタイン大統領の殺害が目的か』

 

承一郎「情報が漏れた…?問題は解決したのか…?」

 

カズ『バカを言え!コメントを見てみろ!世論は奴らの思惑通りに展開している!』

 

『パキスタン政府がテロリストを匿っていた件』『アメリカはパキスタンに鉄槌を下せ‼︎』『パキスタンこそ悪の枢軸だ!』

 

承一郎「大統領は無事のはずだ…」

 

アームストロング「だが我が国の兵士は犠牲になった」

 

承一郎「自作自演だ!第一、それだけで大規模な派兵の理由になるというのか?」

 

アームストロング「必要なのは民意だけだ。アメリカは国際法を超えた存在だ。そして我が国民が戦争を望んでいる。今は『奴』がなりを潜めているとはいえ、国民の規範は変わらん」

 

『奴』…母を殺した黒幕の事か!

 

承一郎「規範…」

 

アームストロング「『奴』が潜んだが規範は残った。拝金主義、全体主義、もちろん愛国心も。『奴』が広めたミームは自らの信念を持たぬ者には好都合だった。国家と自己を同一化すれば自己研鑽は無用となり、米国民というだけで自らを誇れる」

 

アームストロング「金銭のみを価値判断の基準とすれば思考を停止して経済活動に専念出来る。どうだ?素晴らしい規範だろう?」

 

承一郎「バカな…」

 

アームストロング「ひとたびそのミームに感染した市民は自らそれを拡散してくれた。今やアメリカの善良なる市民こそが…まさに、愛国者の息子達(サンズ・オブ・ザ・パトリオット)なのだ!」

 

アームストロングは両手を広げて言った。規範だと…?そんなもの、規範でも何でもない!

 

アームストロング「だが近年『戦争経済』が落ち着き始め、国民は不況に苦しんでいる。彼らの誇りを取り戻すために、今こそアメリカが必要だ!」

 

承一郎「誰が軍事費を負担する?『戦争経済』で得をするのはお前らだけだ」

 

アームストロング「資本主義を理解していないようだな。PMCも兵器産業も雇用を創出する。我々の勝利がアメリカの影響力(プレゼンス)を蘇らせる」

 

承一郎「そのために他国を土足で踏み躙るわけか?」

 

僕は『村雨』を突きつける。こいつは愛国者と言う名を語るただの侵略者だ!こいつをこのまま野放しには出来ない!

 

アームストロング「安心しろ承一郎、これは対テロ戦争だ。民間人を殺すつもりはない。敵はテロリストと雇われたならず者(デスペラード)だけだ」

 

野郎…組んでいたデスペラード社に自分達の罪をなすりつけるつもりか…どこまでも腐ってやがる!

 

アームストロング「だがお前達には死んでもらう。ここにいられては情報戦の邪魔だからな!」

 

アームストロングは葉巻を捨てながら言った。

 

アームストロング「『堕ちた英雄』と『創られた出来損ないの吸血鬼』。ザ・ボスとお前は我が国の負の遺産だ。この場で俺が直々に始末してやろう」

 

奴はコックピットに戻って行った。僕にとっての禁句(タブー)を言って。

 

……殺す。絶対に殺す。でも今僕は自分でも驚くほど落ち着いている。

 

メタルギア・エクセルサスが再起動する。その全身が軋み、恐竜のような咆哮を上げる。

 

承一郎「…あんたがペチャクチャ喋ってくれたおかげでこっちは時間を稼げたよ。だって、これほどの規模のものは転移(・・)するのに時間がかかるからね」

 

ブワァッ!と僕の影が世界を塗りつぶすが如く広がっていく。

 

その影から出て来たものは…バラバラバラ…!というローター音。影から戦闘用ヘリが二機飛び出してきた。

 

次に聞こえるは…ザッ!ザッ!と一糸乱れぬ足音だ。その影から出て来たのは我が無双の戦士達。

 

承一郎「『ブラッディ・シャドウ』…マザーベースへ空間を直接繋げた。普段は結構疲れるんだけど…あんたへの怒りでスタンドパワーは絶好調さ」

 

僕は軍隊を文字通り常に保有している。僕を慕ってくれる仲間達を距離を繋いで呼び出せる。『ブラッディ・シャドウ』の真の能力は…影の世界を創り出し、絆を繋げる事にある。

 

カズ『ボス、水晶の牙(クリスタル・ファング)総勢千人の戦士達、集結したぞ!』

 

オセロット「ボス、お待たせしました…!」

 

承一郎「カズ、オセロット…!」

 

アームストロング『オセロット…貴様、やはり我が国を裏切っていたか!』

 

オセロット「私がお前達に忠誠を誓った事などない!私が忠誠を誓ったのはただ一人、断じてお前達じゃあないッ!」

 

オセロットが怒りを露わにしている。こういうのは珍しい。それほどに、さっきの奴の言葉が許せなかったようだ。

 

陽乃「それじゃあ承一郎君、君が号令を…」

 

承一郎「いや、陽乃さん。それをやるべきなのは僕ではなく…」

 

ジョルノ「君だ。八幡君を救い出す旅の締めくくりの戦い。号令を出すのは聖痕を持つ君だ」

 

ミスタ「良いんじゃね?やれよ陽乃。お前だって旧クリスタル・クルセイダーズのメンバーだ。たまにはお前が号令を出しても良いだろ?」

 

雪乃「やって、姉さん!今回、魚を取るのは姉さんよ!」

 

陽乃「ジョルノ兄さん…ミスタさん…雪乃ちゃん…わかったわ!みんな!最後を飾って八幡君を助けるのよ!アーシス、スクランブル!」

 

アヌビス神を掲げ、号令する陽乃さんにそれぞれの台詞で沸き立つアーシス。

 

カズ『熱いねぇ、ボス』

 

ピークォド『たまにはこう言うのも良いんじゃあないですか?』

 

オセロット「熱いのを1つ、お願いしますよ?ボス」

 

エヴァ「ジョジョ!お願い!」

 

ジョニィ『やろうぜ、承一郎』

 

承一郎「そうだな、ジョニィ…。僕たちもアーシスに倣おう。クリスタル・ファング…」

 

ジョニィ「スクランブル!」

 

村雨を掲げて号令する僕とジョニィ。沸き立つクリスタル・ファングの面々。

 

そして、2つの刀をクロスさせる僕と陽乃さん。

 

承一郎&ジョニィ&陽乃「「新生クリスタル・クルセイダーズ、スクランブル!」」

 

 

BGM『Collective Consciousness』

 

アームストロング『これがアメリカの力だ!』

 

エクセルサスの巨大なブレードが大きく振りかぶる。

 

承一郎「全員、退避ッ!」

 

近くにいたスタッフ達は早急に退避する。振り下ろされたブレードはズガァァァン…ッ!と大地を揺るがす。

 

承一郎「雪乃さんはエクセルサスの脚部を凍結、、トリッシュさんはその脚元の地面を柔らかくして脚部を沈めて機動力を削いで下さい!ジョルノ兄さんは脚部を樹木に変えて根を地面に縫いつけて下さい!コブラ部隊、全力で援護を!」

 

雪乃・トリッシュ・ジョルノ・コブラ部隊「「了解!」」

 

承一郎「ミスタさんは機動力を削いだ後に僕の骨弾を思い切りブチ込んで下さい!オセロットはパトリオットだ!」

 

ミスタ・オセロット「「了解!」」

 

僕はエクセルサスに対する作戦の指示を構築し、すぐさま伝える。伊達に今まで戦場を生き延びてはいない。

 

承一郎「陽乃さん、これを!」スッ

 

陽乃「これは…高周波ブレード?」

 

承一郎「はい。二刀流…見せて下さいよ」

 

陽乃「…ええ、使わせてもらうわ!」

 

承一郎「僕達二人であの脚部を切断します。波紋は習得していますよね?それなら大丈夫、僕の『ブラッディ・シャドウ』でカバーします」

 

陽乃「了解!」

 

承一郎「ピークォドとクィークェグは時折支援攻撃を!他の皆は距離を取ってデカブツがバランスを崩したら一斉にブチ込むぞ!」

 

スタッフ達「「了解!」」

 

アームストロング『フン、「戦争の犬(ドッグ・オブ・ウォー)共め。死ぬがいい!』

 

エクセルサスは再びブレードを振るうが僕と陽乃さんはそれを避ける。そして振り下ろされたブレードを攻撃する。

 

陽乃「うりゃうりゃうりゃうりゃうりゃぁ!」

 

承一郎「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!」

 

陽乃さんの内側と外側を斬り刻む斬撃と僕の水圧チェンソーのような削る斬撃がブレードの根元部分を襲う!

 

陽乃「くっ…!やっぱり硬いわね…!」

 

ピークォド『こちらピークォド、これからクィークェグと支援攻撃を開始します。離れて下さい!』

 

クィークェグ『支援攻撃、開始!』

 

僕達は『ブラッディ・シャドウ』の空間移動で退避する。次の瞬間にピークォドとクィークェグによる支援攻撃が開始された。

 

アームストロング『我が国民のために死ね、承一郎!』

 

エクセルサスの脚が僕を踏みつけようとするのを僕は避け、

 

承一郎「我らの(ダイヤモンド)よ、ここに力を!」

 

懐から仲間達の遺灰から生み出したダイヤモンドを取り出す。『クリスタル・ボーン』の力が発揮され、巨大な骨の杭に変化して打ち込まれる!

 

陽乃「うりゃうりゃうりゃうりゃうりゃぁ!」

 

骨の杭を打ち込まれて動かせない脚を陽乃さんが駆け登り、装甲を二刀流の連撃で破壊する!

 

カズ『ボス、その脚部の弱点はもっと奥の接続部だ!』

 

さらに僕がその奥の接続部へ走り抜ける。

 

承一郎「斬ッ!」

 

そして、僕はエクセルサスの脚を切断する!

 

脚を一本切断されエクセルサスはバランスを取ろうとするが、すでに六本のうち二本がジョルノ兄さん達のおかげで動けずに頭部が前倒しになる。

 

承一郎「今だッ!総員、撃って撃って撃ちまくれェッ!」

 

ズダドドドドドォォォォン……ッ‼︎

 

RPGなど重火器を装備したスタッフ達が一斉に攻撃を開始する。僕はそれを空間移動でエクセルサスに全弾当たるように誘導する。

 

バックファイヤーだって?そんなの空間繋げてデカブツに浴びせるようにすれば問題なしッ!

 

アームストロング『脚の一本くらいくれてやる』

 

頭部にたんまりと攻撃を食らってようやくエクセルサスは起き上がる。

 

すると次は岩盤を突き破ってできた大穴から月光の群れが現れる。そしてエクセルサスは胴体上部に装備しているものにエネルギーを充電する。あれは…RAYと同じようなプラズマ砲か!

 

アームストロング『正義の炎に焼かれろ!』

 

プラズマ砲が放たれ、地面を焦がす。僕はそれを避けて周りにいた月光に同士討ち(フレンドリーファイア)で撃破する。

 

他の月光達はミスタさんやオセロット達に任せて、僕はエクセルサスの脚部に骨の弾丸を撃ち込む。そしてそれが内側から突き破り、足場を作る。

 

承一郎「今だ、陽乃さんッ!」

 

陽乃「うりゃうりゃうりゃうりゃうりゃぁ!」

 

つい見とれてしまいそうな二刀流の連撃で陽乃さんはエクセルサスの脚を切断する!

 

承一郎「よし、いくぞッ!僕に力を!」

 

再びダイヤモンドが『クリスタル・ボーン』の能力で変形して地面から巨腕のように生えて僕と一緒にエクセルサスのブレードを掴む。

 

承一郎「今だ、雪乃さんッ!」

 

雪乃「『エンジェル・ダスト』ッ!『重さ』の概念を凍られたッ!」

 

そう、これこそこの勝負を決める一手。

 

承一郎「うっ…WRYYYYYYYYYYYY(ウリィィィィィィィィィィィィ)ッ!」

 

ズガァァァァァァン……ッ‼︎!

 

重さとらいう概念を凍られされたエクセルサスは骨の巨腕で補強させた僕の力で背負い投げされた!

 

承一郎「まだまだァッ!」

 

さらに僕は投げの反動と膂力を利用して、

 

承一郎「無駄ァッ!」

 

僕は陽乃さんと一緒に根元にダメージを蓄積させたブレードを

 

ベキィッ!

 

ともぎ取った。

 

アームストロング『そろそろ終わりだ…せめて派手に殺してやる!』

 

エクセルサスが残ったブレードを振りかぶる。僕はもぎ取ったブレードを振るい、弾き返す!

 

承一郎「ハァッ!」

 

若干血管と筋繊維が千切れてるが問題ない。そのまま第二撃もブレードをぶつけて弾き返す。

 

第三撃がぶつかり合い、火花が散る。

 

承一郎「ぐっ…うおおおおォォーーーーッ‼︎」

 

僕はそれを吹っ飛ばし、

 

承一郎「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYY(ウリィィィィィィィィィィィィィィィィィィ)ッ‼︎」

 

もぎ取ったブレードをエクセルサスの頭部に叩き込んだ!

 

そろそろ時間だ。僕はスタッフ達をマザーベースに戻す。ここから先は僕達の問題だ。

 

僕は頭部がひしゃげ、最低限の原形をとどめるエクセルサスの上に空間移動する。

 

胴体部から黒い球体のようなコックピットが出てきて、その中からアームストロングが出てきた。

 

アームストロング「すばしこいガキめ、俺が直接ブチのめしてやる」

 

アームストロングは急に片足を上げて、振り下ろす。これは…相撲や空手の四股立ちか…?

 

アームストロング「うう…うおおおおォォーーーーーーーーッ‼︎」

 

承一郎「何をする気だ?」

 

アームストロングが叫ぶと、

 

ドバァッ!とエクセルサスから巨大な電線が飛び出してアームストロングを囲む。アームストロングは緑色に光りながらから光合成の如く電力を吸収した。

 

一層筋肉を脹れあがらせた。マジで筋肉モリモリマッチョマンの変態だな。←中の人は同じ

 

アームストロング「行くぞ!」

 

承一郎「武器も持たずに…!」

 

ところが僕は失念していた。この筋肉モリモリ(ryがスタンド使いであるという可能性を。

 

アームストロングは超高速タックルで僕の体を吹っ飛ばす。そして僕の顔を両手で抱える。

 

アームストロング「俺のタックルはどうだ?」

 

承一郎「あんた、ただの上院議員じゃあ…」

 

アームストロングの頭突きが炸裂し、骨の鎧にヒビが入る。そこを両手でこじ開け、強烈な右ストレートが僕の顔面に当たる。

 

承一郎「ぐぅっ…!」

 

僕はすぐに態勢を整えてもう一発の拳を躱し、『村雨』を振るう。

 

しかし奴は黒く変色した素手で『村雨』を捌ききる!

 

アームストロングの突きを避け、『村雨』で突きを放つが避けられて逆に手元を腕と脇を締めて固定される。突きを打ってくるのを躱すが、喉元を掴まれてしまう。

 

アームストロング「俺はスポーツマンだ、そこらの政治家と鍛え方が違う。一緒にされちゃあ困るな」

 

僕は左足の蹴りを仕掛けるが、アームストロングは喉元を掴んでいた手を一度話して蹴りを掬い上げるように左手を掴んで身動きを封じる。

 

アームストロング「俺がその気になれば、大統領だってぶっ飛ばせる」ブォン!

 

僕はアームストロングに高く投げ飛ばされた!

 

承一郎「うおおッ!」

 

アームストロング「上院議員をなめんじゃあねぇ!」

 

僕が落ちてきたところでアームストロングは蹴りをブチ込む。なぜか歓声の幻聴が流れながら僕はコックピットの外壁にぶつかった。

 

承一郎「何者だ、あんた?」

 

アームストロング「驚くのはこれからだ。来な、肉弾戦で負けるつもりはねぇ」

 

立ち上がりながら僕は『村雨』の連撃を仕掛けるが、アームストロングはそれを食らいながらも顔色一つ変えずに殴りにかかる。

 

八幡『バカな…高周波ブレードだぞ…⁉︎』

 

八幡が驚くのも無理はない。高周波ブレードは世界で一番敵を『斬る』事を目的として生み出された武器だ。

 

この『村雨』は高周波ブレードの中でトップの斬れ味を誇る。さっきエクセルサスの脚を斬った事で証明されている。

 

それを防ぐなんて、単なる技術テクニックではありえない。明らかにこの上院議員、スタンド使いだ!

 

僕はすぐに『村雨』で防御するも、圧倒的なパワーで手が痺れる。続く二発目を回避し『村雨』で斬りかかるも、

 

ドグォォォォンッ…!とアームストロングから強烈な衝撃波が発生して吹き飛ばされる!

 

承一郎「ぐぅっ…!」

 

アームストロング「フン、他愛もない。こんなものか、お前の力は?所詮お前はDIOにはるかに劣る贋作よ。ザ・ボスがなぜお前を譲ろうとしなかったのか理解に苦しむな」

 

承一郎「貴様ッ…!」

 

アームストロング「お前だって理解しているはずだ。お前はDIOを再現するために創られた模造品。そんな『ニセモノ』に固執したザ・ボスは愚かだよ、まったく」

 

承一郎「…野郎ッ!」

 

最大限まで伸びたゴムが放されるような瞬発力で懐に潜り込み、『村雨』をアームストロングに振り下ろすが、

 

ギィィィィンッ…!

 

承一郎「なっ…」

 

僕の振るった『村雨』は、アームストロングの首を跳ね飛ばそうとしたハズ。しかし、それは黒く色が変わったアームストロングが掴んだ手で止まるのみだった。

 

アームストロング「なまくらが!」

 

アームストロングは『村雨』の刃を掴んだ手で、あろう事かベキィッ!とへし折った!

 

承一郎「なっ…⁉︎」

 

…折れ…た……?『村雨』…が…?信乃の…形見が…?彼の…

 

──プチンッ──

 

何かが、一瞬で、呆気なく、壊れていく感覚が、僕の体を埋め尽くす。

 

そして──

 

 

〜ジョニィside〜

 

『村雨』が…信乃の形見が…折れてしまった…。

 

高周波ブレードは『斬る』凶器の中では最高峰の威力を持っている。だがそれだけだ。ただ高周波を流しただけ、それ以外は普通の刀と同じなのだ。

 

ここまでほぼ全ての戦いを『村雨』で潜り抜けてきた。何度大型無人機に匹敵するサイボーグの攻撃を『村雨』でガードし続けてきた?

 

だが感傷に浸っていられない。すぐに態勢を整えて奴の攻撃を回避しなければ!

 

ジョニィ『承一郎、気持ちは分かるが今は奴の攻撃を…!』

 

承一郎『………』

 

八幡『おい、承一郎!』

 

八幡も必死に呼び掛ける。当然だ、承一郎はただ突っ立っているだけ(・・・・・・・・・)なのだ。

 

アームストロングの拳が承一郎の顔面に炸裂する。吹っ飛ばされて身動き一つ起こさない承一郎。この目は…どこも見ていない(・・・・・・・・)。信乃が死んだ時と一緒だ…ただ虚空(ゼロ)を見つめている!

 

ジョニィ『八幡、俺が代わる!』

 

八幡『劉備は倒れ、呂布は曹操を指名してきた。孫策の出る幕じゃあない』

 

ジョニィ『な……に……』

 

八幡『ディオの名を出されたなら、俺の出番だ』

 

八幡は強く俺を睨む。殺気に満ちた、鋭利な瞳で。

 

ジョニィ『く……八幡、俺が代わる!奉仕部の理念は何だ!承一郎は終わっても、まだ俺が残ってる!』

 

八幡に呑まれながらもまだ動く…それに、奉仕部を出していく。八幡は更に強く睨み、殺気を色濃くする。

 

八幡『承一郎の汚名を返上できるんだろうな?これ以上、俺を失望させたらわかってるんだろうな?』

 

ジョニィ『ああ……今は俺が飢えた人だ。だから、魚を取るべきは俺だ……俺にやらせてくれ!八幡!』

 

承一郎の肉体(ボディ)を借り受け、俺は立ち上がる。野郎…俺の顎が骨の鎧ごと擦れて高熱を帯びてやがる。

 

俺はアームストロングの拳を両手で受け止める。

 

ジョニィ「確かに強いな…だがな、それだけだ」

 

アームストロング「なんだと?」

 

ジョニィ「何が国民の誇りだ、何が強いアメリカだ」

 

俺は奴の拳を押し返す。

 

ジョニィ「経済が悪化したのは『戦争経済』が緩和したからじゃあないッ!」

 

俺はアームストロングの中段の攻撃を防ぎながらの裏拳を叩き込む。続けて蹴りを蹴りで相殺した後に腹を蹴り込む!

 

ジョニィ「お前達1%が富を独占しているからだッ!」

 

雷を帯びた拳はアームストロングが両手をクロスして防ぐ。

 

ジョニィ「お前の目的は結局金だ。それから支持率ッ!」

 

俺はアームストロングの肩を掴んでからの膝蹴り、そして足払いで吹っ飛ばす。

 

ジョニィ「お前など何の信念もない、クソにたかるウジ虫野郎だ!」

 

アームストロング「…ほぅ、言うじゃあねぇか。ならばいいことを教えてやる」

 

野郎は起き上がりながら言う。

 

アームストロング「確かに支持率は欲しい、資金は必要だ。だがな…俺には夢がある!」

 

ジョニィ「夢…?」

 

なんだこいつ、キング牧師の真似事か?

 

アームストロング「確かに国民の誇りも強いアメリカもくだらねぇ。俺が求めるのは真の自由だ」

 

アームストロングは指を空高く突き上げる。

 

アームストロング「力を行使する自由…法の庇護など必要はない」

 

アームストロングの拳を躱し、両手で防御するが弾かれてまた喉元を掴まれてしまう。

 

アームストロング「もちろん誰もが力を行使すれば闘争は生じる。だがそれでいい。それこそが俺の望む国家だ。真の闘争の世界だ!」

 

俺は喉元を掴み返すが奴はその手を引き剥がし、お互い両手を掴み合った状態で押し込まれてしまう。そして、

 

ズガァァンッ!

 

お互いの頭をぶつけ合う。野郎、なんて頭だ!付け直した骨の鎧にまたヒビが…

 

アームストロング「この俺が、ぬるま湯に浸かった国民の目を覚まさせてやる!」

 

奴は左手を蹴りで弾いてそこから拳を放つ!

 

アームストロング「何が愛国心だ!何がアメリカの誇りだ!そんなもんは豚に食わせろ!」

 

そこから頭を掴まれ、エクセルサスの胴体部に叩きつけられる。そして無理矢理起こされ、

 

アームストロング「気に入らない奴はブン殴る!」

 

拳が顔面にブチ当たる。

 

アームストロング「それが俺の目指すアメリカだ!」

 

さらに腹に蹴りをブチ込まれて吹っ飛ばされてしまう。

 

アームストロング「俺が当選したら腐った社会をブッ潰してやる!セコく儲けてる柔なインテリだの、セレブだの草食系(メトロセクシャル)だの、わけのわからん奴らをブン殴ってやる!」

 

駄目押しと言わんばかりに奴はブン殴って俺を胴体部に叩きつける。

 

アームストロング「弱者は駆逐される、強い者だけが残る。俺達は西部開拓時代の混沌を、古き良きアメリカ、人間が本来あるべき姿を取り戻すってわけだ!」

 

野郎…俺を足蹴にしやがって…。

 

ジョニィ「どうやって…そんな…」

 

アームストロング「『奴』のミームだか知らんが、アメリカの規範は腐り果てた!」

 

ジョニィ「ぐぁっ!」

 

奴の蹴りが俺の腹にブチ当たる。

 

アームストロング「今や戦争も暴力も全てビジネスだ。だが、そんな戦争も最後だ。俺がこのくだらねぇ社会システムを、規範化された暴力を解体してやる!拳で語り合う個人の闘争を取り戻す!」

 

奴の蹴りのラッシュを俺は次から次へ骨の鎧を作り続けて防ぐ。なんてパワーだ…八幡達が知っている『ザ・オーガ』はこいつと同じタイプのスタンドらしいが、これはヤバい…!

 

アームストロング「どうだ?俺の政策は?」

 

奴は新しい葉巻にライターで火をつけて一服した後に言った。

 

ジョニィ「あんたホントに…政治家かよ…」

 

アームストロング「俺の演説に感動したか?お前達も国家や企業のためではなく、己の理想のために戦う日がくる」

 

ジョニィ「俺はあんたを誤解していたようだ…」

 

俺はゆっくりと起き上がりながら言う。

 

アームストロング「わかってくれたか?私もつまらない戦争をなくしたいんだ」

 

野郎は満面の笑みを浮かべながら俺を助け起こし、体の埃を払落する。そして、片手を差し出す。

 

ジョニィ「よくわかったよ」

 

俺は奴の手を取り握手握手と共に熱く抱擁──

 

ジョニィ「お前が本物のクズだって事が!」

 

──した直後に俺は野郎を巴投げする。

 

筋肉モリモリ(ryオッさんの股くぱぁなんて誰得だよ…。

 

某花京院の転生者「ジョジョハチ、キマシタワー!」

 

…今、ものすごい悪寒を感じたが無視しておこう。というか今までなりを潜めてたのがおかしかったんだ。

 

アームストロング「この社会には変革が必要だ、だが変革には犠牲を伴う!」

 

ジョニィ「犠牲になるのはいつも弱者だ。古き良きアメリカだと?ふざけるな!金にも体力にも恵まれて不自由なく育った奴に虐げられた弱者の痛みがわかるか!」

 

そう、それは弱者だった自分。母を、親友を守れなかった愚かな自分。今の強さなんて所詮は後の積み重ねた結果だ。

 

アームストロング「何が弱者だ!お前は力で敵を黙らせ生き延びてきた人間だ!わかるはずだ、俺の理想が!」

 

確かにこいつの理想は理解出来る。元々俺が掲げてきた『天国の外側(アウター・ヘブン)』とは戦士達──戦場でしか生の充足を得られない者達──の理想郷。

 

奴が唱える理想には共感できるが、計画によってもたらされた無数の被害者達も同時に見てきた。だから奴を許す事は出来ない。

 

互いが互いを認められない。

 

ジョニィ「……次はお前を黙らせるッ!」

 

──故に、俺はお前の理想を壊す。

 



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It Has To Be This Way(最後にはこうなると決まっている)その①

前回までのジョジョの奇妙な冒険ッ!

聖なる遺体として一体化した並行世界の八幡とチーム黄金の風と共に大統領暗殺を阻止するためにパキスタンの基地へ向かう承一郎達。

しかしその先で待っていたのは多脚歩行戦車メタルギア・エクセルサスとそれに搭乗するアームストロングだった。

エクセルサスを破壊した承一郎だが、まさかのアームストロング本人が圧倒的なパワーを発揮して承一郎に襲いかかり、信乃の形見である『村雨』をヘシ折ってしまう!

失意のあまり戦意消失してしまった承一郎に代わりジョニィが戦う事になり、アームストロングの理想を知る。

ジョニィは弱者を踏みにじる理想に異を唱えてアームストロングに立ち向かう!


…大変遅くなってしまい、すみません汗


アームストロング「俺を黙らせてみろ、他の奴らのように!」

 

奴──アームストロングはその筋肉隆々の右腕を振りかぶる。俺はそれを空手の外受けで軌道をズラしてそこから奴の顎に掌底を叩き込む。

 

空手とかは集英組(ウチ)で仕込まれた技だ。竜の奴…容赦なく打ち込んできやがるんだよな…。俺達にCQCを教えたオセロットはザ・ボス──母に教わったらしい。なんだかんだで俺達は『受け継いでいる』んだと感じる。

 

アームストロングは掌底で顔を上に向いたが特にダメージはなく、左ストレートを放つ。今度は内受けで軌道をズラし、その勢いを利用して右肘を叩き込む。

 

アームストロングは少し怯みつつも、某ヤサイ人みたいに力を溜める。これはッ!

 

俺は急いでバク転して距離を取った瞬間に俺の顔面スレスレに衝撃波が発生する!やれやれ、本当に某マーベルコミックで出てくるような奴だな。出て来る作品間違えているんじゃあないか?

 

だが、八幡から聞いた『ザ・オーガ』はこんな衝撃波なんて放てるとは聞いてない。俺はすでにこいつの肉体の秘密を理解した。

 

こいつはクレイトロニクス(微小な自己組織化ロボットが互いに連携して機能的な要素になる機械)技術を用いた、サンダウナー達とは別系統のサイボーグだ。しかも硬化するナノマシンもあるのだろう。

 

ナノマシンとスタンド能力による相乗効果、だからあの『村雨』を掴みヘシ折る事も可能だったのだ。しかもサイボーグには電力をパワーに変換する能力がある。さっきの衝撃波もおそらくその類のものだろう。

 

電力が尽きるまで退却戦を仕掛けたいが奴はバカデカイエクセルサスの電力を吸収した。おそらく戦いで当分電力は尽きないだろう。

 

だが、ここで倒れるわけにはいかない。俺は負けたらこの脳筋野郎は世界を某モヒカンが跋扈する世紀末に創り上げる。それだけは阻止しなければならない。絶対に!

 

ジョニィ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ‼︎」

 

俺は雷を帯びた拳のラッシュを叩き込む。

 

アームストロング「フン、生温い!」

 

だが野郎はケロリとしてやがる。こいつ、承太郎さんの『スタープラチナ』や八幡の『ザ・ジェムストーン』でもタメ張れるんじゃあないか?

 

俺は左手を奴の顎に向けて伸ばし、右手を俺のボディから顎のラインをカバーするようにして半身になる。空手の組手の構えだ。

 

アームストロングが右ストレートを放つ。俺はそれを鉄拳ならぬ骨拳のカウンターの逆突きで合わせる。そこからさらに右足に鎧を纏わせてのサソリ蹴りを放つ。

 

アームストロング「ブン殴る!」

 

アームストロングは左右の腕を振るい、そこから蹴りを放つ。俺はそれを骨装甲付きの腕で次々と剥げていく装甲を作り直しながら捌く。そこからさらに一発拳が放たれる。

 

ジョニィ「WRYYYY(ウリャァァァァ)ッ‼︎」

 

俺はそれに右拳でぶつける!だが、

 

ベギィッ!

 

ジョニィ「ぐおおおおおッ!」

 

こいつ、マジで硬すぎるッ!拳が砕けるとはいつぞやの再現だよ!

 

奴はまた力を溜める。また衝撃波か!俺は後方に跳んで回避しようとするが、

 

アームストロング「ハァッ!」

 

ジョニィ「なっ⁉︎」

 

さっきよりも一際大きな衝撃波が発生する!

 

ジョニィ「がはぁっ……‼︎ぐっ…ゴプッ!」

 

エクセルサスの胴体部に叩きつけられた俺は起き上がるが、吐血してしまう。クソッ、内臓までやられたか!

 

このまま何度もあの衝撃波を食らっていたらこっちが保たない。一気に短期決戦を仕掛けるしかない!

 

ジョニィ「うおおおおおおおッ、無駄ァッ!」

 

砕けた拳を再生させ雷を帯びてアームストロングの腹に殴りつける。野郎は平然としてやがる。

 

ジョニィ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ‼︎」

 

拳を装甲ごと破損しても修復しつつひたすらラッシュをブチかます。

 

ジョニィ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄WRYYYYYYYYYYYYYYYYY(ウリィィィィィィィィィィィィィィィィィィ)ッ‼︎」

 

さらにそこに『ブラッディ・シャドウ』を加えてのダブルラッシュを叩き込む。

 

ジョニィ「無駄ァッ!」

 

俺は波紋入り諸手突きを放つ!しかし奴は少し後ずさるだけだった。

 

ジョニィ「クソッ、これだけ殴っても無傷だと…」

 

アームストロング「ハハハハハッ!あらゆる衝撃に対して一瞬で硬化するナノマシンとスタンド能力の相乗効果ッ!」ビリィ!

 

奴は自分のシャツを破り言い放つ。その胸には一際盛り上がった筋肉の筋が。その心臓部から肉体がズズッ…と黒く硬化する。

 

そして野郎は拳をエクセルサスの胴体部に叩き込む。嘘だろ、『村雨』でも手こずったあの装甲を素手で凹ませやがった…。

 

アームストロング「便利なものだろう、承一郎?いや、今はジョニィの方か?」

 

ジョニィ「無駄ァッ!」

 

俺は構わずアームストロングに殴り込むが、奴は黒く硬化して全然効いてない。

 

アームストロング「こそばゆい!」

 

アームストロングの拳が俺の腹に食い込み、吹っ飛ばされる!

 

ジョニィ「ぐっ…!」

 

アームストロング「終わらせてやる」

 

奴は俺に馬乗りになり、拳のラッシュを胸に叩き込む!

 

アームストロング「死ね!死ね!」

 

ジョニィ「ぐおっ!うおおおおッ!」

 

ボロボロになって剥げていく骨の装甲を作り続けるが、間に合わない!

 

アームストロング「死にやがれ!」

 

最後の一発が放たれ、

 

ドグォォォォーーーーーーz____________ンッ‼︎

 

エクセルサスがバラバラに粉砕される。そして俺は…

 

 

 

 

 

ジョニィ「────ゴボッ!」

 

心臓にぽっかりと穴が空いていた。

 

クソッ、まさか二度も心臓に穴が空くなんてな…!急いで穴を修復しなくては…!

 

俺は血の塊を吐き出して心臓に力を注ぐ。早くしなければ、手遅れになる!

 

アームストロング「おや、まだ死なんとはな」

 

アームストロングが俺に向かってやって来る。早く、早く心臓を再生させなければ…!

 

ジョルノ「『ゴールド・エクスペリエンス』ッ!」

 

突然、アームストロングの体に黄金の拳が叩き込まれる!

 

ジョルノ「感覚だけが暴走する」

 

ミスタ「いけッ、『セックス・ピストルズ』!」

 

感覚だけが暴走するアームストロングに弾丸が命中する!

 

ジョルノ兄さんは俺の体を掴んで退避する。八幡が俺の能力で飛ばしてくれたのか!

 

ジョルノ「無茶をするね君は!」

 

ミスタ「そうだな、なんで俺達を帰したんだ?」

 

BS(ブラッディ・シャドウ)(ジョニィ)『…すみません、最後はこっちの世界の人間として俺だけで終わらせたかったんです』

 

胸に風穴が空いて喋る事が出来ずに俺はスタンド越しで話す。

 

BS『クソッ、「村雨」をヘシ折るなんて…。奴は皆さんが戦った「ザ・オーガ」よりもナノマシンでさらにパワーアップしています』

 

ジョルノ兄さんは適当な物で俺の心臓を作り、応急処置を施す。

 

アームストロング「個人で敵わないなら、全員でくるか?良いだろう。お前にはそれがお似合いだ。フン、恨むのなら(・・・・・)自分を恨むんだな(・・・・・・・・)自分の無力さを(・・・・・・・)

お前は何も守れないのだ(・・・・・・・・・・・)自分の身さえもな(・・・・・・・・)!」

 

ジョニィ「なっ…⁉︎」

 

それ(・・)は…!その言葉(・・・・)は…!