言葉使いのヒーローアカデミア (スズきょろ)
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おまけ
言紡 葉由良のプロフィール※更新していく、若干ネタバレ?読みたい方はどうぞ


 

 

プロフィール

 

言紡(ことつむ) 葉由良(はゆら)

 

・誕生日

 ・5月18日生まれ

 

・容姿

 ・髪色 紫黒色

 ・髪型『とある魔術の禁書目録』の打ち止め(ラストオーダー)

 ・身長 162cm

 ・体重 死にたいのかなぁ?

 ・顔『物語シリーズ』の阿良々木(あららぎ)月火(つきひ)に近い

 ・目の色 空色

 ・体型 Fateシリーズのアルトリア(剣)ぐらい

 

・趣味

 ・音楽鑑賞

 ・アニメ鑑賞

 ・カラオケ

 ・読書(二次創作も)

 ・お菓子作り

 ・カフェめぐり

 

・好きなこと

 ・甘いもの

 ・お昼寝

 ・猫

 ・歌を歌うこと

 ・子供と遊ぶ

 

・嫌いなこと

 ・ホラー映画

 ・お化け系

 ・苦い食べ物

 ・食感が独特な食べ物

 ・人を傷つける人

 

・性格

 ・頼み事をされるとなかなか断れない

 ・困っている人をほっとけない

 ・子供と猫が大好き

 ・やれるときは徹底的にやる

 

・個性

 ・《言霊使い(ショートカット)

 神様から貰った能力『夜桜四重奏(カルテット)』の()()()ことはの能力《言霊使い》、そしてFateに登場する宝具を呼び出す事も可能にした強化版。この世界では発動系個性に分類される。

 ただし、生物や食べ物を呼び出す事はできない。

 食べ物は呼び出した事があるが、食べてあまりにも不味くてやらないと決めた。

 

・身体のスペック

 ・完全記憶能力

 ・大体の武術は使うことが出来る

 

()()使()()

 ・個性に分類されない葉由良が神様から貰った能力。葉由良の奥の手。

 ・『めだかボックス』にて、鶴喰(つるばみ) (ふくろう)博士がスキルが通用しない獅子目(ししめ)言彦(いいひこ)を迎撃するために開発した。

 「漢字」や「誤変換」等、文字通り「言葉(スタイル)」を武器とする。黒神家の分家の頭首が、それぞれ違った言葉使いであり、舌には使う言葉(スタイル)を表す字が刻まれている。葉由良は使う時に、舌に言葉(スタイル)が刻まれる。

 言葉(スタイル)とは、共鳴し共振し共感する、コミュニケーションの手段であり、言葉が通じるもの相手ならば効果がある。逆に言えば、言葉が通じない相手(コミュニケーションが取れない赤子)や逆上して「相手の話を聞かない」状態になると効果がない。

 だが、葉由良は言葉の通じない相手に対しても使えるように強化している。

 

 ・『逆()使い』"だからこそ"の一言に特化している。

 「強固で巨大な物体『だからこそ』斬れる」のように確率が低いマッチほど「逆説的」に実現させることが出来るスタイル。

 ・『漢字使い』2136字の常用漢字を支配下に置く。

 九個と十個の石で氷の鎧を砕く(石+九+十=砕)や氷点下で氷をただの水に(氷-ヽ=水)のように漢字の部首の足し算や引き算を現実にすることが出来るスタイル。

 ・『誤変換使い』あらゆる言葉を間違った漢字に誤変換する。

 「ぶ厚い氷」を「ぶ熱い氷」に変換することによってそれに触れた相手を炎上させたり、「攻撃」を「子呉劇」と誤変換して、攻撃を無かったことに出来るスタイル。

 ・『名札使い』名前がわかっている相手を自由にカード化し封印する。

 カードには名前とデフォルメ化の絵が描かれるスタイル。

 ・『嘘八百使い』自分自身を800人作り出すことが可能。

 「嘘に嘘を重ねる」ことで800×800で64万人の自分自身を作り出すことも可能するスタイル。

 ・『換喩使い』自分という概念を同属性の別の概念に置き換えたり言い換えることで、別の者になりきるスタイル。

 ・『童()使い』歌を聞かせることで肉体を幼くすることが可能、歌を聴く距離が近いほど若返る。

 ・『挑発使い』名前の通り相手を挑発するスタイル。

 ・『遺言使い』自分の死後に遺言が発動するスタイル。

 

 

・概要

 ・女神のミスで交通事故にあい、死亡『ヒロアカ』の世界に転生する。

 ・前世はアニオタだった。

 ・『ヒロアカ』の事はあまり知らない。

 ・『ヒロアカ』に転生先の家族構成は父親と母親の三人家族。



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本編
神様のミス


 えっと勢いで書きました。
 宜しくお願いします。

 もう一つの作品と平行するので更新は不定期ですがお願いします。


 

 

 その日は、いつもと変わらない学校の帰り道。

 

 その日は雨だった。

 

 好きな曲をイヤホンから流しながら、スマホを弄り交差点で青になるまで止まっていた。

 

 雨の日は晴れの日とは比べられないほどに危なくなる。

 

 母はいつも気を付けなさいと言っていたっけ。

 

 両耳をイヤホンで塞いで、傘はビニールではなく黒い色の傘をさしていた。

 

 回りが見えず視界も限られていた。

 

 だから、自分に降りかかる死に気付けなかったのかな。

 

 僕はスリップした大型のトラックに轢かれ、辺りから聞こえる悲鳴を最後に17年という短い人生を終えた。

 

 

 

 

∽ ∽ ∽ ∽

 

 

 

 

「ごめんなさいっ!!」

「えっ?」

 

 気がついた場所は、一面真っ暗な部屋だった。そして僕の前には土下座する一人の女性。誰に向けて土下座をしているのか気になり周りを見渡すがこの空間にいるのは、僕と目の前の彼女だけ。

 

「あ、あの、どうしたんですか?僕、貴女の事を知らないし、いきなり謝られても困るのですが・・・」

「その、私神様なのですが、私のミスであなたが死んでしまったので・・・・」

「ん?」

―今、この子自分の事を神様ってもしかして痛い子なの・・・

「痛い子じゃないです!」

「そ、そっか・・・」

―ナチュラルに思考読んできたよ・・・

「なんたって神様ですから!」

「僕の思考と会話しないで!?やりにくいから!」

 

 さて、一旦状況を整理しよう。

 この空間にいるのは僕と目の前の(自称)神様の女の子。そして、いきなり土下座をして謝り、神様と名乗り彼女のミスで僕が死んでしまったと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ん?()()()()()()()

 

「あの(自称)神様」

「は、はい!その(自称)を外してほしいのですが・・・」

「それはともかく(自称)神様」

「外してはくれないのですね・・・・」

「さっき僕の事を()()()()()()()、とそう言ったのですね?」

「は、はい。申し訳ありません・・・・」

「なるほど、つまりこれは・・・・」

 

 僕はこの状況から一つの結論へとたどり着く。ミスして死んでしまったと謝る神様、二人しかいないこの空間そしてたどり着く結論とは・・・

 

「二次創作の鉄板、神様転生というものかっ!」

「は、はい?」

「ん?違うのか?僕はてっきりそんなことだと・・・」

 

 僕は生前、二次創作の小説を読んでいた。けっこう好きだったんだよね。一つの夢だったんだけどね転生って。あっ、今から叶うのか。

 

「えっ、いやその通りですよ。お詫びとして転生をさせようと思いまして、当ててしまったので驚いてしまいまして・・・・」

 

 困惑している目の前の神様は無視して、僕は続ける。

 

「そっか、それで特典はいくつつけてくれるんだい?」

「は、はい!えっと特典は6つまでです!再現できるものは何でもやりますのでお好きなものをどうぞ!」

 

 ふむ、6つまでとは大盤振る舞いだな。それじゃあ・・・

 

「じゃあね、特典は『夜桜四重奏(カルテット)』の()()()ことはの能力《言霊使い》の力を本を読んだだけで登録出きるようにして、それで特典の一枠を使って辞書登録(インストール)のできる物に『Fate』の英霊の武器をショートカットで使用を可能にすること、あっ、勿論宝具を使えるようにしてね?

 それと、『めだかボックス』の()()使()()をすべて使えるようにする事、後は全ての武術を完全に使いこなせる身体に完全記憶能力、最後は普通に幸せな家に生まれるでいいですよ」

「わ、わかりました。ではそのようにでも最後の特典はそれでいいのですか?」

「いいんだよ。普通の幸せって言うのは案外難しいものなのさ。さっ、転生先に送っておくれ」

「はい、良いんですがあの、転生先の事を聞かないのですか?」

 

 神様は不思議そうな顔で僕の顔を覗きこむが、僕はそんな神様に不適に笑って答える。

 

「転生先が解っていたらほら、つまらないじゃない?だからあえて聞かないの」

「そうですが、わかりましたでは転生を開始いたします」

「うん、よろしく頼むよ」

「では」

 

 神様はそう言って右手を上げてそのまま振り下ろすと、

 

 

ガコッ

 

 

 と嫌な音が僕の足もと(・・・)から聞こえた。

 

「ああ、そう言う仕様ね・・・」

「ごめんなさい!前任の(ひと)がこんな感じにしてしまって・・・本当にごめんなさい!!」

「うん、まあ君は悪くないよ。でも一言言いたいな・・・・」

 

 僕は身体が落ちる感覚を感じながらイガグリ頭の某不幸少年の口癖を叫んだ。

 

「不幸だぁぁぁぁっっ!?!?」

 

 そして僕は意識を失い転生をした。

 

―さてっどんな人生になるのかな、楽しみ!!

 

 

―でも彼女の前任マジ許さねぇっ!!

 

 その殺意を感じたどこかの神様(前任のひと)が「ひっ!」っと声を上げて怯えたのは、また別の話。





 1話は短いですが2話からは長くなります。
 
 それではさようなら。次のお話で。


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雄英受験

 
 
 第2話です。よろしくお願いします


 

 

 始まりは中国。

 発光する赤児が生まれたというニュースだった。

 なんでそんな子供が生まれたのか、原因は不明でその赤児の誕生以降、各地で超常の力が発見されていった。

 原因究明のため世界の科学者たちが思考を凝らすも、結局その原因は判明されないまま時は流れる。

 

 いつしか超常は日常に。架空は現実に。

 

 今となっては世界の総人口の約八割が有している《個性》と名づけられた超常の力。

 超人社会と言われる現在で、ある職業が脚光を浴びていた。

 

 《個性》を悪用し社会を混乱に陥れる《ヴィラン》と呼ばれる悪の集団。

 《個性》を用いての強盗や殺人などの非人道的な行為をする(ヴィラン)に、彼(女)らは平和のために立ち向かう。

 

 (ヴィラン)が《個性》を使って人々を傷つけるなら、彼(女)らは《個性》を使って人々を救う。

 そんな彼等の名は、

 

ヒーロー

 

 世の中は、その新たな職業を、何て事はないように受け入れている。

 

 

 

 そしてそんな世界に転生を果たした僕こと、言紡(ことつむ) 葉由良(はゆら)は(ちなみに女だよ?前世もね!)、まず膝をついてorzの状態で落ち込んだ。その理由は、

 

「よりにもよってアニメの1話しか知らない『ヒロアカ』の世界・・・」

 

 そう、僕は転生の何よりの味方『原作知識』がここに無惨に消えた。

 前世で友達にオススメされたこの作品、丁度アニメがやると言われアニメの第1話をちょっと観ただけだったのだから。

 まあ、前知識として登場人物はしっかりと頭に入れてはいたが・・・

 まあそんなことを気にせず過ごした今日はなんと!高校の入学試験の日だ!

 何?小さい頃の話はしないのかって?うーん特にする話がないので却下するよ。

 まっ、そんな僕の目の前には、デカデカとある建物が建っていた。

 

──国立雄英高等学校

 

 目の前に広がるマンモス校を見て、改めて実感する。

 この世界には《ヒーロー》という職業があり、世の中には社会を乱す《ヴィラン》という悪がいる。俺はそんな世界に《個性》として《言霊使い》を持って転生した。この15年間、テレビをつければ《ヴィラン》を対峙し捕まえる《ヒーロー》達の姿が必ず映っている。

 

 その事実を実感した僕はこの世界で《ヒーロー》になるために知識を増やしたり、この個性は喉を使うので喉を鍛えるためいろんな事したり、()()使()()を完全に使えるように訓練したよ。親に頼み道場にも通ったんだぜ。お陰で中学では色々な部活に引っ張りだこだった。

 そしてこの容姿のお陰で男子からも女子からも告白沢山されたな。

 紫がかった黒髪はショートカットにして、頭のてっぺんには一房のアホ毛。目は相手を威圧する事のない少し垂れた目と空色の瞳。身長は女子にしたら少し高いぐらい。胸は大きくはないけど小さくもない。出るとこ出てて引っ込んでるとこは引っ込んでいる、いわゆるモデル体型だった。そんな中性的な容姿のお陰で毎日凄かった。

 

 今はそんなことより、試験の事を考えなくては。

 

 まあ、筆記試験は特典の一つ完全記憶能力のお陰で楽勝だろう。それよりも問題は実技試験の方だ。なんとかなるだろうか。

 そんなことを考えていると視界の隅に緑色のモジャモジャした髪の毛が目に入った、彼は確か緑谷(みどりや) 出久(いずく)だったけ?まあいいや。原作キャラには後で絡もう。今は試験の方が重要だな。

 

 

 

∽ ∽ ∽ ∽

 

 

 

『受験生のリスナー達ー!今日は俺のライヴにようこそー!Everybody Say Hey!! 』

「ようこそっ!!」

『サンキュー、受験番号4518のリスナー!!! 彼女の熱い返答に応えて、受験生のリスナーに実技試験の概要をサクッとプレゼンするぜ!!! Are you ready!?』

「Yeahhh!!!」

 

  ボイスヒーロー『プレゼント・マイク』の場違いな言葉のノリに、たった一人だけ反応する受験生。それこそ言紡 葉由良その人だった。回りに座っていた人は困惑していたがそんなことはどこ吹く風だった。

 

『入試要項通り!

 リスナーにはこの後、10分間の「模擬市街地演習」を行ってもらうぜ!!! 持ち込みは自由! プレゼン後は各自指定の演習会場へ向かってくれよな!! OK!?』

「OK!!」

 

 演習場には三種の《仮想(ヴィラン)》が多数配置されており、各個の『攻略難易度』に応じてポイントが割り振られるとのこと。これら仮想敵を行動不能にすることで、各個人がポイントを稼いでいく。

 

 勿論、他人への妨害行為などのアンチヒーローな行為はご法度だ。

 

 そして、入試要項に書かれている《仮想(ヴィラン)》の種類は四つ。しかし、プレゼント・マイクが説明したのは三体だけであった。

 それは攻略難易度に応じ《仮想(ヴィラン)》には1P・2P・3Pと撃破ポイントが設けられているとのことだけ。4体目は0Pいわゆるお邪魔キャラとのことだった。

 

―お邪魔は避けるのが無難、だけどやれるならやりたいよなぁ

 

 葉由良がそんなことを考えているうちにプレゼント・マイクの内容の説明は終わり、最後に彼は一つ言葉を残した。

 

 

『俺からは以上だ!!

 最後にリスナーへ我が校の〝校訓〟をプレゼントしようっ!

 

──かの英雄ナポレオン=ボナパルトは言った。真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者と。

 

 

Plus Ultra(更に向こうへ)

 

 それでは皆、良い受難を!』

 

 最後にそう締めくくって、プレゼント・マイクの実技試験の説明は終わった。

 

 

 

∽ ∽ ∽ ∽

 

 

 説明終了後、演習場まで距離があるらしくバス移動だったので僕ら受験生はバスに乗り込んで移動していた。

 

 会場に着いた僕がまず驚いたのはその会場の大きさだった。

 

「都市じゃん!これサイズが後何個あるんだろうか・・・」

 

 個性を使っても大丈夫なようにだろうか?そんなことを考えていたが、いくら考えたところで無駄なので気持ちを切り替える。

 ちなみに私の今の格好は動きやすい黒のジャージを来ていた。持ち込みOKらしいから他の受験生もそんな服装だった。他にも道具を持っている人もいた。周りを見つつ準備運動をしていたすると、

 

『はい、スタート!』

 

 プレゼント・マイクの始まりの合図を聞いた僕は個性を発動する。

 

「“ショートカット”バイク!!」

 

 僕の身体に青白い電気のようなものが走ると道路にスポーツタイプのバイクが出現した。私はそのままバイクに乗りエンジンを噴かせて走り出す。勿論免許は個性を使う上ですべて取っている。いや、本当にしんどかった。特に飛行機、あれはヤバい。

 そんなことを考えていると目の前に4体の仮想(ヴィラン)が現れた。

 

「ブッコワス!!」

「「コワス!コワス!」」

「クタバレ!ヒーロー!」

 

 色々な事を言っているが僕の耳には入ってこない。僕はバイクに乗ったまま次の物を呼び出す。まずは小手調べに!

 

「“ショートカット”FN P90!」

 

 FN P90正式名、《ファブリックナショナル プロジェクト ナインティー》は、ベルギーのFN社が開発したPDW(個人防衛火器)だ。

 まあ形状が好きなので出したのだが、まあそんなことはおいといて。

 僕はバイクに乗ったまま右手にFN P90を構え、フルオートでマガジンに入っている弾をばら蒔いていった。だが仮想(ヴィラン)の装甲を撃ち抜くことは出来ないが、うまく間接部分に当たり4体の仮想(ヴィラン)の動きが止まったので、僕はバイクをエンジンをかけたまま後ろに飛び下り、武器を呼び出す。

 

「“ショートカット”――」

 

 そして、当然操縦士を失なったバイクはそのまま仮想(ヴィラン)に突っ込んで動きを止めた。

 僕は仮想(ヴィラン)ごと破壊する武器を呼び出す。

 

「―ヘカートⅡ!」

 

 PGM-ウルティマラティオ・ヘカートⅡ、フランスのPGMプレシジョン社が開発・発売している対物狙撃銃《アンチマテリアル・ライフル》というカテゴリに属される銃。

 これは前世で読んでいた、あの某デスゲームラノベで出るマフラーを巻いていた一番好きなキャラが使っていた完全に趣味に走った銃だった。また話が脱線したね。

 僕は受け身を取り片膝を立ててバイクに照準を合わせ引き金を引いた。打ち出された銃弾はバイクを撃ち抜き仮想(ヴィラン)を巻き込みながら爆発する。

 よしポイントゲットと、この分だと()()使()()は要らないね。よしどんどん行こう!

 僕は武器を変えながら仮想(ヴィラン)を次々と倒していく。

 

「“ショートカット”ショットガン」

 

 ショットガンを呼び出す。指定せずに呼び出したので色々なショットガンが出てくる。仮想(ヴィラン)に一気に近づき撃ったり、ショットガンを鈍器のように扱い殴っていく、弾がなくなったり壊れたりしたら捨てて他の物に切り替えて、危なくなっていた他の受験生を助けたりと、一連の動作を繰り返しているうちに気づけばポイントが54Pもいっていた。

 

『残り3分だぞー!』

 

 プレゼント・マイクが残り時間を知らせた。僕は焦らずいよう。ポイントは沢山あるからね。他の受験生は、

 

「やべぇ!まだ全然ポイントが―」

「おい!そいつは俺の獲物だぞ!」

「知るか!」

 

 うわぁ、殺伐としてるなぁ。そういえばお邪魔(ヴィラン)が一向に出てこないなぁ。なんか嫌な(面白そうな)予感がすごいするよ。

 そんなことを考えていると赤髪ツンツン頭をした男の子が仮想(ヴィラン)に囲まれていたので助けにいく。

 

「ほら、危ないよ!」

「――って、うぉ!? 急に後ろに立つなよ、びっくりすんじゃねぇか!!」

「ごめんね。でも、僕が来なかったら、危なかったみたいだよ?」

 

 ようやく周囲の仮想敵を倒して葉由良の存在に気付き驚く少年に、葉由良は「失礼だね!」と言わんばかりの不機嫌顔で頭のアホ毛をブンブンと振りながら、自分が倒した仮想(ヴィラン)を指差し答える。少年は少しポカンとしていたが直ぐに状況を察してか、笑顔が浮かぶ。

 

「えっと、助けてくれてサンキューな!俺は切島ってんだ! よろしく!!」

「うん!僕の名前は言紡 葉由良!よろしくね切島くん!」

「おう!」

 

 僕の返しに満足したのか彼、切島くんは笑顔で握手を求めてきたので僕も笑顔で彼の手を握り返した。

 

「じゃあしばらくの間ヨロシクね?切島くん!」

「任せろ言紡!」

 

 そして、ちょっとした相棒ができた。

 彼はノリの分かるいい人だ。

 

 

∽ ∽ ∽ ∽

 

 

 この実技試験は限られた時間と広大な敷地の中で、位置情報や戦力を伝えられていない仮想(ヴィラン)を相手にしてどれだけ市井の平和を守ることが出来るかを試されている。

 仮想(ヴィラン)を倒すことで得られる(ヴィラン)Pと受験生たちには伝えられていないヒーローとして必要な救助(レスキュー)活動という、審査制で得られる救助(レスキュー)Pの二つを以ってこの試験の合格者は決定される。

 

 モニタールームで実技試験の様子を見ていたヒーローたちは、二人の受験生が映るモニターを見て盛り上がっていた。

 

「凄いな彼。《個性》は勿論だが、あのタフさは称賛に(あたい)するよ」

 

 一人は派手な《個性》で仮想(ヴィラン)を寄せ付け、疲労の色を見せるも迎撃し続ける目付きの悪い少年。

 救助(レスキュー)Pこそ未だ0ではあるが、(ヴィラン)Pは現時点で脅威の67P。救助P無しだとその地区では断トツの1位だ。

 

「いやいや、彼女も負けてないぞ。(ヴィラン)Pこそ僅かに劣ってるが、救助(レスキュー)Pを合わせたら全地区でもトップだぞ」

 

 もう一人は《個性》で様々な物を呼び出し、仮想(ヴィラン)を行動不能にしている少女。危なくなった受験生に助けにはいっているので(ヴィラン)Pこそ現在64Pともう一人の少年には劣っているものの、その救助(レスキュー)Pは現在35P。二つのPを合わせた合計は99Pと現時点では全地区でトップの成績を残している。

 

 モニタールームではどちらの受験生が凄いか、その話題で持ちきりである。

 

「(ったく、わいわいと騒がしい)」

 

 そんな状況に彼、相澤 消汰は嘆いていた。

 イレイザーヘッドという名で活動する彼は紛れもないトップヒーローの一人で、一見気だるそうに見えてその観察眼は人一倍良い。

 そんな相澤から見ても、周りのヒーローたちが言うようにこの二人は逸材だと感じていた。磨けば光る原石、それこそ他の受験生たちとは既に一線を駕している。

 

「(金髪は見た目にそぐわず自分の《個性》をしっかり把握してる。感情的なのが玉に瑕だが、それを差し引いてもあれは金の卵だ。ウチで育てればあれはカクジツニ化ける)」

 

 対して、と相澤は仮想(ヴィラン)を即座に殲滅し赤髪の少年と協力しているのか、その少年と共に次の場所へ向かおうとしている少女へ視線を向ける。

 

「(黒紫髪は《個性》を十分理解しつつうまく立ち回っている。さらには色んな得物を使いこなしている。金髪と違って既に完成されてる印象だ。まぁ、それは裏を返せばこれから成長しないとも取れるが……まぁ、それはアイツ次第か)」

 

 周りが騒いでるのを意にも返さず、相澤は他にも際立ってる受験者を見つけ出してはその考察に没頭する。

 

「さて、受験生の真価が問われるのはここからだ!」

 

 残り時間が2分に差し掛かろうとしたタイミングを見計らって、0Pの仮想(ヴィラン)が各地区に投入された。

 ヒーローの大前提、圧倒的脅威に晒され、それを目の前にした彼らがどう動くのか。動けるのかはたまた動けなくなるのか、逃げるのか、助けるのか。彼等にその勇気があるのかそれを確かめるために、圧倒的脅威が試験会場に出現する。




 戦闘難しいです。
 がんばります。よろしくお願いします。


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受験結果


 遅くなってしまって申し訳ないです。
 お気に入りが55件もありがとうございます!
 感想をくださった方、ありがとうございます!

 それでは、本編どうぞ!!


 

 

 

 

 僕と切島くんの顔に影がかかる。決して日陰に移動したからだとか、曇りになったからだとかではない。

 

「あはは・・・これは予想してなかったなぁ・・・」

「おいおい!?何だよあれ!?でかすぎんだろ!!」

「うん・・・さすがに僕もビルの高さを超えるとは思ってなかったよ・・・」

 

 僕らの目の前に出現したのは巨大仮想(ヴィラン)、プレゼント・マイクが言っていた0Pのお邪魔キャラだった。

 ビル10階建てより、さらに大きい圧倒的な脅威がそこにはあった。

 出現した巨大仮想(ヴィラン)は、辺りを破壊しながら進んでいく。圧倒的大きさを前に受験生達は、冷静さを失う。

 

「ヤバい!!逃げろ!!」

「うわぁ!?」

「いや、デカすぎだって!!?」

「無理だ!」

「あ、あぁぁ・・・・」

「あの時、私がプリンを食べました!!ごめんなさい!!」

 

―まあ、取り乱しますよね。それと最期の人、それでいいんですか!?遺言がプリンを食べた報告でいいんですか!?

 

「おい、言紡早く俺らも逃げようぜ!?」

「そうしたいのは山々ですが、そんなわけにもいきませんね!“ショートカット”バギー!!」

 

 僕はバギーを呼び出し乗り込んだ。

 

「うおっ!?これがお前の個性なのか!?」

「説明は後で!早く後ろに!」

「わ、わかった!」

 

 切島くんが乗ったのを確認した僕は他の受験生と()の方向つまり、巨大仮想(ヴィラン)に向かって走り出す。

 

「お、おい!逃げるんじゃねえのかよ!?」

「まさか!逃げ遅れた人がいないか見に行くんです!

 人命救助もヒーロー活動の一つですよ!」

「そっか、そうだな!男らしいぜ!!わかった、手伝ってやるよ!」

「ありがとう!僕は女ですけどね・・・って言ってるそばから!」

 

 僕の視界の先には、心配していた逃げ遅れていたピンクの肌に頭に角を生やした女の子がいた。転んでしまったのか動かず座り込んでいた。僕はバギーを彼女の横で停めた。

 

「大丈夫か!?」

「ちょっと、大丈夫じゃないかも・・・足を捻ってすごく痛い。ちょっと動けそうにないよ・・・」

「腫れてるね、すぐには歩けなさそうだし・・・それと、すごくまずいね」

「何がまずいんだ?言紡」

「デカイのがこっちに来た!!」

「「!?」」

 

 この状況で巨大仮想(ヴィラン)が進行方向をこちらに向けてきたのだ。さすがに怪我人を乗せて走るほどの技術は持ち合わせてはいない。

 

「切島くんの個性じゃ、防げない、よね?」

「当たり前だ!俺の個性は《硬化》、俺の身体を硬くするだけだ!さすがにあの大きさをぶっ壊すのは無理だぜ!?

 そういう言紡はどうなんだ?」

「私の個性なら、ワンチャンあるかもしれないけれど、でもさすがに足止めが限界だと思うけど・・・」

「じゃあ、一応やってみてくれ!」

「う、うん!“ショートカット”列車砲ドーラ!」

 

 すると、道にさっきのバギーの非ではない青白い光が走る。あまりの眩しさに葉由良以外の二人は目を瞑り、光が収まりそこに出現したのは、巨大な砲身を持った列車だった。

 

「で、でかいな!?」

 

 葉由良が呼び出したのは、80cm列車砲ドーラ、第二次世界大戦でドイツ陸軍が実用化した世界最大の巨大列車砲。ドイツのクルップ社製で、総重量約1350トン(1500トンの説もあるらしい)、全長42.9m(全砲身長含めれば47.3m)、全高11.6m。

 たった二両のみ製造され、一両目がクルップ社会長グスタフ・クルップの名前からグスタフ 、二両目が設計主任エーリヒ・ミューラーの妻の名前から取られたドーラ の名を持っている。葉由良はその内のドーラを呼び出したのだ。

 

「耳塞いで!!」

「「え?」」

「いいから!!」

 

 葉由良が二人に耳を塞がせた次の瞬間、

 

 

ドォォッンッ!!

 

 

 腹のそこに響く轟音とともに、発射された砲弾は仮想(ヴィラン)のボディに当たり爆発する。

 

「やったぜ!あれを喰らえば流石に無理だろ!」

「うんうん!」

「バッ・・・・!?」

 

 

 僕は知っている。さんざん読んできたから。

 

 このテンプレの展開は、

 

 敵を倒したことを確認せずに掲げた勝利は、

 

 

 

ズズンッ

 

 

「お、おい、おいおいおい!嘘だろ!?」

「そんな・・・・・っ!?」

 

 

 

死亡フラグいうことを!

 

 

「ヤバい・・・・」

 

 僕の頬に冷や汗が伝う。流石にあれ以上の兵器となると二人を守れる自信がない。

 壁をつくって守る?どんな硬度の物を壁にする!?もし効かなかったら!?どうすればいい!?でも何もしない訳には!?

 

 

 どうすれば!?

 

 この状況で一体どうすればっ!?

 

 どうすれば二人を助けることが出来るっ!?

 

 焦っていた僕の中に一つの光が見えた気がした。

 

―そうだ・・・

 

「どうすんだ言紡!?」

「私のことはいいから早く逃げなよ・・・」

 

―もしも・・・

 

「んな事出来るかよ!?」

「でもそうしなきゃ二人とも巻き込んじゃうよ・・・!」

 

―もしも、こんな時・・・

 

「男らしくねぇ事が、見捨てるなんて出来るわけねぇだろうが!?」

「でも!?」

 

 

 

憧れの、ヒーローだったら!

 

 

 

 その考えにいきついた時には、僕の身体は勝手に動いていた。

 

「言紡っ!?」

「ちょっと!?」

 

 葉由良は動いた、何も考えてはいなかった。気付いたら身体が動いていた。

 

 そう、この世界の主人公、緑谷 出久と同じように。

 

「“ショートカット”―」

 

 葉由良はこの状況を引っくり返す絶対的な力をイメージする。

 

 イメージしたのは、英雄といわれた者達の持つ奇跡の力。圧倒的な絶望を、希望にするその神秘の力を。

 

 作り出すのは、人々の「こうであって欲しい」という願いが星の内部で結晶・精製された神造兵装、最強の(ラスト・)(ファン)(タズム)

 

 聖剣の代名詞にして、最強の聖剣。

 

その名は―

 

 

約束された勝利の剣(エクスカリバー)

 

 

 葉由良の右手に握られていたのは、Fateではお馴染みの騎士王アーサー、青セイバーこと、アルトリア・ペンドラゴン。

 その彼女の聖剣約束された勝利の剣(エクスカリバー)だった。

 葉由良はアルトリアの宝具を発動させるために、両手で剣を持って上段で構え、星の力を束ねる。

 

―真名解放、宝具展開。

 

「綺麗・・・・」

 

 誰かがそう呟いた。今彼らの視ているのは星の光。

 この星の命と願いの光。その光が足下から現れ約束された勝利の剣(エクスカリバー)に集まっていく。その神秘を見て綺麗ではないと思う人はいないだろう。そして、

 

「―――束ねるは星の息吹、輝ける命の奔流!いけっ!

 

 ―――《約束された(エクス)・・・」

 

 

 葉由良は、目の前の圧倒的脅威(ヴィラン)に向けて、人々の願いを束ねた星の一撃を、放った。

 

 

「―――勝利の剣(カリバァ)ァァッッ》!!」

 

 

 放たれた星の極光は、仮想(ヴィラン)をのみ込み、文字通り跡形もなく消し去った。

 

「おいおい、マジかよ・・・あのデカブツが・・・」

「消されちゃった・・・・・」

 

 

「「「「え、ええぇえぇっっ!!??」」」」

 

 

『終~~了~~!! 』

 

 他の受験生の驚愕する声と、プレゼント・マイクの試験終了の合図を耳にしながら、葉由良は一つ思ったことがあった。

 

()()使()()の『誤変換使い』を使えば、何事もなく助けられたよね・・・でも使わなくても良いって思ってた節もあったからな・・・

 

 自分もまだまだだと再認識した葉由良だった。

 

 

 

∽ ∽ ∽ ∽

 

 

 

「お疲れ様~。ハイハイ、ハリボーだよお食べ。ハイハイ、怪我してる子はいないかい?」

 

 しばらくすると白衣を着たお婆ちゃんが歩いてきた。怪我をしている人に近づいてはキスをしてまわっていた。一瞬何をしているのかと思ったけど、葉由良は彼女の名前を知っていた。

 

―リカバリーガールだ!

 

 妙齢ヒロイン『リカバリーガール』。何十年も看護教諭として雄英高校に勤める、いわば屋台骨的な存在。雄英がこんな無茶な受験を出来るのは彼女の存在が大きい。

 

 リカバリーガール:個性『治癒力の超活性化』

 文字通り、キスした相手の治癒力を大幅に上昇させ、どんなケガでもあっという間に治す《個性》!

 ただし治癒力は相手の体力に依存するため、大きなケガを続けて負えば、体力消耗で最悪死んでしまうから要注意だ!

 

 葉由良は、特に怪我をしていた訳ではなかったのでその場から離れるために立ち上がった。すると、横から人が近づいて来た。

 

「おう、試験お疲れ様!お前スゴかったな!!なんだよあれ!!」

 

 近づいて来たのは一緒に戦っていた切島くんだった。

 

「うん、お疲れ様。

 彼女は大丈夫だった?」

「今リカバリーガールに治してもらってるぜ」

「そう、良かった」

 

 僕は、彼女の怪我が問題ないと分かると安堵する。

 だがそれもつかの間、目の前にいる切島くんによって消える。

 

「それより、さっきのあれ、一体なんだよ!?」

 

 さっきのあれとは・・・

 

「え、えっと、ドーラの事じゃない、よね?」

「それもだけどよ!それよりも最後のあれは何なんだ!?」

「そ、それを説明するために、まず僕の個性を説明するね?

 ゴホン!僕の《個性》は『言霊使い(ショートカット)』って言うんだ。まあ、簡単に言えば記憶してるものは大体作ることができる個性なんだ」

 

「「「「「「「チートじゃん!?」」」」」」」

 

 うん、知ってる。神様から貰った個性だからね。

 

「えっと、私もう帰ってもいいかな?」

「え?お、おう悪いな!じゃあまた今度会えたらよろしくな!」

「うん!じゃあね、切島くん!」

 

 僕は何事も無かったかのように自然に帰っていく。

 

―思わず、私って言っちゃったよ。ふぅ、でもなんとか聞かれる前に帰れるね。

 

 宝具について聞かれる前に、更衣室で着替え葉由良は家に帰った。

 

「あー、あー」

―自然に喋れてたよね?

 

 葉由良が気にしていたのは個性による喉の酷使具合だった。

 『夜桜四重奏(カルテット)』の()()()ことはの能力《言霊使い》は喉を酷使する。アニメで()()()ことはが列車砲を呼び出していた時、喉が辛そうだったのを覚えている。葉由良はその事を知っていたので、小さい頃から喉を鍛えていた。鍛えていたお陰で声は枯れず普通にしゃべれていた。

 

「さて、試験は問題ないはず!後は結果を待つだけ!」

 

 原作介入できるよね。大丈夫だよな!?うん、大丈夫なはず、大丈夫・・・大丈夫?うん、大丈夫!!うん、不安なんて無い!いや、嘘です!怖いよ!?入試の結果は分かるまでは本当に怖いよ!この恐怖分かるよね!?

 

 

 

∽ ∽ ∽ ∽

 

 

 

「実技試験の総合成績が出ました」

 

 雄英にあるモニター室では雄英の教師達が実技試験の映像を見ていた。

 モニターに映し出されていたのは、紫色がかった黒髪の少女が映っていた。

 

「彼女の試験終盤になっても尚、衰えないあの動き。彼女は確か色んなスポーツの大会で優勝していたな。神童は伊達じゃなかったか・・・」

「それに今日会ったばかりの彼との共闘も見事だったね。相方の個性をしっかりと把握しそれを生かせる場を作っていた。判断力も申し分なしだ」

「基礎能力に関しては勿論、文句なしだったよ」

「次席と圧倒的な差をつけての首席合格。今年の一年生はすごいな」

 

 もう一つのモニターに映し出されていたのは、四肢がボロボロになり(ヴィラン)Pは0Pにもかかわらず救助(レスキュー)Pだけで合格した、緑色の髪を持った少年。

 

 出久と葉由良の邂逅はもうすぐそこまで迫っている。

 

 

 

∽ ∽ ∽ ∽

 

 

 

 試験から2週間後・・・

 

「はーちゃーん、雄英から結果来てるわぁ~」

「おお!ありがとう、お母さん!早速見てくるよ!」

「結果教えてねぇ~」

「モチのロンだよ!」

 

 語尾がしまっていないのは内のお母さんです。

 さぁ、家族の紹介はまた今度にして今は結果ですよ。

 手紙を開けると、中から丸い機械が出てきました。

 

「なんだこれ?」

 

 それを机の上において観察していると・・・

 

 

『私が投影されたっ!!』

 

「ウヒャアッ!?・・・あ痛っ!?」

 

 ビックリして椅子から落ちちゃったよ。

 何でオールマイトが出てきたんだ?

 

『私が何故この映像に映っているのは他でもない。今年から教師として雄英に勤めることになったからだ。

 さて、君の結果は・・・筆記は2位で通過だね。なかなかの好成績だ。そして、実技試験も(ヴィラン)P70Pで首席合格!うむ、実に素晴らしい!!』

「よしっ!!」

 

『だがしかし、試験で見ていたのは(ヴィラン)Pだけでは無い!』

 

 な、なん・・・だと!?

 

『この試験には裏P、救助(レスキュー)Pというものがある!これは教師達による審査制!!我々雄英が見ていた、もう一つの必要不可欠な基礎能力!!

 君の場合、危なくなっていた他の受験生達を助けつつ最後の二人を守って40P!合わせて110Pで次席と圧倒的な差をつけての首席合格だ!!

 言紡少女・・・君はプロのヒーローになれる素質を充分に持ち合わせている!共に学ぼう・・・

 

雄英(ここ)が君のヒーローアカデミアだ!』

 

「はいっ!!」

 

 これで本格的に始まるね。

 

 これからが僕のヒーローアカデミアだ!!



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