ベル・クラネルが尾獣を宿しているのは間違っているだろうか? (ふっ!それは残像だ!)
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プロローグ

初作品です。
ベルが九尾を封印されたら、的な感じでストーリーを組み立てていこうと思います
駄文ですがよろしくお願いします!



「え?なんでこんなことに?」

そこには沢山の崩れた家、ひび割れた地面、周りは火の海だった

そんなことより、周りには、無数の死体が転がっていた

四肢がない死体、首から上が無い死体、胸に大きな穴が空いている死体、様々な死に方だった

だが、一つだけ共通することといえば、どれも、いたぶられて、殺されていた

そして目の前に、ベルが一番大切な人がいた

おじいちゃんだ

けれど、英雄になれよ、ハーレムを作れ、出会いを求めろ

そんなことを笑いながら言っていたおじいちゃんではなかった

血まみれの体に突き刺さり貫いている何本もの刀、顔は、半分近く無かった

「ウゲェェ」

あまりにも酷い死体を見て吐いてしまった

「なんで?おじいちゃんが?みんなが?」

なんでみんな死んでいる?なぜ?

誰がこんなことを?誰がこんな酷いことを?

立ち上がろうとするとクシャッと音がした

それはズボンのポケットの中に入っていた、手紙だった

おじいちゃんからだ

 

『恐らくこれを読んでいるということは、儂は死んでいるだろう。そしてこれは言っておかなくてはならない

今まで言わずにすまなかった

これを読んで絶対に自分を責めるでは無いぞ

そしてこれは最後まで絶対に読むんじゃぞ

ベル、お前には化け狐が宿っている

お前の両親が昔、お前の体に封印した。それは二度と解けないはずの封印だった

だが、なぜか知らんが最近封印の力が弱まってきている

そして、いずれは、お前の体を乗っ取り、儂を、儂たち村の者全員を殺すだろう

私はその時は、命をかけてとめてやる...だから〜〜〜〜』

 

....え?僕が?みんなを?殺した?あんな無残な殺し方を?した?

僕が大好きだったおじいちゃんを?いつも、遊んでくれた村の人を?全員?僕が?

 

嘘だ...

 

 

 

 

 

嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ

 

どこからか声が聞こえてきた...これは...僕の体の中から?

『嘘じゃ無い あなたが殺したんのよ アハハハハハ!』

...黙れ

『あなたが村の人を殺したのよ 』

黙れ

『あなたが無残な拷問のような殺し方をしたのよ』

黙れ!

『あなたがおじいちゃんを殺したのよ』

黙れ!黙れ!黙れ!

『そんな人が英雄になりたいって言っているのよ...本当は気づいてるんでしょ?一応言っておいてあげる...』

....ああ...分かってる...分かりたくないけど、わかってたんだ...だって...だから僕は、今尻尾が生えているから...

僕がみんなを殺した...!

そして、そんなみんなを殺した奴が!そんな奴なんかが...

分かってるんだ...もう分かってるんだ

僕は...僕なんかが

 

 

 

 

 

『英雄になんかなれない』

英雄になんかなれない

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その後、近くの村の人達が来て、僕を保護した

そして僕は何日かその村で過ごした...最初はとても親切だった。恐らく、可哀想だと思ったのだろう

だけど僕が暴走してみんなが死んだと知ると、村の人たちの僕を見る目は変わった

人と思っていないような、とても冷たい、突き刺さるような視線

それに僕は耐えきれずに、荷物をまとめ、オラリオに行くことを決め、村を出た

早く危険なものは処理したかったのだろう、村の人はそれに賛成してくれて、ある程度の金を渡され、すぐに旅立たせた

 

...やっぱり僕は最低だ

道中でそんなことばかりを考えていた

みんなを殺しても、自分で自分を否定していても、英雄になりたいっていう夢を捨てられずにいる...

おじいちゃん...僕なんかはやっぱり英雄になれないのかな?

そう思いながら街を歩いていると、手紙を落としてしまった。そういえば、最後まで読んでなかったな...

手紙を拾い、読み始める

 

『だから、儂らが死んでも、自分を責めるな

儂らはお前に殺されようとも、決して、恨まない

だから、今は折れても構わん、挫けてもいい、大いに泣け、そこからが大事だ、何度でも立て、前を向け、勝者は常に敗者の中にいる。願いを貫き、想いを叫ぶのだ、さすれば...

それが一番かっこいい英雄(おのこ)

お前は、英雄になれる!儂らのことは気にするな!

お前が生きたい道を歩めばいい!

いつまでも愛しているぞ、ベル』

 

それはおじいちゃんが何かあるたびにいつも僕に言ってくれた言葉だった

 

「うぐっ...ひぐっ!...おじいちゃん...頑張るよ僕...見ててね...おじいちゃんが誇れるようなすごい英雄になれるか分からないけど、後悔しないような僕の..僕の道を進むから!」

ありがとう...おじいちゃん...

おかげで目が覚めたよ

なれるかわからないけど、頑張るから

 

 

 

こうして、ベル・クラネルの物語は動き出す...

 

続く




めちゃくちゃ難しいですねー
けど頑張って行きます!
これからもよろしくお願いします!


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ベル、オラリオ最大派閥ロキ・ファミリアに所属!?

夏休みなんで頑張ります!
第2話です。
多機能フォームの使い方がいまいち分かりません!
1話も、英雄をおのこって上につけたかったんですけど、
なんか一番最初におのこってなりました。
どうしたらいいんでしょう?


こうして、村を出て僕の、僕だけの物語が始ま...

らなかった...

「お願いします!ファミリアに入れてください!」

僕は懇願するが...

「駄目だ!貴様のような軟弱者に、クシナダ・ファミリアに所属することは許可できん!さっさと立ち去るがいい!」

一蹴された...これが最後のファミリアだったのに...

とぼとぼと僕は歩き出し、あんなに気を利かせてくれたエイナさんにどう言えばいいんだろう...

「はぁー...これからどうしよう...もういっそのこと恩恵なしでダンジョンに潜ってやろうかな...確かに僕みたいな危険な存在なんか誰もとってくれないか...ハハハ...僕程度がやっぱり英雄になれるわけないのかな...」

どんどんネガティブになっていくベルはこれからどうしようかと考えながら歩いていた

確かにそうだ...僕をファミリアに入れようとなどしないだろう。見た目は軟弱そうで、強さはちょっと刀が使えるぐらいだ...ましてやベルが危険な存在だと知ってまだ、自分のファミリアに入れようとするところなど誰もいないだろう

もはや、今の僕はベル・クラネルではなく、

ベル・暗ネルだ...そんなしょうもないことを思っていたら、

「なあ、自分、うちはロキって言うんや、んでその様子やとファミリア入れてへんみたいやな...よかったらうちのところにこんか?」

と声をかけられた

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ロキ視点

うちが歩いていると、世界の終わりかみたいな顔した

《可愛い女の子》がいた

そしたらその子いきなり、自身のことを否定し始めて、痛々しくてなんかかわいそうやった。最後らへんは何言うてるか分からんかったけど、多分似たような自分を否定する言葉やな、あの子やったら入れそうやねんけどな...

そしてうちはその子をよく見てあることに気づいた

その子を中心として、周りに赤いオーラが漂っている

...まさかこの子...人柱力か...?

なるほど、それで辛い目にあったんやなぁ...

そう思ったのと同時に、思わず声をかけていた。

「なあ、自分、うちはロキって言うんや。

んでその様子やとファミリア入れてへんみたいやな

よかったらうちのところにこんか?」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ベル視点

 

これはまさかの勧誘?僕に!?

思わず飛び跳ねたくなるが一つのことが気がかりで素直に喜べない

「あの...でも僕は...」

そう、僕には化け物が宿っている。喜んだ後に、冷たい目で見られたくない...

「分かっとる...聞いとるのは入りたいんかどうかや、自分がそんなことかどうかは気にしんとき...自分は入りたいんか?」

入りたい!...けどあの冷たい目を浴びせられるのか...?

分からない、もう心が折れそうだったけど、後一回だけ、

頑張ってみよう。

「お願いします」

「わかった!ほなついてき」

僕は人ごみの中その人から離れないように必死についていきながら、あるとても大きい館にたどり着いた

ん?ちょっと待って?確か、あの人の名前はロキだったような...まさか...

「あの...もしかして、ここのファミリア名はロキファミリアですか?」

「ん?そやで?知らんかったんか?」

「えー!!!!」

僕が住んでいたような田舎でも名前ぐらいは知ってる

オラリオ最大派閥のファミリア、ロキ・ファミリア

僕はそれに勧誘してもらったのか...

「んじゃいくで!入団試験や!」

「あっ!ちょっ!」

僕は慌ててついていき門番の人の横を通る。

「...頑張れよ」

と小さい声で言ってくれた

「ありがとうございます!」

礼を言い面談室みたいなところに行くと、

一人の小人と、一人のハイエルフと先ほどのロキ様がいた

「やあ、僕はロキ・ファミリア団長のフィン・ディムナだ君がロキに選ばれた子かい...楽しみだね」

「そうだな、私はロキ・ファミリア副団長のリヴェリア・リヨス・アールヴだよろしく頼む」

「改めて、ロキ・ファミリア主神のロキや!よろしく頼むで!」

「ベル・クラネルです!よ、よろしくお願いします!」

思わずロキ・ファミリアのツートップとその主神と話せて緊張してしまった

「そんな緊張しなくていいよ。それじゃ入団試験、面接を始めよう」

「はい」

「じゃあ行くよ...ここはオラリオ最大派閥のファミリアだ

そこに所属するとなると、命をかける覚悟がいる必要がある。君にそれはあるかな?」

常人だったら、たとえ覚悟があるものでも、返答が詰まってしまうだろう

だが、ベルは一切迷うことなく、即答した

「あります!」

フィンは思わずロキの方に視線を送る

ロキは黙って頷く

神は嘘を見抜ける力がある...それはすなわちベルの意思に嘘は一つもないと言うことだ

「なぜあるか聞いてもいいかい?」

そんなこと決まってる!あの日から、僕の生きる理由は決まってる!

「僕は英雄になりたいんです!おじいちゃん達に誇れるような僕だけの道を歩んでいきたいんです!もう誰も傷つけたく無いんです...」

3人はは唖然としていたが、笑う者は誰もいなかった

ロキに聞くまでもないほどの覚悟が今の発言から伝わってきた

ロキ、リヴェリア、ファンは視線を交わせ、互いに頷く

「君の覚悟は伝わったよ...これからよろしく、ベル」

嬉しいが、やはり素直に喜べない僕は隠していることを言わなくてはならない...

「あ、あの、その、僕の体の中には狐の化物がいて..,それが僕の体を乗っ取って、その、暴れて村の人たちをみんな殺してしまったんです...だから...その入団試験に受かったのはとても嬉しいんですけど、皆さんに迷惑をかけてしまうから本当にありがたいんですけ「ちょい待ち」」

と、僕の言っていることをロキが遮った

「分かっとんで、ベルは人柱力やろ?」

フィンとリヴェリアは驚いた顔をしている

「本当かい?」

人柱力?聞いたことの無い名だ

「人柱力って何ですか?」

「何やベル人柱力って言葉知らんのか? 人柱力ってのはな

ベルのような尾獣っていう化け物を体に宿している奴のことや」

「そうなんですか...ちなみに僕は人柱力っていう奴です

それと他にもいるんですか?」

「おるでー...うちのファミリアにもおる」

僕と同じような人がいたなんて...

フィンはベルが入団を断ろうとした理由を聞いて納得したのか、

「なるほど、君は尾獣が暴走してしまうのが怖いと、だから、さっきは断ろうとしていたのか」

と言い、リヴェリアは優しい声音で

「安心したらいい、それを封印するための装置はこのファミリアにある...それでどうだ?決して誰もお前を軽蔑したりしない」

その言葉を聞き、あることに気がついた

僕を見る目が変わっていないのだ、冷たい目になっていないその事実が僕を安心させてくれた

思わず涙が出てきた...自分の全てを知っても、優しく接してくれていたのはおじいちゃん達以来いなかった今まで我慢してきた分全部が溢れ出た

「うぐっ...こ...こんな僕がファミリアに入っで良いんでずが?」

リヴェリアは堪えきれないような感じで僕を抱きしめ言った

「あぁ。他は知らないが、ここには必ずお前の居場所がある...今まで辛かっただろう?自分の感情を押し殺し、我慢ばかり続けてきて、安心して良い、ここにいる者達はお前の仲間だ」

あぁ...僕はこのファミリアに入りたい。僕は涙を拭いた

「お願いします。僕をファミリアに入れてください。」

そういうとロキは嬉しそうに、

「よっしゃ!決まりやな!ほな行こか!早速恩恵刻もか!」

「そうしてあげると良い...僕たちはやることがあるからここで失礼するよ」

そして恩恵を刻む夜、ロキは二つのことで驚くことになる...

「ベル自分男やったんか〜!!」

うっ...弱そうに見えてもそんなにひどく見えるのかな?

「はい、そうですよ」

「そうかーってなんやこれ!?」

ロキは僕の背中に神の血を垂らし、浮かび上がった。ステイタスに驚いていた

「なにか問題ありましたか?」

ロキは少し黙って、

「いや、何もないで...これがベルのステイタスや」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ベル・クラネル LV.1

 

力 i 0

耐久 i 0

器用 i 0

敏捷 i 0

魔力 i 0 (EX∞)

 

魔法

【】

【】

【】

 

スキル

(【???】

封印されている

任意的に解くことが可能

怒りによる強制解放

暴走する )

 

(【英雄願望(アルゴノート)

試練時にステイタス大幅補正

早熟する )

 

【忍術】

忍術を習得できる

魔力をチャクラに変えて、忍術を使用できる

(これは魔法として枠を埋めない)

現時点で使える忍法

【影分身の術 】

発動方法

印を結び、「忍法 影分身の術!」と唱える

チャクラ量に応じて分身数増加

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

これはあかん...

ロキはこの異常なステイタスを見て、そう思った

これは絶対にバレたらあかん!

アイズたんの時より異常なステイタスや...

何やこれ!?魔法のスロット3つとかの話ちゃうぞ!

しかも魔力 ∞とかほぼ魔力無くならんやろ!

そして、早熟?あかん...絶対にあかん!

ベルには可哀想やけど嘘つくの下手そうやし、隠しておくか...アホな神どももおるしな

封印されてるか知らんけど、任意的に解く、暴走か...ここは同じやったな...

さすが九尾やで、規格外やわ

「やった!スキルがあります!」

そんなことロキの悩みも知らずにベルはスキルを発言したことを素直に喜んでいた

 

 

ここからベルの成長は飛躍する...!!

 

 

続く

 

 

 

 

 




ちょっと俺が見づらかったんでロキ・ファミリアにさせてください。すいません。
さあ、ロキ・ファミリアに入ったベル!
そのベルと同じ人柱力とはいったい何ヴァレンシュタインさんでしょうかね?
これからも精一杯頑張ります!
あとスキル名がかっこいいのが思いつかないです。
どなたか助けてください!


追記
スキルを少し修正しました。


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英雄と剣姫の出会い

やる事がないので、続きを考えてあげていきます。
そこ!友達いないとか言わない!
...はい。言ってみたかっただけです...。
え?宿題?なにそれおいs...はい。もういいですね。
本当に宿題どうしよう...
様々な、アドバイス、コメント、スキル名を送ってくださりありがとうございます。けど、まだ決めきれてません...
ごめんなさい。




「何じゃ?ロキ、何故儂らを呼んだんじゃ?」

ロキの神室には、フィン、リヴェリア、ガレスが集まった

「あぁ...言ってなかったね。今日新しい家族ができた。恐らくその子のステイタスの事だね」

と、フィンは分かっていたといわんばかりに言う

「そんなに期待できるのか?」

ガレスは驚いていた

当然だろう、入ったばかりの子供のことで、ロキは自分たちを呼び出し、フィンも予想していた

なので、それほどの期待のルーキーなのかとたずねた

「あぁ...その子は人柱力だからな...」

ガレスはまたまた驚いた顔をしたが、スッと優しげな顔に変わる

「なるほど、そう言うことか」

「んで、話戻すけど、これがベルのステイタスや」

三人はベルのステイタスを見て、唖然としている。

「これは...」

「そうだね...予想外だね」

「あぁ...アイズの時よりスキルは多いが、それぶん扱いづらい物も多いのう」

レベル1からこんなステイタスは普通はありえない

ロキは普段はしない真剣な顔つきで、一つの提案をした

「これは、うちはベルには幹部を世話役にしたほうがいいと思ってるねんけど」

「そうだね...これは幹部じゃないと務まりそうじゃないね...」

全員が難しそうな顔だった

「一番適任なのはやはりアイズだろう....しかし...」

リヴェリアは困った顔で言う。他の者も分かっている。

「そうじゃな...アイズが指導役をするとは思えん。今は強くなることしか頭にないからの。」

確かにアイズは1番の適任者だろう

何故ならアイズも同じ様な経験をしたことがあるからだ...

しかし、そのアイズも強くなることばかり考えている...

「ここは、僕に任せてくれないかい?アイズと話してみる...まずは今日の夕食の時に、ベルの入団をみんなに伝えないといけない」

「せやな」

フィンはずっと考えていたが一つのことを思いついたのか、そう言い、他の者も納得し、静かに解散した。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「え...みんなの前で自己紹介ですか?」

場所は変わり、ベルの部屋

そこにはロキとベルがいた

「せや、そんな緊張せんでいいで...自分の言いたいことをはっきり言ったらええねん...大丈夫や...安心せい...」

何故僕が乗り気でないかは大体分かるだろう。僕が人前に立つのが苦手というのもあるが、僕は人柱力だ

この一言で分かるだろう...リヴェリア、フィン、ロキがそうであったとしても、他の者全員がそうとは限らない

だが、僕に優しくしてくれたロキの言葉を信じようと思った

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そして、時は進み、夕食の時間になった。

「みんなには伝えておかなければならないことがある。

今日、新しい家族ができた!その子から自己紹介をしてもらう...ほら、ベル、自己紹介をして」

ベルの顔は強張っていた

最初はずっと固まっていたが、勇気を出して声を出そうとする

「...ベ、ベル・クラネルでふ!」

か、噛んだ...みんなクスクス笑ってかわいーなどと言っている

顔が赤くなる...今すぐ逃げたい...だが、リヴェリア、フィン、ロキは優しい顔をしていた

その顔は、安心しろと言っている様で僕は心が落ち着き、普通に話せる様になった

「14歳です!ここから北のほうの遠くにある村から来ました!...その人柱力です...でもみなさんには迷惑をかけない様にして、はやく強くなって、僕を入れてくれたこのファミリアに恩返しができる様になればいいと思っています。

これからよろしくお願いします!」

と自己紹介を終えた時、周りはザワザワしていた。さっきの噛んだ時の笑いなどの様な物ではなかった...けれど、ロキ達の時と同じく、冷たい視線は来なかった

嬉しかった...また涙が出そうになる

...駄目だな、僕は...最近泣きすぎだ

そう思い、無理矢理に、涙が流れようとするのを止める

「ありがとう、ベル...とてもいい自己紹介だった

ベルはまだこちらに来たばかりで、分からないことも多いだろう、もし困っていたら助けてやってほしい」

それでは、とフィンが合掌をし、晩飯の時間が始まる

「ねぇ...」

と、金髪のとても可愛い人に声をかけられる

周りがまたザワザワしだした。

「嘘だろ!?アイズさんが自分から声をかけてる!?」

「馬鹿か...自己紹介聞いてなかったのか?」

「なるほど...そういうことか...」

と周りがザワザワしている理由が聞こえ、少し焦る...なんか僕したかな?

「はい。何でしょうか?」

「私はアイズ....アイズ・ヴァレンシュタイン...アイズって呼んで..ベルって呼んでいい?.」

またまた周りが騒ぐ

「おい!いきなりアイズさんがアイズって呼んでって言って、名前で呼んでいい?って聞いてるぞ!?何でだ!?」

「だから、何回言わせんだ!」

「あ、そうか...」

漫才しているのかな?っと、そんなことじゃない!どうしよう...

「は、はい!好きな呼び方で呼んでください!ヴァレンシュタインさん!」

ヴァレンシュタインさんはムッとした感じで少し頰を膨らませて、

「アイズって呼んで」

うぐっ...可愛い...じゃなくて、あんまり女の人喋ったことないから、照れてしまう...

「あ、アイズさん...?」

アイズさんは満足した様に頷き、話を続けた

「うん...それで、ベルが人柱力って本当?」

「はい、本当です...」

「そっか」とアイズさんはつぶやいた

そこでフィンが話に入って来て、考えていたことを打ち明ける

「そこで、アイズ...君に頼みたいことがあるんだ...ベルの指導役になってくれないかい?」

アイズさんは迷いなく答えた

「やる」

「大丈夫かい?ダンジョンに行く時間もだいぶ減るこ「大丈夫」」

「...じゃあ、頼むよ」

フィンさんは優しげな顔でフッと笑い...ちょっと待って!

僕を置いてどんどん話が進んで行く。あっ、フィンさん行かないで!

「それじゃ...よろしく...」

ここは断らないと...僕がアイズさんを傷つけてしまうかもしれない...

「あ、あの...ありがたいですけど...迷惑をかけてしまうから、別にいいですよ?」

アイズさんは少し落ち込んで、

「ベルは...私は嫌...?」

うわーーー!!なんて勘違いをさせてるんだ!最低だ!僕は!

「いえいえいえいえ!そんなことはありません!嬉しいんですけど!じゃなくて!...僕は人柱力ですよ?...暴走してアイズさんを傷つけてしまうかもしれませんし」

やはりこのファミリアはいいところだ

こんな僕に優しく接してくれる

だけど、だからこそ...迷惑をかけるのは嫌だ!もしアイズさんが怪我をしてしまったら...殺してしまったら...僕は今度こそ、本当に壊れてしまう...

「大丈夫...私なら絶対に止められる...私も同じだったから...対処法は知ってる...」

今...なんて...?同じ?と言うことは?もしかして?

「もしかして....このファミリアにいる僕以外の人柱力って...」

アイズさんは真剣な顔つきで頷いた

「そうだよ...私も人柱力だよ...」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

これが僕とアイズさんの出会い...後に語り継がれる事となる

「英雄と剣姫の冒険」

その一頁目が確かに刻まれた瞬間だった...!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい!分かっていたと思いますが、人柱力はアイズさんです!
むずいっす。本当にむずいっす。
みんなの口調合ってますか?
駄文なのは、ごめんなさい。もっとうまくなる様に頑張ります!


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妖狐の力の片鱗

やばい...
ここまできて、ダンジョンに行ってないとかそう言うレベルじゃなくて、冒険者登録すらしてない...
てことで!今回は冒険者登録したいなーと思っています。

追記
。をなくすかつけるかどちらかにしてと、言われたので無くして見ました。ダメだったら言ってください。今度はつけて見ます


「そうだよ...私も人柱力だよ...」

ベルは驚愕する

このファミリアには他の人柱力がいるとは聞いていたがアイズさんが人柱力だとは思わなかった...確かに口数は少ない...が、アイズさんは周りと関わるのを怯えている様には見えない

そして、幹部さんたちもアイズさんを怖がっている様には見えない

「怖くないんですか?自分が暴走するのが」

アイズさんは少し固まってから、戸惑いながら話し始めた。

「...ベルは知らないの?レベルが上がれば尾獣を抑えやすくなる...その為にここに来たんじゃないの?」

え?知らなかった...

「え?知らなかったです」

それで暴走しなくなるなら、早くレベルを上げないと...

「だから...指導役は...私でいい?」

「いえいえ!本来は僕が頼む側ですよ!アイズさんがいいならよろしくお願いします!」

アイズさんは少し嬉しそうに、それじゃ明日の朝から中庭で、と一言残し部屋に帰って行った

レベルが上がれば暴走しない...

「速くレベルを上げないと..,」

ベルが独り言は、だれにも聞こえずに消えていった...

ある一人を残して、

「あのままではまずいな...さて...どうするか...」

リヴェリアは少し顔をしかめて考えていた

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「じゃあ始めようか...」

午前5時から訓練は始まる。

「私は言葉で伝えるのは苦手...だから、戦おう...ベルはこの訓練で何かを感じ取ってくれればいい」

アイズは自覚している..自分が口下手なことを。.言葉で伝えようとしたが、伝わらず、結局無言で型を見せ、気絶させてしまっている...

そんなことも知らずベルは特訓ってかっこいいみたいな顔でキラキラ顔を輝かせている

「はい!」

アイズは鞘に入っている自分の愛剣を構える。

「じゃあ始めるよ...」

その一言でベルが構えた瞬間、ベルは一瞬にして壁に叩きつけられてしまった。

「あっ...またやっちゃった...ごめんね...」

そんなことを聴きながらベルはだんだん意識が薄れていった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ここは?周りがぼやけている。僕は、何度か目をこすった

...だんだんと見えてくる景色

それは僕が一番見たくないものだった...

家という家が崩れ、地面はひび割れ、周りは死体だらけ...そして目の前にはベルの大好きなおじいちゃん...

そう...これはベルが壊れかけた原因の日のことだった...

一つだけ違うことがあった...

周りの人達がこちらを恨めしそう見ていた

「どうして俺らを殺したんだ...」

ボソリと呟かれたその一言が僕の心を抉る

「う...あ...あ...」

「ベル...」

後ろから声が聞こえた、それは僕の大好きな人の声

後ろを振り向き、助けを求めようとす...

「どうして儂たちを殺した!何故お前が生きて他のものが死にお前だけが夢を追いかけられる!?」

そこには優しいおじいちゃんの姿はなかった

顔が半分近くない顔から分かる恨めしそうな、そしてベルが今まで受けてきた冷ややかな目

「う...あ...あ...」

僕は何も考えられなくなった

そして気配を感じまた後ろを振り向く

そこには赤髪の女の子がいた

そしてその周りにあるその女の子には大きすぎる檻

その檻の門の前には札が貼ってあった

 

ーこの札を取ったら楽になれるのよ...

ベルの頭の中に直接語りかけてくる

ーさあはやく剥がすのよ...

ベルはとぼとぼと弱い足取りだが確実に札に近づいていく

そして、ベルがその札を取ろうとするその間際、周りが明るくなった

ーちっ...

と、そんな舌打ちが聞こえ目の前の女の子がいなくなった

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「うわぁぁぁ!!ッ!」

僕は意識が覚醒し、飛び起きようとするが体が痛く起きれない

「大丈夫?」

「夢か...よかった...はい大丈夫です」

そして僕は少し上がった頭を下ろす...ん?なんか地面ではない感触が...そして、ぼやけていた景色も見え始め...ん?

頭から感じる感触は柔らかい...目の前にはアイズさんの顔が見える。そこから考えられることは一つ!僕は膝枕をされて...

「うわぁぁぁ!!ッ!」

またまた僕は無理やり起き上がろうとするが起きれない

そんな様子を見て、アイズさんは、申し訳なさそうに

「ごめんね...力の加減を間違えた...それでベルは重傷だから...じっとしてて...」

そう言いながら、アイズさんは僕の頭を撫でる

顔が真っ赤に染まるも動けないので、終始されるがままだった

「すいません..!ありがとうございます...」

そのまま数十分が経過し、今日の訓練は解散された

...心なしかアイズさんの顔色は良くなっていた

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「疲れた...」

僕は数十分も緊張していたのでとても疲れていた

周りからの視線も痛かった

羨ましいなどという言葉ばかり聞こえてきてちょっと怖かった

もう寝よう...そう考え部屋に帰ろうとした時、リヴェリアさんに声をかけられた

「ベル、今からベルのスキルを確認したい

もう一度訓練場に来てくれないか?」

とても疲れていたが、リヴェリアさんの頼みとなれば断れない。

「はい、わかりました!今から向かいます」

だが、魔法ではないがそれと同じ様なものならば僕も楽しみだ

子供の頃からずっと魔法を使って見たいと思っていた

僕は来た道をUターンし、訓練場に向かった

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

訓練場には、たくさんの人がいた

フィンさん、リヴェリアさん、ガレスさん、アイズさん、他の幹部さん、あとは20人くらいがいた

「あー!白兎くんだー!私はティオナ!」

「馬鹿ティオナちゃんと名前で呼びなさい

ごめんね、ベル...私はティオネ・ヒリュテよ

ティオナとは双子なのよ...そしてフィンさんのお嫁さんになるのよ」

「どっちもうるせーよ!バカゾネス!...俺はベートだ...」

「「あ?」」

と、幹部の3人が一斉に来たので焦る...というかいきなり喧嘩してる...

「よろしくお願いします...」

3人の雰囲気に圧倒されながらも、挨拶を交わしたが、まだまだ喧嘩は続く

「ツンデレぼっち狼が何言ってんの?もしかして今の自己紹介アイズのを真似てる?」

「だとしたら笑い者ね。アイズに相手にされてないからって...クスクス...」

プチッ...と何かが切れた音がした様な気がした

「うっせーぞ!貧乳ゾネスにケツでかゾネス!」

またもやプチップチッ...と音がして試合開始のコングが鳴らされた

「誰が貧乳だこのやろー!!全部ティオネに持ってかれただけだー!!けつは持ってかれて嬉しかったけどー!!」

「それを貧乳っていうんだろーが!だからケツでか女なんじゃねーか!」

「...殺す」

ちょっ...これ...どうしたら...殴り合い始まったよ...

「えっと...喧嘩は...あの...誰か助けてください!」

と周りに助けを求めるが皆これが普通だと言わんばかりにそれぞれでやらないといけないことを進めている

「ベルはどう思う?私かベートかティオネか

誰がいい?」

うぇ!?僕に話を振らないでくださいよ...

こういう時はおじいちゃんが言っていたことを...

「えーと...おじいちゃんは貧乳は武器だ!って言ってました。ケツでかで良いじゃないか!わしは好みだ!って、そして、ツンデレ?それは好きな人は一番好きな奴はとても好きなんだ!って言ってました。だから、僕は皆さんのことが好きです!」

というと、3人はこちらを向き、

周りの人は、あぁこいつ終わったな...みたいな顔してこちらを見ている...

ってそんな地雷踏んだの!?

「俺がツンデレって言いたいのか?」

「私が貧乳って言いたいの?」

「私がケツでか女って言いたいの?」

あ...僕は理解した...

この場では、フォローではなく、否定することだったのだと...

僕は... 体が動かなくなった。怖いよ...おじいちゃん...僕の人生はここまでの様です...

と、ここで助け舟が出された

「待って...ベルに悪意はなかった...許してあげて...」

アイズさんが、僕を背中から抱きしめて僕をかばう。

「分かった...」

「チッ...」

「分かったわよ...」

と、渋々納得した様な感じで戦闘態勢を解いた。

「あ、ありがとうございます...あの...そろそろ離れて頂いても...?」

といい、恥ずかしいので離れようとしたのだが...

「ダメ...もうちょっと...」

あの、ザワザワしてて、周りの視線が!というより、何か柔らかい感触が!ちょっと待って!あのエルフの人の視線が一番怖い!

「アイズ...そろそろ放してあげてやれ...ベルのスキルの確認をする」

リヴェリアさんの一言により、僕は解放される。

緊張した...

「それじゃあ、始めようか...」

フィンさんが周りに離れる様に指示し、僕を中心として、円ができる

「はい...それじゃあやります...忍法【影分身の術】!」

印を結び、詠唱する

するとボフン!と煙が出た

そして煙がなくなるとそこには僕がもう一人いた...

え?しょぼくない?と僕は思った、周りもそう思ったのか少しザワザワしている。

「それは、一人しか作れないのか?その一つの分身には、あまり魔力が込められていない。もう一度やって見てくれ。」

そういえば僕何も考えずに詠唱しただけだった...

「忍法【影分身の術】!

今度は、たくさんの分身のイメージを、そしてその一つ一つに、たくさんの魔力を...!

ボフン!ボフン!と煙が出る音が、連続で鳴り大量の煙が出る

その煙がなくなる時間がさっきの何十倍もかかった

そしてそこいたのは山積みになっている何千人もの僕だった...

「「「「「え...?えーーーーー!?!?」」」」」

周りが驚嘆の声を上げる

ちょっと待って、それよりこれどうやってなくすの?ていうか無くせるの?

僕は、僕の分身にデコピンしてみた

するとボンッ!と音がなりなくなった...そして下からの支えがなくなり、雪崩の様に落ちてきた分身は地面に叩きつけられ、ボン!と音がなり、あっという間になくなる

「ベル...今のでどれくらい魔力を使った?」

「半分ぐらいです。」

「なっ!一つ一つに込められていた魔力量は、膨大なものだった...それが半分か...」

周りもその言葉を聞き、またザワザワする。

「これが九尾の力なんか...」

ロキは遠くから様子を伺っていた...

「どうしよか...」

そこには、いつものふざけた顔は微塵もなく、いつになく真剣な顔つきをしていた...

 

 

 

 

 

 

 

 




と、きりが悪いけどここまでです。
むずいです。
ていうかできなかったよ!冒険者登録!
やばいっす。ギルド行けなかったっす。ごめんなさいっす


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影分身の能力

すみません!
遅れました!
ごめんなさい!
でもそれぶん長くなったので許してください!
タグにベルチートって入れときます...


「そういえばベル、冒険者登録はもうしたのか?」

「あっ...まだです」

リヴェリアさんがスキルの確認をし、解散した後に僕に聞いてきた

完璧に忘れてた...やばい...エイナさん絶対怒ってる...

リヴェリアさんは僕の顔が青ざめていくのを見て、苦笑していた。

「朝食を食べてから登録しに行ってこい、アイズもついて行ってやれ」

「分かった」

アイズさん...!いつの間に...知らないうちにアイズさんが僕の隣に立っていた。アイズさんはとても面倒見がいいので、断っても無駄ということを知っている僕は素直に好意を受け取った。

「よろしくお願いします」

「うん...取り敢えずご飯食べよ」

「はい!」

「あぁ、忘れていた、冒険者登録をし終わったら私の部屋に来るといい...ダンジョンについての勉強だ」

「はい!よろしくお願いします!」

この時僕は知らなかった...黄昏の館に帰って来た後の地獄の始まりを...そして、その前にある地獄を

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

兎は怯えていた。目の前の存在に...

「ベ〜ル〜く〜ん?今まで何してたの〜?」

般若だ!般若がそこにいる!!

「ヒッ!あの、はん...じゃなくて、エイナさん!僕、ファミリアには入れましたよ!ロキ・ファミリアに入りました!」

「え?ロキ・ファミリア?本当に?」

エイナの顔が少し曇った

エイナにとっては、オラリオ最大派閥のファミリアに入ってくれて嬉しいのだが、この目の前の兎のような可愛らしい少年が入れるのかどうか...ファミリアに断られすぎて、少し混乱しているのか心配になったのだ

「本当ですよ!そんな嘘つき「ベル...そんなに急がなくても...」あ、アイズさん、ごめんなさい...急がなかったら...僕の命の危険が...」

「何言ってるの!?ベル君!?」

「テヘッ!」

「こいつめ...!普段こんなことしないのに!一体どこでそんな知恵つけたの!」

エイナさんが仕返しと言わんばかりに強めに頭をグリグリしてく...痛い!痛い!痛い!

「痛いです!痛いです!エイナさん!少し調子に乗ったのは謝りますから!ちなみにロキ様が教えてくれました。場を和ませるにはこれが一番やーって」

「取り敢えず...ロキにはベルを騙した事で...ばt...話しておくから...冒険者登録...しよ?」

話ですまない気が...ロキ様ごめんなさい...少し震えてきた。

「そうですね...じゃあベル君!この紙に名前、所属ファミリア、レベルを記入してね」

「はい!」

僕は紙に必須項目を書いていく

「ベルを...よろしくね...」

「分かりました...ベル君、後でちょっと十分くらいダンジョンについての説明するからね」

「はい!アイズさん、待たせるのは申し訳ないので...」

流石に冒険者登録をついてきてもらって、そこから待たせるのは悪い

「じゃあ..,私は..,武器の整備に行ってくるよ」

「はい!ありがとうございました!」

アイズさんは少し名残惜しそうに去っていった

僕とエイナさんは、専用のボックスに入り座った

「...それじゃあいくよ...まず、ダンジョンの一階層に出てくるモンスターは、ゴブリンと...」

10分後...

「そして、冒険者の心得の...」

「はい」

30分後...

「だから、最初はゴブリンたちが弱いと感じても、焦らず....」

「...はい」

60分後...

「最後に一つだけ!冒険者は冒険してはいけない!これだけは絶対覚えておいて!」

「..,はい、分かりました」

「じゃあこれで終わろうか」

「あ、ありがとうございました」

つ、疲れた〜...エイナさんにこってり絞られた...何を考えてるの!?って、めちゃくちゃ怒られた...けど、あれだけでまだ、1、2階層だけだと思うと、寒気がしてくる...

「帰ろう...」

ここでベルは忘れていた...館に戻るとリヴェリアが待っていることを...

本当の地獄はここから始まる...

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「帰ってきたか...では始めるぞ」

僕は館に戻り、リヴェリアさんの部屋に赴いた

「はい...よろしくお願いします」

「その様子だとだいぶエイナに絞られたみたいだな」

と、苦笑混じりに、言ってきたことに僕は、はい、としか返せなかった

ベルは、リヴェリアの部屋に着く前に聞いてしまった...リヴェリアさんの授業は、ギルドでやらされるやつの、ウルトラスペシャルハイパー版なのだと...ベルは特に意味がわからなかったが、名前からして、凄そうなので少し顔を青くしていた

そして、ベルは地獄を見た...

昼、晩の食事以外は、部屋を出ずにずっと勉強だった。

勉強を終え、部屋を出た時は日が変わっていた...

そして、ベルは思い出す...これからアイズさんとの特訓があるということを...

「...ハハハ」

泣きたい...けれど文句ばかり言ってられない!速くレベルを上げるんだ!

そう思い、アイズさんとの特訓の為に力を溜めようと思い、僕の部屋に急いで戻ると、扉に紙が貼ってあった...

『疲れてるだろうから、明日の特訓は昼からでいいよ』

僕はアイズさんの優しさに感謝しながら、ぐっすり眠った...

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ツンツンと兎の頬をつつかれていた

「むにゅ...あ、アイズさん!?何でここに!?」

そして僕は時計を見た...

時計の針は、12時を過ぎ1時を指していた

「す、す、すいません!寝過ごしちゃって!」

アイズさんは首を横に振った

「ううん...私も同じだったから...あと、3日ぐらい...?続くから頑張ってね...」

「ヒッ!」

あれを3日...頑張ろう...

「ご飯食べてないだろうから...これ...」

と言い、バスケットを渡してくれた、中にはサンドイッチが入っていた

「あ、ありがとうございます!こ、これって、アイズさんが?」

「ん...そうだよ...レフィーヤと一緒に作ったの...」

女の子の手作りご飯を食べられる!

「レフィーヤさんってだれでしたっけ?」

「準幹部のレフィーヤ...エルフの人だよ...オレンジ色の髪の毛をしてる...」

「あの人なんだ」

僕には心当たりがある...おそらく僕のことをすごい形相で見つめてきてた人だ...僕のことを嫌ってると思ってた...後でお礼言わなくちゃ

「じゃあ...行こうか...」

「はい!」

サンドイッチを食べ終え、訓練場に向かった

「じゃあ、今度は失敗しないようにするから...始めよう」

「はい!」

そう答えた瞬間、アイズさんからとてつもないプレッシャーが放たれた...前は一瞬で分からなかったけど、これが第一級冒険者の実力...それも手加減して...

「忍法【影分身の術】!」

印を結び、唱える

10人程分身を作る、そして分身を作る時に出る煙の中でバレないように、今練習しているもう一つの忍法を使う

「...忍法【変化の術】」

これは、自身又は分身をいろんな形のものに変化させる忍法、これで一つの分身を手裏剣に変える...

「行きます!」

煙が晴れ九つの分身たちが同時に攻める

だがアイズさんにとってそんなことは関係なかった...

アイズさんがブレた...そう思った瞬間、すべての分身が消えていた...剣筋が見えない...これで手加減してるの?

「くっ!」

シュッ!...

手裏剣を投擲する

キンッ!

それをアイズさんは剣で弾く...だが

「ッ!」

投げた手裏剣の軌道合わせてもう一つ手裏剣を投げ、見えないようにした。

「うまいね...」

アイズさんはそう言いながら、普通に躱す

そう思うなら当たってくださいよ!これだいぶ練習したんですよ!

けど、ある程度は、計画通り...

躱された手裏剣は、そのまま壁に突き刺さると思われた

だが、これは変化の術によって作られた手裏剣...

ボフンッ!

「ッ!」

変化の術を解き、僕の姿に戻った分身が後ろから短刀で薙ぎ払う

ガキッ!

アイズさんの顔面に、横薙ぎが当たり...ガキッ!って人から鳴るの?...じゃなくて!

「大丈夫ですか!?って顔にヒビが!ごめんなさい!ごめんなさいごめんなさい!」

アイズさんの整った顔にヒビが入っていた...女の人の顔に傷を...最低だ僕...

アイズさんは近づこうとする僕を手で制した

「大丈夫だよ...ちょっと油断しちゃった...私の尾獣の能力の一つに【砂の鎧】っていうのがあるの...私の体をチャクラをまとった砂が覆っているの...それが割れただけ...だから大丈夫だよ」

「良かった〜」

本当に良かった...

「じゃあ続けようか」

「はい!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

...頭から伝わる柔らかい感触...これは...膝枕

「うわぁぁぁ!!ッ!」

慌てて起き上がろうとするが、痛みで起き上がれない

「大丈夫?ごめんね」

「いえいえ!」

前を一緒だ...違うところといえば、前よりも持ったことだ、4時間近く続けられた

防ぐのが大半だったが...

「すごく強くなってるね...なんで?」

僕の頭を撫でながら聞いてくる、顔が真っ赤になっているのがわかる...

「ロキ様が天界にあった忍者の漫画の技をたくさん教えてくれました...失敗ばかりでしたけど」

ロキ様が分身つくれるんやったらなーって沢山の技を僕に教えてくれた、分身もたくさんつくった

全部通用しなかったが...

「ううん...レベル1からそれだけできるなら...ステイタスが上がれば...レベル2の人にも勝てると思う...」

「ありがとうございます!」

自分よりもレベルが高い人に勝てると言われ、嬉しくなる

「それじゃ終わろうか」

「はいありがとうございました!」

特訓を終え、僕の部屋に向かおうとすると、ロキ様がステイタスの更新をするから来てくれと言われた。

ロキ様の部屋に向かい、扉をコンコンとノックする音

「入ってええでー」

「失礼します、ステイタスの更新に来ました」

ロキ様の部屋は...なんと言うか...汚...変...凄い個性的な部屋だった

青い鬼のフィギュアや

「それじゃ早速しよかーここでうつ伏せなってー」

「分かりました」

一つだけ綺麗な場所があり、そこでうつ伏せになる

「グフフ〜ええ肌しとるな〜ほんまに女の子みたいやな〜

もう女の子にならん?うちは大歓迎やで〜」

「うっ...やめてください」

ロキ様はそう言いながら体を触ってくる

可愛いよりもかっこいいとかそっち系の褒め言葉の方が嬉しいと思うのは男なら当たり前だろう

「は?...は〜〜!?なんやこれ〜〜!?」

ロキの叫びは黄昏の館全体に轟いた

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ベル・クラネル LV.1

 

力 B 765

耐久 B 789

器用 A 835

敏捷 S 913

魔力 B 756 (EX ∞)

 

スキル

(【???】

封印されている

任意的に解くことが可能

怒りによる強制解放

暴走する )

 

(【英雄願望(アルゴノート)

試練時にステイタス大幅補正

早熟する )

 

【忍術】

忍術を習得できる

魔力をチャクラに変えて、忍術を使用できる

(これは魔法として枠を埋めない)

現時点で使える忍法

【影分身の術 】

発動方法

印を結び、「忍法 影分身の術!」と唱える

チャクラ量に応じて分身数増加

 

【螺dgsumys】

ーーーーーーー

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ツッコミどころ満載のステイタスだった

「すっごい上がってますね...」

「...いったい、アイズたんと何したんや?」

「ただの戦闘形式の特訓ですけど...あっ影分身もいっぱい作りましたよ」

英雄願望の影響か?それにしても上がりすぎや...

「多分な今は成長期やろうから、こんな伸びてるねん!この勢いが衰えんうちに頑張ってあげよな!」

ロキ自身も苦しい誤魔化し方だと思ったが...

「へー!そうなんですね!がんばります!」

ふー...ベルが純粋で良かった...けど、心も痛むな〜これ...

「んじゃまぁこれからもがんばりやー」

「はい!」

ベルが出て行った後、ロキはフィン、リヴェリア、ガレス、を呼び出した

「なんだいロキ?」

「これ見てみ...」

そう言い、ベルのステイタスを記した紙を渡す

「これは...」

「あぁ...流石に」

「そうじゃな...伸びすぎじゃな」

初ステイタス更新で最低項目がB...これはもう、成長という言葉では片付けられない...

「おそらく早熟するともう一つのスキルの働きと考えられるね...いやむしろそうとしか考えられない...」

「そんなスキルがあるのか?」

「ウチもそう予想をつけた...おそらく影分身や...」

影分身の能力は分身を作る事、だが...

「なるほど...そう言う事かの...」

「早熟は書いてあるようにステイタスの成長をブーストさせるものだろうね...そして、影分身は恐らく分身が得た経験値も本人に蓄積されるんだろうね」

しかし、だ

それならベルは...

「待て、ベルは分身を半分の魔力で何千体もの分身を使っていた...もしそれが本当なら...」

「けれど一撃で死んでは話にならんのではないか?」

「いや、たとえそうでもそれに見合うリターンはあると思う。ステイタスの成長の手助けができるね、情報収集なども安全に行える」

「ほんまに規格外やな」

ステイタスの成長にブーストがかかる時点でおかしいが、それを分散した数では増えるとなっては異常である

「こういうところも私たちがサポートしていかないとな...」

「あぁ、それじゃ、僕たちもやる事があるし解散しようか」

「ありがとなー」

それぞれがこれからのことを考えながら部屋に戻った

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

皆も忘れていただろう...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地獄の再来だ!

「ベル、後で私の部屋に来い」

「...はい」

晩御飯を食べ終えたベルに、再び地獄が始まった

深夜にベルがやつれて、リヴェリアの部屋から出てきた

後...2日...

パタッ...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




新しい忍術来ましたね〜
いったい何なんでしょうかね〜
「ら」から始まりますよー
って分かってますよね


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暴走する兎

最高評価をつけてくれた
インペラさん
ありがとうございますございました!
もっと頑張ります

後、修正しました
すいません!続きはまだです!
ちょっと言い訳を聞いてください!
他の人のダンまちが面白くてずっと読んでいてしまうんですよ!80話以上あってもうそれは...本当に面白かったです

...はいごめんなさい!僕のせいですね!
続きは急いで書きます〜!


あれから一週間がたった..

...一週間も昼ごろ特訓、夜は勉強を繰り返した

3日じゃなかったよ...

でも、どちらも手を抜かず、一生懸命やっていたらダンジョンに潜ることを許可された

最初はアイズさんと一緒だったけど途中から、1人で潜れるようになった、僕の力が認められた気がして嬉しかった...遠征が始まっただけな気がするけど

そしてそんな僕は今もダンジョンに潜っているわけですが...とても活躍できて...

 

 

 

 

「ウモォォォォ!!」

 

いませんでした

 

「ひいいいいいい!!」

僕は今、ミノタウロスに追いかけられている

5階層にミノタウロスが出ること自体、ありえない話だが

幸いここでベルのステイタスの伸びが異常で、その中でも敏捷が一番高いので、今も逃げられている

「あっ...」

ベルはリヴェリアの指導のもと、ダンジョンの階層ごとのマップは7階層までなら網羅している

だからこそ今見えている曲がり角に曲がってはいけないと分かっているのだがミノタウロスのプレッシャーにより、頭では理解しているが、体がついていけず、そこを曲がってしまった

案の定目の前には無慈悲にも壁だけしかなかった

しかし、すぐ後ろにはミノタウロスがいる

ミノタウロスが角から見えこちらを向いた時のその顔は勝利を確信した様だった

「やるしかない!」

僕は覚悟を決め、ミノタウロスと対峙する

「ウモォォォォ!!」

先に動いたのはミノタウロスだった

腕を振り上げ凄まじいスピードで振り下ろしてくる

だけど!

「アイズさんの攻撃より全然遅い!」

僕は敢えてミノタウロスの攻撃が僕に到達する前に前に突っ込み、そのままクナイを取り出して無防備なミノタウロスの魔石がある胸を狙い、突く...

本来、同等のレベルの戦いだとこれでベルの勝ちに終わった

しかし、そこに立ちはだかるのは無慈悲なまでのレベル、武器性能という名の壁

ガキッと音がなりクナイが砕け散る

「なっ!」

「ヴァァァァァァァァ!!」

ミノタウロスは腕をしならせ、薙ぎ払う動作に入っている

避けられない

そう悟った僕の中で何かが弾けた

「螺旋ーーーー!!」

咄嗟に頭に浮かんだ名を叫び、手にチャクラを乱回転させ、それをミノタウロスの胴に当てる

ピシッ!

そう音がして、ミノタウロスの皮膚と筋肉を螺旋状に切り裂く程度で終わった

ドゴォン!

そう音がなった時には既に吹き飛ばされ、壁にめり込んでいた

頭から血が流れ、腕の骨は折れ痛みに苦しむ

「ヴモォォォォォォォ!!」

ミノタウロスが勝鬨の咆哮を叫んでいるが、その咆哮が大きくなっていくにつれ、僕の意識はだんだん落ちていった

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そこは一度見たことがある場所だった

真っ暗な部屋、札があり、檻がある...

そう、あの気絶してる時に見た赤い狐の女の子がいた...

「久しぶりね...」

「....」

「無視なんて酷いわね」

こいつが、僕を暴走させた奴...!みんなを殺したんだ!

「黙れ」

「酷いわね...あなたが私の力を扱いきれずに暴走しただけじゃない」

黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ!

「黙れ!」

「はあ...ところであなたもうすぐ死ぬわよ...あなたに死なれると私も困るから、今回も力を貸してあげるわ」

たとえ死んでもこんな奴の力なんて借りるわけには行かない

「黙れ!お前の力なんていらない!」

「あんまり調子に乗ってると殺すわよ?」

今までと違い、濃密な殺気を放った

そのオーラに少し触れた僕は後ずさり気絶しそうになるが踏み留まる

「2回目だけど貴方が死ぬと私も困るのよ...私も貴方は嫌いだけど背に腹はかえられないのだから...さっさと受け取りなさい」

そう言い、赤いチャクラを飛ばしてくる。それにまとわりつかれた瞬間、僕は破壊衝動に苛まれた

「じゃあ頑張りなさい...まあそれをコントロール出来るかわ貴方次第ね」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ウモゥ?」

ミノタウロスは訝しげな顔をした

当然だろう

目の前の死にかけの兎が突然赤い何かに覆われ、折れたはずの骨が治る代わりに頰の皮膚が剥がれ、赤黒くなり、先ほどまで無かった尾が二本生えている

「ウグルゥゥゥ」

そしてミノタウロスは悟る...己の死の瞬間を...

「カッ!」

ベルは吠えた

ただ吠えただけ...

しかしミノタウロスはそれで抗う間もなく一瞬で消滅した

ゴトッと重い音をたて残ったのは魔石をのみ

ベルの目的はそれで達成された...

だが

「ウガァァァァァァァ!!」

暴走状態のベルの破壊衝動はその程度で収まらなかった

今の彼の中にある意思は一つ

壊す事のみ...

このままでは、他の冒険者すら襲いかねない

そんなベルを見つけたのは金髪の少女だった

「ベル...」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

アイズは焦っていた

遠征帰りにアイズ達を襲ってきたミノタウロスの集団をボコボコにするとミノタウロス等は尻尾を巻いて逃げ出した

このままでは他の冒険者に被害が出る

そう思い、ほとんどのミノタウロスを追い詰め、とどめを刺し、残り1匹

その時、ミノタウロスの咆哮の後に聞き覚えのある声が聞こえてきた...

その瞬間、今までのとは比較できないような焦りにアイズは襲われた

「間に合って...」

そう思い、咆哮が聞こえた場所を特定し、全速力で移動する

しかしそこで見たのはミノタウロスが一瞬で消えた所だった

「なんて...チャクラ...止めに行かないと!」

自分が暴走した時用に万能者(ペルセウス)に作らせた封印札をベルに使うべく、近づこうとする

その瞬間、ベルの右腕がブレた

ガキッ!

音がなった瞬間、アイズが纏っていた砂の鎧が完全に砕けた

「これは...」

アイズが暴走した時はレベル3か4の者でも十分に抑えられた

しかしベルはレベル5のアイズの目にも捉えられない速さの攻撃で、砂の鎧を全壊させる程の力がある

「ごめんね...無理矢理にでも止める...」

多少怪我させても、エリクサーを使えば大丈夫と、アイズはベルを骨折させてもいいと思い

「【目覚めよ(テンペスト)(エアリアル)】」

自分にもっと力があったら...そんな後悔をその詠唱に乗せながら魔法を発動する

アイズの全身に風を纏わせる

そして砂と風を操り、ベルの体を締め付け、動きを封じる

「痛いだろうけど、少しだから」

本来なら本気でここで下に押し潰す様にモンスターを殺すのだが、少し抑え込むぐらいにする

この時点で恐らく腕は折れているだろうが、暴走を止めることを最優先する

札を持ってベルに近づき、ベルの額に札を貼ろうと手を伸ばす

「ヴルァァァァァァ!!」

今までおとなしかったベルが拘束を力任せに解き、アイズが伸ばした右腕がに爪を立てる

血が飛び、肉が裂けるが、それに怯まず無理やりベルに札を貼る

「くっ...封!」

そう唱えると、ベルの額から文字の様なものが出てきて、ベルを縛っていく

「ウガァァァァァァァ!...」

それにベルは抗おうとするが、次第に力が弱まり、赤いチャクラも無くなって皮膚は破れ腕は折れている痛々しいベルの姿に戻った...ポーションを飲ませ、応急処置をしようとするがあることに気づく...

「怪我が...すぐに治ってる...?」

ベルの剥がれた皮膚や体のいたるところから煙が出て治っていく

ただし、軽症から治るのか重症は治らないか分からないが

骨折した腕は治る気配がない

それを確認し、ポーションを飲ませる

「うっ...アイズさん?」

ベルは意識を取り戻した

「ミノタウロスはどこに?」

「...君が倒したよ」

ベルは困惑した顔を浮かべたがアイズのあるところに気づき、視線が固定される

「...その傷はいつに?」

「...あの、さっきのミノタウロスに...」

アイズはこの言葉を言った後にすぐ気づき後悔した

ベルが倒したって言ったのに...第一ベルもアイズがミノタウロスにこんな怪我を負わされるなど思えないだろう

ただベルに自分自身を責めないで欲しいが為に咄嗟についた嘘だったがその穴だらけの嘘をベルはそれを見逃さなかった

「僕が倒したのにですか?」

「...」

「お願いします、正直に答えてください...貴方のその傷は我は何が原因ですか?」

「...君だよ」

ベルも分かっていたのだろう...その時のベルの顔には、絶望しかなかった

「本当にごめんなさい...もう僕のことはいいです...本当にごめんなさい...」

そう言い走り出した

「待って!私は!」

呼び止めたがベルは止まらずそのまま階層を分ける階段を駆け上がっていった

1人残されたアイズはこれからのことをどうしようかと途方に暮れていた

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

最低だ僕は...

結局何も変わってない...アイズさんを怪我さしてしまうなんて...

僕は一体何回失敗すれば良いのだろう...

村の人を殺し、あんなに後悔して強くなろうとして

アイズさんを怪我させた...

「何も変わってないじゃないか...」

僕は弱い...僕は屑だ...こんな事ならあの村にずっといておくべきだった

自分を信じてくれていた人を傷付けた僕が...

僕は周りに助けを求める権利はない...

僕は1人でいい...

 

 

 

 

 

 

その日から僕は変わった...

僕はダンジョンにしか行かなくなった...朝早くにダンジョンに潜り帰ってくるのは夜、という様な生活をループしていた

そして一週間が経った

朝、同じ様にダンジョンに潜りに行こうと大通りを歩いていると、

「あの、魔石落としましたよ?」

と声をかけられた

「え?魔石ですか?ありがとうございます」

おかしいな?昨日全部の魔石を交換したつもりだったのに残ってたのかな?

「こんな早くからダンジョンに行くんですか?」

「ええ...強くならないといけないので...」

そんな話をしていると、空気を読まない僕のお腹が

グゥ〜

と鳴った

彼女は一瞬口をポカンとしていたがすぐにクスクスと笑った

「お腹空いてるんですか?」

「...はい」

僕は顔が真っ赤になるのを分かりながらもそう答えたすると彼女は

「少し待っていてください」

と言い酒場に入っていった...

し、仕方ないじゃないか!朝早く行くから、朝ごはんたべれないし、昼も当然たべられないし、夜ご飯しか食べられないんだ!

「これ、どうぞ!賄いでは無いので味は保証できませんけど」

と言い、バスケットを差し出してくるが、

「いや、でもこれ貴方の朝食か昼食ですよね?悪いですよ」

と、断ろうとするがそれを彼女は了承しようとしない

「貴方がお腹を空かしているせいでダンジョンで支障が出るかもしれないと思うだけで胸が張り裂けそうなんです...

じゃあこうしませんか?貴方がこれをもらう代わりに、今日の夜私が働いている店に食べにくる、という感じでどうですか?」

なるほど、そういうことか、上手いなぁと思いながらも悪い気はしなかったので、素直に受け取ることにした

「ありがとうございます!では今晩行きますね」

「はい!ちなみに私はシル・フローヴァです!シルと呼んでください!」

「僕はベル・クラネルです...ではいってきます」

そう言いシルさんもさようなら〜と言い店に戻っていった

今日は稼がないと!そんな決意を固め、今日もダンジョンに潜る

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「さて、ベルはどうする?」

「ああ、何か手を打たないと...」

「そうだね...もういっそのこと、ダンジョンに潜るのを少しだけでも禁止にしたらどうだい?」

「それはもうしたねん...訓練場でずっと剣振っとったけどな」

3人...ロキ、フィン、リヴェリアは顔を顰めて考えんていた

「じゃあ、もう武器も触らせないでいいじゃないか」

どんどんこの話し合いでベルの行動が制限されていった...

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「こんなものでいいかな?」

僕は、普段よりも金を集めようとして、階層を一つ増やして、6階層に潜っていた

袋がパンパンになっているのを見て、着替え、準備などのその他諸々したいことがあるからもう帰るかと思い、ダンジョンをでた

 

「こちらが換金した魔石の値段の10万ヴァリスになります」

と言われ、金を受け取り...10万ヴァリス!?ちょっと張り切ってたけどこんなにか...

「取り敢えず帰ろう...」

館に帰り、まずロキ様に一週間ぶりにステイタスの更新をしてもらいにいく

「おおー、偉い速かったな...良かったで...あの計は実行しんでええわ」

何か不穏なことが聞こえた気がしたがスルー

「...何したんや?一体...ありえへんぐらい伸びてるで」

そんなの答えは一つ

「分身500体作って1〜6階層までのモンスターを殲滅しました」

はっ?みたいな顔はやめてほしい

「もうここまでいくと馬鹿やな...ほい」

そう言いながら紙を渡してきた

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ベル・クラネル LV.1

 

力 EX 1605

耐久 EX 2540

器用 EX 1785

敏捷 EX 3001

魔力 EX 2065 (EX ∞)

 

魔法

罪の炎(ギルティフレイム)

付属魔法(エンチャント)

炎属性

詠唱

我の罪は黒き炎のなかにあり

我は望む...罰を!我の罪が消えるなら火さえも飲もう

焼き尽くせ(テンペスト)

 

 

スキル

(【九??】

封印されている

任意的に解くことが可能

怒りによる強制解放

暴走する )

 

(【英雄願望(アルゴノート)

試練時にステイタス大幅補正

早熟する )

 

【忍術】

忍術を習得できる

魔力をチャクラに変えて、忍術を使用できる

(これは魔法として枠を埋めない)

現時点で使える忍法

【影分身の術 】

発動方法

印を結び、「忍法 影分身の術!」と唱える

チャクラ量に応じて分身数増加

 

【螺旋umy】

ーーーーーーー

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「...新しい魔法がでてますね」

今までずっと魔法が使いたいと思っていたがようやく出てくれた...が素直に喜べない

「罪の炎...か」

と、ロキも少し渋そうな顔をしている

何故なら、ステイタスには経験で発現するが、その中には自分の思いも入っているからだ

即ち、ベルは自分自身のことを...

「それじゃあ、ありがとうございました」

と言って出ていったベルを止められなかった

ロキもアイズから話を聞いていた

「ほんまにどうしよ...」

そんな独り言は誰にも聞かれることなく消えていった

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

装備の点検などをしているとあっという間に時間が過ぎていき、今ではもう針が差しているのは6時を超えている

そろそろ約束なので館を出て先ほどの店に向かう

「豊穣の女主人か...思ったよりでかくて高そうだけど今の収入ならいける」

「ベルさん!待ってましたよ!」

そんな生活費のことを考えているといつの間にいたのかシルさんが後ろから声をかけてきた

「どうぞどうぞ!席はこちらです!」

そう言いながら席を空けていてくれたことに感謝ししているが、シルさんも席に座り動く気配がない

「いいんですか?みんな忙しそうですよ?」

あのでかい女の人もエルフの人獣族の人も普通の人間の人もみんながみんな忙しそうだった

「大丈夫です!それで注文は何にします?」

「アハハ...じゃあこのパスタで」

「分かりました!っと言ってもこれを選びそうだっのでもう用意してありましたー!」

僕はそれに笑うことしかできなかった

シルさん凄いな

そして、パスタを食べながらシルさんと話していると、集団でたくさんの人が店に入ってきた...

あれは!

「ロキ・ファミリアの人達ですね、よく来られるんです」

見つからないようにしよう...

すると、少し時間が経つととても騒がしくなった

「おい!アイズ!あの話をしてやれよ!あの兎野郎の話をよ!」

ベートさんがいう兎野郎が一瞬で誰のことか分かり、思わず手に力が入る

「べルさん...?」

シルさんが様子を伺ってくるが耳に入らない

「あれだよ!あれ!アホみたいにミノタウロスが上層に上がって行ってあの兎野郎が追い詰められてヒィヒィ言いながら逃げ惑ってて笑えたぜ!ましてや助けて貰ったアイズから逃げ出してやんの!」

恐らくベートの話には解釈の違いがあったが、

ミノタウロスに無様に逃げ惑っていたのは事実であり、アイズさんに助けて貰ったのに、逃げ出したのも事実である

「すいません...これお代です...」

「え...っと」

そう言いシルさんに代金を渡す...また後で謝ろう

「あんなのがいるから冒険者としての品が下がるんだよ!あんな雑魚の臆病者がよ!」

ベルは何も否定できないので悔しさに打ちひしがれながら店の外に出ようとする

「ベルさん...?」

シルさんが困惑していたがダンジョンに向かう

「ベルは雑魚なんかじゃありません...私もベルに砂の鎧に一撃を決められて、砂の鎧にひびを入れられました

それに...ミノタウロスを倒したのはベル自身です」.

普段口が回らないアイズがベルのこととなると止まらなくなったように話したことに、ベートが動揺し、

「あんな雑魚がなんだ!あんな逃げ惑うことしかできない雑魚が!どんな育て方したらそうなるんだ!?親の顔が見てみたいぜ!」

ベルは店の扉に手をかけ、外に出る寸前だったが今の一言だけはベル自身の罵倒よりも見過ごせなかった歩く方向を半回転し、ベートのいる席に近づいていく

「黙れ!ベート!言っていいことと悪いことがある!」

と、リヴェリアがベートを諌めようとするが、酔っているベートは止まらない

「あぁ?雑魚を雑魚と言って何が悪い?そんなに怖かったんならずっとクソみたいな育て方した親のところに戻って一生怯えてくら「おい...」」

バキッ!

「「「「「「!!」」」」」」

ベートの発言は途中で止まった

いや、止められた...レベル1になりたてのパンチなど本来効かずベートは喚き続けていただろう

ただ、ベルの異常なステイタスと、ベートが酔っていたこともあり、ベートは椅子から殴り落とされた

「ベル!?いたんか!?」

ロキは完璧にやらかしたみたいな顔をしていた

ティオネ、ティオナ、アイズはやりすぎじゃないか?

と思っているが、ベルの素性を知っているフィン、リヴェリア、ガレス、ロキは重い顔をしていた

「やんのか!オラァ!」

完璧ベートは酔ってチンピラ同然となっているが、ベルの攻撃で自分が倒れた事に驚きを隠せないでいる

「僕のことを貶すのは構わないけど、おじいちゃんの事は許さない!」

「何だよ!逃げ出すことしかできねー雑魚が!お前は人柱力だろうが何だろうが関係ねぇ!雑魚なんだよ!」

そう言い、仕返しとばかりにベルを殴りつけベルは壁に叩きつけられる

「ベートさん!」

アイズが止めようとするが、今度はベルが止まらない

「お前に何がわかる!」

そう言い、影分身を作りベートに突撃する

「逃げてばかりの奴のことなんざ分からねえし分かりたくもねえ!」

その影分身をベートは一蹴りで潰した

「本当に強くなろうとなろうと思ったら、状況に関係なく自分に最適な事をするんだよ!お前はただダンジョンに潜って自分の思いを紛らわしてるだけだ!お前の努力は見せかけのものであって本物じゃねえ!」

「じゃあどうすればいいんだよ!?じゃあ何だ!自分が傷つけた相手に教えて貰えばいいのか!?」

その発言にベートを含めた酒場にいる全員が驚く

そして、自体の全貌を知っているロキすらも驚いていた

なぜならアイズはロキに報告はしたが、自分が怪我をしたとは言っていない...自分が暴走しているベルを止めただけだと、傷つける少し前だったと言っていたからだ

「...」

この衝撃の事実にベートも口を開けない

そんな中、口を開いたのは

「私も...迷惑かけたよ?私も昔は...暴走してリヴェリアに迷惑をかけた...」

アイズだった

ベルはその言葉を聞き、リヴェリアの方を向く

リヴェリアは黙ったまま頷いた

「私が暴走した時、リヴェリアは決まってこう言ってくれた...今度もし、私と同じ立場の人がいたら...私が助けてやれ...ってだから私は何があろうとベルを止める...だから...

もっと頼って欲しい...私ももっと強くなるから」

その言葉からは誰が聞いても嘘が感じられない、そういうものだった...ベートさんは少し顔をしかめ、

「...雑魚は雑魚らしく、必死になって足掻け...」

そう言い、酒場を去っていった

「...アイズさんありがとうございます...それではみなさん宴会の空気を悪くしてしまい、申し訳ありませんでした」

そう言いベルも店を出ていく

「ベル!」

アイズが呼び止めようとするがその時にはベルの姿はどこにもなかった

酒場に残るのは静寂だけだったが次第に本来の騒がしさを取り戻していった

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ベルはダンジョンにいた...11階層...そろそろでかいモンスターが出てくる階層

だがベルの高ステイタスの前には、オークが1匹出てこようと関係なかった

「おい!お前ら!同業者だ!なすりつけるぞ!」

「「おう!」」

そう言い、一つのパーティーが僕の横を通った後に、ゴブリンを始め、ニードル・ラビット、ウォー・シャドウ、オークなどの様々な大量のモンスターが僕に狙いを定めた

さっきのパーティーが行なった行為...

他の冒険者にモンスターをなすりつける行為

通称 怪物進呈(パスパレード)

しかしこの程度はベルにとって脅威でも何でもない

影分身を10体ほど作り、戦闘を開始する...が

ベル11体により、20近くいたモンスターは一瞬で殲滅された

当然だろう、おおよそに考えたベル1人対モンスター2体

負けるはずがない

このように、分身を大量に作り、ダンジョンにずっと潜っていた

夜中の1時にベルは帰ってきた

扉を開けて目の前には鬼...リヴェリアさん...やっぱり鬼がいた

「今までどこに行っていた?」

完全に切れているリヴェリアさんに僕は縮み上がる

「ダ...ダンジョンです」

リヴェリアさんのつり上がっている目がより、釣り上がる

「まあ、何があったとは聞かない...次は無いぞ」

そう言いながら僕の頰をつねってくる

「...ひゃい」

痛い...でも助かった...

明日も頑張ろう...そう思って反省していない僕に死刑宣告が言い渡された

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「明日はダンジョンに潜るのは禁止だ」

 

 

 

 

 




長いです
むずいです
でも頑張ります!
次はどうなるんでしょうね?


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衝撃の事実

遅れてほんっとすいません!
一つ言い訳させてください!
他の人の作品が面白すぎグハァ!
何かに殴られたような気が!?
...すいません
塾のテストもあったんです
多分最長です



「明日はダンジョンに潜るのは禁止だ」

と死刑宣告を言い渡された僕だが、昨日のことは完璧に僕が悪いので何も言い返せずに従うのみ

「ちょうどいい、明日は怪物宴だ...明日はアイズと行け」

ちょっと待って...アイズさんと?

「あ、あの「行け」...でもア「わかったな?」...はい」

やんわり断ろうとしたが鋭い視線が飛んできたのでこれ以上は何が飛んでくるか分からないから渋々頷く

「安心しろ...アイズはお前を助けたがっている...もし、自分が許せないなら、いつかアイズを助けてやればいい」

それでも...と僕は何も言えずに黙っていたらリヴェリアさんはあとはアイズと話せ、と去って行った...どうしよう

そんな不安を抱きながらも部屋に戻り、ベットに潜り込み目を閉じた...だけだった

「寝れない...」

明日がとても不安だ...アイズさん...

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

なんか頰をつつかれてる...待って...これ前にもあった気が...

目をうっすら開けると目の前にはアイズさん...ではなくティオナさんの顔があった...目と鼻の先で

「あー!起きた起きたー!」

「うわぁ!」

そんな僕の反応を見てかわいーなどと言ってクスクス笑っている

「からかわないでくださいよ!」

「ごめんごめん、でもさリヴェリアに言われたしさ、怪物宴に行こ!」

「あの...ですね...」

とティオナさんだったらいけるか?と思って断ろうとするが

「あっ!ちなみにベルがもごもご言うんだったら何してもいいって言われたから...めちゃくちゃに...ゴホン!...頰をもっとつつくよ?」

...今めちゃくちゃって聞こえたような...怖い...これは断ると僕の安全が失われる...

「分かりました...じゃあ着替えるので...」

満足したようにティオナさんは頷き、出て行こう...としない

「あの...着替えるので...「いいよ!」...いえ、その恥ずかしいので「大丈夫!」...」

怖いよティオナさん...そう思っているとティオネさんが入ってきて、ティオナさんに拳を振り下ろした

バゴン!

と音がして...待って普通、バゴンって鳴る?ティオナさんは頭を抱えてティオネを睨みつけていた

「馬鹿なの?さっさと行くわよ」

「ぶー!叩かなくてもいいのに〜」

というようなやり取りをして、ティオナさんがひきずられて出て行った

「さっさと来なさいよ?さもないと...この馬鹿を連れてくるから」

という捨て台詞を残して...て、やばい!今日のティオナさんは変だから急がないと!僕は今までで最速の行動をしながら支度を3分で済ませ門の前に移動すると、そこにはティオナさん、ティオネさん、アイズさん、恐らくレフィーヤさんがいた

「すいません今来ました」

「遅いですよ!全く!新人が待たせるなんてどうなんですか!」

「レフィーヤさん...?サンドイッチありがとうございました、美味しかったです」

「べ、別にあなたのために作ったんじゃ、な、無いんですぅ!アイズさんに頼まれて仕方なく?というかアイズさんと馴れ馴れしすぎます!新人なのにアイズさんに教えてもらうなんて羨ましいです...」

と、最後あたりはききとれなかったが、ボロクソに言われて...凹む...やっぱり僕が...いや!ここは反撃の時間だ!ロキ様秘伝のレフィーヤ封じ

「やっぱり僕が悪いんですよね...生まれて来てごめんなさい...」

と卑屈になると、レフィーヤさんはとても焦り出した

「あ、いや!そんなつもりは!ごめんなさい!」

「...必死になって可愛いですね!顔真っ赤にして...クスクス」

どうだ!みたか!真っ赤だった顔がより真っ赤に...さすがロキ様!

「...揶揄いましたね!?というか女の子みたいですよ?」.

と、手痛い反撃を食らった...だが、

計画通り!

「酷いですね...」

「もう騙されないですよ!」

くっ...ならば!

「グスン...」

泣き真似はどうだ!

「...嘘ですよね?」

ふっ!ここから始まりしは互いの忍耐力での勝負!

こちらの羞恥心が負けるか、そちらの良心が痛み、折れるのか...いざ!尋常に勝負!

「グスン」

「..................ごめんなさい」

ふっ...ロキ様ありがとうございます...勝てました

そんなドヤ顔気味の僕の顔を見て、レフィーヤさんが泣きそうになってい...ご!ごめんなさい!

「なんで...私で...遊ぶんですか...ごめんなさいって言ったじゃないですか...グスン」

女の人を泣かしたとあってはおじいちゃんにげんこつを何十発も落とされるし、僕の心も耐えられない

「え、演技ですよね?」

「なんでいじめるんですかぁ...グスン...私年上ですよ...グスン」

あ...やらかしてしまった...ティオネさん達の視線が痛い

「す、すいませんでしたぁぁぁ!!!なんでもしますから!許してください!」

「そんなにいうんだったら仕方な〜く許してあげましょう」

といい、頰を引っ張って...痛い痛い!

さっきと立場が一瞬でひっくり返ってしまい、頰を引っ張られたりされるがままになってしまった

ここで一つだけ言うことがあったとしたら...

神様の気まぐれは恐ろしい...

そんな中どこからか風が吹いて来てレフィーヤさんの履いていたスカートをめくり上げ腰の高さまで上がり、ーーーがほぼ全て見えるようになってしまい、僕も一瞬見たが、すぐに目をそらした

そんな僕の態度を見てレフィーヤさんは首を傾げていたが自分の下半身の惨事に気づき、顔を今までで一番真っ赤にした...そして僕は悟る...僕はここで死ぬ定めなのだと...

「...見ましたよね?」

今までのふざけた感じは一つもなく声は低い...怖い

「ごめんなさい」

その一言で彼女の腕がブレ、杖が腹に突かれて...僕は...うずくまった

「この!変態!」

僕が悪いのか...?

「ごめんなさい!」

蹲っても謝り続ける僕に彼女は許して欲しいのなら、とひとつの条件を出した

「アイズさんを悲しませないでください...」

その一言を僕はどう受け取ったらいいのだろうか...近づくな...と言うことなのか...?

と僕が暗い顔をしているのか彼女は少し慌てて言葉を付け足した

「責めているわけじゃないんです...アイズさんがあんな風に笑っているのは貴方だけなんです...だから」

僕はどうしたらいいのか...アイズさんの為を思ってあれから距離を置いているが、それは間違いなのだろうか...?

「頑張ります...」

レフィーヤさんは頼みますよ、といいアイズさんの元に行った

「イチャイチャしてないでいくわよ...だいたいベル、貴方キャラ変わってない?どうしたのよ?」

と、若干空気になりかけていたティオネ達はベルとレフィーヤとの距離が一気に近づいたことに困惑していた

「ロキ様に、レフィーヤさんと仲良くするんやったらこういう風にしー、と教えて貰いました」

「...後でロキには罰を与えておく」

アイズさん!やめて上げて!前の時のロキ様も見ていて痛々しかったですし!

「取り敢えずいこー」

ティオナさんの一言で黄昏の館を出た

その道中でわざとなのかレフィーヤさんがティオナさんとティオネさんと話して、アイズさんと僕だけにしてくれた

どちらも黙っていたが、アイズさんが先に口を開いた

「ベル...もっと頼って欲しいな」

「でも...」

「私は同じような立場のベルを助けたい...駄目かな?」

「...でも」

「私ももっと強くなるから...一緒に強くなろ...?」

「は...」

ここで僕はまたアイズさんの優しさに負けそうになった...が踏みとどまる

「一度僕だけで挑戦させてください...僕は今までで優しさに甘えてばかりでした...強くなって、守られるんじゃなくて守れるようになりたいです」

アイズさんは少し残念そうな顔をしながらも納得してくれ、普通に他の話をし始めた

「僕の発現途中の忍術に螺旋ーって言うのがあるんですけどどうやって完成させるんですか?一応チャクラを乱回転させるイメージでしたらなんか威力が物足りなくて...」

「まずは自分の得意な属性を調べないと...これ」

とひとつの紙切れを渡された

「これはチャクラを流し込めば自分の得意な属性を調べられるの...火、風、水、雷、土の五属性があるの...でもチャクラを回転させるだけだったら関係ないかもしれない...でも知って置いたほうがいい...」

と説明をうけた

火属性だと紙が燃える

風属性だと紙が切れる

水属性だと紙が濡れる

雷属性だと紙にシワが入る

土属性だと紙が崩れる

「分かりました...ハッ!」

僕は紙にチャクラを流し込む...すると

「これは...」

とアイズが説明しようとすると、怪物の雄叫びが聞こえた

「っ!」

「アイズ!モンスターが脱走したわ!急いでいくわよ!」

「分かった!ベルはここから離れて!」

ベルは悔しそうな顔をしたがここにいるモンスターを討伐するには適正レベル3ばかり、ベルには荷が重すぎる

「僕は一般人の方の避難を誘導します!」

そういいベルは何処かへ行った

「レフィーヤ!魔法の詠唱を!」

「分かりました!」

「くそー!せっかくの祭りがー!遠征終わったからゆっくりしたかったのにー!」

そういいながらパンチ一つでティオナはモンスターを灰に変えた

「まあ、これぐらいならすぐ終わるでしょ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「避難してください!こっちです!」

僕は避難を!避難を!と叫び続け、アイズさん達から逃れたシルバーバックなどを屠りながら一般人を避難させていた

そして皆が避難し、誰もいなくなったのを確認し移動しようとすると、咆哮が聞こえた

聞いたことがあった、聞きたくなかった、

けれど頭は、体は分かってしまった

「ミノタウロス...!」

曲がり角からその姿が見え、逃げなくては!と本能がいう

それに従いこの場を去ろうとした

「ヴモオオオオオ!!!」

雄叫びを上げ、足に力が入っているのが見てわかる

しかし、その移動の先にいたのは僕ではなかった

「ヒッ...いや...助けて...」

その先には小さな女の子がいた

「クソッ!最悪だ!間に合え!」

そう愚痴りながらクナイを投擲するそれはレベル1が投げたものにしては異常な速さだった...しかし異常といってもレベル1の中でだけだ、ミノタウロスは持っている大刀で下にはたき落した

「なんで!?ミノタウロスが武器を!?」

天然武器ではない、確かに人が作った武器を持っていた

そして見る限り、それを使いこなしていた

「ヴモオオオオオ!!!」

標的を僕に変えこちらに凄まじい速さで向かってきて、僕とミノタウロスとの距離がどんどん縮まっていく

「速く!逃げて!」

投げたクナイは僕がいつも影分身から作って持ち歩いているものでその変化を解き、僕の分身に女の子を連れていかせる

「よし...これで時間を稼ぐだけだ」

だが...稼いでどうなる?アイズさん達は恐らくまだ戦闘は終わっていないだろう...ましてや僕はまた助けられる気なのか?

そんなの!

「違う!こいつはここで僕が殺す!」

戦う覚悟を決めナイフを装備する。勢いをつけたミノタウロスの突進を横に跳ぶことで回避する

「やれる...」

「ヴモオオオオオ!!」

ミノタウロスは雄叫びを上げ僕に乱撃を放つが、僕は覚悟を決めたのとは反するように落ち着いて躱し、攻撃を弾き、逃げに徹する

それを何回も続けていると全く当たらない攻撃に業を煮やしたのか、攻撃がだんだんと単調になって来た

そして隙だらけのモーションから放たれた隙だらけの横薙ぎによる攻撃が来ると分かった瞬間体を前に傾けて一気に距離を詰めナイフを魔石に突き刺そうとして、ある事を思い出す...

同じように敵の懐へ潜り込みナイフを突き刺したが一瞬で砕け散り負けたあの日のことを...

自分の弱さが招いた最悪の事態...

それが頭の中で何回も流れて来てリズムを崩した

足がもつれてこけそうになりながら放った一撃はミノタウロスには通用しなかった

前と同じようにナイフが粉々になり砕け散った...そんな僕をミノタウロスは見逃さず横薙ぎから一回転して強烈な回し蹴りを僕の横腹に抉るようにはなった

僕は一瞬で吹っ飛ばされまた壁に叩きつけられた

「何も...変わって...ない」

あの時から結果が何一つ変わっていない僕の力を、僕自身の弱さを恨みながら意識が遠のいていった

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「また来たの?」

そこは以前にミノタウロスに負けた時に来た女の子だけがいる部屋

「黙れ」

僕が彼女にいう言葉はこれしかない

「まあ死なれたら困るし、また力を貸すわ...あれぐらいで暴走するなんて...大違いね」

最後の部分は何を言っているか分からなかったが

もう一度?また?僕は?また力を貰い暴走するのか?

僕は変わらずミノタウロスに負けて、そこからも変わらないのか?そして?また?周りの人に迷惑をかけるのか?

そんなの駄目に決まってる!

「いらない...これは僕の戦いだ!邪魔するな!」

少し驚いた顔をしたが少しして少し口角を上げていた

「ふん...ちょっとマシになったわね...だったらさっさと行きなさいよ!そんなうじうじしないで!」

その一言で視界がグニャリと曲がり、景色が変わって言った

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ヴモオオオオオ!!」

ミノタウロスが勝利の雄叫びを上げ、だんだんと近づいてくる...肋骨は何本も折れてるし、痛い...でも変わるんだ!

もう二度と失いたくない!

「黙れ!」

その思いだけで立ち上がるが痛みは消えず足元はおぼつかない

しかしミノタウロスは少し警戒していた

たかが死にかけの兎から放たれる威圧が異常な程に自身を押しつぶそうとして来たからだ。今まで怯えていた兎とは

同一のものだとは思えない...この兎は自分の命を消し去るほどの力を持っている

「ナイフが...クソ」

ミノタウロスが攻撃してこないことはありがたい...

今の自分に攻撃手段がない...一番切れ味、耐久が共に良いナイフが砕け散ったのだ素手で倒せるとは思えない...何かないか?自分に残された希望の光が射す道を探す、そして一つだけ見つけた...がそれは成功するのか?

...それを失敗したら僕は...死ぬ

考えている僕に攻める気がないと判断したミノタウロスが突撃して来ようとする

が、ある人物が入り込み、ミノタウロスも危険を察知し急ブレーキをかける

その人物とは僕の目標でいち早く隣に立ちたい存在であり、一番距離を取りたい人でもあった

そう...アイズさんだった

「お疲れ...今助けるから...」

いつの間にかティオナさん達も集まっていて、レフィーヤさんは僕に近づき、ポーションを飲ませようとしてくる

...ここで終わるのか?...違う!まだ僕の...俺の戦いは...!

「...終わってない」

「...?」

「まだ戦いは終わってない!これは俺の戦いだ!俺自身が超えなければならない壁だ!邪魔するな!すみません...お願いします...やらせてください」

「何言ってるんで「レフィーヤ...離れるよ」でも!」

レフィーヤさんが僕を止めようとするが、逆にティオナさんとティオネさんに止められた

「ベルは今、男してるんだから女の私が止めるわけにもいかないわ...あのツンデレもいるし万が一も無いでしょう」

そういいティオネが指差した方向にはベートがいた

「アイズ!どけ!男がそれほど吠えてんだ!お前でも邪魔するんなら俺が相手するぞ!」

「...」

アイズはベートの言い分に渋々離れた

ベートさん...ありがとうございます

そう心の中で礼を言う

アイズも、ベートも全員がすぐに助けられるように足に力を込めていた

「やるしか無い!」

僕は先程から考えていた一つの勝てる方法を実行することに決めた...やった事はない、失敗したら勝てない

でもやるしかない!

ビビるなベル・クラネル

変わるんだ!あの日から!

僕は変わったということを証明するんだ!

「我の罪は黒き炎のなかにあり

我は望む...罰を!我の罪が消えるなら火さえも飲もう

焼き尽くせ(テンペスト)

罪の炎(ギルティフレイム)】」

詠唱をし、魔法を唱えた瞬間に僕の全身に黒い炎がまとわりつく...黒く僕の体の覆われている部分は何一つ見えない

僕はその黒炎を刃の代わりに剣に付与する

「【罪の劔(ギルティ・ソード)】」

咄嗟に思いついた名前を口に出していた...

「行くぞ!」

「ヴモオオオオオ!!」

僕の言葉を引き金として僕とミノタウロスは同時に動いた

ミノタウロスが剣を力任せに振り下ろしてくるが、僕の剣に触れた瞬間

ボキッ!

ミノタウロスの剣はあっけなく折れた

僕はその剣の勢いをそのままにし、ミノタウロスの腕を切り飛ばした

ミノタウロスは痛みを感じながらも、せめて相打ちにしようとしたのか蹴りをかまそうとしてくるが、それが僕に触れる直前、ミノタウロスの全身が燃えた...黒炎によって...

「ヴモォォァァ!!」

放っておいてもそのうち死ぬだろうがその黒炎の中で苦しみ続けているミノタウロスがあまりにも哀れだったのでとどめを刺そうとする

「ありがとう...」

剣を持ってミノタウロスに一歩ずつ歩み寄って行く際に

ふとでてきた言葉は感謝の気持ちだった

何故かは分からなかったが

そして一切の躊躇なく、首を刎ねた...飛び跳ね、何度もバウンドして転がった頭も、全身に回った黒炎も消えずにその勢いが衰える事なく燃えていた

まるで罪をいくら燃やしても消えないことを物語っているかのように...

戦いが終わり、皆が唖然とし、静寂に包まれ炎だけが音を立てて燃えていたが、少しずつ皆が口を開いていった

「やりやがった...」

「ベル!」

僕が意識を失いかけ倒れそうになったのを見てアイズさんが僕の元にいち早くきて寝かした

「強く...もっと強くなるので...待っていてください...」

「うん...!一緒にもっと...強く」

「頑張り...ま...す...」

そう言い僕は意識が落ちた

「ベル!?しっかり!?」

「レフィーヤ!ポーションを!」

「は、はい!ええと!何処に!?」

「チッ!これを使え!」

皆が慌ててベルに治療を施す中、1人だけずっと考え事をしていた

「ずっと燃える黒炎?確か英雄の親友にしてライバルの...」

ティオナがそんな事をつぶやいていた

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

所要期間三週間...

ここに世界最速兎(レコードホルダー)が誕生した

その名は...

 

 

ベル・クラネル

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ん...ここは?」

「目覚めたかい?ベル?」

目覚めるとそこにはロキ・ファミリア団長のフィンさんがいた

「はい...どれくらい眠ってました?」

「3時間ぐらいかな?それと...ランクアップおめでとう

僕は君を誇りに思うよ」

「ありがとうございます...?ランクアップしたんですか?」

「あぁ...先ほどロキが来てステイタスの更新をして、レベルアップキタァー!って叫びながらどこかへ行ったよ...」

「あはは...」

簡単に想像できてしまったのと、自分の中で感動が少なかったので乾いた笑いしか出てこなかった

「とにかくお疲れ様...腹の傷はだいぶひどいからしばらくはダンジョンに潜らないほうがいい」

「分かりました...ちょっと外の空気を吸ってきます」

あっという間だったので少し整理したくなって僕は館を出た

しばらく意味もなくぶらぶら歩いて城壁の上まで行き、風にあたりながらボーッとしていたがだんだんと日が落ちて行くのでそろそろ戻ろうとその場を離れようと立ち上がると1人の男が僕の前に立った

目は僕のように赤い...けれど黒い模様が3つあった

僕よりも背が高く、少し中性的な顔立ちをしている目の前の人は周りのものならきっとこう言っただろう...ベルみたいだ、と...髪の色だけは違った

ベルとは正反対の純粋な黒の髪をしていた

そしてきている服は黒を基調とし、赤い雲が所々ある...というような服だった

そして随分とちゃらけた口調で話しかけてきた

「おいおい!ずいぶんシケた面してんなぁ!せっかくミノちゃん倒せたのによー!なあベル?いや...あの村唯一の生き残り」

なぜ...それを...知っている?

「...何処でそれを?」

「おいおい!忘れたのか!せっかくお前らの村のやつ片っ端からぶち殺したのによー...残念だぜ!」

何を?言っている?

「...殺したのは僕ですよ?」

というと男は驚いた顔をしてすぐに笑いだした

「おいおい!笑えるぜ!お前は殺してねーよ!人の手柄を取んじゃねーよ!お前は、村人を殺して行く俺を止めようと思って九尾の力を解放したが、暴走しちまって!死にかけのジジイがお前を止めた後に!俺が頭を切り飛ばしたんだよ!傑作だったぜ!」

「黙れ!」

衝撃の事実を明かされたが、僕は驚きより目の前の男に対する怒りの方が大きかった...今の話が本当なら...こいつは!こいつだけは殺さなくてはいけない!

「だいたいなんで分からなかったんだ?あのバカなジジイには刀がいくつも刺さっていたってのによ、暴走したお前が武器を大量に使えるのか?馬鹿だなー!お前ら!揃いも揃って馬鹿ばっかだな!」

「黙れぇぇ!」

僕は男の顔を睨みつけ殴りかかった

男は無抵抗でその攻撃を避けずにくらった...が僕の眼に映るのは男の姿ではなく大量のカラスのみ...

「なっ!?」

「遅いぜ」

そう声が聞こえた時にはもう目の前には何もなく後ろに立っていた

「だいたいなんだあの劣化版アマテラス...写輪眼なしでどうやったんだ?...たく...あいつと似てほんと規格外だなぁ...」

何かブツブツ言っていたが僕の腹を殴りつけた

腕が...見えなかった...

アイズの攻撃を見慣れたベルでさえその攻撃を視認することすらできなかった

「グハッ!」

「おいおいこんな程度かよー萎えるわ〜!あのジジイどもがクソならお前もクソだな」

目の前の相手に...そして蹲ることしかできない僕自身に殺意が湧いた

「殺す!...絶対に殺す!お前だけは!殺す!」

「ハハッ!やれるもんならやってみろよ!ハハハハハハハハハハ」

「黙れ!」

しかし、次の一言で今まで湧いていた殺意が一瞬消えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まあ頑張れよ...頼むぜ...なぁ弟よ」

 

 

 

 

 

 

 

 




お、弟だとぉ!?
ていうか俺の中でのレフィーヤは可愛すぎて悶え死にそう。
嘘です。レフィーヤのキャラがわからないんです
ごめんなさい
追記
ちょっとミノタウロスとの戦闘、ベル兄の容姿と戦闘の描写がちょっと納得しなかったので修正しました


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エロ仙人見参!

遅れてごめんなさい!
うぬぬ...サブタイが思いつかない...ぐぬぬ...サブタイ無くしていいですか?
正直自分にサブタイのセンスが無いので...グスン...悲しく...無いし...駄文で...サブタイのセンスが無くても...悲しく無いし...
あと夏休みがそろそろ終わるので更新ペースは遅くなると思います。ごめんなさい
受験もあるので...
そして私は気づいた...








【英雄願望】の試練とやらは何処へ?



「お...弟?」

僕はその事実により、頭の中の思考が止まってしまった

「おいおい!忘れてんのかよ!...マジか...あいつも報われねーな...」

最後までは聞き取れず、何かボソボソと言っていたが...僕に兄?そんなの...いないはず...

何故かズキリと痛むこめかみに手を当てながら考える...がやはり思い当たる人物もいない

「嘘だ...」

「マジかよ...まあいいや!...ぶち殺す」

そう言い殺気を放ち一気に僕との距離を詰めてきて蹴りを放ってくるが、混乱している僕にはその攻撃に反応することができず吹っ飛ばされて城壁から放り出された

何も出来ずに無様に落下していくことしか出来ず、地面に頭から激突する直前に意識が落ちた

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ほんとによく来るわね...」

「...」

...普段なら黙れといい、聞く耳も持たずにそのまま意識が戻っていたのだが、これまでの行いが自分のただの勘違いからのよるものだとわかると例えアイズさんの件があっても申し訳なく感じる

「また無視するわけ?確かに前の時は失敗しちゃったけどそれまでのあなたの私に対する態度はどうなのよ?」

「ご...ごめんなさい」

返す言葉が無くただ謝ることしか出来ずにいた

怒りの対象だった相手に謝るとは...

僕は状況がいまいち飲み込めず、心の中はぐちゃぐちゃだった

当然だろう?恨んでいた相手が勘違い、相手は自分には友好的な関係を築こうともしていた...自分に力を貸そうともしてくれていた...そんな相手に殺意が湧いていたなんて...

「でも...アイズさんの時は...?」

少し黙った後僅かに躊躇った素振りを見せポツポツ話し始めた

「...あの時は...本当にごめんなさい...今までは耐えられていたはずだった量だったのよ...」

今まで...?そんな時は...なかったはず...だ

ズキリとこめかみが痛むがそんな事を気にせず話を続ける

「今まで...ですか?」

「ええ...覚えてないの?ゴブリンの時とか...」

知ってる...確か、10匹近いゴブリンに囲まれ殴られたり、蹴られたり、とにかくボコボコにされている僕をおじいちゃんが助けてくれたっておじいちゃんが言ってた

「あの時が初めてだったわね...」

え?おじいちゃんが助けてくれたんじゃ...

知らない事実に僕は硬直していたが目の前の九尾は話を進めていく

「でも何でいきなり制御できなくなったのかしら...」

「おーおーこれが九尾ってやつかー」

そこに突然新しい声が入ってきた

後ろを見るとそこにはあいつがいた

赤い目、そして肌は白く、髪はその綺麗な肌とは真逆の純粋な黒...目の前には僕が殺さないといけない相手がいた

「お前は!」

「んっんー!今は黙っとこうぜ!」

そう言いそいつの赤い目の中にある3つの黒い勾玉が揺れた気がした

その瞬間僕には無数の刃が突きつけられ動けなくなった

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ベルが倒れ、一瞬の静寂が流れ、先に口を開いたのは九尾だった

「ちょっと...その子に手を出そうとしたら殺すわよ...」

「あー怖い怖い...それとベルにはちょっと眠ってもらっただけだ、刃を当てられる夢を見ながらな...と、まあ大事な話がある、ていうか俺が入ってきても驚かないのな...」

「まあね...昔同じような事があったのよ...それで?」

目の前の男のどうでもいい話をきり、さっさと続きを言えと催促する

男は少し黙ったからふざけた口調をやめ真剣な顔をして語り始めた

「俺はベルのーーーーじゃないし、ベルをーーーーは無い...おそらく知っているだろう?本当の奴を...俺はそいつに頼まれた...ベルを任せたってな...だから俺はーーーー」

言いたいことは言ったとばかりに目の前の男は話を終えて出て行こうとする...が話はまだ終わっていない

「本当にいいのね...同じような事をしてーーーーわよ...」

やめる気はないか確かめるがそんな事知っていて当然とばかりに男は顔色一つ変えなかった

「命の恩人の頼みだからな...それぐらいの覚悟はある」

「そう...だったら止めないわ」

男は覚悟は既にできているようだった

後は任せたと言いこの空間からひっそり去っていった

「この子は本当にーーーー」

九尾がこぼしたその一言は誰にも聞かれる事なく消えていった

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

うっすらと光が差し込み、瞼をゆっくり開けるとそこはロキ・ファミリアだった

「お!起きたか!?良かったわ〜ほんま心配したで!」

そこにはロキ様、アイズさん、レフィーヤさんがいた

しかし僕はそれよりも戦っていたあいつの方に意識が向いていた

「あいつは!?どうしました!?」

「あいつって...誰?」

アイズさんが誰だと顔を傾げている...

「あいつですよ!全体が黒色で赤い雲がある服を着ていた目が赤い人ですよ!」

アイズさん、レフィーヤさん、ロキ様がその一言を聞き固まる

「...それって、目に黒い勾玉が3つあって髪の毛が真っ黒な人ですか?」

まさしくそうだ...

「そうです...そいつが...僕のおじいちゃんを...殺したらしいです...」

「...そいつに殺されたんか?」

ロキはベルがファミリア入団の時に聞いたのは自分が殺したという事実、それがベルが壊れかけた要因...そう聞いたのだ...ベルが言っていた事とそれは、真反対の発言と言ってもいい...故にロキは尋ねた...どれが事実なのか?と少し遠回りな言い方で...

「はい...僕はそれを止めようと思って暴走したらしいです...」

その答えを聞き、頷いてから話を始めた

「そうか...そいつは闇派閥(イビィルス)の最大勢力とも言われるアカツキ・ファミリアに所属して、ブラックリストにまで乗ったアギト・うちは...ポテンシャルだけでは推定レベル5...そして一番厄介なのがそれほどのステイタスを持ちながら幻術、予測、模倣などができる写輪眼っちゅうチート眼を持ってるやつやな...二つ名は...

紅緋の眼(レッド・アイズ)】」

アギト・うちは...僕は必ず...お前を...殺す!

僕は体の内から溢れ出てくる殺意を収めようともせず撒き散らした

それを3人はどう声をかけたらいいか分からず、ずっと黙っていた

「それじゃあ、僕はこれで...」

そう言い、ベットから起き上がり扉を開け部屋を出た

「あっ!ベル!まだ傷が!」

アイズが声をかけ呼び止めようと扉から出てもそこには誰もいなかった

「...」

ベルが去っていった部屋には沈黙しか残らず、誰もが数十分は口を開こうとしなかった

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

僕は部屋を去り、訓練場に館の倉庫にあった中古の武器を手に取り向かった

そしてそこには1人の槍を構えた小さい小人がいた

「ベル...どうしたんだい?傷はまだ酷いから休んでおいたほうがいいと伝えたつもりなのだけど?」

額に流れる汗を拭いながら僕に少し圧をかけながら尋ねた

しかし、傷は既に治っている...ポーションだけでは完璧に治療できないぐらい酷い傷だったらしいが少し寝たら治っていた

「もう傷は治りましたよ...僕はもっと強くならないと行けないんです...」

そう言い治った箇所を見せるとフィンさんはブツブツ何かを呟いていた

「それも九尾による力か?...それともベル自身の?」

「フィンさん?」

何を言ってるか聞こえなかったのでどうすればいいか分からず呼びかける

「あぁ、ごめんね...後、傷が治ってたとしてもトレーニングは禁止だ...いいね?これは団長命令だから」

そこまで言われると僕は何も言えないので渋々頷きその場を離れようとすると

「あぁ...明日は君とアイズのレベルアップを祝いにみんなで豊穣の女主人に行くから、明日は開けておくように」

「はい...ってもうアイズさんはレベルアップしたんですか!?」

「ああ階層主を単独撃破してね...」

縮まったと思っていたアイズさんとの距離が変わらなかって...いやむしろ離されて僕は少しショックを受けた...ちょっと待って...何か大切なことを忘れているような...豊穣の女主人?......あ

「あーーー!!!!!忘れてたーーーー!!!!!フィンさんちょっと豊穣の女主人に行ってシルさんに謝ってきます!!!」

そう大声になりながらフィンさんの返事も待たずに本気のダッシュで訓練場を出ようとしたら...レベルアップした事と焦りもあって...こけた...見事にずっこけた...なんとか痛みをこらえながらも僕はすぐに立ち上がり少し加減して豊穣の女主人に向かう

レベルアップして一段と速くなった僕はいつもより速く豊穣の女主人に着き、その前で掃除していた人に話しかけた

「すいません!シルさんに会わせて下さい!」

その僕の迫力に驚いたのか分からないが特に何も聞かずにシルさんを呼びに行った

...どう謝ろうか...土下座する覚悟で行こう...

「ベルさん!...心配したんですよ?」

本当に心配しているようで本当にごめんなさい...

「ごめんなさい!」

「本当に...死んじゃったんじゃないかって...」

本当にごめんなさい...

「本当にごめんなさい!」

そう僕は何度も頭を下げて謝っているとドワーフの女の人が来た

「謝りに来るとはいい心がけだね...あと1日遅かったら後ろにいるリューがそろそろお前を探し(斬り)に言ってたかもね」

僕を斬りに?僕はそのことを聞かされ若干顔を青ざめながら後ろを向くとそこには真顔で立っているエルフの人ことリューさんと言うがいた

「違いますよ...別に私はあなたを切りに行こうなんてしてません...ちょっとお話するだけです」

そう言っているが、感情の起伏が見られないため少し怖い

「リューはちょっと感情を表に出すのがちょっと苦手だから怖がらないであげて下さいね」

「リュー・リオンです...」

良かった...怒ってるんじゃなくてただ感情を表に出すのが苦手な人だったんだ

「まあ他にもこんな、一癖、二癖ある奴らばかりだけどよろしく頼むよ!私はミア・グランドさ...あと...店内では迷惑行為は禁止だよ!」

そう言い一睨みされた時は怖くて指一本動かさずにダラダラと汗を流しているだけだった

そんな僕はすぐに動けるはずもなく、10分近く固まったままだと準備の邪魔だからとミアさんに怒鳴られ、慌てて店を出た

「とりあえず謝れたから良しとしよう」

そう思っていたことをボソッと口に出し館に戻ろうとすると家と家の間の薄暗い人の気配がなさそうな所で何か言い争っているような声が聞こえた

何だろうと思っていると、1人の女の子小人を囲むように何人で囲んでいた

「やめて下さい!」

「黙れ!この化け物が!ただでさえ化け物なんだから素直に言うことを聞け!」

そう言い女の子に向かって振り下ろされる拳を僕は無視できなかった

加減しながらも女の子を守るには間に合うスピードでその子の前に立ち振り下ろされる拳を片手で止める

「誰だよ!てめえ!こいつと同じファミリアか?」

「いいえ、違います」

目の前の男が怒りで震えているのがわかった...がこっちはそんなことで怯んでいられない

「どけ...これはアポロン様の神命を行う為に必要なことだ

...なぜ貴様のような関係のない下賤な者が我らに楯突く?」

そんなの決まっている、これはおじいちゃんの教えであり僕の中で大事な決まりランキングで一位を争うぐらいに大事なことだ

「女の子に手を出すのも手を出されるのを黙って見てるなんてできないからです」

そう言うと周りから笑いが起こった...がそんなのでいちいちこっちも怒ってられない...冷静さを失ったら負けだ

「そいつが女の子だからか...そうか、ならこれを聞いてもまだ意見を変えないのか?そいつは人柱力だぞ?化け物だ」

「ッ!」

だったら!尚更だ!

「だったら尚更です...人柱力にも感情も理性もある!」

「もういい...時間の無駄だなお前らやるぞ」

「逃げて!」

そう言うと女の子は走り出し、僕と目の前のファミリアの人だけが残った

「聞く意味もないのだが...貴様の名はなんだ」

「ベル・クラネル...」

そう言うと少し目の前の相手たちがざわつく

「おい...確か世界最速兎じゃないのか?」

「やべーぞ...どうすんだよ...しかも確かロキ・ファミリアだろ?」

そう困惑してくれると倒しやすくなるから助かる

「たかが成り立てのレベル2だ...レベル1とさほど変わらん...それに向こうから顔を突っ込んできたんだ...恐らく大丈夫だ...お前たちだけでもやれるだろう...やれ!」

その一言で確かにと笑みを浮かべる4人がこちらを一斉に向く

相手は恐らくレベル2

本来の成り立てのレベル2の冒険者には到底叶うはずがなかった...本来なら...だ

「「「「グハァ!」」」」

しかしベルは違った...レベル1の時に蓄積された異常なステイタスにより、目の前の男らを瞬殺した

全て1撃で

「こいつ...成り立てじゃねーのかよ...」

1人残った青年が兎に問う

「情けない...アポロン様の寵愛を受けし者たちがこのざまか...貴様...関係が無い化け物の為になぜここまでする?」

今までの発言は僕を...僕やアイズさんを否定するのと同じ...それは、それだけは許せない!

「僕も...人柱力だからです」

そう言った瞬間青年の眼差しが変わった

軽蔑、嫌悪などの今まで何度も感じてきた...もう二度と感じたくない感情...

「化け物が...!ロキ・ファミリアは見境い無しに化け物を次々と勧誘してばかりか...主神もその団長も眷属も...化け物を2匹も...愚かだ...」

その瞬間僕の中で何かが切れた

「取り消せ!!」

あらん限りの声で僕は吠えた

「ロキ様は優しいしフィンさんもロキ・ファミリアのことを一番に考えてる!アイズさんは化け物じゃない!取り消せ!!」

僕の今までで一番声を張り上げ、睨みつける...がそんな事知ったことかと言わんばかりに鼻で笑われ青年は

「化け物は化け物だ...もう一度言う!俺は貴様らロキ・ファミリアを俺は全面否定する!かかってこい!化け物が!」

それが火蓋切る言葉となり僕は疾走する...そして目の前の青年の横腹を殴りつける...がそれは青年に当たることなく空を切る

「遅いぞ」

いつの間にか僕の後ろにいた青年が僕の腹に足を当て蹴り上げる

「グッ!」

凄まじい痛みが腹部から全身へと移り襲われたが...何とか耐える

「【影分身の術】」

その瞬間レベルアップしたのか原因なのか10体作るつもりで込めたチャクラによってできた分身は50体だった

「何だと!?」

青年は突然の事に驚愕し表情が固まる

すべての分身が青年に向かって落下していく

青年も悟ったのだろう...自分にこれを捌き斬るのは無理だと

...しかし青年は諦めずに落ちてくる1匹1匹を確実に吹き飛ばしていたが手数が足りず、じわじわと押され始めていた

そして一つの分身の攻撃が当たり、青年はバランスを崩した

そしてなかった分身たちがその青年に殺到する直前すべての分身が消えた

「え?」

着地を決め、状況を整理する

残るのは、僕と目の前の青年...そして大量の...

「針?」

極めて殺傷能力が低そうな針が大量に壁に刺さっていた

「間に合いましたね...」

「...ヒョウか?」

「はい」

そこには、狐のような面を着けて着物を着ている女の子がいた...多分僕と年齢は同じぐらい...けれど確かに威圧感を放っていた

...今の僕では敵わないであろう相手だ

そう悟ってしまった

「大体状況は把握しました...あなたを倒します...ちょうど先ほどヒュアキントス団長が出かけた後に、白い兎のようなベル・クラネルが欲しいと言っていましたしね...無駄話が過ぎましたか...行きます!」

そう言いこちらに走り出してくる

敵わない相手だろうが最後まで戦い抜こうと思いこちらも相手にかけようとするが

「ッ!?」

足の裏が...僕が感知できないギリギリのラインで凍らされていた

そして顔を上げると目の前には大量の針があった

「終わりです...やり過ぎましたか?」

避けられない

そう瞬間で理解した

「螺旋!!」

無駄な抵抗だが未完成の螺旋の乱回転による風圧で僅かだが針の行く先を逸らす

だが、腕、足、に数本の針が刺さりまだまだある針は勢いが止まる事なく僕の顔などに当た...

 

キンッ!

「あぶねー!セーフ!見過ぎは良くねーな!」

る事なく、1人の白髪の男のが針を一撃ですべて地面にはたき落としていた

「...貴方は?」

「んー?話す気はないぞ?俺はこの兎に用がある...邪魔するなら容赦しないぞ?」

その瞬間その男から威圧感が放たれる...

恐らくアイズさんたちと同じ第一級冒険者

少しの間沈黙が続き、お面の人が口を開く

「貴方は【蝦蟇仙人(エロ仙人)】...!!」

「ちょっ!おまっ!やめろよ!その二つ名で呼ぶなよ!」

蝦蟇仙人(エロ仙人)】...?すごく不名誉なあだ名だと思ってしまった...

「これは少し分が悪いですね...ここのところは大人しく引かせてもらいます...」

そう言いお面の人は僕が倒した人たちを抱え、青年と何処かに行ってしまった

「ありがとうございます【蝦蟇仙人(エロ仙人)】さん」

「違うぞ!?俺の二つ名の由来は童話に出てくる奴と似てただけだからな!?」

童話に出てくる人と同じ名前...!少し憧れたが...【蝦蟇仙人(エロ仙人)】...

「そうだ...俺の弟子にならねーか?」

...ん?

「はい?」

「だから!俺の弟子にならねーか?一応お前の完成途中の技も使えるぞ?」

僕を弟子に?ってそれよりも!

「螺旋?が使えるんですか!?」

「ん?あぁ」

そう言い手を僕に見せチャクラを流し乱回転に荒ぶっているものをもう片方の手で丸めていき、球状になった

「お前の奴と俺のやつとでは威力が違う...試しにこの木に撃ってみるか、やってみろ」

そう言われ僕の螺旋を作り木にぶつける

すると木が少し螺旋状に抉れた程度だった

「んで完成版はこれ」

そう言い僕のぶつけたところの隣に【蝦蟇仙人(エロ仙人)】さんが軽くぶつけた

すると

ボコッ!と音がして木がの幹が抉れ向こう側が見えていた

軽くぶつけただけでこの威力...!

「まあ、こんなもんだ...んでどうする?」

これは僕が強くなるためには超えなければならない壁...この人ならその壁の壊し方を教えてくれるはず!

「お願いします!【蝦蟇仙人(エロ仙人)】さん!」

「【蝦蟇仙人(エロ仙人)】...まあいいや...んじゃあまずはこれだ!これの中にチャクラを回転させて割れ!」

そう言い胸元から出されたものを見て僕は絶句した...

それは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

球状のアダマンタイトだった...

 




疲れました...更新遅れてごめんなさい!
あと活動報告を見ていただけるとありがたいです


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