ハイスクール・コスモフリート ~宇宙駆逐艦ハレカゼ奮闘記~ (天鶴)
しおりを挟む
設定等
地球防衛軍の艦艇~RATt事件&ガトランティス戦役編~
なお、これらの艦艇の設定(艦級名、スペック)はリメイクヤマトシリーズ公式の設定、及び作者の都合次第で変更になる可能性があります、ご了承ください。
2018/1/15 駆逐艦と護衛艦、村雨改型の解説文を加筆。
2018/3/10 長門型を追加、一部設定を変更。
2018/4/27 金剛改二を追記
2018/6/11 2202公式でパトロール艦/護衛艦が登場したため、公式に合わせて表記変更。
2018/6/15 艦種名・個艦名などを中心に全体にわたって大幅に設定を変更・追加。
2018/6/19 補助艦艇を追加
2024/3/2 2205に合わせてパトロール艦/護衛艦等の設定を更新。金剛改/改二型などの一部艦艇の設定を変更・追加。本編の方も近く更新再開予定。
アンドロメダ級前衛武装宇宙艦
全長:444 m
全幅:114 m
全高:140 m
主機:次元波動エンジン×1基
補機:ケルビンインパルスエンジン×4基
乗員:約200名
武装:二連装次元波動爆縮放射機(通称:拡散波動砲)
51センチ三連装収束圧縮型衝撃波砲塔×4基
速射魚雷発射管×4門(艦首船嘴部両舷)
重力子スプレッド発射機×4基(波動砲上下)
小型魚雷発射管×8門(安定翼上下)
四連装対艦グレネード投射機×2基(前甲板両舷)
亜空間魚雷発射機×4基(両舷)
短魚雷発射管×16門(両舷)
多連装ミサイル発射機×16基(両舷)
ミサイル発射管×10門(艦底)
司令塔防護ショックフィールド砲×3基(司令塔前部および基部)
近接戦闘用六連装側方光線投射砲×2基(司令塔基部)
対空パルスレーザー砲塔×4基(司令塔および基部)
拡散型対空パルスレーザー砲塔×1基(司令塔基部後方)
搭載機 1式空間戦闘攻撃〈コスモタイガーII〉または
99式空間戦闘攻撃機〈コスモファルコン〉×36機
100式空間偵察機×2機
空間汎用輸送機SC97〈コスモシーガル〉×2機
内火艇×2隻
同型艦:多数
AAA-1「アンドロメダ」、AAA-2「アルデバラン」、AAA-4「アキレス」AAA-21「アルフェラッツ」など
解説:地球連邦航宙艦隊の各艦隊の総旗艦級戦艦として新たに建造された波動機関搭載艦。最大の特徴は艦首に装備された二連装の波動砲で、一条での集中射撃のほかに、波動エネルギーを分散して多数の目標を同時射撃できる拡散射撃も可能。
艦の運用は人員不足に起因する自動化の促進により省力化が進められており、搭乗員はヤマトに比べて大幅に削減されている。
戦後3年という僅かな期間で完成したにしては異様なほど完成度が高いことが一部で疑問に思われているが、その理由はコスモリバースの副作用として発生した反重力特異点「時間断層」の内部に建設された無人工廠で設計・建造が行われたためである。
時間断層内部では外部の10倍の速度で時間が経過するため、この時間差を利用して短期間で大量の艦艇を建造することが可能。
戦艦型アンドロメダ級にはこの他にも、時間断層AIによって生み出された実験艦的要素の強い派生型が多数存在する。
アンドロメダ空母型TypeA
全長:484m
全幅:135m
全高:145m
主機:次元波動エンジン×1基
補機:ケルビンインパルスエンジン×4基
乗員:約800名
武装:二連装次元波動爆縮放射機(通称:拡散波動砲)
51センチ三連装収束圧縮型衝撃波砲塔×2基
速射魚雷発射管×4基
重力子スプレッド発射機×4基
小型魚雷発射管×8基
四連装対艦グレネード発射機×2基
亜空間魚雷発射機×4基
ミサイル発射管×10門
大型魚雷発射管×18基
司令塔防護ショックフィールド砲×3基
近接戦闘用六連装側方光線投射砲×2基
対空パルスレーザー砲塔×4基
瞬間物質移送機×1
搭載機 1式空間戦闘攻撃機〈コスモタイガーII〉または
99式空間戦闘攻撃機〈コスモファルコン〉×180機
100式空間偵察機×2機
空間汎用輸送機SC97〈コスモシーガル〉×2機
内火艇×2隻
同型艦:6隻
AAA-3「アポロノーム」、AAA-5「アンタレス」など
解説:ヤマト航空隊の実績から[波動砲艦隊構想]では航宙母艦新造が計画に盛り込まれ、複数の形式の航宙母艦が計画された。
その中でのアンドロメダ級空母型は、TypeAとTypeBの2種類が計画された。
アポロノームをタイプシップとするこのTypeAは、艦後部に空母ユニットを設置した型で、大気圏内運用には若干の問題があるものの、大気圏外運用には合理的かつ理想的な性能を示すとともに、既存の艦艇の後部に空母型ユニットを増設するだけで済むため、設計変更に伴う手間や、生産ラインの変更がほぼ必要ないこと、コストがTypeBより低く済むなどの事から、主力空母として採用された。
事実としてその性能は圧倒的であり艦載機搭載数180機、同時発艦可能数24機を誇る。
アンドロメダ空母型TypeB
全長:555m
全幅:164m
全高:140 m
主機:次元波動エンジン×1基
補機:ケルビンインパルスエンジン×4基
乗員:約800名
武装:二連装次元波動爆縮放射機(通称:拡散波動砲)
51センチ三連装収束圧縮式衝撃波砲塔×2基
28センチ三連装収束圧縮式衝撃波砲塔×1基
速射魚雷発射管×4基
重力子スプレッド発射機×4基
小型魚雷発射管×8基
四連装対艦グレネード発射機×2基
亜空間魚雷発射機×4基
ミサイル発射管×8門
司令塔防護ショックフィールド砲×2基
対空パルスレーザー砲塔×16基
瞬間物質移送機×1
搭載機 1式空間戦闘攻撃機〈コスモタイガーII〉または
99式空間戦闘攻撃機〈コスモファルコン〉×240機
100式空間偵察機×2機
空間汎用輸送機SC97〈コスモシーガル〉×2機
内火艇×2隻
同型艦:??
解説:アンドロメダ級空母型の試案の一つで、艦後部の設計を大幅に変更して、V字型の発着甲板(ダブルアングルドデッキ)を設けた型。艦載機搭載数や大気圏内外両方での艦載機運用能力は、TypeAに比べて大幅に勝っていたものの、設計の大幅な変更による工数の増加やコストの増大に加えて、防御力の低下等が問題視され、2202年時点では時間断層工廠のデータバンクに設計図が登録されているのみである。
ドレッドノート級前衛航宙艦
全長:310 m
全幅:68.3 m
全高:99.0 m
主機:次元波動エンジン×1基
補機:ケルビンインパルスエンジン×2基
乗員:約150名
武装:次元波動爆縮放射機(艦首)
41センチ三連装収束圧縮型衝撃波砲塔×3基
6連装大型エネルギー砲(司令塔頭頂部)
四連装対艦グレネード投射機×2基(前甲板両側)
亜空間魚雷発射機×4基(艦首両舷)
小型魚雷発射管×8門(艦首両舷)
ミサイル発射管×8門(艦底)
短魚雷発射管×12門(両舷)
多連装ミサイル発射機×16基(両舷)
司令塔防護ショックフィールド砲×3基(司令塔前部および基部)
近接戦闘用六連装側方光線投射砲×2基(司令塔基部)
対空パルスレーザー砲塔×4基(司令塔および基部)
拡散型対空パルスレーザー砲塔×3基(司令塔基部後方)
対空ミサイルランチャー(前甲板)
艦載機:1式空間戦闘攻撃機〈コスモタイガーII〉×25機
内火艇×2隻
同型艦:多数 「ドレッドノート」「ダイアナ」「デアリング」「ドーントレス」「ドラゴン」等
解説:型式名称は高能力武装運用システムD1。地球連邦防衛宇宙軍航宙艦隊の質の面での主力戦艦であり、波動砲艦隊構想の要の一つ。
「D級」もしくは「クラスD」と呼ばれている。
ガミラスのガイデロール級航宙戦艦の構造をベースにして設計されて、量産が行なわれている。
アンドロメダ級前衛武装宇宙艦は本級の拡大発展型であるため、設計の面で共通点が多数存在している(兵装の配置など)。
ヤマトの戦訓とデータを取り入れて設計されているため、艦容や排水量といった部分は異なるものの、ヤマトの量産型に近しい性能となっている。
戦闘空母型や時間断層制御艦などを始めとしたいくつかの派生型が存在する。
ドレッドノート級空母型
全長:340m
全幅:70m
全高:100m
主機:次元波動エンジン
補機:ケルビンインパルスエンジン×2基
乗員:400名
武装:次元波動爆縮放射機×1基
41センチ三連装収束圧縮式衝撃波砲×2基
四連装対艦グレネード投射機×2基
亜空間魚雷発射機×4基
ミサイル発射管×8門
大型魚雷発射管×8基
対空パルスレーザー砲塔×4基
搭載機:1式空間戦闘攻撃機〈コスモタイガーII〉または
99式空間戦闘攻撃機〈コスモファルコン〉×90機
100式空間偵察機×2機
SC97コスモシーガル×2機
内火艇×2
同型艦:
解説:ドレッドノート級の艦橋後部にA級空母型と同様のユニットを小型化したものを増設した、A級空母簡易量産タイプとでもいうべき性能の艦。小型化に伴って、A級では片舷12か所だった上部艦載機発進口が8か所になっている。
ヒューベリオン級重装甲巡洋艦
全長:222m
全幅:52.3m
乗員:士官15名/下士官56名
主機:次元波動エンジン×1基
兵装:次元波動爆縮放射機×1基
28センチ三連装収束圧縮式衝撃波砲×4基(艦上×3、艦低×1)
20.3センチ三連装収束圧縮式衝撃波砲×4基(両舷)
12.7センチ二連装収束圧縮式衝撃波砲×4基(艦後方)
四連装対艦グレネード発射機×2基(両舷)
亜空間魚雷発射機×2基(艦首部)
大型魚雷発射管×4基(艦首部)
多連装ミサイル発射機×12基(両舷)
ミサイル発射管×8門(艦底部)
司令塔防護ショックフィールド砲×3基
近接戦闘用四連装側方光線投射砲×2基
対空パルスレーザー砲塔×4基
拡散型対空パルスレーザー砲塔×2基
艦載機:コスモシーガル・百式空間偵察機等×6機
同型艦:同型艦多数 「ヒューベリオン」「ハヴォック」「ヒーロー」「ハイランダー」「ヘレナ」「ホーネット」等
解説:重巡洋艦に相当する大型戦闘艦。艦砲を多数装備しており、高い砲戦能力を持っている。設計に当たっては、ガミラス軍のデストリア級/メルトリア級などが参考にされている。
リアンダー級軽装甲巡洋艦
全長:188m
全幅:42.2m
乗員:士官9名/下士官46名
主機:次元波動エンジン×1基
兵装:次元波動爆縮放射器×1門
15.5センチ二連装収束圧縮式衝撃波砲×3基6門
15.5センチ三連装収束圧縮式衝撃波砲×2基6門
四連装対艦グレネード投射機×2(前甲板両側)
亜空間魚雷発射機×2基(艦首両舷)
三連装魚雷発射管×2基6門
四連装速射魚雷発射管×2基8門
ミサイル垂直発射装置×32セル
ミサイル発射管×6門(艦底)
多連装ミサイル発射機×12基(両舷)
司令塔防護ショックフィールド砲×2基(司令塔前部および基部)
近接戦闘用六連装側方光線投射砲×2基(司令塔基部)
対空パルスレーザー砲塔×4基(司令塔および基部)
拡散型対空パルスレーザー砲塔×2基(司令塔基部後方)
八連装多目的ミサイルランチャー×1基(後甲板)
艦載機:内火艇×1
同型艦:同型艦多数 「リアンダー」「ランス」「ライトニング」「ランチャー」「ロイヤル」「ラーン」等
解説:軽巡洋艦に相当する中型戦闘艦。各種兵装がバランスよくまとまって配置されている、機動力と打撃力の双方に秀でた汎用戦闘艦。主に宙雷戦隊や小規模艦隊の旗艦役として運用されていることが多い。
パシフィック級は船体設計が共通の準姉妹艦。
パシフィック級哨戒フリゲート
全長:188m
全幅:42.2m
乗員:士官9名/下士官46名
主機:次元波動エンジン×1基
武装:艦首次元波動爆縮放射機×1門
MK.12 127ミリ連装収束圧縮式衝撃波砲×3基
三連装魚雷発射管×4基
ミサイル発射機×8基
艦載機:内火艇×1
同型艦:同型艦多数
解説:波動砲搭載型軽巡洋艦であるリアンダー級軽装甲巡洋艦の索敵装備を強化した哨戒艦仕様。原級に比べて、要求される任務の内容が大きく異なることと、戦闘能力が大幅に低下していることから、巡洋艦の船体を流用されてはいるが、艦種がフリゲートに変更されている。
高い速力を発揮できるほか、長期間の独立ミッションをこなすことが可能で、主に哨戒・警備・索敵に用いられる。
索敵装備と通信設備が充実しており、高い索敵/通信能力を持っているが、その代償として、原形のリアンダー級に比べると多くの兵装が索敵・通信装備とのトレードオフでオミットされており、大幅に攻撃力は低下しているとともに、安全射角の関係上の制限から、砲火力が有効に発揮できるのは、正面及び側面に限定されてしまっている。
艦橋上部と艦底にレーダーシステムを装備しており、青色回転灯やホログラムによる信号旗表示での情報伝達を行うことが出来るのが特徴。
その高い索敵能力を活かして、艦隊前方での索敵を担当するピケット艦としての運用が行われているほか、単独での作戦能力の高さを買われて、警務艦隊や巡視艦隊といった治安部隊にも独自改修を行った型が主力として配備されている。
ジャーヴィス級宇宙駆逐艦
全長:113.3m
全幅:18.5m
主機:次元波動エンジン×1基
乗員:士官8名/下士官38名
武装:12.7センチ連装収束圧縮式衝撃波砲×2基
7.6センチ連装対空パルスレーザー砲塔×4基
ミサイル垂直発射装置×16セル
亜空間魚雷発射機×4基
四連装魚雷発射管×4基
短魚雷発射管×8基
ミサイル発射管×4基(艦底部)
連装対空パルスレーザー砲×4基
艦載機:内火艇×2
同型艦:同型艦多数 「ジャーヴィス」「ジャベリン」「ジェーナス」「ジューク」「ジョンブル」等
解説:内惑星戦争時に活躍した宙雷艇のコンセプトを受け継いだ磯風型の流れをくむ艦で、高い機動力と攻撃力を備えた地球の標準型主力駆逐艦。護衛艦とは船体設計の多くの部分が共通している。
地球防衛軍艦艇随一の高い速力を誇り、敵艦隊に肉薄して装備する16基の宇宙魚雷発射管からの統制一斉雷撃を行う。
高機動砲雷撃戦を主目的としていることと、量産コストを下げるために、他の艦と違って波動砲を基本的に装備しておらず、護衛艦では波動砲を搭載していた艦首部には、大型の波動防壁展開装置が搭載されている。
建造時期によって装備に差異が存在する。
ギアリング級護衛艦
全長:113.3m
全幅:18.5m
主機:次元波動エンジン×1基
乗員:士官6名/下士官38名
武装:収束式次元波動爆縮放射機×1門(艦首)/艦首大口径陽電子衝撃砲
MK.33 3インチ連装収束圧縮式衝撃波砲塔×3基
二連装対空パルスレーザー砲塔×4基
三連装魚雷発射管×4基
大型魚雷発射管×2基(艦首下部)
四連装ミサイル発射機×2基(艦橋基部側面)
四連装対艦グレネード発射機×2基(艦橋基部側面)
艦載機:内火艇×1
同型艦:同型艦多数「ギアリング」「グローウォーム」「グレイハウンド」「グライフェン」「ガーランド」「ギャラクシー」「ガーデン」「ゲルニカ」「ゴースト」等
解説:波動砲艦隊の一翼を担うべくして設計・建造された、高い機動力をもつフリゲート。
波動砲艦隊は計画当初は、D級戦艦のみで構成される予定であったが、艦隊の拡充や物資輸送航路の拡大に伴って、安価で建造が簡易な量産性の高い波動砲搭載艦が必要とされたことから開発された。波動砲を搭載せず、代わりに艦首に大口径の陽電子衝撃砲を軸線砲として搭載したタイプも存在する。
秋月型防空駆逐艦
全長:142.7m
全幅:18.5m
主機:次元波動エンジン×1基
乗員:士官8名/下士官38名
武装:収束式次元波動爆縮放射機×1門(艦首)
12.7センチ二連装収束圧縮式衝撃波砲×4基(艦体上部甲板前部に2基、後部に1基、艦体下部甲板前部に1基)
7.6センチ連装対空パルスレーザー砲塔×4基(艦尾部分)
7.6センチ三連装パルスレーザー砲塔×2基(艦橋基部側面後方)
対空パルスレーザー砲塔×12基
拡散型対空パルスレーザー砲塔×8基
SAM用VLS×16セル
大型魚雷発射管×4基(艦首下部)
四連装ミサイル発射機×2基(艦橋基部側面)
四連装対艦グレネード発射機×2基(艦橋基部側面)
艦載機:内火艇×1
同型艦:多数 「アキヅキ」「テルヅキ」「ナイアッド」「カリブディス」「ロアノーク」「ファラガット」「クーンツ」等
解説:ジャーヴィス級の船体をベースにして、魚雷兵装の大半を下ろす代わりに対空パルスレーザー砲やSAM、主砲を増設した防空用駆逐艦。主に機動艦隊や旗艦を敵の航空攻撃から防護することを主目的として開発された。
島風型突撃宇宙駆逐艦
全長:162m
全幅:28m
主機:次元波動エンジン×1基
乗員:60名
武装:38センチ艦首軸線陽電子衝撃砲×1/次元波動爆縮放射器×1(ハレカゼとアマツカゼのみ搭載)
12.7センチ連装収束圧縮式衝撃波砲×4基
7.6センチ連装収束圧縮式速射衝撃波砲×4基
ミサイル垂直発射装置×16セル
亜空間魚雷発射機×2基
四連装魚雷発射管×4基
短魚雷発射管×8基
ミサイル発射管×6基(艦底部)
司令塔防護ショックフィールド砲×1基
三連装パルスレーザー砲塔×2基
連装対空パルスレーザー砲×4基
近接戦闘用連装側方光線投射砲×2基
艦載機:内火艇×2(百式空間偵察機とコスモシーガルを1機ずつ)
同型艦:「シマカゼ」「ハタカゼ」「アマツカゼ」「ハレカゼ」「ハマカゼ」「イソカゼ」「トキツカゼ」等
解説:新世代駆逐艦の設計案の一つとして、極東管区艦政本部によって設計された大型汎用駆逐艦。高機能な艦艇ではあったが、コストや量産性に難点があると判断されて、ジャーヴィス級に敗れ去った。
しかしながら、その高性能さから嚮導艦としての役割を期待され、何隻かの建造が行われている。
横須賀高等航宙学校に配備されている「アマツカゼ」と「ハレカゼ」は、新装備のテストベッド艦として運用されていた時期があり、機関をはじめとした一部装備が他艦とは異なっている。
長門型宇宙戦艦
全長:340m
全幅:65m
全高:95m
主機:次元波動エンジン×1基
補機:ケルビンインパルスエンジン×4基
乗員:約200名
武装:次元波動爆縮放射器(艦首)
41センチ三連装収束圧縮式衝撃波砲×4基(上甲板前後に2基づつ)
28センチ三連装収束圧縮式衝撃波砲×4基(艦側面左右に前後配置で2基づつ)
重力子スプレッド発射機×2基
四連装対艦グレネード投射機×2(前甲板両側)
亜空間魚雷発射機×4基(艦首両舷)
小型魚雷発射管×8門(艦首両舷)
八連装ミサイル発射管(煙突部)
ミサイル発射管×10門(艦底)
短魚雷発射管×16門(両舷)
多連装ミサイル発射機×16基(両舷)
司令塔防護ショックフィールド砲×4基(艦橋前部および同基部)
近接戦闘用六連装側方光線投射砲×4基(艦橋基部)
対空パルスレーザー砲塔×12基(艦橋および同基部)
拡散型対空パルスレーザー砲塔×8基(艦橋基部周辺)
対空ミサイルランチャー(前甲板)
搭載機:1式空間戦闘攻撃機〈コスモタイガーII〉または
99式空間戦闘攻撃機〈コスモファルコン〉×28機
同型艦:4隻
BBS-117「ナガト」BBS-118「ムツ」BBS-119「カガ」BBS-120「トサ」
解説:極東管区艦政本部が時間断層AIを利用して設計した、第2世代型波動砲搭載量産主力航宙戦艦の試案の一つ。
ヤマト型の兵装を新世代の物に置き換えて高性能化・省力化したような艦であり、アンドロメダ級にも迫るほどの高い性能であったが、建造期間やコストの高価格さまでもがアンドロメダ級に迫ってしまったことがネックとなり、艦隊標準型主力戦艦としての量産は見送られ、評価試験用に少数が建造されるに留まった。
金剛改型宇宙戦艦(内部はガミラス戦役時のスペック)
全長:205 m
主機:次元波動エンジン(核融合推進式機関)×1基
兵装:46センチ艦首陽電子衝撃砲(36㎝艦首陽電子衝撃砲)×1門
36センチ三連装陽電子衝撃砲/(36㎝三連装高圧増幅光線砲)×4基
魚雷発射管×8門
ミサイル発射管×16門
解説:金剛型の改良型で、再編された地球連邦防衛艦隊の数の面での主力戦艦である。波動エンジンを搭載したことで超空間航行が可能となった。
主砲はガミラス艦に全くダメージを与えられなかった高圧増幅光線砲から、大幅に出力を増強した36センチ三連装陽電子衝撃砲に変更され、魚雷とミサイルも新型の物に変更された。艦首に固定装備された陽電子衝撃砲は口径が46センチに拡大されて威力も増大している。また、限定的ながら波動防壁の展開も可能である。
しかしながら、艦体設計をほとんど変更せず強引に波動機関を搭載したため、機関の冷却効率や各所へのエネルギー伝達率が悪く、全力を発揮しきれないという欠陥を抱えている。
金剛改二型宇宙戦艦
全長:215 m
主機:次元波動エンジン×1基
兵装:次元波動爆縮放射器(収束型)×1門
31センチ三連装収束圧縮式衝撃波砲塔×4基
司令塔防護ショックフィールド砲×3基(司令塔前部および基部)
魚雷発射管×8門
ミサイル発射管×16門
解説:建造及び習熟期間の短縮のため、ほとんど設計を変更せず強引に波動機関と対応兵装を搭載したことで、様々な面で無理の生じていた金剛改型の設計を、波動機関搭載艦艇としての実力を十全に発揮させるべく大幅に見直して改設計が行われたのが本級である。
具体的な変更点としては、波動砲搭載による艦首開口部の拡大、艦橋一体型砲塔を廃し、艦橋部と砲塔を再び分離独立、主砲をD級の技術をフィードバックした新開発の有砲身型ショックカノンに換装、推進器の新型高効率型大口径ノズルへの換装、などが挙げられる。最初期の計画では波動機関そのものの換装も検討されていたが、改修に要するコストや期間が大幅に増大するため、この案は早々に破棄された。
改装によって艦容がかなり変化し、艦橋周りに関してはガミラス戦役以前の姿に近くなっている。
改設計は非常に高い効果をもたらし、波動防壁の安定的かつ長時間の展開が可能となったことをはじめ、戦闘能力が飛躍的に向上、戦術次第ではカラクルム級とすら対等に亘り合うことが可能になった。
既存の金剛改型は順次改装が行われているが、D級の充足が進んできたことを受けて、押し出される形で巡洋艦戦隊へと配置換えになる艦も増えてきており、その立ち位置は戦艦ではなく巡洋艦に近いものになりつつある。
村雨改型宇宙巡洋艦(内部はガミラス戦役時のスペック)
全長:152 m
主機:次元波動エンジン(核融合式推進機関)
武装:28センチ陽電子衝撃砲(20サンチ艦首陽電子衝撃砲)×1門
20センチ連装陽電子衝撃砲塔(20サンチ連装高圧増幅光線砲)×3基
魚雷発射管×4門
解説:金剛改型と同様に新型の波動エンジンを搭載した村雨型の改良型。主砲が高圧増幅光線砲から陽電子衝撃砲に変更され、艦首の陽電子衝撃砲は28センチに拡大された。更には波動防壁の展開も可能となっている。
数の面において地球連邦艦隊の主力を占めており、世界各国の宇宙軍に大量に配備されている。
艦体設計をほとんど変更せず強引に波動機関を搭載したため、機関の冷却効率や各所へのエネルギー伝達率が悪く、全力を発揮しきれないという欠陥を抱えている。
派生型として、艦内の医療設備を強化した救命艦型や、高等航宙学校教員艦が存在する。
村雨改二型宇宙巡洋艦
全長:160m
主機:次元波動エンジン
武装:次元波動爆縮放射器×1門
15.5センチ二連装収束圧縮式衝撃波砲塔×3基6門
VLS16セル
魚雷発射管4基
解説:村雨改型もまた、金剛改型と同様建造及び習熟期間の短縮のため、ほとんど設計を変更せず強引に波動機関と対応兵装を搭載したことで問題点が生じており、これらの解決のため、一部設計の変更とともに火力の強化を図ったのが村雨改二型である。
大きな変更点としては、波動砲の搭載及び主砲の変更、推進器の新型ノズルへの換装などが挙げられる。
この改装によって機動力と火力が大きく向上、第2世代型艦艇とも問題なく戦列を組むことが可能となった。
村雨改型宇宙巡洋艦高等航宙学校教員艦仕様
全長:160m
主機:次元波動エンジン
武装:試製28センチ高圧収束式陽電子衝撃砲×1門
試製15.5センチ三連装高圧収束式陽電子衝撃砲塔×3基
VLS16セル
魚雷発射管4基
解説:高等航宙学校の航海実習において、教員が乗り組み学生艦を監督するのに使用する目的で、村雨改型をベースに建造された。計画当初は、専用の教員艦が新規に設計・建造される予定だったものの、防衛軍の建艦スケジュールに余裕がなかったことや、新設計の艦では教員の習熟が長期間必要になり、高等航宙学校の設立が1年は遅くなることから、教員艦は既存艦の改装で賄われることとなり、国連宇宙軍時代の主力艦であった村雨型に、白羽の矢が立った。学生艦隊を取りまとめる旗艦としての役割を担うことから、指揮通信能力が強化されており、艦橋部分とマストが大型化し、通信アンテナが増設された。また、新世代艦である学生艦が万一反乱を起こした場合などに備えて、その性能は既存の村雨改型よりも強化されており、非常に高い貫徹力を持つ試製高圧収束式陽電子衝撃砲を装備している。この、試製高圧収束式衝撃波砲は、重装甲の敵艦のバイタルパート部分を一撃で貫徹することを目指して開発されていたものの、貫徹力の向上に傾倒するあまりに、射貫後の周囲への加害力が著しく低下してしまったために、使いどころがなくなってしまい、開発が中断していたが、この貫徹後加害力の低さに目を付けられて、教員艦の主砲に採用された。このため、万一学生艦が反乱を起こしたとしても、戦術次第では学生艦を撃沈することなく戦闘不能にして鎮圧することが可能となっている。兵装面以外でも強化が施されており、推進器もより高効率な大口径ノズルとなっている
磯風改型突撃宇宙駆逐艦(内部はガミラス戦役時のスペック)
全長:80 m
主機:次元波動エンジン(核融合式推進機関)
武装:12.7センチ三連装陽電子衝撃砲塔(12.7センチ三連装高圧増幅光線砲)×2基
12.7センチ対艦砲×2門
魚雷発射管×3門
ミサイル発射管×8門
解説:磯風型の機関を新型の波動エンジンに換装して機動性を向上させ、より敏捷な操艦を可能にした改良型。主砲が高圧増幅光線砲から陽電子衝撃砲に換装され、艦種に固定装備されている対艦砲もより威力の高い新型に交換された。空間魚雷も新型の物になっている。
艦首は突撃宇宙駆逐艦とはなっているものの、実質的な扱いは宙雷艇であり(艦種記号はDDSからTBSに変更となっている)固有の艦名は与えられておらず、艦名はTB-○○○という番号のみとなっている。
タイド級航宙補給艦
全長:682m
全幅:194m
主機:次元波動エンジン×1基
補機:ケルビンインパルスエンジン×4基
乗員:150名
武装:12.7センチ二連装収束圧縮式衝撃波砲×8基
近接戦闘用六連装側方光線投射砲×2基
ミサイル発射管×12基
対空パルスレーザー砲塔×8基
拡散型対空パルスレーザー砲塔×4基
搭載機:内火艇×8機
同型艦「タイドフォース」「タイドライン」「マシュウ」「マミヤ」等
解説:艦隊に各種物資を補給するための大型補給艦。カーゴスペースはモジュラー設計がされており、用途によって搭載モジュールを組み替えて柔軟に運用することができる。地球艦の中でもかなりのサイズを持つ巨艦であるが、大出力の機関と各所に設置されたスラスターによって、大きさの割には機敏な動きをすることが可能。戦闘艦艇とは違って直線的なフォルムをしている。あくまで補給艦であるため、武装は自衛のための最小限のものとなっている。
その補給能力は非常に高く、ドレッドノート級であれば8隻に対して同時に補給作業を行うことが可能。加えて、ある程度の工作艦としての能力も持っており、簡単な補修程度なら行うことが出来る。
サクラメント級航宙戦闘支援艦
全長:287m
全幅:76m
主機:次元波動エンジン×1基
補機:ケルビンインパルスエンジン×2基
乗員:50名
武装:12.7センチ二連装収束圧縮式衝撃波砲×4基
近接戦闘用六連装側方光線投射砲×2基
対空パルスレーザー砲塔×8基
拡散型対空パルスレーザー砲塔×2基
搭載機:内火艇×4機
同型艦「サクラメント」「プロヴァイダー」「ハマナ」
解説:艦隊随伴型の多用途中型補給艦。タイド級同様、工作艦機能を併せ持っており、簡単な補修作業を行える。
メデューサ級航宙工作艦
全長:876m
全幅:323m
全高:168m
主機:次元波動エンジン×2基
補機:ケルビンインパルスエンジン×4基
乗員:360名
武装:12.7センチ二連装収束圧縮式衝撃波砲×4基
近接戦闘用六連装側方光線投射砲×2基
対空パルスレーザー砲塔×6基
拡散型対空パルスレーザー砲塔×2基
同型艦「メデューサ」「リソース」「ジュール・ヴェルヌ」「アカシ」等
解説:遠方で行動する艦隊や、大規模な補修設備を持たない前線基地の部隊などに対して、大規模な補修・整備を提供するための工作艦。巨大な長方形状の艦型を持つ。
作業時には艦上部のハッチを開放して、対象の艦を艦内部に収容して補修・整備を行う。
地球防衛軍の保有するすべての艦艇に対応できることを求めて建造されたため、そのサイズは地球艦艇の中で最大である。
オリジナル艦艇や本家と設定の違う艦についての説明を少々。順次追加します。
アンドロメダ級空母型TypeB
アポロノームも好みではありますが、やっぱりTHE空母といった感じのアンドロメダ級が欲しい、と思って考えてみました。V字型配置の飛行甲板はロマン。
ドレッドノート級
2199/2202では大半の艦がリメイクに当たって大型化しているのにも関わらず、主力戦艦だけはサイズにあまり変更が無く、他の戦艦級に比べて随分と小さいのに違和感がありましたが、どうやら元々は300m級で考えられていたもののアンドロメダと対比した際に波動砲口がアンドロメダより大きくなってしまい、アンドロメダより強そうに見えてしまうために、小さくされてしまったのだとか。そのため本作では300m級に設定しています。
ヒューベリオン級
2202公式において発表されたパトロール艦の説明文に「軽装甲巡洋艦の巡視仕様」と書いてあったため、おそらく2202では旧作の巡洋艦=軽装甲巡洋艦となり、つまりは軽巡に相当する艦艇となるのではないかと推測し、「なら重装甲巡洋艦も欲しい」と思い立って考えた艦です。名前の元ネタは銀英伝の第13艦隊旗艦。
長門型
はいふり劇中では大和型二番艦武蔵が重要な役割を持っていますが、ムサシを学生艦に使うのは流石に厳しいのでそれを解決するために生やした艦になります。
外観のイメージとしては、デザインをよりヤマトに寄せたアリゾナといった感じになります。
秋月型
新世代艦が軒並み対空火器の数が貧弱で心配になったので防空艦を生やして安心感を追加。外観のイメージとしては対空火器でハリネズミになった駆逐艦の船体に護衛艦の艦橋が載っている感じ。
金剛改二型
原作では波動砲が撃てるようになっただけの金剛改ですが、それでは面白くないですし、「ヤマトという時代」で明かされた就役時の金剛型の見た目がなかなか好みだったのでそちらに寄せてみることに。外観のイメージとしては、艦橋部のみが改装前の状態の金剛型で、主砲はD級のものに変更、艦尾を寸胴にして推進ノズルはD級のような船体と同直径のものに、といった感じのものになります。
村雨改二型
金剛に改二があるなら村雨にも改二があってもよかろうというノリで生やしました。
こちらは主砲が巡洋艦のものと同じになり、艦尾が太くなったような感じです。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
地球連邦の組織
また、原作であるリメイクヤマトシリーズの新規情報に合わせて内容が変更になる場合があります。
ご了承ください。
地球連邦
荒廃した地球の復興を、統一的な意思決定で迅速かつ効果的に推し進めるとともに、ガミラス戦役を乗り越えて新生する地球の象徴として発足した、人類史上初めての地球統一政府。星間外交・宇宙安全保障においては唯一絶対の権限を発揮できるが、地球上における各種権限は各管区が強い自治権を持つ。首都はメガロポリス(旧神戸市一帯)。
地球連邦管区
地球連邦において、より直接的に各地域を統治する自治政体。地球連邦と国家主権を共有しており、かつてのアメリカ合衆国における州のような存在である。管区内には更に多数の「州」が存在する(例:極東管区日本州、欧州管区ドイツ州、南米管区ブラジル州など)が、これらは限定的な自治権しか持たず、主権は与えられていない。
極東・欧州・北米・南米・アフリカ・中東・北アジア・南アジア・オセアニアの九管区が存在する。
地球連邦防衛軍
国連の解体と地球連邦の暫定発足に伴い、国連統合軍を母体にして発足した、「地上軍」「宇宙軍」の二軍からなる、地球防衛のための軍隊。
地球連邦の直轄組織であり、連邦議会の決定に従って行動する。防衛軍トップは司令長官で、現長官は藤堂平九郎。軍全体としての方針は統合参謀本部によって決定される。
地上軍
国連統合地上軍を母体にして発足。惑星上での治安維持や防衛戦闘を担当することになっているが、諸事情により地球と火星以外の惑星では、その任務を宇宙軍の空間騎兵隊が担っている。陸軍・海軍・空軍の3軍を傘下に持つ。略称はEFGF。
陸軍
地球連邦勢力圏下の惑星に常駐し、防衛警備を担う。惑星地上における防衛戦闘に比重を置いており、基本的には他惑星への侵攻任務を与えられることは無い。地球本星が異星人によって直接侵攻を受けた際には、各管区の軍を指揮下に編入して防衛戦闘を行うこととなっている。略称はE.F.ARMY
海軍
地球連邦勢力圏下の惑星海上での防衛警備を担う。地球が統一政体となり、大規模な国家間紛争に伴う海戦が生起する蓋然性が著しく低いことから再建の優先度が最も低く、警備用の小型・高速・軽武装な哨戒艦艇が細々と建造されているのみで扱いが悪い。略称はE.F.NAVY
空軍
地球連邦勢力圏下の惑星に常駐し、戦闘機を用いての防空戦闘や、航空機による物資輸送を主に担う。略称はE.F.AIR FORCE
戦闘機のパイロット・機体はどちらも宇宙軍に優先して回されており、2202年現在は輸送部門の割合が高い。
宇宙軍
太陽系外からの異星文明による攻撃から地球人類を守護することを任務とする、地球連邦の最重要軍事組織。
宇宙海軍と宇宙海兵隊を傘下に持つ。国連宇宙軍時代とはほぼ組織の変化がない。略称はEFCF。
宇宙海軍
国連統合宇宙軍を母体にして発足。航宙戦闘艦を用いての艦隊戦闘で、敵性異星文明の地球人類生存圏への攻撃を阻止することを主任務とする。略称はEFCN。
今後は益々活動の場が拡大することが想定されるため、最優先で資材と人員が割り振られており、その戦力を急速に拡大させている。主な組織は以下の通り。
連合宇宙艦隊
宇宙海軍艦隊司令部直轄で機動運用される地球防衛艦隊の切り札的存在。平時は第1艦隊のみが所属しているが、有事の際には各艦隊を編入してその戦力を増強する。
空間防衛総隊
航宙艦隊の活動を統括する組織で、地球艦隊の大半を指揮下に収める。
主な傘下部隊は、外惑星防衛艦隊、内惑星防衛艦隊、地球本星防衛艦隊。
地球本星防衛艦隊
空間防衛総隊直轄の地球本星防衛最後の砦となる艦隊。地球本星の防衛のみを任務とし、他の宙域に派遣されることは決してない。所属艦は紺色を基調とした地球迷彩に塗装されている。
外惑星防衛艦隊
火星より外側の外惑星系の防衛を担う。麾下に太陽系外周艦隊、外宇宙防衛集団を持つ。
太陽系外周艦隊
地球連邦防衛宇宙軍の主力に相当。木星から冥王星までの宙域を担当する。敵対異星文明からの侵攻の矢面に立つ艦隊であり、規模・装備ともに充実している。麾下の艦隊は第2・4・5・6・7・8・10の7個艦隊。
外宇宙防衛集団
第2アステロイドベルトと第十一番惑星周辺宙域を担当する。外宇宙からの脅威と最初に接触して警報を発するピケット部隊としての役割を持つ。麾下の艦隊は第12・14・15の2個艦隊
内惑星防衛艦隊
火星より内側の内惑星系を担当する。太陽系内周艦隊、火星防衛艦隊、系内遊動艦隊を麾下に持つ。
太陽系内周艦隊
火星から水星までの宙域を担当する。外敵との交戦は主に外周艦隊の役目であり、後詰め的役割の強い内周艦隊は比較的小規模である。麾下の艦隊は第3・9・11・13の4個艦隊
火星防衛艦隊
火星を根拠地とし、火星絶対防衛圏及び地球本星の守備のみを任務とした火星宙域常駐艦隊。所属艦は赤を基調とした火星迷彩に塗装されている。
系内遊動艦隊
特定の担当宙域を持たない遊撃艦隊。内惑星系における警戒任務を主に担う。
護衛艦隊
輸送艦隊に随伴して、通商護衛を行うための護衛専門部隊。もっぱら脅威度の低い宙域にしか行かないため、旧世代艦の改装艦などを中心として構成されている。
輸送艦隊
各惑星間の輸送を担当する艦隊。官民合同で組織されており、軍の士官が民間商船を指揮する形をとっている。将来的には完全に民間に移管され、軍からは独立する予定となっている。
警務艦隊
宇宙海賊や密航の取り締まりといった宇宙空間における治安の維持、捜索救難、軍艦艇で発生した事件の対処にあたる、宇宙軍内部の警察業務を行う艦隊。
新・旧世代の機動力の高い中小艦艇を中心に構成されている。
保安即応隊
警務艦隊司令部直轄の特務艦隊で、特定の管轄エリアを持たず、地球連邦防衛軍の所管地域のあらゆるところで任務に当たる。その対応案件は、地球連邦防衛軍内でも、特に緊急性や重大性、秘匿性が高いとされるものを優先して割り当てられるとされている。
救命艦隊
警務艦隊麾下の、人命保護に特化した部隊。医療設備を充実させた救命艦を運用しており、事故や戦闘で発生した負傷者の治療を行う。
支援艦隊
各艦隊や惑星系の基地に対しての補給や整備を行う後方支援艦隊。補給艦や工作艦などの支援艦艇を運用している。
管区航宙艦隊
地球連邦の各管区には、自治権の一つとして、独自戦力を保持する権利が認められている。管区航宙艦隊は、管区戦力の中でも、宇宙軍に相当する組織。
各惑星系基地配備守備艦隊
各惑星系に設置された基地に常駐して、宙域の警戒を行う為に設置された艦隊。配備される艦艇の艦名は配備基地の頭文字のアルファベット1文字+番号で付けられる。(例:「E01」=エンケラドゥス守備隊1番艦)
高等航宙学校
地球連邦防衛軍宇宙軍の艦艇乗員を育成するための教育機関。通常の軍学校とは異なり、15歳からの少年少女に対して、宇宙戦士としての教育と、通常の高等教育の双方を施す教育機関である。
学校では、通常の高校生としての教育に加えて、宇宙軍の艦艇乗員としての教育も並行して行われ、地上の訓練施設での一定期間の教育訓練の後に、実際の艦艇に乗艦しての実地教育も行われる。
2202年時点で、地球には12個の高等航宙学校が存在する。
民間組織
南部重工大公社
極東エリア屈指の大手複合企業で、軍とも深い結び付きをもつ。その組織は非常に巨大で、傘下には「南部造船」や、「南部火工株式会社」「南部運送」などをはじめとして数多くの系列会社が存在する。
ガミラス戦役時、多くの企業が経営が立ち行かなくなり倒産や吸収合併をしていく中でも、その企業体を保ち続けていたために、ヤマト建造に深く携わることとなり、波動機関搭載艦艇の建造に関わるノウハウを最初に得たことから、戦後における波動機関搭載艦艇量産の旗振り役となり、それによって莫大な利益を得ている。
万里小路財閥
官民双方の分野で大きなシェアを持つ大財閥。主に貿易と造船で財を成した財閥で、ガミラス戦役以前は、洋上艦と民間用宇宙船の建造や、宇宙ステーションの建設といった民需部門に注力しており、高い評価を得ていた。ガミラス戦役終結後の現在は、地球連邦政府の策定した復興計画に従い、巡洋艦以下の小型戦闘艦と、輸送艦や補給艦などの支援艦艇や、民間用宇宙船、宇宙ステーションなどの建造といった分野に主に注力している。
数年ぶりの投稿が設定資料で大変申し訳ありません。
現在更新再開に向けて色々と準備を進めており、その一環として地球連邦周りの設定をある程度固められたので先行して公開します。
まだ待っていて下さる方がいるかはわかりませんが、本編の方は3199第一章の公開までにはある程度まとめて投稿できるよう、鋭意執筆中です。
設定の整理に合わせて、地球艦艇の設定の方についても一部を変更・更新しました、良ければそちらもご覧ください。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
本編第1部~RATt事件編~
プロローグ
西暦2193年某日夕刻 地球 横須賀宇宙港近く
横須賀市内のとある丘の上で二人の少女―岬明乃と知名もえか―が横須賀港内の一角に存在する航空宇宙自衛隊横須賀基地―今は国連統合軍横須賀基地と名を変えているが―を真剣な眼差しで見つめていた。
「もうすぐだよ、もかちゃん」
「うん」
不安そうなもえかに明乃が声をかけ、もえかがそれに答えたその時、横須賀基地からサイレンの音が断続的に鳴り響き始めた。
警報とともに横須賀基地内に設置されている20か所の宇宙艦ドックの発進口の装甲天板が重々しく開き、宇宙戦闘艦を載せたエレベーターがせり上がってくる。
エレベーターが完全に上昇しきって警報が鳴りやむとともに、金剛型宇宙戦艦、村雨型宇宙巡洋艦、磯風型突撃宇宙駆逐艦といった国連宇宙軍日本艦隊の
そして、発進態勢に入った各艦に対して、地上では艦艇乗員ではない隊員たちが整然と敬礼し、期待に満ちた真摯な、しかしどこか不安の混じった眼差しを艦隊に向かって注いでいた。
それは離れた丘の上からその光景を見ている明乃ともえかも例外ではない。
何しろ、彼ら―国連宇宙軍日本艦隊第1艦隊の向かう先の
――――――――
2年前の人類初の異星人との遭遇は、異星人側が一方的に戦端を開き、先遣艦として最初に接触した巡洋艦「ムラサメ」が撃沈されるという、当初期待されていた平和的な接触とは程遠いものであり、そこから始まった戦争は、質で圧倒的に勝る異星人を相手に国連宇宙軍は一方的な敗北を重ね、遂に防衛ラインは火星付近にまで後退する羽目になっていた。
無論、国連宇宙軍とてこの状況を甘受していたわけではなく、火星圏を絶対防衛線として設定して必死の抵抗を試みていたが、その最初に行われた反攻作戦であるカ号作戦―地球艦隊が数で勝っていることを生かした物量によるごり押し攻勢作戦―とその結果発生した第一次火星沖会戦において、国連宇宙軍の創設以来、数においてその主力を担っていた北米艦隊が、その総戦力の8割近い艦を喪失して壊滅する大敗を喫してしまい、地球は益々追い詰められていた。
既に異星人の艦隊による地球への直接攻撃は秒読み段階に近づいてきており、これを撃退して地球への直接攻撃を阻止するための作戦―カ2号作戦が実施されることとなった。
前回の第1次火星沖会戦で、これまで主力を担ってきた北米艦隊が壊滅してしまったがために、現在では最も戦力のあるのが日本艦隊である―欧州艦隊とロシア艦隊は序盤の外惑星防衛戦で壊滅している―ということと、新開発の陽電子衝撃砲の搭載改修が実施されている艦が最も多く所属しているとういう2つの理由から、今回の作戦の主力の国連宇宙軍連合艦隊は、日本艦隊を中心として編成されることとなっており、ここ横須賀に居を構えている航宙自衛隊第1航宙艦隊もその中の一部隊として作戦に参加するのである。
また、連合艦隊の指揮はかつての内惑星戦争で勇名を馳せ、更には第1次火星沖会戦で地球艦隊を壊滅の危機から救った名将、沖田十三宙将が率いる事も決まっており、ここで負ければもう後は無い、という戦況と合わさり、置かれている状況の悪さに反して、地球艦隊の士気は旺盛であった。
――――――――――
艦隊旗艦を務める金剛型宇宙戦艦「ヒュウガ」が機関を始動させ、エンジンノズルが噴射炎でオレンジ色に輝く。
旗艦に続いて、随伴の村雨型と磯風型も次々に機関を始動させ、辺りはエンジンの騒音に満たされていく。
そして、発進に十分な量のエネルギーが生成され、各艦が発進態勢を整え終える。
「全艦発進せよ」
司令官の号令を受け、まず最初に「ヒュウガ」が離床し、次に村雨型8隻がそれに続き、その次に磯風型11隻が順番に離床していく。
「頑張れよー」
「必ず還ってくるんだぞー」
「負けんじゃねえぞー」
見送る隊員たちが帽振れをしながら口々に激励の言葉を叫ぶ。
「お父さん、頑張ってー」
「ちゃんと還ってきてねー」
明乃ともえかも艦隊に向かって手を振りながら叫ぶ、彼女たちの大切な家族の乗る艦もあの中にいるのだ。
明乃の両親は共に戦争最序盤の外惑星防衛戦の際に戦死してしまったが、彼女を引き取ってくれた両親の友人の知名夫妻は、妻の邦江が航宙自衛隊の作戦指揮所のオペレーターで、夫の隼人は第1艦隊所属の村雨型宇宙巡洋艦「ハグロ」の艦長であり、今次作戦において、陽電子衝撃砲搭載改修が未完了の「ハグロ」は、旗艦であり、数少ない陽電子衝撃砲搭載艦でもある「ヒュウガ」の直衛として作戦に参加することとなっていた。
僅かな間、名残を惜しむように上空にとどまっていた艦隊はやがて、ゆっくりと上昇をはじめ、しばらくすると完全にその姿は見えなくなってしまった。
「みんな、ちゃんと無事に還ってくるよね」
「きっと大丈夫だよ!今回の作戦の指揮を執るのはあの沖田提督なんだよ!必ず勝って、みんな無事に還ってくるよ!」
第1艦隊が消えた夕空を見上げながら、もえかが不安そうに呟き、明乃が明るい声で励ます。
「そう、だよね。きっと、そうだよね!」
「うん!きっとそう!」
明乃の明るさに安心したのか、もえかも表情を不安そうなものから期待の表情へと変え、明乃が明るい声で答えた。
―――――――
およそ半月の後に発生した第2次火星沖会戦は、デブリに姿を隠した地球艦隊主力が待ち受ける宙域に、囮艦隊を追撃してきた敵艦隊が突入してきたところを、隠れていた戦艦と巡洋艦の艦首に装備した新兵器の陽電子衝撃砲の一斉射撃で奇襲するという戦法によって大打撃を与えることに成功したものの、苛烈な反撃を受けて地球艦隊も大きな損害を受ける、痛み分けに近いながらも地球側の辛勝という結果となった。
戦闘終結から1週間近くがたち、横須賀に帰還してきた艦は、旗艦の「ヒュウガ」こそ健在であったが、その数を僅かに4隻にまで減らしており、その中に「ハグロ」の姿は無かった。「ハグロ」は「ヒュウガ」の直衛艦としての役割を全うしたのだ。
そして、第2次火星沖会戦で痛打を受けた異星人は艦隊による直接攻撃を断念して、攻撃方法を遊星爆弾によるロングレンジ攻撃に切り替える。
遊星爆弾による攻撃には一切の容赦がなく、都市部のみならず無人の砂漠や海上にまで落下し、地球上のあらゆる土地を破壊した挙句、有毒物質をまき散らして地上を汚染、人類の生存圏を次第に狭めていった。
明乃ともえかにとって唯一残されていた家族である邦江も、遊星爆弾の落着に巻き込まれて死亡し、わずか7歳にして孤児となった二人は、国連宇宙軍系列の孤児院へと収容されることとなる。
時に、西暦2194年。宇宙戦艦ヤマトが地球環境再生のため、コスモリバースシステムを受領するべくイスカンダルへと往復33万6千光年の航海に旅立つのは、これから5年後の西暦2199年のことである。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
Voyage01:入学式
今回から早速オリキャラの登場です。
西暦2202年4月5日 横須賀市 地球連邦防衛軍横須賀高等航宙学校
地球連邦防衛軍横須賀高等航宙学校は、自衛隊横須賀総合基地の跡地に建設された、地球連邦防衛軍横須賀基地の一画に所在する、防衛軍航宙艦隊の未来を担う若い世代の教育を目的として、今年設立された地球連邦防衛軍直轄の高等教育機関である。
その、開設されたばかりの横須賀高等航宙学校の講堂前で、抱き合って再開を喜ぶ二人の少女の姿があった。
「久しぶりだね」
「同じ学校になるのは小学校以来だもんね」
成長して15歳となり、この春に横須賀高等航宙学校の第一期生として一緒に入学する、岬明野と知名もえかの二人である。
「配属発表は式の一番最後みたいだよ」
「もかちゃんと一緒の艦になるといいなあー」
「そうだといいね」
明乃の言葉にもえかが微笑みながら同意し、明乃が再び口を開こうとした時、アナウンスが入学式の開始まであと僅かであることを告げ、それを聞いた二人は慌てて行動の中へと駆け込んでいった。
――――
横須賀高等航宙学校 講堂
入場、整列、国歌斉唱、新入生氏名読み上げ、といった至極一般的な順番で入学式は進行していき、校長のあいさつの順番となる。
「続きましては、本校校長、宗谷真雪准将による式辞です。」
アナウンスとともに、壇上に航宙艦隊の制服を着た中年の女性―宗谷真雪准将が登壇してくる。
「皆さん、入学おめでとうございます。校長の宗谷真雪です。皆さんは、座学・実技といった各種の試験において優秀な成績を修めて、この横須賀高等航宙学校の第一期生として晴れて入学することとなりました。すぐに実践的なカリキュラムが開始されます。皆さんは高校生としての通常の学問に加えて、船乗りとして、宇宙戦士としての訓練や教育も同時にこなしていかなければなりません。大変なこともあるでしょうが、あらゆる困難を乗り越えて、立派な船乗りになってください」
式辞が終わって、真雪が壇上から降り、アナウンスが次の式辞を読む人物の名を読み上げる。
「続きまして、地球連邦防衛軍統括司令副長、芹沢虎徹宙将からご挨拶をいただきます」
続いて登壇してきた人物は、いかにも軍人然とした壮年の男性だった。
「ご紹介にあずかりました芹沢です。諸君、入学おめでとう。諸君らはこの横須賀高等航宙学校の創立されてから入学する初めての生徒、栄えある第一期生であり、尚且つ、今この瞬間をもって地球連邦防衛軍の一員となったのであります。諸君らは地球艦隊再建のための要の一つであり、防衛軍の将来を担う大切な役割があります。このことをしっかりと胸に刻んで修練に励んでいただきたい。以上をもって、私からの式辞とさせていただきます」
芹沢があいさつを終えて式辞を書いた紙を懐にしまう。が、先ほどあいさつした真雪とは違って降壇する素振りを見せようとせず、アナウンス席の方へと視線を送る。
「式辞に続いて、このまま芹沢統括司令副長より、生徒の皆さんに重大な発表があります。芹沢統括司令副長、お願いします」
芹沢が咳払いをしてから、講堂全体を見まわして再び口を開いた。
「さて、自分は先ほど諸君らは地球連邦航宙艦隊の再建と将来を担う大切な役割があると申し上げた。諸君らも知っての通り、7年間続いたガミラスとの戦争で、地球防衛軍の前身である国連統合軍は壊滅的な被害を受け、地球人類は滅亡寸前まで追い詰められた。しかし、イスカンダルが我等に差し伸べてくれたコスモリバースの供与という救いの手と、それを受領するために往復33万6千光年という途方もない長旅を単艦で成し遂げた英雄たちのお陰で地球はかつての青い姿を取り戻し、敵であったガミラスとも手を取り合うことが出来た。けれども、残念ながら未だに地球は復興の途上であるとともに、ガトランティスという新たな脅威も出現している今、航宙艦隊の再建は急務であり、最も優先されねばならないことであります。」
最初は落ち着いていた芹沢の演説は、後半に行くにつれて段々と熱い感情のこもったものとなり、身振りも交えて話し始めるようになる。芹沢は5分近く演説を続けたのち、水を飲んでから話を再開した。
「さて、前振りが長くなってしまいましたが、諸君らは地上での訓練の後には実際に艦艇を運用してのより実戦的な教育が行われることとなっていることは知っていることと思うが、諸君らに与えられる艦は金剛改型や村雨改型、磯風改型などといった旧式艦の改良型などではなく、新たな戦略構想に基づいて完全に新規に設計・建造された全く新しい世代の艦であります」
芹沢の言葉に会場内の学生たちのみならず、保護者やマスコミから驚愕の声が漏れる。なにしろ、これまで秘密のヴェールに包まれて一切の情報が出てこなかった地球の新世代艦が始めて公表されたのだ。サプライズが成功したことに対する満足感からか、芹沢は満足そうな表情を浮かべ、場内のどよめきが収まるのを待ってから言葉をつづけた。
「これが、諸君らが乗り組むこととなる新鋭艦群だ!」
芹沢が両手を広げるとともに壇上に設置されていた大型スクリーンに、ドック内に係留された、明らかにこれまでの地球艦艇とは一線を画した姿の大小様々な真新しい艦艇が映し出され、会場内に再びどよめきが広がる。
「生徒諸君の一層の成長を期待する。以上」
芹沢がそう締めくくって降壇し、拍手が沸き起こる。その光景を見ながら明乃は自分がどの艦に配属されるのかということと、そこで出会うことになるであろう新たな仲間たちのことに思いを馳せていた。
――――
横須賀高等航宙学校内 地下艦艇ドック
「すごいすごーい!もかちゃん、ムツだよ!最新鋭の宇宙戦艦だよ!しかも艦長!すっごーい!」
入学式が終わってから、学校地下の艦艇ドックへと移動して行われた配属先発表の終わった後に宗谷校長の言った、「艦内に入る前にまず、これから自分たちが乗ることになる艦を外からじっくり見ておくといいでしょう」との鶴の一声で、新入生たちは各々が自由にドック内に係留されている艦を外から眺めていた。
もえかが艦長を拝命した、長門型超弩級宇宙戦艦2番艦BBS-118「ムツ」の前で、明乃はもえかの周りをくるくると回って、幼馴染の親友が学年首席で最新鋭の宇宙戦艦の艦長に任じられたことへの喜びを全身で表現していた。
そんな幼馴染の親友の姿に、もえかは微笑みながら口を開く。
「ミケちゃんだって艦長さんになったじゃない、ハレカゼの」
もえかがそう言った途端、明乃はその表情をその表情を不安そうなものへと変える。
「でも私が艦長で大丈夫かなぁ...艦長の仕事なんて受験勉強でやっただけだし...」
「大丈夫。ミケちゃんはきっといい艦長さんになると思うよ。ほら、あれがハレカゼだよ」
そう言ってもえかが、ムツの隣のバースに係留されている駆逐艦を指さした。
「あそこが、うちになるんだなぁ」
明乃が目を輝かせてハレカゼを眺めるが、もえかはその表情を曇らせる。
「やっと会えたのに、また離れ離れだね」
そう言って寂しげな表情をしたもえかの手に、明乃が自分の手を重ねて握りしめる。
「大丈夫だよ、艦は別々だけど、同じ
「ミケちゃん...」
「私にはハレカゼの、もかちゃんにはムツの新しい仲間が出来るし」
「そうだね、艦の仲間は家族だもんね」
「頑張って卒業しようね!」
「うん!」
そうして二人は取り留めのない会話を続け、その話題は次第に自分たちが乗り込むことになる艦の話へと移っていく。
「そういえば、巡洋艦と護衛艦は1艦種なのに戦艦と駆逐艦は艦種が2つあるんだね。」
「私の乗るムツが長門型で、あっちのヒエイがドレッドノート級。ミケちゃんのハレカゼが島風型で、その隣のスズナミがジャーヴィス級だっけ」
「そうそう、全部1艦種だけの方が効率がいいのに。どうして2種類もあるのかなって」
と、二人が首をかしげているところに、後ろから疑問に答える声が投げ掛けられた。
「長門型と島風型はどっちも、極東管区が波動砲艦隊計画の戦艦と駆逐艦のコンペに提出した試案の一つなんだ。残念ながら欧州管区のドレッドノート級とジャーヴィス級に負けて、主力量産艦にはなれなかったけどね」
二人が声の方を振り向くと、そこには横須賀高等航宙学校の男子制服を着た、自分達と同い年くらいの年齢の、眼鏡をかけたボサボサ髪の男子が立っていた。
「随分と詳しいんですね」
「俺の叔父さんが軍の技術士官だからその影響で、門前の小僧ってやつかな。」
「へぇー!じゃあ艦には結構詳しいんだ!」
「まあぼちぼちとは」
「じゃあもう少し、艦のことについて教えてよ!自分の乗る艦の事はちゃんと知っておきたいから!」
「もちろん構わないけど」
いきなり話しかけてきた知らない少年に対して、若干の隔意をもって放たれたもえかの問いに対して、少年は何でもないような様子で答える。それに対して、明乃は興味津々といった様子で続きを促し、少年はそれを了承して話を続ける。
「それで、どうしてコンペで負けた設計案の1つの艦が実際に建造されてここにあるの?普通だったらそのまま建造されずに終わりだと思うんだけど」
「確かにその通りなんだけど、長門型も島風型も性能自体は各プランの中で一番高かったから、そのまま没にするのはもったいないって判断されたらしくて、管区の独自建造枠を使って少量だけど建造して配備しようってことになったってこと」
「なるほど。って、一番性能が高かったのにコンペで負けたっていうのはおかしくない?」
「そこらへんはまあ、量産性とかのコストパフォーマンスだったり、政治的な事情だったりとかの色々があって...」
こうして、明乃やもえかの疑問に少年が答えるという風にして、次第に三人の会話は白熱していき、しばらく時間が経過したところで、明乃が思い出したように自己紹介をし、ようやく三人はそれぞれの名前と役職を教え合うこととなった。
「そういえば、まだ自己紹介してなかったね。私、岬明乃。ハレカゼの艦長だよ!あなたの名前と配属先は?」
「
「同じ艦なんだ~!これからよろしくね!コウ君!」
「コウ君?」
「真田公誠君だからコウ君、この方が親しみやすいでしょ?私の呼び方もミケでいいからね」
(いきなりあだ名をつけてきたうえに、自分のこともあだ名で呼べとは、中々に押しの強い娘だなぁ。)
「ミケちゃんは同年代の子に対しては大体こういう感じだから、気にしないで。あ、私はムツの艦長の知名もえかです。これからよろしくお願いしますね?」
(それはまた随分と距離の詰め方が早いことで。こういうタイプの人って初めてだな)「ああ、うん。よろしく知名さん。それから改めて、これからよろしく、ミケ艦長」
「うん!よろしくね!コウ君!」
もえかの言葉に公誠は明乃の押しの強さに内心で舌を巻きつつ、これから自分の艦長になる明乃に手を差し伸べ、明乃が笑顔で勢いよく公誠の手を握り返す。
これが、今後も長い付き合いになる、岬明野と知名もえかの、真田公誠との出会いだった。
ヤマト世界においてムサシの艦名はそうホイホイ使えないのでもかちゃんの乗艦はムツに変更です。
それでもってオリキャラの真田公誠君は、苗字と「叔父さんが軍の技術士官」の台詞で察した方もいると思いますが、真田さんの甥(姉の息子)です。
2199だと真田さんに姉がいるのかどうかは一切描写がなかったんで分かりませんが、この世界線ではいるということで。
目次 感想へのリンク しおりを挟む