謎の少女と幻影旅団 (white fang)
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第一章『出会い』

初めまして!white fangです!
小説初投稿でHUNTER×HUNTER書いてみました!
読みずらい点・誤字脱字あるかもしれませんが、その時はご指摘お願いします‼
ここからは大切な注意点です!
・不定期更新です
・white fangはものすっごい豆腐メンタルです!誹謗中傷の類はお控えいただけると幸いです!

前書きで長々と失礼しました。
心行くまでお楽しみ下さい


「ここが捨てられた街流星街。正に私にピッタリじゃん」

翡翠色に輝く瞳オッドアイを持った年端もいかぬ少女は雨が降りしきる街に静かに降り立った

??「ふぅ。取りあえず暫くはこのボロ廃墟でいいかな?」

クロロ「誰だお前は!?ここは俺たちが先に見つけたんだ!出ていけ‼」

そう殺気を込めた目で言い放つのは翡翠色の目の少女とそう変わらぬ年の少年だった

??「先客?まあいいや。じゃあ雨が止むまでここに居させてよ何もしないからさ」

クロロ「ふざけるな!出ていけ!」

??「力尽くでやってみなよ少~年」

クロロ「貴様!」

??「ほら。他にも隠れてないで出て来たら?」

ノブナガ「てめぇ何時から気づいてた...?」

??「最初からと言ったら?」

フェイ「殺すだけね」

カキンッ!

??「おっと!血の気の多い餓鬼ども…っだ!」

フェイ「ッ!?」

フィン「フェイ!てめぇー!許さねぇ!」

??「おや?意外と仲間思い?でも一つだけ良い事を教えてあげよう君たちは束で来たって私には勝てないよ」

フィン「なに‼?」

??「だって君たちはコレをしらないから『喰らえ白叡(ビャクエイ)』」

フィン「なに!?…っ!」

次の瞬間には九人居た少年少女は倒れていた

次の日の昼頃

クロロ「ん…」

??「お?起きた?少年」

クロロ「っ!?お前は‼」

??「そんなに怒るなよ。昨日は私が大人げなかったよ」

クロロ「あれはなんだ」

??「あれ?あぁ念のことか。あれが強さの秘密だよ」

クロロ「…念」

??「教えてあげようか」

クロロ「…え」

??「だから私が念の師匠になってあげようかって言ってるんだよ。強くなりたいんだろ?」

クロロ「タダではないんだろ」

??「ふふ。その通り。条件はただ一つ。私もここに住まわして欲しい」

クロロ「…それだけか」

??「あぁそれだけさ」

クロロ「みんなはどう思う?」

「…」

??「みんな起きてたか。まぁ嫌ならいいさ。廃墟はいくらでもあるそれに雨も止んだしな!世話になったな」

フィン「待てよ…俺らは何も言ってねーぞ」

??「無理強いはよくねーよ。なあ?フェイ君」

フェイ「…」

??「じゃ!そういうことで」

フェイ「…好きにすればいいね」

クロロ「だそうだ。これからよろしく頼むえっと…」

雅「ああ。自己紹介がまだだったな私は雅だ」

「俺はクロロ=ルシルフルだ」

「俺はフィンクスでその目つきの悪いのがフェイタンだ」

「ワタシ目つき悪くないよ」

「んっで、ピンクの髪がマチ」

「…」

「金髪の男がシャルナーク」

「どうも」

「で、そのちょんまげが」

「ノブナガ=ハザマだ」

「そこのでかいのがフランクリンだ」

「よろしく」

「で、金髪の女が」

「パクノダ」

「で、最後が」

「俺はウボォーギンだ!よろしくな!」

雅「ウボォーは元気だな!さて自己紹介も終わったし飯にするか」

フィン「ここにはなにもねーぞ」

雅「安心しろよ私が持ってる。何食べたい?」

「…」

雅「何も無いなら作らねーぞ」

フェイ「…中華」

雅「お!いいね~中華なら大人数で食えるしな!ナイスアイデアだフェイ」

クロロ「言っとくがここは水道もガスも無いぞ?」

雅「そっか。ならしゃーないな『ワールドハイド』」

「!?」

雅「びっくりしたか?これも念だ」

なにも無かった空間には黒と白を基調とした豪華なキッチンが現れた

ウボゥ「すげーな!念って何でもできるんだな!」

雅「どうってことはない。ただ単にあっちこっちから集めただけだ

ちなみに!なんでもは出来ないけどな」

クロロ「なにか他に用意するものはあるか」

雅「んーじゃあ料理手伝ってくれ」

フェイ「…ワタシたち料理したことないね」

雅「じゃあ教えてやるよ」

そうして夜は更けていく

雅「さてそろそろ寝るか」

フィン「そういえば雅はどこで寝るんだ?」

雅「あぁ、どうしたもんかなぁ」

クロロ「なら俺とねr…」

パク「ならみんなでここで寝ましょうよ」

フェイ「凍死するのがオチね」

雅「しゃーねーなぁ『ワールドハイド』」

ウボォー「おお!なんだここ!広いぞ!しかもなんか下柔らけーぞ」

雅「それは畳というんだ。で、ここは和室って言う」

フェイ「ワシツ?」

雅「そ。私が前まで住んでた所では全部の家がこうだったんた」

クロロ「雅は違うところに住んでたのか?」

雅「まぁね。これでも一国の姫だったんだぞ?」

マチ「それはないね」

雅「やっと喋ってと思たら喧嘩売ってんのか?まぁ買わないけどな」

フィン「姫と言ったらもっと裏表があって綺麗好きですぐ人を見下すだろ」

ノブ「雅とは180℃ちげーな!」

雅「今までどんな姫を見てきたんだよ…つーか!お前ら揃いも揃って喧嘩売ってんだろ!なぁ!フランクリン‼」

フラ「…」

雅「おい!なぜ静かに目を逸らす!裏切るのか!」

フェイ「雅煩いね。さっさと寝るよ」

雅「シャルもなんとか…って寝てるし」

フェイ「起きてるのは雅だけよ」

雅「うるせー!もういい。寝る」

雅(こいつ等となら幸せになれる気がする)

              to be Continued...




御覧閲ありがとうございました!
不定期ですが、これからもよろしくお願いします!
    white fang


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第二章『弟子そして師匠』

見ていただけてうれしいです!
誤字脱字もあると思いますがどうか見てやってください!


あれから七年の月日が経った

雅«あれから七年ね~年月は早いし、ついでにこの子達も上達早いし。なんだかな~》

フィン「どうしたミィ。ぼーっとしてると負けるぜ!」

雅「まだまだお前達に負けるほど落ちぶれちゃいないさ!」

フィン「っ!」

雅«それにいつの間にか雅じゃなくてミィね~。仲良くはなってるんだけどね~。

でもまぁ、悪い事だけでは無いから良いけどね》

フェイ「フィン交代ね」

フラ「おめーらも毎日よく飽きないな」

雅「日々こいつ等の成長を実感できるからね!っと。フランクリンもやるか?」

フラ「俺はまだ死にたくねーからな」

雅「シャルは?」

シャル「俺も死にたくないからパース」

雅「…クロロ!」

クロ「俺は近接戦じゃない」

雅「嘘つけ!こないだ寝首かこうとしたろ!」

フェイ「お喋りが過ぎるね!」

雅「っ!甘い!そこは何度も言ったろ‼スピードに長けてるお前はフェイントを入れて隙を作れ!いいな‼」

フェイ「はい」

雅「次!フィン!」

フィン「お手柔らかに師匠っ!」

雅「お前もだ!お前はパワーなんだからもっと重心を下に!拳は出す時に捻りながら‼」

フィン「は、はい!」

シャル「なんかミィすごいね」

パク「なぜあんなに焦ってるのかしら」

マチ「なんか良くない事が起こる気がする」

シャル「勘?」

マチ「勘だ」

雅「よし!次!クロロ!」

クロロ「は?…だからおれh」

雅「まさか寝首かこうとして何も無しだと思ったか?」

クロロ「ま、まさか…根に持っているのか?」

雅「いや、まさか。全然持ってねーよ?」

クロロ「じゃあなんで」

雅「まさか私から直々に教えた奴兼ここの頭がそこら辺の奴に負けていいのか?否‼だーかーら、お前は他の奴より二倍…いや!五倍は教えてやる!

なーに、直ぐどこに行っても恥ずかしくない立派な頭になるさ。お前は良い素質を持ってるからな安心しとけ!」

クロロ「な!?ふ、ふざけるな!殺す気か‼」

雅「なんだ~?幻影旅団の頭がやる前から逃げんのか?」

クロロ「っく!…いいさ!やってやる!そして今度こそ寝首かいてやる!」

雅「おーおー!頑張れ」

シャル「ねぇパク。あれ九割がた根に持ってるよね?」

パク「絶対ね」

雅「なに?シャルとパクはそんなに参加したいのか?」

パク「い、いや・・・」

シャル「や、やだな~!冗談だよ~怒りっぽいな~ミィはさ~」

雅「あぁ??」

シャル「スミマセン」

雅「ふん!おら!やるぞ!クロロ」

クロロ「え?なんか余計怒ってないか?」

雅「さあな。恨むんだったらシャルを恨め。行くぞ!」

クロロ「ちょ、待て!待ってくれえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ‼」

雅「っと!今日はここまでだ」

クロロ「も…死ぬ…」

フィン「はぁ!?もうかよ!俺たちはまだまだやれる!!」

雅「いや。今日は私にお客さんが来る予感がしてな」

フェイ「ボチ(ボッチ)のミィに客とはとんだ変人ね」

雅「うお!?フェイ!喧嘩売んのか!?買ってやるぞ!」

フェイ「ふん!今のミィに負ける気がしないね」

雅「おーし!買って…」

フィン「ミィ?どうした?」

雅「…」

クロロ「雅?」

雅「っ!おめーら!今すぐ帰れ!!」

 『は?』

雅「何してる!??早く!!!」

    to be Continued...




ありがとうございました!
不定期ですが、どうぞこれに懲りずにまた見てください!

評価・コメント頂けたら励みになります!
ではまた次の機会に!
       white fang


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第三章「懐かしい顔」

毎度の毎度の事ですが誤字脱字はご容赦を!


?「ターゲット確認。顔及び声より本人と確認」

雅「っち!よりによってこいつ等が居る時にっ!」

フィン「なんだ?こいつら」

?「データにない顔を確認。」

雅「くそっ!マグダラ・カーテン‼」

?「ターゲット以外の存在を確認できません。」

??「ひーめ!なにも隠すことないだろ?まだ挨拶だってしてないのにお疲れ俺のAI」

雅「…うるせー何しに来た。葉月」

葉月「何しにって。依頼以外ないでしょ?」

雅「依頼主は死んだはずだが?」

葉月「あれ?雅寝ぼけてるの?《P4》と言う被検体を欲しがる奴は其処ら中に居るんだよ?」

雅「くそっ!!」

葉月「大人しく俺と一緒に来てよ。そうすればそこの子供には手を出さないからさ」

雅「っ」

葉月「大切なんでしょ?また【あの日】を繰り返したくはないでしょ?」

雅「…すまない。みんな」

葉月「うんうん。これで全て丸く収まるね!よかったー。流石に子供を殺したくはないから」

クロロ(雅!どういう事だ!そいつは一体何者なんだ!!)

葉月「じゃあ早速行こうか!飛行機は取ってあるからさ!」

フィン(聞こえていない、のか?)

雅「必ず戻って来るから…行ってきます」

葉月「なーに言ってるのさ!もう二度と戻れないよ?それこそ死んだ後もね」

フェイ(ミィ!どこ行くか!俺たちを置いて行くか!??)

雅「必ず戻って来るから。だらか強くなっとけ。誰よりも、私よりも…」

葉月「なーに言ってるの?散々弄られて生き残った化け物より強くって無理でしょ」

雅「お前たちは本物の強さを持ってる。誇りを持てよ?」

葉月「はぁー。もぅ泣けるお別れはいいよね?行くよ」

雅「…じゃあな」

マチ(ま、待ってよ!ミィ!あたしはまだ本当の事言ってない!あたし本当は!あんたの事が!!)

パク(マチ。あなた…)

フィン(っざけんじゃねー!言いたい事言ってそれで終わりかよ!俺らの事は無視なのかよぉ!!雅ー!!)

クロロ(皆もうやめろ)

フィン(だが!クロロ‼)

フェイ(どうて⦅どうって⦆事ないね。あいつは俺たちよりあの男をとた⦅とった⦆それだけね)

パク(あ、囲っていたドームが解けていく)

クロロ「ミィはなんて言ってた?戻って来るって言ってたんだぞ?だとしたら今の俺たちに出来る事はなんだ?」

『…』

クロロ「ただ強くなること。強くなってミィを迎えに行けばいい話だ。違うか?」

マチ「だが強くなるってどうやって?」

シャル「そうだよ!今まで俺たちはミィに教えてもらってきた。これからはどうやって?」

フラ「ここ(流星街)の外に出る。違うか?クロロ」

クロロ「その通り。外に出て強いやつと戦う。そうすれば必ず強くなれるさ」

フィン「でもそれじゃあ!」

クロロ「あぁ。下手すれば死ぬだろうな。だがその時はそれだけの強さだっただけだ」

『…』

クロロ「嫌なら来なくていい」

フェイ「俺たちクモよ。団長の行くところどこまでもついて行くね」

クロロ「じゃあ決まりだな。さて、まず手始めに…」

………

雅「あれからなにしてた」

葉月「ん?なにって、ひたすら雅の事探してたよ?」

雅「そうか」

葉月「なんだか雅変わったね」

雅「変わった?」

葉月「うん。昔はもっと自分にも他人にも冷たくて、無関心だったのに」

雅「そうか」

葉月「なんか俺の方が長い付き合いなのに妬けるなぁ」

雅「お前はそんな柄じゃないだろ?」

葉月「い~や?意外と俺は嫉妬深いんだよ?知ってるでしょ?」

雅「いや。知らなかったよ」

葉月「ひ、酷い!幼馴染なのに!俺泣いちゃう」

雅「なら、なぜ幼馴染なのに連れ戻す?」

葉月「ん?それはね~…やっぱり内緒」

雅「そうか。お前は、昔から本当の事を話さない」

葉月「まーね」

雅「まったく」

葉月「さて、楽しくお喋りしてる間に着いたよ?おかえり。プロジェクト4の唯一の生き残りにして唯一の成功被検体。

またこのジャポンが君の家になるよ」

雅「…やはり消し去っておくべきだったか」

葉月「まあまあ。さあ行こう!新しい君のマスターが待ってるよ?」

雅(もうあいつらの所には帰れないかもな…大好きだったよ私の可愛い弟子たち)

    to be continued...




それぞれの喋り方が全く分らんです!スミマセン!

これからも頑張るのでよろしくお願いします
white fang


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第三章「禁忌の代償」

例のごとく誤字脱字は…ね。

ご了承ください!(汗)


葉月「ご依頼のモノをお届けに来ましたー。万屋・ナイトメアでーす」

P(プロジェクト)リーダー「おぉ!待っていたよ!ナイトメア」

雅「万屋・ナイトメア…?」

葉月「そそ。俺万屋やってんの。《なんでも引き受けます》が俺のモットー」

雅「なんでも。ねぇ」

Pリーダー「話はいいから早く引き渡してくれ。こっちはずっと待って居たんだ」

葉月「了解です。ただ、前回の実験からかなり時間が経っていますので、扱いはくれぐれも慎重に」

Pリーダー「解っている!さぁ!早く精密検査を!」

葉月「じゃあ、こちらにサインを。料金はいつもの口座に」

Pリーダー「分かっている!…これでいいだろう!さぁ!P4こっちだ!早く来い!」

雅「Мусор в мире…Убить」(世界のゴミが…殺す)

葉月「Запрос Ждать」(依頼を待ってるよ)

Pリーダー「なに訳の分からいことをいっている!行くぞP4!」

雅「…」

………

Pリーダー「素晴らしい!予想以上だ!これなら私の夢は必ず叶う!!」

雅「夢?」

Pリーダー「そうだ!わたしの夢。最早現実だが、ハンター協会を潰しハンター共を殺す!」

雅「フッ…愚かな」

Pリーダー「なに?…今何と言った?」

雅「聞こえなかったか?愚かだと言ったんだ」

Pリーダー「この!!」

雅「殴るか?殺すか?」

Pリーダー「…いや。もっと有意義なことをする」

雅「?」

Pリーダー「P4の再生能力を試すとしよう」

雅「そんな事で怖気ずくとでも?」

Pリーダー「いつまでそんな口をきいてられるか見ものだな。おい!さっさと連れて行け!!」

……

Pリーダー「どうだ?…何!?そんな…馬鹿な!切り落とした腕が再生しているだと!??」

雅「何をそんなに驚いている?いや、怯えているの方が正しいかな?はぁ。がっかりだ。

これならまだあいつ等の方が頭を使っていたよ」

Pリーダー「こ、こいつに痛覚は無いのか…?」

雅「そんなモノとうに昔忘れた。についでに良い事教えてやるよ。切り口に硫酸を付けると一時間は使い物にならない。

あとは、同じ方法で今度は漬け込むと確か五時間、いや三時間だったか?まぁ詳しい事は試してみるといい。

他にも聞きたかったら聞けばいい。知っている限りは教えよう。提案もできると思うぞ?」

Pリーダー「…く、狂ってやがる」

雅「七年もあそこに居て正常でいろと?それは無理な話だ。あぁ、そもそもあんたはあそこがどんな所は知らなかったな。

教えてやるよ。今ここで、あんたの体に直接な」

Pリーダー「こ、殺せ!こいつを殺せ!!」

雅「へぇ。あんたごときに私が殺せるのか?誰も殺せなかったこの化け物を」

Pリーダー「っく…地下だ。特別地下室に閉じ込めておけ!わたしはあの方に報告に行ってくる!!」

雅「へぇ。あんたがトップじゃないのか」

Pリーダー「ふん!わたしごときがトップな訳がないだろう。あの御方は誰よりも聡明で思慮深い!」

雅「そんな凄い人なら会ってみたいものだな」

Pリーダー「気でもおかしくなったか。人間ですらないお前にあの御方が会うわけないだろう。馬鹿が」

雅「まぁ、検討はついてるがな」

Pリーダー「なに?」

雅「あながち早瀬だろう。違うか?」

Pリーダー「なぜ貴様が知っている!?」

雅「さぁな?」

Pリーダー「そうか。言わないか。なら、後悔するんだな」

雅「どういう意味だ?」

Pリーダー「おい。榊原!」

榊原「なんでしょうか?」

Pリーダー「君は最近お気に入りが居ないらしいな」

榊原「え?はい」

Pリーダー「なら、わたしは少し出てくる。その間コレを貸してやる」

榊原「まさか!P4をですか!?」

Pリーダー「あぁ。なんだ入らんのか?」

榊原「いえ!まさか!でも、いいんですか?僕に貸すと壊しますよ?」

Pリーダー「その点は心配いらない。何をしても壊れない」

榊原「なにをしても…ですか?本当に?」

Pリーダー「あぁ。くどいぞ」

榊原「やった!ありがとうございます!」

Pリーダー「君はいつも頑張っているからたまには報われんとな」

榊原「一生あなたについて行きます!」

Pリーダー「はっはっは!期待してるぞ?じゃあ、わたしはもぅ行くからな…せいぜい楽しめよ」

……

榊原「さぁ、始めようか。僕の事は榊原と呼んでくれ。君は?P4は名前ではないんだろ?」

雅「好きに呼べばいい。だが、私は貴様の名前を呼ぶことはない」

榊原「素直じゃないなぁ。でも、みんな初めはそうなんだよね」

雅「みんな?」

榊原「そう。みーんな!男も女も、軍人や殺人鬼。ハンターだってそうだった。でもね!最期にはみんな泣きながら

僕の名前を呼ぶんだ。『玩具のままで居させてください。榊原さん』って、可愛いよねー!」

雅「はぁ…そうか」

榊原「でも、おかしいんだよね~。可愛がってたらいつの間にか壊れちゃってるんだもん。大切にしてたのになぁ。なんでだろ?」

雅「お前はどうやら私と同類らしいな」

榊原「どういう意味?」

雅「お前は狂ってる。だからいつの間にか死んでるんだよ」

榊原「え?ち、違う!僕は狂ってなんかいない‼」

雅「違くないさ。あんたは私と同類だ。心が壊れてる。いや、狂ってるんだよ」

榊原「煩い煩い煩い‼‼僕は普通なんだ‼」

雅「呆れた。喋り方が幼稚だと思ったが頭まで幼稚だったか」

榊原「……ろしてやる」

雅「なんだ?」

榊原「お前なんて殺してやる‼ッ!」

雅「ナイフごときで私を殺せるのか?」

榊原「このッ!このッ‼」

雅「ガハッ」

榊原「このッ!僕はッ!狂ってなんかッ!いないッ!…はぁーはぁー」

雅「……」

榊原「なんだ。壊れないなんて嘘じゃん。また怒られちゃうな。でもいっか!君の身体は腐敗処理をして僕の部屋に飾ってあげる。

今まで会った中で一番綺麗だったからね」

雅「……」

榊原「でもなんかつまらないな~P4がこんなに弱くって死にやすいなんてがっかりだな~」

雅「誰が死んだなんて言った?」

榊原「な!?なんで!今確かに!」

雅「あぁ。見事に喉と心臓をそれで潰された」

榊原「なんで、生きて…」

雅「それは私は化け物だから」

榊原「ばけ…もの」

雅「そっ。私は殺したくても殺せない化け物なんだ」

榊原「でも、そんなこと…」

雅「ある訳ない、普通はね。でも私は違う。契約したんだ」

榊原「けいやく?」

雅「そぅ…悪魔との契約。あんたには特別に見せてあげるよ。ブラッティ・サタン」

〚呼んだか?主〛

榊原「え…あ…」

榊原「これが悪魔。初めてだろ?よく見ときなよ。最初で最期の悪魔なんだから」

〚こいつは殺していいのか?〛

雅「あぁ。いいよ。ただし、一思いにね」

〚…了解した〛

榊原「まっ!………」

〚これでいいか?〛

雅「あぁ。ありがとう」

〚なぜ簡単に終わらせた?〛

雅「あれは私と同じ。心を壊されてたからな」

〚主には心があるだろう?〛

雅「違うんだよ」

〚人間の考える事は理解できんな〛

雅「だから私はもぅ人間じゃないって」

〚人間でなければなんだ?〛

雅「人間の皮を被った化け物…だな」

〚…まぁそういう事にしておく〛

雅「そうしといてくれ」

〚で、ここは壊すのか?〛

雅「いや、まだここに居る」

〚いいのか?〛

雅「なにが?」

〚帰りを待ってる子供がいるんだろ?〛

雅「何でもお見通しなわけか」

〚主は我でもあるからな〛

雅「まだ、会わなきゃならない人間がいるから」

〚早瀬という人間か?〛

雅「まぁね。あいつだけは消さなきゃならないからな」

〚そうか…なら、どこまでも主と共に〛

雅「我らの契約は永久に」

    to be continued...




こんにちは!:white fangです!
続々とオリジナルキャラが登場して来ました!
初めは少し原作に沿っていこうと思ってたんですけど、今では完璧にオリジナルストーリになってしまいました(汗)
文中に出てくる言葉は一様ロシア語の…つもりです。
ちなみに、ブラッティ・サタンは念とは一切無関係のキャラです!
おかしい点・ご感想など気軽にください!
まだまだオリジナルキャラ出てくる予定ですのでお楽しみに!!
お気に入り登録してくれてる人ほんとに感謝です!ありがとうごさいます!!!!!!!!!

追記
今更ながら雅の今出てる念やその他がなんなのか載せます(すっごく今更(苦笑))
・白叡(ビャクエイ)
周りにいる人間を攻撃する。但し誰を攻撃するかは使い手が決められる

・マグダラ・カーテン
使い手が選んだ人や物を隠すことが出来る

・ブラッティ・サタン
念とは一切関係ないが、過去に雅と契約を交わした悪魔(雅以外で人ならざるものと契約した者は居ない)


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第四章「秘め続けてきた想い」 *追加あり

前の投稿から時間が経ってしまいました(汗)
これからも不定期になると思いますが、読んでやって下さい!

P.S
最後少し追加しました!良かったら読んで下さい‼


Pリーダー「どうだ楽しめた……か」

雅「あぁ。やっと帰ってきたか。暇すぎてここを壊すか悩んでいたとこだ」

Pリーダー「まさか!そのために榊原を!?」

雅「そんな訳ないだろう。冗談の通じないつまらない男だ。そいつは、そうだな。気分だ」

Pリーダー「気分でわたしの部下を殺したのか…?」

雅「暇つぶしにもならなかったがな」

Pリーダー「はぁ。また新しい人材を集めてこなくては。次わたしの部下を殺したら貴様を永遠に動けなくしてやるからな」

雅「おかしいな。私の予想ではもっと怒り狂うかと思ったんだが?」

Pリーダー「いちいちこんな事で怒っていたらわたしの身がもたない。それに榊原はさして優秀ではなかったしな」

雅「その割には可愛がっているように見えたがな」

Pリーダー「あれ程わたしに従順な奴は居ないからな。しかし頭が悪すぎた。まぁ扱いやすい奴が居なくなったのは残念だがな」

雅「本当にここは変わっていないな。反吐がでる」

Pリーダー「なんとでも言え痛くもかゆくもない」

雅「くそが…そういえばなぜ私を拘束しない?次いつ誰を殺すかわからんぞ?」

Pリーダー「あの御方が貴様はわたし達に逆らわないと言っておっしゃっていたからな。貴様は今まで通り私たちのモルモットで居てもらう」

雅「…」

あの日から五年もの月日が経っていた

雅「一つ聞きたいことがある」

Pリーダー「なんだ」

雅「あんた等はなぜ私を欲した?特に新しい実験もする事もなく。毎日飽きずに血液検査や再生能力、細胞採取ばかり」

Pリーダー「あの御方からのご命令だからだ」

雅「あの御方ねぇ…」

Prrrr Prrrr

Pリーダー「わたしだ…なに!?わかったすぐ連れて行くとお伝えしろ」

雅「…」

Pリーダー「P4。貴様は今からあの御方の所へ行くことになった。準備をしろ五分後に出発だ」

雅「早瀬…」

………

Pリーダー「遅くなり大変申し訳ありません。P4を連れてきました」

早瀬「入れ」

Pリーダー「失礼します」

早瀬「ご苦労だった。お前はもう下がっていいぞ」

Pリーダー「はい。失礼しました」

早瀬「久しぶりだな雅」

雅「は、やせ」

早瀬「なんだ?久しぶりすぎて緊張しているのか?変わらないなぁ」

雅「…」

早瀬「にしても少し寂しいなぁ。昔はお兄ちゃんお兄ちゃんって後を着いて来てたのに」

雅「…」

早瀬「さっきから黙ってどうした?」

雅「どの面下げて私の目の前にいる」

早瀬「おいおい。一国の姫がそんな言葉遣いしていいのか?」

雅「お前にそんな事言える権利があるとでも?」

早瀬「無いな」

雅「父様と母様がどれだけ愛していたと‼」

早瀬「あぁ。あの二人には感謝しているさ。何処の誰とも知らない俺を育ててくれて、この施設の金も出してくれたんだからな」

雅「な、に?」

早瀬「どうしても研究したいことがあるって言ったら何も聞かずに出してくれたよ。そのおかげで今は雅の研究ができてる」

雅「どうして」

早瀬「ん?」

雅「どうしてそんな軽々と人を裏切れる?どうしてそこまでしてくれた人をあんな易々と殺せた!?」

早瀬「さぁどうしてだろうな?」

雅「信じていたのに!アンタだけは、誰よりも…」

早瀬「雅…」

雅「許さない!アンタだけは!絶対に!!」

早瀬「…好きなだけ恨めよ」

雅「っ!?殺す‼」

早瀬「雅はどこまでも真っ直ぐなんだな…おい!」

部下「はっ!」

雅「何をする!離せ!触るな!」

部下「っ!暴れるな!この馬鹿力が!」

早瀬「口を慎め!これは俺のモノだぞ!」

部下「ヒっ!も、申し訳ありません‼」

早瀬「しっかり押さえておけ!」

雅「く、来るな!」

早瀬「そんなに怯えるなよ。大丈夫痛い事は何もしない。俺の人形になるだけだ」

雅「早瀬っ」

プスッ

雅「う…あ」

早瀬「大丈夫。もぅ誰にも触れさせはしない。傷つくこともない。守ってやる」

雅「っ…………」

早瀬「向こうの部屋へ運んでおけ」

部下「はっ!」

バタンッ

早瀬「やっと全てからお前を守れる…だから俺を、俺だけを…」

…………

『兄さま~!兄さまどこ?…兄さま…』

『雅~?どこだ?雅~?』

『兄さま!どこ行ってたの?すごく怖かった!』

『雅こそ何処に言ってんだよ。探したんだからな』

『兄さまが居ないから探しに来たの!』

『そっかそっか!雅はそんなに俺の事好き?』

『うん!大好き!私ね将来は真琴兄さまと結婚するの!それでね!この国で二人で幸せに暮らすの!』

『じゃあ、俺も雅に似合う男になっとかなきゃな!』

『約束ね!』

『あぁ。約束だ』

雅「んん…夢?」

早瀬「起きたか?」

雅「兄さま?」

早瀬「!?…どうした?」

雅「私ね、今すごく怖い夢見てたの」

早瀬「どんな?」

雅「なんかね。父様と母様が居なくって兄さまも怖くなってて」

早瀬「うん。それで?」

雅「私が兄さまの事嫌いになる夢」

早瀬「それは怖い夢を見たな」

雅「ねぇ」

早瀬「ん?」

雅「ちゃんと父様と母様いるよね?」

早瀬「あぁ。ちゃんと部屋で寝てるよ。大丈夫」

雅「兄さまもどこにも行かない?」

早瀬「あぁ。何処にも行かない」

雅「本当?」

早瀬「本当だ。もうどこにも行かない。だからまだ寝てな。まだ起きるには早い」

雅「うん」

早瀬「次起きたら母様と二人で庭でお茶をしよう」

雅「…うん」

早瀬「だから今はまだ寝るんだ。いいな?」

雅「寝ても、ずっと、傍にいて」

早瀬「ずっと傍にいるよ。おやすみ」

雅「おやすみ・・・・」

早瀬「いい夢を。俺の雅」

…………

雅「ん」

早瀬「雅」

雅「気安く私の名前を呼ぶな!」

早瀬「っ!」

雅「体が!動かない・・・!?」

早瀬「あぁ。それは俺の特製の薬でな。解毒剤を飲まない限り体に自由は戻らない」

雅「絶対この手であんたを殺す!」

早瀬「アハハハッ!そっか!楽しみにしてるよ」

雅「どこまでも舐めやがって!」

早瀬「別に舐めなんかいないさ。俺は本当に雅なら殺されても良いと思ってるぞ?」

雅「なら解毒剤を寄越せ!望み通り殺してやる!」

早瀬「いーや。まだその時じゃない。今はまだ俺の人形で居るんだ」

雅「ふざけるな!」

早瀬「言っとくけど、雅の意思は関係ないから。安心しなよ飽きればちゃんとあげるから」

雅「っ!クソッ!・・・ごめん皆」

早瀬「そうそう。大人しくしてて」

…………

〚るじ…主!起きろ!主!!〛

雅「ん・・・サ、タン」

〚主!起きたか!しっかりしろ!〛

雅「ずっと起きてるさ」

〚では何故いつまでもこのような所に居るつもりだ!〛

雅「わからない」

〚・・・ふざけているのか?〛

雅「そんな訳ないだろう」

〚では何故何もしない〛

雅「しかたないだろう?体が動かないんだ」

〚どんな時でも使えるものを使うのが主のやり方ではなかったのか!!〛

雅「そう、だったけか」

〚これさえあればそのふざけた頭もスッキリするか?〛

雅「な!?なんでそれを持っている!?」

〚我が何もせず眠っているだけだと思ったか?〛

雅「だってそれは。その解毒剤は早瀬が!」

〚取ってきた。以外なかろう?〛

雅「それを打ってここを出ろと?」

〚その通りだ〛

雅「ふっ。いいだろう。早く打てそしてここから出るぞ」

〚了解した〛

…………

早瀬「雅?おはよう。ご飯の時間だよ?」

雅「あぁ早瀬か。待ってた」

早瀬「あぁそっか・・・どうして起きていられるのかな?」

雅「解毒剤以外何かあるか?」

早瀬「おかしいな。確かに向こうの部屋に置いといたはずなんだけど?」

雅「そんなところに…」

早瀬「誰も此処には入れない。とすると雅。君が念で何かしたとしか考えられないだけど?」

雅「さて、どうだろうな?」

早瀬「まぁいいさ。もう一度打てば何も問題は無いからね」

雅「そう上手くいくかな?」

早瀬「いくさ。全て俺の思い通りにね」

雅「言ってろ!行くぞ!サタン」

〚了解した!〛

早瀬「なに!?いつの間に!」

〚捕獲完了した〛

雅「そのまま待機だ」

早瀬「おかしいな。この建物内にオーラは感じなかったんだけどな?」

雅「当たり前だ。サタンは念獣ではないからな」

早瀬「ふーん。じゃあなに?」

雅「悪魔」

早瀬「そっか。悪魔か。流石に悪魔とは戦ったことないなぁ」

〚主。誰かここに向かって来るぞ〛

雅「なに!?」

早瀬「なにしてるの?早く殺しなよ。でなきゃ来ちゃうよ?」

雅「っ!貴様!」

早瀬「それとも俺の事が怖くなった?あの二人を殺したこの俺が!」

雅「っ!」

早瀬「最後に教えてあげるよ!あの二人は最期まで命乞いもせずずっと君の事を案じていたよ!あの子だけは助けてってね!でも、頭おかしいよね!自分たちで腹を裂けば何もしないであげるって本当かどうかも分からない言葉信じて喜んで自分でヤっちゃったんだから!」

雅「・・・やめろ」

早瀬「でも思ったよりつまらなくてさ~それに凄い汚かったし」

雅「やめろ!」

早瀬「思わず死んでないのに火を付けちゃったよ。いやー聞かせてあげたかったよ!あの何とも言えない断末魔!」

雅「早瀬ぇぇ‼‼」

早瀬(おいで雅)

ザシュッ

早瀬「っう!」

雅「サタン」

〚なんだ〛

雅「ここはいい外の連中を片づけて来てくれ〛

〚・・・了解した〛

雅「さて、早瀬。これで最期だどう殺されたい?それとも母様たちの様に火を付けてやろうか」

早瀬「その前に、一つだけ聞いてくれ」

雅「・・・」

早瀬「これを、見てくれ。そうすれば、望んでいるモノが、見つかるはず。っ!おまえに、あえて・・・よか、った」

〚外は片付いた。それはなんだ?〛

雅「さぁな。私の望んでいるモノが見つかると言っていた」

〚そうか・・・ここは壊すか?〛

雅「あぁ。だがその前にこれを観る」

〚了解した〛

…………………

雅「そんな・・・なんで。訳わかんないよ。兄さま!なんでこれだけ残すんだよ!なぁ。なぁ!」

〚主・・・そろそろ行かなければ〛

雅「っ!あんたの事許せない・・・でも、大好きだったよ・・・サヨナラ」

〚この男はこのままでいいのか?〛

雅「・・・あぁ。早瀬真琴はここのトップだからな部下と共に居るのが相応しい。そうだろ?兄さま」

〚了解した・・・ではやるぞ?〛

雅「早くやってくれ」

…………………

雅「ここに来てから何年経った?」

〚一年と二か月近くだ〛

雅「そうか。まだ一年だったか」

〚これからどうするんだ?子供の元へ帰るのか?〛

雅「いや、もぅあの子たちの元へは帰れない」

〚探すのか?〛

雅「あぁ。そうすれば全てが終わる」

〚いいのか?〛

雅「・・・あぁ」

〚了解した。ではどこから向かう?〛

雅「そうだな。まずは・・・」

 

    to be continued...




なんか変な投稿の形になってしまいました。(汗)
文才が欲しい(切実)


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第四章番外編前編~早瀬side~ 「守りたかった者」

どうもお久しぶりです!
いや~前回の投稿から色々とハプニングがありまして(それはもう呪われてるんじゃないかと思うくらいにw)
今回は前々から書きたかった番外編です!
今までと比べてかなり、かなり!短いです。スミマセン!
私の事情で区切らせてもらいました!
それでは大変お待たせしました!
ここでまさかの注意事項です!
今回の番外編は早瀬真琴の一人称目線です!


あれは俺がまだ7歳になったばかりの頃、親に捨てられ森で雨に打たれていると綺麗な恰好をした人たちが歩いてきた。

気になって近くで見ようとしたら下っ端みたいな人に見つかって殺されそうになった、でも女の人が止めて、家はどこかと聞いてきたんだ。

もちろん帰る家なんてない俺は何も答えずに下を向いてたら、急に抱き上げられて服が汚れると思って暴れた。なのに離そうとせず突拍子もない事を言い出した「じゃあ私たちの家に来なさい!丁度男の子も欲しかったのよね~」なんて。

当然周りの大人は怒鳴るように反対してた。でも、その中で一人だけ俺に近づいてきて「寒かっただろう?これを着なさい」そう言って凄く綺麗な上着を掛けてくれた男の人がいた。小さかった俺にはその男性用の上着がとても重く、温かく感じていた。初めて触れる優しさに言い表しようのない感情が次から次へと溢れかえって気づいたら泣いてた。

泣いて泣いて泣き続けて気が付いたら眠っていて、頭に違和感を感じ目を開けてみたらさっきの女の人が頭を撫でていていた

状況が理解できないで固まって居ると優しい声で「これからはここがあなたの家よ。そして私たちの大切な息子」そう言ってくれた。今まで誰からも必要とされ来なかった俺は嬉しくてまた泣き出していた。今思えばずっと誰かに『大切』と言ってほしかったのかもしれない。それから少しして上着を掛けてくれた男の人が入ってきて俺と女の人、いや母さんを見て微笑んでた。その時その人が誰かまだわかっていなかった俺は怯えて母さんに引っ付いていたら急に笑い声がして顔を上げたら「この怖い顔の人はあなたのお父様よ」と言って俺を抱きしめたままずっと笑ってて、びっくりして男の人を見ると少し苦笑いで「怖い顔は余計じゃないか?文句なら母さんに言ってくれ」と言いながら頬を掻いていた。

その後も「周りの子供に会う度に泣かれてる」だの「顔が怖い人ほど心は優しい」だの言っていた。

この時何故か泣きそうになって拳を握り締めてたのは俺だけの秘密。

俺が落ち着くのを待って男の人は羽柴雅樹(はしばまさき)女の人は黎(れい)らしい。おれは名前がない事を素直に伝えたら二人が一生懸命楽しそうに考えてくれた。そして貰った名前が〚真琴〛名前を聞いた瞬間なんだか生まれ変われた気がしたんだ。でも俺は他にも「苗字が欲しい」と思い言ってみた。だって周りの反応や今居る部屋の規模や装飾からしてかなり上位の貴族か、もしかしたら王族かもしれない。そんな人たちと拾われた俺が同じ苗字を名乗ってはいけない気がしていた。そうしたら母さんは直ぐに「じゃあ早瀬なんてどう?素敵でしょ?」と言って直ぐに苗字も貰った。これは後日談だが、この早瀬言う苗字は母さんの嫁ぐ前の苗字だったらしい。いや!そういう大事な事は最初に言えよ!なんて思っていたら顔に出ていたらしく「だって言ったら真琴は嫌がったでしょ?」て言われた。確かに聞いていたら別のがいいなんて言っていただろう。どうやら俺は出会って直ぐですら母さんに勝てなったらしい

 

 

次の日父さんに「実はお前には妹が居るんだ。会ってくれるか?」と言われて応接室に向かうと既に父さんが居て隣に座ると、頭を撫でられ少しの間他愛無い話をしていた。

すると急に「雅」と優しい声で呼んだかと思ったら扉が開き母さんとまだ小さい女の子が入ってきて、俺の顔を見るなり母さんの後ろへ隠れてしまって顔を見たのは一瞬だったが可愛かったのは直ぐ分かった。

なるべく怖がらせないようにゆっくりと近づきしゃがんで「初めまして」となるべく優しい声で言ったら、少しだけ顔を出してまた隠れてしまった。苦笑いして居ると母さんが「この子は人見知りなの。でも、この反応はきっと直ぐ慣れるわ。仲良くしてあげてね?」と言って俺と女の子の頭を撫でた。

それから一週間が経った頃一人庭で座っていると「母様が…おやつだって…呼んでる」って聞き逃しそうな小さく可愛い声が聞こえて振り向くと顔を真っ赤にして下を向いた雅が立っていた。『え?何この可愛い生き物。誰?雅?だって前は顔もまともに見せてくれなかったんだよ?なのに今は?顔真っ赤にして呼びに来たんだよ?やばい…むっちゃ可愛い。これが妹?俺死んだの?まじか。いや、これが続くなら死んでてもいいや』なんて真顔で考えていたら雅は「先…言ってる」って本当に行きそうだったから思わず腕を掴んでしまった。当然雅は怯えていて、こっちまで悲しくなる顔をしていた。とっさに「せっかく呼びに来てくれたんだから一緒に行こ?その方が母さんも喜ぶし」なんて、いかにも今思いつきました。みたいなことを言ってしまった。なのに雅は「う、うん!」んなんて、もう周りにお花が飛びそうな。いや飛び散るんじゃないかと思うくらい可愛い笑顔で居るもんだからこの時ばかりは鼻血が出てるんじゃないかと本気で焦った。それ位あの子は可愛かった!・・・っと、話がずれたね。それから雅と二人で戻ったら母さんがクッキーを焼いていていつの間にか父さんも居て平凡な日を過ごしていたんだ。この毎日がずっと続くなんて本気で信じて・・・馬鹿だったよ。この世界はそんなに生易しいものじゃないって忘れていたんだから。

それから少しして夜トイレに行こうと廊下に出てみたら一つだけひっそりと明かりの点いている部屋を見つけた。その時は怖いなんてものじゃない。得体のしれない恐れを感じていた。体はこれ以上ない位に震え、体温は一気に冷えていってるのに何故か足はその部屋に向かって行ったんだ。まるで誰かに操られているんじゃないかと思うほど迷いなく真っ直ぐと。部屋の前について聞き耳を立てたら驚く内容だったんだ

?「して、これからどうする。当初の計画通り王と妃を殺すか?」

?「いや、殺してもあの餓鬼が後を継ぐだろう」

?「うむ。アレは馬鹿な娘と違ってわし等を信用していないからな。ッチ!どこまでも面倒な」

?「・・・ならばいっその事皆殺してしまうか」

?「!?それはさすがに大きく出すぎなのでは?あまり大きく動けば今度は民が騒ぎ出す」

?「そうか・・・どうしたものか」

?「皆と言わず餓鬼二人を殺せば良いのではないか?」

?「だが、それではまた子供を作られては同じことの繰り返しではないだろうか」

?「あの二人の溺愛ぶりは相当なものだ。それを一度に失えば今まで通りとはいかないだろう」

?「妃はそれで良しとして王はどうする?」

?「王とて同じこと。そうなれば職務は不可能。その時こちらの者が代理で行えば」

?「総てわし等のものとなったも同然」

?「その通り」

?「だが、どうだろう娘の方は死んだ事にして売るのは。娘は言うなれば誰よりも美しいそれに王室直系の血統書付きだ。今までより遥かに高く売れると思わんか?」

?「ハハハッそうか。そうだな娘はそうしよう。だがあの餓鬼は」

?「もちろん殺す。何処も馬の骨とも知れん餓鬼を売った所でたいして金にならんしな」

?「日程はどうする」

?「それはまたの機会にしよう。もう月があんなに高い。それにあまり長く居ると誰かに見つかるかもしれん」

?「そうだなまた後日」

俺は其処でようやく体が動くようになった。それからはトイレの事は忘れ足音を立てないように立てないよう自分の部屋に戻った。

布団を頭まで被り、これは夢だったんだ覚めれば全て無かった事になる大丈夫大丈夫。そう言い聞かせながら目を瞑った。だが、眠気は一向に来ず代わりに思い出すのはさっきの話の内容ばかり『父さんと母さんを殺す』『俺と雅を殺す』『雅を売り飛ばす』この時誓ったんだ。父さんと母さんが死ぬのは嫌だ。だがそれ以上に嫌。耐えられないのはあの子を失う事。あの子を守れるなら悪魔にだってこの身を捧げても構わない。だからなにがあっても雅だけは守る。

その日の夜は日常をいつか奪われる恐怖と切り捨てると決めた父さんと母さんへの罪悪感から夜が明けても泣き続けた。

              to be Continued...




なんだか変な終わり方になってしまいましたね。
重ね重ねスミマセンッ!
次はなるべく早く投稿できるように頑張ります!
それまで気長にお待ちくださいね!
    white fang


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