ロックマンX ゼロの幻想入り (赤バンブル)
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目覚めた先は

作者が初めて書くロックマンXシリーズとのクロスです。
初めて上におかしな部分がありますが温かい目で見守ってください。

ちなみに始まりはX5のゼロ編の終わりからです。

矛盾点は多くあると思いますが勘弁してください。


「・・・・・・・ゼロ?」

 

・・・・・・・・・どこからか聞き覚えのある声が聞こえたような気がした。

 

そうだ。俺は、確かシグマの自爆に巻き込まれて・・・・

 

「ゼロー!ゼローッ!」

 

エックスは、俺を抱き上げて必死に声をかける。返事をしようにもさっきの爆発で体の半分以上が吹き飛ばされた俺には返事をするほどの力が残っていない。

 

「ゼロッ!ゼロッ!まだ死んじゃダメだ!聞こえるかい?ゼロッ!ゼロッ!」

 

エックスは俺に呼びかけ続ける。

 

だが、その後ろで俺たちを狙っている奴がいた。

 

「シ、シネェー・・・・・・・・」

 

シグマの奴・・・・・まだ生きていやがったのか。俺を道づれに自爆までしたというのに本当にしつこい奴だ。

 

「ん?し、しまっ・・・・・・」

 

エックスは気づくのが遅く、シグマの一撃で俺と共に撃ち抜かれてしまった。

 

「ぐ、ぐはっ・・・・・・・」

 

エックス、すまない。俺が心配をかけたばかりに。だが、せめてシグマだけは・・・・・・

 

「ほ、ほんとうに・・・・・・しぶとい奴だぜ・・・・・・」

 

俺は、残っている右腕をバスターに変形させ、エネルギーを全て回す。

 

「死、ね・・・・・・・・シグマ・・・・・・」

 

俺の最後の一撃でシグマは完全に沈黙する。だが、同時に俺のエネルギーはほぼすべて使い果たした。

 

「エ、エックス・・・・・・・き、聞こえるか?」

 

エックスからの返事はない。

 

「ちっ、最後まで甘さが出たな・・・・・・お、おま・・・・・・・は・・・・・・い、いき、ろ・・・・・・」

 

俺の意識は薄れていく。

 

 

 

そして、目に何かが写っていく。

 

「死ね!シグマ!」

 

あれ?シグマウィルスを倒したはずなのに・・・・・・なんで俺とシグマが戦っているんだ?

 

それにだんだん苦しくなってきた。

 

そうか、エネルギーが切れかけて、き、記憶メモリーが暴走しているのか・・・・・・

 

いよいよ俺も・・・・・・死ぬのか・・・・・

 

シグマと戦っている背景から一変してどこか懐かしい場所へ移り、一人の老人が俺を見ている。

 

だれだ?こいつ・・・・・・最後までわからない・・・・・ゆめでよくうなされた・・・・・

 

そして、その老人の目の前には何かが作られていた。俺と瓜二つだ。

 

・・・・・こんどは・・・オレか・・・・そうか・・・・ゆめのなぞがわかったよ・・・・・なに?

 

老人はまだ完成していない俺に何かのプログラムを組み込もうとしていた。

 

おまえ、なにをつくっている?ロボット破壊プロ・・・・・・・そ、それは・・・・・・そういうことだったのか・・・・・・・

 

 

 

最後に俺が守ることができなかった彼女の姿が写る。彼女を殺めてしまったことで今でも忘れられないあの時の過ち、後悔、苦しみ。

 

・・・・・ア、アイリス・・・・・・すまないことをした・・・・・・・

 

 

そして、俺の意識は一時的に現実に戻る。すぐ近くにはエックスが倒れている。

 

「・・・・・・わるいな、エックス・・・・・オレがきえないと・・・・・ダメみたいだ・・・・・」

 

今度は本当に終わりみたいだ。でも、これで全てが終わるはずだ。おそらくもう、シグマが現れることはなくなる。

 

「・・・・・・でも、これで・・・・・すべてがおわる・・・・・・じゃあな・・・・・・エッ、ク、ス・・・・・・」

 

そこで俺の意識は完全に途切れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・機能を停止した俺は目を覚ました。

 

「・・・・・・・・ここは?」

 

俺が目を覚ましたのは見知らぬ森の一歩手前のところだった。どうやらガラクタ置き場らしい。

 

「俺は死んだ・・・・・・・そうだ!エックスは!?」

 

俺は、すぐ近くで倒れているはずのエックスを探す。しかし、エックスは愚かさっきまで倒れていた場所とは全く違うようだ。それ以前にシグマとの戦いで破壊されたはずの俺のボディはどういう訳か修復されていた。

 

「・・・・・・少なくとも敵は近くにいない様だ。」

 

俺は、ひとまず辺りを見回しながら何か手がかりになるものはないかどうか探してみる。しかし、俺の知っている世界では既に旧式で博物館にでも置いてありそうな電子機器が置いてある程度だった。

 

「・・・・・・ひとまず、連絡が取れそうなポイントを探すか。」

 

一刻も早く事の真相を知るためにハンターベースに戻らなければ。

 

俺が無事ならエックスも無事に戻っているはずだ。

 

俺はとりあえず森の中へと入って行く。

 

ちなみにさっきから連絡を取ろうと試みたがハンターベースにいるはずのエイリアと通信ができない。故障だろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「しかし、人の家一軒もないとは・・・・・・今の時代にこんな深い森なんてあったものか・・・・・」

 

随分歩いたのだが街は愚か家一軒すら見当たらない。流石に俺もこれには困惑した。

 

「・・・・・・・場所もわからない上に連絡も取れない。俺としたことが情けないことだな。」

 

俺は、自分に呆れながらも森の中を歩き続ける。

 

すると、丁度開けたところに一軒の家がようやく見つかった。

 

「ありがたい。しかし、木製の建物とは随分古いものだな。」

 

俺は家の入口まで行く。入り口の上には「霧雨魔法店」という看板が掛かっていた。

 

「生体反応はなし・・・・・・・空き家か。」

 

そもそもこんな何もないところに一軒家がある時点で不自然だからな。

 

仕方ない、他を探すか。

 

「私の店に何か用か?」

 

「ん!?」

 

俺の頭上から声がする。顔を上げてみると上空で奇妙な格好をした人間の少女が木の棒・・・・・・確か箒とかというものに乗って浮いていた。

 

「・・・・・・」

 

俺は一瞬自分の目がどうかしたのかと思った。少女は、不思議そうな顔をして俺の前に降りる。

 

「おい、大丈夫か?もしかして迷って来たのか?」

 

「あ、いや・・・・・・・頼めるのなら通信機か何かあれば貸してほしい。」

 

「通信機?」

 

「そうだ、イレギュラーハンター本部と連絡を取りたい。」

 

「レギュラー何とか?何だそれ?」

 

少女は、奇妙に俺を見る。レプリロイドがそんなに珍しいのか?しばらくすると少女は俺の顔を見て言う。

 

「お前、外来人か?」

 

「ガイライジン?俺はレプリロイドだが?」

 

「レプリロイド?知らねえな。」

 

「何!?レプリロイドを知らないのか!?」

 

俺は思わず少女に向かって声を荒げて言ってしまった。シグマウィルスで世界規模に起きた事件をコイツは何も知らないのか!?

 

いくら田舎でもそれくらい知っているはずだ。

 

「ま、まあ、とにかくだ!一回私の家の中に入れ!話はそれからゆっくりすればいいし。」

 

「あ、あぁ。」

 

流石に俺の反応にすぐに対処しきれないと判断したのか家の中へと案内する。

 

「あっ、ところでお前の名前は?私は霧雨魔理沙。魔法使いだぜ!」

 

「魔法使い?何の迷信だ?」

 

「おいおい・・・・・で、お前の名前は?」

 

「ゼロだ。」

 

「ゼロか。まあ、散らかっているけどテキトーに座ってくれ。お茶淹れてやるから。」

 

「いや、俺は・・・・・」

 

「気にすんなよ。せっかく淹れてやんだからさ。えっと・・・・・お茶菓子・・・・・アリスからもらったクッキーの残りあったかな?」

 

「・・・・・・」

 

俺はレプリロイドだから食事はとらないと言いたかったのだがこの魔理沙という少女、人の話はあまりよく聞かないらしい。

 

 

 

 

 

 

ここからイレギュラーハンターとして生きてきた俺がこの奇妙な世界で起こることに巻き込まれるとは思ってもみなかった。

 




っと、まあ第一話終了です。

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博麗神社

内容は短いです。

戦闘はしばらくお預けかな。


俺はゼロ。

 

イレギュラーハンターだ。

 

俺は、シグマとの戦いで機能を停止したはずなのだが目を覚ましたらガラクタ置き場で倒れていた。

 

ハンターベースに連絡を取ろうにもどういう訳か通信が繋がらない。困った俺は、森の中を歩いていたら一軒の木造建築の家を発見した。

 

更に奇妙な人間の少女「霧雨魔理沙」と出会い、家の中に入れてもらったのだが・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝

 

「・・・・・・・」

 

ゼロは目を覚まして辺りを見回す。

 

「・・・・・そう言えば、泊めてもらっていたんだったな。」

 

近くのソファーでは魔理沙がいびきを掻きながら眠っている。

 

「・・・・・・しかし、信じられんな。ここが俺のいた世界とは別世界とは。」

 

ゼロは、昨日の夜の魔理沙との会話を思い出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨晩

 

「何ぃ!?ここが俺のいた世界とは違う別世界だというのか!?」

 

ゼロは驚いた顔で魔理沙に言う。

 

「あぁ、そのレプリロイドとかっていう奴もレプリ何とか大戦とかっていう奴も全く知らないぜ?」

 

「そんな馬鹿な・・・・・・あのレプリフォース大戦も世界中にシグマウィルスがばら撒かれてレプリロイドたちが一斉にイレギュラー化した事件も何もなかったというのか・・・・・・」

 

ゼロは動揺した様子で椅子に座りこむ。

 

「で、でもよぉ!霊夢のところに行けばお前のいたところに戻れるかもしれないぜ!?」

 

「・・・・・だといいが。」

 

魔理沙が励まそうとするがゼロの表情は暗いままだった。

 

「あっ!もうこんな時間だぜ!私はそろそろ寝るぜ!」

 

魔理沙はそう言うとさっさと眠りについた。ゼロは窓から見える月を見ながら、目を閉じる。

 

(こうしている間にも向こうではエックスが俺のことを探しているのだろうか?・・・・・・いや、エックスのことだ。俺が生きていることを信じてきっと地球の復興に努めてくれているだろう。「ユーラシア」を破壊したとはいえ、結構な被害があったからな・・・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現在

 

「よっ!おはようゼロ!」

 

魔理沙は、ゼロに向かって言う。

 

「あぁ、おはよう。」

 

朝食を作っている(主にキノコ)魔理沙の横でゼロは昨日ガラクタ置き場で見つけた使われていないエネルギーボトルでエネルギーを補充していた。

 

「お前って、本当に妖怪でも人間でもないんだな・・・・・」

 

魔理沙は、興味を示す。

 

「しかし、魔理沙。」

 

「なんだぜ?」

 

「お前の家になぜエネルギーボトルやそれに似たものがこんなに転がっているんだ?」

 

ゼロは少し問題ありそうに言う。魔理沙の家はかなり散らかっており、その中にはゼロの世界にあったものがいくつか転がっていた。

 

「香霖ところから死ぬまで借りて来たんだぜ。珍しいものだから。」

 

「香霖?」

 

「まあ、私の知り合いだ。」

 

「それにしては問題があるんじゃないか?死ぬまでという事は窃盗とあまり変わらないと思うが・・・」

 

「私は細かいことを気にしないん方なんだぜ☆」

 

「・・・・・・それよりも、本当に戻れるのか?その博麗神社とかに行けば。」

 

ゼロは、魔理沙を見ながら言う。

 

「あぁ。霊夢なら外の世界に送り返せるし、霊夢が無理だったら紫の奴を探せばいいことだし。まあ、その場合はしばらくかかるかもしれないけどな。」

 

「そうか。」

 

「私が朝飯を食べ終わったらすぐに出発するぜ。でもいいのか?私の後ろに乗らなくても。」

 

「これでも移動には慣れている方だ。心配はしなくてもいい。」

 

「ふ~ん。」

 

ゼロの反応に魔理沙は少し面白くなさそうだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝食を食べ終えた魔理沙は、身支度をすると箒で博麗神社を目指して飛んで行った。地上ではゼロがジャンプとダッシュの繰り返して魔理沙を追いかけていた。

 

「・・・・・あいつ、本当に速いんだな。」

 

二人は特に距離差がつくことなく博麗神社に到着した。

 

「は、速いんだな・・・・・・お前。」

 

「任務中はある程度自力で移動しなければいけない時があるからな。」

 

二人は、神社の中へと入って行く。そこには丁度、紅白の巫女服の少女が掃除をしていた。

 

「オッス、霊夢。賽銭は入ったか?」

 

魔理沙はからかうように言う。そんな魔理沙に対して霊夢は興味なさそうに返事をする。

 

「・・・・・・・・魔理沙。アンタ、またからかいに来たの?」

 

「冗談だぜ☆それよりも頼みたいことがあるんだが・・・・・・」

 

魔理沙はゼロの方に指を指す。

 

「コイツを外の世界に返してほしいんだ。」

 

「誰よ?」

 

「ゼロって言うんだ。」

 

「ゼロだ。お前がこの建物の地主か?」

 

「えぇ、そうよ。私は博麗霊夢。よろしく。」

 

霊夢は軽い自己紹介を終えるとゼロをじっと見る。その姿はなんか不振そうだった。

 

「・・・・・・・アンタ、人間じゃないの?」

 

「あぁ。俺はレプリロイドだ。」

 

「・・・・・・・・」

 

ゼロの言葉に霊夢は黙り込む。そして、出た言葉は

 

「無理ね。」

 

「えっ!?それってどういうことだよ霊夢!?」

 

霊夢の言葉に魔理沙は驚く。

 

「ゼロ、一つ聞くけどアンタの最後に確認した日はいつ?」

 

「えっ?確か21XX年だが?」

 

ゼロの言葉に二人は黙る。

 

「あのよぉ・・・・・ゼロ。お前、頭大丈夫か?」

 

「何を言っている?俺の記憶メモリーは正常だ。」

 

「・・・・・今、20XX年よ。」

 

「なっ!?」

 

霊夢の一言にゼロは絶句する。

 

(俺は過去に来てしまったのか!?だとしたらまだレプリロイドはまだ開発されていない・・・・・・・しかし、どうやって・・・・・)

 

ゼロが黙り込んでいる中、魔理沙は気を落としたと思い声をかける。

 

「そう落ち込むなよ。まあ、タイムスリップしてきたって言うのはショックだと思うけどよ・・・・・そのうち帰れる方法が見つかるって!だから前向きに行こうぜ?」

 

「・・・・・・・」

 

「あぁ・・・・・アンタ見ているとついこの間アリスが連れてきた子のことを思い出すわね。」

 

霊夢は、頭を掻きながら言う。

 

「えっ?アリスが来ていたのか?」

 

「えぇ。その連れてきた子もなんか似たようなことを言っていたわ。」

 

「そいつもレプリ・・・・・・」

 

「レプリロイドだ。」

 

「そうそう、レプリロイドだったのか?」

 

「う~ん・・・・少なくとも人間に近かったのは確かね。」

 

「それでその子はまだそのアリスという奴のところにいるのか?」

 

「多分ね。別に行く宛もないんだし。」

 

「そうか。魔理沙、アリスの居場所はわかるか?」

 

「知ってるけど私はこれから紅魔館のパチュリーのところへ本を盗・・・・・・じゃなくて借りに行きたいから、一緒には行かないけど大丈夫か?」

 

「場所さえ教えてくれれば行く。」

 

「私の家からちょっと離れたところに別の家がある。そこがアリスの家だ。見張りの人形がいるけど警戒させなければ何もしないぜ。」

 

「わかった。」

 

「じゃあ、霊夢。また今度な。」

 

魔理沙はそう言い残すと箒にまたがり、どこかへ飛んで行ってしまった。

 

「アンタも大変でしょうね。」

 

「いや、ここまで案内してくれただけでも感謝している。」

 

「そう。まあ、気が向いたらまた来なさいね。お賽銭も持って。」

 

「あぁ。(お賽銭ってなんだ?)」

 

そう言うとゼロは霊夢と別れてまた森の中を駆けて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・あっ、そう言えば相手が女の子だったの言い忘れた。」

 

ゼロが去った後、霊夢は思い出したのかのように呟いた。

 




第二話終了。

「私の出番はまだかね?」

すみません。まだないと思います。



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二人の妖精

チルノちゃんと大ちゃん登場。

弾幕ごっこやるけどゼロは必殺技は愚かゼットセイバーを使いません。




ゼロが博麗神社を後にした後、魔理沙の家よりも奥にあるというアリスの家を目指して走っていた。

 

「しかし、俺以外のレプリロイドとは一体・・・・・・・エックスか?まさかシグマではあるまいな・・・・・」

 

ゼロは、不審に感じた。自分も現にタイムスリップをしてきたというのならシグマがこの時代に来ていてもおかしくはない。しかし、シグマなら既に来た段階で行動を開始しているはずだ。それに飽くまでレプリロイドらしき何かとしか言われていないため一般のレプリロイドの可能性もある。

 

「何はともあれ早く確認したいところだ。」

 

ゼロはそう言いながら走り続ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくすると大きな湖に出て来た。

 

「・・・・・・行き過ぎたか。途中で道を誤ってしまったようだ。」

 

ゼロはため息をつきながら引き返そうとしたが湖の近くにいた二人の奇妙な少女が目につく。二人とも背中に羽を持っているのだ。

 

「あれは・・・・・・確か昨日魔理沙が教えてくれた『妖精』とかいう奴らだったな。あの子たちなら詳しい道を知っているのかもしれない。」

 

ゼロは二人の方へと歩いて行く。その妖精二人は何やら楽しそうな会話をしていた。

 

「っでさ、教えてもらったとおりにやったら昨日の寺子屋のテスト何点取れたと思う?百点だよ!」

 

「あの人、教えるの丁寧だからね。いつも話を聞いていないチルノちゃんにもちゃんと教えてくれるからね。」

 

「はっきり言ってあの人が先生やっててくれれば、慧音先生いらなくない?」

 

「それ言い過ぎだよ。そんなこと慧音先生聞いたら落ち込むよ?」

 

「そこの二人。」

 

「ん?」

 

二人の妖精はゼロの方を見る。

 

「何あの変な格好の人?」

 

「外の世界の人かな?」

 

「少し聞きたいんだがこの辺でアリスという奴の家を探しているんだが知らないか?」

 

「あっ、アリスさんの家ですか?それなら・・・・・」

 

「待って、大ちゃん。あたい面白いこと思いついた!」

 

水色の髪の特徴の妖精は、ゼロに指を指す。

 

「あたいと弾幕ごっこして勝ったら教えてあげてもいいよ!」

 

「弾幕ごっこ?」

 

「ちょっと、チルノちゃん!そんなこと言っちゃあダメだよ!この人、外の世界の人なんだよ!?」

 

それに対して緑色の髪の妖精は止める。

 

「何のことかはよくわからないが相手をしろというのなら構わないが?」

 

「えっ!?ですけど・・・・・」

 

「よし、決まり!速攻で決めるなんてやっぱりあたいは“最強”ね!」

 

チルノと呼ばれた妖精は早速ゼロと距離を取る。ゼロは、そんなチルノに対してバスターの出力を調整する。

 

(取りあえず、体が痺れる程度に急所を外して撃てばいいか・・・・・・)

 

「準備いい!?」

 

「あぁ、いつでも大丈夫だ。」

 

「チルノちゃ~ん、やっぱりやめておこうよ~。」

 

大ちゃんと呼ばれていた妖精こと大妖精は心配そうに二人を見る。チルノは早速ポケットから一枚のカードを翳す。

 

「カード?(一体何を始めるんだ?)」

 

「行くよ!スペルカード、『氷符「アイシクルフォール」』!!」

 

チルノが宣言すると、周囲に弾幕が展開され、ゼロに襲い掛かってくる。

 

「・・・・・・意外に単純な軌道なんだな。」

 

ゼロは、弾幕を避け、命中しそうになったものは、バスターで威力を相殺させ消した。

 

「何!?最強のあたいの弾幕を受け流した!?」

 

「なんかすごく戦い慣れしている人みたい・・・・・・」

 

チルノはかなり驚いていた。

 

「なんの!今のは単なる偶然!今度こそ・・・・」

 

チルノはポケットからまたカードを取り出す。

 

「今度は避けきれないぞぉ~!『凍符「パーフェクトフリーズ」』!!」

 

チルノの周囲にカラフルに光る小弾が放射状に発射され、それに続いて氷の結晶が飛んでくる。

 

「さっきよりは数が増えてはいるが・・・・・やはり、動きが単純だ。」

 

ゼロは、ダッシュとジャンプを繰り返し、弾幕の中を進んで行く。そのあまりの移動の速さにチルノは目を丸くした。

 

「そ、そんな!?あたいの最強技が・・・・・・」

 

「チルノちゃん!後ろ!」

 

「えっ?」

 

チルノは、後ろを振り向くとそこにはバスターを構えたゼロがいた。

 

「もう少し動かし方を考えた方がいいぞ。」

 

ゼロはバスターを発射する。チルノは勢い良く吹っ飛び、木にぶつかる。

 

「チルノちゃん!」

 

大妖精は慌ててチルノに駆け寄る。チルノは頭を押さえて涙目になっていた。

 

「うぅ・・・・・負けた。」

 

「だから、やっちゃいけないって言ったのに・・・・・」

 

「すまなかったな。」

 

ゼロはバスターを戻し、二人の元に歩いてくる。

 

「い、いえ!いいんです。元々チルノちゃんが招いたことですから。」

 

「ところで本題に入りたいのだがアリスの家の場所を教えてほしいのだが?」

 

「えぇ、アリスさんの家はここから・・・・・・」

 

大妖精は、地面に簡易的な地図を描いて行き方を教える。

 

「ふむ・・・・・・大体の場所は理解できた。ありがとう。」

 

「いいえ。このくらいのことでしたら。」

 

チルノは、ゼロの方を見ている。

 

「ん?なんだ?」

 

「また、勝負しろ!今度は負けない!」

 

「・・・・・・そうだな、もう少し考えた撃ち方ができるようになったら相手になってもいい。」

 

ゼロは、そう言うと森の中へと戻って行った。

 

「・・・・変わった人だったね。」

 

大妖精はゼロの後姿を見送ると言う。

 

「う~!今度は絶対に勝ってやるんだから!」

 

「でも、あの人。アリスさんのところに何しに行くんだろう?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

森の中に戻ったゼロは、大妖精が教えたポイントを確認しながらアリスの家を目指して歩いた。

 

「ここで・・・・・・あの子のおかげでどうにか辿り着けそうだな。」

 

しばらく歩くと家らしいものが見えて来た。

 

「あそこか・・・・ん?」

 

そのとき、ゼロは、自分より少し前を誰かが歩いているのに気がつく。後姿を確認する限りでは鞄を背負っている少女のようだ。

 

「あれが魔理沙たちが行っていたアリスか?しかしどこかで見たことが・・・・・・・いや、彼女の筈がないか。現に俺自身の手で・・・・それにボディは『ファイナル・ウェポン』と一緒に・・・・・」

 

考えるのをやめ、ゼロは声をかけることにする。

 

「ちょっとそこの君。」

 

「えっ!?だ、誰!?」

 

少女は驚いた様子でゼロの方を見る。

 

「少し聞きたいことが・・・・・・・・・・・・!?」

 

少女の顔を見た瞬間、ゼロは言葉を失った。それは少女の方も同じようだった。少女は鞄を落としてゼロを見る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ア、アイリス・・・・・・・・・・・・・・」

 

「ゼロ・・・・・・・?」

 

 

 

 

それは、かつてレプリフォース大戦終盤、『ファイナル・ウェポン』内で自分の手でその命を奪ってしまった女性型レプリロイド・・・・・・・・・「アイリス」だった。




・・・・・・まさかのアイリスちゃん登場。

実はこれがやりたかったから本作を書こうとした自分。

実はチルノたちが話題の挙げていた人も彼女のことである。


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再会

Xシリーズでワイリーが生きているような話があったけど結局出なかったな(異説あるけど)。


「ア、アイリス?そ、そんな馬鹿な・・・・・・・」

 

ゼロは目の前にいる彼女を見て自分の目がどうかしているのかと思った。

 

現実、彼女は自分の手で葬ってしまったのだ。

 

アイリス。

 

レプリロイドのみで編成された軍隊「レプリフォース」のオペレーターとして所属し、その内の陸上士官であり敵対することになってしまった旧友カーネルの妹。

 

あのレプリフォース大戦のきっかけとなった空中都市スカイラグーンの墜落事件の現場において、保護し以降は何度も平和的に解決しようと言う彼女の意見を聞き入れようとせず、ゼロは最終的にカーネルをこの手で倒してしまった。

 

 

それを知った彼女は絶望し、レプリフォース大戦の終盤、カーネルの遺体から回収したメモリーチップを取り込んでイレギュラー化し、ゼロは止むを得ず倒した。

 

そして、彼女の最期を看取った後、彼女のボディはその場に残され、シグマの策略により、地球を攻撃しようとしたコロニーレーザー『ファイナル・ウェポン』の消滅と共にこの世から消えてしまったのだ。

 

だが、そのアイリスが目の前に立っている。正式に配属されたときのベレー帽は被っていないのを覗けば確かにアイリスそのものだった。

 

「ゼ、ゼロ・・・・・・・・」

 

ゼロを見たアイリスは、落とした鞄を拾おうとせず逃げるようにアリスの家と思われる家の中へと入ってしまった。

 

「まっ、待ってくれアイリス!」

 

ゼロは中に入ろうとしたが鍵がかけられたらしく開かない。

 

「開けてくれアイリス!」

 

「帰って!お願いだから帰って!」

 

ドアの方からアイリスの声が聞こえた。やはり間違いなく本物のアイリスだとゼロは理解した。

 

「アイリス、俺の話を聞いてくれ!俺のせいで君は・・・・」

 

「私は貴方に会わせる顔がないの!だからお願い。このまま帰って・・・・・・・」

 

「アイリス・・・・」

 

ゼロは、もう一度ドアを叩こうとしたが不審者だと判断したのかアリスが配置したものと思われる人形たちが武器を構えて一斉にゼロに襲い掛かってくる。

 

「くっ!」

 

ゼロは、人形たちの攻撃を避けながらゼットセイバーを引き抜き、応戦する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し経った頃

 

「いやぁ~アリス、助かったぜ。おかげでパチュリーの目を誤魔化して多く持ってこられたぜ。」

 

「何が助かったよ?素直に今まで盗んだ魔導書を返せばパチュリーの方だって、言ってくれれば貸してくれるようになるのに・・・・・」

 

上空で大量の本が入った風呂敷を背負っている魔理沙の隣で人形遣いアリス・マーガトロイドは呆れたように言う。

 

「だって、返すの面倒だし・・・・・それにあんなにあるんだからいいじゃないか。」

 

「だから、貴方は周りから良い印象がないのよ。」

 

「まあ、いいじゃねえか?あいつ、いつも図書館で引き籠っているんだからさ。取り返しに来るなら来やがれってんだぜ☆」

 

「はあ・・・・・あら?あれは・・・・・」

 

アリスは森の方で、何か激しい爆発を見る。

 

「あれって・・・・・・あぁ!!そう言えばゼロがお前の家に行くって言ってたの忘れてた!?」

 

「えっ?どういうこと?」

 

魔理沙の言葉にアリスは混乱する。

 

「えっと・・・・・・・実はカクカクシカジカ・・・・・・(以下省略)」

 

魔理沙は、ゼロのことについて説明する。

 

「なんでそれを早く言わなかったのよ!?」

 

「ごめーん。パチュリーと咲夜に追いかけられていたせいで完全に忘れていたぜ。」

 

アリスは手持ちの時計を見る。

 

「今の時間だともうアイリスが人里から家に帰ってきている時間・・・・・・もし、上海たちがそのゼロとかって魔理沙が言っていた奴と戦っていたとしたら・・・・・・・」

 

アリスは慌てて自宅を目指して飛んで行く。

 

「おい、待ってくれよ~!」

 

魔理沙も慌てて追いかけて行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゼロは、人形たちをバスターで次々と撃ち落していき、接近してきたものはセイバーで倒しながらアリスの家へと戻ろうとしていた。

 

「アイリス・・・・・・頼むから出て来てくれ・・・・・」

 

ゼロは、さらに追撃して来る人形たちに向かってゼットセイバーを向ける。

 

「やめなさい、上海!」

 

上空から聞こえる声に人形たちは一斉にゼロへの攻撃を中断する。ゼロが上空に目を向けるとアリスと魔理沙が降りて来た。

 

「ゼロ、大丈夫か?」

 

「・・・・・・あぁ。」

 

ゼロは複雑そうな心境で答える。アリスは人形を家の方に戻すとゼロの方へと来る。

 

「ごめんなさいね、たまに魔理沙が勝手に上がり込むもんだから防止に多めに配備させていたんだけど・・・・・・・・」

 

「おい、それじゃあ私のせいみたいじゃないか?」

 

「そうでしょ?そのくせ『飯食わせてくれ~』とか言って転がり込んでくるんだから。」

 

納得いかないような言い方をした魔理沙にアリスは平然と言い返す。そんな二人を他所にゼロは、ゼットセイバーを戻すと黙ってその場から去って行く。

 

「ぜ、ゼロ!?お前どこへ行くんだよ!?アリスに用があったんじゃないのか!?」

 

「・・・・・・・もう確認したから問題ない。」

 

ゼロは振り向きもせず、去って行ってしまった。

 

「・・・・・・・な、なんなんだ?この重い空気は?」

 

「さあ・・・・・・あっ、アイリスの方は!?」

 

アリスは家の方へと向かう。家の中を開けるとアイリスは、小さく座り込んで顔を伏せていた。

 

「アイリス、どうしたの?鍵なんかかけて震えて?」

 

アリスは、彼女の肩に手を置いて聞く。

 

「全く、ゼロの奴。さてはコイツのことを怖がらせやがったな?あんなクールな性格だけどきっと女には・・・・」

 

「違うんです!」

 

「はっ?」

 

魔理沙が言う言葉を遮るかのようにアイリスは否定した。

 

「ゼロは・・・・・・ゼロは・・・・・・何も悪くないんです・・・・・悪いのは私、私なんです・・・・・・。」

 

「おいおい、一体全体どうなっているんだ?」

 

「アイリス、詳しく説明してくれないかしら?貴方と・・・そのゼロとの関係を。」

 

「・・・・・・」

 

アイリスは、言いづらそうな顔をしながらも二人に自分とゼロの過去について語り始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・」

 

ゼロは、魔理沙の家には戻らず自分が目を覚ましたガラクタ置き場に戻ってきていた。ひょっとしたら見落とした物があるかもしれないというわずかな可能性を考えて来たのだがやはり手掛かりになるようなものはなく、新品同然で見つかったエネルギーボトル、何かよくわからないレプリロイドの残骸らしきものだけだった。

 

「・・・・・アイリス。」

 

ゼロは月を見ながら使い物にならなくなった旧型のテレビの上に座る。

 

あそこまで拒絶されるとは・・・・・いや、実の兄や自分を葬った自分ならそこまで思われても仕方ない。

 

「・・・・・・・・カーネル。俺は・・・・・・・一度アイリスの命をこの手で奪ってしまった。こんな俺でもお前は彼女のことを頼めるか?」

 

亡き旧友に問いかけるように言う。当然、返事が来るわけでもない。

 

「俺は・・・・・・自分が怖い。自分のことを恐ろしく思うんだ。また、お前の妹をこの手で・・・・・・くっ!」

 

ゼロは、頭を両手で押さえる。

 

「俺に・・・・・・・彼女を護る資格なんて・・・・・・」

 

レプリフォース大戦でシグマの口から聞かされた過去の自分。

 

『フハハハハ!素晴らしいよ、ゼロ。カーネルやアイリスも何のためらいもなく倒すとは。』

 

『それは違う、お前が心から破壊を望んでいるのだ。』

 

今の自分が本当の自分ではないと言われたあの時。

 

『ゼロ、もう一度聞く。自分の真の姿を・・・真のパワーを手に入れたくはないか?』

 

死んだとばかり思っていたアイリスが生きていたことは喜ぶべきことなのかもしれないがもし、自分がイレギュラー化して再び命を奪う事態になったら・・・・・・・そう思うとゼロはあの時以上に恐ろしく思えた。あの夢の残像のように。

 

 

 

 

 

 

そんな時だった。

 

 

 

 

 

 

「あっ、いたいた。やっと見つけたぜ!」

 

後ろから魔理沙の声が聞こえて来た。後ろを振り向くと魔理沙とアリスが立っていた。

 

「魔理沙。」

 

「全く、どこに行ったかと思ったらこんなところにいたのかよ。心配させやがって。」

 

魔理沙は呆れた顔で言う。ゼロは心配させたのかと思い、ガラクタ山から飛び降りる。

 

「すまなかったな、昨日、ここで倒れていたから何か手がかりになるものが見つかるかと思ってな。何も見つからなかったが。」

 

「本当はアイリスのことで罪悪感を感じているんじゃないの?」

 

「!?」

 

本心を見抜かれたようにゼロは、驚いた顔でアリスを見る。

 

「・・・・・・・アイリスから聞いたのか?」

 

「えぇ、貴方と彼女の関係は聞かせてもらったわ。戦争だったとはいえ複雑だったのね。」

 

「・・・・・どちらにせよ、俺が彼女の命を奪ったのは事実だ。」

 

「でも、貴方はどうなの?今の彼女をどうしたいと思うの?」

 

アリスの質問にゼロは、しばらく黙るが真剣な目で答える。

 

「俺は、カーネル・・・・・彼女の兄に彼女のことを託された。本来なら彼女を護りたい。・・・・・だが。」

 

ゼロは、言いづらそうになる。

 

「俺は、彼女を止めることができなかった上に命まで奪った!・・・・・・だから、俺に護る資格はない。」

 

ゼロがそう答えるとアリスと魔理沙はしばらく黙る。

 

「・・・・・・・・だとさ、ゼロはお前のことを護ってやりたいだってよ!」

 

魔理沙が急に後ろの森の方を見て叫ぶ。

 

「誰に話しているんだ魔理沙?」

 

「・・・・・お前、鈍感だな。」

 

すると木の後ろから人影が現れる。

 

アイリスだ。

 

「ア、アイリス!?」

 

「さあ。」

 

アリスに促され、アイリスはゼロの前に歩いてきた。

 

「アイリス・・・・・・」

 

ゼロは、目の前に来たアイリスに対してどのような言葉を掛ければいいのか分からなかった。それはアイリスも同じようだった。

 

「・・・・・・・・・ねえ、魔理沙。流石にこれは無理があったんじゃないの?」

 

「だってよ、いつまでも離れっぱなしだったら解決も何もしないんだぜ?それにアイツだって・・・・・・」

 

魔理沙たちは、二人の方を見る。

 

「・・・・・・・・アイリス、俺は・・・・・」

 

「ごめんなさい!」

 

「!?」

 

自分から話そうとしたゼロの言葉をアイリスは遮った。

 

「アイリス?」

 

「ごめんなさいゼロ!私・・・・・・本当は貴方にずっと会いたかったの!でも、私はあのとき貴方に武器を向けた。話を聞こうともせず。だから、貴方に会えたとしてももう私のことは受け入れてもらえないんじゃないかって怖かったの。ゼロが私のことを拒絶したらどうしようって・・・・・・」

 

アイリスは、涙を流してゼロに謝罪した。そんなアイリスに対してゼロは首を横に振った。

 

「謝らなければならないのは俺の方だ。俺は結局カーネルも君の命も奪ってしまった。カーネルから君のことを託されたのにもかかわらずだ。それに俺がエックスのような考え方があればジェネラルやレプリフォースも・・・・・」

 

「ゼロ・・・・・・」

 

「俺は・・・シグマの言う通り、知らない内に自分の心から破壊を望んでいるのかもしれない・・・・・・そんな俺に」

 

「そんなことない!」

 

ゼロは、言いかけたときアイリスは彼を抱きしめた。

 

「ゼロは・・・・・・そんなこと絶対に望まない・・・・・・絶対に。」

 

「・・・・・アイリス。」

 

「貴方は、あの時も私を助けてくれようとした・・・・・・・そんな貴方が・・・・・破壊を望むはずない・・・・」

 

アイリスは、ゼロの胸の中で泣き続ける。そんな彼女をゼロは知らない内に抱いていた。

 

「・・・・・・アイリス、俺に・・・・・・・こんな俺でも君のことを護らせてくれるか?一度君の命を奪った俺でも。」

 

「・・・・・・・うん。でも、貴方に守られてばかりで何もできない私なんていや。私もあなたのことを支えたい。」

 

アイリスは、ゼロの顔を見る。

 

その顔は、涙で濡れていたが二人を遠ざけていたわだかまりは解けた様だった。

 

「なんかすごくお似合いの二人ね。」

 

アリスは、感動しているのかさりげなく言った。

 

「・・・・・・でも、これからどうするんだ?人間がこの世界に来るのはよくあることだけど二人もタイムスリップして来るなんて・・・・・あまりにもおかしいぜ。なんかの異変の前触れなんじゃないのか?」

 

「まあ、それは霊夢たちで解決すればいい話でしょ?最近平和続きだったんだし。」

 

アリスは冗談を言いながら、ゼロとアイリスの方を見る。

 

 

 

 

 

夜の月が照らし出す光の中。

 

二人はお互いの顔を見合わせていた。

 

 

 

 

 

 




のびハザにシグマとゼロが出演していたという衝撃・・・・・(他にもあるけど)。


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元同僚と超ロボット生命体

WARNING!WARNING!

・・・・・・危険要素がさらに追加されました。

ついて来れない方はブラウザバック!!


俺はゼロ。

 

アイリスと再会してから既に一週間が過ぎた。。

 

俺と彼女は、現在魔理沙の家で世話になっている。とは言うものの魔理沙の家があまりにも散らかり過ぎていたことに目を付けたアイリスが片づけをするという事でこうなったのだが。彼女が紅魔館と言う場所から借りてきた大量の本も処分されかけた時は涙目で止めようとしたのは今でも鮮明に覚えている。ちなみに本の大半は彼女の返事関係なく強制的に紅魔館に返却した。おかげで魔理沙の家は見違えるほどきれいになったが当の本人はかなり違和感を感じているようだ。

 

ここ一週間、俺はアイリスと一緒に人里の寺子屋に来ている。

 

彼女はこの寺子屋で教師の一人として通っているそうだ。相手はまだ幼い子供(中にはこの間湖で会った妖精もいた)が占めていて、彼女の話を夢中に聞いていた。

 

元々レプリフォースでオペレーターを務めていた経験もあるし、彼女が的確に学ぶポイントをまとめているのも要因なのかもしれない。

 

そんなアイリスを他所に本来の寺子屋の教師である上白沢慧音は、彼女の授業に夢中になっている生徒たちを見て、相当ショックを受けたような顔をしていた。ちなみに彼女の友人である藤原妹紅とも知り合いになった。人間にしてはとんでもない能力を持っているが。

 

後、今俺は稗田邸から「幻想郷縁起」という書物を借りて読んでいる。

 

この書物は、稗田阿求という少女が編纂しているそうでこの世界に住む妖怪や妖精についてのことも詳しくまとめられていた。

 

ちなみに俺がこの間湖で会った妖精は「チルノ」と「大妖精」だそうだ。

 

 

 

 

 

そして、今日は俺たちの体をメンテできるかもしれない妖怪の山の河童の元へ向かうことになった。

 

魔理沙の話によれば、河童は幻想郷において機械を唯一取り扱っているらしく、会っても損はないだろうと言う事だ。

 

まあ、俺とアイリスの体も定期的なメンテナンスが必要なこともあるから会うに越したことはない。

 

妖怪の山のかなり奥にあるそうだから俺一人で行こうかと考えたのだがアイリスがどうしてもついて行くと言って断り切れなかったため、二人で行くことにした。

 

頑固なところは、死んだカーネルと同じだな。

 

・・・・・・・それと、家から出た時から何故かアイリスがやたら俺の腕に抱き付いてくるのだが・・・・・・どうなっているんだ?

 

おかげで人里で周りからジロジロ見られてたぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく歩いて俺たち二人は、妖怪の山の麓にまでついた。

 

元の時代ならライドチェイサーを利用して移動した方がいいのだがこの幻想郷ではそもそも科学が大幅に遅れてそんな代物は作れそうにない。

 

「・・・・・ゼロ。」

 

隣にいるアイリスは少し不安そうな顔で俺の顔を見る。「幻想郷縁起」でも書いてあったが妖怪の山では「天狗」とかいう妖怪の縄張りで警戒心が強く、常に監視の目を光らせているそうだ。それも特に外の世界から来た者に対してはかなり厳しい。

 

「心配するな、俺たちは挨拶をしに来ただけだ。それに戦う意思がなければ向こうも警戒するだけで手を出さない。」

 

俺は、ここでアイリスだけ人里に引き返させようかと考えた。

 

戦いになったら巻き込んでしまう危険性も高い上、負傷した場合に治療する手段がない現状においては尚更だった。

 

だが、彼女が俺から離れようとする様子はない。言ったとしてもおそらく即答で拒否するだろう。

 

そんなことを考えながら俺たち二人は、妖怪の山の中へと入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく歩いていると、姿は見えないが俺たちを付けている気配を感じ始めた。

 

それもかなりの数だ。

 

どうやら監視をしているようだ。

 

俺一人ならなんとか相手にできるかもしれないがこちらにはアイリスもいる。彼女のいる前で戦うことは望ましくない。

 

俺は、アイリスを心配させないためにも何にも気づいていない振りをして歩き続ける。

 

 

しかし、そう思ったのもほんの僅かだった。

 

「そこの二人の外来人。止まりなさい。」

 

俺たちの後ろから声がした。アイリスは一瞬驚いたようだったが俺はすぐに後ろを振り向く。すると木の上から一人の少女・・・・・いや、確か「白狼天狗」が降りて来た。

 

「忠告します、ここから先は私たちの縄張りであり、部外者であるあなた方を入れるわけには行きません。即刻、元来た道を戻りなさい。」

 

「・・・・・・俺たちはここの山にいる河童に用があって来ただけだ。争いに来たわけじゃない。」

 

「目的はどうあれ、部外者であるあなた方をここから先へ行かせるわけにはいきません。即刻立ち去ってください。さもなくば、排除します。」

 

白狼天狗の少女は、剣を引き抜いて俺とアイリスに向ける。

 

「・・・・・アイリス、君は急いで元来た道を引き返すんだ。」

 

「ゼロ!」

 

「人里まで戻ってから博麗神社に行けば霊夢がいる。彼女ならおそらく天狗たちと話し合うことができるはずだ。それまでは何とか時間を稼ぐ。」

 

「でも・・・・・でも、もしその前にあなたが・・・・・」

 

アイリスは、怯えた顔で俺を見る。

 

やったのは俺だがカーネルという実の兄を失ったことへのトラウマもある。心配するのは当然だ。

 

「心配するな、俺はイレギュラーハンターだ。このくらいの数なら何とか凌いで見せる。」

 

「ゼロ・・・・・・」

 

俺はセイバーを引き抜いて、身構える。

 

「俺が合図をしたら走ってこの場から離れるんだ。」

 

俺はアイリスが逃げられる時を図ろうとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのときだ。

 

 

「ゼロの言う通りだ、椛。彼は敵じゃない。」

 

俺たちの頭上からかつて聞いたことのあるような声が聞こえた。

 

「こ、この声は!?」

 

声の主は、俺たちと少女の間に着地した。その姿を見て俺は叫ばずにはいられなかった。

 

「イ、イーグリード!?」

 

「イーグリードさん!」

 

俺と少女は同時に彼の名を呼んだ。

 

ストーム・イーグリード。

 

元イレギュラーハンター第7空挺部隊の隊長で人望と正義感に厚い男だったがシグマの反乱時に配属されていた部下が人質に捕られ、止むを得ずイレギュラーとなり、エックスと乗艦であるデスログマーの戦いにおいて散った“天空の貴公子”と呼ばれていたワシ型レプリロイドだ。

 

アイリスという例(俺も恐らくそうだが)があったから他のレプリロイドも例外ではないと思っていたがまさか彼がいたとは。

 

「随分驚いているようだな。」

 

「あぁ、何しろエックスがお前を倒したことはケイン博士から聞かされていたからな。」

 

「なるほどな。」

 

イーグリードは、あまり驚かなかった俺を見て言う。彼が椛と呼んでいた少女に戻るように言うと彼女が去ると同時に周囲の殺気は消え失せた。

 

「・・・・・・」

 

「驚くことも無理ないだろうな。俺もここに来た頃は同じようなものさ、部外者だったからな。でも、彼女が弁明してくれたことと少し前に起きた異変である程度信頼してもらえるようになったからこうなってはいるんだがね。」

 

「・・・・イーグリード。お前、どうして・・・・・」

 

「さあな。俺も一年ぐらい前にこの山の中で機能停止していたんだ。それを偶然河童たちが見つけてくれたうえに修理してくれたから息を吹き返したってわけだ。今じゃ、俺もこの山の住人の一人さ。」

 

イーグリードは、そう言うと後ろを振り向く。

 

「河童たちに用事があるんだろ?まあ、大方ボディのメンテとかをしてもらえるかどうか聞きに来たんだろうが。」

 

「そうだ。お前がここにいるという事は出来るんだな?」

 

「まあな、それに少し前にすごい腕のエンジニアとその仲間がこの世界に迷い込んだんだ。おかげで河童たちもメンテがし易い上に技術革命だとか言って大喜びしているよ。」

 

「エンジニア・・・・・ですか?」

 

今まで俺に掴まっていたアイリスは、後ろからイーグリードに向かって言う。

 

正直言うとエンジニアというイメージは、俺にとってはダグラスぐらいしか思い浮かばない。

 

「あぁ、そのエンジニアたちは、確か・・・・・何かの戦争の途中でなんか起きたらしく、死んだかどうか本人たちもわからないらしいんだ。」

 

「また戦争か・・・・。どの世界でも飽きることなくよくやるもんだ。」

 

俺は呆れながら言うが自分もその一つであることには変わりない。俺は、シグマとの戦い、アイリスは俺との戦いで死んでいるのだ。

 

そんなことを考えながらも俺たちは、イーグリードに付いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

30分ぐらい歩いて行くと渓谷が見えて来た。

 

「ここの洞窟の奥にあるのが河童たちの住処さ。彼らは結港臆病だか俺が事前に知らせて来るから少し待っててくれ。」

 

イーグリードはそう言うと俺とアイリスをおいて去って行く。

 

「綺麗な水・・・・・」

 

アイリスは、川の水をすくいながら言う。確かに俺たちの時代においてはこんな自然に溢れたところはあまりなかったから、より新鮮に感じる。

 

「ん?」

 

俺はそんな川の一角に人工物があることに気がつく。よく見ると川の流れを利用して発電しているようだ。

 

「確かに技術屋であるようだな。」

 

 

 

ボオォォォォン!!

 

ヴォワァァァァァァ!!

 

「「!?」」

 

そのとき、イーグリードが行った洞窟の方から爆発音(と何者かの絶叫)がした。俺とアイリスは思わず振り向く。

 

「な、何!?」

 

「何が起こったんだ?」

 

俺たちは洞窟の方へ行ってみる。

 

洞窟の方からは河童?らしき者たちが咳き込みながら出て来た。

 

奥の方では、何やら会話が聞こえた。

 

「う~む、このパワーユニットはうまくいくと思ったんだがねぇ。」

 

「もう、そんなこと悠長に言っている場合じゃないだろ?ホイルジャック。さっきの爆発のせいでパーセプターが伸びちゃったじゃないか。」

 

中に入ると俺たちの二倍以上はありそうなレプリロイドが三人いた。一人はマスクを着けた白いボディが特徴でもう一人は黄色く頭部に牛のような小さい角を持ったタイプ。ちなみに一人は、気絶しているのか近くで倒れている。近くにはイーグリードも倒れている。

 

「なあに、このくらいのダメージなら吾輩がチャチャっとリペアできるから問題ないからね。」

 

「でも、天狗たちの方は何やっているかって大騒ぎになってるよ。オイラたちただでさえ、危ない奴らだと思われているのにどうするのさ?」

 

「実験に失敗はつきものだよバンブル君。失敗恐れちゃ科学は進歩しないでよ!」

 

「そんなこと言ったってオイラたち三人しかいないんだよ?コンボイ司令官、今頃心配しているんだろうな・・・・向こうはラチェットやホイストとかいてリペアにはそこまで困らないと思うけど・・・・・・」

 

そんな会話を見て呆然としている俺たち二人を黄色い方のレプリロイドが気付く。

 

「あっ!ホイルジャックがあんな爆発起こしたからあそこのお客さんもビックリしてるじゃないか!いや、すみません!どうもお騒がせしました!」

 

「あ、あぁ・・・・・・」

 

「ど、どうも・・・・・」

 

「おや、これはこれは・・・・・・騒がせてすまなかったねえ!」

 

「「い、いえ・・・・・・」」

 

ダメだ。

 

どう対応すればいいのかわからん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが俺たちが出会ったレプリロイドとは違う「超ロボット生命体」との最初の会話だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・その後、イーグリードが修復されたのはそれから30分後のことだ。

 




色々訳わからないキャラが出て来たと思う方への簡単なキャラ解説

ストーム・イーグリード

「ロックマンX」のボスキャラの一人。元々はいい人であるがシグマに負けたため軍門に下る。漫画版ではエックスを成長させるために一役買った(ちなみに元リア充)。X6でエックス専用武器のチャージショットの一つに無数召喚されたこともある。


技術者ホイルジャック

「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー」に登場するサイバトロンメンバー。イモビライザー、ネガベイダーなどとんでもない発明ばかりするマッドサイエンティスト。劇場版で死亡。近年はサムライになった。


情報員バンブル

同じくトランスフォーマーから。記念すべき第一話冒頭でホイルジャックと共に泥棒しているシーンは一部で有名。こちらは死んではいないものの作者のネームにもなっているようにお気に入りのため抜擢(まあ、和製一作目で死んだという話もあるらしいんですけど・・・・)。実写でも人気。アニメでは主人公になった。


科学者パーセプター

本話で気絶していた人。一部では絶叫要員として有名。ホイルジャックとは違ってそこまで危険な発明はしないが説明が長い(メンバーからは結論を求められる)。最近の作品では影が薄い・・・・・・と言うか出演すらさせてもらえない。



う~ん、河童の技術力だけでは不足と思って追加したけど・・・・司令官まで来たらギャグ化するな。


「みんな、早く下がれ!ゼロが爆発するッ!!」

「ほわあぁぁぁぁぁぁぁああ!!」



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紹介と修理

ロックマンXのゼロとロックマンゼロのゼロ・・・・・・・デザインが違い過ぎて同じキャラだと思えない。


ここは、河童のエンジニア河城にとりの家(元)。

 

爆発で散らかった機材を片付け、一方にはゼロとアイリス、もう一方では、家の主であるにとりとバンブルが座っていた。

 

ちなみにホイルジャックは、爆発で倒れてしまったパーセプターとイーグリードのリペアを行っている。

 

さっきの爆発のせいか、話しづらい一同。

 

「・・・・・・・・う、うん。ま、まずは・・・・・自己紹介と行こうか。」

 

「あ、あぁ・・・・・。」

 

「私は、河城にとり。まあ、見ての通りの河童だよ。」

 

「オイラ、バンブルって言うんだ。よろしく、あっちにいるのがホイルジャックで眠っているのはパーセプターなんだ。」

 

「俺は、ゼロ。ゼロと呼んでくれればいい。」

 

「私は、アイリス。よろしくね。」

 

「っで、早速本題に入るんだけど二人は何しにここへ来たんだい?」

 

にとりは手を動かしながら聞く。

 

「あぁ、君たちが機械に関して詳しいと聞いたんでな。もしかしたら俺たちの体のメンテをしてもらえないか尋ねに来たんだ。」

 

「えっ~と、つまり君たちもイーグリードと同じレプリロイドって言うロボットなのかい?」

 

「はい。ここに来る前は定期的に施設でメンテナンスとか受けていたんですけど、ここではそう言う事が出来ませんから。」

 

「なら、話が早いね!パーセプターなら君たちの体がおかしくなってもすぐに見てもらえるよ!」

 

「バンブル君、そう言うのはまず見てからではないと判断できないことだよ。」

 

そこへ、肩にキャノン砲?のような物を付けたパーセプターが歩いてきた。ゼロは一瞬だがその姿を何時ぞやのレプリロイドのことを思い出す。

 

「あっ、パーセプター治るの早かったね。」

 

「まだ完全に修復したわけではないがね。あぁ、さっきバンブル君が紹介した通り私がパーセプターだ。元は科学者だが今は訳あってここに居候させてもらっている。早速だが、メンテを行う前に君たちの体の精密検査を行わせてもらうよ?」

 

「わ、私たちのですか?」

 

「うん、一見何ともなくても精密機械の部分は破損していることがあるからね。更に駆動系とかもかなり負担を駆けさせていると本人も気づかないうちに機能が・・・・・」

 

「パーセプター、その話はいいから早く二人の体のスキャンをしてあげなよ。」

 

細かく説明しようとするパーセプターにバンブルは呆れながら言う。

 

「しかしだね、バンブル君。これはこれは万が一の時も考えてのことで彼らの体のブラックボックスも調べる上で行う大事な作業なんだ。基本的な所が分かっていても肝心なメモリーチップとかが破損してしまえば元も子もないからね。」

 

パーセプターは、そう言うと部屋の奥から機械を取り出す。

 

「さあ、この機械の前で立ってくれれば自動的にスキャンするから。」

 

「は、はい。」

 

まず初めにアイリスが機械の前に立つ。すると機械は彼女の体をスキャンしはじめ、パーセプターが操作しているマシンに彼女の透視図が表示される。

 

「う~ん・・・・元々戦闘用ではないこともあってそこまでひどい損傷はないが中枢機器に少し破損があるね。このまま放置していたら身体の運動機能の麻痺、及びに記憶障害が起こる可能性があるね。後でリペアをしてあげよう。」

 

「あ、ありがとうございます。」

 

続いてゼロの体をスキャンする。

 

「これは・・・・・・・・かなり無理な戦闘を繰り替えしていたようだね。ボディのあちこちに相当なガタがきている。少し遅かったら君の体はリペアのしようがなくなっていたところだよ。」

 

「えっ!?」

 

アイリスは、驚いた顔でゼロを見る。

 

そこまでひどい損傷はなかったと思っていたゼロであったが本来なら助からないような状態から戻ったと考えると辻褄が合う。

 

「・・・・まさか、そこまで危なくなっていたとは・・・・・」

 

「どうして、そんなに危ない状態で何も言ってくれなかったの!?」

 

アイリスは、ゼロに問い詰める。

 

「た、確かに違和感は感じていたんだがそこまで悪化していたとは思わなかったんだ。」

 

「思わなかったで済む問題じゃないでしょ!」

 

「すぐにオーバーホールを行った方がよさそうだ。何かと不自然なプログラムとコンピュータウィルスに汚染されたような痕跡もあるようだしね。ほっといたらえらいことになる。」

 

「不自然なプログラム・・・・・・」

 

ゼロは、あの時の老人が自分に何かのプログラムを入力していた光景を思い出す。ウィルスの汚染はあの時の事件のものだろう。しかし、迂闊にいじられてウィルスプログラムが再発動すれば・・・・・・・・

 

「い、いや!俺よりもアイリスの方を先に見てやってくれ。」

 

ゼロは慌てて優先順位を変更させようとする。

 

「そうはいかない。もし、危険なプログラムで、君の機能に異常が起きてからでは遅いし、最悪な場合治らなくなる。」

 

「だ、だが・・・・・・」

 

「ゼロ!」

 

アイリスは、ゼロの手を掴む。

 

「私は、いいからあなたが先に直してもらって。」

 

「俺はまだいい!そんなことより君の方が・・・・・・」

 

「こうしている間にもゼロの体は、ボロボロになっているのよ?もし、ゼロがいなくなったら私・・・・・・・・」

 

「うっ・・・・・」

 

アイリスは、悲しそうな目でゼロを見る。流石にこれでは断りようがない。

 

「わ、分かった・・・・・大人しく修理を受ける。だから、そんな顔しないでくれ。」

 

「パーセプターさん、ゼロのことをよろしくお願いします。」

 

「うん。しかし、君の方は・・・・・」

 

「それなら私がやるよ。」

 

パーセプターが考えようとしたとき、にとりが言う。

 

「にとり君になら任せられるかな。バンブル君、君は彼女のサポートを。」

 

「オッケー。」

 

それと同時にホイルジャックが顔を上げる。

 

「さあてと、イーグリード君、リペア直後の調子はどうだね?」

 

「こうも何度も爆発に巻き込まれたんじゃたまったもんじゃないな。今度はもっと慎重にやってくれよ、ホイルジャック。元の世界では君はいつもこうやっていたのかい?」

 

「いやいや、面目ない。」

 

「ホイルジャック、ひと段落付いたところですまないが次のリペアの準備に取り掛かってくれ。これは大仕事になりそうだぞ。」

 

「何ぃ!?ホイ来た!」

 

ホイルジャックは、早速のように手術台を片付け始める。

 

「じゃあ、オイラたちも取りかかろうか。」

 

「はい。」

 

「じゃあ、バンブル。早速だけど機材持ってきて。あっちの方にしまってあるから。」

 

「分かったよ。アイリスちゃんは、ここで寝ててね。」

 

「えぇ。」

 

バンブルはにとりに言われたところから機材を取りに行く。

 

「でも、あれでロボットなんて信じられないな。オイラたちと比べたら人間と区別がほとんどつかないよぉ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゼロは、手術台に寝かされる。目の前では、ホイルジャックとパーセプターが既に準備を整えていた。

 

「さあて、ゼロ君。これから大手術になるから一時的に君の機能を停止させてもらうよ。」

 

「あぁ。・・・・・だが、一つだけ頼みがある。」

 

「なんだね?」

 

「もし・・・・・・もし、俺が突然目を覚まして暴れるようなことがあったら俺に構うことなく破壊してくれ。はっきり言って俺の体には、それだけの危険がある。」

 

「何を言っているんだ。私たちはそのようなことはしないよ。(まあ、コンボイ司令官ならやるかもしれないけど・・・・)」

 

「そうか。では、修理が無事に成功することを祈る。」

 

「では、パワーユニットを切るよ。」

 

 

 

 

 

 

かくして、ゼロの修理が開始された。

 

 

 

 

 

 




CAPCOMがロックマンシリーズの新作を作らなくなってからもう随分経つ・・・・・・・。

いっその事エグゼみたいに「初代」「X」をアニメ化してもらえないかな?

それによって旧作の最新機種対応での再販及びリメイクって感じで。



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宿敵再び

ついにアイツが出た!

ドラゴンボール映画とエグゼの要素もあるから気をつけてくれ!


よぉーし、ダメな奴は引きずり下ろして細切れにしてやる!!(嘘)


・・・・・・むむ。

 

俺は、手術台ではない所にいることに気がついた。どうやら夢を見ているらしい。

 

「そう言えば、修理を受けている最中だったな。だが、俺がいつも見ていた夢は・・・・・」

 

確かにいつも見ている夢とは違う。

 

基本的に俺が見る夢は顔の見えない老人(おそらく俺の生みの親)が俺に語り掛けてくる夢だ。

 

だが、今回はパターンが違う。俺たちの世界でもなければ幻想郷でもない。いわゆる、別世界だという事だ。

 

俺は、周りを見回すと破壊された都市の一角でレプリロイド同士が戦いをしていた。

 

「サイバトロン戦士、アタッ――――――――――――クッ!!!」

 

「デストロン軍団、撃て撃て!!」

 

リーダー格と思われる赤と銀のレプリロイドの指示で両軍は、激戦を繰り広げる。イレギュラーハンターとして多くの経験を積んできた俺でもこんな光景は初めてだ。

 

「よし!今日こそデストロンの連中を屑鉄に変えてやろうぜ!!」

 

赤いレプリロイドは銃を撃ちながら仲間に向かって言う。驚いたのはその中にバンブルが混ざっていることだ。

 

「コンボイ!今日こそ、貴様の首をもらうぞ!!」

 

銀色のレプリロイドは、カノン砲を撃ちながら言う。

 

「何を言うかメガトロン!貴様こそ、これ以上争いの火種を拡げるな!!」

 

レプリロイドたちは、二軍に分かれ争い続けていた。

 

「何なんだこの世界は・・・・・・・バンブルやホイルジャックまで戦いに参加しているは・・・・・・」

 

「これは、トランスフォーマーたちの過去の戦い、いつ終わることのない世界の記録・・・・・・我々の戦いと同じだよ、ゼロ。」

 

「!?そ、その声は!?」

 

ゼロは、後ろを振り向く。

 

そこには、倒しても倒しても何度も蘇る敵が立っていた。

 

「シグマ!」

 

「クッククク・・・・ここで会えるとは嬉しいぞ、ゼロ。まさか、お前が生きていたとはなぁ。」

 

「馬鹿な、これは夢ではないのか!?」

 

「正確には違うな。ここは本来サイバトロン戦士が負傷したときに意識ユニットの破損を防ぐために利用するスーパーコンピュータのデータベースの中だ。この光景はここに記録されているかこの戦いのいっぺんに過ぎん。」

 

シグマは、身構えることなくゼロに説明する。ゼロはセイバーに手をかける。

 

「無駄だ。ここは、既に私の手中に落ちている。ここではゼロ、イレギュラーハンターであるお前は単なるバグに過ぎないのだよ。」

 

「くっ!貴様も幻想郷にいるのか!?」

 

「ゲンソウキョウ?・・・・・・・・フッハハハハ!なるほど、あのサイバトロン共が消えたのはそう言う事か!」

 

「何!?ホイルジャックたちのことを知っているのか?」

 

「フッフフフ・・・・・まあいい。お前も生きていたことには驚いたがそれもここまでだ。」

 

シグマは、笑いながら言う。

 

「シグマ!貴様、一体何を企んでいる!?」

 

「知る必要があるかね?これから削除されるお前に。」

 

シグマは、目からレーザーを放つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゼロ!ゼロ!」

 

アイリスは必死にゼロの体を揺さぶっていた。

 

数時間にも及ぶ大手術は、パーセプターがブラックボックスを解析するさなかに発見した「未知数のウィルスプログラム」を削除したことによって解析及び修理は全て終わったかに見えた。

 

しかし、パワーユニットを作動させてもゼロの意識が戻る様子はなかった。

 

一足先に修理が終わったアイリスはショックのあまりに彼を揺さぶる。

 

「ホイルジャック、パーセプター、一体どうなってんの?」

 

にとりは二人を見ながら言う。

 

「そんなこと言われても吾輩たちにもさっぱりだ。こんなことは初めてだからね。」

 

「う~ん、飽くまで仮説だが万が一のウィルス汚染を防ぐためのマインド転送装置に何かが干渉して彼の意識データをボディに戻すのを妨害している可能性があるね。」

 

「えっ!?もしかしてデストロンの奴らがオイラたちの居場所を探ろうとしてやっているんじゃ・・・」

 

「いや、マインド転送装置はホイルジャックが発明したものだからそれはないね。・・・・・・それにこれに繋がっているのは『テレトラン1』のデータベースだ。もしかすると幻想と現実の境界で・・・・・」

 

「そんなことよりもゼロは・・・・・ゼロはどうなってしまうんですか!?」

 

「最悪な場合、ジャンクデータ・・・・・・データの中で永遠に彷徨うことになるかも。」

 

「こら、バンブル君!そんなこと言っちゃいかんよ!」

 

「そんな・・・・・・・・」

 

アイリスは、不安な表情になる。パーセプターは、考えるとすぐに解決法を出す。

 

「こうなった以上、我々の中から誰かがマインド転送装置を利用して、彼の意識データを連れ戻すしかない。・・・・しかし、こんな事態は今まで一度も起こったことがないから誰が・・・・」

 

「私が行きます!」

 

アイリスは、自分から進言する。

 

「無茶言っちゃダメだよ!最悪な場合君の意識データも吹っ飛んじゃうかもしれないんだよ!?ここは開発者でもあるホイルジャックに責任取ってもらった方が・・・・・」

 

「ちょいちょい、バンブル君。君、何気に吾輩に責任押し付けてないかね?」

 

「だって本当だろ?ずっと前にスパイクに使った時だって危なかったじゃないか。」

 

「・・・・面目ない。」

 

バンブルの一言にホイルジャックは、何も言えなくなってしまうがアイリスが引き下がる様子はない。

 

「私・・・・・もう誰もいなくなってほしくないんです。それに、ゼロは・・・・・・ゼロは・・・・・・」

 

アイリスは顔を赤くしながら叫ぶ。

 

「私の大切な人だからぁ!!」

 

「「「「・・・・・・・」」」」

 

四人は思わず硬直状態になる。

 

「・・・・えっ?ここでまさかの告白!?しかも本人が眠っているときに。」

 

バンブルは、さりげなく突っ込んだ。

 

「・・・・と、とにかく分かったよアイリス。君の意識データを送り込めるように急いで準備を始める。但し、同じことにならないように誘導プログラムもインストールするから時間がかかるよ。」

 

パーセプターは急いで準備に取り掛かる。

 

「ありがとうございます。」

 

「さあてと、吾輩もじっとしてはいられないねぇ~!」

 

「ゼロって羨ましいなぁ。オイラもあんな可愛い彼女欲しいよ・・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃

 

「くっ!」

 

ゼロは、セイバーを下に向ける。

 

「断地炎!!」

 

ゼットセイバーの刃が炎を纏い、地面にあるアースシグマの顔へと直撃し、大爆発を起こす。

 

「はあ、はあ・・・・・くっ!」

 

ゼロは、後ろを見る。

 

 

「「「「「「「「フッフフフ・・・・・・地獄へ行く準備はできたかね、ゼロ?」」」」」」」」

 

すぐ近くでは無数のシグマたちが迫って来ていた。

 

「くっ!まさにウィルスそのものだな!」

 

「「「「「「それは褒め言葉のつもりかね?」」」」」」

 

シグマ軍団の後ろからシグマヘッドが現れ、レーザー砲を発射する。

 

「ちっ!」

 

ゼロはジャンプをして回避するが、後ろのは既にサイコシグマが待ち構え、掌から電撃を放つ。

 

「ぐわあぁぁぁ!!!」

 

落下するとシグマガンナーがレーザー銃を発射、さらにファイナルシグマWの腕が直撃する。

 

「フハハハハハッ、ハーッハハハハハハ!!いくらお前とてこの数ではどうにもできまい!」

 

ゼロは、力なく倒れる。そんなゼロに対してシグマ軍団は、容赦なく迫ってくる。

 

「こ・・・・・こんなところで・・・・死ぬわけには・・・・・・」

 

ゼロは、何とか立ち上がろうとする。

 

向こうにはアイリスが待っている。

 

彼女を置いて消えるわけにはいかない。

 

今度こそ、護って見せると誓ったばかりなのだと。

 

「「「「「もがけばもがくほど苦しむだけだぞ?今楽にしてやろう。」」」」」

 

シグマヘッドのレーザー砲が今にも発射されようとしている。

 

「アイリス・・・・・・・・・・すまない。」

 

ゼロは、申し訳なさそうにアイリスの名を呼んだ。

 

「「「「「サヨナラだ、ゼロ。エックスを始末することができんのは残念だがお前を倒しただけでも良しとしよう。」」」」」

 

シグマヘッドのレーザー砲の砲撃が放たれる。

 

ゼロは、膝をついたまま動く様子はなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゼロォォ―――――――――――――――――!!!」

 

聞き覚えのある声がすると同時にゼロは何かに引っ張られ、砲撃から避けることができた。

 

「はあ・・・・はあ・・・・・」

 

ゼロが顔を上げると、そこにはアイリスがいた。

 

「アイリス!?どうしてここに?」

 

「ごめんなさい、貴方が目を覚まさなかったから・・・・・」

 

「ほう?これはこれは死んだはずのアイリスではないか。」

 

シグマは、意外そうに言う。

 

「よかったではないか、ゼロ。愛しのアイリスと共に死ねるとはな。・・・・・・ん?」

 

改めて止めを刺そうとしたシグマは急に動きを止める。

 

「いかん、もうこんな時間か。・・・・・ゼロ、運が良かったな。非常に残念だが今日のところはひとまず引くとしよう。」

 

そう言うと目の前にいたシグマたちは次々と姿を消していく。

 

「・・・・・・シグマ!」

 

「今の私は、やることが多くてな、お前の相手ばかりしてはいられないのだよ。何、いつかまた会うことになる。いつかはな。ハハハハハ、アーハッハハハハ!!」

 

シグマは、高笑いしながら姿を消した。

 

「シグマ・・・・・・」

 

「ゼロ、今は一回戻りましょう。」

 

「・・・・そうだな。」

 

後を追おうにも未知の空間でもあるためゼロは追跡を諦め、アイリスと共に現実へと戻って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・ゼロ。」

 

帰りの途中、アイリスはゼロの手を握りながら言う。

 

「なんだ?」

 

「私・・・・・戦闘用の改造受けようと思うの。」

 

「何!?」

 

アイリスの一言にゼロは動揺する。

 

「何を馬鹿なことを言っているんだ!?」

 

「私、ゼロが幻想郷に来るまでの経緯を聞いてからずっと考えていたの!このまま守られているだけでいいのかって。貴方のこと支えたいって言っていたけど、今の私のままじゃ何もできない。さっきだって・・・・・・」

 

アイリスは、悲しいまなざしでゼロを見る。

 

「き、気持ちはありがたいが・・・・・・俺はもうお前を喪いたくないんだ。」

 

「私だってあなたのことを喪いたくない。だから、あなたを護る力が欲しいの。目の前で苦しんでいるあなたを見ているだけなんて・・・・・・・・そんなの・・・・・いや。」

 

アイリスは、ゼロを抱きしめた。そんなアイリスを見てゼロは、彼女に心配させてばかりいる自分を少し恨めしく感じた。

 

「・・・・・・心配かけてすまなかったな。向こうに戻ったらパーセプターたちと相談してみよう。」

 

「ゼロ、ありがとう。」

 

「ただ、これだけは言っておくぞ。あの時・・・・・カーネルのメモリーチップを使ったときのような無茶なことはしないでくれ。やった時は、何を言おうとも元に戻させるからな。」

 

「うん。」

 

「・・・・・・・それと、さっきはありがとな。」

 

「えっ?」

 

「お前が来てくれなかったら、俺は、シグマに消されていたかもしれなかったからな。」

 

「ゼロ・・・・・・・」

 

アイリスは顔を赤くする。ゼロは表には出さなかったが少し照れくさそうだった。

 

「・・・・・・・ふん、早く戻るぞ。」

 

「えぇ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・あっ、二人とも起きたよ!」

 

にとりは目を開いた二人を見て知らせる。

 

「どうやら成功したみたいだね。」

 

「いやあ~無事で何より。」

 

「やったやった!もう最高だもんね!二人とも無事に目を覚ましたんだから!よかったよかった!」

 

寝かされていた二人は、強く手を握っていた。

 

 

 

 




シグマの登場。

しかし、本格的に遭遇するのはまだまだ先。

一様知っている方がほとんどだと思うけど解説


シグマ(Σ)

ロックマンXシリーズの殆どの作品でラスボスを務めているお方。どんなに倒しても次回作では復活するというゴキブリ並みの生命力を持っている(原因はゼロであるが)。残念ながら8では、息子?とも言えるルミネに踏みつけられるという姿をさらす。コマンドミッションでは登場しない。最近のゲームではマーベルのヴィランと合体した。

ちなみに今回登場したシグマはX1~X5の全ユニット。まさに悪夢である。





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アイリス改造計画

今回はトランスフォーマー関係の名称が多いため、ロックマンXと東方Projectしか知らない人にはわかりにくい内容となっています。


もう無理。

という方はブラウザバックを推奨します。


ゼロがシグマと遭遇してから数日後。

 

 

パーセプターは、アイリスを戦闘用に改造するための計画を練り始めた。

 

元々、民間人の集まりのようなサイバトロンにはかつて非戦闘用から戦闘用に改造されたコンボイの例が存在するため、そこまで厳しいものではなかった。

 

まず、行ったのは運動性能の向上だった。

 

一般のレプリロイドは、普通の人間とそこまで変わらないものが多いため、パーセプターは、各関節の強化、さらにゼロの解析・修理の時のデータを元に制作した「ラーニングシステム」の搭載、彼の脚部のスラスターによるダッシュ機能を彼女に付けた。これでゼロに近い運動性能を獲得した。

 

 

 

続いては、装甲面の強化。

 

装甲面については、内部フレームを衝撃に強い素材に変え、彼女専用の防御アーマーを開発。更に体内に同じサイバトロン戦士であるトレイルブレーカーの持つ特殊シールド「フォースバリア」を発生させる装置を組み込む。このバリアはあらゆる攻撃を遮断する機能を持っているが彼女の体の負担もかねて使用時間に制限をかけることにした。時間制限があるとはいえ、作動すればゼロのサポートには十分役に立つ。

 

 

 

 

最後は彼女向きの武装についてだった。

 

ホイルジャックは、いくつかの提案を出した。

 

第一案で手から液体窒素を出して相手を凍らせる機能を付けたらどうだという案があったがバンブルは却下。

 

「だって、誤作動したらアイリスちゃんが氷漬けになっちゃうじゃん。」

 

仕方なく、今度は胸からミサイルを発射する機能を付けようと言いかけたがゼロに斬り殺されそうになったため没。

 

第三案は、ゼロのバスターをベースにした専用銃の開発。

 

彼女の右腕に携帯させることによって、エックスやゼロの使用しているバスターより威力は劣るがチャージショットの使用及び連射性を向上させているため、採用することを決めた。このバスターへの変形機能はにとりが無縁塚という場所で拾ってきたあるものをベースに作っているがそれが何なのかは今は伏せておくことにしよう。

 

これで決まりかと思いきやアイリスから近接武器も作ってほしいという頼みが出た。

 

ホイルジャックは早速、コンボイの武装であった「エナジーアックス」の装備を考えた。

 

しかし、腕には既にバスターを取り付けることは決まったため、没にした。その直後パーセプターは名案を浮かべた。

 

「なら、ゼロのセイバーをベースにしたサーベルならいいんじゃないかな?ラーニングシステムもゼロの物をモデルにしているし、ぴったりだと思うよ?」

 

この意見は、アイリスも納得したこともあって決まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

武装面の取り付けは、装備の完成後に行われたがその後の訓練はかなり大変なものだった。

 

最初の担当はバンブルが行ったのだが・・・・・・・・・・

 

「アイタタ!!狙うのは、オイラじゃなくてこの的だよ!」

 

「は、はい!」

 

アイリスはバスターをもう一度構え直して、バンブルが操縦するパワーローダーの持つ的に向かって発射するがバスターから発射されたエネルギー光弾はバンブルの顔に命中する。

 

「まずい!あれはパワーローダーの中枢部へ繋がっている!きっと爆発してしまうぞ!」

 

叫ぶイーグリード。

 

「みんな、早く下がれ!バンブルが爆発するっ!!」

 

「ほわあぁぁぁぁあああ!!」

 

バンブルは、何時ぞやの司令官の如くパワーローダー諸共大爆発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第一射撃訓練後・・・・・・・

 

「もう嫌だよ!オイラ、いくらアイリスちゃんに頼まれたってあんな目にあうのもう御免だからね!」

 

バンブルは、バラバラになってしまった状態で手術台で寝かされリペアを受けながら言う。

 

「す、すみません・・・・・」

 

アイリスは申し訳なさそうに謝る。そんなアイリスに対してゼロは、彼女を励ますように声をかける。

 

「無理もないさ。元々戦闘経験がなかったのも事実だし、あの時もカーネルのメモリーチップのおかげで戦えていたんだからな。訓練を積めばできるようになるさ。」

 

「でも、私・・・・・・・」

 

「いつまでもくよくよしているのはアイリスらしくないぞ。」

 

「うん。」

 

そんな一同の元へイーグリードがため息をつきながらやって来た。

 

「はあぁ・・・・・」

 

「どうした?イーグリード。」

 

「ゼロか。実は厄介なのがしつこくお前たちに会いたがっていてな。」

 

「俺たちに?」

 

「悪い奴ではないんだが・・・・・・文って言う鴉天狗のブン屋・・・・・つまり新聞記者なんだがかなり仕事熱心な上に真面目な上に融通が利かないんでな。」

 

イーグリードは、そう言うとホイルジャックにメンテナンスを頼みに行く。

 

「俺たちに会いたい奴か・・・・・まあ、危険な奴らでなければ誰でも構わないが。」

 

「ゼロ、射撃の練習付き合ってくれる?」

 

「あぁ。俺が一緒に見てやるから焦らずやるんだぞ。」

 

「・・・・・・・はい。」

 

アイリスの肩にゼロの手が置かれると彼女の顔は少し赤くなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

訓練後

 

「さあさあ、諸君。これが吾輩がゼロ君たちの証言を元に作ってみたライドチェイサーって乗りものだよ。」

 

ホイルジャックは、一台のバイクの様な乗り物を見せる。

 

「どうだねゼロ君。君の証言をもとに作ってみたが行けるかね?」

 

ゼロは、ライドチェイサーを見る。

 

「後は、装備さえ充実していれば使えるな。」

 

「ホウホウ・・・・・では早速開発したばかりの『ゼータキャノン』を装備させてみようかね?」

 

「何ですか、そのゼータキャノンって?」

 

「ゼロ君の使用するバスターの倍以上の威力を持つエネルギー弾を連続で発射する砲台なんだが衝撃が強力過ぎてこれにつけた場合は二、三発でバラバラに・・・・・」

 

「・・・・・・もっと安全性のある武器にしてくれ。」

 

ゼロはホイルジャックを見ながら言う。

 

「いや、それ以前にコレ、乗っても大丈夫なの?」

 

バンブルは、ライドチェイサーに乗って起動させてみる。

 

 

 

 

 

 

 

その五分後にバンブルはライドチェイサーの爆発に吹き飛ばされた。

 

「う~ん、やっぱりまだ改良がいるね。」

 

「「・・・・・・・・・」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

五日後 妖怪の山

 

「次は、できるだけ俺について来れるように動いてもらうぞ。」

 

「は、はい!」

 

それからアイリスは、主にゼロに指導してもらっていた。とは言ってもゼロは加減をしているんだが。

 

そんなゼロに気づいているのかアイリスは、とにかく無我夢中にゼロに言われたとおりの動きをやろうと必死こいていた。

 

「・・・・よし、少しずつ早くやるぞ!」

 

「はい!」

 

アイリスは、動作が速くなろうともゼロに付いて行こうとする。そのおかげで川の辺りで石に滑って川に落ちた。

 

「きゃあ!?」

 

「アイリス!」

 

アイリスの悲鳴を聞いたゼロは、急いで引き返してアイリスを抱きかかえる。

 

「大丈夫か?」

 

「平気。でも・・・・・もう少し、こうやってもらった方が嬉しいのかも・・・・・・」

 

ゼロに抱きかかえられてアイリスは少し恥ずかしそうだった。

 

「ば、馬鹿なことを言うな!」

 

ゼロも満更でもない様だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あやや・・・・・・あれが最近よくこの山に来るカップルですか。」

 

その光景を茂みの中から何者かが覗いていた。彼女の名は射命丸文。鴉天狗であり、ブン屋・・・・つまり、新聞記者でもある。彼女はゼロたちに悟られぬようシャッターを押す。

 

「これはいい写真が取れました。・・・・・・おっ、やっちゃいますか?そこでやっちゃいますか!?どれ、ベストショットにもう一枚・・・・・・・」

 

「何撮ろうとしている?」

 

「ギクッ!?」

 

こっそり二人の様子を見ていた文の後ろでイーグリードが仁王像の如く腕を組んでいた。

 

「あやや!?ここは一旦・・・・」

 

逃げようにも腕を掴まれて逃げられなくなる。

 

「あの二人に余計なことをするというのならホイルジャックが発明した『イモビライザー』とかいう奴で動けなくしてやるぞ?」

 

「勘弁してくださいよ~!私、あれの実験台にされて、外に晒された後、永遠亭の兎に顔に落書きされたんですよ!?」

 

「だったら、今度は何の実験台にされるのかな?」

 

「いや~!!やめてください~!清く正しい私が~!」

 

文は聞こえない悲鳴を上げながら、イーグリードに担がれて行くのであった。

 

 

 




アイリス強化し過ぎたかも。

実この回は昨日ぐらいに投稿したのですが修正し忘れていたので一度削除しました。


ちなみにこの回に出てきたものは・・・・・・


フォースバリア

トランスフォーマーのサイバトロン戦士、トレイルブレイカーが使用する技。あらゆる攻撃を防いでしまう。


液体窒素を出す機能

トランスフォーマーに登場するアイアンハイドの腕の機能の一つ。手を引っ込めた後に出すのだが一度自分を凍らせてしまったことがある。


胸からミサイル

〇っぱいミサイル。


拾ってきたある物

ご想像のままに・・・・・・・


エナジーアックス

コンボイ司令官が出すビーム兵器。使ったのは一回きり。


〇〇〇〇が爆発するっ!!

トランスフォーマーの名シーン。







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これまでの展開とキャラ紹介

一様これまでの展開とキャラ紹介をまとめてみました。




これまでの展開

 

第一話「幻想入り」

 

「ロックマンX5」のゼロ編終盤からのスタート。シグマとの死闘の末にイレギュラーハンター・ゼロは機能を停止する。しかし、彼が目覚めた先は幻想郷。ハンターベースとも連絡が取れず困り果てたゼロだったが魔法使い霧雨魔理沙と出会う。

 

第二話「博麗の巫女と出会う」

 

元の世界へ戻るべくゼロは、魔理沙と共に博麗神社へと向かう。しかし、博麗の巫女、博麗霊夢からの答えは「NO」だった。困り果てていたゼロだったが霊夢が数日前にアリスが似たような境遇の人物を連れて来たという証言を入手。確認するため紅魔館へ向かう魔理沙と別れて魔法の森へと引き返す。

 

第三話「初めての弾幕戦?」

 

アリスの家へと向かうゼロ。しかし、道を間違えて霧の湖へと出てしまう。近くにいた妖精二人に道を聞こうとするがそのうちの一人であるチルノから弾幕勝負を求められる。勝負に勝ってゼロはアリスの家へと向かうが・・・そこで思いにもよらない人物と再会する。

 

第四話「アイリスとの再会」

 

ゼロが見たのはかつて自分の手で亡くしてしまったアイリスだった。思わぬ再会で動揺する二人。アイリスは過去の行いでゼロに会う勇気がなく、逃げてしまう。一方のゼロもかつての体験で同じ過ちを繰り返してしまうのではないかと葛藤する。そんな二人を見ていたアリスと魔理沙は・・・・・・。

 

第五話「妖怪の山へ」

 

和解したゼロとアイリスは、いつ起こるかわからぬ事態を考え幻想郷で唯一機械を使うという河童の元へと向かう。妖怪の山で天狗たちに警戒される二人。ゼロは止むを得ず戦いに挑もうとするが意外な人物の登場で警戒は解かれる。更に河童の住処では、別の者がいた。

 

第六話「サイバトロン戦士の登場」

 

河童の河城にとりとサイバトロン戦士に出会ったゼロとアイリス。ひとまず体をスキャンして調べてもらうがゼロの体の破損は予想以上にひどかった。サイバトロンきっての科学者パーセプターに手術をするようにと言われるゼロだったが何が起こるか分からないためアイリスを先にしようとするがアイリスからも言われて受けることに。

 

第七話「シグマ再び」

 

ボディを修理している間、マインド転送装置で意識データを切り離されたゼロ。しかし、その先で死んだとばかり思っていたシグマと再び再会する。迫りくるシグマ軍団に追い詰められていくゼロだったがアイリスの介入もあって危機を脱する。アイリスはゼロを支えたいゆえに自分の戦闘用への改造を決める。

 

第八話「アイリスのドタバタ劇」

 

パーセプター、ホイルジャックの協力で戦闘用に改造されたアイリス。しかし、戦闘経験がほとんどない彼女の訓練はトラブル多発。バンブルが何度も巻き込まれて、落ち込むアイリスだったがゼロの激励で訓練を再開する。その光景を盗撮していた射命丸文であったがイーグリードに捕まってしまう。

 

*ここに付いているタイトルは本編のサブタイトルとは一致しません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介

 

ロックマンXシリーズ

 

 

ゼロ

 

元イレギュラーハンター第0特殊部隊隊長で本作の主人公。原作主人公エックスの先輩であり、戦友。「X5」のシナリオにてシグマの一撃で致命傷を負うものの彼に引導を渡し、戦友エックスに別れを告げる。

その後、死亡したと思われたが魔法の森近くのガラクタ置き場で目を覚まし、近くにあった「霧雨魔法店」で居候させてもらうことに。幻想入りしたときは戸惑いつつ、アイリスと再会したときは、「X4」でのこともあって葛藤するが魔理沙とアリスの行動とアイリスの謝罪によって再び彼女を護ることを誓う。ボディは「X5」での終盤でのこともあってかかなりひどかったらしくパーセプターとホイルジャックのオーバーホールによって修復される(但し、ブラックボックスの解析が全てできたかどうかは不明)。

 

 

アイリス

 

「X4」で登場したレプリフォースのオペレーターでゼロの旧友カーネルの妹で本作のヒロイン。「X4」のファイナルウェポン第一戦でカーネルのメモリーチップを使用、紫色のライドアーマー状のアーマーを装備してゼロに挑んだ末に死亡。これがゼロの最大のトラウマへとなる。

本編ではゼロより数日前に幻想郷に流れ着いたらしく、本編で被っていたベレー帽を紛失している。ゼロに襲い掛かった罪悪感を感じており、再会した直後は拒絶してしまう。その後、アリスと魔理沙に事情を説明、彼女らも付き添いの上でゼロの謝罪、お互いのわだかまりも氷解し、和解する。ボディ自体にはあまり破損はなかったもののパーセプターからは中枢機器が破損していると判明(おそらくX4でゼロと交戦した影響かと思われる)、にとりに修理してもらう。ゼロを護りたいという意思で戦闘用に改造してもらうが経験不足なこともありトラブルが多発している。武装は主にゼロをモチーフにしている。戦闘用に改造された後も外見はほとんど変わっていない。たまに人里の寺子屋で臨時教師をしている。

 

 

ストーム・イーグリード

 

「X」に登場する元イレギュラーハンター第7空挺部隊隊長。エックスに敗北し死亡したが、ゼロが来る一年前に妖怪の山で機能を停止していたところをにとり達率いる河童に修理される。最初は天狗たちからも厄介者にされていたようだが現在は仲間として認められている。

 

 

 

エックス

 

第一話冒頭のみに登場したXシリーズの主人公。元イレギュラーハンター第17部隊隊長でゼロの後輩にして戦友。重傷のゼロを救出に来たがシグマの一撃で重傷を負う。その後の経緯は不明だが恐らくライト博士に修復してもらったと思われる。

 

 

シグマ

 

第一話冒頭と第七話に登場。Xシリーズの主な黒幕でありラスボス。一話冒頭で重傷のゼロとエックスに致命傷を与えるがゼロの最後の一撃で倒される。その後は死亡したと思われていたが第七話で生きていたことが判明。データの世界だからと言ってシグマ軍団でゼロを窮地へと追い込んだ。データベースがサイバトロン側のものであるため、おそらくサイバトロン戦士の中に紛れ込んでいる可能性が示唆される。

 

 

 

 

 

 

東方Project

 

霧雨魔理沙

 

東方Projectの主人公。「普通の魔法使い」で「霧雨魔法店」を経営して、ゼロを最初に発見した人物。紅魔館も含めるあちこちで盗みをしていた(本人談「死ぬまで借りるだけ」)がアイリスも居候することが決まった時、彼女の手で処分されてしまった(ちなみに紅魔館から盗んだ魔導書は返却された)。

 

 

博麗霊夢

 

東方Projectの主人公。「楽園の素敵な巫女」で博麗神社に住んでいる。ゼロを一目見るだけで外の世界の住人でないと見抜くなど洞察力は非常に高い。ゼロをアイリスに再会させるきっかけを作った張本人。

 

 

チルノ

 

霧の湖に住む氷の妖精。ゼロに弾幕勝負を申し込むが敗退する。アイリスとは面識があり、彼女の授業は真面目に聞いているらしい。

 

 

大妖精

 

チルノと友達の妖精。ゼロにアリスの家への行き方を教える。

 

 

アリス・マーガトロイド

 

魔理沙と交流を持つ人形使い。ゼロが幻想郷に来る数日前にアイリスを保護した。

 

 

犬走椛

 

妖怪の山を警備している白狼天狗。イーグリードのことはかなり信頼している模様。

 

 

河城にとり

 

河童のエンジニア。アイリスの修理を行った。

 

 

射命丸文

 

鴉天狗のブン屋。ゼロとアイリスのツーショットを撮っていたところをイーグリードに捕まりお仕置きされる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トランスフォーマーシリーズ

 

 

技術者ホイルジャック

 

サイバトロンの技術者で発明家。マインド転送装置はG1本編で彼が発明したもの。アイリスの戦闘用への改造の時の武装の発案をいろいろ言うが却下されている。ある意味でマッドサイエンティスト。

 

 

情報員バンブル

 

サイバトロンのメンバーである意味マスコット的存在。口が悪いのを覗けばいい子。アイリスの練習相手になるがバラバラになる。ある意味被害者。

 

 

科学者パーセプター

 

科学者で説明がとにかく長い。アイリスのボディの改造を仕切る。

 

 

 

 

 

 

 

 




東方キャラの出番少なかった・・・・(今頃)。


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紅魔館へ行こう

Xシリーズのソフト、最近のゲーム機に使えるようにリメイクやらやってくれないかな?

正直言ってPSはもう古すぎて中古でも見つからない。


今回はネタが多いかも。

耐えられない方にはブラウザバックを推奨する。


さて、今回は、霧雨魔法店から物語を始めよう!

 

 

アイリスが戦闘用に改造されてから一週間。

 

 

彼女の懸命な努力もあって、少しずつではあるがゼロの動きについて来れるようになり、射撃も命中率が上がるなど上達し始めていた。

 

 

 

そんなある日の霧雨魔法店である。

 

 

「紅魔館に魔導書を借りに行きたい?」

 

ゼロは、魔理沙を見ながら言う。

 

「あぁ、今度の魔法薬の錬成方法が確かこの間奪・・・・・じゃなくて!返したやつに書いてあったんだ!だから、借りに行くんだぜ。」

 

「・・・・・・・そんなこと言って、また盗むんじゃないんですか?」

 

アイリスは、疑う目つきで魔理沙を見る。魔理沙は一瞬硬直する。

 

「そ、そんなことはないんだぜ!?ちょっと行って、ちょっと見せてもらって帰ってくるから心配ないんだぜ!?」

 

「「・・・・・・・」」

 

二人は、信用なさそうに見ていた。

 

「わ、私を疑っているのかっ!?」

 

「「あぁ(はい)。」」

 

「あァァァんまりだァァアァ~!!」

 

二人の返事に魔理沙は、嘘泣きと分かられながらも泣く。そんな魔理沙にゼロは呆れる。

 

「お前のことだ。どうせ、どの魔導書に書いてあったのかも覚えていないんだろ?」

 

「ギクッ!」

 

「アリスさんから聞いてはいたけど、そもそも魔理沙さんは使わないのを溜め過ぎなんですよ。使わないものなら整理しないと。」

 

「うぅ・・・・・流石はアリスのとこにいただけのことはあるぜ・・・・・・」

 

「ついこの間完成したライドチェイサーの試運転にも丁度いい機会だ。俺たちが行って、それらしいものを借りて来てやる。但し、多くても二、三冊だけだからな。」

 

「そ、それはないぜ~。」

 

「パチュリーさんから信用されるまで制限するのは当たり前です!」

 

「別にいいじゃないか!第一、お前達みたいに裏でこっそりイチャイチャしてる方が信用できないぜ!」

 

「!?なんで急にそんな話に切り替える!?」

 

「私は知ってるんだぜ?お前たちが夜、こっそり家から出て射撃の練習とかしているのを。」

 

「!?」

 

「そのときのアイリスすごく顔真っ赤だったよな?二人でその・・・・・・」

 

「「・・・・・」」

 

二人は、バスターを展開して魔理沙に向ける。

 

「えっ!?ちょっ、ちょっと待つんだぜ!?えっ、えっと・・・・・」

 

魔理沙は慌ててミニ八卦炉を探す。しかし、焦っているせいで見つけられない。

 

「探しているのはこれ?」

 

「ゲッ!?」

 

アイリスが左手に何かを持っているのを見て魔理沙は愕然とする。

 

自分のミニ八卦炉は既にアイリスの手にあったのだ。

 

「・・・・・弁明があるなら聞くぞ?」

 

「ま、待て!話せばわか・・・・・」

 

「「問答無用。」」

 

二人は同時にバスターを発砲する。

 

「ひゃあぁぁ!?」

 

もちろん、命中はさせる気はなかったがあまりの殺気のため魔理沙は無我夢中に逃げたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

霧の湖

 

魔理沙へお灸をすえた数分後。

 

ゼロは、アイリスを後ろに乗せてライドチェイサーで紅魔館へ向かっていた。

 

「流石技術者と言ったところだな。元の世界で使用していたものとほとんど変わりない出来だ。これを一から作ったと言ったらダグラスの奴、相当ショック受けるだろうな。」

 

ゼロは、ライドチェイサーに操縦しながら言う。

 

「バンブルにはちょっと悪いけど・・・・・」

 

アイリスは、この間の試作機で爆発に巻き込まれたバンブルのことを思い出す。

 

そんな会話している内に二人は、霧の湖の湖畔に聳え立つ深紅の洋館、紅魔館が見えてくる。

 

「名前の通り紅いんだな。」

 

ゼロは、その外見を見て言う。この間、魔理沙の魔導書を返却しに行ったのはアリスだったため、直に見るのは初めてだった。

 

二人は、ライドチェイサーを近くに停めると紅魔館の門の前に歩いてくる。前門の前には、華人服とチャイナドレスを足して二で割ったような淡い緑色の服を着た女性が壁に寄りかかっていた。おそらくこの館の門番だろう。

 

「おい、少し訪ねたいんだが・・・・・」

 

「・・・・・・・・」

 

ゼロは声をかけてみるが女性からの返事はない。

 

「あの・・・・私たち、用事があって来たんですけど入れてもらえませんか?」

 

「・・・・・・・・・」

 

アイリスが聞いても返事は返ってこない。不審に思った二人は、女性に近づいてみる。

 

「・・・・・・・・ZZZZZZZ・・・・」

 

「・・・・・・寝ていたのか。」

 

「すみません。起きてもらえませんか?」

 

アイリスは女性を揺さぶりながら起こす。すると女性はびっくりして飛び上がる。

 

「ひゃっ!?すみません咲夜さん!もう居眠りしませんからナイフはやめて!!」

 

「きゃっ!?」

 

飛び起きた女性に驚いてアイリスは尻餅をついた。

 

「はっ!?だ、大丈夫ですか!?」

 

女性はアイリスに手を貸して起こす。

 

「あっ!す、すみません!てっきり咲夜さんが買い物から帰って来たのかと思って・・・・」

 

「は、はい。大丈夫です。」

 

彼女の驚く様子を見る限り、咲夜という人物は余程恐ろしいのだろうか?ゼロは、少なくとも彼女の上司か何かと考えた。

 

「ところであなた方は?」

 

「あぁ、俺はゼロ。こっちはアイリスだ。」

 

「アイリスです。」

 

「これはどうも。私の名前は紅美鈴と言い、ここで門番をしているものです。」

 

美鈴は、頭を下げて言う。

 

「門番が居眠りをしていいのか?職務放棄をしているようにしか見えんが・・・・」

 

「いや・・・・何しろここら辺は普段平和なもんですから。お恥ずかしいところを見せてしまいました。」

 

美鈴は、恥ずかしそうに言う。

 

「あの早速なんですが私たちここに借りたいものがあって来たんですけど入ってもいいですか?」

 

「えっ?あ、はい。こちら側としては問題さえ起こさなければ構いませんよ?」

 

「では、入らせてもらう。」

 

「どうぞどうぞ・・・・・・あっ、ちなみにさっき私がしていたことは咲夜さんには内緒にしてくださいよ?また頭にナイフ刺されると痛いので。」

 

美鈴に念入りに頼まれるとゼロとアイリスは、門を通って行く。門を通り過ぎると広い中庭が広がっていた。

 

「綺麗なお庭・・・」

 

アイリスは、綺麗に手入れがされている中庭を見て感心した。二人は中庭を通り過ぎると洋館の入口へと入る。

 

「・・・・・中も紅いのか。」

 

「でも、お屋敷の中も綺麗なのね。」

 

「しかし、こうも広くてはどこへいけばいいのかさっぱり・・・・・・!?」

 

二人が困っていた時、少し離れたところからか爆発音がした。

 

「何の音?」

 

アイリスは不思議そうに言う。

 

「爆心地はここからそう遠くはない様だ。しかし、一体何が・・・・・・・・」

 

「ゼロ、行ってみましょう。」

 

二人は、爆発音がした方へと走って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅魔館 エントランスホール

 

「フラン、いい加減に白状しなさい!!あなたが食べたんでしょ!」

 

「私じゃないもん!それよりお姉様の方が私の食べたんだもん!!ずるいよ!」

 

ゼロとアイリスが爆発音のした部屋へとたどり着くと翼を持った二人の少女が広い空間の中を飛び回りながら喧嘩?していた。

 

離れたところには、呪文を唱えている長い紫髪のゆったりとした服を着た少女、そして、その少女の隣で悪魔の翼を生やした赤髪の少女が焦った様子で見ていた。

 

「・・・・・・早く、咲夜帰って来てくれないかしら?流石にこうも結界を張り続けるのは辛い・・・・」

 

「が、頑張ってくださいパチュリー様!?パチュリー様が倒られたらもう紅魔館はお終いです!!」

 

ゼロは、その二人の方を見る。

 

「あの・・・すまないが・・・・・」

 

「あぁ、悪いけど後にして。こっちはこっちで今手が離せないの。」

 

「お前がパチュリーか?」

 

「えっ?そうだけど。」

 

パチュリーは、集中していたせいかやっとゼロたちの存在に気づく。

 

しかし、そのせいで結界にヒビが入る。

 

「はっ!結界が!」

 

パチュリーは慌てて結界を張り直そうと魔導書を捲り、呪文を唱え直す。

 

「一体何がどうなっているんだ?」

 

「悪いけど聞くならこあに聞いて!」

 

二人は、こあと呼ばれた少女の方を見る。

 

「え、えっ!?えっとですね・・・・」

 

仕方なく彼女はどうしてこうなったのかを説明する。

 

 

 




スカーレット姉妹の喧嘩の巻。

正直言ってここでフォルテ出そうとしていた。




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吸血鬼姉妹の喧嘩

東方のソフトがほとんど古すぎて遊べるのが少ない・・・・・何故だ?


ゼロたちが来る数時間前の紅魔館

 

「おやつ~!おやつ~!」

 

紅魔館の主であるレミリア・スカーレットは、吸血鬼である。

 

とは言っても見た目の通りまだ子供みたいなもので普段は年頃の少女のように身近なことでよくトラブルが起きる年頃でもある。それが一人ならまだしも姉妹がいるなら尚更だ。

 

この日、彼女は楽しみにしていたおやつを取りに厨房に向かっていた。

 

普段館を仕切っているメイド長の咲夜は、人里に買い足しに行っているため今日は自分で間食を取りに行かなければならない。

 

しかし、本日の間食。人里で話題のビッグプリンアラモードという一日数個限定の販売の洋菓子なのだ。

 

普段は、妖精メイドを無理やり取りに行かせる彼女でもこの日ばかりは自分の足で取りに行くと決めていた。

 

厨房に着くなり彼女は、早速器を用意する。そして、冷蔵庫にしまってあるプリンの器を取り出そうとする。

 

「プリン~プリ~ン!私のビッグプリ・・・・・・・・えっ?」

 

だがそこにはプリンの器がどこにもなかった。

 

不審に思った彼女はあちこちを探した出した。

 

器にわざわざ『レミリア』と自分の名前まで書いておいたのだ。なくなるはずがない。

 

五分もして厨房のゴミ箱に彼女の名前が書いてあった空っぽの器を発見。

 

「・・・・・・・」

 

これを見た彼女は怒り爆発。その直後に妹であるフランドール・スカーレットが怒りの形相で厨房に入って来た。

 

「「フラン(お姉様)!!」」

 

二人は同時に、お互いのことを睨み合う。

 

「「私のプリン(イチゴパフェ)食べたでしょ!!」」

 

二人の怒りは収まらない。

 

「「貴方(お姉様)が食べたんでしょ!!」」

 

「私は知らないわよ!貴方が食べたんでしょ!」

 

「知らないもん!お姉様が食べたんでしょ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・っという流れでお二人は、言い合いになってとうとう弾幕勝負にまで発展してしまって今に至るというわけです。」

 

“こあ”こと小悪魔は、二人に説明する。

 

「・・・・・そんな小さなことで喧嘩していたのか。それも屋敷がふきとびかねない規模で。」

 

ゼロは、二人の喧嘩を見ながら言う。これが姉妹喧嘩だというのには限界があるような気がする。

 

彼女たちがレプリロイドだったら確実にイレギュラーに認定・・・・・・いや、見ただけでイレギュラーとして排除されてもおかしくない。

 

「姉妹同士で争うなんて・・・」

 

アイリスは、複雑そうな顔で二人を見ていた。ゼロには、なぜそういう風に見ているのか理解できていた。

 

彼女にも兄がいた。

 

その兄も軍人としてのプライドが高過ぎる為に融通の利かない一面があったが妹で会ったアイリスに対しては良き兄であった。ゼロが知っている限りでも二人が言い争う所は見たことがない。それ故に他の姉妹とはいえ争っているところを見ると苦しく感じるのだ。

 

「・・・・・・なんとか彼女たちの喧嘩を止めてお互いの話をちゃんと聞くという事はできないのか?」

 

「無理ですね。お嬢様たちは一度喧嘩すると雨が降るか、咲夜さんが止めに入るか、霊夢さんたちを呼んでくるかしないとやめませんし。後は・・・・・パチュリー様の魔法で喧嘩を中断させるぐらいなんですけど今の状態では紅魔館を破壊しない様結界を維持するのが精一杯ですので・・・・」

 

「あの・・・・・・その維持する方の役割。私が変わりますか?」

 

「「「えっ?」」」

 

三人は同時にアイリスの一言で驚く。

 

「この間戦闘用に改造されたとき『フォースバリア』の説明聞いたから時間稼ぎぐらいはできます。」

 

「何を言っているんだアイリス!?確かにパーセプターの説明では、空間全体を覆うということはできるがその分お前の体に負担がかかるんだぞ!」

 

「でも、私このままあの二人が争っているところを見たくないの。姉妹同士で喧嘩するなんて・・・・・」

 

アイリスの言葉でゼロは、何も言えなくなる。

 

確かにこの喧嘩が続けば建物自体が崩壊しかねないし、大きな騒ぎになりかねない。

 

しかし、パーセプターの話では長時間バリアを張り続けた場合アイリスの体に負担がかかってしまう。ゼロはそれが心配なのだ。

 

「・・・・・・別にそんなに長くかかる呪文じゃないから少しの間変わってくれるなら助かるわ。」

 

そんな心配しているゼロを他所にパチュリーはアイリスの提案に乗る。

 

「はい。」

 

「アイリス・・・・」

 

「大丈夫、心配かけるようなことまでにはしないから。」

 

アイリスは、パチュリーの前に立つ。

 

「私が結界を解くと同時にここら一帯をその何とかバリアで包み込んでその間に私は、呪文でレミィたちを止めるから。」

 

「分かりました。」

 

「いい?いくわよ。」

 

パチュリーは、一旦結界を解く。同時にアイリスは体内に内蔵されている『フォースバリア発生装置』を作動させる。波紋のように発生するバリアは結界に変わって吸血鬼姉妹を包み込む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなことにも気づかない二人は、荒い息を上げながら決着を付けようとしていた。

 

「はあ・・・はあ・・・・フラン、貴方見ないうちに弱くなったんじゃないの?私よりも力があったはずのあなたが私よりも息が上がるなんて・・・・・・・」

 

「お、お姉様が強くなったんじゃないの?私は昔から弱くなってなんかいないのに・・・・・・・」

 

二人は、紅魔館が吹き飛ぼうともお構いなしにお互いのスペルカードを唱え始める。

 

「ここで決めるよ!スペルカード、『禁弾「過去を刻む時計」』!!」

 

「貴方こそ覚悟しなさい!スペルカード、『神術「吸血鬼幻・・・・・えっ?」

 

レミリアがスペルカード宣言をしようとした瞬間、彼女の頭に何か冷たいものが当たる。

 

「えっ?」

 

「何々?」

 

二人は、勝負を中断して上を見上げる。すると流水が二人に降りかかった。

 

「「きゃあああああ!?」」

 

二人は喧嘩していたことを忘れ、大慌てで逃げようとするがフォースバリアのせいで逃げられないことに気づく。

 

「パチェ~!!お願いだから出して~!!」

 

レミリアは慌てて言う。

 

「二人は何で慌てているんだ?」

 

「吸血鬼は流水に弱いのよ。つまり、人工的に室内に雨を降らせばたちまち大慌てというわけ。アイリス、もうバリアを解いてもらって結構よ。」

 

「はあ、はあ。」

 

アイリスは、バリアを解除すると膝をつく。ゼロは慌てて駆け寄る。

 

「大丈夫か?」

 

「うん。訓練だと自分を包むぐらいの範囲しかやったことがなかったから・・・・でも、少し疲れちゃった。」

 

「無茶はするなと言った筈だぞ。」

 

「ごめんなさい。」

 

そんなゼロたちを他所に服が濡れたレミリアたちは不満な顔でパチュリーのところへと来る。

 

「ちょっとパチェ!どうして邪魔なんてしたのよ!」

 

「・・・・・全く。レミィ、喧嘩するのはあなたたちの勝手だけど場所を考えてやってほしいところだわ。結界を張って被害を食い止めている私の身にもなってちょうだい。」

 

「だってフランが・・・・・」

 

「私じゃないもん!やったのはお姉様の方だもん!」

 

二人はまた喧嘩を始めようとする。

 

「あの・・・・・」

 

「「うん?」」

 

「私が言う事じゃないけどまず落ち着いて話をした方がいいんじゃないかな?」

 

アイリスの言葉で二人は沈黙する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所を変えてレミリアたちは、それぞれの話を始める。

 

レミリアのプリンの話も含め、フランもおやつとして食べる予定だったイチゴパフェの入れてあった箱が外に捨てられていたのが始まりだという。

 

彼女曰く、「外に捨てられているのなら一番の可能性は美鈴の可能性はあるものの美鈴は厨房に入る機会が少ないため低い。しかし、パチュリーも図書館に引き籠っているためあり得ない。そして、この場にいない咲夜を覗けば残った犯人の可能性は姉であるレミリアしかいない。」という事だ。

 

「・・・・・話も聞かずにお互い犯人だと決めつけるとはいかんことだな。」

 

ゼロは、レミリアとフランを見ながら言う。

 

「だって・・・・・」

 

「楽しみにしていたんだもん・・・・」

 

二人は不満そうな顔で言う。そんな二人に対してアイリスは優しい声で声をかけた。

 

「その気持ちはわかるけどちゃんと話さないで喧嘩をするのはよくないわ。」

 

「でも・・・」

 

「かけがえのない姉妹なんだから、お互いの話を聞かなくちゃダメなのよ?」

 

「「うっ・・・・」」

 

アイリスに注意されて二人は返す言葉がない。

 

(・・・・・・・なんかレミィたちが親に怒られている子供にしか見えないわね。)

 

パチュリーはその光景を見て何となくそう見えた。

 

「さあ、お互い疑ったことをちゃんと謝って。」

 

「・・・・・・お姉様、ゴメンなさい。」

 

「・・・いいのよ。私もちょっとムキになっていたから。私もゴメンなさい。」

 

レミリアとフランはお互い頭を下げて謝った。

 

「はい、これで仲直り。」

 

「・・・・・しかし、一体誰がこんなことをしたんだろうな?」

 

ゼロは、首をかしげながらふと思う。

 

「ただいま帰りました、お嬢様。」

 

そこへ一人のメイドが部屋に入って来た。

 

「あっ、お帰りなさい咲夜。」

 

(あの少女が美鈴が言っていた咲夜という上司か。結構温厚そうな感じがするが・・・・・・)

 

ゼロが咲夜を見ながらそう思った。

 

「なんか騒いでいたようでしたが何かあったんですか?」

 

「あぁ、実は・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少女説明中・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう言う事でしたか。」

 

咲夜は納得したかのように言う。レミリアとフランは不思議そうな顔で見る。

 

「実は、お二人のデザート、昨日魔理沙が屋敷に忍び込んだ時に盗み食いされたようなんです。仕方なく、それも含めて今日人里へ買いに行ったのです。」

 

「「・・・・・・・・」」

 

二人は、思わず顔を見合わせながら唖然とした。

 

「あっ、そう言えば昨日も何冊か図書館から持っていかれていました。」

 

小悪魔も思い出したように言う。しかし、一番驚いていたのはゼロたちの方だった。

 

「・・・・・いや、それは何か変だぞ?昨日家に戻ってきたときはそれらしき本はなかった・・・・・まさか・・・・」

 

思い出してみれば昨日は妖怪の山にイーグリードと模擬戦をしていたためいなかった。アイリスも寺子屋に行っていたので昨日の昼間魔理沙が何をしていたのかは知らない。その空白時間で行動していたとなれば・・・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゼロの奴、二人揃って遅いな。専ら咲夜とかに警戒されたか?」

 

日が暮れる中、家の中の見知らぬ部屋で魔理沙は、そんなことを言いながら何かを練成しようとしていた。よく見るとテーブルの床に隠し扉があった。

 

「へっへへ・・・・一昨日、霊夢を通じて萃香に地下室を造らせといて正解だったぜ☆ここなら盗んでいても閉じちまえばバレないからな。今日は数冊で我慢して明日出かけたときにまた取りに・・・・・おっ?」

 

魔理沙が地下室の扉を閉じたと同時に玄関からノックの音がした。

 

「やっと帰って来たか。どれどれ、どんな魔導書を借りて来て・・・・・・・」

 

魔理沙は玄関を開けた瞬間目の前が真っ白になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「魔理沙、お前は最早イレギュラーだ。」

 

「ごめんなさい、魔理沙さん。ちゃんと反省してください。」

 

「魔理沙~!よくも私のプリンを~!」

 

「魔理沙、酷いよ!フランのイチゴパフェを食べちゃうなんて!」

 

「魔理沙、今回は私が直々に返してもらいに来たわよ。」

 

「昨日は忙しくて言えなかったけどお嬢様たちのデザートを食べた罪、償ってもらうわよ?」

 

 

「・・・・・・・・・・・・・あれ?」

 

 

そこには、戦闘態勢万端のゼロ、アイリス&紅魔館組の面子が待ち構えていた。

 

 

 

 

 

 

 

その後、魔理沙が意識を取り戻したのは永遠亭の病室ベッドだったという。

 

全身包帯ぐるぐる巻きで。

 

ちなみに退院後、ゼロたちから「今後は、紅魔館周辺を見回るようにするから下手に忍び込まないように。」と忠告された。

 

 




う~ん・・・・・Xの漫画版中古で探してみたけど見つからない。

思えば、ロックマン系ってアニメ展開している作品少ないんだよなぁ・・・・・。


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壊れかけの龍

今回はXキャラから追加。

ついて来れない方はブラウザバック。



????

 

・・・・・・俺は愚かだった。

 

戦いたいという本能を奴(シグマ)に付け込まれ、大戦の引き金を引いてしまった。

 

しかし、アイツは、全力で俺に挑んでくれた。

 

そのおかげか俺は、負けたとはいえ満足だった。

 

・・・・・・故にここで生き延びていることを恥と思っている。

 

奴との戦いで散ったはずの俺は、この薄暗い空洞の中で目を覚まし、挑んでくるものを容赦なく蹴散らして行く日々。

 

だが、それも限界に近づいてきている。

 

元々破損していた体は、満足に修理もしていない上に戦うたびに悪化していっている。

 

おそらくもう長くはもたないだろう。

 

「アンタが噂の龍の姿をした新入り妖怪かい?」

 

また、別の相手が来たか。見た目は女だが気迫は今までの相手とは違う。

 

今度のはかなりの腕のようだ。

 

俺は、体から火花が出ながらも立ち上がる。

 

「・・・・・・アンタ、随分ボロボロのようだけどそれで満足に動けるのかい?」

 

「・・・・・生憎、治せる医者がいないんでな。」

 

俺は、そう言いながら彼女に向かって構えを取る。これが最後の相手だ。

 

「言っとくけど私たち“鬼”っていう奴は手加減できない性分でね。ケガ人でも容赦しないよ?」

 

「命がけで戦ってこそ意味がある。全力でかかってこい!」

 

俺は、満足に動かない体を酷使して挑む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妖怪の山 にとり宅

 

ゼロが紅魔館一同と魔理沙に制裁を加えて数日後。

 

彼は、アイリスと共にパーセプターから呼び出しを受けていた。

 

「調査?」

 

「あぁ、幻想郷には、地底界、天界、冥界という場所があるだよ。ひょっとしたら我々以外にこの世界に迷い込んだ者がいないとも言い切れないからね。調査しようと思うんだ。」

 

「・・・・・それで最初はどこから行くんですか?」

 

「天界や冥界は、そうそう立ち入りできるような場所じゃないからね。だから今回は、君たちには地底界を調査してもらいたいんだよ。」

 

「行き方はわかるのか?」

 

「この妖怪の山の地下さ。洞窟の中から入って行けば地底界に繋がっているよ。ただ、途中で分かれ道も多い上にライドチェイサーじゃ通り抜け出来ない場所だからね。気をつけてくれ。」

 

「はい。」

 

二人は納得するように返事をするとホイルジャックは何かを持ってきた。

 

「さあてと、ここで吾輩の新しく開発した新型フットパーツ『クイックダッシュ』の出番と。コイツは今までのダッシュ機能を底上げして、短時間ならホバリング走行もできるようになる。さあさあ、お二人さん早速フットパーツの取り換えを・・・・・」

 

「また誤作動とかしないだろうな?この間のロケットブースターは危うく足が木っ端みじんになりかねなかったからな・・・・」

 

「なあに、心配無用!ランボルのロケットブースターを参考に再設計したから問題ないよ!」

 

ホイルジャックは、意気揚々に二人のフットパーツを換装する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パーツ交換中・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゼロとアイリスは、パーツの取り換え後調子を調べてみたが特に問題は起きなかった。

 

「とりあえず足から煙が出てくるという心配はなさそうだな。」

 

「じゃあ、洞窟まではオイラに乗って行けばいいよ。」

 

バンブルはそう言うと車にトランスフォームしようとする。

 

「ぎゃああぁぁぁぁあ!?」

 

「なんだ?」

 

「にとりさんの悲鳴だわ!」

 

外の方からにとりの悲鳴が聞こえたため、ゼロとアイリスは外に出てみる。

 

外ではにとりが腰を抜かして怯えていた。

 

「にとり、一体どうしたんだ?」

 

「お、鬼・・・・・・・」

 

「鬼?」

 

ゼロは前の方を見る。そこには何かを担いだ角の生えた女性が立っていた。

 

「なんだい?取って喰おうというわけでもないのに私を見て怯えるなんてひどいね。」

 

「あのお名前は?」

 

怯えているにとりの代わりにアイリスが聞く。

 

「私は星熊勇儀。まあ、見ればわかると思うけど鬼だ。ちょいとその河童に用事があって来たんだ。」

 

ゼロは勇儀の言葉を聞いてにとりの方を見る。

 

「・・・・・・用があるのはわかったがどうしてにとりはこんなに震えているんだ?」

 

「あぁ・・・・・その昔、鬼はこの山を支配していた過去があってね。私もその中で最強を誇っていた元四天王の一人さ。」

 

「・・・・・そうなのか。」

 

「まあ、鬼の数なんてもうそんなにいないからこうやって表に出ること自体少ないんだけどな。こんなところに来ること自体珍しいから何されるかわからず怯えているのさ。」

 

「それで用事は何なんですか?」

 

「おっと、いけねぇ。コイツを直してほしいんだ。」

 

勇儀は担いでいた何かを一同の目の前に置く。するとゼロとアイリスは唖然とした。

 

龍の姿をしたそれは、手足が捥ぎ取れた状態で機能を停止していた。

 

「ど、ドラグーン!?」

 

ゼロは思わずその名を呼んだ。

 

「あ?アンタの知り合いかい?」

 

「貴様、いったい彼に何をしたんだっ!?」

 

ゼロは思わず勇儀に警戒する。

 

「ちょっ、ちょっと待ちな!私は確かにコイツに弾幕勝負をしたけどコイツ自身私と会ったときはボロボロだったんだ。別に何もしちゃあいないよ!」

 

勇儀は何か誤解されていると思い言う。何か騒がしいと思ったのかそこへイーグリードが飛んできた。

 

「どうしたんだゼロ?ずいぶん騒がしいようだが・・・・・・・ドラグーン!?」

 

「全くどいつもこいつもうるさく言うね・・・・・。これだから地上にはあまり出たくないんだ・・・・・・」

 

勇儀は、やれやれとため息をつく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

にとり宅

 

「えっ!?じゃ、じゃあ、アイツはゼロたちの知り合いなの!?」

 

しばらくしてようやく落ち着いたにとりが寝かされているドラグーンを修理しながら言う。

 

「あぁ、マグマード・ドラグーン。元イレギュラーハンター第14特殊部隊隊長。イーグリードと同じ俺とエックスは愚かハンター上層部からも信頼が厚かった別名“爆炎の武道家”。だが、武道家故に本心をシグマに付け込まれ、俺たちを裏切ってレプリフォース側に着いた。・・・・・だが、俺に敗れたときはそのことについて謝罪の言葉を送っていたよ。」

 

ゼロは、あえてドラグーンがレプリフォース大戦の原因であったことを伏せておいた。ここで言ってしまえばアイリスにとっては兄を失う原因を作った元凶、ここにいるメンバーには戦争を引き起こしたイレギュラーという見方が強まり、彼が回復した場合何をされるかわからない。

 

しかし、それを察したのかアイリスはゼロの表情を窺う。

 

「・・・・・ゼロ、貴方何か隠してない?」

 

「・・・・い、いや。そんなことは・・・・・・」

 

「私に心配させないようにしているのはわかるけど隠し事はしないで。」

 

「・・・・・・・・・」

 

「話してやれ、ゼロ。」

 

「!?」

 

ゼロが後ろを振り向くと修理中のドラグーンが再起動して起き上がった。

 

「ど、ドラグーン!?」

 

「お前が気にすることじゃない。それに彼女には真実を知る権利がある。俺がレプリフォース大戦の原因を作った張本人だとな。」

 

「「「「「えっ!?」」」」」

 

ドラグーンの一言でその場が静まり返る。

 

「フン、思えばあの時シグマの誘惑に乗せられた自分が情けない。武道家故にお前とエックスに命を懸けて戦って勝利したいという欲望でスカイラグーンを墜落させる原因を作っってしまった。」

 

ドラグーンは、ボロボロの体で力のない声で言う。そんなドラグーンの方へアイリスは黙って近づいていく。

 

「アイリス?」

 

「・・・・・」

 

「・・・・憎いだろうな。レプリフォース全体がイレギュラーに認定され、あの大戦を引き起こす原因がここで生きているのだからな。さっきの話を聞くからにカーネルも死んだようだしな。」

 

「・・・・・」

 

アイリスは、腰に付けているセイバーを取って展開する。

 

「斬るなら斬っても構わん。見ての通り今の俺は満足に動くこともできないのだからな。」

 

ドラグーンは、黙ってセイバーを自分に向けるアイリスに向かって言う。アイリスは黙ってセイバーを振り下ろそうとする。

 

「アイリス、やめろ!!」

 

ゼロは思わず彼女を引き留めようとするがアイリスの握っているセイバーはドラグーンへ振り下ろされる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・

 

セイバーは、ドラグーンの肩を掠めただけだった。

 

「・・・・・・・何故斬らない?」

 

ドラグーンの質問にアイリスは顔を上げずに答える。

 

「・・・・・・・ゼロから聞いたの。兄さんは、軍人としての誇りを持って戦ったって。確かにあなたがあの事件を引き起こさなければ私も兄さんもゼロと戦わないで済んだかもしれない。でも、それはもう過ぎてしまったこと、戻すことはできない。貴方をここで斬っても兄さんは帰って来ません。」

 

「・・・・・。」

 

「それに・・・・私だって本当はゼロの傍に居ちゃいけないはずだった。私は、彼に武器を向けたから。ゼロは、そんな私を受け入れてくれた。だから、今こうして一緒に居ることができる。」

 

「・・・・お前の兄を死なせるきっかけを作った俺を許すというのか?」

 

「貴方は、本当はいい人です。ただ、その誇りを利用されてあの悲劇を起こしてしまった。その犠牲になった人たちに顔向けするためにも・・・・生きてください。」

 

アイリスはそう言うと外へ出て行ってしまった。

 

「アイリス!」

 

ゼロも慌てて追いかけて行く。

 

ドラグーンは、その一言で呆然とした。

 

「まさか、あんなことを言われるとは・・・・・っとでも思っているんだろ?」

 

そんなドラグーンにイーグリードは言う。

 

「イーグリード・・・・・」

 

「お前は確かに取り返しのつかないことをした。だが、俺たちは今この場で生きている。犠牲になった仲間の分まで誰かのために生きていこうとするのは、償いになるとは思わないか?」

 

「・・・・・・しかし」

 

「彼女だってゼロに武器を向けて、戦いの末に死んだ。ゼロも彼女もその現実を受け入れてお互いのためにできることをしようとしている。お前だってできることがあるんじゃないか?」

 

「・・・・・・・・・・そうかもしれないな。」

 

「今は兎に角、修理してもらえ。動けないと何もできないんだからな。っというわけだからにとり、修理を再開してくれ。」

 

「・・・・・えっ?あ、うん!わかったよ!さあ、また、ここで寝てね。」

 

にとりに言われるとドラグーンはまた手術台に寝る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方外では

 

「・・・・・・・・ごめんなさい、ゼロ。」

 

アイリスは、ゼロに抱きしめられながら泣いている様だった。

 

「お前のせいじゃない。俺が話そうとしなかったのが悪かったんだ。すまない。辛いことを思い出させてしまったな・・・・。」

 

「ゼロ・・・・・・私・・・・本当に・・・・」

 

「言っただろう?護るって。だから、俺の傍に居てもいいんだ。・・・・・・いや、居てほしいんだ。」

 

「・・・・・うん。」

 

二人は、抱き合いながらお互いの絆を再確認し合った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・流石にこれ記事に載せたら失礼ですね。見なかったことにしましょう。まあ、勇儀さんが地上に来ただけでも驚きものですし。」

 

その様子を離れたところから見ていた文は、こっそりその場から退散していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ランボルのロケットブースターについて知りたい方はトランスフォーマー第三話をどうぞ。


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黄色い悪魔と悟り妖怪

今更気づいたけどVAVAがモノアイなのかツインアイなのか謎。


ドラグーンの修理の最中、ゼロたち三人は、勇儀が地底界に帰るという事もあって地底の旧都まで同行することになった。

 

本来は、地上と繋がる道も地底の妖怪たちの住処の間近であるため、人間なら襲われる可能性があるのだが勇儀が一緒に居ることもあって、何も出てくる様子はなかった。

 

「結構冷たいもんなんですね。」

 

アイリスは、洞窟と言ってもおかしくない道を移動しながら言う。

 

「オイラのいた世界だったら、インセクトロンの一匹や二匹・・・・・いや、数百匹住んでいてもおかしくない広さだな。」

 

「なんだ?そのインセクトロンというのは?」

 

「オイラたちサイバトロンを脅かすデストロンの一員なんだけどなんでも食べちゃう大食いのロボット昆虫で食べたものはエネルギーに変えちゃうんだ。それどころか自分たちの仲間も勝手に作っちゃうから何百匹にも・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

ゼロは思わず、シグマの大群のことを思い出して身震いした。

 

「そう言えば、この辺で最近変な妖怪を見たって話があったね・・・・・・」

 

勇儀は、歩きながら思い出したのかのように言う。

 

「妖怪?ドラグーンのことじゃないのか?」

 

「確かにアイツの話もあったけどソイツだけは別もんさ。噂なんだが数は五匹でかなりの暴れん坊だって・・・・・」

 

「・・・・・・・なんかダイノボットたちを思い出すな。」

 

バンブルは、思わず言う。

 

「何?ダイノボットって。」

 

「ホイルジャックとラチェットの共同で製作した恐竜にトランスフォームするサイバトロン戦士だよ。まあ、頭はアレだからいつも基地を壊すやら仲間を吹き飛ばすやらで困っているけど・・・・・」

 

アイリスの質問にバンブルは思い出すように答える。

 

「・・・・・確かにあのホイルジャックなら作れてもおかしくないな。それで勇儀、その妖怪というのはどこに住み着いているんだ?」

 

「う~ん、あまり勧めないけど旧都の中央に建っている悟り妖怪の館にペットとして最近飼われたとか飼われてないとかって聞いているねぇ・・・・・・まっ、風の噂だがらあてにはならないんだけど。」

 

「どうして、勧められないんですか?」

 

「悟り妖怪って言うのは周りから嫌われている存在なのさ。相手の心を読んじまう上にうっかりと話しちまう、だから、世間に目もくれず屋敷の中でペットと一緒にひっそりと静かに暮らしているのさ。」

 

「・・・・・心を読むか。」

 

ゼロは、どうも実感がわかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地底界 旧都

 

「ここが旧都か。」

 

ゼロは、旧都の商店街を見ながら言う。地下という事もあって人里に比べたら少し暗い感じがするが独特の雰囲気を漂わせていた。

 

「ここをまっすぐ行けば地霊殿に辿り着けるさ。」

 

勇儀はそう言うと別の道を行こうとする。

 

「あれ?勇儀さんは一緒には来てくれないんですか?」

 

「私はこれから飲み仲間と飲む予定があるんでね。それに悟り妖怪と鬼は相性が悪いのさ。あんたたちもせいぜい怒らないように気を付けな。」

 

「は、はあぁ・・・・・」

 

勇儀は、笑いながら去って行く。

 

「・・・・・・どうしようか?」

 

バンブルは二人の方を見て言う。

 

「気をつけろと言われても行かなくてはならないんだ。このまま地霊殿へ行く。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三人は地霊殿まで歩いて行くことにした。バンブルが車にトランスフォームして移動するという手段もあったが排気ガスが溜まって環境に悪影響を与えるといけないというわけでやめることにした。

 

しばらく歩いて行くと大きな洋風の館が見えて来た。

 

「ここか。」

 

ゼロは館の前で止まる。

 

「・・・・・・・地下ってこともあるけど周りが静か過ぎてオイラ、なんか怖くなっちゃったよ。」

 

「二人は、ここで待っていてくれ。俺が直接聞いてくる。」

 

「「えっ!?」」

 

ゼロの言葉に二人は思わず驚く。

 

「相手は、心を読む妖怪だ。レミリアや勇儀とはわけが違う。何を言われるのかわからんからな。それにバンブルは大きすぎて屋敷に入れない。」

 

「ひどいな・・・・・オイラ、これでもサイバトロン戦士の中では小柄なんだよ?」

 

ショックを受けたように言うバンブルに対してアイリスは何か納得いかない様子だった。

 

「どうして私は一緒に行っちゃダメなの!?」

 

「アイリス、悟り妖怪は俺たちの心を読む上に何を言ってくるのか分からないんだ。君にまた辛い思いをさせるわけには・・・・・」

 

「大丈夫!」

 

ゼロの言葉を遮るようにアイリスは言う。

 

「アイリス、だが・・・」

 

「ゼロだって辛いことたくさん体験してきたんだもの。そんなゼロ一人だけで行かせて、私だけ外で待っているなんて・・・・・私は絶対に嫌。」

 

「・・・・・」

 

「それに私、貴方を支えるって決めたもん。だから、一緒に行かせて。お願い。」

 

アイリスは、ゼロの手を握りながら言う。その顔は真剣そのものだった。

 

「・・・・・そこまで言うなら無理に止めたりはしない。俺から離れるんじゃないぞ。」

 

「うん。」

 

「あの・・・・・オイラ、その辺見回りして来るよ。なんかのけ者にされている気がするし。」

 

バンブルはそう言いながら、二人から離れていく。

 

二人は、門を開けて地霊殿の中へと入って行く。

 

(紅魔館と違って門番がいないのか・・・・・・ここに入ってきている段階で既にこちらの考えを呼んでいるというのか?)

 

ゼロは、玄関を開けて中を覗いてみる。

 

中は、紅魔館よりも落ち着いた色どりをしているがやはりどこか不気味さを感じさせる。

 

「あの・・・・・・ごめんください。」

 

アイリスは、声をかけてみるが返事が返ってくることはない。

 

「・・・・・・誰もいないのかしら?」

 

「いや、留守なら戸締りぐらいはしておくはずだ。それにしてもこの静けさ・・・・かえって不気味だな。」

 

ゼロは、屋敷の中へと踏み入れようとする。

 

「・・・・・・・?ゼロ!伏せて!」

 

「何?・・・・・!?」

 

アイリスに言われてゼロは伏せる。伏せた瞬間自分の頭上を黄色い謎の物体が通り過ぎる。

 

「何だアレは・・・・・・また来るぞ!?」

 

頭を上げようとした束の間、黄色い物体は次々と二人の元へと向かってくる。ゼロはふと以前この物体によく似た動きをした敵のことを思い出す。

 

「コイツまさか・・・・・」

 

ゼロは、アイリスを引っ張って玄関の方でしゃがみ込む。黄色い物体は二人の目の前で次々と合体し、巨大な体を形成し、胴体部から巨大な一つ目を出す。

 

「ブモ―――――――ッ!!」

 

黄色い奇妙なモンスターは二人の方を見てのしのしと歩いてくる。

 

「やっぱりな、あの時戦った奴にそっくりだ。」

 

ゼロは、幻想郷へ来る前に奇妙な空間で戦った黒いモンスターのことを思い出す。色を覗けば合体するパターンはほぼ同じだ。

 

「ブモ ブモモモモ ブモ!!」

 

「・・・・・何言っているのかしら?」

 

「俺にもわからん。ただ、俺たちのことを敵だと言ってるのは確かだ。」

 

ゼロは、セイバーを引き抜く。アイリスも続いてバスターを展開して構える。

 

「気をつけろ、奴は一定以上のダメージを受けると身体をさっきみたいに分裂させて攻撃して来る。」

 

「うん・・・。」

 

「ブモモ? ブモ ブモモモモモ――――――ッ!」

 

黄色いモンスターはゼロたちに向かって歩いてくる。

 

「奴の急所は、あの目だ!他は狙っても効き目がないから注意しろ!」

 

「はい!」

 

ゼロは、セイバーを構えてモンスターに向かって駆ける。対するモンスターはゼロに向かって腕を伸ばす。

 

「はあぁぁぁぁ!!」

 

「ブモ―――――――――――――――ッ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「屋敷の中での争いごとはやめてもらえませんか?」

 

「「!?」」

 

「ブモッ!?」

 

突然の第三者の声に、始まりかけていた戦闘は中断する。ゼロたち2人が屋敷の中央の階段を見ると薄紫の髪をした少女がゆっくりと降りて来ていた。

 

「あれは・・・・・」

 

黄色いモンスターは少女の方へのしのしと歩いて行く。 

 

「ブモモ ブモ!ブモモモモモモ 」

 

「・・・・屋敷に勝手に上がり込んできたから追い出そうとした・・・・ですか。でも、あなたが暴れたら後片づけをするお燐が怒りますよ?」

 

「ブモ ブモモモモ・・・・・・ 」

 

モンスターはしょんぼりした様子で正座する。少女はゼロたちの方を見る

 

「家のペットがご迷惑をかけて申し訳ございません。この子、最近来たばかりで外から来た方には警戒が強いんです。」

 

「そ、そうなんですか・・・・・・」

 

「えぇ、この子はあなた方が言う『メカニロイド』が妖怪化したようなものですから。」

 

「ん?ちょっと待て。何故『メカニロイド』という単語を知っている?ここではそんなことは知らないはずだぞ。」

 

「私にとっては手に取るようにわかりますよ。イレギュラーハンター ゼロさん。」

 

「お、俺の名前も!?」

 

ゼロは驚く。

 

「・・・・・もしかしてあなたが悟り妖怪?」

 

「えぇ、私があなたたちが言う悟り妖怪です。」

 

アイリスの質問に少女は笑みを浮かべながら答える。

 

「私の名は古明地さとり。この地霊殿の主です。以後、お見知りおきを。」

 

少女、古明地さとりは二人を前にして自己紹介をする。

 

 

 

 




ここでの名称なしのキャラ

黄色いモンスター

ロックマンで有名なアレ。リメイクの「ロックマンロックマン」では喋るようになった(但し翻訳不明)。こちらではロックマンの破壊された後、幻想郷に流れ着いて妖怪化したらしい。実は、本話の序盤で交戦させる予定にしていたのですが勇儀さん相手では分が悪すぎるので変更しました。地霊殿でペットとして飼われている。最初は他のお仲間も出す予定でした。


イレギュラーハンターX・・・・・どこの中古のもなかった(´・ω・`)。



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外での異変

今回の話はトランスフォーマー側の話。

場合によっては消す予定だから気に入らない場合はブラウザバック。


地霊殿

 

「・・・・・・」

 

「「・・・・・・・」」

 

ゼロとアイリスは、場所を変えてさとりの書斎で彼女と対峙していた。

 

「・・・・・・(どこから話せばいいんだろう?)」

 

「別にそう警戒しなくても結構ですよ、アイリスさん。」

 

「!?はっ、はいっ!?(もう読まれた!)」

 

緊張しているアイリスに対してさとりは落ち着いた物腰で言う。

 

「・・・・・単刀直入に言う。俺たちは・・・・・」

 

「自分たちのようにこの幻想郷に流れ着いたものがいないかどうか調べに来た・・・・という事ですね。」

 

「もう心を読んだか。」

 

「悟り妖怪は嫌でも心を読んでしまう習性でしてね。」

 

「・・・・・っで、あの奇妙な奴がいる以上この屋敷には他にも似たような奴がいるのか?」

 

「・・・・そうですね。」

 

ゼロの質問にさとりは少し黙り込む。

 

「どうした?紹介できないような奴なのか?」

 

「いえ、確かにいるにはいるのですが妹のこいしとよく出かけてしまうものでして・・・・・・」

 

「妹さんがいるんですか?」

 

「えぇ、あの子は周りから嫌われるのが嫌で能力とともに心も閉ざしてしまいましたが・・・・」

 

「・・・・・なんかすみません。」

 

「・・・ご心配なく。過去の異変以降、少なくとも気が向いたら帰ってくるようにはなりましたから。あの黄色い子もあの子が拾って来たんです。」

 

「アレがか・・・・・・」

 

「おっと、話がだいぶそれてしまいましたね。では・・・・・・」

 

「お姉ちゃん、ただいま~。」

 

本題へと切り替えようとしたとき、書斎にさとりと容姿が少し似た少女が部屋に入ってきた。

 

「あら、お帰りこいし。今日は、早かったのね。」

 

「うん。」

 

こいしと呼ばれた少女は楽しそうに話す。こいしは、ゼロとアイリスに気づく。

 

「あれ?この人たちは?」

 

「あぁ、あなたの飼っているペットを探しに来た人たちよ。イレギュラーハンターのゼロさんとその恋人のアイリスさん。」

 

「えっ!?」

 

さとりの言葉にアイリスは思わず顔を赤くした。

 

「ん?私、何か間違えたことを言いましたか?」

 

「そ、そうじゃなくて・・・・・その・・・・・えっと・・・・・」

 

「別に隠すことはないじゃありませんか。現にあなたがゼロさんのことを愛して・・・・」

 

「そ、それ以上は言わないで~!!」

 

アイリスは、遮るように叫んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃バンブルは・・・・・

 

「俺、グリムロック!不審者見つけた!捕まえろ!!」

 

五匹のメカ恐竜に包囲されていた。

 

「やめてよグリムロック!オイラだよ!バンブルだよ!君と同じサイバトロン戦士だよ!?」

 

外でもめ事になっていた。

 

「俺、スラッグ。ここ別世界、バンブルいるはずない。」

 

「俺、スラージ。でも、確かにバンブルそっくり。」

 

他の恐竜が意見を言うとティラノサウルスの姿をしたリーダーグリムロックは吠える。

 

「グワアウッ!!俺、グリムロック!騙されるな!コイツきっとデストロンが作った偽物!!」

 

「だから、本物だってば!!」

 

頭がアレなグリムロックには、本物と偽物の区別がつかないようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

 

一方、ここは幻想郷の外に存在しているとある休火山。

 

そこの麓にはサイバトロン基地が存在する。

 

「司令官、正気ですかっ!?いくら何でもこの強化改造は無理があります!!」

 

サイバトロンの軍医ラチェットは、司令官から渡された設計図を見て批判する。

 

「しかし、地球でのデストロンとの戦いはもうこれ以上長引かせないほうがいい。そのためにもこちらの戦力も増やさなくては・・・・・・」

 

「ホイルジャックとパーセプターの行方不明。あの問題児のダイノボットたちも姿を消してしまって焦るのはわかりますが・・・・・」

 

「やめとけよラチェット。今回のコンボイ司令官は本気だ。現にデストロンを一掃するためにセイバートロンから別々の星に移住した同志たちを結集させようとしているんだからな。」

 

そんなラチェットに対して、警備員アイアンハイドは言う。

 

「アイアンハイド、だからと言ってコンボイ司令官自身がボディの強化改造をしなくても・・・・・・」

 

「だからこそさ、司令官だって地球にいつまでも迷惑をかけたくないしな。俺だって一日も早くデストロンの屑鉄どもを蹴散らしたいと思っているところさ。そのための司令官の強化改造だ。」

 

「よく言ったアイアンハイド。それでこそ、サイバトロン戦士だ。」

 

「お褒めいただいて光栄です、司令官。」

 

「「ハッハハハハハハハ!!」」

 

「司令官、またデストロンの連中が襲っています!」

 

「何?よし、サイバトロン戦士、トランスフォーム!!出動だ!!」

 

「「「はい!!」」」

 

コンボイ司令官率いるサイバトロン戦士は全員自動車にトランスフォームし、基地を後にして行った。唯一一人残されたラチェットは、設計図面を見ながら頭を抱えた。

 

「・・・・・・どうも、最近のコンボイ司令官は変だ。急に別の星に行ったサイバトロンに協力を求める通信を送信したり、ボディの強化改造をしようと言い出したり・・・・・・」

 

ラチェットがそうしていると基地の中に小さな人影が二つ見えた。

 

サイバトロンの協力者の人間、スパイクとその友人のチップだ。

 

「あれ?ラチェット、コンボイ司令官たちは?」

 

「あっ、スパイク。司令官たちなら、デストロンに応戦するためについさっき出動したよ。」

 

ラチェットは浮かない顔でスパイクの質問に答える。

 

「最近すれ違いで出動することが多くなったね、コンボイ司令官。」

 

チップは、自分の乗っている車いすを引きながら言う。

 

「あぁ、それだけなら今までだって何度かあるから気にしなかったよ。でも、最近の司令官は何か変だ。」

 

「僕には別に変わっているようには見えないけど?」

 

「テレトラン1に体の中を調べてもらったら?」

 

「それがどこにも異常がないそうなんだ。しかし、こうもデストロンに悟られないように戦力増強を図ろうだなんて・・・・・最近じゃ、基地中にバリアを張れとか、今まで前線に立たせていた私に基地の整備に集中してくれと留守番を任せるわ。」

 

「やっぱり、バンブルたちが行方不明になったことがよっぽど響いたのかな?テレトラン1の衛星でもキャッチできなかったし・・・・・」

 

「う~ん、多分無事だとは思うけどね。少なくとも私には最近の司令官がなんか別人になったんじゃないかって思えてしまうんだ・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは、米軍のミサイル基地。

 

「デストロン軍団、アタッ―――――――クッ!!」

 

ミサイル基地の燃料を狙ってデストロン軍団が襲い掛かってきた。基地の防衛隊はすぐに応戦し始めるがデストロン軍団の前では太刀打ちしようがなかった!

 

「こりゃあダメだ!サイバトロンに救援を求めろ!!」

 

 

「サウンドウェーブ、直ちにエネルゴンキューブの製作にかかれ。」

 

「了解。」

 

破壊大帝メガトロンの命令で情報参謀サウンドウェーブに命令する。

 

「スタースクリーム、お前はサイバトロンの攻撃に備えてスカイワープ、サンダークラッカーと共にあの新入りと防衛につけ。」

 

「メガトロン様、なんで俺たちがあんな得体のしれない奴と組まなきゃならないんですか?」

 

航空参謀スタースクリームは、メガトロンに不満そうに言う。彼の後ろでは、肩にキャノン砲を付けた人型ロボットが彼らの故郷から取り寄せた「都市防衛ロボ・ガデプ」を改造したものに搭乗している。

 

「奴は、確かに得体のしれぬ奴だが戦闘力は本物だ。使い道によってはあのにっくきサイバトロンどもを一泡吹かせることも可能だ。」

 

「ですが・・・・・」

 

「この愚か者めが!儂にぐずぐず言う暇があったらさっさと防衛につけ。」

 

「ちっ!」

 

スタースクリームは、不満そうに戦闘機にトランスフォームし、移動する。それに続くようにスカイワープ、サンダークラッカーも続く。

 

「VAVA、お前はスタースクリームたちとサイバトロンを迎え撃つ準備をしろ!」

 

「・・・・・・俺に命令すんじゃねえ。」

 

「フッフフフフ、貴様には修理して息を吹き返らせた借りがあるのだからな。その分は働いてもらうぞ。」

 

「・・・・・・シグマみたいでいやな野郎だ。」

 

VAVAは、何食わぬ様子で移動する。

 

「拾ったときは得体のしれぬ奴だと思っておったが・・・・・使い様によっては十分な戦力になるわい。」

 

メガトロンが笑みを浮かべて言う。

 

「・・・・・・この世界は嫌な世界だ。レプリロイドが変なやつらばかりで気に食わねえ。」

 

VAVAの小言がメガトロンに聞こえることはなかった。

 

 

 

 




VAVA登場。

元からデストロンに拾われる予定にはしていました。

ガテプについて知りたい方はトランスフォーマー60話を見よう。


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秘密の通信

今回は東方は愚かゼロたちがほとんど出ません。

無理なら速攻でブラウザバックしましょう。

途中途中の掛け声みたいなのは初代トランスフォーマーを知っている方ならわかるかも。


米軍ミサイル基地

 

コンボイ司令官率いるサイバトロン戦士は、デストロン軍団を迎え撃つべく現場に急行した!

 

 

「サイバトロン戦士、トランスフォーム!!」

 

「「「「おぉ!!」」」」

 

サイバトロン戦士たちは一斉にミサイル基地へと突入!

 

「けっ!サイバトロン共め!返り討ちにしてやるぜ!!」

 

 

さあ、戦いの開始だ!!

 

 

敵はスタースクリーム率いるジェットロン編隊。

 

「スタースクリームめ、今日こそスクラップにしてやるぜ!!」

 

「スクラップになるのはてめえらの方だ!」

 

デストロンとサイバトロンの交戦が始まった。

 

「撃て!撃て!メガトロンは私がやる!!」

 

コンボイは、レーザーガンを撃ちながら前進していく。

 

「司令官に続け!!」

 

アイアンハイドの言うと同時に何名かがコンボイへと続こうとする。

 

だが、そこへ立ちはだかったのは!

 

「借りを返さなきゃならねえんでな。ここからは俺が相手だ。」

 

VAVAだ!

 

「貴様!デストロンの新メンバーか!」

 

「デストロン?そんなものどうでもいい!俺は俺だ!ただ奴らに借りがあるからやっているだけだ!」

 

VAVAは、ガテプを改造したライドアーマーでサイバトロン戦士たちを吹き飛ばす!

 

「うおっ!?」

 

「くそ!アレがガテプの胴体を改造して作ったやつか!」

 

「生憎、これが俺のやり方なんでね。」

 

VAVAは、ガテプの腕でサイバトロン戦士の一人を捕まえる。

 

「しまった!クリフが捕まったぞ!」

 

「ほれ、コイツがどうなってもいいなら撃ってみやがれ。コイツの頭が吹き飛んでもいいんならな。」

 

VAVAは、クリフを見せびらかしながら言う。

 

「みんな、俺にかまわず撃て!!」

 

「・・・・・・くっ。」

 

クリフを盾にされてアイアンハイドたちは迂闊に攻撃できなくなる。

 

(・・・・・ふん、こいつ等エックス並みに甘ちゃんな連中だな。)

 

「おっと、どっこい!待ってな、クリフ!このパワーグライド様がお助けするぜ~!ヤッフ~!」

 

サイバトロンのメンバー、パワーグライドは飛行機にトランスフォームすることができる。

 

パワーグライドは、上空からミサイルを発射し、VAVA本体を狙う。

 

「俺自身を狙えると思っているのか?」

 

VAVAは、肩のキャノン砲でミサイルを撃ち落とす。

 

ところがである!

 

「よおし、敵さんの足元がお留守の内に俺の液体窒素で固めてやる!!」

 

アイアンハイドは手を収納すると液体窒素をVAVAの足元に向かって発射する。液体窒素によってVAVAは、動きを封じられた。

 

「何っ!?」

 

VAVAが動揺しているうちにクリフは、拘束を解いてよじ登ってくる。

 

「コイツ、よくも俺のことを苦しめてくれたな!」

 

「ちっ!こうなったらコイツと一緒に吹っ飛べ!」

 

VAVAは、コントローラーのボタンを押すと飛び降りる。ガテプはクリフ諸共吹き飛ばされた。

 

「うわぁあぁぁ!?」

 

「クリフ―――――――――――!!」

 

だが、爆発はミサイル基地全土に及んだ!!

 

「ほおぉ!?」

 

「おわあぁ!?」

 

格闘戦を繰り広げていたコンボイとメガトロンにも爆発の被害に巻き込まれる。そして、せっかく製作したエネルゴンキューブも爆発してしまった。

 

「メガトロン様、作ッタエネルゴンキューブガ爆発シタ。」

 

「ほら、言わんこっちゃねえ!だから、俺はアイツと組みたくなかったんだ!!」

 

「ええい、黙らんか!!デストロン軍団、撤退だ!!」

 

メガトロンの指令の元、デストロン軍団は次々と撤退していく。

 

「スタースクリーム、VAVAを回収しろ。」

 

「なんで俺が回収しなくちゃならないんですか!」

 

そんなことを言っている間にもVAVAは、チェーンを取り出してスタースクリームに向かって飛ばす。チェーンは戦闘機形態のスタースクリームに巻き付き、VAVAはぶら下がる形で飛んでいった。

 

「司令官、やりましたね。」

 

「あぁ、だが基地は見事にこの有り様だな。」

 

撤退していくデストロンたちを見ながらコンボイはぶら下がっているVAVAに注目する。

 

「しかし、あいつは一体何なんでしょ?」

 

「私にもわからん。だが、おそらく我々の敵だというのは確かだ。」

 

コンボイは破壊し尽くされてしまったミサイル基地を見る。

 

「マイスター、基地の被害状況を確認し次第、ホイストとグラップルをこっちに向かわせてくれ。基地の再建を行うんだ。」

 

「了解しました。」

 

「リジェ、クリフの容態は?」

 

「ひどい状態です。急いで基地に戻ってラチェットに看てもらわなければ・・・・・」

 

「うん、いったん我々も基地に戻るとしよう。サイバトロン戦士、トランスフォーム!!」

 

コンボイが叫ぶと全員トランスフォームして一旦基地へと戻って行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

ここはデストロン海底基地。

 

「全く、アンタがアイツを連れて行ったおかげで俺たちは大被害だぜ。」

 

スタースクリームは愚痴を言う。

 

「でも、速攻で撃ち落とされたオタクよりは役に立ったんじゃねえか?」

 

基地の配線点検をしているカセットロンのメンバー特殊破壊兵フレンジーは、床下からひょっこりと顔を出しながら言う。

 

「なんだとっ!?おい、フレンジー!もう一度言ってみやがれ!今すぐにでもスクラップにしてやるぞ!」

 

「何よ?」

 

「おいおい、よさねえか。みっともない。」

 

そこへ航空兵サンダークラッカーが二人を宥めるように言う。その隣ではサウンドウェーブが黙って作業を行っていた。

 

「サウンドウェーブ、調べはついたか?」

 

そこへメガトロンが入ってくる。さすがにこの場に居たらまずいと察したのかスタースクリームたちはさっさと喧嘩をやめて去っていく。

 

「・・・・・・・・」

 

「この部屋にはワシ等の他には誰もおらん。」

 

「・・・・報告スル。“VAVA”ハ、先日、ココデ何者カト通信ヲ行ッタ形跡ガアル。」

 

「それは奴の仲間か?」

 

「ジャガーニ通信記録ヲ録音サセテイル。」

 

そう言った束の間、カセットテープにトランスフォームしているジャガーが機器から飛び出る。

 

「よし、通信記録を再生させろ。」

 

「了解。」

 

 

情報参謀サウンドウェーブはラジカセにトランスフォームするとジャガーをセットし、再生をし始める。

 

 

 

『・・・・・・・あっ?なんだ?こんな時間に通信だぁ?』

 

「これはVAVAの声か。」

 

ラジカセから早速VAVAの声が再生された。

 

『全く、リフレクター共は・・・・・いねえか。どうせ、あの単眼野郎からの連絡だろう。テキトーに言って切るか。』

 

「そうか、そう言えばあの日はサイバトロン基地に攻撃を仕掛けようと全員基地から出てあやつしか残っておらんかったな。」

 

メガトロンは思い出したかのように言う。

 

『・・・・・こちらデストロン基地、メガトロンの野郎はる・・・・』

 

『久しぶりだな、VAVA。』

 

『なっ!?その声は・・・・・・・・・シグマか?』

 

ラジカセから聞き覚えのない声とVAVAの驚いた声が聞こえる。

 

「何だこの声は?レーザーウェーブからの通信ではないのか?奴の知り合いか?」

 

『ヌッフフフフフ・・・・・ドクター・ドップラーを操ってパワーアップまでさせてやったともいうのにまた“エックス”に敗れるとは残念だったな。』

 

『うるせぇ!どこに居やがる!?』

 

『まあ、慌てるな。せっかく同じ世界の者同士の再会なのだから落ち着いて話でもしようではないか。』

 

『・・・・・用件はなんだ?』

 

『ん?電子頭脳に異常で攻撃的だったはずのお前にしては妙に話を聞くようになったな。何か改造されたか?』

 

『・・・・黙れ。言うことがねえならこっちから切るぞ。』

 

『フッフフフフ・・・・・・VAVAよ、この世界ではエックスは倒すことはできぬが“ゼロ”を倒す気はないか?』

 

『何?ゼロだと?奴もこの世界に来ているのか?』

 

VAVAが態度を変えたような声を上げる。

 

『ついこの間、少しばかり会ったのでな。少し変わったところでそう簡単に行くことはできぬがお前にその気があるのなら可能だ。』

 

『・・・・・ゼロか。』

 

『思い出したくもあるまい。あの時、奴の自爆さえなければお前がエックスを倒していたのだからな・・・・ヌッフフフフフ。』

 

『・・・・・・どうやって行くんだ?』

 

『そう慌てるな。こればかりは準備が必要なのでな。時が来れば私の元へ来るがよい。それまでは“メガトロン”の世話にでもなるがいい。』

 

『・・・・・ゼロにはあの時の恨みがある。奴を倒した次は、今度は・・・・・』

 

『そうか。ならば、その間奴らの下らぬお遊びにでも付き合うがよい。ヌフフフフフ、アーッハハハハハハハ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・」

 

「通信記録、ココデ途切レテイル。」

 

サウンドウェーブは、ロボットモードに戻る。

 

「・・・・」

 

「メガトロン様、正直ニ言ウ。VAVAは、今スグ追放スルベキダ。シグマトイウ者モ得体ガ知レナイ。」

 

「いや、もう少し様子を見る。このことは儂とお前だけの秘密にしておけ。カセットロン共にもな。ジャガーからも記録は削除しておけ。」

 

「分カッタ。引キ続キエネルギー回収ポイントノ情報収集ニ戻ル。」

 

サウンドウェーブは、部屋から去っていく。メガトロンだけがその場に残された。

 

(・・・・・あのシグマという奴、何故儂のことを知っておる?だが、それ以前にこの基地への通信コードを知っている者はレーザーウェーブしかおらん。それを除いたとしてもサイバトロン側からとは・・・・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、話はやっと幻想郷へと戻る。

 

さとりとの話を終えてゼロとアイリスはこいしの案内で外にいるダイノボットたちのところへと来たのだが。

 

「・・・・・こいしちゃん。」

 

「何?」

 

「あの子たちにバンブルさんいじめるのやめてあげてって言ってくれない?」

 

「えっ?あの子、お姉ちゃんたちの仲間だったの?」

 

「あぁ。それにしてもこう見ると、ホイルジャックが作るものは危険物なのがさらによくわかる光景だな。」

 

 

三人の目の前では、ダイノボットたちに追いかけられて地霊殿の屋根の上に必死によじ登っているバンブルの姿があった。

 

「二人とも!そこで見てないでオイラを助けてよ!?こいつら、いくら話しても信じてくれないんだ!お願いだよう!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、バンブルが無事に降りられたのは少し経った後だった。

 

 




今日、ブックオフ言ったらX4が中古で売っていました。

よっしゃ、さっそくうちのPS2で・・・・・・・あれ?中古のくせに高くね?それ以前にPSのゲームでPS2で遊べたっけ?


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一時の平穏

う~ん、ロックマンの新作・・・・・出ねえな(苦笑)


・・・・・・話をしよう。

 

私の名は霧雨魔理沙。

 

幻想郷の魔法の森に住む普通の魔法使いだぜ☆

 

最近、同居人としてゼロとアイリスのカップル合わせて三人で生活している。

 

不満は特にないのだがアイリスの手によって我が「霧雨魔法店」は、見る影がないほど掃除されてしまった。

 

パチュリーの図書館から借りて来た魔導書もみんな持っていかれてしまったぜ。

 

霊夢に相談して地下室を造ったまではよかったんだが翌日にバレて紅魔館組と組んだゼロとアイリスにリンチにされた・・・・・・・今、思い出すだけでもゾッとするぜ。

 

 

 

・・・・・っとまあ、ここまでは単なる序の口に過ぎないんだ。

 

ゼロとアイリスが地底のさとりのとこから帰ってきた後、久しぶりに紅魔館に行ったんだ。

 

まあ、流石にゼロが見回りするって言うから迂闊には近寄れないんだけど幸いその日は、アイリスとの付き合いで寺子屋に行っていたから警備が門番の美鈴だけだった。

 

ようやく私に運が向いてきたぜ。

 

私は二人が出かけた後、さっそく身支度を整えて紅魔館を目指して飛んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・って、それでなんで神社にその格好で来たわけ?と言うよりも雰囲気出したいからって自己紹介までしなくたっていいでしょ。」

 

霊夢は、煎餅を齧りながら言う。目の前では、服の所々が黒焦げになった魔理沙が座っている。

 

「いいじゃないか。あぁ、そこまではうまくいったんだ。だけど、レミリアの奴、知らないうちに新しい門番を用意していやがったんだぜ(汗)。」

 

「新しい門番?美鈴、首になったの?」

 

霊夢は気になるように聞く。

 

「それがよう・・・・・・・・龍なんだ。」

 

「龍?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅魔館 門番

 

「へへっ☆今のうちならこの時間は咲夜の奴も忙しいはずだから紅魔館の警備がガラガラのはずだぜ☆」

 

私は、悠々に箒に乗りながら紅魔館の門の前で降り立った。本来ならいつ通りに美鈴が門のそばで居眠りをしているはずだったんだ。

 

「さあて、さっさと中に・・・・・ん?」

 

私が門の方へ目をやった時、門の脇には美鈴じゃなくて別の奴が門番していやがったんだ。顔は龍のようで美鈴みたいに腕を組みながらじっとしていたんだ。まあ、レミリアのことだから碌な門番じゃないだろうって思って私はそいつを無視して門へ入ろうとしたんだ。

 

っで、門に入ろうとしたとき、石像のように身動き一つもしていなかったそいつは、突然私に向かって声をかけて来たんだ。

 

「・・・・・・どこへ行く?」

 

「いっ!?」

 

「ここは紅魔館、許可のない者が立ち入ることは許されん。まずは名を名乗ってもらおうか?」

 

そいつは、私の方を見た。

 

「私か?私は魔理沙、霧雨魔理沙だぜ☆」

 

「魔理沙か・・・・・」

 

そいつは何か取り出すと調べ始める。そして、すぐに私の方を見て美鈴が臨戦態勢をとるように構えだした。

 

「・・・・・悪いがお前はイレギュラーとして認定されている上に撃退要請まで出ている。素直に立ち去るのならこの場は見逃してやる。さっさと去ってもらおうか。」

 

「なっ、何だよそれ!?人様に名前を名乗らせといて今度は立ち去れだぁ!?ふざけるな!」

 

「ならば、俺に勝って見せろ。そうすれば、ここを通れる。」

 

「今の言葉、言ったことを後悔させてやるぜ☆!」

 

私はすかさずスペルカードで攻撃を開始した・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・んで、返り討ちにあったんだぜ・・・・・。」

 

魔理沙は、しょんぼりしながら言う。

 

「でも、アンタがやられるなんてね。」

 

「そいつな・・・・・動きが速すぎなんだよ!スペル宣言しようとしたらいきなり飛び蹴りして来るわ、『波動拳!』って言いながら腕から炎の塊を出すわ、口から火を噴くわ・・・・・おまけにマスパを至近距離から撃っても両腕で塞ぎ切りやがって、アッパーされるわ・・・・・・見事に惨敗だぜ。」

 

「ふ~ん・・・・・・まあ、美鈴より腕があるって言うのは確かなようね。まあ、アンタにしてはちょうどいい薬じゃないの?」

 

「うっ!?霊夢まで私の敵になるのか!?」

 

「何言ってんのよ?大体あんたが勝手に味方だと決めつけたんでしょうが。」

 

「うわぁ~ん、みんな私をいじめるぜ~!!あんまりだ~!」

 

魔理沙は顔を伏せたまま泣く(もちろん嘘泣きであるが)。

 

「はあぁ・・・・・・でも、新しい門番を雇ったという事は美鈴、クビになったのかしらね?」

 

霊夢は、あまり感心なさそうにしながらお茶を啜る。

 

「霊夢さ~ん。」

 

そこへ聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

「あら?噂をすれば本人が来た。」

 

「くそ~!こうなったら門番にやられた腹いせだ。とことんクビになったことでいじめてやるぜ☆」

 

二人は、表の方へと出る。

 

「ようよう、美鈴。お前とうとう門番クビに・・・・・ってゲッ!?」

 

「あっ、魔理沙さんも来ていましたか。」

 

美鈴は、ニコニコしながら言うが魔理沙は冷や汗をかいていた。それは、彼女の隣にいる人物に問題があった。

 

「あんた一体どう・・・・・・・誰よコイツ?」

 

「あぁ、この方はつい先日私と交代で紅魔館の門番をすることになったマグマード・ドラグーンさんです。ゼロさんとは同じ組織に居た人だそうですよ。」

 

「マグマード・ドラグーンだ。ドラグーンと呼んでくれればいい。ゼロとは、イレギュラーハンター時代からの知り合いだ。部隊は違うがな。」

 

「・・・・・・魔理沙。」

 

霊夢は冷や汗をかいている魔理沙の方を見る。

 

「これが例の門番?」

 

「・・・・う、うん。その通りなんだぜ。」

 

「お宅に魔理沙が世話になったわね。」

 

「飽くまでも追い払うというレベルでやったからな。大事には至らなかったはずだが何か問題でもあるか?」

 

「まあ、窃盗癖があったから偶にはいい薬になると思うわ。それにしてレミリアが美鈴以外で門番を雇うなんてね・・・・・」

 

「修理された後、行く当てがなかったところを館のメイド長に目を付けられてな。家へ来ないかと聞かれたんだ。ゼロからの勧めもあって引き受けることにしたが・・・・・」

 

霊夢とドラグーンが話している中、魔理沙は悟られぬように箒で飛び去って行った。

 

「・・・・・しばらくは、紅魔館に行くのはやめよう(今度は服ごと燃やされそうだし)。それと今日は森でキノコでも採って帰るか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人里 寺子屋

 

「・・・・・・これは一体どういうことか説明してくれないか?アイリス。」

 

慧音は目の前を見て隣にいるアイリスに言う。目の前には五体の恐竜にメカにトランスフォームするサイバトロン戦士「ダイノボット」が立っていた。

 

「地上に戻ってきたときにホイルジャックさんから『こいつ等は頭が足りんから何とか教育させてもらえんかね?吾輩たちの手では無理があるからね。』って頼まれたんです。一応迷惑はかけないようにって注意はしたんですけど・・・・・・」

 

「うー☆俺、グリムロック。勉強必要ない!俺たち“ダイノボット”強い!」

 

「じゃあ、この問題解ける?」

 

アイリスは、試しに足し算の問題を出して見る。問題は比較的簡単でチルノでさえもすぐに答えられそうなものだった。

 

(チルノですら解ける問題だ。ロボットが解けないはずが・・・・・・)

 

「俺、グリムロック。分からない☆」

 

「えっ!?」

 

即答で答えるグリムロックに対して慧音は思わず、別の意味で驚いた。

 

「・・・・・っというわけで五人とも答えられないんです。慧音先生、お願いします。」

 

「俺、スラッグ。教えてほしい。」

 

「俺、スラージ。サイバトロンもアイリスもゼロもみんな俺たちのことBAKA☆って言う。」

 

「・・・・・・・・基礎から教えてもこいつ等一分もしないうちに忘れそうだな。」

 

慧音は、頭を抱えながら言う。

 

しかし、いつまでそうしても仕方ないため五人を教室のすぐ庭の方に座らせた(あまりにも巨大なため、教室に入れない)。

 

「今日から一緒に勉強することになったグリムロックたちだ。みんな、分からないところがあったら教えるように!」

 

「「「「は~い!」」」」

 

「じゃあ、今日はアイリスの算数の授業からだ。アイリス、よろしく頼む。」

 

「それじゃあ、みんな。昨日言った宿題はやってきた?」

 

 

アイリスが授業を始める傍らゼロは、楽しげに授業を受けている生徒たちを外から見ていた。

 

「平和だな。・・・・・・だが、こうしている間にもシグマが・・・・・・」

 

ゼロは、これから起こるであろうシグマとの戦いに不安を感じる。

 

戦いとなればアイリスも当然ここで授業を受けているあの子供たちも巻き込まれるだろう。

 

その中で自分は守りきることができるのだろうか?

 

「・・・・・・・いや、守らなければならないんだ。こうしている間にも奴は着々に動いている。」

 

ゼロは、楽しそうに笑いながら子供たちに問題を教えているアイリスを見る。あの笑顔を二度と失いたくはない。

 

「・・・・・・・・来るならいつでも来い、シグマ。俺はいつだって相手になってやる。そして、おまえを倒す!」

 

ゼロは、誰にも悟られずにそう誓った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぅ・・・・・俺、グリムロック。この問題分からない・・・・・・・」

 

一方、始まって少ししか経っていないにもかかわらずグリムロックは頭を抱えていた。

 

 

 




ロックマンDASH3、ロックマンオンライン・・・・・・・ロックマンって開発中止の喪が多いと今更感じた。

いっその事、スパロボに出てしまえ。


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これまでの展開とキャラ紹介 その2

次回から新展開を迎える予定にしているためここで一区切り。


これまでの展開

 

第九話「紅魔館へ」

 

アイリスの戦闘訓練の束の間、魔理沙の使いでゼロは、彼女と共に紅魔館へ行くことになる。紅魔館の門番(?)紅美鈴の許可を取って紅魔館に入る二人だったがそこで目にしていたのは屋敷の主とその妹の『喧嘩』であった。ゼロとアイリスは、そのわけを聞く。

 

 

第十話「仲直り&制裁」

 

喧嘩の原因はなんと「おやつ」だった。何とか喧嘩を止めるためアイリスはパチュリーに代わって「フォースバリア」で援護に回ることに。落ち着いて話し合った結果、和解したスカーレット姉妹であったが咲夜の口から犯人はなんと魔理沙だったことが判明。夕方、ゼロは紅魔館のメンバーとともに魔理沙にお仕置きという名の制裁を実行する。

 

 

第十一話「大戦の元凶」

 

パーセプターの依頼で地底界へ調査に向かう事になったゼロ。しかし、その直後、かつて戦死したはずのドラグーンが星熊勇儀の手で運び込まれる。ドラグーンがレプリフォース大戦の引き金を引いたことを言えないゼロであったが機能を回復したドラグーンは・・・・・・

 

 

第十一話「イエローデビル」

 

勇儀の案内の元で地底世界へと到着したゼロたち一行。ゼロは早速地霊殿に向かうがそこには人の心を読む悟り妖怪が住むという。警戒しながらも屋敷に入ったゼロとアイリスであったがそこに現れたのはかつて対峙した敵によく似た黄色い悪魔だった。

 

 

第十二話「外の世界のVAVA」

 

ゼロたちが地霊殿に居る頃、外の世界ではサイバトロンが相変わらずデストロンと激戦を繰り広げていた。そんな中、軍医のラチェットは、総司令官コンボイの異変を感じ始める。一方、エネルギー強奪を行っているデストロンの中には死んだはずのVAVAの姿があった。

 

 

第十三話「エキサイティング、トランスフォーマー!!」

 

コンボイ司令官率いるサイバトロン戦士と破壊大帝メガトロンが指揮するデストロン軍団の戦いの最中、VAVAがライドアーマーを自爆させたことにより、計画が無駄になってしまう。渋々、基地へと帰還するデストロン軍団だが、メガトロンはVAVAとシグマの通信記録を発見する。その頃、幻想郷では、バンブルがダイノボットたちに追い掛け回されていた。

 

 

第十四話「ひと時の平和」

 

ドラグーンは修復後、咲夜の勧誘で紅魔館の門番になる(美鈴はクビになったわけではない)。ダイノボットたちも加えて寺子屋でアイリスの授業を受けている子供たちの姿を見ながらゼロはこれから起こるかもしれない戦いに不安を感じながらも彼女たちを守ろうと誓う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介2(飽くまでも追加キャラ)

 

 

ロックマンシリーズ

 

 

イエローデビル

 

「ロックマン」のワイリーステージに登場するボスキャラ(間違ってもプロレスアニメで出るキャラではない)。こちらでは妖怪化したらしく地霊殿でペットとして飼われている。ゼロが以前交戦したシャドーデビルと酷似している。「ブモッ」としか話せないがさとりは心が読めるため問題なくコミュニケーションが取れる。妖怪化した影響か普通に動く。

 

 

 

 

ロックマンXシリーズ

 

 

マグマード・ドラグーン

 

元イレギュラーハンター第14特殊部隊の隊長でレプリフォース大戦のきっかけとなった「空中都市スカイラグーン落下事件」の犯人である龍型のレプリロイド。ゼロ(またはエックス)に敗れた後、地底界に迷い込んだらしく、妖怪たちと戦いを繰り広げていた。大破したはずの体はゼロたち同様にある程度修復されていたが損傷は激しく、勇儀と交戦した時はすでに末期状態だった。アイリスに自分が大戦を引き起こした元凶だと語り、彼女に斬られても文句は言わないと言ったが彼女からの言葉は「亡くなった人たちの分まで生きてほしい」という意外な言葉だった。修復後は、咲夜の勧誘で紅魔館の門番をすることになり、早速魔理沙を撃退している。

 

 

VAVA

 

元イレギュラーハンター第17精鋭部隊に所属していたA級ハンターでゼロとエックスの同僚。「X3」の時点でシグマに操られたDr.ドップラーの手によりVAVA MK-Ⅱに強化改造されていたはずなのだが本編ではデストロンに回収されて修理されたせいかイレハンのデザインになっている。修理してもらったデストロンに対して借りを返すという事で不服ながらも彼らと共に行動をしている。セイバートロン星の都市防衛ロボ ガデプ を改造したライドアーマーで戦闘を行う。シグマから密かにゼロを倒さないかという通信を受け取る(初代での自爆でのことを未だに根に持っているらしい)。

 

 

 

 

 

 

東方Project

 

 

紅美鈴

 

紅魔館の門番。実力はあるのだが居眠りをして魔理沙を含める多くの面子の侵入を許してしまうのが玉に瑕。咲夜がドラグーンを雇ったことで交代制になり勤務時間が減った。

 

 

パチュリー・ノーレッジ

 

紅魔館の大図書館に引き籠っている魔女。見た目の割には歳が(以下略)でレミリアとフランが喧嘩をするときは彼女と咲夜が主に止めにかかる。魔理沙に図書館の本を盗まれていくのに悩んでいる。

 

 

小悪魔

 

パチュリーに仕える小悪魔で愛称は「こあ」。主に彼女の身の回りの世話をする。

 

 

レミリア・スカーレット

 

紅魔館の主である吸血鬼の少女。歳の割には幼い面があり、本編では自分のおやつでフランと喧嘩をする。犯人発覚後は、霧雨魔法店に自らも赴き、ゼロと共に魔理沙に制裁を下した。

 

 

フランドール・スカーレット

 

レミリアの妹。危険な能力を秘めているが現在のところは多少はコントロールができるようになったらしい。原作ではレミリアより強い(?)が本編ではブランクの期間の影響があるのか弱体化している。

 

 

十六夜咲夜

 

紅魔館のメイド長。本編では出番があまりないが行く宛がなかったドラグーンを門番としてスカウトする。

 

 

星熊勇儀

 

地底界に住む鬼。ドラグーンの噂を聞いて勝負を挑んできたが彼が機能停止してしまったため地上まで担ぎ込んできた。その後は、ゼロたちを旧都まで案内するが地霊殿に行く際は「悟り妖怪と鬼は相性が悪い」と言い、飲み仲間との約束があるという事で別れた。

 

 

古明地さとり

 

地霊殿の主である悟り妖怪。ダイノボットやイエローデビルをペットとして飼っている。

 

 

古明地こいし

 

さとりの妹で心を読む能力を封じる代わりに無意識を操る能力を獲得している。ダイノボットをペットにしてからは彼らを連れて遊びに行っている。

 

 

上白沢慧音

 

人里で寺子屋を営んでいる妖怪のハーフ。アイリスを臨時講師として雇うが生徒からは彼女の授業の方が人気が出てしまい、頭を抱えている。

 

 

 

 

 

 

 

 

トランスフォーマーシリーズ

 

 

サイバトロン

 

 

総司令官コンボイ

 

サイバトロンのリーダー。崖から落ちたり、爆発したり、バラバラにされたりと本編ではかなり忙しいお方。本編ではなんと自分の強化改造を行おうとしている。コンボイトレーラーに変形する。

 

 

看護員ラチェット

 

サイバトロンの医師。コンボイの行動に唯一違和感を感じている。救急車に変形。

 

 

警備員アイアンハイド

 

主に切り込み隊長的存在。旧玩具は首がない(ラチェットも同様)。

 

 

戦闘員クリフ

 

ミニボット部隊所属。VAVAのライドアーマーに捕まり自爆に巻き込まれ、重傷を負う。玩具の大半はバンブルの流用。「デストロンの奴らを2、3人、血祭りにあげてきます!!」というセリフが有名。

 

 

戦士パワーグライド

 

戦闘機に変形する目立ちたがり屋。本家での彼が主役のエピソードは一見の価値あり。VAVAを空中から狙撃しようとする。

 

 

副官マイスター

 

本職をよくアイアンハイドに持ってかれる可哀そうな人。実写では一作目でメガトロンに真っ二つにされる。

 

 

諜報員リジェ

 

諜報員でありながらスナイパー。透明になることで敵の目を欺く。実写での名義はディーノ。

 

 

建築家グラップル

補修員ホイスト

 

名称のみ。

 

 

 

ダイノボット部隊

 

何故か幻想入りして地霊殿で飼われていた恐竜に変形するメンバー。生みの親はホイルジャックとラチェット。後に寺子屋で勉強することに・・・・・。

 

 

指揮官グリムロック

 

ティラノサウルスに変形。傲慢な一面があるが頭が悪いため、アイリスの出した問題に答えられなかった。

 

 

密林戦士 スラージ

火炎戦士 スラッグ

砂漠戦士 スナール

砲撃戦士 スワープ

 

 

 

人間キャラ

 

 

スパイク・ウィトウィッキー

 

トランスフォーマーにおける人間側の主人公。第二話でサイバトロンに父と共に助けられたのち彼らと協力するようになる。特にバンブルと組むことが多く、幻想郷に行ったと知らないため心配している。

 

 

チップ・チェイス

 

スパイクの親友の少年。足に障害があるため車いすで移動をしている。コンピュータのスペシャリストでもある。

 

 

 

 

 

 

デストロン

 

 

破壊大帝メガトロン

 

デストロンのリーダーでファンからは「理想の上司」として見られているほど器が広い。大半のメンバーが乗り物をスキャンした中、彼はなぜか銃をスキャンしたためワルサーP38に変形する。本編においてもVAVAを修復すると同時に戦力に加えるなどの一面がみられる。アメリカの玩具事情で銃型の彼の玩具は中々拝めない。

 

 

航空参謀スタースクリーム

 

永遠のナンバー2もとい自称ニューリーダー(笑)。 F-15 イーグルに変形する。常に次期破壊大帝になろうとメガトロンを狙うがいつも返り討ちに合う。歴代でまともなのはマイクロン伝説版ぐらい。実写で爆死した。

 

 

情報参謀サウンドウェーブ

 

ラジカセに変形するカセットロン部隊のリーダー。デストロンのエンブレムは彼の顔がモチーフになっている。VAVAとシグマの通信を傍受する。

 

 

航空兵サンダークラッカー

 

スタースクリームと同型のジェットロン兵士。デストロンの中では比較的に温厚な方。

 

 

特殊破壊兵フレンジー

 

サウンドウェーブの部下のカセットロン。小柄でも人間サイズである。実はダイノボットがトラウマ。

 

 

諜報破壊兵ジャガー

 

同じくサウンドウェーブの部下のカセットロン。本家では人間であるスパイクに負けるなど結構敗北している。のちのビーストウォーズで再登場。

 

 

防衛参謀レーザーウェーブ

 

セイバートロン星でメガトロンの代わりにデストロンを指揮っている。どうやらVAVAの修理をしたのも彼らしい。

 

 

 

 

 

 

没キャラ(登場予定を考えていながらも事情で取りやめたキャラ)

 

 

フォルテ

 

「ロックマン7 宿命の対決!」から登場しているロックマンのライバルキャラでゼロの兄といっても過言ではない存在(同じワイリー製であり、彼には後のXシリーズにつながる要素がいくつか盛り込まれている)。予定では「ロックマン&フォルテ」の後日談で放浪している途中で幻想入りして、紅魔館でゼロと戦闘させる予定だった。しかし、トランスフォーマーシリーズとのクロスが決まったことと癖が強いキャラという事で取りやめになった。

 

 

シャドーデビル

 

「ロックマンX5」に登場する零空間ステージ1 ~起源~に登場するイエローデビルと同じデビルシリーズ。当初は地底界に移動中のゼロと交戦する予定だったが「X5」から出すのはまずいという事と一対多数での戦いで明らかに不利になるため取りやめになった。イエローデビルが出て来たのはその名残。

 

 

ジェネラル

 

「ロックマンX4」に出てくるレプリフォース最高司令官。地底界の片隅で中破した状態で登場予定にしていたがこちらもシャドーデビルと同じ事情で取りやめに。登場した場合はこいしと絡ませての登場だった。

 

 

 




次回予告

次回、セイバートロン星が幻想郷に突撃する(嘘)。

TAKE2

次回、アイリスがゼロに強姦される(これも嘘)。

TAKE3

次回、「コンボイ死す!」デュエル、スタンバイ!


「もういい!もうたくさんだ!次回予告を破壊する!!」




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異変の始まり

WARNING!WARNING!WARNING!

ここから先はほとんどトランスフォーマー✖ロックマンX中心の展開になり、東方Projectの要素が薄まります。

ついて来れないと悟った場合は、ブラウザバックをしてください。


妖怪の山 

 

「もうすぐ完成するね、パーセプター君。」

 

「あぁ、これで自然から作るエネルギーには困ることはなくなるよ。・・・ただ、防衛装置を作るため設置場所がなかったのがどうもミスしたと思うね。」

 

「ハッハハハハハ、まさか。ここじゃ、デストロンすらおらんのだから大丈夫だよ。」

 

サイバトロンの科学者、ホイルジャックとパーセプターが河童たちと共同で製作している建造物。

 

これはいったい何なのだろうか?

 

 

「パーセプター、定期メンテに・・・・・・何だこのおかしなタワーは?」

 

そこへゼロとアイリスが来た。

 

「やあ、ゼロ。これはソーラータワーと言うもので太陽光をエネルギーに変換するものなんだ。」

 

「これがか。」

 

「設計図は見たけど結構大きいんですね。」

 

「まあ、吾輩たちのエネルギーを賄うにはちょっとデカすぎるかもしれんがね。」

 

「元々、オイラたちの仲間のホイストとグラップルが考えたものなんだけどね。」

 

バンブルが皮肉そうに言う。

 

「さてと、吾輩は研究に戻って今度は大出力粒子砲でも作ろうかね?これを造って向こうのサイバトロン基地で改良を加えればデストロンどもを撃ち落とすのに・・・・・・」

 

「あんまり、騒がしいことをやると霊夢が来るぞ。この間お前が作った掃除機を魔理沙が調子に乗って暴走してとんでもないことになったからな。」

 

「なあに、心配いらんよ。」

 

「それが逆に危ないと思うんですけど・・・・・・」

 

 

 

 

 

このとき、外の世界で恐るべき事態が起こるとはだれもが思うはずがなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、ここは外の世界で密かに築かれたある秘密基地。

 

ここで何やら怪しい動きが見受けられた。

 

「・・・・・では、皆様方。ついに我々が動き出す時が来ました。」

 

薄い暗闇の中、頭部に鋏のようなものを持った何かが語る。

 

「まず、手始めにデストロンのスペースブリッジを強襲。その後、セイバートロン星に移動後、各部隊に別れて、それぞれの拠点を制圧。後は、隊長・・・・いや、司令官に報告し、スペースブリッジの前で盛大なお迎えをするのです。」

 

しかし、周りは何か騒がしいようだった。

 

「何だとっ!?どうして、俺がこんなクソチビペンギンと組まなくちゃならねえんだ!?」

 

「クソチビ!?貴様みたいなノロマセイウチに言われたくないクワッ!」

 

「なにぃ!?」

 

「僕たちは遊べればそれでいいよ?でも、弱い相手じゃ飽きちゃうよ。」

 

「地上は、私のテリトリーではありませんのであまり気が向きませんね~。」

 

「手ごたえのねえ奴らじゃねえだろうな!?」

 

 

「・・・・・・・・」

 

「あ、兄貴・・・・・みんな、話聞いていないようだけど?」

 

隣にいる一本角の何かが言う。

 

「・・・・・どいつもこいつも基本的に単純な輩ばかりですからね。これだから作戦を伝えるのは苦手なんです。」

 

 

「・・・・下らん。こんな連中と共に行動するのなら我々は我々自身に与えられた作戦を進めさせてもらう。行くぞ。」

 

 

その中から話も終わっていないにもかかわらず去る者までいる。

 

「・・・・やれやれ、本当にここにいる者たちは集まりの悪い集団です。」

 

その薄暗い空間の中で突如スクリーンが光り、全員言い合いをやめて見る。

 

『諸君、ついに時が来た。今より、お前たちは各作戦を展開してもらう。』

 

全員、跪く。

 

「はっ、仰せのままに。シグマ隊・・・・・・・いえ、司令官。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、今回のトランスフォーマーはサイバトロン基地から物語を始めるとしよう。

 

集まっているサイバトロン一同。

 

いったい何があったというのであろうか?

 

「サイバトロン諸君、我々はすでに数百万年に及ぶ戦いを続けて来た。だが、これ以上戦い続けることは両軍の滅亡へと繋がる。そこで今回でメガトロンとの決着をつける。」

 

コンボイの話に全員が驚いた顔で聞く。

 

「司令官、いくら何でも急すぎるのでは?」

 

「いや、我々は今までデストロンのエネルギー強奪を何度も阻止に回ったが既に多くの人間たちに迷惑をかけている。これはあくまで我々だけの戦いだ。これ以上の被害を加えるわけにはいかない。」

 

コンボイの言葉に誰もが納得する。

 

「しかし、あのメガトロンがそう簡単にやられるとは思えませんが・・・・」

 

「なあに、私にいい考えがある。先日、ラチェットがようやく私の強化パーツを完成させてくれた。」

 

「強化パーツ・・・・あぁ!この間頼んでいたアレですか!」

 

「なら話が早い!こうなったら、みんなで奴らの基地に殴り込んで痛い目にあわしてやりましょうや!」

 

「いいね!そして、かつてはメガトロンの首だったはずの金属の塊を蹴っ飛ばして、サッカーでもして遊ぼうじゃないの!」

 

「いや、今回は私一人で行く。」

 

「えっ!?し、司令官が一人で!?」

 

「いくらなんでも無理です!」

 

サイバトロン戦士一同は思わず言う。

 

「気持ちはわからないでもないが・・・・心配することはない。私には・・・・・」

 

 

その時だ!

 

サイバトロン基地に突如謎のガスが発生する。

 

「なっ、何だこのガスは!?」

 

ガスは瞬く間に基地全体を覆った!

 

「こ、これは・・・!?」

 

「だ、ダメだっ!?思考回路が狂う!?」

 

「「「「「うわあぁぁぁぁ!!」」」」

 

このガスの正体は一体何だというのであろうか!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは、海底にあるデストロン基地にある通信室。

 

『VAVAよ、すでに我々は動き出しておる。お前にも迎えを行かせておいた。来るなり、奴らと共に基地を殲滅せよ。』

 

「・・・・・・ふん。言っとくがシグマ、俺は俺の勝手でやらせてもらう。」

 

『好きにするがよい。』

 

シグマは、通信先で不敵な笑みを浮かべながらVAVAに言う。

 

 

だが、その時である!

 

「いや、殲滅されるのはお前たちだ。」

 

「!?」

 

「そこまでだVAVA!」

 

メガトロン一行だ!

 

 

「メガトロン・・・・・」

 

「この裏切り者めが!この儂の目を誤魔化せるとでも思っておったのか!貴様の通信は大方サウンドウェーブに盗聴させておったのだ。」

 

VAVAを虜囲むデストロン。

 

「さて、最後に言い残すことはあるか?せめて墓だけは作っておいてやる!」

 

『ヌッフフフフ・・・・・相変わらず抜け目がないようだなメガトロン。』

 

通信を切っていないため、シグマは笑いながら言う。

 

「貴様がシグマか、どこで儂の名を聞いたか知らんが儂を敵に回した以上覚悟はできておるだろうな?」

 

『覚悟?・・・・・・ヌフ、ヌフフフフフ、アーッハハハハハハハ!!』

 

「何がおかしい?」

 

「コイツ、きっとメガトロン様を恐れておかしくなったんですよ。」

 

『愉快、実に愉快だよメガトロン!だが、VAVAと私のやり取りばかりに集中した故に穴がある。』

 

「何だと!?」

 

その直後、通信室の壁が爆発し、海水が流れ込んでくる。

 

「な、なんの攻撃だ!?」

 

破壊された壁から何かが飛び出してくる。

 

「お迎えに上がりましたよ、VAVA。」

 

「・・・・・オクトパルドか。」

 

VAVAは、タコ型のレプリロイドを見ながら言う。

 

「何だてめえは!?サイバトロンの仲間か!?」

 

「仲間?はて、どうなのでしょうね?これから全滅するあなた方に教えるのは芸術的に・・・・・・」

 

「・・・・オクトパルド、そんな説明いらねえからさっさとやってくれ。報酬が減っちまう。」

 

オクトパルドの隣にいたカニ型レプリロイドは、ため息をつきながら言う。

 

「全く一度死んでからも報酬にしか目がないですね、バブリー・クラブロス。心配はご無用です。この基地周辺には既に時限爆弾のセットも完了・・・・・・じきにこの海で盛大な花火が見れるでしょう。」

 

「何だって!?」

 

オクトパルドの言葉にデストロン一同は驚く。

 

「基地周辺ニ微弱ナ熱反応多数。奴ノ言葉ニ偽リガナイ。」

 

「そこのラジカセ君の言う通りです。早く脱出しないと大変ですよ?もっとも帰れる場所があればの話ですが・・・・」

 

「貴様、何を言っている!」

 

「おっと、私たちは飽くまでVAVAを回収しに来ただけですから。では、VAVA行きましょうか?」

 

「・・・・・っと言うわけだ。せいぜい気を付けるんだな。」

 

VAVAは、二体に続いて、渡されたバックパックを装着して基地から離れて行った。

 

「メ、メガトロン様・・・・・」

 

デストロン兵士たちは、メガトロンを見る。

 

「デストロン軍団、脱出!ひとまず、ここを放棄する!」

 

デストロン一同は脱出しようとする中、メガトロンの通信機に連絡が入る。

 

『こ、こちら・・・・・・・・・セイバートロン星・・・・・メ、メガトロン様・・・・・応答を・・・・』

 

「レーザーウェーブか。今は悪いが話を聞いている暇はない。また、後で連絡をしろ。」

 

『そ、それが・・・・・セイバートロン星に残っている我が軍団は劣勢に立たされています・・・・・・』

 

「何!?」

 

レーザーウェーブの弱々しい声にメガトロンは動揺する。

 

『サイバトロンたちがスペースブリッジを強奪・・・・・・・こちらに来て現在応戦をしていますが・・・・・・うおぉ!?』

 

そこでレーザーウェーブの通信が途絶える。

 

「おい、どうした?レーザーウェーブ?応答しろ!」

 

「サイバトロンの連中が攻めて来た?いくら何でもおかしい話でしょ?きっと頭のメインサーキットがショートしちゃったんですよ。」

 

スタースクリームは、呆れた表情で言う。

 

「馬鹿者!お前のように日ごろからドジをするような奴ではないわ!」

 

メガトロンたちは急いで飛行し、基地を後にする。

 

「ここから一番近いスペースブリッジに移動する。セイバートロン星に戻り次第、奴らをスクラップの鉄屑に変えてやるわ!」

 

メガトロン一行は、急いで移動を開始する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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一方、ここはトランスフォーマーたちの故郷、セイバートロン星。

 

今やデストロンの拠点は、基地で倒れているはずのサイバトロンによって占拠されかかっていた!

 

「・・・・くっ!私をどうするというのだ!?」

 

デストロンの防衛参謀レーザーウェーブは、拘束された状態ながらも単眼を光らせながらに言う。

 

「なあに、貴様の頭脳を借りたいんだよ。」

 

まるで冷血集団のようになっていたサイバトロンメンバーの後ろから何者かが言う。

 

「なんだと!?」

 

「貴様が以前造ったアレがあるだろう?アレを改良してもらいたいのだ。私のためにな。」

 

その人物がレーザーウェーブの目の前に来る。

 

「お、お前は!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここはデストロンのスペースブリッジ。

 

基地を失ったメガトロン率いるデストロン軍団は、母星セイバートロンとの通信に違和感を感じ、急遽向かう事にした。

 

「スペースブリッジの固定、問題ありません。」

 

「よし、急いでセイバートロン星に帰還する!」

 

 

トランスフォーマーにはお馴染みだがスペースブリッジとは、一種の物質転送装置で、地球とセイバートロン星の間を一瞬にして、移動することができるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セイバートロン星のデストロン基地に到着するメガトロンたち一行。

 

しかし、そこには待ち伏せがいた!

 

「盛大に出迎えて差し上げましょう、サイバトロンに続いてデストロンの滅亡を。」

 

 

 

 

 

 




次回予告

コンボイです。

サイバトロンは凶暴状態、何故かは知らないがセイバートロン星がとんでもない事態になっています。

これはいったい何者の仕業なのだろうか?

私は、正義のサイバトロンとして調査したいと思う。


それでは、次回は「アイリス、ゼロとのデート」「魔理沙、紅魔館への逆襲」「コンボイ、壁飾りになる」の三本です。


では、次回も読んでくれ。

いくぞ。


じゃんけん・・・・・・何!?

嘘だとっ!?

その顔面を剥いでやる!!








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驚愕

注意


本話はゼロが出てきません。


それでもいい方はどうぞ。

それ以外はブラウザバック。


セイバートロン星 デストロンスペースブリッジ入り口

 

セイバートロン星に戻ってきたメガトロン率いるデストロン軍団。彼らの目の前に待っていたものとは!

 

「君たちがデストロン?なんか思っていたよりも強くなさそうだな~。」

 

「何だこのチビスケ!すぐにでもガラクタにしてやるぞ!」

 

スタースクリームは目の前にいるキノコの形状をしたレプリロイドに言う。

 

「まあ、いいや。悪者はいっぱいいるもんだしね。早く僕と遊ぼうよ~。」

 

「奴ノ行動パターンハ、マルデ子供ダ。」

 

「ヒーローごっこしようよ!君たちが悪者ね!」

 

「あぁ、遊んでやるとも・・・・・・お前が負けるという事でな!」

 

メガトロンは右腕の装備している「融合カノン砲」を発砲する。レプリロイドは避けると建物の上に上り、一瞬光ったかと思いきや、大量の分身を作り出した。

 

「それ、行け~!!」

 

分身は一斉にメガトロンたちに飛び掛かってくる。

 

「いで!?こいつ、実体でもあるのか?」

 

スタースクリームは、分身に当たると痛そうに言う。

 

「もっと行くよ!!」

 

レプリロイドは、飛んで高速で回転すると今度は瓜二つの分身が誕生し、メガトロンたちの周りを走り始める。

 

「この!えい!このチビが!」

 

「アハハハハハ!鬼さん、こっちら!」

 

レプリロイドは笑いながらメガトロンたちの目を欺く。これでは、子供に遊ばれている大人だ。

 

「サウンドウェーブ、ジャガーとコンドルを出して捕まえろ!」

 

「ジャガー、コンドル、イジェークトッ!」

 

サウンドウェーブは、胸部を開きカセットテープを二枚排出する。テープは変形し、鳥型のコンドル、獣型のジャガーへと変形し、レプリロイドの後を追いかけさせる。

 

「メガトロン様ハ先ヘ。」

 

「よおし、儂が犯人を捕らえるまでそのガキの相手でもしておいてやれ。」

 

現場にサウンドウェーブとカセットロンのみを残し、メガトロンは先を急ぐ。

 

「ほらほら、こっち、こっち!」

 

レプリロイドは未だに捕まらない状態だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メガトロン一行は、さらに前へと進んでいく。

 

ここは、デストロンのレーザーウェーブの研究室へと続く通路なのだがどういうわけか様々な罠によって進行を阻害されていた(ちなみにサウンドウェーブはさっさとレプリロイドを始末してから合流しました)。

 

「メガトロン様、これほどの罠の数・・・・・・どう見ても、我がデストロン基地とは思えません。」

 

「・・・大方、レーザーウェーブが防衛用に作ったとは思えんな。」

 

メガトロンは、カノンで飛んでくる敵を撃ち払う。

 

「幸いレーザーウェーブの研究室には、基地全体の防衛システムを停止するスイッチがある。一刻も早くこの騒動を沈めて攻め込んできたサイバトロン共を捻り潰してくれるわ!」

 

「しかし、本当に今回の騒動はサイバトロンの仕業なんでしょうかね?俺にはどうも引っ掛かりますぜ?」

 

スタースクリームが怪しげに言う中、メガトロンたちの目の前に突然、何かが現れた。

 

「クックククク・・・・・・随分と遅い到着だったようだな?メガトロン。」

 

声の主は、全身を黒い布で隠し、ビーム刃を形成している鎌を持っている。

 

「この声は・・・・貴様がシグマか!?」

 

「フッフフフフ・・・・貴様らがVAVAを監視することに集中していてくれたおかげでこの星は既に私の手中に収めることができたよ。感謝しているぞ。」

 

「へっ、減らず口を叩くのも大概にしやがれ!てめえみたいな余所者に・・・・・・」

 

「待たんか、これはホログラムだ。」

 

シグマの挑発に乗りそうになったスタースクリームをメガトロンが制する。

 

「貴様、儂のセイバートロン星でこんなことをしてただで済むと思っているのか?」

 

「ただ?それは貴様らの方ではないか?」

 

「何!?」

 

「クックククク・・・・・まあいい。私はこの先の制御室にいる。どうしても倒したいというのなら来るがいい。」

 

シグマはそう言うと姿を消す。

 

「・・・・・メガトロン様。」

 

「奴め、儂を敵に回したことを後悔させてくれるわ。」

 

メガトロン一行は足を速める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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一方、ここはサイバトロン基地。

 

「司令官、ただいま戻りました・・・・・ん?おい、誰もいないのか?」

 

もの抜けの殻とかしたサイバトロン基地に一台の車が到着する。車は、止まるやすぐに変形する。外にパトロールに行っていたマイスターだ。

 

「誰もいないなんて・・・・・・おーい、ラチェット。アイアンハイド、ホイスト、トレイルブレーカー。ワーパス!」

 

メンバーの名前を呼ぶが返事は帰ってこない。

 

「・・・・・・おかしいな?デストロンが出て来たなら、緊急連絡を入れるはずだし。」

 

マイスターは不思議そうな顔で基地のメインコンピューター「テレトラン1」を動かす。

 

「テレトラン1、コンボイ司令官とみんなはどこに行ったんだ?」

 

『セイバートロン星ヘ向カイマシタ。』

 

「セイバートロン星へ?何か事件でも?」

 

『特ニ報告ハアリマセン。』

 

「・・・・・・私以外に残っているメンバーはいるかい?」

 

『インフェルノ、ブロードキャスト、オメガスプリーム、アダムス、他数名デス。』

 

「大半のメンバーが・・・・・・・デストロンのスペースブリッジで使える場所はあるかい?」

 

『現在、使用デキルスペースブリッジハ確認デキマセン。』

 

「・・・・・とりあえず、呼び戻した方がいいな。テレトラン1、残ったメンバー全員・・・・・あっ、いや、オメガスプリームを除いたメンバーに呼び出しをかけてくれ。万が一デストロンに今の帰途を攻撃されたらひと溜まりもない。」

 

『了解、直チニメンバーニ招集ヲカケマス。』

 

「・・・・・何の連絡もなしに行くなんてコンボイ司令官らしくないな。」

 

マイスターの悪い予感が当たるとはこの時誰も思ってもいなかった!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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セイバートロン星。

 

「全く、この雑魚共が!」

 

メガトロン一行はやっとのことで制御室に辿り着いた。

 

「中ニ生命反応。間違イナク奴ハコノ中ニイル。」

 

サウンドウェーブが言った瞬間、メガトロンはドアを破壊して制御室へと乗り込む。

 

「・・・・・・・・・ヌッフフフフフ、やっと来たかメガトロン。」

 

中には、侵入して来るメガトロンたちに対して背を向けて席に座っているシグマらしき人物がいた。

 

「シグマ、よくも好き勝手にやってくれよったな!覚悟はできておるだろうな?」

 

メガトロンは、ゆっくりと近づいて行く。シグマは立ち上がるとメガトロンの方を見る。

 

「・・・・・それはどうかな?」

 

「大人しく降伏しろ。そうすれば、命だけは助けてやらんでもないぞ?」

 

「ほう、追い込まれているのが自分たちだという事には気づかんのかね?」

 

双方共に相手の動きを読もうとしている。

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・これいつまで続くんだよ?」

 

「・・・・・」

 

「・・・・・・おい、サウンドウェーブ?」

 

「オカシイ。奴ノ反応、明ラカニサイバトロン反応ダ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くたばれ!」

 

「ふん!」

 

 

両者は一斉に攻撃を始める。メガトロンが発砲したのに対して、シグマは身に着けていたマントを広げて姿を隠す。

 

メガトロンの攻撃は外れ、同時に制御室の電気系統に攻撃が命中し、制御室は一時停電になる。

 

「おい、停電だぜ?」

 

「冗談じゃねえ。」

 

「予備電源のスイッチはどこだ?」

 

デストロンメンバーは慌て始める。すると、同時に電気が復旧する。

 

「なんだ、自動でつい・・・・・・」

 

スタースクリームが言おうとしたした瞬間、目の前の光景に一同は絶句した。停電になるまではいなかったはずのレプリロイドの集団が彼らを包囲していたのだ。

 

 

そして、メガトロンは

 

 

 

 

 

「な、なんだと・・・・・・・」

 

メガトロンは目の前の現実を疑う。シグマは停電の隙を逃さずサーベルで自分の胸部を貫いていた。しかし、目の前のいるシグマの姿はモニターで見たものとは明らかに違い、よく知っていた顔だった。

 

「私の顔がそんなにおかしいかね?メガトロン。」

 

見覚えのあるマスク顔には両目に傷のような模様があり、赤いボディの左肩にはいつものとは違うエンブレム、それを除けば間違いなく彼だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こ、コンボイ・・・・・・・・・」

 

 

目の前にいたのは、サイバトロンの総司令官コンボイだった!

 

「残念ながら私はシグマだよ、メガトロン。」

 

コンボ・・・・否、シグマはサーベルを引き抜き、レーザーガンを向けると容赦なく動揺しているメガトロンを撃ち抜いた。

 

 

 

 

 

 

 

 




次回予告(嘘です!)

オッス、オラエックス。

シグマの奴、コンボイの体を乗っ取っていやがった。

メガトロンはやられちまうし、スタースクリームはシグマに就いてメンバーを売り渡しちまった!

こりゃあ、やべえぞ?

どうすんだこれ?

次回、「ロックマンX ゼロの幻想入り」

「脱出せよ、セイバートロン星」

ぜってー読んでくれよな。












あの、これドラ〇ンボールの次回予告じゃ・・・・

まあ、唯一の出番だからやったんですけど。

孫〇空似てないな・・・・・俺。




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前兆

ロックマンXのライト博士だけどあのカプセルどうやって移動しているのかな?


僅かな時間にしてセイバートロン星を支配したシグマ。

 

しかし、その正体は正義のサイバトロンであるはずのコンボイであった!

 

では、今回の話をセイバートロン星から始めるとしよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セイバートロン星

 

「メガトロン様!!」

 

身体を撃ち抜かれ倒れたメガトロンにサウンドウェーブたちは、慌てて駆け寄る。メガトロンは、体から火花を出しながらもシグマを見る。

 

「な・・・・何故だ・・・・・・・何故、コンボイが・・・・・・」

 

「ほう、まだ息があるか。」

 

シグマは、メガトロンを見下ろすように言う。

 

「オカシイ、反応ハ“コンボイ”ト全ク一致シテイル。ナノニ奴カラハ我々以上ノ邪悪ナオーラヲ感ジル。」

 

「フッフフフフ・・・・・デストロンの諸君。お前たちのリーダーもこのざまだ。悪いことは言わん。我が軍団の一員になりたまえ。さすれば悪いようにはせんぞ?」

 

シグマは不敵に笑うとレプリロイドたちはデストロン一同に視線を向ける。

 

「わ、わかった!俺は今日からデストロンやめてそっちに入る!」

 

スタースクリームはシグマの背後に回る。

 

「ゲッ!?スタースクリームの野郎裏切りやがった!」

 

「コイツ、メガトロン様に対する恩義ってやつはねえのかよ!?」

 

「そうだぞ!今までさんざん裏切り行為をしたくせに!」

 

直属の部下であるサンダークラッカーとスカイワープを含めるジェットロン部隊は全員スタースクリームを見ながら言う。

 

「うるせえやい!俺は、こんなところで死にたくねえんだ!スクラップになりかけのボスと心中なんてごめんだ!」

 

「スタースクリーム、デストロンの面汚しめ!!」

 

「今までお前のような奴と一緒にいたことが恥ずかしくなるぜ!いっその事サイバトロン共の手でスクラップにされちまえばよかったんだ!」

 

「黙れ!そんなにメガトロンが大事なら一緒にくたばっちまいやがれ!!」

 

大半のデストロンメンバーからブーイングを受けながらもスタースクリームは考え直す気は更々ない。

 

「・・・・・なあ、俺たちもあっちについた方がいいんじゃないか?」

 

「確かにメガトロンには散々ひどい扱い受けたもんな。合体したら人形扱いだし。」

 

「よし、俺たちコンバットロン部隊もそっちにつく!」

 

コンバットロン五人のメンバーもシグマ側についた。

 

「なんてこった!コンバットロンまで裏切りやがったぞ!?」

 

「所詮スタースクリームガ勝手ニ作ッタ部隊、無様。」

 

 

 

最早デストロンは内部分裂状態だった!!

 

 

「では、こちらにつく者以外は武装を解除してもらおうか。考えが変わったらいつでも声をかけたまえ。」

 

「「「「・・・・・・・・」」」」

 

デストロンメンバーは重傷のメガトロンを見過ごすことはできず、全員武装解除をして刑務所へと送られていくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セイバートロン星のデストロン刑務所

 

捕まったデストロンたちは、武器を取り上げられ刑務所に入れられていた。

 

「おい、メガトロン様の容態はどうなんだよ?」

 

捕まっているデストロンメンバーは恐る恐るボロボロのメガトロンを見ている建設車両に変形するビルドロン師団一同は深刻な顔をしていた。

 

「メインサーキットが焼き切れている上にあちこち撃ち抜かれたせいで重傷だ。このままだと命に係わるぞ・・・・」

 

「なんだって!?」

 

全員思わず叫ぶ。

 

「メガトロン様がいなくなったらデストロン軍団は本当に終わってしまうぞ!?」

 

「どうにかしろスクラッパー!」

 

「無茶言うなよ!?みんな武器が取り上げられている上に修理施設は乗っ取られているし、修理の仕様がねえじゃねえか!?」

 

スクラッパーはヒステリックに言う。そんな中、今まで沈黙していたサウンドウェーブがひっそりと言う。

 

「地球ノ臨時基地ニ行ケバ修理ガデキル。」

 

「何言ってんだよお宅は?すぐに地球に行くにしろスペースブリッジは乗っ取られているんだぞ!」

 

「アストロトレインナラ全員乗レル。」

 

「「「「・・・・・・・・」」」」

 

 

全員に注目されるアストロトレイン。

 

デストロンの輸送兵アストロトレインは機関車とスペースシャトルに変形するトリプルチェンジャーなのだ。

 

 

「なっ、なんだよ!?いくら何でもここにいる全員を乗せて地球に戻れるほど俺のエネルギーは残ってねえぞ!?」

 

「それもそうか・・・・・」

 

「ココカラ少シ離レタトコロニエネルギー貯蔵庫ガアル。ソコデ補充スレバ何トカナル。」

 

「でもよ、それ以前に鍵が・・・・・・」

 

「グルルル・・・・・。」

 

牢の目の前にジャガーが鍵を口に咥えて座っていた。

 

「いつの間に!?」

 

「入レラレル前ニジャガーヲ放シテオイテ取ラセタ。武器ノ保管場所モ確認シテイル。ジャガー、ヨクヤッタ。」

 

「グルルルゥ・・・・」

 

サウンドウェーブは褒めるようにしてジャガーの頭を撫でる。

 

「・・・・・・」

 

「時ハ一刻ヲ争ウ。作戦開始。」

 

サウンドウェーブはこっそりと鍵を開ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、ここはデストロンの指令室。

 

「サイバトロン戦士諸君、聞こえるか?こちらはコンボイ、ようやく戦いは終わったのだ。」

 

コンボイに成りすましたシグマだ。シグマが通信するとパネルには一人のサイバトロン戦士の姿が映された。

 

『コンボイ司令官、それはどういうことですか?それにデストロン基地に・・・・・・』

 

「敵の裏をかいて、デストロン基地に奇襲をかけた。メガトロンも既に虫の息だ。」

 

『そ、それは本当ですか!?』

 

「あぁ、我々はようやく数百万年という長い戦いに終止符を打つことに成功したんだ。」

 

『そ、それでは・・・・』

 

「あと数時間後にメガトロンの公開処刑を行う。それと・・・・・」

 

シグマはある程度計画を伝えると通信相手のサイバトロン戦士は満足そうな顔で通信を切る。

 

「・・・・・表では善人の司令官、裏ではイレギュラーとは昔以上に読めない奴になったもんだな。」

 

そのシグマの後ろでVAVAは腕を組みながら壁に寄り掛かっていた。

 

「この星にはまだ用があるのでな。それには連中の信用もなくてはならんのだ。」

 

「ふん、これで本当にゼロの奴が来るのか?」

 

「フッフフフ・・・・まあ、慌てるでない。奴にはとっておきの絶・・・・・ん?」

 

そのとき、通信が入る。

 

「私だ。」

 

『アジールです。マンドリラーが居眠りをしていたせいでデストロンたちが脱走。エネルギー貯蔵庫からエネルギーを奪って逃走しました。』

 

「ふん、まだ抗うか。」

 

『バイオレンの攻撃でダメージは与えましたが取り逃がしてしまいした。幸いあのダメージなら大気圏で燃え尽きるとは思いますが・・・・・』

 

「まあ、よい。お前は部隊の編成が整い次第追うがよい。」

 

『心得ております、シグマ様。』

 

そういうとシグマは通信を終える。

 

「さて、VAVAよ。ようやく貴様の待ちに待っていたゼロとの戦いができるぞ。」

 

「ふん、それで奴はどこにいる?」

 

「ある特殊な空間にいるがおそらく今回のデストロンの脱走でコースは掴めるだろう。」

 

「何?わざと脱走させたというのか?」

 

「クッククク・・・実は以前ゼロに会った時に調べたのでな・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大気圏

 

「ダメだ!さっきのダメージで機体が安定しない!!」

 

スペースシャトルに変形しているアストロトレインはよろよろと大気圏に突入していた。このままだと地表に到達する前に燃え尽きてしまう。

 

「アストロトレイン、何とかしろ!?てめえそれでもスペースシャトルか!?」

 

「無理言うんじゃねえ!ただでさえ定員オーバーしている上にダメージまで受けているんだぞ!そんな状態でどうやれってんだ!誰か降りろ!」

 

アストロトレインに言われてデストロンメンバーは全員顔を見合わせる。

 

「誰か降りろって・・・・・つまり誰か宇宙の藻屑になれってことだよな?」

 

「冗談じゃねえや!俺は嫌だぜ!おいブリッツウィング、お前が降りろ!」

 

「ふざけるな!てめえが降りればいいだろダージ!」

 

「何だと!?」

 

「嫌ナラ二人デ降リロ。」

 

「てめえが降りろサウンドウェーブ!」

 

さあ、アストロトレインの中で喧嘩だ!

 

 

そのせいでアストロトレインは、さらに不安定になる。

 

「だから、暴れるなって!このままだと本当に燃え尽きちまうって~!!」

 

アストロトレインのとった軌道が博麗大結界の真上だとはこの時誰も予想すらできなかった!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

博麗神社

 

「ふう~、癒える~。」

 

一方、そんなことも知らない霊夢は風呂に入ってリラックスをしていた!

 

 

「最近、どうも物騒なことが多いもんだから気が滅入るわね・・・・・魔理沙が掃除機に吸い込まれたり、早苗が誤って守矢神社を吹き飛ばすし、永遠亭がバ〇オハザード状態になるし・・・・・・・まあ、紫が大人しくしているってことはそこまで大した問題じゃないってことだと思うけど・・・・・・」

 

「呼んだ?」

 

霊夢の目の前に境界の隙間を開いて妖怪の賢者 八雲紫が姿を現す。

 

「・・・・・・・アンタ、後で神社の裏に来なさい。」

 

「いや~ん!霊夢の意地悪~!」

 

「・・・・・それは置いといて何の用よ?場合によっては本当にしばくわよ?」

 

「はいはい、実は大結界を破って突入してきたのがあるのよ?」

 

「結界を突き破って!?」

 

霊夢は思わず湯船から立ち上がる。

 

「落ち着きなさい。あなた、入浴中でしょ。」

 

「あっ。」

 

霊夢は慌てて湯船に入りなおす。

 

「それでまさか・・・・・月の連中が攻撃してきたってこと?」

 

「いいえ、どうやら月とは関係なさそうよ。攻撃というよりも何か落ちてくると言った感じだし。」

 

「場所は?」

 

「人里近くの森よ。」

 

「・・・・・・もう少しゆっくり入りたかったけど無理みたいね。」

 

湯船から上がると彼女は急いで着替え、落下予測地点へと出発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人里近くの森

 

ここは人里からそう遠く離れていない森。

 

「こちらバンブル。アイリス、ゼロと一緒に現場に到着しました。」

 

『ほいほい、聞いとるよ。状況はどうだね?』

 

「どうも何も見事に抉れているよ。」

 

バンブルは、目の前の光景を見ながら言う。隕石が落ちたのかのように地面は抉れており、所々から火が出ている。ゼロとアイリスの二人掛かりで消火活動をしていた。

 

「でも、大方犯人はわかったよ。」

 

バンブルは持っている金属片を見ながら言う。

 

「コイツはデストロンの仕業だよ。こんなことするの奴らぐらいだよ。」

 

金属片に描かれているデストロンのエンブレムを見ながら言う。

 

「おい!こっちに何かいるぞ!」

 

早速ゼロが何か見つけたようだ。

 

「早速見つかったみたい。じゃあ、オイラちょっと調べてくるよ。」

 

バンブルは、ゼロの声がした方へと移動する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゼロが発見したもの。

 

それは、見事にバラバラになったメガトロンであった!

 

「なんだ、このレプリロイドは?バンブルたちと違うマークを付けているようだが・・・・・」

 

ゼロは、バスターを構えながら近づいて行く。アイリスは、そんな彼の背後を警戒する。

 

「お待たせ~!いやはや驚いたな。見たことがあると思ったらこれはメガトロンだよ。」

 

「知り合いなの?」

 

「知り合いも何もオイラたちの敵だよ。」

 

バンブルは、銃を持ったままメガトロンへと近づく。

 

「うわあ~、いったいどんな奴を相手にしていたんだろう?」

 

「向こうにもまだ何かいるぞ。」

 

さらに前へ進んでいくとデストロンメンバーが全員倒れていた(ちなみにアストロトレインは完全にボロボロ)。

 

「どうなってんだろう?みんなやられているよ。」

 

「とりあえず手当てをしてあげないと・・・・・」

 

アイリスはバスターを戻し、近づいて行く。

 

「やめときなよ、そいつら何をするかわからないんだよ?手当てした瞬間きっとオイラ達に襲い掛かってくるよ。」

 

「でも、怪我人なんですよ?それを黙って見過ごせって言うんですか?」

 

「そ、そういうわけじゃないけど・・・・・・」

 

「万が一襲い掛かってきたときはイレギュラーとして俺たちが倒す。それでいいだろ?」

 

「う~ん・・・・・・知らないよ?後で襲い掛かってきても。」

 

バンブルもとりあえず気を失っているサウンドウェーブの足を引っ張って運ぶ。ゼロもライドチェイサーにけん引して運び出す。

 

そこへ霊夢が飛んできた。

 

「あっ、霊夢さん。」

 

アイリスは着陸する霊夢のところとへ向かう。

 

「・・・・・・思っていたよりも被害は出なかったようね。」

 

「はい、火もそこまで回らずに済んだので。」

 

「ところであいつ等は?」

 

霊夢は運ばれていくデストロンメンバーを見ながら言う。

 

「バンブルさんの話だとデストロンだそうです。」

 

「・・・・・つまり、敵かしら?」

 

「でも、それにしてはおかしいと思います。こちらに攻撃して来るなら、あんな不時着しないはずですし。」

 

「それもそうね。まあ、これが大きな異変の前触れでなければいいんだけど・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、こちらは妖怪の山のにとりの家

 

ゼロたちがメガトロンたちを運んでいる中、パーセプターは何やら奇妙なカプセルを修理していた。

 

「この間、香霖堂で買い取ったものだけどどう見てもセイバートロン星のものではないんだよなぁ・・・・・いったいこれは何なんだろうか?」

 

一通り修理を終えると早速電力を供給してみる。するとカプセルの中に人影が写り始める。

 

『ザッ、ザザ・・・・・』

 

「ん?」

 

パーセプターはさらに調節をしながら出力を上げていく。

 

やがて人影は一人の白衣を身に着けた老人の姿へとなる。

 

『・・・・・・ザッ、ザ・・・・・・・わ、私は、トーマス・ライト。あるわけがあってこのカプセルに自分の意識データを残した一人の科学者だ。』

 

「これは驚いた。まさか、人間の意識データをこのような形で残す技術があったとは・・・・・・」

 

パーセプターは感心していたがライトと名乗る老人は、真剣な顔で話をする。

 

『・・・・・・・・単刀直入に話をしよう。どうやら、この世界に私がいた世界の恐るべき存在が流れ込んでしまったようじゃ。残念ながら私にはそれに対抗するための力はない。しかし、可能な限りのサポートを行うことは可能じゃ。どうか協力してもらえないだろうか?』

 

「恐るべき存在?よくわかりませんが私にできることでしたらお引き受けしましょう。」

 

パーセプターは素直に応じた。

 

 




次回予告(笑)

突如、上空に現れたスペースシップ。

そこからかつて倒されたはずのイレギュラーが次々と幻想郷に攻撃を開始する。

混乱の中応戦する霊夢たちであったが窮地に追いやられていく。

ゼロは、この事態に対処すべく動き出す。

ロックマンX ゼロの幻想入り

次回「来襲」

君は生き残ることができるか?


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来襲?

最近モチベの低下が半端ない(汗)。


さて、今回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は妖怪の山のにとりの家から物語を始めるとしよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

妖怪の山 にとりの家

 

「畜生めぇ!俺たちをどうしようってんだっ!?」

 

拘束されているデストロン一同。ゼロたちによって回収され、修理されたもののバンブルの進言もあり全員武装を取り外した上に拘束しておいたのだ。

 

「どうしようだって?それはオイラ達が聞きたいよ。デストロンがこんな田舎に何しに来たのさ?」

 

「なんだと!?命からがらてめえらサイバトロンから逃げて来たんだ!」

 

「サイバトロンから?」

 

バンブルとホイルジャックは顔を合わせながら驚く。

 

「ハッハハッハハ、何を言っとるんだね?命からがらサイバトロンから逃げる?」

 

「冗談は程々にしなよ!むしろ攻撃してくるのはお宅らじゃないか!」

 

「お前らだってこのまま俺たちをセイバートロン星に連行してスクラップにするつもりなんだろ!」

 

「全く話が合わんね。こちとらスペースブリッジは愚か基地にさえ戻れんというのに・・・・・・」

 

ホイルジャックは呆れて言う。その後ろではパーセプターが顕微鏡にトランスフォームしてメガトロンの容態を見ている。

 

「・・・・しかし、メガトロンがこうもダメージを受けるとはね。いったいどんな相手と戦ったのか気になるくらいだよ。こんな重症じゃあリペアするよりもボディを丸ごと作り直した方がマシな方だ。」

 

「確かにこの攻撃はかなり的確だな。急所が命中しなかったのは奇跡に近い。」

 

「そりゃあ、お宅らの司令官だよ。」

 

ゼロがメガトロンの様子を見ている中、スカイワープは皮肉そうに言う。

 

「なにぃ!?コンボイ司令官が!?」

 

「まるで人が変わったかのようにメガトロン様をコテンパンだ。それどころか人間ぐらいの大きさのロボット共を率いてセイバートロン星を占拠しやがったんだ。」

 

サンダークラッカーも続けて言うが三人は首をかしげる一方だった。

 

「コンボイ司令官がメガトロンをここまでコテンパンにする?いくらコンボイ司令官でもここまではやらないよ。」

 

「本当ダ。奴トノ会話記録ハ既ニ記録シテイル。」

 

拘束されているサウンドウェーブは冷静な口調で言う。

 

「ふ~ん、でも自由にしたらオイラたちを返り討ちにするかもしれないじゃん。」

 

「バンブルさん、いくら何でもひどすぎます。」

 

「アイリスちゃんだってサイバトロン戦士に生まれていたらわかるさ。あいつ等のおかげでどんな目にあったのやら・・・・・」

 

バンブルたち三人は、拘束を解く気は更々なかった。

 

元々デストロンとサイバトロンは何百万年もの間敵対し合っている。拘束を解くなど御法度だ。

 

しかし、サウンドウェーブが更に一言言ったことで事態は一変した。

 

「奴ハ、“シグマ”ト名乗ッテイタ。」

 

「何!?」

 

ゼロは顔色を変えてサウンドウェーブを見る。

 

「どういう事だ!?」

 

「ちょっ、ちょっとどうしたのさ!?」

 

急変したゼロを見てバンブルたちは動揺する。

 

「シグマの奴、やはり生きていたか!奴は今どこにいる!?答えろ!!」

 

「ゼロ、落ち着いて。」

 

サウンドウェーブに対して怒鳴り散らすゼロをアイリスは必死に宥める。

 

「・・・・・セイバートロン星、我々ノ故郷ノ星ニイル。既ニ奴ノ支配下ダ。」

 

「くっ!宇宙か。」

 

ゼロは腕を組みながら悔しそうに言う。

 

宇宙に上がるためには宇宙船が必要になる。元の世界ではシャトルなど方法がいくつかあったが生憎幻想郷にはそんな代物はない。つまり、シグマの凶行を止めることができないのだ。

 

「ホイルジャック、スペースシップを造ることはできるか?小型のでもいい、宇宙にまで上がることができればいいんだ。」

 

「何を言っているんだね、ゼロ君!?いくら小さくしてもここで一台造るのに二週間ぐらいは必要だよ!それにセイバートロン星に果たしてたどり着けるのやら・・・・・・。」

 

「だが、このままシグマは何かを企んでいる!一刻も早くしなければここは愚か地球そのものが・・・・・」

 

ゼロは、ここに来る前のコロニー落下事件のことを思い出す。シグマのことだからきっと大きな企みがあるに違いない。

 

(ここで動かなければ恐ろしいことになる!何としても・・・・・・・)

 

「あ、あのさ、ゼロ・・・・」

 

「なんだ!」

 

「うわぁ!?」

 

声をかけようとしたバンブルはゼロに怒鳴られて尻もちをつく。

 

「き、気持ちはわかるんだけどさ・・・・・焦ったってしょうがないよ。それに行くにしてもオイラたちまともな武器持っていないんだよ?向こうから来るならまだしもこっちから行くには準備が必要だよ。」

 

「だが・・・・・」

 

『彼の言う通りじゃ。』

 

「!?」

 

突然、聞き覚えのある声にゼロは思わず驚く。よく見るとパネルにトーマス・ライトの姿が映っていた。

 

「あれ?誰、このおじさん?」

 

「あぁ、紹介するのを忘れていたね。彼はトーマス・ライト博士、少し前に香霖堂で買い取ったカプセルを修理したら彼の意識データがあってね、協力してほしいと頼まれたんだ。」

 

「アンタは、確かエックスの・・・・・」

 

『久しぶりじゃの、ゼロ。』

 

ライト博士は、うっすらと笑いながら言う。

 

「まさか、アンタまでこの世界に来ていたとはな・・・・・・しかし、エックスの方は大丈夫なのか?」

 

『カプセルは一つだけではない。しかし、どういう事かエックスを修理した後、気が付けば破損して破棄したはずのカプセルに意識データが移っておったんじゃ。』

 

「エックスの修理?アイツは帰れたのか?」

 

『うむ。しかし、ゼロ。急がねばならんという気持ちゆえに焦ってはいかん。バンブル君の言う通り、戦うための準備が必要なのじゃ。』

 

「それはそうだがこうしている間にも・・・・・」

 

『一瞬の焦りは、取り返しのつかない過ちを犯してしまう事がある。故に慎重に行かねばならんのじゃ。』

 

「・・・・・・・」

 

「ゼロ・・・・」

 

今まで声がかけられられなかったアイリスは、ゼロの手を握る。

 

「アイリス・・・・」

 

「あのおじいさんの言う通りよ。今の私たちには準備が必要だし、行けたとしても貴方が・・・・」

 

アイリスは、悲しそうな顔をする。ゼロも流石に焦り過ぎたと感じた。

 

「す、すまない・・・・・・・奴が現れたと聞いてつい焦ってしまった。心配かけてすまないな。」

 

「うん。」

 

二人は、お互いを見つめ合う。

 

 

しかし、その直後

 

 

「おい、大変なことが起こったぞ!」

 

イーグリードが慌ただしく入ってきた。

 

「ちょっと、空気読もうよ。」

 

「えっ?いや、すまん。」

 

バンブルに突っ込まれてイーグリードは謝罪する。

 

「・・・・・・っと、それどころではなかった。人里で奇妙なレプリロイドの軍団が上空から降下してきて住民を襲っているぞ!」

 

「何っ!?」

 

ゼロは驚いたように言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人里

 

「みんな、早く逃げるんだ!」

 

慧音は、誘導するように住人を避難させていた。

 

「くたばりやがれ!どいつもこいつも八つ裂きにしてやる!!」

 

赤い体色のレプリロイド?は銃を乱射しながら建物を破壊していく。さらにその後ろから仲間と思われるレプリロイド?が次々と押し寄せてくる。

 

「慧音!いくら何でもこんな数私たちだけで応戦するのは無理だ!」

 

慧音の隣に着地する赤いもんぺのようなズボンをはいた少女は冷や汗をかきながら言う。

 

「わかっている。だが、住人たちを避難させるまでは・・・・・・」

 

「にしても何なんだよコイツら!?」

 

少女は、ポケットからスペルカードを取り出す。

 

「スペルカード、「不死『火の鳥-鳳翼天翔-』」!!」

 

少女 藤原妹紅から火の鳥を模した炎弾の塊が赤い弾を残しながら飛んでいく。レプリロイド?たちは、火に包まれる。

 

「「「「うわあぁぁぁぁ!!!!」」」」

 

「っと、これでしばらくは・・・・・・」

 

「調子に乗るなよ虫けらども!!こんな炎、私のフォースバリアでかき消してくれる!」

 

一体のレプリロイドが前に出ると波紋状にバリアを展開していき、炎を無力化していく。

 

「っつ!なんて野郎だ!」

 

「どれ、今度はこのワーパス様の砲弾でも受けてみやがれ!!」

 

一体のレプリロイド?は戦車へと変形し、見境なく砲撃を開始する。

 

「うおぉ!?」

 

「くっ!」

 

二人は、回避しきれず防御態勢をとってやり過ごす。

 

「今度は俺の液体窒素でも喰らえ!!」

 

さらに赤いレプリロイド?は二人の足元に向かって液体窒素を発射する。二人の足元は凍り付き、身動きが取れなくなる。

 

「なっ!?」

 

「う、動けん・・・・・妹紅、何とか溶かせないか?」

 

「いきなりは無理だ!」

 

「どれ、覚悟はできたか虫けらども!」

 

レプリロイド?の集団は、二人に向かって迫ってくる。

 

「畜生!お前ら一体何なんだ!!」

 

妹紅は悔しそうに叫ぶ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その直後、一同の目の前を光弾はすり抜けた。

 

「何!?」

 

「あ、あれは・・・・」

 

慧音は光弾が飛んできた方角を見るとライドチェイサーに乗ったゼロが向かってきていた。操縦しているゼロの背後にはバスターを展開したアイリスが乗っている。

 

「ゼロ!アイリスも来てくれたのか!」

 

ゼロは、ライドチェイサーの操縦をアイリスに任せると勢いよく飛び、レプリロイド?たちに向かってバスターを発射する。

 

「何だ貴様!邪魔をするなら貴様も消す!!」

 

レプリロイド?たちは一斉にゼロに向かっていく。ゼロもバスターを通常の腕に戻すとセイバーを展開して向かおうとする。

 

「ちょ、ちょっと待って!?」

 

ところがその間に割り込むように黄色い小型車が突っ込んできた。

 

 

バンブルである。

 

 

「トランスフォーム!」

 

バンブルはロボットモードになるなり、レプリロイド?たちに向かって言う。

 

「みんな何やってんだよ!?揃いに揃ってこんなところで暴れちゃって!」

 

よく見るとレプリロイド?たちにはバンブルと同じサイバトロンのエンブレムが刻まれていた。

 

「そこをどけ!」

 

「どうしちゃったんだよアイアンハイド!?オイラのこと忘れちゃったの!?バンブルだよ!」

 

「あぁ、覚えているぞチビ助め!そこをどかないって言うなら今すぐに鉄屑に変えてやる!!」

 

アイアンハイドの後ろにいる同型の白いレプリロイド?も銃を構えながら言う。

 

「ラチェットも落ち着きなよ!?みんな、サイバトロンは正義の味方だったじゃないか!どうしてデストロンみたいなことをするんだよ!?」

 

「バンブル、言うだけ無駄だ。こいつらはウィルスに侵されて暴走している。」

 

「でも・・・・」

 

「手足の一本や二本は吹き飛ばすかもしれんが我慢してくれ。」

 

ゼロはバンブルをどかすとセイバーを構えてサイバトロン一同に向かっていく。

 

「壊せ壊せ!!何もかも壊すんだぁ!!」

 

「「「「「うわああぁぁぁぁ!!!!」」」」」

 

サイバトロンは一斉にゼロに襲い掛かった。

 

 

 




次回予告(嘘)

アイリスです。

最近、作者がやる気が出ないとよく嘆いています。

私とゼロは、今サイバトロンと戦わなければならない事態に・・・・・

私もゼロを守るために頑張りたいです!


っと言うわけで次回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は、「暴走サイバトロン!」「シグマのお月見」「アリスのボッチ脱却作戦」の三本になります。

次回も読んでくださいね!




・・・・・・おい、アイリス。こんな話やる予定はないぞ。


えっ?





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暴走サイバトロン

D-Artsってフィギュア買おうと思ったけどゼロはあってアイリスがないだとっ!?許せん!!せめてロク8版のロールちゃんを・・・・・って何言ってんだ俺!?


さて、今回のトランス・・・・・否、今回の「ゼロの幻想入り」は外のサイバトロン基地に集結しているマイスター副官たちから物語を始めるとしよう!

 

 

 

サイバトロンが人里を襲う一時間前

 

 

 

 

 

サイバトロン基地

 

 

「マイスター副官、俺たちを緊急招集するなんて一体どうしたって言うんだい?」

 

ニューヨークで待機していた戦士 トラックスは不思議そうに聞く。

 

「そうそう!俺っちたち、これでもまじめに仕事してたんだぜ?」

 

その隣では待ちきれんとばかりに足を動かしている通信員ブロードキャスト。

 

「おいおい、別に疑って呼んだんじゃないんだ。落ち着いて聞いてくれ、コンボイ司令官がみんなを連れてセイバートロン星に向かってから早くも一週間。スペースブリッジは愚か、通信すらできない事態なんだ。」

 

「おそらく、何かしらの電波障害か何かが起こっているんじゃないか?」

 

「一週間以上も通信ができないなんて馬鹿げたことがあるかい?」

 

「でもさ、俺っちたちだけ集まってもしょうがないんじゃないの?」

 

ブロードキャストは、首をかしげながら言うがいつもならおちゃらけているマイスターは今回に限ってはまじめを通していた。

 

「・・・・・・・実は、一昨日アダムスにセイバートロン星に行って来てもらうように頼んだんだがセイバートロン星に着いてから通信がポツリと途切れてしまったんだ。」

 

 

アダムスとはUFOにトランスフォームする戦士である。

 

「何だって?」

 

メンバーの中で巨体を誇るインフェルノは驚いた顔で言う。

 

「私は、おそらくセイバートロン星に何かが起こったと思うんだ。だから今回、我々も司令官たちの跡を追うべくセイバートロン星へ向かうことにした。」

 

「しかし、マイスター副官。行くにしてもこっちにはロケットがないんだぜ?どうやってセイバートロン星に帰るつもりなんだ?」

 

「心配無用、ロケットならあるさ。」

 

マイスターは、数少ないメンバーを連れて基地の外へと行く。基地の外では、彼ら以上に巨体を誇ったトランスフォーマーが待っていた。

 

「通信、受ケテ来タ。要件、一体ナンダ?」

 

少し不自然そうな口調でしゃべるこのトランスフォーマーの名は警備員 オメガスプリーム。宇宙ロケットと戦車、防衛基地の三つにトランスフォームするサイバトロンメンバーである。

 

「あぁ、オメガスプリーム。すぐに我々を乗せてセイバートロン星に向かって飛んでくれ。」

 

「情報、不足。」

 

「コンボイ司令官たちが私たちに何も知らせずにセイバートロン星に行ってしまったんだ。連絡をしても何の返事もない。だから調べに行く必要があるんだ。」

 

「セイバートロン星、遠イ。エネルギー、持ツカワカラナイ。」

 

「それなら向こうで補充すればいいさ。今は司令官たちが心配なんだ。頼む。」

 

「・・・・・・・了解シタ。スグニセイバートロン星ヘ発進スル。トランスフォーム!!」

 

オメガスプリームはロケット、戦車、防衛基地にトランスフォームする。

 

「よし、みんな。急いでロケットに乗り込むんだ。」

 

マイスターを先導にサイバトロン戦士たちはロケットの中へと搭乗していく。

 

「セイバートロン星ニ向カッテ発進スル!!」

 

オメガスプリームはセイバートロン星へ向かって飛んでいくべく上昇する。

 

 

しかし、上昇した直後に上空に奇妙な隙間が現れて彼を飲み込んだことは誰も気づくことはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人里

 

「行くぞ!このチビ共!!」

 

サイバトロン一同は一斉にゼロに襲いかかる。

 

「くっ!」

 

ゼロは、左腕をバスターに変形させ、チャージショットを放つ。

 

幻想郷に来る前は、シグマの不意打ちで破損したため使用不能になっていたがパーセプターとホイルジャックの協力もあってドップラーの反乱以前の性能を取り戻すことに成功した。

 

バスターから放たれたエネルギー弾は、サイバトロンたちを吹き飛ばしていくが倒れたメンバーは痛みを感じないのかまた起き上がってくる。

 

「みんな痛くないのかな?相当痛そうなのに?」

 

バンブルは、不思議そうに見ている中、足を氷漬けにされていた慧音と妹紅は急いで援護に回るべく溶かしていた。

 

「妹紅、急いでくれ。いくらゼロでもあの数では限界がある。」

 

「わかってるって。でも、氷妖精がやったのとはレベルが違うんだ。すぐにって言われてもできねえよ。」

 

「アイリス、お前はゼロの援護に回ってくれ。」

 

慧音は、自分たちを護衛しているアイリスに言う。

 

「えっ?でもそんなことをしたら・・・・・・」

 

「私たちは、時間が経てば動けるようになる。心配することはない。」

 

「・・・・・はい。」

 

アイリスは、ライドチェイサーから何かを取り出して自分の体につける。

 

すると、眩い光が彼女の身を包んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し前 にとりの家

 

『これは、かつてエックスが身に着けたアーマーを君に合わせて改良したものじゃ。』

 

ライト博士は、アイリスの目の前に純白のアーマーを見せる。それはかつてエックスがシグマとの最初の戦いで身に着けた「ファーストアーマー」によく似ていた。

 

『残念ながらカスタマイズした物の中で使用できるのは今のところこれしかない。本来なら別の物もすぐに用意してやりたいところなんじゃが・・・・・・・』

 

「・・・・・・大丈夫です。お気持ちだけでもうれしいので。」

 

申し訳なさそうな顔をするライト博士に対してアイリスは、感謝しながら答える。

 

『すまんのう。じゃが、これから起こるであろう戦いではおそらくこのアーマーだけでは性能不足になるじゃろう。他のアーマーは儂とパーセプター君、そして、ホイルジャック君とで急いで製作する。』

 

「ねえねえねえ。私も仲間に入れてよ~。」

 

一人だけ忘れ去られていたにとりは涙目でライト博士を見る。

 

『あっ・・・・・すまなかったのう。では、にとり君にも協力してもらおう。』

 

「アイリス、バスターに俺のDNAデータを組み込め。エックスのをベースにしているなら俺の技も使えるようになるはずだ。」

 

イーグリードは自分の体からDNAデータの端末を取り出すと早速にとりにコピーを作ってもらう。そして、そのコピー端末をアイリスのバスターに組み込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現在 人里

 

「・・・・・よし。」

 

純白のファーストアーマーを身に着けたアイリスはバスターを展開すると急いでゼロの元へと向かう。

 

一方のゼロは、亡者の如く迫ってくるサイバトロンを相手に止むを得ずセイバーを引き抜こうとしていた。

 

「・・・・・・流石にこれ以上バスターでの威嚇は無理だな。悪いが手足の一本二本斬らせてもらう。」

 

「斬れるものなら斬ってみやがれ!その前にお前の顔の皮を剥いでやる!!」

 

「ちょっと待て!それじゃあ面白くない!いっその事バラバラにしてパーツの一つ一つを壁飾りにしてやろう!」

 

「いや、頭だけはサッカーボールにして遊ぼうぜ!」

 

「全く、とんでもないことを言う奴等だ・・・・・。」

 

ゼロは、セイバーを引き抜くと迫り来るサイバトロンたちに向かって接近する。

 

「逃げても無駄だぞ!」

 

「あぁ、逃げる気なんて毛頭ない!」

 

アイアンハイドの足元に着いたゼロは、早速彼の右足を切断する。

 

「ぐわぁぁ!?」

 

バランスを崩したアイアンハイドは後ろに倒れる。

 

「コイツ!」

 

「アースクラッシュ!!」

 

襲い掛かるサイバトロンたちに向かってゼロは地面を殴りつけて広範囲に攻撃を行う。

 

「「「「うわあぁぁぁ!?」」」」

 

「もう許さん!」

 

ゼロの背後からパトカーにトランスフォームするプロールが銃を構える。

 

「させない!」

 

アイリスはプロールの銃をチャージショットで撃ち落とす。

 

「くっ!この小娘!」

 

プロールは、目標をアイリスに変えて襲い掛かる。ダッシュでプロールの真下に潜り込むとバスターを彼の頭部に向ける。

 

「ストームトルネード!!」

 

「うおぁわぁぁぁぁ!?」

 

バスターから発生する竜巻に呑まれプロールは上空高く舞い上がった。

 

「うっ!?」

 

起き上がってゼロの援護に回ろうとしたアイリスを何か見えないものが掴んだ。

 

「おっと、暴れるのはそこまでだぜお嬢ちゃん。」

 

 

正体は透明になっていたリジェだ!

 

「アイリス!」

 

ゼロは思わず近づこうとするがリジェはアイリスを握り潰そうと力を入れる。

 

「あああぁぁぁああ!!」

 

「うっ!」

 

「おっと、動くんじゃないぞ?武器を捨てねえとこのお嬢ちゃんが一瞬にしてバラバラのスクラップになっちまうぜ?」

 

リジェはアイリスの顔に銃を突きつける。もし発射されたらひとたまりも無い。

 

「くっ・・・・・・」

 

「ゼロ、私に構わず・・・・・」

 

「おっと、お喋りはよくないぜ?」

 

「ああぁぁあ!!」

 

アーマーに亀裂が走る。

 

「・・・・・・・・」

 

ゼロは、セイバーを捨てるとバスターを元に戻す。かつての彼ならこのような甘さはなかった。しかし、大事なものをこれ以上失いたくないという感情が彼にそうさせた。

 

「ゼロ!」

 

「ハッハハハハ、ちょろいもんだぜ。」

 

リジェは高笑いしながら言う。サイバトロンたちはゼロを捕えるとすかさず蹴るなり殴るなりと集団リンチを始める。

 

「この野郎、よくも俺の足を斬りおとしてくれたな!」

 

右足を失ったアイアンハイドは、ほかのメンバーに支えられながら液体窒素でゼロの足を凍らせて逃げられないようにする。

 

「よおし、次はこの怪力ゴング様が手取り足取り痛めつけてやるぜ!」

 

ゴングは銃を使わず、ゼロを殴り始める。

 

「ぐっ!」

 

「オラオラ!まだまだくたばんなよ!」

 

「ゼロ・・・・・・・」

 

ボロボロになって行くゼロを見ることしかできないアイリスはもう泣きそうな声だった。

 

「どうだ、大事なパートナーがやられていく様は?今度はどうなるやら・・・・・・」

 

「この野郎!」

 

「なっ!?」

 

その時リジェの背後からバンブルが体当たりをする。突然の攻撃にリジェは反応できず握っていたアイリスを手放す。バンブルは急いで彼女を回収する。

 

「アイリスちゃん大丈夫?」

 

「え、えぇ・・・・・」

 

アーマーに罅は入っていたが彼女自身には目立ったけがはないようだ。起き上がったリジェは鬼の形相でバンブルをにらみつける。

 

「バンブル・・・・」

 

「オイラ、もう我慢できないぞ!みんながその気ならもう同じサイバトロン戦士だって思わない!みんなデストロンと同じだ!!」

 

「なら、まずお前からバラバラにしてやる!!」

 

リジェは、透明になろうとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時だ!

 

上空に大きな隙間が開く。

 

「へっ?」

 

「「「「えっ?」」」」

 

サイバトロン一同は全員上空を見る。

 

隙間からは巨大なロケットが飛んできた。

 

「何あれ?」

 

アイリスは茫然とこちらに飛んでくるロケットを見る。

 

「多分増援かもしれないけど・・・・・・ここにいるとまずいよ!」

 

バンブルはアイリスを抱き上げると少しでも離れようと逃げ出す。サイバトロン一同はゼロへの攻撃を中断し、ロケットに向かって攻撃を開始する。

 

ちなみに慧音たちも一足先に離脱している。

 

「はっ!ゼロは!?」

 

アイリスはゼロが倒れている方角を見る。ゼロは依然として倒れたままだった。

 

「ゼロ!」

 

アイリスは急いでゼロのところへ戻ろうとする。

 

「ダメだよアイリスちゃん!オイラたちまで巻き込まれちゃうよぉ!?」

 

バンブルはアイリスを抑える。

 

「離して!」

 

「もう間に合わないよ!」

 

バンブルは抵抗するアイリスを担ぎながら逃げる。

 

ロケットは丁度サイバトロン戦士の真上に落下し、大爆発する。ついでに人里も勢いよく吹き飛ばされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうにか逃げ切れたアイリスたちは人里の方を見る。

 

人里は見事に吹き飛ばされ、残されているのは黒焦げ、またはバラバラになってしまったサイバトロン戦士たちだけだった。辛うじて死んではいないようだ。

 

「あっ、危なかったな・・・・・・」

 

妹紅は、冷や汗をかきながら言う。

 

「幸い住民たちをみんな避難させておいたのが救いか・・・・・・しかし、寺子屋は愚かみんな消えてしまった。」

 

「ゼロ・・・・・・・」

 

アイリスは跪いて悲しむ。

 

「アイリスちゃん・・・・・」

 

バンブルは申し訳なさそうな顔で彼女を見る。

 

「私が・・・・・私があの時捕まったから・・・・・・・私のせいで・・・・・・・あ、あぁぁ・・・・・・」

 

彼女は、地面に顔を付けながら泣き始める。

 

「ゼロ・・・・・・ゼロォ・・・・・・・・・・ゼロオォォォ・・・・・・・・あぁあああ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はい、どうぞ。」

 

聞き覚えのない声が聞こえたかと思ったら空間に隙間が開いて彼女の前に気を失っているゼロが落ちて来た。

 

「えっ?」

 

泣いていたアイリスは思わず呆然とする。アイリスだけではない。バンブルや慧音、妹紅もきょとんとした顔で隙間を見ていた。

 

「あ~、まさかあのロボットがミサイルにもなるなんて飛んだ誤算だったわ~。まあ、死者が出なかっただけよかったけど。」

 

開いた隙間から、一人の女性が出てくる。

 

「げっ!?八雲紫!」

 

「ピンポ~ン。みんなのアイドル、ゆうかりんでぇ~す♡」

 

「・・・・・・こんな状況でなんていう挨拶をしているんだ・・・・・・っと言うよりあの得体のしれない物体はあなたが呼び込んだというのか!?」

 

「まあ、あんな形で呼ぶつもりはなかったんだけどね、私も反省しているわ。」

 

「てめえ!危うく自分で幻想郷崩壊させるところだったんだぞ!?」

 

紫の態度に思わず妹紅は怒る。

 

「だ・か・ら、反省してるわよ・・・・・あ~あ、帰ったら藍に怒られちゃうわ~。」

 

「あの隙間妖怪・・・・・・」

 

一同が話している中、ロケットは入り口が開く。

 

「おい、オメガスプリーム。地球に戻ってきてしまっているぞ!?」

 

「オカシイ。進路、突然変ワッタ。」

 

マイスター含める残っていたサイバトロンメンバーだ。

 

「あっ、マイスター副官!?」

 

バンブルは思わずマイスターの方へと駆けていく。

 

「バンブルじゃないか!?今まで一体どこへ行ってたんだい!?みんな心配していたんだぞ!?」

 

「いやこれにはいろいろ事情が・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・って、おいおい。どこのスクラップかと思ったらなんでアイアンハイドたちがボロボロになってるんだ!?」

 

「・・・・・・・」

 

バンブルはとりあえず事情を説明する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゼロ!ゼロ!しっかりして!ゼロ!」

 

アイリスは必死にゼロの体を揺さぶるが起きる様子はない。

 

「急いで治療しないと・・・・」

 

「・・・・・・って、訳でみんなこうなったわけ。オイラ、ちょっと用事あるからみんなで来てね。」

 

バンブルは説明を終えるとアイリスの方へと戻ってくる。

 

「お待たせ!すぐに戻ろう!トランスフォーム!」

 

バンブルは車に変形するとドアを開ける。

 

「さあ、早く乗せて!」

 

アイリスは後部座席にゼロを寝かせると自分は助手席に座る。

 

「早く、パーセプターたちに診てもらわないと。」

 

バンブルは急いで人里(跡地)を後にしていく。その場にはサイバトロン一同と慧音、妹紅、そして、紫が残された。

 

「・・・・・・とにかく、俺たちもついて行った方がいいんじゃないか?マイスター副官。」

 

「うん。しかし、アイアンハイドたちが凶暴化するとはどうも信じられんな。みんな、とりあえず運べるだけ運んでバンブルに続くんだ。」

 

「・・・・・・・私たちはとりあえず住民たちに安全を確認したうえで復旧作業に入るか。」

 

「しっかし、すっかり跡形もなくなくなっちまったな。この責任どうとってくれるんだよ八雲ゆか・・・・・・・ってもういねえ!?」

 




次回予告(嘘)

シグマだ。

諸君、我々の話をちゃんと読んでいるかね?

今回は、ゼロが倒れたようだがこれはまだほんの挨拶だ。

これからゆっくり楽しんでくれたまえ。

では、次回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は「ゼロの悪夢」「アイリス覚醒 幻想郷で愛を叫ぶ」「ゆうかりん お仕置きされる」の三本だ。

かつて好きだったキャラの崩壊っぷりを見ながら逝く準備はできたかね?








シグマ、偽の予告にしては出来が良くないようだな!

おのれ、ゼロ!何故次回予告にまで私に牙をむける!!

俺はお前が嫌いなのさ!








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ゼロの悪夢

エックスがマーベルVSカプコンで登場したけど、どの時系列なのかわからなかったな。ゼロはなんか洗脳されてたっぽいし。

ウルトロンΣ何気に気合入ったデザインだな。


???

 

 

ゼロは、夢を見ていた。

 

 

どこか懐かしい研究施設で彼は、カプセルから解放され、顔がわからぬ老人と対面していたのだ。

 

『ゼロ、儂の最高傑作よ。いつになったら自分の使命をまっとうするんじゃ?』

 

老人は、聞き覚えのある声でゼロに声をかけてくる。

 

一度大破して後にカウンターハンターのサーゲスに修理されて以降、聞くようになった声。それは今でもゼロの夢の中で声をかけてくるのだ。

 

「・・・・・誰だ?何故俺に執着する!?」

 

『ゼロ、お前は分からんのか?お前のために破壊されていった兄弟たちの執念が。』

 

「何?兄弟?」

 

ゼロは後ろを振り向く。後ろは研究施設から一変し、大量のレプリロイドの残骸が転がっていた。中には執念で動こうとするものまでいた。

 

『こ奴等はみんなお前と同じ儂から生み出された存在、そして、奴に敗れ破壊された。お前は、今まで破壊されていった兄弟・・・・・儂の野望を潰した奴を破壊するために作ったのじゃ。さらに奴の跡を継ぐ者を破壊するためにな。』

 

「・・・・・・・そのために俺にあんなプログラムを組み込んだというのか?」

 

『そう、全ては奴の・・・・・・あのにっくき・・イトの作ったものをすべて破壊するために組み込んだのじゃ!じゃがお前は破壊することは愚か使命を放棄しておる!あの変なところが儂に似たフ・・・ルテと同じじゃ!』

 

「俺はそんなことを望んではいない!!」

 

『お前はいつか必ずすべてを無に帰す最強のロボットとなるのじゃ!!そう、あのロ・・・・クマンと同じ奴も含めてすべてな!!』

 

「もう、エックスと会う事はできないんだ!いい加減に俺に纏わりつくのはやめろ!!」

 

『フッハハハハハハ、アーッハハハハハハ!!じゃが、儂は諦めんぞ!必ず・・・・・必ずお前は奴を破壊するという事をな!』

 

老人の姿が消えていく。

 

「ま、待て!!」

 

『ハ~ハッハハハハハハ!!さらばじゃ、ゼロ!!ハッハハハハ!!』

 

「待てぇええええ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・はっ!?」

 

「ゼロ!?」

 

ゼロが目を覚ますと目の前にはアイリスの顔があった。

 

「・・・・・・・夢か。」

 

「大丈夫?今までうなされていたようだけど。」

 

よく見ると彼女は自分の手を握っていた。どうやらずっと付きっきりだったらしい。

 

「そうか、あの時連中にリンチされていたんだったな。」

 

ゼロは、起き上がろうとする。しかし、すぐにアイリスに引き戻された。

 

「ダメ!さっき治療が終わったところなんだから!しばらく安静にして!」

 

「えっ!?だが、状況が・・・・・」

 

「もとはと言えば私が捕まったりしたから・・・・・・」

 

「あっああ・・・・・・いや、あれは周りを見ていなかった俺も悪かったんだ。だから、そんなに気にするな。」

 

泣きそうになったアイリスをゼロは、落ち着かせるように言う。

 

そこへバンブルが来た。

 

「アイリスちゃん、ゼロは目をさま・・・・・・」

 

目の前の光景を見てバンブルは黙る。二人も気づいていなかったのか驚いていた。

 

「ば、バンブル!?こ、これは・・・・・!?」

 

「えっ、えっと・・・・・・」

 

「・・・・・・あっ、あぁ。いや、パーセプターに様子を見てきてほしいって言われて見に来たんだけど大丈夫そうだねっ!?いや、よかったよかった!」

 

バンブルも切り替えて誤魔化そうとする。

 

「そ、それよりバンブル。俺が気を失っていたのはどのくらいなんだ?」

 

「え、え、えっと、3時間ぐらいかな!?にとりの家に運んでパーセプターとホイルジャックがすぐに修理をしてくれたからそこまでひどい怪我にはなっていなかったよ。」

 

「そうか。ところであの後どうなったんだ?」

 

バンブルはどう話そうか一瞬悩んだが言った方がいいと決めて話す。

 

「うん、君が気を失った後に人里にロケットが落ちてね・・・・・・」

 

「ロケット?」

 

「いや、それがオイラたちの仲間のオメガスプリームって奴なんだ。なんか金髪のおば・・・・・じゃなくて、お姉さんが連れてきたらしいんだけど間違えて人里の真上に落としちゃったから人里が焼け野原に・・・・・」

 

バンブルは申し訳なさそうな顔で言う。

 

「・・・・・・慧音さんが住民を避難させていなかったら大惨事だったわ。」

 

「・・・・・って、アイアンハイドたちは見事にバラバラ。今、二人とにとりが修理に当たっているけど手が足りないみたい。」

 

「・・・・・そうか。」

 

幸い死者が出なかったとはいえ人里を吹き飛ばしてしまったことにゼロは罪悪感を感じてしまった。

 

「ごめんなさいゼロ。私が弱かったから・・・・・」

 

「いや、あの時お前が援護に来てくれなかったら俺も危なかった。お前が全部悪いわけじゃない。」

 

「オイラもごめんよ。仲間だったものだから説得すれば何とかなると思ってたんだけど。」

 

「もう、その話はよそう。お互い悪かったところはあったんだ。これからカバーできるようにすればいい。」

 

ゼロはそう言うと起き上がる。

 

「ゼロ!起き上がったら・・・・・」

 

「少し状況を見に行くだけだ。別に戦闘とかするわけじゃない。・・・・おっと。」

 

思わずよろめいたところをアイリスが支える。

 

「まだ完治しているわけじゃないんだから。私が支えるわ。」

 

「すまないな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

にとりの家

 

にとりの家は現在バラバラになったサイバトロン戦士のパーツでごちゃまぜ状態であった!!

 

「ふう・・・・・ねえ、二人とも。治すのはいいんだけどさ。治したら治したでまた襲い掛かってくるんじゃないの?」

 

にとりは、溶接作業をしながら聞く。

 

『心配いらんよ、にとり君。幸いウィルスに備えてワクチンプログラムを製作したので今全員に組み込んでおるよ。これでおそらく正常に戻るはずじゃ。』

 

「うわあぁ・・・・流石にやること早いね。」

 

にとりは作業に戻る。一方のパーセプターとホイルジャックはようやく医師であるラチェットの修理を終える。

 

「よし、ホイルジャック。早速エネルギーを流してみてくれ。」

 

「ほい、きた!まあ、成功すればいいんだがね。」

 

ホイルジャックはラチェットにエネルギーを送り込む。

 

機能を停止していたラチェットの目は光りだし、手も動き始める。

 

「う、うぅう・・・・・・・」

 

「ラチェット君、吾輩たちがわかるかね?」

 

「ほ・・・・・ホイルジャック?それとパーセプター?」

 

ラチェットはどうにか起き上がる。

 

「ここはどこなんだ?私は確かサイバトロン基地で・・・・・・・・・そうだ!コンボイ司令官は!?」

 

「ここは幻想郷、私たちのいる世界から隔離された世界だよ。君は、先ほど人間たちが住んでいる里を他のみんなと襲っていたんだ。」

 

「そ、そんな馬鹿な・・・・・・私たちは基地で奇妙なガスを浴びて・・・・・・」

 

「とりあえず後のことは順を追って話そう。君はゆっくり休むんだ。」

 

「・・・・」

 

ラチェットは意識回路を切られて再び眠りにつく。

 

「やれやれ、こんな数じゃ全員リペアするのに最大で2週間はかかるよ。」

 

「だったら、俺たちが手を貸してやるか?」

 

簡易的な牢屋に入れられているデストロンの工作部隊ビルドロンは、暇そうに言う。

 

「何を言っとるんだね?デストロンに頼んだら何をされるやら・・・・・」

 

「でも、俺たちは修理の腕も一流だぜ?」

 

「それにお前らに任せっぱなしじゃメガトロン様が何されっかわからねえしな。」

 

ちなみにメガトロンは未だに昏睡状態でライト博士がアーマーを製作している傍ら並行して治療を行っている。

 

「それに人手が足りねえんだろ?悪い話じゃねえはずだ?」

 

ビルドロンのリーダー スクラッパーはうまいように誘いをかける。二人は警戒しているものの河童たちを総動員しても人里の復旧作業なども遅れが出る可能性があるためあえて開放するべきかと考えた。

 

「・・・・・いまひとつ納得いかないけどここは人手が少しでも多い方がいいからね。」

 

パーセプターはビルドロンのみ牢屋から出す。

 

「ありがとよ。牢屋の中は狭くてたまったもんじゃないぜ。」

 

「まさかすぐにデバスターに合体して逃げるつもりじゃないだろうね?」

 

「やろうにもエネルギーを無駄にしたくないからな。しばらくは下働きでもさせてもらうぜ。」

 

ビルドロンたちは建設車両に変形して外へと出ていく。

 

「よおし、野郎ども。まずは人間どもの里の復旧作業だ。」

 

「「「「「おぉ!!」」」」」

 

 

 

ビルドロンたちが牢屋から出されるのを見てジェットロンのスカイワープとサンダークラッカー、ダージ、スラストらのメンバーは羨ましそうに見る。

 

「なあ、俺たちも空中パトロールという事で釈放してくれよ!」

 

「空はイーグリード君がいるから心配ないよ。」

 

「そりゃないぜ。俺たちがスタースクリームみたいなことすると思っているのかよ?」

 

「スタースクリームみたいなことはしないとは思うさ。でも、かと言って全員をここから出したら何をしだすのやら分かったもんじゃないよ。だから、君たちは釈放しない。」

 

「ちえっ。」

 

「状態はどうなんだ?」

 

そこへゼロがアイリスに支えられながら来た。

 

「ゼロ。どうやら意識は戻ったみたいだね。」

 

「まあな。・・・・・これ、全員修理するのか?」

 

「総動員でやっているからね。君はしばらく休むといいよ。アイリスのアーマーもライト博士が作っているしね。」

 

「私のアーマーをですか?」

 

「この間のアーマーは飽くまで基礎能力と防御力を向上させるのだけに留まっていたからね。」

 

「確かにな。よく考えて見ればエックスが身に着けていたアーマーは戦いのたびに新しい能力が搭載されていたからな。」

 

「・・・・・・・・新しいアーマーか。」

 

アイリスは少し暗い顔になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜 霧雨魔法店

 

ゼロとアイリスは、安静にするということを理由に霧雨魔法店に戻ってきた。

 

当の主である魔理沙は、すでに眠りについたがアイリスは眠ることができず外の空気を吸おうと外に出て来た。

 

「・・・・・・あんなに訓練したのに結局ゼロに迷惑をかけちゃった・・・・。」

 

彼女は店から少し離れた木の下に体育座りをする。

 

「支えたい気持ちで戦闘用に改造してもらって、訓練までしてもらったのに・・・・・・・・やっぱり私じゃ無理なのかしら?」

 

元々自分は戦闘用でもなければ、戦いに向いた性格でもない。

 

そんな自分では、やはり愛しい人を支えるという事は無理なのだろうか?

 

そんな気持ちが彼女の心の中で蠢いていた。

 

「・・・・・・・・兄さん、教えて。どうすればゼロのことを守ってあげることができるの?」

 

亡き兄に向かってアイリスは問う。そのとき、ちょうど、月の光が彼女の顔を差し込んだ。同時に森の一部が光で少しだけ視界がよくなる。

 

「ん?ゼロ?」

 

アイリスは一つの大木の上を見て気が付く。丁度月の光が当たるあたりにゼロが月を眺めていたのだ。

 

「・・・・・・安静にしててねって言ったのに。」

 

アイリスは、連れ戻そうと木を登り始める。しかし、元々木に登ったことなど一度もないため気づかれないように上るのは一苦労だった。

 

(もう少し・・・・・・・)

 

十分以上してやっとゼロの近くまで登り、声をかけようとした直後

 

 

バキッ

 

 

「えっ?」

 

乗っていた木の幹が折れ、彼女は地上に真っ逆さまに落ちて行ってしまった。

 

「きゃあああぁぁあああ!?」

 

彼女は、パニック状態になり地上に落下するかと思われたが何者かに抱きかかえられ激突することなく着陸した。

 

「・・・・・・・・・・あれ?」

 

彼女が目を開けるとそこにはゼロの顔があった。いつの間にか気が付いていたのか彼が地面に激突する寸前に助けた様だった。

 

「全く、何をやっているんだお前は?」

 

「ちょっと外の空気を吸おうと思って・・・・・・・・って、ゼロは寝てなくちゃダメじゃないの!まだ体の傷が残っているんだから!!」

 

「・・・・・・・」

 

「ゼロ?」

 

怒って言うアイリスに対してゼロは一瞬何か不安そうな顔になったがすぐに普通を装う。

 

「すまなかったな。」

 

「えっ?う、うん・・・・・・」

 

ゼロは、彼女を下すと店の方へと戻って行こうとする。しかし、さっきの不安な表情が気になってアイリスは呼び止める。

 

「待って、ゼロ!」

 

「ん?」

 

ゼロは振り向く。

 

「・・・・・・もしかして、眠れないの?」

 

「・・・・・・」

 

「ねえ?何か隠しているなら教えて。あなたのことが心配だから。」

 

「・・・・・・・そうだな、この際だから教えておくか。」

 

 

 

 

二人は、木の下で寄り添い合いながら座って話をする。

 

ゼロの話はこうであった。

 

自分はかつてある科学者の目的のために制作された恐るべきウィルスプログラムが取り付けられた存在ですべての元凶が自分にあるという事。

 

そして、今でも夢でその科学者が自分に本来の使命を教え、全うさせようとすること。

 

アイリスはそれを黙って聞いていた。

 

 

「・・・・・・・・」

 

「笑えないだろ?すべては俺が元凶だったんだ。そして、奴は今でも俺に本来の自分へ戻れと言い続ける。今の俺が本当の俺じゃなくて、全てを破壊しようとするのが本当の俺なんだ。」

 

「・・・・・それで眠れないの?」

 

「正直言うとな。もし目を覚ました時俺がイレギュラーになったらどうしようかって考えるようになっちまってな。」

 

「・・・・・・そんなことはないわ。あなたはいつだって平和のために戦っていたのだから。それにそんなことを背負っていたなんて・・・・・・今まで気づいてあげられなくてごめんなさい。」

 

「気にするな、俺が勝手に黙っていたんだからな。それに話したおかげで少し気が楽になった。」

 

ゼロは少し落ち着いた表情で立ち上がる。

 

「さて、いつシグマの奴が攻めてくるのかわからんからな。休めるうちに休んでおくか。」

 

「ねえ、ゼロ。」

 

「なんだ?」

 

「今日から私と一緒に寝ましょう?」

 

「・・・・・・・・ん?」

 

アイリスの唐突な言葉にゼロは思わずアイリスの顔を二度見する。

 

「何を言っているんだアイリス?」

 

「その変な人の夢を見るのはゼロが一人で眠っているからだと思うの。なら、二人で一緒に眠れば見なくて済むんじゃないかしら?」

 

「おい、ちょっと待て。流石にそれは・・・・・・」

 

ゼロは、それは違うんじゃないかと言おうとしたがアイリスの笑顔を見て何とも言えなくなる。二人は店の中に戻るとベッドで二人寄り添って眠った。

 

「ゼロが悪い夢を見ませんように。」

 

アイリスはそう言うと眠る。

 

「・・・・・ありがとな、アイリス。心配してくれて。」

 

ゼロも聞こえない声で感謝の言葉を贈ると眠りについた。

 

(・・・・・・決めた。私もうとにかくゼロのためにやるだけやってみる。それが彼の助けになるなら。)

 

アイリスは薄れゆく意識の中そう決意した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゼロの悪夢ともいうべきその夢はその日を境に見なくなった。

 

 

 

 




次回予告(嘘)

どうも、サイバトロンのバンブルです。

ゼロとアイリスってお似合いのカップルでなんだけどさ、どうしてオイラはモテないのかな?

友達のスパイクだってカーリーって言う可愛い彼女がいるし、コンボイ司令官だってエリータワンって言う恋人いるし、パワーグライドなんか・・・・・・・・。

まあ、そんなことより次回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は「シグマ様 頭だけのご到着」「VAVA VAKAになる」「コンボイ司令官、お許しください!」の三本です。


ねえ、このシリーズまだ終わんないの?












作者が飽きるまで辞めないんだって(笑)


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着せ替えアーマー

今からでもいいからボンボン版のロックマンX漫画のX5を見てみたい(多分エイリアがよりドライなキャラに・・・・・・・・って言うかマーティーが出てきたらきっと存在感そのものが・・・・・・)。


二週間後 にとりの家

 

バラバラになっていたサイバトロン戦士たちは、ホイルジャックとパーセプター、そして、先に復帰したラチェットを加えたメンバーでどうにか修理が終わった。

 

全員ラチェット同様に人里を襲った時の記憶はほとんど残っていなかった。

 

「俺たちが狂ったように暴れていた!?いくら何でも冗談だろ!?」

 

「本当だよ、みんな揃ってオイラたちに襲い掛かってきたんだ。」

 

困惑するアイアンハイドたちにバンブルは説明する。

 

「しっかし、コンボイ司令官が乗っ取られていたなんて・・・・・・どうも信じられないな。」

 

「私は、違うな。今までの司令官なら無暗に自分の改造などは考えもしなかった。それに時々どうも一人どこかへ出かけることが多かったからね。」

 

サイバトロンメンバーたちは、納得しながらもこれからどうすればいいのかを考えていた。

 

「でも、困ったもんだぁ。セイバートロン星は乗っ取られる、コンボイ司令官は乗っ取られる、メガトロンは風前の灯火、もうデストロンもサイバトロンも終わりだなぁ・・・・・」

 

プロールは諦めたように言う。

 

「何を言っているんだ。こんなところで諦めたらコンボイ司令官に申し訳ないぞ。」

 

「そんなこと言ったってマイスター副官、敵の親玉はあのコンボイ司令官なんだぜ!?」

 

「だったら、セイバートロン星に行って司令官を正気に戻すんだ。」

 

「でも、セイバートロン星に行くには宇宙船が必要だぜ?」

 

「私とラチェット君で何とか作ろう。設計図から考えなくちゃいけないがね。」

 

「では、吾輩はいつ来るかわからん敵に備えて防衛装置でも作ろうかねぇ。」

 

「・・・・あっ、そうそう。俺たちがタコ殴りしてしまったえっと・・・・・・・・」

 

「ゼロ?ゼロならアイリスちゃんの付き添いでライト博士のところに行ったよ。」

 

襲い掛かったことを謝ろうと考えていたアイアンハイドは、バンブルから聞いて行こうとする。

 

「あっ、でもなんか今日は守矢神社に行ったから少し時間が経った後の方がいいと思うよ。」

 

「そうか?・・・・・じゃあ、俺たちは人里の復興作業に向かうか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妖怪の山 守矢神社

 

幻想郷には、二つの神社が存在する。

 

一つは、博麗大結界を維持・定期的に異変を解決する博麗神社。

 

もう一つは、元は外の世界にあったものの時代の変化に伴い信仰力の弱まりで拠点を変えた守矢神社。

 

双方敵対関係・・・・・・・というわけでもない。

 

そんな守矢神社でゼロはライト博士のカプセルを丁寧に置く。

 

「うわぁ~!本物のライト博士だぁ!!」

 

霊夢、魔理沙の隣にいる緑髪の少女は興奮しながらライト博士のことを見る。

 

 

「・・・・・・・なあ、諏訪子。」

 

「何?」

 

「あの老人、早苗がやっていたゲームに出てきていなかったかい?」

 

「あぁ、えっと・・・・・・なんとかマンXだっけ?でも、筒から出てくるなんて演出はないよ。だって、髭白いし、赤い帽子が・・・・・・」

 

「いや、それ多分ゲーム違うと思う。」

 

守矢神社の神である洩矢諏訪子と八坂神奈子は物陰で様子を見ていた。

 

ライト本人も興奮している少女 東風谷早苗に対して少し動揺していた。

 

『・・・・・す、すまんが君たちがこの地を守っている者たちで間違いはないかね?』

 

「あぁ!私たちが解決しているぜ☆」

 

「アンタの場合は窃盗犯でしょ。」

 

「なっ、何を言ってんだよ、霊夢!?」

 

言った矢先に釘を刺されて魔理沙は霊夢の方を見る。

 

「悪いけどあんまりこういう時間を無駄にするのは趣味じゃないの。用件があるなら早く済ませて。」

 

「霊夢さん、何を言うんですか!!」

 

「アンタはさっきからやけにテンション高いわね早苗。一体この爺さんがどうしたって言うのよ?」

 

「爺さんじゃなくてライト博士ですよ!!あのライト博士ですよ!?イーグリードさんに続いてゼロさんとライト博士に会えるなんて・・・・」

 

「「・・・・・・」」

 

早苗は、熱烈に説明をするがその暑苦しさに霊夢と魔理沙は面倒くさそうな顔をしていた。しかし、ゼロは、ふとあることに気が付く。

 

「おい、ちょっと待て。」

 

「はい?」

 

早苗は、説明を中断してゼロの方を見る。

 

「お前・・・・・・早苗だったな。なんでDr.ライトについてそんなに詳しいんだ?霊夢や魔理沙はとにかく、俺やエックスでさえ詳しいことは知らないんだぞ。」

 

「えっ?だって、ロックマン好きでしたし、ロックマンXをプレイしていたからそのくらいは・・・・・・・・」

 

「プレイって、まるでゲームみたいな・・・・・」

 

「いえ、ロックマンXはゲームですよ?」

 

「・・・・・・」

 

早苗がまじめな顔で言うのに対してゼロは首をかしげる。

 

「・・・・・じゃあ、いくつか質問するから答えてくれ。」

 

「いいですよ。」

 

「シグマの最初の反乱の後に起きた事件のことはわかるか?」

 

「えっと・・・・・X2でカウンターハンターの手でゼロさんが復活して・・・・・X3でドップラーの反乱ですかね。」

 

「レプリフォース大戦は?コロニー落下事件まで知らないのか?」

 

「すみません、製作会社が何かのトラブルで倒産したせいでシリーズの打ち切りが決まったんで続編が出ていないんですよ。次回作でゼロさんが使えると思って楽しみにしていたのに・・・・・」

 

「・・・・そ、そうか。」

 

残念そうに言う早苗を見てゼロは、なんとなく納得する。

 

外の世界では自分たちレプリロイドが存在しない代わりにサイバトロン含めるトランスフォーマーがいたという事らしい。しかし、ゲームキャラとして自分がサブキャラだというのは少しショックだった。

 

「しかし、意外でした!まさか、ゼロさんにこんな素敵な彼女さんがいたなんて!」

 

早苗は、アイリスを見ながら言う。そんな言葉を聞かされて彼女は複雑な表情になる。

 

「あれ?私何か言いました?別に悪いことを言ったつもりは・・・・・・」

 

『・・・・すまないがその話はまた今度にしてくれんかね。』

 

ライトは話を切り替えるために自分から話に出る。

 

『君たちを集めたのには訳がある。それはこれから襲い掛かってくるであろう外の敵に対してのことじゃ。』

 

「敵?この間人里を焼け野原に変えた連中か?」

 

「アレは、シグマのウィルスに感染してああなっていただけだ。俺の予測が正しければ奴の他にかつての部下だったレプリロイドが集まっていてもおかしくはない。」

 

「えっ!?シグマ!?Xシリーズ恒例のあのシグマさんもこの世界に!?」

 

「あの・・・・・東風谷さん。さんは付けなくていいと思います。」

 

興奮する早苗に対してアイリスはツッコミを入れる。

 

「正確には外の世界からだ。おそらく俺とエックスの戦いの後、ウィルスの状態で逃げ延びた末にコンボイとか言うバンブルの上司の体を乗っ取ったんだろう。そして、サイバトロンの大半のメンバーをイレギュラー化させた。」

 

「えっ~!?あっ、でもX3でドップラー博士を操っていたからあり得るかも。」

 

『おそらく敵は第二第三の攻撃を開始して来るじゃろう。じゃが、おそらく生身で戦う君たちでは限界がある。そこで君たちに合わせたアーマーを製作しようと思うんじゃ。』

 

「私たちに合ったアーマー?つまり、ゼロみたいな格好になるっていう事?なんか重くなって動きづらそうね。」

 

「何言ってんですか霊夢さん!?あのエックスさんが装着するアーマーを私たちに合わせて作ってくれるんですよ!?あぁ!私、一度でもいいからそんなことしたかったんです!!」

 

「早苗、すごく興奮してんな・・・・・でも、まあ人里が吹っ飛ぶどころか幻想郷そのものが危なくなるかもしれない戦いになるかもしれないってわけか。私は、作ってくれるんだったらパワー重視にするぜ。」

 

ライト博士の話に早苗と魔理沙は乗るようだった。霊夢はしばらく考え込むものの人里が跡形もなく消えたことを考えるとおそらく今までの異変通りには行かないというのは実感していた。

 

「・・・・・・・仕方ないわね。私の場合はスピードを上げられそうなものを作ってくれないかしら?飛行時間とかの短縮にもなりそうだし。」

 

『うむ、取り合えず現存のアーマーを見た上で君たちが選んだものをベースに制作していこう。じゃあ、アイリス君。すまぬがカプセルに入ってくれんかね?』

 

「はっ、はい!」

 

ライト博士のホログラムが消えるとアイリスはカプセルの中に入り込む。

 

「うわあ~!!楽しみです!!まさか、アーマーの装着の瞬間まで見れるなんて!!」

 

「・・・・・できるだけ重そうなものは避けたいわね。」

 

まず手始めに出たのは先日破壊された後に修復されたファーストアーマー。

 

「意外にシンプルなのね。」

 

「あの初代のアーマーの女性版が見れるなんて!!」

 

続いては、カウンターハンター戦で使用した「セカンドアーマー」。

 

「このアーマーの特色はなんといってもバスターの性能です!!ダブルチャージが魅力的なんです!!」

 

「う~ん、私の場合は候補だな。」

 

「却って目立ちそうね・・・・でも、アイテムを探すのには便利かも。」

 

さらにドップラーの反乱時に使用した「サードアーマー」。

 

「これはですね・・・・・ハイパーチップという強化チップが優れものです!!」

 

「どれもいいようで迷うぜ。」

 

 

さらに連続で「フォースアーマー」「ファルコンアーマー」「ガイアアーマー」、そして、つい最近設計したばかりの「ブレードアーマー」「シャドーアーマー」とアイリスは装着して三人に見せる。

 

「もうここら辺まで来ると私でもわからないです・・・・・・・でもエックスさんが着ているところ見て見たかったな・・・・」

 

『とりあえず今まで見せたのが現在使用できるアーマーじゃ。気に入ったものはあるかね?』

 

ライト博士は、三人に聞く。

 

「博士、私はこのアーマーにしようと思います。」

 

さっきまで着せ替え人形のようにアーマーを装着していたアイリスは、かつてレプリフォース大戦時にエックスが装着していた「フォースアーマー」を選ぶ。イーグリードを含める他のレプリロイドから得られる特殊武器のエネルギーが減らない上にチャージショットのアームパーツを切り替えられるのがいいようだ。

 

「じゃあ、私はパワー重視のガイアアーマーって言うのにしたいんだけど、空が飛べないのはきついぜ。何とか箒のように携帯できるものを造れないか?」

 

魔理沙は、ライト博士を見ながら言う。

 

『そうじゃのう、ガイアアーマーは元々試作中の物であったから確かにまだ改良できる余地がある。少し考えてみよう。』

 

「じゃあ、私はこのファルコンって奴にしようかしら。見た中では動きやすそうだし。」

 

霊夢は、「ファルコンアーマー」を指名する。

 

「えっと・・・・えぇえっと~!!セカンドはバスターが強力だし・・・・・サードはハイパーチップ・・・・・ファーストは波動拳・・・・・・・あ~あ!!決まりません!!」

 

ただ一人早苗だけは迷っていた。

 

「なんで変なのにこだわるのアンタ?」

 

「その波動何とかって言うのはドラグーンが使っていたんだからアイツに教えてもらえばいいんじゃないか?」

 

「ダメです!波動拳は厳しい修行をしたうえでないと・・・・・・・」

 

『早苗君。』

 

「はい?」

 

早苗がライト博士の方を見ると博士はいつの間にか白衣から道着に着替えていた。

 

『修行じゃ!修行あるのみじゃ!!』

 

「おぉ・・・・・・」

 

「何やってんだ、この爺さん。」

 

「私が知るわけないでしょ。」

 

 

 

 

結局早苗は、セカンドアーマーにすることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セイバートロン星

 

シグマによって支配されてしまったトランスフォーマーの故郷、セイバートロン星。

 

そのセイバートロン星の一室で人里でサイバトロンと交戦しているゼロの映像を見ている者たちがいた。

 

「ゼロ・・・・・・・サーゲスは、厄介な者を蘇らせてしまったようですね。」

 

「フン!あんな連中に手こずるようじゃ大したことがないぜ!!」

 

カウンターハンター・・・・・・かつてシグマの命令でゼロを復活させたサーゲスを除くメンバー、アジールとバイオレンは、その映像を見ながら言う。

 

「しかし、まさかサーゲスが復活できなかったとは・・・・・・これでは、彼の詳しい解析をする者がいませんね。」

 

「その心配は無用だ。」

 

「ん?」

 

聞き覚えのない第三者の声を聴いて二人は後ろを振り向く。暗い空間の中で赤く巨大な単眼が光る。

 

「あぁ・・・・・・ショック。シグマ様の命令で今日から私が君たちカウンターハンターのメンバーだ。」

 

「何?おめえがサーゲスの爺の代わりだとっ!?」

 

「ふむ・・・・・・我々の中で小柄だったサーゲスとは反対にあなたは我々以上に大きいですね。」

 

「そうだ、大きさもショックであれば頭脳もショックだ!まもなく編成部隊と共に『ゲンソウキョウ』に向かう。最優先事項は、逃亡したメガトロンの首とゼロの鹵獲だ。」

 

「何ぃ!?鹵獲だと~!?」

 

バイオレンは思わず叫ぶ。

 

「シグマ様からの直々の通達だ。我々に拒否権はない。」

 

「しかし、新入りの言うことを素直に聞き入れる我々だと思っているのですか?」

 

「・・・・と言うと?」

 

「こういうことだぁ!!」

 

バイオレンは、後頭部に繋げているトゲ付きの鉄球を飛ばす。しかし、その者は左腕に移植している大型レーザーカノンで鉄球を跳ね返した。鉄球はバイオレンの顔にめり込み後方へと吹き飛ばされる。

 

「ぬっ!?」

 

アジールは思わずセイバーを引き抜こうとしたがその前に右足で壁へと激突させられ、セイバーを落としてしまう。

 

「ショック・・・・・・・来て早々こんな歓迎をされるとはショックだ。これでは、前任もさぞかし苦労していたのだろうな。」

 

赤い単眼は、右腕でアジールを掴むと警告するように言う。

 

「だが、俺が入った以上少なくとも無暗に手を出さないことを推奨しておく。抵抗すればショックな死だぁ!!」

 

「・・・・・ふっ、いいでしょう。その言葉、シグマ様からの命令という意味で聞き入れましょう。」

 

「うっ、うぅ・・・・・・力で負けるとは。」

 

二人は止むを得ず聞き入れる。

 

「では、我らカウンターハンターのリーダーとしてお名前を聞かせていただきましょうか?」

 

「ショック・・・・・・・」

 

赤い単眼は、自分の名を言う。

 

「ショック・・・・・・ショックウェーブ・・・・・・・今日からお前たちカウンターハンターのリーダーだ。」

 

ショックウェーブは目を光らせながら言う。

 

 

 

 

 

 




次回予告(嘘)

霧雨魔理沙だぜ☆

ライトって爺さん私たちのために装備作ってくれるなんてサービスいいな。

あっ、でもにとりのところで作るから金取るかも。

ちなみに早苗の奴、ゼロ見てすごく興奮していたぜ。

まあ、そんなわけで次回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は、「恐怖!幽香の花畑」「あっ!チルノもレティも凍った!」「博麗神社爆破5秒前!!」の三本だぜ☆

お楽しみに☆






おっと、大事なことを言い忘れるところだった。

作者がどうしてもトランスフォーマーのキャラがどんな感じかを見たい場合はネットで画像を見るか玩具でも見て見てくれ。

ちなみに今回登場したキャラの中でネタバレもあるから気を付けろよ?



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巨大コンボイヘッド!

ロックマン30周年なのに新作が出ないだと!?

責めてイレハン2かXシリーズをリメイクして発売しろ!!


セイバートロン星

 

「シグマ様、例の物は発射可能になりました。」

 

ショックウェーブは、通信でシグマと会話していた。

 

『ご苦労、後は隕石と見せかけてうまく奴らのところに落とせ。その後、各メンバーに動いてもらう。』

 

「ショック・・・・・・・しかし、態々こんな遠回りなことを行わなくともよいのでは?我がカウンターハンターも含め、セイバートロンに残っているサイバトロン・デストロンの残党狩りを行っているナイトメアポリスもおりますし、今更このようなことをせずとも・・・・・・」

 

『フッフフフフ・・・・・・前の世界で見れなかったことがあったのでな。ゼロならいち早く気づくだろうがあそこの住民共は何も知らんからな。』

 

「・・・・・では、予定通り物を『ゲンソウキョウ』に向けて発射します。撃破を確認した後に開発した『グランドブリッジ』を経由して各部隊を送り込みます。」

 

『うむ。・・・・・・・ところで例の物はどこまで進んでいる?』

 

「はい、かなり大型ですのでまだ時間がかかるかと。コンピュータに操作を任せますが現在のところ完成度27%に留まっています。」

 

『・・・・まあ、上出来だ。期待しているぞ。』

 

「はっ。」

 

ショックウェーブは、画面を切り替える。

 

「VAVA、シグマ様からの許可が出た。お前はそれを操作して『ゲンソウキョウ』に突入しろ。着陸後は、ゼロを誘い出し、それが撃破された後は他の部隊が来るまで待機だ。」

 

『気に入らねえな。』

 

「ショック・・・・・・俺は指示をしているだけだ。勝手に動こうが責任はお前次第だ。」

 

『フン。』

 

VAVAが通信を切るとショックウェーブは、パネルを操作し、それを宇宙へと発射する。

 

それは、ゆっくりと地球に向けて飛んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数週間後 幻想郷 

 

 

幻想郷の澄み渡る青空を高速で移動している者がいた。

 

「・・・・・思ったよりもかなりきついわね。」

 

それは博麗の巫女である霊夢だった。しかし、いつもの恰好とは違い、アーマーを装着してでの飛行だった。

 

「ファルコンアーマー」

 

かつてエックスが装備したアーマーの一つで攻撃力よりも機動力を優先し、飛行能力を追加されたものである。本来のファルコンアーマーは短時間しか飛行できないのだが霊夢の「空を飛ぶ程度の能力」もあってこれだけの飛行能力を獲得している。いま彼女は、アーマーの出すスピードにどれだけ耐えられるのかのテストを行っていた。

 

『・・・・・・霊夢さん。調子はどうですか?』

 

アーマーの通信機能でアイリスが状況を確認する。

 

「今『ショックアブソーバー』で衝撃を和らげているけど結構きついわね。」

 

本来はエックスが装着するのを想定して設計されたアーマーである。規格外染みた霊夢とはいえ、人間である以上負担は十分にかかる。

 

『では、飛行訓練が終わったら再調整するのですぐに戻ってきてください。』

 

「了解。」

 

霊夢は高速反転して引き返していく。そのとき、本人は気づかなかったがネタ探しをしていた文とすれ違っていた。

 

「!?今、霊夢さんがすぐ脇を通り過ぎたような・・・・いや、気のせいですよね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

にとりの家

 

「戻ったわよ。」

 

霊夢はファルコンアーマーを解除すると一息ついて椅子に座る。

 

「お疲れ様です。」

 

『人間でも使えるように調整はしたがあそこまでできるとは・・・・・儂も流石に驚いたのう。』

 

「しかし、お前本当に人間なのか?エックスでもあそこまでやったことはないぞ?」

 

「まあ、私の能力と相性が良かったからじゃない?むしろこの間全部のアーマーを使いこなしていたアイリスの方が余程規格外に見えるけど。」

 

「私でもあそこまで飛んだことはありませんけど・・・・・・。」

 

霊夢にお茶を渡しながらアイリスは何とも言えそうもない顔で言う。そんなアイリスにはお構いなしに霊夢は受け取ったお茶を一気に飲み干す。

 

「ふう・・・・・ところで魔理沙は?」

 

「あぁ、もう戻ってきていいはずなんだが・・・・・遅いな。」

 

ゼロは不思議そうに言う。噂をすると聞き覚えのある声が聞こえて来た。

 

「い・・・・・・今、戻った・・・・・・・・ぜ・・・・・・。」

 

ズシンズシンと足音を立てながら魔理沙は戻ってきた。顔は完全に汗まみれになっていてふらついていた。三人は思わず動揺した。

 

「ど、どうしたのアンタ?」

 

「お、重い・・・・・・このアーマー・・・・・重すぎないか?」

 

魔理沙は跪いて息を荒くしながら言う。

 

「だ、大丈夫ですか!?」

 

アイリスは、駆け付けて魔理沙のアーマーを脱がそうとすると触れた瞬間ものすごい熱が襲った。

 

「熱っ!?す、すごい熱!?」

 

「余程無理して動き回ったようだな・・・・・・・すぐにそれ脱いで川に浸かってろ。」

 

「お、おう・・・・・・・」

 

アイリスに手作業でアーマーを脱がせてもらうと魔理沙は駆け付けたにとりに引っ張られながら外に出て行った。

 

「あれ本当に私着ていたのと同じ素材でできているの?どう見ても体に悪そうだけど?」

 

『おそらくはバスターの撃ち過ぎが原因かもしれんのう。エックスには元々体内に排熱機能があったからそこまで悪化することはなかったが魔理沙君は飽くまでも人間。エックスのように熱を外に逃がすことができん。』

 

「別のアーマーにした方がいいんじゃないかしら?」

 

『うむ・・・・・・ガイアアーマーの内部に排熱機能を追加した方がいいのう。装甲はその分薄くなってしまうが魔理沙君の命を危険にさらすわけにはいかんし。しばらく彼女には「ファーストアーマー」を使ってもらおう。』

 

霊夢とライト博士がそう会話していると緊急連絡が入った。

 

『こちら、早苗とバンブル。聞こえる?』

 

早速ホイルジャックが連絡に答えた。

 

「聞こえとるよ、一体どうしたんだね?アーマーに不具合でも・・・・・」

 

『大変なんだ。博麗神社の方にでっかい隕石が落ちて行ったんだ。』

 

「何ですって!?」

 

霊夢は思わず飛び上がる。

 

「それで!?神社は!?まさか吹っ飛んだとか・・・・・」

 

『いや、軌道はずれていたから神社に直撃はしなかったよ。でも、大きい割には衝撃とかあまりなかったから変なんだ。だから、調べて見るね。』

 

「ちょっと待ちたまえバンブル君。今、ゼロ君たちをそっちに回すから君は早苗君と共に戻ってきなさい。」

 

『大丈夫だよ、ほーんとっ心配性だな。あっ、待ってよぉ。』

 

バンブルはそう言いながら通信を切ってしまった。

 

「こりゃあまずいね。」

 

「私が行くわ。」

 

霊夢は、ファルコンアーマーを再装着する。

 

「待ちたまえ霊夢君!アーマーのメンテはまだだよ!?」

 

「こっちの方で行った方が早いんだもん。それに不具合は特にないから問題ないわ。」

 

霊夢は、さっさと外へと行って飛んで行ってしまった。

 

「全くどいつもこいつも早まったことをするな。俺もライドチェイサーで行く。ホイルジャック、ここで連絡が来るかどうか見ていてくれ。」

 

「分かった、ほかのメンバーにも連絡しとかんとね!」

 

「ゼロ、私も!」

 

「出撃する!」

 

ゼロは、アイリスを後ろに乗せてライドチェイサーで現場へと急行する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

博麗神社近く

 

「うわぁ・・・・・・でっかい穴。」

 

バンブルは、クレーターを見ながら言う。

 

「でも、大きい割には衝撃は弱かったですね。」

 

早苗は不思議そうに言う。クレーターの中央にある巨大な隕石は巨大であったのに対し、衝撃はそこまで大きくなかったからだ。

 

「あの隕石なんか怪しいね。」

 

「調べて見ましょうか?」

 

二人は歩きながら隕石に近づこうとする。

 

「待ちなさい!!」

 

そこへファルコンアーマーを装備した霊夢が着陸してきた。

 

「あっ、霊夢さん。早かったですね。」

 

「連絡してからまだ5分も経っていないよ?」

 

「当たり前でしょ。神社が吹き飛んでいたら大変なんだから。・・・・・・それにしてもずいぶん大きい石・・・・!!」

 

霊夢が言おうとした瞬間、隕石の一部が崩れ始める。

 

「何か出てくる?」

 

バンブルが不思議そうに言うと隕石の表面が崩れ、巨大な影が現れる。

 

「あ、あれって・・・・・・・」

 

早苗は、思わず見とれていた。それは巨大顔というべきものだった。

 

 

 

 

「こ、コンボイ司令官!?」

 

 

 

バンブルは、思わず目の前にその全貌を現した物体を見て驚く。それは彼の上司ともいえるコンボイその人の顔だった。しかし目に傷のようなものが付いていた。

 

「クックククク・・・・・・・愚かなサイバトロンとデストロン、そして、ゼロと共に行動する者共よ。貴様らの死を以ってこのシグマを敵に回したことを後悔させてくれるわ!!」

 

シグマ(コンボイ)ヘッドは、両目からレーザーを発射して攻撃を開始する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アイリス、スピードを上げるぞ。振り落とされるなよ!」

 

「うん!」

 

ゼロはライドチェイサーを飛ばしながら急いで霊夢たちの跡を追おうとしていた。

 

「・・・・何か嫌な予感がするな。」

 

ゼロは、何かの前触れではと感じていた。

 

「ゼロ!前!!」

 

「何!?」

 

アイリスに言われてゼロは前を見ると多数のミサイルが飛んできた。何とか回避を試みたもののいくつかが被弾し、二人はマシンから放り出されて機体は爆発してしまった。

 

「くっ!今の攻撃は・・・・・」

 

ゼロはバスターを展開するとアイリスの傍に行き、警戒する。すると炎上したマシンの先から何かが近づいてきているのを感じた。

 

「ゼロ・・・・・」

 

「アイリス、アーマーを展開しろ。」

 

ゼロに言われるままにアイリスは、「フォースアーマー」を展開する。しばらくするとその正体が明らかになった。

 

「・・・・・やっぱりな。あの程度のミサイル攻撃じゃ死にはしねえか。」

 

犯人は、自分用にカスタマイズしたライドアーマーに乗りながらゼロの方を見る。

 

「・・・・・エックスから死んだと聞いていたがまさかお前までここに来るとはな。VAVA!!」

 

「ふん、悪いが俺の遊びにちょっと付き合ってもらうぜ?ゼロ。俺の新型ライドアーマーの性能テストのためにな!!」

 

VAVAは、ライドアーマーの腕にビームアックスを展開するとゼロに向かって行く。

 




次回予告(嘘)

ホイルジャックです。

いんやぁ、コンボイ司令官の生首が出たってこれは驚いたもんだね!

なんかいろいろ始まるようだけどシャトルまだ半分もできていないよ。

これは困ったねぇ~。


ほんじゃ、次回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は「空からの贈り物」「イレギュラー大量発生!」「アイリスのドレスアップ計画」の三本するね!

舐めたらあかんでよ!!




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イレギュラー?

ロックマンと言えばロックバスターってイメージが強いけど、一番弱いバスターって多分エグゼのバスターかも。


博麗神社近辺

 

「うわあぁ!?」

 

三人は、慌ててレーザー攻撃を避ける。

 

「コンボイ司令官、どうしちゃったんですか!?また、首だけになっちゃって!?」

 

バンブルは、巨大なシグマ(コンボイ)ヘッドに向かって言う。しかし、当然答えるはずなく、マスクの部位が開くと今度は複数の砲台が現れ一斉掃射する。

 

「っつ!バンブル!コイツきっとアンタの知っている司令官様じゃないみたいよ?」

 

霊夢は、シグマの邪悪な気配を感じたのかアーマーを装着している身ながら複数の札を取り出して投げる。

 

「霊符『夢想封印』!!」

 

お札は、シグマ(コンボイ)ヘッドに張り付き大爆発する。しかし、爆煙が晴れると何事もなかったのかのように姿を現す。

 

「その程度かね?」

 

「まだです!ダブルチャージショット!!」

 

早苗はセカンドアーマーを装着し、両腕を変形させてバスターを放つ。光弾はシグマ(コンボイ)ヘッドがマスクを開いた瞬間に命中し砲台をいくつか破壊することに成功する。

 

「ぬうっ!?お、おのれ・・・・・」

 

「オイラ、なんかいい気分しないな。なんか、コンボイ司令官壊しているような気がして・・・・・・」

 

「いい加減に割り切りなさい。あれは、司令官じゃない。敵って。」

 

バンブルは戸惑う中、霊夢はこの機を逃さずにバスターのエネルギーをチャージして発射する。

 

「スピアチャージショット!!」

 

「ぐおぉぉお!?」

 

チャージショットはシグマ(コンボイ)ヘッドの右目を破壊する。

 

「こいつ、見た目より大したことないわ!一気に片を付けるわよ!」

 

「コンボイ司令官、お許しください!」

 

バンブルは、援護射撃で攪乱させる中霊夢と早苗は大技をかける。

 

「奇跡『客星の明るすぎる夜』!!」

 

「神霊『夢想封印・瞬』!!」

 

二人の攻撃は瞬く間に命中し、シグマ(コンボイ)ヘッドは悲惨な叫びをあげる。

 

「ほわああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

シグマ(コンボイ)ヘッドから凄まじい轟音と爆炎が立ち上り、落ちていく。

 

「なんか以外にあっけなかったわね。」

 

「オイラ、なんか複雑・・・・・・・」

 

「で、でも、いいじゃないですか!?倒せたんですし、これで一件落着・・・・・・」

 

早苗が言おうとした矢先、霊夢は、異様な気配を感じて、後ろを振り向いた。

 

爆炎を突き破るように不気味な色をしたガスが発生し、広範囲へと拡散し始めたのだ。

 

「な、なにこのガス?」

 

「なんかすごくやばそうな雰囲気が・・・・・・」

 

結界を張って拡散を防ごうにも既に手遅れ。

 

おそらく幻想郷一帯へ広がってしまっていた・・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「滅閃光!!」

 

「プラズマチャージショット!!」

 

ゼロとアイリスの同時攻撃でVAVAのライドアーマーの右腕が吹き飛ぶ。

 

「ちっ!・・・・・・・時間切れか。」

 

VAVAは、上空を見て言う。

 

「何?時間切れだと!?」

 

「あぁ、悪いなゼロ。お前との決着はまた今度だ。」

 

VAVAは、逃げるようにライドアーマーを自爆させてゼロたちが追跡できぬようにする。

 

「逃げる気か!?」

 

「これもシグマの命令なんでな。気に食わねえがお前ならやれると思うぜ?精々これからのことに気を付けるんだな。」

 

ゼロは、VAVAを追跡しようとするが周囲の変化に気づく。

 

「な、なんだ?空が・・・・・・」

 

上空を見ると青かった空がまるで地獄にでも変化するように不気味な紫色へと染まっていた。それどころか周囲も紫色の霧が発生し始めている。

 

「ゼロ・・・・・これは一体・・・・・」

 

アイリスは、不安な表情でゼロの傍に行く。

 

「これは・・・・・まさか・・・・・」

 

「ゼロ――――!!」

 

そこへ車に変形したバンブルが駆けつけて来た。止まると中からアーマーを解除した霊夢と早苗が降りてくる。

 

「霊夢、早苗、一体何が起きたんだ?」

 

「例の隕石から出て来たデカい生首の妖怪を退治したのよ。」

 

「生首?」

 

「コンボイ司令官そっくりな生首が出てきて、霊夢ちゃんと早苗ちゃんがやっつけたんだ。でも、なんかそこから・・・・・」

 

「嵌められた。」

 

「えっ?」

 

ゼロの言葉に一同はきょとんとする。

 

「嵌められたって・・・・誰にですか?」

 

「俺たちはまんまとシグマの罠に嵌められたんだ。奴は・・・奴はわざとお前たちに破壊されてウィルスを幻想郷中にばら撒くことを狙っていたんだ!俺のいた世界でも同じ作戦で多くのレプリロイドをイレギュラー化させて混乱に陥れた!」

 

「で、でも、オイラは何ともないよ!?ゼロの話だったら、効くのはロボットだけなんでしょ?」

 

「普通はな。俺はともかくアイリスやイーグリードたちにはパーセプターが作ったアンチウィルスプログラムを付けているから問題はないが・・・・・・・・」

 

「じゃ、じゃあ・・・・しばらくすれば問題ないんじゃないんですか?」

 

早苗は暗くならないように前向きに言う。

 

「だといいが・・・・・」

 

「ん?通信だ。誰からだろう?」

 

バンブルは通信機を繋げて連絡する。

 

「こちらバンブル。」

 

『バンブルかい?』

 

「あっ、パーセプター。丁度良かった。実は・・・・・」

 

『話は後だ。とにかくすぐに戻ってきてくれ。どうやら緊急事態のようだ。』

 

「了解。」

 

バンブルはすぐに車に変形する。

 

「みんな早く乗って。急いで戻ろう。」

 

全員乗るとバンブルは急いでにとりの家へと戻って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

にとりの家

 

「では、状況から説明しよう。霊夢君たちが破壊したコンボイ司令官の頭のようなものはどうやら未知のウィルスが大量に入っていたようで現在そのウィルスは幻想郷全体に蔓延してしまった。」

 

パーセプターは、モニターに霊夢たちが撃破したシグマ(コンボイ)ヘッドの推定見取り図を見ながら説明する。

 

「それで・・・・・・ウィルスについては何かわかったか?」

 

「うん・・・・・・幸い人間には害はないみたいだ。無論、妖怪や妖精にもね。」

 

「でも、本当に大丈夫なんですか?」

 

アイリスは不安そうに聞く。

 

「幸い人里はホイルジャックが作ったバリアー装置のおかげでしばらくは問題ないよ。しかし、我々にしか効かないウィルスをばら撒くとは・・・・・・いったい何を考えているんだろうね。」

 

「・・・・・いや、おそらくシグマのことだ。概ね、何か企んでやったに違いない。」

 

「で、あのガスはいつ晴れるのよ?」

 

「うん、コンピュータで計算してみたけど大体一週間ぐらいで・・・・・・・」

 

その直後、コンピュータが警報を鳴らし始める。

 

『緊急警報!幻想郷各地ニ強力ナエネルギー反応!!』

 

「何!?」

 

ゼロたちはモニターで確認し始める。地底を除く幻想郷各地に強力なエネルギー反応が出ていた。

 

「テレトラン2、このエネルギーの正体は?」

 

『オソラクスペースブリッジト酷似シテイルモノト思ワレマス。』

 

「スペースブリッジだって!?ここには転送用の装置はないはずだが・・・・・・」

 

『改良サレタ新型デハナイカト。』

 

ゼロたちは外に出て見る。上空を見ると巨大なワープホールが幻想郷の各地に開いており、そこから要塞のような建造物がゆっくりと着地して行っていた。

 

「・・・・・・シグマめ、この地を根絶やしにするつもりか?」

 

「うひゃ~、目が覚めたらなんか飛んでもねえことになっているな・・・・・。」

 

いまさらと言ってもおかしくない状態で魔理沙が戻ってきていた。

 

「あんた、目を覚ますのが遅すぎるわよ・・・・・・」

 

「悪い悪い。んで、早速あの変な建物ん中でひと暴れか?」

 

「ちょいと待った!」

 

そこへホイルジャックが割り込む。

 

「こういうのは、一つ一つ潰していかんとね!おそらくあの建造物の近くは敵でウジャウジャ・・・・・そこで吾輩が発明した『イモビライザーMark2』の出番と!」

 

ホイルジャックは大量の卵上のカプセルを持ってくる。

 

「これは以前発明した『イモビライザー』の改良型でね、それを大きくコンパクトタイプに小さくしたもんでさ。こいつを作動して敵の方へ投げて作動させればジャ、ジャン!っと敵が凍結状態になって動けなくなるという代物だ。あまりにも数が多いときはコイツで動きを封じれば楽に破壊活動が進むはずだよ。」

 

「ホイルジャック、それって以前デストロンにやりたい放題やられた危ない奴じゃないか。またみんな動けなくなったらどうすんのさ?」

 

バンブルは心配そうに言う。

 

実は、原型ともいえる初代イモビライザーは、デストロンに利用されて危うくサイバトロンが全滅するかもしれない事態を招いた物だ。ホイルジャック本人も現にその身に味わっている。

 

「なあに、心配いらんよ!何と言ったって吾輩たちには当たらんよう改良を加えておいたからね!」

 

「・・・・・・なんか危ない事態になりそうだな。」

 

そんなホイルジャックの後姿を見ながらアイアンハイドたちは思わず言う。

 

「ま、まあ、使えるもんなら持っていた方がいいもんだぜ?とりあえずもらわねえとな!あっ!みんな使わねえんなら私が全部いただくぜ☆」

 

「・・・・・・使えるなら持って行った方がいいか。」

 

「本当に誤作動しないだろうな?」

 

魔理沙に言われて怪しく感じながらもゼロたちは卵サイズの「イモビライザーMark2」を人数分に分ける。

 

「じゃあ、私は魔法の森方面。アイリスとゼロは、人里近くの方、早苗は迷いの竹林、霊夢は博麗神社近辺。まあ、紅魔館はドラグーンの奴がいるし、とりあえずそれでいいよな?」

 

「まあ、神社の方が危ないかもしれないからそれでいいわ。」

 

「慧音先生たちが大丈夫かどうか気になるので私も。」

 

「迷いの竹林・・・・・・嫌な予感しかないです。」

 

「おい、ちょっと待て。人里の方に二人も回す必要があるか?」

 

ゼロは不思議そうな顔で聞く。

 

「あっちの近くは二つあるからな。それに途中までなら一緒でも問題ないだろ?」

 

「そ、それはそうだが・・・・・・」

 

「それにアイリスは、ゼロと一緒にいた方がよさそうだしな。」

 

「魔理沙さん!こんな時にからかうのはよしてください!」

 

「はっははは・・・・・じゃあ、早速、行こうぜ!」

 

四人は移動を開始する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔理沙&霊夢 移動中

 

「・・・・・魔理沙。」

 

「何だよ?」

 

目的地に向かって飛行している霊夢は、魔理沙に聞く。

 

「アンタ、わざとあの二人に任せたわね。」

 

「あっ、バレたか?」

 

「アンタね・・・・・・なんでわざわざ『幽香のひまわり畑』の方にあの二人回す?」

 

霊夢は少し不安そうな表情で言う。

 

幽香というのは人里から少し離れた花畑に住む花妖怪で実力は幻想郷の中で上級レベルものもである。しかし、怒らせると止めようがないため普段は誰も近寄ろうとしない。

 

「まっ、ゼロは強いから何とかなるだろ☆」

 

「ゼロ・・・・アイリス・・・・・ごめんなさいね。」

 

霊夢は珍しく二人の無事を願った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方のゼロたちは

 

「・・・・・・・何なんだ?この光景は?」

 

ゼロとアイリスは目の前の光景に愕然としていた。

 

近くには広いひまわり畑があり、目の前には無残に破壊された要塞と一人の女性の前に土下座している二体のレプリロイド。一人は依然見たことがあるイレギュラーだがもう一人は見覚えがないものだった。

 

「・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・」

 

「あなたたち、これが何をやったのか分かっているのよね?」

 

女性は笑顔で言うがどこか凄まじい殺気を感じられた。

 

彼女の目の前にあるもの。

 

それは、この二人がやったのか茎が折れてしまったひまわりが数本あった。

 

「えっ、えっとその・・・・・」

 

ヘチマのような姿をしたレプリロイドは震えた声で答えようとするが言葉が出せない。答えたら何をされるかわからないからだ。

 

「これはあなたたちがやったんでしょ?」

 

「えっと・・・・・」

 

「や・っ・た・ん・で・しょ?」

 

「「ぶるぶるぶるぶるぶるぶる!!!」」

 

ヘチマ型のレプリロイドはすぐそばにいるキノコ型のレプリロイドと抱き合いながら震える。

 

「そっちのキノコはヒーローごっこしようって言って引き抜いて遊んでいたわよね?」

 

「あ、あぁ・・・・・・・」

 

キノコ型のレプリロイドはもはや涙目である。

 

「まさか私の花畑だとも知らずに脇に変なものを建てた上に花で遊ぶだなんてね・・・・・・どうしてあげようかしら?」

 

女性は、日傘を担ぎながら二人を鋭い目でにらむ。

 

「ぼ、僕死にたくないよ・・・・・・」

 

「僕も・・・・・」

 

「う~ん~、見た感じ貴方たち子どもね?なら、謝るんだったら許してあげなくもないわよ?」

 

二人は震えた体で地面に顔を押し付けた。

 

「「申し訳ございませんでした!!もうしませんのでどうか許してください!!」」

 

「相手の名前は?」

 

「「すみませんでした幽香さん!命だけは助けてください!!」」

 

「「・・・・・・・・」」

 

 

 

 

 

 

 

 

かつてイレギュラーとしてエックス、ゼロを苦戦させたはずの相手、緑林の小悪魔 ワイヤー・ヘチマールと廃墟の小悪魔 スプリット・マシュラームは、ゼロと交戦することなく花妖怪 風見幽香の前に敗北したのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ロックマン、儂が悪かった!許しておくれ!!』

 

 

 

 

ゼロは、かつて似たような光景を見たような気がした。

 

 

 

 

 

 

 




次回予告(嘘)

霊夢よ。

なんかとんでもないことになったわね。

まあ、幻想郷がそう簡単にやられるとは思えないけど。

まあ特にいう事ないからさっさと終わるわよ。

次回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は「湖の中の銀世界」「紅魔館陥落」「大変!VAVAが飛んできた!」の三本よ。

まあ、気が向いたら読みなさいよ。




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これまでの展開とキャラ紹介 その3

・・・・・挿絵が欲しいけど画力がなくて描けない。




これまでの展開

 

 

第十五話「シグマ、行動開始」

 

外の世界において、ついにシグマが行動を開始する。VAVAを拘束しようとするデストロン軍団であったがそこへ既に破壊されたはずのランチャー・オクトパルド率いる部隊が迎えに来る。海底基地を破壊された上にセイバートロン星からの救援要請を受け、メガトロンは、スペースブリッジを使ってセイバートロン星に帰還する。

 

 

第十六話「紹介しよう、これが新しい私だ」

 

セイバートロン星に帰還したメガトロン一行。トラップを掻い潜りながら一行はついにシグマの元へたどり着く。シグマの余裕の態度に違和感を感じるサウンドウェーブ。しかし、その正体は・・・・・・・

 

 

第十七話「あれはデストロンだ!落ちて来たんだ!」

 

何とシグマの正体はコンボイだった!重傷を負わされたメガトロン率いるデストロンは捕まるもののサウンドウェーブの機転で脱出することに成功するがカウンターハンターの追撃により、大気圏突入コースを大きく外し、幻想郷に不時着する。現場に向かったゼロたちは困惑するもののアイリスに言われて助けることに。一方のパーセプターはあるカプセルを修理する。

 

 

第十八話「サイバトロン ガ アラワレタ!! スグニ オウセン シタマエ!!」

 

目を覚ましたデストロンたちの証言を聞き入れようとしないバンブルたち。しかし、その中からシグマが生存していたことが明らかになる。ゼロはすぐにでも向かおうと焦るがライト博士の助言やアイリスに心配されたことで思い止まる。しかし、人里でなんとサイバトロンが暴れていた。

 

 

第十九話「みんな早く下がれ!人里が爆発するっ!?」

 

妹紅、慧音が窮地に立たされたところを救援に来たゼロとアイリス、バンブル。どうにか止めようとするがアイリスが捕まったことによりゼロは一方的に痛めつけられてしまう。仲間の行動に良かったバンブルが彼女を救出し、矛先がバンブルにも向けられようとしていたが・・・・・・・

 

 

第二十話「悪夢」

 

サイバトロンの猛攻で気を失ったゼロは、自分の創造主と思われる人物の夢を見る。自分が足手まといになってしまったと思っていたアイリスは、「自分はいずれイレギュラー化してしまうのでは?」と不安に感じるゼロを見て改めて彼を支えようと決心する。

 

 

第二十一話「アーマーのバーゲンセール」

 

修理されたサイバトロン戦士たちが人里の復興にあたっている中、ライト博士は霊夢、魔理沙、早苗の三人に専用のアーマーを製作することを説明する。見本としてアイリスがアーマーを装着し、早苗は大興奮。一方、セイバートロン星でも密かに動きがあった。

 

 

第二十二話「生首司令官!?」

 

カウンターハンターの新メンバー「ショックウェーブ」の手によってセイバートロン星から一つの巨大隕石が幻想郷に落ちる。アーマーの性能テストをしていた霊夢たちは急いで向かうがなんと隕石から巨大なコンボイの顔が出現した。ゼロもすぐに現場へと向かおうとするがVAVAの妨害に遇う。

 

 

第二十三話「土下座☆」

 

コンボイ(シグマ)ヘッドを破壊することに成功する霊夢たち。しかし、それは幻想郷中にシグマウィルスをばら撒くための作戦だった。幸い悪影響はないという結果が出たが幻想郷中に謎のタワーが出現する。手分けして破壊に向かう一行。しかし、ゼロとアイリスが向かったタワーは既に破壊され、目の前には一人の花妖怪と土下座をしているイレギュラー二人の姿だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

キャラ紹介(今回は追加表記も含めるため説明のないキャラもある)

 

主要人物

 

ゼロ

 

本作の主人公。自分の創造主の悪夢を見るなど悩まされるがアイリスに支えられる。

 

武装

 

・ゼットセイバー

 

Xシリーズでゼロが使う主要武装。

 

・ゼットバスター⇒ゼロバスター

 

ゼロのバスター。幻想入り直後はX5仕様だったがパーセプターの修理でX2時代の性能に戻っている。

 

 

アイリス

 

ヒロイン。ライト博士が製作したアーマーを装着して戦闘を行う(アーマーなしでも一応戦える)。ゼロのことを誰よりも想っており、彼を支えようと奮闘する。

 

武装

 

・アイリスバスター

 

アイリスの右腕を変形させて使用する(エックスバスター弱劣化版)。エックス同様に相手の武装も使用できるようになる。

 

・アイリスセイバー

 

ゼットセイバーをベースに制作した専用武装。

 

 

アーマーパーツ

 

ライト博士がエックス専用だったアーマーパーツをアイリスに使用できるように調整した物。見た目はコスプレみたいな感じ。

 

 

・ファーストアーマー

 

X1に登場したエックスのアーマーをベースに制作されたアーマー。イメージはヘッドパーツから頭髪が出ていてスカート部分がアーマーの色の合わせて白く変化している。サイバトロン戦で使用したものの中破する。

 

・フォースアーマー

 

X4で登場したアーマー。バスターはストックチャージ、プラズマチャージと自由に切り替えられる。

 

・セカンド~シャドーアーマー

 

ライト博士が見本として製作。使用可能。

 

 

 

博麗霊夢

 

博麗の巫女。異変を解決するために動く。専用ファルコンアーマーを使用。

 

 

霧雨魔理沙

 

ゼロの居候先。ガイアアーマーを装着するが茹蛸になりかけたためしばらくはファーストアーマー使用。

 

 

東風谷早苗

 

守矢神社の巫女。Xシリーズ及びロックマンシリーズの大ファンでライト博士とゼロに会った時は大興奮していた。セカンドアーマーを使用。

 

 

トーマス・ライト

 

Xシリーズから登場。カプセルをパーセプターに修理されたことによって協力できるようになる。波動拳を習得した謎はいまだに解明されていない。

 

 

情報員 バンブル

 

人懐っこいサイバトロンミニボット部隊メンバー。よくゼロたちを乗せたりする。

 

 

発明家 ホイルジャック

 

マッドサイエンティスト。性懲りもなくイモビライザーの後継作を造る。

 

 

科学者 パーセプター

 

ライト博士と共同でアーマーなどを製作する。

 

 

河城にとり

 

自分の住処をサイバトロンたちの拠点として提供している。

 

 

ロックマンシリーズ

 

イエローデビル(無印)

 

 

ロックマンXシリーズ

 

エックス(一話のみ)

ストーム・イーグリード(X1)

マグマード・ドラグーン(X4)

 

 

東方Project

 

チルノ

大妖精

アリス・マーガトロイド

上白沢慧音

犬走椛

射命丸文

紅美鈴

十六夜咲夜

パチュリー・ノーレッジ

小悪魔

レミリア・スカーレット

フランドール・スカーレット

星熊勇儀

古明地さとり

古明地こいし

藤原妹紅

八雲紫

 

 

G1トランスフォーマー

 

サイバトロン

 

副官 マイスター

戦士 トラックス

通信員 ブロードキャスト

警備員 オメガ・スプリーム

指揮官 グリムロック

密林戦士 スラージ

火炎戦士 スラッグ

砂漠戦士 スナール

砲撃戦士 スワープ

 

 

デストロン

 

破壊大帝 メガトロン

情報参謀 サウンドウェーブ

諜報破壊兵 ジャガー

航空兵 スカイワープ航空兵

サンダークラッカー

輸送兵 ロングハウル

建築兵 スクラッパー

 

他多数

 

 

 

 

シグマ(Σ)

 

Xシリーズ恒例のボス。

 

 

シグマコンボイ

 

サイバトロン総司令官 コンボイの体を乗っ取ったシグマの姿。G1コンボイの顔にシグマ同様の傷があり、腕と足にスパイク付きのリング、X1時代のマントを着用している。デストロンがセイバートロン星帰還時はX4のシグマファントムのような姿で現した。この状態でもトレーラーにトランスフォーム可能。X1時代に使用したセイバーの他ビームアックス、レーザーガンを使用する。

 

 

コンボイヘッド

 

シグマヘッドのコンボイヴァージョン。幻想郷にウィルスを撒くために隕石に擬態させて送り込んだ。攻撃パターンはシグマヘッドとほぼ共通でマスク部分を展開すると多数の砲塔から弾丸を発射する。

 

 

 

VAVA

 

X1、X3に登場したゼロの元同僚。デザインはイレハンベースで本作ではダブルキャノン装備も登場する予定。

 

 

 

カウンターハンター

 

X2に登場したボスキャラ。どういうわけかサーゲスだけは復活できなかった。

 

 

ショックウェーブ

 

シグマにカウンターハンターのリーダーとして任命されたトランスフォーマー。外見に関しては「トランスフォーマープライム」を参照。

 

バイオレン

アジール

 

 

航空参謀 スタースクリーム

 

永遠のナンバー2。よりによってデストロンを裏切ってシグマ側に寝返った。

 

 

確認されたボスキャラ

 

ランチャー・オクトパルド(X1)⇒適応環境がないため登場未定

バブリー・クラブロス(X2)⇒適応環境がないため登場未定

ワイヤー・ヘチマール(X2)⇒幽香に土下座で戦闘不能

スプリット・マシュラーム(X4)⇒幽香に土下座で戦闘不能

 

 

 

確認?されたボスキャラ

 

 

アイシー・ペンギーゴ

バーニン・ナウマンダー

ブーメル・クワンガー

グラビティー・ビートブード

ヴァジュリーラFF

マンダレーラBB

フロスト・キバトドス

 

 

 

 

登場予定ボスキャラ

 

スティング・カメリーオ

メタモル・モスミーモス

ホイール・アリゲイツ

ソニック・オストリーグ

マグネ・ヒャクレッガー

フレイム・スタッガー

エクスプローズ・ホーネック

シザーズ・シュリンプァー

シャイニング・タイガード

スクリュー・マサイダー

スラッシュ・ビストレオ

ダブル

スパイラル・ペガシオン

バーン・ディノレックス

 

 




確か以前トランスフォーマーとハ〇ーキ〇ィのコラボ玩具が出たことあるからロックマンとコラボして玩具を出したら・・・・・・・・・イメージできない。


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MegamariX☆

ちょっとロックマンX風にアレンジしてみました。


Stage1

 

 

Area Magic Forest

 

Sigma Tower2 

 

 

ゼロが幽香の向日葵畑で唖然としていた頃、魔理沙はいち早く魔法の森に現れた建造物の中へと突入していた。

 

「熱い・・・・・・なんで建物の中がこんなに火の海になっているんだよ?地獄かここは?」

 

魔理沙は、弾幕を飛ばしながら飛んでくるメカニロイドを撃ち落としていく。

 

「下は、地獄みたいに熱い何かがドロドロしているし・・・・・落ちたら速攻で終わりだな。」

 

魔理沙は、中枢部を目指して進んで行った。

 

 

 

少し進むと制御室らしい場所へとたどりついた。

 

「うぅ・・・・・・いくら何でも暑すぎだろ!!奥に行けば行くほどどんどんひどくなっているし!」

 

魔理沙は、制御室の操作パネルらしきものをいじろうと近づく。しかし、その矢先にものすごい地響きがし出した。

 

「なっ、なんだっ!?」

 

魔理沙は驚きながらアーマーを展開する。地響きは、さらに強くなり制御室の扉を突き破ってその正体を現した。

 

「へっ!どこのネズミが侵入したかと思ったらただのガキじゃねえか!」

 

「ガキならともかく侵入させたのはメカニロイドの配置を怠ったお前の責任だぞナウマンダー!この失態、シグマ様に何と報告すればいいと思っているんだ!!」

 

現れたのは、象に似た巨体を誇るレプリロイドと角が炎で形成されている鹿型のレプリロイドだった。

 

「うるせえ!要はこのクソガキを踏みつぶせば済むことだ。てめえは引っ込んでろスタッガー!!」

 

「くっ!図体ばかりがデカい能無しが・・・・・・・勝手にするがいい。」

 

鹿型のレプリロイド フレイム・スダッカーは、舌打ちをすると元来た道を戻って行った。

 

「さあて、これで邪魔者もいなくなったことだし楽しむとするか!」

 

像型のレプリロイド バーニン・ナウマンダーは、操作パネルを叩き壊す。すると魔理沙の後方の扉が強制的に締まる。

 

「あっ!」

 

「ったく、シグマは本当におかしな野郎だ。ゼロ一人のために俺たちをこんな僻地に向かわせるんだからな。そして、来たと思ったらあの甘ちゃんハンターに似た格好をした小娘ときた!洒落にもならねえ話だぜ!!」

 

「ムカッ。なんかムッときたぜ。お前みたいな大デブ豚野郎は、この霧雨魔理沙様が退治してやるぜ!」

 

「ブッ、豚だとっ!?」

 

魔理沙の一言にナウマンダーは、怒った。

 

「この小娘が!二度と口が利けないようにその顔をぐちゃぐちゃにしてやる!!それと俺は豚じゃねえ!!」

 

ナウマンダーは、高くジャンプをして魔理沙を押しつぶそうとする。しかし、鈍重なこともあって魔理沙は素早くナウマンダーの下から回避をした。

 

「お、おっと!?あんまりにも太ってるから床が揺れていやがる!」

 

「だから太ってんじゃねえ!!元々この重量だからだ!」

 

魔理沙の言葉にナウマンダーはさらに興奮し、右腕の火炎放射器から火球を飛ばす。

 

「魔符『スターダストレヴァリエ』!!」

 

対する魔理沙は、スペルカードを使用して星形の弾幕をナウマンダーに向けて放つ。

 

「いててて!?何だこの星は!?」

 

ナウマンダーは、思わぬ攻撃に動揺する。

 

「へっへへ!弾幕はパワーだぜ!!」

 

「何をぉ!なめるのも大概にしろぉ!!」

 

ナウマンダーは、鼻から黒い物体を魔理沙の足元へと飛ばす。

 

「うわぁ!?汚いもん飛ばすなよ!?」

 

魔理沙はジャンプをするとすかさず弾幕を飛ばしていく。自分の攻撃を次々と避けていく魔理沙に対してナウマンダーの頭脳回路をオーバーヒートさせていく。

 

「このクソガキ・・・・・・・」

 

「そう言えばお前、ゼロがなんかって言っていたけどアイツの方がまだマシな戦い方をするぜ?ひょっとしたらチルノとか妖精よりも弱いんじゃないか?ハッハハハハ」

 

「小娘が!!もう許さん!!」

 

ナウマンダーは血眼の状態で魔理沙に向かっていく。かかったとニヤリと笑った魔理沙は、ミニ八卦炉をバスターに接続し、チャージを開始する。

 

「パオォ―――――――――――――ッ!!」

 

「へへっ、単純な奴ほどかかりやすいって言うのはこのことだぜ☆」

 

チャージを終えた魔理沙は迫り来るナウマンダーに向けてバスターを向ける。

 

「ぬうっ!?」

 

「これが魔理沙様オリジナルショット フルチャージ『チャージマスタースパーク』だぜ☆!!」

 

八卦炉から極太のレーザー砲が放たれる。その光は瞬く間にナウマンダーの全身を消すように包む。

 

「ゾオォォォォォォォォ!!!こんな・・・・・こんなクソガキに・・・・・・こんなクソガキにぃぃいいい!!!」

 

ナウマンダーは後方遥かに吹き飛ばされ行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Sigma Tower2 通信室

 

「全く、何故シグマ様はあんなのと俺を組ませたのやら・・・・・同じ炎系の能力を持つとはいえ・・・・・・」

 

ナウマンダーに後を任せたフレイム・スタッガーは、彼の失態を報告すべく通信を行おうとしていた。

 

「こちら、シグマタワー2。」

 

『なんだ?』

 

「兵器生産及び導入の任務を遂行しておりましたがナウマンダーの配置ミスにより、侵入者一名が内部を破壊しながら進行中。現在ナウマンダーと交戦・・・・・ん?」

 

『どうした?』

 

「何かが飛んでくるような物音が・・・・・・・」

 

通信中のスタッガーは扉の方を見ると全てを悟った。

 

 

 

 

ナウマンダーは敗れた。

 

そして、どうやらこの施設はもう終わりらしい。

 

極太レーザーがナウマンダーと共に自分に向かってくる。

 

そして、おそらくこの建物諸共自分も吹き飛ばされるのだろう。

 

 

 

「・・・・・・・・俺、まだ何もしていないんですけど。」

 

スタッガーはナウマンダーに押しつぶされて勢いよく吹き飛ばされていくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後

 

「あっ、やっと見つかった。」

 

瓦礫をどかしながら魔理沙はようやく、ナウマンダーとスタッガーの残骸を発見した。

 

「えっと・・・・・・この間のアイリスのやり方だと・・・・・・・・」

 

魔理沙は二人の残骸からあるパーツを探し始める。

 

「あったあった!」

 

見つけたのは二体のDNAデータだ。魔理沙は早速バスターに二体のデータを挿入する。

 

「これでえっと・・・・・えい!」

 

魔理沙がバスターを発射すると火炎が二体のボディを燃やした。

 

これがナウマンダーの技、ファイアウェーブだ。

 

「もう一方の方も似たような技だな・・・・・・まあ、一回戻ってパーセプターに渡しておくか☆」

 

魔理沙は、タワーの自爆ボタンを押すとすたこらと脱出する。

 

幸い、施設の機能は据えて停止したためタワーは崩れ落ちる程度で済んだ。

 

「へへへっ、いきなり敵を二体も倒しちまったぜ☆(一体はよくわからないけど。まっ、いっか☆)一回戻るとしますか!」

 

魔理沙はアーマーを解除すると箒に跨って山の方へと戻って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

 

「・・・・・・・・ふむ。ゲンソウキョウの住民には我々でさえもショックな能力が秘められているようだな。」

 

魔理沙の戦闘映像を見てショックウェーブは首をかしげながら言う。

 

「確かに鈍重な上に単細胞だとは言え、ナウマンダーの火力、パワーは相当なものですからねえ。」

 

「フン、あんな小娘にそんな力があるとは思えんがな!」

 

「もし、この連中を基にレプリロイドを製作すれば我が軍団により大きな力を与えてくれるのやもしれん。」

 

ショックウェーブはそんなことを考えながらパネルを操作しているのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Area Hakurei

 

「うぅ・・・・寒い。」

 

一方の霊夢は、何故か氷山と化してしまった神社近辺を歩き回っているのであった。

 

そんな霊夢にお構いなしに小型メカニロイドたちは彼女を襲う。

 

「あぁ!!もう!まだ冬じゃないんだからこんな異変起こすんじゃないわよ!!」

 

「メトッ―――――――!?」

 

不機嫌な彼女は、メットールを容赦なく吹き飛ばした。

 

 




Boss Select

Wire Hetimarl×不戦勝
Split Mushroom×不戦勝
Burnin' Noumander×魔理沙
Flame Stagger×事故
???
???
???
???
???
???

次回予告(嘘)

早苗です。

私ってなんか出番が少ない気がしてならないんですよ。

なんて言うか巫女って要素が霊夢さんと被っていますし、主役なれる作品少ないし、ロックマンで言うブルースやフォルテの要素もあまりない(というかぶっちゃけ魔理沙さんに取られています)し・・・・・・って言うか言うだけ虚しくなる。

まっ!気合を入れ直して次回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は、「凍った三妖精」「鬼巫女の恐怖」「ロリ誘拐事件!」の三本です!


お楽しみに!

あっ、ちなみにボスは基本一、二体で構成するそうです。X6のは出ないのでご注意ください!

ではっ!





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優しい霊夢

なんか継続できるか心配になってきた。


Stage2

 

Area HAKUREI

 

「家の神社が・・・・・・・・」

 

霊夢は跪きながら変わり果てた博麗神社を見る。

 

氷漬け。

 

そう、神社そのものが完全に氷漬けになってしまっていたのだ。それも丁寧に切り抜いて彫刻に見えるぐらいに。

 

外の世界で言う「雪まつり」とか言うイベントに出してもきっと氷漬けになっているとは気づかないだろう。

 

「私の神社をこんな風にするなんて・・・・・・ずいぶん威勢があるのね。」

 

霊夢は、神社よりもはるか後方に見えるシグマタワーを見ながら飛んでいく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Area HAKUREI2

 

「・・・・・・・・」

 

あるレプリロイドがタワーの入り口で何かをしていた。

 

彼の目の前には、巨大な雪の塊があり息を吹くと拳を素早く動かして雪を削り始める。

 

雪の塊は徐々に小さくなり、三人の少女の氷像へと早変わりした。

 

「きゃあぁ!!私たちそっくり!!」

 

レプリロイドの目の前にいる三人の少女が目を輝かせながら彼の作った氷像を見る。彼女らだけではない。彼の周りには羽根のついた少女が何人か彼の作品を見ていた。ちなみにチルノや大妖精まで来ていた。

 

「そっくりなのだ~。」

 

「これで俺、壊す気になったか?」

 

レプリロイドは、少女たちに聞く。

 

「まだまだ!次はあたいそっくりな奴を作れ~!」

 

「・・・・・」

 

レプリロイドは、笑っている少女たちの顔を見ながら黙って雪の塊を造り始める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこへファルコンアーマーを身に着けた霊夢が飛んできた。

 

「あっ!博麗の巫女だ!逃げろ!!」

 

一部の少女たちは慌てて飛んで逃げて行った。レプリロイドは、急に逃げて行った少女たちに不思議に思って霊夢の方を見る。

 

「・・・・エックスか?」

 

「あっ!霊夢だ!!」

 

チルノは思わず言う。霊夢は着地するやレプリロイドの方を見る。

 

「どうやら黒幕直々に出て来てくれたみたいね。」

 

霊夢は、バスターを構えながら近づいてくる。

 

「うわあぁ!?れ、霊夢!?あたいの子分をどうするつもりだぁ!?」

 

「子分?」

 

「チルノちゃん、そんなこと言ったらこの人に失礼だよ。」

 

「じゃあ、大ちゃんと同じ友達だ!」

 

「そういう事じゃなくて・・・・・・」

 

言い合っているチルノと大妖精を他所にレプリロイドは霊夢と対峙した。

 

「お前がこの世界のイレギュラーハンターか?」

 

「さあね、でも似たようなもんじゃないの?アンタ達がこの地へ土足で入り込んできて退治するのは私たちなんだから。」

 

霊夢は、冷淡に答える。レプリロイドは、息を噴き上げ拳を構えだした。

 

「なら早く俺を破壊しろ。俺の他にも後2人がこのタワーに待機しているぞ。」

 

「ふ~ん、つまりここでは一気に三人も片づけられるってわけね。ちなみに神社を凍らせたのはアンタ?」

 

「あれをやったのはフロスト・キバトドス。俺ではない。さあ、早く俺と戦え。俺が完全にイレギュラー化する前に。」

 

「ん?イレギュラー化って、アンタ自分から攻めて来たんじゃないの?」

 

レプリロイドの言葉に霊夢は思わず聞いた。レプリロイドは、すんなりと答える。

 

「俺たち元々シグマに意志関係なく復活させられた存在。それだけに奴に従いたくないレプリロイドもいる。だから奴は俺たちに共通のプログラムを組み込んだ。そのプログラムは奴のウィルスに一定以上汚染されたときに作動し、俺たちの意思に関係なくイレギュラー化を引き起こすように仕組まれてくる。」

 

「ウィルスって・・・・・・まさか!」

 

霊夢はここでようやくウィルスを幻想郷中に散布した理由を理解した。

 

シグマは、妖怪や妖精・人間にウィルスを感染させるのが目的ではなく、自分の率いる軍団の中で裏切り防止、または従わない者を強制的に動かすために散布しておいたのだ。

 

「このプログラムは、俺も含める数体のレプリロイドに組み込まれている。シグマに従う者には能力を高める効果を与え、それ以外の者にはイレギュラー化させて目的を実行させる。故に俺に残された時間あまりない。だから、俺を破壊するイレギュラーハンターが来るのを待っていた。」

 

「何よそれ・・・・・・自分の言うことを聞かない奴は無理やり従わせるって。とんだ悪趣味ね。」

 

「この地のハンター、早く俺を処分してほしい。俺はイレギュラー化してこの子たちを傷つけたくはない。あの時の・・・・ドップラーに操られていた時のように・・・・・」

 

「ハンターじゃなくて巫女よ。全く、血の気の多い連中が来るのかと思ったらこんな自殺願望な奴が紛れていたなんて・・・・・・・とんだ拍子抜けね。」

 

霊夢は、身構えながらレプリロイドを見る。

 

「そう言えばアンタの名前は?倒す前に聞いてあげる。」

 

「フローズン・バッファリオ。」

 

「そう、一応憶えておくわ。」

 

霊夢は、バスターを展開して、バッファリオに向ける。

 

「やめろぉ!バッファリオをいじめるな!」

 

そんな霊夢の目の前にチルノが立ちはだかった。

 

「アンタね・・・・・コイツは危険な奴なのよ?いつ暴れるかわからない奴を野放しにすることはできないの。さっさと退きなさい。」

 

「やだぁ!」

 

チルノは、膨れっ面になって意地を張る。

 

「チルノちゃん!?霊夢さんを怒らせたらダメだよ!」

 

「バッファリオは危ない奴じゃないもん!いい奴だもん!あたいたちにやさしくしてくれたから絶対いい奴だもん!だから、退治しないでよ!」

 

「でも、私の神社が氷の塊になったわよ?」

 

「別の悪い奴だもん!バッファリオがやったんじゃないもん!」

 

「チルノ、そこを退け。俺がいつイレギュラーになるかわからない。だから、その前に彼女に破壊してもらう。」

 

バッファリオは、チルノを下がらせると鼻息を荒くする。

 

「・・・・・行くわよ。」

 

「いつでもいい。」

 

バッファリオは、霊夢に向かって突進していく。

 

「スピードは、結構あるわね。」

 

霊夢は空中へと逃れるが背後にあった岩は一瞬にして砕けてしまった。

 

「スピアチャージショット!」

 

霊夢はバッファリオの胸部に向かって発射する。バッファリオの装甲に穴が開くがバッファリオ自身は動じることなく氷塊を霊夢に向かって投げる。氷塊は、地面に命中すると棘上に変化し、霊夢の周囲を包囲し、氷の檻に閉じ込めた。

 

「ここまで包囲されると流石に逃げ切れないわね・・・・」

 

「行くぞ!巫女!」

 

バッファリオは、氷で角を巨大化させ、突進する。霊夢は、早く決めるかと大技で太刀打ちしようとするがふと彼の後ろを見て心配そうにしているチルノたちの姿があった。

 

 

(バッファリオは悪い奴じゃないもん!いい奴だもん!)

 

 

チルノの言ったことが脳裏に過る。

 

「・・・・・・そう言えばレプリロイドってゼロみたいに悪い奴ばかりじゃないんだったわよね。」

 

霊夢が考えている最中バッファリオは、氷の檻へと突撃して行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Nitori House

 

「今帰ったぜ。」

 

魔理沙が一番乗りににとりの家に戻ってきた。中ではサイバトロンメンバーが人里の警護しに行ったこともあり、いるのは各地の状況を確認しているパーセプターとスペースシップを製作しているホイルジャックの数名のみだった。

 

「あっ、魔理沙ちゃんお帰り。」

 

一足早く休息をとっていたバンブルが彼女に声をかける。

 

「おう、バンブル。霊夢たちは戻ってきたのか?」

 

「まだだよ。あっ、でもゼロとアイリスちゃんから通信が来て敵が二人降伏したんだって。」

 

「ふ~ん、ゼロたちがやったのか?」

 

「いんや、幽香っていうお姉さんがやったんだってさ。ほーんとすごいね幻想郷って。」

 

「ゆ、幽香か・・・・」

 

水分補給をしていた彼女は思わず身震いした。

 

「そういえば私のガイアアーマーの方はどうなんだ?」

 

「ライト博士が君に合うように改修しているよ。でもしばらくは使えそうにないね。」

 

「そっか・・・・・・あっ、これ私がやっつけた奴らのデータな。」

 

魔理沙は、ナウマンダーとスタッガーから奪ったDNAデータの端末をテーブルに置く。

 

「うわぁ、二人もやっつけたの!?」

 

「まあな、私にしちゃ楽勝だったぜ☆(もう一人は偶然だったんだけどな)」

 

「すごいな・・・・・・オイラ尊敬しちゃうよ。」

 

「魔理沙君、戻ってきていたかね。」

 

そこへパーセプターが慌ただしく入ってきた。

 

「おう、早速一つ潰してきたぜ☆」

 

「お手柄だね。そんなところで済まないんだがすぐに妖怪の山の上にあるタワーに行ってきてくれないかな?」

 

「妖怪の山の上?いや、あっちならイーグリードと天狗たちが何とかしてくれているんだろ?」

 

「それがタワーの中から空を飛ぶレプリロイドが三体現れて苦戦しているそうなんだ。」

 

「苦戦?イーグリードでも危ないのか?」

 

「あぁ。」

 

「まあ、いざとなれば諏訪子や神奈子がいるし・・・・・・私の方が活躍しているって思われるのも悪くないな。手伝いに行ってやるとするか!」

 

魔理沙は、再び箒に跨って妖怪の山上空を目指して飛んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Area HAKUREI2

 

 

 

 

「・・・・・・・・・な、何故だ・・・・・」

 

バッファリオは目の前で起こっている現実に戸惑っていた。

 

自分は間違いなく霊夢を閉じ込めた氷の檻に突撃したはず。

 

しかし、自分は氷の檻を破壊しておらず、氷の檻の目の前で身動きが取れなくなっていた。よく見ると体のあちこちにお札が張り付いていた。

 

「ふう、足りるかどうか心配していたけどこれなら心配なさそうね。」

 

檻の中から霊夢がひょっこりと出てくる。バッファリオが拘束されているところを確認すると彼女はタワー方へと進んで行く。

 

「待て巫女。まだ俺を破壊していないぞ?」

 

「あぁ、それね。アンタ、別に悪い奴でもなさそうだから今回は見逃してあげる。タワーに残っている連中を片付け次第直してくれる場所に連れてってあげるからそれまで我慢してなさい。」

 

「俺がイレギュラー化したらどうするつもりだ?」

 

「その時は本当に退治してやるわ。まあ、なったとしても今のアンタじゃ動けないから同じだと思うけど。」

 

「だが・・・・・」

 

「アンタを友達だと思っている奴もいるんだから。恨まれるのは勝手だけど・・・・あんまりしつこく付けられたりしたら面倒だし。それに私は巫女だけど 博麗の巫女 博麗霊夢よ。憶えておきなさい。」

 

霊夢はバッファリオの方を見ることなくそう言ってタワーの中へと入って行った。

 

「博麗霊夢・・・・・・・・変わった奴だ。」

 

バッファリオは抵抗を諦めてその場で大人しくなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Sigma Tower3

 

「あぁ・・・・・・やることねえ。」

 

「嫌だ~~~これじゃあ退屈な極地生活と同じだクワッ。」

 

シグマタワーの中心部では、ペンギーゴとキバトドスが暇そうに待機していた。

 

「せっかくひと暴れできると思って来たのによぉ・・・・・・これじゃあ、暇でしょうがねえぜ。」

 

「それもそうだっクワッ。任務がこの地域全体を凍土に変えろなんて・・・・・・シグマ様もおかしな命令を・・・・・」

 

「ん?どうしたペンぎ・・・・・」

 

暇を持て余して会話していた二人だったがそこへものすごい物音がした。

 

「なっ、何事だ!?」

 

「侵入者か?面白れえ!たっぷりかわいがってやるぜ!!」

 

二人は入口の方へと向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「妖器『無慈悲なお祓い棒』・改!!!」

 

「「あべしっ!!」」

 

二人は霊夢を確認することなく一瞬で巨大なお祓い棒の下敷きにされたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




Boss Select

Wire Hetimarl×不戦勝
Split Mushroom×不戦勝
Burnin' Noumander×魔理沙
Flame Stagger×事故
Frozen Buffalio×確保
Icy Penguigo×霊夢(巨大お祓い棒)
Frost Kibatodos×霊夢(巨大お祓い棒)
???
???
???
???
???
???
???


次回予告(嘘)

Dr. ライト カラ 次回予告 メッセージ デス

「次回ハ サナエクンノ 大奮戦ダ! タダチニ 読ンデクレタマエ!!」









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早苗の昇竜拳

ロックマンのプラモデルあったことを知ってロールちゃん探したけど売り切れでした・・・・ガクッ。


Stage3

 

Lost Bamboo

 

「はあ・・・・はあ・・・・・」

 

見渡す限り竹しかない竹林の中を一人の少女が必死に走り続けていた。

 

「はあ・・・はあ・・・・・」

 

『にににに・・・・どこへ逃げても無駄無駄。』

 

「!?」

 

少女は慌てて方角を変える。しかし、声は止むことはない。

 

『にににに・・・・・・・・大人しく俺たちの奴隷になっちまえよ?』

 

「はあ!はあ!」

 

少女は呼吸を荒くしながら周囲を見る。見る限り人影はない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この少女 因幡てゐがこのような事態になったのはほんの少し前のことだ。

 

彼女は、いつものように薬を届けて人里から戻ってきたターゲット 鈴仙・優曇華院・イナバを落とし穴に嵌めて逃げていたところだった。

 

しかし、いつもなら永遠亭まで追いかけてくるはずの鈴仙の声が途中で途切れた。

 

最初は、仕返しに隠れているのかと思ったてゐであったがいつも執念深く追いかけてくる鈴仙がいつまでも来ないことに違和感を感じ始めた。

 

仕方なく彼女は、鈴仙を嵌めた落とし穴のところまで戻ってみた。

 

見て見ると彼女の靴が落ちていた。

 

不思議そうに靴をとったてゐのすぐ後ろで

 

「おかしい。鈴仙が靴も履きなおさずに・・・・・・」

 

『にににに・・・・・また獲物がかかった・・・・・』

 

「!?」

 

 

聞き覚えのない声が聞こえたのだ。すぐに後ろを振り向くものの誰もいない。長年生きてきた彼女の直感は、この相手を「危険」と認識し、現在までの逃亡に至っている。

 

しかし、どこまで逃げようとも声の主は追いかけてきている。

 

『ににににに・・・・・・鬼ごっこも飽きてきたな。そろそろこの辺で捕まえてやるとするか。』

 

声の主は、何をしたのかてゐは勢いよく転んだ。てゐは突然に右足の痛みに両手で押さえる。よく見ると右足が赤く腫れていた。

 

『ににに・・・・これでもう走れないだろ?潔く捕まりな。』

 

声の主はうっすらとその姿を見せる。体は、てゐの倍以上はあり、一見爬虫類の姿をしている。

 

「し、新入りの妖怪!?」

 

「妖怪?ににに・・・・さーな。妖怪だろうが何だろうがサンプルになるてめえが知る必要なんてねえんだよ。」

 

妖怪?は長い舌を出しながらてゐの足を掴んで持ち上げた。

 

「離せ~!」

 

「この辺は同じヨウカイとかっていう奴がいるから助かるもんだぜ。あの単眼野郎はサンプルとして捕まえておけって言うから探していたんだが隠れてて見つからないもんでな。そっちから出てきてくれて助かったぜ。」

 

妖怪?はそのままてゐを連れて行こうとする。

 

「た、助けて~!もう悪戯しないから!!お師匠~!姫様~!鈴仙~!!」

 

「ににに・・・・言うだけ無駄無駄。どこにいるかはわからんがこの辺家一軒もないから叫んだところで助けなんて来るはず・・・・・」

 

「ダブルチャージショット!!」

 

「ににに!?」

 

妖怪?の背後に何かが命中し、てゐを落とす。てゐは顔を上げるとそこにはセカンドアーマーを展開した早苗がいた。

 

「げっ!?守矢の巫女!?」

 

助けが来たと思った矢先、自分たち妖怪を退治する巫女がいたことにてゐは顔を真っ青にする。

 

「ににに?なんだてめーは?」

 

「私は人間にして神である守矢の巫女 東風谷早苗です!!」

 

「神?バカかお前?」

 

妖怪?に突っ込まれて早苗は、胸に矢が刺さったかのような痛みを感じた。

 

「ば、バカ!?半人前かもしれませんけどバカはないじゃないですか!!」

 

「ににに・・・・エックスのコスプレなんかしやがって。ここはアイツのファンでもいるのか?」

 

「コスプレとは何ですか!?そんなこと言うとあなたを退治しますよ、スティング・カメリーオ!」

 

「にに?俺の名前を知っているだと?」

 

カメリーオは、驚いた顔で早苗を見る。

 

「私は少し詳しい方でしてね。あなたを退治してあの建物を壊して見せます!」

 

「ににに・・・・たかが女如きがシグマ様の計画を破るだって?ホラを吹くのも程々にした方がいいぜ。」

 

カメリーオは透明になって姿を消す。

 

「姿が見えないんなら周囲を攻撃して炙り出すまでです!!秘術『グレイソーマタージ』!」

 

早苗がスペルカードを唱えると彼女を中心に星が出現し、まわりに弾幕を拡散する。

 

 

「ににに~!!」

 

弾幕がいくつか命中し、カメリーオは目を抑えながら倒れる。

 

「てめー!人の目に当てるなんて卑怯じゃねえか!!」

 

「えっ!?そ、そんなつもりでやったんじゃ・・・・・・・」

 

思わず動揺して早苗はカメリーオに近づく。しかし、これはカメリーオの芝居だった。

 

「ににに・・・・・神様が騙されるなんてみっともねーぜ!!」

 

カメリーオは、早苗に向けて長い舌を放つ。早苗は一瞬ガードするが威力が高く後方に飛ばされた。

 

「アーマーがなかったら腕が吹っ飛んでました・・・・・・・」

 

早苗は冷や汗を掻いて周囲を警戒する。すでにカメリーオは姿を消し、どこにいるのかわからない。

 

「どうしよう・・・・・・ゲームだったら、ボス部屋だから場所をある程度確認できるけどこんな広い場所じゃ・・・・・」

 

早苗が周囲に警戒している間、てゐは既に彼女に見つからないように隠れていた。彼女はカメリーオが早苗に集中している間にトンズラしようとしていた。

 

「いくら危ないところに来てくれたからって妖怪退治に巫女じゃ何されるかわかったもんじゃないからね。ここはズラからせてもらうわ。」

 

そう言って彼女は離れて行こうとする。しかし、一つの不安がある。

 

鈴仙がカメリーオに捕まったとしたら誰が彼女を運んだのだろうか?

 

カメリーオが早苗の相手をしているという事は運んだのは彼の仲間、つまり既に永遠亭も敵の手に堕ちている可能性がないとは言えない。最も永琳と輝夜がやられるとは思えないが。

 

「・・・・・・・!」

 

考えた矢先、てゐは、早苗を背後から襲おうとするカメリーオの姿を僅かながら捕えることができた。

 

「後ろ!!」

 

「!?」

 

神経を研ぎ澄ませていた早苗は背後のてゐの叫びを聞き、後ろを素早く振り向く。そして、舌を突き出したカメリーオが姿を現すとしゃがみ込んで彼の下あごに拳を突き出す。

 

「昇竜拳!!」

 

「ににっ!?」

 

早苗の放った昇竜拳によってカメリーオの下あごは吹き飛び、上空へと舞い上がる。

 

「ライト博士に昇竜拳使えるようにしてもらってよかった。」

 

下あごを失ったカメリーオは地面に落下し、そこにあったてゐの落とし穴に嵌る。早苗は、てゐの方を見る。

 

「うっ!?」

 

逃げようとしたことがばれて退治されるのではと思いてゐは思わず身構える。

 

「・・・・・・」

 

「先ほどは教えてくれてありがとうございます。」

 

「・・・えっ?」

 

「私でも流石に教えてもらえなければ危ないところでした!あなたって意外にいいところがあるんですね。」

 

「え・・・・・ま、まあ・・・・・」

 

退治されるかと思いきや逆に感謝されたためてゐは戸惑った。

 

「に・・・・・に・・・・」

 

「おっと、逃がしませんよ!」

 

「ににっ!?」

 

落とし穴から這い上がって逃げようとするカメリーオの目の前で早苗は立ちはだかる。

 

「くそ・・・・・・俺の顎が・・・・・・」

 

早苗に拘束される中、カメリーオは下からぶら下がるように壊れてしまった下あご見て落胆する。

 

「さあ、あなたの拠点まで案内してもらいますよ!」

 

「にに・・・・誰が教えるもんかよ!」

 

「もう一度早苗版昇竜拳を受けますか?」

 

「ひっ!?わ、わかった!教えるからそれだけは勘弁してくれ!!」

 

早苗の構えにカメリーオはビビる。

 

(うわあ・・・・・やっぱ容赦ない)

 

「あっ、そういえばあなたはこの辺に詳しんでしたよね?よかったらつい先ほど空から落ちて来た建物がある方角を教えてくれませんか?」

 

「あ、あぁ・・・別にいいけど。」

 

「なんだなんだ?こんな場所でバカ騒ぎした奴は?」

 

そこへ二人の戦闘の音を聞いて駆けつけて来たのか妹紅が現れた。

 

「あっ、妹紅さん!丁度良かったです!今から一緒に異変を解決しに行きませんか?」

 

「はあ?」

 

早苗の突然に勧誘に妹紅は思わず言う。妹紅は、早苗が捕まえたカメリーオを見る。

 

「コイツ・・・・・さっき倒した奴の仲間か?」

 

「えっ?妹紅さんもレプリロイドを見たんですか?」

 

「ああ、コイツとは姿が違ったけどドデカい奴で慧音と二人掛かりでやっと倒れたところなんだ。」

 

「そうなんですか・・・・・慧音さんは?」

 

「少し離れたところでサイバトロンが来るのを待っているところだ。まだ生きているようだからな。」

 

一同はカメリーオを連れたまま慧音のところに行ってみる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・妹紅は遅いな。」

 

慧音は、石の上に座って見回りに行った妹紅を待っていた。

 

彼女は人里に警護していたアイアンハイドたちからウィルスのことを聞き、丁度敵の拠点が近くにあるということを彼女に知らせるために来ていた。そして、知らせた直後に二人の目の前に巨大なレプリロイドが出現。ドリルなどの攻撃で翻弄されたものの二人の連携攻撃でどうにか動きを封じることができた。

 

レプリロイドの方は、動くことはできなくなったもののまた動き出そうともがいている。

 

「まさかこんな奴らが幻想郷に来るとはな・・・・・これだとまた人里が・・・・・」

 

「おーい、慧音。遅くなって悪かったな。」

 

そこへ妹紅が早苗たちを連れて戻ってきた。

 

「やっと戻ってきたか。ずいぶん時間が・・・・って、早苗まで来ていたのか。」

 

「はい。やっぱり他にもいたんですね。」

 

早苗は動きを封じられたレプリロイドを確認する。

 

「これは・・・・スクリュー・マサイダー 。X3のボスですね。」

 

「ん?早苗、この妖怪のことを知っているのか?」

 

「えぇ、少しは。」

 

早苗は、もがいているマサイダーを見る。手足は破壊されたもののまだ動いていた。

 

「う~ん、やっぱりゼロさんの言う通り、あのウィルスには、イレギュラー化する効力があるんですね。」

 

「イレギュラー化?なんだそれは?」

 

「元々彼は、こんな風に暴れる人じゃないんです。ウィルスに汚染されたせいでこうなってはいますけど。」

 

「じゃあ、こいつも・・・・・」

 

「いえ、カメリーオは元々こんなもんなので。」

 

「にに~!!貴様!俺の扱いがあんまりじゃねえか!」

 

早苗の言葉にカメリーオは拘束されながらも怒る。

 

「という事はタワーに後一人か二人はいそうですね。」

 

「おいおい、まだこんな化け物みたいな奴らがいるのかよ・・・・」

 

「とりあえず私はアイアンハイドたちにコイツを運ばせるときに一緒に人里に戻るつもりだ。里の近くにもあの建造物があって心配だからな。」

 

「じゃあ、私たちはこのままこっちの方を片付けます。人里方面にはゼロさんとアイリスさんが行くはずなので。」

 

早苗はそう言うとカメリーオを引き連れててゐと妹紅の案内のもと竹林の奥へと進んで行った。

 

 

 

 

 

 

 




Boss Select

Wire Hetimarl×不戦勝
Split Mushroom×不戦勝
Burnin' Noumander×魔理沙
Flame Stagger×事故
Frozen Buffalio×確保
Icy Penguigo×霊夢(巨大お祓い棒)
Frost Kibatodos×霊夢(巨大お祓い棒)
Sting Chameleao×早苗(鹵獲)
Screw Masaider×妹紅&慧音(戦闘不能)
???
???
???
???
???



次回予告(嘘)は、流石にやり過ぎたのでしばらくお休みです。


ボス出し過ぎたww。



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バーサス カウンターハンター

久しぶりの投稿。

ロックマンの新作情報未だに出ずww。


Stage4

 

Sigma Tower4

 

「・・・・・・なんか薄気味悪いですね。」

 

早苗は、弾幕とバスターを交互に撃ち、迫り来る蛇型・クモ型メカニロイドを破壊しながら進んで行く。後ろには捕虜にしたカメリーオ、同伴している妹紅が続いていた。ちなみにてゐは外で待機している。

 

「ここ・・・・・・・本当に建物の中かよ?クモの巣みたいなのは多いし、蛇みたいなのは降ってくるし・・・・・そして、ハチの巣みたいなものからはハチの妖怪みたいなのが出るし・・・・・・」

 

「私もロックマンX結構やっていたはずなんですけどこんな敵を見たのは初めてです。ハチならおそらく最深部にいるのはエクスプローズ・ホーネックが指揮していると思うのですが・・・・・ここまで見るとなんか怪しいです。」

 

早苗がそんなことを言っていると捕虜にされたカメリーオは小馬鹿にするように笑う。

 

「ににに・・・・ホーネックの野郎ならもっとマシな仕掛けをするさ。これは元第0特殊部隊のスパイダスの仕掛けさ。」

 

「えっ!?0特殊部隊ってヒャクレッガーとホーネックだけじゃないんですか!?」

 

「・・・・お前、ヒャクレッガーとホーネックは知っているのにどうしてスパイダス知らねえんだよ。」

 

「おしゃべりするのもいいがそれよりもこっちに変な弾幕飛ばしてくるクモを何とかしてくれねえか!?いくら壊してもまた出てくるからきりがない!」

 

早苗が振り向くと破壊したはずのクモ形のメカニロイドは光弾を発射しながら攻撃を再開していた。

 

「さっき倒したはずなのに!?」

 

「ににに・・・・そいつは巣が本体なのさ。クモは飽くまでも攻撃と移動を妨害するための砲台みたいなもんよ。」

 

「だったら、クモの巣ごと破壊するまでです!!」

 

早苗はダブルチャージショットを放つ。しかし、クモ型メカニロイドを壊すだけで巣そのものを破壊するにまでは至らなかった。

 

「ダメみたいです・・・・・」

 

「ににに・・・・・そいつは特殊な物質でできていやがるからな。」

 

「捕虜は黙ってろ。」

 

「グヒッ!?」

 

調子に乗ったカメリーオは妹紅に殴られる。その時早苗ははっと思い出す。

 

「そうだ!そう言えばこれもらっていたんでしたっけ。」

 

早苗は、にとりの家から出るときに受け取ったイモビライザーをいくつか投げてみる。するとイモビライザーから光線が発射されクモ型メカニロイドの生成が止まった。

 

「おっ!雑魚の生産が止まった。」

 

「さあ、今のうちに先へ進みましょう!」

 

三人はそのまま奥へと進んで行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はい・・・・・はい。包装は済みました。後は旦那たちが到着すればすぐに引き渡しますよ・・・・・・・えっ?中身?焼こうが凍らせようが何をしても死なない女二人とウサギみたいな耳を付けた女です。」

 

薄暗い部屋の隅っこで何かが連絡を取り合っていた。

 

『そうですか。ですがどうやらそちらにもネズミが入り込んだようです。予定を変更させてサンプルは転送装置で送りなさい。その間にバイオレンに少し時間を稼いでもらいますから。』

 

「へっ?スパイダスからは何も言われていないんですけど?」

 

『元々ハンターだったこともあってウィルス感染レベルを上げて発狂していますからね。頼みましたよ。』

 

「はっ、はい。分かりました。」

 

通信を終えるとそれは少し面倒くさそうな顔をしながら後ろにあるあるものに目が行く。

 

「アジールの旦那は面倒なことを言うな・・・・・転送装置だと未完成のこともあって一回で一人しか転送できないのに・・・・・・」

 

カタツムリのような外見をしたレプリロイド クリスター・マイマインは、対象の物体を結晶の中に閉じ込めるという能力を持っている。後ろにあるのは彼がサンプルを捕獲した結晶の塊でカメリーオに掴まった鈴仙、永遠亭にいるはずの永琳や輝夜まで閉じ込められていた。

 

「えーりーんー、これなんとかならないの?」

 

結晶の中で輝夜は、観賞用の金魚のように寝っ転がりながら言う。

 

「無理言わないでください姫様。こっちは武器も何もないんですから。」

 

隣の結晶で永琳は呆れた顔で答える。

 

この二人が捕まった理由は至ってシンプル・・・・・・・・・・・輝夜が意外にもあっさり捕まったからだ。

 

元々、輝夜がテレビゲームに夢中になっていたせいで近づいてきていたマイマインに気づかず彼の「クリスタルハンター」であっという間に捕まった。そして、その輝夜を盾にして永琳を抵抗させないようにして同じ手法で鹵獲。もし、ここに文がいたら必ず特ダネと言って後日に新聞に載せられていたかもしれない。

 

マイマインは手始めに鈴仙を閉じ込めた結晶を転送装置の上にのせる。

 

「転送まで10分。オリジナルならすぐにできるんだけどな・・・・・・」

 

そう言うとマイマインはすぐ脇で腰を下ろして殻から何かを取り出して遊び始める。

 

「シグマ様、マジ強いな・・・・・・・・なんで俺サイバーミッションに出してもらえなかったのかな・・・・・あっ、ミスった。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

早苗たち三人は、ようやく中間地点へと到着する。

 

「ふう・・・・思っていたよりも広いですね。」

 

「あぁ・・・・・でもまあ、ここまでくればもう親玉のところまでそう遠くないだろう。」

 

妹紅はそう言うとポケットから巾着袋を取り出す。

 

「ちょっと小腹になったし、慧音からもらった干し芋でも食うか。お前らも食うか?あっ、捕虜の方は顎外れて食えねえか。」

 

妹紅は早苗に分けると干し芋を口に運ぼうとする。

 

「・・・・・・っ!?」

 

しかし、その直前凄まじい殺気を感じ、妹紅は早苗を突き飛ばす。その瞬間、妹紅に何かがぶつかり勢いよく壁に衝突した。

 

「も、妹紅さん!?」

 

突然の出来事に早苗は思わず動揺する。

 

「気をつけろ!何かがいる!」

 

妹紅は壁に打ち付けられながらも起き上がる。

 

「ほう、潰すつもりでやったんだが思ったよりも頑丈そうだな!!」

 

そこへ頭部にチェーン付きのトゲ付き鉄球を装備したバイオレンが三人の目の前に現れる。

 

「ば、バイオレン!!カウンターハンターのバイオレンです!!」

 

「このバイオレン様のことを知っているのか?まあ、こんなド田舎で有名になっていても仕方ねえけどな!!」

 

バイオレンは、鉄球を構えながら三人の方へと向かう。

 

「ににに~!バイオレンの旦那~!!どうか助けてくれやせんかね!?俺、こいつらのせいで顎は外れちまってんです~っ!?」

 

カメリーオが助けを求めるように言った直後、バイオレンは容赦なく両手に装備されているマシンガンで彼の体をハチの巣にした。。

 

「なっ、なんで・・・・・・・」

 

「バカが!一度負けた雑魚を助けると思っていたのか?」

 

「ににに~!!いくら何でもあんまりだぁ・・・・・・・」

 

カメリーオは嘆きながら機能停止する。多分、直るかもしれないが今はそれどころではない。早苗と妹紅はすぐに臨戦態勢に入る。

 

「おいおい・・・・捕虜の奴一瞬にしてくたばっちまったぞ?」

 

「まあ、一応あっちの方が実力は上のはずですから。妹紅さんはこのまま奥へと向かってください。」

 

早苗はバスターをチャージしながら妹紅に言う。

 

「何言ってんだよ!?二人がかりの方がいいだろう?それに私はアイツに・・・・・」

 

「永遠亭のお二方はおそらく大丈夫だと思いますけど捕まった方(鈴仙)の方が心配なので・・・・・てゐさんに頼まれていますから。それに妹紅さんさっきのでダメージが・・・・・・」

 

早苗に言われて妹紅は何とも言えなくなる。

 

彼女は蓬莱人、不老不死である。

 

かと言ってダメージがすぐに回復するわけではない。さっきのバイオレンの鉄球は明らかに妹紅の体の骨をいくつか砕いた。おそらく回復には時間が必要になる。

 

「・・・・・・・・・ちっ。だったらそれまでくたばんじゃねえぞ。」

 

そう言うと妹紅は奥の方へと入って行った。

 

「ほう?このバイオレン様相手に逃げて行きやがったか?まあ、当然と言っちゃあ当然だがな!ガッハッハッハハハハハ!!」

 

「貴方の相手はこの私です!!」

 

「たかが鎧を付けた小娘が俺の相手になると思っているのか?」

 

(ゲーム通りの弱点ならバブルスプラッシュ・・・・・・でも、こちらが使えるのはトルネードファングとカメレオンスティング・・・・・・・カメレオンスティングをチャージしてステルスを使えば鉄球は何とか避けられるはずです。)

 

「俺はな、ショックウェーブのせいで気が立っているんだ!!日頃の鬱憤を晴らすまでくたばるんじゃねえぞ!!」

 

バイオレンは、早苗に向かって鉄球を飛ばす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Area Red Magic Museum

 

一方、こちらは紅魔館の門の前。

 

シグマウィルスがばら撒かれた上に各地でイレギュラーが発生したという報告からドラグーンはずっと門の前で警備をしていた。

 

「・・・・・・・・」

 

「あの・・・・・・ドラグーンさん。」

 

そこへ美鈴が来る。

 

「ん?どうした美鈴?まだ交代の時間ではないぞ?」

 

「いえ、咲夜さんからの指示で今日は早めに交代しろとのことです。」

 

「どういう事だ?」

 

「話によるとお嬢様の『運命を操る程度の能力』で近いうちに紅魔館が何者かに攻められるそうです。咲夜さんも万全に警備を強化するつもりだそうですがドラグーンさんも紅魔館にとって重要な戦力なので今のうちに休んでおけとのことです。」

 

「しかし、君にはフランドール嬢の世話もある。俺のことは心配に及ばん。」

 

「妹様はパチュリー様のところにいさせることになったので大丈夫です。それに私はこれでも門番としては先輩の方です!ですからきちんという事は聞いてもらいます!」

 

「むっ!?・・・・・・・な、なら仕方ない。」

 

美鈴に言われてドラグーンは仕方なく屋敷の方へと入って行った。

 

「さてと!今日くらいは居眠りせずに門ば・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「残念ながら門番は今日でショックな終了だ。」

 

「!?」

 

聞き覚えのない声に一瞬表を向く美鈴だったがそこで彼女の意識は途絶えた。倒れた彼女の目の前で巨大な戦車のようなものが紅魔館へと突撃していく。

 

「何事だっ!?」

 

突撃してきた戦車を目の前にドラグーンは、慌てて戻ってくる。

 

「イレギュラーハンター第14特殊部隊元隊長マグマード・ドラグーンか。だが、サンプルとしては用済みだ。」

 

「貴様は何者だ!!」

 

ドラグーンは思わず身構える。

 

「ショックウェーブ、トランスフォ――――――ム!!」

 

巨大な戦車はたちまち変形し、ショックウェーブとなる。

 

「デカい・・・・・・シグマの手先か!?」

 

「ショック・・・・・・お前には用はない!ショックで排除だ!!」

 

ショックウェーブは右腕のレーザーカノンでドラグーンを撃つ。

 

「くっ!波動拳!!」

 

ドラグーンは波動拳で相殺するがショックウェーブは脚部のキャタピラで一瞬にして彼の背後に回る。

 

「何ッ!?」

 

「ショック、貴様のデータは既にシグマ様から与えられたもので計算済みだ。そして、俺はお前も含めるすべてのレプリロイドの動きを学習している!!」

 

ショックウェーブはレーザーカノンの砲身を打撃武器としてドラグーンに叩きつける。ドラグーンは両腕でガードをするがその力はすさまじく何度も叩かれていくうちに地面に埋もれていく。

 

「クッ・・・・・・・なんというパワーだ・・・・」

 

「俺のパワーはライドアーマーの十倍まで調整できる。そして、お前に対しては『ライデン』の二倍で行っている!!」

 

「ぐうおぉぉぉ!?」

 

ドラグーンは完全に地面に埋もれてしまう。

 

「保険に特殊セメントでコーティングだ。」

 

レーザーカノンから切り替えてショックウェーブはセメントを吹きかけ、ドラグーンの動きを完全に封じてしまった。

 

「!?」

 

「これで当分は動けん。他のハンター共も各地で応戦しているおかげでこちらに来る恐れは何一つない。これで心置きなくサンプルを確保できる。」

 

ショックウェーブはそう言うとノシノシと紅魔館の方へと歩いて行った。

 

(い、いかん!レミリア嬢たちが・・・・・・)

 

ドラグーンは唯一残されている通信で連絡を送る。

 

(こちらドラグーン、紅魔館が襲われた!至急、応援をよこしてくれ!!繰り返す、至急救援を・・・・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




やっとカウンターハンター登場。



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デストロン軍団出動!!

悲報 マイマイン、ナメクジになる(ちなみに作者はナメクジを見た瞬間塩を撒くタイプです)。


Stage5

 

Nitori House

 

「・・・・・ん?ドラグーンからの通信?」

 

にとりは現在作業中のサイバトロン戦士たちに代わって通信係になっていた。

 

「はい、こちら河城・・・・・」

 

『にとりか?こちらドラグーン、緊急事態発生!すぐに・・・・・・応援を頼む・・・・・・・』

 

弱ったようなドラグーンの声ににとりは思わず驚く。

 

「どっ、どうしたの!?そんなに弱った声で!?」

 

『て、敵の奇襲にあった・・・・・・敵の攻撃で動くことができん。・・・・・応援をよこしてくれ・・・・』

 

「えっ!?でもそっちには吸血鬼とあの怖~いメイドがいるでしょっ!?何とかならないの!?」

 

『俺が見た限りでも奴のボディの耐久力、パワー、スピードは極めて強力だ・・・・・・・奴は「サンプル」という言葉を聞く限りおそらくレミリア嬢か妹のフランドール嬢、メイド長をターゲットにしている可能性がある・・・・・』

 

「つまり、向こうは対策を練っている可能性があるという事か・・・・・・・・わかったよ!できるだけ急いで応援を送るから!」

 

『た、頼む・・・・・・』

 

にとりは通信を切ると人里にいるはずのサイバトロンメンバーに通信を送る。

 

「こちらにとりだよ!紅魔館が襲われたから誰か応援に行ってあげて!!」

 

先に返事をしたのはアイアンハイドだった。

 

『おいおい、いきなり言われても困るぜ。こっちも今取り込み中なんだ。慧音に言われて倒れた奴を回収するのと早苗とか言う巫女の援護に行くのと人里の防衛で人手がないんだ。』

 

「えぇ!?そ、それじゃあどうすればいいのさ!?君たち以外いないんだよ!?」

 

『う・・・・ん・・・・・・できるだけ急いで片づける。それが無理ならパーセプターとホイルジャックに相談してくれ。』

 

アイアンハイドはそう言うと通信を切る。この事態ににとりは頭を抱える。

 

「困ったな~!あの二人は宇宙船造るのに忙しいし、私じゃ相手にならないし・・・・・」

 

「どうしたのにとり?そんなに頭を抱えて?」

 

そこへ部品を取りに来たバンブルが現れる。

 

「あっ!バンブル!丁度良かった!パーセプターとホイルジャックの三人で紅魔館に向かってくれない!?」

 

「えっ?なに突然!?」

 

にとりの態度にバンブルは少し驚いているようだった。

 

「紅魔館のドラグーンから応援要請が出たんだよ!本人は身動きが取れなくなっちゃったから至急・・・・・」

 

「ちょっと待ってよ。ドラグーンが負けた相手にオイラたち三人が行ったところで勝ち目ないよ。」

 

「えっ!?」

 

「だって考えてみなよ、ドラグーンってオイラなんかと比べ物にならないくらい強いじゃないか。そんなドラグーンが負けた相手にオイラとホイルジャック達だけで行っても負けが見え見えだよ。」

 

「そ、そう言えば・・・・・・・・・」

 

バンブルの指摘でにとりは少し冷静になる。

 

確かにドラグーンの強さは本物だ。修理をしたにとり本人もそれは尤も理解している。そのドラグーンを身動きを封じられたとはいえ戦闘不能にするほどの相手だ。おそらくバンブルたち三人が行っても負け戦になってしまうのが目に見えている。

 

「じゃ、じゃあどうすればいいのさ!?このままだと・・・・・・・」

 

「だったら、俺たち解放しろよ。」

 

「「!?」」

 

第三者の声に二人は振り向く。

 

声を掛けたのは牢屋にぶち込まれているサウンドウェーブの部下であるカセットロン部隊の特殊破壊兵フレンジーとランブルだ。

 

「俺たち解放すれば戦力増えてマシになると思うぜ?」

 

「頼むからいい加減ここから出してくれよ。こんなドブネズミのねぐらみたいなところにいつまでもぶち込まれていたらたまったもんじゃないぜ。」

 

二人はサイズ的には人間に近く、周りが巨体のデストロン兵士同士でひしめき合っている牢屋はより窮屈に感じていた。

 

「何言ってんのさ、お宅らを解放したらそれこそ危ないよ。調子のいいこと言って逃げ出して後で仕返しに来るんだろ?そんな手には引っかからないからね。」

 

「仕返しだとっ!?」

 

そこへスカイワープが会話に割り込む。

 

「おいバンブル、調子のいいことばかり言うんじゃねえぞ!確かにてめえらサイバトロンをすぐにでも始末してやりたいところだがそれ以上に憎い奴がいやがる!!」

 

「スタースクリームの事だろ?ほーんと、お宅らはメガトロンがいないと本当にただの集まりなんだからさ。裏切られてもしょうがないだろ?」

 

「バンブル、流石に言い過ぎだよ。」

 

「このチビめ!こっちが出られねえからって言いたい放題言いやがって!!」

 

スカイワープは、牢屋を突き破ろうとするかの如く動く。

 

「おい、よさねえか。これ以上キレるとヒューズが吹っ飛んじまうぞ。」

 

「サンダークラッカー、お前だって同じだろ!俺たちと同型でいつも自分がニューリーダーに相応しいって言っているスタースクリームのおかげでこんな目に遭うってんだぞ!?」

 

「わかるにはわかるが今揉め事起こしてもどうしようもねえだろうが。第一ここの連中はサイバトロンのことを信用している。俺たちが厄介者になってても仕方がねえ事だ。」

 

「くっ!」

 

同僚に咎められスカイワープは不服ながらも手を下す。

 

「悪いな、みんなセイバートロン星脱出してからこんな感じなんだ。」

 

謝らないスカイワープに代わってサンダークラッカーが謝罪する。

 

「い、いいんだよ!バンブルも言い過ぎなんだし。ほら、バンブルも謝って!」

 

「ごめん。オイラも流石に言い過ぎだった。」

 

にとりに言われてバンブルも謝る。

 

「・・・・・・・コンボイ司令官、どうしてこんなことになっちゃったのかな?セイバートロン星から旅立って地球でいろいろやっていたけどみんなと一緒にいたときは冗談とか言って楽しかったのに。」

 

バンブルは、少し寂しそうな顔をしながら言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Area Red Magic Museum

 

「ぎゃああぁぁぁぁぁ!!!」

 

「フラン!」

 

一方、紅魔館。

 

ショックウェーブの攻撃に応戦するレミリアたちであったがショックウェーブのボディは予想以上に丈夫にできており徐々に劣勢に追い込まれていた。更に一気に片を付けようとしたフランに対し何やら謎の液体を浴びせ、彼女を戦闘不能にまで追い込んでいた。

 

「痛い!痛いぃい!!!」

 

「ショック・・・・・・予想以上の効力だ。やはり吸血鬼には聖水が一番効くようだな。もっとも俺の調合した特殊な聖水は妖怪に呑ませたら一瞬にして死滅するがな。」

 

苦しがっているフランを目の前にショックウェーブは冷淡と分析するように言う。

 

「分析・・・・・・『吸血鬼 フランドール・スカーレット』・・・・・・能力は極めて高いがそれに反して不安定故にサンプルとしては不適合。よって排除する。」

 

ショックウェーブは、もがき苦しんでいるフランに向けてカノン砲を構える。

 

「くっ!幻象『ルナクロック』!」

 

咲夜は攻撃を阻止せんと時間を停止させる。するとショックウェーブの動きは止まり周囲の時間は止まる。咲夜は急いでフランを抱きかかえ距離を置いたところでレミリアのすぐ近くに寝かせる。

 

(後はおそらく奴の急所と思われる目を・・・・・・・)

 

「時間を止めるとは・・・・・・・・流石十六夜咲夜といったところか。」

 

「!?」

 

咲夜が後ろを振り向くとそこには止まっているはずのショックウェーブが腕を組みながら立っていた。ショックウェーブは、咲夜をその巨大な腕でとらえる。

 

「ぐっ!?ど、どうして・・・・・・」

 

「どうして?ショック・・・・・・愚問だな。科学では貴様のように時間を止めることすらできるのだよ。この『ダークホールド』は時間制限付きだがな。だが、時間を止めている本人である貴様を始末すればその心配もない。」

 

ショックウェーブは咲夜に向かってフュージョンカノン砲を放つ。咲夜が吹き飛ばされて壁に激突すると同時に周囲の時間停止も解除される。

 

「がはっ!!」

 

「咲夜!」

 

「『メイド長 十六夜咲夜』・・・・・人間としては極めて能力が高いが素体としては貧弱、故に不適合。」

 

倒れた咲夜を見てレミリアは叫ぶ。

 

「・・・・・・・・・」

 

黙って応戦しているパチュリーも相手をしているショックウェーブがここまで自分たちのことを把握しているのに驚いていた。

 

美鈴、咲夜、フラン。

 

最近来たドラグーンも含めて紅魔館きっての実力者があっけなく敗北したのだ。おそらく自分もレミリアもやられるのは時間の問題だろう。

 

ここは二人で戦うより誰か一人を逃がし、救援を呼ぶのが得策だと考えた。

 

「・・・・・・・レミィ、私が時間を稼ぐわ。あなたは逃げて買い足しに出かけたこあと合流して。」

 

「な、なにを言ってんのよパチェ!?」

 

「このままだと二人ともやられるわ。」

 

パチュリーの言葉をレミリアは信じられなかった。いや、吸血鬼として、紅魔館の主としてのプライドが認めたくなかったのだ。

 

「そ、そんなことあるわけないじゃない!!二人がかりで同時に攻撃すれば・・・・・・」

 

「この状況を見て何を言っているの!咲夜は愚か、フランもやられているのよ!それでも二人で勝てるというの?」

 

「うっ!」

 

「ショック・・・・・・・正論だ。」

 

「!?」

 

ショックウェーブは既に二人の背後に回っていた。二人は応戦しようとするが彼は胸からリング状のものをパチュリーに飛ばし、縛りづけた。

 

「があぁぁぁぁ!!!」

 

リングが彼女の体を拘束した瞬間全身に電撃が走るような痛みと同時に急激に力を失うような感覚がパチュリーを襲う。

 

「パチェ!!」

 

「このリングは強制的に魔力を放出させる機能を備えている・・・・・・・あと十分もすればこの女は魔力をすべて放出し、死ぬ。」

 

「・・・・・・・・」

 

恐るべきことを告げられレミリアは恐怖のどん底に叩き落とされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Sigma Tower4

 

「あっ、畜生!ゼロの奴死にやがった!!」

 

マイマインは、テレビ画面を見ながら悔しそうに言う。

 

「くそ~!!せっかくアーマー全部揃ったのに!これじゃあ、やり直しじゃねえか!!」

 

マイマインは文句を言いながらテレビを叩く。

 

「ちょっと!それ私のテレビなのよ!もっと大事に扱いなさいよ!」

 

結晶に閉じ込められている輝夜は文句を言う。

 

「姫様・・・・こんな時に何言ってんですか?」

 

「うるせえ姉ちゃんだな!もう少し大人しくしてろ!」

 

マイマインは、後ろを振り向いて言う。既に鈴仙の転送は数分数えの段階になっていた。

 

「ったく、うるせえからこっちの方から先に転送するか。」

 

マイマインは、転送装置に乗せていた鈴仙の結晶を下ろして輝夜の結晶を置こうと腰を持ち上げる。

 

「あ~あ、ハイパーチップ手に入れてドップラーステージ行ったのに・・・・・・・」

 

転送装置から鈴仙を下ろし、輝夜へと取り換える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

っと、その時である!(ナレーション)

 

壁を突き破って複数台の車がマイマインの部屋へと突入してきた!!

 

「なっ、なんだぁ!?うわぁ!?」

 

車の一台に激突してマイマインは後方に吹き飛ばされる。

 

「ぎぃやあぁぁ!?」

 

「ふう・・・・親玉の部屋はこ、グヘッ!?」

 

そのマイマインを訳知らず入ってきた妹紅は真正面からぶつかってしまった。

 

「サイバトロン戦士、トランスフォーム!!」

 

車両は一斉に変形し、本来の姿であるサイバトロン戦士へとなる。

 

「慧音の頼みで突入したのはいいがここは・・・・・・」

 

「おい、見ろよ!これ、転送装置じゃないか?」

 

ドラッグは指をさしながら転送装置を見る。

 

「まずいぜ、転送まで時間がないぞ!グリムロック、早いとこぶち壊せ!」

 

「俺、グリムロック。俺、強い奴の命令しか聞かない!だから指図受けない!・・・・・・でも、今回は久しぶりの戦いだからやってやる!」

 

グリムロックはティラノサウルスに変形し、尾で装置を破壊する。叩きつけられた衝撃で鈴仙の結晶も割れるが危うく輝夜に当たるところだった。

 

「はっ、はわわわわわ・・・・・・・・・」

 

自由になったのはいいものの目の前に恐竜(!?)がいるため鈴仙は腰を抜かして震えていた。

 

「おい大丈夫か、お嬢ちゃん?」

 

マイスターは、両手で鈴仙を持ち上げる。

 

「だ、大丈夫です・・・・・・」

 

「おーい、こっちにも捕まった奴がいるぜ。」

 

クリフが輝夜たちの方を見て言う。

 

「よーし、今度はこの怪力ゴング様の瓦割りで割ってやるぜ!よおぉく、見てな!!」

 

ゴングは勢いよくチョップをする。すると結晶にひびが入り、みるみる崩れ落ちた。どうやら外からの衝撃には脆かったらしい。

 

「あ~やっと自由になれた~!」

 

輝夜は窮屈だったのかガッツポーズをとる。

 

「よく言いますよ、普段は部屋に閉じこもりっぱなしだというのに・・・・・」

 

「いやはや無事で何よりだ。外にいるチビのお嬢ちゃんが三人が中に入ったって来てな。入り口が俺たちには狭すぎるから強行突破させてもらったぜ。ハハハハ。」

 

アイアンハイドは笑いながら言うが撥ねられた妹紅はたまったものではない。起き上がると気絶しているマイマインを投げ捨て怒ったも同然の顔でサイバトロン一同を見る。

 

「何がハハハだ!私を撥ねておきながら何笑ってる!!」

 

「おっと、スマンスマン。確か妹紅だったな。早苗はどこにいるんだ?」

 

「あっ!そうだ!さっきゴリラみたいな奴と・・・・・・・」

 

妹紅が早苗がバイオレンと交戦していると話している中目を覚ましたマイマインは逃げようとゆっくりと離れて行く。

 

「えっと・・・・殻・・・・俺の殻は・・・・・・」

 

さっき妹紅に投げられたとき殻を落としてしまい殻を探す。

 

「あっ、あった・・・・・・」

 

確かに殻は見つかった。

 

しかし、その前にはダイノボットのメンバー スラージがいた。スラージは殻を口に咥えるとバリバリと噛み砕いてしまった。

 

「俺、スラージ。これ硬くておいしくない。」

 

「・・・・・・・・」

 

「あっ、あの・・・・・ナメクジ?」

 

「!?」

 

殻が喰われたショックと妹紅に「ナメクジ」と言われたショックでマイマインは跪いた。

 

「うぅ・・・・うぅ・・・・・・あんまりだ・・・・・・・・」

 

「とりあえず、俺とクリフ、プロールは早苗の方へ。マイスター副官とゴング、ドラッグはこの嬢ちゃんたちと・・・・・・」

 

「ああァァァんまりだァァアァ!!!!」

 

「うおぉ!?な、なんだこのナメクジ!?突然泣き始めたぞ!?」

 

役割分担をしていたアイアンハイドたちは思わずマイマインの方を見る。

 

「うおぉぉぉおぉぉぉ!!おおおおおおれェェェェェのォォォォォからぁぁぁぁぁあああ!!!!」

 

マイマインは、スラージの目の前でもはや面影がない自分の殻のかけらを集めながら泣き続ける。

 

「・・・・・・・・悪いがギアーズは、こいつをにとりの家まで連行してくれ。」

 

「えぇ!?嘘だろっ!?」

 

ギアーズは大泣きしているマイマインを見ながら思わず言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Nitori House

 

「なあ、メガトロン様の容態はどうなんだ?」

 

少し落ち着いた頃、サンダークラッカーはにとりを見ながら聞く。

 

「どうって言われてもね・・・・・・・・ライト博士もやるだけやってみているけどかなり重傷なんだよ。なんて言うか重要なところがズタズタで・・・・・・」

 

「・・・・・・・そうか。」

 

サンダークラッカーは、しゃがむと懐かしいように言う。

 

「・・・・・・・・・・よくよく考えてみれば俺たちデストロンは、メガトロン様がいなければ何もできねえポンコツ集団なのかもな。」

 

「「「「なっ!?」」」」

 

デストロン一同は全員サンダークラッカーを見る。

 

「サンダークラッカー、てめえ!!いつからそんな腑抜けになっちまいやがったんだ!!」

 

同僚であるスカイワープは掴みかかる。サンダークラッカーは動じる様子はない。

 

「だってよ・・・・メガトロン様が不在の時俺たちの作戦が成功したことがあるか?」

 

「うっ!」

 

スカイワープは彼の問いに答えられなかった。

 

確かにメガトロンが不在の時、デストロンは烏合の衆と化する。

 

自らニューリーダーを名乗るスタースクリームはもちろん、各メンバーが次期破壊大帝の座を狙うもののメガトロンのようなカリスマがなければ圧力もない。

 

現にセイバートロン星での長い戦いにおいてメガトロンの考えに反感を持った者の多くが自分たちの力をつけるべく新天地へと去って行ったがその後は音沙汰もない。つまり、失敗して行方を暗ましたのか死んだのかもしれない。

 

それだけメガトロンという存在は大きかったのだ。

 

「それに今頃スタースクリームの野郎はあのシグマとか言う野郎と我が物顔でセイバートロンを支配している状態だ。メガトロン様がいない以上デストロン軍団は終わりだ。」

 

「「「「・・・・・・・・・」」」」

 

スカイワープは手を離すと何も言わずにしゃがみ込む。

 

他のメンバーも同じだった。メガトロンが復活することがない以上ここで大人しくしているしかないのだ。

 

「・・・・・・果タシテソウ思ウカ?」

 

そんな中サウンドウェーブは、一人話し出した。

 

「確カニメガトロン様ハ未ダニオ目覚メニナラレナイ。ダガ、コノママオメオメトココデ腐ッテイルホド落チブレル“デストロン”デハナイハズダ。」

 

「サウンドウェーブ・・・・・・・」

 

「今コソ、日頃ノ反抗心ヲ有効活用スル時ダ。ソシテ、メガトロン様ガ復活シタ暁ニハ、セイバートロン星ニ戻ッテアノ愚カ者ノスタースクリームヲ叩キノメシ、真ノデストロン帝国ヲ築キ上ゲル時ダ。」

 

「・・・・・そうだな。こんなところで腐っているのは俺たちデストロン軍団らしくねえぜ!!」

 

「「「「おぉ!!」」」」

 

「なんかすごい団結力強くなったみたい・・・・・・」

 

「ほーんと、今回に限ってはオイラも連中がまともなことを言っている気がするよ。」

 

「いや、そうなってもらった方が都合がいいものだよ。」

 

2人が後ろを振り向くと休憩しに来たのかパーセプターの姿があった。

 

「「パーセプター。」」

 

「話は聞かせてもらったよ。現在の我々においてサイバトロンだデストロンだと争っている時ではないからね。」

 

パーセプターは二人の前に出ると牢の鍵を外す。

 

「って、大丈夫なの!?全員出しちゃって!?」

 

「バンブル君、今は非常事態なんだ。少なくとも彼らも今は争っているときじゃないとわかっているはずだよ。」

 

デストロンは一人ひとり牢から出てくる。

 

「君たちには妖怪の山で戦闘中のイーグリード君と魔理沙君の支援、紅魔館への応援、残りはスペースシップの手伝いをしてもらうよ。ビルドロンたちだけでも手が足りないくらいだからね。」

 

「サイバトロンに命令されるのは癪だが・・・・・・今回は多目に見てやる。デストロン軍団、出動!!トランスフォーム!!」

 

「「「「「トランスフォーム!!」」」」」

 

デストロン軍団のアタックが開始された!

 

 

 

 

 




ロックマン11発売決定おめでとう。

お帰りロックマン。


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番外編 アイリスのクリスマスプレゼント

本編が止まってしまっているがメリークリスマス。

嫌な気分になった方は、シグマウィルスワクチンを投与してください。


さて、今回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は本編から少し離れ、シグマのセイバートロン星から攻撃を一時的に凌いだ後の話を少しだけしよう。

 

 

クリスマス数日前の深夜の霧雨魔法店。

 

既に誰もが眠りについているというこの時間、この店の一室に明かりが灯っていた。

 

「・・・・・・・・・・」

 

そこで何かをしている人影、その正体はこの店の住人の一人であるレプリロイドの少女、アイリスである。こんな時間に一体何をしているというのだろうか?

 

「・・・・・・」

 

アイリスは、一時作業を止め、後ろで眠っているゼロをそっと見る。

 

「・・・・・・間に合うといいけど・・・・・」

 

彼女はまた作業を再開する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、数日後のクリスマスの夜。

 

妖怪の山 にとりの家では、サイバトロンとデストロン、河童、そして、今回の戦いで共に戦ったメンバーたちが何かを祝っていた。

 

「メリークリスマース!!」

 

にとりたちは、シャンパンを吹かして賑わう。

 

「いやあ、まさかこんな所でクリスマスを送ることになるなんてな。」

 

「でもいいんじゃない?外の世界だとこういうふうに賑わう事ができるのサイバトロン基地ぐらいしかないからね。」

 

「セイバートロン星を取り戻しに早くいきたいという気持ちもあるが焦ってはかえって敵の罠に嵌るのが落ちだからね。」

 

「よおし~!じゃあ、俺っちがここでクリスマス向けのヒット曲を流すぜ~!!」

 

ブロードキャストはラジカセに変形し、音楽を掛けようとする。

 

「オ前ノ曲ハ騒ガシスギル。俺ガクラシックヲ流スカラ引ッ込ンデロ。」

 

「な、なにぃい~!?サウンドシステムの面汚しに言われたくないぜ!!」

 

「フン、イカレサウンドガ・・・・・」

 

「コイツ・・・・・」

 

せっかく曲を掛けようとした二人は鬼の形相で睨み合う。

 

「・・・・あ~ぁ、二人はお取り込み中だから代わりに私が流そう。」

 

マイスターは二人に代わって音楽を流し始める。一同はその音楽のリズムに乗りながら思わず踊り始めた。

 

「そう言えば魔理沙、ゼロとアイリスはどうしたの?さっきまで一緒にいたのに?」

 

バンブルはサンタのコスプレをした顔で魔理沙に聞く。

 

「ん?あぁ・・・・・あれ?一緒にいたはずなのにな。いつの間にいなくなったんだ?」

 

「あなた、もしかして気が付かなかったの?二人の一番近くにいたのあなたでしょ?」

 

アリスも驚いた顔で言う。

 

「わ、私だってあの二人を見ていない時だってあるんだぜ!?そんな責任感じらせるような言われ方をしても・・・・・・・・」

 

「お~い!バンブル!そろそろ出番だぞ!!」

 

「えっ!?もう!?じゃあ、オイラは芸やってくるから二人は探してみて。」

 

バンブルは舞台の方へと上がって行く。

 

「さあ、次はバンブルがトナカイのコスプレをしたダイノボットたちにそりを引かせてリアルサンタクロースだ!!」

 

「「「「「イエ~イ!!!」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妖怪の山 外

 

「どうしたんだアイリス?急に二人だけになりたいって外に連れ出して。」

 

ゼロはもじもじしているアイリスを見ながら言う。アイリスは顔を赤くしながらデコレーションした紙袋をゼロに差し出す。

 

「ん?これは?」

 

「・・・・私からゼロへのクリスマスプレゼント・・・・・・」

 

アイリスは恥ずかしそうに言う。ゼロは紙袋を開けてみる。

 

「これは・・・・・」

 

「て、手作りでやってみたの・・・・・途中で失敗して何度かやり直ししたけど・・・・・」

 

それは赤い手作りのマフラーだった。端の方に「Z」とやってはいるが一歩間違えると「X」に見えかけた。

 

「・・・・・・・・俺のために編んでくれたのか?」

 

「・・・・・うん。」

 

アイリスは、ゼロの顔を見ながら言う。

 

「すまないな。じゃあ、早速巻いてみ・・・・・・・・うん?なんかこのマフラー長すぎないか?」

 

ゼロはマフラーを首に巻いてみると異常に長いことに気が付く。自分の首に巻いただけでも端っこが地面についてしまっており、どこかのスカーフを巻いたロボットと比べても異常な長さだ。

 

「夜遅く編んでいたから長さ把握し忘れてて・・・・・・今日になって気が付いたんだけど・・・・・・」

 

申し訳なさそうに言うアイリスに対してゼロは黙る。

 

「ごめんなさい、ゼロ。こんな長いマフラーじゃ邪魔よね。今度はアリスさんや咲夜さんからしっかり教えてもらって・・・・・!?」

 

謝罪しようとしたアイリスに対してゼロは余ったマフラーを彼女の首に巻く。

 

「おっ、2人だったら丁度いい長さになったな。」

 

ゼロは、笑いながら言う。アイリスのただでさえ赤かった顔は、もはやゼロのボディといい勝負・・・・それ以上に赤く見えた。

 

「だ、大丈夫か?」

 

そんなアイリスを見てゼロは思わず彼女を抱きかかえる。

 

「だ・・・・・・・・・・大丈夫・・・・・・・・・・」

 

「本当にそうか?にとりに見てもらった方が・・・・・」

 

「うんうん。いいの。」

 

アイリスは、ゼロに寄り添いながら夜空を見る。夜空には雲一つなく、星がきれいに輝いていた。

 

「きれいね・・・・・・・」

 

「俺の方は何もやれなくてすまないな。俺はお前や魔理沙みたいに物を作るのが得意じゃないからな。」

 

「いいのよ、ゼロが私の傍にいてくれるだけでうれしいから。」

 

「・・・・・アイリス・・・・・」

 

「・・・・・・・・」

 

二人は空を再び眺める。

 

「・・・・・これから私たち、あの星々のある所へと向かうのね。」

 

「あぁ。バンブルたちの故郷で今はシグマに支配されてしまったセイバートロン星にだ。おそらく、向こうでの戦いはここでの戦い以上に熾烈なものへとなるだろうな・・・・・・」

 

ゼロは鋭い眼差しで空を見る。

 

「ゼロ?」

 

「奴をこれ以上好き勝手にやらせるわけにはいかない。絶対にセイバートロン星に行ってみせる。」

 

「・・・うん、そうね。あっ。」

 

「今度はどうした?」

 

「その・・・・・・・・・・もう一つ渡したいものがあったんだけど・・・・・・目をつむってて。」

 

「?」

 

「お願い。」

 

ゼロは言われたとおりに目を閉じる。それを見るとアイリスは深呼吸をして自分の顔をゼロの顔に近づける。

 

「・・・・・・・」

 

「・・・・・・・」

 

「「・・・・・・・」」

 

「・・・・・・なあ、もう眼を開けていい・・・・」

 

「!?」

 

長く待ってなかったのかゼロは目を開ける。

 

目の前ではアイリスが自分と唇を重ねていた。アイリスは恥ずかしさのあまりに逃げ出したくなったがマフラ―のせいで逃げられない。

 

「・・・・・・」

 

しかし、ゼロは拒まず強く彼女を抱きしめた。アイリスの方もこれは予想外のようだったが意のままに受け入れる。

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どのくらい同じ態勢でいたのか。

 

2人が気が付いた時には、目の前で魔理沙とアリスが愕然としていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『・・・・・・・誰もわしの格好に気付いてくれん(´;ω;`)』

 

パーティの中でライト博士は、サンタの格好になっているにもかかわらず寂しそうだった。

 

「だっ、大丈夫ですよ!?ライト博士のサンタ姿、似合ってますから!!」

 

フォローするように早苗が言うが、その後彼の服装に突っ込む者は誰もいなかった・・・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 




アイリスとゼロのハッピーエンド・・・・・・この作品では実現したい!!

「メぇぇぇ~~リぃぃぃぃぃクリっスマぁぁぁ――――――スぅ!!ひゃ――――――――――はっはっはっはっはっはぁ――――――――っ!!」


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狂い

本日最後のニュースは「ロリコン誘拐事件」「ゴリラ跳ね飛ばし事件」「発狂レプリロイド暴走事件」の3つです。


Stage6

 

Sigma Tower4

 

「オラ!どうした!さっきよりも動きが遅くなっているぞ!!」

 

「くっ!」

 

早苗は左肩を抑えながらどうにかバイオレンの鉄球を回避する。妹紅を先に行かせて彼に戦いを挑んだものの狭い部屋であったこともあって鉄球が跳ね返ってきて彼女に命中してしまうのだ。一度だけならまだしも二度三度と重い一撃が彼女の体に命中し、アーマーの一部が砕けてしまっている。

 

「ゲ、ゲームのようにはいかないもんですね・・・・・・」

 

早苗は苦笑いしながらも、できるだけ鉄球をよけながらチャージショットを放つ。

 

本来ならセカンドアーマーの特徴ともいえる「ダブルチャージショット」を撃ちたいところなのだがそこまでチャージしている暇がない。

 

「ガッハハハハ!!あのイレギュラーハンターによく似たアーマーを付けているから少し本気でやったがどうやらその必要もなかったようだな!!」

 

「っ!?(あれで少し!?っという事はあれ以上の力で鉄球を飛ばすこともできるっていう事ですか!?それはまずいです!!)」

 

バイオレンの思わぬ発言に早苗は驚愕した。

 

「さて、あまり時間をかけすぎるとショックウェーブの野郎に何されるかわからんからな!さっさととどめを刺してやるぜ!!」

 

バイオレンは一旦鉄球を自分の手元に戻すと勢いよく早苗に向かって飛ばす。

 

(避けても壁に反射して確実に命中する!!かと言ってあんなのをまともに受けたら骨折どころか内臓が潰れ・・・・・・)

 

思わずグロいことを想像してしまった早苗であったがそこへ複数の車が部屋へ突入してきた。

 

「なっ、なんだ!?」

 

バイオレンが思わず攻撃を中断した矢先、彼の背後からダイノボットたちが壁を破壊して現れ、彼を吹き飛ばした。

 

「ぐおっ!?」

 

「トランスフォーム!!」

 

「早苗、怪我はないか?」

 

パトカーからトランスフォームしたプロールは彼女を掌に乗せる。

 

「か、肩を少し・・・・・・・妹紅さんたちは?」

 

「それなら心配ないさ!今頃、マイスター副官たちが・・・・・・・」

 

クリフが笑いながら言おうとした瞬間、彼の顔に鉄球が命中し吹き飛ばされる。

 

「ごばっ!?」

 

「クリフ!!」

 

「まったくとんだ邪魔が入ったもんだぜ!!」

 

鉄球が戻った方角を見ると頭を少しくらくらさせたバイオレンが立ち上がってきていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Sigma

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Area Red Magic Museum

 

「はあ、はあ、はあ・・・・・・・」

 

レミリアはその場に立ち尽くしながら呼吸が乱れていた。

 

少し離れたところにはもがき苦しんでいる妹と気を失ったメイド、外には動きを封じられた門番二人、すぐ隣では魔力を強制的に放出され死亡宣言までさせられた動けない友人。

 

「ショック・・・・・・この不適合素材たちを助けたいかね?レミリア・スカーレット。」

 

ショックウェーブは、その赤い単眼を光らせながらレミリアを見下ろす。正直言って、今の彼女の勝ち目はなかった。

 

「・・・・・・・・・・」

 

彼女は床にしゃがむとショックウェーブに向かって頭を下げる。

 

いわゆる土下座である。

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・わ、私がどうなっても構わないわ。・・・・・・・でも、咲夜・・・・フラン、パチェ、美鈴・・・・・他の者たちには手を出さないで・・・・・・お願い・・・・・いや、お願いします・・・・・・・」

 

彼女は体を震わせながら言う。普段のプライドの高い彼女ならばこんなことをすることは決してない。かつて異変を起こして敗北した霊夢にですら行わなかった行為だ。

 

「・・・・・・・く、くっ、くっくっくっっく・・・・・・」

 

しばらく沈黙していたショックウェーブは思わず噴き出した。

 

「クッハッハッハハハハハ!!!ショックだぁ!!たかが肉親や従者たちのためにプライドまで捨てるとは・・・・・・・・素晴らしい!!素晴らしいぞ!レミリア・スカーレット!!」

 

「・・・・・・・・」

 

レミリアの顔は下を向いているから見えないものの脂汗まみれだった。この場から早く逃げだして霊夢たちに助けを求めたい。それが叶わないため、今はただこうするしかなかった。

 

「クックックックッ・・・・・・・・いいだろう。お前のプライドを捨ててまでの行為に免じてこの不適合素材たちの処分はやめておこう。」

 

ショックウェーブはそう言うとレミリアを摘まみ上げる。

 

「・・・・・・・・」

 

「た・だ・し、お前はその代償として俺のサンプルとなるのだ。このショックウェーブの数々の実験の材料としてな。」

 

「・・・・・・・」

 

ショックウェーブは、胸のカバーを開き人が入るぐらいの筒状のカプセルを取り出してレミリアをそこに収容する。

 

「逃げようと思っても無駄だ。その中では吸血鬼だろうが妖怪だろうが微量に出る電磁波によって貴様らの能力は10分の1以下になる。じっくり研究させてもらうぞ・・・・・くっくっくっくっ・・・・・」

 

ショックウェーブは、カプセルを収容すると転送装置で紅魔館から消える。

 

「お・・・・・・・お・・・・じょ・・・う・・・さま・・・・・・・・」

 

気を失っている咲夜が僅かながら感じる事ができたのは主が目の前から消える瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)ZERO

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Sigma Tower5

 

人里近くのシグマタワー。

 

「ソウルボディ!!」

 

「三日月斬!!」

 

「ぐわあぁぁぁ!!」

 

ゼロとアイリスの連携攻撃により、このタワーの守護についていたメタモル・モスミーノス、マグネ・ヒャクレッガーは、撃破される。

 

「え、エックスではなく・・・・・・こんな小娘にやられるとは・・・・・・」

 

ヒャクレッガーは、無念そうなことを言いながら爆発する。

 

「はあ、はあ。」

 

アイリスは、深呼吸をしながらその場でしゃがみ込んだ。

 

「ほ、本当に私・・・・・・」

 

今まで戦う事を嫌がっている自分が目の前でイレギュラーとはいえ初めて同じレプリロイドを破壊したのだ。そう思うと少し罪悪感が湧く。そんなアイリスにゼロは、肩に手を置いて落ち着かせる。

 

「仕方がなかったんだ、こいつらは自分の意思でシグマについた。それがこの結果なんだ。」

 

「・・・・・・私もかつて彼らと同じ選択をしていたのね。兄さんのこととはいえ。」

 

その直後、2人に通信が入る。

 

「こちら、ゼロ。」

 

『ゼロか!?私だ!!』

 

「魔理沙か。森にあった方のタワーは破壊したのか?」

 

『それならもうとっくに破壊した!問題は妖怪の山の方だ!!変なハチと羽根のついた馬みたいな奴に苦戦している!!』

 

「馬とハチ?」

 

『馬の方はイーグリードが何とか止めてくれているけどハチに関しては私は愚か天狗たちも手詰まり状態だ!!頼む早く来・・・・・・うわぁあ!?こっちに飛んできた!!』

 

「お、おい!魔理沙!?」

 

ゼロは何度も声を掛けるが魔理沙からの応答がない。

 

「・・・・・・思っていたよりも状況はかなり深刻に進んでいるようだな。」

 

「ゼロ・・・・・・そう言えばまだ聞いていなかったことがあったけど・・・・・・」

 

「ん?」

 

アイリスの疑問をゼロは聞く。

 

「魔理沙さんが言っていた馬ってもしかして・・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Sigma Tower4

 

「おいおい、一体これはどうなっているんだい!?」

 

マイスターは最深部に到着するや驚いた様子で見ていた。最深部では大量のクモの巣が張られていたものの敵が出てくる様子はなく、目の前には巨大なクモのようなレプリロイドが倒れていた。

 

「マイスター副官、コイツ、自分で勝手に死んじまったようです。」

 

ドラッグは、死体を見ながら言う。どうやら自分で動力部を握り潰したらしい。

 

「えげつねえな・・・・自殺するなんてよぉ・・・・・」

 

「おそらくウィルスの重度に渡る汚染でそれで敵すら認識できなくなった影響じゃないかな?それで誤って・・・・・」

 

「俺たちトンでもねえものに感染していたんだな。」

 

ゴングは思わず身震いしながら言う。

 

「とりあえずこの死体は持ち帰ろう。急いでアイアンハイドたちと合流しよう。」

 

マイスターたちは急いで元来た道を戻る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「このバイオレン様に向かって突っ込んでこようとはいい度胸していやがるぜ・・・・・・」

 

バイオレンは倒れたクリフを見下ろしながら言う。クリフは頭を押さえながら立ち上がる。

 

「畜生、人様の頭に鉄球をぶつけてくるなんて何てことしてくれるんだ!!」

 

「俺は、破壊することが大好きなんだ!!特にてめえみたいなよそ見をするやつを叩き潰すのがな!!」

 

「そうかい、だったら暴れる者同士で戦ってもらおうか。ダイノボット、出番だ!!」

 

アイアンハイドの指示と同時にグリムロックたちがバイオレンの前に立ちはだかる。

 

「俺、グリムロック!!正義の味方!!お前みたいな悪党俺たちダイノボットがやっつける!!」

 

「うるせえ!メカニロイドもどきが俺を倒せるか!!」

 

バイオレンは鉄球を思いっきりグリムロックの顔にぶつける。思っていた以上に威力があったのかグリムロックは顔を抑える。

 

「痛い!俺、グリムロックもう怒った!!ダイノボットアタック!!」

 

「「「「おぉ!!」」」」

 

グリムロックの言うのと同時に他のダイノボットたちもトランスフォームしてバイオレンに一斉に襲い掛かる。

 

「フン!メカニロイドが束でかかってきたところで・・・・・・・」

 

「グオォォ!!!」

 

「ぐわっ!?」

 

トリケラトプスに変形したスラッグの体当たりに当たり、バイオレンは後方へ飛ばされる。しかし、その先ではブロントサウルスに変形しているスラージが尾をバットの如く構えていた。

 

「俺、スラージ。テールアタックだ!!」

 

「何!?」

 

「俺、スナール。俺もテールアタックだ!!」

 

「ぐへっ!?」

 

「俺も~。」

 

プテラノドンに変形したスワープが空中に飛ばされているバイレオンに向かってミサイルを放つ。

 

「てめえら!俺のことをサッカー・・・・・」

 

「俺グリムロック。とどめのキックアタックだ!!」

 

「だから俺はボールじゃねえぇぇぇぇぇええ!!!」

 

ティラノサウルスに変形したグリムロックのキックによりバイオレンはタワーの外へ放り出され、空の彼方へと飛んで行った。

 

「おぉ・・・・ずいぶん派手に飛ばしたもんだな・・・・・」

 

「これがメガトロンの首だったらよっぽどよかったのにな。」

 

「なんか正義の味方として言っちゃいけないことすごく言っているんですけど大丈夫なんですか!?」

 

アイアンハイドとクリフの言葉に早苗はツッコむ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Monster Mountain

 

「うわあぁぁぁ~!!来るんじゃねえ!!魔符『スターダストレヴァリエ』!!」

 

魔理沙は、無我夢中に迫ってくるハチの大群に弾幕を乱射する。弾幕に被弾した瞬間ハチは一斉に爆発するがそれを逃れたハチの大群が続々と彼女を追尾していく。

 

「勘弁してくれよ~!!これ以上あんな爆発に巻き込まれたらアーマーが持たないぜ~!」

 

彼女がこう言うのは無理もない。

 

周辺にはこのハチの爆発の犠牲になったと思われる椛率いる白狼天狗たちが伸びていた。彼女の装備しているアーマーも既に爆発の威力で所々が欠けていた。そんな彼女を冷徹な眼差しでハチ型のレプリロイドが見ていた。

 

「・・・・・・・・・・」

 

「くそ!あいつを叩けば!!」

 

一方上空ではイーグリードが別のレプリロイドと交戦していた。

 

「くっ!ストームトルネード!!」

 

イーグリードは、バスターから突風を放つ。一方のレプリロイドは、お構いなしにイーグリードへと突っ込んでいく。

 

「グルルルルルルルゥウ!!!」

 

「のわあぁ!?」

 

レプリロイドの突進にイーグリードは吹き飛ばされながらも態勢を立て直す。

 

「グルルルルゥゥウゥ!!!イレギュラーハンター!!コロスコロスコロスコロス!!!」

 

「なんて凄まじい憎悪だ・・・・・・」

 

「イレギュラーハンター カーネルコロシタ!ジェネラル様ヲコロシタ!!アイリスモコロシタ!!ミンナコロシタ!!!全員、コロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤル!!!!」

 

レプリロイドは凄まじい憎悪を発してイーグリードへと向かって行く。

 

この姿をかつてのレプリフォース兵士が見ていたら 生真面目で正義感あふれる性格であったエアフォースプリンス 「スパイラル・ペガシオン」だとは誰も信じないだろう・・・・・・・・ 

 

 

 

 




Boss Select

Wire Hetimarl×不戦勝
Split Mushroom×不戦勝
Burnin' Noumander×魔理沙
Flame Stagger×事故
Frozen Buffalio×確保
Icy Penguigo×霊夢(巨大お祓い棒)
Frost Kibatodos×霊夢(巨大お祓い棒)
Sting Chameleao×早苗(鹵獲)
Screw Masaider×妹紅&慧音(戦闘不能)
Crystar Mymine×スラージ(ああァァァんまりだァァアァ!!)
Metamor Mothmeanos×ゼロ(三日月斬)
Magne Hyakulegger×アイリス(ソウルボディ)
Violen×ダイノボット部隊(ダイノボットフルボッコ)
Explose Horneck VS魔理沙
Spiral Pegacion VS Storm Eagleed
Shock wave(紅魔館組KO)


コンボイ「もういい!もうたくさんだ!!2017年を破壊する!!」


バンブル「司令官落ち着いてください!!来年こそは出番がありますって!?・・・・・・・でも、ほ――――――んと今年もあっという間だね!」


ゼロ「あぁ、そういうわけで今回の話で2017年の話は終わりだ。」

アイリス「よいお年を。」

魔理沙「また来年もよろしくだぜ☆」

霊夢「いよいよ2018までカウントダウンよ!!」



全員で「「「「「「ハッピーニューイヤー!!!!!」」」」」」

















にとり「大変!!一気飲みして司令官の中枢部がいかれたわ!きっと爆発しちゃうわよ!!」

ホイルジャック「みんな下がれ!早く!コンボイ司令官が爆発する!」

コンボイ「ほわああぁぁぁぁぁぁぁ!!!」






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破壊大帝覚醒

メガトロン復活?


Area Red Magic Museum

 

「おい、あれが紅魔館ってとこか?」

 

スカイワープは飛行しながら目の前に見えてきた紅魔館を見ながら言う。

 

「どうやらそうらしいな。それにしてもどう考えてあんな派手な色にしたのやら・・・・・・」

 

「無駄口ハソレグライニシロ。着陸スル。」

 

サウンドウェーブが着陸すると同時にデストロン一同はロボットモードに変形して着陸する。

 

「ひっでえ有様だな。」

 

「コンドル、ジャガー、イジェ―――クトッ!!」

 

サウンドウェーブが胸のカバーを開くとカセットテープに変形していた部下であるコンドルとジャガーが本来の姿へ変形しながら飛び出した。

 

「コンドル、周囲ニ敵ガイナイカ偵察。ジャガー、内部ニ乗リ込ンデ生存者ヲ確認セヨ。」

 

サウンドウェーブの指示を聞くとコンドルは空へ、ジャガーは真っ先に紅魔館内部へと行った。

 

「我々モ中ヘ入ル。」

 

デストロン一同は紅魔館の中へ入ると早速目にしたのは壁に打ち付けられた美鈴だった。

 

「この様子だと何かに打ち付けられたみたいだな。」

 

「リフレクター、先ニ外ヘ運ビ出セ。」

 

「「「わかった。」」」

 

光学情報兵リフレクターの三人は早速美鈴を外へと運び出す。

 

更に中庭の方に出ると一か所だけ不自然にセメントらしきもので塗り固められた場所があった。

 

「なんでここだけ不自然に塗り固められているんだ?」

 

「ココダケ微弱ニ電波ヲ発シテイル。フレンジー、ハンマーアーム作動。ソコノセメントヲ砕ケ。」

 

サウンドウェーブは、またもや胸のカバーを開いて二枚のカセットテープを呼び出す。一方は、命令を受けたフレンジー、もう一方は同型の赤い体色が特徴のランブルだ。ランブルは紅魔館の方へと向かって行き、フレンジーは両腕をハンマーに変形させて早速、セメントを砕こうとする。しかし、特殊なせいかセメントとはなかなか砕けない。

 

「おい、どうしたフレンジー?チビのお前じゃ手に余るってか?」

 

スカイワープが冷やかすように言う。

 

「うるせえやい!!ただのセメントじゃねえから砕けねぇだけだよ!!へっ!」

 

面白くなさそうな顔でフレンジーは思いっきりセメントにアームを打ち付ける。するとセメントにひびが入るが同時に脱出しようともがいていたのかドラグーンの昇龍拳が彼に命中してしまった。

 

「昇龍拳!!」

 

「ぶへっ!?」

 

「「「あっ。」」」

 

空中に吹き飛ばされたフレンジーを見て唖然とするデストロン一同。

 

「おのれ!よくも俺をあんなセメントの中へ閉じ込めてくれたな!!」

 

ショックウェーブ並みに巨大だったせいなのかドラグーンは、彼らを敵と思っているらしい。

 

「どうやら俺たちを敵と思っているようだぜ?」

 

「疑われているようだが俺たちはお宅らの救援できたんだぜ?」

 

「はったりを!・・・・・・・くっ!」

 

波動拳を撃とうと構えかけたドラグーンは跪く。ドラグーンの体をサウンドウェーブがスキャンする。

 

「駆動系ガセメントデイカレテル。修理ノ必要ガアル。」

 

「修理どころではない!レミリア嬢は!?咲夜メイド長と美鈴は・・・・・・」

 

「ガウガウ!」

 

そこへジャガーが戻ってきた。サウンドウェーブが胸のカバーを開くとジャガーはカセットテープに変形し収納される。

 

「・・・・・・・中ニ生存者3名。トモニ重傷。」

 

「3人だとっ!?誰がいないんだ!?」

 

ドラグーンは、足を引きずりながら紅魔館の中へ入ろうとするがそこへランブルが咲夜を引きずりながら外に出てきた。

 

「さ、咲夜メイド長!!」

 

ドラグーンは思わず駆け寄る。

 

「うわっ!?いきなり突き飛ばすなよ!?」

 

突き飛ばされたランブルは不満そうに言うが他の者も外に出そうと中へ戻る。

 

「メイド長!!俺の声がわかるか!?」

 

ドラグーンは必死に咲夜を揺さぶる。咲夜は意識が朦朧としているのかただ同じことを言う。

 

「お・・・・嬢・・・・さま・・・・・」

 

「レミリア嬢がどうしたんだ!?おい!」

 

「ひとまず医者に診てもらった方がいいんじゃねえのか?」

 

「医者と行ってもどこにいるんだ?俺たちはそんな輩じゃないんだぜ?」

 

「迷イノ竹林ノ“永遠亭”トイウ場所ガアル。ソコヘ運ブ。アストロトレインデ運ブ。」

 

「か、勝手なことを・・・・・」

 

「おっと、お宅は河童の家で修理だ。」

 

アストロトレインは、運びだした四人をスパースシャトルに変形して乗せると飛び去って行く。ちなみにドラグーンはスカイワープが運び出して行った。

 

その後何も知らずに帰ってきた小悪魔は、破壊された上にデストロンしかいない紅魔館を見て唖然としたという。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)ZERO&Iris

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゼロとアイリスはライドチェイサーに乗りながら急いで妖怪の山を目指して戻っていた。

 

「やっぱり、ペガシオン長官も・・・・・」

 

「あぁ、スペースコロニー落下事件でシグマウィルスに感染して俺がエアフォース基地に到着したころには既にイレギュラー化していた。俺は止むを得ず・・・・・・・」

 

ゼロは、罪悪感を感じながら当時の話をする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

RockManX5 Spiral Pegacion Stage

 

 

 

 

 

「ペガシオン!」

 

ゼロは、飛行中のエアフォース所属の輸送機の甲板の上に着陸する。しかし、その上に立っていたペガシオンの目は既に正気を失っていた。

 

「・・・・・ア、アイリス・・・・・・・・ダレダ、コイツ?オシエテクレ。アイリス、コイツ、ダレ?」

 

「ペガシオン・・・・・お前も既にイレギュラーになってしまったのか・・・・・・・」

 

ゼロは目の前で独り言を言っているペガシオンを見る。

 

「・・・・・・・ペガシオン。・・・・・アイリスは・・・・もう、いない。俺が・・・・俺が彼女を殺した。」

 

ゼロの言葉を聞いた瞬間、レプリロイドであるはずのペガシオンの目は赤く充血し、ゼロへすさまじい殺意を露わにする。

 

「コロシテヤル、コロシテヤル・・・・・コロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤル!!ユルサナイッ!!」

 

ペガシオンは、歯ぎしりをしながらゼロに突進していく。ゼロはそれを避けるとゼットセイバーを引き抜き、背後から斬りかかる。

 

「グルルルルルルルゥウ!コロシテヤル!!オマエヲコロシテヤル!!」

 

「・・・・・・俺はお前に殺される気はない。・・・・・・・・だが、俺を殺したところでもうアイリスは帰ってこない!!」

 

「ダマレ!!ダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレ!!消エロ!!」 

 

ペガシオンは、拳をゼロに向けて放つ。ゼロは咄嗟に避けながら二段ジャンプをし、エアダッシュでペガシオンの目の前に迫る。

 

「双幻夢!!」

 

ゼロから虹色の輝く影がペガシオンに向かって突進する。

 

「グッ!?」

 

「疾風牙!!」

 

ゼロはすかさずペガシオンを斬る。

 

「グガアァァァァア!!!」

 

「すまない、せめてあの世でアイリスと会ってくれ。」

 

ゼロは上空へ移動したペガシオンに対して甲板を利用して攻撃する。

 

「滅閃光!!」

 

甲板に打ち付けられたエネルギーは空中へと分散し、ペガシオンの翼を奪った。

 

「ガアァア・・・・・・・・・・・・・・」

 

「さらばだ、ペガシオン。俺にはこれくらいのことしかできない。」

 

「ア、アイリスゥゥウウウウウウウウウウウ!!!!」

 

ペガシオンは断末魔の叫びをあげながら遥か地上へと向かって落ちて行った。ゼロはそんなペガシオンを見下ろすことしかできなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・俺は・・・・・また、ペガシオンをこの手で葬らなければならないのか・・・・。」

 

ゼロは、思わず歯を食いしばる。シグマやVAVAなどならまだしもペガシオンは元々ウィルス感染によるイレギュラー、つまり被害者なのだ。その彼を二度倒すとなると罪悪感を感じる。かつて、ドップラーの反乱後に南洋のラグズランド島で起きた「イレイズ事件」も似たようなことが起こったがあの時とはわけが違う。

 

「ゼロ・・・・・・あなたが悪いわけじゃないわ。あなたがペガシオン長官を倒したのは、ウィルスでイレギュラー化していたのだから。ペガシオン長官もあなたにきっと感謝しているわ。罪を犯す前に処分してくれてありがとうって。」

 

「・・・・・だといいのだがな。」

 

「それに今回は魔理沙さんたちもいるし、うまくいけばイレギュラーから元に戻せるかもしれない!だから、頑張りましょう!」

 

「・・・・そうだな。俺とてペガシオンを二度も殺したくはない。」

 

ゼロは急いでライドチェイサーを走らせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Sigma

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

 

「・・・・・はい。はい。素体及び完成した資材は先ほどそちらに転送しました。」

 

ここは、幻想郷の何処かにあるカウンターハンター基地。そこでショックウェーブは何やら通信を行っていた。

 

「えっ?月への侵攻を?ですがあそこを占拠する価値は・・・・・・・ハイ、確かに『タイムブリッジ』を起動させるにはそのぐらいのクラスの天体が最適ですが・・・・・はい・・・・・・・・はい、わかりました。では、残りの設計データを完成次第そちらに転送します。」

 

ショックウェーブはそう言うと通信を切る。そこへアジールがボロボロの状態で戻ってきた。

 

「ショック・・・・・・その有様だと地底でむざむざと敗北したようだな。」

 

「否定できませんね。あちらの方の戦力は予想以上でした。特に黄色い悪魔と紫髪の少女にはまんまとやられました。」

 

アジールは、取れてしまった右腕を見ながら言う。

 

「フン、だが安心しろ。この俺が二度と敗北せんように強化改造を施してくれる。」

 

「・・・・い、いや・・・・それは・・・・」

 

「安心しろ。空中に浮いているだけの的にはせん。この俺の任せておけば必ずショックな結果にしてみせる。」

 

「は、はあ・・・・・・・ならいいのですが。」

 

アジールは不安そうな顔をしながらショックウェーブを見るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Decepticons

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Nitori House

 

ここはサイバトロンとゼロたちが拠点としているにとりの家の一室。

 

ここには、重傷を負い機能を停止したデストロンの破壊大帝メガトロンが安置されている。Dr.ライトとにとりたち河童の手でどうにか修復を試みたものの予想以上のダメージにより本人は未だに目を覚まさない。

 

「・・・・・・・・・・・」

 

眼の光が完全に途絶えているメガトロン。

 

しかし

 

(・・・メガトロン。)

 

「・・・・・・・・・・」

 

(・・・・・・メガトロン。)

 

「・・・・・・・・・・・」

 

(いつまで眠っているつもりなんだメガトロン。今のサイバトロン、デストロンにはお前が必要なんだ・・・・・・。)

 

「・・・・・・・・・・」

 

メガトロンに問いかける謎の声。これは一体何なのだろうか?

 

「・・・・・・・・」

 

(・・・・・・やはり奴のせいで相当なダメージを受けてしまったのだな。生憎私にはお前の体を治すような力はない。・・・・・だが)

 

 

「・・・・・・・・・」

 

(せめて・・・・・・お前の目を覚まさせることはできる。早く目を覚ますんだメガトロン。)

 

謎の光がメガトロンの体を照らす。

 

すると消えていたメガトロンの目に再び光が灯る。

 

「・・・・・う・・・・・うぅ・・・・・」

 

(目覚めたか、メガトロン。)

 

「だ、誰だ・・・・・・・このワシに声を掛けてくるのは・・・・・・」

 

メガトロンは体を起こそうとするがダメージの影響でうまく動けない。しかし、自分の目の前に何やら光ったものがあるというのだけは分かった。

 

「お前はなんだ?何故ワシに声をかけた?」

 

(メガトロン、お前にサイバトロンとデストロンの両軍をまとめてほしい。セイバートロン星、地球を救えるのはお前しかいないんだ。)

 

「このワシに命令するというのか?どこの誰だ!」

 

(今は争っている時ではない。こうしている間にもシグマは恐ろしい計画を着々と進めている。今を生きているすべてのトランスフォーマー・・・・そして、人間を守ってくれ・・・・・・。)

 

「人間も守れだと!?このワシを見て何とも思わないのか?戦う事は愚か立つことすらままならんのだぞ?」

 

(シグマの脅威は今にもセイバートロン星全てのトランスフォーマーへと伸びようとしている・・・・・お前も奴と対峙してその邪悪さを理解したはずだ・・・・・・・頼む・・・・・手遅れにならないうちに・・・・・・)

 

「ま、待て!?」

 

メガトロンが思わず起き上がろうとするがバランスを崩して床に倒れる。再び見上げると光はすでになくなっていた。

 

「い、今のは・・・・・・・」

 

「なんだなんだ!?」

 

「メガトロンを安置している部屋がやけに騒がしいな!?」

 

そこへにとりとバンブルが慌ただしく入ってくるが意識を取り戻したメガトロンを見るや飛び上がってお互いに抱き着く。

 

「で、出た~!!メガトロンが化けて出た~!!」

 

「ぞ、ぞ、ゾンビになって生き返った・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・」

 

メガトロンが何も言い返せなくなったのは言うまでもない!!

 

 

 

 




この回本当はペガシオン戦にする予定だったのにいつの間にか・・・・・・・


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エアフォースプリンス

ロックマンゼロのゼロ。

昔はなんか女っぽくて好きじゃなかったけど今見ると美少年って言う感じでかっこいいんだよな・・・・・・。

小学生に戻ってアドバンスのソフト買いたいです。




Monster Mountain

 

「グハッ!?」

 

ペガシオンの一撃でイーグリードは地面に叩きつけられる。

 

「グルルゥウウ・・・・・」

 

「恐ろしい・・・・・なんという殺気だ・・・・・こんな殺気は感じたのは初めてだ・・・・・・」

 

ペガシオンは歯ぎしりをしながらイーグリードの目の前に着陸する。

 

「・・・・・・・チガウ・・・・・・」

 

「?」

 

「・・・・・・・・ハ、ドコダ?」

 

「何を言っているんだ奴は?」

 

ペガシオンの言葉にイーグリードは、思わず聞く。

 

「・・・・・・ゼロ・・・・・・ゼロハドコダ?」

 

「ゼロだと?」

 

「ゼロ・・・・・・・カーネルコロシタ・・・・・・・ジェネラル様コロシタ・・・・・・・レプリフォース全テホロボシタ・・・・・・・・・ゼロハドコダ・・・・・・」

 

よく見るとペガシオンの体のあちこちから蒸気が吹き上げていた。

 

「まさか、イレギュラー化の進行が予想以上にボディに負担をかけて動力炉がメルトダウンを起こしているというのか?」

 

「アイリス・・・・・・・・アイリス・・・・・・・・オレノ・・・・・・・・・アイリス・・・・・」

 

ペガシオンは、イーグリードを無視して誰かを探すかのようにヨロヨロと歩き出す。

 

「ゼロ・・・・・コロ・・・・・シテ・・・ヤ・・・・・・・」

 

「・・・・・・すまないがお前をゼロと会わせるわけにはいかん。何としても・・・・・」

 

「無事かイーグリードっ!?」

 

しかし、運が悪いことにそんな最中、ゼロとアイリスが現場に到着した。ゼロの声を聴くやペガシオンの目が赤く発光する。

 

「ゼロ・・・・・・」

 

「いかん!逃げろゼロ!!こっちに来ては・・・・・」

 

「グワアァァァアアア!!!」

 

ペガシオンは翼を羽ばたかせゼロの声がした方角へと飛んでいく。

 

「あの状態の奴と戦えば空中戦闘でひとたまりもない・・・なんとか止めなくては・・・・」

 

イーグリードが後を追う中、ペガシオンは既にゼロの目の前に飛翔していた。

 

「ゼロオォォォォォォオオオ!!!!」

 

「ペ、ペガシオン!?」

 

「ペガシオン長官!」

 

「グガアァァアア!!!」

 

「うおぉ!?」

 

ペガシオンは、ゼロの首を掴むと空中へと連れ去る。

 

「ゼロ!!」

 

アイリスはファルコンアーマーに切り替え、後を追う。ペガシオンはすぐにゼロを抹殺せんとどんどん上昇していく。

 

「くっ!やめろペガシオン!!」

 

「アイリスコロシタ!!アイリスノカタキィイイイ!!」

 

「くっ!まともに話を聞けないほどにまでイレギュラー化が進行してしまったのか・・・・・・」

 

その後をアイリスは、必死に追う。

 

「やめてくださいペガシオン長官!!ゼロは・・・・・」

 

しかし、フリームーブの機能が限界を迎え高度が落下し始める。

 

「掴まれ!」

 

落下し始めるアイリスの手をイーグリードが掴む。

 

「すみませんイーグリードさん。」

 

「礼ならいい。しかし、あのイレギュラー・・・・・君に対して相当な執着心があったようだが一体どういう関係だったんだ?」

 

「ペガシオン長官が?」

 

「あぁ。私などに目をくれずゼロを狙っている。」

 

「そんな・・・・・・あの正義感あふれていたペガシオン長官が・・・・・」

 

2人が限界高度に到達すると目の前ではひたすらゼロの首を掴んだまま殴るペガシオンがいた。

 

「コレハカーネル!!コレハジェネラル様!!コレハアイリスノ分ダ!!」

 

「グッ・・・・・・やめろペガシオン・・・・・」

 

「死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ!!!!!」

 

「やめてください!ペガシオン長官!!ゼロは・・・・」

 

「ダマレエックス!!オ前モスグニ同ジヨウニコロシテヤル!!」

 

「えっ?」

 

ペガシオンから返ってきた言葉にアイリスは思わず驚く。

 

「もしや、奴の目には君がエックスにしか見えていないのか?」

 

「そんな!?違います!私はアイリスです!!」

 

アイリスはヘッドパーツを取り外して見せる。本来これらのアーマーは一つのパーツを外しただけでも命の危険に晒されるのだが今の彼の目を覚まさせる可能性があるのならと彼女は思い切ってやってみた。

 

「!?ア・・・・・・ア・・・・・・・・ア・・・イ・・・・・り・・・・・ス?」

 

「私のことがわかりますか?ペガシオン長官?」

 

ペガシオンはゼロを殴るのをやめ、アイリスをじっと見る。その中で思いがけないことを口にし始める。

 

「ナ・・・・・ゼ・・・・・」

 

「「?」」

 

「何故・・・・キミガゼロト一緒ニイル!?ドウシテソンナアーマーヲ身ニ着ケテイル!?自分ヲコロシタ奴ノ傍

ニ!?」

 

「これは・・・・・」

 

「奴ノセイデカーネル、ジェネラル様ガ死ンダノニ・・・・・ナゼダァァアア!!!」

 

ペガシオンはゼロを離して頭を抱える。

 

「ゼロ!!」

 

ダメージを受けたゼロをアイリスは急いでフリームーブを使って回収する。

 

「何故ゼロヲ!?何故!ドウシテ!!ドウシテオレニハ振リ向イテクレナイ!?何故ダ!何故ダ!!ナゼダナゼダナゼダナゼダナゼダナゼダ!!!」

 

ペガシオンはもはや完全に狂ったように地上へと急降下を始める。

 

「ペガシオン長官!!」

 

アイリスはゼロを抱えながらも彼の後を追うべく降下する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Autobots

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Monster Mountain

 

「いや~助かったぜホイルジャック。」

 

一方地上では、魔理沙が何度もしつこくSOSを送っていたせいなのかホイルジャックが新発明したマグネットビームを持ってきてくれたため、ハチ型爆弾を操っていたレプリロイド エクスプローズ・ホーネックの鹵獲に成功した。

 

「なあに、吾輩の発明したこのマグネットビーム砲の能力をもってすればこんなハチ爆弾を集めるなんて容易いもんだよ!・・・・・にしても魔理沙君はずいぶん派手に壊してくれたもんだね。」

 

「ハハハハ・・・・・・・まあ、それは大目に見てくれよ。ゼロに救援を頼んだのに誰も来てくれなかったんだ・・・・・・でも、この爆弾をタワーの前に集めてどうするつもりなんだ?」

 

「簡単なことだよ。こいつを起爆させてこのタワーをドカ―――――――ンっと・・・・・」

 

 

その時だ!

 

 

「ん?なんか空から物音がしないか?」

 

「なんだって?どれどれ・・・・・・・」

 

ホイルジャックがセンサーで捉えたもの、それは発狂しながら猛スピードで降下して来るペガシオンであった!!

 

「な、なにかがこっちに向かってくる!?」

 

「ま、また敵か!?」

 

「ホイルジャック、残りのハチ型爆弾の回収終わったよ。もう、こんな物騒なもの運ばせないでよ・・・・・・」

 

バンブルが文句を言いながら爆弾を運んでくるがペガシオンはさらに速度を上げてこちらに迫ってくる。

 

「バンブル君、早く爆弾をそこへ捨てて逃げろ!!」

 

「えっ?どうしたの急に?」

 

「いいから早く逃げるぜ!!」

 

バンブルは状況が全く理解できない中、爆弾を置くと車にトランスフォームして引き上げる。

 

「魔理沙君は早く吾輩に!!」

 

「お、おう!」

 

ホイルジャックも車に変形し、魔理沙を乗せると猛スピードで離れる。途中で被害にあった現場の後片付けをしているカラス天狗たちは何事かと見ていたがホイルジャックはスピーカーを利用して叫ぶ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「みんな伏せろ!早く!爆弾が爆発する!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後ペガシオンが勢いよく爆弾に直撃し、この日妖怪の山から地響きと共に巨大なキノコ雲が上がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)ZERO&Iris

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Nitori House

 

数時間後、ゼロを含めるメンバーたちがにとりの家に戻ってきた。作業台には手足が吹き飛ばされたペガシオンが寝かされ、パーセプターが顕微鏡に変形して診ていた。すぐ傍ではゼロとアイリスが見守る。

 

「どうなんだパーセプター?ペガシオンは?」

 

ゼロは、無残な姿になったペガシオンを見ながら言う。パーセプターはロボットモードに戻ると首を横に振る。

 

「・・・・・残念だけど・・・・あまりにダメージがひどすぎて・・・・・・とても・・・・・・」

 

「そんな・・・・・・どうにか助けられる方法はないんですか!?せめてメインメモリーを一時的に他のものに移すとか・・・・・・・」

 

「そういうレベルの問題じゃないんだ、アイリス。動力炉メルトダウンに伴う一部の精密機器の融解、各部の破損、メインメモリーも完全に使い物にならなくなってしまっている・・・・・これでは、何もしようがないんだ。」

 

パーセプターに辛い現実を言われ、ゼロはペガシオンの残された左手を握る。

 

「・・・・・すまない・・・・ペガシオン・・・・・・俺さえいなければ・・・・・・俺が・・・・この世界に来なければ・・・・・・」

 

「ゼロ・・・・・・」

 

自分を責めるゼロにアイリスは何も言う事ができなかった。そんな時閉じていたペガシオンの目が開く。

 

「・・・・・・・ゼ・・・・・・ゼロ・・・・・・」

 

「!?ペガシオン!?」

 

「ペガシオン長官!?」

 

ゼロとアイリスは、思わず顔を上げる。パーセプターも驚いた様子だった。

 

「そ、そんなはずは!?メインメモリーも破損して意識すら戻らないはずなのに・・・・・これは・・・・」

 

「す・・・・・・すまなかったな・・・・・・ゼロ・・一度ならず・・・・二度まで君に牙をむけるとは・・・・・・」

 

「悪いのは俺の方だ・・・・・お前のせいでは・・・・・・・・」

 

既にいつ機能停止してもおかしくないペガシオンの手を握りながらゼロは言うがペガシオン本人は首を横に振る。

 

「いや・・・・・・・・・僕自身が愚かだったよ・・・・・・・・・イレギュラー化したとはいえ・・・・・・自分の感情を爆発させて・・・・・・君を襲うとは・・・・・・・軍人として失格だ・・・・・・・・・こんな・・・・許してくれ・・・・・」

 

「ペガシオン長官・・・・・・・」

 

「アイリス・・・・・・・君にもすまないことをしたね・・・・・・・・・すべて僕の心の弱さのせいだよ・・・・・・」

 

「そんな!ペガシオン長官は・・・・・」

 

「アイリス。僕は君が死んだという報告を聞いた時ひどいショックを受けていたよ・・・・・でも、だからと言って仇を取りたいという気持ちを無理に抑えた・・・・・・・・カーネルや・・・・・・・ジェネラル様が残したレプリフォースを守るために・・・・・・・・」

 

ペガシオンの目が明暗の差が激しくなってきた。とうとう限界が訪れようとしている。それでも彼は話すのをやめようとしない。

 

「しかし・・・・・・・僕は負けてしまった。シグマウィルスによって・・・・・僕の心には君のことしか見えていなかった・・・・・・それで・・・・・・ゼロに牙を向けながら襲い掛かった・・・・・・・」

 

「・・・・・・もういい。あの時は俺とエックスのミスがあって起きてしまったことだ。お前せいじゃない。」

 

「・・・・・・ゼロ・・・・・・・君は・・・・・確かカーネルからアイリスを託されたんだよね?」

 

「・・・・あぁ。だが、あの時は守れなかった。」

 

「なら・・・・・今度は僕の頼みとして聞いてほしい・・・・・・・・彼女を・・・・・アイリスを・・・・・一人にしないでくれ。彼女の傍にいて欲しい・・・・・・うっ。」

 

ペガシオンの手を握る力が弱まる。

 

「ペガシオン!!」

 

「ペガシオン長官!!」

 

「ど・・・・・・どうやら・・・・・・また、ジェネラル様のところへ戻るようだ・・・・・・ゼロ・・・・・僕がさっき言ったこと・・・・・・守ってくれるかい?」

 

ペガシオンは、ゼロの顔を見ながら言う。

 

「俺も二度とアイリスを失いたくない。例え俺の体が粉々になっても彼女を守ってみせる。」

 

「・・・・・そうか。それを聞いて安心したよ・・・・・・・・」

 

ペガシオンは笑いながら言う。

 

「ペガシオン長官・・・・・・・」

 

アイリスは泣きながらペガシオンを見る。

 

「アイリス・・・・・・僕のために泣いてくれるのはうれしいけど・・・・・・その涙は・・・・・・2人が本当の平和の時が訪れた時の喜びの涙として取っておいてほしい・・・・・・だから・・・・・もう泣かないでくれ・・・。」

 

「・・・・は・・・・はい・・・。」

 

アイリスはこらえながら泣くのをやめようとする。

 

「・・・・・それでいい・・・・・・・・それ・・・・・で・・・・・・」

 

ペガシオンの目が完全に光を失い、ゼロを握っていた手は完全に力を失う。

 

「ペガシオン・・・・・・」

 

ゼロは、ペガシオンの手を彼の胸に置き、すぐ傍で泣いているアイリスに寄り添いながら言う。

 

「・・・・・約束は守る。だから、向こうでカーネルとジェネラルと一緒に見守っててくれ。」

 

ゼロは、ペガシオンの亡骸に敬礼する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Decepticons

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、デストロン軍団は意識を取り戻したメガトロンの元へと集まっていた。部屋の外に待機しているサイバトロン戦士たちは何か企んでいるのではと不安そうに見ている中、メガトロンは部下たちから今までの経緯を聞いている。

 

「・・・・・・・」

 

「以上ガコレマデ我々ノ周リデ起キタコトデス。」

 

「・・・・スタースクリームめ。」

 

自分のことを裏切った部下の名を言いながらメガトロンは顔をしかめる。

 

「現在の状況で我々はジリ貧となっています。」

 

「レーザーウェーブは、まだ捕まっておるのか?奴ならワシの修理も可能かもしれないが・・・・・・」

 

メガトロンがつぶやく中、にとりの家の明かりが突然と消える。

 

「なっ、なんだ?停電か?」

 

「にとりの奴、何やったんだ?」

 

デストロン兵士は愚かサイバトロンまでも困惑するが明かりはすぐに灯った。

 

「あっ、点いた。」

 

「一体何が・・・・・・!?」

 

メガトロンは外のサイバトロン戦士たちが慌ただしく動いていることに気づく。自分もサウンドウェーブに支えてもらいながら外に出て見るが中央のモニターを見て唖然とした。

 

「こ、これは・・・・・」

 

『イレギュラーハンター ゼロとその仲間たちに告げる。』

 

画面にはショックウェーブの顔が映し出されていた。

 

「おい、あれ・・・」

 

「あぁ・・・・」

 

サイバトロン、デストロン両戦士たちが動揺しながら言う。

 

『私の名はショックウェーブ。シグマ様の名により、この地の危険となりえる輩の排除と貴様を抹殺するために送り込まれたカウンターハンターのリーダーである。貴様のおかげで私が設置したシグマタワーはすべて破壊された・・・・・・・・』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何故お前がそこにいる?レーザーウェーブ。」

 

それは、かつて自分に絶対的忠誠を誓っていたかつての部下の変わり果てた姿だった。

 

 




Boss Select

Wire Hetimarl×不戦勝
Split Mushroom×不戦勝
Burnin' Noumander×魔理沙
Flame Stagger×事故
Frozen Buffalio×確保
Icy Penguigo×霊夢(巨大お祓い棒)
Frost Kibatodos×霊夢(巨大お祓い棒)
Sting Chameleao×早苗(鹵獲⇒死亡)
Screw Masaider×妹紅&慧音(戦闘不能)
Crystar Mymine×スラージ(ああァァァんまりだァァアァ!!)
Metamor Mothmeanos×ゼロ(三日月斬)
Magne Hyakulegger×アイリス(ソウルボディ)
Violen×ダイノボット部隊(ダイノボットフルボッコ)
Explose Horneck×魔理沙&ホイルジャック(捕獲)
Spiral Pegacion×(コンボイ司令官が爆発する!!)
Shock wave(紅魔館組KO)


次回、ゼロが新生カウンターハンターのアジトに乗り込む?

スパクロ、SSR☆フォルテ最大まで強化したけどロックマンのSSRが手に入らなかった・・・・・・チクショウメー!




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突入!カウンターハンター基地

私は帰ってきたぁ!!

これから連載再開します!!

今回は初の試みでいろいろ投入しました!!


さて、今回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は、ショックウェーブの通信から物語を始めよう!

 

 

Nitori House

 

『貴様らのおかげで私が設置したシグマタワーはすべて破壊されてしまった・・・・・』

 

ショックウェーブは、残念そうな言い方をしながら言う。

 

『・・・・・・・・許さん・・・・・・許せん・・・・・・・・許さんぞ!!このくたばり損ない共があぁ!!俺の侵攻計画を邪魔しおって!!ショックだ!Shockにも程がある!!これではシグマ様に見せる顔がない!!よって、貴様らの幻想郷にエネルゲン爆弾を落としてくれる!!!』

 

ショックウェーブは、赤い目を発光させながら怒鳴り散らす。

 

「れ、レーザーウェーブがキレてやがる・・・・・」

 

「お、おい・・・・なんでレーザーウェーブがあっちにいるんだ!?」

 

「うるせえ、こっちが聞きてえところだ。」

 

『今から5時間後に、そこへ向けて合計1000・・・・いや!2000発のエネルゲン爆弾をセイバートロン星から転送して落としてくれる・・・・・貴様らのいるその地を丸ごと焦土としてくれるわあぁ!!覚悟するがいい!!』

 

「落ち着けよレーザーウェーブ!?こっちにはメガトロン様がいるんだぞ!?なんで俺たちがいるところに・・・・・・・」

 

『俺の名はショックウェーブ!!!レーザーウェーブなどではない!!そこで首を洗って待っているがいいムシケラ共!!!』

 

ショックウェーブはそれだけ言うと通信を切る。その場には唖然としたデストロンとサイバトロン両軍、そして、ゼロたちがいた。

 

「あと五時間後って・・・・・・いくら何でもひどすぎるよ!!逃げる時間すらない!!」

 

にとりは涙目で言う。

 

「アイツらどれだけこの幻想郷に攻撃してくるつもりなのよ!?今度ばかりは防ぎようがないわよ!!紫ならそんな数対処できるかもしれないけど・・・・・・」

 

「それはどうかしらね・・・・・」

 

「「「「「「・・・・・・・」」」」」

 

その場にいる一同がスキマから上半身を出して返事をした紫のことを見る。

 

「あら?どうしたの?そんな顔して?」

 

「そんな顔してじゃないでしょう!!なんでこんなところに顔出しているのよ!!」

 

「あ~ん~霊夢がいじめる~。」

 

紫は泣いたふりをしながら言うもののふざけている場合ではないと思いすぐに態度を改める。

 

「まあ、冗談は置いといてとんでもない事態になってしまったようね。」

 

「とんでもないって言うけどよ・・・・お前の境界を操る程度の能力でどうにかできないのか?」

 

魔理沙は不思議そうに言う。これまでの異変を考えて見れば紫の能力は幻想郷内においてズバ抜けており、爆弾など簡単に処理できるように見えるからだ。しかし、当の紫本人は首を横に振る。

 

「そうも言えないのよね~。」

 

「どういうことなのよ?」

 

「爆弾は、そもそも月よりも遠い私たちの知らない未知の星から送られてくるのよ。送る方法がわからないと妨害の仕様がないし、威力はわからないけど2000なんて膨大な数、スキマを使っても返しきれたとしても敵だって別の方法を考えているはずよ。それに問題は敵の本拠地。本拠地の場所さえ分かれば先手を打って阻止できるかもしれないけどどうやら幻想郷の外にある上に私でも入り込めないようになっているようなのよ・・・・・・困ったわ。」

 

紫が首をかしげながら言う。

 

「ホイルジャック、以前できたって言う転送装置は使えないのか?」

 

ゼロは、ホイルジャックに向かって聞く。

 

「そうしたいのも山々なんだがね・・・・・・・座標がわからないんじゃどうにもできんのだよ。逆探知対策も取られているようだし・・・・・・」

 

「要は滅びるのをも待っていろと言う事か・・・・・・・」

 

「冗談じゃねえ!!」

 

アイアンハイドは、悔しそうな顔で思わず壁を叩く。

 

「セイバートロン星には、クロミアがいるんだ!!星を旅立つ前にお互い生きてまた会おうと約束したんだ・・・・・・・くそ!!彼女との約束すら守れねえのか俺は!!」

 

「アイアンハイド・・・・・・」

 

「お前の気持ちはわかるさ。俺だってファイヤースターと戦争が終わったらまた一緒にレスキューチーム組もうって誓ったんだ・・・・・・彼女が無事なのかは心配だが・・・・・」

 

消防車に変形する救助員 インフェルノも何とも言えない顔で言う。

 

「はあ・・・・・オイラも最後になるんだったらセイバートロン星で死にたいよ・・・・・・故郷で死ぬならともかくここで犬死するなんて・・・・・・」

 

とうとうバンブルまで弱音を吐き始めた。しかし一方で諦めない者もいた。

 

「揃いに揃って何言ってやがんだ!!まだすぐに死ぬわけじゃねえんだ!!諦める前に敵の本拠地見つけてぶっ潰してやれば済む話じゃねえか!!」

 

サイバトロン攻撃員 ゴングだ。

 

「そんなこと言ったってどうすりゃいいんだよ!?向こうはこっちに向かって攻撃できるのに対してこっちは何もしようがないんだぞ!?」

 

「腰抜けたようなこと言うんじゃねえよドラッグ!!お前それでもサイバトロン戦士か!?敵さんは態々こっちに5時間も時間をくれたんだ!!その5時間のうちに基地をぶっ潰してやれば助かるんだぞ!!何もしねえで諦めてどうする!!」

 

「あぁ、その通りだ!!間に合わなかったとしても敵をニ、三人血祭りにあげて道づれにしてやればまだマシな方だ!!」

 

戦闘員 クリフも言い始める。

 

「そうと決まれば話は早い!!さっさと敵の基地を発見して襲ってやろう!!!」

 

「・・・・・・そうだな!!あのレーザーウェーブの野郎!!見つけ次第、引きずり降ろして細切れの鉄屑にしてやるっ!!!」

 

とうとうサイバトロン全員が殺る気満々になっていた。

 

「・・・・・・・・なあ、アイリス。敵の基地を見つける前にアイツらをイレギュラー認定して処分した方がいいんじゃないか?」

 

問題発言をしている面子を見ながらゼロは思わず言う。

 

「そんなこと言っちゃダメ!!」

 

「やれやれ・・・・・・・とりあえず我々三人は急いで敵の基地の居場所を探そう。見つけなければどうにもならないからね。」

 

ラチェット、パーセプター、ホイルジャックの三人は急いでパネルを操作して敵基地の居場所を探ろうとする。

 

「ん?」

 

ゼロは上を見ながら言う。

 

「どうしたのゼロ?」

 

アイリスも上を見てみる。上を見ると光る小さな球体が一同の目の前に現れた。

 

「あ、あれはワシに声を掛けてきた・・・・・」

 

メガトロンも思わず動揺する。

 

『敵基地の座標は、私が入力しておいた。これで転送装置で移動できるはずだ。』

 

球体は、聞き覚えのあるような声で言う。

 

「何なんだコイツは?」

 

「新種の妖怪かしら?」

 

『敵は悠長には待ってはくれない。急いで敵基地に侵入して敵を倒すんだ。サイバトロン戦士、何としてもミサイルを発射される前に敵基地を叩き潰して幻想郷を守るんだ!!』

 

光る球体はそう言うとどこかへと消え去ってしまった。

 

「なんかどっかで聞いたような声だったような・・・・・・・・」

 

「何はともあれ敵基地の座標が割り出されたよ。場所は南極。近くにはスペースブリッジもあるようだ。」

 

ラチェットはマップを見ながら言う。ゼロはかつてのカウンターハンター基地も似たような場所にあったことを何となく思い出す。

 

「よし!こうなったら皆で乗り込んでって、あのレーザーウェーブモドキ諸共に痛い目に遭わせてやろうぜ!」

 

ワーパスは、急かすように言う。

 

「・・・・生憎だけど転送装置は未完成なものでね。全員まとめて送りたいところだけど現段階で転送できるのは多くて3人なんだ。それに一回転送するとエネルギーの充電に一時間は使用できなくなる。それにオメガスプリームのようなデカい奴は入らないんだ。」

 

「「「「なんだって!?」」」」

サイバトロン一同全員が大声で言う。

 

「・・・・・・じゃあ、一回目は俺と霊夢、・・・・・・魔理沙は無理か。じゃあ、ホー・・・・」

 

「えっ!?お、おい!私を外すんじゃないんだぜ!?ガイアアーマーで行くから問題ないって!」

 

何気にゼロに外されたことで動揺する魔理沙。しかし、それ以上にアイリスが驚いた顔をしていた。

 

「ゼロ!どうして私を外すの!?」

 

「君には二回目の時に来てもらう。一回目の時に俺と一緒に危険な目にあったりしたらペガシオンとカーネルに会わせる顔がなくなる。」

 

「危険なのはわかっているわ。でも、貴方に万が一のことがあったら怖いの。」

 

「だが・・・・・」

 

「あの・・・・・・悪いんだけど霊夢がやられたら博麗大結界が不安定になって幻想郷自体が危なくなるから外してもらってよろしいかしら?」

 

紫は少し困った顔で言う。別に霊夢自身が負けるとは思ってないが紅魔館をたった一人で蹂躙できた敵だ。もし、彼女の身に何かが起こってしまったら博麗大結界を管理するものがいなくなるため、幻想郷が危うくなる。

 

「・・・・・・・じゃあ、俺とアイリスと魔理沙の三人が第一陣。第二陣は、早苗とサイバトロンの中から二人、後は話で決めてくれ。」

 

「よし!じゃあ、早速ライトの爺さんからアーマー受け取ってくるぜ!」

 

魔理沙は急いでライトのカプセルがある部屋へと行く。

 

「アイリス・・・・・・ペガシオンやカーネルに託されたこともあるが俺も君を危険な目に逢わせたくない。だから、無茶はするなよ。」

 

「貴方もね。訓練生の時にエックスから聞いたことがあるんだけど、最初の大きな戦い(シグマの反乱)のときに無理して自爆したって聞いたから。」

 

「・・・・アイツ、余計なことを。」

 

「よし、転送装置の調整完了っと。じゃあ、三人とも装置の上に乗ってくれ。」

 

ラチェットの指示でゼロとアイリスは装置の上に乗る。

 

「魔理沙さんまだ来ていないんですけど・・・・・」

 

「再チャージの時間も含めて時間を無駄にできないんだ。誰代わりに行くのはいないか?」

 

「はーい!!俺、グリムロック!!代わりに俺行く!」

グリムロックが手を上げながら台の上に乗る。ダイノボットであるグリムロックなら敵と戦うに越したことはないが頭が弱いため少し不安もある。

 

「グリムロックだとなんか心配だけど・・・・・・・・まあ、仕方ない。」

 

「グリムロック、2人に迷惑を掛けちゃいかんよ。」

 

ホイルジャックはグリムロックに注意すると転送準備を整える。

 

「転送開始5秒前、・・・・・・・3、2、1転送開始!!」

 

パーセプターは転送装置のスイッチを押す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ!?私の出番は!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Counter Hunter Base

 

ここは、外の世界にあるカウンターハンター基地。

 

「ショック・・・・・・・うぅ・・・・・頭痛がする・・・・・・」

 

通信室では、ショックウェーブが頭を押さえながら椅子に座る。

 

「何なんだこの妙な感覚は・・・・・・何か重要なことを忘れているような気がする・・・・シグマ様とは違う・・・・・・何か大事な・・・・・本当の主のような・・・・・・・・」

 

その時、基地の一か所から通信が入る。

 

「・・・・・・私だ。」

 

『こちらFブロック。基地内に侵入者あり!数は3、一人は赤いレプリロイドで後は・・・うわあぁぁぁ!!!』

 

「何っ!?そんなバーガーな!?奴等、一体どうやって基地に!?」

ショックウェーブは、パネルを操作して基地中のモニターを映す。するとゼロとアイリス、グリムロックが兵隊であるビーコンたちを薙ぎ払いながら基地を破壊し始めていた。

 

「何というShockだぁ!!基地に潜り込まれるとは!!」

 

ショックウェーブは、マイクを使って呼びかける。

 

「アジール!バイオレン!!イレギュラーハンター ゼロとムシケラ二匹が基地に乗り込んできた。そっちに回り次第叩き潰せ!!だが、ゼロは壊すな。私が隅々まで調べ上げた後シグマ様に届ける。いいな?」

 

『御意。』

 

『フン!言われるまでもねえぜ!!パワーアップした俺様の力を見せてやる!!』

 

「・・・・・・・」

 

バイオレンとアジールの反応を見届けるとショックウェーブは通信室から出ていく。

 

「・・・・・・シグマ様すら警戒する男だ。万が一という事もある。設計図は、早めに転送しておくとしよう。」

 

ショックウェーブは、複数枚の設計図面のデータを暗号化させると順次に送信させようとする。

 

「・・・・・・」

 

しかし、押そうとした右手の人刺し指が不意に止まる。

 

「・・・・・・なんか妙な気分だ。まるで俺自身がデータを送るのを拒んでいるように・・・・・・・・・」

 

送信を保留にするとショックウェーブは、自室の隠しエレベーターに乗って下降していく。

 

「だが、要は倒せばすべて済むこと。『タイムブリッジ』、『ダイノベース』も後は重要部分を組み込めば完成する。俺自身で仕上げればよいのだ・・・・・。」

 

ショックウェーブの目が赤く発光する。

 

「その前に、シグマ様に反抗する愚かなムシケラ共をここで始末してくれるわ。」

 

 

 

 

 




次回予告

ゼロだ。

作者の奴、やっとこの作品の連載を再開しやがった。

エックス主役の作品も近いうちに再開するようだから連載が続くかわからないがメンタルが豆腐よりも脆い作者だ。大目に見てやってくれ。

さて、次回と行くが俺とアイリス、グリムロックの三人でカウンターハンター基地に乗り込んだが敵の方も本気で俺たちを潰す気のようだ。

ショックウェーブの奴から捕まったって言うレミリアを助けたいところだが・・・・・・・


あんまり話すとネタバレになるからここまでだ。

次回、「カウンターハンターを倒せ!!(仮)」

目の前に敵が現れたのなら、叩き斬るまでだ!!


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カウンターハンターを倒せ!!

一か月ぶりにロックマン2やったらメタルマンにやられた(汗)。


さて、今回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は、カウンターハンター基地から物語を始めるとしよう!

俺グリムロック!

 

サイバトロン ダイノボットのリーダー!

 

前回。俺とゼロとアイリス、カウンターなんとかって奴等の基地に乗りこんだ!!

 

俺グリムロック、ダイノボットの中で一番強い!!だから絶対に役に立つ!!

 

 

「グリムロック、何一人で独り言言っているんだ?早くしないと間に合わなくなるぞ。」

 

「俺グリムロック!!こっから大事!!俺たち、この基地のショックウェーブ倒してセイバートロンに行く!!それから・・・・・・」

 

「いいから!そんな大きな声でしゃべっていたら敵が集まってきちゃうわ!」

 

「うぅ・・・・・・俺グリムロック、アイリス先生に怒られた。ショック・・・・・」

 

「あぁ・・・・・もう、落ち込んじゃダメ。」

 

グリムロックを引っ張りながらゼロとアイリスは、カウンターハンターの基地の奥へと進んでいた。途中途中に棘だらけの床や、天井から針が落ちてきたりしたが、特殊武器やグリムロックの馬鹿力でどうにか進んでいた。

 

「・・・・・・エックスの話が正しければカウンターハンターは確か三人、あのショックウェーブが加わったとするならば四人・・・・・・ということは・・・・・・」

 

ゼロは、ふと思った。

 

エックスの話によれば、かつてVAVAのライドアーマーを破壊するために自爆した自分を復活させたのは、サーゲスというレプリロイドだったらしい。自分すらよくわかっていなかったスペアパーツを所持、復活させたことについては謎だったがエックスの聞いた最後の言葉と自分が幻想郷に来るすぐ前に戦ったシグマのボディも同じ人物が作ったのではないかという疑問があった。

 

(エックスの生み親(?)であるDr.ライトも自らの意思をプログラム化することによって生き延びていた。サーゲスという奴があのシグマのボディを作った老人とやらが同一人物だったとしても不思議じゃない。だとしたら奴も・・・・・・・)

 

「ゼロ?」

 

「ん?」

 

アイリスに声を掛けられてゼロは彼女の方を振り向く。

 

「さっきから何か考えているようだけど何かあったの?」

 

「いや・・・・・連中の中で少し気になることがあってな。」

 

「シグマのこと?それとも・・・・・」

 

2人の会話はそこで途絶える。目の前に巨大な扉があったからだ。

 

「いよいよ敵の本拠地というわけか。」

 

「俺、グリムロック。こんな扉すぐにぶち壊す!!」

 

グリムロックは、ティラノサウルスにトランスフォームすると壁を食い破るように部屋の中へと入って行く。中で待機していたアジールとバイオレンはその光景を見て口を開けて呆然としていた。

 

「な、なんと・・・・・・・入り口を食い破って入ってくるとは・・・・・・・」

 

「あっ!てめえはこの間俺様のことをサッカーボールにしやがった奴じゃねえか!?」

 

「あっ!俺、グリムロック!コイツ憶えてる!コイツ早苗いじめて奴だ!!」

 

グリムロックは、指をさしながらバイオレンを見る。対するバイオレンの方も相手をする気満々だった。

 

「この野郎!よくも俺のことをサッカーボールみたいに蹴ってくれたな!今度はこっちからバラバラにしてやるぜ!!」

 

バイオレンは鉄球を出す。

 

「・・・・・・・どうやら戦う相手は決まっているようだな。」

 

「えぇ・・・・・・」

 

ゼロとアイリスはアジールの方を見る。

 

「まさか、サーゲスの復活させたレプリロイドが目の前で敵対することになるとは・・・・・・・・皮肉なものですね。」

 

アジールは、そう言うとサーベルを展開する。

 

「ほう、では、そのサーゲスという奴はなぜここにいないんだ?」

 

「お生憎彼は少し特別だったようでしてね。シグマ様でも復活させるのは無理だったようです。」

 

「エックスから聞いているぞ。お前、強化された割にはドラム缶のような体になってあっさりやられたんだってな。」

 

「キィイ!!人の黒歴史を掘り返すとは!!しかし、今回はそんな情けない強化ではありません!!」

 

アジールがそう言うと背後からさらに四本の腕が出現し同様にサーベルを装備する。

 

「腕が六本!?」

 

「・・・・・・・ヒャクレッガーの時も思ったがそんなに腕をつけてて邪魔じゃないのか?」

 

「お黙りなさい!!こちらは剣が五本!!それに比べあなたたち二人でもその数はわずか二本!!この差を埋められると思いますか!!」

 

アジールは俊足を生かして無数の剣舞を披露する。

 

「どうです!この剣の速さを!!あなたたち二人にそれが見切れますか!!」

 

アジールはじわりじわりと二人を壁の方へと追い詰めていく。

 

「・・・・・・・」

 

「アイリス、落ち着いて行動しろ。俺が合図をしたら同時にサーベルを展開するんだ。」

 

「は、はい!」

 

「それそれ!どこのどなたかが私のことを『アジフライ』などと変なあだ名をつけていたようですがそれも終わりです!!これからはアシュラジールとでも名を変え・・・・・」

 

「今だ。」

 

「えい!」

 

「えっ?」

 

ゼロの合図と同時にアイリスはセイバーを展開して、アジールの腕の一本を切断する。

 

「何っ!?私の剣の動きを読んだだと!?」

 

「お前の剣の腕前は確かに相当なものだ。だが、俺はそれ以上の腕を持っていた奴を知っていてな。あいつと比べて見ればお前の剣など比べ物にならない。」

 

ゼロもゼットセイバーでアジールの腕を斬り落とす。

 

「そんな馬鹿な!?強化されたはずなのに!!」

 

「エックスだったら苦戦は免れなかったかもしれないが相手が同じ使い手である俺だったことが災いしたな。」

 

押されていたゼロたちは反撃を開始して形勢を逆転させていた。アジールの腕も六本から三本にまで減ってしまい、二人の剣戟を受け止めることに精一杯だった。

 

「ま、まさか・・・・・・こんなはずでは・・・・・・・・」

 

「行くぞアイリス!」

 

「はい!」

 

二人は戦意を失ったアジールから距離を置くとバスターを展開してチャージする。

 

「「ダブルチャージショット!!!」」

バスターを合わせて放ち一つにまとまった光弾がアジールに命中する。

 

「シグマ様!!どうか我々の仇を~!!」

 

せっかく強化してもらえたのに相手が悪すぎたためアジールは、悲しそうに叫びながら爆発して行った。

 

「グオォォォォォォオオオ!!」

 

「こ、この野郎・・・・・・・」

 

一方、バイオレンの方もグリムロックにボロボロにされていた。

 

「俺、グリムロック!!ここ敵の基地!何を壊そうが誰も怒らない!!」

 

口に鉄パイプを咥えるとバイオレンの頭を叩きつける。サイバトロン基地でこんなことをしていたらラチェットとホイルジャックは愚か、コンボイに絶対叱られるのだがここにはいないため思う存分暴れられる。

 

「ぐうぅ・・・・・・俺よりもバカそうな奴にやられるなんて・・・・・・・こんなんだったら鉄球の数を増やしてもらったり、腕の本数増やしてもらったりするべきだった。」

 

「俺、グリムロック。バカじゃない!!バカという奴がバカ!!」

 

グリムロックはとどめにバイオレンを咥えて天井へと放り投げる。天井に衝突した衝撃で罠が作動し、バイオレンは天井の棘に体を貫かれてしまった。

 

「がっ、があぁぁぁ・・・・・・・」

 

「やった~!俺、グリムロック!!悪い奴やっつけた!!やっぱり正義が勝つ!!」

 

「それ誰に教えてもらったの?」

 

「こいしと早苗が教えてくれた。」

 

「・・・・・・・こんな暴れ方をすればどっちが悪なのかわからないがな。」

 

三人は、そう言うとさらに奥へと進んで行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)siguma

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Seibertron

 

ここは、トランスフォーマーの故郷 セイバートロン星。

 

しかし、この星は今コンボイの体を乗っ取ったシグマによって支配されていた。

 

そして、このデストロン基地にあるスペースブリッジ施設も彼の手に堕ちていた。

 

スペースブリッジの入り口から何かが出てくる。

 

VAVAだ。

 

「・・・・・・・・シグマめ。さっそく殺ろうと思った矢先に呼び戻しやがって!!バーボンでも渡してこなかったら粉々に吹き飛ばしてやろうと思っていたところだったぜ。」

 

VAVAは、不満な状態でかつてのデストロン基地を歩いて行く。スペースブリッジの施設を抜けるとそこには一体のレプリロイドがいた。

 

「よお、VAVAさんよ。ずいぶん不機嫌そうな面してんじゃねえか?」

 

「・・・・・・・フン。」

 

VAVAは、そのレプリロイドを無視して行こうとするがレプリロイドはニヤニヤしながら言う。

 

「そう怒んなよ、ディナーのメインディッシュは後の方が楽しめるだろう?尤も俺は我慢できないタイプだがね・・・・」

 

「なら言うんじゃねえ。さもねえとその顔を吹き飛ばすぞ。」

 

「おぉ、怖い怖い。」

 

「っで、あの女はどうした?てめえ、一応部下なんだろ?」

 

VAVAは、レプリロイドを見ながら言う。

 

「あぁ・・・・・あの方はもう付いていけそうもないぜ。さっきも地球へ行ったスタースクリームを追いかけて出かけちまったよ。レプリロイドに恋愛やら求愛やら俺にはさっぱりわからないがね。」

 

「またか・・・・・・シグマに復活させてもらってからまじめに仕事やってんのか?」

 

「やってはいるようだぜ?以前はシグマ様すら手を焼いていたようだが少しは聞くようになったってさ。分からんね。」

 

「まあ、俺にはそんなことはどうでもいい。」

 

VAVAは、そう言うとさっさと歩き去って行った。

 

「・・・・・けっ、まあいい。俺の方もこれから大事な仕事が控えているからな。」

 

レプリロイドは姿を変えると簡易転送装置でその場から消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Zero

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Counter Hunter Base

 

ゼロとアイリス、グリムロックの三人はカウンターハンター基地の奥へと進んでいた。

 

「・・・・・ん?通信か?」

 

ゼロは、自分の回線を開く。

 

『こちら、ラチェット。ゼロ、今どの辺にいるんだい?』

 

「ラチェットか、今奥へと進んでいるところだ。」

 

『私もアイアンハイドと早苗を連れて乗り込んできたところだ。敵戦力は?』

 

「それなら心配はいらない。大方トラップはグリムロックが破壊してくれた。」

 

『そうか、では私たち三人はスペースブリッジの場所へ向かう。君たちは引き続いて残りの敵に当たってくれ。』

 

「了解した。」

 

通信を切る。

 

「ラチェットさんから?」

 

「あぁ、グリムロックをよろしく頼むだとさ。」

 

「俺、グリムロック!!迷惑かけてない!!」

 

そう言いながら歩いて行くと巨大な扉があった。

 

「どうやらここがメインルームのようだな。」

 

ゼロたち三人は扉の中へと入って行く。中は薄暗く見づらいがその中で赤く光る目が見えた。

 

「・・・・・・ショック、バイオレンもアジールも呆気なく敗れるとはな。イレギュラーハンター ゼロ、予想以上に強力な力を持つレプリロイドだったようだな。」

 

「お前がショックウェーブか。」

 

「ショック・・・・・いかにも。」

 

「悪いことは言わん。さっさとレミリアを返して星に帰れ。」

 

「ショック・・・・・・残念ながらもうここにはいない。」

 

「なんだとっ!?」

 

「場所を教えたとしてもお前たちがそこに行き付くことはない。この俺に破壊されるのだからな。」

 

巨大なキャタピラの回転する音がする。照明がついたかと思いきやそこにはショックウェーブの上半身を取り付けた巨大戦車が自分たちに向かって迫ってきた。もしここに早苗がいたら必ずガッ〇タンクと叫んでいたのかもしれない。

 

「ここまで来たことは誉めてやろう。だがこのショック・タンクへと強化した俺には勝てない。」

 

ショックウェーブは、そう言うと右腕のレーザーカノンをグリムロックに向けて発射する。

 

「うおぉ!?」

 

「グリムロック!」

 

後方へ飛ばされたグリムロックを見てゼロとアイリスは思わず唖然とする。

 

「ショック・・・・・このまま貴様たちを引き潰してくれる。」

 

ショック・タンクは、倒れたグリムロックを無視してゼロとアイリスに向かって進んでくる。

 

「アイリス!アーマーを切り替えろ!」

 

「はい!」

 

アイリスはファルコンアーマーに切り替えて空中から攻撃を仕掛けようとする。

 

「無駄だ・・・・・・対空攻撃開始!!」

 

巨大戦車の甲板から大量のレーザー機銃が展開され一斉にアイリスに向かって攻撃を始める。レーザーの雨にさらされたアイリスのファルコンアーマーはあっという間に穴だらけになり、飛行能力を失って墜落する。

 

「アイリス!!」

 

ゼロは慌ててアイリスを回収する。

 

「ショック、人のことよりも自分のことを大事にしないとはショックだな。」

 

甲板からアンカーを飛ばしてゼロの足を拘束する。

 

「なっ!?」

 

「そんなに二人でいたいのなら仲良く心中させてやろう。」

 

アンカーを高速で回転させゼロを壁にぶつける。

 

「ぐっ!!」

 

「ゼロ!!」

 

とにかくアイリスに当てさせまいと踏ん張るゼロであるが壁にぶつけられる衝撃でどんどん傷だらけになっていく。

 

「グッフフフフフ・・・・・・どこまで持つかな?」

 

ショックウェーブはさらに回転力を上げる。ゼロの足は今にも引きちぎられるのではないかというぐらいの力がかかる。

 

「ぐうぅう・・・・・・・・」

 

「苦しそうだな?本当なら貴様をバラした後にシグマ様への忠誠を誓わせるために改造を行おうと思ったがあの二人を倒したレプリロイドだ。生かしておくのは危険だ。このまま壁に叩きつけられて吹き飛ぶがいい!!」

 

ショックウェーブはアンカーを外す。

 

ゼロはアイリスを抱きしめたまま壁へと飛ばされていく。

 

「くっ!このままぶつかれば衝撃で二人揃ってお陀仏だ!!」

 

 

 

どうする!?ゼロ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回へ続く!!

 




次回予告

アイリスです。

私のせいでゼロがボロボロに。

私もアーマーを壊されてしまって大ピンチです!

でもその一方で何か怪しい動きが・・・・・・・・それも依然見たことが・・・・・

えっ?何?

・・・・・・すみません、これ以上言うと大変なのでこの辺で終了にさせてもらいます。


次回、「ロックマンX ゼロの幻想入り」

「基地大爆発!?(仮)」

無理しないでね、ゼロ。



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魔女!?

タイトル変更、申し訳ない。

本当は爆発まで書く予定が書ききれなかったから変更しました。


カウンターハンター ショックウェーブによる幻想郷へのミサイル攻撃の時間が迫る中、ゼロ、アイリス、グリムロックの三人は敵の基地へ乗り込んで阻止せんとする。

 

カウンターハンターのうちの二人を倒すことに成功したゼロたちであったが残るショックウェーブは、強化形態ショック・タンクとなってゼロたちを追い込んでいた!!

 

果たして、彼らは幻想郷を救えるのか!?

 

 

 

さて、今回のトラ・・・・いや、「ロックマンX ゼロの幻想入り」はショック・タンクの攻撃で壁に飛ばされたゼロたちから物語を始めよう!!

 

「くっ!」

 

勢いのままに今にも壁に叩きつけられそうなゼロとアイリス。このままぶつかればレプリロイドとはいえ、命がない。

 

「・・・・・・・」

 

最早これまでか?

 

 

その時だ!

 

「おっと!」

 

そこへ倒れていたグリムロックがロボットモードへと戻り、飛ばされた二人をキャッチして代わりに壁にぶつかる。

 

「いててて・・・・・俺、グリロック。役に立った。」

 

「グリムロック!」

 

グリムロックに降ろされて二人は、思わず彼を見る。

 

「お前・・・・・」

 

「俺、ダイノボットは簡単に壊れない。だから大丈夫。」

 

グリムロックはそう言うと起き上がる。

 

「ショック・・・・・・・元々わかってはいたがやはり簡単には壊れないか・・・・・・しかし、お前を見るとなんか腹が立ってきてしょうがない。」

 

「俺、グリムロック。それ、お前がレーザーウェーブだから。」

 

「何?」

 

「どういうこと?グリムロック。」

 

「俺たちダイノボット、一度セイバートロン星に行った。その時ダイノボット、留守番していたレーザーウェーブに襲い掛かった。きっとこれ原因。」

 

「だから俺はレーザーウェーブじゃ・・・・・・うっ!?」

 

ショックウェーブはまた頭を押さえる。

 

「ま、まただ・・・・・・・・・どうして頭痛がする・・・・・・なんなんだ・・・・これは・・・・・・」

 

その様子を見てゼロはふと考えた。

 

「そう言えばアイアンハイドたちも幻想郷に来たときはシグマウィルスでイレギュラー化していた。・・・・っという事はあのショックウェーブもシグマに洗脳されて従っているのか?」

 

「な・・・・・何を言うか!?俺はショックウェーブ!!シグマ様に仕えるカウンターハンターだ!!」

 

ショック・タンクは再び三人に向かって進み始める。三人は距離を取り直して作戦を立てようとするが後ろは既に壁、逃げ場がなかった。

 

「グリムロック、壁を食い破れないか?」

 

「俺、グリムロック。やってみる。トランスフォー・・・・・・・・あれ?」

 

ティラノサウルスにトランスフォームしようとしたが何故かできない。

 

「トランスフォームできない・・・・・」

 

「さっき、俺たちを庇ったせいで体のどこかが壊れちまったのかもしれないな。」

 

「万策尽きたようだな。ならば三人揃ってスクラップになるがいい!!」

 

 

「それはどうかな?」

 

後ろの方から声が聞こえる。ショックタンクが反転して確認しようとすると何故か滑り始めて思うように歩けなくなってしまった。

 

「なっ、なんだ!?」

 

ショックウェーブ本体が下を見てみると床が氷になっていた。入り口の方を見るとアイアンハイドが立っており、腕から冷凍液を出して床を凍りつかせていた。

 

「アイアンハイド!」

 

「いくら巨大な戦車でもスノータイヤにはなっていなかったようだな。」

 

「ショック・・・・おのれ・・・・・」

 

「グリムロック、アイリスを守っててくれ。」

 

「?」

 

アイリスをグリムロックに任せてゼロは、ダッシュでショック・タンクの真下に回り込む。

 

「ダブルアースクラッシュ!!」

「ぬっ!?」

 

床に両腕を叩きつけてショック・タンクを氷ごと天井へと衝撃波で飛ばす。

 

「こ、この程度で・・・・・」

 

「今だ!!全員で集中攻撃しろ!!」

 

「なっ!?」

 

ショックウェーブは、真下にいるゼロの声を聴いて動揺する。

 

アイアンハイドは、持ってきた重火器をありったけ撃ち込み、アイリスは、破損したファルコンアーマーからフォースアーマーに切り替えてプラズマチャージショット、グリムロックは、手持ちで持っていたレーザー銃、ゼロは上空に向かって両腕を構えて攻撃へと移る。

 

「ダブルチャージウェーブ!!」

二発のチャージショットと同時にゼットセイバーから衝撃波を放ち、ショック・タンクの真下の甲板に亀裂をつける。

 

「ま、まさか・・・・・・・」

 

「貴様でも短時間で全体弱点なしで強化できるとは考えられないからな!こういうデカい奴は必ずあまり見せないところに弱点があるものだ!!」

 

「ショック・・・・・・敵の弱点までも見極めるとは・・・・・・・・グオォォォォォォォ!!!

 

亀裂に全員の攻撃が命中し、ショック・タンクは内部から誘爆し、大爆発を起こす。

 

「ゼロ!!」

 

すぐ真下にいるゼロのことが心配になりアイリスはゼロの元へと走って行く。

 

「俺、グリムロック。アイリス先生、行っちゃダメだ!爆発する!!」

 

グリムロックが止めようにもショック・タンクの大爆発に全員呑まれていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Autobots

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Nitori House

 

ここは、幻想郷のサイバトロンの臨時基地となっているにとりの家。

 

「こちらホイルジャック。ラチェット君、聞こえるかね!?」

 

基地ではサイバトロン、デストロンが時一刻と迫るタイムリミットを気にしながら連絡を取り合っていた。

 

『こちらラチェット、聞こえているよ。』

 

無線にラチェットが応じる。

 

「よかった!スペースブリッジには辿り着けたかね!?」

 

『今、反応を追っているところさ。アイアンハイドが先に行って調べているんだが行った先からすごい爆発音が聞こえた。何かあったのかもしれない。』

 

「よし、すぐに次の応援を送るからね!!君も急いで向かってくれ!!」

 

通信を終えるとホイルジャックは転送装置の最終調整を済ませる。

 

「さあてと、次は誰が行くかね?」

 

「そんじゃ、俺が行くぜ!!行って敵の2,3人血祭りにあげて来てやるぜ!!」

 

一番最初に名乗りを上げたのはクリフだった。

 

「ちょっと待て!!行くんならこの霧雨魔理沙様も行くんだぜ!!最初に乗り遅れて二本目に乗ろうとしたら早苗にくじ引きに負けていけなかったからな!」

 

「ふむ・・・・じゃあ最後は・・・・・」

 

「待て・・・・・・」

 

最後を誰にするかを考えかけていたところでメガトロンが声を掛ける。

 

「ん?何だねメガトロン。まさか、お宅が行こうって言うつもりじゃないだろうね?」

 

「この状態のワシが行けると思うか?行かせるなら他のメンバーを乗せて脱出できる奴の方がよい。お前たちサイバトロンでは限界があるだろう・・・・・」

 

「ん~」

 

ホイルジャックは少し考えてみる。

 

確かに乗り物に変形できるサイバトロンでも現在向かっているメンバーを乗せて脱出するには無理がある。

 

第一候補のアダムスは、アダムスキー型UFOにトランスフォームし、人間や同僚のミニボットなら乗せる事ができるがアイアンハイドなどは限界がある。

 

第二候補ともいえるスカイファイヤーは、外のサイバトロン基地にいるためいない。

 

・・・・っとなると頼るならデストロンになる。

 

「ほんじゃ、お宅からは誰を出すかね?」

 

「アストロトレインならよかろう。」

 

指名されたアストロトレインは、クリフと魔理沙と共に転送装置の上に立つ。

 

「アストロトレイン・・・・・・なんとしてもレーザーウェーブを回収しろ。ワシの修理をするためにも奴の力が必要だからな・・・・・」

 

「はい、メガトロン様。」

 

「よし、そんじゃ早速転送開始!!」

 

ホイルジャックは転送装置のスイッチを押して三人をカウンターハンター基地へと転送する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)ZERO

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Counter Hunter Base

 

ラチェットと早苗は、爆発した部屋の方へとやってきていた。部屋は爆発した煙で視界が悪くなっていた。

 

「これはひどい有様だな・・・・・」

 

ラチェットは発信機を確認しながら辺りを見る。

 

「・・・・もしかして、ゼロさんとアイリスさんも吹き飛んでしまったのでは・・・・・・」

 

「いや、アイリスにはトレイルブレイカーと同型のフォースバリア発生装置を組み込んでいる。それに・・・・・ん?」

 

ラチェットは部屋の壁際を見る。

 

「あれは・・・・・グリムロックじゃないか!?」

 

ラチェットは倒れているグリムロックの方へと行く。

 

「グリムロック!グリムロック!」

 

「う、うぅ・・・・・・」

 

グリムロックのバイザーが光る。

 

「グリムロック、動けるかい?」

 

「お、俺・・・・・グリムロック。動ける。でも、トランスフォームできない・・・・」

 

ラチェットはグリムロックの胸のカバーを開いて中の回路を調べる。

 

「う・・・・・ん、トランスフォームコグにひびが入って欠けているな。何か強い衝撃を何度も受けたせいだろう。幸いにとりの家に予備があるから帰ってから取り付け直そう。アイアンハイドは?」

 

「あっち。」

 

グリムロックは、指をさして言う。行ってみるとアイアンハイドも倒れていた。

 

「アイアンハイド、大丈夫かい?」

 

「ラチェットか・・・・・俺は、何とか大丈夫だ。」

 

「そう言われてもその状態じゃ説得力はないね。」

 

ラチェットは腕を変形させるとアイアンハイドの修理にかかる。

 

「俺はいい。向こうにいるゼロとアイリスの方を・・・・・」

 

怪我人は黙ってろ。発声回路切っちまうぞ☆

 

ラチェットが応急措置をしている間、早苗は爆発し震源だと思われる方へと歩いてみる。

 

「ゼロさ~ん!アイリスさ~ん!大丈夫ですか!?」

 

早苗が声を掛けながら歩いて行くとそこにはラチェットの言う通りフォースバリアを張って身を守っていたアイリスとゼロがいた。

 

「もう、ゼロったら。無茶なことして。」

 

「すまなかったな、だがおかげで助かった。」

 

「あんな振りしたらもう・・・・・」

 

「本当に悪かったから泣かないでくれ。」

 

「うん。約束、指切りげんまん。」

 

「わ、わかった・・・・・」

 

アイリスはフォースバリアを解くとゼロと一緒に早苗の方へと向かってくる。

 

「お二人とも無事だったんですね!」

 

「アイリスのおかげでな。」

 

「それにしても・・・・・あのショックウェーブって言う人は・・・・・・」

 

アイリスはバラバラになったショック・タンクの残骸を見る。この爆発だとおそらくショックウェーブ本人も無事ではあるまい。

 

「・・・・あの爆発じゃ、おそらく奴も生きていないだろう。デストロンにとっては残念なことだろうけどな。」

 

「・・・・・あの人もシグマに操られていただけだったのに・・・・・ごめんなさい。」

 

アイリスは、悲しそうな顔をしながら言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時だ!!

 

 

 

「う、うぅう・・・・・・・」

 

残骸の中から何かが出てきた!!

 

「!?」

 

ゼロは思わずバスターを展開して、アイリスを傍に寄せる。早苗もセカンドアーマーを展開し、後から付いてきたグリムロックも剣を構える。応急処置を終えたアイアンハイドとラチェットも銃を向ける。

 

残骸の中からショックウェーブがはい出てきたのだ。しかし、爆発の衝撃で体の装甲のあちこちに亀裂が走り、最早戦闘するほどの力は残っていなかった。

 

「う、うぅ・・・・・・ここは・・・・・・・・」

 

ショックウェーブは顔を上げて辺りを見回す。すると銃を向けているアイアンハイドたちに目につける。

 

「貴様らは・・・・・・サイバトロン!?何故ここに!?・・・・・そうか、私を処刑しようと!?」

 

「何を言っているんだい?君は私たちのことを破壊しようとしていたんだぞ?メガトロンたちと一緒にね、ショックウェーブ。」

 

何かを察したのかラチェットは、ショックウェーブに言う。

 

「ショックウェーブ?私はレーザーウェーブだ!敵の名前すら忘れたのか!?それに私がメガトロン様を攻撃するなど・・・・・」

 

「・・・・・なら、君のボディを見てから言うんだね。」

 

「ん?」

 

レーザーウェーブは、自分の体を見る。

 

「こ、これは!?これは私なのか!?」

 

「お前はシグマに捕まって改造されて今の今まで操られていたんだ。」

 

「シグマ?・・・・・うぅ!?」

 

レーザーウェーブは、頭を押さえる。

 

「シグマ・・・・・・・・コンボイ・・・・・・・セイバートロン・・・・・・・そうだ・・・・・・私は・・・・・・あの女に・・・・・・」

 

その直後、彼は、背後からレーザーのようなものに撃たれる。

 

グワアァァァァアァ!!!

 

「レ、レーザーウェーブ!?」

 

倒れたレーザーウェーブに一同は騒然とする。

 

「あらあら、ダメじゃないの。せっかく記憶を消して強化もしてあげたのに・・・・・悪い子ね。」

 

「誰だ!!」

 

ゼロは撃ってきた方を見る。煙が晴れるとそこにはとんがり帽子に長い金髪、手には杖、足元を丸ごと覆い隠す程のロングスカートで宙に浮いている女性がいた。

 

「お、お前は!?」

 

「お久しぶり、ボウヤ。相変わらず元気そうね、フッフフフ・・・・・・」

 

女性は笑いながらゼロに言う。ゼロとアイリス以外は何のことなのかさっぱりだった。

 

「あの・・・・・・アイリスさん、あの人とはお知り合いなんですか?」

 

「知っているには知っています。私がレプリフォース オペレーターの見習いとしてイレギュラーハンターに研修していた時の事件で見た顔ですから。」

 

「えっ?と、という事は・・・・・・あの魔女っぽい人はイレギュラー?でも、エックスシリーズで女性のボスはいないはずなんですが・・・・・・・」

 

「あら?どうやらボウヤとお嬢ちゃん以外は私のことがわからないようね。初対面だから仕方ないけど。じゃあ、教えてあげる。私はベルカナ。元レプリロイドの開発研究員でシグマ様に仕えている者よ。」

 

ベルカナと名乗る女性はクスクス笑いながら言う。

 

 

 

ベルカナ

 

かつて、南洋のラグズランド島でレプリロイド達のソウルを奪い取って回っていたイレイズ現象事件の首謀者であり、エックスに倒されたはずのレプリロイドの科学者でその姿はゼロも間近で見たことがある。彼は彼女の部下であったガレスと戦闘していたため詳細はわからなかったが彼女の相手をしたエックスの話やその事件で復活したシグマからの証言にしても明らかに死亡しているはずだ。

 

 

 

 

しかし、彼女は目の前に現れ記憶が混乱していたレーザーウェーブを攻撃した。

 

 

「まさかお前まで復活していたとはな。シグマは、手を焼かされていた貴様を復活させなければいけないほど焦っているのか?」

 

「フッフフフ、相変わらず人聞きが悪いことを言うのね坊や。でも、その言い方も嫌いじゃないわ。」

 

「そのボウヤって言い方はやめろ。こいつを改造して一体今度は何を企んでいるんだ?シグマが手を焼いていたお前だ。」

 

ゼロは、ベルカナに向けてバスターを向ける。

 

「企んでいるですって?別にそんなことは考えていないわ。ただ・・・・・・」

 

どういうわけかベルカナは顔を少し赤くして言う。

 

「好きなを手に入れるためよ☆」

 

「「好きな彼!?」」

ゼロとアイリスは思わず同時に言った。

 

「その彼って顔がイケメンで・・・・・変形するのが戦闘機で、野心家で・・・・・いつも失敗するけどそこが可愛くて・・・・・・・」

 

「・・・・・・・なあ、ラチェット。あの女が言っているって言うのが俺たちが知っている誰かさんに似ているとは思わないか?」

 

「奇遇だな、アイアンハイド。私もそう感じていたところだよ。」

 

ベルカナが夢中に話している中二人だけ何故か渋い顔をして言う。

 

「二人は相手が誰なのか知っているのか?」

 

「知っているも何も私たちもよく知っているさ。そして、いつもメガトロンにお仕置きされても懲りない男・・・・・・・」

 

二人は同時に口をそろえて言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「スタースクリームだ。」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Autobots

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Cybertron Base

 

ここは、外の世界にあるサイバトロン基地。

 

「スカイファイアー、修理が終わったよ。」

 

「あぁ、ありがとうスパイク、スパークプラグ。おかげで楽になったよ。」

 

「ラチェットとホイストたちがいてくれればもう少し早くリペアができるんだがのう。」

 

サイバトロンがほとんどいなくなってしまった基地で協力者である人間 スパークプラグは、腕を組みながら言う。

 

「それにしても変だね、サイバトロンが揃いに揃っていなくなっちゃうなんてね。デストロンも動きがないって言うのも今回が初めてだよ。君はコンボイ司令官から何も聞いていないのかいスカイファイアー?」

 

「いや、生憎私も詳しいことは聞いていないんだ。私もそうだがエアーボット、プロテクト部隊も何も受けていないんだ。」

 

「これって何かの前触れかな?父さん。」

 

「わしにもわからんよ。」

 

三人がそんな会話をしている中、別のトランスフォーマーたちが基地へ戻ってきた。

 

エアーボット部隊だ。

 

「スパークプラグ、申し訳ないんだが少し見てもらえないか?」

 

「やれやれ、こんな時にみんながいてくれればのう。スパイク、悪いが手伝ってくれんか?」

 

「わかったよ、父さん。」

 

「では、私はパトロールに戻ろう。」

 

「おぉ、気をつけてな。」

 

スカイファイアーは、そう言うと大型戦闘機へと変形して基地から飛び去って行った。

 

その直後、彼の無線に通信が入った。

 

「ん?これは・・・・・暗号通信?一体誰が・・・・・・」

 

スカイファイアーは、飛行しながら暗号を解読し始める。

 

「相手は・・・・・・・・スタースクリーム?場所は・・・・・・」

 

 

スカイファイアーは、指定された場所へと向かう。

 

 

 

 




次回予告

ベルカナよ。

あら、知らないですって?

まあ、出ている作品がマイナーだから仕方ないけど。

ちなみに私が出ているのは「ロックマンX2 ソウルイレイザー」よ。

えっ?関係ない話はそこまでにしておけ?

いいじゃないの。この作品通じで少しでも私のこと知ってもらいたいんだから・・・・。

・・・・・っというわけで次回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は「大爆発!!カウンターハンター基地」よ。

あぁ・・・・・・・・じゃあ、私はそろそろ行くから。

えっ?青いボウヤは出ないの?


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基地大爆発!?

リサイクルショップでロックマンXのソフト見つけたけどスーパーファミコンないから買えなかった(´;ω;`)


Counter Hunter Base

 

「・・・・あら、やだ。夢中でお喋りしたせいで時間が掛かっちゃったわ。」

 

スタースクリームのことを夢中に話していたベルカナは、ハッと我に返って話を切り替える。

 

「まだ、大事な仕事があったのを忘れていたわ。恋する乙女って、他のことを忘れちゃうのが玉に瑕だわ・・・・」

 

「ま、待て!」

 

ゼロたちは、ベルカナを追おうとする。

 

「えい!」

 

しかし、その直後彼女が持っていた杖から謎の光線を発射され、ゼロたちに命中する。

 

「ぐっ!?なっ、なんだっ!?体が動かん!?」

 

「と、トランスフォームもできない・・・・・・」

 

「しまった・・・・・・奴の杖から出る光線には相手の動きを封じる能力があったのを忘れていた・・・・・・・」

 

ゼロは膝をついて言う。

 

「ボウヤたちとはもうちょっとおしゃべりしたいところだったけど私も仕事をしないとシグマ様に怒られちゃうのよ。だから、仕事が済むまでそこで大人しくして頂戴ね。」

 

ベルカナは、コンピュータパネルを操作し始めて目当てのデータを探し始める。

 

「えっと・・・・・・・・・あったわ。『ダイノベース』と『タイムブリッジ』のブラックボックスの設計図が。」

 

ベルカナは、早速インストールを始める。

 

「奴は一体何を企んでいるんだ・・・・・・」

 

「さあね、でもこれだけはわかるよ。我々にとってあまりよくないことだってことはね。」

 

「くそ・・・・・早くしないと取り返しのつかないことになるぜ!!」

 

ゼロたちは動こうにも動く事ができずにいた。その間にもベルカナは持ってきたメモリー端末にデータをインストールしていく。

 

「後は・・・・・・そうそう、これこれ。これさえインストールすれば・・・・・・フッフフフ・・・・・・待っててねスタースクリーム~♡これ終わったらすぐに迎えに行くから~」

 

「「・・・・・・・」」

 

ベルカナが顔を赤くしながら作業する姿を見てアイアンハイドとラチェットは硬直状態になった。

 

「俺・・・・・・グリムロック。あいつ、どうしてスタースクリーム好きなのか分からない・・・・・・」

 

「くっ・・・・・・・せめて腕がバスターに変形してくれれば・・・・・・」

 

ゼロは、動けない体でもがきながら言う。

 

エックスの証言が正しければベルカナの攻撃は動けなくなるか武器が一時的に使用不能に陥ることらしいのだが今回の攻撃は両方の作用が起こっていた。イレイズ事件でエックスに敗北したのを機に改良を加えたのか、それとも「DNAソウル」以外の方法で強化したのかはわからない。

 

「フッフッフ~後はこれを・・・・・・」

 

ベルカナはインストールを完了させ、メモリーをコンピュータから外す。

 

「ごめんなさいね、ボウヤたち。私も次の用事があるからもう行かなくちゃいけないのよ。・・・・・っというわけで私は引き揚げさせてもらうわ。」

 

「おい!仕事が終わったら動けるようになるんじゃなかったのか!?」

 

アイアンハイドは、去ろうとするベルカナに向かって言う。

 

「あら?待っててねとは言ったけど動けるようにするとは一言も言っていないわよ。」

 

「き、きたねえ・・・・・・・・」

 

「それにあなたたちにこの基地のスペースブリッジを使われるのも困るから今自爆装置を作動させておいたわ。」

 

「「「「「なっ!?」」」」」

 

ベルカナの言葉にグリムロック以外のメンバーがギョッとする。

 

「じゃあね、ボウヤたち。次会うことがあったらゆっくりお話ししましょう。次があればの話だけど・・・・・・」

 

 

 

 

 

その時だ!!

 

一同の真上をレーザーが通り抜け、ベルカナの持つメモリーを破壊したのだ!

 

「きゃっ!?」

 

ベルカナは驚いて手を引くものの、ゼロたちは一体何があったのか体を無理に動かして後ろを見て見る。

 

後ろには、死んだとばかり思っていたレーザーウェーブがレーザーカノンを構えていた。

 

「ぐっ、ぐう・・・・・・・・・・『ダイノベース』はデストロンの決戦兵器として作ったものだ・・・・・貴様らのような余所者の手に渡してなるものか!!」

 

ボロボロの体を引きずりながら彼はベルカナに近づいて行く。

 

「ああ・・・・・・・せっかくインストールしたのに・・・・・。でも、保険は用意してあるわよ。私の頭脳コンピュータの中にね。」

 

「ならば、貴様を倒してでも機密を保持してくれる!!」

 

「えい!」

 

ベルカナはゼロたちのように杖から発する攻撃でレーザーウェーブを撃つ。

 

「グオォォォォオ!!!」

 

「そんな体で無理しちゃダメよ。せめて最後ぐらい楽にしなくちゃね。では、御免あそばせ。」

 

ベルカナは倒れたレーザーウェーブを確認すると転送装置を利用してその場から消えた。

 

「くそ!!」

 

ゼロは、まだ体が痺れたように感じながらも何とか立ち上がる。

 

「まさか奴まで復活していたとは・・・・・・・厄介ごとがさらに増えたぜ・・・・・」

 

ゼロはコンピュータパネルをいじってどうにか自爆を解除しようと試みる。

 

「・・・・・・・ダメだ。解除できない。」

 

パネルには、「自爆まで後5:00」と出ていた。元来た道で行けば間に合わず、かといって脱出する手段もない。

 

「ゼロ・・・・・・」

 

ゼロは、まだ動けないアイリスのところまで戻り彼女を抱きしめる。

 

「すまない、アイリス。どうやら、カーネルとペガシオンとの約束を破ることになりそうだ。」

 

「ううん、ゼロは十分私のことを守ってくれたわ。それだけでも私、とてもうれしかったわ。」

 

「アイリス・・・・・」

 

「ゼロ・・・・・」

 

二人は、顔を向き合って見つめる。

 

 

 

 

 

 

だが!

 

 

 

 

 

 

 

「おーい!追加参戦に来たぜ☆!!」

 

血祭りにされたいのはどいつだ!」

魔理沙とクリフが銃とミニ八卦炉を構えて乗り込んできた。その後ろではそんな二人とあまり関わりたくなそうな顔をしたアストロトレインがついてきている。

 

「魔理沙・・・・」

 

「ひどいじゃないかゼロ!私のことを置いて行くなんてよ。」

 

「ところで敵さんはどこへ行ったんだ?早いところ血祭りに・・・・・」

 

「・・・・・・クリフ、探しているところ悪いが急いでここから脱出する準備をしてくれないか?時間があまりないんだ。」

 

ラチェットが簡易的に事の成り行きを教えると三人は顔を真っ青にして驚く。

 

「そ、そいつは一大事じゃないか!?どうして、早く教えなかったんだ!?」

 

魔理沙は、混乱状態で言う。

 

「とにかくだ、急いでここから脱出するぞ。後3分もないぞ。」

 

「やれやれ、レーザーウェーブだけ運べばいいと思ったのに全員乗せるのかよ。」

 

アストロトレインは、渋々機関車にトランスフォームする。

 

「急げ!もう、あんまり時間がないぞ!!」

 

アイアンハイドは足を引きずりながら乗り込むと全員が続くように乗り込む。ゼロはアイリスをお姫様抱っこしながら運ぶ。

 

「よし、早く出せ!!」

 

「了解!!」

 

アストロトレインは機関車の状態である程度スピードをつけるとスペースシャトルに変形し、天井を突き破って空へと脱出する。

 

 

 

カウンターハンター基地は、すぐさま各所が爆発し始め、時間になると同時に地上から姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Decepticon
s

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

 

一方、スカイファイアーは、スタースクリームの指定したポイントへと向かっていた。

 

「ここは・・・・・・・」

 

指定された場所は、かなり山奥の方だった。そこに一つの大きな洞穴があった。中に入ってみるとそこは何かの研究施設のようだった。

 

 

ここは、かつてデストロンと手を組んだ世界征服を目論む悪の天才科学者Dr.アーカビルの秘密研究所なのだ!!

 

 

「スタースクリームはどうしてここに・・・・・」

 

「よう、スカイファイアー。来てくれると信じていたぜ。」

 

「!」

 

スカイファイアーは、銃を構えたまま声がした方を見る。そこには腕を組んでるスタースクリームの姿があった。

 

「スタースクリーム・・・・・・・」

 

「おいおい、銃を下ろせよ。今回はかつての親友として言いたいことがあって呼んだんだ。」

 

「・・・・・・・」

 

スカイファイアーは黙ったままスタースクリームを見る。

 

彼ら二人は、遥か昔サイバトロンとデストロンの戦いが本格的になる前は親友だった。

 

そして、数百万年前、地球に惑星調査に向かった時、スカイファイアーは思わぬトラブルで地球の北極に墜落し、長い間氷漬けになった。

 

その後、地球でエネルギー強奪を開始したデストロンの作戦の一環で氷漬けの彼が発見され、蘇生された彼は、スタースクリームの勧誘もあって一時的にデストロンに所属する。

 

しかし、人間に対する扱い、容赦ないやり方に見かねた彼はサイバトロンに属することを決める。スタースクリームとはその時を境に袂を別つこととなった。

 

「かつての親友として?どういうつもりだい、スタースクリーム。」

 

スカイファイアーは警戒は解かないもののスタースクリームに問う。

 

「なあに、大したことはないさ。スカイファイアー、もう一度デストロンに戻らねえか?」

 

「・・・・・断る。私は仲間を裏切るつもりはない。」

 

「そう言うなよ。悪い話じゃないぜ。なんてたってもうメガトロンはこの世にいないんだからな。」

 

「ん?」

 

スタースクリームの一言にスカイファイアーは首をひねる。

 

「メガトロンがいない?」

 

「そうとも!今デストロン軍団を率いているのはこの俺、スタースクリーム様なんだぜ!」

 

「まさか・・・・・・あのメガトロンが・・・・」

 

スカイファイアーは戸惑ったように言う。

 

「そこでだ。以前俺はお前に『もし俺が軍団のボスになったらお前のことをナンバー2にしてやる』って言ったよな?もう、古いデストロンの時代は終わったんだ。お前が俺の副官だぜ?なあ、いい話だろ?」

 

「君たちのような悪の軍団に行くほど私は愚かではない。かつて君は氷の棺桶に閉じ込められていた私を助けてくれた。そのことについては今でも感謝している。・・・・・・だが、今の君は破壊を楽しむデストロン、私は平和を愛するサイバトロンだ。君の仲間になるつもりはない。」

 

「・・・・・・そうか、やはり戻るつもりはねえか。せめて親友だったお前なら大目に見てやろうと思っていたが・・・・・・なら、もう一つ教えてやる。コンボイは近いうちこの星を吹っ飛ばすかもしれないぜ?」

 

「何!?コンボイ司令官が?」

 

「そうともよ!どうしても俺の仲間にならねえってんならお前もこの星と一緒に吹っ飛ぶ運命になるんだぜ?どうだ?これでも、俺の仲間になる気はないか?」

 

「そんな・・・・・・コンボイ司令官がそんなことをするはずが・・・・・・・」

 

「嘘だって言いてえんなら何故奴はこっちに戻ってこない?仲間であるはずのお前たちにもだぞ?」

 

「それは何かがあったから連絡が着けられないんだ。コンボイ司令官がこの星を破壊するなどそんなことをするはずがない!」

 

「そうかよ!だったらもう仲間にする気はねえ!!てめえはここで俺が破壊してやる!!」

 

スタースクリームは、腕についている銃をスカイファイアーに向ける。

 

「こら!スタースクリーム!!研究所を交渉に使わせてやるとは言ったが壊していいなどと言っておらんぞ!!」

 

そこへ、研究所の主であるDr.アーカビルが出てくる。

 

彼はかつて自分の野望である世界征服のためにデストロンと組んでいたのだが、メガトロンに切り捨てられ、スタースクリームと一時手を組んだのが運の尽きで死にかけた上に全身をほぼ機械化される(ほぼスタースクリームのせい)という災難にあった。それで懲りたのか、今では研究所でひっそりと新しい研究をしながら隠遁生活を送っていたのだがまたもやスタースクリームに脅されて研究所を交渉する場として貸していたのだ。

 

「うるせえな、老いぼれドクター。黙ってねえと今度はその頭だけ残して粉々に吹き飛ばしてやるぞ!!!」

 

「何を言っておる!そんなことをしてみろ!!もしワシに手を出したらこの研究所諸共吹き飛ばすぞ!!」

 

「何!!・・・・・・・ん?ちょっと待て。」

 

スタースクリームは、胸部のハッチから何かを取り出す。すると顔色が激変し、急に焦り始めた。

 

「す、スカイファイアー・・・・・・運がいいやつだな!!お、俺は急用ができたから帰らせてもらうぜ・・・・・おい!ドクター!また用ができたらここまた借りるからな!!」

 

彼はそう言うと急いで外へ飛び出して行った。

 

「一体何だったんだ?」

 

「ワシが聞きたいところじゃ!!お前さんも用がないならさっさと帰ってくれ!もう、ロボットと関わるのはもう懲り懲りじゃ・・・・・・」

 

Dr.アーカビルは、ため息をつきながら研究所の奥へと帰って行く。それを見届けるとスカイファイアーも同様にトランスフォームしてその場から去って行った。

 

「・・・・・コンボイ司令官が・・・・・・そんなことはないと思うが・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

畜生!!ベルカナの奴!!俺に小型発信機を付けやがって!!いつもいつもストーカーみたいに付けやがって・・・・・・たまったもんじゃねえ。」

 

戦闘機に変形して飛行しながらスタースクリームは文句を言う。

 

「さてと・・・・・・・折角地球に来たんだからなんかしねえとな。スタントロンの奴らを連れて行くか・・・・・いや、モーターマスターの野郎はメガトロンに絶対だから言うこと聞かねえな。インセクトロンは・・・・・・・あんな奴等連れて行ったらシグマの野郎が何しでかすかわからねえ・・・・・。後は・・・・・・」

 

「私と空中デートと言うのはどうかしら?」

 

「あぁ、そうだな・・・・・・・・!?」

 

聞きたくもない声にスタースクリームはゾッとする。

 

「ま、まさか・・・・・・・」

 

スタースクリームは、ロボットモードに変形して辺りを見回す。下は既に青く広がる海。いるはずがない。

 

「・・・・・・・さ、流石にこ、こんな場所まで追ってくるはずが・・・・・・・・」

 

スタースクリームは、自分に言い聞かせながら横を向く。

 

「・・・・・・・・・・・」

 

いつの間にかベルカナが肩の上に乗っていた。

 

「さあ、デートしましょう。ダーリン♡

 

「うぉあぁぁっ・・・・・・」

 

かつてシグマが赤いイレギュラー対して恐怖を感じた表情をスタースクリームは、ベルカナを見てやった。

 

「うわあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!!!」

 

スタースクリームは絶叫を上げながら彼女を投げ捨て、戦闘機に変形して逃げる。

 

「あん、もう・・・・・・・恥ずかしがり屋なんだから♡」

 

ベルカナもその後を追うようにその場から消えて行った。

 

 

 

 

 

 

その後、サイバトロン エアーボット部隊の報告でスタースクリームらしき戦闘機が空飛ぶ魔女みたいな女性に追いかけられていたという情報があったとかなかったとか・・・・・・・

 

 

 

 

 




ベルカナ、ストーカー疑惑。

次回予告

オイラ、バンブル。

いやあ、危ないところだった。危うくゼロたちが吹き飛ばされるところだったね。

次回の話だけどレーザーウェーブちゃんと直るかな?

終わり良ければ総て良しって言うけど、セイバートロン星までまだまだ遠いよ。

あぁ、そうそう!永遠亭で入院していたフランちゃんたちが意識戻ったんだって!よかったよかった!

じゃあ、次回は「目指せ セイバートロン星!!」だよ。

ほーんと、最近のオイラって映画やアニメで大活躍だね(別人だけど)。





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目指せ!セイバートロン星

サブタイトル・・・・・あまり関係ないかも。


死闘の末、ショックウェーブを倒すことで幻想郷へのミサイル攻撃の阻止に成功したゼロ一行。

 

しかし、それは単なる序幕でしかなく現れたベルカナによる基地の爆破によってスペースブリッジは破壊され、ゼロたちは、止むを得ず脱出するのであった。一方、スタースクリームはかつての親友スカイファイアーをデストロンに勧誘しようとするが交渉は決裂、結局ベルカナに追いかけられるという羽目になった。

 

さて、今回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は、ゼロたちが戻ってきて数日後の幻想郷から物語を始めよう!

 

 

 

にとりの家

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・・」

 

ラチェット、ホイルジャック、パーセプターの三人、そして助手としてにとりとホイストが加わっている中、レーザーウェーブのリペアが行われていた。

 

「・・・・・・ここまでダメージを受けていながらよく機能停止しなかったものだ。余程頑丈に改造されていたんだろうな。」

 

「しかし、驚いたもんだね。ボディを『トランスライト鉱石』を特殊加工した合金で大半の攻撃を半減させる上に衝撃を和らげる耐コーティングも施すとはね。」

 

「しかし、その分内部の回路もかなりいじられている。あの女って言う発言からにしておそらくベルカナと言ってた女が改造したんだろうな。ビークルモードも戦車になっていたのも驚きだったけど以前のレーザーウェーブと比べ物にならない。」

 

三人は修理をしながらそんなことをつぶやく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)ZERO&IRIS

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

永遠亭

 

一方、ここは人里から離れた迷いの竹林の奥にある永遠亭。

 

ショックウェーブによって負傷した紅魔館の住人達は、今ここで入院しているのだ。ゼロとアイリスは、メンテを受けた後に入院しているフランドールたちの見舞いに行っていた。

 

「はい、フランちゃん。」

 

「わあ、ありがとうアイリスお姉ちゃん。」

 

アイリスから見舞いの果物を受け取って嬉しそうな顔をするフラン。ゼロは、病室の壁に寄り掛かってその様子を見守っていた。

 

「しかし、思っていた以上に元気そうで何よりだ。ドラグーンの話では、体から蒸気を発するほど重傷だったって聞いていたからな。」

 

「吸血鬼は、弱点の攻撃を受けるとすごく苦しむけど生命力もそれなりにあるから大丈夫ってパチェが教えてくれたの。だから、お日様が出ている昼間でも薬とかでちゃんと対策取ってれば外にも出られるんだよ。」

 

「そうか。」

 

「ところで気になったんだけどお姉さまは別の部屋で寝かされているの?」

 

「「!?」」

 

フランの一言でゼロとアイリスは黙る。

 

「ん?どうしたの?お姉さまも咲夜たちと一緒に入院しているんでしょ?お世話してくれる鈴仙と小悪魔は何も教えてくれないし、永琳も『いいから、貴方は自分の体を治すことに専念しなさい。』って言うだけなんだよ?」

 

フランは、不思議そうな顔で言う。ゼロとアイリスは、少し黙るがレミリアの行方が分からないことを打ち明けるわけにはいかない。

 

「すまないな、俺たちも来たばかりで詳しいことはわからないんだ。」

 

「咲夜さんたちのところにも行ってみるからその時聞いてみるわ。」

 

「うん、ありがとう。」

 

フランは病室から出ていく二人に手を振りながら言う。

 

 

 

 

 

 

その帰り道、ゼロとアイリスはライドチェイサーに乗りながら罪悪感を感じていた。

 

事実、レミリアの消息はまだ分かっていない。

 

誘拐犯であったショックウェーブことレーザーウェーブも現在は機能を停止しているため尋問することもできない。

 

唯一分かっているのはおそらくシグマの本拠地であるセイバートロン星に連れていかれたのではないかという仮説。

 

 

「・・・・・・・・・無力なものだな、俺は。」

 

「ゼロ?」

 

「俺は・・・・イレギュラーを許す事ができず、イレギュラーハンターとして戦ってきた。だが、その後はどうだ?傷ついたものはそのまま、さらに戦えば戦う程その傷はどんどん深まっていくばかりだ。」

 

「・・・・・そんなことはないと思うわ。」

 

「?」

 

「ゼロたちがイレギュラーを倒してくれなかったら傷づくものはもっと多かったはずよ。シグマの反乱、ドップラー博士の反乱、イレイズ事件、レプリフォース大戦・・・・・・・ゼロが戦かったから守れたものもあるのよ。」

 

「・・・・・・」

 

「それに・・・・・あの時、あの時ゼロが私のことを止めてくれなかったら私、本当の意味でイレギュラーなってしまったのかもしれない。兄さんの仇とかレプリロイドだけの世界とか関係なくただ破壊するだけの存在に・・・・・・」

 

アイリスは後部座席からゼロを強く抱きしめる。

 

「私も頼りないかもしれないけど、ゼロのために頑張るから。・・・・・・そんな弱気なこと言わないでね。」

 

「・・・・・・あぁ、フランのことを見て思わず言ってしまったんだ。・・・・・悪かったな、あいつのためにも一刻も早くレミリアを助けてやらないとな。」

 

「うん。」

 

二人はそう言いながら人里を通り過ぎると霧雨魔法店へと戻って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Decepticons

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

にとりの家

 

レーザーウェーブの修理は完了した。

 

「メガトロン様、今回の件に関しては誠に申し訳ございません。何なりと罰を与えください。」

 

レーザーウェーブは、頭を下げてメガトロンに謝罪する。

 

「・・・・・・・もうよい。過ぎたことを悔やんでも仕方ない。これからお前には重要なことをやってもらう。よいな?」

 

「はっ、心得ております。」

 

メガトロンは、レーザーウェーブと今後のことについて話し合った。

 

一つは、自分のボディの修理について。

 

これは、レーザーウェーブが軽く診察するなり、各部に老朽化のことも含めて新しいボディを製作した方がいいという事でとりあえずある物が完成するまでのつなぎとして現在のボディを動ける程度にまで修復するという方針で固めた。

 

もう一つは、セイバートロン星へ戻るためのスペースシップの建造。

 

これは現在サイバトロンメンバーとビルドロン部隊を中心に行っているが進行が予定よりも遅れているため協力するようにとのこと。

 

さらに今後サイバトロンとデストロンがしばらく共に動くことになるため軍団の中で小競り合いが起こらぬようどうするべきかを話し合った。

 

しばらくするとサウンドウェーブは来る。

 

「メガトロン様、ソロソロ休マレタ方ガイイ。今ノ状態デハ負担ニナル。」

 

「あぁ、分かっておる。レーザーウェーブ、お前も回復して間もない。今日はもう休んでおけ。」

 

「はい、メガトロン様。」

 

レーザーウェーブは、サウンドウェーブと共に引き下がって行く。それを見届けるとメガトロンは、スリープモードへと切り替え、眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Sigma

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セイバートロン星

 

そして、セイバートロン星。

 

地球で散々追い掛け回されたスタースクリームは、結局ベルカナに捕まってしまい一緒にセイバートロン星に帰還していた。

 

「・・・・・・・・」

 

「フッフフフ、中々ハードなデートだったわね♡」

 

「・・・・・・」

 

「あら?残念そうな顔なのね・・・・・・・でも、その顔も可愛くて素敵よ♡」

 

肩の上でイチャイチャしているベルカナに対してスタースクリームはいい加減に離れてくれとばかりな表情をしていた。しかし、これが逆にベルカナに好かれる原因となってしまっている。

 

「流石に数日も地球を飛び続けたらエネルギーが切れそうだぜ・・・・・・・」

 

「?エネルギー切れなの?」

 

「あぁ、そうだよ!!俺はエネルゴンキューブの貯蔵庫に行って補充して来るからお前はさっさとあっち行ってろ!!」

 

スタースクリームは、頭を抱えながらベルカナを放り投げる。

 

 

なぜこうなった?

 

シグマの話では、自分勝手に行動して極めて傲慢で外道そのもので、サディスティックな奴だと聞いていた。

 

自分のところに送ると聞いて利用するだけ利用したらテキトーに処分しようと考えていた。

 

しかし、実際来た彼女はシグマの話とは別の意味で異常で自分に猛アプローチしてくる始末だった。いつの間にビークルモードのコックピットいたことさえある。

 

おかげで毎日安心していられない。ある意味一部からチクリ魔と呼ばれているサウンドウェーブ、上司であったメガトロンよりたちが悪い。

 

「エネルゴンキューブならあるわよ。」

 

「何!?」

 

ベルカナの言葉を聞いてスタースクリームは、彼女の方を見る。案の定、確かにエネルゴンキューブを持っていた。

 

「なんだ、持ってたんなら最初っから寄越せ!!」

 

「え~どうしようかしら?」

 

「グダグダ言うな!いいから寄越せ!!」

 

「はいはい、じゃあ、目を閉じて手を前にして。」

 

「あ?なんでそんなことしなくちゃなんねえんだよ?」

 

「だったらあげな~い。」

 

「くっ。」

 

スタースクリームは悩む。

 

もう、エネルギーがあまり残っていない。

 

このまま意地を張っていたらエネルギーが切れて倒れ、彼女に何をされるかわかったもんじゃない。

 

「わかったよ!!やりゃいいんだろ!!やれば!!」

 

スタースクリームは、カメラアイの機能を停止させ、手を前にする。

 

「それじゃあ、あげるわよ。」

 

「・・・・・・・・・・」

 

スタースクリームは、しばらく黙っていたがベルカナが手の上にキューブを置いている気配が感じられない。ちょっとずつエネルギーが補給されているのには気がついたが気の短い彼にとっては我慢ならなかった。

 

「おい!いつまでかかってやがるんだ!!さっさとこの俺にエネルゴンキューブを・・・・・・・」

 

カメラアイの機能を戻してみるとスタースクリームは、目の前の光景に絶句した。

 

「んん・・・・・・ん?(口移し中)」

 

ベルカナがエネルゴンキューブのエネルギーを自分の口に含めてからスタースクリームの口に移していたのだ。

 

「・・・・・・・・・」

 

あん♡見ちゃダメ♡

 

「・・・・・・・・・・」

 

スタースクリームは、その場で倒れてしまった。

 

「あ~倒れちゃった。ちょっと、誰か来て。」

 

ベルカナの呼び声で近くにいた彼と同型のジェットロン二人が来る。

 

「何の御用でしょか、ベルカナ様。」

 

「スタースクリームをエネルギーカプセルの中に入れておいてちょうだい。その後、部屋に寝かせておいて。」

 

「畏まりました。」

 

ジェットロンの二人はスタースクリームを運んでいく。

 

「全く恐ろしいことしやがんな、ベルカナ様よ。」

 

そこへ別のレプリロイドが彼女の元に降りてくる。

 

「あら、ダブル。思っていたよりも早く戻ってきたのね。」

 

黄色いレプリロイド ダブルを見てベルカナは、意外そうな顔で見る。

 

「あっちの方にいるのは退屈なんでよ。一体いつになったら作戦実行するんだよ。向こうはウサギ共がぐーだら過ぎてすぐにでも攻め落とせるぜ。面倒な上司はいるけどよ。」

 

「・・・・・・あなたは、そう短気だから青のボウヤに負けたのよ?もう、少し首を長くして待ってなさい。」

 

「けっ!そのセリフはもう何度も聞いたぜ。」

 

「ところであの子はどのくらい育ったのかしら?」

 

ベルカナとダブルは、地下研究室へと向かって行く。かつては、レーザーウェーブがエネルゴンキューブを格納していた場所だったのだが、シグマがセイバートロン星制圧後は改装して彼女の研究室と化していた。

 

「うわあ・・・・・・相変わらずエグい場所だな。」

 

ダブルは思わず身震いする。部屋には様々なサンプルが飾られており、壁には盗撮したのかスタースクリームの写真だらけ・・・・・・そして、その奥には一つの培養カプセルがあった。

 

「うんうん・・・・・・・だいぶ適合した様ね。体の成長もいい感じになってきたわ。」

 

カプセルの一つを見て彼女は嬉しそうに言う。カプセルは他にもあり、中では不気味なものが蠢いていた。

 

「これから面白いことになるわ。」

 

薄暗闇の中で見る彼女の笑みは少し不気味さを感じた。

 




次回予告

俺は、クリフ。ミニボット部隊の戦闘員だ!!

結局敵を仕留めそこなっちまったがよりによってデストロンと行動することになるなんて思ってもみなかったぜ!!

ん?この展開、海外で似たようなことが・・・・・・・

次回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」はキャラ紹介の第三弾だが作者は、一度キャラ紹介を再編集し直そうと考えているらしい。

出来れば読んでくれ!!

でないと、全員血祭りにあげてやる!!!

ちなみに俺は初代以外のアニメでは「アニメイテッド」「プライム」に出ている。

チョイ役と速攻で死んだけどな!!

ムービーで死んでいないのに2010には出てないwwって言うなよ!!

玩具バンブルの色違いって言うな!!


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これまでの展開とキャラ紹介 その4

その4って書いてあるけど総合編集で一通りまとまったら1~3を整理して一番前に前に持ってくつもりです。


第二十四話「MEGA MARI X」

 

幻想郷各地に出現したシグマタワーを破壊するために動き出したゼロたち。手始めに魔理沙は魔法の森に出現したタワーへと乗り込む。高熱の作業エリアを潜り抜け、魔理沙はかつてエックスに倒されたバーニン・ナウマンダーに挑む。

 

 

第二十五話「あっ!博麗神社が凍った!」

 

博麗神社が凍ってしまったことにショックを受ける霊夢。一方、少し離れたところではフローズン・バッファリオがチルノたち妖精の遊び相手になっていた。彼の話ではウィルスは、自分たちをイレギュラー化させるものだという。破壊するように頼むバッファリオに対して霊夢が下した決断は・・・・・・・

 

 

第二十六話「昇龍拳!!」

 

迷いの竹林でてゐがカメリーオに追われている。あと一歩のところで早苗が駆けつけるものの透明化するカメリーオに早苗は苦戦する。果たしてこの透明術を破れるか?

 

 

第二十七話「強襲!カウンターハンター!」

 

てゐの案内のもと、早苗はシグマタワーに乗り込む。しかし、そこへカウンターハンター バイオレンが現れる。一方ドラグーンが警備する紅魔館では巨大な戦車が現れ、美鈴諸共倒されてしまう。

 

 

第二十八話「デストロン軍団、アタック!!」

 

ドラグーンの緊急要請を受けたにとり。だがサイバトロンメンバーはほとんど不在のため応援に行けない。そこへデストロンが自分たちを使ったらどうだと提案して来る。サイバトロンとデストロン、ここで共闘するのか?

 

 

第二十九話「番外編 ゼロとアイリスのクリスマス」

 

クリスマス数日前の夜。アイリスはゼロのために編み物をしていた。数日後、にとりの家でクリスマスパーティーを満喫しているサイバトロンとデストロン。アイリスは勇気を振り絞ってゼロに自作のマフラーをプレゼントするのだが・・・・・・・

 

 

第三十話「ショックだ」

 

ショックウェーブの奇襲により紅魔館は壊滅状態。レミリアは咲夜たちを守るために彼に実験材料として連れていかれてしまう。一方、ゼロとアイリスは、人里近くのシグマタワーでモスミーノスとヒャクレッガーを倒したのも束の間、魔理沙から助けを求められる。妖怪の山ではイーグリードとあるレプリロイドが戦っていた。

 

 

第三十一話「メガトロン復活」

 

ゼロたちが戦っている中、機能を停止していたメガトロンの元に謎の光が現れる。光は、メガトロンの目を覚まさせサイバトロンとデストロンが手を組む必要があると言って去ってしまう。その頃、妖怪の山ではペガシオンが執念とウイルスによって暴走していた。

 

 

第三十二話「天馬は再び空へ」

 

暴走の末メルトダウンを起こし始めたペガシオン。しかし、ゼロを見つけるや再び執念を燃やして彼に襲い掛かった。アイリスは彼を止めるべく説得を行おうとするが・・・・・・・

 

 

第三十四話「そんなバーガーな!?」

 

ペガシオンの最期を看取ったゼロとアイリス。だがそこへショックウェーブの幻想郷ミサイル攻撃が始まろうとしていた。サイバトロンのメンバー ゴングの激励により基地の場所を探そうとするサイバトロン。その結果、ゼロ、アイリス、グリムロックの三人が先陣を切ることに。

 

 

第三十五話「こんなはずでは・・・・・・・」

 

カウンターハンター基地に乗り込んだゼロたち。迎え撃ったアジールとバイオレンを倒した後、三人は最深部の部屋に辿り着くがそこでショックウェーブが自らを改造したショック・タンクが待ち構えていた。

 

 

第三十六話「イレイズの魔女」

 

アイアンハイドの応援により、ゼロはショック・タンクの撃破に成功する。ラチェットたちと合流し、レーザーウェーブも正気に戻ったがそこへ思いにもよらない人物が姿を現した。

 

 

第三十七話「面食らったのも無理はない!!」

 

現れたベルカナによって基地から脱出せざるを得なくなったゼロたち。一方外の世界ではスタースクリームが旧友スカイファイアーをデストロンに戻そうと動くがベルカナに追跡されていることを知って逃亡・・・・・・・結局捕まってしまうのであった。

 

 

第三十八話「スタースクリームは考えるのをやめた・・・・・・」

 

カウンターハンター基地壊滅後、一時的な危機は去ったもののトランスフォーマーの故郷 セイバートロン星は未だにシグマの手に堕ちていた。レミリアのことをフランに話せないゼロたち、新たに主に仕えることを誓うレーザーウェーブ、ベルカナに猛アプローチされるスタースクリーム・・・・・・だが、逃れることはできない。そして、スタースクリームは考えるのをやめた。

 

 

 

 

 

 

キャラ紹介 (今回からテックスペックを記載。トランスフォーマーは玩具基準。ゼロたちXキャラ及び東方キャラは作者の予測)

 

主要人物サイド

 

 

ロックマンXシリーズ

 

 

ゼロ

 

X(但し「X4」から)及びゼロシリーズの主人公である特A級ハンター。イレギュラーハンター元第0特殊部隊隊長で本作の主人公。時系列的にはX5後のゼロ。主武装はゼットセイバー及びサイバトロンの技術で「X2」時代の性能に戻ったゼロバスター。必殺技は、バスターとゼットセイバーの衝撃波を連続で飛ばす「ダブルチャージウェーブ」、地面を殴って広範囲に破片をまき散らす「アースクラッシュ」。他は「X4」「X5」時に習得した技を使う。

ファイナルシグマWとの激戦の末に体の半分を失い、救援に駆け付けたエックスと共に攻撃を受けてしまうものの最後の力でシグマに引導を渡した末にエックスに別れを告げて機能を停止する。しかし、目覚めたときには何故か魔法の森に倒れていた(その時、OPステージで破壊されたはずのゼットバスターも復活している)。最初に接触した魔理沙の勧めで彼女の家に居候することになるが、元の世界へ帰ろうと博麗神社を訪れたときは、百年以上も前にタイムスリップしていたことに戸惑う。

X4のアイリスの死が未だにトラウマになっており、彼女と再会時は罪悪感で距離を置こうと考えていたが魔理沙とアリスの機転、アイリスの謝罪によって和解する。その後、ボディのメンテを兼て妖怪の山をアイリスと訪れた際にイーグリードと再会、サイバトロンと接触し、以降は交流を持つようになる。 

シグマタワー出現時はアイリスと共に行動し、マグネ・ヒャクレッガー、メタモル・モスミーノスを倒す。魔理沙の救援で妖怪の山に戻った時は、以前倒したスパイラル・ペガシオンに襲われるが最終的に正気に戻った彼からアイリスを守ってほしいと言われ託される。

アイリスに対しては、自分が殺めた経験からよく心配するが戦っていくうちにパートナーとしての意識するようになり番外編のクリスマスでは彼女を受け入れた。

カウンターハンター戦においてはアイリスとの連携、ショック・タンク戦では、アースクラッシュとダブルチャージウェーブの連続攻撃で勝利を切り開いている。

 

テックスペック

 

体力:7 知力:7 速度:8 耐久力:5 地位:6 勇気:10 火力:7 技能:8

 

 

 

 

アイリス

 

ロックマンX4のゼロルートのヒロイン及びボスで元レプリフォースのオペレーター。本作のヒロイン。レプリフォース士官 カーネルの妹でゼロとは、訓練生時代にイレギュラーハンターでのオペレーター研修の際に知り合い、好意を寄せていた。X4終盤、兄であるカーネルがゼロに倒されたことにより、復讐心に駆られファイナルウェポン内でカーネルのデータチップを取り込んでゼロの挑み、彼の胸の中でこと切れた。亡骸はそのままファイナルウェポン諸共消えたと思われていたがゼロと似た経緯で幻想郷に流れ着き、ゼロと再会するまでは人里の寺子屋で講師をしながら自分を保護してくれたアリスの元で生活をしていた。

ゼロに対しては好意を寄せているがX4の時のことを彼同様に罪悪感を持っていたらしく再会時は拒絶してしまった。しかし、その後はアリスと魔理沙の機転によりゼロに謝罪し、お互いの関係を修復することに成功する。以降はゼロと共に魔理沙の元に行くが彼女の家の汚さに呆れ、彼女の意思に関係なく掃除してしまう。

ゼロを支えたいという気持ちが強く、サイバトロンと交流を持つようになってからは自分の体を戦闘用に改造し、さらにパーセプターがライト博士のカプセルを発見して以降は、強化アーマーを纏うようになる。

元々平和を愛する優しい心の持ち主であったため、戦闘に関しても相手を傷つけることに罪悪感を感じている。紅魔館におけるレミリアとフランの喧嘩に関しても彼女なりのやり方で話し合いをさせて和解させている。X4時代の「レプリロイドだけの世界」という考え方に関してはアリスと生活している間に改めたのかこだわっていない。編み物も彼女から習ったようでクリスマス前にゼロへのプレゼントとしてマフラーを編んでいたが長さを間違えて蛇以上の長さになってしまった(サイズ的におそらくアナコンダ級)。

主武装はゼロバスターをベースにしたアイリスバスター、ゼットセイバーをベースにしたアイリスセイバーを使用する。他はエックス同様にアーマーを装着して対応する。主にフォースアーマーを使用しており、飛行時はファルコンアーマーを使用している。

 

テックスペック(戦闘用改造後)

 

体力:4 知力:8 速度:7 耐久力:4 地位:5 勇気:10 火力:5 技能:6

 

 

 

 

天空の貴公子 ストーム・イーグリード

 

ロックマンXのボスキャラでイレギュラーハンター元第7空挺部隊の隊長。人望と正義感に厚くゼロが妖怪の山へ訪れたときは部外者を受け入れない天狗たちからさえも信頼を得ている。シグマタワー出現時は、スパイラル・ペガシオンと交戦したがイレギュラー化によって能力を底上げされた彼を相手に敗北する。その後は、ラチェットに修理された模様。

 

テックスペック

 

体力:7 知力:7 速度:9 耐久力:6 地位:7 勇気:9 火力:6 技能:8

 

 

 

 

 

爆炎の武道家 マグマード・ドラグーン

 

ロックマンX4のボスキャラでイレギュラーハンター元第14特殊部隊の隊長。ハンターとしての実力も指折りで上層部からの信頼も厚かったがエックス、ゼロと命がけで戦って勝ちたいという欲望を抱いており、その心境をシグマに付け入れられてしまい、スカイラグーン事件を引き起こしてしまう。その後はハンター本部を脱走、レプリフォースに付き、死闘の末ゼロに敗北し、謝罪する。その後は幻想郷の地底界と地上階の間の通り道で目を覚まし、戦いで果てようと下級の妖怪たちと戦っていた。しかし、体の限界が訪れ、噂を聞いて挑戦しに来た勇儀との戦いにおいて倒れてしまった。その後はにとりの修理を受け、咲夜にその実力を買われ紅魔館の門番にスカウトされる。アイリスの目の前において事の真相を伝え、命を取られても悔いはないと言い彼女にとどめを刺される覚悟をしていたが「亡くなった人たちの分まで生きてほしい」という言葉を受け、考えを改める。実力もあって紅魔館の門番としては十分で魔理沙を容赦なく返り討ちにしている。シグマタワー出現時も門番をしていたがショックウェーブの奇襲により、特殊セメントで固められて動けなくなってしまい、助けに来たデストロンに対しても警戒していた。その後は、修理を受けている模様。

 

テックスペック 

 

体力:7 知力:6 速度:8 耐久力:8 地位:7 勇気:9 火力:8 技能:7

 

 

 

トーマス・ライト

 

ロックマン含めるライトナンバーズの生みの親にしてエックスの製作者。本作では壊れたカプセルをパーセプターが修理したことによって登場した。本人の話によるとエックスを直した直後に来たらしい。シグマとの戦いを終わらせるべくアイリスと霊夢たちに強化アーマーを提供し、パーセプターと共に研究を行っている。アーマー披露の時は例の柔道着姿を、クリスマス回ではサンタの恰好をした。

 

テックスペック

 

体力:1 知力:10 速度:0 耐久力:3 地位:8 勇気:10 火力:0 技能:10

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東方Project

 

 

博麗霊夢

 

東方Projectの主人公。博麗神社の巫女で実力はあるものの面倒くさいという理由で普段はあまり発揮しない(しかし、その実力は未知数で数々の異変を本気でない状態で解決しているため限界がわからない)。魔理沙の依頼でゼロを外の世界に送り返そうとしたものの一目でゼロが自分たちの時代の存在ではないと見抜く。妖怪たちに対して容赦がない分、チルノや妖精たちに対しては余程の悪戯をしない限りは大目に見るなどの器量はあり、処分するように懇願したバッファリオに対しても動きを封じるだけで済ませている(但し、同じエリアにいたキバトドスとペンギーゴは容赦なく倒した)。ちなみに周りからは貧乏と言われているがそういうわけではなく神社に関しても「改修がめんどいから」という理由でやっていないだけである程度の財源はある模様(働いているのかは不明)。ライト博士から自分専用のファルコンアーマーを受け取り、彼女の能力もあってエックスにはなかった高速飛行を実現している。

 

テックスペック(但し、現段階での把握のため本来の数値は未知数)

 

体力:6 知力:6 速度:8 耐久力:7 地位:5 勇気:8 火力:8 技能:8

 

 

 

霧雨魔理沙

 

MEGA MARI及び東方Projectのもう一人の主人公。ゼロが初めて遭遇した少女で自称「普通の魔法使い」。霊夢とは正反対に日々実力を上げるために努力している。主に弾幕戦では火力を中心にしている(本人曰く「弾幕はパワー」)。ある意味で盗み癖があり(本人曰く「一生借りていくだけ)、家の中はガラクタだらけになっている。興味本位でゼロを居候させるがアイリスが加わったことにより、紅魔館から持ち出した魔導書をすべて返されてしまう。それでも懲りずに地下室を造って集め直そうとしたが日頃の行いが災いしてゼロと紅魔館組にリンチにされる。シグマタワー出現時は魔法の森の方へと行き、ナウマンダーと交戦。火力で押し倒した(巻き添えでスタッガーも死亡)。その後は妖怪の山へと向かうがホーネックのハチ型爆弾によって窮地に陥り、ゼロの救援を求めるものの助けに来てもらえずホイルジャックの手で助けられる。カウンターハンター戦においてもガイアアーマーを取りに行っている間に置いていかれ、到着した時にはすでに手遅れだった。ライト博士から専用のガイアアーマーを受け取ったものの排熱機能が不十分で初運用で蒸し焼きになりかけたため、ファーストアーマーに変更した。あまり関わろうとしない霊夢とは違ってチルノやフランのような子供の面倒見がいい。

 

テックスペック 

 

体力:5 知力:6 速度:7 耐久力:6 地位:5 勇気:8 火力:9 技能:7

 

 

 

東風谷早苗

 

守矢神社の巫女。出番は意外に遅かったがゼロに関しては外の世界にいたころプレイしていた「ロックマンX」を通じて知っていた。本作においては唯一ボスの弱点(但しX~X3まで)を知っているが弱点武器がないと苦戦する。シグマタワー出現時は、迷いの竹林でカメリーオと交戦し、昇龍拳でダウンさせて捕虜にするがタワー内ではバイオレンとの戦いで窮地に陥る。ゲームでしか見れなかったゼロとライト博士を見て大興奮していた。実力は霊夢と魔理沙に比べると若干控えめ。専用のセカンドアーマーを装着する。

 

テックスペック

 

体力:5 知力:7 速度:7 耐久力:7 地位:4 勇気:6 火力:7 技能:6

 

 

 

十六夜咲夜

 

紅魔館のメイド長。早苗以上に出番は少ないがドラグーンを門番にスカウトするなどしている。「時を操る程度の能力」を駆使して、戦闘を行うがショックウェーブの奇襲時は彼の方が上手だったため倒されてしまう。

 

テックスペック

 

体力:6 知力:8 速度:10 耐久力:5 地位:5 勇気:8 火力:5 技能:9

 

 

 

レミリア・スカーレット

 

紅魔館の主である吸血鬼の少女。年齢に相応した態度を取ろうとするが未熟なため、まだ子供。ショックウェーブの奇襲時、妹であるフランたちを守るために実験素材として捕まる。

 

テックスペック

 

体力:6 知力:7 速度:8 耐久力:7 地位:8 勇気:6 火力:7 技能:5

 

 

 

フランドール・スカーレット

 

レミリアの妹。400年近く監禁されていたため外に関してはあまり詳しくなく、ありとあらゆるものを破壊する程度の能力がなければ普通の少女。ゼロたちが紅魔館を訪れた際にはレミリアとおやつの件で喧嘩をしていたがアイリスの計らいで仲直りをする。ショックウェーブが奇襲を仕掛けて来た時は、彼が調合した特殊な聖水を浴びて重傷を負い、戦闘不能となる。

 

体力:7 知力:4 速度:8 耐久力:7 地位:7 勇気:6 火力:8 技能:3

 

 

 

河城にとり

 

妖怪の山に住む河童。エンジニアでもあり、未知のものには目がない。ゼロが訪れる前にバンブルたちを居候させてその条件としてサイバトロンの技術を吸収していた。主に修理やパーセプター、ライト博士の助手をする。

 

テックスペック

 

体力:2 知力:9 速度:3 耐久力:3 地位:3 勇気:5 火力:1 技能:10

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦え!超ロボット生命体 トランスフォーマー

 

 

サイバトロン

 

 

情報員 バンブル

 

ミニボット部隊の一員。パーセプター、ホイルジャックと共に偶然幻想郷に迷い込み、にとりのところで世話になっている。人懐っこくて子供っぽい、サイバトロンのマスコットのような可愛い存在。たまに口が悪くなるのが玉に瑕。主にゼロとアイリスと共に行動している。フォルクスワーゲン・ビートルに変形する。近年のアニメでは少し大人になった(アドベンチャー)。但しほかの作品では喋れなくなったり、落ち着きがない(前者は実写とプライム。後者はアニメイテッド)。

 

テックスペック

 

体力:2 知力:8 速度:4 耐久力:7 地位:7 勇気:10 火力:1 技能:7

 

 

技術者 ホイルジャック

 

サイバトロンの発明家にして技術者(但し、マッドサイエンティストであると同時にトラブルメーカーでもある)。マスク顔で一人称が「吾輩」。しゃべる際に耳が光り、ガニ股で歩くのが特徴。主に修理や発明を中心に行っている。アイリスの戦闘用への改造の際、様々な武装案(腕に液体窒素を発射できるようにするや胸からミサイルを発射できるようにするなど)を提案するが前者はバンブルにダメ出しをくらい、後者はゼロに殺されかけたのでやめた。アリタリアカラーのランチア・ストラトスターボに変形する。最近のアニメではサムライに転職した(プライム)。

 

テックスペック

 

体力:7 知力:9 速度:7 耐久力:5 地位:8 勇気:9 火力:7 技能:10

 

 

 

科学者 パーセプター

 

科学者兼発明家。自走型顕微鏡に変形する。アイリスの強化やゼロの修理など、Xシリーズではできなかったことをやってしまっている。さらに流れ着いたライト博士のカプセルを修理し、以降は協力し合いながら研究をする。説明が長い。テレビでの出演に恵まれていない。

 

テックスペック 

 

体力:7 知力:10 速度:2 耐久力:7 地位:6 勇気:7 火力:7 技能:10

 

 

 

看護員 ラチェット

 

医師。主にメンバーの修理を行う。元々外の世界のサイバトロン基地で待機していたのだがシグマの策略によりシグマウィルスに感染、イレギュラー化して幻想郷に送り込まれた。普段は基地で仲間の修理を行うが時には前線に出ることもあり、カウンターハンター基地に自ら赴いた。日産・チェリーバネットをベースとした救急車に変形する。最近のアニメでも出番が多い(マイクロン伝説、アニメイテッド、プライム、アドベンチャーなど)。

 

テックスペック

 

体力:4 知力:8 速度:4 耐久力:5 地位:7 勇気:8 火力:3 技能:10

 

 

 

警備員 アイアンハイド

 

初代本編ではマイスターを差し置いて副官的役割を担っている。血の気が多いらしく、トンデモ発言を連発するが責任感も強く、イレギュラー化した際に暴力をふるってしまったゼロに対して謝罪の言葉を贈ろうとした。カウンターハンター基地においても彼がいなかったらゼロがやられていた可能性がある。日産・チェリーバネットに変形。故郷セイバートロン星にクロミアという恋人を残している。近年はアニメでの出番がない。

 

テックスペック

 

体力:7 知力:8 速度:3 耐久力:9 地位:7 勇気:10 火力:7 技能:7

 

 

 

戦闘員 クリフ

 

「血祭り」という発言で一部のファンから知られているミニボット部隊の一人。しかし、小柄なことと短気な性格が災いして、大体は返り討ちにあう。ポルシェ・924ターボに変形。近年の玩具はバンブルにリカラーでの発売が大半で実写では出番なし、アニメではチョイ役(アニメイテッド)と一話目でスタースクリームに殺害され、ゾンビとして蘇った後、メガトロンに真っ二つにされるなど悲惨(プライム)。

 

テックスペック

 

体力:4 知力:4 速度:7 耐久力:4 地位:5 勇気:10 火力:7 技能:5

 

 

 

副官 マイスター

 

マルティニカラーのポルシェ935ターボに変形。大方の出番をアイアンハイドに奪われてしまっているがやるときはしっかり部下をまとめてくれる気のいい副官。シグマによって連れ去られたサイバトロンメンバーの中で外のパトロールに行っていたため難を逃れる。その後は、事態の詳細を掴むべく残ったメンバーと共にセイバートロン星へ向かおうとするが紫の手で幻想郷に到着する。音楽好きで初代アニメでは、他のメンバーが「うるさい」と騒ぐほど大音量で流すブロードキャストのやかましい音楽に、ノリノリで踊ってみせた事がある。クリスマス回では喧嘩をし始めたブロードキャストとサウンドウェーブに代わって音楽を流した。実写一作目で「一番死にそうにないから」という監督の理由でメガトロンに殺されてしまった哀れな人でもある。

 

テックスペック

 

体力:5 知力:9 速度:7 耐久力:7 地位:8 勇気:9 火力:5 技能:10

 

 

 

諜報員 リジェ

 

F1カー・リジェJS11に変形。透明化する能力があり、イレギュラー化した際には人里でゼロの援護に回っていたアイリスを人質にとった。故郷セイバートロン星への思い入れが強く、あまり交流を持たない物静かな性格。アニメでは透明化する能力をフルに活用している。

 

テックスペック

 

体力:6 知力:9 速度:7 耐久力:5 地位:7 勇気:5 火力:6 技能:10

 

 

 

攻撃員 ゴング

 

ジープに変形するミニボットメンバー。自称「怪力ゴング様」と名乗るように小柄な割にはその怪力でデストロンメンバーに対して善戦しているときもある。幻想郷においてはイレギュラー化時ゼロをフルボッコにしていた。その後は、ショックウェーブのミサイル攻撃で諦めかけていたメンバーたちを一喝した。

 

テックスペック

 

体力:9 知力:3 速度:4 耐久力:9 地位:5 勇気:10 火力:1 技能:4

 

 

 

戦士 パワーグライド

 

A-10サンダーボルトⅡ対地攻撃機に変形するミニボットのメンバー。エアーボットが誕生するまではサイバトロンの中で数少ない空中戦力だった(序盤はみんな飛んでたじゃんと言ってはいけません)。VAVAのライドアーマーに攻撃したが呆気なくやられてしまう。初代アニメではムーンレーサーという恋人がいるのだが・・・・・・・・

 

テックスペック

 

体力:3 知力:7 速度:8 耐久力:7 地位:5 勇気:8 火力:6 技能:9

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダイノボット部隊

 

サイバトロン基地で発見した恐竜の化石をヒントに新戦力として製作されたトランスフォーマー。

最初に作られたのはグリムロック、スラージ、スラッグの3人で、その後スワープとスナールを含めて5体が製作された。一般のサイバトロン戦士と異なり、コンボイに反逆できないようプログラムがなされており、初代アニメ序盤で彼らを利用してコンボイを倒そうとしてその事実に気付いたスタースクリームが「サイバトロンどもの奴隷」と表現した。

ロボットモードよりも恐竜モードの方が強く、デストロンのフレンジーにトラウマを植え付けた。しかし、合体戦士には敵わない。彼らメインの回は大活躍しており、ザ・ムービー、2010、実写でも大いに貢献した。本作では、地底界に迷い込み、こいしに連れられて地霊殿でペットとして飼われていた。

最近は玩具で合体できるようになり、スラッシュという妹分ができた。ビーストウォーズに同じ名前の人がいると言ってはいけない。

 

 

指揮官 グリムロック

 

ダイノボットのリーダーでティラノサウルスに変形する。ダイノボットの中では知能は比較的に高いがアホの子。初代アニメではよくコンボイに反抗していたが頼めば渋々動いてくれる。武器は、ロボットモードの時は剣、恐竜モード時は固いものを砕く顎とその口から出る火炎放射。

火炎放射はサイバトロン基地のマザーコンピュータを何度も破壊したほどの威力。ザ・ムービーから萌えキャラ属性が追加されたのか2010では恐竜モードでウェイター姿を披露した。何気に宇宙を救ったこともある。カウンターハンター基地ではゼロたちと同行し、彼らの援護に貢献した。

 

テックスペック

 

体力:10 知力:7 速度:3 耐久力:10 地位:9 勇気:10 火力:8 技能:10

 

 

 

 

密林戦士 スラージ

 

ブロントサウルスに変形する。フレンジーにトラウマを植え付けた張本人。主体性が無く強い者に従う為、初代アニメではメガトロンから馬鹿と一蹴される。ダイノボットの中でもグリムロックほどではないが出番は多く、2010ではガルバトロンを蹴り飛ばした。なお、本編ではクリスター・マイマインの殻を噛み砕いてしまった。

 

テックスペック

 

体力:9 知力:3 速度:2 耐久力:10 地位:4 勇気:9 火力:1 技能:5

 

 

 

 

火炎戦士 スラッグ

 

トリケラトプスに変形。本人曰く「何でもかんでも嫌い」らしい。口から炎を吐くことができる上、首のエリマキはビームを反射してしまうらしいが劇中では見られない。

 

テックスペック

 

体力:9 知力:4 速度:3 耐久力:9 地位:4 勇気:7 火力:8 技能:7

 

 

 

 

砂漠戦士 スナール

 

ステゴザウルスに変形。自分の名前をやたら叫んでしゃべる癖があり、ダイノボットにおける空気担当。原語版の口数は少なく陰気で、戦いの中でのみ自分の楽しみを見い出し、機敏さや主体性、協調性に欠けるという設定のせいで他のメンバーよりも活躍が少ない。

 

テックスペック

 

体力:9 知力:6 速度:3 耐久力:9 地位:4 勇気:8 火力:1 技能:4

 

 

 

 

砲撃戦士 スワープ

 

プテラノドンに変形。ダイノボットの中で装甲は薄いが唯一の空中戦力。粗暴で好戦的なダイノボット軍団の中では比較的親しみやすい性格でアニメで初代アニメでは人間キャラであるスパイクたちとセイバートロン星で行動したこともあった。この時の「俺、スワープ、胃袋無くて良かった。」という迷台詞を残した。

 

テックスペック

 

体力:6 知力:6 速度:8 耐久力:9 地位:5 勇気:7 火力:7 技能:7

 

 

 

 

 

 

 

デストロン 

 

 

破壊大帝 メガトロン

 

ワルサーP38という拳銃に変形する荒くれ者のデストロン軍団を纏め上げた知略家にしてサイバトロンを苦しめる破壊大帝。破壊大帝と呼ぶ割には部下の裏切りに関しては寛容でよく裏切るスタースクリームに関しても何度も許している(但し、ザ・ムービーでガルバトロンに転生後は容赦なく処刑にした)。

本作においても得体の知れないVAVAの戦闘力を見て自軍に引き入れ、サウンドウェーブに監視させた後に動き出そうとしたところを始末しようとしたがオクトパルドたちの乱入で失敗に終わっている。その後は、セイバートロン星を制圧したシグマを討伐すべく部下と共に戻るがコンボイの体を乗っ取ったシグマに重傷を負わされ、昏睡状態へと陥る。その後は、サイバトロンの医療班とライト博士の治療でも目を覚まさず、謎の光の力によって目を覚ました。以降は、不服ながらもサイバトロンとデストロンの共同戦線を考える。

 

テックスペック

 

体力:10 知力:10 速度:4 耐久力:8 地位:10 勇気:9 火力:10 技能:9

 

 

 

情報参謀 サウンドウェーブ

 

ラジカセに変形するメガトロンに仕える参謀の一人。常時メガトロンに忠実であるが、忠義者である故か不義な仲間の弱みを握る事を好む。 ザ・ムービーにおいてはビルドロン部隊から「ゴマすりの屑野郎」と言われてた。何気にデストロン軍のエンブレムのモデルになっている。メガトロンを救うべく全員で脱出を試みたもののバイオレンの攻撃によって全員負傷して幻想郷に墜落した。その後は、文句ひとつ言わずにゼロとサイバトロンに協力しているがライバルキャラであるブロードキャストとは相変わらず仲が悪い。

 

テックスペック

 

体力:7.5 知力:9 速度:2 耐久力:6 地位:8 勇気:5 火力:6 技能:10

 

 

 

 

防衛参謀 レーザーウェーブ

 

レーザー銃に変形するメガトロンの忠臣。400万年もセイバートロン星で留守を守っていた苦労人。シグマのセイバートロン星制圧時に捕らえられるが・・・・・・・・

 

テックスペック

 

体力:7 知力:10 速度:2 耐久力:7 地位:7 勇気:8 火力:8 技能:10

 

 

 

 

航空兵 スカイワープ

 

F-15に変形するジェットロン部隊の一人。短距離ならワープする事ができる。初代アニメでは一番最初に目覚めるトランスフォーマーであり、復活して早々メガトロンを先に復活させるという忠誠っぷりを見せる。小さいものや空を飛べないものに対して愉快犯的にからかうのが好きな一面もあるため、カセットロンのフレンジーとはよく喧嘩する。

 

テックスペック

 

体力:7 知力:9 速度:10 耐久力:7 地位:5 勇気:9 火力:8 技能:8

 

 

 

航空兵 サンダークラッカー

 

スカイワープ同様にF-15に変形する。卑屈で事勿れ主義な性格であるが、他のメンバーに比べれば温厚な性格であり、初代アニメでは突飛な言動で喧嘩になったスカイワープとフレンジーをたしなめているシーンがあり、本作でも苛立っていたデストロンメンバーの中で唯一にとりに謝罪した。

 

テックスペック

 

体力:7 知力:4 速度:8 耐久力:7 地位:5 勇気:8 火力:7 技能:7

 

 

 

特殊破壊兵 フレンジー

 

サウンドウェーブに仕えるカセットロンのメンバー。小柄でありながら両腕を変形して繰り出すハンマーアームは地震を起こすほど強力。とある理由でダイノボットがトラウマになる。幻想郷においては紅魔館へ救援に向かったもののドラグーンの昇龍拳を受けてしまう。ある意味でデストロンのマスコット的存在。

 

テックスペック

 

体力:3 知力:5 速度:3 耐久力:6 地位:5 勇気:10 火力:9 技能:6

 

 

 

特殊破壊兵 ランブル

 

フレンジーの色違い。紅魔館への急援の際は咲夜を救出した。フレンジーに比べると出番が少ない。実は海外ではフレンジーが彼で役が逆だった。

 

テックスペック

 

体力:2 知力:5 速度:2 耐久力:9 地位:5 勇気:7 火力:9 技能:5

 

 

 

諜報破壊兵 ジャガー

 

フレンジー同様にサウンドウェーブに仕えるカセットロン。カセットロンの中で一番戦績が悪いが登場頻度は高い。紅魔館への救援の際にサウンドウェーブが繰り出した。ビーストウォーズ メタルスでまさかの再登場を果たした。

 

テックスペック

 

体力:5 知力:8 速度:5 耐久力:6 地位:7 勇気:4 火力:7 技能:10

 

 

 

空中攻撃兵 コンドル

 

コンボイとの戦績が最も高いカセットロン。カセットロンの中ではかなり優秀な方でエネルゴン酔いで戦闘不能になった際にはメガトロンが「あのコンドルまでもが!?」と言ってしまったほど。何気にコンボイの中枢部を破壊したこともある。

 

テックスペック

 

体力:5 知力:6 速度:8 耐久力:5 地位:6 勇気:2 火力:8 技能:9

 

 

 

 

輸送参謀 アストロトレイン

 

機関車とスペースシャトルの二種類に変形するトリプルチェジャー。主に仲間の運搬に利用されるがセイバートロン星脱出時はバイオレンの攻撃により制御不能になり幻想郷に墜落する。その後は、怪我人を運んだりと搭乗しており、カウンターハンター基地では魔理沙とクリフに同行し、全員を基地から脱出させた。

 

テックスペック

 

体力:9 知力:7 速度:10 耐久力:7 地位:6 勇気:7 火力:6 技能:8

 

 

 

 

ビルドロン部隊

 

建設車両に変形するデストロンの陸上部隊で、6体が合体することにより巨人兵 デバスターになる。設定が色々とややこしく初期設定はメガトロンが、地球にて臨時基地で製作した部隊だったのに対して中盤のストーリーのおいて、オメガ・スプリームの回想ではビルドロンは、所属こそはデストロンだがセイバートロン星の優秀な都市建設技術者という設定でしかも彼と親友同士だったがメガトロンに洗脳されたということになっている。玩具の完成度も高くリメイクや再販も結構なお値段。幻想郷に墜落した後はデストロンの中で一番早く釈放され、人里の復旧作業、スペースシップのの建造に取り掛かっている。

 

 

 

建築兵 スクラッパー

 

部隊のリーダー格。ホイールローダーに変形する。設計に秀でているが、謙虚な性格でデバスターに合体する際には右脚に変形する。アメコミではなんと戦死してしまい、似ていたトランスフォーマーを代わりにリペイントして事なきを得たらしい。

 

テックスペック

 

体力:7 知力:7 速度:3 耐久力:6 地位:4 勇気:4 火力:2 技能:8

 

 

 

衛生兵 グレン

 

副官ポジションでクレーン車に変形する。精密作業を得意とし、その腕はメガトロンやホイルジャックが認めるほどの腕前。部隊の中では主にリペア・改造を担当、デバスターに合体する際には頭から肩にかけての部分に変形する。腕前に反してこだわりが強く作業が遅れてしまうことがある。サウンドウェーブを「ゴマすりの屑野郎」と言った張本人。

 

テックスペック

 

体力:8 知力:9 速度:3 耐久力:6 地位:4 勇気:5 火力:5 技能:10

 

 

 

破壊兵ボーンクラッシャー

 

ブルドーザーに変形し、スカベンジャーと共に採掘を担当。デバスターに合体する際には左腕に変形自分が建物を取り壊す様子を味方に見せつけるのが好きで、取り壊しを芸術と考えているがメンバーの中では仲間意識が結構強い。、

 

テックスペック

 

体力:8 知力:2 速度:1 耐久力:8 地位:3 勇気:7 火力:6 技能:5

 

 

 

採掘兵スカベンジャー

 

装軌式ショベルカーに変形、デバスターに変形する際には右腕に変形する。高性能の探知センサーを備えているが不運の持ち主で、初代アニメにおいてデバスターに合体する際にダイノボットに隙を突かれて集中攻撃を受けたり、メカの不調の為にミックスマスターから修理を受けていたところをサイバトロンに見つかりメガトロンに怒られるなど・・・・・とにかく不運な出来事が多い。

 

テックスペック

 

体力:6 知力:2 速度:3 耐久力:6 地位:4 勇気:9 火力:6 技能:7

 

 

 

偽装兵 ミックスマスター

 

ミキサー車に変形、デバスターの左脚を担当する。ミキサーの中に特殊物質が入っており、それで鉱石やサイバトロン等を溶かし鉄を精製することや酸の調合が可能だが、それを危なく感じる仲間も少なくない。

 

テックスペック

 

体力:6 知力:5 速度:2 耐久力:7 地位:3 勇気:5 火力:6 技能:9

 

 

 

輸送兵 ロングハウル

 

ダンプトラックに変形し、デバスターの胴体を担当する。ダンプトラック故に廃材や資材の運搬を担当するが後方支援が主な仕事であるせいで不満を持っており初代アニメで一度「まったく、アレ持って来い、コレ持って来いだ。いくらダンプトラックだからって限界ってもんがあるんだぞ!」と文句を言うシーンがある。

 

テックスペック

 

体力:9 知力:5 速度:2 耐久力:8 地位:4 勇気:8 火力:7 技能:4

 

 

 

巨人兵 デバスター

 

ビルドロン部隊が合体して誕生する巨人兵。初代アニメでは大きさの概念を無視してスカイツリーぐらいあるのかと言えるぐらいのデカさになったりと初代のカオスさを象徴している。パワーは六体が合体したことにより強力であるが六体の統一された部分のみが頭脳であるため知能は異常に低く、サイバトロンにコントロールされたこともある。目の部分がゴーグルになったり普通の目になったりとややこしい。本作では未登場。

 

テックスペック

 

体力:10 知力:2 速度:1 耐久力:9 地位:6 勇気:10 火力:8 技能:4

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

敵側

 

 

最凶総司令官 シグマコンボイ

 

史上最凶のイレギュラー シグマがサイバトロン総司令官 コンボイの体を乗っ取った姿。時系列的におそらく「X5」にシグマと同一人物。G1コンボイの顔にシグマ同様の傷があり、腕と足にスパイク付きのリング、X1時代のマントを着用している。最初の頃は、コンボイとして行動していたがセイバートロン星制圧後は、コンボイを演じる傍ら、ゼロを倒すべく過去に戦死した部下たちを復活させて幻想郷に送り込む。胸部にはサイバトロンのリーダーの証である「マトリクス」を格納しているが悪影響があるのかどうかは不明。肩のサイバトロンのエンブレムがシグマのものに変化している。

 

テックスペック

 

体力:10 知力:10 速度:8 耐久力:10 地位:10 勇気:10 火力:9 技能:10

 

 

 

VAVA

 

元A級ハンター。時系列は「X3」後であるが外見はイレハン基準になっている。ゼロを倒すべく動こうとするが肝心なところでシグマに呼び戻されて不満を抱えている。漫画版同様にバーボンを飲んでいるらしい。幻想郷と外の世界においてはオリジナルのライドアーマーを使用していた。

 

テックスペック

 

体力:6 知力:6 速度:7 耐久力:5 地位:7 勇気:8 火力:8 技能:8

 

 

 

 

航空参謀 スタースクリーム

 

元デストロンの航空参謀。メガトロンがシグマに敗北したのを機に彼に寝返った。元々メガトロンを出し抜いてニューリーダーに成り上がろうとしていたため、以降はデストロンを仕切る役割を与えられる。何故かベルカナに惚れられてしまい、彼女から逃げるのが日課になってしまっている(玩具に付く漫画で展開されているレジェンズの世界ではルナ・クローバーというウーマンデストロンに惚れられて逃げ回っているので異常な相手にはモテる模様)。キスされたときは、気絶するほど。ザ・ムービーでは重傷のメガトロンを同僚諸共宇宙へと投棄し、念願の破壊大帝へとなるが就任式直後、ガルバトロンとなった彼に処刑される。その後は幽霊になり色々とやらかし、コラボ先では使徒と融合した。

 

テックスペック

 

体力:7 知力:9 速度:10 耐久力:7 地位:9 勇気:9 火力:8 技能:8

 

 

 

科学参謀 ショックウェーブ

 

シグマによりカウンターハンターのリーダーに任命されたデストロン兵士。ショックというのが口癖でエイリアンタンクに変形する。シグマを絶対とし、彼の命令によりゼロのいる幻想郷への攻撃を指揮、紅魔館を単独で奇襲した上に実験素材としてレミリアを誘拐する。シグマタワー壊滅後は、エネルゲン爆弾を幻想郷に落とすと作戦準備を行おうとするがゼロたちが基地に侵入したため、自らのボディを強化、ショック・タンクとして立ちはだかる。最初はその圧倒的パワーでゼロたちを窮地に追いやるものの、アイアンハイドの妨害、ゼロに弱点を見抜かれたことによって敗れる。

その正体は、ベルカナによって強化改造を施されたレーザーウェーブ。記憶を一度削除されたため、メガトロンを見ても何とも思わなかったようだがゼロたちに敗北後に戻る。シグマの部下だった頃に「ダイノベース」、「タイムブリッジ」というものを開発していたようだがどの様なものかは不明。ゼロたちに回収された後はラチェットらに修理され、メガトロンの元へと戻りスペースシップの製作に参加する。

 

外見は、初代レーザーウェーブから「超ロボット生命体 トランスフォーマープライム」に登場するショックウェーブに変化している。

 

テックスペック

 

体力:9 知力:10 速度:3 耐久力:8 地位:8 勇気:9 火力:10 技能:10

 

 

 

ベルカナ

 

「ロックマンX2 ソウルイレイザー」のイレイズ事件を引き起こした黒幕。シグマの手によって復活させられ、その直後にあったスタースクリームに一目惚れする。性格に関しては原作とあまり変わりないがスタースクリームに対しては猛アプローチをしており、当の本人を恐怖のどん底へと叩き落していた。本人によると運命的出会いだったらしい。記憶が戻って離反したショックウェーブに代わって科学分野を担当する。セイバートロン星で何やら新しい開発をしているようだが部屋にはスタースクリームの写真がビッチリ貼られている。

 

テックスペック

 

体力:5 知力:10 速度:5 耐久力:6 地位:7 勇気:7 火力:4 技能:10

 

 

 

ダブル

 

「X4」に登場するボス。体が液体金属にできており、姿を変える事ができる。月に潜入している模様。

 

テックスペック

 

体力:6 知力:5 速度:7 耐久力:7 地位:4 勇気:8 火力:7 技能:7

 

 

 

 

カウンターハンター

 

アジール

 

「X2」に登場したカウンターハンターにおける切り込み隊長担当。地底界に向かったようだがイエローデビルに返り討ちにあったらしく負傷して基地に戻ってきた。ゼロ&アイリス戦においては腕を四本追加したアシュラジールなる形態で挑んだがゼロの技量には敵わず呆気なく敗北する。

 

テックスペック

 

体力:5 知力:7 速度:8 耐久力:4 地位:6 勇気:8 火力:5 技能:6

 

 

 

バイオレン

 

カウンターハンターの中ではショックウェーブを除けば一番高い。幻想郷においては早苗と交戦、優位に進めるがダイノボットの乱入により基地まで飛ばされてしまうという失態を犯した。その後基地でグリムロックにリベンジを挑んだものの強化しても全く敵わず、最後は天井に投げ飛ばされて棘に体を貫かれて死亡した。

 

テックスペック

 

体力:9 知力:2 速度:2 耐久力:9 地位:5 勇気:8 火力:5 技能:3

 

 

 

 

 

 

シグマタワー ボス

 

幻想郷に送り込まれたイレギュラー。

 

 

緑林の小悪魔 ワイヤー・ヘチマール

 

X2に登場したイレギュラー。マシュラームと共に送り込まれた後、近くにひまわり畑でヒーローごっこをしていたところを幽香に目撃され、タワーに逃げ込んだものの呆気なく落城し、土下座して降伏した。

 

テックスペック

 

体力:4 知力:2 速度:6 耐久力:3 地位:2 勇気:5 火力:4 技能:3

 

 

 

廃墟の小悪魔 スプリット・マシュラーム

 

X4に登場したキャラ。ヘチマールとヒーローごっこしていたが幽香に発見され、震えながら土下座謝罪した。メガトロンたちがセイバートロン星に戻った時も現れたがサウンドウェーブに返り討ちにされて逃げ帰った。

 

テックスペック

 

体力:4 知力:2 速度:7 耐久力:3 地位:2 勇気:5 火力:4 技能:3

 

 

 

灼熱のオイルタンク バーニン・ナウマンダー

 

Xに登場した元第4陸上部隊隊長。相手をした魔理沙から「大デブ豚野郎」と呼ばれて激怒するが返り討ちにあう。

本作で最も早く死亡したキャラ。

 

テックスペック

 

体力:8 知力:4 速度:2 耐久力:6 地位:4 勇気:7 火力:8 技能:4

 

 

 

ヒートナックルチャンピオン フレイム・スタッガー

 

X2に登場した元第17精鋭部隊所属の特A級ハンター。ナウマンダーの攻撃に巻き込まれて呆気なく死亡。

 

テックスペック

 

体力:7 知力:6 速度:5 耐久力:6 地位:4 勇気:7 火力:7 技能:5

 

 

 

白銀の雪男 フローズン・バッファリオ

 

X3に登場するバッファロー型レプリロイド。シグマが送り込んだ割には大人しい方でタワーの外でチルノたちの遊び相手になっていた(チルノ曰く「いい奴」)。自分が再びイレギュラー化するのを恐れ、現場に現れた霊夢に自分を処分するように懇願するが彼女は本質を見抜いており、処分せずに動きを封じるだけで済ませた。その後は、サイバトロンに回収されて博麗神社にいる模様。

 

テックスペック

 

体力:7 知力:6 速度:5 耐久力:7 地位:4 勇気:8 火力:3 技能:5

 

 

 

雪原の皇帝 アイシー・ペンギーゴ

 

Xに登場する元13極地部隊所属の特A級ハンター。シグマタワーに待機していたが霊夢に呆気なく倒される。

 

テックスペック

 

体力:5 知力:6 速度:7 耐久力:4 地位:4 勇気:7 火力:4 技能:5

 

 

 

極北の暴れん坊 フロスト・キバトドス

 

X4に登場する元レプリフォース陸軍所属のトド型レプリロイド。暴れることしか考えておらず博麗神社を氷漬けにした犯人。霊夢にペンギーゴ諸共倒される。

 

テックスペック

 

体力:8 知力:3 速度:2 耐久力:8 地位:4 勇気:7 火力:5 技能:6

 

 

 

幽林の妖撃手 スティング・カメリーオ

 

Xに登場する元第9特殊部隊副隊長。迷いの竹林でてゐを捕まえようとするが早苗に妨害され、彼女の昇龍拳で下あごを破壊されて捕虜になる。その後、彼女らの目の前に現れたバイオレンに助けを乞うが用済みとして始末される。

 

テックスペック

 

体力:3 知力:8 速度:6 耐久力:3 地位:4 勇気:4 火力:6 技能:9

 

 

 

地底のバーバリアン スクリュー・マサイダー

 

X3に登場するサイ型レプリロイド。迷いの竹林で慧音と妹紅を襲うが彼女らによって動きを封じられる。本作で唯一主力メンバーで相手をしていないキャラ。

 

テックスペック

 

体力:6 知力:5 速度:4 耐久力:7 地位:4 勇気:6 火力:5 技能:8

 

 

 

水晶の魔術師 クリスター・マイマイン

 

X2に登場したカタツムリ型レプリロイド。永遠亭組を捕獲し、アジールの命令で転送しようとするがサイバトロンの乱入で失敗。脱出を試みるものの落とした殻をスラージに噛み砕かれ、妹紅から「ナメクジ」と言われてしまい、柱の男の一人のような泣き方をして捕まる。ゲーム好きなのか待機中は「ロックマンXサイバーミッション」「ロックマンX3」をプレイしていた。

 

テックスペック

 

体力:4 知力:5 速度:3 耐久力:7 地位:4 勇気:4 火力:3 技能:5

 

 

 

 

密林のゲリラコマンダー ウェブ・スパイダス

 

X4に登場した元ゼロの部下で元レプリフォース ゲリラ部隊隊長。早苗が乗り込んだシグマタワーについていたがシグマウィルスによりイレギュラー化の悪化による暴走で自殺した。

 

テックスペック

 

体力:4 知力:8 速度:4 耐久力:5 地位:6 勇気:7 火力:3 技能:8

 

 

 

夢の島の堕天使 メタモル・モスミーノス

 

X2に登場したミノガ型レプリロイド。人里近くのシグマタワーに待機していたがゼロとアイリスを相手に敗北する。なお、本作では成体の状態で現れた。

 

テックスペック

 

体力:4 知力:6 速度:6 耐久力:3 地位:4 勇気:6 火力:7 技能:6

 

 

 

紅のアサッシン マグネ・ヒャクレッガー

 

X2に登場する元第0特殊部隊所属の特A級ハンター。モスミーノスと共にゼロを相手にするが敗北する。

 

テックスペック

 

体力:4 知力:8 速度:9 耐久力:3 地位:5 勇気:7 火力:5 技能:8

 

 

 

影の飛忍 エクスプローズ・ホーネック

 

X3で登場する元第0特殊部隊副隊長でゼロの元副官。妖怪の山で魔理沙を追い込んでいたがホイルジャックの手で捕獲される。

 

テックスペック

 

体力:3 知力:8 速度:5 耐久力:3 地位:4 勇気:7 火力:6 技能:7

 

 

 

エアフォースプリンス スパイラル・ペガシオン

 

元レプリエアーフォース長官。イレギュラー化が最もひどく交戦していたイーグリードを圧倒した。ゼロに対しての憎しみをむき出しにしており、復讐戦とゼロに襲い掛かるがアイリスの姿を見て錯乱し、バンブルたちが回収したハチ型爆弾の山に突入し、重傷を負う。その後、正気に戻りゼロにアイリスを託す。

 

テックスペック

 

体力:6 知力:7 速度:9 耐久力:5 地位:6 勇気:8 火力:5 技能:8

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後は随時更新予定・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 




次回予告 なし
ロックマンXをテレビアニメ化したら序盤はイレハンベースになるんだろうか?

エグゼ、流星はやったのだからやってほしいな・・・・・初代も1~10で(ロクフォルもカウント)。

紫たちのテックスペックは不明としか言いようがないです。

なにしろBAB・・・・・・・グバッ!?


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誕生!ロボットレミリア

G1ファンならおそらく元ネタがわかるはず・・・・・・・・




さて、今回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は朝の霧雨魔法店から物語を始めよう!!

 

 

 

 

霧雨魔法店

 

「うぅ、う~ん・・・・・・・」

 

朝日が部屋の中を差す中魔理沙は眠く思いながらも起き上がる。ここ数日、あまり落ち着いて眠ることができなくなったからだ。

 

「・・・・・・・フランの奴にあんなこと言えるわけないもんな・・・・・・」

 

 

 

 

それは数日前の夜に遡る。

 

 

 

 

 

「えっ?レミリアのことフランに黙っておくのか!?」

 

魔理沙は思わず椅子から立ち上がってゼロとアイリスを見る。

 

「現に行方すらわかっていないんだ。そんなことが言えるか?」

 

「だけどよ・・・・・・」

 

「私たちもどうするべきか色々考えてみたんだけど・・・・・姉妹がいなくなるって言うことは辛いことなの。私も経験したことがあるけどフランちゃんにはまだ重すぎるわ。」

 

「・・・・・・アイリスもレプリフォース大戦でカーネルを俺との戦いで失くした経験がある。その時に生まれる感情は悲しみしかない。いくらよく喧嘩していたあの二人とはいえ、そうならないとは言い切れないだろ?」

 

「・・・・・・・」

 

「もし話さなければいけない時になったらちゃんと説明するわ。でも、今は彼女を傷つけないようにするためにも黙っておきましょう。」

 

「・・・・・わかった。私だって他人の面倒見切れるほどお調子者じゃないからな。フランとも霊夢やアリスたちに次いで随分の付き合いだ。けど、隠しきれなくなったときは私から言わせてもらうからな!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・っては言ったけど自信ないな。今日、フランところへ見舞いに行く予定だったからな・・・・・・人里で何か買って誤魔化すしか方法ないぞ・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このとき、魔理沙の不安が的中するとは誰も思ってもみなかった!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Autobots

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

永遠亭

 

ここは、フランたちが入院している永遠亭。

 

「ねえ~、いつになったらお姉さまに会えるの?」

 

フランは永琳の検診を受けながら聞く。

 

「いいから、貴方は大人しく寝てなさい。あまり焦っていると身体が万全に戻らないわよ。」

 

永琳はフランの問いを無視して彼女をベッドに寝かせる。その態度にフランは不満のようだった。

 

「もう大丈夫だよ!もう、体も痛くないし、ちゃんと体も動くしもう寝なくても・・・・・・」

 

「・・・・・フラン、貴方の能力は元々極めて危険なものなの。体が万全じゃない状態でうっかり使ってみなさい?間違って友達にやって取り返しのつかないことになるでしょ?」

 

「うっ・・・・・・・・」

 

「私がいいって言うまでは、出ちゃダメよ。」

 

永琳はフランの頭を撫でると外で待機している鈴仙に声を掛ける。

 

「優曇華、これから人里に薬届けるから調合した薬を外に出しておいて。」

 

「あっ、はい。分かりました師匠。」

 

「それと今日は、サイバトロンが手伝ってくれるから。ついでに買い物も済ませておくわよ。」

 

そう言いながら二人は病室から出て行った。

 

「・・・・・・・・絶対に怪しい。こうなったら意地でも外に出てみせるもん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

さあ、脱走の開始だ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Autobots

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よいしょっと・・・・・」

 

ここは永遠亭の薬品庫。ここに調合し終えた薬を保管し定期的に人里に提供しているのだ。鈴仙は永琳の指示で薬瓶と壺を運び出していた。

 

「・・・・・・・よし。」

 

そこへフランが忍び込み薬壺をいくつか覗いて自分に丁度ピッタシのツボを見つける。

 

「ここに隠れて・・・・・・」

 

フランは持っていく壺とすり替えると壺の中に隠れ、見つからないように蓋をする。

 

「ふう、後はこの壺で終わりね。」

 

鈴仙は、何も気づかないままフランの入った壺を運んでいく。

 

 

 

 

永遠亭の外では、てゐが薬を見張っていた。

 

「ふあぁ・・・・・・あの日以降から夜、何か来ると思って眠れなくなってしまった・・・・・」

 

欠伸をしながら嘆くてゐを他所に鈴仙はフランの入っている壺を他の壺と一緒に並べた。

 

「てゐ、もうすぐ迎えが来るんだから。ちゃんと手伝ってよ!」

 

「ふあぁ・・・・・・人のことも知らないで・・・・・わかってる。わかってるから。」

 

2人がそうしていると一台のワゴン車が走ってきた。

 

「お宅が永遠亭かい?」

 

「はい、そうです。」

 

「やれやれ、引き受けたのはいいが随分あるんだな。」

 

ワゴン車が変形してアイアンハイドの姿になる。

 

「あっ・・・・・・」

 

「おっと、この間はそれどころじゃなかったから自己紹介をしなくちゃな。俺はアイアンハイド。サイバトロン戦士の一人だ。」

 

「あっ、はい!私は、鈴仙・優曇華院・イナバと申します!本日はよろしくお願いします!ほら、てゐも!」

 

「ふあぁ・・・・・・・私は、因幡てゐだよ。よろしく~。」

 

自己紹介をしているところで永琳が出てきた。

 

「あら、予定通りに来てくれたのね。」

 

「あぁ、それでこの瓶とか壺を全部積み込むんだな。」

 

「えぇ、あとできれば買い足しも済ませたいんだけどいいかしら?」

 

「ふう・・・・・しょうがない。ただでさえ多いんだから無理やり詰めるほどの量にしないでくれよ。」

 

アイアンハイドはワゴン車に変形し後ろのドアを開ける。

 

「さあ、薬を積んで。」

 

「はい。」

 

「は~い。」

 

フランが混じっているのも気づかずに鈴仙たちは薬の入った壺を積んでいく。

 

「あら?この壺に薬なんて入れてたかしら?」

 

永琳は一瞬フランの入っている壺に違和感を感じる。

 

「おーい、積み終わったんなら早く乗ってくれ。」

 

「えっ・・・・えぇ、わかったわ。」

 

永琳はさっさとドアを閉める。

 

「じゃあ、てゐ。姫様のことお願い。」

 

「は~い、わかりました~。」

 

てゐは欠伸をしながら手を振った。

 

 

その後、病室の見回りに行ったときフランがいないことに気付いててゐの眠気は一気に吹き飛んだという。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Autobots

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

にとりの家

 

一方、ここにとりの家ではある奇妙な実験が行われようとしていた。

 

「よし、ラチェット君。電気を流してくれ。」

 

「あぁ。」

 

ホイルジャックの指示でラチェットは電流を流す。

 

電流が流れた先にあるもの。

 

それは一見にして幼い少女に見える。

 

「ねえねえ、今どのくらい進んでいるの?」

 

そこへバンブルたちがやってくる。

 

「う~む、これでうまく動いてくれればとりあえず第一段階成功なんだがね。」

 

「しかし、本当に作れるのか?レミリアそっくりのロボットを作るなんて・・・・・」

 

ゼロは、雲行きが怪しそうな表情で言う。

 

「なあに、似たようなノウハウはサイバトロンXの反省を生かしているからね。」

 

「でも、あの時のスパイクの親父さんにはびっくりしたもんだね。みんなのスペアパーツを寄せ集めただけであんな化け物作れたんだもん。」

 

「サイバトロンXってどういうものだったの?」

 

「あぁ、今度時間ができたら教えてあげるよ。」

 

「見ろ!動き出したぞ!」

 

イーグリードが指をさすとロボットレミリアの手が動き出した。

 

「やったね!大成功だよ!ほら、目も開いた!」

 

バンブルも驚きの顔で見る。

 

「設計はグラップル君、精密機械はビルドロン、後デザイナーは紅魔館のメイド長十六夜咲夜君に頼んでここまで再現できたもんだよ。」

 

「・・・・・・・ウゥ・・・・」

 

ロボットレミリアが起き上がり歩き始めた。

 

「あっ!歩き出した!」

 

「後はコイツに人工頭脳を搭載してレミリア君のデータをインプットさせれば・・・・・・んん、でもやっぱりつける予定の翼は手を加えた方がいいな・・・・・」

 

「ウ・・・ウゥ!!」

 

ロボットレミリアは、無造作に付近のコンピュータを壊し始める。

 

「手を加えるんだったら早く加えた方がよさそうみたいだ!」

 

「あっ!?こらやめろ!」

 

「ウォォオ!!」

 

ロボットレミリアはうなり声を上げながら疑似グングニルを展開して破壊活動を行う。ホイルジャックは急いで止めようとするがコントロールを受け付けない。

 

「ダメだ!?ゼロ君たちからコピーしたラーニングシステムをそのまんま組み込んだのがまずかった!?」

 

「何!?俺とアイリスの体をメンテナンスしていた時そんな得体の知れないコピーを作っていたのか!?」

 

「面目ない。」

 

「だったら、早くコイツを止めた方がいいぜ!!コイツに行儀・作法って奴を教えてやるぜ!!」

 

クリフたちサイバトロン戦士たちが一斉にロボットレミリアめがけて走る。

 

「ウゥオ!!」

 

ロボットレミリアは、クリフたちに向かってレーザーを展開しつつ、丸弾とリング弾を発射した。

 

「「「うわぁ!?」」」

 

「あれはレミリアのスペルカード“天罰『スターオブダビデ』”!?レミリアのスペルカードも学習しているのか!!」

 

「一応簡単なものはインプットさせておいたからね。」

 

「ウォォオ!!」

 

レミリアの攻撃はさらにヒートアップする!!

 

「おっと!」

 

「危ない!」

 

トレイルブレイカーとアイリスが前に立ってフォースバリアを展開し、弾幕を防ぐ。

 

「サンキュー、トレイルブレイカー。お宅のフォースバリアのおかげで命拾いしたぜ。」

 

「アイリスちゃんもありがとな。だが、こっからは俺たちの仕事だぜ!!」

 

「そうとも!これでも喰らえ!!」

 

サイバトロン戦士たちは一斉にロボットレミリアに向かって攻撃する。

 

「ウ、ウオォ!?」

 

ええーい、さっさとくたばってしまえ!!

「そんな撃ち方じゃダメだ!ここは俺のレーザー砲で・・・・」

 

ワーパスが言いかけたとき光弾がロボットレミリアに命中して倒れる。全員が光弾が飛んできた方角を見るとゼロがバスターを展開していた。

 

「・・・・・・」

 

「ゼロ?」

 

アイリスが心配そうに見る。

 

「・・・・・・やはり、こんなことはよそう。いくらそっくりに作っても所詮は偽物だ。フランのためとは言えレミリアのコピーを作るのは無理だ。」

 

「しかしだね、ゼロ君。このロボットレミリアが完成して咲夜君たちの監視付きで紅魔館にいさせておけば本物のレミリア君が見つかるまでの時間稼ぎになるんだよ。それに彼女の習性を考えればロボットだとバレるリスクも低いし・・・・・・・・」

 

「だからと言って、こんなもの作っていいわけないだろ!!レミリアは俺たちと違って体が機械じゃないんだ!!いくらそっくりに作っても本物のレミリアにはなれない!!こんなもの作ったところでフランの奴が喜ぶわけがないだろ!!」

「「「「・・・・・・・」」」」

 

「ゼロ、落ち着いて。」

 

「・・・・・すまない。少し言い過ぎた。」

 

ゼロは、謝ると外へ出ていく。

 

「ゼロ!」

 

「あぁ、ちょっと待って!オイラも行くよ!!」

 

追いかけるようにしてアイリスとバンブルも出ていく。

 

「・・・・・・・なあ、ホイルジャック。このロボットレミリアの製作はもう少し考えた方がいいんじゃないか?ゼロの言う通り行方が分からなくなった彼女は人間と同じように体に血が流れているんだ。それに偽物だとバレたときの妹の気持ちを考えれば納得も行く。」

 

「俺もそのことについては賛成だ。レプリロイドもコピーは作れるがメモリーまで完全に再現できるわけじゃない。作ったところでもうそれはもう別人みたいなものなんだ。」

 

ラチェットとイーグリードに言われてホイルジャックは首を傾げる。

 

「う~ん・・・・・・あまり悲しませないように考えたつもりなんだが・・・・尤もなことだ。このロボットレミリアの件はしばらく保留にしておこう。メモリー自身もまだ空っぽだからね。」

 

「そうした方がいい。」

 

ホイルジャックはロボットレミリアを保管カプセルにしまうとスペースシップの製作へと戻って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Autobots

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人里

 

「じゃあ、優曇華は買い足しに行っている間に薬を配達しておいて。」

 

「わかりました。」

 

人里に到着した永琳たちはそれぞれ仕事へと取り掛かっていた。一方、待機しているアイアンハイドの中では

 

「・・・・・・2人ともいなくなった。よぉし・・・・・・」

 

2人がいなくなった隙を見てフランは壺の中から出てくる。彼女は待機しているアイアンハイドに悟られぬように抜け出すと飛び立っていった。

 

「日傘持ってきておいてよかった。でも、どうしようかな・・・・・・紅魔館に戻るときっと見つかるだろうし・・・・・・・そうだ!!ゼロたちのところへ行ってみよう!!確か妖怪の山のにとりの家に行っているって聞いたし。」

 

フランは妖怪の山目指して飛んで行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Autobots

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

にとりの家

 

その頃、にとりの家では

 

「もう少し・・・・・・・・・もう少しで・・・・・・・・・・」

 

クリスター・マイマインだ!

 

彼はスラージによって割れてしまった殻をくっつけ直していた。そして、ようやく原型にまでとどめたのだ

 

「・・・・・・・よし。後はこれを溶接しながらつなぎ合わせれば・・・・・・・」

 

「よう、にとり!!また、遊びに来たぜ!!」

 

そんなところへ箒に乗った魔理沙がやってくる。そして、ふわりと軽い風圧を受けてマイマインの殻は再び崩壊した!!

 

「!?」

 

「ん?あれ、お前確か捕虜の・・・・・」

 

「あァァァんまりだァァアァ~!!!!」

「うおぉ!?」

 

突然泣き出したマイマインに思わず動揺する。

 

「ウオォォォオォォォォォォオオ~!!また殻があぁぁぁ・・・・・・・・」

あまりにも大泣きだったため聞きつけたのかにとりが慌てて入ってくる。

 

「あ~あ・・・・また泣いてるよ。」

 

「にとり!?コイツ、一体どうなってんだよ!?」

 

魔理沙は耳を抑えて聞くがにとりは魔理沙をスルーしてマイマインの方へと行く。

 

「よしよし、また壊れちゃったんだね。よしよし・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「ここだとまた壊れちゃうからね。牢屋の方で大人しくしてようか。」

 

「うわあああ~ああ!!」

 

にとりに連れられながらその場を去って行くマイマイン。その光景を魔理沙はきょとんとした顔で眺めていた。

 

 

 

そして、ここは牢屋。

 

「また時間になったらエネルギー持ってきてあげるからね。」

 

にとりが去った後もマイマインは泣き続けていた。

 

「うぅ・・・・・・・これで何回目なんだ・・・・・・・何度くっつけ直しても邪魔が入って崩壊してしまう・・・・・」

 

 

 

マイマインはにとりが鍵を閉め忘れたのを利用してこっそり脱走を開始した!!

 

 

 

「基地に戻れば元通りに直せる・・・・・・そうすれば・・・・・・」

 

マイマインはロボットレミリアがしまわれた部屋に辿り着く。サイバトロンの大半が外に出て行ってしまったため中の警備はザルだった。

 

「えっと・・・・・・このコンピュータはどう操作すればいいんだ?タワーの転送装置と違って複雑だな。」

 

そんな時奇妙なケーブルを見つける。

 

「ん?これは・・・・・・そうか!このケーブルを介して情報をアップロードするのか!」

 

マイマインは、軽い気持ちでケーブルを頭部の接続ユニットにさす。

 

 

しかし、果たしてそうなのだろうか!?

 

 

 

アビビビビビビィイ!?

 

マイマインは数百万ボルトの電流に襲われる!!

 

そして、その電流はロボットレミリアのカプセルへ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う、うぅ・・・・・・・・・」

 

マイマインは意識を取り戻す。

 

だが、目に映ったのは妙な風景だった。

 

「あれ?な、なんで俺があんなところに倒れているんだ?」

 

目の映ったもの、それは倒れている自分だった!

「な、なんで俺がこんなカプセルに閉じ込められているんだ!?おーい!開けてくれ!!もう脱走しないから許してくれ!!」

 

マイマインは、助けを乞うかのようにカプセルを叩く。するとカプセルは勝手に開いた。

 

「ふおっ!?た、助かった・・・・・」

 

マイマインはカプセルから出ると倒れている自分を見る。

 

「おかしいな・・・・・・・俺が倒れているってことは、今の俺は誰なんだ?」

 

 

「おい、向こうがなんか騒がしいぞ?」

「一体何が起きた?」

「やばい!!脱走したことがバレたんだ!?早く逃げろ!!」

 

マイマインはそのまま部屋を後にして行った。

 

そのすぐ後にランボルとサンストリーカーが入ってくる。

 

「おい、アレこの間捕まえた捕虜じゃないのか?」

 

「でも、倒れているぞ。」

 

二人は、倒れているマイマインを見る。そして、ランボルはとんでもないことに気が付く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「た、大変だ!ロボットレミリアがない!!」

 

 

 




次回予告

アイアンハイドだ。

くそ!俺がいない間になんてことになっていやがったんだ!!

ロボットレミリアがフランドールに接触する前に叩かなくては・・・・・・何!?今回の話で俺に乗っていただって!?

こうなったら見つけられる前にロボットレミリアを屑鉄の塊に変えてやるぜ!!


次回、「ロックマンX ゼロの幻想入り」。

「貴方はだあれ?」

もう我慢でけん! 引きずり降ろして細切れにしてやる!!


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貴方はだあれ?

シリアス中心?


シグマの手によって行方を暗ましたレミリア。

 

そのことをフランに打ち明ける事ができないゼロたちはホイルジャックの提案で彼女のそっくりのロボットレミリアを製作するが案の定の暴走、そして、フランを騙す事はできないとゼロは思わず激怒をし周囲は重い空気に晒される。

 

しかし、それも束の間脱走を試みたクリスター・マイマインが謝ってマインド転送装置を誤作動しロボットレミリアの体になって脱走してしまった。

 

その頃、フランは永琳たちの目を盗んで妖怪の山へと向かっていた。

 

 

 

さて、今回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は、にとりの家から少し離れた川で一人座っているゼロから物語を始めよう!

 

 

 

 

妖怪の山

 

「・・・・・・」

 

ゼロは山から流れる川を見ながら黙って座っていた。先ほど怒鳴ったことを気にしているのか石を投げて考え事をしていた。

 

「・・・・・確かにああは言ったが俺自身も一体どうすればいいのかわかっていない。・・・・情けないことを言っちまったな。」

 

自分は戦う事しかできない。そして、その戦いの中ではかつての同僚や意識の残っていたイレギュラーも含まれていた。

 

『・・・・俺はレプリフォースを信じる・・・・。行くぞ!』

 

『教えてやるよ・・・・・始末される側の気持ちをなっ!』

 

『戦ってくれよ!!悪魔のイレギュラーハンター!』

 

『イレギュラー?シマツシテヤルヨ!オクトパルドノヨウニナッ!!』

 

 

 

「・・・・・・俺にはわからない。今までイレギュラーと戦う事しかできなかった俺には。フランとどう向き合っていけば・・・・」

 

「それは、みんな同じだと思うわ。」

 

「ん?」

 

ゼロが後ろを振り向くとそこにはアイリスとバンブルがいた。

 

「アイリス・・・・バンブルも。」

 

「みんなゼロと同じ気持ちさ。オイラ、いくら上手に嘘をつけたとしてもいつかバレちゃうことはわかるんだ。それが姉妹だったらなおさらね。それにうまく偽物作っても姉妹には誤魔化せないものもあるって言うもの。この間ハウンドがホログラムでサンストリーカーに化けてランボルを脅かそうとしたんだけど速攻でバレちゃったしね。ゼロの言っていることは正しいよ。」

 

「ふん・・・・・別に同情しなくてもいい。」

 

「そんなことはないわ。私もあなたの言ったことは正しいと思っているわ。私も兄さんのコピーが作られたとしてもその人を兄さんと呼ぶなんてできないわ・・・・・・」

 

アイリスは暗い顔をして言う。

 

「アイリス。」

 

「ゼロだって同じよ。もし、ゼロが死んでシグマがゼロそっくりのコピーを作ったとしても・・・・・それはゼロでも何でもない。私だってそうでしょ?」

 

「・・・・・」

 

「フランちゃんに本当のことを言ってショックを受けたときはレミリアちゃんの代わりにはなれないけど私たちは私たちで力になってあげましょう。」

 

「・・・・・そうだな。その前に怒鳴ったことについては改めて謝らなくちゃな。」

 

ゼロは立ち上がってにとりの家の方へ戻ろうとする。

 

 

その時だ!

 

 

「おーい!大変だ!!」

 

一台のパトカーが三人のところへと走ってきた。

 

「あれ?プロールだ。一体どうしたんだろ?」

 

三人の目の前に着くとパトカーはプロールへと姿を変える。

 

「どうしたんだい、プロール。」

 

「バンブル、ゼロ、アイリス。この辺でライドチェイサーが走ってこなかったかい?」

 

「ライドチェイサー?いや、俺たちのはにとりの家に置きっぱなしになっているがロックはしてある。」

 

「実は基地にいるランボルとサンストリーカーから連絡があってロボットレミリアが脱走したらしい。」

 

「何だって!?」

 

「でも、おかしいんじゃないんですか?ホイルジャックさんの話だとAIは未完成だって・・・・・・」

 

「それがマインド転送装置が誤作動を起こしてどうやら捕虜のメモリーをインストールしてしまったそうなんだ。現に逃げ出そうとしていた捕虜が機能停止して近くに倒れていたしな。」

 

「ねえ、それってマズいんじゃないの?」

 

「あぁ、間違って人里に逃げて能力を発動させたら大パニックになる。マイスター副官たちが周辺を捜査しているが手掛かりになりそうなものは・・・・・・・・」

 

「悩む前に一刻も早くロボットレミリアを捕まえる方が先だ!手分けして探すぞ!」

 

ゼロたちのロボットレミリアの捜索が開始された!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Flandre

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幽香の花畑

 

一方、ここは妖怪の山の近くにある幽香の花畑。

 

「ゼロとアイリス?あぁ・・・・確か今朝この道を通って河童の家の方へと行ってたわよ。」

 

日傘をさして幽香は訪ねてきたフランに言う。彼女の後ろでは行く宛がなくなったヘチマールとマシュラームが花の世話をしている。

 

「うん、ありがとう。」

 

フランは礼を言うと山の方へと走って行った。

 

「・・・・・あの子、随分と急いでいるようだけどどうしたのかしら?」

 

「お姉ちゃん、雑草抜き終わったよ。」

 

「苗も植え終わったよ。」

 

「ご苦労様・・・・・・・・ってあなたたち泥だらけじゃないの。」

 

幽香は泥だらけになったマシュラームたちを見る。

 

「あっ、大丈夫だよ。後でウルト〇マンごっこで遊んで汚れるから。」

 

「そういう問題じゃないでしょ。」

 

幽香は二人を引っ張って水場で洗う。

 

「全く・・・・・河童からも聞いたけどやっぱり中身は子供なのね。」

 

「「プハッ!ププ・・・・・・・」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Crystar Mymine

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妖怪の山 道中

 

「ひいいぃぃいいい!!!」

 

マイマインは、悲鳴を上げながらライドチェイサーを走らせていた。だが、これは敵に追われているから叫んでいるのではない。

 

「なんで俺の足こんな短いんだよ!?ペダルに届かない!!」

 

入り口にあったライドチェイサーのロックを壊して走らせたのはよかったもののライドチェイサーのハンドル以外まともに動かす事ができずスピードを上げ過ぎて混乱状態に陥っていた。

 

「ひいぃ~ん!!このままだとぶつかって木っ端微塵になってしまう~!!」

 

っと言っている間にマイマインはライドチェイサーを木に激突させ、崖の下へと落ちていく。

 

「ふえぇぇぇええ~!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Autobots

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

にとりの家

 

「まさか脱走するとはね・・・・・・」

 

一回基地へ戻ってきたゼロはホイルジャックと共に空っぽになったカプセルを見て首を傾げる。

 

「基地に戻ってきたときは俺のライドチェイサーもなくなっていた。もしかしたら奴はかなり遠くへ逃げた可能性があるぞ。」

 

「いかんな、もし敵とコンタクトを取ろうとしているとしたら豪いことになるぞ。」

 

「幸い、チェイサーには発信機を取り付けてある。その反応を辿ればなんとかなると思うが・・・・・・」

 

「うむ、パワーグライドとアダムスに頼んで付近を調査してもらおう。」

 

「デストロンには教えないのか?」

 

「元々、吾輩たちがやってしまったことだからね。いくら今手を組んでいるとは言ってもこんなことを敵さんに押し付けちゃいかんよ。」

 

ホイルジャックは、テレトラン2の通信機能を使って二人に呼びかける。

 

「こちら基地のホイルジャック、聞こえるかね?」

 

『はいよ~、こちらパワーグライド~。現在この広~い空をパトロール中。目下異常なし、どうぞ。』

 

「すまないが空から基地から逃げ出した女の子を探してくれ。青みがかった銀髪で見た目が幼い子供だ。見つけ次第すぐに知らせてくれ。」

 

『合点さ。』

 

「さてと次はアダムスに・・・・」

 

その一部始終をデストロンの光学情報兵リフレクターが聞いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リフレクターはすぐにこのことをメガトロンに報告した。

 

「という事は脱走したそのロボットレミリアという奴は能力まで同じように使えるという事か。」

 

「「「仰る通りです。」」」

 

「ラムジェット、ダージ。」

 

メガトロンの指示でラムジェットとダージが来る。

 

「お呼びですかメガトロン様。」

 

「捕虜が入れ替わったロボットがこの基地を脱走した。最悪な場合敵を呼び寄せかねん。見つけ次第破壊しろ。」

 

「「了解「しました。」」

 

ラムジェットとダージは戦闘機へと変形し、基地から飛んで行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Flandre

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妖怪の山 道中

 

幽香の花畑から妖怪の山の中を歩いていたフランは、川に沿って歩いていた。

 

「ゼロたち、何やってんのかな?」

 

フランは、そうやって歩いていると川に何か浮いているのに目が付く。

 

「うん?あれって・・・・・・」

 

フランには見覚えがあった。自分と何となく近い大きさ、見覚えのある服装、そして髪の色・・・・・・・・

 

「お姉様!!」

 

フランは、川に飛び込んでレミリア?を引き上げる。気を失っているのか起きる様子はない。

 

「翼がなくなってる・・・・・・それに体がすごく冷たい。一体どうしちゃったんだろ?」

 

「う、うぅ・・・・・・」

 

レミリアが目を開ける。

 

「お姉様!よかった目が覚めたのね!!」

 

「!?う、うわあぁぁぁぁ!?」

 

レミリア?は、驚いてフランから離れる。

 

「どうしたのお姉様?」

 

「お、俺を壊しに来たな!悪魔の妹め!!」

 

「?」

 

レミリア?が言っていることをフランは理解できなかった。

 

「喰らえ!クリスタルハンター!!」

 

レミリアは、口から何かを吐きだそうとする。

 

 

しかし、なにも起きなかった!!

 

 

 

「・・・・・・・あれ?どうして出ない?早く出ろ!!こんなところで捕まってたまるか!?」

 

「・・・・・お姉様、何やってるの?」

 

「お姉様?ふざけるな!俺はクリスター・マイマインだ!」

 

「?」

 

「あれ?気持ち悪いとか言わないのか?カタツムリの化け物とか、ノロマレプリロイドとか・・・・・・」

 

「・・・・・」

 

「?」

 

フランが川に指をさしたため、マイマインは川で顔を覗いてみる。

 

「・・・・・・・・えっ?」

 

そこに映っていたのは目の前にいる彼女と似た容姿をした少女の顔。

 

 

「・・・・・・・俺?」

 

「貴方って誰なの?お姉様に似ているけど吸血鬼じゃなさそうだし・・・・」

 

「お、俺は・・・・・・」

 

 

その時だ!

 

 

「ラムジェットより、メガトロン様。目的のガキを発見しました。」

 

『よし、奴が遠くへ逃げる前に破壊しろ!!』

 

「了解!」

 

上空からラムジェットが迫る。二人の目の前に辿り着くとロボットモードへと変形し腕についているレーザーライフルをマイマインに向ける。

 

「やっと見つけたぞ、随分手間を掛けさせやがって。」

 

「!!」

 

マイマインは急いで逃げ始める。

 

「おっと、俺から逃げられると思っていやがるのか!」

 

逃げる先にレーザーライフルを撃ちマイマインの足を止める。

 

「あ、あぁ・・・・・・・」

 

「お前が敵に接触したら面倒だからな。さっさとここでくたばってもらうぜ。」

 

「う、うわあぁぁ・・・・・・・」

 

怯えているマイマインを見てフランはいまいち状況がよくわからなかったがどう見てもマイマインが追われていると読めた。

 

「さっさとスクラップになりな!」

 

「くう!」

 

マイマインは目を閉じて頭を押さえる。ラムジェットのレーザーライフルが火を噴こうとしたその時

 

「えい!」

 

フランが炎を纏った剣「レーヴァテイン」でラムジェットの腕を斬り飛ばす。

 

「ぐわぁあ!?このクソガキ!お、俺の腕を!?」

 

いきなりの攻撃にラムジェットは動揺する。

 

「禁忌『フォーオブアカインド』!!」

 

動揺している隙を見てフランはさらにスペルカードを宣言し、マイマインを連れて分身を含めて四手に別れた。

 

「くそ・・・・・・・あのガキ!!」

 

ラムジェットはフランの方を見ると分身が別れ別れになったためどちらを追うべきか戸惑った。

 

「ええい!小癪な手を!!」

 

ラムジェットは戦闘機へと変形し、切断された腕を持つと通信を入れる。

 

「ラムジェットより、メガトロン様。目標を破壊しようとした瞬間思わぬ不意打ちにより負傷しました!目標は四手に別れてなおも逃走中!応援を寄越してください!」

 

『何!?逃がしただと?すぐに別の部隊をそっちに送る。お前は奴らが到着し次第、基地へ戻れ。今は戦力が欠けるのは望ましくないからな。』

 

「はっ!では、応援が到着するまで少し付近を探ります。」

 

ラムジェットは、そう言うと辺りの探索を開始する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)ZERO&Iris

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、ゼロとアイリスは

 

「見ろ、基地から盗まれたライドチェイサーだ。」

 

マイマインが落下した現場へと到着していた。

 

「この様子だとここから落ちたのかしら?」

 

「あるいはな、まだそう遠くへは行っていないはずだ。あたりを探すぞ。」

 

その直後、すぐ近くの茂みがガサガサと揺れる。

 

「「!?」」

 

二人はバスターを構える。すると茂みからフランの分身が出てきた。

 

「フラン!?」

 

「フランちゃん!?」

 

「!!」

 

フランの分身は慌てて反対側の茂みへと逃げようとする。

 

「待て!」

 

ゼロは分身を捕まえるがすぐに違和感を感じる。

 

「!?お前・・・・・フランじゃないのか?」

 

「えっ?」

 

「見ろ、コイツの後ろには小さくてわかりづらいが魔法陣が展開されている。それに・・・・・」

 

ゼロが言いかけたとき、分身はあっという間に消えてしまった。

 

「消えた?」

 

「・・・・どうやら完全な状態じゃないせいであまりにも弱すぎる。俺が掴んだだけで消えるとはな。だが、おそらく、本体であるフランもそう遠くへは行っていないはずだ。」

 

「もしかして永遠亭から逃げてきたんじゃ。」

 

「おそらくな。その辺で倒れているかもしれない。ロボットレミリアもそうだがフランを見つけ出さなきゃな。俺は分身が出てきた方を探す。アイリスは引き続きこの辺を探してくれ。」

 

「わかったわ。」

 

ゼロは、アイリスと別れて分身が出てきた方へと向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Flandre&Crystar Mymine

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妖怪の山 出口

 

「はあ・・・・・はあ・・・・・・」

 

フランは息を荒くして木の下に座っていた。直ぐ近くにはマイマインが震えながらしゃがんでいる。

 

「え、永琳の言う通り・・・・・・・まだ治っていなかったのかな?こんなに早く疲れるなんて。」

 

「・・・・・・・」

 

「・・・・・・マイマインって言うんだよね?」

 

フランは、マイマインを見る。

 

「さっきの攻撃で掠ったみたいだけど大丈・・・・!?」

 

フランは、マイマインの腕を見て驚く。

 

素肌に当たる表皮が一部剥がれ、中のフレームが露出していたのだ。

 

「・・・・・」

 

「あなたもゼロやアイリスお姉ちゃんと同じレプリロイドなの?」

 

「・・・・・・うん。」

 

今まで黙っていたマイマインがようやく口を開いた。

 

「でも、どうしてお姉様そっくりなんだろう?」

 

「さあな。お前の姉貴に似せて作ろうとしていたんじゃないか?シグマ様に捕まっちまったようだからな。」

     

「えっ?」

 

マイマインの一言でフランは唖然とする。

 

「なんだ?知らなかったのか?お前の姉貴、シグマ様に捕まっているんだぞ。」

 

「・・・・・・知らない。」

 

フランは、信じる事ができなかった。

 

「知らない知らない知らない知らない!!知らない、そんなこと!!」

 

「!?」

 

「咲夜だって、美鈴だって、パチェだって、みーんなそんなこと言ってなかったもん!!」

 

「・・・・本当に知らなかったのか?」

 

「・・・・・・私だけ知らなかった。」

 

しゃがんでフランは縮こまる。

 

「なんでみんな教えてくれなかったの?どうして、嘘ついたの?・・・・・・お姉様がいなくなったって。」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・ねえ。」

 

「なんだよ。」

 

「どうしてみんな教えてくれなかったのかな?」

 

「・・・・・・・心配するからじゃない?」

 

「?」

 

「家族ってみんな心配するらしいからな。こんな見た目が可愛い子なら尚更だよ。」

 

マイマインはため息をついて言う。

 

「マイマインは家族がいないの?」

 

「いない。作ってくれた博士のところにいたんだけど失敗作として捨てられたんだ。」

 

「捨てられた。」

 

「本当はカタツムリをモデルにした可愛いレプリロイドを作ろうとしたんだけど作ってみたらかえって気持ち悪いからという理由で。それからはずっと独りぼっちさ。」

 

「・・・・・・寂しくなかったの?」

 

「寂しかったけど誰も相手にしてくれなかった。そんなとき、シグマ様が俺の能力を買ってくれた。初めて人に力を求められてあの時はうれしかったな・・・・・・すぐにイレギュラーハンターにやられたけど。」

 

「・・・・・友達もいないの?」

 

「友達か・・・・・・・・・考えたこともないな。いつも一人だったし、作ろうとしたところで博士みたいに裏切られるのが怖いし・・・・・・」

 

「・・・・・じゃあ、フランが最初の友達でもいいよ?」

 

「・・・・えっ?」

 

マイマインは、フランの方を見る。

 

「フランもね、魔理沙や霊夢たちに会うまでは独りぼっちだったんだ。お姉様からも私の能力を恐れて遠ざけられていたし、話し相手も誰もいない。マイマインと一緒だったんだよ?」

 

「・・・・・・」

 

「でもね、霊夢と魔理沙に会ってから少し変われた気がするの。お姉様とは喧嘩するけど能力が暴走することはなくなったし、相手をしてくれるようになった・・・・・・。友達も増えたし・・・・・・」

 

「?」

 

フランの声が少し震えているのにマイマインは奇妙に感じた。改めて彼女の顔を見ると目から涙が溢れて来ていた。

 

「で・・・・・でも・・・・・・・お姉様がいなくなるなんて考えたことなかったな・・・・・・・いつもすぐ近くにいたし・・・・・おやつの取り合いしたし・・・・・・からかったらやり返したし・・・・・・それに・・・・」

 

「・・・・・・フラン?」

 

「う、うぅう・・・・・・お姉さまに会えなくなるなんて嫌だよ・・・・・・・・もう、悪戯もしないから・・・・・・今までおやつ取ったりしたことも謝るから・・・・・・帰ってきてよ・・・・・・・帰ってきて・・・・・・」

 

フランが泣いているのに同調したのか空から雨が降り出す。雨は彼女の顔に落ちると涙と一緒に地面へと落ちていく。

 

「・・・・・」

 

マイマインはそっとフランの頭を撫でる。レプリロイドとして生まれた自分とは違い、彼女にはかけがえのない家族がいる。自分はイレギュラーとして犯罪に手を染めたけど彼女には止める相手がいた。それを自分たちが奪ったと思うと罪悪感が湧いてきた。今まで感じたことがないにもかかわらずだ。

 

「ごめん・・・・・・・君のお姉さん奪って・・・・・・俺にはどうにもできないけど・・・・・・・ごめん。」

 

「う、うぅう・・・・・・・うぅ・・・・・」

 

そこへゼロが来た。

 

「やっと見つけた・・・・・・分身で探すのが手間取ったが・・・・・」

 

「!?」

 

ゼロはバスターをマイマインに向ける。

 

「そこを動くな!レミリアの振りをしてフランを手招こうとは・・・・イレギュラーにしては味な真似を・・・・」

 

「・・・・・」

 

マイマインは、フランを放すと走り出す。

 

「逃がすか!!」

 

ゼロは、ダークホールドを発動させて動きとめる。そして、目の前に回り手足を斬り落とした。

 

「ぐっ!?」

 

ダークホールドが解除され、マイマインは倒れる。

 

「やっぱりこんなものは作るべきじゃなかったな。フランの目の前では残虐に見えるがここでとどめを・・・・・・」

 

そのとき、フランがゼロの後ろに抱き着いた。

 

「フラン!?」

 

「もういいよ!もう、やらなくていいよ!!」

 

泣きながらゼロに言う。

 

「マイマインは何もやっていないよ!フランのことを騙してもいないし、何も企んでいないし、独りぼっちだったもん!だから・・・・・・・壊さないで・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

ゼロは、セイバーをしまい、フランを抱き上げる。そして、マイマインの方を見る。手足を切断されたのにもかかわらず体を張って逃げようとしていた。

 

「・・・・・・敵に知らせるために脱走したんじゃなかったのか・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

その後、メガトロンの命令で近くを見回りをしていたスカイワープに発見され、マイマインの引き渡しを要求されたがゼロは拒否し、フランと一緒に基地へと戻った。フランは来ていた魔理沙の箒に乗せられて永遠亭に戻され、マイマインはマインド転送装置で元の体に戻されると再び牢屋に入れられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数日後

 

「・・・・・・・」

 

マイマインは、相変わらず自分の殻を直していた。もう、いつでも処分されていいと思っているのか進行度は脱走以前よりもかなり遅くなっていた。

 

「・・・・・・マイマイン・・・・・エネルギー持ってきたよ。」

 

牢屋の外でにとりが心配そうに見る。

 

「・・・・・・ここに置いておくからね。・・・・・・ちゃんと取るんだよ。」

 

にとりはそう言い残すと去って行く。

 

マイマインは、作業を中断するとエネルギーにありつく。じっくりとエネルギーが満たされていくのを味わいながら。

 

「・・・・・・あの子どうしているのかな?」

 

マイマインは、別れたフランのことを何となく思った。しかし、元の体に戻った以上もはや相手にされることはあるまい。そう結論付けるとまた修理に集中し始める。

 

「・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく集中していると牢が開いた音がした。

 

入口の方を見て見るとそこには、見覚えのある顔がいた。

 

「・・・・えっ?」

 

「遊びに来たよ、マイマイン!」

 

 

 

 

 

マイマインの目から涙が出てきた。

 

 

 

 

 




次回予告

霧雨魔理沙だぜ☆!

家にゼロとアイリスが居候してからずいぶん経つんだけどあいつ等もの食わないから一人飯で違和感感じすぎてたまったもんじゃないぜ。

そこでホイルジャックにどうにかならないか頼んでみたんだけど・・・・・・大丈夫なのか?

次回「ロックマンX ゼロの幻想入り」

「初めての食事」

っておい!なんかこのサブタイトルショボ過ぎないか!?

お楽しみに☆!!


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Let's Eating

待たせたな!(待ってねーよと言うツッコミはなしで)


レプリロイド。

 

それは高度な技術により人格を与えられた限りなく人間に近いロボットを呼ぶ。

 

人間に近い思考回路を持つ彼らは、自ら考え物事を処理することができる。しかし、全て人間と同じというわけではなくエネルギーの摂取などは従来のロボットとそう変わらない。

 

今回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は朝の霧雨魔法店から物語を始めよう!

 

 

 

 

 

霧雨魔法店

 

「・・・・・」

 

黙って朝食を摂っている魔理沙。ゼロとアイリスは既にエネルギーを補充し、出かけてしまっている。

 

「・・・・・住んでいるのは三人なのに食事をするのは私だけって・・・・・・なんか寂しいもんだぜ。」

 

思えばいつも作っているのは自分の分だけ。

 

別に食費がかからないからいいかという風に軽く考えていたがいつも自分よりも早く済ませてしまう上に二人が終えた後に一人寂しく食事・・・・・・・・なんか虚しさを感じるようになった。

 

「そう言えばフランの見舞いに行った時も・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロボットレミリア騒動の翌日 

 

永遠亭

 

「ねえ、魔理沙。」

 

見舞いに来ていた魔理沙にベッドで寝ているフランが聞いてくる。

 

「ん?どうしたんだフラン?」

 

「ゼロとアイリスお姉ちゃんって何が好きなの?」

 

「えっ?どういう意味だぜ?」

 

フランの質問に首を傾げる。

 

「もうすぐフラン達も退院するし、紅魔館もバンブルたちが直してくれたそうだからお姉様がいないのは寂しいけどささやかなお食事会でも開きましょって咲夜が言っていたから・・・・・」

 

「あぁ!要は二人がどういう食べ物が好きかってことか!それはいいけどアイツらもバンブルたちと同じでものは食べないぜ。」

 

「えっ!?そうだったの!?」

 

フランは驚いた顔で答えた。

 

「アイツらもロボットだからな。」

 

「そうだったんだ・・・・・・あっ、でもドラグーンが食事していたところ見たことないから納得いくかも。」

 

「まあ、アイツらなら招待されるだけでもうれしく思うぜ。」

 

「残念だったな・・・・・・・・」

 

フランは少しがっかりした顔で言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現在

 

「今日も私よりも先に出かけちまってるし・・・・・・折角三人いるんだからそろって食事って言うのもしてみたいよな・・・・・・」

 

食事を終えて後片付けをする魔理沙は独り言を言いながら考える。何かいい方法はないものだろうか?

 

「・・・・・・・宛てになるかはわからないけどにとりとホイルジャックたちに聞いてみるか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Marisa

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妖怪の山 にとりの家

 

「よお、にとり。宇宙船は順調に出来上がってきているのか。」

 

魔理沙は箒から降りてにとりの家に上がる。中ではサイバトロンやデストロン達が歩き回っており、中にはこの間まで牢に入れられていたマイマインが資材を運んでいる姿までも見られた。奥の部屋に進むとにとりが何やら巨大なロボットのようなものをいじっていた。隣にはゼロの元副官 エクスプローズ・ホーネックが立って手伝っていた。

 

「あっ、魔理沙。いらっしゃい。」

 

にとりはコックピットらしきところから降りてくる。魔理沙はロボットを見ながら言う。

 

「何なんだこのロボットは?」

 

「何って?戦力増強用に改良を加えているキメラちゃんだよ。」

 

「キメラちゃん?」

 

「正確には“ライドアーマーDRA-00 キメラ”です。爆発したカウンターハンター基地跡のデータベースからレーザーウェーブがデータをリカバリーして試作として製作したモノなんですよ。オプションを換装することによって様々な用途に使い分けることができるんですよ。」

 

「へえ・・・・・・・それはすげえことだな。」

 

「本当はレプリフォースが運用していた“ライデン”“イーグル”を造りたかったのですがデータの損傷が激しいという事で今のところはこれをメインに生産するかどうか検討しているんです。」

 

ホーネックは丁寧に魔理沙に教える。

 

「そう言えばゼロとアイリスの奴は?」

 

「あっ、ゼロ隊長でしたらパーセプターさんが作った新武装を試しに守矢の方へ行きましたよ?」

 

「新武装?」

 

「えぇ。隊長は別にいいと仰っていたんですがバスターとセイバーだけだと心細いとパーセプターさんが言うので。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)ZERO&Iris

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

守矢神社

 

「はあっ!」

 

ゼロは、薙刀状の武器を振りながらアイリスに攻撃を行っていた。

 

「くっ!」

 

アイリスはセイバーを展開して受け止めるがゼロはすぐに薙刀を動かしセイバーを弾き飛ばした。

 

「あっ!」

 

薙刀の先端のビーム刃がアイリスの首元に押し付けられる。

 

「はい!そこまでで~す!!」

 

2人の戦いを見ていた早苗は手を叩きながら二人の元へと駆けよってくる。ゼロはそれを聞くと薙刀を戻して尻もちをついたアイリスに手を差し伸べる。

 

「さっきの咄嗟の受け止めは中々だったが、敵がすぐに動くことを予測しなかったのは命取りになるぞ。」

 

「う、うん・・・・・・うまくいったと思ったのにな・・・・・」

 

ゼロの手を握り、立ち上がるアイリスは少し残念そうな顔をしていた。

 

「気にするな。この間の戦いと言い、君はあれだけの敵を相手に俺と戦えたんだ。そう悔やむことはない。」

 

「それはそうだけど・・・・」

 

「でも、ゼロさんの言う通りだと思いますよ。アイリスさん、元々戦闘経験がないのに私や霊夢さんたちに劣らない活躍していたんですから。」

 

「早苗さん・・・・・」

 

「しかし、この新装備・・・・・ドゥルガーグレイブだったか?長距離攻撃には適しているが刃の部分がもう少し長い方が使いやすいな。」

 

ゼロは、薙刀ことDグレイブを見ながらつぶやく。その様子を神社の方で神奈子と諏訪子・・・・そして、データ収集を頼まれたサウンドウェーブが眺めていた。

 

「・・・・・・・ね、ねえ・・・・・・そこのロボットさん・・・・」

 

「・・・・何ダ?今、仕事中ダ。」

 

「・・・・・・その・・・・・・もう少し力を抜いてみたら?なんか重苦しいって言うか・・・・・」

 

「やめときな諏訪子。こういう輩は言われると余計に余計に重苦しくしちゃうから。」

 

「・・・・・・・・奴ノ戦闘データヲ解析シテ、ソノデータヲ基ニ新装備ヲ製作スル。ダカラ、コノ仕事ハ力ガ抜ケナイ。」

 

そう言うとサウンドウェーブは再びゼロを見るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Autobots

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅魔館 

 

一方、ここは紅魔館。

 

「外装はこれでよしと・・・・・・後はこのソーラーシステムを作動させればこの建物の修復と改修は完成と。」

 

紅魔館の修理を主導したサイバトロンのメンバー グラップルは、修理要員かつ建築家でもあるのだ。グラップルがレバーを引くと紅魔館のすぐ脇に備え付けられたソーラーシステムは起動し、早速エネルギーを生成し始めた。

 

「大成功じゃないかグラップル。みるみるエネルギーが生成され始めたぞ。」

 

「あぁ、まさか初代ソーラータワーのノウハウがここで活かされるとはね。」

 

隣にいるホイストと完成に達成感を感じるグラップル。しかし、その更に後方に立っているビルドロンはさっさと戻る作業をしていた。

 

「呑気なもんだぜ。こっちにはまだまだ仕事があるって言うのによ・・・・・」

 

「やめないかボーンクラッシャー。ここで愚痴を言っても仕事は減らないもんだぜ。」

 

愚痴を言うボーンクラッシャーに対してスクラッパーは言う。

 

「それより、次の予定はどうなんだ?」

 

「あぁ、次はスペースシップの建造・・・・・後は博麗神社の地下に巨大な冷凍倉庫を作ってくれだと。」

 

「巨大冷凍倉庫?一体何に使うってんだよ?」

 

「この間の騒ぎで捕まえた牛みたいな奴がいただろ?アイツの住居にするんだとよ。それとなんかしらの倉庫として扱うんだとさ。」

 

「やれやれ・・・・・おい、お二人さんよ!出来上がったもんに感動するのはいいけどそろそろ次の仕事に行かなきゃ日が暮れちまうぜ。」

 

スクラッパーは、グラップルたちに呼びかける。

 

「ん?グラップル、そろそろ次の仕事だ。」

 

「あぁ・・・・・でも、ビルドロンたちと仕事すると妙に不安になるんだよな・・・・・以前、ひどい目に遭ったし。」

 

「それはそうだが今はお互い手を組まなきゃいけない時だから仕方ないさ。」

 

「それもそうだな。」

 

グラップルはクレーン車へ、ホイストはレッカー車に変形して紅魔館を後にして行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

にとりの家

 

「ロボットに食事ができる機能?」

 

パーセプターは、魔理沙の話を聞いて少し驚いていた。

 

「なあ・・・・出来ないのか?」

 

「いや・・・・・・グリムロックたちのような前例はあるけどあれは私たちが一から作ったからね。ゼロや他のレプリロイドたちにそう言う機能をつけるとしたらかなり難しいと思うよ。」

 

パーセプターは、テレトラン2のモニターにゼロの設計データを出す。

 

「この解析データから見て確かにゼロには現在口からエネルギーを摂取する形でかつて消化器官のような痕跡はあるんだ。おそらく、途中で頓挫したのか通常の動力炉に取り換えられているようなんだ。ゼロの製作者は、最初のうちはロボットでも食物からエネルギーが摂取できるように考えていたようだけど効率が悪いと判断して諦めたんだろうね。」

 

「じゃあ、取り付けは無理なのか?」

 

魔理沙は残念そうな顔をする。

 

「フランたちももうすぐ退院して食事会でも開こうって言うからゼロたちにそう言う機能つけられないかって思ったんだけど・・・・・・」

 

「ふん・・・・・・・まあ、私たち超ロボット生命体とはかなり違いがあるからね。」

 

パーセプターは腕を組みながら言う。

 

「ねえねえ、何の話してんの?」

 

そこへバンブルがホイルジャックと共にやってきた。

 

「バンブルか。」

 

「あれ、どうしたの魔理沙?浮かない顔をしてさ。」

 

「実はな・・・・・・・・」

 

魔理沙は事情を説明する。

 

するとホイルジャックの方は興味ありそうに聞いていた。

 

「なるほど・・・・・要は、あの二人に食事が行えるような機能をつけようと・・・・・」

 

「流石に無理だよな?」

 

「いや・・・・・・・物は試しって言うからね。面白そうじゃないか!」

 

ホイルジャックは早速何かの作業に取り掛かろうとする。

 

「魔理沙・・・・・オイラどうなっても知らないよ・・・・・」

 

バンブルは不安そうな顔で魔理沙を見る。

 

「え、えっ!いや・・・・私はそんなつもりで言ったんじゃ・・・・・・・・」

 

ホイルジャックの奇妙な実験が開始された!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)ZERO&Iris

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後 にとりの家

 

「ゼロ、アイリス。今日のオーバーホールは終わったよ。」

 

ラチェットに言われてゼロとアイリスはスリープモードから起動する。

 

「すまないなラチェット。」

 

「なあに、仲間の体調管理も行うのが軍医の務めさ。」

 

「その言葉、ダグラスやライフセーバーに聞かせてやりたいところだ。」

 

「ん・・・・・でも、喉の方に何か違和感が・・・・・」

 

アイリスは少し違和感を感じたのか喉を触っている。

 

「あぁ・・・・・ホイルジャックが新しい回路を作ったって言うから二人に組み込んでみたんだがなんか問題でもあったかな?」

 

「・・・・そう言えば俺もなんか喉の方がいつもと違うような気がするな。」

 

ゼロはそう言いながらいつものようにエネルギーボトルを口にする。

 

「・・・・ブッ!?」

 

何があったのかゼロは口からエネルギーを吐き出した。

 

「ゼロ!?」

 

「な、なんなんだ!?エネルギーが何か・・・・・おかしな感覚を感じたぞ!?」

 

「えっ?そんなことって・・・・・・・・・ブッ!?」

 

同じようにエネルギーボトルからエネルギーを摂取しようとしたアイリスも口から噴き出した。

 

「おいおい!?二人とも大丈夫か!?」

 

二人の様子を見てラチェットは駆け寄る。

 

「ゲホッ、ゲホッ・・・・・・ら、ラチェット・・・・・・ほ、ホイルジャックは・・・・・・どんな性能の回路だって言ってたんだ・・・・・」

 

「いや、私にはちょっと何かを加えたってくらいにしか教えてくれなかったからな。」

 

「ホイルジャックの奴・・・・・・・・俺は愚かアイリスにまでこんなことしやがって・・・・・」

 

「おっ!?どうやら成功のようだね!」

 

そこへ現れたホイルジャックと魔理沙。

 

「ホイルジャック、てめえ・・・・・俺とアイリスに何を組み込みやがった?場合によってはお前でも斬るぞ。」

 

「いやいや、これにはちょっとしたわけがあってね!いや、エネルギーボトルの中身を青汁にすり替えて見たけどどうやら味覚はちゃんと働いているようだ!」

 

「あ、あお?」

 

ホイルジャックの発言にゼロは混乱していた。

 

「悪いなゼロ。どうしてもお前とアイリスに食事ってもんを経験してほしいと思ってな。ホイルジャックに頼んでお前たちの回路をちょっと改造してもらったんだぜ☆」

 

魔理沙は悪戯っぽい顔で言う。

 

「お前な・・・・・・・・・」

 

「で、でも!これで私たちも人間みたいに食事がとれるようになったという事ですよね!?」

 

殺気立たせていたゼロをどうにか治めようとアイリスは言う。

 

「うん、その通りだよ。君たちの前にホーネック君やドラグーン君で実験してみたら思っていたよりも好評だったからね。」

 

「ホーネックやドラグーンまで巻き添えにしていたのか・・・・・・・」

 

「まあ、結果よければすべてよしだよ!!」

 

実験されたことに怒るゼロを他所にホイルジャックと魔理沙は満足そうだった。

 

「とにかく、こんな物騒な回路はとっとと外せ。もし不具合でも起きたらどうするんだ?」

 

「何を言っとるんだね!今日が何の日か忘れたのかね!?」

 

「今日?あぁ、確かフランたちが食事会するって言ってたな。」

 

「お前たちも行くってフランには言っておいたんだぜ。早く行こうぜ☆」

 

「って、だから俺たちレプリロイドは・・・・・・・」

 

「あっ、でもこの機能が追加されたなら大丈夫じゃないかしら?」

 

「アイリスまで何を言っているんだ?」

 

早いとこ元の回路に戻してほしいと思ったゼロは、周りの状況を見て困惑する。

 

「でも、フランちゃんが来てほしいって言うんだから・・・・・・ねっ?」

 

「・・・・・・・・しょうがないか。」

 

ゼロたち一行は再建された紅魔館へと向かった!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅魔館 食堂

 

「準備はこれでよしと。後は・・・・・・」

 

夕方の紅魔館の食堂。厨房から次々と料理を運ぶ咲夜は来るであろう来客のために料理を運んでいた。しかし退院したばかりという事もあっていつもは図書館にいることが多い小悪魔が手伝いに来ていた。

 

「あの咲夜さん、その・・・・退院したばかりなんですからあまり無茶はしない方がいいですよ?いざというときは私や美鈴さんがやるんですから。」

 

「何言ってるのよ。せっかく妹様がやろうって考えたんだから私が一番しっかりしなくちゃダメでしょ。」

 

「ですけど・・・・・・咲夜さんがまた倒れたらこっちも大変なんですよ。」

 

「そこまで無理するつもりはないわ。」

 

そんな話をしている中、霊夢たちが部屋の方へと入ってきた。

 

「咲夜、お邪魔するわよ。」

 

「招待ありがとな。」

 

「本当予定通りに来たわね・・・・・・・あら?ゼロたちも来たの?」

 

霊夢たちと一緒に来たゼロとアイリスを見て咲夜は意外そうな顔をする。

 

「あ、あぁ・・・・・・・邪魔なら邪魔で帰るが。」

 

「いいえ!妹様が来ないんじゃないかって心配していたところだったのよ!妹様、きっと喜ぶわよ!」

 

「・・・・・そ、そうか・・・・・・」

 

 

 

紅魔館での食事会が開始された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「咲夜、アンタの料理相変わらずおいしいわね。」

 

「全くな、こんなうまいもの毎日食えるパチュリーとか美鈴が羨ましいくらいだぜ。」

 

「魔理沙、貴方、私に対して失礼なことを言ってるわよ。」

 

食事会で楽し気な会話をしている中、ゼロは目の前に出された料理に手が付けられずにいた。

 

「・・・・・・(どうすればいいんだ?また、あのアオジルってヤツみたいなとんでもない物だったら・・・・・・・・まさか霊夢たちはそんなものを平気で食べていたのか・・・・弱ったな・・・・・アイリスは普通に食べてるぞ・・・・・・)」

 

「ゼロ・・・・・・どうしたの?食べないの?」

 

そんなゼロの様子を見てフランは心配そうに近寄ってくる。

 

「い、いや・・・・・・・その・・・・・」

 

「もしかして嫌いだった?」

 

「・・・・・・・」

 

「嫌だったら咲夜に頼んで別なものを出してもらうように頼むけど・・・・・・」

 

「・・・・・(くっ!止むを得ん。フランの奴を悲しませるわけにはいかん。こうなったらダメもとで食うしかない!!)」

 

ゼロは思い切って料理を口へ放り込んだ。

 

「・・・・・・・」

 

「どう?おいしい?」

 

ゼロは、しばらく噛みながら沈黙していたが青汁のような感覚はなかった。

 

「・・・・・・」

 

「あれ?もしかして気に入らなかった?」

 

「・・・・・フラン。」

 

「ん?」

 

「この料理ってアオジルみたいな物じゃないんだな。あれとは別の感覚を感じたがずっとマシに思える。」

 

「青汁?」

 

「・・・・・・お前の言葉で言うんならこれが“おいしい”って言う事なのかもしれんな。」

 

「本当?気に入った?」

 

「あぁ。」

 

「わあ!!よかった!実はね、これフランも一緒に手伝って作ったんだ!」

 

「そうなのか?」

 

「うん!ゼロたちも来るって魔理沙がこっそり教えてくれたから。」

 

「・・・・・そうか。ありがとうな。」

 

ゼロはフランのことを優しく撫でた。フランの方も褒められたのが嬉しかったようである。

 

「ゼロ、こっちのケーキも一緒に食べましょう。」

 

「あぁ・・・・・今度はどんな味がするのか・・・・・・」

 

 

ゼロの初めての食事会はまだまだ続く・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後日の朝 霧雨魔法店

 

「・・・・・・・・・」

 

魔理沙はテーブルの上に置いてあるある物を見て顔を青くしていた。すぐ傍ではだいぶ慣れてきたのかゼロとアイリスが朝食を一緒に取っている。

 

「ん?どうした魔理沙。具合でも悪いのか?」

 

「・・・・・・・なあ、2人とも。」

 

魔理沙は器に乗っている物に指をさしながら言う。

 

「これ・・・・・・・どこで見つけたんだ?」

 

「えっ?魔理沙さんの部屋を掃除していた時に籠に入っていたものだから今日の朝食に・・・・・・・・」

 

「毒キノコを入れるなよぉ!?私を殺す気か!?」

 

「「?」」

 

皿の上にあるもの。

 

それは魔理沙が魔法薬の実験のために採取してきた毒キノコだった。

 

尤もゼロたちにとっては毒など関係ないのだが。

 

「でも、お前。さっきまで普通に食ってたじゃないか。」

 

「いやいやいや!!お前たちが普通に食っているの見たら普通食うだろ!?うっ!?」

 

魔理沙は腹を押さえて倒れる。

 

「お、おい・・・・・魔理沙?」

 

「魔理沙さん?」

 

急に倒れてしまった魔理沙を揺さぶるゼロたち。

 

「大変よ、ゼロ!魔理沙さんが弱ってるわ!!」

 

「なんだとっ!?一体何があったって言うんだ!?」

 

(お前たちのせいだよ・・・・・・・・)

 

 

 

 

 

その後、魔理沙は永遠亭に運び込まれどうにか一命を取り留めた。

 

しばらくキノコを見たくなくなったそうだが。

 

 




次回・・・・・・・・・シグマが再び動く?


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月への侵略その1

X4のシナリオから。




20XX年

 

トランスフォーマーたちの故郷 セイバートロン星は、凶悪なイレギュラー シグマの手によって支配された。シグマは、正義のサイバトロンのリーダー コンボイの体を乗っ取り、サイバトロン、デストロンの掌握へと乗り出し、さらにその魔の手をあちこちに伸ばそうとしていた。

 

しかし、その手始めとして行った幻想郷への攻撃はイレギュラーハンター ゼロとそこの住民たち、そして、サイバトロン、デストロン達の活躍により阻止されたのであった。

 

 

 

さて、今回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は、新たな活動を開始したシグマたちから物語を始めよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セイバートロン星 ???

 

セイバートロン星にあるベルカナの研究室。

 

そこでベルカナは、何をしているというのだろうか?

 

「さあ、出てらっしゃい。お仕事の時間よ。」

 

ベルカナは、培養カプセルの一つを開き、中の溶液を抜き出す。

 

「・・・・・・・」

 

「うん・・・・・・・すっかり魅力的になったわ。どうやらすっかり馴染んだ様ね。」

 

ベルカナはカプセルから出た何かを見て嬉しそうに言う。

 

「いい?あなたにはこれから月への侵攻作戦を指揮してもらうわ。侵攻後はまた、私に連絡してちょうだい。」

 

ベルカナは手招きをすると複数の人影が彼女の目の前に現れる。

 

「これがあなたの忠実な部下たちよ。他のイレギュラーたちは先に送り込むけどその後はあなたに指揮を任せるわ。」

 

「・・・・・・・・」

 

「じゃあ、早く着替えて転送装置の方へ向かいなさい。そこのあなた、この子の着替えを手伝ってあげて。」

 

「はっ、畏まりましたベルカナ様。」

 

マントを羽織った人影の一人がその何かを連れてその場を後にして行った。

 

「他の者たちも準備をなさい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月 

 

ここは月。

 

月の民と月の兎が住んでおり、穢れのない世界で非常に高度な文明を発展させている。

 

しかし、この世界が間もなくシグマの手に堕ちるとはまだ誰も気づくはずなどなかった!

 

そして、その月の使者のリーダーである綿月姉妹の屋敷では平和なことをいいことに護衛の玉兎が訓練を怠けていた。

 

「それでさ・・・・・それでね・・・・」

 

「クスクス・・・・・・」

 

玉兎たちは楽しげに会話をしていた・・・・・・・がっ!

 

「それでなんていうか・・・・・・・・・」

 

「貴方たち随分暇そうね?」

 

「「「!?」」」

 

突然の背後の殺気に背筋をゾッとさせる。ゆっくり後ろを振り向くとそこには不機嫌そうな顔をした綿月姉妹の一人 綿月 依姫が腕を組んで立っていた。

 

「よ、依姫様・・・・・・・」

 

「今日の稽古はもう終わったのかしら?それとも・・・・・・」

 

依姫の言葉に玉兎たちは顔から冷や汗を流す。

 

(こ・・・・・・殺される・・・・・・みんな殺される(別の意味で(^O^))・・・・・・)

 

「その様子だと終わっていないようね・・・・・・・」

 

「「「「す、すみませんでした!!!」」」」

 

玉兎たちは一斉に走ってクモの子を散らすかのように逃げ出して行った。

 

「あっ!待ちなさい!!」

 

依姫は急いで捕まえようとする。

 

「依姫様、報告書の提出を持ってきましたデシ。」

 

後ろからの声に依姫は足を止める。声がした方に首を傾けるとそこには他の玉兎とは少し違った小太りの兎が書類を持っていた。

 

「双月。また、貴方がまとめてきたの?」

 

「先輩たちも忙しいデシ。後輩の私がまとめて提出するのは当たり前デシ。」

 

「全く・・・・・お疲れ様。でも、あんまり無茶な扱いしたら私に報告しなさい。少しお灸を据えてあげるから。」

 

依姫はそう言いながら書類を受け取る。

 

「先輩たちも今日の稽古は終わっているデシ。」

 

「そう、じゃあ。後で全員私の部屋に来なさいと伝えておいて。」

 

「わかったデシ。」

 

双月はそう言いながら元来た道を戻って行った。

 

「あの子のこと随分可愛がっているんじゃない?」

 

「あっ、お姉様。」

 

後ろからクスクスと笑い声が聞こえたと思って後ろを向くと案の定、姉の豊姫がいた。

 

「貴方もたまには息抜きしなさいな。」

 

「そんなこと言ってたら毎日が息抜きになっちゃいますよ。」

 

豊姫の言葉に依姫は呆れたように答える。

 

「それに日頃から訓練をしていないと以前のように地上の者たちが攻めてきたときに対応ができなくなりますし上からしっかりしていなければ・・・・・・・」

 

「別に気にすることはないわ。この間、依姫が追い返したんだからしばらくは来ようとはしないでしょうし。」

 

「・・・・・・本当に甘いところは甘いですね、お姉様は・・・・・」

 

「依姫様~!!大変デシ!」

 

双月が慌てて戻ってきた。

 

「双月?どうしたの?」

 

「見回りに言っていた先輩たちが海の方で何かに襲われたデシ!さっき救援メッセージが届いたデシ!」

 

「何ですって!?」

 

双月の言葉に依姫は態度を変える。

 

「あら・・・・・こんな時に。」

 

「お姉様も少しは考えを改めてください。双月、他の兎たちにすぐに出られるように手配して。私は先に行くから。」

 

「依姫様!いくら何でも依姫様自ら行くのは無茶デシ!?」

 

「出た目は早く摘み取った方が身のためだわ。お姉様も念のため都一帯の防衛の警戒レベルを上げておいてください。」

 

「はいはい。無茶はしないでね。」

 

依姫は急いで現場へと急いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Sigma

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月 海岸

 

「撃て!依姫様が来るまで何とか持ちこたえるのよ!!」

 

海岸では得体の知れない敵に玉兎たちが防衛戦を張っていた。

 

「ガッハハハハハハハ!!なんだ?そのショボい弾は!!」

 

海から出てきたワニのような怪物は丸鋸のようなものを飛ばしながら兎たちを殺害していく。

 

「くう!!」

 

「スピンホイール!!」

 

銃を撃っていた兎の腕が丸鋸に切断される。

 

「あ゛ぁあ゛あ゛あ゛ああああ!!!」

 

「ハッハハハハハハハ!!血を見るのは楽しいもんだぜ!!」

 

「アリゲイツ副隊長、あまり血を浴びせないでください。芸術的に美しくありません。」

 

ワニの怪物の後ろではタコとイカのようなものが立っていた。

 

「やかましい!俺は久しぶりのシャバで鬱憤を晴らしているんじゃ!!」

 

「相変わらずの血の気の多さ・・・・・・だから、部隊をやめたくなったのよね。」

 

「ホッホホホホホ、いいではありませんかクラーケン。ここはアリゲイツ元副隊長の暴れっぷりを見物させていただきましょう。」

 

「ハッハッハッハッハ!!どうした兎共!もっと俺を楽しませんか!!」

 

「ひっ、ひい・・・・・・・・」

 

怪獣の如く殺戮するワニ・・・・・ホイール・アリゲイツ?を相手に兎たちは徐々に戦意を削がれていった。

 

「どうした?月の連中は手練れが多いって聞いていたのにこの程度か!!」

 

「あ、あぁ・・・・・・・・」

 

アリゲイツは、ノシノシと怯えている兎たちの目の前に歩いてくる。

 

「こ、殺される・・・・・・」

 

「へっへへへへ・・・・・・・・いい怯え方だぜ。俺はな、そういう怯えて泣いている奴を潰すのが大好きなんだよ!!」

 

アリゲイツは口を開いて兎たちを噛み殺そうとする。

 

「もうダメ・・・・・・・」

 

「ガッハッハッハッハッハッ!!!・・・・・!?」

 

次の瞬間、アリゲイツは頭部から真っ二つに切断される。兎たちは顔を上げて見るとそこには刀を構えた依姫が立っていた。

 

「よ、依姫様・・・・・・」

 

「早く対陣を立て直しなさい!こいつらをここで始末するのよ!」

 

「ほう、私たちをここで止めると?」

 

タコ?のような怪物は、不思議そうな顔で依姫を見る。

 

「地上の妖怪かどうかはわからないけどこっちに乗り込んできた以上もう好き勝手にはさせないわよ!」

 

「・・・・・・アドリブですか?ホッホッホッ、嫌いではありませんよ。その様な冗談も。」

 

「貴方たちもこの怪物みたいになりたい様ね。」

 

依姫は倒れたアリゲイツを見ながら言う。

 

「倒れた?それは何かの勘違いでは?」

 

「何言ってんのよ、こいつは・・・・・・・!?」

 

依姫はアリゲイツの残骸を見て後を引く。死んだとばかり思っていたアリゲイツのボディから謎の液体が噴き出して修復をし始めたのだ。そしてわずか短時間で元の姿に戻る。

 

「ハッハハハハハハ!!生き返ったのが不思議か?お前たち月の住民も不死なんだろ?」

 

「そ、そんな馬鹿な!?体が真っ二つにされて生き返るなんて。」

 

「まだまだ暴れ足りねえ!!お前は少しは楽しませてくれるんだろうな!!」

 

アリゲイツは牙をむき出しにして依姫に迫る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Sigma

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月 綿月姉妹の屋敷 兎の兵舎

 

「あいてて!?」

 

その一方屋敷の方では兎たちが出動準備をしていた。

 

「こら!またドジったわね!!」

 

「すみませんデシ~!」

 

先輩兎に怒られながらも双月は資材を片付け始める。

 

「本当にドジよね。」

 

「でも、なんて言うか愛嬌があるからついやっちゃうのよね~。」

 

「あ~忙しい忙しい・・・・・・・ん?」

 

双月は何か着信が入ったのか通信用の携帯端末を取り出す。

 

『私だ。綿月依姫はオクトパルドたちが足止めをしているが綿月豊姫が来たら面倒だ。殺れ。』

 

「・・・・・了解。」

 

「ほら、何ボーっとしてるのよ?早く片付け・・・・・・・双月?」

 

突然立ち尽くした双月に先輩兎たちは動揺する。

 

「ちょっと・・・・・・双月?」

 

「もしかして・・・・・怒っちゃった?」

 

黙ってしまった双月に流石にからかいすぎたと思ったのか心配し始める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

双月が正体を現すまでは。

 

「はあぁぁぁぁああああああ!!!!」

 

「「「「「!?」」」」」

 

まず腕か大型化し、双月の体全体が変化する。それは黄色いボディを主体にした兎とは全く違う生き物・・・・いや、ロボット言うべきものだった。

 

「ば、ばけも・・・・・・」

 

言いかけた一人が展開された液体金属で精製されたブレードで切断される。

 

「わ・・・・わあぁあああ!!!」

 

兎たちはあまりの出来事に逃げようとするが正体を現した双月・・・・・・ダブルに次々と惨殺されていく。

 

「は、早く豊姫様に・・・・・・きゃあああああ!!!!」

 

最後の一人も斬り殺される。

 

『どうしたの?少し騒がしいようだけど?』

 

流石に騒ぎ声が聞こえたのか通信端末から豊姫の声が聞こえた。

 

「と、豊姫様~!またドジって先輩たちに迷惑を掛けちゃったデシ!」

 

『あら、双月。もう、頑張るのはいいけど急いでやると失敗するから気をつけてやりなさいよ。』

 

「わかりましたデシ。」

 

そう言うと通信を切る。

 

「・・・・・へっ、全く半年近くも潜伏したが月の住民って奴は本当に甘い奴ばかりだな。こんなに呆気なく死ぬとは・・・・・・」

 

ダブルはボディから何かのデータチップを取り出すとインストールをし始める。すると形状が徐々に変化し、一人の人物へと姿を変える。

 

「さてと・・・・・・・次は豊姫を始末するとするか。フッフッフッフッフッ・・・・・・・・」

 

 

 




次回、驚異のL。


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月への侵略その2

メガミッション・・・・・公式外伝でもイクスはX5とかでも出してもよかったような気がする。


月の都

 

「転送装置による月への侵入成功。これより、攻撃を開始します。」

 

「アタックだ!アタ―――――――――ック!!」

 

上空に突如現れた三角錐型の戦闘機が攻撃を開始していた。

 

「対空砲火始め!!これ以上都に攻撃させるな!!」

 

地上では兎たちが迎撃態勢をとっていた。飛行していたうちの一機が被弾する。

 

「やったわ!」

 

「畜生!俺の翼に穴を空けやがって。トランスフォーム!!」

 

「「「トランスフォーム!!」」」

 

戦闘機たちは一瞬にしてロボットへと姿を変えていく。その光景に兎たちは呆気にとられる。

 

「今度はこっちの番だ!くたばりやがれ!!」

 

戦闘機からロボットモードへと変形したジェットロン部隊は、両腕に取り付けられているレーザーライフルを兎たちに向けて発射する。勝ち目がないと思ったのか兎たちは陣営を崩して散り散りになって逃げて行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

綿月姉妹屋敷

 

「レイセン、状況は?」

 

扇子を左手に持った豊姫はいつもと違い、怒っているのではないかと思えるくらいに表情が厳しくなっていた。

 

「はい、現在通信網が乱れていて詳細が一部分かっていませんが海岸の方ではワニ(アリゲイツ)タコ(オクトパルド)イカ(クラーケン)のような怪物が。都には戦闘機のようなものが複数現れ、鉄の巨人に姿を変えて暴れまわっているそうです。他にも獣や昆虫の姿をした化け物に襲われているという報告もあります!」

 

「・・・・・・・・敵にしては随分と派手なことをしてくれたわね。」

 

豊姫は扇子を閉じる。

 

「レイセン、私も出るわ。援護をお願い。」

 

「はい!」

 

「どこの輩かは知らないけど私たちにここまで喧嘩を吹っかけてきたことを後悔させてやるわ。」

 

二人は屋敷から出て行こうとする。

 

 

 

ところがである!

 

「お、お姉様・・・・・・・」

 

2人が向かおうとした方角からボロボロになった依姫が足を引きずりながら戻ってきていた。

 

「依姫!?」

 

「依姫様!?」

 

二人は膝をついた依姫の元へと行く。

 

「も、申し訳ありません・・・・・・・・・・私としたことが敵のことを甘く見ていたばかりに・・・・・・・」

 

「しっかりして!」

 

弱っている依姫に豊姫は必死に呼びかける。

 

「や、奴らは化け物です・・・・・・・・いくら斬ったところで何度も再生し、その圧倒的な力でねじ伏せてきます。私が駆けつけた頃には部隊も全滅、私と共にいた者も・・・・・・」

 

「貴方は、十分頑張ったわ。ここからは私に任せなさい。レイセン、依姫を医務室へ。」

 

「は、はい!」

 

豊姫は依姫をレイセンに任せて前線へと向かおうとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、実はこの依姫は真っ赤な嘘!

 

 

 

 

 

「・・・・ニヤリ。」

 

「?依姫様?」

 

急に笑みを浮かべた依姫を少し変に思った束の間、依姫は手刀で豊姫の胸を貫いた。

 

「!?」

 

「よ、依姫様!?い、一体何・・・・・・・」

 

「フン!」

 

「ブッ!?」

 

レイセンは、依姫に腹部を殴られ、気を失う。豊姫は実の妹に胸を抉られて動揺していた。

 

「よ・・・・・より・・・・ゴフッ!・・・・・・これはどういう・・・・・・」

 

「へっ!本当に甘ちゃん野郎だな、豊姫様よ。どこかの甘ちゃんハンターよりも甘すぎるぜ。」

 

依姫は、呆れた顔で豊姫の心臓を抉り取る。豊姫は胸から血を吹き出しながら倒れる。

 

「クックックックッ・・・・・・・いくらアンタでも心臓を抉り取られたんじゃまともに動けねえだろ。」

 

「ゴボッ!ゲボッ!!」

 

あまりの苦痛に血を吐き出して苦しむ姿を見ながら依姫の姿がダブルに変化する。やがて豊姫は地上に打ち上げられた小魚のように痙攣を起こす程度にしか動かなくなった。

 

「まあ、安心しろよ。もし死んじまってもすぐに妹に会わせてやるからよ。・・・・・・・・ん?」

 

ダブルは自分の後ろに降りてくる複数の人影を見る。

 

「・・・・・・てめえらか。」

 

「殺してはいないだろうな?」

 

「オンナ・・・・・・死ンダ?」

 

「ゴボッボッボッボッ・・・・・まあ、運が良くても仮死状態だろうがな。」

 

「心臓はこっちへ渡しておけよな。」

 

「ちっ。」

 

ダブルは、舌打ちをしながら豊姫から取った心臓をマントの男の一人に渡す。

 

「月の制圧はほぼ完了している。後はこの女の妹がどう抵抗するかだ。」

 

「あぁ?おいおい、話が違うぜ?あの女は俺の獲物だ。あの甘ちゃんハンターに似て気に入らなかったんだからな。」

 

「オンナ・・・・・コロス?」

 

「てめえは黙ってろこの薄のろゴリラ!!」

 

「オレ、・・・・・ゴリラジャナイ!!」

 

マントの男の一人の大男がダブルに悪口を言われて襲い掛かろうとする。それを少し低めのマントの男が押さえる。

 

「やめろ、カーチス!主の目の前だぞ!手を引け!」

 

「デモ・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

「いいから、沈めなさい。カーチス。」

 

「!?」

 

マントの男たちの後ろから聞こえる物静かな声に大男は一瞬にして鎮まる。

 

「・・・・・・ワカッタ。」

 

「へっ!てめえらはこの俺があの女をズタズタに斬り殺す姿を見ていればいいんだよ!」

 

ダブルが勝ち誇ったかのように叫ぶとまた、男たちの後ろから声が聞こえてくる。

 

「・・・・・・・ダブル、貴方にも警告しておいてあげる。貴方は綿月依姫には勝てない。」

 

「はあっ!?何言っていやがる!?あの女のデータは全部把握済みだ!俺が勝てない要素があるわけないだろ!!」

 

「・・・・・・・私には見える。貴方が綿月依姫に負ける未来が。」

 

「ふざけるな!!てめえのホラに引っかかるとでも思っているのか!そんなこと言ってるとてめえから!!!」

 

ダブルは激情して襲い掛かろうとするがマントの男たちに立ち塞がれて歯を食いしばりながら後を引く。

 

「・・・・・・・・後悔すんなよ。あの女を八つ裂きにした後はてめえとそこの屑どもを始末してやるからな!!」

 

ダブルはそう言うと依姫がいる海岸の方へと飛び立って行った。マントの男の一人が声の主の方を見る。

 

「よろしかったのですか?」

 

「いいのよ。彼は相手の言う事を信じないのだから。死の寸前になっても到底理解できないでしょうからね。」

 

「ゴッボッボッ・・・・・しかし、信じられませんな。たかが月の使者の片割れの妹。そこまでの力を有しているとは思えませんがな・・・・・・」

 

「言葉を慎みなさい。彼女の力は貴方達でもそう易々と止められる代物ではないんだから。」

 

「まるで知っているような言い方ですね~。」

 

「あるわよ。まだ、幼かった時だけど。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月 海岸

 

「はあ・・・・はあ・・・・・」

 

一方、依姫はアリゲイツを倒すことに成功した。

 

「ば、バカな!?俺は不死身・・・・・・」

 

依姫は何度もアリゲイツを破壊しているうちにアリゲイツのボディの中に再生機能を促す「何か」があることに気がついた。そこでアリゲイツを破壊した直後にその再生機能を持つ何かを切断することによってようやくアリゲイツの再生機能を破壊することに成功したのだ。

 

「おやおや、アリゲイツ副隊長が破れてしまったようですね。流石は月の使者のリーダーの片割れ。お見事な腕前です。」

 

「次は貴方達の番よ・・・・・・再生の原理さえ分かればもうこちらの物よ。」

 

余裕そうに話すタコ ランチャー・オクトパルドに依姫は刀を向ける。

 

「ホッホッホッホッ・・・・・・いいのですか?そうしている間にも都の方はどうなっているのやら。」

 

「!?・・・・・・まさか!?」

 

オクトパルドの言葉に依姫は何かを察する。

 

「ど、どうしたのですか?依姫様。」

 

依姫の態度の急変に兎たちは動揺する。

 

「みんな、急いで都に戻るわよ!」

 

「「「「えっ?」」」」

 

「こっちは陽動だったのよ!私たちは足止めをされていたに過ぎない!」

 

「と、という事は・・・・・・・」

 

「とにかく手遅れになる前に戻るのよ!」

 

依姫は兎たちを従えて急いで都の方へと引き返していく。その後ろでオクトパルドたちが不敵な笑みを浮かべているのを知らないまま。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月の都 入り口

 

依姫たちが都の一歩手前まで戻ると都の入り口の目の前で双月が待ち構えていた。

 

「双月!?何で貴方がこんなところに!?」

 

「依姫様、やっと来たんデシね。」

 

急いで戻ってきた依姫たちに対して双月は平然とした態度で答えた。

 

「何を言ってるの!?お姉様は!?レイセンも無事なの!?」

 

「・・・・・・・・クックククク、ファ―――――――ハッハッハッハハ!!全く、この世界の住民は甘ちゃん揃いだぜ!!まあ、そのおかげでこっちの情報を流しやすかったがね。」

 

「どういう事!?一体何を言っているのか・・・・・・・」

 

「姉貴の方も呆気なかったが妹の方も間抜けなようだな。てめえを送った後にあの世で会わせてやる!死ね!依姫!!」

 

双月は本来の姿であるダブルへと姿を変える。その姿に依姫たちは唖然とした。

 

「なっ!?」

 

「ヒャ――――――――ハッハッハッハッハッ!!!」

 

ダブルは腕から液体金属製ののブレードを展開すると素早い動きで依姫の目の前にまで一気に迫る。

 

「くっ!」

 

依姫は刀でブレードを受け止めるがアリゲイツ戦で消耗していたこともあって肩を掠った。

 

「ほれ?どうしたよ?いつもみたいなキレがないぜ!!」

 

ダブルはジャンプをして距離をとったかと思いきや、すぐさま反転して攻撃を行う。

 

「デビルスラッシュ!!」

 

「がぁあ!?」

 

ダブルの連撃に依姫は徐々に押されていく。

 

「ハッハッハッハッハ!!やっぱ戦うのは楽しいな!依姫様よ!!」

 

「これが楽しいですって!?おかし過ぎるじゃない!なんで戦う事がそんなに楽しいのよ!」

 

ダブルの言葉に依姫は言い返した。

 

「こんなことをし続ければ周りのすべてが失われていく。大切な家族、友人、愛する人さえも。それでも楽しいというの?」

 

「あ?ほぼ不死身のバケモンであるアンタが何言いだすかと思えば・・・・・・」

 

「貴方だってそうでしょ?大事な家族だって・・・・・・」

 

「んなもんねえよ。」

 

「えっ?」

 

「俺たちは戦うために生まれた存在、それも人間の勝手な判断のおかげでな。俺はその戦いのためにさらに手を加えられて造られた存在の中の一つさ。」

 

ダブルは自分の姿を依姫へと変える。

 

「よ、依姫様が二人にっ!?」

 

「わ、私になった!?」

 

「俺の擬態能力もこういうスパイ活動のために特化されていった。人格もうまく書き換えてな。てめえの姿に成りすました時と言ったら豊姫の奴、俺のことをアンタだと思って疑わなかったぜ?」

 

「・・・・・はっ!お、お姉様をどうしたの!?」

 

豊姫のことを気にして依姫は、ダブルに聞く。

 

「・・・・・俺が殺した。」

 

「!?」

 

「ヒャ―――――――ハッハッハッハッハッハ!!その顔だ!その絶望しきった顔!それが何よりも愉快なもんだぜ!!」

 

顔を真っ青にした依姫を見てダブルは大笑いする。そして、元の姿へ戻ると依姫を見下すような顔をする。

 

「・・・・・・へっ。たかが肉親の死を聞いただけでやる気が失せるとはな。これだから、面白くねえんだ。」

 

ダブルは、液体金属ブレードを展開する。

 

「そんじゃ、まずは首でも斬り飛ばしてやろうかね・・・・・じゃ、あばよ。」

 

ダブルはブレードを回転させながら依姫に向かって投げる。依姫は戦意を失って立ち尽くしていた。

 

「依姫様、避けてください!!」

 

「依姫様!」

 

部下である兎たちが必死に呼びかけるが依姫の態度は変わらない。ダブルもこれで勝利を確信した。

 

(へっ!ざまあみろってんだ!結局あんなへぼな予言当たるわけねえんだよ!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・金山彦命。」

 

「!?」

 

依姫が言葉を発した瞬間、彼女の一歩手前にまで迫っていた回転ブレードが分解・再構築され、ダブルの方へと飛ばされて行った。

 

「何ッ!?」

 

ダブルは、素早くブレードを避けるがすぐ背後にこれまでにない殺気を感じた。そして、自分の腹部が刀で貫通していることに気がつく。

 

「い・・・・・いつの間に・・・・・・」

 

自分の背後に回っていた依姫を見てダブルは思わず距離をとった。

 

「双月・・・・・・・私は・・・・・・私は貴方のことを信じていたのに・・・・・・・・」

 

「ケッ!だから何だってんだ!!」

 

ダブルは、依姫に向かって衝撃波を放とうとしたが依姫は更にダブルの体を斬りつけていく。

 

「いくら斬っても無駄・・・・・・・!?」

 

「やっぱりあなたにも急所はあったのね。」

 

依姫は、ダブルの動力炉に刀を深く突き刺した。ダブルは反撃しようとするが腕を斬りおとされて膝をつく。

 

「まさか・・・・・・・移動式のコアの軌道を読んだとは・・・・・・・・」

 

「・・・・双月、答えなさい。どうして、こんなことをしたの。」

 

「・・・・・・・・へっ、本当に甘ちゃんだな、依姫。俺は、お前たち月の住民の動きを監視するために送り込まれてきたのさ。そして、機が熟した時に一気に制圧作戦に乗り出す・・・・・・だが、それにはお前たち姉妹が邪魔だった・・・・・・・」

 

身体から火花を発し始めながらもダブルは語る。

 

「姉は妖怪の賢者をも上回る能力・・・・・・・そして、てめえの神を下ろす能力・・・・・・・2人が揃っている状態での制圧は確かに容易ではなかった・・・・・・だから、お前たち二人を引き離すことで作戦は成功した・・・・・・・てめえに負けたのは忍びねえが・・・・・・」

 

「双月・・・・・・・」

 

「あばよ・・・・・依姫!地獄で待ってるぜ―――――――――――――!!」

 

ダブルは勢いよく爆発して砕け散る。兎たちはホッとしたのか尻もちをついていたが依姫だけは複雑な思いでその最後を見ていた。

 

「どうして・・・・・・どうして・・・・・・あんなことになってまで・・・・・・・」

 

依姫は、その思いを胸の内にしまい、都へと戻って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月の都

 

都はすでに壊滅状態だった。

 

「ここまで攻撃を受けていたなんて・・・・・」

 

依姫は、急いで屋敷へと向かった。屋敷ではレイセンが倒れていた。幸い気を失っているだけのようで時間が経てば目を覚ますらしい。依姫は警戒しながら屋敷の中へと入る。

 

「・・・・・・・・」

 

依姫は、辺りに複数の気配を感じ取る。

 

「そこ!」

 

刀を振るうがどうやら外れたようだ。彼女たちの目の前に現れたのはマントで己の身を隠した男たちだった。

 

「オンナ・・・・・生キテタ・・・・・・」

 

「ゴッボッボッボッボッボッ・・・・・・どうやらダブルは失敗したようだな。」

 

「だが、消耗しているのは事実。ここに戻ってきたのが最大の失敗のようだったな!」

 

「お姉様は・・・・・・・・豊姫お姉様をどこへやった!!」

 

依姫は警戒しながら言う。するとリーダーと思われる男が口を開いた。

 

「心配するな、貴様の姉はまだ生きている。仮死状態ではあるがな。」

 

「なんですって?」

 

「綿月依姫、あそこを見ろ。」

 

男が指をさした方を見ると十字架にかけられた豊姫の姿があった。

 

「お姉様!」

 

「そして、貴様の姉の命を繋ぐものが我らの元にある。」

 

男が持っているカプセル。そこにはダブルが豊姫から奪った心臓が脈を打っていた。

 

「それは!?」

 

「我らの手からこれを取り戻せるか?」

 

「知れたことを!!」

 

依姫はカプセルを持った男に斬りかかる。しかし、男は一瞬で消え失せ、刀だけが空振りする。

 

「なっ!?」

 

依姫が後ろを向くと男は薄暗闇の中で何者かにカプセルを手渡す。

 

「貴様!」

 

「控えろ!我らの主の前にあられるぞ!!」

 

「主?」

 

「ゴッボッボッボッボッ・・・・・・いかにも。あのお方こそ我らが仕える主。」

 

マントの男たちは膝をつく。姿は暗くてよく確認できないが服装から考えると成人の女性ではないかと推測できた。主?は、依姫を見ると薄く微笑んでいるようだった。

 

「お久しぶりね、綿月依姫。貴方に会ったのは第二次月面戦争以来かしら?」

 

「久しぶり?私は貴様と面識なんてないわ!」

 

「そうかしら?私はよく覚えているわよ。貴方に完膚なきまでに叩きのめされたことを。」

 

「?」

 

主?は、カプセルを見せびらかしながら立ち上がる。

 

「・・・・美しいわ・・・・・。流石、月の民・・・・その使者のリーダーの心臓ね。真紅のルビー以上に輝いて見えるわ。」

 

「それは貴様たちが持っていいような代物ではない!それはお姉様の物だ!」

 

「フッフフフ・・・・・じゃあ、私から取り返してみせたら?」

 

「言うまでもない!」

 

依姫は主?に向かって刀を振るった。刀はあっさりと体を貫き切断面から血が流れ始めた。

 

「・・・・・・ゴブッ!?」

 

しかし、その直後に彼女の腹部が何かに貫かれた。よく見ると主?の細い腕が彼女の腹部をいとも簡単に貫いていた。

 

「わ、私が・・・・・・!?お、お前は!?」

 

「私のことを思い出した?」

 

主?は笑みを浮かべながら依姫を見るが依姫は出血により意識が朦朧としてきた。そして、彼女の血が滴り落ちる。

 

「お姉・・・・・さ・・・・・・・ま・・・・・」

 

主?の手が抜け、依姫は血を流しながらその場に倒れた。主?は手に着いた血を舐める。

 

「大人げないわね。普段のように冷静になっていれば勝ったのに。」

 

「いかがなさいますか?」

 

マントの男は、倒れた依姫を見ながら言う。

 

「そうね・・・・・・どの道死にはしないから牢にでも入れておきなさい。後、姉の方も人工血液の供給を忘れずにね。」

 

「畏まりました。」

 

マントの男は、依姫を拾い上げようとする。しかし、戦意を失って動かないと思っていた兎達が銃撃を開始した。

 

「ぬっ!?」

 

「依姫様!!」

 

いつの間に目を覚ましたのかレイセンは急いで依姫を担いで外へと出て行く。

 

「おのれ!」

 

マントの男は急いで後を追おうとするが妨害を受ける。

 

「急いでレイセンと依姫様が逃げる時間を稼ぐのよ!」

 

「小賢しい!!」

 

マントの男は腕にエネルギーを帯びたたせ、手刀で兎たちを惨殺する。

 

外に出た頃には、レイセンも依姫の姿もなかった。

 

「あの兎が!?どこへ・・・・・・!?」

 

上空を見上げると何かが打ち上げられたようだった。

 

「奴め・・・・・・・脱出用のロケットを用意していたのか!」

 

マントの男は、何かをしようとしていた。しかし、その彼の手を何かが止めた。

 

「もう、いいわ。」

 

男が見るとそこには主?がいた。

 

「しかし・・・・・」

 

「どちらにせよ、彼女たちはまたここへ戻ってくる。それは運命によって決まっているのよ。それにまだやることがあるのだから始めなさい。」

 

「・・・・・・・わかりました。」

 

男は諦めたのかのように手を引く。

 

 

「貴方様の命令とあらば・・・・・ご主人様(お嬢様)。」

 




次回、幻想郷に何かが落ちる日。


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空から降ってきたもの

ほぼ内容はTFだった件。

玩具欲しいんだけど高いんだよなぁ・・・・・。


さて、今回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は幻想郷から物語を始めよう。

妖怪の山 にとりの家の前

 

セイバートロン星へ行くためのスペースシップは完成間近となっていた。

 

「あと数日もすれば完成するね。」

 

「あぁ、しかし問題は完成した後だ。」

 

作業現場を監修しているホイルジャックは、ラチェットとアイアンハイドと共に話し合っていた。

 

その内容とはいったい何なのか?

「問題はデストロンの方だ。奴らのことだからおそらく俺たちの隙をついてスペースシップを奪っていくってこともあり得るかもしれん。」

 

「今までは事情だったこともあるからね。メガトロンのことだ。今までの協力も飽くまで自分の修理が完了するまでの時間稼ぎ、完全に復活したら当然私たちを切り捨てるだろう。」

 

「だったら、方法は一つだ。メガトロンが完全に直る前に連中を一か所におびき出して鉄屑の山(スクラップ)に変えてやろうぜ!!」

 

「しかし、それはいくら何でもマズいんじゃないかね?吾輩たちだけでセイバートロン星を取り戻そうにも向こうの戦力が・・・・・・・」

 

「だが、もしセイバートロン星に向かう途中で中で小競り合いになったとしたらどうするんだ?それこそ危険すぎるじゃないか!それにメンバー全員が手を組むことをいいと思っていないんだ。」

 

「せめてコンボイ司令官がいてくれればうまくまとめてくれるかもしれないんだがね・・・・・・・」

 

この三人の会話を盗聴している者がいた!

デストロン 情報参謀サウンドウェーブだ!

 

サウンドウェーブはこっそりテープに記録するとロボットモードへと戻りメガトロンの元へと戻って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Decepticons

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

にとりの家

 

「以上ガサイバトロンノ会話ノ内容ダ。奴ラハ、我々ヲ嵌メヨウトシテイル。」

 

「ふん・・・・・・」

 

レーザーウェーブの修理を受けながらメガトロンは首を傾げる。

 

「メガトロン様、一応これで応急処置のリペアは完了です。本来ならすべて新品の物へと変えたかったのですが資材をスペースシップの分に割いてしまったため、新しいボディの製作には時間がかかります。」

 

メガトロンは立ち上がり少し体を動かしてみる。

 

「・・・・だいぶマシにはなったわい。」

 

「出力は本来の80%に落ちていますがビークルモードを戦車に再スキャニングしたことにより、火力の低下は最小限に抑えることができました。万が一に備えて一時的にリミッターを解除することにより本来の出力に戻すことができますがボディが爆発する危険性があるので多用はお控えください。」

 

「わかった。二人は席を外せ。儂は今後のことについて考えておきたい。」

 

二人はそう言うと部屋から出て行く。メガトロンはそれを確認すると自分一人しかいないはずの部屋で声を掛ける。

 

「いるのはわかっているぞ!いい加減出てきたらどうだ!」

 

するといつぞやか現れた光る小さな球体が彼の目の前に現れる。

 

「どうやって奴の手から逃れたかは知らんが儂の目は誤魔化されんぞ。」

 

『・・・・・・・わかっていたか。』

 

光る球体はホログラムのような状態に変化し、一人のトランスフォーマーへと姿を変えた。ついこの間見た姿とは違い赤いボディの右肩にはサイバトロンのエンブレムがあった。

 

「やはり、お前かコンボイ。」

 

光る球体の正体。

 

それは正義のサイバトロンのリーダー コンボイ司令官だった!

 

『あぁ、生憎今は体がない身だがな。』

 

「儂を目覚めさせたうえにサイバトロンとデストロンの指揮を任せようとはいったいどういう吹き回しなんだ?」

 

『お前もわかっているだろう。今の私にはやれることが限られている。シグマを倒すにはサイバトロン、デストロンがバラバラになっては勝てない。既にシグマはセイバートロン星を完全に支配下に置いて自分の支配下にならないサイバトロン、デストロンを排除しようと動き出している。』

 

コンボイは、腕を組みながら言う。

 

「それで儂に自分の部下を任せるというのか?」

 

『無論、マイスターやアイアンハイドたちもそのことに関しては納得いかないだろう。だが、敵という境界線を越えて共闘しなければ戦いは終わらない・・・・・・・・あの未来のように・・・・・・・・・・』

 

「?」

 

急に口を閉ざしだしたコンボイにメガトロンは違和感を感じた。

 

「コンボイ、貴様。一体何を見たというのだ?」

 

『いや・・・・・気にしないでくれ。私の存在は、まだ彼らには伝えないでくれ。私もまだやることがあるのでな。』

 

コンボイはそう言い残すと転送装置を使うかのようにその場から姿を消した。

 

「・・・・・・・・奴め。一体何を考えておる・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜 永遠亭

 

「・・・・・・・・・」

 

ここは、夜の永遠亭。その中庭で永琳と鈴仙は月を見ながら何やら雲行きが怪しい顔をしていた。

 

「・・・・・・・し、師匠・・・・・」

 

「貴方も気づいた?優曇華。」

 

「はい。」

 

2人が眺めている月。それは一見何の変哲のなさそうなものだった。しかし、この二人にはわかる。

 

「月がおかしいほど静か過ぎる・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、ここ博麗神社でも

 

「・・・・・・・・」

 

「霊夢・・・・どうした?」

 

お茶の入った湯飲みを持ったまま月を眺めている霊夢に倉庫に戻ろうとしたバッファリオが聞く。

 

「・・・・・えっ?あぁ、月がなんかいつもと違うような気がして・・・・・」

 

「月?・・・・・・何ともないように見えるが?」

 

バッファリオは月を見ながら言う。

 

「あの月はアンタがいた世界と違って向こうにも人が住んでいるのよ。」

 

「そうなのか?」

 

「うん。私も少しの間あそこにいたことがあったけど・・・・・・」

 

霊夢は月を眺めながら言う。

 

「・・・・・・・まさか。あの姉妹の身になんかあるわけないわよね。」

 

 

霊夢の予感は的中するのか!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)ZERO&IRIS

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日 にとりの家

 

ゼロとアイリスは、ライドチェイサーに乗ってにとりの家にやってきた。外ではほぼ完成したスペースシップがその姿を見せている。

 

「もうほとんど完成じゃないか。」

 

「ほんとね。」

 

二人は、ライドチェイサーから降りて中へ入ろうとする。

 

「お~い、ゼロ、アイリスちゃん~!」

「ん?」

 

小さい声に二人は外の茂みの方を見る。よく見るとバンブルが茂みの中に隠れていた。

 

「バンブル、どうしたんだ?そんなところに隠れて。」

 

「いいからいいから。」

手招きされて二人が茂みに入ると重武装したアイアンハイドや他のサイバトロン戦士たちも隠れていた。

 

「おい、一体どうしたんだお前たち?そんな重装備して。」

 

「見ればわかるだろ。にとりには悪いが今日、ここでデストロンどもをスクラップにしてこの穴に埋めてやるのさ(生き埋め)!」

 

「はっ!?」

 

アイアンハイドの言葉にゼロは思わず口を開く。

 

「えっ?・・・・・つまり、戦うんですか?」

 

「そうともよ!メガトロンが完全に直る前に連中を一気に追い込んでこの妖怪の山に生き埋めにしてやるんだ!」

 

「お前たち・・・・・今どういう状況なのかわかっているのか?お前たちの故郷はシグマに支配されているんだぞ?こんなところで潰し合いをしている場合か?」

 

ゼロは全員の顔を見ながら言う。

 

「そうですよ!今ここで戦ったところで何になるんですか!?」

 

「けどよ、俺たちは元々400万年以上も敵対していたんだ。今更仲良くやりましょうねって言うわけにもいかないだろう?」

 

「そうだ!それに奴等にシグマ諸共コンボイ司令官のボディを破壊されてしまえば取り返しのつかないことになる!なら、その前に・・・・・・」

 

「落ち着け!こんなところで戦えばシグマの思う壺だ!奴を倒すどころかここで同士討ちになりかねないんだぞ!」

 

ゼロは、やめるように説得するがどう見ても効き目がない。

 

「だから俺たちは・・・・・・」

 

「サイバトロン共!儂を探しておるのか?」

 

「「「「!?」」」」

 

全員が茂みから顔を覗くとメガトロンがサウンドウェーブ、レーザーウェーブ、ジェットロン部隊を引き連れて来ていた。

 

「あちゃぁ・・・・・・どうやら向こうは直っちゃってるみたい。」

 

バンブルは頭を抱えながら言う。

 

「くそ!とうとう復活しちまいやがったか!」

 

アイアンハイドはガトリング砲やレーザーガンを構える。レーザーウェーブもレーザーカノンを構えるがメガトロンが制する。

 

「銃を降ろせ。お前たちが儂等を嵌めようとしていたことは既にお見通しだ(サウンドウェーブのおかげで)。」

 

「あっ、バレてたんだ・・・・・」

 

「だが、ここでサイバトロンとデストロンが戦ってみろ。どちらがが生き残りどちらかが滅びる。もしお前たちが生き残れたとしても多くの犠牲が出る。その残った者だけであのシグマを倒せると思うか?」

 

メガトロンの発言に一同は黙る。

 

「・・・だが、お前たちは多くのサイバトロンを殺めてきた。今更どうしろって言うんだ!?」

 

「確かにその通りだ。だが、母なる星セイバートロン星を取り戻すには両軍が手を組まねばならん。全員納得できんとは思うがシグマは今や儂等共通の敵でもある。奴を倒してからでも遅くはないだろう。」

 

「・・・・・・」

 

「それに儂はコンボイのいないお前たちを潰したところで面白くもない。奴を倒してコンボイがお前たちのところへ戻ってきたとき・・・・・その時が儂等との戦いの再開だ。」

 

「・・・・・言っていることは気に喰わないが確かにお宅の言う通りだよ、メガトロン。」

 

ホイルジャックは銃を降ろして言う。

 

「ここで争ったところでセイバートロン星へ帰れるわけでもないしな・・・・・・少し納得いかないけどお宅の案を呑むよ。」

 

「おい、みんな。コンボイ司令官が戻るまでの辛抱だがついて来れない奴はいるか!?」

 

アイアンハイドが声を掛けると全員が鎮まる。どうやら全員一時的な同盟を認めたらしい。

 

「どうやら、全員決心したようだな。メガトロン、一時的とはいえ俺たちサイバトロンはデストロンと組む。だが、途中で裏切ったりしてみろ!その時はお前を鉄屑の山(スクラップ)に変えてやる!!」

 

「フン、やれるものならやってみろ。その時が来ればの話だがな。」

 

 

「・・・・これで一応まとまったのかしら?」

 

アイリスは心配そうにゼロに聞く。

 

「とりあえずな。」

 

その直後、見回りに行っていたフレンジーが慌ただしく戻ってきた。

 

「メ、メガトロン様!!」

 

「なんだ?騒がしい!」

 

「こ、こっちに向かって何やらロケットのような、ミサイルのようなものが飛んできます!」

 

「何!?」

 

メガトロンは、ボディから双眼鏡を取り出して覗いてみる。

 

確かにロケットかミサイルのようなものが火の玉になってこっちに向かってきていた。

 

「丁度いい、新しいビークルモードの性能を試すいい機会だわい。トランスフォーム!!」

 

メガトロンは今までの銃ではなく大型の戦車へと変形する。そして、砲身を照準へとセットする。

 

「ファイヤー!!」

 

 

見よ!この破壊力を!

 

 

砲身から光弾が発射され、ロケットのようなミサイルのような物体は木っ端みじんに吹っ飛んだ。   

 

「あらら・・・恐ろしい威力だな。」

 

一同は改めてメガトロンの実力を見たような気がした。

 

「ん?ありゃあなんだ?」

 

フレンジーが指をさした方を見るとさっきの物から射出されたのかパラシュートが二つ確認できる。

 

「スカイワープ、サンダークラッカー。回収しろ。」

 

「「わかりました。」」

 

サンダークラッカーとスカイワープは飛行してパラシュートを回収する。破壊した物体はロケットのようで一人は気を失っているだけのようだがもう一人は腹部からひどい出血の状態だった。

 

「これは重傷だな。急いで永遠亭に運ぼう。」

 

ラチェットは救急車へと変形して二人を永遠亭へと運ぶ。

 

この出来事が永遠亭で衝撃を与えるとはまだ誰も思ってもみなかった!!

 




メガトロンが戦車に変形するというのはG2の設定以降から。
その後はアメリカで銃型の玩具が販売できないという事情でほとんどのリメイク玩具が戦車になり、セイバートロンモードもエイリアンジェットかエイリアンタンクに。

まあ、銃だったのは元ネタがミクロマンシリーズのガンロボだったから仕方ないけど。


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月から来た 物体L

赤バンブル「読者が少ないからあまりやる気でない・・・・・・」

天の声「諦めんなよ、諦めんなよお前!どうしてそこでやめるんだそこで!もう少し頑張ってみろよ!」

赤バンブル「はい。」




空から落ちてきた奇妙な二人組。

 

果たして彼女たちは何者なのか?

 

今回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は永遠亭から物語を始めよう!

 

 

 

 

 

 

 

永遠亭

 

ラチェットによって永遠亭に運び込まれた依姫は永琳に治療を受けた後布団に寝かされていた。

 

「くっ・・・・・うぅう!」

 

彼女は悪夢を見ていた。それは今までの日常が突如崩壊し、惨殺されていく月の民。そして、みじめな姿にされた姉。その最期をあざ笑うマントの男たち。

 

「やめろ・・・・・・・・・やめてくれ・・・・・・・」

 

終いには自分が倒したはずのアリゲイツとダブルが自分に一斉に襲い掛かってくる始末だった。

 

「うわあぁぁぁあ!!!」

 

それを機に依姫は目を覚ます。

 

「ハア・・・・・・ハア・・・・・・・ゆ、夢?」

 

依姫は周囲の状況を確認しながら自分の顔から滴り落ちる汗を拭う。どうやら敵は近くにいないようだ。

 

「私は・・・確か奴に・・・・・痛!」

 

身体を動かそうとすると彼女は腹部から激しい痛みに襲われた。よく見ると腹部に包帯が巻かれており、そこから僅かではあるが血が滲んでいた。

 

「やっぱりあれは・・・・・・・」

 

「目が覚めたかしら?」

 

「!?」

 

聞き覚えのある声のした方を向くとそこには永琳が立っていた。

 

「永琳!?」

 

「まさか、貴方が地上に降りてくるなんてね。月ではそんなに騒がしいことがあったのかしら?」

 

「・・・・・・・」

 

かつて先代の月の使者のリーダーであった永琳に対して依姫は頭を下げる。

 

「・・・・・・お久しぶりです。」

 

「ここは地上よ。月の時みたいにはしないで物腰柔らかに話しましょう。」

 

永琳は、依姫の傍にまで近づいて言う。

 

「・・・・・・あの、私の他に兎たちは?」

 

「運び込まれたのは貴方とこの間来た兎だけよ。」

 

「・・・・・・そうですか(レイセン以外は私のために・・・・・)」

 

依姫は永琳に悟られない程度に歯を食いしばった。永琳は包帯を変えながら依姫に聞く。

 

「それにしても貴方ほどの者がこれほどの傷を負うなんてね・・・・・・・一歩間違えたらいくら貴方でも下半身不随は免れなかったわよ。」

 

「そこまでひどかったのですか?」

 

「えぇ。腹部から貫通して背中に堂々と穴が開いていたわ。地上人ならまず助からないレベルでしょうね。」

 

「・・・・・・レイセンの方は?」

 

「あの子は大した外傷はなかったわ。気を失ってただけみたい。今は目を覚まして取り合えず優曇華に付き添ってもらって家で働いてもらっているわ。」

 

「優曇華?・・・・・・・あ、そう言えば手紙に鈴仙(レイセン)は、あなたの所にいると書いてありましたね。」

 

「もしかしてまだあの子のこと怒ってるのかしら?月から逃げ出した腰抜けとかで。」

 

永琳は冗談交じりで言う。

 

「・・・・・・・いえ。今の私にそこまで言う資格は・・・・・・」

 

「・・・・・・月で何があったの?」

 

「実は・・・・・・・」

 

「師匠~。」

 

依姫が話そうとしたとき、てゐが戸の隅からひょっこり顔を出して来た。

 

「あら、てゐ。どうしたの?」

 

「ゼロとアイリスがまた魔理沙を担ぎこんできたよ。診てほしいって。」

 

「また、食中毒かしら?キノコには気をつけなさいってあれ程注意したのに・・・・・」

 

永琳は、腰を上げて部屋から出ようとする。

 

「ごめんなさいね。この仕事終わったらまた戻ってくるから。」

 

「は、はい。」

 

「てゐ、あの人が何か困ったことがあったら手伝ってあげてちょうだい。」

 

「え~。なんで鈴仙じゃダメなの?」

 

「それは・・・・向こうの事情というものがあるからよ。姫様の方は任せてあるから。」

 

「はいはい・・・・・」

 

てゐは、不満そうに言いながらも引き受ける。そして、永琳が部屋から出て行くとてゐはだるそうに部屋の壁に寄り掛かる。

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・・何か頼みたいことある?」

 

「う、う・・・ん・・・・じゃあ、一つ聞かせてほしいことがある。」

 

てゐに聞かれて抵抗感があるものの依姫は口を開く。

 

「この家には輝夜もいるのか?」

 

「あぁ・・・・・姫様ね。姫様なら部屋に籠ってるよ。」

 

「籠ってる?普段は何をしているんだ?」

 

「基本的にゲーム三昧かな?最近はプレ〇テとかネオ〇オとかセ〇サターンとかいろんなもので遊んでいるし。」

 

「・・・・・・そ、そうか・・・・・。(けしからん・・・・・なんとけしからんことを!私とお姉様と共にリーダーの後任になるべく教育を受けて居た身でありながら引き籠りなど!動けるようになったら鍛え直さなくては!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妖怪の山 にとりの家

 

2人が乗っていたロケットの残骸。サイバトロンのメンバーきっての科学者 ホイルジャックはこの残骸から奇妙な物体を採取していた。

 

「ふ~む、これは実に奇妙なもんだね~。」

 

「何かそんなに珍しいものなのか、ホイルジャック?」

 

スモークスクリーンはホイルジャックの傍に置いてあるカプセルを見て聞く。カプセルの中には半透明の球体の生物のようなものが入っていたが機械化したクラゲのようにも見える。

 

「この生物は機械であって生物に近い。強いて言うなら半有機物質とでも言っておこうか。」

 

「そんな専門用語はどうでもいいからこの気味の悪いスライムかゼリーのなり損ないがなんなのか教えてくれよ。」

 

「コイツは、対象となるロボット、又は我々超ロボット生命体と融合し進化を促す作用を持っているらしい。」

 

「こんな気味の悪い奴が?」

 

サイバトロン一同はカプセルに入っている物体を見る。

 

「だが・・・・どうやらコイツ自身にも意識があるようでね。万が一コイツが進化を促し続ければ吾輩たちの意識がコイツに乗っ取られると言ってもおかしくないね。」

 

「乗っ取られる!?そりゃあ悪い冗談だろ!?」

 

「こんな気味の悪いもんさっさと捨てちまおうぜ。」

 

「そうだ!こんなスライムのなり損ないに体を乗っ取られてたまるかってんだ!」

 

ゴングは、カプセルを取るとレーザーガンで燃やそうとする。それをホイルジャックは慌てて止める。

 

「待ちたまえゴング!?そいつはそんじょそこらのレーザーで焼き殺せるかわからん代物だ。無暗に殺そうとしてむしろ増えたりなんかしたら取り返しのつかないことになるよ!?」

 

「おいおい、そんな気味の悪いこと言わないでくれよ!?」

 

ホイルジャックに言われてゴングは慌ててカプセルを戻す。

 

「今のところはコイツしか見つかっていないがもしかしたらまだ残っているものがいるのかもしれん。しばらくはこいつの生態について調べてどうするべきか考えてから処理するとしよう。」

 

「メガトロンは、むしろコイツを利用してパワーアップするんじゃないのか?」

 

「そりゃあないだろうね。向こうだって体を乗っ取られるなんてことはしたくないだろうし・・・・・・」

 

サイバトロン一同はそう言いながら部屋を後にしていく。

 

 

しかし、この何とも奇妙な物体は果たしてこれだけなのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

永遠亭

 

夕方の永遠亭。

 

「ハッハハハハハハハハハ!!」

 

何故か笑い続ける魔理沙。それを何とも不思議そうに見ているゼロたち。

 

「なあ、治せるのか?」

 

「う・・・・・ん・・・・・・ワライダケなんて随分なものを食べさせちゃったわね・・・・・」

 

永琳は、頭を押さえながら言う。

 

「もしかして、治らないんですか?」

 

「いいえ、治るには治るのよ。でも、このキノコの毒素は一度体に入ると抜けるまで続くのよ。つまり薬じゃどうにもならなくて自然に収まるのを待つしかないってこと。」

 

「ハッハハハハ・・・・・・た、頼む・・・・・そこをなん・・・はっははは・・・」

 

苦しそうに笑いながら魔理沙は永琳に頼み込むが毒素が完全に抜けない以上どうにもならない。

 

「貴方達も食事ができるようになったんなら材料に気をつけた方がいいわよ。キノコとか魚、発酵食品の中には極めて危険なものもあるんだから。」

 

「・・・・・そうだな。」

 

「・・・・勉強します。」

 

二人は何とも言えない表情をしながらひたすら笑い続ける魔理沙を見るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その夜の魔法の森は久々の嵐となった。

 

「なんか今日は、ひどい嵐になりそうね・・・・・・」

 

強い風が響く中、魔法の森に住む人形使い アリス・マーガトロイドは、不安そうに外を眺める。このような天気はよくあることだが今回に限っては何か胸騒ぎがする。

 

「・・・・・・・・最近物騒なことばかり起こっているせいで疲れているのかしら?」

 

『シャンハイ?』

 

複数いる上海人形たちは、一通りに作業を終えたのかアリスの元へ戻ってくる。

 

「・・・・・・今日は早めに寝ましょうかね。」

 

『『『『『シャンハ~イ!』』』』』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その嵐の中で複数の不気味な何かが森中で蠢いていた。

 

そしてそのうちの一つがあるものに近づいて行く。

 

先日、魔理沙が破壊したイレギュラー バーニン・ナウマンダーの残骸だ。

 

物体は、こと切れたナウマンダーの中へと入りこむ。

 

するとナウマンダーの体に異変が起こり始める。

 

体色が変化し、魔理沙との戦いで受けたダメージが徐々に再生し始め、前はなかった二本の牙が生えてきた。

 

そして、ゆっくりと起き上がる。隣では同様に死亡したはずのフレイム・スタッガーも起き上がっていた。

 

二人はまるで人形のように動き始め、手始めにアリスの家に向かって行った・・・・・・・。

 

 




新たに動き出すLの鼓動


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Xの鼓動

有賀先生のロックマン漫画・・・・・どこの中古にもねえ(´・ω・`)


嵐で吹き荒れる魔法の森。

 

しかし、その嵐の中、死んだはずのレプリロイドが突如動き出した。

今回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は、そんな嵐の中眠りについたアリスの家から物語を始めよう。

 

 

 

 

 

 

アリス宅

 

「ZZZZ・・・・・・・」

 

ベッドで眠りについているアリス。

 

そんな彼女の元へ突如復活したナウマンダーたちがすぐそこまで迫っているとは気づく由もなかった!

 

 

ズシン、ズシン・・・

ズシン、ズシン・・・・・

 

 

「ZZ・・・・・・ん?何の音かしら?」

 

外から聞こえてくる物音にアリスは目を覚ました。その間にも足音らしき音はどんどん近づいてくる。

 

「・・・・・・こんな嵐の夜に妖怪?でも、この辺にこんな物音立てる輩なんていなかったと思うけど・・・・・・」

 

アリスは取り敢えず寝間着から着替えて玄関へと向かう。万が一妖怪ならば弾幕勝負になるだろうし、何もなかったとしても外の見回りぐらいはした方がいいと判断したからだ。

 

「一体何の物音・・・・・・」

 

アリスは玄関を開けてみる。

 

「「・・・・・・・」」

 

そこには巨大な像のような怪物と頭部に青白い炎を発生させた鹿のような化け物だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

霧雨魔法店

 

一方、ここは霧雨魔法店。

 

「ハア、ハア・・・・・・・・やっと治まった。」

 

永遠亭から帰ってきても笑い続けていた魔理沙は、やっと解放されたという表情で言う。

 

「帰ってきてから4時間も笑うなんてな。」

 

「さすがにもう止まらないかと思ったわ。」

 

「もとはと言えばお前たちがワライダケなんて飯にいれたのが悪かっただろ?」

 

魔理沙に指摘されてゼロとアイリスは何とも言えなくなる。

 

「・・・・・・・やっぱり元の回路に戻した方がいいかもしれないな。」

 

「えっ!?」

 

「そうね。これ以上間違えて魔理沙さんにもしものことがあったら大変だし、食事会や宴会の時だけ付けるっていう風にした方が・・・・・・」

 

「いやいやいやいやいや!!ちょっと待て!?わ、私はそんなつもりで言ったんじゃないんだぜ!?」

 

「だが、これ以上迷惑をかける訳にも行かないだろ?永琳から聞いたが最悪な場合、死・・・・・」

 

「そう言う事じゃないんだ!別にお前たちが私に確認してから入れればいいことで、もうお前たちと食事したくないとは一言も・・・・・」

 

 

 

 

その時だ!

 

 

 

 

ズドーン!!

 

 

 

 

少し離れたところから爆発音が聞こえて来た。

 

「なんだ?今の音は?」

 

「雷が落ちた音にしては変ね。」

 

「あっちの方角は・・・・・アリスの家の方だ!」

 

魔理沙は嵐だというのにもかかわらず帽子をかぶり、箒を持って外へと出て行った。

 

「まさかこの時期にシグマが攻めてきたのか?」

 

「でも、今日は空から何も落ちてきた形跡はなかったし、向こうは魔理沙さんが破壊したタワーの跡地ぐらいしかないわ。」

 

「・・・・・とにかく俺たちも行くか。」

 

ゼロもライドチェイサーに乗り、アイリスと共にアリスの家へと急行した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリス宅跡

 

 

アリスの家は全焼していた!!

「くっ!」

 

アリスは、巧みに上海人形たちを操りながら攻撃して来るバーニン・ナウマンダー・Lのファイヤーウェーブを避ける。

 

「そこよ!」

 

上海人形たちは、あるものはランスや十字剣や剃刀を振り回し、あるものはレーザーを放ったりしてナウマンダーを攻撃する。しかし、ナウマンダーは動じる様子もなくアリスを攻撃する。

 

否、正確にはダメージは受けているのだ。

 

しかし、ダメージによって破損した箇所は、すぐさま不気味な液体が噴き出し始めまるで何事もなかったかのように瞬時に復元してしまうのだ。それはアリスの目からでも確認はできるが夜、それも嵐の中であったため確認しきれなかった。

 

「・・・・・・・・まだ試作中だからあまり使いたくなかったけど・・・・・」

 

アリスはスペルカードを唱える。

 

「試験中『ゴリアテ人形』!」

 

同時に上空に魔法陣が出現しナウマンダーに引けを取らない大きさの人形が召喚された。

 

「・・・・・・」

 

ナウマンダーは構わず召喚されたゴリアテ人形にファイヤーウェーブを放つ。ゴリアテ人形は両手に持っている剣で炎を振り払うとナウマンダーの右腕を切断した。

 

「ブオォォオオ・・・・・・・・・」

 

ナウマンダーは右腕を押さえながら後を引くがゴリアテは逃さない。更に鼻を切断し、残った手足も次々斬り飛ばして行った。急所と思われる胸に剣を深く突き刺した。

 

「まずは一体、次は!」

 

アリスはゴリアテを操作して背後から襲おうとしたフレイム・スタッガー・Lを頭部から真っ二つに切断させた。真っ二つになったスタッガーはそのまま倒れる。

 

「はあ・・・・・はあ・・・・・・・・」

 

アリスは戦闘が終わったと悟り思わず膝をつく。同時にゴリアテも活動を停止し再び魔法陣の中へと消えて行った。

 

まだ未完成のスペルカードであったため制御が難しかったこともあり既にへとへとの状態になっていた。しかも、少し前まで眠っていたこともあり眠気が一気に遅い今にも眠ってしまいそうだ。

 

「はあ・・・・・・家が焼けちゃったからこれからどうしよう・・・・・・・。魔理沙の家は今狭いだろうし、紅魔館はうん・・・・・・行きづらいわね。」

 

取り敢えず明日の朝まで休める場所を探すしかないと考えた矢先倒れている二体の残骸に異変が起き始めた。ナウマンダーは切断された手足から不気味な液体が流れ出し、形を形成し始め、スタッガーは、切断面からドロドロしたものが引き寄せ合ってくっつき始めた。

 

「困ったわね・・・・・・霊夢なら一晩ぐらいは泊めてはくれると思うけど・・・・・・」

 

アリスが考えている後ろで蘇った二人はアリスに向かって迫ろうとする。

 

「・・・・でも、一日で直るとは・・・」

 

考え事をしているアリスの背後をスタッガーが襲おうとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アリス、避けろ――――――――――!!」

 

「えっ?」

 

突然の声にアリスは、その場を離れる。そして、襲おうとしたスタッガーの腕は彼女を捕らえることなく空振り、七色に輝くレーザーが直撃した。

 

「な、なんなの!?」

 

「アリスさん、大丈夫ですか?」

 

驚いているアリスを他所に現場にゼロたちが駆けつけた。そして、先ほどのレーザー・・・「マスタースパーク」を放った魔理沙も合流する。

 

「魔理沙!?ゼロとアイリスまで・・・・・・・」

 

「魔理沙が勝手に飛び出して行ったんでな。まさか、死んだはずのイレギュラーが蘇るとは予想外だったが・・・・」

 

ゼロは、起き上がりかけていたスタッガーの胸部にバスターを撃ち込む。起き上がりかけたスタッガーは胸部から不気味な液体を出したまま動かなくなる。更に再生しかけていたナウマンダーは、アイリスが繰り出したストームトルネードで吹き飛ばされ、中から出て来た不気味なスライムのようなものをバスターで吹き飛ばした。

 

「こ、今度は再生しないのね・・・・・・・」

 

「あぁ、どうやらコイツが犯人だったらしいな・・・・・・」

 

ゼロはハンカチでスライムのような生物の残骸を取ってみる。

 

「おそらく、コイツがこの二人を再生させていたんだ。本人たちの意思に関係なくな。」

 

「じゃ、じゃあ・・・・こいつ等は操られていたのか?」

 

「断定はできんが可能性は十分にある。現にベルカナはイレイズ事件でもレプリロイドのDNAソウルでパワーアップし、イレギュラーを蘇生させていた。コイツも奴が作ったものの一つだろう。そもそもナウマンダーたちに再生機能は備わっていない。」

 

ゼロはスライムを包むとライドチェイサーに乗る。

 

「アイリス、2人を家まで連れて行ってくれ。俺はもう少しここら辺を調べて見る。」

 

「えぇ、私も送り届けたらファルコンアーマーで人里の方に行ってみるわ。あそこもイレギュラーの残骸は回収したけど安心しきれないし。」

 

「お互い確認し終えたらにとりの家で合流するぞ。もし、バンブルたちにまで取り付いたら大変なことになるからな。君も気をつけろよ。」

 

「うん。」

 

ゼロはライドチェイサーでその場を後にする。

 

「・・・・・・・何か嫌な予感がしやがるぜ・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

????

 

(・・・・・・・)

 

ここはにとりの家のホイルジャックの研究室。

 

(・・・・・・データ、確認。L(リミテッド)・ナウマンダー、スタッガー大破。照合データ、イレギュラーハンター ゼロ。パワー、スピード、測定不能。対処方法検索中・・・・)

 

カプセルに閉じ込められていた「ソレ」は、自分から蓋を開き、その場から移動を開始する。すると通路でマイマインが歩いていていた。

 

「あ~あ、今夜は嵐がひどいな。崖崩れとかしなければいいけど・・・・・・・」

 

「ソレ」がすぐ近くにいるともかかわらず、マイマインは歩いて行く。

 

(・・・・・・データ照合・・・・・クリスター・マイマイン。ゼロノ戦闘データト比較・・・・・・・勝率5%未満。素体トシテ不適合。)

 

「ソレ」は、マイマインの背中に付着し、悟られないように気配を消す。

 

マイマインは、ライト博士のカプセルがあるミーティングルームへと入った。

 

「ホーネック、頼まれていたキメラのオプションデータ持ってきたよ。」

 

「あぁ、ありがとうございます。もう今夜も遅いですし、私たちもこの辺にしておきましょう。」

 

「そうだね。今夜は嵐でひどいし。早く休むに限るよ。」

 

マイマインは、作業台に端末を置くとホーネックと一緒に部屋から出ていく。同時に「ソレ」は二人が部屋を出ようとした瞬間離れて行った。

 

(・・・・・・反応ナシ。再ビ、データ回収ニ移ル。)

 

「ソレ」は、早速ライト博士のカプセルに付着し、データを集め始める。

 

博士の人格プログラムは別室に移動しているためカプセルは無防備状態だった!

(データ確認・・・・・・トランスフォーマー・・・・・・・大キサニ難アリ。変形機能ノミ利用・・・・・・適合素体確認・・・・・・・“ロックマンX”・・・・・・・データ測定開始・・・・・・・・・・・スペック、ゼロ同等・・・・マタハソレ以上・・・・・・・アーマーデータ収集・・・・・・・)

 

「ソレ」は、データを回収し終えると同時に新たな計算を始める。

 

(ボディベース・・・・“ロックマンX"・・・・・・素材、不足・・・・・・・・)

 

「ソレ」は部屋の隅に置かれているものに目がつく。

 

それは、先の戦いで回収したレプリロイドの残骸とサイバトロン、デストロンが交換して破棄したパーツなどだ。

 

(・・・・・・素材、確保・・・・・コレヨリ、“リミートレプリロイド”ノ生成ニカカル。)

 

「ソレ」は残骸とパーツを取り込み一つの塊を形成し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

にとりの家

 

そんなことも知らずに外ではゼロとアイリスが合流していた。更に異変を嗅ぎつけたのか霊夢や魔理沙までその場にいた。

 

「博麗神社、紅魔館の方には奴はいなかった。そっちの方はどうだ?」

 

「人里の方も問題なかったわ。あれで最後だったのかしら?」

 

「とにかく最後はここだけよ。早く終わらせて帰りましょう。私は眠くてしょうがないわ・・・・・・」

 

霊夢一人が欠伸をする中、ゼロたちは、中へと入っていく。中ではバンブルたちが慌ただしく動いていた。

 

「バンブル、何があった?」

 

「あっ、ゼロ!大変なんだ!?ホイルジャックの部屋にあった変なものがミーティングルームのスクラップを取り込んで化け物になったんだ!?」

 

「化け物?どういうことだ?」

 

「説明は後だ!ほれ見ろ!とうとう出口にまで来やがったぜ!」

 

アイアンハイドが指をさした先には、金属の塊を吸収したスライムのような物体がノシノシと四足歩行で歩いてきた。

 

「どうやら、とんでもないものが出来上がったようだな・・・・・」

 

ゼロはバスターを展開して向き合う。

 

スライムのような物体は、ゼロを見るとその進行をストップさせた。

 

「奴の動きが止まったぞ!」

 

サイバトロン、デストロンの両陣営は、武器を構えながら警戒する。

 

『・・・・・・・生成完了。リミートレプリロイド、X(イクス)を開放する。』

 

「何?」

 

スライムのような物体は、ボロボロと自らその体を崩し始めた。

 

「アイツ、一体どうしちまったんだ?」

 

「勝手に自壊してくれたんなら大助かりなんだがな・・・・・」

 

物体の体が完全に崩れるとそこには一人の人影があった。

 

「ん?」

 

ゼロは、バスターを構えたままその影を見る。

 

カラーリングが違う事と一部の装飾が違うこと以外は今はここにいない戦友と同じ姿をしていた。

 

「・・・・・・エックス?いや、違う。エックスじゃない・・・・・」

 

エックスに酷似したレプリロイドは、目を開くと動作確認をするかのように腕を動かし始める。

 

「・・・・・・・」

 

「ねえ、動く前に早くやった方がいいんじゃないかな?」

 

「あぁ、まずは、俺から行かせてもらうぜ!」

 

クリフは両腕を収納し、液体ガスを発射する。命中したレプリロイドは氷漬けになる。

 

「ハッハッハッ!どうよ?俺の液体ガスの威力は・・・・・!?」

 

しかし、喜んだのも束の間。レプリロイドは巨大な炎の塊を生成して氷を吹き飛ばした。

 

「こ、この技は!?」

 

ゼロはこの技に見覚えがあった。

 

グランドファイア

 

ゼロが幻想郷に来る直前の戦いで見たエックスがバーン・ディノレックスを倒した時に習得した技でさっきのは明らかにフルチャージして行った状態のものだ。

 

しかし、レプリロイドがチャージした様子はなく明らかにそのまま撃ったように見えた。

 

「・・・・・・・これがロックマンXの力か。なるほど、コイツは便利なものだな。」

 

レプリロイドは満足そうな顔で言う。

 

「お前は何者なんだ!?」

 

「?・・・・お前は確かゼロだったな。データで拝見させてもらったぞ。リミートレプリロイドを葬るとは流石だったな。」

 

「リミートレプリロイド?復活したナウマンダーたちのことか?」

 

「あぁ、だがあいつらはやっぱり出来損ないだ。L(リミテッド)の能力を最大限に生かすことができなかったのだからな。そんな奴らにはこれから先の時代を生きる資格はない。私のように常に進化を続ける者こそがふさわしい。」

 

レプリロイドは警戒するゼロを笑った顔で見る。

 

「私の名はX(イクス)。貴様とオリジナルであるエックスを倒すために誕生した戦士だ!」

 

 




メガミッションからイクスが登場。

ちなみにこのイクスは誕生経緯も異なるため公式外伝とは少し性能が違う予定です。

次回、イクスとゼロの戦い・・・・・の予定。


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チョー番外編 「キューロックマンエックス ゼロの幻想入り」

久しぶりでまさかの台本形式。

しかも前回の続きではない!


さて、今回の「キューロックマンエックス ゼロの幻想入り」は、博麗神社の前から物語を始めよう!

 

ゼロ「っおい、なんで急にこんなところから話が始まるんだ?」

 

アイリス「作者さんの事情だそうよ?」

 

霊夢「って言うかアイツ、失踪したんじゃないの?」

 

魔理沙「おいおい、霊夢。いくら何でも言いすぎだぜ?せっかく久しぶりに投稿してくれたのによ。」

 

バンブル「でもさ、普通だったら前回の続きから始まるんじゃないの?」

 

???「それは私が説明しよう!!」

 

5人の目の前に急にやってきたチョロ〇のようなトレーラー。

 

変形するとバンブルよりミニサイズのトランスフォーマーになる。

 

ゼロ「誰だお前は?」

 

オプティマスプライム「私は作者の頼みで『キュートランスフォーマー 帰ってきたコ〇ボイの謎』から出張してきたオプティマスプライムだ!」

魔理沙「そこはコンボイじゃないのか?」

 

オプティマス「いや・・・・うん。それは・・・だな(汗汗)・・・・・読者がおそらく近年の作品しか見ていないというのを考慮してだ!」

 

霊夢「っで、そのオプなんとかが何の用なのよ?」

 

オプティマス「オプティマスプライムだぁ!」

魔理沙「いや、別にフルネームじゃなくても・・・・・・」

 

オプティマス「オプティマスプライムだぁ!!」

魔理沙「ダメだこりゃ。」

 

ゼロ「それで一体どうしてこんな話が作られたんだ?」

 

オプティマス「それは、作者が他の作品の連載でこっちを中々書けないことともう一つは最近の読者の反応の虚しさで書くのをやめてしまっているそうだ(キリッ)。」

 

バンブル「それってどういうことなの?」

 

オプティマス「考えてみてくれ、作者が他に書いた作品は多少なりとも評価はされているがこの作品は妙なほど読者が伸びない!それは何故だと思う!?」

 

ゼロ「作者の力量不足だろ?」

 

オプティマス「グハッ!?いきなり痛いところを突いてくるとは・・・・・・さては貴様、ディセプティコンだなぁ!!」

 

ゼロ「いや、それはお前の作品の敵だろ。」

 

オプティマス「ま、まあ、話を戻そう。そもそもこのあまりにもマイナーの集合体のようなものでできている作品がどうして伸びないのか・・・・・・それを今回は議論して行こうじゃないか!」

 

霊夢「私帰っていい?・・・・・・っていうか、ここが私の家だった・・・・・」

 

ゼロ「じゃあ、俺から。」

 

オプティマス「はい、ゼロ君。」

 

ゼロ「そもそも作品の知名度が低すぎるんじゃないのか?ロックマンXが人気だったのはもう10年以上前、トランスフォーマーが大人気だったのもそれ以上前、最近ボチボチ最新作を出している東方とクロスさせても誰も読まないんじゃないのか?」

 

オプティマス「う~ん~」

 

アイリス「確かにハーメルンで使われるロックマンシリーズって大半が『流星』『エグゼ』『ゼロ』だものね。」

 

バンブル「それにトランスフォーマーもやっているネタが『ビーストウォーズ』とか最近のシリーズだからなぁ・・・・・」

 

オプティマス「その通りだ。だが、このハーメルンなら初代やXシリーズのファンがいても・・・・・・」

 

霊夢「って言うか流石に三作品でやるのは無理があったんじゃないの?それ以前に人気タグの『神様転生』や『オリ主』要素も全くないし。」

 

オプティマス「う、うむ・・・・・そ、その通りだな・・・・・・あぁ・・・・なんかオイルが・・・・オイルが流れる・・・・」

 

アイリス「でもド〇えもんとのクロスは成功しましたよね。」

 

ゼロ「だが初代とインフィ〇ット・ストラトスとのクロスは微妙な反応だったな。」

 

バンブル「やっぱり人気作ベースの話にしないと人気が出ないのかな?」

 

魔理沙「東方も紅魔郷とかのシリーズだと人気あるからな。」

 

霊夢「やっぱり、マイナー作品同士は人気が出ない運命なのね。」

 

オプティマス「諸君、やめてくれ(´;ω;`)。作者が泣いている。」

 

ゼロ「・・・・・だが、一応構想は練っているんだろ?そのままやっても・・・・・」

 

オプティマス「いや!あんな作者のクソ構想は忘れてくれ!!」

 

ゼロ&アイリス「「えぇっ!?」」

 

オプティマス「あんな構想を描いたらそれこそ人気が出なくなってしまう!そもそも東方とトランスフォーマーにシリアスを混ぜてはいけなかったのだぁ!!所詮、あれも私の奴と同じ『謎ボイのコン』だったのだ!」

 

アイリス「この作品そのものを否定している・・・・・・・・」

 

魔理沙「結局地道に頑張っていくしかないってことか。」

 

霊夢「次回こそはあのイクスとやり合うんでしょうね?」

 

オプティマス「作者のやる気さえ戻ればきっとできるはずだ!!」

 

ゼロ「・・・・・・無理だな。」

 

アイリス「私たちのハッピーエンドは別作品に持っていかれるのね・・・・・・・」

 

バンブル「でもピク〇ブでも連載するんだからきっと続きを書いてくれるよ!だから、応援してもらおう!」

 

ゼロ「お気に入りが一人減っただけですぐに凹む作者を応援する読者がいるのか?ドラ〇もんも最近執筆が短編の奴に持ってかれているのに。」

 

オプティマス「と、とにかく!この作品存続のためにも頑張るしかない!!」

 

魔理沙「お前は何もしてないじゃないか(汗)」

 

 

結局は結論出ず。

 

 

イクス「・・・・・・私はいつまであの状態なんだ(汗)」

 

 

 

 

 




次回はいつかな・・・・・・・・




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XvsZERO

超久しぶりの投稿。

ちなみにエックスvsゼロではない。


謎の半有機物質「リミテッド」

 

それはあらゆる金属、生物を取り込み異常な速度で進化する超半有機金属生命体でもある。

そして、そのリミテッドの一部がDr.ライトのカプセルのデータを吸収、基地の資材を取り込み、ゼロの親友 エックスに酷似したリミートレプリロイド“イクス”が誕生してしまった!!

 

さて、今回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」はゼロとイクスが対峙しているところから物語を始めよう!

 

 

 

 

 

 

にとりの家

 

重い沈黙が続くサイバトロン、デストロンの臨時拠点こと河城にとりの家

 

「イクス・・・・・・リミートレプリロイドだと!?」

 

イクスと名乗るレプリロイドを目の前にしてゼロは、身構える。外見自体はエックスとそこまで変わりはない。だがその目は、オリジナルであるエックスとは違い、シグマ同様の狂気に満ちていた。イクスは、腕を音を鳴らしながら動かす。

 

「そんなに私が似ているか?貴様の親友(エックス)に。」

 

「くっ・・・・・・」

 

「ゼロ・・・・・」

 

アイリスは拳を強く握りしめるゼロの顔を見て不安になる。

 

「どうしよう、何かとんでもないもんができちゃったよ・・・・・・」

 

「とんでもないどころじゃないね。あれはあの不気味な物体が独自に進化した姿だよ。」

 

ビビるバンブルに対してホイルジャックは冷静に言う。

 

「アイツは、僅か短時間でデータを学習し、そのうえで自分の体の構築し、それも生まれて間もないにもかかわらず既に使いこないしている。」

 

「おいおい、いくら俺たち超ロボット生命体でも、生まれたばかりの時はトランスフォームすら訓練しなければできなかったんだぞ!?」

 

「訓練もなしにその体に秘められた能力をフルに使う・・・・・・・恐ろしい存在だな。しかもあの技はゼロの反応を見る限りでも学習したものらしいし・・・・・・」

 

ラチェットは、険しい表情でイクスを見る。

 

「・・・・・・・さて、本当なら私のオリジナルであるエックスと戦いところだったがどうやら近くにはいないようだな・・・・・・」

 

「・・・・・・・」

 

「っとなると次の選択はゼロ。貴様が私の相手をしてくれるという事だな?」

 

「・・・・らしいな。」

 

ゼロは、イクスと対峙しながら言う。

 

ここで戦いを避けることはできない。イクスはどちらにせよここにいる全員を破壊するつもりだ。それがリミテッドによる意思なのかそれともゼロというオリジナルであるエックス同士の宿命にあるのかはわからない。

 

しかし、その独特の闘争本能がイクスを動かしているのは事実だ。

 

「・・・・・・・・場所を変えるぞ。ここで暴れられたら面倒だからな。」

 

「いいだろう。私とてまだこの体に慣れていないからな、やるならもっと戦いやすい場所がいい。」

 

「あぁ・・・・・付いて来い(あれでまだ慣れていないだと?奴は一体どのくらいの力を隠しているというんだ?)。」

 

ゼロはイクスを連れて外へと出ていく。

 

「ゼロ・・・・・・」

 

「これはこちらも何とかしなくちゃいけないようだな。」

 

「そうだ!」

 

ホイルジャックは何かを思い出したかのように基地の奥へと駆けて行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妖怪の山 

 

基地の外に出るとゼロは、身構えながらイクスと対峙する。対するイクスは特に身構える様子はない。

 

「何故、武器を向けない?」

 

「別に気にすることでもない。私はまだ生まれて間もないのだからな。だから、先に仕掛けて来てもらっても構わない。」

 

「何だとっ!?」

 

イクスの言葉にゼロは警戒を強める。

 

「そう興奮しないでくれ。それともあれか?イレギュラーハンターは、ほぼ素人同然のイレギュラーに対して本気を出してはいけないという決まりでもあるのか?」

 

「ふざけるな!!」

 

ゼロは、バスターを展開してイクスに攻撃を始める。イクスは、すんなりとバスターの光弾を避けていく。

 

「“ゼロバスター”・・・・・オリジナルのエックスのエックスバスターと違い、貫通力を高めることによりその破壊力を高めている。バスターと動力炉の破損で威力が大幅に落ちていたと思っていたが完治しているな。」

 

「俺を解析するよりも先に自分の身を守ったらどうだ?」

 

ゼロは、セイバーを引き抜いてイクスに斬りかかる。イクスのボディはエックスをベースにしているため、極めて装甲が薄い。元々強化アーマーを身に着けていない彼にとって、至近距離からの斬撃技は致命傷になりかねない。

 

「よっしゃー!ゼロの勝ちだぜ☆」

 

「なんだなんだ、敵さんも思っていた以上に対したことないじゃないか。」

 

2人の戦いを見て魔理沙たちは安堵の表情を浮かべていた。

 

「・・・・・なんか妙ね・・・・・アイツ・・・・・・あまりにも本気を出していないようにしか見えないけど・・・・・」

 

霊夢はただ一人、イクスの戦い方に違和感を覚えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところがである!

 

 

「何?」

 

ゼロはセイバーの刃先を見る。

 

斬れているはずのイクスの体は、何か不気味な液体を出して保護膜となって守られていた。

 

「一つ言い忘れていたな。私のようなリミートレプリロイドの体はリミテッドと同じつくりになっている。そのため、私の体にダメージを与えるような事態が起こればリミテッドは私の体を守るために働きだす。例えば・・・・・・」

 

動揺しているゼロの目の前でリミテッドはイクスの両腕に集まる。

 

「こういう風に!」

 

「!?」

 

ゼロは空円舞を使って逃れようとする。

 

「クロスチャージショット!!」

 

「グッ!?」

 

イクスの腕から放たれた無数の光弾がゼロに襲い掛かる。

 

「飛水翔!」

 

ゼロは咄嗟に自分の目の前に水の膜を発生させて攻撃を防ぐ。しかし、隙もなくイクスはリミテッドを全身に覆わせる。

 

「流石だな、だがこれは防げまい。」

 

「なっ!?その姿は!?」

 

「ノヴァストライク!!」

 

イクスの攻撃がゼロの直撃する。

 

ゼロは勢いよく吹き飛ばされ、山の木々をなぎ倒しながら倒れる。

 

「どうした?このくらいでくたばってもらっては話にならないぞ。」

 

「くっ・・・・・」

 

ゼロは起き上がりながらイクスの姿を見る。

 

 

アルティメットアーマー

かつてレプリフォース大戦末期、ユーラシア事件終盤に纏ったエックスの強化アーマーの中でも最も強力なアーマーであり、一歩間違えればエックス自身にもダメージを与えかねない“禁断のアーマー”である。

リミテッド特有の禍々しい才色となっているがイクスの姿はまさにアルティメットアーマーそのものだった。

 

「何故・・・・・貴様がそのアーマーを・・・・・・・」

 

「簡単なことだ。私はオリジナルのエックスのすべてのデータを学習した。貴様との戦闘も含めてな。」

 

イクスは腕を組みながらスラスターで飛行する。

 

「しかし、貴様も同様に敵から学習する機能を持っている。故に以前オリジナルと交戦したデータが宛にならないのでな、どうしても確認する必要があった。このボディも出来たばかりなのでね。しかも案の定、貴様の性能はユーラシア・・・いや、カウンターハンター戦以上のスペックに向上していた。ボディ自身はそこまで強化されていないというのにどうしてそこまで強くなっている?」

 

イクスは、プラズマチャージショットを撃ちながら聞く。

 

「そんなこと知るか!」

 

ゼロは、避けると赤い残像をイクスに向かって放つ。

 

「疾風!」

 

「フン、ソウルボディ!!」

 

イクスから無数の分身が飛び出し、ゼロの疾風をかき消すと残りの分身が彼に体当たりをする。

 

「ぐわあぁ!?」

 

「私が使う技がすべてオリジナルと同じだと思うな!」

 

「うぅ・・・・・・滅閃光!!」

 

ゼロは、着陸するや拳にエネルギーを溜めて地面を殴り、それによって拡散したエネルギー弾をイクスに向けて放つ。

 

「ちい!」

 

イクスはボディアーマーを一瞬サードアーマーに変化させてディフェンスシールドを展開する。

 

「一瞬でアーマーを切り替えられるのか・・・・・・・」

 

「そうだ。私のアーマーは一瞬で切り替えることができる。それだけに弱点は・・・・・ない!」

 

イクスは、腕だけをセカンドアーマーに切り替え、ダブルチャージショットを繰り出す。

 

「ダブルチャージウェーブ!!」

 

ゼロも瞬時にショットを放ち相殺させる。しかし、イクスは、再びアルティメットアーマーを変形させてノヴァストライクを繰り出す。

 

「があぁっ!?」

 

「ハッハハハハハハ!オリジナルはこの力を使うのに躊躇していたようだが私は遠慮なく使わせてもらうぞ!」

 

イクスはゼロを上空へと放り投げると連続でノヴァストライクを繰り出していく。

 

「ゼロッ!!」

 

「くそ!なんて野郎だ!!」

 

「まずいよ、このままだとゼロがバラバラになっちゃうよ。」

 

「いやいや、お待たせしましたっと。」

 

アイリスたちが心配そうに見ている傍らでホイルジャックは何やら妙な機械を持ってきた。

 

「ホイルジャック、どこ行ってたのさ!?ゼロが危ないって時に。」

 

「いやねぇ、コイツを持ってきたのさ。」

 

ホイルジャックが持ってきたもの。

 

それは

 

「それは・・・・・・以前、メガトロンたちが使ったトランスヘキサトロン光線銃の小型バージョンじゃないか!?」

 

 

トランスヘキサトロンとは、光線に当たった対象をその状態に固定させてしまう特殊光線なのだ!

この兵器でかつてサイバトロンは一時デストロンにやられかけたという経験がある(詳しくは本編を見よう!)。

 

 

「そんなもの持ってきてどうすんだよ!?相手はデストロンでもなけりゃトランスフォーマーでもないんだぞ。」

 

かつて合体戦士デバスターにこれを浴びせて合体を強制解除させたことがあったが相手はリミートレプリロイドのイクス。同じ効果が表れるはずがない。

 

「それは違うね。アイツはボディを作るとき、基地の破棄したボディパーツを中心にできちょる。それにあのアーマーの変化の原理は単純に言っちまえばトランスフォームと同じもんなんだよ。奴にトランスヘキサトロンを浴びせ続けたらどうなると思うね?」

 

「浴びせ続けたら・・・・・・つまり、その姿に固定されるって言う事ですよね?」

 

「その通り!しかも、ライト博士の情報が正しければパーツ一つだけでも違ければ、本来の性能を発揮できない!」

 

「よし、だったら私がやってやるんだぜ!」

 

魔理沙は早速ファーストアーマーを展開してヘキサトロン銃をバスターに組み込む。

 

「なら、複数でやった方がよさそうね。」

 

霊夢もファルコンアーマーを展開して取り付ける。

 

「じゃあ、オイラも。」

 

「私も。」

 

バンブルとアイリスも受け取り、2人を囲むようにして狙いをイクスに定める。

 

「さて、ゼロ。もう少し遊んでやりたいところだが私は一刻も早くオリジナルに会いたいのでな・・・・そろそろ終わらせてもらおうか。」

 

ノヴァストライクをやめ、イクスはバスターを尤も破壊力があるガイアアーマーの物へと変形させ始める。

 

「ぐ・・・・・・・ここまでダメージを受けるとは・・・・・・・」

 

対するゼロは体が動かせないほどのダメージを受け、立てない状態だった。

 

「礼を言うぞ。私の実力がどこまでのものなのかある程度計れたのだからな・・・・・楽に行けるように調節してやる。」

 

ガイアアーマーのバスターに変化した腕をゼロに突き付ける。

 

「くっ!」

 

「さらばだ。」

 

イクスはチャージショットを放とうとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ダークホールド!!」

 

「何っ!?」

 

ショットを放つ寸前、ゼロは特殊武器「ダークホールド」を発動させる。

 

すると周囲の時間が止まり、ゼロ以外の時間が止まった。

 

「ハア・・・・ハア・・・・」

 

ゼロは自分たちの周囲に魔理沙たちが隠れていることに気づき、急いでイクスから距離を取る。

 

「これで・・・・・・」

 

ゼロはイクスから少し離れるとダークホールドを解除する。

 

「なっ!?いつの間に!?」

 

イクスは、攻撃が外れて動揺する。同時に周りからバンブルたちが姿を現す。

 

「今だ!トランスヘキサトロン発射!」

 

ホイルジャックの合図で全員イクスに向かってトランスヘキサトロンを浴びせる。

 

「何を!?」

 

見た目に何の影響もないためイクスは何をしているのか分からなかった。アイリスはその間にゼロを運び出す。

 

「大丈夫、ゼロ?」

 

「す、すまない・・・・・」

 

「逃がすか!」

 

イクスは、バスターを変化させようとする。

 

 

しかし、何も起こらない!

 

「何っ!?変化しない!?どういうことだ!?」

 

「やったやった!大成功!」

 

アームパーツが変化しないことに動揺するイクスに対して霊夢は数枚の札を飛ばし、強力な結界に閉じ込める。

 

「『神技「八方龍殺陣」』!」

 

「グッ!?」

 

「これで動きを封じたわ、覚悟しなさい!」

 

ゼロが現場から離れたのを確認すると全員、イクスに向かって集中攻撃を仕掛ける。

 

「チャージマスタースパーク!!」

 

「撃て撃て!撃って撃ちまくれ!!」

 

イクスに次々と攻撃が命中する。

 

「こ、こんなバカなことが・・・・・・・・・」

 

トランスヘキサトロンの作用で再生能力まで落ち、イクスの体は次々と破壊されていく。

 

「これでとどめよ!『霊符「夢想封印」』!!」

 

霊夢の周囲に出現した8つの大きな虹色の弾幕がイクスに目掛けて飛んでいく。

 

「この私が・・・・・・・・究極のレプリロイドを基に生み出されたこの私が・・・・・・・・・チクショー!!!」

 

イクスは弾幕に呑まれて粉々に吹き飛ばされた。

 

「・・・・・やったのか?」

 

ゼロは、アイリスに支えられながらその光景を見る。イクスが復活する様子もないため、おそらく完全に倒されたようだ。

 

「一件落着ね。」

 

「あぁ・・・・・でも、最悪な夜だったぜ。まさかこうも連戦する羽目になるとはな。」

 

地上に着地して霊夢と魔理沙はほっと息をする。

 

「ぐっ、う、うぅ・・・・・」

 

「ゼロ!」

 

ゼロも安心したのかダメージによる痛みが一気に襲い掛かってきた。

 

「これは結構重傷だな。すぐにリペアしなくては。」

 

ラチェットは、ゼロの容態を確認しながら言う。

 

「アイリス、これから修理を行うから手伝ってもらえないかい?」

 

「は、はい!」

 

「はあ・・・・・もう、こんな夜中だし私はここで一晩泊るとするか。」

 

「アンタは気楽ね。はあぁ・・・・・・・私は早く神社に帰って寝よう。」

 

霊夢は大きな欠伸をしてその場から飛び立っていった。

 

「じゃあ、俺たちはもうあんな物騒なものが落ちていないかどうか見回りだ。」

 

サイバトロン一同は元の配置へと戻り、この事件は幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、果たしてそうだろうか!?

 

ここは、妖怪の山の川の下流。

そこで一つの不気味なスライムが川岸に流れ着いた。スライムは徐々にその体を膨張させ、人間大サイズになると急に姿を整えて行った。

 

「ハア・・・・・ハア・・・・・・ハア・・・・・・まさか、あんなものがあったとはな。」

 

イクスだ!

「もし、吹き飛ばされる直前に右腕だけを斬りおとして、川に落とさなければ完全に消されるところだった・・・・・・ゼロと言い、奴の仲間は得体がしれん。」

 

川から上がるとイクスは、これからどうするかを考える。

 

「どうするべきか・・・・・・オリジナルに会うにも方法がわからない。かと言ってこのままこの地に居続ければまた奴等と戦うことになって面倒だからな・・・・・」

 

「ならば、我らの元に来るというのはどうだ?」

 

「ん?」

 

知らない声にイクスは警戒する。

 

そこにはマントの男が一人立っていた。

 

「・・・・お前は?」

 

「インセプトチェイサー・・・・・とだけ名乗らせてもらおう。」

 

「インセプトチェイサー?」

 

我が主人(お嬢様)が貴様に興味を持っておられる。」

 

マントの男は指を鳴らすと目の前にゲートが出現する。

 

「どうする?私と共に主の元へと行ってみるか?それともこの地で果てるまで彷徨い続けるか?こちらに来れば貴様の望みがかなえられるのかもしれんぞ?」

 

「何?」

 

イクスは男の言葉に興味を持つ。

 

「・・・・・・・いいだろう、正直信用ならない話だが行くだけの価値はあるのかもしれん。案内しろ。」

 

「いいだろう。但し、襲うなどという変な考えは持つな。命がいくつあっても足りんからな。」

 

「?」

 

男の言葉に疑問を持ちながらもイクスはゲートの中へと入って行った。

 

 

 

 




次回はいつかな・・・・

海外のMEGAMANってアニメがあったけどどう見ても別作品化してるな(汗)

誰だよ・・・・・あの筋肉質のロックマンのコスプレをした奴は(笑)


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