僕とテストとAクラスのあの娘 (KuromeBright)
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プロローグ

はじめまして 記念すべき第1話です。キャラ設定等は後々投稿予定です。それではどうぞ


満開の桜が景色を染め上げる春

 

 

周囲の人々が桜を見て感想を口にする中、景色に見向きもせず、本を片手に歩く少年がいた

 

 

男にしてはやや長めの銀髪を後ろで1つに結い、整った顔立ちだがその眼にはどこか悲しさが見られた

 

 

???「ん?おはよう!。随分と早い登校だな」

 

 

???「おはようございます。鉄z…西村先生」

 

 

西村「ああおはよう。ところで、今鉄人と言いかけなかったか?」

 

 

???「まさか、気のせいですよ」

 

 

西村先生。僕の通っている文月学園の教師で何かとお世話になっている。補修担当であり、趣味がトライアスロンということから生徒からは鉄人と呼ばれ恐れられている

 

 

西村「そうか、それよりもほら、これがおまえのクラス分けだ」

 

 

そう言って西村先生は一通の封筒を渡してきた

 

 

???「ありがとうございます。にしても理解できませんね、こんなむだな作業」

 

 

西村「そう言うな、うちは色々と注目されている試験校だからな。これもその一環だ」

 

 

???「そういうものですか、僕には必要ない気がしますけど一応確認しますか」

 

 

西村「すまんな???、俺達も学園長に掛け合ってみたんだが結果は変えられなかった」

 

 

???「気にしないでください、僕の方は大丈夫ですから」

 

 

封筒を開けるとそこには

 

 

「吉井 明久 Fクラス」

 

 

と書かれていた

 

 

西村「大変だろうが俺も出来る限りのことはしてやるから困ったことがあればいつでも相談に来い」

 

 

明久「ありがとうございます。それじゃあ僕はこれで」

 

 

そう言って僕は鉄人と別れて自分のクラスへ向かった

 

 

another side

 

 

西村「吉井、俺は「おはようございます、西村先生」ん?ああおはよう」

 

 

わたしが声をかけたとき、西村先生は少し悲しい眼をしていました

 

 

???「?先生、どうされたんですか」

 

 

西村「いや、なんでもない。それよりもこれがおまえのクラス分けだ」

 

 

「佐藤 美穂 Aクラス」

 

 

よかった無事Aクラスになれた

 

 

西村「よくやったな佐藤、この1年間がんばれよ」

 

 

美穂「ありがとうございます。ところで先生、さっきここにいたのは?」

 

 

西村「ん?吉井のことか、アイツがどうかしたのか?」

 

 

美穂「あ、いえ、なんでもないです」

 

 

西村「そうか、それな「すいませんわたしはこれで失礼します!」ら、あ、ああ」

 

 

そっか、あの人が「吉井明久さん」なんだ…

 

 

わたしはそんなことを考えながら慌てて自分のクラスに向かいました

 

 

西村「…ハア、っとといかんな、教師である俺がこんなザマでは」

 

 

西村「誰でもいい、アイツを救ってやってくれ」

 

 

西村先生が校舎を見上げて言った一言がわたしの耳に届くことはありませんでした

 

 

 




いかがだったでしょうか。感想お待ちしています


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Aクラス前にて

1~2週間ペースとか言っておきながら早速の投稿です。1話ごとの文字数が少ないのでその分楽しめる内容にしようと思っています。早速明久×美穂です。それではごゆっくり


明久side

 

 

2年生の階に着いた僕はAクラスの前で固まっていた。その原因は

 

 

明久「でかすぎでしょこれは...」

 

 

そう、教室がでかすぎるのだ。少なく見積もっても一般的な教室の4倍はある。中を覗いてみると

 

 

「リクライニングシート・ノートパソコン・個人エアコンetc」

 

 

明久「いや、これ逆に勉強させる気ないでしょ。学園長もなに考えてるんだろうね」

 

 

明久「これなら他のクラ「すいません扉の前で止まらないでください」スにもって、ああゴメン、どうぞ」

 

 

いつの間にか後ろには女子生徒が立っていた。確かこの子は...

 

 

明久「えっと、佐藤さんだっけ?」

 

 

美穂「あっはいそうですけど、なぜご存知なんですか?」

 

 

おっと、そりゃいきなり名前当てられたら疑問に思うだろう

 

 

明久「いや、生徒の名前は一通り覚えてるだけだよ」

 

 

美穂「そうなんですか...ってそれすごくないですか?」

 

 

明久「そうかな?そんなことないと思うんだけど」

 

 

美穂「だって1学年ごとに300人前後いるんですよ?つまりは1000人近くの名前が顔と一致してるってことですよ!?」

 

 

そんなこと言われてもなあ、特に実感ないし

 

 

美穂「ま、まあそれはひとまず置いておきましょう。ところでえっと、吉井明久さんですよね?」

 

 

明久「そうだけど、よく僕のことなんか知ってたね」

 

 

僕みたいに全生徒を覚えてるとかでもない限り僕の名前を覚えていることなんかないはずなんだけど

 

 

美穂「ああ、いえ、それは...」

 

 

いけない、慌てさせてしまった。こういう癖は直さないとな。でもなんで僕の名前を知ってるのかな...ああ、そっか、そういうことなら佐藤さんの為にも

 

 

明久「佐藤さん、早く教室に入りなよ。僕みたいな学園の恥と一緒にいたら君まで嫌な目で見られちゃうよ」

 

 

そう、僕は学園の恥...観察処分者だ。彼女が僕と一緒にいたなんてことが広まれば彼女にも迷惑をかけてしまう

 

 

明久「それじゃ佐藤さん、僕はこれで」

 

 

そう告げて僕はその場を立ち去ー

 

 

美穂「まっ、待って下さい!」

 

 

れなかった。まだなにかあるんだろうか

 

 

美穂「えっとですね、その、佐藤ってこの学年にも結構いるんですよ。なので分かりやすくするためにも美穂って名前で呼んでください」

 

 

?何故だろう。今後関わりが増える気もしないのに名前呼びとは...考えても仕方ないか

 

 

明久「分かったよ美穂さん。それなら僕のことも明久でいいよ」

 

 

美穂「あ、はっはい、明久さん!」

 

 

明久「うん、それじゃあまたね」

 

 

さて、早く教室に向かわなくちゃね

 

 

美穂side

 

 

明久「分かったよ美穂さん。それなら僕のことも明久でいいよ」

 

 

美穂「あ、はっはい、明久さん!」

 

 

名前で呼んでもらえました♪それにわたしも名前呼びできます♪...あれ?でもなんでこんなに喜んでいるのでしょうかわたしは

 

 

明久「うん、それじゃあまたね」

 

 

そう言って明久さんはいってしまいました。わたしも教室に入りましょうか

 

 

ガラガラッ、ドサドサ

 

 

美穂「え?」

 

 

扉を開けると3人の女子生徒が転がってきました。しかもよくみると

 

 

美穂「代表、優子さん、愛子さん?」

 

 

代表の霧島翔子さん、木下優子さん、工藤愛子さん。みんなわたしの友達でした

 

 

優子「いや、そのね」

 

 

翔子「...なんでもない」

 

 

愛子「美穂やるねー♪」

 

 

優子「こら、愛子!」

 

 

美穂「もしかして聞いてたんですか?」

 

 

聞かれてない聞かれてない聞かれ

 

 

3人「「「...コクン」」」

 

 

てた。しかもよりにもよってこの3人に。それを理解するとみるみる顔が赤くなっていくのが自分でもわかりました

 

 

美穂「...///」

 

 

優子「わっ!ゴメン美穂!代表、愛子も!」

 

 

翔子「...ゴメン」

 

 

愛子「いやーゴメンねーwでも美穂って意外と積極的なんだねー♪」

 

 

優子「あーいーこー!」

 

 

愛子「え、ちょ優子?、おっお助け~!」

 

 

わたしは俯いてしまい動けませんでした。ハア、これからしばらくはこのネタでいじられるんでしょうね...

 




いかがだったでしょうか?
予定としては次回でAとFの自己紹介を済ませてキャラ設定を挟んでからDクラス戦に入ろうかなと考えています。
ご意見、感想お待ちしています。


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自己紹介1

すいません!書こうとしたこと書きまくってたら長くなってしまったので2部構成にします。今回はFクラスの自己紹介から使者の決定までです。次話も全力で書いてるので今日中には投稿できるかと...それではひとまずどうぞ~♪


自己紹介 明久side

 

 

明久「これは...本当に教室なのかな」

 

 

僕は美穂さんと別れた後Fクラスにきたーはずだった

 

 

明久「そ、そうだよ、きっと知らないあいだに山小屋にまよいこんだんだ!」

 

 

「2―F」←間違えようもなく僕のクラス

 

 

明久「た、たぶん外は見せかけだ。中はそれなりのはず」

 

 

そう思い(願い)ながら教室の扉を開けて

 

 

「脚の折れたちゃぶ台・割れた窓ガラス・綿のない座布団」

 

 

...よし、これは学園長とO☆HA☆NA☆SHIせねば。とりあえず適当に座って HRを待とう。そう思っているといつの間にか眠ってしまっていた

 

 

しばらくして目を覚ますと既にHRが始まっていた。

 

 

「えー、私が担任の...福原慎です」

 

 

黒板にチョークがない。これはさっき確認済みだ。にしてもほんとに勉強させる気があるんだろうか。

 

 

福原「設備の確認をします。ちゃぶ台、座布団はありますか?何か不備があれば聞き入れますが極力自分で調達してください。」

 

 

モブA「せんせー、俺の座布団綿がほとんど入ってません」

 

 

福原「我慢してください」

 

 

モブB「先生、隙間風が寒いです」

 

 

福原「ビニールとテープを申請しておくので自分で直してください」

 

 

モブC「せんせい、ちゃぶ台の脚が折れたんですけど」

 

 

福原「がまんしてk「できるか!」ははは、冗談ですよ」コトン

 

 

木工用ボンド「ドヤァ」

 

 

福原「それでは仲間を知ることも兼ねて自己紹介を...廊下側からお願いします」

 

 

「木下秀吉じゃ。演劇部に所属しておる。言っておくがワシは男じゃ」

 

 

「「「な、なに~~~!?」」」

 

 

モブD「そんなばかな!秀吉が男なんて!」

 

 

モブE「神は我らを見捨てになられたのか!?」

 

 

モブF「いや待て、男だとは言ったが女でないとは言っていない。つまり第3の性別秀吉なんだ!」

 

 

モブ達「「「お前天才だな!」」」

 

 

あえて言おう、バカだ。木下秀吉は男。これは揺らぐことのない事実だ。まあそんなことも分からないからFクラスなんだろう

 

 

「...土屋康太」

 

 

なんとも短い紹介だ。彼の名前を聞いても反応する生徒はいないが“あのあだ名”を聞けばそれも変わるだろう

 

 

「-です。趣味はー」

 

 

ん?この声は

 

 

「吉井明久を殴ることです☆」

 

 

やっぱり島田さんか。島田美波、帰国子女で始めの頃は仲も良かったが最近ではお仕置きと称して暴力を振るってくるため嫌いになりつつある。ちなみに僕がクラス分けの試験を受けられずにFクラスになったのも彼女ともう一人の女子生徒が原因である。

 

 

島田「ハロハロー吉井♪」

 

 

明久「お、おはよう島田さん」

 

 

はっきりいって関わりたくない。また自己紹介は続いて僕の番だ

 

 

明久「吉井明久です。趣味は料理です。よろしく」

 

 

なるたけ手短に済ませて席に戻った

 

 

福原「ありがとうございます。それでは次n「すみません、遅れました」ちょうどいい所に来ましたね。そのまま自己紹介をしてください」

 

 

「は、はい、姫路瑞希です。よろしくお願いします」

 

 

来た。原因その2で尚且つ本来であればAクラスにいるはずの存在が

 

 

モブ「あのー、質問いいですか?」

 

 

姫路「あ、はいなんでしょうか?」

 

 

モブ「何でここにいるんですか?」

 

 

何とも失礼な聞き方だがそう思うのも無理はない。しかし僕にはその理由がよくわかる。

 

 

姫路「えっと、試験のときに熱が出てしまって...」

 

 

よくもまあそんなウソをつけるものだ。本当の理由は「吉井明久は絶対にFクラスだから」だ。彼女も僕に対して暴力を振るうもんだからいい迷惑である。途中???が木下君を連れて廊下に出て行ったがどうしたんだろうか。しばらくするといつの間にかいなくなっていた先生と共に彼らも戻ってきた。先生の方はどうやら教卓がお亡くなりになったらしい

 

 

福原「それでは坂本くん、代表の君が最後です」

 

 

坂本「クラス代表の坂本雄二だ。まあ好きなように呼んでくれ。ところで諸君、AクラスとFクラスを比べた上で質問だが...不満はないか?」

 

 

「「「おおありじゃあ!」」」

 

 

坂本「そうだろう。俺も代表として問題視している」

 

 

完全に自業自得なのだが確かにこの設備はひどすぎる。そして今の会話からして次は...

 

 

坂本「そこで、我々FクラスはAクラスに対して試召戦争を仕掛けようとおもう」

 

 

「「「!!?」」」

 

 

やっぱりか。まあ坂本君の考えそうなことだよ。

 

 

無理だ!」

 

 

「勝てるわけない!」

 

 

「姫路さんがいれば何もいらない!」

 

 

予想通りの反応だ。坂本君はどう動くつもりだろう。

 

 

坂本「落ち着け、俺は勝算のない戦いはしない主義だ。その勝算を今から説明してやる。まずは土屋!姫路のスカートを覗いてないでこっちにこい」

 

 

土屋「...(ブンブン)」

 

 

畳の跡がついてる。あそこまで明らかな証拠を否定するとはね

 

 

坂本「こいつがかの有名なムッツリーニだ」

 

 

土屋「...!?事実無根」

 

 

「ムッツリーニだと!?」

 

 

「バカな、やつがそうだというのか!」

 

 

「だがみろ、あそこまで明らかな証拠を隠そうとしている」

 

 

「ああ、ムッツリの名に恥じない行為だ」

 

 

もうなにもいわん

 

 

坂本「姫路については言うまでもないだろう」

 

 

姫路「はわっ!わ、私ですか?」

 

 

坂本「ああ、うちの主戦力だ。期待している」

 

 

「そうだ、俺達には姫路さんがついてる!」

 

 

「姫路さん結婚してくれ!」

 

 

坂本「それに木下や島田もいる」

 

 

島田「え、ウチも?」

 

 

坂本「ああ、島田は数学ではBクラス並、木下はAクラスの木下優子の弟で演劇部のホープだ」

 

 

「「「木下ー好きだーー!」」」

 

 

木下「ワシは嫌いじゃ!」

 

 

「「「ノーーーー!」」」

 

 

坂本「当然俺も全力をだす」

 

 

「坂本って確か小学校のころ神童って呼ばれてたよな?」

 

 

「てことは振分け試験では力を隠していたのか?」

 

 

坂本「それに吉井明久だっている!」

 

 

シーン...

 

 

ハア、何やってんだか

 

 

「誰だ吉井って?」

 

 

「そんな奴うちのクラスにいたか?」

 

 

さっき自己紹介したばかりじゃないか。さすがFクラス

 

 

坂本「いいか、吉井明久は『観察処分者』だ!」

 

 

坂本「フィードバックはあるものの操作技術では学年、いや学園1だ!」

 

 

「おお~すげ~!」

 

 

「いける!これならいけるぞ!」

 

 

坂本「そうだ!これだけの戦力が揃っているんだ、Aクラスをぶちのめすぞ!」

 

 

「「「おお~~~!」」」

 

 

姫路「お、おー」

 

 

なるほど、よくもこのバカなクラスをまとめられたもんだ

 

 

坂本「まずは手始めにDクラスを落とす。死者は...明久!逝ってこい!」

 

 

明久「...分かったよ」

 

 

さて、Dクラスだっけ?Dクラスというと...平賀くんか。迷惑かけるんだから謝っとかないとな

 




前回と比べてかなり長くなりましたけどこのぐらいの方がいいんでしょうか?感想、誤字・脱字等ありましたらご連絡お待ちしています。


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自己紹介2

はいどうもこんにちは。自己紹介が1話で終わるとか思ってた作者です。今回はDクラスにてとAクラスの自己紹介です。美穂の言動に関してはアニメの僅かなイメージと大部分の作者の妄想によって成り立っています。このかわいさをすこしでも皆様と共有できればと思います(笑)それでは本編へGO!


坂本「クックックまんまと騙されて行きやがった」(これは坂本の勘違いである)

 

 

木下「やはりそんな魂胆じゃったか雄二。お主も鬼畜じゃのう」

 

 

坂本「構うこたぁねぇ。バカ久のことだからな」

 

 

木下「余計な気遣いかのぅ」

 

 

土屋「...いつもの光景」

 

 

坂本「そういうこった。あいつどれだけやられるだろうなw」

 

 

変わってDクラス

 

 

明久「失礼しまーす。代表いますか?」

 

 

「俺が代表だけどってなんだ吉井か。どうしたんだ?」

 

 

明久「やあ平賀くん。これから迷惑をかけるから先に謝っておくよ...FクラスはDクラスに対して戦線布告をします」

 

 

「「「な、なに~~~!?」」」

 

 

源二(平賀)「早速か、吉井がいるんじゃ勝ち目がない気もするがwいつからだ?」

 

 

明久「13時からで。それに僕は参加する気はないよ」

 

 

源二「そうか。まあよろしく頼むぜ」

 

 

明久「うん。それじゃ「おい待てよ」...何?」

 

 

「Fクラスが調子に乗るんじゃねぇ!」

 

 

チラッと平賀くんをみる。「スマン、相手してやってくれ」仕方ないか。取り敢えず殴りかかってきた連中を軽くあしらってから教室に戻った

 

 

戻ってFクラス

 

 

明久「ただいま」

 

 

坂本「ようやく戻ったかって無傷だと!?」

 

 

明久「...そうだけどなにか?」ジトッ

 

 

坂本「いや、なんでもねぇ。開戦は何時だ?」

 

 

明久「13時からだよ。それと今回は参加する気ないから」

 

 

坂本「え?おいそr「じゃ」...仕方ねぇ、今回は明久なしでいくぞ。野郎共筆(ペン)をとれ!」

 

 

「「「おぉ~~~!」」」

 

 

自己紹介 美穂side

 

 

「皆さん進級おめでとうございます。Aクラスを受け持ちます高橋洋子です」

 

 

まさか会話を聞かれているなんて思ってもいませんでした。あの後すぐに高橋先生が来てくれて助かりましたよホントに。そして今は設備確認です

 

 

高橋「設備の確認をします。リクライニングシート・ノートパソコン・個人エアコン・冷蔵庫。その他不備のある方は挙手してください」

 

 

先生...さすがにいないと思います

 

 

「それでは自己紹介をしてもらいます。始めに首席の霧島さんからお願いします」

 

 

翔子「...霧島翔子です。よろしく」

 

 

高橋「これから1年間霧島さんを中心に頑張っていってください。それでは廊下側から自己紹介をお願いします」

 

 

優子「木下優子です。よろしく」

 

 

愛子「1年の終わりに転校してきた工藤愛子です。スリーサイズは上から「愛子!」なんでもないでーす♪」

 

 

そんな感じで自己紹介が始まりました。そういえば吉井さんって観察処分者と言ってましたけどそれって確か問題児につけられるものですよね?でも実際に話した限りではとても問題児には思えませんでした。何か理由があるのでしょうか...それに勉強が出来ないようにも思えませんでした。そしてなによりも気になったのが眼です。いったいどんな経験をしたらあれほど悲しい眼になるのかわたしには見当もつきません。

 

 

「...さん、佐藤美穂さん!」

 

 

美穂「ハッ、ハイ!?」

 

 

高橋「佐藤さんの番ですよ」

 

 

美穂「あ、えと、佐藤美穂です。よろしくお願いします!」

 

 

まさか、呼ばれるまで気づかないなんて。うぅ~、恥ずかしいです///。その後は特に何もなくHRは終わりました。

 

 

高橋「それではこれより1限を(prrrr)はい、高橋です。えぇ、えぇ、はいわかりましたそれでは」

 

 

?どうしたんでしょうか

 

 

高橋「FクラスがDクラスに宣戦布告をしましたので今後の授業は自習とします。各自勉強を怠らないように」

 

 

!?Fクラスが...ということは吉井さんもでしょうか。ちょっと気になりますね

 

 

優子「美穂?」

 

 

美穂「ひゃ!ゆ、優子さんですか。どうしたんですか?」

 

 

優子「いや、それはこっちのセリフよ。自己紹介のときもボーっとしてるし」

 

 

愛子「吉井くんのこと考えてたんじゃないカナー?」

 

 

美穂「そっそれは!」

 

 

愛子「あり?もしかしてあたりだった?ふ~ん」

 

 

カマかけられた!?

 

 

優子「その辺にしときなさい愛子。美穂がショート寸前よ」

 

 

愛子「ごめんね~♪ところでさ~」

 

 

美穂「どうしたんですか?」

 

 

愛子「さっきの試召戦争の話だけどどっちが勝つと思う?ボクはDクラスかなー」

 

 

優子「アタシもそう思うわ。そもそも新学期そうそうなんて何考えてるのかしら」

 

 

美穂「わたしは...Fクラスだと思います」

 

 

優子「え?なんで?」

 

 

美穂「それは...「吉井くんがいるから」んな!」

 

 

ゴツン!

 

 

愛子「いったぁ~い!なにすんのさ優子!」

 

 

優子「やめなさいっていってるでしょ!」

 

 

美穂「でも、その通りだと思います」

 

 

優愛「「え?」」

 

 

美穂「吉井さんと話してて思ったんですけど、彼が本当に成績が悪いのか怪しくなったんです。加えて観察処分者といえば教師の雑用の手伝いで召喚獣の操作が上手なはずです。それに...ってどうしたんですか2人とも」

 

 

優愛「「いや、なんでも」」

 

 

優子「(ねえ愛子これって)」

 

 

愛子「(うんまだ自覚はないみたいだけど完全に惹かれてるね)」

 

 

美穂「?」

 

 

最後の方で2人がコソコソと喋っていましたがなんだったのでしょうか?でも吉井さんがFクラスなら本当にDクラスに勝てるのではと思って結果を楽しみにしているわたしがそこにいました




さあいかがだったでしょうか?「こんな美穂を待ってた!」「いいぞもっとやれ」「こんなの美穂じゃねぇ!」などなどあればなんなりとお申し付けください。作者は感想を書かれるとやる気がでます(そりゃそうだ)。次回はキャラ設定ですね。正直言って長くなりそうだしめんどくさい(本音)それでも作者自身も読者の1人として続きが気になるので頑張っていきたいと思います!
誤字・脱字等あればご連絡ください
ではまた☆


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キャラ設定

キャラ設定です。作者の妄想の産物ですね。腕輪の解明、新エピソード等が出てくれば随時設定を追加していきます(まあそんな変わらないと思いますけど)。それではどうぞ!

9/6 ・明久の観察処分者になった経緯に捕捉(先日は原案と違うこと書いてましたすみません)

9/16 ・現代社会を英語に変更


吉井明久

2-F→2-A

容姿:やや長めの銀髪を1つにまとめている。冷たい(悲しい)眼をしていて、クールなイケメン。

 

成績:本来であれば学年主席を遥かに超える点数の持ち主

   得意 日本史・世界史(1000点を越える)

   苦手 化学・物理・保健体育(それでも500点はいく)

   総合科目 9177点(最低)

 

召喚獣:原作通りの改造学ランに木刀。木刀の中が真剣であり。全力で戦う際は真剣を使う。

 

腕輪:クラスチェンジ 点数消費なし

 

点数の高い明久専用の腕輪。クラスを指定して「クラスチェンジ〇クラス」というとそのクラスの平均点レベルに点数が調整される。(例えば、Cクラスを指定するとCクラスレベル分の点数が表示される)なお調整後の再調整はできない。調整した状態で点数が0になると戦死扱いになる。また、召喚獣を召喚する前に宣言していれば調整後の点数が直に表示されるので本来の点数がばれない

 

   氷炎(インフェルノ) 発動時30点消費

 

文字通り氷と炎を操る。発動すると一帯を煉獄(氷獄)で覆う(どちらにするかは指定できる)。エリア内にいると10秒に5点のペースで点数が減っていき、本人に効果はないが味方にもダメージが入るので使いどころが重要。また追加で80点払うことでそれぞれ冷気と炎を纏った2本の長剣を生成でき、攻撃が当たるごとに追加効果として5点のダメージが入る。普段この腕輪はばれないよう隠してある

 

 

中学3年生のときにアメリカで事件に巻き込まれ明久以外の家族が亡くなった。それ以来何も失わないためにと体を鍛え、勉強をした。その結果勉強では学年主席を遥かに凌ぎ、細身な体格からは想像もつかない戦闘力を誇る。1年の頃から暴行を受けていたが、反撃して目立ちたくないために我慢していたところ入院する羽目になってしまい振分け試験に出席できなかった。観察処分者には1年の頃に自分から立候補した。本当は坂本達のばか騒ぎの身代わりにされて観察処分者にされそうなところを西村が庇ったのだが、明久が「雑用を手伝って先生方の役に立ちたい」と言ったことで西村も渋々了承。他の先生方もその経緯は知っているため、明久が優しい人であることを理解している。普段は細かな変化に敏感だが恋愛面には鈍感というラノベ主人公属性もしっかり兼ね備えている

 

 

佐藤美穂

2-A

容姿:アニメ版まんまだが全体的にかわいらしくなっている

 

成績:原作から点数を調整。Aクラス上位レベルに。理系が得意

   得意 数学・物理

   苦手 現国・現社

   総合 3718点(最低)

 

召喚獣:アニメ版の美穂の召喚獣と同じ

 

腕輪:400点越えがまだないので未定

 

原作において主人公を瞬殺するという偉業を成し遂げたあの人。本作ではヒロインに大出世。ふとした瞬間に明久のことを考えたりと自覚こそないが完全に明久が好き。ちゃんと報われる。同じAクラスの優子たちとは仲が良く、一緒にいるのをよく見かけるが、最近では明久関連でいじられるようになった。

 

 

霧島翔子

2-A学年主席

容姿:原作通り

 

成績:原作通り万能型。オールラウンダー

   総合 4500点

 

召喚獣:原作通り

 

腕輪:未定(登場予定がない)

 

容姿端麗な学年主席。原作と違い坂本とはただの幼馴染で過剰な好意は抱いていない。

 

 

木下優子

2-A

容姿:原作通り

 

成績:原作から大きな変化はなし

   総合 3300点

 

召喚獣:原作通り

 

腕輪:なし

 

原作では弟に折檻をしていたが本作では無視に変わっている。BL好きは治らず

 

 

工藤愛子

2-A

容姿:原作通り

 

成績:保体が異様に高い(土屋を抜かしたり抜かれたり)

   総合 3400点

 

召喚獣:原作通り

 

腕輪:電光

 

30点消費で電気を操れる。効果範囲は自信と直線

 

なかなか際どいアピールが目立つが明久には効果が無いので自分に魅力がないのかとたまに落ち込む。なだめるのは優子。でもだいたい「明久くんだから仕方ないわ」しか言われない。土屋とくっつかない

 

 

久保利光

2-A

容姿:原作通り

 

成績:原作通り

   総合3999点

 

召喚獣:原作通り

 

腕輪:かまいたちを飛ばせる。1回につき10点

 

残念ながら明久が好きなのも原作通り

 

 

根本恭二

2-B代表

 

基本原作通り。恋人の小山優香と喧嘩した際に明久が仲介をしてくれたため現在も関係が続いている。明久に恩を感じている。根本くんいいやつ

 

 

小山友香

2-C代表

 

恭二とおんなじ感じ。もし恭二じゃなかったら明久を選んでいたかもしれない。明久に恩を感じている

 

 

平賀源二

2-D代表

 

明久と中学からの親友。明久の過去も少し知っており、その後の努力を心から尊敬している。

 

 

清水美春

2-D

 

島田美波が好きで好きで仕方ない。近づく男子を徹底的にぶちのめしているが、明久だけは過去に返り討ちにされたため迂闊に手を出せないでいる

 

 

中林宏美

2-E代表

 

Eクラスにの代表。本作で出番があるかは怪しい

 

 

坂本雄二

2-F代表

 

小学生の頃は「神童」、中学の頃は「悪鬼羅刹」として有名だった。明久とは中学の頃に出会い、仲もそれなりに良かった筈なのだが...。戦争の死者(誤字に非ず)に明久を指名したり、Fクラスの連中に襲われる明久を見てニヤニヤしているなどもはや友人の欠片もない。本人曰く、「俺は明久の不幸が大好きなんだ!」らしい

 

 

土屋康太

2-F

 

ムッツリーニ(保体の帝王)。ムッツリ商会という写真販売店の若きオーナー。ただし盗撮写真なのが問題。明久とは知り合い程度。たまに保体1位の座を奪っていく生徒がいるが(愛子と明久である)愛子ともう一人が誰なのかがわからずモヤモヤしているらしい

 

 

木下秀吉

2-F

 

演劇部のホープで木下優子の弟。本来常識人だったが1年のときによくいたメンバーの影響からか感覚が麻痺してしまった。ある意味被害者なのだが、その後の行動については諭されても理解できないという風で、明久へのいじめを傍観していたことからももう共犯である。姉に見放されている

 

 

島田美波

2-F

 

帰国子女で日本がまだうまく話せない頃に明久にお世話になった。しかし独占欲が強く、次第に自分だけのものにしたいと思い暴力に走るようになる。更正の余地なし(書くのも嫌になるほど)

 

 

姫路瑞希

2-F

 

殺人料理のスペシャリスト。明久とは同じ小学校でその頃は仲が良かった。現在も明久にもらったゆきうさぎの髪留めをつけている。秀吉と同じく高校で汚染された被害者だがその変わりようが比ではなかった。少しでも明久が自分と美波以外の女の子と近くにいると美波と一緒になって容赦なく釘バットを振り下ろす。実際彼女のフルスイングの結果が明久の入院なのだが、彼女は(美波も)自分は悪くないと思っている。更正の余地なし

 

 

FFF団

 

リア充殲滅部隊

 

教師陣はみんな明久の味方

 

藤堂カヲル

 

文月学園の学園長。基本口が悪い。召喚システムの実験を行っては失敗するため、実験に付き合わされる明久と教頭は「実験」の単語を聞くだけで頭を痛くするという。明久を全面的に信頼している

 

 

竹原

 

文月学園の教頭。いつも胃薬と頭痛薬を持ち歩いているがそれは学園長の失敗の後始末に欠かせないため。原作と違い全面的に明久の味方で、学園長の実験が失敗(終わる)と明久と一緒になって憂さ晴らしをしている

 

 

西村宗一

 

補修担当。愛称は「鉄人」。並外れた身体能力を持ち、試召戦争の際には10人を超える戦死者を1度に担いでいったという伝説まである。明久の過去を知っている。振分け試験の際に明久の力になれなかったことを悔いており、明久のためならできることはしてやりたいと思っている

 

高橋洋子

 

2-A担任兼学年主任。明久を信頼していてなにかと気にかけている。教師最強だが明久に負けた。天然でもある

 

 

その他の先生方

大島武  保健体育

布施文博 化学

長谷川  数学

船越   数学

遠藤   英語

竹中   古典

 

教科

現代国語 古典   

数学   物理

化学   生物

地学   地理

世界史  日本史

英語   保健体育

総合科目です




皆様の想像と異なる設定になったりしているかもしれませんがこれがうちの設定です。感想、誤字・脱字あればご連絡下さい。次回からDクラス戦が始まるので盛り上がるようにがんばりますよ!でわまた!


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Dクラス戦 明久side

なんとか間に合いました!美穂がかわいくて悶絶しながら書いてました(笑)。今回は明久くんの召喚獣が初登場となる貴重な回。そして美穂がただただかわいい。
みんな!ゆっくり萌え死んで逝け!


源二side

 

 

キーンコーンカーン

 

 

源・坂「開戦だ!いくぞみんな!(お前らぁ!)」

 

 

「「「おぉーーー!!」」」

 

 

遂に始まったな、試召戦争。明久は今回は参加しないと言っていたけど油断はできない。新学期初日から2個上のクラスに挑んできたんだ、何か策があると思って間違いない。...ん?明久のこと吉井と呼んでなかったかって?明久に言われたんだよ。学校では知り合いレベルにしといてくれってな。...さて、今は戦争だ。

 

 

源二「たとえFクラスでも油断するな!全力でかかれ!」

 

 

まずは5人ほど先行させて戦力の把握だ。戦争は情報戦。相手の戦力を分析し、駆け引きに勝った者が勝者となる。

 

 

「いたぞ!Fクラスだ。長谷川先生、Fクラスに数学勝負を申し込みます。試獣召喚(サモン)!」

 

 

Dクラス 数学 Fクラス

Dモブa 107点 48点 Fモブa

Dモブb  98点 VS 57点 Fモブb

Dモブc 112点 62点 Fモブc

 

 

Fモブ「なるべく複数人であたれ!戦死だけは避けろとの命令だ!」

 

 

Dモブ「代表!Fクラスは10人ほどだ。戦い方からして持久戦が目的だ!」

 

 

持久戦?なぜわざわざ不利になる持久戦を仕掛けてきた。時間を稼ぐを必要なんてFクラスにはないはず。いや待てよ、そういえば朝姫路さんがFクラスに向かうのを見たような...だとすれば時間稼ぎを許す訳にはいかない

 

 

源二「みんな!作戦変更だ!」

 

 

明久side

 

 

(おぉーーー!!)始まったか。...コンコン、ガラガラ

 

 

明久「...2-F吉井明久です。観察処分者の仕事に来ました」

 

 

西村「おお吉井か、...試召戦争はどうした?」

 

 

明久「僕は今回は参加してませんよ。それより、何か仕事はありますか?」

 

 

西村「そうか。それならちょうどAクラスに持っていくプリントがあるんだが頼めるか?」

 

 

明久「わかりました。それじゃあ、よいしょっと」

 

 

西村「一応俺も付いていこう。他クラスに行くわけだしな」

 

 

明久「そうですね。お願いします」

 

 

美穂side

 

 

自習課題を取りにいこうとしたら明久さんと西村先生を見かけました

 

 

美穂「あれ?明久さんに西村先生。どうされたんですか?」

 

 

西村「Aクラスに自習用のプリントを運んでいるところだ。もし取りにきていたならそのまま戻っていいぞ」

 

 

美穂「あ、そうですか、ありがとうございます」

 

 

その後は3人で軽く話をしながらAクラスに向かった

 

 

はずでした

 

 

「さっきはよくもやってくれたな!」

 

 

「西村先生!Fクラスの吉井に勝負を挑みます!」

 

 

どうやら明久さんが戦争に参加していないと知らずにきてしまったようですね。それになんか殺気だってるんですけど...

 

 

西村「バカ者!吉井は今回の戦争には「構いませんよ」いいのか吉井?」

 

 

明久「えぇ、日本史でお願いします」

 

 

西村「わかった。承認する!」

 

 

「「サモン!」」

 

 

明久「クラスチェンジFクラス。サモン」

 

 

  Dクラス  日本史  Fクラス

Dモブd 103点  VS 62点 吉井明久

Dモブe 109点

 

 

わたしの予想では明久さんはもっと高い点数だとおもっていたんですけど本当にFクラスレベルですね

 

 

「「死ねーー!」」

 

 

倍近くの点数2人を同時に相手するなんてむりです!ここは加勢を!

 

 

明久「大丈夫だよ美穂さん。それよりもプリント預かってくれないかな」

 

 

美穂「あ、は、ハイ」

 

 

明久「さて、いつでもかかってきなよ」

 

 

「舐めやがって、くたばれって攻撃があたらねぇ!?」

 

 

明久さんの召喚獣は攻撃を紙一重で1撃、また1撃と、なんの危なげもなく躱していきます。まるで舞うように避け続ける明久さんの姿にわたしは見とれていました

 

 

明久「そろそろ終わらせるよ」

 

 

明久さんがそういった瞬間でした。相手の攻撃を躱していたときとは段違いの、視認もやっとの速さで相手の召喚獣の懐に入り込み、喉元を貫きました

 

 

Dモブd 0点

 

 

「は、速すぎr「遅いよ」んな!?」

 

 

Dモブe 0点

 

 

西村「戦死者は補習ぅ~!」

 

 

「「いやだ~~!」」

 

 

西村「すまんなお前ら。俺は補習室にこのバカどもを連れていくからここまでだ。」

 

 

明久「わかりました。それじゃ美穂さん、いこうか」

 

 

美穂「あ、はい...」

 

 

そう言って明久さんはわたしに預けていたプリントを持っていってしまいました。わたしも後を追ったのですがそのときにふと疑問が浮かびました

 

 

「クラスチェンジFクラス」

 

 

あの言葉は一体どういうことなのでしょう。何か意味があるのかもしれませんがいくら考えても答えは出なかったので諦めました

 

 

明久「さてと、着いたね」

 

 

美穂「ええ、そうですね」

 

 

いやぁ、やっぱりどうみても異常にデカいですよねAクラスは

 

 

明久「...失礼します、自習用のプリントを届けにきました」

 

 

明久さんはそう言ってプリントを教卓に置いた後すぐに「美穂さん、またね」と言って帰っていこうとしました。もっとお話していたかったです...

 

 

優子「吉井くん?ちょっといいかしら?」

 

 

明久「木下さん。...どうかしたの?」

 

 

優子さんが吉井くんに話しかけていました。なにか用事でしょうか?

 

 

優子「吉井くん、確かFだったわよね?」

 

 

明久「そうだけど...もしかして秀吉のことかな?」

 

 

秀吉って確か優子さんの弟さんでしたよね?Fクラスだったんですね

 

 

優子「えぇ、最近の様子が気になってね。クラスはではどんな感じかしら?」

 

 

優子さんって弟思いなn「もしバカなことをしてたらアタシの面子にも関わるわ」わけではなさそうですね

 

 

明久「...特に何もしてないよ」

 

 

あれ?今明久さんが言葉に詰まったような

 

 

優子「嘘ね。明らかに動揺したでしょ。吉井くん、本当のことを教えて」

 

 

わたしも気になる。なぜわざわざ明久さんが嘘をついたのか

 

 

明久「それは『戦争終結!勝者Dクラス!』...終わったののか。それじゃあ僕はこれで」

 

 

優子「あ、ちょっと待ちなさいよ!」

 

 

明久「知りたいなら放課後に教えるよ。...本当に知りたいならね」

 

 

優・美「「!?」」

 

 

急にトーンの下がった声にわたしたちはおどろいてしまいました。それに、なんでそこまで冷たい眼をしてるんですか、明久さん...

 

 

優子「...わかったわ。放課後Aクラスで待ってるわ。アタシは聞いても後悔したりしないわ」

 

 

明久「そう、それじゃあまた放課後に」

 

 

明久さんは今度こそ行ってしまいました。いえ、そんなことよりもわたしも聞きたい。明久さんがあそこまで冷たくなる理由を。そのためにも

 

 

美穂「ゆ、優子さん。さっきの話、わたしも聞いていいかな?」

 

 

優子「え?えぇまぁ、構わないけど...どうしたの?」

 

 

美穂「さっきの話をしてるときの明久さん、とても冷たい眼をしてました。わたしはその理由が気になる。もっと明久さんを理解したいんです!」

 

 

優子「美穂、アンタ...」

 

 

美穂「?」

 

 

優子「そこまで吉井くんに惚れてたとは」

 

 

美穂「んなっ!!?」

 

 

優子「分かってはいたけど惚れ具合は予想外だったわ」

 

 

美穂「ち、ちがっ!///」

 

 

優子「あーはいはいそうよね美穂と吉井くんの間には何もないわよねー(棒)」

 

 

美穂「~~~///」

 

 

もう、本当にそんなんじゃないのに...でも明久さんが優子さんと話してたとき、なんだかモヤモヤして落ち着きませんでした。あれ?優子さんの言ってたこと間違ってないんじゃ...と、とにかく!放課後には明久さんの話を聞きに行きましょう。




ヤバい。書いててヤバい(笑)作者の文才でどこまで表現できてるか分かりませんが、取りあえず美穂がかわいい。

今後のお知らせです。次回はDクラス戦で平賀くんの作戦変更後何があってDクラスの勝利になったのかを書いていくんですが...詳しく?は活動報告に書いてあるんですけど、来週1周間忙しくなるので投稿ができないと思います。その後はまた自分のペースで更新していくんで楽しみに待っていてください!

感想、誤字・脱字等あればお待ちしています。
でわまた!


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Dクラス戦 源二side

いやー皆さんお久しぶりです。なんとか暇を作って書いてみました。今回はイケメン?源二くん回です
戦闘描写が極端に少ないのは仕様ということにしておいてくださいw
レッツゴー


源二side

 

 

西村「戦争終結!勝者Dクラス!」

 

 

ふう、なんとか勝てたな。途中はどうなることかと思ったが...ん?どうやってDクラスが勝ったのかって?それはこんなことがあったんだ

 

 

~回想~

 

 

源二「みんな!作戦変更だ!」

 

 

自分の予想が当たっていた場合、今手を打たないと取り返しがつかなくなる

 

 

源二「全員突撃だ!親衛隊だけ残して総力戦を仕掛けるぞ」

 

 

「よくわからんが了解だ代表!総員、突撃~!」

 

 

ふぅ、一先ずはこれで...

 

 

「さっきの指令は構わないんだが、なぜなんだ代表?」

 

 

「そうよ、いくら相手がFクラスとはいえそこまであせることもないんじゃ」

 

 

源二「これは俺の予想なんだが、向こうには姫路瑞希がいる」

 

 

「え!?姫路瑞希ってあの?」

 

 

源二「あぁ、HRの時間に姫路がFクラスに向かっているのを見かけた。彼女が振り分け試験で体調を崩したなんて話もあったから間違いないだろう。それに奴らが持久戦に持ち込むのも彼女の回復試験の為だと考えれば合点がいく」

 

 

「それじゃあさっきの作戦の意図は...」

 

 

源二「姫路に回復試験を受けさせない為だ。全力の姫路には俺たちDクラスでは勝ち目がない。だからその前に叩くしかない」

 

 

「なるほどな、理解したよ代表」

 

 

これで第一段階は完了だ。後はこちらが勝つための第二段階...

 

 

源二「親衛隊、特別任務だ」

 

 

坂本side

 

 

姫路がうちのクラスであることは元々の実力であるAクラスの連中以外は知らない。遅刻してきたのが意外なとこで役立ったな

 

 

坂本「いいかお前ら~、姫路の回復試験が終わるまで死ぬ気で耐えろよ~」

 

 

Dクラスだってバカじゃない。確実に勝つためにも必ず安定した戦いを望むハズだ。そうなればこちらが圧倒的に有利になる

 

 

(そ-いん、--げ-~!)

 

 

ん?今の声はなんだ?

 

 

「た、大変だ代表!」

 

 

坂本「どうした、何があった」

 

 

「Dクラスの奴らクラスのほとんどのメンバー割いて総力戦を仕掛けてきやがった!」

 

 

坂本「なんだと!!?」

 

 

一体なぜだ、戦争が始まってからまだ30分も経っていない。上位クラスが危険を承知で特攻を仕掛けるには余りにも早すぎる

 

 

坂本「ムッツリーニ!現状がわかるか?」

 

 

土屋「...Dクラスが大部隊で来たことでかなり押されている。長くは持たない」

 

 

坂本「クソっ、仕方ないが、姫路に回復試験を中断するように伝えてくれ」

 

 

土屋「...承知」ヒュンッ

 

 

これは大誤算だ。こんな展開はさすがに考えられなかった。クラスの連中が情報をリークしたとも考えにくい、Dクラスがなんらかの勝算を見出したってことか...めんどくさいことをしてくれたもんだ

 

 

「いたぞ!Fクラスの代表だ、打ち取れー!」

 

 

もう来たのか!?あれから精々20分ってとこだ。いくらF相手でも早くないか!?

 

 

姫路「待ってください!その勝負姫路瑞希が受けます!召喚獣召喚、サモン!」

 

 

Dクラス  数学  Fクラス

モブf 96点

モブg105点 VS 247点 姫路瑞希   

モブh103点

 

 

いくら姫路でもこの短時間で300点は出せないか。だが、これぐらいの戦力差ならある程度は耐えられるハズだ

 

 

坂本「姫路!俺はDクラス代表の首を取りにいく。それまで耐えてくれ!」

 

 

姫路「わかりました!」

 

 

急がねぇと本格的にやばいなこれは

 

 

源二side

 

 

「代表!Fクラスの代表がこちらに向かってきた!」

 

 

予想通りだ!そして...

 

 

源二「親衛隊!出番だ!」

 

 

バンッ(掃除ロッカー)

パカッ(ゴミ箱)

パラッ(壁紙)

 

 

坂本「なっ!伏兵だと!?」

 

 

親衛隊「Fクラス代表に勝負を申し込む!サモン!」

 

 

坂本「くそっ、サモン!」

 

 

Dクラス 数学 Fクラス

モブi 95点

モブj 87点 VS 75点 坂本雄二 代表

モブk 104点

 

 

源二「残念だったな、Fクラス代表さん?」

 

 

ザシュッ!

 

 

坂本雄二 0点

 

 

西村「戦争終結!勝者、Dクラス!」

 

 

「「「うおーーー!」」」

 

 

~回想終了~

 

 

とまぁこんな感じのことがあったわけだ。さて、それじゃあ戦後対談だな

 

 

源二「さて、早速戦後対談といきたいんだがいいかなFクラス代表さん?」

 

 

坂本「あぁ、構わない...」

 

 

割と落ち込んでるな。まぁ今回姫路の存在に気付いていなかったら負けていたのはうちだった

 

 

源二「今回の戦争での罰を二択にしようと思う。一つは設備の1ランクダウンと3ヶ月間の宣戦布告の禁止。もう一つは、宣戦布告の禁止を撤廃する代わりに設備を2ランクダウンさせる。」

 

 

坂本「2個目の条件はありがたいが...いいのか?」

 

 

源二「構わない。どうやら君たちの目的はこのクラスではなさそうだしね」

 

 

坂本「!?まぁその通りだ。俺たちはAクラスに仕掛けるつもりだ。そのためにもそちらの条件飲ませてもらおう」

 

 

源二「わかった。それではFは設備の2ランクダウンということで対談を終了とする」

 

 

坂本「感謝する」

 

 

源二「お前らのためってわけでもない。吉井の戦う姿が見たいんだ俺は」

 

 

坂本「?よくわからんが俺らはこれで失礼する。お前ら!教室に戻るぞ~」

 

 

帰ったか。まったく今回はほんとにひやひやしたよ。それにしてもAクラスか...がんばれよ明久、俺は応援してるからな

 

 

坂本side

 

 

坂本「みんなすまない!あれだけのことを言っておきながら俺の油断が原因で負ける羽目になっちまった。だが今回の戦争でFクラスも戦えると感じられたと思う」

 

 

「まあ確かにな」

 

 

「案外楽しかったよな」

 

 

そこまで落ち込んではなかったみたいだな。本来はBクラス戦を挟む予定だったがこのチャンスを無駄にはできない

 

 

坂本「俺たちは明日Aクラスに宣戦布告を行う。次は俺も油断はしない、今度こそAクラスの首を落とすぞ!」

 

 

「「「おぉーーー!」」」

 

 

うまく乗っかってくれたな。ホントに考えの浅い連中だ

 

 

坂本「それじゃあ今日は解散だ!各自疲れを癒してくれ」

 

 

さて、Aクラスとはどう戦うかな...




自分の小説を読み返すとどうしても誤字見つかるものですね

さて次回は、坂本のVS Aクラス...ではなく、放課後のAクラスです

え?Bクラス戦?そんなものありませんよ
だって...根本がいいやつなのとこれまでの展開的に戦争の引き金がないんだよ!

でわまた


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Aクラス 語られる過去

一言だけ、死なないように気おつけてください(笑)


美穂side

 

 

放課後Aクラス

 

 

わたしと優子さんは放課後のAクラスで明久さんを待っていました

 

 

明久「木下さんお待たせ...ってなんだ美穂さんもいたのか」

 

 

美穂「はい。わたしも明久さんの話が気になってしまって。大丈夫ですよ、覚悟はできてますから」

 

 

優子「悪いわね吉井くん、時間を取らせて」

 

 

明久「別にいいよ、それよりも本当に話を聞くんだね?木下さん」

 

 

優子「優子でいいわ。秀吉と紛らわしいでしょうし。それと、話もしっかりと聞かせてもらうわ」

 

 

明久「そう...じゃあ話そうか。そうだね、僕がFクラスにいる理由から始めようか」

 

 

明久「僕は本来Fクラスに入るつもりはなかった。けど僕はFクラスにいる。なぜだと思う?」

 

 

優子「こんな言い方もあれだけどそれがあなたの実力だっただけじゃないの?」

 

 

明久「...答えは、とある連中のせいで入院していて振分け試験を受けられなかったから」

 

 

美穂「え!?入院ですか?」

 

 

確か一年の最後の頃にずっと休んでる生徒がいるって聞きましたね。まさか明久さんが入院していたなんて

 

 

明久「うんそこで出てくる連中っていうのが...、現Fクラスのメンバーだ」

 

 

優子「Fクラス...その中の一人が秀吉ってことね?」

 

 

明久「その通り。もっと詳しく説明すると、僕は一年のころは常に暴行を受けていた。その主犯格が姫路・島田・坂本・土屋、そして優子さんの弟の秀吉」

 

 

優・美「なっ、暴行!?」

 

 

優子「まってよ吉井くん、去年そんなことがあったなんて聞いたことないわよ?」

 

 

 

明久「僕が隠してたからね。もしこのことが知れ渡ったら学園のメンツに関わる。そうなれば学園のみんなにも迷惑になるから、僕一人の犠牲で済ませてたんだ。それとさっきの主犯格だけど、秀吉だけは暴力は振るってないよ。まぁ傍観も同罪だけどね」

 

 

明久「その結果僕は何度も生死の境をさまよった。そして去年の入院にも話が繋がったってわけ。これで理解できた?」

 

 

優子「え、えぇ、ありがとう。にしても秀吉がそこまで愚弟だったとはね...今後のことを考える必要がありそうだわ」

 

 

明久「そこは家族の話、どうするかはきみ次第だ。ただ参考までに...僕は、バカにされることは我慢できても、命を軽んじる人を許すことだけはできない!」

 

 

!?今の明久さんの言葉、なぜだか物凄い重みを感じた。それにまただ、あの冷え切った氷のような眼

 

 

明久「このぐらいでいいかな。それじゃ僕は帰r「待ってください!」...」

 

 

美穂「明久さん、まだ話してないことがあるんじゃないですか?」

 

 

明久「!......どういうことだ?(ジトッ)」

 

 

!?こ、怖い!いままでこんな恐怖を感じたことない、コワイ、コワイ、ウゴケナイ、息が詰まりそう...

 

 

明久「...なぜそう思ったかは知らないけど、他に話すようなことはないよ。それじゃあ」

 

 

!ハァ、ハァ、ようやく解放された。というか明久さんがいってしまいました。さっきの反応は絶対になにかあるはずなんですけど...

 

 

優子「美穂、アンタの、せいで、こっちまで、苦しかったわよ」

 

 

美穂「ご、ごめんなさい」

 

 

優子「まぁいいわ、あたしたちもそろそろ帰りましょうか」

 

 

美穂「そうですね今日はもう帰りましょう」

 

 

わたしたちが帰り支度を始めようとしたとき、近くでなにか音がしました。

 

 

ドンッ!...ドサッ

 

 

美穂「なんの音でしょうか?」

 

 

優子「廊下から聞こえたわね。ちょっと見てみましょう」

 

 

そういってふたりで廊下にでてわたしたちが見たのは

 

 

「...」

 

 

美穂「あ、明久さん!!?」

 

 

苦しそうな顔で倒れている明久さんでした

 

 

 

 

 

 

 

 

明久side

 

 

明久「ん...ここは?」

 

 

気が付くと僕は保健室のベッドに寝かされていた

 

 

???「明久さん!大丈夫ですか!?」

 

 

明久「う、うん、大丈夫だけど...って美穂さん?」

 

 

起き上がってみると目の前に美穂さんがいた。なぜ彼女がここにいるのだろうか(僕もだけど)

 

 

美穂「びっくりしましたよ。物音がして廊下に出てみたら明久さんが倒れてたんですから!」

 

 

倒れてた?何があったのかを思い出してみる。そうだ、さっきAクラスで過去について話してたんだっけ。それで僕は帰り際に家族のことを思い出しちゃって...最近は思い出さないようにしてたから久しぶりに堪えちゃったかな

 

 

明久「そっか、それで...ありがと美穂さん、看病してk「明久さん!」うわっ、み、美穂さん?」

 

 

突然美穂さんが抱き着いてきた

 

 

美穂side

 

 

美穂「明久さん!明久さん!」

 

 

わたしはなにも考えられずただ明久さんの名前を呼び続けていました

 

 

美穂「わたし、怖かったんです。もし明久さんがこのまま目を覚まさなかったらって。そう考えるとどうにもならなくて。だから、明久さんが起きたとき、本当に嬉しくて...」

 

 

明久「...ごめんね美穂さん、心配かけちゃったね。ホントにごめん」

 

 

美穂「嫌です!そんなに簡単に許せません!」

 

 

違う、別に許すことはできる。でも、わたしの心がそれを認めなかった

 

 

明久「参ったな、どうすれば許してもらえるのかな?」

 

 

美穂「そんなの決まってます!そんなのー」

 

 

優子「美穂~、カバン取ってきたってえぇ!?」

 

 

優子さんが驚いてる。なぜ?

 

 

優子「...美穂、わからないなら教えてあげるからよ~く自分の状況を確認しなさい」

 

 

なにを言ってるんですか優子さんは。わたしの現状と言えば...

 

 

明久さんに抱きついている

 

 

美穂「......」

 

 

明久「......」

 

 

優子「......」

 

 

美穂「...あ、あぁ、あぁあ!///」ボンッ

 

 

明久side

 

 

優子「あらま茹で上がっちゃったわね」

 

 

明久「ははは、助かったよ優子さん。僕には何もできなかったからね」

 

 

優子「アナタ、まさか本気で言ってるのかしら?」

 

 

明久「なんのことかな」

 

 

優子「まあいいわ。アタシが口出しすることでもないし」

 

 

明久「そう...ありがとね」

 

 

優子「別にいいわよ。じゃあ美穂はアタシが連れて帰るわ。またね吉井くん」

 

 

明久「うん、さよなら」

 

 

結構遅くなったな、早く帰ろう。美穂さんには相当心配かけてたみたいだし、今度何かお詫びをしないとな

 




いかがだったでしょうか?
ちなみに、作者は編集の度に死んでました(凄くどうでもいい)


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vs Aクラス 交渉編

今回は特になんもないです

ただの交渉です


明久side

 

 

昨日は大変な1日だったな。ん?何が大変だったのかって?...かいつまんで話すと凝んな感じだ

 

 

1.試召戦争に巻き込まれた(参加してないのにだ)

2.優子さん達に過去を話した

3.廊下で倒れた

4.美穂さんに泣きつかれた

 

 

そして今日は今日で...

 

 

「「「死ねーー!吉井ーーー!」」」

 

 

明久「ハァ、死ぬわけないでしょ。今回も逃げさせてもらうよ」

 

 

「「「待てー!逃がすなー!」」」

 

 

朝学校に着いたらいきなりFFF団に襲われた。罪状は「昨日女子(美穂さんと優子さんのこと)と話してた」からだとさ。あきれるよほんと。この前なんて女子と廊下でぶつかり「かけた」だけで紐なしバンジーだよ?

 

 

明久「悪いけど、この辺でおさらばさせてもらうよ」ダッ!

 

 

「「「ちくしょー!うらやましいんじゃボケー!!」」」

 

 

やっぱりそれが本音か。さて、バカどもを撒けたことだしAクラスに向かうか。確か戦争の交渉をするとか言ってたはずだ

 

 

美穂side

 

 

~Aクラス~

 

 

坂本「失礼する。Aクラスの代表はいるか?」

 

 

あれは...誰でしょうか?

 

 

優子「今代表はいないわ。代わりに話はアタシが聞く」

 

 

坂本「そうか。それなそれで構わない。では早速本題だ。俺達FクラスはAクラスに対して一騎打ちを申し込む」

 

 

Aクラス「「「!!?」」」

 

 

優子「断るわ。」

 

 

坂本「うちから姫路が出るのを懸念したな?安心しろ、うちからは俺が出る」

 

 

優子「信用できないわね。なんせこれは『戦争』なんだから」

 

 

翔子「...その勝負、受けてもいい」

 

 

そうですよね、さすがに信用できn...ってえ!?代表、いつの間にここにいたんでしょうか。気配すら感じませんでしたよ

 

 

優子「代表!?いつからそこに、ってそれよりもうけるの?」

 

 

あ、やっぱり優子さんも気づいてなかったみたいですね

 

 

翔子「うん。ただし、条件がある」

 

 

坂本「条件?」

 

 

翔子「...負けたらなんでも一つ言うことを聞く」

 

 

何故そんな条件を付けるのでしょうか?

 

 

坂本「フム...」

 

 

明久「それでいいよ。その代わり勝負を5vs5にして欲しい」

 

 

明久さん、いいんでしょうかそんな勝手に決めて...ん?明久さん?...え、明久さん!?いつからいたんですか。しかも物凄く自然に会話に入ってきたから驚きすらしなかったし

 

 

翔子「...それなら吉井は四回戦に必ず出て。それで承諾する」

 

 

坂本「おい明久!何勝手に「じゃあそれで宜しく」おいk「わかった」チッ、まあそれでいい。その代わり科目の選択権を3つもらうぞ。勝負は放課後、これで失礼する!」

 

 

向こうの代表さんは少し機嫌を悪そうにしながら教室を出ていきましたね。まぁ勝手に話が進んだら誰でもそう思うでしょうけど

 

 

優子「それで代表、人選はどうするのかしら?」

 

 

それです。すごく気になります

 

 

翔子「わたしと優子、それに愛子と久保も。それから...」

 

 

美穂「わたしも出させてください!」

 

 

優子「美穂?」

 

 

翔子「もとからそのつもり。美穂は吉井の相手をしてもらう」

 

 

美穂「え、明久さんのですか?」

 

 

翔子「そう。吉井は実力がわからない。それに他に出てくるメンバーは大体分かる」

 

 

優子「それって?」

 

 

翔子「雄二と土屋と優子の弟、それから姫路」

 

 

優子「なるほど、そのメンバーなら対策が取れるって訳ね」

 

 

翔子「...コクッ。でも吉井は全く実力がわからない。わたしみたいなオールラウンダーよりも突出した点数の教科がある美穂が出るべき」

 

 

美穂「それって、2回しかない科目選択権をわたしが使うってことですか?」

 

 

わたしが貴重な1回を使うなんて...

 

 

翔子「わたしはこれが最善だと判断した。お願いできる?」

 

 

確かに代表の言ってることは正しいと思う。それにわたしは何故かさっきから明久さんと戦いたがっている...それなら

 

 

美穂「わかりました。がんばります!!」

 

 

翔子「それじゃあ二人とも、油断はしないように」

 

 

「「はい(えぇ)!!」」

 

 

 

明久side

 

 

さっきから雄二がご立腹だ

 

 

坂本「明久テメェ勝手なことしやがって!」

 

 

明久「仕方なくだよ雄二。それにもとから5vs5にするつもりだったでしょ?」

 

 

坂本「!?まあ確かにそうするつもりだったが...」

 

 

じゃあいいじゃんか

 

 

明久「ならいいじゃないか、それで僕と雄二は確定として残りのメンバーはどうするの?」

 

 

坂本「ムッツリーニ、姫路、秀吉でいく。島田はAクラス相手には戦力外だ」

 

 

あっさりと切り捨てられた島田さん。さすがにそれはひどすぎでしょ

 

 

明久「なるほどね、了解だよ」

 

 

ガラガラッ(Fクラス)

 

 

坂本「お前ら~、放課後にAクラス戦だぞー。各自準備しておけ~」

 

 

「「「うぃーっす」」」

 

 

さて、今回は"全力"でいくべきかな...?

 

 

三人称 side

 

 

~回想~

 

 

Aクラスで交渉が始まった直後の廊下

 

 

???1「○○さん、ちょっといいかな?」

 

 

???2「○○、どうしたの?」

 

 

???1「実はお願いがあるんだ......ってことなんだけど頼めるかな?」

 

 

???2「...わかった。じゃあそっちもわたしに合わせて」

 

 

???1「オーケー。それじゃあよろしくね」

 

 

~回想終了~

 

 

相手の戦力を分析した上であくまでも油断はせずに策をねるAクラス。はたまた始めから敗北など考えず、ただ勝利のみを意識して動くFクラス。誰が見てもどちらが勝つか目に見えているがそれは本当ににそう見えるだろうか?何が起こるかわからないのが戦争である。

 

 

AクラスはFクラスを過小評価したわけではないが過大評価をしたわけでもない。FクラスはAクラスを強敵と考えてはいるが敗北が眼中にない。どちらかが己らの間違いに気づけば勝負の流れは変わるだろうがそれに気づくことはない。両クラスの中に一人だけ、この戦争の結末を予測し、裏から戦争を操っている人物がいること。そしてそれに協力している人物がいることにも、誰も気づくことはできない...




前書きで何もないと言ったな。あれは嘘だ



(何かありましたらご連絡ください)


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A vs F 1~3回戦

明久「美穂さん、なんでも今回から僕たちが前書きと後書きを担当するらしいね...作者はどうしたの?」

美穂「確かKuromeさんなら...『文才を探す旅にでてくる』とか言ってましたよ?」

明久「どうせ見つからないものを探しても仕方ないじゃないか...」

美穂「まぁまぁ」(笑)

明久「...仕方ない、僕らで頑張るか。あ、そうそう。前回の最後に出てきた謎の二人が誰かは今後の展開で明らかに(明記はしないかも)なるよ」

美穂「既に感想に予想を書かれている読者様がいましたね」

明久「うん、答えを意識しながらまずは3回戦までを見ていってね」

明・美「「それではどうぞ」」


美穂side

 

 

高橋「これより、Aクラス対Fクラスの一騎打ちを始めます。一回戦の選手は前に出てください」

 

 

ついに始まりましたね。今回の戦争は何が起こるかわからない、そんな予感が頭を離れない。わたしは今回の戦争が不安で仕方ありません

 

 

優子「アタシがでるわ」

 

 

秀吉「ワシがいこうかの」

 

 

いきなりの姉弟対決ですね

 

 

高橋「教科は何にしますか?」

 

 

秀吉「姉上、決めてよいぞ」

 

 

優子「...そう?じゃあ古典で」

 

 

高橋「承認します!」

 

 

優・秀「サモン!」

 

 

Aクラス 古典 Fクラス

木下優子   木下秀吉

288点  VS   108点

 

 

点数では優子さんが圧倒的ですね

 

 

秀吉「どうじゃ、ワシも頑張っておるのじゃ!」

 

 

優子「それが何?その程度で誇られても困るわ」

 

 

ヒュッ、ズバッ!

 

 

木下秀吉 87点

 

 

秀吉「おわっとと、いきなりじゃのう」

 

 

優子「アタシはここに長居したくないの、さっさと終わらせるわよ」

 

 

優子さん、やっぱり昨日のことを気にしているのでしょうか

 

 

秀吉「随分と殺気だっておるのぉ、じゃがそんな安直な攻撃では倒せんぞ?操作技術で負けるはずがないのじゃ」サッ

 

 

優子「アンタ、これで全力だとでも思ってるの?」ザッ!

 

 

秀吉「なっ!」ザシュッ!

 

 

木下秀吉 0点

 

 

さすがですね優子さん、正確に喉元を狙ってましたね

 

 

高橋「勝者、Aクラス」

 

 

「「うぉ~~~!」」

 

 

 

秀吉「そ、そんな...!」

 

 

優子「はじめからアンタに手こずるわけがないのよ。全部アンタを油断させて倒すための作戦よ」

 

 

高橋「二回戦を始めます。両者前へ」

 

 

愛子「優子お疲れ~♪次はボクが行ってくるね~」

 

 

優子「えぇ、油断すんじゃないわよ?」

 

 

愛子「大丈夫だって!ボクに任せときなよ♪」

 

 

愛子さん、多分無理です(泣)何故だかそんな気がするんです

 

 

愛子「Aクラス、工藤愛子でっす!」

 

 

土屋「...Fクラス、土屋康太」

 

 

高橋「教科は何にしますか?」

 

 

土屋「...保健体育」

 

 

愛子「君、保健体育が得意なんだってね?でもボクもかなり得意なんだよね。君と違って...実技でね♪」

 

 

土屋「実技......ブシャァァァァア!」ドサッ

 

 

「「「ムッツリー二ィィィィ!」」」

 

 

「ちくしょう!俺らより先に逝きやがって!」

 

 

「衛生兵!衛生兵!」

 

 

「誰かこのエロの化身を救ってくれ!」

 

 

美穂「優子さん?なんで耳を塞ぐんですか?」

 

 

優子「いいから!アンタの純情は守って見せるわ!」

 

 

何を言ってるのでしょうか?それに相手の方は大丈夫なんでしょうか

 

 

土屋「...問題ない」スクッ

 

 

高橋「それでは二回戦を開始してください」

 

 

高橋先生冷静ですねー

 

 

土屋「...サモン」

 

 

愛子「サモン!」

 

 

Aクラス 保体 Fクラス

工藤愛子    土屋康太

446点  VS ???点

 

 

「400点オーバーだと!?」

 

 

「なんだあのバカでかい斧は!?」

 

 

「腕輪もあるぞ!」

 

 

愛子「実践派と理論派どっちが強いか教えてあげるよ。バイバイ!ムッツリーニくん!」

 

 

土屋「...加速」ザシュッ!

 

 

愛子「え!?」

 

 

土屋「...加速終了」

 

 

工藤愛子  土屋康太

 0点  VS 576点

 

 

高橋「勝者、Fクラス」

 

 

愛子「そんな、このボクが...!?」

 

 

あ~、やっぱり負けちゃいましたね。

 

 

愛子「うぅ~、ゴメンみんな」

 

 

優子「大丈夫よ。あと三人で勝てばいいだけの話」

 

 

美穂「そうですね。...あれ?そういえば代表はどこにいったんですか?」

 

 

優子「え?確かに開戦のときもいなかったわね」

 

 

利光「あぁ、代表なら『用事ができた。四回戦までには戻るから、それまでは指揮は久保に任せる』って言って昼頃にどこかへ行ったよ」

 

 

優子「そうだったの、なら大丈夫そうね」

 

 

利光「うん、それじゃあ僕は三回戦にいってくるよ」

 

 

美穂「はい、頑張ってくださいね!」

 

 

戻ってくるなら大丈夫ですけど、いったいどこに行ったんでしょうか?

 

 

高橋「三回戦を始めます。両者前へ」

 

 

利光「Aクラス、久保利光」

 

 

姫路「Fクラス、姫路瑞希」

 

 

高橋「教科は何にしますか?」

 

 

姫路「総合科目でお願いします」

 

 

高橋「承認します。それでは試合開始!」

 

 

久保「...サモン!」

 

 

Aクラス 久保利光

   3997点

 

 

島田「凄い、学年次席ってあんなに点数高いの!?」

 

 

姫路「わたしはまけません!サモン!」

 

 

Fクラス 姫路瑞希

   4409点

 

 

「「「4000点オーバー!?」」」

 

 

坂本「学年主席に匹敵する点数だな」

 

 

利光「なるほど...姫路さん、提案があるんだが?」

 

 

姫路「?なんでしょうか」

 

 

利光「お互い最初の一撃に全てを賭けないかい?恨みっこ無しの一発勝負だ!」

 

 

姫路「...わかりました。その勝負、受けて立ちます!」

 

 

利光「(あっさり乗ったな。伸びたのは点数だけか...)よし、それじゃあいくよ!」ダッ!

 

姫路「いきます!」ダッ!

 

 

ヒュンッ!ザザシュ!

 

 

 Aクラス 総合科目 Fクラス

久保利光       姫路瑞希

7点          0点

 

 

高橋「勝者、Aクラス」

 

 

姫路「そ、そんな、なんで...」

 

 

利光「試召戦争は点数がすべてとは限らない。武器の相性や駆け引きなんかも重要だ。君は今までそんなことを考えてこなかっただろう?それが君の敗因だ。いくら点数で負けていても、僕の鎖鎌は2本あって、君の攻撃を防ぎながらの攻撃も可能だったんだ。これから精進することだね」

 

 

姫路「あぅ...」

 

 

利光「あぁそれと、みんな勘違いしてるみたいだけど、僕は学年次席ではないよ」

 

 

「「「!!?」」」

 

 

え!?久保くんって次席じゃないんですか?それじゃあいったい誰が...

 

 

利光「因みに主席も霧島さんじゃあない。それは誰なのか...ま、すぐにわかるだろう」

 

 

でも代表が主席じゃないとはいったい...

 

 

利光「佐藤さん」

 

 

美穂「久保くん、どうしたんですか?」

 

 

利光「次の試合、君は絶対に吉井君に勝てない。理由は戦ってみればわかるだろう」

 

 

美穂「え?それはどういう...」

 

 

利光「吉井君に得意科目を聞いてから戦うといい。じゃあ頑張ってくれ」

 

 

...どういうことですか、わたしは絶対勝てないって

 

 

高橋「それでは四回戦を始めます。両者前へ」

 

 

美穂「Aクラス、佐藤美穂です」

 

 

高橋「おや?Fクラスは...」

 

 

???1「危ない危ない、思ったよりもギリギリだったみたいだね」

 

 

???2「...早くいって。じゃないと不戦敗になる」

 

 

???1「そうだね、じゃあまた後でね、『霧島さん』」

 

 

翔子「うん、頑張って」

 

 

高橋「急いでください」

 

 

???1「ふぅ、おまたせ、美穂さん。」

 

 

今目の前にいるのは、いつもの冷たい眼をした彼じゃない。何かを楽しむような、そんな不敵な笑みを浮かべる...

 

 

明久「...Fクラス、吉井明久です」

 

 

吉井明久さん!




美穂「明久さん、ずっといなかったみたいですけどどこにいたんですか」

明久「それは...今は言えないかな」

美穂「そうですか。ところで久保くんは明久さんについてなにか知っているみたいですね」

明久「うん。今回久保君の残したセリフの真意は前話までに答えがあるんだけど、その経緯というか補足的なものが今後明かされていくことになるかな」

作者「ただいま~」

明久「あ、お帰りKurome。文才は見つかった?」

作者「HAHAHA、そんなものあるわけがなかったよ」

美穂「あらま、お疲れ様です」

作者「(´;ω;`)...まぁそれはさておき、次回はついに明久君のターンだね!」

明久「でも次話全く書いてないでしょ?いつになることやら」

作者「フフフ、安心しろ!土日は休みだ!」

美穂「楽しみですね!それではこの辺で」

作明美「「「またみてね!」」」


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明久VS美穂 そして終結へ

明久「なんか今回の僕弱いものいじめする嫌な奴に見えるんだけど?」

美穂「そ、そんなことないですよ!むしろ冷静さがかっこよくて...///」モジモジ

明久「美穂さん?」

美穂「は!な、なんでもないですよ!?」

明久「?顔が赤いな、熱でもあるんじゃ」おでこピタッ

美穂「ふぇ?...」ボンッ!

明久「み、美穂さん!?...あ~」

明久「そ、それでは本編どうぞ!」アセアセ


明久side

 

 

明久「お待たせ、美穂さん。Fクラス、吉井明久です」

 

 

いやぁ、思ったよりも早く四回戦になってたね。危うく不戦敗になるところだったよ。え?何をしてたのかって?言えるわけないでしょ

 

 

美穂「明久さん...」

 

 

明久「悪かったね美穂さん。さて、早速始めようか」

 

 

高橋「教科は何にしますか?」

 

 

明久「美穂さん、好きな科目をどうぞ」

 

 

何を選んでも結果は変わらないからね

 

 

美穂「...明久さんの得意科目は何ですか?」

 

 

!...何か言われたのかな。まぁいいや、どうせ全力で戦うんだし、せっかくだから...

 

 

明久さん「美穂さん、僕が一番得意なのはね...日本史だよ」

 

 

美穂「そうですか...先生、日本史でお願いします」

 

 

明久「いいんだね美穂さん?ハッキリ言って勝ち目がないと思うよ」

 

 

美穂「大丈夫です。わたしは全力で勝ちにいきます!」

 

 

そうか、仕方ないね

 

 

明久「そう...なら、僕の"全力"で相手をしよう」

 

 

高橋「承認します。それでは試合開始!」

 

 

美穂side

 

 

明久「美穂さん、僕が一番得意なのはね...日本史だよ」

 

 

明久さんて日本史が得意なんですね。そういえばDクラスの人たちに絡まれたときも日本史でしたっけ

 

 

久保『君は吉井君に勝てない』

 

 

あれはどういう意味なのか、まずはそれを知りたい

 

 

美穂「そうですか...先生、日本史でお願いします」

 

 

明久「いいんだね美穂さん?ハッキリ言って勝ち目がないと思うよ」

 

 

美穂「大丈夫です。わたしは全力で勝ちにいきます!」

 

 

明久「そう...なら、僕の"全力"で相手をしよう」

 

 

え?それって...前は全力じゃなかったってことですか?

 

 

高橋「承認します。それでは試合開始!」

 

 

考えても仕方ありません、今は全力で戦い抜きます!

 

 

美穂「サモン!」

 

 

Aクラス 佐藤美穂

   300点

 

 

優子「美穂ってば、なんで自分の得意科目を選ばなかったのかしら?」

 

 

翔子「...美穂に思うところがあったんだと思う」

 

 

優子「ふーん、ところで代表、どこにいってたの?」

 

 

翔子「...それは言えない」

 

 

優子「そう...」

 

 

明久「さすがだね美穂さん、でも僕には届かない。ねぇ美穂さん、僕が前に召喚獣を出した時のこと覚えてる?」

 

 

!?『クラスチェンジFクラス』

 

 

明久「あの言葉の意味を教えてあげるよ。だから今回はあの言葉は言わずに召喚するよ」

 

 

明久「...サモン」

 

 

Fクラス 吉井明久

   ???点

 

 

明久「これが...答えだよ」

 

 

Fクラス 吉井明久

   1289点

 

 

美穂「...え?」

 

 

「「「な、なに~~~!?」」」

 

 

優子「せ、1000点ですって!?」

 

 

坂本「マジか!?」

 

 

島田「か、カンニングでしょ吉井!」

 

 

姫路「だ、ダメですよ吉井君!カンニングはいけないことですよ!?」

 

 

明久「なに言ってるのさ。カンニングなんかするわけないでしょ」

 

 

高橋「そうですよ。私達がカンニングを見逃すはずはありません。なにより吉井君は一人でテストを受けています」

 

 

島田「で、でも!」

 

 

明久「うるさいなぁ。少し静かにしててくれるかな?」

 

 

美穂「それが明久さんの実力...!?もしかして、あの『クラスチェンジ』って」

 

 

明久「僕の腕輪の能力だよ。自分の指定したクラスの平均点ぐらいに点数を調整できるんだ」

 

 

美穂「そういうことだったんですか。でもそれなら何故その力を隠すんですか?Dクラス戦のときも」

 

 

明久「あまり目立ちたくないからね。さて、そろそろ始めようか」

 

 

美穂「はい!それでは先行はもらいますよ、せい!」

 

 

わたしの召喚獣はダッシュで明久さんの召喚獣に近づいて鎖鎌でその右腕を...

 

 

切り裂いた

 

 

明久「っつ!」

 

 

美穂「え!?」

 

 

Fクラス 吉井明久

   979点

 

 

明久さん、まったく避けなかった?

 

 

明久「さすがにキツイね。容赦なく切り捨てるんだもんなぁ笑」

 

 

な、なんで...

 

 

美穂「なんで避けなかったんですか!?明久さんはフィードバックがついているのに!」

 

 

明久「これも僕が全力で戦うためだよ。今の僕にとって右腕は必要ないからね」

 

 

美穂「それはどういう...」

 

 

明久「こういうことさ」

 

 

そういうと明久さんの召喚獣は右手に握られていた木刀を『左手』で持った。そして木刀を勢いよく振ると剣先が抜けて『真剣』がその姿をみせた

 

 

明久「これが僕の本気だ。僕は本来左利きで、全力の試合のときは木刀に仕込んである真剣で戦う。あっ、右腕を切り捨てたのはおまけみたいなものだよ。」

 

 

美穂「くっ!それでもわたしは負けません」ダッ

 

 

まずは攻撃を当てないとどうにもなりません。せめて一撃入れば!

 

 

明久「...フッ、遅いよ美穂さん?」チャキッ

 

 

美穂「な!いつの間に後ろに...!?」

 

 

一瞬で背後を取られるなんて。やっぱり明久さんは強い...嫌、強すぎる

 

 

明久「本当はさっさと終わらせたいんだけど、今は時間を稼がなくちゃいけないんだ。もう少し付き合ってもらうよ」

 

 

そういうと明久さんはわたしから離れて学ランのポケットから腕輪を...腕輪!?

 

 

美穂「腕輪の二個持ちなんてできるんですか!?」

 

 

明久「それは少し違うよ。クラスチェンジは僕の点数を隠すために学園長がくれたものだ。そしてこっちが僕の本来の腕輪」ニヤッ

 

 

明久「腕輪発動『氷炎(インフェルノ)』氷獄」

 

 

その瞬間、フィールド内が極寒の吹雪に覆われました

 

 

美穂「こ、これは...!?」

 

 

明久「これが氷炎の能力だ。この空間にいる限り10秒に5点のペースでダメージが入るよ。因みに僕には影響しない」チラッ

 

 

これじゃあ攻撃するしか手段がない!急がないと!

 

 

明久「...ハァ、どうやら時間みたいだ。楽しかったよ美穂さん、それじゃバイバイ」

 

 

ヒュンヒュンッ!

 

 

美穂「...え?」

 

 

わたしの召喚獣は一瞬のうちに切り裂かれていました

 

 

Aクラス 日本史 Fクラス

佐藤美穂    吉井明久

 0点      949点

 

 

高橋「し、勝者、Fクラス」

 

 

全く、歯が立たなかった...!これで2VS2、もう後がなくなっちゃった。でも、クラスのみんなには申し訳なかったけど、明久さんとの戦いは楽しかった。もっと戦いたい、もっと同じ時間を過ごしていたかった...は!わたしったら何を考えて///ふぅ、今まで気づかなかったけどこれってやっぱり...

 

 

美穂「...そうだ!後で代表と優子さんに相談してみましょう」

 

 

明久side

 

 

ふぅ、やっと終わったね。さて、僕の計画も終わりが見えてきたね

 

 

明久「さぁ、最後の戦いだ...!」




美穂「う、う~ん」

明久「あ、やっと起きたね。もう本編終わっちゃったよ?」

美穂「え!?じゃ、じゃあ明久さんの勇姿は?」

明久「もう一周してきてね?」ニコッ

美穂「!?///わ、わかりました」トボトボ

明久「アハハ(汗)あ、Kurome、お疲れ様」

作者「明久か、お疲れさん。今回はどうだった?」

明久「僕はあんな感情を表に出すタイプじゃないはずなんだけど」

作者「今後の展開を踏まえてもそう言える?」

明久「ん~、ゴメン作者、確かに笑いたくもなるわ」

作者「だろ?っとそろそろ時間だ。それでわみなさん」

作明美「「「また次回!」」」

明久「美穂さん!?いつの間に」

美穂「えへへ笑」


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戦後対談で嵌められる?

美穂「明久さん強かったですね!」

明久「必死にやってきたからね」

美穂「今回で戦争も終わりですね」

明久「そうだね...(ようやくEDか)」黒笑

美穂「(明久さんが黒い...)じゃ、じゃあ本編行きましょうか!」

明久「...そうだねそれじゃあ」

明美ゆ「「「ゆっくりしていってね!」」」

明・美「「!?」」


明久side

 

 

さぁ、最後の戦いの始まりだ。雄二はこの勝負に勝つために何か行動を起こす筈。でもね雄二、そんなこと僕がさせないよ?

 

 

高橋「それでは五回戦を始めます。両者、前へ」

 

 

坂本「Fクラス、坂本雄二だ」

 

 

翔子「Aクラス...霧島翔子」

 

 

高橋「教科は何にしますか?」

 

 

坂本「勝負は、日本史の限定テスト対決でお願いします。内容は小学生レベル、方式は100点満点の上限あり」

 

 

「テスト対決だと?」

 

 

「小学生レベルだってよ」

 

 

高橋「それでは問題を用意しn「待ってください先生」どうしたんですか吉井君?」

 

 

雄二、君の思い通りになんかさせないよ

 

 

明久「いえ、その勝負って認められるんですか?」

 

 

高橋「え?」

 

 

坂本「な、何を言い出すんだ明久!?」

 

 

明久「試召戦争の目的って確か学力の向上に繋げるためでもありましたよね?それなのに小学生レベルの問題なんて認められるんですか?」

 

 

高橋「それは...「そいつは確かに認められないねぇ」が、学園長?なぜこちらへ?」

 

 

学園長、凄いタイミングであらわれるなー(棒)

 

 

カヲル「なに、Aクラスで面白いことをやってると聞いてね。それで見に来たってだけさね。それよりも、そいつが言った通り試召戦争は学習意欲向上のためにやっているんだ。今さら小学生の問題解いてどうするんだい?」

 

 

流石学園長、威厳はなくても説得力はありますね

 

 

坂本「グッ!」

 

 

カヲル「さて、他の教科を決めてさっさと始めちまいな」

 

 

坂本「くっ...化学でお願いします」

 

 

高橋「承認します」

 

 

翔・坂「「...サモン」」

 

 

Aクラス 化学 Fクラス

霧島翔子 坂本雄二

397点 VS 102点

 

 

坂本「くそっ...!」

 

 

ザシュッ!

 

 

坂本雄二 0点

 

 

高橋「勝者Aクラス。よって今回の戦争、3対2でAクラスの勝利!」

 

 

「「「うわーーーー!!」」」

 

 

あっけない幕引きだったね、雄二?

 

 

美穂side

 

 

美穂「やりましたね優子さん!」

 

 

優子「えぇ、でもなんか...」

 

 

利光「吉井くんの発言がなかったら結果は違ったかもしれないね」

 

 

美穂「...ま、まぁいいじゃないですか。勝てたんですから」

 

 

愛子「だよね~♪」

 

 

翔子「...まだ戦後対談がある」

 

 

そうでした。早く戦後対談に行かないと...フフッ

 

 

優子「美穂、ニヤけてるわよ」

 

 

美穂「そそ、そんなことないですよ!?」

 

 

優子「あーはいはい。じゃあいくわよー」

 

 

やっとこのときがきましたね!

 

 

明久side

 

 

ようやく今回の計画もお仕舞いか。霧島さんには感謝しなきゃね

 

 

翔子「...それじゃあ対談」

 

 

坂本「俺らに何を命令する気だ」

 

 

今回の計画は雄二達をAクラスに勝たせないこと。ろくに努力をしてこなかった連中が必死に努力してきた人達の設備を奪うなんて間違ってる。それに僕の個人的な復讐ってのもある。あいつらがいい思いをするなんて僕が許さないよ霧島さんと二人で交渉を進めることで僕の望む舞台を作り上げて雄二が行動を起こしたタイミングで学園長に登場してもらう。そして負けた際の条件でFクラスを黙らる。これが計画の全貌だ

 

 

翔子「まずは設備について。Fクラスの設備はもう下がないから夏休みまで青空教室をしてもらう。それからAクラスの命令は...」

 

 

まさかここまでここまで計画が上手くいくとは思ってなかったよ。Fクラスはやっぱりバカの集まりだね。さて、これで霧島さんが「試召戦争の禁止」を命令してしまえば今後彼らも下手に動けなくなる。後は頼んだよ霧島

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔子「吉井をAクラスに貰う」

 

 

さん...は?

 

 

坂本「は?明久を?」

 

 

明久を「き、霧島さん!何を...!」

 

 

翔子「ごめん吉井。でもこれがAクラスの要求。ちなみに拒否権はない」

 

 

...まさかこのタイミングで裏切られるとはね。霧島さん、何故こんな命令を...よく見ると後ろで学園長がニヤついている。学園長め、知ってて隠してたな

 

 

明久「...ハァ、仕方ない、どうせ拒否権もないんじゃね」

 

 

島田「ま、待ちなさいよ!そんなの認められる分けないでしょ!」

 

 

姫路「そうです!納得できません!」

 

 

優子「アナタ達話を聞いてたのかしら?命令なんだから拒否権はないって言ったでしょう」

 

 

島田「知らないわよそんなの!ウチ等は認めないわ!」

 

 

姫路「そうです!吉井くんは渡しません!」

 

 

...アホすぎる

 

 

明久「...黙っててくれ」トンッ

 

 

島田「え?」バタン

 

 

姫路「あぅ...」バタン

 

 

とりあえずバカ二人に手刀を入れて黙らせる

 

 

坂本「俺も認めたくはないが仕方ない。そちらの要求に応じる」

 

 

翔子「...そう、じゃあ対談は終わり」

 

 

こうして僕以外のFクラス生徒はAクラスから出て行った

 

 

明久「やってくれたね霧島さん」

 

 

翔子「私の独断ってわけでもない。それと翔子でいい。これから同じクラスになるから」

 

 

明久「そう...じゃあよろしくね、翔子さん」

 

 

美穂side

 

 

明久「じゃあよろしくね、翔子さん」

 

 

!?明久さんがAクラスに来てくれる、なんだかとてもうれしいです♪

 

 

優子「よかったわね~美穂。『愛しの』明久君が来てくれて」

 

 

美穂「な!ち、違っ、そんなんじゃ...///」

 

 

優子「(だったらその照れ方はどう説明するのかしら...)」

 

 

明久「美穂さんたちも、これからよろしくね」

 

 

優子「えぇ、よろしく」

 

 

美穂「あ、はい、こちらこそよろしくお願いしますね!」

 

 

愛子「ボクたちも忘れちゃダメだよ~♪」

 

 

利光「よろしく吉井君」キラン!

 

 

何故でしょうか、この一瞬のうちに久保君に少し嫌悪感を抱きました

 

 

明久「うんよろしく。...さて、さっそくで悪いんだけど、翔子さん、優子さん、美穂さん」

 

 

美優翔「「「?」」」

 

 

明久「話があるからHRが終わったら屋上に来てくれるかな?」

 

 

話?いったいなんでしょう...まぁ今はいいですね。明久さんが来てくれただけでうれしいですし、これからの学園生活が楽しみです♪

 

 

 

 

 

 

 

わたしはこのときこの後起こることなんて考えてもいませんでした。今思い出すとちょっと泣けてきます...




美穂「やっと終わりましたね」

明久「まさかAクラスにされるとは思わなかったけどね」

美穂「ア、アハハ」苦笑

明久「さて、次回は放課後の様子だね」

美穂「次回はどんな感じになるんですか?」

明久「急展開とだけ言っておくよ」

美穂「そうですか。楽しみしてますね!」

明久「あ、そうだ。終わらせる前にKuromeから伝言が」

作者『学校のテストにつき来週は書けません。気長にお待ちください』

明久「だってさ」

美穂「そうですか。では少し遠くなりますがまた次回お会いしましょう♪」

明・美「「さよーならー!」」


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明久の心 美穂の決意

美穂「みなさん、一週間ぶりですね!」

明久「正確にはもうちょうい空いてるけど、まあいいや」

美穂「やっと一部完結って感じですね」

明久「そうだね。今回はKuromeも相当悩みながら書いてたよ。そして気づけば初の3000字越えだよ」

美穂「毎回文字数バラバラですねぇ」苦笑

明久「毎回思いつきだから仕方ないよね。ダラダラと駄文になってると思いますがご了承下さい。さてそれじゃあそろそろ」

明・美「本編へどうぞ!」


美穂side

 

 

美穂「明久さんの話ってなんでしょうか?」

 

 

優子「さぁ?いきなりだし特に呼び出されるようなことした覚えはないんだけど...」

 

 

翔子「...二人とも鈍感」

 

 

今わたしたち三人は屋上に続く階段を上っています。明久さんに放課後来てくれって言われたんですけど、何故なんでしょうか

 

 

優子「どういうこと?」

 

 

翔子「吉井が呼び出した理由はおそらく...ううん、やっぱり本人から聞くべき」

 

 

そこまで言ってお預けですか、そんなもったいぶらなくてもいいじゃないですか

 

 

翔子「(ガチャ)...お待たせ、吉井」

 

 

翔子さん、わたしたちの方が先にきてるんですから明久さんがいるわけ...

 

 

明久「やぁ翔子さんたち、待ってたよ」

 

 

ないじゃ...え?なんで明久さんがわたしたちより先にいるんですか!?わたしたちの方が先に教室を出たはずなのに

 

 

明久「なんでいるのかそんなことは一先ずスルーするよ。それじゃあ本題だ...なんで命令権を僕の移籍に使った?」

 

 

ゾクッ!明久さんから物凄い怒気が飛んできました。そういえばわたしたちが勝手に命令を変えたんでしたね。それにしても明久さんの冷えきった眼...やっぱりなにか事情があるんでしょうか?

 

 

美穂「えと、それはですね...」

 

 

翔子「...美穂にお願いされたから」

 

 

美穂「えぇそうなんです...て何言ってるんですか代表!?」

 

 

なんでいきなり真実ばらしちゃってるんですか!

 

 

翔子「美穂と吉井が戦った後に美穂が『明久さんをAクラスに移籍させるにはどうすればいいですか?』って言ってきたから、『命令権を使えばできると思う』って返事したの」

 

 

明久「!?そう、そんな理由で僕の計画を崩してくれるとわね。あと少し、あと少しでFクラスの連中を黙らせることができたのに ...!」

 

 

明久さん...

 

 

翔子「...そのことについては謝る。でも、私達も吉井にFクラスにはいてほしくなかったから」

 

 

明久「え?」

 

 

翔子「吉井のこと、美穂達に聞いた。そんな状況におかれている人を放っておくことは出来ない!」

 

 

明久「!?」

 

 

代表...やっぱり代表に相談して良かった。明久さんもこれで納得しt「なんで...」え?あ、明久さん、なんで怒ってるんですか。それも苦しそうな顔でー

 

 

明久side

 

 

なんで...なんでいつも周りは僕の意思に反して進んでいくんだ...今回も、あの時も!ズキッ!

 

 

明久「グッ!」

 

 

美穂「明久さん!?」

 

 

明久「なんでいつもいつも、僕の思い通りに事は進まないんだ...!」

 

 

美穂「あ、明久さん、わたし...」

 

 

明久「僕の望みはそんな高いものか!?何かを犠牲にする程のことだったか!?僕は最低限の平和さえあればそれでよかったのに...」

 

 

翔子「...」

 

 

優子「あの、明久くん、落ち着いて」

 

 

明久「落ち着けだって?これが落ち着いていられるか!だいたい...!」

 

 

ダメだ、もう何も考えられない。だんだん意識も薄れて...

 

 

ギュッ

 

 

...なんだろう、この暖かい感覚は?そう思って顔を上げると

 

 

明久「美穂、さん...?」

 

 

美穂「明久さん、ごめんなさい。わたしの勝手な行動で明久さんに辛い思いをさせてしまいました」

 

 

明久「...」

 

 

美穂「わたし、我慢できなかったんです。明久さんにこれまでの話を聞いて、今もFクラスの人達にやられているんじゃないかって。そう思うと心配で、とても辛くて...」

 

 

優子「美穂...」

 

 

美穂「だからわたし決めたんです。明久さんを守ろうって、これ以上明久さんを傷つけさせないって。そう思って代表に協力してもらったんですけど、結果的にわたしが明久さんの邪魔をしてしまった、傷つけてしまった...」

 

 

そうか、美穂さんはそこまで僕のことを心配してくれていたのか。...懐かしいな、昔は父さんや母さん、姉さんが同じように僕の味方でいてくれた。もう二年も前になるのか。僕が中学三年生のとき、僕の卒業祝いで家族でアメリカに旅行に行くことになった。楽しい旅行になるはずがそこで事件に巻き込まれた。僕はそこで家族をみんな殺された。その直後に警察が到着して犯人は捕らえられたけど僕は目の前で起きた光景を受け入れられずにただその場に立ち尽くしていた。その後僕は両親の同僚だった人に保護されて日本に帰ることができた。僕が弱かったから家族を守れなかった、頭が悪かったから何も考えられなかった。そう思った僕は体を鍛え、勉強もした。もう誰も傷つけないように

 

 

美穂「明久さん、本当にごめんなさい...!」

 

 

明久「美穂、さん...」

 

 

でも僕は、また誰かが傷つくのを恐れて他人と深くは関わらなくなった。傷つけないには関わらないのが一番だと思い込んだ。でも今の状況でそれが間違いだと感じた。美穂さんは僕を傷つけたと思って自身も傷ついている。優子さんたちも心を痛めているのがわかる。そうか、そうだよね。人が傷つけられていると知って何とも思わない訳がないよね。美穂さんたちは僕が忘れていたものを思い出させてくれた。だから...

 

 

明久「ありが、とう、美穂さん」

 

 

美穂「明久、さん?」

 

 

そこで僕の意識は途切れてしまった

 

 

数分後 美穂side

 

 

美穂「明久さん!明久さん!?」

 

 

明久さんが気を失ってしまいました。どどどうしましょう?

 

 

優子「落ち着きなさい美穂」

 

 

翔子「...静かに」

 

 

美穂「で、でも...」オロオロ

 

 

明久「う...ん」

 

 

優子「ほら、明久くん起きるわよ」

 

 

明久「...ん、ここは?」

 

 

明久さん!よかった、目が覚めたんですね

 

 

優子「目が覚めたみたいね、気分はどうかしら?」

 

 

明久「あぁ、うん、大丈夫だけど。...この状況は?」

 

 

翔子「...吉井が話の途中で気を失った。だから私達がそばで見てた」

 

 

明久「そうだったのか。ごめんねみんな、心配かけて」

 

 

本当ですよ。すごく心配だったんですから

 

 

明久「それと、ありがとう美穂さん」

 

 

美穂「え?どうしたんですか突然」

 

 

明久「美穂さんのおかげで忘れていた大切なものを思い出すことができたよ。僕はもう、誰も傷つけさせやしない」

 

 

美穂「明久さん...」

 

 

よかった。なんだか明久さんが少し明るくなった気がします。明久さんはわたしたちのずっと抱えていた思いを話してくれた。それならわたしも...

 

 

美穂「あの、明久さん!大事なお話があります!」

 

 

優子「え!?美穂、あんたまさか!」

 

 

美穂「実はわたし...」

 

 

明久「...?」

 

 

伝えたい、ずっと抱えていたこの思いを

 

 

美穂「わたし、明久さんのことが好きなんです!」

 

 

明優翔「「「なっ!?(...ナイス)」」」

 

 

美穂「ですからその...わたしと付き合ってください!///」

 

 

明久「...(パクパク)」

 

 

優子「み、美穂、アンタ...」

 

 

翔子「...吉井が固まってる」

 

 

美穂「あ!え、えぇと」オロオロ

 

 

明久「...本当に僕なんかでいいの?多分、というか確実に迷惑がかかるよ?」

 

 

美穂「覚悟の上です!それに...」

 

 

明久「?」

 

 

美穂「わたしが明久さんを守りたいんです」

 

 

明久「...(こんな気持ちになるのは本当に久しぶりだ。迷惑をかけるとかそんな話じゃない。僕が守っていけばいいんだ。父さん、母さん、姉さん。僕、もう一度頑張ってみるよ。絶対に彼女を守り通してみせるよ!)」

 

 

美穂「あの、やっぱりm『いいよ』え?」

 

 

明久「よろしくおねがいします」ニコッ

 

 

美穂「あ、明久さん...!」ガバッ!

 

 

明久「うわっとと、...フフッ」

 

 

優子「よかったわね、美穂」

 

 

翔子「...おめでとう」

 

 

美穂「二人とも...はい、ありがとうございます!///」

 

 

ありがとうございます、明久さん!それから...

 

 

美穂「これからよろしくお願いしますね、明久さん!///」

 




美穂「これで晴れて明久さんと恋人ですね!」

明久「うん。これからよろしくね、美穂さん」

美穂「はい、よろしくお願いします!」

明久「さて、次回の話に移ろうか」

美穂「そうですね。次回は閑話となります。内容的には学園祭の前にちょっとした勉強会をするって感じですね」

明久「勉強会って言っても僕と美穂さんの二人だけなんだけどね」

美穂「え?二人ですか?...///」

明久「あー、またショートしちゃったよ。それじゃあみなさん、また次回お会いしましょう」



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二人きりの勉強会

優子「今回は美穂たちに代わってアタシと代表が担当するわ」

翔子「...今回は吉井と美穂の勉強会」

優子「全く、前書きほっぽり出してまで明久くんと勉強したかったのかしら」

翔子「美穂は吉井のことになると積極的」

優子「ホントにね。さ、アタシたちも美穂の可愛い姿を拝みに行くとしますか」

翔子「...本編どうぞ」



美穂side

 

 

Aクラス戦から数日後の放課後

 

 

明久「え?勉強を教えてほしい?」

 

 

美穂「はい」

 

 

わたしは今、明久さんに勉強を教えてくれと頼み込んでいます

 

 

明久「なんでまた僕に。てゆうか美穂さんはもう十分に勉強出来るでしょ?」

 

 

美穂「でも明久さんには全く届きませんけど」ぷくぅ

 

 

明久「うぐっ、そ、それは...」(汗)

 

 

美穂「お願いします、明久さん!」

 

 

明久「...本音は?」

 

 

美穂「明久さんと一緒にいたいんです」

 

 

うっかりが本心が...

 

 

明久「...ハァ、いいよ。一緒に勉強しようか」

 

 

美穂「本当ですか!?よろしくお願いします!」

 

 

明久「場所はどうするの?」

 

 

美穂「そうですね、明久さんのお家ではだめでしょうか?」

 

 

明久「僕は構わないけど、それでいいんだね?」

 

 

美穂「えぇ、大丈夫です」

 

 

というか明久さんのお家がいいです

 

 

明久「そぅ、じゃあ帰ろうか」

 

 

美穂「はい」

 

 

わたしたちは付き合い始めてから用事のない日はいつも一緒に帰っています。明久さんといられる時間が長いのは幸せです///明久さんも笑顔が増えてきて、わたしは明久さんの役に立ててるんだなって思えます。最近クラスのみんなから少し変わったねって言われるんですけど、前がどんなだったかもう思い出せないんですよね。

 

 

明久「どうしたの美穂さん?追いてっちゃうよ~」

 

 

美穂「あ、待ってください明久さーん」

 

 

吉井家

 

 

明久「ただいま~」

 

 

美穂「お、お邪魔しまーす」

 

 

明久「家族は家にいないから気にしなくていいよ」

 

 

明久さんの家ってマンションだったんですね。でも一人暮らしにしてはかなり広い気がします

 

 

美穂「あの、明久さんのご家族ってどちらに?」

 

 

明久「!...海外だよ。世界中を飛び回ってたんだけど、今はアメリカかな」

 

 

美穂「そうなんですか。会ってみたいです」

 

 

明久「それは難しいな。いつもどこにいるのか分からない人たちだし。それでも毎年一回はアメリカに会いに行ってるけどね」

 

 

確かに海外となると難しいですね

 

 

美穂「そうですか、ちょっと残念です」

 

 

明久「ハハハ。さて、じゃあ早速勉強を始めようか」

 

 

美穂「はい、よろしくお願いします。明久先生♪」

 

 

明久「そんな大したもんじゃないけどね。先ずは暗記系の日本史からやっていこうか」

 

 

美穂「明久さんの得意科目ですね」

 

 

明久「計算がないって面で点数を上げやすいんだよ。他には世界史とテストには関係ないけど家庭科は得意だよ」

 

 

美穂「家庭科?明久さんって料理とかできるんですか?」

 

 

明久「ずっと一人暮らしだからね」

 

 

明久さんってすごいですね。勉強もできて料理もできるなんて。一人暮らしをしたら上達するんでしょうか?

 

 

美穂「明久さんの料理食べてみたいです!」

 

 

明久「そんな人様に出す程の物でもないけど、ご希望とあらば」

 

 

美穂「お願いします!明久さんの晩御飯の為に頑張りますよ!」

 

 

明久「それじゃあこの問題から...」

 

 

美穂「...この問題は何ですか?」

 

 

明久「それはね...」

 

 

美穂「...」

 

 

~二時間後~

 

 

明久「よし、じゃあそろそろ終わりにしようか」

 

 

美穂「や、やっと終わりました...」

 

 

まさかたった二時間程度でこれほど疲れるとは、明久さんは鬼コーチですね。これは明久さんの点数にも納得ですよ

 

 

明久「お疲れ様。それじゃあ晩御飯用意するから休んでて」

 

 

美穂「は、はい...」ガクッ

 

 

明久「...(さて、美穂さんの為にも今回はちょっと頑張らなくちゃね。それにしても『家族に会ってみたい』か。本当のことを知った時、彼女はどんな反応をするだろうか...いや、今はそんなことを考えてる場合じゃないな。晩御飯どうしよう?あ、ちょうど材料揃ってるしこれでいいか。僕の得意料理だし)」

 

 

 

 

 

明久「美穂さん、起きて。晩御飯できたよ」

 

 

美穂「ほぇ?...あぁ!///」

 

 

疲れすぎて寝ちゃったんですね。てことは明久さんに寝顔を見られて...あぁ~恥ずかしい///

 

 

明久「よく寝てたみたいだね。ほら、晩御飯だよ」

 

 

美穂「あ、はい!これって...パエリアですか?とても美味しそうです!」

 

 

明久「僕の得意料理なんだ。さ、召し上がれ」

 

 

美穂「はい、いたただきます」モグモグ

 

 

明久「どうかな?」

 

 

美穂「...」ズーン

 

 

明久「あれ、どうしたの?もしかして美味しくなかった?」

 

 

美穂「いえ、凄く美味しいんですけど、美味しくて逆に自信を無くしたというか...」

 

 

明久「?」

 

 

なんであんなに美味しく作れるんですか、女子として大事なところで負けている気がします

 

 

美穂「あの、明久さん!」

 

 

明久「うわ!ど、どうしたの急に?」

 

 

美穂「あの、良ければなんですけど、明日からわたしに明久さんのお弁当を作らせてください!」

 

 

明久「え?ま、まぁそれはいいんだけど、どうしたの突然?」

 

 

美穂「なんでもないです!それじゃあ明日からお弁当作ってきますね」

 

 

明久「う、うん。あ、それなら僕が美穂さんの分を作るよ」

 

 

明久さんがわたしにお弁当を!?

 

 

美穂「で、でもそれは...」

 

 

明久「お弁当の交換、これでいいよね?」

 

 

美穂「わ、わかりました」

 

 

まさかの展開です!明久さんにお弁当を作ってもらえるなんて...これはわたしも頑張らないといけませんね

 

 

明久「すっかり遅くなっちゃったな。美穂さん、僕が送っていくよ」

 

 

美穂「え、でも「いいから」わ、わかりました」

 

 

そこからわたしたちは他愛もない話をしながらわたしの家まで向かいました

 

 

美穂「ありがとうございました明久さん。家まで送ってもらって」

 

 

明久「気にしないで。それじゃあ美穂さん、また明日」

 

 

美穂「はい、また明日です。あ、明日のお弁当頑張って作りますね♪」

 

 

明久「うん、楽しみにしてるよ。それじゃあお休み」

 

 

美穂「お休みなさい、明久さん」

 

 

そう言って明久さんは帰っていきました。さて、わたしも家に...ガチャ

 

 

母・妹「あっ」

 

 

美穂「え?」

 

 

母「えーと...おかえり?」

 

 

美穂「...見てたんですか?」

 

 

妹「...うん」

 

 

母「もぅ~美穂ったらいつの間に彼氏作ったのよ~」ニヤニヤ

 

 

美穂「そ、それは...」

 

 

妹「カッコいい人だったね~。それに優しそうだったし」

 

 

美穂「あ、明久さんは渡さないんだから!」

 

 

母「へ~、明久くんって言うのね。ねっ、ねっ、どこまでいったの?」

 

 

美穂「勘弁してくださ~い!」

 

 

凄い疲れた。明日しっかり起きれるか心配になってきました。でも、これで楽しみが一つ増えました。でもわたしあんまり料理しないけど大丈夫かな?お母さんに聞いてみましょう...いじられる覚悟で




優子「なかなかに甘かったわねー」

翔子「...美穂の妹の気持ちはなんとなくわかる」

優子「え?まぁ確かに明久くんはカッコいいし優しいけど」

翔子「優子、私に提案がある」

優子「ん?...ふんふん、え?それ本当にやるの?」

翔子「私は美穂の困り顔が見たい」

優子「はぁ、別にいいわよ。アタシも気にはなってたし」

翔子「多分同じ気持ちの人は大勢いる」

優子「これから先の美穂の苦労が目に浮かぶわ」

翔子「...今回はこの辺で」

優子「もうそんな時間?それじゃあみなさん」

翔・優「「また次回」」


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清涼祭 0日目

優子「ねぇ代表、アタシらは美穂の困り顔見たさに今回の計画を始めたのに本人が乗り気じゃ意味ないじゃない」

翔子「...それはもう仕方ない。なににせよ全力で取り組むだけ」

美穂「あれ?2人ともなんの話をされてたんですか?」

翔子「...なんでもない」

美穂「教えてくださいよ~」

優子「あぁ~もうわかったから落ち着きなさい美穂!」

明久「あはは、それではみなさんは本編へどうぞ」



明久side

 

 

明久「なん...だと...!?」

 

 

美穂「もう決定事項です♪」

 

 

優子「楽しみねぇ」ニヤニヤ

 

 

翔子「...グッドラック」

 

 

明久「い、いや、僕は...」

 

 

何故、こんなことに...

 

 

~遡ること30分前~

 

 

明久「おはようみんな」

 

 

僕は風邪で2日ほど学校を休んでいた。だからその間に何があったか聞いとかないとな

 

 

美穂「明久さん!おはようございます!」

 

 

明久「おはよう美穂さん」

 

 

優子「おはよう明久くん。ところで、もう体調は平気なのかしら?」

 

 

明久「おはよう優子さん。うん、もう大丈夫だよ。それより僕が休みの間に何があったか教えてくれないかな?」

 

 

美優翔etc「「「ぴくっ」」」

 

 

ん?どうしたんだみんな急に固まって。てゆうか翔子さんはいつからここにいたんだろうか?

 

 

翔子「...最初からいた」

 

 

心を読まれてるよ...てか最初からいたのか。全く気づかなかったな

 

 

翔子「それよりもさっきの話だけど、昨日清涼祭の出し物と仕事を決めた」

 

 

明久「そういえばもうすぐか。うちは何になったの?」

 

 

優子「メイド喫茶に決まったわ。それでホール班と厨房班に分けたんだけど、明久くんは両方入ってもらうわ」

 

 

明久「え?なんで両方に?」

 

 

優子「もともとホール班を任せるつもりだったんだけど、美穂があなたの料理を絶賛するもんだからじゃあ両方でってことになったのよ」

 

 

明久「そういうことだったのか。まぁ仕方ないね、"任せてよ"」

 

 

優子「...聞いたわね?」ニヤリ

 

 

美・翔「「...はい!(うん)」」ニヤリ

 

 

え、なに?どういうこと?

 

 

優子「明久くんには"メイド服"で仕事してもらうわ!」

 

 

.........。

 

 

明久「...は?」

 

 

優子「だから、明久くんには清涼祭当日メイド服を着て仕事してもらうって言ったの。メイド喫茶なんだから当然でしょ」

 

 

明久「なん...だと...!?」

 

 

美穂「もう決定事項です♪」

 

 

優子「楽しみねぇ」ニヤニヤ

 

 

翔子「...グッドラック」

 

 

明久「い、いや、僕は...」

 

 

優子「実はもう衣装あるのよ。今回はある人に協力を要請したわ、玉野さん!」

 

 

美紀「アキちゃん!ようやく会えましたね!」

 

 

明久「えぇ!?美紀ちゃん、なんでここに?」

 

 

なぜDクラスの彼女がAクラスに?とゆうか協力?

 

 

優子「今回は彼女に頼んで明久くんを含めた女子全員のメイド服を用意してもらってるの。一着とはいえ一日で用意してくるとは思わなかったけどね」

 

 

美紀「アキちゃんの為ですから!」

 

 

彼女は玉野美紀ちゃん。僕のことをアキちゃんと呼び僕にかわいい服を着せることに命を懸けているDクラスの生徒だ。平賀くんと同じく中学からの知り合いで僕の事情も大体知ってる(本人曰く「アキちゃんのことなら何でもわかる」らしい)

 

 

明久「まさか美紀ちゃんが絡んでるとはね。うーん、美紀ちゃんに言われると断れないからなぁ...わかった。諦めて着るよ」

 

 

「「「わぁぁぁぁぁ!」」」

 

 

明久「え!?なんでみんな喜んでるの!?」

 

 

美穂「みんな明久さんのメイド姿を見たかったんですよ。意見を出した時満場一致で賛成でしたよ」

 

 

おかしくないか?なんでそんなにまでして僕のメイド姿を見たがるんだ。第一僕男だよ?女装メイドなんて誰得だよ...それに美穂さん、君は僕の彼女のはずだよね?彼氏が女装されると聞いてなぜ反対しなかった

 

 

美紀「さぁさぁ、細かいことは置いといて早速着替えましょー!」

 

 

明久「ちょ、まだ心の準備が...いやだぁぁぁぁあ!」

 

 

~放課後~

 

 

明久「はぁ~、散々な目にあったよ。」

 

 

美穂「あはは、お疲れ様です(苦笑)」

 

 

あのあと結局僕はメイド服を着せられ、なぜかそのまま授業まで受けさせられた。昼には解放されたけどそれまでは先生方の誤解を解くのに苦労した

 

 

明久「あれを清涼祭でまた着なきゃいけないと思うと今から憂鬱だよ」

 

 

美穂「もう決まってしまったことですからねぇ。ところで明久さん。玉野さんと随分仲がよろしいんですね?」ニコッ

 

 

マズい。これはアレだ、絶対アウトなやつだ。ここは本当のことを話して落ち着かせるべきだろう

 

 

明久「中学からの友達なだけだよ。それに"僕には美穂さんがいるじゃないか"」

 

 

美穂「ふぇ!?そ、それは...///」

 

 

正直に言おう。凄くかわいい

 

 

美穂「あ、明久さん!いきなりはずるいですよ///」

 

 

明久「ゴメンゴメン」

 

 

美穂「うぅ~、あ、明久さん!今日のお弁当はどうでしたか?」

 

 

明久「うーん、個人的には少し塩が強めだったけど他は良くできてたと思うよ。おいしかったです」

 

 

美穂「本当ですか?少しずつ評価も上がってきましたね」

 

 

明久「美穂さんは飲み込みが早いからね。普段やらないって言ってたけど才能自体はあったみたいだね」

 

 

美穂「ありがとうございます。明日も頑張りますね♪」

 

 

明久「うん、よろしくね。...そろそろ帰ろうか?」

 

 

美穂「そうですね。そろそろ『2年Aクラス吉井明久くん、至急学園長室へ来てください』放送?明久さんにですね」

 

 

明久「みたいだね。ゴメン美穂さん、今日は先に帰っていいよ」

 

 

美穂「わかりました。でわまた明日(久しぶりに一緒に帰れると思ったのに)」

 

 

明久「うん、また明日」

 

 

美穂さん少し残念そうだったな。今度埋め合わせを考えとかないとね

 

 

~学園長室前~

 

 

明久「(コンコン)2年Aクラス吉井明久です」

 

 

「入りな」

 

 

明久「失礼します」ガチャ

 

 

カヲル「来たね、吉井」

 

 

明久「実験の手伝いですか?また失敗は勘弁なんですが...今回はそういうわけではなさそうですね」

 

 

カヲル「あぁ、今回はちょっと別の仕事さね。竹原と西村の2人も立ち会うよ」

 

 

明久「それで先生方もいたんですか。わかりました、今回は何をすればいいんです?」

 

 

カヲル「毎年清涼祭では試験召喚大会を開いているんだが、お前さん今回の景品について知っているかい?」

 

 

明久「確か白金の腕輪と如月ハイランドのプレオープンチケットでしたっけ。何か問題でもあったんですか?」

 

 

カヲル「実は腕輪に不具合が見つかってねぇ。アンタには大会で優勝して景品を回収して欲しいのさ」

 

 

竹原「全く、不具合があるならなんで景品にしたんだこのババァは」

 

 

カヲル「誰がババァさねクソジジィ。仕方ないだろう。不具合が見つかったのは景品として公開した後だったんだよ。吉井、頼めるかい?」

 

 

明久「分かりました。その代わりひとつ条件があります」

 

 

カヲル「なんだい?言ってみな」

 

 

明久「今後のFクラスの監視を強化してください。彼らは何をしでかすか分かったもんじゃありません」

 

 

カヲル「それもそうさね。わかったよ。西村先生、頼めるかい?」

 

 

西村「分かりました。それでは準備入りたいので失礼します」

 

 

カヲル「それじゃあ吉井、頼んだよ」

 

 

明久「はい。では失礼します」

 

 

全く、学園長も嘘が下手だな。仕方ない、ちゃんと"両方"回収してあげますか




明久「なんで僕がメイド服なんか...」

美穂「いいじゃないですか、かわいかったですよ?」

明久「僕の男としての尊厳が損なわれた気分だよ」

美穂「あ、あはは(苦笑)それよりも明久さん!次回はまたキャラ設定ですよ」

明久「あぁ、そういえばそうだったね。今後新しく出てくるキャラや既存キャラの修正なんかを載せるからしっかり見てくださいね」

明・美「「また次回お会いしましょう!」」


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キャラ設定 その2

こんにちは、作者のKuromeです。

ここでは今後参入するキャラの設定と既存キャラの成長や変化を紹介していきます。大事なことなのでしっかり見てくださいね?

それではごゆるりと...


*いらないかなぁと思ってたんですけど一応「竹原善人」「常夏いいやつ」「明久微ハーレム」のタグを加えときます


~2年生~

 

吉井明久 2-A

 

成績:総合科目10000点

 

召喚獣:学園長の計らいで好きな装備に変えてくれるとのことで、SAOのキリト(アインクラッドクリア時)の衣装にしてもらった

 

 

弱点科目が克服されて少し点数が伸びた。美穂と付き合い始めてからは本来の優しい面が目立つようになり、かなり明るくなった。実は小柄(160cm半ばくらい)で女装させると完全女子にしか見えず、明久としてもアキちゃんとしても多くの人に愛されている。メイド服を着た際はその容姿も相まって某弾幕ゲームのメイド長にしか見えないとかなんとか

 

 

佐藤美穂 2-A

 

成績;総合科目6200点

 

腕輪:適応 発動時30点消費

その場の環境に馴染むことができる。一見地味な能力だが明久の氷炎に対抗できる唯一の腕輪なので使いどころを見極めれば非常に強力なものとなる

 

 

無事明久と結ばれた本作のヒロイン。勉強会以降も明久に勉強を教わっており、チートな明久の教育によって翔子を軽く超える形で実質の学年次席までに化けた。意外と独占欲が強いが、島田達のように暴力に走ることはない。その代わり明久が他の女子と仲良さげにしていると必死に彼女アピールをする(かわいいので明久はそれを見越してやっている節がある)明久の女装に協力したのは純粋に見てみたかったから

 

 

霧島翔子・木下優子・工藤愛子 2-A

 

お馴染みのAクラスの3人。美穂のことをからかうのがだんだん楽しくなってきた。明久メイド計画は本来美穂を困らせて楽しむものだったのだが肝心の美穂がノリノリだったため計画は失敗。ただ明久のメイド姿を見れたので完全に失敗でもないご様子。ファンには申し訳ないが愛子の出番は少なそう...

 

 

久保利光 (学力は)2-A

 

今まで明久一筋だったのだが最近ではアキちゃんにも惹かれ、複雑な心境に日々頭を悩ませている要は手遅れな人(元学年次席の面影などない)ある筋からの情報では、最近優子と明久に関する協定を結んだとか結んでないとか...真実はよくわからない

 

 

玉野美紀 2-D

 

明久、源二と中学からの親友。明久の女装姿、通称アキちゃんを生み出した張本人で、アキちゃんのためなら不可能を可能にする。アキちゃんのことに関して知らないことはなく、アキちゃんの全てを知っているということは即ち明久の過去を知っていることになる。アキちゃんを愛して止まないが明久が嫌いかと聞かれればそうではない。アキちゃんの方が好きなだけで明久としてももちろん好き。中学のときの出来事がきっかけで、明久は美紀に逆らえない

 

 

岩下律子・菊入真由美 2-B

 

Bクラスの仲良しコンビ。清涼祭で行われる試験召喚大会に出場するのだが、どうも気になることがあって落ち着かないご様子。はたして二人の視線の先にいるのは...?

 

 

新野すみれ 2-C

 

Cクラスに在籍する放送部の生徒。明久の知り合いというわけではないが、放送部としてのプライドゆえか明久の本来の実力を見抜いていたりと中々の情報網を持っている。当然明久に彼女が出来たことも掴んでいる...掴んでいるのだが、明久について調べていくうちに僅かながら好意を抱いており、件に関していい気分はしないらしい

 

 

~3年生~ (明久や美穂の強化に合わせて少し強化されている)

 

常村勇作 3-A

 

夏川と合わせて常夏コンビと呼ばれているソフトモヒカンの生徒。教頭が屑じゃないので特に利用されるなんてこともなく、ちょっと口が悪いだけのいい先輩な感じに。意外とロマンチスト

 

 

夏川俊平 3-A

 

常村と合わせて常夏コンビと呼ばれている坊主の生徒。教頭が屑じゃないので特に利用されることもなく、ちょっとテンション高めのいい先輩な感じに。別の世界戦では損な役回りが多いらしいがはたして?

 

 

小暮葵 3-A

 

茶道部と新体操部を掛け持ちする容姿端麗なAクラスの生徒。明久が一年のとき勉強を見ていた人物の一人。根はいい人だが他人をからかう癖があり、明久も度々苦労していた。特に明久の事情を聞いたわけではないが何かあるとは感づいていて、よく気にかけている

 

 

高城雅春 3-A 学年主席

 

三年の学年主席(総合科目は5000点前後と翔子より高い)...なのだが天然で主席とは思えないおバカ発言をすることがあり、まさにバカと天才は紙一重。小暮と同じく明久の勉強を見ていた一人で、からかわれていたのもまた明久と同じと共通点の多い人物。明久の過去も知っている(というか隠し事を話すことが条件だった)また騙されやすい性格なので、ホイホイ首を突っ込まないよういつも小暮に監視されている

 

 

各クラスの雰囲気

 

Aクラス

 

始めは設備の異常さに狼狽えることもあったが最近では誰も気にしなくなってきている(慣れって怖いね!)代表の翔子を中心にしっかり統制が取れていて、クラスの仲もいい。ただし、ごく一部に危険人物がいるのも確か(誰が誰にとってとは言わない)

 

 

Bクラス

 

真面目な恭二の性格もあってある程度のまとまりはあるが、一部Cクラスとの関係をあまり好ましく思っていない人もいる。単純な学力などの知識よりも知恵を振り絞った奇策を得意とするクラス

 

 

Cクラス

 

Bクラスと違い関係を悪く思っている生徒はいない。Cクラスにしてみれば上位ランクとの交流があるのはむしろいいと思っていて、代表の優香もさほど苦労はしていないご様子。特化したものはないがその分バランスの取れた良くも悪くも普通のクラス

 

 

Dクラス

 

明久の親友である源二と美紀、明久に対抗意識を(勝手に)燃やす清水とやたら明久絡みの多いクラス。源二は人当たりがいいので普段のクラス仲は悪くないのだが、たまに清水や美紀が暴走するのが最近の悩みだとか

 

 

Eクラス

 

体育会系の多いクラスでやたらと熱い。特に出番もなさそうなのであとは割愛

 

 

Fクラス

 

坂本の指揮能力と土屋の情報力で半ば強制的ではあるが統制そのものは取れている。ただし明久やその他持てる男子が絡むと歯止めが効かなくなる。明久もAクラスに行ってしまったしわざわざアンチネタも使おうと思わないので今後出番は減る予定(多分まともに出てくるのは合宿ぐらい)清涼祭では僅かながら参戦

 

 

~清涼祭~

 

文月学園で毎年行われる三日間に及ぶ文化祭。世界から注目を集めている試験校だけあって来場する客は非常に多く、各方面のお偉方も来るので生徒、教師は文字通り目を回しながら客をさばいているのだが何故か終わった後には皆が口を揃えて「楽しかった」と答える不思議な祭り。一番の目玉は生徒対抗の試験召喚大会。二日目と三日目で行われ、召喚獣を間近に感じるチャンスとあって大勢の観客が集まる。景品も豪華で今年は召喚者用の腕輪と最近できた如月グランドパークのチケット

 

 

まぁ簡単に纏めると...

 

 

 

 

明久うらやましい(ほんとこれに尽きる)




いかがだったでしょうか?

次回は「清涼祭1日目」になります。全くもって原作のような展開はありませんので原作のイメージは一度捨ててから望んでくださいw

それから、活動報告にて新作に関するアンケートを実施します。期限は11月末までです。興味のある方もない方も是非確認してみてください

それではまた次回!


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清涼祭 1日目

明久「また一週間開いたね」

作者「忙しかったんだよ!」

美穂「今更仕方ないですよ」

作者「あれ?今のはフォローだったのか?」

明久「はいはい、さっさと本編いくよー」

明美作「それではどうぞ!」



明久「何故だ!?僕の邪魔しないでよ!」

 

 

美穂「お、落ち着いてください明久さん!」

 

 

明久「落ち着けだって?これが落ち着いていられるか!」

 

 

優子「明久くんアタシ達が悪かったわ!だから落ち着いて...ちょ、みんなも手伝ってー!」

 

 

「「「早まるな(早まらないで)吉井~!」」」

 

 

何故こんなことになってしまったのか、それを話すには清涼祭の初日まで遡ります

 

 

 

~清涼祭一日目~

 

 

美穂side

 

 

明久「ねぇ、ほんとに大丈夫なの?嫌な予感しかしないんだけど」

 

 

優子「大丈夫よ。誰がどう見ても完璧な美少女メイドよ!」

 

 

明久さんはそこが問題だと言ってるんだと思いますよ(笑)でもほんとに明久さんのメイド姿は美少女にしか見えません。料理のみならずまたしても敗北感が...でも明久さんがかわいいので許します!

 

 

明久「いや美穂さん、君はそんなキャラだったっけ?」

 

 

心も読めるなんて流石です!明久さん!でも作者もあやふやなキャラを固定化しようと努力してるんですよ

 

 

明久「メタいよ。それと僕が心を読めるんじゃなくて美穂さんが顔に出やすいだけだよ」

 

 

美穂「え!?わたしってそんなにわかりやすいですか?」

 

 

明・優「「すっごいわかりやすい」」

 

 

えぇ、そうだったんだすか。気を付けないといけませんね

 

 

翔子「...そろそろ始まる。みんな準備して」

 

 

「「「は~い」」」

 

 

美穂「明久さん、絶対に成功させましょうね!」

 

 

明久「うん、頑張ろうね」

 

 

アナウンス「それではただ今より清涼祭を開催します」

 

 

翔子「みんな...がんばろう!」

 

 

「「「おー!」」」

 

 

~~~

明久side

 

「こちらシフォンケーキになりま~す」

 

 

「お帰りなさいませご主人様、お嬢様」

 

 

「4番テーブルご注文でーす」

 

 

明久「行ってらっしゃいませご主人様。...はぁ、凄い賑わいだね」

 

 

美穂「ほんとですね、去年よりも来場者が多そうです」

 

 

始まってからさほど経ってないのにすごい賑わいだ、既にほぼ満席状態だよ。けど、そんなことは僕にとってはどうでもいい。一番問題なのは...

 

 

「みてあの娘、すっごい可愛くない?」

 

 

「同じ女の子なのに惚れちゃいそう」

 

 

僕が男子であることがバレないかどうかだ。今のところは大丈夫そうだけど、いつバレるか分かったもんじゃない。控えめな行動を心掛けよう...てかさっきの人達から不穏な言葉が聞こえたんだけど...いやまぁ男だってバレてないだけマシなんだけど

 

 

「おや?明久くんではありませんか」

 

 

明久「!?」ビクッ!

 

 

こ、この聞き覚えのある声はまさか

 

 

雅春「お久しぶりですね、明久くん」

 

 

明久「た、高城先輩...」

 

 

バレた。しかもめんどくさい人に

 

 

葵「あら、学校だからってわざわざ先輩なんて呼ばなくていいんですよ?」

 

 

明久「小暮先輩...いや、葵さんまで」

 

 

葵「フフッ、お久しぶりですね」

 

 

雅春「明久くんがAクラスになったと聞きましたので、顔を見に来たのですよ」

 

 

葵「随分とかわいくなりましたねぇ」←笑いをこらえてる

 

 

明久「ちょ、やめてくださいよ!」

 

 

なんでよりにもよってこの人達なんだ。特に葵さんにバレたのが大問題だ。雅春さんも葵さんも僕が一年のときにお世話になった人達なのだが、葵さんには他人(主に僕と雅春さん)をいじって楽しむという困った趣味がある。絶対に今後しばらくはこのネタでいじられる羽目になるんだろうなぁ...

 

 

「なんだ?こいつお前らの知り合いなのか?」

 

 

明久「?」

 

 

雅春「おっとそうでした。紹介しますよ、クラスメイトの常村君と夏川君です」

 

 

常村「常村勇作だ。よろしくな」

 

 

夏川「夏川俊平だ。てか高城に後輩の知り合いなんかいたんだな」

 

 

雅春「失礼ですね」

 

 

明久「雅春さん達のクラスメイトの方ですか。吉井明久です。よろしくお願いします」

 

 

常村「おうよろしく...ってまてよ、『明久』?」

 

 

雅春「こんな格好ですが明久くんは『男の子』ですよ」

 

 

常夏「「ハァ!?男!?」」

 

 

明久「なにあっさりと暴露してんですか!?」

 

 

意外と騙し通せそうだったのに...

 

 

常村「マジかよ、女子にしか見えねぇぞ」

 

 

夏川「あぁ、流石にビビったぜ」

 

 

明久「僕だって好きでこんな格好してるんじゃないですよ...」

 

 

常夏「「苦労してんだな...」」

 

 

えぇ本当に。いますぐ助けて欲しいぐらいに

 

 

葵「ところで明久くん、わたしとこのバカ。そして常夏コンビは明日の試験召喚大会に出場するのですが、あなたはどうなんですか?」

 

 

常夏「「常夏って言うな!」」

 

 

雅春「バカとは誰のことですか?」

 

 

葵「あなた以外に誰がいるんですか?」

 

 

雅春「(´・ω・`)」

 

 

アハハ...この人は相変わらずだな

 

 

明久「僕も出ますよ。といってもまだ登録前ですけど」

 

 

葵「そうですか。でしたら急いだ方がいいですよ。今年は参加者が多いそうですから」

 

 

明久「ありがとうございます。休み時間にでも行ってみます」

 

 

雅春「それがいいですね。ではそろそろおいとましましょう。美味しかったですよ」

 

 

明久「あ、はい。行ってらっしゃいませ、ご主人様、お嬢様」

 

 

葵「はい、『明久ちゃん』」

 

 

明久「葵さん!」

 

 

葵「フフフ、では...」

 

 

全くあの人は...一回でいいから反撃したいものだ。それよりも、先輩達も出るのか。思った以上に大変な戦いになりそうだな

 

 

~午後~

 

 

「吉井~、休憩入っていいぞ~」

 

 

明久「うん、わかった」

 

 

やっと休憩か。そろそろこの格好からも解放されたいし、召喚大会のエントリーもいかないと...

 

 

優子「あら、どこに行くのかしら?」

 

 

明久「どこって、休憩だから着替えに」

 

 

優子「バカ言わないでちょうだい。それまた着つけるの大変なんだから、休憩中もその恰好でよろしく♪」

 

 

明久「え!?ずっとこの格好なの!?」

 

 

マジですか...うん、もうどうでもいいか

 

 

明久「美穂さん、一緒に来てもらっていい?」

 

 

美穂「?いいですけどどこに行くんですか?」

 

 

明久「試験召喚大会のエントリー。美穂さんにペアを頼みたいんだけどいいかな?」

 

 

美穂「わ、わたしで良ければぜひ!」

 

 

その後パパっとエントリーを済ませてからは美穂さんといくつかの出し物を見て回った。いろんなところで僕に関して囁かれてたけどもう気にしない。気にしてる方が疲れるんだもん。美穂さんが喜んだり落ち込んだりしてたのも気にしない

 

 

明久「ただいま~」

 

 

優子「明久くん達やっと帰ってきたのね!客が多すぎて手が回らないから早く入ってちょうだい!」

 

 

明・美「「う、うん(は、はい)!」」

 

 

そのあとも客が途絶えることもなく僕らは終了間際まで大忙しだった。

 

 

翔子「...みんなお疲れ。今日は家に帰ってゆっくり休んで、明日も頑張ろう」

 

 

「「「お疲れ様~」」」

 

 

明久「さて、みんな帰ったし僕らも帰ろうか」

 

 

美穂「はい!」

 

 

~帰り道~

 

 

明久「...そうだ美穂さん、明日から試験召喚大会もあるからもっと忙しくなるけど一緒に頑張ろうね」

 

 

美穂「はい、頑張ります!明久さんとならどんなこともへっちゃらです!」

 

 

明久「あはは、うん、そうだね。二人で頑張ろう!」

 

 

そうだ、一人では無理なことも二人なら頑張れる。ずっと...二人で頑張っていこう、これからもよろしくね、美穂さん




やっぱり日が空くとどうしてもキャラがぶれるな...(笑)

活動報告で新作の希望アンケートやってます。良ければ確認してみてください

ではまた!




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清涼祭 2日目

受験勉強とファンキルしてたらいつの間にか時が流れていた。許してくれ


美穂side

 

 

「美穂~、そろそろ起きなさーい」

 

 

美穂「ふぁ~~...」

 

 

母「早く起きなさい。遅刻するわよ」

 

 

美穂「はぁ~い」

 

 

もう朝ですか。なんかあんまり寝た感じがしない...とと、早く準備しないと遅れちゃう

 

 

妹「そういえばお姉ちゃん、今日の試験...なんだっけ?」

 

 

美穂「試験召喚大会のこと?」

 

 

妹「そうそれ!お姉ちゃんは出るの?」

 

 

美穂「でるよ。急に決まったんだけど、今年はペアで出場なの」

 

 

母「へぇ~...彼氏さんと出るのかしら?」笑

 

 

美穂「え!?う、うん...///」

 

 

妹「あはは!お姉ちゃん顔真っ赤だよ」

 

 

美穂「もう、からかわないで!」

 

 

母「はいはい。今日は母さん達見に行けないけど明日は行くからちゃんと勝ち残るのよ?頑張ってきなさい」

 

 

妹「がんばってね~♪」

 

 

美穂「...うん、頑張るね」

 

負けられない理由が一つ増えてしまいましたね。え?他に何があるのかって?それはもちろん...明久さんと一緒だからですよ♪さて、学校いかなくちゃ

 

 

~清涼祭2日目~

 

 

「おい!まだ料理出来ないのか!?」

 

 

「やってる!もうちょっと待ってくれ!」

 

 

「4番テーブルオーダー!」

 

 

「材料が、尽きそうよ!誰か倉庫から補充してきて!」

 

 

明久「おかしくない?なんでこんなに客がくるのさ!」

 

 

優子「なんか昨日いろんなとこでアタシ達のクラスが話題になってたらしいわよ」

 

 

明久「なんて?」

 

 

優子「なんでも『2-Aのメイド喫茶は味良しメイド良しサービス良しだからいくべきだ』って」

 

 

明久「うれしいけどこれじゃあみんなが力尽きるよ」

 

 

優子「まぁその辺は大丈夫よ。みんな並の努力量じゃないもの」

 

 

美穂「明久さーん!そろそろ時間ですよー」

 

 

明久「もうそんな時間か。じゃあみんな行ってくるね」

 

 

「「いってらっしゃーい」」

 

 

優子「大会が始まればこっちも少しは余裕が出来ると思うわ。頑張ってね」

 

 

明・美「「うん」」

 

 

...明久さんは優しいから仕方ないですけど、やっぱり他の人と仲良く話してるのを見てるのはいい気持ちがしません

 

 

~試験召喚大会会場~

 

 

すみれ「会場においでの皆様、長らくお待たせしました。これより、試験召喚大会を開催します!司会は2-C新野すみれが務めます」

 

 

高橋「解説の高橋です。加えて、今回の試合監督は補習担当の西村先生に努めていただきます」

 

 

すみれ「ありがとうございます。それでは早速第1回戦を始めます」

 

 

第1回戦

佐藤美穂 アキちゃん

VS

岩下律子  菊入真由美

 

 

すみれ「これはいきなりの好カードですね」

 

 

高橋「アキちゃんというのは言うまでもなくあだ名ですが、本人の希望で本名を控えた措置ですのでご了承ください」

 

 

アキ「(ありがとうございます、高橋先生)それじゃあ頑張ろうか、美穂さん」

 

 

美穂「はい、頑張りましょう!」

 

 

律子「頑張ろうね。ま、真由美」

 

 

真由美「う、うん。律子」

 

 

あれ?どうしたんでしょうか?二人とも落ち着いてない感じがしますね

 

 

律・真「(アキちゃん...カワイイ)」

 

 

西村「両者位置についたな?それでは試合かー「待ってください」ん?どうした?」

 

 

アキ「少し時間とマイクを貸してください」

 

 

西村「あ、あぁ...」

 

 

アキ「えー、ご来場の皆様、本日はお越しいただきありがとうございます。私たちはこの大会において一つの個人的なルールを付け加えさせていただきます」

 

 

美穂「え!?」

 

 

明久「そのルールとは...決勝戦以外はどちらか片方だけで戦います」

 

 

会場全体「!?」

 

 

美穂「なに言ってるんですかアキちゃん!?」

 

 

アキ「まぁまぁ、これも大会を盛り上げるためだよ」

 

 

西村「ハァ、お前というやつは...でどちらがでるんだ?」

 

 

アキ「とりあえず初戦は私が。美穂さん、いってくるね」

 

 

美穂「は、はい...頑張ってください?」

 

 

アキ「ごめんね、岩下さん、菊入さん。時間取らせちゃって」

 

 

律・真「「ううん全然!(カワイイ)」」

 

 

西村「今度こそいいな。対戦科目は数学。試合開始!」

 

 

律・真「「サモン!」」

 

 

アキ「クラスチェンジCクラス サモン!」

 

 

        数学

          岩下律子179点

アキちゃん147点 VS  

          菊入真由美163点

 

 

「「「??」」」

 

 

すみれ「これはどういうことでしょうか?アキちゃんの点数はせいぜいCクラスレベルですが?」知らない演技

 

 

高橋「これは彼女の腕輪の能力ですね。任意のクラスレベルの点数に調整できるんです」

 

 

すみれ「つまり...Bクラスの二人を相手にCクラスの実力で挑むということですね?」

 

 

真由美「Cクラスレベルに負けるわけにはいかないわ!やるわよ律子!」

 

 

律子「えぇ!」

 

 

アキ「私を捉えることはできない。一撃で堕とす!」

 

 

ズガガガガ!ザンッ!

 

 

岩下律子 0点

 

 

律子「うそ!?」

 

 

真由美「この!」ブン!

 

 

アキ「遅いよ」サッ、ザシュ!

 

 

菊入真由美 0点

 

 

真由美「そんな~」ガクッ

 

 

西村「そこまで!勝者、アキ・佐藤ペア!」

 

 

「「「わぁ~~~~!」」」

 

 

流石ですアキちゃん!ほんとに一人で二人を、しかも一撃で沈めるなんて

 

 

真・律「「くやし~!」」

 

 

アキ「ごめんね。好き勝手やっちゃって」

 

 

律子「あ、ううん。いいのよ別に」

 

 

アキ「でも悪いしなぁ...そうだ。二人はまだ召喚獣の操作に慣れてないよね?私でよければ教えようか?」

 

 

真由美「それは嬉しいけど、いいの?」

 

 

アキ「もちろん」ニコッ

 

 

真・律子「(か、カワイイ///)」

 

 

アキちゃん...何やってるんですか

 

 

美穂「アキちゃん、そろそろ次の試合の準備にいきますよ」スタスタ

 

 

アキ「あ、うん。それじゃあまたね岩下さん、菊入さん」タッタッタッ

 

 

アキちゃんにはもう少し気を付けてもらわないと

 

 

真・律「「(アキちゃんかわいかったな///)」」

 

 

~2回戦~

 

 

佐藤美穂   根本恭二

     VS

アキちゃん  小山友香

 

 

恭二「よぉ、『アキちゃん』www」

 

 

優香「似合ってるじゃない、『アキちゃん』笑」

 

 

アキ「(こいつらシバきてぇ)」

 

 

美穂「お二人とも知り合いですか?」

 

 

アキ「あぁうん、二人とも親友だよ」

 

 

恭二「俺達はそいつに助けられたことがあってな。今の俺らがあるのも明久のおかげなんだ」

 

 

友香「明久のことは大事にするべきよ。こんな良いやつ世界中探したってそういないわ」

 

 

もちろんそのつもりです。明久さんはわたしのとても大切な人。もう悲しい思いはしてほしくない

 

 

アキ「恥ずかしいからやめてよね。それより試合始めようよ」

 

 

恭二「あぁそれなんだが...優香、いいよな?」

 

 

友香「えぇ。どの道無理そうだしね」

 

 

ア・美「「?」」

 

 

恭二「俺たちは棄権する」

 

 

美穂「え?」

 

 

アキ「な、何言ってるのさ!」

 

 

恭二「まぁこれも恩返しの一環だと思ってくれよ」

 

 

友香「実際戦っても勝てる気はしないし、ここは素直に受け取ってくれないかしら?」

 

 

アキ「...わかったよ」

 

 

恭二「んじゃ西村先生、そういうことで」

 

 

西村「根本・小山ペアの棄権により勝者佐藤・アキペア!」

 

 

恭二「ちゃんと優勝しろよ?」ニッ

 

 

アキ「当然!」

 

 

友香「あなたも頑張ってね。いろいろと」

 

 

美穂「は、はい」

 

 

よくわからないけど取り敢えず3回戦進出です♪あ、アキちゃんの機嫌が少し悪い?やっぱりお二人と戦いたかったですよね。でもアキちゃん、今日はもう試合もありませんし明日に備えないとダメですよ。優勝ももう目の前です。頑張りましょうね、明久さん♪




アキ「お疲れさん」

美穂「お疲れ様です」

作者「マジで疲れた...」

ア・美「「アハハ...」」

作者「そうだ。アンケートまだまだ募集してます。希望があればどしどし送ってください」

三人「でわまた!」


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清涼祭 3日目 前編

受験勉強辛い...(それだけ)


明久side

 

 

早いもので清涼祭も今日で最後だ。もう疲れた、もっと見て回りたい、みんな思うところはあるだろうけど大体楽しめているのだろう。しかし、僕は...いや、試験召喚大会の会場に来ている人達は誰もが祭りを楽しむなんて状況ではなくなっていた。実際にそうなっているわけではないが会場には現在進行形で吹雪が舞っている。そして事の発端を作った少女とそのパートナーは吹雪の原因である少女に怯えて動けなくなっている。助けてあげたいところだけどそれは出来ない。自業自得ってのもあるけど何より僕だってまだ死にたくはない。何せ今の状況を作り上げているのは...

 

 

美穂「明久さん?少し待っててくれますか?」

 

 

明久「は、はい」

 

 

...美穂さんだからだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

優子「もう!なんでアタシまで巻き込まれるのよ!?こうなったのも代表のせいなんだから何とかしてよ!」ガクガク

 

 

翔子「...ムリ。もう私がどうこうできるレベルじゃない」ブルブル

 

 

二人とも完全に震えちゃってるよ。ごめんね優子さん、完全に巻き添えなのに。翔子さんもいくら問題発言だったとはいえさすがにかわいそうだけど僕は助けられない。僕だって美穂さんには勝てないのだ

 

 

美穂「フフフ、覚悟はいいですか?」

 

 

美穂さんの目に光がない。これは本気でマズい

 

 

優子「なんであんなこと言ったのよ!おかげでアタシは明日を迎えられるかも分からなくなったわ...」

 

 

翔子「私だってここまでになるとは思ってなかった。でももうやるしかない」ブルブル

 

 

翔子さんは試合前のおふざけのつもりだったんだろうけど、美穂さんに向かって『私達が勝ったら如月グランドパークのチケットで吉井とデートに行く』と言ったのだ。うん、流石に問題がある。後は先程の説明通りだ

 

 

美穂「わたしません...明久さんは誰にもわたしません」

 

 

西村「...では試合開始!」

 

 

優・翔「「さ、サモン!」」

 

 

美穂「...サモン」

 

 

物理

2-A佐藤美穂 660点

VS

2-A霧島翔子 402点

2-A木下優子 387点

 

 

うわぁ、僕の物理より高いよ...まぁ僕が苦手で美穂さんは得意ってのもあるけど。点数が全てではないと言えどこれは優子さん達には勝ち目がなさそうだな

 

 

優子「冗談キツイわ...」

 

 

翔子「いろいろ想定外」

 

 

美穂「...いきます」

 

 

美穂さんは一瞬で翔子さんとの間合いを詰め、鎖鎌で薙ぎ払った。翔子さんの回避は少し遅かったらしくダメージを受けてる

 

 

優子「代表!?」ザッ

 

 

美穂「自分の心配もした方がいいですよ?」

 

 

優子「え?キャア!」

 

 

また一瞬で優子さんの背後に回った美穂さんが容赦なく鎌を振りかざす。こちらも回避が間に合わずダメージを負った

 

 

美穂「さぁ、本番はこれからですよ?覚悟はできていますか?」

 

 

優・翔「「......。」」

 

 

そこから先は一方的な試合だった。いや、あれはもう試合なんてものではなかったのかもしれない。思い出すのも恐ろしい光景には誰もが震えた。試合が終わった後、優子さんと翔子さんは半泣きでしばらくその場を動けず、僕は僕で美穂さんを落ち着かせるために時間を割くのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美穂「すみませんでした...」

 

 

明久「いいよ別に。僕に謝ることでもないでしょ?」

 

 

試合が終わって落ち着きを取り戻した美穂さんは僕らに謝ってきた

 

 

優子「こっちも悪かったしね。といってもアタシはただの巻き添えなんだけど?」チラッ

 

 

翔子「...」フイッ

 

 

あ、翔子さんが顔そらした。まぁ確かに優子さんは何もしてなかったもんね

 

 

明久「にしても、なんであんなこと言ったのさ。美穂さんの反応があそこまでだったのはさておき怒るのは目に見えてたでしょ?」

 

 

翔子「...美穂をからかおうとしただけ。あれは予想外だった」

 

 

美穂「あぅ...」しゅん...

 

 

あ、美穂さんが落ち込んじゃった

 

 

優子「次は準決勝ね。しっかり勝ってくるのよ?」

 

 

翔子「...負けたら許さない」

 

 

明久「あはは、初めから負ける気なんてないよ。さぁ美穂さん、頑張るよ」

 

 

美穂「あ、は、はい!がんばります」

 

 

~2-A~

美穂side

 

 

美穂「行ってらっしゃいませ、お嬢様...ふぅ」

 

 

大会にも出場しながらだと結構疲れますね。でもこの程度で根を上げられませんね。明久さんはわたしよりも頑張っているんですから

 

 

「あ、お姉ちゃーん!」

 

 

美穂「ん?」

 

 

妹「やっと見つけた~。この教室広すぎるよお姉ちゃん?」

 

 

うん。わたしもそう思うよ。ホントに

 

 

母「あらあら、よく似合ってるじゃない。」

 

 

美穂「お母さん」

 

 

母「ところで、彼氏さんはどこかしら?さっきから探してるんだけど見つからないのよねぇ~」

 

 

二人とも明久さん目当てか。ハァ、仕方ないな...

 

 

美穂「あぁ~、多分一生かかっても見つけられないと思うから連れてくるよ...」

 

 

明久さんになんて説明しようかな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明久「美穂さんどうしたの?来てって言われたから来たけど...」

 

 

母「え?もしかして」

 

 

妹「お姉ちゃん?」

 

 

明久「え?お姉ちゃん?」

 

 

美穂「こんな格好だけど、わたしの彼氏の明久さんです...///」

 

 

母・妹「「えぇ!?」」

 

 

明久「えっと、状況を説明してほしい」

 

 

まぁそうなりますよね...

 

 

美穂「お母さんと妹です」

 

 

明久「そういうことか。初めまして、吉井明久といいます。この格好については気にしないでほしいです...」

 

 

そういうと明久さんはどこか遠い目をしていました

 

 

妹「(チラッ)」

 

 

母「(チラッ)」

 

 

母・妹「「...ご愁傷様です」」

 

 

美穂「あはは。あ、明久さん、そろそろ準決勝に行かないと」

 

 

明久「ハァ、う、うん。じゃあすいません、いったん失礼させていただきます」

 

 

妹「がんばってね!」

 

 

母「ちゃんと勝つのよ?」

 

 

明・美「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

すみれ「さぁいよいよ準決勝の開幕です。さっそくですが対戦カードはこちら!」

 

 

準決勝 第一試合

2-Aアキちゃん 2-A佐藤美穂

      VS

2-F坂本雄二  2-F土屋康太

 

 

坂本「明久か...」

 

 

明久「久しぶりだね、坂本君」

 

 

土屋「女子と出場...おのれ異端者め!」

 

 

FFF団「「「異端者吉井をコロセ~!!!」」」

 

 

あの人は土屋くんでしたか、何を言ってるんでしょうか...それにあの黒ずくめの気持ち悪い集団は、視界に写すべきではないですね。第一今はアキちゃんとして出ているんですけど

 

 

明久「さて、さっさとやろうか。あまり時間もかけられないしね」

 

 

雄二「俺達だって負けられねぇんだ。簡単にやれると思うなよ!」

 

 

土屋「異端者には死を!」クワッ!

 

 

さっきからあの人だけ会話が成り立ってないんですけど...

 

 

明久「美穂さん、いってくるよ」

 

 

美穂「明久さんなら大丈夫です!」

 

 

明久「うん。それじゃあやりますか」

 

 

西村「対戦科目は保健体育!試合開始!」

 

 

「「「サモン!!」」」」

 

 

保健体育

2-Aアキちゃん658点

VS

2-F坂本雄二317点

2-F土屋康太639点

 

 

点数ではギリギリ勝ってますけど、流石に厳しいですね

 

 

土屋「いつも俺の上をいくやつがいたが、お前だったのか明久」

 

 

明久「...みたいだね。さぁ二人まとめてかかっておいで」

 

 

坂本「言われるまでもねぇ!いくぞムッツリーニ!」

 

 

土屋「...承知!」

 

 

合図と共に二人は一斉に明久さんに仕掛けました。装備が身軽であるが故の速さを活かして立ち回っていますけど、それでも明久さんは全て紙一重のところで...いえ、『わざと』紙一重で避けていきます。すると攻撃が当たらないことにしびれを切らした相手はだんだんと攻撃が単調になってきました。なるほど、だからあえて紙一重で避けていたんですか。明久さんってやっぱり策略家ですよね

 

 

坂本「くそっ!やはり操作技術で劣るか...だからといって引いても意味はねぇ、攻撃あるのみだ!」

 

 

土屋「...『加速』」ヒュンッ!

 

 

明久「何をしても無駄...終わりにしよう『氷炎』!」

 

 

 

 

 

 

 

 

その後相手はなすすべもなく氷炎の効果で点数を削られ明久さんの勝利で決勝進出が決まりました

 

 

明久「お待たせ美穂さん」

 

 

美穂「お疲れ様でした。流石ですね、明久さん!」

 

 

明久「ありがと。さてこの調子で決勝戦は一緒に頑張ろうね」

 

 

美穂「はい!」




アンケートが11月30日で締め切りになりますのでまだ確認していない方はお早めに


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清涼祭 3日目 後編

お久しぶりです。遅くなった原因(という名の言い訳)と今後の予定(主に次回作について)を活動報告に書いているので確認よろしくお願いします


明久side

 

 

「明久さん、起きてください」

 

 

明久「んぁ?...あぁ、もう時間か」

 

 

美穂「もう決勝戦の10分前ですよ。さ、早く行きましょう」

 

 

明久「うん。それじゃあいこうか」

 

 

ついに決勝戦だ。相手誰だろう?確認してないや...(苦笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~試験召喚大会会場~

 

 

すみれ「会場にお越しいただいている皆様、大変長らくお待たせいたしました。これより試験召喚大会、決勝戦が行われます!それでは早速入場していただきましょう。対戦カードオープン!」

 

 

決勝戦

2-A佐藤美穂 2-Aアキちゃん

VS

3-A常村勇作 3-A夏川俊平

 

 

?あれ?てっきり雅春さんたちが上がってくると思ってたんだけど、どうしたんだろう?

 

 

夏川「高城達じゃないのか?って顔だな」

 

 

アキ「えぇ、まぁ。あんなでも3学年の主席ですから上がってくると思っていたので」

 

 

常村「俺らもアイツらには勝てねぇと思ってたんだがな、高城の奴がヘマやらかしてくれてな」

 

 

美穂「ヘマ、ですか?」

 

 

常村「テストの回答欄がズレてて0点だったんだ」

 

 

ア・美「「.......」」

 

 

なにやってんだあの人は。それにそんなミスで準決勝敗退だなんて...葵さんの笑ってない笑顔が目に浮かぶよ。雅春さん、あなたは変な人だったけどなんやかんやでたくさんお世話になりました。僕はこれからもあなたを忘れることはないでしょう。さよなら雅春さん、せめて安らかに...『勝手に殺さないでください!』なんだ?今雅春さんの声が聞こえた気がするなぁ。幻聴だろう。うん、もう彼はいないんだ。そういうことにしておこう

 

 

アキ「事情はわかりました。そろそろ始めましょうか。観客を待たせるのも悪いですし」

 

 

夏川「そうだな。んじゃいくか!」

 

 

すみれ「さぁ準備が整ったようです!それでは決勝戦を始めてもらいましょう!」

 

 

常村「後輩でも容赦しねぇからな?」

 

 

美穂「望むところです!いきましょうアキちゃん!」

 

 

アキ「うん!頑張ろう!」

 

 

西村「対戦科目は日本史。試合開始!」

 

 

「「「「サモン!!」」」」

 

 

日本史

佐藤美穂 500点

アキちゃん 1289点

    VS

常村勇作 267点

夏川俊平 259点

 

 

常夏「「1200点オーバーだと!?」」

 

 

う~ん今回は手応えあったからそれなりにいってるとは思ってたけど想像以上に高かったな。それよりも美穂さんはホントに凄いや。確かに勉強は僕が見てあげてるけどそれでもここまで点数が伸びてるのはやっぱり美穂さん自身の頑張りだよ。先輩たちは点数差に腰を抜かしてるや。可哀想だけど手短に済ませてしまおう

 

 

すみれ「これはすごいです!1200点ともなればこの学園の中でも歴代最高得点ではないでしょうか!?」

 

 

高橋「そうですね。歴代の最高得点は西村教諭の972点ですから、大幅な記録更新と言えるでしょう」

 

 

西村先生...先生がこれまでの記録保持者だったのか。でも僕は日本史と世界史が突出してるだけだけど西村先生の場合は補修担当ってだけに全科目が平均して高い。そう考えると僕なんかより西村先生の方がよっぽど凄いよね

 

 

美穂「明久さん、そろそろいきますよ」

 

 

アキ「うん、いこう。先輩方、動かないと負けますよ?」ザッ!

 

 

僕の召喚獣は右に左に、常に相手の死角に潜り込んで攻撃する。夏川先輩はそれをギリギリのタイミングで躱していく。流石3年生だ。操作技術もしっかりしてる。常村先輩も点数で劣っているものの操作技術で補い美穂さんと対等に渡り合ってる...あまり楽観できる相手じゃなさそうだ

 

 

アキ「美穂さん!」

 

 

美穂「アキちゃん?...!わかりました!」

 

 

よし!これでOKだ!

 

 

アキ「腕輪発動!『氷炎・煉獄』!」

 

 

キーワードを叫ぶと一瞬の内に辺りは煉獄の炎で包まれた

 

 

夏川「なんだこれ!?」

 

 

明久「僕の腕輪の能力です。この空間内にいる限り時間経過でダメージを受けます。攻撃しか勝つ方法はありませんよ?」

 

 

常村「だがそれなら連れのお嬢ちゃんもダメージを食らうんじゃないのか?」

 

 

明久「あぁ、その辺は特に問題ないですよ。ほら」

 

 

佐藤美穂 470点→470点

 

 

常村「なんで点数が減らねぇんだ!?」

 

 

美穂「私の腕輪の能力は『適応』文字通りその場の環境に慣れるものです。そして明久さんの氷炎に対抗できる唯一の能力です」

 

 

アキ「さ、先輩たちはどうしますか?」

 

 

常村「クソッ!仕方ねぇ、特攻してやらぁ!夏川!」

 

 

夏川「おうよ!」

 

 

常夏先輩は『略すな!』...常村先輩と夏川先輩は息の合ったコンビネーションでこちらに向かってきた

 

 

アキ「相手になります!錬成!」

 

 

僕の腕には二本の剣が握られた。一本は炎を纏い、もう一本は冷気を纏っている。これが全力で迎え撃つための、氷炎のもう一つの能力だ

 

 

「「「「いくぞ!(いきます!)」」」」

 

 

四体の召喚獣は同時に動き出した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アキ「しぶといですね、先輩」

 

 

夏川「伊達に二年間戦争してきたわけじゃねぇよ!」

 

 

氷炎の効果でじりじりと削れてはいるけど武器によるまともなダメージはほとんど入ってない。やっぱりこの先輩たちは強い。そう再認識していたとき

 

 

常村「隙ありだ!」

 

 

美穂「!?しまっ」

 

 

アキ「美穂さん!」

 

 

夏川「よそ見してる暇はないぜ!」

 

 

アキ「くぅ!」

 

 

美穂さんの傷はそこまで深くなさそうだけど、だんだん向こうの動きが良くなってきてる。点数が削られて焦ってるだろうになんて精神力だ。そろそろ決めないとこれ以上は万が一がありそうだな...あれはあんまりやりたくなかったけど仕方ないな

 

 

アキ「美穂さん!後ろに下がって!」

 

 

美穂「わかりました!」

 

 

夏川「逃がすか!」

 

 

アキ「...いいんですか?そんなに突っ込んできて?」

 

 

常村「夏川!止まれぇ!」

 

 

夏川「!?」

 

 

アキ「手遅れです。錬成...」

 

 

見渡す限りに広がる剣。僕のありったけの点数で錬成した剣だ。使いたくなかった理由は、文字通り強すぎるから

 

 

常夏「んな...!?」

 

 

アキ「終わりです。でも、先輩たちはすごいです。僕たちとここまで渡り合える人なんてそうそういません」

 

 

「ありがとうございました」と礼を言って僕は指をパチンと鳴らした。次の瞬間、無限の剣が降り注いだ

 

 

 

常村勇作・夏川俊平 0点

 

 

西村「そこまで!勝者、アキ・佐藤ペア!」

 

 

「「「わぁぁぁぁぁ!」」」

 

 

すみれ「ついに決まりました!優勝者はアキちゃん・佐藤美穂ペアで~す!それではこれより表彰に入りたいと思います...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~清涼祭終了・学園長室~

 

 

カヲル「すまなかったねぇ面倒なことをさせて」

 

 

明久「いえ、それほど苦労もしなかったので大丈夫ですよ。それより、約束の品、お渡しします」

 

 

カヲル「助かったよ...ん?どうしてチケットまで渡すんだい?」

 

 

この人はあれで隠せていたとでも思っていたのだろうか?

 

 

明久「隠しても無駄ですよ学園長。このチケットにも問題あるんですよね?」

 

 

じゃなきゃ依頼してきたときにソワソワしないよね

 

 

カヲル「!?なんだい気づいてたのかい。だったらこれい以上黙ってる訳にもいかないね」

 

 

やっと話してくれる気になったか。全く、学園長の隠し癖も直して欲しいもんだ(じゃないと後で困るのはこっちだからね)

 

 

カヲル「まずはあんたの言う通り、この如月ハイランドのチケットにも問題があるさね」

 

 

明久「具体的には?」

 

 

カヲル「如月グループは如月ハイランドに一つのジンクスを作ろうとしてるのさ。『ここを訪れたカップルは幸せになれる』っていうね」

 

 

なるほど。でもそれだけなら問題というほどのことにはならない気がするけど

 

 

カヲル「あちらさんはこのジンクスを作るためにチケットを使って訪れたカップルを結婚までコーディネートするつもりなのさ。企業として、多少強引な手を使ってでもね」

 

 

明久「確かにそこまでいくとちょっと問題ありますね。だから回収しようとしていたんですか」

 

 

カヲル「そういうことさね。助かったよ吉井。アンタが回収してくれたおかげで一先ずは安心さね」

 

 

明久「そうですか。じゃあ後のことは学園長にお任せします。失礼しました」

 

 

カヲル「ああ。お疲れさん」

 

 

とりあえずこれでひと段落か。疲れたし今日はさっさと帰ろう...晩御飯何にしようかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

学園長side

 

 

まさかバレているとは思わなかったけど、吉井には感謝しないといけないね。こうして景品の回収もしてもらった訳だし、普段実験に突き合わせている分も合わせて礼でもしないといけないね

 

 

カヲル「ただ返すんじゃあつまらないし...そういえば...」

 

 

我ながら面白いことを考え付いたもんさね。アイツへの礼にはちょうどいいさね

 

 

カヲル「西村先生はいるかい?」

 

 

西村「学園長。どうかされましたか?」

 

 

カヲル「〇クラスの〇〇を学園長室に呼んどくれ」

 

 

西村「はぁ、わかりました」

 

 

悪く思うんじゃないよ吉井。これはあくまでも"お礼"だからね

 

 

「♪~、2年〇クラス〇〇、至急学園長室に来るように」




学園長が誰を呼び出したか...まぁバレバレでしょうけどね(笑)

この作品の年内の投稿はこれでラストになります。次回以降は新年...もっと言えば私の受験が終わってからになると思うので気長に待っていてください。しばらくの間さようなら!


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予想外のデートとAクラス

えぇ〜…約三ヶ月と長い間お待たせして申し訳ありませんでした。受験が終わったら活動再開と以前言ったんですか、作者はまだ受験が終わりません!このままだと浪人です、やばいね!(笑)
それでも書きたくて書きたくて、取り敢えず投稿してみた所存です。今回かなり短いですがどうぞゆっくりしていってください


美穂side

 

 

明久「......」ピクピクッ

 

 

美穂「......」

 

 

今現在、私を、私の右手にあるものを見ながら引きつった顔をしている明久さん。そしてその反応にどう対応すればいいのか分からずフリーズしている私

 

 

何故こんな状況になったのか、それは私の手に握られた『あるもの』が原因でした

 

 

~遡ること1週間前、清涼祭翌日の学園長室~

 

 

コンコン

 

 

「入りな」

 

 

美穂「失礼しました」

 

 

カヲル「アンタは何しに来たんだい?」

 

 

間違えた。最近とあるライトノベルを読んでいるのですが思わず作中のノリで

 

 

美穂「えっと、呼び出しで来たんですけど私何かしましたか?」

 

 

カヲル「いんや、アンタは何もしてないさね。ただこちらに用事があっただけだよ」

 

 

用事ですか?一体なんでしょうか。私は学校の為に何かしてるとかそんな姿勢を見せてきたわけじゃないから急に手伝いをしてくれなんていうのも不自然な気がするし

 

 

カヲル「アンタに渡したい物があるんだけど...お前さん、吉井と付き合ってるんだって?」

 

 

美穂「えぇ!?そ、それは、その...///」

 

 

学園長はいきなりなにを...!?

 

 

カヲル「ハハ、さてさて、お前さんに渡したいのはこれだよ」ヒラヒラ

 

 

これは...『如月ハイランド プレオープンチケット』?如月ハイランドって確か最近出来たテーマパークでしたよね?でもオープンはまだ先でどんな感じなのかは分かりませんけど。プレオープンってことは一部への限定開場ってことですか。だとしてもなんで私に?

 

 

カヲル「何故自分なのかって顔してるねぇ。まぁ今から説明するさね。このチケットが元々試験召喚大会の商品だったのは分かってるね?」

 

美穂「まぁ、私達が優勝した訳ですから直接受け取ってますし。でもこれは明久さんが持っている筈じゃないですか?」

 

 

カヲル「アンタなら問題ないか。実は景品については両方とも問題点があってね。吉井に回収を頼んでたんだよ」

 

 

美穂「問題...ですか」

 

 

カヲル「腕輪の方には欠陥。そして、今渡したチケットについては...」

 

 

.........

 

 

カヲル「それを使ったカップルを結婚まで無理矢理にでもエスコートするっていうあちらさんの有り難くもない特典さね」

 

 

美穂「け、けけけ、結婚!?///」

 

 

カヲル「吉井にはそのチケットを回収してもらったんだけど、アンタ達の中を考えたらあげちまっても問題なかったと思ってね。アイツへのお礼も兼ねて受け取ってくれないかい?」

 

 

美穂「ケッコン...明久しゃんとケケ、ケッコン...///」ボソボソ

 

 

カヲル「(あぁ、もう聞こえてないね)さて、それじゃあソイツのことは任せるよ。用件は終わりださっさと帰るさね」

 

 

私はその後フラフラとまるで脱け殻のようになりながらも帰宅していったらしいです。(目撃した教員の証言より)その時の記憶はあまりないんですよ...

 

 

 

 

 

~回想終了~

 

 

明久「はぁ…わざわざ返したのにまた貰ってくるとはね(というかよくそんな状態で帰れたね)」

 

 

美穂「私は別に構わないんですよ?」

 

 

明久「美穂さん、ホント積極的というか大胆になったよね」

 

 

やっぱり明久さんもそう思うんですね。周りからも言われましたけどもう前がどんな感じか覚えてないんですよ、これが。まぁ流石にこんな大胆な発言は前は絶対にしなかったと私自身も思いますけどね

 

 

明久「もらって来ちゃったからには行くけどさ。美穂さんは本当にそれでいいんだね?」

 

 

美穂「はい。私は明久さんとなら問題ないですよ」

 

 

明久「分かったよ。それじゃあどうしようか、次の週末にでも行こうか?」

 

 

美穂「そうですね。そうしましょう♪」

 

 

明久「(ノリノリだなぁ)」

 

 

明久「それじゃ美穂さん、週末はよろしくね」

 

 

美穂「はい!」

 

 

はぁ〜、明久さんとのデート楽しみです!あ、どんな格好でいこう…?

 

 

「……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

優子side

 

 

優子「えぇ〜という訳で、」

 

 

「「「いや、どういうわけだよ!?」」」

 

 

優子「何よ、分からなかったの?」

 

 

愛子「いや〜流石に何の説明もなしに話を振られてもねぇ?」

 

 

翔子「……」コクコク

 

 

利光「まずは状況を伝えてもらえないかな?」

 

 

優子「あぁ〜はいはい、いい?つまりーーー」

 

 

ーーーーー

ーーー

 

 

優子「ーーーてな訳でね」

 

 

愛子「なーるほどねぇ、美穂とアッキーがねぇ」

 

 

翔子「…応援する」

 

 

優子「でしょ?応援したいわよね?というわけで今回の作戦よ」

 

 

え?久保君?なんか落ち込んでるけど気にしないわ

 

 

優子「今回、ターゲットが向かうのは如月ハイランドよ。まだプレオープンの段階で客も少ないから普段静かな二人には丁度いいスポットね」

 

 

「俺たちは何をすればいいんだ?」

 

 

優子「私達はまず如月ハイランドの従業員のバイトをします」

 

 

「「「???」」」

 

 

優子「えっとね、従業員に紛れ込んで二人のデートを陰ながらサポートするのよ!」

 

 

愛子「おぉー面白そー!でもさ、そう簡単に従業員になれるかな?」

 

 

優子「その点は問題ないわ。ね、代表?」

 

 

翔子「恐らく問題ない。でもこの前唐突に如月グループに顔が利くかなんて聞いてきたのかと思ったらこの為だったんだ…」

 

 

優子「まぁそういうことよ。さて、潜入までは一先ずクリアってとこね。それで次は具体的な行動だけど…」

 

 

「私達どう動けばいいのー?」

 

 

優子「細かいことはまだ決めてないわ。取り敢えず園内のアトラクションとかの下見をしてからメンバーの割り振りなんかは適宜行うわ。予定日までまだ時間もあるしね」

 

 

「りょうかーい」

 

 

今回は明久くんと美穂により親密になって貰おうという計画な訳だけど、遊園地となればまぁいたずら心が湧くっもんよね。まだ下見してないからどこまでやれるか分からないけど、楽しみにしてなさい美穂!ニヤァ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ:計画実行に当たってのAクラスの声

 

 

モブA「楽しみだよ。でも吉井の奴羨ましいぜ」

 

 

モブB「佐藤さんの恋路の為に頑張るよ!」

 

 

モブC「リア充は逝け!!」

 

 

愛子「アハハ〜♪これは面白くなりそうだねぇ。今回は頑張っちゃおうかな!」

 

 

利光「僕は乗り気じゃないよ。しかし吉井くんの為なら、いやしかし僕自身の気持ちに嘘はつけないし…僕はどうすれば、どうすればいいんだぁ〜〜!!?」

 

 

翔子「優子、この作戦の本当の意味って…」

 

 

優子「えぇ、多分翔子の予想通りよ」

 

 

翔子「……楽しみ」クスッ

 

 

優子「えぇ、本当に楽しみだわ」

 

 

優子「さて、みんな。やるからには?」

 

 

「「「徹底的に!!」」」

 

 

 

 

 

美穂『っ!?』

 

 

明久『美穂さんどうしたの?』

 

 

美穂『いえ、なんでも…?』



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デートと策略

2ヶ月ぶりの更新です、大して長くもない文章なのに更新遅くてすみません。こんな作品でも未だに読んでくださっている方がいるというのが嬉しくて嬉しくて...元々は自己満で始めた作品ですが読者の皆様の為にも頑張っていきたいと思います!

それでは本編へどうぞ!


妹「ねぇ、お母さん」

 

母「...何?」

 

妹「お姉ちゃんさ、何であんなウキウキしてんの?」

 

母「しっ、黙って見守ってなさい」

 

美穂「〜♪」

 

母「(大人しくて一人でいることが多かったあの子がここまで変わるなんて、やっぱり彼のおかげなのかしらね)」

 

母「......頑張りなさいよ、美穂」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明久side

 

明久「うーん、流石に早く来すぎたかな…笑」

 

今日は美穂さんと如月ハイランドに遊びに来ることになっていて現在待ち合わせ時刻の1時間前。相手を待たせるのは申し訳ないから早めに来たんだけどどうやら早すぎたらしい。こうなるとどこかで時間を潰さないと流石に暇を持て余してしまう

 

明久「どこかテキトーな店に入...ん?今の...」

 

気のせいかな、今クラスメイトらしき人が居た気がするけど…どうでもいっか

 

明久「あ、意外と近くにカフェあった。ここで待ってようか」

 

そうして美穂さんが来るまでの間僕はカフェで時間を潰すことにした

 

「あっぶなーい笑もう少しでバレるとこだったよー」

 

 

「別に何も予定言ってないんだから見つかってもバレたりしないわよ」

 

「...小さなミスも命取り」

 

「それもそうね。ささ、そろそろ行動に移るわよ」

 

「「りょーかい」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜如月ハイランド(待ち合わせの20分前)〜

 

明久「さて、そろそろ行こうかな、会計お願いします」

 

会計ぱっぱと済ませて僕は元の集合場所に戻った

 

5分後...

 

美穂「明久さーん!おはようございます、待たせちゃいましたか?」

 

明久「おはよう美穂さん、僕も来たばかりだから大丈夫だよ」

 

美穂「そうですか、今日はよろしくお願いしますね」

 

明久「こちらこそ」

 

今日の美穂さんは白のシャツに薄い水色のカーディガンを羽織り、藍色のロングスカートという格好だ。うん、すごくかわいいと思う」

 

美穂「ふぇ!?あ、明久さん!?///」

 

ん?何故に美穂さんは赤くなってるん...だ...

 

明久「もしかして、声に出てた?」

 

美穂「は、はい...」

 

明久「...えっと、ごめん///」

 

美穂「い、いえ、嬉しいですから///」

 

「「......。」」

 

明久「...行こうか」

 

美穂「...はい」

 

お互い恥ずかしさから気まずくなったのでとりあえず園内に入ることにした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本日はプレオープンにお越しいただきアリガトウございマース!チケットはお持ちデスかー?」

 

入口でスタッフの人から声がかかりそちらに反応する。ここでチケットの確認をするみたいだね

 

明久「はい、どうぞ」

 

「拝見しマース...!?」

 

美穂「どうかしましたか?」

 

「イエイエなんでもありまセーン、少々お待ちいただけますカー?」

 

美穂「は、はぁ...」

 

スタッフは少し離れてどこかに電話をかけ始めた

 

「私だ。ターゲットを確認した、をウェディングシフトの用意を始めろ。確実に仕留める」

 

明久「ちょっと待て。今物凄く物騒なこと言わなかった?」

 

「コチラの話デース気にしないデくだサーイ」

 

明久「......」

 

どうもこの人怪しいな

 

「コホン、デハ最初に記念写真を撮りマショウ。」

 

明久「だって美穂さん、どうする?」

 

美穂「せっかくですからお願いしましょう」

 

3分程で別のスタッフがカメラを持って来た

 

「カメラをお持ちしました」

 

「おや、アナタでしたか、ありがとうございマース」

 

ん?今のスタッフ、なんだかうちのクラスの眼鏡をかけた優等生に見えた気がしなくもない

 

「ササ、それではお二人サーン撮りますヨー」

 

明久「あ、ハーイ」

 

とりあえず今考えるのはやめておこう。今は撮影に集中しないと

 

美穂「......」

 

明久「あれ?美穂さん、どうしたn」ギュッ

 

美穂「...///」カオマッカ

 

不意に美穂さんが僕の腕に抱き着いてきた。突然のことに僕の頭は全く働かず、茫然としている中スタッフはというと

 

「オーウ、仲睦まじいデスねー。そのまま笑顔でお願いしマースはい、チーズ」パシャ

 

「すぐ現像しマスのでそのまま待っていて下サイ」

 

「「......」」

 

明久「えっと、美穂さん?///」

 

美穂「えと、その...///」

 

気まずい、とても気まずいぞ!スタッフさん早く戻ってきてください

 

「おまたせしましタ、こちらデース」

 

明久「どれどれ...ってこれなんですか?」

 

写真には顔を真っ赤に染めて僕の腕に抱き着いてる美穂さんと、戸惑いながらも照れているのを隠しきれていない僕が写っていた。ここまでは別に問題という問題はない。ただ写真の縁はハート型で、さらにその下には『私達、結婚します』と書かれており横から天使が祝福していた

 

「サービスで加工も入れておきまシタ」

 

なんていらないサービスだ

 

「この写真をパークの記念館に飾っても良いデスか?」

 

明久「やめて!そんなことされたら恥ずかしさで死ねるよ!」

 

美穂「あの...せめて加工を外してもらえれば...」

 

「わかりまシタ。では加工は外しておきマース」

 

イマイチ納得いかないけど、美穂さんがいいならそれでいいか...

 

「ねぇねぇ、写真撮影だってー!アタシらも撮ってもらおうよ」

 

「俺たちの結婚記念にか?そりゃいいな、おいスタッフ、俺らも撮ってくれよ」

 

やってきたのはちょっとチャラい若い男とその彼女らしきギャルのカップル。うわぁ、これ確実にめんどい奴だ...

 

「すみません、コチラは特別企画ですので...」

 

男「あぁ!?俺たちはオキャクサマだぞコルァ!」

 

女「キャー、リュータカッコイー♪」

 

こんな化石のような奴がまだいたとは、でもこれはこれで都合がいい。スタッフさんには悪いけど今のうちに退散させてもらおう

 

明久「美穂さん、今のうちに行くよ」ヒソヒソ

 

美穂「うぇ?あ、はい」ヒソヒソ

 

あわれなスタッフと迷惑なカップルを残して僕達は園内に入る

 

明久「美穂さん、どこから見ようか?」

 

美穂「んー、そうですねぇ...」

 

「ねぇねぇそこのお似合いなカップルさん」

 

「「???」」

 

「フィーがオススメのアトラクションを紹介してあげるよ♪」

 

現れたのは如月ハイランドのマスコットキャラクターであるキツネのフィー。ボイスチェンジャーで声を変えてるから確証はないけど、この他人をからかうような喋り方、凄く身に覚えがある。覚えがあるが一先ずここは相手の出方を伺おう

 

美穂「どこがオススメなんですか?」

 

美穂さんは気づいてないみたいだ。美穂さんって僕より彼女達と長い付き合いのはずだよね?

 

フィー「フィーのオススメはあそこに見えるお化け屋敷だよ♪」

 

はい、これは確実に罠ですね。絶対に何か仕掛けがあるはずだ...このフィーがホントに僕のクラスメイトならだけど

 

明久「へー。よし美穂さん、お化け屋敷"以外"にしよう」

 

フィー「え!?な、なんで?お化け屋敷に行ってよ!」

 

明久「そこまでして行かせようとする辺りが特に怪しいんだ!絶対罠でしょ!」

 

「ココにいまシタかー。吉井さん、お化け屋敷に行って下サーイ」

 

さっきのスタッフさんだ。あの迷惑客は無事撒いたようだ。それより

 

明久「ここまで明らかな罠にまだ行かせようとするの!?」

 

美穂「あの、明久さん。別にいいじゃないですか、行ってみましょう」

 

明久「うぐっ、まぁ美穂さんがいいなら構わないけどさ...」

 

「助かりマース。ささ、どうぞ中へ」

 

流石に美穂さんにまで言われては逃げ場がない。納得行かない部分が多いけどとりあえず余計な考えは捨ててお化け屋敷に入った。

 

 

 

 

 

 

 

「・・・(ニコニコ)」ピッ

 

『...こちら司令室』

 

「ターゲットがお化け屋敷に入った。これより作戦を開始する」

 

『...了解』

 

「では失礼しマース」ピッ

 

「...霧島さん考案の作戦、吉と出るか凶と出るか。楽しみデスねー」

 

 

 

 




スタッフから強キャラ感が...まぁ普通のスタッフなんですどね。次回でデート回終わるかな?終わらない気がする


Twitterで進行状況なんかも報告しているのでもしよければそちらも確認してみてください


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お化け屋敷と出来レース

納得のいく文章をつくれないまま二ヶ月が経ちました。妥協の末になんとか投稿です!

相変わらずの駄文と短さ(尚本作では最長)ですがそれでも良ければ今回もゆっくりしていってくださいね!


明久side

 

お化け屋敷の中に入ってみるとオススメしてくるだけあってかなり本格的で、もしかんて本物が紛れてるんじゃないかという雰囲気を醸し出していた

 

明久「思ったよりも本格的だね」

 

美穂「廃病院を改装したみたいですね。私のこういうのはそこまで苦手ではn「ガシャ!!」キャッ!」

 

明久「うおっと、美穂さん、大丈夫?」

 

美穂「あ、、はい、大丈夫です......」

 

明久「結構しっかりしてるな、美穂さん、僕から離れないでね」

 

はぐれるといけないのでそっと美穂さんの手を握る

 

美穂「は、はいぃぃぃ///」

 

「ん?美穂さん?......あっ///」

 

美穂さんの反応を見て今更ながら自分のしたことを理解する。無意識にやっちゃったよ...

 

明久「ご、ゴメン!すぐ離すから」

 

美穂「い、いいんです!ちょっとびっくりしちゃっただけで、その......嬉しいですから握っててください///」

 

明久「そ、そう?それじゃあ先に進もうか」

 

美穂「はい♪」

 

『・・・・・』

 

意気込んだもののその後は何故かほとんどおばけに遭遇することもなく出口まで辿り着いてしまった。もちろん何度かお化けと遭遇したけど、それでも建物の広さに対して少ないと感じたのが率直なところだ。変だなとは思ったけどお化けが出た時には美穂さんが抱き着いてきて実際はそれどころじゃなかった。終始ドキドキさせらてお化け屋敷は文字通り"心臓に悪い"と思ったよ

 

明久「なんというか、あっけなかったね」

 

美穂「何か不具合でもあったんでしょうか?コースの長さの割にほとんど何も起きませんでしたね」

 

明久「考えても仕方ないか、次行こっか色々あるけど、」

 

美穂「そうですね。次はここなんかどうですか?」

 

明久「うん、じゃあそこに行こうか」

 

お化け屋敷の件は謎のままだけど、どうせ答えもでないし今はいっか。ちょっと得も出来たし、ね(笑)そこだけはあのスタッフに感謝してもいいかな。怪しいけど

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

 

「ンー、なんとも言えない結果デスねー」

 

「全く、何やってるのよアナタ達。せっかく念入りに立てた計画をパーにしてくれちゃって」

 

『『『いや、なんかあの二人の間に入っていけなくて......』』』

 

「まーまー優子、落ち着きなって。それに完全に失敗って訳でもないみたいダヨ?」

 

「え?」

 

「......お化け屋敷に入る前に比べてだいぶ距離が近づいてる。経過はともかく結果は十分」

 

「んー......確かにいつもより距離が近いみたいね。まあいいわ、結果オーライなら」

 

「二人はまだ色んなアトラクションを楽しんでるみたいだね.......羨ましいな(ボソッ)」

 

「ん?久保くん、何か言った?」

 

「いや、唯の独り言だよ、気にしないでくれ」

 

「そう、みんな、作戦はまだまだこれからよ。気を引き締めていきなさい!」

 

「「「おう!!!(うん)」」」

 

「それから、バレないようにそれとなく誘導するのよ、いいわね?」

 

「「「は、はい(まだバレてないと思ってたのか)」」」

 

「では霧島さん、ワタシは持ち場に戻らせていただきマース」

 

「わかった」

 

ガチャ、パタン...

 

「......明久、美穂。大丈夫、きっと上手くいく。頑張って」

 

翔子の応援にフラグが立ったのかどうなのかはわからない。しかしこの後、明久達は厄介事に巻き込まれることになる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中央広場

 

明久「ふぅ、結構な数回ったねどのアトラクションも想像以上にクオリティ高くてびっくりだよ」

 

美穂「ホントですね。楽しくてちょっとはしゃぎすぎちゃいました(苦笑)流石に疲れましたね」

 

明久「そういえばそろそろお昼時か。美穂さん、お昼はどうs『ピンポンパンポーン』ん?」

 

《本日は、如月ハイランドのプレオープンにご来場いただき、まことにありがとうございます。12:30より、中央広場のレストランにおいてイベントを行います。お食事と合わせてどうぞお楽しみください》

 

美穂「イベントですか、面白そうですね。行ってみますか?」

 

明久「う~ん、そうだね......」

 

「オーウ、ココにいましたか」

 

明久「ん?あぁ、さっきのスタッフさん、どうかしましたか?」

 

「先程のアナウンスはお聞きになりマシたか?お二人にはチケットの特典として豪華な昼食をご用意しておりマース。オゥ吉井サーン、我々は毒を盛るつもりなどないのでその疑わしさ全開の目を止めて下サーイ」

 

美穂「あの、明久さん、いいじゃないですか。行ってみませんか?」

 

明久「......はぁ、分かったよ。それじゃあスタッフさん、案内お願いします」

 

「かしこまりマシた。こちらデース」

 

5分ほど歩いて見えてきたのは僕らみたいな学生には到底手の届かなそうな高級レストランだった。たかがテーマパークでここまで......今はどこもこんなものなのかなぁ?中に入るとこれまた綺麗な内装。奥にステージがあり、僕と美穂さんはそのステージに一番近い、目の前の席に案内された

 

「それではごゆっくり、オシャレなひと時をー。後はお願いしマース」

 

「かしこまりました。吉井様、佐藤様には当店のシェフが腕を奮ったメニューを提供させていただきますので少々お待ちください」

 

明久「......優子さん、バイト?」

 

スタッフが持ち場に戻るのと入れ替わりでやってきたレストランの店員。最早隠す気がないのだろうか、多少繕ってるみたいだけど、どこからどう見ても優子さんなんだけど。なに?向こうは気づいてないとでも思ってるわけ?流石にバレバレだよ!?だって入場の時からずっと怪しかったもん、僕が気にかかった二人も愛子さんと久保君で間違いないな。

 

優子?「なんのことでしょうか?私は優子さんではありませんよ」

 

あくまでシラを切るつもりか

 

明久「そう、じゃあ確認させてもらおうかな」prrrrrr

 

優子?「(prrrrrr)ん?失礼。...はい、どうかしましたか?」

 

向こうは電話に出たけどこちらはまだ呼び出し中、無駄に用意周到だ。でもそんな工作するなら変装ももう少し何とかするべきだったんじゃないかな。流石に美穂さんも疑ってるし

 

優子?「失礼しました。ただいま料理をお持ちします」

 

しばらくして運ばれてきたのはオードブル。まさかフルコースか、自費でフルコースなんてただの高校生にはとてもじゃないけど出来ない。如月グループの力の入れようはどうやら僕が思ってた以上のものらしい。ここまでガチな計画に自分の学校の生徒が組み込まれるとなれば流石の学園長も認められなかったのかな......でもそれならなぜ美穂さんにチケットを渡したのかだ。まああの人のことだから面白半分なんだろうけど、一応善意のつもりなのかな?まあどっちでもいいか、それは今考えることじゃないし、今は美穂さんと料理を楽しもう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何事もなく落ち着いた時間を過ごす。やたらと絡まれてきたけどここには何もないのかもしれない。そう安堵してデザートを食べ終えた、その時だった

 

 

《えー皆様、本日は如月ハイランドプレオープンにご参加いただき誠にありがとうございます》

 

ステージにあがった女性スタッフのアナウンスに昼食を楽しんでいた客が反応しステージに注目が集まる

 

《なんと、本日は当会場に結婚を前提にお付き合いしているカップルがいらっしゃいます》

 

へぇ、高校生なのにもう結婚まで考えてる人達がいるんだ。僕もいつか結婚するのかな、でも相手が......もし美穂さんと結婚したら、いやいや、うーん

 

《そこで如月グループはそんなお二人をサポートする為にある企画を御用意致しました。名付けて『ウェディング体験プレゼントクイズ』です!それではお二人にはステージ上に上がっていただきましょう。吉井明久さん、佐藤美穂さん、どうぞ!》

 

明久「ブハッ!ゲホッ、ゴホッ、は!?」

 

いきなりのことで思わずテーブルから立ち上がってしまい余計に注目を集めてしまった。クソっ、何も無いハズがなかったじゃないか。このレストランだってあのスタッフに案内されたんだから。しかしどうするか、なんかもう逃げられない雰囲気出てるし......仕方ない今は大人しく従っておくか。なんとかこの危険極まりない企画を回避しないと......

 

《企画は至ってシンプル。こちらの出すクイズに見事5問連続正解すれば当グループが提供する最高級のウェディングプランをお試しいただけます。あ、ご本人様同士の合意があればそのまま入籍という形でも問題ありませんよ》

 

問題しかないわ!!そもそも僕達まだ17だから法的にアウトだよ

 

美穂「・・・・・・。」

 

美穂さんはもう何が何なのか分からないという顔でただボーッとしてる。そりゃいきなりこんな展開になって混乱しない方がおかしいんだけどね

 

《さて、さっそく1問目いきますよ!お二人の結婚記念日はいつでしょうか?》

 

・・・ん?おかしい、問題がわからない。答え以前に問題が謎だ

 

ーピンポーン

 

美穂「き、今日?」

 

明久「美穂さん!?」

 

《正解でーす!》

 

正解!?なんでだ!?司会者は僕にだけ分かるように笑顔を向けている。まさかの出来レースか。というか美穂さん普通に答えちゃってるし

 

《それでは2問目参りましょう!お二人が式を挙げるのはどこでしょうか?》

 

ーピンポーン

 

明久「サバの味噌煮!」

 

《お見事、正解です!挙式は当園内の如月グランドホテル・鳳凰の間、別名『サバの味噌煮』で行われる予定です》

 

明久「待て!明らかにそれはおかしいよ!?」

 

《第3問!お二人の出会いはどこでしょうか》

 

流された!?まずい、ここまで酷い出来レースだとは思わなかった。あの司会から不正解を引くにはどうすれば......

 

ーピンポーン

 

美穂「高校です」

 

《せいか~い!お二人は高校で知り合ったのです。運命ってやつですかね?羨ましいです!》

 

しまった!考え込んでる間に美穂さんが答えちゃった。こうなったら最終手段だ!

 

《それでは4問目です!お二人n「わかりm」正解です!》

 

無理だ、問題を無視しても正解にされるんじゃどうにもならないじゃないか。もう僕は諦めるしかないのか、そんな時だった

 

「ねえねえ、おかしくな~い?」

 

不意に聞こえた声。それは明久に手を差し伸べる救いの手か、それともー




純情美穂さん、Aクラスの策略、如月グループの暗躍、謎?の乱入者
悩める明久はどうなってしまうのか!?(すっとぼけ)

次回はもっと早く投稿出来るといいですね。まあ勉強もあるし他の作品もあるので実際あんま余裕は無いんですけどね(笑)それでも読んでいただけるのなら、これからも応援よろしくお願いします!
ではまた次回!


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互いの気持ち

祝!連載一周年!(と言っても一周年の日はとっくに過ぎてる)

この作品を書き始めて早一年。自己満で書き始めたこの作品も気づけば多くの読者様に支えられていました。作者は相変わらずの駄文で更新もガバガバですが、これからも作者とこの作品をどうぞよろしくお願い致しますm(_ _)m

そして!一周年を迎えた今回は遂に如月ハイランド編最終回!作者、今回冗談抜きで砂糖を吐きかけました(笑)書いてる側なので自分なりのイメージで楽しめるってのもあるんですけどね。駄文ですが皆様にもこの気持ちが伝わってほしいと切に願います(笑)

それではどうぞ!


明久side

「ねえねえ、おかしくな〜い?」

 

突然聞こえた客席からの声。そこにいたのは今日やたらと縁があるチャラいカップルだった

 

「アタシらも結婚するんだけど〜、そんな高校生なんかよりもアタシらがやった方がよくな〜い?」

 

「そうだな、おい司会、俺らが代わりにやってやるよ」

 

《いえ、これは特別なサービスですので・・・》

 

「あぁ!?俺達がやってやるって言ってんだよ!こっちはオキャクサマだぞコルァ!?」

 

《あっ、ちょっと!》

 

司会のマイクを無理やりひったくるったく、何なんださっきから好き放題に

 

「それじゃ〜、アタシらが最後の問題出すから〜、それに正解出来たらアイツらの勝ち。外したらアタシらの勝ちってことで〜」

 

やりたい放題だな・・・待てよ、アイツらは気に食わないけどこれは問題を間違えられるチャンスなんじゃ?司会が変われば八百長は出来ない。ここは乗るべきか

 

「んじゃ問題だ。聞けやコラ!」

 

さぁ、どんな問題だ!?

 

「ヨーロッパの首都はどこだ?」

 

「「「・・・・・・」」」

 

「んだ?分からねぇのか?」ニヤニヤ

 

まぁ、分からないと言えば分からない。僕の記憶が正しければヨーロッパは国というカテゴリーでは無いはずだ。問題がそもそも不正解なのでその回答に正解も不正解もありゃしない

 

《・・・吉井さん、佐藤さん、おめでとうございます。お二人には最高級ウェディングプランを提供させていただきます》

 

「はぁ!コイツら問題に答えられなかったじゃねぇか!」

 

「この司会者バカなんじゃない!?」

 

Fクラスよりもバカな奴がいるなんて、世の中は広いなー

 

「それでは吉井さん、こちらに。佐藤さんはあちらの女生スタッフに同行してください」

 

僕と美穂さんはそれぞれ別の場所に案内され、式の準備に取り掛かった。用意されていたのはいかにも高級感のあるタキシード。着心地がよく、動き難いということも無い、っていうかサイズまでピッタリなのは何でさ。見た感じ数を用意してるわけでも無さそうだし・・・さっきのクイズ、というよりも今日1日のことを考えると予め僕達用に作られてた?いやでもそんな情報どこで・・・学園長(ババア)か!?あの妖怪め、僕達があのチケットを回収すると分かった段階で既に手を打ってたのか。となるここのプラン、学園長に乗せられてるみたいでいやだな、うん。会社の陰謀よりもあの人に乗せられてる事の方がムカつく

 

「吉井さん、彼女様も準備が整ったようです。そろそろ参りましょうか」

 

明久「え?あ、はいわかりました」

 

学園長に対するあれこれを考えてるうちに向こうも準備が出来たらしい

 

《お二人の準備が整ったようなので式を始めさせていただきます。まずは新郎、吉井明久さん、どうぞ!》

 

「さ、吉井さん、ステージへ」

 

「はいはいっと・・・す、すごい・・・!」

 

ステージへ上がるとそこはさっきまでのクイズ会場とはまるで別物だった。足元は一面スモークで覆われ、大量のバルーンとスポットライト、観客席も先程までとは違ってライブ会場のようになってる。力を入れてる企画なのは知ってたけどここまで豪華だとは・・・実際に式を上げたらいくらかかるんだこれ

 

《それでは新郎のプロフィール紹介を・・・》

 

そんなところまでこだわってるの!?ていうか僕のプロフィールなんか何処から仕入れて・・・また学園長か?それともスタッフに紛れてるお節介?達の誰かかな?

 

《体験版ですし面倒くさいので省略します》

 

流石に手抜き過ぎない?

 

「ま、そんなのどーでもいいわな」

 

「問題はアタシらが使えるかどうかだもんね~」

 

アイツらまだいたのか、しかも最前列に。ハッキリ言って迷惑だしいなくなってくれたほうがありがたい

 

《・・・他のお客様のご迷惑になりますので私語はお控えください》

 

「何?アタシらのこと?」

 

「まさか、俺らはオキャクサマだぜ?それに俺らがどう思うかが一番大事じゃね?」

 

「うんうん!リュータいいこと言うね!」

 

 

司会がやんわりと注意してもバカップルにはまるで効いてない。周りはイラつきを通り越して呆れ返ってるし、司会も諦めてる。宣伝目的がある以上揉め事を起こすわけにもいかないだろうし下手に強く出れないのだろう

 

《・・・それでは、いよいよ新婦の登場です!》

 

バカップルを遮るように少し音量を上げてアナウンスの言葉が終わると同時に、会場内のスポットが全て消えてスモークが一層濃くなる。ここまできて否応なしに緊張してきた。ドレスを着た美穂さんが出てくる。そう考えただけで心臓がバクバクしてる。様々な緊張に襲われる中いよいよその時が来た

 

《本イベントの主役、佐藤美穂さんです!》

 

一斉に輝きだすスポットライト、余りの眩しさに一瞬目を瞑ってしまう。そして再び目を開けると、そこには純白のウェディングドレスを纏った、普段とはまるで違う雰囲気の美穂さんが立っていた

 

明久「・・・・・・」

 

美穂「・・・・・・」

 

お互い、いつもとは全く違う姿の相手を見て言葉をなくし、ただお互いを見つめている

 

「・・・綺麗」

 

そんな中、ふと客席から零れた一言で僕は我に返った。僕のタキシード同様、美穂さんに合わせて作られているであろうドレスは皴一つなく、裾がギリギリ地面と擦れない高さになっており、ドレスとヴェールに隠された美穂さんはとても神秘的に見えた

 

美穂「あ、明久さん。私、その・・・似合ってますか?」

 

自信なさそうに尋ねる美穂さんの体は緊張からか少し震えていた

 

明久「・・・うん。とってもよく似合ってる、綺麗だよ」

 

美穂「!?・・・そう、ですか。よかったです///」

 

言った僕自身顔が熱くなってしまった。美穂さんも顔を赤らめて俯いている

 

美穂「・・・私、怖かったんです」

 

明久「?」

 

美穂「なんとなく感じてたんです。明久さんはまだ完全には心を開いてくれてないって」

 

明久「っ!?」

 

美穂「二人でいろんなことをして、たくさんの時間を過ごして、初めて会った時よりも明るくなった明久さんを見て、私は明久さんの側にいるんだって思ってました。・・・でも、最近気づいたんです。まだ私たちの間に距離があるって。明久さんはいつも笑顔でしたけど心の奥底ではまだ今の生活に躊躇いがある、そう感じました・・・それが私には怖かったんです。今のままじゃまた前のような明久さん戻っちゃうんじゃないかって。私の大好きな明久さんがどっか言っちゃうんじゃないかって――――」

 

そうか、美穂さんはそこまで僕のことを・・・

 

美穂「だから私、今回の件を学園長から聞いたときすごく嬉しかったんです。一生の思い出になるようなイベントなら少しでも明久さんとの距離を埋められるんじゃないかって。私の気持ちを全部ぶつけられるんじゃないかって。私は明久さんのこと、大好きなままでいたい、明久さんにも、同じように思っていてほしい。だから、だから・・・!」

 

今にも泣き出しそうな声で途切れ途切れに自分の思いを伝えてくる。美穂さんがここまで本心でぶつかってきているのに僕は未だにためらっている、恐れている。それでも伝えなきゃいけないことはある!

 

明久「・・・美穂さん。僕は――――」

 

「あーあ、つまんな~い!」

 

答えようとしたところで客席か大きな声が上がる。またあのバカップルだった

 

「そんなどうでもいい話聞きに来たわけじゃないんだけど~、さっさと演出だけみせてよ~」

 

「そうそう、お前らのことなんてどうでもいいっての」

 

「てゆーか、さっきからなんなの?訳わかんないことばっかいってさー。台本でも用意されてたのー?」

 

「まじかよ、それはウケるわー」

 

「純愛ごっこするならよそでやってよねー。そんなの見るために時間割いてるんじゃないんですけど?アンタバカなの?」

 

口々に文句を言い始める馬鹿二人、当然ここまで迷惑な奴らがいれば我慢できない人が出てくる

 

《なんですって!?さっきから好き放題してくれて、アンタら表出なさい!》

 

《ちょ、ダメだよ優子落ち着いて!》

 

《事情も知らない奴らにあんなこと言われて落ち着いてられるわけないでしょ!?》

 

堪忍袋の緒が切れた優子さんがカップルに食って掛かる。一方で僕は優子さん達と違って驚くほど冷静だった。状況整理のためまず声のした方へ顔を向ける。それがいけなかった

 

《あれ、花嫁さん?花嫁さんはどちらに?》

 

ほんの一瞬、目を離した隙に美穂さんはステージから消えていた。代わりにそこには先程まで身に着けていたブーケとヴェールが落ちていた

 

明久「・・・・・・。」

 

《吉井さん!吉井さんも一緒に探してください!》

 

明久「・・・ごめん、僕はこの後用事あるからパスで」

 

優子「ちょっと明久くん!?アンタ何言ってんの!美穂がいなくなったのよ?」

 

こんな事態になってしまい隠すことをやめた優子さんが食って掛かってくる

 

翔子「優子、行かせてあげて」

 

優子「翔子?なんでよ!」

 

翔子「大丈夫だから。吉井・・・気を付けて」

 

翔子さんには僕の用事が何なのかバレてるっぽいな

 

明久「ありがとう翔子さん、じゃ」

 

優子「あ、ちょっと!」

 

まだ納得の言っていない優子さんに申し訳ないと思いながら僕は外へと駆け出す。急いで片付けないともう一つの用事が間に合わなくなるな。

 

明久「さて『アイツら』は・・・あそこか」

 

辺りをぐるっと見渡すと思いのほか早く一つ目の目標を見つけられた

 

「さっきのやつマジで面白かったねー!」

 

「それな!流石にあれは勘弁だわー。まったく、貴重な時間を無駄にしちまったぜ!」

 

そんな会話が聞こえてきた。そうか、あれだけのことをしておきながらアイツらは何とも思ってないんだ・・・それなら僕も気兼ねなくやれる。さっさと済ませよう

 

明久「そこのカップルさん、ちょっといいかな?」

 

「ん?ねぇリュータ、コイツさっきの男じゃない?」

 

「だな。んで、その新郎サマが俺らになんのようだ、あ?」

 

バカどもがバカ面で詰め寄ってくる

 

明久「大した用じゃないんだけど、さ――――」

 

一拍の間を置いて、とびきりの笑顔で言う

 

明久「――――ちょっとそこまで、ツラ貸してもらうよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明久「待ってたよ」

 

美穂「明久さん・・・」

 

如月ハイランドの出口で待っているとかなり気落ちした様子の美穂さんが来た。俯いた顔の隙間から見えた目元は少し赤かった

 

明久「・・・帰ろうか」

 

僕が歩きだすと美穂さんは黙って後をついてきた。夕焼けに染まる川辺を駅に向かって、ただ黙々と歩き続ける

 

美穂「・・・明久さん」

 

明久「・・・何?」

 

 

美穂「私の思いって、ああやって笑われる程度のものだったんでしょうか」

 

バカップルに笑い飛ばされたことをずっと引きずっていたらしい。立ち止まった美穂さんの体は小さく震えていて今にも泣きだしそうだった

 

明久「美穂さん・・・ゴメン」

 

美穂「え?」

 

明久「僕は美穂さんの気持ちがおかしいとは思わない。笑いたい奴は笑わせておけばいい。ただ、美穂さんが笑われる原因を作ったのは間違いなく僕だ。僕が美穂さんにあんな風に思わせてしまっていたのが悪かったんだ。本当にゴメン」

 

深々と頭を下げる。そう、これは僕の問題だ。周りを、美穂さんを信じ切れず、前に進もうとしなかった僕が招いた出来事だ。美穂さんにはもうあんな思いをさせたくない。そのためにも僕は美穂さんの気持ちに答えなければならない

 

明久「美穂さんの言った通り、僕はまだ今の生活に躊躇いを感じてる。別に美穂さんのことが嫌いだとかそういうことじゃない。まだ怖いんだ、また大事な人を失ったら今度はどうなってしまうんだろうって」

 

そう、僕はまだ恐れている。今の満たされた生活を

 

明久「美穂さんといると毎日が楽しくて、幸せで・・・もっと美穂さんの近くにいたいと思った。でもそれが逆に怖かったんだ。あの日、君が僕を救ってくれた時、僕は前に進もうと決めた、誓った。でも無理だった。結局前には進めず、幸せを感じる度に過去が僕を締め付けて、そこから抜け出せなかった。家族の次は君を失うかもしれない。君が僕の中で大切な存在になればなる程、失った時が怖かった。だから僕は心のどこかで避けようとしていたんだと思う」

 

美穂「・・・・・・」

 

明久「ゴメンね。僕は弱い人間だ。過去を受け止めて前に進もうとしたのに、結局まだ引きずられたままの臆病なやつ。アハハ、情けないよね」

 

自分で言いながらその情けなさに涙がでてくる

 

美穂「・・・明久さん「でも、」?」

 

明久「僕は美穂さんにそんな思いをさせたまま終わりたくない。僕にもう一度チャンスをくれないかな?美穂さんが救ってくれた僕の全てを、今度は君のために使いたいんだ。多分しばらくは迷惑かけちゃうと思うけど、僕は君と一緒に歩いていきたい。この気持ちに嘘はない。だから――――」

 

美穂さんに〇〇〇〇をかけて僕は、一世一代の大勝負に出る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美穂side

明久さんは自分の中にため込んでいたものを全て話してくれた。私が明久さんを思っていたのと同じくらい、いえ、それ以上に明久さんはわたしの事を思ってくれていた。思っていたからこそ私との距離感に葛藤していたんだとわかった。悩んでいたのは私だけじゃない、明久さんも同じだった

 

明久「僕は君と一緒に歩いていきたい。だから――――」

 

そう聞こえた瞬間、私はハッとした。気づくと私の頭に何かが乗っかっていた。これは・・・ヴェール?

 

明久「せっかくの体験だったんだからそれぐらい貰っておきなよ。それとさ」

 

次の明久さんのセリフが自然と頭に浮かんだ

 

明久「さっきの続き、やってもいいかな?」

 

予想通りの言葉が明久さんの口から紡がれた。そんなの、断る理由がないじゃないですか。私はコクンとうなづく

 

明久「ありがとう。それじゃ・・・僕、吉井明久は美穂さんと苦楽を共にし、生涯愛することを誓います。美穂さんは、僕を生涯愛し続けると誓ってくれますか?」

 

考えるまでもなく決まっている言葉をただ一言返す

 

美穂「はい、誓います」

 

明久「・・・それでは、誓いのキスを」

 

美穂「はい」

 

明久さんは優しい手つきでゆっくりとヴェールをめくりあげて

 

「「ん・・・」」

 

相手を包み込むようにそっと唇を重ねる。軽く触れる様な、とても優しいキス

 

『今までゴメンね。こんな僕を好きになってくれてありがとう』

 

そんな明久さんの言葉が聞こえた気がした。声を出せる状況ではないのだからきっと気のせいだ。でも

 

美穂「(そんな明久さんだからこそ、私は好きになったんですよ)」

 

そんなあなただから私はあなたと会えた、あなたを好きになった。私はそう思う

 

明久「み、美穂さん?大丈夫?」

 

美穂「え?」

 

明久「だって、美穂さん泣いて・・・」

 

美穂「あ・・・」

 

いつの間にか私の目からは大粒の涙がぽろぽろと零れ落ちていた。でも、これは悲しい涙じゃない。そんな嫌なものじゃない

 

美穂「ち、違うんです!これはその、うれし涙ですから・・・」

 

明久「そ、そう?それならいいんだけど」

 

もう、今泣かなくてもいいのに。泣き顔じゃこれから言いたかったことは締まらない。急いで涙を拭う

 

明久「そ、そろそろ日が暮れるね。帰ろうか」

 

美穂「明久さん!」

 

明久「うお!?み、美穂さん、急に大声出してどうしたの?」

 

紡げ、その言葉を

 

美穂「あ、あの、私・・・」

 

紡げ、泣き顔なんかじゃなくて

 

美穂「その、私・・・!」

 

紡げ、とびっきりの笑顔で!

 

美穂「私、今とっても幸せです!大好きです、明久さん!」

 

 

 

 

 




これで如月ハイランド編は終わりです!後半書いてるときに頬が熱くなるのを何度も感じました(笑)なんか、この二人にはほんと幸せになってほしい。そうなるようこれからも頑張ります!

ここまでのご愛読本当にありがとうございました!この作品はまだまだ続いていきますが(終わりませんよ!)次回はちょっと悩み中。話を進めるか閑話でも作るか、まぁ他の作品も書かなきゃいけないのでそっち進めながら考えますね

はい!ということで今回はここまで、これからも私KuromeBrightとこの作品をどうぞよろしくお願い致します!ではまた次回!(感想等お待ちしております)


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ラブレター?いいえ、脅迫文です

また一ヶ月以上空いてしまった・・・ホント申し訳ない、正直サボってました。ニコ動見るの控えれば勉強に力を入れながらでも2,3週間に1本ぐらいのペースで投稿出来るんじゃないかと思ってるんですがそう上手くもいきません(言い訳)これからも頑張るので見捨てないでください(笑)

さて今回から学力強化合宿編に突入です。プール回?知らないですね・・・Fクラスが絡まないと何分ネタが少ないもので。気が向いたらいつかやるかもしれないですけどね

では本編GO!





久保「吉井君。おはよう」

 

明久「あぁ久保君、おはよ」

 

如月ハイランドでの件が終わって数日、僕らはいつも通りの学園生活に戻っていた。たまには早く登校するのもアリかなと思って来てみたら丁度同じ時間に登校してきた久保君と会った

 

久保「今日は随分と早いんだね」

 

明久「たまにはね。久保君はいつもこの時間なの?」

 

久保「今日はいつもより少し早めだけど大体はこの時間だね」

 

流石Aクラスの優等生。僕も見習うべきだろうけど、正直朝は苦手だ。1年の頃の生活リズムが体に染み付いてしまって朝は遅刻ギリギリのことが多い。ある程度は改善されてきたけどこういった癖はなかなか抜けない

 

久保「あぁそうだ。一つお願いがあるんだが、今度の合宿で僕とペアを組んでもらえないだろうか?」

 

明久「え?ペア?」

 

久保「もし良ければね」

 

ペアというのは恐らく来週から始まる学力強化合宿のペアのことだろう。要は部屋割りだ

 

明久「僕でよければ喜んで。よろしくね」

 

久保「助かるよ。恥ずかしながら、他頼める人がいなくて困ってたんだ」

 

明久「?」

 

久保「吉井君がAクラスに来てから、僕たちは一緒に行動することが多かっただろう?それ故に他のクラスメイトとの関わりが薄くてね、君しか頼る相手がいなかったんだ」

 

明久「あー・・・」

 

確かに久保君は僕や美穂さん達と行動することが多かった。改めて考えると僕もクラスメイトとの関わりは薄いほうなんだろう、もう少し交流を持つべきかな

 

久保「まぁそういう訳でよろしく頼むよ。話は変わるけど、その手に持っている手紙はどうしたんだい?」

 

一通の手紙が握られた僕の右手を指して久保君が尋ねる

 

明久「なんか下駄箱に入ってたんだよね。差出人も分からくてちょっと困ってるんだよ」

 

久保「ふむ、とりあえず開けてみたらどうだい?送り先は君で間違いないんだろうし。あ、もしかしたらラブレターなんてことも」

 

明久「流石にそれはないと思うけど(汗)んーまぁ開けてみるk『異端者を発見しました須川会長!』『よし!速やかに捕獲せよ!』FFF団!?・・・めんどくさいな。久保君!コイツらは連れてくから手紙よろしく」

 

久保「え、ちょー」

 

『異端者を逃がすなー!』

 

Aクラスに移ってからも多少の襲撃はあったけど最近はおとなしかったから油断してたな。『ラブレター』なんて単語を口にすればコイツらならどこにいても襲い掛かってくる。とにかくコイツらを撒く方法を考えないと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

し~ん・・・

 

久保「・・・どうしようか」

 

突然現れたFクラスの集団を引き付けて吉井君はいなくなってしまった。心配だけど僕が助けに行っても恐らく無駄だろうし、託されたことをなそう

 

優子「おはよう久保くん。どうしたの教室の真ん中につったって」

 

美穂「おはようようございます」

 

手紙の中身を確認しようとしたところで木下さんと佐藤さんも登校してきた

 

久保「おはよう二人共。それが、かくかくしかじかー」

 

これまでの出来事をなるべく簡潔に伝える

 

優子「ふーん、ラブレター・・・ねぇ」

 

久保「ラブレターと決まった訳ではないんだけどね」

 

美穂「・・・・・・」

 

佐藤さんの機嫌がみるみるうちに下がっていく。自分の彼氏にラブレターかもしれない手紙が届いたと聞けば当然だろうけど

 

優子「安心なさい。仮にラブレターだったとして、明久くんがアンタを裏切るとは思えないわ」

 

久保「同感だね。吉井君が君から離れるとは思えない」

 

美穂「・・・そうですね。ありがとうございます」

 

ひとまず落ち着きを取り戻してくれたところで今度こそ手紙の中身を確認する

 

久保「・・・これは!?」

 

優子「ど、どうしたの?」

 

久保「・・・」スッ

 

木下さん達にも手紙の中身を見せる

 

『あなたの秘密を握っています』

 

「「なっ・・・!?」」

 

これは、ラブレターなんかよりよっぽどマズい代物だ。これは脅迫文・・・だろうか

 

美穂「あ、続きがあるみたいです」

 

優子「ホントだ。えーと、『これ以上あなたの傍にいる異性に近づかないでください。さもなければ、同封されている写真を公表します』だって」

 

久保「確かに写真が何枚か入っているね」

 

美穂「確認しますか?」

 

「ちょっと、流石にそれは僕が見るよ」

 

声がした方を見るといつの間にか吉井君が戻ってきていた

 

優子「おはよう明久くん」

 

美穂「おはようございます明久さん」

 

久保「もう大丈夫なのかい?」

 

明久「うん、とりあえず撒いてきたよ。それで、写真は流石に自分で確認するよ」

 

久保「そうだね。これがその写真だよ」

 

明久「ありがとう。・・・・・・。」

 

一枚目を見た瞬間に黙り込んでしまう。そして二枚目、三枚目と進むに連れて顔から余裕がなくなっていくのがわかる。一体何が写っているんだろうか

 

明久「・・・・・・。」スッ

 

 

最後の写真を確認したところで顔から表情が消えた。そしておもむろに立ち上がった

 

久保「ど、どうしたんだい吉井君?」

 

美穂「明久さん?」

 

明久「・・・・・・。」スタスタ

 

何も言わず窓際まで歩いて行く。窓を開けてそのままそこに足をかけて・・・って

 

優子「だ、ダメよ明久くん!?落ち着いて!」ガシッ

 

美穂「明久さん!?」

 

明久「離して優子さん!僕は生きていける気がしないんだ!」

 

ギリギリで木下さんが止めに入った。良かった・・・にしても、一体あの写真に何が写っていればあそこまでの行動に出れるのか

 

優子「大丈夫、まだどうなると決まった訳じゃないわ。それに明久くんがいなくなったら美穂はどうなるの!?」

 

明久「!?」

 

美穂「明久さん・・・」ウルウル

 

明久「・・・ゴメン、気持ちが走り過ぎたよ」

 

優子「全く、ヒヤッとしたわ」

 

どうやら向こうは何とかなったみたいだ。ん?これは・・・さっきの写真か。何が吉井君を追い詰めたのか

 

『清涼祭、メイド衣装の明久』

 

・・・・・・。なるほど、本人にしてみれば恥ずかしいことこの上ないだろう。しかもさっきの感じからしてこれが最初の方にあったレベルなんだろうし、この先を聞くのは少し怖い

 

久保「その、写真のことはひとまず置いておくとして、今後の対策を考えるべきじゃないかな?」

 

明久「・・・そうだね。でも、この『異性に近づくな』ってやつ。はっきり言ってよく分からない」

 

優子「そうねぇ、ここは学校で生徒の半分は女子。『傍にいる異性』ってのがどの程度の距離感かもわからない。第一美穂と付き合ってる時点で場合によっては不可能だわ」

 

「「・・・///」」

 

確かにもし佐藤さんのことであるならば無理だ。強い意志を持って付き合っている二人を引き離すなんてまず出来ない

 

久保「しかし佐藤さんのことではないんじゃないかな?二人が付き合い始めてからそれなりに時がたってる。吉井君はちょっとした有名人だし情報は早いだろうから事情を知らないと考えにくい。既に知っているなら今更こんなものを送り付けてくるのも不自然だよ」

 

明久「現状じゃ打つ手なし、かな・・・こんな状態で合宿を迎えるのは不安がすごいよ」

 

優子「この事、一応高橋先生にも相談してみましょう。何もしないより幾らかは気が紛れるわ」

 

明久「・・・そうだね。それと、鉄人にも相談してみるよ。こういう時は一番頼りになるし」

 

鉄人?・・・あぁ、西村先生のことか。自分が普段そう呼ばないから一瞬分からなかったな。僕もみんなに合わせて呼んでみようかな?

 

美穂「あのー、HRもありますし一旦解散しませんか?」

 

「「「え?」」」

 

どうやら結構な時間話し込んでいたらしい。端で話してたから気づかなかったけど大体の生徒が集まっており、後5分もすればHRといった感じだった

 

明久「とりあえず先生方に相談してから先のことを考えるよ。みんなありがとね」

 

吉井君の一言で僕たちはひとまず解散となった。しかし手紙の送り主の目的は何なのだろうか。そして誰なのか、HRの間も僕はそのことばかりを考えていた。果たして僕らは無事に合宿を乗り切れるのだろうか・・・




久保君、みんなに合わせるのは大事だけどそこじゃないwそしてさり気なく明久とペアになってるけど思い出して欲しい


ここの久保君は原作通りだ(察し)


まぁ美穂がいるので特別なアクションは起こしたりしないでしょうが・・・どうですかねぇ?
ではまた次回お会いしましょう


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いざ、学力強化合宿へ!

めっちゃ久しぶりです、ほんとにごめんなさい。


高橋「―――――というわけで、Aクラスはリムジンバスで合宿先に向かうので当日は9:00までに学園に集まるようにしてください。今日のHRは以上です」

 

朝の脅迫状の件で色々あったけれどもう帰りのHRの時間、今日は合宿についての説明だった。今回の合宿先は卯月高原という少し洒落た避暑地で、Aクラスにはリムジンバスが用意されるようだ。相変わらず学園はこのクラスにお金をかけすぎだと思う

 

『『『案内すらないのかよ!!!』』』

 

「「「!?」」」

 

HRが終わったタイミングで突然、何処からか怒号のような悲鳴のような声が響いてきた。いや、HR中にあんな大声を出すクラスは一つしかないか

 

優子「何だったのかしらさっきの怒号は」

 

美穂「びっくりしましたね」

 

HRが終わってすぐに美穂さん達が僕の席に集まってきた

 

明久「多分Fクラスだと思うよ」

 

久保「声の内容から察するとFクラスの移動手段が酷いものだったんだろうね」

 

翔子「・・・現地集合」

 

明久「それで案内すらないってことか。翔子さんは知ってたんだ」

 

翔子「一応代表だから、事前に情報が渡されてた」

 

明久「なるほど」

 

それなら納得だ。でも翔子さんのことだから情報をもらわなくても自分で調べ上げそうだよね

 

美穂「明久さん、今日はもうすることもないですし帰りませんか?」

 

明久「そうだね、今日はもう帰ろうか」

 

優子「アタシらはもう少し話してくわ。またね、明久君、美穂」

 

優子さん達は残るとのことなので僕は美穂さんと二人で帰ることにした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰り道

 

美穂「合宿までもうすぐですね。今日の説明でまたワクワクしてきました」

 

明久「そうだねー、僕も懸念事項がなければもう少し楽しむ気分になれるんだけど・・・」

 

美穂「あ、ごめんなさい・・・」

 

美穂さんが落ち込んでしまう。脅迫状の件を思い出してしまったと思ったのだろう

 

明久「美穂さんは悪くないよ。取り敢えず学園側に話は通してあるけど、今のところ僕らは後手に回ることしか出来ないのが辛いな」

 

美穂「合宿中に解決できればいいんですけどね。どうすればいいんでしょうか」

 

明久「こんなことで美穂さんが悩む必要はないよ。これは僕の問題なんだし、心配しないで」

 

美穂「心配しますよ!明久さんは私の彼氏なんです、何かあったら嫌ですし明久さんの役に立ちたいんです。1人で抱え込まないで私を頼ってください!何も出来ないで見ているだけは辛いんです・・・」

 

みるみる萎んで俯いてしまった。どうしたものかと思ったけど考えるよりも先に僕は美穂さんの頭を撫でていた

 

美穂「ふぇ?///」

 

明久「ゴメンね美穂さん、まだ癖が抜けてないみたいだ、これからはちゃんと頼るようにする。約束するよ」

 

美穂「・・・ホントに約束ですからね?」

 

明久「もちろん。さ、美穂さん家もすぐそこだよ」

 

美穂「あっ」

 

付き合い始めてから一緒に帰るときは美穂さんを家まで送るのが日常になっていた。女の子1人は危ないってのもあるけど少しでも長く一緒にいたいというのが1番の理由だ

 

美穂「・・・もう少しお話ししたかったですけど仕方ないですね。明久さんいつもありがとうございます」

 

明久「僕がしたくてしてることだし気にしないで。それじゃ美穂さんまた明日」

 

美穂「はい、また明日」

 

いつも通りの挨拶を交わして別れる。寂しいけど言い出したらお互い止まりどころを見失ってしまう。仕方ないんだ

 

明久「さて、今日の夕飯は何にしようかな」

 

脅迫状の件は事が動かないと何も出来ない。今は考えるだけ無駄だと一先ず忘れて夕飯のメニューを考えながら僕は帰路についた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

合宿当日。学園に集まったAクラスはリムジンバスに乗って目的地に向かって出発。席は自由だったので僕・美穂さん・優子さん・翔子さん・愛子さん・久保くんといつものメンバーが固まることになった

 

美穂「いい天気ですね~、景色がすごく綺麗です」

 

翔子「いい眺め」

 

久保「・・・」パシャリ

 

優子「あら、久保くんカメラなんか持ってきてたの?」

 

久保「せっかくの旅行だからね。思い出は残しておきたいじゃないか」

 

明久「だね。久保くん、いい写真撮れたら僕にも譲ってくれないかな?」

 

久保「もちろん。みんなも欲しいものがあったら言ってくれ」

 

最近になって知ったんだけど久保くんは写真を撮るのが趣味だったらしく、以前見せてもらったものはどれも素人とは思えない出来だった。形に残したいけど絵は描けない、じゃあ写真で。というのが始まりだったらしい

 

愛子「・・・・・・」

 

優子「愛子、さっきから黙りこくってるけど何読んでるの、それ?」

 

いつもなら率先して騒ぎそうな愛子さんが静かだったのは僕も気になってた。優子さんも同じだったみたいだ

 

愛子「ンー?あぁ、心理テストの本だよ。100均のだけど結構面白いよ~」

 

心理テストか。やってみると意外と面白いよね、あれ

 

明久「僕もやってみたいかな。混ぜてよ」

 

愛子「ん、いいよアッキー♪じゃあ早速、『次の色で連想する異性を答えてください。緑・オレンジ・青』だって♪」

 

緑・オレンジ・青か。んー、ぱっと思いつくのは――――

 

明久「緑は翔子さんと優子さん、オレンジは愛子さん、青は美穂さんかな」

 

愛子「ほほー、ボクがオレンジとは嬉しいねー♪他もまあ予想通りだね」

 

優子「何々、緑は友達、オレンジは元気の源、青は――――あぁなるほど」ニヤニヤ

 

愛子「ね?」ニヤニヤ

 

「「?」」

 

優子さんも愛子さんもなんでニヤニヤしてるんだ。教えてほしいけど見てる限り口を割ってくれるとは思えない。美穂さんも気になってるみたいだけどこれは諦めるしかないか

 

優子「愛子がオレンジなのも納得ね」

 

翔子「愛子はいつも元気だから」

 

愛子「嬉しいこと言ってくれるね~♪あ、せっかくだし次の問題みんなもやろうよ。久保くんも入るんだよ?」

 

久保「僕もかい?まぁ構わないけれど」

 

急遽みんなでやることになった。これだけの人数でやるのも珍しいんじゃないだろうか

 

愛子「それじゃ早速、『1から10の数字で、今あなたが思い浮かべた数字を順番に2つあげて下さい』だってさ」

 

みんな少し考えてから

 

翔子「5と6」

 

優子「2と7ね」

 

久保「8と10だよ」

 

明久「1と4かな」

 

美穂「3と9ですね」

 

なるほど、みんなバラけたな

 

愛子「何々、『最初に思い浮かべた数字はいつもまわりに見せているあなたの顔を表します』だってさ。えーと――――」

 

翔子――――クールでしっかり者

優子――――真面目で勝ち気

久保――――冷静な常識人

明久――――寡黙でミステリアス

美穂――――控え目で慎重

 

という感じだった。第一印象はまあみんなそう思うだろうという具合だ。結構当たるんじゃないかこれ

 

翔子「好印象?」

 

優子「アタシそんな勝ち気かしら?」

 

久保「常識人枠か」

 

明久「ミステリアス・・・そう見えてるのかな」

 

美穂「控え目で慎重、いいような悪いような」

 

翔子さんのそれは好印象だよ。優子さんは間違いなく勝ち気だし久保くんもこのメンバーではまず常識人だろう。美穂さんはそれが魅力なんだから悩む必要はない

 

愛子「続きいくよ~。『次に思い浮かべた数字はあなたがあまり見せない本当の顔』だってさ。それぞれ――――」

 

翔子――――マイペースな人

優子――――やる気のない人

久保――――少しズレた人

明久――――優しさ溢れる人

美穂――――大胆な人

 

といった結果だ。美穂さんと翔子さんは納得といったところ。優子さんと久保くんはちょっと意外だな。二人とも結構真面目なタイプと思ってたけど

 

翔子「優子はやる気がない?」

 

優子「(何気に当たってるし)」

 

久保「ふむ、僕のどこら辺がズレているのだろうか・・・」

 

明久「美穂さんは確かに時々大胆になるよね」

 

美穂「明久さんも優しいですよ♪」

 

愛子「おっと、惚気ける前にストップだよ二人とも(笑)」

 

愛子さんにストップをかけられた。別に惚気けるとかそんなんじゃないのにな・・・

 

明久「別にそんなんじゃ・・・ん?いつの間にか昼過ぎてるや」

 

優子「あー、そう言われたら何だかお腹空いてきたわ」

 

美穂「そろそろお昼にしましょうか」

 

翔子「・・・明久、ちゃんと持ってきた?」

 

明久「うん、持ってきてるよ」

 

「「「???」」」

 

久保くんと優子さん、愛子さんは首を傾げている。そう言えば三人は知らないんだった

 

明久「翔子さんに頼まれてお昼の弁当を作ってきたんだよ。沢山あるからみんなも良かったらどう?」

 

事の発端は美穂さんとの勉強会。あの日以来僕たちは互いの弁当を交換するようになったんだけど、美穂さんが僕の弁当を褒めちぎっているのが翔子さんの耳に入って自分も食べてみたいということになったのだ

 

愛子「アッキーのお弁当かー、おいしいのは聞いてたけどまさか食べれるとはねー」

 

久保「吉井君の手作りか、どれ程なのか興味があるよ」

 

明久「そんな大したものじゃないけどね。どうぞ」

 

今日作ってきたのはクラブハウスサンド。バスの中でみんなでつつくなら変に凝ったものよりシンプルな方がいいと考えた結果だ

 

愛子「おぉー!」

 

久保「なんだかすごく食欲をそそられるわね」

 

翔子「・・・・・・(モグモグ)」

 

優子「あ!ちゃっかり食べだしてるし・・・」

 

明久「さ、みんなもどうぞ」

 

「「「「・・・(モグモグ)」」」」

 

優子「これは・・・!?」

 

愛子「おいし~!」

 

久保「シャキシャキのレタスにみずみずしいトマト、肉もジューシー、これはいけるね!」

 

どうやらみんなの口に合ったみたいだ。よかったよかった

 

翔子「・・・(モグモグ)」←2つ目

 

美穂「だ、代表・・・(汗」

 

よほど気に入ってくれたのか翔子さんはもう2つ目を食べてる。自分の作った料理を美味しそうに食べてくれるとこっちも嬉しくなるな

 

美穂「いつもの事ですけど明久さんの料理は美味しいですね」

 

明久「そう?ありがとね」

 

愛子「ふーん、『いつもの事』ね。いいなぁ、羨ましいな~!」

 

美穂「うぇ!?えと、その・・・」アタフタ

 

「「「(かわいいなぁ・・・)」」」

 

明久「アハハ(汗。ささ、残りも食べちゃお」

 

翔子「・・・(モグモグ)」ひょい

 

優子「あ!アタシもまだ食べたいのに!」

 

 

ワイワイガヤガヤ・・・

 

 

昼食を終えた後はトランプをやったり談笑したりで盛り上がった。話題が出尽くした辺りで合宿先の旅館に到着したのでそこで女子組と解散、僕と久保君は自分たちに割り振られた部屋で早々に荷解きを済ませて寛いでいる

 

明久「学園の所有してる場所だからどんなものかと思ってたけど、結構いいところだね」

 

久保「元々あった旅館を学園が買い取って改装したらしいからね。もう少し違うところにお金を掛けてもいいんじゃないかと思うけどね」

 

全くもってその通りだと僕も思う。学園内にもっと充実させるべき場所があるだろうに

 

久保「にしても、やはり少し広いな、この部屋は」

 

明久「確かに。僕らだけで使うのはちょっとって感じだね」

 

4人5人となると手狭になるけど2人で使うには十分過ぎる広さだ。僕らにもう1人くらい仲のいい友達がいたら3人で丁度良かっただろう

 

明久「あ、そうだ久保君、提案があるんだけど」

 

久保「ん、何だい?」

 

明久「前々から言おうと思ってたんだけどさ、僕たち名前で呼び合わない?いつものメンバーで久保君だけ名前呼びじゃないのも何だかって感じでさ」

 

久保「確かにそうだね。うん、僕のことは利光で構わないよ明久君」

 

明久「うん。よろしく、利光君」

 

いつも一人だけ苗字で呼ぶものもどかしいと感じていたのでこの機会に解決出来て良かったな。これで少し利光君との距離が近づいt――――

 

久保「(あぁ!吉井君から名前で呼んでもらえるなんて!もし今日ここで死ぬことになっても後悔はないよ!)」キラキラ

 

うーん、何だか嫌な予感がするなぁ、なんてゆーか、悪寒がする。距離が近づきすぎた気m『バァン!!!』!?

 

「全員手を頭の後ろに組んで伏せなさい!」

 

勢いよくドアを開けて数人の女子が押し寄せてきた。顔には明確な怒りが浮かんでいる。訂正、如何やら悪い予感の正体はこっちだったみたいだ。やはりこの合宿、穏便に済ませることは出来ないみたいだ




明久、悪い予感はどっちもなんだ・・・

今回の心理テスト、問題は原作とは同じなんですけど二つ目のテストの答えは作者のオリジナルですので実際に試しても当たりませんのでご了承ください

見直ししてないんで誤字脱字あったらすみません


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覗き騒ぎ

"令和"最速投稿! (同率多数?)

はい、こっちも大分空きましたがようやくの投稿です。友香が味方だとどういうことが起こるかを考えていなかった作者が悪いんですけどね。おかげでかなり苦労しました(笑)本当はもう少し書きたかったんですが令和記念投稿ということで短いですが出させていただきます

では本編へどうぞ


明久「いきなり大勢でけしかけてきて何なのさ一体」

 

利光「僕たちは特に問題を起こしてないと思うけど?」

 

「とぼけないで!この覗き魔!」

 

明久「・・・ホントに何のこと?」

 

身に覚えが無さすぎるんだけど

 

「ちょ、アンタ達。彼は違うって言ってるでしょ!」

 

僕達が困惑していると少し遅れて知り合いがやって来た

 

明久「どういうことか説明してくれる?友香さん」

 

友香「ええ。実はさっき、女子風呂で小型カメラが見つかってね」

 

明久「カメラ?・・・なるほど、それで覗き魔か」

 

友香「そういうこと。止めようとしたんだけど間に合わなくて」

 

明久「そして今に至ると。で、覗き犯がいるとしてなんでそれが僕になったのかな?」

 

「アンタ以外誰がこんなことするのよ!」

 

「そうよ!後、Fクラスのバカ達も同じ状況よ」

 

・・・坂本くん達の所か。一くくりで扱われてるのはアレだけど、これは去年までの行いのせいなのかな。そこは評価を変えてもらえるだけの努力をしなきゃね

 

明久「僕はカメラなんて仕掛けてないし覗きもしないよ。後久保くんも無関係だよ。僕達はずっとここにいたわけだし」

 

姫路「吉井君、本当に覗きなんて・・・」

 

島田「ウソだよね、吉井・・・」

 

姫路さんと島田さんか

 

明久「・・・それは信じてる相手に使うものなの?」

 

二人は拷問器具持っていた。普通信じてる人に拷問器具なんて用意しないだろう

 

姫路「よりもよってお風呂の覗きなんて、今日はたくさん食べちゃって、いつもはもっとスリムなんですからね!」

 

聞いてないし違うんだってば。なんでこの二人は人の話を聞かないんだろう

 

島田「ウチだっていつもはもっと胸があって」

 

明久「それはないでしょ」

 

島田「皆!やっておしまい!」

 

つい反射で本音が。逃げるか、捕まっておくか。一先ず様子見を・・・ってそう言えば利光君は?

 

利光「止めるんだ君達!吉井君がそんなことするはずないだろう!」

 

女子に囲まれて身動きが取れないだけか。特に拘束もされてないし、犯人扱いはされてないみたいで良かった。僕の行動次第で利光君がどうこうってことにはならなそうだ

 

島田「そうはいかないわ。吉井にはたっぷりとお仕置きしてやるんだから!覚悟はいい吉井?」

 

姫路「逃げられるなんて思わないでくださいね吉井君?」

 

二人は拷問器具片手にジリジリと近づいてくる。利光君は問題なさそうだしここはやっぱり逃げるか

 

明久「悪いけど捕まるのはゴメンだ。この場は逃げさせてもらうよ」

 

島田「あ、ちょ、待ちなさい吉井!」

 

姫路「逃げないでください!」

 

その後、僕は女子を撒いて西村先生と合流、今回の一件を報告した。脅迫状の件と会わせて今後の対策を練ることになりいつものメンバーが会議室に集められた

 

高橋「始めに脱衣所のカメラの件ですが、どうやらFクラスの面々も関与していないようです」

 

利光「彼らが嘘をついている可能性は?」

 

高橋「無いとは言い切れませんが、否定していた時の態度があまりにも真剣だったので一先ず彼らは除外しても大丈夫でしょう」

 

優子「となると一体誰がカメラなんて仕掛けたのかしら?」

 

明久「そういえば、その盗撮用のカメラってどこで見つかったんですか?」

 

西村「あぁ、それが脱衣所の籠の中に仕込んでタオルをかけてい置いてあったらしい」

 

美穂「え?それだけですか?」

 

翔子「・・・おかしい」

 

明久「同感。仮にカメラを仕掛けた犯人が素人だったとしてももっとうまく隠すよ」

 

愛子「それがあっさり見つかった・・・もしかして二段構えなのかな?」

 

西村「なるほど、カムフラージュのカメラで油断させて本命は別か。用意周到だな」

 

明久「実際のところは分からないですけど警戒はするべきですね。高橋先生、念の為脱衣所にまだカメラがないか探すべきだと思います」

 

高橋「そうですね。これでカメラを発見できれば犯人側も何かしらアクションを見せるかもしれませんし、脱衣所の捜索はこちらに任せてください」

 

これで脱衣所のカメラのについては大丈夫だろう。これ以上は相手の出方を見ないと対策も出来ない

 

明久「よろしくお願いします」

 

西村「では次に吉井に届いた脅迫状についてだな。悪いが教師側では特に成果は出ていないんだ。まあお前たちの言うように嫉妬から来ているものだとは思うんだが」

 

優子「やっぱりそう簡単には進まないわね」

 

美穂「・・・・・・。」

 

翔子「美穂・・・心配?」

 

美穂「うぇ!?・・・は、はい」

 

美穂さん・・・

 

愛子「自分の彼氏に脅迫状だもん、そりゃ心配だよねー」

 

利光「なんとしても犯人を見つけ出さないとね」

 

明久「実は、今回の覗き騒ぎと合わせて気になることがあるんだ」

 

高橋「気になること、ですか?」

 

明久「はい。脅迫状の犯人と覗きの犯人、もしかしたら同一人物じゃないかって思ったんです」

 

優子「え!?」

 

美穂「明久さん、それって」

 

明久「はっきりした証拠があるわけじゃないんだ。ただ脅迫状に同封されてた盗撮写真、結構近距離からの撮影っぽいものもあったけど僕はまるで気付かなかった。そして今回の覗き犯も盗撮に慣れているような行動だ。学校内に盗撮のプロですなんていう人が複数いるとも思えないし、写真による牽制とカメラの二段構えによる心理誘導、相手の心をつかむような手口が似ているように感じるんだ」

 

西村「ふむ、確かにそう言われると似ているようにも感じるな」

 

優子「でも明久君への脅迫と女子風呂の盗撮、目的が繋がらなくない?」

 

それは僕も思っている。いくら何でも対象が僕と女子風呂じゃあ関連性が無さすぎる。・・・ん?

 

美穂「?明久さん、どうかしましたか?」

 

明久「いや、なんでもないよ」

 

高橋「気になる意見ですが、今の我々の情報量では推測もこの辺りが限界ですね。今日のところは一先ず解散としませんか?」

 

明久「そう、ですね。確かに今はこれ以上進みそうにないですし、後日情報が入り次第ということでお願いします」

 

西村「わかった。では解散だ。明日も朝は早い、部屋に戻ったらしっかり休息を取るように」

 

「「「はい」」」

 

こうしてひと騒ぎあった僕らの強化合宿初日は終わりを迎えた。しかしなんだろう、胸の辺りに妙なつっかかりを覚える。何か大事なことを見逃しているような、そんな気がする

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後で知ったことだけど僕達が会議をしていた間に坂本君達が女子風呂を覗こうと突撃して教師に捕まったらしい。その知らせを受けて坂本君達が犯人という線は僕の中からキレイサッパリ消え去った




上述の通り令和記念で大分焦って殴り書きしてるんで変な表現とか誤字・脱字等ありましたらご報告ください

感想の方もお待ちしてます!


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