~球磨の水平線~ (餅(草)蛇)
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ブイン基地編
1話 始まりのブイン基地


注意・艦これの二次創作
・著しいキャラ崩壊()
・拙い文章
・妄想設定
・ご都合主義
・気まぐれ更新

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序章

大人気艦隊育成ゲーム艦隊これくしょん略して『艦これ』

 

その人気は激しく若者を初めとした様々な層に熱烈なファンが居る

 

二次創作活動も盛んに行われていてゲームの範疇を超えて、一つの大規模コンテンツとも言えるだろう

 

かく云う私も艦これにどハマりした者の1人である

 

艦これは史実の大日本帝国が保有していた軍艦を擬人化した艦娘を育成し敵対する深海棲艦を倒すというゲームである

 

...いや、ゲーム「だった」のだ

 

 

第1章「始まりのブイン基地」

 

白い雲、青い空と海、巨大な建物

 

私が目を覚ましたのはどう考えても日本ではない南国系島国、赤道直下かそう出ないかと言われればそうである感じの場所だった

 

さて、ここに来る前まで何をいていたのか自分の記憶を整理するとしよう

 

......

 

整理した結果ここはブイン基地である可能性が高いことが分かった

 

記憶が確かならば私はほんの少し前まで自宅で艦これをプレイしていたのだ久々にきた大型アップデートに胸を踊らせつつ艦これを起動したら、ブイン基地に移動していた

 

意味がわからない?大丈夫だ私にも分からん

 

とりあえずグダグダしていても仕方が無いので軽く探索することにした

 

......

 

探索した結果おおよそ三つの事が判明した

 

一つはこれが夢では無いこと

ほっぺをつねったら痛かった

 

二つ目は私以外にも飛ばされてきた人が居たこと、中央の広場らしき所でたくさんの人が集まっていた、

ブイン基地だと分かって無邪気にはしゃぐ人や別の世界に来てしまったと絶望する人、ただただ混乱する人と様々な人が居た

 

三つ目はこれが1番衝撃なのだが、私...いや私達の姿が艦娘になっている事だった

 

 

私達の姿が艦娘になっているということはこの世界が艦これの世界、つまり深海棲艦との戦争中の世界と言うことになる、

 

平和ボケした我々現代日本国民にはあまり実感が湧かないななどと考えてながら私は世界地図を見ていた

 

他のサーバーの位置を確認しているのだ、もしこのような事が他のサーバーでも起きているのであればリアルの友人にも会えるかもと言った算段だ、しかしその友人が活動している呉とタウイタウイとはかなり遠いな

 

考えていることが本当だったら合流するのにも時間がかかりそうだ

ブイン基地で地図を読んでいる私に誰かが話しかけてきた

 

「なにクマ?」

 

相手は電だ、ここに来てもう50人は見たであろう電の1人だろう

 

そんな電Aは驚いたように

 

「もしかして本物の球磨さんですか!?」

 

と聞いてきた

 

「クマもこの世界に飛ばされた人のひとりだクマ」

 

「え、じゃあ何でその口調で...」

 

「クマがこの口調じゃなかったら違和感バリバリクマ、電Aもなのですって言うクマー」

 

「えっ、な、なのです!うぅ」

 

「すぐなれるクマ で、電Aはクマに何か用クマ?」

 

「電Aじゃないのです!一応提督名は桜木@電は俺の嫁って言うのです!」

 

ああ、中身男なのか...男かなぁ?

 

「さっき球磨さんがタウイタウイに行きたいと呟かれていたので是非、ご一緒させて頂きたいと」

 

これは好都合だ、深海棲艦がいるであろう海を1人でつっきるのは、経験してなくてもマズイとわかる

 

「それはありがたいクマ、クマもちょうど仲間を探してたクマー」

 

「いいんですか!ありがとうなのです!」

 

「とりあえずほんとに艦娘の力があるか試してみるクマ」

 

...................




後書き的なサムシング
ログホラ見て思いつきで書いたのです
誤字脱字のオンパレードですけどご愛敬()と言うことで


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2話 やれば出来るクマ

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第1章「やれば出来るクマ」

 

少し日が傾いてきた頃、私達2人は鎮守府敷地内にある港に来ていた

艦娘の形を取っている自分たちに艦娘の力があるか確かめに来たのだ

艦娘の力は艦種によって様々だが潜水艦以外は水の上に立てるのでそれから試していこう

 

「お、おう 案外普通に立てたクマ」

「でも、艤装は出ないのです」

「うーん、水に浮けば出てくるものだと... 鎮守府にそれっぽい所もないクマねー」

「とりあえず色々試して見ましょう!」

 

...

 

結果から言うと艤装は出現しなかった

もしかしたら根本的な所から間違っているのかもしれない

思えばさっきまで海に出ていた、それもかなり沖まで向かったのにイ級にも合わなかった

もしかしたら自分たちは艦これの世界に来たと思っていたがたまたま艦これと似ているだけの別の世界に来てしまったのではと思うほどに手応えを感じなかったのだ

 

「仕方ないクマー、もう日が沈むし帰るクマー うーんどこで寝るクマ?」

「そういえば球磨さんに会う前に鎮守府を探索してたら、艦娘用の寮があったのです」

「ブイン基地のユーザーは確か10万人は居たクマ、全員がこっちにきてなくても寮だけで足りるくまぁ?」

 

今日の昼広場に集まっている人だけでも5000人はいた気がする

 

「まあ、ダメだったら野宿するクマ」

「とりあえず見に行くのです」

 

......

 

「...これは驚いたクマ(のです)」

 

私達は今鎮守府内にある艦娘寮に来ている、

外見からは300人程しか入れない大きさだったが、中に入ってみると明らかに部屋が多い

艦娘は入って良いので良さげな部屋を探すことにした

 

「案内板に部屋番号が書いてあるのです!

はわわっ1番から200000番まであるのです」

「明らかに多すぎじゃないかクマねぇ」

 

適当な部屋を見繕った、軽巡用の部屋だそうだがまぁ、大丈夫だろう

 

「ぬわぁーん!疲れたクマー」

 

そういえばここに来てから1回も休んでない、

想像以上に疲れているのだろう、部屋に入った途端に凄まじい眠気に襲われた

 

......

 

ん?ここは?

 

見覚えのある空間が目の前に広がる

 

ここは自分の部屋か

 

今は朝の4時、

 

もしかして今までのことはすべて夢だったのだろうか

 

いろいろ考えようとしたが上手く頭が働かない

 

「まぁ、もう少し寝よう...」

 

......

 

「おはようクマー」

「おはようなのです...」

 

とんでもない寝相で寝ていた桜木を起こし布団を畳んでゆく

 

そういえばここは和室なんだな、昨日は眠くて気づかなかった、

ふと、新しい畳の香りが鼻を撫でる

しかしここは外見は古いのに中身は新しい、私達がここに来たことと関係があるのだろうか?

 

......

 

「いやー、やっぱり朝食は魚と味噌汁ですよね!」

「ログホラみたいに味が無いとかじゃなくて良かったクマねー」

 

 

寮内にある食堂で朝食を済ませ私達は部屋で情報を整理することにした

 

「桜木は現実ではいくつクマ?」

「もぉ、レディに年齢を尋ねるなんて失礼だわ!」

「混ざってるクマよー」

 

「...で桜木は今回のことはどう思ってるクマ?」

「ゲームの世界に入るなんてまるでマンガ小説の世界ね、現状何とも言えないからリアルの友人に会えるといいのですけど」

「そういえば桜木もタウイタウイに行きたいって言ってたけど友人が居るからクマ?」

「まぁ、それもありますけど、行ってみたいんですよねタウイタウイ...」

「ふーん、まあ、人数が多い方が安全くまね」

「そういえば昨日ショートランド泊地から来たという人に会いましたよ、やっぱり全部のサーバーで起きてるのかも」

「あま、あとは要検証クマねー」

 

......

 

ここは昨日も来た港、艤装を装備できないとどうしょうもないので

しばらくは艤装の装備に専念する

 

「どうやったら出るクマねー?」

「転生系作品ではよく気持ちの問題で解決されますよぇ」

 

まあ、今ここに私たちがいるということは紛れもない現実ということだろう

 

「そんな気持ちで望かなうほど現実甘くないクマよー」

「えへへ、そうですよね」

 

ザババババババババァン ドドドドドドドド

 

凄まじい水面の揺れと共に巨大な水柱が立った

 

とてつもなく大きな黒い物体

頭がでかい魚の稚魚の様な見た目をしたグロテスクな船

 

「あれは...イ級?」

 

駆逐イ級だと思われる船はその百メートルはあるであろう巨体を揺らして桜木の上にのしかかろうとしている

 

「危ない!」

 

その瞬間、球磨の体を光が飲み込み体にズッシリとした重みが加わった

 

重いのにも関わらず体は軽い、まるで自分の体じゃないなのように

 

そこからの球磨の動きは凄まじかった20.3cm連装砲に5連装酸素魚雷、新型高温高圧缶を装備した球磨は、海風を追い越すようなスピードでイ級に迫った

 

「イヤーッ」

「グワーッ」

 

ウカツッ!イ級の腹部に深く突き刺さった20.3cm連装砲から砲弾が発射されイ級はシメヤカに爆発四散!

 

あまりの破壊力にイ級は艦首だけを残し虚しそうな叫び声と共に青い海に沈んでいった

 

 

 

 

 




日常系は苦手でいつもは戦闘シーンばっかり書いてます
でも戦闘シーン書くの疲れるんですよね


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3話 艦娘会

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少し気になっている事がある

艤装を装着してらか視界の右上当たりにゲームの体力バーの様なものが映っている

そういえば装備もレベルも私の秘書艦である球磨同じだった

 

巨大なイ級を撃破してから三日たったがあれから深海棲艦は目撃されていない

それと、この3日間で分かったことがある

それは私達は目を閉じて集中すると驚くことに艦これの画面が出る、調べた結果編成、建造、解体以外は反応しそこから装備の変更や艤装の装着ができるようだ

私はそれを経由しなくても出来たためまだ方法はありそうだ

 

......

 

5日目、球磨達はタウイタウイに遠出する準備をしていた

理由は分からないが深海棲艦は姿を見せないし自衛の手段もある

が...

 

「うーん、分からないことだらけクマー」

「あのイ級の事です?」

「あれは明らかに異常クマ

大きさも、形も」

「確かにリアルの船に近い感じがしましたよね」

 

あの巨大イ級の出現後街はちょっとしたパニックになった

明らかに敵対した存在がいるという現実はやはり怖いのだろう

それからは艦娘達の自治団体の様なものが出来ていた

各艦種の代表者が中心に生活の方法、脱出の方法などを論議する場所だそうだ

 

その代表者というのが

戦艦 長門PN「プレイヤーネーム」は確か『石ころ提督』

重巡 愛宕PN『クラリス』

駆逐 夕立PN『三笠』

潜水 伊19PN『モチモチの木』

正規空母 加賀PN『LLD』

軽空母 龍驤PN『ペンシルロケット提督』

重雷 北上PN『北の上』

補給 速水PN『かわいいは正義』

水上機母艦 千歳 PN『ダンテ』

揚陸艦 あきつ丸 PN『ヒスイ』

工作艦 明石PN『鏡月』

潜水母艦 龍鳳PN『T督』

練習巡洋艦 香取PN『蓄光テープ』

そして軽巡 球磨PN『球磨』...

 

何故私が代表なっているかというと、異常なイ級を倒した戦闘力と未確認の艤装装着方を評価されているかららしい

ただ私にもやることがある、もちろん最初は断ったがどうしてもと言うので自分の予定を優先することを条件に参加した

味方は多い方が良いだろう

 

「あのイ級の事だけど二次創作では艦娘や深海棲艦が船の形に戻って戦うって設定が使われることもあるクマ」

「でもそれって公式設定では無いですよね?じゃあそれはないんじゃないですか?」

「クマー、でもこの世界は艦これの様だけど艦これではない別の世界のような気がするクマ」

「その証拠にこの世界には提督という存在がいないクマ、提督であるプレイヤーが艦娘になったんだから当たり前クマ」

「じゃあもし球磨さんの説が正しかったらこの世界は公式設定と二次元設定が混ざり合ってるって事ですか?」

「まだ確証は出来ないけどない話ではないクマ」

「うーん、まだ遠出はやめておいた方が良いですね...」

 

ザザッ...

 

『あーあーマイクテスマイクテス 、どうもこんにちはだ、一昨日発足した艦娘会の戦艦代表 長門だ』

『まだ知らない者も多いだろうから艦娘会について軽く説明するぞ』

『みんな知っての通り我々は今非現実な現実と向き合っている、気がついたら艦娘になっているのだからな、さぞかしパニックであろう』

『艦娘会はそれらの状況を打破するべくここでの暮らし方や深海棲艦への対処、更には脱出までを艦種の代表者が話し合い意思決定する会である』

『今こそ我々は協力するべきではないだろうか?

私達艦娘会はいつでも賛同者を募っている』

『...と今回は挨拶だけにしたかったのだが潜水艦代表の伊19から連絡が入ったブイン基地南側から大規模な深海棲艦の集団が進行してきているそうだ』

『ショートランド泊地の艦娘と協力してこれを撃退してほしい、参加希望は30分後を目安に軍港に集合して欲しい』

『詳しい作戦内容はそこで説明する』

 

ザザッ...

 

深海棲艦の大軍か、少し危険かもしれないが今は何より情報がほしい...

 

「桜木ー」

「何です?」

「これ、参加しよう」




PNは適当だから気にしないで
分かりにくいところがあれば質問ください


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4話 攻勢準備

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ブイン基地 軍港

 

軍港へやって来たがやはり参加者は少なかった、ゲームで戦うのと現実とじゃあ訳が違うから無理もないだろう

 

集まったのは大体200人くらいか、この世界のルールもまだ分かってないのに戦闘に参加するのは勇敢な艦娘か死にたがりか

艦娘会代表達も全員来ているな

見れば速水達と明石達が忙しそうに動いている

 

「あんま来てないクマねー」

「来てるのもみんなレベルが高い人達ばかりです!」

 

いくらレベルが高くたってみんな戦闘は初めてだし少し不安だ

 

ザザッ...

 

『勇気ある艦娘の諸君集まってくれて感謝する、艦娘会代表の長門だ』

 

『早速だが作戦の説明をする』

 

『ブイン基地およびショートランド泊地南部に発生した深海棲艦の大軍の撃破だ』

 

『巡回班 伊19からの情報によると敵兵力は約70、空母ヲ級戦艦タ級の姿も確認された

潜水艦は不明

姫や鬼の姿は確認されてないとのこと』

 

『またその深海棲艦の中に異様に船に形が近いものがいたらしい、恐らく球磨と接敵したイ級に近いものだろう』

 

『みな、心してかかるべし』

 

ザザッ...

 

その後編成が発表され間もなく出撃するころ

 

うちの編成はこうだ

旗艦 球磨 長門 榛名 電 夕立 時雨

私はブイン基地で唯一戦闘経験があるから選ばれた

あと、この長門は石ころ提督とは別の長門だ

電は直接頼んで入れてもらった

全員それなりのレベルだが不安だ、この世界ではレベルはお飾りかもしれないからな

 

とりあえず挨拶をしておく

挨拶は大事、古事記にもそう書いてある

 

「クマー、よろしくだクマ」

「よろしく、私達に戦闘経験はないから先導してくれるとありがたいながもん」

 

!?

 

「榛名ですよろしくお願いしますPNはラスカルです!」

「電だよ、その活躍ぶりから衝突艦の通り名もあるよ」

「ぽい!夕立っぽい!」

「時雨だよPNはラスカルだよ」

 

...

大丈夫かこの編成、長門は語尾が変だし、ラスカル多いし...

ぽいは私たちと同じ原作の口調をしてるのか

 

個性は豊かだがこれからは背中を預ける仲間だ

それに賑やかなのは悪い気はしないしな

 

ザザッ...

 

『準備はいいか?』

『それでは...出撃!』

 

.........

 

出撃して少しした頃

 

「そろそろショートランド泊地が見えるんじゃないか?」

「あれクマかね?」

 

私達は今ショートランド泊地に向かっているショートランド泊地の艦娘と合流して作戦内容を伝えるためだ

 

いつ襲撃されてもいいように私以外は艤装を装着している

今のところは非常に安全な航海だ

 

無事ショートランド泊地に着いた私達は司令塔のほうの長門にショートランド泊地の艦娘が作戦行動を実施したことを報告した

 

ショートランド泊地からは大体150人くらいの艦娘が集まっていた、

少し駆逐が多かったが問題ないだろう

 

......

 

今はショートランド泊地を後にし深海棲艦の拠点を目指している

 

ブイン基地とショートランド泊地を合わせた総勢350人の艦娘が波を立てて進んでいる

 

「少し寒くなってきたながもん」

「若干暗くなってきたっぽい?」

 

拠点が近いのだろう、深海棲艦が多い場所は一時的に深海の様な空間に変わるという設定がある、二次創作設定だが

 

「......ッ!?」

 

『見えたクマ!進行方向左!全艦娘攻撃準備クマ!目標!深海棲艦の拠点だクマ!』

 

戦争が始まった

 

 

 

 

 

 




次回、艦娘対深海棲艦

語尾のながもんはやりすぎたかな


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5話 超戦艦

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戦闘開始から約30分、今のところ私達が優勢だ

いくらこの世界での戦闘が初だからといっても

こちらは全員100以上の高レベル、それに莫大な数の差で徐々に深海棲艦を押していった

 

「速水、ちょっと燃料貰うながもん」

「...あっ、長門さん、どうぞ!」

「ん?どうした速水、浮かない顔だな」

「いえ...何でもないです!」

「他の方の補給に行ってきますね!」

 

「......心配だながもん」

 

ピッ、

 

長門が連絡用の端末を付ける

 

(敵残像兵力約50 味方側負傷者4名か......まあ上々か、しかしまだ20隻しか倒してないのか...

相手の指揮統制を何とか崩せないものか...)

(増援が来たら面倒さ臭いから、あまり時間を掛けたくないぞ)

 

「いやー、この調子じゃ余裕ですね、余裕」

「ん?電か、補給は終わったのか?」

「なのです!」

「ずいぶん元気がいいのだながもん」

「さっきやっと1隻倒したんですよ!」

「まあ、僕たちのおこぼれだけどね」

「その声は、ぽ犬と時雨か」

「まさか自分がぽ犬って呼ばれる日が来るとは、今までは言う側だったのに...」

 

いつもポイポイ言ってるけど素が出たな

 

「長門さん何をやっていたんですか?」

「ちょっと司令部から連絡が来てな、直接視認出来ない距離に居るから随時戦況を報告してくれだそうだ。

全く、前線部隊の戦艦に任せる仕事じゃないながもん」

 

「それじゃぁそろそろ前線に戻るか」

 

前線...とある艦隊

 

「この調子なら行けるっしょー!」

「慢心は良くないですよ」

「まぁ、もう消化試合だろう、あんま気を貼るのも良くないぞ」

 

ザバッ...

 

「ん、今なにか見えなかったか?」

「何も見えなかったぞ?」

「一応艦載機飛ばして起きますか」バシュッ

 

ドカカカカカ、ボンッ ボンッ

 

「っ!?艦載機全滅!

前方右、敵戦闘機多数確認!」

「何だあの多さ!?」

「敵空母級が複数いると思います!気を付けて!」

「痛っ!魚雷確認!相手の編成は?」

「敵艦隊データ出ました!

っ! ?相手は1体の戦艦級!」

「あっ(察し)」

 

前線部隊に砲弾の雨が降る次々と大破、轟沈していく艦娘達

 

『長門司令、前線部隊2番隊赤城です、前線部隊2から5は戦艦レ級と思われる艦と戦闘開始、こちら側が大規模な損害を受けました、このままじゃ全員轟沈します!撤退許可を!』

『レ級だと!?伊19からの報告にはいなかったはず...

分かった、補給エリアまで下がって第1部隊と合流しろ!』

『分かりました』

 

レ級が援軍か?だとしたらかなり厄介だな...

数の差で勝てるかもしれんが慎重に行こう

 

......

 

「レ級がいたクマ?」

「はい、これから補給を整えて迎撃します」

「じゃあ球磨たちは先に行ってるクマ」

「分かりました、ですが気おつけてください、あのレ級普段私達が知っているレ級では無かったです

明らかに戦闘能力が高かったです、慢心しないでくださいね?」

「...注意するクマ」

 

 

球磨が一瞬で艤装を装着する

 

「戦闘開始だクマ!」

 

 




これはリアルかゲームか

「クマ!球磨の艤装装着方法に名前を付けたいクマ」
「へー」
「超マジカルメイクアップとかどうよ?」
「くそダサすぎながもん」


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6話 居ないはずの存在

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「『敵艦』発見!」

 

作戦開始から5時間半

球磨を旗艦とする第1前線艦隊がレ級と接敵...

 

「レー...」

 

ガシャン!

 

「!?」

「あれは球磨さんと同じ艤装の付け方...」

 

レ級がロスタイム無しで艤装を装着した、球磨と同じように...

 

「考えるのは戦闘が終わってからにしろ!

こいつ黄色いオーラに片目が青く光っているながもん...

集中しなければ沈むぞ!」

「なっ!レ級flagship改は実装されてなかったはず...」

「来たクマ!」

 

レ級は艦載機を展開し...

 

突撃をしてきた

あの時の球磨と同等かそれ以上の速さで...

 

「榛名!」

 

ボンッ

 

零距離から主砲を食らった榛名はHPを1残しながら大きく吹き飛んだ

 

「ごふっ...榛 名は大 丈 夫 です...」

 

50メートルは飛ばされただろうか、追撃などいつでも出来る距離

 

(少しでも距離をとらないとっ!)

 

だが、その行為は明らかに遅すぎた

レ級にとってあくびが出るほどに...

 

レ級から放たれた無慈悲な砲弾は榛名の背中を貫いた

 

『これが運命ならば受け入れます。ごめんなさい...ええへ、これ言ってみたかったんですよね...』

 

...榛名轟沈...

 

「「「「「榛名ー!」」」」」

 

こんなにも早く別れが来てしまうなんて...もうちょっと絡んどけば良かった...

 

「レー...」

「あわわ、次が来ますよ!」

「長門!司令部に撤退許可をっ」

「ああ、分かった...」

(とは言ったものの、これは無理かもしれんなぁ)

 

空が埋まるほどの艦載機

すべて避けきる自信が無い

 

しかし...

 

「夕立っ!時雨っ!対空砲で少しでも減らしてくれ!」

「ポイっ!」

 

もしかしたら

 

レ級が動く、

レ級の船体は風を切り裂き、球磨の元へ近づく

 

「レーっ!」

 

ボンッ

 

レ級はまたも零距離砲撃を行い球磨を吹き飛ばす、

吹き飛ばしたはずだった...

 

「レっ!?」

 

「ふー、何とか避けきれたクマァ」

 

黒煙が晴れると、そこにはなんと無傷の球磨がいた

 

「早い、実に早いクマ...

だが、追いつけない程ではないクマ!」

「レーっ!?」

 

レ級は球磨に次々と攻撃を加える、艦載機、甲標的、砲、副砲、

球磨それをギリギリのところで避けている

 

(やばいな、さっきはあんなこと言ったけど実際アイツの方が早いっ、避けるのが精一杯だ)

 

「長門!、今のうちに撤退しろ!そう長くは持たないクマ」

 

もしあれ、が出来たら今の状況を打開できる!

 

「...分かった!電、夕立、時雨の3人は戦闘を離脱!速やかに撤退しろ!」

「長門!お前もだ!」

 

「いや...『私にいい考えがある』」

 

 

 

 




球磨の次に電と長門が好きです

「最近はみんな各自の服を着るようになって見分けが着くようになってきたクマね」
「すごいTシャツの人とかいますけど...」
「趣味を楽しむのはいいことだながもん」

今回文字数少なかったのですぐ次話投稿しまふ
同じ話しにまとめたらなんか嫌なのよね


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7話 実戦艦化戦闘

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突然、天地がひっくり返りそうな揺れとてっぺんが見えないほどの水柱が出現した

 

ザバァン

 

水しぶきが晴れ、『それ』は姿を見せる...

 

レ級は球磨と一緒に驚いたように目を丸くして見ている

 

 

アレは紛れもない戦艦長門だった...

全長は200メートル位だろうか

連装砲が4基

単装砲が18門

連装高角砲が4基

2連装機銃が10基

 

見えてるだけでもこの装備量...艦娘の艤装とは比べ物にならないほど多く、大きい

 

『球磨っ!レ級から離れろ!』

 

「っ分かったクマ!」

 

球磨が離れたのをレ級は知らない、球磨より強大な新たな敵が出来たのだから...

 

「レっ!」

 

レ級が長門に向けて砲弾を放った、

しかし放たれた弾丸は、虚しく装甲を鳴らしただけで終わった

それもそのはずだ戦艦長門はその体の全てに1mから厚いところで4mの装甲が張られている、その上に今はレベルの概念が存在する艦娘だ

レベル165の戦艦長門にその砲弾は余りにも矮小な存在だった

 

『残念だがレ級、ここが貴様の死地だ、自分が沈めた艦娘たちと安らかに寝ていな!』

 

長門の30を超える艤装が一斉に火を吹いた

 

次の瞬間

レ級がいた所には大きな穴が空いていた、

大量の海水を押しのけるほどの爆風

球磨もあと、2、3m近かったら危なかっただろう

 

『やったか...』

 

長門がレ級の轟沈を確認した後、元に戻る

 

「すごいクマ!どうやったクマ?」

「ああ、あれは球磨の超高速海上戦と同じさ」

「超高速海上戦?」

「あの長門言ってなかったのか...超高速海上戦ってのは球磨が出撃ボタンを経由しないでタイムロス無しで艤装付けたら速度とか色んなステータスが上がるだろ?

それに超高速海上戦って名前を付けたわけだ、艦娘会が」

「そうだったんクマね、でもそれになんの関係が?」

「ほら、球磨が最初に会った敵、船の形してたろ?

今回の作戦にもチラホラいたよな」

「そうクマね」

「あの時から球磨の超高速海上戦と同じように艦の形態の一つかと思ったんだが、

さっきレ級が超高速海上戦をした事であらかた確信がもてた、深海棲艦も艦娘も形態変化出来るとね」

「あとは他の艦娘を助けるって思いのまま実戦艦化した、これを実戦艦化戦闘って言ってる...」

「それは球磨もできるクマ?」

「出来る...と思うがオススメはしない...」

「これ...結構...体力がながもん...」

 

バシャ

 

.........

 

『全深海棲艦の撃退に成功

作戦を終了する、艦娘は各サーバーに帰港するように』

 

.........

 

「長門代表、今回の戦闘履歴です」

「ありがとう、山城

ふむ...轟沈7隻か戦闘なれしてないから仕方が無いか...

なあ山城この世界で轟沈するとどうなるのと思う?」

「普通に亡くなったり...復活したり...ですかね」

「そうね、でも球磨は言っていたこの世界は公式設定と二次設定が混ざりあってると、

もし公式が発言していなくても轟沈後深海棲艦に、なる...みたいな事が起きるのかも」

「...」

「何事にも向き合わなくちゃ、これは現実であってゲームでは決して無いのだから...」

 

......

 

ん、ここはどこだろう...

とてもあたたかい

何だか今までとっても寒いところにいたみたい

でも、今はどうでもいいか...

 

ふと目を開ける

真っ青な空が広がっている

 

そう云えば私は誰だろう?

何か思い出せそうな気がする

思い出せそうだが思い出せないのは大したことではないということだろう

 

...でも、一つ思い出したことがある

 

私は紀伊 戦艦紀伊だ

 




深海棲艦達が集まった理由はなんでしょうね?
とゆう訳でこの小説?は艦が変形します、苦手な方はバックしてってね^^

「クマー!この紅茶しょっぱいクマー」
「オー、シュガーをソルトと間違えたネー」
「お前はまだ出番じゃないながもん」


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8話 新たな力

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ん?ここは...?

目を覚まし見えたのは艦娘寮の天井、

 

(そう云えばレ級を撃破してからの記憶がない、実戦艦化戦闘は思ったより体力を、使うな...)

 

「球磨さん!長門さん起きたみたいですよ」

「やっと起きたクマか」

「ああ、電と球磨か」

「長門さん大丈夫ですか?もう2日も眠りっぱなしだったんですよ!」

「そんなに寝てたのか!?

実戦艦化戦闘...良かったがデメリットが大きすぎるな」

「言い忘れてたけど球磨の超高速海上戦も体力使うクマよ、まぁ、しっかり寝れば大丈夫な程度だクマ」

「そうなのか形態変化は一様に体力を使うのかな」

「長門さん、お腹空いているでしょうし料理取ってきますね」

「ああ、頼む」

 

ガチャ

 

「それから長門が寝てる間に艦娘会で今後の方針が決まったクマ

一つは『轟沈』したら少なくとも艦娘の姿では転生しないことを公表すること

もう一つは今後の戦闘を超高速海上戦主体にしていくこと、

先のレ級がアレじゃあ、少なくとも全艦娘に超高速海上戦の習得が必要だと思って球磨から提案しといたクマ」

「そうか、...榛名は戻って来なかったのか...」

「残念ながら確認した人はいないクマ」

「...全艦娘に超高速海上戦を習得させるのは可能なのか?

まだ球磨しか扱えて無いのだろう?」

「そこが難しくて...球磨が教えることになってるクマけど、

提案しておいてなんだんだけど

正直、気持ちと感覚の問題だから人から教わるのは無理じゃないかクマねぇ」

 

「まぁ、なるようになるクマ

深海棲艦も最近はチラホラ見かけるだけで、大軍作ったりはしてないクマ」

 

ガチャ

 

「長門さん!お食事持ってきましたよ!」ホカホカ

「ありがとう、さっきから腹がベコベコなんだながもん」

「食べ終わったら行きたいところがあるんだが付いてきて貰っていいクマ?」

「ん?、どこに行くんだ?」

「明石んとこクマ」

 

.........

 

ガチャ

 

「失礼するクマー」

 

ガサゴソ

 

「ん?球磨かやっと来たかー待ちくたびれたよー」

「鎮守府内にこんな工房があるとは思わなかったながもん」

「お、長門と電もいるねえ

じゃあ始めちゃいますか!」

「何を始めるのです?」

「まぁ見てなって

はい、球磨 これ頼まれてたやつ」

「お、ついに出来たクマか」

「それはなんだ?球磨の艤装に似てるな」

「これは紛れもなく球磨の艤装クマ、

ところどころ『改造』したクマけど」

「改造?ステータス画面から出来る装備の改修とは違うのか?」

「いいかい長門、ゲームで装備は『いじれない』だろ?

でもここはゲームのそれとは違うから、装備を『いじれる』んだよ...

って球磨に言われて出来たのがそれ、

まさか本当に出来るとは思ってなかったけどね」

「そうなのか、私を呼んだのは私の艤装も改造してくれるからか?」

「まぁ、それもあるんだけど第1の目的はそっちじゃない

電、ステータス画面を開いて近代化改修を選択してみてくれ」

「「!」」

「改二の表記があるはずだ

恐らく艦これ大規模アップデートの一つ『全ての艦娘の改二実装』の事だろう」

「でも、今すぐ改二にはなれないみたいです」

「公式フォーラムによると今回のアップデートで改二への改修方法が変わるみたいクマ、肝心の方法か公開されなかったけどクマね」

「まぁ、そういう事だ、装備はいつでもいじってやるから気軽に来いよ」

 

.........

 

周りには人はいなそうだ

 

ここは小高い丘、遠くに大きな建物と港が見える

 

遠いけどあそこまで行ってみよう

 

紀伊はそう決心し、歩き始めた

 




最近良くないぞ牛乳飲むと腹痛くなるんですけど何ででしょうね

「ちょっとこれにレーザー光線とか付けてくれながもん」
「無理」

敵の血潮で濡れた艤装。
地獄の部隊と艦娘の言う。
ブイン基地に、太平洋戦争の幻の船が蘇る。
帝国海軍、大本営に、
無敵と謳われた超大和計画。
情無用、命無用の超大和。
この艤装、朽ちてなお輝く。
最も高価な戦艦級。
次回「超大和型戦艦紀伊」。
球磨、死地に赴くは本能か


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9話 不定形の感覚

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「ふー、ここの敵はあんまり強くないクマね」

 

「この調子ならもう少し進めそうですね」

 

 

私達は今タウイタウイを遠征の下準備をしている、

 

「タウイタウイって本当に遠いですねぇ」

 

「そうクマねぇ、この調子じゃぁ6日くらいのかかりそうクマ」

 

「途中で海上野営するかもクマけど電は大丈夫クマ?」

 

「私は大丈夫ですよ、交代で見張って野営する感じですかね?」

 

「そうクマね、ちょっときつい旅になるだろうけどクマ」

 

「まぁ、今日はこの辺で帰るクマ」

 

......

 

ブイン基地 艦娘寮

 

「すっかり暗くなっちゃったクマね、入渠してすぐ寝るかクマ」

 

「それなら私はちょっとした用事があるので先に入っててください」

 

「そうクマか、じゃあ先に失礼するクマ」

 

 

ガチャ

 

(さて)

 

ガチャ

 

......

 

ブイン基地 軍港

 

(艤装装着!)

 

バチッ バチッ

 

(装着完了...)

 

「では、お願いします、長門さん」

 

「言っておくが私の超高速海上戦は不完全だぞ?それでも良いのか?」

 

「大丈夫です、超高速海上戦を覚えられなくとも少しでも球磨さんの力になりたいのです」

 

「そうか...一つ確認したいのだがいいか?」

 

「はい?」

 

「電、貴様自身もレベル150、艦娘としてはかなり強い方だろう?

通常の深海棲艦になら何も問題ないはずだ、どうしてそこまで力を求める?」

 

「...確かに戦う位なら余裕です、でも球磨さんといると力の差が目に見えて分かるんです...

仲間より圧倒的に弱い私が不甲斐なく思えてしまって...」

 

「そうか...まあ、わかった

ただ手加減は出来んぞ?」

 

「ええ、宜しくお願いします」

 

 

2人の間に突風が吹く

 

長門が一瞬で艤装を装着する

 

(長門さん...飛ばされた艦娘の中でもかなりの実力の持ち主...

いつもは変な語尾を使ってるけど、真剣になると威圧が...)

 

「ゆくぞ」バッ

 

(っ、速い...だけど球磨さん程の速さはない!)

 

 

長門のパンチを体を捻ってかわす

 

(やった!)

 

「甘い!」

 

2発目の攻撃が迫る

 

砲を発射した反動で何とか避ける

 

「ほう、伊達に球磨の相棒やってないな!」

 

「だが逃げてるだけでは勝てないぞ!」

 

(やっぱり、かわすのも2発で精一杯...)

 

「次が行くぞ!」

 

(あ、やばっ 当たる!)

 

ボンッ

 

「どうだ何か掴めたか?」

 

「いえ、何も...もう1戦いいですか?」

 

「ああ、気が済むだけ付き合ってやる」

 

 

............

 

「まだ、です...まだやります...」

 

「付き合ってやると言っだが、もうボロボロじゃないか感覚が掴めないなら休んで頭整理した方がいいんじゃないか?」

 

「...」

 

「無理し過ぎも良くない、今日はもう休め」

 

「長門さんは...」

 

「ん?」

 

「長門さんは、どうやって超高速海上戦を習得したんですか?」

 

「...うーん、そうだな

ただひたすらに演習をしてたらある時体の中から力がみなぎってきてな、その時にできるようになった」

 

「まあ、感覚自体あやふやなものだし私の経験は宛にしない方がいい、球磨ここに来て初戦で超高速海上戦を習得したのだからな」

 

「そうですか...」

 

「とりあえず休め、体壊したら球磨も心配するだろ」

 

「そうですね、付き合って頂きありがとうございました」

 

「やりたければ相手になってやるからいつでも来いよ」

 

「はい...」ぐぅ~

 

 

「ふふ、飯食いいくかながもん」

「はい...」カァ~ッ…

 




ボトムズ風の次回予告しましたが全くの嘘ですすみません

TRPGのシナリオ書くことになったので投稿ペース落ちるかもです

「ちょっと艤装装備させて欲しいくま」
「ああ、いいぞ」
「あっ、重っ」ガクン ドコーン
「一応装備出来るんだながもん」


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10話 鳳翔酒嗜

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カラカラ~

 

「鳳翔いるかー?」

 

「はーい、手前の席空いてますよ」

 

 

「あの、長門さんここは?」

 

「ん?居酒屋に来るのは初めてながもん?」

 

「リアルではありますけど、どうしてこの世界に?」

 

「うーんそうだな、

私たちが飛ばされてから3日目位に大勢の人が住める位の居住区が出現したんだ」

 

「そこで、ここの店主の鳳翔みたいな戦いたくない艦娘が

店を開いたり居住区を整備したりして暮らしてるんだ」

 

「へー、それにしても繁盛してますね」

 

「ここ、鳳翔酒嗜はブインで唯一の居酒屋だからな、リアルを懐かしんで来る人も沢山いるんだ、開店5日目とは思えない賑わいだながもん」

 

「ふふ、それはお褒めの言葉と受け取りますよ?」

 

「ああ鳳翔、適当な酒と...オレンジジュースか?」

 

「一応成人してるのです!」

 

「お、おうすまんなじゃあ酒と焼き鳥を頼む」

 

「はい、わかりました」

 

 

「そう云えば今までは艦娘寮でしか食べなかったので気づきませんでしたけど、

材料ってどうしてるんですかね」

 

「なんか基地の裏で妖精さんが作ってるとかなんとか」

 

「日本酒と焼き鳥です」コト

 

「ああ、ありがとう

ところで、ここの食材ってどう調達してんだ?」

 

「基地の裏で妖精さんが作ってるのを資源と交換してもらってるんですよ、

お酒とかの銘柄はないですけどね」

 

「へー、資材がお金の代わりなのか」

 

「長門さんはここの常連さんなんですか?」

 

「まあ、そうだな

ここの鳳翔はリアルからの知り合いでな、ちょくちょく話相手になってもらってるんだながもん」

 

............

 

「それでさぁ艦娘会の長門がさぁ...」

 

「ふふふ」

 

............

 

「リアルでは大人でも、

その体では大丈夫かわからないな」

 

「ウヘヘ、私は大酒豪なのです...」

 

 

............

 

「おーい電ー」ペチペチ

 

「うーん、むにゃむにゃ」

 

「ダメだなこりゃ」

 

「それじゃぁ鳳翔、付き合ってくれてありがとな」

 

「ふふ、いつでも来てくださいね」

 

「よいしょっと駆逐は軽いな」

 

カラカラ~

 

............

 

コンコン

 

「入るぞ」

 

ガチャ

 

「あれ、長門クマ

こんな時間にどうしたクマ?」

 

「いや、ちょっと届け物をながもん」

 

「ありゃ、電がボロボロだクマ

どうしたクマ?」

 

「私に演習を頼んできてな」

 

「どうしてクマ?」

 

「それは電の名誉に掛けて言えないながもん」

 

「ふーん、疲れで爆睡するほど演習したのかクマ」

 

「いや、それは飲み疲れてるだけだ」

 

「鳳翔の所に行ってたクマ?」

 

「知ってるのか、そうだ

物知りだなお前は」

 

「これでも軽巡の代表だからクマね」

 

「そう云えばそうだな...

私はそろそろ行くそれじゃあまた」

 

「電に付き合ってくれてありがとうクマ

長門も気おつけて帰るクマよ」

 

「ああ

今後、お前...球磨にしか出来ない仕事を頼むかもしれない、その時は頼む」

 

バタン

 

「...」

 

 

 

 

............

 

そろそろ付くな...

 

目覚めた時から感じていたふわふわした感覚はほとんど無くなっていた

 

お腹が空いたな

 

ん?いい匂いがする

どこか懐かしい匂いだ

 

カラカラ~

 

「いらっしゃいませ、

奥の席までどうぞ」

 

 

 

「...おまかせでお願いしたい」

 

「少々お待ちください」

 

......

 




この世界では資材がお金の代わりです
弾薬 鋼材 燃料が同じ価値でボーキが2倍ほどの価値です


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11話 サーバー対抗

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ここはブイン基地基地会議室

そこにはいつものメンバーが顔を合わせる

各艦種を代表する艦娘たちだ

 

戦艦 長門

重巡洋艦 愛宕

軽巡洋艦 球磨

駆逐艦 夕立

潜水艦 伊19

正規空母 加賀

軽空母 龍驤

重雷装巡洋艦 北上

補給艦 速水

水上機母艦 千歳

揚陸艦 あきつ丸

工作艦 明石

潜水母艦 龍鳳

練習巡洋艦 香取

 

 

「みんな揃ったか?揃ったな...

これより第4回艦娘会 方針会議を始める!

各々遠慮せずに意見を出し合うといい!」

 

「でもさぁ長門、もうブイン基地の方針はほとんど決まったんじゃない?

3回目で衣食住も深海棲艦のことも決まったでしょ?

新しい課題が出来るまでやらなくてもいいんじゃないかな」

「まぁ、そう焦るな明石

課題ならまだある」

 

「...外交だよね」

 

「うむ、昨日は外交のことを話してもらおうと思う

内部の事はだいたい決まったが外部の事は話してないだろ?」

「外交ね...確かにNPCで人は存在するし、他の国もあるかもしれないっぽいね」

「いや、外交は国ではなく、サーバー相手にやってもらう

他のサーバーでもここ、ブイン基地の様に自治団体が出現したそうだ、

最もあまり力は無いようだが、早い段階で進めておいて損は無いだろう」

「サーバーと外交クマ?

一つの国なのに妙なものクマね」

「その考えはすぐに捨てた方がいい、

実はもう既に他サーバーと問題が発生しているんだ」

「ショートランド泊地ね...」

「そうだ、先日合同作戦を行っただろう?

残念なことにそこで轟沈し行方不明になった艦娘も少なからずいるのだが

向こうの自治団体のトップが

『先の合同作戦でこちらは5人の艦娘が轟沈した!

そしてその艦娘はまだ戻ってこない!

誘ったのはそっちだろう?

何のリスクも確認せずこちらを誘ったそちらが責任を取るべきじゃないのか!』と意味不明なことを言ってきてな

大量の資源を要求されてる状況だ」

「うわ、なんて自分勝手な意見ネ、イク達にも被害は出てるのネ

そもそも合同作戦の提案時にイクが轟沈したらロストする可能性があると伝えたはずネ!」バァン

「まあまあ、落ち着いて...

ちなみに長門、その要求されてる資源はどれ位?」

「えーと、燃料が70万、弾薬が40万、鋼材が50万、ボーキサイトが80万だな」

「...長門、一応確認しとくけど1回の出撃でそんなに使うクマ?

いくら300近くの人数で行ったからってそんなに資源は使わないクマよね?」

「ああ、この10分の1も使わないな」

「うーん、ただ資源が欲しいだけでしょうかね」

「分からん

ただ現にこういう問題がおきているわけだから、各サーバーは別の国と考えて接した方がいいかもしれない」

「今日はそれについて話し合うぞ」

 

..................

 

「ああー、終わったクマぁ」

「お疲れさまなのです」

「電も待っててくれて悪かったクマね」

「いえいえ、大丈夫ですよ」

「そうだ!今日はクマが夕飯奢るクマ!」

「ええ、いいんですか?」

「遠慮すんなクマ、1ヶ月のよしみクマ!」

「へへ、ありがとうございます

しかしあの日からもう1ヶ月ですか」

 

あの日 艦これがアップデートして全てが変わり、全てが始まった日...

艦娘たちはいつからかそれを『大災害』と呼んだ、

思えば何もわからず、毎日考え事だらけだったあの頃と比べて、今の生活はだいぶ落ち着いている

衣食住は艦娘会が維持し

定期的に来る深海棲艦も戦闘なれした艦娘たちが迎撃して基地への被害はほぼ無い

 

「えへへ、じゃあどこで食べます?」

「あそこの居酒屋にしようと思ったクマけど、それでいいクマ?」

「はい!あそこ美味しいので大好きです!」

「そうかそうかそれはよかったクマ」

 

とりあえず居酒屋「鳳翔嗜酒」に向かう

途中、日が落ちてきた

水平線に沈む夕日はいつ見ても素晴らしいものだ

日本にいて、これ綺麗な夕日を見ることも無いだろう...

そんなことを考えていると居酒屋に着いたようだ

 

...

カラカラ~

...

 

「...何ですかこれ?」

 

店の中は荒れていた厨房は散らかり机は壊れ食べ物は散乱している

 

「鳳翔さんっ!」バッ

 

鳳翔の姿は無かった、

彼女は店をこんなにしてほっとく様な人ではない

嫌な予感がする...

 

「...クマか?」

「っ!」

「おいおい、そんなに驚かれたら私も傷ついてしまうながもん」

 

いつの間にか後ろに立っていたのは長門だった... 違う方の

 

「長門、お前なんか知ってるかクマ?」

...

「ああ、この事についてはクマにも話といた方がいいだろう」

 




人間が喧嘩や戦争をするのは
感情が起こす小さな勘違いからなのかも知れません

「おい、長門」
「なんだ?」
「なんだながもん?」


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12話 リアル派 ゲーム派

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「今サーバー同士でいざこざが起きてることは知っているだろう?

実は一個人規模の問題も起きているんだ

 

大災害の混乱が落ち着いていろんな考えをもつ人々が出てきた、例えばリアル派とゲーム派だ

 

リアル派というのはこの世界はあくまでリアルのものであり艦娘にもNPCにも人権があるとする派閥

 

ゲーム派というのはこの世界はゲームのもので現実じゃないのだから何でもやっていいという考えの派閥だ

 

だいたいの艦娘がリアル派だが、少なからずゲーム派もいてな

深海棲艦や艦娘見境なく攻撃し資源を略奪、自分たちの『ゲーム』を快適にする為に行動しているらしい

 

このサーバーはリアル派である艦娘会が仕切ってるが

他のサーバーではゲーム派が支配している所もあるという噂だ」

 

「つまるところ、この襲撃はゲーム派がしている事ということクマ?」

 

「ああ、大方そうだろう

ここは現実を思い出せる居酒屋と大人気だったからな、その売上に目を付けられたんだろう」

 

「酷いことするクマね...」

 

「いきなりこんな所に飛ばされたんだ、リアルだと認めたくないのも分かるが...

少々やりすぎだな」

 

「それでどうするクマ?

鳳翔もいないみたいクマ」

 

「正直今のところ打つ手はないな、誰がやったかも分からないしそれが個人か集団がも分からないしな」

 

「これだけ荒れてれば集団じゃないかクマ?」

 

「現実ならそうだろうが今は艦娘の姿だからな艤装を付ければこれくらい出来るだろう」

 

「うーん、わからんクマ」

 

「どこ探してもいなかったのです

鳳翔さんどこ行ったのでしょう...」

 

「...とりあえず艦娘会の長門にこの事を伝えて様子を見る、

現にこうして艦娘が襲われた、球磨も気を付けるんだながもん」

 

「ああ、わかったクマ」

 

「助かる、くれぐれもお願いする」

 

「長門、凄い怖い顔してるクマ

友人が襲われて怒るのも分かるけど、程々にするクマ」

 

「...心に止めておく」

 

 

カラカラ~

 

 

「長門さん行っちゃいましたね」

 

「こりゃ、厄介なことになりそうクマね」

 

 

.........

 

 

クソッ、私のせいだ!

私がしっかりしてれば鳳翔は巻き込まれなかったのに...

 

私が不甲斐なせいで関係ない鳳翔が...

 

クマは大丈夫だろうか、鳳翔が狙われたのは私と知り合いだったからだ、一応言っておいたが心配だ

 

「よぉ~、長門ちゃん、元気してた?」

 

「ッお前達は!」

 

「僕達からのサプライズ、喜んでくれたかな?」

 

「やはりお前らか!」

 

「そんなに怒らない下さい、ちょっとした報復ですから」

 

「報復?何を戯言を、そちらから仕掛けてきたのだろう?

だいたいキサマら3人で私に勝てるとでも?」

 

「いゃあ~流石にカンストして特殊戦闘も覚えた戦艦に駆逐3隻で戦う分けないでしょ~」

 

「ほう、そこまで知ってるのか

もしかして艦娘会にスパイでもいるのかな?」

 

「アハハ~、ご想像にお任せするよ

まぁ、スパイがいたとして

それを長門は艦娘会に伝えられないよ~?」

 

「どうゆう事だ?」

 

「ちょっと長門は今から私たちの所有物にする為に誘拐されるからね~」

 

「出来るものならやってみろ、

さっき自分で戦わないと言っていたがどうするつもりだ?

『私たちの基地に付いてきてください長門さんっ』とでも懇願するのか?」

 

「うーん、どうしようね

私たちの戦力は後1人しかいないけどなぁ~

...そうだ!そうしよう!

あれ連れてきて!」

 

 

「あれは、鳳翔?!」

 

「すみません長門さん捕まってしまいました...」

 

「おっと、そこ動いたらこの女の命はないと思え」

 

「...ッ」

 

「まぁ、安心しなよ

長門がちゃんと言うことを聞けばちゃんと命は守るって」

 

「...それは本当か?」

 

「ああ、約束する

だがそちらが破ればその時はその時だ」

 

「ああ...わかった」

 

「流石に友達人質にされたら手も足も出ないねぇ

ほほう、戦艦はいい胸してるじゃないか」グ二グ二

 

「...」

 

「じゃあ大人しくなったし目隠しして付いてきてもらおうか」

 

 

 

 

 

 




何か分からないことがあれば質問下さい

作者が好きなキャラは早く死ぬの法則は適応されないのでご安心を
もし適応されてたら球磨への愛が深すぎで1章で沈んでました。


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13話 資源不足の序

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長門と離れて小一時間

球磨は自室でくつろいでいた

 

「そろそろ資源が尽きてきたくまねぇ」

 

球磨はあのショートランド海戦から今の今まで出撃していなかった

艦娘会で忙しかったり

ブインまでの道の下見のために逆に資源を使ったり

そんなこんなで球磨の手元にはそれぞれ2千程の資源しか無かった

ここでは資源はお金の変わりだ、お金が亡くなったら生きていけない

深海棲艦を倒せば資源は落ちるが、如何せん時間が無い

 

「あ〜、どうすればいいクマァ~」

 

ガチャ

 

「球磨さん、ただいまです」

 

電が帰ってきた

手にたくさんの本を持っている

 

「おー、おかえりクマ

電はほんとに勉強が好きクマねぇ」

 

「...やっぱりPNで呼んでほしいのです」ムスッ

 

「ああ、すまんクマ 桜木

見た目が見た目だから呼びやすいんだクマ」

 

「ところで何で桜木はそんなに勉強するクマ?」

 

「言ってませんできたっけ?

私、リアルでは受験生なんですよ

行きたい大学があるんです」

 

「ふーん行きたい大学クマねぇ

なんとなく気づいてだけどやっぱり年下だったクマか」

 

「え?私は球磨さん年下だと思ってました

実際っていくつなのです?」

 

「今年で98歳の佐世保生まれクマ」

 

「...!?」

 

「どうしたクマ?」

 

「そんなにお年を召していたとは...」プルプル

 

「冗談だクマ」

 

「ええぇ...」

 

「ところで桜木、簡単に資源が稼げる方法とかないか?」

 

「突然ですね、そんな簡単に言われても...

...ありますね」

 

「え?今なんて」

 

「あります、簡単に早く資源が稼げる方法!」

 

「マジかクマ!どんな方法クマ!?」

 

「これを見てください!」バッ

 

「...レベル100以上限定、戦闘指導の講師募集?」

 

「そうです!実戦経験のある艦娘が低レベル故に実践が怖い艦娘たちの戦闘指導をするんです!

時給各800資源!」

 

「すっ、すごいクマ!

早速面接?しに行くクマ!」

 

「なのです!」

 

 

.........

 

 

「目的地はここクマね

なかなかいい建物クマ、これも出現したやつクマかね?」

 

「あのー?すみませーん、誰かいますかー?」

 

「はーい、ちょっと待っててくださーい」

 

「お待たせしました!本日はどのようなご要件で?」

 

「戦闘訓練の講師を募るポスターを見て来たクマ」

 

「ああ、そうですか!それじゃぁこちらへどうぞー」

 

...

 

「今は他の希望者の面接をしているのでしばらくお待ちください」

 

「ありがとうなのです!」

 

「しかし結構多いクマね」

 

自分たちの他に7人ほど並んでいる、全員面接を受けに来たようだ

 

「次の方~」

 

そう言えばどのように面接をするのだろうか

戦闘指導だし戦闘かな?

 

「次の方~」

 

随分と回転が早いな、新手のハンドスピナーか?

 

「次の方~」

 

本当に早い、多分ブースターとか積んでる

 

「次の方~」

 

どんどん呼ばれるなぁ

一体どんな面接をしているんだ

 

「次の方~」

 

パッと見で判断されたらやだなぁー

 

「次の方~」

 

前の人が呼ばれた

そろそろ準備するか

 

「次の方~」

 

さて

 

「宜しくお願いします」

 

「うむ、よろしく

早速だが面接の説明をする

これから私となんでもありのルールで戦ってもらう

そこで私に1発入れたら合格だ」

 

「なんて単純明快なルールクマ!助かるクマァ~」

 

「では、ゆくぞ!」

 

2人の間に風が流れる

面接艦娘が一瞬で艤装を装着し砲を放つ

球磨が体を捻り避ける

 

「ほう、今のを避けるのか...

なかなかやるな」

 

「そんなトロイ砲弾、超高速海上戦じゃ無くてもよけれるクマ」

 

球磨の周りに竜巻が起きる

球磨が一瞬で艤装を装着する

 

「きみも使えたのか、そりゃ避けられるはずだ」

 

「...まぁ、よい

結局私に触れなかったら同じこと」

 

「...悪いけど、話に付き合ってる暇はねぇクマ!」ボンッ

 

球磨が砲撃する

面接艦が避ける

 

「ほっほっほ、言う割にはノロマじゃないか」

 

爆風が晴れる

 

「やっぱりもう少し火薬詰めた方がよかったかクマね」

 

「!?、いつの間に目の前に!?」

 

「いやだから急いでるって言ってるクマ、きこえてないくま?」

 

面接艦に強烈な右ストレートが入る

 

面接艦は静かに倒れた

 

「これでいいクマ?」

 

「あっ、はい球磨さん合格です

奥の部屋へどうぞ」

 

...

 

「ここが奥の部屋かクマね?入るクマー」

 

ガチャ

 

「ああ、よく来た 球磨」

 

「ん?他の合格者はどこクマ?」

 

「何を言っている合格したのは君だけだ」

 

「なるほど、確かにあの人も強かったクマね」

 

「ところで球磨、折り入って話があるんだがいいか?」

 

「クマ」

 

「君は強い、私が期待していた奴らより全然な

 

そこでだ、君に講師は相応しくない

我が軍に入り、あの艦娘会を打倒しないか?」

 




マルフタマルマル丑三つ時からこんにちは
超高速海上戦で球磨勝てる人は今のところいません


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14話 資源不足の破

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「艦娘会を...打倒...?」

 

「あぁそうさ、君のような強い艦娘がいるととても助かる

どうか一つ協力してくれないか?報酬は弾むぞ?

資源が欲しくてこの面接に来たんだろ?君は資源が手に入るし、こっちは艦娘会を倒せる

WinWinだろ?」

 

「...ふむ、ちなみに具体的な数はどれ位クマ?」

 

「資源の量か?そうだな...活躍にもよるが各資源50万でどうだ?」

 

「思ったより多いな、艦娘会を潰すと言ってもどうするんだ?

あそこは巨大組織だし強力な艦娘も抱えてる」

 

「その為に先生や俺がいる

強い艦娘を仲間に引き込んだり、まだ弱い艦娘に戦闘を教えたりな」

 

「先生?」

 

「俺に超高速海上戦を教えてくれた先生だ、何でも超高速海上戦を初めに取得したらしいな

ああ、それにお前と同じ球磨だったな」

 

「その先生は今、ここにいるクマ?」

 

「いゃあ?これから協力してもらうように頼むんだ

一応艦娘会の艦娘だけどパイプ(メアド)はあるから大丈夫だ」

 

「ちなみにお前は、ボスなのか?」

 

「ああ、俺がこの組織のボスだ

だから約束はしっかり守るぞ?」

 

「...ふぅん、まぁ興味はあるクマ」

 

「なんだ?まだ迷ってるのか?大丈夫だバックには最強の艦娘が付いてる、安心しろ」

 

「とりあえず、この組織がどんなものか見たいクマ」

 

「そうだな、案内する

付いてこい」

 

 

.........

 

 

「この建物は俺達が保有するものだ

ここは訓練所、まだ弱い艦娘に稽古を付けている」

 

「弱いと言っても全員レベル50以上クマね」

 

 

「はいそこ、起きろ!寝ていいなんて言ってねぇぞ!」

 

地面に倒れた艦娘を教官と思われる艦娘が蹴りつけている

よく見ると周りに何人も倒れており、生きてはいるが目に生気が無かった

 

「ちょっとやりすぎじゃねークマ?」

 

「ああ、心配しなくてもいい、彼らは望んでここにやって来た奴らだ

たまに轟沈するが、志願兵はいくらでもいるからな」

 

「...ふぅん、その志願兵は、ゲームを遊びたくてここに来たのかクマ」

 

「まあ、そうゆう事だな

やっと来れたゲームの世界でルールに縛られるのが嫌なんだろう

それで沈んでもシャーない」

 

 

「起きろー!起きろー!

寝れるんじゃねぇ」

 

強烈な蹴りが艦娘の腹に突き刺さる

ビクビクと艦娘の体は跳ねる

その艦娘はそのまま動かなくなった

 

「ああやって対応出来ない艦娘は淘汰される、こうして艦娘会と戦える強い艦娘を『厳選』している

その方が『効率がいい』からな」

 

こいつ、ゲームを楽しんでいやがる、自分の軍を作り

艦娘会という敵を倒すためのゲームを

 

「次に行こうか、この建物は無駄に広いからな」

 

 

...

 

 

「ここは会議室だ、作戦が近くなったらここで会議をする予定だ」

 

「ちなみにその作戦はいつ頃決行するクマ?」

 

「うーん、早くて1ヶ月後だな、それまでには軍備は整うだろう」

 

 

...

 

 

「ここは工廠だ、この組織の装備は全てここでつくってる」

 

中を見るとたくさんの明石や夕張が働いている

いや、働かされているのか

みんなふらふらだ

 

「ここにいる艦娘はどこからきたクマ?」

 

「艦娘会の艦娘を連れてきた、

おかげでかなりのスピードで装備を生産できる」

 

「連れてきたって、拉致したって事かクマ?」

 

「おいおい、勘違いするなよ

俺は無いものを調達しただけだ」

 

「次に行くぞ」

 

 

...

 

 

「ここは牢屋だ、捕らえた敵の艦娘を一時的に閉じ込めている」

 

「閉じ込めてるだけクマ?」

 

「いや、情報を引き出したりする

拷問してな」

 

「拷問か、まるでゲームだクマ」

 

「ゲームさ、こんな世界は現実じゃない、痛みも何も本物じゃァない少しでも遊ばなきゃ勿体無いだろ?」

 

「情報を引き出し奴はもう用済みだが、一つの選択としてここの兵士になるものもいるな

あとは慰安艦になったりな」

 

「慰安艦?」

 

「まあ、慰安婦の事だ

現実では男の奴も多いだろうしな、性欲が発散できた方が士気が上がるだろう」

 

「...ここクマか」

 

クマは一つの扉の前に止まる、中からは艶めかし声と水音が聞こえる

 

「なんだ、興味あるのか?

もしかしてお前もリアルでは男の口か」

 

「組織に入ればここはいつでも使っていいぞ

とりあえず見てみるか」キキー

 

重い扉が開かれる、そこにはむせ返る程の独特な香りが漂っていた

中には激しく絡まった人たちがいた

 

「...ゴホッゴホッ」

 

「みんなお盛んだねぇ

どうだ交ざってくるか?」

 

「いや...いいクマ」

 

「まあまあ、最近部下が上玉を持ってきたから使ってこいって」

 

「...ふむ、少し見てみるクマ」

 

ここにいたらまずいな、ここの空気自体が合わない

とりあえず適当に話合わせてさっさと出よう

 

「こいつだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「.........長門...?」

 




昼に投稿しようと思ってたんですけどいつの間にかお昼を過ぎてました
どれ位までが15禁の範囲なのか分からぬえ


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15話 資源不足の急

注意・艦これの二次創作
・著しいキャラ崩壊()
・拙い文章
・妄想設定
・ご都合主義
・気まぐれ更新
・変な語尾
・轟沈←NEW

以上 すべて大丈夫でしたらご覧下さい


「.........長門...?」

 

「何だ知り合いなのか?

だったら良かったじゃないか、奇跡の再開だ」

 

「どうしてここに?」

 

「ああ、資源を稼ぐために居酒屋を襲撃したんだがこいつはそこの知り合いでな、店主の鳳翔をだしに脅したらスグに大人しくなってよ」

 

「...ふむ、興味が引いた

さっさと出よう」

 

「何だ、ならば仕方ない」

 

 

.........

 

 

「最後にここが司令部だ

私の部屋でもあるな

そこに腰を掛けておいてくれ、お茶を出そう」

 

「...ありがたいクマ」

 

「紅茶でよかったか?」

 

「大丈夫クマ」

 

 

 

「...そう言えばお前には先生がいるんだクマ?

協力して欲しいなら早い方がいいんじゃないクマ?

近頃艦娘会で大きな仕事をやるみたいクマ」

 

「ふむ、そうだな

今から電話を掛けてみるか」

 

プルルルル プルルルル プルルルル

 

プルルルル プルルルル プルルルル

 

「...え?」

 

「もしもし、球磨クマ」

 

「なんだぁ、先生だったんですか!それなら早くそう言ってくださいよ!」

 

「話はいいクマ」

 

「!じゃあ協力してくれるんですか!?」

 

「死ね、」

 

突風が吹く、球磨が艤装を装備する

 

「...悪党に力を与えてしまったクマの責任クマ、

 

天龍...いや、PN心、安心して逝け」

 

天龍のいた所が一瞬にして砕ける

 

「ちょっ、先生!?何やってんすか! 」

 

風が吹く、天龍が艤装を装着する

 

「言ったはずだ、戦場で止まったら死ぬぞ」

 

「っ!」

 

「この場合、動いても死ぬがな」

 

球磨水もない地面に魚雷を放つ

 

「この魚雷はお前だけ轟沈するように火薬を調整した魚雷クマ、」

 

「調整しただって!

一体いつ!?」

「今」

 

閃光を放ち魚雷が爆発する、猛烈な爆風が球磨たちを襲う

 

黒煙が晴れる...

 

そこには大破した球磨と艤装を全て破壊された天龍がいた

 

「エンジン間でも犠牲にして命を繋いだかクマ

スグに死ねば楽だったのにクマ」

 

「っ!何故、先生はいきなり俺を攻撃したんだ...?

痛っ、途中まで乗り気だったじゃないか」

 

「クマはゲーム派とかリアル派とか興味無いクマ

好きなようにやってくれクマ

ただ、クマも人間クマ仲間をモノ扱いされて怒ならない奴はいないクマ

天龍もゲームゲームという前にゲームにもマナーがあってことを知った方がいいクマよ?」

 

「...」

 

「...この世界は艦これとその二次創作の設定で作られてるクマ

深海棲艦化って知ってるクマ?

轟沈した艦娘は深海棲艦となり轟沈した深海棲艦は艦娘になるという説だクマ

ツ級にでもなって判例するんだクマね」

 

球磨が天龍の刀を振り下ろす

天龍の体は消えて無くなっていった

 

 

 

......

 

 

 

「球磨、今回はご苦労だった、近いうちに囚われている全員の救出、ゲーム派の残党捕縛をする

...ところで何でアジトを特定できたんだ?」

 

「...いやー長門、ちょっと資源がクマねぇ...」

 

「何だ資源が無かったのか、ならば早く言ってくれ

資源はやる、まあ今までの功績の分として扱うがいいか?」

 

「マジかクマ、こんなに近くに解決法があったクマなんて...」

 

 

 

.........

 

 

 

ここが艦娘会の本部...

 

ここに行けばこの世界のことが分かるって聞いたから

 

ここに来れば私の事が分かるって聞いたから

 

紀伊行きます!

 




次からは多分紀伊編です
やっとですね、もっと早く出す予定だったんですけど
この話書きたい欲に負けました


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16話 環境の色々

注意・艦これの二次創作
・著しいキャラ崩壊()
・拙い文章
・妄想設定
・ご都合主義
・気まぐれ更新
・変な語尾
・轟沈
・超気まぐれ更新←new

以上 すべて大丈夫でしたらご覧下さい



「はい、球磨は2ペアクマ」

 

「私も2ペアなのです」

 

この世界にも徐々に娯楽が増えてきた

リアルの世界では様々な娯楽が存在する、それを懐かしく思ったどこかの明石が作ったそうだ

このトランプもその一つで、それぞれのカードに各艦娘の絵が印刷されているという自信作らしい、ちなみに球磨はダイヤの9だ

なんて安直何だろうか

 

まあ、そんな明石の活躍により現実世界での生活に近づく居てきたと思う

 

それに食事のメニューも増えた、ここ艦娘寮では食堂で妖精さんや戦闘に参加したくない艦娘などが作っていたのだが食堂のレパートリーが少ないと言う意見により少しずつ増えてきている、今の人気料理は赤城が作る酢豚と龍田が作る竜田揚げが評判になっている。

艦娘になった人はその艦の得意料理が作れるようになるらしい

 

「電って得意料理とかあるクマ?」

 

「えっ、どうしたんですかいきなり まあ卵焼きとかスクランブルエッグとか出来ますけど」

 

「全部卵料理じゃないかクマ...」

 

「自炊はしてこなかったからですから」

 

そういえば艦娘会主催でなんか祭りをやるらしい

私達は結構、順調にこの環境に順応してると思う

あれ程の異常事態があったのにもう人々はまとまり始めている

まあ、あくまでブイン基地の話だから他のサーバーがどうかは知らないけども

 

コンコン

「球磨いるか?」

 

長門がやってきたようだ

あの後スグに救出されたので酷いこともされてなかったようだ

 

「空いてるクマー」

ガチャ

「お邪魔するながもん」

 

「今日はどうしたクマ?」

 

「艦娘会の長門から伝言があってな、それとこの前のことの礼をしようと」

 

「ああ、お礼なんて大丈夫クマー

個人的にムカついてやっただけクマ」

 

「お前聞いたぞ、囚われてた人を早く保護させるために自爆して制圧したって」

 

「あれくらい大丈夫クマ、ちゃんと火薬は調整してたクマ」

 

「まあ、礼をさせてくれ

私の慢心が原因で球磨を巻き込んでしまったからな」

 

(巻き込まれたと言うか...資源に釣られたというか...なのです)

 

「ふっはは~、大丈夫クマーレ級の時に助けてくれたお返しクマ、そんなに気にするなクマ」

 

「うーん?そうか?

それならいいんだが... 自分の命は大切にしろよ?

この世界じゃ沈んだ時どうなるか分からないからな」

 

「そうなんだクマよね~、ちょっとあの天龍にはやりすぎちゃったクマ

今でもそこら辺にいる違う天龍を見るたびに罪悪感が...」

 

「分からないこと悔やんでても仕方ないさ」

 

「そうだクマ、確かにあっちの長門から伝言があるクマ?」

 

「ああ、正体不明の艦娘が艦娘会に入りたいとやってきたらしい、そいつを交えて会議するから来れるやつはこいだそうだ」

 

「正体不明の艦娘クマ?」

 

「ああ、今回のアプデでは艦娘は追加されてないはずなんだがな

その艦娘は自分のことを紀伊と名乗ってるらしい

これからの予定がなければ参加してほしいんだが大丈夫か?」

 

「一応空いてるクマ、そうだクマね正体不明の艦娘も気になるクマ」

 

「それじゃぁこれから二時間後に集合してくれ」

 

 

 

 

 




どうも、餅草蛇です
これから2週間くらい投稿頻度落ちると思います


「バーチャルゲーム以外は殆ど開発されたクマね」
「オセロ久々にやると楽しいのです」
「...」シャー クルクル


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17話 会議にて

そろそろ注意もうざいですしなんか好きなこと書きます








私は鎮守府の会議室に向かっている

艦娘寮から鎮守府までは割と距離がある

バスでもあれば楽なのだが無いものをねだっても仕方が無いので歩く

そういえばどこかの明石が自転車を再現して作ったと噂が流れていたので1度みてみるか

 

「球磨さん!」

 

後ろから突然呼びかけられた

 

「ああ、紫雲か 久しぶりクマ」

 

「球磨さんも相変わらずの語尾で安心しましたよ」

 

振り向いた先には1人の艦娘、紫色のリボンで髪を止めた秋雲がいた

 

紫雲は艦これの掲示板で出会った艦これプレイヤーで同じサーバーだったため良く話す仲になった

大災害が起きてからはご無沙汰だったがやはり知り合いだと安心する

 

「これからどこに行くのです?」

 

「ちょっと艦娘会で招集されて今向かってるところクマ」

 

「そうなんすか?自分も行くところだったんですよ、

しかしやっぱり軽巡代表は大変ですなあ」

 

「何も仕事がないよりは安心するクマ」

 

「相変わらず仕事人間だねぇ

少しは休まないとダメだぞ」

 

「ところで紫雲は艦娘会に何の用事クマ?」

 

「我らが駆逐の代表さんが体壊してねぇ

代わりに参加しろって言われたから」

 

「ああ、あの顔色悪そうな夕立クマ

まあ、それなら一緒に行くクマ」

 

........

 

「さて、今日緊急で集まってもらったのはある問題が発生してな

聞いていると思うが新型艦(紀伊)の出現についてだ

その艦は今日ここに来ているがとりあえず紀伊をどうするか話し合って貰いたい」

 

「話し合うにしても具体的に何を話し合うクマ?」

 

「まあ、大まかに言えば

味方として迎え入れるか

とりあえず観察対象にするかとかだな

実装されてない艦娘が出現することは極めて異例な事なんだ

慎重すぎる方が丁度いいだろう」

「長門、一つ確認するけど

紀伊って大和型のあれかい?」

 

「紀伊と名のつく船は何種類かあるが、現時点ではその紀伊で間違えないだろう」

 

「私は仲間として迎えますかね

もしほんとに戦艦紀伊ならば戦力アップも、期待できるし

何より写真で見たけど可愛い子でしたよ」

 

「僕は一旦様子をみるかなあ

本人自体艦娘として目覚める前の記憶がないんでしょ?

とりあえず様子を見る方がいいと思うよ」

 

「あきつ丸も夕立の意見に賛成です」

 

(戦艦紀伊...確か超大和のアレだよな...

今回のアプデで追加された艦の可能性もあるか...)

 

「はいクマ、クマも夕立の意見に賛成クマ」

 

「そうか、速吸はどu

 

「ただ一つ提案があるクマ...

今は様子見で観察下に入れるが、いつかは味方として戦力になってもらいたいクマ

その為にも...クマが戦闘を教えるってのはどうクマ?」




暫くぶりです餅(草)蛇です
だいぶ遅くなってしまいました
???「本当に申し訳ない」

さて久しぶりの更新と言うわけですが日1更新を辞めるとなかなかどうして書く速度が落ちて落ちて
もうなんじゃこりゃ


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18話 艦娘のいろいろ

艦これの世界にあの超人気道具が!!




 

 

「まあ、私はそれで構わないが皆はどうだろうか?」

 

「監視兼訓練と言うのなら僕も賛成です」

 

「特に意見がある人はいるか?」

 

 

「特に無いようなので戦艦紀伊の対処は球磨に任せることにする、それでは終了...

解散!」

 

 

......

 

 

会議が終わり、迎えに来た電と徒歩で寮に帰る

ついでに明石の所に寄ってみることになった

 

今日の会議のことを電に話しながら歩みを進める

 

「それで紀伊さんの指導はいつから始まるんですか?」

 

「まあ、来週あたりから始めようと思ってるクマー

今週は前より規模の大きい襲撃が起こるらしいクマ」

 

「あの、作戦からちょくちょく襲撃はありますが大規模なのは久しぶりですね」

 

「そうそう、この前の作戦はM1作戦って名前になったクマ

名前あった方がわかりやすいクマね」

 

「そろそろ明石さんの所に着きますね」

 

......

 

「クマー」

 

「おう、球磨か今日はどうした?艤装の調整か?」

 

「チャリが欲しいクマ!」

 

「あー、チャリかー」

 

「開発出来たんじゃないクマ?」

 

「出来っちゃあ出来たんだけど、どうにも設計に不備があったみたいで戦艦級の力がないと漕げないんだ」

 

「!?クマでも無理クマ!?」

 

「改二になれば行けんじゃねーの?

一部界隈では柔らかい戦艦ともっぱら評判じゃないか」

 

「改二になるための方法を早く見つけてくれクマ...」

 

「そうそう、球磨と電に渡したいものがあるんだ」

 

「ん?何クマ?」

「何でしょうね?」

 

「ホイ、これを付けてみてくれ」

 

「緑の髪留めに」

「青色のスカーフかクマ」

 

「この世界は同じ艦娘が何人もいるだろ?

慣れれば何となく分かるが

慣れないうちは判別に苦労するから一応な

他のとは違う特徴があればすぐ分かる」

 

「特に電なんかは何100人といるんだから分からん

普段からその翠石の髪留めをつけてもらった方がこっちとしてもありがたい」

 

「まあ、丁度イメチェンしたかった頃だしありがたくもらうクマ」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

「おう、こっちこそすまんな

今度はちゃんとしたチャリ作っとくわ」

 

.........

 

明石の工廠を出発し寮にもどる

 

「寮も遠いし鳳翔の店の近く辺りに引っ越したいクマね」

 

「そうですね、個人の資源も溜まってきましたし

出来なくも無いですね」

 

「まあ、それはおいおいやるとして

電は早速貰った髪留めつけてるクマね、似合ってるクマ」

 

「えへへ、ありがとうございます

球磨さんのスカーフも似合ってますよ」

 

「そうかクマ?ありがとうクマ」

 

「そろそろ消灯の時間ですし布団敷いて寝ましょ、寝ましょ」




手違いで投稿できていなかったので今の時間に失礼します

いいですよね朝チュン展開、別に百合が好きなわけじゃないんですけど艦娘同士でその展開に発展するとときめいてしまいます

さて、上みたいな戯れ言は置いておいてここでは今まで登場した人物とちょっとした説明をして行きたいと思います

主人公、球磨
PNも球磨でリアルの性別は触れておりません、戦闘ではかなりのセンスの持ち主であり作中での戦闘の主体である超高速海上戦を初めて成功させました

球磨の相方であり友達、艦娘としてはLv150とかなり高いが超高速海上戦を取得していないため球磨や長門より戦闘面は劣ります、リアルでは受験生であり大災害後も勉強を欠かしていないです
長門(ながもん)
~もん、~だながもん などと特徴的な語尾を使う長門、艦娘側としては現在唯一 戦艦化戦闘が出来る、超高速海上戦も取得しているため実力はトップクラス、球磨や電とも仲が良く良くつるんでます
また真剣になると語尾が無くなることから天然では無さそうですね
明石
個人の工廠を構える工作艦、球磨や電、長門の艤装の整備や開発をしている他、リアルの世界にあった道具を開発しています
口調は無愛想だが細かいところで気が利く姉御肌です
秋雲(紫リボン)
紫のリボンを付けている秋雲、PNは紫雲 まんまですね
球磨とはネットの掲示板で出会い、幾らか交流がありました
オフ会もやったとか何とか
長門(艦娘会戦艦代表)
あの長門とは違う長門、こっちは原作基準の口調をしているので見分けるのは簡単です、戦闘面での強さは分かりませんが先のM1作戦では指揮をとり艦娘側を勝利に導きました、作中ではあまり触れられておりませんが責任感が強く優しい性格なのでM1作戦で犠牲者を出したことを戦争だからと割り切れていないようです
山城
あまり出ていませんが長門代表の相方
鳳翔
居酒屋を経営する軽空母、長門(ながもん)とはリアルからの中でありいい話し相手です、基本的に戦闘に参加しない非戦闘員です
天龍
反艦娘会を立ち上げていた艦娘です、超高速海上戦を取得していて球磨の弟子に当たりますが、球磨によって轟沈しました ツ級になって元気にやってるんじゃないでしょうか?
レ級
深海棲艦側の人物、M1作戦で球磨に敗れ轟沈しますが...
紀伊
M1作戦後に出現した謎の艦娘、大和の姉妹艦にあたるかはまだ不明です
本人曰く艦娘になる前の記憶が無いらしく球磨が保護兼監視兼訓練することになりました


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19話 朝焼時の騒乱

ゴンゴンゴンゴンッ

 

早朝、高橋名人を彷彿とさせる超連打のノックにより目が覚めた

「誰だクマァ~ 球磨の睡眠を妨害して心地よい夢の世界から厳しい現実に強制送還した輩は~」

 

「長門だ、入るぞ」

ガチャ

 

「どうしたクマ?こんな早朝に」

 

時計を見ると午前4時半、朝マックもやってない時間になんの用だろうか

 

「いやぁ、朝早くすまんな球磨、至急連絡しなければならない事が起きたんだながもん」

 

「どうしたクマ?また誰かさらわれたクマ?」

 

「もしさらわれてても今度は1人で助けに行くさ」

 

「...実は先日からブイン基地南西に待機していた深海棲艦の大艦隊が動き始めた、真っ直ぐこちらに進行している」

 

「大艦隊は久しぶりクマね

しかもこんなに早い時間に深海棲艦たちも苦労してるクマねぇ」

 

「だが規模は前回の比にならない、戦闘できる艦娘を総動員しなくても問題なく迎撃出来るだろう」

 

「じゃあパパっと殲滅するクマ

ほら電~、起きるクマ~」ドゴッ

 

「おぅっ!?」

 

「気が早いぞ球磨、実は問題があってだな...

その艦隊のトップが我々と対話したいと申し出てな

艦娘会の各艦種の代表を全員招集して対応することになったんだながもん

6時に基地会議室にあつまって欲しいとの事だ、朝早くすまないがよろしく頼む」

 

「ふーん、わかったクマ」

 

 

.........

 

ブイン基地軍港

 

「...あれ何だにゃ?」

 

「どうした多摩姉ぇ、なにか見えるのか?」

 

「うにゃ、結構な数の何かがこっちに向かってるにゃ」

 

「うーん?良く見えないが多分遠征から帰港した艦隊じゃないか?」

 

「いや、あれは...深海棲艦?」

 

「じゃあ司令官に連絡して迎撃するか」

 

「いや、その必要はない」

 

「長門司令?おはようございますにゃ

どうしたにゃ?その必要はないって」

 

「多摩、木曾、警備ご苦労

いや何 あいつらのトップを迎え入れるんだ

だから迎撃しなくていい」

 

「どういう事だ?」

 

「向こうが相互不可攻での対話を持ち掛けてきた、こちらも出来るだけ血で海を染めたくないからな

それに答えた」

 

「今から向こうのトップとその護衛だけでここに上陸する」

 

「でも結構危険じゃないかにゃ?

罠だったらどうするにゃ?」

 

「罠だとしても問題ない

私達の周りには相当の手練がいるし、待機している深海棲艦の大軍も既に小型艦と潜水艦での包囲が完了してる

むしろトップを生け捕りに出来ればこの世界のことを聞けるかもしれないから有難いんだ」

 

「そうか、それなら大丈夫だ」

 

「多摩たちがする事はあるかにゃあ?」

 

「ん?...そうだなぁ特にする事は無いな」

 

「またまたそんなこと言っちゃってぇ、足りないんでしょ?艦隊の数」

 

「よく分かったな、どうしてだ?」

 

「にゃ、長門司令とは長い付き合いだからにゃ

でどうして嘘をついたにゃ?

中の人同じ同士、嘘は無しにしようにゃ!」

 

「...最前線は危険だ、そんな所に友人のお前達を送りたく無かったんだ」

 

「...司令失格だな、自分でも自分に呆れてくるよ

だが、友人を失いたくないんだ」

 

「ふふふ」

「ぷぷぷ」

 

「にゃー、まさか長門にそんな所があったなんてにゃ~」

 

「そんな事を言うとまた山城に怒られるぞ~『もう少し司令官としての自覚を持ってくださいっ!』ってな」

 

「ふふ、そうだな少し考えすぎかもしれないな」

 

「さて、そろそろお出ましだ」

 

 

.........

 

 

「あ~

あれ持ってこれ持って、艤装は大丈夫かクマ!」

 

「忙しそうですね、球磨さん」

 

「いきなり呼び出しなんて辛いクマ~、深海棲艦たちもそこら辺考えて欲しいクマ~」

 

「いや、それが狙いなんじゃないですか?」

 

「まあ、何でもいいクマ

行ってくるクマー!」

 

「いってらっしゃーい」




遂に他の球磨型の登場です
この2人はどんな活躍をするのか乞うご期待です

ちなみにこの2人 多摩は黒制服で木曽は左目に眼帯をしています


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20話 泊地水鬼党代表

前回のあらすじ的なsomething

・なんか深海棲艦がカモメ飛ばしてきた

・球磨たたき起こされおこ

・多摩木曽登場により残り北上大井のみ



10月30日

____マルロクサンマル____

 

 

「遠路はるばるご苦労、私はブイン基地統率艦娘会会長兼軍事司令官の長門だ」

 

「随分と長い肩書きですね、私は深海棲艦改革派ヴァイス党代表泊地水鬼個体名ヴィスタ

本日はブインの代表と話がしたく参りました」

 

「そうか、ではブイン基地の沖合に停泊している船をどけて貰えないだろうか?あれがあると私も気が気じゃないんでな」

 

「...わかったわ、ヲ級」

 

「ヲ」

 

「全艦隊をこの海域から離脱させて」

 

「ヲ...」

 

「これでいいかしら?」

 

「ああ、問題ない」

 

「そう、良かったわ

私の艦隊が停泊してる所を見つけたのは誰か偵察が得意な子でもいたのかしら?」

 

「戦う意思はないのだろう?だったら何故そんな事を聞く」

 

「うふふ、冗談よ」

 

「こっちだ、私が会議室まで案内する」

 

「護衛も連れて行って大丈夫かしら?」

 

「あくまで護衛だろ、断る道理はない」

 

 

____________

 

 

10月30日

____マルロクマルマル____

 

「朝早く集まってもらってすまない

今回集まってもらったのは、深海棲艦からの対話要請に関しての事だ

私としてはこれを受け入れ対話すべきと考えている、これに異論のあるものはいるか?」

 

「それにはちょっと反対っぽいっ

罠の可能性もあるし流石に危険っぽい」

 

「しかし夕立よ、やすやす要求を突っぱねて攻めてこられても困るじゃろ

それに有益な情報が手に入るかもしれん簡単に見逃せるか?」

 

「長門司令、一つ提案があるのですが」

 

「なんだ?、加賀」

 

 

 

____________

 

 

____マルロクサンマル____

 

 

「ここだ」

 

「あら、可愛い子たちね

あなたの護衛?」

 

泊地水鬼が球磨とある戦艦を見つめる

 

「まあ、そんなところだ」

 

(なあ、金剛?球磨たちはまだ動かなくていいんだクマ?)ヒソヒソ

 

(私達の任務はあくまで護衛デース、有事がおこらない限り大丈夫デース)ヒソヒソ

 

サングラスに黒スーツの球磨と金剛が耳打ちで会話をしている

 

(とゆーかこの格好をする意味はあったのデスか!?)

 

(オー 金剛サンそれはジャパニーズSAMURAIの最新トレンドデース

動く事に特化したHAKAMA はまさにYAMATOソウルの具現デース)

 

(それ軽く金剛ファンをdisってないデスか!?)

 

(そろそろ始まるから静かにするクマ)

 

(くそ、後で(自主規制)す)

 

「早速だが、お前らの要求を聞こうか」

 

「はい、実は今回の対面で話したいことはいくつかあるのですがまず一つ

我が党との不可侵を結んで欲しいんです」

 

「...それは我々との戦争を辞めたいと?

知っての通り我々艦娘と貴様ら深海棲艦は戦争状態にある、ブイン基地だけで艦娘全体を統率するのは不可能だ」

 

「違います、我が党...つまり私達の組織とです」

 

「それはどうゆうことだ?」

 

「実は深海棲艦の中にも派閥がありまして、多きく分けて2つあるんですけど

一つは何らかの目的でこれまで通り戦争を続ける保守派

もう一つがこれまでの体制を変え新たな世界秩序を目指してゆく改革派です

私は多数存在する改革派の一つの党の頭でして」

 

(深海棲艦が内部分裂?そんなの聞いたことないな、デマか?)

 

「つまり深海棲艦全体では無く貴様らの党とだけの不可侵とゆうことか」

 

「まあ、平たく言うとそうですね」

 

「...直ぐには答えは出せんが考えておく

二つめは何だ?」

 

「はい、2つ目の要求何ですけどね

そちらにいるレ級... ああ、いまは戦艦紀伊って名前に生まれ変わりましたっけ

それを渡してくれませんかね?」

 

 




遂に登場しましたね、金剛です
私は金剛の提督に一途なところが好きです

あと、自分の勝手なイメージでいじられキャラ何ですけどどうでしょうかね?


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21話 輪廻

「まて、紀伊がレ級だと?」

 

「『艦の魂は暗き世界と現世を輪廻する』

私達がとある海底遺跡から発見した文章です

恐らく暗き世界が海底もとい深海、現世が明るい地上のことでしょうね

にわかには信じられないですが私達深海棲艦は沈んだら艦娘になる、と言う事らしいですね、その逆もしかりで艦娘から深海棲艦にもあり得ると」

 

深海棲艦化の事か?とりあえず様子見か

 

「...そんな事あり得る分けないだろ

沈んだら死ぬ、それだけだ」

 

「それを明確に証言しているのが戦艦紀伊の存在なのですのよ

彼女は元々深海棲艦で史上初の超高速海上戦を運用できる艦でしたわ

彼女の体には旗艦識別用のチップが埋め込んでありまして

そのチップは対象の位置、状態をリアルタイムで観察できる便利な品物なのですが、ある日突然反応が消失、轟沈と判断されました」

 

「...M1作戦か

確かあの時はレ級と球磨が交戦し球磨は生還、レ級は実戦艦化した長門によって轟沈した

まさかその時のレ級か?」

 

「ご名答、まさにその通りですわ

我々は轟沈したレ級を探している内にレ級の反応が復活し」

 

「その反応の位置が紀伊と言う訳か」

 

「大方その通りですね」

 

「だが、そう簡単に『艦娘』を引き渡せないな

その話が真実だとは限らないし何より今はここの住民だ、事実上敵対しているお前達には渡せない」

 

「そうですか、では強行手段に出ると言ったら?」

 

「ふむ、戦争をするのか

それも悪くない提案だが辞めておけ、いくら鬼と言っても私と球磨、金剛の3人を相手にするとただでは済まないぞ」

 

「ふふ、そうですね

特にそこの球磨さん、あなた強いですねぇ?もしかしてレ級と打ち合った球磨ってあなたの事かしら?」

 

「...レ級と戦った?知らんクマ」

 

「ふふふ」

 

「要求はそれだけか?」

 

「そうですね、今日はここまでにしておきますわ」

 

 

____________

 

 

「加賀の言ってた例のアレ、使用されずに良かったクマねぇ」

 

「そうですね結局紀伊さんはどうなるんですか?」

 

「とりあえず球磨がやる予定だった紀伊の戦闘訓練はお流れになったクマ

これからどうなるかとかはまた決まってないクマ」

 

「そうなんですか」

 

「いやー球磨さんお疲れ様デース

話しかけられた時はヒヤヒヤしたネー」

 

「ああ、金剛お疲れ様クマ

どうしたクマ?今日はもう解散クマ」

 

「球磨とはこれからも一緒に仕事すると思うのデース

仲良くしようヨー」

 

「つまり?」

 

「3人でご飯に行くデース

美味しい店を知ってるから行くのデース」

 

「まあ、いいクマよ

ちょうどお腹がなる時間クマ」

 

時計は午後1時を指していた

 

 

 




ちょっと少なめの投稿

ニンニク注射ならぬ紅茶注射をしている金剛の参戦
ブインの戦いはどうなるのか

次回は番外編21,1話を投稿します


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22話 ブインのハナ

前回 、次回は21.1話を出すと言ったな
「あれは嘘だ」 すいません嘘ですごめんなさい
実は執筆中のデータ消えたんで投稿できなかったっす
ごめんやで


「フフフ...長門さんたちも甘いですねぇ、まあ私は仕事がしやすくて良かったですけど

トップが出ていっただけで対等な交渉だと思うなんて...この『世界』じゃやっていけませんよ?」

 

「タ級たちもよく短時間で紀伊を見つけたわね...紀伊を手に入れた今、全てが上手くいくわ...」

 

「ヴィスタ様、ブイン基地占領作戦ノ準備ガ整イマシタ」

 

「分かったわ、ヲ級...あなたはここで待機してなさい」

 

「ヲッ!」

 

「さあ!艦娘と私たちの生存競争の開幕よっ!」

 

____

 

「お腹すいたくまぁ~」

 

「もうすぐ着くネー!ほら見えてきたヨー」

 

「ここって...鳳翔酒嗜なのです?」

 

「あれー?電ちゃん知ってるのデースか?」

 

「知ってますけど...」

 

「電は金剛がイギリス料理以外を食べることにびっくりしてるクマー」

 

「確かにキャラを立たせるためにはイギリス料理がいいんデスけど...」

 

「キャラとか言うなクマー」

 

「ここイギリス料理店ないんデース」

 

ガラガラ~

 

「お邪魔するクマ~」

 

「あら、球磨さんたちに金剛さん、いらっしゃい~

お席確認しますねぇ」

 

ドッッッーーン!! ドッッッーーン!!

 

「ん?今の音は何デースか?」

 

「艦砲に聞こえたのです」

 

「街の方が騒がしいクマ」

 

ザザッ

 

『球磨か!?聞こえるか?司令の長門だ』

 

『今、ブイン基地は攻撃を受けている 恐らくあの泊地水鬼の仕業だろう』

 

『私たちも応戦し海岸部で食い止めてはいるが幾分か数が多い』

 

『こちらが1であっちが30と言ったところか、食い止められているのも時間の問題だ』

 

『球磨は速吸や明石と協力して非戦闘員を西に避難させてくれ、できるだけ遠くにな』

 

『ショートランドからの応援は望めない、通信ができなかった 恐らくもうあそこは壊滅しているだろう』

 

『そして、もし明日 ここブイン基地が残っていたら私の後任はお前に任せる

頼んだぞ』

 

ザザッ

 

「チッィ、嫌な予感はしてたクマ!

金剛!電!行くクマ!」

 

「おお、深海棲艦は食事の時間も与えてくれないのデース」

 

「ほっ、鳳翔さん!付いてきてくださいっ!」

 

________

 

......

 

「山城、他の艦隊と通信は出来るか?」

 

「いえ...私たち以外との通信は不可能、レーダーにも見方の反応はありません...

全て...ロストしました...」

 

「...そうか、4時間か...これだけの戦力差でよく頑張った方じゃないか」

 

「司令、球磨さんから 文字データを受信しました『全住民の避難に成功、現在 ショートランド泊地の避難民と合流してラバウルの海を渡航中なり』とのことです」

 

「そうか、全ての住民を避難か、勲章ものだな」

 

「山城、巻き込んで済まなかったな」

 

「何を言っているのですか、私はただ...逃げる勇気がなかっただけです」

 

「そうか...ありがとう」

 




そのハナは『希望の花』かはたまた『戦火』か


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大航海編
23話 大海に浮かぶ少女愛好者 上


晴れて住民の避難に成功した球磨一行
だがブイン基地は強大な深海棲艦の前に敗北した
ブイン基地の戦闘員は全滅したかのように思われたが...


「うーん? ...ここは?」

 

気だるそうに身を起こした木曾の目に暖かい光が射し込む

 

「やっと起きたかにゃ、きそーはお寝坊さんだにゃ」

 

木曽の隣に腰を下ろしていた多摩が木曾の顔をのぞき込む

 

「...どうしてだ?俺たちは深海棲艦の奴らに奇襲されてブイン基地ごと壊滅されたはず...あっ、そうだ!非戦闘員...一般人の避難はどうなった!?」

 

「まあ、順を追って説明するから落ち着くにゃ

まず、避難の件は分からないけど

長門からの通信もないから、ただ長門が住民の避難を頼んだのは、『球磨』らしいにゃ」

 

「球磨ってことはこの体での姉か」

 

「にゃ、どんな人なのかは分からないけど

長門が信頼して頼んだ艦娘だにゃ、きっと成功してるにゃ」

 

「そうだな、それでなんで俺たちは轟沈していないんだ?確かに負けた記憶はあるんだが」

 

「たまが轟沈してないのは『応急修理要員』を装備してたからにゃー

きそーにはこっそり装備させたにゃー」

 

「あっ、砲が1個なかったと思ったらそういうことか...」

 

「全然、気づかないから面白かったにゃ、

ふぅ...」

 

 

多摩が腰を上げ荒廃したブイン基地をながめる

それに続き木曾も立ち上がる

 

 

「ブイン基地、壊れちゃったけどこれからどうするんだ?」

 

「うーん、そうだにゃー

ここで二人で暮らすかにゃ? きそーとなら大歓迎だにゃー」

 

「そうだ『球磨』に会いに行くか!」

 

「おっと、木曾ちゃん以外にもスルー だにゃ」

 

「どんな奴か見てみたいし1回戦ってみたいしな

いいだろ?多摩ねぇ!」

 

「...しょうがないにゃあ、いいよ!」

 

 

____________

 

 

「ふむ、イ級を追っていたらこんな所まで来てしまったながもん」

 

イ級を指でつまみながら長門はひとりソロモン海に浮かんでいた

 

「こんな、なりでも駆逐艦なんだよなぁ

あぁ、せっかく艦娘に慣れたのに

どうせなら駆逐艦が良かったながもん

事前告知してくれれば秘書官を山風にしておいたのに...」

 

長門は虚空を見上げ呟いた

 

「まあ、長門もすきだからいいけど

あっ、海防艦もあるのか...」

 

「さて、どうしたものか...

長門司令からの通信も途絶えたし、ブイン基地は壊滅したのかなぁ」

 

長門は集中し周りに船が無いか索敵する

 

「うーむ?特に居ないなぁ 球磨に通信は...

出来ないか」

 

「ところで避難は上手くいったかなぁ

とりあえず、球磨のところに行くかぁ」

 

「だがしかし、忘れては行けないぞ海は広くて大きいが

危険が危ないんだ」

 

大海を見直し深呼吸しやる気を入れる

 

「...よし!」

 

「北ってどっちながもん?」

 




お久しぶりです、毎回お久しぶりですね
本当に申し訳ないです

物語はひとつの大きな区切りを迎えたのでここで主要登場人物と今の行動を補足説明します

球磨
青色のスカーフを付けた本作の主人公です、いまはブイン基地への深海棲艦の奇襲から非戦闘員を避難させ別の鎮守府に向かってます

金剛
紅茶が大好きなルーゴエセイギリス人、今は球磨と共に行動しています


現実世界では学生、球磨が最初に出会った艦娘でそれなりのレベルの戦闘ができます、常に球磨と共に行動しています

秋雲
別名紫雲、紫色のリボンで髪を結んだ秋雲、艦娘会のメンバーで駆逐艦代表の夕立の補佐、球磨とはリアルからの付き合いで仲が良い、現在は避難中

長門(司令官)
艦娘会のリーダー的存在で部下からの信頼も厚い、サービス開始当初から艦これをプレイしているベテラン、現在は行方不明

長門(ながもん)
もう1人の長門、土壇場で深海棲艦の実艦戦闘を模倣しレ級を撃破 球磨と並ぶ戦闘力を持つ戦艦、現在は大海で迷子

多摩
長門(司令官)とリアルで交流がある艦娘、多摩一筋3年間
本人曰く「自分が多摩になったことで多摩×多摩ができる」だそう
現在は球磨と合流するために航海している

木曽
多摩と共に行動する艦娘、レベルは152で雷巡に改修をしている
やはり球磨型、戦闘力はずば抜けて高い
現在は球磨と合流するために航海している


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24話 大海に浮かぶ少女愛好者 中

長門は北に向かって航行する

しかし、移動するだけでも燃料は減るし

戦闘をすれば弾薬は減る

なので時折手頃な島や岩場を見つけて補給しなければならない

不思議なことに陸地にいれば帰投したことになるらしく、集中すれば補給画面が出る

画面から物資や資源の具現化が出来る

普段鎮守府などでしかできないことが可能となっている

 

「もしかしたら、ゲームだった頃に当たり前に出来なかったことが容易に出来るのかもしれないな」

 

長門はふと球磨を思い浮かべる

 

「できないはずの改二実装とかな」

 

まあ、それは自ずと分かることだろうなどと考えつつ長門は再度、静海に足を浮かべる

 

長門はこれでも中堅提督だった、なので資源はそれなりにある

だが

 

「この海がどれだけ続いてどこに繋がっているのか分からない恐怖感はゲームでは到底味わえなかったなながもん」

 

まさか1人の海がこんなにも暗く寂しいとは思いもよらなかった

おちょけた語尾で空の元気をだす長門の前に

 

水面から1匹のイ級が顔を出す

 

「...深海棲艦との和平か」

 

長門はイ級に歩み寄る

 

「なあ、私たち仲良くしないか? お前となら出来そうな気がするんだ!」

 

『キュッ!!』

 

イ級が長門に向かって発砲する

 

長門はそれを反射神経で避けつつ砲撃を与える

 

『ギュッ!!』

 

イ級が海の底、果ての見えない深淵に沈む

 

「だよな...艦娘と深海棲艦は敵同士、仲良くなんて出来るわけが無いか」

 

もうじき夜がくる、沈みかけのお天道様が水面でキラキラとその光を乱反射されている

 

「まださっきの岩場に近い、今日はそこで休むか」

 

長門は岩場の影にもたれかけ、残っていた菱餅をかじり床についた

 

________

 

 

案外この、深海棲艦によって支配された海でも魚は釣れるもんだ

長門は移動しながら手作りの釣り糸を垂らしている

 

今日も北に航行中

 

実は秋イベの秋刀魚や菱餅は残っていて食料には困ってないが

なんて事無い、ただの気晴らしだ

 

今日はなんだかいつもより海が騒がしい、少し波が高く風もざわついている

 

「おっ、またかかったながもん」

 

長門お手製の釣り糸だか結構かかるもんだ、これで3匹目である

 

「ん?これは大物の予感がするな」

 

腕にずっしりとした重みを感じながら釣り糸を引いていく

長門型戦艦の推進馬力はおよそ8万2000馬力である

8万2000馬力をすべて腕に寄せる

 

長門が全力で釣り糸を引っ張っていると遂にその姿が見えてきた

ここぞとばかりに糸を引く

 

遂につり上がった『それ』は、長く綺麗な黒髪をなびかせながら空を舞う

 

「っ゜え?」

 

長門はすってんちょうな声をあげる

 

「艦娘!?」

 

釣り上げられた艦娘と思わしき物体は5秒ほど宙を舞ったのち水面に叩きつけられる

 

釣り上げられたのは、初春型四番艦 初霜であった

 

「まさか艦娘、それも駆逐艦を釣り上げるとは流石の私もびっくりだながもん...」

 

「とりあえず起こすか」

 

「おーい、生きてるか?」

 

長門は初霜のほっぺをぺちぺちと叩く

 

「う?うーん」

 

「お!生きてるか、良かった」

 

「うーん、貴方は?」

 

「私は長門、ブイン基地の艦娘会で補佐(雑用係)をやってるものだ

PNは...まあ、いいだろう」

 

「長門さんですね?私は... あれ?どうしてこんなところに?

私は天龍さんの所で訓練してて...それで...

あれ?なんでそもそも私が初霜の姿に? 私は家で、家で? 家?」

 

「おおっ、 落ち着け 落ち着け!どうした?何があったのか1つずつ教えてくれないか?」

 

「はっ、はい! えーと私はいつの間にか艦これの世界に入っててですね、自分の名前が思い出せないんです...PNは分かるんですけど...

それで、わたし 遠くの記憶のなか、すごく朧気な 今にでも払われてしまうような記憶の中で

いつものように仕事に行って、友人と話してて...

その、、、築いたら艦これの世界にいました...、その友人の名前も、顔も思い出せないんです」

 

この子は記憶喪失になっているのか?

 

「それで、天龍とは?」

 

初霜は少し顔を落とし思い出すように話し出した

 

「たしか、私はブイン基地で途方に暮れていたんです、たしか周りの人も皆そうやって混乱していました

私は突然ゲームの中に入った時の対処法なんて知りませんしネットも使えませんし...」

 

「そんな人が大勢いる中に一人の艦娘がやってきたんです

それが天龍さんでした、彼女は真っ直ぐな目をしていて私たちの先の見えない生活に光をもたらしてくれました」

 

「彼女は私たちに情報の提供をしてくれました、ここでの暮らしや資源の用途、海での護身術などです、しばらくして生活が落ち着いてきた時に天龍さんは言いました『せっかく艦これの世界に来れたんだ、このゲームで思いっきり遊ぼうじゃ無いか』と」

 

「艦これというゲームは端的にいえば戦争をするゲームです、戦うためには強くなるしかありません、ということでみんなで訓練をすることになりました

天龍さんは超高速海上戦闘という技術を持っていました

彼女曰く、先生がいたそうですが私はそれをする天龍さんをとても尊敬していました」

 

「...しかし、ある日を境に彼女は変わってしまいました

彼女は打倒艦娘会を掲げて 艦娘会と戦争をしようとしていたのです

何故かは分かりません...何が彼女をそこまで変えてしまったのか

艦娘会のいう『リアル』という言葉が彼女の逆鱗に触れてしまったのか...」

 

「それからは彼女は今まで苦楽を共にしてきた仲間に厳しい訓練を強要しました、ほとんどの艦娘は耐えられず 亡くなって行きました」

 

「私が最後に覚えてるのは冷たい床と倦怠感でした

それから気づいたら海の上で長門さんに釣られたんです」

 

初霜は先程の神妙な面持ちとは打って変わって笑みを浮かべている

 

「そうか、大体把握した

あの天龍にそんな裏話があったとは思わなかったがな」

 

「天龍さんを知っているんですか!?」

 

「...知ってるが、そうだな 今確かに言えることはその天龍はもうブインには居ないと言うことだながもん」

 

「そうですか... 長門さんが?」

 

「いや、私の同僚だ生け捕りが好ましかったんだが

すまない、私から謝っておく」

 

「いいんです、...いえ こちらこそ彼女を止めてくれてありがとうございます!」

 

少し間が開き長門の口が開く

 

「そうだ、わたしと一緒にこないか?

もちろん貴女がいいのなら」

 

「っ!もちろんです!よろしくお願いします!」

 

 

 

静かな海に日本の航跡が伸びていた

 




ちょっと長くなりました、以降ずっとこの調子ですがよろしく見てくれたら幸いです



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25話 大海に浮かぶ少女愛好者 下

「そういえば初霜のレベルは1なんだな」

 

北を目指して航行中、非常に穏やかな海だ

涼やかな風に揺ら海面がキラキラと波打っている

 

「えぇ 、轟沈する前はレベル70位だったんですけどね」

 

「やっぱり 一回轟沈するとレベルはリセットされるのか…」

 

ここまでの初霜の話を聞いて分かったことが3つある

一つ目は 轟沈したらレベルがリセットされること、初霜は改二が実装できる艦娘でありこの初霜も轟沈前は改二だったという

 

二つ目は やはりこれは確定的に明らかであるらしい、ズバリ深海棲艦化である 聞くところによるとこの初霜、深海棲艦の頃の記憶が少しだけあるらしい 、ヴィスタが言っていた事の裏付けになる

 

三つ目は、『轟沈したらリアルの頃の記憶が1部消える』ことである

これは単に忘れているだけではなく、物事を記憶するきっかけに当たる行動そのものが無かったかのように、記憶が完全に消えているのだそうだ

 

「悲しきかな轟沈したら轟沈しただけリアルの記憶が無くなっていくのか」

 

「はい、残念ながらそうみたいです...

所で長門さんはどこへ向かっているんですか?」

 

「ん?球磨のところだ」

 

「球磨さんって、聞いたことがあります 何でもとても強いんだとか」

 

「まあ、強いは強いな

恐らく世界で初めての超高速海上戦闘を実現した艦娘だ

大規模作戦の時のレ級を倒したのもその球磨なんだながもん」

 

「へぇ、とっても強いんですね

私にもそれくらいの力があれば天龍さんを止められたかも知れませんね」

 

「まあ、駆逐と軽巡じゃ強みも運用も違うからして

そこまで気にしてもしょうがない

ああ、あとそういえば 球磨は恐らく天龍の言う先生だ」

 

「え?そうなんですか?」

 

「確定は本人からの報告がないからできないが、球磨は護身術として超高速海上戦闘を希望する艦娘に教えていたらしい」

 

「へぇー、球磨さんと長門さんってどっちが強いんですか?」

 

「うーん?手合をしたことはないが、恐らく短期戦なら私の方が強いながもん」

 

「そうなんですか?長門さんも超高速海上戦闘を?」

 

「私も使えるには使えるが球磨には到底及ばないな

まあ、私には『奥の手』があるもん」

 

「奥の手?」

 

「いくら球磨だろうとレ級を単機で倒せるわけないだろ?

一応艦娘会の機密になってる事だから言えないが、私はそれなりの戦力なんだもん」

 

二人はそんな雑談をしつつ航海を続ける

晴天、今日も北に航行中

 

きょうは前回より少し北に進んだ無人の島で休憩をする

 

「いいところに島があって良かったですね!」

 

「ああ、丁度いい時間だし今日はここで寝てしまうか

下手に動いて潜水艦に見つかったら嫌だしな」

 

二人は陸に上がり艤装を取り外す

 

「初霜、資源はどれくらいある?」

 

「えぇっと、各資源が2万ずつ位は」

 

「なるほど じゃあまだ行けるな

実はさっきのたくさんの艦娘の反応がレーダーで感知されたんだ、

その場所が陸地だったから恐らくラバウル基地だとおもうんだ

明日そこへ向かって補給してから球磨の聞き込みをしたいんだがいいか?」

 

「もちろんです!」

 

 

________

 

 

 

「ふー、到着したな」

 

「ここがラバウルですか、ブインとあんまり変わらないですね」

 

「まあ、どこもかしこも大災害のゴタゴタはあるだろうしな」

ラバウル基地は壊滅する前のブインそのもの

広場には艦娘が溢れ帰り、

騒乱とした声が満ち溢れている

 

「さてと、誰か捕まえて聞き込みするか」

 

長門は当たりを見わたす、見た限りでは人混みの中に球磨が2、3人居たが青色のスカーフはしていなかった

 

「あっ、長門さん!」

 

ピンク色の髪にハキハキとした声、ブイン基地艦娘会の明石の姿がここにあった

 

「おお、明石じゃないか!球磨はどうした?」

 

「えーと、球磨さんなんですけど

私たち非戦闘員は球磨さんに連れられて、ここラバウルまで来たのですが ここもなかなか大変らしく 全員は無理なので2万人の程がここに留まり、他の方は一昨日再び出発しました」

 

「そうか、球磨に今後の航路などを聞いてるか?」

 

「ああ、確かトラック泊地とパラオ泊地を経由してタウイタウイまで行くらしいですよ

そういえば長門さんはここへ何しに?」

 

「いや、球磨を探しているんだがここにはいないみたいだな

少し休憩したらまた出発するよ」

 

「球磨さんに会いたいなら真っ直ぐタウイタウイに向かうことをお勧めしますよ、途中寄ると言ってもすれ違いになるかもしれないですしね」

 

「分かった、そうするよ」

 

「ああ、あとこれを差し上げますよ」

 

明石からプラスチック製だと思われる地図を渡される

 

「誤差はあるかも知れませんが無いよりはましだと思いますよ」

 

「そうだな、ありがとう」

 

 

________

 

 

「あれ、長門さんもう出発するんですか?」

 

初霜が燃料を補給しながら聞いてきた

 

「球磨の足取りも掴めたし、もうここに用はないからな」

 

「そうですか... あの、私をここに置いていった方がいいのではないでしょうか?」

 

「ん? なんでだ?」

 

「だって私はレベル1ですよ、長門さんの迷惑になるかと...」

 

「はは、迷惑に思ってたら、まずここまで連れてこないさ

それに『私が守ります!』ってね」

 

2隻の船はタウイタウイを目指し 旅立った

 

 




球磨さんでて来ないですね
まあ、これからもしばらく出てきませんけども、


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26話 クローバー 甲

「ん?ここはどこだ?」

 

少女?は小高い丘の上で目を覚ます

大変風が心地いい

 

「光が眩しい...」

 

彼女の真上でお天道様がさんさんと煌めいていた

どうやら海が近いらしい

爽やかな風が潮の香りを微かに運んできた

 

「えーと?ここで何をしてたんだ?」

 

「たしか仕事の後に家に帰って、艦これがアップデートするから

艦これを開いたはず」

 

そう、今日は『艦隊これくしょん』の大規模アップデート

沢山の提督が楽しみにしていた日だ

 

「それにもう夕方だったはず...

一体どうなっている?」

 

彼女?は立って当たりを見渡した

200メートルほど離れたところに建物らしきものがあった

どうやら人も居るようだ

 

「ん?」

 

ここで違和感に気づいた

 

「なんか背が低くないか?」

 

よく見ると手も小さい、小学生くらいの手と身長に思えた

彼女?は現実世界では小学校の教師だった

子供たちと目の高さを合わせて話すため、この身長は見慣れた高さだ

 

「それにこの服は...」

 

赤いネクタイに着崩したブレザーに綺麗な茶髪

見慣れた服だ

 

「若葉になってる?」

 

ある日を境に全てのサーバの艦これプレイヤーたちが艦これの世界に閉じ込められた、人々はこれを『大災害』とよんだ

 

 

____________

 

 

「とりあえず、見えてた建物に付いたが...」

 

そこにはたくさんの艦娘が居た、ただしその艦娘の誰もが混乱や不安の顔色をしている

 

「クソォ、何が起こってるんだ!?」

 

「運営は何をやってるの!?」

 

無理もない、艦これをやるという日常がいきなり崩れたショックは図りしれない

 

若葉はそんな彼らを横目に歩いていく

 

「しかし歩きづらいな」

 

身長どころか頭身も違うからかよろよろ歩くのが精一杯だ

 

「とりあえず付いたが」

 

生まれたての小鹿のような歩みで、大きな建物の前に到着した

その建物には『タウイタウイ泊地』と書かれている

 

「やっぱりタウイタウイだったか...」

 

タウイタウイは自分の所属するサーバーだ、そしてこの建物は司令部だろうか

 

とりあえず中に入る、

内部は二階建てで、会議室のようなところから

艦娘が住める寮のような所、食事処からドック、開発部屋など艦これの鎮守府の機能を備えていた

その後もぶらぶらと建物の中を歩いていき、提督の部屋と思われる部屋に入ろうとした時、

 

ガツッ!

 

「あっ、しまっ!」 ドシンッ!

 

入口の段差につまずいて壮大にコケてしまった

やはりこの背の高さにはまだなれない

 

痛む膝を抑えながら顔をあげる

 

「なんだこれは...」

 

彼女の目の前には鎮守府が映っていた、いや 正確には艦これのプレー画面だ

 

「なっ、なんだこれ...

さわれるじゃないか!」

 

驚く事に空中に映し出された映像にSF作品ばりに触れたのだ

しかも建造と解体以外のほとんどの項目が選べた

どうやら装備の変更もできるようだ

 

「出撃...してみるか!」

 

彼女は内心ワクワクしながら操作を行っている

出撃のボタンを押した時、背中と腕が少し重くなった

 

「これは、艤装が付いたのか!」

 

彼女の体には初春型艦娘の特徴である浮いた艤装が装備されていた

 

「おお...!」

 

操作方法は...何となく分かった、どんな事も成し遂げられるような強い力をその艤装は放っていた

 

 

____________

 

 

「さて、これからどうするか...」

 

艤装は存在するしここはタウイタウイだが、分からないことも多い

彼女は提督専用椅子に腰掛けくるくる回っている

 

「とりあえずこのままじゃ埒が明かないひとまず行動を起こさないと...」

 

ドドーンッ!

 

突然空気か激しく揺れる、今ままで聞いたことがないような音のため言葉にするのは難しいが、あえて挙げるとするなら花火を至近距離で鑑賞した時の音と振動に近い

 

「なんだ!?」

 

提督部屋から外を見る、そこには獄炎のような炎と巨大な黒煙が明らかに存在していた

 

「まさかっ、タウイタウイが攻撃を受けている!?」

 

窓から眺める風景は地獄そのものの様だった

混乱と炎に巻かれながら蟻のように逃げる艦娘達

次々に崩れていく建物

遠くに見えるのは...あれが深海棲艦だろうか

 

「とりあえずこのままじゃまずい!」

 

「どうする!?これはゲームなんかじゃない、圧倒的な『リアル』だ...」

 

「そうだ!これを使えば!」

 

 

____________

 

 

 

タウイタウイ泊地 広場

 

ドドーンッ!

 

「今度はなんだっ!」

 

「爆発!?」

 

「向こうから深海棲艦みたいなのが来てるぞ!」

「深海棲艦!?、冗談言わないで!」

 

「とりあえず逃げるぞ!」

 

「もうやだぁ、家に帰りたい...」

 

 

ピンポンパンポーン

 

ザワザワ

 

『みんな、聞いてくれ ほとんどの人が察していると思うが

今、タウイタウイ泊地は深海棲艦に寄る湾岸攻撃を受けている

このままじゃこのタウイタウイ泊地は壊滅する!』

 

ザワ ザワザワ

 

『そこでみんなで協力して深海棲艦を撃滅したいと思っている!

恐ろしいと思うがこのままではこの『ゲーム』でどうなるのか分からない...

だが、ゲームだ!ゲームは楽しんでなんぼだろう?

諸君!このタウイタウイの為に剣をとり、邪悪な者共を打ち払わんではないか!』

 

 

ザワザワ ザワ

 

「だけどようっ、どうやって戦えばいいんだ?」

 

「そうよ!そもそも私たちは人間なのよ!?

あんなのとは戦えないわ!」

 

 

『額に意識を集中すれば『いつもの』画面が出てくるはずだ

そこの出撃を押せば艤装を装備できる

あとは分かるはずだ!』

 

「でもよう、どうやって」

 

「ふっはは!面白いじゃねえか!貴様、無論作戦もあるのだろう?」

 

『勿論だ、まずヒトヨンマルマル現在から日没までは戦艦、重巡、空母などの艦種のものがまず、深海棲艦に応戦

ロストの危険もある、レベルが低いものは大人しく隠れていろ』

 

『作戦の内容は、まず空母が『陸』から艦載機を発艦、制空権を取り戻した後戦艦による着弾予測を行っての『陸』からの砲撃

これを速やかに行い、陸に張り付いている深海棲艦が引いたのを見計らい『海』に進行、深海棲艦を追い返す!』

 

『海に進行次第 動ける駆逐は対潜攻撃を開始、できるだけ多くの敵潜水艦を撃滅せよ!

また、もし夜まで戦闘が続くようであればタウイタウイの全戦力を投入し、素早い撃滅を目指す

駆逐や1部の軽空母はその体に慣れて動けるようにしてくれ』

 

「ああ、大体分かった」

 

『では、これより本作戦『タウイタウイ近海解放作戦』を開始する!』

 

 

____________

 

 

『空母部隊、準備はいいか?』

 

「ええ、準備完了しましたいつでも大丈夫です」

 

 

結局集まった空母たちは200人ほど...

敵の戦力の全体が見えて居ないかどうとも分からんな...

一応、 艦戦を多めに積ませてるが、制空権を取れるかどうか

 

しかし五航戦が多いな、このサーバーの艦娘の人気度が見えてしまう

 

『では、始めてくれ』

 

「了解、全艦 発艦準備... 発艦!」

 

バシュッ バシュッ

 

一斉に放たれた矢は青空を切り裂いて飛んでいき、空中で飛行機を展開した

 

『頼んだぞ...』

 

 

____________

 

 

「!、艦載機帰還!制空権を確保しました!」

 

『よし! 戦艦による陸上からの対艦砲撃を開始してくれ!』

 

「了解!よし来た、

艦隊、出撃する。私に続くがいい。戦艦Гангут抜錨だ!」

 

ドンドンドーン ドンドン ドンドーン

 

戦艦数百人による同時砲撃により敵艦隊が後退する

 

『敵艦隊の後退を確認!戦艦、重巡は動ける軽巡駆逐と共に海に入り追撃戦を行う!

軽巡駆逐は対潜に専念してくれ』

 

「ふっはは!痛快だな。突撃する、我に続け!Ураааааааа!」

 

その掛け声の後に続いて沢山の艦娘が後に続く

声の主は戦場に勝利の風を吹かしていた

 

 

____________

 

 

 

『ヒトロクマルマル敵艦隊の撤退を確認、私たちの勝利だ!

みんな、ありがとう』

 

わー わー

 

「やったぞ!勝ったんだ!」

 

「良かったぁ」

 

タウイタウイ近海解放作戦の成功を喜んでいる歓声が辺り一帯を包んでいた

こちらの被害は何と0 とんだ大本営発表であるが本当の事だ

作戦の成功で緊張の糸が切れたのか、はたまた不安が拭えたからなのか、泣き出す艦娘もあちらこちらに存在していた

 

 

____________

 

 

「ふう、良かった 成功したか」

 

提督専用椅子に腰を深く落としながら疲れたように呟いた

 

ドンドンドンドンドン

 

そんな疲れもお構いないというような勢いでドアがノックされる

 

「あいてるぞ」

 

ガチャ

 

「入るぞ」

 

入ってきた彼女は綺麗な銀髪に黒い帽子がよく映える

茶色と白の服を着た『外国産』の艦娘であった

「お前が司令官か、私はГангут

お前の名は?」

 

「私か?私の名前は、そう 若葉だ

プレイヤーネームは」

 

 

「クローバー」

 

 




球磨成分を望んでいた方、すみません
もう少し球磨出ません

球磨はまだでして
現在は若葉しかありませんが...
あっ、Гангутもご一緒にどうでしょうか?


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27話 クローバー 乙

「なぁ、若葉?」

 

「なんだ ガングート 後にしてくれないか?

少々忙しいんだ」

 

「お前は真面目だな、基地の整備はいいが少しは休んだ方がいいぞ」

 

「私は24時間寝なくても大丈夫だ

そっちこそ大丈夫なのか?ガングート お前のお国柄的に」

 

「私は帝政生まれだからな!それに世界は変わってこその世界だ」

 

「さすが、祖国が2回滅んだ人の言うことは違うね

素直に感心するよ」

 

「...まあ、働きすぎるのも良くないかもな

なんだい?ガングート、言いたいことがあるんだろ?」

 

「おお、そうだった!

大災害から大体2週間たっただろ?それから若葉はタウイの代表になった訳だが、法作ったり経済作ったりで泊地の様子を見てないだろ?

それに、みんな先の戦いの英雄を見たいと言ってたぞ」

 

「私は英雄なんかじゃないんだが、...そうだな、確かにそれも大事だな」

 

「じゃあ早速行くぞ!」

 

 

____________

 

 

 

「だいぶ賑わってるな」

 

「これも若葉が家具コインを通貨にしたからだな

一定資源と家具コインを交換する制度で全艦娘に職を与えるとはな

すごい考えだと思うぞ」

 

「そうか、ありがとう

だがまだコインの使い道が少ない、泊地の食料を買うだけだからな

食料もいずれ尽きるし、早いところ 私たち主体から艦娘主体の社会にしなくてはな」

 

「と、言うと?」

 

「艦娘たちが自ら食料を生産し、艦娘間でのコインの取り引きをさせる、税も課せて公共事業なんかにも手を出そうと思ってる」

 

「ははっ、本当に『リアル』の世界みたいだな」

 

「もちろん、私はこの『ゲーム』の世界で『リアル』を作る

せっかく艦これに来たんだ、楽しまなきゃ勿体無いだろう?」

 

「そうだな、ほら、みんなが英雄を迎えに来てるぞ」

 

「だから英雄じゃない うわっこらはなせ!」

 

「若葉様〜」「若葉様」 「若葉様!」

 

「本当に人気だな、ちょっと羨ましいな」

 

「だったらガングートが相手がしろよ!」

 

「これじゃあジャンヌ・ダルクだな

突然現れて指揮をとり勝利に導くところとかも似てるな、聖女にしちゃあ口が悪いが」

 

「じゃあガングートはなにさ」

 

「私か?うーん、ジル・ド・レ?」

 

「あっ、じゃあ私は火あぶりされてコロコロされるじゃないか!」

 

「うーん、キリスト教じゃないしいいんじゃないか?」

 

「キリスト教じゃなくても燃やされるのはいやだぞ」

 

「はっは、雑談もいいがせっかくみんなが集まってきてくれてるんだ

泊地のトップとして挨拶した方がいいぞ」

 

「む、それもそうだ」

 

 

「名前は見ての通り若葉だ、好きなように呼んでくれ

先日の戦いご苦労だった、君たちがいなかったら私は勝てなかっただろう

本当に感謝している

また、この泊地の最高司令官として就任した

共にこの泊地を発展させていこう!」

 

「若葉様ー」「若葉様!」 「若葉様〜!?」

 

「ああ、様付けはやめてくれ 慣れてないんだ」

 

「じゃあアレでいいじゃないか?」

 

「なんだい?ガングート?」

 

「ふっふっふっー、今日から君は!若葉提督だ!」

 

「若葉提督!」「若葉提督〜」「若葉提督?」

 

「えっちょ、まあ、いいか」

 




これからもっと海外艦を出していきたいな


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28話 クローバー 丙

かの大災害からおよそ1ヶ月

タウイタウイに混乱の色はなかった

 

ある者は大災害で崩れた建物を直し

 

ある者は妖精と共に農業に従事し

 

ある者は娯楽を作り上げた

 

ある者は海に出て深海棲艦を駆逐した

 

そんな『リアル』のようで『ゲーム』のような人々の暮らしは

決して『リアル』より豊かではないものの、活気溢れていた

 

そこには鎮守府の面影はなく、艦娘達が独自に暮らす生活拠点となっていた

ある種『ゲーム』の中での究極のサバイバルだ

 

 

________________

 

 

「...」

 

「...」

 

タウイタウイ泊地 提督ルームには2人の艦娘が忙しそうに働いていた

机の上に作られた書類の山、本棚から溢れ出るほどの書籍やファイル

若葉は次々に書類にサインをしていく

 

トゥルルルルル

 

若葉が手を止め受話器を取る

 

「はい、若葉です 要件をどうぞ」

 

「もしもし、明石です

先日のご依頼頂いた音響機器の試作が出来たので、お時間ある時に来ていただけませんか?」

 

「分かった、明後日の午後でいいか?時間はヒトヨンマルマルで」

 

「分かりました、失礼します」

 

ガチャ

 

 

カーン カーン

 

「おい、若葉 午後の演習が始まったぞ

確か今日は見に行かなきゃ何だろ?」

 

「そうだな、よいしょ」

 

「じゃあ行くか!」

 

2人が書類を片付けながら席を立つ

ガングートは机の一番下の引き出しからあるものを取り出した

 

「ん?ガングート それは?」

 

「これか?試合観戦には酒だろ?」

 

ガングートの右手にはスピリタスウォッカと書かれているビンが握られている

 

「ダメだ、仕事中だろ だいたいそんなもの何処で...」

 

「妖精さんに頼んだら作ってくれたぞ、コインと交換でな」

 

よく見るとガングートの方に妖精さんが乗っかっている

 

「はあ、よく作るよ

妖精さんの酒屋でも作るか?」

 

「それはありがたいな、今すぐにでも作ろう!」

 

「はいはい、溜まってる仕事片付いたらな」

 

 

____________

 

 

「さて 演習場に付いたな」

 

「いやぁ、大迫力だねぇ」

 

若葉たちが到着したときは航空戦が行われていた

今ここにはタウイタウイ泊地の全艦娘の半分が集合している

若葉が統治するタウイタウイ泊地では艦娘は全員戦力であり、1日に1回演習を行うのが一応の義務となっている

 

一応というのは、海への長期の遠征や仕事の内容によっては免除されるためである

 

「どうだ、ガングート

私達もたまにはやって見ないか?」

 

「うーん、最近はお役所仕事しかやってないから訛ってるかもな...

少しやって見るか!」

 

 

____________

 

 

若葉VSガングート

 

若葉改 Lv125

明石印のタービン

12.7cm連装高角砲(後期型)

12.7cm連装砲B型改二

 

Октябрьская революция Lv73

試作41cm連装砲

30.5cm三連装砲改

九一式徹甲弾

零式水上偵察機

 

 

「待て待て待て待て、どうして若葉と戦うんだ?

演習は同じ艦種同士だろ」

 

「対戦相手が居なかったんだ、しょうがないだろう

そういえば改二じゃないんだな、てっきりもうケッコンカッコカリしているのかと」

「育成途中でここに来たからな新しい艦の人は結構いるんじゃないか?

まあ、それくらいレベル差があれば大丈夫だろ

始めるか」

 

「ああ、手加減してあげるから本気で掛かってこい」

 

 

____________

 

 

演習が終わり提督ルームへ戻る道中

 

「くそっ、駆逐に負けるとは...」

 

「1発も砲撃当たってなかったじゃないか」

 

「いや、なんだよあのタービン!速くなりすぎだろ!」

 

「ふふ、初春型とて改修すれば問題ない」

 

「あっ、速いで思い出したが

パラオ泊地から来た艦娘から聞いたことなんだけど、何でも装備に頼らずに凄まじい速度と戦闘力を出せる方法があるらしい

超高速海上戦という技術だそうだが 習得するのはそれがまた難しいそうなんだ」

 

「へぇ、そんなものが

戦闘面も普通の艦これと変わっていているのか...」

 

「まあ、なんな技術を完璧に使いこなす球磨がいるらしいんだ」

 

「そうか、会えたらぜひ話をしたいな」

 

ガチャ

 

「さて、提督ルームに付いたな」

 

「 ふぅ もうひと仕事 頑張ろうか」

 




次話がクローバー最終話です

球磨たちが向かっているタウイタウイではこんな事が起きてたよ的なsomething


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29話 クローバー 丁

『すべて上手くいく』

初めての作戦が成功した時確かにそう思った

突然リアルなのかゲームなのか、フィクションなのかノンフィクションなのか分からない世界に閉じ込められ

基地内をただ闇雲に放浪していた時にはなかった達成感

頼れる味方と信頼出来る民衆が居る安心感

そして、私の手で新しい法を、秩序を、文化を、世界を作っていく万能感

ここに来てから気づいたことだが、私はそれらがたまらなく好きだったようだ

私はそれらを得ようとするためにどんな仕事もやった

信頼を得、実績を積み重ねた

 

インフラを整備した、新たな通貨を作った、仕事を与えた、娯楽を提供した

深海棲艦の脅威を取り除くための防衛設備を完備した

艦娘として訓練の義務を作った

 

独裁に見える?

違いない、私は完璧に独裁者だ

 

これまでも、そしてきっとこれからも

私の命が尽きるまで変わらない

どこにも負けない強力な国家を作るためなら私は何だってする

 

深海棲艦なんぞに負けてなるものか...!

 

 

________

 

 

「...?」

 

私は焦げ臭い匂いで目を覚ました

見渡すとここはタウイタウイの基地より少し外れた丘の上だ

どうしてこんな所に?

そんなに疑問が浮かんではきたがすぐに解消された

タウイタウイ泊地が燃えている

 

「そうだ...、確か深海棲艦が攻めてきて...」

 

海を見る

基地をぼうぼうと燃やす火の光によって海はそこの見えぬ闇が広がっている、深淵と言ってもいいだろう

そんなことろに、巨大な影が何体も浮かんでいた

生物と船が合わさったような化け物だ

 

その化け物達からの砲撃で基地は蹂躙されている、人影はない

もうみんな沈んだか

 

よく見れば私も偽装がボロボロで右腕がなかった

脇腹も抉られている、呼吸がしにくかったのはこのためか

 

ん?考えてみればなぜ私は出撃しているのか、私は戦の時は軍師の役目に徹していたのだが…

 

「ああ、なんにも思い出せないな」

 

結局、ダメなやつは何処へ行ったって姿がいくら変わったってダメなんだな

 

「すまんなガングート、基地のみんな

どんなに努力しても、強気でいても

結局私は弱かったみたいだ」

 

『そうか?私の知るお前は後悔なんてしない奴だけどな』

 

「ガ、ガングート!?」

 

「全くお前らくしねーな、こっち向け」

 

「?」

 

「おら、最もシャキッとしろ」ギュムー

 

「痛い!痛い痛い いきなり何するんだ!」

 

「何ってほっぺたつねっただけだけど」

 

「理由もないのか!?」

 

「ほら、お前らしくなったじゃねーか

独裁者さん?」

 

「くっ!」

 

「はいはい、大人しくしてねー

応急手当だけだがしないよりかはマシだろう」

 

 

「で、ガングート

今の状況を詳しく教えてくれないか?」

 

「ああ、突然深海棲艦が発生してな

それも通常型じゃない、実際の船の形をしたやつが現れてな

私たちはそれに応戦したが私たちの攻撃は一切効かなかったんだ」

 

「?それはどうしてだ」

 

「恐らくだが、単純な装甲の厚さだろうと思う

我々艦娘はいわば通常の軍艦のスケールダウン、砲弾も小さくなってるし、もちろん砲撃の威力も弱くなっているだろう

通常の深海棲艦と戦うには十分だが深海棲艦の特性を持った軍艦となればそもそも規格が違う、我々の砲撃が効かないのは必然だ」

 

「そうか、分かった話を続けてくれ」

 

「現状勝算がなくなった我々はお前の判断で基地を捨て

全艦娘をこの丘の隠し倉庫に避難させたんだ

海に逃げようとしても島を完全に取り囲まれていたからな」

 

「そして避難の途中でお前も含め結構な人が流れ弾に当たってな

お前は自力でここまで這ってきたが他の奴らは分からねえ

まあ、ほとんど沈んだだろうな」

 

「そうか、だいたい思い出した」

 

「あと、お前がいねぇあいだにほかの艦娘からの通信が入ってたぞ」

 

「今聴けるか?」

 

「大丈夫だ、じゃあ流すぞ」

 

『こちら球磨、ブイン基地の球磨だ 現在タウイタウイ方向に20ノットで航行中 タウイタウイ泊地に対して避難民受け入れを要請したい

数はおよそ5000

夜明け頃には到着する予定だ 繰り返し通信をお願いする』

 

「だ、そうだが?」

 

「球磨...もしかしてあの球磨か?」

 

「可能性はあるな何せタウイタウイからの艦娘だ

で、どうする?独裁者さん?」

 

「...もちろん要請に応えよう、少し条件を付けることになるが

この状況での実質援軍はありがたい、あの球磨が噂の球磨だとしたら運がいい

こんなチャンスもう無いな、しっかり利用させてもらう」

 

「了解、では通信をするぞ」ピっ

 

 

『こちらタウイタウイ代表「若葉」だそちらからの要件は聞いている私は歓迎するがやむを得ない事情で条件があるのだがいいか?』

 

『返信感謝するクマ、こちらブイン避難艦隊 旗艦「球磨」即答とはありがたいが条件とは何だ?』

 

『現在タウイタウイ泊地は軍艦型の深海棲艦による猛攻を受けている、我々だけの力では手に余る相手でな、少し助力頂きたい』

 

『つまり』

 

『そう深海棲艦との全面衝突だ、それでもいいかね?』

 

『受けて立つクマ』




遅くなりましたすみません
リアルが色々ありまして

久しぶりに球磨が出てきたのですが ここから多摩、木曾編になるためまたしばらく出ないかもですね


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30話 海をかけるネコ 前編

「にゃー、どこまで行っても青い海が続くばかり

本当にこっちの方角であってるの?」

 

「合ってると思うんだがなぁ

それと姉さん球磨がタウイタウイに向かったてのは本当か?」

 

「球磨ちゃんは前々からタウイタウイに行きたいって言ってよく艦娘会の会議をすっぽかしてたらしいにゃ

だから避難ついでに行くんじゃないかな」

 

「姉さん、艦娘会には入ってなかったろ」

 

「長門と飲んでた時によく聞かされたにゃー

キソーはすぐ酔い潰れて寝ちゃってたから知らないだけにゃ」

 

「ぐっ... 艦娘になって身体能力上がってるのになんで酒には弱くなってるんだ

たしか木曾って結構な酒豪だろ...」

 

「はいはい、じゃあそろそろ休憩にしようか

あそこの岩場なんか丁度いいにゃ」

 

「ん?、なんだこれ」

 

木曾が岩場に上がり丁度岩場の影になっている所に数個の菱餅と湾曲した針がついている釣り糸のようなものがあった

釣り針には菱餅がつき刺さっている

 

「んー?きそちゃんどうしたにゃ?」

 

「いや、これを見てくれよ」

 

「どれどれ...あははどうしたにゃ これきそがやったにゃ」

 

多摩が必死に笑いを堪えながら尋ねる

 

「俺じゃねえって!」

 

「あーおっかしいにゃ、これをやった人はなにをつりたかったんだろうね」

 

「さあな、ただ魚は釣れないと思うぞ...」

 

「まあ、そんなどこの誰かとも分からないおバカさんの事はいいから休憩するにゃ

たしか秋刀魚を沢山持ってたにゃ」

 

ドン

 

遠くの所で砲撃音が聞こえた

 

ドンドンドンドン

 

最初の音を皮切りに次々と砲撃音がなり始めた

 

「姉さん!偵察機飛ばせるか?」

 

「おおー、あのきそちゃんが飛行機に頼るとは

大丈夫にゃ 発艦!」

 

「よし、少し近くまで行こうか」

 

 

________

 

 

「偵察機が戻ってきたにゃ」

 

「どうだった?」

 

「うんうん、なになに?

戦艦ビスマルクが深海棲艦6隻と交戦中

だって」

 

「ビスマルク1隻なのか?」

 

「そうみたいだにゃ、どうする?きそちゃん」

 

「もちろん助けに行くに決まってんだろ!」

 

「やっぱりきそーはこうじゃなくちゃにゃぁ

軽巡多摩 抜錨!」

 

「雷巡木曾 抜錨する!

目的は戦艦ビスマルクの援護及び敵艦隊の撃退!」

 

 

________

 

 

「数が多いわね...」

 

ピッ

 

「こちらビスマルク 依然深海棲艦と戦闘中、増援はまだ!?」

 

『こちらラバウル基地管制室 周辺を航行していた艦との通信が途絶えました、恐らく別の深海棲艦との戦闘で轟沈したものと思われます

ラバウル基地から艦隊を出撃させましたが到着までに4時間半かかりますので

迅速な撤退をお願いします』

 

「っ!わかった、こっちは何とかするわ」

 

『ビスマルク!後方に新たな敵性反応、合計16隻

敵兵力は...』ザザッ ジージー

 

「なんですって!? 本当に囲まれてるわね

ああ、私はもうここまでね...」

 

ズガァドォン

 

「ギエピィー」

 

「タ級が消えた!?」

 

「いゃー、やっぱり雷巡の先制雷撃は強いにゃぁ」

 

「あっ、姉さんあまり先行するな」

 

「貴方たちは...」

 

「やーやー、どーもどーも通りすがりの猫と木曾にゃ

あなたがビスマルク?うちの鎮守府には居ないから見るの初めてだよ、名前からしてカッコイイ系かと思ってたけど結構可愛い顔してるにゃ」

 

「え?姉さん知らなかったのか?」

 

「持ってない海外艦は名前くらいしか知らないにゃ」

 

「まあ、雑談はこいつらを倒してからだ

行くぞ!」

 



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31話 海をかけるネコ 中編

 

「さっきの木曾の雷撃で深海棲艦の包囲に穴が空いたにゃ

ビスマルク早く来るにゃ」

 

「ありがとう、助かったわ」

 

「露払いは多摩がしておくから木曾はビスマルクを連れてできるだけ離れておくにゃ」

 

「分かった姉さん、無理はするなよ

じゃあ行くぞ」

 

「待って、あの子1人で大丈夫なの?」

 

「まあ、大丈夫だろ姉さんは強いからな」

 

 

敵は15隻、その中の1隻がうねりを上げる

それに続くように他の船は呻きとも悲鳴とも取れない奇声を発し

全ての砲身を多摩に合わせた

 

対する多摩は未だに艤装すら付けていない

じっと深海棲艦を見据えるのみである

 

もう一度大きくうねりを上げ、深海棲艦達が一斉砲撃を開始した

その砲弾はすぐに直撃し、多摩を爆風に包む

 

かに思われた

 

深海棲艦達の放った砲弾が完璧な軌道を取って多摩に直撃する刹那

辺りに突風が吹き荒れた

 

次に深海棲艦達が目撃したものは、多摩に届かず空中で爆発する砲弾と

知らない砲弾に装甲を撃ち抜かれた仲間の姿だった

 

「悪いけど早めに済まして貰うにゃ」

 

深海棲艦は残り14隻

 

深海棲艦達は動揺しながらも次弾を発射した

 

多摩まるでネコのような身のこなしで砲弾を避け

深海棲艦との距離を詰める

 

100メートルはあった距離があっという間に無くなり

深海棲艦は至近距離から砲撃を受ける

 

「あと、13隻」

 

多摩はすかさず両舷から魚雷を射出する

それは深海棲艦達に命中し、船底に空いた穴は深海棲艦達を海の底へ引きずり込んだ

 

「4隻しか当たらなかったにゃ

どうにゃ?実力差が分かったなら見逃してやるから深海に帰れにゃ」

 

深海棲艦達はその言葉に少し戸惑い、渋々といった雰囲気で消えていった

 

 

____________

 

「きそー、終わったにゃ」

 

「早かったな、と言うか遠くで見てたんだが どうして逃がしたんだ?」

 

「いやー、艤装つけたら魚雷が1回分しかなくてにゃ

多摩の超高速海上戦は砲撃が弱いから遠距離だと装甲を抜くのに2発もかかったし、あんまり魚雷無しじゃ戦いたくないにゃ」

 

「あー、そう言う事か

さっきの岩場で補給しなかったのか」

 

「菱餅のせいで完全に忘れてたにゃ」

 

「にしても、すごい戦闘だったわ

ラバウル以外の艦娘はみんなああなのかしら」

 

「確かにブインでは高速海上戦が結構一般的になってたけど

姉さんレベルで扱えるのは数人しか居ないよ

所でビスマルク、君はなんでこんな所にいたんだ?」

 

「ああ、そうね

まずは助けてくれてありがとう

私はラバウル基地に所属している戦艦ビスマルク、って 見ればわかるわよね」

 

「ここに初めて見たのが居るけどな」

 

「にゃ」

 

「そ、そうなの?

それで私はこの辺りの海水温が異様に冷たくなってるから

他の艦と一緒に調査しに来たんだけど、深海棲艦達に襲われてしまってバラバラになってしまったのよ」

 

「その深海棲艦たちはさっき姉さんが撃退した奴らか?」

 

「いいえ、違うわ

ホンモノの軍艦に形が近い奴らだったわ

そいつらは私たちを襲ったあとどこかに行ってしまったけど」

 

「実戦艦化か...」

 

「所でビスマルクちゃん?」

 

「ん?」

 

「多摩たちは青いスカーフをした球磨を探してるんだけど

なにか知らないかにゃ?」

 

「ああ、そう言えば今日の朝

ブインとショートランドの避難民たちが球磨に連れられて来てたわ

その球磨が確か青いスカーフだったわね」

 

「やったな姉さん!球磨姉見つかったじゃないか」

 

「でも、少し休憩したら直ぐに出発すると言っていたから

今も居るかどうか...」

 

「取り敢えずその情報だけでもありがたいにゃ

それにまだ居るかもしれないし、ビスマルクちゃん案内して貰ってもいいかにゃ?」

 

「勿論よ、助けて貰った恩もあるしそれくらいお安い御用だわ」

 

「じゃあ行くか!

目指せラバウル基地だ!」

 




遅れて申し訳ありません、時間も無けりゃやる気も無かったんです
これからはボチボチ投稿を再開していきます


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