自分がBLEACHの二次創作を書くとしたら (夜想曲)
しおりを挟む

オリジナル設定がこれでもかと溢れる尸魂界です。

一護なんて出ません。原作主人公ですから。
オサレなんてありません。二次創作ですから。
チートはあります。なおそれを超えるチートがあると思われます。

さあ、作者の黒歴史を覗いて指差してプギャる準備は出来てるか!ならば読むがいい!!覚悟はいいか?俺は出来てる。


護廷十三隊。BLEACH読者の皆様お馴染みのアレである。

原作ですら隊長と副隊長が割と頻繁に移り変わったり、二次創作でオリキャラ主人公が席官クラスになってたりするアレである。

一番隊から十三番隊まで存在し、「13だと!?四天王ですら四人なのに!」「しかもそれぞれに隊長と副隊長がだと!?このよくばりさんめ!」「隊長格以外にも強キャラが一つの隊に3人もいる!やずやですら二回なのに!!」と作者がキャラを持て余す程度には13×2+αの面々が登場キャラとして確定している。そのアレである。

しかもしかも、過去編とか踏み入って隊長格クラスを増産しやがったためさらに持て余し度合いは加速する……ワンダーワイスと戦ってた拳西、何処行った?(君のような勘のいいガキは嫌いだという天の声が聞こえる)

 

なお、特定人数の集団でキャラを持て余すのはこの後の十刃(破面10+従属官たっぷり)(エスパーダとアランカルのみなさん)滅却師連中(ボス含め26文字)(真のクインシーとかいうポッと出連中)でもやらかしてるが、仮面の軍勢(平子たちハズレ枠)の10連ガチャ並の性能差に比べればまだマシな方である。

 

まあ、敵側の持て余しキャラは適当に処分すれば生死の判定も難しいし実は生きてましたーで回収もできるし、何の問題もないよね!!って感じのジャガージャックさんが小説版でまなこ和尚と話してて笑った記憶。

 

あーその和尚だ。後付け設定として血戦篇で出てきた零番隊。

零の名の通り、死神及び尸魂界(ソウル・ソサエティ)の「はじまり」を創った奴らが王族を護るためだけに集められた役に立たない(もっと適材適所あるだろ)集団である。愛染と浦原はあと数千年生きてれば王族特務に選抜されててもおかしくない発明とかしてんだけどなぁ、虚化とか破面化とか。いや霊王に認められなくちゃいかんから無理か。あいつ滅却師だし。虚は嫌だろうし。

 

そんで、尸魂界には他にも隠密だの鬼道衆だの貴族だのと面倒な輩がたっぷり存在する。後付け設定万歳である。

 

だから。

 

「十五番隊隊長殿!!また十四番隊隊舎から戦闘狂(やつ)が脱走しました!!標的はいつもの如く隊長殿なので早く生贄になってきて下さい!」

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッッッ!!!またあの馬鹿か!!!何度遊べば気が済むんだ畜生!!!」

 

護廷十三隊番外、十四番隊。尸魂界の平穏を脅かしかねない危険な、それでいて抹殺することが困難な連中を隔離・秘匿・封印するための施設。

そして同じく十三隊番外、十五番隊。能力は危険極まりないものの人物としては割と話が通るため、十四番隊に対する防護措置としての役割を恩赦の為の対価として果たす十四番隊の遊び相手。

 

こんなBLEACHの二次創作があってもいいのではないだろうか?




主人公「名前未定」、十五番隊隊長。
隔離された理由:斬魄刀の概念を理解せずにやらかしてしまったから
斬魄刀「浅打」。刀神 二枚屋OH!悦曰く「何にでもなれる最強の斬魄刀」。それを本気にした馬鹿が主人公。

馬鹿「名称未定」、十四番隊特級危険人物。
色々とヤバい。本人は剣八と同じく強い奴と遊びたいだけなんだけど強いからとかそういう問題じゃなくまともに斬魄刀を解放させたら瀞霊廷がヤバい。なので封印中。よく飛び出すので意味はほぼない。

十五番隊副隊長「彼方彦(かなたひこ) 宙嗣(そらつぐ)
十四番隊の封印箇所と十五番隊の本来の詰所をその能力で作り出している空間創造能力者のやべーやつ。本人は現世の食べ物を食べられればそれで満足するのでコンビニ飯を対価にいいように使われている。本人に自覚ありーの、別に気にしてないーの。むしろ現世に出向くのが面倒なので焼きそばパン買って来いと隊長に命令できる分今の立場が楽しくて仕方ない。
斬魄刀「空胡桃(からくるみ)」。自身を覆うカタチで異空間を創り出し、その中に身を潜めることで一切の戦闘行為に関わらないことが可能。宙嗣曰く「最高のサボり道具」。解号は「逃げるぞ、『殻胡桃』」←何かネガティブな逃避言動なら何でも始解できる
卍解「虚水槽(うつろすいそう)」。殻胡桃のサボり用空間を個人以外にも広げたりすることが可能な上、中身には宙嗣が望んだ存在(瀞霊廷とさほど変わらない空間や現世の建物、様々な文明の利器など。無生物に限る)が出現する。虚水槽の中の空間は経過時間を歪めてとてつもなくゆっくりにすることができるため、外で数秒経つ間に虚水槽の空間内で240時間耐久カラオケ大会なんかも開催できる。
卍解を会得してからは即座に通常の死神生活を辞めてニート一直線になるべく自ら十四番隊への収容を希望。なお「お前サボりたいだけだろ」と見抜かれ即座に十五番隊へ異動。彼が生存する限り十四番隊による尸魂界のえすしーぴーなけてる的滅亡シナリオは全て回避された。ちなみに入隊志望時の隔離理由としては「卍解を常時発動できる非席官クラスの一般隊員とかいちゃいけないですよね?」を挙げている。

なお虚水槽の卍解を会得するための屈伏作業はマリオカート三本勝負にて行われた模様。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

まだ愛染さんが皆殺しにする前の四十六室です。

勿論オリジナル展開として、コナンにおける現場の警察くらいには無能です。


「鐘を鳴らせ、尸刃牙(しぶき)

 

一人の死神が斬魄刀を振りかざすと、その刃は瞬く間に大鎌へと変貌する。鎌の付け根には大振り以外でも闘えるよう槍のような短い刀身が付いており、柄の反対側には拳大の鐘が付いている。

その鐘を鳴らすこと二回。死神の目の前にいる(ホロウ)は先程まで暴れていたにも関わらず、今では自らの運命を悟ったかのように微動だにしなくなる。

 

「あとは首を刈るだけ……っと、今日もつまらん仕事だ」

死神はそう独り言を呟くと横から(・・・)虚の首を斬り落とす。本来なら虚が調伏・消滅した後には何も残らず、魂魄だけが尸魂界(ソウル・ソサエティ)に送られる筈であるがーーー

 

彼が拾いあげたのは倒した筈の虚の仮面(・・・・)

「こうして趣味(あそび)を混ぜつつやらんとやってられないわー」

 

また彼の蒐集物は増えていく。それがどういうことかを知らない時点で、彼は死神として失格であったと言えよう。

 

ー*ー*ー*ー

 

現状、中央四十六室。

 

「彼の者が調伏した虚が浄化され流魂街へと送られた際、精神を自失していることが判明した」

「自失した魂魄は周囲の霊魂を襲い喰らうといった通常の虚と同質の悪影響を及ぼし、現世だけでなく流魂街にまで死神を派遣する必要に迫られた」

「彼の死神の自室を調べた結果、斃した虚の仮面が完全な姿で保管されていることが判明した」

「虚の仮面は(プラス)の持つ正常な心が身体から喪われ孔となった際に変質した物であるとされている」

「直ちに仮面を斬魄刀で破壊することにより、自失した魂魄の内処分されていない者については快復が認められた」

「以上のことから、この者『錐舟 黒獣(きりふね くろしし)』を死神として不適格と判断する」

「この者は直ちに斬魄刀を取り上げ蛆虫の巣へと連行すべし」

 

あーあ、残念だ。まだ遊べると思っていたのに。

錐舟黒獣は自らが独房に追放されると知ってからも自らの行動に微塵の後悔を抱くことはなかった。あるのはただ、もっと遊びたいという欲求のみ。

 

だから、連行の途中で隣にいた執行官の様子がおかしくなった時。急に襲いかかってきたから蹴飛ばして気絶させてしまった時に。逃げ出したりせずそのまま何らかの異変が起こったであろう四十六室に戻ってしまったんだ。

大人しく逃げていれば、あんな化け物に出くわさずに済んだのに。その後危険人物として指名手配を受け死神(どうぞく)から殺される羽目になっても、そっちの方がまだマシだったってのに。

 

裁判所に戻ってしまった俺が見たのは、一人の死神が四十六室の賢者達から刃を向けられているシーン。賢しさの欠片もなくただ殺すべき敵を見つけた獣のようにその一人の死神を見つめる元賢者達と、狂ったように嗤いを隠さないそいつ自身。

そして、「溶け混ざれ、『黒霧

 

「はいおしまい。それ以上やったら二度と遊んであげないよ」

突然その死神の背後から現れた人物。霊圧も威圧感もまるで一般人並だというのに、その狂人は陶器か硝子の食器を割ってしまった子供のように慌てふためく。

 

「え、あ、これは、その」

「言い訳は聞きません。もっと自分の能力を制御できるように努力しなさい」

「やだ!!!」

「あのさぁ……」

「たいちょ、それよかあっち」

 

その一般人並な死神の反対側に、気付かなかったがもう一人。気怠げな奴が此方を見て指を指す。

「えーと、四十六室の皆さん。あれは?」

 

茫然自失で「私は何を…?」「何故私は鬼道を使おうと…」などと呟く面々のうち、いち早く気を取り戻した男が説明をする。

「あ、彼奴は此度の『流魂街狂人発生事案』の首謀者であった元死神で蛆虫の……待て貴様!何故ここに居る!?」

「多分あんたらと同じでこいつ(黒霧)に当てられたんでしょ、連行してった奴の方が。闘いとは程遠い連中にこそこいつの能力は響く」

 

そして、俺を無視して説明は続く。

「だからこそ、こいつを無間に閉じ込めるわけにはいかない。正常な判断ができなくなったのはさっきので実感できただろうし、その上好戦的にする能力は閉じ込められてるほかの罪人に多大なる影響を及ぼす。一斉に脱獄なんてされたら困るだろうし、こいつにはそれが可能だ」

隣で「遊んでくれるよな?な?もう遊んでくれないとかないよな?」と困り顔で懇願する少年がどれだけ危険な存在なのか、抹殺どころか無間に収容することすら火に油を注ぐに等しいと涼しい顔で説明するこの男は一体ーーー

 

だから。

「こいつをうちで預かる代わりに、無間または蛆虫の巣から何人か引き抜いても構いませんか? 逆らえないよう教育は施しますし、そっちでも扱いに困る連中は他にもいるでしょう?たとえばそこな青年とか」

「………は?」

 

俺まで危険人物(そっち)側に分類されたことは、今でも疑問に思うんだ。




黒霧(くろきり)
今回出て来たやべーやつの斬魄刀。勿論そのやべーやつは前話で抜け出した戦闘狂かまってちゃん(だが男だ)。
能力は「相手の思考形態を自分と同じ戦闘狂に変貌させる」こと。つまり知的策略で力不足を補うタイプの策士は全て黒霧の餌食である。
さらにやばい点は、この能力が常に剥き出しである点。始解する前からその片鱗は見えており、現実に四十六室が裁判開始から判決を言い渡すまでの僅かな合間にその全員を「犯罪者だ!殺せ!いや俺が殺す!!」にまで思考低下させることに成功している。なお危険人物であればあるほどにその影響は少ない(黒霧で歪む前に最初からどこかしら壊れているので全力でやらないとそんなに効果がない)
卍解したらどうなるか考えることすら恐ろしい。
なおやべーやつの名前はまだ未定。

十五番隊たいちょーどの(笑)
モブにすら一般人並と評される残念系男子。今回はバトルをさせない能力者を引き連れて来た。あと引き抜き

白月かるた(しらつき・かるた)
いつも気怠げな女死神。例によって例のごとくやべーやつなので十五番隊に配属される。
斬魄刀は始解が「兎咬(とかみ)」、卍解が「玉兎神(ぎょくとのかみ)」。敵性や悪意などを敵味方問わずに喪わせる能力を持つ。
当初普通に浅打を持って虚退治に出かけていたものの、報告にあった倒すべき兎型虚があまりにもドストライクだったために斬魄刀と対話・同調が完了し兎咬を始解。その際に味方である死神を数人使い物にならなくした上に調伏対象である虚もかるたに懐いてしまったために四十六室から危険人物と判断される。なお隠密の皆さんも兎咬にやれれて腑抜けになってた模様。その際に先代砕蜂婆さんからは麩菓子を貰った。
ペットの虚はシェナフォンといい、人間や死神の魂魄、同族である虚などではなくかるたが精製した霊力の塊を餌としてすくすく育ち、今ではギリアン級の戦闘能力を所有するに至っている。アジューカスになればヴァストローデまでもう少し。ヒトガタになればかるたとペットとしてでなくトモダチとして遊べると思って日々訓練を欠かさない。
なお何年か前にジャンプで連載してた漫画にかるたの斬魄刀と同じ名前の刀が出て来た際には、落ち込んだ彼女を必死で慰めようとする人型のシェナフォンの姿が確認されている。その日から彼女は兎咬を卍解する為の修行を行うことにした(つまり始解だけで虜にした虚がヴァストローデ級になる頃には能力抜きの素で彼女に懐いている)。

錐舟黒獣(きりふね・くろしし)
虚の仮面に興味津々の青年。仮面を剥ぎ取って殺すことから倒した虚が罪を濯いで尸魂界へと向かった際、喪った心が魂魄に戻らず現世での虚と同様に心を求めて他者の魂魄を襲うという事件が発生する。
捕縛の後も自分が悪いことをしたとは考えておらず、連行するはずの男が暴走した際にはこれを機に逃げ出そうとか考えたりすることすらなく、何があったのだろうと四十六室に戻る始末。
これが全ての間違いだった。

血飛沫(ちしぶき)
尸刃牙の卍解。尸刃牙が鐘の音で敵を催眠状態にかけ鎌で首を刈るという鬼道系かつ直接攻撃系という十一番隊激おこな性能であるため、卍解した血飛沫にはさらに鐘の音で敵を弱らせたり鎌を振るだけで斬撃を飛ばしたりと鬼道系能力と直接攻撃系能力がさらに尖った方向に成長した。
なお本編にはこの卍解はもう出てこないのでカースメーカー兼斬月の下位互換な性能はもう見ることはできない。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

作中で出てない能力は捏造します。

始解しかしてない隊長格多過ぎ問題


「いやー、あっけないねー」

 

誰だ、これは。

 

「まっさか自分が最強だと思ってる奴が本当に最強だと思い込んでたなんてねー、氷チビにあんな台詞言った奴の言動じゃねーよ」

 

今、私は無間の最奥に収監された筈なのだが。

真央地下大監獄最下層。収監されるべき人物以外に何者かが入り込めるとは考えられないのだが。

 

「えーと、『あまり強い言葉を使うなよ。弱く見えるぞ』だっけ? 弱い言葉使う奴が強かった試しがないじゃん、アホかって」

 

そして恐らくは涅マユリあたりが開発・製作したであろう『霊圧を留める機構』とやらで私の体表面に圧縮・濃縮された霊圧を物ともせずに小馬鹿にするように私の頭を何度も叩いているのだが。

 

こいつ、「誰だ?」……!? 1人ではないのか!?

 

「思考を読んで、相手の台詞と被って発語。相手がビビる。やったぜ。」

「おー、やったじゃん。焼肉食べて鳴く(うおォン)くらいには言いたい台詞が言えて」

 

……幻覚を見るような疲労、だと思えれば良かったのだが。頭上でべしべしと叩かれる不快さが現実なのだろうと思わせてくる。なんだこれ。本当になんだこれ。

 

「そーちゃん困惑気味ですし、そろそろ疑問解消してやったらどうなんです? ミカちゃん」

「えー、ヤダ。もっと愉しもうぜ? 尸魂界(れいかい)ぶっ壊そうとした大罪人だし、完全にギッチギチに縛られてるから文字通り何もできねーっての」

………。「そういえば何で自分は眼も耳も霊圧知覚も封じられてるのに目の前の女2人を認識できてるのだろう、とか考え出しましたよ? 普通に考えれば私らの仕業だってわかるだろうに」…話が早くて助かる。

「無間のいっちゃん奥に正式に入るには殺されても文句言わない上で心臓と鍵を一体化するーんだっけ? 2人いるのはおかしいと思ってんだろーけど、そんなの裏口造って不法侵入(はい)ってきたに決まってんじゃん?」

 

だからその方法を簡単に実現できる奴が尸魂界(ソウルソサエティ)に存在する筈がないだろうと言っている!!……と声を大にして言いたい。

というか浦原喜助でもそんな大掛かりな改造はできないだろう? それを簡単に裏口を造ったなどと簡単に言ってくれる……

 

「んーと、すこし違いますね。はい」

…違う?

 

「正確には、裏口を造ったというより、私達が利用してるところから裏口を造ったら、監獄の一番下に繋がっちゃったというか。ソラちゃんの能力は私達の中でも特にインチキ臭いですから、まぁ仕方ないとは言いますか」

 

…何が言いたいのかはさっぱり分からない。だが、(ホロウ)と死神の境界を取り払ったり崩玉との融合を果たしたりと強さを求めていた自分が馬鹿になるくらいに常識が壊されていくのがわかる。

なんだこの謎の虚しさは。こんなちゃらんぽらんな奴等が存在していたというのか、尸魂界に?

 

「んーと、鬼枷…こっちのの能力でアンタと繋がってるから会話できてるんだけどさ。私ら別に尸魂界の死神じゃないよ?」

「噂に聞いたことはありませんか? 護廷十三隊に配属前の時点で普通じゃない人達ができてしまって、殺すのも封じるのも無理そうだからどうにか隔離してみたって都市伝説」

「私らそれな。アンタは強さを隠してたし……そもそも拘束できちゃったからそっちには分配されなかったのかな」

 

…そんな噂話聞いたことは無いぞ? なんだその出鱈目は。いや目の前のこいつらがまず出鱈目なのだが。

 

「んー、とりあえずおちょくるのはこれくらいにして仕事すっか。ほい鏡花水月」

……は?

 

「いやだから鏡花水月。アンタの斬魄刀。収監の際に没収されたやつ。ウチの隊長(タイチョ)が一応持たせとくべきだって言うから」

「感覚なさそうですけど手に握らせますね。っしょっと」

…何がしたいんだ、こいつらは。私に斬魄刀を?何故…

 

「タイチョから伝言。卍解の能力って始解で見せてる催眠を現実に上書きしたり出来ます? とりあえず卍解できなくしておいたのでもう一度しっかりと刃禅したげてくださいねー。キョーカちゃんが可哀想だよ? だってさ。そいつ女なの?」

 

…その伝言を境に、全ての感覚が再び喪われた。

ーーー否、鏡花水月を取り戻したことで斬魄刀の世界に没入することは出来そうだ。

とりあえず、次に誰かがやって来るまでは 鏡花水月と対話しながら時間を潰すとしよう。夢想するよりも、対話する方が有意義だろうし、あの二人が何者かを聞き出さねばならない。

 

卍解できないように、という言葉が『鏡花水月がどうしても屈伏しないようになっていた』と知るのは少し先の話である。

 




この後どうにか対話からの同調まで持っていけた愛染さんは無事ユーハバッハが訪れた際に八つ当たりとして完全催眠にて彼の感覚をずらすことに成功したようです。


鬼瀬(おにがせ)語(かたり)
・斬魄刀名「埋火(うずめび)」
愛読書は現世のラノベ。埋火の能力で自他問わずにあらゆる表層思考を同調させることができる。つまりは範囲内全員サトリ兼サトラレになる。
ホロウの思考なんざ読みたくねぇだとか副隊長の悪口がバレるだのといった数々の抗議及び四十六室の面々が心を不特定多数に読まれることを嫌ったため能力発現から3日で15番隊に収監。
なおその後めきめきと成長し能力範囲の拡大・縮小及び範囲内の人物の思考の方向性を一方行にしたりシャットアウトしたりできるように。それものびのびと暮らせる十五番隊の環境のおかげです。

九十九尾(つづらを)巳影(みかげ)
・斬魄刀名「檻蔓(おりづる)」
拘束だとか監禁だとか、『他者の身体の自由を奪う行為』の度合いを任意に一方的に操作できる。無論自身が拘束された場合もその範疇である。
故に何かの手違いで牢獄だの監獄だのに収監してしまった場合、容易に入ってる皆さんを連れて脱獄パーリィが始まってしまう。なら最初からクッソ自由な十五番隊に打ち込むしか無いと諦念混じりの判断。当然十五番隊の自由で大らかな環境下にいるためインフレがとどまらない。
今回宙嗣が能力範囲の拡張を続けたところやべーところにぶつかったが、隊長が「そういやそろそろゆーちゃんの封印解けるな」と山本総隊長に連絡した後、独断で鏡花水月を失った愛染に斬魄刀の返却を決定。
その際に「『誰でもいいから八つ当たりに感覚狂わせてやる』レベルでおちょくってこい」と二人に言い放った結果、愛染はまんまとユーハバッハに催眠をかけることに。

…あれ、もしや書籍の方で崩玉と一体化して失った鏡花水月が手元にあった理由書かれてたりするの?


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。