星と奏でる千歌の恋音 (★星夜☆)
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第1話 「出会い」

 

 

7月29日…この日は沼津市で花火大会があった

 

 

 

僕はその日に沼津に引っ越してきて夜は時間があったから1人でその花火を見てた

 

 

 

そして花火大会が終わり、みんなが帰って人がいなくなった海で一人ギターを弾いていた。

 

 

「何してるの~?」

 

 

後ろから声がした。

 

 

これは女の子の声だ。

 

 

そう思って振り向いてみると、みかん色の髪の女の子がいた。

 

 

 

「ギターを弾いていただけですよ」

 

 

すると女の子は寄ってきて

 

 

「ギター弾けるんだ~!!かっこいいね!!」ニコッ

 

 

僕は少し照れて笑いながらも

 

 

「いえいえ、そんなことないですよ」と言った

 

 

 

「でももう11時だけど帰らなくても大丈夫なの?」

 

 

 

女の子にそういわれて携帯をみてみると気づかないうちに11時になっていた。

 

 

 

もう帰らないといけないけど、ここから家までは距離がある。

 

 

 

どうしようと考えてると女の子が

 

 

 

「家遠いなら家に泊まってもいいよ!」

 

 

 

確かに今向かっても12時は超えるだろう。

 

 

せっかくだからここは泊めてもらおうかな。

 

 

 

「じゃあ、お言葉に甘えて泊めさせてもらってもいいかな?」

 

 

 

すると女の子は元気よく

 

 

「決まり!!じゃあ案内するから来て!」

 

 

 

そう言われてついて行くと、そこにあったのは旅館だった。

 

 

 

「十千万」と書いてある。

 

 

 

入ってみると、とても広かった。

 

 

 

「君の部屋はここ!あと家はうちは温泉だから適当に入っていいよ!」

 

 

 

元気でかわいい笑顔で案内してくれた。

 

 

 

「ありがとう」

 

 

 

温泉か。温泉なんて何年ぶりだろうな。

 

 

 

 

そう考えていると、急にドアをあけて女の子が

 

 

 

 

「お風呂あがったら私の部屋きてね!!」

 

 

 

 

そういってドアを閉めた

 

 

 

とても元気でかわいい女の子だ。なんかドキドキする。なぜだろう。まあいっか。

 

 

 

そう思いながら温泉に向かった。

 

 

 

 

「なんか落ち着かないな、今なら誰もいないからいいよね」

 

 

 

温泉で歌いながらゆっくりしていた。

 

 

 

久しぶりの温泉でとても気持ちよかった。

 

 

 

 

あがって部屋に戻ると、

 

 

「歌上手だね!」

 

 

 

「ここにいたんだ」

 

 

 

自分の部屋ではなく、僕の部屋で待っていた。

 

 

 

「私の名前は高海千歌!!浦の星女学院に通ってる高校2年生!君は?」

 

 

 

急に自己紹介を始めて驚いた。

 

 

 

僕も自己紹介をした。

 

 

 

「僕の名前は天宮流星(あまみや そら)、高校2年生」

 

 

 

よく考えれば行く高校が決まってない。

 

 

 

「そうなんだ~!同じ高校2年生としてよろしくね!」

 

 

 

千歌は気づいていないらしい。

 

 

 

まあいいか。

 

 

 

「今日はもう疲れたから寝てもいい?」

 

 

そう言うと

 

 

 

「え~もっと話したい~!流星くんのこともっと知りたい~!」

 

 

 

そう言って僕の腕を掴んできた。

 

 

 

心拍数があがってる気がする。ものすごいドキドキする。

 

 

 

 

なんで。まだ何も知らないのに。

 

 

 

「でも今日引っ越ししてきたから疲れたよね...また明日話そう!」

 

 

 

 

 

分かってくれたみたい。

 

 

 

「うん、ごめんね。ゆっくり話できなくて」

 

 

 

「気にしなくていいよ!おやすみ!」

 

 

 

優しい。なんか落ち着かない。なんでだろう。

 

 

 

明日が楽しみでドキドキする。

 

 

 

そう思いながら静かな旅館で目を瞑った。

 

 

 

 




初めての作品です!

何か誤字や言葉が変だったらコメントで教えてくれるとうれしいです!


不定期更新ですが、よろしくお願いします!!


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第2話 「星と千歌」





 

引っ越しして数か月たった。

 

 

 

「……起きて………起きて!」

 

 

 

大きい声にびっくりして目が覚めるとそこにいたのは千歌だった。

 

 

 

 

「もう9時だよ!いつまで寝てるの!」

 

 

 

朝から説教は疲れる。

 

 

 

「なんだよ。そんなに大きい声で起こさなくても。」

 

 

 

「だって昨日また明日話そうって約束したじゃん!」

 

 

 

そういえば昨日約束してたんだった。

 

 

 

まだ話す時間はいっぱいあるでしょ。

 

 

 

でもそう言うとめんどくさいことになるから言わないことにしよう。

 

 

 

 

「分かった。昨日の話の続きしよう。」

 

 

 

 

「うん!でも朝ごはん食べて出かけて帰ってきてからね!」

 

 

 

 

いつのまにそんなスケジュールを立てていたのか。

 

 

 

「...分かった。」

 

 

 

 

「やった~!じゃあ、朝ごはん食べよう!」

 

 

 

 

そう言われて1階に降りて二人で朝ごはんを食べていた。

 

 

 

 

「モグモグ…そういえばギター弾けるんだよね?」

 

 

 

「うん。弾けるよ。」

 

 

 

「じゃあ、あとで弾いてほしいなって...思ってるんだけど...ダメ?」

 

 

 

 

「いいよ。あとで弾いてあげる。」

 

 

 

「やった~!」

 

 

 

 

笑顔で喜んでいた。

 

 

 

 

その笑顔はズルすぎる。

 

 

 

「ごちそう様~!」

 

 

 

「ごちそう様でした。」

 

 

 

「よし!じゃあ、出かけよう!」

 

 

 

 

食べ終わったばっかりなのに。

 

 

 

 

そう思いながらも出かける準備をした。

 

 

 

 

そして準備ができて外へ出ると、千歌はすでにそこで待っていた。

 

 

 

 

「遅い!」

 

 

 

 

「いや千歌が速すぎるだけだと思うよ」

 

 

 

 

「え?そうかな?」

 

 

 

「バカチカ」

 

 

 

「うるさい!」ムスッ

 

 

 

少しにバカにしたら頬をふくらませて言ってきた。

 

 

 

怒った顔も可愛いかった。

 

 

 

 

「あれ?なんでギター持ってるの?帰ってきてから弾いてもらうから置いてきてもいいんだよ?」

 

 

 

いつもの癖でギターをもってきてしまった。

 

 

 

「いつも持ち歩いてるから大丈夫」

 

 

 

 

僕は笑って言った。

 

 

 

「そんなにギター好きなんだね~!じゃあ行こ!」

 

 

 

 

そう言って二人で沼津駅に向かった。

 

 

 

 

「私、服買いたい!」

 

 

 

「いいよ。」

 

 

 

「あの...よかったら...よかったら服とか選んでもらいたいんだけど...いいかな?」

 

 

 

 

モジモジしながらこっちをみている。

 

 

 

 

こんなかわいい顔して断る人がいるのか。

 

 

 

 

「分かった。一緒に選ぼう。」

 

 

 

 

「ありがとう!」

 

 

 

 

そう言って二人で店の中へ入った。

 

 

 

「これなんかどうかな?」

 

 

 

オレンジ色のワンピースを試着していた。

 

 

 

 

とても似合っていてかわいかった。

 

 

 

「それすごく似合ってるよ!」

 

 

 

「本当に!!じゃあ、これにする!」

 

 

 

あっさり決めていた。

 

 

 

「そんな簡単に決めちゃっていいの?」

 

 

 

そう言って千歌に聞いてみた。

 

 

 

 

「うん!だって流星くんが選んでくれたやつだもん!」

 

 

 

 

「そっか。じゃあ会計しに行こう」

 

 

 

 

そして会計に向かった。

 

 

 

 

「僕が出すからいいよ。」

 

 

 

 

「え!?だって自分のものだから自分で払うよ!」

 

 

 

 

「今日は奢ってあげたい気分だから」

 

 

 

 

「そっか!ありがと!大切に着るね!」

 

 

 

 

そして買い物が終わって午後6時。帰り道を歩いていた。

 

 

 

「ね~ね~」

 

 

 

 

「どうした?」

 

 

 

 

「ちょっと寄っていきたいところあるんだけどいい?」

 

 

 

 

「いいけど、どこ行くの?」

 

 

 

 

どこへ行くんだろう。ここら辺はコンビニくらいしかないのに。

 

 

 

 

そう思いながら千歌について行った。

 

 

 

 

千歌が寄りたい場所は海だった。

 

 

 

 

2人で砂浜に座って夕焼けを見ていた。

 

 

 

 

「綺麗だよね。ここから見る夕焼けって。」

 

 

 

 

いつもの千歌とは違う気がした。

 

 

 

何かあったのか?そう思いながら返事した。

 

 

 

「綺麗だね。」

 

 

 

こんな元気で可愛い女の子が彼女だったら、どれだけ楽しいだろうか。

 

 

そういえば千歌って好きな人とかいるのかな。

 

 

でもまだ引っ越ししてきて2日目なのに聞くことじゃないか。

 

 

 

そう思っていると千歌は突然僕にこんな事を聞いてきた。

 

 

 

「流星くんって好きな人とかいるの?」

 

 

 

マジか。まさかそっちからくるとは。

 

 

 

「...いないよ」

 

 

 

「...そっか...」

 

 

 

 

なぜか千歌は悲しそうだった。

 

 

 

 

とても気不味い。この空気。気不味い。

 

 

 

そう思いながら聞いてみた。

 

 

 

 

「どうしたの?何か相談があれば聞くよ?」

 

 

 

 

「ううん!なんでもない!」

 

 

 

 

千歌は笑顔で返事した。

 

 

 

「そっか。」

 

 

 

 

そうだ。せっかくギター持ってきたから弾いてあげよう。

 

 

 

 

そう思って僕はギターを弾きながら歌い始めた。

 

 

 

 

「いい曲だね~心が落ち着くなあ~」

 

 

 

 

いつもの千歌に戻ってきたみたい。

 

 

 

 

「...よかった」

 

 

 

 

僕は小さい声でつぶやいた。

 

 

 

 

「ん?なんか言った?」

 

 

 

 

「なんでもないよ。」

 

 

 

 

こうやって一緒にいられるのはいつまでなんだろう。

 

 

 

「暗くなってきたし、そろそろ帰ろうか!」

 

 

 

 

「うん。じゃあ僕は自分の家に戻るよ。」

 

 

 

 

すると千歌は僕の袖を掴んできた。

 

 

 

 

「ダメ!家にきて!もう家族なんだから!」

 

 

 

 

ん?どういうことだ?

 

 

 

 

「流星くんが私の家に住むってこと流星くんのお母さんにはいってあるから安心して!」

 

 

 

いつのまにそんなことを。

 

 

 

 

でもいいか。こんな可愛い子と一緒にいられる。

 

 

 

 

僕の好きな人と一緒にいられる。

 

 

 

 

「じゃあ帰ろうか。僕たちの家に。」

 

 

 

 

僕は笑いながら千歌の手を握って歩き始めた。

 

 

 

 

すると数秒後、千歌も握り返してくれた。

 

 

 

 

「ただいま~!」

 

 

 

 

 

家に入ってすぐに千歌の部屋に入った。

 

 

 

 

「楽しかった~今日はありがとうね!」

 

 

 

 

「こちらこそ。ありがとう!」

 

 

 

 

数秒間、二人は笑って見合った。

 

 

 

 

「僕疲れたから、お風呂入ってくるね。」

 

 

 

 

そう言って部屋を出ようとしたとき千歌に腕を引っ張られた。

 

 

 

 

「ダメだよ!今日は一緒にお風呂にはいるんだから!」

 

 

 

 

マジかよ!まだ会って数か月しかたってないなのに!

 

 

 

 

そう思いながら聞いてみた。

 

 

 

 

「あの...まだ会って数1か月しか...」

 

 

 

 

「いいの!一緒に入りたいの~!お願い~!」

 

 

 

 

こんな可愛い女の子とお風呂に入るなんて。

 

 

 

 

「分かった。じゃあ一緒に入ろう。」

 

 

 

 

2人は風呂場に向かった。

 

 

 

 

あれ?誰もいない。なんでだ?

 

 

 

気になったので千歌に聞いてみた。

 

 

 

 

「なんで今日人いないの?」

 

 

 

 

「二人だけの貸切温泉!いいでしょ~!」ニコッ

 

 

 

 

「よく貸し切ったね...」

 

 

 

 

そして二人はゆっくり入った。

 

 

 

 

「私が流星くんのからだを洗うから、流星くんは私のからだを洗ってね!」

 

 

 

マジか。ものすごい緊張する。好きな人のからだを洗うなんて。

 

 

 

 

そして僕は千歌のからだを洗っていた。

 

 

 

 

 

発育すごいな...

 

 

 

 

 

そう思いながら千歌のからだを洗っていた。

 

 

 

 

「今、私の胸見てたでしょ!もう!変態!」

 

 

 

 

「いや見てないよ!!」

 

 

 

 

 

まるで心を見抜いたように言ってくる。

 

 

 

 

「だって今絶対私の胸見てたもん!」

 

 

 

 

 

「見てないってば!ほら!洗い終わったよ!」

 

 

 

 

 

 

僕は焦りながら言った。

 

 

 

 

 

そういって千歌のからだを洗い流した。

 

 

 

 

 

そして二人はお風呂から上がった。

 

 

 

 

 

「気持ちよかったね~!」

 

 

 

 

「うん!」

 

 

 

 

お風呂あがりの千歌も可愛い。

 

 

 

 

これから好きな人と一緒に過ごせるのか。夢みたい。

 

 

 

 

「ねね、今日は私の部屋で一緒に寝よ~!」

 

 

 

 

断ろうと思ったけど今日くらいはいいか。

 

 

 

 

 

「いいよ。一緒に寝よう。」

 

 

 

 

「やった~!」

 

 

 

 

 

そう言って二人で一人用の布団に入った。

 

 

 

 

少し狭い気もするけど、まあいいか。

 

 

 

 

 

...千歌の顔が近い...千歌に鼓動聞こえてないかな。

 

 

 

 

 

 

そう考えていると千歌が急に僕の唇にキスをしてきた。

 

 

 

 

 

「えへ...まだ会って数か月なのにね♡」

 

 

 

 

 

夢のようだった。好きな人からキスをされるなんて。

 

 

 

 

 

僕も迷いながらキスし返した。

 

 

 

 

 

 

 

「初めてが千歌とだなんて思ってもいなかったよ。」

 

 

 

 

 

 

「え!?まだだったんだ...うれしいな...」

 

 

 

 

 

 

 

「ん?なんか言った?」

 

 

 

 

 

 

 

「ううん。なんでもないよ。早く寝よ。おやすみ。流星くん。」

 

 

 

 

 

 

 

そう言って千歌は眠った。

 

 

 

 

 

 

寝顔も可愛い。

 

 

 

 

 

この幸せな時間がずっと続きますように。

 

 

 

 

 

星が輝く空に願いながら僕は千歌の頬にキスをして言った。

 

 

 

 

 

「おやすみ。僕の好きな人。」

 

 

 

 

 

そして僕も千歌の隣で眠りについた。

 

 

 

 

 




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第3話 「思い出の1ページを君と」

第3話です!



千歌と流星の恋をこれからも暖かく見守っていてください!


「♪~♪~」

 

 

僕は家で曲を作っていた。

 

 

すると1階ドアが開く音が聞こえた。

 

 

「ただいま~!」

 

 

「おじゃましま~す!」

 

 

千歌と曜が帰ってきた。

 

 

曜のことは千歌から話を聞いていたからすぐに分かった。

 

 

「何してるの~?」

 

 

千歌が話しかけてきた。

 

 

「曲作ってた。」

 

 

「へ~!その曲完成したら聞かせてね!」

 

 

「いいよ。」

 

 

他愛もない会話をして2人は千歌の部屋に行った。

 

 

 

 

~千歌の部屋~

 

 

 

「あれが流星くんだよね?」

 

 

「うん!そうだよ~」

 

 

「それで曜ちゃん、次どんな曲にする~?」

 

 

「う~ん。なんか恋愛ソング的なのがよくない?」

 

 

「お~!いいね!梨子ちゃんにも相談してみよう!」

 

 

「うん!」

 

 

そう言って梨子に電話をかけた。

 

 

「プルプル」

 

 

「...もしもし?」

 

 

「あ!梨子ちゃん!恋愛ソング的な曲って作れる?」

 

 

「え...でも恋愛ソングとか作ったことないから...」

 

梨子は恥ずかしそうに言った。

 

「大丈夫だよ!梨子ちゃんならきっとできる!」

 

「うん...頑張ってみる...」

 

「よろしくね!」

 

「大丈夫だったかな...」

 

曜は心配そうに千歌に聞いた。

 

「大丈夫だよ!梨子ちゃんならきっと作れる!」

 

「そっか。それにしても流星くんいつまで曲作ってんだろうね。」

 

「そうだよね~そんな集中力私には無いな~」

 

「千歌ちゃんが曲作り始めたらすぐに飽きそう~」

 

「そうかもね~」アハハ

 

千歌は笑いながらそう答えた。

 

 

 

 

「よし!できた!」

 

僕はそう言って部屋を出て近くの海に行った。

 

夕焼け空の下で一人海を見ていた。

 

「千歌と二人でこの夕焼け空を見ていたいな。」

 

独り言を言って家に戻って行った。

 

そしてドアを開けて靴を脱ぐと急に千歌が抱きついてきた。

 

「どこ行ってたの!心配したんだよ!」ウルウル

 

千歌は涙目だった。

 

「ごめんね。ちょっと海を見に行ってただけだから。」

 

「今日は罰として一緒に寝るからね!」

 

「...分かった。」

 

そういって部屋に戻った。

 

 

 

「ちょっと私トイレ行ってくるね!」

 

そういって千歌は家を出て行った。

 

すると電話がきた。

 

梨子だ。

 

「もしもし?」

 

「あ、曜ちゃん?」

 

「どうしたの?」

 

「それがね、恋愛ソングのメロディーが思いつかなくて...」

 

「作れそうにないってこと?」

 

「...うん。」

 

「そっか...あと千歌ちゃんに話してみるね」

 

「うん...お願い...」

 

そういって曜は電話を切った。

 

「どうしよう...」

 

曜は困った顔をしていた。

 

「このCDあげる。」

 

僕はそう言って曜に渡した。

 

「これは何?」

 

「僕が作った恋愛ソング。ある人に向けて作ったやつだけど使っていいよ。」

 

「本当に!?いいの!?」

 

「うん。頑張ってよ。スクールアイドル。」

 

「ありがとう!きっと千歌ちゃんも喜ぶよ!」

 

曜はうれしそうに受け取ってくれた。

 

「曲名は?」

 

そういえば曲名考えてなかった。

 

「考えてない...」

 

「そういうところ抜けてるよね...」

 

すると千歌が戻ってきた。

 

「ただいま~!」

 

「あ!千歌ちゃん!梨子ちゃんが恋愛ソング作れないって言ってたんだけど流星くんが作ってくれたよ!」

 

「本当に!ありがとう!やっぱり流星くんはすごいねぇ~」

 

千歌にそう言われるととてもうれしく感じる。

 

「でも曲名が無いんだよね~」

 

そして曲名を考えるためにそのCDを千歌と曜と僕で聴いた。

 

すると千歌は突然言った。

 

「...思い出の1ページを君と...」

 

すると僕の頭の中で何かが当てはまった気がした。

 

「いいね。その曲名にしよう!」

 

すると曜も

「いいね!よし!決定!」

 

そうして曲名が決まった。

 

しかしなぜ千歌はあんな曲名が思い浮かんだんだろうか。

 

そして僕は千歌に聞いてみた。

 

「なんでそんな曲名思いついたの?」

 

「...何となく...」

 

千歌は何か隠しているように僕に言った。

 

「よし!曲名も決まったわけだから私はそろそろ帰るね!」

 

そういって曜は帰っていった。

 

部屋は僕と千歌の二人きりになった。

 

「...そろそろお風呂入ってくるね!」

 

「え?もうそんな時間?」

 

気づいたら午後の8時だった。

 

「もうそんな時間か。分かった。いってらっしゃい。」

 

「いってきます!」

 

千歌は元気よく返事をして風呂場へ向かった。

 

 

 

 

自分の部屋に戻ると携帯が鳴っていた。

 

曜からだ。こんな時間にどうしたんだろう。

 

「もしもし?」

 

「あ、流星くん。こんな時間にごめんね。」

 

「気にしなくていいよ。どうしたの?」

 

「あの曲って誰に向けて作ったのかなって気になっちゃってさ~」エヘヘ

 

曜は笑いながら言っていた。

 

「...千歌だよ...千歌に向けて作った...」

 

「やっぱりね...でも千歌ちゃんに向けて作ったのに私たちが歌っちゃっていいの?」

 

「確かに最初は迷ったよ。でも千歌たちに歌ってほしいって思ってさ。」

 

「そうだったんだね。流星くんの分まで頑張るからね。」

 

「ありがとう。」

 

少し恥ずかしかったけど嬉しかった。

 

「じゃあもうそろそろ切るね!おやすみ~」

 

「おやすみ~」

 

電話を切った。

 

この曲が千歌の思い出の1ページになってくれるといいな。

 

トントン

 

ドアのノックの音が聞こえた。

 

「いいよ~」

 

ドアの向こうには千歌がいた。

 

「さっきの話...本当なの...?」

 

全部聞かれていたようだ。

 

「...うん...そう...だけど...」

 

恥ずかしい。でもなぜか嬉しい気持ちもあった。

 

「ちゃんと大切に歌うからね。私にとっても大事な曲だから。」

 

「うん。ありがとう。」

 

すると千歌は抱きついてきた。

 

「私好きだよ。流星くんの曲も。流星くんのことも。」

 

今初めて気づいた。千歌は僕のことが好きだったんだ。

 

「僕も好きだよ。千歌の声も。千歌のことも。」

 

恥ずかしかったけど、ちゃんと思いを伝えることができた。

 

「今日は一緒に寝ようね。」

 

千歌は眠そうな顔をして僕に言ってきた。

 

「もう眠そうじゃん。寝よっか。」

 

そういって二人は布団の中に入った。

 

「これからもがんばってね。千歌。」

 

すると千歌は聞いてたかのように寝ながら僕に抱きついてきた。

 

 

 

 

 

 




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第4話 「たすけて」

最近いいペースで投稿できてる気がする!






ある日事件は起きた。

 

 

「なんだっけ?Aqoursだっけ?スクールアイドルやってるんでしょ?」

 

「そんなことやってんの?くだらなっ」

 

周りの人たちも流されて笑っている。

 

「えへへ...何か悪いことしちゃった...かな?」

 

千歌は苦笑いで聞いてみた。

 

「あんたに悪いことされたなんて一言も言ってないじゃない。ただスクールアイドルやったって無駄ってこと。」

 

周りは笑いながら千歌のことを見た。

 

千歌は涙をこらえていた。

 

すると曜が話かけてきた。

 

「千歌ちゃん、今日はもう帰ろう?」

 

「うん...」

 

そういって二人は学校を抜けて千歌の部屋に戻った。

 

「千歌ちゃん...」

 

「曜ちゃん、今は一人にしてほしい。」

 

「そっか...じゃあ帰るね。」

 

そして曜はすぐに帰って行った。

 

 

 

~午後7時~

 

「千歌~!夜ご飯食べよ~!」

 

僕は1階から呼んだ。

 

返事がない。

 

気になって千歌の部屋に行った。

 

トントン

 

「千歌、入るよ?」

 

ドアを開けると千歌は布団に包まっていた。

 

「どうしたの?風邪ひいたの?」

 

聞いても返事がない。

 

気になって近づいてみると千歌は泣いていた。

 

「どうしたの!?何かあった!?」

 

そういうと僕に抱きついてきた。

 

「...たすけて...」

 

そういって千歌は倒れた。

 

「千歌!?おい!千歌!」

 

僕は急いで曜に電話した。

 

「もしもし?」

 

「曜!今すぐ千歌の家に来て!千歌が倒れた!」

 

「え!?分かった!今行く!」

 

曜は急いで電話を切って千歌の家に向かった。

 

僕はどうすることもできなかった。ただそばにいるだけだった。

 

 

 

「千歌...」

 

「流星くん~!」

 

曜が来た。

 

「多分耐えきれなかったんだと思う。」

 

「何が?」

 

そして曜から学校であったことを聞いた。

 

「いじめだな...」

 

「うん。多分スクールアイドルをバカにされたこと、いやAqoursのことをバカにされたのがショックだったんだと思う。」

 

「でもそのこと何も教えてくれなかったよ。」

 

「多分千歌ちゃんは流星くんのこと気にしてたんじゃないのかな。迷惑かけたら嫌だからって。」

 

「なんで...なんで言ってくれなかったの...」

 

僕は千歌の家で初めて泣いた。

 

 

 

「私もあの時千歌ちゃんのこと見てることしかできなかった。守ってあげられなかった。」

 

曜は涙をこぼしながら呟いた。

 

「...そんなことないよ...」

 

「千歌!」

 

「千歌ちゃん!」

 

千歌が起き上がった。

 

曜はすぐ千歌に抱きついた。

 

「千歌ちゃん...ごめんね...」

 

曜は泣いていた。

 

「ううん。大丈夫だよ。だって曜ちゃんは帰ろう?って言ってくれたじゃん。あの時言ってくれなかったら多分もっと大変だったと思う。」

 

「曜、ちょっと僕やらなきゃいけないことあるから千歌のことお願いしてもいい?」

 

「うん。」

 

「どこ行くの?」

 

千歌は小さい声で僕に聞いてきた。

 

「ちょっとね。」

 

そう言って僕は家を出た。

 

 

 

 

 




次回もお楽しみに!


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第5話 「君のためなら」

前回の続きです!






 

「曜ちゃん、私が寝るまで手繋いでてもらっていい?」

 

「いいよ。おやすみ。」

 

「えへへ..ありがとう。おやすみ。」

 

 

 

 

~午前0時~

 

僕は部屋に戻った。

 

そしてギターをすぐ手に取って曲を作り始めた。

 

「ん~違うな。」

 

考えている間に日が明けた。

 

~次の日~

 

「千歌ちゃんおはよう。」

 

「曜ちゃんおはよう!」

 

「大丈夫?学校行ける?」

 

「うん!大丈夫だよ!行こ!」

 

そう言って二人は朝ごはんを食べながら学校へ向かった。

 

 

「あら?来たのね」

 

ここは私が守らなきゃ。

 

そう思って曜は千歌の前に立って言った。

 

「来て何が悪いの。」

 

「いや来なくていいのになって思って。スクールアイドルなんてやっても意味ないのにって思っただけ。」

 

バシッ

 

するといじめっ子の女は千歌の前に立って頬を叩いた。

 

「千歌ちゃんに触らないで!」

 

曜がいじめっ子の女に言うとドアを開けてヤンキーたちが入ってきた。

 

「この女、何してもいいよ。」

 

すると曜は椅子に縄で縛られ、千歌は殴られたりされていた。

 

曜は必死に叫んだ。

 

「千歌ちゃんに触らないで!近寄らないで!」

 

「この女の服脱がしてネットにアップしようぜ!」

 

ヤンキーが千歌のことを見ながら言った。

 

千歌はもう頬が腫れて、ボロボロだった。泣いていた。

 

ヤンキーが千歌の制服を脱がせようとしていた。その瞬間

 

バンッ

 

ヤンキーが蹴り飛ばされた。

 

「僕の千歌に...触んなよ...」

 

「流星くん...!」

 

「ごめんね。遅くなっちゃって。」

 

「あんたいつも千歌と一緒にいる人ね。何よ。あんたには関係ないでしょ。」

 

いじめっ子の女は言ってきた。

 

「何もしらねぇやつが...千歌の夢を...こいつらの夢をバカにすんじゃねぇよ!」

 

するとヤンキーたちが襲い掛かってきた。

 

バシッ

 

1人のヤンキーのこぶしを受け止めた。

 

そして腹に蹴りを入れた。

 

「これ以上やったら生きていられると思うなよ?」

 

そういうとヤンキーたちは千歌から離れて行った。

 

「もういいわ...!逃げるのよ!」

 

そういっていじめっ子の女は逃げて行った。

 

それきりその女は学校に来ることはなかった。

 

僕は曜の縄を解いて、2人で千歌の傍に行った。

 

「千歌...ごめんね...遅くなっちゃって...」

 

「千歌ちゃん...」

 

「曜ちゃん、流星くん、ありがとう。今日はもう疲れた。家に帰りたい。」

 

「うん。帰ろっか。」

 

僕は千歌のことをおんぶして、3人で千歌の家に向かった。

 

 

家に戻って、すぐ千歌の部屋で曜が千歌の手当てをしてくれた。

 

「曜ちゃんありがとう。ごめんね迷惑かけちゃって。」

 

「ううん。私こそ守ってあげられなかったから。」

 

僕は千歌の耳にイヤホンを当てた。

 

「これ流星くんが作ったの?」

 

「うん。実は昨日作って、昨日千歌が帰ってきてから一睡もしてないんだよね。」

 

「ダメだよ!ちゃんと寝ないと!」

 

「大丈夫。千歌のためだったら1日くらい寝なくたって平気だから。」

 

「流星くん...」

 

「曜も寝てないでしょ?今日はゆっくり千歌とゆっくり休んでたほうがいいよ。」

 

「うん。ありがとう。」

 

そう言って僕は千歌の部屋を出た。

 

 

すると突然目の前が真っ白になった。

 

ガタン

 

「...流星くん...流星...」

 

だんだん声が遠くなっていく。

 

「千歌が無事でよかった...」

 

そう言って僕は倒れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回もお楽しみに!



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第6話 「大切な人だから」

前回の続きです!









「...流星...流星くん...流星くん!」

 

千歌たちの声だ。

 

「...う...今何時...?」

 

「今午後3時だよ!もう心配したよ...」

 

「やっと起きた。1日中ずっと寝てたから心配したよ。」

 

どうやら1日も僕は寝ていたらしい。

 

千歌に言われて気づいた。

 

「疲れちゃってたから。ごめん。」

 

僕は頭を軽く下げてあやまった。

 

「1日も寝れるなんてすごいね~」

 

曜は僕にそう言ってきた。

 

「今日と明日は私が流星くんのそばにいてあげるからね~」

 

千歌が抱きつきながら僕に言ってきた。

 

「はい!みかん!これ食べて元気出してね!」

 

「ありがとう。今日学校あったんじゃなかったの?」

 

「あったけど休んじゃった~」ニコッ

 

また可愛い笑顔で僕に言ってきた。

 

「なんで休んだの。学校行っても良かったのに。」

 

「だって...心配だったから...大切な人だから...」

 

千歌は下を向いて言った。

 

「そっか。ありがとう。千歌のおかげで少し元気になったよ。」

 

僕は笑いながら言った。

 

「本当~?なら良かった~」

 

千歌はうれしそうに言った。

 

「今日と明日は僕のそばにいてくれるんだよね?」

 

「うん!」

 

「よろしくね。僕の1番大切な人。」

 

「うん...」

 

千歌は顔を真っ赤にしながら返事をした。

 

「それより学校大丈夫?怖くない?」

 

「大丈夫だよ~曜ちゃんと流星くんのおかげでちゃんと行けるようになったよ!」

 

「そっか。よかった。」

 

千歌は元気に言っていたけど、僕はまだ少し心配していた。

 

「でもまさか流星くんが、あんなに強かったなんて思わなかったなあ~」

 

「一時期、格闘技にハマってたころがあって練習してたからね。」

 

「そうだったんだ~!」

 

あんなに強く殴っちゃったから罪悪感が感じるけどまあいいか。

 

そう思っていたが気にしないようにした。

 

「まあとりあえずいじめは無くなったし!私たちのペースでスクールアイドルがんばろう!千歌ちゃん!」

 

「おー!これからもよろしくね!曜ちゃん!」

 

「うん!」

 

すると隣からピアノの音が聞こえてきた。

 

「ピアノの音きれいだなぁ~」

 

千歌は目を瞑りながら言った。

 

「隣の家の人ってピアノ弾いてるんだね~」

 

僕は千歌にそう言って見てみると千歌と曜はもう眠っていた。

 

僕は苦笑いして千歌と曜の手を握り、目を瞑りながらピアノの音を聞いていた。

 

こうして浦女でのいじめは無くなり、いつものように朝を迎え、また幸せな日が訪れた。

 

 

そして僕は願っていた。

 

このような幸せな日々が千歌たちにずっと訪れるようにと。

 

 




次回もお楽しみに!


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第7話 「夜に響く桜の音楽」

ネタが思いつかなくなってきたので少し投稿ペースが落ちるかもです!



引き続き応援よろしくお願いします!


~10月2日午後2時~

 

「千歌ちゃ~ん!」

 

 

ん?聞いたことない声が聞こえる。

 

「あ!梨子ちゃ~ん!」

 

梨子?聞いたことない名前だ。

 

「あの~千歌?梨子って誰?」

 

千歌に聞いた。

 

「桜内梨子ちゃんだよ!教えてなかったっけ?」

 

「教えてもらってない。」

 

「千歌ちゃん!曜ちゃん!遅くなってごめんね。」

 

「ううん!大丈夫だよ~」

 

「じゃあμ'sのライブ映像見よっか!」

 

μ's?聞いたことある名前だ。

 

「じゃあ僕お茶淹れてくるね。」

 

「あとみかんも!」

 

「わかったよ。」

 

そういって僕は千歌の部屋を出て1階へ行った。

 

 

~千歌の部屋~

 

「あの~千歌ちゃん?」

 

「ん?どうしたの梨子ちゃん?」

 

「あの男の人って誰?」

 

「あ!梨子ちゃんにも言ってなかった...っけ?」

 

「うん...」

 

「千歌ちゃん。もしかして他の人にも言ってないでしょ。」

 

「...あああああ!言ってない!!」

 

千歌の叫び声は1階にも聞こえてきた。

 

「やっぱり。」

 

曜は千歌の心も読んでいたっぽい。

 

「それで千歌ちゃん。あの男の人は誰なの?」

 

「あ!あれは流星くんだよ~曲作れて、優しくて、強くて、かっこいいんだよ~!」

 

「流星くんって私たちに曲作ってくれた流星くん?」

 

「うん!そうだよ~」

 

「曜ちゃんは知ってたの?」

 

「うん!結構仲良いからねぇ~」

 

「そうなんだ~」

 

 

「よし!お茶も淹れたしみかんも甘そうなやつ選んだし!」

 

確認をして千歌の部屋に向かった。

 

「お茶淹れたよ~って寝てんかい。」

 

3人とも千歌の部屋で寝ていた。

 

「ここに置いておくからね~」

 

起こさないように小さい声で言って千歌の部屋を出ようとしたとき、千歌に袖を掴まれた。

 

「少しだけそばにいてほしいな...」

 

千歌は小さい声で僕に言った。

 

「分かった。少しだけだよ?」

 

僕は千歌のとなりに行った。

 

千歌の寝顔が可愛い。

 

そう思いながら千歌の頭をやさしく撫でた。

 

「...ん♡」

 

千歌は僕に寝たまま抱きついてきた。

 

照れながらも千歌の頭を撫で続けた。

 

 

 

~午後6時~

 

「流星くん~6時だよ~」

 

「...ん...あれ?僕寝てたの?」

 

「そうだよ~私に抱きつきながら寝てたよ~」

 

「え!?本当!?うぅ...恥ずかしい...」

 

「流星くん顔真っ赤になってるよ~まあ私も嬉しかったからいいけど...」

 

「え?」

 

「何でもないよ!」

 

「そっか。他のみんなは?」

 

「もう帰ったよ~」

 

「もうこんな時間だもんね。」

 

「♪~♪~」

 

千歌と話をしていると隣の家からピアノの音が聞こえてきた。

 

「綺麗な曲だ。隣の人ってピアノ弾いてるんだね。」

 

「そうだよ~すごいよね~梨子ちゃんって」

 

「...え?今梨子って言った?」

 

「うん。梨子ちゃんは隣の家に住んでてピアノがとっても上手で曲作り担当なんだよ~」

 

「知らなかった...」

 

「教えるの忘れてた~」エヘヘ

 

グゥ~

 

千歌と僕のお腹が同時に鳴った。

 

「えへへ、お腹すいちゃった~」

 

「僕も。そろそろご飯食べよっか。」

 

僕と千歌は1階へ行った。

 

 

 

 

~午後11時~

 

「ふぅ~お風呂から上がったあとは睡魔が襲ってくるなぁ~」

 

「眠そうな顔してるよ、千歌。」

 

「え?そんなことない...よ...」

 

バタッ

 

「やっぱり...しょうがないなぁ。」

 

そう言って僕はまた千歌の頭を撫でた。

 

「流星くん。」

 

「どうした?」

 

「あの...その...キス...してほしい...な♡...」

 

「...う...うん...いいよ...」

 

僕は千歌の唇にキスをした。

 

「まだ2回目だから緊張する。」

 

「そうだよね...ごめんね...突然お願いしちゃって。」

 

千歌は下を向いて言った。

 

でも僕は嬉しかった。こんなに千歌と愛しあえるなんて。出会ったころは想像もつかなかったから。

 

「大丈夫。気にしないで。おやすみ。千歌。」

 

「おやすみ。流星くん。」

 

ピアノの音が響いている中で僕と千歌は抱き合いながら眠った。

 

 




次回もお楽しみに!


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第8話 「災難」

いつか曜ちゃんの恋愛の小説書きたいと思います!






 

まさかあんなことが起きるなんて僕は思っていなかった。

 

 

迎えたのはいつもの朝だった。

 

 

「千歌~朝だよ~」

 

「ん...もう...少し...」

 

「じゃあ千歌の分のみかんも食べちゃうよ~」

 

「それはダメ!!」

 

千歌はすぐに起き上がった。

 

「はい~行きましょう~」

 

そう言って僕は千歌のことをお姫様抱っこして1階まで行った。

 

「流星くん...自分で歩くからいいよ...///」

 

千歌は恥ずかしそうに僕に言ってきた。

 

「そっか。でも階段で降ろすと危ないから1階で降ろすね。」

 

「うん...ありがとう...///」

 

千歌は顔を真っ赤にしていた。

 

「はい到着~」

 

「ありがとう...///」

 

いつも通りに朝ごはんを食べていつも通りに千歌と一緒に学校に行った。

 

あ、そういえば僕も千歌と同じ浦女に通ってます。

 

そして僕も千歌もいつも通りに学校で過ごしていた。

 

 

災難が起きたのは学校の帰り道だった。

 

千歌たちはAqoursの練習があるから僕はいつも先に帰っている。

 

そして僕はいつも通り家で曲を作っていた。

 

 

ドーン!

 

 

何かが崩れたような音だった。

 

沼津駅から変な煙が出ている。

 

みんな様子をみるために家から外へぞろぞろ出てくる。

 

千歌は学校で練習しているから大丈夫だろうと思ったが一応電話をしてみた。

 

「もしもし、千歌?今どこ?」

 

「今曜ちゃんと梨子ちゃんと一緒に沼津駅にいる。助けて。」

 

「どうした!?」

 

「瓦礫で出入り口が塞がれてて外に出れないし、曜ちゃんは頭に何か当たって血が出てる。」

 

千歌は泣いていた。

 

「わかった!今すぐ行く!」

 

僕は電話を切ってすぐに走って行った。

 

沼津駅に着くと瓦礫で出入り口が塞がっていて中は見えない。

 

「千歌~!聞こえる~?」

 

返事がない。

 

消防士などが瓦礫をどけて出入り口を作ってくれた。

 

僕はすぐに中へ入った。

 

しかし千歌たちは見当たらない。

 

瓦礫の山が僕の視界に入った。

 

「まさか...あの中に!」

 

僕は走ってそこへ向かった。

 

「千歌~!聞こえるか?」

 

「流星くん!」

 

「今助けるからちょっと待ってて!」

 

そう言って僕は瓦礫をどけ始めた。

 

その瓦礫の山から千歌たちが出てきた。

 

「大丈夫か!?」

 

「私と千歌ちゃんは大丈夫だけど曜ちゃんが...!」

 

曜は頭からかなり出血していた。

 

「曜ちゃん...」

 

「...千歌ちゃん...梨子ちゃん...心配かけてごめんね...」

 

「曜ちゃん...!今はしゃべっちゃダメ!」

 

千歌は涙声で曜に言った。

 

僕は着ていたパーカーで曜の頭から出血しているところを圧迫した。

 

「痛い!」

 

「大丈夫だ!曜!がんばれ!」

 

「ダメだよ!流星くん!曜ちゃんがかわいそうだよ...!」

 

梨子も涙声で僕に言ってきた。

 

「大丈夫だよ梨子さん。圧迫して出血を止めて氷と水で患部を冷やせばある程度は大丈夫。

たしかここらへんお店あったよね?そこから氷水もらってきてもらっていいかな。」

 

 

「私がとってくる!」

 

千歌は突然立ち上がった。

 

「じゃあお願いするよ。」

 

千歌は走って店のある方へ向かった。

 

「よし。患部からの出血は止まった。あとは冷やすだけ。曜?聞こえる?吐き気とか無い?」

 

「...大丈夫...」

 

曜は痛そうだった。

 

「大丈夫。もうすぐでよくなるからね。」

 

「はい!持ってきたよ!」

 

「ありがとう!」

 

そして僕は着ていたTシャツを氷水で濡らして患部へ当てた。

 

「少し楽になった?」

 

「うん...ありがとう...流星くん」

 

「大丈夫ですか?」

 

後ろから医者が来た。

 

「頭部からの出血です。救急車お願いします。」

 

「分かりました。こちらです。」

 

「僕は曜と一緒にいるから千歌と梨子さんは先に戻ってて。」

 

「分かった。あと私に連絡ちょうだい。」

 

「分かった。千歌。相変わらず強くなったね。」

 

僕は千歌の頭を撫でて救急車に乗った。

 

 

 

病院についた。

 

「早めに処置をしたおかげで命に別状はありません。」

 

「そうですか。よかった。」

 

僕はホッとため息をついた。

 

そして僕は曜の隣で千歌に電話をかけた。

 

「もしもし!流星くん?曜ちゃんは?」

 

「早めに処置したから命に別状は無いってさ」

 

「よかった~」

 

「あと曜と千歌の家に行くから」

 

「分かった~!待ってるね!」

 

曜が目を覚ました。

 

「曜?大丈夫か?」

 

「うん...ありがとう流星くん。」

 

「無事でよかったよ。」

 

そして僕と曜は病院を出た。

 

すると突然曜は僕の手を握った。

 

「少しだけでいいから...手繋いでてほしいんだけど..千歌ちゃんに悪いのは分かってるけど今だけは...お願い。」

 

「分かった。千歌にもちゃんと説明すれば大丈夫だと思うよ。」

 

僕は曜の手を握り返した。

 

そして僕と曜は茜色に染まった空の下で手を繋いで千歌の家に歩いて向かった。

 

 

あの事故の原因は店のガスがかなりの勢いで爆発したらしい。




次回もお楽しみに!



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第9話「準備」

いよいよラブライブサンシャイン2期放送ですね!!



楽しみ!


明日は学校でとある行事がある。

 

そう

 

文化祭だ!!

 

僕たちはバンドをすることになっていて今までずっと練習をしてきた。

 

明日は絶対成功させる!

 

そしてAqoursもライブをやるらしい。

 

お互い頑張って練習していた。

 

~Aqours~

 

「こんな感じかな?」

 

「そうそう!そんな感じ!」

 

曜が千歌に振り付けを教えていた。

 

そして他のAqoursのメンバーたちも一緒に楽しく練習していた。

 

 

~流星たちのバンド~

 

「バッチリじゃない!?」

 

「だな!明日もこの調子で頑張ろうぜ!」

 

僕はボーカルとギターを担当している。

 

自分ではかなりいい感じに仕上がっていると思う。

 

 

~午後6時~

 

僕たちが帰ろうとすると、Aqoursの練習も終わったらしく千歌たちと一緒に帰った。

 

「こんな大人数で帰るのなんて久しぶりだな~」

 

千歌は言った。

 

「だよね~」

 

それに同情して曜も言った。

 

「せっかくだし、みんなで海寄って行かない?」

 

「よし!行こ!」

 

僕が提案するとみんな賛成して、海へ行くことになった。

 

そして海に行って茜色の空をみんなで見ていた。

 

すると千歌が寄ってきて僕の手を掴んだ。

 

「明日お互いがんばろうね。」

 

僕は海を見ながら千歌に言った。

 

「うん!」

 

「あれ?もしかして照れてる?」

 

僕のバンド仲間がバカにしてきた。

 

「て、照れてないし、、、」

 

「流星くん顔真っ赤になってるよ~?」

 

すると曜まで冷やかしてきた。

 

「もう曜までかよ~」

 

「でも嬉しいでしょ?」

 

「まあ、、、」

 

曜にそう答えると千歌は顔を真っ赤にして下を向いた。

 

「そろそろ時間だから帰ろうかな。」

 

果南がそういって、みんな解散した。

 

そして千歌と梨子と帰り道を歩いていた。

 

「明日はやっと文化祭だね~」

 

「楽しみだな~!」

 

「Aqoursは練習どうなの?」

 

「もうバッチリだよ~!ねえ~梨子ちゃん!」

 

「うん!」

 

Aqoursの方も準備はできているらしい。

 

話をしている間に家に着き、梨子とは別れ僕と千歌はそれぞれ自分の部屋に戻った。

 

 ~午後10時~

 

トントン

 

ノックが聞こえた。

 

「いいよ~」

 

そう言うと千歌が僕の部屋に入ってきた。

 

「夜遅くにごめんね~寝れなくてつい~」

 

千歌は苦笑いしながら言ってきた。

 

「大丈夫だよ。僕も眠れなくて音楽聴いてたところだから。」

 

「よかった~明日楽しみだね~」

 

「そうだね~僕は初めてだから少し緊張してる。」

 

「大丈夫だよ!きっと上手くいくよ!」

 

「ありがとう。眠くなってきちゃった。」

 

「じゃあもう寝よっか。おやすみ。流星くん」

 

そういって千歌が僕の部屋を出ようとすると僕は千歌の手を握った。

 

「今日は一緒に寝ない?」

 

「...うん」コクリ

 

千歌は少し頬を赤く染めながらうなずいた。

 

そして千歌の隣で僕は眠った。




次回もお楽しみに!


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第10話 「文化祭」

ラブライブサンシャイン2期始まりましたね!!


1話から泣かせてくるとは。。。


では第10話どうぞ!!


「千歌!起きて!」

 

すぐに千歌を起こして朝ごはんを食べた。

 

「今日は文化祭だよ。遅れたら大変。」

 

「...う...うん」

 

千歌は寝ぼけていた。

 

「おはよ~ソロ~!」

 

曜が家に来た。

 

「今行くから待ってて!」

 

「了解であります!」

 

そして僕と千歌はすぐに準備して3人でバスに乗った。

 

「は!今何時?朝ごはん食べたっけ?」

 

千歌が急に声を出し僕に聞いてきた。

 

「やっと起きた。8時。朝ごはん食べたよ。」

 

「千歌ちゃん寝ぼけてたんだねぇ~」

 

「朝から大変だよ。」

 

そういって僕と曜は笑いながら話してた。

 

 

学校に着いた。

 

文化祭のために飾り付けがしてあった。

 

僕たちは3人は体育館の中に入った。

 

「すごいね~!綺麗に装飾してある~!」

 

「今日は文化祭だからねぇ~!なんかドキドキしてきたなぁ~!」

 

「二人とも興奮してるね」ニコッ

 

僕は笑いながら千歌と曜に言った。

 

「しばらく時間あるから屋台周らない?」

 

曜の意見に僕と千歌は賛成して屋台を周ることにした。

 

いろんな屋台がいっぱいで、どこ行くか迷ってると曜がある屋台を指さした。

 

「あれ行こう!」

 

それはお化け屋敷だった。

 

「いいねぇ~!行こう~!」

 

千歌も行きたがっていたので3人で入ることにした。

 

中に入ると曜は楽しそうに進んでいたが、千歌は怖がっていて僕の手を力強く掴みながら進んだ。

 

「いや~楽しかったね!」

 

「久しぶりだったなぁ~」

 

「...うぅ...」

 

千歌だけは怯えていた。

 

「千歌ちゃん、大丈夫?」

 

曜は心配そうに言った。

 

千歌は返事をしない。

 

「これはヤバい...」

 

僕がそういうとすぐに泣き始めた。

 

それから僕は千歌と手を繋ぎながら歩くことになった。

 

周りからの視線が痛い。

 

このあとは体育館で各グループの発表がある。

 

それには僕たちのグループもAqoursも出るのでステージ裏で準備しなければならなかった。

 

体育館へ行ってステージ裏で最終調整をしていた。

 

先に発表するのは僕たちのグループからだ。

 

司会に呼ばれたので僕たちはステージへ行った。

 

そして演奏を始めようとしたその時ギターの音が鳴らない。

 

どうやらアンプが壊れたようだ。

 

周りは静まりかえっていた。

 

この場を盛り上げるために、持ってきていたアコギで弾き語りをした。

 

するとみんな手拍子などをしてくれた。

 

ギターのアンプは直らないまま僕たちの発表は終わってしまった。

 

~ステージ裏~

 

「ごめん、俺のアンプが壊れたせいで...」

 

バンドメンバーのアンプの持ち主が僕に頭を下げてきた。

 

「まあ、そういうこともあるもんな。弾き語りも上手くいったしいいんじゃない?」

 

僕は怒りはしなかったが、とても悔しかった。今まで練習してきたのに。

 

そしてステージ裏は僕とAqoursと運営者だけになった。

 

僕はステージ裏の隅っこで座っていた。

 

すると千歌が寄ってきて僕に聞いてきた。

 

「大丈夫?」

 

僕は涙をこらえながら「大丈夫」と言った。

 

「流星くんたちの分まで頑張ってくるね!」

 

「ありがとう」

 

僕は笑いながら返事すると、千歌たちはステージへ上がって行った。

 

そしてAqoursの発表が始まった。

 

観客もすごく盛り上がっていた。

 

僕はAqoursの発表をステージ裏で見ていて思った。

 

 

 

 

 

 

『輝いている』

 

 

 

 

 

 

そう思いながら見ていると、あっという間にAqoursの発表が終わった。

 

千歌がステージ裏に戻ってくると、すぐに僕の方へ寄ってきて聞いてきた。

 

「どうだった?」

 

「すごかったよ。輝いてた。」

 

「ありがと!みんな~!流星くんが私たち輝いてたって言ってた~!」

 

あの発表を見ていたら、誰もが夢中になるだろう。

 

Aqoursはきっと素適なスクールアイドルになる。

 

そう思いながら体育館から出た。

 

 

 

~午後5時~

 

文化祭の片づけも終わって帰ろうとした。

 

すると後ろから千歌が来た。

 

「お疲れ様~!」

 

「お疲れ様。あれ?他のみんなは?」

 

「みんな先に帰っちゃった~」エヘヘ

 

「そっか。じゃあ僕たちも帰ろう」

 

「うん!」

 

そして学校を出た。

 

「手繋いでもいい?」

 

「うん」

 

千歌と手を繋ぎながら帰り道を歩いていた。

 

「今日楽しかったね!」

 

「...うん」

 

僕はあまり元気に返事することができなかった。

 

「泣いてもいいんだよ?」

 

千歌は突然僕に言ってきた。

 

「なんで?」

 

「曜ちゃん言ってた。多分無理してるからって。」

 

曜は僕のことに気付いていたらしい。

 

「千歌。」

 

「ん?どうしたの?」

 

「抱いてもいい?」

 

「うん...//」

 

僕は千歌に抱きついた。

 

もう耐えきれなかった。

 

今まであんなに練習してきたのに、1つの機材が壊れたせいで今までの練習の成果が出せなかった。

 

そして僕は千歌を抱きながら涙を流した。

 

「せっかく練習してきたのに...」

 

僕は悔しくて呟いた。

 

「そうだよね。せっかく練習してきたのに...」

 

千歌はそう言いながら僕の頭を撫でてくれた。

 

「もうすぐ家に着くからね。」

 

そう言っている間に家に着いた。

 

僕は千歌の部屋に直接行って千歌に手を繋いだ状態で膝枕をしてもらい、そのまま眠った。

 

「流星くん、カッコよかったよ。お疲れ様。」

 

千歌は眠っている僕に小声で話しかけた。




次回もお楽しみに!!


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第11話 「魔法の秋風」

「うぅ...今日は寒いね~」

 

「朝からこんなに寒いとは...」

 

僕と千歌は学校へ向かっている途中だった。

 

「流星くん♡」

 

千歌は急に僕の腕を抱いてきた。

 

何か柔らかいものが当たっていて鼓動が速くなる。

 

「流星くん顔真っ赤になってるけど大丈夫?」

 

「え、あぁ、大丈夫だよ」

 

2人で歩いていると曜と会った。

 

「おはヨーソロー!2人とも朝からラブラブだねぇ~!」

 

「あ!曜ちゃん!おはよ~!」

 

僕は恥ずかしくて返事もできなかった。

 

「あれ~?もしかして流星くん照れてる~?」

 

千歌はもう慣れたのか、僕に言ってきた。

 

「まだ慣れてないんだよ!」

 

そんなこんなで学校に着いた。

 

そして授業を終えて、昼飯を食べようとした。

 

「「流星くん~!」」

 

この声はまさか。

 

「「いっしょに昼ごはん食べよ!!」」

 

千歌と曜からのお誘いだ。

 

「お前羨ましいなぁ~あんな可愛い女の子と食べれて~」

 

友達に言われた。確かに可愛い。だがお前にはこの大変さが分からないだろうな。

 

そう思いながら千歌と曜と一緒に昼ごはんを食べた。

 

周りからの視線が痛い。

 

そして昼ごはんも食べ終わり、残りの授業も終わり、久しぶりにAqoursの練習を見に行っていた。

 

いつものように楽しそうに練習していた。

 

 

~帰り道~

 

僕はいつもどおり千歌と帰っていた。

 

「ねぇねぇ」

 

「ん?どうしたの?」

 

僕は千歌に聞いてみた。

 

「千歌は僕のことどう思ってる?」

 

「え、どう思うって...好き...だよ...」

 

「そっか...ありがとうね...」

 

「どうしたの?いつもの流星くんじゃないよ?」

 

「ううん、なんでもないよ」

 

僕は千歌に話していなかった。

 

もう長くは一緒にいられないことを。

 

僕は東京に引っ越すことが決まっていた。

 

そんなふうに考えていると千歌は朝と同じように僕の腕を抱いてきた。

 

「まるで風が私と流星くんをくっつけるように魔法かけてるみたいだね♡」

 

千歌は僕にそう言ってきた。

 

「そうだね~」

 

この時間が止まって欲しい。そう思うほど幸せだった。

 

「隠さないで。全部教えて。流星くん。」

 

千歌には僕が隠し事していることが分かっているようだ。

 

「...あとででもいい?」

 

「うん。」

 

そういって二人は歩いていた。

 

 

そして家に着いた。

 

千歌はすぐに僕の部屋に入ってきた。

 

「さっきのこと教えて。」

 

僕は千歌に全て言った。

 

「...そんなの聞いてないよ...」

 

「もう来年の春には引っ越さなきゃいけないんだ...」

 

「なんで...なんで...」

 

千歌は涙を流して、走って出て行ってしまった。

 

僕だって泣きたかった。ずっと一緒に居たかった。

 

そうして僕と千歌は話さない日々が続き、気がつけば冬になっていた。

 

 




次回もお楽しみに!


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第12話 「雪の降る頃に」

少し投稿が遅れました。


あのから数日が経ち、気が付けば12月になっていた。

 

外は雪が積もっていた。

 

僕はいつも通り学校へ向かうため十千万を出た。

 

すると千歌も出てきた。

 

まさかの同じタイミングで出てくるとは。

 

しばらく顔を合わせていなかったから少し気まずい。

 

千歌は下を向いていた。

 

そして僕は千歌の前を歩き、雪を踏みしめながら学校へ向かった。

 

ハァ~ハァ~

 

何かと後ろを振り返ってみると手に息を吹きかけていた。

 

どうやら手袋を忘れてきたみたい。

 

僕は前を向いて千歌に手袋を渡した。

 

「これって流星くんのでしょ?」

 

「もう寒くないから貸すよ。」

 

「ありがとう...///」

 

千歌は頬を赤くしながら手袋をはめた。

 

「(流星くんの手袋暖かいな...///)」

 

そして話さないまま学校に向かった。

 

学校ではいつも通り過ごしていた。

 

 

~放課後~

 

僕はやらなければいけないことがあったので教室に残ってやっていた。

 

「1...2...3...4...」

 

外から声が聞こえてくる。

 

Aqoursが練習をしていた。

 

僕はやるべきことを早く終わらせ窓からAqoursの練習を見ていた。

 

「やっぱりすごいなぁ~」

 

独り言を呟いた。

 

「流星くん何してるの。」

 

ビクッ

 

僕はびっくりして後ろを向くと曜がいた。

 

「いや、ただAqoursの練習を見ていただけだよ。」

 

「教室からじゃなくて、こっち来てみればいいのに。」

 

「いや、いろいろあってね。そっちには行けないんだよね。」

 

「なんかあったの?」

 

曜に全て話した。

 

「そういうことね~」

 

「どうすればいいかな。」

 

「もう積極的に行くしかないんじゃない?残りの日々を一緒に楽しまなきゃ!そうじゃないと千歌ちゃんがかわいそうだよ!」

 

「そっか...分かった。ありがとう。」

 

「頑張ってね!」

 

そういって僕は教室を出てAqoursが練習している場所へ行った。

 

でも僕が行った時には、もう練習が終わっていた。

 

「じゃあ今日は解散にしましょう。皆さんお疲れ様でした。」

 

ダイヤさんがそういって皆は解散した。

 

「千歌。」

 

「...ん?ど...どうしたの...?」

 

どうやら千歌もあの事を気にしているらしい。

 

「今日一緒に...帰ろう...?」

 

「う...うん...」

 

僕と千歌の声は震えていた。

 

でも曜が言っていたように残りの日々を千歌と楽しまなきゃいけない。

 

いや、千歌と一緒に過ごして楽しみたい。

 

僕は千歌の手をそっと掴んだ。

 

千歌は顔が真っ赤になっていた。

 

そして二人は恥ずかしがりながらも手を繋ぎながら帰った。

 

「流星くん...」

 

「ど、どうしたの?」

 

「この前のことはごめんね。残りの日々を一緒に楽しもう!」

 

千歌の目は涙が零れそうになっていた。

 

「気にしなくていいよ。これからもよろしくね。千歌。」

 

2人は寄り添いながら帰った。

 

周りからどんな目で見られようと何も感じなかった。

 

だって

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この時間が人生で一番幸せだと思ったから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕たちは雪の降る暗い空の下で雪を踏みしめながら帰った。




そろそろこの連載を終了して曜ちゃんの恋の物語を書こうと思います!



次回もお楽しみに!


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第13話 「クリスマス」

投稿頻度がかなり落ちていますが、今後もよろしくお願いします。




「流星く~ん!」

 

寝ている僕の上に千歌が乗ってきた。

 

「グハッ!...急に乗ってくるなよ...どうしたの...」

 

「今日は何の日でしょうか!」

 

「ん~別に普通の日じゃないの?」

 

「ブッブ~!何で分かんないの!」

 

千歌は頬を膨らませながら僕に言ってきた。

 

「じゃあ何の日?」

 

「正解は...クリスマスでした~!」

 

「そっか~もうクリスマスか~...おやすみ~」

 

「ってまた寝るんかい!」

 

すると千歌は布団の中に入ってきて僕に抱きついてきた。

 

「なぜ入ってくる。」

 

「起きないから」

 

「この布団から出ないと...襲っちゃうよ?」

 

「え...///」

 

「嘘だよ」

 

千歌は顔を赤く染めながら少し落ち込んでいるようにも見えた。

 

「分かったよ。起きるから。」

 

「やった~!」

 

「それで今日は何したいの?」

 

「二人きりで出かけたい!」

 

「いいよ。じゃあ準備するから待ってて。」

 

僕が立ち上がろうとした瞬間、千歌が僕の袖を掴んだ。

 

「出かけるのは夕方からだから、まだ準備しなくていいんだよ~」エヘヘ

 

「そうなの?」

 

「うん!だからそれまで遊ぼう!曜ちゃんと梨子ちゃんもくるから!」

 

遊ぶ計画を立てるのは早い。

 

「おっじゃまっしま~す!」

 

「おじゃましま~す!」

 

曜と梨子が来た。

 

「ガチャ...おはヨーソロー!」

 

「おはよう~千歌ちゃん、流星くん!」

 

「二人ともおはよ~!」

 

「おはよ~」

 

「あれ、流星くん眠そうだけど大丈夫?」

 

「バカチカが朝早くから僕に飛びついてきて大変だったんだよ。」

 

「違うよ~!流星くんが起きないからだよ~!」

 

「こらこら~二人とも喧嘩をしない!今日はクリスマスなんだから楽しまなきゃ!」

 

「そうだよ~二人とも今日はクリスマスなんだからね~」

 

やっぱり曜と梨子は千歌と大違いだ。

 

「今みかんとお茶持ってくるから待っててね~!」

 

千歌は立ち上がった。

 

「あ、僕持ってくるから千歌たちはここで待ってていいよ」

 

「ほんと~!ありがと~!」

 

そういって僕は部屋を出た。

 

 

僕は人数分のお茶とみかんを持ってきた。

 

「持ってきたよ~」

 

「「「ありがと~!」」」

 

「モグモグ...ねね~流星くんギターで何か弾いて~」

 

曜はみかんを食べながら僕に言ってきた。

 

「私も聞きたいな!」

 

曜に続き梨子も言ってきた。

 

「私も!」

 

千歌もかい。

 

「分かった。ちょっと待ってて。」

 

そういって僕はギターの準備をした。

 

そして僕はAqoursの曲を弾き語りをした。

 

「あ!これ『夢で夜空を照らしたい』でしょ!」

 

千歌が僕に指を指して言う。

 

「正解!僕この曲好きなんだよね~」

 

「え!?ほんと!?流星くんがAqoursの曲を好きになってくれるとは~!」

 

千歌は僕に抱きついてきた。

 

曜と梨子は少し笑いながら僕のほうを見てきた。

 

「またイチャイチャして~!でも、まぁ、今日くらいはいっか♪」

 

曜。僕の大変さを分かってくれ。

 

 

~午後7時~

 

「よし...準備オッケーっと...」

 

トントン

 

ノックの音が聞こえた。

 

「いいよ~」

 

千歌が入ってきた。

 

いつもとは違って少し大人っぽく見えた。

 

「流星く~ん!準備できた?」

 

「あ、うん...」

 

「どうかな...今日の服装...」

 

「かわ...似合ってるよ!」

 

「ほんと~!ありがと~!」

 

まさかこんなに可愛い子とクリスマスに出かけられるとは思っていなかったな。

 

「じゃあ行こ!」

 

そういって千歌は僕の手を握って部屋を出た。

 

「あら、二人とも今からデート?」

 

玄関の前で千歌のお母さんに見られた。

 

「あ、いや...その...」

 

「うん!流星くんと今からデートしてくる!」

 

「そうなのね~楽しんできてね~」

 

千歌は少し頬を赤く染めながら僕の手を掴み外へ出た。

 

すると外は雪が降っていた。

 

「うわ~!雪だ~!」

 

「ほんとだ~!」

 

四季の中でも冬が好きな僕にとってもテンションが上がった。

 

そして二人は雪を踏みしめながら家の周りを散歩していた。

 

「あの~千歌さん?」

 

「ん?どうしたの~?」

 

「クリスマスって普通もっと街中のほうに行くもんじゃないの?」

 

「もしかして、こんなところより街中の方がよかったの...?」

 

千歌は少し悲しそうな顔をしていた。

 

「あ!いや、そういうことじゃなくて。千歌が楽しめてるか心配でさ。」

 

「全然楽しいよ!だって流星くんがいるんだもん!」

 

「...ほんと?」

 

「うん!流星くんと一緒にいられるだけで私幸せだもん!」

 

千歌は笑いながら僕に言ってきた。

 

「そっか。僕も同じだよ。千歌と一緒にいられるだけで僕も幸せ。今日は人生で一番幸せなクリスマスを過ごせたな。ありがと。千歌。」

 

千歌は頬を赤く染めながら笑った。

 

「じゃあ楽しも!流星くんと過ごす『最後の』クリスマスの日を!」

 

ん?今『最後の』って...

 

ちゃんと受け入れてくれたんだ。

 

そう思いながら千歌の顔を見ると、千歌は僕に隠すように涙を流していた。

 

僕は後ろから千歌に抱きついた。

 

「ありがと。千歌。」

 

「流星くん。」

 

「ん?」

 

「ーーちゅっ」

 

僕が振り返ってみると千歌の顔が近かった。

 

3秒間、千歌と僕の唇が重なり合った。

 

「これからも私のことを好きでいてくれますか?」ニコッ

 

千歌は可愛らしい笑顔で僕に問いかけてきた。

 

「もちろん。これからもよろしくね。」

 

僕はそう千歌に返事をした。

 

「うん!」

 

そういって千歌は僕と手を繋いで家へ向かった。

 

千歌はいつもより強く僕の手を握っていた。

 

千歌は海のほうを見て僕に涙を見せないように隠していた。

 

「千歌、大丈夫?」

 

「クスッ...大丈夫だよ!」

 

「千歌...」

 

僕は涙をこらえて千歌のことを抱いた。

 

「家に帰ろっか」

 

「うん!」

 

僕と千歌は涙を堪えながら家に帰った。

 

 



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第14話 「大晦日」

テストがあったのでしばらく投稿できませんでした!


では14話どうぞ!


 

あれから数日経ち、今日は12月31日。

 

今日は千歌の部屋にAqoursのメンバーが集まっていた。

 

おそらく今年の反省会みたいなことをしているのだろう。

 

そのとき僕は海にいた。

 

「もうすぐこの街ともバイバイか...」

 

「まだだよ♪」

 

「果南!」

 

振り向くと果南がいた。

 

「どうしてここに...」

 

「千歌が心配だから見に行ってきてって言われてさ~まさか本当にここにいるとは思わなかったよ~」

 

「おそらくアホ毛センサーが反応したんだろうね」

 

「多分ね♪」

 

そんな会話をしていた。

 

「話し合いはどうしたの?」

 

「もう終わったよ!そんなことより今日は大晦日なんだから千歌とどこか行って来たら?」

 

「そう言われても行く場所ないんだよね...」

 

「流星く~ん!」

 

後ろからアホ毛をぴょんぴょん上下に揺らしながら千歌がこっちへ向かってきた。

 

「どうしたの?」

 

「今日大晦日だから出かけよう♡」

 

僕の右腕を抱いてきた。

 

「出かけるっていってもどこに出かけるの?」

 

「それは秘密~!」

 

「え~」

 

「せっかくだから行っておいでよ!」

 

「果南まで...じゃあ準備するから一回家に戻ろう」

 

「うん!」

 

そして果南と別れ、僕と千歌は『十千万』に戻った。

 

「千歌~準備できたよ~」

 

「あ!入っていいよ~」

 

僕は千歌の部屋に入った。

 

「ねぇ~ねぇ~どんな感じの服がいいかな~?あ!これもいいかも!」

 

そう言うと千歌は急に服を脱ぎ始めた。

 

僕はすぐに千歌から目を逸らした。

 

「ちょちょちょっと!僕いるんだから!」

 

「あ!ごめん...!」

 

千歌は顔を赤くしながら、すぐに服をきて僕と外に出た。

 

「それで今日はどこいくの?」

 

「今日はね~!東京!」

 

しばらく沈黙が続いた。

 

「あの千歌さん。今日は12月31日ですよ?明日はもう年変わるんですよ?」

 

「東京で年越ししようよ!」

 

「家族で年越ししなくていいの?」

 

「あ...」

 

千歌は完全に家族のことを気にしていなかったらしい。

 

「僕は家族で年越ししたほうがいいと思うよ。それにどこであろうと、千歌と年越しできるだけでうれしいし。」

 

「流星くん...流星くんがそういうなら、そうしよっか!」

 

「うん!」

 

「あ!でもちょっと買いたいものがあるからちょっと買い物行こ~!」

 

「分かった。じゃあ行こう」

 

そういって僕と千歌は沼津駅へ行った。

 

「じゃ~ん!これ欲しかった!」

 

千歌が両手に取ったのは、うちっちーのストラップだった。

 

「これ、おそろいで買お~!」

 

千歌は走って会計を済ませに行った。

 

「これで流星くんが遠くに行っても、ずっと一緒だよ!」

 

「ありがとう、千歌。」

 

「眠くなってきちゃった...」

 

千歌は大きくあくびをした。

 

「じゃあ、そろそろ帰ろっか。」

 

「うん...」

 

僕と千歌は家へ戻った。

 

千歌は自分の部屋に入るとすぐにベッドに飛び込み寝てしまった。

 

千歌の部屋の時計を見ると、午後7時だった。

 

「まあ夜ご飯は千歌が起きてからでいいか。」

 

僕は千歌の部屋を出ようとしたとき、千歌が僕の手を掴んできた。

 

「ちょっとだけ隣にいてほしいな...」

 

千歌は目を瞑ったまま、僕に言ってきた。

 

「分かったよ。」

 

僕はそういって千歌の手を握りながら隣に座っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「起きろー!!」

 

「うわ!!」

 

千歌が僕の耳元で叫んできた。

 

「なんだよ~」

 

「もう11時だよ!年明けちゃうよ!」

 

「それで何をしようと?」

 

「1年の振り返り!」

 

千歌は僕の腕を引っ張り無理矢理テーブルのあるところまで引きずられた。

 

「流星くんは今年はどんな1年だった?」

 

「そうだな~千歌と出会って、なんか毎日が楽しかったなぁ~」

 

「あ、ありがとう...///」

 

千歌は顔を真っ赤にしていた。

 

「なに照れてんだよ~」ツンツン

 

僕は千歌の頬をつついた。

 

「そういう流星くんだって~!」

 

「え!?ウソ!?」

 

「うそだよ~!」

 

「おい!」

 

そんな他愛もない話をしていた。

 

「なんか1年ってあっという間だね」

 

「そうだよね...」

 

千歌は悲しそうだった。

 

「ほら!もう12時になるよ!」

 

「あ!本当だ!」

 

時計の針が12時をまわった。

 

「明けましておめでとう、千歌。今年もよろしくね。」

 

「うん!こちらこそ今年もよろしくね!」

 

千歌は目をこすっていた。

 

「もう12時だもんね。寝よっか。」

 

「うん...あの...一つだけお願いがあるんだけどいい?」

 

「どうしたの?」

 

「あの...その...流星くんが引っ越しするまで一緒に寝たいなって思って...だめ?」

 

「だめな訳がないじゃん。一緒に寝よ?」

 

「うん!」

 

2人は抱き合いながら目を瞑った。





いきなりですが次回は最終回です!



次は曜ちゃんとの恋物語について書きたいな!


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第15話 「行ってきます」

最終回です!


 

 

「ここで!?」

 

「冗談だよ~!」エヘヘ

 

「もうびっくりさせないでよ...」

 

「ごめんね~!流星くん行きたい場所ある?」

 

「ん~海かな~」

 

「海?どうして?」

 

「なんとなく」

 

「なにそれ~!でも流星くんが行きたいっていうなら行こう!」

 

「いいの?」

 

「うん!」

 

 

 

結局、沼津駅でやったことは昼ごはんを食べただけだった。

 

「やっぱりいつ見ても綺麗だね。」

 

「だよね~!ところでなんでここがよかったの?」

 

「何か好きなんだよね。この海。」

 

「私も!綺麗だよね~」

 

僕は千歌に近づいて千歌の手を握った。

 

「流星くん?」

 

「今までありがとうね。」

 

「流星くん...」

 

「もう暗くなってきたから家に帰ろっか。」

 

「うん!」

 

 

~夜11時~

 

トントン

 

「流星くん?寝よ♡」

 

「うん。寝よっか。」

 

2人は布団の中に入った。

 

「もう明日引っ越しちゃうんだよね...」

 

「うん...」

 

僕は千歌のことをギュッと抱きしめた。

 

「流星くん...」

 

「どうしたの...」

 

「...」

 

千歌は僕の胸に顔をつけてきた。

 

千歌は涙を零していた。

 

「おやすみ千歌。」

 

「おやすみ...」

 

こんな幸せな日がこれからもずっと続いてほしかった。

 

そんな思いが胸から込み上げてきた。

 

僕は千歌にバレないように涙を零しながら目を瞑った。

 

 

 

 

~引っ越し当日 午後6時 十千万~

 

「流星くん...」

 

千歌は泣きながら僕の名前を呼んだ。

 

「千歌。」

 

僕は千歌に近づいて首にネックレスをかけてあげた。

 

「これどうしたの?」

 

「プレゼントだよ。」

 

「いいの?」

 

「うん。でも期間限定だよ?」

 

「どういうこと?」

 

千歌は首を傾げた。

 

「いつか必ず戻ってくる。そのときまでつけててほしい。」

 

「うん!分かった!じゃあ約束ね!」

 

僕は千歌と指切りをした。

 

「そろそろ時間だから行くね」

 

「...」

 

「千歌。」

 

「?」

 

千歌は涙を零しながら顔をあげて、僕の顔を見た。

 

「行ってきます」ニコッ

 

僕は笑顔で言った。

 

「...行ってらっしゃい!」

 

千歌も笑顔で返してくれた。

 

僕は歩き始めた。

 

だんだん千歌から離れて行く。

 

「お~い!」

 

しばらく歩いていると後ろから声が聞こえた。

 

千歌が何かしゃべっているのは分かったが波の音で何を言っているのか聞き取ることができなかった。

 

僕は千歌に大きく手を振って歩き始めた。

 

 

千歌side

 

「お~い!」

 

流星が振り向いた。

 

「大好きだよ~!」

 

すると流星は手を振ってくれた。

 

(よかった~波の音で聞こえないと思っちゃった。)

 

そして千歌は部屋に戻った。

 

するとテーブルの上に一枚の紙があった。

 

愛する千歌へ

   長い間お世話になりました。

   まさか千歌と一緒に過ごせるなんて思ってなかったな。

   一緒にお風呂入ったり、笑ったり、泣いたり...

   千歌といた毎日は間違いなく、かけがえのない宝物だよ

   これからもスクールアイドル頑張ってね

   目指せラブライブ優勝!

                     流星より

 

 

「必ず戻ってくる」

 

その言葉を信じて、ずっと待ってるよ。流星くん。




合計で15話だけでしたがありがとうございました!

次は曜ちゃんの恋物語を書こうと思います!











もしかしたら続き書くかも...


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