過去改造です。少し残酷過ぎるので注意
声が何度も聞こえる。
小さな体の小さな手は震えて耳を塞ぐかとしか出来ない
『妾ノ子』
いやだ…こないで
『妾ノ子』
いや…いや…!!!
『人殺シ』
見ないで!!
『ドウセマタ殺ス』
違う!!
『大切ナ者ヲ壊ス』
やめろぉぉぉ!!!!
否定しても"声"は鳴り止まない
忌子 妾ノ子 オ前ガ来タセイデ
死ネ 消エテシマエ
"声"が言葉を発する度に手からは赫く生臭いドロリとした液体が流れ込む。"声"が言葉を発せられる度に肉を斬った感触が体全体を蝕む。
人殺シ 人殺シ人殺シ 人殺シ!!
バケモノ
ウあぁぁアアアあぁァぁァぁああぁァァァぁぁぁっッッ!!!
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眼が覚めるとそこには何も無い天井が写っていた。
意外にも目覚めるとあっさりしていた。所詮夢は夢だ。
分かっているはずなのに人間はいつも夢を現実だと思い込む。
そうだ…俺は人間だ。
一体何度見た夢だろうか?
もう、覚えてさえいない
何度人を殺した感触が蘇り、何度あの声が俺に語りかける。
夢から覚める度にその事を否定する。
着替えをして洗面所の鏡の中に移る一人の男をじっと見つめる。
人殺し…か……
本当にその通りかもな…
そこに写っているのは酷い隈がこびり付いた目にぼんやりと男を見つめる虚ろな瞳、誰がどう見ても危ない人だ。
鏡を見つめていた俺の後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
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設定
真選組副長<土方十四郎>
外見:黒髪藍色の瞳切れ長で顔は整っている。美形
性格:目つきの悪さから怖いと思われがちだが意外に優しく情に熱い男である。
過去:母親が殺し屋で殺しの指導を受けていたことがある。とても厳しくされ何度も痛めつけられる。その際に本気で殺されそうになり逆に母親を殺してしまった。その後父方の家に引き取られるが妾の子なので虐められる。ある時誘拐されたが皆殺しにする。
真選組一番隊隊長<沖田総悟>
容姿:栗色髪赤茶色の瞳、中性的な顔立ちで土方同様美形
性格:その可愛らしい見た目とは真反対に腹黒で超ドSな王子様だが時々優しい所もある。
過去:近藤と出会ってから少し経って拾われた土方が気になっているところを誘拐され土方に助けられる。自分より上の強さでもっと強さを付けようと思ったきっかけ
真選組局長<近藤勲>
容姿:茶色髪茶色の瞳ゴリラの様な顔だとよく言われる。
性格:沖田や土方とはまるで真反対で笑顔が絶えずいつでも明るい人物である。懐の広さは誰にも負けない。
過去:沖田が誘拐された時その場所を見つけたのが近藤でありその後真選組を設立する。
真選組監察<山崎退>
容姿:黒髪黒目で特に目立つ所もない地味な容姿
性格:監察にしては口が軽いが本当に大事な事は決してもらさない。土方を慕って居ていつも付いている。
過去:真選組を設立した後唯のモブの様な存在だった自分に役割を与えてくれた土方にとても感謝している。
万事屋<坂田銀時>
容姿:銀髪赤眼で天然パーマに死んだ魚の目と評されておりおかしな格好をしている。(ズンボラ星人の学校指定ジャージ)
性格:ぐうたらでだらしないが掴み所がない存在
沖田同様超ドSだがいざとなったらしっかりする。
過去:攘夷戦争時代を経験しておりそこでは白夜叉と呼ばれ程の剣の使い手だった。現在は万事屋を営んでいる。
万事屋<神楽>
容姿:橙色の様な桃色の髪碧眼で特徴的な傘をさして居て透き通る様な白い肌の夜兎という天人の少女
性格:毒舌で意志が強く根はとても優しい
過去:幼い頃から病で母親を亡くしており兄と父がいるが何方も神楽を家に放っている状態だった。
始末屋<猿飛あやめ>
容姿:紫髪黒目にくノ一の格好をしている。
性格:本来は凄腕のくノ一だが好きな銀時の前ではドMでストーカー
過去:以前は御庭番衆だったが始末屋になり何度か土方の母に会ったことがあるらしい
桂小太郎
容姿:黒髪茶色目でサラサラな長髪
性格:堅物で石頭な電波である。その姿からか"ヅラ"と呼ばれる。その度に「ヅラじゃない桂だ」と言うお決まりの言葉を言う
過去:銀時とは幼馴染で共に攘夷戦争に出て居た。
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もしかしたらその後設定を追加するかもしれません。
土方の過去は本当はもっと会ったのですが一気に出しても面白くないので少しずつ出していきたいです。
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黒犬
沖田「…土方の死体が…3012体…土方の死体が3013体………」
なんて事をいつもの様に呟きながら起きた。はっきり言って全然寝れてる気がしなかったが取り敢えずあいつに嫌がらせでもしてやろうと無理矢理体を起こした。いつもならとっくに起きて俺を叩き起こしている時間だろう。今日はいつもと反対だなと思った。
角を曲がった先の副長室の襖を開けても誰も居ない片付けられた布団からもう起きていると察しがつく。どうせ顔を洗いに洗面所にでもいるのだろうと思い俺は早歩きしながら向かった。
沖田「土方…さ………」
声をかけようとするも思わず口を噤む。
そこにいるのは探して居たあいつが居たが、どうも様子がおかしくて近づきがたい雰囲気を醸し出して居た。鏡に映った彼の顔には酷い隈が付いて居て今にも死んでしまいそうなほどに虚ろな表情をして居た。
土方「…ほ……その……だ…」
ぶつぶつと何かを喋って居たがその小さな声は此処では聞こえなかった。その姿に何処か危険信号を感じて俺はすぐに話しかけた。
沖田「いやぁ、今日も早ぇですねぇ」
土方「総悟…?」
沖田「なんですかぃ?俺が早起きしちゃまずいんで?」
土方「いや、どうせなら毎日そうしてもらいたいな」
沖田「じゃあ毎日早く起きてあんたの睡眠を邪魔してやりまさぁ」
土方「じゃあ俺は寝ねぇ」
沖田「馬鹿ですかぃ」
土方「うるせぇ」
さっきの虚ろな表情が嘘の様に消えている。まるで仮面を被っている様に…
土方「じゃあ俺は行く。お前もサボるんじゃねぇぞ」
沖田「…土方さん」
土方「あ?」
沖田「……」
土方「?」
沖田「早く死んでくだせぇクソ土方」
土方「お前が死ね!」
いつもの何気ない会話を済ませた後は顔を洗い、室に戻って隊服に着替える。大広間で今日の予定や今後の活動計画などの話をする土方さんの顔は真選組鬼の副長と言う名の仮面をしっかりと被って居た。だが、それ以前に今まで見たことのないほど危ういあいつの顔を見て心底不快に思った。
沖田「(…なんで俺はともかく…近藤さんにも何も言わねぇんでぃ…)」
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沖田「おいザキ」
山崎「なんですか沖田隊長?」
沖田「土方さんの事見はれ」
山崎「え!?」
山崎「俺にストーカーになれと…?」
沖田「今とそうかわらねぇだろぃ」
山崎「俺はストーカーなんてしてません!
局長と一緒にしないでください!」
沖田「じゃあこの前隠れてミントンしてたことばらすぞ」
山崎「うわぁぁ!!なんで知ってるんですか!」
沖田「俺に隠し事なんざ百年早ぇや」
山崎「分かりましたよ…。やればいいんでしょやれば…」
沖田「もし変な事になったらすぐ俺に知らせろよ。隠したら殺すからな」
山崎「分かりましたよぉ…」
ザキの野郎嫌そうな顔してる割には嬉しそうにしやがってキモい。よし後でデスソース入りのあんぱんプレゼントしよ。
取り敢えず次回も頑張りたいです。
見てくれてありがとうございます。
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