戦国†恋姫 ガンバ!飛び加藤 (たくぼん)
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1話
それではどうぞ
「よし!早く帰って爺ちゃんと修業しないとなぁ」
そんなことを考えながらいつもと変わらない授業終えいつもと変わらない帰り道を帰って行った。そして、家に着いて俺はすぐに忍び装束に着替え爺ちゃんの部屋に行く途中て学校から帰ってきた紗希に会った。
「あ!お兄ちゃんただいま!」
「おう、紗希お帰り、今日は早いんだな」
「うん!今日は部活お休みなんだ……ねぇ、お兄ちゃん今日もお爺ちゃんと修業なんだよね」
「ん?そうだけど、どうかしたのか?」
「えっとね、出来たらでいいんだけどね、修業が終わったら勉強を教えて欲しいんだ……ダメ、かな」
上目遣いでそう言われてはこう答えるしかない。
「おう、別に大丈夫だけど修業してご飯食べた後にな」
「は〜い!」
こんな感じのやりとりを学校でも普通にしていると何故かブラコンと言われてしまう………何故だ?
「お兄ちゃん、お兄ちゃんの部屋で勉強教えてもらってもいい?」
「あぁ、別にいいけどガマ師匠が部屋にいるけど大丈夫か?」
「うん、大丈夫!ガマちゃんどうせお酒飲んですぐ寝ちゃうから」
「まぁ、それもそうか…それじゃそろそろ爺ちゃんの所に行って修業してくる」
「うん、頑張ってねお兄ちゃん‼︎」
「おう!」
そう言って再び爺ちゃんの部屋に向かった。
「爺ちゃん、ただいま」
「ん、帰って来たか、よし蔵に行っていろいろと準備してこい」
「はい」
そして、蔵に向かい忍者刀や手裏剣、苦無を準備する、しかし、いつもの場所に忍者刀がなく奥の方を探していると清らかな光が物の隙間から漏れているのが見えた。
「ん?何だろうあれ」
光っている物の上にあるものをどかすと。
「?こんな忍者刀初めて見るな、しかも光ってる!玩具にしてはしっかりしてるよなぁ…あ!もしかしてガマ師匠のかな?」
その不思議な光を放っている忍者刀を振ってみたりしていると突然忍者刀の光が強くなる。
「な、何だこれ眩しい!」
眩しくて目を瞑った瞬間体が浮くような感覚がしてそこで意識が途絶えた。
ここは越後の春日山城、新田剣丞という天人が織田に勝利をもたらした、その話しが各地に広まりつつあった頃。
「ねぇー、あんた達最近噂になってる織田の天人っていったいどんな奴だと思う」
家臣達に問いを投げかけたのは長尾美空景虎この春日山城の城主。
「そうですね、噂では突然不思議な音が鳴りその後に天から眩く光る玉に乗って降臨したと聞いてますね。そして、今川と織田との合戦で織田に勝利をもたらし、更には織田久遠殿の夫になったとのことですので武に秀でてかなりの美男子なのではないのでしょうか」
天人のことを説明したのが家老の直江秋子景綱。
「柘榴はそういうのどうでもいいっすけど、あの東海一の弓取りを倒したなら闘ってみたいっすね!」
「…松葉もどうでもいい興味ない…」
天人のことをどうでもいいと言っているのが柿崎柘榴影家と甘粕松葉影待。
「どうでもいいってあんた達は〜!私が聞いてるのよちゃんと秋子みたいに答えなさいよ!」
「柘榴はちゃんと闘ってみたいって答えたっす、松葉がちゃんと言ってないっす。何なんすか興味ないって」
「…松葉は御大将を守ることが大事だからそれ以外は興味ない、柘榴はただ天人と闘いたいだけ、…違う?…」
「ウグ!た、確かにそうっすけど柘榴はちゃんと答えたんっす‼︎」
2人が言い争っていると美空が溜息をつき。
「ハァ〜、もういいわよあんた達2人に聞いた私がバカだだったわ」
「…御大将に呆れられた柘榴のせい…」
「な、何で柘榴のせいになるんすか!松葉のせいでもあるじゃないすか!」
「もう、柘榴ちゃんも松葉ちゃんもいい加減にしなさい!」
秋子が、いつまでもじゃれ合っている2人に言うと。
「…秋子の方がうるさい静かにする…」
「そうっす、そうっす秋子さん少しうるさいっすよ!もう少し静かにするっす!」
何故か逆に2人に怒られる秋子であった。
「な、何で私が怒られてるんですか〜〜!」
「あんた達、秋子で遊ぶのもそれくらいにしておきなさいよ」
「はーいっす!」
「…はーい…」
「それにしても織田に勝利をもたらしたねぇー、そんなにすごそうなら私の所にも落ちてこないかしらね、そしたら越中の攻略もすぐに終わるのに」
「そうですね、しかし無い物ねだりをしても仕方がないかと」
「そうね、それじゃあ天人の話もこれくらいしーーーーー」
話しを切りやめようとした時突然今までに聞いたことがない音がなった。
その異常事態に素早く反応した松葉が美空の側に付き柘榴が周りを警戒している秋子はこの異常事態にオドオドしている。
「秋子、少し落ち着きなさーーーー」
美空が秋子を落ち着かせようとしたその時視界が一瞬にして真っ白になった。
しかしそれは少しの間で徐々に視界が戻ってきた。
「御大将〜!御大将〜!大丈夫ですか、お怪我はお身体は大丈夫ですか!」
「だから秋子少し落ち着きなさいよ、私は大丈夫何ともないわよ」
「そうですか、良かったです。それにしてもさっきのは何だったのでしょう」
秋子が落ち着いたら今度は柘榴が騒ぎ出した。
「御大将!あれなんすか!さっきまであんなの無かったっすよね!」
「もう〜!今度は何なのよ!」
「だから、あれっすよあれ!てか松葉は何か見てなかったんすか!」
「…見てたけど分からない光ったらそこに居た…」
そこには、今まで誰も居なかった所に1人の男性がなんと地面に下半身が埋まって居た。
「お、御大将…あの人は一体誰なのでしょうか、ハッ!ま、まさか天人様なのでしょうか」
「そ、そんなの分かんないわよ!とりあえず柘榴あの埋まってる奴引っ張り出しなさいよ」
「え〜〜!柘榴がやるんすか、松葉も手伝ってくださいっす!」
「…柘榴早くやる御大将の命令、松葉は命令されてないから…」
「う〜〜、分かりましたっすよ!やればいいっすねやれば!」
柘榴が埋まってる天人?とりあえず観察する死んでいるのか寝ているのか判らないがピクリとも動かない。
「柘榴、そいつ生きてるの死んでいるの」
「ちょっと待ってくださいっす…………い、一応生きてるっす、気絶してるんすかね」
刀の鞘で突いて生死を確認した。すると、「う〜〜」と言う呻き声がしたから天人?は生きできるようだった。
「それじゃあ引っこ抜くっすよ、せーの〜〜‼︎……ぬ、抜けないっすね、こうなったら本気でいくっすよ………せーの〜〜おりゃ〜っす‼︎‼︎」
「「「あ、」」」
「ふぇ?」
柘榴の本気で勢い良く抜けた天人?は真っ直ぐ秋子に向かって飛んでいきそして衝突した。
「イタタタタ、もうなんなんですか〜〜」
「あー、秋子さん大丈夫っすか?」
「大丈夫なわけなんじゃないですか‼︎」
天人?の下敷きになった状態から這い出た秋子は目の端に涙を浮かべながら言った。
「秋子さん、泣かないでくださいっす!ごめんっす、ごめんなさいっす!」
「な、泣いてなんかないですよ!」
そんな見え透いた嘘を言い張る秋子を見ていた松葉が、
「…柘榴が秋子のこと泣かせた…もっと謝る」
「う〜〜、ごめんなさいっす…」
「だ、だから泣いてないって言ってるじゃない‼︎」
柘榴と松葉にからかわれているのに気付かない秋子に呆れて美空が口を挟む。
「だからアンタ達いい加減にしなさいよね、いつまで秋子で遊んでるのよ!…と言うかそんなことよりもアレのことでしょ!」
そう言って指をさした方には柘榴に引っこ抜かれて秋子にぶつかっても起きない男がいた。
「しかし本当に起きないっすね、さっきのでも起きないとかちょっと異常っすよ」
「まぁー、とりあえずどこかの草かも知れないし、手足を縛って持ち物を調べましょうか。松葉よろしく頼むわ、柘榴は宇佐美を探して来なさい」
「…了解…」
「え〜〜!あの人神出鬼没っすから探すの大変なんっすよね」
「い・い・か・ら!早く探しに行きなさいよ‼︎」
「は〜〜いっす」
実空が指示を出して柘榴が家老の宇佐美沙綾定満を探しに松葉もどこから持って来たのか縄で縛って持ち物を調べている。
「…大将アレの持ち物を、これで全部…」
「そう、ありがと…どれどれ…ってちょっと!忍者刀持ってるってことはコイツどこかの草ってことじゃないの!軒猿!」
実空が軒猿と言うとどこから1人の忍者が現れた
「はっ!御大将如何様でしょうか」
「あんた達の中でこの忍者刀が何処の草が使っているのか知ったら教えなさい」
「はっ!その忍者刀はお借りしても?」
「えぇ、良いわよ何かわかったら教えなさい」
「はっ!」
話し終えるとその忍者はまたでて来たように姿を消した。
「さてと、コイツが何処の草なのかは追い追い調べるとして他の持ち物はっと…何かしらこの小さい本………!こ、これコイツと同じ顔があるわよ!」
実空が驚き本の表紙の絵?の様なものを秋子と松葉にそれを見せる。
「…すごいそっくり、と言うかまるっきり同じ…」
「ヘェ〜、た、確かにすごいですね。まるでその中に人が入ってるみたいです」
三人が集まって今度は本の内容を読もうと思ったのだが、校則、とか校歌、とか読めるのだが意味が解らない単語がたくさんあり読むのは諦め他に何かないかと調べると本の裏表紙しさっきとは違うがまた人がまるでその中に入った様な絵があった。
「先程のは顔だけでしたが身体全部があると本当にこの紙のようなもののなかに人が入ってるみたいですね………これはもしかしてこの人の御家族でしょうか?」
「そうね、この絵から見るにそうでしょね」
「…松葉もそう思う…」
その絵には、威厳がある顔したお爺さんと優しそうな顔をしたおそらく父親であろう男と人と今、目の前で縛られている男と肩を寄せ合っている女の子が描かれていた。
「…まぁ、この意味不明な本も絵も、もう良いけど問題は次よね」
そう言った実空が見たのは、如何にも怪しそうな御札が貼ってある瓢箪があった。
「こ、これはどうしたら良いんでしょうか、瓢箪の蓋を取っちゃいましょうか?」
「…御札、取る?…」
「私もこんな御札見たことないわよ、でもこの瓢箪からも御札からも嫌な感じはしないのよね」
三人が瓢箪をどうするかを考えていると、柘榴が宇佐美を連れて戻って来た。
「御大将〜!うささん連れて来たっすよ!」
「なんじゃなんじゃ、この可愛いババアを連れ回してからに!」
「…ちょうど良い時に来た…」
「そうね、ちょっと宇佐美この御札どういった類のものかわかる?」
「呼び出したと思ったらなんじゃ、御札?そんなのはワシよりも御大将の方が詳しかろうに、それよりワシはそこに縛られて転がっている小僧の方が気になるんじゃがな」
「それが解らないから聞いてるんでしょ!それとあの男のことは今はいいのよ!」
「わかったわかった、そう騒ぐでない…どれその瓢箪貸してみい……………フムフム…………こ!これは‼︎」
「わかったの!」
「何なんですか?」
「何なんすかね」
「………………」
「全く解らんの カカカ!」
「宇佐美〜〜‼︎」
「まぁーそう怒るでない、だいたいこの御札から邪気の様なものは感じるのかえ?」
「いいえそんなものは感じないわよ」
「なら御札云々よりもその瓢箪の蓋を外して仕舞えば良かろうに」
「宇佐美まさ、それは流石に危険かと」
秋子が心配するように言うと。宇佐美は小悪魔の様な笑みで。
「カカ!なんじゃ越後の竜ともあろう美空様が瓢箪一つに臆するとはのう」
その見え透いた挑発に美空は、
「な・ん・で・すって〜〜‼︎やってやろうじゃないの!なによこんな瓢箪なんて怖くも何ともないわよ!変なのが出てきたら三昧耶曼荼羅を喰らわせればいいのよ‼︎」
「御大将ー、そんなで三昧耶曼荼羅って仏罰が来るかもっすよ!」
「煩いわよ柘榴!」
そして美空は怪しげな瓢箪の蓋を掴んだ。
「い、いくわよ……………………えい!」
ついに瓢箪の蓋を外すと大量の煙が出てきた。
「ちょっ!何なのよこれ〜〜、ケホッ、ケホッ」
「お、御大将!大丈夫ですか!」
「うわー、煙だらけっす」
「…煙たい…」
「カカカ!傑作じゃのう」
そして未だ煙の中にいる美空の方から美空の声ではない少し怒った様な声が聞こえてきた。
「まったく、一体なんじゃワシをいきなり瓢箪に戻しよってからに!おい拓哉!腹が減ったぞ、それに今晩のアニメはもう録画したんじゃろうな‼︎」
美空の周りの煙が晴れると持っていた瓢箪が落ちている代わりに何かを美空が手に持っていた。そして、その手に持っているものを見て皆は言葉が出てこなかった。
「「「「「……………………」」」」」
美空とその手の上にあるものの目が合った。
「………………な、なな、何なのよこれは〜〜〜‼︎」
「………………だ、だだ、誰じゃお主は〜〜〜〜‼︎って、おい〜〜!」
美空は手に持っていたものを放り投げた、投げられた方は大きな放物線を描いて地面に落ちた。
「グェッ……アイタタタタ、まったくワシを放り投げよってからに‼︎だいたい誰なんじゃお主は‼︎」
「あ、あんたこそ何なのよ!妖か何かならすぐに退治するわよ!」
「なっ、このワシを退治するじゃと!やれるもんならやってみると良い返り討ちにしてくれるわ‼︎」
「何ですって〜〜、蛙の分際で…やってやるわよ‼︎」
そう、美空が放り投げたそれは蛙だった、しかしその蛙はただの蛙ではなく人の言葉を話し和服の様な服装をしている蛙だった。そしてその蛙は放り投げられたことに怒り美空と言い争っている、それを他の者は驚いていたり面白そうに見ていて。
「お、御大将!か、かか蛙が人間の言葉を話しています!私はタヌキか何かに化かされているんでしょうか‼︎」
「……蛙が御大将と言い争ってる……なんか凄い……」
「な!何すかあれ!蛙が喋ってるっすよ!あんな蛙見たことないっす!」
「カカカッ、本に今日は面白いことが起きるのう、おい柘榴ちょいと酒を取ってきてくれんかのう、この光景は最高のつまみになるからのうカカカッ」
「え〜!柘榴だってこんな面白そうなの見逃したくないっす!」
「まぁーそうじゃのう……仕方がない夜にでも思い出しながらにするか」
そんな話をしている間も2人?1人と1匹?の言い争いは続く。
どうだったでしょうか?
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2話
作者「本当に申し訳ありません!土下座でも何でもしますから許してくださいお願いします!」
美空「ヘェ〜、何でもするんだ…フフッじゃ〜次も速攻で投稿しなさいね!」
作者「……………ッ!」
作者は逃げ出した。
美空「…柘榴!アイツを捕まえてきなさい!」
柘榴「了解っす!待てーい待てーいっす‼︎」
作者「本当にすみませんでした〜!」
美空と蛙の言い争いは続いている。
「なんじゃお主らのその格好は……!ははぁん、わかったぞコスプレというやつじゃな、この場所といいなかなか雰囲気は出ておるのう。しかしお主らはいったい何のアニメのコスプレをしておるのじゃ?」
「何言ってんのよ、何?こすぷれ?あにめ?全然意味わかんないわよ!それにあんたこそ何で蛙のくせして服なんて着てるのよ…………って何で私は蛙なんかと話してるのよ〜、てか何で蛙が喋ってるのよ〜‼︎」
そして、柘榴が近寄ってきた。
「御大将」
「はぁ、はぁ……何よ…」
「……話していて疲れないんすか?」
「…………………つ、つ、つ……………」
「え?何すか」
「………疲れたわよ〜〜‼︎‼︎」
「っすよね〜!」
「なんじゃだらしないのう、この程度で疲れよって」
「ッ〜なんですって〜〜!」
「まぁまぁ、お二人?とも少し落ち着いたらどうかのう」
宇佐美が面白そうなのだが話も進まないので美空と蛙に割り込んだ。
「それにそちらの蛙のおまえさん、ワシは宇佐美と申すおまえさんはもしかして大蝦蟇か何かの妖怪なのかのう?」
「ほほぉ!大蝦蟇となまた懐かしい名を聞きたのう、今時の人間はそういったものには関心がないと思っていたが………しかしこのワシが大蝦蟇と一緒にされるとは、随分と落ちぶれてしまったのう、まぁ良いワシはとある神の神使じゃった蛙じゃ、そうじゃなぁガマ師匠とかガマさんとでも呼んでくれて構わんぞ、ただガマちゃんだけはやめてくれ」
「なんと‼︎神使とは初めて見るのう、してそんなお方が何故このようなところに?それにあっちにいる小僧もガマさんの連れなのかのう?」
「それはこっちが教えて欲しいわ!それにワシの連れじゃと………………………‼︎った、拓哉!どうしたんじゃ!お主らしくもない……おい拓哉、拓哉!起きんか、これ!」
ガマ師匠は拓哉と呼んでいる男を起こそうと顔をペチペチと叩かなが声をかけている。
「なかなか起きんのう……………仕方ない…………ーーッーー‼︎」
「「「「「「ーーッ‼︎ーー」」」」」」
突然、今までの空気が一変し凍りついた。今すぐに動かなければ殺されてしまう、そう思うほどの殺気が襲ってくる。なのに足がすくんで動かない、それほどの殺気をたった1匹の蛙が放っている。しかし、そんな誰もが動かけない中1人だけ動けている者がいるそれは、先ほどまで何をされても起きなく手足を縛られていたはずの男ーー拓哉だった。拓哉は殺気を感じとってから縛られていた縄を解き消えたかのように一瞬で屋根の上にのって相手の出方をうかがっている。
「まったく、やっと起きたか!これ拓哉!今のこの状況を説明せんか、いったいここはどこで、この娘達は誰なんじゃ!」
「…………………………………………」
ガマ師匠がそう言って殺気を解くと美空達は今まで以上に警戒して蛙の次の動きをうかがっている。
「「「「「………………」」」」」
「ん?おう!心配しなくとも良いお主達には何もせんし何もできん、ただ少し殺気を寝こけておったあの阿保に当てただけじゃ…それにしても……おい拓哉!返事をせんか!」
「…………………………………………」
「ほほぉ、ワシのことをシカトするとはいい度胸じゃなぁ〜」
「…………………………………………」
ガマ師匠の問いかけに答えない拓哉だったが次第に体が揺れ始めた、そしてそのままゆっくりと倒れて屋根を転がり落ちていき。
「「「「「あ、」」」」」
「まったく、何をしておるんじゃお前は」
皆がそう言うのも仕方がない、倒れた拓哉が落ちた位置が自分が先ほどまで埋まっていた穴にまた落ちたのだ。
「御大将、あのお方は大丈夫でしょうか、あんなに高いところから落ちて」
「そんなの知らないわよ、それよりもあの蛙よ!何よあの尋常じゃない殺気はあたし達が動けなくなるほどのものよ!」
「確かにあれはやばかったっすね!でも今はそんな感じはしないっすね」
「……動けなかった……」
「確かにそうじゃのう、だが蛙……ガマさんもそうじゃがあの小僧なかなかにやりおるわ、ワシらが動けない中あやつだけあの殺気に反応して動きよった……のじゃがなあれを見るとまだ寝ぼけておるのかのう」
ガマ師匠は穴にはまっている拓哉の様子見ている。
「お前はまったくまだ寝ておるのか………ないとは思うがお主らこやつに何かしてはおらんだろうな」
ガマ師匠の問いかけに答えたのは秋子だったが先ほどのこともあってか緊張しているようだった。
「い、いえ、私達は何もしてはおりません。この方はここに突然現れてからずっとこのような様子でした」
「突然現れたとな …ふむ、何やら状況がおかしいようじゃのう」
すると美空が。
「ふん、何よあの蛙、状況がおかしいなんてさっきからずっとそうじゃない」
「そこの小娘何か言ったかのう⁈」
「ッ〜……、えぇー言ったわよこの私を小娘呼ばわりする無礼な蛙!その脳みそが入っているのかわからない頭で考えてから話しなさいって言ったのよ‼︎」
「クッ〜……、言うてくれるでないか、先ほどはワシの殺気で動けなかったくせにのう」
「は、はぁ!別に動けなかったわけじゃないわよ、あの程度の殺気警戒する必要が無かっただけよ!」
「ッ…………………………」
「ッ…………………………」
「ま、まぁ御二方とも少し落ち着いてお話をしませんか?」
「秋子は黙ってなさい‼︎」
「娘よ悪いが少し黙っててくれ‼︎」
「はいぃ‼︎すみませんでした〜〜‼︎」
またまた、美空とガマ師匠の言い争いが始まった。
「あ〜あ、また始まったっすよ、どうするんすかあれ」
「……話し、進まない……」
「あの2人は放って置いてよい、暫くすれば終わるじゃろ」
しかし、その言葉とは裏腹にヒートアップしていく言い争い。
「……終わるんすかね、あれ」
「………カカカ!」
「……笑っても、誤魔化せてない……」
そこに、もうどうしたらいいのかわからなくなった秋子が戻ってきた。
「宇佐美殿〜!柘榴ちゃんに松葉ちゃんも御大将達を止めるの手伝って下さ〜い‼︎」
「なんじゃ秋子よ家老であろうに情けないのう」
「そーっす、そーっすだらしないっすよ秋子さん」
「……頑張れ、秋子……」
「う〜〜、そんなぁ…」
「まぁ、ワシらもあれはなんとも出来んからな待つしかないんじゃがのう、カカ」
「結局は無いんじゃないですか〜もう!」
「カカカ!あの2人は暫く放っておくとして、おい、柘榴あの穴にはまっている小僧を何だかんだ可愛そうだから出してやらんか」
「えぇー、また柘榴がやるんすか!今度は松葉がやってくださいっす」
「……(めんどくさい)柘榴が頼まれたから柘榴やる、早くやる……」
「今なんかめんどくさいって聞こえたような………わかったっすよやるっす!」
「?またとな、いったいこの小僧はどうやってここに来たのじゃ?」
「えーとですね、ーーーーーーーーーーーーーーー」
秋子が拓哉達がここに現れた時のことや持ち物のことなどを説明した。
「なるほどのう、神使といっておったガマさんと何か関係しているのかのう?」
「どうなのでしょうか、それについてのお話もしたいのですが……」
「小僧は起きんしあっちもまだ終わらないからのう」
秋子と宇佐美が話しているその一方で柘榴と松葉はというと拓哉を穴から引っ張り出して様子を伺っているというか遊んでいた。
「死んでるかと思ったっすけど生きてるっすね、それにしても何でこんなにも起きないんすかね」
そう言って柘榴は拓哉のホッペタをツンツンと弄ると。
「う、う〜ん………」
もう一度柘榴は拓哉を突く
ツンツン
「う、う〜ん………」
ツンツン
「う、う〜ん………」
「何というか……面白いっす‼︎」
すると今度は松葉も暇だからと言って突き始めた。そして一言…。
「……楽しい……」
そう言って柘榴と松葉が突いているとそれに気づいた秋子が注意しに来た。
「こら!柘榴ちゃんに松葉ちゃんもいったい何やってるんですかもう!」
「何って、ここをこうすると面白いんっすよ、秋子さんもやるっすか?」
「……楽しい……」
「……た、確かにちょっと可愛いですね」
「っすよね‼︎ほら秋子さんもやってみるっす」
「う〜ん、い、一回だけですよ………一回だけですからね!」
そう言って秋子も拓哉のホッペタをツンツンする…
「う、う〜ん、」
「……………………………………………………」
そして一回だけだったはずがその手は止まらず……
…ツンツン…ツンツン…ツンツン…
「ハァ〜‼︎‼︎可愛いですね!ハッ!だ、ダメです、私には娘がいるんです…ですけどもう一度だけ良いですよね」
秋子も虜になってしまいました。
そこに宇佐美もやって来て……
「なんじゃ、楽しそうじゃのうワシにもやらせんか……ホホォ〜、良い体つきをしとるではないか……ここか?ここがいいのか、ここが気持ち良いのか………カカ!これは面白いのう」
「う、宇佐美殿!それはちょっとやり過ぎではないでしょうか」
「ん?どうしたのかのうそんなに顔を赤くしよって、ほれ秋子もどうじゃ…ほれほれ」
「えぇっ!それはその、なんと言いますか…私も良い年ですし…興味があるかるといいますか…その…………」
「カカカ!これからなかなか楽しめそうじゃ、のう松葉、柘榴」
「っすね!」
「……秋子はやっぱり面白い……」
「〜〜〜ッ‼︎もう知りません‼︎」
楽しそうにしているその一方では
「ねぇー、ちょっと蛙あっちでなんか盛り上がってるんだけど…」
「…そうじゃな、置いてきぼりじゃのう…」
「………………………………」
「………………………………」
「………………………………」
「………………………………」
「やめない?」
「じゃな」
そして2人は皆が集まっている所に行った。
「ちょっと、あんた達何私抜きで楽しそうな事してるのよ混ぜなさいよ!
「これ!あまり拓哉で遊ぶでない!」
「ん、あれ?御大将終わったんすか、もう少しやってても良いっすよ!」
「……楽しいからもう少しやってて良い……」
「本当にあんた達は腹立つわね……ちょっと秋子!何してるの!はやく話を進めるわよ!」
「ふぇ?は!はい!えーと…とりあえずはそちらのカエr、ガマさんから事情をお聴きしないことにはなんとも……」
「あー、ほら蛙はやく説明しなさいよ!」
「本当に生意気な娘じゃな!……まぁ良い、しかし説明しろと言われてものう……秋子とやら確認なのじゃが一体ここはどこでこの娘達の名前を教えてくれんかのう」
「あ!は、はい!ここは越後の春日山城で私達の本拠地です。そして……その、ですね先程まで言い合っていたお方がその…」
「私が!このわ、た、しが越後国主、長尾美空景虎よ!良く覚えておきなさいよ蛙!」
「で、柘榴は柿崎影家、通称は柘榴っす!よろしくっす蛙さん!」
「……甘粕景持、通称松葉よろしく蛙……」
「ワシは宇佐美定満通称は沙綾じゃ、あの小僧の名前は拓哉といったかのう…まぁよろしく頼むぞ、カカ!」
「そして私が直江与兵衛尉景綱、通称は秋子と申します」
ガマ師匠は彼女達の名前を聞いて開いた口が塞がらなかった。
「………………………ハァッ!?」
柘榴「御大将!捕まえたっす!」
美空「偉いわよ柘榴ご苦労様…さて、コイツを次話投稿するまで部屋に閉じ込めておきましょうか」
作者「次は早めにやりますので許してください‼︎」
次はもっと早めに投稿します申し訳ございませんでした
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3話
秋子「は、はい!わかりました」
秋子「あの〜、すみません大変なのは承知してるのですが、もう少し早めに投稿をしていただかないと……」
作者「あ〜、秋子さんも愛菜ちゃんの子育ても大変なのに申し訳ありません…面倒を見るって大変ですよね」
秋子「……も、もしかして愛菜が何かしましたか?」
作者「ハハハハハ…」
秋子「も、申し訳ありません‼︎愛菜には後できつく言っておきますので!」
作者「えいえい、子供というのは元気が一番ですから大丈夫ですよ…そう言えば誰かが秋子さんを呼んでいたような」
秋子「へ?そうなんですか、わかりました…では私はこれで失礼しますね」
作者「ええ、子育ての方も大変だと思いますが頑張ってください」
秋子「ありがとうございます!」
作者「フッ、秋子さんちょろいな!」
「………………ハァッ!?」
待て待て待て!長尾景虎、柿崎影家、甘粕景持、直江景綱、宇佐美定満じゃと!意味がわからんしかし嘘を付いている目ではないしのう、一体どうして戦国時代の武将が居てしかも皆小娘なのじゃ?。
「柿崎と申したかすまんが、お主の刀を少し見せてはくれんかのう」
「ん?良いっすけど見てどうするんすか?」
「少し気になることがあってのう」
そう言われて柘榴は「まぁ、いいっすけど」と言って刀を見せる。刀を見たガマ師匠はまた考える。
確かに最初はオモチャかと思ったが本物の真剣じゃな、何よりこの刀身は血を吸っておるのう。一体何がどうなっておるんじゃ、拓哉が何か知っておるかもしれんがあの状態だしのう…。
「あの〜、どうしたんすか?」
「ん、あぁすまんのもう大丈夫じゃ、……で今のこの状況なのじゃが、いまいちワシもよくわからん。あそこで寝ておる拓哉…加藤拓哉というんじゃが、何か知っておるかもしれないがあの状態じゃ…それでなのじゃがこの話は拓哉が目覚めてから考えるのはどうじゃ?」
「どうするんすか御大将?」
「どうするもなにもこの使えない蛙がわからないって言うんだからあの男に聞くしかないでしょ!それにどこの草かもわからないのを野放しにはしておけないわよ」
「そうですね、ではこの方達の処遇はどうしましょうか?」
「……一応牢屋に入れる?……」
すると、宇佐美が突然。
「ではこの子象はワシが面倒を見ることにしようかの」
「ちょっと宇佐美何言ってんの!コイツらは牢屋行きよ牢屋行き!」
「しかしのう、秋子から話を聞けばこの小僧は織田の天人と同じような現れ方をしたんじゃろ?それにそっちのガマさんは神使と言っておるそんなもの達を牢屋に入れては罰当たりではないかのう?」
「それはそうかもしれないけど、コイツは忍者刀を持っていたのよという事は草の可能性があるって事じゃない!そんな奴を拘束しないなんてもしも空や名月、愛菜に何かあってからじゃ遅いのよ、だからーーー」
「あー、わかったわかった ワシの失言だったのう…すまんがガマさんよそれでも良いか?」
「そうじゃのう、今の状況では致し方あるまい。しかし拓哉の身体が心配なのじゃ、すまんが医者に診せてはくれんかのう?」
「わかったわよ!それくらいならいいわ、それじゃこの件はこれで終わりにするわよ柘榴はそいつらを牢屋に入れておきなさいそれ以外はそれぞれの職務に戻りなさいよいいわね、特に宇佐美!ちゃんと仕事しなさいよ!」
そう言って美空は立ち去った。
「カカ!やれやれ、釘を刺されてしまったの、それでは恐い虎に怒られる前に仕事に戻るとするか」
「……松葉も戻る……」
「あ!松葉ちゃん、待ってください私も行きます…柘榴ちゃん後はお願いしますね」
それぞれが仕事に戻り柘榴達だけが残った。
「…んじゃ、行くっすか」
「うむ、よろしく頼む」
そう言って柘榴は拓哉を抱えて牢屋のある方に行った。
ーーーーーーーーーーここはどこだろう?ーーーーーーーーーー
ふとそんな疑問を抱いた、目の前は真っ暗闇で何も見えない。手足を動かそうにも手足の感覚がない、それどころか身体中の感覚がない、まるで魂だけの存在になったようだ。どんな事をしようと変わるとかのない暗闇に恐怖と不安が強くなってあるのかないのかわからないばたつかせようとする。
動け!動け動け動け‼︎‼︎動けよ‼︎‼︎
何分、何時間、何日経ったかわからないがそんな永遠に続くような感覚で中身体中をばたつかせていると段々と体の感覚が戻っていく、そして自分の今の状況が分かりホッとした。
なんだ自分寝ているだけじゃないか、ハァ〜、焦った……さて学校に行かないとなぁ
そして、自分は石のような瞼をゆっくりと開けた。
「ん、んん〜…………?知らない天井?へ?なに⁉︎ここどこ!」
「おぉ!拓哉、起きたか!心配したんじゃぞまったく!体はどうなのじゃ五体満足か?」
ガマ師匠が自分のお腹に乗っかって話しかけてきた。そして言われた通りに身体を確認する。
「へぇ?ガマ師匠?は、はい体から鉛みたいに重いこと以外はもんだいないです、けどここはいったい見た感じ牢屋のようなんですが…」
「確かにここに来てから一週間寝たっきりじゃ無理もなかろう、でじゃ拓哉の質問の前にじゃがここに来る前のことは覚えておるか?」
起きたばかりで働かない頭を動かしながら記憶を辿る。
「えーっと、爺ちゃんとの修行のために蔵に行って道具を探していて…そうだ!そこで不思議に光る忍者刀を見つけて、そしたらその忍者刀がもっと光って目をつぶったらここにいました」
「ん〜、わからんのう…その忍者刀は何処にあるかはわからんじゃろ?」
「はい…」
「そうか、よしわからんことは置いておくぞ、次に拓哉の質問の答えじゃが、ワシもよくわかってないのじゃがおそらくはーーー」
「おぉー、やっと起きたんすね」
ガマ師匠の話を遮ってやって来たのはオレンジ色の髪をした活発そうな女の子だった、しかも美少女……美少女なのだがおかしい、なにがおかしいかって言えば。
「何でコスプレなんてしているんですか?」
「まぁ、そうなるじゃろうな……」
「ん?コスプレ?何すかそれ、よくわかんないっすけど取り敢えず御大将の所に行くっすよ、あ!それと体調はどうっすか?」
「…?はい体調の方大丈夫ですけど…御大将?誰ですか?」
「あー、説明するの面倒っすから取り敢えず付いて来るっすよ!」
「えぇ〜、いいんでしょうかガマ師匠?」
女の子に聞こえないようにガマ師匠に話す。
「まぁ、行けばわかるのは確かだしのう…」
「んじゃ行くっすよ…あ、あと自己紹介は今から行くところでするっす」
名前も知らない女の子に牢屋から出してもらい外の景色を見て唖然とした。
「ふぇ?お城?何で?特撮映画かなにかなのかな?」
「もう、何してるんすか!早く行くっすよ」
「は、はい!すみません」
女の子はなんだか張り切っているというか、ウズウズしていてるというか、何かを我慢しているような感じがした。
「(御大将のところ行って早く試合たいっす!絶対に強いっすよー!)」
女の子に連れられて城の中に入り大きな襖の前までやって来た。
「御大将〜!連れてきたっすよ!」
「来たわね、いいわよ入りなさい」
奥から女の人の声で入室の許しが出て襖を開けるとそこには5人の女の子達がいてその視線が一直線に集まった。
「ウッ……し、失礼します」
視線が集まりたじろぎながら部屋にはいる。
「どんだけ寝れば気がすむのよ、色々と面倒くさかったんだから!まぁー良いわ取り敢えず座りなさいよ」
「そ、そうなんですか、なんだか分かりませんが申し訳ありません……し、失礼します」
寝ている間に色々とあったらしい、取り敢えず謝り座る…女の子達に囲まれるような形なってしまいなんだか落ち着かない。
「で、あんな現れ方をしてあんた何者なの忍者刀を持っていたけど何処の草かわからなかったしその平和ボケした顔を見ると草かどうかも怪しいわね」
目の前にいる銀髪の女の子がなんだかおちょくるように話してくる、よし!ここは平常心でっと。
「……えっと、取り敢えず自己紹介した方が良いのかな?……自分は加藤拓哉と言います、高校三年で出身地は長崎県です、あと料理を作るのがすきで……あ!こ、ここの蛙はですね自分のペット的な感じのでして、怪しものではないんです!」
「はぁ?何言ってんの、長崎県?あんた達そんなところ聞いたことある?」
「「「「「………………………」」」」」
皆んなが黙り込んでしまった…え⁈なんで長崎県だよ知らないの?なんと返したらいいのか自分も黙り込んてしまった。
「全く話が進まんのう!いいか拓哉よここは戦国時代なのじゃ!」
「ガ、ガマ師匠!何喋ってるんですか!……い、いや〜その実は自分腹話術が得意でしてそれで少し皆さんを驚かそうかなとーー」
「えぇい!うるさいわい!ここにおる大体の者達はワシのことは説明したわい!良いからワシの話を黙って聴かんかい!」
かくかくしかじか〜〜
「え?えぇーー!タイムスリップですか⁈そんなことありえるんですか!……んー、でもあの忍者刀とかいかにも怪しかったしなあ、ん?忍者刀?あ、あのさっき自分が忍者刀を持っていたと言ってましたよね、それを見せてもらっても良いですか?」
銀髪の女の子はジト目でなんだか怒ってる。
「蛙にあんたも人の質問を無視してなに勝手に話をしているのかしら?そろそろ私も怒っちゃうぞ♪」
「あ、はいすみません、ちょっと自分も混乱してまして、でも大丈夫です!少し頭が冷えました、それで質問ってなんでしたでしょうか」
「全くしょうがないわね!だからあんたは何処の草かって言っての!」
「?草って何ですか?」
するとガマ師匠が小声で。
「忍者とか忍びのことじゃ」
「はぁ〜、そうなんですか…えっと、自分は何処にも使えてません、確かに忍びの修行や剣術の修行はしていますがそもそも自分でもよくわからないのですが、おそらくこの時代といいますか世界の人間ではないので…」
「「「「「「………………………………」」」」」」
銀髪の女の子も周りの女の子達も状況が整理しきれていないのか黙り込んでしまった。
「……………信じられないわね、何かそれを証明することはできる?」
「ん〜、証明ですか……あ!そういえば自分の持ち物って忍者刀以外に何かありましたか?あれば見せて欲しいんですけど」
「そういえば色々あったわね、松葉ちょっと持ってきてちょうだい」
「……ん、わかった……」
緑色の髪でなんだか独特な雰囲気の女の子が荷物を取りに部屋を出て行った。
「それじゃ次の質問よ、あんた織田家に落ちてきた天人と繋がりがあったりするのかしら?もしくは織田の者と繋がりがあるとか?」
「う〜ん、どっちもないと思います。自分の知り合いに天人なんて凄い人はいませんし、この時代に知り合いなんていませんよ」
「…そう、何処の草でもないしその天人と似たような現れ方したからもしかしたらって思ったのに、残念ね」
「え!何ですかそれ!その話詳しく聞かせてください!確かに天人の知り合いはいませんがもしかしたら自分と同じようにタイムスリップしてきたのかもしれませんし」
「なるほどね……秋子説明してやりなさい」
「はい、かしこまりました…それでは説明させていただきますーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーという訳です」
「なるほどそれで天人という訳ですか、……どうですかねガマ師匠、その天人が自分と同じくタイムスリップしたとしてその知識を活かして織田を勝たせたってとこは考えられませんか?」
「ん〜、確かにそれも考えられるのう、しかし全て憶測の域じゃからな…何とも言えんのう」
確かにガマ師匠の言う通りだ元々あの戦は織田の勝利するはずだ別に天人が助言をしなくてもいいはず、しかしそうするとなぜ夫という大事な立ち位置にする必要があるのだろうか……わからないなぁ。
「ちなみにその天人の名前とかってわかりますか?」
「あ、はい!新田 剣丞という名前ですね」
「ん〜………自分の知り合いにはいませんね、ガマ師匠はどうですか?」
「ん〜、ワシもそのような名前の者に心当たりはないのう」
「やっぱりその新田剣丞という人に会いに行ってみないとわかんないですね、その人にはどうすれば会えますかね」
「はぁ?何言ってんの、織田の当主の旦那に簡単に会えるわけないでしょ!それに訳のわからなヤツをこっから逃すわけには行かないでしょ!」
「ですよねー」
そんな話をしているとあの緑色の髪をした女の子が襖を開けて入ってきた。
松葉「……ジーーー……」
作者「ま、松葉さんどうしたんですか?そんなに見つめられるとテ、テレチャウナァー」
松葉「……御大将が秋子じゃダメだからって……」
作者「…クソ!次の刺客か!」
松葉「……次のヤツ出来るまで居る」
作者「な、なんてこった‼︎」
松葉「……ジーーー……」
作者「……………………」
松葉「……ジーーー……」
作者「……………………」
松葉「……ジーーー……」
作者「ん〜〜〜…気まずい‼︎‼︎」
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