P4μーPersona4 μ'sic All Nightー (りっつ)
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#1 Music ringing

はじめまして!
ペルソナ4 と ラブライブ!のクロスオーバー二次創作です!

陽介とことほのうみが幼馴染設定です

P4のメンツは本編終了後、なんで番長君たちが高校三年生
μ'sはアニメと同じ年齢設定です
(P4本編とは違って、思いっきりスマホとか出てきますがスマホが普及したんだな〜と思って下さい…)

だからことほのうみより陽介達の方が一つ上です〜

凛ちゃんたちからみたら巽先輩ってことです


なんか面白い…

では、スタートです!


平和な田舎町、八十稲羽を騒がせた『マヨナカテレビ』、そして連続殺人事件が解決して数ヶ月が経ち、俺の相棒の鳴上悠は東京に帰り、俺は仲間達と過ごしていた。そして、ゴールデンウィーク、相棒が帰ってきて、俺たちは前と変わらずにジュネスの屋上にいた―

 

ジュネス八十稲羽店屋上フードコート…

 

「それでそのA-RISEっていうのは」

俺の相棒、鳴上悠は心なしか興味有り気だ。

「スクールアイドルっていうんだぜ!UTX学園で売り出し中のノリノリアイドルってことよ!あ〜、相棒!都会戻ってもし会ったらサインもらっといてな!」

俺はノリノリで答えた。

「へぇ〜、ってことはもしかして私でもなれちゃう…のかな?」

里中はなんだか夢見心地っぽい……

「ははっ…、それはどうかな…」

「なんでよ!」

うぉっ!結構びっくりした……、そんなに大声出さなくても

「でもこの高校にスクールアイドルがいたら面白いね」

特に旅館の若女将なんかがやってたらさらにな!と言おうとしたけど、なんかやめとくことにした。

「うちの学校にスクールアイドルかぁ〜!夢があるなぁ〜!」

「ちょっとちょっと!花村先輩!ここに現役アイドルがいるでしょ!」

「あぁごめんごめん…」

その〜、りせの場合見慣れすぎててなぁ……。

「でもよ、そのスクール、アイドルってアイドルとどう違うんだ?」

「う〜ん?プロのアイドルとは違って学校で活動するって感じかな」

これは完二を引き込むチャンスだ!俺はウキウキして語る。

「そして…ラブライブというスクールアイドルの全国大会が開かれていますね、A-RISEはその常連で人気も高いです」

「おぉっ!詳しいじゃん!」

「いや…そんな…」

さすがは探偵王子。あっ、もしかしてこういうのが好きだったりして……

「それでよそれでよ!見ろよこのホームページ!今のA-RISEの全国順位が…… あれっ…?この子……?……はぁぁぁ!!!」

俺は目を疑った、だって、そこには…

 

「どうしたクマー!」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーー

音ノ木坂学院屋上で私達は今日も歌う!

 

私、高坂穂乃果!スクールアイドルやってます!

先輩二人が加入して、μ'sが9人になって数日が経ち、ラブライブに向けて練習にもいつにも増して熱が入ってるよ!

 

「今日も元気にファイトだよ!」

「では、今日の練習メニューは…」

間髪入れずに海未ちゃんが言った。

「えぇぇ!!」

「いくらなんでも…」

花陽ちゃんと絵里ちゃんのいうことはマジで最も、流石にこれはキツすぎるよ…

「やりすぎだにゃ〜」

「昨日よりも多く!ですよ!ね!」

「ですよねって誰に言ってるのよ…」

にこちゃんが的を得たツッコミを入れる。

しぶしぶではあるけどそれでも練習が始まった…

涼しい気温の中、私たちは歌う。いつの間にか、時間は過ぎていった。

「あー疲れたー!」

「お疲れ様 穂乃果ちゃん」

ことりちゃんはペットボトルを持ってそう言った。私はありがとう、って答える。

「たしかに今日のは結構クルわね…」

「ちゃんとストレッチしとかないとやなぁ〜 」

真姫ちゃんと希ちゃんがそう言い、私はストレッチの続きをしようとした。

すると、スマホがぶるぶるっと震えた。

「あっ、メッセージ入ってる……!えっ…、陽介くん?」

「陽介くん?」

凛ちゃんはどこか訝しげ。

「も、もしかして…」

「か、彼氏で、ですか?」

「まさかぁ〜全然違うよー!花村陽介くんって覚えてない?」

私は笑いながら答える。

「あの…小さい頃穂乃果の家の近くに住んでた一つ上の!」

「そう、あの陽介くんだよね!小さい頃私たちとよく遊んでもらってたあの!」

海未ちゃんとことりちゃんは覚えてたみたい。私はとりあえず安心した。

「穂乃果の家によくおまんじゅう買いに来てくれたりしたあの!」

「たしか中学も同じでしたよね?」

「そうだよ〜まぁあんまり喋らなくなっちゃったけど、そのまま、引っ越す時に電話とメアドの交換したんだ。でもあんまり喋ってなかったけど…電話で登録したのかな?それで今メッセージが来て…」

 

Yousuke:久しぶり!花村陽介です!

Yousuke:ホームページみたぞ…

Yousuke:穂乃果ちゃん、スクールアイドルやってるの?μ'sってグループの写真に写ってるのアレ穂乃果ちゃんと海未ちゃんとことりちゃんだよな…?

 

 

「おぉ〜ファン一号やね!」

「ファン一号は違うでしょ、ていうかその人ってどこ引っ越したのよ」

「八十稲羽だよ」

私は答えた。

「微妙な遠さやね…」

 

 

そうして、やがて、私たちは帰路についた。みんなで帰りながら、海未ちゃんに穂乃果に彼氏なんかできるわけがないとか言われた。ちょっと酷くない?いや、まぁその通りなんだけどさ……

 

 

ほのか:そうだよー!μ'sってグループを結成して、スクールアイドル頑張ってます(。•̀ᴗ-)و ̑̑✧

 

 

「ただいまー」

「お姉ちゃんおかえりー、」

雪穂は寝そべりながらおせんべいを食べてテレビを見ている。

「そうだ、雪穂 陽介くんって覚えてる?」

「あー、小さい頃よく遊びに来てたひとでしょー?」

「そうそう、それでね…」

私の言葉を遮って、雪穂はすごい驚き声を出した。

「えぇぇ!」

「ど、どうしたの雪穂」

雪穂は震える指でテレビ画面を指した。そこには

「久慈川…りせ電撃復活?」

「りせちーが復活だって!」

「りせちー?」

「お姉ちゃん知らないの!?お姉ちゃんと同い年の現役アイドルで大人気のりせちーこと久慈川りせ!ちょっと前に突然活動休止しちゃったんだけど……」

「か、顔が近い……」

へぇ〜、スクールアイドルじゃない現役のアイドル、すごいな〜……

 

まぁいいや、私はスマホのロックを開けた。また陽介くんからメール来てる。

 

 

Yousuke:そうなんだ!がんばれよー!

そういや今度オヤジがジュネスの本部に行く用があるからさ、その時俺の仲間たちとお願い言って東京連れてってもらうんだけど…、久々に穂むら寄っていい?俺の仲間にも美味しい和菓子紹介したいんだよ!

ほのか:全然大丈夫だよ(*^^*)その友達ってどんな人たち?

Yousuke:画像を送信しました

Yousuke:こいつら!めちゃめちゃいいやつばかりだぜ!

 

「……ん?」

私は、テレビに映るアイドルを見て、再びスマホの画面を見た。

「えぇぇーー!」

着ぐるみみたいなのがいることも驚いたんだけど、それ以上に

その両方に、久慈川りせが映っていたコトが私を驚かせた。

 

ーーーー→Next Day

 

「えぇぇ!!ほんと!!」

「ピャアア!!」

にこちゃんと花陽ちゃんはものすごい興奮してる。

「それでそれで、いつくるのよ!」

「ゴールデンウィークの三日目だから……明日だけど……」

「もちろん行っていいですよね!!」

「べ、別に大丈夫だけど……」

「じゃあ、明日は穂乃果の家に全員集合ってことにしましょう!」

「賛成にゃー!」

みんなノリノリだった……

「大丈夫ですか?」

海未ちゃんは心配そうだ。

「全然大丈夫!海未ちゃんも明日楽しみだね!」

秋葉原のアイドルショップもりせちー一色だった。にこちゃんと花陽ちゃんは猛ダッシュで駆け込んでいった。

一時間くらいいたかなぁ?その後、みんなでハンバーガー店によって帰った。

 

 

「穂乃果ーお風呂空いたよー」

「はーい」

私は寝転びながら応えた。

ふんっと立ち上がって、お風呂に入って、ごはんを食べて、それで、自分の部屋に行って。

着信音が鳴る。

 

kotori(・8・):ねぇ穂乃果ちゃん、『マヨナカライブ』って知ってる?

ほのか:なにそれ??

kotori(・8・):今日学校で聞いたんだけど、夜中の12時に何も映ってないテレビを見ると、ライブしてる映像が映って……、歌ってる人に魅了されるとテレビの中につれていかれるんだって……

kotori(・8・):怖いよ〜(泣)

ほのか:大丈夫だって〜、穂乃果もちょびっと怖いけど……

kotori(・8・):うん……

ほのか:なんなら今から電話しようよ!

 

そうして、私とことりちゃんは電話をして、今日のこととかを喋りあった。マヨナカライブのことなんか忘れていた、そして十二時……

 

私は何の気なしにDVDプレイヤーの蓋を開けた。そうして……

 

「なにこれ……」

そこにはダンスを華麗に踊るシルエットがあった、私は我に返る!

「ことりちゃん!」

 

スマホから同じ音楽が流れる、つまり、ことりちゃんも今同じ映像を見ているってこと!

 

「穂乃果ちゃ……」

 

そこで通話が途切れ、私はなにかに引っ張られる感覚を覚え、気を失った。

 

 



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#2 One day in the rain, one day in the shine.

「鳴上!」

俺は思わず電話をかけていた。

「陽介も見たか……」

俺は鳴上やりせとの再会が感慨深くて一人で夜中の十二時、何も映らないテレビ画面を見ていた、そしたらまさかだよ、『マヨナカテレビ』に再び人が映った。

それにその人というのが、

「昼間言ってた陽介の幼馴染、穂乃果ちゃんとことりちゃんということだな」

「センセイ!大変!」

クマが携帯を奪う。

「そのあのね、向こうの世界がいろいろてんわやんわなんだクマよ!」

「なるほど、テレビの中は穂乃果ちゃんたちが住む東京の形をしているわけだな」

「なんでわかるんだよ!」

「でも不思議なことに、入口広場はそのままっぽいクマ、その他は今日ヨースケが言ってた穂乃果ちゃんたちの街みたいなんだけどね、スカイツリーみたいなのも見えるし」

「ということは」

「助けに行けるクマ!」

テレビの中だということは、シャドウも居るってこと。早く助けに行かないと……

立て続けにメッセージが入る。

 

千枝:アレ、マヨナカテレビだよね…

☆彡ユッキー:でもクマさんが言うには

完二:助けに行けるんだよな

りせちー:助けにいこうよ!

白鐘:霧の仕組みも分かりません、すぐに行きましょう!テレビの中に!

 

「勿論、俺もだ。みんな揃ってテレビの中に入る、それがルールだろ?」

「みんな…」

俺は若干うるうる来てたと思う。距離が離れても、時間が経っても、友情は変わらない。ノーチェンジ。

「ありがとう、みんな!行くぜ!相棒」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ここは…?」

目を覚ました私が見たのは、とても禍々しい世界。

家には誰もいない。窓から外を見た。

赤と黒に染まる空に、不気味な私たちの街。

ここから出るより先に、ことりちゃんを見つけないと……

私はことりちゃんの家へ歩き出していた。

 

いつもより道が長い気がする。

「どうなってんだろう……」

夜道の不安とは違う、もっと圧迫された不安。

「あっ、ここ……」

いつの間にか神田明神に来ていた。

「大丈夫かな〜」

私は呟いた、そして、どこからともなく声が流れてきた

「私らしくないねぇ」

「だ、誰!?」

そこにいたのは、紛れもなく私だった。

でも、何かが違う。

「私は高坂穂乃果だよ」

「穂乃果、ほんとすごいよね。μ'sで真ん中で歌って、みんなの信頼を得て、まるでμ'sは穂乃果のモノみたい!」

「何よその言い方!」

「何よって……あなたは私だからこう思ってるんじゃないの?」

「ことりちゃんなんか穂乃果いなきゃなんにもできないよね……、だからこう、探してるんでしょ?ことりちゃんが心配なんじゃなくて、ヒーローになるためにさ!」

「やめてよ!あなたはいったい誰なの!」

「あんたは私、私はあんた」

こんなのが私なわけない……

「あんたなんか……、あんたなんか……」

やめろ、それ以上言うな―

聞き覚えのある声が響いた。でも走り出した言葉は止まらない。

「穂乃果じゃない!!!」

もう一人の私の高笑い、そこで私の意識は途切れた

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「これが、あの子のシャドウ……」

里中は声を漏らす。

右手に大きなラッパ、そして、今朝ホームページで見た音ノ木坂の制服に後頭部から9色の羽が生えている。

真ん中は、オレンジ。一番大きな羽だった。

「待ってろよ!今助けるからな」

「花村先輩!風が弱点だよ!」

「サンキューりせ!じゃあ行くぜ!」

「ペルソナァ!」

ガルダインを発動!クリティカルヒットじゃないけど、ふらふらと、シャドウは右にずれる。

「イザナギ!」

鳴上がシャドウの頭上に雷を落とす。さすがリーダー!

でも、その瞬間だった、シャドウからの反撃!

朱色の炎があたりを覆う!そして、一瞬怯んだ隙に、ラッパより放つ爆音に俺の身体は吹き飛ばされた。

「くそっ!大丈夫かみんな!」

「大丈夫!私に任せて!」

「僕達も行きますよ!」

「やってやるクマー!」

天城がメディアを発動!

クマのマハブフダインが辺りの焔を鎮めると、完二が直斗の手をとって地面を思い切り蹴ると、ペルソナもそれに応える。

「いけ!直斗!」

宙に登った二人、直人が空中からメギドラオンを発射した。

衝撃に包まれる境内、その真ん中に位置したシャドウに里中が思い切り蹴りを入れた。

だいぶダメージは与えたようだ、もう大丈夫か?

 

「何よあんた達、邪魔をしないで!」

シャドウの持つラッパが竹刀に変わる、大きく振り下ろされた剣は轟音と共に、空を斬り裂いた。

「穂乃果はμ's、μ'sは穂乃果、文句あるの?」

シャドウは見違えるほどの速さで動く。

どうする……?

やるっきゃない!

「マハガルダイン!」

もちろん、射程範囲外だ、そんなことはわかってる。

「天城!」

「うっ、うん!マハラギオン!」

空気はそして右回転に焼けゆく、シャドウも包囲された。

「先輩!あのシャドウは火炎に強いよ!」

「分かってるぜ!」

「えっ……?」

「里中!頼んだ!」

「うん、マハブフダイン!」

空気はそして左回転に凍りつく。その圧力差は猛烈な風となって吹き荒れる!

そして、風は一点に集中した!シャドウはそこに縛り付けられている。

「行くぜ!マハガルダイン!」

シャドウは叫び声を上げて、等身大の穂乃果ちゃんの姿をしたシャドウに戻っていった―

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ここは……?」

「大丈夫か、穂乃果ちゃん!」

「あっ、陽介くん!なんでここに!」

陽介くんだけじゃなくて、写真のみんなもそこにいた。

「ははっ、それは長くなるから置いといて」

「アレ、見ただろ?」

指さされた向こうには、もう一人の穂乃果。

思わず俯いてしまう。

「誰だってあんなもんだよ」

銀色の髪をした人が言ってくれた。

「そう、花村の時だってね〜」

短髪の女の子の言葉に、陽介くんが反応する。

「そ、それはいいだろ!てかなんで知ってんだよ!」

「認めたくない自分の一部、そんなのは誰にでもあるんじゃねぇのか?」

金髪のドクロの不良さん?が優しく言う。

「その通りだぜ穂乃果ちゃん。別に悪いことなんかじゃないさ」

陽介くんが続けた。うん、そうだよね。

私は『高坂穂乃果』に歩み寄った。

 

「君も私の中に居る。きっとそうなんだよね、いや、そうだよね。ちゃんと君と向き合うよ……!」

 

シャドウが消えていく。その表情は柔らかかった。そして上にひとつの光が。

 

「ペルソナだよ」

「ペルソナ?」

久慈川りせちゃんが説明してくれた。

「自分と向き合う強い心は力に変わる……、そういうことだよね、先輩!」

「あっああ、そういうこと」

「もしかして聞いてなかった!?ひどーい!」

私は、右手を掲げて、その光をぎゅっと受け入れた。

 

自分自身と向き合える強い心が"力"へと変わる…

穂乃果は、もう一人の自分…

困難へと立ち向かうための人格の鎧、

ペルソナ"カリオペイア"を手に入れた!

 

「これが、ペルソナ―」

そして、穂乃果は夢幻から我に返る。

「こ、ことりちゃんは!?」

「クマー?この霧はどうなってるんだ?」

「まだ霧は晴れそうにないクマよー」

着ぐるみが喋った……

「穂乃果ちゃん、ことりちゃんはまだ大丈夫クマよ、明日の東京は晴れ!ここの霧が晴れるまでは大丈夫クマ!」

「現実で雨が降り続いて、霧がかかる時、ここの霧は晴れるの、それまでは大丈夫だよ」

黒髪のお姉さんが言う。

「でもどうしましょう……穂乃果さんの街と僕達の街の距離は離れていますし……」

帽子をかぶった、女の子が呟いた。アレっ?でも直斗って男性名だよね……?

「ホノちゃんの街に出る出口はあるクマけどね……」

いつからホノちゃんになったんだろう……

「ベルベット・ルーム!」

陽介くんの相棒の突然の言葉にびっくりした。

すると、すぐそこに目の前に蒼く光る扉が…… 信じられない…

「ことりちゃんが行方不明になればμ'sのみんなも心配する、それに、俺たちは明日の昼まで神田に行けない。ホントだったらこのままことりちゃんを追いかけたいけど、穂乃果ちゃんも疲れてるだろうし、一旦立て直そう」

蒼い扉が静かに開く。すると中から、蒼く雅な女の人が出てきた。

「まったく……、今回は仕方ないですけど、ベルベットルームはビジネスホテルではないんですからね……」

その女の人は、優しげにこちらを覗いた。

「高坂穂乃果さん、ですね。マーガレットと申します。以後お見知り置きを……」

「マーガレットさん?」

「なんで穂乃果ちゃんのこと知ってるんですか?」

「μ'sのファンだからです」

「ぇぇえええええ!!あ、ありがとうございます!」

この魔法使いみたいな人にも私たちの音楽が届いていたなんて……

私は驚きと感動の間で揺れた。

「ベルベットルームはお客人の精神でその形を変える……なるほど、今はダンスフロアということですね」

「穂乃果さんの休息には不適かも知れませんが、文句はそこの銀髪に言ってください」

「は、はは……どうも……」

苦笑い……

「あっ、そういえばみんなの自己紹介がまだだったなじゃあ穂乃果ちゃん、ベルベットルームで自己紹介といこうぜ!」

私はみんなと一緒にベルベットルームと呼ばれる場所に入った。

扉は自然と閉まる。なんてスピリチュアルな光景……!




ペルソナ5やりたいです…
プレステ3も4もないんでキツいんですけどね…
P3D,P5D,PQ2出る前にはP5もエンジョイしたい!
あと、ラブライブの新アプリ発表、まじ凄かったです
えみつんが、えみつんが……!ってなってたw
μ'sが出てるのもめちゃめちゃ嬉しいし、なにより、μ's、AqoursとPDP、ラブライブファミリーが同い年とか感涙ものですよ!
スクフェスのスクールアイドル達もでるのかな…?
めっちゃ楽しみです!!


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#3 Forever friends

空き時間にバンバン書いてます。
スマホのメモ帳に
大好きなP4とラブライブ、書き始めたら止まらないのはかっぱえびせん並ですよマジで…
※ナチュラルにマヨナカライブをマヨナカステージって書いてました
本家P4Dですね……すみません


「じゃあうちらは全員終わり!次は穂乃果ちゃんで!」

千枝先輩が言う。

「高坂穂乃果です!スクールアイドルやってます!家は和菓子屋で、妹と両親と4人暮らしです!」

 

「元気いいねー!」

 

雪子先輩はなんだか楽しそう……

「あっ、先輩って付けなくていいよ!穂乃果ちゃんは友達であって学校の後輩じゃないからね」

 

「じゃあ、俺もちゃん付けで呼びますね」

「ダメ」

 

巽くんが一蹴された…

 

「ありがとうございます!μ'sでは先輩禁止なんですよ」

「先輩禁止?」

「はい!先輩ってつけない方がいいってみんなでそう決めたんです」

「なかなかすげぇな、さすがμ's!」

「てことで天城ちゃ……」

「ダメです」

「冗談っすよ冗談……」

「なんでそのマヨナカテレビ…?が解決されたのにここでこんなことが起こるんですか?」

穂乃果は疑問に思った。

「わからないな、でも、マヨナカテレビ事件となにか関係があるのは確かだと思う」

鳴上くんは答えた。

 

それからおそらく三時間くらい経ったと思う。仮眠をとったみんなは十分元気を取り戻してた。

 

「そろそろ行くか!」

私は立ち上がる。

「穂乃果ちゃんはここで待ってる?」

「大丈夫!ペルソナもあることだし、私も行くよ!」

「でも……」

雪子ちゃんは心配そうに見つめる。

「こういったらどうやっても聞かないよ、穂乃果ちゃんはそういう奴だからさ」

陽介くんが笑いながら言った。確かにその通りだな、私って。

いざことりちゃんを追って影の街を歩く。

「こっちの方向だよ!近いよ!」

りせちゃんがペルソナで的確な指示を出す。

 

慣れ親しんだはずなのに初めての闇の街。しばらく歩くと、何かが不自然な建造物を見つけた。

 

「なんだこのデザイン?イギリス?フランス?」

巽くんははてなを浮かべる。ホールのような建物の外壁にはよく見る海外からの封筒の柄が丁寧にデザインされていた。

 

「エアメール、って言うのかな………?」

赤黒い街に奇妙なほどに明るい、そんな感じ。

「間違いない、ことりちゃんはここにいるよ!」

私はごくりと生唾を飲む、それはシャドウが怖いからじゃなくて、曝された自分の本心、ことりちゃんに対する醜い心。

 

それも私、と受け入れてことりちゃんと向き合うのが、怖かった。

 

そして私たちは白い扉を開く。

 

中身はどうやら2階建てらしい。

途中でまるくてプカプカ浮いてるベロを出したシャドウを倒したりして二階に向かった。

「この扉の先に、ことりちゃんはいるよ!」

 

私は扉を勇気をもって開く。

「ことりちゃん!」

 

ちょうど音ノ木坂の体育館くらいの広さ。白い天井に吊るされた大量の衣装。でもその色はどれも9色だった。

そこの奥の大きな舞台、その上にことりちゃんはいた。

 

「ほ、穂乃果ちゃん……」

 

「大丈夫かことりちゃん!」

陽介くんがステージに駆け寄りながら叫ぶ。

 

「アレ、陽介くんだね、久しぶり……」

舞台袖から出てきたのはμ'sの衣装を着た「もう一人のことりちゃん」だった。

 

「シャドウ……」

私は思わず息を飲んだ。

 

「さあ、続きを踊ろうよ」

もう一人のことりちゃんが語りかけた。

 

「それとももう終わり?私の青春みたいに」

「もうやめて……」

 

ことりちゃんの目には涙が浮かんでいる。えっ……?青春の終わりって……?

 

 

「μ'sか留学か、決められない弱い私。こうなることは決まってたのにね」

「りゅ、留学!?ちょっと待ってよことりちゃん!」

「穂乃果ちゃん……」

 

ことりちゃんは悲痛な、それでいて小さな叫びをあげる。

 

 

「穂乃果ちゃんが悪いんでしょ!!」

 

えっ……?

 

もう一人のことりちゃんが激昂した。

 

「私のことも知らないで!気付いてよ!それが穂乃果ちゃんでしょ!私の王子様でしょ!」

 

「どういうことなの……?穂乃果が王子様?」

 

「穂乃果ちゃんはいつも私のことを分かってくれる!そんな穂乃果ちゃんじゃないなら、いらない!!」

 

「やめて!そんなこと私は思ってない!」

 

「これはことりの本心だよ、私」

 

「そんなわけないよ!あなたなんか……、あなたなんか……!」

 

「ダメです!それ以上は!」

 

直斗くんが叫んだ、でももう遅かった。

 

「あなたなんか、私じゃない!!!」

 

「ふふっ……悲しいよ私……」

シャドウは禍々しいオーラを放ち姿を変える。

 

気を失うことりちゃん、それとは対照的にシャドウは叫ぶ。

 

 

「なに?あなた達……ことりのおやつにしちゃうぞ!」

 

 

大きな白鳥の姿をしたシャドウ、孔雀のように広げられた羽の数々、首から鳥籠がぶらさげられて、真ん中にはオレンジと青色のネックレスが二つ。

「鳥籠ってなんか、既視感が……うっ!」

「なにか言いましたか?鳴上くん?」

「いえ、なにも……」

 

雪子ちゃんの蹴りが鳴上君に入る。それを見た陽介くんは口を抑えている、もしかして同じこと言いかけたのかも……

 

そっとしておこう……

 

 

みんながペルソナを召喚する。

私も右手を掲げ、舞い落ちるアルカナを握りしめる。

「ペルソナッ!!」

私のペルソナ、カリオペイア。刀を握りしめて、オレンジのマントを羽織っている。

 

これが私のペルソナ。

(ふふふ、これは新たなお客人ですかな。μ's、私もファンでございます)

(それは誠に意外です……。申し遅れましたが、穂乃果さんのアルカナは『愚者』……、それでいて、『ワイルド』……、なるほど、無謀な賭けに勝ちに行く『 『WILD STARS』……穂乃果さんにピッタリですね)

……

 

 

「はっ!?」

「どうした穂乃果ちゃん!」

「いや……いまマーガレットさんが見えたような……それと鼻の長いおじさん……」

 

「と、とりあえずっ、ことりちゃんを返してもらうよ!」

炎を剣に滾らせ、間合いを詰める。

 

「遅い、遅いよ!」

シャドウが風を起こす、その勢いで炎は掻き消された。

「なんのぉ!おりゃあ!」

剣を素早く振り下ろす。でもあまり効いていないみたい。

 

「くそっ、ガルダイン!」

しかし、疾風ははためきにより弾き返される。

「うっ……!」

 

「相手は風反射、物理耐久だよ!雷に弱い!」

 

「なるほど、ありがとうりせ!」

「行くぞイザナギ!」

 

鳴上くんが全速力でシャドウに向かっていく。

「ジオダイン!」

 

稲妻が激しく揺れ落ちる。

 

でも、それは命中せず、地面に響いた。

 

「くっ…!」

 

鳴上くんは何度も稲妻を放つ。しかし、どれもシャドウの体を捉えはしなかった。

 

「先輩!これじゃまずいよ!」

シャドウは空中から鳴上くんを見下ろし不敵な笑みを浮かべる、当たるわけなんかないと。

大丈夫かな……

 

「里中!今だ!」

「わかった!」

 

鳴上くんは千枝ちゃんを呼ぶ。彼女のペルソナ『トモエ』はいつの間にかことりちゃんのシャドウの後ろに回っていた。

 

「なっ……!」

「脳天落とし!」

重い一撃がシャドウを突き刺す。

シャドウは動かない。

「やった!混乱状態に入ったよ!」

「よし!」

 

氷—

 

物理耐久があるからいつ混乱が解けるかかわからない……

氷結で動きを封じることが出来れば―!

 

私の心の氷を思え。静かなる氷を……!

我は汝、汝は我―

 

 

「ペルソナチェンジ!ジャックフロスト!」

 

「オイラはジャックフロストだホ!よろしくヒホ!」

 

あれっ……なんか、かわいい……

 

「よろしくジャックフロストくん!」

「えぇぇ!穂乃果ちゃん、鳴上と同じ能力使えんのかよ!」

陽介くんはめちゃめちゃ驚いている。

「穂乃果の方が驚きだよ……」

「と、とりあえず!凍らせて!マハブフダイン!」

 

鳥の足を中心に凍りつかせる。混乱は解けたが、シャドウが身動きをとるのにラグが生じた。

 

「そうはさせない!」

直斗くんが弾丸を放ちながらシャドウに詰め寄る。シャドウは急いで氷から足を引き抜こうと必死だ。

 

「完二!やっちゃって!」

「おうよ!ジオダイン!」

 

雷は氷が溶けた後の水をめがけて突き刺さる。水の電気伝導はシャドウに爆発的な電流を貫かせる。

 

「なんで……なんで……」

シャドウは倒れ、ことりちゃんの姿に戻っていった―

 

 

 

 

「ことりちゃん!ことりちゃん!」

ことりちゃんが目を覚ました

「大丈夫?ことりちゃん」

「穂乃果ちゃん……」

 

ことりちゃんが目を覚ました。

 

「心配したよ、ことりちゃん……!」

 

私は思わずことりちゃんに抱きついた。

何があっても、私はことりちゃんが大好き。それは絶対に真実なんだって。

 

「ごめんね穂乃果ちゃん……私……私……」

「いいんだよ、大丈夫……」

 

ことりちゃんは泣きじゃくっている。私はことりちゃんの頭を撫でた。

 

「あれは、私なの……?」

 

「うん……自分と向き合ってあげて」

 

ことりちゃんはゆっくり腰をあげると、パジャマの袖で涙を拭き、シャドウに向かっていく。

 

「あなたもことりの一部なんだね……」

「うん……」

 

認められたシャドウは嬉しそうに消えていく。

 

そして光がことりちゃんの上に輝いた。

 

ことりちゃんはそれをじっと見つめ、右手で抱きしめる。

 

自分自身と向き合える強い心が"力"へと変わる…

ことりはもう一人の自分…

困難へと立ち向かうための人格の鎧…

ペルソナ、"エラトー"を手に入れた!

 

 

 

「穂乃果ちゃん…」

ことりちゃんが倒れかける。私はことりちゃんの体をぎゅっと支えた。

 

「ありがとう……」

 

ことりちゃんは私の耳元で涙声で語る。

 

「私、ずっと、ずっと迷ってた…!服の夢を叶えに留学に行くか、みんなと夢を追いかけるのかを!……答えは出なかった……留学の日は近づいていく、そんな私を穂乃果ちゃんが気づいてくれる、それで私を引き留めてくれる。そう勝手に思ってたの!!」

 

涙を流すことりちゃんに。

「ごめん、ことりちゃん……私、何も気づいてあげられなかった……」

私の瞳にも涙が浮かんでいた。

 

 

「でも、今気付いたんだ、私は、やっぱり、μ'sで、穂乃果ちゃんたちと夢を追いかけたいって!」

 

「うん……」

 

「だから、ありがとう……穂乃果ちゃんっ……!」

 

「ことりちゃん……!うっ……うっ……」

 

うわぁぁぁん、と二人の泣き声が響く。

 

 

 

「一件落着だね!私もちょっと泣きそうだよぉ……」

「ほんとにね……」

「俺も感動だよ……でもさ、里中、天城、コレ穂乃果ちゃんたちどうやって帰るんだ?」

「あっ……」

「あっ……」

「それは大丈夫クマよ!って3人とも!さっき説明したでしょー!」

「そうだったっけか……」

「穂乃果ちゃんたちー!戻るよ!」

 

りせちゃんの声、はーい、って振り返る。

 

「ほ、穂乃果さん!鼻水が!」

どうしたんだろう直斗くん……?

えっ、あっヤバ……、えへへ……

 

何はともあれテレビのスタジオのような場所、入口広場と呼ばれる場所に帰った。

 

「でもこんなにわかりやすいんスね」

 

そこには三つのテレビ。一つのテレビには「ジュネス」もう一つには「高坂家」もう一つには「南家」と書いてある。

 

てか、どんだけテレビがあるんだろう……

山積みのテレビを見て、そう思わない人はいないと思う。

 

「オッホン!さっきクマが中を確認して標識を建てたんだクマ!」

「なんだ、クマさんか……ていうか、ガムテープだし……」

「ちょっとなにそれ!ひどいクマよ!」

「てかクマお前、なんで穂乃果ちゃんとことりちゃんの家知ってんだよ!」

 

「落ちてきた所をさっき二人から聞いたクマ。それでそれで、ホノちゃんの家は和菓子の香りがするはずだからわかるし。それで家のテレビとテレビをくっつけたクマよ。ちゃんと中覗いて確認したクマ。」

 

「さっき穂乃果ちゃんの家の場所によったのはそういうことか、てかそれ家の人が見たら軽くホラーだぞ……テレビからクマが出てくるの」

「こんなプリチーなクマを怖がるわけないクマね!」

 

「いや、いきなりテレビから着ぐるみ生えてきたら誰でも怖いっつーの!」

 

ははは、と自然に笑えてきた。

 

「本当にありがとうございました。危ない所を助けてもらって」

 

私とことりちゃんは同じことを言った。

 

「全然大丈夫だよ」

「困った時はお互い様、だろ?」

 

陽介くんと鳴上くんが言う。他のみんなも優しく頷いてくれた。

 

「色々聞きたいこととかもあるけど、それはまた明日ってことで、明日楽しみにしてるからな!」

「私も楽しみだなぁ〜」

「おい里中、穂むらの饅頭に肉は入ってないないぞ……?」

「なによ花村!私が肉食獣みたいじゃない!」

すっごい楽しい人達だな〜、

ふとμ'sの顔が思い浮んだ。

今日見た特捜隊のみんなの連携プレー、あれは本当に凄かった。μ'sも負けてられない!って思った。

 

「じゃあ帰ろう!また明日ね!」

特捜隊のみんなにバイバイと手を振り、高坂家のテレビに入ろうとした私。

 

「ねぇ、みんな……」

ことりちゃんが呼びかける。

「どうしたの?ことりちゃん?」

「このこと、みんなに黙っといた方がいいのかな?もしかしたら、『マヨナカライブ』の存在を知ったことで、私たちがテレビの中に連れていかれたのかもしれないし……」

「確かにそうだな、素性がわかるまでは黙っておいた方がいいかもな」

「そうですね……、穂乃果さんに至ってはテレビでなく、DVDプレイヤーから引きずり込まれた。このことが『知る』という行為をトリガーとしている可能性もあるわけですし……」

 

陽介くんと直斗くんがそう答える。

 

確かにその可能性もある。やめといた方がいいよね…

「確かに、そうかもしれないね……そうだね、とりあえず、みんなには黙っておこう!」

「うん!おやすみ」

 

 

おやすみ、といって、私は居間のテレビから出た。クマさんはテレビとテレビをつなげることができる魔法使いなのかな…?

 

時計は朝の四時過ぎ、こっそりテレビから出て、朝の作業をするお父さんにばれないように自分の部屋に向かった。

 

……

これ、流石にちょっぴり眠いな……

 

ベットに横になる。ちょっと寝よう。

寝返りすると机の私の携帯が光るのを見た。

ことりちゃんからメッセージが来てる。

 

kotori(・8・):ほんとにありがとう、穂乃果ちゃん!ずっとずっと、友達だよ!

 

私は笑顔になる。 もちろんだよ、ことりちゃん!

返事はもう決めてある。

 

 

ほのか:こちらこそありがとう!(*•̀ᴗ•́*)و ̑̑ずっとずっと永遠フレンズだよ!

 

 

 

 

 

 

 

 



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