カオス・ストラトス (caose)
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第0章  始まり
世界って何でできているんだろうね?


このお話は、フィクションであり、実在する人物、事件とは、何の関係もありません。


「イヤーごめんね。君死んじゃったんダルメシアン!!」

 なんかヘンな叫び声をして吹っ飛んだ女性がいたが、そういう問題じゃなくて

 今死んだって言ったよね?  えーとなにが起きたんだっけ。・・・確か俺は、

家路に着くために車で仕事場から出てそのあと・・・

 

「それがね聞いてよー。気持ち良くゲームしていたらあたしの部下がさ(神様たまには

仕事して下さい、。書類が溜まっているんですよ。)っていうからさ、いらない書類を整理してシュレッダーに掛けたのよ。そしたら君の書類も一緒に千切リりりりりっつパーってなんでコブラツイストリアージー~~~!!」

 つまり俺が死んだのは、こいつのせいだということがわかってせいせいしたと同時に怒りがあふれていることも分かったっていうかてめえのせいじゃねいか!!

 俺今年で27歳のまだ未婚、童貞、彼女なしなんだぞごるあーー!・・・

と思いながらその男は、何かを出してきた。それは・・・

「えーと、何をだしているのかな?」と女神が震えながら聞いてきたので男が初めて

セリフ付きで答えた。それは・・・「鉄血メイスとシザーシールドだが、ナニカ?」

 

「ちょっとそれやばいっててかこっちに来ないデー!!」

ここからは、音声のみでどうぞ。

 

「やめてーそのメイスでってぎゃーー足がーー腕ガーーってそのメイスを私の頭にってちょっと、え、私ゴルフボールじゃないって振りかぶっちゃダベルギー」

「ちょっと、その鋏どうするのって、え、なんで頭と下半身を一緒にって真っ二つは、いやーーーードーーーーC!!!」

 

 「あのうもうこの辺にしないと先に進めないんですけれども?」と近くで見ていた少女が、尋ねるように来ていた。

 ちなみに女神は、ハガ○ンのモザイクと同じ状況になっていた。

「申し訳ございありません。私そこにいる肉の塊の補佐をしているものです。この度は、この怠け者に変わって謝罪申し上げます。申し訳ありませんでした。(あのー怠け者ってひどくありませ)ああっつ!!(すいませんでしたーーー!!){ジャンピング土下座ーーー」

  「まー良いですよ。終わったことですし。けどこの場合ってどうするんですか?

上層部からなにか小言言われるんでしょう。」と男から許しとその後についてどうするのかを聞いてみたのだ。

  

  「そういう時は、(この場合この怠け者の失態ということで、あなたは輪廻の輪に入らず、転生という扱いになりますね。って私の説明取らないでよー。」

 

   「つまり俺は、他の世界で、人生をやり直すってことでいいんだな?」

  「はい、間違いありません。その時には、特典という能力を得ることができ、その世界において、無類の力を発揮できます。」

  「じゃーこの紙に能力を3つまで好きに書いていいよー」とその紙を女神から

貰った男はというと、「なーこの能力の欄って何でも書いていいんだよな?」と女神に質問すると女神は、「うん、なんでもだよーそ。」と答えてそうかというと

その紙を書いて女神に渡した。それを見た女神が、びっくりして男に聞いた。

 「えっと、マジで?」  「マジだ。」  と答えた。

 その内容は、たった1つ{神様の力(コピー)でいいんで下さい。)だった。

 流石に女神もこの願いには、迷っているのだが、その時、男が女神に何やら耳を近づけさせ何やら話していたのであった。それが終わったとき、女神は、満足そうな顔をして、「(●`・ω・)ゞ<ok!」と言ったのだ。

 

「え?」とこれには、少女もびっくりして女神に駆け寄って説明を聞こうとしていた。

「ちょっと大丈夫なんですか?人間に我々と同じ権限を与えたら何をするかわからないんですよ?。」と女神に聞くと、「イヤー私も最初驚いたんだけどさー、彼の交換条件

が良い物だったからねー。」と返したのだ。少女は、首をかしげて「交換条件って一体

何なんですか?」と聞くと女神は、「あーそれはね、(おーい、始めるぞー。)

まあそれは、彼が世界を作り終えてから言うよ。」と言い、少女とともに世界の本を作る仕事を始めた。

 

 「さてと、始めるか。」と男が出したのは、以下のものだった。

①水(農業用ポリタンク1つ分

②物語の素(各世界の粒子入り)

 ③ダークマター(掌サイズ)

 ④ご都合主義のエキス

 ⑤現実の種

 

 「以上。」

  

「「ちょっと待てー!!」」と男の出した材料にツッコミをした2人が止めた。

「いやいやちょっと待ってよ、1と2ならわかるけど残りを使ってナニを作る気なのーーー!」

と女神が質問をしたが、当の本人は、知らん顔をして作り始めた。

 「まずは、①を大きな鍋の中に入れて、②をその中に可能な限り入れます。そしてそれを6000度になるまで煮詰めて、その中に③を丸のまま入れて、その間に⑤に④を2,3滴垂らして鍋に入れる。そしてかきまぜた後に

それを特殊な金属の型にいれて冷めるまで待つ。そして最後に冷ましたものに本をぶち込んで呪文を唱える。(え、呪文ってもしかしてディズ○○に出てくる有名な)んな訳あるか黙ってみろ。(ごめんなさい。)

 「我の力この本に宿りてわが世界に全てを誘わん。すべての命ここに束ねん。」

 その呪文に呼応するように光始め、そして1冊の黒い本が、生まれた。

 「さてとこれから始めるか。」 

  そう言うと男は、どこからかちゃぶ台と座布団を出して仕事を始めたのであった。

  「あのー女神さま?彼の提案とは、一体何なんですか?」

  少女は、さっき聞きかけたことを女神に聞いたのだ。

  それを聞いた女神はというと「ああーそれはね・・・

{あんたの仕事を現場から手伝うっていうのはどうだ?} {え、どういうこと?}  {あんたこういうことを何回かしてその度に阿呆な奴に力渡して転生させているんじゃないのか?}  {ギク!}  {やっぱりな、

そういうやつを俺が取り締まってやるって言ってんだよ。そしてそいつ等を俺が裁いて送るって寸法だよ。

それならどうだ?} 一方の女神は頭の中で勘定をしていた。<ああどうしよう、そりゃ仕事が減るとあたしも

遊ぶ時間が増えるけどあたしの失態を他人に押し付けるのもなー・・・ああでも背に腹は代えられないし、よし

こいつに任せるかそして手柄をあたしのものにすれば、給料や有給休暇が増えるしこの子に仕事の辛さを教えられるし1石2鳥ってことだし断る理由もないしちょうどいいじゃん。>て訳よ。」

  

  その説明を聞いた少女は、何かあるなと疑いの眼を女神に向けると女神は、その視線に気づきそっぽを向きながらこう言った。「さてと私たちは、邪魔にならないようにどこかに行こうか。」と言いながらゲームのある場所に行こうとすると鎖が現れて女神を縛り付けたのだった。「えっなにこれ?」よ女神がビックリしながら下手人を探すと何かに感づいたように後ろに目をやるとその男が、鎖を出していたのだ。そして男は、その鎖を少女に渡してこういった。「そいつ椅子かなんかに縛っといて。仕事しないかもしれないから。」と少女に対してそう言った。

 

 「この裏切り者---!!」と三下のセリフを吐きながら少女に仕事部屋までひきづられていくのを見送ったあと男は、自分が作った本に向きを直して仕事を続けた。そう、ここから物語が始まるのだ。




世界は、始まる。
そしてあるべき世界は、全く別の道にへと進み始めた。


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夢の終わりは、新たなる始まり

このお話は、マブラブ最終巻の最終回を基に作者が作り直したものです。


 夢を見た。

 人類が宇宙人と戦い、散っていく夢を

 

 夢を見た。

 多くの願いと大切な、守りたいと願っても守れなかった仲間を想い人の言葉を

 

 ただその夢は、現実味があって、悲しくって、希望を持とうとする人の純真な本能が

そこには、確かに存在していた。 

 

 丘の中腹にある桜の木の下にある鉄骨にて3人の人間がいた。

 そのうち2人は女性、1人は、青年ぐらいの年頃の男性がそこにいた。

 そのうちにいる長い赤い髪をして、軍服の上に白衣をまとった女性が

青年にこう言った。 

 「あんたのおかげで全てうまくいったわ、ありがとう。」

 たったそれだけの言葉だが青年にとってその言葉はこれまでかけた言葉の中で本当の

感謝の言葉だと認識したのだ。

 青年の体は、まるで幽霊のように消え始めたのだ。まるでこの世界から存在を

許さないように

 「バイバイ。」

 その女性の隣にいる小柄な体をした銀髪の少女は、青年にまた会えるようにという

願掛けをするように、かつての自分の願いをもう一度叶えるようにそう言った。

 しかし青年は、「違うぞ○、そういう時は、さよならっていうんだぞ。」

 青年は、それは無理だと諭すようにそう言った。

 少女は、その言葉を理解し、そしてこういい残した。

 「サヨナラ」 

 青年は、その少女の言葉を聞き、何かをやり遂げたように消えようとしたいた。

 しかし少女は、青年にもう一つのことを言った。

 「○さん。私は、あなたのこと・・好きでした。」

 たったそれだけ、しかし青年は、その言葉を聞いた後、照れる様に頬を買いてこういった。

 「ありがとう。」

 たった一言、しかし少女は、その一言を宝物のように自分の心に刻んだ。

 そして少女は、もう一度青年のほうに顔を向けると青年は、もうそこにはいなかったのです。」まるで最初からいなかったように。

 そして少女は、空を見上げ大切な人との思い出をかみしめながらこう言った。

 「私、忘れません。あなたたちが残していったものを、

あなたが残したものをけっして。」

 

  どこかで物音が聞こえる。

 「武ちゃ~ン、起きて、朝だよ、遅刻するよ!!」

 あー、幼馴染の声か、変な夢のあとにこの追い打ちは、ないだろう。

 「あーもーこのチェーンをどうにかすれば、{ばきっ} 開いたー。」

 あの野郎、チェーンを壊して入りやがった。あとでohanashiしてやる。

 「う~ん何事だ騒々しい?」

  ん?今何か声がしたな。何か、懐かしい声が・・・少し目を開けるとそこには

 「ああ、起きたか。武。」 

 そこには、青みのかかった長い髪の同い年ぐらいの女の子がそこにいた。

 そしたら、頭の中でノイズめいた映像のような光景が目に浮かんだ。 

 変な服を着て、一緒になってナニカに乗る自分を。

 それと同時に涙が出てきた。ナニカ懐かしいように。

 「あれ、どうしたんだ俺?」 

 いきなりのことで自分も訳がわからないまま目をぬぐった。

 「武ちゃん、早くしないと遅刻ってうわーーー」

 どたたたたっと落ちる音がしたと同時に正気に戻り現状を分析した。

①ベッドの上に見知らぬ和服美人がいる。

 ②現在両親は旅行の為俺1人。

 ③幼馴染は馬鹿のためヤバいほうに思考が入る。

 これをまとめると、答えはただ1つ・・死。

 やばいやばいこの状況は、やばいと判断した武は、どうしょうと思った瞬間

 「武ちゃーんおはよう、早く着替えないと遅刻す・る・よ?」

 この時武は、地獄を垣間見た後、ボゴッという音が部屋に響いた。

 

 「最低だよ、最悪だよ。」とこの世の終わりのような顔をした幼馴染が武と一緒に登校していた。

 「下劣だよ。卑猥だよ。(あーもー純夏いい加減にしろよ。俺もあいつが誰だかわからないんだから!。)」

 一緒に登校していた武は、幼馴染の純夏にそう言った。  

 顔にクルミを押し付けられたような跡を残しながら。

 「だって1つ屋根の下に未婚の男女がいるなんて不純異性交遊だよ。犯罪だよ。」と純夏は、文句たらたらに言っていたら武はというと

 {(゜-゜)うーん、あの女どっかで見た覚えがあるんだよなー。}と思いながら歩いていたら純夏が大声で

 「武ちゃーーん!!聞こえてるのーーー!!」と耳元で叫んだので武はびっくりして頭に手刀を繰り出した。

 「痛いよ、武ちゃん。馬鹿になったらどうするのさ、最近物忘れが多くなったんだよ。」と頭を抱えながら

純夏は、武に文句を言うと武はにべもなく「大丈夫だ、お前の頭は、もうどうしようもないから。」と

切り捨てた。

 そして武は、純夏に対し手を出して「鍵返せ、何回もチェーンを壊されるとこっちが困る。」と聞いたところ

とうの本人は、「断る。」といい笑顔で答えたら武は、純夏の両頬を重いっきり引っ張った。

 「不法侵入者に拒否権はねえよ早く返せ。」

 「ふぁってふぁっておひひゃんたひから武ひゃんをおねふぁいっふぇいっふぁもん{だってだっておじさん達から武ちゃんをお願いねって言ったもん。}(やかましい今の家の主は俺だぞ。)なんふぇふぁーあの女のひほは、

よふてわふぁふぃはだめなのふぁー{なんでだよーあの女の人は良くて、私は、だめなのさー。}

 この時、武の中に打開策がひらめいた。

 「なあ?あの女って本当にいたのか?」  「へ?」 と武の言葉に純夏が疑問した。

 「もしかしたらあの女って・・あれか?」  「いやーーーー!!」 と純夏は、あれは幽霊の類じゃないかということに驚愕と恐怖した。 

 そしてその間に武は、純夏の鞄につけてある合鍵を奪い取った拍子に一緒についていたキーホルダーも一緒に取れたので純夏は、慌てて鍵よりもそのキーホルダーを取った。

 「はー、よかったよ。」安心した純夏は、サンタの服を着た兎のキーホルダーを握りしめたら、また武の頭の中にノイズが走った。

  

  1本の枯木の下で抱きしめあう自分たちの姿を…

 

 まただ、あの女と同じで何があったんだ俺?  戸惑う武をよそに学校の予鈴が憐れにも鳴りはじめ、二人は、全速力で学校に向かった。

 

  その後も武は、何人かのクラスメートを見てノイズと懐かしさがよぎった。

 

  一緒の机で何かを考えあう委員長

  丘の上で寂しい表情で手紙を破る彩峰

  ナニカの機械の欠片に花を添えるタマ

  密林のジャングルで探索する尊人

  船の上で話し合う柏木

  廃屋となった町で自分わを慰めていて軍服を着たまりもちゃん

 

 

  どれも知らないのに覚えてるような感じのするものばかり、なんかの夢と混ざっているのかな?

  武は、そう思いながら出欠確認を終えた教師でもあるまりもちゃんが、転校生を紹介するといってきた。

  そして転校生が、入ってきたのだが、その転校生は、2人で、同じ顔で、朝ベッドの上にいた女だった。

  「あああああああああーーーーー!!!」と武は、びっくりした。

  「あら白銀君知り合い?(メッソウもございありません!!)」と顔が見えないくらい首を振った。

  「御剣 冥夜さんと悠陽さんは、外国に滞在していてついこないだ帰国してきたばかりなのよ。」と軽い自己紹介をした後、冥夜は武の席まで行き、とんでもない言葉の爆弾を落とした。

  「武、昨晩は寝所でそなたの体の熱が伝わって嬉しかったぞ。」という言葉をかけた。

  そして教室の人間は、一呼吸して「えーーー!!!」という絶叫が響きあった。

  「え、あの2人ってそういう関係?{鑑さんは、どうなるの?}(うらやましい、妬ましい)」という

 多種多様な反応と「あ、あたしよりも先に教え子がそんなところまで・・・」と暗くなっていくまりもちゃんがいた。

  「あらあら冥夜、昨日は寝所にいないと思えばいつの間にやら、しかし武様は渡しませんからそのように。」

という悠陽から宣戦布告めいた言葉が出た途端教室は、阿鼻叫喚に変わった。

   「まさかの4角関係{修羅場よ修羅場}(リア充死ね、リア充死ね)」と1部危険な言葉が出始め、まりもちゃんはというと・・・「・・・・」最早言葉も出ず、中には殺気が出て純夏に至っては、スタンドが出そうな

勢いであった。すると「まりもーちょっと忘れ物よってなにこのカオス?」と現れたのは・・・

 

   「夕呼!・香月先生。{やっほーなにがあったの?}」

そうこの際どい服装の上に白衣をまとっている女性は、武たちが通っている柊大学付属高校の物理の教師香月夕呼その人である。

  「夕、じゃなかった香月先生ホームルームはていうか忘れものって何でしょうか?」と昔の呼び名(この2人は高校からの親友)になりそうなところを公的な言葉に直して聞いたのっだ。(ショック7から立ち直ってすぐ)

  「あんたさーもう1人忘れてない?{もう1人って・・・あっ!}やっぱりそんなんでよく教師出来たわねーーいくら小さいからって見逃す?{あああああああ・・・}全く教師よりも人間失格ね( ´艸`)

{がふっ(吐血)}」夕呼先生の口撃とさっきまでの精神的ダメージの重ね掛けによりダウンした。

  「あら失神しちゃったのね。仕方ないわここは私が代わって進めるかほら来なさい。」

  誰のせいだよっと思いながらも入った来たのは、高校生というには小柄な少女が出てきた。

  「みんな紹介するわ  社霞よ。」その名前を聞いた途端またノイズが出てきた。

 

  学校のような場所で海を見て何かの約束をしていた自分たち

 

  まただ、一体何なんだよ?と思いながら武は香月先生の話を聞くと本人は、頭が良すぎて飛び級で今に至るためか、同学年の級友を作るという目的でこの学校に入れたらしい。

  「それじゃー席は{か、鑑さんの隣に・・・}ってあんた蘇ったの?」

  あんた鬼かと思いながらも彼女がこっちに来たので2人は、自己紹介し始めた。{私、鑑純夏だよ。よろしくね。{俺は、白銀武っていうんだ。よろしくな。」そういうと彼女の中から何かがモノクロの映像のような

ナニカが出てきた。

 

  どこかの暗い部屋で何もない自分を「私」にしてくれた2人を

 

  そのとき彼女の目から涙が出てきた。「え、なんで?武ちゃんナニカしたの(# ゚Д゚){俺は何もしてねーよ!

 (武、そなたと彼女との関係について聞きたいのだが、≪僭越ながら私も{ちょ、ちょっと悠陽さん}≪いいえ武様、私のことは悠陽と≫〈ああー武ちゃんが悠陽さんにくっいてる〉{お前これをどうしたらそうなるんだよ、逆だろ逆}《じゃー私も》『私たちもこの学校に転校する』{のです~}【粛清!】」

  なにやらまーどうしたらこんなドタバタなホームルームすらも通り過ぎて1時間目にもなっているのに

 そしてその間に香月先生は、霞のところにまで行きこう質問してきた。「あんたたち、本当に初対面?」

 その問いに対して霞が出した答えは、「わかりません。ですけど、これからもずっと一緒にいられます。生きている限り・・・ずっと。」その答えは、遠い別世界にいる自分の願い。そしてこれからも願う本当の自分の今なのだと霞は、この幸せがずっとあるようにと願った。

 

 

 「いやー期待以上なくらいの展開だな。」というのは、最初に出てきたあの男である。

この世界はあの男が作った世界の中である。

 「しかし彼はこれからこの世界でどのような選択をするのでしょう?」というのは

神の補佐をしている少女である。

  「ま、どうするのかはあいつ次第だし、俺はこの世界にいづれ来るであろう馬鹿ども(転生者)のために

やれるだけの事をするだけだし、それに・・・{それにとは?}あいつはここまで文字通り血を吐く思いをしてまでここまでやってきたんだ。少しは、良いことがあっても罰は当たらんさ。」

  この男は、原作を見て武の人生の悲しさを知っているためか少しでも幸せになってほしいと願っていたのだ。

 「さてと、ここから忙しくなるぞ。まずは馬鹿どもに備えて戦力を構築しなきゃな。」

 男は、少女とともに行動の準備を始めた。これから訪れる白騎士事件やあらゆることに備えて。

 男は、もう一度武達を見た後後ろ向きのまま腕を上げてこういった。

 「頑張れよ。ガキ臭い英雄。」




英雄とは、無数の屍を友の願いから生まれる者である。
果たして英雄とは、そんなに誇らしいのか。
それとも全く違うのか?
それを知るのは、そのもの次第。


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世界を揺るがす事件のそのあと

 世界の常識とは、たった1つの出来事ですべてが変わる。
 その日は、もしかしたらもうすぐそこかもしれません。


 西暦2001年9月某日ある学会で発表があった。 

IS(Infinite Stratos)

宇宙空間や海底など、人がそのままの状態では、いけない場所でも使用できるといわれる万能パワードスーツである。

 機体には、ISコアと呼ばれるものを機体に搭載させることにより常時シールドエネルギーと呼ばれる膜が機体を覆い、更にその内側には絶対防御と呼ばれるシールドで守られ、拡張領域(パステロッテ)と呼ばれる格納システムでどんなものでも量子化して機体内部に入れることができる。

 だがそんな万能のような姿をした機体にも1つの欠点が存在していた。

 それは、「女性」しか使えないことである。

 当然その時の科学者達は、1笑してその機体と理論は、否決となった。

 当時の宇宙飛行士の状況は、ほぼすべてが男性であったため女性は、今とは違い圧倒的に少なかったことも1つの原因でもある。

 そしてこれを作ったのは、1人の少女でありその名は「篠ノ之 束」という名前だった。

  それから暫くたち、世界中である異変が起きた。

 突如世界中のミサイル(核弾頭を除く)が一斉に1つの国に向けて発射されたのであった。

  当時のエンジニアやハッカーなどがこれを止めようとするも結果ミサイルは発射されたのであった。無論日本は自衛隊を使って対処しようとしたが数が多く対処できないという現実があったため、もう終わりかと思っていたとき1人の女性?らしき存在が

上空で確認され更に混沌としたらしい。

 まあいきなり空の上に人間がでるとそうなるわけだが、その女性?は、見たこともない機械のスーツを身に纏っていきなり猛スピードでミサイルに突撃した。

 誰もが無残な最期を遂げるだろうと思った矢先そのミサイルが・・・真っ二つに両断されたのだ。しかも突然光る粒子から大型の銃が出てきて、その銃口から放たれた光であっという間にミサイルが消えたのであった。

 各国は日本に無許可で戦艦・空母・新型戦闘機を投入し、鹵獲の命令を出すもそのパワードスーツは、戦闘機の速度を軽く凌駕し、戦闘機の搭乗者を無理やり機体から出されたりして無力化され戦艦・空母を撃沈され、その期待は、夕闇と同時に各国の人工衛星やレーダーからも文字道理消えたのであった。

  後にこれを白騎士事件と呼びISの時代の始まりを告げるのであった。

 

そして西暦2002年2月某日

  国連による新たな条約、俗にいうアラスカ条約が制定されISは、世界の中心になり始めた。

 

 

  そして時は過ぎ西暦2003年のとある小学校

 

 「一夏く~ん、一緒に帰ろ。」

 「悪い和、掃除がもう少しで終わるから先に帰ってて。」

 「じゃ、ちょっとそこで待ってるね。」

 「おー分かった。」

 えーと初めまして俺、織斑一夏と言います。

 今俺は、姉と2人暮らしで両親は、物心が付く前にいなくなったらしい。

 今しゃべっていたのは、俺の友達で原村 和(のどか)っていうんだ。

 親がいなくなって離れ離れになるところを父親であり弁護士でもある恵(けい)さんが両親に頼まれて

保護者代わりになるよう手配してくれたらしく何とか一緒になることができほっとしたと姉曰くそう言ったのだ。

 学費等は恵さんが何とかすると言う代わりちゃんとした生活態度で送る事と生活チェックをするという条件付きで2人暮らしを認めてくれた。

 たまに和の母親が仕事がてら和と一緒にご飯を作ってくれる(なお理由は、2人の仕事が弁護士と検察官であるため事件が重なったとき情報が入らないようにするため)のだが、その時俺は母親を姉と間違ってしまいなぜか

抱きしめられて(その時胸の大きさで窒息死しかけたが。)和から頬を抓られたりしたが、概ねちゃんとした生活を送っている。

 さて今俺は教室の掃除をしているのだが、真面目にやっているのは俺を除いてもう一人しかおらず後はふざけて遊ぶ奴等しかいないため掃除があんまり進んでいないという現状になっている。

 そしたら「やーい男女、今日は木刀持ってきてないのかよ~{・・・これは竹刀だ}【へっお前みたいな

男女にはそんなリボンじゃなくて武器が似合うのによ≪しゃべり方も変だしよ」

  男子が三人がかりで一人の女の子を囲って何か言っているが、その女子は何も言わず男子たちを睨んでいた、

 女子の名前は篠ノ之 箒といって俺が姉と通っている剣道場の師範の娘である。

 女子にしては昔の人のような口調で話っし剣道では同世代で負けなし(俺も連敗中)なため男子からこうされることも多少あると聞くが正直男が数人がかりで女をいじめるのは良くないと思ったので同門であることもあり

 「やめろよ」と 言って止めようとするも周囲から{お前この男女のこと好きなのかよ{そういえば

こいつら一緒に帰るの見たぜ{じゃあ夫婦かよwwww}などと冷やかしが多少あったのだがそこは我慢できる

だが「へっ真面目に掃除してよへっ、馬鹿見て。。おわっ」 

 俺はその言葉でそいつの胸ぐらをつかみこういった。「真面目のどこがいけねーんだよ。俺からしたら何もしてねーただ女子をいじめることしかしねー手前らが馬鹿だろが!{なんだよてめー、離せよ先生に言いつけるぞ}

勝手に言ってろ」けどな俺はお前らみてーな奴らが大嫌いなんだよ!」

 その後俺は先生が来るまでこの喧嘩は続くがその後そいつらの親が警察やら裁判やらと騒ぎ立てるが、ちょうど

和のお母さんが法的なことと親としての倫理をその親たちに馬鹿でも分かるように教えたあと顔を真っ赤にして

「訴えてやる」というと和の母親が検察官と言うと今度は、顔を青くして謝罪して今後このようなことが起きないように厳しくすると約束してこの話し合いはお開きとなった。

 当時そこにいた先生曰はく「まるで猿にわかりやすく授業を教える教師でした。」といったらしい。

 そのあと俺も和の母親からこう言われた。「いい一夏君どれだけ正しいことをしてもそれはあなたが決めた境界線それを暴力をもって証明しようとするのはあの子たちと同じ立場になるということになるのよ何が良い悪いかは他人の視点から見ることも大切なことって言うのを覚えておくことよ。」と言われるも「でも女の子を守るってところはちゃんと評価できるわよ。」と褒めてくれたこともありこれからの自分の行動をもう少し考えるきっかけになった。

 そして和の母親の車に和と一緒に帰るとき篠ノ之がこっちに来てこういった。「なぜあの時助けた、後で面倒になると考えなかったのか?」

 すると一夏は「何言ってんだよ、助けるのに理由なんていらないだろ。」と普通に答えてその後こういった。

「それにそのリボン似合ってるぜ。」と言われ篠ノ之は、顔を真っ赤にした。

 「じゃーなまた道場で会おうぜ篠ノ之(箒だ。私のことはそう呼べ皆篠ノ之だから。)じゃ俺の事は一夏でいいぜ。姉も同じだからなそれとこいつは、原村 和っていうんだ。{篠ノ之さん私のことは、和って呼んでいいから

私も箒って呼んでもいい?}(ああ私もそう呼ぶ)じゃーなー」

 そして俺たちを乗せた車は出発して家路についた。これが俺と和と箒が友達になった瞬間とその事件である。




出会いは一期一会だが友となればそれは永遠の絆となる。


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新たなる力。

 世界の歪みは、少しずつ大きく変わる。
 そしてその力は、何を変えるのかは、誰も知らない。


 朝が来た。

 未来を作るうえで大切なことだ。

 そしてこの男の朝も、また忙しくも充実した朝となる。

 「ふぁー、もう朝か・・・って何でこいつらも?。」

 よっ、2話ぶりに(メタ発言)この俺白銀・・・じゃなくって今は、御剣武って名前になっているんだったな。 

 えっ、何で名字が代わっているんだって?

 それは今、俺は御剣の・・・いや悠陽と冥夜の旦那にして御剣の婿養子になっているんだ。 

  そーあれは、白騎士事件の日ミサイルの残骸が、柊の町の幾つかが当たっていてその中に俺と純夏の家が入っていたことなのだ。

 それを知って( ゚ ρ ゚ )ボー然となったが冥夜達の家が、ここら辺の土地を買い取り、そのあと政府が現れて此のことの秘密と引き換えに莫大な金がはいったのだ。

 その話を聞いたときはふざけるなと言いたかったぜ。金が入っても思い出がなくなってしまったという虚無感でそいつをブチ殴りたくなったが、純夏の叔父さん(仕事に行っていたので無事)と伯母さん(買い物で外出していたときにサイレンの音と同時に地下鉄内に避難していたので無事)曰く「命があれば何度でもやり直しがきく。それに失った思い出は、新しい思い出を作ればいいが命は1回しかないんだ。だから今ある命を無駄にしないためにはどれが最善の策なのかを考えることだ。」と言われ、しぶしぶその金を受け取り、元の土地に家を(冥夜達監修の許)作ったが、間取りどころか、家具の配置や汚れ具合、私物の配置まで一緒とちょっと怖いぐらい再現されていた。

 月詠さん達曰く「御剣家に不可能というお言葉は、存在しません。」という言葉が返ってきたときは、金持ちってスゲーなっと思った。

 それから暫くして、元の生活に戻った。

 温泉旅行をみんなで行ったり、先輩たちと南国旅行(途中いろいろあったが)に行ったりと、いろいろあったが、ある日夢の中で小さい頃の俺と遊んでいた女の事たちの記憶が出てきて全てを知り、そして冥夜と悠陽の結婚式を阻止するという1昔前の映画を

自分がやるという途方もないことだった。

 もちろんこの騒ぎで結婚式はご破綻するも2人は屋根に上って自分のいるべき場所に帰るように俺を説得したが俺はすべてを受け入れて2人と結ばれることを選んだ。

 いやーあの時の2人は、可愛い(ゲホゲホ)ンまーさておいてその後は

大変だったなー。

 結婚式の2次会(学校の教室を使っての酒なしパーティー)でまりもちゃんが酒を飲んでないのに狂犬になって半分以上をダウンさせたり、その後いろいろと勉強したりしてやっと社長になって2人とと間に子供もできてよかったにはよかったが、重婚って犯罪だろと思ったが会長(義父)曰く「御剣の男なら女を2人同時に幸せに

出来んでなんとする。」との一括で政府を脅して承認させたということだ。

 さてと冒頭に出ているのがその2人でその子供もいる。

 冥夜と一緒に寝ている女の子は「光」っていう名前で悠陽と一緒に寝ている男の子は「暁」って名前だ。しかもこの2人とも俺があの時2人と一緒にいたときにできた

子供ってこともあって親父たちは、頭を痛ませた後孫馬鹿で喜んだという

珍事があった。

 俺は布団から出て今日のスケジュール表を見た途端月詠さんが「社長、例の機体が

ロールアウトされたという報告が来ました。」と電話で伝えてきた。

 それを聞いた途端その電話に向かって「本当か?」とつい大声で話してしまったので

謝罪した後それをどうするのかという話を出した。すると月詠さんは、「それでしたら国連軍日本支部が、使いたいと打診が来ていたのでそちらに2機ほど出すというのはどうでしょう?」

 国連軍とは、白騎士事件後に国連が発表した特殊部隊で少数精鋭の部隊を各国に配備させているのだ。

 「わかった、じゃーそれで頼むわ。」といって電話を切った後高校卒業までに見た

あの悪夢を繰り返さないためにも俺は最善を尽くす。

 

 一方東京から離れた山間には、国連軍の基地がありその中には、とある部隊長室がある。

 ノックした後2人の男性と1人の女性が入ってきた。3人共20代ぐらいの年頃で

 1人は、冷静さと実直さを持った青年「防人 衛」

 もう1人は、粗暴さと血気盛んな風貌をした長髪の青年「火渡 赤馬」

 最後の1人は、冷静さと知識面あふれるものを持った女性「楯山 千歳」

 そしてこの部屋の長にしてこの3人の上官でもある「坂口 照星」

 そして、照星は3人にとある任務を与えた。「3人の内(防人 衛)

(火渡 赤馬))」以下2名はこれより御剣重工が作った新型パワードスーツ」の

テストパイロットになってもらいます。「楯山 千歳は」同社のISのパイロットになっていただきます。」

 その辞令を聞いた後火渡は興奮して坂口を至近距離で見つめてこういった。

 「やっとできたんですか隊長!んでいつ乗るんでこぽん!」

 あまりにも近すぎたのか坂口は、火渡を殴って続けた。

 「そー興奮しないように火渡君まだ話が終わってないんですから。受け取りは、今年の5月1日10:00時に行ってそれからです。」

 そして防人は、坂口にこう聞いた。「それで、その機体の名前は?」

 坂口は、その質問に対してこう答えた。「戦術機」と

 

 そしてそれから3か月後の東京某所の夜8時

 篠ノ之神社にて年に一度のお祭りの日一夏、箒、和は、祭りを楽しんでいた、

 そしたら一夏は射的屋で何かを狙い撃ち、そして当てた。

 「おー坊主見事だな。ほれ、商品のぬいぐるみ2つだ。」「ありがと、おっちゃん。

おーい箒、和持ってきたぞ」

 「一夏、これ本当にもらっていいのか?(おーいいぜ。)≪ありがとう一夏君≫ありがとう。」

 ちなみに一夏が2人にやったのは【箒は、白クマのぬいぐるみ】{和は、ペンギンのぬいぐるみ}

 「そういえば一夏、大会のチケット手に入ったって本当か?{あー千冬ねぇが用意してくれたんだ。}」

 大会とは、間もなくこの日本で開催されるISの大会「モンド・グロッゾ」という大会で一夏の姉「織斑 千冬」は、日本代表として出場するのだ。

 「一夏、大丈夫なんだろうな?(大丈夫だよ箒、警備はしっかりしているし危ないことなんてない。)んまーお前のことだから大丈夫と思うのだが、【一夏君、ちゃんと周りには気を付けるんだよ。そういう時一番危ないってお父さんが言っていたよ。】

(わかったよ和、ちゃんと気を付けるよ。)そうだぞお前に何かあったら千冬さんが悲しむんだぞ(あー分かったよ箒  ていうかそろそろ花火が始まるな)ああーまたここで3人で見よう【来年も再来年もね】」

 花火が始まった。

 色とりどりの花火が空の上で開いて、そして散った。

 まるで3人の今後を予知するかのように。

 そして、更に2か月過ぎ運命の日「モンド・グロッゾ」が始まった。

 

  




 諸事情により一夏の誘拐は、第一回になりました。


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世界一を決める戦いとその裏側

 欲望とは人それぞれ。
 だがその欲望は、大きければ大きいほどその代償は大きいのだ。


 西暦2005年10月某日

 東京某所にある巨大施設において、今世界一を決める戦いが始まっていた。

 「さあー、今ここに第一回モンド・グロッゾにおいて最も重要な戦い

総合戦闘部門決勝戦が始まろうとしています。実況アナウンサーは私、服部 源一郎が

そしてナレーターの(北道 勝男が)そして最後に軍事ジャーナリストでいらっしゃいます斎藤 武人でお送りいたします。皆さんどうかよろしくお願いいたします。(よろしくお願いいたします){よろしく}しかしお二人とも今日のこの戦いは見ものですねー。(はい何と言っても我が国の人間が、若干18でここまでの戦いに勝利したことですよ。これからの日本を担う若者にエールを送る意味では、最高のものですよ。)

{ですが北道さん、私はどちらと言えば反対なんですよねー。ISって言うのはねー

どれだけ競技用にしてもね結局は兵器としか見ていないんですよねー。それをまだ

未成年にしかも女の子にそれをやらすのってどうかと思うんですよ。大体軍が・・・}はい、ピットでは準備できたというのでそろそろ試合を始めようと思います。」 

 試合の解説者は、先ほど紹介したジャーナリストが政治的なことを口出ししそうだったので、途中で切り上げ、選手を紹介し始めた。

  「はい、今ピットから2機の機体が出て来ました。まず第一ピットから

出てきたのは、今大会最年少若干18歳にて決勝まで来た若き乙女、織斑 千冬選手

そして第四ピットから出てきたのは、イタリア空軍において入隊1年目でこの大会に選抜されたエリートパイロットアリーサ・ジョゼスターフ選手両者まだうら若き乙女達であるのにこのりりしさ。二人はこの試合をどう戦い、ブリュンヒルデの称号を手にするのでしょうか?それでは試合開始のゴングが・・・【ウーーー】試合開始!!!」

 一方第一ピットの裏側では、2人の男たちがなにやら意味深な顔で会話をしていた。

 「市川知事彼らから連絡があって、間もなく作戦を開始するとの報告が、(あー、わかった。しかしあの馬鹿どもめ、人1人の命よりも例の計画を大事にするとは

近頃の女共は一体何をしたいんだか。)先生、ごくろうお察し上げます。

(ありがとう、五十嵐君。)」

 はてさて、何の話かというと30分前の事・・・

  「(何、織斑 千冬氏の弟が誘拐された!それで要求は?)はい要求は

織斑 千冬を試合から棄権させろと(くそイタリアの連中そこまでして

優勝したいのか!)無理もないありません。この試合で優勝したらISの養成所建設の際には、各国から莫大な支援金が出ますからね。」

  そうこのモンド・グロッゾはただの世界大会ではなく、IS養成所と国連軍に供給されることになるISのセレクションも兼ねているためみな躍起になるのだ。

  「(直ぐに機動隊に出動要請、それと織斑 千冬氏にこのことを報告が【ちょっと待って下さい。】あ、何なんだって君は【久しぶりですね先生】琴野 百合子)」

  この緑の服を着て、如何にも政治家ですとアピールをするようなこの女性の名は、琴野 由紀子と言ってかつて市川 隆一郎とは先の選挙で大敗を期しており以来

犬猿の仲として有名になっている。

  「(何かね琴野君私は今、忙しいのだが【先生は今織斑 千冬氏を呼んでどうするつもりでしょうか?】決まっている彼女には悪いが、この試合を棄権させようと思う。

人命第一だからな。【あら、何を言っているんですか先生?】何、

【たかが男が1人死ぬぐらいでこの試合を棄権させるなど馬鹿のやることですよ】貴様それでも国に選ばれた議員か、人間を何だと思っている!!)琴野議員先生に対する暴言に対して今すぐ謝罪して下さい。【ナニヲ言っているのかしら、私は

≪女性権利主張団体≫のメンバーなのよそんな男の言うこと誰が聞きますか。】貴様!!

(待て五十嵐君)先生!!(琴野君、君がどうしようが勝手だがね私には、1億人の都民を守る責任があるのだ。君が何と言おうと私は織斑君に【それは無理よ。ここから

待機所の電話は出来ないようにしているから】(何!)

【それじゃ先生ごきげんよう】」

  琴野は市川に対して暴言や人間の命を何とも思わない言葉を聞いた後五十嵐に電話でできないのかと聞くと固定電話は使用不能でありどこも繋がらないことに驚愕すると同時に1つの真実を掴んだ。「(待てよ。重要人物にはSPがいたはずだ。それをものともしないということは・・・あの女グルったな!)」

  物的証拠がない以上彼女を問い詰めれない自分に腹を立てると同時に何もできないという虚無感に際悩まれるとき市川は携帯をポケットから出して誰かに電話をかけた。

  「(すまんが頼む。)先生どちらに連絡を)?」

 五十嵐は、市川に対して誰にこのような状況に電話したのか気になって聞いたのだ。

 そして市川は五十嵐に対してこう答えた。

 「(あー私の友人が自衛隊に入っていてね、そいつを通じたらとある部隊が演習をしていると報告が入ってねそいつらがやるらしいんだ。)え?でも自衛隊の部隊って

戦力の過剰投入じゃないんですか?」

  五十嵐が言うのももっともだろう。なんせ自衛隊の部隊を誘拐犯相手にしようするのはどうかという一般的に見てもオーバー過ぎると思ったんだろうが、市川の言葉には続きがあった。

  「(いや、3人だけなのだが新しいパワードスーツの実験も兼ねてらしいんだ。)

はいっ?たった三人ってどこのなんなんですか。」

  市川が言った人数の少なさに五十嵐は驚きどこの連中なのかと聞いた。そして帰ってきた答えは「(国連軍だ。)」と答えた。

 「国連軍でしたらほっとしますよ。それに機動隊が出張ったら何が起きるかわかりませんしね。」と五十嵐は胸を撫で青しながら答えたが。

  そして市川は、窓から見える景色を見て独り言のようにつぶやいた。

 「(あとはたのんだぞ。)」




 出会いはすぐそこまで来ている。
 そしてその出会いは人は、運命と呼ぶ。


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裏側の事情PART2

 このお話は前の話の自衛隊サイドであり、自衛隊も名前が変わっています。


 さて、市川都知事が都知事室から携帯電話で電話していたときから数分前

 東京から少し離れた富士山の麓から少し離れた富士演習場

 そこには、戦車や戦闘用のヘリ、ジープ、重装甲車などが近々行われる演習に備えて

準備をしていた。

 無論そこには、ISも配備されていて演習の主役的立場になったことから古残兵の中には不平不満を漏らすものも少なくないのだが隊員の中にはとある機体をあるものは

興味本位で、あるものは疑問視したりと多種多様である。

 その機体は、ISと同じくらいの高さでありながらも重装甲でしかもスラスターは背面にアンロック状ではなく、腰部に直接取り付けられるようになっており頭部はフェイスマスクで覆われているといういう異色の機体であった。

 その機体こそ武が、御剣重工で作り上げた男女共用であると同時にとある世界では

30年以上の間最前線で運用されてた「戦術機j-05先行量産期(撃震)」であった。

 その機体はISと一緒に5か月間演習と訓練をしているのが、前々回に登場した坂口隊の3人であった。

 3人は今日の演習が終わったためレポートを提出しようとしていたところに放送が流れた。

「国連軍所属防人 衛、火渡 赤馬、楯山 千歳。以上のものは、

第一軍待機所に来たれし。」というアナウンスが鳴ったため彼らはそこの向かった。

 {「防人 衛」「火渡 赤馬」「楯山 千歳」ただいま出頭されました。}

 「おおー悪いね演習明けで疲れているだろう。さ、座り給え。」

 この初老にも近いスポーツ刈りした男は、旧自衛隊陸相補佐候補であり、ISの登場により自衛隊を再編させ、国防軍と名を変え少将となった「狭間 浩一郎」である。

 「君たちを呼んだのはほかでもない。とある任務をしてほしいのだ。」

 と言った瞬間、3人とも目つきを鋭くさせて内容を聞くようにした。

 その態度に狭間は、心の中で感心しつつも話を続けた。

 「内容は、要人救出。なお、この任務は都知事自ら依頼されたものである。」

 「あの、何で都知事自ら依頼を?」

 「あれとは小学校から高校卒業するまでの腐れ縁でな。

アドレスを交換しているんだ。」と爆弾発言を普通に言った後さらにこう言った。

 「どうやらこの誘拐には、1部の議員が関与しているようだが確証がない以上追及ができないし警察の連絡ラインも機能しないようなのだ。だから君隊に頼みたい。同じ国民として、1人の大人としてこの任務受けてくれないか?頼む!!」

 狭間は土下座をする勢いで頼もうとしっところ彼らは立ち上がり無言で立ち去ろうとした。

 「(やはり無理か。)その任務確かに引き受けました。(は?)我々は機体の確認と計画を考えるんでその居場所を後で戦術機のマッピングデータに登録をお願いいたしますのででは、失礼いたしました。」

 彼らは、任務に備えて準備することを伝えその部屋を退出した。

 狭間は、彼らが出たドアに向かって敬礼をして「ありがとう」といった。

 演習場の倉庫でISや戦術機を見ていて隊員を出した後防人たちは、応身がいる場所と周辺の地図から作戦を練っていた。

 そして作戦楽器待ったと同時に彼らは自分たちの自機に乗り込んだ。

 防人、火渡は撃震。楯山は、第一世代ISの一機「魁」(さきがけ)に

 そして彼らは機体を動かし、スラスターを起動させて空へ飛んだ。

 これから会う者のために、助けるために空へ上った。

 




 j-05「撃震」
 御剣重工が制作し、国連軍に配備させた先行量産期。
 フォルムは、「マブラブ オルタネイティブ」そのまま
 機体内部はパワードスーツ扱いのため空洞になっているが、担架ユニットはそのまま健在であり操作は、フェイスマスク内部にある視線操作で可能になっているため武器の操作がしやすくなった。
 武器も原作そのままで対人用になっている。
 
 強化外装ー壱壱式「魁」(さきがけ)
 機体コンセプト「高機動戦闘用」
 同じく御剣重工が作り上げた機体の1機
 フォルムは、「ガンダム00」に出てくる(フラッグ)のIS版
 武が考えていた戦術機の次世代シリーズが高機動を重視していたことから作られたISであると同時に激震とコンビを組むということを焦点としている。
 セレクションでは脱落したもののその機動性から新しいISに向けてのデータ取りも
行われている。
 武器は、激震と同じ武装であり専用武装には、盾の内部に銃器を1体化させた武器「天啓」(形は、「ガンダムSEED」に出てくるカラミティの【115mm2連装衝角砲ケーファー・ツヴァイ】)


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救出作戦と出会い

 これはほんの始まりに過ぎないもの。
 だがこの出会いは、運命を変えるものである。


 市川都知事と狭間少将からの願いを聞き防人、火渡、楯山の3人は、犯人が人質と一緒にいるであろう試合会場から少し離れた資材置場のある倉庫(既に廃業済み)に向かっていた。

 彼等がその地点まで行くときに火渡が2人に秘匿通信で今回のことについて疑問を投げかけた。

 「しかし何で誘拐なんて面倒くさいことをするんだろうな連中は?

何が目的なんだ。」

「おそらく目的は今回の大会におけるIS学園の建設における莫大な寄付金と例の団体の忠誠を示すことでしょう。」

 「それが何で誘拐なんだって話なんだよ?」

「IS学園は各国から様々な人間や設備などが集まるからな。各国は自国の人間100%守ってほしいしな。それに見合う力を示すという意味ではモンド・グロッゾはその縮図といってもいい。そして誘拐はおそらくその団体の指示だろう。それに琴野議員は、

都知事選の時に大敗したからな。ここで何かあれば警備ミスの責任を市川氏に擦り付ければ最悪議員辞職して彼女が都知事になれる。仕返しと同時に自分がトップになれるという1石2鳥の最悪な方法だ。」

 火渡が出した疑問を楯山は簡単に、防人は詳しく教えた。

 「くそあのアマ後でぶん殴ってやる。」

 「それはそうとそろそろ目的地よ。」

 火渡は、琴野議員に対して何かしらの誓いを立てたと同時に楯山は、目的地周辺に来たことを2人に伝えた。

 3人は、倉庫近くにある空きビルの頂上に集まった。

 「それで衛、作戦はどうするか決めた?」

 楯山がそういうと防人は、2人に倉庫周辺のマップデータを出した。

 「まず俺が奴らに先制攻撃を仕掛ける。だが犯人たちが何かしらの行動をしたらそれぞれの判断に任せて動く攻撃が終わったら火渡は、裏からミサイルを使って壁を破壊、そのあと楯山が「天啓」を使って犯人を威嚇して奴らを無力化する。もしも敵が人質を取ったら俺が戦術機から出て遠ざかる。その時戦術機はオートモードにして楯山がそれを動かす。そして俺たち2人で取り押さえる。これでどうだ?」

 「「異議なし!!」」

 「それじゃみんな頼むぞ。」

 防人は、2人に作戦の説明と段取りを確認した後それぞれ予定ポイントに入った。

 

 一方そのころ誘拐された一夏はというと・・・

 (くそ、動けない。)

 椅子に座らされたまま身動きが取れないように縄で手足を縛られ口にはさるぐつわを付けられた状態になっていた。

 (なんでこうなったのかな?)

 今から遡ること20分前

 「ふーすっきりした、」

 その時一夏は、トイレで使用を澄まして手洗い場から出たときであった。

 「織斑一夏さんですね?」

 目の前には何人かの黒服の男たちがいた。

 「はいそうですが。」

 一夏は、何かあると悟って身構えりながら答えた。

 男たちは、少し近づきながらこう言った。

 「少し一緒に来てもらうぜ。」と後ろからスタンガンを持った男が一夏に向かって

仲間にあたったのだ。

 「がっ」 

 一夏はあの時後ろからくる人間が分かっていたようにしゃがみ込んで男を転倒させたのであった。(ちなみにスタンガンは、その時に当たったのだ。)

 そのまま一夏は、開いたところから脱出したのだが、男の一人が麻酔銃を使い一夏を眠らせ、ここに連れてきたのだった。

 「そーいやあいつらは?」と男が一夏の地下で見張りをしている男がきいた。

 「あーあいつらなら車の中だよ。まだしびれて痛いらしい。」

 どうやらあいつらとは自分が倒した2人だろうと直感した。

 「しかしこの仕事聞いたときは楽勝だって思ったけど実際大変だぜ。あのガキ強いじゃねーか。」

 「ま、この仕事が入ったら金がたんまり入るしな。」

 男たちは愚痴と報酬についての話をするとテレビを見ていた男から

メッセージが来た。

 「織斑 千冬が出た。」

 このメッセージを見た後リーダー格の男が一夏に近づいてこういった。 

 「織斑 千冬が決勝に出た。」

 しかし一夏はそれを聞いても嘘だというが、猿轡をされて言葉が

できないのであった。

 そして男は、一夏の腹を蹴って転ばせこう言った。

 「お前のおかげでやられたやつがいるからなその分をお前の体をサンドバッグして返してもらうぜ。」と男が一夏に向かって殴りかかろうとした瞬間ドンと爆発音が壁ごと破壊されて聞こえた。

 「な、なんだ?」と男がそれを見ると無残にもばらばらになった仲間の死体があり、1人が吐き気を感じた瞬間それが表れた。

 全身装甲のISのようなナニカが。

 「ア、ISだ、逃げろ!!」と男たちは我先にと逃げようとした瞬間後ろからも爆発音と共に同じ機体が現れ、同時に両腕に持っている機関銃を犯人達に向かって打ち込み犯人たちは絶命していった。

 リーダー格の男が一夏を人質にしようと近寄った瞬間上から銃撃してきたのでそれを見ると「IS」といって上から来たISが自分と一夏の間に入ってきたため、人質はできず、仲間はほとんど殺されているため助けがなくなり男がとった行動は「ま、待て俺と手を組まないか?お前たちが来ればなんでもできるし金も払うし今回の仕事の分も全部やるからどうだ?」と命乞いをしていたのだが防人は、その男の足に向かってにその機体が持っていた大剣で斬った。

 男は、そのまま声を出し言葉にもならない悲鳴を上げた。

 防人は、戦術機で一夏のもとに来た。

 周りには、先ほどの戦いで浴びた男の返り血を浴びて、おびえていた。

 防人は、戦術機から降りててを差し伸べてこういった。

 「もう大丈夫だ。」

 一夏は、助かったことの安心感と緊張で気を失った。

  

 一夏が目をお覚ましたのは、それからしばらくしてのことだった。

 周りには警察の車両と両足を切られさびた鉄条網で体を動けなくさせた男と

彼らがいた。

 一夏は、彼らのもとに駆け寄りこう言った。「ありがとうございます。」

 それと同時に防人は、2人の許可を得て今回の事件の真相と織斑 千冬が助けてこなかった理由を話した。 

 「じゃー千冬姉は、俺を捨てたわけじゃなかったんですね。」

 「当たり前だろ、優勝のスピーチじゃお前のこと言っていたし、たった2人の姉弟だぞ。それぐらい信じろよ。」

 「はい!」

 一夏は、防人の話を聞いて恥ずかしくも誇らしく答えた。

 「衛、ちょっと。」

 防人は楯山から何か話があるような態度があったためその場を引いて少し後ろからその話を聞いた。

 「あの子、私たちと同じモノを持っているわ。」

 「なっ!!」

 楯山の言葉を聞き防人は一夏のところに戻った。

 「なあ一夏君、君変わった特技とかないかい?人とは何か違うこととか。」

 「あ、はい。俺、集中すると後ろの景色も見えるようになるんですよ。それが何か?」

 防人が聞いた問に対して出した答えは普通ではない答えであり、

楯山もそばにいた火渡も同じ答えを出していた。

 「一夏君、君は俺たちと同じ能力者なのかもしれない。」

 「能力者?」

 防人は、自分たちのこと、そして国連軍がこれまで秘匿されていたとある部隊の秘密を話した。

 「俺たちの部隊は、第0部隊って呼ばれていてね。君みたいな能力者を保護して各国の治安を守るための暗部、まあ早目に言えば汚れ仕事の担当なんだけれどもね。自分たちの能力をコントロールするための組織なんだ。

俺は身体強化、あそこにいる楯山って女の人は能力感知、君を見つけたのもそれさ。

そしてもう一人の火渡って男は熱感知。そして君のは草食動物以上の視野を持つ広域感知お類だと思うんだ。

一夏君、俺たちと一緒に来ないか?君さえよければ俺たちは君を鍛えることができるが?」

 一夏は、防人の話を聞いた後自分は、普通じゃないことと知り愕然し、自分はどうしたらよいのかという悩みが出てきたのだ。その時.

[一夏ーー!!」

と空から聞いたことのある声が聞こえ空を見ると 

 「千冬姉!!」

 と、織斑 千冬がISを纏った状態で来たのだ。

 そしてISを解除して一夏のもとに駆け寄ってきた。

 「一夏、大丈夫か?どこもけがをしてないか?」

 「う、うん大丈夫だよ少しおなかが痛いだけだし。それにあの人たちが助けてくれたし。」

 「そ、そうか・・一夏を助けてくれてありがとうございます。」

 「いえいえ、それは、市川都知事に言ってください。我々は依頼を遂行しただけですし。」

 千冬は、一夏のことを気に掛けた後防人たちにお礼を言った。

 その後防人は、一夏のことと彼を軍に入れることの相談をしたとき千冬は、怒気を放ちながら反論した。

 「一夏はまだ子供です。それにあの子には苦労させないようにしているんだぞ!!」

 「千冬さん。こういっちゃ何だが、あなたとあなたの保護をしている家族だけではダメなんです。それにあなたは近々軍の施設に入るんでしょう。正直に言うとこれがばれればあの子を実験材料にされるのが目に見えているし拉致される可能性だってあるんですよ。周りの人たちのことを考えればこれしか方法がないんです。」

 防人が言っているのもまた真実だろう。現状だと人質になる可能性も視野に入れると国連軍に入るのが最善な方法だというのだが、千冬はそれでも食い下がって反論していた。

 そして一夏は、千冬の前に入ってこう言った。

 「千冬姉、俺国連に入るよ。」 

 一夏の言葉は、千冬を驚愕させるのに十分な言葉だった。無論防人たちも同じだった。

 「一夏、そこに行くのがどういうことかわかっているのか。」

 「千冬姉、前に同道場で真剣を持たせたときこう言ったよね。」

 「(一夏よく覚えておけ、それは簡単に人の命を奪うことができる。だからこの重みは、どういうことなのかを考えろ。それが強さだ。)」

 一夏は千冬がかつて言ったことを思い出し、そして面と向かってこう言った。

 「俺はこの力を使って誰かを助けたい。あの人たちのように守りたい。千冬姉も、和も、箒も守りたい!」

 一夏の覚悟を見た千冬は、最後にため息交じりにこう言った。

 「一夏、これだけは覚えておけ。お前に何かがあると悲しんだり、

泣いたりする人がいることをわすれるなよ。」

 「うん!!」

 千冬が言ったのは何があってもちゃんと帰ってくるようにという言葉であり約束の言葉であった。

 一夏は、その約束に答え防人たちの前でこう言った。

 「これからよろしくお願いします。」

 「ああ、こちらこそ」

 一夏の言葉に続くように防人もそれに答えた。 

 

 

 「ああでも始めるのは中学に入ってからな。」

 「えええ・・・・・・」 

 前途多難であった。  

 




ここからが始まり。
 
そしてここから彼らの物語が始まった。


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新型のお披露目会

 兵器において大切なのは何だと思います。
 殺した数?
 性能?
 いや、必要なのは結果と実績と実用性。
 そして何よりも大切なのは使う人間の覚悟なのだ。


 西暦2006年2月某日

 東京から少し離れた山中の廃村(現 御剣重工小型兵器実戦演習場)の地下研究所

 この日は御剣重工の社長である御剣 武とその妻たちである御剣 悠陽と御剣 冥夜

夫妻とそのメイドである月詠 真那と月詠 真耶(瓜二つであるが姉妹ではなく従妹)

 さらに国連軍所属であり防人たちの上官でもある坂口 照星や防人たち、防衛省大臣でもあり副総理でもある赤穂 峨朗、日本軍戦術兵器運用最高責任者巖谷 榮二とその同期生でもあり御剣重工の下部組織でもあり戦術機の最高責任者でもある篁 佑唯といったメンバーは秘密の地下通路を通ってこの研究所にやってきたのだ。

 「ようこそ皆さん御剣重工地下施設へこの度司会を担当する御剣 武です。不束者ですがよろしくお願いいたします。」

 武は、社長として全員の前で自己紹介をした。

 しかし回り(副総理とSPは少々驚き、そのほかは何も言わず)はどよめいた。

 社長自らが司会するというのは異例でありそれは1大プロジェクトなのだと

直感したからである。

 そんなことも屁の河童というように武は話を続けた。

 「さて皆さん兵器に関してはプロフェッショナルであるあなた方は今の現状を

どう思いますか。女性しか乗れず、量産の糸口も掴めないISが主役となれば現行の兵器は廃れ、滅びるでしょう。しかもそれを使える自分たちは偉いという風潮を持った人間たちが乗れば国防は成り立たなくなるでしょう。この国を守った先人たちの歴史を消してもよいと思われますか?」

 武の言葉は多くの者たちも共感した。

 多くの人間の死と先人たちの悪戦苦闘してできた技術を廃れさせたくないという心はみな同じなのだ。

 たとえ時代が代わろうとも。

 武の言葉は、まだ続いた。

 「私はこの国に住む友や愛する妻や子供達、そして未来を守る為の盾を

開発しました。この機体(J-06撃震)でございます。」

 突然後ろからライトが付きそれを見るとそこには武骨ながらも勇ましさを持った機体であった。 

 彼らはこれもISなのかと思われたが武の一言でそれもひっくり返された。

 「この機体撃震にはISコアではなくバッテリーを使って動いており男女両方とも使えます。」

 彼らは、それに驚愕すると同時に希望を持てた。

 これで女性権利主張団体を黙らせることができるという希望を持てたのだから。

 しかし巖谷や赤穂副総理は、まだ難色していた。

 「すまないが武君確かにこの機体には我々の願いをかなえてくれるだろう。だがこの機体にはまだ足りないものがある。それは実績だ。それを示さないと我々もこの機体を認められない。」

 赤穂副総理は、そういった。

 確かに兵器には一定の信頼がないと使えない。

 かつて白騎士事件で実績を出したISがそうであったように

 しかし武はまるで待ってましたかのように、悪戯する子供のような笑顔で

こう言った。

 「確かに、信頼がないといわれるとそうでしょう。ですのでこの機体を使ってISと模擬演習を行いその結果で判断してください。」

 「それでパイロットは誰が?」

 武の提案に赤穂は誰がするのかと確かめた。

 「戦術機からは防大入学予定で既に訓練をしているテストパイロットをそしてISのパイロットは!」

 近年の情勢により軍学校入学者は決定した時点で特別訓練をするという風潮が出てきたのでその人間から出すというのだ。

 そしてISパイロットも同じ人間だろうと思ったのであろう。

 しかし武の放った一言は全員を愕然させたのであった。

 「織斑 千冬です。」

 「なにーーーー!!!」

 文字道理天地が震えるほどの驚愕である。 

 




 次から戦闘シーンが入りますが稚拙な可能性があるので生暖かい目で見てください。


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実験戦闘開始!

 戦いとは、時代の転換点でもある。
 そしてこの戦いも後の歴史に残るだろう。


 御剣重工地下研究所職員・テスター待合室

 この部屋は元々は、武器のテストの際にそれを使用するテスターや担当職員が始まる前の簡単な武器説明と終了後の反省会として使用するため簡単な机といすが用意されている。

 そしてそんな簡素なつくりの中でとんでもないほど集中している人間がいた。

 そう彼女こそ今回の新型機の対戦相手となった織斑 千冬である。

 しかし彼女がなぜここまで考えているのかというと無論今回の対戦のこともあるがもっと大切なことを考えていたのだ。

 それは数日前・・・

 

 「えっ、転勤ですか?」 

 「すまない千冬君。こちらも急なことでな。」

 さてさて皆さん覚えていますか? 現在織斑家を管理しており仮保護者になっている原村夫妻のことを。

 一夏のファースト幼馴染の和の両親は父親は弁護士、母親は検察といった相対する

仕事をしているためか織斑家を一種の隠れ家として扱い仕事をしていたことを。

 本来二人の仕事は、あまり転勤というか人事異動をしないようなタイプだったのだが今回は何か事情があるそうだ。

 「実はとある法律相談所に新人が来てね。その人の教育係として選ばれてしまったんだ。そしたら妻も転勤が決まってね。この家の管理が難しくなったんだ。」

 千冬は恵から聞いた言葉に一瞬頭が真っ白になるも一夏のことを思い出し、恵にそれとなく聞いた。

 「あの・・一夏も一緒ですか?」 

 そう千冬はもうすぐ日本軍の寄宿舎に入るため一夏も一緒なのかと聞くが恵が言った言葉は、「すまんがそれは無理らしい。学校は1人が限度だと言ってね。

本当に済まない。」 

 千冬はその答えを聞いた途端また悩みが出た。このまま一夏を1人にすると危険があり、また道場でお世話になっていた篠ノ之家は大会で優勝した後家族の安全を最優先に守るという政府の最重要人物保護プログラムで家族は散り散りになった(束が行方をくらましたことも原因)どうすることもできないという八方ふさがりの状況になったのだ。

 そしたら恵は千冬に対してこう言った。

 「いっそ一夏君を国連軍に預けないか?」といったので千冬は、頑として拒否した。

 その後千冬は軍の教官に何とか説得しようとするも却下され続けたのだが、長い話し合いの末「もし今度の新型兵器の模擬演習で勝ったら考えよう。」と降参したように提案しそれを飲んだ。

 そして現在にいたる。

 (「この演習は、絶対に勝つ。絶対にだ!!」)と千冬は相手を下手すれば殺しかねないほどの殺気を出していた。

 そして「織斑 千冬さんピットまで来てください。」とアナウンスが流れた瞬間

千冬は、急ぎ足でピットにある自身の愛機「暮桜」にまで向かい乗り込んだ。

 周りでは倉持技研のスタッフが千冬が乗った瞬間全員離れた。

 本人の気迫に押されてかどうかは別だが。

 「織斑 千冬、暮桜参る。」

 千冬はピットから飛び出した後地下から地上にある旧校舎から作ったアリーナに出た。

 そして自信と反対方向から出た機体を見た瞬間びっくりするも平静を保ち相手を見た。

 (「相手は全身装甲のISというより一夏が昔見ていたロボットアニメに出てくるやつみたいだな。あの腰についているのがスラスター、右手はおそらくマシンガン左手は間違いなく盾、後ろは剣か。ほかにもまだ武器があるかもしれないがこいつを速攻で倒す!」)

 千冬は、相手はISと同タイプであろうと考えたうえで自身が得意とする一撃決殺で仕留めると考えたのだ。

 それぞれのディスプレイ(撃震は頭部ヘルメットの中)で

カウントダウンが始まった。

 数字が若くなるうちにそれぞれの得物(千冬は雪片を中段に構え、

相手は銃口を向け)カウントが3になった瞬間空気が変わりそして・・試合が始まった。

 先行を切ったのは千冬のほうだった。

 千冬は、剣筋を中から上向きにして上段切りをしようとするも相手は盾を斜め上にして構え剣筋をそらした。

 「なっ!」

 千冬は盾が丸みを帯びていると気づいたとき相手は銃口を千冬の足に向けて撃った。

 「くっ。」 

 千冬は衝撃で体勢を崩された瞬間相手は間髪入れず肩部後ろについていたミサイルを3発発射した。

 千冬はその前に機体を立て直し、ミサイルを回避させた。

 (「相手もなかなか強いな。これは本気でやらねば!」)

 千冬は一度自分を落ち着かせた後距離を取って分析しなおした。

 (「武装はさっきのミサイルを除いてもまだあるかもしれんな。だが真正面がだめなら!!」)

 千冬は少し後ろに下がった後さらに相手の頭上のはるか上に飛んだ後相手はそれを追おうとした瞬間突如急速で来たので相手はもう一度盾で止めようとするも手ごてがないと感じた瞬間後ろに何かの気配を感じた。

 (「もらった!!」)

 千冬はあの時「瞬時加速(イグニッションブースト)」で急接近した後スラスターを弱めた後相手の後ろにつくようにしたのだ。

 (「貴様の弱点は後ろ。そこさえ突けば!!」) 

 勝ったと思った瞬間ドンと鈍い音がした。

 ナニカと思うと後ろにも銃があったのだ。

 千冬はすぐに退避するも何発か被弾した。

 (「まるで針山のようだ。どうやって攻めたものか。」)

 千冬がどうするのか思考を巡らしていたころ相手が突然下に降りたのだ。

 何をするのかと思えば相手は遠距離武器をすべてパージしたあと背部につけていた剣を取って再び空にへと飛んだ。

 そのあと千冬の目の前まで来て剣を肩に担いでもう片方の手で挑発するような仕草で千冬に挑みをかけた。 

 千冬はそれを知った後剣を構えなおして答えた。

 そしてどれくらいの時間がたったのだろう。どちらも動かなかったのだ。

 そしてどこからか散った木の葉が2人の前を横切った瞬間斬りあいが始まった。

 千冬の機体はさっきまでのダメージもあってSEの残量が少なくなっており相手のほうも斬りあうほど装甲の1部分が切られたり、曲がったりしてお互い一進一退の攻防を繰り返した。

 そしてそれは別のところからライブ映像で見ていた関係者や一夏たちも同じように目に焼き付けるように見ていたのだった。

 しかしそれも限界が来ていた。

 お互い少し離れるも肩が上に上がるようになるくらい疲労困憊した。

 そして千冬は残り少ないSEを攻撃力に変換できる単一能力「零落白夜」を使い相手に切りかかった。

 相手もそれにこたえるように剣を構え、お互いが交差した。

 そして撃震のフェイスマスクが右半分われたと同時に暮桜のアンロックユニットのスラスターが爆発した。

 そしてISが解除された千冬がそのまま真っ逆さまに落ちていったのだ。

 このままでは間に合わないと悟った研究者は、一夏の目をふさいだ。

 千冬自身ももうあきらめていた。

 (「ああーせっかくここまでやってきたのに、こんなところで終わるとはなー。

すまん一夏。恵さん一夏の事よろしくお願いします。」)と思いながら地面に落ちるのを待った瞬間何かのエンジン音が聞こえた。

 目を開けるとそこには、「うおおおお!!!」とこっちに来る撃震が見えたのだ。

 そのまま撃震は千冬を捕まえると残ったスラスターの燃料を使ってスピードを落とした。

 周りには土煙がたちこみ見ていた人たちは全員地上に向かった。

 そして地上のアリーナに向かった彼らが見たのは・・・「えっ?」

 お姫様抱っこされている千冬とそれをしている撃震がいた。

 千冬は自分はまだ生きているのかと疑っていた。

 そんな時撃震の胸部が頭部とくっついたまま開き、そこには自分と同じくらいの年齢の男性がいた。

 「よっ、大丈夫か?」

 活発そうな感じがして自分よりも背が低そうな男がいたのだが現在の状況を把握すると千冬は顔が真っ赤になっているのが分かるくらい緊張していた。

 その時その男性は千冬の目の前まで来て自分の額を千冬の額につけた。

 マー本人からしたら親切なのかもしれないが千冬からすれば・・・「きゅう。」

と失神するくらいの衝撃であった。

 

 え、何このカオス?

 




 出会いとはどこから来るのかわからない
 そしてその出会いは自分すらも変わるだろう。


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恋は突然やってくる

  人は己を知ることでその先の未来を作れる。


 さてさて先程の戦いが終わって数分後。

 御剣重工地下研究所内部にある医療室

 そこには1組の男女(1人は失神中)と男の子が一人おりました。

 「千冬姉、大丈夫かな?」

 「大丈夫だあの後の検査も異常なしと報告があるし医者の話によると緊張による反動だって言ったしな。」

 男の子は、織斑 一夏

 男のほうは、防人 衛

 今回の試作機の実戦演習のため一夏は姉と、衛は隊長である坂口と一緒に来ていた。

 そしてベッドの上で寝ているのは一夏の姉にして初代ブリュンヒルデ織斑 千冬であった。

 なぜ彼女が寝てるのかというとさっきまで行われていた戦術機との戦闘で負け機体が強制解除を起こしそのまま地面に落ちるところをそのパイロットにお姫様抱っこされて救われたため緊張と恐怖による糸が切れただけではなくオーバーヒートとの相乗効果により失神したのだ。

 そして現在に至る。

 2人が付き添っていると扉から何か叩く音が聞こえた。

 「えーと、ちょっといいか?」と男の人の声が聞こえたため2人がOKを出したところ入ってきたのは頭に包帯を巻いたあの戦術機に乗ったパイロットであった。

 「えーと、どちら様でしょうか?」

 「あー俺、龍浪 響っていうんだよろしくな。」といった瞬間一夏は内心びっくりした。

 明らかに自分よりも年上だが姉よりも背が低い人があれほどの大立ち回りをしたというのに驚いたのだ。

 「なんか失礼なワードが出てきたけどよ俺が今回ここに来たのは危うく死にかけそうになってしまったことを謝ろうと思ってな。」

 一夏はなぜ謝るのかと思ったが本人は、「どんな理由があるにしろ危険なことになったからな人として当然なことをしているだけだよ。」といったことで納得した。

 「まあ、まだ寝ているからまた・・・」

 「う、うーーーん・・・」

 「千冬姉、大丈夫!!」

 「ア、あー一夏か・・・大丈夫だ。」

 響は部屋から出ようとした瞬間千冬が目を覚ました後時間をおいてあの後のことを

話した。

 「そーか・・私は負けたのか。」

 「千冬姉、大丈夫?」

 「何度も言っているが大丈夫だ。それになんだか心が

すっとした調子になった。・・・ありがとう助けてくれて。」

 「別にいいって。」

 千冬はこれまでの重石が外れたようにほっとした後響にお礼を言った。

 その後響は千冬に手を差し伸べて「いい戦いだったぜ、またやろ。」と握手を求めた後千冬もそれに応じた。

 しかしそのあと響の笑顔を見た後千冬の顔がほんのり赤くなっていたことは、響以外全員知っている。

 「あれ、これって俺たちいないほうがよくね?」

 「千冬姉、顔が赤くなっているなー風邪ひいたのかな?」

 弱冠1名違うことを考えているが何はともあれ一応の解決はした。

 そ、一応は。




 千冬、響の笑顔で陥落
 さすが2代目恋愛原子核


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力について

  力にはそれを使うことによる義務と責任が伴われる。
 そして得た力もまた同じ。


  医療室で起きた2人のパイロットの和解?(初恋)も一息ついたあと防人は一夏と一緒に部屋を出ることにした。

 これは千冬の安静と恋愛ごとによる応援を兼ねてである。 

 なお千冬は響といきなり一緒にいることに戸惑い自分も行くとベッドから

出ようとした瞬間医者が戻ってきて安静するようにとベッドに戻させ

響を見張り役として残すことにした。

 防人は一夏と部屋に出た後一夏は防人に対してこう聞いた。

 「防人さん、千冬姉の顔が真っ赤になっていたんですけれど大丈夫なんですか?」

 それを聞いた途端防人は頭を抱え「お前少しは気づけよ。」と小言を言ったのは

言うまでもない。

 その後2人は関係者の部屋に行ったがどこもあわただしかった。

 「いったい何があったんですか?」

 「おそらくさっきの情報を各関係省庁や軍に報告しているんだろ。」

 一夏は周りの動きに対して防人がその答えを言った。

 「ま、これで俺たちの仕事も一段落したってことだよ。」 

 突如火渡が2人の後ろでそういった。

 「お前何でそこにいるんだ。」

 防人はさっきのことにびっくりして聞いた。

 「隊長が呼んでるぜ。格納庫に新型が置いてあるから身に来いって。」

 「ああー、わかった。一夏も来い、隊長を紹介するよ。」

 火渡は、防人に用事を伝え、ついでに一夏も一緒に連れていくことにした。

 

 御剣重工地下研究所武器格納庫

 そこには先程まで千冬と共に戦っていた暮桜と響が使っていた撃震をそれぞれが修理していたのだ。

 響の機体は東部のバイザーの交換で済めるが、暮桜はスラスターや装甲の交換・修理をしなければならないので大忙しだった。

 あたりの整備士の動きを見ながら歩いているととある男性がいた。

 1目でも分かるくらいの背が高く大きい帽子と全身を包むほどのマントを付けて男性がそこにいた。

 「坂口隊長、防人とおまけ1名連れてきました。」

 火渡がその男性に向かって報告した後2人に前に来たのだ。

 一夏はその人を見て緊張するとその男は一夏に手を差し伸べてこういった。

 「初めまして織斑一夏君、私が坂口照星だ。これからよろしく頼むよ。」

 と優しく接してくれたのか警戒心を解いて握手にこたえ「はい!よろしくお願いいたします。」と返事した。

 「まあ、もーロートルダケドナっつ!!とあほなことを言った火渡を殴り飛ばしたというのは自業自得である。

 「衛、やっと来た。新型試作機一緒に見に行かなきゃ。武社長直々に紹介するんだから」と千歳に催促され一夏と一緒に行った。

 そして坂口隊とその他一行はその機体を武と一緒に見た。

 「じゃ、紹介するぜ。これが第1.5世代戦術機「瑞鶴」だ。」

 紹介された瑞鶴は撃震よりも機動性を高めているのかスラスターを大型化し、頭には帽子のようなアンテナが付けられていた。

 「こいつは指揮官用に整備されていてな、スピードも撃震よりもはえーぜ。」

 彼らはそれを見て納得した。指揮官用に作られているとなると指示を出すときに収音性の高い物なら出しやすいからである。

 「そんでもう1機がこいつ第2世代IS「紫焔」だ。」

 そのISは4枚の物理シールドをもっており魁よりも汎用性が高いISである。

 「まーもう1機あるんだがこいつは紫焔とは違っていてなこいつはデータ取り用な」

 その機体は紫焔のように機動力ではなく近接戦を重視したような設計になっていた。

 「あのーすいませんこれ触っていいですか?」

 一夏は、武に対してそう聞いてきた。

 「いいぜ。でも触るのはもう一機のほうでな。」

 「ありがとうございます。」

 武は一夏の頼みを受け入れ、ISの方に向かった。

 武は彼らにこの機体の詳しい説明をするといい別室で話そうと提案しようとした瞬間しよう後ろで何かが光ったのでそれをみたらそこにはISを纏った一夏がいた。

 「えーーと。一夏君て女の子?」 

 「いえ、男です。」

 武は一夏の性別を聞くと防人が答えたのだがその答えがより波紋を強くさせた。

 そして誰かがこう言った。

 「男がIS動かしたーーーー!!!」

 「何ーーーーー!!!」

そしてこの日別の国では新たなる生命体を確認した。

 

 




 J-06「瑞鶴」
 見た目はマブラブ オルタネイティブの瑞鶴そのまま
 防人たちの戦闘データから作られた指揮官機。
 収音性の拡張とスラスターの大型化によって出来た機体。
 性能は撃震の倍近くあるため操縦者はベテランに限られる。

 ISj-参弐式「紫焔」
 見た目はガンダムSEED DESTINYに出るDESTINYに出るゲイツR
 この機体は魁の機動力をより洗練化させると同時に汎用性に優れさせるという意味で作られた機体。
 なおこの機体には簡易的な脳波受信システムと有線式独立兵装が搭載されているためすでに第3世代としても通ずる機体となっている。
 専用武装は簡易式ビット「先導」(見た目はガンダムSEEDに出るガンバレルストライカー)


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驚愕の展開

 真実とはいつも思いがけないところから出てくる。が、大変なのはここからだ。


 さてさて一夏がISに乗ってしまったので辺りの職員はいろいろな表情をしています。

 ある者は・・・「アイエーーー!!ドウシテ、何でーーー???」

 混乱のあまり日本語でないものになっていたり…

  「あー、ここ最近まともに寝ていないから幻覚見ているんだな。後で病院行こ。」

 現実逃避したり・・・

   「ちょ、これどうなっているんだ!!誰かデータ取ってこい!!これが何なのか解明するんだ!!」

 研究者の本能でデータを取ろうとする者

 「・・・・・」

あまりのことに呆然する者と多種多様の反応を見せていたが当の本人はというと・・・

 「え、俺IS着けてるの?」と、いまだ現実を受け入れていなかったりする。

 そんな阿鼻叫喚の世界になった場所で1人の男性が一夏のところまで歩いてきたのだ。

 そして男性は一夏のところまで進むと一夏にこう指摘した。

 「一夏君、ISを外すときは自分がいつも服を脱ぐのと

同じような風にしてみてごらん。」

 その男性の言葉を信じて一夏はそのイメージをした瞬間ISはそれに応えるように機体は両足を曲げて降りやすくさせるような体制になってから機体が外れた。

 一夏は降りた後その男性のところに行き「ありがとうございました。」とお礼を言ったのであった。

 そして男性は、「どういたしまして。」と答えた。

 周りの技術者やスタッフはその機体の周りに集まって機体の異常がなかったのかや何で反応したのかをコアのデータから調べ始めたのであったのだ。

 その間に防人たちは坂口や赤穂副総理を連れて一夏の元まで来た。

 防人は一夏に「大丈夫か?どこも異常がないのか。」と訪ねると一夏は「ISに乗るとあんなに見る世界が違うんですねーー」といったのでこれは大丈夫だなと確信した。

 そして一夏にアドバイスしてきた男性のもとに武や冥夜、悠陽と

もう一人の男性がいた。

 「お前、びっくりしたぞ!少しは俺の事も考えろよな。寿命が縮みそうだよ。」

 「ははは、巖谷お前のような強面をそこまで言わせるとやったかいがあるってものだよ。」

 お前なーとその男性に対してまだいうことがあるように思えたが、武は少し話したいと巖谷に待つようにお願いした後「後でおごれよ。」といって話を切った。

 そして武はその男性に対してこう言った。

 「篁さん今回はありがとう。助かったよ。あそこで無理に動かして事故が起きたらたまったもんじゃないよ。」

 「いえいえ社長私は当然のことをしたまでの事ですよ。それにここからが大変ですよ。我々もここにいる全員もね。」

 この男篁 佑唯は一夏を見た後これからのことを考えた。

 彼の周囲の環境も人生も変わることになると暗示していたのであった。




 イレギュラーが発生した場合あなたはどうします。
 それを消すか、それとも見守り続けるか。
 どちらにしても大変なのはその後である。


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いろいろカオスな事と報告

 報告するときに大切なことは、起承転結を簡単にすなければならないが、予想を大きく裏切るとそれも機能しない。


 篁 佑唯の機転により事なきことを得た後、一夏の乗っていたISの調査を整備士が総出で調査をし、本人は体に異常がないのかの確認のため千冬が入っている医療室の隣にある検査機器(人体実験できるものはなし。)を使ってあらゆる角度から検査をした。

 髪の毛を1本取ったり、血を少し取って調べたり、MRIを使って調べた。・・・が、

出たのは「異常なし」という言葉のみであった。

 彼らは一夏から採取したものを国連軍日本支部の医療機関で調べるということで決まり彼が乗ったISをコアごとどうするのかを検討し、決定次第開発するということで合意した。

 そしてこのことは赤穂副総理は総理官邸に、武は本社に、防人たちは坂口隊長と一緒に一夏を連れて千冬のいる部屋に向かった。

 彼らは部屋に入ったとき千冬は何やらさっきまで慌ただしかったのは何なのかと聞いたとき、坂口はこう言った。

 「織斑 千冬さんですね?私はここにいる防人 衛、火渡 哲也、楯山 千歳君の隊長をしている坂口 照星と言います。」

 「あ、これはどうも。あの時はお世話になりました。一夏の姉の千冬と申します。」

 坂口は丁寧な口調で千冬に対してあいさつをし、千冬もあの時のお礼も兼ねて

自己紹介をした。

 「さて織斑 千冬さん実は一夏君のことで重大な報告があります。そこの彼も聞いてくれるとありがたい。」

 千冬は、坂口の言葉を聞いた瞬間布団のシーツを握りしめた。

 今回自分は勝負に負けたことで一夏と一緒に暮らせることができないという通告をしてきたのかと思い顔を青くして聞いた。

 そして坂口が口を開いた瞬間千冬は目を閉じて聞いた。

 「一夏君がIS動かしました。」

 「・・・へっ?・・・」

 予想を大きく裏切る言葉に本人は知らずに変な声を出した。

 「いやいや待ってくださいよ。何ですかその冗談は?」

 響は思考停止した千冬の代わりにそう聞いた。

 「いや本当なんですよ。今それで現場は混乱状態ですので報告しに来たんですよ。」

 響はその言葉に呆然した。

 当たり前であろう。「ISは男性に対して起動することはない」という常識を根本から覆すほどのことだからだ。これを発表すれば一夏は間違いなく

モルモットにされるだろう。それは防人たちも避けたいことだ。

 「そこでこういうのはどうでしょう。一夏君が小学校を卒業するまでの間あなたが提示したように軍内部の庁舎に入れるというのはどうでしょうか?」

 千冬はその言葉を聞いた瞬間体から力が抜けて安堵した。

 (やった。これでもうしばらくは一緒に暮らせる・・・待てよ卒業まで?)

 「あの卒業後はどうするんです?」

 千冬は一夏の中学校の進路先をどうするのかと聞いた。

 いくら何でも義務教育の放棄はしないだろうと思った。

 「それから先は追ってこちらから報告しますよ。」

 未だ不安が残るが、とりあえずの難問はクリアしたということもあり千冬はほっとした様子で一夏を抱きしめた。 




 一先ず目先の問題はクリアしてもさらに問題が増えるのは人が人であるからであろう。


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政治家は国益と自身の利益を得てこそ1人前

 政治家に必要なものとは何か?
 熱意、誇り、野心、理想。どちらもあるが、本当に大切なのは時世を見抜き、国益をどう確保できるかといった計算と人脈が必要なのである。



 今回の事件は赤穂副総理自身が地下研究所にある外部との連絡ができる(研究者にはスパイ対策用に自分のIDと質問{これは本物の答えと同時に偽物の答えを

職員に教える}で使用できる)特殊電話にて報告した。

 流石に最初は信用どころか少し早いエイプリルフールかと思っていたが、自身が用意した隠しカメラ付きの携帯電話のデータ(今回の演習結果を報告するため地下に入るときに預けた携帯とは違うものを用意しており御剣重工業が偽の報告データが来ても良いように備えたもの)を首相官邸にある首相専用のPCに送信(このネットワークは民間とは違う独立したネットワークを使っている。)してその時の映像を流した。

 その後赤穂副総理自身も一刻も早く戦術機の量産に対する臨時予算委員会の開会と一夏の今後を総理たちと話し合うためできるだけ早く戻ることを伝えた後回線を切った。

 その後首相は、官房大臣を呼ぶように秘書室に伝言を伝えその後の予定をすべてキャンセルにさせ誰もこの部屋に入らないようにするようにと頼んだ。

 その後官房長官である久我 又幸が公用車ではなく自身の自動車を官邸から離れた駐車場に止めた後SPを首相官邸の前まで一緒に歩いた後1人で首相官邸に行った。

 首相官邸のドアを開けると現在の首相の妻である網江夫人がいた。

 「久我さんすみません主人が急ぎで来るように伝えたのでお仕事大変だった

でしょう。」

 「いえいえ奥さん。私の仕事は首相に比べれば少ないほうですしそれにあの総理が

早急にとなると厄介な事案ですのですぐに解決しないといけません。それとほかの方々はすでに?」

 「いえいえあなたと赤穂さんだけが来ると主人は申していましたが?」

 網江夫人のねぎらいの言葉に対して社交辞令として答えた後ほかの人間は来ていないかという質問に対しての答えが久我氏の心にとげみたいな何かが引っ掛かった。

 (おかしいな。緊急といったのに呼んだのは私と今新型兵器を見に行った赤穂さんとなると今回のコンペについての事かな?)

 そう思いながら総理の自室に入った。

 「やぁ久我君。待っていたよ。もうすぐ赤穂君が来るからそれまでコーヒーでも飲むといい。」

 この人のよさそうな男こそ現在の首相 田部 緊道である。

 その後久我は疑問を持ちながらコーヒーを飲み2敗目を飲もうとした瞬間「遅れて申し訳ありません。」と赤穂本人がもう一人眼鏡をかけた神経質そうな男と一緒に来た。

 「赤穂さん彼は?」

 「彼は検察庁管理官の徳地監察官だ。」

 「徳地です。」

 検察庁は、警察庁と同じくこの国の方を守ると同時に警察官を監視する存在でも

あった。

 「ではこの度緊急で来てくれてありがとう。まあ、弱冠1名入っているが赤穂君

報告を」

 「はい、本日10時丁度御剣重工が開発した新型のパワードスーツ「戦術機」を視察

その際の模擬戦の際(ブリュンヒルデ 織斑 千冬)と試合を行い1時間もの激戦の末

戦術機の勝利で終わりました。」

 「な、あの織斑 千冬に勝ったと。」

 「それでは私は何のために呼ばれたのです?」

 赤穂の報告に久我は驚くと同時に1筋の光を見た。これで軍備を縮小売ることなく対応できるといったのだからだ。

 だがその後の徳地の疑問に確かにと思った。これは検察庁には関係ないからであるが赤穂のその後の言葉はその後も続いた。

 「徳地君、ここからが君を呼んだ理由だ。なおその後の隊長機用の戦術機と第2世代ISのお披露目の際、織斑 千冬の弟織斑 一夏がISに触れた途端反応、ISを纏った。」

 「「はあああああああああああ!!!!!!””」」

 その後の赤穂の報告には2人とも絶叫するしかなかったのだ。

 そして数分後2人とも落ち着いたところで徳地は懐から飴の入った缶を開けそれを噛み砕きながら食べた。

 「これは想定外という話ではありません。下手をすれば世界が大混乱しますよ。」

 「その前に女性権利主張団体が何かしらの騒動を起こしますよ。あいつら琴野議員の後おとなしくしていますが何をしでかすか。」

 久我は世界を徳地は国内それぞれの問題点を出した。

 「それで君たちだけに報告したんだ。彼のこれからについて。」

 一夏の今後の身の振り方についてである。

 「現状このままを維持するにしてもそこにいたスタッフはどうしたんです?」

 「彼らは一夏君が乗った機体の専属整備士にすることになりました。給料も大幅UPしたとのことです。」 

 「情報はどうします?壁に耳ありという言葉がありますが?」

 「すでに御剣財団が情報統制したとのことです。」

 赤穂は彼らの質問にその後も答えた。

 「小学校卒業までは良いとして、その後はどうします?」

 久我は中学生になったときどうするのかを聞いた。

 「かつての篠ノ之家のように要人保護プログラムの対象にするべきか?」

 要人保護プログラムとは外国で行われている制度で凶悪な組織犯罪の情報の提供者の命を守るために戸籍を消して新しい戸籍と名前などを与える制度である。

 「しかしそれでは各省庁にも内容を説明しなければならない。

結局ばれるだけです。」

 久我の提案は徳地の言ったデメリットによって没となった。

 その後もいろいろ案があったがこれといったものがないまま

夜の7時近くになっていた。

 「取り敢えずこの内容は国連の日本支部も相談してるらしい。彼らの意見を聞いたうえでもう一度討論しよう。今日は忙しい中ありがとう。」

 田部首相はこの場で解散させ、また後日話し合うこととなった。

 この日日本で起きた事件は終わりもないまま終わった。

 




 あらゆることを論じることは良いことだが、本当に大切なことはごく一部の人たちによって議論して決めることもある。


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今後について

 人は、未来を語るうえで大切なのはそのビジョンが適切なのかどうかで決まる。


 その日の国連軍日本支部

 一夏の生体サンプルとISデータを持ち込まれた後各分野のエキスパートに委託し

徹底的に解析をするも出た答えはいずれも御剣重工地下研究所の医療データと同じ結果しか出なかった。

 そしてそのデータを坂口隊長達にも届いた。

 「やはり同じ結果でしたか。」

 坂口は諦め半分の口調でそういった。

 「じゃー何なんですか。まさかこいつ2つも能力を持ってるってことっすか?」

 火渡はその資料を見た後仮説を述べた。

 「いえそれはないでしょう。我々も能力の発現がどのようかはまだ

分かっていませんが人間1人が持てるのは1つぐらいなものです。それ以上は体の負荷が尋常ではありません。」

 楯山は火渡の仮説を否定した後現在分かっていることを説明した。

 彼ら能力者は脳や神経などに関連することが多く2つ以上能力を持つとその能力における反動で体にダメージを蓄積し最悪脳が損傷したり体に何らかの障害が残るのである。

(ちなみにこの世界に来る転生者は神に対抗するときそういうことなどつゆ知らず強力な能力使うため体が自壊したりすることがたまにある。)

 「そんなことよりも一夏の処遇をどうするかです。各国にばれることなく過ごすという意味ではこれが重要でしょう?」

 防人は一夏の身の安全を考えどのように行動するかを考えようといった。

 「そのことですが。一夏君についてですが少々問題が起きました。」 

 「「「はっ???」」」

 坂口が一夏のことである問題が出たと聞き3人とも疑問を持ちながら聞いた。

 「一夏君をどの企業のテストパイロットにするかについてですよ。普通なら御剣重工が適任でしょうが倉持がそれに納得していないんですよ。」

 坂口の言葉に3人は唖然としたが同時に納得した。

 現在世界で唯一の男性IS操縦者である一夏を手に入れることは企業にとってみれば

手つかずの宝箱にある金銀財宝を手にするのと同じなのだからだ。

 「でもよー一夏が動かしたISってよ御剣のなんだろう。だったら御剣だろ。普通。」

 「普通ならね。でも今回は異例中の異例。彼らからすれば何が何でも手に入れたいはずよ。」

 「それに姉弟を一緒にすれば世間に対して良いプロパガンダになるしな。」

 火渡の言ったことは正論だろう。だが楯山や防人の言うメリットを考えればそっちのほうが受けが良いだろう。

 「しかしそれでは御剣財団を敵に回すことになりますしこの意見は倉持の1部のあの時見た技術者達の意見ですので聞く必要などないと倉持の所長が直々におっしゃっていましたし、彼らは厳重注意と減給、今回のことを話したら政府からもきついお咎めを受けることになると警告したらしいですよ。」

 坂口は彼らの意見を聞いた後倉持の所長が今回の件から手を退いたことを言った。

 「まだ本決まりではありませんが、一夏君は京都にある御剣重工・篁技術研究所に在籍することが決まりそうですよ。」

 「よかった。あそこならそう悪いようにはしないし表向きは戦術機のパイロット候補生とすればよいですね。」

 坂口が言った言葉に防人は安堵と隠れ蓑になるというメリットがあるということを

説明した。

 「では防人君、長期休暇の時に一夏君と千冬くんを京都に連れて行ってあげてください。それまでに彼の機体を整備させるように進言させておくので。」

 「わかりました。」

 




物語は少しずつ進む。
戻らぬ時計の針のように少しずつ変わる。


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教えるのは教わるよりもきつい

 教えるというのは厳しいことだ。
 教わる人たちが分かりやすいようにしなければならないのだから。


 「あの後何が起きたのかを話すぜ。いきなり千冬姉から・・・「一夏、私に家事を教えてくれ。」って言ったんだぜ!料理をすればダークマター。掃除をすればごみの山と化すあの千冬姉が!!世界の終わりだーーー!!!ぎゃふん!!!「貴様がどういう風に私を思っているのかよくわかったがさー料理を食べてもらうぞ?」」

 さて一夏の恐怖じみた言葉をも手刀で黙らせた千冬が出したのは銀○で出てくるようなダークマターもどきであり、一夏は今死を覚悟しなければならないほどの局面に立たされたいるが何故こうなったかというと響に一目ぼれしたものの本人の幼馴染も好いているんじゃないかという言動がちらほらとあったこととその人間が料理できるということを察知したのかどうか分からないがこのままではいかんという千冬の思いから間もなく出ていくこの家で修行しているのであった。(因みに教官は一夏)

 一夏はこれまで何度も食べては失神しては目覚めるを繰り返しているのでもう大丈夫と思い口に運ぶと・・・目の前にお花畑の広がる川が広がっていた。

 「勝手に殺すな!!」とまたもや失神していたという現実があったが再び地獄という名の現実があった。

 一夏はというと「(頑張るのは認めるけど、こりゃ大変だぞ。)」と半ばあきらめモードで考えている矢先電話が鳴ったのだ。

 姉関係かと思って掛けたら「よー一夏。元気か?」

 「さ、防人さん!」と防人 衛が珍しくこの家に電話してきたのだ。

 「ちょっといいか?今度のゴールデンウイーク予定あるか?」

 何やら防人さんが予定を聞いてきたので台所で皿洗い(皿はプラスチック製)をしていたので予定の有無を聞くと

 「軍のトレーニング以外今のところない。」と言ったのでそれを伝えると防人さんが言ったのはとんでもないことだった。

 「お前の中学校の進路先と企業が決まったぞ。」

 何と俺の通う学校と企業が決まったのだ。

 「え、それって何処です?」

 「落ち着けって、お前の専用機もそこで作っている。だからゴールデンウイーク中にそこで千冬さんとも話そうと思っているんだ。そうだな5月の3日に迎えに行くからそれまでに準備してくれ。」

 「わかりました。では千冬姉にもそう伝えます。・・はい、はいありがとうございます。」

 防人は一夏に伝言を伝えると一夏が通うであろう中学校と企業のパンフレットと専用機の簡単なデータが書かれた資料を広げていた。

 「やれやれ。一夏もこれからが大変だな。」

 中学校は「嵐山中学校」

 企業は「御剣重工・篁技研」

 そして機体の名は「黒天」

 

 




 1難去ってまた1難。
 問題はどんどんとでかくなる。


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一夏の京都行きまでの閑話

 この話は、和の引っ越しと鈴登場。
 


 よ、俺一夏。

 今俺は和の家の前にいるぜ。

 なんでも和のおじさんとおばさんの腕を買われおじさんは馬原手法律事務所に

スカウトされ、おばさんは検察庁にて働くことになって姉のいる(初耳)神奈川の家に引っ越すことになったからお別れに来たんだけれどもこの間箒のところも引っ越ししてしまって俺一人かなと思うと寂しくなってきたが男が泣いちゃダメなんだ。

 それに笑って見送ってやるのが友達としてのけじめなんだけど・・・

 「一夏くーーん、離れたくないよーー。」

 「あらあら和、わがまま言っちゃいけませんよ。」

 このありさまだ。しかもすごく抱き着くから色々と大きくて柔らかいものが

体にくっつくから男としてはいろいろと大変だ。でもこのままにするわけにはいかなくなったため俺は、和の顔の真ん前に顔をのぞかせるようにしてこう言った。

 「なあ和、俺も離れたくはないよ。でもなまたいつか会えるんだ。箒とだってそうだ。いつかまた会ってその時にまた一緒に遊ぼうぜ。」と一夏は和にそう言ってほほ笑んだ後和は少し笑顔になった後一夏の耳元でこうしゃべった。

 「一夏君私ね。一夏君の事一人の男の人として大好きだよ。」

 「へっ?」チュッと一夏の頬にキスをしたあと車に乗り込んだがその時の和の顔は

赤くなっていた。

 「あらあらあの子ったら大胆ねー。まっ私も一夏君が義息になってくれたらうれしいけどね。」

 「あー、一夏君次にあったらオボエテテネ?」

 母は子供の恋愛の応援を父は妬みの言葉を残してそれぞれ車に乗って走り去っていったが、残ったのは茫然とした一夏だが少しずつ整理が終わった瞬間「えーーーーーーー!!!!」と大きな声を出して言った。

 なおこのことを千冬に話した後困惑気味になりながらどす黒いオーラを出していたらしい。

 それからしばらくして一夏たちは軍の内部にある家庭用宿舎に入り5年生の始業式

 「あー俺が君たちの担任になった斬化 篠笥っていうんだよろしくなー」

 なんかだらけた先生が来た後後ろからツインテールの女の子が来た。

 「それと転校生を紹介するぞー。ほら名前を言ってみ?」

 「鳳 鈴音デス。ヨロシクオネガイシマス。」

 「あー鳳は中国出身でなまだ片言だからまーとりあえず仲良くしてくれちょ。」

 「「はーーーい?」」

 なんか閉まらない感じで終わったがとりあえず仲良くしよう握手するために近寄った瞬間足を滑らしたので本人の真ん前に至近距離で止まるとびっつくりしたのか鳳は俺を見て驚いて、「イヤーーーー!!!」と右でパンチされて

ノックアウトされたのだった。

 不幸だ。




 みんなもちゃんと足元を見て歩かないととんでもないことが起きるよ


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いざ京都へ

 武器とは道具であるのが普通だが、人によっては相棒と思う人もいる。
 道具も使い慣れれば同じようになり付喪神はそれである。


 さてあのあと俺は鳳に殴られた後俺は謝り本人も同じように謝った。

 まあ俺のせいでもあるしお互い両成敗で済んだ。

 鳳の家は中華料理店を経営していてたまに俺も食べに行っていた。

 まあ本人の竹を割ったような性格が功を奏し友達もできたのでよかったよかった。

 さて時間は流れて5月3日ゴールデンウイークの日俺と千冬姉は新幹線(初めて)に乗って京都に向かった。

 目的は俺がこれからお世話になる企業に挨拶がてらあの時俺が乗ったISの受け渡しも兼ねての京都行である。

 防人さんは既にそっちで待っていると連絡があったのだが千冬姉はどうもあの人が苦手らしい。

 「いいか一夏、粗相がないようにちゃんとするんだぞ。」

 「わかっているよ千冬姉。」

 千冬は一夏に注意をして一夏はそれに答えた。

 そして京都につくと駅にどう見ても不審者としか思えない目深な帽子と襟の長いコートとアルファベットのAを逆向きにした手袋とブーツを身に纏った人と鼻に傷がついた短髪の青い髪をしたどこかの学校のブレザーを着た俺よりも年上の少女が隣に立っていた。

 「よー一夏、それと千冬さんよく来てくれましたな。」

 「すまないがその恰好はやめてくれませんか?いろいろと目立つし不審人物しか見えませんよ。」

 防人が一夏たちに気づいてこっちに来たので千冬は諦めて防人たちのところに行きがてら防人の服装を注意すると隣にいた少女がこう言った。

 「防人さんだから普通の服にしてくださいって言ったんですよ。」

 「おお、すまんすまん。こっちが目立っていいなと思ってな。」

 それは有難迷惑ってもんだろと本人以外は全員思った。

 「あのー防人さん。その人は一体?」

 「あー紹介するよ。こいつは津村 斗貴子。お前の先輩で能力者だ。ほかにも何名かいるが今回の任務はこいつだけにしたんだ。人数が多いと怪しまれるしな。」

 「いやその恰好だけで十分目立ちますが、初めまして織斑 一夏君。

津村 斗貴子だ。能力は相手の数秒先の未来予知だ。よろしく頼む。」

 「よろしくお願いします。」

 防人の服装を注意した防人さんの隣にいた少女が気になった一夏は自分の先輩である斗貴子のことを知るも本人は手を指し伸ばして握手しあった。

 「さてと顔合わせが終わったところでそろそろ行くぞ。」

 「え、どこにです?」

 一夏は防人にこれからどこに行くのかと聞いた。

 それに防人は笑みを浮かべて答えた。

 「御剣重工兵器開発研究所 篁技研だ。」

 

 そのあと俺たちは駅の真ん前に止まっている長い長い黒の・・ポルシェがあった。

 正直ポルシェなんて初めて乗ったし緊張していたしそれになんか・・

メイドさんがいた。

 え、ナニコレーと思いながら車で進むこと何十分経ったのだろう。

 町を離れ山の中に入った。

 そして少し進むとそこには大きな家が建っていた。

 まるでそこだけが歴史に出てくる侍の家のようだった。

 「あそこが篁さんの家だ。中学の間お世話になる場所だ。

あとで挨拶に行くからな。」

 防人の言った言葉に一夏は内心びっくりした。こんなお屋敷に住むのかと思うとまた緊張するからだ。

 「ここから数㌔離れたところに廃校があってなそこら辺の山すべてが篁技研の

所有地だ。そんでその小学校の地下に研究所がある。俺たちはその小学校に行く。そこで篁さんが待っている。」

 一夏の緊張はさらに強まった。そんなに偉い人が待っているといわれると余計に緊張するのだから。

 「ま、あの人は気さくな人だからリラックスしろよってもうすぐだぞ。」

 一夏はさらに緊張した。どんな人なのかと思い胃腸が苦しくなりそうだからだ。

 そして車から降りると見たことのある男性が2人と自分と同じぐらいの年の少女が

そこにいた。

 「あ、あの時にISの外し方を教えてくれた人!」

 「あーそういえば名前を言ってなかったね。初めまして織斑 一夏君。私がここの責任者篁 佑唯だ。よろしくね。」

 一夏は初めて自分がISに乗った時にアドバイスをしてくれた人がこれからお世話になる人だと確信した瞬間ほっとしたのであった。

 




 運命とは不思議なものである。
 何気ない日常で会う人が自分の将来を作るかもしれないからだ。


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己の証

 武器を持つということは、奪う・奪われる覚悟を持たなければならない。
 それは自分の命を託すものだから


 あのあと緊張から脱力したあまり尿意を要してしまい、廃校舎のトイレでした

一夏はすっきりした後もう一度佑唯のところへあいさつした後あの時佑唯と一緒にいた巖谷 榮二が挨拶してきた。

 流石に強面で顔に傷があることからヤのつく人かと思ったら兵器運用の責任者と聞いてびっくりするも納得した様子で握手した。

 「なあ佑唯、俺ってそんなに怖い顔をしているか?」

 「いや何いまさら言ってんだ榮二。初見から見るとヤのつく仕事しか思わないぞ。」などと雑談と名をかたった暴言を吐いていた。

 そして一夏は隣にいる女の子が気になったので佑唯に聞いた。

 「あのー佑唯さんこの子は一体…?」

 「あー紹介するよ。私の娘で唯依というんだ。唯依、挨拶をしなさい。」

 「初めまして篁 唯依と言います。」

 一夏が聞いた女の子とは篁さんの娘である唯依というらしい。

 箒と同じ黒い髪を短くしているが当の本人とは違って何やらおとなしそうな子だったので一夏は「(こういう風だったら男にモテそうだったのになあ箒。)」と内心そう思いながら唯依を見ていた。

 「あのー私の顔に何かついてますか?」

 「イヤーその、きれいだなと思って。」

 「ふぇっ!!」

 唯依はなぜか自分の顔を見ていたので聞いたところ思わぬ答えが返ってきてびっくりしたのだ。

 「さてと一夏君。うちの娘をこう評価してくれてうれしいのだがそろそろ移動しないといけないからいいかな?」

 佑唯は一夏にそう言うと一夏も「はい」と返事してみんなと一緒に行った。

 なおその頃唯依は顔を赤くしていた。

 

 地下室は下駄箱にあるタイムカード置場の隣にあるカードリーダーに差し込まなければならないがそのカードは職員一人一人のタイムカードと自分専用のパスワード(スパイ対策用に違うパスワード{家族が人質にされたときはそれ用のパスワードと居場所の緯度と経度を入力すると警察に自動送信される仕組み})を入力しないと入れないのだが来客用のカードを一夏たちに渡して地下に通ずる階段に入った。

 しばらくは小さな照明塔が頭上に点いていただけだが、暫くすると男性用と女性用の更衣室と書かれた部屋があり左右は通路のようなものもあった。

 「さてとここから右に行くと実験室。左に行くと兵器実験の実技担当者が入る部屋があるんだ。例のあれは右の通路に行ったところにあるからそこまでいくよ。」

 篁たちと歩いていると防人は一夏と一緒に歩いている唯依を見た後佑唯達のところに行ってこう聞いた。

 「大丈夫なんですか?ばれたらどうするんです?」

 「大丈夫。この子は口が堅いしそれに一緒に暮らすとばれるのも確実だしこんなの誰も信じないよ。」

 防人の疑問は佑唯の答えで納得した。確かに男がISを動かすなんて誰も信じないだろう。

 そして実験室の扉に来てカードを差し込むと扉が開いた。

 そこにはいたるところにISや戦術機の部品等がそこら中にありきれいとは言えないところである。

 「あ、所長おはようございます!」

 「やあおはよう」

 「所長、今度の戦術機の輸出の件ですが?」

 「資料を部屋に持って行ってくれ。後で目を通す。」

 みんなそれぞれ佑唯のに挨拶したり要件を言ったりといろいろあるが全員が佑唯を信頼しているのがよくわかった。

 そして彼らはある部屋に入った。

 「さあ一夏君これが君の機体(黒天)だ。」

 「これが…俺の」

 それは何物にも縛られないという意思を持っているかのような黒一色の機体があった。

 ところどころ角ばっているところがあるがスラスターは鳥の羽のような印象を持ったものであった。

 「ねえ叔父様。あれは確か父様が設計していたISですよね。なんであの子に。あの子は男の子でしょう?」

 唯依は巖谷に確かに誰でも疑問を持つことを口にした。

 「いいかい唯依ちゃんここから先はとんでもないことが起きるからちゃんと見るんだよ。わかったね?」

 「はい!!」

 巖谷の言葉に唯依は力強く返事した。

 「じゃ一夏君機体に乗ったらフィッテイングを行うから。そうだな30分ぐらいで終わるから。」

 一夏はそのISに触れるとその機体の情報と一緒に期待が一夏を乗せるように

展開した。

 「叔父様!!ISが動いた。」

 唯依は巖谷に驚きながら聞いた。

 そしてその機体からの情報と一緒にフィッテイングが行った。

 千冬は心配そうに一夏を見ていた。

 そして30分経つと光があふれてきた。

 先程の角ばった機体が所々丸くなった装甲になっていた。

 「じゃー一夏君明日は機体の動作チェックと武器の確認をするから

もう外していいよ。」

 「ありがとうございました。」

 佑唯は一夏に明日のことを言った後一夏は黒天を外した後もう一度それを見た。

 「これからよろしくな。黒天。」

 




 強化外装ー弐参式「黒天」
 見た目は「ガンダムビルドファイターズ」に出てくる「アメイジングエクシアダークマター」
 この機体の特徴は「紫焔」と同じ換装型の機体だが近接戦寄りのタイプであるため機動力が「紫焔」よりも高い。
 また一夏用にチューンしているため完全な近接戦特化型になっている。
 武装は手持ち用の日本刀「羽彫り」
    銃剣「黒炎」
    専用換装武器「八岐牙」(見た目は「ガンダムSEED」のガンバレルに実体剣が付いたタイプ


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年齢と肌年齢が同じとは限らない。

 女性とは不思議なものである。
 見た目と年齢のギャップで若く見えることがあるのだから。


 一夏の機体が1次移行(ファーストシフト)したことにより本当の意味で自分の専用機になったので少し浮かれながら戻ると千冬はほっとした様子の顔で一夏のそばに行った後、佑唯は唯依にこう言った。

 「いいか唯依。今見たことは誰にも言わないでほしいんだ。友達でも。祟宰の伯母にも。誰にでもだ。これがばれると彼がどうなるかはわかっているね?」

 「うんわかったよ父様。それにこんなの誰も信用しないしね。」

 「ハハハ、そうだね。」

 佑唯は唯依に今回見たことは他言無用にするように願うと唯依はそれを了承した後

誰も信じないだろうという言葉に本人は笑いながら同調した。

 そして佑唯は唯依を連れて一夏のもとに行くと佑唯は一夏にこう言った。

 「さてと一夏君。少し浮かれているところで悪いけど明日の本格的な機体動作の訓練の前に書いてほしい資料があるんだ。それが済むと本当の意味で黒天は君のものになるんだ。」

 佑唯は一夏にそう言うと一夏は「はい」と返事をして答えた。

 「それじゃあ資料は家にあるから荷物も一緒に置いているから行くとするか。そろそろ夕ご飯の時間だしな。巖谷も来いよ。家内が待っているからな。」

 「お、それじゃお言葉に甘えるとするか。ミラさんの手料理は旨いからな。」

 佑唯は巖谷もつれて夕ご飯を一緒にどうかと聞くと巖谷は快諾して一緒に家に

行った。

 無論さっきのリムジンに乗って帰ったのだ。

 そして家の門の前で止めた後彼らはリムジンから降りるとメイドの人が「では織斑様5日に迎えに来ますのでそれまでゆるりと滞在してください。」といった後リムジンは走り去った。

 そして佑唯は玄関のインターホンを鳴らした後隣にあるカードリーダーに自分の社員証をかざした後ガチャっと音がした後門が開いた。

 「ここのカードリーダーは特定の人間以外は入れないようになっていてね。インターホンのスイッチは指紋認証がされているけど一定時間を超えたり指紋の偽物や私の腕そのものを切り取っても生体認証されているから聞かないんだよ。」

 聞くだけでもとんでもない設備だがそれだけ扱っているものの事を考えると当たり前なのだろう。

 「さてとようこそ織斑君達。篁家にようこそ。」

 そこには大きな旅館のような佇まいの家があった。

 家の玄関につくとそこには靴入れがあったのでその中に靴を入れた後しばらく歩いて応接間に入って暫くすると誰かがやってきた。

 「あらあらあなたたちが今日から泊まる織斑 千冬さんと一夏君ね。ここを我が家だと思ってゆっくりね。」

 その人は金色の長い髪と青い瞳をした若そうな外国人だった。

 そしたら唯依はその女性に近ずいて「お母様。」といって抱きしめたのだ。

 そしてその女性も唯依を抱きしめて「あらあら唯依。お客様の目の前なのにこの子ったら。」と嬉しそうに言った。

 そして一夏は和の母親を思い出して、こう思った。

 (女の人って実年齢よりも若い人っているんだなあ。)っと心からそう思った一夏であった。




 みんなも見た目で人を判断しないようにね。


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ご飯の一番の調味料は思い

 この世界の唯依はアメリカ人と日本人のハーフであるため目は青色。
 なおその血のせいか体の成長(特に胸部)が早いためそれがネックになっている。
 ちなみにそれをほかの学友に言うと血の涙を流すことあり。


 「じゃ 改めて自己紹介するよ。彼女は私の妻 篁 ミラ・ブリッジスだ。」

 「初めまして織斑 千冬さん。一夏君。私が佑唯の妻で唯依の母のミラよ。

よろしくね。」

 「「よ、よろしくお願いいたします。」」

 佑唯は一夏たちに自分の妻を紹介した後ミラも挨拶し一夏たちも返すように挨拶するが2人はミラの顔を見て少しびっくりしていたが前例(原村のお母さん)を思い出したのであまりそう思わなかったが、世の中そう甘くない。

 「ただいまー。」

 「お、ちょうどよく帰ってきたか。」

 「兄様だ。」

 「あら裕也お帰りなさい。」

 なんと今度は兄が帰って来たのだ。

 それを知ると一夏たちは心の中でこう思った。

 (「「ここの家族は「原村{和}の家族以上だ」」)と」」思ったのだ。

 その人は少し茶色の髪が入った千冬と同じくらいの年頃の男性が来たあと一夏たちを見てこういった。

 「おー、あんた達が暫く家に泊まる人たちか。

ま、自分の家と思ってくつろいでくれ。」

 裕也は一夏たちにそう言った後自分の部屋に戻った。

 暫くすると一夏たちはお客さん用の部屋で泊まるように言った後使用人らしき女性が案内してくれたのでその部屋に行った。

 和室で広々とした部屋になっており元々離れだったところを

改修した部屋だと聞いた。

 その後一夏たちを食事用の部屋に連れて行ったら大部屋には

煮物や漬物、野菜のお浸し、から揚げ等が並んでおり人数分のご飯とすまし汁、箸やコップなどが並んでいた。

 そして和服に着替えた佑唯。

普段着であろうかゆったりとしたスカートを付けた唯依、先程よりもラフな服装になった裕也。スーツの上着を脱ぎネクタイを外した巖谷。そして皿いっぱいの肉じゃがを持ってきたミラさんが最後に来た後みんなで手を合わせた後食事をしたが一夏はどこか懐かしさを感じていた。

 原村家ともこういう風までとはいかなかったが家族団らんを味わっていたため最近の料理も味が落ちたような気がしていたのだ。

 そう思いながら食べていると唯依が一夏の顔を見て「どうしたの?」と聞いたので理由を聞いた後唯依はこういった。

 「ご飯はみんなで食べることが大事。それが料理の一番の調味料って母様が言っていたよ。それに父様がねこういったの。(あの子はこれからいろいろあるかもしれない。

その時は唯依。家族として一緒に考えるようにしてあげてね。)ってだから一夏も私たちのことを家族と思ってね。」

 一夏はそれを聞くと自分の家族は原村さんたちや千冬姉だけではないとわかり心が温かくなり唯依が勧めた肉じゃがを食べた。

 結構旨かった。




 どんな時でも誰かと一緒にご飯を食べるというのは大事なことである。
 家族というのは大事なものですよ


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天災来る!!

 厄介ごとは、突然やってくる。


 その日俺は久し振りに楽しんだ。

 夕ご飯が終わった後は唯依と一緒に話したり裕也さんの部屋に入って勉強を教えて

もらったり、この家に隣接している職員も入ることができる大浴場(男女別)に入ってゆっくりと過ごした。(防人さんたちは夕ご飯を食べた後京都市内のホテルに泊まっているので帰った。)

 そして次の日朝起きると唯依が部屋に入ってきてこう言った。

 「一夏君。ちょっと一緒に来ない?」

 そういわれてついていくと家の隅に平屋式の道場があった。

 「ここはね私たち篁家が鍛錬する場所で昔は京都を守るための武器を置く場所よ。今は私と兄様と父様が使っているのよ。」

 「へーー。」

 唯依は一夏にそう言うとそのまま一緒に道場に入った。

 そこには道着を着た裕也が何やら精神を落ち着かせるように正座をしていた。

 暫くすると目を突然開かせて右隣にあった真剣を鞘から抜いた。

 その後一夏たちに気づいたのか一夏たちの方に向かってこういった。

 「おー一夏か、おはよう。唯依と一緒に体を動かしに来たのか?」

 そう言うと裕也は真剣を収めて聞いた。

 「ねー一夏君。一夏君って剣道してたからさ。感覚を思い出させるついでに

朝ご飯まで体を動かそうと思って。」

 「まー確かに戦術機もISも人間が動かすから体を鍛えるのも大事だよな。」

 確かにその通りだ。千冬姉と一緒に軍の施設に入った後たまに防人さんが特訓をしてくれるが主に体づくりだけしかしていないから鍛えるのも大事だなと

一夏はそう思った。

 「よし、唯依一緒に何本かするか。」 

 「いいよ。負けたら今日の朝ご飯のおかず一品もらうから。」

 何やら賭け試合になったが唯依と一夏は道着と武具を身に纏ってお互いの位置まで移動した後礼をして竹刀を出した。

 裕也は審判として中央に立ってしばらくし・・・「試合、開始!!」と同時にお互い前に出た。

 ちなみにこの試合最終的に唯依が勝ったためおかず一品取られた。 

 

 そして朝食を済ました後廃校舎の地下に入り一夏たちは黒天がある実験用の地下競技場のところまで移動した。

 「さてと一夏君。今日は黒天の武装と機動チェックをすることになっているからね。

この機体の固定武装は日本刀の「羽彫り」と銃剣「黒焔」。それと君用の換装武装が2つって言ったところだよ。」

 一夏は自分の機体のデータを見た後黒天に乗った。

 「さてと一夏君先ずは機体を歩かせることから始めようか。ゆっくりと歩いて

慣れたらPICを使って飛行の練習だよ。」

 一夏はそれを聞いた後機体を歩かせ始めた。

 (「ISって歩くのは大変なんだな。こりゃ慎重にやらないと大変だ。」)

 何故ISを歩かせるのかというとどんな機体でもまずはどのくらいの力を

必要とするのかを把握してからのほうが良いからだ。

 

 しかしそれを探知した人間がいた。

 そこは何かの部品やケーブルがそこら中に乱雑しておいていたのだ。

 そしてその中心には立体スクリーンというどう考えてもSF映画のようなものの前に一人の女性がいた。

 その女性は紫の髪を腰の位置まで長くし、目元はどれくらい寝ていないのかというぐらい隈ができており垂れ目になっていたがそれよりもその女性の着ている服がどう見ても普通じゃない。

 胸元は大胆に開けており何やらお菓子のような杖を隣において短いスカートを着てキーボードを叩いていると何やら音が聞こえた。

 「おやおや、またこの反応だ。昨日も反応したから気になっているんだよねー?

よし、行ってみるか。」

 何やら嫌な予感がする。

 

 そんなこともつゆ知らず一夏たちは地下で機体のチェックをしていた。

 「うん。だいぶ慣れてきたようだね。次は機体を浮かせてみよう。イメージ的なのは何でもいいから。」

 佑唯は一夏に浮かすよう指示すると一夏はあるイメージをした。

 姉がISを纏って飛ぶようなイメージをした。

 そしたら機体が浮き始めたので一夏は嬉しそうだった。

 すると

 「緊急警報!! 緊急警報!!職員はデータをメインからセカンドに移したのち脱出路まで退避。繰り返す…」

 突然アラームと同時に放送が鳴ったため職員全員がすぐに行動した。

 そして一夏もこれを聞いて驚愕した。

 「防人さんこれは一体?」

 「わからん。しかしお前を狙ってか、佑唯さんを狙ってかのどっちかわからない以上迂闊に行動するな。俺と当直の警備員が戦術機を使う。お前はISを待機状態にしてそれを持って千冬さんと一緒に脱出しろ!」

 一夏はその言葉に対し自分がまだ半人前であること。そしてまだ戦えないということに腹を立てた。

 「防人さん。俺だって戦えます!」

 「馬鹿か!!お前まで出ると誰が職員を守る。お前はその人たちを守れ!今お前がやるべきことはそういうことだ。」

 一夏はそれを聞くと恥ずかしくなった。

 防人は万が一を考慮して一夏をそこに置いたのだ。

 そして一夏は黒天を待機状態(剣の鍔のような指輪)にして佑唯のところに向かった。

 一方防人は戦術機の待機所に行って機体を纏った。

 運よく撃震が残っていたこともあり彼らは体育館から出た。

 そしたらそこにはすでに誰かがいた。

 「はっ、何で千冬さんがいるんだ。」

 そこには紫焔を纏っていた織斑 千冬がいた。

 「あんたも早く避難するんだ。」

 「生憎だがそうはいかん。手は多いほうがいいし。それにお前には一夏を助けてくれた借りがあるしな。」

 防人は千冬の参加した理由を聞くと少しため息も出るが確かに水際で止めたほうがいいしあっちには斗貴子がいるから何とかなる。

 すると撃震のレーダーから反応が来た。

 「敵機急速接近!52秒後に接敵!!総員構え!!!」

 戦術機は担架ユニットにある機関銃を、千冬も機関銃をコールして対応した。

 少しずつだが何かがはっきりした。

 「はっ?」

 「えっとあれは・・・ペロペロキャンディ?」

 それは誰もが知っているあのペロペロキャンディだった。

 その時千冬がこう言った。

 「あー、あれは知り合いがいる」

 「はっ知り合い?」

 防人は千冬のため息が出そうな顔を見て何だと思った。

 そしたらそれはいきなり止まり…割れた。

 「ちーーちゃーん!!」

 その中にはさっきの女性がいた。

 「サーサーちーちゃん。久しぶりの再会だよ。ぎゅーーってぐぺ。」

 「お前、何しに来た。」

 千冬はそのハイテンションな女性の頭を掴んで聞いた。

 「あのーもしかして?」

 防人は頭が痛くなりそうな感じで聞いた。

 「あー思っての通りだ。こいつは篠ノ之 束ISの生みの親だ。」

 「「「「「えーーー!!!1」」」」」

 世界を変えた天災が何で来るのと防人は不安がよぎった。




 悪い予感って当たると胃が痛いよねーー


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面倒ごとは胃に来る。

 精神的な緊張・ストレスは体に悪いので気を付けてね。


 あの後のことを説明しよう。

 ISを作った天災篠ノ之 束が強襲してきたせいで起きたサイレンを消し、脱出路に行っていた研究者はデータを整理し、一夏は唯依達と家に戻って少し早いが昼ごはんの準備をしている。(なお斗貴子は一夏たちの警護として一緒にいる。)

 そして応接間には佑唯と防人、千冬、そして今回の騒動の主犯篠ノ之 束がそれぞれ面と向かい合えるようにしている。

 正直に言えば重苦しい雰囲気であるが当の篠ノ之 束は何のそのという態度でお茶を飲みながら茶菓子をほうばっていた。

 そしてどれくらいの時間がたったか佑唯が口を開いた。

 「それで君の目的は何だい。篠ノ之 束君。観光なら車を出すが。」

 「あ、何言ってんのおっさん。私が何でそんなこと言わなければならないの?

それに束さんは目的があったから来ただけで君たち凡人には関係・・・」

 「束。いいからその目的を言え。」

 「わかったよちーちゃん。しょうがないな。」

 佑唯の言葉に対し暴言を吐いた束を千冬が戒めその目的を聞いた。

 「束さんの目的はね、ここ最近ISコアに奇妙な反応があるのがここ2,3回あったからね。それの正体を突き止めにきたんだよ~。終わり。」

 束はふざけながらも目的を口にすると全員の顔色が青く変色し束を除く全員が心の中でこう思った。「(「やべーぞ。それって一夏の事だーー!!)」

 そして束を除く3人は部屋から出て小声で話し合った。

 「佑唯さん。彼女の目的って一夏なんじゃ…?」

 「防人君。そこは断言できるところだよ。」

 「どうします皆さん消しますか?今なら私が奴を・・・」

 「いや何言ってんの千冬さん。それをしたら間違いなく問題になるから。佑唯さんどうします?いずれ奴は正体を掴みますよ。」

 「こうなったら方法は2つ。1つはのらりくらりとかわして時間を稼ぐか。本当のことを言うかのどちらかですね」

 「本当のことを話すとあいつ一夏を捕まえて何かしそうな予感がする。」

 「なら前者の方法で行くか。佑唯さん俺腹芸できないんで後はよろしくお願いいたします。」

 「私も一緒にいよう。あいつは私の言うことなら聞いてくれるかもしれん。」

 とりあえず方針が決まりさて実行しようと思ったら「あ、千冬姉、防人さん。佑唯さん。ご飯の準備が出来たらしいですよー。」と今回の騒動の大本である一夏が3人に声をかけると3にんは(「うわー!!何出てんだーーー!!」)と心の中で絶叫した。

 すると束がその声を聴くと扉を開けて「いっくーーん!!」と走りながら

ジャンプしてきた。

 「うわっ束さん。何でいるの?」

 「わーいいっ君だー。久しぶりだね。あれ少し背が高くなった。それにすこしかっこよくなったね。束さん嬉しいよーー」

 束はハイテンションになりながら一夏を見ていると右手の指につけている指輪に目を向けた。

 「あれあれ~。何でいっくんISの待機状態を持っているの~?」

 それを聞いた瞬間3人は汗をだらだらとかきはじめた。

 「ちょっと見せてね~」というと束はどこからか現れた立体スクリーン型のキーボードを打つとそこにはISのデータと共にプログラムが出てきた。

 すると束はもう一つのデータを出すといつもの顔つきでこう聞いた。

 「ねえ。いっくんってIS動かせるの?」と聞いたのだ。

 そして全員があきらめムードになり千冬が束に一夏のことを話した。

 

 「すごいよすごいよすごいよ!!!いっくんがISを動かせるなんてすごいよ!!!どうやって動かしたの。機体はその時どうだった。体に変化はないの?ねえねえねえ!!」と一夏に対して矢継ぎ早に質問するため一夏は少し混乱していた。

 すると千冬が「束、いい加減にしろ。一夏がびっくりするだろう。それに検査は何も問題がなかったのだ。今はそれが問題なんだ。」と助け船を出して答えた。

 そして束はとんでもないことを言った。

 「そうだ。いっくんの為にISを作るよ。ねえねえどんなのがいい?高機動?高火力?特殊装備?何でも言っていっくんのために作っちゃうよー。」

 とんでもないことだ。彼女が作るISは悪手だ。

 そんなものを持っていればあらゆる国家、組織に狙われる可能性は一夏が能力者であることも考慮するとやばいが100倍増えるのだ。

 それだけは何としてでも回避したいと考えた防人は佑唯と協力してあることをしようと話した。

 「失礼だが束君。その話はまたの機会にしないか?」

 「あっ何あんたまた束さんに何かあるの。言っとくけど束さんはあんたの言うことは聞かないよ。」

 「わかっているさ。だから折衷案を出したくてね。」

 「折衷案?」

 「そ、一夏君はISに乗ってまだ日が浅く、経験が足りない。だから彼の経験が積んでからのほうが彼のためになると思うんだ。」

 「それにお前が作ると現行のISを凌駕すること間違いない。まずはISの基礎を学んでからのほうが良いしな。」

 佑唯の出した案は確かに現状の中でもちゃんとした案であり本人を考慮したものであることから千冬も賛成した。

 それを聞いた束は「わかったよ。ちーちゃんがそういうなら乗るよ。」と嫌々ながら同意した。

 そして防人はもう一つの提案をした。

 「それともう一つ。今回の事件の発端ともなったISのコアネットワークについてだがあんたが何度も来ると怪しまれるから安全性を考慮して俺たちだけのコアネットワークシステムを作りたいからそちらの保有するISコアの設計データの一部を開示してもらいたい。それをすればこんな事件は起きないし。一夏の安全を確保するためには必要なことなんだ。だから頼む。開示してくれ。」

 束はそれを聞いた後面白いことを考えたように閃いた。

 「いいよ。でも条件として1つ。いっくんに危険が起きないようにすること。もし破ったら容赦しないよ。」と低い声で防人に警告した。

 そして防人は「約束しよう。」と答えた。

 

 

 その後昼食を食べた後一夏たちはさっきの練習の続きと武装の練習を行った。

 「じゃあ一夏君。武装のテストを始めるよ。まずは銃剣だ。」

 そう言うと一夏はさっき見た映像を思い出してそれを念じた。

 すると右腕に淡い光の粒子が出て光った瞬間銃剣が出てきた。

 「それが君の武器だ。今から的が出るからそれめがけて撃ってね。」

 そういうと目の前に的が現れたので射的と同じ要領で打つと幾つか外れるも何とか10個中4個当たった。

 「じゃあその銃剣だけど。下が剣になっているでしょう。そのまま使えるから覚えといてね。じゃ、等々本番でもある君だけの換装武器を紹介するよ。」

 すると一夏が出たアリーナからなにやらポッドのようなものが出てきた。

 「それが君の専用武器(雲鴉)だよ。」

 一夏はその武器を背中につける(実際はアンロックユニットだが)と先程よりも機体が早くなったのに驚いた。

 「その武器にはスラスターがあってね。機動力を下げないようにするためさ。さてと

テスト開始だ。」

 すると周りにいくつもの的が現れた。

 その後一夏は能力を発動して後ろの的に向けるとポッドが離れて後ろと前に向くと中から2本の砲身が現れ的にめがけて撃った。

 その様子を見て束はびっくりして佑唯に聞いた。

 「ねえねえもしかしてあれってインターフェイスシステムがあるの?」

 「そうだよまだ未完成だけどね。」

 「凄いよ。あれって第3世代の思想だよ!!」

 ISの第3世代の設計思想は多数の単一能力の使用だがまだどこも着手していないのでそれに驚愕していたのだ。

 「一夏は元々空間把握能力が高いからあれが一番合うんだろうな。」

 防人がそう付け加えた。

 その後も色々な武器を使用すると気づけばもう夕方になっていた。

 「じゃー束さん行くね~。いっくん楽しみに待っててねー。バイビー。」とペロペロキャンディ型のロケットに乗ってどこかへ飛んで行った。

 一夏たちは明日唯依達が京都案内するというのでその準備をし防人は斗貴子と新幹線に乗って日本支部に帰っているとき防人は帰る前に渡されたISのコアデータの入ったディスクを見た後ある資料を見た。

 それはアメリカが極秘裏に結成したとあるエイリアンと協力して戦う組織のデータがあった。

 防人はこれが新たな嵐にならないように祈りながら読んだ。

 その組織の名は「NEST」と言う名前だった。




 換装武器とはISパイロットの適性やポジションによって臨機応変に対応するという
武器であり4専用機と同じようなやり方ができる。
 近接格闘「斬集」武器(日本刀*2 苦無型ナイフ*2)
 遠距離「豪炎」   (小型機関銃*1{右} ミサイルパック*1{左} 大型ライフル又はバズーカ*1)
 特殊兵装「銀鴉」  (有線ポッド*4)
     「黒雷」  (電子阻害機 折り畳み式クロー*1 防音銃*1)


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終わりとはじまり

 終わりもあれば始まりもあり新しい仲間は新しい自分を作る良い機会になります。


 束さんが帰った(?)後、唯依と一緒に京都巡りをしたりして最後の日を過ごしてから家に帰ったが濃密な日々だったなと思っていると千冬姉はこういった。

 「あいつの面倒を見るのはきつい・・。」と疲労困憊だったが響さんが電話をしてくると脱兎のごとき速さで電話を受け取った。

 まあその後夏休み・冬休みと京都に行っては唯依と宿題したり斗貴子さんとISの実践特訓をしたりして1年を過ごした。(お正月の時千冬姉は響さんと初詣したりしていたらしい。{なお料理はやっとダークマターから解放され形の変わった料理になった。})

 そういうのがまあ1年以上続き気が付くと卒業式になった。

 「んじゃお前ら今日でお前らはこの学校を卒業するがまだまだお前らはガキンチョだからはめ外すなよ。」

 そういうと斬化先生は少し間を言ってこう言った。

 「お前らはいい生徒だった。今までありがとう。そして・・・卒業おめでとう!!」と締めくくった。

 みんなそれぞれ仲間と別れるのを寂しながら荷物をまとめて教室を出た。

 すると鈴が一夏にこう聞いた。

 「一夏中学は別々になるけど私たち友達よね?」と聞いたので一夏はこう答えた。

 「当たり前だろずっと友達だ。」と答えると鈴がこう言った。

 「ねえ一夏?もしよかったらさ。大きくなったら毎日私の酢豚食べててくれる?」

 「いいぜ。毎日は無理だけどな。」

 「じゃ。約束」と指切りをするもこれがのちに問題が起きるとはつゆとも

思ってなかったろう。

 それからしばらく日がたつと一夏は服と私物をもって軍の出入り口前で立っていた。

するとそこに例のリムジンがまた来て前のように緑色の髪をして・・あれ?眼鏡付けてたっけ?と思いながらメイドさんを見るとメイドさんはこういった。

 「お初めまして織斑 一夏様私は今回の送りの指示をおおせ仕った月詠 真那と申します。いつもいたのは私の姪の真耶です。」と言ったがここまで同じ顔をしているのに従妹っていうのがびっくりだよと一夏はそう思っていた。

 そしていつものように一夏は篁家に行くと少し背が高くなった唯依が門の前に立っていた。

 待っていたのかと思い声をかけようとすると唯依は一夏を見てこういった。

 「おかえりなさい。」

 いつも篁家に来た時に唯依が言っていた言葉だが今日からはこれが当たり前になるんだなと思った一夏は唯依に向かってこう言った。

 「ただいま」

 そして一夏は唯依と一緒に自分の部屋になった場所に荷物を置くと一夏はとある写真を見た。

 それは入学式に姉と撮った写真。

 そしてもう一枚は卒業式に撮った写真であった。

 ここからが新しいスタートだなと思いふけると外から唯依の声が聞こえた。

 「一夏ーー。歓迎会まで道場に来ない?」と一緒に稽古をしないかという誘いをすると一夏はこういった。

 「あー。今から行く。」

 そう言うと一夏はかつて篠ノ之道場で使っていた竹刀を取り出して道場にへと向かった。

 桜の花が咲くころには新しい制服を着る自分をイメージして。




 桜は咲き花びら舞以て新しい一歩を踏む。


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それから1年後

 時がたつのは早いことです。
 そして運命はすぐそこまで迫っている。


 2009年9月 

 ある朝京都の町から少し離れた山間に江戸時代のような日本家屋がある。

 その家は門から察するに名家であるというのが分かる家である。

 さらに庭を見ると手入れが行き届いておりその家の格がどれだけなのかが

見て取れる。

 そしてこの家の一角には一人の少年がいた。

 見た目から見るに中学生と見て取れるがしかしこの少年唯の少年ではないのです。

 それは・・・「一夏ーー。そろそろ時間だよー。」と

どこからか女の子の声が聞こえた。

 そしてこの少年こそこのお話の主役「織斑 一夏」なのでございます。

 この少年、この家の子ではなく居候でありこの家の娘「篁 唯依」の同級生なのでございます。

 そして一夏は目を覚めると朝の6時という時間。

 普通はまだ眠る時間なのだがこの2人にはある日課があるのです。

 一夏は寝間着の着物から道着に着替え竹刀と武具1式をもってこの家にある道場に向かったのです。

 一夏が中に入ると既に先客がいました。

 「よー一夏。よく眠れたか?」と聞いたのは少し茶色の入った髪色の青年

「篁 裕也」この度大学4年となり就職の内定が決まったのでございます。

 そしてもう一人は「一夏遅いぞ!!もう準備し終わったぞ。」というのは黒髪を首元で揃えた少女は先程紹介した「篁 唯依」なのでございます。

 一夏は言われるまま武具を用意した後面をつけ所定の位置に向かった。

 「一夏。今日は私が勝つ。」

 「その言葉バットで打ち返す。」と少しばかりの挑発の言い合いをした後裕也が

2人の間に入って旗を持ち…そして旗を振った。

 「「ヤァーーー!!」」2人はその言葉と同時に試合を始めた。

 これが篁家恒例なのである。

 

 そしてそれが終わった後裕也は講義が午後の為もう一睡眠。

 一夏と唯依はそれぞれ別々の場所でシャワーを浴びた後制服に着替えていつも食事する場所に集まった。

 そこには裕也を除く全員が集まっていた。

 「おはようございます。佑唯さん。ミラさん。」

 「「おはよう一夏君。」」

 一夏が挨拶したのはこの家の主「篁 佑唯」と「篁 ミラ・ブリッジス」という。

 ちなみに母親がアメリカ人なためか裕也は背丈が、唯依は体つきと瞳の色を遺伝している。

 彼らはそれぞれの場所について「「「「いただきます」」」」というのがこの家の当たり前である。

 そして一夏がご飯を食べていると佑唯が一夏にこう言った。

 「そういえばもうすぐモンドグロッゾだな。一夏君君のお姉さんがまた出るね。」

 モンドグロッゾとは前回も説明したようにIS版のオリンピックであり一夏の姉

「織斑 千冬」はそこで総合優勝の称号「ブリュンヒルデ」を与えられている。

 「今年も行かないのかい?」と聞くと一夏は「いえ、行かないって言っておきました。(またあんなことに会いたくないし。)」

 それは嘗て第1回目の大会時に起きた誘拐事件(極秘であり依頼した議員は強制辞職と刑務所暮らし6年を言い渡された。)のことである。

 そしたら唯依が「今年のモンドグロッゾはもっとややこしいことが起きそうだって学校の皆も言っていたよ。」といい「確かに今回の賞品は・・・人造トランスフォーマーのライセンス生産と製造工場の配置国が掛かっているからね。」

 何でこんなことが出るのかというと1年前に世界中で電波ジャックによる外宇宙からやってきた金属生命体「トランスフォーマー」の1団「ディセプティコン」の指導者

「ザ・フォールン」によける暴露ととある青年の引き渡しを要求し逆らえば皆殺しという強迫を全世界に流したのだ。

 それから数日がたったある日政府はアメリカ最大の兵器製造会社「スターク・インダストリーズ」の社長「トニー・スターク」と共にある会見を野外で行った。

 そしてまず登場したのは炎を模したカラーのトラックが現われたと思ったらいきなりそれがロボットに変形したのだ。

 報道陣が茫然するんかほかの車も変形し、人型になった。

 彼らは惑星「サイバトロン」というところからやってきたが戦争で居住できなくなり彼らは地球を新たに居住し人類と平和的共存を願う「オートボット」という組織を作り人類と共にディセプティコンと戦っているのだが人類側はかつて倒した敵の体のデータを基に対ディセプティコン兵器を作るようにスタークに懇願し秘密裏に解析、彼らの体構造から第0世代トランスフォーマー「ジャイビス」を完成。

 中東のヨルダンで起きた戦闘でも発揮し量産を支持するも各国の反論もあり

今回の優勝国にライセンス生産させるとスターク氏が宣言し世界中が躍起になった。

 現在日本には今年から始まったIS学園があり各国は日本にだけは負けないと誓っている。

 「まっ。どっちにしても関係があるのは自動車会社やロボット開発をする

専門研究所ってところだから家には関係ないね。」

 そういいながら佑唯はお茶を飲み切った後白衣を着て仕事場へ向かった。

 そして一夏たちも食べ終わった後学校へ自転車で向かった。

 学校は町の中のため少し早めに出ないといけないのだ。

 「なあ唯依。世界はこれからどうなるんだろうな?」

 「一夏。そんなのは誰もわからないけどさ。それでも私たちはやれることをやるのが大切なんだと思うよ。」

 その言葉に一夏は安心した。

 そしてこの言葉は一夏にとって大切な言葉になるのは少し先のお話である。

 

 




 この世界の人造トランスフォーマーは変形能力のみ再現しているため
「ロストエイジ」のようにトランスフォーマーの体を溶かしたりはしていません。


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中学校での日々

 日常はいつも同じなわけではない。
 たった少しのことで変わることもある。


 一夏と唯依が通っていいる中学校は嵐山の麓(町寄り)にありここにいる生徒は日本各地から集いあらゆる分野において秀でているか学校からの推薦で来ている。

 一夏と唯依は学校の裏にある駐輪場(本来はだめだが登校時に必要な場合は

理由と距離を書類に書いて提出するとできる)に自転車を置くと構内正面にある下駄箱に行って靴を取り換えると一夏たちは二階の自分のクラスにいった。(2人は別々である。)

 「おー。一夏おはよう。」

 「一夏おはよう。」と2人の男の声が聞こえた。

 一人は黒髪で頭にヘッドホン、頭には何やら動物の爪のようなネックレスを付けてどこか緩そうな顔をしている少年は「麻倉 葉」と言い双子の兄は出雲にある神社の神主になるため地元の中学に通いながら勉強していると聞く。

 もう一人は紫色の髪をした端から見れば優男みたいで飄々とした性格をしているような少年が「天霧 綾斗」と言い一夏と同じように姉がおりたまにそういう話をしており「天霧辰明流」という古武術を習得しており2人とも一夏と同じ剣道部に在籍している。

 一夏が席に着くと葉は一夏にこう聞いた。

 「なあ一夏。今年の剣道の大会は俺達出れるといいな。」

 「そればかりはキャプテン次第だろ?」

 「でも出れるといいな。去年僕らは出場出来なかったんだから。」

 葉は2年の自分たちが出れるだろうかという不満を聞くと一夏はキャプテン次第と返すと綾斗は出場したいという望みを言った。

 すると「貴様らそろそろ席に着け!ホームルームを行う。」

 そういったのは強面のガタイのいい教師であった。

 彼の名は「真田 晃蔵」と言い一夏たちの剣道部の顧問で体育の教師でもある。

 そしていつものホームルームから始まった。

 

 そして時間は流れ放課後一夏は道場に来ていた。

 部活の人数は総数67人(3年16人 2年25人 1年26人)と上に上がるにつれて減っているのはここの練習のハードさが見て取れる。

 初めにストレッチした後ランニング、素振り、稽古と普通に聞こえるが量が多いため脱落者が出やすい。

 「ジャー少し休憩した後。掃除と武具の整理をして解散しよっか。」

 「「「・・・はい・・・。」」」

 もうバテバテであるのが分かるというくらいの声のなさが見て取れる。

 しかし世の中にはイレギュラーもちゃんとある。

 「それにしてもキャプテンって・・・人間か?」

 部員の1人が言うと全員がうなずいた。

 この剣道部のキャプテンは3年のエースランクもある「鉄 一輝」と言って家はそれなりの名家であると同時に本人は実力有り、人望ありと人格もちゃんとしているのである。(既に卒業した元生徒会長と交際している。)

 そして家路に行こうとしたとき唯依が裏手で待ってくれていたのだ。

 「お、相変わらずの奥さんの鏡だね~一夏。」と葉がふざけて言うと一夏は「何言ってんだ。暗いから危ないって一緒になっているだけだぞ。」と答えた。

 2人とも苦笑いしながら「「じゃーな」」と帰った。

 一夏は唯依と一緒に家に着くのが8時少し前になり夕食後、体を動かしてから風呂に入って寝る。

 これが当たり前だと思っていた。

 そう・・あの日までは。

 




 狂いし物語は今始まりを迎えた。


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いざドイツへ

 たとえどんな理由であれ人の心を失ったものは鬼となる。


 「モンドグロッゾ開幕!!」というニュースが新聞の一面を飾っていた時アメリカのシカゴで外宇宙からトランスフォーマーの大群が現われ死者行方不明者だけで400人以上、負傷者は民間・軍人合わせて2000人を超え、家を失ったものが数え知れずというニュースが報道され各国では支援・救助活動(序にトランスフォーマーの技術を盗むこと)を申請するも拒否したというニュースもあったという今日この頃の事である。

 一夏はいつものように部活を終えると防人が軍の暗号通信を使ってこう言った。

 「今すぐISを纏って関西国際空港の飛行場に来い。」と指示してきたのだ。

 いつもと違うなと思いながら一夏は唯依に事情を話した後家に戻るとそこには一夏の機体が準備されていたのだ。

 もともと昼ぐらいに電話があり専用武器は既に空港にありいつでも飛べるようにしたらしい。

 一夏はISを纏った後背中に何かを換装させていた。

 「一夏君。この兵装は高軌道パック「刺天」と言って大型のスラスターを装備しているからスピードは更に増していることと今回に備えてステルスシステムの「無虹」が内蔵されているから発見されにくいから大丈夫だよ。それとハイパーセンサーをスピードモードにしておくこと。」

 一夏は佑唯からの注意を聞いた後「黒天」を纏って出発しようとするとき唯依が一夏のところに来たのだ。

 一夏は何だろうと思って唯依の方を見ると唯依はこういった。

 「必ず帰って来いよ。」

 唯依は一夏に対し約束をするように言ったのだ。

 そして一夏は何も言わず首を縦に振ってこたえた。

 篁技研にはISの地下からの発着所があり大抵はそこから出るので一夏もそこから発信されるのだ。

 「カタパルト起動。全シークエンス異常なし。進路上に問題なし。「刺天」スラスター正常。織斑機発信どうぞ。」

 「織斑 一夏!!「黒天」行きます!!」

 その言葉と同時に機体のスラスターが作動し「黒天」は空へと舞い上がった。

 関西国際空港は「刺天」の恩恵もあってか3分で着いた。

 一夏は防人に会うと何があったのかと聞いたのだ。

 すると防人は飛行機の中で話すといった。

 一夏は機体を軍の輸送機に運び込まれるのを見た後防人のところに向かった。

 そこには防人だけではなく多くの人間がいた。

 斗貴子の隣には熱血漢ある青年

 その反対側には冷静な表情をした青年

 そして同じ顔をした男女

 「一夏。先ず自己紹介からだ。斗貴子の隣に座っているのが武藤 カズキそれであっちにいるのが中村 剛太 そして双子の男の方は早坂 秋水女のほうが桜花だ。」

 「「よっ。初めまして。よろしくな。」」

  「「初めまして一夏君。」」

 それぞれ軽い自己紹介した後防人がこう言った。

 「それでは今回のことについてだが少し前にアメリカのシカゴ跡地において「謎のISが出現。現地の軍によって倒されるも犯人は自害した。その時ISコアは調べると2年前から作り始めた疑似コアと言うことと子のパイロットには特別な措置がされていることが分かった。」

 「何です。その措置とは?」

 その言葉にカズキが質問した。

 「越境の瞳(オーダン・ヴェージュ)と言ってこいつはナノマシンを使ってパイロットの視神経に情報を送り疑似的なハイパーセンサーになるものだが・・・使用し続けると脳の負荷が通常以上になり下手をすれば廃人になるも代物だ。」

 「「「「「!!!!!!」」」」」

 その言葉に全員がびっくりしたと同時に憤りを隠さなかった。まるでパイロットを使い捨てのようにするという行為に怒ったのだ。

 「当然このシステムはIS用の条約「アラスカ条約」で禁止されているがそれ以上にこのパイロットを調べるとあることが分かった。」

 全員そこに注目した。

 「ここ数年。簡易的なIS検査でCランクになったものや孤児院の子供が行方不明になっているという情報が世界各国から入ってな今回のパイロットもその一人だということが分かった。」

 下手をすれば世界的な拉致行為ではないかと驚愕した。

 「そしてその前後でこの船が度々目撃され、その船が良く場所が・・ドイツだ。」

 「じゃ、この事件はドイツが関係しているんですか?」

 「まだわからん。だがその後トラックがある山の中に行くのを最後に消息が消えている。」

 防人は全員にドイツで何かしているという風に言うと剛太がそれを質問し防人は大体の場所を言ってそれに答えた。

 「今回の目的は拉致された少女たちの救出。そして目標の研究目的とデータの奪取、機材の破壊だ。一夏は今回初陣の為俺と行動を共にする。現在20:30分ドイツとは8時間の時間差があるからそこで全員仮眠をとって食事。その後夜の00:00に作戦開始する。みんな行くぞ!!」

 「「「「「おーーーー!!!!1」」」」」

 防人の掛け声に全員が答えその中で一夏は大きく答えた。

 

 今戦場が決まった。




 武藤 カズキ 能力「生体探知」
 中村 剛太    「超直感」
 早坂 秋水    「電流操作」
 早坂 桜花    「瞬間移動」
 
 疑似ISコア
 かつて篠ノ之 束との交換条件の折受け取ったデータから作られたコア
 オリジナルよりも6割ほどスペックダウンしているがこれにより救急・警備用のISが配備されるという恩恵がある。 
 
 換装装備「刺天」 武装 ナイフ*2
 機動性のみに特化しているため武装は最低限であるため競技用でしか使えないという短所を持つ兵装だが「黒雷」のOSである「無虹」を搭載することで隠密作戦用に使えるという長所ができた。


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戦場前の作戦会議

 何事もすべて同じわけではない。
 1人1人考えが違うのだから。


 あの後一夏達は機体は輸送機(正体を隠すため一夏は仮面をつけて搭乗{仮面は「機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズのヴィダール})に乗せて先に行かした後自分達は客に成りすまして飛行機(作戦の為臨時便として)に乗ってスイスへと向かった。

 何故スイスかと言うとこうだ。

 ①永世中立国の為手出しできない

 ②直行便より怪しまれない

 ③国連軍の本部があるため連絡しやすい。とのことである。

 

 スイスについたのは日本時間8:30分(現地時間0:30分)。

 一夏は既に輸送機から出て仮面を外して飛行場で待っていた。

 そしてやっと防人たちが来たので姿勢を正した。

 防人は一夏に対してこう言った。

 「作戦は今夜の午前00::00分に行うから今のうちにホテルに入って時差ボケを少し忘れるようにしておけよ。」と言ったので一夏は近くのホテル(既にチェックイン済み)に入って明日に備えて眠りについた。

 そして朝になりいつもは道場で汗を流していた一夏は今日に備えて心を落ち着かせるため集中をしていた。

 その後朝食を食べた後一夏はカズキ達と共に防人の泊まっている部屋に入り作戦の概要を説明した。

 「今回の作戦は救出と破壊活動を主にするというものだ。まず作戦の場所だがここは昔第2次世界大戦時旧ドイツ軍、つまりヒトラー率いるナチス軍が対連合軍用に作った極秘の飛行基地があり戦闘機がそこで作られたのだが戦後この基地は廃棄され無人だった。」

 「だったとはどういうことですか防人さん。」

 防人がターゲットとなる場所の説明をした後剛太が質問した。

 「ここら辺は荒れ地で誰も入らなかったんだがここ最近交通整備と称して整備された後も誰も使わなかったのだが機能話した船から発進した大型トラックは手前にある高速道路の監視カメラを通った後姿を消している。そしてこの道以外に出れるところがない。つまり奴らはここにいるのではないかと言う結論が出たという訳だ。」

 「防人さん。先程の説明で納得できるかどうかですが我々だけでやるのですか?」

 秋水は防人の説明を聞いた後作戦についての人数についての不安を口にした。

 確かにここには3機ずつのISと戦術機があるが相手の戦力差次第ではもう1部隊欲しいところである。

 「そのことだが既に手は打っている。今回の作戦は現地にいる反対派が参加するからな。」

 「え、でもこの計画って極秘でしょ?」

 「軍に変な空気が流れていると直感した人がいてな。これからその人に会いに行く。

皆は昼まで自由行動だ。そのあとここを出て輸送機に乗った後地図に乗らなくなった廃村で合流だ。」

 防人の説明の中で一夏が質問した後協力者がいると言った後解散した。

 

 そして防人はそのまま空港へ行ってドイツのミュンヘンへ行った。

 カズキたちは機体のチェックとフォーメーションの位置を一夏に教えた後機体なしでその訓練をして時間をつぶした。

 

 一方防人はドイツのカフェテリアでその協力者を待っていると1人の眼鏡を付けた理知的な防人より年上の女性が席に座った。

 「お初めましてエレノア・バーロット大尉。」

 「こちらこそ初めまして防人 衛特務少佐。早速ですが例の作戦について。」

 彼女は今回の作戦の協力者であると同時に情報提供者でもある人である。

 「よくここまでの情報を仕入れましたな。」

 「私は軍学校の教諭だったときの生徒が集めてくれただけさ。私の手柄ではない。」

 「いやそこまで信頼されるからこそ皆力を貸したのですよ。良い指令とは知らずのうちについていくものです。」

 防人はそう言って彼女のカリスマをほめていると彼女は恥ずかしくなったのかコーヒーを飲むと続きを話した。

 「今回の作戦は軍の1部のものが勝手に作った部隊があるのだが彼らはこの計画を推進していた人物の派閥に逆らったというだけで集められたものたちだ。彼らは全員優秀だが性格に難があるものたちだ。だが味方になれば心強いだろう。」

 「それでその部隊の名前は?」

 防人はバーロットにその部隊名を聞くと彼女は持っていた大きめの封筒からその人物たちの名前と部隊名が書かれていた。

 「第666部隊{ネームレス}」




 組織に大切なのはイエスマンだけではなくノーと言える人物が必要なのである。


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いざ戦いへ

 さあ戦は目の前だ


 午後になり一夏たちは防人が指定した廃村に向かうため

輸送機でそこに向かった。(目的は演習と言う名目で)

 そして輸送機を廃村の離れた野原に着陸した後輸送機は万が一に備えて一夏たちを

下した後離陸した。

 一夏たちが防人を待っていると黒天を纏っていた一夏がレーダーに反応があることを全員に伝えた。

 「右から何か反応があります!」

 「「「「「!!!!!!」」」」」

 男性陣は防人の機体を中心にし、女性陣はISを纏ってそれぞれお互いを背中合わせにして武器を出した。

 暫くすると人影が見え構えるとその人間が何なのか分かった。

 「何だ防人さんか。脅かさないでくださいよ。」

 「何だとはなんだ。何だとは。こっちは協力する奴らを連れてきたんだぞ。」

 「協力?」

 一夏はそれが防人だとわかりほっとした後軽口を言うと防人は文句を言いながら協力者を連れてきたことを言った。

 「紹介する。今回の作戦の協力をしてくれる第666部隊の隊長をしている。」

 「アイリスディーナ・ベルンハルトだ。よろしく頼む。」

 防人の隣から出てきたのは腰まで届く金色の長髪をしたまるで氷細工の彫刻が命を与えられたかのように思うぐらいの美女がそこにいた。

 全員茫然としていると防人はため息をしながら全員にこう言った。

 「おーいお前らいくら美人だからって作戦はもう始まっているんだからシャキッとしろよ。」

 そう言われ全員が気を引き締めなおしたところで作戦の概要が説明された。

 「いいですか。この山は周りに崖がなく穏やかな斜面があるため比較的戦闘と言うよりは研究所として最適な場所なのです。ですから皆さまは東側と南側、西側の方から入り、我々はそのすきに北側にある搬出所があるトンネルから入り研究所の職員を可能な限り確保しますが何か質問は?」

 「敵の戦力と規模、それと陽動が失敗したときは?」

 アイリスディーナの作戦を聞いた後、防人は陽動の失敗と敵の数を確認してきた。

 「陽動とはいっても我々もその陽動する。つまりどちらも陽動員であると同時に内部の突入員でもあるのです。どっちに転んでも大丈夫なようにバーロット大尉と協議をして決めてみました。それと戦力ですが彼らの戦力はここ最近の世界各国の軍備拡大に伴ってこちらが使用している{中型機動戦車「カーメル」}だと思うがおそらく戦術機もあると思って向かったほうが良いな。」

 作戦を聞いた後斗貴子は彼女の説明を聞いた後ある疑問を聞いた。

 「失礼だがそちらの戦力は?」

 そう聞くとアイリスディーナは少しうつむいてこう答えた。

 「すまないが我々666部隊というよりバーロット大尉の派閥のものは対抗する派閥の中でこの研究の責任者でもあるゲオルグ・ダモンの策略でISや戦術機ではなく戦車や銃しかないという現状だ。」

 「ゲオルグ・ダモン。聞いたことがある。家の名とコネで出世した奴だと聞く。」

 この話を聞いた後全員(一夏も含む)(「ダモンってやつ、1発殴りたい」)と心の中でこう思った。

 「さてともうすぐ本隊が来る。この作戦は俺たちの双肩にかかっていると思え。」

 防人の言葉を聞いて全員は自分たちの行動が全員の今後だと自覚した後それぞれ準備に入った。

 戦いはもうすぐそこだ。

 




中型機動戦車「カーメル」
 外見は「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」に出てくるMW
 武装  中距離キャノン砲*2
     ミサイルポッド*2
     小型ミサイルポッド*2
 ISや戦術機が台頭しているため支援砲撃などをするという目的で作られたのがこの兵器である。
 1人乗りで戦車よりも軽量で量産性・汎用性が高いことから配備が勧められているが性能はISを纏ってよりも低いためあまりいい顔をしない兵士が多い。


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初陣は人を変える。

 何事も初めてのことは苦労と戸惑いがある。
 それは人を殺してもそう。
 だが忘れるな。
 命の重さを忘れれば人ではなく鬼となる。


 作戦が決まりその後来た666部隊の本隊と共に一夏たちは研究施設が隠されている山に向かった。

 防人が彼らに与えた陣形はこうだ。

 防人・一夏は東側

 カズキ・斗貴子は西側

 剛太・秋水・桜花は南側に配置した後攻撃。

 敵が防人たちの方に向ければそのまま攻撃。

 666部隊に向かったら桜花・斗貴子が援軍として向かい、残りは基地に突入するという作戦である。

 そして彼らが配置についたのは17:00(日本時間1:00)。

 その間彼らは個別で持っている携帯食料を食べながら無線(バーロット大尉が今回のために用意した特殊通信用の物)を出しながら作戦の確認とパターン別の攻撃方法を考えているとアイリスディーナのところのチームにいる一人の男が聞いてきた。

 「隊長。この作戦旨く行っても行かなくても我々はお役御免でしょうか?」

 「ん。どうしたウォルター中尉。その顔にも似合わず小さいことを聞くなー。

 ま、どちらに転んでも我々666部隊最後の任務となるだろう。」

 この男ウォルター・クリューガーは彼女の補佐であると同時に副隊長でもあるのだが実年齢よりも老けて見られることがあり29歳なのに40以上じゃないかと言われるほどの男である。

 「成功すれば我々は1軍人としてまた大手を振れるが失敗すれば我々の居場所はもうなくなりバーロット大尉は捕まる。そうなればこの国は取り返しのつかないことになる。ならばその禍根を未来ではなく今我々が絶たなければならない。」

 アイリスディーナはウォルターに言ったのは未来に恥じない生き方をするのだということを諭し彼はその言葉を聞いた後そこから去るもその顔には迷いなどなかった。

 

 そして作戦時間まで5分を切った後防人は一夏にこう言った。

 「一夏敵は俺が倒すからお前は援護射撃をしてくれ。」

 「はい。」

 そう言った後時間が1分前になりそれぞれ自分の武器を持って準備した。

 一夏は今回初陣であることと多対1を想定して銀鴉を装備していた。

 そして銀鴉を相手の足元に照準を定めた後作戦時間に入り一夏は機体にある実弾を打った。

 

 一方山には2台のカーメルが見張りをしているのだが暇なのかやる気がなかった。

 「あーあ。何でこんなところで見張りなんだか。」

 「我慢しろよ。終わったらあいつらをまた好きに出来るんだからよ。」

 「おめー今度はどいつにする?俺はそろそろあの銀髪を喰いたいなーって思うんだがよ?」

 「確かにあいつはそろそろ食べごろだしな。一緒にヤッチマウカ。」などと

下衆なことを言っていた時何かがこっちの足元に来て当たった。

 「グワーッ!!な、なんだ一体?ナニが・・・」という間に銃声がした途端それが銃弾だとわかった時には彼の体は粉々になった。

 「キリクーー!!くそ何が起こって・・・」と言ったとたん警報と同時に正面を向くとそこには長刀を持った細身な体をした戦術機がいた。

 「ウ、うわーーーー!!!」

 男は悲鳴を上げて下がろうとしたとき別方向からの攻撃で車輪がやられた途端その剣がまっすぐ自分の方に向かいそしてそれ事頭を貫通して絶命した。

 「ううっ。」

 一夏はそれを見た後吐き気を覚えると防人が新たに使う機体

「J-09式戦術機{陽炎}」の音声マイクを使いこういった。

 「一夏。これが戦場だ。躊躇すると次はお前になるかもしれないから

気を付けろよ?」

 防人はそう言った後カーメルを格納するハッチから侵入し作戦を開始した。

 カズキたちもそれぞれの場所から侵入すると格納庫につき彼らは機体を破壊した。

 中には乗り込んでいる者もいたがその人たちは機体ごと焼かれたり爆発に巻き込まれるものもいたりして阿鼻叫喚の世界だった。

 そして彼らは別れてそれぞれの地点から内部に入り作戦を開始していると通信が来た。 

 「こちら防人。アイリスディーナ中尉何かあったか?」

 「こっちは内部に入り職員の非常通路を封鎖した。あとはトラックの運送路の封鎖だ。すべてが終わり次第そちらに援軍を回す。」

 「幸運を」

 そう言った後通信を終わらして防人は一夏と行動すると突然2人の間に防火シャッターが下りた。

 「一夏。大丈夫か?」

 「はい。大丈夫です。」

 「すぐにそっちに・・・」

 「いたぞあそこだ!!」と警備兵が来て

壁を盾にするように銃撃を開始すると防人も同じようにして応戦した。

 「一夏!!すぐ終わるからお前はほかを当たってくれ。生存者がいたら救出。

いいな。」

 「はい!!」

 一夏はそう答えると別の通路に向かった。

 そして暫くすると部屋から何か声がした途端銃声の音が聞こえたので一夏は銃剣を出してドアを破壊した。

 そこにいたのはイカ臭いにおいのする部屋に下半身丸出しの男が2人と白い液体が体中につき胸に穴が開いた少女がいた。

 「てめーら。何してんだよ!!!」と一夏は彼らを払いのけその少女のところに行くと出血がひどく少女は何かを一夏に言った。

 「タ・・助けて・・・あいつら・・・・コロシテ‥・・・皆をタスケテ」

 それは懇願だった。

 最後の瞬間まで彼女は一夏にそう言いそのまま息を引き取った。

 「おいお前何なんだよこんなことをしてただで済むと思うなよ!!!ダモン将軍の力でお前らなんか全員…」と研究者の1人が言っていたら一夏はその男の下半身に向かって発砲した。

 「ギャーーーー!!!!!!」

 男はあまりの痛みに悶絶していると今度は足に向かって発砲した。

 男はもう声にならないぐらい絶叫し鼻水と涙を流していると一夏は男の前に来て銃剣の剣の部分を展開した。

 「や、やめてくれ・・・タスケテ」

 「お前今まで言った子たちに何をした?」と言いながらそれを男の胸めがけて振り下ろした。

 何度も何度も振り下ろし男が死ぬまでそれが続いた。

 そしてもう一人の方は小水を出して腰が抜けたのか這いつくばったいると一夏はその男の手を右、そして左と撃ち始めた。

 「ウぎゃーー!!!」

 男は悲鳴を上げると一夏を見た途端震え始めた。

 機体は黒から血の朱になり銃剣も朱くなっていた。

 そして一夏はそれを男めがけてまた振り下ろした。

 

 防人は既に警備部隊を倒し一夏のいる地点に向かうとそこは悪夢のような場所だった。

 周りは飛び散った血と人間だった何かが2つ。

 そして死んでいるであろう女の子を抱きかかえながらISと仮面を外して泣いている一夏がいた。

 「ごめん・・・ごめんよ・・・ごめんよ。」と何度も謝っていた。

 自らの罪を懺悔するかのように、力ない自分を責めるように泣いていた。

 防人はその光景を見ることしかできなかった。

 

 時間がたち研究員(生存している)全員を捕縛したという報告を受けた後収容されている場所を発見するとそこに一番近いのが防人と一夏だったため一夏は少女の死体を研究者の死体からはぎ取った白衣で体を覆わせてからその場所に向かった。

 その場所はまるで収監場所のようになっており大きな檻と小さな檻があった。

 大きな檻には何人かの子供たちがおり防人がその檻のカギを破壊して開けまわると声が聞こえた。

 すると一夏はその声を聴いて驚いていた。

 それはいつも千冬が口ずさむ歌。

 子守歌として使っていた歌と似ているからである。

 その声を聞こえる場所にある小さな檻のかぎを壊して開けるとそこには少女がいた。

 銀色の髪を鈴とは違う感じのツインテールにした少女がそこにいた。

 一夏はISを解除して彼女を抱きしめこういった。

 「よかった。・・よかった。・・生きててありがとう。」

 一夏の言葉を聞いて少女はそのまま一夏の胸の中で泣きながら喜んでいた。




 J-09「陽炎」
 「マブラブオルタネイティブ」に出てくる「陽炎」そのまま
 この機体は撃震の後継機であるとともに新しくISのPIC技術を転用させて
作られた機体。
 これによりスラスター製造費やガス代などの心配や引火などといったデメリットを防ぐことに成功した。
 またこの機体は紫焔の換装装備を取り付けられるため更なる汎用性を
期待されている。


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願うだけでは何もできない。

 力は願うだけではつかめない。
 自ら努力してつかみ取るものだ。


 防人と一夏が檻の中にいる少女たちを救出した後アイリスディーナ達第666部隊の女性メンバーが彼女たちを説得して施設から抜け出した後男性メンバーは研究員を頭だけ残して体を袋に詰めて(口は猿轡で封じている)トラックに載せていると1人の男性研究員が彼らにこう言い放った。

 「貴様ら自分が何をしているのかわかっているのか?我々はISの原理を解析しこの国を世界一の国にさせてやろうとしているんだぞ!!それを貴様ら凡人は何もわからず倫理とか言って正当化させている。貴様らのような奴らがこの国を弱く・・ぎゃーーー!!!」

 太った体をした中年研究者の言葉を聞いている中アイリスディーナは部下であるシルヴィア・クシャシンスカからナイフを取るとその男の太ももにそのナイフを

深く刺した。

 痛がるその男の顔を見ながら彼女はその男にこう言った。

 「我々はバーロット大尉の命に従って動いているのだ。お前たちがこうやって生きているのもな…命令がなかったら貴様ら全員痛みと言う痛みを与えてから殺しているところだぞ!!!」

 彼女の殺気を間近で受けた男は震えながら小水を出して失神した。

 その後応急処置をした後その男はそのまま荷台に乗せられほかの人間はその匂いに我慢しながら入らざるを得なかった。

 その様子を見ていた防人は辺りを見渡すと一夏がいないことに気づきカズキに頼んで辺りの(この周囲を除く)感知をさせた後その方向を防人に伝えそこに向かった。

 森を少し抜けるとそこには綺麗な泉がありその岸のすぐそばでおそらく自分で津kyったであろう十字架が刺さった墓とそこに座っている一夏を見つけた。

「こんなところにいたのか一夏。心配したぞ?」と防人が言ってもうなずくしかしなかった。

 「これあの子の墓か?何かあるんだろ全部出しちまえ。楽になるぞ?」

 防人は一夏に心の中にあるものを出させてやろうとしているのだ。

 そして一夏はこういった。

 「防人さん。俺・・・人を殺しました。」

 「そうだな。」

 一夏の言葉に防人はそう答えた。

 「あいつら憎かったしそれだけにことをしたんだってこともわかっています。でもほかに何かあったんじゃないかと思うんです。昔幼馴染の親がやっている道場で千冬姉が俺に真剣を持たせた後こういったんです(「一夏よく覚えておけ、それは簡単に人の命を奪うことができる。だからこの重みは、どういうことなのかを考えろ。それが強さだ。」)って言ってくれたんです。それに初めてあいつを手にしたときこう思ったんです。(「これで千冬姉や皆を守れる」)ってそう思ったんです。」と一夏は黒天を見た。

 返り血を浴び赤と黒の色になり手は墓を掘るときに使ったのかドロドロになっていた。

 「でも現実は違いました。なにも守れなかった。・・・あの子を助けられなかった。・・・何もできなかった。

何が・・・ナニガ・・・何が力だ!・・何が守るだ!!…何が正しくて間違いなんだ!!1・・・俺は…弱い…!!!!」

 一夏は墓の前で地面に泣きながらこぶしでたたきながらそう言った。

 そしてうずくまりながらも泣いている一夏を見て防人はこういった。

 「それでいいんじゃないのか?」

 「え?」

 防人の言葉に一夏は混乱した。

 怒られるのかと思ったからだ。

 そして防人はこう続けた。

 「俺も初めて人を殺した時や守れなかった時もそうだった。何が正しかったんだってな。でもな一夏、これだけは覚えとけ。お前は確かに人を殺した。その事実は変わらない。でもな一夏・・・そう思うんならその自分が殺した命を背負って生きろ。重ければ俺や斗貴子、カズキ、剛太、秋水、桜花みんなでお前の肩に乗っている重しを持ち上げる。それでもだめなら・・・周りを頼れ。人間っていうのは1人だとできないことも合わせればできるんだ。お前もそうやって生きたように誰かがそうだったら同じようにしろ。そして年老いて孫子に看取られて死ね。それがお前が手に掛けた人間に対してする贖罪だ。それに‥!!誰だ?」

 後ろの茂みから音が鳴り防人と一夏が構えるとそこには一夏が救ったあの銀髪の少女がいた。

 「な、なあー。あの時助けてくれたISのパイロットはお前か?」と聞いたのだ。

 防人はため息と同時にその少女にこのことに対して他言無用にするように言った後彼女は一夏を見た。

 正直言えば小さい。

 一夏の胸の高さに届くかどうかの背丈で一夏は彼女を見下ろしてこう言った。

 「えっとナニカ・・うお!」っと一夏は奇妙な声を出した。

 それは彼女が一夏を抱きしめてこういったのだ。

 「ありがとう。みんなを助けてくれて。ありがとう。」と言ったのだ。

 すると一夏はその少女の顔が救えなかった少女と一緒に重なるように聞こえたのだ。

 そして一夏は震えながら抱きしめこういった。

 「ありがとう・・・ありがとう…ありがとう。」

 防人はその光景を見た後月を見た。

 まるで死した少女たちの魂がちゃんと天国に連れて行ってくれるかのように思っていたのだ。

  

 

 その後廃村に行った防人たちは通信した輸送機に被検体になっていた子供達を乗せISは外から戦術機は開閉口から守るようにして帰還することになった。

 防人はアイリスディーナと握手を交わして今後のことを聞いた。

 そしてアイリスディーナはこういった。

 「我々はバーロット大尉が指定した基地にこいつらとこのデータを持っていく。そこの基地司令はダモンとは対立していてなそこで我々の便宜を図ってくれるらしい。・・・今回の事感謝する。手遅れだったこともあったがこの国が本当の意味で腐る前に対処してくれたことに敬意をこめたい。・・・ありがとう。」と頭を下げて

こういった。

 「いや俺達だけだったらここまでうまくいかなかった。こちらこそありがとう。」と防人も頭を下げて答えた。

 「いつかまた。」

 「いつかまた。」

 お互い再開を願い防人たちと子供たちを乗せた輸送機は村から離陸した。

 「もうすぐ夜明けか。」

 アイリスディーナは朝日を見てそう言った。

 この朝日が新たなる始まりとなるか否かと思いながら彼女らと研究員を乗せたトラックと戦車は基地へと

向かった。

  

 

 「おーわかった。じゃ作戦通り。ああ。また電話する。」

 このちょい悪親父風の男は彼女らが向かう基地司令でもあるラディ・イェーガーであり先ほど電話してきたの相手がバーロット大尉である。

 イェーガーは今回彼女らが持ってくる資料が今後のドイツを左右するものだと位置づけており準備をしていた。

 「(各軍の手回しと作戦の内容は行き届いている。後はダモンが動けばそれを口実にできる。国家らが正念場だ。)」

 イェーガーはこれから起きる戦いに備えあらゆる敵の動きを想定して迎え撃つための算段をしていた。

 これがのちに起きる「ドイツ軍部革命」が起きる少し前の話である。

 




 命を奪ったからと言ってそれを苦にして死ぬのは間違いだ。
 精いっぱい生き、泥水をすすってでも生きることこそ贖罪である。


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ドイツでの事件の後と演説。

 少年は迷う。
 自らの罪とその意味に。


 あの後一夏達は被験者たちを飛行機に乗せてスイスにある国連本部に帰還した後ドイツで行われていた実験データを本部情報部に最新鋭機である第3世代IS「シュヴァルツア・レーゲン」の設計データを御剣グループの衛星サーバーを経由して篁技研に送った後防人はそれとなくテレビをつけるとそこにはインタビューをしていた織斑 千冬が優勝に関するインタビューをしていた最中であったのだが防人はテレビを消した後今後

日本で行われるトランスフォーマーの開発工場の場所や企業の選定などで政府や関連企業はしっちゃかめっちゃかになっているだろうと思う反面外務省では各国(近隣)の苦情の対応に追われているだろうと思っていた時防人は一夏の事を思い出した。

 「(あいつあの後も考えていたからなー。

あほなことをしないようにしないとな。)」

 防人はカズキ達に居場所を教えてもらいそこに向かった。

 そこは軍の訓練場でありあらゆる武具があるためそれにあった練習や演習をする人たちもいる。

 一夏はそこにある射撃場で銃を扱っていた。

 そこの銃は弾丸は仮想式になっており実弾などがないため悪用されないという利点がある。

 防人は一夏を見ると前とは違い何か答えを探しているように感じたのだが防人はそこから去ろうと考えた。

 「(答えは自分で見つけるものだ。見つけろ一夏。自分の答えを・・・。)」

  

 

 そして彼らがスイスから日本に帰って2週間たったある日世界中である電波ジャックと同時にあることが伝えられた。

 それは一夏が最も知っているあの研究所とその内容に関するデータと画像(1部グロテスクなところ)を公開しこの研究には1部のドイツ軍と政府、IS委員会が絡んでいることを発表し映像に出ていたバーロット大尉ともう一人金髪の若い男性がおりその男性はこういった。(のちに翻訳されている)

 「私は元ゲオルグ・ダモン派の人間であり兵器開発局に所属しているマクシミリアン・ホーエンハイム階級は准将です。今回皆さんが見た映像は真実であり私もほかのものを見た1人です。何故こんなことをしたのかと疑問に思っていると思っていらっしゃいますが今しかないと私は考えたからです。ゲオルグ・ダモンは彼女らを使い捨ての駒としてそして自らの派閥の欲望を満たす性奴隷として各地の紛争地域や研究所を襲わせ用が済めば殺すかアンダーグランドに売り飛ばすという非道をここ数年繰り返し行いその金を賄賂に今の地位に就いたのです。そして私はそれに異議を申すと開発局の資料管理と言う窓際部署に就かされました。

 皆さんそのような愚行を起こす男を軍の責任者にしてよろしいでしょうか?このような実験を主導していた男をこのままにしてよいのか?

 はっきり言いましょう。・・・否であると!!

 こんな男に協力する軍上層部そして政府高官、IS委員会の面々を許すなど人として許すまじき行いだ。幸いにもこの研究所はバーロット大尉率いる義勇軍と国連軍によって制圧しそこにいた全員を捕縛することに成功した。

 私は宣言する。この研究を主導したダモンと協力した者達を一人残らずとらえ法と正義の名のもとに粛清すると誓う。

 今こそ立ち上がれドイツの民衆よ!!志同じくする兵士たちよ!!今こそ!!!

ドイツに真の正義を見せつけろ!!!!!」

 これが後の軍部革命の始まりを告げる「正義の宣誓」と呼ぶものだった。




 この世に正義があるのか?
 あるとすればそれは神のみぞが知る。


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革命の砲火

 理由ある戦争は人を狂わす。
 理由なき戦争は人を修羅に落とす。
 どちらにしても戦争は人の心に多大な影響を残す。


マクシミリアン准将とバーロット大尉による共同声明から一夜が明けドイツの各所で革命軍とダモン派の軍から徴用した兵による戦いが行われていたが後にある1人の兵士がこう言った。

 「あの戦いはただの害虫駆除と言ってもいいくらいしょぼい物だった。」

 その理由はダモン派と革命軍の練度の差によるものだった。

 バーロット派に入っていた人たちは彼女が軍学校で教える傍らあらゆる相談を受け支持を自然に集め卒業後は各方面に入った後スパイやテロリストの確保・制圧などをこなし高い実力を誇るものが多いのに対しダモン派の人間は彼に媚を売ったり彼に裏金を渡し高い役職就いてもお荷物以外の何物にもなく平均以下の才能に反比例した所に就かせ当時いた人たちを解任・異動などをさせ役立たずが多く存在するためこの様な時において一目散に逃げたりしていたのだ。(しかしすぐに革命軍に捕まるのだが。)

 そういう事情もあり彼の権限で基地における重要な役職に就いた人間たちがいたところは悉く制圧されたのだ。

 さらに言えば革命軍は地方基地のトップとも取引して武器やISなどを手に入れ本部にいる反ダモン派のグループとも接触しダモン派を一網打尽にさせる(生死は問わず)ようにしたのだ。

 最後に重要なのは各地にいる民衆はと言うとあの放送の後退役軍人は革命軍から武器を貰い警察と共に政府施設を占拠しそこから革命軍に通信しダモンと懇意している政治家を捕まえ(抵抗するものは思いっきり殴り飛ばして失神させた)たりしている。

 

 一方ダモンは基地司令部にある地下の作戦会議室で彼の派閥全員(揃えるだけ)が沈痛な顔色で現在の状況を把握していた。

 「空軍より連絡。我出撃拒む。」

 「陸軍から通信があり各地の基地で民衆と革命軍が激突し戦闘は我がほうが不利。」

 「海軍からも空軍と同じように。」

 「IS部隊が一斉蜂起。この基地に向かっている模様。」

 「基地司令部付近より伝達。敵勢いすさまじく防衛は不可能。至急援軍を請う。」

 どれももはや旗色が悪いしか言いようがない情報だった。

 彼らは最早どうにもできないとしか言いようがないという状況だろう。

 そしてダモン自身もこのままでは殺されると確信しているのだがこの状況をどうするかと考えている間に更に最悪な情報が飛んできた。

 「大変です!軍施設内部で攻撃あり。

革命軍は内部にも味方を配置していた模様!!」

 もはや一刻の猶予もないと思った彼らだが突然ダモンだ立ち上がった。

 「ダモン中将どちらへ?」

 「トイレだ。」

 そういうと彼は会議室から姿を消すと残った彼らはあることを考えていた。

 「ダモン中将を奴らに引き渡そう。」

 「それはいい。我々は脅されていたということにすればいい。」

 「しかしそれで奴らは納得するのか?」

 「革命軍の目的はダモン中将だ。奴さえ何とかすれば我々の身は保証されるよ。」

 そういっている間に1人の人間がこういった。

 「なあ、なんか匂わないか?」

 そういうと少し匂った瞬間1人が痙攣をしたまま倒れた。

 「まさか毒ガス!!」

 「おい開けろ!!開けてくれ!!!」

 「助けてくれ!!!!」

 ドアを何度叩いても全然開かないのだがそれはあらかじめダモンは部屋を出た後見張りの兵を全員防衛に使い鍵を閉めた後あらかじめ持っていたガス発生機を発動させたのだ。

 そしてその後彼は自分が作った抜け穴を使って脱出しようとしたのだ。

 「(全く奴らメ。目をかけていた恩を忘れるとは使えん連中だ。こうなったら一度スイスに行ってほとぼりが冷めるまで別荘に行くしかないな。その後どこかの国に亡命してもう一度栄華を極めてやる。)」等と考えながら彼は地下から地上につながる軍の墓地に出たところそこには周りには戦術機とを纏った第666部隊と空にはISを纏った部隊が囲っていた。

 ダモンはあまりのことに声を上げられなかったが少しして大声で聞いた。

 「なぜここが分かった!!知っているのは私だけのはずだ。」

 「簡単だダモン将軍。ここの出入り口は元々ヒトラーが脱出する際に作っていた通路をお前が使うと踏んでいたからだ。」

 「それとお前だけだといったがこの通路は基地再建の際に知っている古残の兵士が多くいてな。お前のような輩が出てくることは分かっていた。」

 バーロット大尉とマクシミリアン准将の説明を聞いた後ダモンは逃げようとすると先程の通路から銃声が聞こえてきたのに気付いた。

 「観念しろゲオルグ・ダモン。貴様にはアラスカ条約に伴う人体実験、賄賂、横領、人身売買など数々の罪がある。おとなしくしてもらう。それとも個々の人間全員とやりあうか?」

 バーロット大尉の言葉と同時に全員が銃を構えるとダモンは崩れるように倒れ観念した。

 後にダモン派の人間の内本人を除いた全員がガスで死んだため捕らえた科学者と共に裁判にかけ終身・死刑が確定し彼らに協力した議員IS委員会の職員も同じ末路をたどった。

 各国はドイツの起こした人体実験が他国の人間で行っていることに対し賠償金や何かしらの罰を求め

その結果ドイツが保有するISコア・疑似ISコアを全て各国に分配されドイツは軍事兵器の変換を余儀なくされた。

 これがドイツ軍部革命と呼ばれる事件の顛末である。




 転換点とは意外な場所で起きる。
 そしてそこから人は想像力をもって未来を切り開く。


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閑話 小さな工場の革命 前編

 今回は「下町ロケット」と「アイアンマン」の人達が出ます。


 2010年2月某日  太平洋上空 「スターク・インダストリーズ」社長専用機

 その飛行機は外見もそうだが内部もまた最新の設備だけではなく酒類や食材を保管するだけではなくキッチンや巨大なテレビなどがあり飛行機用のいすだけではなくリラックス用のソファーなどがありまるで家の一部をそのまま飛行機に置いたような感じの飛行機である。

 そこにはキリッとした女性用のスーツを着た女性と少し離れた場所でワインを飲んでいるスキンヘッドの初老の男性、そして新聞紙を読みながら・・・日本酒(熱燗)をおちょこで飲んでいる30代のちょい悪オヤジ風の男性がそこにいた。

 彼が読んでいるのはドイツの革命事件から今日にかけての軍部の改革とISの代替えとなる新型パワードスーツと戦車に関する記事を読んでいた。

 「ペッパー。聞きたいんだがちょっといいか?」

 男がそういうと女性が立ち上がった。

 女性の名は「ペッパー・ポッツ」と言いそしてこの男あの人造トランスフォーマーを作った天才科学者「トニー・スターク」である。

 「はい社長。何でしょう?」

 「このドイツが作ったパワードスーツ(スレイブニル)に関する情報を後でジャイビスに送ってくれないか?彼を使ってくれても良い。調べてくれ。」

 「はい社長。それでは今日のスケジュールですが到着した後11時から記者会見、終わった後自動車会社の「東産」「今田」「四菱」との会食、それと新しい工場地の見学となります。」

 「すまないがそれに一つ追加でこの工場に行きたいんだが?」

 ペッパーの説明を聞いた後トニーはあるところのデータを彼女に送信した。

 それを見た彼女は目を大きく開けた後スキンヘッドの男性で彼の父親から会社を守りトニーの右腕としてサポートしている「オバディア・ステイン」にその映像を見せた後彼にこう言った。

 「おいおいトニー。正気か?この会社は確かに優秀だが我々の理想とする目標を達成するには規模が小さすぎるぞ。何故この会社なんだ?」

 「この会社が作っているペースメーカーの技術は我々が作っているトランスフォーマーの関節可動域を今の25%増やし今よりも変形によるタイムラグを30秒縮めさせることができる。」

 「何だって?」

 オバディアの質問に対して答えたトニーの言葉はとんでもないものであった。

 「いいか2人とも?僕たちが作っているのはただの兵器や家に飾る人形じゃない。芸術でもあり未来に残せる大切な作品なんだ。その作品の出来が良ければ良いほど誰もがそれを欲しがる。そして僕らはその金で祖国を守る剣を大量に作れるんだ。こんなにいいことはないだろ?それに責任はすべて僕が持つそれでいいだろう?」

 ペッパーとオバディアはトニーの言葉を聞いた後確かに良い商品とは

値段が高く付くがそれに見合う力があると言うものほど人はそれを欲しがるだろう。

 そしてそれを軍資金にして自分達の利益が増えるのならばなおさらだ。

 それにトニーは社運に賭けたものほど成功する確率が高いということもわかっているので彼らは諦めるような気持ちでこう言った。

 「わかったトニー。お前の好きにしろ。ただし責任はとれよ?ペッパーに頼んでアポを取らせよう。」

 「いやアポはとらないでくれ。こういうのはサプライズが受ける。」

 そういった彼の顔はまるでいたずら小僧のようにうきうきした顔だった。

 ペッパーは苦笑いをしながらその工場を見た。

 堀の深い顔をした男を中心に社員が集まってこういうテロップを書いていた。

 (夢を掴むものを作りたいなら我々下町工場連合の1つ「佃製作所」へ!!)

 (夢は君の手の中だ。)




 子供心を忘れないのは良いことだがちゃんとしないと痛い目見るよ。


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閑話 小さな工場の革命 中編

 過去を教訓とし現在をまとめ未来に活かすことこそ新しい時代に必要なこと


 東京国際空港ターミナル乗客出入口

 本来なら数百万人の観光客や利用者がいる場所の一角では物々しい雰囲気に包まれている。

 辺りには武装した警官やSP等が等間隔で配置されそのすぐ後ろでは警官によって張られた進入禁止用のテープの前で立っているカメラマンやニュースキャスター、野次馬などがおり今か今かと待っていた。

 「私ニュースキャスター(化賄炉 美百合)は今東京国際空港ターミナルで今か今かと待っています。あの人造トランスフォーマーを造り世界に新たな風を起こし30代と言う若さで軍事兵器世界で御剣グループと対をなす超大企業にまでのし上がった兵器の芸術家「トニー・スターク」氏がこの日本でトランスフォーマー製造工場を建設するにあたり日本自動車業界トップランクと会談することになりまして周りには大勢の記者や一般人がいますが外にはIS主義者でもある「女性権利主張団体」や兵器工場建設反対派などがプラカードをもって抗議しようとしておりそれをISや戦術機が見張っているという何とも言えない状態になっています。先のドイツ事変で情勢が不安定になる中今回の会合で日本はどのような進路を取るのでしょうか?・・・え、もう来た?イ・今「トニー・スターク」と副社長を乗せた飛行機が在日アメリカ空軍の戦闘機に護衛されて到着しました!!」

 リポーターが今回来る人間「トニー・スターク」ついての日本での目的を説明していたところその本人が今来たということを伝えほかの記者や野次馬がカメラ又は携帯をカメラモードにしたところその本人がやってきた。

 「トニー社長。今回の会談の意気込みについて一言!!」

 「今回の訪日において日本のIS業界から苦情が殺到しているということですがそれについての対応は!?」

 「スタークさん。何か一言?」

 するとスタークは美百合のマイクを取ってこう言った。

 「皆さんわたくしがここに来たのは確かにISの本場でもある日本からすれば大変なことですがこの国ではすでに戦術機があります。私はそんな技術を持った国に・・・ケンカを売りに来ました!!言いたいことがあるならどうぞ言ってください。私は真正面から戦い、そして勝利してみましょう!!」

 スタークが言ったのは兵器技術において頂点にいるといってもいい国に宣戦布告を申し出たのだ。

 そして「ありがとう」と言って締めくくった。

 その後は外にいる反対派の暴言をスルーしてそのまま車に乗った。

 「やれやれ外にいる連中はたまったものじゃないよ。僕はこの国を発展させる力を提供しようとしているのに。」

 そうぼやきながら彼は今日の日程のスケジュール表を見た。

 「今回社長が行きたいといった工場は15時以降に見れるように

時間を設定しました。」

 「何も言ってないか?」

 「ええなにも。」

 ペッパーが作ったスケジュール表を見た後その工場には何も言ってないことを確認した。

 「ですがあれはどういうことです?御剣グループに対して宣戦布告して私生きた心地がしません。」

 「何を言っているんだ?相手が強ければ強いほど・・・僕は燃えるほうなんだ。」

 スタークの言った言葉にペッパーはため息しか出なかった。




 闇雲に強い相手だからって挑むのは馬鹿のすること
 相手の情報と自分の持っているカードをどのタイミングで出すかで勝利が決まる。


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閑話 小さな工場の革命 後編

 技術者や科学者はあくなき挑戦者である。


 あの後トニー達は各自動車業界やロボット製造会社との合同記者会見を開いた。

(トニーが馬鹿なことを言わないようにステインを隣に配置しているがそれでもぼろが出そうになったりした場面があったりする。)

 基本的に記者の質問は「トランスフォーマー製造を我が国でやることによる経済変化」 「憲法第9条について」や「スタークから見た戦術機の性能について」ぐらいが述べられており何とか終わった時にはペッパーはほっと1息つき会食についての食事の内容(酒はついているかや食事に使われる食器はどういう物かなどをチェックした後1足先にアメリカの横浜基地で待機している「ジャイビス」を始動させるように本人(AI)に指示した後所定の位置で待機させた。

 その後彼らは会食をし(冗談を言うところが多々あったが)1段落した後トニーはスーツ姿から外国人観光客に成りすました後(店の人には極秘の観光と嘘をつき)裏口から出た後「ジャイビス」(トラック形態)に乗り移った。

 「成功したなペッパー。まあ後のいろいろはステインに任してあるし我々は商談しなければならない。」

 「スターク社長。本当にやるんですね?」

 「ああ。これが失敗すれば数年は代わり映えしなくなるがそれでは面白くない。時代は常に変わるものだ。ISの誕生から戦術機、トランスフォーマーと技術は進歩し続けている。その歩みを止めることだけはしたくない」

 スタークは今後さらに世界が変わるだろうと直感をしており今のうちに打てる手を打つ腹積もりなのだ。

 そして彼らは東京都心から少し離れた工場へと向かった。

 彼らはその中を除くとそこには所狭しと機械やペースメーカー、整備中のISや戦術機のパーツと共に交換して使わないパーツを組み合わせて新しい何かを作っているところがありをトニーは口笛を吹いて関心をした。

 「ペッパー見てくれ。あの機体はどうやら簡易性と量産性を重視した物だろう。それに大企業の下請けとはいえここまであらゆるものが密集している中探求心を保持し続けるのはそういない。」

 その機体は全体的には戦術機と同じような武骨なフォルムをしているがISのスラスターを内部に搭載しており機動力を温存させる実験をしているように見える。

 そしたらスタークはとある従業員らしき男に向かっていった。

 その男はあのデータに入っていた男だったのだ。

 トニーはその男に近づいた後・・・大声で「WAO!!]と言ったのだ。

 その男はびっくりしてトニーを見た後「誰だあんた?」と言ったのだ。

 トニーは着けていたサングラスを外した後男はびっくりした後こう男に向かっていった。

 「やあ。君が佃 航平だね。私は知っての通りだと思うがスターク・インダストリーズ社長トニー・スタークだ。君と話がしたい。」

 

 

 社員一同は所長室の前で聞き耳を立てていると部屋から山崎 光彦が部屋から出た後大声で「お前ら仕事しろーーー!!!」と怒鳴り散らしたあと蜘蛛の子を散らすように社員はそれぞれの場所に戻った。

 そして彼が座った後トニーはこう言った。

 「ここの会社の社員は研究熱心で何よりだ。そうでなければ君の力によるものなのかな?。」

 「スタークさん。あの有名なあなたがこんな町工場に来て社会見学なんて何か裏があるんと思うので正直に言ってください。目的は何なんです?」

 航平はスタークの本心を聞くため躊躇いもなく聞いた。(因みに翻訳は耳の中に入っているジャイビスが翻訳している。)

 「ほう。そう来たか。近々私の会社の工場がこの日本で作られるのは聞いているね?」

 「えー、正直な話我々技術者からすれば夢のような話です。異星人のテクノロジーをこの手で触れられる!!そしてその技術はやがて人類を大きく前進できる!!私はそう確信しています。それに奴らはアメリカにだけ来るとは限らない。いつかこの日本に来るということを考えるとISや戦術機だけではなく更なるちからがひつようだと私は考えています。」

 航平は技術者として、そして一人の人間として今後の日本に必要なことであると話した。

 「その通りだ。彼らはどこに現れるかわからない。今もどこかで活動しているのかもしれない。そういうときのために最終的に必要なものは何だ?・・力だ。何物の侵略も妨げれる力がいる。そのために私は人造トランスフォーマーを造り平和のためにやっているのだ。それが分かる君こそ私が求めている人材だ。」

 トニーは会社の利益を確保すると同時に人々の安全を守るという相乗効果を分かっていた航平に対し称賛を述べた。

 「では本題といこう。君たちの技術を使って我が社が開発する人造トランスフォーマーを造る手伝いをしてほしい。」

 「・・・・はっ?」

 トニーの提案は航平の施行を停止させるのに十分な言葉だった。

 「所長。この話受けるかどうかと言ったら受けるにしましょう。大企業よりも先に我々が1番に名乗りを上げればこの工場はどこよりも強い会社になれるし所長の夢だったロケット開発だって実現できるかもしれないのですよ?」

 山崎の言葉に航平は考えていた。かつて自分が宇宙関係の仕事をしていた時宇宙飛行士になるという夢があった。しかしそれは先代の急死で終わったかのように思えたが今でもその夢は変わらない。だがそれでいいのかと言うことも思った。

 そしてあることを聞いた。

 「この話は他の中小企業にも話しましたか?」

 「いや。君たちだけだ。」

 「なら私だけがこの話に乗ることはできない。」 

 航平は他企業には何もないと聞いた後そういった。

 「何故だね?」

 「我々中小企業は大企業の下請けと言う小さな立ち位置でほんの少しのミスで工場を閉鎖されるということが何社もあります。今でもそうです!!それでも我々は力を合わせてここまで歯を食いしばって頑張っているんです。工場にあったあのパワードスーツだってここ一体の工場の職人が挫折と失敗の果てに何とか出来たものなんです。そしていつか皆で大企業にも負けないものを作ろうと決めたんです!!・・・それなのに我々だけが先に行くなどとあってはいけないです。あなたからすればライバル企業かもしれませんが私たちはみんな一つの会社として精一杯やっているんです!!!」

 航平はトニーの目を睨みつけるようにして自分の言葉を気持ちをぶつけた。

 そしてトニーは少し笑った後こういった。

 「君は本当に面白い男だ。だが彼らが全員君みたいに研究熱心かどうかはわからない。もし彼らが僕の期待に応えられなかったらすぐにほかの企業に話を付ける。それでどうだね?」

 「はい!!期待以上のものを造れるようににします。!!」

 航平はトニーと握手を交わしその後の計画を話した。

 そしてトニーはジャイビスに乗ってそこから出て行った。

 車の中でペッパーはトニーに聞いた。

 「あの社長。彼は最後に何と言ったのです。」

 「挑戦状。」

 「(いつかあなたよりもさらに高い性能を誇ったトランスフォーマーを作って見せます。)」

 航平はトニーがニュースでやった挑戦状を叩き返したのだ。

 「ペッパー。これから面白くなりそうだ。」

 それからしばらくの間航平は東京中の町工場に今回のことを話し一緒にしないかということを話した。

 拒否した工場(人材や仕事の量などで)もあったが大部分が一緒にやると答えその後新聞の一面にこう飾った。

 (中小企業連合立ち上がる!!!トランスフォーマー製造に加わる!!!)

 こののち彼らは更に上を目指すのだがそれは別のお話で。




パワードスーツ(名無し)
見た目は原作に出てくる『EOS』
 中小企業連合が考案した機体。
 性能を上げようとあらゆるスラスターやシステムを取り入れているが未だ完成のめども立たず今回の剣でお蔵入りになった機体。


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過去と今の自分

 超えるということ
 それは他人ではなく自分であること。


 あの閑話から1年1か月後の11月末期

 一夏たちは3年になりある大会のため東京に来ていた。

 それは・・・

 「等々この日が来たね。」

 「おいらたちの最後の試合にはうってつけの場所だな。」

 綾斗、葉がそれぞれの思いを打ち明けその場所を見た。

 「お前らー早く行こうぜ。俺たちが来ないと始まらねーぞ。」

 すると一夏は少し先で二人に声をかけた。

 「ごめんごめん。でも一夏なんか前よりも変わったな。」

 「あー確かに。去年の一夏は何だか思い詰めていたからな?」

 「あー、なんか悪いな。」

 「いやいいよ。それに一夏も何か思っていたしね。」

 「ま。相談に乗れなくてもよちょっとはおいらたちに頼ってもいいんだぜ。

副部長。」

 「いやそれだと君部長じゃん。」

 「おいらはそういうタイプじゃないんだけどな?」

 「まあ。一輝前部長の指名だしね。」

 綾斗と葉は一夏の心にある何かを言った後頼るようにと言った後綾斗はとんでもないことを言った。

 一夏は副部長・葉は何と部長になっていたのだ。

 理由はと言うと一輝曰く「(全員をまとめるだけでなく全員の潤滑剤として必要なものを持っているから。)」という理由である。

 一夏の場合は「(葉のサポート役兼影のリーダーとして頼みたい。)」ということである。

 詰まるところペッパーとトニーみたいな会社上の関係性みたいな感じである。

 しかしなぜ一夏が思い詰めていたのかと言うと去年のあの事件が原因である。

 

 あの後一夏は暫くの間あの時の出来事が夢に出てくることが多くなり睡眠薬を飲まなければ眠れなくなり更に焦りからかご飯と寝るとき以外は同所にこもって自主練・休みにはISの演習と言った明らかに自分を追い込みすぎていると周りもそう思っているが余りにも力に対しての執着が強く剣道部でも一輝はそれを危険視していた。

 そしてそれは佑唯もそれを思っていた。

 そしてある日佑唯は唯依と一緒にあることをしに道場へと行った。

 そこではすでに一夏が素振りをしていた。

 足元の汗の量や床の擦れ具合でどれだけ練習しているのかを佑唯は見抜き一夏にこう言った。

 「一夏君。そろそろやめないか?このままでは倒れてしまうぞ。」

 「もう少し待って下さい。あと少しで終わりますから。」

 ちなみにこのやり方は何回もやって最後には無理やり出て行かされるという末路があるのだが今回の佑唯は趣向を変えた。

 「一夏君私と試合しないか?」

 「へっ?」

 「私が負ければもう何も言わない。だが私が勝てば私のいうことに従ってもらう。それならどうだ?」

 「・・・わかりました。」

 佑唯は一夏に試合を申しだした後賭けを言い渡した。

 最初は戸惑った一夏も内容を聞いた後了承した。

 

 一夏は道場から出ると外で待機していた唯依から新しい道着とスポーツ飲料水とレモンのはちみつ漬けを差し入れされそれを口に含んだ後道場へと向かった。

 そこにいたのはいつも知っている佑唯ではなく一人の剣士としての姿だった。

 (あの感じ箒のお父さんの龍韻と同じかそれ以上の気迫を感じるな。)

 それぞれ防具を付けて中央に立った後唯依が間に入ってこう言った。

 「試合は3本勝負。どちらかが2点取った時点で勝ちとする。」

 唯依はそう言った後両名を確認し、そして・・・「始め!!」と言った。

 

 最初は一夏が動いた途端佑唯がそれよりも早く対応し胴を捕った。

 「1本!胴あり!!」

 一夏は食らったとわかった瞬間びっくりしていた。

 (早すぎる。まるでこっちが出すところが分かるみたいだ。)

 「一夏君」

 「!!」

 佑唯は一夏にこう言った。

 「君は今何かにおびえている。自分に。そして何かから逃げるように剣を振っている。それでは私から一本とれないよ。」

 それを聞いた一夏は内心ふつふつと出る怒りが出ないようにしていた。 

 (あんたにわかるのかよ!!人を殺して助けられなかった命があってそんな現実も知らない人間が何言ってんだよ!!!)

 一夏はそう思った後所定の場所に戻り剣を構えた。

 佑唯はさらにこう言った。

 「一夏君君のことは防人君から聞いた。確かに君がやったことは正しいのかどうかわからない。でもねこれだけは聞いてほしい。君は失ったものばかり見て・・・助けられた人たちの笑顔を忘れたのかい?」

 佑唯は一夏に失ったものばかりではないだろうといった途端一夏はある少女を思い出した。

 あの銀色の髪をした少女は自分に行ってくれた言葉、そして帰る前に見たあの子たちの笑顔を思い出した。

 その時一夏はあることを思い出した。

 「(自分が殺した命を背負って生きろ。)」

 「(ちょっとは周りを頼れ。)」

 防人が言った意味それを理解していない自分がまだいたのだとわかったのだ。

 すると一夏は面の中で笑いこう思った。

 「(なんだよ俺全然だめだなー。そんな大切なこと忘れて俺って・・・

馬鹿だなー。)」

 すると一夏の顔から憑き物が落ちたような顔になり佑唯を見た。

 そして佑唯も同じような顔になりこう思った。

 「(一夏君。君はこれからも同じことが起きるだろう。それでも前を向きなさい。そして誰もが認める”自分”になりなさい。)」

 そして唯依の号令と共に今度は両者同時に剣を振った。

 

 ちなみに一夏はぼろ負けだった。

 そのあと道場で寝そべっていたところに唯依が来てこういった。

 「一緒に帰ろ。」

 「ああ」

 この日初めて一夏は本当の意味でのただいまを言った。

 

 あの時からあの夢は見なくなったけど・・・俺は何言っていたんだー!!!。

 あの後一夏は唯依に「一緒に寝ないか?」と言った後数秒たち顔を真っ赤にして怒っていたが最終的に一晩だけということで了承してもらったが・・・すぐに後悔した。

 一緒の布団で寝た後唯依のいろいろ柔らかい2つの物体が当たって別の意味で眠れなくなりそうだったので最近覚えた念仏を唱えてやっと寝たのだ。

 しかもその後朝方裕也さんが来てそれを写真に収めた後佑唯さんに見せて本人笑いながらも背後に阿修羅がランボーも真っ青な武装でこっちを見ているので生きた心地がしなかったなー。

 

 と思い出していた一夏のすぐ後ろで綾斗と葉はこういった。

 「一夏大丈夫かなー」

 「試合前に集中したいんじゃね?」

 何か的外れな感じはするがとりあえず大丈夫だろうと思い今日の試合の出場者の名簿を見た。

 「しかし何で男女混合だろうな?」

 「今年はだけじゃないよ。先輩曰く8年前からやっているって。」

 本来大会は男女別々だがISや戦術機の配備以降男女一緒にやらないかと言う企画があり今回もそれと同じだろう。

 そしていろいろな意味で思い出していた一夏が現実に戻り綾斗達が見ていた名簿で女子のほうも見るとある選手に目が留まった。

 黒髪のポニーテールをした少女。

 そしてこの顔つきを知っているのだ。

 そしてその名簿にこう書かれている。

 開成女子中学校3年 篠ノ之 箒と

 




 罪を知り戸惑いながらも前を向くがよい
 そしてその罪と向き合い自らを律すれば己は新たになる。


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再会は突然に

 再会しても相手が覚えてなければどうしようもない。


 「なー一夏その篠ノ之って女の子よ。お前の何?」

 「確かにさっきの反応を見ると顔なじみだっていうのはわかるけどどういう

関係何だい。」

 葉の質問に綾斗も乗っかる形で聞いた。

 「ああ。あいつ篠ノ之 箒は俺が小学校で2年から4年まで一緒に剣道をしていた

幼馴染なんだ。」

 「(。´・ω・)ん?待てよ。篠ノ之ってどっかで聞いたような?」

 「まさか聞くけどあのISの開発者篠ノ之 束じゃないよね?」

 一夏が答えると葉はその名前を聞いた後誰かを思い出そうとしていると綾斗は少し

わかりながらも聞いてみた。

 「あー、正解。」

 「「やっぱり!!」」

 一夏が観念したように答えると2人ともそう答えた。

 「しかしそれにしてもよ。5年ぐらい会っていない友達と会うってなかなかないぜ

一夏。後で会いに行ったらどうだ?」

 「それは無理だよ葉。一夏は男子部とはいえ副部長だしこの学校は強豪校の一角だから間違いなく決勝進出する可能性が高いし。それに相手にうっかりこっちの情報を聞いたらたまったものじゃないよ。」

 葉が提案すると綾斗がリスクを気にしてしないほうが良いと答えたのだが。

 「世間話ぐらいは良いんじゃねーの。次はいつになるかわからないんだし。これも何かの縁と思えばよ。あ、ちなみにこれ部長命令な。」

 良いは職権乱用をしてまで提案すると綾斗は「もういいよ。ま、こうなったら葉は聞かないしね。昼休みぐらいに会いに行くようにしたら。」

 「みんな。ありがとう。」

 「さてとその前に目の目の試合に集中するか。」

 「確かに一回戦負けなんてしたら・・・真田先生に殺されるしね。」

 「「た、確かに・・・(-_-;)」」

 一夏がお礼を言うと葉は気を引き締めるために鼓舞した。すると綾斗はIFの末路を言うと一夏と葉は恐怖のあまり冷や汗が止まらなかった。

 そして彼らは部員がいるところまで行きさっきのセリフを言った途端全員その意見が一致し勝つことに執念を燃やした。

 

 そして試合が始まると葉と一夏が率いる嵐山男子剣道部は破竹の勢い(恐怖のあまり)で準決勝を勝ち抜きそして部長である唯依と副部長である山城 上総率いる女子剣道部も同じように準決勝に進出した。

 すると放送所から音声が流れた。

 「これより昼休憩に入ります。現在12:40分ですので13:30分までには昼ご飯を食べ終えて14:00には始めますのでそれまでに戻るようにしてください。」

 アナウンスが終わると全員はそれぞれ持ってきた弁当またはそこらへんで買ってきたもので昼食を摂っている。

 そして一夏は葉と綾斗に野暮を済ましてくると言い箒を探した。

 暫くすると唯依達が決勝戦で戦うメンバーから少し離れた木の下で彼女を見つけた。

 何やら小さく隅っこで食べているので一夏は後ろから近づきこう言った。

 「箒」

 たった一言それを聞いた途端箒は後ろを見てすぐに思ったのは驚愕と同時に涙が出そうになった。

 あの時さよならと言われた後泣きそうになった自分。

 もう会えないと思っていた男性に・・・想い人に会えたのだ。

 「い・・・一夏・・・?」

 「5年ぶりだな。」

 「ああ」

 「名簿を見た後もしかしてと思ったらよ。開会式の後の試合でお前を見たとき確信したぜ。面を付けてもお前だってわかったしな。」

 「!!何故声をかけなかったのだ。」

 「いやお前なんか集中してたし俺敵側だしな。こういうことはしたらいけないのはわかっているんだけどよ友達が言って来いって言ってよ。さっきの剣道なんだがよ。」

 「!!」

 「何があったって聞かないけどよこれだけはわかるぜ。お前が何かに押しつぶされそうだってことがさ。」

 「お・・お前はどうなんだ?」

 「俺はさ前に同じことがあった時こういわれたんだ。(ほかの人を頼りなさい)ってなそれで俺はよ誰かに頼ったり頼られたりして自分を強くしようって考えたんだ。」

 「誰かに・・頼る。」

 「いなけりゃ俺を頼れよ。誰でもない幼馴染の織斑 一夏をさ。」

 「ああ」

 「んじゃ食べようぜ。それってさっきの弁当屋の奴か?俺の弁当とおかず交換しながら食べないか?おいしいぜ。」

 「・・・!!ああ・・・」

 箒と一夏はお互い世間話しながら食事をとった。

 これまでの時間を埋めるように・・・ゆっくりと

 




 「人」とはどちらも支えあうようにしているから繋がりあえる。
 そしてそれはどんな時代でも変わらない。


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戦いそして・・・

 戦わなければ守れないものがある。
 そしてその先に得る物とは一体何なのか?


 一夏は箒と世間話していた内容はと言うと

 ①和が引っ越した時に告白されたかと(その時の箒は千冬と同じ感じだった。)

 ②千冬に好きな人ができた。(世界の終わりのような顔をした。)

 ③鈴と言う転校生の事(ライバルがまたと言う雰囲気だった。)

 ④唯依達の家に居候していた日々(同上)

 

 とまあこんな話をしていながら食事(箒は一夏の弁当のおかずを一品ずつ少量で食べていた。)をしており食べ終わった時には13:30分になっており一夏は急いで弁当箱を包んで帰ろうとすると一夏はこう言い残した。

 「箒、唯依と戦うときは本気で挑まないと・・・負けるぜ。」

 「!!ああ」

 一夏はそういうと葉や綾斗がいるところに帰った。

  

 そして14:00になりそれぞれ男子の部女子の部に分けて決勝戦が行われた。

 第一試合・第2試合は2年生に任すと連敗で第3試合には葉が得意の2刀流でそして綾斗が自分の流派で連勝しそして第5試合は一夏と相手の主将である。

 それぞれ自分の立ち位置に入ると相手は自分よりも体が大きいのだが

一夏は慌てなかった。

 あの佑唯の試合の後佑唯は一夏に自らの流派を教えたのだ。

 「一夏君我々篁流はこの京都というかつてはに保温の中心であった場所を守る為ある2つを作ったんだ。それは篁流表(守道)そして裏(攻術)という技で表は徳川幕府が始まった後の平穏な世を守るという意味で作られたもの。そして裏はそれ以前の戦国時代を生き抜くために使った技。君にはこの2つをマスターしてもらう。唯依には表を裕也には2つとも教えた。これは篁の党首としての義務だからね。だけど君には特例として2つとも伝授させる。君を守るためにね。」と言われ一夏はこの2つを極める特訓をしていた。

 「初め!!」と審判が言った途端一夏は裏の一つであり前の佑唯との試合で使っていた技「蝕」を使って胴を捕った。

 相手は何があったのかわからないまま茫然とし審判も同じようだったのだが判定しそれぞれを同じ場所に向かわせた。

 「何だよあれ。これが無名なのかよ。こうなったら奴よりも先に一本取ってやる。」

 そう思っている相手は審判の号令の後相手は大声を出しながら一夏の面を狙ったがすっと躱しその後も竹刀で防いだりとまるで防戦一方のような展開だった。これは篁流の表の1つ「縮補」とも呼ばれる防御技であり青手はそれにより数分でバテタところを面を打って終わらせた。

 これにより一夏達山嵐男子剣道部が優勝決定したので一夏達は唯依のところに行くとすでに最終戦に入っており唯依と戦っているのは箒であり既にお互い1点ずつ取られており次が最後であろう勝負であった。

 一夏はそばにいた腰まで伸ばした黒髪の少女「山城 上総」に聞くと最初は唯依が1本捕ると箒は一瞬のうちに相手の懐に入り1点取り終盤はお互い打ち合いになっている。

 そしてお互い離れると再び構えなおした。

 暫くして時間的にはそうないのだが彼女らからすれば永遠とも思われる時間が過ぎそして・・・動いた。

 それぞれ大声を出すと同時に動きお互い面がほぼ同時に当たった。

 隅で待っている彼女達も固唾をのんで結果を聞こうとした。

 結果は・・・「唯依選手に1本!!」

 それと同時に一夏たちや上総達は歓声に包まれ大声を上げた。

 唯依は籠手を取って箒の前に差し出した。

 「いい試合だったよ。」

 「ありがとう。」

 箒もそれにこたえ握手しながら答えた。

 その後も何か言っているがその後箒は自分の選手のところに帰った。

 何やら誤っているようだが彼女達はほめたたえており何も言わなかった。

 その後閉会式と優勝旗授与が終わり閉会した。

 一夏は着替えた後唯依と一緒に箒のいる場所に行きそれぞれの電話番号を交換した。

 そのときの箒は少しうれしがっておりそのまま彼女の学校の生徒がいるバスに乗り込んだ。

 見送った後一夏たちもバスに乗ろうとすると一夏は唯依にこう聞いた。

 「なあ唯依。箒あの時なんて言ったんだ?」

 「秘密」と言った。

 そしてバスに乗った唯依はあの時の事を思い出した。

 「(一夏は譲らん。)」

 (私もだよ。箒)

 唯依は友として恋敵として箒を心に刻んだ。

 彼らの部活の青春の1ページはここに幕を閉じた。

 




 大きな試合が終われば受験勉強。
 今からでも少しずつやれば問題ない。


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新たなる翼

 前の話で出した一夏の技書いてなかったので出します。
 「蝕」(相手の意識の間に入って倒す技。)
 「縮補」(相手の技を見切りいなす技。)


 一夏達剣道部3年生は一夏を除いては地獄の進学受験に向けて勉強をしている。(あの葉も流石に図書館で音楽聞きながら勉強をしている。)

 そして一夏はと言うと唯依と一緒にIS学園に向けての勉強(一夏自身は免除されているが入学後に向けて)している。

 

 さらに月日は流れ1月某日

 この日も世間は受験勉強の追い込みをしている中一夏は佑唯に呼ばれて例の研究所に向かった。(なお唯依は勉強中のため来ていない。)

 「佑唯さんなんです用事って・・・」

 「いっくーーーん!!」

 「うおっと!?束さん。」

 「はーーい。いっくん調子どう?この前箒ちゃんに会ったんだって?いいなあ束さんも会いたいなー?ねえねえ写真撮ってるの?撮ってたら見せてねえねえお願い??」

 「束さんちょっと落ち着いてってっていうか何しに来たんですか?まさかそれを聞くために来たんですか?」

 「それであるの?」

 「ありますけど携帯は今ないし・・・」

 「それじゃこれが終わったら頂戴!!」

 一夏が実験室に入るとそこには不思議の国のアリスの様なエプロンドレスをした束が捨て身タックルのように体当たりしてきたので受け止めるといろいろ質問をしてくるのだがそれなりに返した後一夏は本題を聞こうとした。

 「それじゃ束さん何しに来たんですか?」

 「ふっふっふっ。喜んでいっくん。いっくんだけの専用機を開発したのだ!!」

 「はっ?」

 一夏は束がそれを聞いたので驚いて?マークが出た。

 「いやーいっくん用にどんな機体にしようかなってさいろいろと武器を作ったり設計を変えたりとさ大変だったんだよー?特に第3世代兵装でちょっと悩んでてさー。」

 「あーあれですか。」

 ISの第3世代とは脳波から出る電気信号を読み取って起動するインターフェイスシステムを採用しておりイギリスではビット兵装(既に篁技研が製造していたが)、ロシアのナノマシン、中国の衝撃砲、ギリシャの物質操作、日本のマルチロックオンと言った兵装があり各国独自の思想のもとに作ったものがある。

 「いろいろ案があるけれどどれもこれも2番煎じって感じだったんけれどもそれなら逆の方法をすればいいんじゃねって思ったら武装や機体の感じがマッチしてさ。それをこれからいっくんの黒天のコアからそれに移して作業するんだ。」

 「でもISのコアってつけると暫く動かせないんじゃ?」

 「それは大丈ブイ!束さんなら1時間でやれるからさ黒天貸して?」

 一夏はISのコアを移すとなじむのに時間がかかるんじゃないかと聞くと束が裏技でなじませるといってきたのだ。どうしようかと思うとその時後ろから誰かが来た。

 「やぁ一夏君。すまない遅れてしまってISの事なら大丈夫だよ。本社の同意も得てるからね。」

 佑唯は本社からのOKを貰っているといった。

 「じゃー束さんよろしくお願いします。」

 「まかせてねーーー。」

 

 束は一夏の黒天を展開すると機体の中を操作すると中から

菱型のクリスタルが出て来た。

 「あれがISコア」

 一夏は初めてそれを見たのだ。

 そして束は胸の中からあるブローチを出した。

 「どこから出してんだあの人。」

 一夏は恥ずかしながらも呆れて言った。

 するとそこから光が放たれるとそこから黒いISがから出て来たのだ。

 一夏が初めて黒天に触った時と同じく角ばったボディをしておりウイングスラスターは黒天よりも鳥の羽に近い設計をしておりさらに腰には大型の剣が付いており色も相まってまるで悪魔みたいな感じをしている。

 そしてコアをその機体に移して1時間するとまた光が放ち収まった時には機体はさっきよりも流線型のフォルムをしていて黒天の意匠を残しつつも更に発展した感じがした。

 「サーいっくん。乗って乗って。これが君の機体(黒式)だよ。」

 束は一夏に機体の名を教えた後それに乗るように促した後

一夏はその機体に向かった。

 

 「じゃ一夏君感覚を掴むために最初と同じようにしてみようか?」

 佑唯は一夏に最初にやったのと同じようにするように頼んだ。

 一夏はかつてと同じようにそしてあの時よりも早くやり遂げた。

 「じゃあいっくん。武器の説明をするね。武器はね黒天と同じ銃剣を発展させた「無炎」と両手首についているチェーンブレイドとビット兵器「電羽」だよー。とりあえず一つづつやってみてねー。」

 束は軽い口調で一夏に言うと一夏はまず銃剣を銃にしてターゲットに向かって打った。

 「凄い前よりも使いやすい。」

 今度は剣にすると銃身の先端が直結され長い剣になった。

 「あれこれだと打ちながら接近は出来ないな。」

 チェーンブレイドはと言うと「緊急時以外は使わないなー」

 ビットを使うと前よりもよく動いてくれるだけでなく展開速度も速いため前よりも攻撃するタイミングが早くなった。(この時一夏は最大8機のビットを使って移動したため案外こういう物が合うのだというのが分かった。)

 バスターソードを使うと「相手が多いと不利だな」と言った。

 「じゃいっくんここからがとっておきの第3世代兵装だよ。相手は無人戦闘用にした撃震が出るからそいつらの内の1機を掴むだけでいいからね。」

 そういうと実験場の中に撃震が2機入ってきていきなり打ってきた。

 「うわあぶね。」

 そういうと一夏は少し離れて銃とビットで応戦しながら近づくと一夏は近くにいる撃震に取り付いて掴むと一夏の機体の画面から何やらデータが出てきた。

 何やらスキャン中と言う文字が出ると少しすると完了と文字が出た。

 するとビットが自動的に戻ると機体の画面からこんな言葉が出た。

 「ハックシステム起動?」

 その時一夏が取り付いた撃震がもう一機の撃震に攻撃してきたのだ。

 暫くすると両機とも停止した。

 「束君あれは一体?」

 「あれはね束さんが作ったシステム(ハック)あれを使うと他のISの兵装を自分のものにできるし相手の武器も使えるようになる優れものでね。いっくんの為に作ったやつなんだよ。」

 佑唯は束に聞いたら束のシステムは言ってしまえば全てのISを支配できるというとんでもないシステムなのだ。

 「どういっくん。楽しめた?」

 「・・・何やってんですかあなたはーーー!!!」

 「え?」

 「え?じゃないですよ何なんですかあの兵装?アンナの競技じゃ

絶対使えませんよ!!!」

 一夏の言うのももっともだ。このシステムは戦時では優位性があるが競技ではある意味邪道なのだ。

 「えーじゃーどうするのー?」

 束はそういうと後ろから・・・

 「じゃこういうのはどうだい?」

 佑唯が何か提案を出した。

 「我々が作っている第3世代兵装(守の岩戸)を使うのはどうだろう?」

 「守の岩戸?」

 「守の岩戸はドイツの第3世代兵装(AIC)を基に開発したシールドシステムでね。(AIC)は外から相手を包むように膜を作って動きを止めるのに対し(守の岩戸)はそれをビットや武器に纏わせて攻撃や防御を両立させる武装何だ。」

 「でもあたしの武装は?」

 「それは一夏君が必要に応じて使い分けるようにロックコードを作って解除しないなら(守の岩戸)解除したら(ハック)を使うっていう風にしたらどうだろう。」

 「それでしたら俺も納得しますよ。」

 「いっくんが言うんだったら。」

 佑唯は束に折衷案としてロックコードを入力して使い分けるということにしないかと提案し一夏は了承し束もしぶしぶ了承した。

 「その代わり箒の写真のアップした奴あげますよ。」 

 「よっしゃー!!気合入ったーーー!!!それじゃーいっ君早く早く!!!」

 一夏は箒の写真の入ったデータを送ると束は嫌な笑みを浮かべてそれを見た。

 「じゃーねいっくん。また来るよー。」と言うとどこからか人参型のロケットに乗ってさっそうと飛び去った。

 「あれ月に行くのかな?」

 同で見入ことを言った一夏であった。




 強化外装弐六八式「黒式」
 見た目は「ガンダムSEED DESUTINEY」に出てくる「ストライクフリーダムガンダム」と「マブラブオルタネイティブ トータルイクリプス」に出てくる「チェルミナートル」を足して2で割ったものを「ガンダム 鉄血のオルフェンズ」に出てくる「ガンダム バルバトス」をさらに足したもの
 この機体は「黒天」の後継機として束が一から作った機体。
 「黒天」の換装機能を引き継ぎつつも新たに幾つもの専用装備をつけ足しており単機での戦闘における勝利を決めている機体であり第3世代兵装もそれにおけるものだろうと推測される。
 武装 銃剣「無炎」
    腕部チェーンブレイド*2
    ビット「電羽」*8(見た目はストライクフリーダムのスーパードラグーンのドラグーンが二連装になったやつ。)
 特殊兵装 ウイルスウエポン「ハック」
      この兵装のポイントはあらゆる兵装や武器を自身のコントロール下に置けることができまさに絶対に当たりたくない相手である。
 相手に近づかなければ発動しないという難点があるため玄人でなければ扱えない武装となっている。
       エネルギーシールド(守の岩戸)
       この兵装はドイツの(AIC)を基本としており相手ではなく自分の武器かビっトに纏わすことで相手の周りを囲って閉じ込める檻になったり相手の攻撃をいなす盾にもなり武器に纏えば破壊力が上がるという利点があるが武器は近接武装しか纏えないという愚点も存在する。
 


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騒動と愚痴

 愚痴ぐらいいいじゃないですか。人間何だもの。


 それから1か月後の2月某日

 一夏は唯依と一緒に卒業後にIS学園の寮に入るためその準備をしていると一夏の携帯が鳴り始めた。

 連絡相手はあの防人だった。

 「え、防人さんどうしたんだろう。」

 一夏は電話に出ると防人は慌てているかのようだった。

 「一夏!今すぐテレビを見ろ!!大変なことになっているぞ!!!」

 「テ、テレビがどうかしたんですか?」

 「一夏ー!大変直ぐに来て!!」

 一夏は防人がこう言う風にしゃべるので何なのかと思っていると唯依が大声で呼んできた。

 「じゃ防人さん。あとで。」

 一夏はそういうと電話を切ると唯依の声が聞こえたテレビのある部屋に行った。

 するとニュースキャスターが大慌てでこう言った。

 「繰り返しお伝えします!!男性初のIS操縦者が現われました!!!」

 「へ!?」

 ニュースキャスターの言葉に一夏は驚いた。

 何せ自分の事を知っているのは篁家とそのスタッフ、姉と響さん、そして当時いた赤穂元副総理しか知らないことなのだ。どこからか漏れたのかと思ったが画像を見ると別の男性が出た。

 そこにいたのは黒茶色の髪をして顔にいくつかの傷跡を持った自分と同じくらいの年頃の青年だった。

 「彼が世界初の男性IS操縦者(東城 刃更)君であります。現在彼は政府使用の車で家に向かっているところです。さてこの東城 刃更君は・・・」

 佑唯はテレビを消すと一夏に向かってこう言った。

 「一夏君いろいろ思うところがあるかもしれないけどこうなった以上君のことも公表しなければならない。既に各テレビ局や報道陣が御剣本社が所有するホールで記者会見するからこっちはISを大至急準備してるからすぐに君持って・・・聞いてる?」

 佑唯は一夏に事の重大さを説明した後一夏がうつむいているので確認すると一夏は叫ぶように言った。

 「よっしゃーーー!!!仲間が出来たーーー!!!」

 「「「「そっちかよ!!!」」」」

 その内容に全員ツッコミを入れながら転び落ちそうだった。

 まあ確かにほぼ女子高な場所にたった1人で突っ込まれるのは心が持つかどうかわからないわけではない。

 一夏は唯依の手を取って小躍りしているところを見た後こう思った。

 「(これなら大丈夫かってどんだけ嬉しいんだ?)」

 

 一方首相官邸では現在の首相である大高 弥三郎の前にある男たちが来たのだ。

 彼らは一夏がISに乗れることを知っている人たちでもある元首相田部 緊道、

元副首相赤穂 酒匂 元官房長官久我 俊樹津が来たのだ。

 彼らはかつて来る日が来るまで自分達だけの秘密にするようにと当時の資料を持っておりそれを大高総理に見せるために来たのだ。(大高は少し前にこのことを聞いている。)

 「いやいや先輩方に来られるとやはり緊張しますな。」

 「大高首相これが例の資料です。」

 「ではご拝見します。」

 大高は田部達を中に入れると彼らはその資料を大高に渡しそれを拝見した。

 「やれやれこの年になって忙しい案件が出るとは・・・

それで発見した2名については?」

 「既に徳地君が警察庁に伝えていて警備部隊を割り振っています。」

 「彼らが通っている学校には卒業まで自宅待機させることで何とかする模様です。」

 大高は少し愚痴ると一夏達のこれからを聞いてみると赤穂と久我がそれに答えた。

 「間もなく記者会見が始まります。その後が大変です。」

 「いつの世も我々政治家に安寧の時はないのですね。」

 大高はため息交じりに行った。




 いつの世も政治家に平平凡凡は存在しない。


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記者会見で素をさらすな

 どんな時でも第一印象をしっかりすれば後は補正が効く。


ここは御剣グループが使われているホールであり記者会見などで使われていることがほとんどである。

 そしてその控室で1人の男性がいた。

 その男性は学生時代の時とは違い年齢の割には会社をまとめるものとしての風格を持っている。

 そして何を隠そう第9話以降から(メタ)登場していなかった「御剣 武」である。

 「いやー本当によかった。よかった。忘れられてたかと思ったぜ。作者に。」

 本当にごめん。だって出番になりそうなところがなかったんだもん。・・・

 「武。そなたは何を言っておる?」

 「お体がすぐれないようでしたら延期されても・・・」

 「あー。大丈夫だよ冥夜。悠陽。ちょっとメタってただけだよ。」

 独り言言っていると怪しまれるよ?

 「(誰のせいじゃこら!!)」

 「お父さん顔が怒ってるけど何かへそ曲げたのかな?」

 「いやあれは単に母さん達といちゃつく暇がなかったから色々と

溜まってるんだよ。」

 「光。父さんはへそを曲げてないから大丈夫だぞって。

暁お前誰からそれ教わった?」

 「神代達が言ってた。」

 「あの3馬鹿はあとで月詠さん達にO・SHI・O・KIしておくか。」

 この記者会見が終わった後この3人は真耶と摩那によって「天国に行きたい」と言うほどの折檻を喰らわされたというのは言うまでもない。

 「さてとここからは俺の仕事だ。篁技研の準備は?」

 「万端だといっていたぞ。」

 「既に機体も準備済みと言っていましたわ。」

 武はこの時ここからが一夏にとっての本当の始まりだなと思いそして最大限のバックアップをしようと誓った。

 

 数分経ちホールでは多くの報道陣や記者が準備をしていた。

 「皆さん。こんにちは未だ興奮冷め止まぬ騒動の中私窯元 夏也が御剣ホールで今か今かと発表を待っています。突然の御剣グループの緊急記者会見、多くの報道陣が待ち構える中私はここで待っています・・あ、今来ました。御剣 武代表取締役社長です。

今席に座りました。いったい何を語るのでしょうか?」

 

 「皆さんお忙しいところ集まっていただきありがとうございます。今回私は皆様にある真実をお話しなければなりません。」

 

 「え、もしかして隠し子?」

 「愛人か?」

 記者が女関係ではないのかと憶測を立てているので少し苦笑いしながら武はこういった。

 「いや女関係ではありませんからて俺どんな印象されてるの?それでは皆さんスクリーンをご覧ください。」

 全員がそれを見ると何かの監視カメラの映像かと思い見てみると1人の少年がISに触った瞬間ISが起動してそれを纏ったのだ。

 「「「「「えっ?」」」」」

 記者の一人が合成かと思っていると次の映像が流れてきた。

 「これは現在篁技研からの生中継映像です。」

 その映像では悪魔のような身形をしてフェイスマスクを付けたISが上空で飛ばしているドローンを見ている映像である。

 「それでは戦闘開始!」っと言った途端その機体が持っている銃剣がドローンにめがけて撃ちながら移動しているのだ。

 ほんの数分足らずで全機撃ち終わるとそのISパイロットのマスクを外すとそこにいたのは男性だったのだ。

 記者が茫然としていると武はそのまま続けた。

 「彼の名前は織斑一夏。名前でわかる通りあのブリュンヒルデ織斑 千冬さんの弟でございます。彼がISを使えることが分かったのは5年前にある兵器の実証実験が終わった後新型機を1部の政府関係者に公開していた時でした。その後すぐに我々は彼の情報が漏れないようにあらゆる防諜対策を施しました。」

 「何故秘密にしたんですか?直ぐに公表したほうが社の利益になったのでは?」

 「彼はまだ幼くそれに公表すれば実験材料にされるか女尊男卑の影響を受けた人間によって抹殺されるという危険を回避するためです。」

 「では彼がISに乗れる原因は何なんですか?」

 「それはわかりません。ですがある人間がこう言っていました。(彼以外にもISに乗れる人間がいるかもしれない。)という仮説が証明されたということです。」

 そして武は一呼吸するとこういった。

 「私御剣 武は宣言します。彼織斑一夏をIS学園に入れることを宣言します。!!!」

 世界に新たな衝撃が走った。




 世界の衝撃は新たなる物語の始まり。


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未来への不安

 やっと見えてきた。
 第0章の完成が・・・。
 あと少し頑張ろう。


 あの記者会見以降一夏の周りは慌ただしく変わった。

 学校は卒業式まで大丈夫だといっており学業の問題はクリアされたが葉や綾斗からは「何で言わなかったんだ?」と抗議(葉は面白半分。綾斗は真剣。)されたことで本人は苦笑いしながら対応した。

 篁技研はもうてんてこ舞いだった。

 電話の回線はほとんどショート寸前。IS委員会の日本支部からは身柄引き渡しの要求(防人達がO・HA・NA・SHIして退かせた。)各ISの武器開発の会社からは一夏のISの武器提供の宣伝をしたいという連絡や「インフィニット・ストライプス」と言う雑誌の取材申請(「本社に通してほしい。」とやんわりと答えた。)等があり結局収束するまでの1週間は研究そっちのけの対応に追われ佑唯も帰ってきたときにはボロボロだったと聞く。

 一夏の生活にも変化があった。

 軟禁状態とはいえメディアはお構いなしに壁に脚立を掛けて一夏の周囲を撮影しており政府からの停止命令が出るまで(聞かなかった奴は御剣グループの武闘派SPによって

SI・MA・TUされた。)続いた。

 正直に言えばどこのパンダだよと思うくらいの生活で本人はもう精神的に参っていた。

 そして一夏はもう1人の男性IS操縦者を思い出した。

 「(あいつもこんな感じなのかなー?)」

 

 

 大体思った通りだがこっちはそれ以上だった。

 前述以上に大変である。

 何せ各国の企業から「テストパイロットにならないか?」と言う申し出や下手すればどっかのマッドな学者から「人体実験しないか?」とストレートに言う人までおり、

学校の友達のメールの中には「リア充爆☆殺」という内容が届いたりする始末。

 そんなこんなで精神的にヤバい少年「東城 刃更」は家のソファーでカーテンを閉め切って横になっていた。

 「あーー。何で触っちまったんだ俺?タイムマシンがありゃ力づくでも止めたのによー。」

 事はあの時試験会場で起こったことである。

 本来の場所はその前の日にトラックが飲酒運転で突っ込んできて使えなくなったというのが始まり。

 それからは学校の指示で別の場所でやる羽目になったがそこは迷路のような場所になっていて気が付いたら迷子。

 そこで勘を頼りにしてはいるとそこにあったIS「打鉄」があり興味本位で触るとISを纏ってしまいそのまま実技スタートした。

 「そっからはそのまま緑の髪をした女性が男だとわかった瞬間そのまま激突。そんで今度は政府の役人が保護とかでそのまま連行されて家に戻されてこの始末ってか。」

 ため息交じりで誰に向かって言っているのかと思うような独り言を言っているとまた電話が鳴ってきた。

 またかと思ってとりあえず見るとそこには頭が上がらない人の名前が出てきた。

 「もしもし!?」

 「おー刃更、そっちはどうよ。親父さんから聞いたが元気か?」

 「もー大変ですよこっちは。そっちで何とかしてくださいよ。」

 「阿保か。こっちは政治には口出さないって決めてんだよ。ま、世間話はさておいて本題に移ろうか?」

 「本題?」

 刃更がしゃべっている相手が話を切り出したのでその内容を聞いた。

 「お前のIS。こっちで作るから。」

 「はあ。何で?」

 「お前いろんなところからオファーが来てるだろう。うちも名乗りを上げたもんでな。それでお前に相談っと思ってな。なあにこの島の技術をベースにした奴ならほかの奴らも退くさ。でどうする?」

 「受けます。それに音もありますし。」

 「んじゃ来月中、3月から4月の初めまでには何とかするからな。」

 「お願いします。」

 「それと政府から貰ったあの本ちゃんと見ろよ。」 

 「・・・はい・・・」

 ISを作る話になって半ば談合のような感じでまとめた後刃更にIS教本(電話帳クラス)を読むように言うと力なく答えた。

 そして刃更は天井を見るとこれからのことに不安を抱えながらも頑張ることを決めた。 

 

 




 次回第0章最終回。
 一夏がこれまで得たものはどう実るか。
お楽しみ下さい。


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発表後の世界とはじまり

 やっと終わった。
 新しいお話はあとがきで出します。


 あの発表の後世界で何が起きたのかを人間順で説明しよう。

 

 ー箒の場合ー

 その時私は晩御飯の弁当を買っていた。

 何せ家族は要人保護プログラムでばらばらになり一人暮らししている身だ。

 小学生の時はお手伝いさんがいたが中学生からは完全な独り暮らしをしている。

 幸いなことに家事等は親から教わっていたため苦労しないが誰もいないから作る気もわかずコンビニやお惣菜の弁当で我慢している。

 いつものように弁当を買って帰宅するとテレビの臨時ニュースで男性IS操縦者が発見したというテロップが流れたが関係ないなと思い食事を済まし何時ものように道着に着替え素振りをしようとするとまたニュースが流れたので見るとそこには社長らしき人が出てその後映像でISを纏った一夏がいた。

 「なっ!半年前にあったがそんなこと知らされていないぞ!!」

 そういうとさっきの男の人がまた現われた。

 「ええーい!!貴様じゃなく一夏を出せ!!!」

 テレビの前でそういうとその男の人が一夏をIS学園に入学させるということを告げると箒はこういった。

 「え、一夏もか?・・・」

 

 -和の場合ー

 この時私は学校の友達と受験終了パーティーと言う名目でみんなでカラオケ店に来ていた。

 ちなみに今歌っているのは不良高校で野球する青年たちと熱血教師の物語のエンディングを歌っていた。

 「イエーイ!次誰が歌う?」

 今歌っていたのは新子 憧と言い一見すればギャルぽいんだが部の中で

一番うまい人。

 「何しようかな?」

 このジャージを着ている子は高鴨 穏乃と言いこの人も部の一人

(運動部じゃないよ。)

 「おねーちゃん。これ一緒にやろ。」

 この黒髪をした人は私以外の皆が行く高校の先輩松実 玄と言い黙ればいいのにいつも変態オヤジなことを言うのだ。

 「ねー。お尻触らないでね・・・?」

 その隣で確実に被害者だなと言う人はその姉松実 宥と言いおとなしいのだがいつもマフラーとセーターを着てしかも眼鏡にマスクと本人は寒がりと言うのだが夏でも着て前におまわりさんに聴取されたことがある。

 「あんた何言ってんの?」

 このボーイさんみたいな服を着ているのがこのカラオケ兼ボーリング店を経営している支配人の娘鷺森 灼でこの部屋を貸してくれているありがたくそして常識人である。

 そして私たちは「麻雀部」でもあるがお金ではなく純粋な競技として楽しんでいる。(ちなみにケーブルで放送される。)

 私たちが歌を選んでいると突然部屋の電話そして私の携帯が鳴っていた。

 そしてお父さんがテレビを見なさいというと部屋で声が出ていたので見るとそこには一夏君がISを纏っていたのだ。

 「えーーーーー!!!!一夏君!!!!!」

 私は驚いてその映像を見た後新子がこういった。

 「あれ一夏君ってもしかして・・・えーーーー!!!!」

 新子はいつも私が言う人と同じことに気づいて驚愕した。

 「へーこの子がねー。」

 「世の中って不思議だねー」

 「う、うらやましい。おもちのたまり場に・・・」

 「へー。」

 約一名変なことを言っているがそれでも彼が出たということに驚きそしてヤバいという自分がいた。

 「(一夏君っていろんな女の子にモテるからなー)」

 いろんな意味で合っていた。

 

 -鈴の場合ー

 「なんでよ!!」

 私鳳 鈴音は怒っていた。

 だって一夏がIS学園に入学するのにそれができないからだ。

 「当たり前だ鳳 鈴音。楊からあれだけ受けろと言いながらいやと言ったんだからな。それにISを出すのなら私も容赦しないぞ。」

 目の前にいるこの黒髪長身の男黎 星刻の予知めいた言葉にグーの音も出なかった。

 「入れるようにして!」

 「無理だ!」

 「して!!」

 「無理だ!!」

 「しろ!!!」

 「無理だ!!!」

 そんなことが数分過ぎてお互いへとへとになると星刻はこういった。

 「今は無理だ。だが中途で入ることはできる。」

 「ホント!?」

 「ただし条件として一定の学力とIS能力を出すことだ。今やると入るのは5月だがそれでもいいか?」

 「OKよ。それならすぐやるから。じゃーねー!!」

 「現金な奴。」

 星刻の条件は鈴からすればお茶の子さいさいのためすぐに行動に移った。

 「(待ってなさいよ。一夏!!)」

 

 -その他の場合ー

 イギリスのIS訓練場の一角である少女が訓練をしていた。

 そばには少し年上の赤い髪をしたメイドさんがいた。

 「お嬢様。ニュースはご覧に?」

 「ええ。見ましたわ。たかが男風情邪魔するなら・・・容赦しなくてよ。」

 その少女の目は果たして何に染まるか。

 フランスではある会社で少女にこう言った。

 「以上だ。こなせよ。」

 そういうだけで男が去ると少女は光のない目で目の前にある何かを付けようとしていた。

 まるで見えない首輪をつけるように。

 

 そして日本篁家

 「一夏。準備終わった?」

 「あー。今終わった。」

 唯依の言葉に一夏は相槌を打った。

 一夏は後ろを見るとかつて来た時と同じ部屋になった場所を見た。

 布団は別の部屋で寝るというのでどうにかなる。

 一夏はこれまでのことを思い出した。

 初めてこの部屋に入ったこと。

 初めての任務で人を殺したこと

 唯依と一緒に寝たこと

 箒と再会したこと

 色々あるものの一夏にとっては大切な思い出である。

 そして部屋から出ると既に篁家の食卓の準備を終えておりみんなで最後の夕食を楽しんだ。

 そして食後唯依のお願いで一緒に(部屋)寝ることになった。

 一夏と唯依はこれまでのことを話しながら気づけば既に寝たのであった。

 次の日朝食を食べると玄関前に真耶さんが例のポルシェと一緒に来ていたのだ。

 佑唯さんと裕也さん、ミラさんに別れを告げると彼らはこういった。

 「何を言ってるんだ一夏君。ここは君の家だと前にも言ったはずだよ。」

 「それにお前がいねえと練習相手がいなくなるしな。」

 「また帰ってきなさい。待っているから。」

 佑唯さん、裕也さん、ミラさんの言葉に一夏は涙ぐみながら「行ってきます」と言い2人は車に乗り彼の地へと向かった。

 出会いと別れと戦いと陰謀がまじりあう場所人工島IS学園へ。




 これまで見てくれた人ありがとうございました。
 これにて暫く休載して新しい話「精霊使いの剣舞」×「最弱無敗の神装機龍」に取り掛かりますのでこちらもお楽しみください。


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第1章 入学式とクラス対抗戦
新たなる始まり  前編


 1ヵ月休載の末新章突入。 
 主人公たちが向かうのは平穏か波乱か?



 西暦2011年4月1日

 東京お台場・人工島「学園島・IS学園エリア」

 この島にいるのは殆どが学生とその関係者であり南北およそ2㎞・東西500mの長方形型の島である理由で他とは切り離されているのだ。

 それはこの島の別名が「武装島」と呼ばれているからだ。

 その原因の一つは武装探偵事「武偵」を育成する教育機関「東京武装探偵学校」が存在するからだ。

 彼らはつまるところ武器の所持を認めた「何でも屋」であり兵器の開発や

事件の調査・凶悪犯の逮捕・取り調べ等警察と同じ権限がある事からよく対立しているのだ。

 もう一つは「IS学園」であり世界中から来日・在住の少女たちががここで集まりISについての勉強やISを使った実習ないし実戦(政府・人工島所有権を持つ東京都知事からの依頼)をこなし卒業後は国家代表候補生・代表生又は国のIS研究所などに勤務する人が多いのだ。

 しかし今回の入学式はいつもと違い武装した政府の専属SPや

人造トランスフォーマー、戦術機などが学校の周りに配備されているのだ。

 その理由は・・・世界初の2人の男性IS操縦者が入学するからだ。

 そしてその2人は何故か教壇の真ん前に然も名前の頭文字も違うのに一緒にされていたのだ。

 「「((き、きつい・・・想像以上にキツイ。))」」

 おまけに教室にいる31人の内29×2の眼に睨まれているからなおさらだろう。

 すると教室のドア(自動)が開くと入ってきたのは生徒とほぼ変わんない身長(胸部以外)と大きすぎる黒縁眼鏡と服から子供が背伸びをしてきたような女性が来た。

 「皆さん初めまして。私はこの学級の副担任『山田 摩耶』と申します。これから1年間よろしくお願いします。」と彼女がお辞儀をしたので何人かがそれに答えるも未だほとんどが彼らを見ていた。

 「そ、それでは自己紹介を始めますので『あ』から順番にお願いします。」

 

 一夏の場合

 「(何で1番前なんだよ俺は後ろ半分だろ!!まあ俺以外にも男がいるしそれに箒が同じクラスっていうのが何よりも救いだな。それに別のクラスだけど唯依もいるからいつでも会えるだろう。これからがんばらないとなあ。)」

 「・・・くん。織斑一夏君。」

 「はい!!」

 名前を呼ばれたとき防人さんに呼ばれた時のように条件反射で大声で言ってしまって摩耶は少しびっくりしていたのだ。

 「あ、あのね自己紹介してくれないかな?今『あ』から始まって『お』だから織斑君なんだよね。やってくれるかなあ?」

 頭を下げながらそう言っているので一夏は摩耶に向かってこう言った。

 「そんなに謝らなくてもいいですよ山田先生、ちゃんと自己紹介するから。それとあまり教師が謝らないほうがいいですよ。下に見られますから。」

 「ええーーどうしよう!!」

 駄目だこりゃと思いながら一夏は後ろを振り返りこう言った。

 「織斑 一夏、篁技研所属のIS操縦者です。趣味は体を動かしたり料理を作ること。剣道をやっていました。これから1年よろしくお願いします。」

 無難な自己紹介が終わった後女子たちは無言になり・・・

 「きゃ」

 「きゃ?」

 「キャーーーー!!!」

 突然の大声で一夏と隣の男性も耳を塞いだ。

 「男よ!!男がいる!」

 「幸せ!!私今天国にいるようだわ!!」

 「青春キターーーーーー!!!!」

 等と女子たちのソニックウェーブに一夏達は茫然とするばかりだった。

 「貴様ら静かにしろ!!!ほかの教室の迷惑だぞ!!」

 教室のドアから大声で注意したのは黒のスーツにタイトスカートを身に纏った

織斑 千冬がそこにいた。

 「な、なんで千冬姉がいるんだよ!!」

 すると千冬が持っていた出席簿が一夏に向かって振り下ろされようとしていたところ一夏はそれを白羽取りで止めた。

 「何で教師何だよ。ってか教員免許はどうしたんだよ?」

 「ドイツの大会が終わった後教導官にならないかと言われてなここにいるのだ。それとここでは織斑先生だ!分かったな一夏?」

 「り、了解。」

 どこの世界に出席簿を白羽取りしながら会話する姉弟がいるのだと思ったが2人の関係性を知った彼女たちがこう言った。

 「え、織斑君ってあの千冬様の弟?」

 「それじゃISが使えるのも?」

 「いいなあ。代わってほしい。」

 最後の一人はこの状況で何言ってるんだと思ったが千冬は出席簿を持ったままこういった。

 「もう1人のお前も自己紹介しろ。後々になると厄介だからな。」

 「あ、はい!!」

 するともう一人の男性IS操縦者が立ち上がった。

 

 

 

 




 刃更の自己紹介は後半でします


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新たなる始まり 後編

 前回の続きです。


 刃更の場合

 「(ISなんて触るんじゃなかった。(触らぬ神に祟りなし)ってのは本当だぜ。

 これでもう一人の男性IS操縦者が違うクラスだったら軽く死ねるぜ。これから3年間過ごすんなら仲良くしねえとな。・・・ってか自己紹介次俺って面倒くさいっていう理由だけかよ!!ま、腹くくるか!)」

 

 「東城 刃更です。趣味は体を動かすことと料理。体に関しては親の仕事関係でいろんなところの山や海に行ったりしてます。・・・それとこの傷なんだが昔事故で体中にあるんだが取り敢えずフランクにしてほしいんだ。

これから3年間よろしくお願いします。」

 刃更の自己紹介が終わると今度は普通に拍手しているのでなんでかなと思うと後ろで千冬が睨み効かせているからだ。

 するといつの間にか一夏は元の席に戻っていて千冬が教壇に立った後こういった。

 「諸君、私がこの教室の担任織斑 千冬だ。君たち1年を今後1年の間IS操縦者として学ばせるのが私の仕事だ。授業についてだがわからなければわかるまで教えるのだが・・・1つ皆にこう言っておこう。」

 千冬が1呼吸おくと全員が耳を澄ましていた。

 「ISは兵器だ!!近年は競技関係・宇宙・深海調査・災害救助などで使用されるが実質合切兵器だ。この中の生徒の中にも国防などで担ぎ出される可能性のある者がいるだろう。私はそうなった時に備え生き残り帰還できるように鍛え上げるつもりだ覚悟しろ!!!」

 「「「「「はい!!!!!!」」」」」

 千冬はISを兵器であることそして生徒が死なないためにどうしたらよいのかを学ばせると宣言し生徒達もそれに答えた。

 「それでは授業を始める。ISの基礎知識を覚えた後実習だがそれまでに予習・復習をしておくように。」

 そして授業が始まった。

 

 「--であるからして、ISの基本的な運用は現時点では国家の認証が必要であり違反すれば刑法によって罰せられますが・・・織斑君、東城君わかりますか?」

 「大丈夫です。」

 「何とかついてこられてます。」

 摩耶の問いに一夏と刃更はそれぞれ答えた。

 ちなみに一夏は篁技研で佑唯から教わり刃更は3話前に登場した人にテレビ通信で教わりながら覚えた。

 すると一夏はこう質問してきた。

 「それじゃー・・・災害が起きたとき緊急時ってことでISを展開した場合はどうでしょうか?」

 「その時はですね。政府に認証しなくても良いように特例で出来るようになっているから大丈夫ですよ。」

 「ありがとうございます。」

 「じゃー俺も質問。」

 「はい何ですか?」

 今度は刃更が質問してきた。

 「もしISを使ったテロ事件が起きた場合はどうするんですか?」

 「え?」

 刃更の言葉に一夏も確かにと思った。

 いかに国で管理されていてもそれはオリジナルコアであり疑似コアは対象外なので管理が不十分であることもある。

 ほかの生徒たちはまさかと思っていると千冬がこう答えた。

 「東城、なかなか良い質問だ。その際には災害と同じように特例で展開できるようになっている。さらにその際にテロリストの捕獲も一任されている。諸君も覚えとけ、いかに厳重に管理されようとも人間の心1つでどうにでもなるからな。その時どうするのかを感覚で行動できるようにしろ!いいな?」

 「「「「「はい!!!!!!」」」」」

 東城の質問に対して真耶は困惑気味だったが千冬が答えてくれたこともありその際に備えれるようにすることと答えた。

 「ほかに質問は?」

 「大丈夫です。」

 「それでは山田君続きを」

 「あ、ハイ!!それでは続きと行きますよ?」

 その後この授業が終わるまで全員他の教室よりも真剣だった。

 

 




 あらゆることに備えて準備をすれば何も恐れることなし


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知らぬが仏

世の中知らないほうが良いことがある。


1時間目が終わり一夏と刃更のいる教室の周りにはIS学園の殆どの全校生徒が集結しており同じクラスの生徒も遠巻きで見ておりお互い探りを入れるか入れないかの駆け引きをしていてその光景はまるで動物園のパンダと同じ光景なのだが違うのは・・・

刃更がグロッキーしていることだろう。(一夏もこの環境で少し参っている。)

 まあグロっている原因は授業で着いていくのがやっとである事だが。

 そもそもISの基礎知識は全員中学校で受けているのが多いため少しずつやっていた一夏とは違って期間が少なかったということもあるのだが・・・

 「おい、大丈夫か?」

 「?あ?」

 グロっている刃更の目の前に隣にいた一夏が声をかけてきたのだ。

 「・・・大丈夫だ。しかしみんなよくこれが分かるなー。

織斑だっけ?お前もすげーよ。」

 「いや俺はお前よりも早く勉強していたからな。

たった数日で分かった東城のほうだよ。」

 何お互い褒めあってんのと思うが初体面の社交辞令としてはこれが一番だろう。

 「なーお互い苗字はやめて名前にしないか?

お互い3年間同じ釜で飯を食う中だしよ。」

 「確かになこれから同じ悩みを抱える者同士にな。俺の事は一夏って呼んでくれ。」

 「なら俺のことは刃更って呼んでくれ。」

 そしてお互い握手を交わすと何やら黄色い悲鳴が聞こえた。

 「ねえねえ2人が手を握っているよ。」

 「これは次の同人誌のネタになるわー。」

 「一*刃?刃*一?」

 耳にしたくないものがあるが取り敢えずお互いを再確認すると

 「あ、そーだ。幼馴染がここにいるんだ・・・『すいませんちょっと』

もう一人も来るから少し待ってくれ。」

 すると一夏は黒髪ポニーテールの少女をそして教室の外から同じく黒髪のショートカットの少女が現われた。

 「刃更、紹介するぜ。今連れてきたのが俺の小学校の時の幼馴染の〈篠ノ之 箒〉で俺が通っていたっ道場の娘さんだ。んでこっちが俺がお世話になっている〈篁技研〉の娘さんで〈篁 唯依〉って言うんだ。」

 「篠ノ之 箒だ。苗字ではなく名前で接してほしい。」

 「篁 唯依だ。私も同じように頼む。」

 「俺も刃更でいいぜ。」

 一夏は刃更に箒と唯依を紹介し、お互い親睦を深めていると

 「ちょっとよろしくて。」

 「「「「はっ?」」」」

 そこには金髪ロールと言う典型的な貴族みたいな感じな格好をした少女がいた。

 「まあなんですのそのお返事は?私に話しかけられることがどれだけ栄光である事かをわからないんですか?このイギリスの代表候補性にして入試主席である〈セシリア・オルコット〉に対して。」

 「「「「(知るか。)」」」」

 一夏達は心の中でこのようにハモッテいた。

 日本やアメリカでは見かけなくなったが他国の中にはISが使えるだけでこのように偉ぶる女性たちが存在しているのだ。(戦術機が輸入されそれも消え始めているが。)

 「まあ私は優秀ですからあなたのような人間にも優しく教えてあげますわよ何せ私は入試で唯一教官を倒したトップエリートですから。」

 「「「「(そんな優しさいらねえ)」」」」

 すると刃更が何かを思い出してこう言った。

 「なあ入試ってIS動かして戦うやつだろ?」

 「そうですよ。」

 「俺倒したぞ。」

 「「「「は・・・?」」」」

 刃更の言葉に一同茫然とした。

 IS学園の実技教師は各国の代表生又は候補生であるのでそれを倒せるとなるとその実力は確かなものである。

 「まあ、いきなり突っ込んできて壁に激と・・・」

 刃更が言い終わる前にセシリアは刃更に詰め寄ってこういった。

 「い、一体どうやって倒したのですか?いえその前に私だけだと聞きましたが?」

 「女子だけって意味じゃね?」

 セシリアの言葉に対し一夏が代弁して答えた。

 「な、何ですって!!!」

 「お、おい落ち着けよ。」

 「これが落ち着いてーーー」

 すると2時間目のチャイムが鳴ったのでセシリアは刃更に対してこう言った。

 「またあとできますわ!!逃げないでくださいましね!!!」

 「「「「(もう来るな)!!!!」」」」

 セシリアの言葉に全員が同じ答えだった。

 「それじゃ私はこれで。一夏、箒、刃更また昼休みに。」

 「「おおまたな。」

 「ああまた。」

 唯依は一夏達に別れを告げ自分の教室に戻った。

 すると一夏は席に戻る際刃更にこう聞いた。

 「相手誰なんだ?」

 「山田先生。」

 「ああね。」

 何故だか目の前の先生を見て納得してしまった。

 わからないのは当の本人だけ。

 




知って損する情報っていらないな。
 特に興味のない人の愚痴とか。


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空気を読まない阿呆は痛い目を見る

 空気を読まない奴は社会では生き残れない。


 セシリアの一方的な言葉で疲労した一夏と刃更(大半はこいつ)は席に戻ると今度は千冬が教壇に立った。

 「それではこれよりISで使用される各種装備の特性について説明するから頭にたたき入れておけ!」

 この授業では山田先生までノートを持っていることから重要性が高いことがうかがえる。

 如何に高性能な兵器を持っていてもそれを使う人間が正しい知識を持っていないと危ないからだ。

 「ああ忘れてた。その前に再来週行われるクラス対抗戦の代表つまりクラス長を決めなければならない。これは生徒会の会議又は委員会の出席したりクラス対抗戦における各クラスの実力延いては生徒全員の能力判断と卒業後の進路の幅が広がる。一度決まると1年間は変更できないから熟慮したうえで決めるように。」

 千冬はふと思い出したように説明し全員が考えている中1人の生徒がこう言った。

 「はい!私織斑君を推薦します!」

 「なっ!」

 少女の1人が一夏を推薦すると宣言したら一夏が驚いたのであった。

 すると隣にいた刃更が少し笑みを堪えていたのでそれに少し腹が立っていると・・・ 「私は東城君を推薦します!」

 「何!!」

 今度は自分の名前が挙がったので東城も一夏と同様の顔になっていた。

 それからも全員が一夏と刃更に名前が挙がるので千冬がこう言った。

 「候補者は東城と織斑か。・・・他にはいないか?いないなら

この2人で投票を行う。」

 「ちょっと待ってくださいよ。織斑先生!!」

 「これはないだろ!!」

 すると一夏と刃更が立ち上がって抗議しようとすると千冬がこう言った。

 「馬鹿者、これは民主制にのっとってやるのだ。他薦されたということはそれ相応の資質があると思っているんだから覚悟しろ。」

 正に民主主義における数の結果である。

 それでも一夏たちは食い下がろうとすると・・・

 「待ってください!納得がいきませんわ!」

 バンと机を叩いて立ち上がったのはあのセシリアだった。

 「そのような選出は認められません!大体、男がクラス代表等と言う屈辱を1年間味わうなどもってのほかですわ!!実力からすればこの私セシリア・オルコットが鳴るのは必然ですわ!!!私がこの日本に来たのはIS技術の修練に来ているのに猿のサーカスを見に来たのではありませんわ!!!!大体、文化としても後進的で戦術機等と言う野蛮な兵器を作る人間がいる最低な国で暮らさなければならないこと自体が私にとっては耐え難い屈辱で・・・----」

 その後も色々なことを言っているのだが周りの生徒は殆どが日本人であるため全員不愉快又は怒りをあらわにしそうな生徒がおり千冬たちも怒りを隠していられそうになかった。

 等々堪忍袋の緒が切れたのか刃更が立ち上がろうとすると隣から小さな紙が丸めてあったので開けるとこう書いてあった。

 「〈暫くほっておけ。言わせるだけ言わせておけ。〉」

 飛んできたほうには一夏がいたのだがペンを折れるような勢いで握っていたので刃更も座り「(わかった。)」と小さく声をかけた。

 「ですのっでってそこのあなた達、何で何も言いませんの!?」

 やっと気づいたのか一夏たちに向かってそういってきた。

 「いやお前馬鹿だなと思って。」

 「何ですって?」

 一夏の言葉にセシリアが突っかかると今度は刃更がこういった。

 「周りを見ろよ。」

 セシリアは周りを見るとほとんどの少女たちがセシリアを親の仇のように見ていた。

 「な、何で皆さまそのような目で私を?」

 セシリアは何がなんやらわからないところに一夏がこう言った。

 「そりゃお前ここにいる人間、教師も含めて日本人が結構いるんだぜ。あんなこと言えば誰だって怒るよ。」

 「ほんとよねー」

 「何様のつもりよあいつ。」

 「やりたければ自薦すればいいのにねー。」

 等とほかの少女達も色々言っていたのでついにセシリアが・・・ 

 「決闘ですわ!!」と言ってきたのだ。

 するとほかの少女たちは・・・

 「うわー何あれ逆切れ?」

 「自分でしでかしたのにねえ。」

 「ああいうのを厚顔無恥っていうのよね。」と口々にいった。

 「どうする刃更?」

 「そりゃやるさ。ここまで言われ放題だったんだ、その分を返してやるぜ。」

 一夏と刃更もやる気十分だった。

 「それでハンデはどうする?」

 「あら早速お願いですか?」

 「いや俺たち2人がどれくらいいるか?」

 すると箒が立ち上がって2人の前に来てこういった。

 「一夏、刃更お前ら何言っているのかわかっているのか?

相手はあれでも代表候補生。それなりの強さを持っているんだぞ?それに一夏ならまだしも刃更はまだそんなにISを使っていないんだぞ。」

 「箒、俺確かに一夏よりもISを使えるわけじゃねえけどなこいつは多くの人間を侮辱した。こんな奴相手にハンデなんてこっちからお断りだ!!」

 箒は一夏たち(特に刃更)に対して忠告すると刃更は自分が戦う理由を告げてそのうえで戦うと宣言したのだ。

 「いいでしょう。私が勝ったらあなた達を小間使い・・・いえ・・・奴隷にしてあげますわ。」

 「ほーそれじゃ俺たちが勝ったらなにするんだ?」

 セシリアの言葉に一夏はそう聞いた。

 「はあ、何言うかと思えば・・・」

 「勝負っていうのは何が起こるかわからねえしお前がそういうならお前も何か賭けろよ!!それとも負けたときの文句も考えてねえのかよ。」

 決闘というのはお互いが何かを賭けるときには同等の物を対価として出さなければならないがセシリアにはそれもなく一方的なものなので

これで貴族とは笑えない話である。

 「確かにねー」

 「自分勝手だよねー」

 「これで学年主席って笑えるーーwwww」等と言っているのを聞いたのか

セシリアは顔を真っ赤にしてこういった。

 「いいでしょう!!もし私が負けたらこの私のIS(ブルー・ティアーズ)と代表候補生の座をお譲りいたしますわ!!!」

 セシリアは耳につけている青いイヤリングの形をしたISの待機形態と自分の代表候補性の座を賭けると宣言した。

 「それとセシリア。問題がある。」

 「何ですの!?」

 「問一ISを作ったのは誰?」

 「は、簡単ですわ。Drタバネ・シノノノですわ。」

 「問2出身地は?」

 「それは日本に・・・あ」

 一夏の問いに答えるとセシリアは一気に顔が真っ青になった。

 「問3・・・目の前の人の出身地はどこ?」

 「へ、・・・ひーーーー!!!」

 問いに答える前にセシリアが見るとそこには黒いオーラを出して立っていた千冬がそこにいた。 

 そし千冬が歩くとセシリアは半歩下がりそのまま壁に当たると千冬は壁ドンしてセシリアの前に立ちふさがった。(壁が凹んでいるような感じだったが)

 すると千冬がセシリアに向かってこう言った。

 「ほー。猿で、野蛮で最低な国ねー・・・」

 「あわわわわわわわわ。」

 千冬の一言一言がプレッシャーを強くしセシリアはもうなすすべなかった。

 「小娘覚えとけ、そんなにいやだったら国に帰って構わないし私は何も言わないが一夏に対してお前はハンデを付けてもらったほうが良いぞ。」

 「な、なんでですか?」

 千冬の言葉にセシリアは恐る恐る聞いた。すると千冬はこういった。

 「何せ奴は私のISのシールドエネルギーを6割以上削ったんだからな。」

 「「「「「えーーーーーーー!!!!!!」」」」」

 その言葉に全員が驚いた。何せ千冬はブリュンヒルデと呼ばれその千冬に対してシールドエネルギーをましてや無名の人間が半分以上削れる時点で代表候補生以上、つまり国家代表生クラスと言ってもおかしくないのだから。

 「まじかよ一夏?」

 「マー負けたけどな。」

 へらっというが全員開いた口が塞がらないので仕方ないのだ。

 「あーそれとオルコットお前は補修だ。」

 「な!!」

 「お前には代表候補生としての自覚が足りなさそうだからな。みっちり扱いてやるから・・・・カクゴシロヨ。」

 「あ、あわっわわわわーーー」」

 千冬の言葉にセシリアは耐え切れず口から泡出して失神してしまったのだ。

 そして千冬が教壇に戻ると全員にこう言った。

 「勝負は今度の日曜日の朝10:00に第3アリーナで総当たり戦を行う。後でオルコットに伝えておけ。それでは・・・授業を始める。」

 元に戻ったような感じだがやはり怒っていたんだろう。

 そのまま授業が始まりセシリアは昼ごはんのチャイムまでそのままだった。




 セシリアファンの皆さんごめんなさい。
 けど原作を読んでいると何でほかの人言わなかったのだろうと思ったので書きました。


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同級生と先輩の相談

 馬鹿な子ほどかわいいというがあほな子を持つと苦労する。


 あれからはと言うと比較的穏やか(千冬の怒りの矛先を向けない為)に授業が終わり3時間目4時間目が終わり昼食の時間になった。

 IS学園の食堂は1~3年まで分かれており一夏たちは1年の食堂に行くがその時一夏と刃更を見るなりどこぞのやのつく仕事の出迎えのように左右に分かれるため少し後ろで箒と唯依が歩く姿は何とも言えない。

 ちなみに一夏達全員は定食を頼んだ。

 一夏達は唯依に2時間目の時にあったことを話すと少しずつ顔が赤くなり戦術機を馬鹿にしていた話になった瞬間机を叩きつけてこういった。

 「ふざけるな!!戦術機は父様や多くの技術者の汗と涙、先達の血のにじむような努力と思想から生まれた技術の結晶だぞ!!!それを・・・それを野蛮だと!!?皆がこれまで築いた志を無下にしおって・・・一夏、刃更頼む!!!!

奴を叩き潰してくれ!!!父様や皆の誇りのために!!!!」

 大声で怒鳴った後唯依は一夏と刃更に頭を下げセシリアを叩き潰してほしいと頼んだのだ。

 すると一夏と刃更はこういった。

 「唯依,そこまでしなくてもよ俺はあいつを許せない。あの場にいた人だけではなく佑唯さん達まで侮辱したあいつを1発ぶん殴らなきゃ気が収まらない。」

 「それにあいつは男が弱いなんて言ってるがよそれは男がISに乗れないっていう条件の中での奴だからな。あいつにそんなもんがねえってこと証明させてやるぜ!!」

 それぞれがお互いの気持ちを言い合ったところで刃更は一夏たちにこう聞いた。

 「なあよ。ISについて教えてくれねえか?勉強だけじゃなくて実戦での使い方を教わらねえと戦えねえんだよ。」

 その言葉に一夏はこういった。

 「いいぜ。お互い倒す相手が一緒だしな。」

 「私もできる限りの協力を惜しまないぞ。ISじゃなく肉体関係だがな。」

 「情報なら私が何とかしよう。先生に許可をもらってその時のデータ映像を何とか手に入れてみる。」

 それに続いて箒と唯依もそういった。

 「ありがとな、みんな。」

 刃更は3人にお礼を言った

 すると・・・

 「その話私も加わっていいかしら?」

 4人が声がかかったほうを見るとそこにはセシリアと同じ金髪(肩までかかった程度の長さ)の女性がいたのだが彼女のネクタイの色を見るとここにいる全員とは違う色なのだ。

 IS学園ではネクタイの色で生徒の学年を振り分けているのだ。

 1年生は青

 2年生は黄色

 3年生は赤とこのように色分けされてあり彼女のネクタイは黄色、つまり一夏たちよりも年上である。

 「あのーあなたは?」

 箒がそう聞くと彼女はこういった。

 「ごめんなさいね、自己紹介がまだだったわね。私はサラ・ウェルキン、イギリスの代表候補生です。」

 全員が強張った表情になった。

 目的はセシリアに八百長で勝ってほしいのかということかと思ったのだが彼女が口に出したのはこれだった。

 「ごめんなさい!!」

 「「「「・・・・へっ????」」」」

 第1声が謝罪だったのに茫然だったからだ。

 「この度は私の後輩が皆様に多大な迷惑を掛けたことに対し謝罪を申し渡したいと思いここに来ました!!あの子には私からきつく言い渡しますので!!!」

 サラ・ウェルキンの言葉は彼らに対しての謝罪だったらしく続きがありそうだったので一夏が割り込んでこう言った。

 「サラ先輩。今回の事はセシリアが悪いんであって

あなたのせいじゃありませんよ。」

 すると刃更はこう続けた。

 「それにそのセリフはセシリア本人が言うことですし俺たちはあんたにまで何か言うことはありませんよ。」

 その言葉にサラ・ウェルキンはこういった。

 「ありがとうございます!!」

 「所でサラ先輩。先程の言葉についてですが?」

 サラ・ウェルキンがお礼を言った後唯依がさっき言った言葉について質問した。

 「私は今回の試合のことは既に全校生徒が知っており私は皆様の味方になりたいと思ってここに来たのです。」

 「それってつまり・・・」

 「セシリア・オルコットの弱点をお教えに来ました。」

 「「「「!!!!」」」」

 全員が驚いた。

 何せ同じ国の人間が他国に情報を流すのはスパイ行為と言っても

同じことなのだから。

 「皆様が思っていることは理解できます。私の行為はスパイ行為と言ってもしょうがないことだということも・・・ですがこれを逃すとあの子はこのまま曲がった状態で代表になれば取り返しがつかないことになると思うのでここで負けて変わる事を期待しているのです。」

 サラ・ウェルキンはセシリア・オルコットにチャンスとして負けてもらいたいと

言ったのだ。

 国家代表生になればそれなりの権限と同時に国を背うというプレッシャーを持つこととなるのだが今のままではなった後の国のイメージダウンとなるためここで考えを改めてもらいたいという彼女の願いがあるのだ。

 「一夏どうするよ?」

 刃更は一夏に聞くと一夏はこういった。

 「サラ先輩。気持ちは有難いんですがその情報はもらえません。」

 「!!何故ですか!!!」

 一夏の言葉にサラは驚愕して聞いた。

 「俺たちが欲しいのはISの情報であってセシリアの弱点じゃないんです。それにばれればあなたと立場に影響が出ますし俺たちはそんな危ない真似させたくないですし、それにあいつが侮っているなら俺達の戦闘データは見てないでしょうしそれだけでもフェアにしたうえで勝ちたいんです。」

 その言葉に刃更も頷き箒、唯依も同意した。

 そしてサラはため息を吐いてこういった。

 「わかりました。ではあの子が使うISの基本情報を話しますからそのうえで勝ってください。」

 そして一夏達はサラから情報を聞いて対策を立て始めた。 




 国を背負うということは責任もそれなりに大きい。
 それに負けず戦い続けられてこそ1流である。


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住むうえでのルール

 みんなで暮らす以上はルールに則って暮らさないとただじゃすまないよ。


 サラ・ウェルキンによるセシリアのISの昼食会議が終わった後気を失っていたセシリア・オルコットは一夏と刃更を睨みつけながらちゃんと勉強していた。

 そして1日の授業が終わると生徒はそれぞれ自分自分のことをするため教室から出た。

 この学園島はその名の通り学生がほとんどを占めているため買い物などができる環境になっているので物資に困ることはないのだ。

 しかし彼らは織斑 千冬が放課後まで残るようにと言われ一夏は刃更にISの基礎知識とセシリア・オルコットの対応策を練っていた。

(当の本人は山田先生に引きずられてどこかに行ったが。)

 そして教室に織斑 千冬がやってきた。

 「織斑、東城お前たちについてだが政府が早急に寮に入るようにと言われてな今日からそこで暮らせ。」

 すると刃更は千冬にこう言った。

 「織斑先生、俺の荷物まだ家なんですけど?」

 「ああその心配は無用だ。先程お前の父親が来てな(「息子をよろしくお願いします。」)と言って取り敢えず服と携帯の充電器を持ってきたから後は郵送して届けるそうだ。」

 如何やら刃更の父親が持ってきてくれたらしく教室の外に置いているらしい。

 「親父来たなら1声かければいいのによ。」

 そういう刃更の顔は照れ隠すように笑っていた。

 「東城お前の機体だが先程お前の父親が報告してくれたぞ。どういう仕事をしてるんだお前の父親は?」

 「いや普通のカメラマンですけど?」

 千冬は東城の父親から専用機についての報告があったと聞いて少し疑いながら聞いたところそれのどこが普通だよと思った。

 「専用機はどうやら試合当日になりそうだからぶっつけ本番で動かせだそうだ。これはその資料だちゃんと目に通しておけ。」

 すると千冬は脇に持っていた封筒を刃更に差し出した。

 「それとこれがお前たちの部屋の鍵だが襲撃を考慮して別々の部屋にしているが相部屋だからほかの奴がいるから気を付けるように。」

 そういうと一夏と刃更はげっとした顔でそれを見た。

 「それと時間だが朝食は7時半から8時半、昼食は12時15分から13時半、夕食は6時から7時の間に済ますこと。風呂は大浴場だがお前たちの時間設定にはまだ調整がいるから部屋のシャワーで我慢するように・・・以上。」

 そういうと千冬は去り際に2人にこう言った。

 「2人ともあまり無茶するなよ。」

 「「はい!!」」

 そして千冬は教室に出ると一夏たちも教室に出た。

 

 「「ここか・・・」」

 一夏と刃更は少し消沈した声で自分たちの部屋の前に立った。

 ちなみに一夏は1025

 刃更は1027と1戸飛ばしである。

 「それじゃ一夏また食堂で。」

 「おう」

 それぞれ入っていった。

 そこには何があったのか・・・

 

 次回に続く!!!




 次回は1部「あいえす」が多少出ます。


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色々と大変な同居人 前編

 近しい人ほどお互いにマナーを守って行動しよう。


 一夏の場合

 一夏が部屋に入って目にしたのは2つある大きめなベッドと机があり窓際にはすでに誰かが使った痕跡があるのだが一夏はそれが目についていなかったのが不運の始まりである。

 「誰かいるのか?」

 突然奥のシャワー室から声がしたのでギギギと言うように振り向くとシャワー室から現われたのは・・・

 「こんな格好で済まないがこれから1年間よろしく頼む。何せこの時間帯は体を動かさないと気が落ち着かんでな。私は篠ノ之・・・」

 「よう・・・箒。」

 一夏が見たのは髪を解いてバスタオル1枚だけの箒だった。

 「(箒成長したな。唯依よりもあるんじゃないか胸?っていうより俺ヤバくね?)」

 そう一夏が思っている間きょとんとしていた箒の顔が少しずつ赤くなりそしてそばにある物を投げてきた。

 「貴様!!!そこになおれ!!!」

 「うお!!あぶね!!!」

 伊達に防人達に鍛えられているせいか向かっていくものを避けていくと

薄ピンク色の・・・ブラジャーが頭に引っ掛かった。

 「ん?」

 「あ」

 「Iの98・・・」

 わざわざ読まんで良い物を読んでしまったせいか

箒の顔が今度は青くなり今度は・・・ペンやハサミなどの凶器類が加わった。

 「いやーーー!!!」

 「おわーーー!!!」

 端から見るとどこぞの英雄王のような感じの投擲である。

 そして粗方投げると今度は木刀を持って襲ってきたのだがここでも唯依達と共に鍛えたせいか無駄にが付くくらい避けた挙句真剣白羽取り(木刀)verで止めた後

篁流守式「絡」の応用で木刀を落とそうとするとバスタオルに引っ掛かり

箒の全身が露になった。

 「「あ」」

 もうどうにもならないような空気になった後一夏はオワタのような顔になり木刀を箒に渡そうとしたところその本人の顔はもう泣きそうになっており声を出す寸前一夏は箒の口を塞いでこういった。

 「(頼む箒、今は泣かないでくれ後で煮るなり焼くなり好きにしていいから!!)」

 第3者から見ると強姦する人間のような感じがするが箒は首を縦に振った後一夏を見た。

 「ところで一夏?」

 「はい?」

 箒は一夏にこう尋ねた。

 「・・・早く出ろーーー!!!」

 大きな声で言った後一夏は颯爽と部屋に出た。

 そして一夏はさっき箒を掴んだ時腕に柔らかい物が乗っていたのでこう思いだした。

 「・・・大きかったな。」

 何言ってんだこのラッキースケベ

 その後箒から入るように言われ部屋に入った。

 因みに寝間着として浴衣を着ていた。

 「お前が私の同居人か?」

 「そうだな。」

 「何考えているんだ!!男女七歳にして同衾せず!!常識だろ!!」

 「いやいつの話だよ?」

 「お・お・お前が希望したのか?・・・私と一緒が良いと?」 

 「いやたぶん千冬姉の思惑だろ?

  顔なじみと一緒にしたほうが気兼ねないからって理由で」

 「なるほど千冬さんか。」

 納得した感じ+がっかり感で少し気落としそうだったが箒はさらにこう続けた。

 「それじゃ部屋の決まり事だが風呂場の時間が整うまで私は7時から8時、一夏はその後の8時から9時まででどうだ。私は部活後すぐに使いたいからな。」

 「いいけど部活って剣道部だろ?部活棟にもシャワー室があるだろ?」

 箒がシャワー室の時間配分を決めると一夏は箒に部活棟にもシャワー室があるんだろと聞くと箒は少し暗くなりこう答えた。

 「・・・皆が私の胸を凝視したり挙句の果てに揉むからな。」

 「ああ・・・ごめん」

 確かにあの大きさならなと思った後一夏は箒に誤った。

 「トイレはシャワー室の隣だ。ほかの所は先生に聞いたほうが良いな。」

 その後も色々と決まりを作った後一夏は箒と唯依と一緒になった後刃更の部屋に向かった。




 「絡」
 篁流の1つ
 本来は剣をいなした後弾き飛ばす技だが応用としてやるときは白羽取りを成功してからとなるので剣があるほうが難易度は低い。


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色々と大変な同居人 後編

 次は刃更サイドの話


 一夏と別れた後刃更は同居人(一夏はめっきり忘れていた。)の事を思いながらこう思っていた。

 「(落ち着け刃更、先ずは相手を怖がらせないことが重要だ。そうゆっくりと扉を開ければ・・・)」

 「お帰りなさい。ご飯にします?お風呂にします?それともわ・た・し?」

 ーーー裸エプロンをした痴女がいた。

 思わず扉を閉めた刃更は渡された鍵のナンバーと部屋のナンバーを確認した後目頭を押さえながら考えていた。

 「(あれは夢だ。そう夢だ、今日は色々あって疲れて幻覚を見たんだうんそうだ。そうに違いない。一夏の所で何か大声と悲鳴と何かが当たる音がするのも

気のせいだ。)」

 現実逃避するあまり現実に起こっていることも逃避した。

 「よし準備OKだ。・・・バッチコーイ!!」

 「お帰りなさい。私にします?私にします?それともわ・た・し?」

 ---夢ではなかった。

 「選択肢0かよ!!」

 「あるじゃない1択。」

 「それは選択肢じゃねーよ!!

 国語辞典開いて調べろっていうか誰だよあんた!!??」

 色々突っ込んだ刃更は水色の癖毛の髪の少女に聞いた。

 「あらあら初っぱなから上げる子ね、初めまして東城 刃更君。私は更識 楯無2年生で生徒会長でありロシア国家代表生でありあなたの同居人よよろしくね。」

 そう言って扇子を開くとそこには達筆で<同棲>と書かれていた。

 「あの色々とまだ突っ込み足りない部分があるんですけどとりあえず1言、何で裸エプロンっていうか水着つけた状態でいるんですか?」

 「あら分かるの、つまんないわねー。」

 また扇子を開くと今度は<失敗>と言う字が出た。

 すると更識 楯無はシャワー室に入り暫くすると制服に着替えて出てきたのだ。

 最初からそれにすればいいのになと刃更は心の中でそう思った。

 「それじゃ刃更君の疑問について答えるわねー。その1何で2年生の私がいるかだけど1つは君の護衛である事。君と一夏君は良くも悪くも世界をゆれ動かす存在であるため私たちのような人間が必要になるのよねー。ま、一夏君は軍に訓練を受けてもらっているから自分の身は守れるでしょう。でも君はついこの間まで一般人だったからどうしてもそういうことに関しては素人だから私が君を守るわ。それともう一つは・・・」

 「俺の専用機を作る会社と俺と親父の出自の関することでしょう。」

 楯無は刃更に現在の立ち位置と刃更についての身の回りの調査を兼ねて

同居したのだ。

 「その通りよ刃更君、あの会社は例の島に本社があるんだけど態々ネームバリューだけでISを作るなんてありえないでしょう。」

 楯無は目つきを鋭くして聞いた。

 「簡単ですよ。俺と親父がある理由で古郷から出るときに世話になったんでね。それに今の親父の仕事もその人の紹介なもんでね。」

 「その理由て何?」

 刃更は理由を言うと楯無はそれを聞いた。

 「これは個人情報何で。」

 「あらケチね。」

 楯無はむすっとした表情でいった。

 「それじゃその2なんだけどこの学園の生徒会長は全生徒トップつまり先生を除いて1番強いIS乗りがなれるって寸法でね。それなりの権限があるからそれを使って君の同居人になったのよ。」

 「ま、国家代表生クラスならできるでしょうね。」

 刃更は冗談交じりでそう答えた。

 「そしてその3なんだけどね、あの服装は・・・単なる悪戯。」

 「悪戯かよ!!!」

 のばしてそれってないでしょう。

 「刃更一緒に晩飯食べようぜ。」

 「おお、今行く。」

 外から一夏の声がしたため刃もそれに答えた。

 「私も一緒でいいかしら?」

 「いいですよ。」

 楯無は一緒で良いかと聞くと刃更も快諾して一緒に部屋を出た。

 

 

 




  悪戯はほどほどにね。


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晩飯会談

陰謀は時間とともに変わる。


 一夏、唯依、箒、刃更、楯無は夕食を摂る為食堂に向かうと周りの生徒は

一夏達を一目見ようと皆それぞれの席から見ていた。

 「何かここまで行くと飯が進まねえな。」

 「そうだな一夏、動物園の人気動物もそういう気持ちだっただろうな。」

 一夏の文句は刃更も同じ気持ちだったらしい。

 「そんなことよりも一夏と刃更はオルコット対策をどうするかだ。」

 箒は一夏達に試合でどのようにするかの話をしようと言った。

 「それなんだがな箒、どうも俺のISは資料じゃ全距離対応型らしいんだが俺どちらかと言えば近接戦寄りだからなあ。それで鍛えてほしいんだけどいいか?」

 刃更は箒に剣の指導をしてほしいと頼むと箒はこういった。

 「構わん。1人よりも何人かでやったほうが良いしな。」

 そういうと楯無は一夏たちにこう言った。

 「それじゃIS関連は私が鍛えておくわ。特に刃更君はまだそう動かしてないから

スパルタ式でやるから覚悟しなさいよ。」

 「お手柔らかにお願いします。」

 その後も一夏たちとトレーニング方法や対策を講じたあと解散した。

 

 部屋から戻ると楯無は刃更にこう言った。

 「ねえ刃更君、試合結果にかかわらずだけど生徒会に入らない?」

 「生徒会ですか?でも委員とかはどうするんですか?」

 「それなんだけどね生徒会役員は会長の指名権で決めれるんだけど

まだ副会長が決まっていないからどうしようと思ったら君との同居で思いついたのよねーー監視のためにお願いね?あ、これ強制だから。」

 「既に退路無しって言うか完全に決めてんじゃねえかって

思惑もろ全開じゃねーか!!!」

 こうなるともう入るしか道がないと腹を括った刃更であった。

 「わかりました受けますよわかりましたって言うか一夏はどうするんですか?」

 「ああ一夏君なら剣道部に入ったわよ。」

 「いつの間に!!!」

 出遅れた刃更であった。

 

 次の日・・・IS学園第1アリーナ

 そこには既にISスーツを身に纏った一夏(戦術機用のスーツ)と

刃更(全身を覆える型)と楯無がそこにいた。(唯依と箒は剣道部に行っている)

 「それじゃ一夏君は自分の機体の武器のチェックと対セシリア・オルコット戦術の確認、刃更君は機体が来るまでの間この「ラファール・リバイブ」で訓練するわよ。機体はあなたの資料の機体と同じ全距離対応型だからまずは歩行、飛行、そして武器のコールと射撃兵器の特性を土曜日までしかも使えるのは今日を含めて2回こっきりだからそれをあなたの体に叩き込んであげるから覚悟しなさい。」

 「「はい!!」」

 この日から一夏と刃更の猛特訓が始まった。




 戦闘はまだ先です。


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特訓開始

何事も始まりはみな同じ。


 一夏の場合

 一夏は対セシリア・オルコットに備えて自身の武器を再確認していた。

 「えーとサラ先輩の情報を纏めると機体名は〈ブルー・ティアーズ〉。武器はロングレンジエネルギーライフル〈スターライトmk3〉とレーザービットが4基、ミサイル型が2基とナイフが1振りとなるとあいつは遠距離戦でやるから俺は接近戦で奴を追い詰めなければいけないってことか。そうなると銃剣で牽制しつつ

バスターソードでやり合ってビット兵器出されたときはこっちもこいつを使うってことだもんな。ま、何とかなるだろ。」

 簡単に言っているようだが遠距離戦用の兵器にただ突っ込むだけでは犬死にと同じであることなのだがそれは地上のみの場合でありISは主に空で戦うため3次元的な回避ができるのである。

 「それじゃ模擬実戦と行きますか?」

 すると一夏の周りに人型の映像が映し出されたのだ。

 そしてその映像から赤外線レーザーが出てきたのだ。

 IS学園の模擬演習の際にはこの様にドローンから映し出されるIS映像を使って訓練することができ他国の機体もインストールすれば使えるのである。

 一夏はそれを全て避けた後持っていた銃剣を射撃モードにして辺りにばら撒くと

ドローンがそれを回避した瞬間一夏は近くにいた2体を残りはばら撒いた後展開した自身のビット「電羽」で全機を撃ち落とした。

 「あとは運次第か。」

 

 刃更の場合

 「はいはい刃更君。その調子よもっと自然体で飛ぶように動く。」

 「はい。」

 一夏の模擬演習は遮蔽フィールドを使っているので見えていないので刃更達の特訓の邪魔にはならない。

 歩行訓練はスムーズに行ったので現在は飛行訓練に移っている。

 楯無は愛機「霧纏の淑女〈ミステリアス・レイディ〉」を展開してやっていた。

 「(刃更君中々呑み込みが早いわねー。これなら予定よりも早く武器関係が

出来るわね。。)」

 楯無は予定外と言うほど刃更の成長速度の速さに嬉しがる半面疑いの眼差しを向けていた。

 「(それにしてもこの速さは異常ね。

まるで・・・教わったのを思い出すかのように)」

 「?どうかしましたか楯無さん。」

 「!!( ,,`・ω・´)ンンン?何でもないわよこれが終わったら余った時間で武器のコールを教えるから覚悟しなさい。」

 「よろしくお願いします。」

 暫くして降りると楯無は刃更に武器のコールについて教えた。

 「いい刃更君武器を出すときに必要なものはイメージよ。勿論ISには網膜操作できるようにしてあるけどそれじゃ遅いわ。

武器を出す感覚を覚えて実行することが大事よ。」

 「わかりました。」

 「それじゃ網膜操作で銃関係を出してみて。」

 「これですか?」

 「それじゃ展開してみてね?」

 楯無は刃更に武器の出し方を教えた後実行させたら・・・すぐに出来た。

 「あなたの体には特殊なポケットがあるの?」

 「だれが青い達磨みたいな狸ロボットですか?」

 それ本人聞いたら猛反対するぞ。

 




 「僕はタヌキじゃない!!猫型ロボット!!!」
 「いやお前端から見れば達磨みたいだから。」
 「ガーーーーン!!!!」


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自己紹介(生徒会編)

 生徒会。
 それは学生の長。


 銃をコールした刃更は楯無にこう聞いた。

 「あの、銃をコールしたんですけどどうするんです?」

 「ああそれはね。」と言うと楯無と刃更から少し離れたところに

3Dの的ような物が現われた。

 「あそこに向かって撃つのよ。大体そうね10発中5、6発当たればセシリアちゃんに勝てるとは言わないけどいい勝負ができると思うわよ。」

 楯無はそう言ったあと刃更は大体こんな感じかなと銃を構えると楯無がこう言った。

 「駄目よ刃更君、脇が開けすぎよ。もう少し閉じた後左腕は銃身を持つようにして」

 楯無は刃更の後ろに着くと銃の構え方を教えていた。

 「それじゃー撃ってみましょうか?センサー・リンク出来てる?」

 「・・・ハイ出来ました!」

 刃更の視界には銃のターゲットロックが見えていた。

 「それじゃー・・・開始。」

 ダン!!と銃声が聞こえた瞬間的は少し斜めであるが当たった。

 「うお!!」

 刃更は初めてのことに驚いた。

 「どう?感想は。」

 楯無は刃更に聞くと刃更はこう答えた。

 「速いの一言です。」

 「そう速いのよ。銃の利点は予測すれば当たるし当たらなくても牽制できるっていう攻防出来るってことだけど銃身の向きで特定されるっていうことも覚えておきなさい。さてとまだ弾があるからなくなるまで続けていいわよ。あ、フォームは変えないようにね。」

 「わかりました。」

 楯無は刃更に銃についてを教えた後は経験を積ませようと1人にさせた後一夏の特訓の様子を見て楯無はこう思った。

 「(一夏君はどう見てもプロから教わったといってもいいくらいの正確差ねって後ろ向きの相手の攻撃にも対応できるって2,3年でも何人もいないわよ。それに刃更君のほうは前から戦闘訓練してたんじゃないかしら?お父さんはプロのカメラマンらしいけどホントかしら?)」

 そして特訓している刃更を見た後こう考えた。

 「(少し調べてみようかしら?)」

 

 そして特訓が終わった後一夏と刃更は2人とも楯無から貰ったスポーツドリンクを飲んでいた。

 「それじゃ最後の日には刃更君は的にちゃんと当てるようにすること。いいわね?」

 「「はーーいい・・・」」

 「それじゃ解散!!あ、刃更君は私と一緒に来てね?」

 「わかりました。」

 そして一夏と別れたあと楯無は刃更を連れてある場所に向かった。

 そして扉を開けると2人の女子がいた。

 1人は3年のネクタイを身に着けた眼鏡をかけた3つ編みの女子で如何にも真面目な社員に見えるがもう1人は刃更と同じクラスメイトで如何にも眠たそうな顔をし多少である。

 「ア~バサッチだー。」

 「バサッチ?」

 「刃更だからバサッチ。」

 「ああね。そういう君は確か・・・布仏 本音だったっけ?」

 「そおだよ~。のほほんって呼んでね~」

 本音は刃更に愛称を与え、そして自分にもそういってほしいと頼んだのだ。

 「本音、一応お客様だからちゃんとしなさい。初めまして東城 刃更君

私は布仏 虚、3年で会計を担当しています。生徒会長であるお嬢様の家で従者としてお傍にいます。これからもよろしくお願いします。」

 「こちらこそよろしくお願いします。」

 そう言うと刃更に握手を求め刃更も返した。

 「そしてもう一人が私の妹の本音で庶務担当。」

 「よろしく~」

 そう言いながら虚は刃更に紅茶を差し出した。

 「本音、冷蔵庫にケーキがあるので出してください。もしも自分のを先に出したら・・・わかりますよね?」

 「( ̄▽ ̄)ゞラジャ。」

 間延びしなかった辺り怒ると怖いのがよく分かった。

 そしてケーキを食べながら刃更は楯無にこう聞いた。

 「それで俺は何の役職に?」

 生徒会とは会長、副会長、庶務、書記、会計の5つがあるので刃更は書記になるのかと思ったが楯無が言ったのはこうだった。

 「君、副会長。」

 「はーーーーー!!!!」

 まさかのトップ2だった。

 「いやいやいやいや何で虚さんは会計なのに新人の俺が副会長?」

 「理由はね。君の監視に丁度いいポジションだから。」

 「そんな理由!!??ってかほかの2人ははどうなんですか?」

 刃更は虚と本音の意見を聞こうとすると・・・

 「私は来年卒業しますのでよろしくお願いします。」

 「頑張れバサッチ~」

 押し付ける気満々だった。

 こうして本人の思いとは裏腹に生徒会は完成しつつあった。

 




 新人副会長東城 刃更の道は苦難ばかり


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体は鍛えてなんぼ

 心技体。
 心と体を鍛えてこそ技は磨かれる。


 一夏と刃更は楯無と一緒に唯依と箒がいる道場へと向かった。

 そこには既に何人かの部員が練習をしている中部員の一人が一夏と刃更に気づいた。

 「あ、あれって織斑君と東城君じゃない?」

 「いやだ私臭くない?」

 「織斑君だけじゃなく東城君も我が部に?」

 「よっしゃー!青春キター!!!」

 少女たちが和気あいあいしていると一人の少女がこう言った。

 「貴様ら落ち着け!!練習がまだ途中だぞ!!!」

 「「「「!!!!はい!!!!!!」」」」」

 そこには青い長髪を左側にサイドポニーにして纏める少女がいた。

 「あら翼先輩、相変わらずのリーダーシップを発揮してますな。」

 「いやいやお前には負けるぞ楯無。それと今日は確か・・・」

 「えー刃更君を鍛えるから少し道場の1角を貸せないかしら?」

 「もー話は通してるから大丈夫だ。それと彼が・・・」

 「あ、刃更紹介するぜ。ここの剣道部のキャプテン風鳴 翼先輩だ。」

 楯無と少女風鳴 翼が話している中翼が刃更に気づくと一夏が紹介した後翼は手を差し出してこう言った。

 「初めまして東城 刃更君、私がここのキャプテンでもある3年生の風鳴 翼だ。」

 「こちらこそよろしくお願いします。東城 刃更です。」

 刃更も手を出して答えた。

 「さてこれから少し準備運動してから?打ち合いましょっか?」

 「はい!よろしくお願いします。」

 刃更と楯無が道着に着替えた後同じく道着を着た一夏は部員たちと練習をするのでここで別れた。

 楯無と刃更は防具を付けた後それぞれ所定の位置で構えた。

 そしてお互い竹刀を相手に打ち付けた。

 最初は楯無が2,3本取るがその後少しずつ刃更が追いつき始めたのだ。

 「(ちょっとちょっとここまで強いって

どんだけ手を抜いていたっていうのよ!?)」

 楯無は刃更の猛攻を弾くので精一杯になり始めた。

 「(刃更の剣術は恐らく我流。それもそれなりに流派がしっかりしている所で習ったんだろうな。それにあいつ多分速攻型の剣術使いって言ったところだろうな。)」

 一夏は刃更の剣の振り方から西洋剣が主軸のタイプとみて刃更の剣筋を見ていた。

 暫くして楯無が「そろそろやめましょっか?」と言ったので

刃更も「・・・はい。」と力なく答えた。

 そういうのが何日も続きアリーナでやった時は的の命中率が上がり対セシリア戦の最終打ち合わせも終わり等々日曜日が来た。

 

 その日の第1アリーナには多くの生徒がその試合を見物に来た。

 その中には箒と唯依もそこにいた。

 「一夏は勝てるだろうか?あの千冬さんを追い詰めたとはいえやはり不安だ。」

 「箒、今なに言ってもしょうがない。私たちは一夏と刃更が勝つのを祈ることがやれることだからな。」

 箒の不安について唯依は信じることと教えた。

 「あーそうだな唯依、信じよう一夏達を。(勝てよ一夏、刃更!!)」

 箒は心の中で一夏達を応援した。

 

 一方アリーナの待合室では・・・

 一夏と刃更はそれぞれ別のブロックで待機していた。

 すると一夏のブロックから千冬が電話をしてきた。

 「何ですか織斑先生?」

 「あー織斑か、今東城の機体が届いたんだがフィッティングに30分かかるらしいから初めに頼む。」

 「わかりました、すぐ準備します。」

 一夏は電話を切ると既に待機させている自身の機体に向かい纏った。

 すると「黒式」からプライベート通信が来た。

 相手はさっきまで話していた織斑 千冬だった。

 「一夏、さっき言ったように30分時間を稼げればお前の好きに動け・・・あの女に世界の広さを分からせてやれ。」

 一夏を名前で言うあたり姉としてのエールだろうと察した一夏は

 少し笑ってこう言った。

 「勝ってくる。」

 「行ってこい馬鹿弟。」

 そう言うと一夏は黒式をカタパルトに固定したあと山田先生から通信が入った。

 「カタパルト起動完了、織斑 一夏君〈黒式〉発進お願いします。」

 「織斑 一夏〈黒式〉行きます!!」

 その言葉と共に一夏と黒式は空へと飛び出した。

 




 次回から戦闘開始!!


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対決蒼対黒 序章

 連続投稿2回目


 アリーナ上空にてセシリア・オルコットは愛機「ブルー・ティアーズ」を纏って待機していたがその顔は既に勝利は確定しているという顔をしていた。

 「(この戦いで思い知らいてあげますわ。男がどんなに弱く、そして女こそが世界の中心であることを。)」

 セシリアの母親はISが発表される前から起業家として多くの会社を立ち上げ成功を収める一方父親は婿養子であったため母親には頭が上がらなくいつも脇役的な仕事であったため大した成果が上げられず悪循環のような生活であったためか

セシリアは父親が嫌いであった。

 しかし両親は同じ鉄道の車両に乗って事故で死んだのだ。

 その後セシリアの周りには両親の残した財産と貴族としての爵位目当てで近寄る人間たちから家を守るためあらゆる分野を学びそれを実戦していた中貴族社会にも女尊男卑の風潮が見え始めセシリアもその思想に同調するようになりそれを妨げている戦術機を憎んでいたのであった。

 そして今回戦う人間の1人「織斑 一夏」はそれを製造している篁技研に所属していることもありその恨みを晴らすという意味では彼女の闘争心は燃え広がっていた。

 蛇足ではあるが山田先生と2,3時間も代表候補生としての責任を勉強しなおしていたのだがそれも無駄だったようだ。

 そして一夏が〈黒式〉を纏って現れるとセシリアは鼻で笑いこういった。

 「あら、逃げずに来ましたわね。それにしてもなんてダサい色かしらそれを作った人間の顔を拝んでみたいですわ。」

 すると〈黒式〉のプライベート通信にメールで送信してきた。

 『あの金髪ドリル女の髪の毛をケツニぶち込んでねいっ君♡束より 

 ps  コロセ(# ゚Д゚)』

 束からのしかも殺意丸出しのメールであった。

 一夏はそれを見終わった後「(女怖!)」と思っていた。

 セシリアは自身の主要武器であるロングレンジレーザーライフルを

一夏に向けてロックした後こういった。

 「宣言しますわ。この戦いは一方的な戦いで私が勝ちますわ。ですので降伏することを選んでほしいですわ。」

 --警告ーー敵機がーーこちらをロックした模様

 ISからの警告を見た後一夏はセシリアにこう言った。

 「それってチャンスじゃねえだろ。それにお前フライングしているぞ。イギリス人は決闘の際には相手が構えずにやるのが流儀かよ。」

 そう言った後アリーナの観客がそれぞれ口々にこう言った。

 「うわーフライングってありえない。」

 「ああいうのが国の品位を下げるのよねー。」

 「あの子の家族の顔拝みたいわー。」などと口々につぶやいたのでセシリアの顔はもう赤くなり始めた。

 「いいでしょう。いいでしょう。それならば容赦なくいたぶってやりますわ!!」

 するとそれぞれのISの画面からカウントが流れておりあと6秒になっていた。

 -5- 一夏が銃剣「無炎」をコールした。

 -4-セシリアがレーザーの出力を上げていた。

 -3-箒と唯依が一夏を見守っていた。

 -2-山田 真耶が汗水を流していた。

 -1-織斑 千冬が腕を組んでいた。

 -0-「試合開始!」

 「お別れですわ!!」

 そしてそれぞれの銃の音が鳴り響いた。




 次回に続く!!


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対決蒼対黒決着

 バトルスタート!!


 ここはどこかにある場所でとある全世界指名手配犯である篠ノ之 束が一夏の戦闘が始まると聞きその映像をハッキングしてリアルタイムで見ていた。

 「ぐふふふ。いっ君と黒式のお披露目と聞けば束さんが見ないわけないでしょう。」

 この女いったいどうやって聞いたのかわからない人である。

 「おやおや?あれがいっ君の相手かな?なんだか弱そ。」

 失礼だと思うがこの本人お手製のISの相手となると千冬クラスでないと無理じゃねと言うのが本人の思いであるがある言葉でその笑顔が消える。

 『あら、逃げずに来ましたわね。それにしてもなんてダサい色かしらそれを作った人間の顔を拝んでみたいですわ。』

 「あ”?(今なんつったこいつ?束さんのISがダサい?)」

 すると束はキーボードを高速で打ち送信すると黒い笑みを浮かべてこう言った。

 「さーてと、どうやって潰そうかな。イ・ギ・リ・ス?」

 この時いろんな意味で国の危機を招いていたセシリアであった。

 

 「お別れですわ!!」

 セシリアがレーザーライフルを打つ瞬間一夏が持っていた「無炎」が

ブルー・ティアーズの左肩に掠る形で当たった。

 「な!!」

 当たったと同時に一夏は既に弾道予測をしていたため回避した。

 「お別れならもう少し粘ってみたらどうだ?」

 一夏はセシリアに挑発するように言うとセシリアの顔が真っ赤に染まりこう言った。

 「その言葉、そのままお返ししますわイエローモンキーが!!私、セシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でる円舞曲【ワルツ】で踊り狂わせますわ!!!」

 とんでもない暴言を吐いた後セシリアはレーザーライフルを乱射した。

 

 そしてアリーナのモニタールームでは織斑 千冬と山田 真耶が

その様子を見ていた。

 「オルコットさん。あなた自分が何言っているのかわかってるんでしょうか?」

 山田先生は呆れながら言うと千冬がこう言った。

 「あいつは自分が選ばれた人間と思っているんだろう。だからああ言えるんだろ。」

 すると山田先生はこう続けた。

 「それでも物事には限界がありますよ!!私がどれだけ時間を割いて指導したのか

わかりませんよ。」

 山田先生は泣くような感じで言うと千冬は山田先生の肩に手を置いてこう言った。

 「真耶。今度どこかに行かないか?奢るぞ?」

 「織斑先生~~~(´;ω;`)」

 千冬はしがみ付いてきた真耶の頭を撫でながら試合を見てこう思った。

 「(勝てよ。一夏!!)」

 

 「はーはー。27分。よく耐えますわね。」

 「いやお前そんな状況で言っても説得力0だぞ。」

 セシリアと一夏の戦いは30分近く経っているが両者の実力差が伺えるほどである。

 セシリアは既に疲れで全身で息をするかのように対し一夏はまだまだ余力を残した感じである。

 客席にいる箒と唯依もセシリアと一夏の実力差を感じ取っており箒はこう言った。

 「強いな一夏は・・・あの代表候補生に大したダメージを受けずに入るとは。」

 「当たり前だぞ箒。一夏の実力は既に代表候補生でも上位にいるぐらいの実力だといっていたぞ。」

 「いやそれどころか国家代表生クラスじゃないのか?あの千冬さん相手に半分以上もシールドエネルギーを削れるからな。」

 唯依は一夏の実力について説明すると箒はさらに上じゃないかとツッコミをした。

 「それに彼はまだ第3世代技術を出してませんしね。」

 すると近くから赤い蝶タイを付けた褐色の肌と緑色の髪をした少女が近づいてきた。

 「あなたは・・・」

 箒が聞くと彼女はこういった。

 「初めまして、私はヴィシュヌ・イサ・ギャラクシー。唯依さんと同じ3組でクラス代表をすることになりました。」

 そう言って彼女は唯依の隣に座った。

 「しかしまだセシリアもまだ第3世代技術を出してないからまだわからないぞ。」

 箒はセシリアがまだ奥の手を持っているというとヴィシュヌは

首を横に振ってこう答えた。

 「確かにそうですがセシリアの場合は使ったとしてもそれを十全には使えるには集中力を必要とするため現在の状態ですと5割使えれば上等でしょう。既にセシリアは

彼の術中に嵌っているのです。」

 ヴィシュヌの答えに箒はこうつぶやいた。

 「一夏お前そこまで考えて・・・」

 箒は一夏の戦いっぷりを見て自分の弱さを見つめた後首を振って斬り捨てた。

 「(そうだ弱ければ強くなればいいじゃないか!!私には共に高みを目指す親友が、目標がいるんだ!!ここから頑張ればいいんだ。)」

 箒はそう思いながら一夏の戦いを見つめなおした。

 

 一夏は機体にあるデータから現在の時間を見ると今28分に入ったところでありもう少し様子見しようと決めた。

 一方セシリアは予定よりもひどい状況に怒りを覚えていた。

 「(何でこうもうまくいきませんの!予定よりも相手のダメージが小さいのに

こちらは・・・)」

 --シールド残量53%

 --実態ダメージ中破

 各パーツの中にはアラームが鳴りやまないものもありこのままでは敗北は間違いないであろうと思いセシリアは機体に命令を出した。

 すると肩のアンロックユニットが4つに分かれた。

 「これが私の機体〈ブルー・ティアーズ〉の

第3世代技術≪ビット≫〔ブルー・ティアーズ〕、あなたを終わらす武器ですわ!!」

 「機体名と一緒ってめんどくせ!?」

 セシリアがビットを出すと一夏はツッコミを入れた。

 するとビットが一夏を包囲するように攻撃するのだが一夏は能力を使って回避した。

 「なっ、後ろからの攻撃を回避した!!ですがそれもまぐれ。

2度目はなくってよ。」

 だがいくら攻撃しても一夏に決定打を受けることもなく只々時間だけが過ぎていく。 暫くするとアリーナのモニタールームから通信が来た。

 『織斑!!』

 「!!千冬姉!?」

 『織斑先生だ!!たった今刃更の機体の1次移行が終わったと連絡が来た!暴れてこい一夏!!!』

 「了解!!!」

 すると一夏は後方にあるビットの1基を振り向きもせずに堕とした。

 「なっ!?」

 セシリアはいきなりのことで驚愕すると一夏は更に背部アンロックユニットからセシリアと同じ4基の浮遊物体が出てきた。

 「あなたもビットを持ってって言ってもそれでは回避できなくて・・・」

 セシリアが言い終わる前に一夏はビット4基を率いれて初めて前に出た。

 さらに一夏はもう一つの「無炎」を左手にコールするとそれをブレードモードにしたあと「電羽」に指示を出した後2基は他のビットを落としに行った。

 「!!ブルー・ティアーズ!!」

 セシリアは子機に指令を出そうとするとその瞬間に2基の「電羽」が

レーザーを発射し、撃墜した後一夏の後ろで攻撃しようとした最後の1基を2基同時で攻撃をして堕とした。

 「へ?」

 ものの1瞬ですべての子機が堕とされ茫然としたところを接近のアラームが鳴いていたので前を見ると何処にもいないので上を見ると両方ともブレードモードにした「無炎」でセシリアの頭上に攻撃しようとした。

 しかしセシリアは笑うのが見えた。

 「かかりましたわね。ブルー・テアーズは6基ありまして・・・」

 「知ってるよ。」

 すると後ろから4条もの光がセシリアの背後を打った。

 「!!??」

 セシリアが何事だと後ろを向こうとすると一夏が目の前に現れこう言った。

 「・・・おせーよ。」

 一夏の「無炎」の袈裟切りと同時に1回転して彼女の頭に踵落としを行った。

 「ふぎゃ!!」

 女性らしからぬ声を上げて落ちていくセシリアが最後に見たのは・・・

 「(そ、そんな馬鹿な・・・ビットを・・・8基も?)」

 一夏の周りに集まる8基のビットだった。

 そして置いたところに砂ぼこりが舞い収まるとそこには・・・白目を剥いたセシリアがいた。

 『勝者!!織斑 一夏!!』

 そして空にいるのは黒い羽根を纏った一夏であった。




 黒式「経験が違うんだよ!!経験がよ!!!」
 ブルー・ティアーズ「次こそ勝つ・・・」


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新たなる力は龍

 今回は刃更視点からスタート。


 一夏とセシリアが戦う少し前のアリーナの待合室で

刃更はISスーツを纏って待機していた。

 もうすぐ来る機体について楯無が限られた情報で出来る限りのトレーニング方法を伝授したおかげでか嘗てとはいかないまでのそれなりに感覚を取り戻しているんだが自分の試合は勝ったほうにさせるといっていたのでどちらかに備えて

シュミレーションをしていた。

 「(セシリアの際には機体情報からいくつかパターンを組めたが一夏に関しちゃ勝てるかどうかが怪しいな。何せ俺よりも多くの時間を費やしていたからなー)」

 刃更は楯無からある事を思い出した。

 「(いい刃更君、覚えといてねISは使えば使うほど強くなるのよ。まるでISが所有者を理解するようにね。だから刃更君はそれを気力と根性で乗り越えることが大事。)」

 と最後は根性論でどうにかしろと言う物だった。

 「ま、考えても仕方ねえしどうにかしなきゃなっと。」

 刃更は背伸びをしながらそう言うとモニタールームから待機室の備え付けに電話があった。

 『東城、先程お前のISが届いたと連絡があった。布仏姉が今そっちに向かっているから合流しろ。いいな。」

 「はい!」

 東城は返事した後電話を切ってISがあるほうに向かった。

 

 アリーナのISの格納庫は武器や機体の試験運用のデータやパーツを保管するため幾つかのブロックが存在しその中の一つに刃更と虚がはいった。

 「よー刃更久しぶりだなってかもう女と一緒ってはえーなお前手を出すの。」

 「お、女って(*ノωノ)!!??」

 「いや違いますってこの人はそんなんじゃッてそんなこと言うために来たんじゃないんでしょ・・・アザゼルさん。」

 そこには前髪を金髪に染め着崩し掛けのスーツの上に白衣を身に纏った顎鬚はやしたちょい悪親父「アザゼル」がいた。

 アザゼルは太平洋上(日本に近い)にある人工島「絃神島」にある会社「神の子を見張るもの(グリゴリ)」という名の社名の社長である。

 アザゼルは虚に目を向けた後冗談交じりで言ったところ虚は照れ、刃更は否定した所で本題に入った。

 「おおそういえばお前の機体だが後はお前がこの学園の機体で使った時のデータを合わせれば完成だぜ。このIS・・・白竜・ファブニールのな。」

 そこにいたのは一夏の機体「黒式」の対となすかのような色合いを持つ

白い機体であった。

 機体には第3世代技術であろうビットらしきものが見えた。

 「んじゃ刃更説明するぜ。こいつの武器は剣と銃が1つずつとシールドビットが4基、後第3世代技術の一つで俺の自信作〈次元の啓示(バニシング・リベル)〉っていうやつでなこいつは相手をサーチすりゃその後の動きを機体の中にあるレーダーが反応してどこに行くのかをはあくしてくれるっつう代物だぜ。」

 ようは相手のスラスターや熱源から移動場所を特定出来るということである。

 その後アザゼルが刃更を「白竜・ファブニール」を纏わせた後虚と共にデータをまとめると30ぷんしてやっとISが形となった。

 そこにいたのは体中の装甲が丸みを帯びただけではなく機体のアンロックユニットが大きくなり4つのスラスターが出ていた。

 するとISのプライベート通信で千冬から連絡が来た。

 『刃更、先程一夏に報告した所だが戦闘が終わった後補給が済むまで機体のチェックを頼む。時間になったらまた連絡する。』

 そういうとまた切られたのでどうしようかと思ったところ歓声が大きく湧いたので何かと思うとまた千冬から連絡が入った。

 『刃更私だ、織斑が勝ったので補給に入ったが機体の調整を合わせて10分近くかかるからそれまでに準備しろよ。』っといってまた切った。

 そして10分後に山田先生から連絡が入りカタパルトまで移動してほしいと連絡が入ったので機体を待機状態(小太刀)にして移動した後刃更は「白竜・ファブニール」を纏ってカタパルトについた。

 『カタパルト起動、システムオールグリーン、発信どうぞ。』

 そして刃更は正面を見てこういった。

 「東城 刃更、白竜・ファブニール!!行きます。」

 今新たなる戦いが始まった。




 GUO-001「白竜・ファブニール」
 見た目は「ガンダム00」のエクシアと
「最弱無敗のバハムート」の「ファブニール」を足して2で割ったやつ
武装  西洋剣「ブリュンヒルド」
    拳銃「ダウンフォール」
    ビット「ワールド・ゲート」*4
第3世代技術 〈次元の啓示(バニシング・リベル)〉
 この機体は絃神島の技術を1部転用しており非化学的なものにも
対応できる機体である。
 第3世代技術はレーダーをさらに発展したものであり疑似的な未来予知ができるが所有者次第では十全に発揮されないこともある。
 またこの機体にはもう1つ別の形態があるのだがそれはまだ解禁されていない。


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対決黒対白

 一夏隊刃更戦開始


 一夏の機体「黒式」は被弾箇所が少なくエネルギーもあまり消費してないこともあり整備もすぐに終わるのである。(なお整備士は男性にしている。)

 その間一夏は火照った体を落ち着かせるため精神統一している中

刃更との戦いを考えていた。

 「(今回刃更がどんな機体が出るかわからないがわかることは1つ。この戦いはセシリアの様にはうまくいかないっていう保証がないんだということだ。)」

 一夏は刃更に教わっていた生徒会長「更識 楯無」を思い出していた。

 「(生徒会長で国家代表生ともなれば刃更の強さはそれなりと

思ったほうが良いな。)」

 そして機体の整備が終わったことが知らされた後一夏は「黒式」を纏いカタパルトに移動した。

 一夏の顔はまるでこれからの戦いを楽しむかのような笑みを浮かべていた。

 「織斑 一夏(黒式)出るぞ!!」

 一夏は今度こそ戦いつくそうと誓いながら刃更のいる場所にへと向かった。

 

 箒と唯依はこの戦いについて思うところがあった。

 何か刃更と一夏は同じ敵であるセシリアを倒すという思いを持っていた者同士が戦うということに断腸の思いで見ていたのだ。

 「唯依、一夏と刃更、どちらが勝つと思う?」

 「順当にいけば一夏だと思うが戦い方によってはどうなるかわからないな。」

 箒は唯依に聞くとどちらも胴出るかによると答えたのである。

 一方他の席で見ていた楯無は今日の一夏の戦い方を見てこう思った。

 「(今日の一夏君の戦い方を見て確信したわ。あの子は既に実戦経験があるみたいね。刃更君には悪いけどこれじゃ負ける確率が高いわね。)」

 楯無は刃更が負ける事が確定しているのだがこうも考えた。

 「(でも無様に負けたら承知しないわよー。)」と笑みを浮かべながら扇子を開くとそこに書かれていたのは「乾坤一擲」であった。

 

 一夏と刃更が所定の場所についた後刃更は一夏にこう言った。

 「一夏ありがとな、俺の機体が仕上がる時間を稼いでくれてたんだろ。」

 「いいって刃更、それにあいつを一発蹴り倒してやったから満足してるよ。」

 刃更が一夏に対してお礼を言うと一夏はセシリアをぶちのめしたことに満足してるといって喜んだ。

 「でもそうなるとあいつは本気になるんだろうな。」

 「ま、そうなってもお前が勝つほうが高いと思っているんだがな俺は。」

 「おいおいそれってプレッシャーかけるなよな。緊張しそうだよ。

 「緊張するんなら俺がほぐしてやるぞ刃更、但しその時はお前をぶっ飛ばすがな。」

 一夏と刃更が端からすれば世間話しているように見えるが一夏が「無炎」を2つとも出すと刃更も「ブリュンヒルド」と「ダウンフォール」を出してお互いが持つ

武器を構えた。

 -5-

 -4-

 -3-

 -2-「織斑一夏」

 -1-「東城 刃更」

 -0-「「いざ尋常に勝負!!」」

 それぞれの得物の内の剣が太陽に光に反射し、金属が当たる音がした。




 次回こそ戦闘です。


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対決白対黒 決着

 一夏対刃更戦開始!!


一夏と刃更がお互いの剣を打ち合った後一夏は遠距離戦に切り替えようとすると刃更は既に振り返って一夏の所まで来ていた。

 「なっ!?」

 驚いた一夏は銃剣「無炎」をブレードモードに戻そうとするも間に合わないと悟り緊急用にしか使わない腕部チェーンブレイドを出して刃更のお持つ西洋剣「ブリュンヒルド」を受け止めた。

 すると当たった場所から火花が散った瞬間それぞれの銃から銃声が聞こえた。

 「「くそ!!」」

 よく見ると刃更の機体の右肩辺りに銃弾が当たった跡があり一夏の左肩には氷が張っていたのだ。

 一夏は左肩を見た後刃更に聞いた。

 「その銃って氷結できる奴か?」

 「ああ、こいつは当たった所に魔術で作った特殊なレーザーを使って相手を凍らせることができる奴だ。」

 刃更は武器の説明をすると一夏はそれに納得した。

 「(なるほどな、刃更のISは自分で〈絃神島製〉って言っていたから当然か。」

 絃神島は人類以外に獣人や精霊、悪魔、天使、堕天使などといった種族が存在し入り乱れたところであるため

魔術が本土よりも発展していると防人から聞いているからだ。

 「だけどそれならこっちもそれなりの対応ができるってものだ。」

 「何?どういうことだ。」

 一夏はそう言うと刃更はそれを疑問に思って聞いた。

 「答えはこうさ。」

 すると一夏は腕部チェーンブレイドで凍った所に当てた瞬間氷が砕けたのであった。

 「っな!!」

 刃更は驚くもその前に何があったのかを一夏に聞いた。

 「一夏、さっきお前がそれを砕く前に薄い膜みたいのが出たがそれは何だ?」

 「これが俺のIS「黒式」の第3世代技術〈守の岩戸〉。こいつは接近兵装でしか展開できない代わりに

特殊な膜を展開して本来よりも固い物を壊すことができるってやつさ。」

 「そうかよ。」

 刃更はそれを聞いた後銃を閉まった。

 そして背面部に搭載されているパネルらしきものが展開された。

 一夏はそれがビットであると考え自分もビット「電羽」を展開した。

 そして一夏は銃剣「無炎」を1丁閉めた後右腕部にチェーンブレイド、左に銃剣「無炎」をガンモードに切り替えた後ビット「電羽」4基をそのビットらしきものに当てた瞬間自身が撃ったビットのレーザーが何回かに曲がった後一夏自身に戻ってきたのだ。

 「がはっ!」

 一夏が何故と思いもう一度撃つとさっきと同じように戻ってきたのを今度は躱した後一夏はそのビットがレーザー兵器を無力化させる奴だとわかりビットを戻した。

 「よく分かったな一夏、こいつはシールドビット〈ワールド・ゲート〉っていってなさっきのように防御もできりゃお返しができるってやつだ。」

 刃更はそのビットについて説明すると一夏は銃剣「無炎」をブレードモードに戻した後刃更は西洋剣「ブリュンヒルド」を持ち直した。

 「となると決着は・・・」

 「ああお前が思うとおりだぜ一夏。」

 お互いがそう言うとそれぞれ得物を相手に向けた後2人はこう言った。

 「「ガチンコ勝負!!」」

 そしてお互い再び先程と同じように・・・そして今度は離れずの攻防だった。

 一夏は篁流と篠ノ之流を混ぜた剣技を・・・刃更は一夏の次の剣技を予測しようとしそれを剣で受けながら攻撃していた。

 「「うおおおおおおおおおお!!!!!!」」

 お互いの機体の装甲が当たり、砕かれながら戦いあうのを観客席にいた生徒たちは目を皿にして見ていた。

 無論それは箒や唯依、楯無も同じ気持ちだった。

 「凄い・・・」

 箒はそう言いながらなぜ刃更はあれほどの実力がありながらも大会に出ていなかったのかが気になって仕方なかった。

 「(過去のことを詮索するのは私も嫌いだが、それでも一夏は私が目指している剣技が・・・刃更も持っていたということだ。今度教授してもらお。)」

 「一夏の腕は知っていたが刃更もそれに着いて来てる。」

 唯依は一夏と4年近くは一緒に修行していたこともありそれなりに把握していたが刃更も同じように強いということに驚いた。

 しかし唯依は心の中でこう思った。

 「(勝ってくれ、一夏!!)」

 想い人が勝利するようにと両手を重ねるように祈っていた。

 「こりゃ私とんでもない子を教育しちゃったかしら。」

 楯無は刃更の成長速度に驚きを隠しきれなかった。

 「(刃更君の戦い方は実戦をベースにした奴だって確信したからああしたけど

まさかここまで強くなるとはねー。)」

 楯無は刃更の能力の高さに驚くもこう思った。

 「(けどここまでのようね。)」

 すると刃更が一夏の攻撃の当たる回数が増えてきたのだ。

 そしてとうとうお互いの最後の1振りが襲った。

 「「これでどうだーー!!」」

 そして振った後最後まで倒れなかったのは・・・

 『勝者 織斑一夏』

 僅かなシールド残量の差で一夏が勝利すると一夏はそのまま後ろ向きに倒れた後刃更に聞いた。

 「つえーな刃更。」

 「お前が言うかよ一夏。」

 一夏と刃更はそれぞれ称え合っている中一夏が立ち上がった後刃更に向かって手を差し出した後こう言った。

 「またいつか勝負しようぜ。」

 「その時は・・・勝つ。」

 刃更が一夏の手を握りしめた瞬間観客席から大きな拍手が鳴り始めた。

 「次はセシリアだな。」

 「ああ、あいつは1発必ず殴り倒す。」

 そういって刃更は次の戦いを考えていた。

 




次はセシリア対刃更


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追い詰められた蒼

 この戦い勝つのはどっちか?


 IS学園の設備は国家が持つ施設の幾つかを模倣されているため万が一の際に備えて保健室と名を騙った位の医療設備が整っているため感染症、ウイルス対策にも備えがされているのだ。

 そしてそんな部屋には既に使用している人間・・・

セシリア・オルコットがそこにいた。

 「・・・んんん。」

 一夏との戦いで気を失っていたためここに運び込まれており

今、目が覚めたのであった。

 「私は確か・・・!!」

 セシリア・オルコットは一夏と戦い、そして・・・敗れたときのことを思い出した。

 「何故・・・男である彼が・・・私よりも・・・」

 セシリアは自分よりもビットをうまく使いそして自分よりも多く使っていたことに腹立たしく、そして妬ましく思っていたのだ。

 「(あの男は何故私よりもビットを上手く・・・

いや問題はそこではありませんわ。)」

 今回自分が専用機と代表候補生の資格を賭けて戦うことはIS学園と本国も知っていることでありもし今回のことが公になれば・・・

 「(専用機と代表候補生の座、どちらかが奪られると本国から強制送還され、よくてもオルコット家の資産は他の人間に取られ最悪国外追放・・・)」

 セシリアは最悪の未来をベッドの上で考えると同時にそれを阻止するための方法を考えある事を思いついた。

 「(そうですわ。私が東城 刃更に勝ってトレードすればよろしいんですわ。その為には・・・)」

 その方法を考えていると誰か来る気配を感じセシリアはそれを見て「は~」っとため息を漏らした。

 そこにいたのはきれいに整った顔と同じ女性でありながらも見とれるようなスタイル、そして腰にかかるぐらいに長く黒い髪をした女性がいた。

 「なんだもう目が覚めたのか。けがはなし、脳震盪で失神した程度だから問題なしだな。」

 見た目からえっと思うぐらいの男っぽい口調だったのだ。

 「私の名は長谷川 千里。IS学園の保健師で緊急時の医療スタッフの1人だ。よろしく頼む。」

 千里は自己紹介するとセシリアにあるものを渡した。

 「食っておけ、昼御飯用に買ってきた学食弁当だ。昼休みを挟んでお前と東城の試合だ。」

 「!!試合結果は?」

 「織斑一夏だがそれが?」

 千里が答えた後セシリアは顔を彼女に見せないようにうつむき始めた。

 「(このままじゃホントにそうなりますわ。何とかしないと・・・)」

 すると長谷川はセシリアにこう聞いた。

 「おいお前大丈夫か?体調が優れないんなら試合を延期するように頼むぞ?」

 「・・・いえ大丈夫です。失礼します。」

 セシリアは保健室から出ると一目散にある場所へと向かった。

 

 そこにはさっきまで整備していたのかセシリアに機体「ブルー・ティアーズ」が安置されていた。

 さっきまでの攻撃の傷がいくらか残っているがそれでも戦うとなれば問題なしだったがセシリアは「ブルー・ティアーズ」の近くにまで行くと近くのコンピューターを機体にセットするとある事をし始めていた。

 その時のセシリアの眼は暗くそして怪しく光っていた。




次回セシリア対刃更!!


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対決蒼対白

 セシリアと刃更戦の少し前


 刃更は一夏と戦った時の反省点を楯無と話し合っていた。

 「いい刃更君、今回の敗因は機体との相性、そして君と一夏君との実力の差によるものってところね。それにしてもまさか剣戟の応酬で終わるだなんて君たちってどこの剣客浪漫譚なのよ。」

 「いや楯無先輩、俺達あの登場人物みたいに人間捨てていませんから。」

 楯無の言葉に刃更は苦笑いで返すと楯無は咳き込んでこう言った。

 「後はセシリア・オルコットだけね。相手は先刻の戦いで慢心がないって可能性があるからしっかり頑張るのよ。

 「わかってます。それにあいつは1発ぶん殴らなきゃいけないんでね。」

 刃更はそう言うとビットにへと向かった。

 そして刃更がビットに出た後楯無は直ぐに観客席に向かった。

 

 一方一夏はと言うと・・・

 「一夏、こっちだ。」

 「速くしないと席埋まるぞ。」

 箒と唯依が一夏に場所を伝えると一夏は声の場所にへと向かい座った。(因みに一夏は箒と唯依の間)

 すると一夏は唯依の隣にいる少女を見てこう聞いた。

 「唯依、その人は?」

 「ああ紹介するぞ一夏、彼女は私と同じ3組のクラス代表にしてタイの代表候補生のヴィシュヌ・イサ・ギャラクシーだ。」

 「こんにちは織斑一夏君、私が先程紹介してもらったヴィシュヌ・イサ・ギャラクシーです。よろしくお願いします。」

 「ああわかったよ、ええとヴィシュヌさんでいいかな?名前が長くて・・・」

 「いいですよ。私も一夏って呼びますから。」

 2人は自己紹介するとお互い握手を交わした。

 そして一夏はヴィシュヌに対してこう聞いた。

 「ヴィシュヌさんはどちらが勝つと思いますか?」

 するとヴィシュヌは少し考えてこういった。

 「機体の相性で言うならば東城 刃更さんでしょうね。レーザー兵器を湾曲させる

となるとオルコットさんは攻撃方法がミサイルでしか対応できませんしね。」

 ヴィシュヌの予測はここにいる誰もがそう思うだろう。

 さらにセシリア・オルコットは接近戦した試しがなく十中八九遠距離特化型であると確定しているのであった。

 そして刃更がビットから出て暫くするとセシリアが「ブルー・ティアーズ」を纏ってきたのであった。

 刃更とセシリアが相まみえる中刃更はセシリアにこう言った。

 「ようセシリア、体の調子はどうだ?」

 「ご心配ご無用ですわ。ご覧の通り完全回復いたしましたしもうあなた達を小物と思ってかかりませんわ。最初から蹂躙してあげましてよ。」

 刃更の言葉にセシリアは侮辱の意味を込めて返した。

 するとアリーナの電光掲示板にカウントダウンの表示が出てきた。

 それぞれが武器をコールするとお互い身構えた。

 そして0になった瞬間セシリアのロングレンジレーザーライフルが光り輝き・・・

 「落ちなさい。イエローモンキーが!!」




 次回から戦闘開始!!


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憐れな蒼き乙女

 落ちぶれてしまえばその下は奈落。


 セシリアが放ったレーザーライフルと時間差で撃ったビットにおける光の雨でセシリアはこれで勝ったと思った瞬間刃更の機体「白竜・ファブニール」に搭載されているシールドビット「ワールド・ゲート」が展開されその5条のレーザー

全てを受け止めただけではなくそれを全てセシリアに湾曲して返した。

 「へ?」

 セシリアは間抜けな声を上げた瞬間全弾それぞれの個所に命中した。

 「きゃーーー!!!」

 直撃したレーザーの雨になすすべなくやられたセシリアは落下するも地表すれすれで再浮上するや否やレーザーライフルを乱射しながらこう言った。

 「何故当たりませんの!!?!!?」

 すると刃更は今度はシールドビットを一つの板にして纏め、

それをセシリアが移動するところに防ぎ返した。

 「!!何でこちらの予測地点が分かりますの!!??」

 セシリアは知らないようだが刃更の機体「白竜・ファブニール」には第3世代技術

「次元の啓示〈バニシング・リベル〉」が内蔵されておりそれにより僅かなスラスターの熱や機体の出力からそれを察知し予知できるようになっているのだ。

 そして刃更はシールドビットを戻した後西洋剣「ブリュンヒルド」を出してその切っ先をセシリアに向けてこういった。

 「今度は・・・俺のターンだ!!」

 

 その状況をアリーナのモニタールームで見ていた山田先生と織斑千冬はそれぞれ感想を述べていた。

 「はえー東城君強いですねー。あのセシリアさんを圧倒してますよ。」

 「機体の相性もあるが大きいのは刃更のポテンシャルの高さだな。先程の戦いでは負けはしたものの楯無の教導がここまで実を結ぶのは大したものだな。」

 しかし千冬はセシリアの攻撃に違和感を覚えていた。

 「なあ山田先生、オルコットの機体のレーザーの出力データを前の試合と

比べられるか?」

 「え、ええできますけどなんでですか?このまま行っても東城君の勝ちが目に見えていますけど。」

 「何か気になってな。頼む。」

 「あ、はい!」

 山田先生は疑問を持ちながらもレーザーの出力を計測し始めた。

 

 刃更は「西洋剣「ブリュンヒルド」を持ってセシリアに突撃し始めた。

 セシリアは自分の現在の状態を見た。

 --シールド残量16%

 --機体ダメージCランク

 セシリアはこれ以上レーザー系を使えば負けると判断しミサイル型を発射したのだが刃更は機体のスピードを落とすことなくそのままミサイルめがけて

突進するように・・・斬った。

 「へあ?」

 またもや阿保な声を出したのだがセシリアは刃更が目の前まで来たことに対して慌て対応した。 

 「イ、インターセプター!!」

 セシリアはIS用ナイフ「インターセプター」を出して対応しようとするも刃更の武器の重さにスピードを加えられ「インターセプター「」は根元から砕け、

そのまま斬った。

 「いやーーー!!!」

 セシリアは悲鳴を上げながら壁まで吹っ飛んだ。

 そしてセシリアが目を開けると刃更が剣を喉元に向けたまま立っていた。

 するとセシリアは涙を流しながらこう言った。

 「も、申し訳ございありません。この度の非礼はお詫びいたしますから

どうか情けを・・・お許しを・・・」

 それを聞いた刃更は暫くすると「ブリュンヒルド」を閉まうと

後ろ向きで去ろうとした。

 するとセシリアは持っていたライフルを向けてこういった。

 「やはり猿でしたわね、このお人好しが!!」

 セシリアはレーザーライフルを刃更めがけて撃ったが刃更はそれをシールドビットで弾いて外した後拳銃「ダウンフォール」をセシリアに向けた。

 「てめえがな。」

 そしてセシリア目掛けて撃ち放った光は着弾しそこにいたのは・・・氷漬けになり鼻水と涙を流す手前のセシリアだった。

 「あ、やべ。殴るのすっかり忘れてたわ。」

 『勝者、東城 刃更!!』

 それはまさに本当の勝者に送られる声援がアリーナに木霊した。 




 剣心「拙者等ってそんなに人間捨ててるでござるか?」
 十分捨ててるわ。お前を筆頭にな!


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残酷な結果と罰

 その罪の重さ、如何程の重みか?


 セシリアとの戦いを終えた刃更はビットに戻ると

そこには織斑 千冬と山田先生がいた。

 「あのー、何かありましたか?」

 刃更はそれとなく千冬たちに聞くと千冬が前に立ってこう言った。

 「ああ大丈夫だお前じゃない。オルコットについてお前に言わなければいけないことがある。」

 「何でしょうか?」

 千冬の言葉に刃更は耳を傾けた。

 そして千冬は1呼吸して刃更にこう言った。

 「どうもオルコットはインチキをしていたんだ。」

 「インチキ?どんなことをしたんです?」

 刃更は千冬にその内容を聞いた。

 「それについては・・・山田先生頼む。」

 「あ、はい。刃更君、オルコットさんは機体のリミッターを解除していたんです。それも武器のエネルギーを大幅に上げて。」

 「え、でもISのリミッターってそんなに簡単に出来るもんなんですか?」

 刃更の問いに山田先生はこう答えた。

 「ええ、専門知識を少し持っていれば代表候補生クラスなら

みんな出来ることですよ。」

 「そんなことができるタイミングは只1つ、機体の整備の時だけだ。」

 山田先生が答えた後千冬が行った時間帯を答えた。

 「そして整備室の監視カメラを調べたところオルコットが映っていてな。ご丁寧に使ったPCを初期化しただけではなく物理的に破壊したからサルベージできるかどうか分からない状況らしいがこの映像と機体情報があれば言い逃れできまい。」

 そして千冬がさらにこう言った。

 「先程IS学園はこの情報を至急イギリス大使館に報告し抗議文を送る事になった。

データも送れば文句つけようはないだろう。」

 「それとオルコットさんについてですが今報告がありました。機体の凍解が終わったあと失神したオルコットさんは学園の地下にある懲罰部屋に連行しました。

 あ、大丈夫ですよ。ISは切り離していますし手錠と足枷、拘束具を付けていますので暴れる心配は皆無ですよ。」

 千冬は対外的なことで締めた後山田先生がオルコットの現状を報告した。

 「それと序だが今回の騒動の元となったクラス代表だが・・・織斑は辞退したいと言ってきたがお前は既に生徒会に入っているからなー。学園の規定上生徒会所属者はクラス代表にはできなくなっている。」

 「え、なんでですか?」

 刃更は千冬の言葉に疑問をぶつけると千冬はこう返した。

 「普通の学校ならまだしもIS学園の生徒会には機密情報も存在しているから口外して有利にならない為らしい。」

 千冬の答えに刃更は確かにと思った。

 この学校は下手すれば国家並みの情報や戦力を持っているため生徒会権限でそれが閲覧されるとそれでどのようなアクシデントが起きるかわからないのだ。

 「それじゃ、代表は一夏で大丈夫ですね。」

 「ああ、それは当日の朝礼で発表するよ。それじゃ我々はまだ仕事があるからこれで失礼する。」

 「あ、それと東城君。そのISは後で登録しなきゃいけないから明日の朝9時楯無さんと教員室へ来てくださいね。」

 「わかりました。」

 そう言うと千冬たちはオルコットの後始末にへと行き2人がいなくなると刃更は機体を待機状態にした。(白いダガーナイフ)

 「これからよろしく頼むぜ。相棒。(もうあんなことが繰り返さないように)。」

 刃更の気持ちに反応したかどうかわからないがその時ナイフの柄にある宝石のような石が薄く輝いたように見えた。

 

 懲罰部屋とは主に重大違反した生徒(スパイやテロ行為)を1次的に収容し本国の人間が来るまで放置させる場所である。

 部屋の中は簡素でベッドとトイレがある程度である。

 そしてそんな部屋にセシリア・オルコットがそこにいた。

 「んんん・・・」

 セシリア・オルコットは起きた瞬間保健室とは違う場所だということに気づいた。

 「ここは一体?・・・何ですのこの格好は!!」

 「やっと目が覚めたわね。」

 セシリアは自分の格好が囚人のようであることに驚くとその部屋の前に自分の先輩でもある「サラ・ウェルキン」が読書しながら簡単な椅子に座っていた。

 「サラ先輩!?これは一体何ですの?」

 「あなた・・・まだ自分がやったことを自覚してないの!!??」

 先輩がサラに問い詰めた瞬間サラは怒りを燃やしながらそう言うと更に続けた。

 「今回あなたのせいでイギリスの機体の性能がある意味各国に流れたせいで欧州連合全体で行われている統合防衛計画『イグニッション・プラン』から外されるという事態になっているのよ!!おまけにあなたがベラベラと喋った日本に対する悪口が何故か世界中のネットワークで公開されて我が国の信頼が落ちただけではなくイギリス王室にまで泥を塗っているのよ!!!どうするのよ今回のことで軍からISの防衛費を削るか停止するかの瀬戸際よあんたどう責任取るのよ!!!!!」

 「あ・あああああああ・・・・・」

 サラの言葉にセシリアはもう何も言えず何も答えられなかった。

 自分が蒔いた種が国を最悪滅ぼしかねない事態に発展しているからだ。

 「今回の責任はセシリア・オルコット個人で済むレベルじゃないわよ。最悪あなただけではなくオルコット家そのものを失いあなたも社会的に抹殺される程度じゃすまないわよ。」

 「そ、そんな。サラ先輩どうか本国にご慈悲を掛けるよう尽力してくれませんか?そうしたら何かしらの御礼は必ず致しますから!!どうか、どうか!!!」

 セシリアはサラに助力を請おうとするもサラは冷たいまなざしでこう言った。

 「さよならセシリア・オルコット。あなたが敗北してその腐った根性が治らなかったのが・・・残念だわ。」

 「サラ先輩!サラ先輩!!サラ先輩ーーー!!!」

 セシリアの言葉はサラには聞こえず懲罰部屋で反響されるだけだった。

 




 因みにあの女の言葉は天災兎がISコアを通じてコピーしたものである。


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去った少女

 空は青い。
 しかし彼女の未来は夜よりも暗い闇の底


 試合が終わった次の日の朝日がまだ出るか否かの黒い空が白澄み始めたころIS学園にある物資輸送船にあるヘリポートに千冬と山田先生ともう1人いた。

 そのもう一人は轡木 十蔵と言い千冬たちも年を取っておりもう70歳近いのだが背筋がちゃんとしており堂々とした態度をとっていた。

 暫くするとヘリコプターがこちらに来ているのが分かり周りには

ISが護衛していたのだ。

 そしてヘリが着陸した後スライドドアから少し優しそうな顔をした

金髪の男が下りてきた。

 「これはこれは轡木様、この度は我が国の代表候補生が失礼を働いてしまって

申し訳ない。」

 「いえいえ、この度のことでそちらもあちらこちらとお忙しい中引き渡しのご協力していただきありがとうございます。」

 轡木に挨拶している男はイギリス大使館筆頭「ワーグ・クロイツァー」と言い今回の騒動に伴い職員全員を一度本国に帰還させることが決まっておりその序にセシリアを護送するという罰ゲーム的な役割を背負わされたのである。

 ワーグは轡木と少し話した後千冬に向かってこう言った。

 「織斑さん。この度は我が国の代表候補生が不躾な態度をとっただけではなくあなたの弟さんにまで迷惑掛けたこと申し訳ない。」

 「いえいえ、こちらも彼女を止められなかったのでお相子です。」

 そしてワーグはこう聞いた。

 「それでセシリア・オルコットは?」

 「地下にある懲罰部屋部屋にいます。夜遅くまで「出せ」とうるさかったですよ。」

 それを聞くとワーグは蟀谷を抑えてこう言った。

 「あのバカは、自分のした行いがどれほどのことかまだ理解してないのか?・・・

子供でも分かる事だぞ。」

 暫くするとワールド・ゲート溜息を尽きながらこう続けた。

 「それでは仕事に入りましょ。」

 

 セシリア・オルコットが入っていた部屋は便器はプラスチック製のため壊れてなく、ベッドも布団と一体化しているため首吊る心配がないタイプなのだがそれはボロボロに引きちぎられてセシリアはその上に寝そべっていたのだ。

 そして部屋から誰かが入ってきた音が聞こえたのでセシリアは眠気眼になって部屋の外を見ると同郷の男性が来たので誰なのかと思っていた。

 「セシリア・オルコット、迎えが来たぞ。」

 「誰ですあなたは?」

 セシリアは上から目線で聞くとワーグは「私はイギリス大使館筆頭〈ワーグ・クロイツァー〉だ。」

 セシリアはそれを聞くといきなり近寄りこう言った。

 「あのワーグさん。私の弁護をお願いできますか?もし原型などをしてくれるんならあなたを貴族階級にするよう便宜を・・・」

 「私がここに来たのは只1つ・・・君を本国に連行することだ。

セシリア・オルコット。」

 さらにワーグはこう続けた。

 「君は代表候補生でありながら他国を侮辱し、勝つために相手を殺そうと考え、剰えここにきて助命を懇願するのは我が国の貴族の誇りのなかで最も基本的な言葉〈ノブレス・オブリージュ〉すらも汚す行為、イギリス王室までをも泥に塗らす

その行為は最早・・・万死に値する行為!!君の処分は貴族会議も含めたものとなるだろう。覚悟したまえ!!!」

 「ひっ!」

 ワーグの言葉にセシリアは断頭台に連れていかれるのと同じものだとわかり

恐怖した。

 その後セシリア・オルコットの退学手続きを済ました後朝日が顔を出した時彼女は暴れないように薬を打たれて眠らせた後ワーグ共々ヘリで空にへと向かった。

 その後彼らは今日の用事をするため少し早い朝食を摂りに行った。




 そしていつも通りの1日が始まる。


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消えた人間の報告

 報告は大事だよ。
 だけどね優先順位がある奴ってめんどくさいよね。


 その次の日の朝1組の教室では2日前に行った試合でもちきりだった。

 「この間の試合凄かったねー。」

 「うんうん特に織斑君と東城君の試合は最高だったよー。」

 「これってあたし達もああなれるってことだよね?」

 「その為には鍛えておかないとね。」

 「それにしてもオルコットさんの試合は酷かったねー。」

 「ああ確かに、最後なんて屑なところだったよねー。」

 「ああいうのが貴族(笑)なんだろうねー。」

 「あははは、笑えるーwwwww」

 「そういえばオルコットさん、見ないね?」

 「恥ずかしくて出てこられないんじゃない?」

 「そっかー。あんな試合だとね?」

 「ねー。wwww」等と少女達が言っている中当の本人達はと言うと・・・

 「刃更、大丈夫か?」

 「疲れた・・・」

 机の上で突っ伏している刃更を心配する一夏がそこにいた。

 「まあしょうがないって、専用機を持つのに必要な事だからな。」

 「それでもよ・・・100枚近い資料にサインするだけでも大変だったのに終わったら

楯無先輩と間髪入れずにトレーニングって何の拷問だった話だよ。」

 如何やら精神・肉体的に疲労しているのだろう。

 「終わったら終わったでシャワーしてたらあの先輩がスク水で入ってくるから

尚更疲れたぜ。」

 それがとどめだったらしい。

 「ああー、ご愁傷様。」

 一夏はもうかける言葉すらないほど憐れだったのだ。

 すると千冬と山田先生が一緒に教室に入った途端全員が席に座った。

 すると山田先生が黒板型ディスプレイから名前が出た。

 「はいこのクラスのクラス代表は織斑 一夏君に決定しました。あ、『一』繋がりでいいですね。」

 すると一夏は机から立ち上がってこう言った。

 「ちょっと待ってくださいよ織斑先生、俺辞退するって言いましたよね!」

 すると千冬が一夏にこう言った。

 「馬鹿者、刃更は生徒会に入っていて無効の為お前しかいないんだ。選ばれたものとしてその役目ちゃんと受けろよな。」

 そして一夏はぐうの音も出ずそのまま座った。

 その後クラスメイトに1人が千冬に聞いた。

 「あの先生、オルコットさんは?」

 すると千冬は全員に向けてこう言った。

 「オルコットについてだが、奴は刃更との戦いの時に不正を行った事と今回起きた問題の責任追及のため・・・退学になった。」

 その言葉に生徒全員が小さな声でこう喋っていた。

 「え、不正って?」

 「つまりオルコットさんはインチキしてまで勝ちたかったってこと?」

 「うわ、最低人間の風上にも置けないよねー。」

 「貴族(屑)だねwwww。」

 がやがやと音が大きくなってきたので千冬両手を叩くと全員にこう言った。

 「いいかよく覚えておけ?代表候補生は専用機がもらえることもあるが1つ言おう・・・候補生ということはまだ替えが存在することだ!!そいつが何かしらの問題が起きない限り替わることはないが問題を起こした奴は本国でもどのような罰があるか私にもわからない、だが国家の顔になるということはその顔に泥を塗る時点でそいつは

社会的に抹消されるだろう。いいか国家代表生になりたければそれなりの覚悟と責任を伴うからお前たちもそういう風になるな!!!いいな?」

 「「「「「はい!!!!!」」」」」

 千冬の言葉に全員が顔を強張らせて大きく返事した。

 「それでは授業を始める。」




 責任を取るのは生半可なものではない。
 そしてその責任と言う重圧の重さは罰の重さとも比例する。


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馬鹿の末路

 セシリア・オルコットの処分は以下の通りとなった。


 本国に強制送還されるセシリアは例の拘束具のまま飛行機に乗せられ9時出発し着いたのは現地時間午前0時の真夜中である。

 然も今回のことは報道陣にも報告せず少数人数で事に当たっていた。

 セシリアは2人の男に荷物のように運ばれ警察護送車に連れていかれたのだ。

 

 ー貴族会議室ー

 そこはバッキンガム宮殿の地下に設けられた特別な部屋でありそこには既に4人の男性がそこにいた。

 「全くセシリア・オルコットのせいでIS部隊の信用がガタ落ちだ。」

 この頭皮がかわいそ(ゲフンゲフン)スキンヘッドの頭に青いひげを生やした厳つい男の名は「ディハイベル・バルトシフト」でありイギリス軍の総合司令官である。

 「此度のことは我が国の信頼、延いては王室一族全員の信頼喪失に

なり得ることだぞ。」

 この金髪をオールバックにしているイケメン親父の名は「ディスト・ラルグリス」と言いイギリス外務省大臣をしているエリートなのである。

 「それに今回の出来事の1部始終は民衆にも伝わっている。民衆が納得する措置をしなければ暴動になりかねませんしね。」

 前話に登場したイギリス大使館筆頭「ワーグ・クロイツァー」は罰の内容次第では市民の暴徒化は防げないといった。

 するとディハイベルがため息交じりにこう言った。

 「それが一番問題なんだ。既に軍の中にはIS部隊を解散してその金で戦術機を購入しろと言う意見が出始めてな、もし中途半端な内容だったら我々は軍と市民、両方から殺されること間違いなしだ。」

 今回の罰はどういう内容で納得させるかが焦点だと話した。

 するともう一人いるディハイベルと同じ頭をした老人がそこにいた。

 「皆忘れてないか?今回我々が集まったのはそれだけではなく今後のわが国、延いては王室一族全員を守るための矛をどうするかも頭に入れてほしい。」

 この老人の名は「エドモンド・バートン」といい、すべての貴族達を束ねている

貴族院長でもある。

 「確かに国を守るうえにおいて大切なことでもあるな。」

 「しかしそんな物どうしろと言うのです?日本は今回の件で買おうと思っても吊り上げられるしドイツで量産ラインが整い始めている〈スレイプニル〉もこちらにまで広がるのにどれだけの月日をかけるのかわかちませんよ?」

 ディハイベルがエドモンドの言葉に賛同するとワーグはどこから給与したほうが良いのかと意見を述べた。

 すると今迄黙っていたディストがこう言った。

 「それなのだが最近例の統合防衛計画『イグニッション・プラン』から外されたフランスとISがないドイツが共同で第3世代を開発しているという噂を耳にしている。その計画に我々も加わるというのはどうだろうか?我々も計画から外されている以上自国を守る意味でも我々の技術提携するというのは?」

 ディストの言葉に全員は少しいやな顔をしていた。

 何せドイツとなると例の事件のことがあるのだがでその後マクシミリアン准将(現中将)とバーロット大尉(現中佐)がフランスと協力して国の立て直し今では新しい首相を中心に再興している。

 「ま、背に腹は代えられんしな。」

 「それに今回のことで疑似ISコアも含め大量のISコア(オリジナルも)を日本に返還しなければいけませんしね。」

 「それではこの件はこれで決まりとするとしてセシリア・オルコットに関してはーーーーでよろしいかな?」

 「「「異存なし。」」」

 

 セシリアは現在全身を縄できっちりと結ばれ身動きできないようになっていた。

 するとセシリアは目の前にエドモンドが来たのでこう言った。

 「エドモンド様。このセシリア・オルコット、。もう国の恥になるようなことは致しませんから何容赦を・・・」

 「セシリア・オルコット、君の処罰を発表する。」

 「何ですって!!?」

 エドモンドの言葉にセシリアは大声を上げた。

 だがエドモンドは淡々と書類を老眼鏡で見ながら言った。

 「セシリア・オルコット、汝の貴族としての資格及び爵位を剥奪、財産等はオルコット家の親族に譲渡。尚財産の大半は日本に対する謝罪金に充てる。そして貴公の戸籍を・・・抹消する。」

 戸籍抹消。それは社会的に存在しないという形である。

 「そ、そんな・・・じゃ私はこれからどう生きよと・・・」

 「ベラリアス・ゲインを知っているか?」

 「!!あの貴族の恥さらしですか!!」

 ベラリアス・ゲイン・・・オルコット家の遠縁であり表向きはEU加盟国全土を股にかける輸送業の最大手であるが裏では麻薬を密売しているという噂をよく聞いておりオルコット家とは殆ど断絶状態である。

 「彼が君を匿ってくれるらしいが奴は如何やら企んでいるが今の君には拒否権はない・・・ってもう来たか。」

 エドモンドがその男に引き取られることを言った後その男が現われた。

 「やあ、セシリア。元気だったか?」

 「ベラリアス・・・」

 その男はセシリアよりも20㎝以上背が高く190㎝はあるであろう巨体と樽のような腹を重たげに持っておりタラコ唇の口と1重の眼を持ったまるで牛のような男がそこにいた。

 すると牢の扉が開くと何人かの男どもが現われセシリアの体を締め付けた。

 「な、なにをしますの?離しなさい、私を誰だと・・・」

 するとベラリアスの懐から注射器を取り出すとセシリアの首元に差し始めた。

 「な、何ですのこれは?やめなさい、やめなさい・・・やめてーーー!!!」

 そして整備は虫類の中にある薬を入れられた後眠らされた。

 そのままベラリアスはセシリアを連れてどこかに行った。

 この日を境にセシリア・オルコットの行方は分からなくなった。




 その後の彼女はまたいつか。


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実習は苦労する。

 人前で手本見せるって大変だよね。


 4月下旬桜が散り葉桜が満開になったある日のアリーナ。

 この日は1組のIS実習で集まっている。

 「ではこれよりISによる基本的な飛行操縦を織斑と東城に実践してもらうから

2人とも前に出ろ。」

 「「はい!!」」

 一夏と刃更が千冬に指名されたので前に出た。

 「では2人とも、ISを展開しろ。」

 千冬がそう言うと一夏はブローチを掲げて、刃更はダガーナイフを中段に構えて

機体の名前を言った。

 「来い、黒式!!」

 「行くぞ、白竜・ファブニール!!」

 そして2人とも展開すると千冬はこう言った。

 「織斑は0,8秒、東城は1,0秒ってところか。2人とも展開スピードは

熟練者並みと言ったところだな。それでは2人とも・・・飛べ。」

 そして2人とも飛んだのだが僅かばかり一夏が早かった。

 そして上について数秒で刃更も追いついた。

 「すげーな一夏、全然追いつけなかったぜ。」

 「何言ってんだよ。刃更だってもうここまでやれるんだから十分すげーって。」

 「・・・楯無先輩のトレーニングが厳しいからな。」

 「なるほどね。」

 一夏と刃更は上で話していると下から千冬がまた指示を出した。

 「織斑、東城、急下降からの完全停止を実演してくれ。目標は地表から10㎝だ。」

 「それじゃー・・・俺から先でいいか?東城。」

 「おおいいぜ。」

 先に一夏が下りると地表すれすれで止まった。

 「地表から9,5センチってとこだな。まだまだ修行が足りんな。」

 「(細か!!)」

 千冬の言葉に一夏は心の中でどうやって計算したのか気になった。

 「よーし、行くか。」

 次に刃更が下りた後如何やらスラスターを切っての自由落下をしたのでスラスターを再噴射した際土煙が舞った。

 「この馬鹿者!!誰がスラスターを切って良いといった。無事だったから

よかったもののあとちょっと遅かったら大変なことになっていたぞ、

もう二度とするな!!いいな。」

 「・・・すいませんでした。」

 千冬は刃更に危険性を指導した後他の指示を出した。

 「次は武器の展開だ。先ずは・・・織斑。」

 一夏の両腕に爆発的に光が出ると銃剣「無炎」を右はソードモードに、

左はガンモードにして構えた。

 「0,6秒・・・まずまずだな。次は東城!!さっきの失態を

これで帳消しして見せろ。」

 千冬がそう言うと刃更はの右手に西洋剣「ブリュンヒルド」を右手に展開した。

 「0,5秒・・・なかなかだな。さっきのは楯無に報告するが展開は見事だったぞ。」

 千冬が刃更を褒めた後時間になったので全員を教室に戻るように言った。




 危ないことしちゃ・・・駄目だよ。


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パーティーは全員で楽しむもの。

 楽しむことは良いことだ。
 それは誰かと共有することができるからだ。


 その日の夕食後の自由時間中の寮の食堂。

 「織斑君、クラス代表就任おめでとー!」

 「「「「「おめでとー!!!!!」」」」」

 周りには1組だけではなく他のクラスも混じっていた。

 如何やら敵情視察も兼ねてきたらしい。

 「いやー、これでクラス対抗戦も盛り上がるねー。」

 「それにあんなに強いんだもん。これは確実に我がクラスがトップに・・・」

 「それはどうかな?」

 1組の誰かが勝てると思っていたところ他のクラスが遮った。

 「我が2組にも代表候補生クラスがいるのよ。」

 「それなら我が3組も。」

 「4組も負けてないんだからね。」

 そう言ううちに周りで本人の与り知らぬところで火花が散っていた。

 「こりゃ責任重大だな一夏。」

 「お前、他人事だと思ってるだろ。」

 刃更が一夏に他人ごとのように言っていることに一夏は少し怒り交じりで答えた。

 するとどこからか2年のネクタイと眼鏡とを付けた少女がカメラを持ってやってきた。

 「はいはーい、私新聞部副部長兼学園島情報部所属の黛 薫子だけど話題の新入生、織斑一夏くんと東城 刃更君をインタビューしてきました。」

 学園島には各学校ごとにお互いの新聞部で情報交換をしそれを新聞として島全体に発表するという仕組みが出来ているのだ。

 「では織斑君!クラス代表になった感想をどうぞ!!」

 「えーと、選ばれた以上は頑張りますし、なった以上は・・・

頂点を目指してやります!!」

 「おおー、男の子だねー。それじゃ東城君、何か言うことは?」

 一夏のインタビューを終えた後薫子は刃更にも聞いた。

 「そうですねー。一夏には頑張ってもらいたいと思いますが・・・このままじゃ終われねえからな一夏!来年は俺が勝つ!!」

 「望むところだ刃更!!」

 刃更はインタビュー中に一夏に宣戦布告すると一夏も同じように返した。

 「ほほう、男の子同士の友情ですなー。これは良い物が書けるわ。」

 すると刃更の後ろに誰かがこっそりと近づいてきて・・・

 「刃更くーーん・・・ぷぎゃ!」

 その人間の顔面に何処からかあったパイを顔に押し付けた。

 するとパイから顔が出てきたのだがそれはなんと・・・

 「何するのよ刃更君!!」

 「あんたこそ何してるんです。」

 そこにはクリーム塗れになった楯無がそこにいた。

 するとパシャっと音がしたので楯無がその音があったほうを見ると・・・笑いをこらえながら撮影した薫子がいた。

 「薫子ちゃーん。それどうするのかな?」

 楯無が良い笑顔(少しマジ顔)で聞くと薫子は回れ右をして・・・

脱兎の如く逃げた。

 「待てー!黛!!」

 「あばよ、楯ナッシー!!」

 どこぞの大泥棒とそれを追う警官のように走り去る光景を見た後全員は

宴会を再開した。

 因みに写真はその次の日の新聞の1面に小さく写真付きでこう書かれていた。

 『更識 楯無、下級生に1本取られる。』と言う記事がある事に怒り、またもや斧ごっこが始まったのは言うまでもない。

 




 泥棒と警察の鬼ごっこは永遠に不滅だ。


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嵐は再び

 原作セカンド幼馴染(こちらではサード)登場!!


 一夏達のパーティーが終わった午後10時過ぎのIS学園のゲート前

 「やっと着いたわIS学園!!」

 ゲート前に小柄な体をした黒髪ツインテールの少女が大声でそう言った。

 「えーと、受付場所は・・・本校舎1階総合事務受付室って何処よそこ!!」

 ポケットからくしゃくしゃの紙を取り出すと誰もいないのにツッコミを入れた。

 「あーもー、面倒だから空飛んで探そうかな・・・いや、やめよ星刻から・・・〈もし使ったら・・・楊に報告するからな〉って言われてるしなー。」」

 この少女何言っているんだと普通なら思うだろうがこの少女の右手にある黒のブレスレットが機械的なことからこの少女もまた専用機持ちである事が伺える。

 しかし直前になって自分によく気にかけてくれる男からの忠告で思いとどまった。

 (どちらかと言えば苦手意識のある女性に報告されるのが嫌だからだ。)

 「どこかで誰かいるかな?」と人を探しいると・・・

 「しかし刃更、あの時の楯無さんの顔、笑えたなー。」

 「確かにな。後で新聞部の人に写真分けてもらうか。」

 「!!」

 その少女は声のあったほうへと行くとそこには男子が2人おり1人は

自分が会いたかった男である。

 すると少女は物陰に隠れて窓を鑑代わりにして手入れしていた。

 「(あたしってわかるかな?3年ちょっと会わなかったけど・・・駄目よ私!

女は度胸って言うじゃない!!)」

 そして少女は意を決して前に出ようとした瞬間・・・ 

 「しかしあれはやりすぎだぞ東城、幾ら楯無さんに色々悪戯されていたとはいえ恩人だぞ。」

 「まあいいじゃない箒、世の中因果応報と言うのがあるからさ。

そう思えばいいじゃない。」

 「(誰かしらあの人たち?)」

 少女は彼らを見て何物かと思い聞き耳を立てていると・・・

 「しかしクラス代表かー。なった以上は有言実行だな。」

 「ああ、頂点だよな。」

 「一夏、微力だが手伝うぞ。」

 「私は違うクラスだが応援してるぞ一夏。」

 「(誰あの女のこ、なんであんなに親しそうに名前で呼び合っているの?)」

 少女の中で冷たく暗い感情が芽生え始めていた。

 

 それからしばらくしてやっと総合事務受付で手続きをした。

 「それじゃあ手続きはこれで終わりです。ようこそIS学園へ、鳳 鈴音さん。」

 「ねえ、織斑一夏って何組?」

 少女、鳳 鈴音は受付の人に聞いた。

 「ああ、あの噂の子ね。1組だからあなたの入る2組の隣だけどそれが何?」

 「2組のほうは?」

 「クラス代表ならもう決まっているけど。」

 「名前は・・・」

 「え、どうするの?」

 鈴音の態度がおかしいので事務員が質問すると鈴音はこう言った。

 「代表譲ってほしいなって思って・・・(# ゚Д゚)」

 また嵐が来る。 




 嵐の前はいつも静かだ。


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再会

 2組のクラス代表はあの国から来ます。
 ヒント・・・年下の伯母がいる。(中学生)


 翌朝その日ある話題で持ち上がっていた。

 「織斑君聞いた転校生が来たって。しかも中国の代表候補生。」

 「転校生ってまだ4月だぞ?」

 普通なら入学式に顔を合わせるはずなのだがそれではなく転入となれば試験と国からの推薦が必要不可欠であり幾ら代表候補生でもそう簡単にはいかない。

 「そういや昨日生徒会室で楯無さんが資料とにらめっこしていたけど

そういうことか。」

 「確か2組に転入すると聞いているがどれほどの人間か興味深いな。」

 刃更は楯無が資料を見ていたのがそれじゃないかと思った後箒はその人間がどれくらいなのか興味があった。

 「それに一夏は他の女子の情報を聞く暇などあるのか?来月のクラス対抗戦に向けて対策をしなければならないしな。」

 箒は現在唯依の代わりに他クラスの情報を公開されている限りの情報から割り出すのに苦労しているそうだ。

 因みに楯無はパーティのあの写真を掲載された後クラスから

生暖かい目で見られたそうだ。

 「その通りだよ織斑君!織斑君が優勝すれば学食デザートの半年フリーパスが手に入るんだよ!!」

 「私たちの娯楽のために!!」

 「「「「「優勝絶対!!!!!」」」」」

 生徒が一丸になって欲望を叫んだ。

 「さてとそれじゃ私はまず2組からの情報の整理を・・・」

 「それ意味ないよ。」

 箒は一夏にこれまでの情報を伝えようとすると教室の入り口にいる誰かがそう言ってきた。

 「クラス代表は私がなるんだからその情報はいらないわね。」

 「鈴・・・?お前鳳 鈴音か?」

 「そうよ一夏、前みたいに鈴って呼んでいいからさ。それと宣戦布告よ、あんたに勝つって言うね。」

 鈴は腕を組んで仁王立ちでそう言うと一夏はこう言った。

 「鈴・・・全然似合わんぞ。」

 「ちょっと!再会しての最初に一言がそれってどういことよ。」

 まあ確かに鈴は他の生徒よりも背が低いせいでカッコよさがマイナスされるのだが。

 すると教室の前(鈴の後ろ)から手が伸びてきて・・・頭を鷲掴みにした。

 「だ、誰よこんなことするの!!降ろしなさいよ!!!この・・・」

 「この・・・何だその続きは?」

 千冬を見た瞬間鈴は顔を青くして何も言わなくなった。

 「お、お久しぶりです千冬さん。」

 「久しぶりだな鳳、お前の教室は隣だが選ばしてやろう。

このまま持っていくか・・・歩くか?どっちだ」

 「歩きます!!」

 「ならさっさと行け。私の気が変わらぬうちに。」

 「はい!!」

 そういうと鈴はそのまま隣のクラスへと走っていった。

 「(あの女が鈴と言う女か。しかし唯依だけではなく奴もか・・・今のうちに差を広げる作戦を考えるか。)」

 箒は如何やら心の余裕が出来ただけではなく謀まで考えれるようになった。

 




 「箒ちゃん、お姉ちゃんはその成長嬉しいよ!!」
 違う意味でだけどな。


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宣戦布告

 戦いの宣言は相手と自分の戦力差を想定してから行うべし。


 あの後鈴は自分クラスに入っていった。

 「えーと自己紹介を行います。この度転入して来た中国の代表候補生

鳳 鈴音さんよ。皆仲良くするようにな。」

 この白い肌と同じように白に近い銀髪の女性は「アイリスフィール・フォン・アインツベルン」と言い嘗てはスウェーデン王国軍所属兼代表候補生として国の防衛に貢献しており機体から出たあだ名は「白き魔女」と呼ばれ

トリッキーな戦術を得意としている。

 「鳳 鈴音です。中国の代表候補生ですが生まれも育ちも去年まで日本だったので普通にお願いします。」と頭を下げるまで何事も起きなかったのでここまでならよかったのだが拍手が終わったあと鈴音は顔を上げると不敵な笑みを浮かべてこう言った。

 「さてと・・・このクラスの代表はだれかしら?」と言ったので全員が?マークを出すと1人の少女が手を上げた。

 「私ですが・・・何の様でしょうか?」

 その少女は薄紫色の髪を片口まで切りそろえておりIS学園の制服もシャツの上に羽織るような感じの眼鏡少女だった。

 「あんたがねー。名前は?」

 「マシュ・キリエライト。アルディギア王所属聖環騎士団

IS部隊所属兼代表候補生です。」

 アルディギア王国とはISの分配の際あまりにも少なく軍備をこんなので国は守れないといった3国が当時リトアニアの首相であるガイヤルド・リハヴァインの軍統合計画に乗ったことで生まれた国家であり王国とは言いながらも議員を保有しており王族以外は選挙で決められるというちょっと異様な国であるがこの国は3国の技術により魔導産業(北欧神話からの協力)が高いことで有名であり1部のISにはそれが搭載されている

という噂があるほどである。

 「ねえあんた、クラス代表あたしに譲ってくれないかなー?私強いからそれなりに

貢献できちゃうよ。」

 「はい?」

 まさかクラス代表にしてくれと言う願いなのだ。

 それには全員びっくりだった。

 「ねえー。クラス代表はマシュさんで決まってるよ。」

 「何で変えてっていうの?」

 1人の生徒がそれを聞いた瞬間鈴は目のハイライトが暗くなりながらこう言った。

 「ちょーっとぶっ倒したいやつがいるからねー。ふふふふふ。」

 流石にここまで怪しげなオーラを出しながら笑うと全員怖がっていたがマシュは鈴にこう言った。

 「鈴音さん、正直言って無理です。いかに強いといってもそれだけではダメです。代表になるということはクラスの顔になるということであり自分の都合でクラスを

滅茶苦茶にさせたくありません。」

 「何よ!!譲ってよ!!」

 「駄目です!!」

 「譲って!!」

 「駄目です!!」

 「譲りなさいよ!!!」

 「駄目っと言ったら駄目です!!!」

 こんなのが暫く続き・・・このままでは進まないと考えたアイリスフィールは2人の前に立って手を叩いてこう言った。

 「ハイハイこれじゃ埒が明かないわねー。それだったら2人が勝負して勝ったほうが良い分を聞き入れるでどうかしら?」

 アイリスフィールは決闘で決めるというのを2人に提案すると2人言った。

 「いいじゃない!!分かりやすいし、徹底的にボコって

格の違いってやつを見せてやるわ!!!」

 「その言葉をそのままお返しします。そして世界の広さと同時に私の誇りにかけてあなたのその鼻をへし折ってあげます。」

 鈴音とマシュはそれぞれ意見を言った後アイリスフィールはこう言った。

 「それじゃ今日の夕方16時に第2アリーナで行いますのでそのつもりで・・・それじゃ授業を始めましょっか?」

 授業が始まるが何やら不穏な空気に包まれた。




 アルディギア王国の成り立ちは独自設定です。


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宣戦布告後の状況

その後の生徒の状況


 鈴音が2組のクラス代表である「マシュ・キリエライト」に宣戦布告したことで

学校中が噂でもちきりだった。

 「ねえねえ聞いた?」

 「え、何が?」

 「2組で決闘するらしいよ?」

 「え、今度は2組が?誰と?」

 「転校生の鳳 鈴音がクラス代表のマシュ・キリエライトによ。」

 「え!いつ?」

 「今日の放課後。」

 「じゃ行かなきゃ。」

 その噂は一夏達にも届いた。

 「鈴の奴何してんだ?」

 一夏は刃更達と食堂に行きながら鈴音の行動に呆れていた。

 「で、どうすんだよ一夏?行くのか?」

 刃更が聞くと箒はこう言った。

 「どちらが勝っても私は情報が得られるからいいがな。」

 箒は一夏の勝利のための情報が取れるとぶれなかった。

 「ま、どっちにしても行かないわけにはいかないな。」

 一夏はこの決闘を見に行くことにした。

 そして一夏達は途中で唯依も誘って食堂に行った。

 因みに一夏と刃更は日替わりランチ、箒はきつねうどん+いなり寿司、唯依は蕎麦といったメニューである。

 すると彼らの前に鈴音が立ち塞がるようにそこにいた。

 「待ってたわよ、一夏!」

 「いや何で待ってんだよ鈴、麺が伸びるぞ。」

 「あんたが早く来ないからでしょうが!!」

 「知るか。待つ約束してないのにそんなことするか。」

 鈴音の文句に一夏は素知らぬ顔で返した。

 すると一夏は鈴音に懐かしむように言った。

 「それにしても3年前に分かれたきりだからなー。叔父さんと叔母さん元気か?」

 「あー2人とも元気だけどね・・・」

 鈴音が急に言いづらくなったので一夏は話題を変えた。

 「そういえば鈴、何時から中国の代表候補生になったんだ?」

 「ああ、手紙にも書いたけど私去年中国に帰った後お母さんが『やってみない?』って言われて参加したらあっという間に。」

 「ああ、そうなんだ。」

 如何やら鈴音は天才肌らしい。

 「ところで一夏、そこの人達は誰よ?」

 鈴音は刃更達の方を見て聞いた。

 「ああ、紹介するよ。鈴も知っていると思うけど俺と同じ男性IS操縦者の東城 刃更そんでこっちのポニーテールの女が前に話した俺の幼馴染の一人の篠ノ之 箒、んでこっちのショートカットの方が俺がお世話になっている〈篁技研〉の娘さんの

篁 唯依だ。」

 「東城 刃更だ。生徒会に所属してるがよろしくたのむぜ。」

 「よろしく刃更、私の事も鈴音で良いわよ。・・・んであんた達が・・・」

 突然鈴は親の仇のように2人を睨みつけた。

 「初めまして鳳 鈴音、私は一夏の【セカンド幼馴染】篠ノ之 箒だ。」

 「そして私がついこの間まで【一夏と同居していた】篁 唯依だ。」

 「「よろしく頼もう。」」

 3人の間に何やら火花が散ったと同時に唯依の言葉に鈴音は

顔を引きつらせてこう言った。

 「ちょっと一夏、どういうことよ!!同居ってどういうことよ!!!」

 鈴音は一夏に詰め寄って聞くと一夏は鈴音にこう説明した。

 「いやさ唯依の実家って京都だからさ、機体のテストパイロットになった時に

色々苦労するだろうってことだから一緒に住まないかって話があったんだよ。それで唯依の実家に居候することになったんだよ。それに同居って言ってもお互い1人部屋があったから大丈夫だって。」

 「ふーん、それならいいけど。」

 一夏の説明に納得したのか鈴音は席に座ると唯依はむすっとした顔で一夏を睨みつけていた。

 「(ま、一度だけ一緒に寝たけどな。)」

 一夏はあの時唯依と一緒に寝たときのことを思い出した後唯依の胸元を見た。

 元々大きかったのが拍車がかかり今では同じ3組のクラス代表でもある

「ヴィシュヌ・イサ・ギャラクシー」と同じぐらいになっている。

 しかし一夏は唯依から目を背けた後鈴音にあの噂を聞いた。

 「なあ鈴音、こう言っちゃ何だけど来年じゃダメなのか?相手を押しのけてまでクラス代表になっても全員が納得するかどうかわからないぞ。」

 一夏は今回の注意点のことを聞くと鈴音は不敵な笑みを浮かべてこう言った。

 「いやよ。私だって意地があるんだしそれにあたしが勝つよ。強いんだもん。」

 「「((そう言ってこの学園から出て行った奴がいるんだけどな・・・))」」

 一夏と刃更は嘗てこの学園にいた元イギリス代表候補生「セシリア・オルコット」を苦笑いで思い出しながらそうならないように祈った。




 これって・・・フラグだよね?


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戦闘開始!!龍対騎士

 果たして勝つのは御伽噺のような展開か、はたまた番狂わせか。


 放課後のIS学園、第2アリーナ

 既に席には2組全員と他クラスの人間、上級生がおり一夏達も席に座っていた。

 そしてそこには唯依も同席していた。

 「さてと・・・今回の戦い次第では作戦を幾つか変更しなければならないだろうな。だが〈マシュ・キリエライト〉のISの情報が分かるいい機会だ。」

 「唯依、どういうことだそれは?」

 唯依の言葉に一夏が反応してこう返した。

 「彼女のデータは試験の時しか無くてな。然も本気になっていなかったから参考に

ならなかったんだ。」

 「なるほどな。今回の試合で本気を出せば対抗策が練られるということだな。」

 「そろそろ始まるな・・・ってあ、先ずは中国の代表候補生が来たぞ。」

 唯依の言葉に一夏達がその方向を見た。

 それは赤を基調とし各パーツに黒みがかった機体が出てきた。

 「あれが中国の第3世代IS「甲龍〈シェンロン〉」か。」

 その機体は色はさることながら肩のアンロックユニットに浮いている棘付き装甲〈スパイクアーマー〉と腕についている小型タイプの物が存在感を出し攻撃的なイメージを出していた。

 「何か願いをかなえてくれそうな名前だな。」

 「願うとき龍が出てくるのか?」

 「いやその前に異星人がやってくるんじゃないのか?」

 「皆何好きかって言ってるの?」

 刃更、一夏、箒がそれぞれの感想を言うと唯依が呆れながらツッコミを入れた。

 そして暫くすると反対側のアリーナから機体が現われた。

 「あれがロタリンギア王国のISか」

 「機体名は「ホワイト・パラディン〈白い聖騎士〉」という近距離型のISらしい」

 「ホワイト・パラディン・・・」

 その機体は右側をマントで覆ったような装甲をしその色合いからまるで御伽噺に出てくる龍と騎士の戦いを見ているようだった。

 「マシュ・キリエライト。」

 「何でしょうか?鳳 鈴音。」

 突然開放回線〈オープン・チャンネル〉で鈴音がマシュにこう言った。

 「今私に譲ってくれるんなら少しくらい痛い目に合うレベルを下げてもいいわよ。」

 鈴音は既に勝っていたかのような態度でマシュに聞いた。

 そしてそれを聞いたマシュはこう言い返した。

 「知ってますか?そういうセリフを言う人は必ず痛い目を見ますよ。・・・それに私はそこまで愚か者ではありません。」

 マシュは鈴音にそう言った後鈴音はサラにこう言った。

 「ねえ、知ってる?ISの絶対防御って完璧じゃないのよ。シールドエネルギーを突破すればあんた自身もダメージを受けるのよ。」

 「知ってますよそれくらい、しかし人間はそうなってでも成さねばならない目的があるのです。そして私の目的は只1つ・・・あなたを倒し、その自分勝手な思考を改めさせることです!!」

 「!!行ってくれるじゃないの!!あんたを叩きのめしてやるわ!!!」

 そしてそれぞれ所定の場所に着くとカウントダウンが始まった。

 -5-鈴音が青龍刀のような武器を出した。

 -4-マシュが西洋剣を出してきた。

 -3-スラスターがうなり始めた。

 -2-観客が息をのむ音がしたように聞こえた。

 -1-それぞれ構えた。

 -0-『試合開始!!』

 そして龍と騎士の戦いが始まった。

 




 「さあ、願いを言え。」
 それじゃ駄神が仕事できるようになりますように
 「これ以上はいやーー!!」


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対決龍対騎士 決着

 屠られるのは龍か騎士か?


 開始直後鈴音は2振りの青龍刀を連結させ突撃するのに対しマシュは西洋剣を1本出して斬りあった。

 「「くっ!!」」

 両者共々その後も斬りあいが続いた。

 すると何合かの斬りあいの時鈴音は連結していた青龍刀を2つに戻して

再度攻撃した。

 マシュは鈴音の思惑を感じ取るもそのまま相手をした。

 「さー、行くわよ!!」

 鈴音は2当流の為あらゆる方角から攻撃し相手を圧倒しようと考えたのだ。

 「(あいつのISは左腕だけしか攻撃しなかった。つまりあいつの機体はカッコつけで本当は右腕を使わないんじゃなく使えないってこと。・・・この勝負貰った!!)」

 そして鈴音は右から出す手前に左の青龍刀を相手の顔に叩きつけるという攻撃をしようとした瞬間・・・マントのような装甲が顔を守ったのだ。

 「なっ!?」

 鈴音が驚くとマシュは鈴音にこう言った。

 「マントが飾りだと思わないですよって言うよりもすよどんな相手にも過小評価して倒そうなどと思わないほうが良いですよ。」

 そして鈴音の機体の腹部に膝を思いっきりぶつけた。

 「かっは!?」

 鈴音腹からの衝撃に耐えきれず一端立て直そうと離れれようとしたときマシュは更に近づいて近接戦を再開した。

 然も今度はマントを使って防御しつつの攻撃の為お互いこれと言った決定打が出なかったのだ。

 すると鈴音はISのスラスターを思いっきり吹かすと「甲龍」のアンロックユニットのスパイクアーマーが光った瞬間・・・マシュが吹き飛んだのだ。

 「ぐう!???」

 「まだまだ!!」

 すると鈴音は「甲龍」のスパイクアーマーからの攻撃をさらに強くした。

 それをマシュはマントを機体上部に纏わせて耐え忍んでいた。

 

 「あれが衝撃砲か。」

 「?衝撃砲?」

 一夏の言葉に刃更は疑問形で聞いた。

 「衝撃砲っていうのは空間自体に圧力をかけて砲身を作った時の余剰衝撃を

弾丸化して打ち込むって言うやつだよ。」

 「それってつまり空気砲みたいな感じで相手をぶっ飛ばすってことか?」

 「まあー、それに近いかな?でも対策は練れるぜ。」

 「はっ、何でだよ?砲身も弾丸も見えないんじゃ対策できねえだろ。」

 刃更は一夏に突破口があるのかと聞いた。

 「ま、それは多分彼女もそろそろやるんじゃないかな?」

 

 「よく耐えるじゃない。衝撃砲〈龍咆〉は砲身も砲弾もないのにね。」

 鈴音は衝撃砲を乱発しながらそう言った。

 マシュはそれをマントで遮りながらある事をしていた。

 よく見ると機体からある計算をしていた。

 そしてそれを終えた瞬間マシュはマントを盾替わりにしながら

「ホワイト・パラディン」のスラスターを噴かした後今度はマントを左につけなおした瞬間右腕から光が出てきた。

 「何!!」

 鈴音はそれを避けた後見たものは右腕に大型の大砲と外側に2振りの爪のような武器が見えた。

 「これは「ホワイト・パラディン」の持つ複合武装〈ドラゴン・カリバー〉と言う

武器ですが私はあまりこう言うのが苦手なものなので

普段はこれを使ってるんですよ。」

 そう言いながら先程の西洋剣を腰に収めた後マシュは〈ドラゴン・カリバー〉を

クローモードに切り替えた後再び接近してきた。

 「それでもあたしの勝ちに変わりはないわよ!!だって私は2本同時に

使えるのに対してあんたは1種類しか使えないって言う弱点があるんだからあんたを負かすっていうのはかわらないでしょうが!!」

 すると鈴音は〈龍咆〉を最大出力にしてターゲットを彼女の左肩にセットした。

 「(狙いはあんたのそのマント!!硬いならそれ以上の威力でぶちのめす。!!)」

 そして鈴音の狙い通りにマシュはマントを構えた瞬間着弾し・・・

マントが砕けたのだ。

 「へっ?」

 マシュの顔を見て鈴音は勝利を確信しこう言った。

 「これでどうだーー!!」

 どんと先程よりも弱いが衝撃砲の弾丸がマシュに引き寄せられるように

向かって・・・見えない何かに弾かれた。

 「な、何で?どうしてあたってないのよ??」

 鈴音は困惑した顔でマシュを見るとマシュの前に3角形の形の幕を作っていたマントの1部が見えた。

 「な、それは壊したはず?」

 「これがわたしのIS〈ホワイト・パラディン〉が持つ第3世代技術「アヴァロン・ヴェール」と言いましてこれはフォーメーション次第でどんなシールドにもなる発生器を搭載させたビット兵器です。」

 するとマシュの周りに5本のビットが戻ってきたのだ。

 「それにあなたが私のビットに狙いを定めていたことには気づいていました。」

 「なっ!!そんなの無理よ!衝撃砲は見えないのにどうやって??」

 「あなたの視線です。わたしはそれであなたの攻撃を機体の空気の流れから発射までのタイミングを計算してたんですよ。あなたが乱射している間に・・・」

 マシュは鈴音の戦闘データからタイミングを読み確実に倒すための計画を

練っていたのだ。

 鈴音はそれを聞いた瞬間顔を真っ赤にして考えることなく突進してきた。

 すると鈴音の〈龍咆〉が衝撃砲を発射させようとした瞬間先程のビットがそれを貫いたのである。

 「きゃあ!!」

 「私のビットが防御しかしないとは言ってませんよ。」

 そして先程のビットが戻った瞬間それはマントではなく巨大な爪になった。

 「〈ドラゴン・クロー〉。この「ホワイト・パラディン」の攻撃形態であり全ての武装が使える形態です。」

 マシュの言った通り荷電粒子砲は稼働しているだけではなく西洋剣も使えるという防御から攻撃と言う展開にへとなった。

 「この・・・」

 全ては腕についてある小型版の〈龍咆〉で牽制しようとすると爪だったのがパラボラアンテナのような形になった。

 「ファイア。」

 マシュがそういった瞬間荷電粒子砲のエネルギーが拡散するように広がりすると

〈龍咆〉の部分からレッドアラートが鳴ってきたのだ。

 「ちょ、ちょっとこんなところで!!」

 鈴音がびっくりした瞬間マシュは巨大な爪を展開してこう言った。

 「鳳 鈴音さん。少し反省してください。」っとにっこりと笑いながらその爪を鈴音に向けて突き刺しながら地面にぶつけた。

 土煙が晴れて全員が見たのは仰向けになって目を回している鈴音と・・・

 「これにて状況終了。」

 決め台詞を言ったマシュがいた。




 相手を見くびるのは愚者の行い


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さらにもう一嵐

 RKWW(ロタリンギア王国魔導兵器)ー301「ホワイト・パラディン」
 見た目は「ガンダムビルドダイバーズ」に出てくる
「ガンダムアストレイ ノーネーム」の色を黒が白に変わった機体
 この機体はロタリンギア王国の魔導技術を投入して作られた機体。
 右側に搭載されているマントはビットであり楯にもなれば大型の爪、展開すれば特殊な膜のようなシールドを発生することができる。
 第3世代技術エネルギーシールド
 ビットシステムと同調しておりビットの角度次第であらゆる形にすることができる。
       ヴェルンド・システム
 ロタリンギア王国が保有する戦術支援兵器であり本機はISコアのエネルギーに後付けされた形で搭載されておりこれに伴い対魔族兵器として使用される。
 武装 西洋剣*1
    マント型ビット「アヴァロン・ヴェール」*5
    複合兵器   「ドラゴン・カリバー」
 


 あの後鈴音は目が覚めた後自分の敗北を知り落ち込みながらビットにへと戻った。

 一夏は少し気になり箒と一緒にビットに行った。

 一夏はまず箒に状況を聞いた後(着替えていないかのチェック)一夏が入ると鈴音がタオルを頭に被せたまま意気消沈していた。

 一夏は鈴音の隣に座ると聞いているかどうか分からないが一夏はこう言った。

 「なあ鈴、今回の負けだけどさ・・・お前に取っちゃいい経験になったんじゃないのかな?だってよ幾らお前が強いかって相手が弱いってわけじゃないんだ。どんな敵でも敬意を持って戦わないのは失礼なことだと思うんだ。だからさ鈴、強くなりたかったら俺達も手伝うからさって・・・聞いてるよな?」

 一夏は鈴音にそう聞くとわなわなと鈴音が震えると立ち上がってこう言った。

 「むぎゃー!!腹立つ!!何が世界の広さを知れよ!!反省しろよって何様のつもりかあいつはーー!!今度戦うときはボコボコにしてやるんだからーーー!!!ってあれ一夏いたの?」

 「お、おう。」

 如何やら一夏の言葉は鈴音には聞こえていなかったらしい。

 「ああーー、大声出したらすっきりしたけど・・・一夏、絶対に勝ちなさいよ!!

勝たなかったら承知しないんだから!!」

 「わかったよ。」

 鈴音にいきなり言われたので一夏はたじたじになりながら答えた。 

 「う、うおっほん!!」

 すると箒が咳払いしてこう言った。

 「一夏、私は咲に部屋に戻るからまた後で。」

 「おおー、わかった。」

 箒は何やら準備があるようらしく先に部屋に戻った。

 「ねえ、一夏後でってさ、晩御飯の事?」

 「まあそれもあるけどさ、俺と箒っていま同じ部屋なんだよ。」

 「はあ!!それどういう意味よ、寝食を共にしてるってこと!!??」

 「ああそうなるな。これで違う人だったら間違いなく精神的にヤバいだろうな。」

っと一夏はそう言った。

 すると鈴音はまたわなわなと震えると立ち上がってこう言った。

 「一夏、幼馴染ならいいってことよね?よし、だったらこっちだって考えがあるんだから!!」

 そう言うと鈴音は猛ダッシュして外に出て行った

 「・・・何だったんだっ今のは?」

 如何やら何かまた波乱が起きそうだ。

 

 一方箒は部屋に戻ると自分のタンスからあるものを出してきた。

 「・・・これだ・・・。」

 それはどう考えても箒のキャラには全くないであろう黒の上下の下着であった。

 よく見れば少し薄くなっているところがあり見えることお構いなしの下着であった。

 「(これで一夏が着替えている間に着替えなおして布団に入る。そしてこっそりと布団に入った後一夏を真正面から起こした後・・・姉が何故か郵送で持ってきたこの精力剤を口移しで飲ませて・・・くくく・・唯依、和・・悪いが一抜けしてもらうぞ。)」

 何やらヤバい液体間違いなしの兎マーク付きの子小瓶を下着と一緒に持って薄ら笑いする人間がそこにいた。

 そしてそれを自分のベッドの棚の中に入れた時ノックする音が聞こえたのでのぞき穴から見るとそこにはボストンバッグを持った鈴音がそこにいた。

 「何だ鳳、一夏と一緒じゃないのか?」と聞くと鈴音は箒にこう言った。

 「ねえさ・・・部屋替わって?」

 「はっ?」

 まさかのセカンドバトルだった。

 

 

 




 「出来たー!法律度外視の精力剤、その名も「発情期だZ!!」これはコップ1杯の水に300/1程度であら不思議!!獣になって襲ってくるっという一品もの。然も効果は丸1日持つという優れもの!!だから連休中に使うことを推薦しちゃうね♡束さんの
お約束!!」
 何テレビ告知みたいに言ってんだあんたは?


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嵐の結果

 1度ある事は2度起きる。


 鈴音がどこか言った後一夏は箒がいる自室へと戻ってきたとき部屋の前で何やら口論している声が聞こえたので覗いてみるとそこには箒と鈴音が言い争いをしていた。

 「だからさ替わってよ。篠ノ之さんもさ男と同居っていやでしょう?気を遣うしのんびりできないでしょ。その辺私は平気だから変わってあげようかなと思ってさ。」

 「あのなー何遍も言っているだろうがそんなことあるんだったら既に先生に相談しているぞ。それにこう言うのは私と一夏、つまり当事者同士の問題に首を突っ込まないでほしいな。」

 「大丈夫、大丈夫。私も幼馴染だから。」

 「それが何の理由になると何回言ったと思っている!!」

 如何やら鈴が部屋を替えるように進言しているが箒は納得する理由がないから無理だといっているようだ。

 どうにもこうにもならないようなので一夏は2人の間に入った。

 「ただいまーって鈴、箒外まで声が聞こえているぞ。何があったんだ。」

 「聞いてくれ一夏、こいつがいきなりやってきて「部屋替えて。」「と言ってきたんだぞ!まともに教師からの許可もなく無くだぞ!!」

 「だからそれはお互いの同意で何とかなるって言ってるんでしょうが!!だから替えてよ!!」

 一夏は2人の意見を聞いた後こう思っていた。

 「(鈴は我が道を行く性格だし、箒は頑固だからなー。

こりゃ誰かが止めない限り・・・教師からの許可・・・。)」

 一夏は何か思いついたのか鈴音にこう言った。

 「なあ鈴、先ずは教師からの許可を通したほうが良いぞ。勝手に替えられたらあっちだって迷惑だしそれにここで論争しても進展ねえぞ。」

 一夏は先ず教員からの許可とその後の相談を終えてからのほうが良いじゃないかということに箒は同意するも鈴音はまだあきらめていなかった。

 「教師って誰に聞くのよ!!それに私は今替わりたいの!!」と我儘を言うが一夏はこう続けた。

 「だから教師からの許可を何とか作るんだよ。寮関係なら寮長に聞いた方が納得で来るんじゃないのか?」

 一夏は寮長に許可取った方がやりやすいんじゃないかと言い

鈴音は怒りながらもこう言った。」

 「寮長の許可が取れれば替えてくれるってことでしょ。

それなら話が早いってもんよ。その約束ちゃんと守ってあげるんだからね!!」

 と鈴音はバッグを持って寮長室にはと向かった。

 すると箒は心配そうにこう言った。

 「なあ一夏良いのか?だって寮長って確か千冬さんだろ?」

 「大丈夫だよ箒。幾ら鈴だって礼儀ぐらいは弁えているだろうしそれに千冬姉の言葉には鈴だって逆らわないしな。」

 「ああそういえば鳳は何故か千冬さんに苦手意識があったな。」

 箒はアイアンクローで掴まれた時に千冬を見たときの鈴音の態度に納得した。

 寮長室は1000号室つまり寮の端の部屋であるのだが鈴音は寮長室という場所を見るだけで誰が入っているのか見ていなかったのだ。

 そして鈴音は扉を開けるなりこう言った。

 「ちょっとそこの伯母さん!!1025号室にいる織斑一夏って奴の部屋にいる

篠ノ之 箒と私を替えなさい!!」

 まさかの言動に角っこから見ていた一夏と箒は顔を真っ青にした。

 「(おいおい鳳名前を見たのかお前ーー!!」

 「(鈴まだ間に合うから謝れー!!)」

 「ちょっと聞いてるの伯母さん!!」

 「「((「阿保ーーー!!!))」)」

 箒と一夏の心の声も届かず鈴音の1言がさらに追い打ちをかけた。

 「・・・ほー、誰がなんだって?」

 一夏と箒はまさに地獄の底からのような声に恐怖を感じた。

 「は、誰の事ですって?んなもんあんたに決まって・・・」

 鈴音がさらに言おうとすると立ち上がってきた人を見て顔を青くした。

 「・・・ほー、あんたねー。」

 「ち、千冬さん・・・」

 「私はお前から見れば伯母さんか。そうか。そうか。」

 「いやあのこれはそれですね。」

 「何だ?」

 「これはその・・・一夏が冗談で行ってこいって。」

 「(何生贄作ろうとしとんだ!!)」

 「さてと鳳?」

 「は、はい?」

 「少し・・・・。」

 「ひっ!!」

 「オハナシ・・・しようか?」

 「いやーーーーーーーー!!!!!!!!」

 鈴音は一夏も巻き込もうと嘘を言うが耳を貸さずそのまま鈴音の頭を握りつぶすような勢いでアイアンクローしたあと鈴音は失神し、こういった。

 「織斑・・・」

 「はい!!」

 如何やら一夏がいることに気づい。ていたそうだ。

 「私は鳳を少し鍛えなおさなければいけないから持ってきた荷物は私の部屋にいれるようにして今回のことは忘れろ・・・イイナ?」

 「了解しました!!!」

 そしてそのまま鳳を掴んだままどこかへと言った。

 「・・・箒、飯食いに行くか?」

 「・・・ああそうだな。」

 2人は疲れたように食堂にへと向かった。

 暫くの間学園が保有する地下演習場にて1人の少女の悲鳴と女性の狂ったような笑い声が聞こえたそうな・・・。

 「いやーーーーーーーー!!!!!!!!」

 「あはははハハハハハハハハハハ。」




 因みにこの噂は後に会談の1つにカウントされたらしい。


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心と試合

 心の在り様は大事で合う。
 心で負けた瞬間それは越えられない壁があるから。


 暫くしてある日の食堂

 「チフユサマー、チフユサマー、チフユサマー。」

 「おい何があったんだこいつ?」

 「聞かないほうが良い。」

 「ああ、知らぬが仏だ。」

 「??」

 鈴音は頭を揺らしながら壊れたラジオのように言っている中刃更は一夏に何があったのかと聞くと一夏と箒は顔をそらして何も言わなかった。

 「モウシワケアリマセンオネエサマ、モウシワケアリマセンオネエサマ、モウシワケアリマセンオネエサマ。」

 「何と言うか・・・聞いていると呪われた人形みたいな感じがするから止めたほうが良いぞ。」

 唯依も少し怖い気持ちで言った。

 「チフユサマー、チフユサマー、、チフユサマー。」

 「おーい鈴、大丈夫か?」

 「モウシワケアリマセンオネエサマ、モウシワケアリマセンオネエサマ、モウシワケアリマセンオネエサマ。」

 「鈴、聞こえているかーー?」

 「チフユサマー、チフユサマー、チフユサマー。」

 「・・・起きろーーー!!!鳳 鈴音!!!!」

 「ぎゃーーー!!って何するのよ一夏!!」

 「お前が聞かないからだろう!!」

 鈴音の一人語に大声で自我を取り戻させた一夏だが逆に鈴音が切れたので

切り返した。

 「ていうか何で寮長が千冬さんだって教えなかったのよ!!」

 「お前がちゃんと名札を読んでないからだろ。」

 今回のことは確認を怠った鈴音に非があるのだが本人は更にこう言った。

 「大体私があの後どうなったと思っているの!?あの後私は・・・・///」

 「おい鈴、どうした?」

 鈴音はその続きを言いかけた瞬間顔が青ざめたので一夏がどうしたのかと聞いた。

 「あ、あ、アア嗚呼アあ亜あ阿嗚呼亜あああああ!!!!」

 突如震えだした途端大声を上げてそのまま走り去っていった。

 「・・・取り敢えずナニがあったのかはわかったな・・・。」

 「「「ああ・・・」」」

 一夏の言葉に刃更と箒と唯依は何だかなーと思いながら食事を再開した。

 

 その後の長谷川教諭の診断の結果「トラウマ」だということが分かり千冬関係になるとナニカが思い出すのだとわかった。 

 

 そして5月手前の最終週『クラス対抗戦』1年生の部で刃更が生徒全員に報告した。

 一夏の相手は2組のクラス代表「マシュ・キリエライト」だった。

 

 そしてゴールデンウイーク手前の5月になったばかりの日の第2アリーナにおいて試合が今か今かと待っていた。

 観客席は噂の男性IS操縦者の1人が戦うということもあってアリーナの席は超満員どころか通路まで生徒でいっぱいの為見られない人たちは部屋のテレビで生中継されているというのだ。

 既に一夏は「黒式」をマシュは「ホワイト・パラディン」を纏って試合開始時刻を今か今かと待っていた。

 『それでは両者、規定の位置まで移動してください。』

 アナウンス通りに2人は5メートル手前まで移動した。

 するとマシュの機体からオープン・チャンネルでこう言った。

 『まさか貴方と戦う日がこんなに早く来るとは思っていませんでした。』

 『ああ確かにな。お互い手の内は出しているしな。』

 『しかし私は皆さんによって選ばれました。ならばそれにふさわしく正々堂々と戦うことを誓いましょう。』

 『俺だってなし崩しとは言え選ばれたし大言壮語なこと言った以上・・・負けられないんだよ。』

 『ですが勝つのは・・・』

 『ああ、勝つのは・・・』

 一夏は銃剣「無炎」を2丁展開し、マシュ西洋剣を抜いた。

 そしてカウントが0になった瞬間・・・

 『試合開始!!』

 「「私です(俺だ)!!」」

 そして同時に2人の剣は交差した。

  

 




 次回は侵入者がまさかのあの人!!??


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侵入者はあの時の・・・

 過去から逃げることはできない。
 そしてそれは汝を試すものである。


 試合が始まった途端2人の得物が交差した途端一夏は銃剣「無炎」の1丁をガンモードにして振り向きざまに攻撃するとマシュはマント型ビット「アヴァロン・ヴェール」を使って防御した。

 「くそ!!」

 一夏がそうつぶやくとマシュはマント型ビットを分離した瞬間

〈ドラゴン・カリバー〉をキャノンモードにして攻撃した。

 「これで!!」

 マシュは当たると確信すると一夏は銃剣「無炎」を前にした。

 すると当たった銃剣「無炎」は爆発することなく耐え忍ぼうとしていた。

 この時一夏は銃剣「無炎」に〈守の岩戸〉を起動させ攻撃を防いでいたのだが銃剣自身がそれに耐えられなくなり砲撃が終わった時には「無炎」は所々で火花を鳴らし始めていた。

 一夏はそれを見た後楯にした「無炎」をマシュめがけて投げるともう1丁の「無炎」で投げたほうに向かって撃った。

 「!!」

 すると投げたほうの「無炎」が爆発しマシュの周りを黒鉛が立ち込んでいた。

 「・・・目晦ましですか。」

 マシュは爆発する寸前「アヴァロン・ヴェール」を使って防御し、

爆発を防いでいたのだ。

 すると黒煙が晴れていくと一夏のビット「電羽」が2基マシュの左右に展開すると攻撃する寸前マシュのビットがそれを感知し間に入って止めるとビットが戻って言ったので見るとそこにはバスターソードを持った一夏がスラスターをフルに稼働していた。

 「疾!!」

 一夏は目にもとまらぬ速さでマシュに突っ込んできた。

 「ま、まさか【瞬時加速(イグニッション・ブースト)】!?ですが来る場所さえわかれば・・・」

 マシュはビットにシールドを発生させて向かい打つつもりであった。

 

 「一夏!!」

 アリーナにいる箒はびっくりしていた。

 相手の目の前に突っ込んでくるなど自殺行為じゃないかと思っていたのだが横にいる唯依がこう言った。

 「大丈夫だ箒。一夏は勝算無しで特攻する奴じゃないよ。」

 そういうと唯依はこう続けた。

 「だって一夏は・・・強いんだから。」

 

 「うおおおおお!!!」

 一夏は雄叫びを上げながら突っ込むとマシュの手前でバスターソードが止まった。 

 マシュのシールドが当たり攻撃を止めたのだが・・・マシュは致命的なミスをした。

 一夏の機体の第3世代技術〈守の岩戸〉は銃剣「無炎」だけなのかだ。

 〈守の岩戸〉は近接武器全てに活用できるということ。

 そしてそれに速さが+されるとどうなるか?

 その答えがこれだ。

 

 シールドはその重みに耐えきれずノイズが走った。

 「し、しまった!!」

 マシュはこれまでのデータから一夏が使う武器を念頭にした作戦を

作っていたのだが・・・使っていない武器については計算されなかったのだ。

 「(このままではビットどころか私までダメージを受けることになる!!

それなら!!!・・・)」

 マシュはビットを止めた後すぐに避けて対策を練りなおそうとすると一夏は更にとんでもないことをした。

 「まだだーーー!!!」

 一夏は減速せずマシュの避けたほうに向かって駒のように回りながら叩ききった。

 「ぐっ!!??」

 マシュは遠心力を+された一撃に態勢を崩されただけでなく地面にぶつかった衝撃で頭が揺らされ機体のシールドエネルギーが4割以上も削れた。

 そして一夏も無理な体勢変化の為体の骨が折れ内蔵に刺さっているという

事態になっていた。

 しかし一夏の闘争心は消えることなく口の中にある血を吐き捨てた。

 そしてマシュもビットをクローモードでもない別のモードにした。

 両肩、そして左右の腰にビットを1基ずつ着けると最後のビットは剣の鞘のように剣とドッキングした。

 「これが〈ホワイト・パラディン〉の最終形態【Xブレイブ】、これは対魔族用の物ですが・・・あなたのような強者と戦うなら全力で戦わせてもらいます。」

 「!!・・・いいぜ、俺も受けて立つぜ。」

 それぞれが本気である事を言った後相手を見据えて・・・動こうとした瞬間・・・オープン・チャンネルで誰かがこう言った。

 『そのパーティー、私も混ぜてもらいますわ。』

 するとドン!!と大きな衝撃と共にアリーナの遮断シールドを突破したのだ。

 そして一夏達はその実行犯を見るとそこには・・・黒のISがいた。

 その機体は背中に1周り大きい砲台を持ち両腕はそれと正反対にスマートになっており右腕にはガトリング砲、左腕はハンドライフルが搭載され脚も腕と同様な

形状をしていた。

 そしてIS操縦者の全容が明らかになった。

 目元はバイザーで隠されているが腰まで伸びた綺麗な黒髪、均整の取れたスタイルを持ちパイロットスーツの際どさから自分に自信がある人間ではないとできないんじゃないかと思うが2人は彼女にこう言った。

 「貴方は誰ですか?見慣れない機体をしていますが我々の戦いを邪魔するなら容赦しませんよ。」

 マシュはそういうが彼女は一夏を見てこう言った。

 『あらあら久しぶりですね。黒いIS操縦者さん。』

 「俺は君を見た覚えがないって言うか目元を隠しているからわからねえ・・・」

 『それではこう言いましょうか?・・・2年前 ドイツ 血まみれ』

 「!!・・・まさか・・・君は・・・」

 一夏は震えながら・・・あの時の自分の罪を思い返しながら保護した人間のデータのことを思い出した。

 

 2年前 ドイツ

 「一夏、お前と同い年の子が3人いたんだ。」 

 「え、3人も?」

 「これがそのデータ映像だ。」

 防人から渡された映像の中に・・・黒髪の女の子がいた。

 

 現在

 「ええそうですわ。一夏」

 後ろで何か物音がするがそれとは関係なく一夏は彼女が誰なのかを・・・思い出してしまった。

 「私はあの時助けてもらった人間の1人。」

 彼女はバイザーを取った後さらにこう続けた。

 「羽々斬 夜架。」

 彼女の眼は右目は蒼いのに対し左目は金色に輝いていた。

 「さあ、織斑一夏さん。私と踊りましょ・・・戦と言う舞を」

 過去から・・・それはやってきた。 




 この作品の束は無人機は作りません。
 無人機の代わりに色々な人間を出します。


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その頃のアリーナ

 夜架が乱入した所のアリーナの状況


 夜架が乱入してきた時のアリーナのリアルモニタールーム

 「きゃあ!!何が起きたんです?」

 山田先生が悲鳴を上げた後に言うと画面が赤くなり「緊急警報」と

アラームが鳴った。

 「え?今度は何ですか?」

 それはさらに不幸なものだった。

 「遮断シールド破壊に伴い観客席の緊急シャッター起動!!シャッターのシールドがレベル4に設定され・・・扉がすべてロック!!!」

 山田先生は現状を泣きわめくように言った。

 「くそ!!あのISの仕業か?」

 千冬はこの現状に最悪の場合を想定した。

 「(あのISの目的が一夏とすれば実験材料として連れて行くというのは・・・この現状無しだな!ということは殺害と想定する方が良いな・・・くそ!!女性権利主張団体の馬鹿どもメ!!!現実を認識しないとはな!!!!)」

 現在の女性権利主張団体は戦術機やトランスフォーマーの台頭で日本とアメリカ、

更に他の国でも衰退しておりその活動は年々減少しているのだ。

 「山田先生、扉の解除に何分要する?」

 千冬は山田先生にそう聞くと山田先生は慌てながら解析した。

 「現在3年の精鋭がシステムクラックを行っており後・・・

20分は掛かるそうです!!」 

 千冬は山田先生の報告を基に打開策を考えていると・・・良い笑顔で思いついた。

 「山田先生、このアリーナの観客席には何人の専用機持ちがいるかわかるか?」

 「え、・・・えっと・・・東城君と更識さん、後鳳さんの3人ですが?」

 「すぐに繋いでくれ。・・・いい考えがある。」

 

 その頃のアリーナ

 「ちょっと開けてよ!!」

 「押さないでよ!!」

 「ちょっと、誰踏んだの!!!」

 扉の前で生徒たちは混乱状態だった。

 そしてそれは刃更のいるところも一緒だった。

 それでも楯無や唯依、箒が押しとどめているので何とかなっているが

それも時間の問題だった。

 「くそ!!どうすりゃいいんだ!?」

 刃更は現状の打開策を考えていたが現状最も早く解決策が1つだけと言う物だった。

 「(扉を叩っ斬るしかないが・・・教師陣が許さないだろうな・・・)」と心から思っていると刃更のISから通信が来た。」

 「誰からだよって・・織斑先生!!」

 『東城か、現在3年生がシステムクラックをしているが20分は掛かるらしい。だから1回しか言わないからよく聞け・・・・扉を壊せ!!!責任は私がとる!!』

 その言葉に刃更は「了解!!」といった途端刃更は「白竜・ファブニール」を展開し扉の前にへと向かった。

 その指令は楯無にも届くと楯無は驚くように聞き返そうとすると上から影が差し込んできたので上を見ると刃更が西洋剣「ブリュンヒルド」を構えてこう言った。

 「楯無さん!!みんなを下げてください!!」

 「!!みんな下がって!!!」

 そう言った途端刃更は扉目掛けて扉を・・・切り裂いたのだ。

 すると楯無は全員にこう言った。

 「皆!!2人1組になって避難して!!前の人を押しのけないように慎重にね。それと唯依さんと箒さんは皆の避難誘導をお願い。刃更君はこのまま前に行って全てのシャッターを壊すように!!私は他のシャッターを壊しに行くわ!!!」

 そして楯無は「ミステリアス・レディ」を展開して他の所に飛んだ。

 唯依とは避難誘導する最中シャッターの向こう側にいる一夏に向かって

こう思っていた。

 「「((一夏・・・どうか武運を・・・)」」




 次回は夜架対一夏とマシュの戦い


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更なる戦いへ・・・

夜架対一夏とマシュ戦開始


 「さあ、織斑一夏さん。私と踊りましょ・・・戦と言う舞を」

 夜架がそう言うとキャノン砲を背面に折り畳み背部とアンロックユニットの

スラスターを噴かして一夏のもとに行くと腕から青白い光を放ち始めた。

 「!!なっ!!」

 一夏は腕についているチェーンブレイドを出した後〈守の岩戸〉を起動させ

迎え撃った。

 するとその光はチェーンブレイドに当たると火花が飛び散った。

 「その武器は・・・プラズマブレードか!?」

 「ご名答ですわ・・・これはあなた達がドイツにあった試作第3世代機の武装の1つでしてよ。」

 当時ドイツから接収した資料と機材の中にはプラズマブレードが存在していたが一夏自身の精神状態から開発を見送ったのである。(現在は新しい装備の1つに加える

予定である。)

 「私がいることも忘れてないですよね!」

 マシュはそう言いながら夜架に近づこうとすると夜架は動じることなく左手のハンドライフルをマシュめがけて発砲するとマシュは前よりも速いスピードで回避した。

 「あらあら速いですね。」

 「このくらい早くなくては魔族に対抗できませんからね。」

 魔族の中には獣型のB種と吸血鬼のD種等と言った種族が存在し彼らの身体機能は

人間を凌駕しているため彼らと戦うため基本、ISや戦術機は高機動性主体の

機体が多いのだ。

 更に言えば【Xブレイブ】は「アヴァロン・ヴェール」のスラスターも使っているため機動性ならB種には遅れをとるどころかそれ以上の速さを身についているのだ。

 「ならばこれならどうです?」

 夜架はそう言うと背面部に搭載されているキャノン砲の間から穴が開くとそこから

ミサイルが出てきたのだ。

 「!!この!!」

 マシュはミサイルをある時は躱し、切り裂こうとすると周りにあるミサイルが

突然起爆したのだ。

 「ぐわーー!!」

 「マシュ!!」

 一夏は叫ぶと夜架を蹴り倒そうとした瞬間ニヤッと笑ったのを見てそのままスラスターを噴かした瞬間先程足があった場所から青白い光があった。

 よく見ると足にも同じ武装がされていたのだ。

 そして両腕にも同じように展開した。

 「如何ですか一夏さん?これがわたしのIS〈黒刀〉の武装【刃人】の感想は?」

 「ははは、まるで大道芸だな・・・・。」

 一夏は少し笑うがそれはやせ我慢であった。

 「(ヤバいな。あばら骨が内蔵に刺さっているせいでそう長い間戦えないし、それにマシュの事も気になるし・・・それなら一か八か!!)」

 一夏はチェーンブレイドを両腕同時に展開すると〈守の岩戸〉を起動させ

真っ向勝負に持ち込もうとしたのだ。

 「あらあら真っ向勝負とは愚策ですね。・・・それとも何か

秘策があるんでしょうか?」

 そう言うと夜架はプラズマブレードを消して背面部にあるキャノン砲と腕部に内蔵されているガトリング砲とハンドライフルを出してこう言った。

 「この攻撃に耐えられますかね?」

 そう言うと一夏に向かって一斉砲撃すると一夏は何も動かず・・・

全弾命中してしまった。

 「あらあらもう幕引きでしょうか?」

 夜架がそう言うと着弾した所に何かの・・・膜が見えたのだ。

 「!?」

 夜架はそれが何なのか気づいて後ろを見るとマシュの機体に搭載されていたビットがいつの間にか分離されていたのだ。

 「なるほどそういうことですか。ですが最早貴方は機体を動かすこともままならないので・・・あなたから始末しましょう。」

 夜架はそう言ってガトリング砲をマシュに向けるとマシュは少し笑みを

浮かんでいた。

 「?何ですその笑みは・・・まさか!!」

 「今です!!」

 「うおおおおお!!!」

 一夏はバスターソードを夜架目掛けてイグニッション・ブーストで突撃した。

 夜架はもう一度一斉射撃しようとするとあの時使ったビットの内の1本が一夏のバスターソードの先端にくっ付いていたのだ。

 リーチが長くなった攻撃にターゲットリンクする前にその攻撃が当たる瞬間両腕の

銃器がパージされた瞬間爆発が起き速度を下げさせると両腕の【刃人】をクロスさせて受け止めたのだ。

 当たった瞬間火花が飛び散ったのだがそれでも受け止めきれず夜架は両腕も

パージしたスラスターを横向きに吹かして脱出したのだ。

 脱出した夜架はアリーナから出ようとすると他の機体反応が出たのだ。

 そこには教員用の戦闘IS「戦風」が周りを囲んでいた。

 教員の1人がこう言った。

 「両手を上げろ侵入者!!お前は完全に包囲されているぞ!?」

 更によく見るとアリーナの席から専用機持ちである刃更や楯無、鈴音が武器を持って待ち構えていた。

 夜架は周りを見てため息交じりにこう言った。

 「これでは逃げようがありませんわね。」と両手を上げた後背面部のキャノン砲をパージしようとした瞬間夜架が笑ったところを見て一夏は叫ぶように

全員にこう言った。

 「全員伏せろーーー!!!」

 そう言うとパージしたキャノン砲が光を発した瞬間プラズマの電撃が全員を襲った。

 「きゃああ!!」

 モニタールームにいる山田先生達にも被害が起き次の瞬間システムが停止すると予備電力が働こうとした瞬間それも停止したのだ。

 そしてアリーナでは全員が機体に異常が起き最早使うことも出来なくなっていた。

 そして刃更は周りを見渡すとこう言った。

 「おい、一夏とマシュは?」

 

 「全くあれ程の光を発するとは予想外でしたわ。」

 夜架の機体には今回の作戦を想定して対プラズマ装甲が使用されていたのだ。

 「ですがこれで任務は終了ですわね。彼にも会えましたし。」

 夜架は嬉しそうに言うと何処からか声が聞こえた。

 「へー、それって誰だろうな。」

 「詳しく聞かせてもらいましょうか?」

 「あらあらしつこいですわね2人とも?どうやって

プラズマから回避したのでしょうか?」

 夜架は追ってきた2人、織斑一夏とマシュ・キリエライトに質問した。

 「簡単ですよ。私にビットで簡単なフィールドを形成した後ヴェルンド・システムで

それを補強したんです。」

 マシュは自身のISに内蔵されている対魔族用支援兵器〈ヴェルンド・システム〉で

簡単な結界を作ったことを説明すると夜架はこう言った。

 「そう言いながらもあなたのISそろそろ限界じゃないんですか?」

 夜架はマシュの機体をみてそう言った。

 結界を作るため〈アヴァロン・ヴェール」は殆ど使えなくなり装甲も

破損状況がひどいのだ。

 結果を言えば一夏達は戦いに勝ち勝負には負けたのである。

 すると一夏は夜架にこう聞いた。

 「夜架、1つ聞きたい・・・あいつらもお前と同じところか?」

 「いえ一夏、残りの2人は別の組織に入っていますわ。そして彼女達はあなたの所に現れますわ。きっとね。」

 そう言うと夜架は反転してさらにこう言った。

 「織斑一夏、また踊りましょ。今度は2人っきりで・・・最後まで。」

 そう言うと夜架は今度こそ立ち去った。

 そして残ったのは何なのかと考えるマシュと嘗て出会った彼女達と刃を突き合わせるのかと考えた一夏であった。




 戦いで最も気を付けるのは引くのがうまい人間である。


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後処理へと

 ISS-02「戦風」
 IS学園の教員及び生徒が使用するIS。
 性能は打鉄と紫焔を足して2で割ったものであり外国にもいくつか存在するIS。
 主に侵入者撃退と実習指導用に作られており紫焔と同じように
換装することができる。
 武装 標準装備は全部同じ。
 
 ANKNOWN「黒刀」
 羽々斬 夜架の専用機。
 見た目は「ガンダムSEED]に出てくる「イージス」と「マブラブオルタネイティブ」に出てくる「殲ー10型」を足したものにIS風にした「最弱無敗のバハムート」に出てくる「夜刀ノ神」を足したもの
 この機体は世代は分からず只一つ分かっているのはこの機体は接近戦特化型であり事だけである。
 武装  プラズマブレード〈刃人」*4
     ハンドライフル*1
     ガトリング砲*1
 換装兵装大型キャノン砲付きミサイルポッド


 あの後試合は全て中止となりアリーナで起きた戦闘における負傷者の治療(掠り傷程度がほとんど)と取り調べが緊急的に行われた。

 アリーナの扉を破壊した件は千冬の指示のもと行われたことと生徒を助けるためとして不問(無論関わったものも同じく)。

 負傷者の中で重症なマシュ(幾つか軽度のやけどがある程度)と一夏

(内蔵損傷あり)は保健室にある医療施設にへと連れて行った。

 「全くこいつを使うなんて滅多になかったからな。だが・・・暫くすれば元通りになりますよ。織斑先生。」

 「ありがとうございます。長谷川先生。」

 この施設には再生カプセルが存在しておりナノマシンが充満しているポッドの中に患者が入ることで治りを早めさせている。

 「しかし凄いですね彼は・・・骨が内蔵に刺さっていたのにあそこまで

戦えるなんて。」

 「ただアドレナリンが溢れていただけでしょう。」

 そんな話をしている間にポッドから終了の合図が鳴った。

 ポッドから一夏が出てくると一夏は背を伸ばそうとすると長谷川が注意した。

 「まだ骨が完全にくっ付いた訳じゃないから行動は最小限にとどめることと

今日は部屋に帰ったら養生すること。わかったな。」

 「はい、分かりました。」

 そう言うと一夏は部屋から出て行った。

 「では私はまだ報告が残っているのでこれで。」

 「それでは・・・お大事に伝えてください。」

 そして千冬が部屋から出ると長谷川は自分の右手にあるナニカの感触を

思い出していた。

 「(あの時私が無意識の内に出していたモノが奴に反応した。・・・しかも拒絶と言う反応が・・・少し調べる必要がありそうだな。)」

 そういうと彼女の右腕が何もないのに・・・黄金色に輝いていた。

 

 一夏は部屋から出るとマシュがいたので近づいてこう聞いた。

 「マシュ大丈夫だったか?」

 「あー織斑君。大丈夫ですよナノマシンで体の傷は癒えましたしそれに「ホワイト・パラディン」のおかげで大事には至りませんしね。」

 そう言うと彼女は胸元につけている待機状態のバッジを見せた。

 「あのー織斑君・・・いえ何でもないです。」

 「もしかして夜架との関係についてか?」

 「確かに気になりますが人間何事も秘密がありますし

言えないことがありますから・・・ご自分で言うのを待ちます。」

 「・・・ありがとうマシュ。」

 マシュは一夏に気に掛けながらも自分で言うのを待つことにしたことに一夏は感謝するとともに手を出した。

 「これからよろしくなマシュ。」

 「こちらこそ一夏。」

 新たなる仲間が出来た瞬間であった。 

 

 世界のどこかにある研究所

 そこには多彩なコンピューターがありその中心に飴玉を加えた女性がそこにいた。

 その女性は茶色に近い長い髪を頭の上で纏めており大きな眼鏡と白衣を纏った研究者がそこにいた。

 そしてその女性に近づいている少女羽々斬 夜架がそこにいた。

 「ただいま戻りましたわ・・・櫻井 了子さん。」

 「あ、おかえりー」

 この女性櫻井 了子はある目的でIS学園に夜架を差し向けた張本人である。

 「どうだったー、プラズマ砲弾の感想は?」

 「あの武器は確かにシールドを貫通することができますが大型すぎるのが

だめですわ。もう少し小型にできませんかね。」

 「今の性能じゃあれが限界よ。それに今それどころじゃないのよ。」

 「あらあの研究がようやく軌道に乗ったのですか?」

 「ご名答。その為には必要なのよねー。あなたみたいな戦闘しか興味ない奴より強い殺意を持った人間が・・・」

 「それでは彼女を・・・」

 「あー、ありゃ駄目よ。殺意はあるけどプライドがでかい奴程

扱いづらいからねー。」

 夜架と小話したあと櫻井 了子はある設計図を出していた。

 それは発表当時から異端にされた研究であった。




 この研究テーマはまたどこかで


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休日の過ごし方

 たまの休みくらいのんびりしようよ。


 あの戦いから暫く経ち5月の連休中それぞれの生徒は学園島を知るために行動するものもいれば本土に戻って身の回りの物を纏めて転校するものもいれば私物を取りに行くものなどそれぞれ事情を持っていた。

 そんな中一夏は本土に用があるため外出届(どこから聞いたのか唯依と箒も連れて)を提出した後モノレールに乗って本土のお台場駅に着くとバスに乗り換えてある場所へと向かった。

 大量のお菓子と玩具を持って・・・

 「一夏、どこに行こうとするんだ?」

 「こんなにいっぱいの荷物でパーティーでもするのか?」

 箒と唯依が一夏に聞くと一夏はこう返した。

 「ちょっとな。」

 そして暫くすると一夏達はバスから降りてしばらく歩くとある施設が見えた。

 施設の名は「御剣グループ運営施設〈ヴァルキリーの里〉」と言う名の

施設があった。

 そこは普通の移設よりも広く然も2階が設置されているためそれなりに潤沢な資金運動がされていることが分かる。

 そして一夏達が入ると子供達が出てきて一夏達の方に集まった。

 「あ、一夏お兄ちゃんだ!!」

 「わー、本当だー。」

 小さな男の子や女の子が一夏の方に集まり始めた。

 そして唯依と箒にも集まり始めた。

 「あ、綺麗なおねいちゃん達だー。」

 「おねいちゃん、あそぼあそぼ!!」

 唯依と箒は困りながらも少し笑顔になっていた。

 そして一夏達がお菓子や玩具を渡していると誰かがやってきたのだ。

 その女性は下半身に障害があるのか車いすで現れるも優しそうな顔をしており車いすを押している少女は金髪で人懐っこい顔つきであるが右目は緑色であるのに対し左目は金色に輝いていたのだ。

 そして隣の小柄な黒髪ツインテール少女も同じように黒い右目に対し左目は金色に輝いていた。

 「あ、一兄ー、久し振りデス!!」

 「一夏さん久しぶりです。」

 「よー、調、切歌。久しぶりだな。他の皆は元気か?」

 「皆、元気デース!!」

 「今日は来ていただいてありがとうございます。他の人も来てくれるなんて。」

 「それで・・・あの子は?」

 「今日一兄に会えるからって楽しみに待っているデース。」

 「そっか。じゃあ俺行ってきます。あ、後ナスターシャさん、少し話があります。」

 「わかりました。」

 そう言って一夏は部屋に入るといきなり何かが・・・体当たりしてきた。

 「一夏ーー!!」

 「ドワット。」

 そこにいたのは腰にまで届く薄緑っぽい金色の髪をそのままぼさぼさにした少女クマのぬいぐるみを持ってそこにいた。

 「久し振りだな。クーリェ。」

 その少女も左目は金色に輝いていた。

 そして外に出ると箒と唯依を見て一夏の後ろに隠れていると唯依と箒は一夏の後ろにいるクーリェに挨拶をした。

 「やあ、私は篠ノ之 箒だ。よろしくな。」

 「私は篁 唯依だ一所に遊ぼ?」

 そして一夏の方を見ると一夏が笑顔で頷いたためクーリェは小さな声で

自己紹介した。 

 「え、えっと、クーリェ・ルククシェプカと言います・・・」

 そして箒達と一緒に遊んだ。

 その後一夏はナスターシャと一緒に応接間に入ると一夏はナスターシャに

こう聞いた。

 「俺・・・此間夜架に会いました。何であいつ・・・いや、あいつらが裏社会に入ったのか・・・教えてください、ナスターシャさん!!」

 するとナスターシャは1呼吸すると一夏にこう言った。

 「ここにいた直後、彼女たちなりにここの生活を過ごしていたんですがある時夜架はこう言ったんです。『私は人の心などなくなってしまったんです。そのせいか私が見る世界は白黒な世界ですが、唯一色があるとすれば・・・赤しかないんです。あの研究所で見たものはそれしかありません。』・・・その言葉に便乗した2人も夜遅く誰にも気づかれることなくここから出ました。あなたに対しては引き取り場所が見つかったといったのはあなたをこれ以上・・・重責を増やしたくなかったという我儘だったんです。」

 そしてナスターシャは一夏にさらにこう言った。

 「一夏君、どうかあの子たちを助けてください!!あの子たちの心が解放できるのは・・・あなただけなんです。」

 ナスターシャは一夏に頭を下げてそう言ったのだ。

 そして一夏は少し考えてこう言った。

 「俺にできることはまだまだ少ないですが・・・やれることをやります。」

 そして一夏は外にいる子供達を見ながらこう言った。

 「あの子たちの笑顔のためにも・・・」

 暫くの間一夏も混じって遊んだ後夕方前には一夏達はIS学園に帰る準備をしていた。

 「それじゃー皆、またなー。」

 「バイバイ一兄ー!!」

 「箒おねいちゃんと唯依おねいちゃんもまたねー。」

 そして一夏達は帰っていくところを見ると切歌は何かノイズらしきものが

脳内で見えた。 

 そこには彼らのほかにもマシュや白に近い髪色をした少女と金髪の少女とここを去った夜架や残り2人がここにいるビジョンが見えた。

 「調。」

 「なに切ちゃん。」

 「・・・何か一兄、色々増えそうデス。」




これにて第1巻分は終了とする。


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第2章 転校生と姉妹のクラス対抗戦
謎の転校生


 第2巻開始


 さらに1ヵ月過ぎて6月一夏は刃更からある情報を聞きそれについて考えていた。

 「(学年別個人トーナメントか・・・)」

 学年別個人トーナメントとは学年別全クラスにおける強制参加の

トーナメント戦である。

 然も1週間もやるためその間の授業は休みになる代わりに宿題が多いため生徒はそれで苦労している。

 だがこのトーナメント戦はあらゆる国家や企業などが出席し1年生の先天的才能を評価し、2年生はそれから1年がたったことによる成長能力の評価、そして3年は実践能力の

評価と国家の代表になれるか否かを見極めるというものだ。

 だが一夏が考えているのはクラス対抗戦で現れた「羽々斬 夜架」について

考えていた。

 「(『私は人の心がもうなくなっている。』か・・・。)」

 嘗てナスターシャが夜架から聞いた言葉を思い出しながら彼女だけではなく

残りの2人も同じ気持ちであったことに一夏はこう思っていた。

 「(だったらその心、取り戻してやる!あいつらのためにも・・・

俺自身のためにも。)」

 

 そして次の日・・・

 「やっぱりハヅキ社製のがいいなあ。」

 「え、そう??あそこってデザインだけじゃない。」

 「それならミューレイでしょ。特にスムーズモデルなんか性能的にいいしさ。」

 「でもそれってすごい高いんでしょ?」

 クラス中の女子はISスーツのカタログを見て談笑していた。

 「そういえばさ、織斑君と東城君のISスーツってみたことない奴だけど何処製の?」

 「俺のは御剣グループが作ったやつだ。」

 「俺のはGUOがオーダーメイドで作ったやつらしいぜ。(本人曰くお前の体の傷を隠すためのやつ)」

 「ISスーツは肌表面の微弱な電位差を検知することにより操縦者の動きをダイレクトに各部位へと伝達しそれによりISは必要な動きを行うことが出来ますし、小口拳銃の銃弾ぐらいなら衝撃までとはいきませんが完全に受け止めることが出来ますよ。」

 山田先生がISスーツの説明をしながら教室に入ると全員がこう言った。

 「山ちゃん詳しい!」

 「山ピー見直した!」

 「え、山ちゃんに山ピーって教師にあだ名で呼ぶのはちょっと・・・」

 「えー、いいじゃん。マーやんは真面目っ子だねー」

 「それじゃ、マヤマヤは?」

 「あのですから・・・」

 「じゃー。ヤマヤ?」

 「それだけはやめてくださいーー!!」等と教師というより友達感覚でしゃべるため山田先生は泣きべそかく寸前である。

 「諸君席に着け。」

 千冬が入ると全員がさっきの騒動が嘘のようにおとなしくなった。

 「今日から本格的な実践訓練に入る。訓練機ではあるがISを使用するため各人気を引き締めて当たるようにしろ!!それとISスーツは届くまで学校が指定したもので行うから忘れないようにしろ。忘れたものは学校指定の水着で、それすらも忘れたものは・・・まあ下着でいいだろうと言うところだが男子がいるからふざけて

忘れたりしたら・・・ワタシとコジンジュギョウダ・・・。」

 「「「「「はい!!」」」」」」」

 千冬が最後に警告すると全員顔を真っ青にして返事した。

 「下着でって・・・」

 「忘れる奴いるのかよ・・・」

 一夏と刃更がそういうと千冬は目を細めてこう言った。

 「因みに山田先生は去年だけで2回忘れているぞ。」

 「「おい!!」」

 千冬の言葉に一夏と刃更が突っ込むと山田先生は顔を真っ赤にして俯いていた。

 「それと山田先生は使い物にならないので皆に報告がある。」

 誰のせいだよと心の中で思っている人間もいたりする。

 「今日は転校生が来ている・・・入れ。」

 「失礼します。」

 又もや転校生が現われたことに全員が動揺している中その人間を見た瞬間ざわめきが止まったのだ。

 その入ってきた人間は・・・男なのだから




 男装少女登場!!
 


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転校生はフランス貴公子

 ああ、めんどくさいのが増えそうだ。


 「シャルル・デュノアです。こちらに僕と同じ境遇の男性がいると聞いて

フランスから転入してきました。まだ不慣れなことも多いと思いますが皆さんよろしくお願いします。」

 「・・・男?」

 「男よね?・・・」

 「う、うん。」

 教室にいた少女達がそう言いながら彼・・・シャルル・デュノアを見た。

 人懐っこそうで中世的な顔立ち、濃い金髪を首の後ろで束ねており華奢な

体つきをしていた。

 そして一通りチェックをした後ヤな予感がした一夏と刃更は慌てて耳を塞ごうとしたその時・・・

 「「「「「き、きゃああああああああああああ!!!!!!!!」」」」」

 殆どの少女たちによるソニックウェーブに等しい悲鳴が教室を襲った。

 「(ぐわーー!!うぜーーー!!)」

 「(どんだけ高い声なんだよ!!窓が揺れるってとんでもねえぞって何で織斑先生は平気なんだよ!!??)」

 一夏と刃更の心の声が出て居た後更に少女たちはこう続けた。

 「男よ!!3人目の!!」

 「ここは天国よ!!」

 「一夏君や東城君みたいに守られたい系だけじゃなく守ってあげたい系の子が

来たーーー!!!」

 「グフフフフフフ、今年の同人誌即売会はネタの宝庫よ・・・」

 最後の一人を除くと年頃の少女のような感想であった。

 そして千冬は耳から耳栓を取り出した後こう言った。

 「ではHRはこれで終了だ。各人直ぐにISスーツに着替えて第2アリーナに集合するように。それと今日は2組と合同授業だから遅れないように!!

それと織斑と東城はデュノアを案内しながらアリーナの更衣室へ行くようにしろ、

良いな!!」

 そして一夏と刃更がシャルルを連れて走り出した。

 「初めまして織斑君、東城君。僕はシャルル・デュノアって言うんだ。

シャルって呼んでいいよ。」

 「おお俺は織斑 一夏って言うんだ。ここには織斑って2人いるから

一夏って呼んでくれ。」

 「俺は東城 刃更だ。刃更って呼んでくれ。それとそろそろ・・・」

 「ああっ!!転校生と織斑君と東城君発見!!」

 「者ども、出会え出会え!!」

 「ここは武家屋敷かって・・・後ろからたくさん来たぞ!!」

 一夏達の後ろにはHRを終えた生徒たちが後ろに大量に来ているのでまるでどこぞの鬼娘に追いかけられるスケベ青年のような図柄になっていた。

 「織斑君と東城君の黒髪も良いけど金髪でアメジストの瞳も良いわー!!」

 「日本に産んでくれてありがとうお母さん!!今年の母の日の花は河原で摘んだもの以外のにするからねー。」

 「ちゃんとしたものあげろよ!!」

 一夏がそう突っ込むとシャルルは困惑気味な顔で一夏達に聞いた。

 「ねえ、なんで皆騒いでるの?」

 「阿保か!!ここには男子が3人しかいねえから珍しいんだよ!!」

 「あっ!---そっか。」

 シャルルの言動に一夏と刃更は不審に思っている中刃更はこう言った。

 「一夏、こうなったら奥の手段だ!!」

 「!!分かった、シャル行くぞ!!」

 「??へ??」

 そして一夏と刃更はシャルルの両脇を抱えると一直線に窓に向かって・・・

飛び出した。

 「きゃあああああああああ!!!!」

 男が出すような悲鳴じゃないのだがシャルが悲鳴を上げると一夏と刃更はISを部分展開して着地した。

 そしてそのまままた走り出した。

 第2アリーナへと・・・




 脱出手段は的確にね。


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天から降るはドジっ子

 集中しないとだめだよ


 あの後一夏達は無事第2アリーナに着くがシャルルはさっきのバンジージャンプに

精神的疲労を感じていたが一夏達の言葉がさらに追い打ちをかけた。

 「シャル、着替えたほうが良いぞ。織斑先生は厳しいから遅刻すると

ただじゃすまないぞ。」

 そう言うと制服を脱いだらシャルルは顔を真っ赤にして両手で顔を隠した。

 「?どうしたシャル?」

 刃更が聞くとシャルは両手をつき出してこう言った。

 「大丈夫!!見てない!!見てないから!!・・・ってあれ・・・?」

 しかしそこには制服の下にISスーツを纏っていた一夏と刃更がいた。

 そしてシャルは2人とは別の所で着替えて準備をした。

 すると一夏はシャルのISスーツを見てこう言った。

 「なあシャル、そのスーツどこの奴だ?」

 「あ、うん。これはデュノア製のオリジナルなんだ。

ファランクスをベースにした奴だけどね。」

 「なあ、デュノアってことはお前そこの・・・」

 「うん・・・僕の家だよ。父が社長をしているんだ。フランスで一番に大きい

IS関係の会社なんだけどね・・・」 

 刃更の問いにシャルは少し複雑な表情で答えたのに2人は更に疑問に感じた。

 

 「遅かったわね一夏。」

 「・・・鈴、なんだそのマスクは・・・」

 少し曇ったような声を出しているがそこにはトレードマークであるついてが出ている鳳 鈴音がそこにいるのだがどう考えてもどこのハチャメチャサイボーグ娘がいる村のキャラクターのようなガスマスクを着けていた。

 「これ着けていないと千冬様の顔を堂々と見ることが出来ないのよ。」

 「おい鈴、大丈夫か!?普通に言っているけど完全に

宗教みたいになっているぞ!!」

 嘗ては「千冬さん」と呼んでいたのが「千冬様」になっていたことに一夏は幼馴染に対し不安を覚えた。

 「お前らさっさと並べ!!実践訓練が始まらんぞ。」

 千冬の言葉に一夏達は直ぐに並ぶと千冬は鈴音たちにこう言った。

 「今日は戦闘を実演するのだが相手はそうだな・・・鳳、東城!」

 「「はい!!」」

 千冬に呼ばれた東城は速足でだが鈴音は足が震えながらも千冬の所にへと向かった。

 「専用機持ちであるお前たち2人にはある人と戦って・・・何だ?」

 千冬が説明する中キイーーーンと音がする方を見るとそこには・・・「戦風」を纏った・・・山田先生が落ちてきた。

 

 数分前

 アリーナの一夏達とは別の更衣室で山田先生が着替えているのだが何やら

違和感を覚えているようだ。

 「あれ・・・もしかして・・・増えてる。」

 ここまでなら体重関係だと思うのだがそれは違うようだった。

 「やっぱり増えてますね。・・・胸が。」

 そっちかよと思うところだが街中で歩けば男性から色々な視線を引き付ける程の

巨乳に山田先生は溜息を感じていた。

 「また新しいISスーツを買ったほうが良いんでしょうかね・・・でもこのISスーツ

今年作ったやつだからまだ来たいんですけどねー。」

 本人は背丈が欲しいという希望があるのだがそれは夢の如く消えていたのだ。

 そして着替えが終わると山田先生は「戦風」を纏ってアリーナに言っていた時

刃更達を見た瞬間途端に恥ずかしがり始め・・・制御が出来なくなっていたのだ。

 

 そして現在・・・

 「あああああーっ!!d、どいて下さい~っ!」

 「全員退避ーーー!」

 千冬の言葉に全員が落下予測地点(刃更のすぐそこ)から離れると爆発音と同時に土煙が舞った。

 新たに出来たクレーターの中心には・・・年末特番のお笑い24時に出てくる白いマスクを付けた男の元となった死体のような感じになっていた。

 そして地面から山田先生が顔を出すと一夏達に向かってこう言った。

 「何で受け止めなかったんですか!!」

 「「無理言うな!!」」

 そりゃそうだろ、あんなに早い物体が来れば誰だって避けるわ。

 「山田先生・・・」

 千冬の氷に様な言葉に山田先生は人形のような感じで首を動かすとそこには・・・無表情で睨む千冬がいた。

 「織斑先生。・・・その・・・あのですね・・・」

 「後で私と演習しませんか?( ´艸`)(# ゚Д゚)」

 笑顔の中に血管がひくひくとしているのに山田先生はがくがくと震えながら「・・・はい。」と答えるしかなかった。

 「あの織斑先生、もしかして相手って・・・」

 「山田先生?」

 刃更と鈴音が千冬にそう聞くと千冬はため息交じりで「そうだ」と答えた。

 「え、山ピーが相手って。」

 「これって勝負になるの?」

 「何か負けそうだね。」

 「うん、鯉の王様より弱そう。」等等といろいろ言われ山田先生はどんどんと気落ちしていくのを見て千冬はこう言った。

 「お前ら今から言うが山田先生は代表候補生で私がいなかったら国家代表生は彼女になっていたんだぞ。」

 「「「「「えーーーーー!!!!!!?????」」」」」

 千冬の言葉に驚くと山田先生はこう言った。

 「昔の話ですよーー。現に候補生止まりでしたし。」

 山田先生は顔を真っ赤にしながら眼鏡を掛けなおしていると

さらに千冬はこう言った。

 「確かに山田先生はドジで天然で抜けているところがあって頼りなさそうなところはあるがそれでも結構腕はいいんだぞ!!ドジで天然だが!!」

 「織斑先生!!上げてから落とさないでくださいよ!!って言うかドジで天然ってそんなに必要なんですか・・・ぐえ!!」

 褒めた後に貶されたことに山田先生は少し泣き顔で千冬に問いただそうとすると持っていた出席簿で頭を叩きのめして黙らした。

 「さっさと始めろ!!時間は有限だからな。」

 千冬がそう言うと刃更と鈴音はISを纏って上空へと行きそれに続くように山田先生も飛んで行った。

 「山田先生、あの時よりもいい勝負にして見せます。」

 「さあ、掛かってきなさいよ!!」

 刃更と鈴音が意気込みを語ると山田先生は目を鋭くさせてこう言った。

 「参ります!!」

 ちょっと脱線したが教師対生徒の戦いが始まった。

 




 「私はそんなにドジじゃありません!!」
 「そのセリフはあのクレーターを塞いでから言ってください。」
 スコップと大量の土砂
 「・・・・・ハイ。」


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名誉挽回

 自分で落とした名誉は自分で取り戻しなさい。


 刃更と鈴音が山田先生と戦い始めて先手は鈴音が接近戦をし掛けた時山田先生はアサルトライフルを鈴音に対して撃った後後ろに回り込んだ刃更が

西洋剣「ブリュンヒルド」を振りかざそうとした瞬間

小銃をコールして打ち込んで当てた。

 「ぐあっ!」

 そして山田先生は2人から遠ざかるとアンロックユニットから杭のような物が

出てきたのだ。

 「きゃっ!!」

 鈴音はそれにもろに命中するが刃更はシールドビット「ワールド・ゲート」を使って防御した瞬間今度は手榴弾が小さな樹木のように多く存在しそれをまとめて2人に1つずつ投げた。

 すると巨大な爆発音が鳴り響くと煙の中から鈴音が落ちてきたのだ。

 よく見ると目を回して気を失っていたのであった。

 そして刃更はと言うとシールドビット「ワールド・ゲート」は殆どが破損していて守ることが出来なくなっており刃更はハイパーセンサーで行方を追っていると左下から山田先生が現われてきたので西洋銃「ダウンフォール」で応戦しようとするもアンロックユニットで阻害されその間を縫うようにアサルトライフルを刃更の体に当てた瞬間

千冬が通信してきた。

 『山田先生、そろそろ時間ですので降りてきてください。それと東城は終わったら

機体をを格納庫にいれて直してこい。』

 「わかりました。っていうか強いですね山田先生は。

全然歯が立たなかったですよ。」

 「いえいえ東城君も強くなっていましたよ。あの時ボムツリーを出さなければどうなっていたかわかりませんしね。」

 刃更は山田先生に敬意を払うと山田先生もそれなりの対応をして刃更を労った。

 そして2人が下りると生徒達が口々にこう言った。

 「山田先生強かったんだねー。」

 「うんうんドキドキしたよー。」

 「胸が大きいだけじゃなかったんだねー。」

 「ホント尊敬しちゃうよー。」

 何か色々言っているところもあるがそれでも敬意を払っていた。

 「それでは織斑、東城君・・・鳳は駄目だからマシュとデュノアの4人か。今言った奴はグループリーダーとするから全員出席番号順で別れろよ。」

 だが言い終わるや否や一夏と刃更、シャルルに殺到するので千冬は面倒くさそうに額を指で押しながらこう言った。

 「出席番号順でマシュを入れて4人に着け!!さもないと今日はISのアシストを切ってグラウンド20週させるぞ!」

 鶴の一声とでもいうように全員が分かれたのを見た後千冬は溜息を洩らした。

 各班の女子は小さい声でこう言っていた。

 「・・・やった織斑君と同じ班だ。」

 「これを機に東城君と良い仲を・・・」

 「マシュさんよろしくね。」 

 「デュノア君!分からないところがあれば何でも聞いてね!

因みに私はフリーだよ!!」

 何やら欲望が色々存在するようだがそれにお構いなく山田先生は全員にこう言った。

 『各班長は訓練機の装着を手伝ってくださいね。全員にやってもらうので

フィッティングとパーソナライズは切っておきますのでまずは動かすことから始めてくださいね。』

 山田先生がISのオープン・チャンネルで連絡した後一夏は全員にこう言った。

 「それじゃあ出席番号順でISの装着、起動、歩行までをするから最初は・・・」

 「はいはいはーい!出席番号1番、相川 清香!ハンドボール部所属で趣味はスポーツ観戦とジョギングです!よろしくお願いします!!!」

 清香はそのまま深く礼をした後右手を差し出すと他の女子も1列に並んで

同じようにした。

 これ何のお見合い?

 それは如何やら刃更やシャルルも同じため2人も困惑している。

 すると後ろから・・・地獄の声がしてきた。

 「お前ら・・・ナニしている?」

 全員が後ろを向くと・・・笑顔で然も赤い炎が出ているように見える千冬がいた。

 「全員やる気があるのは良いことだな?それならば私が直接指導しよう。先ずは・・・誰からヤル?」

 何やらやるが別の方に聞こえそうだが・・・

 「あ、いえ、その・・・」

 「織斑先生のお手数をお掛けするわけには・・・」

 「私たちはそこまで実力があるわけでは・・・」

 少女たち全員逃げだしたい気持ちだろうが千冬はさらにこう言った。

 「織斑、東城、デュノア、篠ノ之はマシュの方に言ってろ。・・・イイナ。」

 「「「「はい!!」」」」」

 一夏達は颯爽と逃げると残った少女たちは絶望した顔で一夏達を見ると千冬の1言で地獄に片足突っ込んだ。

 「さてと全員・・・ハジメルカ・・・( ´艸`)」

 「「「「「きゃーーーーーーーー!!!!!」」」」」

 

 「そうだ箒、そのままゆっくりと・・・」

 「う、うむ」

 現在残ったものでISの特訓をしている。

 1人につき3,4人に指導しておりスムーズに行っている。(所々山田先生が指導に入っている。)

 「それにしても皆言う通りにしているな。」

 一夏はそう言うと箒は少しかわいそうなものを見る顔でこう言った。

 「それはな・・・ああなりたくないからだろう・・・。」

 そこには砂埃が舞っているがよく見ると倒れた生徒がちらほらいる中全速力で走っている生徒の後ろで・・・口を三日月のように笑いながら走る千冬がいた。

 「ひいいいいい!!!!!」

 1人の生徒が転んだ途端千冬はその生徒を持ち上げた途端首筋に手刀を叩きつけた後投げ飛ばしてさらに追い回していたのだ。

 その光景を見た生徒たちは後にこう語った。

 「織斑先生の言うことに逆らえば地獄に落ちる。」

 この言葉は後々に至るまで残る言葉だった。

 

 因みに生徒たちは蘇った後山田先生の作った穴をふさぐように言われた。




 目上のいうことに耳を傾けないとイケないよ。


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大空での会食

 あの後千冬の犠牲者(誤字であらず)が後片付けした後一夏達はアリーナに行こうとしたとき箒が一夏にこう言った。

 「一夏どうだ?昼は唯依を誘って昼食を摂るというのは?」

 「おおいいな。じゃあ、刃更やシャルルも誘うか?」

 「おおそれがいいな。それにマシュにも世話になったしな。」

 その後一夏は屋上で待ち合わせ場所にすることに決め解散した。

 

 そして昼休み

 一夏達は屋上に来ていた。

 普通の学校では自殺や虐め場所を少なくするため生徒は立ち入り禁止にしているのだがIS学園では解散されており花が咲き誇る花壇があり丸テーブルには椅子が用意されているため昼休みにはにぎわう場所である。

 だが今回はシャルルが学食を買うという噂を聞いてかそっちに向かったため一夏たち以外誰もいないのである。

 「しかし誰もいないっていいもんだな。」

 「今までじろじろ見られながら食べていたからなあ。」

 刃更のボヤキに一夏も肯定した。

 「しかし私も来てよかったんですか?」

 「確かに、私たちは部外者ですし・・・」

 「構わん。食事は多いほど楽しく食べれるものだしな。」

 「それにあんなに人がいると食べるにもしんどいしな。」

 マシュ、ヴィシュヌの質問に箒と唯依は肯定して受け入れた。

 「それじゃあ、皆早速・・・いただきます。」

 「「「「「いただきます。」」」」」」

 唯依の号令に合わせて全員手を合わせて食べ始めた。

 一夏と箒は2人とも同じラインナップ(箒は少なめ)。

 鈴音は酢豚(一夏の分もある)

 刃更は何故か楯無が作った純和風弁当。

 マシュはサンドイッチ

 シャルルは購買で勝ったホットドッグ入りのパン。

 ヴィシュヌはカレー風のチャーハンと果物

 因みに3人目の男子高校生の争奪戦をする際に3年生が色仕掛けで誘おうとすると・・・「僕のようなもののために咲き誇る花の一時を奪うことはできません。こうして甘い芳香に包まれているだけで、もう既に酔ってしまいそうですから。」

 「「「ぐはっ!!!!!」」」」

 この時何人か失神したという

 なお、この時いた一夏と刃更はこう思ったらしい。

 「「(あそこまで気障なセリフ良くはけるな。)」」

 食事している中誰かが来た音が聞こえた。

 「おおーだれもいないよ。」

 「おっしゃ!学食は狭いから助かったぜ。」

 「何で私まで・・・?」

 「本国から来たISの確認したいのに。」

 「いいじゃないすっか?多いほうが楽しいし。」

 「それに今あの子たちがいるしね。」

 そう言う声が聞こえたので刃更は嫌な予感がするように後ろを向くとそこには・・・

楯無がいた。

 「げっ?楯無先輩。」 

 「げって何よ。げって?」

 そこには楯無を含め何人かの人間がいた。

 「あのー。そこの人たちは?」

 一夏は恐る恐る聞くと楯無がこう言った。

 「ああ、この人たちはあなた達より上の代表候補生よ。」

 「それじゃああたしっからっす。フォルテ・サファイア、

ギリシャの代表候補生っす。」

 初めに黒髪を3つ編みにした少女が挨拶した。

 「初めての人もいるし・・・私はイギリス代表候補生サラ・ウェルキンです。」

 かつて「セシリア・オルコット」の先輩でもある女性が名乗ると刃更がこう聞いた。

 「そう言えば大丈夫だったんですか?」

 「あの後本国から新しいISを作るために専用機を突貫で作ってそれを覚えるように言われたので大変でしたよ。それにあのバカのせいで火消しに苦労しましたよ。」

 サラは愚痴りながら答えた。

 「次は私だね。私はブラジル代表候補生グリフィン・レッドラム。

私の事はお姉ちゃんって呼んでいいからね。」

 水色の髪を後ろで纏めた褐色の少女は冗談交じりで言った。

 「・・・ギリシャ代表候補生、ベルベット・ヘル。」

 膝まで届くぐらいの赤い髪の毛の女性が淡々と答えた。

 「いやちゃんと答えろよベル。・・・私はレイン・ミューぜル、

アメリカ代表候補生だ。よろしくな。」

 胸元を大胆に開けスカートにはソリッドしており下着が見えるんじゃないかという金髪の少女が答えた。

 目のやり場にいくらか困るが一夏達は彼女達から授業についての質問や世間話で盛り上がる中楯無が刃更と一緒に裏に向かった。

 「何ですか楯無さん?」

 「刃更君、単刀直入で聞くけど・・・シャルル・デュノアについてどう思う。」

 楯無は真顔で質問すると刃更はある事を思い出しながら言った。

 「あいつ俺たちの着替えで戸惑っていましたし、それに俺達と話しているときこいつをちらっと何回も見ているんですよね。」

 刃更はISの待機状態であるダガーナイフを出していった。

 「貴方と相部屋になるようになったから忠告するけどす・・・シャルル・デュノアに気を付けるようにしてるそれとISは何かしらの対策をするように、PCにもよ。」

 「わかりました。」

 「それともう一つあるのよ。」  

 「何です?」

 途端に楯無が言いにくくなっていたため刃更は聞いてみるとそこには

ある願いが出ていた。




 その願いの内容はまた後日


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屋上での惨劇

 哀れ鈴音、安らかに


 楯無が刃更と少し離れた後それは起きた。

 鈴音が一夏に酢豚を渡した後こう聞いた。

 「・・・ねえ一夏、あの時の約束覚えてる?」

 「約束?」

 「ほら小学校の卒業式にさ・・・」

 鈴音は一夏にあの時の事を覚えているのかと聞くと一夏は少しずつ思い出そうとして思い出した。

 「あーあれか?鈴の料理の腕が上がったら・・・毎日作ってくれるって言う?」

 「そ、そうそれよ!!」

 唯依と箒とマシュは食べ物がのどに詰まりそうになりそれを見たグリフィン達は持っていた飲み物を3人に出して大事には至らなかったのだが唯依達が何か言う前に一夏は更にこう言った。

 「あれって・・・奢ってくれるってやつだよな?」

 「・・・ハイ?」

 その瞬間何かがひび割れる音が聞こえた。

 「え、違うのか?だってお前の家中華料理屋だったからその味再現するための試食役に俺を起用していただろう。学校の給食時間に皆に振舞ってさ。」

 そ、少しの家は中華料理屋の為クラス全員に少しずつだが店の食材で作ったものを出して味の判定をしていたのだ。(一夏には少し多め)

 それの延長線だと思っていたのだ。

 その後唯依達はそれを聞いた後こう思っていた。

 「「「(そんなことすれば勘違い起こすわな。)」」」

 しかし鈴音は肩を震わすとこう言った。

 「あんたねえーーーそう言う意味で言ったんじゃないのよ!!何勝手にそういう風に解釈してんのよ!!!私のあの時の勇気を・・・何だと思ってんのよーーー!!!」

 そう言いながら鈴音は酢豚が入っていたケースを一夏に向けて投げた瞬間一夏は本能的に躱そうとするが後ろにレインがいることに気づき持っていた弁当の蓋で防御しようとするも間に合わずそのまま・・・レインの顔にぶちまけたのであった。

 「「あ」」

 「ぶふ」

 弁当箱はそのまま下に落ち、中の具材やたれは地面に落ちたり胸の谷間に挟まったりしたり髪の毛にもたれが掛かったため顔は赤茶色になっていた。

 するとどこからか冷気が辺りに流れてきたので見るとフォルテが瞳のハイライトを

消してこっちを見ていた。

 「先輩によくも先輩によくもせんぱいによくも

センパイ二ヨクモヨクモヨクモヨクモ。」

 途中から人間が出せないような声を出しながら鈴音の方に歩いてきた。

 「ちょ、ちょっと待ってよ!!怒るんなら一夏に怒りなさいよ!!あいつが避けなかったら・・・」

 しかし鈴音の言葉が言い終わる前にいつの間に展開していたのか自身のISの腕を部分展開していてそれで鈴音をアイアンクローで黙らしたのだ。

 騒ぎを聞いた楯無と刃更はその光景と経緯を聞いたあとフォルテをなだめようと

楯無が前に出た。

 「フォルテちゃーん。怒る気持ちは分からないわけじゃないけどISの無断展開って

一応規則違反に・・・・」

 「ああ!!(# ゚Д゚)」

 「ご自由にどうぞ。」

 「裏切り者ー!!」

 宥めるどころか余計にヒートアップしそうになったので鈴音を生贄にしたので鈴音は大声でそう言った後そのまま屋上にバンジージャンプした後ISを展開して

何処かへと向かった。

 「あのーすいませんレイン先輩、俺があの時避けなければ・・・」

 「いいって気にすんなよ、こんな事で何がどうとか言わねえし。」

 一夏はレインの顔を拭くために持っていたハンカチに近くの水飲み場の水で湿らした後顔を拭きながら謝罪するとレインは笑って許していたのだが一夏は目を背けながら言っていたことに疑問を感じたのか自分を見た後にやりと考えた。

 「ははーん、もしかしてここを見ていたのか?」

 「いやっ!!そんな訳・・・」

 レインは自分の胸の谷間にある肉を胸で持ち上げながら一夏に聞くと一夏は慌てながら否定するも更にレインはこう言った。

 「そういやこれお前のだからこのまま食べるか?私の胸で。」

 「!!!!!!」

 「「「ちょっと待てー!!!」」」

 一夏がレインの言葉に驚くと箒達がそこに待ったをかけたのを見てレインは笑いながらこう言った。

 「・・・ぶはははははは!!やっぱ今年の一年はおもしれーー。」

 この人の冗談は色々危険だった。

 その後が学園の裏側で用務員の人が氷漬けになった・・・鈴音がいるのを見つけた。

 暫くの間彼女は風邪を引いた後震えながら

「氷怖い、氷怖い、氷怖い」と言っていたらしい。




 冗談はほどほどにね。


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不安な同居生活

 不安を感じる人間と同居って心が休まらねえ。


 「それじゃあ、改めてよろしくなシャル。」

 「うん。よろしくね刃更。」

 夕食のあと女子たちから数々の質問攻めにより1時間以上動くことが

出来なくなっておりやっとの思いで部屋に戻ったのだ。

 楯無は事前に知っていたらしく既に部屋にあった私物は持ちだされていたのだ。

 シャルは刃更が出したココアを飲んでいる中こう提案した。

 「そう言えば刃更って休日の放課後は生徒会長からISの特訓を

受けているんでしょう?」

 「まあな。俺は皆より遅れているからな、筆記は生徒会でやって

実習は楯無さんが担当なんだ。」

 「それって僕も入っていいかな?今日は引っ越しの荷造りのお礼がしたいし

一応専用機もあるから少しは役に立つはずだよ。」

 「・・・それじゃあよろしく頼むか。」

 「うん。任せてよ。」

 「(後で楯無さんに報告だな。それとあの約束も果たさないとな。)」

 シャルの提案に刃更は少し疑いながらも同意し楯無の報告と約束の事を

思い出していた。

 

 同時刻IS学園の整備室の中

 そこは普段は2年生から始まる「整備科」の生徒と常勤のIS整備士がいるのだが

そこには1人の少女が毎日入り浸っていた。

 その少女は水色の髪を腰まで伸ばし内側にはねたような感じで

眼鏡を付けた少女がいた。

 少女の名前は「更識 簪」と言い名前でわかる通り刃更の同居人でもあった

「更識 楯無」の妹である。

 しかし彼女はどうも不機嫌であった。

 その理由は目の前にあるISが問題なのである。

 そのISは白に近い水色の塗装がされておりアンロックユニットはウイングスカートになっておりスマートな腕部装甲が特徴のIS嘗て千冬が使っていたIS「暮桜」の

後継機「打鉄」の発展版「打鉄弐式」である。

 しかし彼女は如何やらソフト関連で苛立っているようだ。

 「各駆動部の反応が想定したものよりも低いしコアの適正率が前よりも上がらないって何で?・・・もしかしてタイプが悪いのかな?」

 暫くするともう何度も見すぎて見飽きた「ERROR」の文字が赤く表示されたので

溜息を吐くと簪はISを待機状態である指輪に戻した後ディスプレイを閉じて

キーボードを片付けた後施設の管理人に部屋の鍵と使用したキーボードを返した後

整備室棟から出て自分の部屋に戻った。

 部屋に戻るとそこには同居人がいた。

 「かんちゃんお帰り~~。」

 この間延びをして袖まで長い着ぐるみパジャマを身に纏う少女は一夏達と同じクラスメイトである「布仏 本音」と言い虚の妹なのだが世の中バランスよくしているのか片方がしっかりしていると片方はホンワカしているという感じなのだ。

 簪は本音に「ただいま」だけ言うとシャワー室に行きシャワーを浴びた後簪は布団に入った後ISの事を考えながらあることを考えていた。

 「(・・・絶対負けない。)」

 楯無が刃更にお願いしたのはこれだ。

 「お願い刃更君。妹のIS整備手伝って!!」




 超えたい相手がいる。
 その壁を越えなければ先に進めない。


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別の転校生現る。

 この転校生色々とヤバい。


 それから暫くは一夏と刃更はシャルの行動(気障なセリフ以外)を注視しながらも

一夏と刃更はいつも通りに訓練をしていた。

 この日はシャルも交えて楯無の監修の元実践訓練がされていた。

 対戦相手は・・・一夏であった。

 「くっ!!」

 シャルは62口径ショットガン≪レイン・オブ・サタディ≫を両手で撃ちまくるがそれを一夏は上空や地上すれすれを軽々と躱すだけではなく銃剣「無炎」をライフルモードで応戦しつつ近づいていくのだがいつの間にかショットガンからショートブレード≪ブレッド・スライサー≫を出して応戦するも今度はビット「電羽」を射出して一斉射撃をし

シャル自身の攻撃を防ぎにかかった。

 「凄いね一夏君は!!これじゃ動けないよ。」

 「俺からすればお前みたいに武器をとっかえひっかえ出来る奴のほうがすごいね。」

 端から見れば両方とも拮抗してるように見えるが当のシャルは冷や汗が

出まくっていたのだ。

 「(ちょっとナニコレ??噂以上に強いじゃないか!!

これじゃ僕の作戦が・・・)」

 そうこうしている間にいつの間にか目と鼻の先にまでシャルを追い詰めた一夏はチェーンブレイドを展開すると〈守の岩戸〉でそれを覆い斜め上に切り捨てた。

 するとシャルの機体のシールドエネルギーが0になり勝負が決した。

 

 「2人とも凄いね。特に刃更君なんか僕の武器を凍らせてしまうから

守るにもどうしようもなかったよ。」

 「阿保言うな。お前なんて武器を凍らせても凍らせても意味がないぐらいあるからこっちは大変だったんだぜ。」

 「って言うかお前武器どんだけあるんだよ?確実に10以上はあるだろ絶対。」

 シャルは一夏達を褒めると刃更はシャルの動きを評価した後一夏は武器の数について聞くとシャルはこう返した。

 「うう~ん。20くらいかな?元々基本装備を外しているからそれぐらいは入っていると思うよ。」

 「20って・・・」

 「お前は火薬庫かよ・・・。」

 シャルの答えに一夏と刃更は困惑しながら答えた。

・・・すると上から声が聞こえた。

 「いやー今の戦闘は見事だったよ。」

 そこにはオレンジのISとISスーツを身に纏った所々跳ねた銀髪の少女がそこにいた。

 「・・・誰だ君は?」

 一夏は少し警戒しながら聞くとその少女は笑いながらこう言った。

 「あはははは!!これはすまない名乗るのを忘れていたよ。私はロランツィーネ・ローランディフィルネィ、オランダ代表候補生でついこないだ転校してきたものだ。

 私の事はロランと呼んでくれ。

 そしてこのISは『オーランディ・ブルーム』私の相棒さ。」

 彼女ロランツィーネ・ローランディフィルネィのことを聞いて

一夏はこう思っていた。

 「(名前が全然覚えられねえし、それにここに来たってことは

俺達に対する牽制か?)」

 そう思う中ロランはシャルの方を見ると何か感じたのかこう聞いた。

 「ねえ君は・・・男なのかい?」

 「!!何言ってるんだい!?僕は男だよ。」

 「いやすまない。何せ私は演劇をしていてな役柄男役が多くて君みたいなタイプがよく見られるんだ。これは失敬したね。」

 「ははは・・・じゃあ僕はこれで!!」

 シャルはまるで逃げるように立ち去るとロランは一夏に向けてこう言った。

 「・・・あれは何か隠してるね。」

 「君もか・・・」

 「気を付けるようにね。」

 「ご忠告ありがとよ。」

 一夏と幾つかコンタクトを取った後ロランは一夏に腕を出した。

 「これからよろしくな。織斑 一夏。」

 「ああ、こちらこそ・・・ロランさん。」

 




 シャルの男装ってロランからすれば丸わかりじゃね。


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かの妹との出会い

 この悩みは誰にも分らない


 あの後一夏と刃更は別れると刃更はある所へと向かう。

 それは楯無の情報から簪が足蹴に通う整備へと向かった。

 しばらく歩いていると確かにそこにいた。

 刃更は彼女を少し見張っていると刃更はこう思った。

 「(確かに似ているなあ、楯無さんに。それでも何か何処かで諦めみたいなものが漂っているっていうか・・・昔の俺みたいだな・・・あそこから追放されたときの俺みたいに・・・何とかするか。)」

 同族嫌悪というか、何かしらのシンパシーを感じ取ったのか刃更は彼女のいる整備室に入った。

 「おおい、ちょっといいか?」

 「!!」

 刃更の声に簪はキーボードを打っている手を止めて後ろを振り返るとこう言った。

 「・・・東城 刃更。」

 「俺の事知っているのか?」

 「知らないほうが不思議。世界で2人しかいない男性IS操縦者、代表候補生を倒した1人にして副生徒会長になった人でしょ。」

 「そうか?俺よりも一夏の方が話題性があるだろう?」

 簪の言ったことに対し刃更は一夏の方が強いということを話すと

簪は俯いてこう続けた。

 「・・・彼は凄いよ・・・お姉ちゃんみたいに・・・」

 「はあ、何言って・・・」

 「だって彼は他の専用機乗りよりも強いし代表候補生を2,3分足らずで

倒すほどだし、この間のクラス対抗戦なんて私何もできなかったし・・・」

 「おいおいその時あんたは部屋に閉じ込められてたんだろ?それにあの時俺も

何もできなかったんだぞ。」

 「それでも!!私はあの時何かできた!!あの人だったら絶対出来てた!あの人なら・・・!???」

 刃更の言葉に簪は興奮しながら答えると足元がおぼつかなくなり倒れるところで刃更は一足早く抱えると簪にこう聞いた。

 「お前飯とかどうかしてるか!?」

 すると簪がある方向を指さすので見てみると・・・

大量のカロリーメイトとゼリー飲料があった。

 「・・・あれじゃあそうなるな。」

 刃更が呆れるよう言うと簪をお姫様抱っこしてそのまま整備室へ出ようとした。

 「!!離して!!」

 「お前離すとまた整備室に入り浸るだろ。IS操縦者ってのはな何があってもいいように最善のコンディションを保たなければならないって織斑先生が言っていたぞ。・・・

それにたまには外の空気を吸わなきゃいい考えなんて1つも出ねえよ。」

 刃更はそのまま簪を抱えたまま食堂へと向かうがその間簪は暴れているが刃更は当たらないように躱しながら向かい着いたときには簪はと言うと・・・「許さない・・・許さない・・・許さない・・・。」と顔を赤くして唇を噛みしめながらそう言った。

 そしてそのまま刃更と簪はカウンターに入ると刃更は簪にこう聞いた。

 「簪、カレーと今日の定食のチキン南蛮どっちがいい?」

 「私、肉嫌い・・・。」

 「じゃあ、海鮮丼にするか?」

 「・・・うどんがいい。かき揚げ付きの。」

 「んじゃ俺はラーメンにするか。」

 その後刃更と簪は席を探そうとすると言うと一夏達が刃更達を見つけたため2人を

同じ席に呼んだ。

 その後一夏達は簪に自己紹介した後簪が一夏にこう聞いた。

 「ねえ聞きたいの・・・あなたはどうして強いの?どうしてあんなに強い人の姉だって言われても悔しくないの・・・?」

 「俺は・・・強くないよ。」

 「え?」

 「俺が強いって見えるならそれは多分・・・俺自身がなりたい自分を

想像できるからって思うんだ。それに姉についてだが俺からすれば世間じゃ知られてない千冬姉を知っているからなんだと思うんだ。だから俺はそう言うことを知っているからこそ支えてやりたいって思うし、それに超える相手が目の前にいるなら目指す価値があるってもんだろ。」

 「誰も知らない・・・姉。」

 「それに私も兄がいるがどちらかと言えば兄弟子ってところだし私からすれば一夏と同じ意見だ。」

 「私は姉がいるが誰これこれ構わず迷惑かけるから溜まったものじゃない。お前の姉がうらやましいよ。」

 一夏の言葉に続くように唯依と箒もそれぞれの意見を述べた後簪にこう言った。

 「なあ簪、こう言っちゃなんだけどもよ・・・お前はお前何だ。更識 楯無じゃない、更識 簪なんだ、堂々としろよ、それにお前の姉期のせいで俺がどれだけ迷惑だったかわかるか?あの人のファーストコンタクトなんて裸・・・」

 刃更の言葉を遮るように携帯電話からメールが届いたので

見てみるとこう書いていた。

 『刃更君へ・・・訓練3倍ね♡   更識 楯無』

 「何でだよ!!」

 どこかで聞いてたのかよというくらいの内容だった。

 

 2年の食堂

 楯無が携帯電話の操作を終えると傍にいたフォルテがシチューを

食べながらこう聞いた。

 「何があったんすか楯無?」

 「ちょーーっと警告をね・・・ウフフフフフフフ。」

 「??」

 楯無の不穏な笑い声が響く中彼女は野菜炒めを食べていた。




 戸に口あり
 壁に耳あり


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ありがとう

 感謝の意を伝えるのは簡単な事じゃない


 昼食後一夏達は整備室にある「打鉄弐型」を見に行った後一夏達は機体のデータのチェックをしながら話し合いをしていた。

 「各駆動部だが幾つかバグがあるな。・・・先ずはバグの処理をしよう。」

 「う、うん。」

 唯依は元々父親である佑唯と一緒に戦術機について勉強していたのでOS関連を

担当して一夏達は機体の動作に関するシュミレートを担当している。

 「コアの適正率が上がらないのは多分使ってるシュミレートデータが

間違ってるんだと思うよ。使ってるデータは?」

 「・・・お姉ちゃんのデータ。」

 「打鉄のデータはロシアの機体のデータに合わないんじゃないかな?・・・「戦風」のデータはどうだろう?あれは「打鉄」のデータを使ったものだから許可次第でどうにかなるかも・・・」

 簪はPCごしに「打鉄弐型」を睨んでいる唯依を見てある疑問が浮かんだ。

 「・・・どうしてここまでしてくれるの?」

 「簡単だよ簪、貴方がこの子を強くさせたいって思いが強かったからよ。それに誰かを助けるのに理由なんて必要ないしね。」

 唯依の言葉に簪は少し笑顔になって「・・・ありがとう。」と言った後データの洗い出しをしたのだがやはり焼け石に水だったのか大した成果は出なかった。

 「これ以上は流石に無理だな。俺達だけじゃ限界が来るよ。」

 刃更がそう言うと確かにと思っていた。

 唯依ならまだしも一夏達は機体のデータチェックぐらいしかできない為もう少し人手が欲しいところだが簪の意向もあってかそれは譲れないらしい。

 正に八方塞がりかのように思ったがまた誰かが入ってきたのだ。

 「かんちゃ~ん。差し入れ持ってきたよ~。」

 そこにはジュースとお菓子を持ってやってきた一夏達のクラスメイトである

「布仏 本音」がやってきたのだ。

 「あれれ~、おりむーにばっさんにしーのんに・・・ええとゆーいんだっけ?

何でここにいるの~?」

 「ゆーいんって・・・」

 本音は全員をあだ名で呼ぶのだがそれが独特なのである。

 「皆・・・この機体を完成させようとしてくれているの・・・。」

 「そっか~。ありがとね皆~。」

 「それで本音・・・何の用?姉さんから命令されたの?」

 「私は自分の意志でここに来てるんだよ~~。私は、かんちゃんの専属メイドだから当然のことだよ~。」

 「わかった。それじゃ本音は装甲のチェックとシールドエネルギーの調整をお願い。唯依はそのままバグの取り出し、一夏達もさっきと同じことして・・・。」

 「「「「「了解(了解~~)!!!!」」」」」

 その後本音の能力が高かったことに一夏達は驚くが作業がはかどり夕方前には

すべての作業が終わった。

 




 次は試験運転


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試験飛行

 テストとはこれまでの自分の全てを出すこと。


 あの後簪は第6アリーナに行って専用機の最終チェックをしていた。

 「打鉄弐型」のデータを確認した後簪は機体を纏って発進した。

 「(機体制御は・・・大丈夫。ハイパーセンサーの接続・・・異常なし。・・・姿勢制御問題なし、加速時のシールドエネルギーの設定は・・・PICと干渉する可能性あり、ポイント調整、システム再構築。)」

 簪は機体を動かしながらデータの再設定をするという荒業を見せた後

アリーナの周りを飛行した後着地した。

 すると一夏達がやってきてそれぞれこう言った。

 「やっと完成か・・。」

 「父様達も機体を完成したときはこんな気持ちだったのかな。」

 「然しISを動かしながらデータを作り直すのを見たときはヒヤッとしたがな。」

 一夏達はそれぞれそう言うと刃更はこう言った。

 「後は実戦演習だけだが・・・相手はどうする?」

 「「「あ」」」

 問題がそれであった。

 とてもじゃないが一夏と刃更の強さは1年生の中ではトップランクであるため練習相手には些か問題である。

 だがこれをクリアしなければ完成とは言えないのだがどうしたものか全員で考える中アリーナのリアルモニタールームから通信が来た。

 『そこの生徒達、悪いけど後片付けの準備してほしいんだ。もうすぐ次の人が来るからさ。』

 アナウンスをしたのは数学担当である元カナダ代表候補生

「エドワード・フランシィ」が一夏達にそう言うと刃更は少し考えて

フランシィにこう聞いた。

 「あのすいませんがフランシィ先生、その使用する人間って誰ですか?」

 『え、えっと・・・サラ・ウェルキンさんですけど?』

 それを聞いた後刃更はある考えを先生に聞いた。

 

 暫くして・・・

 「すいませんウェルキン先輩、俺達の我儘に付き合ってもらって。」

 「いいんですよ刃更君、私もこの子を使いこなすために必要んことですしそれに遅かれ早かれ誰かに頼もうとしたところですから手間が省けました。」

 刃更はサラ・ウェルキンに簪と模擬試合してほしいと頼んだのだ。

 無論フランシィは最初は拒否したが刃更の粘り強い交渉の結果と本人の承諾を得て今回模擬試合することになったのだ。

 そして刃更と別れた後サラ・ウェルキンはカタパルトにへと向かった。

 そこには「ブルー・ティアーズ」とは違い赤1色の塗装を施された機体がそこにいた。

 そしてカタパルトについた後サラは身構えてこう言った。

 「サラ・ウェルキン!!【レッド・シュトゥルーム】行きます!!」

 彼女が出た時既に簪がそこにいた。

 「サラ先輩、今回は・・・」

 「さっき刃更君からも聞いたよ。それに私もこの子を使いこなすのに

必要な事だしね。・・・それじゃ行きますか。」

 「・・・はい!」

 それぞれが見守る中サラと簪の戦いが・・・始まった。




 IAP-01「レッド・シュトゥルーム」
 見た目は「白銀の意志 アルジェヴォルン」に出てくる「シュトゥルームα」に「ガンダム00」に出てくる「スローネ ドライ」を足して2で割ったもの。
 この機体は先の「セシリア・オルコット」事件により凍結されたBTシリーズに変わる新たな機体として作られたプロトタイプ。
 アンロックユニットに特殊なサブアームが搭載されているため他の武器との
使用が可能になっている
 第3世代兵装「パージ・アサルト」
       機体の装甲は解放・脱着が可能になっているため内部武装の出し入れや装甲その物を武器にして使うことが出来る。
 武器 西洋剣*2
    肩部搭載ソードビット*2
    腕部内蔵サブマシンガン*2
    脚部内蔵クロー*2
    
 
 


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試験戦闘

 始めるときは礼から始める。


 戦闘開始された時初めに仕掛けたのはサラだった。

 彼女は腰にマウントされているブレードを両手に備えて飛び出したところ

簪は腰に搭載されている荷電粒子砲「春雷」で撃ち落とそうとして撃ったが

寸でのところで回避され上空にへと舞うと背面部のアンロックユニットからサブアームが出た後その腕は銃をコールして射撃を行った。

 太陽を背にして射撃したため簪は対応が1瞬遅れたため何発か被弾するもその後簪は

肩部に搭載されている8連奏ミサイルポッド「山嵐」を信管を遠距離スモーク弾にして

発射した。

 サラはそうとは知らず当たりそうなミサイルだけを狙って撃つと煙幕が

出てきたのだった。

 しかもそれは只の煙幕ではなかった。

 ハイパーセンサーを起動させようとするとセンサーの表示が誤作動を起こしたのだ。

 「もしかしてこれは・・・センサージャマー粒子!!」

 この粒子はISの解析に伴い開発された特殊粒子でありこれが散布されている間は

あらゆるセンサーが機能不全を起こしレーダーすらも機能しないという

優れものである。

 更に簪は別のミサイルを拡張領域から引き出して装填するとそれを煙幕目掛けて

発射した。

 この粒子は敵だけではなく味方のセンサーにも影響するという弱点があるのだが簪はそれでもミサイルを発射すると煙幕の中でミサイルが分離して幾つものワイヤーが出てサラを縛るとワイヤーから電流が流れてきたのだ。

 「きゃあああああ!!!」

 このミサイルは「ワイヤーミサイル」と言いワイヤーの先端部分には特殊な電流が

流れるようになっているのだ。

 然しサラはそれから解放しようとしてある事をした。

 肩部から装甲が解放されるとそのパーツが皿に別れ4つの物体が現われ内部から

剣が出てきたのだ。

 それでワイヤーを切り裂いた後サラはそれを直すと煙幕から出てきたのだ。

 すると煙幕から出た瞬間サラは脚部のパーツから2つの爪、両腕からはハンドガンが出てきたのだ。

 「これが私のIS【レッド・シュトルーム】の第3世代兵装〈パージ・アサルト〉。

サブアームと装甲内にある武器で戦う思考兵装!!ここからが本番です。」

 そう言った途端簪は対複合装甲用超振動薙刀〈夢現〉をコールした後ミサイルを全弾発射状態にさせた。

 そしてここから彼女たちの戦いは更にヒートアップした・・・

 

 「しかしまさかあそこで先生に止められるなんて・・・」

 「不完全燃焼・・・」

 「いやあそこまで戦えただけ立派だろ。」

 あの後エドワード先生から強制停止され勝負は保留となった。

 そのことに2人は不満を口にすると刃更は2人に突っ込んだ。

 暫くするとサラは簪に手を差し伸べてこう言った。

 「次はまたいつか戦いましょう。」

 「・・・はい!」

 簪とサラは握手を交わした後刃更達の方を向いてこう言った。

 「皆ありがとう。ここまでできたのは皆のおかげです。」

 そう言うと刃更達は照れくさそうにしていた。

 

 更に暫く経ち掲示板にこう書かれていた。

 『今年の学年別個人トーナメントは2人1組で参加することとします。

 優勝者には・・・男子生徒【織斑 一夏、東城 刃更、シャルル・デュノア】の1日貸出件を与えます♡  生徒会長 更識 楯無』

 「・・・何考えてるんだ!!あのバ会長は!!!!!」

 刃更の怒号が出た瞬間でもあった。




 楯無「優勝賞品って大きいほうが燃えるよね。』
 虚「会長、そこ座れ。」(# ゚Д゚)


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生徒会長への文句

 刃更「問いただす!!」
 千冬「あのヤロ・・・コロス。」


 刃更が大声を出した後大急ぎ(廊下を爆走)で生徒会室に向かい思い切り扉を開けてこう言った。

 「ちょっとどういうことだ楯無さん!!??事と次第によっちゃ・・・

何してんですか?」

 「刃更君・・・タスケテ 」

 「刃更さんすいませんが私は今このビッチ猫を拷も・・・じゃなくて折檻してる最中ですのでもう少しお待ちください。」

 「虚ちゃん!!今拷問って言いかけてなかった!!??」

 「黙れ(# ゚Д゚)」

 「・・・あい 」

 現在の楯無は床に正座の上、足にはどこからか持ってきた段ボール1杯の書類を

2箱ぐらい積み上げていたのであった。

 流石に刃更も虚のこの感情の乱れを見ると怒る気にもなれず扉の前に戻って

こう言った。

 「じゃあ・・・終わったらまた来ます。」

 「わかりました、後30分したら終わると思うのでそれまで待ってください。」

 「ちょ、ちょっとこれ以上何する気なの虚ちゃん!!」

 「じゃあ・・・また。」  

 「刃更くーーーんんん!!!」

 無情にも自動ドアが閉まると同時に楯無は虚を見ると・・・良い笑顔でこう言った。

 「さてとお嬢様・・・覚悟しろ。」

 「い、いやあああああああ!!!!!!!」

 

 それから30分後・・・

 刃更が再び入るとそこにはストレスがなくなりルンルン気分の虚と・・・

真っ白になった楯無がそこにいた。

 そして刃更は真っ白になった楯無を1瞥した後虚にこう聞いた。

 「あの何で急に変えたんですかって2人1組ってどういうことですか?」

 「それはですね。この間のクラス対抗戦の時に織斑君とマシュさんが急造のコンビで敵を退けたこととクラス内による他国のIS操縦者や1班生徒との交流、これからの襲撃があると仮定しての実践訓練を目的としたことでありまして特に織斑君や東城君、

シャルル君の事がありますので本来なら学園全員で行われる秋の全生徒入り組んでの

IS対抗戦を前倒ししての試みなのです。」

 楯無の代わりに虚が丁寧に答えた後ある資料と布で包まれたナニカを出した。

 刃更が資料の方を見ると険しい顔になった後虚にこう言った。

 「この資料は真実ですか?」

 「ええ真実です。それに行動するならば恐らく今日から近日中でしょう。」

 虚がそう言うと楯無の方に向かった。

 「お嬢様、早く起きないと簪様に・・・盗撮した写真の事言いふらしますよ。」

 「それだけはやめて!!!!」

 「盗撮って・・・こりゃ駄目だ。」

 虚の脅迫に楯無が飛び起きたところを見て刃更は呆れながら言った。

 「それとお嬢様・・・織斑先生がお目見えですよ。」

 「え・・・」

 虚の言葉に扉の前で悪魔のような笑顔をした千冬がそこにいた。

 「やー、楯無。」

 「織斑先生・・・」

 「ん、どうした楯無。怖い物でも見たのか?」

 千冬が現在の顔のまま聞くも楯無は顔を青くしたまま携帯の

バイブよりも震えていた。

 「さあ楯無・・・逝こうか。」

 「いやあああ!!!タスケテ虚ちゃん、刃更君!!」

 「「どうぞどうぞ煮るなり焼くなり好きにしてください。」」

 「嘘!!Σ(・□・;)」

 ガーンと言う擬音が聞こえるように千冬は楯無をドナドナしながら連行した。

 それを見た2人は溜息をつくと虚が紅茶とシュークリームを出して落ち着こうとした。

 そして2人がシュークリームを1口齧った瞬間・・・ぽとっと落ちた。

 「「ぎやああああああ!!!!辛い!!!!!!!」」

 このシュークリーム、楯無がいたずら目的で中のカスタードを抜き取って代わりに

マスタードを入れたものだった。

 そしてそれを悟った2人は心の中でこう誓った。

 「(あのバ会長・・・絶対このシュークリーム完食させる!!)」

 最後まで楯無に振り回される2人であった。




 カスタード⇒マスタード
 これって駄洒落?


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相棒を決めろ。

 相方を得るのに大切なのは相性と実力


 刃更が学年別個人トーナメントがタッグマッチになった事(賞品にされたことに対しての苦情)に対しての意見を聞くために生徒会室に行った後一夏は今最大のピンチに

差し迫っていた。

 それは・・・

 「「「「「織斑君!私と組んで~~~!!」」」」」

 「待て待てーーー!!!」

 今一夏は多数の少女達に追われているのだ。

 然も走っている間も増え続けているためいつ捕まるかわかったものではないのだ。

 そして一夏は外に出ると近くの茂みに入り彼女達を監視した。

 「織斑君何処?」

 「近くにいるはずよ。」

 「見つけて申し込もう!!」

 彼女たちはそう言うとそれぞればらばらになって探し始め、暫くすると彼女達は何処かへと消えてった。

 そして一夏はそれを確認した後茂みから出てこう文句を言った。

 「まったく生徒会長は何考えてるんだよ?俺達を賞品にしやがってさ。

こっちの身にもなってほしいよ。」

 ぶつくさ言っている中一夏は誰か気配を感じたため再び隠れるとアリーナで見かけたあの少女がいた。

 「(あれって確か・・・ロランツィーネ・ローランディフィルネイだったよな?何でこんな・・・まさか俺を捕まえるために!!??)」

 一夏は疑心暗鬼にさらされているため正常な判断ができにくくなっていたのだ。

 するとロランは一夏がいる茂みを1瞥した後近寄ってきたのだ。

 一夏は息を押し殺していたのだがロランは更に近づくと少しして外に向けて

こう言おうとした。

 「皆聞いてくれ!!ここに一・・・」

 言いかけたところで一夏はロランの口を塞いで茂みの中に押し込んだのだ。

 ロランは突然のことで分からなかったが後ろを見ると一夏がいたので大声出そうとすると一夏はロランの顔に近づいて小声でこう言った。

 「ロラン今は黙ってくれ。後で何でもいうことを聞くから。」

 暫くすると声を聞いた女子たちが来たのだがその内に姿を消した。

 「ごめんな。ちょっと強引だったけどこうするしかなくて・・・本当にごめん!!」

 一夏はロランに土下座で謝るとロランは少し考えてこう言った。

 「確か何でも言うこと聞いてくれるんだよね?」

 「おお、男に2言はねえ!」

 「それじゃあ・・・ワタシと組まないか?」

 「げ!!」

 「大丈夫だよ私は君とそう言う仲になりたいんじゃないよ。」

 「それじゃあ・・・何のために?」

 一夏はロランに対して聞くとロランは胸を張ってこう言った。

 「ファンのためだ!!」

 「ファン?」

 「私は劇団に入っているため男役が多くてなそれをしているうちに女の子のファンが増えているんだが私は誰か1人だけを選ぶわけにはいかない・・・そこで君が浮かんだ。君はまだ誰とも組んではいないし君と組めば優勝は確実だし何より・・・ファンが悲しまないだろ!!」

 ロランの理由に一夏はぽか~んとするしかなかった。

 そして一夏の近くまで顔を覗かせるとロランはこう耳打ちした。

 「もし断れば・・・私を引き込んだ時に・・・胸を揉んだことは黙ってやるよ。」

 「!!!!」

 一夏はその言葉である事を思い出した。

 ロランを茂みに引き込んだ際に片手に何か柔らかい物を掴んだことを。

 「それじゃ一夏・・・イコウカ事務室へ。」

 「・・・ハイ。」

 こうして一夏の相棒が決まった。




 弱みを握られて沼に嵌ったとさ。


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相棒を決める。  刃更編

 次は刃更サイド


 あの後刃更達は楯無が置き土産として残したマスタードシューの味を打ち消すため

アイスティーを飲んだ後刃更は生徒会室から出た後刃更は人目から逃れながら簪がいる

整備室にへと向かった。

 そこでは此間の戦闘データを基に「打鉄弐型」のデータの再解析と戦闘時のデータ

から得た欠点を克服しようとしていた。

 刃更は簪に学年別個人トーナメントをどうするかの相談をすると簪が俯きながらこう言った。

 「ねえ刃更、私と組まない?」

 「え?」

 「刃更はいつも私に良くしてくれるし刃更は私の機体の癖とか知っているしこの間のクラス代表戦の時に刃更って接近型だからそれに私はどちらかと言えば遠距離型だから合うと思うけど・・・どう?」

 簪は不安そうに聞くと刃更は笑いながらこう言った。

 「・・・・よかったーー。俺も同じこと考えていたんだよなー。良いぜ俺から申し込みたいほどだったんだぜ。」

 そう言うと簪の顔がぱあと明るくなりお互い同意の上でコンビを組むことになった。

 

 因みにシャルは多くの女性の対応に四苦八苦したらしい。

 

 そして試合開始当日

 代表候補生又は各企業のテストパイロットはトーナメント戦に備えて自分のISのチェックをしつつ本国から来た新兵器の換装等を行っている。

 簪と刃更は自分の機体のチェックを終えた後出番が来るまで機体をそのままにするのだがそこに1人の人間の影が簪が使っていたPCを見た後そのPCに何かのデータが入ったUSBメモリを差し込んだ後何かしらのデータを送信していた。

 

 ところ変わってアリーナにある大型テレビの前に一夏とロランコンビがいた。

 そしてすぐ近くでは妬ましそうにそれを見る鈴音、ティナ・ハミルトンの同居コンビ

 更にすぐ近くには箒、マシュコンビ、唯依、ヴィシュヌコンビがその近くで親の仇のような眼で(箒と唯依が)ロランを見るとその遠巻きでこの間一緒に食事をしたレイン・ミューぜルやベルベット、グリフィン、フォルテがそれを見ていた。

 そして遅れながらも刃更と簪コンビが入った後一夏達の方にへと向かった。

 「一夏今日はあの時の様にはいかねえぜ。」

 「それはこっちの台詞だぞ刃更。お互いどれだけ強くなったのか・・・

拳をもって分からせる!!」

 お互いが宣戦布告すると映像が変わった後トーナメント戦の対戦票が出た。

 それは・・・

 第3アリーナ第1試合

 織斑 一夏&ロランツィーネ・ローランディフィルネィVS東城 刃更&更識 簪

 「「・・・初っ端からかよ・・・・」」

 刃更と一夏は溜息交じりでそう言った。




 次回トーナメント戦開始


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舞う戦士達

 嘗て戦ったものは新たに仲間を加え戦う。


 第3アリーナ第1更衣室

 そこでは一夏とロランが作戦会議をしていた。

 「ロラン、正直言うが今回は刃更と1対1でやり合いたいんだ。」

 「ん?どうしてだ。2人で1人を集中的に倒すんじゃないのか?」

 元々ロランは一夏と最初に作戦会議したときには1人ずつ倒すという作戦を立てていたのだ。

 もし1対1で戦うとどちらかが負けたときに不利になることが高い為試合開始直後にどちらか片方を一撃で戦闘又は行動不能にさせることでもう1方に

集中砲火できるからだ。

 しかし何故一夏は行き成り1対1で戦う方に変えたのには理由があるからだ。

 「1つは個人的にあいつと戦いたいから、2つ目は俺はあの2人の戦闘パターンを

覚えているから対応しやすいがあっちはロランの機体がどういうタイプなのか?どういう戦術を使うのか判らないから対応が遅くなる。それにロランの武器は

簪と相性が悪いから対応されにくいって言うことだがどうだ?」

 そう言われるならば確かにこっちのデータは表向きの物しか公表されていないから

奥の手も明かされていない為優位性はこっちにあると言うことだ。

 「わかった。しかしそれでは彼と戦うとき彼女がどう出るのかわからないのだが?」

 「いやロランは簪の相手をするだけでいいんだ。それ以外はあの方法でやる。」

 「それじゃあ一夏・・・勝とう。」

 「ああ!!」

 

 そして時を同じくして

 「それじゃあ簪、後は頼むぞ。」

 「うんまかせて。」

 刃更と簪が考えたのはある程度一夏達と同じ考えだが2人は

ある心配事を抱えていた。

 「それにしてもロランの戦闘パターンって読みにくいな。」

 「うん確かに、見た感じから言っても近遠どちらも対応できていたし

それに彼女はまだ奥の手を出していなかった。」

 刃更と簪はロランの入学試験で行われるIS戦闘のデータを見たが彼女は第3世代兵装を使っていなかったためこれと言った印象がなかったのだ。

 「ま、それは試合中にわからせるしかないか・・・頼みにしてるぜ相棒。」

 「・・・うん!」

 簪は力強く答えると彼らはアリーナにへと向かった。

 同時に一夏達も出たことにより会場は大盛り上がりであった。

 この日は武偵高も「アドシアード」と呼ばれる武偵高生徒による大会が開かれており

1般人も入場しているためか人数が多いのだ。

 そして一夏と刃更が向かい合うと既にお互いの武器を見ると刃更は一夏の武器が今までと違う形状になっていたので聞いてみた。

 「一夏それって新しい武器か?」

 「それは初めてからのお楽しみだ。」

 「ほう・・・楽しみだ。」

 「簪、良い戦いになる事を期待しよう。」

 「その言葉そっくりそのまま返す。」

 そしてお互いの武器を構えてカウントが0になった時・・・

爆発音と剣劇の音が聞こえた。




 相手が分からないというのが恐ろしい。


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譲れない戦い

 お互いになさなければならない目的がある。


 一夏と刃更がお互いの剣で切り結びロランと簪はレイピアと薙刀を切り結んだあと

お互い1対1で戦うようになり観客はそれぞれの戦いを見守ることにした。

 

 ー 一夏対刃更 -

 一夏と刃更が一度斬り合いした後に下がると刃更は一夏に向けて

拳銃「ダウンフォール」を放つと一夏はそれを回避すると今度は一夏が新たに

所有している武器を出した。

 それは発射口が2つついており銃剣「無炎」の際に搭載されている剣も

ない物なのだ。

 刃更はそれが自分と同じく遠距離戦特化の武器かと思ってみると銃口から・・・

青白い光が出たのだ。

 「げっ!?」

 刃更はそれを避けた後もう一度射撃体勢に入ろうとすると銃剣「無炎」をブレードモードにして刃更に迫ってきていたので刃更は急いで右手に持っている西洋剣「ブリュンヒルド」で受け止めると腹部に衝撃が襲った。

 「ぐはっ!!」

 一夏は刃更の腹部にそのまま蹴りを入れると刃更はそのまま背中に新たに搭載された試作兵装を射出した。

 「なっ!!」

 いきなりのことに一夏は対応しきれずに同じく腹部に命中した。

 そしてお互い弾き飛ばされるもISのスラスターを噴かして止めるとお互いがにゃっと笑いながら言った。

 「一夏お前の武器ってレーザー兵器か?」

 「正解だ、こいつは〈ブルー・ティアーズ〉のレーザーライフルをベースにして作った銃剣【無炎弐式】だ。お前の今の武器ってビット系統か?」

 「その通りだ。こいつもお前と同じく〈ブルー・ティアーズ〉のビット兵器をベースにした有線ビット【レックステイル】だ。」

 そして刃更は再び拳銃「ダウンフォール」と「バニシング・リベル」を

合わせ技で打ち込んだ。

 「(こいつならどうだ!!)」

 刃更はそう思うと一夏は今度はよけずにそれを受け止めたのだ。

 刃更は驚くがよく見ると凍りついておらず銃剣からも青白い光が出ていた。

 「・・・なるほど、こりゃ難問だな。」

 そう言う刃更の目は諦めどころかやる気十分の目になっていた。

 

 -ロラン対簪ー

 その頃ロランと簪の所では同じように接戦だった。

 ロランが持つレイピアの突きを簪は薙刀を使っていなしつつも薙刀の棒の部分で

叩き落そうとするとそれをもう1本のレイピアでいなすというどちらも同じ戦法の為か千日手のような状態であった。

 すると簪は少し離れて荷電粒子砲「春雷」をロランめがけて撃つとロランは

上空に飛んで回避した。

 「ふう一夏の言う通りだ。こいつは受けたら駄目だね。」

 そう言う中で簪はミサイルポッド「山嵐」を何発か打つとロランはそれを「スピーシー・プランター」をコールして打ち堕とすと煙幕が噴き出て周りを覆うと

簪は更にミサイルを発射すると本来よりも巨大な爆発を起こした。

 「「「「「きゃあああああ!!!」」」」」

 観客が驚きながら伏せた。

 簪が使ったミサイルの煙幕の中には可燃性の高い粒子が含まれているためこの様な大爆発が起こせるのだ。

 そして爆心地を見るとそこには蔓のような繭みたいな何かがあった。

 そしてその中からすこし焦げた「オーランディ・ブルーム」が出てきた。

 簪は何故無傷に近い状態なのか驚いているとロランはいきなりこう説明した。

 「これが私のIS〈オーランディ・ブルーム〉の

第3世代兵装【プラント・ロジック】」と言ってね私の機体は他と違ってこの蔦のような生物系の兵器を使えるのさ。」

 「!!生物系IS」

 簪は驚いていた。

 何せ機会と生物の融合などアニメでしか存在しないと思っていたのだがそれが現実にあるのだと分かり恐怖したのだ。

 するとロランは別の銃を出すとそれを簪に向けて放った。

 「ぐっ!!」

 簪の機体の右腕に当たるも大したダメージがなかったのでそのまま攻撃を再開するとロランは少しにゃっと笑うと簪にこう言った。

 「咲き誇れ・・・。」

 すると当たった右腕から何かが軋む音がするので見てみると右腕から植物の根のようなものが見えたのだ。

 暫くすると右腕が勝手に自爆したのだ。

 「きゃあああ!!」

 更にロランは他の個所にも当てた後簪にこう言った。

 「これは【シード・ショット】と言ってねさっきのように植物のような根は機体内部からエネルギーを喰らって成長して自爆する奴だ。

そして君は他の個所にも当てている。・・・降伏しないか?」

 ロランの言葉に簪は負ける事よりも怖いこと、それは刃更の信頼を裏切る事だった。

 「(刃更は私に勇気をくれた。そんな人を裏切るくらいなら・・・)断る!!」

 簪はすべての武器を展開するとロランは悲しそうに・・・宣告した。

 「咲き誇れ。」

 するとあらゆるところから根が生えそして簪を覆うほどの爆発が起きた。

 簪は落ちていく中嘗て姉である更識 楯無に言われたことを思い出した。

 『あなたは何もしなくていいの。私が全部してあげるから・・・

あなたはそのまま無能なままでいなさい。』

 楯無の名を継いだあの日に言われたあの言葉。

 あの時から簪はすべてを失い、全てにおいて姉から差別されることとなった。

 家族も従者も全員がそうだった。

 だがそんな中でも刃更は違った。

 自分を自分として見てくれた。

 自分に光を与えてくれた人。

 友達を作ってくれた。

 だからもし何かが欲しいというならそれはたった1つ。

 「・・・刃更を勝たせる力が欲しい。」

 するとディスプレイに何かが出た。

 ≪力を欲するか? YES  NO≫

 いつもの簪なら不審に思うが今の簪はそれを考える余裕がなく

彼女は直ぐにYESを押した。

 ダメージレベル  D

 脳波浸食  異常なし

 機体再構築  起動

 ヴァルキリー・トレース・システム  開始

 そして彼女の意識は闇の中にへと沈んだ。




 新兵装 黒式 【無炎弐式】
        形状は「ガンダム 鉄血のオルフェンズ 月鋼」に出てくる「ガンダム ダンダリオン」の銃剣
        シュヴァルツア・レーゲンのプラズマブレイドとブルー・ティアーズのレーザーライフルを併合して作った武器。
 取り回しに便利になった反面エネルギー対策に時間を要するため
まだ1丁しか開発してない。
     白竜・ファブニール 【レックステイル】
     形状は「ガンダム 鉄血のオルフェンズ」に出てくる
「ガンダム バルバトス ルプス レクス」のワイヤーテール
     ブルー・ティアーズのビット技術に刃更の近接戦闘の補助用に作られた武器
     現在は1基だけだが刃更の成長次第ではさらに増やす予定である。


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目覚めるは闇の乙女

 VTシステムはオリジナルになっています。


 「あああああああああ!!!!!!」

 突然簪が悲鳴を上げた途端ロランは簪のIS「打鉄弐型」が破壊された時に出来た破片が少しずつ水のように変わっていくのを見た。

 「な、何なんだこれは?」

 打鉄弐型の流動体になった破片が簪に集まると唯一残っていた

1基の荷電粒子砲「春雷」が「山嵐」を取り込み始めると簪のISが

別の何かになり始めたのだ。

 そしてそのナニカが収まると簪のISは別の物に変わっていた。

 アンロックユニットは「打鉄」と同じように見えるがミサイルポッドが無くなり代わりに幾つかの砲門が出来上がっていた。

 両腕、両脚は「打鉄弐型」と同じだがそれぞれに排熱用の穴が幾つか存在し、

最も変わっていたのは薙刀が柄の長い巨大な両刃双剣になっていたのだ。

 すると刃更のデータからあるデータが出た。

 機体名「暮鉄」

 「暮鉄・・・だと?」

 ロランは簪が何か動きがあると感じ武器を構えると

ロランは簪の顔を見てゾッとした。

 何せ今の彼女の目は・・・生気すら感じないからだ。

 すると簪が双剣を構えると・・・1瞬でロランの目の前に現れて袈裟切りしたのだ。

 「ぐああああああ!!!」

 ロランはその1太刀で壁まで飛ばされるとシールドエネルギーが一気に

8割も削れたのだ。

 一夏はその攻撃にある剣術を思い出した。

 「(今のは一閃二断ってなんで簪があれ使えるんだよ!!あれを使えるのは千冬姉と束さんしかいないぞ!!)」

 この剣術は元々篠ノ之流剣術であり現状使えるのが師範である箒の父親を除けばそれだけしかいないのだ。

 刃更も簪の変わりように驚いていると一夏の「黒式」から通信が流れてきたので通話するとその人間は・・・

 「ハーーイ、いっ君その問題はこの私篠ノ之 束が解説しよう!!」

 「・・・何で俺の心の声が分かるんですかって言うか・・・まさかあんたじゃないですよね!?」

 「おいおいいっ君、私があんな不細工作るわけないじゃん。束さんもちーちゃんの偽物が出てきて激おこぷんぷん丸何だからね。」

 口調からして本当なのかと疑問視するが一夏は取り敢えず置いといて現在の簪の状態について説明を求めた。

 「束さん、じゃああれ何なのかわかるんですか?」

 「あれはVTシステムって言うやつだけど知ってるでしょその危険性。」

 「!!ヴァルキリークラスのIS操縦者の動きを再現するシステムってあれってあまりの危険な代物だから製造禁止になったやつでしょ!!!!」

 「その通り!!長い間鍛えて磨かれた技をそんなシステムでやったらどんな人間も脳みそや体に限界が来るってものだから破棄されたけどこいつは恐らくそれを脳にダイレクトに伝えて自分が獲得したわざと誤認させることが出来るんだと思うんだ。でもこのままじゃその内脳みそがショートして良くても廃人、最悪死んじゃうかもね。』

 一夏はその言葉にゾッとした。

 ならば簪を一刻も助けなければいけないがどうするのかを聞こうとすると簪がロランのすぐ前に来てその双剣を振りかざそうとすると一夏はビット「電羽」を使って

一斉掃射すると簪は直ぐに避けるとアンロックユニットの砲門から多数の

小型荷電粒子砲が現われて一斉掃射したのだ。

 「あれってそれかよ!!」

 一夏はそれに驚くとその閃光が「電羽」ごと破壊されると確信して少しでもダメージを減らすため武器全てに「守の岩戸」を展開して食い止めようとすると閃光が

一夏を貫通することはなかった。

 何と目の前に「ワールド・ゲート」が展開されていたのだ。

 「大丈夫か一夏!!」

 「刃更!!」

 「速く自分の相棒を!!」

 「分かった!!」

 一夏はイグニッション・ブーストでロランと簪の間に入ると簪はそれを察知するともう一度剣を振り上げると今度は刃更が攻撃した所右腕に当たり氷結したので簪はそれを見た後もう一度ロランの方を見ると既にいなくなっていたので周りを見渡すとロランをお姫様抱っこして刃更の方にへと向かう一夏の姿があった。

 すると簪の機体からある文字が出てきた。

 『東城 刃更 攻撃したため敵機と認定・・・排除する』

 一夏はロランを降ろすとロランは少し顔を赤くしながらお礼を言った。

 「ありがとう一夏、たすかったよ。」

 「礼は刃更にしてくれよ。こいつがいなければ俺もやられていたよ。」

 「いや俺はサポートしただけだから気にすんなよ。・・・でありゃ何なんだ?」

 一夏はロランと刃更に事の次第を説明した。

 「それじゃあ今の簪はあのISに操られてるってことかよ!!」

 「ああ、それも早めに対処しなければ簪の命もヤバい。」

 「ならば早急に対処しなければな。」

 「だが手負いが1人いるなかどうするんだよ一夏?」

 刃更はロランが戦える状態じゃないことを言うと

ロランは口をとがらせてこう言った。

 「手負いだからって甘く見ないでほしいな。私はまだ戦えるぞ。」

 「それでも2,5人だから少しきついな。・・・」

  

 「じゃあ・・・もう1人いればどうだ。」

 すると簪のいる場所に火球が迫ってきたので簪はそれを叩き斬ると一夏達の所に両肩にいぬの顔をした砲口を搭載した黒に近い灰色のISが現われた。

 「よっ、新入生加勢に来たぜ、」

 「「レイン先輩!!」」

 それは「ヘル・ハウンド2,5」を纏ったレイン・ミューぜルがそこにいた。

 そして一夏はレインに説明した後レインは3人にこう言った。 

 「よし、ロラン・一夏は援護射撃、あたしと刃更が斬り込む。奴が弱った所をロランのシード・ショットで止めを刺す。・・・それじゃお前ら・・・死ぬんじゃねえぞ。」

 「「「はい!!!」」」

 今ここに偽戦乙女に戦いを挑む4人の騎士がいた。




 次は千冬たちサイド


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目覚めるは闇の戦乙女 中編

 「暮鉄」 簪のIS「打鉄弐型」がVTシステムにより変貌した機体。
      織斑 千冬のデータと簪自身の戦闘データを吸収したことにより
全距離対応型に生まれ変わる。
      本人の意識はなくなっているため行動パターンが読めない。
     武装  ポッド型レーザー砲*2(1つにつき6つの砲門が内蔵されている)
         大型両刃双剣  「幻実」


 簪がVTシステムにより変貌したIS「暮鉄」が現われたのを見た千冬はそのISの動きが嘗ての自分と同じことに驚いていると携帯からメールが来たのでそれを見ると束がその正体と危険性についての文章だった。

 『ハーイ!ちーちゃん元気にしてる?こっちは元気ウハウハだよ!!( ´艸`)今ちーちゃんが見ているのはVTシステムに侵されているISだよ。速くしないとその子死んじゃうから気を付けてねーーー♡Σ(゚Д゚)  束  PS  犯人分かったら束さんの分までフルボッコしといてね(# ゚Д゚)」

 所々顔文字でピンチ差が分からないがこれをやったのは倉持技研がやったのかと言う考えがあったがそれはないなと除外すると千冬は山田先生にこう指示した。

 「山田先生、直ぐに非常事態宣言を発令して全員を非難してくれ。それと教師部隊には〈戦風〉を遠距離戦用で対応することと・・・私の機体には近接戦闘用に換装してほしいと伝えてくれ。」

 「え、織斑先生まさか!!」

 「それと山田先生、アリーナにある機体格納庫の防犯カメラとPCから不審な動きをした人間又はアップロードされたデータがないかチェックをしてくれ。」

 「わ、分かりました!!」

 「それともう1つ・・・更識姉に伝言してくれ。」

 そう言うと千冬はモニタールームから出て行った。

 

 第4アリーナ更衣室

 試合が終わり1息ついた楯無は更衣室にあるテレビを付けると簪のISが変貌している姿が映っていた。

 「ちょ、なによこれ!!」

 そこからは正に一方的だった。

 ロランの機体が壁に激突する瞬間を見た時楯無は最悪なことに気づいた。

 「(あれって間違いなくリミッターが解除されてるって

何で簪ちゃんがそんなことを!!)」

 そう考えていると備え付けの電話から通信が来たので相方である薫子が取ると楯無に変わるように指示が出た。

 「はい楯無・・・山田先生!!一体これは何なんですか!?

何で簪ちゃんが!!??」 

 「落ち着いて聞いて下さい楯無さん、今更識 簪さんはVTシステムに汚染されていて意識がない状態だと織斑君から報告がありました。」

 「VTシステムですって!!!何でそんなものが!!!」

 「現在織斑君と東城君、ローランディフィルネイさん、それと同じアリーナにいたミューぜルさん達がこれに対応していますので織斑先生からの伝言で『今回のVTシステムは恐らく学園の内部の人間の仕業とみられるため早急にPCを調べるように』とのことです。」

 「は、どういうことよそれ!!!すぐに簪ちゃんを助けに行かないと!!!」

 「それとですね。もう1つあります。『犯人が見つかったらあとは好きにしろ』ということです。」

 その内容の意味を知った楯無は妹を助けたいという思いと生徒会長としての仕事の板挟みにあっていたのだ。

 そして唇を噛みしめ、拳を握りしめながらこう言った。

 「・・・分かりました。大至急PCのデータ確認に行ってきます。」

 「それでは直ぐに言ってください。このことは既に布仏さんにも通達しています。」

 「わかりました。」

 そう言うと楯無は受話器を置くと薫子にいつもの笑顔でこう言った。

 「ごめんね薫子ちゃん。ちょっと私仕事が出来ちゃったんだけど

大丈夫よ私は生徒会・・・」

 すると楯無が言い終わる前に薫子が楯無を抱きしめてこう言った。

 「行きなよ楯無、その仕事は私がするから。」

 「え?」

 楯無は薫子の言葉に驚くも彼女はこう続けた。

 「ホントはさ・・・行きたいんでしょう妹の所にさ。そんなに手から血が出る程苦しむぐらいならなおさらだよ。」

 「でも私は・・・」

 「偶には相棒を頼りなさいよ!!大丈夫だってこう見えても2年整備科のエース何だからさいつものように凛として戦う楯無の姿を妹に見せつけなさいよ。」

 「薫子・・・ありがとう;つД`)。」

 薫子の言葉に楯無は泣きながらお礼を言うとアリーナの場所を教えて直ぐに自分の機体の場所にへと向かった。

 「いってらっしゃい・・・不器用なお姉ちゃん。」

 楯無が去った後にそう言うと薫子は自身の戦いの場所にへと向かった。

 そして楯無も背中を押されて妹の場所にへと向かった。

 「(待っててね!!簪ちゃん!!)」




 泣き言かけばいいじゃない。
 だって人間だもの。


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目覚めるは闇の戦乙女 後編

 騎士たちはそろい若者は過去を超える。


 楯無が出た後レイン、刃更は前衛で「暮鉄」のシールドエネルギーを削ろうとし、

一夏とロランは後衛で刃更達の援護射撃をしているのだが「暮鉄」は

的確に急所を外させるようにし一夏達の攻撃を躱しつつ自身の攻撃を当てるようにしているため全員(特に前衛)被弾したり負傷したりして疲労困憊だった。

 「ぜえ、ぜえ、ぜえ・・・一体どんだけ強いんだよあのデータ。」

 「一夏曰くあれは織斑先生のデータらしいっすけど・・・ここまでなんて。」

 「流石ブリュンヒルデ・・・強さも頂点に君臨するだけ・・・あるね。」

 「それよりも・・・俺とロランの残弾・・・・・・そろそろ限界だぞ。」

 レインと刃更は剣を杖代わりにして立ち上がっておりロランと一夏は

集中力が切れ始めていたのだ。

 すると「暮鉄」はレーザーポッドの砲門を一夏達に向け発射体制を整えていた。

 「おいおいやべえぞもう後がねえ。」

 「せめてあと1発だけでも・・・」

 「回避できないなら尚更だな。」

 「・・・くそ、俺はまた・・・何もできないのかよ。」

 刃更は嘗て自分が幼馴染と一緒に見たあの光景を照らし合わせていたのだ。

 そして発射しようとした瞬間・・・「暮鉄」が動きを止めた。

 「やっと間に合ったわ。」

 その声に全員が上を見るとそこにいたのは刃更が最もよく知る人物だった。

 「楯無先輩!!」

 「お姉さん、見参!!」

 

 楯無が刃更達の元に降りると刃更は楯無にこう聞いた。

 「遅いですよ楯無先輩・・・ってどうやって止めたんですか?」

 刃更は「暮鉄」の方を見ると楯無はこう答えた。

 「それは私が〈単一能力【ワンオフ・アビリティー】〉を発動しているからよ。」

 「ワンオフ・アビリティー!!」

 ワンオフ・アビリティーとはISとパイロットととの相性が最高状態になった時初めて発動するものであるのだがそれは第2形態〈セカンドシフト〉していて尚且つの

条件であるため発言したのはごく僅かなのである。

 「私のワンオフ・アビリティーは≪セックヴァべック≫は沈む床って言う意味で超広範囲指定型空間拘束結界が簪ちゃんの周りを覆っているの。あと少しであの機体は飛ぶどころか動けなくなるはずだからその間に皆は下がって・・・」

 「楯無先輩!!」

 楯無が刃更達を下げようとすると刃更が大声で楯無を呼んだため振り向くと「暮鉄」がレーザー砲を下向きにして打とうとしていたのだ。

 そして発射された瞬間土埃と共に爆風が全員を襲った。

 「「「「「うわーー!!!」」」」」

 暫くして土煙が消えると「暮鉄」が消えていたのでハイパーセンサーで探すと既に

レインのすぐ近くに来ていたのだ。

 レインが気づいて回避しようにも近すぎて身動きが取れなかったため両刃双剣「幻実」が当たる瞬間・・・

 「レイン先輩!!」

 一夏が銃剣【無炎弐式】を最大出力で「暮鉄」との間目掛けて撃つと

イグニッション・ブーストでレインを抱きしめるように庇って代わりに

一夏がその攻撃を受けたのだ。

 「「一夏!!」」

 刃更とロランが一夏を呼ぶと既に一夏の機体は今のでシールドエネルギーが殆どない状態であった。

 そして刃更が「暮鉄」の方を見ると簪の異変に気付いた。

 「!!!ヤバい簪の鼻から血が出てるぞ!!!」

 既に簪の脳がオーバーヒート1歩手前に来ているのだ。

 然も教師部隊が来るにはまだ時間が掛かるらしく最早万事休すであった。

 すると白竜・ファブニールから通信が来たので刃更が苛つきながら応答すると

そこには・・・

 「刃更、そっちはどうだ!!」

 「アザゼルさん!!何で連絡してるんですか!?」

 「ああ、そりゃお前俺もこの試合を企業側として見ているからに決まってるだろ。」

 「今話してる場合じゃ・・・」

 「これの打開策ならあるぞ。」

 「!!どうやって簪を助けるんですか!?」

 刃更がアザゼルに対応策について聞くとアザゼルは1呼吸置いてこう言った。

 「それはお前が持っている・・・あの技さ。」

 「!!!でもあの技はあの時以降使えないし使ったとしてもまた・・・」

 「そう技が出ないのはお前自身がビビッてるから使えねえんだよ。」

 「えっ?」

 「いいか刃更よく覚えておけよ。どんな力でもな・・・自分が2の足を踏んじまうから使えねえんだよ。またおきちまうかもしれねえつうな」

 刃更はアザゼルの言葉に思い当たる節があったことを思い出すとアザゼルはさらにこう言った。

 「刃更・・・お前が最初に使った時はどういう気持ちだった。」

 「それはあの時・・・あっ」

 「そうだ、その気持ちで使ってみろ。後はお前次第だ。」

 そう言い終わったらアザゼルは通信を切った。

 そして刃更は楯無にこう言った。

 「楯無さん少し時間を下さい。いい考えがあります。」

 「!!・・・わかったわ期待してるわよ!!」

 そう言うと楯無は「暮鉄」に立ち向かった。

 そして刃更は気持ちを落ち着かせると自分の中にいるモノと対話した。

 「(お前を使う日が来るとは夢にも思ってなかったよ。)」 

 「(・・・・・・)」

 「(ああわかってるさ。手前勝手なことぐらい、けどここでやらないで後悔するとあの時に俺がしたことも全部無駄だったってことだろ。)」

 「(・・・・・・!!)」

 「(俺は守りたいんだ。ここにいる皆を・・・仲間を・・・

簪や楯無や虚さん、本音を・・・守りたいから力貸してくれ!!)」

 すると刃更は右手を翳すと魔法陣らしきものが現われそこから巨大な白い剣と同時に薬指には赤い指輪が付けられていた。

 一夏達はその光景をぽかんと見てると刃更が楯無のこう言った。

 「楯無先輩下がってください!!」

 そして楯無が下がるとそれとは逆に刃更が前に出ると「暮鉄」が両刃双剣「幻実」を振りかざそうとした瞬間刃更の剣から緑と赤色の光が見え始めたのだ。

 そして刃更は簪にこういった。

 「簪!!どれだけお前が絶望の底にいるのなら俺が・・・最後の希望になってやるから!!」

 そして刃更はその剣を振り下ろしてこう続けた。

 「戻って来い!!簪ーーーー!!!」

 お互いの剣が当たる瞬間世界が・・・白に染まった

 「≪無次元の執行≫【バニシング・シフト】!!!!」

 「簪ちゃーーーん!!刃更くーーーんんん!!!」

 楯無の大声が掻き消える程の光と音がアリーナを包んで・・・少しずつ収まっていくとそこにはロランとレインを守ろうとした一夏と・・・爆心地に向かう楯無と・・・

 穏やかに寝ている簪とそれを抱き抱えるように立っている・・・刃更がいた。

 「帰ろうぜ・・・簪。」

 




 恐怖とは心にブレーキをかけている。


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正体と光

 犯人の正体がわかるよ!!


 刃更が簪を助けた後簪の近くにISコアが落ちていたので楯無に渡そうとすると楯無は刃更に抱き着いたのだ。

 「ちょ、楯無さん!」

 「ありがとう。簪ちゃんを助けてくれて・・・ありがとう( ;∀;)」

 楯無は刃更に泣きながらお礼を言っていたことに刃更は少し恥ずかしがっている中

楯無の機体「ミステリアス・レディ」から通信が来たので繋いでみると・・・

薫子が出てきたのだ。

 「よー楯無ちゃん!!妹ちゃん助かったようだね!!」

 「薫子ちゃん!!連絡があるってことは!!??」

 「もっちのろんよ!!この2年の整備科エースと3年の整備科エースの虚さんがタッグを組んだ以上どんな難問もちょいのちょいよ。・・・と言いたいところなんだけど

これって出していいのかな?」

 薫子が少し言いよどんでいたことに楯無は虚に変わるように言うと虚が行き成り

現れた時の顔が真剣だったので何事かと思った。

 「お嬢様、そちらに刃更さんはいらっしゃいますか?」

 「?ええ、いるわよ。」

 すると虚が刃更に変わるように言うと刃更に変えた後刃更は虚にこう聞いた。

 「何ですか虚先輩、俺に話しって?」

 「刃更さん今回の犯人は如何やら我々が思った以上の行動をしたようです。」

 虚の言葉に刃更は少し考えるとある人間の事を思い出した。

 「まさかあいつが!!!」

 「はい、お嬢様もお分かりでないかと・・・」

 「・・・成程あの子ねーー。ドウヤッテコロシテヤロウカ。」

 楯無も思う人間だったのかおっかない言葉を口にした。

 「それで今奴は何処に?」

 「・・・それが・・・」

 「「??」」

 「ロストしました。」

 「「・・・・・は?」」

 まさかの消えただった。

 

 

 IS学園から少し離れた海上

 

 「(どうしよう!どうしよう!!!どうしよう!!!!!!失敗してしまった!!!!!!!)」

 そこには猛スピードで逃げるように低空飛行しているステルス用「ラファール・リバイブ」がいた。

 「(作戦があの変な力でおじゃんだよ!!こうなったら!!当初の合流地点にまで行って会社の船を奪ったら何処かの国に高跳びして・・・)」

 「どこへ逃げようとしてるんだこら。」

 「!!」

 空から声がするため上を向くと6対12の黒い翼を翻した男性・・・アザゼルがいた。 「!!!堕天使!!。」

 「ご名答。よく分かったな。そう俺は堕天使で【神を見張る者】≪グリゴリ≫の総統にして刃更のIS製造をした会社の社長「アザゼル」だ。」

 その言葉にそのISパイロットは驚いた。

 何せトップランクの人間がすぐそこにいるからだ。

 「お前のしたことはお見通しだぜ。その目的もな。」

 「何の事やら。」

 「お前の目的は織斑 一夏か刃更 の生体情報又はISのデータを盗むことだが

当の2人はガードが固くて然もPCアクセスも出来なかったことから恐らくお前の雇い主が奥の手として持たせたVTシステムのデータを適当な誰か・・・つまりあの嬢ちゃんのISに感染させることで最低限1人のデータを得ようとした。欲をかけばそいつのISもパクる気でな。ここまで俺の言葉に間違いがあるかい?・・・シャルル・デュノア・・・いやシャルロット・デュノア。」

 そう言うと機体のバイザーを外すとそこには・・・シャルル・デュノア・・・いやシャルロット・デュノアがそこにいた。

 「そこまでわかっちゃったんなら・・・仕方ないよね!!」

 シャルロットは機体からマシンガンを呼び出してアザゼルに照準を合わせようとするとアザゼルは懐から少し大ぶりなベルトと指輪を取り出した。

 「何それ?」

 シャルロットは無表情で聞くとアザゼルは子供のように笑いながらこう言った。

 「こいつは刃更の中にいる奴を制御する奴を俺なりに再現した奴なんだがまだ調整段階でな・・・実験にはまあ・・・ちょうどいいかな。」

 そういうとアザゼルはそれを巻くとベルトから音声が出てきた。

 『カモン、サモン。 カモン、サモン。カモン、サモン。、』

 そして金色の指輪を翳すとアザゼルはこう言った。

 「・・・変身・・・。」

 『ダウンフォールOK ピカピカシューン。ピカピカシューン。ピカピカシューン。』 すると魔法陣が現われそれを抜けた瞬間シャルロットの視界は黄金に染まり・・・そしてそこから先の記憶がなくなった。




 これって元ネタ分かる人いるよね?


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罰を受けよ

 シャルロットの罰は残酷に・・・


 「う、うーーーーーん。・・・」

 どこか分からない場所である少女が目を覚ました。

 「あれ、確か僕は・・・!!!そうだ海でアザゼルと出会ってそれから!!!」

 少女「シャルロット・デュノア」はアザゼルと海で出会った時のことを

思い出した途端自身が動けないことに気づいた。

 「何これ!!??ここは何処だよ!!誰かいないの!!!???」

 シャルロットが大声を上げると・・・「いるわよ。」と聞こえた。

 「助かった。誰かわからないけどこの縄を解いてくれると助かるん・・・」

 シャルロットはドアを開けてくれる人に頼もうとするとその言葉は途中で途切れた。

 そこにいたのは・・・「ハーイ、シャルル君。」

 楯無だった

 「た、楯無さん・・・」

 シャルロットは震えながら楯無の名前を呼ぶと楯無は作り物のような

笑顔でこう言った。

 「あらどうしてそんなに震えてるのかなーー?・・・

シャルロット・デュノアちゃん。」

 「!!」

 シャルロットが驚くと楯無は刃更に見せた資料を見ながらこう言った。

 「シャルロット・デュノア 15歳 7月 15日生まれのAB型 

父親はアルベール・デュノアだが母親はロゼンダ・デュノアではなくサラ・フィセットと言う女性まあよく言う妾って奴ね。14歳になるまでフランスの南側にある田舎で

2人暮らしをするもその後病で死亡。以降はデュノア家で生活って言うより

実験体としての生活だったってことだけど何か質問ある?」

 「・・・ありません。」

 シャルロットは項垂れるように答えると楯無はシャルロットに近づいてこう聞いた。

 「ねえ・・・〈打鉄弐型〉にVTシステムを仕込んだのは何故?」

 その問いにシャルロットはだんまりを決めると楯無は何処からかメリケンサックを出して腕に着けるとそのまま・・・シャルロットの右頬を殴った。

 「ぐはっ!!」

 シャルロットが床に倒れ込むと楯無はそのままの状態で聞いた。

 「さっさと答えないともう1発よ。」

 するとシャルロットは大声を出してこう言った。

 「僕は知らなかったんだ!!あれがVTシステムだったなんて、知ってたら使わなかったしそれにあれを渡したのは社長だから僕は悪くない!!」

 それを聞くと楯無はポケットからボイスレコーダーを取り出すと

声が流れてきたのだ。

 『つまり僕はこのVTシステムを男性IS操縦者のパートナーに流せばいいのですね。』

 『そうだ、上手くいけば彼らのISデータだけではなくISそのものが手に入るだろう。シャルロット、お前はそれを盗むためにもう1機のISで奪取せよ。いいな?」

 『了解しました社長。すべてはデュノア社の為に。』

 プツンと切れた瞬間シャルロットの顔が真っ青になっており何も言えなかった。

 すると外から本音と虚が荷物をもってやってきた。

 「楯無様~~持ってきましたよ~~。」

 「それで尋問は終わりそうですか?」

 本音の顔を見るや否やシャルロットは本音に助けを求めた。

 「本音助けてくれ!!クラスメイトの好で見逃してくれ!!ね頼むよ。」

 「シャルルン~~。かんちゃんにひどいことをした報いを受けろ。」

 シャルロットは本音の声が底冷えするような声であったことに恐怖を感じると

荷袋からあらゆるナニカが出てきた。

 「シャルロット・デュノア。あなたには少し痛い目を見なければいけないから少し痛い思いするけど・・・覚悟しなさい。」

 それぞれが色々なものをシャルロットに向けようとしていた。

 シャルロットは動くことが出来ず涙と鼻水を出しながら叫んだ。

 「いや、いや、・・・イヤー!!誰か助けてーーー!!!」

 暫くの間懲罰部屋には鳴き声と共に肉をつぶすような音が聞こえたと聞く。




 嘘ついたら針千本飲--ます。


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ホントと本物

 友達を大切にすることが大事。


 刃更達はあの戦いの後楯無は教師陣と事後処理の為何処かへ行った後残りのメンバーは(簪も含め)保健室に行き治療を受けることにした。

 特に一夏とロランは「暮鉄」の攻撃を真面に喰らっているため現在再生治療を施しておりISの絶対防御の恩恵で大事には至らないらしい。

 現在刃更は教師陣の簡単な取り調べを終えて簪のいるベッドにいた。

 簪は「暮鉄」のデータの強制刷り込みにより脳の情報処理がパンク状態であったためあと少し遅かったら廃人か脳死判定が出てもおかしくならなかったというほどであったためあの時の刃更の対応は適切だったと長谷川は言っていた。

 刃更は自分の腕を見た後力強く握りこう思っていた。

 「『あの時に思った事』か。・・・」

 刃更は自身の技「バニシング・シフト」の感覚を思い出すとともに簪の顔を見て少し嘗て自身が住んでいた里にいた幼馴染達を思い出していた。

 「あいつら・・・元気してるかな?」

 「う、うううん。」

 「!!簪!!」

 すると突然簪が起き始めたので刃更は簪の名前を呼んだあと簪は刃更の方を見た。

 「刃更・・・あれ私・・・ロランと戦っていて・・・それで・・・!!」

 簪は思い出したのか起き上がろうとすると・・・体が動かなかった。

 「さっき長谷川先生が言ってたんだが無理な機動が祟って全身筋肉痛らしいから暫くは保健室で暮らせだってよ。」

 「私、変なデータが見たら織斑先生のデータが頭の中に入っていく

ビジョンが見えて、その後暫くしたら・・・小さくなったあなたが出てきたの。」

 「!!」

 「始めは森の多いところで同い年くらいの子供と遊んでいたり勉強したり特訓している映像が見えて・・・暫くするとね・・・目が恐ろしく怖い人が出て

周りの大人や子供を切り殺すと・・・あなたが光ってその後・・・

檻に入れていて今度は白いローブを着た人があなたを救って・・・その後に気付いたらここだったんだけどあれって・・・。」

 刃更は簪の言っていることが真実であると確信すると覚悟を決めて簪に話そうとした瞬間簪はこう言った。

 「刃更・・・私貴方が自分で言うのを待ってるから今はいいよ。」

 簪は刃更の話は自分の意志で言ってくれるのを待つといってくれたことに刃更は心の中で感謝していると今度はジト目でこう言った。

 「でもお姉ちゃんの回し者に関しては何かしらの謝罪として罰を与えたい。」

 「え、そっちかよ許せねえのって!!それだったら楯無先輩の服装はどうだよ!!」

 「お姉ちゃんには後で虚さんに言いふらすとして

何かしらの償いはさせてもらうからね。」

 刃更は簪の目つきを見て溜息を漏らすと観念してこう言った。

 「わかった。何がいいんだ。何でも行ってくれよ。」

 刃更の言葉に簪は少し嬉しがると簪は以下の物を注文した。

 「ええとね、W戦隊モノと仮面ラ○ダーのBlu-rayboxサイン入りとこの間終わったアニメのフィギュアの初回限定版と後は・・・」

 「モウシワケアリマセンカンザシサマ、

土下座でも何でもしますからそれだけは・・・」

 流石に刃更の財布からどれだけのお札が天に召されるのかわからない為椅子の上とは言え土下座しそうになっていたので簪は少し笑ってこう言った。

 「うそだよ刃更、本当はね・・・友達になってくれるかなって思って。」

 そう言うと刃更は簪に笑いかけてこう言った。

 「何言ってるんだよ簪、俺達はもう・・・友達だろ、これからもな。」

 簪はその言葉に涙を流しながらこう言った。

 「刃更・・・ありがとう。」

 操られた少女はホントの友達を手に入れた。




 そして2人の絆はより強くなる。


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お風呂と嫌な予感

 お風呂は体だけではなく心もきれいになる。


 簪と和解した刃更はその後も2,3話した後保健室から出ると

一夏とロラン、レインが出入り口で待っていたのだ。

 「おお一夏、ロラン大丈夫だったか?」

 「まあ何とかな?」

 「私と一夏はISの絶対防御が無ければ最悪半身不随だったかもしれないぞと織斑先生から注意されたけどな。」

 「それに今2人のISは企業の人が大至急修理資材をこっちに持ってくるようになっててな一夏は今日中に整備してロランは明日からそれと簪の機体は向こうで開発してから持ってくるらしいぞ。」

 「それじゃあ後で俺が簪に報告しておきます。」

 「おお任せたぜ。」

 刃更は一夏とロランの怪我の様子を聞いて2人の報告の後レインが3人のISについての報告をした。

 そして4人は食堂(レインも一緒)に行くと学食に付いている小型テレビ(それぞれの机に1つずつある。)で学園島情報部広報課のキャスターが武偵校の「アドシアード」の現在の戦績報告と今回のトーナメント戦で起きた事件とそれによる

トーナメント戦の中止と残りの1回戦分の試合を消費するため明日から残りの試合を行うと発表された事による報告があったことに対いてその発表のあとそこにいた少女達はこの世の終わりのような顔をしていた。

 「優勝・・・チャンス・・・消えた。」

 「私達・・・春。」

 「「「「「うわああああああああん!!!!!!」」」」」

 何人かの人間は泣きながら机に突っ伏してしまった。

 暫くして一夏はラーメンを、刃更はうどんを、ロランとレインはスパゲッティを

食べ終えると廊下から山田先生が走ってきたので何事かと思って一夏が聞いた。

 「山田先生何かあったんですか?」

 「あ、はいそれがですね一夏君、刃更君に朗報です。」

 「「朗報?」」

 「何と何とついに今日から男子の大浴場使用が可能になったんですよ!」

 「「おお!!」」

 これまで一夏と刃更はシャワー浴だったこともありこれはすこぶる程嬉しかったのだがレインは山田先生に質問した。

 「山田先生、今日ってボイラー室の点検日だったろ?」

 「あ、それがですね点検が思いのほか早く終わったので今回の功労賞でもある2人に入ってもらおうと決まったんです。あ、それと・・・・」

 山田先生は刃更の耳元で囁くようにこう追加した。

 「(シャルロット・デュノアは今織斑先生が聴取(と名を騙った拷問)しているので安心してくださいね。)」

 「それでは2人ともゆっくり入ってくださいね。私は入り口で見張りをしますから。」

 そういうと山田先生は大浴場にへと去った後一夏と刃更は顔を合わせると

お互い頷きあってこう言った。

 「「いざ風呂・・・いや天国へ!!!!」」

 そう言うと2人は着換えを取りに走り去るとロランとレインはお互い顔を合わせると

にやっと笑いあったあとロランはレインにこう聞いた。

 「レイン先輩、即効性の睡眠薬とかってありますか?」

 「ああ、購買で打ってあるはずだぜ。」

 そう言った後2人は何処かへと去っていった。

 これが織斑一夏にとっての大誤算であった。

 あの時山田先生が部屋の前で言っていれば

いろんな意味で犠牲は最小限だったろうに。




 ロランとレインの言葉の真意は後程に
 (尚斬歌の見たビジョンにもう一人入れます。)


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ああこれがお約束か・・・

 ちょっと(かなり)エッチな展開あるかもしれません。(消されないよね。)|д゚)


 「あ、2人とも1番風呂ですのでゆっくりくつろいで下さいね。

私が見張っていますから。」

 あれから暫くして刃更と一夏は着換えを持って風呂場に行くと山田先生が大浴場の前で椅子に座って待っていたのだ。

 そして2人は「「よろしくお願いします」」と言った後脱衣所に入るとそれぞれ別々の所で着替えると何故か同じタイミングで着替え終わり大浴場に入ると

そこにあったのは・・・

 「「ここ何処の健康リゾートだ?」」

 2人は顎を大きく開けながら言うがあながち嘘ではないのだ。

 巨大な湯舟が1つとジェットバス(バブル付き)が2つ、檜風呂が1つありおまけにサウナや全方位シャワー、打たせ滝まである位の間違いなく金の無駄遣いである。

 その後刃更はシャワーで体を洗ってから入るが一夏は体を洗ってから入ったのだ。

 「「ああーー・・・生き返る。・・・」」

 お前ら親父かと言いたい所だが今回の戦闘(特に刃更はシャワー中に楯無が入ってきたり〈水着姿で〉シャルロット・デュノアがいつ奇襲をするのかわからなかったので気が落ち着かなったのだ。)でお互いボロボロになっていたので

疲れが溜まっていたのだ。

 そして暫くすると一夏が風呂から出て「ちょっと頭洗ってくるわ。」と言ったのだ。

 刃更は疲労からなのか眠気が襲ってきたのでボーっとしていると誰か来る音がしたので一夏かと思い目を開けるとそこにいたのは・・・

 「ハーイ、刃更君。」

  素っ裸の楯無だった。

 「楯無さん!!!」

 刃更は危うく溺れかけたのだが体勢を立て直すと後ろを振り向いたがさっきのが脳内映像にくっきり残ったのであった。

 「ななな何でここにいるんですか!!??どうやって入りました!!??っていうか山田先生は???」

 刃更は矢継ぎ早に楯無に質問すると・・・

 「どわーーーー!!!ロラン、レイン先輩!!何でいるんですか!!??」

 一夏の方も同じ感じだったので楯無は笑顔でこう言った。

 「あら私はシャルロット・デュノアの事情聴取(拷問)を織斑先生に変えたから疲れちゃったし部屋に戻ってるとねロランちゃんとレイン先輩を見かけたから聞くとね

君達が大浴場に入るっていうから着換えを準備してロランちゃんが作った特製ミルクチョコレート(睡眠薬入り)の液体を山田先生にやるとちょいのちょいと寝たのよ。」

 「「山田先生!!!!」」

 一夏と刃更はタイミングよく叫ぶがその本人はと言うと・・・

 「ウへへへへへへ。そんなに飲めませんよーー。織斑先生( ^ω^)。」

 幸せそうだった。

 刃更は頭を抱えると背中に柔らかい感触がしたので後ろを振り向こうとすると・・・

 「駄目よ刃更君。」

 楯無が刃更の背中に抱き着いていたのだ。

 「なんあななななな、なにしてんですか!!??」

 刃更が慌てた様子で聞くと楯無はこう言った。

 「ありがとね。簪ちゃんを助けてくれて。」

 「楯無さん・・・」

 「私だけじゃ簪ちゃんを助けられなかったわ。」

 「いや何言って・・・」

 「私が頼んだ時に前に簪ちゃんに向けて言った事覚えてる?」

 「確か・・・『あなたは何もしなくていいの。私が全部してあげるから・・・

あなたはそのまま無能なままでいなさい。』だったですよね。

ひでーなって思いましたけど。」

 「そ、私の一族〈更識家〉は各国の諜報機関に対する対暗部組織だから

当主になった時に私は簪ちゃんを人質にさせない為にあんなこと言ったけど

後々になって気づけば簪ちゃんは私を敵視するようになって

口も聞いてくれなくなったの。」

 刃更は楯無の話を聞いているとかつて自分がしたあの事件の後に周りの人間がやったことに対して絶望を覚えあれを宿すようになった事を思い出した。

 「今回私は貴方を利用して簪ちゃんとの距離を埋めようとしたことに対して

謝りたかったし、簪ちゃんを救ってくれたことに対してお礼を言いたかったの。」

 そして楯無は刃更にこう言おうとした。

 「刃更君・・・ごめんなs・・・」

 「いいですよそういうのは。」

 「え?」

 「俺自身がやりたいからやったことですし、それに俺簪に約束したんです。『どれだけお前が絶望の底にいるのなら俺が・・・最後の希望になってやるから!!』って。」

 そして刃更は楯無にこう言った。

 「それに俺自身の過去に対して一寸ですけど振り向けましたし、・・・

楯無さんも簪の希望になってください。あいつが憧れるヒーローに。」

 「刃更君・・・。」

 「それに俺楯無さんのそう言う不器用なところ・・・嫌いじゃないですしね。」

 「なっ!!(≧◇≦)」

 刃更は楯無に少し笑いながら言うと楯無は顔を真っ赤にして驚くと楯無は小さな声でこう言った。

 「・・・今そう言うこと言うのずるいわよ。」

 「え?なんです?」

 「こっちの話よ。(-。-)y-゜゜゜」

 楯無はふくれっ面で答えると刃更にこう言った。

 「刃更君・・・聞いて。」

 「何ですか?」

 「楯無って言うのは更識家の当主になった時に襲名した名前でもう1つ・・・本名があるの。」

 「本名ですか・・・」

 「私の本当の名前は・・・・・更識 刀奈。」

 「カタナ?」

 「そ、刀剣の刀に奈良の奈で刀奈。」

 「刀奈さん・・・ですか。」

 「誰にも教えちゃだめよ。2人っきりの時だったらいいけど。」

 「はい・・・刀奈さん。」

 楯無は本当の名前を明かした後刃更と穏やかな時間が流れていることにホッとしたひと時を感じていると・・・

 「そう言えば一夏は?」

 そう言って耳音を立てると・・・聞かなければよかったと思うものであった。

 

 「ちょ、何やってるんですかレイン先輩。」

 「へーー。あたしたちの裸を見てこんな凶暴なもの立ててよくいえるな。」

 「いえそれは・・・」

 「それじゃあ・・・ロランからだ。」

 「さて一夏・・・覚悟しろよって雑誌でしか見たことないから・・・そりゃ。」

 「ぐわっ!!何挟んで・・・」

 「ははっ。こんなに暴れるなんて一夏も男の子だな・・・逝くよ。」

 「ぐわっ!!動かすなって・・・」

 「それそれどうだ?」

 「ぐぐぐ・・・」

 「おやっ?そろそろ限界のようだね。」

 「ああっ出る!!」

 「うわっよく出るね・・・一夏♡」

 

 「あれって大丈夫なんですか楯無先輩?」

 「ま、まだ大丈夫じゃない・・・多分。」

 刃更と楯無は冷や汗かきながらそう言うと・・・

 

 「それじゃあ次はあたしだな。」

 「ちょ、レイン先輩!!」

 「それ!!」

 「ちょ、さっきのでヤバいって・・・」

 「ほれほれ。」

 「ああっ!!柔らか・・・」

 「ロランのようにスッキリしなって。」

 「ああっもうだめ!!」

 「ああん♡こりゃ虜になりそうだぜ。」

 

 「これ止めたほうが良いんじゃないんですか!?」

 「ま、っままま・・・まだ大丈夫・・・マダ。」

 刃更は楯無に止めるように説得するも当の本人は処理が追いつかないのか日本語じゃなくなっていた。

 

 「さてと一夏?君に聞きたいんだ。」

 「・・・え?」

 「あたしとロラン・・・どっちから食べたい?」

 「・・・ふぇっ!!??」

 

 「はいダウトーーーー!!!!」

 「それ以上は駄目----!!!!」

 そして楯無はタオルを体に巻き付けると猛ダッシュでロラン達の方に向かった後刃更は一夏を回収するも当の本人は鼻血を出して倒れていた。

 「おい一夏大丈夫か!!??」

 「ふぇーーー///」

 何で風呂でリフレッシュするつもりがこうなったかは・・・神のみぞが知る。

 

 因みに山田先生は3人が出た後に起きたので何があったかは本人も知らない。




 これって大丈夫だよね?
 事細やかに書いてないからセーフだよね?
・・・すいません!!見ても報告しないようによろしくお願いします!!!(土下座)


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後処理と報告

 シャルロット・デュノアの処分と報告だよ。


 さてと・・・一夏と刃更が風呂場で色々あっている間1機のヘリコプターがIS学園にある物資輸送船にあるヘリポートに降りてきたのだ。

 そこには山田先生と轡木校長が舞っている中1人の男性が下りてきた。

 その男は顎に髭を生やしきっちりとした髪をしていて優しそうな風貌をしていた。

 彼の名は「ジィーン・スマイラス」と言いフランス司法警察局の警視をしており何処からかわからないが情報提供でデュノア社の不正疑惑の捜査をしている。

 「お初めましてジィーン・スマイラスと言います。」

 「こちらこそお初めまして、摩耶・山田と言います。今日は夜分遅くに来てくれたことに感謝します。」

 「いえいえ、こちらこそ仕事ですので気遣いは不要ですが・・・例の重要参考人は無事でしょうか?最悪口が開ければそれでいいのですが?」

 「あーそれなら案内しますよ。山田君、お願いします。」

 「あ、はい。こちらです。」

 お互いが自己紹介した後ジィーン・スマイラスは

シャルロット・デュノアの安否を聞くと轡木校長が山田先生に道案内を頼んだのだ。

 

 そして彼等は地下にある懲罰部屋に入るとそこには警棒を持った千冬と

ナイフを持った虚、鉤爪を付けた本音と椅子に縛られ身動きが取れずボロボロになったシャルロット・デュノアがいた。

 しかし今の彼女は最初にこの学校に来た時のような甘い笑顔がなくなっていた。

 足はナイフが何本も刺さっており服で分からないが内蔵が幾つか破裂していてそれにより口から血を吐いていたが顔はもうどうしようもなかった。

 目は右目が抉り出されていて歯も何本か欠けており顔面は膨れ上がり

面影がなくなっていたのだ。

 スマイラスはシャルロット・デュノアの目の前でこう言った。

 「シャルロット・デュノア、聞いているかどうかわからないが君には性別詐称、違法システムの使用、スパイ行為の容疑で逮捕する!!」

 その後スマイラスは彼女の荷物と音声データを受け取るとシャルロット・デュノアをヘリに乗せてそのまま飛び立っていった。

 

 そして次の朝ある新聞の見出しで大騒ぎだった。

 『デュノア社に強制捜査!!デュノア社の社長と社長夫人逮捕!!』

 ニュースでもこの話がトップになっており捜査の状況や罪状についてなどが問いただされているのだ。

 そしてシャルル・デュノアがいないことに生徒全員が疑問視する中ようやく1人部屋になり落ち着いて眠れた刃更と昨日の1件でぐったりと机に突っ伏している一夏がいた。

 あの風呂騒動の後刃更は一夏の看病をし(着替えはロラン達が刃更監視の元した。)一夏を箒に託したのだ。

 次の日朝に一夏はロランに合うとロランは一夏の耳元まで近づいてこう言った。

 「(あの時はあんなに出したのにもう元気なんだね。・・・次があったら最後までしような・・・一夏♡)」

 あの時のは夢ではないことにOrzだったらしい。

 暫くすると千冬と山田先生が入ってきたので全員が座ると千冬は全員にこう言った。

 「皆も知っていると思うが今回デュノア社が捜査対象になった事によりシャルル・デュノアは本国に帰国したのだがいつ帰るかわからんので退学届を出した。

 ISについては本国でデータを取ることになったらしいのでそこで新しい企業とするそうだ。・・・以上だが今回は企業のあほさにより招いたことだ。諸君は代表候補生又はテストパイロットになるときには企業についてよく吟味するように。」

 「「「「「はい!!!!!」」」」」

 「では授業を始める。」




 第2巻終了


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第3章 境界線のメタルリバース
それぞれの夏の朝


 第3巻始動


 7月の暑い日一夏と箒、唯依は剣道部で朝練をしていた。

 3人はお互い高め合うように稽古をしていた。

 」」「「「「「ありがとうございました!!!」」」」」

 「はい、ではまた放課後に会いましょう。皆さんは道場の床の掃除と水分補給、体を洗うのを忘れないでくださいね。」

 ここの剣道部の顧問は山田先生と千冬の間に日本の代表候補生である「折木 有里」と言い相手の弱点を突き武器のみを破壊するという戦い方から「武器殺し」と言う

異名が付いた。

 生徒たちは帰り支度をし一夏は箒にこう言った。

 「じゃあ箒俺先に帰るから。」

 「わかった。それじゃあ私達はシャワー室に行くとするか。」

 「そうだな。じゃあ一夏また食堂で。」

 「おおわかった。」

 そう言うと一夏は自分の部屋に帰ると箒達は部活棟にあるシャワー室へと行った。

 そして2人はシャワー室に入るのだが何故か2人は端っこに行ったのだ。

 その理由はというと・・・

 「やはり大きくなっている・・・胸が」

 「最近きつくなってると思ったら・・・やはり増えてるな・・・バストが」

 この2人の共通の悩み・・・それは胸が大きいことだ。

 ついこないだうっかりと目立つところのロッカーに服と下着を入れていた時

それを見ていた生徒が・・・「大きい」と言ったことから始まり挙句の果ては・・・  「スイカ」

 「メロン」

 「ビーチボール」と言った連想ゲームまで至ったので翼から端っこのシャワー室を

専用に使わせてくれるように折木に頼んでもらったのだ。

 「そう言えばそろそろ臨海学校があったな。」

 「ああそういえばな・・・水着買わないとな。」

 「「はーー」」

 臨海学校では1日目は自由に出来、2日目はIS装備の稼働実験があるのだが少女たちはその1日目にある自由時間を使って一夏や刃更と急接近できないかと画策しているのだが箒と唯依はその体型からか水着は必ずと言っていいほど

胸を強調するものばかりなのだ。

 「箒・・・今週末水着と下着、買いに行こうか?」

 「そうだな唯依、こればかりは一夏と一緒は無理だ。」

 「私たちは友達だ箒。」

 「そうだな唯依・・・いろんな意味でな。」

 これは友達と言うより同族というものである。

 

 刃更の部屋

 刃更は最近暑苦しくなってきたのでクーラーを点けて寝ているのだが

それでも熱いのだ。

 刃更は魘されながらも目を開けるとそこにいたのは・・・

 「おはよう刃更君♡」

 Yシャツを着ているだけで下半身パンツ1丁の楯無がそこにいた。

 刃更は頭を起こすとため息ついた後神がかりな速さで・・・

楯無を布団で簀巻きにした。

 「刃更君解いてよ!!暑いよ~~~」

 楯無は跳ねながら抗議するが刃更は楯無を見下ろすと無慈悲にこう言った。

 「さてと楯無さん選ばせてあげますよ。虚さんに報告しますか?

織斑先生に報告しますか?どっちにしますか?」

 それを聞いた楯無は顔を真っ青にして反論した。

 「どっちも嫌よ!!!虚ちゃんに言ったら精神的に死ぬし、織斑先生だと肉体的に死ぬから嫌だ~~!!」

 跳ねながら言うが刃更はそれしか選択肢を与えていないという訳ではなくもう1つの選択肢を思いついて楯無を抱えた。

 「刃更君・・・何処へ行くの?」

 「薫子先輩のいるところですよ。」

 それを聞いた後楯無はじたばたして逃下用ともがいた。

 「嫌よーー!!こんな所薫子ちゃんが見たら絶対ネタにされるーーー!!!」

 「自業自得です。」

 「嫌ーー~~~!!」

 その後薫子の部屋にまで連行された楯無は本人から

「何かCMに出てくるタラコみたい~~!!!」と腹を抱えながら写真を撮られ、楯無はその恰好のままこう言った。

 「違うもん・・・タラコじゃないもん・・・タラコじゃないも~~ん!!」と跳ねながら去って行った時の状況をテレビカメラで撮影され、動画投稿サイトにアップされたことから楯無の事を「タラコ無会長」とネタで呼ばれたのは

それから数時間後の事であった。 




 あのCMの内容あのってクローン兵みたいだなって思った事ありません?


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海へ向かう準備

 水着の準備はいいかい?(もう冬だけどね)
 


 暫く経って休みの日、一夏と刃更は水着を買うために

学園島にあるショッピングモールに行っていた。

 元々2人は学校指定の水着を使うつもりだったが一夏は箒と唯依から

そして刃更は楯無からこう言われたのだ。

 「「「水着買いなさい(よね)!!」」」と・・・

 そして2人がそこに行くと一夏はある少女が目に移った。

 「げっ。」

 一夏がヤバいと思ったそこにいたのは私服姿のロランがいたのだ。

 あれからという物一夏にお菓子をやったりISの特訓で会うと演習を申し込んだりしているのだ。

 因みにそれを見ている箒と唯依は・・・「「あ、また増えた。・・・」」

と思ったらしい。

 と言うよりもお風呂の1件で苦手意識(と言うか恥ずかしくって)があるのだ。

 ロランは一夏と刃更を見るとそちらに来たのだ。

 「やあ一夏、刃更君達も水着を買いに来たのかい?」

 「ああ、そうだな。」

 「・・・まあな。」

 一夏は少しトーンが落ちているのだがロランは一夏に近づきながらこう提案した。

 「すまないが水着選びに付き合ってくれないか?私はここには始めてきたからまだわからないんだ。」

 「まあそれならいいがよ・・・時と場所は考えろよなロラン。」

 「ははは、大丈夫さ。私だってTPOぐらいは弁えているさ。」

 「ホントかよ・・・」

 刃更はロランに警告するとロランはそれに同意するも一夏は半信半疑であったのだがロランは少し間を置くとこう言った。

 「まあ一夏がその気ならどこかのトイレか倉庫の中であの時の続きを・・・」

 「お前さっきの言葉は何処へ行ったんだよ!!」

 「やっぱダメじゃん!!!」

 やはり信用がなかったのであった。

 

 まあそれでも一夏と刃更はロランを連れて水着売り場に行くと刃更は少しずつ一夏達から離れていくのに本人は気づかず・・・気づいたときには一夏とロランしかいなかったのだ。

 「(あのヤロー!!サクリファイスしやがったな!!)」

 一夏は消えた刃更について心の中で暴言を吐くと・・・「ちょっとそこのあなた。」と声がかかったのだ。

 「ん?」

 「そこの男!この水着買いなさいよ!!」

 そこにいた女性は一夏に水着を買うように命令したのだ。

 こう言うタイプの女性はここ最近(特に戦術機の普及)格段に減少しているのだが未だこう言う人間がいるのが現実なのだ。

 周りの人間はああいうのがまだいるのかと小声で喋ったり、

子連れの人間は子供に見せないようにしていた。

 しかし一夏は面と向かってこう言った。

 「あんた阿保か?見ず知らずの人間にいきなり命令するなんて頭おかしいだろ。それに買いたきゃ自分で買え!!」

 「は、何ですって!!ISも使えない男が何言ってるのよ!!私は女性権利主張団体のメンバーよ!!私が警察を呼べばあんたの人生を終わらせることぐらい

楽勝なのよ!!」

 女は気づいていないようだが周りの人間は一夏の顔を見て思い出したのか呆れていたり警備員を呼んでいる人間がいたのだ。

 一触即発の状況になっていた時ロランが一夏の方にやってきたのだ。

 「一夏何事だい?何やらざわついているのだが?」

 「そいつあなたの男なの?躾ぐらいちゃんとしないと困るわね。女に対して口答えするなんて何やっているのやら。」

 「貴方は彼を見て何も思わないのかい?」

 「は、何言ってんの只のガキじゃない!!!」

 女の言葉にロランは溜息着けると一夏にこう言った。

 「一夏あれを見せたらどうだい?」

 「ああそうだな。」

 そう言うと一夏はIS学園の手帳と専用機の待機状態を見せた。

 「は、なによこれくれるの?安いバッジね。それにこんな手帳を見せて何の・・・」

 女はその手帳の校章を見た途端言葉を失うとロランはさらにこう言った。

 「さてとナニカ言うことがあるんじゃないのかい?」

 「あ、あ、有り得ないわ・・・男がIS学園の手帳を何で・・・」

 「君はニュースを見ないのかい?彼を見て思い出さないのかい?」

 「へ?・・・あっ!!!」

 女はやっと一夏の事を思い出すと警備員がやってきて女を両方から抑えた。

 「失礼ですが貴方はよく他のお客さんからお金をせびり取っていたと聞きます。」

 「待機所でゆっくりと聞きましょうね・・・」

 「ちょ、ちょっと離してよ!!私を誰だと思ってるの!!離しなさーーーイ!!!」

 女は見苦しく抵抗するがそのまま連行されていったのだ。

 その後の店主の話によると最近ああいう人間が各店舗に来るので「女性権利主張団体お断り」と店の前なので監視しているのだがここにまで拡大していたこともあり

武偵校全員で取り締まり強化に努めたのだ。

 そしてここが最後だったこともあり彼女たちはそれ以降物を買うことが難しくなったそうだ。

 一夏とロランは店主から店の品を無料で提供すると言い一夏は水着を買うと(無難なブルー)ロランが一夏を試着室に無理やり一緒に入ったのだ。

 「おいロラン!!一体・・・」

 「しっ。静かに。」

 一夏はロランが真面目な顔をしたので言う通りにすると

ロランは試着室のカーテンからそれを見た。

 「むっきー!!一夏何処よ!!!」

 如何やら鈴音が一夏を探していたらしいのだ。

 そしてロランは一夏の方を向くと・・・かつて風呂場で見せた顔で・・・

一夏にキスしたのだ。

 「むぐっ」

 一夏はいきなりの事でびっくりするとロランは更に舌を入れて

自分のを入れてきたのだ。

 そして口を離すとロランは一夏にこう言った。

 「今のはさっきの助け船のお返し・・・そして・・・」

 するとロランは服のボタンを取り始めると一夏に密着したままこう言った。

 「一夏、君の手で私の水着を付けさせて欲しいんだ。」

 「なっ!!」

 そしてそのまま上半身の服を脱ぎ始めようとしたとき・・・カーテンが開いたのだ。

 「「あっ」」

 「「あっ」」

 そこにいたのは山田先生と千冬がいたのだが山田先生は顔を真っ赤にして閉めようとすると千冬がそれを止めてこう言った。

 「・・・貴様ら・・・TPOぐらい弁えんか!!!!!!」

 「何でさーーー!!!」

 その後すぐに一夏の叫び声と共に拳骨と雷が落ちる音が聞こえた。




 皆さんもTPOは弁えましょ。


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ボコられた後・・・

 この世は不平等で出来ている。


 千冬による拳骨制裁の後一夏とロランは正座で山田先生に怒られていた。

 「いいですか2人とも!!まだ15,6歳の男女が・・・

あのようなところでごにょごにょとするのはまだ早いんです!!将来の事もちゃんと考えてくださいね!!分かりましたか!!??」

 「「・・・はい、すいませんでした。」」

 ちなみにこの2人頭の上にたんこぶ(一夏には2個)が乗っている。

 すると刃更が3人分の飲み物を持ってやってきたのだが刃更はこの状態がなんなのかと聞くと一夏は刃更のすぐ近くまで顔を近づけてこう言った。

 「なんであの時いなかったんだよ!!おかげで色々とヤバかったって言うか

この頭見てどう思うよ!!」

 「・・・熊みたいだな。」

 「そうじゃねえだろ!!」

 一瞬熊の着ぐるみを着た一夏が怒っているように見えたのだが

本人はお構いなしだった。

 「こっちは女性権利主張団体の奴に絡まれたと思ったら

今度はロランに(性的に)絡まれた挙句千冬姉の拳骨喰らわされたんだぞって

何で消えたんだよ!!。」

 「・・・気を使ってやったろ?」

 「気を使わなくていいわあ!!」

 端から見れば漫才みたいな感じだが割かし真面目な事なのであった。

 すると刃更は一夏そっちのけで千冬達に聞いた。

 「そう言えば何で織斑先生達がこんなところにいるんですか?」

 「無視すんな嗚呼!!」

 一夏はまだ熊の衣装で怒っていた。

 「私たちは臨海学校の準備でな。水着を買いに来ていたんだ。

さっさと終わらすぞ。」

 千冬はため息交じりにそう言うと山田先生は刃更とロランを連れ出しながら

こう言った。

 「あ、ちょっと私買い物忘れてたんですよ。刃更君、荷物持ちを手伝ってください。ロランツィーネさんも付き合ってくださいね。」

 そして残ったのは一夏と千冬だけになると千冬は山田先生の企みを知ると

小さく笑いながらこう言った。

 「全く山田先生は気を遣ってくれるな。・・・一夏。」

 「ん、何でしょうか?織斑先生。」

 「ここでは普通に千冬姉でいい。折角の兄弟水入らずなんだ。

フランクに対応しろ。」

 「わかったよ。千冬姉。」

 一夏は千冬の言葉の真意が分かった所で千冬は2着の水着を出した。

 「それで一夏・・どっちがいい?」

 「何で俺に!!??」

 「こう言うのは異性に聞いたほうが良いだろ。」

 一夏は内心「(響さんに聞きゃいいだろ。)」と思っているのだが

何せ自分の恋愛ごとには2,3足踏みなおすため中々そう言う勇気が

踏み出せないでいるのだ。

 因みに水着はスポーティーでありながらメッシュ状にクロスしたセクシーな黒水着と一切の無駄を省いた白水着(どちらもビキニ)を出しているのだが

一夏は千冬にこう聞いた。

 「千冬姉、臨海学校って他にも人がいるの?」

 「いや我々だけだ。」

 そう返すと一夏はある水着を選んだ。

 「それじゃあく黒。」

 「ほおう、白を選ぶと思ったのだがな。」

 「そりゃ他に人いるんだったらだけどさ、いないんだったらいっそ息抜き感覚でそれなりのモノ選んだほうが良いでしょ。」

 「・・・全くお前はそうやって普通に言うからああいう輩まで来るんだろうな。」

 千冬は一夏の人を見る目が高くなっていたことに少し安心感を得ると

一夏は水着を選んでいた。

 「何やっている?」

 「・・・あったあった。」

 「・・・はっ!!」

 一夏が出したのは蒼いビキニの水着だが如何せん胸が零れ落ちそうな

面積のタイプであった。

 「い、い、一夏それをどうする気だ・・・。」

 「え、これで響さんと海に行けばいいんだよ。これなら水着が取れた時に響さんと自然に密着・・・。」

 一夏が言い終わる前に何やらハンガーが一夏の頬を掠めたのだ。

 そして一夏は千冬の方を見ると目が真っ赤な感じでこう言った。

 「次そのセリフはいたら・・・ワカルヨナ?」

 「ハイオネエサマ。」

 一夏は機械のような口調でそう答えた。

 結果千冬は一夏が選んだ黒を買った後一夏にこう言った。

 「一夏・・・私はまだ伯母さんにならないからな。」

 「何でだよ!!」

 そう言うと一夏は刃更とロランがいる場所へと向かうと千冬はさっきの店に入りなおすと・・・一夏が勧めた水着を結局買った。




 千冬よ、幸せをつかみなさい。


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いざ勝負服(下着と水着)を買いに

 同じ時の箒と唯依。


 箒と唯依は一夏達が出た後時間をずらして外出したのだが彼女たちが向かったのはショッピングモールではなくある特定の女性雑誌に掲載されている店だった。

 そこは女性専門の店が立ち並び入るのは

学園島にある店か武偵校、IS学園の女性又は女生徒だけなのだ。

 最近は女尊男卑の人間が少なくなっているがここに来るのは

いろんな悩みを持つ女性が入るところなのだ。

 そして箒と唯依はある店に向かった。そこは・・・

 「ここだよ箒。」

 「ここか唯依。」

 「「巨乳女性専門の下着、水着専門店『パッション・クイーン』!!」」

 ・・・何大声で言ってるんだこの娘達は・・・

 まあこの2人は唯依の場合ぎりぎりだがショッピングモールにある下着専門店で買うことがあったのだが箒の場合中学生の時から下着を買うときには女性のSPと一緒に

自分のバストに会う下着専門店で買わなければならなかったのだ。(その際女性のSPは血の涙だったらしい。)

 そして箒と唯依は他人の眼(男性や羨ましそうに見る女性)を気にすることなく

買える場所としてここを選んだのだ。

 そして2人が意を決して入るとそこにあったのは・・・

 「「こ、これは・・・!!」」

 バスト順で並べられている下着、オリジナリティー溢れる水着などが

揃っていたのだ。

 そしてそれを買う女性たちも少数ではあるが皆大きいのだ。

 これを見た後箒と唯依は涙を流しながら頤の顔を見合ってこう言った。

 「唯依・・・。」

 「箒・・・。」

 「「ここは私たちの天国だ!!」」

 そう言うとお互い抱きしめあうのだがなんだかなあと思うところである。

 暫くしてお互い離れると先ずは自分の下着に合う

バストサイズのブロックへと向かった。

 「あ、これ可愛いな・・・・あ、これも中々。」

 「ふむこれは私向きだな・・・これは・・・一夏との初夜に・・・。」

 上から唯依、箒と言う順番にそれぞれ感想を述べるとそのブロックにいた女性達

(武偵校生徒も含む)と話し合いながら買い物をしていた。

 中には意識している男性を振り向かせたいため嘗てやった事の意見交換をしながら買っていると箒と唯依は水着のブロックに向かうと目が点になった。

 そこにあるのはバストがはみ出していたり紐しかなかったりとどう考えても何これと言うしかないものがあったのだ。

 然もこれには・・・

 「「わ、ワンピースが無いだと・・・。」」

 2人が選ぼうとしたのは上半身を隠せるタイプが欲しかったのだが

それがないということに愕然とした。

 するとそこにいた女性の店員が箒と唯依を見てこう尋ねた。

 「お客様、どうかなさいましたか?」

 箒と唯依が事情を説明するとその店員は箒と唯依の体つきを見た後こう言った。

 「ご安心ください、お客様!!お2人に合う水着を必ずや見繕って見せましょう!!」

 そう言うとまずその店員は箒と唯依の買い物籠から下着を出してサイズを確認した後その色に合う水着を何着か箒と唯依に持っていくと2人を試着室に

水着と一緒に突っ込んだのだ。

 ・・・それから暫くして・・・

 「お客様、お似合いですよ!!私の観察眼は正しかったんだ!!!」

 「「あのー、・・・ビキニはちょっと・・・。」

 そこから出てきた箒と唯依は・・・白と黒のビキニを身に纏っていたのだ。

 「何言ってるんですかお客様!!唯依様はその青い瞳に合うように、

そして箒様は少し冒険心を湧きだたせるような水着に仕上げたんですよ!!」

 唯依の水着は黒のスカートが付いた水着、箒の水着は白に緑色のラインが中心に1本線退いているような感じななのだが・・・2人とも少しはみ出すようになっているため少し恥ずかしさがあるのだ。

 「それに2人の想う男性の共通点は鈍感である事です!!その水着を着て彼と2人っきりになった所でその瑞々しくハリのあるバスト、細くくびれた少し力を加えるだけで折れてしまうようなウエスト、柔らかそうで思わず触りたくなりそうなそのヒップで誘惑すれば間違いなしなのです!!」

 それを聞いた箒と唯依は雷が落ちたような衝撃を受けたのだ。

 確かにそう言う雰囲気になれば若しくは・・・という皮算用が浮かんだのだ。

 そして2人は何着かの水着を買うことにして店から出た。

 そして2人はお互い見合うと心の中でこう思っていた。

 「「(絶対負けない!!」」




 昨日の友は今日の敵。


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いざ海へ

 海は~○い~な~
 ○い~な~


 更に時がたち一夏達1年生全員はバスに乗ってIS学園から

臨海学校の拠点に行っていた。

 「海だーー!!」

 トンネルを抜けるとそこに見えるは見渡す限りの白い砂浜と見事にマッチした青い海が見え、少女達はそれを見て有頂天になっていた。

 暫くすると千冬が全員に聞こえるように言った。

 「お前達、そろそろ目的地に着くから全員席に着いておけ。」

 「「「「「はーい!!!!!」」」」」

 千冬の言葉に全員は一応ながら返事をした。

 そして数分足らずで目的地である旅館前に着いた。

 「ここが今日から3日間お世話になる花月装だ。全員、IS学園の生徒として規範を守って従業員のしごとを増やさないようにしろよ。」

 「「「「「はい!!よろしくお願いします!!!」」」」」

 千冬の言葉に全員が承知した後全員で挨拶した。

 この旅館はIS学園が出来てからずっとお世話になっているらしいのだ。

 「はい、こちらこそよろしくお願いします。私がここの女将の『清州 景子』と申します。」

 そこにいたのは30代後半ぐらいの女性で女将らしい。

 すると女将さんは一夏と刃更を見てこう言った。

 「あら、こちらが噂の男性IS操縦者の・・・?」

 「あ、初めまして女将さん。織斑 一夏です。今日から3日間お世話になります。」

 「初めまして女将さん。東城 刃更です。3日間お世話になります。」

 「あらあらしっかりした子達じゃないですか。」

 「感じがするだけですよ。」

 一夏と刃更が自己紹介すると女将さんは2人を褒めると千冬はそれを少し否定した。

 「それでは皆さんお部屋にどうぞ。海に行かれる方は別館にて着替えれるようにしていますからご利用してください。場所が分からなかったら

何時でも従業員に聞いて下さいね。」

 「「「「「はーい。」」」」」

 女将さんの言葉に全員が返事するとそれぞれ自分の部屋にへと向かった。

 「織斑く~ん、東城く~ん。部屋って何処かわかる?分かったら

遊びに行くからね~。」

 少女達の言葉に一夏と刃更は苦笑いで返した。

 そして一夏と刃更は自分達の部屋にへと向かった。

 ・・・教員室と書かれた部屋の前で・・・

 何でも最初は2人とも個室にしたほうが良いんじゃないかと言う意見があったがそれだと他の女子生徒が乗り込んでくる可能性が高いので取り敢えず・・・刃更は教員室に、一夏はと言うと・・・真正面にあるクラス代表と書かれた部屋に置くこととした。

 なぜ一夏も教員室じゃないのかと言うと元々こう言う他クラスの生徒同士と交流を深める際にはクラス代表同士も交流することとなっており本来なら他のクラスと同じ部屋になるはずなのだが一夏がいるため教員室の真ん前にしたのだ。

 中は広々としていて古風なつくりだがエアコンやテレビ、トイレ、バスルームまであるという充実っぷりであった。

 「東城、織斑を連れて海へ行って羽を伸ばしてこい。私は山田先生達と連絡やら確認するからな。」

 「わかりました、それじゃあ・・・」

 『ウソダどんドコドーン!!』

 「何だ今のは?」

 千冬が刃更に一夏を誘っていくように言い刃更は誘いに行こうとすると一夏がオンドゥル語で叫んだことに刃更は驚いた。

 

 数分前・・・

 一夏も部屋に入るとクラス代表であるマシュとヴィシュヌと・・・

ロランが入ってきたのだ。

 「嫌なんでロランがいるんだよ!?」

 一夏が驚きながらもロランに聞くとロランはサラっとこう言った。

 「ああ知らなかったかい?簪がリハビリでIS学園にいるから完治するまでの間私が代理でクラス代表になったんだ。」

 そう、此間のトーナメント戦で簪はVTシステムを使用し専用機を失い、脳のダメージにより視力が落ち、全身筋肉痛は治ったが動いてない分本調子ではない為代理として

ロランを選んだのだ。

 一夏は冷や汗と同時にショッピングモールでのロランとの1件を思い出し、そして・・・こう叫んだ。

 「ウソダドンドコドーン!!」




 一夏の不幸はまだ終わらない。


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不幸ごとは哀れにも訪れる。

 不幸は人を替えて続く。


 一夏は少し落ち着いた後刃更に誘われて一夏達は海へ行く準備をして別館に向かおうとすると箒と唯依が旅館の庭の1角にあるものを見ていた。

 「おおい唯依、箒どうしたんだ。」

 「ああ、一夏。」

 「それが・・・あれどう思う?」

 箒が指さした方角を見るとそこに・・・兎の形をした時計がそこにあったのだ。

 然も頭頂部にあるボタンのすぐ下のは紙でこう書かれていた。

 『押さないでね♪』

 「「「「「「・・・・・・怪しい。・・・・・・」」」」」」

 全員一致で出た答えがそれだった。

 暫くすると一夏がこう言った。

 「よし、壊そう。」

 「「「「「賛成。」」」」」

 そう言うと部分展開して一夏は銃剣【無炎】を、

刃更は西洋銃『ダウンフォール』を、マシュは複合兵装『ドラゴン・カリバー』を、ヴィシュヌは専用機「ドゥルガー・シン」の遠距離兵器『拡散弓 クラスター・ボウ』を、ロランは『スピーシー・プランター』を出して箒が時計を投げると一斉掃射した。

 然し爆風が止むもその時計はびくともしなかった。

 すると千冬が何事かと思いやってきた。

 「何をやっている!!機体を使うのは明日のはずだぞ!!」

 そして箒が事情を説明した後その時計を一瞥すると溜息を吐いた。

 「篠ノ之、それ押してみろ。私が責任持つ。」

 「あ、・・・はい。」

 箒は観念したかのようにその兎の方に行って頭頂部のボタンを押すと・・・

音楽が流れてきた。

 「なあこの音楽聞いたことがあるんだけど・・・。」

 「ああ確かにな・・・。」

 「紅白で定番のな・・・。」

 一夏、刃更、唯依がそう言うと地下から何やら音が大きくなりそれにつれて

音楽も大きくなっていた。

 --○しみもーーー

 すると地下から・・・巨大なタケノコが現われた。

 「「「「「「!!!!!!」」」」」」

 ---それも○ーーー

 するとタケノコが花開くように割れるとその中から・・・

 「○生!!」

 派手な着物のようなドレスを着た篠ノ之 束がいた。

 「あーあー」

 「「「「「小林 ○子ーーー!!!」」」」」

 「「「???」」」

 日本勢はまあわかるであろうあの大物演歌歌手であることでいろんな意味でびっくりした。

 暫くして歌が終わると千冬をみてこう言った。

 「あ、ちーちゃん。ひっさー。」

 一方の千冬は頭を抱えながらため息をつく。

 そして箒を見るなり束は箒に一直線に向かって抱きしめた。

 「箒ちゃーーーんんん!!!久しぶり!!!」

 「うわっねえさん!!何でここに!!??」

 すると束は箒に向かってこう言った。

 「箒ちゃん・・・服脱いで♡」

 「はっ?」

 箒は間の抜けた返事をすると近くの部屋に箒を押し込むと一夏に向かって

こう言った。

 「あ、いっ君。直ぐに終わるから待っててねえ。」

 そういうと箒のいる部屋に入った。

 「んじゃ俺達先に行くからマシュ、ヴィシュヌ。ロランを抱えてくれ。」

 「「??わかった。」

 2人はロランの両脇を掴むとロランはひきづりながらこう言った。

 「え、何で私は駄目なんだ。私も一緒にいたーいーー!!」

 そしてロランが去った後部屋で物音がした。

 「な、なんで服を脱がなければならないんです!!??」

 「いやーそれは後のお楽しみって言うことで早く脱いじゃってよ箒ちゃん。」

 「嫌です!!脱がされるんなら・・・(一夏としたいです)。」

 最後は聞こえづらい物だったがいつの間にか千冬が消えていたことに気づいた一夏は更に声が大きく響くのを聞こえた。

 「ty、ちょっと待って下さ・・あ、なんでブラジャーまで・・・イヤー!!!」

 「ほほう、Jの100か・・箒ちゃんも成長したねぇ。これなら束さんのRカップも近いんじゃないかな?」

 「s、そんなに大きくなりたくは・・・って何処触って・・・あん。」

 「おやおや、胸の頂上がないけどま、いいか測りやすいし。」

 「ちょ、ちょっと待って・・・タスケテ一夏---!!!」

 色々と駄々洩れなものがあるが一夏と唯依はかわいそうに思いながらも顔を真っ赤にして待っていた。

 --数分後ーーー

 部屋から顔を真っ赤にして怒っている箒が出てくると束は後から部屋に出て

箒に向かってこう言った。

 「箒ちゃーーん。誕生日楽しみにしててねーー!!」

 「もう来るなーーー!!!」

 箒の台詞は届いたんだろうか・・・聞くこともなく束はタケノコ型のドリルに乗って何処かへと言った。

 そして一夏達の方を向くと箒の顔が羞恥での真っ赤になって後ずさりしながらこう言った。

 「いや、私は・・・私は・・うわーーーー!!!」

 そう言いながら走っていった。

 そして一夏と唯依はお互い顔を合わせるとこう言った。

 「それじゃあ・・・行くか。」

 「ああ・・・そうだな。」

 既に疲労感ありありの心持で海へと向かった。




 喰われるのは一夏だけではないのだよ。(姉限定)


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海でのひと時

 一夏と刃更が海で見たものとは・・・


 あの騒動の後一夏と唯依は別館に着いて別れると既に刃更は着替え終わっていたが上に白のパーカーを着ていたのだが一夏はその理由が分かっていた。

 「(そういやあいつの体って傷だらけだから皆の事を思っているようだけどそれでも他の皆は受け入れると思うぞ刃更・・・。)」

 そして一夏も着替えていると隣から声が聞こえていた。

 「うわー篠ノ之さん大きいね。」

 「どわっ!!何故揉むんだ!!」

 「いやーあやかろうと思ってさ。それに揉めば私にも来るかなーって。」

 「いや揉んでもってだからヤメローーー!!!」

 「篁さんも大きいねーー・・・。」

 「いや箒と比べるとってそれ私の下着!!」

 「おおーーHの90って凄いね篁さん!!それほどになる理由を探ってやる!!」

 「ちょ、ちょっと待ってって、揉まないでーー!!」

 何やら知っている人達はとんでもないことになっているが一夏は素知らぬ顔で

外に出た。

 「あ、織斑君と東城君だ!!」

 「え、嘘!!私の水着大丈夫かな??」

 「わー織斑君と東城君鍛えてるねー。」

 「それに東城君の体の傷も漢って感じがするねー。(*´Д`)」

 約1名ヤバいのがいるがそれはほっといて一夏と刃更は準備体操する中女子たちは海で泳いだり日焼けしたりビーチバレーをしていた。

 そして準備体操が終わった一夏と刃更はどうしようかと話していると後ろから

走る人影がいた。 

 「い、ち、か~~っ!」

 「よっと。」

 その人間は一夏に飛び移ろうとするも一夏が躱したためそのまま・・・

砂浜に顔をぶつけた。

 「ぶへっ!!」

 その人間は顔を上げると一夏にこう言った。

 「何で避けるのよ!!」

 「避けるわ普通。」

 その人間はタンキニタイプの水着を身に纏った鈴音であった。

 「一夏!!準備体操終わったんなら泳ぎで勝負するわよ!!」

 「お前なー。ちゃんと準備体操しろよな。溺れたら元も子も無いぞ。」

 「大丈夫よ私は生まれてこのかた溺れたことがないのよ。多分前世は人魚・・・。」

 「鈴音さん。人魚はジュゴンを基にしたという説があるので

それがあなたの前世になりますよ。」

 「そうそう私の前世はジュゴンって・・・誰が言った!!。」

 そこにいたのは薄いピンクのワンピースタイプの水着を身に纏ったマシュであった。

 「鈴音さん。一夏の言う通りに準備体操してください!!さもないと溺れた時に救助する私達の身にもなって下さい!!」

 マシュは鈴音に注意すると鈴音はこう言い返した。

 「大丈夫って言ってるでしょう!!それにあんたはちょっと心配性なのね。ちょっとは大らかにって・・・痛たたたたた!!!ちょっと髪引っ張らないでって!!!」

 するとマシュは鈴音のトレードマークでもあるツインテールの片方を引っ張りながらこう言った。

 「いいえ準備運動させてもらいます!!それとあなたは少し危険に対しての意識が欠けているのでちゃんとしないといけません!!」

 「わかったからって髪放してよ!!千切れれちゃうって!!!」

 マシュはそのまま鈴音を引きずって何処かへと行った。




 準備運動は皆ちゃんとしようね。


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持つものと持たざる者の差

 神はいつだって非常だ。


 一夏と刃更がマシュろ一緒に消えた鈴音を見送ると後ろから一夏にとって・・・嫌な予感がする人間と出会った。

 「やあ2人とも、何してるんだい。」

 そこにいたには白い肩ひもがない水着を付けたロランがビーチパラソルとシートと

日焼けオイルを持っていたのだ。

 「え、えとロラン、何の用だ・・・?」

 一夏が不安そうに聞くとロランは一夏にこう言った。

 「ああ日焼けオイルを塗ろうと思ってね・・・

一夏にしてもらおうかなって思って。」

 「えっ!!」

 一夏はそれに驚くとロランはパラソルを刺してその下にシートを牽くとロランは水着の上の部分を取るとうつ伏せになって一夏にこう言った。

 「さあ一夏、オイルを塗ってくれないか?」

 一夏はというとうつ伏せになった際にロランの胸が脇のしたから大きくはみ出てることに一夏は目を逸らした。

 そして一夏は覚悟を決めてオイルを塗ろうとするとロランは一夏にこう言った。

 「ああそうだ一夏、オイルは少し手で温めると塗りやすいぞ。」

 「ああそうか俺こう言うの初めてだからな。」

 「そうか初めてか・・・なら今度は最後まで君の相手を・・・。」

 「さあ塗るぞロラン!!」

 ロランの言葉を遮るように大きな声で言いながらオイルを塗った。

 一夏は取り敢えず水着のついていないところをやり終えるとロランは一夏の腕を押さえてこう言った。

 「一夏まだ終わってないぞ。まだ水着の中もな♡」

 「ウエイ!」

 ロランはまだ胸を片腕で隠しているがそれを少しずつ見せるように下げていき一夏の精神的ライフがゴリゴリと削られていく中刃更が誰かを連れてきたのだ。

 「おおい一夏、連れてきたぞーー。」

 「(ナイス!!刃更!!)」

 「むう。」

 一夏は心の中で親指立てているが当のロランは頬を膨らませたいた。

 刃更が連れてきたのは丁度準備運動(マシュ監修の元)を終わらせた鈴音だった。

 そして刃更は鈴音に事情を説明すると鈴音は一夏にこう言った。

 「それじゃあ終わったら泳ぐわよ!!」

 「おおわかったよ。」

 そういって一夏から鈴音に替わると2人は逃げるように去った。

 そして鈴音はロランの腕を除けた時鈴音の眼から光が消えたのだ。

 それは払いのけた時にロランの胸が『たゆん』と揺れたからだ。

 そして鈴音はその光景を見たあとロランの胸を思いっきり。・・・揉んだ。

 「なんでこんなに大きいのよ!!遺伝か?それとも神様に願ったのか??・・・

畜生ーーーー!!!」

 そう言いながらオイルを塗ったあと鈴音は何処かにへと去って行った。

 




 こう言う光景って・・・現実でもあるよね。


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 恐怖とそして・・・PART2

 ロランから逃げた一夏と刃更のその後


 一夏と刃更がロランを鈴音に対する託した後ビーチバレーをしている本音達が

一夏と刃更を見つけると本音がこう言った。

 「おりむー、バサッチー。一緒にビーチバレーしよーよー。」

 そう言うと一夏と刃更も中に入るとその内の1人がバレー(本音は一夏と刃更サイド)しながら聞いた。

 「ねえさ、織斑君と東城君の部屋って何処なの?」

 すると他の少女達もこういった。

 「あ、それ私も聞きたいな!」

 「私も私も!!」

 相手側にいる少女達はその答えを期待していると刃更は口を重くしてこう言った。

 「・・・織斑先生の部屋だ。」

 「「「えっ!!!」」」

 少女たちの顔がピシッと凍り付くと今度は一夏に顔を向けると一夏も気まずそうに

こう返した。

 「俺はその前の部屋。」

 すると少女たちは口々にこう言った。

 「この世に神はいないのか・・・」

 「何故鬼の寝床に貴き存在を・・・」

 「我々は鬼からどう宝を得られるのか・・・」

 口々にそう言うと一夏と刃更と本音は顔を青くした。

 「・・・ほお・・・鬼とは誰のことだ?」

 「そりゃ勿論織斑先生だよ。」

 「文字通りの鬼からどうやって織斑君達と会えればいいのよ・・・。」

 「正にロミオとジュリエットの如く私たちは引き裂かれてる様を笑ってみる悪魔のような人よ。」

 「「「あわわわわわわわわわわ。」」」

  一夏達が震えるところを見て3人が振り向くとその先にいたのは・・・恐怖の笑顔をしている千冬だった。

 「ほお、私は鬼で・・・悪魔か。そうかそうか・・・。」

 「「「お、織斑先生!!!」」」

 (現在3人の顔は漂流教室〈原作漫画)のような顔になっている)

 「さてと・・・僅かばかりの自由時間を堪能するか・・・織斑、東城、布仏。」

 「「「はい!!!」」」

 「少しばかり私はこいつらと童心に帰って遊ぶからそのコート譲れ。」

 「「「了解!!!」」」

 布仏もこればっかりはきちんとした口調で言った後3人は走り去っていった。

 その光景を3人の少女は同時にこう言った。

 「「「待ってーーー!!!置いてかないでーーー!!!」」」

 然しそれを千冬が遮ると千冬は生まれた小鹿のように震える少女達にこう告げた。

 「さてと・・・誰から逝くか?」

 「「「ひいいいいいいい!!!」」」

 この時3人の少女は凄惨なビーチバレーと名を騙った処刑を喰らった。

 

 そして3人はというと・・・

 「あ、織斑君、東城君!!こっちで皆さんとビーチバレーしませんか?」

 そこには黄色のビキニの水着を身に纏った摩耶が一夏と刃更にビーチバレーをしないかと誘うと横から声が聞こえた。

 「ああ、東城か?こっちで涼まないか?一人だと退屈でな。」

 そこにいたのは前が大きく開いた競泳用の水着のような奴(ガンダム00でスメラギが来ていたような奴)を纏っていた長谷川養護教諭がいた。

 「なんで長谷川先生が・・・?」

 現在は簪の看病をしていないかと聞くと長谷川はこう答えた。

 「ああそれは楯無が替わってくれてな。あいつも空いていた溝を埋めるには丁度いいし私も付き添いでな。何かが起きた時に為というか・・・

現在進行形で起きているからな。」

 「ああ・・・。」

 その視線の先には砂浜がまるで隕石が落ちたかのような場所になった場所で犬神家になっている2人の少女と生き残った最後の1人がいた。

 「私は終わったらあいつらを助けなければならないが人手が足りないからな・・・

だから手伝ってくれないか?」

 「まあいいですけど・・・あっちもどうでしょう。」

 「あっち?」

 そこでは3人の少女が血涙流しそうにサーブすると・・・

 「それ!」

 ボールを受けた際に山田先生の胸が大きく揺れ・・・

 「はっ!!」

 そのボールを高く打ち上げた際に箒の胸も揺れ・・・

 「はーーっ!!!」

 力強く叩きつける唯依の胸がこれでもかというくらいに揺れ・・・

 「二五対八でチーム山田先生の勝ち。」

 点数でも負けたときいう敗北感に・・・

 「「「うわーーーー!!!」」」と海に向かって走り去っていった。

 そして遠くから爆発音がすると・・・山田先生の上に影ができそれが大きくなったので上を見ると・・・

 「へっ?」

 織斑先生の餌食になった少女が山田先生目掛けて・・・激突した。

 「「「山田先生!!!!」」」

 砂埃が舞いあがりよく見ると・・・犬神家になった少女と山田先生がいた。

 「「「山田先生---!!!」」」

 「さてと助けるか。おおい貴様らも手伝ってくれ。」

 長谷川先生は一夏達にも手伝わせた後彼女らは後方に退避させた。

 その時の織斑先生の顔は・・・爽やかだったと聞く。

 

 どこかの入り江で鈴音と箒達とビーチバレーで戦っていた少女達は夕焼けに沈む太陽に向かってこう叫んだ。

 「「「「おっぱいの・・・バカヤロー!!!!」」」」

 ・・・何叫んでんだ。この娘達・・・




 世の中理不尽と不平等な事ばかり


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平和なひと時

 この平和が続きますように・・・


 時間は午後7時前

 現在一夏達は大浴場に入っていた。

 一夏と刃更は男風呂でゆっくり入っていた。

 「然しいい湯だな一夏。」

 「本当だな。刃更。」

 一夏と刃更がくつろいでいる中隣の女湯では何やら少女達の声がするので少し聞き耳を立てると・・・

 「箒・・・あんたまた・・・大きくなってんじゃないのよ!!」

 「ちょ、ちょっと待て鈴、もう私はってまた揉まれてるーー!!」

 「何よ子の胸!!柔らかくて指が入ってんじゃないのよ!!」

 「ま、待て皆・・・話し合えばわかるって!!」

 「問答無用!!その胸の秘密・・・教えろー!!」

 「い、いやー!!!!」

 「・・・平和だな。」

 「ああ・・・そうだな。」

 スルースキルを極めた一夏と刃更であった。

 そして暫くすると1年生全員は浴衣着用で大広間で夕食を摂っていた。

 メニューはカワハギの刺身と煮込んだ牛肉と茄子

(宗教によっては鶏肉、豚肉も有り)が入った小鍋、お酢で和えた山菜とゴマ醤油で

和えた山菜の2種類、そして赤出汁の味噌汁とお新香といった色んな意味で旨そうなものである。

 「然し旨いな、この山葵本山葵じゃないか。」

 「確かに、家でもここまでの物は出せないな。」

 「いや待て唯依、お前の家じゃどんなもの出してるんだ?」

 箒は知らないと思うが唯依の家は名家の1つの為それなりの財産があるためこう言う

料理は記念とかに出るときがあるのだ。

 因みに一夏の両隣には右に唯依、左に箒と言った順番になっており刃更の所では本音が右に、左にはヴィシュヌが座っている。

 「然しこういう物を高校生の臨海学校出すなんてIS学園って羽振りが良いよな。」

 「そうですね。こういう物が食べれるとなると今後もISについて精進しなければいけませんね。」

 「(゚д゚)ウマー。」

 刃更が舌鼓している中ヴィシュヌは国が求めていることを全うする決意を固めるが

本音はというと一心不乱に食べていた。

 「あれ私達何してたんだっけ?」

 「何か私達ビーチバレーをしていて・・・」

 「ビーチバレー・・・うっ、頭が。」

 「私何で失神してたんでしょう?」

 如何やら彼女たちがあった出来事は脳が忘れようとしたらしい。

 

 夕食が終わるとある者は土産物屋で物色し、ある者は卓球で1汗掻き、ある者は部屋で遊んでいる中一夏達クラス代表は教員室に集められていた。

 「あー、明日は朝7時半に起床、8時に朝食で9時に出る。そして10時からIS試験用のビーチで一般生は装備試験、専用機乗りは専用パーツのテストを行う。そして夜の18時に戻って夕食を摂り、明日には出るつもりだからそのつもりで行動するように、今のは自分の受け持ちのクラスに報告するようにしろよ。いいな?」

 「「「「はい!!!!」」」」

 それじゃあ計画の伝達は終わりだが一夏と刃更は少し出てろ。」

 「「は、はあ??」」

 一夏と刃更が出ると残った少女達にそれとなく聞いた。

 「ここからは普通に話すがお前達はあいつらどう思う?」

 千冬の言葉に3人は1拍子して答えた。

 「私はそうですね・・・一夏は同じ敵と戦った同士でもあり何時か決着付けたい人間ですね。それに刃更とは友達としても付き合えそうです。」

 「私は・・・一夏さんは唯依さん経由で聞いていましたが芯の強い方だなと思いましたね。それに刃更さんも同じように。」

 「私は一夏を見ていると面白くて中々飽きさせない人間だな。それに私を女性として見てくれたのは彼だけだしね。刃更は・・・あの時の簪を助けた彼はまさしく私が描いていた騎士のような姿だったね。何れ決着をつけたいしね。」

 マシュ、ヴィシュヌ、ロランはそれぞれの感想を聞くと千冬は

少し笑ってこう言った。

 「いや何お前達が一夏と刃更をどう思っているのかが聞きたかっただけでな。他意はない。それにお前達の答えは今後のあの2人の扱いの参考にするつもりだ。・・・さてとロランツィーネに聞くがショッピングモールでのあれは何だ?」

 千冬は少し笑顔で聞くとロランは同じく笑顔で答えた。

 「ああ、あれは・・・彼の反応が面白かったからさ。」

 「ヨシコロソ」

 その後千冬が暴れたので物音を聞いた一夏と刃更によって鎮圧されるまで部屋から物音が絶えなかったらしい。




 そして戦いの兆しが・・・見え隠れしようとしていた。
 (これじゃないからね。)


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嫌な予感がする。

 ここからはトランスフォーマー要素が入ります。


 ここはハワイ沖にある戦艦『デリンジャー』

 この船はトランスフォーマーの戦艦技術の一部を模倣しておりトランスフォーマー用の戦闘機や強襲揚陸艦などを搭載しておりまたレーダー探知機も

最新鋭のモノになっている。

 その船の中にあるカタパルト待機所にて何人かの人間がそこにいた。

 全員白衣を着ており感じ的に学者のような人たちである。

 彼らは前にあるIS「銀の福音〈シルバリオ・ゴスペル〉」に何かの配線をつなぎ合わせていた。

 するとそこにスキンヘッドの高そうなスーツを着た男性がそこにいた。

 彼は『KSI』の社長「ジョシュア・ジョイス」と言い彼らのボスである。

 そしてその後ろである初老の男性が入ってきた。

 頭髪も無く髭は真っ白になっているものの野心を持った目つきをしていた。

 彼の名は『CIA』の高官「ハロルド・スティンジャー」である。

 彼はオートボット延いてはトランスフォーマー全てを敵視しておりその為オートボット派の軍や民間人を裏切り者として見ていた。

 「さてと・・・ジョシュア。そろそろだな。」

 「ええ、これで奴らの遺伝子プロトコルをISネットワークで解読できれば・・・

スターク以上の兵器を造ることも可能だ。」

 彼らはこの実験が成功した場合の勘定をしていたが突如アラームが鳴った。

 「どうした!!」

 「ゴスペルが突然以上を発生!システムが暴走状態です!!」

 「すぐに止めろ!!それとナターシャ・ファイルスをISから切り離すんだ!!」

 「駄目です!!!アクセス拒否!!!もう止まりません!!!」

 いくつも出る非常事態にジョシュアは膝をつくと「シルバリオ・ゴスペル」が暴走を起こし・・・青白い光が出たと同時にカタパルトの開閉口そのものを破壊し脱走した。

 そして慌てる彼らの部屋の隣の部屋で大きな鋼鉄の顔の眼が1瞬光ったことを知るのは誰もいない。

 

 一方臨海学校に行っている一夏達は専用パーツのチェックと訓練の為ISスーツに

着替えていた。

 専用機は追加兵装の確認をしていた。

 ヴィシュヌの追加兵装は大型キャノン「アグニ」

 マシュの追加兵装は左肩部に搭載された6連装ミサイルポッド「イチイバル」

 ロランの追加兵装はIS用の毒を持つ鞭「ヴァイン・アームズ」

 鈴音の追加兵装は不可視から火炎砲弾が出せる「崩山」

 刃更の追加兵装は嘗て簪とのタッグマッチで使っていた有線ビット

「レックス・テイル」が2本に増えている。

(前は背中だったが今回は腰に着けている。)

 そして一夏の追加兵装は砲台とジェットスラスターを1つにした「炎龍」

 それぞれがデータを見ていると千冬が箒を呼んだ。

 「篠ノ之、ちょっと来い。」

 「?はい。」

 箒は何かと思って一夏達のところに来た。

 「篠ノ之、お前に用事がある奴が・・・」

 「ちーちゃーん!!!」

 すると千冬が説明する前にある人間が砂煙を上げながら束がやってきた。

 (因みにそれと同時に結構揺れているところを見て舌打ちする人間もいた。)

 それを見た箒は・・・顔が物凄く嫌な顔で見ていた。




 次回は箒の身体検査した理由が明らかになるよ。


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誕生日プレゼント

 親しい人にもマナーを


箒が嫌な顔をする中束は千冬に抱き着いてきた。

 「ちーちゃん考えたら5年ぶりじゃん!!久しぶりに一緒にご飯食べてお風呂入ってそれからぐふっふっふふふふふ・・・。」

 束が欲望を全開する中千冬は束から離れた後束にこう聞いた。

 「それで束、篠ノ之を連れてきたが何をする気?」

 千冬は束に対して警戒心を持ちながら話すと束は箒に紙風呂敷をリボンで包んだものを出した。

 「はい箒ちゃん。誕生日プレゼント。」

 「え、覚えてたんですか?」

 「そーだよー。この日の為に束さんは腕によりをかけて作ったんだから。

開けてみて。」

 「姉さん。」

 箒は束の言葉に驚いたのだ。

 自分の家族を引き裂いた人間がその家族にプレゼントを与えるという何とも

アンマッチなことをしてるなと思うが箒は千冬から許可をもらってその中身を見ようとする間周りでは何か口々にこう言った。

 「え、篠ノ之さんの誕生日って今日だったの?」

 「あ、やばい私買ってないよ。」

 「あ、じゃあ今度皆で買おうよ。ケーキと一緒にさ。」

 それぞれが誕生日の打ち合わせをしている間に箒が袋から出したものを見て・・・

表情が凍り付いた。

 「どう気に入った?」

 「ね、姉さん・・・何ですかこれはーーー!!!」

 「え、気に入らなかった?束さん特製ISスーツ。」

 「こ、こんな破廉恥なもの着れるかーーー!!!」

 そのISスーツは1言で言うと・・・エロいのだ。

 色は全体的に白く一夏のISスーツと同じなのだが薄くて体のラインが見えやすくなっておりしかも胸の谷間を強調するように切れ込みが入っていたため

煽情的なデザインなのだ。

 すると千冬が箒に対してこう言った。

 「篠ノ之・・・着て見ろ。」

 「織斑先生!!」

 箒は反論しようとすると束がこう言った。

 「じゃあ束さんが脱がしてあげようか?(*´Д`)」

 「自分で着ます!!」

 束が鼻息荒ぎながら近づくと箒は逃げるように更衣室にへと向かった。

 そして数分後・・・

 箒が着替え終わったので来たのだが何とも言い難い光景だった。

 胸の谷間を隠そうとすると腕を回すので余計に強調され前かがみになっているさまは何とも言い難い物だった。

 そしてその恰好のまま来ると一夏を見た瞬間顔を赤くしてこう言った。

 「一夏!!見るなーーー!!!」

 「おおすまん!!」

 だが今の光景は脳内にしっかり記憶してしまったのだ。

 「箒ちゃん。そのISスーツはね、防刃・防弾・防火に優れているだけじゃなくてねどんな環境にも対応できるようになってるんだよ。然も防弾に至っちゃあマシンガンだって跳ね返すほどだし、素肌の部分はISフィールドを形成して防弾できるっていう優れモノだよ。さらにさらにこれはフリーサイズだから交換の必要は零なのだ!!!」

 束が説明した後空から何か音がするので全員が上を向くとそこには大型のドローンらしきものが見えた。

 「そしてもう一つ!!これが目玉なのだ!!」

 そしてドローンが下りるとその上に6角形の鋼鉄の箱があった。

 そしてそれが開いた瞬間そこにあったのは・・・紅いISだった。

 「これこそ箒ちゃんのために開発した第3世代機『緋燕』だよ!!」

 そのISは腰にIS用の日本刀が1本と左腕に小型ガトリングが1門ある程度で見た感じ

高機動型である感じである。

 「ちょ、ちょっと待ってください姉さん!!私は候補生でもテストパイロットじゃないんですよ!!そんな人間が専用機を貰っても宝の持ち腐れですよ!!」

 箒は自身がまだ持てる段階じゃないことと心の中では他の一般生との軋轢が嫌だという理由があるのだがそれぞれこう言った。

 「え、でも篠ノ之さん。結構頑張ってるよね。」

 「うんうん座学でも実習でも結構頑張ってるし。」

 そしてマシュもこう言った。

 「それに此間のタッグマッチでは苦手な重火器に慣れようと一生懸命努力してたことも知ってますし私は異常なしです。」

 それぞれ箒が頑張っているところを見ていたことそして唯依の方を向くと笑って親指を出したので箒は束に向かってこう言った。

 「では姉さん。『緋燕』確かに受け取ります。」

 「うんわかったよ箒ちゃん。さあさあ乗って。フィッティングとパーソナライズをちゃっちゃと終わらすからね。」

 箒は「緋燕」に乗ると束は立体ディスプレイとキーボードを出すととんでもない速さでそれを終え、「緋燕」も箒の体格に合うようになった。

 「それじゃあ箒ちゃん。少し飛んでみてねーー。」

 そう言われると箒の「緋燕」は物凄い速さで飛んだ。

 「おわっ!?」

 箒が驚くと束は箒に「緋え燕」についての説明をした。

 「箒ちゃんよく聞いてね。その機体は高機動型で日本刀の「影雲」とガトリング砲があるくらいだけどその機体は束さんが作った新機能が入っているよー。」

 そして束は一呼吸してこう言った。

 「その名も『無段階移行〈シームレス・シフト〉』って言ってね経験値が溜まるとそれなりの武器を作ってくれるんだよ。ま、今は基本装備だけだけどね。」

 「それともう一つあるんだけど・・・これにはある条件がいるから箒ちゃんよく聞いてね。」

 「は、はい。」

 箒は束が真剣な顔をして言うので緊張した面持ちで聞くと束はカメラモードにしてこう言った。

 「正義はわが身に纏う・・・ジャスティス!!!」

 額に指でVの字2つ指先に合わせるようにしたポーズをした。

 「「「「「えっ?????」」」」」

 流石に全員が呆れたように言うと箒は顔を真っ赤にするも束の顔つきを見てやることにした。

 「正義はわが身に纏う・・・ジャスティス!!!」

 然し・・・なにも起こらなかった。

 「「「「「あれ?????」」」」」

 箒は束の方を見ると束は後ろを向て腹を抱えて地面を叩いていた。

 そして千冬がそれを見ると束の顔は・・・笑っていたのだ。

 それを知った箒は束に騙されたと悟り・・・ガトリング砲を束に向けた。

 「待て待て箒!!」

 すると追加兵装を付けた一夏が箒を羽交い絞めにして止めた。

 「ええい放せ一夏!!あの乳牛は私が葬ってやる!!」

 「駄目だって!!他の奴がいるって!」

 「箒ちゃん。」

 すると束が箒に向かってこう言った。

 「この学校の中で一番の乳牛は箒ちゃんだよ。」

 そして1時の静寂の後・・・箒は更に怒った。

 「むぎーーーー!!!!!!」

 「何火に油を注いでんですか束さーーーん!!!」

 暫くして追いついた後・・・千冬によってたん瘤が出来た頭で箒にこう言った。

 「機体のデータコントロールの中に『チェンジ』っていう文字があるからそれを押すだけでいいよ。」

 箒は疑いながらもそれを押すと機体のバックパックから大型の翼が出ると頭部にヘルメットのような物が出てきたのだ。

 すると更に速いスピードが出たのだ。

 その光景を見ていた千冬は束にこう聞いた。

 「珍しくな束、お前ならもう少しぶっ飛んだものにするかと思うがな。」

 「にゃはははは束さんもそうしようかなあと思ったんだけど今の箒ちゃんは力よりも大切なものを理解しているからねー。それに余計な軋轢を生まないように努力してる箒ちゃんを見てるとあれがちょうどいいかなあって思うんだ。」

 「そうか・・・(変わったなお前も)。」

 千冬は束のある意味での成長を心の底から喜んでいた。




 プレゼントがISって・・・すごくね?


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作戦会議

 XX-01「緋燕」
 見た目は「マクロスフロンティア」に出てくる「VF-27 ルシファー」と
「ガンダム00」に出てきた「ガンダムキュリオス」を足して2で割ったタイプ。
 篠ノ之束が1から作ったIS.
 箒の戦闘パターン(どこで仕入れたのか)を元手に作った機体。
 機体は可変式バックパックを採用しており高機動を重視している。
 箒がまだ初心者である事を考慮し最低限の兵装にしている。
 
 第3世代兵装
 「オールコネクト」
 IFFにより味方識別されている機体の武器ならばどの武器にも使えるというど利点がありシールドエネルギーの戦闘中の補給ができる。
 
 試作OS
 「無段階移行〈シームレス・シフト〉」
 普通のISは戦闘データの蓄積が最高潮に達したときに次のステージに移行できるがこの機体はそのデータで武器が作れるためその状況にあった兵器ができる。
 
 武装
 日本刀 「八雲」*1
 ガトリング砲*1 


「た、大変です!お、お、織斑先生っ!!」

 突如山田先生が連絡用の通信端末を持って尋常じゃないくらいの慌て具合で千冬の所まで走ってきた。

 千冬は通信端末を見ると表情が一変した。

 すると千冬が山田先生に手話でやり取りを始めるが一夏はそれを見るとその内容が

分かり顔を青くした。

 「そ、それでは私は他の先生たちに連絡してきます!!」

 「頼みます、山田先生。--全員傾注!!」

 千冬が全員に聞こえるように手を叩いてこう言った。

 「現時刻よりIS学園教員と専用機乗りは特殊任務活動を行うため今日のテストは

中止とする。各班は旅館に戻って連絡があるまで各自自室待機とする。以降許可なく室外に出たものは厳罰に処するためそのつもりでいる事。以上!!!」

 「「「「「は、はいっ!!!!!」」」」」

 生徒全員が動く中千冬は箒を呼び止めた。

 「篠ノ之、お前も専用機乗りとして来い!!」

 「は、はいっ!!」

 全員が走る中刃更は一夏の顔が青くなっていたことに気づくとこう聞いた。

 「一夏何があったのか?」

 一夏は刃更にこう言った。

 「ああ・・・ヤバいことだよ。」

 

 一夏達はIS試験用のビーチの地下にある格納庫に教師人たちと一緒にいた。

 ここには万が一に備え作戦が立てられるように簡易性の司令部が存在している。

 「では、現状を説明する。山田先生お願いする。」

 すると照明を落とすと空中投影ディスプレイが浮かんできた。

 「今から2時間前、ハワイ沖で試験稼働にあったアメリカとイスラエルが共同開発した第3世代機の軍用IS「シルバリオ・ゴスペル」が制御下を離れて暴走を起こ監視空域より離脱。その後衛星による追跡の結果、現在この機体は50分後にここから2キロの空域を通過したと後、本土に入り1時間後に東京に入ることが分かり学園上層部はこれを対処するよう通知が来ました。」

 山田先生の説明に刃更と箒は驚くと同時にそれ以外の一夏達は厳しい

顔つきになった。

 「教員は学園の機体を使いここ一帯の封鎖をするため専用気持ちが戦闘を行うことになった。」

 「ちょ、ちょっと待ってくださいよ織斑先生!!軍はどう動くんですか!!??」

 刃更が千冬に質問すると千冬は顔を俯きながらこう答えた。

 「・・・現在軍は機体の調整と積み込みの為1時間必要とするため

参加できないそうだ。」

 「分かりました。すいません織斑先生話逸らしちまって。」

 「嫌良いんだ刃更、我々が本来やることをお前たちに押し付けているからな。」

 刃更は千冬に謝ると千冬も刃更に謝った後全員に顔を向けるとこう聞いた。

 「それで何か意見があるものがいなければ作戦会議を始めるが・・・いないようなので始めるが何かあるか?」

 すると一夏が最初に手を挙げた。

 「目標ISの詳細なスペックデータの開示を要求します。」

 「わかった。但しこれは2国間の最重要軍事機密の為情報漏洩が発覚した際には査問委員会による裁判と最低2年の監視が付くからそれを覚悟するように。」

 「わかりました。」

 そして全員手元にある端末から「シルバリオ・ゴスペル」のデータが届いた。

 「広域殲滅を目的とした特殊射撃型って何だこの兵器は?スラスターと砲口が1つになってるってこれじゃどちらのスラスターを使うかわからねえよ。」

 「然も私の甲龍よりもスペック高いわよ!!」

 「然も格闘性能だけではなく格闘兵装が分かりませんし、偵察隊を出してはいけないでしょうか?」

 一夏、鈴音(ガスマスク装備)、マシュの順にそう言うと千冬はマシュの言葉に

対してこう答えた。

 「無理だな。現在でもこいつは超音速飛行をしているからアプローチは1回程度だ。」

 千冬の言葉にヴィシュヌはこう言った。

 「となると一撃必殺の攻撃力を持っていないと無理ですが我々の中でそんなことが出来ると言えば・・・」

 「刃更だな。」

 ロランが刃更の顔を見てそう言った。

 全員が刃更の方を見ると刃更は自分の腕を見た後こう言った。

 「分かった。俺が奴を倒す・・・って言いたいところだけどあの技は溜めに

時間がかかるから誰かもう一人付けてくれるとありがたいんだけど。」

 「それは俺がやるよ。」

 「一夏!!」

 一夏が立候補すると箒が驚愕した。

 「俺のISだったら攻撃を何回かは耐えられるしそれに専用パーツも

取り付けられてるから高速戦闘もできるしな。」

 「織斑、超音速下での戦闘訓練時間は?」

 「50時間やった。」

 「・・・よし織斑と東城を・・・」

 「ちょっと待ったー!!!」

 突如束が後ろの扉から出てきた。

 「束、お前の戯けた話に今突っ込む時間がない・・・」

 「だったら箒ちゃんの『緋燕』も出してよ!!箒ちゃんの機体にはまだ説明してない奴があったからそれ使えるよ!!」

 「何?」

 束の言葉に千冬が疑うように聞くと束は空中投影ディスプレイを出した。

 「『緋燕』には他のISの武器やパーツ、エネルギーを使うことが出来る〈オールコネクト〉があってねたとえどんな規格のパーツでも使えるし本人の許可さえあればISの武器を自由にできるっていう物だからこれを応用して他のISと同期して運ぶことが出来ると思うよ!!」

 その言葉に全員がどよめいた。

 そのシステムがあれば味方限定とはいえあらゆるISが使えるということだ。

 一夏は心の中でそれがもう1つある事を思い出した。

 「(それって『黒式』に最初に入っていた〈ハック〉と同じってまさか束さんは俺と箒が共闘することを計算したISってことじゃないだろうな。)」

 そして千冬は箒にこう聞いた。

 「篠ノ之、これは訓練じゃなく実践だ。もし嫌なら無理強いはしないが

お前はどうしたい?」

 千冬は箒にどうしたいのかを告げると箒は唯依や和、刃更、学園の皆や剣道部の先輩たちの顔を、そして一夏を見た後こう言った。

 「・・・やります。私がやらなければ一夏が最も大変になりますし、それに私はここにいる皆を守りために戦いたいです。」

 「箒ちゃん( ;∀;)。」

 束は箒の言葉に涙すると千冬は箒と刃更の護衛としての人間を選出するため一端端末にある専用機情報を見て決めた。

 「よし!!作戦メンバーは第1班『織斑、東城』と『篠ノ之、キリエライト』とする。後のメンバーは万が一に備え待機せよ・・・以上!!」

 「よし、刃更、箒、マシュ!!!

俺たちはフォーメーションと武装のチェックするぞ!!!」

 「おお!」

 「ああ!」

 「はい!」

 一夏の言葉に刃更、箒、マシュが答えてチェックする中少し離れた場所で教員の1人が怪しげな笑顔を見せたのを知る者はいなかった。




 次の話から戦闘に入ります。


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破壊の序章

 実写版「トランスフォーマー リベンジ」が一部出ます。


 一夏、刃更、マシュ、箒の4人は機体の相性と誰を乗せるかで移動しながら決めた結果

一夏は刃更を乗せ、箒はマシュを乗せることで合意した。

 一夏は箒に作成の確認を聞いた。

 「いいか箒、最近は俺が〈シルバリオ・ゴスペル〉を砲撃して注意を逸らすから箒はマシュを運んだあと刃更の護衛に着くだが・・・。」

 「分かっているさ一夏、私はまだこいつを扱いなれていない素人だ。だがそれでもやれるだけのことはするし臨機応変に対応するさ。」

 「それに箒だけではなく、私もいるんで当てにしてくださいよ一夏。」

 「俺もなるだけ早く発動させるようにするからな。」

 そしてマシュ、刃更もこう言った。

 すると千冬からISのオープン・チャンネルで4人にこう言った。

 『4人とも聞こえるか?今回の作戦は短期決戦だが無理だと思えば

すぐに引くようにしろ、その時は最寄りの教員が撤退の支援をする。・・・全員無事に戻れよ。』

 「「「「はい!!!!」」」」

 千冬の言葉に4人が一斉に答えた。

 『それでは・・・作戦開始だ!!』

 千冬の言葉に先ずは一夏と刃更、そして6秒後に箒、マシュのチームが出撃すると箒は「緋燕」を高速機動モードに変形すると直ぐに一夏達に追いついた。

 束曰く「この機体はエネルギーの殆どを推進力にしてるから最大速度はイタリアの『テンペスタⅡ』の3倍以上の速さなんだよー。」

 一夏と箒は衛星情報をリアルタイムで機体に送信されているため

「シルバリオ・ゴスペル」の現在位置が分かるのである。

 今回現場監督を任された一夏はハイパーセンサーで「シルバリオ・ゴスペル」を

捉えた。

 「箒、合図と同時にマシュと切り離して後退しろ!!・・・今だ!!」

 「わかった!!」

 箒は機体のスラスターを逆にして速度を下げると同時にマシュが

6連装ミサイルポッドからミサイルを出すと「シルバリオ・ゴスペル」はそれを高速飛行しながら躱した。

 するとミサイルはソニックウェーブで破壊された。

 そして一夏も刃更を離した後「炎龍」で砲撃するも「シルバリオ・ゴスペル」はそれをまたもや避けたのだ。

 この「炎龍」はビット兵器「電羽」のエネルギーを集約するためオールレンジ攻撃ができなくなった代わりに火力を底上げするようにしたのだ。

 すると「シルバリオ・ゴスペル」が機械音声でこう言った。

 「敵機を確認。迎撃システム起動。≪銀の鐘(シルバー・ベル)≫稼働開始。」

 するとスラスターの1部が翼のように広がり・・・一斉に光の弾丸が降り注いだ。

 マシュはビット「アヴァロン・ヴェール」を広げて一夏と包むようにシールドを

張った。

 「くそ!!なんて広範囲なんだ!!」

 一夏は毒を吐くも範囲だけではなく爆発の規模にも注目した。

 「(着弾と同時に抉るように爆発する・・・これじゃあマシュのシールドも長く持たない!!)」

 一夏はそう思いながら刃更の方を見た。

 刃更は剣の方に集中しており少しずつだがその光が淡く輝いているのが分かる。

 「マシュ!!刃更の準備が整うまでシールドエネルギーを減らすぞ!!」

 「分かりました!!」

 そう言うと一夏とマシュは攻撃が終わった瞬間を見計らって二面同時攻撃で

攻撃を始めた。

 しかし攻撃を避けながら撃つを繰り返して決定打が出なかったが突如「シルバリオ・ゴスペル」がイグニッション・ブーストで上空に行き再び一斉掃射しようとするとマシュは少し笑顔でこう言った。

 「・・・読み通りですよ。一夏。」

 「シルバリオ・ゴスペル」は一夏の姿がないことに気づくと「シルバリオ・ゴスペル」は真下の方を見ると・・・一夏がチェーンブレイドを〈守の岩戸〉で展開して

「シルバリオ・ゴスペル」の胸に・・・突き刺したのだ。

 「LaLaLaLALA!!!」

 「シルバリオ・ゴスペル」が悲鳴のような声を上げた後一夏は駄目押しで「無炎」と「無炎弐式」を当てた瞬間・・・何かのデータ映像が流れた。

 

 砂漠の遺跡で自分の顔を自分の武器で半壊した後背面部のスラスターがキャノン砲になってそのまま命中して吹き飛ぶ・・・自分が

 

 「もういっちょ!!」

 一夏は「炎龍」で撃ち落とそうとすると「シルバリオ・ゴスペル」が突然震えだすと・・・機械音とナニカの音が混ざり合うようにこう言った。

 「Puraimeーーー!!!」

 すると「シルバリオ・ゴスペル」の両腕から・・・鋏とキャノン砲がくっ付いたようなキャノン砲が出てきた。

 「「なっ!!」」

 一夏とマシュが驚くと「シルバリオ・ゴスペル」がそれを打ち始めた。

 それは「シルバリオ・ゴスペル」の光弾と同じ色である事から同じ兵器であると推測されるが・・・威力が違った。

 「キャッ!!」

 マシュはそれをシールドで防ごうとするとその威力で吹き飛んだ。

 「マシュ!!」

 すると「シルバリオ・ゴスペル」はそのまま一夏に突っ込んできた。

 「ぐわっ!!」

 一夏は辛うじてそれを実体剣が付いている「無炎」で防ぐと

「シルバリオ・ゴスペル」は一夏を見るとこう言った。

 「オPuティMaスーーー。」

 「な、なんだこいつ?(まるで恨みを持っているようだ)。」

 暫くの間鍔迫り合いが続くと「シルバリオ・ゴスペル」は突如下にへと向かった。

 そこには1隻の漁船があった。

 「な、なんでこんなところに漁船があるんだよ!!??」

 一夏は「シルバリオ・ゴスペル」を追いかけながら箒にこう言った。

 「箒、密漁船らしきものを見つけたからここから遠ざけてくれ!」

 「な、先生方は何をやっているんだ!!??」

 箒は文句を言いながらその船の後ろに着くとそこにいたアジア系の人間が文句言っているように見えるが箒はそれを無視して最大加速で離すようにした。

 「マシュ、お前はビットで刃更を守りながら箒を援護してくれ!!・・・

俺が引き付ける。」

 一夏はバスターソードを振り上げるとそのまま「シルバリオ・ゴスペル」に突進すると「シルバリオ・ゴスペル」も鋏状の武器で受け止めるとまるで待っていたかのような感じであった。

 すると「シルバリオ・ゴスペル」のスラスターがすべて翼のように広がった。

 「し、しまった・・・。」

 「ニンゲンニキヲトラレテイルカラマケルンダ・・・シネプライム!!」

 すると〈シルバー・ベル〉の一斉掃射が一夏を襲った。

 「ぐわあああああああ!!!!!!!」

 全弾当たったことで装甲がいくつも壊れ全身がぶつけられるような痛みが襲うと爆炎から出た一夏に「シルバリオ・ゴスペル」は鋏状のキャノン砲を一夏の腹部に充てるとこう言った。

 「キサマモコレデオシマイダ!!」

 そしてキャノン砲による一撃で一夏はそのまま海に叩きつけられた。

 「一夏ーーー!!!」

 刃更の大声と同時に剣が光り輝くと刃更はそのまま「シルバリオ・ゴスペル」に

突撃した。 

 「てめえーーー!!!」

 すると「シルバリオ・ゴスペル」は武器を収めると今度は銃を出してきたのだ。

 そしてその銃が両腕と一体化し、翼のエネルギーがそれに集約し始めたのである。

 それを感じ取った刃更は咄嗟にその砲撃を「バニシング・シフト」で打ち消すと既に「シルバリオ・ゴスペル」がどこかに消えていた。

 そして残ったのは悔しがる刃更と海から出てきた箒とそれを引っ張り出している

マシュと・・・ボロボロになった一夏がいた。




 「シルバリオ・ゴスペル」が暴走した原因って分かりました?


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再起の狼煙

 もう一度立ち上がる勇気はあるか?


 あれから重傷となった一夏は医療室に運び込まれ長谷川先生による治療をして何とか命は取り留めたが長谷川先生は沈痛な面持ちで千冬達にこう言った。

 「全身裂傷と火傷が幾つかあるが問題は腹部だ。内臓破裂が3か所、あばら骨も半分以上が折れている。これで生きているのが奇跡レベルだがここでは満足な治療ができにくいから一刻も早く学園島に送還することを薦める。」

 そう言った後千冬は全員に向かってこう言った。

 「先程軍が出動したという連絡が入った。我々は万が一に備えて待機するよう言われたので全員はそれに従うように。」

 千冬がそれを言った後それぞれが格納庫に戻ろうとした。

 そう・・・作戦に参加したメンバーを除いては・・・。

 彼らは痛々しい姿になり呼吸器を付けて包帯姿になった一夏を見ていた。

 刃更は拳を力強く血が出るぐらいに握っているこういった。

 「俺がもう少し早く準備していたら・・・。」

 「刃更さんのせいじゃないですよ。私だってあの時油断していなければ

こんな事には・・・」

 マシュも力なくこう言った。

 唯一言葉を発していない箒は一夏の方を見ながら力なかった自分を責めていた。

 

 一方指令室にいる千冬はある女性の資料をくしゃくしゃにするように握りながら見ていると山田先生が入ってきた。

 「織斑先生、報告があります。」

 「何だ・・・」

 「はい、密漁船のクルーは如何やら昨日の深夜の内に出港した中国船というのがわかりました。彼らは外務省経由で中国総領事館に引き渡される予定です。・・・

それとあの周辺の警備を担当していた〈鹿平 刺花〉先生の〈戦風〉はIFFを遮断していて居所がつかめないようです。」

 「そうか・・・わかりました。」

 そう言うと山田先生はそそくさと去って部屋から出ると同時に持っていた紙を破って床に散乱させた。

 そして千冬は崩れるように倒れると小さな声でこう言った。

 「・・・一夏・・・。」

 千冬は今にも泣き出しそうな声で言うと扉の向こうから誰かが走っていく音が少しずつ強くなってきたので千冬は目に溜まり始めた涙を拭きとるとやってくる人間を見た。

 「ちーちゃーん!!!」

 「何だ束か。」

 千冬は束が来たことに落胆した様子で言うと束は千冬にこう言った。

 「軍の衛星データをハッキングして〈シルバリオ・ゴスペル〉が見付かった場所がわかったよ!!」

 「何!!」

 千冬は驚くと束がパソコンを打ち込んでその座標を表示した。

 「場所はここから30キロ離れた沖合上空!!今から行けば軍と途中で合流できるはずだよ!!」

 然し千冬は少しため息交じりでこう言った。

 「束、我々はここで待機するように言われているんだぞ。それに行ったところで連中がどういう顔をするか・・・。」

 「大丈夫だよちーちゃん。束さんがさっきいっ君の所属している隊長さんに伝えておいたらね・・・許可するように捗ってくれたって。」

 「・・・防人さん。」

 千冬は防人に感謝の声を出すと束はこう続けた。

 「ここは束さんに任せて行ってきてよちーちゃん。機体は既に束さんがチューンしておいたから。」

 「束・・・ありがとう。」

 千冬は束に感謝を述べると颯爽と機体が置いてある場所にへと向かった。

 「・・・さてと箒ちゃんにも伝えておくか。」

 そう言うと束は胸の谷間から携帯を取り出してメールを送った。

 

 一方箒達は未だ一夏のいる病室から動いていない中箒の機体の待機状態である鈴のついた簪を見るとそこには「シルバリオ・ゴスペル」の現在地とこう綴られていた。

 『ちーちゃんにも伝えてるから今から行けば間に合うよ(^_-)-☆。』

 箒はそれを刃更とマシュに見せると刃更だけではなくマシュも喜んでこう言った。

 「あんにゃろーは1発叩きらなきゃー気が収まらねえ!!」

 「リベンジし甲斐がありますね!!」

 そして箒はこれを待機中である鈴音達に伝えるためにそこに向かった。

 

 一方千冬は束がチューンした「戦風」を見た。

 外見はそのままだが接近戦用にスラスターをぎりぎりまで強めていて近接兵装を取り付けられておりいつでも発進する準備が整っていた。

 既に千冬はISスーツを身に纏い髪もポニーテールに纏めていた。

 「この髪型にするのも何年ぶりかな?」

 そう言って「戦風」に乗ろうとすると箒達がISを纏って現れたのだ。

 「織斑先生、付き合うぜ。」

 「あたし達だって一夏の敵討ちしたいしね。」

 「私の相棒を手に掛けた罪、その身に刻み付けなければね。」

 「友達の親友をあのような姿にされて行かないわけにはいきません。」

 「あの機体にはお返しをしなければいけませんしね。」

 刃更、鈴音、ロラン、ヴィシュヌ、マシュはそれぞれ自分が戦う理由を告げた後箒は千冬に近づいてこう言った。

 「・・・千冬さん。・・・行きましょう!!」

 そして千冬は呆れながらもこう言った。

 「全く揃いも揃って・・・ありがとう。」

 千冬は感謝を述べると全員に向かってこう言った。

 「それでは全員・・・戦闘開始だ!!」

 「「「「「「おう!!!!!!!」」」」」」




 敵は破壊の権現只1つ!!


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暗き世界

 それは夢か幻か?


 「ここ何処だ?」

 青年は一人で暗い枯れた木の道の中に立っていた。

 そうこの青年の名は・・・

 「確か俺は〈シルバリオ・ゴスペル〉の攻撃にもろに喰らってそれで・・・!!」

 そうこの青年こそ織斑 一夏である。

 なぜ彼がここにいるのか自分自身もわからないのだ。

 「・・・ここってもしかして・・・死後の世界?」

 枯れた木の道、そして空は何もなく暗いだけの世界。

 まさに死後の世界というに相応しいところだろう。

 「そうすると・・・こりゃ俺地獄にいるってことだな。」

 一夏は頭を掻くと自虐的な笑いでこう言った。

 「まあそうだよな・・・人殺しの俺が天国なんてありえねえしな。」

 一夏は暗い空を見上げた後仲間たちのことを考えていた。

 「箒やマシュは大丈夫かな?・・・ま、刃更がいるから撤退してるだろな。」

 一夏の眼には薄っすらとだが涙が出そうになると一夏は何処かで音楽がなっていることに気づいた。

 「この音楽って・・・昔千冬姉が歌ってくれた歌・・・。」

 一夏は音がなっている方に向かうとそれがどんどん大きくなっているのに

気が付いた。

 「近いな。」

 森を抜けるとそこにはぽっかりと穴が開いたような土地の中央に

廃れた教会のような建物があった。

 一夏は扉を開けるとそこにあったのは幾つもの教会の長いすと壇上で巨大なパイプオルガンを鳴らしている金色の髪をツインテールにした腰にまで届く少女が弾いていた。

 すると一夏が入った瞬間席から立ち一夏を見つめる少女がいた。

 その少女は水色に近い銀色の髪を肩口まで切り揃えていた。

 一夏はその少女を見た途端悲しむような顔で少女の頭を撫でた。

 「こんなところにいちゃだめだじゃないか。君がいるのはここじゃないだろ・・・

サラ。」

 その少女こそ一夏が嘗てドイツで救えなかった少女「サラ・ナイリ」だった。

 

 一方千冬達はというと途中で合流した軍の輸送飛行機と合流した後機体の翼に乗り「シルバリオ・ゴスペル」がいる地点にへと向かっていた。

 作戦では長距離兵器を持ったIS部隊が先に降下(ヴィシュヌも一緒)し

初弾を撃った後輸送機に残っている部隊を逐一に投入し波状攻撃で倒すという

作戦である。 

 「全員聞いてくれ。」

 「「「「「「??????」」」」」」

 千冬の言葉に全員が耳を傾けた。

 「本来なら私だけ行おうとしたことだが全員で戦う以上1つだけ約束してくれ・・・

全員生きて帰って来いよ。」

 「「「「「「はい!!!!!!!」」」」」」」

 全員が言うと輸送機のコクピットから通信が届いた。

 『間もなく敵がいる地点にへと到着するため準備の方を頼む。』

 するとヴィシュヌが先に降下部隊に交じって周りにある小島の1つに着陸した。

 周りにあるのは「打鉄」が高火力装備『鬼武』を装備している。

 そして「激震」もまたミサイルポッドを搭載していた。

 そして輸送機が予定地点に入った時IS部隊の1人がこう言った。

 「撃てーーー!!!」

 すると降下部隊が持っていた火器がすべて火を噴き・・・

「シルバリオ・ゴスペル」に向かった。

 




 高火力装備『鬼武』
 打鉄の火力重視を目標にした兵装
 高火力な為重量がある為オリジナルコアでも浮かすことがままならないという代物である。
 武装 蜂の巣型12連奏ミサイルポッド 「雀蜂」*6
    荷電粒子砲          「王電」*2
    機関砲             「虚心」*4     


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破滅の進化

 現れるのは希望か絶望か


 「シルバリオ・ゴスペル」はまるで胎児のように頭部を守ったままうずくまっている最中突如大爆発が自信を中心に起こったのだ。

 

 「弾着確認!次弾装填に移る。」

 ヴィシュヌはロングモードになった「アグニ」を使った砲撃をした後薬莢が出ると次弾が装填された。

 そして戦術機部隊はIS部隊の準備が終わるまでの間ミサイルパックをパージして警戒に入った。

 すると爆炎から「シルバリオ・ゴスペル」が出てきて砲撃した部隊を見ると否やそこに向かって一直線に向かうといきなりスピードが落ちたので足を見るとそこには茨状の縄が付けられていて更にその向こうではロランがニヤッと笑ってその鞭「ヴァイン・アームズ」から電気が流れて「シルバリオ・ゴスペル」を襲うとゴスペルのデータから『右足起動不全有り』と報告が入るとすぐさま翼を広げて攻撃しようとした瞬間今度は後ろからミサイルとレーザーが降り注いできた

 その先にはマシュと刃更がそれぞれの武器を使ったのが分かる。

 然も「シルバリオ・ゴスペル」の背面部の氷が見る見ると広がり始めたのだ。

 「今回はミサイルの中に氷結凝固剤を混ぜておきましたのでちょっとやそっとじゃ壊せませんよ。」

 マシュがそう説明すると「シルバリオ・ゴスペル」が離脱しようとしたスラスターを最大出力を出そうとした瞬間他のIS部隊の攻撃と同時に真正面から高速で来る物体を

確認して身構えているとそこには高機動モードになった箒の「緋燕」とそれに掴まっている鈴音の「甲龍」と千冬の「戦風」がいた。

 「逃がすかーーー!!!」

 鈴音がそう言うと4門の衝撃砲が火を纏って攻撃してきたのだ。

 それが着弾すると今度は千冬と箒がそれぞれの刀で交差するように「銀の鐘≪シルバー・ベル≫」を切ろうとした瞬間それを「衝撃は両手で掴み取り今度こそ攻撃しようとした瞬間箒が刀を・・・離したのだ。

 「これならどうだ!!」

 箒は機体に内蔵されている小型ガトリング砲を「シルバリオ・ゴスペル」の胸部に叩きつけて撃ち込んだ。

 「LaLaLa!!!!!」

 「シルバリオ・ゴスペル」はそれに驚くと手が緩んだ瞬間千冬が右を・・・そして箒が左の翼を斬ったのだ。

 そして「シルバリオ・ゴスペル」はそのまま海にへと落ちた。

 「箒、無事か?」

 千冬がそう聞くと箒は疲れた様子でこう答えた。

 「私は大丈夫です。速く≪福音≫を・・・。」

 回収しようと言おうとした瞬間海面から強烈な光が放った瞬間

「シルバリオ・ゴスペル」が出てきたのだ。

 然も形がどんどんと変わり始めた。

 「な、なんだありゃ?」

 「あれはもしかして・・・『第2形態移行〈セカンド・シフト〉』!!」

 刃更の問いにマシュが答えるがそれは嘗ての「シルバリオ・ゴスペル」とは比べ物にならないくらいの重圧を感じたのだ。

 翼は5本のまるで組み立て前のように骨組みのような姿になっており両腕は指が鋭く細くなっており足は巨大に膨れ上がっており化け物と呼んでもいい姿になっていた。

 新たに出た機体名に全員が驚いた。

 「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」

 誰かがそう言うと「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」の翼がコの字に曲がり始めるといつの間にか出した銃が腕と一体化になった瞬間コの字になった翼から光が大きくなり始めたのだ。

 「不味い!!全員逃げろーーー!!!」

 千冬の言葉に刃更達は言う通りに遠ざかるも軍の方は戦術機を除いて何のことかと思っているとそれが巨大な光の塊になった瞬間・・・巨大な光の帯となって

軍を襲った。

 「「「「「きゃああああああ!!!!!!」」」」」

 隊員全員が光に包まれた後全員のISが機能停止、又は大破するぐらいの

被害を受けた。

 「ちょ、何よあの破壊力は!?あとちょっと遅かったら・・・。」

 鈴音が大声で最後まで言おうとすると「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」が鈴音の近くに近づくとそのまま膨れ上がった足で鈴音を踏んだ瞬間・・・エネルギー派が鈴音を襲った。

 「ぐはっ!!」

 「鈴音!!貴様よくも!!」

 そのまま鈴音は近くの島に落ちるとロランがプラズマライフル「スピーシー・プランター」を構えて「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」に当てようとすると「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」は先程軍に使った攻撃をくの字に変えて発射すると拡散するようにロランに襲い掛かった。

 「ぐあああああ!!!」

 莫大なプラズマの攻撃にロランはたちまちに吹き飛び下にある

島の砂浜にへと落ちた。

 「くっ・・・この化け物が!!!」

 千冬は怒りのままに「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」に襲い掛かると今度は日本刀を両手を使って折ったのだ。

 「何!!」

 千冬が驚くとそのまま頭を掴むと右腕から鋏状のキャノン砲が出てきてそのまま千冬の腹部に撃った。

 「ぐふぁっ!!」

 千冬は口から血を出してそのまま落ちて行った。

 「千冬さん!!貴様ーーー!!!」

 箒は怒り狂いながら「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」に向かっていった。

 それを見た「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」は・・・にいと笑っているように見えた。

 




 「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」
 「シルバリオ・ゴスペル」がセカンドシフトした機体
 メガトロンの戦闘データをISコアが認識し生まれ変わった姿。
 その容姿はメガトロンそのままになっている。
 武装  フィンレーザー砲  サイバー・ベル 上下に5本ずつが2セット
                       (計20本)
     フュージョンカノン*1
     散弾銃型フュージョンカノン*1


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問いかける意味

 汝は何のためにそうする。


パイプオルガンが鳴りやまぬ中一夏はサラにさっきまでに起きた色々な事を話した。

 あの事件の後のドイツの事、自暴自棄になっていた自分を佑唯に諭された事、剣道の試合で嘗ての幼馴染にあった事、IS学園での出来事、夜架が戦いを挑んだこと、他の人間も同じように裏社会に入った事、そして死ぬ前の作戦でのことを話した。

 サラはそれを時には笑い、時には悲しみ、時には怒りと様々な顔の表現を変える事に一夏は少しずつ落ち着きを取り戻し、そろそろ逝こうかと思った矢先サラが一夏の服を掴むとこう言った。

 「一夏、呼んでるよ。」

 「え、まさか閻魔様か?」

 「ううん。彼女だよ。」

 そう言って振り向くとパイプオルガンが鳴りやんでいたことに気づいた。

 パイプオルガンを弾いていた少女は壇上から降りると一夏にこう聞いた。

 「貴方はここで止まるのか?」

 「え?」

 少女は更にこう続けた。

 「貴方はどうして力を求め、何の為に闘うのか?」

 「何の為に・・・か・・・。」

 一夏はその答えに対して嘗て自分が思った事を思い出した。

 『だったらその心、取り戻してやる!あいつらのためにも・・・

俺自身のためにも。』

 「俺は・・・。」

 嘗て自分は人を殺した。

 「まだ救えていない人がいる。」

 幼馴染の1人は親と離れ離れになった。

 「俺は1人にさせちゃいけない人がいる。」

 ここまで自分を作ってくれた人たちがいる。

 「俺はまだ何も返させてない。」

 そして・・・

 「俺はまだあいつらを笑顔にさせていない。」

 一夏は大声でこう言った。

 「俺はまだ何もやり遂げていない!俺はまだ何も出来ていない!!」

 そして振り絞るようにこう叫んだ。

 「俺は仲間を!!あいつらを世界中の不条理って奴から守りたい!!俺自身の明日を掴み取るために・・・闘う!!!」

 「・・・なら行け。皆の元に。」

 「え・・・?」

 その少女の言葉に一夏は素っ頓狂な声を出した。

 「皆が待ってる場所へ。」

 サラは一夏の腕を掴んでこう言った。

 「私の分まで生きて!そしてその何百倍の人たちを心の底から笑顔にして!!

お姉ちゃん達の心の雲が晴れるぐらいに!!!」

 そして一夏は扉の外から出る瞬間サラにこう言った。

 「じゃあなサラ!今度は老衰するまでの話を聞かせてやるからな!!」

 「うん待ってるよ一夏。ここで待ってるから。」

 そして一夏が外に出た後少女はサラにこう言った。

 「これでいいんだねサラ。自分の正体を告げないまま。」

 「うん。だってまだ一夏はその段階にするにはまだ早いからね。」

 そう言うとサラは少女にこう言った。

 「それじゃあ準備しないとね。」

 「ああ、私達の歌を一夏に聞かせよう。」

 

 外ではIS学園から来た医療班がナノマシン入りのカプセルを持ってやってくるのを

長谷川先生が待っていると突如携帯のブザーが鳴ると一夏がいる治療室の監視カメラのある映像を見て長谷川先生は猛ダッシュで向かった。

 長谷川先生が治療室に入るとそこには一夏の心臓部分が紅く光輝いていたのだ。

 「な、何だこれは!!??」

 徐々に光が収まると今度は一夏の髪が銀色に輝き始めたのだ。

 すると同時に何か嫌な感じを長谷川先生は本能的に察知するとその光が薄れ始め、

やがて収まると一夏が起き上がったのであった。

 あまりのことに長谷川先生は唖然としているとはっと気が付いて

一夏の方にへと向かった。

 「織斑、大丈夫か!!まだ安静にしておけ。お前はさっきまで生死の境を彷徨っていたってこれは!!」

 長谷川先生は一夏の体の触診をすると折れていた骨がいつの間にか何事もなかったかのように元に戻っていたのだ。

 そして体中の包帯を取ると火傷も無くなっていたのだ。

 「こんな・・・これは一体・・・!!」

 「どうしました長谷川先生?」

 長谷川先生の驚いた顔を見て一夏は問いかけると長谷川先生はこう言った。

 「俺ちょっと用があるんでこれで!!」

 そういって一夏はベッドから降りて部屋の外にへと向かった。

 そして長谷川先生はさっき見たものを感じて違和感について分かった。

 「(成程、前に私がクラス対抗戦の後の触診したときに抱いた違和感はこれだったのか・・・確かにそうならば私の力が反発するのも頷けるものだ。・・・織斑、お前一体何者なんだ?)」

 長谷川先生はあの時一夏の眼が・・・紅く輝いていたことを思い出した。

 「(あれは間違いなく私が思っていたのとは別の何かがある。

そうナニカが・・・。)」

 

 長谷川先生が思考に囚われているころ一夏は格納庫に入った。

 すると自分の機体の近くで束が機体を整備しているのを見かけた。

 「束さん!!」

 「え・・・いっ君!!」

 束は一夏がいるのに驚くと一夏は束にこう聞いた。

 「束さん!!俺の〈黒式〉は?」

 「えっ?出撃するのいっ君!!駄目だよさっきまで寝ていたんだし、それにこれじゃあ足手纏いというか動かすことだって無理だよ!!」

 そう言うと一夏は「黒式」を見た。

 全身のパーツが砕かれていて中には精密機器が丸裸の状態になっているだけではなく武装もスラスターとして使っていたビット以外は壊れており追加兵装も

見る影もなくなっていた。

 「だから今は休んでなよって・・・ちょっと待ってオペレーターの眼鏡ちゃんから

通信が来たって・・・ええちーちゃんがやられたってちょっと待ってよ!!」

 一夏はその通信を聞くとボロボロの「黒式」に乗ってこう言った。

 「頼む〈黒式〉!!俺はもうあんな後悔はしたくないんだ!!もう目の前で誰かが死ぬところを見たくないから!!!」

 そして一夏はこう大声で言った。

 「俺に力を貸してくれ!!〈黒式〉---!!!」

 すると〈黒式〉が光り輝き始めた。

 「へ、まさかこれって!!・・・うわっ!!」

 すると突風が吹き荒れ、束が吹き飛ぶと一夏と〈黒式〉が何処かにへと消えたのであった。

 そして山田先生はオペレータールームで戦況を束に報告するとレーダーにあるデータが映った。

 「へっ、何ですかこれ!!??」

 その光景を山田先生は見る事しかできなかった。




 覚悟を決めた青年は仲間の元にへと向かった。


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復活の黒

 彼の者は戦の地で高々と舞い戻る。


 一方箒達は「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」と戦っているのだが戦況は

最悪の一言に事尽きた。

 「このーー!!」

 ヴィシュヌは「アグニ」を使って攻撃しているが

「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」はフュージョンカノンを散弾銃にして広範囲にわたって撃つと何発かがヴィシュヌと「アグニ」に当たった。

 「きゃっ!!」

 「アグニ」が攻撃で爆発するとヴィシュヌは悲鳴を上げた瞬間

「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」はヴィシュヌのすぐ近くで

フィンレーザー砲をヴィシュヌ目掛けて照準を合わせた。

 「きゃああああ!!!」

 レーザー砲はヴィシュヌにモロに当たりそのまま島の岩場に不時着した。

 「貴様よくも!!」

 箒は日本刀で斬りかかると「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」はそれを何と

片腕だけで受け止めると今度はもう片方の腕で箒のガトリング砲がある場所を掴み

そのまま近くの島に落とすように着陸した。

 「ぐわっ!!」

 箒が呻き声を上げると「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」は全ての

フィンレーザー砲を箒に照準を定めた。

 「ヤメローーー!!!」

 「これ以上はやらせません!!」

 後ろから西洋剣「ブリュンヒルド」を振りかぶろうとし、マシュは

〈ドラゴン・カリバー〉をクローモードにして

「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」を叩くつもりだったが突如両翼2基ずつの

フィンレーザー砲が逆向きに展開したのだ。

 「なっ!!」

 「あれは後ろからでも撃てるんですか!?」

 そして2人はそれぞれその攻撃から回避した瞬間

「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」は箒に向かってこう言った。

 「サラバダニンゲン。」

 箒はその光を見ると心の中でこう言った。

 「(最後に一夏に会いたかったなあ。)」

 箒が覚悟を決めた次の瞬間「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」のすぐ後ろで

爆発が起こった。

 「グオッ!!」

 「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」が驚いて声を上げると何発かの

レーザー砲が「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」を襲った。

 「ギャア!!」

 「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」が呻き声を上げると何かの物体が

持っていた長剣を「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」に斬りかかった。

 「ドアッ!!」

 「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」がそれ当たった瞬間悲鳴を上げた瞬間

先程のレーザーが「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」のすぐ近くに当たり

吹き飛んだ。

 「グワアアア!!」

 「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」が吹き飛び箒は攻撃したものを見ると目尻から涙が浮かんできた。

 「あ・・・ああ、あっ・・・。」

 それはまるで天使のような黒い羽根のアンロックユニットと翼からせり出した

キャノン砲があり両腕部には小型の盾を装備した黒いISがあった。

 それに乗っているのは箒が最も会いたかった人。

 「これ以上誰も失わせねえぞ!!機械ゾンビヤロー!!!」

 織斑 一夏だった。




 次の話で一夏ガ聞く歌の正体が分かります。


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皆の覚悟

 その覚悟を持った背中は次代にへと引き継がれる。


 「一夏っ!!体の傷は大丈夫なのか!?あれだけの傷があったのに何故・・・。」

 箒は一夏の近くに行くや否や一夏の体の傷を気にしていた。

 一時とは言え重傷だったのにも関わらず戦場に来るということに驚いたのだが一夏は箒にこう言った。

 「あ、それなら治ったぞ。」

 「治ったってあれ程の傷だったのにか!!??」

 「まあいいじゃねえかそれよりも箒・・。」

 「それどころじゃないっていうレベルの問題じゃないぞ!!」

 一夏の言葉に箒は怒りながら言うと一夏はこう言った。

 「あいつヤバいぞ。」

 「ウウッツ・・・。」

 箒は一夏の方を見ると「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」が呻き声を

上げながら立ち上がると一夏の方を向いてこう言った。

 「マサカマダイキテイタトハナニンゲン・・・イヤナニモノダオマエハ?」

 「ただの人間だよ。・・・お前を倒すが付くがな。」

 一夏の言葉に「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」が怒りを露わにした。

 「ホザケレットウシュゾクガ!!」

 「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」が右腕の「フュージョン・カノン」を一夏の方に向けると一夏は持っていた2振りの日本刀「嵐断」の刀身の峰を合わせると巨大なプラズマソードを纏ったバスターソードになり「フュージョン・カノン」を弾いた。

 「ナニッ!!」

 「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」が驚くと一夏の機体の脚部からホイールが出てきて高速で「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」に向かった。

 「チィ!!」

 「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」が飛ぼうとすると上からレーザーの雨が降ってきた。

 「行け一夏!!」

 「援護します!!」

 刃更とマシュが援護射撃して「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」の行く手を塞いだことにより飛べなくなった「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」を見て一夏はそのまま斬りかかった。

 「うおりゃ!!」

 「ナメルナニンゲン!!」

 「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」がそういうとフィンレーザー砲をくの字にすると今度はシールドを形成した。

 「何!!」

 「攻撃だけじゃなく防御にも使えるなんて・・・。」

 刃更とマシュが驚くと一夏はフッと笑みを浮かんだ。

 「ナニガオカシイニンゲン?」

 「これでお前は攻撃できないよなあ?」

 「・・・マサカ!!」

 「もうおせえよ!!」

 そう言うと一夏は翼のアンロックユニットからビット兵器「神翼」を10基も

射出した。

 よく見ると砲台が1つではなく内部に2つの砲身があるのがわかる。

 そしてそれがチャージされると全ての砲台から一斉掃射された。

 「グワーーー!!!」」

 「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」が悲鳴を上げると今度はよく見ると翼部の砲台「月龍」を出して攻撃し、「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」を

吹き飛ばした。

 「グアアア!!」

 そして「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」は逃げるようにそこから離れた。

 「追うぞ!!刃更!マシュ!!」

 「おう!!」

 「はい!!」

 一夏は2人に指示して「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」を追いに行った。

 

 「(一夏が来てくれた・・・!)」

 箒は嬉しかったのだ。

 一夏が生きてくれたという喜びをかみしめていた。

 すると箒に向けて通信が入った。

 その人物は・・・「篠ノ之か・・・?」

 「織斑先生!!」

 千冬が通信してきたことに驚くと千冬は箒にこう言った。

 「篠ノ之、落ち着いて聞いて私たちのところに来い。」

 「何をするんですか?」

 「・・・あいつに一泡吹かすための作戦だ!」

 その顔は何かを考えた目であった。

 箒は指定された場所に行くと千冬だけではなく

鈴音、ロラン、ヴィシュヌがそこにいた。

 「皆何で・・・?」

 「何でって決まってるじゃない箒!」

 「私達が出来ることをするだけさ。」

 箒の言葉に鈴音とロランがそう言った。

 「篠ノ之、その機体は確か他の機体の武器やエネルギーの供給や同調が

出来るんだよな?」

 「・・・はい。あの姉の言う事が正しければ・・・まさか!!」

 箒は千冬の質問に答えるとある事を解いた。それは・・・

 「ああそうだ箒、私達の機体のシールドエネルギーと武装をお前経由で追撃している連中に分けてやれということだ。」

 千冬の言葉に箒は帰りはどうするのかと聞こうとすると鈴音が前に出てこう言った。

 「馬鹿言わないでよ箒!!まずはあの化け物を何とかすることでしょうが!!」

 「私達は自分で何とかしますし皆様が勝てば送ってってくれるでしょうし。」

 ヴィシュヌがそう言うと千冬はこう言った。

 「これはお前たちの生存率を上げるということで最適な方法だと思っている。やってくれ箒、我々皆の為に。」

 その言葉に箒は今でも戦っている一夏達の事を考えるとこう言った。

 「・・・皆の想い。私が引き継いだ。」

 「それではみんなやるぞ!!」

 「「「はい!!!」」」

 そういうとそれぞれのISからケーブルが出た後鈴音は衝撃砲を、千冬は近接格闘用の換装武器1式を装備するとエネルギーを確認して全員を見た後こう言った。

 「行ってくる!!」

 箒はそう言うと一夏達の所まで飛び立つと千冬は他の専用機乗りに聞こえないようにこう言った。

 「・・・時代は変わるか。」

 その時に千冬は一人の人間の・・・教師の顔であった。

 

 「おらああ!!」

 「ぜえええ!!」

 刃更とマシュがそれぞれ剣を振りかざすと

「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」はそれをシールドモードにした

フィンレーザー砲で防御すると一夏がそのまま真っすぐ斬りかかろうとするがそれを

右腕の「フュージョン・カノン」で砲撃した後無理やり引きはがして3人から離れた。

 「畜生・・・。」

 「何て強いんだ・・・」

 「くそっ・・・エネルギーが・・・。」

 刃更とマシュの機体のエネルギー残量が20パーセントに対し一夏の方は後7%

しかなく戦闘が困難になりそうだったのだがレーダーで箒の「緋燕」が色々な武装を持ってやってきたことに驚くと一夏達に向かって箒はこう言った。

 「皆受け取れーー!!」

 そう言うと箒の「緋燕」の背部の装甲から小さな砲台みたいなものが出ると一夏達にそれを向け撃った。

 「ナンダコレハ?」

 「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」が不思議がると一夏達は

その現象に驚いた。

 「こ、これは!!」

 「エネルギーが・・・。」

 「回復してる!!」

 マシュは、刃更、一夏がそう言うと一夏の機体からあるデータが出ると一夏は顔を

綻ばせこう言った。

 「一緒に闘おうぜ!!サラ!!〈黒式〉・・・いや、〈黒式・焔天〉!!」

 『うん、一緒に闘おう一夏。」

 『奏でよう我々の歌を』

 そして2人はこう言った。

 『『永久に語る歌を!!』』




 次で歌の正体が分かります。
 (次回詐欺ですみませんでした。)


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その唄は・・・

 強化外装弐六八式ー弐型「黒式・焔天」
 見た目は「ダンボール戦機WARS」の「ドットブラスライザー」に「ストライクフリーダムガンダム」のバックパックをそのまま付けたもの。
 一夏の機体「黒式」がセカンドシフトした姿。
 破損した箇所が無くなった代わりにより複数の武器が内蔵された機体。
 ホイールが脚部に内蔵されておりISというよりも他の機動兵器にへと変貌しており
より汎用性が高くなっている。
 特殊なシステムが内蔵されており発動すると機体スペックが4倍近く上がる。
 
 武装 日本刀「嵐断」*2(バスターソードや連結ブレードにもなる。)
    ビット兵器「神翼」*10(見た目は「ストライクフリーダムガンダム」の「スーパードラグーン」の砲身が内部に2つになったやつ。)
    翼部内蔵キャノン砲「月龍」*2
    腕部及び脚部クロー*4
 
 特殊兵装 「天の岩戸」
      
 単一能力 「永久唱歌」 これは特殊な歌に反応することで発動する。
             発動している間は機体が銀色に染まる。



 「何だ今のは?」

 ロランが何かを感じた。

 「この音は一体何でしょう?」

 ヴィシュヌは疑問を口にした。

 「この歌って確か・・・。」

 鈴音がこの音に何かを思い出そうとしていた。

 「これは確か!!」

 そして千冬がそれに気づいた瞬間ある事を思い出した。

 ≪良い千冬。これはねお父さんが教えてくれた曲なのよ。≫

 ≪え、お父さんが?≫

 ≪そ、お父さんがいつも鼻歌で歌う歌よ。もし一夏が大きくなったら教えてね。≫

 ≪うん。分かった!!≫

 ≪じゃあ、もう一度歌いましょ。≫

 ≪うん!!≫

 

 「一夏・・・。」

 嘗て母から教わりそして今弟が戦場の中でその歌が聞こえてくる

その唄の名前は・・・

 【作業用BGM 「クロスアンジュ天使と竜の輪舞」から「永久語り~光の歌~」

        歌う人  「魔法少女 リリカルなのは」のフェイトと

「ガンダムビルドダイバーズ」から「サラ」Ver】

 

 彼女たちは背中合わせで歌うと朽ちた教会は突如黒から蒼に変わり彼女たちの周りには白い光が溢れていた。

 

 そして一夏の機体も変わり始めた。

 突如フェイスマスクが現われるとバイザーアイが金色に輝くと両手両足の装甲から

クローが出てくると体の装甲が変形してそこから銀色の光が溢れてきたのだ。

 「皆行くぞ!!」

 「おう!!」

 「はい!!」

 「ああ!!」

 刃更、マシュ、箒がそれぞれ一夏の言葉に同意し刃更が接近すると

「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」がフィンレーザー砲で撃つとそれを刃更はシールドビット「ワールド・ゲート」で防いだ瞬間それが反射したため「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」は回避した瞬間上からマシュの「ドラゴン・カリバー」を

砲撃形態で撃ったのだがそれをシールドモードにして受け止めた瞬間今度は下からの攻撃に対応できずに被弾した。

 「グオッ!!」

 「やった!」

 それは箒が鈴音から託された衝撃砲が命中したのだ。

 「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」は箒を見ると怒りを露わにして

フィンレーザー砲の照準を箒に定めようとした瞬間一夏が

「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」の左頭部にクローを深く刺し斬ったのだ。

 チャージ中に攻撃されフィンレーザー砲が大爆発したのであった。

 「ギャアアアア!!!」

 そして「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」は残った右頭部のフィンレーザー砲と右腕と左腕にある「フュージョン・カノン」で一斉掃射で一夏を当てるため最大出力で砲撃すると一夏の前に刃更が西洋剣「ブリュンヒルド」が緑に輝いていてその光を攻撃してくる方角に目掛けて斬った。

 「≪無次元の執行≫【バニシング・シフト】!!!!」

 するとレーザーが消えてしまい「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」が驚いた。

 「ナニッ!!」

 「一夏ーーー!!!」

 刃更の言葉に「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」が気付いたときには既に攻撃態勢だった。

 上下左右からの猛攻に「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」は成すすべもなく喰らうしかなく終わった時には幾つかの装甲がひび割れて飛行が

ままならなくなっていた。

 そして一夏は右腕に残りのエネルギーを注ぎ込んでこう言った。

 「これで終わりだーーー!!!」

 そしてその攻撃が「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」の胴体に当てた瞬間

「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」は一夏にこう言った。

 「オレハマタマケルノカ!オマエニマタ!!

ヨワイヤツノミカタをスルオマエニ!!!ナゼダオプティマーース!!!!」

 その大声と共に一夏はそのまま何処かの島にへと落ちて砂埃が舞った。

 「「「一夏!!!」」」

 刃更達がそう言うと砂埃が消え始めてよく見るとそこにいたのは金髪の女性を

お姫様抱っこしてる一夏であった。

 「勝ったのか?」

 「ええ。勝ちました。」

 「ああ。」

 箒、マシュ、刃更がそれぞれ言うと一夏がこう言った。

 「俺たちの勝ちだ!!」

 一夏の声に3人は喜びに包まれていた。

 そして一夏も全員の元に行こうとしたその時何かを感じ取った。

 するとその女性の耳元についているイヤリングが震えるような感じになっていると

いきなりイヤリングが粒子になって辺りを漂うとすぐ近くの岩場でそれが集まり形となった。

 それはまるで騎士の様だった。

 足は普通の人間と同じようだったが右腕にはキャノン砲が装備されており左腕には

大型の剣を所持していた。

 そして顔はヘルメットのような顔になっておりマスクが開くとそこには

本来ないはずの口がありにゃあーーと笑った。

 そしてそれは笑うようにこう言った。

 「・・・やっと蘇ったぞ。・・・俺様は蘇ったぞ!!

オプティマス・プライム!!!」

 その笑いに全員が凍り付いた。

 

 いま破壊が蘇った。




 破壊大帝復活!!


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大帝の思惑

 メガトロンの目的が分かるよ。


 さてと・・・一夏達が「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」を倒す数分前。

 ハワイのオワフ島にあるアメリカ軍基地ではダガーナイフをシンボルとする

対ディセプティコン特殊戦闘部隊「NEST」(現在は国連直轄多国籍特殊連合軍)が

戦術機「撃震」のアメリカ軍対応機「ファントムファイターmark2」と

「NEST」隊専用人造トランスフォーマー「装甲輸送車型機(クロスタイガー)」が

人型形態になってアメリカ軍新型戦艦「デリンジャー」の甲板や船着き場で

待機している中その上を大型輸送飛行機が5機近くとロールアウトされたばかりの

トランスフォーマー対応戦闘機「ジャック・スカイ」20機がその周りを

護衛するように守っているとその後ろで更に大型の輸送飛行機が存在した。

 その飛行機のお腹の部分が下に下がるとそこには2体のトランスフォーマーがいた。

 その2機はそれぞれ背部に大型のジェットエンジンが搭載されており1機は右腕に

大型のライフル、左腕には小型機関銃が搭載されておりもう1機は

右腕に大型ガトリング砲、左腕には小型のアンカーショットが搭載された同じ

ジェットエンジンを持つトランスフォーマーがいた。

 「着いて来いジャイビス。出動だ。」

 『了解しました。オプティマス・プライム』

 この2機はオプティマス・プライムと第0世代人造トランスフォーマー

「ジャイビス」である。

 そして2機がそれぞれ「デリンジャー」に向かって飛んだ。

 そして着陸するとジェット・パワーはそれぞれカタパルトにある換装装置に直すと

内部にあるものを見た。

 それは「シルバリオ・ゴスペル」が暴走した際の機材がそのままになっており周りには戦術機や軍の技術者、そして「KSI」の科学者と社長「ジョシュア・ジョイス」と

CIAの高官「ハロルド・スティンジャー」が戦術機の銃を突きつけられて

手を挙げていた。

 「オプティマス!!これを見てくれ!!」

 「NEST」現場指揮官であり国連軍准将として働いている「ウィリアム・レノックス」がオプティマス・プライムにあるものを見せた。

 隣の部屋から壁を破壊するとそこにあったのは・・・かつての戦友であり宿敵でもあったディセプティコンのボス「メガトロン」の頭部があった。

 「これは!!ラチェット!!」

 オプティマス・プライムは軍医「ラチェット」を呼んで頭部を調べるとある事を

報告した。

 「オプティマス、こいつの中に染色体情報と意識データが存在しない。

それに僅かだがスパークの反応があった。」

 それを聞いたオプティマス・プライムはジョシュア達を見て怒り心頭ながらも

こう聞いた。

 「お前達はここで何をしていた?・・・答えろ!!」

 その言葉に全員があっと驚いていた。(特に新人)

 大抵のオプティマス・プライムは誰にも優しく、厳しく教える教師のような

存在であり正義感あ不売れる存在であったのだがそれが怒るほどということに驚くと他の部屋から声が聞こえてきたのだ。

 「おおいオプティマス・プライム。いるなら出してくれ!このフランケンシュタインの箱から出してくれ!!」

 扉を開けるとそこには小さなトランスフォーマー「ブレインズ」が見慣れない何かを纏ってガラスケースの中に入っていた。

 「ブレインズ!!誰か出してやれ!!」

 兵士の1人がガラスケースを破壊してブレインズを積まぬように出すとブレインズを

部屋から出した後その兵士がブレインズを床に降ろした瞬間銃を構えた。

 すると他の兵士やオートボット達が武器を構えた瞬間レノックスとオプティマスが

制止させたあとレノックスがその兵士にこう言った。

 「やめろ・・・銃を下ろすんだ・・・下ろすんだジェームス・サヴォイ少佐!!」

 ジェームスはブレインズ目掛けて銃を構えながらこう言った。

 「俺の姉はシカゴでディセプティコンに殺された。俺はお前たちが憎い。だから聞きたいことがある。それが納得するものならば助ける。」

 「も・・・もしもしなかったら?」

 ブレインズは震えながら聞くとジェームスはこう言った。

 「お前の頭がザクロだと思え!!」

 「ひっ!!」

 ジェームスの大声にブレインズは震えあがるとオプティマスは優しく声を掛けた。

 「ブレインズ、ここで何があったのかを話してくれないか?」

 「わ、分かったよオプティマス。」

 一呼吸してブレインズは語った。

 「あのシカゴの後俺はKSIに捕らえられてセンチネルの頭を見せられた後あのスキンヘッドがこう言ったんだ。『こいつの脳内データから遺伝子情報を取り出してくれたら自由にしてやろう』って言って俺はやむなくそれに従ったんだがこいつ俺をタダ働きさせただけじゃなくて有給休暇も取らせなかったんだぜ信じられるか!!って・・・悪い悪い脱線しちまいそうだった。」

 その目線の先にはジェームスが銃のトリガーを弾きそうになったのだ。

 「センチネルは酷くってとてもじゃないが無理だって言ったら今度はメガトロンを持ってきやがってよ。あいつはまだ生きているって分かってそれであいつの頭を

俺に繫げやがったんだよ。そしたらあいつは自分の体を手に入れるために少しずつ

自分の染色体情報を『シルバリオ・ゴスペル』に取り込ませてたんだ。そいつら目が真っ赤でさ。俺のつんつんヘアに群がってたんだよ。」

 「何故それを黙ってた!!」

 突如ジョシュアが大声でそれを聞くとジェームスは屋根に向けて発砲した。

 「どわっ!!」

 ジョシュアは悲鳴を上げるとジェームスはこう言った。

 「黙ってろ。」

 「あ、はい。」

 ジョシュアはおとなしく聞いてブレインズは話を続けた。

 「メガトロンはISネットワークを使って解読するのを逆手にとってISを支配する気だったんだよ。新しい軍団を作って今度こそ人類を皆殺しにするためにさ。」

 その言葉に全員ゾッとした。

 ISを・・・然もオリジナルが支配された時量産型や戦術機、人造トランスフォーマーで対応できたとしても地球規模での『シカゴの惨劇』が予測されるからだ。

 「だが『シルバリオ・ゴスペル』はネットワークを切断したんだ。自分でな。

然もパイロットに異常が出ないように全部自分に流れるようにしたんだ。

泣ける話だぜ。自分よりも相棒を守るなんてさ。」

 ブレインズは鼻をすするような仕草をするとこう続けた。

 「あの時メガトロンと俺は繋がっていた状態でな。あいつがこう言っていたのを

聞いたんだ。」

 「何を聞いたんだ?」

 オプティマスはブレインズに聞いた。

 「『計画とは違うがまあ俺様の想定の範囲内だ。』ってよ。」

 オプティマスはそれを聞いた後空を見上げた。

 「何をしようとしてるんだ。メガトロン。」




 アメリカ軍戦術機「ファントムファイター」
 アメリカ軍版の「撃震」。
 性能は同じだが「NEST」用の機体には対トランスフォーマー用のサーモモニターと
小型のミサイルが両腕に内蔵されておりmark2ではスラスターを両肩に付けており
機動力の向上と武器の運搬を多くさせるという意味合いがある。
 
 トランスフォーマー用戦闘機「ジャック・スカイ」
 ディセプティコンがシカゴで使っていた戦闘機をベースに作った兵器。
 武装は本物よりもグレードダウンしているが現行の戦闘機よりも早い。
 
 トランスフォーマー用強化兵装「ジェット・パワー」
 オプティマス・プライムのジェット・パワーをベースにした兵装。
 オリジナルよりか武器は同じようにグレードダウンしているがその分を飛行時間に充てているためそれなりの距離は飛べる。
 
 「NEST」用人造トランスフォーマー「クロスタイガー」
 ベースはレッカーズにしておりビークルモードでも戦闘できるようにしている。
 両腕だけではなく全身にも幾つかの固定砲台が採用されており次期主力機では新たに追加された仲間「ハウンド」型の重装備型にしるプランが存在している。
 
 新型輸送飛行機
 ジェット・パワー用の飛行機であり内部には換装システムが採用されているため
内部での交換ができる。
 又カタパルトが存在するため従来よりも大型になっている。


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大帝宣言。

 破壊大帝は戦士達を見た。


 「何だあれは・・・。」

 一夏は「シルバリオ・ゴスペル」の待機状態であったイヤリングが粒子のような状態になった途端今度は人型のナニカになったのだ。

 それは突如笑いだしたと思ったら一夏の方を見てこう言った。

 「ほう、俺様を倒したのは貴様か小僧。」

 今度は流暢に喋りだしたのに一夏は心の中で驚くとこう聞いた。

 「お前は何者だ?」

 そしてそれはこう言った。

 「俺様は破壊大帝メガトロン。ディセプティコンのリーダーだ。」

 「なっ!!」

 メガトロンやディセプティコンの事は防人達から聞いた事があるのだが彼は死んだと聞かされていたのだ。

 するとメガトロンはこう言った。

 「俺様が死んだと聞かされているようだが俺様はこうして蘇った。そしてISの力を

手に入れた。もうエネルゴンが無くなることによる恐怖が無くなり俺様は

究極のトランスフォーマーとなった。・・・あのオプティマスよりもな!!」     メガトロンは声を荒げてそう言った。

 一夏達はそれぞれ自分の武器を構えるがメガトロンは鼻で笑ってこう言った。

 「辞めておけ人間共よ。お前達はもう戦う気力がないことなどお見通しだ。」

 メガトロンの言う通りである。

 刃更達の機体は少なからずともダメージを負っており一夏に至っては

これ以上の戦闘は出来なくなっているのだ。

 するとメガトロンは一夏達にこう提案した。

 「お前たちは運が良いな。俺様は復活してもまだ本調子ではないからな。見逃してやる代わりに名を名乗るがいい人間共よ。」

 メガトロンがそう言い一夏を除いた全員は怒りを露わにするも一夏が首を振ったことによりそれを受け入れた。

 「東城 刃更だ。」

 「篠ノ之 箒だ。」

 「マシュ・キリエライトです。」

 それぞれ名を明かすとメガトロンは一夏の方を向いてこう言った。

 「それでお前は?」

 「織斑 一夏だ。」

 そしてメガトロンはこう言った。

 「織斑 一夏か・・・。覚えておこうその名を。そして次に会うときには・・・人間ではないことに期待しよう。」

 何か意味深な言葉を吐いたメガトロンはそのまま空にへと向かって飛んで行った。

 一夏達を残して・・・赤くなり始めた空の向こうへと・・・

 

 宇宙空間にある人工衛星の1機

 それは既に使われなくなっていて衛星でハッカーすらも忘れられているものだが小さな人間と同じサイズのナニカがそれに向かってきた。

 先程飛んで行ったメガトロンがその衛星に向かっていたのだ。

 そしてメガトロンがそれに乗ると内部の配線を乗っ取ってその衛星を再起動した。

 

 一夏達はあの後軍の飛行機に拾われて一夏達は中に入るとそこには傷ついて倒れているあおむけの状態になっている軍のISパイロットや戦術機のパイロットと

千冬達がいた。

 彼女たちは一夏がいることに驚きながらも鈴音が泣きながら一夏を抱きしめると

ロランは一夏の顔に胸を押し付けたりと色んなことがあったりとだが千冬は離れたところで弟が無事なことに喜んでいると突如無線や通信機に声が響き渡ってきたのだ。

 そして映像が出るとそこには一夏達にとって厄介な敵がそこにいた。

 「「「「メガトロン!!!!」」」」

 するとメガトロンは映像でこう言った。

 『地球にいる人類にこのメッセージを送る。俺様はメガトロン。ディセプティコンのリーダーだ。俺様は再びこの世界に生を受けた。人間共よ、

俺様が生き返った以上・・・もう許しも請わん!!情けも命乞いも全てだ!!

オプティマスよ聞こえているなら俺様はお前にこれを伝える。』

 「メガトロン。」

 オプティマスは映像に出ているメガトロンを見ていた。

 『ディセプティコンは再びお前の前に現れる!!そして今度こそ我らは故郷を

再建する!!その時が来るのを待っているがいい・・・オプティマス・プライム!!」

 そして映像が途切れるとオプティマス・プライムは空を見上げた。

 星が煌めく空の下でオプティマス・プライムはこれから大きな嵐がやってくると言う直感と共にこれが気のせいであった思いたかったのだ。




 大帝の宣戦布告は新たなる戦争の掛水となる。


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戦士の帰還

 戦いを終え戦士たちは皆の帰りを待つところへと帰った。


 一夏達が飛行機で宿に着こうとしたときISが使えない鈴音、ヴィシュヌ、ロラン、

千冬は誰に相乗りするかで議論を交わしていた。

 「私は同性であればどちらでも。」

 「私は一夏が良いからハイ決定ね。」

 「いや鈴音、それは私に譲ってくれないか?私なら一夏の負担にはならないよ。」

 「ロラン、お前この前の事私は忘れてないが?」

 「おや織斑先生は私が一夏を外で襲うというのかな?まあ本人がその気なら私は

(* ̄▽ ̄)フフフッ♪。」

 「やはりお前駄目だ。」

 ロランと千冬が討論する様を見ていた一夏、刃更、マシュ、箒は阿保らしいと思って見ていると機内アナウンスがなった。

 『もうすぐ宿上空なのでIS学園の生徒たちはそろそろ発進準備のほどを

お願いします。』

 そのアナウンスが終わった後一夏達はそれぞれ勝手に決めた。

 「私は鈴音にします。」

 「なら私はヴィシュヌだな。」

 「じゃあ俺織斑先生で。」

 「え、ちょっと刃更。千冬姉は俺がって。」

 「じゃあな。」

 「聞いてくれ刃更!!」

 マシュは鈴音、箒はヴィシュヌ、刃更は千冬が、そして一夏はロランに

決まってしまったのだ。

 一夏は諦めてロランをお姫様抱っこするとロランは一夏を胸が目の前に

来るような感じでしがみ付いていた。

 一夏は少し緊張して降りた。(なお福音のパイロットは軍の病院に向かわせた。)

 そして全員が揃ったのを確認すると千冬は全員にこう言った。

 「全員よく生き残ってくれた。ありがとう。」

 すると千冬が全員に頭を下げて感謝を述べると全員は動揺するも千冬は頭を上げてこう続けた。

 「だが今回の作戦は成功か失敗のどっちなのかは私にもわからないが

全員気を引き締めて今後も頑張ってくれ!!」

 「「「「「「「「はい!!!!!!!」」」」」」」

 全員が勢いよく挨拶すると千冬は一夏の前に立ってこう言った。

 「歯、食いしばれ。」

 「へ?・・・ぐぎゃ!!」

 「「「「「「一夏!!!!!!」」」」」」

 千冬は一夏の頭を思いっきり頭を殴ってこう言った。

 「お前は無断に出撃した罰として私と長谷川先生のSETTU☆KYOUがあるから・・・

ニゲルナヨ。」

 「・・・了解しました。織斑先生。」

 「では解散!!」

 「って痛たたたたたた!!耳引っ張らないでくれ千冬姉!!」

 「織斑先生だ!!」

 千冬は一夏の耳を引っ張ったまま長谷川先生のところにへと向かうと行き違いで山田先生が刃更達を見て安心した面持ちでこう言った。

 「皆さん無事でよかったですよーーー!!!体の診察がありますから刃更君は

別室で、他の皆さんは大広間で着替えた下さいね。」

 山田先生の言葉から全員こう思っていた。

 「(終わったんだなーー。)」っと・・・。

 「千冬姉痛い痛いって!!」

 「自業自得だ愚か者!!」

 「ぎゃあ嗚呼ああ!!」

 一夏の悲鳴を除けばね。




 命令は絶対だ!!


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告白は時を選ぶべし。

 告白するときにはタイミングを見計らえよ。


 「ねえねえ刃更君教えてよ。何があったの?」

 女子の一人が刃更に何があったのか聞くと刃更は苦笑いでこう言った。

 「悪いな。言うと制約付いちまうし皆にも迷惑掛かるから秘密なんだ。」

 「えーー。そんなー。他の皆も喋ってくれなかったしなー。つまんない。」

 如何やら「シルバリオ・ゴスペル」での事を聞こうとしていたのだが全員黙秘したので刃更に流れ着くも刃更も黙秘だったためぶー垂れてた。

 「皆好きだよな噂話がって・・・大丈夫か一夏?」

 「ああ・・・何とかな。」

 刃更の隣には頭がたん瘤だらけの一夏がいた。

 あの後長谷川先生と織斑先生のW説教を喰らいその後千冬のO・HA・NA・SHIをされて身も心もボロボロだったのだ。

 「ま、ああ見えて千冬さんも心配だったんだからこれくらい当然の仕置きだな。」

 「箒、そこまで言うか?」

 隣でご飯を食べながら箒はそう言った。

 すると一夏は箒の耳元にこう囁いた。

 「箒、後で中庭に来てくれないか?」

 「・・・へっ?」

 箒はそう返事すると一夏はそのまま食事を再開した。

 箒はその後食事の味が分からなかったそうだ。

 

 食後箒は歯を磨いた後相部屋の人たちに散歩してくるといい中庭に行った。

 そこは緑豊かな日本庭園が広がっていて特に秋ごろにはお客がこれ目当てで来るらしいのだ。

 そこには一夏が池を見ていたのだ。  

 箒は一夏を見た後少し離れた位置で聞いた。

 「き、来たぞ一夏。」

 「おお。すまねえな箒。」

 月明かりの下男女二人っきりという状況に箒は心の中でこう思っていた。

 「(こ、この状況は間違いない・・・k、こ、告白ではないのか?いやまさかあの一夏に限ってって・・・だがもしもそうだったら・・・帰った時にあの薬を使って一線越えてぐふふフフッフフフ。)」

 一夏にとって嫌な予感がすることを心の中で思っているようだが一夏の一言で現実にへと戻った。

 「箒大丈夫か?」

 「!!大丈夫だぞ一夏!!私はいつでもバッチ来いだ!!

って何言ってるんだ私は!!??」

 第3者からすれば阿保の子のような感じがするのだが一夏は面白いような感じで見た後箒にあるものを渡した。

 「これは?」

 「開けてみろよ。」

 一夏は小さなリボンのついた箱を見せると箒はそれを手に取って開けるとその中には綺麗な小さな赤い石が付いたネックレスがあった。

 「これって・・・。」

 「誕生日おめでとう箒。」

 一夏はロランとショッピングモールで買い物した後女性としてのアドバイス(なお

ロランにはオレンジ色の腕輪を買ってやった。)でそれを買ったのだ。

 箒は誕生日に想い人である一夏から貰ったことに嬉しさのあまり・・・

抱き着いたのだ。

 「お、おい箒!!」

 一夏は突然の事に驚いたのだ。

 然も箒の胸は一夏の胸元で押し付けているような感じの為胸が変形しているのが見えてしまうのだ。

 暫くして箒は一夏の胸元でこう考えていた。

 「(こ、これは告白のチャンスだ!!やるぞ私!!頑張れ私!!女は度胸!!!)」 少し違う感じがするが箒は一夏から離れるとこう言った。

 「い、一夏!!」

 「お、おう!?」

 「わ、私篠ノ之 箒は一夏の事が・・・!!」

 好きと言おうとした瞬間後ろでバキッと音がした後池に水柱が立った。

 「「な、何だ!!」」

 一夏と箒は驚きながら池の方を見ると何かが上がってきた途端その周りで

ノイズが走り薄っすらと人らしきものが見えてきたのだ。

 それはあの奇抜な衣装を身に纏った篠ノ之 束であった。

 「うええ!!水飲んじゃった!!」

 「・・・何してるですか束さん?」

 一夏は呆れながらも聞くと束は普通にこう言った。

 「ああこれはね束さんが作ったステルスシステムで箒ちゃんのISスーツにも

入っていてね姿が消せるって言う優れものだよーー。」

 「・・・で、何時からいたんですか姉さん?」

 箒はそう尋ねると束はにっこりと笑いながらこう言った。

 「サラバ。」

 そしてその見た目とは想像もつかないようなスピードで何処かにへと去った。

 「「・・・・・。」」

 箒は顔を赤くしていると一夏は箒にこう尋ねた。

 「え、えっと箒、続きって一体?」

 「いや何だか萎えたからまたいつか言う。」

 「そうか。じゃあ待ってる。」

 そして一夏は帰ろうとすると箒が一夏の右腕を体全体で掴んだ。

 「え、箒!!」

 「これくらいいだろ。」

 そう言う箒の顔は何か誇らしげであった。

 因みにこの後一夏を探していた唯依に見つかりその後両腕が2人の胸に収まるという珍事が起きた。




 次回 第3章最終回


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私は世界が好き。

やっと第3章も終わらせたぞ!!


 「『緋燕』の稼働率は42%、他機との武装連動率は30%となるとまだまだ

箒ちゃんには頑張ってもらわないとね。・・・それにしても」

 束は箒の告白未遂の現場から立ち去ったあと岬の近くにあるベンチに座って

「緋燕」のデータを見ている中空中ディスプレイの中にはもう一つ別の映像があった。

 それは一夏のIS「黒式・焔天」が丁度例の歌が奏でているときに発動した単一能力「永久唱歌」による機体の外見とスペックデータの一覧があった。

 「それにしてもどうしてこんな風になったのか不思議だなあ?

この歌がキーだとすると唄の歌詞か又は歌っている機体自身か?それとも・・・それにいっ君があれ程酷い傷があったいう間に治るなんて普通じゃあり得ないんだよなあ。

それでこそ他の力が働いていないと無理だよなあ。だって束さん『黒式』に

生体再生まで施していないんだよなあ。まるで・・・。」

 言いかけたところでその続きを誰かが言った。

 「まるで人類史初めて稼働したIS『白騎士』のようだな。」

 現れた女性千冬がそう言うと束はこう続けた。

 「いやいや有り得ないでしょ。だってあれは分解前に初期化したんだもん。」

 「ならば世の中不思議なことがあるとしたほうが良いだろう。そう言う風に片付けるのも大人のやり方だ。」

 「それって科学者からしたら棄権するのと同じだよ。」

 束は千冬の言葉に口を尖らせて答えた。

 そして束は千冬にこう聞いた。

 「ねえちーちゃん。この世界はどう思ってるの?」

 「はっ?何だいきなり。」

 千冬が何を言ってるんだと思うと束はこう続けた。

 「束さんはねちょっと前まで退屈だったんだよ。ISを権力で汚いものに変える連中に嫌気がさしてね。」

 一呼吸して束は今度は少し明るく語った。

 「でも今は楽しいよ。いっ君がISに乗るってことが分かったり戦術機って言う概念を提唱した『御剣 武』に人造トランスフォーマーを発明した『トニー・スターク』とか言った天才や出来事がたくさん出て来たり、絃神島の魔術と科学を融合する新しい

システムが出来たりって凄い今楽しいんだ。だから束さんはもっと知りたいしもっと分かりたいっていう科学者としての欲求を満たせるこの世界が大好きなんだ。

ちーちゃんはどう?」

 束は千冬に聞くと千冬はこう言った。

 「ああ満足するほどに楽しいし、挑戦したいことがたっぷりあるな。」

 「そっか。」

 千冬は束の方を見ると束はすでに消えていたのだ。

 そして千冬は夜空を見て少し溜息を出した。

 まだまだこれから起きるであろう出来事を予見するように

 

 そして日本にある高そうなホテルの一室にて

 そこには3人の女性と1人の少女がいた。

 一人はある機体の設計データを見せている女性は見た目から見ても普通な方だがその目つきはまるで強欲な人間の眼であった。

 彼女は「鹿平 刺花」一夏を福音に殺させようとしたIS学園の教師の皮を被っていた「女性権利主張団体」のメンバーなのだ。

 もう一人はその話をソファの上でぐてーっと聞いている赤い髪の軍服を纏った女性、そして窓の外を眺めている腰まで届くであろう黒髪をウェーブにした女性がいた。

 そして「鹿平 刺花」の話が終わると黒髪の女性はこう言った。

 「分かりました。鹿平 刺花さんあなたとあなたが所属する組織と

同盟を結びましょう。」

 「分かちました。ではそれを本部に・・・では。」

 そう言って出ていくとソファの上で寝ていた女性がこう言った。

 「ねえ。あれで良いのお?」

 赤髪の女性がそう言うと黒髪の女性が彼女を見た。

 その女性の服装はどう見ても和服をこれでもかとフリルを付けて改造したかのような感じであり胸元を大胆に出すだけでなくその雰囲気と肌の白さから雪女のような感じであった。

 彼女は持っていた黒い扇子を広げるとこう言った。

 「構わないわ。あれは捨て駒であると同時にATMのような存在にするつもりだから、

それに駒は多いほうが良いでしょう。」 

 彼女は扇子を広げながら話すと納得したのか赤髪の少女は欠伸を上げて

部屋に戻った。

 そして彼女は部屋の隅にいる少女に目を配った。

 その少女は銀色の髪を腰まで長くし、頭にオレンジ色の髪留めと紫色の髪留めを付けていた。

 「あなたも少し休みなさい。もしかしたら出番が来るかもしれませんよ。」

 「わかりました○○○様。」

 そういうと少女は自室にへと向かった。

 その部屋にあるのは質素な感じの部屋だったがある本がありそれを開いた。

 それにあるのは全て何処かの雑誌にあった一夏の写真記事ばかりであった。

 それを見た少女はそれを胸に押し付けた。

 箒ほどではないがそれでも同年代から見れば大きいほうの胸を持つ少女であった。

 少女はある事を思い出していた。

 あの研究所で痛い思いをした過去。

 あの研究所で大切な心の半身を失った時。

 そして彼から助け出された時に出た助かった思いともう少し早ければという怒り。

 彼が苦しみそれは自分と同じであったということ。

 「(私はあなたの心の傷をしっています。)」

 そして彼女は歌を歌った。

 一夏の歌と同じような歌を歌いながら。

 「(私はあなたの苦しみを知っています。)」

 彼を思いながら。

 「(だからあなたは・・・私だけを見てほしい。)」

 黒い感情を秘めて。

 「(あなたの周りにいる女をコロセバ・・・。)」

 欲望に従って。

 「(アナタハワタシヲミテイテクレマスヨネ。)」

 彼の名を呼んだ。

 「(一夏。)」

 その時の彼女の眼には金色の両目の内に宿る黒いナニカが見えた。




 暫く休載します。(2度目の)


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第4章 夏休みの各々。
夏休みと簪の決意。


 約2年ぶりに・・・戻ってきましたああ!!


 ここは学園島。

 ここには多くの学生たちが武器について学び、体験し、共に戦う場所。

 そんな人工島の一角にあるIS学園。

 ここもまたその一つ。

 「それではこれで1学期は・・・修了したとする。」

 『イヨッシャー!』

 千冬の言葉を聞いて生徒全員が大声でそう言った。

 今日から夏休み。

 生徒にとって祝福の時期なのだ。

 そして同時に・・・最悪な物が提出される。

 「それじゃあ通信簿だが・・・貴様らの親には既に郵送で届けられているから

お前たちには生徒手帳に直接送ってやる。ありがたく思え。」

 『ォぎゃあああ!!』

 千冬の言葉を聞いて今度は生徒全員が悲鳴を上げた。

 然も千冬自身は笑顔なのだから尚質が悪い。

 そんな中で一夏は生徒手帳から送られた通信簿を見て安堵していた。

 何とか規定値を超えていたそうだ。

 そんな中で一夏は親友でもある刃更に声をかけた。

 「刃更、どうだった!?」

 そう聞くと刃更はこう答えた。

 「まあまあかな。そういやお前夏休みどうするんだ?」

 刃更がそう聞くと一夏はこう答えた。

 「俺は京都の篁技研に戻ってセカンドシフトしたこいつの調整と

データ取りだな。」

 一夏はそう言いながらブローチになっている自身のISの待機形態を見せた。

 あの戦いの際にセカンドシフトしたことに伴い機体データと新しい換装兵器製造に向けて微調整しなければならないのだ。

 「そういう刃更はどうするんだよ?」

 実家に戻るのかと聞くと刃更はこう返した。

 「いや、親父は殆ど家にいねえからここで過ごそうと思ってんだ。」

 「会社には?」

 一夏がそう言うと刃更はこう続けた。

 「其れなんだがよ、どうも社長が色々と出かけなきゃあいけない所が多すぎて

社員がフォローしなきゃいけねえようだけど忙しいから当面は来なくて

大丈夫って言われたからなあ。」

 手持ち無沙汰だなと言って頭を掻いていると一夏はこう言った。

 「それだったら篁技研に来ないか?京都の案内したいしお前も暇だろ?」

 そう言うが刃更はこう答えた。

 「いや良いよ。俺は何とかするしどうせ楯無さんがさぼってるから生徒会の仕事しなきゃあいけないし。」

 終盤ぶつくさ文句言うようにそう言っていると一夏はアハハと

苦笑いするしかなかった。

 他のメンツはどうするんだろうなと聞くと一夏のすぐ近くにいる箒が

こう答えた。

 「私は内定した会社に行くことになった。」

 それを聞いた一夏は驚いてこう言った。

 「え!お前何で!?」

 そう聞くと箒は呆れた様子でこう言った。

 「忘れたのか?姉さんが誕生日に渡されたISの帰属先を決めることになってな。国内にある製造会社に就職したんだ。」

 箒はそう言いながら簪に手をかけた。

 あの騒動の際に箒の姉であると同時にISの生みの親、『篠ノ之 束』が

一から作ったIS『緋燕』については色々と各会社から紹介状が山の様に

届いたのだ。

 それに選別をした際に箒はその人間の語る夢に共感して決めたのだ。

 「まあ、東京県内だしいつでも会えるさ。」

 そう言って箒はじゃあと言って出て行った。

 他のメンツはと言うと・・・外国勢は全員これだ。

 『本国に戻って機体調整!!』

 特に三年のレインに至ってはこれが正念場であり国家代表生になれるかどうかの瀬戸際のようで本国でいい結果を出そうと頑張っているようだ。

 そんな中でレインは一夏にこう耳打ちしたのだ。

 「もし代表生に内定したら・・・あれ以上の事をシヨウぜ♡」

 そう言ってきたのだ。

 そしてロシアの代表生でもある楯無は本家や分家のご挨拶。

 日本の代表候補生でもある簪はと言うと・・・。

 「そういえば更識さんは?」

 一夏はそう聞くと刃更はこう答えた。

 「ああどうも・・・機体の受け取りで今日行ったようだぜ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「さてと。」

 簪はそう言いながら山奥にあるIS研究所でもあり自身が所属する場所。

 『倉持技研』に向かっていた。

 目的はと言うと・・・。

 「早く『打鉄弐式』を受け取りしなきゃ。」

 そう、嘗て学年別個人トーナメントでシャルロット・デュノアによって

『VTシステム』勝手にインストールさせられただけではなく暴走迄起きたので

ISコアの洗い出しと機体の再調整などで今日になってしまったのだ。

 その為に修了式をボイコットしてここに来たのだ。

 すると簪は何やら辺りを見渡していた。

 「気を付けないと・・・」

 「何がダイ?」さわり。

 「ヒャアアアアアアアアア!!」

 簪は何やらお尻に何かが這うような感じがしたので後ろを見ると

そこにいたのは・・・。

 「やっぱ未成年のお尻は良いねえ。」

 そんな変態発言をしているのは・・・。

 山田先生と同程度の胸を持ち、ISスーツを着た・・・全身びっしょりの

女性がそこにいた。 

 「何やってんですか?・・・『篝火』さん」

 そう、彼女こそここの所長。

 『篝火 ヒカルノ』である。

 

 

 

 

 

 

 「いやあ、暑かったからさあ。魚釣りしてたんだよ。」

 「それでですか。」

 は~と言いながら簪は篝火を見ていた。

 一応はここで所長するぐらいの頭が良いのに性格がこんなんなのだ。

 よく見れば川で捕ったであろう魚を右手に持って担いでいた。

 「あのう、それで篝火さん。」

 「ああ、『打鉄弐式』ならもう出来てるよ。」

 「!!本当ですか!?」

 簪はそれを聞いて嬉しがっていると篝火はこう告げた。

 「それに記録データを見て対策と君が戦ったオランダの代表候補生の

戦闘データをもとに新しい武装も追加されたから見た目が

少し違うかもしれないけどね。」

 「!!」

 それを言われて簪は目を細めた。

 あの時に自分がVTシステムを求めたきっかけの戦い。

 忘れようにも忘れられないのである。

 そう思っている中簪は刃更の事を思い出した。

 自分の事をあそこまで助けようとしてくれた刃更はまるで自分がよく見る・・・ヒーローのようであったこと。

 「/////////!!!」

 簪はそれを思い出して顔が真っ赤になった。

 然も心音が速まっているのも感じた。

 そしてこうも想った。

 「(今度は刃更と並んで戦えるようにしなきゃ!!)」

 そう思っている中篝火はある部屋に着いた。

 「ここだよ。」

 そう言って薄暗い部屋に光を付けるとそこにいたのは・・・。

 「これが・・・。」

 「そう、これが新しい『打鉄弐式』改め『打鉄弐式・剣』だよ。」

 新しくなった『打鉄弐式』は今までの武装だけではなく

ミサイルポッドがあったところにレーダー探知機らしきものが見えた。

 「あのう、これって。」

 「ああ、こいつの説明だね。」  

 篝火はそう言って説明した。

 「先ずは武装なんだけど新しく腕に付けたこのシザーブレード『際翼』は

片方づつ使えることも出来るからトンファーとしても使えるよ。」

 「それとあの『山嵐』のポッドに付いているレーダー探知機は

脳波制御システムを利用して短距離ならミサイルを操作することが出来るって言う代物なんだ。」

 後は普通通りだけれどねと言うと篝火はこう聞いた。

 「それじゃあ今から機体テストするけどさ、・・・覚悟は良い?」

 そう聞くと簪はこう答えた。

 「ハイ!」

 そう言って簪は準備することとなった。

 そして篝火は『打鉄弐式・剣』を見てこう言った。

 「今度こそ守ってよね。」

 そう言って自分も準備することとなった。

 




 強化外装・九八式改型 『打鉄弐式・剣』
 本機は嘗てVTシステムによって大破された『打鉄弐式』を改良した機体
 VTシステムなどの外部からの使用外のパソコンや情報端末からのログインの際に
逆にウイルスをばら撒かせてそれらを機能停止させることが出来る。
 更に近接格闘兵装を新たに保有させ、オランダ代表機に対抗できるようにした。
 また、第3世代兵装の思考制御を新たに導入して短距離でのミサイルの操作が
可能となった。
 兵装 『打鉄弐式』の初期武装全般。
    思考制御ミサイル
    近接格闘シザーブレード『際翼』*4(両手に弐本ずつ)


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箒の就職。

 またもやあの工場長が出るぜ!


「さてと・・・ここだな。」

 箒はそう言いながらとある工場に来ていた。

 本来ならここなのかと聞きたいほどであるのだがここは・・・特別なのだ。

 因みに今の箒は正装として千冬からの勧めで就活用のスーツを着ている。

 ちゃんと本人に合うようにしている。

 箒は正面から工場に入るとそこにあったのは・・・。

 「・・・凄い。」

 所狭しと並ぶ・・・トランスフォーマーやISの部品、人工心臓などがあった。

 如何やらここでパーツを製造した後で別のところで組み立てるのだと思われる。

 箒は意を決して中に入って・・・大声でこう言った。

 「たのもー!!」

 『『『『『?????』』』』』

 それを聞いた職員全員が何だと思って手を止める中箒はこう言った。

 「あのう、ここは・・・『佃製作所』で合ってますでしょうか?」

 そう聞くと一人の若い男性が箒に近づいてこう言った。

 「そうだけどえっと貴方は・・・新しく来る事務員さんでしょうか?」

 そう聞くと箒はこう答えた。

 「ア、いいえ。私はその・・・佃さんに用事が」

 「社長に?・・・ちょっと待っててね。」

 そう言うと青年は立ち去って暫くするととある彫りの深い男性が現れた。

 「今日確か来るのって・・・アア君か!?」

 そう言って手のひらを差し出してこう言った。

 「初めまして篠ノ之 箒さん。私が佃製作所社長『佃 航平』だ。」

 そう言って自己紹介すると一人の男性が箒を見てこう言った。

 「あの・・・篠ノ之ってまさか・・・『篠ノ之 束』さんの・・・

関係者でしょうか?」

 震えながらそう言うと箒はこう答えた。

 「あ、はい。・・・姉です。」

 そう言うと全員は・・・。

 『『『『『ええええええええええええ!!!!!』』』』』

 大声で驚いた。

 

 

 

 

 

 

 接客室の前では職員が・・・何だか前にも見たような感じであるのだが

部屋の前で聞き耳立てていると・・・又もや山崎が今度は呆れながらこう言った。

 「お前らいい加減にしろ。」

 そう言って全員を立ち去らさせた。

 それを見ていた航平は笑いながらこう言った。

 「済まないね。何せこういう所って若い女性が来ること自体ないから。」

 そう言いながらお茶をに飲みながらこう続けた。

 「それにしても家みたいな中小企業連合に来てくれる何って正直ありがたいけどどうしてだい?他にもいろいろな企業があるんじゃないかい?」

 航平はそう言っているが確かにその通りだ。

 手紙の中には好条件な場所が幾らでもあったのに何でここなのかと聞くと

箒はこう答えた。

 「ここに決めたのは・・・夢でしょうか。」

 「夢・・・あああれか。」

 お恥ずかしいなと航平はそう言うが箒はこう続けた。

 「貴方の夢が姉が思っているのに最も近かったからです。私は何故姉が

ISを作ったのか今まで知りたくもないと思っていましたが・・・

私はもう一度こっちから歩み入れようと思ってここにしたんです。」

 「ここの夢・・・『宇宙に一緒に行こう!!』と書かれたここに!」

 箒は航平の目を見てそう言うと航平は少し恥ずかしながらこう言った。

 「私には二つの夢があるんです。」

 「二つ・・・どんなのでしょうか?」

 箒がそう聞くと航平はこう答えた。

 「先ずは目の前にある『スタークインダストリー』よりも高性能な

人造トランスフォーマーを作る!」

 「そっちはプロトモデルが完成してあるから後はテストして調整してだけど

もう一つできた。」

 「それは・・・君のISと俺の作った人造トランスフォーマーが・・・

あの月に俺達『中小企業連合』の旗を立てる事!!」

 「ISを本来あるべき場所!宇宙に連れてやると言う計画!!その為に

君の力を貸してくれるかい!?」

 航平は真っすぐとした目で箒に向けてそう言うと箒はこう答えた。

 「ハイ!私達が最初の『ISと人造トランスフォーマーの月着陸』を

実現しましょう!!」

 箒もそう答えると航平はこう言った。

 「これからもよろしく頼むよ!篠ノ之さん!!」

 「ハイ!!」

 お互い固い握手を交わしたことで今回の契約が成り立った。

 

 

 

 

 

 

 

 「あ、それと悪いけど簡単な仕事でいいからテストがない時には事務員としても頼めないかな?」

 「・・・ハイ?」

 まあ、そう言うわな。




 次回は等々・・・刃更が出ます!


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妹が出来た・・・?

 ここからは『新妹魔王の契約者』を参考にしています。


8月に入り刃更は現在もIS学園にテ生徒会の手伝いをしている。

 内容は・・・。

 「『学園祭』ですか。」

 学園祭の内容についてである。

 然しこれは学園島からすればとあるイベントに酷似しているのだ。

 それは・・・。

 「そ、そしてこれはオープンキャンパスみたいに外部からのお客さんを入れて

学園島を見て回るって言う計画でね。9月に2回行われるの。」

 楯無がそう言うと刃更はこう聞いた。

 「何で2回もやるんですか?1辺にしたほうが良いんじゃ?」

 そう聞くと虚がこう答えた。

 「簡単です。我々が学園祭をしている時には向こうは修学旅行や

任務などがあるのでどうしても日程が合わないんです。」

 まさかの大人な事情であった。

 そうなんですかと思いながら刃更は仕事を進めていると・・・携帯電話が

鳴った。

 「?・・・誰だろう。」

 刃更は誰かなと思って電話を見てみると・・・。

 「親父!?」

 まさかの刃更の父親からであった。

 「あの、楯無さん」

 「ああ、良いわよ。ここでやっても。」

 「刃更さんのおかげで仕事が捗ってますしお嬢様と簪様との仲を

取り持ってくれましたので。」

 「バサッチのおかげで私はよく眠れるしね~~。」

 それを聞いて虚は本音に対して注意しているのを聞きながら刃更は電話を取った。

 「親父?何だよ一体??」

 刃更がそう聞くと父親・・・東城 迅がこう言った。

 『なあお前さ、昔妹が欲しいって言ってたよな?』

 「・・・はあ?」

 刃更はそれを聞いて何だそれと思いながらこう言った。

 「親父、暑さで頭が壊れたのか?それとも年か??」

 『阿保言うな!俺は未だ33だぞ!?』

 「「「33!!」」」

 迅の年齢を聞いて楯無達は驚いていた。

 高校生の親が33となると今の刃更と同じくらいの年頃に結婚したことに

なるからだ。

 「じゃあ何だよ?妹が欲しいなんて何時の話だよ??」

 『え、確か・・・10年くらい前だな。』

 「そんな昔の事よく覚えてられるな!!」

 刃更は電話の向こうにいるであろう迅に向かって大声でそう言うとこう聞いた。

 「つうかさ、何が言いてえんだよ!?さっさと本題に入れ!!!」

 そう言うと暫くして・・・迅はこう言った。

 『いや、俺さ・・・再婚するんだ。』

 「・・・・ハイ?」

 刃更はそれを聞いて・・・目を点にしていると迅はこう続けた。

 『向こうには2人連れ子がいるんらしいけどその子達が女の子でさあ、

無論お前の事も話したうえでのことだから合って欲しいんだよ。』

 「いや、ちょっと待てよ!?」

 『それじゃあ外出日程分かったら電話しろよー。』

 「ォォォォおい、待てよ親父」

 刃更の引き留めも虚しく通話が・・・途切れてしまった。

 「「「「・・・・・」」」」

 全員それを聞いて暫く呆然としている中刃更は机に突っ伏してこう言った。

 「・・・マジかよ。」

 そう言うしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 取り合えず生徒会の仕事を切り上げさせた後に外出届を出して日程を迅に

伝えた後に今後の事を考えた。

 「あ~~。如何すりゃあいいんだよ?」

 そう言いながら布団に入ると隣にいた楯無がこう言った。

 「別に普通にすれば?」

 「?」

 「家族ってさ、血が繋がっていても分かりあえないこととかあるじゃない?」

 「ええ・・・。」

 何だか説得力あるなあと刃更はそう思っている中楯無はこう続けた。

 「取敢えず一度会ってどんな人たちか確かめれば?」

 「・・・そうですよね。」

 刃更は何だか楽になったと思っている中楯無はこう言った。

 「頑張ってね・・・刃更君♡」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして次の日。

 

 

 

 

 

 

 「お前大丈夫かよ?」

 「これで大丈夫じゃねえって見れたら今すぐ眼科に連れて行ってたぜ親父。」

 刃更はそう言いながらも緊張した表情でいると迅は話を変えようと

ある事を聞いた。

 「そういやあさ、アザゼルから聞いたけどお前・・・『アレ』使えるように

なったそうじゃねえか?」

 「!!・・・まあな。」

 刃更はそう言うと迅はこう続けた。

 「然も理由があの時と同じか・・・それでもあの時とは違って全てが

上手く行ったんだ。大した息子だよお前は。」

 そう言いながら迅は刃更の頭を撫でていた。

 「別に俺一人だったら無理だったよ。」

 「あの時は俺だけじゃなくて一夏にロラン、レイン先輩、楯無さんがいたから

何とかなったんだからな。」

 そう言いながら刃更はこう言い切った。

 「俺は何時かこれを使いこなして皆を・・・今度こそ守り切って見せる!」

 そう言うと迅はにこやかに笑って・・・そうかと言った。

 そんな中で迅は周りを見てこう言った。

 「それにしてもお前の事よく見られてるなあ。」

 そう言うと刃更は今度はげんなりとして・・・こう言った。

 「アア・・・まるでパンダだよ。」

 そう、刃更の事は一夏と同じように特集でテレビや新聞に出ていたので

刃更を知らない人間などいないのだ。

 「まあ、これだけの視線だったら良い道しるべに」

 迅がそう言いかけると入店してきた人を見て全員が・・・おおおと言っていた。

 そこにいたのは・・・美少女達であった。

 一人は銀髪でかなり背が低い事から小学生か中学生くらいだと思われるが

もう一人がとんでもない存在であった。

 赤い髪をツーサイドテールにしたグラビアアイドル真っ青の美女であった。

 すると彼女たちが刃更達の近くに来るとこう聞いた。

 「あの、・・・東城さん・・・ですよね?」

 そう聞くと迅はこう答えた。

 「おお、来たのか?」

 そう言うのを聞いて刃更はえっと思っていた。

 「親父・・・まさか」

 そして迅がこう言った。

 「紹介するよ。こちらは」

 「ああ、私が言います。」

 すると赤い髪の少女が止めてこう言った。

 「初めまして東城 刃更さん!」

 そして自身の名前を明かした。

 

 

 

 

 

 

 「『成瀬 澪』と言います。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 これが始まり。

 運命は交錯し、一夏と刃更。

 二人の運命がまた新たに紡がれる。




 え、・・・トイレのシーン。
 あれはね・・・流れて逝ったよ。
 トイレだけに。


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何考えてる?

 こちらの刃更は勘が良いです。


「それじゃあ後は二人のお母さんなんだけど・・・どうしたんだよ二人とも?」

 刃更はそう言いながら澪と妹でもある銀髪の少女『成瀬 万理亜』の紹介を終えてそう言うと二人は頭が点になっていた。

 すると迅がこう告げた。

 「ああ、そういや言ってなかったな。」

 そう言うと迅はこう言った。

 「彼女らの母親なんだが・・・今は仕事の都合で海外に行ってるんだよ。」

 「・・・・はああ!?」

 刃更はそれを聞いて驚いていたと同時に耳打ちした。

 「(どういうことだよ親父!再婚相手が海外にいるって普通姉だろうが!?)」

 然も今回は如何やら向こうらしいので何かが可笑しいと思った刃更は

問い詰めようとすると迅はこう言った。

 「(それなんだがどうもこの子達・・・可愛いだろ?)」

 「(今それ聞くのかよ!!・・・まあ可愛いけど)」

 「(だろう?それなのかどうも不審者に襲われかけたらしくてな。万理亜ちゃんに至っては少し前から不登校になっているらしいんだ。)」

 「(それはまた・・・)」

 警察はどうせ民事不介入とかほざいて動かないと思っており刃更はマジかよと

思っていると迅は更にこう言った。

 「(因みにこの子達にあった時も変な奴らに絡まれてテな。それで)」

 「一時的に保護しつつ家族としてやってられるかって親父ちょっと待てよ?学校はどうするんだよ??それに家は!?)」

 そんな名目である以上本来刃更は彼女たちを守るために家にいるべきであるのだが刃更はIS学園の生徒で取り合えず1週間は外出できるようにしているが

それ以降は刃更は学園に戻らなければならないためどうするんだよと思っていると迅は・・・爆弾を言い放った。

 「(ああ、そこはアザゼルから何とか言って貰ってな。それ以降は弦神島にある

アイツの会社の社営住宅に入れてくれるようにしてもらったよ。)」

 まさかの自分が所属している会社ですら知っていることであった。

 「(それで・・・どうするんだよ?)」

 刃更がそう聞くと迅はこう言った。

 「(まあ、取敢えずは1週間は様子見でってことでな)」

 悪いなと言って刃更はある事を考えて・・こう言った。

 「分かったよ親父。・・・何とかするよ。」

 そう言って刃更は先に出てるよと言って外に出てある所に電話を入れた。

 そこは・・。

 『おお、刃更?何だよ今日は。』

 「アザゼルさん。ちょっと聞きたいことがあって。」

 そう言うとアザゼルは少し間を置いて・・・こう言った。

 『もしかして・・・あの娘っ子達の事か?』

 「ああ、ちょっと気になる事があってな。」

 そう聞くと刃更はこう続けた。

 「親父がアンタに部屋を貸してくれと頼んだよな。」

 『まあな。ここなら例えストーカー野郎でも易々と入れはしねえだろ?』

 「其れって例えば・・・アンタら関係とかでも?」

 『・・・。』

 アザゼルはそれを聞いて黙っていると刃更はこう続けた。

 「アンタは確かに良い人だ。俺や親父を支援してくれただけじゃねえ、

この力のコントロールについても教えてくれたんだ。」

 「だけど・・・アンタがそんな簡単に他人に迄優しくするような

慈善家じゃねえって事も知ってる。」

 「俺と親父を匿ったのは・・・あの里とバックにいる三大勢力の1角に

一定の牽制をするため。」

 「俺を会社のテストパイロットにしたのは会社の利益と俺の力を

引き出させるため。」

 「そして何よりあいつらをそっちに連れて行くって言う事は・・・本土や学園島じゃあ対応しづれえ奴がいるからじゃねえだろうな?」

 そう聞いて暫くすると・・・アザゼルはこう言った。

 『全く、ここまで分かっちまうとなるとIS学園は策謀渦巻いてんのかねえ?』

 アザゼルは何時もの口調であるが・・・真剣な声色でそう言った。

 そしてこう続けた。

 『正解だ。あの子達はちょっとこちら側の厄介な理由を持った子達でな。

迅に頼まれて保護することになったよ。』

 「そうか」

 『それにしても迅の野郎。『あいつら俺を催眠でこの話を

持ち掛けることが出来た!な~~んて顔してるもんだから笑わない様にするのに

一苦労だったぜ!!』って笑いながら言ってたぜ。』

 「親父・・・。」

 刃更は迅の行動を聞いて呆気にとられているとアザゼルはこう続けた。

 『それじゃ、1週間の間よろしく頼むぜ・・・お兄ちゃん。』

 「凄く寒気がするんで止めてください。」

 そう言うと刃更とアザゼルは電話を切った。

 

 

 

 

 

 

 

 「全く、少しは成長したもんだぜあいつはよ。」

 アザゼルはそう言いながら今後の事を考えていた。

 「全く、こっちは同盟に勤しみ、冥界じゃあアスガルドのロキがやってきて

兄弟げんかしたと思ったらまさかあんな試合結果になるとはな。」

 そう言いながらアザゼルはある設計データを見ていた。

 「もうすぐ出来上がるこいつのテストパイロットは誰にしようかな?」

 そう言いながらアザゼルはもう一つの心配事を考えていた。

 「全くよ。魔王の家族は問題てんこ盛りってかよ?」

 たくもうと言いながらアザゼルはもう一つある資料を読んでいた。

 「一体どこに雲隠れしてんだか」

 そう言いながら空を見上げていた。

 その資料の写真に写っているのは・・・紅い髪をした少女であった。

 




 次回は起床です。


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朝だよーー。

 朝は大切だよね。
 ・・・あれ入れるなよ。


ああ・・・またあの夢だ。

 真紅の瞳。

 響き渡る大人たちの悲鳴と流れる赤い血。

 そして背後ですすり泣く友達の声。

 そして視界が真っ白になり・・・あの叫び声が聞こえた。

 ・・・どうか、あの子を返してと・・・呪いの様に。

 何度も・・・何度も・・・繰り返させられそして・・・アイツがいた。

 あか、金、銀の・・・ドラゴンが。

 

 

 

 

 

 

 「---っ!!はあ・・・はあ・・・またあれかよ。最近は見なくなったと

思ったのに。」

 そう言って起きようとするも・・・腰に何か重い物があるような感じをして

見てみるとそこにいたのは・・・。

 「あー。やっと起きた。」

 成瀬 澪がそこにいたのだ。

 「・・・何してんだ?」

 刃更がそう聞くと澪はこう答えた。

 「何って、起こしてあげたのよ。男の子ってこうやって起こされると嬉しいと

思って。」

 そう言うが刃更はため息交じりでこう言った。

 「お前はうちの生徒会長と同じかよ・・・。」

 そう言いながらも刃更は澪の格好に少し恥じらいを持って欲しいと思っていた。

 キャミソールタイプのタンクトップにホットパンツ。

 然も・・・。

 「(・・・でかい。)」

 澪の胸に驚いていたのだ。

 初めて会った時からそう思っていた。

 山田先生クラスじゃないかと思うほどに・・・。

 「ホラ、何時までもボケッとして内でさっさと・・・・??」

 澪は何か言いかけて少し何だろうと思っていた。

 「?・・・どうした」

 刃更は何だろうと思っていると澪はこう答えた。

 「ねえ・・・何か、変な固い・・・携帯?」

 澪がそう聞くと刃更はああと言ってこう答えた。

 「そういやあ、昨日は携帯ゲーム機で遊んでいたからそれかなあ?」

 そう言って刃更は澪に向かってこう言った。

 「それでだが・・・どいてくれねえか?」

 「あ、ごめん。」

 澪はそう言って刃更から離れた後に刃更が起きると・・・何かが落ちた。

 「「??」」

 二人は何だろうと思って見てみるとそこにあったのは・・。

 『俺とリアル義妹の青春番外地』

 「・・・なにこれ?」

 澪がそう言って裏面を見ると・・・。

 「////////!!!!」

 「おお、おい、大丈夫かって・・・何じゃこりゃ嗚呼ああ!!」

 流石の刃更も驚きだ。

 タイトルはマシなのに裏面は・・・肌色とモザイク満載のエロゲーであった。

 「な・・・何でこんなもんが俺のベッドに・・・・!!親父---!!」

 刃更は何か感づいたのか迅の部屋にへと向かった。

 

 

 

 

 「親父---!!」

 「?・・・どうしたんだよ刃更~~?」

 迅は寝ぼけ眼でそう聞くと刃更は先ほどあったゲームを迅に見せてこう言った。

 「アンタだろこのゲームを俺のベッドに入れたのは!?」

 刃更はそう言いながら迅に問い詰めると迅はこう答えた。

 「ハア?俺はそんなもん置いてねえぞ」

 そう言うが刃更は更にこう続けた。

 「ふざけんな!こんなもん置く悪戯人間っていやあこの家じゃあ

アンタぐらいのもんだろうが---!!」

 目をマジにしてそう言うが迅はこう続けた。

 「あのなあよく聞け刃更。俺がやるんだったらなあ・・・ベッドじゃなくて机の見える所に置いてるぜ。」

 「余計に質悪いわあああ!!」

 刃更は頭を抱えてそう言いながら崩れていった。

 すると刃更は迅に向かってこう聞いた。

 「それで・・・あいつらをアザゼルさんに預ける本当の理由って・・・

裏関係なのか?」 

 それを聞いた迅は暫くして・・・こう言った。

 「まあな、嘘は付けられないようだから今のうちに言っておくがあの子達はちょっと特殊な生まれでな。その力目当てで追われていたところを

俺が助けたんだ。アザゼルも『丁度同盟結んだから引き取るぜ。』

何て言ってくれてな。俺も少しそっち関係で動ないといけねえからな、

後は頼むぜ。」

 そう言いながら迅は二度寝をした。

 

 

 

 

 

 

 

 「全く親父もおやじだよなあ。」

 そう言いながら刃更はリビングの扉を開けた途端に美味しそうな朝食の匂いが漂ってきたのが分かった。

 「あ、おはようございます刃更さん。」

 視線の先には対面キッチンで料理をしていた万理亜が料理をしていた。

 一番年下でありながらも不登校であるため家事全般はお手の物と言っていた事を思い出した。

 その証拠に小柄な体に相反して大きなフライパンを見事に操っていた。

 刃更は戸棚からコップを取り出して冷蔵庫から牛乳パックを取り出して

注いでいた。

 「もうちょっと待って下さい、もうすぐ出来ますよー。」

 「ああ、サンキュ・・・・ブフォ!!」

 刃更は万理亜の格好を見て牛乳を噴出した。

 何せ今の万理亜の格好は・・・裸エプロンなのだ。

 「あれれー?零しちゃいましたねえ。刃更さんは朝から

やんちゃなんですねえ。」

 万理亜はそう言いながら笑顔にしていると刃更は大声でこう言った。

 「万理亜ちゃん!服は!?」

 そう聞くと万理亜はニヤリとした口調でこう言った。

 「ああ・・・成程ねえ。刃更さん、よく見て下さいよ。」

 そう言って万理亜はその場でくるりと回転して刃更は・・・ああと思っていた。

 「エプロンで見えなかっただけかあ。」

 そう、今の万理亜の格好はキャミソールの重ね着にミニスカートであったため

見えなかったのだ。

 「刃更さん・・・興奮しました?」

 にかっと笑ってそう言うと刃更はこう答えた。

 「ああそうだね・・・痛々しい感情があったな。」

 「失礼ですね刃更さん!!」

 遠い目をしている刃更目掛けて万理亜はそう言った。

 すると万理亜はある事を思い出してこう言った。

 「そう言えば澪ちゃんが起こしに行きましたけどどうでした?」

 そう聞くと刃更はこう答えた。

 「ああ・・・色々と目が覚めたよ。」

 そう言うと万理亜は手を振り振りと振って・・・こう言った。

 「いえいえ、そう言う事ではなくてですね・・・刃更さんのベッドに

仕込んだあのソフトみたいな事・・・・ギャアアアアア!頭がアアアアア!!」

 「君のせいか---!!」

 刃更はそれを聞いた瞬間に万理亜の頭にアイアンクローを極めていた。

 「一体何のつもりで入れたんだああ!!」

 そう聞くと万理亜はこう答えた。

 「何のつもりって・・・刃更さんはあまり義理の妹の調教に詳しグ---!!」

 「詳しくなって堪るかアアア!!何で俺がそんなことしなきゃ

いけねえんだ---!!」

 そう聞く中万理亜は弱弱しい声で・・・こう言った。

 「だってだって!義理の妹なんて調教する以外二---!!」

 「あるかああああ!!っていうかあれ君の私物かってどうやって

買ったんだあああ!!??」

 刃更はそう聞くと万理亜は途切れ途切れで・・・こう言った。

 「お母・・・さん・・・の・・・会員・・・証で」

 「お前今すぐ母親に謝りに逝けええええ!!」

 「行くって言う字が何か違ウーーーー!!!!」

 刃更と万理亜のこのやり取りは澪が来るまで続いた。




 こちらの刃更は楯無とのやり取りでツッコミが凄く早いです。


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正体ばれて・・・。

 正体ばれるとしてもこの作品での刃更の立ち位置考えると・・・ねえ。


あの後刃更と万理亜の状況を見て驚いた澪が何があったのかと聞いた後に万理亜を見て・・・笑顔でこう言った。

 「万理亜~~。どういう事かしら~~?」

 「み・・・澪ちゃん。」

 紅い髪が逆立って鬼のような形相で言った後に万理亜の頭を撫で・・・

潰すかのように掴んだ。

 「あぎゃあああああああ!!」

 「何買ってんじゃああああ!!!」

 そのまま万理亜が昇天(誤字であらず)するまで続いた。

 

 

 

 

 

 

 それから3日後。

 「そいじゃあ俺はアラブのドバイまでドバってくるわ。」

 じゃあなと言って迅は去っていった。

 迅はフリーのカメラマンなのだが世界中に顧客を持っており、撮った写真は

それ自体が芸術性を持っていると評されこの調子なら個展も夢じゃねえぞと

迅が言っていたのを思い出した。

 そして何よりもアザゼルの言葉を思い出した刃更は澪達が来た日に撮った

写真を見ている中では~~とため息ついていた。

 正直これって親父だろうがと思いながら澪達がいるリビングにへと向かった。

 そして刃更は澪達に向かってこう聞いた。

 「なあ、二人とも。今日の晩御飯なんだけど・・・。」

 「「・・・・・」」

 刃更は無言の二人を見てこう思っていた。

 「(何時でも準備できるようにしないとな。)」

 そう思いながら刃更は『白竜・ファフニール』の待機状態でもある短刀を

構え乍らある操作をしていた。

 「なあさ。今日の晩御飯は店屋物なんだが何が良い?」

 そう聞くと澪は重い口を開いてこう言った。

 「じゃあ・・・お願いがあるんだけど。」

 「ああ何だ。何か希望があるなら聞くぜ。」

 そう聞くと底冷えするような声でこう言った。

 

 

 

 

 

 「この家から出てって。」

 そう言うと万理亜が軽く手を上げて・・・その手を刃更目掛けて翳した瞬間に光輝いて・・・突風のような物が刃更に襲い掛かった。

 「ヤバ!?」

 刃更は不味いと思い避けた後に短刀を構えた。

 すると万理亜はこう言った。

 「中々やりますね。」

 すると万理亜の体が青く輝いたと同時に背中に・・・蝙蝠のような羽が

生えた。

 そして万理亜は刃更に対してこう続けた。

 「初めて魔法を見た人間は大抵がパニック状態に陥る物なんですが。」

 万理亜はそう言うと刃更に向かってこう言った。

 「ですがISを持っていても只の人間ですから・・・眠ってて貰います!!」

 万理亜はそう言いながらもう一度魔力を練ろうとすると刃更は・・・

魔法陣を出してこう言った。

 「悪いが未だ寝れねえよ!!」

 「魔法陣!?まさか貴方は!?」

 万理亜はそれを見て驚いている中で刃更は魔法陣から指輪と

手の形をしたものを取り付けたベルトを腰に付けて刃更は指輪を填めている手で

べルトに触れるとベルトから声が聞こえた。

 《バインド・プリーズ!》

 すると魔法陣から鎖が出てきて万理亜を縛り付けた。

 「そ、そんな!?」

 万理亜はいきなりの事で対処できずに捕まるが万理亜はこう言った。

 「こんな鎖!!」

 そう言いながら踏ん張ろうとすると刃更はこう言った。

 「やめとけよ。そいつは特注で魔力を吸収することが出来るんだ。」

 「そんな!?」

 すると刃更は万理亜を見てこう言った。

 「その羽は悪魔だろ。全く、『弦神島』での条約を忘れてんのかよ?全く」

 刃更はそう言いながら澪の方を見てこう言った。

 「そんでお前はこいつの上司って事良いよな?」

 「澪様!逃げて下さい!!」

 「けど!!」

 澪と万理亜の光景を見て刃更はこう続けた。

 「お前らが追われてるのって一体誰だよ?『逸れエクソシスト』か?

『天使』か??それとも・・・同族か?」

 「「!!」」

 二人はそれを聞いて驚くも万理亜はこう聞いた。

 「何故貴方がそれを知ってるんですか!?一般人が知りえるはずもないのに!」

 そう聞くと刃更はこう言った。

 「あのなあ、悪魔が普通の世の中でそれを知っていることとなると選択権

狭められるのに何聞いてんだよ?」

 刃更はため息交じりでそう言うと刃更は魔法陣を再度展開してある物を

引き出した。

 「それは・・・・!!」

 万理亜はそれを見て驚くと刃更はこう言った。

 「ああ、俺は・・・いや、俺と親父は」

 「・・・元勇者の一族だよ。」

 「「!!」」 

 それを聞いて二人は不味いと思っていた。

 何せ勇者の一族は天界側の人間。

 退魔用に訓練された一族なのだ。

 すると澪が刃更に向かって大声でこう言った。

 「け、けど迅さんには効いて」

 「馬鹿かよ。親父はお前らの芝居に付き合ってただけだよ。」

 「「なあ!!」」

 「それにアザゼルさんから聞いたけどお前らの芝居を見て笑いを殺すので

必死だったそうだぞ。」

 「「・・・・・」」

 二人はそれを聞いて絶句している中刃更はこう続けた。

 「ま、あと3日すればお前らは『弦神島』にある俺の上司が運営する

社宅になるから当面の安全は保障されるぜ。」

 そう言うと万理亜は少し顔を引きつらせながらこう聞いた。

 「あのう刃更さん。少し聞いても良いでしょうか・・・?」

 「何だ?」

 刃更は何だと思っていると万理亜はこう続けた。

 「先ほどから気になってますけど・・・『アザゼル』ってもしかして・・・

『堕天使総督』の・・・?」

 そう聞くと刃更はしれっとこう言った。

 「ああ、そうだ。俺はそこの会社『グりゴリ』の社員だぞ。」

 ほら社員証と言って見せると万理亜は・・・顔を青くして・・・こう叫んだ。

 「嘘でしょーーーーー!!!!!」

 まるでム〇クのような表情でそう言った。




 まさか・・・敵のど真ん中なんてーーー!!


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魔と魔の出会い。

 それはいづれは語られる物語の一ページ。


 「成程な。」

 刃更は現在正座させて話している澪と万理亜を見ながらそう言った。

 そして澪を見てこう聞いた。

 「お前が魔王の娘・・・然も先代のなあ。」

 そう言うと万理亜はこう言った。

 「今の魔王様も先代同様に穏健派の思想でありましてその・・・。」

 「ああ、そこら辺はアザゼルさんから聞いてるよ。」

 序に天使もなと言って黙らせた。

 そして刃更はこう続けた。

 「だけどこいつはそれを受け継いでいることは知らずに去年まで育ってそして」

 澪はそれを聞いて・・・魔力が沸き上がってきた。

 するとそれと同時に周りの物がポルターガイストの様に動き始めた。

 すると刃更は澪を見てこう言った。

 「感情に流されるな。魔は自分の心その物だ。落ち着いて自分を見出して・・・」

 そうだと言っていると澪の魔力が・・・安定してきた。

 それを見ていた万理亜はこう聞いた。

 「凄いですね刃更さん。澪様を落ち着かせると同時に魔力を抑えるなんて。」

 そう聞くと刃更は少し言いづらそうにこう言った。

 「ああ・・・前に少し・・・な。」

 そういう中で刃更はある人を思い出した。

 嘗て里から救い出してくれた・・・あの魔法使いを。

 

 

 

 

 

 

 『良いか刃更。貴様の中にいるその絶望の塊、それを希望に変えよ。摩ればお前も俺と同じ・・・・《魔法使い》になれるはずだ。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あのう・・・刃更さん?」

 「ああ、すまん!」

 刃更は万理亜に向けてそう言うと刃更はこう続けた。

 「そして恐らくだがアザゼルさん経由でお前らの事を知った親父が偶然を装って助けた・・・って言った方が正しいだろうな。」

 刃更はそう言うとこう聞いた。

 「それでお前ら何だがどうする?俺はIS学園に戻る時にはお前らは『弦神島』に行っている頃だろうと思うが下手人がお前らを飛行機毎堕としかねないと

考えるとなア。」

 刃更はどうしたもんかと考えている中で・・・何かに気づいた。

 「「「!!!!」」」

 それは刃更だけではなく澪と万理亜も感じた。

 「今の分かるか!?」

 「ええ!」

 「誰か・・・悪魔に襲われてます!!」

 

 

 

 

 

 

 

 少し離れた高台の公園にて。

 

 

 

 「はああ・・・はああ・・・はああ・・・!!」

 その公園には一人の女性とそれを追いかける数人の・・・いや・・・

数体のナニカがそこにいた。

 「ソコダゾ!!」

 「!!」

 女性はその声を聴いて走り出した。

 澪と同じく紅い髪を腰に迄伸ばしたロングの女性。

 服から見ても分かるくらいにスタイルの良さが伺える。

 「ああもう!!」

 女性はそう言いながらもとうとう・・・公園の崖のすぐ近くまでに

追い込まれた。

 「・・・くう!」

 女性はそれを見て苦々しい顔をしている中で・・・鎌を持ったナニカが

2体の生き物・・・『マンティコア』にこう指示をした。

 『ソイツヲコロセ!!』

 『ギャウおオオォォォォ!!』

 そしてマンティコアが咆哮を上げながら突撃した。

 「(私はここで・・・終わるの?・・・・けどこれで全てから・・・

解放されるのなら。)」

 女性はそう思いながら目を瞑っていると・・・何かが聞こえた。

 「堕ちなさい!!」

 そう言いながらマンティコアの上から・・・雷が落ちた。

 『ギャウワアア!!』

 片割れのマンティコアはそれを喰らって絶命するとそれを見た

マンティコアは何事だと思って上空を見たのが・・・最後であった。

 「遅いですよ。」

 万理亜はそう言いながらマンティコアの頭部目掛けて拳で殴った。

 『!!!』

 するとそれを諸に喰らったマンティコアは声も出ずに絶命した。

 『イッタイナニガ!?』

 鎌を持ったナニカがそう言うと上空から来る何かを見て・・・マサカと言う前に上空にいる・・・刃更はこう言った。

 「おせえよ。」

 そう言いながら刃更は『白竜・ファフニール』の銃『ダウンフォール』で

鎌を持ったナニカを・・・氷結させた。

 「死んだの?」

 澪がそう聞くと刃更はまさかと言ってこう続けた。

 「凍らせただけだよ。アザゼルさんに伝えて氷を解かせるさ。」

 そう言うと刃更はポカーンとしている女性を見てこう言った。

 「大丈夫か?」

 「え・・・・ええ。」

 女性はそう言うと万理亜はその女性の髪を見てこう言った。

 「恐らく髪の色で澪様と間違えたのでしょうね。」

 「全く。人違いで殺そうとするなんて最低ね。ご丁寧に人払いの結界を

張ってたから質が悪いわ。」 

 澪はそう言うと刃更はこう言った。

 「取敢えず家に連れてって手当てしたいけどアンタ名前は?」

 「え・・・ええと・・・・」

 女性はそれを聞いて何やら言いづらそうな表情をしていると刃更はこう言った。

 「ま、いっか。取り合えず連れて行こうぜ。」

 刃更の言葉を聞いてそうですねと万理亜は言って澪はマンティコアを魔法で

焼き払ってから退散した。

 然し刃更達は知らなかった。

 彼女が何者であるのか。

 そして彼女が何処から来たのかを・・・。

 

 

 

 

 

 公園の茂みの中にある生徒手帳があった。

 然しそれは女性が・・・焼いた奴であった。

 僅かに燃え残っていた生徒手帳には学校の名前が書かれていた。

 その学校の名は・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 『絃神島 彩海学園高等部』と言う・・・文字が。




 次回は今後について。


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新たな始まりに向け。

 これで第4巻は終わり。


 『ハハハハハ!成程ねえ。そんなことがあったのか』

 アザゼルは電話の向こうで笑いながらそう言った。

 何せ人違いから端を発した今回の戦闘に対して刃更はため息交じりでこう言った。

 「それでどうするんですか?完全に狙われていることが分かりましたし

下手したら」

 『ああ、それを考慮して迅の願いについては少し内容を変えようと思う』

 アザゼルはそう言うとこう続けた。

 『その巻き込まれた姉ちゃんと一緒にIS学園に行って匿まってもらう。』

 「はああ!!何言ってんだよアザゼルさん!?それだったら尚の事冥界経由で

そっちに言ってもらった方が」

 刃更がアザゼルに向かってそう抗議するとアザゼルは

何やら言いにくそうな声でこう言った。

 『そうしてえとこだけどよ。何せその子がなア。』

 「その子ってあの人か?」

 刃更はそう聞いて紅い髪の女性の方を見た。

 今は万理亜と澪が話し相手をしている女性の姿を見た。

 よく見たら何やら特殊な宝石が幾つか付けられていた。

 「なあ、もしかしたら彼女って」

 『それに丁度テストパイロットが欲しかったからな。あの子に専用機渡して

少しでも生存率上げさせねえとな。じゃあな』

 「お、おい!アザゼルさん!!」

 刃更は何か言いかけようとするもアザゼルから切られた。

 「何だよもう。」

 そう言いながら刃更は今後の事を考えた。

 「取敢えず楯無さんにも話して置かねえとな。」

 そう言いながら刃更は楯無にも話そうと電話をかけた。

 

 

 

 

 

 

 「全くなあ。」

 アザゼルは天井を見ながらぶつくさ言っていた。

 今回の下手人は既に刃更がテレポートさせて会社の地下室にぶち込んでいる。

 するとアザゼルは電話をかけてこう言った。

 「おお、俺だ。お前さんの・・・・見つかったゼ。」

 『‥‥!!』

 「俺は本人の意思を尊重させる。そっちに戻るも戻らざるも

あいつはそっちじゃあ肩見せまそうだしな。」

 『・・・・・』

 「取敢えず身柄は二人ともIS学園に送っとくから新しい戸籍とかよろしくな。」

 そう言ってアザゼルは電話を切るとこう言った。

 「全く。次から次へと問題ぶち込ませやがって。」

 そう言いながらアザゼルは天井を見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 それから3日後。

 

 

 

 

 

 

 

 「刃更・・・ここが」

 「そうだ、ここがIS学園だ。」

 刃更達はIS学園に来ていた。

 澪に至っては初めて目にするため目移りしていた。

 すると澪の後ろから・・・声が聞こえた。

 「おりゃ。」

 「うひゃアアアア!!」

 いきなり澪の後ろから胸を揉んできたのだ。

 「だ、誰ヨ一体!?」

 澪は胸を隠して刃更の背中の後ろに移動するとそこにいたのは・・・。

 「ほほう、この胸は正に山田先生並みね」

 「何やってんすか?楯無さん。」

 刃更は楯無に対して頭を抱えてそう言うと楯無はこう続けた。

 「いやあね、新しい人たちが来るから見に来たのよう。」

 そう言いながら楯無は扇子を開いた。

 達筆で『参上!!』と書かれていた。

 「誰ヨ刃更!?」

 澪が楯無に指さして聞くと刃更はこう答えた。

 「この人は『更識 楯無』さん。学園生徒の中で最強の生徒会長だ。」

 「いやあね、刃更君。学園ナンバー2と言ってほしいわね。」

 そう言うと今度は扇子の文字が『第2位』に変わっていた。

 すると楯無は澪と万理亜と女性の方を見てこう言った。

 「ようこそ、IS学園へ。私達は歓迎するわ」

 「それと刃更君。お客さんが機体をもって待ってるわよ。」

 「第1アリーナにいるから。」

 そう言って楯無は女性を連れて何処かにへと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 刃更達は機体があると言われる第1アリーナに向かうとそこにいたのは・・・。

 「む?刃更か」

 「『パラキエル』さん!!」

 大柄の目が細い男性がそこにいた。

 「もしかして機体を届けに!?」

 「ああ、それと彼女を鍛えるためにアザゼルから言われてな。」

 パラキエルはそう言いながら澪の方を見て言った。

 「君が『成瀬 澪』だな。」

 「ええ・・・貴方は?」

 澪はそう聞くとパラキエルは自己紹介した後にこう言った。

 「一つ言うがこれを持つという事は専用機乗りとしての責任として

最前線に出なければならないという決まりが出てくる。」

 其れでもかと聞くと澪はこう答えた。

 「・・・当たり前でしょ。それで力が付けれるのなら・・・!!」

 澪はそう言いながら手を強く握り締めているとパラキエルは「・・・そうか」と答える事しか出来なかった。

 そしてパラキエルは機体を見てこう言った。

 「一つ言うがこいつは未だコアが馴染むのに時間がかかる。」

 「だからそれまでの間は君の魔法を中心にあらゆる武術を仕込ませるが私は

刃更の様に甘くはないぞ。」

 良いなと言うと澪はこう答えた。

 「良いじゃない・・・むしろそれくらいやらないとあいつと戦えないわ!!」

 そう言うとパラキエルはこう言った。

 「それじゃあ早速鍛えるとする。万理亜君も付き合ってもらうぞ。」

 「はい!」

 そう言って二人はアリーナに向かった。

 その日一日は爆炎と轟音が響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 「それじゃあこれが書類だけど本当に良いんですね?」

 楯無は女性に向かってそう言うと女性は・・・こう答えた。

 「私は・・・何がしたいかわからないからここにいるしかないのよ。」

 そう言って女性は自身の名前を書いた。

 

 

 

 

 

 「うん。承認したわ。貴方は2学期から2組の実習生として就いてもらいます。」

 楯無は女性に向かってそう言うと女性はするりと立ち去った。

 すると楯無は女性の名前を見た後にそれらを消して新しく書き直した。

 「全く、刃更君の会社の社長からこれを渡されてなければ

これで採用してたわ。」

 そう言いながら楯無は女性が最初に書いた用紙をシュレッダーにかけた後に

新しい名前を見た。

 

 

 

 

 

 

 

 「『森暮 有栖』ねえ。」

 

 

 

 

 

 

 そう言いながら楯無は今後どうなるのかと思いながら天井を見るしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 新たに加えられた役者。

 さあ・・・彼らは何をなす?

 

 

 




 次回は人物紹介して終わりです。


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第5章シンデレラヒールの竜と風の輪舞
始業式


 約二年ぶりに再会したぜー------!!


9月1日、それは学生にとって新学期が始まる日。 

 そして・・・学校行きたくない病が起こりえる日だが親にとっては

そんなのお構いなしで布団毎家から出て行かされる一例もある程。

 そんな中で一夏達は準備をしていた。

 そう・・・この日は学園島にとって重要な日でもある。

 『それではIS学園専用機持ちの人達は準備に入って下さい。』

 アナウンスと同時に一夏は刃更に向けてこう聞いた。

 「大丈夫か刃更?」

 「おお、大丈夫だ!」

 刃更はそれを聞いてサムズアップすると・・・アリーナの扉が開くとアナウンスが聞こえた。

 『それでは各員飛翔‼』 

 その声と同時に専用機持ち達全員が飛翔した。

 武偵校と合同に行われるパレードではこの様に観客に学園島の安全性を

アピールする目的で行われており目玉行事の一つとしてカウントされている。

 まあ、中にはルール違反者がカメラを持って撮影しようとしているだが

そう言う輩は全員武偵によって絞められている。

 そんな中で一夏はハイパーセンサーである人間を見かけた。

 その人物が・・・彼。

 「あ、キンジサンだ。」

 そう、遠山キンジである。

 彼とは仕事で会って以降の関係であり偶にだがメールもしている。

 するとキンジが路地裏に入るのを見てどうしたんだろうと思っているが

パレード中なので意識を戻した。

 

 

 

 

 

 

 そしてパレード終了後に一夏は昼飯を食べようと箒達と共に向かっていると

刃更の隣に見慣れない少女達と一緒に歩いているのが見えた。

 「あれ誰だろうな?」

 「さあな、私も知らん。」

 「聞いてみたら?」

 唯依がそう言うのを聞いて一夏はそうだなと言って近づくと刃更は

一夏達に気づいてこう言った。

 「よう一夏、昼飯か?」

 「オオそういう所だけど刃更その子は?」

 一夏がそう聞くと・・・少女達は自己紹介をした。

 「初めまして!私今日からこの学園に転校して来ました『成瀬 澪』です。

こっちは私の妹の『万理亜』。」

 「初めまして、『成瀬 万理亜』と申しま~~す!」

 澪と呼ばれる赤髪の美少女と万理亜と呼ばれた銀髪の少女を見て一夏達も

自己紹介して・・・澪は箒と唯依を見てこう呟いた。

 「・・・・Jの96」

 「!!Jの100」

 「Hの95」

 互いにそう答えると・・・互いにがしっと手を取り合ってこう言った。

 「「「ォォォォ!こんな所に同士が!!」」」

 「「(あ・・・そっちね)」」

 一夏と刃更はそれを聞いて少しだが遠い目をしている中で万理亜は

こう思っていた。

 「ウォォォォォォォォ!澪様以上のおもちがこんなに一杯ぐへへへへ。」

 何だかスケベおやじみたいなことを口走っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして昼食の中で澪と箒と唯依は互いにこう言っていた。

 「ほんと、胸が大きいと可愛い下着が無いから嫌になるわよねえ。」

 「ああ本当だな、運動するにしても胸が揺れるから集中できん!」

 「それに色々と視線が分かるから特にねえ。」

 「「「ねえ~~~~。」」」

 「刃更・・・仲いいなこいつら。」

 「ああ・・・まあ仲悪い方じゃねえから良いんじゃね?」

 2人はそう呟きながら食事していると・・・マシュが現れてこう聞いた。

 「あのう宜しいでしょうか?開いている席が無くて。」

 そう聞くと5人は良いよと言って席に座るとマシュは一夏に向けてこう言った。

 「そういえば二組に教育実習生が来ているんですよ。」

 「へえ珍しいなこの時期に、どんな人なんだ?」

 一夏がそう聞くとマシュはこう答えた。

 「あ、はい。髪は紅くてそれが腰くらいまでありますね。それと・・・

ああ、見た目3年のベル先輩みたいな人ですよ!確か名前は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・『森暮 有栖』と言っていましたね。」

 

 

 

 

 

 

 

 そしてそれから2日後の・・・IS学園のアリーナ。

 「ハアアアアアアアアア!!」

 「甘いぜマシュ!」

 一夏はそう言ってマシュ相手に模擬戦を行っていた。

 相手が相手だ、幾ら一夏の機体がセカンドシフトしているにしても

その能力は既に『ガルバトロン』戦で見せているために対応策を

万全にしているようであるがそれでも・・・性能が違い過ぎていた。

 「くう!何て言う機動性ですか!『アヴァロン・ヴェール』が追い付かない!」

 「こっからだぜ!」

 一夏はそう言って『焔天』に装備されている『神翼』で攻撃しつつ銃剣で

対応され『アヴァロン・ヴェール』が全て弾き飛ばされると一夏は背面部にある『月朧』を展開して全ての砲口がマシュに向けてこう言った。

 「チェックメイト。」

 「・・・私の負けです。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「凄かったわ!あれがISでの戦闘なの!?私夢中になっちゃった!!」

 澪が2人に向けてそう言うと刃更がこう返した。

 「あの2人はクラス代表だからな、それなりに実力が付いていないと

なれないんだ。お前だってもっと勉強すればあれくらいになれるはずだぜ?」

 「そうよね・・・それくらいにしないとアイツには・・・!!」

 澪はそう言って何か・・・憎しみを持った表情をしていると

刃更はこう思っていた。

 「(こればかりはこいつの問題だ、家族になったからって無断で入って良い

問題じゃねえけど・・・もし万が一があったら俺も何とかしなくちゃな。)」

 そう思いながら刃更は空を眺めていた。

 雲一つない晴天の空が今は・・・憎く思える程清々しいのだから。




 次回は・・・全校集会。


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学園祭について

 前盛った説明が必要である。


次の日、SHRと一時間目の半分を使用して今月の学園祭に向けて全校集会が

執り行われることとなった。

 「やっぱ女子が多いよなあ。」

 「当たり前だろ?去年までは女子高だったのだから。」

 一夏の呟きに対して箒がそう答えると楯無が壇上に上がると

先ずは自己紹介をした。

 「ええと、入学式以来の対面だね一年生諸君!今月行われる学園祭においての

説明をまあ私達や3年は知っているんだけど復習感覚で聞いてね♪」

 楯無はウインクしながらそう言っているのを見て一夏は刃更の方を見てみると・・

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・あほな人を見る眼でため息ついていた。

 「大変だなアイツ。」

 そう呟きながら一夏は楯無の説明を聞いた。

 「それでは説明何だけど我が校では他クラスとの出し物における重複を防ぐために決まったら生徒会室に全学年が来て書類を提出、そして私達が精査して決めるのが

クラスで部活動では自分たちの部活における概要や体験型などが主流なんだけど・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・今年の剣道部は出し物禁止にします♪」

 

 

 

 

 

 

 

 『ええええええええええええ!?』

 それを聞いて剣道部員達は一夏も含めてブーイングの嵐であったが

理由があった。

 「はいはいはい剣道部、その理由は既に部長でもある風鳴さんには

昨日の夜に説明したんだけど今年は織斑一夏君が入部してあるから間違いなく

投票で一位くらいはとってしまって部活動活動費の増額が決定するも

当然となってしまいますが其れじゃあ面白くないと思って相談して許可は

貰っています!だけどそれで何もなしと言うのもちょっと可哀そうなので

特別として『半年間島内におけるスイーツ無料券』を人数分一人5枚まで

配りますのでそれで勘弁してね♪」

 『よっしゃー!一生ついてきます生徒会長!風鳴部長!‼』

 「・・・なんつう現金な。」

 一夏はそれを聞いて目を細めていると楯無はこう続けた。

 「それとだけど、今年の生徒会も出し物しないしどちらかと言えば学園内の

治安維持のための見回り位はするから皆ちゃんとしてね~~♪」

 そう言ってハイ終わりと言って壇上から降りると虚が代わりに上がって

こう言った。

 「それでは生徒会に出す出し物についてですが予算編成も加えた上で

クラス代表と各部の部長がそれを生徒会室迄持ってきてください。期限は

今から8日以内としますので遅刻しない様に。遅れたクラスや部活の場合は

無効として他クラスの手伝いをさせて貰いますので悪しからず。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして放課後に開かれた特別HR,クラスごとの出し物についての

相談であったのだが・・・一組は殆ど全員がお通夜状態で在った。

 その理由は・・・教壇でニコニコと・・・真っ黒なオーラを出している

千冬がそこに立っていたからだ。

 その理由は同じく教壇にいる・・・千冬の隣にいるがためにがたがたと

震えている一夏の前にある映像で表示された・・・出し物についてであった。

 すると千冬は・・・凍えるように冷たい声でこう言った。

 「ほう・・・お前たちはこう言うのがしたいのかソウカソウカ・・・

読みあげるぞ、先ずは『鏡』が提案した

『織斑一夏と東城刃更とのホストクラブ』、次に『谷本』が提案した

『織斑一夏と東城刃更とのツイスターゲーム』、『岸原』が提案した

『織斑一夏と東城刃更とのポッキー遊び』、『夜竹』が提案した

『織斑一夏と東城刃更との王様ゲーム』・・・貴様ら明日の放課後

私とIS使った特訓だ良かったなあ私と特訓出来ることを光栄にオモエヨ?」

 「「「「アアアアアアアアアアアアアアア!!!!」」」」

 これを聞いて4人が正に絶望と言う言葉が似合うほどの表情をしている中で

千冬は一夏に向けてこう言った。

 「織斑、この馬鹿どもが提案した奴はデータベース毎消しておけ。

末代までの恥でしかないぞ。」

 「あ、はい!」

 それを聞いて生徒達の何人かが非難した。

 「ちょっと待って下さい織斑先生!織斑君と東城君には

女子を喜ばせる義務を全うすべきかと思われます!!」

 「織斑一夏と東城刃更は共有財産である!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「黙ってろ小娘どもが。」

 千冬はそう言いながら出席簿とハイヒール付きの靴をそれを口にした

生徒の頭部目掛けて放って・・・吹き飛んだ。

 「「あべし!!」」

 「貴様らは後で私と特訓だ、全くもっと真面な事考えられんのか

この馬鹿どもが、そうは思いませんか山田先生?」

 千冬は山田先生に向けてそう聞くと山田先生はビクッとして・・・

頬を赤く染めてこう答えた。

 「え、えーっと私はですね・・・ポッキーなんかが良いかと。」

 アハハと空笑いしていると千冬は山田先生の目の前まで近づくと

山田先生の眼鏡を取って・・・目の前でへし折った。

 「アアアアアア!私の眼鏡がー------!!」

 そう言うと千冬は山田先生に向けて・・・指二本を突き出すように出して

こう言った。

 「教師が何生徒に欲情しているんだこの駄牛が!バ〇ス!!」

 「ム〇カー------!!」

 『山やーーん!‼』

 千冬は山田先生の目に目掛けて貫かんばかりの勢いで目つぶしして山田先生は

謎の断末魔を上げて目を両手で覆うかのようにしながら転がってこう言っていた。

 「目がー------!!目がー------!!」

 「全く貴様も罰として今日と明日の特訓の相手だ!

他にはおらんのか他には!?」

 千冬は最早怒り心頭でそう言っていると・・・一人手を上げた。

 上げたのは・・・本音であった。

 そして本音は千冬に向けてこう提案した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「喫茶店なんてどうだろう~~?」




 次回は説明。


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会議

 本音の提案はどんなのか?


「喫茶店・・・だと?」

 「はい~、お客さんの集客と~~経費の回収と~~、休憩場~~、

後おりむーとバサッチの存在も在ったらそれくらい黒字だと思うんですけど~~、

どうでしょうか~~?」

 本音の言葉を聞いて千冬は少し考えて・・・こう聞いた。

 「成程な、まあ最低限の黒字にはなりそうだが今一パッとせんところが

ありそうなのだが?」

 そう、話題性だ。

 幾ら一夏と刃更がいるからと言ってそれで客が来るのかと言う話だ。

 男性陣たちも来ることからそれなりのパフォーマンスをしなければならないのだがそれはどうするのかと聞くと本音はこう答えた。

 「だったら~~『仮装喫茶』って感じにして~皆で着るのはどうでしょう~~?」

 「仮装か、そうなると誰が如何着るかだが?」

 「メイドと~執事でどうでしょう~~?」

 『『『!!!』』』

 それを聞いて全員の目の色が変わった。

 仮装、つまる話がコスプレで然も一夏と刃更の執事姿を見れるのだとするならば

何という話題性抜群な物であろうと思っていると一夏は全員に向けてこう聞いた。

 「ええと・・・皆それで良いか?」

 そう聞くが一夏は女子たちの・・・ぎろりと睨む目付きから

「あ、これ満場一致だな」と悟って決定にしようとすると千冬は更にこう聞いた。

 「そうなると服は何処から支給するかだな、何せ篠ノ之のスタイルじゃ

    間違いなく入らんだろ普通に。」

 「其れ今言いますか!?」

 そう言って箒が立ち上がったと同時に・・・Jカップの胸部がぶるんと揺れるが

本音はこう続けた。

 「でしたら~裁縫部に~頼むか~武偵校の~『CVR』に~貸してもらうとかなら

どうでしょう~~?」

 「ふむ、ならばその路線で良いか。良いな篠ノ之?」

 「あ・・・ハイ。」

 箒はそれを聞いて反論する余地なしと思って座ると千冬は全員に向けて

こう言った。

 「それでは我がクラスは『仮装喫茶』とする、反論又は代替え案があるなら

聞こう!」

 そう聞くが全員黙っていると千冬は良しと言ってこう言った。

 「ならば決定とする!この喫茶店での物資、機材、食材等は書いたうえで織斑、お前はクラス代表達と共にダブっていないかとチェックだ。それでOKならば刃更に提出しておけ、こいつなら楯無を言いくるめれるだろう。」

 「最悪な頼り方だなおい!!」

 刃更はそう言って抗議しようとすると千冬はこう言った。

 「それでは本日はここ迄とする!明日中に必要な物を考えるように!!」

 以上と言って解散させると千冬は未だ悶絶している山田先生を・・・足を掴んで引きづりながらこう続けた。

 「ああ、それとだが今日私と特訓する奴は第6アリーナに今すぐ向かう様に。

私が来た時に遅れたりサボったりしたら・・・分かるよな?」

 「「!!」」

 それを聞いて心在りある少女達は恐怖を味わうと千冬は其の儘

山田先生を引きづって去っていく中で山田先生はこう聞いた。

 「え?もしかして私此の儘特訓って嫌です未だ死にたくないー-!!」

 そう言いながらがりがりと爪でひっかいて行くような断末魔と共に・・・

教室から出て行ってしまった。

 そして女子生徒達は重い足取りで向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 「成程ねえ、本音ちゃんの機転で何とかなったって訳ねえ?」

 「それで衣装ですけど」

 「ああ、分かってる分かってる。『CVR』に聞いてみて

取り寄せしてもらうから。」

 そう言いながら楯無はサインをしている中でこう聞いた。

 「それでだけど澪ちゃん大丈夫だった?彼女なんか背負っている様な

感じだけど?」

 「!?」

 刃更はそれを聞いて目を見開くが楯無はにこりと笑っていた。

 「・・・お見通しって訳なんですね。」

 「こう見えて生徒会長ダカラネ、まあ理由は聞かないでおくから

その代わりに何だけど良いかな?」

 「・・・実現可能段階でしたら。」

 刃更はそれを聞いて何だと聞くと楯無はこう答えた。

 「どうかしら?私が澪ちゃんのISの教師になっても良いけど。」

 「・・・それでメリットってあるんですか?」

 刃更はそれを聞いて内心驚いていた。

 一生徒に対してそこ迄肩入れして良いのかと聞くと楯無はこう答えた。

 「君には簪ちゃんと私の中を修復させてくれたからね、そのお礼よ♪」

 「そういえば簪はどうなんですか体調は?」

 そう聞くと楯無はこう答えた。

 「うんバッチリよ!まあ視力に問題があって伊達メガネから

普通の眼鏡になっちゃったけど日常生活に支障はないしそれに昨日まではちょっと倉持技研で機体のチェックやっていたから今日の夕方には帰って来るから・・・

それじゃあ虚ちゃん!後( `・∀・´)ノヨロシク!!」

 ✨きらりとウインクしながら・・・三階なのに窓から飛び降りながら

「簪ちゃ~~ん!」と言いながら飛び去って行った。

 「・・・すみません東城君、仕事手伝ってくれますか?後は確認だけですので

それとケーキがあるので妹さん達のお土産にどうぞ。」

 「・・・苦労しますねお互いに。」

 「ええ、本当に・・・。」

 互いにため息付けながら書類のチェックを始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 因みにだが夜遅くまで教師と生徒達の断末魔が響き渡ったという

おまけもあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「マテヤその欲望抹消だー------!!」

 「「「ヒィイイイイイイイイイお助けー------!!」」」




 次回も話し合い。


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提出

 意見を聞いたら提出


そして次の日の放課後、一夏達クラス代表グループは寮の裏にある生徒達が

簡単な集会場として使うぽっかりと空いたような場所に集合していた。

 この集まりは学園祭に備えて出し物に重複するところがないかを聞く会議であり

一夏、マシュ、ヴィシュヌ、簪が揃っていた。

 専用機持ちが4人、既に小国の国家戦力規模の存在となっている中で会議を

執り行った。

 「ええと、それじゃあ会議と行くが俺達1組は『仮装喫茶』って奴でまあ・・・

詰まる話がメイド・執事カフェになりそうだけど他の皆はどうなんだ?」

 一夏がそう聞くとマシュがこう答えた。

 「最初は凰さんが『中華喫茶』を提案してきたんですが今の話ですと

赤字は間違いなさそうですし重複していますので予備計画として採用された

『ロタリンギア』の『簡易魔法陣』の生成と術式の使い分け講座としましょう、

まあ客受けがどうのこうのと言う話になりましょうが予算的に軽そうですし。」

 次にヴィシュヌ。

 「我々3組は私が中心となって初球の『ヨガストレッチ』を体験させようかと

思ってます、女性客だけではなく健康方面からも男性も参加すると

思われますので。」

 最後に簪

 「私達なんだけど・・・当日はロランが担当していたから演劇になる所で、

私が脚本及び総監督になったからこれまでの特撮知識を総動員して・・・

オタクの人達爆受けの演劇を作ろうと思う!!」

 簪は鼻息荒らしてそう言うので全員まあ良いかと思いながらこう続けた。

 「それじゃあさっきので良いとして皆問題ないか?」

 それを聞いて全員が首を縦に振って答えたので一夏は一段落だなと

そう思っていると全員に向けてこう聞いた。

 「そういえば皆って招待状誰に出すって決めた?」

 そう聞いてきたのだ、IS学園は学園であるが同時に国家機密を

保有しているがために一人一枚まで、然も家族に限りで撮影機器等に関しては携帯は電源を落とした後に出入り口で保管され、カメラ等も同じくであると同時に

金属探知機などが出入り口に設置され、例え許可が下りたとしても

発信機付きのカードを持たされるため人選もちゃんとしなければならないのだ。

 そんな中で一夏はこう言った。

 「俺の方は友達でそん時に予定がねえ奴だけど他の皆はどうなんだ?」

 そう聞くと全員はこう答えた。

 マシュ

 「私はそんなに出すような人がいないのですがまあ取敢えず同年代の騎士に

渡しておきました。」

 ヴィシュヌ

 「私は母親に。」

 簪

 「私はお母さんに、お姉ちゃんはお父さんに渡すって事になった。」

 そう言うとそれじゃあと言って一夏は全員に向けてこう言った。

 「この企画書提出に行くか。」

 そう言って全員生徒会に向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして生徒会室

 「(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪重複していないし

各クラスのIS操縦者の利点を最大限に盛り込んでいるわ、良いわ

これで採用とします。」

 「「「「ほ~~~~~~~~~。」」」」

 楯無の言葉を聞いて全員がホッとしていると一夏はこう聞いた。

 「それでですが予算等についても無論書いておりますが貸し出してくれる

部活または武偵校CVRから供与出来ないでしょうか?」

 そう聞くと楯無はこう答えた。

 「そうねえ、大体こっちで作った方が良いんだけどまあ

毎年こう言う風になってるからこっちで調整しておくわね~~♪」

 そう言うと全員は生徒会室から退出するのを見て刃更はこう言った。

 「これで全生徒が終わりましたね、後はクラブか。」

 「ええ、そっちが難問ね。何せ来年度の部活希望者を募る必要があるから

皆必死ヨ。」

 そう言いながら楯無は判を押し終えると刃更達に向けてこう言った。

 「それじゃあこれから私澪ちゃんの稽古に行ってくるから後宜しくねえ。」

 そう言って退出するのを見て刃更はこう呟いた。

 「・・・ありがとうございます会長。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてアリーナ。

 「それじゃあ澪ちゃん、今日から( `・∀・´)ノヨロシクね♪」

 「よ・・・よろしくお願いいたします。」

 澪は少々緊張した様子であったが楯無はにこにこと笑ってこう言った。 

 「ちょっと緊張しているわねえ、肩の力を抜かなきゃ何も出来ないわよ?」

 そう言うと楯無は『ミステリアスレィヂィ』を展開するとこう言った。

 「それじゃあ澪ちゃん、機体を展開して見て?」

 そう聞くと澪は右太腿に装備されている・・・赤い拳銃を握るとこう言った。

 「来なさい『ティアマト』!!」

 そう言って展開したのは・・・赤いISであった。

 右腕部にはガトリング砲が、左腕にはブレードが装備されており背面部は巨大なアンロックユニットが浮かんでいた。

 「それが『ティアマト』、『GUO』の新型ね。」

 そう言って楯無は澪に向けて先ずはと言って命令した。

 「先ずは歩行ね、それから飛行。君は他の皆よりも遅いから

基本からやる事ね。」

 「え?戦闘とかは」

 「君は未だ素人よ?それを考えて先ずは慣れが重要よ、何事も基本が大事。」

 分かったと聞いて澪はこくりと頷いて始めたが楯無の特訓は・・・

スパルタであった。

 失敗すれば煽ると言う最悪なパターンであるが意地でも

澪は覚えようとしていたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 全ては復讐と言う目的の為に。




 GUOー002『赤竜・ティアマト』
 見た目は『ガンダム00』に出てくる『アルケーガンダム・ドライ』と
『最弱無敗のバハムート』に出てくる『ティアマト』を
足して2で割ったような形状。
 武装 ワイヤー付きソードビット*2
    右腕部搭載ガトリング砲
    左腕部搭載ソード
 第3世代技術  『重声(プレッシャー)』
 ワイヤーソードビットの先端にPICシステムを伝導させるシステムが
内蔵されておりそれにおける干渉でISのPICを一時的に
使用不能にすることができる。


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再会

 この再会に何があるのか。


そして数日後、学園祭が執り行われた。

 学園の随所で花火が上がり辺りは活気に満ち溢れていた。

 よく見れば各企業の社員が自社の機体の兵装を見せたり大使館の人達であろうか、生徒達の見世物を見て楽しんでいる中で一際賑わっている場所があった。

 それこそが・・・一年一組であった。

 「嘘!?一組で織斑君と東城君の接客が受けられるのって本当!!」

 「然も執事服だってさ!!」

 「それにだけど追加料金次第じゃあ写真も撮ってくれるらしいよ!

それもツーショット!!」

 この様な感じで朝から大忙しで一夏と刃更の2人は引っ張りだことなっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「「いらっしゃいませ、こちらへどうぞお嬢様」」

 「ハイ!」

 一夏と刃更はこのセリフと接客で忙しく回る中で厨房班は材料の調達

(学園島の調理庫から調達)とテーブル整理で忙しそうに働き外では廊下にて

長蛇の列を整理している生徒達も全員忙しそうであった。

 そして暫くすると・・・聞き慣れた声が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「よう、一夏。何だか忙しそうだなあ。うっしっしっし。」

 そう言っていたのは・・・男性であった。

 耳には小型のイヤホンを耳にはめて音楽プレイヤーを胸ポケットに入れており、首元には黒い爪の様なネックレスをぶら下げて私服であろう

白のワイシャツに緑のズボンに何故だかサンダルを履いていた。

 「おお久しぶりだな葉!」

 「よう久しぶりだな一夏、卒業以来だな。」

 しっしっしと笑っている葉を見て一夏は久しぶりの級友相手に喜んでいると・・箒が現れた。

 「一夏、その者は確か大会にいた」

 「そういや箒はあの時から見ていなかったな?紹介するよ、『麻倉 葉』。俺の中学の時の同級生で同じ剣道部だったんだ。」

 「そうかあの時の二刀流か、初めまして『篠ノ之 箒』だ。よろしく頼む。」

 「オオ宜しくな、ああそういやあ三組で篁と遭ったけど

やっぱアイツ真面目だよな。来てたのって兵器関連の企業しかいなかったぜ?」

 ファアアアアアアアア~~と欠伸している葉を見て一夏はアハハと

空笑いしてこう言った。

 「それではご主人様、お客席にご案内させてもらいます。」

 「オオ宜しくなって何かむず痒いなお前が言うと。」

 「うるせえ、これしなきゃいけねえんだよ。」

 そう言って席に案内すると一夏は葉にメニューを見せると葉はこう聞いた。

 「なあ一夏、この『執事にご褒美セット』とか『メイドにご褒美セット』って

一体何なんだよ?」

 そう聞くと一夏は・・・黙ってこう言った。

 「当店お勧めのケーキセットは如何でしょうか?」

 「無視かよ!?仕方ないなスイマセン篠ノ之さんちょっと聞きてえんだけど!」

 「おいマテ葉!それナンデ箒に向かって!?」

 一夏はそう言うが箒が来たので今のを聞くと箒は少し嫌そうであったが・・・

こう答えた。

 「そ・・・それはお客様がその・・・執事又はメイドに

食べさせるという奴でありまして。」

 「それ誰が喜ぶんっていうかお客の飯食うって何考えてんだよそれ!?」

 「私だって知らん!クラスの人間が勝手に考えたんだ!!」

 「・・・・おめえら苦労しているだろ?」

 「「滅茶苦茶に!」」

 2人は拳を握りしめてそう言うのでそうかと呆れ眼でそう言うと仕方ねえなと言ってケーキセットを頼んだ。

 「序にだけど飲み物って何だ?」

 「ジュースとか紅茶とかコーヒーだな。」

 「そいじゃあ・・・甘めのカフェオレで。」

 「畏まりましたご主人様。」

 そう言って取敢えずは普通になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして暫くすると現れたのは・・・水色の短髪でクール系の美少女が澪と共にやって来た。

 「刃更いる~~?」

 「オオお前らかって店どうしたんだよ?」

 刃更がそう聞くと澪がこう答えた。

 「うん、今休憩よ。アタシ二組だけど説明とかないから大体が雑務だったし

今ばらけて休憩しているけど友達と回ろうと思って刃更読んできたけど今暇?」

 「おおこっちは終わったぜって・・・何?」

 刃更は少女が至文の目の前に現れて・・・突然抱きしめてきたのだ。

 「へ?」

 刃更はいきなりの事で何事と思っていると・・・教室から悲鳴が溢れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『『『『『キャアアアアアアアアQ!!!!』』』』』

 「東城君が女の子に抱き着かれてる!」

 「然も美少女!!」

 「誰あれ東城君の彼女!!」

 「嘘だ!嘘だって言ってよ!!」

 「この世にお神は居らぬのかあ!!」

 阿鼻叫喚の悲鳴が鳴る中で驚いて声も出なかった澪が意識を取り戻して

2人を引き離すと澪が少女に向かってこう言った。

 「チョちょっと待ってよ『野中』さん!いきなり何やっているのよあらぬ疑いが掛るでしょう!?」

 「刃更・・・私の事覚えない?」

 「ええっと・・・何処かで会ったかな?」

 そう聞くと『野中』と言う女性がこう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「5年前の『ブリュンヒルド』、勇者。」

 「!!どうしてそれをって待てよ『野中』・・・そんでその髪の色って・・・・まさか!!」

 刃更はまさかと聞くと『野中』と呼ばれる女性はこう名乗った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「そうだよ刃更、私は『野中 柚希』。あの時刃更が助けてくれた・・・

幼馴染。」

 「『柚希』。」

 「久しぶり。刃更」




 そして続く


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祭り。

 巡って。


「柚希・・・何でお前が」

 「私は成瀬さんに呼ばれたの、逢えて嬉しい。」

 何やら無表情の様な感じであるが柚希と呼ばれる少女は嬉しそうに見えるが

澪は慌てた様子でこう聞いた。

 「ええええちょっと待って!アンタら知り合いって事はもしかして野中さんも?」

 「うん、私も刃更と同じ。」

 「!!けどそれならどうして何も」

 「貴方の監視が私の任務だから。」

 「監視って・・・私何も」

 

 

 

 

 

 

 

 「お前が先代魔王の娘だから・・・そうだろ柚希?」

 刃更がそう言うと柚希はこう答えた。

 「うんそう、貴方の存在は周囲に影響を与えるだろうと考慮して。」

 「だがこいつは今IS学園にいて然もこの学園島全体には結界が張られている筈」

 「刃更気を付けて、成瀬さんを狙っている奴はそんなんじゃ

諦めないかもしれないから。」

 「!!・・・そうよね、アイツがそんな簡単にあきらめる訳ない物ね。」

 そう言いながら澪は拳を握りしめていると柚希はこう呟いた。

 「・・・それでどうするのかはあなた次第だけどもし刃更に何かあったら・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・里の意思関係なく貴方を潰す。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「それじゃあこれから物資調達係が帰って来る迄1時間の休憩となります!

皆取敢えず次も頑張ろうー------!!」

 鷹月の声が響き渡って全員休憩に入った。

 「そんじゃあやっと回れるな、何処から行く?」

 葉が一夏に向けてそう聞くと一夏はこう答えた。

 「それじゃあ順繰りと回るか、箒達も良いか?」

 「オオ良いな、唯依は?」

 「あいつは兄貴招待している」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「俺の事呼んだかr?」

 「あ、裕也さんお久しぶりです。」

 「久しぶりって言うか夏休みいたろうがって唯依とは別行動だからお前と一緒に遊んで来いよ。」

 「え?良いんですか?だって唯依」

 「俺が言ったからな、さっさと遊んどけ。」

 裕也はそう言って唯依に何やらボソッと口遊むと何故か唯依が赤面した。

 そして葉達も一緒にとある場所に目がいった。

 その場所が・・・これ。

 『美術部の爆弾解体ショー‼』

 「・・・一夏、これって何なんだ?」

 「俺に聞くな葉。」

 「マグロの解体ショー感覚にしか見えないな。」

 「そう見えると思うのは私だけじゃなかったんだね。」

 そう思って入ってみると確かに・・・爆弾解体であった。

 「どうする?」

 「おいらがやるのか?」

 「俺が教えるよ。」

 「悪いな。」

 葉はそう言って取敢えずと思ってやってみた。

 一夏は国連でそういう訓練もしているがために難なくクリアして最後の・・・

赤か青の配線迄辿り着いた。

 「これって・・・某名探偵じゃあ赤だったよな?」

 「ああ・・・けど同じって訳じゃないな絶対。」

 互いにそう言っているが制限時間があと少しと言う事もあって

葉は南無三と言って・・・赤い方を切って歓声が上がった。

 「おめでとうございます!商品のパレットです!!」

 そう言って新品な奴を貰うが葉はこう思っていた。

 「(これって・・・・いるか?)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方刃更達はと言うと。

 「ここ?」

 「おお、簪がプロデュースしているって話だぜ?」

 「簪って確かあの生徒会長の妹さんって聞いているけど・・・真面?」

 「ああ、姉とは打って変わってちゃんとした良い人だ。」

 刃更はそう言うと柚希はこう思っていた。

 「(真面って・・・此処の人ってなんなん?)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして劇を見たがご当地ヒーローみたいな感覚で意外と楽しかった。

 「アタシ子供の頃に見たけど何か・・・凄くないあれ?」

 「おお、何せ演劇の主役がロランだからな。あいつ代表候補生兼演劇家だから

ああいうのは慣れっこらしいぜ?」

 「うん、妹と前に見た時以来。」

 柚希はそう呟きながら貰ったポップコーンを食べていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「よう、刃更。お前らもか?」

 「おお、調理部ってへえ本格的だなおい。」

 一夏と刃更は互いにそう言いながら入って食事を始めた。

 意外に手の凝ったものが多くて満足がいったそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてそれぞれ別れて一夏達が次に向かったのは・・・茶道部

 「?何か慌ただしいな。」

 一夏がそう呟いて入って見るとそこには・・・裕也がいた。

 何故か着物教室みたいな感じで本人も着物着て何やら指導をしていた。

 「・・・何しているの兄さん?」

 「おお、唯依か?ちょっとこいつらの機物直していると他の連中も

自分も自分もってなってな、今こいつらの着付けを教えているんだ。」

 そう言っていると箒は唯依に向けてこう聞いた。

 「お兄さんって何しているのだ?」

 「兄さんは父様の影響で工学をやっているんだけど母様の着付けの

手伝いしているうちに覚えたらしくて偶に茶道部の手伝いもしているのよ。」

 そう言っていると一夏がこう聞いた。

 「なあ葉?お前着物とか着るか??」

 そう聞くと葉はこう答えた。

 「まあ家って古い家だからそう言うの着る事多いから着れるぜ?」

 「そうか、じゃあ着るか。」

 そう言って互いに着物を着るがここである事が起きた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「兄さま!胸元が緩みそうです!!」

 「私も・・・」

 「・・・はああ、そうなるよなこれ。」

 裕也はため息交じりでそう言った。

 元々機物とはスレンダーな女性が着る手合いである為胸元が崩れることが

度々あるのだが俺に振るなと思って裕也は一夏に向けてこう言った。

 「おおい一夏、頼むわ。」

 「ハイ!?」

 「「!!」」

 2人はそれを聞いて驚くが裕也は知らんと言ってお茶を作っていた。

 「ええと・・・俺がヤルの?」

 一夏は2人を見て無心の意識で直し始めたが・・・度々胸が当たるがために

赤面しながら直すがそれは2人も同じで恥ずかしそうにしている中で裕也と

葉はそれを見てお茶を啜りながらこう呟いた。

 「青春だな。」

 「うっしっしっし、おもしれえなあいつら。」




 続きます。


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敵が来た

 遂にやって来たな。


「それで・・・本当にやるの~~?」

 赤髪の女性がそう言うと通信してくる女性はこう答えた。

 『ええ、既に彼女は島に入っているから貴方も準備なさい?』

 「分かっているけどさ~~、アイツあれで良いのよね?」

 『ええ構わないわ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・どうせ用済みなんだから。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「然しまあ色々あるよなここ?」

 「仕方ねえだろ?国立なんだしそれにここは学園島で何でもあるんだからな。」

 葉の言葉に対して一夏がそう答えて次何処行くと言う話になった際に・・・

一夏に声を掛ける女性がそこにいた。

 「申し訳ありませんが織斑一夏さんでしょうか?」

 「あ、はいそうです・・・・葉離れろ!?」

 「?」

 「ちぃい!勘が鋭いわね!!」

 全身を黒のローブで覆っていた女性がそう言ってローブを脱ぎ捨てて

現れたのは・・・あの女であった。

 「アンタは鹿平 刺花(かひら しか)先生!?」

 「あら久しぶりね織斑一夏君、再開して悪いけどアンタを・・・

ここでコロスワ!!」

 そう言うと光が現れて現れたのは・・・戦風であったが見た目が違っていた。

 全身に装甲が付与されておりバイザー部分が顔を頭ごと覆いつくしていたのだ。

 「葉離れてろ!」

 「言われなくてもな!!」

 そう言って葉画離れるのを見て一夏も黒式を展開して立ち向かうと

鹿平はこう言った。

 「アンタと東城は目障りなのよね男のくせにISが使えるなんて

無粋にも程あるわ。」

 「アンタ・・・女性権利主張団体か!」

 「そうよ!女こそが世界の中心!!アンタら男を虐げて

私達は世界を手にするのよ!?」

 そう言うと一夏はこう返した。

 「アンタらは哀れだ!ISが使えるってだけで選ばれた人間なこと

言っていてただ単に目立ちたいだけの愚か者だぜ!!

そんな奴に負けて堪るかよ!!」

 そう言って一夏は銃剣を展開すると鹿平は両手に双剣を展開してこう言った。

 「やって見なさいよ!!」

 そう言って互いに戦闘が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方、IS学園では。

 「何!ISを使用!!然も鹿平がいるだと!?分かった、

早急に対処する!!」

 千冬は一夏からの通信から鹿平がいる事が分かって千冬は今いる全生徒に向けてこう言った。

 「これより全生徒及び来場者たちは専用の避難シェルターに退避せよ!

専用機持ちは早急に機体を展開して教員並びに学園島全戦術機は出動せよ!

未だ仲間がいるかもしれんので警戒せよ!!」

 『『『『『了解!』』』』』』

 それを聞いて生徒及び教員達が一斉にそう言って避難をさせていた。

 すると千冬は一夏に向けて通信でこう言った。

 「織斑よく聞け、今第4アリーナには誰もいない。奴をそこ迄引き付けさせろ。出来なければ近隣に・・・ほおアイツがいたか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「千冬姉分かった!そっちに行くな!」

 「何喋っているのよ男風情が!!」

 「ああもう攻撃する時にビットで妨害しているけどしつこいなこいつ!」

 一夏はそう言いながら避けているが鹿平はお構いなしに攻撃している中で一夏が

第4アリーナに着地した瞬間に・・・鹿平が爆発した。

 「あが!?・・・一体何が・・・・!!」

 そう言って鹿平は周りを見ているとそこにいたのは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ISを身に纏った楯無がそこに立っていた。

 「あらひさしぶりですね鹿平先生・・・貴方を拘束させてもらいます。」

 「更識楯無・・・くそ嵌められたか!」

 「あら?全然分からなかったのかしら?織斑君全然本気じゃなかったのにww」

 「貴様ー------!!」

 鹿平はそれを聞いて怒り心頭で楯無に突撃しようとすると楯無は・・・

指パッチンで周囲にばら撒いているナノマシンを爆発させて鹿平を圧倒した。

 「あぐ・・・このお!」

 「単調で何も工夫しない、それだから日本代表候補生を決める際に

一位の座を山田先生に取られるのよ?」

 「!!お前私をどこまで」

 そう聞くと楯無はこう答えた。

 「『 鹿平 刺花』22歳西暦1989年生まれ3月14日生まれ、出生場所は北海道でIS適性はD寄りのCランクで動かすのもやっとな程。

そして代表候補生決定試験の際に親の金を勝手に使って裏口入学するも

当時同級生であった山田先生に何もかも後れを取って仕方なく教職員になるも

同じく山田先生と遭遇、その後に女性権利主張団体に加入・・・本当に哀れで

普通な人生ですね貴方。」

 「貴様ー------!!」

 「裏口入学してもダメ、教師としても駄目。何もかもが中途半端な貴方に・・・人を導く価値なんてないんですよ。」

 「煩い煩いうるさー---い!!」

 そう言って鹿平は楯無に向けて大型のキャノン砲を展開して攻撃するも

楯無の機体に装備されておるナノマシンによって防御されるどころかガンランスで応戦されて彼女の機体の装甲が剝がされ始めて行った。

 「あが・・・くそ・・・」

 鹿平はシールドエネルギーが底を尽き始めたのを感じてどうするかと

考えていると・・・通信が来た。

 『ねえさアンタ何してんの~~?』

 「!丁度良かったわ!!直ぐに助けに来てこのままじゃ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『何で私がそんな事しなきゃいけないの~~?』

 「へ?だって私達って」

 『アンタらなんてどうだっていいんだけどねえ、何せ機体改修したんだからちょっとはさ~~・・・根性見せな。』

 そう言った瞬間に頭部に何かが・・・刺さったかのような痛みが襲い掛かった。

 「あが・・・一体何を・・・・・!!!!!!!」

 そう言った瞬間に鹿平の頭が・・・いや、全身が膨張を始めてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「な・・・何だ一体?」

 「一体何が起きてんのよ?」

 一夏と楯無がそう呟く中で鹿平の体が膨張するのを見ている中で鹿平は

こう言った。

 「あんだ、ごれいっだいだびをじだ」

 『ああこれね?アメリカ軍が使っていた《超人薬》だっけかな?プロトモデルのデータが手に入ったからあんたの機体に搭載させたのよ?アンタの口封じに

使用させたから。』

 「ご・・・ごばべー--!!」

 『じゃあ精々頑張ってね~~。』

 女性からの通信が切れたと同時に鹿平は最早・・・人としての姿ではなかった。

 全身が黒く変色していてISが膨張した筋肉によって壊されてその全体像が

明らかとなった。

 最早目の前にいるのは人間ではない・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ごがああああああああああああああああ!!」

 モンスターであった。




 次回は彼女も登場します。


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戦闘。

 続きです。


「何なんだよあれ・・・!!」

 一夏はそれを見て驚いていた。

 突如として刺花の体が膨張したかと思えばまるで全身が筋肉で

コーディネートされたかのような・・・肉の塊が現れたのだ。

 すると刺花であったものが右腕を天高く上げて・・・振り下ろした。

 ごアアアアアアアアアアア!!

 奇声を上げながらそれは力強く2人目掛けて振り下ろされるがそれを一夏達は

ヤバいと悟って回避したらその場所に・・・穴が開いた。

 「な!」

 「あんなのに当たったらISでもただでは済まないわね。」

 そう言っていると千冬から通信が来た。

 「千冬姉どうしたんだよ一体!?」

 『一夏大変だ!他の所でも敵が来た!!今篠ノ之達がそっちをやっているが

驚くなよ・・・敵はドイツ軍の軍服を着ている。』

 「ドイツ軍!?」

 『ああ、それも『シュヴァルツ・ハーゼ(黒兎)』隊用の服でIS特殊部隊の奴だ!少し改造されているがデータで判明した。篠ノ之とキリエライトが

戦っているが篠ノ之は知っての通り未だ初心者レベルだ、ロランツィーネと

ミューゼルがそこの応援にいるからもう少し耐えてくれ‼』

 「分かったって言うか刃更は?!」

 『アイツなら妹さんと共にそっちに向かった!後20秒!‼』

 「分かった!生徒会長さん良いですね!?」

 「ええ聞いたわってそれ迄耐えれるかどうか!!」

 アアアアアアアアアアア!

 楯無はそう言いながら目の前にあるモンスター相手に避けながら攻撃するが

筋肉が固すぎて弾丸が貫通せずに剣でやっても硬くて斬り落とせないが・・・

例外もある。

 ギャアアアアアア!!

 突如として悲鳴が上がったのを見て楯無は周りを見て気づいたのだ。

 周りには一夏が展開したビット『神翼』が辺りを漂っていてそのレーザーによる

攻撃が命中して貫通したのだ。

 するとモンスターは一夏を見てこいつが危険だと感じたのであろう、

拳を振り上げようとしていると・・・その拳が氷漬けされた。

 !!

 何だと思っているとその視線の先には・・・刃更と澪と簪の姿がそこにあった。

 3人がいたと同時にモンスターの背後に・・・万利亜が何やら蝙蝠の様な

羽を生やして際どい服装を着て・・・殴り飛ばした。

 がああああああああああ!!

 モンスターは其の儘服飛ばされると一夏はこう呟いた。

 「まさか・・・悪魔?」

 「ああ一夏君、彼女達は一応正式の手順を踏んでここに居るから大丈夫よ?」

 楯無がそう云う中で澪が魔法陣をビットを展開して現わせるとこう言った。

 「覚悟しなさい・・・丸焼きなんだから!」

 そう言った瞬間に炎を吹き出してモンスターを焼き焦がすが・・・

全然効いていなかった。

 「アイツ一体どんな体してるんだよおい!俺達の攻撃全然効いてねえぞ!!」

 刃更がそう言うと一夏が通信でこう言った。

 『刃更!あいつは通常攻撃じゃだめだ!レーザーとかそういうのじゃなきゃ!』

 「マジかよ・・・それ持ってるのって現状一夏だけって所か・・・ヨシ、俺達がこいつを足止めしておくから一夏頼むぞ!」

 『任された!』

 そう言って刃更は澪たちにもそう言って囮を買って出るとそれぞれ攻撃しながらモンスターの体を一夏が『神翼』で貫通させてあと少しと言った処で・・・

歌が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「風〇問わんエル〇グナ♪」

 「?」

 「ナニコレ?」

 「歌・・・でしょうか?」

 楯無、澪、万理亜がそれを聞いてそう呟くと刃更はそれを聞いて

何処かで聞いたことがあるなと思っていると・・・一夏はその声を聴いて

目を大きく見開いていた。

 「一夏!どうしたそんなに目を見開いて!?」

 刃更がそう聞くが一夏はまさかと思って上空を見るとそこにいたのは・・・

1機のISであった。

 両腕部には3連装の大型ガトリング砲を両手に装備していて腰にはブレード、

背面部にはまるで巨大な鳥の様な形状をした兵装を持った・・・

白いISがそこにいた。

 そしてそれを扱っている少女を見た。

 顔はバイザーで覆われているが長い銀の長髪と起伏の激しさをISスーツで

見方によってはエロい様な服装をした一夏達と同い年位の少女が歌っていた。

 すると信じられない事が起きたのだ、白いISが金色になって来たのだ。

 更に背部にある鳥の様な兵装が飛び立つや否やガトリング砲と合体して巨大なキャノン砲になったのだ。

 そして歌が終盤になるとそのキャノン砲から発するエネルギーの力に

楯無はヤバいと思ってこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「皆下がって!巻き込まれるわよ!!」

 「「「「!!!!」」」」

 それを聞いて全員がモンスターから下がった瞬間に・・・それは起きた。

 放たれた一撃はまるで・・・巨大な光のようにモンスターを包んで・・・

消し去ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「嘘・・・でしょ。」

 「何て言う力・・・!」

 「嘘だろ待てよコレッテマルデ。」

 刃更はそれを見てまるで嘗て自分がやった様な感じじゃないかと

思っていると・・・一夏が突如として飛び出した。

 「おい一夏どうしたんだ!?」

 刃更はそれを見てどうしたんだと思っていると一夏は白いISの前に立つと

少女は・・・一夏に向けてこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「お久しぶりですね・・・一夏。」

 そう言いながら少女がバイザーを解除すると一夏はやっぱりと呟いて

こう聞いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「何してんだ・・・・『月光』。」




 何故彼女が来たのかについてです。


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少女歌う

 歌は例のあれです。


そして他の場所では。

 「へえ~~、ちょっとはやるじゃないの~~?」

 そう言っているのは紅い長髪の少し垂れ目の少女が上空でISを纏っていた。

 その下には箒やマシュ、レイン、ロランが共に戦っていたが4対1で

紅い長髪の少女が優勢であった。

 彼女の機体は4本のサブアームがアンロックユニットに装備され

それぞれにナイフ、マシンガン、バスターソード、バズーカを装備し自身の両腕にはブレードが装備されていた。

 その姿はまるで・・・三面六臂の修羅の様でありながらサキュバスの様な妖艶さも併せ持っていた。

 するとアリーナにて・・・爆発の音が聞こえた。

 「「「「!!!!」」」」

 それを聞いて何だと思っていると少女は・・・こう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 「あれは・・・やっちゃったねえ月光。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「何してんだ・・・・『月光』。」

 一夏は目の前にいる少女・・・月光に向けてそう聞くと月光は目を閉じた状態でこう言った。

 「お久しぶりですね一夏さん、あれからもう幾月経っていますが

他の皆様にはお会い出来ましたか?」

 「ああ、夜架にはだったけど未だアイツには」

 「そうですか・・・まあ良いでしょう、直ぐに出会えますわ。」

 「月光・・・どうしてお前がこんな事を」

 「分かっているでしょう一夏さん、私達がどんな存在かを。」

 「!!」

 一夏はそれを聞いて目を大きく見開くが月光は更にこう続けた。

 「私達の体は戦うだけに改造されて全てを失いました、ある者は常識を。」

 それは夜架、人を殺すことに対する恐怖を消された。

 「ある者は自身の過去を。」

 それは今は語るべき時でない少女

 「そして私は姉を・・・家族を全て失いましたわ。」

 それは絆、拠り所など既に戦場でしかない事を本能で察した。

 「だからこそ私達は戦場に身を投じました、

これこそが私達の本願であるからです。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「違う・・・そんなの間違っているぞ月光!」 

 「?」

 月光は何故と思っている中で一夏はこう続けた。

 「俺も君も確かにあの場所で失ったものがある!けどそれでも

俺達は生きていかなきゃいけないんだ!!死んだ人たちが願う事は

生きている人達の幸福だと俺はそう思っている!?例え偽善と言おうが俺は」

 「其れは貴方が考えている事だけですよね一夏さん。」

 月光はそう言うとこう続けた。

 「貴方の言っていることは一般論であり私達は全員が全員そうではありません。死んだ者達が思っていることは私達からすればただ一つ・・・後悔と怨念です。」

 「後悔と怨念」

 「そうです、今でも耳に聞こえてきますよ?あの声が。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 何でお前が生きているんだ?

 お前が死ねばよかったんだ。

 生きたい・・・死にたくない。

 殺せ・・・殺せ・・・コロセ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ***・・・御免ね

 

 

 

 

 

 

 

 

 「アアアアアアアアアアアアアアア!!」

 「「「「!!!!」」」」

 突然の悲鳴を聞いて一夏だけではなく下にいる刃更達ですら驚いていると月光は大声でこう続けた。

 「何で!何で!!何で私は生きているの!!?

こんなバケモノみたいな体にされて未だ生きている私は何なの!!

私は一体誰なのよ!?」

 そう言って目を大きく一夏に向けて見開いた月光の両目は・・・

人間ではなかった。

 瞳孔が完全に黒くなっておりよく見たら金色になっている所があった。

 然し一夏はそれを見てもなお驚かずにこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「君はバケモノなんかじゃない。」

 「・・・嘘です。」

 「俺から見たら君は綺麗だと思うぜ?あの時月明かりで見た君が

凄く綺麗だったのは覚えているからな。」

 「・・・そんなの出鱈目です!」

 「出鱈目なんかじゃねえ!俺は本心で」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「来ないでー------!!」

 月光がそう言った瞬間に月光は二丁の大型ガトリング砲を腰に納めると

パステロッテからある刀をコールすると一夏はそれの内容を見て驚いていた。

 

 

 

 

 

 

 「『雪片弐型』・・・雪片ってまさかそれ」

 「ええそうですわ一夏さん、このISは元々織斑千冬のISをベースにした発展機『白式』ですわ。」

 そう言って腰から剣を抜いた。

 それは銀色に輝くまさに雪片と同じく白い剣であった。

 「この剣の名前は『アガートラーム』、嘗てはケルト神話にて

使われた義手を剣として今私が所属する組織が造りなおした聖剣です。」

 月光がそう言うと一夏に向けてこう言った。

 「さあ一夏さん、舞歌いましょう。私達の舞踏でこの戦場彩りましょう。」

 そう言うと一夏もバイザーを展開してこう言った。

 「月光、お前の中にある悪夢は・・・俺が晴らす!」

 そう言って互いに歌が響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【作業用BGM 「クロスアンジュ天使と竜の輪舞」から「永久語り~光の歌~」

        歌う人  「魔法少女 リリカルなのは」のフェイトと

「ガンダムビルドダイバーズ」から「サラ」Ver】

 すると月光も歌い出した。

 【作業用BGM 「クロスアンジュ天使と竜の輪舞」から「永久語り~風の歌~」

 歌う人  「戦乱カグラ」から『閃光』と「戦記絶唱シンフォギア」から

「セレナ・カティツヴァイ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして・・・「永久語り」にへと至った。

 互いに銀と金の光を纏った一夏と月光は互いに剣と拳のみで鎬を削っていた。

 そして互いにぶつかり合えば火花は散り、衝撃波で窓が割れたりしていた。

 そして衝撃波はエネルギー波となって辺りの電子機器を干渉している為

2人は上空に舞い上がりながら攻撃を続けた。

 其の儘2人は機体を上に向けた儘剣戟と拳戟が交錯し合いその光は空に輝く

星の如き輝きであった。

 「一夏。」

 箒が上空にいる一夏を見てそう呟くが彼女だけではなかった。

 「一夏。」

 唯依が。

 「一夏さん。」

 マシュが。

 「一夏。」

 鈴が。

 「一夏。」

 ロランが。

 「一夏。」

 レインが。

 「一夏君。」

 楯無が。

 「一夏。」

 刃更が祈っていた。

 彼が戻って来ることを。

 そして・・・彼女も同じであった。

 「一夏。」

 千冬も同じであったがIS学園にいる人たちだけではなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 某国

 「・・・一夏?」

 夜架がそれを感じて。

 

 

 

 

 

 

 

 何処かの異空間

 「・・・織斑一夏?」

 少女は感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 幾度も交える火花であったが・・・終了の時が来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『月光、早急に戻りなさい。《ブリッツア》が引き上げるって言っているから

戻りなさい、貴方にはまだやる事が残っているわ。』

 「分かりました***さま。」

 そう言うと月光は攻撃を終了して一夏に向けてこう言った。

 「一夏さん、私達はまた出会いましょう。それまでご自愛のほどを♪」

 (´∀`*)ウフフと笑いながら飛び去って行くのを見て一夏はこう思っていた。

 「俺は・・・弱い・・・・!」

 あの時からと思いながら戻ることとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして全員が戻ってIS学園の後片付けをしている中で葉がこう言った。

 「じゃあな、今日は楽しかったぜ?まあ色々あっちまったが其れなりに

楽しめたぜ。」

 そんじゃなあと言って葉を見送った一夏は空を見上げていた。

 自身の弱さに目を向けてどうするべきかと・・・自問自答をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 何処かのホテル

 「それじゃあアイツは死んでくれたしアタシらの仕事にも

色々とできやすくなったし良い事尽くめね~~。」

 《ブリッツア》がそう言いながらワインを飲んでいると黒髪の女性が

月光に向けてこう言った。

 「今回はよくやってくれたと言いたいけどあの戦闘は余計ね、

彼に出会ったからって理由で作戦を壊しては元も子もないわ。」

 「・・・申し訳ありません***様。」

 「まあ良いわ、次の作戦はちゃんとお願いね。次は女性権利主張団体が

何かやらかすって話だから今のうちに養生する事、良いわね。」

 「はい、おやすみなさい。」

 月光はそう言って自室に戻っていくと月光は歌を口ずさみながら

こう思っていた。

 「(貴方は隠している、自分の本性を。それを解き放てば

私だけを見てくれる・・・私だけを見て一夏・・・ワタシダケヲ。)」

 にこりと・・・暗い笑みを浮かべながら口遊むその姿はまるで・・・

悪魔のようであった。




 5巻目終了です。


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登場人物 5巻まで

 登場人物更新です。


織斑一夏

 本作及び原作においての主人公

 幼い時(物心つく前)に両親がいなかったのだが今作では原村家によって

親とはどういう存在なのかを知っている。

 和とは幼馴染でありそこから箒、鈴、唯依と交流の幅を広げている。

 第1かいモンドグロッゾにおいて拉致されるも防人達によって救出され

そこから自身が能力者であることを告げられる。

 本来国連軍には中学生になってから入隊すること(仮であるが)になっていたが

御剣重工による最新型強化外装『戦術機』のお披露目に伴って新たに作られた

IS『紫焔』に触れた際に自身にIS適正がある事が発覚したため途中入隊

(表向きは秘密裏にであるが篁技研に入社)することとなった。

 また、5年生になる前に引っ越しすることとなった和に告白された。

 中学では唯依と共に京都の中学の剣道部に入部しており男友達でもある

『麻倉 葉』と『天霧 綾斗』と共に研鑽していたがドイツにおける

人体実験研究所の突入に際し一夏はそこで犯され、息も絶え絶えな少女を

看取った後にその男性たちを殺害した後に自身の正義について自問していた。

 帰国後は気を張り詰めながら死に物狂いの稽古をしていた際に祐唯の説得により

思いとどまり少しずつ心が落ち着くようになった。

 3年時にはとある大会で箒と再会し箒を諭した。

 その後に束によって製造されたIS『黒式』のパイロットになった。

 第1巻ではIS学園入学時には防人達によって扱かれたことも相まって

総合的技術力は代表候補生上位に迄至っている。

 セシリア・オルコット戦においてはその実力を一端とは言え引き出しており

圧勝した。

 更に同じ男性IS操縦者でもある『東城 刃更』とも全勝しておりそのまま

クラス代表になった。

 然しクラス対抗戦の際に嘗て人体実験研究所にて救出された少女

『羽々斬 夜架』の乱入戦に伴い少なからずの怪我を負うも出て行った3人の少女を取り戻そうと心に誓った。

 この時に共に戦った二組のクラス代表『マシュ・キリエライト』と友達になる。

 第二巻においては転校してきた『シャルル・デュノア

(シャルロット・デュノア)』に対して不信感を持っていた。

 トーナメント戦においてはオランダ代表候補生

『ロランツィーネ・ローランディフィルネィ』と(訳アリ)でコンビを組んで刃更・簪コンビと戦ったがシャルロット・デュノアによってウイルスを注入された

簪のISがVTシステムによって暴走した際には途中から介入した

『レイン・ミューゼル』と『更識 楯無』による攻撃と刃更の攻撃

『無次元の執行者(バニシング・シフト)』により事なきを得た。

 その後の風呂においてはロランとレインによって色々と性的に絞りかけられたというのは・・・まあ・・・どうでも良いか♪

 「良くねえよ!!」

 第三巻においては臨海学校における新兵装テストの日にアメリカから脱走したIS『シルバリオ・ゴスペル』の奪還を基に作戦が始動したがIS学園の

裏切り者によって密漁船が侵入していたためそれを守る際に何故か意志を持った『シルバリオ・ゴスペル』によって撃墜された。

 その後に暫くの間生死の境を彷徨っていたが嘗て救えなかった少女『サラ』と『黒式』のコア人格によって復活しセカンドシフトした。

 その後ワンオフアビリティーを使用して『シルバリオ・ゴスペル』を倒すことが出来たが意識を移植された『ガルバトロン』の復活に一役買ってしまったという

結果を招いた。

 拙作の一つでもある『予測不可能者 遠山キンジ』では夏休み中にパトラ戦で

『仮面ライダー ヘルローグ』に変身しシャーロックホームズ戦においては

キンジと共闘し『仮面ライダー コールドウルフ』となって戦った。

 第5巻に於いては仮装喫茶で親友の葉を招待してその後回るも刺花との

戦闘があるも勝利しかけたところで彼女がバケモノになり援護に来てくれた

刃更達と共に共戦するも月光の乱入によって刺花を討たれた後月光と戦闘となって彼女の言葉が心に骨のように刺さった。

 原作と同じようにハーレム化しているが殆ど全員が巨乳・爆乳であり色々と

大変な人生を送ることとなっている。

 

 

 

 

 

 

 東城 刃更

 容姿出典『新妹魔王の契約者』の本人

 本作におけるもう一人の主人公。

 メディアにおいては初めての男性IS操縦者。

 『絃神島』にある会社『グりゴリ』に所属している。

 セシリア・オルコット戦においては相手が弱かったことから勝利するも

一夏の実力の高さについてこれずに敗北した。

 第二巻では同居人であり刃更のコーチでもある『更識 楯無』の頼みで

妹でもある『更識 簪』とパートナーにある。

 然し戦闘中に簪の機体がVTシステムによって変貌して暴走するも一夏達の援護と自身の過去に対する恐怖の一時的克服により

『無次元の執行者(バニシング・シフト)』を使うことが出来た。

 またその後の入浴時に楯無からお礼を聞いている。

 第3巻でも同じようにバニシング・シフトを中心とした戦術を繰り出して

一夏達のサポートをしていた。

 第4巻においては迅の策略により新たに家族となった『成瀬 澪』と『万理亜』ととある理由で保護した『森暮 有栖』と共にIS学園に帰った。

 

 

 

 

 

 

 篠ノ之 箒

 本作における一夏側のヒロイン。

 小学2年生の際に一夏に助けられた後に和と共に友達兼恋敵となる。

 姉が作ったISが原因で家族ともども重要人物保護プログラムに登録され、以降は各地を転々するも一夏と再会したことで自身の心を持ち直した。

 IS学園入学後は一夏と共に剣道部に入部し唯依と共に研鑽している。

 一夏がクラス代表になった後は一夏のバックアップとして裏方の仕事に

徹していた。

 第三巻においては姉から専用機『緋燕』を貰い『シルバリオ・ゴスペル』との

二度の戦闘に参加した。

 自身の胸部装甲に対して誘惑できないかと思い色々と厭らしい下着を

買っている。

 因みに陥没乳k

 「余計なこと言うなーーーーー!!!!!」

 『ぎゃふん!?』

 

 

 

 

 

 

 

 篁 唯依

 容姿出典『マブラブ・オルタネイティブ  帝都燃ゆ』

 本作における一夏側のヒロイン

 篁技研の娘でアメリカ人とのハーフ。

 瞳の色以外は原作と似ているが胸部装甲が原作以上であり第三巻においては巨乳専門店で下着を買わなければいけないほどである。

 その為か箒と仲がいい。

 一夏の事を心配しており偶に神様に手を合わせることがある。

 

 

 

 

 

 

 マシュ・キリエライト

 容姿出典『Fate GrandOrder』の本人

 ロタリンギア王国IS騎士団所属で二組のクラス代表

 冷静沈着で頭がよく切れる。

 鈴との戦いに於いては冷静な観察眼において衝撃砲の特性を理解、勝利した。

 夜架戦では一夏のサポートをしていた。

 

 

 

 

 

 

 ロランツィーネ・ローランディフィルネィ

 オランダ代表候補生で99人の女性の愛人を持っていると言われるプレイガール。

 事故とはいえ一夏に胸を揉まれたことによりパートナーとした。

 まあ・・・理由が『ファンを悲しませないため』というあたりどうかと思うが。

 簪戦では機体特性を利用してあと1歩のところで簪の機体が暴走した。

 その戦闘時に一夏にお姫様抱っこされたことから意識し始め風呂場でレインと色々な事をした。

 第三巻においては一夏のファーストキスを奪って誘惑したりと色々と困った

少女である。

 シャルロット・デュノアの女装を見破るぐらい男装については目が肥えている。

 

 

 

 

 

 

 凰 鈴音

 中国の代表候補生で一夏の幼馴染。

 一夏に対してアプローチするも上手くいかずマシュ・キリエライトに戦いを

持ち掛けるも惨敗し、一夏の部屋に入りたいがために箒にあれよこれよと言ったり千冬の事を『おばさん』と呼んでしまってガスマスク越しでしか話すことが

出来ないと可哀想な少女である。

 第三巻においては一夏がロランのサンオイルを塗る役目を無理やり変えたことで胸を見てしまい逆上して夕日に向かって『バカヤロー』と叫んだそうだ。

 

 

 

 

 

 レイン・ミューゼル

 アメリカ代表候補生で3年。

 楯無程ではないが高い実力を誇っており2年のフォルテとはタッグを組んでいる。

 VTシステム戦においては一夏と共闘しその最中に一夏に助けられたことから意識している。

 原作では『ダリル・ケイシー』と言う」偽名であるのだが亡国機業に叔母が入っていないため

本名で入学している。

 

 

 

 

 

 

更識 楯無

 ロシアの国家代表生にしてIS学園№2の生徒会長。

 文武両道を地で行っておりISを独学でコア以外を開発(実際は黛や虚が手伝った)したという

才女であると言われているが実際は努力型で皆が見ていない中やっている。

 対暗部組織の長であるため現在の名は継承名であり本名は『刀菜』。

 VTシステム戦の際には刃更達と共闘して刃更が簪を救った。

 その後の拷問の後に刃更とお風呂に入って自身の本名を明かした後に自身の心に正直になった。

 妹とはその後の療養で少しは縮まったと思われる。

 

 

 

 

 

 更識 簪

 日本の代表候補生で4組のクラス代表。

 高い計算能力と冷静沈着な思考回路を保有しているが姉に対してネガティブな思考であり一人ですべてやろうとしていた。

 眼鏡を掛けているが伊達メガネであり投影型ディスプレイである。

 刃更とタッグでトーナメント戦に出場するもロランの特殊な戦法にあと一歩で敗北する時に

シャルロット・デュノアが仕掛けたVTシステムが発動して暴走した。

 その後一夏、ロラン、レイン、楯無の攻撃と刃更の必殺技で事なきを得て改めて刃更と友達になった。

 夏休み時には自身が持つ刃更の思いが別の物だと分かって赤面した。

 VTシステムの後遺症で眼鏡が普通になった。

 

 

 

 

 

 

 布仏 本音

 一夏達のクラスメイトで生徒会庶務。

 何時も間延びしていてほんわかとした癒し系キャラに見えるが実際は対暗部組織にいるため

戦闘能力が高く、暗器を使った暗殺と拷問が得意。

 袖の長い制服の中には幾つもの暗器を隠し持つのにちょうど良いという理由である。

 因みにキレると普通の言動になる。

 

 

 

 

 布仏 虚

 3年で整備科のA。

 妹とは正反対できっちりとしたタイプ。

 生徒会所属で書記。

 本音が暗殺に対し虚は死体の後始末や薬を使った拷問と当主の護衛に秀でており戦闘能力は

こちらが高い。

 

 

 

 

 

 

 成瀬 澪

 容姿出典『新妹魔王の契約者』に出てくる本人

 刃更の父、迅の再婚相手の娘という設定だった少女。

 その正体は先代魔王と人間の間に生まれたハーフだったのだが自身がそれを知ったのは1年前。

 育ての親がある悪魔に惨殺された際に助けてくれた万理亜から聞いたのちに魔術を習った。

 主に魔法が専門であるため後方支援が出来る。

 『グりゴリ』保護されたのちは専用機を与えられる予定。

 

 

 

 

 

 成瀬 万理亜

 容姿出典『新妹魔王の契約者』に出てくる本人

 澪の妹役で入った少女。

 その正体は悪魔でサキュバス。

 魔法も使えるが実際の戦闘は格闘戦でパワープレイヤー。

 迅に対して幻術を施したが実は失敗していた事にプライドが少し・・・傷ついた。

 

 

 

 

 

 

 織斑 千冬

 一夏の姉にして『ブリュンヒルデ』の称号を持った女性。

 質実剛健を地で持っているだけでなく容姿端麗でも有名で全てに応じて対応しているかのように

思えるが実際は家事は殆どできない。

 それだけではなく恋愛もまともにすることがなかったため響に恋した際にはどうしようか

迷うほどの奥手である。

 

 

 

 

 

 山田 摩耶

 一夏のクラスの副担任で元代表候補生。

 射撃に関してはプロフェッショナルで千冬がいなければ国家代表生にもなっていたと思われる。

 然しその人柄か生徒から同い年のような扱いを受けている。

 胸は背丈に反して大きいのだが最近生徒が自身よりも大きくなっていることに謎の敗北感を

覚えている。

 

 

 

 

 

 セシリア・オルコット

 元イギリス代表候補生で現在は存在しない。

 始業式の日に一夏と刃更だけではなく日本に対して暴言を吐いてしまった大馬鹿。

 女尊男卑で一夏達がクラス代表に推薦されたことに腹が立ったようだ。

 試合においては一夏よりもビット兵器の技術が疎かであったために敗北。

 刃更戦の際にはリミッター解除してまで試合を行うも相性の悪さと刃更のポテンシャルの高さに

一度は命乞いをするも後ろから討とうとしたことに気付かれたためそのまま敗北。

 その後は動画でセシリア・オルコットが言った言動で王室に多大なイメージダウンとなった事から

イギリスから追放されたのちとある男の奴隷となった。

 

 

 

 

 

 

 シャルロット・デュノア

 元フランス代表候補生で現在は行方不明。

 男装して『シャルル・デュノア』として来日した。

 目的は一夏と刃更のISのデータを奪う為であったのだが実際は二人の身持ちが固い為接触できずに

いたため強硬策として簪の機体にVTシステムを混ざりこませて機体を破壊して整備中にデータを

奪おうとするも失敗。

 逃亡するもアザゼルに倒された後に楯無達によって拷問され、見る影もないくらいに

ボコボコにされた後にフランスに強制送還された。

 

 

 

 

 

 アザゼル

 容姿出典『ハイスクールⅮ×Ⅾ』に出てくる本人

 堕天使総督にして自身が経営している会社『グりゴリ』の社長。

 刃更の機体の設計を担当しており自身はそっち方面が良いとも思っている。

 また、高いカリスマ性と刃更を導く教師みたいな事もやる存在で刃更にとってはもう一人の

父親的存在。

 

 

 

 

 

 

 白銀 武(御剣 武)

 容姿出典『マブラブ オルタネイティブ』に出てくる本人

 御剣財閥の社長であると同時に初代恋愛原子核。

 嘗て見た夢に対して対処するために戦術機を創案した。

 あちらの世界で見た設計図を思い出しながら完成したため感慨深いところがある。

 現在は兵器産業において重点的な視点で見ており食料プラントの建設や絃神島との貿易にも

積極的にしている。

 また、日本戦後で初の重婚者とも呼ばれており二人の奥さんと二人の子供に恵まれている。

 

 

 

 

 

 

 篁 佑唯

 容姿出典『マブラブ オルタナティブ トータルイクリプス』に出てくる本人。

 篁技研の所長で戦術機の生みの親と呼ばれている。

 一夏に対しては息子の様に思っているため一夏が嘗て自身をいじめるような勢いでやっていた

稽古に終止符を打った人。

 今作では原作とは違いミラと添い遂げているだけではなくユウヤとも良い関係になっている。

 

 

 

 

 

 

 原村和

 容姿出典『咲』に出てくる本人

 両親が検事、検察というエリート家系であるのだが本人は天然が入った少女で滅茶苦茶爆乳。

 一夏に対して恋心を持っており嘗て告白した。

 今では他の仲間とマージャンをして楽しく学生生活を送っている。

 

 

 

 

 

 防人 衛

 容姿出典『武装錬金』に出てくる本人

 こちらはカズキ達共々拙作の一つ『予測不可能者 遠山キンジ』の登場人物欄を読んでください。

 

 

 

 

 

 メガトロン

 容姿出典『トランスフォーマー』(実写版)

 ディセプティコンのリーダーで破壊大帝。

 『サイバトロン』星を復活することが出来るなら全てを犠牲にしても

成し遂げると言った現実主義者で差別者。

 ISコアのネットワークを使ってもう一度軍団を作ろうとしていたのだが

『シルバリオ・ゴスペル』によって阻止されるも自身の体の構築には成功した。

 見た目は第5作と同じです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 鹿平 刺花

 容姿出典《どの作品にいるモブキャラ》

 女性権利主張団体のメンバーで教師。

 すねてに於いて平均で山田先生に後塵を引くことに嫉妬して女性権利主張団体に入った。

 月光達によって利用された後バケモノにされた挙句に月光に殺されると言う

負け犬。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 月光

 容姿出典《戦乱カグラ》

 嘗て一夏が助けた少女の一人

 脱走した後は現在の組織に身を置いている。

 一夏に対してヤンデレ+執着心が強い事から彼を付け狙っている。

 両目は《越境の瞳(オーダン・ヴェージュ)》を移植されている為瞳孔が黒い。




 最後は機体紹介。


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オリジナル機体及びオリジナル兵器 5巻まで

 やっと終わった。


 j-05「撃震」

 御剣重工が制作し、国連軍に配備させた先行量産期。

 フォルムは、「マブラブ オルタネイティブ」そのまま

 機体内部はパワードスーツ扱いのため空洞になっているが、担架ユニットはそのまま健在であり操作は、フェイスマスク内部にある視線操作で可能になっているため武器の操作がしやすくなった。

 武器も原作そのままで対人用になっている。

 

 強化外装ー壱壱式「魁」(さきがけ)

 機体コンセプト「高機動戦闘用」

 同じく御剣重工が作り上げた機体の1機

 フォルムは、「ガンダム00」に出てくる(フラッグ)のIS版

 武が考えていた戦術機の次世代シリーズが高機動を重視していたことから作られたISであると同時に激震とコンビを組むということを焦点としている。

 セレクションでは脱落したもののその機動性から新しいISに向けてのデータ取りも

行われている。

 武器は、激震と同じ武装であり専用武装には、盾の内部に銃器を1体化させた武器「天啓」(形は、「ガンダムSEED」に出てくるカラミティの【115mm2連装衝角砲ケーファー・ツヴァイ】)

 

 

 

 

 J-06「瑞鶴」

 見た目はマブラブ オルタネイティブの瑞鶴そのまま

 防人たちの戦闘データから作られた指揮官機。

 収音性の拡張とスラスターの大型化によって出来た機体。

 性能は撃震の倍近くあるため操縦者はベテランに限られる。

 

 ISj-参弐式「紫焔」

 見た目はガンダムSEED DESTINYに出るDESTINYに出るゲイツR

 この機体は魁の機動力をより洗練化させると同時に汎用性に優れさせるという意味で作られた機体。

 なおこの機体には簡易的な脳波受信システムと有線式独立兵装が搭載されているためすでに第3世代としても通ずる機体となっている。

 専用武装は簡易式ビット「先導」(見た目はガンダムSEEDに出るガンバレルストライカー)

 

 

 

 

 強化外装ー弐参式「黒天」

 見た目は「ガンダムビルドファイターズ」に出てくる「アメイジングエクシアダークマター」

 この機体の特徴は「紫焔」と同じ換装型の機体だが近接戦寄りのタイプであるため機動力が「紫焔」よりも高い。

 また一夏用にチューンしているため完全な近接戦特化型になっている。

 武装は手持ち用の日本刀「羽彫り」

    銃剣「黒炎」

    専用換装武器「八岐牙」(見た目は「ガンダムSEED」のガンバレルに実体剣が付いたタイプ)

 

 

 

 

 換装装備「刺天」 武装 ナイフ*2

 機動性のみに特化しているため武装は最低限であるため競技用でしか使えないという短所を持つ兵装だが「黒雷」のOSである「無虹」を搭載することで隠密作戦用に使えるという長所ができた。

 

 

 

 

 中型機動戦車「カーメル」

 外見は「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」に出てくるMW

 武装  中距離キャノン砲*2

     ミサイルポッド*2

     小型ミサイルポッド*2

 ISや戦術機が台頭しているため支援砲撃などをするという目的で作られたのがこの兵器である。

 1人乗りで戦車よりも軽量で量産性・汎用性が高いことから配備が勧められているが性能はISを纏ってよりも低いためあまりいい顔をしない兵士が多い。

 

 

 

 J-09「陽炎」

 「マブラブオルタネイティブ」に出てくる「陽炎」そのまま

 この機体は撃震の後継機であるとともに新しくISのPIC技術を転用させて

作られた機体。

 これによりスラスター製造費やガス代などの心配や引火などといったデメリットを防ぐことに成功した。

 またこの機体は紫焔の換装装備を取り付けられるため更なる汎用性を

期待されている。

 

 

 

 

  GUO-001「白竜・ファブニール」

 見た目は「ガンダム00」のエクシアと

「最弱無敗のバハムート」の「ファブニール」を足して2で割ったやつ

武装  西洋剣「ブリュンヒルド」

    拳銃「ダウンフォール」

    ビット「ワールド・ゲート」*4

第3世代技術 〈次元の啓示(バニシング・リベル)〉

 この機体は絃神島の技術を1部転用しており非化学的なものにも

対応できる機体である。

 第3世代技術はレーダーをさらに発展したものであり疑似的な未来予知ができるが所有者次第では十全に発揮されないこともある。

 またこの機体にはもう1つ別の形態があるのだがそれはまだ解禁されていない。

 

 

 

 

 RKWW(ロタリンギア王国魔導兵器)ー301「ホワイト・パラディン」

 見た目は「ガンダムビルドダイバーズ」に出てくる

「ガンダムアストレイ ノーネーム」の色を黒が白に変わった機体

 この機体はロタリンギア王国の魔導技術を投入して作られた機体。

 右側に搭載されているマントはビットであり楯にもなれば大型の爪、展開すれば特殊な膜のようなシールドを発生することができる。

 第3世代技術エネルギーシールド

 ビットシステムと同調しておりビットの角度次第であらゆる形にすることができる。

       ヴェルンド・システム

 ロタリンギア王国が保有する戦術支援兵器であり本機はISコアのエネルギーに後付けされた形で搭載されておりこれに伴い対魔族兵器として使用される。

 武装 西洋剣*1

    マント型ビット「アヴァロン・ヴェール」*5

    複合兵器   「ドラゴン・カリバー」

 

 

 

 

 

  ISS-02「戦風」

 IS学園の教員及び生徒が使用するIS。

 性能は打鉄と紫焔を足して2で割ったものであり外国にもいくつか存在するIS。

 主に侵入者撃退と実習指導用に作られており紫焔と同じように

換装することができる。

 武装 標準装備は全部同じ。

 

 ANKNOWN「黒刀」

 羽々斬 夜架の専用機。

 見た目は「ガンダムSEED]に出てくる「イージス」と「マブラブオルタネイティブ」に出てくる「殲ー10型」を足したものにIS風にした「最弱無敗のバハムート」に出てくる「夜刀ノ神」を足したもの

 この機体は世代は分からず只一つ分かっているのはこの機体は接近戦特化型であり事だけである。

 武装  プラズマブレード〈刃人」*4

     ハンドライフル*1

     ガトリング砲*1

 換装兵装大型キャノン砲付きミサイルポッド

 

 

 

 

 

 IAP-01「レッド・シュトゥルーム」

 見た目は「白銀の意志 アルジェヴォルン」に出てくる「シュトゥルームα」に「ガンダム00」に出てくる「スローネ ドライ」を足して2で割ったもの。

 この機体は先の「セシリア・オルコット」事件により凍結されたBTシリーズに変わる新たな機体として作られたプロトタイプ。

 アンロックユニットに特殊なサブアームが搭載されているため他の武器との

使用が可能になっている

 第3世代兵装「パージ・アサルト」

       機体の装甲は解放・脱着が可能になっているため内部武装の出し入れや装甲その物を武器にして使うことが出来る。

 武器 西洋剣*2

    肩部搭載ソードビット*2

    腕部内蔵サブマシンガン*2

    脚部内蔵クロー*2

 

 

 

 

 「暮鉄」 簪のIS「打鉄弐型」がVTシステムにより変貌した機体。

      織斑 千冬のデータと簪自身の戦闘データを吸収したことにより

全距離対応型に生まれ変わる。

      本人の意識はなくなっているため行動パターンが読めない。

     武装  ポッド型レーザー砲*2(1つにつき6つの砲門が内蔵されている)

         大型両刃双剣  「幻実」

 

 

 

 

 

 XX-01「緋燕」

 見た目は「マクロスフロンティア」に出てくる「VF-27 ルシファー」と

「ガンダム00」に出てきた「ガンダムキュリオス」を足して2で割ったタイプ。

 篠ノ之束が1から作ったIS.

 箒の戦闘パターン(どこで仕入れたのか)を元手に作った機体。

 機体は可変式バックパックを採用しており高機動を重視している。

 箒がまだ初心者である事を考慮し最低限の兵装にしている。

 

 第3世代兵装

 「オールコネクト」

 IFFにより味方識別されている機体の武器ならばどの武器にも使えるというど利点がありシールドエネルギーの戦闘中の補給ができる。

 

 試作OS

 「無段階移行〈シームレス・シフト〉」

 普通のISは戦闘データの蓄積が最高潮に達したときに次のステージに移行できるがこの機体はそのデータで武器が作れるためその状況にあった兵器ができる。

 

 武装

 日本刀 「八雲」*1

 ガトリング砲*1 

 

 

 

 

 「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」

 「シルバリオ・ゴスペル」がセカンドシフトした機体

 メガトロンの戦闘データをISコアが認識し生まれ変わった姿。

 その容姿はメガトロンそのままになっている。

 武装  フィンレーザー砲  サイバー・ベル 上下に5本ずつが2セット

                       (計20本)

     フュージョンカノン*1

     散弾銃型フュージョンカノン*1

 

 

 

 

 強化外装弐六八式ー弐型「黒式・焔天」

 見た目は「ダンボール戦機WARS」の「ドットブラスライザー」に「ストライクフリーダムガンダム」のバックパックをそのまま付けたもの。

 一夏の機体「黒式」がセカンドシフトした姿。

 破損した箇所が無くなった代わりにより複数の武器が内蔵された機体。

 ホイールが脚部に内蔵されておりISというよりも他の機動兵器にへと変貌しており

より汎用性が高くなっている。

 特殊なシステムが内蔵されており発動すると機体スペックが4倍近く上がる。

 

 武装 日本刀「嵐断」*2(バスターソードや連結ブレードにもなる。)

    ビット兵器「神翼」*10(見た目は「ストライクフリーダムガンダム」の「スーパードラグーン」の砲身が内部に2つになったやつ。)

    翼部内蔵キャノン砲「月龍」*2

    腕部及び脚部クロー*4

 

 特殊兵装 「天の岩戸」

      

 単一能力 「永久唱歌」 これは特殊な歌に反応することで発動する。

             発動している間は機体が銀色に染まる。

 

 

 

 

 

 アメリカ軍戦術機「ファントムファイター」

 アメリカ軍版の「撃震」。

 性能は同じだが「NEST」用の機体には対トランスフォーマー用のサーモモニターと

小型のミサイルが両腕に内蔵されておりmark2ではスラスターを両肩に付けており

機動力の向上と武器の運搬を多くさせるという意味合いがある。

 

 トランスフォーマー用戦闘機「ジャック・スカイ」

 ディセプティコンがシカゴで使っていた戦闘機をベースに作った兵器。

 武装は本物よりもグレードダウンしているが現行の戦闘機よりも早い。

 

 トランスフォーマー用強化兵装「ジェット・パワー」

 オプティマス・プライムのジェット・パワーをベースにした兵装。

 オリジナルよりか武器は同じようにグレードダウンしているがその分を飛行時間に充てているためそれなりの距離は飛べる。

 

 「NEST」用人造トランスフォーマー「クロスタイガー」

 ベースはレッカーズにしておりビークルモードでも戦闘できるようにしている。

 両腕だけではなく全身にも幾つかの固定砲台が採用されており次期主力機では新たに追加された仲間「ハウンド」型の重装備型にしるプランが存在している。

 

 新型輸送飛行機

 ジェット・パワー用の飛行機であり内部には換装システムが採用されているため

内部での交換ができる。

 又カタパルトが存在するため従来よりも大型になっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

  GUOー002『赤竜・ティアマト』

 見た目は『ガンダム00』に出てくる『アルケーガンダム・ドライ』と

『最弱無敗のバハムート』に出てくる『ティアマト』を

足して2で割ったような形状。

 武装 ワイヤー付きソードビット*2

    右腕部搭載ガトリング砲

    左腕部搭載ソード

 第3世代技術  『重声(プレッシャー)』

 ワイヤーソードビットの先端にPICシステムを伝導させるシステムが

内蔵されておりそれにおける干渉でISのPICを一時的に

使用不能にすることができる。

 

 

 

 

 

 

 

 XX-01『白式』

 本機は『ガンダムビルドファイターズ』に出てくる

『アメイジングガンダムエクシア』も+されております

 本機は倉持技研での一騒動の際に強奪した機体でその後に改造を施された。

 武器をマウント式にしており『雪片弐型』以外は全てそうなっている

 武装  雪片弐型

     三連式ガトリング砲*2

     アガートラーム

     大型ビット兵器『黒烏』

 第三世代兵装『不明』




 次回は何時になるか不明。


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第6章 音速と勇者と黒の魔王
朝の一コマ


 1年ぶりに再会です。


男と言うのには一つの夢がある。

 それは・・・朝起きたときに可愛らしい女の子が潜り込んでいたらと言う夢。

 だがこの男東城 刃更はそんな夢が・・・嫌いなのだ。

 その理由が・・・これ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「おはよう刃更君♡」

 そう言っている同居人更識 楯無がウインクしてそう言って

刃更のストレスがマッハに高まりそして・・・布団にぐるぐる巻きにした。

 「ふにゃあああああああ!何でいつも何時も縛り上げるのよ~~!」

 「こんな夏真っ盛りに毎度毎度俺のベッドに忍び込むからでしょうが!?」

 いけず~~と楯無は刃更に向けてぷんすかしていると刃更はため息交じりにこう言った。

 「それで?なんの用なんですか楯無さん、学園祭での戦闘の後始末と始末書とかはもう書き終えてますよね??」

 「ええそうよ、織斑君もちゃんと書いてもらったけど気掛りがあるのよねえ。」

 「気掛り・・・と言いますと?」

 刃更がそう聞くと楯無は布団の中で縛られていながらもシリアスな口調・・・

見た目時点でダウトなのだがこう言った。

 「あの白式を使っていたISパイロットとの関係が気になるのよ。」

 「関係・・・つまりあいつらは顔なじみ何でしょうか?」

 「ええ、恐らくね。聞こうとしても返ってくるのはこの言葉。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「すみませんがあいつについては国連軍日本支部に問いかけてください。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「それで聞いてもあっちからは

『軍での秘匿作戦事項の為お答えできません』だけよ信じられないわよ!」

 びったんびったんと跳ねながら答えると刃更はそうですかと言って

こう思っていた。

 「(国連軍の作戦なあ、アザゼルさんの話だと確か国連軍の中には

特殊部隊な連中がいて表ざたにはなれない違法研究や紛争などの

内密且速やかに実行して後で情報公開させるって連中がいるって聞いたがまあ・・人間言いたくねえことの一つや二つはあるよな・・・俺みたいに。)」

 刃更はそう言って内心自分を自嘲していると楯無は心配するみたいに

こう聞いた。

 「ねえ刃更君、君が一体何を抱えているのかは知らないけどね・・・

貴方は私達姉妹を救ってくれた・・・今度は私たちが貴方を救うから

期待しててね♪」

 楯無がウインクしてそう言うと刃更は楯無を見て・・・

あほな子を見るような目でこう答えた。

 「楯無さん・・・・・そんな恰好で言ってもカッコ悪さしかありませんよ。」

 「じゃあほどいてよ!」

 「ほどいたらもう俺のベッドに入りませんか?」

 刃更が真顔でそう聞くと楯無は暫くして・・・こう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・・い・や・よ♡」

 「よし、簪の部屋に行きましょ。今の先輩の姿見せてやりますよ。」

 それを聞いて楯無は顔を青くして・・・更にびったんびったんしながら

こう答えた。

 「いやだ~~!こんな所見たら絶対に簪ちゃんから嫌われる~~!!」

 「我満言わずにほら・・・逝きますよ。」

 「『いく』の字がなんか私が思っている『行く』と違わないって言うか

引きづらないで顔にってあああああああ!擦ってる擦ってるって

痛い痛い痛いってまじで!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして簪と本音の部屋の前

 「簪~~、いるか~~?」

 刃更がチャイム鳴らして聞くと部屋の向こうから声が聞こえた。

 『え、刃更ってちょっと待ってッて眼鏡眼鏡。』

 「なんつうべたな。」

 刃更が簪の声を聴いてそう呟いていると足元にいる楯無が慌てるかのようにこう答えた。

 「お願い刃更君!今あなたには妹がいるわよね!!」

 「ああ澪ですよね、あいつって今どんな感じなんですか?」

 刃更がそう聞くとええとねと楯無はこう答えた。

 「結構真面目よ、もうすぐ始まる『キャノンボール・ファスト』には

無理だろうけどその後の『全校生徒タッグマッチ戦』までだったら十分に

一般生徒には通じれそうだし今のままなら来年には代表候補生クラスには

なれるんじゃないかしら?」

 それを聞いてへえと思っていた。

 澪は今まで万理亜の下で悪魔としての戦闘訓練を二年近くとパラキエルから

近接格闘訓練を夏休み後半からずっと、そして楯無の下でまだ半月しか

たっていないのに既に太鼓判を押してもらえるというのには

一種の才能と言うべきかそれとも・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・親を殺され、仇に対する強い憎しみが澪を強くさせているのかと

思うとちょっとだがやるせない思いになっていると楯無はこう続けた。

 「ねええ刃更君、自分がこんな状態でこうされる所を澪ちゃんに見られるのは

嫌でしょう?だからさ・・・ね♪」

 そう言って刃更は黙って・・・楯無の縛っている布団を踏んずけた。

 「ふん!」

 「むぎゃ!?」

 踏みつぶされる猫の如き悲鳴を上げて楯無は刃更に向けてこう言った。

 「ちょっと刃更君これってないんじゃないのって言うかいや本当に重い!」

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「御免待った!」

 「!?」

 簪が扉を開けてそういうのを聞いて楯無はしまったと思っていると簪は

刃更の足元で・・・踏まれている楯無を見てこう聞いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「何してるのこれ?」

 簪は楯無に向けてまるで・・・ゴミムシを見るかのような目で見ていると楯無は視線を逸らしながらこう言った。

 「あのええとねこれはねそのね。」

 「俺のベッドに忍び込むもんだから縛ったら今度は踏んでと

言ってきやがったから仕方なく。」

 「ちょ!私そこまで言って」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「へえ。」

 楯無の言葉を遮るかのように簪が・・・冷え切った声を出すのを見て

ぞくっとしていると今度は本音が現れた。

 「あ~~、ばさっちおはよう・・・ナニコレ。」

 本音は楯無を見てそう聞くと簪が今のを言うと楯無に対して本音はこう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「へえ・・・変態なんでございますでしょうか?当主様。」

 「まさかの敬語で他人行儀!?」

 ガーーんと楯無は本音を見るがその本音は楯無に対して・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・その狐みたいな目を開いて同じようにゴミムシを

見るかのようにしているのを見て刃更はこう思っていた。

 「(本音ってあんな顔出来るんだなあ。)」

 ちょっと怖いと刃更はそう思っていると簪は本音に向けてこう言った。

 「本音・・・後お願い。」

 「了解いたしましたお嬢様。」

 「(あの本音が間延びしてねえ!どんだけ怒ってんだこいつら!?)」

 刃更はそう思っていると本音は袖から・・・細い糸を出すと楯無を窓際の・・・太陽が照り付けている場所に連れて行くとそのまま括り付けて浮かせた状態にして今度は懐からマジックペンで顔に何か書いて鏡を見せると映っていたのは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・お多福顔みたいな化粧をさせられた楯無がいた。

 「本音ーー!!!」

 「後で姉が回収に来るらしいので・・・では。」

 そう言って立ち去ると刃更を見て・・・にへら~~と笑いながらこう言った。

 「じゃあいこうっか、かんちゃん、ばさっち。」

 「お・・・おお。」

 あまりの性格の変わり方に刃更は末恐ろしくなりながら澪と万理亜と共に食堂に向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 因みにだが薫子と共に来た虚は楯無を見て・・・同じように

ゴミムシを見るかのような目をし、薫子は爆笑しながら写真を撮られて次の日の

学園新聞での一コマに掲載された。




 1年ぶりの最初がこれか・・・最低だな俺(良いぞいいぞもっとやれ!)


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メガトロン襲来

 メガトロンが出ます。


 場面は変わってIS学園祭の数日前、アメリカ旧NEST基地。

 嘗てはNESTやトランスフォーマーの拠点としていたが拠点場所を

アメリカ本土に移したのち特殊技術等を封印管理する場所と扱い

ここには多数のIS保管も兼ねた専用基地となっている。

 然もここは軍の一部しか知らないためその中にある危険物がどれほどのものかは

誰も知らない。

 然しその基地に・・・侵入者が現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『こちら6-Dエリア!侵入者を確認!!全戦闘員は戦術機を起動させて

対象エリアに急行されたし!?繰り返す!全戦闘員は対象エリアの急行されたし!』

 その通信の中そのエリアでは・・・戦闘が起きていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「***様、こちら月光。先ほど内部に侵入、ブリッツアも内部に入って

おりますわ。」

 『分かったわ、ブリッツアは例の薬を手に入れること。貴方はそれまでの間の

時間稼ぎと出来るならば手に入れなさい、この基地に死蔵されているISを。』

 「了解いたしました。」

 月光がそう言うと白式を展開した瞬間に周りから

戦術機『フリーダムファイター 』が現れると辺り一帯で機関銃を構えると月光はそう言えばと言ってこう続けた。

 「ここには確かISがありますわよね?確か名前は・・・

『鉄の理想郷〈メタル・シャングリラ〉』と呼ばれる機体がありましたわよね?」

 『!?』

 それを聞いて全員が目を見開いて驚いているが月光はそんなの知らないと

言わんばかりにこう続けた。

 「それでは頂きますわ、ISを。」

 そう言った瞬間に月光は雪片弐型を展開して攻撃を始めると

『フリーダムファイター』の兵士たちは攻撃を始めた。

 だだだだだだだだだだと発砲音が響く中月光はその中を縫うように潜って

其の儘・・・切り裂いた。

 「ごが!」

 「ギーツ!」

 「お仲間の事を気にしている場合ですか?」

 「糞がーー!!!」

 鮮血が辺り一帯を散り始めている中で・・・またもや敵が現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「観測班より通信!上空よりアンノウンを確認!!」

 「何!まさか増援か!?」

 司令官がそう聞くと通信班の男はこう答えた。

 「いいえこれは・・・熱源はシルバリオ・ゴスペルのコア反応・・・

データ情報とカメラからのスキャンにより・・・間違いありませんこいつは・・・メガトロンです!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その言葉と同時にメガトロンは格納庫に降り立つと周りを見てこう言った。

 「ほお、俺様がいない間に面白いことになっているようだな。」

 メガトロンはそう言いながら地下の方に目を向けて・・・地下格納庫に繋がる

エレベーターシャフトをハッキングして起動させて内部に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「くそ!侵入者だけではなくメガトロンまでもが!!」

 「指令・・・どういたしましょう?」

 「どうもこうもあるか!各部隊に通じてメガトロンを討つように伝えろ!!

APBS弾を装填次第出撃しろ!?外にいる人造トランスフォーマーにも援軍として

寄越させろ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あら?慌ただしいわね、まあ私はこれで任務がしやすいんだけどね。」

 ブリッツアはそう言いながら白い廊下を白衣姿で内部に入っていた。

 他人のIDをベースに自分用に造り直した奴を使って潜入した後ブリッツアは

内部にある薬品を見て・・・あるものを見てこう言った。

 「これだったわね。」

 ブリッツアはそう言って冷凍保存されている容器を見て手袋を付けて出すと

報告した。

 「こちらブリッツア、目的のものはあったわ。ISはどうするの?」

 『今月光が戦っている最中だけど相手の数が多いしどうも通信を聞いたら・・・面倒くさいのがいるようだから撤退しなさい、

『鉄の理想郷〈メタル・シャングリラ〉』については諦めざる負えないわね。何せ私たちのISはアンダーグラウンドで手に入れているとはいえ新型機と設計図を

手に入れておけば今後の戦いに有利にさせなければいけないけど・・・

捕まるわけにはいかないから。』

 「・・・分かったわ、月光聞こえる~~?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『撤退だってさ、直ぐに戻んな。』

 「了解いたしましたわ、それでは皆様・・・御機嫌よう。」

 月光がそう言って白式を浮かせて立ち去るとフリーダムファイターの

パイロットは機関銃を構えてこう言った。

 「待て!逃がすかよ!!」

 「待つんだ!今は負傷者の救護が優先・・・何!メガトロンだと!!

分かった、各員はAPBS弾を補給して場所は・・・F-2・・・そこは確か!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 F-2

 そこはISの技術データで造られた兵器やトランスフォーマーの残骸を

管理するところでディセプティコンの墓場とも呼ばれている。

 そんな場所でメガトロンは内部に入ると周りを見てこう呟いた。

 「済まなかったな我らが友よ、俺様が奴を・・・プライムを倒せていればな。」

 そう言うとメガトロンはスタースクリームの頭の残骸を見てこう言った。

 「ようやく戻ってきたぞ旧き友よ、お前を蘇らせることが出来ず済まない。だが俺様は必ずサイバトロンを蘇らせてみせるぞ!」

 そう言った瞬間にメガトロンは近くにあった試験型戦闘機『F-36ランサー』があった。

 ISのPIC技術をベースにしたそれをメガトロンは自身のスパークと同化した

ISコアを抜き取るとそれは突如として配線が幾つも現れて『F-36』に絡みついた瞬間にシルバリオ・ゴスペルの装甲ががらんと音を立てた瞬間に

『F-36』から・・・きぃいいんというエンジン音が聞こえた。




 続く。


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メガトロン再来

 再来です。


そんな中指令室では大事となっていた。

 「メガトロンは現在も『F-2』に未だ動きありません。」

 「そうか、迎撃部隊の方は?」

 「現在APBS弾を装填させている準備をさせております、全部隊が装填完了までに

後42秒。」

 「遅い!メガトロンが何考えているのか分からないんだぞ!!装填が

完了している兵士から順番に発信し早急に『F-2』に向かえ!?」

 「りょ・・・了解って・・・あれ?可笑しいな。」

 「何だ?・・・何が起きている??」

 指令室がそう聞くとオペレーターはこう答えた。

 「いえ・・・その・・・『F-2』に保管されている『F-36』のエンジンが

誤作動しているようでして。」

 「誤作動?バカな!あれはパイロットがいないしそれ以前にあれのエンジンには

ISコアのPICシステムを流用した特殊コードを入力しなければ

起動できないんだぞ!!」

 「然し本当なんです、未だにエンジンが起動・・・大変です!ゲートが

解放されて此の儘では・・・機体が浮上しています!?」

 「何だと!そんな事が・・・まさか!!」

 指揮官がそう言った瞬間にアラートが鳴って・・・爆発音がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『F-36』、それはこれ迄の戦闘機とは違いISのPICシステムを転用して

浮遊・空中停止・高速機動が可能となったIS技術から生まれた新しい技術概念の

一つである。

 無論中にはパステロッテを解析して武器運搬を可能にするという軍用トラック

 ハイパーセンサーを利用した高性能レーダー

 逆にそのハイパーセンサーを一時的に無効させることが出来る

ジャミング技術の確立

 その他諸々が存在する中『F-36』が起動するとシステム経由でゲートを

無理やり開けると装備されている機首内蔵型のシルバリオ・ゴスペルの

シルバー・ベル試作モデルを流用したバルカンが放たれるとゲートが崩壊して

其の儘『F-36』は空高く舞い上がっていった。

そしてIS格納庫を攻撃し予備として配備されていた量産型ISコア搭載機のコアが強奪されてしまったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アメリカ大陸荒野

 何処か分からないそんな中に4台の車両と1機の戦闘用飛行機が存在している。

 ピューエルのライトニングXB12Ss

 アメリカ空軍がIS登場まで実戦に参加していたオスプレイ

 要人警護として使用されるGMT900

 アメリカ陸軍のM1エイブラハム

 警察囚人護送車両用トラック

 そして・・・脱走した『F-36』

 まず『F-36』が着地しようとして其の儘なんと・・・変形したのだ。

 その姿はまるで・・・メガトロンそのものであった。

 すると他の車両やオスプレイも・・・変形していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ようメガちゃん!呼ばれて駆けつけて来たぜ!!ぎゃははは!?」

 ライトニングXB12Ssが変形して現れたのはモヒカンの頭部をもつ

トランスフォーマー・・・名称『モホーク』

 警察囚人護送車両用トラックが変形すると骸骨の様な頭部を持つ

トランスフォーマー・・・名称『ドレッドボット』

 「参上致しましたメガトロン様。」

 M1エイブラハムが変形すると現れたのは頭部側面に小型の機関銃を装備しているトランスフォーマー・・・名称『オンスロート』

 「ようメガトロン、暴れると聞いて来てやったぜ。」

 GMT900が変形するとそれは鼻の様な場所にピアスがある

トランスフォーマー・・・名称『バーサーカー』

 「やっと暴れる機会が巡ってきたと聞いてここ迄来たぞさあ暴れようぜ

メガトロン!今すぐに!!」

 そして最後にオスプレイが変形すると嘗てシカゴでオートボット相手に激闘を

繰り広げたトランスフォーマー『ショックウエーブ』と同じ頭部に背面部に

プロペラと翼が付いているトランスフォーマー・・・名称『ニトロ・ゼウス』

 「サンキューメガトロン!ようやく手前が蘇ったって聞いて

やっと戦えるってもんだぜ、さあ!!さっさと暴れようぜ?!」

 『ニトロ・ゼウス』がメガトロンに向けてそういうとメガトロンは

まあ待てと言ってこう続けた。

 「まだあと一人足らん、奴が来るまで・・・来たそうだな。」

 メガトロンがそう言って荒野の方に目を向けると・・・魔法陣が姿を見せた。

 そこから現れたのは・・・一体のトランスフォーマーであった。

 青い体

 両肩に警察用のサイレンフラッシュ

 そして四角い頭部

 するとそれを見たメガトロンがこう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「暫く見ない間に何やら他のトランスフォーマーとは違う感覚となったようだな『バリケード』。」

 「は、只今参りましたメガトロン様。」

 そう言うと『バリケード』はメガトロンに向けてこう続けた。

 「こうしてお顔を見せれることが出来たことにお喜びしております。」

 「そんな事聞いておらんわ、何故お前からトランスフォーマーとは別のナニカを感じるのだ?」

 そう聞くと『バリケード』はこう答えた。

 「私が別のナニカになったのは・・・これが理由でございます。」

 『バリケード』がそう言った瞬間に腰から・・・黒い羽根が姿を見せた。

 「「「「「「!?」」」」」」

 それを見てメガトロン達が驚いたような雰囲気をしていると『バリケード』は

こう続けた。

 「私は・・・悪魔と言う種族に転生しあるお方に仕えておりますがそのお方が

メガトロンにお会いしたいと言って共に来ておられます。」

 「俺様と?・・・誰だ一体??」

 メガトロンがそう言って誰だと聞くと『バリケード』の背後に再び同じ魔法陣が現れた。

 そして現れたのは・・・一人の女性悪魔であった。

 淡いグリーンでブロンドの長髪

 切れ目の両目に眼鏡をかけている

 知的な雰囲気を漂った女性悪魔

 そしてその女性はメガトロンに対してお辞儀してこう答えた。

 「お初めましてメガトロン様、私の名前は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『シークヴァイラ・アガレス』。貴方方の支援者になりたいと

思っております。」




 次回もまた続きます。


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メガトロン移動

 この話には拙作の『弦神島における非日常な日々』が混ざっております。


 「支援者だと?我らディセプチィコンに協力するのか人間?」

 「いいえ、私は悪魔。そして名門アガレス家の者でして貴方方を

サポートしたいのです。」

 シークヴァイラがそう言うと更にこう続けた。

 「現在この周りには人払いとして結界が張られておりますが何時までも衛星を

ごまかすことなどできません。」

 それを聞いてメガトロンはふむと思いながらあることを考えていた。

 これまで多くのヂィセプティコンが人間たちの手によって破壊されてしまい

先ほど見たあの戦闘機があった部屋には多くの死骸が山の様に積もっていたのを

見て厄介だと感じていた。

 トランスフォーマーはオートボット達はデータで記録を取った後市民証を発布され多くのオートボットがシカゴにて暮らしている。

 嘗ては戦闘があった場所を其の儘政府が買い取り工場兼オートボットの

居住区画になっており自分たちもそういう場所を手に入れなければいけないが

衛星等で見張られていることを考慮すると今すぐに移動しないといけないと考えた

メガトロンはシークヴァイラ二向けてこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「貴様は支援するといったな?」

 「ええそうでございます。」

 「メガちゃん!?」

 モホークがメガトロンの問いに驚いているとメガトロンはこう続けた。

 「我々の居場所を人間たちが見つからない場所はあるのか?」

 宇宙しか思いつかんと言うとシークヴァイラはこう答えた。

 「私達悪魔は冥界に領土があります、我らアガレス家にもありそこでまずは体を休めるべきではないでしょうか?」

 「・・・人間どもには見つからぬか?」

 「それは十二分に大丈夫でございます、人間界と隔絶されていますので。」

 シークヴァイラの答えにそうかといってメガトロンはこう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「良いだろう、貴様の援助を受け入れる。」

 「ありがたき幸せ。」

 「だがしかしだ・・・貴様が我らを裏切る時があれば・・・貴様の命はないと

思え。」

 良いなと言うとシークヴァイラは御意と答えるとさてとと言ってメガトロンは

体の中に収めていた量産型ISコアを見せるとドレッドボットがこう聞いた。

 「それは何でございましょうかメガトロン様?」

 「これはISコア、俺様はこいつによってエネルゴン無でも

生きれる体となった。」

 それを聞いてドレッドボット達はおおおおと憧れるかのように息を吐くと

メガトロンはこう続けた。

 「これを使いお前たちの意識情報と遺伝子情報と染色体データを

インストールさせお前たちにも同じようにしたいと思っている。」

 「そしたら俺達・・・好きなだけ戦えるって事か!?」

 「その通りだオンスロート、だがその予定に一工夫付け加えたい。」

 『?』

 バーサーカー達は何だと思っているとメガトロンはバリケードを見て

こう答えた。

 「別の種族にさせることが出来る悪魔の技術を融合し人間を

我らトランスフォーマーに造り変えることも可能にさせる、我らの駒を増やし

オプティマスプライム達オートボットを殲滅させ惑星サイバトロンを

復興させるための奴隷を手に入れるためには必要なことだ!シークヴァイラと

言ったな。貴様らが使っている悪魔転生させる奴は何処にある?」

 そう聞くとシークヴァイラはこう答えた。

 「冥界にある悪魔の首都『リリン』に悪魔の駒の生産工場があります、

そこでしたら製造方法があるかと。」

 「良し、先ずはそれを解析し我々の更なる戦力向上に使う。そして人間・・・

そうだな先ずは使っても大丈夫な奴を使いたい。」

 メガトロンがそう言っているとそれならばとシークヴァイラはこう答えた。

 「はぐれ悪魔はどうでしょうか?」

 「はぐれ悪魔?」

 「元々の主を殺して異形に成り果てた転生悪魔、彼らに力を与えさせると言って信用させて我々の戦力にするというのは?」

 「ふむ・・・いい考えだ、異形の連中をトランスフォーマーにさせ行く行くは

冥界をこの手にするという計画においては最優良だ。オプティマスが地球で、

我々は冥界で力を蓄えそして奴らを殲滅し故郷を蘇らせるのだ!」

 『おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!』

 それを聞いてニトロ・ゼウス達は意気揚々に大声を上げるとそれではと言ってシークヴァイラは全員に向けてこう言った。

 「冥界に繋がるゲートを開きます、そして皆様を向こうに送った後行動を

開始致しましょう。」

 シークヴァイラがそう言った瞬間にゲートが開くと全員がトランスフォームしてゲートに入るとメガトロンは空を見上げて・・・こう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「オプティマス、俺様は必ず貴様の前に現れる。そして貴様を必ず討ち果たし

故郷を俺様のやり方で蘇らせてみせるぞ。」

 そう言って戦闘機になって入るとトランスフォームしたバリケードの中に入ったシークヴァイラは・・・くすくすと笑いながらこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「(* ̄▽ ̄)フフフッ♪、面白くなったわ。トランスフォーマーの技術を使い

今の冥界を破壊しつくしてしまいたいわ、何せあそこには・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・旧態依然の脳みそしかない枢機院の悪魔たちが

まだ生きてるんだもの彼らが消えてくれて初めて私達は自由に悪魔としての生を

享受できるんですもの。」

 そう言いながらバリケード共々冥界に戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてこれは後に冥界にて起きる内乱・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・『はぐれ戦役』と呼ばれるトランスフォーマー化したはぐれ悪魔達がヂィセプティコンとして活動する事件の前段階なのだから。




 次回から刃更サイド。


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戦いの備え

 こちらの作品では拙作の『弦神島における非日常な日々』を読めば
更に分かります。


そして場所は戻って現実世界IS学園。

 現在刃更達は食堂で食事している中で今後の事を考えていた。

 「そういやだけど澪、お前キャノンボール・ファストはどうするんだ?お前学園で何か手伝うって楯無さんが言ってたけど。」

 そう聞くと澪はこう答えた。

 「ああそっちね、私は取りあえず生徒会の手伝いで観客の誘導に出場機体の

所属会社の社員さんたちの案内とかを真理亜と一緒にね。」

 「いやあ、働かざる者喰うべからずと言いますからお手伝い位は

しておかないと。」

 「そうか、真理亜聞くがな・・・妙なことはするなよ前みたいに

エロゲ入れた時には問題なくバニシングくらわすぞ。」

 「いやだなあ刃更さんまたあんな・・・ワンパターンな事しませんよ♡」

 「良し澪間違いなく頼むな。」

 「OK、確実に私が100回焼き殺すから。」

 「ひぃいいいいいいい!」

 澪から溢れ出る魔力を感じて真理亜は恐怖していると刃更はそうかと言うと

一夏を見てこう言った。

 「よう一夏。」

 「おお刃更、おはよう。皆も。」

 一夏がそう言うと背後にいた箒、唯依、レイン、ロランを見ると4人とも

挨拶した後刃更は一夏に近づくと耳打ちしてこう聞いた。

 「なア一夏聞きてえことがあるんだけよ。」

 「悪いが刃更、幾らお前でもあいつの事は」

 「いや良いわ。」

 「・・・は?」

 一夏は刃更の言葉を聞いて何でと思っていると刃更はこう続けた。

 「お前がさ、その子関連で色々と言いにくいことがあるって事は分かったからな。まあ言いてえことは言いてえときに言えば良いし俺はお前の味方だって事を言いてえだけだからさ。」

 「・・・ありがとうな刃更。」

 「おう。」

 一夏は刃更に対してお礼を言った後にさてとと席に座ってそれぞれ食事した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてその日の夜。

 下水処理場と産廃処理場の間にある殺風景な立地にあるスポーツ広場にて携帯を操作している大柄の巨漢な・・・悪魔がこう言った。

 「それで、俺はそいつを殺せば良いのか?」

 『違いますよ『ヴァルガ』、貴方の目的は魔王ウイルベルトの娘『成瀬 澪』の現在の実力を把握することです。』

 「そいつの周りには確か勇者迅の息子がいるんだろ?」

 『ええ、然も彼女は現在学園島のIS学園にいます。そこは弦神島ほどでは

ありませんが防御システムは完璧ですし対魔についても防衛は

用意してあるらしいですので手を出すというならば外界に出た時だけです。』

 「それは何時なんだ?俺は其処迄待てねえぞ?」

 『ですのでその時は既に判明しております。』

 「・・・何時だ?」

 巨漢の男性がそう聞くと電話の向こうにいる人物はこう答えた。

 『今度の日曜日です、来月執り行われる〈キャノンボール・ファスト〉の会場の下見で関係ないですが生徒会の面々もいるらしいですので。』

 「そいつら全員・・・殺していいよな?」

 『ターゲット以外でしたら構いません、ですがその殆どがIS操縦者。

中にはロシア国家代表生もいますがどうします?』

 そう聞くと巨漢の男性ははんと鼻息荒してこう言った。

 「何の事もねえ、所詮は人間が造った程度の奴。俺達悪魔の敵じゃねえよ。」

 そう言って電話を切ると巨漢の男性はこう言った。

 「待ってろよ東丈 迅の息子!そして魔王ウイルベルトの娘!!お前らを倒して俺はあのお方に褒美を貰うんだよ?!」

 そう言って月夜を眺めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして冥界

 「全く、あの筋肉バカは間違いなく駄目だな。それと例の悪魔の処分は

既に終わっていますし現在の若手レーティングゲームはやはりバアル家が有利、

次点でと言うよりも既に後はアガレス家しかいませんね。これだけで

既に二強は揃い残りのグラシャラボラスは当主は完全に戦意喪失、

アスタロトは裏切りで旧悪魔勢によって殺害され今のアスタロトは次期当主を失い最早御家断絶は免れません、そしてシトリー家は・・・まああんな事が

ありましたしその前のレーティングゲームで散々な結果でしたから

もう彼女も脱落、眷属たちは確か今のレヴィアタンが管理しているそうですが

あっちは時間の問題でしょう。幾ら魔王といえども枢機院には

逆らえないでしょうから今のうちに部屋の確認、それとローテーションの確認と色々と忙しくなりますね。」

 そう言いながらそう言えばと思ってこう続けた。

 「最近ですが悪魔とは違う何かを感じますね、これは・・・まあこちらに危害が無ければいいですがね。」

 そう言いながら女性が立ち去ると茂みの中から観察していたのか・・・

小さな赤い目をした機械の昆虫が監視していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 冥界アガレス領土

 「成程な、あそこが枢機院の一人がおるのか?」

 そう言って冥界に潜伏したメガトロンが虫型ロボットからの情報を

把握しているとシークヴァイラはこう聞いた。

 「それでどういたしましょうかメガトロン様、現在残りの枢機院の隠れ家含めて6割が把握しました。後は行動する機会を探る時です。」

 「ふむ、ならば奴らを討ち取る時を待とう。」

 「御意。」

 そう言ってシークヴァイラは下がるとメガトロンは情報を見てこう思っていた。

 「(あの屋敷からは何か別のものを感じる、もしかすればあそこを

我々の開発拠点にすることも可能かもしれんな。)」

 そう思いながら人間界にて捕縛したはぐれ悪魔達が入った巨大な水槽を見て

更なる強化と同時にスキャンしているモホーク達を監視していた。




 次回は澪達です。


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それぞれに備えて

 備えます


その夜IS学園から少し離れた街にて・・・戦闘が起きていた。

 「敵を確認!はぐれ悪魔『シーゲット』、現在○○地区を南南西にかけて逃走中。既に超偵が対処に当たっている、結界班は範囲を拡大・・・ちょっとマテ!

反応が・・・消えた。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 はぐれ悪魔逮捕の為に出動していた武偵局職員からの知らせから僅か1分足らずで終わったことに一体何でだと思いながら調査の為ISで探索している中で

インスタント呪符でテレポートした一団がいると一人がこう言った。

 「全くさ、ここは学園島に近いんだからそっちに任せなよ。」

 「バカ言うな、無駄に犠牲増やす気はないんだよ『斯波』さん。里は既に

判断を下しているんだよ。・・・目標は成瀬 澪、監視対象から消滅対象に

引き上げた今俺達が動いて損は無い。」

 そう言って澪が映った写真データを見てぎりりと・・・歯ぎしり鳴らしているが

『斯波』と呼ばれた青年はけどさと言ってこう続けた。

 「けど本当に上・・・天界はこれを承知したの?爺様たちは刃更と迅さんの事で

前科持ち」

 『斯波』がそう言いかけると刃更と同い年位の・・・青年が槍を『斯波』の

首元に槍の切っ先を向けると憎悪の声色でこう言った。

 「俺の・・・目の前で・・・あいつの名前を言うな・・・!!」

 「ハイハイ、『高志』の言う通りって言うか『胡桃』ちゃんはどう思う?」

 『斯波』が『胡桃』と呼ばれる青紫色の髪をポニーテールにした少女が

こう言った。

 「・・・いいえ、それが私たちの使命なんです。」

 「2人共表情が硬いよって言うかばさ・・・ああもう彼とは幼馴染ッて言うのは色々と因縁あると思うけど一応は忠告するよ、僕はお目付け役だけど

弦神条約に違反しないようにね。もう既に弦神条約は実行されてるんだからあまり色々と問題起こさないでよね。」

 そう言いながら頭を掻いているが2人とあと一人の事を考えて『斯波』は

こう思っていた。

 「(全く、これは完全に聞く気ないな。長たちもまた『高志』に

とんでもない武器を渡してくれるよ、天界での技術提供で造られた『あれ』を

実践テストも兼ねて使わすなんて・・・万が一に備えてこっちも連絡して

確認しないとこれが天界にばれたら良くても上層部の一刷だろうな。

刃更と迅さんの1件は事後報告で天界と教会からはしこたま注意されて

爺様達は大人しくしているけどこれももし・・・違反だったら条約違反で

最悪勇者の日本支部はお取り潰しで教会の監視下の下だろうな、只でさえ

今の刃更と迅さんは堕天使サイドだしターゲットの成瀬 澪ももう一人と同じ。

堕天使には既に連絡済みで向こうも了承しているって聞くけど何とかしてあっちと連絡して本気で確認しないと・・・大変だなお目付け役。)」

 とほほと思いながら空を眺めていた、憎らしいくらい綺麗な月と星の光に少々・・・怒りたいほどに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして週末の土曜日

 刃更達は生徒会と共にキャノンボール・ファスト会場である競技場に着いた。 

 ここは嘗てはライブ会場としても使える物でありあるアイドルが

コンサート会場として使ったらしいが・・・余りにも広すぎるため

普通のドーム会場ならば満員になるであろうがここは広すぎるがために

半分程度しか席が埋まらずに赤っ恥を掻いたと言う伝説があった。

 「へえ、広いわねえ。」

 「本当ですねえ、これ程でしたら・・・色々と楽しめそうですねえ。」

 真理亜がそう言いながら周りを見渡していると刃更はそれでと聞いて

こう続けた。

 「俺達はここでどうやって飛ぶんですか?」

 そう聞くと楯無はこう答えた。

 「簡単よ、ここのサーキット場をそうね・・・一年生で専用機持ちだから

8周飛行するわ。二年生は12周、3年生は6周よ。」

 「何で3年生は周回が少ないんですか?」

 同じで言いでしょうと聞くと楯無はそれはねと言ってこう続けた。

 「違うわよ、三年生はこの時期になると進路は決まってるし

パイロット科の人達は全員が候補生または国家代表生が決まっていてね。所属先も決まっているからね、これは一年生にとって最初の貴方達の今までの功績を

外界の人達に見せてもらえるチャンスなのよ。企業や学園島の関係者以外にね。」

 楯無の言葉を聞いて成程なと思っていた、自分たちのこれまでの実力を

一般の人たちに見せれることが出来るという事で張り切れるんだなあと

思っていると楯無はさてと言ってこう続けた。

 「皆はこれから先ずは各国の企業の技術者の待合室に国旗を模した看板を

付けてもらうわ、澪ちゃんと真理亜ちゃんは私と一緒に手伝ってもらうわ。

刃更君は本音と一緒に管理している人たちにトラックが入れるように辺りの

交通網のチェック、簪ちゃんは虚ちゃんと一緒に警備班に聞いて

当日の警備員のチェックに・・・万が一ディセプティコンが来た時に備えて

トランスフォーマー部隊の調整に今年は刃更君と一夏君がいるから

女性権利主張団体にこの前の連中の襲来も想定して戦術機部隊を増員させるように進言して、駄目でも警察を使ってでも増員させるのよ。」

 『ハイ!(は~~い)』

 楯無の言葉に本音だけ間延びした返事であったが全員返事してそれぞれの準備に入った。




 次回は多分戦闘。


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悪魔戦

 戦闘です


 「それでは交通網についてはこれで宜しいでしょうか?」

 「ああ、それで問題ない。」

 刃更はそれではと言って立ち去りながら隣でお菓子を食べている本音に向けて

こう言った。

 「行くぞのほほんさん、こっちは終わったから会場に戻ろう。」

 「りょ~~か~~い。」

 本音がそう言いながらポテチ食べていた両手を机の上に置かれている手拭きで

手を拭いた後刃更に付いていくような形で置いてあった資料を持って去っていった。

 今回2人はキャノンボール・ファストに備えて交通網の確認と企業用トラックが

当日入れる道路のチェックと当日の規制における問題点の解決策等を近隣の

トラック会社との打ち合わせが終わりさてとと立ち去っていくところであった。

 「これで終わったねえばさっち~~。」

 「ああそうだな、さてと会場に戻ったら手伝うぞ。会場設営の手伝いも

仕事の内だからな。」

 「ええええ、もう休もうよばさっち~~。歩き疲れたよ~~。」

 「駄目だ、まだ仕事があるんだからほらしゃきっとしろしゃきっと。」

 「ふいぇえええええ。」

 本音は嫌な顔しながらも歩こうと頑張っているのを見てへへへと刃更は

少しほほえましいなあと思って・・・楯無を吊るしあげたときの表情を思い出してぞっとしていた。

 女ってあんなに二面性が凄いんだなあって思い・・・空間が変わったのを感じた。

 「今のは・・・・危ないのほほんさん!」

 「ふぇ!?」

 本音は刃更の言葉に一体何と思っている間にも抱き着かれて其の儘飛ぶと

刃更達がいた辺りに・・・何かが地面に激突して道路が壊されたのだ。

 「な・・・・何だって・・・あいつは!」

 「ええと何々って・・・ばさっちあれ!」

 本音が指さした方向を見るとそこにいたのは・・・巨漢で筋骨隆々の

悪魔の羽で飛翔している悪魔であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「お前・・・逸れか?」

 「ほお、思ったよりはやるじゃねえか・・・そいつがISか?」

 悪魔の男はそう言って刃更が展開したIS『白竜・ファブニール』を見るとへえと言ってこう続けた。

 「人間が造ったにしちゃあおもしれえが悪いな・・・手前をぶっ殺せって

お達しだ!」

 悪魔の男がそう言って拳を構えているとやばいと刃更はワールド・ゲートで

防御しようとして悪魔の男が拳で空をパンチするかのようにモーションして・・・ワールド・ゲートに何かが当たったのをがきんという音と共に聞こえた。

 「ひゃああああああああ!」

 「うぐおおおおおおおお!」

 本音と刃更が声を上げていると悪魔の男がそれを見てこう続けた。

 「へえ中々硬いな・・・だがこれならどうだよ!」

 そう言って更に攻撃を続けた。

 「こいつ・・・中距離格闘(シューティング・ファイター)タイプかよ!」

 刃更はそう言って目の前にいる悪魔の男に向けてそう言った。

 「(こういう奴って大体が体硬いし何より近接戦でもやれるかどうかが問題だ。唯一の手段となると・・・バニシング・シフトってところか・・・

けどまずは!!)」

 そう思い刃更は其の儘落ちるかのように近くの建物のわき道に降りると

本音を下すとこう言った。

 「こいつは周りに人払いの結界が張られてる!俺が通信するからのほほんさんはどっかに隠れてるんだ!」

 良いなと言うと本音は黙って頷いて其の儘立ち去っていくと良しと思って

飛翔し直すと悪魔の男はこう言った。

 「おいおいおいおい、あの嬢ちゃん持ってたままで良いんじゃねえのか?

俺が手加減してくれるチャンス不意にしてるんだぜえ?」

 「は!手加減??むしろお前じゃねえのか俺がアンタをぶっ飛ばせる機会を

逃したんだからな!!!」

 そう言うと悪魔の男は頭の血管が・・・めきりと出ると大声でこう続けた。

 「手前はここで滅茶苦茶に殺してあの娘を犯してやるよ!」

 「やってみろ筋肉ダルマが!」

 刃更はそう言って悪魔の男目がけて飛びながら・・・通信した。

 「聞こえるか澪!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『聞こえるか澪!』

 「?」

 澪は懐に入っている『赤竜・ティアマト』の待機形態である小銃を脇にある

ホルスターから抜き取った。

 これは澪の安全を考え、万が一と言う意味でアザゼルが選んだ待機形態である。

 無論小銃形態であるため発砲することが出来弾丸は堕天使の光力を基にした

人工光弾である。

 「どうしたのよ刃更、こっちはあと少しで看板の設置が終わるから

そっちもう終わったんならこっちも着いた時には終わりそうだけど」

 『そんな事聞いてる場合じゃねえよ!』

 刃更が大声で言うため一体何なのよと澪も大声で喧嘩腰になりながらそう言うと刃更はこう返した。

 『こっちは今悪魔と戦闘中なんだ!』

 「悪魔!?」

 「!?」

 それを聞いて万理亜が目を大きく見開くと刃更はこう続けた。

 『俺だけじゃない!のほほんさんも今隠しているがこいつ所かまわずだ!!

結界を解いてのほほんを回収してくれ!?それとこの事をアザゼルさんにも

伝えてくれ!』

 頼むと言って通信を切ると今のを聞いて澪と万理亜は急ごうと思って

出ていこうとすると・・・目の前に楯無があら笑えるとにこやかに

2人に向けてこう聞いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「今の話・・・もう少し詳しく聞かせてくれるかしら?」

 そう言いながら楯無は扇子を広げるとこう書かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『事情聴取』と。

 

 

 

 

 

 

 「何で私たちの会話であれ出せるのかしら?」

 「不思議ですねって言うかいつ書いたんですあれ?!」

 澪と万理亜は互いにそう言いながら仕方ないと思って事情を説明した。」




 次回も戦闘です。


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悪魔との決着

 つきます。


「ちぃい!なんつう硬さだ!!こんなに硬えのかISは?!」

 筋骨隆々の悪魔の男はそう言いながら拳を振り下ろして攻撃している中で刃更は

ワールド・ゲートで防御しつつ武装をダウンフォールからブリュンヒルドに

切り替えて近接戦で戦おうと近づくも衝撃波が強すぎるためこれじゃあ駄目だと

思っている中で筋骨隆々の悪魔の男は糞と思って刃更に向けてこう言った。

 「面倒くせえから・・・こいつでぶっ潰す!」

 そう言うと今まで強い力で衝撃波を出していたが今度はそれを途中で止めて・・・今まで放たれた衝撃波が直線から放射線状に変えたのだ。

 「!?このおおおおおおおおおお!」

 刃更は白竜・ファブニールのエネルギーをブリュンヒルドに注いで衝撃波を

切り裂いた。

 「おおいいねえ、そう来なくちゃな・・・次はこいつだ。」

 そう言いながら筋骨隆々の悪魔の男はこれ迄太かった右腕が一回り・・・

二回り大きくなったのだ。

 恐らく威力を上げるために魔力で筋力を増幅させているのだと思っている中で

刃更はセンサーに何かが反応すると・・・刃更はブリュンヒルドを下すと筋骨隆々の悪魔の男は何だと思ってこう聞いた。

 「おいどうしたんだ?もしかして・・・負けを認めて諦めたのかあ?」

 嘲笑するかのようにそう言っていると刃更は・・・にやりと笑ってこう答えた。

 「そうだな・・・手前を倒すのに一人じゃなくなったからだよ。」

 「はあ・・・!!」

 筋骨隆々の悪魔の男は何だと思っていると左側から・・・

筋骨隆々の悪魔の男が爆発したのだ。

 「な・・・にが!」

 一体何なんだと思っていると筋骨隆々の悪魔の男が見えたのは・・・

ミステリアス・レディを身に纏った楯無が見えた。

 「やっほー刃更君、無事かしら?」

 楯無が刃更に向けてそう聞くと刃更はハハハハハと笑ってこう答えた。

 「なあに・・・何とかなりました。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あの時澪に通信した後刃更は応援に備えて時間稼ぎしている中で澪から

通信が届いたのだ。

 『刃更無事!?』

 「澪か!今は防御に集中しているけど援軍で来てくれるなら助かるんだ!!

こいつら魔族に対して魔力を持った攻撃が有効なんだ!!」

 『それなんだけどね・・・どうもだけど私だけじゃないのよねえ。』

 「はあ!アザゼルさんが援軍で来るわけじゃ・・・まさかと思うけどお前」

 『その通りよ、刃更君。』

 「やっぱりですか・・・楯無さん。」

 『その通りよ、それにしても刃更君・・・私たちが悪魔相手に後れを取るとでも思ってるのかしら?』

 「?!」

 楯無の低い声を聴いて刃更はぞくりと背筋が凍るような感じをすると楯無は

こう続けた。

 『私達更識家はこう見えても対魔戦闘も想定した訓練や戦闘も行っているのよ?それが今現代でもちゃんとしているしこの国を守る為に戦う隠密と

しているし私は年上で何よりもIS学園生徒会長は・・・何よりも最強である事が

絶対条件何だから少しは頼りなさい刃更君。?』

 それを聞いてああと思っていると・・・刃更は楯無に向けてこう聞いた。

 「それじゃあ・・・宜しくお願いします。」

 『うん、正直で宜しい。』

 そう言うと通信を終えて攻撃を再開したのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「然しまあ俺が時間稼ぎしていることすら分からねえってお前・・・

実際合切頭まで脳筋だろう?」

 刃更はにやりと笑いながらそう言うのを聞いて筋骨隆々の悪魔の男は・・・

ぎりと歯軋り鳴らしてこう言った。

 「手前・・・もう許さねえぶっ殺してやる!」

 筋骨隆々の悪魔の男はそう言って刃更に向けてもう一度拳を

振り下ろそうとすると今度は・・・前後左右上下からミサイルが大挙として

現れたのだ。

 「何ーーー!」

 筋骨隆々の悪魔の男それを見て驚くと同時に全弾命中出来たのだ。

 「糞が・・・雑魚がーーー!」

 そう言うと今度は簪が現れるとそこには・・・その手に本音が一緒にいた。

 「お姉ちゃん!本音はこっちで保護したから・・・お願い澪ちゃん!!」

 簪がそう言うとものすごい速さで澪が・・・高速で筋骨隆々の悪魔の男に

突進すると・・・筋骨隆々の悪魔の男は澪を見てこう言った。

 「手前がターゲットか、態々俺の元に来たってのはよう・・・俺と一緒に

あのお方の」

 と言いかけたその時に・・・澪は笑ってこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「吹き飛べ・・・!」

 そう言った瞬間に赤竜・ティアマトのガトリング砲が・・・

文字通り0距離で火を噴いた。

 「ご・・・があ!」 

 「100回焼き殺してやる!!」

 澪がそう言ったと同時に今度は魔法陣を展開すると放たれた高密度の炎が・・・筋骨隆々の悪魔の男に全弾命中した。

 「う・・・・がは。」

 何でと筋骨隆々の悪魔の男が落ちると刃更が降り立って

筋骨隆々の悪魔の男に向けてこう言った。

 「ここ迄だ、お前を魔術無断使用の容疑で拘束させて貰う。手前が逸れなのか

それとも誰かの手先なのかそれ相応の場所で吐いてもらうぞ。」

 「糞が・・・ざけんじゃねえぞごらあ!」

 そう言って筋骨隆々の悪魔の男が立ち上がってもう一度攻撃しようとした

その時に・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あ」

 ・・・筋骨隆々の悪魔の男はふと何かに気づいたかのように動作が止まったと

同時に楯無はその正体を見てこう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「槍・・・・。」

 そう言うと同時に筋骨隆々の悪魔の男は刺された場所から氷が広がりそして・・体がバリンとガラス細工のように破壊された。




 そして・・・彼らと出会います。


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幼馴染の出会い

 出合います


 「一体・・・何が起きたの?」

 楯無はそう言いながらハイパーセンサーを使って槍の持ち主を特定しようとすると刃更はその槍を見てこう呟いた。

 「こいつは・・・『白虎』。」

 「バサッち~~、知ってるの~~??」

 本音がそう聞くと刃更はこう答えた。

 「ああ、こいつは」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「俺達の物だ、悪いが触れるんじゃねえぞ。」

 『!?』

 その声を聴いて全員が身構えると現れたのは・・・青いぴっちりした

スポーツスーツを着た金髪を刈り上げた青年が何処からともなく現れたのだ。

 「!一体何処から・・・!!」

 楯無はそう呟いて周りを見渡そうとすると刃更がこう答えた。

 「恐らくですが魔術で姿を晦ましてたんでしょうね、ISで辿れるのは機械的な奴だけですから。」

 刃更がそう言うと青年は『白虎』と呼ばれる槍を取るとその青年はこう答えた。

 「久しぶりだな・・・刃更。」

 「ああ・・・久しぶりだな高志。」

 刃更が青年高志に向けてそう言うが高志は敵意をむき出しにしてこう答えた。

 「悪いが俺は手前と話す義理はねえ・・・とっとと済ませてもらう!」

 高志がそう言って槍『白虎』を構えて澪目がけて・・・突進するがその間を簪が夢現で受け止めようとすると高志はそれに反応して簪の方に向きを変えるが楯無がこう言って攻撃した。

 「簪ちゃんと本音ちゃんに何しようとしているのよ!」

 そう言ったと同時にナノマシンで高志の少し前で小さな爆発を起こさせると

高志は飛び上がって回避すると刃更は高志に向けてこう言った。

 「おいマテ高志!何で攻撃しようとするんだ!!俺達にはお前らに攻撃される

理由がない!?」

 刃更がそう言うとはんと高志は鼻息荒してこう言った。

 「理由・・・そんな事すら分からなくなっちまったのか刃更!」

 「!?」

 「俺達がここに来た理由はたった一つ・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・里からの命令で成瀬 澪を監視対象から抹殺対象に

変わったんだよ。」

 『!?』

 それを聞いて刃更達もだが澪も驚いていると刃更が何でと言ってこう続けた。

 「澪が抹殺対象だと・・・ふざけるな!澪は弦神島条約に則って保護対象と

なっているしそもそも里単体での決定じゃ翻らねえ!!最低でも天界側の許可状と各勢力における許可状がなけりゃあ討伐何て出来やしねえだろうが!?それに俺はアザゼルさんから何も報告が来てねえんだぞ!」

 「そんなの・・・知ったことじゃねえ!」

 そう言って高志はもう一度攻撃しようとすると刃更との間で一人中に入ると

剣1本で受け止めると刃更は糸目の青年を見て・・・目を鋭くさせてこう言った。

 「斯波さん・・・ですか?」

 「うんそうだよ、久しぶりだな刃更君。最後にあったのはあの時の事件で

座敷牢に入れられるのを見た時だから大体・・・5年位前だっけ?」

 「もう6年ですよ・・・何であんたがここに・・・!!」

 そう言って刃更は指を付けると魔法陣が現れて魔法陣から

オリジナルのブリュンヒルドを抜くと万理亜がどうしたんですかと聞いた。

 「何故武器を構えて・・・なるほどそういう意味でしたか・・・

澪様下がってください、この男はどうやら危険なようです。」

 そう言って自身も悪魔の羽を出して拳を構えるが斯波は酷いなあと言って

こう続けた。

 「折角守ってあげたのにつれないねえ、まあ色々あったけど

これは里の命令だけど今刃更君が言った言葉が真実なら・・・あの爺様方

また独断専行しようとしているね。迅さんの件で注意されたのに・・・

まあ良いや、取りあえずだけどここじゃやりにくいからさ。場所と日時を変えて

再開させよう、ここだと今でも結界周りに警察や戦闘部隊がいるから

ここは撤退しないと・・・任務が果たせないよ。」

 「・・・糞!」

 高志はそう言って槍を下すと斯波はもういいよと言うと現れたのは・・・柚希ともう一人が現れた。

 柚希とは違って深い青色の髪をポニーテールにシュシュを付けた少女が現れると刃更は嘘だろと思ってこう言った。

 「胡桃・・・なのか。」

 「気やすく呼ばないでよこの裏切り者!お姉がこの5年どういう思いで

過ごしてきたのを知らないくせに!」

 「・・・・・」

 刃更は胡桃の言葉を聞いて気まずい空気になっているとはいはいと斯波は

ぱんぱんと手を叩いてこう言った。

 「今回僕はお目付け役だけどここで戦わないでよ?この結界

あの悪魔が使った奴だから脆いよ、ここで戦えば町に被害が及ぶから

なるべく被害が出ないそうだな・・・刃更君そう言うところあるかな

ここら辺で?」

 斯波がそう聞くと何で俺だと思っていると楯無はこう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・IS学園の第4アリーナ。」

 『『!?』』

 「あそこはこの間の騒動で対入り禁止になってて工事中よ、今なら

誰も近寄らないからそこでなら。」

 それを聞くとなるほどねと言って斯波はこう言った。

 「それじゃあ1週間後、場所は学園島のIS学園第4アリーナ。時間は夜遅く、

全員それでいいかな?」

 そう聞くと高志と刃更はこう答えた。

 「問題ねえ、俺は何処だろうと・・・目標を殺せればそれでいい。」

 「・・・分かりました、従います。」

 そう言うとそれじゃあと言って転移術式が書かれた札を出すと斯波は

刃更たちに向けてこう言った。

 「それでは皆様・・・またねえ。」

 そう言って消えると結界が崩れ始めるのが分かった。

 「刃更君。」

 「すみません楯無さん・・・今は一人で考えさせてください。」

 刃更はそう言いながら崩れ始める結界を見てこう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「やっぱ逃れられねえのかな俺はあの罪から。」

 そう言ったと同時に結界が崩れて崩落していった。




 次回へと続く。


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報告

 大人たちに報告


 あれから刃更達は結界の反応に対して向かわせた部隊の事情聴取を受けた後千冬が迎えに来てこう聞いた。

 「何があった?結界が発動されて教員全員が慌ただしかったが・・・

一体何が起こってたのか聞きたい。」

 千冬は刃更に向けてそう聞くと刃更は暫くして・・・こう答えた。

 「・・・すみません・・・俺も少し整理したいことがあります。」

 ですからというと千冬は暫くして・・・こう答えた。

 「分かった、ならば私は聞かぬ。全く一夏もお前も色々と抱えていることが

多すぎるぞ?心配事が多すぎると禿げるぞ。」

 「そ・・・其れとは何も関係ないんじゃ」

 「阿保いうな、お前たちガキどもは私達大人が当てにならんのか?」

 「い・・いえそんな事ありません!」

 「ならば少しは頼れ、少しぐらいならば貴様らの肩にある重りを減らすことくらい造作でもない。」

 千冬はそう言って目線を前に戻すのを見て刃更はこう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・ありがとうございます織斑先生。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『おいおいおい俺はミカエルからそんな情報聞いてねえぞ!それに

そんな大事なこと会議にすら出てねえぞ!』

 アザゼルが刃更の連絡を聞いて驚きながらそう言った。

 今刃更は部屋の中で今回の襲撃と高志達勇者たちの事を報告してこう続けた。

 「やっぱりこれって・・・天界側の独断なのか?」

 『恐らくな、ミカエルの話によりゃあストラーダって言う神父と

交信できないらしいんだ。つまりそこから出る答えだが』

 「・・・そのストラーダって言う神父が日本の勇者側と接触して澪の抹殺依頼を偽装して実行させたって事か?」

 『ああ、ストラーダは戦果もそうだが奴はエクソシストの剣士育成部門の長。

恐らく奴の部下や弟子だった連中が澪の情報をストラーダに教えているって事も

考えられねか?』

 「となると・・・天界側じゃ間違いなく共存派対対抗派の

柵がありそうですね。」

 『悪魔もそうだろうな、あいつらには純潔派の枢機院が最も悪魔の中枢だ。

サーゼクス共がちゃんと舵取りしようと頑張っているがあいつらの実力も

そして・・・謀略も格上、こう言っちゃあ何だがサーゼクスだけじゃ

太刀打ちできねえから今冥界に向かわせている迅にこの事伝えておくぜ。』

 じゃあなと言ってアザゼルが電話を切ると刃更は頭を抱えてこう呟いた。

 「白虎・・・其れに斯波さんもいる・・・この戦いどうも

一筋縄じゃいかねえ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてアザゼルは今冥界で行動している迅に電話すると迅が出て報告すると迅はマジかよと言ってこう続けた。

 『まさか斯波かよ、あの勇者の里でも爺共ですら使いこなせないあの鬼才を

外に出すなんと正気じゃねえぜ。』

 「・・・そんなに強えのか?そいつ??」

 『前に刃更が座敷牢に閉じ込められたって話聞いたことあるよな?』

 「ああ、聞いてふざけんじゃねえって思っちまったよ。あの時里を助けた奴を

座敷牢に閉じ込める、主戦派で然も戦闘続行を提言して爺共に却下されたからって勝手にあの魔剣を使って乗っ取られて暴れて多くの人殺しておいていないからって代わりに刃更を閉じ込めるってのは頂けねえがま、俺はそのおかげでお前らを

仲間にすることが出来て良かったがな。」

 ガハハハッとアザゼルは笑いながら資料整理していると迅はこう続けた。

 『斯波は嘗て勇者の里で一騒動起こしてまあ死人は出なかったが

そのおかげで座敷牢送りって言う前例が出来ちまったからな。』

 「・・・よく死罪にならなかったな?普通だったら即だろ?」

 昔だったらと言うと迅はこう答えた。

 『あいつはさっき言ったが鬼才だ、たった一戦闘で相手の癖を理解して対抗策を練っちまう間違いなくあいつは俺と一緒に戦っていたらあいつも英雄だ。』

 「嘘だろおい・・・鬼才で問題児・・・とんでもねえぞもし後一つあれば

数え約万だ。」

 『だが今回外に出れたって事は首輪ついているはずだ、戦闘をさせないように

契約術式で縛っているだろうが奴に関しては絶対用心でも足りねえほど

警戒するべきだ。』

 そう言うと迅は報告するぞと言うと何だと聞いてこう答えた。

 『先ずは冥界での状況だが前にシトリー家の次期当主の眷属が引き起こした

問題でシトリー家は今てんやわんやで残った眷属は

全員シトリー家預かりになった。』

 「まああんな事になっちまったらどうしようもねえな、それで次だが」

 『ああ、今やバアル家の当主候補とシークヴァイラ家の当主候補のツートップでレーティングゲームは進行中だがシークヴァイラ家の眷属の一人・・・いや一体と言ったところか・・・ディセプティコンがいた。』

 「マジかよ!普通報告するべきだろうが!!」

 『それとだがそっちでは機密事項だったがアメリカで奴・・・

メガトロンが出たって噂が出回ってる、裏社会でも噂になってる。』

 「嘘だろ・・・問題勘弁してほしいぜ。」

 アザゼルは呆れながらそう言うとそれじゃあと迅が電話を切るとアザゼルは

こう呟いた。

 「これからどうなるんだ・・・この世界はよ。」

 そう呟いてるが冥界では・・・未だ悪意が渦巻いていることをアザゼルは

知らない。




 次回は・・・はてさて。


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過去との話

 過去話


刃更達がIS学園の寮に戻った後さてとと言って生徒会室の面々を見ていた。

 楯無を含めて全員が彼らについて聞きたいのであろうそして・・・

彼らとの関係性なども含まっていると思うと刃更は少し顔を俯かせていると澪が

こう言った。

 「刃更、私も聞きたい。あんたに何があったのか?そして何であいつらがアンタにあんなに敵視しているのかを。」

 それを聞いて暫く考えて・・・こう答えた。

 「分かった、喋る。だがこれを聞いて後悔しないことが条件です。」

 それでいいですかと聞いて全員が頷くとそれではと言って・・・昔話をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 東京の山中にあるどこかの集落

 今から5年前

 当時刃更は勇者の里において同い年・・・いや、当時の大人の中で

一般兵クラスと何ら変わらない程の実力を秘めており数年も経てば天界でも教会側にいたとしても最も実力のある存在となっていたであろう。

 その証拠にストラーダ猊下は何れは彼を弟子にしてやりたいと言うほどの

実力で同い年からしたら憧れの的であった。

 そんな中で幼馴染の中で最もよく遊んでいたのが柚希と・・・

高志と柚希の妹の胡桃であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「当時は冥界側の悪魔と戦争状態・・・いえ、紛争状態でした、あの戦いは

一部の前魔王派がサーゼクス魔王の政策に反対して勝手に人間界に

攻め込んできたんです。」

 「攻め込んだ理由って・・・何よ其れ?」

 澪がそう聞くと・・・万理亜がこう答えた。

 「確かですが当時はイーヴィルピースの乱使用に伴って他勢力と国際的問題が

多発してしまい弦神島内でしか発動できないイーヴィルピース規制法案が世界中に施行されるのが決まりそれに伴う反乱と聞いたことがあります。」

 「正解だ万理亜、それに加えてはぐれ悪魔の増大等で悪魔達からすれば

これ以上の種の増加が見込まれなくなり始めるのが恐ろしくなったんだろうな。

当時はシャルバ家の悪魔が筆頭になって他の純潔悪魔や名門悪魔の賛同者を募って総攻撃に踏み込んだがサーゼクス派の悪魔達がそいつらを討伐するんだが

取りこぼしがあって無理やりでも悪魔を増やそうとしていたので封じ込める必要があり当時の日本支部の勇者が名乗りを上げて討伐に向かったんです。」

 「それなら聞いたことがあるわ、私の父もそれに加わっていて戦闘記録等は

実家で保管されていて私が党首になった際に読んだことあるわ。」

 楯無がそう言えばと言ってそう答えると刃更はこう続けた。

 「そして紛争が小康状態になりその殆どが討伐されたことも相まって

天界の仲介の末和平交渉と弦神島の規約を全世界規模で実行するという書名に

サインすることになりましたがこれには両勢力の中には待ったを・・・紛争を

続けるべきだという勢力がいたんです。」

 「どうしてなの刃更?」

 「そうだよ~~、折角戦いが終わるんだからさ~~~。」

 簪と本音がそう言うと虚がもしかしてと言ってこう答えた。

 「反対していたのは恐らく戦っていた勢力の兵士クラスですか?」

 「そうです、各部隊の中には仲間を殺されたのに和平交渉なんてできないと

言って一部は命令を無視してでも続行しようとしたらしいですが最終的には

悪魔側は力づくで分からせてこっちでは兵士たちに対して色々と制約が

あったんです。もし勝手に何かしようとするものなら今後一切勇者と

名乗らせない事とこれを破れば違法として勇者を名乗れないという掟が

出来上がったのだがそれを破ってでもしようとした人がいたんです。」

 「・・・誰なのかしら刃更君?」

 楯無がそう聞くと刃更はこう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「『大場 清斗』、その人が発端です。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 再び5年前

 

 

 

 

 

 

 「何故です!和平交渉等向こうから攻めて来たのに何故ここで戦いを

止めるのです!!」

 『大場 清斗』が大声でそう言うと『富士』、『熊野』、熱田』はそれぞれこう答えた。

 「『清斗』よ、これは天界側の天使、それも上級天使達からのお達しじゃ。」

 『富士』がそう言うと『大場 清斗』はこう反論した。

 「現場の事など知らない上層部など聞かなくてよいではないですか!

我々の世界を守っているのに何故海の向こうにいる連中や教会なぞに」

 「いい加減にせんか『清斗』!もう決まったことなのだ!!」

 『熊野』がそう言うとですがと『清斗』は更に反論しようとするも『熱田』は『清斗』に向けてこう言った。

 「これ以上問答しようとするのなら貴様の勇者としての地位を全て奪う、

そうなりたいのか?」

 「・・・・ぐう!」

 『清斗』はそれを聞いて項垂れながら了承して去って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『清斗』が向かって行ったのは自身の家ではなく・・・とある邪精霊が

封印されている場所がありそこには白銀の剣があった。

 その名は・・・ブリュンヒルド

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あの悪魔共を殲滅しなければ我々はまた多くの仲間を失ってしまう・・・

悪魔共を殲滅させるためにはこいつを使うしかないのだ・・・

ブリュンヒルドよ・・・俺に力を寄こせ!!」

 そう言って『清斗』はブリュンヒルドを抜いて・・・全てが狂った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「?何だこれ??」

 「どうしたの刃更?」

 「いや・・・大丈夫だよ。」

 刃更は柚希の言葉を聞いてそう答えると其の儘友達と遊びを再開したのだ。

 そして其の儘・・・悪意が襲いかかった。




 続く。


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過去語り2

 続きです


『があああああああああああ!』

 「何だ一体・・・清斗お前何がぐあああああああああああ!」

 『?!』

 大人の人の断末魔の声で全員が振り向くとその先にいたのは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ぐうううううううううううう!」

 全身が黒いオーラに覆われ狂気の瞳になっている清斗の姿がそこにあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「清斗兄!」

 幼い高志は清斗を見て大声でそう言うが清斗はそれを聞いて・・・ぎろりと

高志に向けて睨むと高志は麻痺したかのようにびくっとしたと同時に清斗が

襲いかかるがその間に高志の母親が短剣で守った。

 「母ちゃん!」

 「高志!にg」

 高志の母親が言い終える前に母親は・・・清斗に斬られて絶命した。

 「かあちゃあああああああん!」

 「子供たちから離れろーー!!」

 そう言って教師が前に立ちふさがると他の大人達も何処からとも現れてそれぞれ武器を持って立ち向かうも全員成すすべなく・・・全滅した。

 「ぐおあああああああああああ!」

 清斗の雄たけびと共に大人たちがそして・・・避難させていた子供たちまでもがその犠牲となった。

 そしてその中で清斗は刃更と柚希を見つけてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あの時の俺は柚希を守ろうと必死でした、何が何でもと思って立ち塞がって

そして俺は・・・バニシング・シフトを使ってしまいました。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 バニシング・シフトの膨大な力は辺り一帯を飲み込んだ、森も大地もそして・・死体さえも。

 光が消えて残ったのはボロボロになって全身傷だらけになった刃更と

倒れた刃更に声をかけている柚希と地面に突き刺さった・・・

ブリュンヒルドしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「それからは俺は覚えていませんが俺がもう一度目が覚めた時には既に・・・

座敷牢の中でした。」

 「ちょっと待ってよ刃更!里を救ったのはアンタなのに何で座敷牢に?!」

 可笑しいわよと澪がそう言うと刃更はこう答えた。

 「簡単だ、俺のバニシング・シフトで清斗さんもそこで死んでいた皆までも

消しちまったんだ。長たちは残された遺族たちの言葉を汲んで俺を座敷牢に

送ったらしいが親父の話だと違うらしい。」

 「違うって・・・何がですか?」

 万理亜がそう聞くと刃更はこう答えた。

 「俺の力、バニシング・シフトは元々対悪魔対策の切り札として

使われるはずだったことと俺が消した中には精霊も混じっていましてそれの影響で精霊までもが怒っていたらしくそれでだそうです。」

 「・・・どういう意味かしら?」

 楯無がそう聞くと恐らくはと万理亜がこう答えた。

 「精霊までも消してしまったという事は精霊との繋がりも

消してしまったのでしょう、本来勇者達は精霊との契約で戦う者達もいますので

精霊がいなくなると」

 「その通りだ万理亜、精霊が消えちまうと勇者の戦力がガタ落ちになっちまう。それで俺を人身御供として精霊の怒りを鎮めさせようという魂胆だったんですが

それは水の泡となりました。」

 「何でなの刃更?」

 簪が聞くと刃更はこう答えた。

 「俺の中に・・・『ファントム』が生まれたからです。」

 「『ファントム』・・・聞いたことが無いわね?万理亜は??」

 澪がそう聞くと万理亜は首を横に振ってこう答えた。

 「私もありませんが一体どういうの何ですか刃更さん?」

 万理亜の言葉に刃更はこう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「人の絶望を糧にして成長する精霊の対極・・・『邪霊』だよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 邪霊

 それは精霊が自然エネルギーから生まれた超常的現象とするならば邪霊は

人間の中にある悪意や憎悪、後悔と言った負のエネルギーから生まれる存在。

 そしてそれに魔力持ちの魔力を組み合わせることで生まれるのが『ファントム』

 その人間の闇が形作られる生命体である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 5年前

 「何で俺・・・只俺は皆を」

 10歳の刃更にとって今の状況は酷であった、助けたはずが自分は幽閉され然も

助けた存在からも罵倒された。

 「俺の妻の子供の遺体を消しやがって・・・この悪魔が!」

 「子供を返してよ!」

 「親父を返せ!」

 「この人殺し!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「俺は何のために・・・いるんだろう・・・・」

 力なくそう呟く中刃更の中で声が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ーーニクメ 

 「!誰だ!?」

 ーーニクメ

 「何処にいる!」

 ーーお前は悪くない

 「何処にいるんだ!?」

 ーー悪いのはお前に力を使わせた役立たずどもだ 

 「役立たず・・・違う!皆は俺の」

 ーーお前をこんな所に閉じ込める連中が仲間なのか?

 「それは・・・何か理由があって」

 ーー理由などない、役立たず共はお前の事が羨ましいから虐げるのだ。

 「違う・・・俺は皆を・・・消して」

 ーー消さなければ里は滅んでいた

 ーーお前は本来称賛されるべき選ばれた存在だ

 ーーだが奴らはお前を嫌った

 ーー憎め、お前はここの連中に思い知らせるんだ。

 ーー里を壊して連中を殺せ!

 「嫌だ・・・俺は殺したく」

 ーー憎しみを強く持て!そして俺を使って力の儘に破壊しつくせ!!

 「嫌だ・・・俺は・・・」

 ーー何を迷う!憎しみを強く持て!!そしてこの里の全ての命を消し尽くせ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ーー憎め 東丈 刃更!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あの時精神的に参っちまって俺はどうすればいいのか分からなくなり始めて

暫くすると・・・ある人が現れたんです。」

 「ある人ってだ~~れ~~?」

 本音がそう聞くと刃更は重く口を開いてこう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「俺の師匠にして白の魔法使い・・・自分の事をこう呼ばせてたんです・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・『ウィザード』って。」




 多分次回で終わります。


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過去語り3

 終わりです。


5年前・・・座敷牢

 「・・・大丈夫か?少年。」

 「・・・貴方は・・・誰?」

 幼かった刃更は目の前にいるその人物を見てそう聞いた。

 男か女か分からない風貌

 全身を白のローブで覆い顔部分にはオレンジ色のフェイス部分が見える。

 指には幾つもの指輪が付けられておりその風貌は正に・・・魔法使いであった。

 「私はウィザード、お前の中にある魔力を感じてここに来た。」

 「魔力・・・けどここは・・・結界が」

 「私の言う魔力と言うのはお前の知っているそれではなくもう一つの・・・

今もお前の中で感じるそれだ。」

 「!・・・何で・・・それを。」

 刃更がそう聞くも食事は自分の中にいるナニカによって喉が通ることなく

食べることが出来なかったがために衰弱状態であると察知したウィザードは指輪を

付けてドライバーに翳すと音声が流れた。

 『ポケットナウ!』

 それが聞こえた瞬間に魔法陣が現れて出てきたのは・・・生理的食塩水が入ったペットボトルであった。

 「口に含んでおけ、今から話すことは真実だから失神しないための対処法だ。」

 それを聞いて刃更は力なくなされるが儘飲むとウィザードはさてとと言って

こう続けた。

 「さて、先ずは何故魔力を感じたについてだがお前の中にあるのは魔力の中でも

異質だからだ。」

 「異質・・・?」

 「そうだ、知っての通りと思うが勇者は魔法を使う際己の魔力に自然界の

精霊の魔力を上乗せすることで力を発揮する。それは知ってはいるな?」

 「うん知ってる、先生から基礎だって教わった。」

 「そうだ、対して悪魔や天使・堕天使は自分の中にある魔力を使って戦う。そして生きた年齢=魔力の総量となっており稀に眠り病と呼ばれる特殊なものがあるが

まあそれは今は関係ないから除外する。」

 ウィザードはそう言うがそう言えばと刃更はこう思っていた。

 「(眠り病って確か父さんの聞いた話だけど体内にある魔力を水、自分自身を

器とする場合その器の中にある魔力が多すぎたり逆に少なすぎると体がその状態に耐えきれなくなって体と内包されている魔力が一致するまで眠るって

聞いたことあるな。)」

 何で知っていたんだろうなと刃更はそう思っているとウィザードはこう続けた。

 「だが魔力はその人の心ひとつで変容してしまう、そして今お前の中にある

其れは・・・絶望を糧にして成長する魔力生命体・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・『ファントム』だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「魔力生命体『ファントム』・・・其れは初めて聞きましたね。」

 万理亜が刃更の言葉を聞いてそう呟くと刃更はそれはそうだろうなと言って

こう続けた。

 「『ファントム』は魔力を持つ人間が絶望した際に顕現する奴で普段は体内に

潜んでいるからな。」

 見えづらいんだよ言うとそれじゃあ私はと澪が聞くと刃更はこう答えた。

 「多分だがお前の場合は・・・復讐心が防波堤になってるんだと思うんだ、『ファントム』は魔力を有する人間の絶望から放たれる-エネルギーに

反応するからな。」

 「そう・・・何だ。」

 それを聞いて澪の復讐心とは何だと簪・本音はそう思っていると楯無が刃更に

向けてこう聞いた。

 「続けて刃更君。」

 「はい、俺は『ファントム』の存在をウィザードから聞いて」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 5年前・・・座敷牢

 「『ファントム』・・・こいつが。」

 刃更は自分の中にあるそれを見て絶望を思い出そうとするとウィザードは

待てと言ってこう続けた。

 「思い出すのはやめとけ、思い出せば『ファントム』は更にお前から

絶望しようと甘い言葉をかける。」

 そう言って止めさせるとウィザードは刃更に向けてこう言った。

 「少年、此の儘『ファントム』が力を付ければやがてお前はその体を・・・

魂を食われて『ファントム』はお前を乗っ取るぞ。」

 「!?」

 それを聞いてそんなと思っていた、此の儘だと自分は自分で

なくなってしまうのかと恐怖するとウィザードはそれでだと言ってこう提案した。

 「だからお前に提案する、その力を使いこなす気はないか?」

 「へ?」

 それを聞いて何でと思っていた、それほどの力ならば消したほうが

良いんじゃないかと思っているとウィザードはこう続けた。

 「先ほども言ったように『ファントム』は自分の魔力から絶望と言う

-エネルギーを食らって生まれた存在、つまりはもう一つの自分・・・

闇の側の自分と考えるんだ、消せば最後。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 お前は魔力を失って勇者としての力も失う。」

 「そ・・・そんな・・・!」

 刃更はそれを聞いて驚愕した、消せば自分は何もかもなくなるんだと思って顔を俯くとウィザードはこう続けた。

 「だからこそ使いこなすのだ、それを使いこなすことが出来れば

お前は魔法使いに・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・『指輪の魔法使い』としてこれからお前と関わるであろう

大勢の人々を守ることが出来るはずだ。」

 「守る・・・けど俺はあの時。」

 刃更はそう言って自分が消してしまった多くの人達を思い出そうとすると

ウィザードはこう言った。

 「確かにお前は彼らの亡骸を消した、その事実は変わらない。」

 「・・・・」

 「だがお前は生きている、生きているのならばその罪を抱えて前に進みそして

それ以上の多くの人達を守るために・・・力を付けろ東城 刃更。」

 そう言ってウィザードは・・・消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「そして俺は勇者の里を親父と一緒に出ました、里からの条件で。」

 それを聞いて全員が・・・暗い表情をしているのは分かりきっていた。




 その話は全員に何を思うのか?


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暗雲が広がる

 闇が・・・迫る。


「あれから俺は堕天使のアザゼルさんに匿われてな、その後はまあ皆の

知っての通りだ。」

 「・・・其れは分かったけどどうして貴方が恨まれるのかは本当に

理解できないわ、貴方の追放も含めてね。」

 「それはさっき言った通り俺があの時皆を」

 「違うよ刃更!」

 「かんちゃん!?」

 どうしたのと本音が簪に向けて驚いているが簪はこう続けた。

 「私・・・機体が暴走していたとき僅かだったけど覚えてるの!刃更が

私を助けてくれる時に前に立っていたことも!!刃更が私を守ってくれたことも

全部全部覚えてるから!?それに勇者の里であの時助けなかったら多分・・・

もっと多くの人達が死んでいて大変だったと思うから私は刃更が悪いことしている

なんて・・・思えないよ。」

 それを聞いて刃更は恥ずかしくて頬を掻いていると澪もこう答えた。

 「私からも言うけどあんたが気に病む必要はないと思うわよ、アンタが

動いてなかったらもっと多くの犠牲が出たってのも真実。寧ろその人が危ないって

分かっててほっといてた上層部が悪いのにそれの追及恐れてあんたを

人身御供にしたんだからあんたが気に病む必要は無し!だからあんたは自分を

そんなに悪く思う必要はないし寧ろあんたのおかげで助かったことを

何とも思わないあいつらに何考えたとしても文句いう奴らの事考えないで売られた喧嘩は買うわよ!」

 こっちは死にたくないしと言っていると確かになと刃更はそう思っていると

楯無が刃更に向けてこう提案した。

 「刃更君、私達もその戦いに参戦して良いかしら?」

 「楯無さん!これは俺達の」

 「それじゃあ駄目なのよ、あいつらは何もしていない澪ちゃんを

ターゲットにしている以上私も無関係じゃないわ。生徒会長である以上、

そして何よりもこの国の暗部でもある私は彼らの行動を賛同しないわ、

この戦いは私も参加する理由するわ。そして・・・簪ちゃんも。」

 それを聞いて刃更は簪に目を向けると簪はこくりと力強く頷きそして本音と

虚も賛同した。

 彼女たちも同じ意見だという事が理解してしまいはああと溜息付いて

こう言った。

 「一つ言っておきますけど俺達勇者の戦い方は厳しいですよ。」

 「侮らないで、私はロシア国家代表。簪ちゃんは日本の代表候補生。互いに

自分の身を守る術を持っているから気にしないように。」

 そう言って刃更は・・・分かりましたと言ってこう続けた。

 「1週間・・・その時が戦いの時だ、今のうちにやれることをしましょう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてその夜

 『う~~ん、やっぱり都会だと良い場所は早々ないなあ。高志君そっちは

どうだい?』

 「・・・こっちもだ、通常の結界でどうにかするのは諦めたほうが

良いかもな。」

 高志が携帯電話のコードレスイヤホンから聞こえる斯波の声に

高志は淡々と応えた。

 刃更と澪との戦いに備えて決戦の舞台の選定をしていた、単純に人的被害が

出ない事だけを考えれば学園島にある港の倉庫街がうってつけだと初期は

考えていたがあそこは背後に海を背にして戦った際に追い詰められてしまう。

それに白虎の属性は風だが潮風における問題と・・・武偵校のSSRの存在によってばれてしまい下手してあっちと戦う事になれば問題が大きくなるだけだから

学園島以外で事を済ましたかったが今や弦神島同盟条約で逸れ悪魔対策が

本土にまで浸透しているため結界が発動すればレーダーが反応し

こちらでも戦闘になる。

 そうなれば後は・・・一つしかない。

 『そう言えばだけど爺様たちがこっちに送ってきたあれ、悪魔の

レーティングゲームをベースにして造った結界システムがあったけど・・・

どうする?』

 使う?と聞くと高志はちっと言ってこう続けた。

 「・・・何時使えます?」

 『何時でもだよ、レーティングゲームで使われる結界システムには

魔術的ジャミングシステムを導入しているからばれる時間をそうだねえ・・・

大体だけど4時間はカバー出来るよ。』

 「分かりました、でしたら・・・****で行いましょう。」

 『良いの?あっちのホームグラウンドじゃないの?』

 「構いません、どうせあいつの実力は前よりも弱くなってますからそれに・・・どうせ結果は変わりませんから。」

 そう言って通信を切ると高志はこう思っていた。

 「(昔っから俺は刃更には追いつけなかった、同じスピードタイプなのに

どんだけ息切らしてもあいつは何もなかった。だがあれから5年、

俺は強くなった。胡桃も柚希も強くなったんだ、厳しい修行を経て強くなったし

その理由もある。

 柚希は刃更への想い、胡桃はそんな姉の手伝い。俺はあの時の様な悲劇を

繰り返させねえために強くなったのにあいつは・・・打倒すべき魔王の娘を

守ってやがる・・・!音族の指名を忘れて感情任せの正義感に酔ってんなら

思い出させてやる・・・あの時救われることのなかった皆を・・・

俺は絶対に忘れねえ・・・!!)」

 そう思っているが高志は分かっていなかった。

 あの時救われなかった皆は仲間によって・・・自分の兄貴分によって

命を落として死んだことに。

 彼は省みようともしない、自分がやっていることが兄貴分と

同じ穴の狢である事。

 そして自らの弱さを刃更のせいにして自分の力の無さを・・・

見て見ぬふりをしていることを。

 そして彼に対する絶対的な殺意が・・・心の中で渦巻それが・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・自分の中でファントムが生まれ育ち今でも・・・

強くなっていることを。

 そして彼の陰が映った瞬間に・・・化け物の如き見た目になっていることを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「やれやれ、これは厄介だな。だけど爺様達は何か隠してる、もしそれが

僕達勇者にとって害があるとするなら・・・それを止めないとね。」

 斯波はそう言いながら町の裏道で壁の向こうにいる人影に向かってこう言った。

 「それじゃあ・・・情報頼むよ情報屋。」

 「ああ・・・任せな。」




 次回は特訓。


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姉妹の会話

 会話です。


「違うぞ澪!高志も俺と同じスピードタイプでそれも槍使いだからリーチの差は

 

俺よりも長く然も俺よりも長くトレーニングを積んでいるとなると

 

今の俺と同等かそれ以上の可能性がある!!この程度じゃ勝つなんて

 

夢のまた夢だぞ!?」

 

 「分かってるわ!それにしても白虎って風と水と氷・・・私の炎と

 

相性悪すぎでしょ!!」

 

 澪はそう言いながら炎魔法で攻撃しつつ・・・ティアマトの武装で刃更目がけて

 

攻撃し刃更もファフニールで攻撃を躱しながら戦っていた。

 

 あれから刃更は高志達の戦い方を澪達に教えた後刃更は澪達に訓練を

 

仕込んでいた。

 

 更に楯無と簪もそれに加わって槍の代わりに簪が薙刀で、楯無は蛇腹剣で

 

指導していた。

 

 「ちょっと休憩に入るぞ、今の儘じゃ疲れすぎて身に入らねえぞ。」

 

 「まだ・・・やれるわ・・・!」

 

 「澪様、刃更様の言う通りです、ここはまず体を休めることです。」

 

 「・・・分かったわ。」

 

 刃更の言葉に澪は少し考えて座り込んでスポーツドリンクを飲んでいた。

 

 「では刃更様、次は私と・・・!」

 

 「良いぜ、機体は使わずに肉弾戦だ。」

 

 「了解です!」

 

 それを聞いて万理亜は悪魔としての力を発揮して構えていた。

 

 現在いるのは嘗て簪がVTシステムによって暴走していた際に

 

刃更のバニシング・シフトによって出来た大きな穴が開いていたため

 

夏休み中に穴は塞がり新しく魔力が感知できるように新たなるシステムが

 

加わっているこの場所こそ刃更の特訓場所に丁度良いのだ。

 

 然もここは魔力を遮断できるように開閉式ドームになっていた。

 

 今現在決戦迄後4日しかない無い中澪は焦っていた。

 

 「(後4日しかない・・・今できることを精一杯したとしても

 

これで通用するのかって聞かれて何とかなるのかなんて・・・ああもう!

 

考えても仕方ないわ!!今自分がやる最大限の事をするだけ・・・

 

柚希も出るのよね。)」

 

 澪はそう思いながら柚希の事を思い出していた、自分とはまるで違っていたのに学園で何度も見ていた。

 

 そして何時の間にか話すくらいの関係になっていた。

 

 「思えば友達って・・・柚希ぐらいだったわね。」

 

 相談したりとか程度だったけどねと思っている中こうも思っていた。

 

 「(柚希・・・今何してるんだろ?)」

 

 そう思いながら空を眺めているた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・この感じ・・・魔力?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方柚希はと言うと・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「そう、じゃあやっぱり刃更と戦うの?」

 

 『当たり前でしょお姉!あいつは勇者としての指名を忘れて悪魔の・・・それも魔王の娘と一緒だなんてあいつは裏切り者よ!!』

 

 胡桃は柚希に向けて大声でそう言っている中柚希は胡桃に向けてこう聞いた。

 

 「ねえ胡桃、貴方は刃更の事・・・許せない?」

 『はあ!?何言ってんのよお姉は!あいつはあたし達を裏切って』

 「もう刃更は勇者の・・・私達の掟に縛られるような立場じゃない、

それに裏切ったというなら私達はどう?」

 『どうって・・・』

 「私は刃更に助けられた、あの時刃更が助けてくれなかったら私も胡桃も高志も皆死んでた。」

 『けどあいつは皆を』

 「皆を殺したのは清斗さん、刃更じゃない。」

 『だけどあいつは死んだ皆の遺体を滅して』

 「刃更があの力を使わなかったら皆死んでた。」

 『それなら迅さん達が来るまでに時間稼ぎ』

 「そうしたら里の皆は全員死んでたしもしそうなってたら貴方は

力を使わなかった刃更を許せれる?」

 『それは・・・けどあいつは・・・あいつは!お姉の想いを』

 「私の想いは私の物、胡桃がどうこう決めるべきじゃない。」

 『それじゃあ良いのお姉は!あいつがあの魔王の妹と一緒にいて』

 「胡桃、私達は天界が決めた弦神島条約で無暗に悪魔だからって理由で

殺す時代は終わってるよ。」

 『・・・・・』

 「気持ちが整理できないし貴方が刃更の事を兄の様に慕っていることも

分かってる、高志もそう。高志は自分にとって憧れであると同時に友達の

刃更の事を多分今でも仲間だって思っているだろうけどそれとこれは別だし

私はこの任務に違和感を覚えてる。」

 『違和感って・・・何よお姉?』

 胡桃がそう聞くと柚希はこう答えた。

 「私は前に学園祭で成瀬さんにあったけど今すぐに排除すべきってのが疑問。」

 『何でよ!長老たちが決めたのよ!!成瀬 澪は抹殺対象にすべきだって』

 「決めたのはストラーダ猊下?」

 『・・・分からないけど・・・上層部と天界で取り決めたって文章が送られて』

 「そこ、本来ならば抹殺対象にすべき理由も私達に言うべきなのに今回は

それすらなかった。只抹殺すべしって事だけで内容もなくストラーダ猊下以外に

名前って記載されてた?」

 『・・・御免お姉、それも分からない。いきなりだったから』

 「そう・・・また連絡するね、場所が分かったらお願い。」

 『ちょっと待っておn』

 そう言って柚希は電話を切ると何か可笑しいと思っていた、ストラーダ猊下は

悪魔・堕天使との弦神島条約に対して反対派で向こうにいる友達によれば

既に出奔されたと聞いている。

 「関係ないはずの猊下の名前付きの命令書、刃更が言っていた通達の

無かったこと、そして白虎の持ち出し許可に斯波さんの解放・・・

何かあるって考えたほうが良い。」

 それが何なのかだよねと柚希はそう思いながら空を見上げてこう考えていた。

 「(刃更・・・もし長老たちが何か思惑があるんなら・・・今度は私が

絶対に守る!)」

 そう思いながら学校に戻って行った。




 果たして何が待ち構えているのか?


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場所決め

 戦う場所を決めるのは重要だ。


『やあ刃更君気分はどうだい!?』

 「・・・何のようなんですかって聞くよりもその前にですが良いですか

斯波さん。」

 『何だい刃更君?』

 「・・・何でI俺の携帯の電話番号知ってるんですか?」

 刃更は何やら辛気臭そうにそして何よりも・・・嫌そうな表情でそう聞いてきた。

 現在夜の9時で刃更は澪との特訓を終えて宿題をひと段落させた時に電話が来て

その相手が斯波だったことに嫌そうな表情をすると近くで本を読んでいる楯無が

聞き耳を立てていた。

 『ああこれね、柚希ちゃんから電話番号聞いて僕が連絡したの。』

 「じゃあ本人で良いんじゃないんですか?何で斯波さん何ですか?」

 『彼女だと君と話すときに温情をかけるかもしれないしそれにさ、僕も今回の件でちょっとだけど思うところがあるからね。』

 「思うところ・・・一体何なんですか?」

 刃更がそう聞くと斯波はそれがね~~と言ってこう続けた。

 『どうも今回の一件何だか裏があるんだよねえ、そもそもこの抹殺依頼は

君も知ってるだろう?ストラーダ猊下を??』

 「ストラーダ猊下・・・ええ知ってます、元々俺をその人の元に送って

エクソシストにさせようとしていたんですよね?」

 『そ、だけど里の一件で爺様達が無断で君と迅さんを追放しちゃって然も君たちはその後すぐに堕天使側に保護されちゃったものだから天界や教会の上層部・・・

バチカン市国から色々と怒られてしまったからねえ。その一件で本当ならこの一件は悪魔側と堕天使側の許可もいるんだけどどうも爺様達はそれを無視して勝手に

やっているっぽいんだよねえ。』

 「あの人たち・・・全然懲りてないんですかね?」

 『懲りてないからこうしてるんでしょ?それとだけど今回の抹殺依頼には

ストラーダ猊下のサイン入りなんだよ、だから爺様達はそれを免罪符として

僕達を派遣させているんだ。だけど君の言葉が真実となるとストラーダ猊下も偽物か若しくはストラーダ猊下のサインは本当だけど・・・』

 「ストラーダ猊下にその決定権が無い、ですか?」

 『ご名答だよ刃更君~~、元々ストラーダ猊下はエクソシストの養成学校の

生徒たちから絶大な人気があるんだけど多分ストラーダ猊下は自分のサインとその決定権を持つ人間の名を連名で出したって線が濃厚だろうねえ。』

 「斯波さん、それはアザゼルさんもそう言っていましたが事は

それだけじゃないかもしれません。」

 『?』

 一体何だと思っていると刃更はこう答えた。

 「この事は悪魔の上層部・・・枢機院が関わっているんじゃないかって

事です。」

 『はあ!?何で悪魔迄関わってんのさ!』

 「悪魔側からすりゃあ澪は人間のハーフ、純血を重んじる枢機院からすれば澪は冥界において爆弾になる存在なんです。」

 『成程ね、人とのハーフなら調和の対象としてプロパガンダに利用される。

そうなったら自分たちの存在意義がなくなることだと思い込んでるんだろうねえ。互いに利益があるって言ってもストラーダ猊下は根っからの悪魔根絶派で

強硬主義な性格だけどどうやって彼を?』

 誘導したんだいと多分と刃更はこう答えた。

 『教会側で前に堕天使が襲ってきましたよね?』

 『うん、その時に聖剣を奪われて・・・まさか。』

 「はい・・・恐らくですが未だに繋がっている連中がいてそいつらが

リークしたかと。」

 『全く、教会も教会だけど爺様達も全然分かってなかったようだね。

取りあえずだけどそっちで正確なことが分かったら連絡してくれる?』

 斯波の言葉を聞いて刃更はどうするべきかと思っていた、何せ相手は鬼才と

呼ばれていて戦闘だけではなく知識における戦闘においても一流だ。

この何考えているか分からない男に情報を渡していいのかと思っているが

取りあえずの所自分の範疇を超えていると思ってこう返した。

 「取りあえずはアザゼルさんの許可を頂いてからで良いですか?俺一人では何をどうしたら良いか検討がつきませんから。」

 その言葉を聞いて斯波は暫くしてこう答えた。

 『了解、こっちも色々と整理したいことがあるから取りあえずの所は

戦いに向けての場所は君が指定した場所で良いかな?こっちは色々と

探していたんだけど僕達との戦いに丁度いい場所が無くて困ってたんだよ。』

 「分かりました、それじゃあ学園島に向かうためにですが明後日補給船が

来ますからそれに乗ってください。アザゼルさんが許可を出してくれると

思いますんで。」

 『そうだねえ、僕たちは色々と武器を持ってくるにはあそこは

ちょっとだけど・・・難関だからね。』

 「でしたら・・・2日後に。」

 『それじゃあねえ。』

 そう言って斯波がじゃあねえと言って電話を切ると楯無がこう聞いた。

 「刃更君、場所はあそこ?」

 「はい・・・すみませんが夜の見回りについてですが。」

 「分かってるわ、そっちのほうは私達がやるから・・・気を付けてね。

私達は貴方達の味方だって事を。」

 「・・・ありがとうございます楯無」

 それを聞いて楯無がむっと頬を膨らませると刃更はハイハイと言って

こう答えた。

 「ありがとうな・・・刀奈。」

 「どういたしまして刃更君♪」

 そう言って手に持っている扇子を広げると書かれていたのは・・・これ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『武運長久』と




 次回は戦闘。


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決戦当日

 闘いの時が来た。


そして決戦の日、刃更達は決戦の時刻が夜9時である事から生徒会権限を利用して第4アリーナ周辺を封鎖させるように進言したのだ。

 学園長は色々と裏事情がある事を考慮し万が一に備えて武偵校からも何人かを

出撃準備させるようにしていた。

 そして高志達は港から学園島に入りIS学園に潜入したがそれは既に学園にアル

監視システムから・・・高志達を監視していたのだ。

 「お姉ちゃん、敵が入ってきたよ。それと万が一に備えて私達のISの準備も

しているって。」

 「そうね、それとだけど簪ちゃん。・・・織斑君も出撃準備させるように

伝えてくれるかしら?」

 「お姉ちゃん!彼はこの戦いって言うよりそれよりも織斑先生にこの事を

伝えた方が良いんじゃ」

 「駄目よ、織斑先生は前線から退いて久しいわ。だけど織斑君は・・・彼は

間違いなく戦闘経験があるはずよ、それも・・・人殺しもしているわ。」

 「!!・・・もしかしてこの間の敵襲してきたあのIS・・・倉持技研が

製造したけど行方不明になった織斑先生の機体・・・暮桜をベースにした発展機・・『百式』・・・篝火さんから聞いた世界で唯一のワンオフアビリティー完全再現の

第3世代。」

 「脅威ね・・・それがテロリストに渡ったとなると既に解析されている可能性が

高いわね。」

 「それにそれが2機で然も解析すると間違いなく第3世代相当機・・・

まだ出ると思う?」

 「出るわ、弦神島条約にここ最近の世界情勢の変動・・・何か起きても

不思議じゃないわ。」

 そう言って楯無は部屋から出て行って・・・自分の機体の調整に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「よく来れましたね。」

 「うんまあね、然しIS学園のアリーナって始めて来たけどこの穴・・・

何か起きたの?まるで高出力のナニカによって攻撃されたって感じだけど。」

 「ああそれですか・・・前にちょっと侵入者が来てその攻撃で穴が

開いちまって。」

 「へえ・・・君がやったんじゃないの?」

 斯波がそう聞くと刃更はあああと言ってこう続けた。

 「確かに前に一度やりましたけど・・・今じゃ任意で使えるように

なれました。」

 それを聞いて高志は・・・ぎりりと歯軋り鳴らしてこう続けた。

 「手前・・・あの時あんな事あったのにも関わらずにまだあの力を!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ふざけんじゃないわよ!」

 「「「!!!」」」

 それを聞いて斯波を除いた勇者メンバーが全員で何だと目を大きく見開くと

澪が何やら怒っていた様子であった。

 「澪?」

 「澪様?」

 刃更と万理亜がどうしたんだと思っていると澪は更にこう続けた。

 「この間刃更の昔話聞いてたけど何よあんたら刃更が助けたのにそれを

まるで親の仇みたいに・・・刃更が殺したような感じで言っている様に

聞こえるけど実際に殺したのは清斗って言う人であって刃更は助けてくれたのに

アンタら何よ刃更のせいにしてあんた達自分の力不足を他人のせいにして

それで勇者?笑わせないでよアンタラよりも刃更や迅さんの方がよっぽど

勇者らしいわよ!!」

 「手前・・・よっぽど死にてえようだな!」

 高志はそう言って白虎を構えようとして斯波が・・・前に出て高志を

止めるように剣を向いた。

 「斯波さん・・・あんた何する気だよ・・・!!」

 そう言って高志は白虎を斯波に向けると斯波はこう返した。

 「まだ戦う準備は整ってないんだよ?それにさ・・・彼女の言うとおりだよ

君たちさ、もうちょっとよく考えよ?」

 「何言ってんのよ斯波さん・・・そもそもあいつが何で悪魔の方に着くのよ!

あいつは勇者なのに何でよ!!お姉の気持ちを」

 「はいはいはい、そもそも絶対条件だけど彼と迅さんはもう勇者じゃないから

関係なくなっていているし僕から見ても5年前のあの騒動で死んだ人たちは

清斗さんが殺したもんだから恨むのはお門違い。それ以前にさ、

彼の今の所属は堕天使側。恐らくこうやって向かい合っているって事は未だ

調査中かそれとも・・・既に分かってるんでしょ君は?」

 「・・・・」

 斯波の言葉を聞いて刃更は黙っていたが大体は・・・斯波の言う通りであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 実は今日の夕方ごろ

 『よう刃更、今澪についての調査が終わったぜ。』

 「それでどうでした・・・アザゼルさん。」

 刃更はアザゼルに向けてそう聞くとアザゼルはこう答えた。

 『結果でいやあ今回悪魔が関与していないって事が分かった。』

 「となると天界側の・・・ストラーダ猊下か?」

 『間違いねえだろうな、目的は悪魔の殲滅を第一とするストラーダの策略。

そしてストラーダ派の陰謀が強いだろウナ。』

 「何で・・・同盟が結んだ今もう戦う理由なんて」

 『年寄りって言うのはな刃更、変わりゆく時代に取り残されていく恐怖で相手を縛っちまうことがあるんだよ。悪魔の枢機院なんて凝り固まった思想が多いって

有名だぜ?』

 「恨みも骨髄迄染み込んでいそうですよね。」

 『まあな、それとだがその事を勇者側も知っているはずだが

何故協力したのか・・・何れは知れるだろうがな。今ミカエルがこの事に対して

教会に対して調べてる最中だ、だから一つ言っておくがな刃更、

戦うってなったら・・・容赦すんじゃねえぞ。』

 そう言って電話が切れたのだ。




 多分戦う。


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闘いの裏側

 裏です。


 その時の事を思い出していた刃更は高志達を見ていると斯波は高志に向けてこう言った。

 「とにかく、君たちは彼に対して特別な感情を持っていることは理解しているけど君たちの目的は成瀬 澪の抹殺・・・いや、これすらも怪しいかな?それに

君たちの怒りと理由は後付けで然も独善的だ、もう関係ない彼らに対してこれ以上の暴言は理解に苦しむよ?」

 「何言ってんだ!こいつは勇者としての」

 「もう追放されてんだし何よりも僕は彼の眼に暗い物は感じないよ。」

 「そんなの関係ない!こいつはあたし達の・・・お姉の想いを」

 「いい加減にしなよ、君たちは只勝手に憧れていて勝手に失望して勝手に

怒っているだけの君たちは未だ子供だね。」

 「「!!」」

 それを聞いて高志と胡桃は斯波に対して怒りの表情を見せていると柚希は前に出てこう言った。

 「3人共、今は戦いに集中して。この戦いが正しいのかどうかは勝って

決めればいい。」

 それを聞いて斯波は暫く考えて・・・こう答えた。

 「分かったよ、幾ら言ってもきりがないからね。」

 「分かった・・・だがアンタは抹殺対象である成瀬 澪を倒した後だ!」

 「忘れないでよね、アンタはあたしらを侮辱したことを。」

 そう言って高志と胡桃は引いていくとそれじゃあと言ってルール説明を始めた。

 「今回ここでやる事となった場所だけど万が一に備えて結界を張る、結界は

レーティングゲーム形式で行うよ。これは辺り一帯を結界で景色を同じにして

あらゆる物が同じで複製体としての建造物しかないから壊し放題ってわけだよ。」

 そして斯波は懐から小さなナイフを取り出すとそれを地面に突き刺した。

 「ここを中心に学園全体に結界を張る、そして同じ場所を造るから

そこで戦うよ。」

 そう言った瞬間にナイフからエネルギーが溢れ出してきて結界が

張られ始めたが・・・斯波はそれに対してナニカ可笑しいと感じてまさかと

高志を見ると高志は斯波を見て・・・薄ら笑いをしているのを見てこう呟いた。

 「やれやれ・・・ここまでとはね。」

 そう言った瞬間に結界が張られた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・これが結界の中って・・・変わってない?」

 澪がそう呟くが万理亜はいいえと言ってこう続けた。

 「空を見てください澪様、ここが結界の中という事が分かりますよ。」

 「え・・・・ええええええええええええ!何よこれーー!!」

 澪がそう言って驚いたその先で目にしたのは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・先ほどまで夜だったのに今はまるで昼の空のように

明るくなっていた。

 「まるで勇者の世界だって言っているみてえだな、自分達こそ

世界の守護者だって言っている様な感じだな。」

 「因みにですが悪魔でのレーティングゲームでは空は緑色ですよ♪」

 「うわあ気持ち悪くなりそうって言うより何それ別の星って

言いたくなりそうね。」

 澪は万理亜の言葉を聞いてうわあと言っていると高志達はこう言った。

 「まあ良いじゃねえか、・・・死ぬときに光の中なんだ、手前らみたいな悪魔にとっちゃあ嫌なもんだが俺達からスりゃあ・・・死んでも看取ってくれる場所が

光輝いてるんだから良いじゃねえか・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・刃更が滅した連中はそれを見る事すらできなかったんだから。」

 「あんたいい加減に」

 澪はそう言って未だに罵っている高志に対して怒りをあらわにしていると刃更は澪達に向かってこう言った。

 「やめろ、挑発に乗るのは2流3流のしちまうところだ。お前らはあいつらの

挑発に乗っても気にするな。」

 そう言ってブリュンヒルドを構えると高志は刃更に向けてこう言った。

 「始めるぞ、俺達との因縁に決着をつけるぞ。」

 そう言って高志は白虎を構えて胡桃は手甲、柚希は日本刀、

刃更はブリュンヒルド、万理亜は拳、澪は小銃を構えて暫くすると携帯から・・・音声が流れた。

 時間を告げるのであろうそのアラームを聞いて全員が・・・攻撃を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方斯波はと言うと・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「全く、僕を追い出すとなると何考えてんのか分からないねえ。」

 それにしてもと言うと斯波はこう続けた。

 「僕を追い出すように結界を張るとなると術式を書き換えたのかな?油断も隙もあったものじゃないね・・・さてどうするべきか。」

 斯波が頭を掻きながらそう言っていると足音が聞こえた。

 「足音?・・・一体誰だい??」

 そう言って振り向くとそこにいたのは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「貴方達何しているの?」

 森暮 有栖であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてもう一つ

 「それで・・・俺が応援に行くのですか?」

 「そうよ、貴方は隠し事しているようだけどこっちはそのせいで色々と

大変だったのよねえいや本当に。」

 「・・・嫌味ですか?」

 一夏がそう聞くと楯無は別に~~と言ってこう続けた。

 「それに貴方は実戦経験に人殺しはしているわよね?」

 「・・・・」

 「それを見込んでよ・・・お願い、刃更君のためにと思ってお願い。」

 そう言って楯無は頭を下げると一夏はそれを聞いて・・・こう答えた。

 「分かりました・・・ですがあまり当てにしないで下さいよ。」

 それを聞いて楯無はそうなのかなあと思っていると暫くして一夏が現れると

その手には・・・ベルトがそこにあったのだ。

 「それって一体何?」

 「対人を想定した奴です、では。」

 と言って歩く一夏と扉の向こうで何やらしている箒を見てこう呟いた。

 「篠ノ之ちゃん、心配しないで。私は織斑君に危険なことはしようとは

しないから。」

 「・・・本当なのでしょうか?」

 箒がそう聞くと楯無は暫くして・・・こう答えた。

 「じゃあ・・・一緒に来る?」

 「何処に・・・ですか?」

 箒がそう聞くと楯無はにこりと笑ってこう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「勇者対決♪」

 「・・・はい?」




 次回は戦いです。


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戦闘開始

 闘いが始まった。


戦闘が始まると同時に刃更と高志は同時に攻撃を始めた。

 一瞬であるが刃更の方が速かったが高志は焦りはなく当たり前だなと考えながら

柚希と胡桃も互いに構えていると刃更は高志と一合組みあったと同時に・・・

ISを起動させて『ブリュンヒルド』を展開した。

 「二刀流!?」

 高志はまさかと思っていた、ISを使うのかよと思いながらも糞と思って

避けた瞬間に刃更は其の儘ダウンフォールを展開してその照準を・・・

胡桃と柚希目がけて定めていた。

 そしてその儘2人のいた地面に向けて攻撃した瞬間に刃更は

白竜・ファブニールで飛翔した瞬間に上空から赤竜・ティアマトを纏った澪と

肩に乗っている万理亜が現れた瞬間に澪は2人に向けてこう言った。

 「あんたらの相手は私よ!」

 そう言った瞬間に澪は右手にアル右腕部のガトリング砲を向けると魔法陣が

展開されたと同時に炎が出て攻撃した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あの野郎、まさかISを使ってまでそんなに勝ちたいのかよ手前は!」

 「ああそうだよ!あいつらを守れるためなら何でもするんだよ!!」

 「堕ちたな手前!」

 「生憎俺はお前みたいに頭が固くねえからな!!」

 高志と刃更は互いにそう言いながら攻撃している中高志は白虎で

薙ぎ払おうとするが刃更はそれに対してとあるもので・・・防御した。

 「手前・・・ISの武装で!」

 「まあな、こいつはオートで防御できるからな!」

 「手前はマジで屑に堕ちたんだな!」

 「言ってろよ!」

 そう言いながら互いに攻撃をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「このお!いい加減に倒されなさいよ!!」

 「生憎だけどこっちは殺されたくないのよね!」

 澪はそう言いながらワイヤーブレードで攻撃しつつ魔法で牽制すると胡桃は

畜生と言いながらこう続けた。

 「あんたそんなに生き残りたいの!?自分の存在が世界に悪影響を

与えるかもしれないって思うのに!」

 「あんたらの事情であたしがはいそうですかって言って死ぬことなんてしたら

それでこそあいつらに悪いでしょう!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「やるね・・・私達の戦闘パターン刃更から教わった?」

 「ええそうですね、貴方の戦い方が近接型でしたら私は更に近い格闘型で

貴方を倒して御覧に入れます!!」

 「そう・・・だったら負けてられない!」

 そう言って柚希は右手を翳すと現れたのは・・・1本の日本刀であった。

 「其れが貴方の武器ですか?」

 「正解、私の武器は『咲那』。そして私も刃更と同じスピードタイプ、

貴方の戦い方はパワータイプで然も超近接格闘型。これで貴方を倒す。」

 「構いませんよ、私は澪様の為に戦っているのですから!」

 そう言って互いに攻撃していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「これはこれは、刃更君本当に強くなってるねえ。」

 斯波はそう言いながらニコニコと笑っていると更にこう続けた。

 「へえ、彼だけじゃなくてターゲットの彼女もか。実力の無さを

それでカバーするのは僕たちは考えたとしても実行するとなると

それなりの覚悟かって・・・君たちもどう思うんだい?」

 斯波がそう言って後ろを振り向くと現れたのは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・一夏達であった。

 然も楯無、簪、箒、一夏はISを纏っていた。

 「楯無さん、この人は?」

 「この人と仲間がいたんだけど彼らは・・・?」

 楯無はそう言ってガンランスを構えるとアハハと斯波が笑ったと同時に・・・

一夏がISを解除すると同時にベルトを装着すると同時に有栖は耳に付けてある

イヤリングを手にしているのを見て斯波はへえと言ってこう続けた。

 「そちらの赤髪さんはそれなりかな?けどそこの水色髪の女の子とそっちの・・銀髪混じりの黒髪君・・・ああ君思い出したよ、最初の男性IS操縦者だね?

君は如何やらそれなりに戦えそうだね?」

 そう言って持っている刀を構えようとして・・・こう続けた。

 「やめとこ、ここで戦おうとすると君のお姉さんも

出るかもしれないだろうねえ。」

 そう言うと斯波は楯無に向けてこう言った。

 「僕は今回監視役として戦わない事を条件にここにいるから、それに僕はここに入れないからね。」

 「・・・・は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「成程、それで貴方は結界から締め出されてるのね・・・信用して良いの?」

 楯無がそう聞くと斯波はこう返した。

 「本当だよ、だからこそ僕はこうやって締め出されてるんだから。」

 この状況が証拠だよと言うと有栖は結界に触れるとこう続けた。

 「これ・・・悪魔のレーティングゲームで使われる結界ね、けど術式が普通とは違うわ。」

 「その通り!それは天界側からの提供でこっちで造った特殊結界だけどね、

それにしても君は良く知ってるねえ。もしかして・・・関係者かな?」

 「・・・・・」

 有栖はそれを聞いてだんまると楯無は斯波に向けてこう続けた。

 「それで、貴方はこれを解除又は中に入れないのかしら?」

 そう聞くと斯波はこう返した。

 「無理だよ、これは指定した人間しか入れないようにしていてね。

そうするには」

 「私・・・出来るわ。」

 『!?』

 それを聞いて全員が驚いていると有栖はイヤリングと同時に腕や色々と

付けてある宝石を外した瞬間に・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・魔力が辺り一帯を覆った。




 次回へと続く。


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闘いの中

 戦闘中です。


「俺の白虎の特性を呼んで俺に西に向けさせねえって言う魂胆か!

いい加減にしつけえんだよ!!」

 「手前をここで釘付けにしねえと澪達の所にいくんだろうが!」

 「当たり前だ!あいつを殺すのが俺の任務だからだ!!」

 「任務任務って・・・手前この任務その物が怪しいって思わねえのかよ!?」

 「当たり前だ!俺達勇者は昔から悪魔を撲滅するのが仕事だ!!それは例え同盟を結んだ今でも変わらねえ!?」

 最もと言って高志は刃更に向けてこう言った。

 「悪魔とつるんで俺達に敵対する裏切り者の手前を倒せれば俺や柚希、胡桃は

あの日から時間が進めれるんだ!」

 「お前!・・・まだあの時から・・・!!」

 刃更は高志を見て思い出してしまったのだ。

 今の彼はあの時多くを殺した元勇者・・・清斗と同じなんだと。

 「手前がお袋を消してあの日から俺達の時間は止まっちまった!」

 高志が思い出すのは母と過ごした優しい時間。

 「手前が出て行った時から俺達の時間は止まった!!」

 思い出すのは迅と共に里を去って行く刃更。

 「俺達の時間を取り戻すために俺はこの任務で前に!・・・

未来を手に入れるんだ!!」

 そう言ったと同時に高志は目にもとまらぬ速さで・・・上空に跳躍すると

カタパルトに降り立った。

 丁度・・・西の方角に。

 

 「しまった!」

 「唸れ!・・・白k」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「そこまでだよ。」

 そう言う声が聞こえた瞬間に結界が・・・崩壊し始めたのだ。

 「何だ!?」

 「結界が!何故!?」

 解除されたんだと高志がそう言うと2人の丁度中央に当たる部分に・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・斯波の姿があったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その頃ロッカールームとアリーナと出入り口を結ぶ廊下。

 「何よ!何で結界が解除されてんのよ!?」

 「ちょっとあんたら何したのよ!?」

 「知らないわよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「何?・・・結界が。」

 「何か起きたのでしょうか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「何したんだよ斯波さん?」

 高志がそう聞きながら白虎を構えると高志は精霊を飛ばすと先ずはと言って

斯波は高志に向けてこう言った。

 「先ずは僕はそもそもこの任務には納得がいかなくてね、裏世界専門の情報屋にこの依頼を頼んだストラーダ猊下の現状を調査させてもらったんだ。」

 「斯波さん!あんた無関係な奴に何この特別任務を」

 「まあ聞いてよ、僕は調査してもらって今さっきだけどメールで結果を

報告させてもらって気づいたことは2つ。先ずはストラーダ猊下は

既に出奔していて今回の討伐に対して決定権は無いどころか天界は彼を

追放させたんだ、同盟に意見したどころか謀反を企てようとしてね。既に相当数のエクソシストが彼に着いたよ、勇者もね。恐らくだけど爺様達はこの事

知っているうえでこの討伐任務に君たちを送ったんだろうね・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・刃更君を殺すために。」

 「俺が・・・一体何の目的で!」

 刃更がそう聞くと多分と斯波はこう答えた。

 「爺様達は君を追放してしまったことで天界から苦情が来て色々と

他の勇者勢からも肩身の狭い思いをしていたからストラーダ猊下の提案は

正に僥倖と言えたんだろうねえ、先代悪魔の魔王の娘を殺すだけじゃなく

裏切り者として君も抹殺すれば一石二鳥だったんだろうねえ。だから天界には

黙っていたんだろうけど君が堕天使側にいたから、然もアザゼルの直属だから

天界と悪魔側からも調査する事になって天界によれば今回の任務に対して

既にストラーダ猊下に協力した総勢49人の身柄を拘束したけど

ストラーダ猊下本人と彼の教え子であったエクソシスト637名の所在は不明。

まもなく迎えが来るからこの戦いはこれで終わりだから。それで良いよね皆は?」

 斯波がそう言って各場所にいる全員に向けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ふざけないでよ・・・そんなの信じるわけない」

 『生憎だけど真実なんだよねえこれ、それとだけど君たち・・・

囲まれてるよ?』

 「「!?」」

 それを聞いて胡桃と柚希は互いにまさかと思って振り返ると

胡桃の背後にいたのは・・・ロッカールームの背後にて隠れていた簪と通用路から現れた楯無であった。

 「あんた・・・いつの間に!」

 「簪さん!どうしてここに!?」

 「御免ね成瀬さん、私・・・刃更達を守りたいから。」

 「邪魔よ、無関係者は下がりなさい。」

 「それは無理、私がここにいるのは友達を守りたいから。」

 そう言って簪は夢現を出すと胡桃はそうと言ってこう続けた。

 「なら・・・あんたも敵よね、悪魔に加担する時点であんたは人類の敵よ!」

 「友達を守れるんなら私はどんな相手だろうが敵になれるよ。」

 「簪さん!」

 澪がそう言って機体を全展開すると・・・通信が入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『もうやめて胡桃。』

 「お姉!何で止めるのよ!!こいつも!?刃更も倒せれば」

 『駄目、私達の任務は偽りだった。それに此の儘いけば私達日本の勇者勢は

間違いなく他の勇者から敵対認定される、そうなったら私達は

何処からの支援も受けてくれなくなって最終的に討伐対象にされる。』

 「そんなの言わなきゃ」

 『無理、この事は既に他の勇者勢からも目を付けられてる。こうなったら

撤退するしかない。』

 「お姉は良いの?!あいつの・・・刃更に対するお姉の想いが」

 『胡桃、前にも言ったけどこの想いは私だけの。それに私を理由にして戦うとかするのは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・私にとって屈辱。』

 「お姉・・・けど・・・けど・・・!」

 『それにここの人達は皆刃更や澪さんの事を大切にしてくれてる、

そんな人たちがいるのに私は自分たちの勝手な理屈で戦いたくない。だからここで私達はやめることが必要。』

 「けど・・・けど・・・!」

 胡桃はそう言いながら崩れ落ちるかのように足が滑って行った。

 すると通信用精霊から・・・声が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『ふざけんな!』




 次回は・・・変化です。


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第2ラウンド

 始まります。


「高志!」

 刃更は高志の大声を聞いてどうしたんだと思っていると高志は大声でこう続けた。

 「それがどうしたんだよ!今まで俺達は今日と言う日まで特訓してきたんだ!!

勇者としての使命を全うしてそして何よりも俺の目の前に刃更がいるのに何でここで終わらせなきゃいけねえんだよ!?」

 高志はそう言って白虎を構えていると斯波は高志に対してため息交じりで

こう言った。

 「全く、君は如何やら自分の言っていることが勇者一族の立場を

危うくさせることがわからないのかな?」

 「うるせえ!俺はここであいつを倒さなきゃ前に行けねえんだ!!俺達が死ぬ気で修行してきたのにここで全部無駄にさせねえ!?」

 立ち向かう奴は全て敵だと言うその言葉に斯波は高志に向けて腰に差してある剣を抜こうとすると刃更が前に出てこう言った。

 「待ってください斯波さん、ここは俺にやらせてくれませんか?」

 「刃更君、これはもう勇者同士での問題なんだ。もう勇者の一族ではない

君が出る幕はない。」

 そう言うといえと刃更はこう続けた。

 「あいつは俺が狙い何です、そして何よりも俺はあいつの幼馴染です。

だからこそ・・・決着を付けなきゃいけないんんです。」

 そう言って日本の剣を構えると一夏が前に出てこう続けた。

 「俺からもお願いします!」

 「一夏・・・」

 「俺はあいつが何を背負っているのかは分かりませんが一つだけ言えます、

あいつは今自分の過去と向き合おうとしています。ですので・・・あいつの

思うとおりにさせてくださいお願いします!」

 一夏がそう言って頭を下げると箒たちも続けてこう続けた。

 「私からもお願いします!2人の戦いを見守ってください!!」

 「私からもお願いします!刃更の戦いの邪魔はさせないで下さい!!」

 「私からもお願いするわ、彼は私と簪ちゃんの仲を取り持ってくれました。

今彼とあの男の人との関係を清算させなきゃいけないから今はお互いの好きに

させてください!」

 それを聞いても斯波はう~~んと言っている中2人に対して・・・

再び結界が張られたのだ。

 「これは?」

 斯波は何だと思っていると・・・森暮がこう言った。

 「生憎だけど結界が張ってもらったわ、今必要なのは彼らとの決着よ。

それに・・・私は関係ない第3者としての行動よ。」

 「全く、どいつもこいつも自分勝手だよねえ。ま、こういう任務を

受け入れた時点で自分勝手だよねえ。」

 そう言っていると腰に差してある抜きかけた剣を収めると・・・こう言った。

 「それじゃあこの戦いを見守ってもらうよ、だけど今彼は西に向いてある。

この戦いは厳しくなるだろうねえ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「どうやら俺達とは戦う運命のようだな。」

 「ああ、俺達との因縁に・・・けりつけようぜ。」

 「ああ、そしてお前を倒して・・・あの女を殺す!」

 そう言った瞬間に互いに・・・攻撃を再開した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「うおらああああああ!」

 「うおおおおおおおおおおおおお!」

 刃更と高志の戦いは熾烈を極めていた、白虎は風と氷における攻撃を

主立っていたが刃更はそれを白竜・ファブニールを展開した刃更は空高く飛んで

攻撃をワールド・ゲートで防御しつつ近づきつつあった。

 元々刃更は神速クラスの剣術使い、手数の速さは元から有利であったが

堕天使側に着いてからはコカビエル・パラキエルとの修行を経てその力は

更に増していた。

 その苛烈な攻撃に高志は追い詰められていた。

 「くう!」

 白虎は自動防御能力を有しており半自動的に行動できるのだ、そして其の儘

刃更の攻撃に高志自身が反応できなくなり風の障壁を展開した瞬間に・・・

風の障壁が消えた。

 「な・・・この距離でバニシング・シフトだと!?」

 高志はそれを見て畜生と思っていた、何せ白虎は自分を守るために自分を

必要としないという矛盾した白虎の意思に高志はふざけるなとこう思っていた。

 「(ふざけるな!ふざけるな!!ふざけんじゃねえ!?俺はこの5年間毎日槍を振っていた、この日の為に・・・止まった時間を動かすために・・・

そして俺は・・・俺は・・・!!)」

 そう思って思い出したのは・・・刃更と迅が出て行ったあの日。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「刃更!刃更!!待てよ!?どこ行くんだよ!」

 高志はそう言って刃更と迅に向かうも迅は高志に向かってこう言った。

 「御免な、俺達は長老たちの命令でここから出て行かなきゃいけねえんだ。」

 「けど!あれは刃更がいたから」

 「だけどだ、俺達はこうしなきゃ里が成り立たねえんだよ。」

 迅は高志に向けてそう言うと其の儘立ち去ろうとすると高志は刃更に向けて

こう言った。

 「なあ刃更!お前はこれで良いのかよ!!この里を救ったお前はこれで!?」

 そう言うと刃更の眼を見て・・・あ・・・と高志は呟いた。

 暗く・・・壊れかけた瞳が。

 そしてその儘迅と共に去る刃更を見て・・・こう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「俺は・・・俺達はこの先・・・どうしたら良いんだよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「くそがああああああああああああ!」

 高志は大声でそう言いながら更に力を強めると・・・声が聞こえた。

 ーーニクメ。

 「俺は憎い!俺達を置いて行ったあいつを!!」

 ーー憎いのか?刃更が??

 「ああ憎い!俺はこいつが・・・俺達がどう思いながらこの5年間を

過ごしていたのかを思い出させるために!!」

 ーーならば力をやろう、俺を受け入れて奴を殺そうぞ。

 「ああそうだ!あいつを倒して俺は・・・俺は!・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あいつの罪を思い出させてやるんだーーーー!!」

 そう言った瞬間に高志のオーラが黒くなって白虎を包み込んでいくと

黒いオーラが高志を包み込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「何だ・・・あれは?」

 ーー刃更、気を付けろ。

 「お前!何だよあいつは!?」

 ーー奴から・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・ファントムの気配を感じた。

 「ファントムだと!?」

 刃更はそれを聞いてまじかよと思っていると黒いオーラが砕け始めて

現れたのは・・・白色の虎であった。

 虎の頭

 胴体は氷の様なクリスタルで覆われ

 両腕は大型のクロー

 背面部には翼が

 そして脚部はまるで人間の顔が幾つも付いている様な状態であった。

 「あれが・・・ファントムかよ・・・!」

 ーー気を付けろ刃更、あれは・・・最早化け物だ。

 ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!




 悪夢は時を経て・・・再び刃更に襲い掛かる。


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ヘンシン

 変身します。


一方外では・・・異変が起きた。

 「結界が・・・・!」

 「壊れていく・・・!!」

 森暮と斯波がそう呟いた瞬間に結界が砕け散った。

 それと同時に突風と吹雪が一夏達を襲った。

 「何!?」

 「吹雪!」

 澪と万理亜は突如として襲いかかってきた吹雪に驚いていると2人は

その先にいる・・・それを見て目を見開いていると胡桃と柚希は互いにこう呟いた。

 「何・・・あれ?」

 「・・・魔獣?」

 そう言った瞬間に楯無は全員に向けてこう言った。

 「皆構えて!あいつが何なのか分からないけど緊急案件として

生徒会対応案件として対応するわよ!!」

 『?!』

 楯無がそう言ってガンランスを構えると全員がISの武装を構えると斯波達も武器を構えた。

 すると刃更が一夏達に向けてこう言った。

 「楯無さん!あいつは高志です!!白虎に取り込まれています!?」

 「何ですって!」

 刃更の言葉を聞いて楯無が目を見開いて驚いていると胡桃が刃更に向けて

こう言った。

 「嘘でしょ!何で高志兄が!!」

 「多分だがあの白虎・・・まだ未完成じゃねえのか!?」

 刃更がそう言うと胡桃は目を見開いてこう返した。

 「そんな事あり得ないわよ!だってあれは四聖獣の文献を骨子にして教会から

提供された技術を投入した」

 「いや・・・あり得ない話じゃないね。」

 「斯波さん!?」

 胡桃は斯波に向けてどうしてと聞くと斯波はこう答えた。

 「あれは未だ未完成なんだよ、元々教会から提供されたのは精霊魔法を

武器に内蔵させて現代兵器をより強化させるという弦神島とかの対異形兵装を

こっちは槍や弓、剣とかに憑依させるんだけど四聖獣・・・恐らくは

高位の精霊・・・いや、多分だけどあの爺様達は表と裏両方から

アプローチして手に入れたんだろうねえ。見た感じあれは・・・悪霊が

混ざってるね、風の中位精霊にどっかの国から手に入れた魔槍に悪霊・・・まさか刃更君の事故現場から!?」

 「「!?」」

 「「「「「「?」」」」」」

 それを聞いて胡桃と柚希は目を見開いて驚くが一夏達は何だと思っていると

同時に高志・・・いや、ファントム『コールド・タイガー』を見たと同時に

『コールド・タイガー』が咆哮を上げた。

 

 

 

 ーーぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『!?』

 それを聞いて身構えると同時に『コールド・タイガー』は風と一緒に氷の塊を放ったのだ。

 「全員防御!」

 楯無の言葉と同時に全員が攻撃を始めたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「えええい!」

 胡桃はそう言って炎を出すが澪はそれ以上に強い火力の攻撃を放つと氷が溶け、柚希と斯波は刀で弾くと万理亜は魔力を拳に纏わせて弾き飛ばして砕き、

簪はミサイル、箒は腕部に内蔵されているガトリング、楯無はガンランス、そして一夏はビットと銃剣で一斉攻撃をして弾き落とすと『コールド・タイガー』は

足に風を纏うと地面に接触しない程度に浮遊して其の儘一夏達目がけて・・・

襲い掛かった。

 『!?』

 一夏達はそれを見て身構えた瞬間に・・・刃更が割って入ってブリュンヒルドで受け止めるも・・・弾き飛ばされると刃更は白竜・ファブニールを

もう一度展開し直して態勢を整えた。

 「糞!何て言う力だ!!」

 刃更がそう言うと『コールド・タイガー』は刃更を見て・・・こう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ニクイ・・・ニクイ・・・ニクイ!バサラーーーー!!」

 そう言って『コールド・タイガー』は風の塊を幾つも使って放ったのだ。

 「バニシング・シフトーーーー!!」

 刃更はそう言って風の塊を全て・・・消したのだ。

 「凄い・・・。」

 胡桃はその光景を見てそう言うと楯無はナノマシンを使って

『コールド・タイガー』目がけて攻撃するがそれらは全て・・・凍ったのだ。

 「嘘!ナノマシンまで凍るなんて!!」

 「それなら・・・これで!」

 簪はそう言って荷電粒子砲で攻撃すると今度は巨大な氷の盾を出して

防御したのだ。

 「硬い!それに・・・柔軟性もある!!」

 そう言うと同時に『コールド・タイガー』は水に戻して全弾放つが

それを胡桃はさせないと言って地面を隆起させて防御した。

 「高志兄!いい加減に元に戻って!!こんなことするのが高志兄の

望みなの!?」

 胡桃はそう言うが高志は胡桃に対して・・・地面から氷の棘を出して

攻撃し始めたのだ。

 「させるかよ!」

 刃更はそれに対して胡桃を救い出して上空に飛んで行った。

 「ちょ!何であんたが!!」

 胡桃は目を見開いてそう言うが刃更は近くに降ろすとこう言った。

 「悪いがここにいてくれ・・・幼馴染にこれ以上負担は負わせねえ。」

 刃更はそう言って『コールド・タイガー』に向かって行くと刃更は機体を

解除してこう言った。

 「すみませんがここは俺に任せてくれませんか楯無さん、斯波さん、柚希。」

 「「刃更君!!」」

 「刃更!」

 3人はそれを聞いて目を見開いて驚くが刃更は魔法陣を展開して

取り出したのは・・・指輪と手の形をした装飾が施されたベルトが現れたのだ。

 「それ・・・簪ちゃんを助けるときにも使った。」

 楯無はそれを見てそう言うと刃更は斯波に向けてこう続けた。

 「斯波さん、柚希を安全なところに。皆も頼む、あいつを止めるのは

俺しかいないから。」

 そう言って全員に向けてそう言うがそれに対して・・・一夏が前に出て

こう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「いや、俺も残るぜ。」 

 一夏はそう言って黒式・焔天を解除すると刃更は一夏に向けてこう言った。

 「お前何でここに!」

 「生憎だが友達にたった一人で挑ませようとするほど俺は屑に堕ちてねえし

それに・・・友達と俺は戦わすわけにはいかない。」

 そう言うと一夏は拡張領域からベルトを取り出すが刃更は一夏に向けて

こう続けた。

 「こいつは俺と高志の問題だ!お前が介入する理由が無い!!」

 「ああ無いな!だけど俺はそれでもお前を友達として守りてえんだ!!これ以上俺は・・・。」

 一夏はそう言ってあの時の事を思い出していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ドイツで守れなかった少女・・・サラの事を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「俺は目の前で傷つく奴を見捨てたくないんだ、例えそれで偽善だって

言われようが俺は勝手に介入するぜ。国連軍の織斑 一夏としてじゃなくて・・・東城 刃更の親友、織斑一夏としてな。」

 一夏はそう言ってベルトを付けると刃更は全くと言ってこう続けた。

 「言っておくが・・・足手纏いになるなよ。」

 「阿保抜かせ、お前がそうなるなよ。」

 互いにそう言うと一夏はフルボトルを振ってベルトに装着すると音声が流れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『ウルフ』・『冷蔵庫』=『BUILD・ON』

 そして刃更はベルトを装着すると音声が流れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『シャバダビタッチタッチトゥヘンシン!シャバダビタッチタッチトゥ

ヘンシン!!』

 「うるせえなそのベルト!」

 「うるせえ!こういう仕様何だから仕方ねえんだよ!!」

 刃更がそう言うと刃更は右手に付けてある指輪をベルトに付けると

音声が流れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『フレイム!ヒー!ヒー!ヒー!!!』

 そう言う音声と共に刃更の左側から巨大な魔法陣が現れると魔法陣が刃更に

近づきそして通っていくと姿が変わり始めたのだ。

 黒いライダースーツ

 赤い宝石の如き仮面

 胸部の同じ感じのプロテクター

 そして何よりもそのローブはまるで・・・魔法使いの様な感じであった。

 魔法使いと両腕に大型クローが装備されている銀色の戦士。

 互いに同じような感じであったが・・・運命を感じる光景であった。

 片や科学と戦争の為に生まれ

 片や魔法と希望の為に生まれ

 相反する2つが今世界を超え・・・互いに本来ならば違う世界の

主人公たちは・・・親友となって共に戦う・・・異なる仮面ライダーの戦いが

今始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「行くぜ一夏!」

 「行くぜ刃更!」




 2つのライダーが共に戦います。


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罪の意識

 罪は誰もが持っているがその意識を持っているかないかで人の心の強さが分かる。


「何・・・あれ?」

 澪は変身した一夏と刃更を見てそう呟いた。

 全く見たこともないそれはまるで・・・戦隊ヒーローなのかと言いたいくらいの

光景であった。

 「万理亜・・・あれナニカ分かる?」

 「いいえ・・・私も初めて見ました、恐らくですが堕天使の技術とも言えますが

もう片方の・・・織斑一夏さんのあれも堕天使のそれとは違います。」

 彼は一体何者なのでしょうかと言っていると箒は楯無達に向けてこう言った。

 「一夏と刃更だけで戦わせるわけにはいきません!私達も援護に」

 「いいえ駄目よ、それは許可できないわ。」

 「何故ですか!?2人だけであの化け物と戦わさせる気なんですか!?」

 箒が楯無に向けてそう言うと楯無はこう返した。

 「先ずはあれが何なのか分からないわ、あれがISの武装に対して有効なのか

分からないし斯波さん?でしたっけ??貴方はあれの使われている技術に

弦神島の技術の一端が使われていると聞きましたが?」

 真実ですかと聞くと斯波はこう返した。

 「ああそうだよ、精霊を閉じ込める技術は弦神島にある対魔導学園の

封印技術が施されていてね。恐らくだけど悪霊も同じだと思うね。」

 「それだったら高志兄を助けなきゃ!あの儘じゃあ」

 「どうやってだい?精霊ならまだ分かるけど悪霊ともなると内容が違うんだよ、

それに必要な機材がこっちにはないんだよ。」

 「けど・・・けど刃更にさせたらまた」

 「また滅されるって?あの時ブリュンヒルドを使って暴走して

その時勇者の里にいた皆を殺しまくった清斗さんを刃更君が皆の遺体を

滅したようにかい??正直言うけど君の言っていることはナンセンスとしか

言いようがないね。」

 「何ですって!だって皆が言ってたのよ!!あの時刃更があれを使わなきゃ

皆の遺体は遺族に」

 そう言いかけた瞬間に簪が胡桃を・・・張り倒したのだ。

 「何よ!何して」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「貴方は刃更が今までどういう風に過ぎしていたのか知っているの?」

 「・・・知らないわよ今まであいつの事なんて感知してないしそれ以前に

あいつは勇者としての掟を」

 「掟を捨てたから?皆を助けれなかったから??じゃあ貴方は出来たの?」

 「え?」

 「貴方は皆を守れたの?その清斗さんって人を止めれたの??」

 「・・・無理よ、まだ10にもなってなかった・・・それにあの時皆手も足も」

 「けど刃更は戦った、皆を守る為に。」

 「けどあの時あいつがあの力を使ったせいで死んだ皆は」

 「滅えた、けどもう死んでしまった人たちが残ったとしても結局は

罵倒されてた。助けた恩を仇にして。」

 「そんなことない!皆がそんな事言う事」

 「じゃあ何で皆は刃更を罵倒したの?残った人たちは彼に救われたのに

それを仇にして返してる、自分の力の無さを見て見ぬふりしている。」

 「何よ・・・分かった風な口ぶりで言って!」

 「私達・・・箒は違うけどみんな知っている、刃更は皆を守るために力を

使った。まだ10歳の子供だった刃更が大人でも適わなかった敵に立ち向かった、本当は褒めるべきだったのに貴方達は只外聞を気にして刃更を罵倒した。

そして貴方は刃更を責めてるけどそれもお門違い、貴方達は只自分達の

実力の無さを棚に上げて刃更を責めて自分が上だって言っているようにしか

聞こえない。」

 「何言ってるのよ!悪魔を滅ぼすことで世界は平穏に」

 「もうそんな時代じゃない、弦神島条約で互いに平和を求めているのに

貴方達は任務って言う建前でただ過去しか見ていない。刃更に対しても昔の憧れにこじつけて非難して何も考えずに成瀬さんを殺そうとする、それは只の

思考停止にもならないしはっきり言えば貴方達が刃更に対してやっているのは

理想の押し付けにしかならない。」

 「・・・うっさい。」

 「貴方が刃更に対して言っているのは力の無かった自分を認めたくないだけ。」

 「うるさい・・・。」

 「貴方は勇者としてと言ってるくせに実際は子供の癇癪にしか聞こえない。」

 「うるさい・・・!」

 「貴方が勇者ならううん、あそこにいたのなら刃更がどういう思いで

守ったのかも知りもしないし過去を見たら力の無かった自分を

思い出したくないから刃更を罵倒しているだけ。」

 「うるさい・・・!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「貴方は只刃更を罵倒して自分の弱さを隠しているだけ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「うるさーーーーーい!」

 胡桃は簪の言葉に等々ぶちぎれると大声でこう続けた。

 「うるさいうるさいうるさいうるさーーーーーい!アンタに何が分かるのよ!

私達がどんだけあの時から強くなろうとして強くなっているのに何で刃更は

あいつと!!お姉の気持ちも想いも考えずにあの魔王の妹やあんたらと

楽しく暮らしていてあたしらの想いも知らないであいつは」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「違うわよ、刃更君は今でも悪夢に魘されているわ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「え?」

 楯無の言葉に胡桃はえっと思っていると楯無はこう続けた。

 「彼は今でも魘されているわ、謝っているしそれに何より後悔しているわ・・・今でも貴方たち以上にね。」

 「うそよ・・・そんなの」

 「認めたくないのは勝手だけど忘れないで・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・彼は自分の罪と向き合っているうえで生きているのよ、その十字架がどれだけ重いのかそして・・・自分が守った人たちから罵倒される彼の気持ちを

少しでも考えたことある?」

 「!!」

 そのお言葉を聞いて胡桃は目を大きくしているが簪は胡桃に向けてこう言った。

 「皆心に傷を抱えている、その中でも一番に考えているのは刃更だって事を・・忘れないで。」

 簪のジト目に遂に胡桃はけど・・・けどと泣きながら俯くが誰だって

そうなのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 罪は誰もが平等に持っているのだから。




 次回は戦います。


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闘い

 戦います。


そんな中一夏と刃更はコールド・タイガーと化した高志を止めるがために攻撃を

行おうとしていた。

 一夏はウルフクローを展開して、刃更は新たに幾つかの指輪を魔法陣から出すと

その内の一つを取ってベルトに翳した。

 『ウエポンプリーズ!』

 その音声と共に魔法陣が現れてそれに手をつっ込ませると現れたのは・・・

銃剣であった。

 『ウィザードソードガン』

 銃と剣の2つの性能を保有する其れは高い耐久性と同時に貫通力を兼ね揃えており全てにおいて信用度の高い武器である。

 「ふん!」

 刃更はそれを銃形態にして放つと弾丸はまるで引き寄せられるかのように

コールド・タイガー目がけて全弾命中した。

 『ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!』

 全弾命中しただけではなくその貫通力によって痛みがあるのだろう、悲鳴を

上げると刃更は高志に向けてこう言った。

 「高志!気を強く持つんだ!!ファントムはお前の魔力その物!、

制御できるはずだ。お前なら出来るだろう!?」

 そう言うとコールド・タイガーから・・・声が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『あが・・・ば・・・サラ・・?』

 「高志!」

 『うぐ・・・ごが・・・・がああああああああああああ!』

 何やら呻きだしたと同時に遠吠えを上げると同時にコールド・タイガーは

手を前に翳すと巨大な氷が出てきて・・・まるで銃弾の様に回転しながら

刃更目がけて襲いかかった。

 「高志!」

 「危ない刃更!」

 一夏がそう言って刃更の前に立つとウルフクローを展開して巨大な氷を・・・

破壊したのだ。

 「お前・・・あれを・・・どうやって?」

 「へへへ、こいつには対象を凍らせることが出来るからそれを応用して

あれを破壊する事が出来たんだ。」

 「そうか・・・悪い、俺が止めるべき奴を。」

 「良いさ、けどどうするんだあいつ?」

 一夏がそう言ってコールド・タイガーに目を向けるとコールド・タイガーの

周りが何やら・・・渦を巻き始めたのだ。

 「何だ・・・あれは?」

 「まさか・・・皆ここから離れるか結界を張るんだ!突風が吹くぞ!!」

 『ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!』

 コールド・タイガーの雄たけびと同時にコールド・タイガーを中心に辺り一帯を吹き飛ばさんと言うくらいの竜巻がアリーナに・・・吹き荒れたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『うわああああああああああああ!』

 その巨大な風に結界を張っている澪と有栖は背後で悲鳴を上げる箒たちを

守るようにしているが何時まで持つか分からないのだ。

 何せ白虎をベースとして幾つもの中位精霊や悪霊を取り込ませて造られた

あの槍の強さは計り知れないからだ。

 「何よこの力!」

 「ちょっとこれは・・・想定外だねえ・・・!!」

 澪の言葉にあははと斯波は力なくそう返すが当たり前だ、人間が精霊と悪霊と

融合しただけではなく当人の力を組み合わさっているがためにその威力は段違いであった。

 「こんな力を外に出したら只じゃ済まない。」

 「その前に学園島が総動員で彼を殺すはずよ!こんな威力が街で放たれたら

最悪よ!!」

 「そんなことうちらがさせない!高志はあたしらが正気に」

 「どうやるんですかそれは!私達はここから一歩も動くことが

出来ないんですよ!?」

 万理亜の言葉にうぐと胡桃が唸っていると柚希は胡桃に向けてこう言った。

 「胡桃。」

 「何よお姉。」

 「今は刃更を信じる・・・ううん、もう刃更に託すしかない。5年前も

そうだった、力が無くて私は何も出来なかった。だからこそ私は力を

付けようとした、今度は刃更を守れるように・・・けど駄目だった。」

 「お姉・・・。」

 「私が強くなっているからって刃更も強く成ってるって考えないと

いけなかった、私は未だ刃更を・・・守ることが出来ない・・・!」

 「お姉・・・うぐ。」

 胡桃は柚希の独白に自分もそうだと思ってしまった。

 あの時力が無くてそのはけ口を刃更に押し付けてしまった、人として

助けてくれた恩を仇にして返してしまいそして・・・その相手にまたもや

助けられているという屈辱が胡桃の中で襲いかかった。

 「あたしらは・・・今まで・・・何の為に・・・!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「くそお!何だこの風は!!」

 「この風じゃあ高志の所までいけねえ!!」

 一夏と刃更はそう言いながらこの嵐をどうやって超えるんだと思っていると・・一夏が刃更に向けてこう言った。

 「刃更!ちょっと試したいことがあるんだ!!手を貸してくれ!?」

 「一体何する気だ!?」

 「もしかしたらこの状況をひっくり返せれるかもしれないんだ!」

 「!?」

 それを聞いて刃更は驚いていた、この超常現象に立ち向かえる方法が

あるという事を聞いてどうするべきかと考えていた。

 今は正に台風の中に突撃している様なもの、此の儘何もしなかったら

被害がでかくなることと何よりも・・・ファントムに囚われた高志を

救うための作戦が思いつかない中一か八かと考えこう言った。

 「頼む!やってくれ!!」

 「任せろ!」

 一夏はそう答えるとベルトから2つのフルボトルを取り出すと新たに2つの

フルボトルを振って装填すると音声が鳴った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『サメ』・『ヘリコプター』=『BUILD ON』

 その音声が鳴ると一夏がベルトのレバーを回して現れたのは鮫とヘリコプターのデータらしき映像が見えると一夏はこう言った。

 「BUILD UP。」

 そう言ったと同時に2つの液晶が重なるように押されて現れたのは・・・紺色の体に右肩から右手にかけて鮫の頭が右手に胴体上半分右肩と合体している様な感じで鮫の頭部にはヘリコプターのジャイロ部分が付いており左肩から左手にかけては

鮫の下半身とひれが左手に、胴体は左肩に装備されるようになっていた。

 そして最後に音声が流れた。

 『ウインドハンター!〈シャーコプター〉!!イェイ!』

 すると一夏は今の自分の名称を述べた。

 「『仮面ライダー スカイハンター』、さあ、狩りの時間だ。」




 そして決着へと。


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戦闘中

仮面ライダー スカイハンター
 サメフルボトルとヘリコプターフルボトルによって現れた形態
 右腕部には肩部にかけて頭部にジャイロが付いたサメ、左腕には
フロートジャイロが付いた尻尾が付いてある。
 サメ部分の頭部にはスキャニングすることが出来るサメの鼻部分にアル
ロレンチーニ器官によって内部にまで観測することが出来る。
 


 「仮面ライダー スカイハンター、さあ・・・狩りの時間だ。」

 一夏がそう言うとあれがなのかと刃更はそう思っていると一夏は右腕にアル『シャークヘッド』をコールド・タイガーに向けるとマスクにスキャンされた

データが映っていた。

 「こいつがか・・・やばいな、此の儘いくと3分後にはこのアリーナを

包んじまうぞ!」

 「何だって!じゃあそうなっちまったら!!」

 「今は如何やら結界を張り直しているようだから何とかなっているけど

このアリーナを包むほどだと結界だって只じゃ済まないぞ!!」

 「糞!この嵐と吹雪で近づくことすらままならねえってのに!!」

 刃更はそう言いながらどうするべきだと思っていると一夏のマスク内の

情報データからあるデータが出た。

 「こいつは・・・やってみる価値は十分だな。」

 一夏はそう言ってベルトに付いてあるレバーを回すとベルトから音声が流れた。

 『READY GO!ZYAIRO MODE!!』

 その音声と共に両腕のパーツが分かれるとそれらが合体して一つの・・・サメ型のヘリコプターに姿を変えた。

 そしてその儘サメ型のヘリコプターは上空を危うげながらも飛行していくのを

遠目から澪達が見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「何・・・あれ?」

 「刃更さんだけではなく織斑さんまで・・・!」

 「あんなの・・・私は初めて見るぞ。」

 「私もよ・・・一体何なのかしらあれ?」

 楯無がそう言って2人の見た目を見ている中簪はと言うと・・・目をキラキラと輝かせてこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ほ・・・本物の戦隊ヒーローみたい・・・!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんな中サメ型のヘリコプターは結界から抜けて上空から見た映像が

一夏に送られていた。

 そしてそれを受信した一夏はそれを元手にして作戦を立てた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「刃更、あいつの周りは台風の目みたいにそこだけは無風だ。あそこに入る事が出来れば!」

 「無風・・・だけどどうやって・・・いやあいつなら!」

 刃更はそう言ってドラゴンの形状をした指輪を付けると意識を集中していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ーーよう、今大丈夫か?

 ~~何だ?

 ーー力を貸してくれ、高志を助けたいんだ。

 ~~刃更、分かってると思うがファントムになった人間は永遠に

 ーーだけど俺はお前と分かりあえた!あいつだって

 ~~刃更!現実を見ろ!!もうあいつは俺達の様に共存は出来ん

ラインだという事をもう分かってるだろ!?

 ーー・・・俺にもう一度仲間殺しをしろって事か?・・・また・・・!!

 ~~ああそうだ!お前はまた勇者共の尻拭いをしなければ

いけねえことになったがそれ以外にお前はここを守らなきゃいけねえだろ!?・・腹くくるんだ。

 ーー・・・ああ・・・分かった、俺が高志を・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・殺すしかないんだ。

 ~~そうだ、その為なら力を貸す。

 ーー・・・頼む。

 ~~分かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・行くぞ。」

 刃更がそう言うと指輪をドライバーに翳すと音声が流れた。

 『ドラゴライズプリーズ!』

 その音声と共に巨大な魔法陣が現れると出てきたのは・・・巨大な

ドラゴンであった。

 ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!

 そして一夏の元にはサメ型のヘリコプターがやってくると一夏はそれに摑まると刃更はドラゴンに乗ってこう言った。

 「頼むぞ相棒。」

 ~~任せろ、お前をあそこ迄送り届けてやろう。友のいる場所まで。

 ドラゴンがそう言うとドラゴンは刃更と共に空高く飛翔すると一夏も

サメ型のヘリコプターと共に飛翔していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ーー憎い・・・ニクイ・・・刃更がニクイ!!

 ~~そうだ、恨むんだ。お前の家族を殺し勇者の仲間達を手にかけて尚

へらへらしている奴を・・・勇者としての務めを忘れた奴をコロシテ

お前がサイキョウになれば。

 ーーそうだ、俺が強く成れば悪魔共を殲滅してそして・・・そして!!・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・あれ・・・何で俺はそうなりたかったんだ?・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・俺は一体・・・何がしたかったんだ?

 どうして俺は刃更を・・・殺したかったんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」

 一夏と刃更は互いに上空に上がると上空からその光景を見ていた。

 巨大な竜巻の様にアリーナを包もうとするのを見て一夏と刃更は互いに頷くと

刃更は指輪を付けて一夏はもう一度ハンドルを回すと互いに音声が流れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『キックプリーズ!』

 『READY GO!BORUTECK FYINISYU!!』

 すると一夏はサメ型のヘリコプターから手を放すとサメ型のヘリコプターから

水を放つと一夏は其の儘巨大なサメの形状をした水の塊と共に降りると刃更は

ドラゴンの背中から飛んで炎の蹴りを構えると其の儘飛んで・・・蹴りの態勢に入った。

 そして2人は其の儘コールド・タイガー目がけて・・・落ちて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『バサラーーーー!!』

 「高志!お前をココで止めることが俺に出来る最大限だ!!幼馴染として・・・親友として!?」

 刃更はそう言いながら向かって行くとコールド・タイガーは

巨大な風と氷を出して放つと一夏と刃更は其の儘其れに当たると・・・

其の儘貫通してコールド・タイガーに向かうと其の儘・・・命中したのだ。




 そして・・・戦いは終わり。


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闘いが終わり

 闘いが終わった。


『ぎゃあああああああああああああああ!』

 コールド・タイガーは断末魔の如き悲鳴を上げて大爆発した。

 「「高志!!」」

 柚希と胡桃はその爆発音にまさかと思って言った瞬間に巨大な竜巻が

突如として・・・吹き飛んだのだ。

 『!?』

 一体何でと思いながらも柚希と胡桃はその中央に行ってその目で見たのは・・・

辛い真実であった。

 「う・・・嘘。」

 「高・・・志。」

 2人が目にしたのは変身している一夏と刃更、そして・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ボロボロになって体が今にも崩れそうになっている高志であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「高志兄ーーーー!!」

 胡桃は大声で向かおうとすると高志は胡桃に向かって・・・大声でこう言った。

 「来るな!」

 「!!」

 それを聞いて胡桃が立ち止まると高志は一夏と刃更に向けて・・・こう言った。

 「・・・殺せ。」

 「「・・・・・」」

 「お前なら分かるだろ刃更、俺はもうすぐ・・・死ぬ。」

 「「!!」」

 それを聞いて柚希と胡桃は何言ってるんだと思っているが高志はこう続けた。

 「俺は化け物に成り下がった、勇者であることを捨ててお前に勝ちたい・・・

殺したいって言う衝動にかられ本能の儘安易に力に手を出した。それならまだ・・勇者としていられるうちに俺を・・・殺してくれ!」

 頼むと言うが刃更はそれに対して・・・こう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「俺は・・・お前を殺すことは出来ない。」

 「!」

 それを聞いて高志は今更何をと思って睨むと目にしたのは・・・

悲し気な表情をする刃更を見ると刃更はこう続けた。

 「俺はもうこれ以上幼馴染を殺したくねえ、あの時俺が力を使ったことで

皆を・・・お前の母親を俺は」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「本当は・・・全部分かってた。」

 「・・・・・」

 「あの時お前がああしなかったら皆が死んでたことも、大人たちが自分の

力の無さを見て見ぬふりしてお前に責任を押し付けてたことも内心知ってた。

胡桃も多分気づいてた、けど・・・あの時お前が勇者の里から出て行って

俺達はどうすれば良いか分からずにただ鍛えて何時の間にかお前を恨んで・・・

いや、逆恨みも大概だな。俺達は何かお前に対してぶつけなきゃ

強く成れなかった、だからこそここまで来れたが・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・やっぱ強ええなあ本当に。」

 「!!」

 高志が最後に笑みを浮かべるのを見て刃更は目を見開くが高志はまるで・・・

憑き物が落ちたような表情でこう言った。

 「・・・そろそろ時間だな。」

 そう言うとぐずぐずと体が崩れ始めていくのが見えた。

 すると刃更は高志に向けてこう言った。

 「なあ高志。」

 「?」

 「俺達は・・・友達だったか?」

 意味深な表情でそう聞くが高志は・・・口元を緩ませて笑顔でこう言った。

 「ああ・・・俺達は友達だ。」

 そう言うと高志は柚希と胡桃を見てこう言った。

 「柚希、お前は何時も俺達が暴走しそうだった時よく止めてくれたな。」

 ありがとうと言うと柚希は泣きながらも・・・笑顔でこう言った。

 「うん・・・本当に大変だった。」

 「だけどもう終わりだ、これからは自分の為に考えろ。」

 「うん・・・そうする。」

 そして高志は胡桃に目を向けるとこう言った。

 「胡桃、これは俺が招いた結果だ、だから刃更を恨むなよ。」

 「高志兄・・・・。」

 「全くお前は・・・よく泣くよな。」

 ( ̄∇ ̄;)ハッハッハと笑うのを見て胡桃は慌てて涙をぬぐっていると

高志は・・・胡桃の頭を撫でてこう言った。

 「まあ、お前は年下だから甘えて泣けよ。そん位は許せれるだろ?」

 「何時も何時も・・・子供みたいに・・・!」

 それを聞いた高志は笑みを浮かべていると刃更に向けて・・・こう言った。

 「じゃあな・・・刃更。」

 逝ってくると言って拳を前に出すと刃更も拳を前に出して・・・こう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ああ、じゃあな・・・高志。」

 そして互いにこんと拳を合わせると同時に高志は・・・消えていった。

 「高志・・・!」

 「高志兄・・・!」

 柚希と胡桃は互いに泣くと刃更は・・・空を眺めてこう呟いた。

 「逝ってくるって・・・全くあいつは本当に・・・何でこういう時だけは

速いんだよ・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・あの・・・バカ野郎。」

 そう言った刃更の目から一筋の光が零れ堕ちるのが・・・見えたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして場所は変わって勇者の里では3人の老人・・・長老たちが囲炉裏の周りで話し合い・・・いや、今回の事について言い合いが起きていた。

 「高志の奴め!白虎を暴走させおって!!」

 「このままでは儂らは教会や天界から目を付けられる!前の事もそうだったが

今度は殺される!!」

 「すぐにこの事についてストラーダ猊下に報告するぞ!うまく行けば儂らを

匿ってくれるかもしれん!!」

 そう言って勇者の里の長老3人は互いに保身を言いながらバタバタと

準備していた。

 元々四聖獣を基にした武器を造る際に四聖獣本体を入れなければいけないのだがそのためには中国に行かなければいかずその中国の勇者の里も同じように

造っているがためにそれ以上の性能を出すために無理やり悪霊や中級精霊を

突っ込んでしまい穢れを生み出してしまったのだ。

 これがばれれば自分達はお終いだと思って直ぐに逃亡の準備をしていると・・・電話が鳴ったのだ。

 「「「!?」」」

 3人はそれを聞いてまさかと思って電話にかかった。

 「ストラーダ猊下でしょうか!?実は折り入って相談したいことが」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『主からの思し召しで貴方方を里ごと消すように言われましたので・・・

さよなら。』

 「待て!お前は一体誰・・・・!!」

 突如とした声に誰だと思っていると長老たちが突如として苦しみだしたのだ。

 一体何でと思って見て見ると目にしたのは・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・龍の羽と悪魔・堕天使の羽を1対ずつ出しているシスターが

にこやかに立っているのが見えた。

 「何故・・・ここに・・・いや・・・他の・・・・勇者h」

 そう言いかけて等々死んでしまうとシスター・・・アーシア・アルジェントは

にこやかにこう言った。

 「ああ、これで私は更に主に近づけられました。勇者の里は滅ぼせましたし

本当に嬉しいです♪」

 ルンルンと歩くアーシアの足元には・・・既にこと切れた勇者の

成れの果てたちが無造作に地面に捨て置かれていた。

 「さあ、ココを去りますよ。私達にはまだまだやらなければいけない事が

あるのですから。」

 『御意。』

 それを聞いて赤いローブを身に纏った人影が姿を消すとアーシアは飛翔して飛び去って行った。

 その後警察が魔力を感知したことにより向かって見るとそこには

大量の死体が横たわっているのを見つけて勇者の里は・・・閉鎖されたのだ。




 そしてその後。


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現れた訪問者

 二巻が終わって次回からはIS6巻です。


そして数日後のIS学園。

 「ええ!勇者の里が・・・滅んだって・・・そんな事が・・・!」

 『いやマジだ、今警察が調査している中で教会も同時進行で調べているようだが

如何やら・・・錬金術師が関わっていることが分かった。それも弦神島で起きた

『賢者の石』事件で起きた奴と同じ錬成陣も確認が取れた。』

 「その事件って確か親父からも聞きましたけどグリゴリ所属の堕天使も」

 『まあな、それだけじゃねえぞ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・お前が勇者の里追い出された原因の跡地にあったっつう魔力の渦も

完全に消えてた。』

 「俺の・・・バニシング・シフトもですか!?」

 『ああ、そのおかげでだろうがあそこら辺の植物も正常になっていた。精霊も

またしかりってな、相手が同一人物と仮定するなら・・・犯人は元シスターの

アーシア・アルジェント。錬金術師も含めて調査中だが

裏取りをしなきゃいけねえぜ。』

 「・・・嫌な予感がしますね。」

 『ああ、俺もそう思う。』

 アザゼルはそう言ってどうすると聞くと刃更はこうも聞いた。

 「・・・柚希と胡桃、それと・・・斯波先輩は?」

 『ああ、お前さんの幼馴染2人と問題児な。水色髪の方は今の学校に通って

妹さんの方は俺ん所の会社の寮に滞在して高校に進学すると同時に弦神島の

彩海学園に進学させることになったが・・・斯波って奴の方はな・・・』

 「あの・・・何ですか・・・斯波さんは一体?」

 どうなるんですかと聞いてアザゼルは暫くして・・・こう答えた。

 『まあ何時か会えるだろうさ!〈何時か〉はな!!』

 じゃあなと言って電話を切るので刃更はえ?と言って・・・こう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「斯波さん・・・どうなるんだろ?」

 そう呟くがその答えは・・・次の日に明らかになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次の日の朝、IS学園の門前。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「やあ刃更君、3日ぶりだねえ♪」

 門前でそう言うのは繋を着て箒で掃除している・・・斯波の姿がそこにあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・何でいるんですか貴方は?」

 刃更は( ゚д゚)ポカ~~んとした表情でそう聞くとあははと斯波はこう答えた。

 「いやさあ、勇者の里全滅しちゃったじゃん?それに爺様方も全員あの世だし

かといってバチカン市国に戻ったとしても僕は間違いなく牢獄送りか最悪死刑。

だとするなら僕はどっちも嫌だしそれにストラーダ猊下を崇拝する奴らに

狙われるしまだ僕は死にたくはない、それに僕は教会や天界からも

狙われるんだからそれだったら堕天使側に就いて保護してもらったほうが良いし

僕情報屋使って今回の事件+して色々と話しちゃったからこうなったら

やけっぱちでしょ?」

 「何話したんですか貴方は!?」

 刃更は周りの目を気にせずに大声でそう言うが斯波はアハハと笑いながら

流していた。

 この人前からこういう人だったなと思っていると斯波は刃更に近づくと

耳打ちしてこう言った。

 「それとだけどあの赤髪の女性なんだけどさ・・・君分かってるでしょ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・彼女が悪魔、然も上級クラスで間違いなく僕達勇者の

執行対象になるタイプだって分かってるよね?」

 「・・・よくわかりましたね、まあ俺が澪達と一緒に保護したんです。

アザゼルさんは如何やら正体を知っているらしいですので俺は何も

聞かなかったんですが。」

 「そうなんだ?まあ彼女がこの学園で悪さしない限り僕も手を出さないと

誓うよ、それじゃあ僕はこれから掃除が未だあるからじゃあねえ。」

 斯波がそう言って離れるのを見て刃更は目元を解しながら今ここにはいない・・アザゼルに向けて大声で・・・こう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「やりやがったなあのあほ社長はーーーー!!」

 それを遠巻きで見ていた澪と万理亜は互いにこう言った。

 「ねえ、今のってまさか。」

 「ええ、澪様気を付けてください。あの殿方は間違いなく強敵です。」

 そして一夏と箒はと言うと・・・。

 「一夏、あの姿についてだが。」

 「あああれか、あれは俺が所属している部隊の

試作パワードスーツらしいんだ。」

 詳しいことは言えねえんだと言うと箒はそうかといって互いに登校した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてIS学園生徒会室

 「虚ちゃん・・・マジなのこれ。」

 「はい、現在調査中ですが既に大勢の裏社会の組織がこの国に

来ているそうです。先代は既に部下を数名ほど出して様子を見ているそうです。」

 「分かったら連絡して、内容次第じゃあ私達も知らなかったじゃ

済まないから。」

 分かりましたと虚は楯無の言葉を聞いて立ち去ると楯無は写真に写っている

面々を見て溜息付いていた。

 古風な魔女の格好をした少女

 メイド服を着たスタイル抜群の女性

 修道女に妖怪、各神話勢力など多種多様な面々が写っていた。

 「この面々が東京に集まっていく・・・何が起きようとしているの?」

 楯無はそう言って外を眺めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから数日後、バンディーレにより極東戦役が始まりそれと同時に緋弾が

世界各地飛び散ったのを確認した。

 そしてそれから暫くして一夏がスカイツリーに向かって飛んでいき

そして雷が落ちたその時・・・世界を超えてある人間がこの世界に

舞い降りたのだ。

 異能を使い世界を変えるために、妹の為に、自分の復讐の為に戦いそして全てを奪われ、捨てられ、最終的に世界から弾かれた少年が現れたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『無(ゼロ)』と呼ばれた少年は今全てを失いそして・・・全てを得るため。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「何処だ・・・・ここは?」




 世界を超えて現れたのは・・・黒の皇子です。


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