人が嫌いな少年は槍を持つ (スコープ)
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イベント編
一周年記念! 僕・私・儂・わし・我・わたしが王様じゃ・です!


作者
「注意!注意!注意!注意!注意!」

ショウ
「今回は非常に盛大なキャラ崩壊(クライシス)が含まれます……」

作者
「酔っ払いオロチ、悪ふざけ&悪酔い四神、イナリアン、自重しない神々(下ネタ)、深夜テンションによるメメタァ、ショウ君萌えぇぇぇ!が許せる方はどうぞお進み下さい。無理な人も進んで染まって下さいお願いします


セイリュウさんおっぱいでかいから好き」

今回出る一同
「黙れ変態作者」


……某所、某バス内にて、複数のアニマルガールと1人の少年が集まっていた

 

ショウ

「……」

 

白い髪でちょっと色々抱えてる少年、ショウ(本名 時流 翔)は、今現在、どうしてこうなった?と考えている

 

ヤマタノオロチ

「はっはっは!ほら、お前らも飲め!飲め!」

 

目の前には悪酔いする着物姿で8つの蛇の頭が付いた尻尾が生え、髪が蛇の様にうねっている飲酒少女ヤマタノオロチ

 

セイリュウ

「飲みません。大体それ、貴女以外が飲むと気絶じゃ済まないでしよう……」

 

青いジャケットに青いツインテ、そしてボインなおっぱいと青い竜の尻尾が付いたドラゴン少女セイリュウ

 

スザク

「お主の酒の匂いだけでこっちまで酔ってしまうわ……ヒック」

 

赤い髪、赤と白のシャツ、赤タイツと赤い羽を腰から生やしつつ頭部からも赤い、鳥の翼があって、普通に酒を飲んで酔っ払っている1人紅白少女スザク

 

ゲンブ

「全く、おいスザク。服が乱れて始めているぞ。童の前だ、いつものきっちりとした態度はどうした」

 

亀の髪飾り?を付け、灰色の髪をヘビでまとめ、ポニーテールにした堅物そうで、黒いライダージャケットに身を包んだ亀甲少女ゲンブ

 

ビャッコ

「そう言うなゲンブ〜、お主も酒を飲めば歌いたくなるわ、はっはっは!」

 

白い髪に長袖ワイシャツ、ベスト、ネクタイ、ミニスカートの4連星をしているオッドアイの真白少女ビャッコ

 

オイナリサマ

「ふふふ、皆さん楽しそうですね。でも、もう少し落ち着きましょうか」

 

お淑やかに他者を落ち着かせる言動をしながらしれっと隣のショウ君の尻を撫でている全身白尽くめのファー付きブレザーとプリーツスカートのイナリアン、真白少女二号オイナリサマ

 

サーバル

「oh……」

 

カラカル

「……」

 

余りにもあんまりな守護(けもの)と蛇神に意気消沈を超えて撃沈しているこのネコ科の2人、我らが主人公組のサーバルとカラカル。

この錚々たるメンバーが一同に会した理由……それは……

 

オイナリサマ

「さあ、では今回集まった理由、もといメインイベント……行きましょう!

 

王様ゲームの始まりです!」

 

ワー、ドンドンパフパフ……と、先程まで少し騒がしい程度だった四神と蛇神が更に騒がしくなった。

……王様ゲームそれは、宴会や飲み会、同窓会や忘年会にて行われる最凶の命令ゲームだ。ルールは簡単、王様を表す印と人数-1=番までの書かれた紙、もしくは棒などを用意して、全員で引く。すると、1人だけ印の書かれた人がいる。その印を引いた人を王様として、王様は「5番は1番にラリアット」などと、番号で指定して何か命令をする。そして、その命令に逆らう事は出来ず、王様の命令は絶対!いやでもやる事になる。え、酷いゲーム?嫌な事やりたくないならこのゲームをやらなければ良いんだよ

 

サーバル

「……念の為言っておくけど、変な命令はダメだよ!ショウとかいるし!」

 

スザク

「そんな事は分かっておるわ、今回ばかりは自重するぞ。良いな?セイリュウ、ゲンブ、ビャッコ」

 

その言葉に神獣アニマルガールは頷く……が、さっきから飲んでいる上に顔が真っ赤なのも数名、まともに聞いているとは思えない……それに、なにか悪い笑顔も見せている

 

ヤマタノオロチ

「ほら、早速行くぞ」

 

ショウ

「……ん」

 

全員が割り箸(先端に赤い印と数字がある)の入った筒に手を伸ばし、掴む……今更だが、座っている位置は以下の通りである

 

『サーバル』『ヤマタノオロチ』

『カラカル』『スザク』

『ショウ』『セイリュウ』

『オイナリサマ』『ゲンブ』

『空席』『ビャッコ』

 

全員

「王様だーれだっ!」

 

そして、やけに気合を入れながら割り箸を引き抜く四神達。そして、半ば呆れながらもしっかりと引くショウ

 

ヤマタノオロチ

「さあ、誰が王様だ?」

 

 

 

カラカル

「1番手は貰ったわ。王様は私よ」

 

四神

「チッ……」

 

オイナリサマ

「はいはい、まだ始まったばかりですからね。酔っ払ってても神様らしく落ち着いていきましょう」

 

最初に王様を引いたのはカラカル、それを見た四神は少し残念そうである……と言うか、舌打ちするとはこの四神、相当酔ってると思われる(主にヤマタノオロチの酒の匂いで)

そして、カラカルは顎に人差し指を当てながら命令を考え、ニヤリと笑いながらその命令を言う

 

カラカル

「それじゃあ、私の命令は4番と1番でにらめっこ。負けた方はこの王様ゲームが終わるまで語尾に『にゃん♪』と付けてね」

 

 

 

初手王様 カラカル

命令 4番と1番でにらめっこ。負けたら語尾に『にゃん♪』

 

スザク

「ほお、初手にしては良いのを出していくのぉ」

 

ニヤニヤと周りを見渡すスザク。大方4番と1番を探しているのだろう。そして、セイリュウが手を挙げ

 

セイリュウ

「私が4番よ……さあ、全力で相手してあげるわ」

 

サーバル

「……わ、私が1番。ぜ、絶対に負けない!」

 

4番 セイリュウ

1番 サーバル

 

ゲンブ

「ふむ、まあ……サーバルなら負けても違和感は無いな」

 

ゲンブが向かい合うサーバルとセイリュウを交互に見てそう言い放つ。サーバルは猫、セイリュウはドラゴン……にゃんにゃん言ってもサーバルはそこまで違和感が無い。と言うか、別に問題が無い

 

一同

「うん(うむ)」

 

サーバル

「いや、負けたく無いんだけど!?」

 

サーバルは全員の反応にビシッと手を出しながら突っ込む、そして、直ぐにセイリュウと向かい合い、顔を引き締める。それを見たカラカルは「それじゃあ、始めて」と開始を促す。因みにセイリュウはこの会話の間、ずっと目を閉じて瞑想を続けている、そして今やっと目を開いた……その目には、覚悟が秘められていた

 

サーバル

「にーらめっこしーましょー」

 

セイリュウ

「わーらうと、まっけよー」

 

セイリュウ&サーバル

「あっぷっぷ」

 

 

 

 

サーバル

耳を垂らしながら目を寄り目、口をへの字

セイリュウ

下唇を噛みながら歯を見せたニヤケ顔

 

サーバル、セイリュウ共に普段なら絶対にやらない様な顔をする……特にセイリュウ、彼女は酔いが覚めてこの事を覚えていたら悶絶する事間違い無しだろう。と言うか、いくら酒の勢いがあっても四神のニヤケ顔は色々と……精神に来る

 

ショウ

「……(ジー)」

 

サーバル

「(ちょ、ショウ、お願いだから見ないでー!)」

 

セイリュウ

「(……)」

 

僅か1分、されど1分、この状態が続いたが、遂に片方が根を上げた

 

「……フフ」

 

カラカル

「はい!セイリュウアウトー!」

 

セイリュウ

「フフ……すみません、もう自分がこんな顔をしてると想像するだけで……あっはっはっはっは!」

 

スザク

「セイリュウの奴が早速壊れたの」

 

ゲンブ

「セイリュウは犠牲になったのだ……」

 

ビャッコ

「作者のテンションの犠牲にな……」

 

カラカル

「仲良いわね……って、メタいわよ!」

 

四神の皆様が楽しそうで何よりですby作者

おう、本文に侵入してんじゃねーぞ作者……

 

こほん、セイリュウは腹を抱えて笑いだし、残りの四神は早速酔いが回っている様で普段はしない様なおふざけもしている。ヤマタノオロチに関してはゲラゲラと酒を飲みながら笑って時々咽せている

 

セイリュウ

「ふう……落ち着いたにゃん♪」

 

一同

「ブッフォ!」

 

セイリュウ

「あら、どうかしたのかにゃん♪私は命令に従っているだけにゃん♪」

 

絶望的なまでに似合わない。それがその場に居た者の総意だった。そして、普段とのギャップのせいで笑いを耐える事が出来ない、何度も言うが酒が入っているとここまで壊れるのか?と、思った事だろう。

呑んでいる酒はヤマタノオロチが持って来た物だ

これだけで察してくれるとありがたい

 

ショウ

「……セ、セイリュウさん?」

 

ショウが普段とは違う様子に戸惑う……と言うか、かなり引いている。が、容赦無く次に進んで行く

 

カラカル

「あっはっは!……ふ〜、笑ったわ〜……さて、次行きましょう!

 

 

一同

「王様だーれだっ!」

 

次に王様を引いたのは……

 

スザク

「わしが王様じゃ!命令はすでに決まっておる、6番が恥ずかしいエピソード暴露!」

 

サーバル

「まだ2回目なのに結構キツイのが来たー!」

 

ヤマタノオロチ

「ほほお、良い酒の肴になりそうじゃ……ほら、6番は早くせい」

 

敢えて早速過ぎるとは言わないが、これは人によってはかなりきつい命令だ。恥ずかしいのジャンルにもよるが、大抵今後そのネタで弄られる事間違い無しだろう

 

さて、6番は……

 

カラカル

「はい……私よ」

 

先程の王様、カラカルだ。顔を赤くしている様子からかなり恥ずかしいエピソードがあるのだろう。そんなカラカルを見たショウは背中に手を置きながら……

 

ショウ

「えっと……が、頑張ってね」

 

後押しをする。それも奈落に向けて

 

ゲンブ

「早くするが良い、どんなエピソードがある?」

 

神様がそんな悪い顔をしてて良いのだろうか?そう思わせる悪い顔をしているゲンブとビャッコ。今は兎も角、後々被害者になっても自業自得だろう

 

カラカル

「……この話はね、ショウと少し散歩に出かけた時の話よ……」

 

ショウ

「?……あ、それって」

 

カラカルが慎重に話だす。そして、最初の部分を聞いたショウは何と無く察した様だ

 

カラカル

「その日の前日は雨でね。虹を見れるかなって思ったからショウに虹を見にいきましょうってお昼ぐらいの時に誘ったのよ」

 

スザク

「ほぉ、微笑ましいものじゃのう」

 

セイリュウ

「ここまでは何もおかしな所は無いにゃん♪」

 

ヤマタノオロチ

「ククク……セイリュウ、貴様は少し黙っとれ……クククク……」

 

スザクが微笑みながら話を聞く中、セイリュウがしっかりと命令を遂行している。それをヤマタノオロチは口を押さえて笑いを堪えているが、所々漏れ出している

そんな2人を見てため息をつきながらも、カラカルは続きを話す

 

カラカル

「でね、草原エリアで虹を見た……んだけど」

 

ビャッコ

「だけど?」

 

カラカル

「……ショウが、虹はいつのまにか空にあるけど、いつ空に出てるの?って聞いて来たのよ」

 

オイナリサマ

「ふむ、ショウ君も子供らしい質問をするんですね」

 

ショウ

「むぅ……」

 

オイナリサマの言葉と共に伸ばされた手にショウは少しむすっとしながら素直に頭を撫でられる

そして、カラカルは顔をより一層赤くしながら最後の一言を言う

 

カラカル

「私はね、こう答えたの……『二時よ』って……」

 

 

……

 

 

『沈黙が、痛いと言うか恥ずかしい……

そんな、エピソードでした』

と、後にサーバルは語った

 

 

ビャッコ

「さあ、次だ!行くぞ」

 

一同

「王様だーれだっ!」

 

オイナリサマ

私です

 

にこやかに、スッと立ち上がるオイナリサマ……その目は野獣の如く鋭かった

そして少し勿体ぶってから、命令を下す

 

オイナリサマ

3番と6番は胸を触りあってください

 

サーバル&カラカル

「「ちょぉっとまてぇぇぇぇ!」」

 

オイナリサマが清々しいまでの笑顔で命令を下した瞬間、サーバルとカラカル(この場のブレーキ係)が待ったをかける……それをオイナリサマは不満げに「なんですかぁ〜?」と言っている。大概この神も酒が回っている為、まともと思ってはいけない

 

カラカル

「何でじゃなくて!此処にはショウもいるのよ!?そう言う命令はしないようにってサーバルが言ってたでしょう!?」

 

オイナリサマ

「はて?」

 

サーバル

「はて?じゃ、なーい!兎に角、この命れ「皆さーん、この命令良いと思いますよねー?」ちょ」

 

四神

「「「「是」」」」

 

ヤマタノオロチ

「まあ、これもまた一興」

 

残念な事に、サーバルとカラカル以外はまず酔っていてまともな判断なんて出来るはずも無く、ショウに関しては「?」と、なっている。まあ、性に関しては無知で当たり前ぐらいの歳だし仕方がない

 

そして番号は……

 

3番 サーバル

6番 ショウ

 

カラカル

「これはショウが当たってしまったと言うべきか……相手がサーバルでまだ良かったと安心するべきなのか……」

 

スザク

「なんじゃ、つまらんのう……ヒック」

 

セイリュウ

「此処は私がショウと当たってショウがおねショタの道を開拓するところだと思うのだけど……作者っておねショタかなり好きでしょう?」

 

ゲンブ

「後はリョナ、 姉弟兄妹物、絶望感満載の物……だったか?」

 

ショウ

「おねショタ……?りょな?していけいまい?って何?」

 

カラカル

「メタはやめて頂戴!て言うかショウに変な事教えないで!」

 

カラカル、人生最大の心からの叫びだった。しかし、神々には届かず、命令を実行する事に……

 

サーバル

「(うー、どうしよう!流石にそのまま揉ませる訳にもいかないし、かと言って触らせないと他の守護獣ーズが余計な命令を出しそうだし〜〜!)」

 

ショウ

「(胸を触るってそんな変な事なのかな……?)」

 

サーバルは恐らく過去最高に頭を回転させているだろう。それもこれもショウの純粋さを損ねない為、普段はトロけていて振り回されたゼリーの様な脳みそも今回ばかりはハードワークである

しかし、ショウ自身はそこまで気にしてないので、何故あんなに考え込んでいるのか?と、不思議がっている

 

オイナリサマ

「ほら、早く早く。ハリーハリー!」

 

サーバル

「(くっ、ここまで……触らせるしか無いのかな……ん?触らせる(・・・・)?……っ!そうだ!)よーし、ショウ。こっちおいでー」

 

ショウ

「?……あ」

 

フワリ……と

サーバルはショウの背後に回りこみ、優しく、母が子を抱く様に包み込む。その結果、サーバルの胸にショウの後頭部が触れ(・・)ており、ショウの前で組まれたサーバルの手はしっかりとショウの胸に触れていた

 

サーバル

「はい、ちゃんと胸は触れてるよー」

 

オイナリサマ

「なん……ですって……?く、まさかそんな抜け道が……!」

 

ヤマタノオロチ

「むぅ、まあ確かに胸に触れ合ってはいるな。命令は実行出来ている」

 

イナリアンは悔しそうに膝をつき、ヤマタノオロチなど酔っ払い組はサーバルにしては頭が回っている事に関心していた

 

ショウ

「ふにゅ……あったかい……」

 

サーバル

「あ、ならこのままで居る?」

 

ショウ

「ん……」

 

ショウが思いの外この状態を気に入り、そのまま王様ゲームを続行する事に。そして、イナリアンはなんやかんやでおねショタが見られる事になったのでご満悦なご様子だ

 

一同

「王様だーれだっ!」

 

ゲンブ

「ふ、私だ……さあ、6番は逆立ちをしながら早口言葉を言え」

 

ショウ

「……うぇ?」

 

ビャッコ

「(ゴク、ゴク……)ぷはぁ……む?6番はショウか?」

 

焼酎1本をイッキしたビャッコがショウの顔を覗き込みながら聞く。それにショウは小さく頷きながら肯定するが……ビャッコの口から漂う酒の匂いで少し意識が揺らいでいたりする

 

スザク

「……ショウよ、そもそもお主逆立ちは出来るか?」

 

ふと、スザクが何となしにショウに聞く。それにショウがフルフルと首を振って答える。因みにこの動作にイナリアンが鼻を押さえている

 

ゲンブ

「……なら、早口言葉だけで良いぞ。無理に逆立ちをさせて怪我でもしたら事だ」

 

 

と、言うわけで。ショウは生麦生米生卵を5回言う事にチャレンジする事になった。(ショウが早口言葉を知らなかった為に一度ゲンブがお手本を見せたのは完全に余談だろう)

そして、現在挑戦3回目……

 

ショウ

「……な、生麦生米生卵生麦生米なみゃ(・・・)卵……ぅぅ」

 

ショボンと、獣耳があれば確実に垂れているであろう状態でショウが落ち込む。何度やっても3回か4回繰り返した所で噛んでしまう……それで落ち込んでいるのだ

 

ゲンブ

「あー、もう良いぞ。別に5回言えるまでやれとは言っていないからな」

 

まあ、流石に酔っ払っていても子供相手には無理強いはしない。みんなもちゃんと酒は飲んでも呑まれるな!を意識しよう!そうしないと悪酔いしてイナリアンみたいになるぞ!

 

ショウ

「……言えなかった(ショボン)」

 

サーバル

「(可愛い……)」

 

 

 

一同

「王様だーれだっ!」

 

サーバル

「わったしー!」

 

次の王様はサーバルだった。クジを上に掲げる様子を見てカラカルは

 

カラカル

「……まあ、サーバルなら変な命令はしないでしょうね」

 

と、言いながら神様(悪い手本)を見る

 

サーバル

「じゃ、私からの命令は〜……1番と8番は並んで「けもっ☆」と言う!決めポーズ付きでね!」

 

スザク

「承知したぞ(1番)」

 

ヤマタノオロチ

「む、漸く出番か(8番)」

 

カラカル

「結構ノリノリ!?」

 

今回命令に当たったのは初めから酔いが回りきっていたヤマタノオロチと、そろそろ倒れるのでは?と言うぐらいに赤いスザクのコンビだった。そして酒の力でブーストされたノリの良さにより、少し打ち合わせをして、直ぐに横並びになった

そして、スゥー……と、息を吸い込み

 

スザク&ヤマタノオロチ

「「けもっ☆」」

 

初代仮○ライダーの変身ポーズと共に命令を実行した。しっかりセイリュウがそのポーズの写真を撮っている、酔いが覚めたら弄られる事間違い無しだ

ヤマタノオロチは命令を実行した後、直ぐに「さあ次だ!」と言ってクジを持つ

 

一同

「王様だーれだっ!」

 

ビャッコ

「む、我か。ならば2番はこの犬耳と犬尻尾をつけながら「ワンッ!」と言えい!」

 

ショウ

「……また僕」

 

ガタッ!

 

……四神が騒つく。まあ、個人差はあれど犬耳犬尻尾ショタとか嫌いな人は居ないと思われる。何せ仔犬の様な感覚があるからだ

 

サーバル

「わんちゃんショウ……う、想像するだけで可愛いすぎるっ!」

 

ショウ

「……そ、そうかな?」

 

サーバルに想像するだけで可愛いと言われ顔を少し赤くしながら照れるショウ。(御馳走様です)そんなショウにビャッコは犬耳(カチューシャ型)と犬尻尾(紐止め型)を渡し、それをショウは何の躊躇いも無く付ける。犬耳犬尻尾の色は白でちゃんとマッチしている

 

ビャッコ

「それでは頼むぞ」

 

ショウ

「……」

 

ビャッコに言われ、ワンと言おうとしたが……みんなに見られる中、この様な事をするのが途端に恥ずかしくなって来て、顔がどんどん赤くなる。そして、モジモジと今度は躊躇いながらゆっくりと口を開き……

 

ショウ

……ワン

 

とても小さな声で、しかしはっきりと言った。それを聞いた面々はと言うと……

 

スザク

「……あ」

 

ビャッコ

「……くふっ」

 

セイリュウ

「良いわね……」

 

ゲンブ

「ゴフッ」

 

ヤマタノオロチ

「……(顔を赤くする)」

 

オイナリサマ

「(安らかに目を閉じる)」

 

カラカル

「こ、れは……!」

 

サーバル

「ショウー!可愛いよー!」

 

上から順に浄化、大ダメージ、悟り、吐血、赤面、浄化、衝撃、特に無し(素直に感想)と、様々な反応を見せて居た

 

 

ショウ

「ーーーーっ!うぅ、もう寝る……」

 

そして、その反応で余計に恥ずかしくなったショウは毛布を引っ張り出してくるまり、不貞寝をするのであった……

 

そしてそのショウに酔った勢いでちょっかいを出そうとした面々を抑えるのにサーバルとカラカル(保護者)が奮闘したのは言うまでもない

 

 

続く……かも




作者
「祝、一周年!(1時間半前の事)」


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第x章 クリスマス編1 キンコとアルルとショウの電光飾幻想

作者
「えー、今回はアプリ版けものフレンズのイベントを元にしたお話です。ストーリー関係無し、時系列無茶苦茶です。後何本かに分けます。ただ、クリスマスだから書いただけですね!因みにトナカイもやりたいと思おます!」

ショウ
「……神話生物は?」

作者
「……察して下さい。後やっぱり駄文です。」


〜アフリカンゴールデンウルフ(アルル)の日記〜

「今日はキンイロジャッカルのキンコ、そしてショウと一緒に、クリスマスに向けての準備を始めます!

キラキラしてみんなの心でいつまでも輝き続けるクリスマスになる様、全力で頑張ります。やりますよー!」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーー

キンコ

「さて、そろそろ行動を開始しましょうか。クリスマス盛り上げ隊長にショウ隊員、準備はいいですか?」

 

アルル

「おーけーです、クリスマス盛り上げ副隊長!」

 

ショウ

「……僕もおーけーです。クリスマス盛り上げ副隊長…」

 

キンコさん、アルルさん。それに何時ものメンバーと一緒に僕は森林エリアの中にある広場に集まっている。2人が言うには『クリスマス』を盛り上げる為に

 

キンコ

「森の街道をゴージャスなイルミネーションでキンキラキンにする……

 

 

名付けて!『光の回廊・ティンクルロード計画』!」

 

サーバル

「おぉっ!何か凄そうだね、ショウ!」

 

ミライ

「私達もお手伝いしますよー!」

 

……やっぱりいつ見てもキンコさんとアルルさんはそっくりで服の色とか本当に微妙な違いを見ないと見分けれなくて少し大変…

あと、今回はもう1人居る

 

キンコ

「ショウさん、サーバルにガイドさん、ありがとうございます。……おや?そちらの方は……?

 

???

「初めましてになるかな?私は……」

 

水色の鹿の角が生えた茶髪の少女……彼女は自分の名前を名乗ろうとするけど…

 

ミライ

「ションブルクジカさんです!

 

角の枝が他のシカさんよりも多くて、少なくても20本、多ければ30本にもなったとも言われています!」

 

やっぱりいつものミライさんの解説が始まった……酷いと1、2時間も喋り続けるから大変だ。

 

ションブルクジカ

「紹介、感謝する。これからもよろしく頼む。我らシカを中心とした『けも勇槍騎士団』もクリスマスを盛り上げるべく動いていてな

ほぼグループ全員を投入して取り組んでいるのだ。こちらを手伝うのは我だけとなるが、許してくれ」

 

ションブルクジカさんは威厳があって……リーダー気質って言うのかな?こう言う人が居るとやろうとして居ることが上手く行きやすくなる……らしい。

 

アルル

「いえいえ!手伝っていただけるだけでも嬉しいですよ!ショウさんたちもありがとうございます!」

 

そう言えばアルルさんとキンコさんは動物の姿が似ているらしくて、最初は住んでる場所が違うだけの同じ動物だと思われてたらしい……そういえばお姉ちゃんと僕って顔あんまり似てなかったなぁ……

 

ショウ

「……そう言えば何をすれば良いの?」

 

キンコ

「それはですね、簡単な事で飾り付けです。とにかく街道中をイルミネーションを飾り付けてきらびやかにするんです」

 

イルミネーションの飾り付け……初めてだから少し楽しみに思う

 

サーバル

「シンプルだね!でもそれが一番クリスマスらしいかも!」

 

ションブルクジカ

「飾り付け……か、我に務まるかどうか……

 

しかし作業がどうであれ、彼奴らは邪魔になるな」

 

セルリアン

「ーーーーーーーー!」

 

ションブルクジカさんは此方に向かってくる何匹かのセルリアンを睨む……数は24匹かな?

 

キンコ

「そうです……ね」

 

ショウ

「数は24匹くらいかな……?」

 

アルル

「分かりました!まずはセルリアンを倒しましょう!」

 

ションブルクジカ

「うむ……我が居る限りこの街道で好きにはさせん!」

 

そう言ってみんなセルリアンと戦い始める…僕も5匹くらいを引き連れて戦う

 

セルリアン1

「ーーー!」

 

後ろからセルリアンが体当たりをしてきた……けど少し右に動いて回避。

そして反撃。ヒュドラを出して、斬りかかる

 

ショウ

「まずはーーー1匹」

セルリアン2

「ーーーーーー!!!(グオォ!)」

 

そう思ったけど他のセルリアンが体当たりしてきて仕方なく後ろに下がる。

 

セルリアン3、4、5

「「「ーーーーっ!!!!」」」

 

3匹のセルリアンが此方に体当たりしてくる…それを全て回避。でも1体のセルリアンが横を掠めていった……危ない

僕はもう一度最初のセルリアンに斬りかかる。今回は邪魔が入らずに…

パッカーン!

綺麗に切れた…

 

そしてまたセルリアンが突撃してくるけど、それに合わせて1匹を切る。近くに2匹固まっていたからそれも一緒に斬る。

 

パッカーン!!!

 

残り1匹。そいつはまた体当たりしてきたけど簡単に回避。そして後ろを見せている所を縦と横に斬る……パッカーン!と、音を立てて最後のセルリアンは倒れた。他のみんなも丁度倒した見たいだ

 

 

 

 

 

キンコ

「(もくもくもくもく)」

アルル

「(せっせ、せっせ)」

ショウ

「(ぽむぽむぽむぽむ)」

 

……結構楽しい…な……

さっきのセルリアンを倒した後、直ぐに飾り付けを始めた。サーバルさんとミライさんは少し離れた場所に飾り付けをしている……

 

ションブルクジカ

「む、む……?この飾りは……こうか?ううむ……やはり性に合ってない気が……」

 

キンコ

「そんな事はありません。ションブルクジカさんの飾り付けはすごく整っていますから、きっと点灯したら綺麗ですよ」

 

ショウ

「うん……とても綺麗に並んでると思うよ?」

 

ションブルクジカさんの飾り付けは綺麗に整っていてまるで機械が並べた見たいだ。規則性も有って点灯して無くても凄いと思える

 

ションブルクジカ

「そ、そうか……では、これはこんな感じか?」

 

ミライ

「ションブルクジカさん、最初は飾り付けが苦手そうでしたが、今はとっても楽しそうに飾り付けをしてますねー」

 

ミライさんの言う通り、最初は少し唸ったり、『こう?いや、こうか?むぅ?』と、表情は基本『困った物』だった。今も時々困った顔をするがアルルさんかキンコさんに聞いたりして(時々僕もアルルさん達に聞く)そうすると直ぐに楽しそうに飾り付けを再開する。

そこに……誰だろう?

 

アカアシガメ

「おーい!遅くなってすまない!」

 

インドホシガメ

「リクガメ甲殻自警団、お手伝いに参じました」

 

ミライ

「アカアシガメさんとインドホシガメさんですね」

 

アカアシガメさんとインドホシガメさんが此方に向かって来る……ミライさんって多分一目見れば何の動物か分かるんじゃないかな?

 

ミライ

「アカアシガメさんの特徴はですね……」

 

あぁ、これは長くなりそう……って、あれは……セルリアンの群れ?

 

ショウ

「ミライさん。解説してくれるのは嬉しいけど、セルリアンが来たから……」

 

セルリアン

「ーーーーーー!!」

 

ミライ

「あ!本当です!数は……そこまで多くないですね!」

 

インドホシガメ

「飾り付けの手伝いに来たんですが……」

 

アカアシガメ

「まずはセルリアンを片付けないとな」

 

ションブルクジカ

「ええい!せっかく興が乗って来たと言うのに……邪魔をするなぁーッ!」

 

ションブルクジカさんがセルリアンの群れに突撃して行く……そして3匹くらいを直ぐに倒した……今回は早めに終わりそう

 

アカアシガメ

「おお!何と素早く鋭い攻め!私たちも行くぞ!」

 

インドホシガメ

「了解ですわ!」

 

ションブルクジカ

「加勢、恩に着る!」

 

2人も突撃したので僕も突撃する。そして今日二回目のヒュドラを出して横に斬り払う……3匹倒せた。みんなもドンドン倒しているので僕も手を休めないで攻撃する……そこに、

 

サーバル

「私も加勢するよ!」

 

ビシッ……パッカーン!

 

大きくジャンプしてから、爪でセルリアンを真上から叩いて倒したサーバルさんが来た……っ!ミライさんに向かって数匹セルリアンが向かって行く、そして僕の方にも……。僕に2匹、ミライさんに4匹…僕は此方に来るセルリアンの片方を斬ってミライさんに一番近いセルリアンを斬る……そしてサーバルさんが1匹倒してくれた……残り3匹、それらを僕は刀で斬りはらう……しかし、斬り方が浅かったのか2匹残った……それを刀を切り返してもう一度切る。それでなんとか倒せた……

 

ミライ

「あ、ありがとうございますぅ〜……サーバルさん、ショウ君〜…」

 

サーバル

「良いって良いって!……それにしてもあの3人、知り合ったばかりとは思えないくらい息が合ってるね!」

 

言われてみればあの3人は本当に初めて会ったのか如何か怪しいぐらい息が合っている……

 

ミライ

「ションブルクジカさんが突っ込み、自警団さんが脇を固める……即席とは思えない程素晴らしいコンビネーションです!」

 

 

 

 

 

オオセンザンコウ

「居ました盛り上げ隊長達です」

 

オオアルマジロ

「おーい!隊長ー!と、その取り巻き達ー!」

 

あれ?あの2人は確か……えっと……?

 

サーバル

「何でも屋『ダブルスフィア』のセンちゃんにオルマーだ!それにタイパンも来てくれたんだねっ、お手伝いに来てくれたの?」

 

ああ、センさんにオルマーさん…それにタイパンさん?

 

タイパン

「はい、それと気になっている事を伝えに来たんです」

 

アルル

「気になる事?何ですか?」

 

アルルさんが首を傾げながらタイパンに聞く。それに答えたのはオルマーさんだった

 

オルマー

「ふっふっふ……私たちも面白い事が好きだからさ、今回のイルミネーション計画について色々調べたんだよね。その結果を教えに来たんだよ」

 

イルミネーション計画の事……?

それって僕達が今やっている事と関係があるのかな……?

 

センちゃん

「まず……このまま順調に飾り付けを行えれば、街道は美しく光輝くでしょう。それは間違いありません」

 

アルル

「ですよねっ、ですよねっ!」

 

……もしかして、『アレ』が無いとか……?

 

センちゃん

「ただ、私たちの調査では、相当の電力が必要になりますが、電力は足りるのですか?」

 

キンコ

「あ……」

 

ショウ

「……あー……どうしようかな……」

 

やっぱり電気が足りないんだ……

 

センちゃん

「やはりそこまでは考えていませんでしたか」

 

タイパン

「で、でも仕方ないですよっ、こんなに大忙しなんですから、ちょっと考えれば誰でも分かることも見逃しちゃいますよね!」

 

……タイパンさんって、やっぱり一言多い気がする。

 

アルル

「うぅ……誰でも分かる事を見逃してごめんなさい……」

 

ショウ

「タイパンさん……それフォローじゃ無くてトドメだよ……」

 

アルルさんが落ち込んでるのを見て慌ててタイパンがフォローに入る

 

タイパン

「ああ!ヘコませるつもりで言ったんじゃ無いんです!私ったらまた余計な事を……ごめんなさいー!」

 

タイパンさんと居ると何時もこんな感じで頭を下げているアニマルガールが1人は居る……本人は直したいけど、癖と言うかそんな感じで全然駄目みたいだ……

 

キンコ

「……おっしゃる通り、これでは電力が足りません」

 

アルル

「な、なんとかしましょう!例えば……そうだ!パークガイドさん、管理センターから電力を貰う事は出来ませんか?」

 

……それは流石に無理だと思う…管理センターと言う位だから何か管理している事になる……それには電力が必要だろうし……

 

ミライ

「喜んで!……と、言いたいところですが、さすがにこれだけ大規模になると難しいです……

それに管理センターが駄目だと他の所から電力を貰うのもきつそうですね……」

 

ショウ

「……う〜ん」

 

僕も電力を貰う事は無理だと思うし……どうにも……

 

サーバル

「ショウ、そのお守りでどうにか出来ない?こう、私たちをパワーアップさせる力をズバババーンって変換出来ないかな?」

 

ショウ

「……えぇ?」

 

ミライ

「そ、それは無茶ですよ……!?」

 

キンコ

「……これじゃ、クリスマスまでに間に合いません……どうしたら……」

 

 

チンパンジー

「ぬおおお!待ってー!」

 

 

……え?誰?と言うか今日は知らないアニマルガールによく会う気がする……

 

センちゃん

「あの方は……チンパンジーのシーラ博士ですね」

 

オルマー

「それとセルリアンが沢山!」

 

……本日3回目のヒュドラを構えてセルリアンを見る

 

セルリアン

「ーー!ーー!」

 

シーラ博士

「はあっ、はあっ、解決方法は、あるよ!!でもその前にこいつらをなんとかしてーー!」

 

この、シーラ博士?は解決方法を知っているみたい……凄く良いタイミングだ……セルリアン以外は。

 

キンコ

「わ、わかりました。急いでやっつけますっ」

 

ショウ

「やぁ!」

 

僕は此方に突進して来たセルリアンを2回斬る、そいつはパッカーンと音を立てて倒れ、次の1匹は斬った後蹴り飛ばして倒す。そして僕に体当たりして来たセルリアンは4匹だ、けど僕はセルリアンをジャンプで飛び越えて後ろを取る。そしてそのまま

 

ショウ

「せい!」

ズバン!

 

セルリアン

「「ーーー!?」」

 

パッカーン!!

 

ショウ

「もう……一回!」

ズバン!

セルリアン

「「!?」」

 

パッカーン!!

 

 

2匹ずつ斬り払う……他のみんなも倒したみたいだ

 

 

続く




作者
「どーも!作者です!今回のクリスマスイベントは数回に分けてお送り致します……つまりクリスマスイベントがクリスマス過ぎますねーwww」

ショウ
「……作者、ふざけてないで早く次書いて」

サーバル
「ちょっと!?ショウ!?なんでロンギヌスの槍取り出してるの!?」

作者
「はいぃぃぃぃ!!直ぐに書かせて頂きます!」ダッ

ミライ
「行ってしまいましたね。今回は解説は必要無さそうですね……あ、そう言えばセルリアンにCoC的なステータス作ったみたいです」

カラカル
「出来は知れているわね」

ミライ
「えーっと……あ!こちらですね。

セルリアン(弱)

STR3: CON:3 DEX:7 POW:18
INT:0〜6 SIZ:4
MP18 耐久力4

攻撃:体当たり40%〜60%

と、なっていますね……
INTが有るのは時々待ってくれる個体がいるからでしょうか……?POWはサンドスターとかその辺りらしいですね」

ショウ
「多分……えっと作者からの伝言で『次回 クリスマス編2!』……だって」


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第x章 クリスマス編2 キンコとアルルとショウの電光飾幻想

作者
「(文書が)ミンチよりひでぇや……



本編どうぞ」




前回のあらすじ……

キンコやアルルたちアニマルガールと街道を綺麗にする為に飾り付けを始めたショウ達……途中、セルリアンの襲撃も有ったが、問題無く進んでいた…が、『ダブルスフィア』の2人とタイパンによって電力が足りないと判明し途方に暮れかけていた。しかしそこにチンパンジーのシーラ博士が解決方と共にセルリアンを持ってきた……そしてそのセルリアンを倒したのだった.……

 

 

 

シーラ博士

「はぁ、はぁ、

……ふぅ、やっと落ち着いたね」

 

チンパンジーさん……もといシーラ博士は深呼吸をして、息を整えた……シーラ博士は白衣に眼鏡……そしてペンチを持っている。

 

キンコ

「お疲れ様です。それでシーラ博士、解決方とは……?」

 

キンコさんが期待の眼差しでシーラ博士を見つめる……シーラ博士はキンコさんの視線を受けて早速、解決法を教えてくれるようだ……

 

シーラ博士

「おっ、もう聞いちゃう? 解決方法はね……

 

 

この小型発電機『ワイルドエレキチャージャーミニ』を使うの!電力が足りないだろうと思って用意しておいたのよっ!」

 

へぇ、そんな物まで作れるんだ……

 

アルル

「小型発電機!?」

 

アルルさんが驚いて、大きな声を出す……良く分からないけどかなり凄いんだと思う。ミライさん達も後ろで驚いてるし

 

シーラ博士

「使い方は簡単よ、この、ワイルドエレキチャージャーミニを身に着けて走ったり飛んだりする。その際発生する運動エネルギーを、電力に変換してくれるの

なるべく速く、長い距離を移動すれば効果も大きいのっ!さっきシーラ自身も試したけど、バッチリ電力に変換されたわ」

 

……さっぱり分からない。

 

ショウ

「……つまり?えっと…どう言う事?」

 

ミライ

「ショウ君、要はこれを付けて動けば電力を貯めれるってことですよ」

 

ショウ

「うん……ありがとうミライさん」

 

サーバル

「だから疲れてたんだね……」

 

サーバルさんがシーラ博士に向かって言う。

そう言えば確かに最初こっちに来た時に息切れしてたし……動き回って疲れた所をセルリアンに襲われたのかな?

 

シーラ博士

「そういうこと。集めた電力は、別に用意した大型充電器に蓄えておくことも出来る。いつでも使用可能よ!

要約すると、さっきガイドさんが言った様にワイルドエレキチャージャーミニを着けて全速力で長距離を移動して電力を蓄えなさいってことよ!さあ、是非試して頂戴!」

 

キンコ

「小型発電機……確かにこれなら電力は賄えそうです」

 

動けば電力が……それなら……

 

ショウ

「……シーラ博士、その発電機って何個あるの?」

 

シーラ博士

「全員分は有るわ、それとキンコにショウ!これの正式名称はワイルドエレキ……」

 

アルル

「小型発電機を着けて全力ダッシュ……まさかの肉体労働ですね。でも、アルルは体動かすの好きですからどーんと来いです!」

 

シーラ博士

「ワイルド……」

 

アルルさんは体を動かすのが好きなんだ……僕は余り好きじゃないし、そもそも外で運動する事も無かったし

 

センちゃん

「飾り付けの規模はかなり広範囲に及んでいます。手分けして急ぎ足で作業すれば、自然に貯まるでしょう」

 

さっきまでの作業と残りの作業を考えるとまだ全然終わってないけど、ちゃんと貯まるかが心配だ…

 

ションブルクジカ

「ならば、小型発電機を持ち、手分けして、街道に居るセルリアンを倒し安全を確保する。

それと同時に電力を貯め、電飾を付けて回れば良い、という事だな」

 

キンコ

「そうですね。それでは皆さん、お願いします。シーラ博士もありがとうございました。これで何とかなりそう……です」

 

シーラ博士

「う、うん……小型発電機を頼むわね……」

 

?、シーラ博士は何故か少し落ち込んでいる様で、声が小さい

 

キンコ

「街道はいくつか有りますから、手分けをした方が良いかも知れません」

 

オルマー

「じゃあ私とセンちゃんは飾り付けて回るねーだって私達は2人で1つのダブルスフィア!2人なら何にも問題ないってね!あ、私と一緒が良いならちょっと考えて」

 

キンコさんが手分けして作業しようと言うとオルマーが真っ先にセンさんと一緒に行動すると言ってそこから更に続ける……それをセンさんが咎める

 

センちゃん

「ストップです。長話は時間がもったいないです。私達は別の場所に行きますので、そちらも頑張ってください」

 

そう言ってシーラ博士から小型発電機を受け取り、何処か別の場所に行こうとする……そこでタイパンが慌てて

 

タイパン

「あ!待って下さい!」

 

と、2人を止める

どうしたんだろうか?

 

センちゃん

「?……どうかしましたか?」

 

サーバル

「タイパンどうしたの?」

 

センさんやサーバルさんも何で止めたか分からない様だ。だけどタイパンさんの様子から重要な事だと思う

 

タイパン

「実は……最近この辺りで妙なセルリアン?が見られているらしいんです」

 

ミライ

「妙なセルリアン?何故疑問形なんですか?」

 

確かにセルリアンならセルリアンで良いと思うけど……

 

タイパン

「いえ、それが……見た目が異質なんです。

 

なんかこう.……黒くて、ロープ見たいな触手があって……あ、あと口が沢山あるらしいです!」

 

……?、良く分からない見た目をしてるみたいで、想像出来ないけど、要はまとまって行動した方が良いって事なのかな?

 

ショウ

「つまりはみんなで行動しようって事?」

 

タイパン

「はい、バラバラに動いて1人や2人であっさりやられるよりはまとまった方が見つかっても逃げやすいと思いますし、最悪戦えるかと」

 

アルル

「そうですか……成る程、分かりました。なら、一緒に行動しましょう。」

 

そして行動を始めようとしたら……

 

ギャイギャイギャアーン!!

 

アルル

「わあ!何の音ですか!?」

 

いきなり音が聞こえて来た……さっきの話も有るから僕は(ヒュドラ)を構える……

 

ポンポポポポポーン♪

 

キンコ

「今度は低い音が……」

 

そして、音がした方からは2人のアニマルガールが出てきた……片方の髪型が凄いけど

 

ショウ

「……誰?」

 

僕は構えたヒュドラを下ろして、2人に聞く

 

イワシャコ

「エレキと聞いて!

エレキギターのイワシャコ、参上!」

 

ミライ

「イワシャコさんとキクイタダキさんですよ〜!イワシャコさんは鳴き声が大きいのが特徴で、2羽で一緒に歌を歌い合う事も有るんですよねっ!」

 

……ミライさんが居ると必ずと言っていい程相手の事が分かる……自己紹介がいらなくなるくらいに

 

ミライ

「キクイタダキさんは頭に王冠を被っている様な見た目からその名前がついているんです。小さな体に王冠の様な冠羽……ギャップが堪りませんっ!」

 

また相手が自己紹介する前に紹介を済ませちゃった……キクイタダキさんに関しては一言も喋ってない

 

キンコ

「エレキギター……?あっ、違うんです。私達が必要なのは電力でして……」

 

イワシャコ

「電力?なんてこった、私達の勘違いだったみたいだね!」

 

イワシャコさんは『エレキ』って言葉を聞いてこっちに来たみたいだけど……この人、本当に声が大きいなぁ……

 

キンコ

「この『なんとかエレキなんとかミニ』と言う小型発電機なら電力をまかなえる……と言うお話をしていて……」

 

ショウ

「……ワイルドエレキチャージャーミニだよ、キンコさん……」

 

長いから覚えにくいけど、一応覚えておいた……必要無かったかな?

 

イワシャコ

「そうだったんだー、でも勘違いだったとは言え、これも何かの縁。電力集め、手伝うよっ」

 

キクイタダキ

「くぅ〜、見て見ぬ振り出来ないイワシャコさん、かっけー!オイラもお手伝いするっす!」

 

あ、やっと喋った。まぁ、兎に角人手が増えたから、良いのかな……?

 

キンコ

「ありがとうございます!」

 

イワシャコ

「ああ、そうだ、手伝う代わりに、あっちで歌っている子の勧誘に協力してくれない?私達のボーカルとして招き入れたいんだ」

 

イワシャコさんが言う方を見るとそこには茶色い髪の毛と服を着た少女がいた……頭に羽があるから……鳥のアニマルガールかな?

 

ブラウンキーウィ

「〜〜♪」

 

ミライ

「ブラウンキーウィさんですね。『キーウィー』と言う口笛の様な鳴き声がそのまま名前になった鳥さんで、飛べない鳥さんとしても有名ですよ!」

 

つまりあの子を誘えば良いんだね……って、あ!またセルリアンの群が来てる!

 

ショウ

「ミライさん、セルリアンが来た。丁度あの子の方!」

 

ミライ

「あぁ!本当です!って、セルリアンに流されて行きます!」

 

僕はセルリアンの群れに突撃して、ヒュドラでセルリアンを連続で斬る。

パッカーン!×5

今は少し多めに倒せた。そして後ろからションブルクジカさんやサーバルさんが来ている……

 

セルリアンの内の1匹が僕に体当たりしてくるが、そのセルリアンの前に他のセルリアンが出てきてしまい2匹が僕の前に倒れる…遠慮なく斬らせてもらう

 

ショウ

「えぃ!」

 

2匹とも身動きが取れなくなっているからあっさり当たった。そして僕の右からセルリアンがまた体当たりしてくる、左からもだ合計5匹……厳しそう……

僕は最初の2匹を前に出て避けて、次の2匹は飛び越えてかわす……そこにセルリアンが体当たりしてきて少し飛ばされる……ちょっと痛いけど、僕はそのセルリアン達に対して……

 

ショウ

「……お返し!」

 

ヒュドラを構えながら走って通り過ぎる時に斬りつける……そして体当たりしてきたセルリアンには2回斬りつけた

こっちに来るのは後4匹いる……その4匹は全員突進して来る

 

1匹は普通に避けれたけど、残りの3匹の体当たりはかなりギリギリで、一歩間違えたら当たったいた……そして僕は最後の1匹を避けた時に後ろから斬りつける。それだけでセルリアンはパッカーンと、音を立てて倒れた。そして残りの3匹をまとめて2回連続で斬りつける……

 

セルリアン

「「「ーーーーー!?」」」

 

パッカーン!!!

 

これでセルリアンは全部だと思う……今回は少し多かったかもしれない……確か……16匹ぐらいかな?あ、でもまだサーバルさんが戦ってる……

僕はサーバルさんや他の人の所に加勢に向かった……

 

 

 

その後、結局イワシャコさんの勧誘は失敗したしまった……まあ、僕的にはブラウンキーウィさんの声はあの……エレキギター?には合わないと思うし、他のアニマルガールを勧誘した方が良いと思う

 

 

そして飾り付けも終盤になった頃……

 

サーバル

「リクガメ甲殻自警団の2人は息ピッタリだよね。もしかして姉妹なの?」

 

突然、サーバルさんがそんな事を言う……姉妹……か……

 

アカアシガメ

「いや、違うぞ。守りたい物が有る、と言う目的が一致して、それからずっと一緒にいるんだ」

 

へぇ……目的が……

 

インドホシガメ

「姉妹と間違えられるなんて、なんだかむずがゆいですわね。姉妹と言えばキンコ様とアルル様もよく似てらっしゃいます

 

サーバル

「そうだよねー、2人の出会いって言うのも聞いて見たいな!」

 

ショウ

「……僕も気になる……かな」

 

姉妹云々はともかく、どうやって会ったのかは知りたい

 

キンコ

「キンコとアルルの出会い……ですか?構いませんが……」

 

 

〜〜ある満月の夜〜〜

 

 

キンコ

「(あら、湖畔の近くに、誰かいま……?誰でしょう……でも、キンコにそっくりです)」

 

私は散歩をしている時にある湖畔の近くに私と似た誰かを見つけました。あの時の私にとってまるでドッペルゲンガーに会った見たいな物ですね。

 

???

「……誰ですか?」

 

その誰かは私に気づいてこちらに振り返りました……その顔はやはり私とそっくりで、本当にドッペルゲンガーか何かかと疑いましたね……

 

キンコ

「あ、すみません。キンコはキンイロジャッカルと言います」

 

???

「キンコ、さん……?私にそっくり?」

 

キンコ

「そう、ですね……あなたは?」

 

アルル

「……分からないんです。記憶が……無くて」

 

驚いた事にその子には記憶が無いとの事でした……

 

キンコ

「記憶が……?」

 

記憶を失い、虚ろな状態では危ないです……

 

キンコ

「あの、何か困った事が有ったら、いつでもキンコを頼ってくだ……さい」

 

???

「……ありがとうございます。でも、私は平気ですから、気にしないで下さいっ」

 

その時のアルルは笑顔でしたけど、とっても寂しそうでした。大丈夫とは言われましたが、キンコはやっぱり心配で、隣でずっと話しかけました

その内アルルも、少しづつですが自分の事を話してくれたんですが……

 

キンコ

「続きはセルリアンを倒してからにしましょう」

 

そう言われて僕は周りを見る……するとそこそこな数のセルリアンが此方に来ていた……僕はヒュドラで飛びかかって来た2匹を倒す……そしてサーバルさんも1匹倒して、他のみんなもそれぞれ倒す……みんなが倒したのは合計5匹かな?僕は前を見てセルリアンを数える……15匹、かなり多い……それにこれは僕『の』前にいるセルリアンで他のみんなの前にもまだまだいる……僕は早く終わらせる為にゲイ・ボルグに持ち替える……そしてそのままセルリアンの群れに投擲する

 

ショウ

「くらえ……!」

 

ヒュンッ

 

僕の投擲したゲイ・ボルグは敵に向かっている途中で、先端から30の鏃がはなたれてその内14本がセルリアンに当たり、1匹に何本も当たった奴も居るし、中には1本の当たりどころが悪くて倒れたセルリアンもいる……そして投げたゲイ・ボルグはセルリアンの1匹に当たり、その体から無数の棘が生える……セルリアン中で棘が炸裂して体を突き破ったのだ……

 

これで10匹、僕は此方に体当たりしてくる6匹のセルリアンを跳んで回避した……けど、セルリアンの1匹が僕に向かって跳んできた……流石に空中だと動けないから、簡単に当たる……僕は体当たりされた衝撃で地面に叩き落とされそうになったけど、何とか受け身をとれて怪我はかすり傷で済んだ……僕はお返しする為にヒュドラに持ち替える……僕はヒュドラを前に構えて、技の名前を言う……

 

ショウ

「秘剣 ケルベロス……!」

 

その言葉に反応する様に刀身は蠢き、分裂し、セルリアンの群れに襲いかかる……襲いかかる刀身の先端はまるで獰猛な犬の顔にも見える……

 

セルリアン

「「「「「「!!??」」」」」」

 

パッカーン!

 

ショウ

「……おしまい」

 

僕は肩を落として息を吐く……今回は少し疲れた。やっぱり出来るだけヒュドラで戦おう……ヒュドラはあんまり疲れない……

 

 

 

 

キンコ

「セルリアンは倒せましたね。それでは、続きを話します」

 

アルル

「な、なんか自分の話をされると、照れちゃいますっ」

 

アルルさんは顔を少し赤くして、恥ずかしそうにしている……やっぱり自分の事を目の前で話されると恥ずかしい物なのだろうか……

 

 

 

話を戻しますね、その内アルルは少しづつですが自分の事を話してくれました……

 

???

「私はみんなからキンイロジャッカルだと言われていたので、私もそうなんだって思っていました。でもこの間、管理センターから、そうじゃ無いかもって言われて……」

 

キンコ

「そうですね……キンコは、キンイロジャッカルですけど、あなたは私と、違う気が……します」

 

なんと言うか……こう、鏡を見ているのにどこか違う感覚に似ていますね……

 

???

「それじゃ、私は誰なんでしょうか?……それが分からないのは、ちょっとだけ寂しいです」

 

キンコ

「なら、私と一緒に探しに行きましょう、あなたが誰なのか、きっとわかります、もっと誰かを、キンコを頼っても良いんですよ?」

 

???

「キンコさん……」

 

 

スッ……

 

 

 

私は手を差し出してこう言いました

 

キンコ

「手を握ってくれると、嬉しいです」

 

???

「……はいっ」

 

そして数日後、アフリカンゴールデンウルフだという事が分かり、私はそれを伝えに行き……ました

 

キンコ

「お名前判明したみたいですよ!あなたは『アフリカンゴールデンウルフ』との事です!」

 

アフリカンゴールデンウルフ

「アフリカンゴールデンウルフ……?」

 

キンコ

「ピンと来ませんか?」

 

アフリカンゴールデンウルフ

「はい……でも、それが私なんですね」

 

キンコ

「そうです。……アフリカンゴールデンウルフ。

フルーフ……リカルー……ガーデン……フリーデン……」

 

アフリカンゴールデンウルフ

「キンコさん……?」

 

キンコ

「アルフ……アルゥー…………アルル。アフリカンゴールデンウルフのアルル、と言うのはどうでしょうか?」

 

私はアルルの愛称を考えて見ました。色々浮かんで来た中で一番しっくり来たのが『アルル』でした

 

アフリカンゴールデンウルフ

「あの、もしかしてそれは……」

 

キンコ

「はい、あなたの愛称です。せっかく名前が分かったのだから、あっても良いかなと思いまして……どう、でしょうか……?」

 

アフリカンゴールデンウルフ

「アルル……?そんな可愛い愛称が、私?……うんっアルル、気に入りました

 

私はアルル、アフリカンゴールデンウルフのアルルです!」

 

キンコ

「気に入ってもらえて、良かった……改めてよろしくお願いします、アルル」

 

アルル

「こちらこそお願いしますね!

 

 

キンコっ」

 

 

 

 

キンコ

「それ以来、アルルはキンコに心を開いてくれるようになり、そのまま親友になりました」

 

キンコさんはそう言って話を終わらせる。この話を聞いたサーバルさんは……

 

サーバル

「い、良い話だよ〜〜!」

 

号泣している……顔が大変な事になっていて少し面白い……それにしても羨ましいな……キンコさんとアルルさん

 

アルル

「いや〜、なんだか恥ずかしいですね!」

 

ミライ

「所で、その、後アルルさんの記憶は……?」

 

確かにそれは気になるけど……

 

アルル

「まだ良く分かっていません。でも、もうそんな事はどうでも良いんです!」

 

やっぱり無いみたい……でもアルルさんはとても明るくこう話す

 

アルル

「記憶が無いからってくよくよしない!寧ろ見るもの全てが新しいと言うのは、知る楽しみがあって良いじゃない!

そう考えると全部が全部楽しいなぁ〜って思うようになりました!」

 

凄く前向きな考え方をアルルさんはしているみたいだ……アルルさんは記憶が無い=新しい事を知る楽しみ、として考えているからここまで明るいのかな?

 

アルル

「キンコには感謝しても仕切れません。こんな考え方が出来るようになったのは、キンコのおかげですから!」

 

キンコ

「アルル……」

 

ミライ

「うぅっ、キンコさんとアルルさんの信頼し合っている姿っ……!涙なくしては見られませんね……!」

 

……サーバルさんの次はミライさんが号泣する……と言うか涎を垂らしたり顔がふにゃっとしたりはしないんだ……まあ、正直に言うと僕は余り泣ける感じはしない……別に感動してない訳では無いけど、こう……涙が出ない

 

キンコ

「今は元気なアルルに頼る事が多くなりました。それが少しだけ申し訳ないです」

 

サーバル

「でも、満更でもなさそうだね!」

 

ショウ

「……頼れるのは信頼しているから……それに頼れるくらいになったら記憶の心配も無いでしょ?」

 

僕は思った事を言ってみる……実際、僕はお姉ちゃんしか頼れなかったからよく分からないけども

 

キンコ

「……はい。アルルに頼り、頼られる。それも悪くないと思っています。さて、昔話はこれくらいにしましょう」

 

アルル

「飾り付けもラストスパートですよ!アルル、頑張りまーす!」

 

ショウ

「おー……」

 

そして飾り付けを再開しようとした途端に……

 

セルリアン

「ーーーーーー!」

 

お約束(セルリアン)がやって来た……本当に絶妙なタイミングで毎回来る……実は狙ってこう言うタイミングに来ているんじゃあ……?

 

キンコ

「ま、またセルリアンが……!」

 

アルル

「飾り付けの邪魔しないで下さいよー!」

 

ションブルクジカ

「2人は飾り付け作業を続けるんだ。セルリアンは我らが引き受けるっ。行くぞ、リクガメ甲殻自警団!」

 

ションブルクジカさんがセルリアンの群れに突撃する……もう鹿と言うより猛牛みたいだ……

 

アカアシガメ

「了解っ!」

 

インドホシガメ

「承知いたしましたわ!」

 

ずばばばばばーっ!

 

 

その後の戦いは一方的で、僕が行く隙もなかった……結局、僕はこっちに漏れて来た3匹を倒して、後は3人で小規模な群れを倒してしまった……まあ、疲れてたから良いけど

 

 

ションブルクジカ

「よし、片付いたな。だがまだ気は抜けない、更なる敵襲に備えるぞ」

 

アカアシガメ

「ションブルクジカ殿……やはりあなたは素晴らしい。この戦いで、私は貴殿を尊敬せざるを得ません」

 

どうやらアカアシガメさんとションブルクジカさんが話始めたようだが、僕はアルルさん達を手伝いに行く……まずは後どれ位かを聞いておこう……

 

ショウ

「アルルさん……」

 

アルル

「?、どうしましたか?」

 

アルルさんは作業をしながらも此方を向く

 

ショウ

「残りの場所は……?」

 

それを聞いたアルルさんはにっこり笑って

 

アルル

「後はこの近くの場所で終わりです!頑張りましょう!」

 

……意外にも残りは少ないみたいだ……早く終わらせよう

 

ショウ

「じゃあ、僕はあっちをやって来るね……」

 

アルル

「はい、お願いします」

 

 

 

 

 

キンコ

「皆さんのお陰で、だいぶ電力が貯まりました!」

 

僕達の目の前には電飾が巻かれて光る木が沢山ある……ここら辺が昼みたいに明るくなって、電飾自体を見るとかなり眩しい……

 

アルル

「ほんの一部を光らせただけでこんなに明るくなるなんて……予想以上です!」

 

……これがほんの一部と言うのはかなり驚きだ……全部光らせたら明るいじゃ済まないかも知れない……まあ、途中が大変だったからそれだけの達成感もある……かな……

 

サーバル

「それにしてもショウすっごく頑張ったね!途中で何度も動き回って電力を貯めてたよね!木から木に跳んだりして!」

 

……本当に大変だった……途中で電力が足りなくなったら大変だから戦闘でもかなり大袈裟に動いてゆっくり倒していったし、移動も出来るだけ派手に動いて電力を貯めたりした……

 

キンコ

「これが全部光ったなら、街道をキンキラキンに照らせます!」

 

ショウ

「今の電飾見た感じだと、キンキラキンどころかもっと凄い事になりそうだけど……」

 

 

ブゥ……ン、パチパチッ……!

 

 

僕達が話をしていると突然電飾が消えた……一体なぜ……?

 

サーバル

「あーっ!?イルミネーションが急に消えちゃったよ!?

 

キンコ

「電力の供給が途絶えた……?一体どうして……」

 

僕は電力の供給元を見る……するとそこには

 

ミライ

「あ、あれは……」

 

それ(・・)は、木に似ているが何か、木とは違う。大きくて黒くて何本ものロープをつけているような……そんな何かが電力の供給元を陣取っている。そして何かを……大型のセルリアンを蹄の様なものがある脚で押さえつけて、ロープの様な触手で少し千切りながら緑色の涎が垂れる皺を寄せた様な口に持って行って食べていた……

 

キンコ

「き……きゃぁぁぁぁぁ!?」

 

その黒い怪物を目にしたキンコさんは金切り声を上げて、腰が抜けた様に座り込む……

 

アカアシガメ

「な、なんだ彼奴は!?化け物が充電器を占拠している……!?」

 

インドホシガメ

「い、いつの間に……それにセルリアンを……食べている……!?」

 

ションブルクジカ

「充電器の前に彼奴がいる限り、電力は使えず、街道は暗闇に、そうなれば、キンコ達の努力は水泡に消える……」

 

……それは……嫌……だね……

 

サーバル

「そんな事はさせないよっ!だよね、キンコ、アルル!」

 

サーバルさんは2人に問いかける……けど、キンコさんは流石に無理かもしれない……

 

ショウ

「……キンコさん、無理しなくても、良いからね?」

 

キンコさんはゆっくりと立ち上がりながらこう言う……

 

キンコ

「……いえ、大丈夫です……。皆さんの協力で、ここまでの事を成せました。キンコは今回の事を任されました、頼られました

 

だから途中で終わらせる訳には行きませんっ!」

 

キンコさんは完全に立ち上がって、力強くそう言った……

 

アルル

「皆さん!どうか協力、お願いします!」

 

 

みんな

「おーっ!!」

 

 

僕たちは気合いを入れて、黒い怪物に攻撃を開始する……最初はやはり僕が攻撃をする。今回は最初からゲイ・ボルグを使う……

 

ショウ

「まずは……一撃!」

 

怪物に接近して、槍で突く!

突いた時に飛び出した棘が怪物の中に刺さり、残る

次に怪物が、足元にいる僕に向かってその大きな蹄で踏みつぶそうとしてくるが、それを後ろに跳んで回避。

 

サーバル

「いっくよー!」

 

サーバルさんが自分の爪で怪物の体に向かって攻撃する、だけどそれは少し浅くて余り効いていないみたいだった……しかも此処で……

 

ミライ

「……っ!、こんな時に……皆さん!セルリアンの大群です!気をつけて下さい!」

 

セルリアンが新しくやって来た……数を見てみたけど、50は確実に超えている……仕方ないから、僕、サーバルさん、キンコさん、アルルさん、ションブルクジカさんで怪物と戦い、他のみんなにはセルリアンを倒してもらう事にした……

 

ションブルクジカ

「くらえぇぇぇ!」

 

黒い怪物

「Gruooooooo!!??」

 

ションブルクジカさんの槍は、怪物の体に突き刺さり、怪物は声を上げて苦しむ……しかし怪物も黙っておらず、そのロープの様な触手でションブルクジカさんを掴もうとする。

 

ションブルクジカ

「!?、しまっ……!」

 

そしてその触手を避けようとしたションブルクジカさんだが、それを読んでいたかの様に触手は動き、そのままションブルクジカさんを掴み、圧迫する

 

ションブルクジカ

「ぐぅぅぅぅ……!!」

 

それをキンコさんとアルルさんが急いで助けようとションブルクジカさんを掴んでいる触手に攻撃する

 

キンコ

「ションブルクジカさんを……」

 

アルル

「離して下さい……!」

 

その攻撃は

 

黒い怪物

「kisaaaaaaaaa!!!???」

 

怪物の触手を断ち切った……触手を切られた怪物は忌々しげに(?)キンコさんとアルルさんを見ている……

 

サーバルさんは、その後ろから

 

サーバル

「烈風の…サバンナクロー!」

 

大技で攻撃する

 

黒い怪物

「gieaaaaaaaaa!!!???」

 

その爪で怪物は大きく切り裂かれてよろめく……そこに仕返しと言わんばかりにションブルクジカさんが槍を突き立てる

 

ションブルクジカ

「ぉぉぉぉぉおおおおおお!!」

 

しかし、それを怪物は間一髪でかわして、体制を立て直す。

そしてその触手を3本、僕とサーバルさん、そしてキンコさんに向けて伸ばす

 

ショウ

「……っ!」

サーバル

「きゃあ!?」

キンコ

「ひっ……」

 

それを僕とキンコさんは回避出来たけど、サーバルさんが捕まってしまった……

 

そして、サーバルさんを締め付けて、サーバルさんはぐったりと動けなくなってしまった……

 

 

 

 

いけない!

 

僕は急いで跳躍してサーバルさんを助けようとするが、届かない……

 

 

ショウ

「(それなら……!本体を刺す!)」

 

僕は空中で体を捩り、怪物に向けて槍を投げる。鏃は出ない、ただ純粋に投げた

 

 

槍はーーーー

 

 

 

 

 

 

黒い怪物

「ーーーーーーっ!………………」

 

 

 

黒い怪物に突き刺さり、それがトドメになったのか、怪物は地に倒れ伏し、サーバルさんを掴んでいた触手は力が抜けてサーバルさんを離した……

 

{黒い仔山羊 ◾︎◾︎◾︎=◾︎◾︎◾︎◾︎の仔}

 

頭に情報が流れてくるが、それを無視して僕はサーバル目掛けてジャンプ、そしてキャッチして、着地後、直ぐにサーバルさんの顔を見る……顔色はかなり悪い……素人でも危険な状態だと分かる……僕は心臓の音を聞く……音は……

 

 

ドクンーーードクンーーー……

 

 

音は……鳴っていた……けど、危険な事には変わりないからせめて応急手当はしておく(僕の服を破って包帯代わりににしたり、呼吸しやすい体制にしたり)……これが良かったのか、サーバルさんの顔色は少し良くなった……そして……

 

サーバル

「うみゃぁ……?」

 

目を……覚ました……

 

ショウ

「サーバル……さん……良かっ……たぁ」

 

僕は胸を撫で下ろす……

後ろからはセルリアンを倒したみんながこっちに走って来る

 

ミライ

「みなさーん!大丈夫ですかーっ!?」

 

ショウ

「ミライさーん、一応全員生きてますよ……」

 

ミライ

「い、一応!?だ、大丈夫ですか!?」

 

ミライさんが横になっているサーバルさんを見て慌ててサーバルさんの様子を見る……が、サーバルさんの意識がある事が分かると少し安心した様にして、更に詳しく容態を確認する……

 

ミライ

「……一応危険な状態は脱していますが、しばらくは回復に専念することが一番ですね」

 

ミライさんはホッとした様な、心配そうな顔をしている。他のみんなも口々に「大丈夫かサーバル?」とか、「サーバル、余り無茶したらダメだよ?」などと言っている……それにサーバルさんは笑顔で答える。僕はミライさんにサーバルさんを預けて、応急セットを借りる、そして同じく一度掴まれたションブルクジカさんの元に行く……

 

ションブルクジカ

「ん?どうかしたか?」

 

ションブルクジカさんは少し離れた場所に居た、木にもたれている

 

ショウ

「……さっき掴まれた時に怪我したんじゃないの?」

 

ションブルクジカ

「いや、別に大した事は……」

 

明らかに嘘をついている……目には見えないけど、あちこちに怪我をしているのは分かるし、嘘も上手いけど、僕にはバレバレだ。嘘ばかりの場所で過ごしてきたのも大きいと思う

 

ショウ

「はい、じっとしていて……」

 

ションブルクジカ

「いや、だから……」

 

僕は無視して手当を始める。死ぬほどでは無いけど、此方も中々酷い怪我だ……

 

ションブルクジカ

「…………かたじけない」

 

ショウ

「…………ん」

 

じっとしていてくれたし、傷も多い訳では無かったから意外と早く終わった……

僕はションブルクジカさんに「暫くは安静に……ね」と、伝えてサーバルさんの元へ戻る

 

ミライ

「あ、ショウ君、戻って来たんですね」

 

ショウ

「応急セット、ありがとうございます……」

 

僕は応急セットをミライさんに返す……

 

サーバル

「あ!ショウ、さっきはありがとう!」

 

ショウ

「……別に大した事はしてないよ……」

 

サーバルさんが恐らくさっきの応急手当の事のお礼を言ってくる……

 

サーバル

「うぅん、ショウは凄いよ!あの怪物に一番に立ち向かったり、私が掴まれた時も助けてくれたし、その後も手当してくれたし……ね!」

 

……少し照れ臭……あっ……

 

 

 

ブゥゥゥン……パアアァァァ……!

 

 

……電力が戻ったみたいだ……

 

アルル

「イルミネーションに光が戻りましたよ!しかも、さっきよりも明るいです!」

 

ションブルクジカ

「なんと美しい……正に『光の回廊』、だな……」

 

アカアシガメ

「……まさか、これ程美しいものとは」

 

インドホシガメ

「ああ、守りきれて良かった……これならば、街の皆も喜ぶだろう」

 

イルミネーションを見たみんなが口々に「綺麗」や、「美しい」と言って褒めている……

 

キンコ

「皆さん、お疲れ様でした。キンコだけでは、此処までの事は出来なかったでしょう……本当にありがとうございました!」

 

アルル

「あとはクリスマスを待つだけですね!あぁっ、何だかもう、待ち遠しいなって来ましたっ!」

 

あっ……そういえば1つ疑問が有ったんだ……

 

サーバル

「みんなクリスマス前に楽しそうだね!」

 

ミライ

「ふふふ、クリスマスまでの間が楽しい、というのもこの時期ならではですからね〜。さあ、ショウ君。『光の回廊』を少し歩いて帰りましょうか!」

 

いや、この疑問はまた今度にしよう……この雰囲気で聞けることじゃ無いし……ね

あと、サーバルさんは出来るだけ安静にした方が良いらしいので……

 

ショウ

「……それじゃあ、サーバルさんは僕がおんぶして行くよ」

 

サーバル

「…………うぇっ!?」

 

 

〜〜光の回廊内〜〜

 

……いや、眩しい……全方向から照らされてかなり眩しい……

 

サーバル

「うぅ〜〜〜〜……こ、子供扱いされてるみたい……」

 

サーバルさんが背中で頬を膨らませてそう言う……その顔は赤い……恥ずかしいんだと思うが、安静にする為だし、ミライさんはガイドとして道案内をして貰うから、流石にそこにサーバルさんをおんぶしながらと言うのは苦しいと思う……(その点僕は特典のお陰でサーバルさんくらいなら全然余裕でバランスを取るだけ)

 

ショウ

「……我慢してね?安静にしなきゃ行けないんだし……念の為」

 

そう言ってもサーバルさんは

 

サーバル

「うぅ……でもお願いだからおんぶはやめてぇ〜〜」

 

ミライ

「サーバルさん、余り我儘言ったらダメですよ?安静にしなきゃいけないんです」

 

……あっ、あのやり方なら大丈夫……かな?

 

サーバル

「……?、ショウ?どうしたの急に下ろして……ってわわ!?」

ミライ

「?、どうかしまし……えぇ!?」

 

僕はサーバルさんをキャッチした時の抱え方……確か……

"横抱き、よショウ"

横抱き?をする。あとありがとうお姉ちゃん

 

サーバル

「わ、わ、わわわ!?ちょ、お、下ろしてぇ〜〜!」

 

ミライ

「なんとまぁ、大胆な……」

 

ショウ

「これなら……まぁ……いいよね?」

 

取り敢えずはこれで進む……

 

 

 

 

 

 

サーバル

「お、下ろしてぇ〜〜!///」

 

 

クリスマス編 キンコとアルルとショウの電光飾幻想 終わり




作者
「あっっっっっっぶねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!????」

一同
「!?」

カラカル
「ちょ、ちょっとどうしたのよ!?いきなり大声で叫んで……」

作者
「さ、サーバルがロスト寸前になった……(汗)」










サーバル
「何で!?」

ミライ
「えぇぇ!?」

ショウ
「……事情説明求む」

作者
「えっとまずね……勘付いてる人も居るかも知れないけど、この小説モドキ、ダイス振ってんの、一応ね」

ショウ
「まあ、それは知ってる。レギュラーにもステータス基本有るしね」

作者
「で、今回の敵……黒い仔山羊ね、そいつのステータスを平均、いやそれよりほんの少し下を使ったのよ?」

ショウ
「……うん」

作者
「そしたらどうよ?黒い仔山羊の野郎1クリ出しやがった!」

サーバル
「え!?」

作者
「結果ションブルクジカさんやばくなったよ……耐久力が残り4だぞ?危ないわ!」

ミライ
「そ、それはまぁ……仕方有りませんね……」

ショウ
「……それでサーバルさんは……?」

サーバル
「……ゴクリ」




作者
「驚きの残り耐久力1!仔山羊ちゃん綺麗に1残してくれました!」

一同
「……あ、危ない!?」

作者
「その後、応急手当で2回復して3に、そしてこのギリギリ耐久力活かして最後のあれになった訳ですね!はい!」

ショウ
「……まぁ、ダイスなら仕方ないけど、今度からはもう少し弱めでお願いね……?作者」


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第X章 節分編 犯罪撲滅作戦!:前編

作者
「節分……豆、美味しいよね」

※注意 時系列関係無茶苦茶です


ミライ(パークガイドの日記)

平和なジャパリパーク……

けれどいつも平和な訳ではありません

今回もある事件が起こり、私達はその時間を追いかける事になったのです

 

ーーーーーーーー

 

セルリアン

「ーーーーーーー!」

 

森の中、青いクラゲの様な体に黄色の触手を持った大型のセルリアンが居た……

 

カッコウ

「な、何ですか貴方は!」

 

標的はこのカッコウのアニマルガールだ……

 

セルリアン

「ーーーーーーー!」

 

セルリアンはカッコウを正面(?)に捉えると……

 

カッコウ

「痛っ!?な、なんでお豆を撃ってくるんですか!?し、しかも凄い勢いで、いた、いたたたたっ!」

 

豆を大量に撃って来た……文字通りの豆鉄砲だ。しかし、ただの豆と侮るなかれ、どんな物でも高速で飛ばせば殺傷力を持つ様に、豆でも勢い良く撃てば『かなり』痛い。例えればエアガンの様な物だ

 

カッコウ

「だ、誰か助けて……誰か……」

 

???

「どうしたんですか!?……セルリアンの仕業ですね!待っててください、今助けます!」

 

そこに通りかかったアニマルガール……手にはワニの頭の様な物が先端に付いた武器を持っていて、服装はインド辺りの服装に似ているだろうか?

 

セルリアン

「ーーーーー…………!(スタラコサッサ)」

 

セルリアンはどうやら新しいアニマルガールが来た事で危険を感じたのか直ぐに逃げて行ってしまった……

 

???

「逃げられましたか……突然襲いかかるなんて、なんて卑怯な」

 

カッコウ

「助けていただいてありがとうございます。私はカッコウです、貴方は?」

 

イルイル

「私はインドガビアルです、イルイルと呼んで下さい。そう、貴方はカッコウさん……でしたか。狙われた理由も頷けます」

 

カッコウ

「そ、それはどういう事ですか!?」

 

イルイルが納得した様に呟くとカッコウはそれに身を乗り出して問い質す。

それに対してイルイルは……

 

イルイル

「カッコウだけに

 

格好の的だった、

 

と言う事ですよ」

 

……洒落で答えた……それも飛びっきり寒い

 

カッコウ

「だ、ダジャレじゃないですかー!?」

 

イルイル

「さて、冗談はともかくこれは事件ですね、管理センターと繋がりのある、パークガイドさんに連絡してみましょうか」

 

そしてイルイルとカッコウはガイドの元へ歩き出した……

 

ーー道中ーー

 

クスクスクス……

 

カッコウ

「あれ?今笑いましたか?」

 

イルイル

「え?笑ってませんが……」

 

カッコウ

「でも、笑い声が……」

 

ガイドの元へと向かう途中、カッコウがイルイルに『今、笑っていましたか?』と聞くがイルイルは不思議そうに、『笑っていない』と答える……

 

クスクスクス…クスクスクス……

 

カッコウ

「あ、またですね……」

 

イルイル

「……本当ですね、まるで女の人の笑い声……気味が悪いですね」

 

イルイルもこの薄気味悪い声に気付いたらしく、少し目を細め、声の主を探す

 

クスクスクスクスクスクス……クスクスクス

 

カッコウ

「こ、声が近づいて来ています。と、兎に角逃げましょう」

 

その声は徐々にーー恐らく後ろからーー近づいて来て、クスクスと言う笑い声も大きくなっていく……

 

イルイル

「……そうですね、新種のセルリアンの可能性もあります。2人だけだと危険ですからここは逃げましょう」

 

タッタッタッタ…

 

2人は声の反対側に走って行き、そのまま森を抜けて行った……

しかし、後ろで不自然に揺れる枝や葉には気付いて居なかったが……

 

ーーーーーーーー

 

……ショウ視点

 

ジャパリパーク警察班

対策本部

 

ミライ

「以上の様な経緯でイルイルさんから連絡があり、豆を撃ってくるセルリアンの対処、及び謎の女性の笑い声の正体の調査、対処を目的とした対策委員会、『ジャパリパーク警察班』をつくるに至りました」

 

ショウ

「笑い声……それに豆を撃つセルリアン?」

 

ミライさんから伝えられた新種のセルリアンと謎の声……それを聞いた感じだと、セルリアンは『今は』迷惑なだけなんだけど、謎の声の方は正体によってはとても危ない……今までの怪物と同じ様な物ならアニマルガール達も危険だ。だって情報が少なすぎる

 

サーバル

「ちょっと名前が長くないかな?もう少し短くて強そうな名前にしようよ!」

 

サーバルさんは相変わらずのんびりとしている……いや呑気?兎に角この状況は早く解決した方が安心出来る

 

ショウ

「……サーバルさん、例えばどんな名前?」

 

でも、サーバルさんのこの性格はとても落ち着くから変わらないで欲しい……人間の悪い面を知らないまま、この綺麗なサーバルさんで……

 

サーバル

「……セルリアンも怖くなって逃げ出す『鬼のジャパ警』って言うのはどうかな?

これなら短くなって覚えやすいし、強そうでしょ!」

 

強そう……なのかな?それは……

そしてその名前にこの対策本部室の中で一番目を利かせているアニマルガール……髪と服は灰色で統一されたハシビロコウさんが

 

ハシビロコウ

「鬼のジャパ警……ん、悪くはないな。他の刑事……デカ達も異論は無いだろう」

 

鬼のジャパ警を気に入ったのか頷く、ちゃっかり刑事をデカと言い直しているからかなり乗り気なんだろう

 

サーバル

「それじゃデカのみんなをまとめるデカ長は、強面でしっかりしたハシビロコウね!」

 

強面……確かにハシビロコウさんの目はいつも睨んでいる……様に見えるけど、本来は丸い目をしていて髪の形で睨んでいる様に見えるらしい

 

ハシビロコウ

「ああ、問題はない」

 

ショウ

「……ミライさん、セルリアンもそうだけど、謎の笑い声の……目撃?証言は他に無いの?」

 

僕はミライさんの方を向いて聞いてみる。しかしミライさんは首を振る……今のところ無いみたいだ

 

イルイル

「イルイルもいるいる〜」

 

ハシビロコウ

「今はダジャレに付き合っている暇は無い……事件を解決するには情報を集め、地道に足を使うしか無いな」

 

ミライ

「急にお呼びしましたが、意外とノリノリですね」

 

ミライさんは笑顔でハシビロコウさんを眺める……本当にこの集まりは急だった……だっていきなり『ジャパリパーク警察班捜査本部を設立しますよ!』と言って連れて来られた……そして説明を先程行ったばかりなのにハシビロコウさんのノリはかなり良い……確かにハシビロコウさんはこういう事が嫌いでは無さそうだし、得意そうだけど

 

ハシビロコウ

「やるからには最後まできっちりとやる、ただそれだけだ。……それより何か情報は無いのか?」

 

ハシビロコウさんはこの場にいる皆を見渡しながら言う……何故かその行動が凄く似合っていて、カッコいい

 

イルイル

「カッコウさんや、付近のフレンズ達に聞き込みをしたところ、どうやらホシはカブキ森に頻繁に現れるらしいと言う目撃情報が得られました、声の方も同様に森の中で聞いたと言うものや、関係性は不明ですが、目の良いイヌ科や鳥のフレンズが空を飛んだり森の近くを歩いている時に、不自然に揺れる枝や葉などを目撃したそうです」

 

声も森の中で……セルリアンの仲間かな……?いや、それより不自然に揺れる枝や葉……何かがそこに居た?でもそれなら何でそこに居る筈の何かを見たアニマルガールが居ないんだろうか?

 

サーバル

「……?何でお星様の話をしてるの?」

 

ショウ

「……話の流れ的に犯人、セルリアンの事だよ。多分」

 

そうじゃなければ話が繋がらない

 

ミライ

「ショウ君正解です!この様な状況だと犯人をホシと言う事が有るんですよ、つまり先程は『カブキ森に犯人が頻繁に現れるらしい』と、言うことになります」

 

おおー……当たってたんだ。それにしても何故ホシと言うのかは分からない……

 

※『犯人の目星が付く』などの目星の省略でホシ、と言うらしいですby作者(ガバガバ知識)

 

ハシビロコウ

「成る程、夜行性のフレンズが多く、眠らない森と呼ばれているカブキ森か……これは一苦労だな

だが、我々鬼のジャパ警はどんな難事件も解決に導く!いや、その努力を怠ってはいけない!

その目撃証言を元に調査を開始するぞ!」

 

ミライ

「(こうして鬼のジャパ警24時間の戦いが始まったのです、果たして、豆をまいたホシを突きとめ、捕まえる事は出来るのでしょうか?)」

 

ーーーーーーーー

 

サーバル

「ところでハシビロコウ!私達は何をすれば良いかな?お手伝いするよ!」

 

外に出て僕達はカブキ森の中心にある広場にやって来た……恐らくこの辺りのアニマルガールが森の中で一番来る場所だろう……と、ミライさんは言っていた

 

ハシさん

「ム……助かる……猫の手も借りたい位なのだ。では改めて、私はハシビロコウ、通称ハシさん、デカ長だ」

 

猫の手も借りたいって……サーバルさんも一応猫だし、他にもネコ科の動物が居なかったっけ?

 

ミライ

「ハシビロコウさんは、『動かない鳥』として有名ですね、獲物を捕らえる時など、彫像の様にピタリと動きを止めるんです、1日中動かない時もあるとか」

 

1日中……かなり張り込み向きの特徴を持ってるみたいだ

 

サーバル

「張り込みの名人って感じだね!私はサーバル、人呼んで『にゃんこデカ』」

 

……にゃんこ…デカ……?

何と言うか……相変わらずのネーミングセンスだと思う。こればっかりは改善しないのだろうか?

 

サーバル

「正義と熱血とたまにゆるいのが特徴だよ!」

 

ショウ

「……いつもゆるくない?」

 

イルイル

「サーバルの語源は『猟犬』犯人を追うにはうってつけですね

まさにイヌのおまわりさんと言う訳ですね、ネコですけど」

 

へぇ……猟犬かぁ……何故か猟犬と言う言葉が恐ろしく感じる……何でだろうか?

そんな事を考えているとサーバルさんが突然

 

サーバル

「ふっふーん!あ、ショウはどんな異名が良いかな?」

 

僕の異名……通り名をどうするか提案して来る……いや、えぇ?

 

そう言われた瞬間にいくつかの案が浮かんで来た……

1 異形の怪物を何体か倒して来たから『異形デカ』

2 セルリアンや異形の怪物を切って来たから『辻斬りデカ』

3 多分1番歳下だから『最年少デカ』

 

……この3つが浮かんで来た、正直どれでも良いからサーバルさんに選んで貰おう……

 

ショウ

「取り敢えず案としては『異形デカ』『辻斬りデカ』『最年少デカ』……が、有るけど……」

 

サーバル

「えーっと……まず『異形デカ』は多分今までの事からだろうけど、却下ね!その言い方だと異形のデカみたいだから!あと『辻斬りデカ』ってもはや犯人だよ!?却下!さ、『最年少デカ』はまともだし……まあ、それで良いのかな?」

 

ミライ

「ではショウ君改め、『最年少デカ』も頑張って下さいね!」

 

ショウ

「はーい」

 

一通りの『いつも』のやり取りが終わると同時に……

 

ハシビロコウ

「……さて、早速現状を伝えよう」

 

イルイル

「笑ってくれても良いのですが……私も大人ですから大人しくしてましょう」

 

ハシビロコウ

「目撃情報を元に、既に各デカが調査にあっている。人員の投入は惜しまない、早く事件を解決しなければならないからな

にゃんこデカ、及び最年少デカは他のデカ達と合流し、一緒に捜査にあたってほしい」

 

ハシビロコウさんが捜査の現状を伝えてくれる。

兎に角今は情報を集めるのが優先って事だと思う。あとハシビロコウさんってノリが本当に良い

 

イルイル

「サーバルさんとショウ君は新米ですから、私、ダジャレデカこと、イルイルとドワーフサイレンが同行します」

 

…あれ?新米って言ってもまだ出来たばかりな気も……

 

ミライ

「インドガビアルさんが一緒なら、心強いですね!ちなみに、大型ワニさんに分類されてますが、人を襲う事が無いとされる大らかな方ですよ!」

 

ドワーフサイレン

「う〜う〜う〜!う〜う〜デカのサイレンの事も忘れて欲しく無いのでちゅ!頑張るでちゅ!」

 

う、う〜……?変わった鳴き声のアニマルガールだ……サイレン…成る程、それでサイレンさんか……

 

ミライ

「そうですね!心強いデカの皆さんが味方なら事件は直ぐに解決に向かいますよね!」

 

ハシビロコウ

「貴様達が捜査にあたっている間……俺は張り込みをしよう。じっとしているのは日常茶飯事だし……犯人は現場に戻ってくると言うからな

貴様達はまず、ゴリラのゴリさんと合流し、聞き込みをしてくれ」

 

へぇー……犯人は現場に戻ってくる……そんな言葉があるんだ……それにゴリラのゴリさんか……

 

サーバル

「おお〜、聞き込みかあ。なんかデカ物っぽくなってきたね!

絶対に犯人……じゃなくてホシを捕まえようね!最年少デカ!」

 

イルイル

「こうしている間にも被害は拡大し続けているかもしれません、急ぎましょう!」

 

イルイルさんに急かされて僕達は少し早歩きで森の中に足を運んだ……

 

ーーーーーーーー

 

森の中を進んで行くと、1人全体的に黒い格好で鼻に絆創膏?を貼って袖のないシャツを着ているアニマルガールがいた。手にはグローブの様な手袋の様な武器?を付けている……恐らくゴリラだ

 

ゴリラ

「おい、何見たんだコラ。何か情報を知ってそうな顔をしてるな」

 

ターキン

「おや、おっかない、でも確かに耳寄りな情報が有りますよ、先程聞いた話何ですが……怪しい影がね、ここから先に逃げていった、そして近くで女性の笑い声が聞こえて、気味が悪くなって直ぐに自分もそこから逃げて来たとか」

 

ゴリラ

「ふんふん、怪しい影か……こっちは新しい情報じゃないが、女性の笑い声か……それは他の奴は言ってなかったな。それと笑い声が聞こえたら基本逃げる様にしてくれ、新種のセルリアンかもしれない」

 

ターキン

「成る程、ご丁寧にどうも、此方も新しい情報が手に入れるのと一緒に広めておきますよ。それと有力な情報も手に入れたらお伝えしますよ」

 

ゴリラ

「頼もしいな、捜査に協力、感謝するぜコラ。これはお礼代わりのジャパ警のワッペンだ。持って行きやがれ」

 

ターキン

「随分と可愛らしいワッペンですな、有り難くいただいておきますよ、それじゃあっしはこれで……」

 

ゴリラ

「ああ、何かあったら呼ぶんだぞコラ。……取り敢えず、ひと段落だな」

 

どうやらターキンのアニマルガールから情報を聞いていたらしい……そして丁度僕達が近くに着くと同時に聞き込みが終わった様だ

 

サーバル

「今あげたワッペン、手作りなんだって?可愛いワッペンだね〜♪」

 

サーバルさんは笑顔でそう言うがその言い方は捉え方によればおちょくってる様に聞こえる……まあアニマルガールなら大丈夫だと思う

 

イルイル

「相変わらず行動と言葉が伴ってないですね。こちら新米デカのにゃんこデカと最年少デカ、聞き込みのお手伝いに連れて来ました」

 

ゴリラ

「おう、助かるぜ、俺はゴリラ、ゴリさんで良いぜ。しかし困ったぜ。捜査は進めているが中々尻尾を掴めなくてな

実は一度、捜査中に姿を見かけたんだが、取り逃しちまったんだ。俺とした事が、悔しいぜ」

 

サーバル

「大丈夫だよ、私達が来たからには直ぐに見つかるよ!捜査経験なんて全く無いけど、気合いで何とかする!」

 

ショウ

「……僕も……頑張ります」

 

ゴリラ

「お、おう……一応頼りにしてるぜ。それはそうと、手伝いに来たのは良いが、騒がしい奴を連れて来てるな」

 

ゴリさんが僕達の後ろのサイレンさんを見ながら言う

 

ドワーフサイレン

「う〜う〜?それはサイレンの事でちゅか?」

 

ゴリラ

「そうだよ、騒がしくされたら気が散っていけないぜ。頼むから邪魔すんなよコラ」

 

確かにうーうー、常に後ろで言われたら気になるけど……

 

ドワーフサイレン

「う〜う〜う〜!邪魔なんてしないでちゅ!お役立ちになるでちゅ、う〜う〜う〜!」

 

ミライ

「ドワーフサイレンさんはサイレン科の方で、水が干上がると泥で繭を作り夏眠する事で知られています。私もドワーフサイレンさんの繭に包まれてみたいです」

 

……ん?んん!?

ちょっと待って、今ミライさん……凄いことを何気なく言ってたよね?

 

ショウ

「えっと……ミライさん?つ、疲れてるの……?か、肩揉んだ方が良い?」

 

ミライ

「大丈夫です、別に30日間報告書の政策で寝てなくても大丈夫です」

 

……大丈夫じゃないよ、それ

 

ショウ

「……後でバスの中で寝てね?」

 

ミライ

「そうですね、そうします」

 

……ミライさんはその内倒れそうで怖い……

 

ドワーフサイレン

「敵が近づいて来たらお知らせするでちゅ!う〜う〜う〜!

う〜う〜う〜!う〜う〜う〜!

早速何者かが近づいて来たでちゅ!

う〜う〜う〜!」

 

ゴリラ

「だぁーもう!もう少し静かに出来ないのかよ!喧しくて仕方ないぜ……」

 

しかし周りにはセルリアンが来ている

セルリアンは27匹……こっちには僕、サーバルさん、サイレンさん、イルイルさんにゴリさん……5人だから……早く斬り倒すには6匹くらいを斬れば良いかな?

 

セルリアンが僕達の方へとやって来た……僕はセルリアンを適当に刀で突っついて少し離れた所に連れて行く

 

ショウ

「(……ここだったら後ろから体当たりされる事も無い筈……)」

 

セルリアン

「ーーーーー!」

 

セルリアンも戦う気なので僕は直ぐ様二体の懐に潜り込んで緑色の三日月型セルリアンと赤いボール型セルリアンを斬り捨てる。そして斬り終えた僕に向かって青いキノコの様なセルリアンが体当たりをしてくる……が、転生特典の身体能力であっさり躱す

 

ショウ

「はい……残念」

 

僕は躱して青いキノコセルリアンとすれ違う一瞬の内に3回刀で斬りつける……勿論そんな攻撃を受けきれる訳がなくセルリアンはパッカーンと割れて消えた

 

セルリアン

「ーーーーーー!」

 

セルリアン

「ーーーーー!!」

 

そして着地するがその瞬間をセルリアンは狙っていたかの様に飛び込んで来る……それは後ろに飛んで回避そして刀を横に構えてーーー

 

ショウ

「セルリアン……覚悟……!」

 

セルリアンの横を走り抜けて3匹全てを斬る……そのセルリアンは全て同じタイミングでパッカーンと砕けて消えた

 

 

ーーーーーーーー

 

ドワーフサイレン

「う〜う〜う〜!う〜う〜う〜!」

 

さっきの戦闘が終わってから未だにサイレンさんはう〜う〜と鳴いている……今は他のアニマルガール達の手伝いの為に森の中にある川にやって来た

 

サーバル

「も、もう大丈夫だから!と言うか、大きな音に反応してセルリアンが来ちゃうかもしれないから、静かにしよう?」

 

ドワーフサイレン

「う〜、ごめんなさいでちゅ」

 

ミライ

「あら?あそこに居るのはヌートリアさんとカモノハシさんじゃないですか?」

 

ミライさんが見ている先には、2人のアニマルガールが居た。恐らくベージュのベスト?を着ているのがヌートリアさん、サンバイザーとテニスラケットを持っているのがカモノハシさんだ。

 

ヌートリア

「あー新しい子達だー?私の事、構ってくれる?」

 

ヌートリアさんはそう言って此方に近づいて来るが……

 

カモノハシ

「こらっ、私達はまだ作戦の途中よ!」

 

カモノハシさんがヌートリアさんの肩を掴んで止める。ヌートリアさんは残念そうにしている。

 

イルイル

「私達の間ではヌートリアさんはさみしがりデカ、カモノハシさんは一球入魂デカと呼ばれています」

 

確かにそんな感じのするアニマルガール達だ、ヌートリアさんは此方を見ている……明らかに寂しそうに

 

ミライ

「ヌートリアさんは寒い所が苦手なんですよね。カピバラさんに似ていますがヌートリアさんの方がやや小さいんですよね!

また、カモノハシさんは哺乳類の中で一番古い歴史を持っている可 可能性もウワサされています。くちばしも特徴的で、微弱な電流や水流を感じ取る事が出来るんです!」

 

やはり此処で解説が来た……勉強になる

 

サーバル

「す、すごい……!流石先輩デカだよ!」

 

イルイル

「確か今はヌートリアさんが囮になって、襲い掛かってくるセルリアンをカモノハシさんが撃退する作戦の途中でしたか」

 

なるほど、2人で連携してセルリアンをおびき寄せるて倒してたんだ

 

カモノハシ

「そうよ、だからヌートリアはあっちに戻って囮になって!」

 

そう言いながら手に持つラケットで森の方を指す……森でセルリアンをおびき寄せて此方に戻って来るのかな?

 

ヌートリア

「もう結構寂しいんだけど……しょうがない。行ってきまーす(テクテクテク……)」

 

ヌートリアさんは少し項垂れながら森の中に歩いて行く

 

サーバル

「大変だねぇ、良かったら、意気込みとか聞かせて欲しいな」

 

サーバルさんは森に入って行くヌートリアさんを見送った後、カモノハシさんの方を向いて質問する

 

カモノハシ

「もちろん、この手で世を乱す悪人を捕まえるに決まってるわ!何がなんでもこの手で成敗してやるのよ!」

 

正義感が強い……のかな?これは……でも、やる気が凄い感じられて僕的にはまあ、良いと思う……

 

カモノハシ

「みんなは心配しなくて良いんだから!私に任せておけば良いの、その為にヌートリアは囮になってーー」

 

カモノハシさんがそこまで言った時であった……

 

 

 

 

 

 

ヌートリア

「うう、カモノハシちゃん、頭を撫でて撫でてー」

 

 

 

 

 

何故か囮に行ったヌートリアさんが戻って来た……

 

ショウ

「……戻って来ちゃったよ?」

 

カモノハシ

「って、なんで戻って来てるの!?囮役を続けなきゃ!」

 

ヌートリア

「だってぇ、誰の姿も見えない所で、1人で居ると寂しいんだもん」

 

カモノハシ

「これは何よりも重要な作戦なのよ!1番大事な役割のあなたがそんなんじゃだめでしょ!」

 

……本当にヌートリアさんは寂しがり屋なんだね……僕自身もお姉ちゃんに甘えてばかりだったから甘えたり出来ない寂しさは何となく分かる

 

それなら、誰かが構ってあげても良いと思う

僕はヌートリアさんの方を見て、手招きをする

 

ヌートリア

「……?」

 

ヌートリアさんは僕が手招きをしてるのに気付いて此方に近づいて来る……

 

ヌートリア

「どーしたのー?構ってくれるのー?」

 

そう言ったヌートリアさんの頭に手を伸ばして、撫でる

 

ショウ

「……構うって、こんな感じで良いの?」

 

流石に僕はみんなと身長差があるから背伸びしないと手が届かない……あ、ヌートリアさんの髪の毛なんかゴワゴワしてる……

 

ヌートリア

「おー、ありがとー!もっと撫でてー」

 

そう言ってヌートリアさんは膝をついて地面に座る……そのおかげで僕は背伸びをしなくてもヌートリアさんの頭に手が届く……やっぱりゴワゴワしてる

 

カモノハシ

「……はぁ、満足したらちゃんと仕事に戻ってね」

 

カモノハシさんは呆れた様に僕達を見ていたけど、温かい目でこちらを見ている。サーバルさんとミライさんもニコニコしながらこっちを見ている……あ、サーバルさんは少し羨ましそうにもしている……

 

後編に続く!




作者
「まーた、前後編に別れたよ」

ショウ
「しかもまた遅れてると言う……」

ミライ
「取り敢えずもう少し早く行動しましょう」

サーバル
「早起きは三文の徳、時は金なりっ!だよ?」

カラカル
「……正直本編以外出番が無いから早く本編を書いてほしいわ」

作者
「さいですか……あ、それとひとつ……

この作品、UA3000突破&お気に入り15行ったよ」

・ ・ ・ ・ ・

一同
「えぇ!?この駄作で駄文な作品に!?」

作者
「えぇ!これ書いてる途中で気づいてリアルに驚いてしまいましたよ!
あれか?某千の貌を持つあの方が裏で何かしらやったのか!?」

ショウ
「落ち着いて(グサリ)」

作者
「Siriにゲイボルグゥ!?」

ミライ
「えっと……

行動不能となった作者に変わりましてメモを読み上げさせて貰います……『お気に入り登録をして下さった方、閲覧して下さった方々、誠に有難うございます……これからも少しでも誰かが楽しんでくれたらの精神で執筆して行きます』……との事です。私からも心から感謝します!」

サーバル、カラカル
「それじゃあ、次回 後編お楽しみに〜!」


本当にありがとうございます、これからも頑張って行きます


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第x章 節分編 犯罪撲滅作戦!:後編

作者
「いよっ、じっきはっずれーの節分イベントー!たーのしーく、わいわい、執ぴ(刺

ショウ
「……始まるよ……うん」


作者
「あ、あと文字数やっちまったZE☆」


ヌートリア

「んー、もっとー」

 

ショウ

「ん……(ナデナデ…ナデナデ…)」

 

何やかんやで5分くらい撫でている……そろそろ手が疲れてきた……

 

カモノハシ

「はぁ……これは長くなりそうね」

 

カモノハシさんも諦めて一旦座っている、ミライさんとサーバルさんもだ……ただ2人は僕の事をかなり温かい目で見ていて、少しこそばゆい

 

ドワーフサイレン

「……っ!う〜う〜う〜!う〜う〜う〜!」

 

突然、サイレンさんが声を上げる……サイレンさんが鳴き声を上げた…と、言う事は……

 

イルイル

「敵接近の合図!?どうやら囮で誘わずとも、向こうからやって来てるようです」

 

ガサリ、セルリアンの群れが草木を掻き分けて森から出て来る……相変わらず色々な形と色が居て、正直目が疲れる……数は……21。

そこそこ居る

 

カモノハシ

「私達が追っているターゲットとは違うみたいだけど、降り掛かる火の粉は払わなきゃね。一球入魂、全力で行くわよっ!」

 

ショウ

「……」

 

僕は無言で刀を構えて、セルリアンを見つめる

 

サーバル

「よーし!ショウ!蹴散らしちゃおう!」

 

それにコクリと頷いて答えて、走り出す。他のみんなも一緒になって攻撃を始める

 

セルリアン

「ーーーーーっ!」

 

僕とサーバルさんヌートリアさんは固まって攻撃を始める……向こうではイルイルさんとカモノハシさんにサイレンさんが戦っている……いい感じに分かれた……かな?

 

ショウ

「……まずは……1匹」

 

僕はサーバルに向かって攻撃しようとして居た緑の三日月型セルリアンを斬る……しかし、浅かったみたいで、仕方なくもう一回斬って倒す

 

セルリアン

「ーーーーーっ!?」

 

パッカーン!パッカーン!

 

後ろでサーバルさんが別のセルリアンを倒している、ヌートリアさんは……

 

ヌートリア

「あー」

 

攻撃が外れて赤いボール型セルリアンはまだ全然弱ってない……今僕達が相手するのは今近くにいる3体と、後ろの6体……まあ、何とかなる、かな?

 

セルリアン

「ーーーー!!」

 

ショウ

「!、危ない ……」

 

突然セルリアンの内一体が体当たりをして来た……黄色いアンカーみたいな形だ……まあ、躱せたから大丈夫……

 

セルリアン2

「ー!ー!ー!」

 

ヌートリアさんが攻撃した赤玉セルリアンは攻撃せずに少し下がる……

 

セルリアン3

「ーーっ!」

 

残ったセルリアン……赤い球に棘みたいなツノと足(?)の生えたセルリアンが狙ったのは……サーバルさんだ

 

サーバル

「むむ!?当たらな……うみゃぁ!?(ズルッ)」

 

サーバルさんは当然躱そうとした……けど、川の近くだったからなのか、足元が泥濘んでいて、足を取られて転倒、そのまま無防備な所に赤棘セルリアンの体当たりを受けて後ろに転がる……

 

ショウ

「この……!」

 

僕はそのセルリアンに接近して、直ぐに斬る僕を攻撃して来たセルリアンも後ろからついてくる……

 

ショウ

「(……好都合だね)」

 

全力で刀を振り下ろして、赤棘セルリアンを真っ二つにする。勿論パッカーンと音を立てて割れる……そして振り返る勢いをつけながら後ろのついて来た黄アンカーセルリアンを斬る……これも上手く入ってセルリアンは割れる

 

ヌートリア

「おおー、すごいねー」

 

ヌートリアさんが僕の動きを見て感心してるみたいだけど……

 

ドスッ

 

ショウ

「……よそ見、しないで、ね?」

 

その隙を狙ったかの様にヌートリアさんの背中に突進した赤玉セルリアンを刀で貫いて倒す……

 

ヌートリア

「わー、気づかなかったよ……ありがとう」

 

ショウ

「……ん」

 

……『ありがとう』……か、こっちでは沢山言われるなあ

悠長にそんな事を考えていると、直ぐにセルリアンが来る

 

サーバル

「いたた……ショウとヌートリアは大丈夫?」

 

ヌートリア

「うん、大丈夫ー」

 

ショウ

「次は6体いるから後ろにも気をつけてね……」

 

サーバル、ヌートリア

「うん!」

 

サーバルさんとヌートリアさんが返事をして敵に突撃していく

 

サーバル

「汚名返上ー!」

 

そう叫びながらサーバルさんはセルリアンを爪で引っ掻く……勿論まともにセルリアンは攻撃をくらい、パッカーンと割れる

 

セルリアン

「ーーーー!」

 

ショウ

「……丸わかりだよ」

 

セルリアンが後ろから接近してきた……けど、音が聞こえていたので、振り向きざまに斬る……セルリアンは咄嗟の事に対応出来ないまま斬られた

 

ヌートリア

「おー」

 

ヌートリアさんは気の抜けた掛け声と共にセルリアンを叩く

 

セルリアン

「っ!?」

 

セルリアンは攻撃が予想以上に強かったのかは分からないけど、驚いた様子を見せてそのまま割れた……

 

そして残りのセルリアン3体

 

セルリアン.s

「「「ーーーー!」」」

 

セルリアンの攻撃先……それは……サーバルさんとヌートリアさんだ、此処からだと間に合わない……ね

サーバルさんに2体、ヌートリアさんに1体……

 

セルリアン

「ーーー!」

 

サーバル

「とおっ!当たらないからね!」

 

サーバルさんは自分の元へ向かったセルリアンの攻撃を大きく跳躍して躱す

 

サーバル

「くらぇぇ!」

 

そしてそのまま真下のセルリアンに向けて爪を振り下ろす……恐らくサーバルさんは1体のみを狙ったんだろうけど、勢い余ってかもう1体のセルリアンをまとめて引っ掻いた。でも流石に両方同時に倒す事は出来なかったらしく、巻き添えをくらった方は直ぐにサーバルさんから逃げた、ヌートリアさんも無事交わしていたらしく、向かいあっている……

 

サーバル

「逃がさないよー!」

 

サーバルさんが逃げ出したセルリアンを追いかける……セルリアンも全力で逃げていたけど、流石にけもののサーバルより早く走る事なんて無理だ。あっさり追いつかれて爪の一撃をもらっている

 

そして僕はヌートリアさんの前にいるセルリアンに接近して斬る……ヌートリアさんは僕がいきなり横からセルリアンを斬り飛ばしていたから驚いた様に固まっていたけど、セルリアンは倒せたから問題無い……

彼方は少し早く終わっていたらしく此方に向かって走って来ている……

 

でも、僕はすぐにサーバルさんの元へ向かう

理由は最初の方で無防備なところでセルリアンの体当たりをくらったからだ……

 

ショウ

「サーバルさん……怪我は?」

 

サーバル

「え?か、かすり傷だけだよ〜」

 

……嘘だね、明らかに何処か怪我をしてる……

このやり取りをしている間にカモノハシさんとミライさんが僕の元にやって来る……

ヌートリアさんのところにはイルイルさんとサイレンさんが居て、何か話をしている

 

ミライ

「どうかしたんですか?」

 

サーバル

「な、何も無いよ?」

 

カモノハシ

「……」

 

カモノハシさんも少し『怪しい……』といった表情でサーバルさんを見ている……

 

サーバル

「うー、ほんとに何も無いよー」

 

……やっぱり嘘だね、サーバルさんは嘘を言う時『本当だよ』じゃなくて『ほんとだよ』になる事が多い……

確かあの時体当たりをくらった場所は……左腕で二の腕の肘の近く……丁度手袋で隠れている場所……

 

ショウ

「……えい」

 

僕はそこを少しだけ力を入れて握る……すると

 

サーバル

「うにゃぁ!?」

 

……やっぱりだ、サーバルさんは嘘をついていた……

 

ショウ

「……見せて」

 

僕は直ぐに左の手袋を外して確認する……やはり赤くなっていた……

 

サーバル

「うぅ、ばれちゃった……」

 

………………

 

ショウ

「……ねぇ、サーバルさん?」

 

僕はサーバルさんの正面に立って、顔を見る……

 

ショウ

「なんで……嘘をついたの?

 

 

僕って……そんなに頼り無い?」

 

サーバル

「え……シ、ショウ?」

 

僕はサーバルさんのお腹に顔を埋めるようにして抱き着く……そしてそのまま

 

ショウ

「……お願い……どんな傷でも、嘘をつかないで……あの(肩に爪が食い込んだ)時、サーバルさんはすっっっごく僕の事心配してくれたよね……?」

 

サーバル

「うん……」

 

僕は抱き着く力を強くする……同時に目の辺りが熱くなる

 

ショウ

「僕も……今は……心配なんだよ?……だから……さ……」

 

 

 

僕は最後にこう、サーバルさんに言う……

 

ーーー嘘をつかないでーーー

ーーーそのまま居なくならないでーーー

ーーーもう、失いたく無いよーーー

 

そういった後、僕はサーバルさんに泣きながら抱き着いて居た……

もう嫌だ、失いたく無い……どんなに優しい嘘でも、僕に嘘をついたまま居なくなるのは嫌だ、どんなに辛い事でも、本当の事を言ってくれないと……本当はどうだったのかが、分からなくなるから……

 

サーバルさんは僕が泣き止むまでの10分ぐらいの間ずっと頭を撫でてくれた……その手はお姉ちゃんの手なんじゃないかと思うくらい優しい手だった……

 

 

 

 

ヌートリア

「寂しいけど、此処でお別れだね、それじゃ私達は囮捜査に戻るね」

 

サーバル

「うん、頑張ってね!じゃあね〜っ」

 

僕はあの後、サーバルさんの打撲痕にしっかりと手当てをした。手当てが終わった後にカモノハシさんから少し話を聞いた……どうやらカモノハシさん達の方で少し謎の笑い声が聞こえたらしい……しかし、それは一瞬で、一回しか聞こえてこなかったから、もしかしたら気の所為かも……とも言っていた。出来れば気の所為だと良いけど、もしかしたら案外近くに声の正体が居るかも知れない……

 

サーバル

「でも囮捜査って楽しそうだね〜、私が囮になったら、ショウが撃退してくれる?」

 

次の場所に歩いて行く途中でサーバルさんが僕の顔を覗きながらこんな事を聞いて来た……そうだね…

 

ショウ

「うん、守るよ……サーバルさんは大切な……大…切、な……」

 

そうだ、そう言えばなんで僕はサーバルさん達が傷つくのが嫌なんだろう?そもそも、どうしてサーバルさんを信頼できると考えたんだろう……?

 

サーバル

「んー?大切な何ー?」

 

ミライ

「捜査は遊びじゃありませんからね、サーバルさん。それはそうと、あそこに皆さん集まっていますけど、何でしょうか?」

 

前をよく見ると人集りが出来ていて、ザワザワとみんなが話しているのが分かる……

 

サーバル

「まさかホシが姿を現したとか!?」

 

ショウ

「う〜ん……それならもっと騒がしいと…思うよ?」

 

サーバルさんはその言葉を聞いて『あ、そうだね』と、そう言って人集りを観察し始める

 

ミライ

「……あれは、ペンギンアイドルユニット『PIP』のジェーンさんですよ!ああ、こんな所でお会い出来るなんて嬉しいです!」

 

人集りの中心に居るジェーンさんを見つけたミライさんは突然興奮し出して、まるで何時もの解説みたいな状態になってしまった……

 

サーバル

「凄い人気だね、近付く事も出来ないよ」

 

サーバルさんの言う通り、最早人集りでは無く壁になっている……はっきり言って通るには跳び越えるしか無いくらいに集まっている

 

イルイル

「おや?ジェーンさんの傍にヒョウモンガメさんとヒョウモンナメラさんが居るようですね」

 

そう言われて僕も見ようとして見るけど、流石に人が多過ぎて、時々出来る隙間からジェーンさんの顔が見えるくらいだ……

 

ショウ

「……見え…無い……」

 

跳躍して見れば確実だけど、流石に目立つし……

 

サーバル

「……よいしょっと」

 

突然、地面についていた足が浮く……そしてそのまま持ち上げられて、目線がさっきの倍くらいになる……サーバルさんが肩車をしてくれたみたいだ……いや、おんぶでも良いんじゃないのかな?

 

サーバル

「ショウー見えるー?」

 

下で僕を持ち上げて居るサーバルさんが少し僕の方を見て、確認する……うん、確かに見える…2人のアニマルガールがジェーンさんの側に居る

っと、少しだけアニマルガールが帰り始めた……何か目的を達成して帰ったんだと思うけど、これはこれで僕達にとって都合が良い

 

ショウ

「……サーバルさん、何してるか聞いてみよう……だからもう良いよ?」

 

サーバル

「はーい、じゃあ下ろすから気をつけてね」

 

そう言ってゆっくりとサーバルさんは屈んで、僕の足が地面に着くと、僕の足の間から頭を抜いて、僕を持ち上げた時に少し乱れた髪を治す

 

サーバル

「よし、おーい!何してるのー?」

 

そしてそのままかなり少なくなってきた人集り(もう普通に見える)の中心に居るスーツと帽子が特徴のヒョウモンガメさん

 

ヒョウモンガメ

「やあやあ、どうもこんにちは〜。僕っち達に何か用?」

 

サーバル

「こんな所で、『PIP』のジェーンが何をしてるの?」

 

赤い目の様な模様のある帽子を被り、豹柄が特徴のシャツを着ているヒョウモンナメラさん

 

ヒョウモンナメラ

「自分達はジェーンさんを一日署長兼アイドルデカとしてプロデュース中だ……です」

 

この2人はジェーンさんを一日署長にしたいらしい……

 

ヒョウモンガメ

「いやぁ、想定以上の大成功だね。色んな情報も集まって、ジェーンちゃんやPIPの人気も上がって万々歳ってところさ」

 

成る程、だからあんなに人が集めてたのか……それにできれば声の正体に関係する情報が1番欲しい……

 

ジェーン

「皆さん、見に来てくれていたんですか。ありがとうございます、漸く手が空きました」

 

ジェーンさんは最後の1人と握手をして、そのアニマルガールが見えなくなったのを見届けると此方を振り返ってそう言う……もう周りには僕達以外のアニマルガールは居ないみたいだ

 

サーバル

「お疲れさまー、相変わらず人気者だね」

 

ジェーン

「いえいえ、まだまだですよ。それよりも此処で会ったのも何かの縁ですし、サインでも書きましょうか?」

 

ジェーンさんはペンと紙(何時の間にか持っていた)を取り出し、笑顔でそう言う……先程まで大量のアニマルガールの対応をしていたとは思えないくらいの笑顔で、ジェーンさんは疲れを知らないのかな?とも思ってしまう

しかし、僕の後ろに居るガイドさん事ミライさんは確か……

 

ミライ

「ええ〜!ほ、本当ですか!?まさかの直筆サインをこんな所で……にへら〜」

 

PIPのファンクラブ会員番号No.1……つまり最初の会員らしい。流石ミライさんと言う事だろうか?

 

サーバル

「それ!私にも頂戴〜!一日署長、しかもハートマーク入りのサインなんて激レア間違い無しだよ!」

 

ジェーン

「はい、良いですよ、こんな物で良ければ幾らでも」

 

そうジェーンさんは言って素早くサインを書く……とても慣れた手つきで、あっという間に書き終わる。

サーバルさんの顔はにやけていて、とても幸せそうだ……

 

バララララ

 

ショウ

「……っ!、聞こえた?」

 

サーバル

「?、何が聞こえたの?」

 

イルイル

「何かをばら撒く音、これは……豆ですね!」

 

遠くから何かをばら撒く音が聞こえて来た……それをイルイルさんが聞き取って恐らく豆、そう伝えてくれる

 

サーバル

「えぇ〜、またセルリアンかなぁ?」

 

サーバルさんの顔が幸せそうな顔から面倒くさそうな顔に変わる……だけど……

 

ショウ

「これが犯人なら…今回で終わるから……」

 

それを聞いてサーバルさんは

 

サーバル

「そうだね!行こう!」

 

と、今度はやる気満々の顔に変わった……忙しい顔だね

 

イルイル

「急ぎますよ!」

 

ーーーーーーーー

 

イルイル

「確かさっきの豆をばら撒く様な音が聞こえて来たのは、この辺りのはず……」

 

次の場所は草原……森から少し出た位置にあるから此処ぐらいなら来ていてもおかしくはない……

しかし、周りを見渡してもそれらしいセルリアンは……

 

サーバル

「あ!あそこ!誰かがセルリアンと戦っているよ!」

 

サーバルさんが指差す先……そこそこ遠くにセルリアンらしき影と小さな人影が見える……それはしきりに動いて、まるで戦っているみたいだ……サーバルさんは恐らく元動物だから見えるんだと思う

 

急いで近くに行くと、そこには赤い鎧とサイなどのアニマルガール特有の槍を持ったアニマルガールが……

 

???

「拙僧の幻惑ステップに、果たしてついて来れるかな?」

 

まるで踊るかの様にステップを踏んで、件の豆セルリアンの攻撃を避けていた

 

イルイル

「あれは幻惑デカことインドサイですね。流石と言うべきかやはりと言うべきか、セルリアンの攻撃を鮮やかに躱しています」

 

さて……新しいアニマルガールが来たから……

 

ミライ

「インドサイさんは別名ヨロイサイとも呼ばれていまして、皮膚は哺乳類の中で最も硬いとも言われています。でも、当たる事もないなんて、凄いですね!」

 

成る程……確かに鎧で守ってるよりも、ステップで躱してる事の方が多い……と言うか最も皮膚が硬いって言われてるのに鎧の面積が小さくて体を全然守れそうに無い……

あ、だから躱してるのかな?

 

インドサイ

「そちらの攻撃はその程度か?そろそろ、こちらから行くぞ!」

 

セルリアン

「〜〜〜〜〜〜〜!」

 

そう言って一気に近づいて手に持つ槍で豆を撃つセルリアンを突く、そしてそのまま貫通して、セルリアンは割れて小さな破片になった……他のセルリアンも同様に突かれては割れ、突かれては割れの繰り返しだ

 

サーバル

「すごいすごい!あっという間に倒して行くよ!豆を撃って来るセルリアンを倒したって事はこれで事件解決!?」

 

イルイル

「いえ、カッコウさんはもっと大型の物に襲われていました、それとは別の個体だと思われます」

 

別の個体……ならもっと他の豆セルリアンが居てもおかしく無いのか……それに此処では謎の声が聞こえないから、豆を撃つセルリアンと声は関係無いのかな……?

 

インドサイ

「ふぅ……おや、サーバル?それにイルイルか。見てるくらいなら手伝ってくれれば良かったのに」

 

サーバル

「ごめんごめん、見惚れちゃってて。それよりもセルリアンの撒き散らした豆、ものすごい量だね」

 

僕は周りをぐるりと見渡してみる……うん、よく見るまでも無く地面には夥しい量の豆が落ちている。更に良く見てみると……

 

インドサイ

「多種多様の豆がある様だ」

 

インドサイさんの言う通り、様々な豆がある……コーヒー豆や大豆は勿論カカオ豆まである……カカオ豆なんて大き過ぎてただ石を投げられてるのと同じじゃ無いか?

 

イルイル

「カカオ豆も有るんですね……しかもこれ食べられる品種がいくつも混じってますよ」

 

食べられる品種も……あ、枝豆が有った……他には何が有るのかな?まあ、それは置いといて……

 

インドサイ

「懐かしいな、私達の生まれ育った場所では豆料理のレパートリーが豊富だったものだ、なあイルイル?」

 

イルイル

「そうですね、貴重な豆、このまま捨てるなんて勿体無い事は出来ません」

 

インドサイさんとイルイルさんの生まれ育った場所……つまりインドでは豆料理が色々有るらしい……それに貴重な豆も中にはあるらしいから……つまり

 

ショウ

「……とりあえず、集めよっか?」

 

インドサイ

「うむ、どうせなら豆カレーにでも料理してしまおうか」

 

サーバル

「うんうんいいねー!それじゃー早速っ

 

 

……って、呑気に料理を食べてる場合じゃなーい!今は捜査の途中だったでしょ!」

 

サーバルさんは最近はボケだけで無くツッコミも上手くなってきたらしい……ミライさんがこの前『普段はボケる事の多いサーバルさんですが、最近ツッコミのキレも増して着ましたねー』と、呟いていたし……

 

ショウ

「(とりあえず少しでも拾っておこうかな……)」

 

僕は刀を取り出して横にして地面に置く。そしてそのまま地面の上をズリズリと移動させる……すると豆が刀身に押されてドンドン集まっていく

 

イルイル

「あ、そうでした。豆だけに、もっとマメに、いえ真面目に捜査しなければいけないですね」

 

サーバル

「そうだよ、マメに……」

 

ん?サーバルさんは突然固まって、何かを考えているみたいだけど……あ、ちなみに豆は四割くらい集まった。普段掃除とかやらされてたしもうこういう事には慣れている

それにしても長く考えている

 

イルイル

「……サーバルさん?どうかしましたか?」

 

サーバル

「…………

ひょっとして……わかったかも!ホシを誘き寄せる、その方法!」

 

……僕は豆掃除の手を止めてサーバルさんの方を振り返る……

 

ミライ、ショウ

「それは本当ですか!?(本当?)」

 

本当なら、セルリアンを倒す大きな一歩になる……

 

サーバル

「うん、その推理があってるか確認する為に、第一目撃者のカッコウの所に行こう」

 

……?、なぜ第一目撃者のカッコウさんの所に?いや、とりあえず行くだけ行ってみよう……

 

〜〜捜査本部〜〜

 

ハシビロコウ

「まだ……新たな手掛かりは掴めないのか。報告を頼む、漫才デカ」

 

捜査本部、デカ長ハシビロコウは机で頭を抱えて、唸っていた……そして、進展状況を漫才デカこと、赤いフードで茶髪のアニマルガールと緑のフードで金髪のアニマルガールに求める

 

アマボア

「どうもー、漫才デカこと、アマゾンツリーボアのアマボアと」

 

赤いフードで茶髪のアニマルガールはアマボア

 

エメボア

「エメラルドツリーボアのエメボアよ

早速、現場で怪しそうな奴を捕まえてきたわ」

 

そして、緑のフードで金髪のアニマルガールはエメボアと名乗る……漫才のノリで……そして怪しい奴と、同じく茶色い蛇柄フードに青い髪のアニマルガールを連れて来る……そのアニマルガールは……

 

ツチノコ

「んー?なんだ?こんなとこに連れて来て、ひっく……酒でもくれんのか?」

 

完全なる酔っ払いだった……アニマルガールもお酒飲むのか

 

アマボア

「それ犯人やない!ただの酔っ払いや!」

 

ツチノコ

「なんだよ、用が無いなら帰るからな

うぃ〜……ひっく」

 

そしてツチノコは捜査本部を出て行った……流石酔っ払いだ

 

エメボア

「と、言うわけで現在も犯人の行方は分からないまま、わかるのはどの現場にも豆が残っているという事。それが……この豆よ」

 

エメボアは服のポケットから袋詰めになっている豆……では無く、米を出す…米を出す

 

アマボア

「って、それは豆やなくて、米やんけ!新しい情報が無くてオー米(マイ)ガー!ってか!」

 

エメボア

「……なるほどっ」

 

どうやら意識してやっていた訳では無く、エメボアはネタ帳と書かれた手帳を取り出して先程の事を書き入れる……

 

アマボア

「考えてなかったんかーい!!」

 

ハシビロコウ

「報告はいいが、漫才は……程々にしろ。今は真面目に話しているんだ」

 

デカ長ハシビロコウの胃はそろそろ痛くなるのではないか?しかし、当の漫才師は……

 

エメボア

「ふぅ、犯人の足取りも掴めなければ、この場の空気も掴めなかったようね」

 

反省して…いるのか?

そして、豆の事を聞いた髪も服も白一色のアニマルガール……オコジョが少し腹立たしげに……

 

オコジョ

「成る程、その豆が全ての手掛かりと言うわけですね、だけどいつまでチマチマと会議だけを繰り返しているのでしょうか……

考えても考えても良い案は出ず、漫才風の報告を聞いているだけ……

もう、我慢の限界です。わたくしは現場に行きます」

 

そう言い、立ち上がって部屋から出て行こうとする、それに続いて

 

ハクトウワシ

「それなら私も行くわ。一刻も早く事件を解決してみんなの笑顔を取り戻さないと!」

 

黒い軍服風の服を着ている正義感の強いアニマルガール、ハクトウワシが立ち上がり、オコジョについて行こうとする……しかしそれを白い軍服風の服を着ているもう1人のアニマルガール……タカが止める

 

タカ

「待って、ここで闇雲に動くのは得策じゃ無いわ。事態が動き出した時に動けるよう、ここで待機するのが良いと思うの。クールに行きましょう。」

 

オコジョ

「……そうですね、ここはクールに……」

 

タカの言葉を聞いて流石のオコジョも冷静さを取り戻した……

 

 

 

オコジョ

なれる訳ないだろ!

 

 

 

うん、知ってた。

オコジョは一瞬冷静になった様に見えたが、直ぐに大声で叫ぶ……恐らく部屋の外にも聞こえているだろう

 

オコジョ

「クールに待ち続けて結局何も分からねぇこの現状を打破するには、もう動き出すしかねぇんだよ!」

 

先程の丁寧な言葉使いは何処へやら、ドラマで、会議室で待たされ続けた熱血刑事の様な状態になっている……

 

タカ

「お、落ち着きなさいよ、オコジョ……じゃ無くて、スケバンデカ」

 

スケバンが分からない人の為に説明すると、スケバンとは不良少女などを指す言葉で、スケバンデカはつまり不良少女の刑事となる。詳しく知りたいひとは『スケバン刑事』で調べてくれ……by作者

 

オコジョ

「事件は会議室で起きてるんじゃねぇ……!カブキ森で起きてるんだ!そうだろデカ長!?」

 

ハシビロコウ

「確かに、そう言う場合もある、だがそれだけでは駄目だ。冷たさと熱さを常に持ち合わせ、状況に応じてそれを使い分かるんだ」

 

そう言うハシビロコウの目には静かな炎が宿っている様にも見える……ハシビロコウも直ぐにでも現場に行きたいと思っているが、自らの役目を果たす為に、此処で待ち続けている

 

ハシビロコウ

「そして良く耳を澄まして聞いてみろ。こちらに急いで近づいてくる足音が聞こえるだろう?漸く来たのだ、待ち望んだ変化がな」

 

そして会議室に飛び込んで来たのは……

 

カモノハシ

「大変!大変よ!みんな!」

 

タカ

「囮捜査をしていた……一球入魂デカと寂しがりデカじゃない。そんなに慌ててどうしたの?」

 

ヌートリア

「どうやらにゃんこデカが重大な発見をした様なの」

 

カモノハシとヌートリア、この2人が会議室に飛び込んで来て、にゃんこデカ事サーバルが何かを発見したと報告する……

 

ハシビロコウ

「ほう?重要な情報か、全員、直ぐに向かってくれ、他の現場で捜査している者達には連絡をしておく」

 

タカ

「勿論よ、それじゃ行くわよ、ハクトウワシ!」

 

ハクトウワシ

「OK!タカ!私達、ジャスティスデカとスカイホークデカの危ないタカコンビで犯人逮捕よ!」

 

タカ&ハクトウワシ

「レッツジャスティス!」

 

ハシビロコウの指示によって、今まで動きたくとも動けなかったアニマルガールが一斉にサーバルの元へ向かう……

 

ーーーーーーーー

 

サーバル

「話をしてくれてありがとね、カッコウ!」

 

カッコウ

「いえいえ、早く犯人を見つけて下さいね!」

 

カッコウさんは笑顔で手を振り、この場から去る

 

サーバル

「うん!……やっぱりそうだったんだ」

 

第一目撃者のカッコウさんに話を聞く為に森の中に入り、そしてカッコウさんから事件の時の状況を聞いたサーバルさんと僕達は、無事にカッコウさんから話を聞くことに成功。話を聞いてサーバルさんは確信した様だ……

 

イルイル

「にゃんこデカ、そろそろ此処に集まった皆さんにも分かるように説明して貰えると嬉しいのですが」

 

サーバル

「うんとね、私の考えはこうだよ」

 

サーバルさんは真剣な表情で話し始める……久しぶりに真剣な顔を見た

 

サーバル

「いつもそうだけど、今回もセルリアン達はジャパリパークの行事を模倣(マネ)している様な気がするの」

 

模倣(マネ)……。つまり今回の豆騒動もマネしただけ……?

 

ミライ

「突然襲いかかる事が、何かを模倣(マネ)しているって事ですか?」

 

ショウ

「いや……多分、サーバルさんは豆を撒く……つまりぶつける何かをマネしているって事が言いたいんだと思う」

 

サーバル

「うん!ショウの言う通りだよ、それで豆を撒いたりぶつけたりする行事と言えば……ズバリ」

 

ここまで言えばこの場のみんなも察する

 

サーバル、ショウ

「節分!(節分……)」

 

節分……いい思い出は無いけど、取り敢えず知っているから、ある程度は分かった。恐らく誰かが節分で、豆を鬼に見立てたアニマルガールに撒いて、それを見たセルリアンが模倣、結果豆ガトリングが生まれた……

 

イルイル

「……なるほど、私達を鬼に見立てて豆を、ぶっつけ本番でぶつけて来ているという訳ですね」

 

サーバル

「うん、それで私は、どんな状況で襲われたのかカッコウに話を聞きたくなったの。そうしたらカッコウは、襲われた時、メンフクロウに貰った鬼のお面を付けて飛んでいたそうなんだ

そのお面をつけていたからこそ狙われたって考えたら?」

 

そういう事か……これでなんでカッコウさんが襲われたかは解決。鬼のお面=撃つという事が豆セルリアン達の中であるんだと思う

 

ミライ

「成る程、足取りを追うんじゃ無く、そのお面をつけて事件現場で待ち伏せしていたら、向こうの方から襲い掛かって来るかもしれませんね!」

 

ゴリラ

「ふむ、成る程な、やるじゃねぇか、コラ!」

 

インドサイ

「そこに気付くとはなかなかだな。拙僧、心より感服した

 

みんなはサーバルさんを褒めている……するとやはりサーバルさんは幸せそうなにやけ顔になる……うん、やっぱり似ているね

 

サーバル

「それにね、もうお面は手に入れてあるの、いつでも準備は出来ているんだよ」

 

あ、そう言えば此処に来る途中で少し『ちょっと用事があるから先に行ってて!』と言って少し離れてたね……トイレか何かかな?と思っていたけど、お面を貰ってきていたんだ……

すると、イルイルさんがサーバルさんを見ながら

 

イルイル

「その……何というか、『にゃんこデカらしく無い』ですね。ここまで用意周到なんて」

 

サーバル

「え〜、何?私、そんなに頼りない?私だってやる時はやるよ〜!」

 

まあ、サーバルさんは日常的にドジしているってイメージがあるから仕方がない

 

カモノハシ

「という事は、1番大切なのは囮役だわ!絶対にミスの許されない役目はヌートリア、貴女が担うのよ!」

 

ヌートリア

「え?え?無理だよ、みんなと一緒がいいな……」

 

ヌートリアさんは不安そうに僕の方を見る……なんで僕?

 

ハシビロコウ

「心配するな、私も……同行してやる」

 

サーバル

「でも、お面は1つしか無いよ?」

 

イルイル

「大丈夫、デカ長はお面が無くても充分怖い顔ですから。鬼と間違えられてもおかしく無いですよ」

 

うわぁ、すっごく失礼な事言ったよ……イルイルさん……ハシビロコウさんも顔が険しく…………元々険しいから分からないや……

 

サーバル

「なるほど!じゃあ、鬼役はデカ長と寂しがりデカだね!」

 

ハシビロコウ

「少し納得がいかないが……まあ、そう言う事だ。さあ、貴様ら、いよいよ捜査も大詰めだ、現場に急行するぞ!」

 

少しなんだ……ハシビロコウさんは怒っても良いと思う

 

サーバル

「この沼が最後にホシの目撃された場所だね、うぅ、緊張して来た〜」

 

うーん、かなりジメジメとしてて気持ち悪い場所だね。

 

ショウ

「……だからって何で僕の事抱き締めてるの?」

 

サーバル

「落ち着くから!」

 

ショウ

「……あー、うん。分かった……」

 

……まあ、僕も落ち着くから良いけど、周りからの視線がなんか……暖か過ぎて……こう、落ち着くのに落ち着かない

 

ハクトウワシ

「此処からは悪の匂いだけで無く、何だかとても甘い匂いが漂ってくるわね……ねぇ?」

 

ハシビロコウ

「あぁ、確かに匂うな。さて、それは良いとして……さあ、事件を早急に解決する為にも……早速行動を開始するぞ」

 

ヌートリア

「うう……寂しいのは嫌だよぉ」

 

そう言いながらもヌートリアさんはハシビロコウさんに着いて行く……

 

イルイル

「さすがデカ長、張り込みのプロね。じっとしたまま動かないわ」

 

ミライ

「一体どんな結末が待っているんでしょうね。どきどきしてきました!」

 

ーーーーーーーー

 

ミライ

「(だけどそれからいくら経ってもってもホシはなかなか姿を見せませんでした……)」

 

ショウ

「(ついでにずっとサーバルさんは僕を抱き締めていました……)」

 

何も起こらないまま、かなり時間が経った……多分1時間は余裕で超えていると思う。それでも全く動かないハシビロコウさんは流石としか言いようが無い……

 

ゴリラ

「やっぱり張り込みと言ったらアンパンと牛乳だろ。アンパンは無いから、インドサイ手製の豆カレーパンをやるよコラ」

 

笑顔でゴリラさんはオコジョさんにパンと牛乳を渡す……

 

オコジョ

「もぐもぐ……なかなか美味しいですわね。特にこの豆、何処で手に入るのかしら?」

 

インドサイ

「ん?最近よく見かけるじゃないか、その辺で」

 

それ、絶対あの時拾ったやつだ……言ったら怒られるね……多分

 

ゴリラ

「ほら、サーバルとショウ、それにガイドさんも食いな」

 

ゴリラさんは僕達に近づいてパンを差し出す……

有り難くそれを頂き、手に持って半分にして、両手に持つ……中から湯気が上がり、トロッとした豆カレーが覗く。そして食欲を唆る香りが鼻を通り、胃に届き、空腹感を感じさせる……堪らず右手に持つ豆カレーパンに齧りつく……うん、美味しい。後ろのサーバルさんは流石に食べているから抱き締めるのをやめて、豆カレーパンを両手で持ってむしゃむしゃ食べている……ミライさんは少しゆっくりだけど、顔が美味しいと言っていて、幸せそうだ(多分インドサイさんのお手製というのもある)

 

ハクトウワシ

「もぐもぐ……(ゴクン)しかし暇ねぇ……本当にホシは姿を表すのかしら?」

 

アマボア

「ぼうっとしてるのもなんやし、みなさん、一緒にゲームでもしまへんか?」

 

カモノハシ

「ゲームでも負けないわ!一球入魂!」

 

彼方で何人かのアニマルガールが何やら遊び始める……

そしてパンの半分を食べ終わって、牛乳を飲み、ふぅ…と一息つく、そして後ろで今度は僕の頭を撫でているサーバルさんに……

 

ショウ

「……ん、いる?」

 

左手に持った残り半分のパンを差し出す。理由はお腹がいっぱいだから

 

サーバル

「あれ?もういらないの?」

 

サーバルさんは少し屈んで僕に目線を合わせる、そしてそう尋ねてくる

 

ショウ

「うん……もうお腹いっぱいだから……サーバルさんは食べれる?」

 

サーバル

「あ、そういえばショウってあんまり食べないんだったね。うん、私はまだ食べられるよー!」

 

僕はそれを聞くとサーバルさんの口元にパンを持っていって、食べさせる……

 

サーバル

「え?あ、あーん……」

 

パクリとサーバルさんはパンを食べて行く……何処か幸せそうな顔で

 

ミライ

「……ショウ君に少しは女の子との距離感を教えた方が良いのでしょうか……?」

 

ショウ

「?、ミライさん?何か言った?」

 

ミライ

「いえ?何も言って居ませんが……」

 

ゴリラ

「相変わらずイチャコラしてんな、コラ」

 

そういえばゴリラさんは2人にパンと牛乳を届けていた……

 

ハシビロコウ

「全くあいつらは……むう、中々ホシは現れん……これは日を改めた方が良いか?(もぐもぐ)」

 

ヌートリア

「いいなー、あっちは楽しそうだなー……あ、このパンすっごく美味しい(もぐもぐ)」

 

ポツ…ポツ……

 

ヌートリア

「あれ?雨かな?」

 

……ヌートリアさんがそう言ったので空を見上げて見るが…空は全く曇っておらず、寧ろ雲1つない快晴だ……

 

ハシビロコウ

「違う!これは雨じゃない、豆だ!」

 

セルリアン

「(ババババババババッ!)」

 

突然、青いクラゲの様な大型セルリアンが此方に豆を乱射してくる、それはかなりの速度で身体のあちこちに当たって痛い……!

 

ヌートリア

「いた、いたたたたたたた!」

 

ショウ

「っぅ……」

 

最早狙いなんて一切無い乱射は僕達全員にかなりのダメージを与える……

 

ハシビロコウ

「ついに……現れたか!」

 

サーバル

「う、うわ!これ結構痛い!」

 

イルイル

「飛んで火に入る夏の虫です。今だ、確保ーーーーっ!」

 

イルイルさんの声が周りに響く……そして何より

 

オコジョ

「私達を本気で怒らせた様ですね。お前ら、絶対許さねぇからな!」

 

オコジョさんが完全にキレて、その怒りの矛先をセルリアンに向ける

 

ハシビロコウ

「総員、対象に一切攻撃だ、今度こそ絶対に……取り逃がすな!」

 

その一言で、全員が一斉にセルリアンに突撃する。勿論、僕も一緒だ、セルリアンに一歩近づく度により多くの豆が当たる様になるが、それを全員が無視して突き進む……そして自らの攻撃が届く範囲に来ると攻撃する……どうやらこのセルリアンは豆を撃つくらいしか攻撃方法が無いらしい

 

ショウ

「やあ!」

ズパンッ!

 

かく言う僕も既に攻撃をしていて、セルリアンは完全に囲まれ、前後左右、あらゆる方向からの攻撃に対応出来る訳も無く……

 

パッカーン!

 

ほぼ一瞬で倒す事が出来た……まあ、此方は10以上のアニマルガールがいて、更に力が強いアニマルガールもいるのに対して、あちらは1体のみ、寧ろ倒れない方がおかしい

兎に角、豆セルリアンは全員で倒す事が出来た

 

ーーーーーーーー

 

ハシビロコウ

「ホシを……確保!ようやく長きに渡った捜査も終わり……とはいかないか……まだ、謎の声の正体が掴めていない……これに関しては日を改めた方が良いか」

 

セルリアンが割れてそのカケラも完全消滅した後、ハシビロコウさんがみんなを見てそう言う……既にみんなは打ち上げをする雰囲気になって、『ダジャレを披露します』や『ならうちらはとっておきの漫才を!』と、盛り上がっている……すると、サーバルさんが

 

サーバル

「まってみんな、今倒したセルリアン以外にもまだ何か居るみたいだよ!」

 

何か物音が聞こえたのか耳を動かして、周りを見る……

 

セルリアン

「(じ〜〜〜〜〜〜〜っ!)」

 

すると、そこまで遠くない場所に黄色いアンカー型セルリアンが居る……そして

 

セルリアン

「(パパパパパパパパパッ!)」

 

豆を撃ってきた……!咄嗟にサーバルさんの前に出て、庇う……

 

ショウ

「痛っ……このっ!」

 

さっきの乱射とは違い、しっかりと狙って撃たれる豆が腕や足に当たって痛いし鬱陶しい……手早く刀をロンギヌスに持ち替えて、投擲

 

それは吸い込まれる様にセルリアンに突き刺さり、パッカーンと割る

 

ハシビロコウ

「どう言う……事だ?我々の倒したセルリアンはホシじゃ無かったのか?」

 

確かにさっき豆セルリアンは倒した……けど……いや、もしかして……

 

ショウ

「……別個体か、ホシを倒しても既に居る個体は消えない?」

 

ハシビロコウ

「ふむ、それが1番ありえるな……」

 

イルイル

「そうですね……複数のセルリアンが犯行を行っているなんて……全く反抗期は困りますね」

 

イルイルさんはこの状況でもダジャレを言う余裕があるらしい……うん、すごいね……そこまで行くと感心する

 

ミライ

「まるで犯罪シンジケートみたいですね……」

 

カモノハシ

「つまりまだ見ぬ巨悪が居るって事ね!絶対に見逃してはおけないわ!それと一緒に謎の声の正体も掴んでやるのよ!」

 

まだ見ぬ巨悪に謎の声……少し、考えてみようかな。恐らくまだ見ぬ巨悪と声は関係ない……今までの豆セルリアンの近くにそれらしき物は無かったし……声に関係する情報は整理すると……

不気味な女性の笑い声が突然聞こえて来る、正体は不明……後は関係あるかわからないけど、不自然に揺れる草や葉……もしかしてまだ見ぬ巨悪こと、豆セルリアンのホシと関係が……?

 

 

ん?いま何か引っかかった様な……まだ見ぬ巨悪、不自然に揺れる草や葉……そして姿を見せない謎の声の正体……まだ見ぬ……

 

ショウ

「(……透明?もし、声の正体が透明な物なら?不自然に揺れる草や葉は透明な何かが動いていたからなんじゃ?それなら……!)」

 

サーバル

「ショウ?ショーウー?」

 

気付くとサーバルさんの顔が目の前にあった……少し驚いたけど、兎に角、今予想した、謎の声の正体が透明な物であるという事を伝える

 

ハシビロコウ

「成る程な……突飛な考えだが、その通りなら未だに姿を見せないのも、声のみが聞こえるのも頷けるな」

 

サーバル

「頭良いね〜、ショウ……あ、はいこれショウの分」

 

そう言って鬼のお面を渡される……どうやら考え事をしているうちにメンフクロウのアニマルガールが鬼のお面を届けてくれたらしい。そしてサーバルさんが僕にお面を渡そうとして考え込んでいたのに気付いた……と

 

サーバル

「さあ、これからが本当の戦いだね!カブキ森の治安を取り戻すためにも、頑張ろうね!」

 

ーーーーーーーー

 

数日後……

 

ヌートリア

「あ、ジャガランディちゃんだ、今日も万引きGメンとして見張り捜査をしてるの?」

 

ヌートリアさんは白いブレザーに緑のリボンが特徴的なアニマルガール、ジャガランディさんに声をかける

 

ジャガランディ

「しっ、万引きセルリアンに気付かれてしまうわ。迂闊なことは言わないように。……ヌートリア、あなたも毎日捜査ご苦労様」

 

ジャガランディさんは万引きGメンとして、万引きセルリアンを退治しているらしい……いや、万引きセルリアンとはなんだろう?

 

ヌートリア

「えっと、それがね……」

 

ハシビロコウ

「……寂しがりデカと一球入魂デカの囮捜査コンビの行動は続けられてきた

その甲斐があって……ついに敵の組織の全容と謎の声の足取りが分かりつつあるのだ」

 

ジャガランディ

「成る程ね、大手柄じゃない」

 

ハシビロコウ

「いや……悪の芽を潰して行く事も……大切な仕事だ」

 

カモノハシ

「今までベールに包まれていた敵のボスの姿型も確認済みよ!いよいよ、捜査は佳境ね、燃えてきたわ!」

 

熱くなるカモノハシさんを見たジャガランディさんは……

 

ジャガランディ

「そう……私には関係のないことだけど、頑張ってね。この後は珍走セルリアン団の取り締まりにも行かなきゃいけないのよ。ああ、忙しい」

 

関係ないと言いつつも、しっかりと頑張ってねと言い、今後の予定を確認していた。ジャガランディさんの目をしっかりと見れば、直ぐに良いアニマルガールだと分かる……

 

サーバル

「黒幕の正体を掴んだからには、後は勝負を仕掛けるだけだね!デカ長の号令待ちだよ」

 

サーバルさんは意気揚々とした様子で、落ち着きが無い

 

イルイル

「一体どんな相手なのでしょうか?我々デカの相手だけにとてもデカイのかもしれませんね」

 

カモノハシ

「どんな相手でも変わりはしないわ!気合いを入れて勝負に臨むだけよ!」

 

ショウ

「うん、兎に角今後どんなセルリアンになるか分からないから早く倒さないとね……後、ジャガランディさん。謎の声に注意してね、姿が見えない奴かもしれないから」

 

ジャガランディ

「大丈夫よ、他の子から聞いているわ。それにこれでも耳は良い方よ」

 

僕はそうだったねと返して刀を手に出して腰に『不死の一つ首』の応用で巻き付けておく……この後、いつ謎の声が近くに来ても直ぐに対応出来るようにしておく

 

オコジョ

「今度こそ倒しますわ。絶対に許さねぇぞ!」

 

ゴリラ

「俺の目が黒い内は絶対に好き勝手はさせねぇぜオラ!」

 

ゴリさんは拳を打ち合わせて二カッと歯を見せる

 

サーバル

「ゴリさんは目以外も黒いけどね!それにしても、みんなやる気まんまんだね!」

 

サーバルさんはみんなのやる気を見て、笑顔になる……そしてそれを見たハシビロコウさんは、頷いて

 

ハシビロコウ

「ああ、やる気は充分……今しかない」

 

 

 

それは、作戦決行を意味する言葉だった

 

ハシビロコウ

「一同、潜入準備!これよりシンジケート壊滅に向け……最後の戦いを始める!

遠慮は要らん、派手に行け!」

 

一同

了解!!

 

ーーーーーーーー

 

森の中……更にその奥の川、通るアニマルガールは10日に1人居れば多い場所に、そのセルリアン達の巣はあった。通りで見つからない訳だ。そして、今はその巣に入り込み、セルリアンを背後から奇襲、真正面から叩く、横から切り裂く……文字通りの制圧をして行く

極力、他のセルリアンに気付かれ無いように、素早く…かつ、一撃で仕留める。何度かバレそうになったけど、何とか巣の中心にたどり着いた……そこには1体の巨体な……それも、前倒したセルリアンのふた回り以上大きいセルリアン……ホシだ

 

ゴリラ

「見つけたぜ、コラ」

 

オコジョ

「あいつが……」

 

ハシビロコウ

「先ずは隠れながら取り囲め、その後一気に叩く」

 

ホシを見たみんなは獲物を狙う肉食獣の目をしながら、それでも冷静にハシビロコウさんの指示に従う

 

ハクトウワシ

「私とタカは空から仕掛けるわ、行くわよタカ」

 

イルイル

「では、私は背後に回り込んで行きます」

 

そして、最終的に全方位からの奇襲準備が整う……ホシのセルリアンは未だに身体の触手を空中でくねらせながらジッとしていて此方には気付いてはいない……

 

ハシビロコウ

「………………っ!今だ、全員行けぇぇぇ!」

 

 

ガサガサガサ!

ヒュンッ!

 

ハシビロコウさんは合図を出して、空を飛べるデカが攻撃を始める……セルリアンはその攻撃を食らって初めて空のデカに気づく……そして、攻撃するのは僕達地上にいるデカも同じで、一斉にセルリアンに向かって走り己の武器……爪、拳、槍……刀を構え、振り下ろす……地上からの攻撃を受けたセルリアンは上空からの攻撃も相まって、一方的に攻撃される……が、この前倒したセルリアンとは全く比べ物にならない程の耐久力によって、セルリアン自身はあまり傷ついていない……そしてついにセルリアンが反撃を行う……それは触手を横に振り回すものだ……丁度今、セルリアンを囲う形なので、その攻撃は恐らく最も多くのアニマルガールを巻き込むだろう。

 

セルリアン

「ーーーーーーーー!!」

 

ゴリラ

「させるか、コラ!」

 

バチンッ!

 

横に振るわれ、僕達を吹き飛ばすと思われた触手は、ゴリさんの拳で打ち上げられて逸れる

 

ショウ

「それなら……!」

 

僕は打ち上げられて無防備な触手を刀で叩き斬る……これで触手が1本減る。そして、サーバルさんも1本斬り落としたから、計2本落とした……残り8本、そして頭(仮)ついた鎌付きの短い触手が4本……いや3本だ、たった今タカさんが千切った

 

セルリアン

「〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」

 

セルリアンが突然叫び声を上げ、狂った様に暴れ出す……全員、叫び声を聞いた瞬間にセルリアンから離れた為、誰も怪我はしていない……けど、これでは近寄らないし、空からの攻撃は全て鎌付きの触手が振るわれて弾かれてしまう……よし、ゲイボルグを投げた方が良いかな……

刀をゲイボルグに持ち替えて、投げる為の構えを取る……そして狙いをつけて……

 

 

ショウ

「……くらえ!」

 

投げる!

 

その槍が飛来して来る事にセルリアンは気付かないまま、無闇矢鱈に暴れている……そして投げられた槍の先端からは鏃が何本も飛び出して、追撃をする……しかし暴れるセルリアンのほとんどが叩き落とされて、数本だけ刺さる……しかし、本命の槍自体は吸い込まれる様にして、セルリアンの表面を貫く

 

ドスッ…ジャキン!

 

そしてセルリアンを貫いた槍から無数の棘が伸び、傷を深くする……この一撃と、今までの攻撃で積み重なったダメージにより耐えきれなくなったのか、セルリアンの体は徐々に膨らんで……

 

パッカーンッ!!!

 

弾け飛ぶ……その時にブワッと強い風が吹くが、それ以外は何もなく、そのままセルリアンは消えて行った

 

サーバル

「やった……ついに一番の大ボスを倒したよ!これでもう安心……」

 

セルリアンが消えた後、全員が集まる……そこでサーバルさんが嬉しそうにみんなと話している

 

 

 

セルリアン

「〜〜〜〜〜〜〜〜!」

 

ミライ

「サーバルさん!危ない!」

 

イルイル

「う〜う〜!豆を避けてください!」

 

ポコッーー

 

突然、先程のより小さい赤い豆セルリアンが現れて、豆を1発撃ち出す……それはサーバルさんの胸に当たり……

 

サーバル

ふにゃあああああああ!

 

イルイル

「にゃんこデカが被弾しました!?」

 

サーバルさんは声を上げて倒れる……あ、これ……いつものおふざけだ……

こうなるとみんなは長いから僕はミライさんに「僕はセルリアンを追うね」と一言伝えてセルリアンの方に向かって行く……どうやらサーバルさんに1発当てて逃げるつもりらしく、森に入って行く……

 

ハシビロコウ

「大丈夫か!?おい、にゃんこデカ!傷は浅いぞ!」

 

ハシビロコウさんも乗っているらしく、その声を聞きながらセルリアンを追って森の中に入る……そのほんの少し後に……

 

「にゃんこデカーーーーーーッ!!!」

 

ハシビロコウさんの叫び声が聞こえて来る……本当にアニマルガールはおふざけが好きな人が多い……うん、見てる分には楽しいけど、セルリアンはちゃんと倒そう

 

しばらく森の中を逃げるセルリアンを追うと、もう安心したのか逃げるのをやめたセルリアンがのんびりと歩いていた……それにしても早かった……どうやら僕が追ってきているとは気付いていない様なので、遠慮無くやらせてもらう……まずはゲイボルグを構えて背後を取る……そしてそのまま全力疾走!

 

セルリアン

「……?ーーーッ!」

 

セルリアンは足音で気付いたらしく此方を振り返るがもう遅い……その時には既にセルリアンと僕は目と鼻の先……セルリアンは抵抗する余地も無く、一直線に貫かれる……やっぱり小さい事もあってかそれだけでセルリアンはパッカーンと割れて消える……よし

 

ショウ

「……これで終わ『キャハハハハハハ!』っ!」

 

ブン……ザクッ!

 

突然、後ろから気味の悪い笑い声が聞こえ、僕は咄嗟に前に飛ぶ……そして僕の居た場所に何かの刺さった音と一緒に鋭い物が刺さった跡が出来る……これって……

 

ショウ

「……まさかの大当たりだったね」

 

これで確信した……声の正体は透明なナニかだ……しかし困った……何が困ったって、それは

 

『アハハハハハハハハハ!』『クスクスクスクスクス』『キャハハハハハハ!』

 

笑い声のトーンで別けると確実に3匹はいる……さっきは声が聞こえたから避けれたけど……

 

兎に角じっとして居ても攻撃されるだけだから兎に角音の聞こえる場所に攻撃しよう……逃げるにしてももう逃げれない程距離が近い……と、思う

 

僕はゲイボルグを消して刀に持ち替える……理由は刀の方が動きやすいし、何回も振れるからだ

 

『クスクスクスクス』

 

ショウ

「そこ!」

 

ブンッと刀は空を切る……それならもう一度!と、刀を声のする方へと2回振るが、当たらない……

 

『アハハハハ!』

 

後ろからの声と共にブンッと何かが振るわれる音がする……咄嗟に左に飛んで回避したけど、やはり見えないのは辛い

 

赤い怪物

『クスクスクスクス』

 

また声と共に何かを振る音が聞こえるて、避けようとするが上手く避けれずにそのまま首にその振るわれた何かが刺さり、同時に1本?の細長い触手の様なものが巻き付いてくる……首に刺さるそれは何かを啜るかの様な音を出している……その音を聞いて咄嗟に触手と刺さった何かを振り払う……先程より力が少し抜けている……多分血を吸われた

そして、クスクスと笑うそれは姿を現した……全体は赤くて、赤い液体が滴り落ちる……そして大量の赤い触手の塊の様な姿、恐らく先程僕の首に刺さった触手の先端には何かを吸う為の物と思われる口が付いている……更に鋭いかぎ爪……これが地面に刺さった跡が出来た時に振るわれた物だろう……

 

『キャハハハハハ!』

 

しかし、それを見ているのが行けなかった……キャハハと甲高い声で笑うそれがブンと何かを振る……その攻撃を回避しようと思った時には既に攻撃を受けていて、体を斬り裂かれ、背後に吹き飛ばされる……そしてそのまま木に叩きつけられて、意識が遠退く……最後に見えたのは此方に走って来るミライさんとサーバルさん……そして誰かは分からないけど2人のアニマルガールだった……

 

ーーーーーーーー

サーバル視点……

 

サーバル

「ショウ!」

 

ショウがセルリアンを追って行ったのを知ったのは私が刑事物あるあるの殉職ネタをして、アマボアがツッコミを入れた後、直ぐだった……その後、ショウの匂いを辿って探そうとしたらハシビロコウが「匂いを辿るだけでは、途中で曲がったり引き返していたらすれ違いになる……ここは匂いを辿る者と広がって探す者で別れよう」と、言って、それに従ってショウを探す……私はショウの匂いを頼りに森の中を歩き続ける……後ろにはミライさんとイルイル、そしてゴリさんが付いて来てて、周りをキョロキョロ見回したり、声を出してショウを探す……森に入ってショウ(後セルリアン)の匂いを辿っていると突然、とてつもなく嫌な予感がする様になる……

 

まるで、ショウが死んじゃうような……

 

そう思ったら体が走り始めていた……理由とかそんなのは無くて、まるで獣が本能で動くみたいに、ただ『早く行かないと後悔する』そう思って走り始めた……後ろから私をミライさんが呼び止めようとしながら追いかけて来る……

 

ミライ

「ちょっと!サーバルさーん!待ってください……!」

 

ゴリラ

「おい!サーバル!そんなに早く行っちまうとショウが近くに居ても気付けねぇぞ、コラ!」

 

イルイル

「ショウ君にそんなに会いたいんですか?しょうがないですね……ショウ君だけに」

 

みんなはこの嫌な予感を感じていないのか、ただ私が走り始めた事に困惑しているだけみたいだ……そして、徐々にこの嫌な予感が的中している事を思い知らされる……

 

少し濃くなったセルリアンの匂いで?

違う

 

遠くからクスクスと言う笑い声で?

違う

 

本当は嗅ぎ慣れた、でも最近では全く嗅ぐ事の無かった匂いで?

 

それだ……どうしてこんなに嗅ぎ慣れた匂いがするのだろう?そもそもよく嗅いでいたのはこの姿になる前……『野生』の獣だった頃……狩りをすれば必ず嗅ぎ、生き物全てが平等に持つ匂い……

 

 

鉄の……血の匂い……それもショウの匂いと混ざった

 

 

流石にこの匂いをゴリさんとイルイルも嗅ぎつけたのか顔が険しくなって、ミライさんもほんの少しだけ生臭い鉄の匂いを感じて全てを察したのか、私を呼び止める事を辞めて走る事に専念する……そして、匂いの元……その場所で目にしたのは、浮遊する赤い怪物とーー木に倒れかかっているショウだった……

 

後ろのみんなも怪物を見て一瞬固まるけど、ショウの姿を見るとすぐにショウの元へ走り寄る……

 

首に手を当てて脈を測る……とても弱く直ぐにでも消えそうな程で、私でも命の危機だと分かる……それに、息も小さくて途切れ途切れ……血の匂いはショウの首から少しと、怪物から匂う……怪物には触手の様な物が有ってその先に口があるのを見た私はすぐに分かった……

 

こいつがショウを襲って、血を吸った……そして命をーーー

 

そこまで考えた私はいつの間にか赤い怪物を爪で切り裂いていた……

 

それは余りにも早かったのか、怪物は後ろに少し仰け反った後、困惑(?)した様にゆらゆらと浮いていた……そして、体からは血を流している……その血は……その血はショウのだよね……私、すっごく怒ってるんだよ?ショウはいっつもこうやって傷付き易いのに、戦うから……だから、私たち年上のみんなで出来るだけ守らないといけないのに……なのにショウがセルリアンを追っている時にふざけてた私が恥ずかしい。私は私が嫌いになりそうなくらい……

 

サーバル

「ショウを!傷付けるなんて……!許さないからね!」

 

ゴリラ

「あったりまえだ、コラ!」

 

ゴリさんが私の後ろから未だにふらふらしている怪物に自慢の拳を叩きつける……今度は後ろに吹き飛ぶ怪物……流石にゴリラのパンチは効くだろう……そして地面に落ちた怪物にイルイルが追撃する

ワニのアニマルガール特有の先端がワニ口の槍の様な武器で怪物に噛み付くかの様にして攻撃する……武器の口にある牙ががっしりと食い込んで、そのまま離さない……そしてギチギチと牙が食い込み、それがトドメになって怪物は悲鳴の様な甲高い声を出して動かなくなる……イルイルさんが武器を怪物から離すと霧の様になって消えてしまった……

 

イルイル

「後は……」

 

『アハハハハ!』『キャハハハハ!』

 

イルイル

「2匹ですね……しかし姿が見えないとなると……なるほど、ショウ君の考えは間違って無かったようですね」

 

サーバル

「音が出てるなら見えなくても分かるよ!」

 

私の耳は普通の人には聞こえない音も聞こえる……そして、音を頼りに獲物の位置を割り出す……つまり常に笑っている怪物の位置なんてバレバレだよ

 

『アハハハハ』

 

ブンッと恐らく触手を私達に振ってくる……その音を聞いた私は『野生』の頃の勘を総動員して避ける……すると私のいた場所に何かの刺さった跡が出来る……どうやら私を狙っているみたい

 

『キャハハハハ』

 

今度は勘で避ける必要は無かった……だって……その『浮いている赤い点々』は……ショウの血だよね?

 

その血を頼りに体を捻って避ける……そして地面に刺さった瞬間を狙って、その触手?を掴む……

 

サーバル

「ゴリさん!これ!思いっきりぶん回しちゃって!」

 

そう言ってゴリさんを呼ぶ……ゴリさんはすぐ私の元へやって来てその触手?を受け取って振り回し始める……

 

『ーーーーーーッ!?』

 

バキバキッ、ガサガサッ!と、枝や葉に当たり続ける見えない怪物……そして途中でドンと、何かにぶつかる音がして、その後草が何か丸っこいものが落ちている様な形になる……

 

サーバル

「イルイル!あそこ!」

 

イルイル

「はい!見えなくても物を通り抜ける訳では有りません!」

 

そして再び口の様な武器で挟み込む……そして、怪物を振り回してたゴリさんが、振り回す事で勢いのついた怪物を地面に叩きつける……

それは地面に衝撃で小さなクレーターを作る……普通の生き物だったら死んだしまう一撃だけど、悲鳴の様な声も聞こえないし、まだ笑い声が聞こえる……

 

サーバル

「っ!そこだー!」

 

私はたった今叩きつけられたばかりの怪物に対して爪を振る……それはしっかりと当たって、また怪物を地面に落とす……そこを狙ったかの様にゴリさんが拳を叩き込む……そして怪物はまた吹き飛んで、今度は木に当たる……『キャハ、キャハ……ハ……』と、声が徐々に小さくなって笑い声が1つ減ったから、もう倒したと思う……そして、イルイルが挟み込んで拘束してる怪物は……

 

イルイル

「さあ!このまま倒れてください!」

 

『キィヤァァァァァ!?』

 

ガッチリと挟み込まれ、ギチギチと閉じていくワニ口に怪物は完全に拘束されていて、イルイルは「そろそろですね」と言って武器の持ち方を少し変える……その持ち方は直ぐにでも撚れる様な持ち方だった

 

イルイル

「これがワニの持つ奥義……デスロールです!」

 

ブチブチと音を立てながら武器を捻って回転させるイルイル……文字通り捻り切っているんだ、そして一回捻る度に悲鳴が聞こえる

そして声が聞こえ無くなるとイルイルは武器を肩に掛けて

 

イルイル

「さあ、ショウ君の元へ向かいましょう。ガイドさんが手当てをしてくれているはずですから」

 

そうだ!早くショウの元へ……

私たちがショウの方に行くと、ガイドさんがショウに膝枕をして、ショウは小さな寝息をたてていた……良かった、助かったみたい……

 

サーバル

「ガイドさん……ショウは今どんな感じ……?」

 

ミライ

「はい、先程見つけた時はかなり危険でしたが、今はもう大丈夫です。恐らくサンドスターの影響で、このパークでは元々怪我の治りが早いんです。恐らくこれは『物質の状態を保存する』性質に近い物が働いていると管理センター及び職員は考えています」

 

サーバル

「な、成る程?」

 

つまり、ショウは大丈夫って事だね!

 

ゴリさん

「ふぅ、兎に角無事…とは言えないが、一旦戻るとするか。コラ」

 

イルイル

「そうですね、恐らく既に皆さんは本部に戻って居ます」

 

そう言えばハシビロコウは、ショウを見つけても見つけなくても森から抜けたら捜査本部に戻る様に言ってたっけ……

 

サーバル

「よーし、それならショウは私が背負って行くよ!」

 

私は胸をポンッと叩くのを見て、ガイドさんはニッコリと笑いながらショウを起こさない様に抱えて、私に近づく。それを見た私は後ろを向いて、ショウを背負わせて貰う……うん、とっても軽い……この体のどこからあんな力を出せるんだろう?それにショウってかなり痩せ気味だし、全然食べないしでかなり心配だ……

 

捜査本部に向かう途中で、ガイドさんが……

 

ミライ

「あ、そう言えば多少、状況が違いますが、クリスマスの時と立場が逆ですが似ていますね」

 

そう言えば確かに立場が逆なだけで似ている……確かあの時は私が巨大な黒い怪物の触手(それにしても触手を持ってる怪物が多い……)で締め付けられて、気絶しちゃって、それでショウが手当てしてくれて……それでイルミネーションの中をショウが私を背負って歩いて……恥ずかしくて…ショウに文句を言って……そしたら……

そこまで思い出して私は顔が熱くなるのを感じる……あの後、所謂お姫様抱っこでイルミネーションを歩いて回った……なんというか、その時、心の奥で何か……『子を見守る親の様な気持ち』と、『絶対に離れたくない』という気持ちが溢れてきていたのを感じていた……それはショウに少しでも触っていると湧いて溢れてくるから……何と言えば良いんだろう?

 

ショウ

「……ん……あ……サーバル…さん?」

 

後少しで捜査本部に着く頃に、ショウが目を覚ます……その目には薄っすらと涙が浮かんでいた……

 

サーバル

「ショウ、起きた?……ねぇ、怖い夢でも見たの?」

 

目に浮かんだ涙について私が聞くと、ショウは笑顔を作って

 

ショウ

「ううん、とっても良い……幻みたいな夢を見たんだ……希望みたいな夢」

 

サーバル

「そっか、楽しい夢だったんだね」

 

ショウ

「うん、大切な人にも会えて、とっても楽しくて……懐かしい夢」

 

ショウの顔に少し悲しみが現れる……私にはショウの事全部は分からないけど、兎に角私が言える事は……

 

サーバル

「それじゃあ、泣いてちゃダメだよ?ショウにとって大切な人は多分ショウが泣いてるのはあまり見たく無いと思うから」

 

これだけ。でも、何故か自然も心にこの言葉が浮かんぶ……まるで……そう「サーバルさん、ショウ君。捜査本部が見えてきましたよ、」あ、本当だ。ガイドさんに言われて前を見ると入り口でハクトウワシが此方に手を振っていた……

 

 

この後、ハシビロコウやオコジョなどの方々からありがた〜い、お話をショウが少し受けて、今後もジャパ警は活動を続けるという事を聞いた

 

 

 

ミライ(パークガイドの日記)

豆撒き事件はこうして無事……無事?に解決しました。ショウ君の命の危機には大変焦りましたが、サーバルさんやゴリラさん、イルイルさんの活躍でどうにか謎の笑い声の正体である怪物を討伐。

結果的にはカブキ森を騒がせた2つの事件と謎をほぼ同時に解決する大手柄でした。

ですが、ジャパ警の面々はこれからも飽くことの無く悪と戦い続けて行くのです

ブラインドの隙間から外を見るハシビロコウさんは、今日も平和を脅かす危機に目を光らせているのでした

 

〜節分編 犯罪撲滅作戦 完〜




作者
「はぁ……またかよ……俺もう番外編書くの辞めよっかな……」

ショウ
「え、いきなり……どうしたの、作者?いつものテンションは?」

カラカル
「結局番外編では出番が無いわね……それで?またって事はショウの危篤に関係あるの?」

ミライ
「あ、もしかしてまた敵がクリティカルを?」

サーバル
「私とゴリラとイルイルが戦った時は何とも無かったし……それだよね」

作者
「はは……ショウか俺ってダイスの邪神様がついてるよ……99ファンブル二回出たよ……ショウの行動で」

一同
「うわぁ……」

ショウ
「……1番近いパワースポットって何処?」

カラカル
「多分パワースポット行ってもPOW(Power)は上がらないわよ?」

作者
「あー、後はイルイルさんが1クリやってくれましたねー。あー、最近クリファンの起伏が激しいー」

サーバル
「えっと、作者がこんな調子だからもう閉めるよ!見てくれてありがとう!」

カラカル
「それじゃあ、作者?お祓い行ってきなさいよ?」

作者
「はいよー……」


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happy Halloween!! 仮装大会!

作者
「ハロウィンですね(くっそ遅い)」

ショウ
「まさかのイベント本編を省略……」

作者
「だってショウが居ても展開変わらないしぃ……それにサーバルが魔女っ子トリケリアンに吹き飛ばされた時に暴走しそうだしぃ……出せそうな神話生物が寧ろ本来描写されない仮装大会の方がやりやすいしぃ……ね?良いでしょ?ね?ね!?」

ショウ
「……分かった」

作者
「シャラオラァ!



あ、余談だけど園長LOVE勢の殆どは少し変わってる……と、思うよ。それではハロウィン21日遅れ記念のハロウィンイベント投稿、お楽しみいただければ幸いです(はぁと)」


〜ショウの日記〜

10月31日

僕たちは盗まれたハロウィンのお菓子や道具を全て取り戻した……んだけど、その後サーバルお姉ちゃんが「ショウも何かの仮装してみようよ!」と言って僕も仮装大会に参加する事になった……

衣装を受け取る為にサーバルお姉ちゃんは大会受付の衣装レンタルに行って来ている……

 

 

 

……ショウ視点

 

 

ハロウィン特別仮装大会会場in森林エリア。そこで僕達は仮装をする事になっている。ハロウィンのお菓子や道具を奪っていたセルリアンは倒し、サーバルさんを吹き飛ばしたセルリアンを殲め……しっかりと倒したから後はノンビリとハロウィンを楽しむだけ……だと思う

 

サーバル

「と言うわけで……はいショウ、これ衣装ね!」

 

そして戻って来たサーバルさんから手渡されたのは……小さな……えっと、リボン付きのシルクハット?とセットになったフサフサの狼っぽい付け耳と、モフモフの毛が沢山付いている長袖の洋服に、尻尾次のミニスカートそれに灰色色の靴下……確かニーハイ、だったけ?それがハンガーに掛けられた状態で持って来られた

 

セグロジャッカル

「……サーバル、それ……女の子用の衣装じゃん。ショウは男の子だけど?」

 

僕の隣で悪魔っぽいツノ付きカチューシャと、悪魔っぽい小さな羽付きの黒いドレス。本来の尻尾はドレスの下に隠して、先端が矢印の様な黒い尻尾が代わりに揺れている……

普段とは打って変わってかなり可愛らしい服装になったセグロジャッカルさん。他にも普段よりもかっこよさを上げた感じのブラックパックさんや、衣装のテーマが吸血鬼の為普段と格好の違いが少ないナミチスイコウモリのナミチーさんと自由気ままにパトロールし隊のカグヤコウモリさん、ウサギコウモリさん、テングコウモリさんなど……まあ、個性的なメンバーが揃っている。因みにサーバルさんとミライさんの衣装は……

ミライさんは簡単に言うと魔女かな?やけに沢山のお菓子を持っているのは別として

サーバルさんは……皮のジャケットにジーンズ。そして狼の耳……それを着ている以外はいつも通りの服装かな。そして狼耳はいつもある動物の耳に被せる様に着けている。成る程アニマルガールはそうやって他の動物の耳を着けるんだ……

 

 

それはそれとして……

 

 

流石に僕も女の子の服を着るのにはほんの少し抵抗がある。具体的にはアニマルガールから変な目で見られそう。例えばそこで赤ずきん?の衣装を着ているコモモさんとか、此処には居ないけどリカオンさんとかその他のアニマルガールさん達。だから出来ればサーバルさんが傷付かない様に断ろう……

 

ショウ

「さ、サーバルさん……えっと、僕もちょっと女の子の服は……」

 

サーバル

「んー、そう?可愛いと思ったんだけど、嫌なら無理に着ろとは言えないしね」

 

ショウ

「ん、着替える場所ってどこ?」

 

断ろう……と、思ったけどやっぱり着る。サーバルさんがいつも「楽しいイベントは全力で楽しもうね!」とか良く言ってるし、そんな残念そうな顔をされるとこっちが辛い

 

ミライ

「何と言う事でしょう……サーバルさんの一言で対応が180度回転したではありませんか……」

 

セグロジャッカル

「手のひらポリキャップ……」

 

ブラックパック

「くっ、余りにも速過ぎる回転……!我が闇の力を用いても捉えきれなかった……!」

 

みんなが何か言っているけど気にせずにサーバルさんに教えて貰った更衣室に向かう。更衣室に向かう途中で少し離れた場所でニホンオオカミさんに絡まれてるカラカルさんとかも居たけど、楽しそうだったから放っておいた

 

 

 

 

サーバル

「おぉ……」

 

着替えて戻って来ると、サーバルさんが目をいつもより少しだけ開けながら驚く……一応、僕自身でも鏡を見て自分の姿を確認したけれども……簡単に言うと、女の子にしか見えたなかった。僕が言うのもおかしい様に思えたけれど、サーバルさん達の反応を見るとやはりみんなから見ても女の子にしか見えないらしい……

 

ミライ

「ふふふ、似合ってますよ。何と言うか……完全に女の子ですね」

 

似合ってると言いながらその後の言葉が詰まって最終的に女の子にしか見えないと言ったミライさんに頭を撫でられる僕。頭に乗せた狼耳がズレない様に調節をしながら撫でられる

 

セグロジャッカル

「いやいやいやいや……幾ら何でも似合い過ぎでしょ……何よこれ……ねぇサーバル、もっと長いスカート無かったの?」

 

そして、そんな僕を見ながら頭を抱え、サーバルさんに近づいて話しかけるセグロジャッカルさん。そんな風に少しガヤガヤと過ごして居ると仮装大会会場の受付……の横の横の横の横とでも言うべき場所にある、審査員兼実況解説etc...席と書かれたテーブルに居るカボチャの様な帽子とズボン?と黒っぽい袖無しの上着で所々がツタの様になっている黄色の髪を持つアニマルガール……?と、黒い髪に犬の顔の様な形で結ばれた?束が2つあり、尚且つ犬耳を持っていて、長く鱗があり、付け根がフサフサとしている尻尾を持ったかなり肌を出した服装のアニマルガールの2人がその席に居た。

そして、カボチャの様な帽子を被ったアニマルガールがマイクを手に取り、立ち上がり、マイクを持ってない左手を広げながら喋り出す

 

カボチャ帽子のアニマルガール

「やあやあ!今年もやって来たねハロウィンが!この会場にも溢れんばかりのお化けや悪霊のお友達(フレンズ)がいっぱいだな!っとと、私の事を知らない奴も居るよな?なら教えて進ぜよう!私はジャック・オー・ランタンのアニマルガールさ!え、元がアニマルじゃ無いって?気にすんな!それと私の事を呼ぶ時は『ウィル』って呼んでくれると嬉しいなー!

そして私の隣に居るのは〜」

 

何というか……凄く、テンションが高い。毎年こうなのだろうか?そして隣に座ってた黒いアニマルガールがゆっくりと立ち上がり、ウィルさんとは反対に落ち着いた声で話しだす

 

黒いアニマルガール

「私はウィルのブレーキ役のケルベロスだ。一応ジャパリパークの地下で守護獣としての役割を担っては居る。が、気軽に『ルハ』と呼んでくれて構わない。それとセルリアンがちょっかいを出して来たら私が捻じ切るから安心してくれ」

 

ケルベロスのルハさんは最後に少し笑うと席に座る。堂々としていてカッコいいと思うのと同時に、守護獣……ミライさんから聞いた話では簡単に言うと物凄く強いアニマルガールだ。その守護獣がブレーキを掛けなければ行けない程と言う事が気になる。ウィルさんって実はとんでもない人なのだろうか?所謂頭のネジがぶっ飛んでるとかそんな感じ?

 

ウィル

「ハッハッハ、相変わらずルハはカタイねー。それにハロウィンだからかセルリアンに盛大に悪戯された子とかも居るよね……気分……下がったよね?

んじゃ、景気付けだ!此処で派手に私流の悪戯を1つ見せてやるから、よぉ〜く見てろよぉ!」

 

そう宣言して、手に何時の間にか現れてたカボチャ型のランタンを空中に放り投げる。会場に居るアニマルガールの一部が「?」と首を傾げているが、他のアニマルガールは「あっ……」と、何かを察した様だ

 

ウィル

「こんな風に集まったんだから全力で遊ぶ(悪戯する)ぞ!」

 

そうウィルさんが叫んだ瞬間、放り投げられたランタンが急に膨らみ、そのままパッカーンと爆発する。爆発と聞くと煙や炎が出て来る物だと思って居たが、そのランタンは煙の代わりに袋に入れられた色取り取りの綿飴、飴、ガム、その他多数の袋に詰められたお菓子が空中に舞い、そのまま僕達のいる地上に落ちて来る……

 

ルハ

「さて、いつもの暴走が始まる前にさっさと仮装大会のルールを説明する。怪我をさせ無い程度の悪戯を様々な相手にしたりされたりを繰り返し、最後……夜に投票を行う。投票は1人1票だが、投票理由は『衣装が可愛い・カッコいい』『悪戯が面白かった』『悪戯をしてスッとした』『何と無く』……何でも良「後は相手の事が好きだから投票するとかな!」……おい、今は私が喋っている。落ち着くか静かにしろ。

……おほん、それでは」

 

ウィル

「悪戯の狂宴……此処に有りーッ!」

 

わぁぁぁ!と、ウィルさん達の話が終わると同時に色んな場所で悪戯が始まる。なんか……少しだけ、怖い。あんまりこう言う状況に慣れてないからだとは思うけども……何より、そこのコモモさんが手をワキワキと動かしながらこっちに向かって走っている……

 

 

 

え、こっちに?

 

コモモ

「ショォォウくぅ〜んっ!」

 

ショウ

「へ、え?わ、わぁっ!?」

 

コモモさんが走ってくる様子を正面に捉えたと思ったら、何時の間にか目の前に来ていた……かと思った次の瞬間には背後から抱き着かれる

 

コモモ

「すぅーはぁーすぅーはぁー……うふふ、ショウ君、狼姿似合ってますよ」

 

ショウ

「ひゃっ……う、うん……ありが、とう」

 

頭の匂いを嗅がれ、お腹の辺りを撫でられた際に少し擽ったくて声が出た事以外は特に何もされず、いつも通りのコモモさんだった。サーバルさんはむぅ〜と、唸りながらこちらを見ている……かと思えば

 

サーバル

「もう、ショウはコモモのじゃ無いんだからね!」

 

そう言って僕をコモモさんから奪い取って(取り戻して?)そこそこ強く抱きしめる。そんな2人の様子を見た自由気ままにパトロールし隊のみんなは別の所に移動して、ナミチーさんはバズーカをお披露目、ブラックパックさんとセグロジャッカルさんは溜息をつきながら、ミライさんは……微笑ましそうにこちらを見ている。そんな事を気にせずに2人は僕を挟んで口論をしている

 

コモモ

「良いですか?ショウ君に狼衣装を着せた手腕は認めますが、ショウ君の今ある儚さや尊さを真に受け止め、理解出来ているのはこの私だと、そう思っています」

 

サーバル

「にゃ、にゃにおぅ!ショウは確かにあんまり笑わない所為でちょっと不気味とか言われちゃうけどさ!実は結構、美味しいとかそう思った時とか眉が少しだけ下がったり、甘えたい時には目を少し細めてて口の端っこがちょっと下がるんだよ!そう言うちょっとした変化が可愛いし、私にしか見せてくれない一面だってあるし……甘えてる時のショウの顔は本当に可愛いしぃ〜、実はお化けが苦手だったり〜、うえへへへへへ……」

 

セグロジャッカル

「サーバル、あんた危ない奴にしか見えなくなって来てる……と言うか危ない奴でしょアンタ」

 

口論……?の途中でだんだんとニヤケ顔になって行くサーバルさんに少し、いやかなり引いている様子のセグロジャッカルさん。

と言うかお化けが苦手なのは黙っててって言ったのに……恥ずかしい……

 

コモモ

「……どうやら、譲る気は無さそうですね」

 

サーバル

「当たり前だよ!」

 

ショウ

「(あぁ、もう良いや。なんか疲れた)」

 

今の状態の2人に挟まれてると少し怠くなる。もう少し落ち着いて欲しい

そう思って溜息を吐くと、突然

 

???

「へいへい!溜息に喧嘩とはハロウィンには似合わないぜBaby?」

 

先程聞いたような声が横から聞こえてくる。

そちらを見ると顔にクリームやら絵の具やら……兎に角、物凄い事になっているウィルさんが居た。そしてそれを見たブラックパックさんが「げっ……」と呟いていたのを耳にする。どうかしたのだろうか?

 

ウィル

「何々?噂のショウと言う子供を取り合いですかなお嬢様方?ほらほら、一旦cool downして餅ついて投げ合って一緒に餅塗れになろうや……」

 

サーバル

「いや、遠慮しとく……」

 

ウィルさんのよく分からないテンションにサーバルさんも少し引いている……と言うかウィルさんの顔の惨状に引いている。ウィルさん自身は「ああ、この顔?なんかみーんなtrick or trick(悪戯か悪戯)って言っててね……ご覧の通りだよ」と、気にはしてない様だった

 

ウィル

「で、なんで喧嘩してたんだい?」

 

サーバル&コモモ

「「それはーー」」

 

 

 

 

 

ウィル

「ほうほう、成る程」

 

サーバルさんとコモモさんの説明にウィルさんは腕を組み、ふむふむと頷いて聞届けると、人差し指を立てて「ならさ……」と、2人を見ながらこう告げる

 

ーーショウにどっちが良いか選んで貰えば?

 

サーバル&コモモ

「「ショウ(君)!私だよね!?(ですよね!?)」」

 

ショウ

「サーバルさん」

 

セグロジャッカル

「ノータイムで返事……」

 

2人が一旦離れて僕に質問をする。それに直ぐに答えてサーバルさんに抱き着く。悩む必要は無いし、サーバルさんと他の何かを比べられる事なんて無い。と言うか選ぶ必要があるなら即座にサーバルさんを選ぶ。ただ、即答した所為でコモモさんが固まってるけど……

 

ブラックパック

「……ところでショウ、そこで寂しそうに見ているカラカルとニホンオオカミは放っておいて良いのか?」

 

ショウ

「え?」

 

ブラックパックさんが指差した方を見るとそこにはカラカルさんが此方を見ていた。ニホンオオカミさんはカラカルさんの背後に居る

 

カラカル

「……やっほー、久し振り……」

 

ニホンオオカミ

「やっほー!楽しんでるー?」

 

元気の無い声で手を振りながら挨拶をするカラカルさんと、反対に元気に手を振って挨拶をするマヨネー……ニホンオオカミさん。多分、いつもみたいにニホンオオカミさんに連れ回されたんだと思うけど……いつもより疲れてる様だ。因みに仮装はカラカルさんは大きな鎌と黒いローブで多分死神。ニホンオオカミさんはマヨネーズ。いや、ニホンオオカミさんについてはマヨネーズとしか言えない。

 

ミライ

「カラカルさん、お疲れ様です……そして、ニホンオオカミさん……えっと、お久し振りですね!お元気そうで何よりです!」

 

ニホンオオカミ

「えっへっへ〜、私はいつも元気だよ〜。さて、今回はハロウィンらしく悪戯しに来ました!」

 

ウィル

「おお!来たね来たね!悪戯来たねぇ〜!って、私も悪戯する為にこっちに来たんだったわ!いやぁ、忘れてたよ」

 

そう言ってニホンオオカミさんは……マヨネーズの形をした道具を、ウィルさんは……袋?を取り出す

 

ウィル

「ほら、これやるよ」

 

取り出した袋をサーバルさんに手渡し、数歩後ろに退がるウィルさん。この動きにサーバルさんは不安そうに袋を見て

 

サーバル

「いや、悪戯って分かってたら態々引っかかる必要は……」

 

そう言って溜息をつく。そして次の瞬間

 

 

 

 

サーバル

無いけどどんな悪戯か気になる!

 

ガバリと、勢い良く袋を開ける。そして中を見ようとすると同時に「うひゃあ!?」と、尻餅をつく。その際に袋は投げられて、丁度僕の近くに来たからキャッチしておく

 

ウィル

「おうおう、大丈夫かい?」

 

ウィルさんがサーバルさんの手を引いて起こす中、僕も袋の中身を見てみると……

 

◉<コンニチハー

 

……目玉の、オモチャ?か何かが入っていた。ああ、そう言えばサーバルさんってこう言う……確か、グロテスクって言うんだっけ?そう言うのが苦手だったっけ?まあ、この目玉は良く見なくても作り物って分かりそうな物だけど……袋の中にあるから暗くて本物っぽく見える

 

ニホンオオカミ

「ふふふ、ねえねえショウ」

 

ショウ

「え?何『パパンッ』わわ」

 

ニホンオオカミさんに背後から肩を叩かれ、振り向くとマヨネーズの形をした物が軽快な音を立てながら紙で出来た飾りを飛ばす……それ、クラッカーだったんだ。そう思いながら「どう?どう!?どうだった!?」と聞いてくるニホンオオカミさんな「び、ビックリした」と返すと、満足そうに次のアニマルガールの元へ向かって行く……カラカルさんと固まったままのコモモさんを引き摺りながら

 

サーバル

「オタッシャデー……」

 

ブラックパック

「それでは、私も意思が呑まれぬ程度に闇を披露し、皆を魅せてこよう」

 

ミライ

「おや、行ってしまうのですか?」

 

ブラックパック

「……ジャック・オー・ランタンの本気の(・・・)悪戯を見れば嫌でも分かる。後ショウよ……楽しむのだぞ」

 

ショウ

「あ……行ってらっしゃい……」

 

ブラックパックさんはブラックパックさんで悪戯をするそうだ。さて、今居るメンバーは……セグロジャッカルさんにミライさん、ウィルさん、サーバルさんと僕。

そうやって今居る人の確認をしていると、ウィルさんが僕の肩に手を置き「お菓子は、好きかな?」と、優しく聞いてくる。それに僕は先程のブラックパックさんが言っていた事があって「一応……」としか答えられない。けれどその答えを聞いたウィルさんはニパッと音がしそうな笑顔になって

 

ウィル

「よっし、それじゃあ誰かに悪戯をしてどれだけ面白かったかで採点してやる!点数次第ではお菓子もあげるぞ!」

 

サーバル

「え、え!?急に何!?」

 

ウィル

「ん?あぁ、説明しないとな。折角のハロウィンなのにーー」

 

突然のウィルさんの大きな声にサーバルさん達は驚いてこちらを見る。それにウィルさんがざっくりとした説明をしようと……した所で

 

ミライ

「ウィルさん、説明をしようとしている所で申し訳無いのですが……セルリアンです

 

ミライさんに指差す先には何時ものカラフルなセルリアン達……あれ?そう言えばルハさんがセルリアンを対処するって言って無かったっけ?

 

ショウ

「……ねぇ、ルハさんは?」

 

セグロジャッカル

「あ……アレ」

 

セグロジャッカルさんが呆れた様な目で見る方を全員で見ると、そこには色んなアニマルガールに囲まれて悪戯の餌食になっているルハさんがいた……あぁ、うん。あれは仕方ないね

 

ウィル

「んー?おいおい、ルハがっつり捕まってんじゃーん……よっし、此処は私が悪戯してあげ(殺ってしまい)ますかね!」

 

現れたセルリアン達も僕たちの方へと突撃してくる……普段ならその突撃を避けて横から攻撃したりする。だけれど……今は、ウィルさんが正面を陣取って左腕をゆっくりと上げる。ふと背中に冷たい物が触れた様な寒気がする。それは……とても楽しそうに笑っているウィルさんの顔とは裏腹に、ウィルさんから放たれるプレッシャーと、その背後から滲み出る様に出て来た『火の玉』から感じた物だった

 

ウィル

「……死者の霊魂よ(ルーメン)

 

一言。そう、一言の単語を呟いただけだった。それだけで背後の火の玉は目にも留まらぬ速さでセルリアンを貫通していく……不思議な事に燃える事は無く、ただただ貫いて行く。それは恐ろしくもーー

 

 

 

 

ーー凄く綺麗だった

 

ウィル

「よっし、いっちょあーがりぃー!」

 

火の玉が消え、一瞬でウィルさんからのプレッシャーが消える……

 

ショウ

「はふぅ……」

 

……意外と、僕はプレッシャーに弱かったのだろうか?足腰に力が入らなくなり、ガクリと尻餅をつく……寸前に、サーバルさんに支えられ、そのまま流れる様におんぶをされる

 

ウィル

「おろろ?あっちゃー……ごめんなー、無意識の内に威圧してたよ……ほれ、グミでも食って落ち着きな」

 

サーバルさんの背中の上に乗る僕は、手渡されたグミを口に放り込みながら、先程の火の玉から感じた寒気に付いて考えーーようとして、口を押さえる

 

 

 

……何、この……何?いや、ほんとなんなのこのあじ……うぇ

 

サーバル

「え、ちょ、ショウ大丈夫!?」

 

ウィル

「え、あれ?あ"……ごめんなさい、それ悪戯用のゲキマズグミだった……」

 

セグロジャッカル

「ちょっと!?」

 

ショウ

「うぇ……ドブ水と焼いたゴ○ブリと生のイナゴの味……」

 

サーバル

「生々しい!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの後、取り敢えず普通に美味しいグミを数個食べて口の中の味を上書きした。あれが悪戯用って事はアレを誰かに食べさせるつもりだったって事で……成る程、あの時ブラックパックさんが「げっ」と言って居たのはそれが理由……う、味を思い出したら吐き気が……

 

サーバル

「よしよし……」

 

ショウ

「んん……♪」

 

……吐きそうになるけど、こうやってサーバルさんに撫でられたりするならもう何個か食べても良いかもしれない

 

セグロジャッカル

「……ほんっと仲良いわよね……」

 

ミライ

「まあ、そうですね……」

 

現在はベンチの上で横になってサーバルさんに膝枕をされている。とても心地良い。『夕日に』照らされてほんのりとあったかい。

それを見てほんのりとした雰囲気になっているミライさん、セグロジャッカルさん、ウィルさん

そしてウィルさんが苦笑いをしながら

 

ウィル

「いやぁ、本当にごめんな。お詫びと言うか、何というかどんな悪戯でもして良いから許してくれないかな?」

 

と、言って僕の前にしゃがみ込む

 

……うーん、どんな、悪戯でも……かぁ

 

ショウ

「……本当に何でも?」

 

念の為確認を取っておく。するとまてニパッと笑いながら

 

ウィル

「おう!何でもだ!本当の本当にな!……ちょっとぐらいえっちぃ事でも良いぞぉ〜

 

僕の頭を撫でて、最後の一言だけ僕の耳元で囁く様に言った……凄くくすぐったかった

と言うか……えっちぃ事……?

 

サーバル

「ウィル、待て」

 

グワシ

 

ウィル

「(あ、やばこれやばいやつだ)」

 

僕が首を少し傾げると、サーバルさんがニコニコと笑いながらウィルさんの頭を掴む……その時のウィルさんの考えている事が手に取るようにわかる様だ……

 

サーバル

「……言い遺す事は何かある?」

 

ウィル

「はは、やだなー、まさかそんな児童福祉法34条1項6号に反する事する訳ないでしょー私これでもハロウィンの守護獣みたいな物だしさー……ね?」

 

ニコニコとした顔を変えずに脅す様に尋ねるサーバルさんに少し、いやかなり冷や汗をかきながら苦笑いをしているウィルさん。ウィルさんがジドー……なんちゃらに反する事はしないと言うと、「おふざけでも次は無いからね?」と言って手を離す

"ガルルルルルル……"

……お姉ちゃんが、何か唸ってる?

 

サーバル

「……ねぇ、今更なんだけどさ。何でそんなにショウに悪戯させようとするの?」

 

サーバルさんが髪の毛を弄りながら先程の様な笑顔では無く普通の笑顔で尋ねる。ホッと胸を撫で下ろすウィルさんはコホンと咳払いをして

 

ウィル

「ま、さっきのは冗談として……色んな奴からショウの事聞いて見たけどさ、子供らしいヤンチャをしてないだろ?子供がヤンチャしないなんてちょっとなー」

 

と、僕の頬を突っつきながら穏やかな口調で言う。ああ、そう言えばお姉ちゃんも良く『子供らしくはしゃいでも良いからね』って言ってくれてたっけ……そうやって以前の事を思い出しそうになっていると、黒い人影が近付いて来る

 

ルハ

「だからと言ってお前はやり過ぎるだろう。何の為の(ブレーキ)だと思っているんだ?」

 

ウィル

「まじサーセン」

 

ルハさんが、適当な返事をしたウィルさんの頭を器用に尻尾で叩きながら僕に向かって口を開く

 

ルハ

「やあ、お前がショウだな?初めまして……私はケルベロスのルハ。ジャパリパーク地下の守護獣をしている。まあ、日が暮れて来ているが楽しんでくれ」

 

それだけ言うと直ぐに去って行ってしまう……何がしたかったのだろうか?

 

セグロジャッカル

「……何がしたかったのかしら?」

 

ミライ

「……さあ?っと、もうそろそろ動きますか?」

 

ショウ

「うん、それに……せっかくだし、誰かに悪戯してみる……」

 

とてもとても名残惜しいけどサーバルさんの膝から頭を起こし、そのまま身体を起こす。そしてベンチから降りて背伸びをしながら立ち上がる。そして僕が『悪戯』と言った辺りからウィルさんの目つきが変わった

 

ウィル

「お、遂にショウの悪戯が見れるのかな!?な!?

 

よっしゃlet's go!」

 

……ああ、何と言うか……うん。ウィルさんのこう言う所は苦手かも知れない。立ち上がって歩き出そうとした瞬間に手を掴まれ(優しく。だけど離れないぐらいには強く)、そのまま走って行く……僕は付け耳が落ちない様に押さえながら背後を見てみると皆んながポカーンとした表情でウィルさんと僕を見ていた

 

 

 

 

 

 

ウィル

「よし、先ずは通りすがりの匿名フレンズ2人に悪戯をするぞ!」

 

ショウ

「通りすがりって……カラカルさんとニホンオオカミさんじゃん……」

 

ウィル

「そうとも言うな!」

 

視線の先にはマヨネーズの怪人……じゃなかったマヨネーズと死神風のカラカルさんが居た。2人もついさっき悪戯を終えた所らしく、ウィルさん曰く「生き物が一番油断するのはいつだと思う?……獲物を仕留めた時さ」と、無駄にカッコいい声で言っていたけれど笑い方が少し……いやかなり悪い笑い方だった

それで僕はあの2人に悪戯をするのだけれど……本当にアレ(・・)で良いのだろうか?そう言う意味を込めてウィルさんの目を見ると親指を立てられた……うん。行けって事だろうね。

僕はゆっくりと近付く……足音は周りの声とか悪戯道具(バズーカ)の音でかき消えてそこまで気にしないで良い。ただ、僕にとって一番難しいのは……大声を出す事。それが出来なければ……

 

ショウ

「(……この距離なら、行けるかな?)」

 

程々に近付いた僕は次は走り出す。走って近付けば流石に足音にきつかれる。けれどこれなら大丈夫。

僕は飛び込んだ

 

カラカル

「えっ誰ーーきゃっ!?」

 

ショウ

「た、食べちゃうぞー……!」

 

ボフンと、飛び込んだ僕は振り向いたカラカルさんに抱き留められる。抱き留めたカラカルさん自身はまだ僕と気付いて居ない……いや、今気付いた。ニホンオオカミさんはニホンオオカミさんで「おお、また会ったねー」とノンビリとしている

 

カラカル

「全く……急にどうしたのよ」

 

悪戯に怒った……と、言う感じはしない。多分、心配しているって感じ……かな?眉を下げてるし……それに、何と無く楽しそうな雰囲気がある

 

ショウ

「……悪戯?」

 

ふとこれが悪戯なのか?と言う疑問も感じた事もあって首を傾げながらの返事になってしまった。

カラカルさんは何故か別の方を向いているけど……

 

ショウ

「……カラカルさん?セルリアンでも出たの?」

 

カラカル

「え、いや、その……そうね!ちょっと物音がした気がしたからセルリアンかしらねー」

 

獄炎三頭獣!>

パパパパッカァーーン>

 

ショウ

「……多分、倒されたね」

 

カラカル

「……そうね」

 

何処か見えない所でセルリアンが倒されてるのを知った所でカラカルさんが僕を離し、そのまま流れる様にニホンオオカミさんに抱っこをされる。

……カラカルさんに抱き留められた時より苦しい

 

ウィル

「おうおう、良い悪戯だったぜショウ!」

 

カラカル

「うげ……」

 

ニホンオオカミ

「うわ……」

 

ウィル

そこまで露骨に嫌がらないで欲しいなぁ!?

私、君達に()何かした覚えはないんですけどねー……」

 

こちらにスキップをしながら来たウィルさんを見たカラカルさんとニホンオオカミさんはヤバイ奴が来たとでも言いたそうな表情をする。

と言うか君達に『は』って事は他の人には何かしてたんだ……

 

カラカル

「……あんたクソマズグミは兎も角袋ネタと爆破ネタが問題なのよ」

 

ウィル

「何!?相手の嫌な所を抉る袋ネタと安心安全アフロヘアー化の爆破ネタがダメと申すか!?」

 

ニホンオオカミ

「爆破ネタがマヨならなぁ……」

 

ウィル

「えぇ……それ汚れ落ちにくいじゃん……折角の衣装を調味料塗れにするのはねぇ……」

 

カラカル

「爆破も煤まみれになるでしょうが」

 

ニホンオオカミさんはどれだけマヨネーズが好きなのだろうか?と言うか爆破の何処が安心安全?あと落ちにくい汚れは本当に面倒だからやめようね。あとあの吐きそうになるグミはまだマシだったのか……

とか、色々言いたいけど此処はグッと我慢をして今言うべき事を言おう

 

ショウ

「ねぇ……もう夜になるよ?」

 

3人

「あ」

 

いつのまにかもう夕日は落ち切って薄暗くなって来ている、恐らくもう直ぐ月も出て来る。カラカルさん達アニマルガールは元動物の特徴として夜でも比較的良く見えるらしい……だから薄暗くなっても何かに集中していると気付かないのかな?

 

ウィル

「こほん、それでは投票でまた会おうっ!」

 

シュバッと音を立てながら走り去って行く。

そして僕はニホンオオカミさんに抱えられたまま移動する……下ろしてー

 

 

 

 

 

 

サーバル

「あ!ショウ、カラカル達と一緒だったんだね!無事で良かったー」

 

セグロジャッカル

「無事……無事?なのかしら……?ニホンオオカミにぬいぐるみの如く抱きしめられてるけど」

 

ミライ

「スキンシップの1つなので無事なのでは?」

 

投票会場……と言うより最初の場所でサーバルさん達と合流する。投票自体は受付でもう済ませて後は発表を待つのみ……

それよりもサーバルさんと会えた事でホッと一安心した所で審査員席の方から明るい何か……ランタンが上に投げられ、軽い爆発を起こす。その爆発にみんなは意識が向き、そのまま爆発の原因……ウィルさんに視線が行く

 

ウィル

「ひゅー!みんな、良い悪戯だったぜぇー!私も漲っちまって今軽ーく爆発を起こしちまうくらいにはな!それにしても投票理由とか今年はメチャクチャなの多いな!なんだよ『マヨラーだったから』とか『うへへへうへへへ』って!前者は同士的な繋がりとして後者ェ……

ま、そんじゃサクッと10位から1位までをご紹介だ!先ずは……10位!ナミチー、君だぜ(イケボ)」

 

ナミチー

「く、10位か……バズーカじゃ足りなかったか」

 

ウィルさんがテンション高めに投票結果の発表を始める……こう言うのってもっと前置きとかある物だと思ってた

 

ウィル

「投票理由は『おのれバズーカ……』とか『来年を楽しみにしててね♡』とかが有ったな!次は9位……9位はなんとガイドさん事パーグクガイドのミライ!」

 

ショウ

「え?」

サーバル

「うぇ?」

セグロジャッカル

「えぇ……?」

 

ミライ

「……はい?」

 

9位とは言え参加していないのと同じ様な状態だったミライさんの名前が出て来た事に全員がミライさんの方を向く。どうやらミライさん自身も何がなんだか分かって居ない様だった

 

ウィル

「投票理由は『普段解説している人が解説してない……怖い』『すわ新手の悪戯か!?と思いました』『ガイド……解説……ウッ頭が』『涎が垂れてなかった』『まさか偽物……!?』……おう取り敢えず投票理由欄で会話するのはやめーや。にしてもダメな信頼されてるなガイドさんよ……

さて、次は8位だ!何と何と8位は……セルリアン!?なんでさね!?えーっと理由は……『守護獣に向かって行く勇気……最早関心する』『いつも砕いてるから』『ーーーー!(たすけて)』『セルリアンの襲撃って無いと逆に不安』……これもこれで酷い理由だな。まあ、確かに此処には居ないけどルハに立ち向かう勇気は認めないとな!アイツ容赦無いし」

 

ルハさん……そう言えば居ないな。と、思いながら「……バズーカがセルリアンに負けた……」と落ち込んでいるナミチーさんを眺める

 

ウィル

「ほんじゃま、次は7位!おおっとこれはー!?7位はコモモ、あんただゼィ!投票理由は主に『その魅力分かるわ!』とか『石みたいに固まってるの笑った』なんかだな!悪戯関係無いな……」

 

コモモ

「……私そもそも投票されに来た訳では……いえ、何でもありませんわ」

 

あ、元気になってる。もう石みたいに固まって無い。結構失礼な事を考えながら次の投票結果を待つ

 

ウィル

「そんじゃ次は6位……おろろ?ほうほう……ブラックパック、あんたが6位だ!」

 

ブラックパック

「ふ……我が闇の力を持ってすればこの様な催事、取るに足らないのだが……些か我が闇の力の流れが不安定でな」

 

ウィル

「かかか、当然よな。此処を支配するのは悪鬼羅刹が蔓延る夜の権化。ジャック・オー・ランタン……生に属するお主の闇など我が深淵の闇を持ってすれば砂漠に落ちた水滴よ」

 

……

 

……

 

……似合わないね

 

ウィル

「……無反応過ぎて寂しなー。次の投票結果はな、えっと……5位!ニホンオオカミ!『マヨラーの熱意……伝わりました!』『私ケチャラーからマヨラーになります!』『いあ!いあ!まよねぇず!』『迷ったらマヨネーズですな、ふぉふぉふぉ』『いつかお前も醤油派にしてくれる……』とかあったぞ!おいおい、ニホンオオカミ。そんなに尻尾振ってるとまた犬って言われるぞー……さて次は4位!カラカル!投票理由は……『一緒にマヨネーズを布教してくれた』『マヨラーの側近』とかだな。まさかのオマケ……」

 

カラカル

「……これってどう反応するのが……正解なの?」

 

ショウ

「喜べば……いいんじゃ無い?」

 

カラカル

「わーい」

 

乾いた声で喜ぶカラカルさん。それにしても会場にマヨネーズを持ってる人が多い原因ってそれか……

 

ウィル

「ドンマイ!そんでもって3位は〜……?……。……?……。……!?……ふむ」

 

投票結果を見ながら表情をコロコロ変えるウィルさん。

 

サーバル

「いや、1人で納得してないで教えてよ!?」

 

ウィル

「あっはっは!ごめんな!3位はな……ショウ!君だぜ!」

 

……ん?

え?僕?と自分を人差し指で示すと頷かれた……え、理由は……

 

ウィル

「えー、この理由言って良いのかな?まぁいいや『食べちゃうぞ可愛いィィィィィィ!』『萌へぇ……萌へぇ……』『やっぱり小学生は最っ高ね!』『ケモミミショタ……もうショタコンで良いです』

 

……このパーク大丈夫かな?3位のショウ君!一言お願いするよ!」

 

ゾクリと背中に冷たい物が触れたような感覚がする……周りを見渡せば何人かのアニマルガールが此方を見ていて、温かめな視線と……何か、凄い視線の2つが僕に注がれている

そして僕に向けられたその視線に全く気付いて無いのか無視しているのかウィルさんは堂々とマイクを渡してくる

 

サーバル

「……」

 

無言でサーバルさんが僕を抱きしめ、視線から守る様にする。感覚的には温かめの視線が増えた……気がする

取り敢えず手に持ったマイクを口に近付け一言

 

ショウ

「……ありがと」

 

今度は温かめの視線が減り、凄い視線が増えた感じがする……それに怖くなってサーバルさんの背後に隠れるとまた温かめの視線が増えて凄い視線が減った……忙しいね

ウィルさんにマイクを返して出来るだけ視線から逃れる様にサーバルさんの背後に隠れる

 

ウィル

「さてと、次は2位だ!2位は……何と、此処で去年の優勝者フェアリーが!?投票理由は『小悪魔系妖精とか素晴らしい』『悪戯したい』『あの可愛さは小悪魔では無く天使』とかそんな風だな!フェアリーさん一言どうぞー!」

 

フェアリー

「皆さん、楽しんでくれましたかー!?」

 

「もちろーん!」と他のアニマルガールが返事をするのを聞きながら1位のアニマルガールの発表を待つ。ウィルさんはフェアリーさんからマイクを受け取り、一旦審査員席の前まで戻る

 

ウィル

「さあ、投票の結果見事1位を獲得したアニマルガールは一体誰なのか!?気になるか?気になるか〜?気にならなくても発表するヨ第1位!ダララララララララ……」

 

口でダララララと言いながら審査員席から走り出し、他のアニマルガール達の前を行ったり来たりをし続ける。それを誰が選ばれたのかを知る為に目で追う……そして

 

ウィル

「デン!1位は君だぜ……

 

セグロジャッカルゥゥゥッ!

 

ワァァァァッと様々なアニマルガールが声を上げ、同時に何名かが憐れむ様な目でセグロジャッカルさんを見るどうしたのか……と疑問を感じると同時にセグロジャッカルさんが連れて行かれる。そして審査員席の前に立ち、マイクを渡しながら

 

ウィル

「それでは、今の気持ちを五七五で!

 

セグロジャッカル

「……は?」

 

唖然と声を出しウィルさんを見るセグロジャッカルさん。それを全く気にせずに「5!4!3!2!1!はいどうぞー!」と容赦無くカウントダウンを終えるウィルさん。そしてセグロジャッカルさんは……

 

セグロジャッカル

「ふざけるな 俳句読むとか 聞いてない!」

 

ウィル

「10点満点中3点!そら今思い付いたからね!」

 

ーー後で聞いた話だけど、ブラックパックさん曰く毎年1位の人は何か無茶ぶりをさせられるそうだ……

 

ウィル

「それじゃ、ハロウィンの仮装パーティーは此処までっ!良く寝て良い夢みろよぉー!」

 

無茶振りを終えたウィルさんは何処かへ飛んで行く……後片付けをルハさんに押し付けて

 

 

happy Halloween!!仮装大会 終了




作者
「……皆まで言うな。分かってるよ。遅いって……でもね。今回14530字あるんだけどさ……寝ぼけて7000字消しとばしちゃったんだ……SANの減る音がガリゴリしてたよ

あ、今回は自分以外にこの2名が後書きコーナーにいるよ」

ウィル
「よっす」

ルハ
「どうも」

作者
「いやぁ、ウィルは兎も角ルハさんごめんなさい。出番無くて時々アンブッシュする程度だったわ」

ウィル
「でもアンブッシュするのってルハらし「おっとそれは正体に繋がるからそこまでだ」

作者
「ふふふ、みんなは今回でた神話生物が何か分かったかな?」

ルハ
「所でウィル。片付けを押し付けてきた件なんだが……分かっているな」

ウィル
「ヒェッ……」


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番外編 そうだ、ワードウルフしよう

作者
「前回、トキの占い結果を入れ忘れていたので前書きにゴーシュート」

……………………

トキ
「私、歌で他人に迷惑をかけない様にしたいから、歌が上手くなる方法を占って欲しいわ」

ダチョウ
「むむ……出ました。残念ながらこれ以上下手になる事は無くても、上手くなる事も難しいそうです」

トキ
「そう……まあ、下手にならないのはまだ良かったわ」

……………………

作者
「ところでショウ君って嘘吐いたり誤魔化すのって得意?」

ショウ
「?」

ps.今回は2.5章的な物です


……ショウ視点

 

ショウ

「……はい、僕の勝ち」

 

サーバル

「ぐふぅ……ショウ、オセロ強い〜」

 

トキ

「これで25勝23敗11引き分け……今のところショウが勝ってるけど、サーバルとショウは良い勝負なんじゃないかしら?今の盤面は兎も角」

 

目の前のオセロ盤は黒一色で埋め尽くされている。

今回は完封した。それにしてもバスの床下からボードゲームが出るわ出るわ……やっぱりお客さんが退屈しない様にしているのだろうか?

 

ショウ

「……?これは何?」

 

ふと、ボードゲームの海の中から1つの箱を手に取る。そこには……

 

『仲間外れは誰だ!?ワクドキ!ワードウルフ!』

 

と、書かれている。……ワード、ウルフ?

 

ミライ

「おや、ワードウルフですか。最近見当たらないと思ったらかなり底の方に埋もれて居たんですね」

 

カラカル

「いや、管理しなさいよ管理」

 

トキ

「……確か、全員に配られたキーワードの中に1人だけ仲間外れの少数派がいるのよね。そして全員は自分に配られたカードから連想する事を言って、多数派は仲間外れを見つければ、少数派は多数派に紛れ込んで自分以外を少数派と思わせれば勝ち」

 

カラカル

「因みにこのゲームは配られた時に自分が多数派か少数派か分からないのが重要で、最初は自分が多数派か少数派かを見極めるのが大切ね」

 

トキさんとカラカルさんがルールを説明して行く……成る程、つまり自分が多数派だと思ったら少数派を探して、少数派だと思ったら多数派っぽくすれば良いんだね

 

ミライ

「私が進行役をやりますので、皆さんでやってみますか?」

 

みんな

「「「「おー!」」」……おー」

 

 

〜第1回目〜

 

※ここから先はショウ君の視点でゲームが進行します。皆さんも誰がワードウルフか予想しながらご覧下さい……

 

ミライ

「それではカードを配ります。……どうぞ、ご確認下さい」

 

ミライさんがカードを配り、それを全員が受け取る。

僕のカードに書かれて居たのは……

(おに)

鬼、か……

うーん、どう話そうかなぁ

 

ミライ

「それでは、そのワードに関する事を話し合って、誰がウルフか予想して下さい!スタート!です」

 

それじゃあ……

 

ショウ

「えっと、まず僕から……これが目の前に居たら、怖い、かな?」

 

サーバル

「あー、分かる……なんと言うか、気持ち悪いって感じかなぁ」

 

カラカル

「なんか悪役に向いてるわよね」

 

トキ

「……そうね、悪魔とかと一緒にされそうね」

 

……うーん。これじゃあ、まだ分かんないなぁ

 

じゃあ、少し踏み込んで……

 

ショウ

「多分、一生見る事は無いと思う」

 

サーバル

「え?まあ、うんそうだね」

 

……あれ?サーバルさんの耳が今一瞬……動いた様な……

 

カラカル

「あらサーバルどうしたの?」

 

サーバル

「いや、一応、演劇とか、お芝居なら見る事はあるかなーって」

 

ショウ

「あ、そっか。そう言う……作り物とかなら見る機会があったね」

 

トキ

「……そうね、赤とか青とか色が豊富よ」

 

色が豊富……赤鬼とか青鬼とかかな……

 

カラカル

「そう言えば、これを聞いてなかったわね。それは笑ってる?怒ってる?泣いてる?どんなイメージがあるかしら?サーバルからお願いね」

 

カラカルさんがニヤつきながらサーバルさんに話を振る……カラカルさんはサーバルさんがウルフだと予想をしたみたいだ。

……僕的には……トキさん、かな?

さっきから言ってる事が無難な……色々な物に当てはまるし……

っと、カラカルさんの質問には……

 

サーバル

「泣いてるイメージ、かな」

 

トキ

「怒ってるイメージね」

 

ショウ

「……僕は、泣いてるイメージかなぁ」

 

カラカル

「私は怒ってるイメージよ。やっぱりこれなら怒ってるイメージが妥当だと思ってるわ」

 

カラカルさんは目を細めながら僕とサーバルさんを見る……ああ、答えである程度絞ってたんだね、それで答えの違う僕とサーバルさんに絞ったんだ

 

ミライ

「そろそろ投票に入りますよー、フフフ。良い感じに進んでますね?」

 

ミライさんがクスクスと笑いながら僕たちにそう告げる。あ、そう言えばミライさんは誰がワードウルフか分かってるんだっけ?

 

カラカル

「……そうね、ならそろそろ誰がワードウルフか予想しましょう。私はサーバルかショウのどちらかがワードウルフだと予想しているわ。理由は最後の質問で別れたのもあるけど……ショウの『一生見る事は無い』って言葉の反応が怪しかったわ。だから私はサーバルに投票しようと思うわ」

 

……成る程。あの時、耳が動いたりしてた事だね

 

サーバル

「あー、あの時のが……私的には『あれ?もしかしてショウがウルフ?』ってなったからの反応だったんだけど」

 

ショウ

「僕は……トキさんかな。言ってる事が他の事に良く当てはまるから」

 

トキ

「あら、もう少し踏み込んだ方が良かったかしらね……因みに私はカラカルよ。積極的に喋ってたのが自分に意識が向かない様にしてた様に見えたわ」

 

サーバル

「……私はショウと同じでトキかなぁ。理由は殆どショウと同じ」

 

ミライ

「では、多数決でトキさんがウルフだと言う事で良いですか?」

 

ミライさんが最後に確認を行い、カラカルさんは「まあ、それならそれで良いわ」と言って同意。トキさんも「……まあ、大穴で私だったって可能性はあるわね」と、言った……ので、トキさんがウルフだと予想された。

結果は……

 

 

 

 

ショウ 鬼

サーバル ピエロ

カラカル 鬼

トキ 鬼

 

 

……あ

 

ショウ

「サーバルさんだったんだ……」

 

サーバル

「ごめんねー?一応ショウの発言で何となく気付けたんだけど……いやー、カラカルがショウに反応しないで私に反応してたから、私がウルフだーって」

 

カラカル

「あー、もうちょっと疑える要素炙り出せたら……」

 

トキ

「次は負けないわ……」

 

 

 

〜第2回目〜

 

ミライ

「どうぞ!次のワードはこちらです」

 

ショウ

「えっと……」

 

続け様に第2回目、僕の手元に来たワードは……ゼリー?

……ああ、あのプルプルしてる

 

サーバル

「私はこれ好きだなぁー、食感が楽しめる!」

 

サーバルさんが笑顔になりながらゼリー(仮)に関する事を言う……

 

ショウ

「うーん……(食べた事が無いから……何て言おう……)……!。色が綺麗だよね」

 

正直、スーパーで店頭に並んでいるのを見た事があるだけだ。だから余り詳しくは話せない……

 

カラカル

「そうね、色も綺麗だけどやっぱり……甘くてつい沢山食べたくなるわ」

 

ふーん……甘い、か……誰も変な反応はしないしゼリーは甘いんだろうか?

 

トキ

「ええ、それに上手く出来た時の達成感は中々良いと思うわ」

 

……上手く、出来た……?手作りでもするのだろうか?

 

サーバル

「上手く出来た時のって……まさかの手作り!?」

 

サーバルさんが驚いて思わず立ち上がる。まあ、スーパーで見た限りだと、作るのは大変そうにみえた

 

カラカル

「まあ、レシピとか結構探せばあるわよね……」

 

……カラカルさんが納得した様に頷く

 

トキ

「ええ、そうよ。だって自分であのプルプル感を再現出来たら最高でしょう?」

 

トキさんも頷く。全員特に不自然な所は無かった……いや、案外僕がワードウルフの可能性がある……?

 

ショウ

「……今度レシピ見つけたら作ってみようかな……」

 

サーバル

「お、いいね!私も手伝うよ!」

 

カラカル

「やめておきなさい、失敗してショウの足を引っ張るだけよ」

 

サーバル

ひどい!?

 

いつもの様にカラカルさんが結構キツイ事を言ってそれにサーバルさんが反応する……うん、本当にいつも通りだ

 

ミライ

「後少しで投票に入りますよー」

 

カラカル

「くっ、まだ誰がワードウルフなのかわからない……!」

 

……本当に誰がワードウルフなのか……最早ただ感で当てるしか無いけど……

 

サーバル

「良し!なら私はカラカルに投票するよ!」

 

カラカル

「え、私!?」

 

トキ

「……なら、私もそうするわ。正直誰かわからないし」

 

ショウ

「えっと……な、なら僕もカラカルさん……ご、ごめんなさい?」

 

カラカル

「まあ、仕方ないわね……ガイドさん、私って事で」

 

カラカルさんは苦笑いしながら両手を挙げてミライさんに答え合わせを求める。答えは……

 

 

 

 

 

ショウ ゼリー

サーバル ゼリー

カラカル プリン

トキ ゼリー

 

 

あ……

 

カラカル&サーバル

「「私/カラカルだったー!?」って、自覚無し!?」

 

トキ

「あー、有るわよね。ワードウルフ特有の『自分が実はウルフだった』現象」

 

ショウ

「へぇ……自分でも気が付かないって事か……」

 

……次からは自分が実はウルフだったって可能性はもっと考えた方が良いかな

 

 

 

〜第3回目〜

 

ミライ

「さあ!お題は既に配りました!それではどうぞ!」

 

配られたワードは、『蛾』……あ、あのなんか可愛い虫の事かな……いや、でもアイツらは嫌ってたぽいから、案外嫌いなのが普通……?

 

ショウ

「えっと……みんなはこれについてどう思うの?僕は……まあ、平気?かな……」

 

サーバル

「苦手かなー……こう、見た目が怖い」

 

蛾の見た目は……まあ、怖いは怖いかな?

 

トキ

「苦手ね、そもそも危ないもの」

 

……あれ?蛾ってそんなに危ないかな……?

 

カラカル

「私もよ、だって近くをブンブン飛ばれたら嫌でしょ?」

 

……これ、僕がウルフだ。危なくてブンブン飛ぶって言うのだけではイマイチみんなのワードが分からない……良し

 

ショウ

「まあ、色とかでもう嫌になる人は居るかもね……」

 

カラカル

「と言うか工事現場とかで見かけそうな配色よね。文字通りの危険な色ってイメージがあるわ」

 

……あ、これみんなのワードは『蜂』かな?なら僕もそれを前提にして……

一度周りのみんなの様子を見る。トキさんとサーバルさんは考えているのか腕を組んでいる。カラカルさんも少し考えている様な感じだ

 

ショウ

「まあ、流石に集団とかで居たら怖いけど、1匹だけなら平気……って感じだし、あの色は見たいとは思わないかな……」

 

サーバル

「あ!後、別のイメージで甘い物を作ってそう!」

 

……甘い、物……?えっと、確か……蜂蜜?

 

ショウ

「あ、それと顎も危なそうだよね」

 

サーバル

「ん?あ、そうだよねー」

 

トキ

「ええ、あれは確実に痛いわね」

 

カラカル

「……寧ろこれに痛く無い要素ってある?」

 

3人

「「「無いね」」」

 

ミライ

「おやおや……イマイチ決まって来ませんねー……では、何か別の話題を提供……「待って、ミライさん……」はい、ではどうぞ!」

 

……今回は僕がウルフなのはほぼ確実……なら、申し訳無いけど、此処で……言い方が悪いけど、陥れる……!

 

ショウ

「みんなはさ、これのイメージカラーって何だと思う?」

 

カラカル

「イメージカラー……?黄色ね」

 

サーバル

「うーん、黒かな?」

 

トキ

「……私は黄色ね」

 

ショウ

「僕も黄色だけど……サーバルさん、もしかしてサーバルさんのお題って……『蟻』だったりしない?」

 

サーバル

「え、ええ!?そ、そんな事は……!」

 

ショウ

「……一応、僕がサーバルさんをウルフだって思う理由、聞いて貰える……?」

 

カラカル

「……お願いするわ」

 

トキ

「ええ、聞かせて頂戴」

 

サーバル

「……ゴクリ」

 

みんなが僕の方を見る……緊張するけど、上手く言いくるめよう

 

ショウ

「まず、最初に怪しく思ったのはトキさんとサーバルさんが考え込んでいる時に少しサーバルさんの耳が動いて居た事」

 

カラカル

「あら?それならただの癖とかそんなんじゃないの?」

 

カラカルさんが僕の顔を見つめながらそう伝える……それにはこう返そう

 

ショウ

「うん、それならそうなのかもしれないけど……ただ、甘い物を作ってるってイメージがまるで『市民のワードが分かったから合わせに来た』様にも見えたんだ……」

 

トキ

「成る程、そう言う見方もあるのね……」

 

サーバル

「えっとー、それは、普通に思い付いただけでー」

 

ショウ

「……後は、イメージカラー。確かにこれには黒も含まれてるけど、全体的に黄色の方が強いと思う」

 

サーバル

「あ、確かに……これはミスしたかも」

 

カラカル

「ふぅん、これは確定かもね……」

 

トキ

「それじゃあ、今回はサーバルだったと言う事ね」

 

サーバル

「い、いやー、私はウルフでは無いよー?」

 

ミライ

「……それでは、『サーバルさんがウルフだ』と言う結論でよろしいですか?それでは結果発表です!」

 

それにサーバルさん以外が頷く……良し、これで僕の……勝ちかな

 

 

 

 

ショウ 蛾

サーバル 蜂

カラカル 蜂

トキ 蜂

 

サーバル

「あぁ〜……」

 

カラカル

「え……?」

 

トキ

「あら……?」

 

ショウ

「えっと……ごめんなさい」

 

一応、ゲームとはいえ騙したので僕はみんなに謝る

 

カラカル

「いや、謝らなくても良いのよ?ただ……まんまと乗せられたわ」

 

サーバル

「くぅ〜!あそこは普通に黄色って言えば〜!」

 

トキ

「……意外に口が上手いのね」

 

ミライ

「ふふふ、続いて4回目!行きましょう!」

 

全員

「「「「おー」!」」」

 

 

〜4回目〜

 

 

えっと……次のワードは……!?

 

『顔が好みな異性』

 

……え?え?……えっと?え?

 

サーバル

「ねぇ、みんなのワードが分からないから詳しくは聞かないけど、これ恋愛系のワードだよね……?」

 

ミライ

「えっと……はい」

 

サーバル

「……ショウがやりにくそうなんだけど……」

 

サーバルさんが僕がこのワードで上手く出来るかを心配してくれている様だ……

 

ショウ

「……大丈夫、何とかなりそう」

 

カラカル

「えぇ……まあ、それなら良いんじゃないかしら?」

 

サーバル

「……良し、それじゃあ、最初に私から……まず、これはみんな『異性』がどうとかそう言う話題……だよね?」

 

カラカル

「ええ、そうね。でも個人的にこの形での『好き』よりは最も重要なところが有ると思うわ」

 

……うーん、カラカルさんとサーバルさんの発言ではウルフ特定は無理かなぁ……

 

ショウ

「……僕は、これに当てはまるのは……サーバルさんかな?」

 

カラカル

「あらぁ?」

 

トキ

「……少し詳しく」

 

……えっと?なんか2人が少し此方に顔を近づけている……どうかしたのだろうか?

 

サーバル

「そ、そう〜?そう言われると嬉しいなぁ〜」

 

サーバルさんは照れた様に頬を指で掻く

 

……こう言う事はあまり言わない方が良いと思うけど、僕的にはサーバルさんの顔に何処と無くお姉ちゃんの顔を重ねてしまう事があるだけだ……

 

カラカル

「お、おほん……気を取り直して、トキはこれはどう思う?」

 

トキ

「確かにこれだけが良くても他がダメなら……『好き』では無いわね」

 

ショウ

「……?ねぇ、これの好き嫌いって重要なの?」

 

サーバル

「……うーん、確かに少しは重要かも知れないけど、好きになる……更に言えば付き合うって言うのはやっぱり内面だと思う!」

 

カラカル

「良く言ったわ!ウルフで話題が違ってもそこは同じな様ね!」

 

サーバル

「うん!……って、え!?また私!?」

 

カラカル

「あら、ならさっきのショウの発言に捕捉説明を入れてあげる……

 

サーバル、あなたショウに顔が好みだって言われたのよ」

 

……?カラカルさんがニヤつきながら僕とサーバルさんを交互に見る

するとサーバルさんは徐々に顔を赤くしていき……

 

サーバル

「わ、わわわわ私はそんな事は理解してるよ!?」

 

トキ

「あら?凄い取り乱し様……やっぱりこのパークに異性が余りにも少ないからこう言う事に慣れて無いのね」

 

カラカル

「ふふふ……私はこれでもサーバルの事は良く知ってるつもりよ。だからこそこの話題でサーバルが顔を少しも赤くしないのはおかしいと思ったのよ……」

 

ミライ

「えーっと、結論をもう出すって事で良いでしょうか?」

 

サーバル

「……///(シュ〜)」

 

……???

サーバルさんの頭から煙が出そうな程、顔が赤い。まさか熱でもあるのだろうか……?

心配になってつい額に手を当てる

 

あ、少し熱い様な気がする……

 

カラカル

「ええ、ウルフはサーバルよ」

 

ミライ

「それでは、答え合わせです!」

 

 

 

 

ショウ 顔が好みな異性

サーバル スポーツ万能な異性

カラカル 顔が好みな異性

トキ 顔が好みな異性

 

 

トキ

「正解ね……やっぱり子供に恋愛ネタはきつくいんじゃない?」

 

ミライ

「……そうかも知れませんね」

 

……サーバルさんの熱は直ぐに収まり、この後夕食を食べ、その後もう2回ワードウルフをやった所で丁度寝るのに良い時間になってそのまま寝た……明日は少し早めに出発する予定だ

 

番外編 そうだ、ワードウルフしよう 完




第1回 お題
ショウ 鬼
サーバル ピエロ
カラカル 鬼
トキ 鬼

第2回 お題
ショウ ゼリー
サーバル ゼリー
カラカル プリン
トキ ゼリー

第3回 お題
ショウ 蛾
サーバル 蜂
カラカル 蜂
トキ 蜂

第4回 お題
ショウ 顔が好みな異性
サーバル スポーツ万能な異性
カラカル 顔が好みな異性
トキ 顔が好みな異性

↓※非公開のお題↓

第5回 お題
ショウ 失恋の思い出
サーバル 失恋の思い出
カラカル 自分の黒歴史
トキ 失恋の思い出

第6回 お題
ショウ ストーカー
サーバル ストーカー
カラカル ストーカー
トキ 探偵


作者
「実はショウ君、2回目のお題以外の多数派のワードにいい思い出がないんですよね……」

ショウ
「うん、節分の日には鬼役として思いっきり豆とかぶつけられたし、蜂の巣を一人でなんとかしろって言われるし、顔が好みと言うか……全てが好きな異性は……。後、お姉ちゃんがストーカーに合ったりしてたし……」

作者
「最近追加でショウ君の暗い設定ばかり思い付いてしまう」


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ストーリー編
チュートリアル 人が嫌いな少年


はいはいトチ狂って新しく書いてしまいましたー!すみません!DOG DAYSもちゃんと書きますよ!そして、今回も台本形式です?

尚、犬日々にチートで自由な転生を少し読む事を推奨します

台本形式の例

作者
「こんな感じです」


???

「…此処は何処だろう……?」

 

僕の名前は時流 翔(じりゅう しょう)

僕はよく分からない場所に居た…上も下も白、

右も左も白、前も後ろも白…何も無い場所

 

ショウ

「…死後の世界?なら良いや、人が居ないなら丁度良いし」

 

???

「悪いけどそう言う訳じゃ無いんだな、これが」

 

僕以外の誰かが

話かけてくる…

…つまりまだ生きてる…

今度はどうやって死のうかな?

 

???

「いや、待て待て!無視ですか!?そもそもなんでまた死のうとしてるの!?」

 

蒼い髪で服も青の人が叫ぶ…

煩いな…どうでも良いでしょ?

僕は要らないんだから

 

???

「はあ…”僕は要らない”、ねぇ?少しは自分を大切にしろよ?」

 

ショウ

「?…なんで僕の考えてる事が解るの?」

 

あそこにはそんな事出来る奴なんて居なかった…

どうしてだろう?

 

???

「それは俺が心を読めるからだ、後俺の名前は神永 蒼(かみなが そう)だ。

 

そして神でもある」

 

…神様か……なら納得出来るかな?

でもそんな事はどうでも良いや、

兎に角この神様には…

 

ショウ

「神様…?なら、僕を殺してよ、僕に生きる価値なんて無いんだから」

 

殺して貰おう、そうすれば楽になれる…

神様が居るなら天国とか地獄もあるだろう…

死んだお姉ちゃんにまた会えるかもしれない…

 

ソウ

「はぁ………こいつは重症だなぁ…」

 

ショウ

「…別に僕は正常だよ…?

死んだら楽になれるじゃん…」

 

ソウ

「…お前、本気で言ってるのか…?」

 

ショウ

「本気だよ…

当たり前でしょ…?

他人は信用できない、

友達は信用できない、

家族も信用できない…

唯一信用してたお姉ちゃんも

 

死んじゃったんだから…」

 

ソウ

「……なら尚更だな…

 

ここで本題なんだが…」

 

ソウさんが真剣な顔で此方に話し掛ける

 

ショウ

「本題…?」

 

ソウ

「ああ、ずばり…

 

転生をしないか…?」

 

転生…聞いた事はあまり無い…けど、

確か生まれ変わる事…だった筈

 

ソウ

「そうだ、だが少し違う、今回は

異世界転生をして貰う、読んで字の如くな」

 

異世界…つまり彼方の、僕が居た世界の人達とは会う事は無い…

でも、怖いな…この人は神様…らしいし、

そんな事も出来るのかな…?

でも、

 

ショウ

「…どうせ……また裏切られる…

虐められる……

 

大切な人を失う…」

 

つまり……生きてても意味なんて無いんだ…

あんなに辛い人生は嫌だ…

 

ソウ

「そうだな…確かにお前の人生は辛い物だった…

 

だから転生して、もう一度生きて、幸せになれ」

 

幸せに……でも、

嫌だ…誰も信じられない…

信じたく無い…

どうせ裏切られる…

 

ソウ

「………

 

なら、どうしても辛くて、

どうしても死にたくて、

誰も信用できなくなったら、

死ねば良い…そうしたら

 

此処にもう一度来させてやる」

 

ショウ

「……どうして……

 

僕の為に此処までするの……?」

 

僕はそれが只々不思議だった…

 

ソウ

「簡単だ…俺は元人間で、

死んだ時に神になった…

 

なら、幸せになれてない奴らを幸せにする…

それが俺の役目だ」

 

幸せにする……

その為に彼は僕を転生させる…

 

 

ソウ

「さて、特典と生まれ変われる世界を決めようか」

 

…特典?なんだろう?世界はまだしも…

 

ソウ

「ざっくり言うと超能力や、武器を持って生まれ変われる…って言えば良いかな?因みにアニメとか漫画の物でもOKだ」

 

へぇ…そんなのが有るんだ…でも、

 

ショウ

「…お任せで……」

 

自分の事なんてどうでもいい…

彼なら、そこまで酷い物にはならないだろう…

 

ソウ

「え…?お、お任せかぁ…どうしよう」

 

後、はっきり言って武器とか、

アニメ、漫画を見た事がないから…

 

ソウ

「仕方ない…くじ引きだな」

 

くじ引き…まぁ良いかな

すると、何処からか音も無く2つの箱が出て来た…

丁寧に箱に”くじ引き"と書いてある

 

ソウ

「両方とも紙が入ってるから右は7枚引いてくれ、左は1枚だ、その紙に書かれた物が特典と、行く世界になる

 

因みに中身は俺も知らない」

 

ふ〜ん、兎に角引けば良いんだね…

でも彼も知らないのか…

少し不安だな…

 

 

結果

世界,けものフレンズ(アプリ版)

特典…

1,ロンギヌスの槍(エヴァンゲリオン)

2,ゲイボルグ(ケルト神話)

3,グングニル(北欧神話)

4,身体能力強化(神や龍を圧倒する程)

5,最初に引いた能力、武器の魔改造

6,ATフィールド

7,転生を行う神の武器のコピー

 

ソウ

「…普通こんなに槍ばっか出るか…?しかもよりによってATフィールドかよ…最後のは俺の刀で良いのか…?」

 

ショウ

「知らないけど、凄いの?それ?」

 

初めて聞く物ばかりで、いまいち解らない…

 

ソウ

「説明すると長いから頭に直接流し込むな?」

 

そう言って頭に手を置く…

そうすると色々な知識が流れ込んできた

ロンギヌスの槍の事、

ゲイボルグの事、

グングニルの事、

彼の刀、呪刀 ヒュドラの事も…

全てが神や英雄の持つ武器…

確かにおかしいかも…

 

ショウ

「…確かに凄いし、おかしいね…」

 

ソウ

「と、とりあえずATフィールドと槍は御守りにして渡すよ…はい」

 

ソウさんは、紅い宝石…?

の付いた銀のネックレスを渡してくれた

 

ソウ

「後は魔改造と、身体能力の底上げだが、身体能力は転生時に付与、一応常に両手両足に100tの重りを付けて100mを1秒で走れるくらいみたいだな……なら、人間より結構動ける程度に抑えれる様になる重りをつけておくぞ」

 

…自分が人間から離れて行くのが解る…

でも、これなら傷付けられる心配は無い…ね

 

ソウ「魔改造はそうだなぁ…完全に敵と認識すれば攻撃を当てた時に即死させる…で良いか後神殺しと龍殺しを付けとくぞ?」

 

ショウ

「解った…」

 

即死…かなり強い武器になったのかな…?

僕も即死させる事が出来るのかな…?

 

ソウ

「確かに出来るが、それは

お前がお前の事を嫌いになった時だな」

 

ショウ

「…そう、なんだ……」

 

ソウ

「さて、最後に俺の家族を紹介しておこうかな」

 

…?家族が居るんだ……

羨ましい…僕の家族はもう居ないから…

 

ソウ

「おーい!お前らー!出てこーい!」

 

ソウさんが上に向かってそう叫ぶと、

上から5人の女の人が降りてきた

 

ソウ

「紹介するよ、右から順に、

白秋(はくあ)紅春(くれは)黒夏(くろな)

朱冬(あけふ)漆季(しつき)だ」

 

5人

「宜しく」(お願いします)(な!)

 

5人の女性が同時に挨拶する…

 

怖い……

沢山の人が居る…

あの時の事を思い出す…

お姉ちゃん……

 

ショウ

「は、初めまして…」

 

怖い…体が震える…

どうしても彼女達が怖くて仕方がない…

 

ハクア

「えーっと…怖がらなくて大丈夫だよ〜?」

白い浴衣…?を着た少女…

と言っても見た目的には僕より年上かな…?

 

ショウ

「…ご、ごめんなさい……

やっぱり信用できない…」

 

クレハ

「これは仕方がないねー、

誰かを信用できるようになれば

無くなると思うけど…」

 

クロナ

「そうですね…こればかりは

精神の問題ですし……」

 

…どうでも良いけど、早く転生したいな…

そうすれば自殺できる…

 

アケフ

「…自殺は…ダメ……」

 

シツキ

「全く…幸せを掴め!良いな!」

 

幸せ…幸せ…

ダメだ…僕の幸せには…

 

お姉ちゃんが居ないと…

 

ソウ

「それじゃあ、転生するぞ…上手くやれよ?」

 

ショウ

「うん…」

 

僕はあの後、能力の事を彼から聞いた…

そして、彼の能力も教えて貰った…

そして、寂しくなったら此処に来い…と

言ってくれた…此処に来る方法も…

 

ソウ

『信用出来る人を見つけて来い…

そうしたら槍が導いてくれる』

 

そんな事を言っていた…

でも、それは無いと思う…

 

 

ソウ

「それじゃあ行くか…大切な人を連れて来いよ、

ショウ」

 

ショウ

「……できたらね…」

 

僕は彼を余り信用していない…

だから、信用出来るかを確かめる為に

いつか必ず帰ってくる…

 

ソウ

「…行って来い……(お前の運命は幸に向かっている…だから幸せを掴んでくれ……)」

 

ショウ

「……じゃあね」

 

僕の立っている場所が光りだす…

徐々に体が浮いて行く様な落ちて行く様な…

とてもとても不思議な感覚…

視界が徐々に暗くなる

 

人は信用できない…

今度も信用出来無いと思う…

でもまぁ…

 

ショウ

「(どうせなら…楽しく過ごしたいな…)」

 

そう思った瞬間に完全に視界は

暗くなった

 

 

 

???

「あなたは忘れてしまうでしょう」

 

…誰?どうしてこの声を聞くと

こんなにモヤモヤするの…?

 

???

「ともに過ごした日々と私のことを……」

 

いや、モヤモヤするんじゃ無い、

この声は…懐かしい…

忘れもしない…

 

???

「私は忘れない。

あなたの声、ぬくもり、笑顔……その優しく純粋な心」

 

僕だって忘れ無い…

いや、忘れたく無い…

 

???

「どれほどの時が経っても……

あなたが全てを忘れてしまっても……

私は決して忘れない」

 

大丈夫だよ、僕が忘れるなんて

あり得ないから

 

???

「本当に、ありがとう」

 

いや、それは僕が言うべき言葉だよ…

だから僕も、ありがとう…

 

???

「いつかまた、きっと私たちは出会えるから……」

 

そうだね…きっといつか……

また会えるよね…?

 

???

「今は、さよなら・・・・・・

 ショウ・・・・・・」

 

うん、さよなら…

お姉ちゃん(・・・・・)

 

ーーーーー

ーーー

 

 

???

「もしもーし」

 

意識が覚醒して行く中…

誰かの声…女性の声が聞こえる…

 

???

「起きて下さい」

 

起きて欲しいみたいだ…

丁度意識が戻ったところだし、

起きてみよう

 

???

「…………あ、やっと起きましたね」

 

そこには変わった髪の女性が居た…

 

???

ジャパリパークに着きましたよ!(・・・・・・・・・・・・・・・・)

 

…?、ジャパリ…パーク?

初めて聞く場所だ…

パークならこの人はガイドさん…かな?

 

パークガイド

「『ここはどこ?』と言う顔をされて居ますね。

寝ぼけてしまって居るのでしょうか?」

 

ショウ

「えっと…確か僕は…」

 

少し思い出そうとしたけど、中々思い出せない…

 

パークガイド

「うーん……急な展開だったから混乱して居るのかも知れませんね。

ひとまず、バスを降りてみましょうか」

 

バス…ここはバスの中なのか…確かに乗り物の中だ、

兎に角今はこの人について行くしか無い…かな

 

パークガイド

「ショウ君はこの”ジャパリパーク"に招かれて、やって来たんですよ」

 

ショウ

「すみません…ジャパリパークって…何ですか…?」

 

信用出来る出来ないに関係なしに

此処の事は知っておきたい…

 

パークガイド

「ジャパリパークが何か解らない…ですか…

ええと…それは………………」

 

…説明しにくいのかな?

解らなくても問題じゃ無いけど、

出来れば知りたい…かな

 

そう思っていると、

 

???

「たーーすーーけーーてーー!!」

 

遠くから、動物の耳の生えた少女が

走って来た…後ろに何かゾロゾロ連れて…

 

パークガイド

「わわわ、サーバルさん!?

どうしたんですか……って、モンスターに追われている!?」

 

モンスター…?確かにあれは怪物かも…

倒すべき存在なのかな?

 

???

「ど、どうしましょ……あっ!?」

 

?、僕の胸から光…?何だろう?

 

パークガイド

「ショウ君の胸から光が……!?」

 

ガイドさんも気付いたみたい…

僕は光の元を取り出す…

それは、彼から貰った

お守りだった…

 

パークガイド

「それは"お守り"……ですか?」

 

ショウ

「…はい、一応は……」

 

そして今も光は出続けている…

綺麗…だな……

 

サーバル

「不思議な光……何だか力が湧いて来たみたい!」

 

力が…?このお守りはそんな事が出来るんだ…

 

サーバル

「あなた…「ショウ…」ショウって言うの?

これは……ショウとそのお守りの力……?」

 

パークガイド

「これは……まさか……。

ショウ君、もしかしたらモンスターを撃退出来るかも知れません!」

 

モンスターを…撃退……でも流石にこの量は…

 

パークガイド

「でも、サーバルさんだけでは、さすがに難しそうです。

あともう1人…いえ2人、誰か……」

 

そんな所に、もう1人の少女が来た

一体誰だろう…?

 

???

「大丈夫?

さっき、悲鳴が聞こえてたけど」

 

悲鳴を聞いて来たのかな?

 

パークガイド

「ヒグマさん!いい所に!ご協力をお願いできますか?」

 

ヒグマ

「うん?よく解らないけど、良いよー」

 

この人は目的も聞かずに承諾してるけど、

良いのかな…?

 

パークガイド

「ありがとうございます!…あと1人いれば何とか…」

 

あと1人…それなら…

 

 

 

ショウ

「僕が…行きます」

 

僕がいるよ?

 

パークガイド

「な!そ、それはダメです!危険すぎます!

それにお客様を戦わせるなんて…」

 

確かに僕は子供だ…でも、

死を経験して、

神殺しの槍を持った子供だ…

出来るだけ戦って力を制御しなきゃいけない…

それにある程度は自分で自分を守らないと…

 

そうこうしていると、

モンスターがガイドさんの後ろから襲って来た

……仕方ないね…

 

ショウ

「はぁ!」

 

ズドン!

 

パッカーン!

 

僕はロンギヌスの槍をガイドさんの

後ろに居たモンスターに向けて

突く……すると気持ちの良い音を立てて

砕け散った…ガイドさんは驚いて固まっている

 

目の前で人が死ぬのは気分が悪いからね

 

パークガイド

「今…槍を…?一体何処から…?」

 

ショウ

「説明は後、今はモンスター…」

 

何故かさっきの奴以外は

待ってくれている様だ

襲って来ないうちに動かないと…

 

パークガイド

「そ、そうでした!サーバルさん!

ヒグマさん!ショウ君!私の指示に従って

危険なモンスターを討伐して下さい!」

 

サーバル

「解ったよ!

ショウとなら出来る気がするよ!私、がんばる!」

 

このサーバルって子は気合い充分みたい…

僕も頑張ってモンスターを倒して…

 

力がどれだけあるのかを把握しなきゃ

 

パークガイド

「モンスターを倒して、この場を突っ切りましょう!」

 

ショウ

「…数は……45…かなり多いね…」

 

パークガイド

「はい、ですが一体一体はかなり弱いので、どんどん倒して行きましょう!」

 

サーバル

「えい!

 

(バシッ)」

 

パッカーン!

 

…確かにそうみたい……

 

ヒグマ

「ほいっと…」

 

パッカーン!

 

ヒグマさんは熊手…?みたいなので

相手を叩いて倒す…

 

ショウ

「…やっ!は!」

 

パッカーン!

パッカーン!

 

僕も槍で刺して、

倒し続ける…

 

サーバル

「烈風のサバンナクロー!」

 

ヒグマ

「最強くまくまスタンプ!」

 

パッカーン!!

パッカーン!!

 

あれは2人の技かな…?

僕も何か有った方が良いかも…

 

パークガイド

「皆さんその調子です!

ですが数が増えてきましたね…

サーバルさん!ヒグマさん!」

 

ガイドさんが、

サーバルさんとヒグマさんを呼ぶ…

 

パークガイド

「けもリンクを使って下さい!」

 

けも…リンク…?

良く分からないけど、

何かの技?なのかな

 

サーバル

「解ったよ!

ヒグマ!私がサポートするね!」

 

ヒグマ

「ほーい!いっくよー」

 

サーバル

「烈風の〜」

 

ヒグマ

「スタンプ!」

 

パッカーン!

パッカーン!

パッカーン!

 

一気に何体も倒す…

連携技…なのかな…?

僕のはどうすれば出せるのかな…

 

”ヒュドラを出して…”

 

!?、何で…

お姉ちゃんの声が…

でも…

 

ショウ

「(解ったよ)」

 

僕はロンギヌスの槍を消して、

代わりにヒュドラを出す

 

パークガイド

「!?…や、槍が消えて紅い刀が…!?」

 

”力を刀に注ぐ感覚で、秘剣 ケルベロス

そう言えば後は刀が勝手にやってくれる…"

 

…解った、秘剣 ケルベロスだね

 

ショウ

「ふぅ……

 

秘剣 ケルベロス!」

 

すると、刀の刀身が3つに分裂、

そのまま何体かのモンスターを貫く

 

パッカーンパッカーンパッカーン!

パッカーンパッカーンパッカーン!

 

残りは少なくなってきた…

 

パークガイド

「す、凄い…じゃ無くて、

皆さん!気を付けて下さい!

強力なモンスターが現れました!」

 

モンスター

「グルルルルルル…」

 

確かにでかいし、強そう…

これは大変かもしれない…

 

サーバル

「ショウ!私達と連携して!」

 

…仕方ないかな……

 

ショウ

「解った…」

 

サーバル

「私が行くよ!合わせて!

 

いくよ!」

 

言われた通りに合わせる

 

ショウ

「秘剣…」

 

サーバル

「サバンナクロー!!」

 

サーバルさんの攻撃に合わせて刀身が動き、

相手の動きを封じる…

そこにサーバルさんの一撃が加わり…

 

 

 

パッカーン!

 

モンスターは気持ちの良い音と共に消えた

 

サーバル

「お疲れ様!やったね!

ありがとう!ショウ!」

 

……ありがとう、か…

お姉ちゃん以外にはじめて言われた…

いや、僕もお姉ちゃん以外に

言った事ないけどね…

 

パークガイド

「完璧です!

見事にモンスターを撃退しましたね。」

 

…完璧…なのかな…?

それにしてもこの少女達は…

 

パークガイド

「あ、『このけもミミ少女達は何者なんだろう』という顔を

してますね」

 

あ、顔に出てたんだ…

 

サーバル

「ネコ目ネコ科ネコ属のサーバルだよ!よろしくね!」

 

……?ネコ目ネコ科ネコ属……

それって動物の…

 

ヒグマ

「ネコ目クマ科クマ属、ヒグマだよー」

 

やっぱり…

動物の……

 

パークガイド

「この方たちは”本物のけもの”がこの姿になった物なんですよ」

 

ショウ

「本物の…けもの…」

 

パークガイド

「『どういう事』と言う顔をしていますね

 

今は”とっても素敵な奇跡で”と言っておきましょう」

 

奇跡…僕も奇跡みたいな物なのかな…?

 

サーバル

「それにしても、楽勝だったね!

……そのお守りのおかげなのかな?

 

それに、ショウも凄かったよ!」

 

…それになんて答えたら良いんだろ…

 

パークガイド

「ええ、ショウ君が持っているお守りには、サーバルさん達の力を強化する特別な力があるみたいです」

 

確かに特別な力があるけど…

 

サーバル

「凄い!凄い!

そのお守り何処で手に入れたの?」

 

うーん…

どう答えよう…

 

ショウ

「僕の…知り合いから貰った…」

 

間違って無くてかつ、

当たり障りの無いのが、

これだと思う…

 

サーバル

「『知り合いから貰った』……?」

 

パークガイド

「なら、大切にしないといけませんね…

ところで、先程出していた槍と刀は一体…?」

 

…どうしよう……

こればかりは正直に

伝えないといけないかも…

 

仕方ないか…

 

ショウ

「槍は…ロンギヌスの槍…

刀は呪刀ヒュドラ…それが名前…」

 

パークガイド

「ろ、ロンギヌスの槍にヒュドラですか!?」

 

ガイドさんが大声を出す…

流石に煩い…

 

サーバル

「にゃぁぁぁぁ…

ど、どうしたの?いきなり大声出して…」

 

パークガイド

「だって、神殺しの聖槍と言われるロンギヌスの槍に、

巨大な体と9つの首を持ち、1つの首を切ってもそこから

2つの首が生えると言うヒュドラの名前を持った刀ですよ!?」

 

……すこし訂正しておこう…

 

ショウ

「ガイドさん…ロンギヌスの槍の話は少し違う…

 

敵を即死させるだけ…」

 

パークガイド

「それでも充分凄いです!と言うか充分過ぎます!

 

でも、もしかしたら、ショウ君がジャパリパークの”お客様”として

選ばれた理由と何か関係あるのかも…」

 

サーバル

「え、ガイドさんは知らないの?」

 

パークガイド

「はい、私はただのガイドですから。

ご案内を任されただけで、なぜショウ君が選ばれたのかは分からないのですよね……」

 

ショウ

「ガイドさんも知らないんだ…」

 

パークガイド

「あ、申し遅れました。

私、このジャパリパークのパークガイドを務める、

ミライと申します」

 

サーバル

「ガイドさん、ガイドさん、

まだ敵がやって来るみたい!」

 

敵…多いね……

 

ミライ

「ふむ……

次のバトルの前に準備をしておきましょう」

 

でも、一体何を…

 

ミライ

「え〜っと、何処かにフレンズさんは…」

 

ミライさんは双眼鏡を使って、

周りを見渡す…

 

ミライ

「あ!居ました、お〜い!」

 

…?、誰か居たのかな…?

すると、ミライさんが声をかけた方から、

誰かやって来る…

 

???

「はぁ〜、どぉ〜も〜、

コアラです〜、呼びましたか〜?」

 

コアラ…えっと確か…

木の上でユーカリ食べてる動物…

 

ミライ

「コアラさんでしたか!

少々お願いが…

 

 

ミライさん、コアラさんに事情説明中…

 

コアラ

「なるほど〜、分かりました〜、

協力しますよ〜」

 

ミライ

「ありがとうございます!

では、次に役割を決めておきましょう」

 

ショウ

「……役割…?」

 

ミライ

「はい!前衛と後衛…

攻撃役と回復役を決めましょう!」

 

コアラ

「あ〜、分かりました〜。

なら私は後衛の回復ですね〜」

 

サーバル

「それなら私達3人は前衛の攻撃だね!」

 

サーバルさんが笑顔で言う…

なんでだろう…その笑顔…

 

お姉ちゃん(・・・・・)に似ている…

 

ミライ

「サーバルさん…みんな前衛なんですか…

それにショウ君が戦うのは確定なんですか…」

 

サーバル

「当たり前だよ!それにショウだって戦えるよ!」

 

ヒグマ

「そうだねー、サイキョーの私に、

サーバルとショウ…充分戦えるよー」

 

流石にロンギヌスの槍を使うのはダメだったかな…?

 

ショウ

「僕は戦うのは構わないよ」

 

もしかしたら死ねるかもしれない……

 

サーバル

「よーし、これで準備バッチリだね!」

 

サーバルさんまた笑顔で言う…

ダメだ…やっぱりその笑顔は…

似ている…お姉ちゃんの笑顔に

 

ヒグマ

「油断していると痛い目みるよー?」

 

その通りだと思う…

前居た場所も油断したら何をされても

おかしく無かったから…

 

サーバル

「ふっふっふ、だいじょーぶだいじょーぶ。

私とショウに敵はいないよ!」

 

あ、そんな事言うと……

 

モンスター

「ーーーーーー!!!」

 

モンスター2

「ーーーーーー!!!」

 

モンスター3

「ーーーーーー!!!」

 

……なんか…

多いなあ……

 

サーバル

「数がふえてるぅっ!?」

 

サーバルさんが泣き顔で言う…

嫌だな…

お姉ちゃんに似た人の

泣き顔を見るのは……

笑顔で居て欲しい…

いや、笑顔じゃ無くても良い…

せめて……悲しまなくて良いように…

 

モンスターを倒す…

 

ミライ

「わ、わ、落ち着いてください、サーバルさん!

私が秘策をお教えますっ!」

 

ショウ

「……兎に角戦闘開始……」

 

ヒグマ

「ほーい」

 

コアラ

「わかりましたー」

 

それじゃぁ……

 

ショウ

「(死んでよ……

モンスター…)」

 

次回 緑色のサーバル




いやー、やってしまったな…兎に角今回も駄文確定の作品なので心の強い人か、忍耐修行目的の人等、そんな感じの人にオススメしますよ……

主人公設定

時流 翔 年齢8歳

この小説の主人公、前世では、虐待、虐めを受け、更に周りの人も助けてくれなかった。その為、あまり人を信用しない、ただし表面上は信頼してる様な行動をする。前世では食事もまともに与えられず、その影響でかなりの少食になった(具体的には、手のひらサイズのおにぎり半分で満腹になるほど)
姉をとても信頼していて、シスコンの領域に達している、でも姉として好きであって、恋愛対象では無い…筈
シスコンの影響で、姉に似たサーバルを信頼している、ミライさんは取り敢えず保留になっている。

髪の色はストレスにより、白に脱色、目は黒で生気が無い
服装は、白い上着に、白いシャツ、黒の長ズボンで、シンプル

戦闘スペック

両手両足に、150tの重りを付けている、これにより基本スペックはそこら辺のモンスター(セルリアン)を瞬殺出来る程になっている
重りの影響で地面に足がめり込んだり、誰かに抱えられる時などの他人が感じる重さは、ショウ本人の体重のみで、重りの重量はショウのみにかかる

槍は神話、伝説通り、ロンギヌスの槍は小説内の設定を参照

呪刀 ヒュドラについて

この刀は、あくまでもコピーの為、性能が少し違う

能力
1,分裂、伸縮(分裂は15本が限界、妖力や魔力などの特殊な力は必要ない)
2,属性纏い(火、水、雷、氷)
3,状態異常(毒、麻痺毒、睡眠毒)

この様に、本来のスペック(犬日々にチートで自由な転生を参照)とはかなりの違いがあり、ショウはそれを把握している


転生をさせた神

神永 蒼 年齢67億歳

作者の書いた、犬日々にチートで自由な転生の主人公、転生特典により神になり、平和(?)な日常を過ごしている…前作より歳を取っているが、これは時間を飛んだり、巻き戻したりした影響で、周りが気付かない内に歳を取った。大抵のことは出来る
この小説の主人公の人生を見た時に、転生させようと思った
家族の5人は、モンスターハンターのミラ3種、アルバトリオン、グラン・ミラオスで、蒼本人もその力を使える。反則


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チュートリアル 緑色のサーバル

作者
「いやー、難産でした。やはり"エビ"か"カエル"かで迷ってしまいまして…最終的にエビになりました(パチパチ!)」

ショウ
「……ふざけてないで始めたら?」

作者
「えー?今回の敵に関する事なのにー」

ショウ
「!?」

チュートリアル 緑色のサーバル


ショウ

「(死んでよ……

モンスター…)」

 

僕は直ぐに近くに居るモンスターにロンギヌスの槍…ロンギヌスで襲いかかる…すると、モンスターは驚いた様に狼狽て、そのまま…

 

パッカーン

 

砕け散る

 

サーバル

「わわ、いきなりだね!」

 

ヒグマ

「ほら、私達も行くよー?」

 

コアラ

「回復は任せて下さいねー」

 

パッカーン!パッカーン!

 

2人も順調に倒してるのか軽快な音があちこちから聞こえてくる…

 

ショウ

「……っ!…無駄」

 

いつの間にか後ろから来ていたモンスターに驚いたけど、

直ぐにロンギヌスで貫く

 

ヒグマ

「うわ!?」

 

コアラ

「はーい、回復行きまーす」

 

どうやら彼方でヒグマが攻撃されたみたい…

でも直ぐにコアラが回復して

 

ヒグマ

「ありがとう、くらえー!

 

最強くまくまスタンプ!」

 

パッカーンパッカーン!!

 

直ぐに攻撃した……

そろそろかな…

 

ショウ

「やぁ!」

 

僕はロンギヌスを円形になぎ払って、

モンスターを僕から遠ざける…

そしてロンギヌスをヒュドラに変える

 

ショウ

「秘剣 ケルベロス…」

 

この一言で、刀は意思を持った生き物の様に

曲がり、唸り、伸縮する…

そして刀は3つに分裂して、まるで喰らい付くみたいに

モンスターを倒して行く…

 

パッカーンパッカーンパッカーン!!

 

サーバル

「よーし、私も!

 

烈風のサバンナクロー!」

 

パッカーンパッカーン!!

 

………これで殆ど倒したかな…

 

ッ!?

 

ミライ

「こ……これは…!

サーバルさんの姿をしたモンスターが…

どういう事でしょう…

 

攻撃をしてくる様ですから

こちらも応戦しましょう!」

 

……なんか…変なモンスター…

サーバルさんみたいな見た目の…

一体なんなんだろう…?

 

サーバル

「ううっ…なんか自分を攻撃する気分…」

 

ヒグマ

「た、確かにそうかもなー、

でも攻撃してくるから

何もしない訳にはいかないよー」

 

コアラ

「とにかく戦わないと勝てませんよー」

 

……戦えば……

いや、殺せば……

アイツが何なのか、

分かるのかな……

 

偽サーバル

「…………!」

 

サーバル

「うわぁ!?」

 

……攻撃がサーバルさんと同じ…?

まるでサーバルさんを真似したみたい…

偽物のサーバルさん……?

でも、攻撃が爪とか素手じゃないと

いけないのはかなり助かる……

 

ショウ

「……僕がやるよ」

 

サーバル

「え!?ショウが?」

 

?……サーバルさんは何で驚くのかな?

 

ヒグマ

「う、うん

気を付けろよー?」

 

??、みんなどうしたんだろう?

 

コアラ

「分かりましたー、

回復は任せて下さーい

 

 

でも、どうしてそんなに

目が怖くなってるんですかー?」

 

……?、目が…怖い……?

 

ショウ

「……そう……かな?」

 

サーバル

「う、うん……まるで

獲物を狙う獣だよ」

 

ミライ

「はい……私から見てもそうですね」

 

2人共少し顔が引きつってる…

本当にそんな顔なのかな…

でも、

 

 

まずは……

 

ショウ

「取り敢えず、アイツを倒そうか……」

 

僕は刀をロンギヌスに変えて、

相手を貫こうとする……

けど、

 

偽サーバル

「!…………」

 

偽サーバルは受け流す様に腕で防いだ…

僕は直ぐに次の攻撃に移り、

 

ロンギヌスを投擲(・・)する

 

だけど、これもまた…

 

偽サーバル

「!?……」

 

ヒグマ

「えー、あれも躱すのかー」

 

……僕もそう思う…

あれで仕留めるつもりだったけど、

それを受け流すって事は…

 

 

 

僕と同格か、それ以上…

 

 

 

って、なるね…

それに即死効果が有るのに傷を負ってない…

 

あ、いや…一応擦り傷にはなってるみたいだね…

なら、即死効果の事を考えると…

 

相手が生命体として『不完全』か、

さっきの格上か…

 

ロンギヌスの即死は生命体を即死させるから、

生命体としての存在が曖昧なら即死はない…

多分曖昧だと、半ば死んでる様に

ロンギヌスが感じるのかな……

 

さてと…どうしようかな…

ロンギヌスはネックレスの変化形態…

そしてネックレスは変化させても

無くならなくて武器を無くして

また出せば手元に出るから……

 

 

 

一旦ロンギヌスを戻して今度は、

ゲイボルグ(・・・・・)

展開する…

 

すると、まるで銛の様な形の銀色の穂で、

それ以外が黒に統一された槍が出てくる

 

ショウ

「……せゃぁ!」

 

僕が一気に近付いて、

攻撃しようとする…

 

偽サーバル

「……!!!」

 

それを偽サーバルはまた受け流して、

 

今度は反撃してきた

 

ショウ

「っ!!」

 

相手の攻撃が腕を掠って、

少し血が出る…

 

でもこの位ならそこまで痛くない…

あの頃と比べれば……

 

ショウ

「……お返し」

 

僕は穂で突かずに、

穂の反対側で突く

 

偽サーバル

「ッ!?」

 

その衝撃で偽サーバルは後ろに吹っ飛んで、

膝をつく…

立ち上がる事は難しそう…

 

サーバル

「私そっくりのモンスター……?」

 

サーバルさんは改めて偽サーバルを見て

不思議そうにしてる……

 

ミライ

「これは一体……?

ーーはっ!?解析しなくっちゃ!」

 

ミライさんも初めて見るみたい…

結局解ったのは

 

即死が効かない、

それか効果が薄い

そして攻撃が効かない訳ではない…

 

これだけでも充分かな?

 

偽サーバル

「…………イカナクテハ」

 

!?……喋った…

てことは、完全な無機質じゃ無い…

 

……あれ?そう言えばさっきから

難しい言葉が沢山出てくる…

知らない言葉も有るし、

知らなかった言葉の意味も…

もしかして、特典の影響か何か…?

 

サーバル

「あ、待って……」

 

僕が考え事をしてる内に、

偽サーバルは立ち上がって、逃げて行ってしまった…

いや、『行かなくては』……そう言ってたから

目的が有る…?

だけど一体何が……

 

ミライ

「っ、逃げて行ってしまいましたね」

 

ショウ

「……そうだね」

 

もしかしたら目的が有るのかも知れないけど、

それが分からない…

なら、今は言わない方が良いかな…?

 

サーバル

「あの子、何だったんだろ??」

 

ミライ

「分かりません。

あんな物が出現すると言う情報も

聞いたことも有りませんね……」

 

ミライさんも知らない…

だったら新しい何か…

 

サーバル

「つまり"私そっくり"で、"とっても可愛い"ってこと

以外何も分からないんだね!」

 

…周りの空気が冷える……

どうしてだろう?

 

ショウ

「そうだね」

 

正直に言っておこう

 

サーバル

「え?え?えーっと…

め、面と向かって言われるとー…

えへへ……」

 

ミライ

「何と言うか……

どうしましょう」

 

ヒグマ

「んー、さあ?

取り敢えず私達は一旦別れるよ」

 

コアラ

「はいー、

またいつでも呼んで下さいねー」

 

ヒグマさんとコアラさんは一旦

別れるみたいだ…別に良いけど

 

ミライ

「って、そうだ!

ショウ君!怪我を見せて下さい!」

 

怪我…?

…………ッ!?

 

偽サーバルの攻撃を受けた場所を見ると、少し血が流れていた…さっきまでの戦闘の緊張感で気付かなかったけど、そこそこ深いみたい…

 

サーバル

「え?あっ!

ショウ!大丈夫!?」

 

あ、サーバルさんが戻って来た

 

ミライ

「えーと、確か救急セットが…」

 

ミライさんがバックの中から包帯や、様々な道具を出す…これだけあれば大丈夫かな?

 

ショウ

「少し貰うね……?」

 

僕は迷わずに、包帯やその他の道具を手に取って自分の傷の手当てをしていく…

 

ミライ

「え…、1人で出来るんですか…?」

 

確かに普通片手を怪我してるのに1人で手当てを出来るのはおかしいかも知れないけど……

 

ショウ

「……自分で治療するしか無かったから」

 

どんな怪我をしても病院に連れて行かれた事は無かったからね

 

サーバル

「……ショウ?」

 

サーバルさんが心配そうに僕の顔を覗き込む…どうしたんだろう?

 

サーバル

「ショウ…凄く悲しそうな顔してるよ?」

 

……そっか、サーバルさんは優しいんだなぁ…

ミライさんも…

 

"……此処の人なら大丈夫でしょ?"

 

また…お姉ちゃんの声…

それも今度は話しかけてきた…

 

うん、まだまだ不安だし、怖いけど、この2人なら…

 

そうこう考えてると、手当てが終わった

 

ミライ

「凄い…殆ど片手で…」

 

やっぱり普通、僕ぐらいの歳だと不自然なのかな…?

 

ミライ

「さて、なんだかドタバタしてしまいましたが

ショウ君に

改めて、状況を簡単に説明させていただきますね

 

ここジャパリパークには、色々なけものたちがおり、

サーバルさんの様なアニマルガール

の姿となって暮らしています」

 

つまり、サーバルさんみたいに動物から人みたいになった動物が沢山居るんだ…

 

ミライ

「ショウ君には、このジャパリパークを巡り

様々なアニマルガールと出会い、友好を深め、

"フレンズ"を増やしていただきたいのです

 

明確な理由は分かりませんが、ジャパリパークの

創始者は、ショウ君なら、彼女達と真の友情を

得ることができる、とお考えのようです」

 

創始者が……でも、創始者って誰なんだろう…?

 

ミライ

「また、ショウ君が、そのお守りでサーバルさんたちをパワーアップさせられる事も、おそらく偶然では無いと思います」

 

……お守りが偶然じゃ無かったら、パークの創始者は、あの世とか、そういう概念に関係してる事になるから……多分無い

 

と、思う…

 

ミライ

「今、パークのあちこちにはモンスターが

出現している事もあり、困っている方々が多くいます

 

モンスターを倒したり、困り事を解決したりし、皆さんと仲良くなりながら、一緒に沢山の"フレンズ"を増やしていきましょう!」

 

…ミライさんは笑顔でそう言う…

続けて…

 

ミライ

「それでは、ジャパリパークの冒険へ、出発です!」

 

そう言ったその時に、妙な音が聞こえて来た……

それはまるで虫の羽音…それにしては大きい様な…

気のせい……?

 

サーバル

「…?何かな?この音……」

 

ミライ

「……?音ですか?

私には何も…」

 

 

いや、気のせいじゃ無い!

明らかに近付いて来ている!

 

ショウ

「ミライさん、サーバルさん!

この音は…説明出来ないけど、

 

危険な感じがする!」

 

僕は2人の手を引っ張って

近くの高めの草に隠れた…

 

ミライ

「え、え?一体何が…」

 

ショウ

「静かに…

何かが来る…凄く嫌な何かが…」

 

ミライ

「…???」

 

ミライさんはイマイチわかって無いみたい…

 

そして僕達が息を潜めて隠れていると…

 

ブブブブブ…

 

怪物が現れた

 

その怪物は大体、身長は5フィート(約1.5m)、薄赤色で、虫の様な羽が一対、鉤爪の付いた脚が三対、本来なら頭部があるはずの場所は、楕円形の渦巻きに、触覚が生えていた…

 

ミライ

「ひっ、な、何ですか…あれ…」

 

サーバル

「うぅ…気持ち悪い…」

 

怪物はキョロキョロと何かを探している様だ…

一体何を…?

 

怪物

「……?」

 

怪物は首(?)を傾げている…そして飛行をやめ、三対あるうちの一番後ろの脚で二足歩行をする

 

怪物

「……?……??」

 

まだ何かを探している…まさか…怪物が降りた場所は丁度僕達が居た場所…つまり怪物が探しているのは…僕達…

 

ショウ

「サーバルさん、ミライさん…」

 

ミライ

「な、なんですか?」

サーバル

「な、何かな?」

 

2人とも震えてる…怖いんだ…多分動けない……

 

でも、お姉ちゃんを失ったあの時に比べたら僕はまだ平気だ…

 

 

 

なら僕が戦うしかない……

 

ショウ

「行って来る」

 

そう言い残して一瞬で右に跳ぶ、そして怪物の背後4〜5mに音も無く移動するそしてゲイボルグを構えて…

 

ショウ

「(喰らえ!)」

 

全力で投げる!

 

しかし、少し手元が狂ってしまい…

 

ブチッ、グチャ!

 

胴体を狙ったのに、左羽を貫いて落とし、左前脚に突き刺さり、()が飛び出して左前脚を落とした…

 

怪物

「!?!?!?」

 

怪物が此方を向いて、僕を正面に捉える…

 

改めて見ると気味の悪い姿だと思う…そう思っている間に怪物が接近してきて、無事な右前脚の鉤爪を振り下ろして来る…

けど、

 

ショウ

「遅いよ……」

 

僕は体を少し逸らして躱す、そしてそのまま呪刀 ヒュドラを出して斬りかかる…けど、

 

ブブッ!

 

残った羽を広げ、羽ばたいて後ろに下がる…なら……

 

僕は刀から、ロンギヌスに変えて構える。そしてそのまま接近して…

 

ショウ

「(狙うのは…脚の付け根!)」

 

怪物の脚の付け根を狙って全力で突く…けど、怪物も当たる前に左右の中脚の鉤爪を振るって来る…

 

 

右中脚が頬を擦り左中脚が少し肩に食い込むけど、関係ない…

 

僕は強引にロンギヌスを突き出す…

 

ショウ

「やぁぁぁぁ!」

 

その一撃は、見事に脚の付け根を貫き、そのまま胴体も貫いた…そして、僕の手には何かを貫いた生々しい感触が残った

 

{名称 ミ=ゴ ユゴスからのもの}

 

そんな情報?が少しの頭痛と一緒に頭に入って来て、頭痛が治ると、怪物は地に倒れ伏し、動く気配は無い…けど、念の為に頭(?)だと思う場所をロンギヌスで貫き、警戒を解かないまま、尚且つゆっくりと怪物の方を向いたままサーバルさんとミライさんがいる草に近付いた

 

すると…

 

サーバル

「ショウ〜〜!!!」

 

サーバルさんが急に飛びかかって来て抱き着く

 

サーバル

「ねぇ!?大丈夫なの!?さっき変なのに

爪で引っ掻かれてたけど!」

 

ミライ

「ちょっ、さ、サーバルさん!

落ち着いて下さい!」

 

えっと…サーバルさんは何を…僕が爪で肩を引っ掻かれたから…かな?

 

ショウ

「だいじょーぶ…擦り傷だし…」

 

本当は肩の傷がかなり痛い…でも言ったら言ったで大変な事になりそう……

 

サーバル

「ほ、ホントに?ホントのホントに?」

 

……うーん…どうしよう…これってバレたらもっと面倒になるかな…でも……

 

肩を治療すると…服を脱がなきゃいけないし…

 

サーバル

「ショ…ショウ?ホントに痛く無いの?

擦り傷なの?」

 

"……ショウ、本当の事を言ってもいいんじゃない?"

 

……この言い方…やっぱりお姉ちゃんなんだ…

 

わかった…言うよ……

 

ショウ

「……えっと…本当は

少し食い込んで痛い…かな」

 

サーバル

「え!やっぱり痛い!?どこ!?

早く手当てしないと!」

 

ミライ

「確か肩の辺りでしたね…

あと、サーバルさんは

もう少し落ち着いて下さい」

 

…やっぱりサーバルさんは面倒くさいかな……

 

ミライ

「取り敢えず肩の手当てが優先です。

先程のサーバルさんの姿をしたモンスターや

気味の悪い生物の事も気になりますが…

 

先ずはバスに戻りましょう」

 

……治療はするつもりだったけど…

傷跡を見られるのは嫌だな…

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

バス内部にて……

 

ミライ

「取り敢えず、肩の傷を

見せて下さい」

 

……今、僕はバスの座席に座っていて、ミライさんが救急箱 ー中身は消毒液や、包帯などなどー を持っている…

 

せめてサーバルさんには見せないでおこう…

 

ショウ

「……分かりました…

サーバルさん、少し向こうを

向いてて貰える…?」

 

サーバル

「??…どうして?」

 

サーバルさんは首を傾げて、そう言った…どうしようかな……

 

ミライ

「うーん、サーバルさん

私からもお願いします」

 

……?

ミライさんも……?

なんでミライさんが…?

 

ミライ

「あまり人の傷は見ても

気持ちの良いものでは有りませんから」

 

なるほど…確かにそうだね…

 

サーバル

「うーん…わかった、

取り敢えずバスの外で待ってるね」

 

サーバルさんは少ししょんぼりした顔で出て行く…

 

これで取り敢えずは説明がミライさんだけで済むね……

 

ミライ

「それでは、肩の傷を見せて下さい」

 

……いよいよかな…

 

僕は上着を脱いで、シャツも脱ぐ…すると僕の肌が空気に晒される……

 

沢山の傷跡と共に

 

ミライ

「え…………

これは……一体……?」

 

顔が驚きで染まってる…仕方がないかな……こんなの初めて見ると思うし……

 

ミライ

「あの……これは……」

 

………………

 

ショウ

「……これは…

 

親と同い年の人達に……」

 

決して僕は彼らを友達とは言わない…いや、友達を知らない…

 

ミライ

「そんな……

そんな事って……」

 

ショウ

「僕にはね、家族も友達も居ないんだ…

初めての友達だと思っていた人には

裏切られて…たった1人の味方で家族の

お姉ちゃんも殺されて……」

 

そう……僕のお姉ちゃんは目の前で殺された………包丁で滅多刺しにされて…顔をズタズタにされて…指を切り落とされて…バラバラにされて殺された……それからはずっと1人ぼっちで…

 

それが嫌になって……お姉ちゃんを殺すのに使った包丁で自殺したんだ……せめて、最後までお姉ちゃんの事を忘れないで居られるように……

 

僕がこんな事を考えていると、体が何かに包まれる…それに驚いた僕はその何かを振り払おうとして、気付いた……

 

暖かい……人の温もり…でも僕の知っている温もりはお姉ちゃんが寝る時に抱きしめてくれた時とかだけ…それにこの状況で抱きしめる事が出来るのは……

 

ショウ

「ミラ…イ……さん?」

 

ミライさん、彼女だけ…

 

ミライ

「大丈夫…大丈夫ですよ…ショウ君、

貴方は今1人じゃありません。

私が居ます、サーバルさんが居ます

 

ヒグマさんが居ます、コアラさんが居ます

そしてこれからも増えて行きます。

決してもう1人にはしません」

 

ミライさん…優しいんだなぁ…でも…でも…

 

ショウ

「ごめん……なさい……

ミライさん……」

 

ミライ

「ショウ…君?」

 

ショウ

「怖いんです、また裏切られるのが、失うのが…」

 

サーバルさんやヒグマさん、コアラさんを見た限り、フレンズは全体的に優しいんだと思う…だけど、だからこそ、失うのが怖くて仕方がない

 

またミ=ゴみたいな奴が出るかも知れない…さっきは一体だったから不意を突いた上で倒せた…けど、あれより強くて、数も多い敵が来るかも知れない…それでまた失うくらいなら最初から大切じゃなければ良い…そうすればただの他人になる…

 

ミライ

「……そうですか…………

なら、せめて今は、こうして居て下さい」

 

ミライさんが抱き締める力を強くする…

とても心地が良い…

 

やっぱりサーバルさんとミライさんは…

 

ショウ

「(守りたい…な……)

ミライさん…暫くこのままで…

お願いします…傷は自分で手当てするので…」

 

ミライさんは「はい」と、答えると肩の傷を手当てしやすい様に動く…そして手当てを始めて、数分経った頃には、傷は包帯で巻かれて隠れた時…

 

サーバル

「ミライさーん、ま…だ……」

 

サーバルさんが入って来て、直ぐに固まった…どうしたんだろう?

 

ミライ

「あ、サーバルさん、

どうしました…か……?」

 

そう言えばまだミライさんには抱き締めて貰って居て、服を着て無いから…傷を見ちゃったのかな…?

 

サーバル

「えっと…その……

し、失礼しました〜……」

 

サーバルさんが申し訳無さそうにバスから出る…そしてミライさんはサーバルさんを追いかけてバスから出る時に

 

ミライ

「と、取り敢えず服を着ておいてください!」

 

と、言われたので服を着る…外ではミライさんとサーバルさんが何か言ってる見たいだ…

 

ミライ

『ですから……に、……言う……では……』

 

サーバル

『じゃ…なん……抱き……てた……』

 

途切れ途切れにミライさんとサーバルさんの声が聞こえる…

 

ショウ

「……少し寝ようかな…」

 

僕はちょっと寝る事にした…

 

 

次回 第1章 カラ…カウ…?




【後書きのコーナー】

作者
「はーい、第1回、後書きのコーナーはっじまーるよー」(キラッ☆

ショウ
「……ロンギヌスで貫かれたいの?」

ミライ
「落ち着いて下さい…
あ、どうもミライです」

サーバル
「サーバルだよ〜!」

作者
「と、言うわけでこのコーナーの説明をします!
一言で言うと…次回予告的な事や、
本編の補足説明、技の解説をしてもらいます!」

ショウ
「……了解…じゃあ最初に…
秘剣 ケルベロスについて…

まず分裂した後は自分の意思で動かすか、
剣が勝手に相手を倒して行くかの2つが有る…」

作者
「要はマニュアルか、オートかの話です」

ミライ
「それを使うとデメリットは有るんですか?」

作者
「マニュアルは自分の意思で動かすから頭への負荷、オートは残したい、捕獲したい相手も倒しちゃうくらいかな?」

サーバル
「じゃあ、ショウは基本オートなの?」

ショウ
「うん…それじゃあ、
次回から第1章に入ります…
僕が居る事でどんな風に物語が動くのかな…」

作者
「それは誰にも分からない、


作者にも分からない」

ミライ
「ダメじゃ無いですか…」

サーバル
「うぅ…私、旅よりもちゃんと
完結するかが心配だよ……」


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第1章 カラ…カウ…?

作者
「ああ、やっと投稿出来ました……おのれテストめ……
そして前回に関して訂正した方がいい場所があればドンドン教えて下さい!他には良い神話生物とかも教えてくれたら嬉しいです!」

第1章スタート!


ミライ(パークガイド)日記

○月×日、ショウ君をジャパリパークへご招待しました初めてのガイド、頑張らなくては!

 

着いて早々にモンスターと遭遇すると言うトラブルは有りましたが、サーバルさんを含むフレンズさん達と一緒にこれを見事倒す事に成功ーー

 

した所までは良かったんです……その後、いきなりショウ君が背の高い草に私とサーバルさんを連れて隠れました。最初は何故?と思って居ましたが、その疑問は直ぐに晴れました。空から謎の生物?が降りて来たからです…姿はピンク色の甲殻を持ち、三対、計6本の脚の先に鋏が付いていて、昆虫の羽の様な物ももっている。そして頭部は渦巻き状で、所々から短い触覚の様な物が生えた、この世の物とは思えない存在でした……

 

ですがその存在をショウ君が持つ力で討伐…そしてその際ショウ君の過去を知り、それに私は言葉を失いました。余りにも悲惨な過去を持っているのを知り、つい抱き締めてしまいました……それをサーバルさんに見られて私が有らぬ疑いをかけられたりましましたが…兎に角!色々調べるべき事も有りますが、まずは最初の私の仕事、ガイドも頑張らないと!

 

 

 

…ショウ視点

 

ミライ

「さて、これからショウ君が色々なけものさん達と出会い、友情を深めれる様に、私が誠心誠意、パークを案内させて頂きます!」

 

ミライさんが笑顔で僕にそう言う……そういえばさっきの怪物ーーミ=ゴは一体だけなのだろうか?さっきは(文字通り)不意を突いて倒せた。けど、2体以上なら、絶対に危険だと思う…いや、それどころか逆に不意を突かれたら……?

 

ミライ

「まずはこの草原エリアからパークを巡って行こうと思うのですが……ショウ君?どうかしましたか?」

 

ショウ

「あ、大…丈夫……です」

 

いけない。つい考え過ぎてミライさんに心配?されちゃった…

僕は取り敢えず大丈夫と言っておく

 

ミライ

「そうですか、何か有ったら遠慮なく言って下さいね?ショウ君はまだ子供なんですから…ね?」

 

ミライさんが微笑みながらこっちを見る…

 

ーーお母さんが…優しかったら……

 

こんな風に微笑んでくれたのかな……?ーー

 

……ううん、考えないでおこう…アイツ(元母親)なんか思い出したく無い……

僕が少し嫌な気分になりかけてると、サーバルさんが

 

サーバル

「ねえ、何処に行くか決まって無いんだよね?なら、一緒にカラカルの所に行かない?」

 

ミライ

「カラカルさんですか!!!!」

 

ショウ

「からかう……?」

 

サーバルさんが、からかうさん?の所に行こうと提案して、ミライさんが少し…ううん、普通に興奮して、大声を出す。あっ、でも大声を出すとまた……

 

サーバル

「うひゃあ、そ、そういえばガイドさんはカラカルに会った事無かったっけ?」

 

やっぱり…今日はサーバルさんが悲鳴をあげるの多い……う〜ん、もしかして何時もこんな感じなのかな?

 

ミライ

「はい……お恥ずかしながらまだパークに来てから日が浅く、まだお会いしてない方が多いのです……」

 

ショウ

「……意外、ミライさんなら全員じゃ無くても半分くらいは会ってそうなのに…」

 

僕はミライさんに会ってそんなに経って無いけどなんとなくそう思ってしまう

 

ミライ

「ですから、カラカルさんについても資料の事でしか知らないのです、ですから、是非お会いしたく…」

 

あ、なんか顔がふにゃってしてる……

 

サーバル

「ふふふ、急ぐ事も無いんだしゆっくり行こうよ……あっ、でもさっきの変なのには気をつけよーね」

 

サーバルさんが少し不安そうにこっちを見る。多分、また怪我をするかもしれないって思ってる……と、思う

 

ミライ

「ショウ君、道中には沢山のモンスターがいます。パークの治安の維持の為にドンドン倒していきましょう!」

 

ショウ

「……おー」

 

……これで掛け声は合ってるよね?

 

ーーーーーーーーーー

 

ショウ達から少し離れた所……そこに銀髪で、黒い耳と尻尾の生えた少女がショウ達を見ていた

 

???

「……あのお守り…間違い無い、やっぱりこのパークに来たのね。

 

 

 

ショウ…あなたの事、見極めさせて貰うわよ……」

 

どうやらショウ達を観察、もとい見極める様だ…そして少し顔色を変え…

 

???

「それにしても、あの槍と刀…お守りと関係が…?そしてあの怪物…調べる事は沢山あるわね」

 

ーーーーーーーーーー

 

ミライ

「そういえば、ショウ君。ジャパリパークに来た経緯は思い出しましたか?」

 

ミライさんがここに来た時の事を覚えているかどうかを聞いて来た……流石に死んで神様が僕を生き返らせた…なんて言っても信じて貰えないと思う…それに実際には覚えてない様な物だと思うから、首を振っておく…それにしてもこのバスで移動するのは分かるけど……自動運転で無人……普通ならホラーになるよね……でも確かにミライさんがガイドするのに運転してたら大変だよね…でも自分で動かす事も出来る見たい……乗り降りする所にはミライさん曰く停車ボタンがあるみたい

 

ミライ

「ジャパリパークへ招待する為、私はジャパリバスと共にショウ君に会いに行きました。

 

そして私はショウ君に、『けものはお好きですか?』と、問いかけたんです。それにショウ君は頷いて、バスに乗りました。その時のショウ君は突然の事だったのに、とても落ち着いていました

 

もしかしたら心の何処かでこんな日が来ることを知っていたのかも知れませんね……」

 

……そう言われるとそんな感じがする。けど、実際は死んで直ぐに来た様な物だし…

 

サーバル

「ふっふっふ、もしかして、ガイドさんが美人だから、ショウは見惚れてボーっとしてただけだったりして」

 

"そうなの?ショウ?"

 

なんでこのタイミングでお姉ちゃんの声が……?

えっと、どうしよう…実際にミライさんは美人だと思うけど、本当に見惚れてバスに乗ったのかな?

 

ミライ

「び、美人じゃないですよー」

 

……そうなのかな?

 

サーバル

「ええー?美人だと思うよけどなぁ?」

 

ミライ

「だって、私、けも耳も尻尾も無いですし、もふもふしてなければ翼も無いですし……」

 

え?美人ってそう言う物なのかな?う〜ん……そう言われると死ぬ前に美人って言われた人見なかったし……もしかして美人って動物っぽい事を言うのかな?

 

サーバル

「ガイドさんの美的感覚って……というかショウもそんなに考えないで!美人って綺麗な人の事だよ!?動物っぽいとか、そう言う事じゃないからね?」

 

ショウ

「あれ?……声に出てた?」

 

サーバル

「表情で何となくわかるよう……」

 

?、なんかサーバルさんが疲れてる…?

 

ーーーーーーーーーー

 

???

「パークガイドは、変な人…それでショウは常識が簡単に塗り替えられる…っと、パークガイドの方は兎も角、ショウはあんなので大丈夫なのかしら?悪い人に騙されそうで怖いわね」

 

この少女、意外とショウの事を心配している様だ。

 

???

「あっ、先に進むみたいね…気づかれない様に追うのは骨が折れるけど、仕方ないわね」

 

少女はショウ達が進むとちょこちょこと隠れながら追いかけて行った……

 

ーーーーーーーーーー

 

今少しバスを止めて、休んでいる……アニマルガールが居たからだ……ミライさんが「どんどんフレンズを増やして行きましょう!」と、言って居たし当たり前だと思う

 

ミライ

「ショウ君。ジャパリパークには、世界中から様々なけもの達が集められており、アニマルガールとして暮らしています

 

中には大変貴重なけものもいるのです。そう、例えばーー」

 

バーバリライオン

「サーバル、お前はトラブルメーカー(・・・・・・・・)なのだから、もっと慎重に行動しろ」

 

サーバル

「バリーちゃん何時もそれ言う〜」

 

バーバリライオン

「いや、何度言っても治らんからなのだが……」

 

サーバルさんってトラブルメーカーなんだ……

 

ミライ

「あちらに居る、バーバリライオンさんはかつて、地球上から姿を消した…と、されるくらいお会いするのが難しい方なのです。

 

こうしてお会い出来る上にお話まで出来るなんて……本当にこのパークは素敵ですね……!

 

うふふー、あはー」

 

あ、また顔が……癖なのかな?

 

サーバル

「ショウ、ガイドさんは無類のけもの好きだからああなっちゃう事もあるけど気にしないで大丈夫だよ…

 

慣れると楽しいしね」

 

ショウ

「……お疲れ様?ご苦労様?」

 

なんか疲れてそうだから言っておく

 

サーバル

「うん、ありがとうショウ、実を言うと最初の頃かなり疲れた……」

 

あ、もしかして初めて会ったけものが居たりさっき言ってた貴重なけものが居るとああなるのかな?

 

ミライ

「し、あ、わ、せ、ですー」

 

……ミライさんって本当に大丈夫なのかな?

 

ーーーーーーーーーー

 

偽サーバル

「…………」

 

所変わってショウ達からそこそこ離れた場所、緑色の偽サーバルが立っていた。そこに

 

アフリカゾウ

「あ、サーバル〜この前言ってたゲーム貰って来たよー!一緒にやろ〜?」

 

このアニマルガール……アフリカゾウもこの偽サーバルを本物と間違えている様だ……だが、偽サーバルはアフリカゾウの事など気にもせず

 

偽サーバル

「…………イカナクテハ」

 

そう言い、何処かへ行ってしまった

 

アフリカゾウ

「あれれ、おーい!サーバル!?」

 

ーーーーーーーーーー

 

ミライ

「ショウ君、モンスターについてもう少しお話しておきましょう」

 

サーバル

「ガイドさん、真剣だね!」

 

サーバルさんの言う通りに、ミライさんが真剣な表情をして、話して来る……

 

ミライ

「ええ、このパークを巡る上でとても重要な事ですかね、力も入ります。」

 

確かにそうだと思う……命に関わる事だと思うし

ミライ

「ショウ君、モンスターについては……

 

 

 

何もわかっていません」

 

なるほど、何もわかっていないんだ……

 

サーバル

「…………」

 

ミライ

「何もわかっていません」

 

?、なんで今二回も?

 

サーバル

「……モンスターについてお話してくれるんだよね?」

 

ミライ

「はい、だから『何もわかっていない』と、お話させて頂きました」

 

うん、そうだね、サーバルさんは何が不思議なんだろう?

 

サーバル

「とんだ期待ハズレだよ!」

 

ミライ

「す、すみません!パークの総力を挙げて調査しているのですが、未だに有用な情報は手に入らずに……!」

 

あ、そう言う事?確かにそうかも知れないけど……ね?

 

ショウ

「サーバルさん……何もわかっていないって事は何があっても……不思議じゃない……って事……なら……色々な事を考えて……行動すれば……良い」

 

サーバル

「あ、そっか、でも何かもっと情報が無いの?」

 

ミライ

「あ、はい、ただ多種多様な個体が居てそれぞれが特性を持っている事が分かって来ています

 

それらの得られた特徴から我々はモンスターを セルリアン と呼称しています」

 

セルリアン……セルリアンはあのミ=ゴと関係が有るのかな?

 

サーバル

「そういえば、カラカルがそんな風にモンスターの事を呼んでた様な…」

 

ショウ

「ありがとうございます……ミライさん」

 

僕がミライさんにぺこりと頭を下げる

 

ミライ

「いえいえ!こちらこそ大した情報も無くて……すみません」

 

今度はミライさんも頭を下げる…それを見たサーバルさんが

 

サーバル

「え、えーっと……す、すみません…?」

 

何故か頭を下げる……いや、本当になんで?

 

ショウ

「なんで……頭を下げるの?」

 

ミライさんも不思議そうに見ている……

 

サーバル

「えっと……なんか空気を読んで?」

 

ミライ

「何故空気を読んだら頭を下げる事になるんですか…?」

 

……僕も空気を読んで行けば敵を作りにくいのかな……?ミライさんが呆れた顔をしながら話を続ける

 

ミライ

「因みにモンスターは最近セルリアンと呼ばれる事の方が多いですね!それに私の眼鏡には解析機能も付いているので、分かった事はお伝えしますね!……不完全なので分からない事も多いですが……」

 

ショウ

「何時も……そんな風なの……?」

 

サーバル

「うん、この期待ハズレ感とかも結構多いかな……」

 

ミライさん……本当に大丈夫なのかな?

 

ーーーーーーーーーー

 

偽サーバル

「…………」

 

再びショウ達の居場所から進んだ場所……そこをサーバルが歩いていた。

 

偽サーバル

「……シッテル、ニオイガ、スル……

コレハ……さーばるノ、キオク……?」

 

偽サーバルは何処かで嗅いだ事の有る何かのニオイに釣られて、進む方向を少し変え、歩く速さもちょこっとだけ速くなっていた

 

ーーーーーーーーーー

 

サーバルの日記

○月×日、今日は新しいお客さんが来たんだ!名前はショウって言うんだって!ショウはすごくて、お守りで私達をパワーアップさせたり、そのお守りの形を変えて自分で戦うんだ!ただ戦ってる時に少し怖い目をするのと懐かしい匂いがするのが気になってるんだ……

あ!あとね!モンスターが出た後に変な音がして、その音はなんか…虫の羽音みたいだったんだ!その後ショウが急に草むらに私とガイドさんを連れて隠れたんだ……

そうしたらビックリ!ピンク色の虫みたいな怪物が出て来たんだ!でもその怪物をショウは一人で倒しちゃうし……ショウってどんな生活をして来たんだろう?

 

 

 

サーバル

「ねえ、ショウ?そのお守りってどんな風に使ってるの?」

 

からかうさん?の所に向かってるバスの中で、サーバルさんがふとそんな事を聞いてきた……僕は少しだけ考えて

 

ショウ

「……想像…かな……?」

 

そう答えたら、次にサーバルさんが

 

サーバル

「なら想像した通りの物が出てくるの?」

 

と、聞いてきた……何と無くサーバルさんが言いたい事は分かったかな……多分槍と刀以外は出せるの?って言いたいんだと思う

 

ショウ

「ううん……出てくるのは…槍3本と……刀1本だけ……刀は分裂した後は自由に……動かせるから、それを……工夫したら…他の武器みたいには……なるかも……」

 

サーバル

「へぇー……くんくん…くんくん…」

 

???、サーバル…さん?

 

ショウ

「どうしたの……?サーバルさん」

 

サーバル

「あ!ご、ごめんね?なんかショウから懐かしい匂いがするから、つい……」

 

サーバル……さんも…?懐かしい……

 

ショウ

「そうなんだ……僕も…サーバルさんが……何と無く……お姉ちゃんに……似てる感じが…する」

 

サーバル

「そうなんだー!もしかしてショウと私って何処かで会ってたりしてー!それにショウのお姉ちゃんって人にも会ってみたいな!」

 

サーバルさんが笑いながらそう言ってきた……悪気は無いんだと思うけど……お姉ちゃんは、もう…死んで…

 

"ショウ、大丈夫……?"

 

大丈夫……声は聞こえる……いつか会えるよ……

 

ミライ

「と、所でサーバルさん!私達が会いに行っているカラカルさんとは仲がよろしいのでしょうか!?わ、私気になって!」

 

ミライさんが大声でサーバルさんに聞く……気を使ってくれてるのかな……?

 

サーバル

「うひゃっ!?お、大声で言わなくても分かるよう……

仲良しだよ、大切なトモダチ(・・・・・・・)なんだ!」

 

ショウ

「そっか…大切な……トモダチ…か……」

 

ーーーーーーーーーー

 

カラカル

「ふぁあ、よく寝た。んー、やっぱり昼寝は最高だわ。……少しお腹が減ったわね……あ、確かジャパリまんじゅうがあったけ?」

 

ショウ達が向かう先、そこで彼女は木の上で昼寝をしていた様だ、そして今起きて腹が空いたのでジャパリまんじゅうと言う物を食べるつもりらしい

 

偽サーバル

「…………」

 

そこに、緑色のサーバル、偽サーバルがやって来た…先程知っている匂いを追っていた事からここにその匂いの元が有るのだろうか?

 

カラカル

「ん?……サーバル?」

 

彼女もサーバルと偽サーバルの見分けがつかない様だ……何故だろうか?

 

カラカル

「何か変ね……?あー、まあ、変なのは何時もの事か」

 

それに酷い言い様だ、確かに変かもしれないが

 

偽サーバル

「ソレハ、マンジュー?……ソレヲ、シッテイル……」

 

カラカル

「……?って、ちょ、ちょっと、何よ…?」

 

偽サーバルがカラカルにジワリジワリと近寄って行く

 

そして…

 

 

カラカル

「キャーーーーー!!??」

 

大きな悲鳴が周りに響いた……

 

ーーーーーーーーーー

 

ミライ

「パークの動物が人間の女の子の姿になったのは突然だったんですよ?その時の騒ぎ様は凄くて後にも先にもあの時が一番でしょう」

 

サーバル

「へー、見てみたかったなー」

 

今、ミライさんがパークの動物が人間になった時の話をしてくれている…とても楽しそうに

 

ミライ

「その原因は私達が星の砂(サンドスター)と呼んでいる物質が関係しているみたいなのですが……詳しい事は分からないんですよね……

でも!星の砂(サンドスター)には感謝しきれません!そのおかげで皆さんと遊んだりこうしてお話したり出来るように……!」

 

……本当に楽しそうに話してくれてる

 

サーバル

「初めて会って話した時もガイドさんずっと興奮しっぱなしだったもんね」

 

ミライさんがその時どんな顔してたのか簡単に想像出来る……

 

ミライ

「だって今まで映像や資料でしか見る事の出来なかった皆さんとお会い出来るだけでなくお話する事が出来るなんて夢のようで……っ!」

 

あ、ミライさんの顔がまたフニャッとしてる…さっきからよくこの顔を見る気がする……

 

サーバル

「ふふ、私もパークスタッフやお客さんと話せて嬉しいんだよ?」

 

ショウ

「そう……なんだ……」

 

ミライ

「好きな食べ物をお願いしたり、漫画やゲームも楽しめるようにもなりましたものね」

 

…………

 

ショウ

「そうなんだ…………」

 

サーバル

「そ、それだけじゃないもん!お話するだけで楽しいのっ!……確かにジャパリまんじゅうは好きだけど……」

 

そうなんだ……出来れば買ってあげたいな……さっきから仲良くしてくれてるし……

 

ミライ

「ふふ、特製のジャパリまんじゅうはパークを訪れる方だけでなく、皆さんも大好きですからね」

 

そうなんだ……じゃあパークでは有名なのかな……?

 

サーバル

「ショウ。管理センターのある街に行ったらお土産に買って来て欲しいな!……あ、でもお金……」

 

それなんだよね……神様の蒼さんはその辺りはどうしてくれたんだろう?

 

ミライ

「……?あの、ポケットに紙が……」

 

ミライさんがそう伝えてくれたので、僕の上着のポケットを見てみると、四つ折りの紙が入っていた……なんか嫌な予感がする……でも、見ない事にはどうしようもないから取り敢えず広げて見ると……それは手紙だった内容は、以下の通り

 

 

〜ショウへ

チーーース!最近タマネギ生で食って腹壊した蒼だZ E☆ジャパリパークは満喫してるかい?これ見つけた頃には金銭面の心配してると思うけど、大丈夫だ、問題無い

お前の上着の内ポケットに預金通帳とか色々詰め込んだし、反対側のポケットにジャパリコインも何かに困らない様に詰め込んで置いた!袋に入ってるぞぉい!大体10万ジャパリコインは入ってるからな!前に来た時の奴だがな!預金通帳には9576万52円ぐらいぶち込んで置いた!知ってるか?株って流れを読めば簡単なんだぜ?

 

蒼より〜

 

 

この手紙を破って捨てそうになった僕は悪くない……ハズ。何故か凄くうざいと思った

ガイドさんとサーバルさんが止めなかったら破いていたと思う……因みにまだ2人には見せてない

 

ミライ

「どうしたんですか……少し見せて貰えますか?」

 

サーバル

「あ!私もー!」

 

見せない理由(転生云々)が無いから取り敢えず渡す2人は読み始めて……

 

ミライ

「……何ですかこのハイテンション……と言うかタマネギを生で!?更に見つけたタイミングまで……

 

って!何ですか!?10万ジャパリコインって!地味に大金ですよ!?預金通帳にも凄い額…って今度は中途半端な数字ですね!?最後の52円は何ですか!?」

 

サーバル

「う、うわぁ……この人ある意味ミライさんよりも凄いかも……

 

うわっ!?10万ジャパリコイン!?それに中途半端な金額!」

 

読み終えるまでにこんな反応をしていた……実際に内ポケットに預金通帳、反対側のポケットにジャパリコインが入ってた……

 

ーーーーーーーーーー

 

???

「それにしても、草原は隠れる場所が少なくて尾行しにくいわね……私の役目はショウ達を影から見守る事なのに……

しばらくは放っておいて大丈夫そうだし先回りしておこうかしら……」

 

此処では先程からショウ達を追跡している少女がショウ達より先の場所に向かおうとしていた……役目は陰から見守る事、そう言っているが、側から見たら完全なストーカーである……それに気づいているのだろうか?しかし、少女を見ている者は居ないので関係ないだろう。そして少女は 妙な胸騒ぎがするしね と言って先回りをするべく移動を始めた

 

ーーーーーーーーーー

 

ミライ

「草原エリアは、地球上の平原に住む様々なけものが過ごしやすい環境を完璧に再現しているんですよ

 

草原に住むけもの多くは、外敵から〜〜……」

 

さっきからミライさんは平原の動物に関しての話をしてくれている……んだけど……

 

ショウ

「そう……なんだ……(ウトウト…)」

 

凄く眠たくなって来た……こんな時に何かに襲われたら本当に危ない……実際に酷い目に遭ったから分かる……

 

サーバル

「……ガイドさんが、ガイドっぽい……!」

 

ミライ

「ふふ、新米とは言えパークのガイドですから……って今さらっと悲しい驚き方をされた気がします…!

 

おや……?ショウ君?眠いんですか?」

 

ショウ

「……はい……すみません……」

 

そろそろ本気で寝むくなって来た……バスの揺れが心地良い……そう言えばバスの音が殆ど出ない……だから余計に……

 

サーバル

「ショウ、ショウ!……はい!ここ!(ポンポン…)」

 

サーバルさんが膝を叩いてる……膝枕…?お姉ちゃんにもよくやってもらったな……

 

ミライ

「目的地に到着したら起こしますから寝て大丈夫ですよ」

 

ミライさんもそう言ってるし……良いかな……

 

ショウ

「ん……ありがとう……サー…バル……さ……」

 

僕はサーバルさんの膝に頭を乗せると、サーバルさんの「どういたしまして!」と言われたのを最後に寝てしまった……

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ミライ

「……寝てしまいましたね」

 

私はサーバルさんの膝の上ですやすやと寝ているショウ君を見ながらそう言う。こんなに小さな子供があんな人生を送っているなんて信じたくも無い……でも、あの時見た傷は古い物ばかりだった…虐待も虐めも本当にあって、そして周りの助けも無し……更には姉も……私なら耐えられる気がしない……自殺してしまうと思う…

恐らく「蒼」と言う人物が助けたのでしょう……彼(恐らく)は一体何者なのでしょうか……?

 

サーバル

「なんか弟が出来た気分〜」

 

サーバルさんは笑顔で言ってますが……弟…ですか……

 

ショウ

「ん…ん〜……おね……えちゃん…」

 

あ……ショウ君……やっぱり…寂しいですよね…

 

サーバル

「うーん……ショウにはお姉ちゃんが居るんだよね?私もショウのお姉ちゃんになったら…ショウのお姉ちゃんは私のお姉ちゃん?それで私がショウのお姉ちゃんで……?あれ?あれれ?」

 

ミライ

「あ、余りお姉ちゃんとショウ君の前では言わないであげて下さいね…?」

 

って、こんな事言ったらサーバルさんは必ず聞いて来るじゃないですか!えっと今の内に何か良い言い訳を……

 

サーバル

「??、どうして…?」

 

良し!思いつきました!

 

ミライ

「ほ、ほら…今は会えないでしょうし、思い出させると寂しい思いをしてしまうでしょう……?」

 

サーバル

「そっか、そうだね……!」

 

あ、相手がサーバルさんで助かりました……

 

ーーーーーーーーーー

 

カラカル

「……はぁ……サーバル、一体どう言うつもりなのかしら。私を襲うなんて…」

 

彼女、カラカルは先程偽サーバルに襲われていた……しかし、怪我などは無いみたいだ

 

カラカル

「そんなにアレが欲しかったの……そんな事で私を……トモダチだと思ってたのに……」

 

どうやら、何かを奪われたみたいだ……そしてそれが原因で、サーバル本人との友情に亀裂が入りそうだ…

 

ーーーーーーーーーー

 

ショウ

「……ん、ん〜?……おはようございます……ミライさん、サーバルさん」

 

僕は何となく起きてしまった。上にサーバルさんの顔がある(あと胸も)……やっぱり1人…いや、お姉ちゃんが居ないと不安になって長く寝れない見たいだ…

 

サーバル

「おはよう、ショウ。まだ距離があるけどどうする…?」

 

ショウ

「……もう、起きようかな……」

 

そう言って体を起こす。するとミライさんが

 

ミライ

「おや、あそこに誰か居ますね……寄って行きますか?」

 

誰か居るみたいだ……一応寄って行こう

 

ショウ

「お願いします……少し日にも当たりたいので……」

 

そしてミライさんが停車ボタンを押す……バスはゆっくりと速度を落として、プシューと言う音と共に止まった

 

サーバル

「ん?あの2人は……おーい!」

 

サーバルさんがバスから出てすぐ、黄色と黒のアニマルガールの元へと走って行った……知り合いかな……?

 

ミライ

「あの2人は……ヒョウさんとクロヒョウさんですね!」

 

へぇ〜……ヒョウさんとクロヒョウさんがサーバルさんと楽しそうに話してる……

 

ショウ

「……楽しそう…だね」

 

ミライ

「はい!因みにパークに居るアニマルガール達は他のけものを狩ったりしません!お陰で皆さん仲良く暮らせています。でも、ちょっとした喧嘩や、小競り合いは有るそうですが……例えばーー」

 

ミライさんがサーバルさん達の方を見る…そこでは

 

サーバル

「もう!ヒョウが怖い怪談話するから夜が怖くなっちゃったよっっ!私夜行性なのに!」

 

ヒョウ

「あはは、ごめんごめん、そんなに怖がって貰えるとわなぁ」

 

クロヒョウ

「ごめんな、ヒョウお姉ちゃんがごめんなっ」

 

ヒョウ

「サーバルは本気で怖がってくれて可愛いわー」

 

サーバル

「は、反省の色が見えないよ!でも、可愛いって言われてちょっと嬉しい自分が居るー!」

 

怖くて涙目のサーバルさんと、怖い話をしたヒョウさん達が居た……喧嘩ってああ言うのだっけ?

 

サーバル

「うぅ〜、ショウ〜!何か怖い話でヒョウをビビらせてー!」

 

え、ええ……何かあるかな……?あ、お姉ちゃんがしてくれた話が有ったっけ?確か…

 

ショウ

「じゃあ……こんなのはどう……?

 

 

昨日は海に足を運んだ

今日は山に足を運んだ

明日は何処にしようか?

僕は頭を抱えた

「手を焼いているんですか?」

この人は僕にアドバイスをしてくれる良い人だ

「どうも」

僕はそう返した

 

 

こんなので良い?意味が分かると怖い話だけど」

 

僕は最初、お姉ちゃんからこの話を聞いた時、全然分からなかったけど、分かったら怖くなったなぁ……

 

サーバル

「?、??……ぜ、全然分かんない

 

ヒョウ

「ひ、ひぇぇぇ……」

 

あ、気づいたのかな?少し震えてる……でもそこまで?

 

クロヒョウ

「うわぁ……ヒョウお姉ちゃん逆に聞く耐性無いから……」

 

サーバル

「え、えっと良く分からないけどありがとうショウ!」

 

 

 

 

 

サーバル

「いつもカラカルが居るのはこの辺なんだけど……あっ居た、おーい!カラカルー!」

 

サーバルさんが、からかうさん?を見つけて手を振る……だけど

 

カラカル

「…………サーバル。のうのうとまた来た(・・・・)わね……私に何か言うことが有るんじゃ無いかしら?」

 

からかうさん?の様子がおかしい見たい……何か…怒ってる?

 

ミライ

「な、何か怒ってる様ですね……サーバルさん、何か心当たりは……?」

 

サーバル

「え?何だろう?何がバレたんだろう?」

 

ショウ

「……流石に……それは……」

 

ミライ

「心当たりが多すぎて逆に分からないんですね……」

 

一体今まで何をして来たんだろう?

 

カラカル

「………………そう、しらばっくれるのね」

 

ミライ

「あ、カラカルさん!」

 

良く分からないけど、何かに怒って走り去ってしまった……

 

サーバル

「待ってー!何に怒ってるのー!」

 

ミライ

「ショウ君。何か様子がおかしいですね……追いかけて確かめましょう!」

 

僕達は急いでからかうさんを追いかけ始めた……でもさっき「また来たわね」って言った……でも、サーバルさんはさっきからずっと一緒だった……なら

 

偽サーバル……なのかな?

 

 

次回 からかうじゃなくてカラカルよ!




作者
「はーい!今回は、ゲストに最後ちろっと出たカラカルさん、そして前回(レギュラー)のメンバーで、ショウの持つグングニルと、ATフィールドを解説しまっす!」

カラカル
「はーい、カラカルよ、本編ではまだ余り出てないけど、ガンガンこっちでは出るわ」

ショウ
「でも、基本僕が解説するんだけど……」

サーバル
「そうだね……まずは…前回で、ミ=ゴに攻撃された際、ATフィールドが発動しなかった事についてだね!」

ミライ
「あれ…?これって前回説明すべき点じゃ……」

ショウ
「そうだね、作者、後で裏に来て」

作者
「はい、分かりました……さて、そんなことより解説です。これにはですね、ショウ君の心の状態が重要なんですよ……」

ショウ
「リビトーとデストルドーの…バランスで…デストルドーがかなり高い状態……」

サーバル
「リビトー?デストルドー……?」

作者
「簡単に言うとリビトー=生きたい。デストルドー=死にたい。みたいなもので、ATフィールドは心の壁、他者との境界。そしてショウ君は死にたいか生きたいかなら死にたいと思っています。つまりデストルドーが高いしかしそれではLCLと言う液体になってしまうなのでお守り内蔵ATフィールドが『生きたい』と、思わせる為の働きをしているんです。要は普通に生かすので精一杯だから防御に回せないだけですね」

サーバル
「へ、へぇー」

カラカル
「つまり、物理的には働かなくても、生きる為に働いているのね」

ショウ
「そのとうり……」

ミライ
「成る程、解説は以上です!次回は遂に本編でカラカルさんが活躍ですよ!」

カラカル
「そうね、少し暴れれば良いのだけど」

作者
「検討しときます」

ショウ
「次回 からかうじゃなくてカラカルよ!本編の僕のからかう発言どうなるんだろ……」



カラカル
「所でショウのATフィールドは実際に防御に使われたらどれぐらい強いのかしら?」

作者
「う〜ん、外なる神の一撃をギリギリ耐えれるぐらいには……」


一同
「……えっ?」


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第1章 からかうじゃなくてカラカルよ!

作者
「寒いなぁ〜、サーバルちゃん達に暖めてもらいたいなぁ〜」

ショウ
「……よく分からないけど……死んで?」

作者
「ひどーい」


〜ミライ(パークガイド)の日記〜

サーバルさんの親友である会いに来た私達でしたが、カラカルさんの様子が何やらおかしい……?

カラカルさんはサーバルさんにお怒りの目線を向けて姿を消してしまいました。

姿を消す前、カラカルさんが言った『また来たわね』という言葉も気になります……、一体カラカルさんに何が有ったのでしょうか?

 

ーーーーーー

 

……ショウ視点

 

サーバル

「まってー!何にそんなに怒ってるの!?」

 

サーバルさん……『何に』怒ってるの?っていう時点で色々と駄目だと思う……

 

ショウ

「……所でどんな事したの?」

 

サーバル

「えっと……借りた服にお醤油こぼしたり、借りた本にケーキ落としちゃったりしたー!カラカルー!?その事で怒ってるのー!?」

 

えぇ……服に醤油は……それに本にケーキ……醤油の汚れは落ちにくいからね……

 

カラカル

「ちょっ、それ初めて聞いた!

 

 

っていうか、言いなさいよ!そういうのは直ぐに!」

 

ショウ

「……?、違うの?」

 

うーん……気付いて無いって事はやはり偽サーバルさんが何かやった……?それしかサーバルさんと勘違いする理由が無いし……

 

サーバル

「えーっ、じゃあ、何でそんなに怒ってるの?逃げないで教えてよー!」

 

そろそろミライさんも走るのが辛くなってくるだろうし……いや、というか何で付いてこれるの?僕は特典の身体能力で体力と速さは結構ある方だけど……ミライさんは普通の人間じゃ?……って、ミライさんの顔がかなり青くなってる……

 

カラカル

「白々しいわね……あんなことしておいて」

 

あんなこと……?って、そろそろ止まってくれないとミライさんが本当に危ない!

 

ショウ

「と、止まって!ミライさんが危ないから!からかうさん!」

 

サーバル

「……からかう……?プッ」

 

カラカル

「えっ!?ちょ!私はからかうじゃなくて!カラカルよ!」

 

からかうさんは走るのをやめて振り返り怒鳴る……

あ、からかうじゃ…無かったんだ……カラカル…からかう……変に間違えたなぁ……僕……怒らせたかな……?

カラカルさんはアニマルガール…下手に怒らせたら怖いだろうなぁ……あ、体が震えてきた……やっぱり誰かに怒られるとすっごく怖くなってくる……

 

ショウ

「あ、えっと……ご、ごめん…な、さい」

 

カラカル

「え!?あ!別に怒ってる訳じゃ無いわよ!?だ、だから震えないで?泣きそうにならないで?ね?ね?ほら、落ち着いて」

 

カラカルさんが僕の頭に手を置いて撫でて来る……触られた瞬間、体はビクリと動く、どうやら僕はアニマルガールでも怖いと思うみたい……いや、優しいとは思うけど、誰かを怒らせると、怖くて仕方がなくなる……また殴られる、叩かれる、蹴られる、刺される、切られる……

目の前で奪われる……

 

そんな風に今は思ってしまう……

そのせいで体が震えて足に力が入らなくなり、しゃがんでしまい、そのまま震えて続ける。

 

ミライ

「はぁ、はぁ……ふう。や、やっと止まってくれ…ました……シ、ショウ君?大丈夫ですよ?ほら、皆さんは優しいですから?ね?」

 

サーバル

「ショウ?ほら!よしよしー!」

 

サーバルさんも僕の頭を撫で、ミライさんは僕の肩に手を置いてゆっくりと、『大丈夫ですよ?大丈夫…大丈夫ですから』と、宥めてくれる……

こんな事、前にもあったな……

 

そう、お姉ちゃんは僕が新しい傷を付けられた時は……

 

ーーショウ、大丈夫だよ?私はショウから離れたりしないからね?

 

だって私はショウのお姉ちゃんなんだからね?ずぅっと、ショウの側にいるのが一番好きな人間なんだよ?離れる訳が無いよ……だから、今は大丈夫ーー

 

そう言いながら抱き締めたり、頭を撫でてくれた……

気がついたら震えは止まっていた……やはりお姉ちゃんの事を思い出すだけで少し落ち着く……でも同時に悲しくなる

 

ショウ

「……もう、大丈夫……」

 

そう言って立ち上がる。ミライさんはホッとしている様だ……サーバルさんとからかう……じゃなくてカラカルさんも同じ様に安心しているみたいだ……

 

カラカル

「はぁ……全く驚いたわ……いきなり震えて屈み込むなんて……別にあんたが名前を間違えたのは怒って無いわ。ただサーバルの事の勢いで怒鳴っちゃっただけよ……ごめんなさいね?」

 

サーバル

「むー、カラカルー?気をつけてよー?ショウはまだ子供なんだからねー?

 

あれ?そう言えばショウって何歳?」

 

ああ、まだ言ってなかったね……

 

ショウ

「8歳……」

 

サーバル

「うわぁ……ショウはここに来て大丈夫なの?親とか……」

 

親…………あんな奴らは親じゃない。出来る事なら惨めに嬲り殺しにしたいくらいだ……でも、しない。出来ない……お姉ちゃんはそれをすればあいつらと同じになってしまう……そう言っていたから

 

ショウ

「……親は……居ない」

 

サーバル

「え?それってどう言う……」

 

カラカル

「(あー、これは聞いたら不味そうな感じね)サーバル!」

 

カラカルさんがサーバルさんに向けて声をかける……あぁ……確かまだ逃げてた理由の話がまだだったね……

 

サーバル

「うぇ!?な、何?」

 

カラカル

「なにが、『な、何?』よ!さっきは良くもあんな事してくれたわね」

 

サーバル

「ううう、さっきも言ってたけど『あんなこと』って何ぃ?分からないよ〜」

 

カラカル

「……っ!もういいわ」

 

あ……カラカルさんがまた走り去ってしまった……

 

ミライ

「あぁ、行ってしまいました!ショウ君、サーバルさん!カラカルさんを追って詳しい話を聞きましょう!」

 

ーーーーーーーー

 

 

 

ミライ

「ようやく追いつきました!カラカルさん、ワケを話してください」

 

やっと追いついた……先程カラカルさんが走り始めてから約20分間僕もミライさんも走りっぱなしで相当体力を持っていかれた気がする……

 

カラカル

「私はさっきサーバルに襲われたのよ!」

 

ミライ

「え、えぇ!?」

 

ショウ

「襲われた……?サーバルさんに……?」

 

サーバルさんがカラカルさんを襲った……あまり考えられないと思う……そもそも出来るわけがない。先程からずっとサーバルさんは僕達と一緒に居た……と、言う事はやっぱり……

 

ショウ

「……カラカルさん、その時のことを…詳しく話してください……」

 

カラカル

「ええ、分かったわ。さっきーー私は木の上でのんびりと至福のヒトトキを過ごしていたわ」

 

カラカルさんは思い出す様にしながら話し始める

 

ミライ

「ショウ君、サーバルさんやカラカルさんは夜行性なので昼間は木の上や茂みの中なのでお昼寝をしている事が多いんですよ」

 

……ミライさんはアニマルガールの事になると周りが見えなくなるのだろうか?カラカルさんが真剣に話している時にいきなり解説を挟んでくる……うん、まあ、昼間は良く寝ているって事だね。

そしてカラカルさんは……

 

カラカル

「……サーバル、ショウ。この人微妙にやりづらいんだけど……」

 

とても微妙な表情で僕とサーバルさんを見ていた……気持ちは分かるきもする……

 

サーバル

「ガイドさんだからね。気にせず続けて続けて!」

 

ショウ

「……えぇ……?」

 

ガイドさんだから……?そんな理由で良いのだろうか?いや、それともガイドさんは全員ミライさんみたいな人なのだろうか?

 

カラカル

「……ええと、だから、私はサーバルに襲撃されたの。その上、私の楽しみにしてたジャパリまんじゅうまで奪って行ったのよ!」

 

後、たしか…ショウ、ガイドは普通こんなのじゃ無いからね?」

 

……さっきもこんな事有った様な気がする。

 

サーバル

「え、ええーー、そんな事やってないよっ!」

 

ショウ

「からかu…カラカルさん、サーバルさんなら…さっきからずっと一緒に居る。だから、サーバルさんは絶対に……カラカルさんの所には行けない……」

 

ミライ

「はい、その通りなんです。それにそのサーバルさんは本当にサーバルさんでしたか?」

 

ミライさんの質問にカラカルさんが答えようとするが、遠くから足音の様な物が近づいて来ている音が聞こえてくる……

 

ショウ

「……みんな、セルリアンが来た」

 

サーバル

「うん!足音が聞こえたよ!」

 

カラカル

「はぁ、この話は取り敢えず後よ!」

 

そして大量のセルリアンがやって来る。改めてセルリアンをよく見ると、三日月の様な緑のセルリアンや赤い球体のセルリアンに船に付いているアンカーの様なセルリアン……多種多様だ。初めて戦った時にはあまり見ていなかったが改めてよく見ると何処かで見たような変わった形ばかりだ。

しかし、その中に一際大きなセルリアンが居る……まるで恐竜の様な赤いセルリアンだ。

 

 

ミライ

「っ!あれはーーアカガウ!ショウ君、要注意セルリアンです!気をつけて下さい!」

 

アカガウ。なるほど、何故かしっかり来る名前だ。恐らく他のセルリアンとは比べ物にならないくらい強いと思う。

そう思いつつも僕はサーバルさん。カラカルさん達と共に前に出る、そうしたらカラカルさんは目を見開いて

 

カラカル

「……ちょっとまって!ショウも一緒に戦うの!?危ないわよ!」

 

と、言ってくるが……

すぐにサーバルさんがカラカルさんに向けて

 

サーバル

「だいじょーぶ!ショウは私よりも強いから!」

 

と言いながら僕の両肩に手を置く……それでもカラカルさんは納得いかないみたいだけど、渋々僕が戦うのに承諾してくれた。

 

そうこうして居る内にセルリアンの内五体が僕達目掛けて突進して来た。僕は直ぐに呪刀 ヒュドラを出して……もうこれ刀でいいや、刀を出して構える。僕が何も無い所から刀を出したのを見たカラカルさんはかなり驚いた様子で此方を見ていたが、直ぐに目の前のセルリアンを見て攻撃する。

サーバルさんの鋭い爪の一撃はセルリアンを一刀両断して、セルリアンはキラキラとした物に変わる……しかしカラカルさんの爪はセルリアンに少しだけ届かなかった様で、セルリアンは全く怯まない。僕も2人に続いて刀で敵を連続で斬る。

 

一撃目ーー

その一閃はセルリアンをバターの様に斬り、更にその勢いで上下に切り分けられたセルリアンの上部分が遠くに飛んでいく……

 

ニ撃目ーー

僕は斬ったセルリアンの後ろに居るもう一体のセルリアン目掛けて刀を振ろうとする……が、下に未だ残っているセルリアンの残骸に足を取られて軌道が逸れて当たらない…その上ーー

 

ショウ

「……いっ!?」

 

サーバル

「ショウ!?」

 

ーー足を捻ってしまった……かなり痛い……

 

三撃目を振ろうとしたけど、断念。そのまま残ったセルリアン3体は全力で突撃して来た……その内一体は僕が足を取られた残骸に当たり突進の進路が変わる。残りの2体の狙いはーー

 

サーバル

「ショウ!カラカル!」

 

ーー僕とカラカルさんだ。

 

カラカル

「そんなの当たらないわよ!」

 

カラカルさんは横に跳んであっさり回避……しかし僕は横に跳ぼうとしたが、先程捻った足が痛み上手く跳ぶ事が出来ず……

 

セルリアン

「ーーーーー!」

 

ショウ

「っ!」

 

セルリアンの体当たりを食らってしまう……幸い躱そうとしてたおかげか受け身が取れて衝撃はかなり少ない

 

カラカル

「全く!子供に何してるのよ!」

 

ヒュン!

 

スパン!

 

セルリアン

「ーーーーー!?」

 

僕に体当たりしたセルリアンは砕け散る……カラカルさんが倒してくれた様だ……

 

サーバル

「さっすがカラカルー!よーし、私だって!」

 

サーバルさんが全力でセルリアンに爪を振るがセルリアンはあっさり回避する……

 

サーバル

「うみゃぁ〜!?なんでぇ〜!?」

 

僕はサーバルさんが倒せなかった2体のセルリアンを狙って刀を構えながら走り……

 

スパッ!ズドン!

セルリアン

「ーーーーーー!?」

 

ザシュゥ!!

セルリアン

「!?!?!?」

 

すれ違い様に斬り伏せる……しかし、無理をして走ったからなのか左足首が痛い……

しかしそこに容赦なく10体のセルリアンが向かってくる……

 

サーバル

「うみゃぁ……キリがないよー!」

 

カラカル

「……なかなか多いわね」

 

10体のセルリアン……その後ろには未だ12体のセルリアンとアカガウが居る……何か……何か良いアイデアは……!

 

 

 

 

 

 

……刀!刀の性質……秘剣ケルベロスを使う時の動きを思い出せ!確かあの時のケルベロスは分裂して伸びた……それなら!

 

ショウ

「(()の様にして……斬る!)2人とも伏せて……!」

 

僕は刀に力を込めて、思いっきり横に振る。その時の刀はいつもの様な形では無く、まるで一つの生物の様に蠢き、7体のセルリアンを斬り分けた……3体は少し後ろに居たから斬れなく、1体は回避した……その上に此方に突進して来た……また僕を狙って居る様だ……攻撃した後だから動く事が難しく、その攻撃はあっさりと当たる……先程の体当たりよりも痛い……

 

カラカル

「サーバル!ショウを後ろに下げなさい!」

 

サーバル

「わかったよ!ショウ、掴まって!」

 

カラカルさんがサーバルさんに僕を一旦後ろに連れていく様に言う……流石に僕も足を捻った状態だから抵抗しないでサーバルさんに掴まる……

 

 

このまま行けば死ねたかもしれなけど……

 

"ショウ……"

 

……やっぱり今のは無し、取り敢えずは死なない様にはする……

 

例えこの声が僕の心が生み出した幻聴でも、お姉ちゃんの声が聞けるならそれで十分だ

 

サーバルさんはミライさんの隣まで退がると僕を優しく草の上に下ろしてまたカラカルさんの隣に行き、セルリアンを倒して行く……

カラカルさんが1体、サーバルさんが僕を運んでる間に倒したらしく、残り3体……しかし後ろに12体とアカガウ……明らかに無理がある……何か他の手を……

 

ショウ

「……?」

 

ふと、胸の辺りから暖かい物を感じる……其処には神様(蒼さん)から貰った紅い宝石の付いた御守りが柔らかい橙色の光を出して居た……その光は良く見ないと分からないくらい弱いが、その光のおかげなのかは分からないけど、不思議と足首の痛みは治まって居る……

 

ショウ

「……ミライさん」

 

ミライ

「?、どうかしましたか、ショウ君?」

 

ショウ

「……行ってきます」

 

ミライ

「え、ちょ、ちょっと!?」

 

僕はそう言って走り出し、跳躍してサーバルさんとカラカルさんの後ろのセルリアンに向けてゲイ・ボルグを投げつける。

投げた槍の先端から鏃が飛び出し、セルリアンに降り注ぐ……

 

それによって大体のセルリアンは倒せた……残りは3体とアカガウ1体だ……

僕が着地するとサーバルさんとカラカルさんが僕に気付いて

 

カラカル

「え!?ちょっと、ショウ!あんたさっき足首を……」

 

サーバル

「ショウ!無理したらダメだよ!」

 

ショウ

「御守りのおかげで今は大丈夫……後は4体」

 

僕は2人にそう告げてセルリアンに向かって走り出す……途中でしっかりと槍も回収する。サーバルさん達も少し遅れて走り始めたが、直ぐに僕に追いついて、そのまま追い抜く

 

カラカル

「ショウ!後で色々聞かせてもらうわ…よ!」

 

セルリアン

「ーーーーーっ!」

 

パッカーン!

 

カラカルさんには後で槍と刀の事を説明する必要が出て来た……面倒な気もするけど、しっかりと説明しよう……

 

サーバル

「ショウ!私も少し色々言わせて貰うね!」

 

……やっぱり足首を捻った後に無理をして居たからだろうか?

 

兎に角残りのセルリアン1体は2人に任せて僕はアカガウに対してゲイ・ボルグを突き立てようとするが、アカガウはその巨体からは想像出来ない様な動きで躱す。そしてーー

 

アカガウ

「グルォォォ!」

 

ガチン!

 

ーー危なかった……顔の5、6cm前でアカガウの巨大な顎が閉じる……そして後ろから

 

サーバル

「うみゃぁ!ショウには手を出させないよ!」

 

ブン!

 

アカガウ

「ッ!」

 

サーバルさんが僕の上を跳び越えて、爪をアカガウの頭に振るがアカガウは咄嗟に頭を引っ込めて躱してしまう……

 

カラカル

「残りはこいつね……」

 

カラカルさんも後ろから走ってくる……恐らくカラカルさんが後ろに残した1体を倒してくれたんだろう……

 

僕は槍を消して刀に持ち変える……先程の鞭の様な物を確実に使うためだ…あの鞭の様な物を使った後、ふと頭にこの様な言葉がながらて来た……

 

『不死の一つ首』

 

この言葉の意味は分からないけど、兎に角この技を使ってあいつを早く倒す

 

ショウ

「サーバルさん、カラカルさん……全力で倒すよ……!」

 

サーバル、カラカル

「分かってるよ!(分かってるわ!)」

 

アカガウ目掛けてカラカルさんとサーバルさんが爪を振る……その爪は胴体に決して浅くない傷を与え、2人は後ろに退がる。

そこに僕は……

 

ショウ

「ふぅ……よし、

 

 

秘剣 不死の一つ首!」

 

刀を横に振りながらそう告げる……その言葉を言い終えた瞬間に刀は蠢き、再び生物の様に伸び、呻る……そして横に振りきれば刀身はアカガウの胴体をーー

 

アカガウ

「グロォァァァァ!?」

 

綺麗に切り離した……

 

ーーーーーーーー

 

カラカル

「……なるほどね、その槍と刀はトンデモ武器で、それを渡したのがその『蒼』と言う人物…と」

 

サーバル

「うん、そうらしいよ?」

 

カラカルさんに槍と刀の事を説明して、今は落ち着いて話している……

でも戦闘が終わった瞬間に説教されるとは思わなかった……取り敢えずそれだけ心配されてるという事だろうけど……

 

カラカル

「……まあ、それはそれとして……サーバル」

 

サーバル

「ん?何〜?カラカル?」

 

カラカル

「何〜?じゃ無いわよ!さっきの話の続き!」

 

サーバル

「あ……」

 

……サーバルさん、絶対に忘れてたね……いや、僕も忘れてたけど……

 

ミライ

「確かに、サーバルさんに襲われた、のでしょうか?」

 

ミライさんは改めてカラカルさんに確認する

 

カラカル

「ええ、突然の出来事だったけど、あの大きな耳、間違いないわ」

 

ショウ

「……耳だけ?」

 

思わずそう聞き返す……耳だけで誰か分かるのだろうか?

 

カラカル

「ええ」

 

ショウ

「……耳の大きなけものってかなり居ると思うけど……」

 

少し僕は呆れて来た……耳だけで判断出来る事は凄いが、耳だけで判断するのはあまり良いとは思えない

 

サーバル

「ねぇねぇ、ショウ、なんだかミステリー小説みたいだねぇ」

 

カラカル、ショウ

「あ、ん、た、が犯人だって言ってるのに楽しそうにしてるんじゃ無いのっ!(サーバルさんが犯人って言われてるんだけど……)」

 

サーバル

「ううう、違うのにぃ〜」

 

ショウ

「……ミライさん…取り敢えずカラカルさんに色々説明しよう?」

 

ミライ

「そうですね……カラカルさん?恐らくそれは『偽サーバル』さんだったのでは無いでしょうか?」

 

サーバル

「偽サーバルって、私達とショウが出会った時に現れた、私そっくりのセルリアンの事?」

 

ミライ

「はい、そうであれば説明がつくのではないかな、と」

 

ミライさんがカラカルさんに偽サーバルが犯人では?と、言う…しかしカラカルさんは顔を顰め

 

カラカル

「そんな話信じろって言うの……?」

 

ミライ

「いえ、信じられない気持ちも分かりますが……」

 

……気持ちは分かる。僕も一度お姉ちゃんが殺された後に、

『お、おい!向こうでお前の姉が居たぞ!?どう言う事だ!?』

と、言われてあの時は兎に角お姉ちゃんに会いたくて仕方なかったから、走って走って走り続けて……その先に居たのは結局鉄パイプを持った大人や年上の人間だった……恐らく今『姉の偽物が居る』なんて言われても信じないだろう

 

ミライ

「はぁ……これは、偽サーバルさんを捕まえて証明するしかなさそうですね

ショウ君、先ずはカラカルさんが襲われたと言う現場まで行って見ませんか?」

 

ショウ

「うん、それに偽サーバル自体も気になるからね……」

 

ーーーーーーーー

 

少し歩いて、カラカルさんが襲われたと言う場所、其処には大きめの木が一本ある……恐らくこの上で寝て居たか下の木陰で寝て居たんだろう

 

ミライ

「此処がカラカルさんが偽サーバルに襲われたところですね」

 

カラカル

「私が、サーバルに襲われたところね」

 

カラカルさんは先程から一切偽サーバルとは言わない……仕方ない、普通偽物が居るとは思わないから

 

しかし妙に嫌な予感がする……まるで、こう……

 

 

もうすぐ強大な『何か』が来るような……?

 

サーバル

「カラカルは、たまに私にすこぶる厳しー」

 

どうやらサーバルさんとカラカルさん、ミライさんは全くこの……嫌な感じがしないのだろうか?

 

カラカル

「って言うか、さっきの服に醤油をこぼしたことや、本にケーキを落としたって、件も忘れてないからね」

 

サーバル

「ちゃんと謝ろうと思ってたんだよー!」

 

ミライ

「この足跡……サーバルさんの物に似てますね。あちらの方へ向かっている……」

 

サーバル

「この方角は、森林エリアの方だね」

 

ショウ

「森林……」

 

森……常に周りに注意した方がいいかな

 

ミライ

「森の中に入られては見つけるのがが困難になってしまうかもしれません!ショウ君、急ぎましょう!」

 

カラカル

「……なんか、手が込んでるわね」

 

サーバル

「カラカルは、まだ私の偽物が居るって信じてくれないんだよね?トモダチに信用されないって悲しいよぅ〜」

 

ショウ

「…………信用されてないだけならまだ良いよ

 

サーバル

「???、ショウ?何か言った?」

 

ショウ

「……何も言ってないよ?」

 

危ない、サーバルさん達は耳が良いんだ、小声でも何か言えば基本聞こえる

あまり声に出さない様にしよう……

 

カラカル

「まあ、サーバルの"ジャパリまんじゅうにかける情熱"への信用は、より強固になったけどね」

 

サーバル

「そこは信用しなくて良いよっ!というか、私が強烈な食いしん坊キャラみたいになってる!?ふ、不服だよ!」

 

あれ?これは……カラカルさんはあまり怒ってない……?

 

ーーーーーーーー

 

さっきの場所から足跡を追って少し歩いた……太陽は今もうすぐ真上に来る……時間にすると10〜11時くらいかな?

 

サーバル

「うう、私が何故か不名誉な食いしん坊キャラに認定されようとしてるぅ……」

 

ミライ

「足跡が途切れてしまいました……川を渡られてしまうとお手上げですね……」

 

足跡はとうとう途切れてしまった……困った、これでは偽サーバルが何処へ行ったかが分からない……

 

カラカル

「ふぅん、茶番はこれでお終い?」

 

サーバル

「ううう、このままじゃ私のイメージが荒々しくも猛々しい食いしん坊にぃ……ん?」

 

……サーバルさんは何か気付いたみたいだね

サーバルさんが気付いた事に僕も気付くために集中する……

 

ザッ……ザッ……

 

……これは、足音?

 

サーバル

「……んー、この足音、聞いたことがあるよ……」

 

ショウ

「うん、そこまで遠くじゃないね……」

 

ミライ

「え?私には何も聞こえませんが……。あ、そうか」

 

ミライさんには聞こえてない様だ……そして何か納得した様に話始める

 

ミライ

「サーバルさんはけものの大きなお耳をお持ちなのでとても耳が良いんですね、という事はショウ君はとても耳が良いんですね。

サーバルさんのお耳は土の中に居るものの動きも分かるそうですよ!」

 

なるほど……確かに人間の何倍も耳や鼻、目が良い動物は多いから、別に不思議じゃないね……それに僕は常に周りに注意しなきゃいけなかったからかな……

 

サーバル

「皆、こっちだよ!」

 

サーバルさんが歩き出す……流石に今回は走らないでくれたみたいだ……しかし、そちらに向かうにつれて嫌な感じが大きくなる……

 

この後、その嫌な感じの正体を知る事になった……

 

次回 再開と




作者
「本編解説のコーーーナーーー!!!」

ショウ
「…うるさい」

ミライ
「こんにちは、こんばんは、ミライです」

サーバル
「サーバルだよー!」

カラカル
「カラカルよ」

作者
「さぁて!今回の解説!ショウ君お願いしまーす!」

ショウ
「はぁ……、今回は僕の精神的面の解説」

サーバル
「精神的面?」

ミライ
「あぁ、確か本編でカラカルさんに怒鳴られた時の事とかですか?」

作者
「そうでがんす」

ショウ
「今現在、僕はCoCの不定の狂気に近い状態」

カラカル
「え……既に発狂済み?」

作者
「えぇ、雑に言うと『他者からの怒気への極端な恐怖』それと『異常なまでの姉への依存』ですね」

サーバル
「あー、だからあんな風に震えてたんだ」

作者
「その通りです、もっと文才が有れば理解しやすい表現になったのに」

ミライ
「自覚は有るんですね」

カラカル
「ま、作者に文才が有ろうが無かろうが関係無く駄文になるでしょ?アイデアが常時失敗orファンブルなんだから」

作者
「ひっでぇの……さて、次回は色々と大SAN事!」

ショウ
「僕達は歩んだ先で再開する……そして……」

サーバル、カラカル
「次回 『再開と』!」


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第1章 再開と

作者
「うざ・いえい! うざ・いえい! いかあ はあ ぶほう-いい 
らあん=てごす くとぅるう ふたぐん
らあん=てごす らあん=てごす らあん=てごす!」

ショウ
「っ!?」


〜カラカルの日記〜

◯月×日、私の優雅なお昼寝タイムをぶち壊し、ジャパリまんじゅうを奪って逃げていったサーバルが、のこのこと姿を現した

サーバルが言うには、私を襲ったのは"偽サーバル"らしい。バカバカしい話だわ

でも、一緒に居るショウの言葉と目を見てると、こう……

この子にこれ以上暗いものを見せてはダメ(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)』と言う気持ちになるわ。あの子の目は一体何を見てきたの……?

 

ーーーーーーーー

 

……カラカル視点

 

私、カラカルはサーバルが言うには、私を襲った真犯人の偽サーバルの足音を聞いたと言うので後ろをついて行っている……それにしても

 

カラカル

「ショウって不思議よね……あの目を見ると守らなくちゃって思うのよ」

 

私は隣を歩くパークガイドのミライさんに対してそう話しかける……するとガイドさんは少し悲しそうな顔をして

 

ミライ

「えぇ……せめて少しでも笑える様になってくれれば良いのですが」

 

そう言った……そう言えばショウの笑っている所をまだ会ってごく僅かな時間だけども見ていない……あれぐらいの歳ならもっと笑っているのが一番だと言うのに……見せた表情は『恐怖』『敵意』『安堵』『疑惑』……とても8歳と言う小学生が見せる必要があるとは思えない表情ばかり、それに髪の毛は白くなっている……あれはどうやら元々白いのではなく、他の原因で白くなった……髪が脱色したのだろう。

そして、ガイドさんの表情を見ていると何か訳を知っているのでは?と思う……

 

カラカル

「……後で理由を知っているなら教えて頂戴」

 

私は年上としてショウの事を少しでも知って、守れる様にしなければならない……先程説明されたゲイボルグや呪刀とか言う刀。そしてロンギヌスの槍などの事もあるし、大きな秘密が一つは有るのは確かね

 

ミライ

「そう……ですね……出来ればショウ君の口からが良いのかも知れませんが……」

 

ガイドさんは前を歩きながら話すショウとサーバルに目を向けて儚く優しい笑みをショウに向ける……脱色した髪に濁った様な目……そして『親が居ない』と言う発言……恐らく、ショウは親が死んでしまい、それによるショックorストレスで髪が脱色してあのような目をする様になったのだろう……

 

サーバル

「皆、ニセモノはこっちの方みたいだよー!」

 

ショウ

「多分もうすぐ……」

 

兎に角今はサーバル達がやっているニセモノ茶番に付き合ってあげましょうか……

 

ーーーーーーーー

 

ショウ一行が向かう先……そこにはストーk、ゲフンゲフン……謎の少女が先回りをして、その先であるものと出会っていた……それは

 

???

「ショウ達を先回りをしようと思ったら、妙なものに出会えたわね……」

 

偽サーバル

「……イカナクテハ」

 

???

「あっ、待ちなさい!……逃げられたわ、あのセルリアンの事は報告すべき……よね」

 

緑色の偽者。偽サーバルである、しかし偽サーバルは少女に見向きもせず直ぐに何処かに向かって行った……それを引き止めようと少女は手を伸ばすが、手を伸ばした瞬間に走り始めて、少女は追いつかないと判断して、冷静に偽サーバルの事を報告するかを考えていた

 

ーーーーーーーー

 

……ショウ視点

 

ミライ

「それにしても、偽サーバルさんが他の方まで襲うなんて……ピンク色の怪物も念の為一緒に管理センターに報告しましたが……心配ですね」

 

ミライさんは先程のピンクの怪物、ミ=ゴの事を報告したらしい……一応僕の使う槍とかの事は伏せておいてくれたらしいけど、あまりにもミ=ゴの情報が少ないからもう少し情報があれば……

 

カラカル

「ガイドさんまでサーバルを庇って変な芝居を……何よ?ピンク色の怪物って……セルリアンならともかく、余りにも急なファンタジーは流石にどうかと思うわよ?」

 

僕から言わせて貰えばアニマルガールも充分ファンタジーだと思う……寧ろミ=ゴよりもファンタジーだよ……動物が人間になるって

 

ミライ

「いえ、そういうわけでは無くてですね……

はあ、困りましたね。もし、偽サーバルさんが見つからなかったら、サーバルさんの疑いを晴らすのは難しそうです……」

 

サーバル

「あぅ……でも、見つからなかったとしても私は諦めないよ。だって、カラカルはトモダチなんだもん。今は駄目でも、いつかきっと分かってもらえる筈だよ……

それにーーニセモノは絶対見つけるよ。そうしないとカラカルが安心してお昼寝できないからねっ!」

 

サーバルさんはキリッとした表情でそう言う……僕にとっては余りにも眩しい友情……そして信頼だね……

 

ミライ

「サーバルさん……はい!私達も全力で応援しますよ!」

 

カラカル

「何をコソコソと……。って、そんな事より、セルリアンが来るわよ!」

 

本当だ、1.2.3……8体のセルリアンがこちらにやって来る。しかし様子がおかしいな……殆どのセルリアンに小さな穴の様な痕がある……何かが刺さった?

それにまるで逃げている様な……

 

ショウ

「(まあ、様子がおかしくても取り敢えず倒そう)」

 

僕は刀を手に取り、素早く近くに来た三日月状の緑セルリアンと船のアンカーの様な黄色セルリアン2体を斬って倒す

 

サーバル

「えい!」

 

パッカーン

 

カラカル

「……やけに弱ってるわね」

 

パッカーン

 

カラカルさんがその爪で引っ掻きながら言う……カラカルさんの言う通り、小さな穴が開いている影響か、かなり弱い。僕にとっては有り難いけど……

 

セルリアン

「「「ー…ーー!」」」

 

セルリアン5体の内3体が僕に殺到する……残りの2体は何故か動かない……そして此方に来た赤い球状セルリアン2体と青いキノコの様なセルリアンを躱して、1体をすれ違いざまに斬る……斬ったのは赤い球状セルリアンで、そのまま僕に背後を向けた残りの2体にも近づいて斬る

 

ショウ

「後は……」

 

2体、そう思って後ろを向くとサーバルさんとカラカルさんが既に自慢の爪で倒していた

 

ーーーーーーーー

 

カラカル

「実を言えば、まんじゅうの事はそれ程怒ってないのよね

問題は、そっくりのニセモノの所為だとか分かりやすい嘘までついて誤魔化そうとしていることよ」

 

戦闘が終わり、再び偽サーバルを見つけるために歩き出した時、後ろからカラカルさんの声が聞こえて来た……サーバルさんは何やら考えごとをしていて気づいていない

 

ミライ

「あぁ、やっぱり偽サーバルさんの件は信じてもらえないですか……」

 

カラカル

「だって、ねぇ……?あんな面白い可愛い子がもう1人居るなんて素晴らしい話、信じたくいけど、信じられる訳ないでしょ?」

 

え?えっと、これはつまり……

カラカルさんはサーバルさんが嘘をついていると思って怒っているだけで……別に根は怒って無いし、そもそも2人居るならそれが良いと……?

 

ミライ

「カラカルさん……?」

 

今は後ろに居るミライさんとカラカルさんの表情は見えないけど……絶対にミライさんは今カラカルさんをジトッとした目で見て居ると思う……そんな雰囲気をまとった声だった

するとサーバルさんが考えるのをやめて、僕に話しかけて来る

 

サーバル

「ショウー、さっきはあんな事言ったけどね……もしニセモノが見つからなくてカラカルに嫌われっぱなしになったらどうしよー……

うにゃ、あ、あ、あ……想像したらとっても哀しくなって来たよぅ……」

 

そう言ってサーバルさんは僕の後ろに回って、抱きついてくる……後、頭に顔を少し埋めて来た……別に嫌じゃ無いけど、何故そこで深呼吸してるの?

 

カラカル

「ああ言うサーバルを見てると何というか……とても癒されるわ。でも……流石にあれはどうなのかしら?」

 

ミライ

「ああ、色々な事は兎も角として、カラカルさんはサーバルさんを揶揄うのが大好きなんですね……」

 

後ろからの視線が、特にカラカルさんからの視線が痛い……

後やっぱりカラカルさんはからかうさんだった……?

 

"……私もやりたいのに"

 

?、何か聞こえた様な……

 

ーーーーーーーー

 

偽サーバル

「ーーーーーッ!?」

 

???

「私の作った特性の接着剤『ひっつキング』はどう?足止めさせてもらうわよ、ショウを助けるのが私の使命だから」

 

ショウ達一行からそこまで離れていない場所、そこで再び偽サーバルと銀髪の少女が対峙していた……偽サーバルの足には『よく分からない玉虫色の液体』がまとわりついていて、少女は手に中身の無い瓶を持っている事からひっつキングと言う玉虫色の接着剤を偽サーバルの足に掛けたのだろう……接着力の強さに速乾性……売れば儲かりそうだ

しかし、偽サーバルは足をぐいぐいと動かして接着剤を剥がそうとする

 

偽サーバル

「……イカナクテハ」

 

ベリベリ!

 

偽サーバルはそう言って一気に足を引っ張り、接着剤を引き剥がして逃げてしまった

 

???

「っ、逃げられたわね……。まあ、即席で作った物としては、あの程度の効果でも満足するべきかしら。少しは足止め出来たみたいだし」

 

そしてまた銀髪の少女は偽サーバルを追いかけ始めた……

 

ーーーーーーーー

 

サーバル

「ニセモノとの距離は確実に縮まってるよ!」

 

ミライ

「ショウ君。偽サーバルは強い力を持っています。今の内に偽サーバルへの対抗策を少しでも考えておきましょう」

 

歩いている道中、ミライさんがそう僕に言って来る……さて、どうしよう?

 

サーバル

「見た限りだと戦い方は私と同じみたいだね!」

 

余り長く戦った訳じゃ無いけど大体そんな感じだと思う……

 

ショウ

「……うん。それなら攻撃する方法を奪えばいいのかな」

 

サーバル

「……え?」

 

ミライ

「奪う……?ですか?」

 

サーバル

「ど、どうやって……?」

 

2人が少しキョトンとしながら僕に聞いてくる

奪う方法?それは勿論……

 

ショウ

「……偽サーバルの武器が爪なら……

 

最低でも肘から下を切り落とせば(・・・・・・・・・・・・・・・)武器は無くなるでしょ?」

 

サーバル

「……」

ミライ

「……」

カラカル

「……」

 

3人とも急に黙ってしまう……そして顔が引きつっていて、少し引いている様だ

 

サーバル

怖いよ!!!???

 

ショウ

「わ……」

 

サーバルさんが引きつった顔から急に涙目になりながら両手を上げて叫ぶ……まあ、自分と似たような物の腕を切り落とすのが少し複雑な気持ちになるのかも知れない

 

カラカル

「あ、あはは……っ!?」

 

サーバル

「ん?カラカルどうし……っ!」

 

突然、カラカルさんとサーバルさんの様子がおかしくなる。何やら急に鼻を押さえ、物凄く嫌そうな顔をしながら僕らが向かっている先を見つめる

 

ショウ

「ねぇ、どうしたの?」

 

サーバル

「何この匂い……」

 

カラカル

「すっごい臭うわね……セルリアンとは違うし……何かしら?」

 

……セルリアンとは違った匂いが?2人は動物の鋭い嗅覚で感じ取ったんだろうけど……それにこの胸のざわつき……何かこの先に、居る?

 

ミライ

「う〜ん……その匂いの正体も気になりますし、注意して進みましょう。お2人共進めますか?」

 

ミライさんのその言葉に2人は頷いてゆっくりと歩き出す……そして進むにつれて徐々に僕とミライさんの鼻にもその匂いが届く……ミライさんはまだ匂いの正体がわからないみたいだけど、僕はわかった……分かってしまった

 

 

 

 

 

 

『血』

 

 

 

 

 

 

 

それがこの匂いの正体だ……吐き気のする様な錆びた鉄の匂い。それが風に乗って僕達の鼻に運ばれて来る……

そして僕は堪らず走り出す……理由は簡単だ、もしこの先でアニマルガールが血を流しているなら?

サーバルさんは泣いてしまうだろう……

僕はお姉ちゃんと似ているサーバルさんに泣いて欲しくない。まあ、似ていなくても泣いて欲しくは無い……かな

 

サーバル

「ちょ、し、ショウ!?どうしたの!?」

 

後ろからサーバルさん達が追いかけて来るが、この匂いで余り走る気になれないらしく、かなり遅い。だから追いつかれる事は無いと思う

 

 

 

 

 

そして、走った先で僕は……見た

 

このジャパリパークに来て15分程で見たピンク色の怪物、ミ=ゴ……それが2体

 

しかしその2体よりも早く目に入って来る物……いや()が居た

 

 

 

それはまるで球体に毛を生やした様な身体を持ち、頭部と思われる部分もまるい。まるで蜘蛛の様な身体のバランスだが、決して蜘蛛では無い。頭部の瞳は魚の様にまるく、それが3つ頭についていて、更に長いゾウにも似た鼻が周りを探っている……そしてまるい胴体からは鋏のついた強靭な脚が3本ずつの計6本生えていた

 

そしてその丸い怪物の足元には薄っぺらい何か……いや、薄っぺらく潰されて、穴が空き、首が無くなった『人間の死体』が3人分無造作に放られていた……

 

ショウ

「……っ」

 

あまりにも恐ろしい光景を目の当たりにした僕は、口を押さえて後ろに2、3歩下がる

 

サーバル

「ショウー!どうしたの急に走りd「見ちゃダメ!」え?」

 

僕は咄嗟に後ろから追い付いたサーバルさん達に怪物から目を逸らさずに叫ぶ……でも、『見るな』と言われると見てしまうのが人間なんだ。サーバルさん達は僕の見る先……怪物達を直視してしまう……

 

そしてその足元の死体も

 

サーバル

「……え、え?なん……あ……」

 

カラカル

「……っ!サーバル!」

 

サーバルさんが死体と怪物を見た後、少し間を置いて震えた声を出しながら後ろに下がる様な音がする。僕が後ろを少し振り向いてほんの少し後ろにいるサーバルさんを見れば目は泳いでいて、顔には誰でも分かる様な『困惑』と『恐怖』が浮き出ていた……それに気付いたカラカルさんはサーバルさんを庇う様に前に出て、ミライさんは怪物達を見た瞬間から放心していた……

怪物達を見ればミ=ゴはカチカチと鋏のついた脚を動かして、丸い怪物は鼻をこちらに向けてまるで『ご馳走が来た』とでも言いたそうにしている……

 

ガシャリ

 

……最悪だ。その一言しか出ない……突然ガシャリと大きな金属音がミ=ゴと丸い怪物の後ろから鳴って、ガチャガチャ、ギチギチと音を立てながら金属製の筒に4本の細い脚がついた機械が前に出て来る……

ミ=ゴ2体に丸い怪物に機械が3つ……6体も居る……

 

カラカル

「っ! ショウ!なんかデカイ怪物の後ろ!」

 

カラカルさんが突然丸い怪物の後ろを指さす……そこには緑色の身体を持っていて、サーバルさんと瓜二つな存在……偽サーバルが居た。

偽サーバルはこちらを少し見ると

 

偽サーバル

「……イカナクテハ」

 

そう言って去って行く

カラカルさんはそれを見て、「本当だったのね……」と呟いた後、キッと、怪物を見る……もしかしなくても戦えるのは僕とカラカルさんだけ……いや、僕だけだ。カラカルさんの目も泳いで居て、立っているのが精一杯みたいだ。全員戦えてもセルリアンとは明らかに違う相手。どう来るか分かったら物じゃない……

そう考えながら手にゲイボルグを出現させる……

 

しかし、出て来たのは何故かロンギヌスの槍だった。

 

ショウ

「(……?。なんでロンギヌスの槍が……?)」

 

そしてロンギヌスの槍は正面の丸い怪物の方に少し傾く様に動く。

 

ショウ

「(あの丸い怪物の事を指している……もしかして、蒼さんが付けた神殺しか竜殺しが効く相手……?明らかに竜じゃ無いし……つまり……あの怪物は)」

 

そこまで考えた瞬間に前に居るミ=ゴの内1体がこちらに来て爪を振るう……

 

ブン!

 

幸い後ろに少し下がるだけで当たらずに済んだ……せっかく近くに居るんだから反撃させてもらう

 

ショウ

「せやぁ!」

 

ミ=ゴ1

「っ!」

 

……避けられた。流石に近くに来たら攻撃される事くらい分かってるみたいだ

 

機械A

『I do not know someone is gonna kill the time being!』

 

突然、機械が何かを喋り出す……英語?意味は分からない。しかし機械がこちらに突撃してきてそのまま衝突しようとしてくる……

かなりの速度で走って来た。咄嗟に右へ飛ぶ事で躱す

 

機械A

『It cheeky to the children of habit, Jimae dead early!』

 

機械B

『……』

 

機械C

『A Hahahahahahahahaha!』

 

ミ=ゴ2

「……!」

 

ガチャガチャ!ブン!

 

体当たりして来た機械がまた何かを言って居るが無視。そしてほかの機械2つともう1体のミ=ゴが攻撃してくるが機械はこちらに走って来る途中でぶつかり止まる。そしてミ=ゴの攻撃は少し狙いがずれて当たらなかった

 

丸い怪物

『……kpopopopopopo』

 

丸い怪物がその脚に付いた爪で僕を引き裂こうとするが、僕の周りに居るミ=ゴや機械のせいで当たらない……これはチャンスかな……

 

兎に角数を減らして倒すことにしよう……機械はすばしっこいから無理だし、丸い怪物はせめて1対1の状況で集中した方が良い。明らかに力がある

 

なら、今狙うのは先程僕に攻撃を当てようとしたミ=ゴだ。僕はロンギヌスの槍の途中から2つに分かれてDNA螺旋状に捻れた矛先をミ=ゴに向け……

 

ドンッ!

 

ミ=ゴ2

「gugiiiiii!?」

 

貫く。貫通はしなかったもののミ=ゴは後ろに衝撃で吹き飛ぶ……ミ=ゴの後ろで追突して止まって居た2つの機械は慌てて左右に避ける

……もしかして機械は衝撃に弱いのかな?

 

っと、そんな事考えている余裕は無いかな……

 

機械A

『Fuck, this shit brat!』

 

機械B

『……』

 

機械C

『A Hahahahahahahahaha!』

 

ミ=ゴ1

『っ!』

 

機械3つと最初に攻撃して来た方のミ=ゴ……あ、近くで見たらミ=ゴ2体の内此方の方が小さいなミ=ゴ小とミ=ゴ大と区別しとこう。まあ、この4体が一斉に攻撃して来たんだけど、まあ1人に対して全員が攻撃すれば……

 

ガチャガチャガチャガチャンッ!

 

途中でぶつかったり狙いが上手く定める事が出来ない。更に……

 

丸い怪物

『kpopopopopopo!kpokpo!』

 

丸い怪物が僕の周りの奴らを気にせずに爪を振るう……距離的には当たらないと思うけど……僕の前でごちゃごちゃしてる奴らには当たる。

 

ブン!ガチャッ!

 

丸い怪物の爪に巻き込まれて恐らくさっきから喋って居た機械と笑って居た機械が吹き飛ばされ、空を舞い、落下する……すると蓋が開いた様に金属製の筒から何か、ピンク色の塊が滑り落ちる……

 

脳だ……

 

始めて見た……訳では無いけども、流石に驚いた。まあ、煩く無くなったと思う事にしよう

 

ショウ

「先ずはデカイ方……!」

 

ミ=ゴ2

「gugogigaa!?」

 

先程突いた場所をもう一度突く……流石神殺しの聖槍の名前を待つだけ有って、今度はしっかりと胴体を貫いた……念の為頭を刺したいけど、そんな余裕は無いから小さいミ=ゴと機械、丸い怪物をしっかりと見る……

 

ミ=ゴ1

「……」

 

どうやら小さいミ=ゴは大きな方を殺した(多分)僕を警戒して近付こうとしない……まあ、有り難い

 

機械B

『……!』

 

機械Bが此方に体当たりしようとして来るが、先程から見ていて分かった事がある……この機械、一直線にしか走れない様だ。その証拠に先程から機械同士でぶつかり合っていたし……まあ、要は横に大きく動けば躱せる……

 

機械

『…………』スカッ

 

うん、予想通りだ。さて今度は丸い怪物って

『kuuupuooooo!』ブンッ!

危なかった……機械に気を取られる過ぎていたみたいだ。もう少し遅ければ後ろから首が切り落とされていたかもしれない……

 

取り敢えず機械とミ=ゴだけど、距離的には丸い怪物、機械、ミ=ゴの順番で距離があるから……機械だね

 

ショウ

「せい!」

 

ガシャン!

 

僕はロンギヌスを突き刺すのでは無く、横に振り、叩き飛ばす……すると案の定、筒の中身である脳がズルリと滑り落ちた……やはり筒の蓋がかなり緩いみたいだ

 

ミ=ゴ1

「っ!」

 

僕の耳に大きな羽音が響く……どうやら僕が機械を攻撃している間に小さなミ=ゴが此方に近づいて攻撃しようとしたらしい……運良く羽音が聞こえたからまだしも、もし聞き落としていたら気づかずにやられていたかもしれない……

 

ショウ

「っ!」

 

僕はクルリと振り向くと同時に態と倒れる……するとミ=ゴの爪が倒れていく僕の顔スレスレを通り過ぎる……そして倒れた瞬間に転がって距離を取る……

 

丸い怪物

『kepekapiooooooo!』

 

腹立たしいとでも言うように丸い怪物が咆哮を上げる……それにミ=ゴが反応して少し僕の正面から離れる……

 

丸い怪物

『kpeiiiiiiiikaaaaaaaaaa!!』

 

すると、突然丸い怪物が僕に向かって走りだして、僕の正面に立つ……突然過ぎて、僕はロンギヌスを構える事しか出来なかった……そして丸い怪物はその巨体を自らの脚で高く持ち上げ僕の上にーーー

 

ショウ

「っ!?」

 

バッ

 

ズドォォォォォン……!

 

……肝が冷える、とはこの事を言うんだろう……もし横に跳んでいなかったら……恐らくあの薄っぺらい死体と同じ様になって居たかも知れない……ああ、今分かった。恐らくあの弱ったセルリアンはこの丸い怪物のせいだろう。丸い怪物の身体にはビッシリと毛が生えている様に見えるが、それは間違いだった……毛の様に見えた1本1本が触手なんだ……その証拠に腹に当たる部分の毛がまるで潰した筈の僕を探す様に動いている……更に触手の先端は小さな穴が空いているからアレを使って何かをするのだろう……血の匂いがして、血が全く見当たらない事から大体の予想ができるけど……

 

ショウ

「……っ!」

 

ミ=ゴ1

「!?」

 

しかしそれを気にしている場合では無い……兎に角先ずは残りの小さなミ=ゴを叩く……僕はロンギヌスを構えそのまま走ってミ=ゴに体当たりを食らわせる。

どうやら位置的にはミ=ゴに取っては死角だったらしく流石に躱せなかった様だが、反射的に体を晒す事で被害を減らされてしまった。

しかし、3本ある左脚の1番上をもぎ取り、体にも多少は傷を負わせたから上出来かな?

 

ミ=ゴ1

「……っ!!」

 

ブブブッ……!

 

……どうやら小さいミ=ゴはこれ以上は危ないと思ったのか、突然飛び上がって何処かへと飛んでいこうとする……まあ、止めようにも丸い怪物に背を向けたままでいる訳にもいかないし、ミライさん達も危なくなるから丸い怪物に専念しよう。そう思い丸い怪物を見ると、様子がおかしかった……何やら僕を見ようとしているが動きが遅い……いや鈍い。まるで体が固くなっている様にも見える……

 

ショウ

「……よく分からないけど、これは良い事……かな」

 

僕はロンギヌスを握る手に力を入れながら、丸い怪物を見る……丸い怪物はゴリゴリと音を立てながら此方に爪を振る……が、先程に比べてやけに遅い。後ろに少し下がるだけであっさりと躱せた

 

ショウ

「せやぁ!」

 

ロンギヌスを力強く丸い怪物に突き刺す。すると突き刺さる瞬間にロンギヌスが少しだけオレンジに光る……そして突き刺さるとミ=ゴに刺した時とは違った手応えが有る……やはり神殺しの効果があるみたい……つまりこの丸い怪物は神という事になる……こんなのが、神……?てっきり髭の生えたおじさんとかが神様だと思ってたんだけど……

 

丸い怪物

『……kpo、kpo……』

 

また丸い怪物……神?の速度が遅くなる。何やら限界が近いのだろうか?爪がもはや人が歩くのと同じ速度でしか動かせていない。振り上げている間に下がれば当たる事なく丸い怪物は仕方なく爪を下ろす……下ろす事さえも遅い。

その間に近づいてロンギヌスを突き刺さす!

 

ショウ

「……は!」

 

丸い怪物

『…………』

 

ドシュ!

 

ついに丸い怪物は声を上げることも無くなった……そして速度もまた落ちて、更には動きが時計の針の様にぎこちない……

 

勿論攻撃を食らうつもりは無いから爪を中程まで上がったら後ろに下がる。

そして爪を下げて、此方に近付こうとした所を攻撃!

 

ショウ

「……なんか、作業見たいになってきたね。でも、これで……!」

 

グシュ……!

 

丸い怪物

『kpi…………』

 

3回目のロンギヌスを食らった怪物は情け無い声を上げ、そのまま……

 

丸い怪物

『』

 

固まって、動かなくなった……ズキリと頭痛と共に何かの情報と名前の様な物が頭に入ってくる……

{ラーン=テゴス 原人の敵}

 

ラーン=テゴス……成る程、そう言うのか。今は石像の様に固くなっていて、触るとヌメリとした粘液が付く……いや、それだけでは無い……

 

よく見ると徐々に怪物の脚から黒い靄の様になって消えていく……一体どう言う仕組みなのかは分からないけど、兎に角倒したって事だよね……

 

カラカル

「ショウ……終わっ……た?」

 

その言葉に頷いて返すと、カラカルさんは「ふぅ……何もできなかった……」と言ってへたり込む。ミライさんも漸く放心していた状態から戻り

 

ミライ

「し、ショウ君!怪我は!?」

 

僕に近づいて体をあちこち触って調べる……向こうではカラカルさんが座り込みながらもサーバルに話しかけている……

 

カラカル

「サーバル、もう大丈夫……見なさい、ショウが全部やっつけたわ……」

 

サーバル

「う、あああ、うあ……うぅ……カ…ラ、カル……ほ、んとう?」

 

カラカル

「えぇ、本当よ。さあ、立てる?」

 

サーバル

「う、ん……うん。立てるよ」

 

カラカル

「そ、なら私はしばらく座ってるから」

 

その様な会話が聞こえた。そしてサーバルさんとカラカルさんは僕の体をあちこち触るミライさんをジトッと生暖かい目で見ている。いや、サーバルさんに関しては氷点下だ

 

ショウ

「……ミライさん、後ろ」

 

ミライ

「ここも怪我は無し……他には……って後ろ、です……か……」

 

サーバル

「(氷点下の眼差し)」

 

カラカル

「(全てを察している生暖かい眼差し)」

 

 

 

数秒の沈黙の後、ミライさんはハッとした様に……

 

ミライ

「ち、ちちちちちちちがいますぅ〜!?」

 

と、言いながらサーバルさん達と話し始めた……まあ、僕は僕で色々調べておこう。先程頭に入って来た情報……ミ=ゴの情報によれば、彼等はとても発展した科学力を持ち、人の脳を生きたまま移植出来るらしい、恐らくあの薄っぺらい首無し死体の脳はあの筒に入っていた脳なんだと思う。そして何より彼等の死体は……

 

ショウ

「……やっぱり」

 

死後、間も無く消えてしまう。本来なら殺したミ=ゴの死体があるはずの場所には、ただ何かが有った事を示す様に大きな生き物が倒れた跡が土や草を押し倒す事で出来上がっていた。そして何故か薄っぺらい死体と脳入り機械と脳も消えていた

 

ショウ

「まあ、考えても仕方が……ないか」

 

僕は未だにごちゃごちゃ話してるサーバルさん達の元へ向かう。そして、未だ何かを説得しているミライさんと「えー?」と言いながら聞いているサーバルさんを連れて一旦バスまで戻る事にした……

 

 

ーーーーーーーー

 

 

ショウ

「〜〜っ!」

 

僕は大きく伸びをする……なんや感やでもう夜だ。僕達はバスの中で寝泊まりする事になっている。バスの座席は背もたれを倒す事で簡易的なベッドにする事が出来る。そしてバスの床に収納してある掛け布団やら枕やらを取り出して寝るのだ。因みに人数が多ければテントを張ってそこで寝泊まりするらしい。

 

カラカル

「ま、兎に角私もショウに着いて行くわ。今日は力にもなれなかったし、私達が動かなくなった時に1人戦ってくれた借りを返す必要もあるし(何より無茶しそうだからね)」

 

サーバル

「あはは……ショウ!ほらこっちこっち!一緒に寝よう?」

 

カラカルさんが苦笑いしながらそう言って溜息をつく……そしてサーバルさんも乾いた笑いをするが、直ぐに何時もの顔に戻って倒した座席に掛けられた掛け布団の中を叩いて『一緒に寝よう』と手招きする。……夜は冷えるだろうし、一緒に寝た方があったかいかな……?

因みにサーバルさんは既に布団の中に入っていてそこで体を起こしている。その左横にカラカルさんが腰を掛けていて、反対側のベッドにミライさんが腰掛けている……

 

ショウ

「……あったかいね」

 

うん、掛け布団……毛布の暖かさとサーバルさんの暖かさが心地いい、やはりサーバルさんはお姉ちゃんと行動や表情がとても似ている。でもそれを抜きにしても安心できる物がサーバルさんにはあるみたいだ……

 

お姉ちゃんとは違った安心感が……心地が良い

 

カラカル

「サーバル……ガイドさんと同じなんじゃ無いの?」

 

ミライ

「カラカルさんまだ言いますか!?」

 

サーバル

「う〜、違うよ〜……何というか……守らなくちゃって気持ちになるんだよね……ショウを見てると」

 

……ん?僕を見てると?守らなく……ちゃ……?

 

その言葉を聞いた瞬間、ある時の思い出……記憶が頭を過る

 

そうだ、あの時……

 

 

『お姉ちゃん、どうして何時も僕を抱きしめて寝るの?』

 

『ん?えー?教えなきゃダメー?』

 

『うん、知りたいなー♪』

 

『それはねー、ショウ……』

 

 

 

 

 

『貴方を見てると守らなくちゃって思うからなの』

 

『……え?』

 

『だって、私はショウのお姉ちゃんなんだから、そう思っちゃうの♪』

 

『……そういうものなんだね』

 

 

そうだ、この言葉は……お姉ちゃんが居なくなる◾︎◾︎◾︎前に言ってくれた、こ……とば

 

ポロリ、目から何かが落ちた……それは後ろから手を肩から回して僕を抱えるサーバルさんの腕に……丁度、肌に落ちる

 

サーバル

「あははは、カラカルはまたそーやって……あれ、ショウ?」

 

カラカル

「嘘じゃ無いのよ〜って、あら?」

 

ミライ

「ショウ君……?」

 

ああ、みんなに気付かれたみたいだ……今はそっとしておいてほしいな……

 

サーバル

「えっと……えっと……」

 

カラカル

「し、ショウ……?も、もしかして今の話怖すぎた?」

 

ミライ

「もしかして……ショウ君」

 

サーバルさんは僕を抱える手をそのままにあたふたとしていて、カラカルさんはどうやら先程まで怖い話をしていたらしく、見当違いな事を聞いてくる。その中で唯一ミライさんがハッとした様に……

 

ミライ

「お姉さんの事……ですか?」

 

今思い出している事(今直ぐ再開したい相手)の事を……言った……それを皮切りに大量の涙が溢れてきた……ミライさんの問いには頷くしか無かった……

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

……カラカル視点

 

突然、ショウが泣いた……私は先程まで話していた怖い話が原因かと思ったけど、全然違った……ガイドさんが言った「お姉さん」の一言でダムが決壊したかの様に泣き始めた……声を上げる事なく、ただただ涙を流し、鼻をすする音以外立てずに静かに泣いていた……

そして20分程泣いて、泣き疲れたのかサーバルの腕の中で眠ってしまった……それは一瞬死んでしまったのでは?と思う程静かに眠った……

 

カラカル

「……ガイドさん、話してくれないかしら?」

 

眠ったショウの頭をゆっくりと撫でながら私はガイドさんにショウの事を聞く……先程、泣いている原因が姉と分かる要因なんて全く無かった……つまり既にガイドさんは何か心当たりがあるという事だ

 

ミライ

「……分かりました。本来なら、ショウ君以外の人が勝手に言うのは正直、気が進みませんが……仕方ありません……ね。フレンズさんにはかなり堪える様な内容ですが、よろしいですか?」

 

サーバル

「え?え?な、何の……話?」

 

カラカル

「いいから黙って聞いてる」

 

私はサーバルの口に手を当ててガイドさんに目を合わせる。サーバルも今から話す事が重要な事だと理解したのか真剣な表情でガイドさんを見る……ガイドさんは私達がしっかりと聞く意思を感じ取ったのかポツリと話し出す

 

ミライ

「まず、この話は実際にショウ君の口から聞いた事です……ですが、100%丸々覚えている訳では無いので、何処か違うかも知れませんが……

 

さて、ショウ君には1人のお姉さんが居たそうです……サーバルさんは知って居ますね。そう、『居た』んです……その……お姉さんは……殺……された、そうです。

そして、お2人はまだ見て居ないですが……ショウ君の体は傷痕がいくつも……いえ、寧ろ傷痕が無い場所を数えた方が早い程の傷痕が残っています……曰く、同い年の人や、親に付けられた傷痕だそうです……私が見た限りでは傷痕は直接焼かれた様な火傷、斬れ味の悪い刃物で強引に斬られた様な痕……上げればきりが無いほど多種多様な傷痕がありました……もし、あれが傷痕の図鑑だと言われれば納得せざるを得ない……そんな状態です。

 

そして、ショウ君は初めて出来た友達に……裏切られて居ます。その事から恐らく私達の事も信用しているかどうかも分かりません……

正直言って、信用してない方が自然です。何せ、まだ8歳です……心が死んでもおかしくない状態なんです。本来なら……」

 

 

 

信じられない……それが混濁した思考の中から抜け出した時に思った事だった……何よ、親と同い年から傷痕が出来る様な事をされた……?ふざけないで……同い年から虐められる……それは有ってはいけない事だけどパークの外のニュースや新聞に時々乗るし親からの虐待だって乗る……けど、それが両方?しかも姉が殺された……!?しかもたった8歳の子の!?

ああ、なるほど……だからなのね……こんなにも怒りを感じる中でただただ強く根付くこの感情から発せられるこの言葉……『守らなかちゃいけない』『この子を安心させたい』この様な言葉が私の心を満たす……『庇護欲』それが私の心に有る感情……欲求なのね。

サーバルをふと見れば、涙を流しながらも優しく、それでいて力強くショウを抱きしめている……恐らく彼女も同じ何だと思う。先程も『守らなくちゃって気持ちになるんだ』と言っていたから

 

そうよ……せめてこの子が笑える様に、守ってあげなきゃね

 

私はショウの頭を撫で、サーバルに私とガイドさんも一瞬に寝ていいかと聞くと『全然オッケー』との返事が来たので私とガイドさんも布団に潜り込む……サーバル、ショウ、私、ガイドさんの順番で横になる……ショウの肌に触れると、とても暖かくて同時にとても冷たい……その暖かさはショウが生きている事を証明して、その冷たさはまるで心が死んでいる事を表現しているかの様だった……

 

ーーーーーーーー

 

少し時を遡って……

 

……???視点

 

 

まずい……

それが今の心境だ……体はかなりボロボロ、動くのも辛い……このままではセルリアンに輝きを奪われるなり何なりでやられてしまう……元々私は戦闘が得意では無い……他者に比べて私は臆病な方で死ぬのが大変恐ろしい……まあ、誰でもそうだろう

それに私は変わり者で俗に言う人間観察が趣味だった。しかしそれも友好関係の者からすればおかしな事で私から離れていった……そんなにおかしいのだろうか?強いて言えば炭酸飲料を体に掛けるのが気持ちいいと感じるくらいだが……

 

っと、つい何時もの感覚で動くが痛みと重心の問題でバランスを崩す……

 

やはり『左脚』を斬られたのが痛い。二重の意味で

 

利き脚では無いもののやはり私ミ=ゴとて生物。それなりの感覚はある……直せない事も無いが、もうすぐ日が沈む……腕を治すためには専用のキットが必要だ……あれはここよりまだまだ遠くの仮拠点に置いてあるからな……あぁ、そう言えば確かここ……ジャパリパークと言ったか?動物が人の姿を取った存在『アニマルガール』なるものが居るらしいな……つまり野生動物も居るのだろう、今襲われるのは勘弁願いたい……そう言えばあの少年の他に3人女性と少女が居たな……大きな耳のあった2人がそのアニマルガールとやらか……あれは俗に言う『カワイイ』と、言う奴なのか?

 

グラリ……

 

っ!しまった!?

 

ヒュ〜〜……ドサッ

 

ううむ……流石に怪我をした状態では長くは飛べない……か……脳缶にした人間3人は召喚主が用意した者だった故に此処で飛ぶ事は少なかったのが仇となったか……飛ぶのが得意だったのは偵察中に死んだと思われるアイツと先の戦闘で吹き飛ばされたアイツだけだ……いやそれと私を含めた3体だから私だけが飛べないと言うのが正しいな……しかし……

 

ミ=ゴ

「(どうしたものか……)」

 

???

「おお!?な、何か居るのだ!?」

 

???

「アライさん、何が居たのー?」

 

む?何だ……?人か?

声のする方を見ると短い動物の耳が生えた白と黒の髪に青い服、そしてシマシマの尻尾を持った少女……アライサン?と長い黄色い毛がふさふさとした耳にピンクの服に確か……ミニスカ?を履いていて、これまた黄色い毛がふさふさとした尻尾のある少女が草を分けてやって来た……ふむ、恐らくセルリアンとして私は倒されるだろうな……まあ、以前交流のあった人間が『美少女に殺されるなら本望。美人の杯乙で窒息できるならほかの悔いなんてどうでも良い』と、言っていたぐらいだ、まだ生きていたいがこれはこれで面白いのだろう。そう言えばその人間は宣言通り美少女の胸で窒息していたな

 

アライサン

「ああ!?こいつ、怪我をしてるのだ!?た、たたたたた大変なのだぁー!?」

 

???

「ん?フレンズでは無いのは明らかだけど……まあ、セルリアンっぽくも無いし……何だろうこれ?あれ?腕が1本足りないねー?」

 

……?。何やら様子がおかしいな?いや、寧ろ良い方向に話が転がりそうだな……

 

アライサン

「そ、そうだ!途中で見つけたこの紫の箱が役に立つかも知れないのだ!」

 

???

「えー?アライさんそれ開け方分からなかったでしょー?」

 

……盲目白痴の魔王は私に生きろと言っているのか?どちらにせよ有り難い……いあ・いあ・あざとぉす……

私は無事な左中脚を前に出して、クイックイッと箱を指し示しながら此方に来るようにジェスチャーをする。言葉が通じない今はジェスチャーが知的生命体にとって最も有効な意思疎通の手段だ

 

アライサン

「おお!?こ、これが必要なのか!?」

 

コクリと頷く。大体は頷く事は肯定の意味になる

話し相手の目を見ながら相槌を打つと『私はしっかり聞いている』と相手に伝わるとかなんとか……

 

アライサン

「ふっふっふー、どうなのだフェネック!アライさんは優秀なのだ!」

 

???

「うん、凄いねぇアライさーん。所で早く渡してあげたらー?」

 

ふむ、もう1人はフェネックと言うのか……ああ、確かキツネか何かの仲間だったか?先程の美少女云々とは別の人間の女性とコッソリ有った時に図鑑を見せてくれたな……彼女は動物が好きだった。死んでしまったのが悔やまれる

さて、私はアライサンという少女から紫の箱……治療キットを受け取り、右脚の先端で◾︎角形を描く……人には理解出来る形では無いが

描き終わると同時にカシャンと音を立ててメス(人には複雑怪奇な塊)や他の器具を取り出し患部を治療する……するとものの数分で腕は元に戻った……ついでに喉の器官を弄って人の言語を発音できる様にした。言葉を話せる様にするのなら治療キットでも出来る

 

アライさん

「おおー!」

 

フェネック

「おー、治っちゃったねー」

 

ミ=ゴ

「A、アー……ふむ、感謝するよ、アライサンとフェネック」

 

少しの発音テストと共に2人に礼を言う。すると2人は目を見開いて……

 

アライさん&フェネック

「し……」

 

ミ=ゴ

「し……?」

 

アライさん&フェネック

「シャァベッッッタァァァァァァアア!?」

 

ミ=ゴ

「あー、そうなるか」

 

仕方がないな。これは

 

次回 第五次きのこ派たけのこ派?大戦争(嘘)




作者
「どうも、早速だけど今日はゲストを2名紹介するよ!」

サーバル
「お!あの2人かな」

ショウ
「いや、この気配は……」

ミ=ゴ
「何故私が……?」

ラーン=テゴス
『来ちゃった♡』

ミライ
「来ちゃった♡じゃ、ないですよ!?ほんの少しシリアス入るかなー?と思った途端にシリアルにしに来ましたね!?」

カラカル
「知ってたわ……作者にシリアスは無理だって」

作者
「ヒドゥイネェキンミィ……」

ショウ
「ラーン=テゴス……あれ食べていいよ」

作者
「え、ちょま『ブチュズズズズズ……』」

カラカル
「さて、次回予告の部分ふざけてた分+今の奴も終わったしまじめに……次からは2章が始まる予定ね」

サーバル
「しかし、予定とは未定という名の壁が作者を阻む!」

ショウ
「果たして作者は壁を乗り越え、無事2章も終わらせる事が出来るのだろうか!?」

ミ=ゴ
「作者の健闘に乞うご期待!」

ミライ
「って、結局皆さんもふざけて終わるんですか!?ちょ、もう時間が無」

次回 予定は未定と言う


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第2章 夢と現

作者
「最初はシリアス(?)後半は知らん」

ショウ
「ちょっと……。それはどうなの?」


……?視点

 

朝日が窓から僕の顔を照らして、目を覚ます。気怠さと、無気力感が心と体を満たして居るのを感じながら、自分の体を起き上がらさせる。

体に掛かった布は掛け布団の役割には不十分で、冬の時期では凍え死にそうな思いをする。が、それよりも早く朝御飯の準備をしなければ……。僕は床に無造作に敷かれたビニールシートと体に掛かっていた布を畳んで、邪魔にならない場所に片付ける……そして今自分がいる部屋……リビングを見回して、ゴミが落ちていないかを見渡す……良し、何も落ちていない。

次にリビングの隣にあるキッチンに向かう……しかし、僕の身長では届かないので適当な台を置いてその上に立って朝御飯を作る……

今日は焼き魚(鮭)に味噌汁、小松菜のお浸し……それに米という朝御飯の定番とも言える内容だ。それを何も考えずにテキパキと作っていると、あの(・・)2人が階段を降りる足音が聞こえてくる……そして、廊下とリビングを隔てる扉をガチャリと開けて、苛々とした感情を隠さずにパジャマ姿の男女2人がズカズカとキッチンに近い場所にあるテーブルに座る……

僕はその2人に『おはようございます』と、腰をしっかりと曲げながら挨拶する。その男女2人はこちらを一瞬見るが興味なさげに『早くしろ』と目で伝えてくる……

僕は出来上がった2人分(・・・)の朝御飯をテーブルに置き、自分は廊下に出る。

すると廊下に出た瞬間にむわっとした、生臭い鉄の匂いが鼻を抉る……その匂いの元を見て、僕は(あぁ……)と、落胆する。僕が見る先には、人型の物が転がっている……僕はあえて転がっている物を認識しないようにしながら、二階への階段を登って行く。そして二階の廊下から男女2人の部屋に順番に入り、掃除をする。が、毎日掃除をしているので、特に片付ける物は無い。しかし、念の為に隅々まで調べる。

そして、男女2人の部屋が汚れていない事を確認すると、僕は再びリビングに戻る……確か起きたのが6時……そして料理の準備などで7時に先程なった。そして今の掃除で10分だから大体今は7時10分……リビングに戻れば男女2人がソファーに座って、ニュースを見ていた。そして、今の時間を見た男女2人は仕事へ出掛けるための支度を済ませる為に、二階の部屋に戻って行く。そして、僕はテーブルの上に雑に放置された食器を流し台に持って行き、汚れの残らないように洗う。少し時間が経つと、上から男女2人が降りてきて、玄関へと向かう……僕はその2人が玄関で靴を履き替えるタイミングで、廊下に出る。そして今家を出ようとするスーツ姿の男女2人に向けて、『行ってらっしゃいませ』と、再び腰を曲げながら転がっている物越しに見送る……それを見た男女の内の女が、『それ、適当にゴミ袋にでも入れて捨てときなさい』と、僕の前に転がるソレを指す……

 

指が無く、

足は折り曲げられて、

腕は湾曲し、

腰は潰され、

胸は引き裂かれ、

耳は溶け、

鼻は捻られ、

腹からは内臓が引き摺りだされた……

顔が穴だらけになって脳が外に出ている死体(僕の心の支えとなっている姉)……アイツ(・・・)に殺された……お姉ちゃん。

 

その後……僕は、ソレ(お姉ちゃん)をーーーー

 

 

ーーーーーーーー

 

……ショウ視点

 

突然、目が覚める……ああ、さっきのは夢か……。僕は目の前にあるサーバルさんの顔を見て、そう思う……。何故か後ろからは、カラカルさんとミライさんが居て、4人で同じ毛布にくるまって居た。

みんなはまだ寝ている。太陽はまだ上りきっておらず、空は薄暗い。サーバルさんは僕の背中に手を回して、抱きしめている……カラカルさんは首を捻らなければ顔が見えないけど、此方を向いて僕の背中に顔をくっ付けている。

ミライさんは……涎を垂らしている。

 

ショウ

「(……あったかい)」

 

僕は()とは違うこの暖かさを味わう様にもう一度目を閉じる……

出来ればお姉ちゃんの夢が見たいな……さっきみたいなのじゃ無くて、生きているお姉ちゃんの夢……

 

 

ーーーーーーーー

 

 

…………ゴソゴソと何かが動く音がする……。

僕は再び目を開く。すると目の前には寝ているサーバルさん……では無くて、布団から出た跡があった

 

サーバル

「あ、ショウ?ごめんね?起こしちゃった?」

 

足元の方からサーバルさんの声が聞こえる。ふとそっちを見れば、サーバルさん以外にも、カラカルさんにミライさんが起きて居た。

 

カラカル

「おはよう、ショウ」

 

ショウ

「……うん、おはよう」

 

カラカルさんはニッコリと笑って僕におはようと言ってくれる……あぁ、お姉ちゃん以外の人からのおはようはもしかしたら初めてかも知れない。

 

サーバル

「……ショウ?よく眠れた?」

 

カラカルさんの次にサーバルさんが僕の頭を撫でながらそう尋ねてくる……。その顔は少し心配そうにしているのに僕は気付いた

 

ショウ

「……ちょっとまだ眠い……」

 

目を擦りながらサーバルさんに返事をする……今は何時だろう?外の太陽を見る。太陽はそこそこ登って居て、大分明るい……

 

ショウ

「……何時?」

 

ミライ

「えっと……今は7時30分ですね。今日は偽サーバルが向かったと思われる森林エリアに向かいます!ここからだとバスでも時間が掛かるのでまだ寝て居ても大丈夫ですよ」

 

森林エリア……そこに偽サーバルは向かったのか……

 

ここで僕は昨日の怪物の事を思い出す……ミ=ゴとラーン=テゴス……ミ=ゴは1体逃げてしまったけど、脚を1本取ったし、そこそこダメージも入っているから……セルリアンにやられるかアニマルガールに倒される……と、思う。

……でも、ミ=ゴは合計3匹居た事になる。まだ居ても不思議じゃないから、出来るだけ周りを警戒しよう……

 

ショウ

「……もう起きます」

 

そう言って布団から出て、背伸びをする……うん、初めてゆっくり出来る朝だ

 

サーバル

「あ、ショウ?寝癖ついてるよー」

 

そう言ってサーバルさんは僕の髪を自分の爪で溶かしてくれる……サーバルさんは爪を立てない様に慎重に、そして丁寧に溶かしてくれるから、とても気持ちが良い……サーバルさんはそんな僕の髪を溶かしきると、僕の脇から手を回して、持ち上げる……結構力があるんだね

 

サーバル

「(あれ、かなり軽い……)ショウ、朝ご飯食べよっかー」

 

サーバルさんは僕を持ち上げたまま、ベッドの形に変えていない座席に座る。僕はサーバルさんの膝の上だ……

 

カラカル

「はい、ジャパまん。味はこしあんしか無いけど良い?」

 

サーバル

「うん、ショウもそれで良い?」

 

ショウ

「うん」

 

僕はカラカルさんから茶色(こしあん味)のジャパまんを受け取って、一度眺める……

 

ショウ

「(……かなり大きい、これはちょっと……)」

 

大きさは大体僕の手を広げると丁度同じくらい……いや、それより少し大きいかな?

みんな『頂きます』と言って食べ始める。でも、僕にはこれは多い……なので半分にして片方だけを食べる……味は普通のこしあん?なのかな。何せ初めて食べる味だからこれが普通なのかどうかはわからない……けど

 

ショウ

「(美味しい)」

 

茶色のジャパまんの中に入っている黒いこしあんが、口の中に程よい甘さを届けてくれて、それを噛むたびに甘さ(幸福感)が広がる……まずは口の中、次に喉、胃……それぞれに運ばれた幸福(甘みと満腹感)は僕が食べられる限界まで直ぐに食べ終わる……左手には半分残っているけど、正直もう食べれない……。普段から全く食べて居ないからだと思う。でも捨てるのは論外……なら

 

ショウ

「……サーバルさん?これ、要る?」

 

サーバル

「え?でもショウ、半分しか食べてないでしょ?ちゃんと食べないと……」

 

カラカル

「……もしかしていつもそれだけしか食べてない?」

 

カラカルさんが少し考える様な行動をして僕に聞いてくる……それに頷くと、カラカルさんは『はぁ……』と、溜息をついて

 

カラカル

「サーバル、食べれないのに無理に食べさせるのはあまり良くないわ。仕方ないし、貰っておきなさい」

 

と、言いながら手をヒラヒラと振る

 

サーバル

「……分かった」

 

サーバルさんは僕の持つ半分のジャパまんを渋々受け取って食べる……実際に僕はこれ以上食べれないし、食べたら吐き出すかも知れない

 

ミライ

「あー……おほん。それでは出発しますね!次の目的地は森林エリア、森林エリアには鳥系のけものが多いようです。なので様々な鳴き声が聞こえるのですが……。鳥のけものの中には踊りが好きな方や、飛ぶのが好きな方、はたまた楽器が好きな方など、一言に鳥のけものと言っても、歌だけでなく、様々な趣味をお持ちなんです!」

 

ミライさんがバスの目的地を森林エリアに設定すると、『ブルル』と小さく音を立てて、走り出す……やはり走る音はとても静かで、ミライさんの話が良く聞こえる。

でも、森林エリアか……森には初めて行くから実は少しだけ楽しみだ。それに鳥のフレンズとはどんな見た目をしているのだろう?僕は鳥と聞いてもカラスやスズメ、ハト……ニワトリくらいしか知らない

 

ミライ

「そして、森には他にも様々なけものが住んでいます!哺乳類に爬虫類と、数えればキリが有りません」

 

ミライさんの説明は長く、森の入り口前まで……約一時間半の間続いていた。でも全く飽きない内容で、サーバルさんも時々質問しながら話を聞いていた

 

 

ーーーーーーーー

 

 

バスから降りて、森の入り口に立つ……道は整備されているけど、バスは通れる幅では無い様だ……一応バスが通れる道はあるらしいけど……

 

サーバル

「わあ、私森林エリアは初めて来たよ」

 

サーバルさんは目をキラキラさせて森を見ている。

カラカルさんはそれを見て、少し笑って

 

カラカル

「さあ、森林エリアに到着よ!確か偽サーバルはこっちに逃げたのね、偽サーバルを放っておくと大変な事になりそうだし……早く捕まえましょう」

 

ミライ

「ええ、その為に、ぜひ賢者さんに会いに行こうと思います!」

 

ミライさんは張り切って宣言するけど……

 

サーバル&ショウ

「「賢者?」」

 

僕とサーバルさんはその『賢者』と言うものに心当たりが無くて、首を傾げる

 

カラカル

「聞いたことがあるわ。知恵の象徴とされ、賢者と言われるけもののこと

深い森の奥に住み、真理を静かに思案する者だとか……つまり、サーバルとは真逆の存在よ」

 

サーバル

最後の一言要るかな!?

 

カラカルさんの説明にサーバルさんが両手を広げながら叫ぶ……

 

カラカル

「対比があった方が分かりやすいと思って」

 

その言葉にミライさんは苦笑いをして、サーバルさんはムスッと頬を膨らませながら

 

サーバル

「私、カラカルが思ってる程バカじゃ無いんだからねっ!ほんの少し、うっかりさんなだけで!」

 

そんな事を言いながら歩いていると、むぎゅっと、サーバルさんが何かを踏む……その足元には紫色のセルリアン……

 

サーバル

「へ……!?」

 

カラカル

「……それ、セルリアンよね?今、おもむろに踏んだけど」

 

サーバルさんの踏んだ紫色のセルリアンが此方を向き……

 

セルリアン

「ーーーーーー!」

 

明らかに怒りながら此方に迫って来る……それを見たサーバルさんは

 

サーバル

「うひゃああ、ごめんなさーい!ショウー!たーすーけーてー!」

 

ショウ

「え、ええ?僕?」

 

僕の手を掴んで走り出す……勿論、カラカルさんとミライさんも走り出す。一応サーバルさんはミライさんもついていける速さだけど……と言うか、僕が戦えば良いんじゃ……?と、後ろを見て後悔する。

 

何と此方を追って来るセルリアンに引き寄せられたのか他の所からもゾロゾロと出てくる……最初のセルリアンにつられたセルリアンにつられたセルリアン。それにまたつられてがドンドン繰り返されて増えて行く……幸い足が遅いか、周りのセルリアンで上手く進めないなどの理由で徐々に引き離せているけど……

 

ショウ

「(戦わないで良かった……!)」

 

 

ーーーーーー

 

……ミ=ゴ視点

 

アライさん

「フェネックー!ミ=ゴー!急ぐのだー!」

 

やあ、私だ。脚を治療、そして喉の発音調整をした後、喋ったら驚かれた私だ。その後しっかり話し合ったらアライサンが『お前は良い奴そうなのだ!友達なのだ!』と、言いながら私の脚を引っ張って連れ回される事になった。

そんな私とフェネックの前を走るアライサンが手を振り、私達を急かす

 

フェネック

「やー、アライさん、いつにも増してご機嫌だねー」

 

ミ=ゴ

「……そうなのか?先程から変わらない様にも見えるが」

 

フェネック

「ふっふっふー、コツがあるのさー」

 

私が疑問に思った事を言うと、隣の少女フェネックが誇らしげにそう言う……成る程、恐らく顔に出る無意識の変化を見極めて居るのだろう

しかし何をそんなに急いでいるのだろうか……?

 

アライさん

「当然なのだ!とうとうアライさんの時代が来るのだっ!」

 

フェネック

「"けもの姿をしたセルリアン"の捕縛依頼ねぇ、本当にいるのかなそんなセルリアン」

 

……む?今、何と言った?

 

ミ=ゴ

「……その話を詳しく頼む」

 

アライさん

「?、了解なのだ!えーと……かくかくしかじか」

 

ミ=ゴ

「まるまるうまうま……成る程な」

 

フェネック

「えー、今ので伝わっちゃうかー」

 

ふむ、アライサンの情報と合わせると、やはりと言うか、何と言うか……

 

ミ=ゴ

「そのセルリアン……知っているぞ」

 

十中八九あのセルリアンだろうな

 

アライさん

「なにぃー!?」

 

フェネック

「おお……思わぬ所で情報ゲットだねぇ、アライさーん」

 

アライサンは振り返りながら目を見開き、フェネックは私を見上げる……そう言えば私はこのアニマルガールにとっては中々大きいのか

 

ミ=ゴ

「あのセルリアンはあの方(・・・)からの命令での護衛対象だったな。まあ、その命令も1日限りだったからもう無効だ」

 

召喚された時は驚いたな……召喚された日に『適当な人間をさらって利用した上で緑色の人型セルリアンを護衛しろ』と、それだけ言われて現場に放り出され、更に同郷のラーン=テゴス様まで居るとは……結局、1人の少年にやられたが……今まで見た人間の中でも異常だったな。うむ

 

アライさん

「ほ、他には!?」

 

ミ=ゴ

「あー、確か緑色で、形状は縦長の大きな耳、スカート。攻撃手段は今の所爪による引っ掻き、キックのみだ」

 

フェネック

「んー?やけに詳しいねぇ?」

 

む?確かに……他の者からしたら詳し過ぎるか。まあ、隠す事でもないからな……

 

ミ=ゴ

「まあ、情報は最大の武器であり防具だ。何も知らない0と1だけでも知っているのでは天と地の差が出る」

 

フェネック

「成る程ねー」

 

アライさん

「よーし……早速、けもリアン捕まえて、アライさんの名をパークに轟かすのだー!」

 

ううむ、あの方(・・・)は元々私達だけでどうにかしようとは思わないだろう……つまり、他にも……

 

ミ=ゴ

「……上手く行くと良いんだが」

 

 

ーーーーーーーー

 

 

カラカル

「ねえねえサーバル、ほんの少しって、すごーくちょっとて意味なのよ?例えば、砂糖ひとつまみなの。

大鍋一杯はほんの少しとは言わないの。つまり、あなたのうっかりはねーー」

 

次々とサーバルさんのうっかりが見えてくる……成る程、これは……うっかりの度を超えているね。後、砂糖は多すぎると不味くなるだけだよ、料理によるけど……そろそろやめてあげよう、カラカルさん?サーバルさんが可哀想だから……

"…………ボソ"

あれ、お姉ちゃんの声?なんて言ったの?……うん、うん。分かったやってみる

 

サーバル

「うううう、カラカルがいぢめるぅ〜〜」

 

ミライ

「カラカルさん、なんだか輝いていますね」

 

ミライさんはカラカルさんを見ながら言う……僕はお姉ちゃんに先程言われた事を実行する為にカラカルさんの横に歩いて近づく

 

ショウ

「……」

 

カラカル

「あら、ショウ?どうかしーー」

 

僕はカラカルさんの手袋をキュッと掴んで出来るだけ近づいて、カラカルさんの顔を見上げる様な状態になってから……

 

ショウ

「……喧嘩、しないで……サーバルさんを、いじめない……で?」

 

目を細くして、出来るだけ切ない感情を前に出してそう言う……そうすればお姉ちゃん曰く、『カラカルちゃんは直ぐにショウの方に気が向く』との事……

 

結果はーーー

 

 

 

カラカル

「っ!……シ、ショウ?別に喧嘩してるわけじゃなくてね?だ、大丈夫よ……わ、私とサーバルは仲良いから……で、でででも、その、ショウ?そ、それはやめた方が良いわ……色々と危険よ」

 

そう言って鼻を押えながら僕から目を逸らす。それはサーバルさんも同じで、ミライさんは『あらあら』と、此方を見ている

 

サーバル

「その、ショウ?私は大丈夫だから、それを一旦やめて……」

 

サーバルさんも僕にこの体勢をやめる様に言うので、取り敢えずやめる……確かにカラカルさんがサーバルさんに対して色々言うのはやめたけど……どうしたんだろうか?サーバルさんとカラカルさんは少し僕から離れてブツブツと何かを言っている

 

ミライ

「ショウ君、それは時に強力な武器になります……なので気をつけて下さいね」

 

ショウ

「そうなん……っ!」

 

ミライさんに返事をしようとしたその時、近くでガサガサと言う音が聞こえて来る……そちらの方をよくみると木々の間に色とりどりのセルリアンが見えた……

 

ショウ

「ミライさん、セルリアンが来た」

 

ミライ

「っ!はい……仕方ありません!突っ切りましょう!」

 

ショウ

「ほら、サーバルさんとカラカルさんも来て……!」

 

僕は2人の手を掴んで走り出す……2人は急に手を掴まれた事に驚きながらも、セルリアンを見てすぐに理解してくれたらしい……しばらく走ると僕は2人の手を離して、後ろを見る……そこにはドンドン集まって来るセルリアンが居た……周りを見るとここは一本道……セルリアンは道に入ろうとする為、ぎゅうぎゅうになっている……それなら……

 

ショウ

「……はっ!」

 

僕は手にゲイボルグを出現させて、身体を捻りながら後ろに投げる……すると、ゲイボルグは道の真ん中に刺さり、ゲイボルグから飛び出た鏃も地面に刺さってセルリアンが進もうとすれば、踏んで引っかかり、刺さったゲイボルグにぶつかって動きが止まるセルリアンも出て来る……作戦成功

 

その間に僕達は出来るだけ走って逃げた……

 

 

ーーーーーーーー

 

 

のは、良かったんだけど……

 

ミライ

「ええーと……大変言いにくいのですが……迷子になりました」

 

迷子になった。流石にあの後横から前からとセルリアンが出て来て本来の道から逸れて逃げるしか無くなってしまった……途中、刀の『不死の1つ首』である程度倒しても出て来るし……何なの……本当にもう

 

カラカル

「まあ、あれだけ追いかけ回されればねぇ……」

 

サーバル

「うう、ごめんなさいぃ〜〜」

 

カラカルさんは溜息をついて、サーバルさんはガックシと音がつきそうなくらい項垂れる……

 

ショウ

「……サーバルさん、よし……よし……」

 

僕はサーバルさんの頭を撫でて元気付けようとしてみる(頭が下がってて撫でやすい)

 

サーバル

「うにゃぁ〜〜!その優しさが心に沁みるぅぅぅ!」

 

効果があったのか無かったのかは分からないけど、そう言って僕に抱きついて来るぐらいには元気になったみたいだ

 

ミライ

「困りましたね……。このエリアは森林の拡大によって、地形が大きく変わり続けているのです……その為、コースを外れてしまうとこの『パークマニュアル』も役に立たなくなってしまうのです……!」

 

そう言いながら涙目になるミライさん……って

 

ショウ

「……え、森ってそんな早く大きくなるの?後パークマニュアルって?」

 

森の事はよく知らないけど、前住んでいた場所の木はそこまで早くは成長していなかった筈だ……

 

ミライ

「……サ、サンドスターの影響が大きい物かと……」

 

サンドスターとは本当に何なんだろうか?もう全部サンドスターが原因で済みそうだ。そしてミライさんは気を取り直して

 

ミライ

「パークマニュアルとは、このジャパリパークの情報が詰まったガイド必須のアイテムです!……こんな役に立たない状況で紹介するのが悲しいですが……」

 

……太陽はもう真上、下手をすれば野宿……かな

 

次回 生きた木々




作者
「きのこ派たけのこ派?大戦争は中止されました。しかし、今回は後書きである此処で戦争をしたいと思います……因みに此処での好みはフィクションである事をお断りしておきます。(因みに作者はアルフォート派)
でぇぇぇええは!
きのこ派ぁ!主人公一行から、カラカルゥゥゥゥ!ミィラァイィ!
たけのこ派ぁ!サーバルゥゥゥゥ!!(某セルリアン)ショォォォォォォォォォウ!」

一同「「「「いや、やらないからね!?」」」」

ショウ
「と、言うかどうやって戦うの?」

作者
「知ってるか?こぶしは初期値で50もある!」

サーバル
「危ないのはダメだよ!」

作者
「しゃあ!ショウちゃぁん!俺とバトろうぜぇ!」退出

ショウ
「」退出

サーバル
「え、ちょ、ショウ!?」退出

カラカル
「さて、久し振りに解説して行くわ。もしかしたらクトゥルフ神話をあまり知らない人からしたら前回のミ=ゴは疑問に思うでしょうしね」

ミライ
「カラカルさんはもう少し気にしてください……。まあ、別に調べれば直ぐに分かりますが、ミ=ゴは科学技術が発展している種で、外科手術なんてお手の物」

カラカル
「そして、発音器官の手術に関しては(ミ=ゴにとっては)簡単な手術で出来るらしいから、作者は『脚を治すキットがあれば、喉も改造出来るんじゃね?』と、考えてああなったらしいわ……」

ミライ
「しかも最初の構想には無かった事らしいので行き当たりばったり過ぎて怖いですね……」

カラカル
「もしかしたら外なる神も着いてくるかもしれないわね?」

ミライ
「それは流石に……次回 生きた木々!……このタイトルで出てくる神話生物ぐらい分かりそうですね」

次回 生きた木々


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第2章 生きた木々

作者
「えー、読者の皆様。この度、活動報告にて『好きな外なる神アンケート』を取りたいと思います……投票方法は好きな外なる神の名前を書くだけです。そして、アザトース様とヨグ=ソトース様、ニャルのクソ野郎は除外させて頂きます……理由はトップがほぼこの三体に限られるからですね。また今後出して欲しい旧支配者も同じくアンケートを行います……何とぞよろしくお願い申し上げます」

ショウ
「……何の話?」

作者
「ん?メタな話だよ」


〜ショウの日記〜

◾︎月◾︎日

昨日、僕はジャパリパークと言う場所に着いた

そこで、"アニマルガール""セルリアン""謎の怪物"

この3つと出会う……アニマルガールは仲良くなれる……かな?

セルリアンはよく分からない。けど、謎の怪物は僕達を襲って来る。

この槍は怪物に対してそこそこ良い効果があるっぽいから頑張って行こう……

 

 

……ショウ視点

 

周りには木しかない中、一旦木の根っこや切り株の上に座って休憩している僕達。これまた何時入っていたのか分からない日記帳+ペンを使って何となく今までの事を書いてみる……万が一見られても大丈夫そうな内容しか書いてないけど、改めて書くと僕の置かれている状況が有り得ない様な事の連続だと分かる

 

ショウ

「……どうしよっか」

 

サーバル

「うぅ……私がセルリアンを踏んだばっかりにぃ〜〜」

 

カラカル

「はあ……まあ、迷ってしまったものは仕方ないから、取り敢えず解決方を……」

 

〜〜……

 

ショウ

「……?」

 

何か、聞こえた様な気がして、周りを見渡す……カラカルさんはそんな僕を見て「あら?どうかしたのショウ?」と、声をかけてくれた。気の所為だったのかもしれないから「大丈夫」と伝えて元の道に戻る方法を考え……

 

ーーー〜〜……♪

 

まただ、お姉ちゃんの声は頭の中に直接入ってくる様な音だけど、これは……直接耳に聞こえる?それにこれは……

 

ーーーーー♪

 

ショウ

「(これって……歌?)」

 

サーバル

「何か聞こえる……何の音?」

 

……え?サーバルさんはこれが歌だと分からない……?

カラカルさんやミライさんもこの歌がただの音に聞こえるのか首を傾げている……そしてその歌はドンドン大きくなって……

 

ーーーーー♪"!!

 

サーバル

「うひゃぁあ!?」

 

ミライ

「何なんですかこの"不気味な怪物の呻き声"の様な音は……!」

 

みんなは耳を(サーバルさん達は動物の方の耳を)押さえて、この歌を歌っている人を探している……

 

カラカル

「これはどちらかと言うと"地獄の釜が開いて漏れ出した亡者達の歯軋り"じゃない!?」

 

ミライさんにカラカルさんも何かとんでもない例え方をしている気がする……

 

サーバル

「うぅ〜〜この音嫌ぁ〜〜頭がコンニャクになるぅ〜〜」

 

サーバルさんはサーバルさんで動物の耳を手で押さえ、人の耳は肘で押さえる事で耐えている……

 

ショウ

「どう言う事なの……コンニャクになるって……」

 

ガサッ……

草が動く音がして、そちらをみんなが見る。そこには……

 

セルリアン

「ーーーーー!(待たせたな!)」

 

セルリアンが居た……本当に何処にでも出て来る……ゴキ○リか何かなの……?

 

カラカル

「ほんっと、しつこいセルリアンね!」

 

サーバル

「しつこい男は嫌われるよ!」

 

2人は耳を押さえながら立ち上がり、セルリアンを正面に見る。そして、セルリアンは……

 

セルリアン(しつこい)

「ーーーーー!!」

 

セルリアン(その他)

「ーーーーーーーーーーー!!!!」

 

セルリアンは思いの外多く、そこそこの群れになって……って

 

ショウ

「(逃げ回った時のセルリアンの一部が来てるのか)」

 

ミライ

「セルリアン達の進行方向に、出現のタイミング……もしやこの音に引き寄せられて……?」

 

ミライさんはこの歌にセルリアンが引き寄せられてると思ったみたいだけど……何で歌に……?

兎に角逃げるか倒すかしないと……

 

セルリアン1.2.3

「「「ーーー!」ー!」ー!」

 

ショウ

「……!」

 

セルリアンが3匹、僕が見えて居ないのか前に居る僕を気にせずに走って来る……咄嗟に刀を出して先頭の赤玉セルリアンを横に一線、その後ろの2体はV字に刀を振って同時に斬る

 

カラカル

「この……!」

 

セルリアン4

「……ーーー!

 

サーバル

「やぁー!」

 

セルリアン5

「ーッ!?……ーー……」

 

カラカルさんはまだこの歌で上手く攻撃出来てないけど、サーバルさんは何とか爪でセルリアンを倒す。でもやっぱり歌が嫌なのか時々「うぅ〜〜」と言っている

 

セルリアン6.7

「「ー!ーーー!」」

 

セルリアン2体が僕を狙って体当たりをしてくる……それをすれ違う様に避け、体を捻って片方のセルリアンを斬る

 

ショウ

「わっ……とと」

 

スパッと気持ちの良い音を立てながら斬ったセルリアン……三日月セルリアンは消滅した。避けた後少しふらついたけど、しっかりと立つ

 

サーバル カラカル

「「烈風の……ループクロー!」」

 

サーバルさんとカラカルさんは連携してセルリアンを5体ほど同時に倒す。

ただ、セルリアンの中には僕達を無視して何処かに走って(恐らく歌を歌っているアニマルガールの場所)行くので、そろそろセルリアンは……

 

ミライ

「皆さん!最後の1体です!」

 

ミライさんが指した先には、他の紫玉セルリアンよりふた回り紫玉大きいセルリアンが居た。1番近くに居るのは僕、サーバルさんとカラカルさんは連携したばかりだから少し疲れてると思うし……

良しと、僕は刀を構えて、力を溜める

 

ショウ

秘剣 ケルベロス(お久しぶりの)……!」

 

力が溜まりきると同時に突き出す。すると刀が分裂して3本の獰猛な口の形になり、獲物(セルリアン)に食らいつく。そして、ブチリと音を立てながら3つの口は獲物を食い千切って行く……そして最後のセルリアンはキラキラとした破片になって消えて行った

 

ミライ

「皆さん、お疲れ様です。周りにセルリアンは居ない様ですね……やはりあの音に引き寄せられていた様です」

 

ミライさんは周りを見渡してそう言う。確かに殆どのセルリアンは何処かへ行ってしまった……

 

サーバル

「う〜んあの音、何だったんだろ?……ん?」

 

ショウ

「?……どうかしたの?」

 

サーバルさんは耳をピクリと動かして、振り返る……そこには木が大量にあるだけで、セルリアンやアニマルガールの姿は無い

 

サーバル

「……?誰かいた様な気がしたんだけど」

 

カラカル

「さあ?私達は何も……気のせいじゃないかしら?」

 

サーバル

「……うん、気のせいだったみたい」

 

サーバルさんはその誰かが気になるみたいだけど、気を取り直して、元の道に戻る為にミライさんと一緒に歩き出した……

 

 

ーーーーーーーー

 

ガサリと、草木を分けながら歩む音がする。音はガサリガサリと何処かへと進む。周りを通り過ぎる異形ーーセルリアンーーを無視して、突き進む。その行き先は誰にも分からない、ただ1つ言えるのは……

 

 

その歩む者は、決して人の姿では無く、金属質の体を持つ……木に似た生物で、複数いる事だった

 

 

ーーーーーーーー

 

ミライ

「皆さん!彼方に広場が見えます!広場には森の中に住むけものさんの憩いの場にもなっているんですよ」

 

……結局、あの後また歌が聞こえてきて、セルリアンに3回追いかけ回された。でも、そのおかげで広場を見つける事が出来た……

 

カラカル

「セルリアンに追いかけられて迷子になって、セルリアンに追いかけられて迷子じゃ無くなるって皮肉な話ね」

 

道中でみんなに僕はあの歌の事を話したけど、やっぱりみんなには音にしか聞こえないらしい……サーバルさんが『そのお守りの効果か何かかな……?』と言いながら僕の首からぶら下がってるお守りをペチペチと叩いていたけど、特に何も無かった

そして、サーバルさんが僕の手を引いて『早く行こう!』と言いながら進んで行く……

 

〜〜♪゛〜〜〜〜♪゛(背筋を引っ掻き回す様な音)

 

またあの歌が聞こえて来た……しかもさっきより大きい。ここまで来ると音と言われても仕方ない

 

セルリアン

「ーーーー!」

 

歌が聞こえればやはりと言うかセルリアンが来た。そして、僕達に攻撃をする

 

 

 

グチャ

 

 

事は無く、セルリアンは背後から何かに弾き飛ばされて僕達の背後に有る木にぶつかり、弾け飛ぶ……サーバルさん達は背後に飛んでいったセルリアンに呆気にとられているけど、そっちに気を取られている場合じゃ無さそう……何せ、そのセルリアンが居た場所には、灰色の木が立っているからだ……いや、灰色の木の様な生物だ。その体は金属の様な硬さを感じさせ、大きさはミ=ゴの3倍近く?……それが5体も……

 

良し、逃げよう。ミ=ゴより大きくて数も多いなら逃げた方が良いに決まってる。幸いにも飛ぶ事は出来無さそうだから兎に角逃げよう

 

ショウ

「みんな、逃げるよ」

 

ミライ

「え、は、はい。って何ですかあの怪物!?」

 

サーバル

「うわぁ!?いつの間に!?」

 

カラカル

「あー、うん!逃げましょう」

 

僕は近くに居たセルリアンを灰色の木の様な生物の近くに蹴飛ばす。すると灰色の木の様な生物達は一瞬セルリアンに気を取られ、そちらを見る(目がある様には見えないけど)

その間に僕達は木の間を縫う様に動いて広場に走る……

 

 

ーーーーーーーー

 

???

「もう、ショウ達が走り回るから見失っちゃったじゃない。……決して私が迷子になった訳じゃ無いわ」

 

銀髪の少女は、森の中を1人彷徨う。見失ったショウ達一行を探して、周りを見渡すが、木しか目に入らない

 

???

「はあ……兎に角ショウ達を探さなきゃ」

 

しかし少女は気付いているのだろうか?

 

???

『uuuuuu……』

 

ーー既に、獰猛な捕食者に囲われている事にーー

 

 

ーーーーーーーー

 

〜サーバルの日記〜

"賢者"と呼ばれるけものに会いに行こうとしていた私達は森の中で"物凄く変な音"と遭遇。ショウはあれを歌だと思ったみたいだけど、近くで聞こえれば聞こえるほどショウも変な音に聞こえるらしい。更にセルリアンの群れに混じって木の怪物が出て来た……それはセルリアンを叩いて吹き飛んだセルリアンはパーンと弾けとんじゃった……あんなの食らったらおしまいだよぉ……

 

 

 

 

ショウ

「……やっとついた」

 

森の中にある広場にやっとたどり着いた……あの怪物は結局追っては来なかったけど、周りの木全てに気をつけないと何処から来るかわからないのが……怖い

 

サーバル

「う、う、あの音が耳にこびりついて離れない〜夢に出てきそうぅ〜」

 

ショウ

「……夢に音が出て来るってどんな感じ何だろ?」

 

カラカル

「普通の夢の中で突然あの音が聞こえて来るとかじゃないかしら?」

 

ミライ

「あ、なんかありそうですね」

 

サーバル

「にゃあ〜!本当にそうなりそうだからやめてぇ〜!」

 

僕が気になって言った一言にカラカルさんとミライさんが反応して、サーバルさんが耳を押さえると同時に耳を揉んでいる……そして「はなれろはなれろ〜」と言っているから相当あの音が嫌なんだろう……

 

カラカル

「それであの音の正体はガイドマニュアルには載ってない?」

 

ミライ

「……すみません、載ってないですね……でも、ここには沢山のけものさんが集まるので噂話程度ならお話が聞けると思います!」

 

ショウ

「うん、それじゃあ……」

 

僕は広場を見渡す……広場には森の中での休憩所の役割があるからか様々なアニマルガールが居る……基本的に頭に羽の様な物があるアニマルガールが多くて、他にも様々な姿形のアニマルガールで賑わっている。いざ近くのアニマルガールに話を聞こうとするとカラカルさんが前に出て来て

 

カラカル

「待って、ショウってなんやかんやで私達と同じかそれ以上に動き回ってるでしょう?取り敢えずショウは休んでおきなさい」

 

そう言いながら僕を背負い「今は休んどきなさい。後で聞いて分かった事は教えるから」と言ってゆらりゆらりと心地よい揺れかたをしてくれる……まあ、少しぐらいは寝ていようかな……

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

……カラカル視点

 

カラカル

「……寝たわね」

 

サーバル

「寝たね」

 

ミライ

「良く寝てますね」

 

私は背中で「すぅ……すぅ……」と寝息をたてているショウを見てそう呟く。全く、この子が戦っているのを見るとまだ8歳だと言う事を忘れてしまう事があるけど、こう言う風に可愛らしい寝顔を見せてくれる所は年相応なのよね……

 

……本当、この子の周りの人間には一言物申したいわ。まあ、私達がパークの外に出るのは色々と危ないから難しいけど……それにしても、この子のお守りってどんな仕組みなのかしらねぇ、こんなの作れる人間って人かどうかすら怪しわよ……サンドスターも大概だけどあれは完全に未知の物質だし『元々そう言うものだ』で済まされる物なんだけど、人造のお守りで槍や刀を出現させるって本当に質量保存の法則に喧嘩売ってるわね。ラボアジエに謝ってくるか正々堂々と殴り合ってきなさいよ……あ、でも核反応には当てはまらないとか……え?じゃあこの子の使う武器って……いやそんな訳無いわよね。

私達は一通り聞き込みを終えると、近くのベンチに腰掛ける。ショウは私の膝の上に抱えられている……

 

カラカル

「(やっぱり軽いわね)」

 

この子は、こんな軽くて脆い体で私達よりも前に出て戦っているけど、どうしてそこまで戦うのかしら……?別に私達だけでも戦えるのよ?それに訳も分からない怪物とも戦って……そんなんじゃ……

 

早死にしちゃうわよ

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

……ショウ視点

 

ショウ

「……おはよ」

 

目が覚めて、最初に分かったのは誰かの膝の上に抱えられているという事。左右を見ると左にサーバルさん、右にミライさんが座っている……つまりカラカルさんの膝の上って事かな?

 

サーバル

「おはよ〜、少しでも疲れは取れた?」

 

ショウ

「……うん、大丈夫」

 

前はこんなに寝たり、ゆっくりした時間が無かったのもあるから、とても気分が良い……カラカルさんも頭を優しく撫でてくれるので落ち着く。『ぁあ……』と、欠伸をして、サーバルさん達に話を聞く

 

サーバル

「えっとね、色んな話を聞いたけど……"セルリアンを引き寄せる歌"を歌う子がいるんだってさ」

 

カラカル

「……あの音、歌だったのは意外ね……ショウ、貴方本当にけもの並みの耳してるわね……それともお守りかしら……?」

 

ショウ

「……まあ、耳が良くないと避けれないし……」

 

後ろから来る人の足音とかそういうのも聞こえなきゃいけなかったから……

そう言おうとした時、ミライさんが僕の手を握って

 

ミライ

「……ショウ君、此処では貴方を傷付けるヒトは居ませんからね」

 

ショウ

「……ありがとう……ございます」

 

そう言ってくれた……けど、そんなにうずうずとされていると僕も落ち着かない……

 

ショウ

「……ミライさん、そのアニマルガールが気になるの?」

 

ミライ

「(コクコクコクコクコクコクコクコク!)」

 

ミライさんの顔を見てそう言うと、凄い勢いで何度も頷く……そこまで会いたいんだ……

 

サーバル

「ガイドさん、けものマニア……略して『けもマニ』の血が騒いでるんだね……!」

 

サーバルさんは納得した様な驚いた様な顔で呟く。カラカルさんはそれを見て「やっぱりね……」と、頭を抱えている

 

カラカル

「……偽サーバルの事も気になるけれど、確かめる必要がありそうね……」

 

僕達の次の目的地は、その歌を歌っているアニマルガールになった。サーバルさんが聞いた話だと、丁度セルリアンが向かって行った方向と同じらしい……

 

僕達は後ろに気を配りながら広場を後にした……

 

 

ーーーーーーーー

 

 

サーバル

「聞いた話だと丁度ここら辺なんだけど……」

 

後ろに気を配って歩いていたけれど、広場を出てから未だに歌は聴こえない……そう言えば、あの灰色の木の怪物も見ていないし……もしかして歌を歌っていたアニマルガールは此処に居ないのかな

 

 

「〜〜♪゛〜〜〜〜♪゛」

 

ショウ

「(いや、結構近くに居るみたいだね……!)」

 

サーバル

「や゛〜め゛〜で 〜 !」

 

思わず僕は耳を塞いで、近くに誰かいないかを探す。

すると目の前の木の間に赤い色と白い色の人影が見える。人影は僕達に背中を向けていて僕達に気付いて居ない……そして何とかその人影に近づいて声をかける

 

ショウ

「あの……すみません……」

 

???

「……っ!あなた達は……?」

 

カラカル

「この子が"歌"の主……?」

 

ミライ

「成る程……この方はトキさんですね!初めまして、私は新米パークガイドで、この子はショウ君です!」

 

ミライさんはそのトキさんの事を見ると直ぐに何の動物だったのかを思い出し、興奮し始める……目の前のトキさんは、全体的に白い服装で、頭には羽があり、髪も白く一部が白、赤、黒の順番で変化している所もあって、金色?の、何処か不思議な目をしている……まるで濁っているかの様な目

 

ミライ

「ショウ君、トキさんですよ!またの名をニッポニアニッポン、今ではお会いするのが大変難しく、とてもとても珍しい方なんです!」

 

ミライさんの説明を聞きながらも、僕はトキさんの目を見る……何処と無く、トキさんの目を見ていると申し訳ない気持ちになってくる。理由は分からないし、分かっても意味が無いのかもしれない。ただ、僕はその目は不思議だけれども、とても綺麗な色をしていると思った。

トキさんはそんな僕に気づいて首を傾けるけど、ニッコリと笑って「初めまして、トキよ」と言いながら頭を撫でてくれた……

 

カラカル

「さっきまで聞こえて来たセルリアンを引き寄せる歌声はあなたが歌っていたのね」

 

カラカルさんの言葉を聞いたトキさんは少し悲しそうな表情をして

 

トキ

「……そうよ。私は歌が好き、何よりも好き。でも、私の歌は……」

 

そこまで言って口を閉じる……そっか、歌うとセルリアンが寄って来るから自由に歌えないのか……

 

ショウ

「(あれ?そう言えばさっき歌って……)」

 

そこまで考えた僕はトキさんの背中側に回って刀を構える。みんなは突然刀を構えた僕に驚いた様だけど、直ぐに『歌を歌っていた』事を思い出して『セルリアンが来る』から僕が刀を構えたと言う事を分かってくれたらしく、トキさんに背を向けて周りを警戒する……。

トキさんもセルリアンの事を警戒して、少し飛びながら(頭に付いている羽で飛べるんだ……)周りを見渡す。すると、徐々にガサリと草をかき分けて進む音が近づいてくる……やはりと言うか全方位から。トキさんは今までどうやって逃げていたのか気になるけど、この数は……僕は最初から『不死の一つ首』を使う準備をする……

 

 

そして現れたのは、セルリアンの大群と……

 

灰色の木の怪物

「uuuuuu……」

 

例の灰色の木の怪物だった

 

次回 ド畜生の鳥




作者
「クイズ!後書きのコーナー!」

ショウ
「……また何か始まった……」

ミライ
「このコーナーは、いくつかのヒントを元に何の神話生物かを当てるゲームです。(尚、答える必要はありません。心の中で「よし、当たったぜ」程度でお楽しみ下さい)」

カラカル
「え、今回はガイドさんもグルなの?」

サーバル
「あ、でも楽しそう」

作者
「では、記念すべき最初の問題はこれ!ヒントは3つ!」

1 プラスチックの棒
2 異次元
3 膨張

サーバル
「え……何これ」

カラカル
「んー?あー、あいつね。何となく分かったわ」

ミライ
「ふふふ、知らない人は『え?』ってなる様な3つですが知っている人は『ああ、あいつか』となるヒントを選びました!」

作者
「なお、このヒントは『こいつ』をリア友の少ない作者がリア友に分かりやすく説明する際に使うワードでもあります」

サーバル
「……友達、少ないんだ」

作者
「 」

ミライ
「えー、作者が撃沈した所で……『次回 ド畜生の鳥』って、酷い言われ様ですね……」

???
「全くです」

サーバル
「ああ!まだ出て来ちゃダメだよ!あ、またねー!答え合わせは次回らしいよ!」


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第2章 ド畜生の鳥

作者
「みーんな大好きド畜生のアニマルガールがでてくるよー!」

ショウ
「……」

作者
「やーん!無視しないでぇーん!

あれ……?UAが5500超えてる……?ありがとうございますぅぅぅ!!!」


ショウ

「秘剣『不死の1つ首』!」

 

目の前に現れた大軍を横に大きく切り裂く。それは大半のセルリアンを真っ二つにしたが、生きた灰色の木にはガキッと音を立てて弾かれてしまった……硬い

 

サーバル

「うぅー!何でいつもいつも邪魔するかな!?」

 

セルリアン1

「ーーーーー!」

 

パッカーンとセルリアンを倒しながらもサーバルさんは灰色の木から目を離さない……いや、離せない。何故なら目の前で弱そうなものだったとは言えセルリアンを殴り飛ばし、そのセルリアンの結末を見てしまったのだ……破裂し、そのまま消えて行ったセルリアンの様になるのは自分かも知れないと、灰色の木を見続けている。

 

灰色の木1

「uuuuuu……!」

 

灰色の木の怪物の1体がサーバルさんに駆け寄ってその枝の様な腕を頭に振り下ろそうと……って

 

ショウ

「結構早い……!」

 

サーバルさんは他の灰色の木を見続けていたようで、突然他の灰色の木に近付かれた事に驚いたのか体勢を崩してふらつく。サーバルさんが避けれない事は直ぐに分かった。だから、咄嗟にサーバルさんを突き飛ばし、更に攻撃を刀で受け止めようとするが……

 

ショウ

「っ!」

 

サーバル

「うにゃ!?」

 

灰色の木1

「uuuuuu!」

 

ガァン!

 

灰色の木が振り下ろした枝の様な腕?の力と、その勢いは予想以上で、想像以上に強い力を受け止めようとした僕は大きく吹き飛ばされる……地面を転がり、十数メートル先で僕は止まる

 

すごい力だ……周りを良く見ようと、地面に転がった体を起こそうとして、どうやら吹き飛ばされて地面を転がった時に何処か打ったのか頭を触った手に血が着いた……

 

周りを見ればサーバルさんは僕に突き飛ばされた事に目を白黒させてながらも、僕が吹き飛ばされた事にも驚いていて、ミライさんはセルリアンと灰色の木の怪物の注意を引こうと小石を遠くに投げたりしている。案外数体の灰色の木はその石に気を取られてそちらを向いたり、動かずに石が落ちて音が鳴った方を気にしている者も居る……

ミライさんが石を投げたという事が分かっていない様子だ。

 

周りを見て、取り敢えずの状況を確認した僕は立ち上がろうとして横から誰かに抱えられる……

 

カラカル

「……」

 

カラカルさんだ。カラカルさんは無言で僕を背負い、そのまま灰色の木の近くで立ち上がり、構えるサーバルさんの横へ走って行く……

 

サーバル

「カラカル……私、私……「逃げるわよ」……っ!分かった」

 

サーバルさんはカラカルさんに気付いて話しかけるが、カラカルさんは一言言ってミライさんの元へ行き、同じ様に一言言って、トキさんとも合流して走り出す……背負われた僕はどうする事も無く、ただ走るカラカルさんの背中に身を預け、逃げるカラカルさん、サーバルさん、ミライさん、トキさんの様子を見る。

みんな焦った様な顔で僕の方を見て、そして逃げている……

 

あれ……?

 

ショウ

「(……眠、い……。体が……重い、腕、に力が、入らな……)」

 

カラカル

「っ!ショウ!しっかりしなさーー」

 

ああ……目の前が、真っ暗に……な、る……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ショウ

「……?ここは……」

 

ふと何処かで目が覚める。近くには誰も居ない。

 

いや、真後ろに何体か居た……ピンク色の怪物、ミ=ゴ。丸く、触手のあるラーン=テゴス。そして、灰色の木の様な怪物……

 

周りを更に見渡してここの異常な風景に気付く。

混じっているのだ。森や街、白や黒に緑の風景が。

具体的にどう言えば伝えられるかは分からないけども、強いて言えばピンボケした様々な写真を重ねて同時に見ている様な風景だ。

そして、目の前の怪物も少し変わっている……名札が、掛かっているのだ。ミ=ゴには質素なプレートで

 

〜ミ=ゴ ユゴスよりの者〜

優れた科学力を持ち、人の脳を生きたまま取り出す技術を持ち、ユゴスから鉱石資源の確保の為に地球へとやって来る

 

と、書いてあり、ラーン=テゴスは少し綺麗な銀色のプレート

 

〜ラーン=テゴス 原人の敵〜

ミ=ゴと同じくユゴスから地球へとやって来た旧支配者の一体。押しつぶした相手の血や体液を養分とするが、養分が足りなければ石像の様に硬くなって活動を停止する

 

……ああ、だからあの時動きが鈍くなったのかな?触れば前みたくよく分からない粘液が付く。

そして灰色の木の様な怪物の名札は質素なプレートで、内容は

 

〜ザイクロトルからの怪物〜

■■■■■からの昆虫に奴隷として使役される。また知能がとても低い種族で、強靭な体が特徴である。肉食で、自らより小さな獲物を大きな口で丸呑みにする

 

……ザイクロトルからの怪物と言うのか、この木の様な怪物は。

ふと、この怪物の後ろを見ればモザイクがかかった様な状態のナニかがズラリと並んで居て、何体かは『見てはいけない』と、強く感じる物さえある。ぼんやりと分かる物の中には、動物の様な物、姿が見えないのにモザイクがかかっている物、モザイクがかかっていても明らかに機械か何かと分かる物……最早、『物』ですら無い物まである

 

ショウ

「それにしても……ここは一体……ん?」

 

"ショウ……ショウ……!"

 

ショウ

「!、お姉ちゃん!?」

 

焦った様な声で、お姉ちゃんが話し掛けてくる……いや、呼んでいる?

 

"聞こえてる……!?聞こえてるなら早く戻って来て……!早く戻って来ないと、ショウ……貴方の体が……"

 

体が……?どうかしたのだろうか

 

"良い!?目を瞑って、大きく深呼吸して、戻る事だけを考えるの!良い!?"

 

何故焦って居るのかは分からないけども、言われた通りにすると、意識がまるで水の中から上がるかの様な感覚を感じて、そのまま……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ショウ

「……あれ?」

 

また見知らぬ場所で目を覚ました……今度は何処かの部屋の中だ。その部屋の中のベッドの上で横になっている。

 

サーバル

「にゃぁぁ……」

 

横から聞き覚えのある声が聞こえてそちらを見れば、そこにはサーバルさんがベッドに肘と頭を乗せて寝ていた……頭を触れば包帯が巻かれている。恐らく僕は気絶していたか何かで手当てされたのだろう。

そして今居る部屋には僕の居るベッド以外には花瓶の乗った引き出し、机、本棚ぐらいで、サーバルさん以外に誰も居ない。

 

ショウ

「……お姉ちゃん」

 

お姉ちゃんは、結局。何故あそこまで焦って居たのだらうか?僕の体が如何とか言っていたけども……

 

ガチャ

 

???

「……おや、目が覚めたようです」

 

お姉ちゃんの言葉の意味を考えていると、ドアが開き白い服に白い髪で、僕と同じくらいの身長のアニマルガールが部屋に入ってくる。頭には羽があるから鳥のアニマルガールかな

 

???

「初めまして、アフリカオオコノハズクのコノハ博士です。『森の賢者』とも言われていますね。あと、天才です」

 

ショウ

「……初めまして、ショウ……です」

 

このアニマルガールが森の賢者……

正直小さくて頼りなさそうだけども、周りから慕われているくらいなら凄いのだろう。多分

 

コノハ博士

「ふむ、挨拶は出来るようですね。所で頭が痛かったり、お腹、腕など、何処かが痛む、若しくは違和感があるなどの不調はありますか?」

 

ショウ

「……いえ、特にはありません」

 

コノハ博士

「そうですか……では、パークガイドやカラカルを連れてくるので待ってるのです」

 

そう言ってコノハ博士はスタスタと部屋から出て行った。ベッドに顔を乗せているサーバルさんの頭を撫でてみる。髪がサラサラしていて、耳の毛がフワフワしている。とても撫で心地が良い

 

サーバル

「にゃぁ……?んん?ショゥ……?」

 

サーバルさんを撫でているとサーバルさんの頭がごそりと動いて、目をこすりながら顔を上げる。まだ寝ぼけているみたいだ

 

ショウ

「……おはよう。サーバルさん」

 

サーバル

「うん、おはよー……?ん?んん?あーー!?ショウ!?」

 

どうやら僕が起きていることをやっと理解したらしく、数回瞬きをしてから身を乗り出して僕の名前を言う……顔が近いんだけど……

 

サーバル

「ねぇ!?痛い所は!?変な痺れとかは無い!?お腹は減ってる!?あと、あと……あ!か、痒い所はある!?」

 

ショウ

「痛い所は無いよ……痺れも無い。ただ後の2つは関係ないんじゃ……?」

 

と言うか本当に最後の2つは関係無い。お腹は……まあ、減ってるかな。痒い所……?うーん、背中ぐらいかな

 

ショウ

「お腹は減ってる、背中が痒いかな……?」

 

サーバル

「分かった!ジャパまん持ってくる!」

 

そう言ってドタドタと部屋から出て行くサーバルさんを見送りながら、さっき居た場所の事を考える……

 

まず、あそこは一体なんなんだ……?

恐らくは、夢か何か……でも、あのラーン=テゴスの粘液の感触は余りにも……夢とは思えない。それに、あのモザイクがかかった様な物の数々……触ってはいないけれども、あれが全部夢で済まされる物では無いのは分かる。じゃあーー

 

ショウ

「(……なんなんだろう、アイツらは)」

 

まったく理解の届かない『夢』に頭に左手を当てて、はあ……とため息を吐く。

結局、今はどう頑張っても理解出来ないし、誰かが知ってるとは思えない……そもそも、どうやってサーバルさん達に相談するのか……

 

ミライ

「ショウ君!」

 

ガチャッと扉を開けてミライさんやカラカルさん。そしてトキさんにジャパまんを持ったサーバルさんと茶色服を着たアニマルガールを後ろに連れたコノハ博士さんが入ってくる。一瞬で部屋が狭くなった。

 

???

「私はワシミミズクのミミちゃん助手です。天才博士の天才助手をやっています」

 

ショウ

「……初めまして……ショウです」

 

コノハ博士さんにミミ助手さん、2人はかなり似ている。そして何故か杖を持っている。そして、サーバルさんが持っていたジャパまんを差し出して

 

サーバル

「はい、お腹空いてるんでしょ?2日(・・)も気絶してたんだから食べないと」

 

ショウ

「2日……?……ねぇ、ミライさん。あの後何がどうなったの?」

 

予想以上にジャパまんを受取りながら、ミライさんに僕が気絶した後の事を尋ねる

 

ミライ

「はい、ショウ君はカラカルさんの背中で気絶した後、急いで森の賢者であるコノハ博士とミミちゃん助手に会いに行きました……そして、コノハ博士達がショウ君の頭の傷の治療などをしてくれたんです」

 

ショウ

「……そう、だったんだ。気絶、してたんだね、僕。……コノハ博士さん、ミミ助手さん、ありがとうございます……」

 

しっかりと頭を下げて、コノハ博士さん達にお礼を言う。コノハ博士達はそれに対して「いいですよ、ただし、サンドスターでちょこっと回復を早めたから傷はほぼ塞がっていますが、3日は安静にしていないと、サンドスターが散って傷が開くので」「暫くは戦闘は愚か、大きな運動は避け、出来るだけゆっくりとするのです」

と、言って頭を2人に撫でられた……背伸びしながら

 

カラカル

「一応、この後私達はトキの声にあるセルリアンを呼び寄せる力を消すためにコパイバの木の樹液を取りに行ってくるんだけど、ショウは勿論留守番。そして博士と助手も連れて行くと1人になっちゃうから、サーバルも置いて行くから……ベッドの上からあまり動かないでゆっくり横になってなさい」

 

ショウ

「……うん。分かった、さっき……じゃなくて、3日?前の木の怪物には気を付けて……」

 

コノハ博士

「勿論です。因みにショウが気絶している間に何件かの目撃情報が届きました。ケガ人は居ませんし、1体だけは討伐されたそうです。倒したら黒いモヤに包まれて消えてしまったそうですが」

 

ミライ

「はい、なので一応フレンズさん達が集まれば何とかなりはします。だから安心して下さいね」

 

みんなはそう言って僕の頭を撫でたりしながら出て行く……残ったのはサーバルさんと僕だけで、サーバルさんはベッドの横に腰掛けている

 

 

 

 

サーバル

「……」

 

ショウ

「……」

 

誰も居なくなって、2人きりの空間が何故か気まずい。サーバルさんの顔は僕からは見えなくて分からないけど、俯いていて話しかけ難い

 

サーバル

「……」

 

ショウ

「……えっ……と……」

 

サーバル

「……」

 

ショウ

「……あ、の……サー「ごめんね……」……?」

 

いざ、声を掛けようとすると、サーバルさんが掠れた声で「ごめんね」と言って、肩を震わせる

 

サーバル

「ごめんね……私が、もっと注意していればショウが私を庇う必要なんて無かったよね?痛かったよね?……ごめんね、ショウ……ごめんなさい」

 

ピチョリと、サーバルさんの膝の上に置かれた手の甲に雫が落ちる……泣いてる。サーバルさんが泣いてる……

 

ショウ

「……あ、そ……の……」

 

……こういう時って、どうすれば良いんだろう……いつも、お姉ちゃんは僕に笑顔を見せてくれた……いや、笑顔だけを見せようとしてくれた。時々苦しそうにしている顔を見せていたけど、決して泣いた所を見せた事は無かった……

分からない……どうやって、サーバルさんの涙を止めれば良いのか……

 

ショウ

「……サーバル……さん?その……ね」

 

でも、分からなくても、早く何とかしなければいけない……

なら、声をかけて、話さなければいけない……

 

サーバル

「ごめんね……ショウ。ごめん」

 

……駄目だ。僕の声が全く聞こえていない……このままじゃサーバルさんは謝り続けるだけだ……

 

 

それなら……

 

ショウ

「サーバルさん……」

 

ギュ……

 

サーバル

「……ショ、ウ……?」

 

サーバルさんを僕は抱き締める。落ち着くなら、こうするのが一番良いと思う。それに、『怒ってない』とか『気にしてない』って一番伝わりやすい

 

ショウ

「あのね……サーバルさん?僕は、気にして無いよ……?別に痛くも無かった。少し怠くなったけど、全然平気。ねぇ、サーバルさん?暫く動いちゃ駄目らしいし……何かお話、して欲しいな……」

 

サーバル

「……うん、うん!分かっ、た!」

 

目に溜まった涙を指で払い、今出来る中で一番の笑顔を僕に見せてくれる……嗚呼、やっぱりその笑顔はーー

 

ショウ

「……お姉ちゃん」

 

サーバル

「っえ!?ご、ごめん!な、何か思い出させちゃった!?」

 

サーバルさんは、酷く取り乱しながら抱き着く僕の腕を優しく払いながら振り返って僕の肩を掴む。僕は首を振りながら

 

ショウ

「ううん……ただ似てるなって、思っただけだから」

 

サーバル

「似てる……?」

 

ショウ

「うん、お姉ちゃんに似てるんだ……サーバルさん」

 

その言葉を聞いたサーバルさんは凄く複雑そうな顔をしながら「似てる……?私が、ショウのお姉ちゃんと……?」と、呟いている

 

サーバル

「それって、顔がって事……?」

 

ショウ

「ううん、雰囲気が似てるんだ」

 

サーバル

「そっか……そういえば、前にも言ってたね」

 

サーバルさんは何処か悲しそうに微笑みながら僕の頭を撫でる。僕は頭を撫でられながらも手に持ったジャパまんを半分に割って(中身は白っぽくて、外見はピンク色)片方をサーバルさんに差し出す

 

ショウ

「はい……どうせ食べ切れないから」

 

サーバル

「うん、分かった。半分貰うね?」

 

いただきますと一緒に言ってジャパまんにかぶりつく……ん?この味は……

 

ショウ

「……ヨーグルト?」

 

サーバル

「うん、食べやすい味ならこれかなって……ダメだったかな?」

 

ショウ

「ううん、美味しいよ。……ねぇ、サーバルさん?さっきも言ったけど、何か……お話、して欲しいな」

 

ヨーグルト味のジャパまんを口の中に入れ、噛み、飲み込んでからサーバルさんに何か話を聞かせてもらおうとする

 

サーバル

「うーん、そうだなぁ〜……あ、それじゃあ最近見た夢の話!」

 

ショウ

「最近見た夢……?どんな夢なの?」

 

夢……それなら僕もおかしな物を見たけども、サーバルさんも似たような物を見たのだろうか

 

サーバル

「えっとね、まず最初にね?すっっっごく長い地下に続く螺旋階段の上にいたの」

 

ショウ

「階段……」

 

サーバル

「それでね、その階段を降りていくんだけど……ずっと降りていくだけで何にも無いんだ。でもね、もうどれだけ降りたか分からない頃に変な門とその門の前に番人が居る場所に着くんだ。それで番人は私を通してくれたんだけど、門を通った瞬間に猫ばっかりの街に出たんだ。それであんまりにも突然だったから驚いたけど、街の中心に見える猫の頭の女の人の像を見た瞬間に『ああ、ここはとっても安心出来る場所だなぁ』って感じたんだ。そこで夢は終わっちゃったんだけどね……」

 

……この話を聞いて思った事、それをまずはサーバルさんに伝えたいと思う……

 

ショウ

「物凄く変な夢じゃない?」

 

サーバル

「うん、私も凄く変だと思う」

 

ここまで話してサーバルさんはクスリと笑う。そしてまた僕の頭を撫でて、立ち上がる……どうしたんだろう?

 

ショウ

「……?何処に行くの?」

 

サーバル

「えっと……あはは……」

 

サーバルさんは苦笑いをしながらも少しモジモジとした動きを……ああ、成る程

 

ショウ

「トイレ?」

 

サーバル

「う、うん……ちょっと行ってくるね」

 

僕は分かったと返してサーバルさんが部屋から出た後、一旦起こしていた体を横にして頭の上に右腕を乗せる……すると、あの声が聞こえて来た

 

"ショウ……?"

何?お姉ちゃん

 

"あのね、もし今後、さっきみたいなおかしな空間の中に居る夢を見たら直ぐに起きて。あの状況になった時のショウ……

 

 

 

心臓、止まりかけてた"

……え?

 

背中に薄ら寒い物が通った気がした。あの状況で僕は特に違和感は感じ無かったけど、僕の体は死にかけていた……?

 

"お願いだから、気を付けて……生きて居れば、きっとまた会えるから"

分かったよ、お姉ちゃん……

 

"あ、それとね……サーバルちゃんの事、お姉ちゃんって呼んでもいいんじゃないかな?"

……なん、で?

 

どうして、そんな事を言うのだろうか……僕のお姉ちゃんである事が、辛いのだろうか?

 

"いや、そうじゃなくてね……私以外にも、もっと頼って良いし、甘えても良い。そうした方がショウも楽になるんだよ?"

……うん、分かったよ、お姉ちゃん……

 

ショウ

「……サーバルお姉ちゃん……か」

 

口に出して言ってみると違和感はそこまで無い。普段からサーバルさんと呼んでいるからお姉ちゃんと付けて呼ぶのはまだ慣れていないだけだと思う

 

ショウ

「サーバルさんがお姉ちゃん……か」

 

お姉ちゃんが言うなら別にサーバルさんをお姉ちゃんと呼ぶのに抵抗は無いし、寧ろまだ短い間だけどサーバルさんはとても優しくて『良い人』だ。一緒に居るととても落ち着く。そしてもう一度だけ口にしてみる

 

ショウ

「サーバルお姉ちゃん……」

 

サーバル

「え?」

 

ショウ

「……あ、お帰りなさい」

 

いつのまにかサーバルお姉ちゃん(・・・・・)が帰って来ていた……あっと驚いた様な顔で立ち竦んでいる。

少しして、サーバルお姉ちゃんは動き出すが、その間に僕は体を起こしておく。

 

サーバル

「えっと……お、お姉ちゃん……?わ、私……が?」

 

ショウ

「うん、えっと……嫌だった?」

 

サーバル

「ううん!嫌じゃ無いよ!でも……その、ショウは良いの?」

 

ショウ

「うん、サーバルお姉ちゃんならお姉ちゃんって呼んでも良いかなって」

 

サーバルお姉ちゃんは嬉しそうな、恥ずかしそうな表情をしながらも僕の寝ているベッドの横に再び腰をかける。尻尾と耳がピコピコと動いているのが少し面白い。サーバルお姉ちゃんをからかっている時のカラカルさんの気持ちはこんな感じなのだろうか……?

 

サーバル

「そ、そっかー。なら良いんだけど……その、ふ、2人きりの時だけでお願い出来る……?な、なんか恥ずかしい!」

 

ショウ

「……?分かった、じゃあサーバルお姉ちゃん、お願いがあるんだけど……」

 

サーバル

「な、何かな?サーバルお姉ちゃんに任せなさい!」

 

サーバルお姉ちゃんは胸を張り、右手をポンと当てる。こう言う所はお姉ちゃんと違うんだなぁと、感じながらもそのお願いを伝える

 

ショウ

「膝枕……してくれる?」

 

サーバル

「膝……枕?良いよ、おいでー!」

 

サーバルお姉ちゃんは姿勢を変えて、僕が頭を乗せやすい様に動く。そこにゴソゴソと僕は体と頭を移動させて、サーバルお姉ちゃんの膝の上に移動する。

膝の上はとても心地よく、僕の頭をゆっくりと撫でるサーバルお姉ちゃんの手も相まってとても眠くなる物だ……

 

とても、平和だと思う

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜♪゛(この世の全ての音に対する)〜〜♪゛(冒涜であるかの様な唸り声)

 

 

 

訂正、全然平和じゃなかった

 

 

次回 救援




作者
「お久しぶりですいませんでした!ファンブったんだ!許して!何でもするから!」

ショウ
「……なら、これ飲み込んで」

サーバル
「え゛それゲイボルグ……」

作者
「オーケイ!気合いじゃー!……ゴフッ」

ミライ
「えっと、当然の結末を迎えたお馬鹿さんは置いといて前回のクイズの答えですね。答えは……


『ヴェールを剥ぎ取る者 ダオロス』です!」

カラカル
「そいつって確か最早三次元では表せない様な形で触れたら異次元に飛ばされるわしっかり準備して招来しないと膨張し続けるわで無茶苦茶な奴よね……」

コノハ博士
「しかし、化身の『聖なる光』に触れると文字通り全ての知識を得る事も可能と言うなかなか知的な邪神ですね」

ミミちゃん助手
「これはいつか本編に出たら私達が対応するべきでしょうね。天才の私達が」

ショウ
「あ、この2人はゲストです……今後このコーナーの登場予定はありません……って、作者のメモに書いてあるよ」

コノハ博士
「……」

ミライ
「それにしても本編詰め込み過ぎなのでは……?」

作者
「ごめんぬ☆ミ」

サーバル
「あー、もう!次回 救援!私がきっと活躍するからねー!!」


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第2章 救援

作者
「これから毎日木を砕こうぜ?」

ショウ
「えっと、僕のチート……が、発揮するそう……です」


〜ミ=ゴの日記〜

このパークに召喚されて5日目。今は大きな耳のネコ科のアニマルガールの姿をしたセルリアンを追うアライグマのアライさん、フェネックギツネのフェネックに同行している。道中、寄り道をして時間が潰れてしまったが『武器』も調達出来たので満足だ。しかし、森に入ってから面倒な奴らに出会ってしまった……人は『ザイクロトルからの怪物』や『ザイクロトラン』などと呼んでいる金属質で灰色の木の姿をした生物だ。

まさか森に入って直ぐにアライさんが奴らの手でもある枝を使って身体を扇ぐとは思わなかった。急遽フェネックと私で戦って倒し、奴らの身体の一部を材料として入手出来た。しかしその後黒い靄となって消えたのは予想外だったな。後、残りの奴らは逃げて撒いてやり過ごした

 

追記:白痴の魔王の宮廷で奏でられる音楽の様な音が聞こえてきたのだが何があったこの森

 

 

……ショウ視点

 

ショウ

「今の音は……」

 

サーバル

「ま、間違い無くトキだね。うん」

 

サーバルお姉ちゃんに膝枕をされてゆっくりしていた僕だけども、突然歌や音を超えた衝撃みたいな物が襲った。

それにしてもここまで聞こえて来るなんてどうしたらこうなるんだろうか

 

サーバル

「うーん、結局歌は改善されなかったのかな?」

 

ショウ

「そう言えばトキさんの声にあるセルリアンを呼び寄せる力を消す為にコパイバの樹液を取りに行ったんだっけ」

 

サーバル

「うん、まあ……治らなかったのかなぁ?」

 

ショウ

「……多分」

 

サーバルお姉ちゃんは苦笑いをしながら「結局此処まで聞こえて来るし……」と言いながら膝枕を続けてくれる……

と言うか辞める気が無さそうで、耳掻きを手に取っている。サーバルお姉ちゃんは「動かないでね〜」と言って耳掻きを僕の耳の穴に入れる。中で耳掻きが動き、汚れを取っているのが分かる

 

ショウ

「んん……」

 

サーバル

「どう?痛く無い?」

 

サーバルお姉ちゃんが優しく聞いてくれる……あ、いつも優しいか

 

ショウ

「ん……うん。大、丈夫〜」

 

少し声が高くなってしまったけども、大丈夫と伝える

 

サーバル

「そ、そっか……///(そんな艶めかしい声出されるとイケナイ事してるみたいで恥ずかしい……!)」

 

暫く右側の耳を掃除した後、サーバルお姉ちゃんが耳掻きを拭きながら「はい、反対側も」と、言ったので寝返りをする感覚で頭と身体の向きを変える。目の前にはサーバルお姉ちゃんのお腹がある

 

ショウ

「(……それにしても、さっきの音。トキさんの歌なんだよね……セルリアンを呼び寄せる力を消しに行ったけど結局音痴は治らないかぁ……ん?)……ねぇ、サーバルお姉ちゃん?」

 

サーバル

「なぁに?ショウ」

 

僕は嫌な予感がして、サーバルお姉ちゃんに話しかける……何故かこのままで居ると大変な事になりそうな感じがする……

 

ショウ

「トキさんの歌には、セルリアンを呼び寄せる力がある……だったよね?」

 

サーバル

「?、そうみたいだけど……」

 

サーバルお姉ちゃんは首を傾げながらも、一旦耳掃除をやめて、耳掻きを片付ける。僕はサーバルお姉ちゃんの隣に座り、話を続ける

 

ショウ

「そもそも、なんでそんな力があったのかな?」

 

……どう考えても此処がおかしく感じる。サーバルお姉ちゃんが耳が良いのは元動物の特徴だって言われれば分かる、けど……

 

ショウ

「トキさんが元動物の頃、セルリアンみたいな物を引き寄せる力なんて……あったかな?」

 

サーバル

「…………むぅ〜」

 

僕がそう言うと、サーバルお姉ちゃんは顎に手を当てて、考え始める……僕ももう少し、考えてみる

 

そもそも、セルリアンは何で道中に居た僕達よりもトキさんの方に向かったんだろう?

……もし、引き寄せる力があるならそれまでだけど、トキさんの歌を聞いて僕達はどう感じたか……

酷い言い方になるけど、『うるさい』だったと思う

 

 

……もしかして、セルリアンも同じ様に、うるさく感じてた?もしかしたら、あの時のザイクロトルからの怪物も?

 

そこまで考えた時、座って居た体を反射的に立たせる

 

サーバル

「わっ!?ちょ、急に動いたらダメだって!」

 

ショウ

「サーバルお姉ちゃん……ミライさん達、襲われてるかも」

 

サーバル

「……え?」

 

僕は、サーバルお姉ちゃんの方を向いて簡単に僕の予想を話す。するとサーバルお姉ちゃんは目を鋭くして

 

サーバル

「分かった、私は行って来るけど、ショウはちゃんと寝てて」

 

僕の手首辺りのリストバンドを抑えながらそう言って部屋から出ようとする。

僕はサーバルお姉ちゃんの右手首を両手で掴んで止める

 

ショウ

「僕も行く」

 

サーバル

「……ダメだよ、ショウの頭の傷、治って無いんだから」

 

サーバルお姉ちゃんは少し声を厳しくしながら僕に掴まれてない方の手で僕の手を撫でる……「離して」と伝えたいんだろう……でも

 

ショウ

「ねえ?もし、サーバルお姉ちゃんが戻って来なければ僕はどうすれば……良いの?」

 

サーバル

「……」

 

サーバルお姉ちゃんは無言で僕の目を見つめる……そして、僕もそれを見つめ返す

 

やがて諦めた様にしながら、サーバルお姉ちゃんは僕の頭に手を置いて

 

サーバル

「……絶対に戦わない、絶対に私から離れない。この2つを守れるって約束」

 

ショウ

「……分かった」

 

絶対に戦わない事と、絶対にサーバルお姉ちゃんから離れない事。それを約束してから僕はサーバルお姉ちゃんに手を引かれ、廊下を進み、今まで居た建物から出る……後ろを少し見ると、ログハウス風の建物だった事が分かった。そしてそのままサーバルお姉ちゃんに手を引かれながら森の中を進む……時々、セルリアンを見かけたけども、僕達の事はまるで目に入って居ないかの様にある一定の方向に進み続けている。

まるで、何かに集まるかの様だった……

 

 

ーーーーーーーー

 

 

ガサリ……と草木を掻き分けてやっと少し広い場所に出た。その先には、慌てた様子で指示を出すミライさん、そして大量のセルリアンや例の灰色の木の怪物、ザイクロトルからの怪物と戦うトキさんとコノハ博士さんにミミ助手さんと見知らぬアニマルガール……待って。1人、足りない……?

カラカルさんが見当たらず、僕は周りを見渡す。

案外、直ぐに見つかった

 

ザイクロトルからの怪物

「uuuuuuuuu……」

 

カラカル

「……っ!」

 

ギチギチと、カラカルさんを枝の様な手を使って拘束しながら、上に掲げているザイクロトルからの怪物。そして、その頭に付いた口に押し込まれそうになりながらも、足を使って何とか押し込まれない様に耐えているカラカルさん……

 

その足の先にはザイクロトルからの怪物の牙が食い込み、血が滴り落ちている……

 

ふと、目に入った右手と左手のリストバンドの事を思い出す……

確かこれは……力を抑える役目がある筈だ……それなら

 

僕はリストバンドに手をかけ、外す。それだけで驚く程上半身が軽くなり、外して地面に落ちたリストバンドは少し地面に食い込んだ

 

そしてザイクロトルからの怪物は今もカラカルさんを口の中に押し込もうと……食おうとしている。それをサーバルお姉ちゃんは酷く怯えた表情で腰を抜かしながら見ている……ごめんね、約束。もう破っちゃうよ

 

ショウ

「………………死ね」

 

とても低く、冷たい声が僕の口からでる。これ程冷たい声が出るのは大体2回目だろうか?手に赤い二股の螺旋状に捻れた槍、ロンギヌスの槍を出し、投げの構えを取る……それを見たサーバルお姉ちゃんが止めようと声をかけるも、その時には……

 

ズァァッ!

 

空気を押し出しながら恐ろしい速度で放たれたロンギヌスの槍が

 

ザイクロトルからの怪物

「u……a……」

 

ザイクロトルからの怪物の下半身(・・・)を消しとばして、奥の木々さえも砕いていた

 

カラカル

「っ!……今のは!」

 

カラカルさんがこちらを見て、僕に気付く。ミライさん達も釣られて僕と腰を抜かしたサーバルお姉ちゃんに気付いてこちらに来る

 

ミライ

「ショウ君!どうして此処にーー」

 

ショウ

「ごめんなさい」

 

ミライさんが駆け寄りながらもそう言うけど、僕は一言謝ってから全力でミライさんの横を走り抜ける……本の数秒でセルリアンやザイクロトルからの怪物の目の前にたどり着く。ザイクロトルからの怪物は残り3体。セルリアンは数え切れない……そして、大型のセルリアンも多数いる、かなり多い……

 

 

 

 

多いなら、減らせば良い

 

ショウ

「っはぁ!」

 

近くに居たセルリアンをバットで殴るかの様に槍を振り抜いて弾き飛ばす……そして他のセルリアンが固まっている場所にぶつかり、多数のセルリアンが弾け飛ぶ……まだまだ居る

 

今度は一団の中心にジャンプして移動。槍を体を捻りながら回してセルリアンを倒す

 

ザイクロトルからの怪物

「aaaaaaaaaaa!!!」

 

後ろに回り込んできたザイクロトルからの怪物は叫びながら枝の様な手を振り下ろす……

 

ガキンッ!

 

それを背中に回した槍で受け止め、上に弾き、そのまま身体を捻りながら槍で貫く!

 

ショウ

「お前も……死ね」

 

貫いたままの状態で振り回し、寄ってきたセルリアンを一掃する。そして、途中で勢いをつけてザイクロトルからの怪物を他のザイクロトルからの怪物にぶつける……勢いよくぶつかった影響か、貫いて居た方のザイクロトルからの怪物はバキンッと音を立てて2つに折れ、もう片方のザイクロトルからの怪物もくの字に折れ曲がった

 

ショウ

「秘剣『不死の一つ首!』」

 

槍を刀へと持ち変え、そのままコマの様に周りながら不死の一つ首を放つ。それは周りのセルリアンを上と下に分け、尚且つ最後のザイクロトルからの怪物を弾き飛ばした……

他のセルリアンは逃げた様で、最後に残ったのは今弾き飛ばしたザイクロトルからの怪物のみ……

 

 

 

コイツも、殺す

 

僕は再びロンギヌスの槍に持ち変え、横に倒れながら唸るザイクロトルからの怪物に馬乗りになる。そして、槍の先端を上にした状態で下の尖っている部分を

 

ゴシュッ!

 

致命傷にならなさそうな腹辺りに突き刺す

予想通り致命傷にはならず、絶叫するだけで、更に言えば強引に突き刺した様な物。切れ味の相当悪い刃物で切られるのと同じだ。あれは痛いから間違い無く苦しんでる筈だ

 

でも、足りない

もっとくるしめなきゃ、いけない。

サーバルお姉ちゃんからたいせつなものをうばおうとしたこいつらはもっとくるしんでしななきゃいけない。くるしめくるしんでしんで

 

ゴシュッ!ゴシュッゴシュッ!ゴチュッ、ギュチ!グギギ……バキン!ブチッ!ガキッゴキッ!………………

 

 

 

暫く、ザイクロトルからの怪物を痛めつけてハッとする……

 

……少し、冷静じゃ無くなってたかも知れない

僕の下にあるザイクロトルからの怪物を見て、そう思う。赤黒く、蜂の巣の様な状態になったザイクロトルからの怪物を見れば、誰だって冷静じゃ無くなってたと思うだろう……後ろからの視線に振り向けば、あり得ない物を見たかの様な表情で立ち尽くすみんなが居た……

 

確かに、僕のした事はおかしいし、あんな動き、出来るのがおかしいんだと思うけど……

意識が朦朧とし、息が荒くなりながら、ある人の名前を僕は言う

 

ショウ

「……サーバル……さん」

 

サーバル

「……!」

 

サーバルさんにまで、そんな顔(異物を見る目)で見て欲しく無かったなぁ……

僕は疲れからか、仰向けに地面に倒れる……ザイクロトルからの怪物は黒い霧となって既に消えてしまったけども、血の跡がまだ僕の服には残っている。そして、この体勢だと頭の方から足音が聞こえ、そのまま僕の頭の上あたりで止まって、駆け寄ってきた人物の顔が映る。サーバルさんが、泣きそうになりながら僕を抱える、そしてみんなと一緒に何処かに走り出す……あ、これなんか少し前にも有ったような……

 

 

ーーーーーーーー

 

 

ショウ

「……リスポーンって奴かな?」

 

サーバル

「……」

 

現在、再びベッドの上で寝ながら腕を組んでいるサーバルお姉ちゃんに見下ろされています。ショウです……ここに来て直ぐにコノハ博士さんとミミ助手さんで色々調べられた。怪我とか云々。

頭の傷は開いてはいなかったし、ついでに言えば倒れたのは言ってしまえば疲れただけ……らしい

 

サーバル

「私、怒ってます」

 

ショウ

「……はい」

 

サーバル

「私、ショウに『絶対に戦わない』って事を約束してた気がするんだけど?」

 

ショウ

「……はい」

 

サーバル

「約束、破ったね?」

 

ショウ

「…………はい」

 

何か、凄く怖い……というより、逆らえない。サーバルお姉ちゃんの顔は笑顔だけど笑ってない。矛盾してるけど実際にそうなんだから仕方がない……

 

と言うか「お仕置きするから」とかそんな事を言われてこんな状況になっている……

 

 

 

サーバル

「なのでムニムニの刑!」

 

ショウ

「……はい?」

 

サーバル

「問答無用ー!にゃぁー!」

 

ショウ

「ひやひや、ひょっほ!?」

 

サーバルお姉ちゃんが僕の頬をムニムニと掴み、引っ張る……

……正直、殴られるくらいは覚悟してたんだけど……

 

ショウ

「むー……にゅー……ふー……」

 

サーバル

「えいっ……うりゃっ……せいっ……」

 

カラカル

「……お楽しみ中、だったかしら?」

 

サーバル

「うにゃぁぁ!?」

 

サーバルお姉ち……サーバルさんが僕の頬を弄っていると、後ろ……と言うより扉側から声が掛かる……カラカルさんだ。ジトッとした目でサーバルさんを見ながら僕の隣まで歩いて来て

 

カラカル

「せいっ」

 

ペチ

 

ショウ

「……?」

 

軽めにデコピンをされた。本当に軽い物を

 

カラカル

「……また危ない事をしたのと私を助けてくれた事。足し引きして今ので勘弁してあげる……。助けてくれてありがとうね、ショウ」

 

そう言って今度は頭を撫でられた。最近良く頭を撫でられる……

僕はカラカルさんの足が気になり目を向ける。カラカルさんの足には包帯が巻かれている様だが、カラカルさん曰く「深くは無いから安心して。全力で走ったりしたら流石に痛いけど」との事……

 

サーバル

「……まあ、ショウがカラカルを助けてくれたのも本当だし……それに怖くて動けなくなっちゃった私にも問題があるしね……」

 

サーバルさんはそう言って抱き締めながら頭を撫でてくれる。「よしよし、頑張ったね」と言いながら……

とても、暖かい

 

 

けど、少し息が苦しいぃ……

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

カラカル

「さて!偽サーバルの情報を集める為にも、暫くこの森林エリアで探索をするわよ!」

 

サーバル

「……あ、忘れてた」

 

一度外に集まり、みんなでこれからの行動を話し合う事になり、今これからの行動が決まった……と言うか僕も偽サーバルの事を忘れていた……そう言えばさっき

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

トキ

「……あの、私は何処か遠くに行ったおいた方が……」

 

ショウ

「ダメ、歌で迷惑かけるとか、考えないで。僕はトキさんの歌、好きだから」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

というやり取りをした後、トキさんが嬉しくてその気持ちを歌にした……そうしたら音痴は兎も角、カラカルさんの足と、僕の頭の傷が治った……ミライさんやコノハ博士さん曰く、お守りの力だとか……兎に角、トキさんの歌が傷を癒す事が出来る物になった

 

サーバル

「それで、最初は何処に行くの?」

 

カラカル

「そうねぇ……ダチョウなんてどうかしら?」

 

ミライ

「ダチョウさんですか!?ダチョウさんと言えば今パークでは有名な占い師ですね!」

 

へえ……占い師……ダチョウって占いに関係ある生き物だっけ?

 

次回 未来予知系美少女




作者
「いやあはは……最近UAが5000増えてガクブルしてきた……

それはさておきショウ君、サーバルのおパンツって見れ「にゃぁぁぁぁっ!!!」ギェェェェェェェェ!!??」

カラカル
「見事な三本線が引かれたわね……っと、トキ?喋らないと居るかどうか分からないわよ」

トキ
「……あら、そうなの?コホン、今回から後書きレギュラーのトキよ。みんな宜しく……」

ミライ
「さて、情操教育云々の話もありますが、取り敢えず女の敵は本能寺してしまいましょう」

ショウ
「はい、ライターあったよ」

ミ=ゴ
「『出番、日記だけだったなう』……む?ああ、此処にガソリンがあるぞ」

サーバル
「さて、次回は(ガソリンジョパリパー)ダチョウの元に行くよ(ライターボシュ)所謂キャラクエ編!待っててねー!」

ショウ
「あ、グロ注意らしいよ」

トキ
「え……?」


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第2章 道草(キャラクエスト)編 未来予知系美少女

作者
「本来ダチョウのキャラクエってゴコクだけど、別に2章のエリアでも良いよね!後カラカルとニホンオオカミのキマシタワーを建てたいジャパリタワーを建てたいカラバルもええぞ。

後都合合わせの為に本来登場するアニマルガールを今までに出てきたアニマルガールにすり替えます。それにしてもキャラクエの数多すぎ……それよりニホンオオカミちゃんのおパ○ツ見たい」

ショウ
「……気持ち悪い」


ダチョウ

「ふむ、むむぅ……成る程、今日は忙しい一日になりそうですね。どうやら、私の占いを求めている方が大勢いるようです。

良い結果ばかりだといいですね」

 

 

ショウ視点……

 

森を歩いて約2時間、僕達は少し前に会ったアニマルガールと再会していた……それは

 

サーバル

「今日はダチョウに偽サーバルの行き先とかを占って貰おうと思って来たんだけど……ヒグマとコアラも来てたんだね?」

 

コアラ

「はい〜、私は単純に今後の運勢が知りたいだけなんですけどね〜」

 

ヒグマ

「うん、まあサイキョーを超えるかも知れない相手を探す為にもね」

 

コアラさんとヒグマさんで、数分前にバッタリ会った。2人が一緒に歩いている所をミライさんが見つけたのが始まりで、その後目的地が一緒だからと、みんなでワイワイ喋りながらダチョウさんの元へ向かっている。内容は……

 

ミライ

「それで、ショウ君は占って欲しい事はあるんですか?」

 

ショウ

「うーん……。まあ、無難に今後の事……かな?」

 

占って貰う内容について、サーバルさんは、「将来の事」カラカルさんは「ある友達との友好」ミライさんは「これから会える珍しいアニマルガールの数」トキさんは「歌を上手になる方法」コアラさんは「今後の運勢」ヒグマさんは「ライバルになりそうなアニマルガール」そして僕は「今後の事」

まあ、別にそこまで気にはしないし、僕的には「セーバルの行方」が重要だと思う

 

ダチョウ

「……ふむ、まず私の占い、的中ですね。確かに忙しくなりそうです。気合いを入れねば」

 

目の前に、クリーム色の髪に薄い黒の布?の装飾品を頭につけ、黒いドレスに青のリボン、首元には元動物の影響か、黒いマフラーの様なモコモコとした毛がある。そして極め付けは人の頭より少し小さいくらいの大きな金色の卵……それを両手で抱えた青い目のアニマルガールが此方を見ていた

 

ダチョウ

「さあ、始めましょうか。まずはどなたですか?」

 

そのアニマルガール、ダチョウさんは僕達に誰を最初に占うのかを聞いてくる。最初に占うのはコアラさんだ

 

コアラ

「それでは〜、お願いします〜」

 

ダチョウ

「はい、コアラさんですね。何について占いましょう?」

 

コアラ

「無難に今後の運勢を占って欲しいですね〜」

 

それを聞いたダチョウさんは、「分かりました。では、早速……」と言いながら金色の卵を見つめて、小さく何かを呟く……そして10秒程で、「出ました」と言って、コアラさんの方を見る

 

ダチョウ

「基本的に今後の運勢は好調、ですが、パップが大量に必要になる時が来るかも知れないので、出来るだけ多くのパップを貯蔵しておくべし……との事です」

 

コアラ

「わあ〜、ありがとうこざいます〜。では、パップを出来るだけ作っておきますね〜」

 

そう言って嬉しそうに微笑む……そもそもパップって何……あれ?ミライさんが微妙な顔をしている……?

 

ミライ

「ショウ君はまだ知らなくて大丈夫です」

 

?、良く分からないが、次はヒグマさんの番だ

 

ヒグマ

「よろしくねー?私は、私のライバルになりそうな子を占って欲しいなー」

 

それを聞いてダチョウさんは再び10秒程金色の卵を見つめる。そしてヒグマさんの顔を見て

 

ダチョウ

「出ました。どうやらキョウシュウの草原でライバル足りえる方とお会い出来そうです。どうやらネコ科の方のようですが、不用心に近づくのは避けた方が良さそうです」

 

ヒグマ

「おおー、ありがとうねー?じゃあ、キョウシュウの草原に行ってみるよ」

 

カラカル

「凄いわね……次は私で良いかしら?」

 

10秒程でここまでの結果が出るのは意外だけど、聞いてて面白い気もする

 

ダチョウ

「はい、カラカルさんですね。何を占いましょうか?」

 

カラカル

「あー、なんて言うか……ある友達……とんでもないドジっ子の友達がいるんだけどね。もうちょっと仲良くなりたいって思ってるのよ……けど、その方法が思い浮かばないから何か良い案を占って欲しいって訳」

 

自然とサーバルさんに目線が行く……サーバルさん自身は「へぇー、カラカルの友達に私以外にもドジっ子が居たんだ」……あ、ドジの自覚はあったんだね

 

ダチョウ

「ふむふむ……成る程……出ました。素直に遊びに誘ったり、何か欲しい物を……例えばゲームなどをこっそりプレゼントして、一緒に遊ぶのは如何でしょう?」

 

カラカル

「っ!成る程……そうしてみるわ」

 

サーバル

「今度私にもその友達紹介してねー!」

 

カラカル

「ドジが2人に増えるとか勘弁して欲しいわ。精神が擦り切れそう」

 

サーバル

「私、そこまで酷くないよ!?」

 

……占いをするまでも無くとっても仲が良く見えるけど、言わないでおこう

 

ショウ

「……次、ミライさん」

 

僕はミライさんの背中の下当たりを押しながら、ミライさんを見上げる。ミライさんはダチョウさんと向かい合い

 

ミライ

「うぅ〜、ダチョウさん、ですかぁ〜!鳥でありながら飛ぶ事は出来ず、その代わりに強靭な脚力を持ち、視力もかなり高いんですよね……!」

 

ダチョウ

「むむ、随分と私について詳しい様ですね……」

 

ミライ

「けもの、大好きですから!……っと、占って欲しい内容ですが……ズバリ、今後出会う非常に珍しいけものさんですね」

 

ダチョウ

「ふむ……では、早速」

 

やっぱりと言うか、ミライさんはヨダレを垂らしながら楽しそうに話した……そして、ダチョウさんは金色の卵に意識を集中させる。そしてまた10秒程で結果が出た様だ

 

ダチョウ

「……どうやら、かなり珍しい……幻と呼ばれるレベルのアニマルガールに出会えると出ています。はっきりとは見えませんでしたが、ボンヤリと赤い羽と炎、吹き荒れる強風と黄色い布、青い鱗に……魚類?そして、黒い亀と、真っ黒な三脚カメラ……?の、様な物が見えます」

 

カラカル

「いや、それどんなけものよ……」

 

最早、三脚カメラと言う生き物ですら無い物まであるし……何がどうなってそうなるんだろうか。まあ、占ってもらった本人のミライさんはと言うと……

 

ミライ

「ま、全く予想が出来ません……!楽しみです……!」

 

正体不明のアニマルガールに心を躍らせていた。まあ、楽しそうだし良いのかな?

 

サーバル

「次はショウが行く?」

 

ショウ

「……僕は、最後で良いよ。サーバルさんがお先にどうぞ」

 

サーバル

「うん、ありがとうショウ。じゃあ、ダチョウー?次は私をお願いしまーす」

 

手を振りながら、ダチョウさんの前にサーバルさんが行く。そして、その姿を僕は少し後ろで見ている。……良い運勢だと、良いな

 

ダチョウ

「サーバルキャットのサーバルさんですね……アナタは何を占いたいのですか?」

 

サーバル

「私は、将来……具体的には5年後、私はどうなっているかが知りたいな!」

 

ダチョウ

「5年後ですね……むむ……むむ……?むぅ〜……!」

 

ダチョウさんは手に持つ金色の卵に顔を寄せながら、唸る……あれ?少し、長い……?さっきまでは10秒程で結果が出ていたのに……

そして、約40秒程たった時に顔を上げ、結果を出した

 

ダチョウ

「っ!出ました!……ふむ、どうやら……成る程、すみません。5年後ですが、ハッキリとは分かりませんでした……」

 

サーバル

「え、ええ!?」

 

……出た結果は、ハッキリと出なかった、と言う結果だけども……

 

ダチョウ

「正確には、5年後の間に余りにも大きな変化が有ってどうなるか分からないからですね……ですが、今この場に居ない方とも新しい友好を築けるのは間違いなさそうですね」

 

ホッと僕は息を吐く……サーバルさんが居なくなるなんて結果が出なかったのは良かった……もし、5年後が全く見えなかったら、それは不安でしか無い

 

ダチョウ

「では、最後は……」

 

ショウ

「……初めまして、ショウです」

 

僕はダチョウさんの前に出る

 

ダチョウ

「ショウさん……いえ、ショウ君……で、良いのでしょうか?」

 

ショウ

「あ、はい。どちらでも……と言うか、君の方でお願いします」

 

……さんって付けられて呼ばれる事は無かったから君の方が良い。それか呼び捨て

ダチョウさんは「分かりました。ショウ君、何を占いますか?」と、少し屈んで……つまり、目の高さを合わせて話しかけてくれる……

 

ショウ

「……僕も、将来……うーん、5年間ぐらいかな……?その間に何か大きな事が起きるのかが知りたい……です」

 

ダチョウ

「分かりました。では……。……?……??」

 

……今度は無言で首を傾げながら、より顔を近づけて、金色の卵を見つめる……そしてーーー

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

……ダチョウ視点

 

私は、何時もの様に占いで皆さんの悩みや不安な事を解決して来ました。占いで見えるのはザックリとした過程と結果のみですが、それでも占いをした後は皆さん悩み事や不安な事が無くなって、ホッとした様な顔をする事もあれば、自信を持って動ける様になったり、占いの結果が悪くても、事前に知れて対策が出来ると最終的には晴れた表情で帰って行きました……

そしてそれは今日も同じ……そう、思っていました。

異変は、今日の占いで来園者と思われる男の子を占ったのが始まりでした。その前のサーバルキャットの方は少し時間が掛かりましたが、結果が出ました……しかし、その男の子を占ってみたところ……

 

ダチョウ

「(何も……見えない?)」

 

そう、何も見えなかったのです。だから良く見ようと、顔を近づけて目を凝らしました……そして、後悔しました

 

私の目に入り込んだのは……

 

 

鮮血が舞い、血塗れの槍を振り回して、人を、セルリアンを、見たことの無い怪物を……そして、フレンズを貫き、引き裂くその男の子(ショウ君)の姿でした……私はその光景に声も出せず、ただ、固まって見続ける事しか出来ませんでした……

 

そして、場面は進みその男の子は尻餅をついた状態で固まっているある人物の前に血塗れの槍を持って立ちました……その人物は……

先程占ったサーバルキャットのサーバルさんでした。目の前に子供とは言え血塗れの槍を持った……寧ろ、子供なのに血塗れの槍を持っているという異常な状態なのに、彼女、サーバルさんの顔は穏やかで、まるで……そう、まるで罰を受け入れる様な……その様な雰囲気さえ感じられました。

そして、男の子、ショウ君は何かを呟くのが見て取れました。私が見れる範囲では何を言ったのかも分かりませんが、その言葉を聞いたと思われるサーバルさんはニコリと微笑み、ゆっくりと何かを言う……ああ、これは口の動きで何となく何と言ったのか分かりました。これは……『いいよ……ごめんね』と、言ったのでしょうか?

そしてショウ君は、槍を構えて、躊躇わずに……

 

 

彼女の腹部に槍を突き立てる……そして槍を突き立てられた彼女は苦悶の表情を浮かべるも、歯を食いしばり、声を出さない様にしているのが見て取れました。そしてショウ君は槍を捻り、そのまま引き戻す……結果……

サーバルさんの腸や胃を纏めて引き抜き、抉り出す……そしてそのままブチリともぎ取り、絡みついた臓器を振り払い、サーバルさんの頭目掛けて……

槍を、垂直に振り下ろしたーー

 

此処で、占いが途切れ、意識が現実に引き戻される。周りの皆さんは心配そうに私の顔を覗き込んでいる。サーバルさんは私の背中に手を当てて摩っていて、「大丈夫!?しっかりして!」と、声を掛けてきました。私はそれに、「大丈夫です……」と、答え、目の前のショウ君を見つめる。

ショウ君の顔を見れば、とてもあのような光景を作り出すとは思えない……逆に弱々しく、儚い印象を受ける

 

ダチョウ

「……出ました。何やら曇って居て良く見えませんでしたが、何かと戦って居る様子が見て取れました。ですが、回避は容易な筈です」

 

『回避は容易な筈』と、そう自分に言い聞かせる。

あんな光景は起きて良い筈が無い、あり得てはならない

そう思って、結果を歪めて、尚且つ争いを避ける様に伝える

 

ショウ

「……?分かりました。出来るだけ戦うのは避けます」

 

ダチョウ

「ええ、それがいいでしょう。気をつけて下さいね?」

 

まるで嘘をついている……いや、紛れも無く、今私は嘘をついて居ます。本当は恐ろしくハッキリと見え、戦う何かは恐らく……

 

いえ、もう辞めましょう。これ以上考えても私に出来る事は有りません……

 

ミライ

「……あ、いけない!偽サーバルの事を忘れる所でした!」

 

おや、何か他にもあったのでしょうか?

 

ミライ

「ダチョウさん。すみませんが、緑色で、サーバルさんによく似たセルリアンの居場所を占いで探せませんか?」

 

ダチョウ

「……成る程、最近少し噂になって居たあのセルリアンの事ですか。すみません、会ったことの無い相手を占う事は非常に難しく、はっきり言って出た結果は、信用出来ません……」

 

ショウ

「……それでも良いよ。次の行き先も決まってないし」

 

ショウ君が私の顔を見つめてそう答える。他の皆さんもそれで良さそうなので、私は手に持つ卵に再び意識を集中させる。見えるのは……

 

森を抜け、砂漠に出る光景

 

ダチョウ

「……出ました。どうやら森を出て砂漠に向かったそうです」

 

ミライ

「砂漠……サンカイチホーでしょうか?ダチョウさん、ありがとうございました!早速向かってみます!」

 

そして、皆さんは元来た道を戻り始めました……そしてその中で……ガイドさんとサーバルさんを呼び止める。カラカルさんの方を向くと目が合い、小さく頷き、ショウ君を連れてコアラさんやヒグマさんと共に戻ってくれました。この場には、私とサーバルさんにガイドさんの3人のみ

 

ミライ

「……どうかしましたか?」

 

ガイドさんは訝しげに、そう私に尋ねます。それに私は一拍おいて話を……占いの内容について、話始めます

 

ダチョウ

「……ショウ君の占い結果ですが……アレは嘘です。今から本当の内容を話しますが、落ち着いて、冷静に聞いて下さい」

 

サーバル

「……分かった」

 

サーバルさんは真剣に私の顔を見つめ、力強く頷きました。それはガイドさんも同じ、これなら話しても大丈夫そうですね

 

ダチョウ

「……ショウ君を占って最初に見えた物。それは鮮血でした。その鮮血の主人は、セルリアン、見たことのない怪物、そして……人にフレンズ……その亡骸」

 

サーバル

「そんな……」

 

ミライ

「……(セルリアン……はいつも遭遇して居ますが、怪物に、人……フレンズの皆さんまで……?)」

 

お2人は言葉を失っているようですが、私は構わずに話を続ける

 

ダチョウ

「そしてその亡骸の中心では、血塗れの槍を持つ、1人の少年が居ました……」

 

サーバル

「ま、待って!それって……まさか!」

 

サーバルさんとガイドさんは大方予想がついたのでしょう……顔を青くしています

 

ダチョウ

「えぇ、そうです……ショウ君が、その中心で槍を持って居ました……」

 

ミライ

「……一体、何が……」

 

ガイドさんは考え事を始めかけていますが、まだ、続きを話していません。なので、それを「まだ、続きがあります」と言って中断させる

 

ダチョウ

「……そして、ショウ君はある人物の前に立ちました。その人物とは……貴女です。サーバルさん」

 

サーバル

「……わた、し?」

 

ダチョウ

「ええ……そして、占いの中でのサーバルさんはショウ君が槍を構えても、抵抗せず、『良いよ……ごめんね』と、言って微笑んでいました」

 

私はここまで話して終わらせる。これ以上……ショウ君が槍でサーバルさんを殺す所などは、言うべきではありません

……それにしても、この占いから予想出来るのは、私達フレンズが彼を傷付けたと言う可能性ですが、周りの怪物やセルリアンの説明が付きませんね……ガイドさんも考えている様に、これは私も色々と可能性を考えなければいけなさそうですね

 

ダチョウ

「……以上が、本来の占いの結果です」

 

サーバル

「……分かった。そうならない様に、気をつけるし、ショウがそんな事する必要が無いようにするよ」

 

ダチョウ

「ええ、そうして下さい。私も原因や理由を探りますし、分かり次第お伝えします」

 

そして、サーバルさん達はショウ君達の後を追い、やがて私からは木に遮られてその姿は見えなくなりました……

 

 

次回 突然の遭遇と再会




作者
「……未来とは、無数にある砂漠から一粒の砂を選択した結果であり、それ以外の可能性は比べる事など出来ない程あり得る」

ショウ
「……前と後の温度差が凄い」

ミライ
「取り敢えず、フレンズさんに危害を出すならこの作者はZAP ZAP ZAPしてしまいましょう」

カラカル
「それパ○ノイア……」

トキ
「市民、パ○ノイアとは何ですか?それはあなたのセキュリティクリアランスには……」

サーバル
「あーもう!みんなしてふざけてないで次回予告!」

作者
「次回からは第3章!砂漠編!砂漠ってなると出せる神話生物が少なくなる……いっそファラオ組を……」

ミ=ゴ
「やめろ私が死ぬ」

次回 突然の遭遇と再会

ps.作者は反逆者でした。速やかに処刑して下さい


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第3章 突然の遭遇と再会

作者
「マレモン丸暗記は無理があったか……まあ、今回はコイツらかなぁ……」

ショウ
「……何やってるの?」

作者
「ん?3章ラスボスの選定」

ショウ
「……えっと、弱めでお願い」

作者
「……ごめん、無理だわー」

皆様には3章で出る神話生物に関するヒントを……
ウガア=クトゥン=ユフ
↑に信仰を取られた方
↑に仕える方々
↑信仰してる方々
一番上のヒントの方のお子様+従者

これほぼ答えですね、はい。

※一部、胸糞が悪いと思われる可能性があるので、御注意下さい※


???

「はぁ、はぁ……な、何とかしなきゃ……!」

 

息を切らしながらも全力で砂漠を走り続けるアニマルガール。そのアニマルガールは全体的に淡褐色で額の辺りから角のように跳ねた黒い2本の黒髪が特徴的、そして服は元動物の物と思われるデザインがされている。

そんな彼女は背後を見る事なく走り続ける

 

???

「……くない……怖くない」

 

自分の背後は見ない。けれども何となく分かる。

自分は今……追われている……

アレ(・・)は何なのか?何故追ってくるのか?

そんな事を考え、恐怖に負けない様に

 

???

「……。とにかく上に……」

 

アレ(・・)以外にもセルリアンだって追ってくる……一旦高い岩に登ってみたが、アレ(・・)はもう追って来ていなかった……でも、既に岩の周りをセルリアンに囲まれている。逃げ道は無い

 

???

「…………!?」

 

囲んでいるセルリアンの内1体が他のセルリアンを踏み台にして飛び掛かってくる。それを咄嗟に動物の頃の角を模した槍で弾き飛ばす

 

砂漠と言う炎天下の中、彼女はほぼ完全に孤立していた

 

 

 

 

〜ミライの日記〜

○月×日、新たにトキさんを加えた私達は、偽サーバルさんを追って砂漠エリアへとやって来たのでした

 

 

……ショウ視点

 

サーバル

「あ、砂漠エリアが見えて来たよ!ほら、森と砂が急に切り替わってる!」

 

カラカル

「本当ね、こう……スパッと変わってるわ」

 

トキ

「そう言えば、砂漠エリアにはピラミッドとかそう言うのもあるのかしら」

 

ミライ

「はい、この砂漠エリアはエジプトのサハラ砂漠をイメージされており、建造物もエジプト風の街並みや、スフィンクス、ピラミッド型の宿泊施設などもあります!」

 

……起きたら砂漠エリアに入る所で、みんなは砂漠エリアに関する事を話していた。時間は……太陽はまだそんなに高くなくて少し薄暗いかな?

 

ショウ

「……おはよう……」

 

カラカル

「おはよう、ショウ。あー、起こしちゃったかしら?」

 

少しボーっとする頭を掻きながら、身体を起こす。

それをカラカルさんが見て、少し申し訳なさそうに謝る、それに僕は首を振って大丈夫だと伝える……

 

ミライ

「後1時間ほどで砂漠エリアに入ります、現在時刻は……5時15分なので6時15分頃に到着する予定です」

 

サーバル

「はーい……あ、ショウはそれまで私の膝の上にでも居る?」

 

ショウ

「ふぁぁ……うん、そうする」

 

数年ぶりに欠伸をしながらサーバルさんに抱えられバスに揺られる。カラカルさんとトキさんはそんな僕の事を微笑みながら見ている

 

カラカル

「ほんと、サーバルはショウに甘いわねー」

 

サーバル

「えへへ〜、そうかなぁ〜?」

 

ショウ

「むぅ……」

 

サーバルさんは僕を膝の上に抱えている時にカラカルさんにそう言われ、照れた様に片手で頬を掻きながらもう片手で僕を抱きしめる。その表情は少しにやけていて、嬉しそうでもあった

 

カラカル

「ま、ショウは心地良さそうだし?暫くその状態で良いんじゃないかしら」

 

カラカルさんが腕を組み、片目を閉じた状態で此方を見つつ、そう言う。カラカルさんの口は優しく笑っていて、何処か安心する……

そしてサーバルさんは僕の頭を撫で始める。そして暫くすると

 

サーバル

「ショウは可愛いなぁ……ぐぅ〜」

 

ショウ

「えっと……あり、がと……スゥー

 

トキ

「あら、寝ちゃったわね」

 

ミライ

「まだ到着まで時間はありますし、そっとして置いてあげましょう」

 

カラカル

「……幸せそうな寝顔ねぇ〜」

 

 

ーーーーーーーー

 

 

……?視点

 

何時もの様にお姉ちゃんと一緒に朝を迎える。あの2人の朝食を作り、自分達の食事を済ませ、学校へと行く為にボロボロの制服と靴、グチャグチャに汚れた教材などを入れたビニール袋を持ち、お姉ちゃんと一緒に外に出る。お姉ちゃんの服装や持ち物は僕と殆ど変わらない

違いはお姉ちゃんは教材を手に持っている事だけだ

 

お姉ちゃんと僕の行き先は真逆なので家を出て直ぐに別れる事になる。お姉ちゃんは別れる事に不安になる僕を慰める様に頬にチューをしてくれる。

それだけで、不安は無くなり、今日も一日耐えれる気がする

 

お姉ちゃんと別れて直ぐ、道の角を曲がった所で急に液体をかけられる。その液体はどうやら水……それも、かなり汚れた水だ。

余りにも突然かけられた物だから幾らか口に入ってしまった。

口の中に気持ちの悪い、吐き気すら覚える味が広がる……

ああ、多分これは雑巾を絞った水と、トイレの水を混ぜた物かな?以前飲まされた物に似ている

そしてその口の中に入った水を飲み干す(・・・・)。貴重な水分だ、進んで飲もうとは思わないが、必要な物だ。

目の前で僕を見下した様に……いや、見下しながら汚水をかけてきた人……特に名前も知らない男の人に深くお辞儀をしながら挨拶をする。

そんな僕を見てその男の人は少し口をニヤつかせて、僕の頭を掴み、強引に何処かへ引っ張って行く

 

その先には(どぶ)があって、直ぐにこの後される事を察する。特に抵抗もせず、溝の前に連れてこられた僕は、男の人に立った状態から一気に溝に顔を叩きつけられる。

頭から生暖かい物が流れる感覚と、口の中に鉄の味が広がる。数回溝に顔をぶつけられた後、男の人は「飽きた」と言って何処かに行く。僕は(あ、もう終わったんだ)と思いながら学校へと向かう

 

頭に溝の水が沁みるし、口の傷から血が中々止まらない。かなり深く行ったのかもしれない。

痛い

 

また少し歩いて公園の前あたり、そこで僕より5歳ぐらい年下の人が、僕を指差して「的がきた!」と、言う。それに釣られて3人くらいの年下の人が集まって来て、予め用意していたと思われる泥団子を投げつけてくる。そしてそれをその人達の母親と思われる人達はニコニコと笑いながら見守る。

ベチャベチャと音を立てながら僕の着ている服が汚れて行く

 

……っ!左目に……

 

年下の人達は案外直ぐに泥団子を投げ終えて別の遊びに取り掛かる。投げ終わったのを確認してから僕は再び歩き出す

左目がジリジリと痛む

苦しい

 

学校との距離はそこまで遠くないから既に半分ぐらい。

そしてこの辺りまで来ると同じ年ぐらいの人に会う……

僕の前に、名前も知らない同じ年の女の人が居る。その人は僕の隣まで歩いて来ると……

ブンと、音が出そうな勢いで僕の足を払う。受け身も取れないまま僕は身体と頭を硬い地面に打ち付ける……そして倒れた僕を見て周りに居た人はゲラゲラと笑う。そして笑いながら僕を囲い、蹴る

ある人は爪先で突き上げる様に、ある人は踵で叩く様に、ある人は足の裏全体で踏みつけた後、捻る様に動かす

 

痛い、痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いイタイ痛いいたいイタイイタイ痛いイタイ痛い痛い痛いいたいイタイいたい痛いいたいイタイいたい痛いイタイイタイ痛い痛いいたいイタイいたい痛い痛いイタイいたいいたい痛いイタイいたい痛い痛いイタイ痛い痛いいたいイタイ……!

 

痛い

苦しい

死にたい

死にたくない

分からない

分かりたくない

お姉ちゃん

お姉ちゃんは大丈夫?

お姉ちゃんが心配だ

 

ただただ、弄ばれる様に蹴られ続け、揺れ続ける僕の視界は突然締め付けられる様な感覚を身体に受ける事で終わった

 

 

ーーーーーーーー

 

 

カラカル

「ねえ、大丈夫……!?」

 

ショウ

「うぅ……え?」

 

目を開けると目の前にカラカルさんの顔があった。近い……

カラカルさんは何故か汗をかいており、僕の頬を両手で優しく包む様にしながら見つめてくる。

気付けば僕の呼吸は荒くなっていて、僕自身も少し汗をかいていた……

 

ーーさっきのは、夢ーー

 

そう、夢だ……

 

サーバル

「うにゃぁっ……!」

 

ショウ

「わ……」

 

ある程度呼吸が整った瞬間に僕を抱えるサーバルさんが声を上げながら起きる。抱きしめる力が強くなって苦しい

 

サーバル

「うぅ、しょ〜う〜……!」

 

サーバルさんは僕を抱き締めたまま僕の髪に顔を埋める……何と無く、頭が濡れる感覚がある。……きっと、サーバルさんは今泣いている……けど、僕が何かする事は出来ない

 

そして、その状態が10分程続いて、今はケロッとしている。何か嫌な夢でも見てたのかもしれない

 

ミライ

「皆さん、前を見て下さい!砂漠エリアに入りますよ!」

 

ミライさんがバスの前を指差しながらそう言う。確かにある程度先に森の出口がある。

そして森の中を走っていたバスは、ゆっくりと……

 

サーバル

砂漠エリアに来たぞー!ほらほら、カラカルとショウも一緒に叫ぼう!」

 

先程までの優しく、見守る様な木漏れ日で溢れた森林エリアとは打って変わって、力強く、試す様な日差しに照らされた一面砂だらけの世界に入った。

そして、バスは一旦止まり、ミライさんにペットボトルに入った水を渡される。ミライさん曰く「こまめな水分補給を心がけましょう!」とのこと……

 

カラカル

やっほー!うーん、良いわね!広い砂地で思いっきり叫ぶのは!あ、ガイドさんありがとう」

 

ショウ

やっほー……。うん、すっごく広いね」

 

カラカルさんがサーバルさんに続いて叫ぶ、そしてミライさんからサーバルさんと共に水を受け取る

 

トキ

「本当に砂だらけね、凄い。あ、有り難く受け取るわ……さて、私もこの気持ちを歌にして一曲ーー」

 

サーバル

「あ!あっちにオアシスっぽい物発見!トキも一緒に行こうよ!」

 

トキさんが歌おうとした瞬間、サーバルさんに腕を掴まれて引き摺られて行く……その先には薄っすらと緑色が見え、木か何かがあるみたいだ

 

トキ

「引き摺って行くなんて、サーバルは強引なのね……(ズザー)」

 

カラカル

「トキの歌は身体は癒されるけど、色々大変だから正直助かったわ」

 

サーバルさんとトキさんが離れて行く中、カラカルさんが安心したように呟きながら僕を抱える。カラカルさんには申し訳ないけど、サーバルさんと比べるとあまり安心はしない……居心地は良い方だけど

 

カラカル

「ふーん、やっぱりショウって軽いわね」

 

ショウ

「……?そう、かな……」

 

カラカル

「ええ、それにしてもあの2人楽しそうにしてるわねぇ……トキは引き摺られてるけど」

 

ミライ

「あはは、まあ賑やかで良い事ですよ。さて、まずは偽サーバルの目撃情報を探してみましょう」」

 

カラカル

「そうねーーって、なんかサーバルたちがものすごい勢いでコッチに戻ってくるんだけど」

 

カラカルさんがジトっとした目で遠くを見ながら、此方に走ってくるサーバルさん達を指差す

 

サーバル

「にぎゃぁ〜〜!!砂漠にもセルリアンがぁぁぁ!」

 

走って来るサーバルさんの後ろに、色取り取りのセルリアンが列をなしてついて来ていた。それを見た僕はいつもの様に刀を出そうとして……

 

カラカル

「はい、ショウは待機」

 

ショウ

「え、でも……」

 

カラカル

「ショウは戦わないで良いの。サーバル!今そっちに行くわ!」

 

ショウ

「あ……」

 

カラカルさんは僕の頭を1回撫でて、そのままセルリアンの群れに走って行く。そして僕は何をすれば良いのか分からず、何と無くセルリアンの数を数え始めた

……1、2、3……12、13。13体のセルリアンの群れを相手に、サーバルさん、カラカルさん、トキさんが戦い、時々ミライさんが指示を出す

その連携の前に、セルリアンは直ぐに全滅した

 

 

ーーーーーーーー

 

 

ミライ

「ショウ君、見ていて気付いたかも知れませんが、フレンズさん達には得意な地形と苦手な地形があります」

 

ショウ

「え?……うん」

 

セルリアンが全滅して、今度こそとサーバルさん達がオアシスに向かったのを見届けてから、ミライさんがそんな事を言う。まあ、僕も寒いのは苦手だし……

 

いや、暑いのも嫌だけど

 

ショウ

「えっと、それを考えて動こうって事……だよね?」

 

ミライ

「はい、そう言う事で……す?おや、これは……?」

 

ミライさんが僕の答えに満足そうに笑った時、ミライさんが持つ……トランシーバー?みたいな通信機からビービーと音が鳴る。それをミライさんは手に取り、耳に当てて何かを聞き取り始める

 

ミライ

「はい……え、それはつまり……分かりました!」

 

カラカル

「えっと、どうかしたの?そんな怖い顔して……」

 

そして、ミライさんはその通信機を元の場所に仕舞うと、僕とカラカルさんを真剣な目で見ながら、バスへと向かう

 

ミライ

「先ずは、バスでサーバルさん達を回収します。詳しい説明はその後です!」

 

僕とカラカルさんはそれに従って、バスに乗る……すると、今までで一番の速さでバスが走り出す……って、何時もはミライさんが運転しないで自動運転なのに今はミライさん自身が……運転してる?

 

そして、ある程度走ると丁度僕達が居る方向に急いで向かって来るサーバルさんが見つかる。カラカルさんは「また何かやらかしたのかしら……?」と、言って頭に片手を当てているけど……

 

サーバル

「た、大変だよー!」

 

ミライ

「ええ!こっちも大変なので取り敢えずバスに乗ってください!」

 

トキ

「え?分かったわ」

 

そうやって、サーバルさん達をバスに乗せてまた走り出す……それも今度は来た道を逆に

 

サーバル

「え、何!?何!?」

 

ショウ

「ミライさん、説明……」

 

ミライ

「先程、管理センターから『先日からオアシス付近にて怪物が良く出現している』と、連絡が入りました。……それで、皆さんを先ずは避難させます。その後私は他のフレンズさんに避難勧告をーー「だ、ダメだよ!」ーーさ、サーバルさん?」

 

ミライさんが説明を始め、それを僕は真剣に聞く……そして、ミライさんが焦っている理由に納得する。そして、僕達を逃がそうとしているけど……サーバルさんが、慌てて口を挟む

 

サーバル

「私達が向かったオアシスには何人かフレンズが居るの!その子達も怪物の事は知らないみたいだし、早く伝えないと!」

 

ミライ

「……っ!………………分かりました!そのフレンズさん達も連れて避難します!」

 

それを聞いてミライさんは悩む様な表情をした後、砂の丘を使った急カーブをしてそのオアシスに向かう……そしてその道中、サーバルさんからオアシスの水が殆ど無くなっている事と、ミライさんから偽サーバルさんの捕縛依頼が出されている事とが伝えられた……

 

そして、オアシスの前

 

ショウ

「……本当に水が少ししか無いね。一応、飲み水程度には出来そうだけど」

 

オアシスの中心にある、水は本来なら6〜50m程あったのだろうけど、もう直径10m程しか無く、周りには数人のアニマルガールが居るだけだ

そのアニマルガール達を避難させる為に、全員が一旦バスを降りて、そのアニマルガール達の元へと向かう……その途中で、僕は何かの視線を感じて背後を向くが、特に何も無かった……様に思える

 

サーバル

「と、言うわけだから、取り敢えずバスにーー」

 

ジュル

 

サーバル

「ーー乗って欲し……危ない!」

 

突然、僕はこちらに向かって走ってきたサーバルさんに抱きかかえられる。僕自身、何が起こったのか分からなかったけど……サーバルさんに降ろされて、初めて何が有ったのかを理解した

 

さっきまで僕の居た場所に、ドロリとした……粘着質で、常に形を変えつつも、その身体中に付いた口を開いたり閉じたりして悍ましく蠢く黒い塊……

 

それが、不定形の怪物が、地面から噴き出す様に出て来たのだ。そしてーー

 

不定形の怪物1

『……』

不定形の怪物2

『……』

 

ーーその様な怪物が、ドンドン地面から染み出す様に出て来る。4、7……9、14。14体だ、今目の前には約14体の不定形の怪物が丁度、僕達とミライさん達の間に、割り込む様にして居る

 

サーバル

「う、ウゲェ……臭いし、気持ち悪いし……」

 

ミライ

「さ、サーバルさん!ショウ君!大丈夫ですかー!?」

 

サーバルさんが口と鼻を押さえながら、その怪物を見ていると、怪物の向こう側からミライさんの心配する様な声が聞こえてくる……怪物が壁の様になっているせいで声は聞こえないが、向こうは大丈夫そうだ

 

ショウ

「大丈夫……!」

 

ミライ

「と、兎に角バスに……」

 

不定形の怪物5

『……!』

 

ショウ

「っ!」

 

バチンッ!と、怪物が触手の様な腕を作り僕目掛けて振り下ろして来る……それを、横に居るサーバルさんとは反対側に避け、ある程度距離を置いて見る……と、殆どの怪物が僕の方へとやって来る。2体だけ、サーバルさんとミライさん達の方を向いて、まるで見張るかの様ににじり寄る……残りの12体は僕の方へとやって来る

 

サーバル

「し、ショウ!くっ、邪魔しないでよ!」

 

不定形の怪物4

『……』

 

不定形の怪物1

『……』

 

カラカル

「この……!」

 

……サーバルさんとカラカルさんが爪で怪物を切り裂くも、直ぐに再生してしまう。しかし、怪物は攻撃をされても何故か反撃はしていない……これは……

 

僕は、サーバルさんとミライさん達に背を向けて、走り出す。行き先は決まってないけど、兎に角、走る

 

そして、12体の怪物は僕を追って、蠢きながら着いて来る。サーバルさんの呼び止める声が聞こえたけど、それを無視して走り続ける……

 

 

 

 

 

 

 

やがて、背後を向いてもサーバルさん達の姿は見えなくなり、背後から迫り来る怪物の姿のみが目に入るようになる

そして、砂の丘を登り始めるが……

 

ショウ

「う……」

 

砂に足を取られて上手く登れない。しかし、怪物達はその身体を使い、ゆっくりとこちらにやって来る……

怪物との距離は約5m、これはもう……逃げれないかな

 

???

「……全く、何故私がコイツを……」

 

……逃げれない、そう思って下を向いた時、誰かに身体を掴まれ、持ち上げられる……そして、飛んだ

 

この、ピンク色の甲殻、見覚えがある

 

???

「久し振り、と、言うほどでも無いか?まあ、数日振りだな。一応言っておくが今は敵対する気は無いぞ」

 

ショウ

「……ミ=ゴ」

 

ミ=ゴ

「む?私の名前を知っているのか?まあ、自己紹介の手間が省けて助かる。で、私は君の名前を知らないのでな?教えてくれると助かる」

 

ショウ

「……時流 翔。好きに呼んで」

 

僕は、パークでセルリアンを除いて初めて会った怪物、ミ=ゴと再び出会った

ミ=ゴは僕を抱えて、あの不定形の怪物には到底届かない高さを飛ぶ……

そして、怪物に見つからない程離れた所で降ろされる

 

ミ=ゴ

「……全く、私もアイツらと離れて面倒な状況だと言うのに、何故この様な事に……」

 

ミ=ゴは、左前脚を頭?に当てながら僕の左手を右前脚で掴み、何処かへと歩き出す。僕は取り敢えず、抵抗はしないで、そのまま連れて行かれる

 

 

ーーーーーーーー

 

 

……サーバル視点

 

ショウが、怪物を引き連れて逃げて行って見えなくなった後、私達を邪魔する様にしていた怪物は、現れた時に染み出て来た様に、今度は地面に染み込む様にして何処かに行ってしまった……

 

ああ……ショウが……ショウ、がぁ……

 

私は、膝をついて、全身に力が入らなくなり、ただただそこに有るだけの砂の地面を見つめる。まるで、心や胸どころか、『自分』という存在その物に穴……いや、欠陥が出来た様な感覚に陥る

 

???

「だ、大丈夫かい!?」

 

誰だろう?

そう思って顔を上げると、目の前に白い髪にシャツとスカートで、黒いアンダーウェアのフレンズが私の前に屈んで、手を差し伸べていた

 

アラビアオリックス

「私はアラビアオリックス、取り敢えず、話がしたいんだけど……良いかな?」

 

私はそれに頷いて答えて、早く移動する(ショウを見つける)為にもバスに乗って、話を始めた……

 

 

ーーーーーーーー

 

 

……ショウ視点

 

ミ=ゴに手を引っ張られて、洞窟の様な場所に辿り着く。そこは、砂の丘の斜面に有り、その洞窟の前に行かなければ中々分からない場所に有った。中に入ると少し上に登る坂道が有って、その先にはそこそこ広いスペースが有り、中はかなり快適だ……と、思う

 

ミ=ゴ

「さて、取り敢えずここは比較的安全だ。ツァトゥグァの落し子が入り込める様な隙間はほぼ無く、あるのは出入り口のみ。入り口も見つかり難いなら、安心だろう?さて、念の為食料……は、無いから適当な物を外で取って来るか。砂漠で食える物……マズイな、蛇は論外だが、それ以外は狩るのが面倒だ。仕方ない、サソリ辺りにするか?いや、でも火は……まあ、電気銃をあえてショートさせて……ブツブツ

 

ミ=ゴは食料だ何だと言いながら、洞窟の外へ出て行き、そのまま何処かへ行ってしまった。洞窟の中には僕1人で、何もする事が……いや、そう言えば火が云々って今ミ=ゴが言っていた様な……

あ、そうだ刀に何か……そう、火だ。火を起こせる能力が有った様な気がする

そう思って刀を手に出し、そのまま……そのまま……

 

ショウ

「(……どうすれば良いんだろう)」

 

試しに、(火、でろー)と、思ってみたりもしたが、反応は無い。取り敢えず、適当に刀を振ってみるが、すっごい今更な事に気付いた。

僕は、今まで扱った事の無い物を何と無く使っている事。僕は少なくとも刀なんてパークに来るまで触った覚えは……いや、あの人(蒼さん)が何かしたのだろうか?まあ、そう思うっておこう……って、そうだ、刀の火を忘れる所だった

 

ショウ

「……うーん、刀を伸ばすのはいつも技名?叫んでるだけだったし」

 

 

取り敢えず、現状ではどうする事も出来ないので放置しておこうと思う。僕は取り敢えず、洞窟の床に横になってみる。案外僕自身が疲れて居たのか、そのまま寝てしまった……

 

次回 蛇は藪では無く砂から出る




作者
「今回の砂漠はハードやルナティック超えて難易度マッドネス」

ミ=ゴ
「誰か……バイオ装甲を……バイオ装甲を……頼む……」

ショウ
「なんでミ=ゴと一緒なの……?」

サーバル
「急に難易度が上がったよー、あっはっは」

トキ
「(もう何も言うまいと言う表情)」

ミライ
「えっと……さ、サソリって美味しいのでしょうか!?」

カラカル
「……次回、『蛇は藪では無く砂から出る』!みんな、取り敢えず合流目指して行くわよ!」

みんな
『おー!』


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第3章 蛇は藪では無く砂から出る

作者
「もうタイトルで登場する神話生物はお察しですな」

ショウ
「あ、えっと……その、蛇って噛むやつだよね……?」

作者
「そうだけど、出来るだけ殺さない……というか、攻撃しないようにね」

ショウ
「?」



遅れてごめんなさい♡


〜ショウの日記〜

◾︎月◾︎日

砂漠エリアに来た僕たちは、オアシスに怪物が出ている事を知った。その後、オアシスに居るアニマルガールさん達も避難させるために向かったが、そこで黒くて不定形のスライムみたいな怪物(恐らく最近出ているのはコイツ)に出会った。そして、そこで僕はサーバルさん達と分断されてしまい、僕は怪物から逃げ回る。途中でピンチをミ=ゴに助けられ、そのままミ=ゴの隠れ家?に連れてこられた

 

ps.ミ=ゴは案外良い人?だった……?

 

 

……ショウ視点

 

ミ=ゴ

「おい、起きろ。今飯が出来る、サソリの丸焼きとネズミの肉だ。一応お前が満腹になるには充分な筈だ。まあ、山菜が無いのは許せ」

 

ショウ

「ん……おは、よう……あ、いい匂い」

 

眠っている所を起こされ、目を覚ますと肉が焼ける匂いが鼻に漂ってくる……声が聞こえた方を見ればミ=ゴが火を起こしていて串の様な木の棒にサソリを串刺しにして焼いているのと、鍋の様な物で何かが茹でてあるのが分かる

 

ミ=ゴ

「……よし、これで良いだろう。さあ、食え」

 

そう言って差し出されたサソリの丸焼きと茹でられた肉を受け取る……さっきネズミって言ってたし……ネズミの肉、という事だろうか?

 

ショウ

「……い、いただきます」

 

早速サソリの丸焼きを口に入れる……うん、これは……

 

ショウ

「美味しい……けど、何て言えばいいのか分かんない……」

 

とても美味しい。美味しいのだが、食べた事のない味のため、ただ美味しいとしか言えない……次にネズミの肉も頬張る。こっちも美味しい。ただ、マトモな肉自体が凄く久しぶりで以前食べた肉の味が思い出せないのもあってコレが肉として美味しいのかは分からない……けど、彼処(・・)で食べさせられていた物よりずっとマシなのは確かだった

 

ミ=ゴ

「食ったら寝るぞ、外はもう暗い」

 

ショウ

「……うん。ご馳走さまでした」

 

サソリを2匹、ネズミ肉を全部食べ終わり、サソリ3匹を残して満腹になった。残ったサソリはミ=ゴが……布袋?の様な物で包んでくれる……と言うかさっきから気になっていたけど、鍋やら布やらは何処から手に入れたんだろう?寝る時にはそんな物無かったし……何処かから持ってきたのかな……

 

ミ=ゴ

「ほら、明日は早めに出る。早く寝ろ」

 

ショウ

「……眠く無い」

 

ミ=ゴ

「……ああ、そう言えばさっきまで寝てい「そうじ……なくて……」ん?」

 

僕は体操座りをして、膝に顔を付ける。そんな僕を見てミ=ゴが僕の横に移動する

 

ショウ

「寂しい……」

 

ミ=ゴ

「私が居るだろう」

 

『寂しい』僕がそう呟くと、ミ=ゴが僕の頭に脚を乗せながらそう言う……ミ=ゴは撫でて居るつもりなのだろうけど、ハサミの付いた脚では乗せると言う表現が正しく思える

 

ショウ

「……うん、此処にはミ=ゴが居る……けど……」

 

ミ=ゴ

「けど?」

 

改めて自覚すると景色が歪んで来る。会いたいけど、会えないのが辛くて、辛くて……胸の奥が千切れそうな、握り潰される様な……とても、痛い。痛すぎる……

 

ショウ

「サーバルさんに……会、いたい……」

 

ミ=ゴ

「……明日、会わせてやる。だから明日に備えて眠るぞ」

 

ミ=ゴが泣いている僕の脇に脚を入れ、持ち上げる。そしてそのままミ=ゴ自身の前に運ばれたかと思うと、抱きかかえる様にミ=ゴが僕をその脚で包む。温もりは無いし、雑な撫で方だけど……だけど、少しだけ……ほんの少しだけ安心できた気がする

 

 

ーーーーーーーー

 

 

時を少しだけ巻き戻し、サーバル御一行の様子……

 

……サーバル視点

タスケナキャ

タスケナキャ

サーバル

「……」

タスケナキャ

私はバスの席で膝を抱えて、下を見たまま何も喋らず、何も考えずにいる……

こうなってる理由?……私達の仲間のショウの行方が分からなくなっちゃったんだ……詳しく話すと、まず最初にミライさんがオアシス付近で怪物が出るから避難するって言われて、私がオアシスに居る子達にも伝えようって言ったから……だから、オアシスに戻った時に、あの怪物に、ショウが……

タスケナキャ

カラカル

サーバル!

タスケナキャ

サーバル

「ひゃっ……ど、どうしたの?突然……」

タスケナキャ

カラカル

「さっきからずっと話しかけてたわよ……サーバル、ショウの事で色々考えちゃうのも仕方ないけど、今は兎に角ショウの行方を掴む事を優先するわよ」

タスケナキャ

カラカルの大声につい耳を抑えてしまう。いけない、今は落ち込んでる場合じゃない……しっかりしないとショウを助ける事が出来ない!

タスケナキャ

カラカル

「さっきまで話してた事を纏めると、アラビアオリックスの友達のルルもショウと同じく行方不明だから、私達とアラビアオリックスは一緒に行動する事になったのよ……アンタさっきからボーッとしてるけど、大丈夫?ショウの事心配なのは分かるけど、それなら尚の事冷静じゃなきゃダメよ」

タスケナキャ

サーバル

「うん……そうだね。絶対にショウとその友達を絶対に助けないと助けよう!」

マカセル、ネ

……?なんだろう、今の感じ……まあ、いっか。

私達はアラビアオリックスと共に、ショウ&ルルの捜索を開始ーーまず最初に、手掛かりを探す為にショウと別れる事になった場所……オアシスからショウを追って何処かに行った黒い怪物の足跡なり何なりを探す事にした

 

 

 

 

 

サーバル

「えっと……確か此処から黒い奴らが染み出して来たって言うか、飛び出して来たって言うか……」

 

カラカル

「そうね、此処で合ってる筈よ。それで、あっちの……砂丘の方に向かって行ったのよね。取り敢えず同じ方向に向かいましょうか」

 

カラカルが指をさした先の砂丘は、他の砂丘が綺麗な形をしているのに比べると何か大きな物が通った様な跡がある。その跡の向こう側へショウと黒い怪物が向かったのは覚えている。だからその跡は黒い怪物の物だ……

そう確信し、その先にショウが居るかもしれない……いや、きっと居る。そう考えるとさっきまで重かった脚が軽くなった気がする。大丈夫、ショウはあんなに凄い子なんだ。あんな怪物に追いつかれるなんて……そんな事、ある訳ない

 

アラビアオリックス

「それじゃあ、ショウ君の後を追うとしようか」

 

サーバル

「……良いの?」

 

アラビアオリックス

「?……えっと、何が?」

 

私はアラビアオリックスの言った言葉につい確認を取ってしまう。しかしアラビアオリックスはイマイチ私が何故確認を取ったのか分からないらしく、首を傾げている

……だって、と私は言いながら

 

サーバル

「……アラビアオリックスは、ルルを探してるんでしょ?私達はショウを探してる間に何か有ったら……」

 

そう言いきった所で「しまった」と思う。これではまるで彼女がルルを心配していない様な言い方になーー

 

アラビアオリックス

「そうだね、けど……小さな子を放っておいて君を探したなんて、ルルにはとても言えないし……ルルも、ショウ君を探すのが一番だって言いそうだしさ。まあ、確かにルルの事は心配だけど……」

 

ーー眩しい。思わず目を逸らしそうになる程眩しい。アラビアオリックスは本当にルルを大切に思っている。だからこそ、先にショウを助ける事にしてくれたんだろう。ルルならきっとこういう時はこう言う(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)。そう考えたからこそ、ショウを先に助ける事になるのを我慢出来るんだね、きっと……

何処か寂しげなアラビアオリックスの笑みを見てそう思い、同時に私は何としてもショウを見つけ出し、早くアラビアオリックスの探しているルルも見つけなければとも思いながらバスに乗り込んで怪物の足跡らしき物を追い掛け始めた

 

 

ーーーーーーーー

 

……???視点

 

???

「うぅん……」

 

何だか頭がボーッとする。私って何してたんだっけ?

えっと……確か、オアシスの水が無くなって……ラビラビに心配されるのが嫌でムキになって、一人で解決しに行って……そこで……そこで?

 

???

「あっ!」

 

一気に頭の中がスッと綺麗になる。そうだ、私は「原因らしき奴ら」を見つけてその後追われてたんだ!それで、セルリアンにも追われ始めて、逃げた先で岩に登ってやり過ごしてたんじゃん!

寝てたら襲われる、と無理に起きた所でおかしな事に気付いた

まず周りが暗い。これは夜という訳でも無く、明かりのない建物の中の様な暗さだ。実際月と星も無いし地面も固めの岩か何か

暗いけれどある程度は見え、ぼんやりと縦の棒が並んでいる……

 

???

「……硬い地面に縦の棒?」

 

何だか何処かで見たような状況だ。そう、確か探検漫画の……ん?あれ、いや待って……それだとこれって私

 

???

「ーー閉じ込められてるぅぅぅぅ!?」

 

どうしよっ!?いや本当にどうしよっ!?一応(ツノ)は取り出せるしいざとなればこの程度の檻壊せそうだけど……壊したら音が鳴って敵がわんさか出てくるのがお約束だしなぁ……

……ん?あ、ヤバイ!?誰か降りてきた!?ね、寝たフリ寝たフリ!

 

???

「……すぴー」

 

???

「……オキロ」

 

???

「……す、すぴー」

 

???

「……」

 

や、やばいヤバイやばいヤバイやばいヤバイやばいやばいヤバイ……!

無茶苦茶こっち睨んでるでしょこれ!?なんか凄い視線を感じるんだけど!?かと言って今更起きても気まずくなるだけだし……

 

???

「……オキロ」

 

???

「……す、すすぴー」

 

???

「イヤ、ソレハ モウイイ」

 

呆れる様な声で言われたっ!?地味にショック……で、でもこれは良い感じに起きるチャンス……!えぇい!この際だから私を捕らえた下手人(意味分かってない)を一目見てやろうしゃないか!

 

???

「あはは……おはようございキャーッ!?」

 

目の前にてランタンを持ち、檻の外にいる人物を見た途端に私は悲鳴を上げた……何せソイツは、私を追っていた奴らと同じ、人形の蛇だったからだ……ああ、私食べられちゃうんだなぁ……

そう思っていると「エェ……」と気の抜ける様な声が聞こえた。あれ?

 

???

「……コイ、ウエニテ王ガ オマチダ」

 

???

「王様……?って言うかこれどうやって出るの……?」

 

???

「……コウヤレ」

 

私が檻から出る事の出来そうな出入り口が無いことを指摘すると……彼?彼女?は檻の柵である棒を掴み上にあげた。そひて少しずらしながら下に引っ張るとスポリと抜け、カランと地面に落ちた

 

???

「え!?警備緩っ!?」

 

 

ーーーーーーーー

 

……ミライ視点

 

アラビアオリックス

「……駄目だ、此処で途切れてる」

 

サーバル

「そんな……」

 

目の前で途切れたショウ君の物と思われる足跡のすぐ側で崩れ落ちるサーバルさん、私は……静かにバスのハンドルを握りしめ、歯を食いしばる。バスの背後には怪物の痕跡があるが、それも途中で途切れていました……いえ、正確には地面に潜った様な跡があるので何処かへ去ったのでしょう

 

トキ

「……これじゃ追えないわね」

 

カラカル

「今の所一番の手掛かりだったんだけど……こうも突然途切れてるとね……」

 

……突然途切れた足跡と言うものはイヤな予想や妄想に繋がってしまう上に手掛かりも無くなる……と、良い事が一切ない。

今の所考えられる最悪の展開、それは……ショウ君が怪物に捕まった、と言うことでしょうか?もし、ショウ君が捕まっていたら……どうなるのでしょう。太陽も徐々に傾いて行き、このままでは本当に……全員に暗い空気が流れる

 

カラカル

「あぁ、もう!今から悪い考え方は禁止よ禁止!少しぐらい良い方向に考えていきましょう!」

 

そう、カラカルさんの声が私達の意思を焚き付ける。ーーそれもそうですね、もっと良い展開を考えましょう。と、少しだけ最高の展開を考えてみる。勿論現状最高の展開は直ぐにでもショウ君が見つかる事ですが……それはつまり、ショウ君が無事であることに直結し、即ち怪物に捕まって居ない事が前提となりますね

うぅん、途切れた足跡とショウ君の無事を結び付けられるとしたら……

少し目線をずらすとピコリと頭の羽を動かすトキさんが居た。

……あっ羽……鳥……!

それならきっと最後の足跡の近くに……!あった、他の誰かの足跡!

 

ミライ

「これなら……!まだショウ君が怪物に何かされたと言う事でも無さそうです!」

 

サーバル

「え?」

 

私の言葉に皆さんが勢い良く振り向き、その視線でどう言うことか尋ね、私はそれに直ぐ答える

 

ミライ

「まず、ここで重要になるのはショウ君と怪物の足跡が離れて途切れていると言う事です。仮に捕まったならもう少し近くてもいい筈ですし……何より、ショウ君の足跡が物凄く綺麗に途切れているんです。普通、捕まったなら足跡はもっと暴れた様な……いえ、兎に角捕まって居ないと言う事が大事ですね」

 

私の捕まって居ないと言う言葉にサーバルさんの顔色が少しだけマシになり、悲壮感の様な暗い空気は全て無くなる。そして私は少しだけ息継ぎをしてからトキさんを見て

 

ミライ

「そして……ショウ君が捕まって居ないとするなら何故足跡が途絶えたか、ですが……それはズバリ、鳥のフレンズによる存在が大きいかと思います。トキさん、貴女は怪物から逃げている子供を見つけたらどうしますか?」

 

トキ

「……間違い無く連れて逃げるわ。勿論飛んで」

 

サーバル

「そっか!鳥のフレンズに抱えて貰って行ったら足跡は残らないもんね!……あ、でもそれこそ追えないんじゃ」

 

サーバルさんは明るくなったかと思えば直ぐにションボリと勢いを無くす。そう言う所は非常にサーバルさんらしく普段なら写真の一つや二つ撮る所ですが今はそんな場合では無いので、先ずはサーバルさんが心配する点について話す事に

 

ミライ

「大丈夫です、怪物の足跡は真一直線に消えている事から恐らく真っ直ぐにショウ君を抱えて飛んで行ったと思われます。横に飛んで行ったなら怪物の足跡も横に少しはズレてもおかしくありません」

 

カラカル

「良し!ならこのまま真っ直ぐ全身!」

 

サーバル

「おーッ!」

 

勢いの回復したサーバルさん達は文字通り真っ直ぐ突き進もうとしてーーって、あ!

 

ズボッ

ゴチンッ

 

サーバル

「ニャァァッ!?」

 

???

「〜〜〜〜〜ッ!?」

 

ああ……サーバルさんの足元が崩れて芸術的なまでの落ちっぷりを……あれ、と言うか何かサーバルさんの悲鳴以外にも聞こえた様な……気のせいでしょうか?

 

サーバル

「ニギャアァ……なんでこんな所に穴が〜ッ!?」

 

トキ

「……大丈夫?見たところ底まで8〜9メートルくらいはありそうよ」

 

トキさんがサーバルさんが落ちた穴を覗く。突如現れた様なその穴は直径約1メートル、トキさんが言うには深さ8〜9メートルと中々深い物の様です。私も覗いてみると本当にそれぐらいはありそうで……予想ですが野生動物が掘った巣穴跡の上を踏み抜いた感じでしょうか?「よいしょっ……と!」と言う声と共にサーバルさんが穴の中から飛び出してくる。流石獣の跳躍力ですね

 

サーバル

「ふう……いやー、本当にびっくりしたよー」

 

額の汗を拭いながらサーバルさんは一息つく。先程までの張り詰めた空気だったのも今の出来事で多少は緩み、サーバルさんはトラブルメーカーではあるものの、ムードメーカーでもあるという事を再確認する

 

カラカル

「こっちもびっくりしたわよ……っていうかさっき変な音しなかった?」

 

サーバル

「え……?そう?」

 

カラカルさんの疑問に首を傾げ、不思議そうな顔をする。そして暫く考える様な素振りを見せ、そして「あ、確かに何かにぶつかった様な気も……」そう言った瞬間でした

 

???

「……オマエ達、人間ノ子供ヲ探シテルノカ?」

 

そう、縦長の瞳孔を持つ金の瞳が先程の穴から此方を覗き見て、語り掛けて来るのは

 

次回 Ⅺ




作者
「おくれてごめんね♡」

ショウ
「死ね」

作者
「あ……」(ショック死)

サーバル
「実質タイトル詐欺じゃないの?」

カラカル
「言うほど蛇要素無いものね」

ミライ
「蛇……すべすべした鱗……キュートな舌に尻尾……」

トキ
「ああ……蛇を楽しみにしていたガイドさんが哀しんでる……」

サーバル
「次回!XI(エックスアイ)!」

カラカル
「サーバル、それローマ数字の(イレブン)よ」

サーバル
「にゃんですと!?」


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