海風に舞う桜 (座右の銘は天衣無縫)
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第一章 プロローグ

唐突ですが、前世の事を思い出しました。

 

え? 何言ってるかって?

 

いや、自分でも分からんのですが、

 

住んでた村が海賊に襲われる。

      ↓

親に二本の刀と変な模様の果実を持たされ逃される。

      ↓

何とか近くの森にまで逃げ込む。

      ↓

木の根に足を引っ掛け、盛大に転ぶ。

      ↓

頭打って悶絶していたら思い出した←今ココ

 

「コレ、悪魔の実、ですよね。 という事はワンピ時空・・・?」

 

インフレ激しすぎな世界じゃないですかヤダー。

 

って、こんな事をしてる場合ではありませんでした。

さっさと逃げましょう。

 

そう考えて森の奥にまで走っていく。

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ、ハァ、」

 

取り敢えずここまで来れば追ってこないでしょう。

そもそも、私という存在に気付いてない可能性もありますが。

 

一旦、呼吸を整え、まずは自分の体を確かめる。

 

大きな傷は無し、あるのは転んだ時の擦り傷くらいですね。

 

ここである重要な事を思い出す。

自分の容姿と名前。

 

 

名前はオキタ・ソウジ。

祖父がワノ国出身だとかでこの名前を付けてくれた、と親が説明していたのを思い出す。

 

そして容姿は整った顔にかなり色素の抜けたピンク色の髪、そして銀色にも近い目。

桜セイバーである。

 

歳は今年で十一歳。

 

 

ここまで思い出して慌てて刀を確認する。

 

『乞食清光』と『菊一文字則宗』

 

ここまで来て、何故か無い羽織。

 

いや、確か祖父が道場の地下に秘密の蔵を作ってそこに大切な物を入れていた。

さらに、祖父が昔、『誠』と書かれた青の羽織を見せてくれたのを思い出す。

 

取り敢えず、神様(エネルではなく)

一発殴っていいですか?

 

 

そして悪魔の実。

効果は不明。

となれば食べないほうが良いのでしょうが、

 

くぅ、と腹の虫がなる。

 

背に腹は変えられません。

こうなりゃヤケです。

餓死するくらいなら能力者になってやりますよ。

 

がぶり、と齧り付く。

 

マズい。

 

具体的に言うならまだ熟してない様々な果実をミキサーにかけて、もう一度固め直したような味。

 

 

 

ポタリ、と水が地面に落ちる。

それを無視して食べ続ける。

 

今、食べる事を止めてしまったら思い切り泣き出しそうだから。

 

誰も助けられなかったことを悔しみ、皆殺されちゃったことを悲しんで。

 

強くなりたい、と思った。

この世界の全員なんて言わないけど、出来るだけ多くの人を助けられるように、強くなりたい、と。

 

少なくとも理不尽な力に負けないくらいには。

 

その為にもまずは海軍に入る。

あそこなら私だって強くなれる可能性は高い。

 

そもそも、この村ではダントツで剣の腕は良かったのだ。

運が良ければ鷹の目に師事させてもらえるかもしれない。

 

覇気も六式も欲しい。

 

やることは沢山ある、だから海軍さん。

 

早く助けに来てください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、マズすぎてちょっと吐きそう。



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第一話

・・・・?

 

知らない天井ですね。

 

サラリと言ってみたかった言葉を口に出さずに頭の中で言う。

 

えっと、アレから四日目くらいで漸く海軍が来て、助けて貰って、、、、貰って、、どうしたんだっけ?

 

そこから記憶がないです。

 

ベッドで寝てた私はそこまで大きくない部屋を見渡す。

腕には点滴の管が刺されています。

 

あ、『誠』の羽織ありますね。

 

良かった。 コレが無くては色々と締まらない気がするのです。

 

桜セイバーもキチンと直感持ってるので間違いではない、はず。

 

そして羽織の下には二本の刀が立て掛けられています。

 

・・・・・良いんでしょうか、素性の分からない人間に刀とか持たせて。

 

うっかりか、私が刀を持ったところで取り押さえられるくらい強い人が居るのか、どちらでしょうか。

 

直感的には・・・・・・両方?

 

ガチャ、と扉が開き、そちらを見ると白衣を着た女の人。

衛生兵ですかね?

 

「あら、起きたのね。 具合は?」

 

「普通、ですかね。 ここは?」

 

「海軍の軍艦の中よ。」

 

「はあ、そうですか。 それより、刀なんて私に持たせといて良いんですか?」

 

「暴れるつもり?」

 

「いえ。 私はただのか弱い一般人Aですよ。 暴れたところで取り押さえられて終わりですよ。」

 

「そ、なら問題ないわよね。」

 

ぐうぅぅ、と腹の虫が鳴く。

 

おかしいですね、腹ペコキャラになった覚えは無いのですが。

勘違いしないでくださいよ!?

アレから丸四日間、何も食べてませんからね、私!

 

「ふむふむ、胃腸の働きも平気そうね。 それじゃあ、食事取ってきてあげるわ。」

 

「あ、お願いします。 出来ればガッツリとしたもので。」

 

「駄目。 消化に良い物じゃないと。」

 

ですよねー。

うん、知ってました。

 

女の人が出て行き、十数秒後に誰か入ってきました。

てっきり先程の人が落とし物か忘れ物でもしたのかと思いましたが、違いました。

 

入ってきたのは海軍の制服を着た男の人が二人。

肩に付けられた階級章からして相当上の人ですね。

 

「えっと、何方ですか?」

 

「儂はガープ。 こっちは副官のボガードじゃ。」

 

「正確には海軍本部中将かつ、この船の一応の責任者です。」

 

「は、はあ。 何というか、ご苦労さまです?」

 

「君は分かってくれるのか。」

 

ガシッと手を掴まれ握手。

 

色々苦労してそうな人だとは思ったんですが、ここまでとは。

 

「ご用は何でしょうか?」

 

「ウチの船医から目を覚ましたと聞いての。 事情聴取じゃ。 ま、言いたくないことがあったら言わんでも良い。」

 

え、こういうのって普通は諸々を済ましてからじゃ無いんですか?

 

特に私の場合は食事とか、お風呂とか。

 

ちらり、とボガードさんを見ると申し訳なさそうな顔をしています。

 

ああ、はい。 本当にご苦労さまです。

 

「とは言っても、襲われたのが真夜中でしたし、必死に逃げていただけですので、あまり話せるような事は無いかと。」

 

「ふぅむ。 なら、止めるか。」

 

止めちゃうんですか!?

 

「邪魔したの。」

 

え、ちょ、ホントに終了ですか!?

 

それで本当に終わりなのか、部屋から出て行こうとする二人を呼び止めた。

 

「ま、待って下さい!」

 

「うん? なんじゃい?」

 

「私を海軍に入れて下さい。」

 

あまり力の入らない手足を動かして、ベッドから出て頭を下げる。

 

「おい、まだベッドにいないと。」

 

「人並みに戦える力はあるつもりです。 最初は雑用でも構いません。 だから、私を海軍に入れて下さい。」

 

立ち眩み、でしょうか。

段々と視界が暗くなっていきます。

 

「むう。 お前さんの熱意は伝わった。 けどの、入る理由はなんじゃ? 海賊への復讐がしたいなら、悪いが入れるわけにはいかん。」

 

「ちゅ、中将!?」

 

「復讐なんてする気はありません。 ただ、私みたいに悲しむ人を、家族や皆みたいに命を落とす人を一人でも多く救いたいんです。」

 

もう、手足は痺れるように重く、視界も目は開いてるはずなのに何も見えない。

けど、伝えたいことはまだ残っている。

 

「何より、誰も助けられなかった自分が悔しいんです。」

 

「「・・・・・・・」」

 

「分かった。 入隊を許可しよう。」

 

その言葉を聞いた瞬間、私は崩れ落ちました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side ガープ

 

「ま、待って下さい!」

 

儂が部屋から出ようとすると、今回の襲撃の唯一の生き残りの嬢ちゃんに呼び止められた。

 

「うん? なんじゃい?」

 

はて、何かやったかのう?

 

「私を海軍に入れて下さい。」

 

なるほど、そういうことかの。

 

「おい、まだベッドにいないと。」

 

「人並みに戦える力はあるつもりです。 最初は雑用でも構いません。 だから、私を海軍に入れて下さい。」

 

急に立ち上がったせいじゃろう。

元々白かった肌がどんどん青白くなってっとる。

 

「むう。 お前さんの熱意は伝わった。 けどの、入る理由はなんじゃ? 海賊への復讐がしたいなら、悪いが入れるわけにはいかん。」

 

復讐で海軍に入っても碌な目にはあわん。

 

「ちゅ、中将!?」

 

ボガードが心配しとるのはこの嬢ちゃんじゃな。

さっきよりも顔色は悪くなり、足もガクガク震えとる。

 

「復讐なんてする気はありません。 ただ、私みたいに悲しむ人を、家族や皆みたいに命を落とす人を一人でも多く救いたいんです。」

 

それでも、まだ倒れん。

見聞色で探る限りは気力だけで立っとるような状態じゃ。

 

「何より、、誰も助けられなかった自分が悔しいんです。」

 

「「・・・・・・・」」

 

なるほど、それが理由か。

ならば拒む必要は無いの。

 

「分かった。 入隊を許可しよう。」

 

儂がそう告げると同時に、気が緩んだのか一気に崩れ落ちた。

それを抱き抱えてベッドに戻す。

 

「大した娘っ子じゃ。 これは将来が楽しみじゃの!」

 

そう言って儂が笑えば、ボガードに頭を叩かれた。

仮にも上官に向かって、頭を叩くとはどういうことか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side 沖田

 

「ん、ぅん、・・・・・?」

 

知ってる天井ですね。

あ、また点滴されてますね。

 

「あ、起きたの。 言いたいことは山ほどあるけど、まずは食事ね。」

 

さっきの女の船医さんが居ます。

そして差し出されたのは雑炊。

 

雑炊ですかぁ。 鍋の後に作るのは格別ですよねぇ。

食材からダシが出てて、そこにご飯と卵を入れて塩で味付けするだけで美味しいんですよね。

 

「いただきます。」

 

自分で茶碗によそって、まずは一口。

 

「んん〜〜〜〜〜〜♪」

 

美味しいです。

少し味は薄めですが、その分ダシがきいててものすごく美味しいです。

 

一口、また一口と夢中になって食べ続けていると、何時の間にか食べ終わりました。

 

「ご馳走様でした。」

 

「お粗末さまでした。 本当に美味しそうに食べてたわね。 見てるこっちも食べたくなってきたわ。」

 

「そうでしょうか?」

 

「ええ。 それはそうと、」

 

そう言って船医さんはこちらに向かってゆっくりと歩いて来て、

 

「中将から聞いたわよ? 幾ら何でも無茶しすぎ。」

 

「ふ、ふみまへん。」

 

ほっぺを摘んで至近距離で笑顔で説教を始めました。

声と目が笑ってないからメチャクチャ怖いです。

 

その後、船医さんの話を聞くと、

 

元々、低血糖状態だったのに急に動いたせいで極度の貧血状態になったそうです。

この点滴はそれに対しての治療、と言ってました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところでお風呂とか入っても、あ、ダメですか。



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第二話

「う〜〜ん、アレでもないコレでもない。」

 

「まだかの?」

 

「中将、悪魔の実が全部でどれだけあると思ってるんですか。 もう少し待ちましょう。」

 

現在、本とにらめっこ中です。

 

なぜそうなったのかと言うと、一晩寝て完全復活した私は中将さんに質問されました。

 

『人並みに戦えると言ってたけど、どれ位戦えるのか?』と。

 

親と祖父に教えて貰った活人剣と殺人剣。

そして悪魔の実の能力、と答えたところ、何の能力かと聞かれました。

 

私自身、何の実を食べてしまったのか分からないと答えたら、ボガードさんが何冊か分厚い本を持ってきてくれました。

 

題名全て『悪魔の実 一覧』

 

この中から記憶を頼りに食べた実を探せ、と言われたので五十音順に見ているのですが、

 

「アレも違う、コレも違う。」

 

『あ〜う』、『う〜え』の二冊を調べても見つからず、今は『え〜か』を読んでいる最中です。

 

「あっ! ありました!!」

 

「どれ、貸してみい。 ・・・『カゼカゼの実』かの。 超人系で周囲の風を操ったり、風を生み出したりできる、と。 帆船の操作に使えそうじゃの。」

 

風、、、セイバー、、、使いようによっては強いんじゃないですか!?

 

ホラ、『風王結界(インビジブル・エア)』とか『風王鉄槌(ストライク・エア)』とか!

ハッ!

応用すれば魔力放出のマネもイケる!?

 

ちょっと待って下さい。

鎌鼬とかも使えるようになれば、『燕返し』もワンチャン?

 

やりました、沖田さん大勝利確定ですよ、コレは!!

 

ドラゴンさんの能力が『カゼカゼの実』という説がありましたが、気にしたら負けです。

 

私が食べたなら違うんでしょう!

きっと! 多分!

 

「ところで嬢ちゃん。 歳は?」

 

「へ? 十一ですけど、」

 

「む、むむむ。」

 

「十一、か。」

 

「え? え? 何ですか?」

 

「いや、その、実に言いづらいのだが、、、、」

 

「海軍の募集なんじゃが、年齢制限があっての。 十二歳からなんじゃ。」

 

な、なんですと!?

 

あと一年待たなきゃいけないんですか!?

 

「だが、抜け道が無い訳でもない。」

 

「抜け道、ですか?」

 

「現在、海軍は人員が全くと言っていいほど足りないのじゃ。 そこで、お主が相応の見込みあり、と認められれば入れん事もない、、、はずじゃ、多分。」

 

「何か最後、不安になる言葉聞こえましたけど!?」

 

「き、気のせいじゃろ。」

 

「せめて目を見て言ってくれませんか!?」

 

メチャクチャ不安になるんですけど!?

 

「なぁに、安心せい! センゴクも儂からの推薦とあらば無下にはせんじゃろう! と、言う訳で組手でもするかのう。 相手は、、、、うむ、ボガード、お前がやれ。」

 

「言うと思いました。」

 

はあ、ボガードさんとですか。

まあ相手が誰であろうと全力で行かせて貰うだけですから構いませんが。

 

「ホレ、甲板に行くぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、甲板まで案内されて出て来たのですが、

 

「な、何で囲まれてるんですか?」

 

沢山の海兵さんが集まって来ました。

 

「中将のせいか、船でこういう事があると集まるようになってな。」

 

コッソリとボガードさんが教えてくれました。

 

「ハァ。 まったく、頭が痛い。」

 

「本当にご苦労様です。」

 

この隊に配属されないように注意しときましょうか。

 

ま、それはそれとして。

 

「では、よろしくお願いします。 ボガードさん。」

 

「ああ。 来い・・!」

 

『乞食清光』を手に取り、FGOの沖田総司の構え方で構えます。

そして私から10メートルほど離れた場所に立っているボガードさんは無造作に構えています。

 

「はじめっ!」

 

ガープさんの掛け声と共に私は『縮地』で飛び出しました。

 

『縮地』はFateでは空間転移、などと呼ばれていますが、実際には相手の目の錯覚を利用した移動法です。

 

初動を一切見せず、さらに出来るだけ一歩で距離を詰める。

そうすると相手は勝手に『動いていない』、と勘違いするので、まるで瞬間移動したかのように見える訳です。

 

私の『縮地』一歩分の間合いはおよそ7〜8メートル程。

 

10メートル程度なら『縮地』一歩と普通の一歩で剣の間合いに入る!

左手を突き出し、右手は刀を持ったまま引き絞る。

 

「せやっ!」

 

ですが、その一撃は何事も無かったかのように弾かれました。

 

大丈夫、想定内!

 

右手は弾かれて、すぐには戻せない。

なら!

 

左手で『菊一文字則宗』を掴み、裏手持ちなので体を回転させながら斬りかかる。

 

これは後ろに下がって回避されました。

 

ですが、まだ間合いの中!

 

そのまま体を回転させ、右の刀で切り払う。

 

「っ!」

 

僅かに目を見開いてボガードさんはそれをガードする。

防御にまわられては分が悪い。

一旦、間合いを取りましょう。

 

そう考えて『縮地』で後ろに下がる。

しかし、今一瞬だけ慌てたような・・?

 

「疾いな。」

 

「男の子には力では勝てませんから、必然的に技と疾さを磨くしかなかったんです。」

 

「なるほど、道理で。」

 

『菊一文字則宗』は一旦、鞘に戻します。

元々私は一刀流、あのような事は奇襲程度にしか使えません。

 

先程、持った感じでは重さのバランスも良かったので、ゆくゆくは二刀流も使えるようになれれば良いですね。

 

ボガードさんは何やら考えてるようですし、今の内に能力使えるかどうか試してみますか。

 

刀の周りに風を纏わせるように意識。

覆い隠すように。

風王結界(インビジブル・エア)』を意識します。

 

「今度はこちらから行くぞ。」

 

「は、はい!」

 

正直、準備が出来たわけではありませんが、実戦で待ってくれる人などいません。

ぶっつけ本番でやってやろうじゃありませんか。

風王結界(インビジブル・エア)』は無理でしょうが、こっちなら!

 

「風よ、舞い上がれ!」

 

「なっ!?」

 

ゴウ、と風が刀に纏わり付く。

 

周りに被害を出す訳にはいかないので、風を周囲360度に放つのはダメです。

 

だから、足元ギリギリから掬い上げるように斬り上げ、風も上へと逃がす。

それを横に跳んで避けたボガードさんは、、、消えた!?

 

ゾクリ、と寒気が走ると共にイメージが頭の中に入り込んできました。

 

ボガードさんに背後を取られ、刀の峰で頭を思い切り叩かれ、私が気絶する。

 

咄嗟にしゃがむと、ブオン! とさっきまで頭のあった位置を刀が掠めていきました。

 

体を捻らせて反撃しようとしたところで何かが迫ってきているのに気が付く。

 

あれ? これって刀の鞘、ですよね。

 

そう考えると同時にお腹に強い衝撃が走り、視界が暗転しました。




沖田さんに食べさせたのはカゼカゼの実。

確かモンキー・D・ドラゴンが食べたんじゃないかと言われている実の一つもカゼカゼの実だったので違うことを祈ってます。


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第三話

 

「ん、デジャヴ。 超デジャヴですね。」

 

目を覚ましたら知ってる天井でした。

 

体を起こそうとした所で腹部に軽く痛みが走る。

 

「当て身、ですかね。」

 

さっきボガードさんにやられた攻撃を思い浮かべます。

鞘での攻撃でしたが、峰打ちの鞘バージョンと言うよりは当て身の間合いを鞘で無理やり伸ばした感じでしょうか。

 

善戦出来ていたからと言って調子に乗っていましたね、私。

反省しなければ。

 

それにしても最後のあの移動は六式の剃、でしょうか。

 

動体視力は良い方だと思ってたのですが、まったく目で捉えられませんでした。

いえ、捉えられなかったのは完全に予想外だったからでしょうか。

 

どちらにせよ、実力が足りてないのは事実ですが。

 

ベッドから弾みを付けて起き上がり、壁に立てかけてあった二本の刀を手に取ります。

 

「では、鍛錬、」

 

ぐうぅぅ〜〜

 

「の前にご飯にしましょうか。」

 

何ですかね、このタイミングの良さ。

腹ペコキャラになった覚えはありませんよ?

 

とは言ったものの、食堂の場所なんて知りませんし、近くに人のいる気配もありません。

何ともタイミングの悪い時に目を覚ましたものですね。

 

「おお、起きとったか。 思ったより体も頑丈そうじゃのう。」

 

「あ、ガープさん。 どうもです。 それで、入隊の件はどうなりました?」

 

「慌てるな。 キッチリ、センゴクに話してやったわい。 期待の新人だとな。 決断はまだじゃが、ほぼ確定じゃろ。」

 

あれ、意外ですね。

最初の奇襲以外は完全にやられっぱなしだったと思うのですが。

 

「ん? 意外そうな顔じゃな。 当たり前じゃろ。 奇襲とは言え、真正面からボガードのような実力者を慌てさせた上、ボガードの攻撃も一回は回避し、あまつさえ能力をもう自由に使い始めておる。 どれか一つでも相当な事じゃぞ?」

 

へぇ〜〜、そうなんですか。

まあ、勝てなきゃ意味ないんですけどね。

この世の殆どは結果が全てですから。

 

「それに、お主の言っとった本心。 儂はそれを気に入った。」

 

「ありがとうございます。 あの、ところでなんですが、、、」

 

「ん? なんじゃい。 遠慮はいらんぞ。 言ってみい。」

 

「ご飯食べたいので、食堂とかに案内して貰えませんか?」

 

エヘヘ、と照れ笑いをしながらお願いします。

 

「おお! そうじゃのう。 こっちじゃ、ついて来い。」

 

そしてガープさんの大っきな背中について行くこと数分。

 

食堂につきました。

 

までは良かったのですが、

 

「あの、何で皆さん私を見てるんですか?」

 

視線集まりすぎです。

お願いですからもうちょっとバラけてくれません?

 

「期待の新人なんじゃから当たり前じゃろう。」

 

そうでした。

皆さん見てましたもんね。

 

・・・・・今からこの中で食事ですか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メチャクチャ食べ辛かったです。

気のいい人は声をかけてくれましたけど、時折混じる妬み嫉みの視線が、、、視線がぁ・・・!

 

「何で食事程度でこんなに疲れなきゃいけないんですか。」

 

本当に疲れました、精神的に。

 

「夜なのに眠くありませんし。」

 

・・・・・軽く能力の練習でもしますか。

 

そう考えて掌の上で小さな竜巻を作り出します。

 

それを崩さないように掌から腕、肩、そして反対の腕、掌、と移動させていきます。

 

遊んでいるようにも見えるでしょうが、このように繊細なコントロールも必要になる時が来るかもしれません。

備えあれば憂い無し。

 

毎日少しでもトレーニングをするのが重要なのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そういえばお風呂入れてないぃ〜〜。



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第四話

やって来ました! マリンフォード!

 

いやぁ〜〜、ついにやって来ましたよ、海軍の総本山です。

 

前回から数日、時に海王類とドンパチしたり、時にガープさんが他の海軍の軍艦に絡みに行ったり。

お風呂? 勿論、入りましたよ!

能力者ですからシャワーと半身浴でしたけど!

 

カームベルトに入ってからは晴天続きだったので気分も清々しいです。

 

そしてガープさんに案内されて着いたのは海軍本部の一室です。

数ある応接室の一つ、でしょうか。

 

ここで待ってろと言われたので待ってるのですが、暇なのでお茶を淹れて、それを飲みながら刀の手入れをしています。

 

我ながら意味の分からない状況です。

 

そして待つこと数分、コンコンとドアがノックされたので刀をしまって、どうぞ、と声をかける。

 

「失礼する。」

 

入ってきたのはカモメの剥製が乗った帽子を被った男の人です。

この人がガープさんの言っていたセンゴクさんでしょうか。

 

「初めまして。 オキタ・ソウジと言います。」

 

「大将のセンゴクと言う。 それで、君がガープの言っていた志望者かね?」

 

「はい。」

 

「ふぅむ。 年齢制限に引っ掛かるも実力は既に一般の海兵以上、か。 正直に言わせて貰おう。 海兵として迎えることには問題はない。 だが、特別扱いする訳にもいかない。 そこで訓練兵として海兵の養成所に入って貰うことになるが。」

 

「はい! 一向に構いません。」

 

「即答、か。 分かった。 養成所には明日から行くと良い。 ちなみにだが養成所では飛び級が認められている。 ガープから聞いたが、早く海兵になりたいなら、それ相応の実力が必要だ。 で、だ。 住む場所なのだが、実は訓練兵用の寮は今は空きがなくてな、そこで、何処か将校の家でも構わないか?」

 

「はい。」

 

「そして最後に、、君にとっての『正義』を教えて欲しい。」

 

「『正義』ですか。 う〜〜〜ん、、、、、やっぱり人を、市民を守りたいですね。 ただの自己満足かもしれませんけどね。」

 

「『護る正義』、か。 私は一旦失礼する。 住む場所が決まったら、また伝えに来るのでこの場所で待ってて貰いたい。 トイレはここを出て左にずっと行った突き当りを右、その先にある。」

 

「はい、ありがとうございました。 そして、これからもよろしくお願いしますね、センゴク大将!」

 

「! ああ、こちらこそよろしく。」

 

そう言ってセンゴクさんは部屋から出て行きました。

これからもよろしくお願いします、なんてまだ言うのが早かったですかね?

 

まあ、訓練がどれだけ辛かろうと音を上げるつもりも、諦めるつもりもありませんし。

遅かれ早かれ海兵にはなりますから、問題ない、、、ですよね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side センゴク

 

ガープから聞かされていた期待の新人。

実際に会ってみて分かった。

 

相手が私という(自分で言うのもアレだが)大物にも関わらず、物怖じせずに自分の意見をしっかりと言える度胸。

そして何処となく人を惹き付けるようなカリスマ性も感じた。

さらに最後の言葉、人によっては生意気なまでの過剰な自信だと言うのもいるだろう。

 

だが私からすれば彼女は驕りも慢心もしていない。

確実に自分の能力がどれくらいかを把握し、その上で自信を持っている。

 

戦闘能力もガープからの話ではピカイチ。

アレはキッカケさえ掴めれば大化けする逸材だ。

 

今のご時世に彼女のような逸材が入ってきてくれるのは本当に喜ばしい事だ。

最近はガープの報告に胃を痛めるばかりだったが、その分の報いがようやく回ってきてくれたな。

 

さて、彼女の住む場所を決めねば。

取り敢えずクザンとサカヅキ、及びその一派は除外だ。

まだ訓練兵なのに奴らに染められるかもしれん。

と、なるとボルサリーノとその一派か。いや、ゼファーもアリだな。

 

うむ、ゼファーが良いだろう。

奴なら彼女の『正義』を殺さずに育ててくれる。

 

それに奴は養成所の教官だ。

他の訓練兵と比べれば待遇が良いが、仕方あるまい。

先行投資だ。

 

さて、養成所に話を通しに行き、ゼファーにも言っておくか。

どうせ養成所で訓練兵を扱いている最中だろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side 沖田

 

ああ、お茶が美味しいです。

結構良い茶葉を使ってますね。

 

お菓子、、は控えておきましょう。

間食は女性の天敵です。

 

コンコン

 

あ、戻って来ましたね。

さて、何方のお宅に泊まることになるんでしょうか。

 

「入るぞ。」

 

うわお、何か凄い体の大きな男の人が入ってきました。

その後ろにセンゴクさん。

 

「この娘か? センゴク。」

 

「ああ。 元海軍大将、現海兵養成所の教官のゼファーだ。」

 

「あ、はい。 明日からお世話になります。」

 

「いや、今日からだ。」

 

「あ、じゃあこの人のお宅に?」

 

無言で頷かれました。

 

「分かりました。」

 

「ついて来い。 案内してやる。」

 

「は、はい。」

 

そのままゼファーさんの後ろをついて行くのですが、

 

「・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・」

 

会話が、、会話が無いぃ・・・・!!

 

どうするんですか、コレ。

メチャクチャ気まずいですよ。

 

「・・・・・センゴクから聞いた。 期待の新人だそうだな。」

 

「え、あ、まあ。 そう言う風になってますけど、私としては全然まだまだだと思ってます。」

 

「フッ、そうか。 一つ言っておくが、俺は相手が居候の人間だろうと訓練では手は抜かんぞ。」

 

「の、望むところです。」

 

「そうか。」

 

会 話 終 了

 

え、こんなの何日も続いたら流石に沖田さんグロッキー状態になりますよ。

 

何か、何か会話の種になるようなものは、、、、

 

「ぜ、ゼファーさんって家族とかいるんですか?」

 

そう、誰にでも通用する家族の話!

 

「・・・・前は妻と息子が居た。」

 

「居た?」

 

「俺への復讐に来た海賊に殺されたんだよ。」

 

しまったぁぁ! 地雷踏んだぁぁ!!

すっかり忘れてました!!

 

そうだ、この人海賊に家族と教え子殺されて、教え子を殺した海賊が七武海になったのが理由でネオ海軍創ったんでした!!

 

「す、すみません。」

 

「気にするな。」

 

ゴメンナサイ、無理ですぅ!!

 

「似た者同士だ。 お前も俺も家族を海賊に殺された、な。 傷の舐め合いをする気は無いが、互いに他の奴らには話せない事も話せるだろうよ。」

 

「しょ、正直有って欲しくない似た者同士ですね。」

 

「同感だな。 着いたぞ。」

 

丁度良いタイミングでゼファーさんの家に着きました。

 

「そう言えば私物は無いのか?」

 

「え? あ、はい。 今持ってるので全部ですね。」

 

刀二本と今着ている服だけです。

私がそう言うと、何か渡されました。

 

「真っ直ぐ行けば商店街がある。 雑貨やら服やら揃えてこい。」

 

渡されたのは現金でした。

それも結構な額。

 

「いやいやいやいや!? こんなに貰えませんよ!」

 

「じゃあ、これから服もそれだけで過ごすのか? 一応、妻のも残ってるはずだがホコリ被ってるぞ?」

 

「うぐ。 分かりました。 いつか絶対に返させて貰います。」

 

「返さなくて良い。 そのまま持っとけ。」

 

そういう訳にはいかないでしょうに。



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第五話

「もう一回、お願いします!」

 

「おう、来い!」

 

現在、養成所でゼファー先生を相手に組手の最中です。

私が突っ込んで、ある程度打ち合ったら私が投げ飛ばされて終わり、という流れがかれこれ数十回。

 

本当にゼファー先生には頭が上がらないですよ。

まあ、その分はキッチリ家事で恩返しさせて貰ってますが。

 

ゼファー先生、家事はてんで駄目ですから。

その割に家は小奇麗でしたから、聞いてみたら以前の教え子に家事を時々やって貰っていたらしいです。

 

その人は遠征から戻ってくる度にゼファー先生の家の家事をしていたそうです。

 

そう言えば最近、同期の訓練生の人達に父娘みたいだな、と良く言われるのですが、年齢的には祖父と孫なんですよね。

その割には父娘という言葉がしっくり来るので謎です。

 

そうそう。

私は今、六式の内の四つは完全に習得しました。

『剃』『月歩』『紙絵』『嵐脚』の四つです。

能力の関係上、風や空気を使ったり感じたりするのは直ぐに習得出来ました。

 

その分、純粋に筋力が物を言う『鉄塊』『指銃』はまだ全然出来ません。

 

「そう言えば、お前に飛び級の話が来てたろ。 どうするつもりだ?」

 

「勿論、ありがたく進級させて貰いますよ。」

 

「ったく。 飛び級ってのは調子に乗って勘違いしたアホ共を懲らしめるためのシステムだってのに。」

 

そうなのです。

ゼファー先生が言うには本来、ここの飛び級制度は同期の中で飛び抜けて優秀だからと言って調子に乗った人を、上の学年に放り込むことによって上には上がいるということを体で分かって貰う為の制度だったそうです。

 

まあ、油断も慢心も無い私にはただの飛び級(二回目)ですが。

 

まあ、直感という名の見聞色の覇気が使えるので本当に訓練生レベルだと圧倒的なんですよね。

武装色も取り敢えず実戦レベルまでは仕上がってますしね。

 

「と、なると飛び級してから数ヶ月で卒業試験、か。 一年で卒業試験かよ。 天才ってレベルじゃねぇぞ。」

 

「沖田さんは努力の出来る天才ですから。」

 

フフン、と胸を張ります。

 

「まったく、その言葉、ロギアの能力だけに頼っている奴に聞かせてぇな。」

 

あ、多分ボルサリーノさんの事ですね。

 

「そう言えば、聞いてくださいよ。 この前、また鷹さんに襲われたんですよ。」

 

「またか。 アイツも大概、暇だな。」

 

そうなんですよ。

以前、ゼファー先生と結構ガチで組手をしていた時、王下七武海が一人、鷹の目ことジェラキュール・ミホークさんが乱入してきて、それ以来ちょくちょく、ちょっかいを出してくるようになったんですよ。

 

また、そのせいで他の七武海からも目をつけられ始めて。

しかもゼファー先生曰く、私が目をつけられ始めてから、王下七武海の会議への出席率が良くなったので、暫くは私を王下七武海担当にするとか言う話が出ているらしいです。

 

後生ですから勘弁してください。

 

「よぉし! 今日は終わりだ。」

 

「はい! ありがとうございました!」

 

「俺は本部に用がある。 先に帰ってろ。 ちょっと帰りは遅くなりそうだから先食って寝てろ。」

 

「はい。」

 

帰りが遅いなら、夕飯は何処かで済まして来るんでしょう。

献立、何にしましょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side ゼファー

 

手元の資料に目を落としながらゆっくりと海軍本部まで歩いていく。

 

資料の中身はオキタ・ソウジについて。

正直言って、奴は天才な上に秀才だ。

決して自分の力に自信は持っても、過信はしない。

 

精神面、速さ、技術においては最高クラス。

持久力も余裕で及第点を超える。

難があるとすれば筋力だが、それを他で補っている。

 

その分、卒業後の扱いに頭を悩ませる。

 

今日、呼び出されたのもこの事についてだ。

 

目的地に着き、目の前のドアをノックする。

 

「入れ。」

 

中からそう言われ、ドアを開けて部屋の中に入る。

中にいたのは次期大将の三人の中将、ガープ、センゴク、おつるちゃん、そしてコング元帥のそうそうたるメンバーだ。

 

「来たかゼファー。 取り敢えず席に座れ。」

 

「ああ。」

 

俺が席に座ると、すぐに会議が始まった。

内容は、『オキタ・ソウジをどこの隊に入れるか』についてだ。

 

実際、今でもオキタにはあちこちから勧誘が来ている。

それを俺が本人にまだ知られないように俺のところで止めているのだ。

 

「ゼファー、彼女を海兵とした時に妥当だと思われる階級は?」

 

「・・・・純粋な戦力としては佐官でも構わないと俺は思ってる。 経験が無いことを含めると少尉が妥当なところだな。」

 

「それでも尉官、か。」

 

「階級なんて、能力者なら、その内自然に上がってくでしょうに。」

 

「その通りだがな、クザン。 最初の階級でいざこざが起きてもそれはそれでダメだろ。」

 

「まあ、階級の話はこの際、放っておくとして。 結局、どの隊に配属するんですかい、元帥。」

 

「出来ればぁ、あっしの所に来て貰えると嬉しいんだがねぇ。」

 

「いや、本人に以前聞いた所では彼女は市民を守ることを第一に上げている。 天竜人関連の任務が多いボルサリーノの所には合わんだろう。」

 

「オォ〜〜、悲しいねぇ。」

 

「なら、俺んトコはどうよ?」

 

「たわけ! 不真面目の見本のような貴様のトコに配属させるくらいなら儂がもらっちゃるわ!」

 

相変わらずクザンとサカズキは犬猿の仲か。

 

「この際だから本人に決めさせるのはどうじゃ?」

 

「それは勧誘合戦が起きて、今度は派閥間でのイザコザが出来るから却下と前も言っただろう!」

 

ああでもないこうでもない、と会議が騒がしくなる。

 

「ならいっそ、一年毎にあちこちに回して、その上で決めさせたらどうだい?」

 

と、おつるちゃんが発言すると一気に静まり返った。

 

「なるほどねぇ〜。 それなら全員公平だしねぇ。」

 

「俺ァ、賛成だ。」

 

「儂もじゃ。 それで構わん。」

 

「異論が無いならそれで行くとしよう。」

 

「最初の一年は提案者として私が貰うよ。 後は好きに決めな。」

 

「あっしは最後で構わないから、二人で決めなよぉ〜〜。」

 

「儂は別に何時でも構わん。 好きにせい。」

 

「あっそう。 なら二番目は俺が貰おうかね。」

 

決まったみたいだな。

 

「終わったなら俺は帰るぞ。 本人には伝えておく。」

 

それだけ言って部屋を出た。




アンケート中間発表

1番 3票
2番 0票
3番 2票

アンケート? 何それ?という方は活動報告を見て下さい。

なお、アンケート終了までは超人系という設定で書いていき、アンケート結果で超人系以外になった時は最初から再編集していくつもりです。






読者の皆様、ご迷惑をおかけしました。
アンケートは活動報告の方で続行させて貰います。
運営の目が怖いので感想の方には書かないで下さい。 フリではありません。
また、運営に対応されるまでのアンケートの結果はこちらで記録しておりますので、既に投票して下さった方は投票をしないで貰いたいです。


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第六話

日間ランキングと週間ランキングにのってからUAとお気に入り登録数の増加スピードがヤベェ。

ランキングの影響力って凄いんですね。


 

「卒業後の配属先、ですか?」

 

「ああ。 一年目はおつるちゃん、二年目はクザン、三年目はサカズキ、四年目にボルサリーノだ。 その後は自由に決めろだと。」

 

「じゃあ、五年目以降は独立で。」

 

「・・・それは自由に決めろって意味を分かって言ってるのか?」

 

「勿論ですよ? ですが、私は私の正義を貫くために海軍に入ったんです。 それが出来なきゃ意味がないんですよ。」

 

「そうか。 なら俺からは言うことは無い。」

 

どーも、皆さん。

沖田総司です。

 

やー、漸く今私が原作でのどの位にいるのかが分かりましたよ。

開始前でした。

 

四年前にマリージョアでフィッシャー・タイガーの奴隷開放があったので原作開始の8年とちょっと前ですね。

 

原作開始時で二十歳ですか。

という事は丁度エースさんと同い年ですかね?

 

「・・・・・そう言えばおつるさんって、七武海と結構関わり合いありましたよね?」

 

「ん? ・・・そうだな。 立場上、七武海関連のも結構あったはずだ。 それがどうかしたか?」

 

「私、七武海担当に回されたりとか、、、、」

 

「ああ。 普通にありえるな。」

 

やめてくださいよぅ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして数ヶ月後。

やっぱり『指銃』と『鉄塊』は出来ませんでした。

これはもうアレですね。

当たらなければ問題ない、をやれと。

 

いや、普通に無理だと思います。

 

それはともかく、何で、何で私だけ卒業試験の相手が、、

 

「クザンさんなんですかぁ!?」

 

この間、大将に上がったばかりで暇ではないですよね!?

それなのに卒業試験に乱入して、大将権限使って、私だけ相手するって。

 

職権乱用反対です!!

 

「オイオイ、つれない事言ってくれんじゃないの。」

 

「いや、どう考えても今の実力差では瞬殺されかねない相手に何と言えと。」

 

「ああ、そういう事ね。 安心しな、ちゃんと手加減はしてやるから。」

 

いや、手加減されても運が悪ければ瞬殺されかねないです。

ホラ、桜セイバーって運Dですし。

 

「そんじゃ、始めるぞ。 『アイスサーベル』 そら、かかって来い。」

 

「ハァ。 仕方ありませんか。 やるからには本気で行かせて貰います。」

 

『乞食清光』を握り、自分の中のスイッチを入れ替える。

 

「行きます。」

 

能力で踏み切る瞬間に足の裏に風を作り出し、一気に加速します。

これは魔力放出の代わりです。

 

そもそも、魔力放出とは体の内側から魔力を外側に出すことを示しています。

 

それは私の能力では再現できません。

そこで思い付いたのがコレ。

 

加速する時に風を足の裏で暴発させる事によって推進力を得ているのです。

勿論、その分調整は難しいですが、既にコツは掴んでいます。

 

さらに『縮地』も使って接近、見聞色を使わなければ、まるで瞬間移動したように見えるでしょうね。

 

「居合『疾風』」

 

そして刀に武装色を纏わせ居合抜き。

疾さに特化したこの居合、防げるものなら防いで見せて下さい。

 

「ぬおっ!?」

 

しかしクザンさんはアイスサーベルでその攻撃を一瞬だけ遅らせ、その隙に氷になって避けました。

流石にそう簡単には当たってくれませんか。

 

「オイオイ、殺す気かよ。」

 

「いえ。 クザン大将が相手なら傷は負っても致命傷はおろか、ロクなダメージにすらならないと思ったので。 まさか無傷とは思いませんでしたけど。」

 

「信頼されて嬉しいと言うべきか、怖いと言うべきか。 いやぁ〜、ゼファー先生、もうコレ合格で良いんじゃないの?」

 

「ああ。 コイツだけに関しては卒業試験なんざ、形だけのモンだしな。 合格だ、オキタ。」

 

「え、ええぇぇぇ〜〜〜。」

 

「何だその顔は。 不満か?」

 

呆気なさ過ぎて、反応が追い付いてないだけです。

あと、本気出そうとしたところで止められて、不完全燃焼気味なだけです。

 

「それより、クザン。 相手が訓練生だからって油断しすぎだぞ、テメェ。 もう少しで切り飛ばされるトコじゃなかったじゃねぇか。 もう一度、俺が鍛え直してやろうか?」

 

「そりゃ勘弁してくれ、ゼファー先生。」

 

凶悪な笑みを浮かべるゼファー先生と苦笑いしながら若干後ずさるクザン大将。

 

そんな光景を微笑ましく思いながら、実感する。

 

漸く、漸く念願の海兵になれたのだと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それはそれとして、そろそろお昼なのでお腹空いてきましたね。」




アンケート中間発表

1番 11票
2番 1票
3番 8票

順位は変わらず。

アンケートはまだまだ続行中です。
投票したい方は活動報告、またはメッセージでお願いします。


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第七話

海軍本部、会議室

 

「フフフ、フフフフフ。 少し前までぁ、不参加人数の方が多かったってのに。 随分と真面目になったモンだなぁ。」

 

と、王下七武海が一人。

天夜叉、ドンキホーテ・ドフラミンゴさんが他の人達に話しかけます。

 

「真面目な理由でここまで海賊が集まることは無かろう。」

 

それに答えたのは鷹の目、ジェラキュール・ミホークさん。

 

「的を射ている。」

 

さらにバーソロミュー・くまさんも答えます。

 

「心外じゃな。 ワシは前からほぼ毎回出ておったというのに。」

 

と、ジンベエさん。

 

「海賊として気に入った奴を勧誘すんのは当たり前だろ。 寝ぼけた事言ってんじゃねぇぞ、鳥野郎。」

 

と喧嘩腰でクロコダイルさんも答えます。

 

「あの〜〜、、私帰っても良いですか?」

 

「「ダメだ。」」

 

「後で俺と戦うと約束するのなら許す。」

 

「気持ちは分かるが我慢せい。」

 

ジンベエさんの優しさが嬉しいです。

 

私、沖田総司、やっぱり七武海担当に回されました。

私は悲しいです、ポロロ〜ン。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから暫くして、

 

「ようこそ、海のゴミ共。 歓迎する。 それと、ウチの期待の新人への勧誘とイジメは止めて貰おうか。」

 

「センゴクさぁん・・・・・!」

 

ああ、やっと来てくれました。

これで取り敢えずは一安心です。

 

「フフフフ、結構な言い草じゃねぇか元帥さんよぉ。 それと勧誘はしてるがイジメなんざしてねぇよ。 反応が面白いからイジってるだけだ。」

 

「本人が嫌がってるなら世間一般ではそれは立派なイジメと言うんだ。」

 

ブンブンブン、と激しく首を縦に振って肯定します。

 

「俺達は海賊だぜ? 世間一般の常識なんざ知らんな。」

 

いっつもドフラミンゴさんとは仲の悪いクロコダイルさんも反論します。

 

アレですか、喧嘩するほど仲が良いとかいうアレですね。

 

「的を射ている。 海賊に世間一般の常識を説く方が間違っている。」

 

くまさん、、、、はいつも通りですね。 

 

「ワシはイジメはおろか、勧誘すらしておらんわい。」

 

その通りです。 ジンベエさんは何も悪くありません。

 

「ジンベエに関しては心配しておらん。 そこの三人に言ってるんだ。」

 

「オイ、言われてんぞ鰐野郎。」

 

「うるせぇ、テメェもだろ鳥野郎。」

 

「俺は強き者との戦いを望んでいるだけだ。」

 

常識人がジンベエさんだけでツラいです。

くまさんは常識を知ってても完全な中立ポジションで助けてくれませんし。

 

「ああ、もういい。 それより、議題に入ろう。 まず、各々縄張りの増減もしくは縄張りの変化は?」

 

「縄張りは増えても減ってもおらん。 魚人島は白ひげのオヤジさんのお陰で至って平和じゃ。」

 

「そもそも縄張りを持っていない。」

 

「俺も変化ナシだ。 ドレスローザに観光しに来るなら歓迎するぜ? フフフフフフ。」

 

「遠慮しておきます。」

 

「別に報告するようなことなんざこれっぽっちも無ぇな。」

 

「右に同じだ。」

 

「なら、結構。 では、次。 最近、活動が激しくなってきた革命軍についてだ。」

 

その後も、もうコレ、終わりにしても良いんじゃないですかね。と私が思うほど無意味な時間が過ぎて行きました。

 

 

 

 

 

 

「これで、今回の会議は終わりだ。」

 

「よし。 この後付き合え。」

 

「嫌ですよ。 また勝負するんですよね?」

 

「なら、俺んトコに来るか?」

 

「色々、イヤな予感がするので却下で。」

 

「フフフフフ。」

 

「ゴメンナサイ、無理です。」

 

七武海の三人からの誘いを全て断って、目当ての人物の所に行きます。

 

「ジンベエさん、ジンベエさん。 魚人島でオトヒメ王妃が魚人の地上への移住のために署名を求めている、と風の噂で聞きました。」

 

「ほう、よく知っとるのう。」

 

「数週間後に有給を取るのですが、その時に私も署名しに行きたいので、行きと帰りの案内、お願いしても良いですか?」

 

え? 入ったばかりで有給取れるのかって?

前借りですよ、前借り。

おつるさん、いい人ですから許可出してくれました。

 

「おお!! そうかそうか。 うむ、待ち合わせ場所はシャボンディ諸島で良いかのう?」

 

「はい。 お願いしますね。」

 

「海の中なら任せておけい。」

 

この後、私はもう少し言う場所を考えれば良かったと後悔することになるのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数週間後、シャボンディ諸島

 

「な、何でクロコダイルさんにドフラミンゴさん、鷹さんがいるんですか?」

 

引きつった笑みを浮かべながら目の前の三人に質問します。

 

「「「面白そうだったからだ。」」」

 

「何なんですか!? いつも会議の時は険悪なムードを醸し出しているクセに実は七武海って仲良しなんですか!?」

 

「冗談はやめろ。 それより、あんな船で魚人島を目指すなんて自殺行為だぞ。」

 

私の個人用の船はちょっとした居住スペースがあるだけのヨットです。

自分の能力上、このような帆が大きくて風の力を使いやすい船が一番使いやすいのです。

 

「見た目ボロボロなボート使ってる鷹さんだけには言われたくないです。」

 

「フフフフフフ、まあ、鷹の言ってることも間違っちゃあいねぇな。 そら、特別に俺の船に乗せてやる。」

 

「ゴメンナサイ、あんな奇抜な船には出来れば乗りたくないです。 自分の船で行きます。」

 

ピンク色のフラミンゴが船首の船なんて。

それに対してクロコダイルさんのは至って普通の帆船です。

 

「待たせたの。 ・・・何やら余計なのまで付いて来とるようじゃが。」

 

「私に言わないで下さいよぅ。」

 

「フッフッフ、余計なのとはなぁ。 言ってくれるじゃねぇか。」

 

「一時の暇つぶしだ。 早く案内しろ。」

 

「案内の駄賃で署名ぐらいならしてやる。 それで良いだろ。」

 

「なら良いが。 コーティングは済んでおるんじゃろうな?」

 

「ああ。」「当たり前だろ。」「抜かり無い。」

 

「ジンベエさんに教えて貰ったレイさんがすぐにやってくれました。」

 

原作通り、いい人だったなぁレイリーさん。

 

「それではそっちの三人は不本意ではあるが、そろそろ行くとするかのう。」

 

「はい!」

 

各々、自分の船に乗り込み、出港の準備をします。

 

そして普通とは違う、海の中を進む航海が始まりました。




魚人島に近づく過剰兵力。

ホーディー逃げて! 超逃げて!


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第八話

 

「はあぁ〜〜、綺麗ですね。」

 

海の中へと潜った私はシャボンコーティングのお陰で360度見渡せる光景に目を奪われていました。

 

太陽の光が水中に差し込み、波による海面の僅かな揺らぎで光の差し方が変わり、魚の鱗や大きなマングローブの根に生えた海藻に反射し、幻想的な光景を生み出しています。

 

・・・・・マングローブの根に海藻って生えるものなんですか?

 

そんな光景に見惚れているとジンベエさんが近くまでやって来て話しかけて来ました。

 

「どうじゃ、いい景色じゃろう。」

 

「はい。 このままずっと見ていられそうです。」

 

「暫くは下へとゆっくりと下りていくだけじゃ。 ゆっくりと見ていると良い。 何かあったらワシが知らせるからの。」

 

「はい、ありがとうございます。」

 

幻想的な光景をずっと見つつ、取り留めの無いことを考えます。

例えば、いつか魔神セイバーの格好になってイメチェンしようかな〜、とか。

 

まあ、言葉遣いも振る舞いも変える気は無いのでホントに格好だけですケド。

 

あ〜〜、でもそうなると褐色肌にならなきゃですね。

髪の色も完全に白でしたし。

 

髪を伸ばすのは普通にアリですかね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてそれから数時間後、魚人島に無事到着。

 

原作のあの危険度は何だったのでしょうか。

相手が魚ならジンベエさんが対話して戦闘回避、対話の出来ないクラゲやらタコはドフラミンゴさんが糸でスパスパ切ってました。

 

曰く、水中だから強度は若干下がるが、覇気を使えない雑魚を切る程度は問題ないそうで。

 

いやぁ〜、ただの海底ツアーでしたね。

 

真っ暗で殆ど何も見えませんでしたけど。

 

そして入港。

 

スタスタと歩いて行くジンベエさんの後ろをついて行くこと数十分。

 

やってきたのはギョンコルド広場。

その中心で署名活動をしているのは魚人島の王妃オトヒメ様です。

 

原作通り、周りは高台で絶好の狙撃場所ですね。

もうちょっと場所に気を配りましょうよ。

 

「じ、ジンベエさん!? その人間達は一体!?」

 

広場にいた一人の兵士が話しかけてきました。

 

「この娘はワシの友人じゃ。 そっちの三人は、、まあ、腐れ縁、と言ったところかのう。」

 

「署名しに来ました〜。」

 

笑顔で手を振ってみたら何か微妙な表情をされました。

むぅ、この美少女な沖田さんを前にそんな表情をするとは。

 

「オトヒメ様は別に人間が署名してはならんなど言っておらんじゃろ?」

 

「それは、まあ、そうですけど。 信用出来るんですか?」

 

む、最後だけ小声でしたけど聞こえてますよ。

 

「安心せい。 そっちの三人はともかく、この娘だけはワシが保証してやる。」

 

「と、言う訳で署名用の紙下さい。」

 

そして紙を受け取った私達(三人共ちゃんと署名するみたいです。)は自分の名前を書いて広場の中央に歩いて行きました。

 

「あら! 人間の方が署名して下さるなんて嬉しいわ!」

 

「いえいえ、そもそも差別なんてのが間違ってるんですよ。 私は当たり前の事をしただけですから。 これからも頑張って下さいね。」

 

署名の紙を燃やそうと近づいて来た海賊達を風で押し潰しながら答えます。

 

「はい、ありがとう! 貴女みたいな人と会えるなんて本当に嬉しいわ!」

 

「またご縁があったら何処かで。 あ、それと、、、、狙撃には気を付けた方が良いですよ。」

 

パァン! キィン!

 

見聞色で把握していた場所から飛んできた弾丸を刀で弾きます。

 

当然、周りは刀を出した私と突然聞こえてきた銃声に騒然となります。

 

「なっ! 貴様、やはりオトヒメ様の命を狙って!」

 

「バカな事言ってないで、早くオトヒメ様を逃して下さい。 狙われてます。」

 

パァン、パァンパァン!!

まだ撃ってきますか。 まあ、全部弾くんですが。

キンキンキン!っと。

 

「諦めの悪い。 ドフラミンゴさん! 糸で狙撃地点周辺にいる人全てを拘束お願いします!」

 

「フフフ、フフフフフ! 貸し一つだ。 『寄生糸パラサイト』!」

 

ククイッ、とドフラミンゴさんが指を動かせば細い糸が狙撃地点へと伸びていき、、、銃声が止みました。

 

「ふう。 取り敢えず一息つけますね。 あ、怪我とかありませんでした?」

 

「え、ええ。 ただ、驚いて転んだ時に腕を折ってしまったみたいで、」

 

「え、衛生兵! 衛生兵ーーー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、捕まったのが人間、、、なんて事は無く、普通にホーディが捕まりました。

 

まあ、目撃者としてしらほし姫とサメのメガロさんと運の悪い海賊がいたので当然と言ったら当然ですね。

ドフラミンゴさんのお陰で狙撃時の体勢のままで捕まりましたし、言い逃れなんて出来ませんね。

 

と、言う訳で沖田さんの魚人島編、沖田さん大勝利!! 完!!

 

で、残った休暇の時間はのんびりフラフラ観光でもしようかなと思ってたのですが。

 

当然の如く、龍宮城にお呼ばれしました。

沖田さんは遠慮しようかと思ったのですがドフラミンゴさんの『寄生糸パラサイト』で強制連行されました。

 

何でそんなに手際良いんですか。

 

 

 

 

 

 

 

「まず、今回はわしの妻、オトヒメを守ってくれて本当に感謝しているんじゃもん!!」

 

龍宮城について早々、王様のガチ土下座から始まりました。

 

「いや、偶然ですよ、偶然。 それより頭を上げてください、王様。 王様に頭を下げさせるなんて恐れ多くて。」

 

「気にする事ぁねぇよ。」

 

「何もしてないのにちゃっかり付いて来てるクロコダイルさんは黙ってて下さい。」

 

何でクロコダイルさんと鷹さんまでついて来てるんですか。

何もしてないですよね、お二人。

 

「ぜひとも、王国総出でお礼をさせてほしいんじゃもん。」

 

「いやぁ〜〜、沖田さん的にはゆっくり観光したいかなぁ〜、って。」

 

「多分、観光は出来てもゆっくりは出来ないんじゃもん。」

 

え? どういう事ですか?

あ、あぁ〜〜、今現在残党刈りの真っ最中とかですかね?

 

「魚人島の皆が貴女の事を救世主って呼んでるのよ。」

 

・・・・・はい?

 

「それに、写真も取って今頃号外で配り回ってるんじゃ無いかしら。」

 

「いつの間に!?」

 

つまり、今戻れば揉みくちゃにされて観光どころじゃ無くなる!?

イヤですよ、そんなの!

 

「そうだ! ドフラミンゴさんを囮にすれば、」

 

「フッフッフッフッフ。」

 

「本人が拒否したから新聞には載ってないんじゃもん。」

 

「何で!?」

 

「七武海と一国の王としての権力だ。」

 

「」

 

終わりました。

折角、ギョバリーヒルズとか海の森とか行きたい所チェックしておいたのに。

 

「良いですよ。 良いですよ、もう!! こうなったらどんちゃん騒ぎして忘れてやるぅ!!!」

 

私のその言葉が皮切りになって、一気に騒がしくなりました。

 

既に用意されていたのか沢山の料理とお酒が運び込まれてきました。

 

そして一人一人が飲み物を持ったところで、

 

「それでは、乾杯!!」

 

私が乾杯の音頭を取って宴が始まりました。

 




ホーディ死亡回避。
七武海、基本は見知らぬ誰かの為には働かない人達の集まりだから是非もないよネ。

なお、沖田自身は同じようなことをもう一度しようとした、もしくはした場合は全力で殺りに行く所存。

一回目は魔が差したとかあるし、心から反省してくれたらそれで良い、だから出来るだけ初犯は殺さずに捕まえに行く。
凶悪犯やこちらを殺しに来てやむを得なかった場合はその限りではない。
二回目なら問答無用で殺る。

アンケート中間発表

1番 28票
2番 1票
3番 15票

1番、圧倒的ィ!!
アンケート募集は今週の日曜までです。
日曜が次の投稿予定日なのですが、その日の終わりまで待つので当日発表は無し。
結果発表は来週の水曜日です。


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第九話

 

それから三日後。

 

完全に魚人島では救世主扱いになった私は盛大なお見送りを受けて魚人島を後にしました。

 

フカボシ王子、リュウボシ王子、マンボシ王子にしらほし姫とも仲良くなりました。

個人用の電伝虫を持ってなかったのが悔やまれますね。

 

魚人島からシャボンディ諸島まで浮上し、シャボンディ諸島で七武海の四人と分かれました。

ドフラミンゴさんはそのままもう一度潜って行ったんですけど、何しにシャボンディまで来たんですか。

 

そしてシャボンディ諸島から凪の海に入り、マリンフォードへと戻って来ました。

 

ああ〜、やっぱり何かホッとしますね。

 

そしてそのまま自宅であるゼファー先生の家まで直行しようとしたのですが、

 

「お、いたいた。 おい、オキタ。」

 

「あ、クザンさん。 またサボりですか。」

 

「半分当たり。 サボりついでに帰ってくるであろうお前を呼んで来いっておつるさんがな。」

 

「おつるさんが?」

 

まさか、魚人島の件が既に伝わってるんですか。

お褒めの言葉かお説教か。

お説教ですね。 わざわざ明日で有給が終わるのに呼び出してるんですから。

 

はあ、気が重いです。

 

「分かりました。 あと、あんまりサボるようならセンゴクさんとサカズキさんにチクりますからね。」

 

「よぉし。 そろそろ仕事やろうじゃないの。」

 

私のチクり発言によって、クザンは本部の建物の方に戻って行きました。

本人はいつも通り歩いているつもりでしょうが、微妙に焦ってますね、あれは。

 

「ハァ。 取り敢えず荷物だけ置いてきましょうか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「し、失礼します。」

 

いつもの軍服に着替えた私は海軍本部のおつるさんの部屋に来ました。

 

ドアをノックして返事が返って来たので恐る恐る中に入っていきます。

あ、センゴクさんまでいますね。

 

「何の用で呼ばれたかは分かってるね?」

 

「ぎょ、魚人島、ですよね。」

 

「その通りだ。 はっきり言うよ。」

 

ああ、これから長い長いお説教ですか。

 

「良くやった。」

 

「へ?」

 

「ジンベエから聞いたよ。 今回の事件で犯人は人間の海賊に罪を着せようとしてたんだって?」

 

「あ、はい。 そうですね。 本人もそう言ってましたし。」

 

「そうなった場合。 最悪、人と魚人で全面戦争が起きることもあり得た。 そうなると、明らかに私らの方が不利だ。」

 

海中からの奇襲に加えて、海中に潜られたら能力者の殆どが使えなくなりますからね。

それに非能力者でも海中では勝てる要素は殆どありませんし。

 

「はぁ〜〜〜。 休暇中の呼び出しだったのでお説教かと思いましたよ。」

 

胸に手を置いて大きく息を吐きながら愚痴ります。

 

「それは悪かったね。 実は明日から少し海に出ようと思っててね。 出来れば今日中に終わらせたかったのさ。」

 

「? 何をですか?」

 

「アンタの昇格だよ。」

 

「なん、、、、、だと。」

 

早くないですか昇格。

おつるさんの所に来てから二ヶ月とちょっとですよ、まだ。

 

あ、因みに今の私の階級は軍曹です。

いきなり実戦配備ならもう少し高くても良かったのですが、他の人からの嫉妬とかも考えると、戦闘の少ないおつるさんの所からなら、階級を上げてから実戦配備する、という調整が利くのでこの階級から、とゼファー先生が言ってました。

 

「という事は曹長ですか。」

 

「いや、准尉だ。」

 

「何で!?」

 

二階級特進ですか!? 殉死どころか死んですらいませんよ!?

 

准尉ならギリギリ将校ではありませんけど。

 

「戦闘能力、カリスマ性、指揮能力、影響力、将来性、そして私含め将校からの期待。 それだけでも十分だと思うが?」

 

「指揮能力、ですか?」

 

「ああ、今回の件で犯人の捕縛にドフラミンゴを一瞬で選んだと聞いた。 その程度なら、と思うだろうが磨けば光るかもしれん。 現状では指揮を取れる人材が少なくてな。 是非ともその能力を伸ばして活用してほしい。」

 

まあ、そういう事なら。

 

「分かりました。 不肖、このオキタ。 慎んで承らせて貰います。」

 

「それじゃあ、この書類にサインを。 それだけで今日は終わりだよ。 休暇中に悪かったね。」

 

「いえ、元はと言えば私が無茶言ったのをおつるさんが許してくれた休暇なので。」

 

スラスラっと渡された書類にサインをしてセンゴクさんに渡します。

 

「それじゃ、失礼しました。 また、明日からよろしくお願いします。」

 

ペコリ、と頭を下げて部屋を後にしました。

 

昇格ですか。 将校まではあと一歩。

焦らず、ゆっくりと上を目指しましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほう、二階級特進か。 センゴクの奴も随分と評価してるようだな。」

 

その日の夜、ゼファー先生に昇格の事を話したらそう言われました。

 

「そうなると、またスカウト合戦が始まるかもな。 上の三人が何も言わなくても他が勝手にやり始めるかもしれん。」

 

「また?」

 

またって事は前も有ったんですよね。

当事者たる私は全く知らないのですが。

 

「ああ、お前が訓練生だった時にな。 俺のところで止めていた。」

 

「あ、そうだったんですか。 道理で。」

 

「階級が上がればやれる事も増えるが、自ずと責任も増えていく。 あまり身勝手な事はするなよ。」

 

「勿論です。 自分のエゴで他の人を巻き込む訳にはいきませんから。」

 

「・・・そうだな。」

 

? 今の一瞬の間は何だったんでしょうか。




アンケートは今日の23:59まで受け付けています。

まだ投票されていない方は早めの投票を。


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第十話

すまない。
遅れてしまってすまない。

エタっては居ないからそこだけは安心してくれ


 

「十時の方向に船! 海賊船です!」

 

「よぉし! 全員持ち場につきな! ボサッとしてんじゃないよ!」

 

こんにちは、沖田さんです。

 

今現在、おつるさんの船でグランドラインに出て、三十数日航海して海賊船と遭遇したところです。

 

「オキタ! 海賊船の方向に向かって風! 逆にあっちを風で引き寄せられるかい!?」

 

「まだ能力の範囲外です! 範囲に入り次第、引き寄せますか!?」

 

「ああ、それで構わないよ! 全員、揺れに気を付けな!」

 

私が能力で船の帆を目一杯膨らませると、ガクン!と一気に船が加速しました。

 

「よぉし! 砲撃手! 腕の見せ所だよ! いつもとは船の速度が違うんだ、外すんじゃないよ!」

 

砲塔が旋回し、角度を付けて海賊船を狙います。

 

「撃ち方始め!」

 

おつるさんの掛け声で砲弾が次々と放たれます。

そして私はそれに合わせてこっそりと風を操作。

 

放たれた砲弾が風によって受ける影響は割りと大きいのです。

そして私はその風を操ることが出来る。

 

つまり、上手くやれれば砲弾の軌道を修正し、当てさせることが可能なわけです。

 

そして放たれた砲弾の一つが完璧な軌道を描き、海賊船に直撃し爆発を起こしました。

 

しかし、爆発で生じた煙が晴れて、見えたのは無傷の船。

 

「む、無傷です!」

 

望遠鏡を持った観測手がそう伝えます。

 

え? 何で私が見えるのかって?

能力の応用ですよ。

 

『風王結界インビジブル・エア』は物を風で物を透明にする。

即ち、風によって光の屈折率を変化させているということです。

 

そして望遠鏡のレンズも屈折率を変化させて遠くのものを見えるようにする。

 

それを再現しただけです。

 

まあ、時々目に風で飛んできたゴミが入ってしまうのが欠点ですが。

 

それにしても今のは、、

 

「おつるさん。 砲弾が当たる前に乗組員が迎撃してます。」

 

「! アンタ、見えるのかい?」

 

「はい。 能力の応用で。」

 

「・・・迎撃の方法は?」

 

「見たところでは斬撃を飛ばしてます。」

 

「そうかい。」

 

そう言うとおつるさんは少し考えて言いました。

 

「距離もかなり近付いてきたからね。 アンタ、月歩で制圧してきな。」

 

・・・what?

 

「え、私が?」

 

コクリ、と頷かれ、

 

「一人で?」

 

再度頷かれます。

 

「良いかい、オキタ。 あたしは出来ないと思った人間にやらせる気はこれっぽっちも無いよ。 アンタが出来ると思ってるから命令しているんだ。 分かるかい?」

 

「取り敢えず拒否権が無いのだけは分かりました。」

 

「なら良し! そら、行っておいで!」

 

「うわーーん! 行ってきますぅ!!」

 

若干、涙を流した私は悪くないと思います。

 

 

 

 

 

そして月歩で海賊船まで飛んだ私は八つ当たり気味に斬撃を放っていた乗組員にドロップキックを放ちます。

 

そして風で自分を見えなくしていた私にギリギリで気付いてガードしたようですが、当然のごとくふっ飛ばします。

 

まあ、強めのノックバック程度なのでダメージは殆ど無いでしょうが。

 

「海軍です。 大人しく投降するのであれば命は保証しましょう。 まあ、インペルダウンまでの、ですが。」

 

流石にインペルダウン内での死亡、及び処刑までは手出しできませんからね。

 

「ああ? やなこった。 むしろ、テメェを俺達が捕まえて色々ヤッてやろうか?」

 

周囲から笑い声が上がる。

 

「まあ、そうなるのは予想済みなので。」

 

刀を抜きながら『縮地』で目の前の男の背後に移動します。

 

「実力で無力化します。」

 

まず、両足のふくらはぎの筋肉を切り、倒れたところで両手の二の腕に刀を刺します。

 

これで、もう立ち上がることは出来ませんし、何かを持っても振り回すことはおろか、投げることすらも出来ません。

 

まあ、銃を撃つことくらいは出来ますが。

 

そして最後に即頭部を蹴って意識を奪って終わり。

 

「さて、次にこうなりたい方は?」

 

私がそう言うと海賊達は互いにアイコンタクトを交わし、頷いて、

 

「かかれぇーー!!!」

 

だと思いました。

 

そしてそこからは私の一方的な蹂躙劇でした。

筋肉を切り、関節を外し、峰打ちし、先程、下品な事を考えていた男に一夫多妻去勢拳を放ち。

 

ものの数十分で全員無力化完了。

 

そして風を動かしておつるさんの船へと近付けます。

 

「沖田さんが帰りましたよ〜っと。」

 

「何だい。 ぐずってた割には結構早く終わったね。」

 

「思ってたより大したことありませんでした。 旗上げしたばっかりですかね?」

 

「トータルで賞金1500万ベリーくらいだからね。 グランドラインではそう実力のある方では無かったんだろうさ。」

 

あら、その程度でしたか。

 

だとしたらちょっと悪い事しちゃいましたかね。

特に一夫多妻去勢拳とか。

まあ、後悔も反省もしてませんが。

 

世の中の女性の全員の代表としてやっただけですから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数十日後、私達は航海を終え、海軍本部に帰ってきました。

 

「ゼファー先生、何です、コレ?」

 

「ああ〜、いや、その、だな。」

 

そして私の目の前にはゼファー先生が正座してます。

 

「僅か三ヶ月程、家を空けただけでこの惨状ですか。 ゼファー先生? 私は先生が掃除も洗濯も出来るのは知ってるんですよ?」

 

ゴミや空の酒のビンが床の上に散らかっており、洗濯物は溜まりっぱなし。

 

挙句の果てには食器も重ねて水に浸かったまま放置。

 

「幾ら毎日、忙しいとは言えど限度があります。 そうですね、、、取り敢えず三週間程お酒禁止にしましょうか。 どうせ、酔っ払って家事をやるのが面倒になってこの状態になったんでしょうから。 勿論、外で飲んでくるのも禁止です。 破ったなら一週間追加です。 分かりました?」

 

「・・・・・分かった。」

 

「全くもう。 ほら、手伝いますから部屋を片付けましょう。」




アンケート結果発表!

1番 41票
2番 1票
3番 21票

1番圧倒的ですね。
作者的には一番楽なので助かります。


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第十一話

ちょっと短め。


 

おつるさんから頼まれた急ぎの書類を斜めがけの大きなカバンに入れて廊下を走り、目当ての場所へと到着しました。

 

おつるさんの部署は基本はデスクワーク。

たまに、この前のように外洋遠征に出る程度です。

その為、本部内の書類の殆どがここで作成され、集められ、受理されたり拒否されたりします。

 

そんな中で私は書類配達の仕事をしてます。

いや、デスクワークは普通に出来るんですよ?

ただ、おつるさんから急ぎの書類を目的の部署に渡す時に私が行くと早かったから。 という理由でこのような状態になってるだけで。

 

雑用の仕事ですよね、コレ。

 

足が早いから、という理由でパシリにされてる私って、、、

 

 

 

 

 

それはさておき、書類を手にしてクザンさんの部屋に入ります。

 

「失礼します。 クザンさん。 追加の書類です。 サイン、、、、皆さーん!! またクザンさんが脱走してまーす!!」

 

クザンさんのサボり癖は酷くて酷くて。

ここに来ると大体、3分の2はクザンさんとの追いかけっこ(但し追いかける側限定)をしてます。

 

ええい、海に出られると厄介です。

 

「いつも通り、海岸までの道全てに見張りを。 私はクザンさんの自転車の方を見てきます。」

 

っていうか、何で私が指揮取ってるんですかね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数時間後、あえなくクザンさんはお縄につき、執務室の椅子に海楼石の鎖で縛り付けられました。

 

・・・・何でこんな事に海楼石の鎖の使用許可が出るんでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クザンさんを椅子に縛り付け、既に片付けた書類を回収した後、次に訪れたのはボルサリーノさんの所です。

 

「ボルサリーノさーん。 追加の書類です。」

 

「オォー、分かったよ。 そこに置いておいてくれるかい?」

 

言われた場所に書類を置き、

 

「終わった書類は何処ですか?」

 

「コレだよぉ。 よろしく頼むね。」

 

「はい。 失礼しました。」

 

ボルサリーノさんはちゃんと期限までに書類を終わらせてくれる人なので、助かります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてサカズキさんの所に来ました。

 

「サカズキさん。 申し訳ありませんが書類追加です。」

 

サカズキさんはチラリとこちらを一瞥して、手元の書類に目線を戻しました。

 

「そうか。 そこら辺に置いとけ。」

 

「はい。 ここに置いておきますね。」

 

それにしてもいつ見ても凄い量の書類ですね。

サカズキさんは外洋遠征が三大将の中でも期間が一番長くて、その分帰ってくる度にこうして書類仕事に追われています。

 

お節介かもしれませんが、お湯を沸かし、緑茶を淹れてサカズキさんの机の上に置きました。

 

そして机の上においてあったサイン済みの書類をカバンの中に入れ、

 

「ちょっとした息抜きにどうぞ。 緑茶にはリラックス効果があるそうですよ。 失礼しました。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「センゴクさん。 書類の追加でーす。」

 

次に来たのはセンゴクさんの部屋です。

 

「ああ、ここに置いておいてくれ。 終わったのはこっちだ。」

 

「はい。 その湯呑み、空ですね。 淹れましょうか?」

 

「ん? ああ、スマンな。 そうだ。 少し余裕もある事だし、オキタも飲んでいかないか?」

 

「すみませんね、この後もあちこちに届けなきゃいけないんですよ。」

 

「そうか。 なら仕方あるまい。」

 

「はい、どうぞ。 それじゃ、失礼しました。」

 

パタン、とドアを閉めて、駆け出します。

 

「さてと、次は、、、、おっと。」

 

丁度曲がり角から人が出てきたので書類がグシャグシャにならない様に抱えて、上に跳んで避けます。

 

「すみませーん! 急いでいたもので!」

 

そして去り際に謝ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして最後にやってきたのはガープさんの所、、、なんですが、、、

 

「ガープさん、は、、、、、ああ、やっぱり居ませんね。」

 

クザンさん以上のサボり魔ですからね、あの人は。

しかもトラブルメーカーというオマケ付き。

 

仕方ありませんね、書類置いておつるさんの所に戻りますか。



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第十二話

すみません、遅くなりました。

それとここからは少し駆け足で話が進んで行きます。


 

一年が過ぎ、私は少尉となってクザンさんのところに来ました。

 

まあ、来てからの八割近くはクザンさんとの鬼ごっこ(鬼役限定)をやってる訳なんですが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなある日、外洋遠征に行くことになりました。

当日発表で。

 

クザンさんは「あ、忘れてたけどお前ら、今日から遠征な。」とそれだけ言って自分は既に整理を終わらせた荷物を持って船に乗りました。

 

他の方はこれが当たり前なのか、ある程度、常日頃から荷物の整理をしていたようで、私が一番最後まで時間がかかり、皆さんを待たせてしまいました。

 

取り敢えずクザンさんの夕食は嫌がらせで辛いものばかりにしてやりましょう。

確か辛いもの苦手とか言ってた筈ですし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな航海中、私はある事に気がつきました。

 

「クザンさん?」

 

「んん? どうしたオキタちゃん。」

 

「オキタちゃんは止めてください。 それより、、進路、わざと海賊が通らないような所を縫って通ってないですか?」

 

「気づいた?」

 

「マリンフォードを出てから数週間ですよ。 嫌でも気付きます。 まったく、サボりたいからってこんな事までしなくても。」

 

「そいつぁ、違ぇよ。 海賊が通らないような航路を取る海賊は厄介なのが多いんだぜ?」

 

「そうなんですか?」

 

「そうそう。 俺ぁこれでも海兵よ? ちょっとは信用してくれても良いんじゃないの?」

 

「普段の自分の行動をしっかりと思い出してから言って下さい。」

 

「ちょっとは信用してくれても良いんじゃないの?」

 

「・・・・・ハァ」

 

真面目なのか不真面目なのか。

気分屋、なんですかね?

 

違う気がします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜。

 

「クザン大将! 前方に船です!」

 

乗組員の一人が立ったままアイマスクを付けて寝ているクザンさんに話しかけます。

 

「んん? 旗は? 海賊旗だったりする?」

 

「海賊旗は出ていません。 しかし只の商船や客船にしては装備が整いすぎています。」

 

「そうか。 ならぁ、、、、接近。 一応戦闘配置に付かせとけ。 静かにな。 電伝虫がかかって来ても出んなよ?」

 

「了解です。」

 

プルプルプルプルプル、プルプルプルプルプル、

 

「言った傍からかかって来ましたね。」

 

「出んなよ? 後ろめたい事がなけりゃあ、このまま近付いても何もして来ないハズだからな。」

 

プルプルプルプ、プツッ。

 

電伝虫が切れて数秒後。

 

ドォン! ドンドンドォン!!

 

「お、撃ってきた。 んじゃ、迎撃よろ。」

 

「ハァ、だと思いました。」

 

その場で跳び上がり、横薙に刀を振るって斬撃を飛ばし、飛んできた砲弾を切ります。

 

「月歩使える奴はどんどん行けー。 まずは甲板制圧な。 あと、火薬室の場所、判明させておけよー。」

 

クザンさんの気の抜けるような命令で多くの海兵達が動き出します。

 

私も月歩で空を跳び、敵船へと乗り込みます。

 

「まずは、甲板制圧ですか。 ちゃっちゃと終わらせちゃいましょう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ものの数分で甲板上は制圧し終わり、捉えた人達は甲板の真ん中に縛って纏められました。

 

「火薬室の場所、確認しました! 船尾部です!」

 

「分かった。 クザン大将に連絡を。 火薬室の場所を報告しろ。」

 

「了解!」

 

一人の海兵がクザンさんに火薬庫の位置を報告し、それと同時に私達は船内に入る扉の前に集合しました。

 

「これより、船内の制圧を開始する。 クザン大将が火薬室を含む船尾全体を凍らせたら突入。 少なくともツーマンセルで行動しろ。 無理をせず、人命を優先。 以上だ。」

 

数瞬後、一気に気温が下がり、船諸共海まで凍りました。

 

「突入!!」

 

私たちは船の中になだれ込み、徐々に船内を制圧していきました。

 

凍らせたのが船尾だけでなく、船の側面も凍らせていたので、そのお陰で発射するはずだった弾が氷の壁に阻まれ、船内で爆発、周囲にいた人達を巻き込んだお陰で、相手の戦力は大幅にダウン。

 

気付けば誰一人大きな怪我をすることも無く、制圧を終えていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後の調査によって、この船が密輸船だと判明。

大量の麻薬、毒薬、武器などが押収され、さらに顧客リストも見つかり、芋づる式に多くの裏組織がお縄につきました。



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第十三話

 

「東の海の島、ですか? 何で私にそれを?」

 

とある日の昼頃、今日は非番だぁ、と言うことで何をするでもなく、ほっこりとお茶を飲みながら過ごしていたらガープさんがやって来ました。

 

曰く、ある島に預けた孫の様子を見に行くのだとか。

 

「良かったら来んか? ホラ、儂はオキタのお祖父ちゃんみたいなものじゃろ?」

 

「いえ、そこまで深い関わり合いがあった記憶は無いんですが。」

 

精々、拾って貰って、船内で色々世話を、、、、、私がした程度ですね。

 

「それにまた明日から仕事ですし。 東の海なら日帰りなんて無理ですよね?」

 

「細かい事は良いんじゃよ。 最悪、儂からの命令という事でゴリ押せ。」

 

職権濫用反対。

 

「ホレ、行くぞ!」

 

ガシッと腕を掴まれ、引きずられて行きます。

 

「あっ、ちょっ、せめてゼファー先生への置き手紙を! 聞いてくださいよーーー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「と、言う訳です。」

 

『災難だったな。 分かった、責任はガープに取らせるし、これは任務扱いにしておこう。』

 

「ありがとうございます。」

 

電々虫を通してセンゴクさんへの安否確認と報告を終えました。

センゴクさん、物分りが良くて助かります。

流石に何十年もガープさんと付き合ってるだけの事はありますね。

 

『それで、戻りはいつ頃になりそうか分かるか?』

 

「いえ、全然。」

 

『だろうな。』

 

「『ハァ・・・』」

 

二人揃って深く溜め息をつきます。

だってガープさん、あちこちの港によって行くんですよ。

 

帰りもこの調子となると、、、、、一ヶ月か二ヶ月くらいですかね。

 

ああ、せめてゼファー先生が私が帰るまでには家を綺麗にしてくれていると助かるんですが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よーし! 到着じゃ!」

 

「やっとですか。 は〜〜、長閑な所ですねぇ。」

 

ここが、主人公の育ったフーシャ村、ですか。

 

まあ、それは置いておいて、原作主人公と会うのも良いですけど、それよりちょっとだけ優先させたい事があるんですよねぇ。

 

「ガープさん、ここって剣術の指南所とかあります?」

 

「ん? 剣術? どうだったかのう? 島の反対側にならあるかも知れんが。」

 

ゾロさんと会うこと、では無く、くいなさんを助けること、でも無く。

 

くいなさんのお父さんの実力の確認である。

 

原作では「どうしたら鉄を切れるようになるのか?」と聞いたゾロさんに「紙を切れない者は鉄をも切れるようになる。」という事を言っていました。

 

これが覇気を知った上で行った言葉なのなら、くいなさんのお父さんは東の海という最弱の海に似合わないほどの実力者ということになります。

 

それこそ、グランドライン後半の海、『新世界』レベル。

 

予想通りなら、なぜ東の海にいるのかなんて理由にはこれっぽっちも興味はありません。

 

ただ、何か教えて貰えるかもしれない。

 

ただ、それだけです。

 

 

 

 

 

 

 

あ、でも出来ればくいなさん助けたいです。

原作からどう転ぶかは分からないけれども、それはそれで面白そうですしね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、言うことでやって来ました。

ゾロさんとくいなさんが居た道場。

 

海軍だと分かるような物は全部船に置いてきて、気合を入れるために沖田総司、第三再臨の姿で行きます。

 

「頼もう!! 剣術指南の表看板、只今通りすがりに御見かけした! 是非にも師範に御立会いを所望する! お取り次ぎ願おう!!」

 

わっふう! 一度でいいからこういう事言ってみたかったんですよね!!

 

「それは他流試合をお望みということですか? それとも道場破りを?」

 

あ、くいなさんのお父さんですね。

師範がいきなり出てきて良いんですか、こういうのって。

ナメられないように一番弟子とか、師範代とかが出てくるんじゃありませんでしたっけ。

ウチはそうだったんですけどね。

 

「あ、他流試合で。」

 

「そうですか。 しかし何事にも様式美と言うものがありまして。 まずは一番弟子、次に師範代、そして最後に師範。 このような順で戦うことになりますが、宜しいでしょうか?」

 

「勿論ですとも。」

 

やっぱりそうなるんですね。

 

「なら、どうぞ中へ。 くいな、師範代を連れて来て下さい。 ゾロは皆を道場に集めて下さい。」

 

入口の角からちょっとだけ顔を出して見てた二人を振り向かずに認識するとは。

 

やっぱり只者では無さそうですね。

 

「では、こちらへ。 道場へとご案内します。」

 

そのまま、くいなのお父さんの後ろに付いていきます。

 

名前、何でしたっけ?

 

暫く歩いた後、道場へと着きました。

道場に入るときに一礼してから中に入ります。

 

「では、少しの間ここでお待ちを。」

 

そう言われたので正座をしながら待ちます。

少しすると、門下生が集まり始め、五分もしない内にほぼ全員が集まったようです。

 

「それでは、これより他流試合を始めます。 お相手は、、、、えっと、流派とおお名前は?」

 

「名前は沖田総司、流派は、、、、自己流ですね。」

 

型や技は体に染み込んでいますが、実戦で鍛え上げてだいぶ変わってしまいましたからね。

 

「第一試合はこの道場の一番弟子、くいな対挑戦者、沖田総司。」

 

腰にさしていた真剣は床に置き、渡された竹刀を手に取り軽く振ります。

 

互いに礼を交わし、竹刀を構えます。

まずは、、正眼でいきますか。

 

「始め!」

 

開始の合図と同時に縮地を使い、くいなさんの左斜め後ろに跳びます。

 

そこから体を回転させて、攻撃。

狙うは首。

 

「っ!!」

 

パァン! と乾いた音が鳴り、私の攻撃は防がれます。

そして、後ろに下がって衝撃を流されます。

なるほど、流石に子供の頃とは言え、ゾロさんに全戦全勝出来る程の実力があるわけです。

 

基礎能力はまだまだですが、その他は海軍のルーキーと比べても勝るとも劣らない。

 

これは、海賊になるにせよ、賞金稼ぎになるにせよ、海軍に入るにせよ、失くすには惜しい人物ですね。

主に、私の未来の好敵手的な意味で。

 

まあ、今はまだ、歯牙にもかけない程度ですけどね。

 

もう一度縮地を使い、今度は目の前に跳び、喉元に竹刀の先を突き付けます。

 

「私の勝ちですね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二試合目は直ぐに終わりました。

 

普通にくいなさんの方が強いですね。

 

 

 

そして本命の三試合目。

 

ここで構えを何時ものFGO沖田バージョンに戻します。

 

相手は正眼。

 

己の中のスイッチを切り替えます。

 

「いざ、尋常に勝負。」

 

縮地を使い、すれ違いざまに三閃。

すべて防がれ、いや、流された。

 

やはり、予想通り只者では無かったか。

 

流した、という事は力で押すのではなく、技で反撃するタイプ。

ならば、隙の出来やすい大振りは厳禁。

 

いつも以上に速さと技で勝負、ですか。

 

四閃、五閃、七閃とすれ違いざまに叩き込む斬撃を増やしていく。

 

しかし、全て流され、有効打は一切入らない。

それでも相手が反撃しようとしてくる様子はない。

 

このままでは埒が明きませんね。

 

一旦、大きく距離を取る。

一回深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。

 

「我が秘剣の煌めき、受けるが良い!」

 

竹刀を構え直し、地を蹴る。

 

「一歩、音越え」

 

縮地を使って距離を詰め、再度地を蹴る。

 

「二歩、無間」

 

相手の目の前に跳び、竹刀を持った右手を大きく引く。

 

「三歩、絶刀」

 

そして三つの突きを同時に放つ。

 

「『無明三段突き』!」

 

っっ! 二発完全に流された!?

 

足には当たりましたので試合としては私の勝ちですが、、、、、、これが命懸けの殺し合いなら死んでますね。

 

ああ、出し惜しみせずに能力使っておけば良かった。

 

「私の負けですか。」

 

「はい、私の勝ちです。 ありがとうございました。」

 

「こちらこそ、ありがとうございました。 それで、負けた側がこんな事を言うのは烏滸がましいと分かっているのですが、ウチの弟子全員。 いえ、ゾロとくいな、入り口で角から見ていた二人にだけでも、稽古をつけてはくれませんか?」

 

「ええ、良いですよ。」

 

即答です。




ルフィ達かと思った?
残念、ゾロとくいなでした!

それはそうと、アンケートは終了してますからね?
何か、後からちょっとずつですが、アンケート回答してくる人がいますが、終わってますからね?


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第十四話

 

「と、言う訳でこれから数日間だけですが、君達の稽古をつけることになりました、沖田総司です。」

 

え、許可?

そんなもん能力全開でフーシャ村まで戻ってガープさんから取ってきましたよ。

 

元々、一週間程度滞在する予定だったそうで、その間なら何してても良いと。

 

「やるのは三つ巴の実践形式の鍛錬です。 慣れれば、目の前のことに集中しつつも周りを把握できるようになります。 それにやっているうちに技も磨かれていきます。 ハンデとして、、、、、そうですね、両目を瞑ったままやりましょうか。」

 

私がそういった所で二人の表情が変わります。

完全にナメきられていると思ってるんでしょうね。

 

「俺が絶対、二人共ぶっ倒す!」

 

「試合では勝てませんでしたが、今度は勝たせて貰います。」

 

ああ〜〜、良いですねぇ、こういう負けん気の強いのは。

ザ・青春、て感じがします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間後

地面に五体を投げ出し、倒れる二人。

 

「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ。」

 

「はぁ、はぁ、はぁ。」

 

「二人共、私に対する有効打は無し、と。 くいなさんはゾロ君に有効打三十六本、それに対してゾロ君はくいなさんに有効打十三本。」

 

うん、実力の差が顕著に現れましたね。

 

「はい、じゃあ、少し休憩したら反省会にしますよ〜。」

 

「本当、に、何も、見えて、無かった、んです、か?」

 

息も絶え絶えにくいなさんが聞いてきます。

 

「じゃあ、何のために目隠しまで取って来て二人に付けて貰ったと思ってるんですか。」

 

「・・・・・オキタさん。」

 

「はいはい、オキタさんですよ〜。 どうしました?」

 

「私でも、オキタさんみたいに強くなれますか?」

 

ある程度、呼吸を整えたのか、くいなさんが聞いてきました。

 

「なれますとも。 ですが、今のままでは少し難しいかもしれませんね。 くいなさん、今の貴方には迷いが多すぎます。 自分の事を信じてあげて下さい。」

 

「そうしたら、オキタさんに勝てるように、」

 

「あ、それは無いですね。 何せ、貴方が十歩進む間に、私は十歩以上進みますからね。 勝ちたかったら生半可な覚悟と鍛錬では足りませんよ?」

 

と、言いながら笑います。

 

「ふふっ、分かりました。 絶対に何時かあなたの事を追い越して、世界一の女剣士になります。」

 

「世界一の女剣士ですか。 楽しみにしてますよ。」

 

「二人共、うるせぇ! 俺が! 世界一の大剣豪になるんだ!!」

 

「えぇ〜、ゾロこの中じゃ一番弱いじゃん。」

 

「だったら、強くなって! くいなも! オキタも! 俺が倒す!!」

 

「二人共、夢は世界一ですか。 なら、何時か海に出る事になりますね。 私は二人が海賊でも賞金稼ぎでも海兵でも、会った時に勝負を仕掛けられたなら受けて立ちましょう。 まあ、二人共グランドラインに来れたらの話ですが。」

 

ふふん、とちょっと鼻で笑うようにして見下します。

 

「分かりました! ゾロ! 何時か海に出よう! そして、二人で世界一を目指そう!」

 

「やだ! ライバルとは馴れ馴れしくしねぇ!」

 

「ゾロ、方向音痴じゃん。 そんなんで海に出たら、餓死するんじゃないの?」

 

あ、既に方向音痴なんですね。

 

「それは、、、、誰かの船に乗る!」

 

「船に乗るだけのお金あるの?」

 

「うぐぐぐぐぐ」

 

仲が良いようで何よりです。

 

「さて、息も整ったようですし、反省会と行きましょう。」

 

パンパン、と手を叩きながら言います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから一週間後。

いよいよ、別れの時が来ました。

 

「アハハ、すみませんね、この一週間、すっかりお世話になっちゃって。」

 

「いえいえ、こちらこそ。 ゾロとくいなにはいい経験になったでしょう。」

 

これで暫くの間はお別れかと思うと、ちょっと寂しいかも、ですね。

 

「オキタさん。 また、会えるかな?」

 

「会えますとも。 私とあなたが剣の道を突き進む限りは。 それと、最後にアドバイスです。 常日頃から周りをよく見て、当たり前の事に疑問を感じて下さい。 意外とすぐ側に強くなるためのヒントは転がってるかもしれませんよ?」

 

私がそう言うと、視界の端でくいなさんのお父さんが苦笑いをするのが見えました。

 

「ですが、それと同時に注意もして下さい。 日常のあちこちに危険は潜んでいるんですから。 それでは、お世話になりました。 縁があるなら、また何処かで会いましょう。」

 

そう言って私はその場を去りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふう、何かこう言う真面目なのって桜セイバーらしくないですね。

戦闘時ならまだしも常日頃からだと、違和感が拭えませんね。

 

もっと、こう、、、なんて言うか、、、、『清く正しく、お茶目にグダっと』って感じですかね。

 

自分でも何言ってるんだか分かりませんね。



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第十五話

 

帰りの航海は思ったよりもすぐに終わりました。

行きにあちこちに寄っていたのはガープさんがお土産を見繕うためだったらしいです。

 

そして、家の玄関の前まで戻って来ました。

 

ああ、もう綺麗にしてくれていると助かるんですけどね。

 

「ただいま帰りました。」

 

さて、お部屋の方は、、、、

 

お、綺麗じゃないですか。

臭いもしませんし、上出来じゃないですか。

 

さてと、一休みしたらクザンさんのとこ行きましょうか。

任務扱いとは言え、完全に休暇でしたからね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま戻りました〜。」

 

「おお、ご苦労さん。」

 

「クザンさんが真面目に書類仕事をやってる!?」

 

明日は大雨でも降るんでしょうか。

 

「まあ、それはどっかに置いといてだな。」

 

あ、露骨に話しそらしましたね。

 

「お前、コンビとか組んだりしねぇの?」

 

「コンビ、ですか?」

 

「そ、お前、出世する気満々だろ? 今の内から信用できる、同じくらいの同僚か、部下作っといた方が良いんじゃないの。」

 

「まあ、余りいい目では見られてませんしねぇ。 特に同期からは。」

 

取り敢えず、嫉妬乙、とでも言っておきましょうかね。

 

「居ねぇんなら、どっかから引っ張ってくるって手もあるけど、どうよ?」

 

「スカウト、って事ですか?」

 

「そういうこった。 どこぞの島からでも、新兵からでもな。」

 

はあ、なるほど。

 

「それじゃあ、取り敢えず新兵から探してみます。」

 

「おう、そうしとけ。 それはそうと、コレ手伝ってくんない?」

 

「ダメです。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

十数分後

 

「そらそらそらそらぁ!! 次ぃ!」

 

銃弾が次々と撃ち出され、それを避けていく私。

 

「ノブノブ!」

 

「って言うか、わしに武器渡すだけじゃなくて、お前らも撃たんかい!? はっ、そうじゃった、最低限のちびノブしか出してなかった! そりゃあ是非もないよネ!」

 

「ノッブ!」

 

そして何故か戦闘中にコントを始めるノッブこと織田信長とちびノブ。

 

いや、なんですかこの状況。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分前

 

クザンさんから許可を取った私は懐かしの養成所にやって来ました。

 

「ん、どうしたオキタ。 こんなとこに来るなんて珍しいな。」

 

「あ、ゼファー先生。 実は」

 

説明終了

 

「なるほどな。 なら、好きに見て行け。 ヒヨッコ共も気が引き締まるだろう。」

 

窓から外を覗けば丁度組手(能力、武器、覇気何でもあり)をやってるのが見えました。

 

そんな中に見えた、一人の訓練兵。

何か、、、、、周りに居るんですけど。

主にぐだぐだイベで出て来る無駄に種類の多いデフォルメされたノッブ的なのが。

 

「先生、あれは?」

 

「ああ、あれか。 名前はオダ・ノブナガ。 能力者だな。 たしか『グングンの実』の一人軍勢人間とか。」

 

「はあ。 『グングンの実』ですか。」

 

「ああやって周りに変なのを出して使う能力だ。 ついでに武器も出せるらしい。」

 

そりゃまた、便利な能力で。

 

「まあ、出すごとに体力を消費するから使いどころは難しいがな。」

 

「ゼファー先生的にはどうですか?」

 

「伸び代はかなりある。 だが、直ぐに調子づく性格でな。 そこをどうにかすればかなり良くなるとは思うんだが。 物怖じしないのは普通に高評価なんだがなぁ。」

 

「なるほど。 じゃ、あの人私が貰っちゃいましょうか。」

 

「…………まあ、当の本人がそれでいいなら、俺も文句は無いが。」

 

「じゃ、行ってきます。」

 

いやあ、ノッブと沖田さんのコンビ結成のチャンスなんて逃せるわけ無いじゃないですか。

 

 

 

 

 

そして

 

「貴方、私の隊に入りませんか!?」

 

「わしに模擬戦で勝ったらええよ。」

 

的なやりとりがあって今に至る、と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「むう、これでは埒があかん。」

 

撃ち出された弾は全て回避するか刀で弾き、暫く様子見に徹していると向こうが先に動き出しました。

 

「ようし、ここで打って出るとしよう! ちびノブ部隊は援護じゃ! 行くぞ!」

 

そう言って軍刀を抜き、左手には銃。

銃剣二刀流ですか。

 

こちらに走りながら左手に持った銃で撃ってくる。

それを避けながら私も距離を詰めます。

 

「そらあ!」

 

斬りつけてきた刀を迎え撃ち、鍔迫り合いになります。

 

と、思ったのも一瞬。

急に体を左に逸したかと思うと、

 

「ノッブ!」

 

そこにちびノブの正確な援護射撃。

少し反応が遅れ、髪の毛数本が犠牲になりました。

 

そして、ノッブの薙ぎ払い。

それを後ろに下がって避けます。

 

「今のを避けるんか。 いやぁ、流石は少尉殿。 これなら、少尉殿の下で働きたいと思うのじゃ。」

 

「じゃあ、終わりにします?」

 

「まさか。 一度始めたからには決着をつけなけりゃ、ダメじゃろうに。」

 

それには同意ですね。

 

「と、言う訳で…………三千世界に屍を晒すが良い…………天魔轟臨!  これが魔王の三段撃ちじゃあ!!」

 

いつの間にか増えてたちびノブ部隊が銃を構え、全て撃ちました。

 

でもですね、

 

「あばばばばばばばば」

 

ノッブがいい感じで壁になってくれてるんですよね。

 

「こ、こらぁーー!! わしを狙うとは何事じゃあ!!」

 

「ノッブ、ノブノブ!」

 

「え、わしがいるから後ろを狙えない? だから、仕方なく、じゃと? だったら撃たなきゃ良かったじゃろ! はっ、ちびノブはわしの言う事に逆らえんのじゃった。 じゃあ、是非もないよネ! ちくしょう!!」

 

めちゃくちゃグダグダですね。

まあ、今ちょうど私が求めていたものなんで良いんですけどね。

 

「えっと、ノッブ、じゃなくてノブナガさんの自爆で私の勝ちで良いですかね。」

 

「えっ!? 今のわしの自爆扱いなの!?」

 

「いや、当たり前でしょう。 それに、能力の使い過ぎで体力も相当削られてるでしょうに。 膝が笑ってますよ?」

 

「む、むう。 これから暫くは体力強化かのう。」

 

思ったよりもずっと体力ありませんね。

 

「まぁ、負けは負けじゃ。 わしがここを出た時は少尉殿の下につくとしよう。 約束じゃ。」

 

ガシッ、と握手を交わしました。



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第十六話

すみません、遅くなりました。

エレシュキガル当たって種火周回してたら遅くなりました。


 

「と、言うわけで第一回鍋パーティーinゼファー先生の自宅! を始めるのじゃ!! こんなん緊張してナベの味なんか分かるわけ無かろう!!」

 

ややヤケクソ気味に開始を宣言したノッブ。

 

「因みに第一回では無いですよ。 ゼファー先生、時々訓練兵連れてきてこういうことしますからね。」

 

「…………第一回のトコだけカットで頼むのじゃ。」

 

何かメタそうな事言ってますね。

 

「時にオキタ少尉殿? わし、風の噂で聞いたんじゃが、何でもボッ、」

 

スッ、とノッブの喉元に菜箸を突き付けます。

 

「何か?」

 

「い、いえ、何も。」

 

「全く失礼ですね。 仲良い人くらい私にだっていますよ。 ……大半上司ですけど。」

 

「それを世間ではボッチと言うんじゃ。」

 

「あーー!! 言ってはいけない事を言いましたね、バカノッブ!!」

 

「な、バカとはなんじゃ! そんな暴言吐いて、それでもわしの上司か!?」

 

「ええ! 上司ですよ! 上司だから許される事だってあるんですー!」

 

「いっそ清々しいまでに言い切りよったな!!」

 

ギャーギャーと騒がしく言い合いながらも、険悪な雰囲気には全くならず、むしろ楽しいとまで思えてきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして沢山、具の入っていた鍋も空になり、夜空を見上げながらノッブと二人でのんびりとお酒を呑んでいます。

 

「時にノッブ。 ノッブはどうして海軍に入ったんですか?」

 

「うん? また急な質問じゃのう。」

 

「因みに私は住んでた村が海賊に襲われて、全滅したからです。」

 

「重っ! さらっと言った割に内容が重いぞ!」

 

「さあ、私は言いましたよ? ノッブは?」

 

「んん〜〜、まあ、良いか。 他には内緒じゃぞ。」

 

そう最初に言ってからノッブは語り始めました。

 

「まあ、最初はな、革命軍やら海賊やらにでもなろうかと思っとったんじゃが、まあ、このご時世、情報は大切じゃろ? そこで、世界中の情報が集まる海軍に来たというわけじゃ。 そうすれば転職する時も海軍の内部事情と世界の情勢、それも裏の世界のモノという最高の情報を知っている状態なワケじゃ。 それを手土産にすれば、まあ、最初は信用されなくともスルッと入れることはほぼ間違いなし。 信用やら信頼やらは後々からでも上げられるしのう。」

 

…………うわぁ。

さすがノッブ、汚い。

 

「そんな事、私に言っていいんですか?」

 

「構わん構わん。 ブラックなトコばっかの世界政府じゃが、海軍は信用できる人間が多いしのう。 ま、信頼しとるのは……二人、といったところか。」

 

「そうですか。 まあ、納得しました如何にもノッブらしい理由ですしね。」

 

「そうじゃろう、そうじゃろう。」

 

「…………」

「…………」

 

くいっ、と持っていたコップを傾け、中に入っていた酒を飲み干します。

 

「オキタ少尉…………この呼び方面倒じゃの。 プライベートの時は呼び捨てで構わんか?」

 

「ええ、良いですよ。 で、何ですか?」

 

「でっかい爆弾作りたいんじゃが、良いエネルギー源知らん?」

 

「知りません。 そういうのは開発部に聞いて下さい。 ところでノッブ。 ノッブはFate、という言葉を知ってますか?」

 

「うん? フェイト? どっかで聞いたことある気はするがの。 何じゃったか。」

 

惚けてるような感じはしませんね。

 

「英語、という言語で意味は運命です。 こうして私達が出会えたのも何かの運命。 どうせなんで乾杯しましょう。」

 

「…………プッ、アハハハハハハハハハハ!! 何じゃ急に。 オキタらしくないぞ!」

 

「む、良いでしょうそれくらい。 酔ってるんですから。」

 

「ククク、なるほど。 酔ってるなら仕方あるまい。 わしとオキタの出会いに。」

 

「出会った運命に。」

 

「「乾杯。」」

 

 




と、いうわけで、ノッブの説明回でした。

ノッブなら普通にこういう事やりそう。


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第十七話

 

「ヒッ、た、助け、」

 

斬る

 

「頼む! 殺さないでく」

 

斬る

 

「ぐ、あああぁァァ!!」

 

斬る

 

戦場に事の善悪無し。

 

幾多の村や島を滅ぼし、欲望のままに生きた悪党に慈悲などない。

 

貴様らの懺悔の言葉も言い訳も、聞く価値など無い。

 

故に、私は、ただ敵を斬り捨てるのみ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、貴様は生き残った奴は斬れんと、そう言うわけじゃな?」

 

「ええ、その通りです。 戦場で極悪人に出会ったのなら迷いなく斬り捨てましょう。 なぜならそこは戦場。 生きるも死ぬも本人の腕次第。 自身の腕に自信があるから戦場にでてきたんでしょうから、殺しても問題はありません。 ですが、一度こちらが生殺与奪権を持ったならば、私はその命を斬り捨てることは出来ません。」

 

甲板上、こちらを見下ろすサカズキ大将の目を見て言い返します。

これだけは絶対に譲れません。

 

「大将が『海賊を許さない』という、譲れない信念を持つように、私も『一度捕まえたのなら、誰であろうと殺さない』という譲れない信念を持っているだけの事です。 気に入らないのなら私をこの船から下ろして貰って構いません。」

 

「その甘さが原因でこいつらがインペルダウンから脱獄し、あちこちで暴れ回ってもか?」

 

「その時は責任を取って、捕まえることなどせずに斬り捨ててみせましょう。」

 

我ながら随分と歪な信念を持ったと思いますね。

ですが、いくら歪だとしても、それが私の信念であることには変わりはありません。

 

だからこそ、私は信念を貫き通すのみ。

 

「…………チッ、おいそこの。 こいつ等を牢屋に連れて行け。」

 

「い、良いのですか? 大将。」

 

「この航海限りじゃ、構わん。 それとオキタ、この航海が終わったら船を降りろ。 儂と貴様では相性が悪い。」

 

「了解しました。 では、失礼します。」

 

そう言って私はその場を去りました。

 

「貴様等もとっとと持ち場に戻らんかぁ!!」

 

「「「「「は、はいぃ!!」」」」」

 

自分にあてがわれた部屋へと戻り、刀を鞘から抜きます。

軽く拭いたものの、やはり幾らか血痕が残っていました。

 

ス、と刀の峰に指を滑らせます。

特に意味はなく、ただ何となくそうしたかったからそうしただけ。

 

「何時までもこうしていては錆びてしまいますね。 早く拭き取らないと。」

 

自分に言い聞かせるように呟き、荷物の中から刀のメンテ用の道具を取り出します。

 

無心になって手入れを続けていれば、いつの間にか夜。

もう間もなく甲板上で人員の交代が始まるはず。

 

その間は完全に人が居なくなるわけではないが、少なくはなる。

 

「少し、夜風にでも当たりましょうか。」

 

そう言って手入れを終えた刀を鞘に戻し、部屋から出ました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

甲板上。

周囲は暗闇に覆われ、光源は船の窓やドアから漏れる人口の光と星と月の明かりのみ。

 

船が波を割って進む音だけが聞こえ、時々見張りの気配がするのみ。

 

今の私は風王結界を使って姿が見えなくなっているので誰にも気付かれることはありません。

 

ゆっくりと自分の手を見る。

 

実際のところ、初めて人を殺した。

戦闘中は余計なことは考える暇すら無いのでそのままにしていましたけど、正直辛い。

服も替え、体も洗ったのにあちこちに返り血がついてる気がして落ち着かない。

 

ハァ、覚悟はしていましたが、実際はこれだけキツいとは。

ですが、もう止まれない。

賽はとっくのとうに自分で投げましたからね。

 

「…………」

 

大丈夫、全ては私が決めたこと。

ならば後は進むのみ。

振り返っても、休んでもいい。

けれど、その歩みは決して途絶えさせるわけにはいかない。

 

そう決めたのだから。



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第十八話

沖田「新年、明けましておめでとうございま、」

ノッブ「いや、ちょっと待つのじゃ、オキタ。 まだ、明けとらん!! 作者が狙って23時59分に投稿したから後一分明けとらん! 今頃、皆テレビでガキ使か紅白みてる頃じゃろう。 テレビが無いところは知らん。」




 

前回のあらすじ

 

サカズキ大将の所に入ったと思ったら一回目の戦闘で異動届を出されました。

 

ちゃんちゃん。

 

「いや、説明雑じゃな!!」

 

「え? ちゃんと前回読んで下さった方たちにはこれで十分だと思うんですが、」

 

「それでいてメタい!! まあ、それは置いといて、と言うか無かったことにしてじゃな。 以前聞いたが、随分と大変そうじゃな。 三大将プラスおつるさんのとこを四年で回るツアーじゃろ?」

 

「はい。 それでこれから一年が三大将のラスト、ボルサリーノさんの所です。」

 

「で、それに合わせてわしも正規の海兵となった訳じゃな。」

 

「……」

「……」

 

「何か随分と説明臭くなったの。」

 

「ですね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「失礼します、ボルサリーノ大将。 本日より一年間お世話になります。」

 

「同じく、お世話になります。」

 

うわ、ノッブが敬語使ってるとか凄い違和感なんですけど。

 

「オォ〜〜、よく来たねぇ。 こちらこそ、よろしく頼むよぉ〜。 ところで、オキタ君の隣の子は誰だい?」

 

「新兵のオダ・ノブナガです。 色々と至らない所はあるでしょうが、ご指導ご鞭撻お願いします。」

 

違和感が強すぎて鳥肌が、

 

「ああ〜。 オダ君か。 噂は聞いてるよぉ〜。 何でもオキタ君に負けず劣らずの才能を持ってるそうじゃないか。」

 

「いえ、自分なんかまだまだです。」

 

あと、笑いがwww

 

「それじゃあ、二人共下がって良いよぉ〜。 後で書類を持って行かせるから。」

 

「はい。 では失礼しました。」

「失礼しました。」

 

パタリ、とドアを閉めると同時に。

 

「ノッブ、敬語似合わなさすぎでしょう。 危うく笑っちゃうトコでしたよ。」

 

「それはわしも思った。 ま、是非もないよネ。」

 

「ですね。」

 

こうして、予定よりも早く、ボルサリーノ大将の所での実習?が始まりました。

 

ボルサリーノ大将はクザン大将みたく、サボり癖も無いし、サカズキ大将みたいにキツい所も無いんで身体的にも精神的にも楽が出来そうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「と思っていた時期が私にもありました。 ええ、ありましたとも。」

 

現在、シャボンディ諸島。

天竜人の護衛です。

 

原作でも描かれていたクズ中のクズ。

ああ、途中で我を忘れて斬り掛かってしまいそうで怖い。

 

ボルサリーノ大将もそれを懸念してか、私は大勢並んでいる後ろの方にいます。

しかも、近くには実力者。

 

因みにですが今の私の階級は大佐。

近くで待機してる私のストッパー役(多分)はストロベリー中将。

間違っても刀なんか向けられません(震え声)

 

周りを見渡せば、浮かれた様子の新兵達が目に入る。

その中に白い短髪の男性と茶色っぽいロングの女性。

あらら、スモーカーさんとヒナさんじゃないですか。

まさか、後輩だったとは。

それでいて多分ですけど年上ですよね。

年上の後輩。 うん、割といるので何とも思わないですね。

 

「天竜人様のおなぁ〜〜りぃ〜〜。」

 

現実逃避の時間が終了しました。

海兵全員が、その場に跪き頭を下げる。

 

今回、だけでなく天竜人がシャボンディ諸島に来る度に護衛に参加する海兵全員が言われること。

 

それが、天竜人が何か命令したなら従え。

天竜人がしたことは全て見逃せ。

そして、誰にも言うな。

である。

もう、この時点から嫌な予感しかしません。

 

一瞬だけ見聞色の覇気を使ってみれば、やはりと言うか、天竜人と重なるようにに奴隷が十人。

恐らく、鎖で繋がれ天竜人の乗り物を人力で持ち上げて動かしているのでしょう。

 

その後、ボルサリーノ大将が天竜人にこれ以上無いと思えるほど丁寧に挨拶をし、すぐに大名行列さながらの護衛が始まりました。

 

お願いですから、ちょっと横暴な天竜人の姿を見るだけで終わらせて下さい。




沖田「と、いうわけで改めて」

「「新年明けましておめでとうございます(なのじゃ)」」


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第十九話

皆さん、福袋ガチャ引きました?
作者はフォーリナー、アルターエゴ狙いで引いたらメイヴちゃんオンリーでした。

何とも言えねぇ。


 

ギリ

 

口元からそんな音が聞こえた。

私の中の何処かが『ああ、怒ってるんですね、私』と認識する。

 

 

 

当たり前でしょう。

目の前で人が惨殺されたのだから。

 

 

 

始まりは何だったか。

 

そう。 確か大名行列よろしく天竜人が先頭でゾロゾロとその後ろを私達、海兵がついて行っていた時だ。

 

ふいに行列の前を一匹の猫が横切った。

たかが猫、されど猫。

銃を取り出したかと思えば、その場で跪いていた市民達の間に消える寸前の猫を撃ち殺したのだ。

 

それが誰にも飼われていない野良猫だったら、どんなに良かったか。

しかし、その猫には首輪が着けられていた。

これが示すのは、この猫が飼い猫であるという事。

 

ペットの不始末は飼い主の責任。

非常に当たり前のことではあるが、この場合、その常識は最悪なものであった。

 

それでも、この猫が現在いるグローブから離れたグローブに住む誰かの飼い猫だったらばまだ良かっただろう。

 

運の悪い事に飼い主がすぐ側にいた。

更に言えばその飼い主はまだ年端のいかない少女だったのだ。

そんな少女が飼っている猫が目の前で殺されるのを見ればどうなるか。

 

簡単な事である。

 

「ミーちゃん!!」

 

我を忘れて行列を横切った。

 

途端に血の気が失せるのが分かった。

まさか、、いや、流石に、でも、

そんな願望と予測が頭の中で混じる。

 

「殺すアマス。」

 

そんな声が聞こえた。

 

「何をモタモタしてるアマス? 獣畜生に妾の前を横切らせ、自分も横切った、この下々民の子供を早く殺すアマス。」

 

淡々と命令する天竜人。

側近の黒服の男達さえも困惑している。

そんな態度にイラついたのか語気を荒げながら命令してくる。

 

「良いから早くするアマス!! この大罪人をさっさと処刑するアマス!!」

 

そう言われて銃を構える黒服の男達。

私達海兵は、何も出来ない。

 

「ま、待って下さい天竜人様!!」

 

そんな所に一人の男性が割り込んできた。

 

「ウチの娘がとんだご無礼を働いて本当に申し訳ございません!!」

 

どうやら、少女の父親のようだ。

 

「罰とあらば私が受けましょう! ですから、どうか娘だけはお見逃し下さい!!」

 

娘を庇って地に頭をつけ、謝る父親。

 

「黙るアマス!! 大罪人の親が軽々しく妾に声をかけるな!! さあ、二人纏めて殺すアマス!!」

 

「まあ、待つぞえ。」

 

急にもう一人の天竜人が声をかけ、止めた。

 

「おい下々民、面を上げろ。」

 

土下座していた父親の顔を上げさせ、その目を見ながら話す。

 

「その方の心意気に免じて、チャンスをやろうではないか。」

 

「ほ、本当ですか!?」

 

「ああ、本当だとも。 今から貴様を死なない程度に痛め付ける。 それを声一つ出さずに耐えてみせるぞえ。 そうすれば無罪放免、としてやろうではないか。 やるか、やらないか、さあ選ぶぞえ。」

 

このような天竜人もいるのだな、と不覚にも思ってしまいましたよ。

 

この親は剣を手足に刺され、傷口を抉られ踏み躙られても声一つ上げませんでした。

ですが、拷問は終わらず、そして

 

「気に入らんぞえ。」

 

パァン!!

 

血飛沫が上がった。

撃たれたのは胸。 心臓の位置でした。

 

「な、何故……」

 

「フン、このような大罪人、始めから無罪放免にする訳がないぞえ。 早く声を上げれば良かった物を。 下々民の癖に生意気ぞえ。 まあ、約束は約束。 そっちの下々民の小娘は手を出さないでおいてやるぞえ。 感謝するがいいぞえ。」

 

「フフフ、アッハハハハハハハ!! 流石アマス。 良いものを見れた。 ホラ、お前達、行くアマス。 そこの大罪人の親を踏みながら、な。」

 

命令通り父親の体を踏み、天竜人の乗る籠を持ちながら進み出す奴隷達。

 

「このっ、下衆が……!」

 

私はそう小声で言って刀に手を伸ばした。

だが、ガッシリと手をストロベリー中将に掴まれ、刀を鞘から抜くことが出来ません。

 

「何故、何故です、ストロベリー中将。 何故、あの人でなしを斬ってはいけないのですか……!?」

 

「気持ちは分かるが自分の階級を弁えろオキタ大佐。 佐官が手を出せば、多くの海兵達に影響が出る。 勿論、お前の恩師にもだ。」

 

「!! ……………………分かり……ました。」

 

「お前もだ、オダ。」

 

「………………」

 

刀から手を放し、力一杯握り締める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後は何事も無く、護衛が終わり、私達は今回の特別給料を貰って解散となりました。

助かった子供は既に母親が死去しており、海軍で預かる事になりました。

 

「何が、何が特別給料ですか。 こんなの、タダの口止め料でしょう。」

 

相当な厚さの茶封筒を握りしめ、地面に叩き付ける。

 

「……どこに行くんじゃ、オキタ。」

 

「………………適当にそこら辺を歩いてきます。 明日の出港の時までには帰ってくるのでお構いなく。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

沖田が去った後

 

「何がお構いなく、じゃ。 どう考えても『ついて来るな』って意味じゃろうに。 それに、」

 

オキタの周りだけ風が妙に吹いてたし、と頭の中で続ける。

 

「よっしゃ、お前たち! この金、ドブに捨てるかの如く居酒屋か何処かで散財するとしよう! やりたい奴はわしについてくるのじゃ!!」

 

沖田は普段の人付き合いは良いが、如何せんああやって嫌な事が我慢値を吹き飛ばすと態度に現れるからのう。

その時はわしがこうやって代わりに人望を集めてやっている。

 

ま、親友の為じゃもんね。 是非もない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人気のない一桁台のグローブへと歩いて行く。

本来なら賞金稼ぎや海賊達のたまり場である筈のそのグローブも私の殺気を感じたのか小動物一匹すら居ない。

 

ええ、いい判断です。

今の私なら賞金稼ぎならまだしも海賊を見れば問答無用で斬り掛かりますから。

 

私の周りでは風が吹き荒れています。

恐らく、これが現在の私の心の荒れ。

 

「情けないですね。 こういう事を無くしたいが為に海軍に入ったのに、それを黙認するなんて。」

 

視界が滲む。

 

「嗚呼、本当に情けない。 貴方もそう思いませんか?」

 

「さて、な。 私には何の事だか分からないのだから、何とも言えないのだが。」

 

そこに居たのは冥王シルバーズ・レイリー。

以前、魚人島に行く時にシャボンコーティングを頼んだので顔見知りだ。

 

「やれやれ、何やら物騒な気配を感じたので来てみればオキタ君だったとは。」

 

「ええ。 大変申し訳無いのですが、少々付き合って頂けませんか?」

 

そう言って刀を手に取る。

 

「君のような美人からのお誘いだ。 喜んで。」

 

「ありがとうございます。 ではっ……!!」

 

その場から飛び出し、レイリーさんへと斬り掛かる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真夜中

 

明かり一つ無いシャボンディ諸島のとあるグローブでは未だに沖田とレイリーの剣のぶつかり合う音が聞こえていた。

 

「ああぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

沖田はとっくのとうに息が上がっており、それでも雄叫びを上げてレイリーに斬り掛かる。

 

「そうだ。 そうやって溜まったものを全て吐き出してしまうといい。」

 

対してレイリーは息一つ乱さず、諭すように沖田に話しかける。

 

「ハァッ、ハァッ。  そろそろ、終わりにしましょう。 本気で行きますので、どうか死なないで下さいね。」

 

一旦、息を整え、剣を構える。

 

「秘剣………………『燕返し』」

 

「む。」

 

剣によって一つ、鎌鼬によって二つ。

合計して三つの太刀筋が生まれ、その全てが同時にレイリーの首へと迫る。

 

「なるほど、中々に厄介な技だ。 だが、」

 

一閃。

たった一閃で疑似『燕返し』は破られた。

二つの鎌鼬は切り裂かれ、刀は弾かれた。

 

「威力が足りない。 それで、どうかな? 少しは落ち着いたかね?」

 

「ええ、取り敢えずは。」

 

「そうか。 なら良かった。 さて、落ち着いたなら君の掌の手当てをしなければな。」

 

「掌? あっ、」

 

掌を見てみれば、爪が食い込んでいたのか血が流れていました。

 

「シャクヤクの所で手当するとしようか。 こっちだ、ついて来なさい。」



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第二十話

 

カランカラン、とドアに付けられた鐘が鳴る。

 

「いらっしゃい、あら、レイさん。 そっちの娘は……海軍の期待の新星ね。 ナンパでもしてきたの?」

 

「いやいや。 以前、コーティングの仕事でジンベエから紹介されてな。 先程、久方ぶりにそこで会ったんだ。」

 

「あら、そう。」

 

入ったのは『シャッキー'S ぼったくりbar』

バーとは名ばかり、と言うわけでもありませんが実質的には凄腕の情報屋と殆ど変わりは無い、はずです。 多分。

 

「悪いが、この娘の掌の手当てをやってくれないか?」

 

「良いわよ。 こっちに来なさい、お嬢さん。」

 

私がバーカウンターに座るとシャッキーさんはカウンターの下から救急箱を取り出しました。

 

「さ、傷跡を見せて頂戴。」

 

カウンターの上に両手を置いて、掌を上に向けます。

 

「思ったより深いわね。 痛いけど我慢しなさい。」

 

何をする気ですか、と聞く間も無かった。

消毒液を手にぶっかけられた後、野菜を塩もみするかの如く揉まれました。

 

「ッ〜〜〜〜〜〜!!!」

 

痛い。 滅茶苦茶痛い。

チラリとシャッキーさんの顔を見てみれば笑みが浮かんでいます。

この人、絶対にSです。 間違いありません。

 

その後は軽く包帯を巻いて終わりました。

 

「これで良し。 一週間したら包帯を取って、まだ傷が残ってるようなら包帯を新しいのに変えること。 分かったかしら?」

 

「はい。 ありがとうございました。」

 

「どういたしまして。 お代は五十万ベリーになります。」

 

「お金取るんですか!? しかも高い!」

 

「冗談よ。 五万でいいわ。」

 

「結局とるんじゃないですか。」

 

財布から一万ベリー札を五枚出します。

 

「嘘よ、嘘嘘。 レイさんの頼みだもの。 ここでお金を取ってもどうせレイさんが取ってあなたに返すわ。」

 

「はあ、そうですか。」

 

出した一万ベリー札を財布に戻します。

 

「それじゃ、ありがとうございました。」

 

「待ちなさい。 君はこれからどうするつもりなのかな?」

 

「もちろん、海軍を続けますとも。 天竜人は嫌いですが、だからと言って海軍を辞めてしまっては、何をするにも足りない物が多すぎますからね。 出来る限り、天竜人にはもう関わらないようにしたいですけど、私は私の正義を貫きます。」

 

「…………そうか。 そこまで腹を括ったならば私からは何も言うことはない。」

 

どの選択肢を選んでも一定数の犠牲は避けられない。

なら、より多くの命を救える方を選んだ方がいいでしょう。

 

「それでは。 また何時か、天竜人のいない時を狙って会いに来ます。」

 

「ああ。 楽しみにしているよ。」

 

『シャッキー'SぼったくりBAR』から出て、走り出します。

不審者に絡まれても面倒ですから。

 

海軍の駐屯地へと戻り、自分とノッブに充てがわれた部屋に戻る。

ノッブは先に帰っていたようでベッドで眠っています。

 

シャワーを浴び、着替えてからベッドに潜ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日

 

天竜人の護衛のために来ていた私達海兵は本部へと戻るために出港しました。

 

道中では何もなく、無事に本部へと到着。

そして、現在

 

「やっぱり、駄目だったかい?」

 

「はい。 ボルサリーノ大将は何も悪くないのは分かっていますが、やはり、私は二度と天竜人関連の任務は受けたくありません。」

 

「そうかい。 残念だねぇ。 でも、分かったよぉ。 君達二人の脱退を許可するよ。 それで、これからはどうするんだい? やっぱりクザンのとこに行くのかな?」

 

「いえ。 私は私で何処にも所属しません。」

 

「新しく派閥を作るのかい? それは大変そうだねぇ。」

 

「大変でも私がやると決めたことです。」

 

「まあ、君なら人望は厚そうだし、案外、人は集まると思うよぉ。」

 

ええ〜〜、ホントでござるかぁ〜?

有り得ないと思うんですけどね。

 

「それでは、短い間でしたがお世話になりました。」

 

「うん、頑張りなよぉ。」

 

「はい、ありがとうございます。 では、失礼しました。」

 

パタリ、とドアを閉めて部屋の外に出ます。

さて、やることは山積みですね。

 

「さあ、ノッブ。 ゼロからのスタートです。」

 

「そうじゃな。 ま、わしはお主について行くだけじゃけどね。」

 

「何言ってるんですか。 きっちり働いて貰いますからね。 まずは、センゴク元帥の所に行って、話を通し、次におつるさんの所で隊員の募集を始めて貰って。 出来れば訓練兵からも何人かノッブみたいに欲しいですね。」

 

「やる事多いのう。」

 

「ですね。 それじゃあ早速始めましょうか。」




お待たせしました。
センター試験やら受験勉強やらで遅れました。

なのにfgoではギル様とメルトリリスを当ててしまった。
嬉しいけど、忙しくて中々育成できない……!


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第二章 第二十一話

 

ビュオオオオオォォォォ!!

 

「くっ、流石は『新世界』 海の荒れ方は前半と桁違いですね。」

 

どうも、沖田さんです。

今、『新世界』に居るんです。

自前のヨットで。

 

『新世界』の基地に少し用があって、ヨットの方が軍艦よりスピード出るんでそれで来たんですけど、帰りに見事に大嵐に遭遇しました。

 

あ、因みに前回から何年か過ぎてます(メタ発言)

 

今は、ギリギリ原作開始前、といった所ですかね。

現在の私の階級は少将。

新派閥の立ち上げに完全に成功し、海軍内での発言力もそれなりです。

 

「仕方ありませんね。 近くの島で嵐が去るまで待ちますか。」

 

おあつらえ向きに近くに島がありますしね。

微かに灯台の光も見えますし、有人島みたいですから。

 

「あれ? あの船って。」

 

港から少し沖に離れた位置に一隻の大型船が停泊しています。

 

あの船は…………いやいやいや、流石にそれは無い、と思いたいですね。

うん、旗印が白ひげ海賊団のだとしても知らないです。

 

(ここ、白ひげ海賊団の縄張りじゃないですかぁ!!)

 

流石に主船のモビーディック号ではありませんが、これだけ大きな船なら二番隊やら三番隊のかもしれませんね。

 

知りたくなかった事実が、目の前にあります。

いや、私は何もやましい事をする気も無いですし?

白ひげ海賊団って情やら義やらを大切にするって有名ですし?

そもそも、私が海兵だとバレなければ何の問題もありませんし?

 

大丈夫です!! 多分、恐らく、Maybe

 

スピードを落とさずに港に入ろうと、白ひげ海賊団の船の横を通っていた時。

 

バッシャアァァァン!!

 

船から何か落ちて来ました。

それもそこそこ重量の有りそうな物です。

覗いてみれば、人が浮かんでいました。

しかも血が流れています。

 

「なっ!? 急いで助けないと!」

 

かと言って海には入れないので急いで鉤のついたロープを用意し、それを服に引っ掛けて船の近くまで引き寄せます。

船のすぐ横まで来たその人を今度は、海中に腕だけ入れて紐を巻き付けます。

 

「っ!!」

 

勿論、そんな事をすれば力が抜けますが、ここで見殺しにするわけにもいきません。

 

何とか紐を巻き付け、船に引き上げます。

 

冬島ではないとは言え、体温がかなり奪われている、さらに海に浸かったせいで血も相当流れ出していますね。

 

取り敢えずヨットの居住スペースに運び入れ、容態をもう一度確認します。

 

傷は腹部、傷跡からしてナイフなどの刃物で切られたもの。

傷はそこまで深く無さそうですが、如何せん今までの出血量が多いですね。

 

なら、傷口の周りだけ気圧を上昇。

圧迫させて止血します。

これでこれ以上、血が流れることは無いでしょう。

 

体温の低下は、どうしましょうか。

暖房設備があるわけでも無いですし。

取りあえずは水分を拭き取ってベッドに寝かしときましょう。

 

早く島に行ってこの人を診てもらわないと。

外に出て、風を操って島に向かいます。

 

島についたら怪我人を担ぎ、急いで医者を探します。

そして、医者、というか病院を見付け、預けたら、ある事実が発覚。

 

この人、白ひげ海賊団四番隊隊長のサッチ、と言う人でした。

え、そんなビッグネームが出てくるんですか。

 

白ひげ海賊団は一般人を襲わないのと、サッチさんの特徴であるリーゼントが崩れていたせいで全く分かりませんでした。

 

あ〜〜、って事はこの人を襲ったのは黒ひげですか。

もしかしたら、私が助けたのを見られたかもしれませんね。

 

医者の先生の言うことには、命の心配はないそうで、患部を手術で縫合して後は輸血を続ければ問題ないそうです。

 

「サッチ!!」

 

数時間すると、二人の男性が病院に飛び込んできました。

うわぁ、エースさんにマルコさんだぁ。

 

「先生! サッチは!?」

 

「落ち着いて下さい。 命に別状はありません。 しばらく安静にしている必要がありますが、無事です。」

 

「よ、良かったよい。」

 

そう言って椅子に倒れ込むように座るマルコさん。

 

「そちらの彼女が、海から引き上げたそうです。 彼女がいなければ恐らく死んでいたでしょう。」

 

「あ、どうも。 初めまして。」

 

「ああ。 ウチのサッチを助けてくれてありがとう。」

 

「礼はちゃんとするよい。 て言うか、礼をしなきゃ、俺達がオヤジに怒られる。」

 

後半の言葉で『良いですよ、お礼なんか。 それじゃあ、お大事に。』と、この場から離脱する作戦がお陀仏に。

 

「と、言われてもですねぇ。」

 

「俺達も詳しい話が聞きたいんだ。 な? 一回、俺達について来てくれないか?」

 

うぅ、どんどんと断りにくい状況に。

 

「あのですね、私、実は海兵でして。 今回は、目の前で命の危険があったから助けただけで。」

 

これでどうですか。

私が海兵と知れば、そうホイホイと自分達の船には入れないでしょう。

 

「そんなの関係ねぇよい。 大事なのはアンタが、ウチの兄弟を助けてくれたって事実だけだよい。」

 

少しは躊躇って!

 

「それに、私はこの嵐が収まったらすぐにマリンフォードに戻らなくちゃいけないんです。 あんまり帰りが遅いと、色々な人に迷惑とか心配とかかけちゃうかもしれませんし。」

 

「だったらウチの縄張りに迷い込んで、とっ捕まってた事にすれば良いだろ。」

 

うわぁ、なんて海賊っぽい考え方。

いや、海賊でしたね。

 

「それはそれで私の名誉とかその他諸々が傷付くんですけど。」

 

ようやく、少将まで来て人望もそれなりに厚くなって、上からの信頼も結構得てるのに。

 

「悪い様にはしねぇよい。 何だったら、オヤジからオタクのトップに手紙か何かを書いて貰えるように俺達が頼むからよい。」

 

「ううぅ、分かりました。 ですが、余り長居はしませんからね。」

 

これ以上ゴネても実力行使で連れて行かれかねない。

相手はどちらも炎系なので相性は悪くありませんし、外はまだ雨ですから天候も私に味方してます、けど、

 

(不死身とか海楼石も無しにどうしろと。)

 

マルコさんの能力が強すぎる件について。

 

トリトリの実モデル『不死鳥』

これが本当なら通常攻撃はおろか、即死攻撃も効かず、さらに海水や海楼石を使った攻撃でも、一度止んでしまえば全回復。

倒すには海楼石で縛り付けて、殺した後も暫くはそのまま放置しなければいけませんからね。

 

「そうか! ありがとう! そんなに手間は取らせねぇから。」

 

「サッチは…………こいつの隊の奴に運ばせりゃ良いか。」

 

ええ…… そんな扱いで良いんですか?

 

「よっしゃ、じゃあ行こうぜ! 案内は俺達がするからよ!」

 

ああ、もうどうにでもなれ。



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第二十二話

待たせたな。(VC 大塚○夫)

いや、ホンットにお待たせしました。
まだ二次試験が全部終わったわけではありませんが、取り敢えず一段落ついたので投稿です。

てか、この時期にバレンタインイベと空の境界コラボイベ入れてくるとかFGOの運営、鬼畜すぎるでしょ。
なんで二連続で周回命のイベント入れてくるんですか。

セミラミス様には見事にスルーされました。
やっぱり正月で当てすぎたか。


 

「ウチの息子が世話になったなぁ。」

 

「いえ、偶然ですよ偶然。」

 

ですから、早くお話終わらせて帰らせて下さい。

 

「オヤジ、このお嬢さんは海兵だそうだ。 俺等と事を構えるつもりはねぇらしいけど、任務中だから早く帰りてぇそうだ。」

 

「そうか。 お前さんにとっちゃあ、宴よりかそっちの方が礼になりそうだ。 サッチの奴を助けた時の話、してくれねぇか?」

 

ほっ、物分りの良い船長さんで助かりました。

七武海もジンベエさん以外はこれを見習って欲しいですね。

 

「ええ。 良いですよ。 と言っても、結構短い話なのですぐに終わりますが。」

 

そう言って、嵐にあい近くの島でやり過ごそうとしたら偶然、近くに白ひげ海賊団の船があって、その横を通ろうとした時にサッチさんが船から落ちて来た事。

サッチさんを海から拾って手当をした後、島の医者に診てもらった事。

 

そして、エースさんとマルコさんが飛び込んで来たことまで話した。

 

「…………じゃあ、誰がやったかまでは知らねぇんだな?」

 

「はい。」

 

寧ろ、知ってたら何で知ってるんだって事になりますよ。

知ってますけど!

 

「ただ、傷跡からして使われたのは刃物。 それも刀のように刃渡りの長い物ではなく、ナイフです。 さらに、普段からそのナイフを使っていたとしたら切り方がヘタな上、普段からナイフの手入れをしてません。 この事から犯人は非能力者かつ普段の戦闘スタイルが素手による格闘スタイルの可能性が高いです。」

 

これは真面目に私が傷跡を見て思ったことです。

普段から刃物使ってる人からすればよく分かります。

ちゃんと手入れしていて、その上切り方が上手かったらもう少し綺麗に切れているはず。

 

「四皇に真正面から喧嘩を売る海賊がいるとは考えられませんので、誰かの裏切りの可能性が非常に高いです。 さらに言えば海賊にとって仲間殺しは最大のタブー。 よって犯人はサッチさんを海に落とした後、すぐに逃走を開始した可能性が高いです。 これだけあれば犯人の特定は難しくないでしょう。」

 

と、言ってもサッチさんから聞くのが一番手っ取り早い上に、確実でしょう。

 

「そうだな。 よぉし、テメェ等! 今すぐ四番隊に全員の点呼をするように伝えろ! いなかった奴全員が容疑者だ!」

 

と、マルコさん。

 

「ああ、それともう一つ。 今回、重要視すべきは動機です。 タブーを犯してまで何をしたかったのか? もしくは何が欲しかったのか? この辺は徹底して調べるべきです。」

 

これは原作知識を元にしたアドバイス。

正直、この人達、どこぞの王下七武海よりも好きですから。

白ひげさんは持病があって仕方ないにせよ、エースさんとか死んで欲しくないです。

 

「さて、では私はこの辺で失礼させて貰います。 これは貸し一つって事で。」

 

「グラララララ! 海賊が海兵に借り一つたぁ、笑える話だなぁ!」

 

勿論、捕まって下さいとかで使うつもりは無い。

それは流石に無しでしょう。

 

「それじゃあ、サッチさんにお大事にと伝えておいて下さい。」

 

そう言ってモビーディック号から飛び降りて、自分の船に着地。

繋がれていた綱を切って、帆を張り、急いでマリンフォードまで戻ります。

 

ちょっと大きい嵐にあって近くの島に避難してました、で通りますかね?

最悪、避難してた島でちょっとしたゴタゴタがあったので、という言い訳も用意しておきましょう。

ウソは言ってないですし。

ウソは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほう? で、実際は?」

 

「いえ、ですから」

 

「阿呆! わしとお主がどの位の付き合いじゃと思ってる!? その程度の誤魔化し方で誤魔化せると思っとるのか!?」

 

うぅ、やっぱり無理でした。

他の人なら確実に誤魔化せる自信があるんですが。

無駄に鋭いんですよね、ノッブ。

因みにノッブは准将です。

 

「……他の人に話さないと約束できるなら、話しましょう。」

 

仕方なく私がそう言うと、

 

「よし約束する。 さあ、話すのじゃ。」

 

ノッブ即答。

迷いなんか一切ありませんでした。

 

「実はですね…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほどのう。 まあ、お主らしいと言えばお主らしい理由じゃな。 つまらん。」

 

つまらん、って。

じゃあ、どんな理由だったら面白いんですか?

それを聞いてみたらこう返ってきた。

 

「そりゃあ、アレじゃよ。 何処かの誰かに一目惚れでもして駆け落ちしかけた、とか。」

 

「無いですね。」

 

即答。

 

「仕事一筋とは言いませんが、まだまだやりたい事は沢山あるので。」

 

「恋愛なんぞに時間はかけられん、と。」

 

「そこまでは言いませんが。 興味だって無いわけではありませんし。」

 

私だって女の子ですから。

 

「女の"子"って年でも無いと思うんじゃが。」

 

いやまあ、確かに20歳になりましたけど。

 

「まあ、そんな事は置いといてですね。 コウメイ中佐でしたっけ? おつるさんの所から来たのって。」

 

「露骨に話を逸らしよったな。 まあ、良いが。 そのコウメイがどうかしたかの?」

 

「いえ、正式に私達の隊に受け入れようかと。 参謀役なんていませんからね。」

 

「市民の安全重視とか言ってる割には脳筋多いしのう。」

 

「…………ノーコメントで。」

 

私達の隊の特徴その一、脳筋思考の海兵が多い。

 

「お主含め、な。」

 

「失敬な。 私は良く考えて、考えた結果、脳筋のような行動が一番良いと判断する事が多いだけです。」

 

「結果は同じだから似たようなモンじゃろう。」

 

と、断言されました。

 

「ああ、そうでした。 一番最初の話の事なんですが。」

 

「…………また露骨に話を逸らしよったな。」

 

「うるさいです。 先程の白ひげ海賊団から離反した人がいると言う話。 上にも伝えておきましょう。 匿名からの情報ということで。」

 

「そうじゃな。 お主の予想が当たっていれば確実に白ひげ海賊団は何かしらの行動をするじゃろう。 警戒しておいて損は無いはずじゃ。」

 

「ええ。 離反者も早く特定して警戒させなければいけませんしね。」

 

報告、連絡、相談。 略して『ホウ・レン・ソウ』、これ軍では超がつくレベルで大事ですからね。

 

「さてと、そうと決まったら報告書の作成じゃな。 上手く誤魔化さんと。」

 

「出来を期待してますよ、ノッブ。」

 

「お主がやるんじゃよ!!」

 

え〜〜、やってくれないんですかぁ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うむ。 了解した。 諜報部と情報部に伝えて、全隊に知らせておこう。」

 

「ありがとうございます。」

 

書いた報告書はセンゴク元帥に直接、提出しました。

こういう事は出来るだけ間を挟まない方が良いのです。

 

「時にオキタ。 ここからは私の独り言だが、先程伝書バットが来てな。 送り主はまさかの白ひげだった。」

 

………………ファッ!?

 

「大体のことは把握した。 お前がそういう性格だということも知っている。 だが、私に他に報告することは無いのか?」

 

「……いえ。 今渡した情報源がこの海軍のとある将校という事しか。」

 

白ひげさぁん。 確かにそんな事言ってましたけど、まさか本当に送ってくるとは。

情に厚いにも程があるでしょうに。

 

「そうか。 ならその将校に伝えておけ。 人助けも程々にな、と。」

 

顔が引き攣ってるのが分かります。

いや、もう、何か本当にすみません。

 

「わ、分かりました。 必ず伝えておきます。 では、失礼します。」

 

そう言ってから部屋を出る。

 

「…………今日は早めに帰りましょう。」

 

もう、色々と疲れました。



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第二十三話

空の境界コラボ、ガチャ回したら神引きしました。

十連一回でふじのん二人引き、呼符単発でセイバー式さん。
さすがにその後もう一回十連引いたら、何も出ませんでしたけど。


私、沖田さん。 今、海上レストランバラティエにいるの。

そして、目の前にゾロさんとくいなさんがいるの。

 

いや、ホントに何でこんな事になったんですかね。

狙ってないのに。

 

というか、くいなさん麦わらの一味に入ったんですね。

東の海に二人組の凄腕の賞金稼ぎが居るっていうのは聞いてたので予想はしてましたが。

それに、ゾロさんもくいなさんが死んで無いのに三刀流になってますしね。

 

くいなさんが死んで、『和道一文字』を貰ったから三刀流になったという解釈でしたから、ちょっと意外です。

そして、『和道一文字』はくいなさんの物、と。

 

それはさておき。

どうしてこうなったかと言うとですね、実は結構前からここには来てたんですよ。

休暇を取ったら、殆どバラティエに来てましたね。

そして、今回も休暇を取ってノッブと一緒にバラティエに来てみれば、あら不思議。

 

巨大な船が鷹さんによってスッパーンっと、キレイに斬られてるじゃありませんか。

 

何事かと思って見てみれば、先日グランドラインから居なくなったクリーク海賊団。

 

あっれー? これって原作のサンジさんが仲間になる時の奴じゃ無いですかー。

 

完全に休暇モードだった私とノッブは今回は諦めて、また後日って事にしようと思ったのですが、何故か鷹さんに見つかり、あれよあれよという間にゾロさんとくいなさんのコンビと戦うことに。

 

取り敢えず鷹さん。 一発ぶん殴っても良いですか? 良いですよね?

 

「ハァ、完全に休暇を楽しむつもりで来てたんですが、まあ、約束しちゃってますしね。」

 

会ったときに勝負を仕掛けられたなら受けて立つって。

 

「オイこら、クソマリモ剣士!! ウチの常連のオキタさんに怪我なんかさしてみろ! この場でボッコボコにしてやっからな!」

 

とサンジさんからゾロさんに野次が飛びます。

 

「別に大丈夫ですよ〜。 これでも長い事、海軍本部で将校やってますから。」

 

「か、海軍本部の将校だぁ!?」

 

おっと、その声は長っ鼻のウソップさん。

 

「ええ、そうですよ。 海軍本部少将。 こっちは部下のノッブこと、オダ・ノブナガです。」

 

「ん? おお、わしの事か。」

 

ええ、あなたの事ですよ。

 

「か、海軍本部の将校とゾロ達にどんな繋がりがあんだよ。」

 

「ある意味、ゾロさんとくいなさんの師匠、になりますかね。 やー、意外でしたよ。 お二人共、海賊になってるなんて。」

 

「世界一の大剣豪になる為に悪名だろうと何だろうと、世界中に知らせてやるためだ。」

 

「同じくです。 それに世界一を目指すためにも、仲間が必要でしたから。 …………特に航海士が。」

 

「ああ、ゾロさんの方向音痴、直らなかったんですね。 ご苦労様です。」

 

多分、ルフィさんと出会うまで相当な苦労をしてきたであろう、くいなさん。

さらに言えば、出会ってからもナミさんと会うまでは苦労が続いていたでしょうね。

 

「まあ、お二人にはまだ早いですが、少しだけグランドラインのレベルというのを教えてあげましょう。 ノッブは待機しててください。」

 

「ん。 分かったのじゃ。」

 

そう言ってノッブはバラティエの二階にジャンプして観戦しはじめました。

 

「では、始めましょうか。 先手は譲りますよ?」

 

剣を二本とも持ち、構えはしません。

 

「チッ、『鬼斬り』!!」

 

先に突っ込んできたゾロさんの攻撃を数歩後ろに下がり、左の刀で真上に流す。

これで胴体はガラ空き。

 

そこに蹴りを入れて、ゾロさんと私の距離を離し、ゾロさんの攻撃の間に背後に周って来てた、くいなさんの攻撃を半回転して右手の刀でガード。

 

再度、攻撃を仕掛けてきたゾロさんをバク宙で避けます。

 

「随分といい連携ですね。 ゾロさんとか意地でもそういう事はしないと思ってたのですが。」

 

「長い間、一緒にいると嫌でも呼吸が合ってくるんです、よっ!」

 

くいなさんの袈裟斬りを左の刀で受け止めると、くいなさんがしゃがみ、顔のあった所からゾロさんの突きが来たので、顔を横に傾けて避けます。

 

しゃがんだくいなさんの横振りを足で踏み付け、ゾロさんの二本の刀で挟むような攻撃は後ろに跳んで避けます。

 

「そう言えば、お二人には言ってませんでしたが、私、悪魔の実の能力者なんですよね。」

 

私の持つ二本の刀に風を纏わせ、振り抜く。

放たれた風は斬撃となって二人に向かいます。

 

「『烈風』!」

 

くいなさんは避けましたが、ゾロさんはそれを受け止めようとして、どんどん押されて行きます。

 

そして遂にはバラティエの足場から落とされ、海に落ちました。

 

「ゾロ!?」

 

ですが、直ぐに浮き上がり、足場に戻って来ました。

 

「さて、ある程度グランドラインのレベルを分かって貰ったところで…………どうします? 続けますか?」

 

その言葉に対し、ゲホゲホと咳き込みながらもしっかりと答えました。

 

「当たり前だ。 勝てなくても敵に背を向けて逃げたとなりゃ、剣士失格だ。」

 

「私も。 一矢報いるくらいも出来ないんじゃ悔しくて夜も眠れなさそうだし。」

 

「フフッ、その負けん気の強いところとか一切変わってませんね。 良いでしょう。 受けて立ちます。」

 

左手の刀は鞘に戻し、構えます。

刀の周りに風を集める。

 

「三刀流、奥義……!」

「奥義……」

 

三人同時に大技を出す構えに入り、

 

「『三千世界』!!」

「『天沼矛(あめのぬぼこ)』!!」

 

「穿つ……『疾風迅雷』!」

 

一瞬の交差の後、ゾロさんの三本の刀は斬り落とされ、弾かれた『和道一文字』は地面に突き刺さった。

 

軽くしか覇気を込めてなかったとは言え、流石は大業物。 そこらの数打ちの雑刀とはワケが違いますね。

 

後でちゃんと刀を見ておきましょう。

もしかしたら刃溢れくらいはしてるかもしれません。

 

「さて、今回も私の勝ちだったワケですが、私に勝ちたいなら鍛えるだけでなく、刀も選んだ方が良いですよ。 特にゾロさん。 くいなさんには大業物の『和道一文字』がありますが、ゾロさんは大業物はおろか、業物すら持ってませんよね? 私の今の刀は上業物の『乞食清光』と大業物の『菊一文字則宗』です。 そこらの雑刀では文字通り太刀打ちできませんよ? ところで鷹さん? なにチャッチャと帰る準備してるんですか?」

 

「この海賊達を追ってきたのは暇つぶしだ。 さきの戦いで満足したからな。 帰る。」

 

「だから好きになれないんですよ、七武海。」

 

ジンベエさん以外。

自由人過ぎます。

 

「そこの二人。 名は何という?」

 

「ロロノア・ゾロ。」

「くいな。」

 

ゾロさんとくいなさんが鷹さんに名を告げると、鷹さんはフッと笑い、

 

「貴様等にはこの俺を超えられる可能性がある。 期待しているぞ。」

 

そう言いました。

原作を知っていたけれど驚きました。

鷹さん、『強さ』と言う点で人を見る目は確かですが、滅多にその事を口に出す事が無いんです。

 

それが「期待している」なんて…………ニセモノだったりしません?

 

「さて、私達はこのまま観戦してますのでお構いなく。」

 

「いや、何だよ観戦してますって。 あっちの海賊、捕まえねぇのか?」

 

とツッコミを入れるウソップさん。

 

「休み中にまで働きたくないです。 誰かが死にそうな時には手を出しますが、それ以外では手出ししませんので。」

 

 

 

 

 

 

その後は殆ど原作通りでした。

クリーク海賊団は壊滅。 ギンさんが海賊団全員を小さなボートに乗せて去っていきました。

 

原作と違うところはナミさんを追った人員にくいなさんが追加されていた事と、ギンさんが毒を喰らわなかった事ですかね。

全部、私の風で散らしましたから。

 

 

 

そして、現在

 

「で、何か申し開きはありますか? フルボディ大尉?」

 

近くの海軍基地に来てます。

理由はバラティエの人からバラティエを壊した主犯にしてクリーク海賊団がここに来ることになった大元の原因の海兵が現在補給中でこの基地にいると聞いたから。

 

詳しく聞いてみれば、出るわ出るわ違反の数々。

 

器物損害、通常時における軍艦への一般人の乗船、名誉毀損、食い逃げ、軍艦の個人的使用、捕らえていた海賊の脱走、及び脱走を報告しなかった事。

 

え? ガープさん? アレはもう半ば私物化してますから。

良い訳が無いですけどもう諦めてます。

 

結果

 

「降格、及び減給処分とします。 降格は三階級。 減給した分は全てバラティエへの慰謝料と弁償代に充てる事とします。 後日、正式に書類を送ります。 マリンフォードに帰還後、自室にて待機。 非常時を除き、自室から出ることを禁じます。 以上です。」

 

全く、海兵がこんな事をするなんて信じられませんね。



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第二十四話

 

数週間後、私は海軍本部にいました。

 

目の前にはフルボディ元大尉。

 

「で、何か申し開きは? 私はマリンフォードについたら自室待機と言いましたよね。 それを破った上、裁判に殴り込みとは。」

 

「ダチを救えたんだ。 後悔はしてねぇ。」

 

うわ〜ぉ。 清々しいと思えるほどの言い切りっぷりですね。

 

「で、裁判に殴り込んだ結果、三等兵に降格。 これより下は雑用しか無いわけですが、ミラーボール島でチューリップ海賊団を倒したぶんのボーナスでバラティエへの慰謝料と弁償代のおよそ八割が支払える訳です。 さらにミラーボール島では一人で海賊団を壊滅まで追い込み、その後、海賊ジャンゴと協力して市民への被害ゼロで制圧した、と。」

 

「はい。」

 

「そして、元海賊のジャンゴは現在、三等兵として海軍に入ったわけです。」

 

それに頷くフルボディ三等兵。

 

「バラティエへの借金の残り二割の返済を早く済まして下さい。 私の降格処分はミラーボール島での功績により、取り消しとします。 以上です。」

 

そう言ってから席を立ち、部屋の出口に向かいます。

 

「あ、ありがとうございます!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、今回はどんな厄介事を持ち込んでくれたんですか、ガープさん。」

 

自分の事務室に戻ったらガープさんが待ってました。

 

「なに、ちょっと鍛えてやって欲しい奴等がおってのう。」

 

あ、厄介事って言うのは否定しないんですね。

 

「そういうのはゼファー先生の所に持っていってくださいよ。」

 

「先に行ったわ。 そうしたら見事に断られた。」

 

カラカラと笑うガープさん。

正直、頭が痛いです。

 

「ゼファーの一番近くにいるお主なら、ゼファー並とは言わんが、それなりに教えるのは上手いじゃろう。」

 

「いや、普通に仕事があるんですけど。」

 

何か私が完全に教える感じになってますけど。

 

「ワシからの任務って事で。 じゃ、後は頼んだぞ。」

 

「あっ、ちょっ!」

 

そう言って部屋から出て行ってしまいました。

 

「…………任務だって言うなら書類の一つくらいは作成して持ってきて下さいよ。」

 

え? 抗議するのは諦めましたよ。

時間の無駄ですからね。

 

「ん? 要注意ルーキー?」

 

何ですかね、コレ。 なんか書類の中に混ざってたんですけど。

 

「…………超新星含む、各地の大型ルーキー達ですか。」

 

やっぱりこの頃から頭角を現し始めてたんですね。

 

「まあ、暫くは放置しておきましょうか。 それより、今はこっち。」

 

手元の紙にはCP9の文字が。

 

「急成長している私の勢力にツバ付けておこう、って事ですかね。」

 

あそこの長官はともかく、構成員は覇気こそ使えないものの、強さは相当なものですからね。

一応、注意しておきましょうか。

 

「加えて、最近になって現れるようになった謎の会社、バロックワークス。 詳しい事は一切不明ですか。」

 

クロコダイルさんがリーダーなんですけどね。

しかし、七武海となればそうそう、手を出せるはずもありませんし。

 

「…………そろそろ革命軍と何らかのパイプを持っておきたいですね。」

 

協力関係までいかなくとも、情報のギブアンドテイクが出来るくらいにはしておきたいですね。

 

そうすれば情報網の幅も広がりますし。

 

「バルティゴの本部に直接行くわけにはいきませんし。」

 

流石にいきなり本丸に行ったらダメでしょうし。

となると、どうにかして支部を見つけるか、革命軍のメンバーと接触しなくてはダメなわけですけど。

 

「…………くまさんに聞いてみますかね。」

 

答えてくれるかどうかは知りませんが。

 

「もしくは革命候補に入ってそうな国に行ってみるとか。」

 

調査員の一人や二人くらいはいるでしょうし。

ただ、行くならドレスローザ以外ですね。

ドフラミンゴさんのトコ行くとすぐにバレそうですし、バレたら確実に大事になりますし。

 

オモチャになるのなんて嫌ですよ、私。

 

まあ、それは諜報班に任せるとして。

 

「次は壊した船の請求書と始末書………………………………ガープさぁん!? なに、私の書類にサラッとそっちの書類混ぜてんですか!?」

 

この後、滅茶苦茶追い掛けっこしました。

 

さらにその後、真面目に追い掛けずにセンゴクさんの所に行っておけば良かった、と三時間くらい追い掛けっこしてから後悔しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なあ、オキタ。」

 

「何ですか、ノッブ。」

 

「わし、帰ってい「ダメです。」 ですよね〜。 知ってた。 CP9との顔合わせとか厄ネタの気配しかしないんじゃが。」

 

目の前はCP9含むサイファーポールの本部、エニエス・ロビーの司法の塔。

そして見聞色で感じる中に入ってすぐの場所に待ち構える二つの強い気配。

 

「同感です。 まったく、手荒い歓迎ですね。 まあ、歓迎にはそれ相応の挨拶をするのが礼儀ですしね。」

 

「うむ。 取り敢えず中に入るかの。」

 

門を開けて貰い、中に入ると、

 

「「『嵐脚』!!」」

 

と、同時に両斜め前から聞こえたので、上に跳んで回避し、『月歩』と『剃』を使って相手の背後に一瞬で周り、刀を突き付け、殺気をぶつけます。

もう一人の方はノッブが銃を突き付けています。

 

フクロウさんとジャブラさんですか。

 

「出会い頭に『嵐脚』とは、CP9は随分と野蛮な組織なんですね。」

 

「チャパパパパ、誤解だ。 襲ったのはお前達の道力を測るため。 長官に命令されてやった。 長官は「海軍の少将の実力がどの位で、脅すのと下手に出るのとどっちが正解か決めるため」って言っていた。」

 

「…………そうですか。」

 

「帰ったら上に報告しとくかの。」

 

「ハッ、しまった! 言ってしまった〜。」

 

「その何でも口にしちまうクセ治せって何回も言ってんのによォ。」

 

「……確か道力を測るには、測れる人間に攻撃すればいいんでしたね。 ノッブ、そっちはもう良いですよ。」

 

「ん。 攻撃すればいいんじゃな?」

 

「ええ。 準備は良いですね、丸い人。」

 

「チャパ、フクロウだ。」

 

「アンタ……良い奴なんだな。」

 

「まあ、お人好しとはよく言われますけど、ねっ!」

 

左足を軸に後ろ回し蹴りでフクロウさんをノッブの方に飛ばします。

 

飛ばされ向かってきたフクロウさんを蹴り上げるノッブ。

 

「チャパパパパパパパ!!??」

 

「お、おい、どうした!?」

 

「そ、そちらの桜髪のお嬢さん、道力42300、こっちの黒髪のお嬢さんは40500。」

 

「ハァッ!? 何かの間違いじゃねーのか!?」

 

まあ、これでも新世界でもある程度通用するくらいまでには鍛えてますしね。

能力を含めれば道力は跳ね上がりますし、実際のところは80000近く行っててもおかしくは無いんじゃないですかね?

 

「まあ、それは置いといてそろそろ案内してくれんかの?」

 

「お、おう。 こっちだ。」

 

ジャブラさんとフクロウさんの後ろに付いていき、階段を上がっていきます。

雑談を交えつつ進んでいくと、目的の部屋の前へと到着しました。

 

その中に入ると、ウォーターセブンで潜入調査をしているメンバー以外の全員が集まっていました。

 

「これはこれは、ようこそ少将殿に准将殿。 お待ちしておりました。」

 

と、かなり腰の低い状態で挨拶してきたCR9長官のスパンダムさん。

 

ちらりとジャブラさんの方に目配せすると、ジャブラさんは肩を竦めて首を横に振りました。

 

「ええ、初めましてですね、スパンダム長官。 いきなりですが、今回はどのようなご用件でしょうか?」

 

「いえ、ちょっとした顔合わせの様なものですよ。 コチラとしても海軍とはそれなりの繋がりを持っておきたいので。」

 

「はぁ、なるほど。 で、実際のところは?」

 

「…………ハハハ、流石に話が早い。 一億ベリー。 それでセンゴク元帥に口利きして貰いたい。」

 

「……ノッブ、帰りましょう。」

 

「そうじゃな。 とっとと帰るとするかの。」

 

「なっ!? なら三億、っ!?」

 

思い切り殺気をスパンダムに向ける。

 

「余りナメたマネをしないで下さい。 今回の事は水に流しますが、二度目はありませんよ? ……って、聞いてませんか。」

 

泡吹いて気絶してますね。

 

「彼が起きたなら今の言葉、伝えておいて下さい。 ああ、それと、この人抜きで今度飲みに行きません?」

 

「よよいっ、その言付けェ、しかと承った。 一語一句間違えずにィ、伝えておくとォ、男クマドリ、ここに約束する。」

 

「ウチの長官が悪かったな、少将サン。 コレ、俺の個人用電伝虫の番号だからよ、飲みに誘うときにはここにかけてくれ。」

 

「ええ、分かりました。 あ、これ私の電伝虫の番号です。」

 

「おう、んじゃまた近い内に会おうや。」

 

「はい、では失礼します。」

 

そして、私はエニエス・ロビーを後にしました。



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第二十五話

完全に不定期更新になり始めた今日この頃。

みなさん如何お過ごしでしょうか。

私はFGOのキャスターピックアップで爆死しつつも、夏イベに向けGooglePlayカードを貯めている最中であります。



ところでアタランテオルタ実装されましたね。
私は当たりませんでしたが。

今年のサンタはアタランテオルタで決まり?
というか、何故今までアタランテがサンタ役に立候補してないのか。

子供好きなんだろぉ!?


海軍本部 養成所

 

「「よっ、よよよ、よろしく、お、お願いします!!」」

 

目の前には金髪とピンク髪の二人組。

ええ、コビーさんとヘルメッポさんの二人ですよ、そうですよ。

 

ガープさんに鍛えてくれと預けられたこの二人。

原作では頂上戦争後、本部大佐になる程のポテンシャルを秘めたコビーさん。

 

ヘルメッポさんも確か大尉とかそんくらいまでは行ってた筈です、行ってましたよね?

 

しかも性格的にウチの派閥とはメチャクチャ相性良さそうですし。

ガープさん、ウチの隊に引き抜いて良いですか、良いですよね?

答えは聞いてません。

 

「それでは、初めは基礎を作るところから始めましょうか。 基本的には走って筋トレしてを繰り返すだけです。 では、まずは走り込みから。 この養成所のグラウンドを全力で一周したら軽く流すように一周、そしてまた全力で、と繰り返すのを……そうですね……………二十五セット、合計五十周。 時間制限はありませんが、負けた方は腕立て伏せ百回ですので、頑張って下さい。 引き分けなら二人共腕立てです。 軽く流す時は絶対に急いではいけません。 では、よーいドン。」

 

それを聞いて必死な顔で走り始める二人。

 

因みにここのグラウンドは一周500mです。

 

 

 

 

 

そして数時間後、二人共走り終わりました。

 

「二人共、同着ですね。 では腕立て伏せ始め。」

 

「は、走り、終わって、すぐに、かよ。」

 

「当たり前です。 辛くなければトレーニングじゃありませんよ。 ほら、早く始めて下さい。 始めないと一秒毎に十回、回数増やしますよ。」

 

「「今すぐ始めます!!」」

 

そう言ってすぐさま腕立て伏せを開始した二人。

うんうん、大分素直で良いですね。

ノッブとか思いっきりわざと忘れてやりませんでしたし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、まあ、こんな感じで仕事の合間に二人の鍛錬の世話をしていると、ある日、センゴクさんから呼ばれました。

 

「はいはーい、オキタさん登場です。 お呼びですか、センゴクさん。」

 

「む、来たか。 早速だが本題に入ろう。 任務だ。」

 

うん、それは何となく分かってました。

それにしても書類で指示してこない任務とか、相当ヤバいものなんでしょうか。

 

「任務内容は宝探しだ。」

 

「た、宝探しですか?」

 

「そうだ。 先日、捕まえた海賊からとある地図を手に入れた。 そこに記されていたのはある島に宝が隠されているという情報だ。 調べたところ、裏付けが出来た。 これを海賊に取られて、奴らの活動資源にされる訳にはいかん。 一刻も早く、その宝を確保。 そして、あわよくば我々海軍の軍資金にしよう、という事だ。」

 

「…………最後のは言っちゃって良いんですか?」

 

「うむ、隠す理由も無いしな。」

 

「はあ、そうですか。 でも、何故私が? それくらいなら大佐クラスでも出来そうなものですが。」

 

「…………同じ物をトレジャーハンター、マッド・トレジャーが狙っているとの情報が入った。 既に目的の島の位置までは掴んでいる。 この任務、頼まれてくれるか?」

 

「なるほど、道理で。」

 

マッド・トレジャー。

最近になってグランドラインに入ってきた、自称トレジャーハンター。

 

宝を手に入れるためならば、どんな事でもする、実質的な海賊。

グランドラインに入ってからは悪魔の実『ジャラジャラの実』を食べたようで、覇気はまだ使えないものの、その実力はかなりのもの、らしいです。

 

「分かりました。 その任務、受けましょう。 人員は必要最低限で行きます。」

 

宝探しをするなら、とことん人を集めての人海戦術か、統制の取れやすい少数精鋭かの二択だと私は思います。

 

この場合は敵がいるので統制の取れやすい少数精鋭が一番でしょう。

 

えっと、まずはノッブ、頭脳役としてコウメイさん、あとは………………クザンさんとか誘ったら来そうですね。

どうせ、仕事サボってるでしょうし、問題ないでしょう。

 

一応、クザンさんの部下の人から許可は貰いますが。

 

割とバランス良さそうですし、この4人で行きましょうか。

 

「件の地図は写しと原本の2つを用意してある。 宝の明確な場所は分からず、場所は地図の島の何処かにあると考えられる。 地図によれば遺跡があるそうだが、この地図自体、相当古くてあまり宛には出来ん。」

 

「分かりました。 では明日、出発します。」

 

「うむ。 後で目的の島へのエターナルポースと宝の地図を持って行かせる。 くれぐれも頼んだぞ。」

 

「はい。 お任せ下さい。 では失礼します。」

 

よし、それじゃあ、ドラクエの如くパーティメンバーを集めに行きましょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして翌日。

 

「いや、予想はしてましたよ? してましたけど、そんな簡単に来ちゃって良いんですか? クザンさん。」

 

「んん? 別に細かい事ぁ気にしなくて良いのよ。」

 

いや、決して細かい事ではないです。

 

「それに、これから仕事だから文句言われる筋合いは……無い。」

 

無駄にキリッとしながら言わないで下さい。

しかもどっち向いて喋ってるんですか。

 

「まあ、部下の人からも許可もらいましたし。」

 

『あっ、仕事の誘いだったら良いですよ。 寧ろ大歓迎です。 何もしないよりかはマシですから!』

って言われたんですけど。

 

どんだけサボってんですか。

 

「えっと目的の島はここから船でおよそ一週間。 私の能力をフルで使えば5日ってとこですね。」

 

因みに今回使う船は私のヨット以上、メリー号未満くらいの大きさです。

 

私のヨットは最大で三人までなので。

 

「という訳で航海中は全員でこの暗号を解くことに専念しましょう。」

 

こうして私達はマリンフォードから出港しました。



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第二十六話

また、遅くなりました。

アポコラボ、ジャックちゃんが癒やし要員すぎてやばかった。
尊い。

なお、ガチャは見事に爆死したもよう。


「ふう、漸く到着ですね。」

 

この島の周り、何か変な海流があるんですよね。

それのお陰で予定よりも遅れました。

 

まあ、最後は私の能力で強引に突っ切ってきましたが。

 

到着したのは岩場に囲まれた小さい砂浜。

真っ直ぐ進めば密林が待ってます。

 

地図によればこの島は基本的に密林に覆われ、中心には巨大なカルデラ湖。

その周辺に遺跡と見られる建物が建っています。

 

まあ、結構古い地図なのでアテには出来ませんが。

 

「では、まずはこの島の偵察から始めましょうか。 マッド・トレジャーがいるかどうか。 何か怪しい建造物が無いかどうかを調べましょう。」

 

「なるほど。 確かに道理にかなってますな。 幸いにも地図は写しがある事ですし、それになら書き込んでも宜しいでしょう。」

 

「ええ。 私とノッブ、クザンさんとコウメイさんの二手に別れましょう。 コウメイさんの方は写しを持っていってなにか見つけたらすぐに書き込んで下さい。 日が沈むまでに、またここの砂浜で合流です。」

 

「あいよ。」

 

「マッド・トレジャーを見付けても手出ししないで下さいね。 出来れば見つかる前に離脱して下さい。 可能ならキャンプ地まで追って欲しいんですが。」

 

「ハイハイ。 んじゃー、俺達は行くぜ。」

 

「ではまた後ほど。 何か緊急性のある事態になりましたら子電伝虫で連絡いたしますので。」

 

「はい。 よろしくお願いします。」

 

そう言って二人は密林の奥に入っていきました。

 

「じゃあ、ノッブ。 私達は外周を周りながら行きましょうか。 川が有ったら遡って行きますが。」

 

「うむ、そうじゃな。 ここに何人かちびノブ残して野営の準備も指しておくかの?」

 

「そうですね。 多分今日は偵察してそれを元に宝の在り処候補を挙げて終わりでしょうし。」

 

「よし、それじゃあお主らは野営の準備しとくのじゃ。 終わったら待機、敵が来たら迎撃するんじゃよ。」

 

「「「「ノッブ!!」」」」

 

そう返事したちびノブを見てから、岩場をヒョイヒョイと駆け上がり、崖の上に出ました。

その崖の上を走って進んでいきます。

 

暫く進んで行くと大きな砂浜が見えてきました。

左側は森、右側は海です。

 

「普通の船が上陸するならこの辺からじゃな。」

 

「ですね。 少し慎重に進みましょうか。」

 

見聞色の覇気を使って周囲200メートル程を索敵しながら進んで行きます。

 

「! ノッブ、ストップです。」

 

「居たか。」

 

「ええ、見聞色に引っ掛かりました。 10時の方向、200メートル程先に十人程です。」

 

「森の中。 多分キャンプじゃな。 行くか?」

 

「ええ。 バレないように行きましょう。」

 

気配を殺して森の中に入っていきます。

木の枝の上に乗り、枝から枝へと飛び移りながら移動します。

 

進んでいくと見聞色の覇気で捉えられる人の数が増えていきます。

 

10、15、20、

 

25人程ですか。 情報のマッド・トレジャー達の人数より少ないですね。

海の方にも何人か居ますね。 多分船があるんでしょう。

 

そして残りはこの島の調査に向かっている、と。

キャンプが見えるところまで来て、そこで止まりました。

 

「どうするオキタ。」

 

「キャンプの場所は分かりましたので、調査に向かったであろうチームと鉢合わせ無いように私達も調査を続けましょう。」

 

二人で囁きながら話します。

 

「了解じゃ。」

 

「海の方にも人が居ますので、剃で気付かれない内に駆け抜けますよ。 石投げて気を逸しますので、そのタイミングで。」

 

「うむ。」

 

その辺に落ちていた石を拾い、投げる。

投げた石は綺麗な放物線を描き、

 

「いてッ!? おい! 誰だ、石なんか投げた奴は!?」

 

歩いていたマッド・トレジャーの船員に当たり、その船員が大きく声を上げた。

それに他の船員達が注目した瞬間、駆け出し、誰にも気付かれること無く、キャンプを通り抜けました。

 

そのまま、密林を駆けて行きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして数時間後、最初の砂浜に戻って来た私達はお互いに発見した物の報告をしています。

 

「なるほど。 マッド・トレジャーのキャンプ地はそこですか。 他には何かありますかな?」

 

「いやぁ、お恥ずかしい事にこれくらいしか報告の出来るものがなくて。」

 

「そうですか。 まあ、運が悪かったのでしょう。 こちらは遺跡と見られる建物を見つけましたが、入り口が崩れていて中に入れそうにはありませんでした。」

 

「崩れてるとなると無理に入ろうとする訳にもいかんしのう。」

 

「ええ、さらに崩れてしまっては元も子もありませんからな。」

 

「と、なると別の入り口がある事を期待して探すしかありませんね。 発掘するとなればノッブの能力で出来ますが、流石に相手にバレるでしょうし。」

 

「では明日も探索ですね。 今度は四人全員で行きましょう。 遺跡を中心に半径500m内を重点的に探索するという事で。」

 

「うむ。」

「了解致しました。」

 

「お? なに、話し合い終わったの?」

 

「ええ、終わりました。 明日は四人で行動です。」

 

「あっそう。 遺跡の入り口塞がってたんだから諦めて終わりにすれば良いでしょうに。 真面目だな。」

 

「クザンさんが不真面目すぎるだけです。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日。

 

前日建てた予定通り、探索をしています。

 

「こういう時って大抵は滝の裏とかに秘密の通路があったりするんですけどね。」

 

「もしくは岩場に垂れ下がった草の裏とかのう。」

 

「まあ、そんなベタな展開、」

 

「オキタ少将。 あちらに滝があったのですが、その裏に洞窟が。」

 

フラグ回収早いですね。

 

「行ってみましょう。 クザンさん。 氷で滝壺の水を凍らせて足場にして、あと、滝の水を遮るようにアーチ状に氷を作って下さい。」

 

「切り替え早いのう。」

 

「あいよ。 ちょっと離れてな。」

 

ピキピキと水が凍って道が出来上がりました。

 

滝の下をくぐり、その裏に入ってみると確かに洞窟があります。

奥は暗くて良く見えないのですが、

 

「オキタ、ほれ。」

 

ノッブが何か放ってきたので受け取ってみると…………木の棒?

 

「松明じゃ、ちゃんと浸すための油もあった。 当たりじゃな、ここは。」

 

「クザンさん。 氷を壊して下さい。」

 

「ああ、とっくにやってあるぜ。」

 

マッチで松明に火をつけ、光源を確保。

 

「じゃあ、進みましょうか。」




ついこの間、漸くバビロニアクリアしました。

手持ちにエルキドゥいるとやりやすい。
最後はエルキドゥ、ギルガメッシュ、フレンドマーリンの三人でティアマト撃破。

結構なロマンパーティーで作者も大満足。

それはそれとしてシドゥリさんの最後が悲しすぎたので、シドゥリさん憑依での小説も書こうかな、などと思う今日この頃。

最悪、この小説のペースが更に落ちる可能性もあるので悩み中ですが。


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第二十七話

最近では珍しい早めの投稿。

なぜか、虚月館ピックアップを呼符単発で引いたらナーサリーが来て困惑。

呼符セット→金回転→こ、これは来たんじゃないか!?→キャスター→うん?→ナーサリー→なんでや。

あれか、使った呼符が終局特異点の『Ⅳの座』のクリア報酬の呼符だったからか。


コツコツと洞窟の壁に反響した足音が聞こえる。

 

「それにしても深い洞窟ですね。 多分遺跡に繋がってるんでしょうけど。」

 

「あの滝から遺跡まで直線距離で凡そ450m程。 この曲がりくねった洞窟ではそれなりに時間がかかるかと。」

 

「そりゃそうじゃろ。 今は退屈との戦いじゃな。 幸いにも後ろからはまだ誰も来とらんしの。」

 

洞窟を進み始めて既に二時間ほど。

ゆっくり慎重に歩いているとはいえ、長くないですか。

 

「そういえばじゃが、最近あちこちの海でルーキーが暴れ回ってるらしいの。」

 

「そう言えばそんな報告が上がって来てましたね。 格上を倒す無名の海賊達が多いって。 個人的には東の海で魚人のアーロンが倒されたのが気になりましたが。」

 

「元魚人海賊団のアーロンですか。 懸賞金は確か2000万ベリー。 元々はもっと高かったのに行方が分からなくなってから落ちていましたな。」

 

「ああ、その件だったら原因が分かりました。 東の海の海兵が買収されていました。 この間から東の海での海兵の軍規違反が目立ってるので、今度一斉に調査が入るそうですね。」

 

まあ、最弱の海と言われるだけあって海兵たちも慢心してるんでしょうね。

全員がそうだとは言いませんけど、もう少しどうにかなりませんかね。

 

「ああ、それか。 ま、お前ンとこは心配ねぇだろ、オキタ。」

 

「直属の中では無いと思うんですが、流石に支部となってくると報告書とかでしか分かりませんからねぇ。」

 

「まあ、報告書に書かれてる事が全部本当なら世話ねぇもんな。」

 

「いや、そもそもクザン大将は仕事しとらんじゃろ。」

 

「……段々辛辣になって来てんなノブナガちゃんよ。」

 

「ちゃん付けは止めい。」

 

「お三方。 どうやら、ここから遺跡の内部に入るようですよ。」

 

コウメイさんの声で周りを見てみるとゴツゴツしていた洞窟が、どう見ても人の手が入ったようなちゃんとした道になっています。

 

「本当ですね。 ここからはトラップに注意しながら進んで行きましょうか。」

 

トラップが相手では見聞色の覇気も意味がありませんからね。

 

まあ、いざとなったらクザンさんに凍らせて貰って無効化しますけど。

 

暫く歩き続けると、今度は分かれ道が出て来ました。

 

「これ、どう考えても迷路の始まりな気がするんですが。」

 

「ふむ、迂闊に入って迷えばそう簡単には出てこれないでしょう。 とは言えどもあの様な隠された入り口から入ってきた以上、何らかのヒントがあると思いますが。」

 

「ヒント、ねぇ。 周りにはぱっと見それっぽいのは無さそうだな。」

 

壁には凹みが幾つかあるだけで、床には一見何もないようですが、コウメイさんの言葉が当たってるとすれば残るは……天井?

 

松明を掲げてみれば天井に何やら絵画が描かれています。

 

「天井に絵、じゃな。」

 

天井に書かれている絵には、良くありがちな光を纏った人が雲の様な物に乗っており、そこから地上の人たちを指差し、地上の人達はひれ伏しています。

 

そして、人々が何かを囲って踊っている様子。

 

「神から与えられた物。 …………火、ですな。」

 

「火?」

 

「ええ。 神話では良く火は神から与えられた物として描かれることが多い。 そして、この場面でヒントとなり得るもの、それが火です。」

 

「なるほど。 けど、火をどうするんだ?」

 

「恐らくですが本来なら人々が囲っている所に焚き火が描かれているはず。 それがないという事は、そこに火を当てれば何か起こるのでは無いでしょうか?」

 

「……まあ、やってみましょうか。 クザンさんなら天井に手が届きますよね、お願いします。」

 

この中で一番身長の高いクザンさんに松明を渡し、天井の絵に当てて貰います。

 

しかし、暫く当て続けても何も起こりません。

 

「何も起こらねぇぞ。」

 

「なら、別の方法ですか。 と、なれば、」

 

「この壁の凹み位しかないけどのう。 ちょっと、松明で照らしてくれんか?」

 

壁の凹みを良く見てみると何か彫ってありました。

 

「太陽に、月に、星に、雷か。」

 

「じゃあ、雷ですね。」

 

基本的に火を何も無いところから手に入れて、且つ神から貰ったと解釈するなら火山か雷です。

 

その凹みの中を見てみると油のような物が器の中に入っています。

そこに火を付けると、

 

 

ボッ、ボッボッボボボボボ

 

 

次々と壁の凹みから火がついていき、左の道の方を照らして行きます。

 

その火を追い掛けていくと今度は横幅の広い通路に辿り着きました。

横には幾つもの穴が空いています。

 

「わし、知っとる! これ、通路を進もうとすると矢が横から飛んでくるトラップじゃろ!」

 

「クザンさん。 全体的に凍らせちゃって下さい。」

 

「あいよ。」

 

クザンさんにこの通路全体を凍らせてトラップを無効化させて貰います。

 

「え〜〜、つまらんぞオキタ。 ここは四苦八苦しながら面白可笑しく進むところじゃろうに。」

 

「安全第一です。 それに、もしここのトラップがノッブが言ったのじゃなくて落とし穴とか吊り天井とかだったらどうするんですか。 もしかしたら合わせて使ってくるかもしれませんし。」

 

と話しながら凍った通路を歩いて進みます。

 

暫く歩き続けると行き止まりの小さな小部屋に辿り着きました。

 

「おいおい、ここで終わりか? 宝はどこ行った。」

 

「この部屋にあってもう既に誰かに持ち去られたか、もしくはここにまた、何か仕掛けがあるのか。」

 

そこで、見聞色の覇気に何か引っかかりました。

 

「上、凄い速度でこっちに落ちて来ます。 戦闘態勢!」

 

「上ぇ? 上は天井じゃぞ。」

 

「相手方に何か特殊な悪魔の実の能力者がいるのかもしれません。」

 

「あと数秒で来ます!」

 

そして天井をすり抜け、何かが床に潜って行きました。

そして地面から二頭身の男とマッド・トレジャーと幹部二人が出て来ました。

 

「スルルルルルル。 はい、ご到着。 おや、先客ですか。 予想よりも速いですね、海軍。」

 

こちらの事がバレてる!?

 

「ええ。 隠し通路を偶然見つけたもので。 この通り、ハズレの道を選んだ様ですが。」

 

「ジャララララ。 おい、教えてやれよタナカさん。」

 

「ええ。 別にハズレではありませんよ。 この壁の向こう側に宝はあるのですから。 もっとも、海楼石の壁が邪魔して私の能力でも入れないのですがね。」

 

「タナカさん、ですか。 なるほど、ギルド・テゾーロが一枚噛んでいたようですな。 こちらの情報を流したのも彼、と。」

 

既にマッド・トレジャーとギルド・テゾーロが手を組んでいたとは、完全に予想外でした。

 

「ジャラララ、そういう事だ。 これがギルド・テゾーロからの初仕事なもんでな。 邪魔しないで貰おうか。」

 

「どう致します、中将。 バックにギルド・テゾーロがついているのでは。」

 

「ええ。 本当に悔しいですが、ここは引きましょう。 私達四人だけで決めて良い問題じゃありません。」

 

ギルド・テゾーロを敵に回したとなれば最悪の場合CP0が出張ってくる可能性もありますし。

 

「スルルルルル。 懸命な判断だと思いますよ。 帰りは私の能力で外に出してあげましょう。 では、マッド・トレジャーさん。 少しの間失礼します。」

 

「おうよ。 宝は俺に任せて、そいつらをしっかり(・・・・)と帰してやりな。 ジャッララララララ!!」

 

ギリ、と歯を食い縛ります。

決めました、いつか絶対痛い目見せてやります。

 

「それでは皆様方、お手を拝借。 壁を抜けますよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「と、言う訳で失敗しました。 申し訳ありません。」

 

「いや、今ギルド・テゾーロと事を構える訳には行かない。 今回の件は仕方なかった。」

 

数日後、海軍本部へと戻った私はセンゴクさんに頭を下げていました。

 

「マッド・トレジャーだけならどうとでも出来たのですが、ギルド・テゾーロの幹部がその場に居たとなると、手を出す訳には行きませんでした。」

 

「ああ。 下手に手を出して、CP0にでも動かれた日には目も当てられんからな。」

 

ハァ、と二人揃ってため息を吐きました。



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第二十八話

沖田オルタ、キタァァァァァ!!

宝具演出かっけえぇぇぇ!!

沖田さんは無理だったけど、オルタならワンチャン?


 

「それでは、今月の会議を始める。 例によって今仕事で本部にいない幹部は大電伝虫での参加だ。」

 

センゴクさんの司会で会議が始まりました。

 

「では、まずは諜報部からの報告です。 世界政府加盟国、ドラム王国が事実上、壊滅しました。 正確には、国王ワポルが国を出た、との事です。」

 

ああ、黒ひげ海賊団がやった奴ですか。

 

「地元の住民からの情報では、『黒ひげ』と名乗る海賊が島を荒らし、それから逃げる為に元国王ワポルは国から出た、とのことです。 そのワポルですが、あちこちで船を襲い、ドラム王国のエターナルポースを持っていないか、と聞いてから、その船を食べていると各地の支部から報告が上がっています。」

 

「食べてる、とは?」

 

「ワポルは『バクバクの実』を食べた能力者で、何でも食べて自分の身体の一部にすることが可能だそうです。」

 

諜報部の部長からの報告で会議に参加している内の何人かが唸りました。

 

「賞金首にするのは見合わせ、ドラム王国の世界会議への参加権は一時、凍結するのが無難だが、世界政府が何と言うか。」

 

「まあ、そこはセンゴクさんに頑張って貰うとして、」

 

「オキタァ!! 事実でもそんな事は言うなぁ!!」

 

「後で差し入れに行きますので許して下さい。 その海賊『黒ひげ』については?」

 

「現在、調査中です。 ですが、もしかしたら『ヤミヤミの実』の能力者の可能性があります。」

 

「アララ、そりゃまた、厄介な能力者だ。」

 

『ヤミヤミの実』

自然ロギア系の悪魔の実。

闇と言いつつも実質的に操っているのは重力。

 

それだけでは無く、他人の悪魔の実の能力すらも吸収し、無効化してしまう。

 

弱点としてはダメージまでも100%吸収してしまう事だが、それを補って余りある能力。

 

悪魔の実の中では最強と呼ばれる一つだ。

 

「『ヤミヤミの実』、ですか。」

 

「なんじゃ、オキタ。 気になる事でもあるんか。」

 

「はい。 取っておきの厄ネタが。」

 

ここで『白ひげ海賊団』の裏切りについて説明する。

以前、裏切りがあった事自体は海軍全体に報告したのですが、あの後、律儀にもマルコさんが伝書バットで裏切りの容疑者と取られたものを教えてくれたんです。

 

『白ひげ海賊団』、義理固く無いですか?

 

「オォ〜〜、本当に厄ネタ以外の何者でも無いねェ。」

 

「あの、追い討ちをかけるようで申し訳無いのですが、ドラム王国で『火拳のエース』の目撃情報が。」

 

「あ、もうこれ決定的ですね。」

 

「一体、どうしろと言うんだ……!」

 

あ、センゴクさんが頭抱えましたね。

 

「騒ぐんじゃないよ。 取り敢えず今は下手に手を出さずに、情報が集まるのを待とうじゃないか。 無論、出会ったら捕まえに行くけどね。」

 

「う、うむ、そうだなおツルちゃん。 今は写真すら無いからな。 今は様子見だ。」

 

問題の先送りとも言いますが。

 

「わし、知っとる。 これ問題の先送りって言うんじゃろ!」

 

「オキタァ!!」

 

「何で私に!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「諜報部からは以上です。」

 

諜報部の部長さんからの報告が終わりました。

 

「次、養成所からだが、そろそろ新人共の研修の時期だ。 んで、アンケートを取ってみたんだが、オキタ。 お前んトコに凄い集中してるぞ。」

 

「すごいってどれくらいですか?」

 

「八割近く。」

 

え、えぇ〜〜〜(困惑)

いや、確かに幹部クラスの中では養成所に足を運ぶ回数第二位の自覚はありますけど(一位はクザンさん)

 

「何でですか?」

 

「何でってそりゃ、お前、養成所上がりの新人だろうと、使えんならドンドン昇格させてってんだろ? 後、親しみやすいってのもあんな。 来たら、ひよっこ共に色々教えてるし。 世話んなってっから恩返しするためにお前んトコに行きたいってよ。」

 

嬉しいけどちょっと恥ずかしいですね。

 

「まあ、そう言われるのは嬉しいんですが、流石に管理しきれませんよ、八割なんて。」

 

「と、言うと思ってどう見ても昇進狙いのアホ共はこっちで蹴っといた。 本人には知らせてねぇけどな。 そしたら四割位まで減ったぞ。」

 

いや、四割でも無理なんですけど。

大体、1000人くらいいますよね?

 

「最大でも500人が限界ですね。」

 

「そうか。 んじゃ、抽選だな。」

 

「羨ましいねェ。 そんなに慕われてるとは、将来は元帥も夢じゃないんじゃないかい?」

 

「世界政府との腹の読み合いとか無理なんで、来たとしても断らせて貰います。」

 

私は現場派なので。

来たら、コウメイさん辺りに丸投げしますかね。

 

まあ、どれくらい先かは分かりませんがサカズキさんが元帥になってクザンさんが海軍から抜けたら確実に私が大将になるでしょうけど。

 

そうなると、多分、大将藤虎ことイッショウさんは大将にはなれないんでしょうけどね。

 

どうも、三大将で過激派、中立派、保守派っていうふうに組織内の派閥のバランスを取ってるっぽいですしね。

 

私は中立派と保守派の間辺りで、イッショウさんも原作では私と同じような感じでしたし。

はっ! これはもしかしてイッショウさんがウチの派閥に入ってくれるかも!?

 

「養成所からは他にはねぇな。」

 

「そうか、それでは各自報告することはあるか? ………無いならば解散だ。」

 

これで会議は終わりました。

書類仕事を終わらせたら、コビーさんとヘルメッポさんの様子を見に行きますか。

 

そろそろ実践形式の鍛錬も入れて行きましょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「と、言うわけでまずは武器を選ぶために戦闘の基本的な三つの型を紹介しておきます。 パワー型、スピード型、バランス型の三つですね。」

 

テクニック型? スポーツじゃないんですから、小手先の技だけで勝てる訳無いでしょう。

 

「パワー型は基本ゴリ押し。 自分のペースに巻き込むのでは無く、とにかく相手のペースを崩すことが大事です。 ダメージ覚悟のカウンターが一番やりやすいですね。 まあ、完全にパワーでゴリ押せるのなんて一部の能力者か、六式を完璧に扱える人位しか出来ませんが。 私は能力者ですが、無理です。 例としては現在の上位陣の殆どがこれですね。」

 

殴って蹴って最後に立ってたほうが勝ちっていう風習が凄いんですよね。

 

どこのベオウルフさんなんでしょうか。

 

「次にバランス型。 ペースに合わせるでも、巻き込むでも無く、突然ペースを狂わせるのがコツです。 その分、駆け引きが上手くないと中途半端になりますが。 例としては……まあ、ノッブ辺りですかね。 割と少ないんですよ。 変則的な例としてはボルサリーノさんですが、あまり参考にはしないように。」

 

能力ありきのバランス型ですからね、アレは。

 

「最後にスピード型。 とにかく自分のペースにもつれ込ませます。 ヒット&アウェイでも構いません。 力の無さは武器やら何やらでカバーします。 例としては私ですね。 まあ、どれを選ぶにせよ、最初はバランス型から。 そこから、どうするかはその後の成長次第ですね。 と、話が終わった所で武器を選びましょうか。 取り敢えず一通り用意したので素振りとかしながら好きなのを選んで下さい。」

 

まあ、何を選ぼうとも最終的には素手でも戦えるようになって貰いますが。

 

結局コビーさんは素手。 ヘルメッポさんはククリ刀にしました。

知ってましたけど原作通りですね。

 

「それでは、取り敢えず触りは教えますが、ククリ刀とか経験無いので分からない事があったら私ではなくゼファー先生辺りに聞きに行って下さい。」

 

私が教えられるのは剣と拳だけです。

 

ビーム? 出せるようになりたいです。

新世界編に入る前に対新世界の強者用に『絶釼・無窮三段』出来るように修行しましょうかね。

 

極地とか言う謎次元機動は流石に無理だと思いますけど。

 

やっぱり極地はノッブとフュージョンしなきゃ出来ないんですかね。

同じ、ジャンプ作品ですし出来たりしません? あ、ダメですか、そうですか。





試しにやってみたよ!!
次回予告!


「オーッス! 最近、冬木以外でも結構湧くようになった冬木の虎、藤村大河でっす!」

「それに対してイベントでも余り出番の無い弟子一号です!」

「やっかましいわァ! キャスタークラスの中でも最大クラスの威力の宝具持ちの星5のクセに! 私だって、私だってなぁ星3の割には意外と強いんだぞ! 皆ァ、私の事使ってくれてるかぁ!?」

「でも師匠! ぐだぐだ帝都では私より師匠の方が使われると思います! ラスボスはアルターエゴの魔神セイバーさんらしいですから!」

「馬ッ鹿野郎! 私よりランサー君とか士郎とかの方が使われるに決まってんだろ! ダメージ倍率考えろ!」

「あ、そこは乗ってこないんだ。」

「しかも何だ、あの宝具演出! 優遇され過ぎにも程があるだろ、ふざけんな! 私とか肉球からのドーンだぞ!?」

「アキレウスさんから何か立体感を出してきてますよね。」

「私はともかく、セイバーちゃんとかの宝具演出変更しろ運営!」

「師匠! そろそろ作者のネタ切れです!」

「お試し版でネタ切れだとぅ? 次回から続けることになったらどうすんだ!?」

「えっと、持ち鯖を出していくそうです。」

「うむ、妥当な判断ではあるな。」

「それでは次回! 『ゲスト タマモキャット!』ってこれ私達の次回予告じゃないですか!」

「そんじゃ、また次回〜〜。」

「突っ込まないんですか、師匠!?」


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第二十九話

沖田オルタ当たりました。

何故かオルタばっかり当たるんです。
レアリティの問題とか言ってはいけない。

邪ンヌ、バサ兄貴、ボブ宮、バサランテはいませんけど。


 

「『クロコダイル 七武海の称号剥奪』、ですか。 これでアラバスタ編は終了、と。」

 

因みにその隣に『アラバスタの王女誘拐!?』とかあるのは知りません。

ええ、知りませんとも。

 

これがバタフライエフェクトって奴ですか。

 

次は空島編でしたね。

まあ、原作介入のタイミングなんてエニエス・ロビー編、頂上戦争編、後は運がよければ修行パートとドレスローザ編くらいですかね。

その後は知りませんけど。

 

「オキタ! 暇じゃ! 構え!」

 

ドアを勢いよく開けてノッブが入ってきました。

 

「ガープさんみたいな事言ってないで仕事して下さい。」

 

「単純作業だけじゃったから、ちびノブに任せてきた!」

 

え、そんな使い方出来たんですか。

 

「じゃあ、その分仕事増やしときますので。」

 

「ヤメテ!?」

 

コンコン

 

「はい、どうぞー。」

 

「失礼します! オキタ少将、養成所からです。」

 

「養成所からですか、多分新人研修についてですね。 ノッブ、暇ならそれに目を通しておいて下さい。」

 

「え〜〜。」

 

「今から書類増やしましょうか?」

 

「是非もないよネ! よっしゃ、わし頑張っちゃうぞーー!」

 

「失礼しました。」

 

ノッブが書類を受け取り、持ってきた海兵は部屋から出ていきました。

 

「いつも通り、人材運用はノッブに任せますので。」

 

「やっぱり、か。 まあ、任せておけ。 お主は脳筋じゃからな。」

 

「脳筋じゃないですー。」

 

「咄嗟の判断は出来るが、念密な計画とか無理な『お、指揮の才能あるんじゃね』と思わせといてガッカリさせるタイプじゃもんな。」

 

「な、ナンノコトデショウカ。」

 

「お〜い、くっそ棒読みじゃぞ。 まあ、それは置いといて、クロコダイルの件知っとるか?」

 

「ええ、新聞読みましたし。 空いた席には誰が座るんでしょうかね。」

 

そんな雑談をしながら一日を過ごしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よっしゃ、オキタ! カジノ行くのじゃ!」

 

「どうしたんですか唐突に。」

 

またとある日、またドアを勢いよく開けてノッブが入ってきました。

そろそろドアが悲鳴を上げてきてるので止めてくださいね。

 

特にノッブとガープさん。

 

「カジノって、何処のですか?」

 

「フフン、ワシ等海軍の上層部が行くカジノと言えば決まっとるじゃろ。 …………グランテゾーロじゃ!」

 

「ビブルカード持ってないのにですか?」

 

「あ。 …………い、いや〜、考えて無かった訳じゃ無いんじゃよ考えて無かった訳じゃないんじゃがやっぱり海軍全体での抽選とか当たる気しないじゃろ?だからお主とかワシとかの権力でどうにか出来ないかなぁ、と。 ……………やっぱりダメ?」

 

「ダメです。」

 

「是非もないよネ! 抽選応募してくる。 お主の分もな!」

 

そう言ってまた勢いよくドアを閉めて部屋から出て行きました。

 

「まあ、すぐに当たるわけでも無し、気長に待ちますか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後、見事にノッブが抽選当ててました。

流石は幸運B、幸運Dの私とは比べ物になりませんね。





「ゴメン!! ランサー君! 今回、全く出番無かった!!」

「にゃはははは! 慰謝料に高級猫缶を要求する!!」

「なぜ、キャットさんが慰謝料!?」

「それはアレだ。 ウチのご主人が最古参のアタシを使ってくれないからだ。 あの時は良かった。 メインアタッカーとして使われ、報酬としてニンジンを大量に仕入れていた日々。 あの頃は良かった。」

「何かバーサーカーなのにマトモな事言ってる!?」

「おっと、いけない悲しみの余り狂化が剥がれ落ちてしまってた。 リセットリセット。 ボックスのヌシもやってみると意外と楽しいゾ!」

「このちょいちょい話が変わる感じ、バカっぽそうに見えてどことなくインテリジェンスを感じるこの感覚。 ハッ! もしや、私とキャラ被り?」←何だかんだ言って教師

「この二人が揃うと疲れそうだから早めに終わらせよう。 という事で次回! ゲストはセイバーオルタさん!」

「あっ、こら何勝手に終わらそうとしてんのバカ弟子!」

「出演料としてニンジンを頂こう!」


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第三十話

遅くなりました。

皆さん、FGOの星5確定引きました?
作者はキャスター枠引いて、イリヤ二枚とかいう神引き。

けど、違うねん。
狙ってたのは玉藻とかマーリンとか孔明とか純サポート枠やねん。

そして水着ピックアップ1。
八十連して水着茨木×2、ペンテシレイア×1とかいう大爆死。

その代わりピックアップ2では十連一発でBBちゃん来ました。


「ようこそ、グランテゾーロへ! 私、VIP専用コンセルジュのバカラ、と申します。 オキタ・ソウジ様とオダ・ノブナガ様でいらっしゃいますね?」

 

「あ、そうです。」

 

「お主が案内役、と言う訳か?」

 

「はい。 その通りですわ。 早速ですがこちらへどうぞ。」

 

グランテゾーロの港に着くと同時に、出迎えがありました。

グランテゾーロの幹部の一人、『ラキラキの実』の能力者、バカラさん。

 

FILM GOLDと同じ様に亀車に乗って案内されました。

 

「それではグランテゾーロでお楽しみ下さい。 また、何かございましたらお気軽にご相談下さい。」

 

持ってきた五千万ベリーをチップに変え、カジノの中に入ります。

 

普段は全然使わないから貯まってくんですよね。

あ、因みに服装はカジノに会うように正装、ドレスです。

来る前に買っておきました。

 

「そんじゃ、わしテキトーにあっちこっち回っとるから。」

 

「ええ。 興奮しすぎてチップ持っていかれないように頼みますよ。」

 

まあ、基本運の良いノッブですのでイカサマされるか、調子に乗り過ぎない限り大丈夫でしょうけど。

 

「さて、私は運に頼らずに稼ぎましょうか。」

 

まずはスロットエリアっと。

FILM GOLDではグランテゾーロのスロットはレバーを引いて暫くすると自動で止まるのしかありませんでしたが、流石に手でボタンを押して止めるのもあるでしょう。

 

そこで私の動体視力と反射神経の出番です。

早い話が目押しですね。

 

ハズレなんか出しませんよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お主…………稼ぎすぎじゃろ。」

 

「いやー、集中しちゃったらいつの間にか。」

 

「いつの間にかでジャックポット三連続で出す奴がおるか!? ホレ、見てみろ! お主のせいでスロット全台入れ替えじゃよ!」

 

私の後ろでえっちらおっちらスロットマシンを運ぶ従業員さん達。

いやぁ、なんかスミマセン。

 

「まあ、私そこまで運良くないので、こういう事じゃないと勝てないと言いますか、何と言いますか。」

 

「だからってやりすぎじゃろ。 こういうのはバレない為に地味に当たりが多い位がちょうど良いんじゃよ。」

 

イカサマはオッケーなんですね。

 

「それは置いといて、どうします? そろそろ食事にしますか?」

 

「そうじゃな。 時間的にも夕食の頃合いじゃし。」

 

「おお? 誰かと思えばあん時の海軍さんじゃねぇか。」

 

急に後ろから話しかけられ、振り向くとそこに居たのは

 

「マッド・トレジャー。」

 

「ジャララララ、奇遇じゃねぇか、こんな所で会うとはなぁ。」

 

「ええ、奇遇ですね。 そちらは根無しのトレジャーハンターからギルド・テゾーロお抱えのトレジャーハンターにランクアップですか。」

 

「ああ、その通りだ。 テメェ等と会ったトコのお宝で見事契約よ。 感謝してるぜ? お前らの通ってきた通路を使ったら楽にお宝を運び出せたんだからな。 ジャララララ!」

 

相変わらず腹を立たせるのが上手いですね。

 

「おーい、オキター。 そろそろ止めたほうが良いと思うんじゃが。」

 

「そうですか、それは良かったですね。 でも、海兵が見付けられた通路をあなた方本職が見付けられなかったとは。 自慢できる話の種をどうもありがとうございます。」

 

「無視ですか、そうですか。」

 

「あ゛あ゛?」

 

「だってそうですよね? トレジャーハンターの癖に本来のルートを使わずにズルしたマッド・トレジャーさん?」

 

「はっ、それを言うなら海軍本部中将の癖に宝探しになんか狩り出されたテメェもな。」

 

そのまま額を突き合わせて睨み合います。

 

「スルルルルル、はい、お二方そこまででお願いします。 グラン・テゾーロ内では私闘は禁止なのは分かっていますよね?」

 

「チッ。」

 

「ふん。」

 

険悪なムードを漂わせているとグラン・テゾーロの警備責任者のタナカさんがやって来ました。

 

「そこまで戦いたいのでしたら、場所をご用意しましょうか?」

 

「あ? 場所?」

 

「ええ。 賭け試合です。 何でもありの無制限勝負、20カウント、殺しあり。 どうですか?」

 

「結構です。 見世物になる気はありませんので。」

 

「なんだよ、怖いのか?」

 

「ええ、怖いですね。 あなたをついうっかり殺した後の始末書の山が。」

 

「煽るんなら行ってこんか。」

 

「ノッブ、シャラップ。」

 

「はい。」

 

? ヤケに素直に返事しましたね。

 

プルプルプルプルプル。

 

突然鳴り始めた電伝虫。

タナカさんに一言「失礼」と言ってからそれに出ます。

 

『オキタか?』

 

「寧ろ私以外が出ることってあります?」

 

相手はセンゴクさんでした。

 

『休暇中に悪いが緊急召集だ。 詳しい事は後で話す。 かけ直してくれ。』

 

「了解しました。」

 

結構真面目な感じなので自分の中のスイッチを変えて仕事モードにします。

電伝虫が切れたのを確認し、ノッブに話しかけます。

 

「ノッブ、緊急召集だそうです。 本部に戻りますよ。」

 

「えぇ〜〜〜、仕方ないのう。」

 

「お急ぎの様でしたらカメ車を用意させますが?」

 

「いえ、走ったほうが速いので。」

 

「分かりました。 またのおこしをお待ちしております。」

 

タナカさん、めっちゃ礼儀正しいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

船まで戻り、大急ぎでグラン・テゾーロを出た私達は道中でセンゴクさんにかけ直しました。

 

『オキタか。 周りに一般人は居ないな?』

 

「ええ、居ませんよ。」

 

『では、今回の緊急召集についてだが、海賊によるレースは知ってるか?』

 

「ああ、今年でしたっけソレ。 ですが、そんな事に私達を?」

 

『大事なのはそれでは無い。 スタート地点の付近の海域でガスパーデの船を確認した。』

 

「「!」」

 

ガスパーデは元海軍将校から海賊になったとして悪い意味で有名な海賊の一人です。

『アメアメの実』を食べた水飴人間だとか。

 

「なるほど。 それでどうしても捕まえたいからワシらを呼び戻した、という訳か。」

 

『その通りだ。 既にレッドラインに迎えは寄越した。 ゴール地点へのエターナルポーズも用意してある。 レッドラインを越えた後、現地へ向かい、そこで現地にいる軍艦に合流しろ。』

 

「分かりました。」

 

レッドラインは世界政府管轄区域となっています。

その内の施設の一つに海軍の施設もあります。

 

基本的に海軍が新世界に向かう時はそこを通り、船を乗り換えて新世界へと入るのです。

 

ですが、私の個人的な事に使う船は比較的小さな船です。

なので、特殊な悪魔の実の能力者や巨人族の人がいれば船をそのまま反対側の前半の海に持って行くことが出来るのです。

 

 

 

 

 

 

レッドラインの海軍基地で待っていたのは巨人族のジョン・ジャイアント中将。

 

ジョンさんに船を運んで貰っている間に基地の人からエターナルポーズを受け取ります。

 

「行き先はパルティアですか。」

 

一瞬、某伝説ポケモンを思い出しました。

仕方ないですよね、名前似てますし。

 

「ええ、付近の海域はサイクロンが多発する事で有名です。」

 

「ま、オキタがいるなら大丈夫じゃろ。」

 

『カゼカゼの実』のお陰か、私はサイクロンの発生を直前になってですが、分かるんですよね。

そのお陰で私の乗る軍艦ではサイクロンによる損害はほぼ皆無です!

 

「分かりました。 ご苦労さまです。」

 

敬礼し、去っていく海兵から目を離し、エターナルポーズと同時に受け取ったガスパーデに関する資料に目を通します。

 

「覇気は使えないが、能力がそれなりに厄介じゃな。」

 

「分類上はパラミシアですけど、実質ロギアと変わりませんしね。」

 

ビックマム海賊団のカタクリさんと似たような能力ですし、覇気を覚えられたら一筋縄ではいきませんね。

 

「船の移動、完了しました!」

 

「分かりました。 行きますよ、ノッブ。」

 

「うむ。」

 

そうして、私たち二人は映画『デッドエンドの冒険』編に介入することになりました。

 

…………どう考えても介入すると言えるほど介入出来ないんですが、それは。




忘れてたけどやるよ! 次回予告!

「オーッス! 投稿する直前まで作者に忘れ去られてた藤村大河だぜ!」

「同じく、忘れられてた弟子一号です!」

「そしてゲストはこの方!」

「…………………………」モッキュ、モッキュ

「「………………」」

「ん、アルトリア・ペンドラゴン・オルタだ。」

((無かったことにしようとしてる。))

「前回の野良猫とは違い、初期から今までずっと第一線で活躍してきた。」

「そして作者さんのセイバー枠としては一人目なんですよね?」

「その通りだ。 スキルレベルを上げないことと、最終再臨してからはレベル上げを放っておく事を除けば良いマスターだ。 金ぴかが居ることには腹が立つがな。」

「あっはははははは、」(←星5だから最低でも80レベまでは上げられる人)

「さて、言いたい事は言った事だし私は帰る。」

「「突然の暴君!?」」

「いやいや、ちょっと、もうちょっとだけ待っててセイバーちゃん。 ね?」

「ほう? なんだ貴様ら。 未育成のランサークラスとレベル60の分際で私を止める気か?」

「師匠! すぐに終わらせますから堪えて下さい! という事で次回! ゲストはランサーオルタさん!」

「卑王鉄槌、極光は反転する。」

「あっ、ちょっ、カレイドスコープとかズルい!」

「光を呑め! 『エクスカリバー・モルガン』!!」

「アアアァァァァ!!」


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三十一話

お久し振りです。
投稿はしましたが、もうすぐ携帯を買い替える予定なのでまた空くかも。



 

………………忘れてました。

 

『デッドエンドの冒険』で海軍の出番なんてほぼ皆無でした。

 

そのせいで今回の作戦全部パーです。

 

結果は民間人を三人保護したくらいでした。

こんな事なら命令を休暇中って事で無視してグランテゾーロでもっとあそ…………資金を稼いでいれば良かったのに。

 

十数日かけてパラティアまで強行軍した私の努力は全部無駄ですか、そうですか。

 

…………はぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

拾った三人は取り敢えず保護観察処分として、ガスパーデはサイクロンの中に消えたらしいので死亡扱いで。

 

センゴクさんが気を使って申請してた有給の残りの分を回してくれましたけど、流石に今からグランテゾーロに行く気は無いです。

 

「と、言う訳で誘いました。」

 

「完全に暇つぶしに呼ばれただけじゃねーか。」

 

「良いじゃないですかぁ。 奢りますから、呑みましょうよぉ。」

 

「年下の女に奢られても何も嬉しかねーよ。」

 

そう、誘ったのはCP9で暇してたジャブラさんとフクロウさん。

 

「チャパパパパ、なら俺はこの店で一番高い奴を、」

 

「お前は少しは遠慮しろや!」

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで四人で酒場で飲み始めました。

 

「ああ、そうだ。 もうすぐ任務が入るかもしれねぇからよ、悪いが電伝虫は控えてくれ。」

 

「任務、ですか?」

 

「フクロウ、テメェは喋んなよ? おうよ。 この前、お前らが来た時には居なかった面子がそれの前段階を進めててな。 そろそろ次のステージに進めそうなんだ。」

 

「なるほど。 良かったですね。」

 

「良かったかどうかって言われたら微妙だけどな。 あのクソみてぇな上司の指示聞かなきゃならねぇと思うと、な?」

 

「嫌だったらウチの隊で雇っても良いですけど。」

 

「おお、ナイスアイデアじゃ。 割りかし良さげな人員が少なくての。」

 

「チャパパ、それは良いな。」

 

「確かにな。 再就職ん時は頼らせて貰うわ。 流石に無ぇと思うけど。」

 

ッシャア! フラグゲット!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、まあそんな感じで残りの休日を過ごし、いよいよ、新人の研修開始です。

 

ウチの隊に仮配属となった新人は総勢で500人。

研修は前半と後半で別れ、船に乗って実際に取り締まりをするのと、本部に残って書類を捌いたり、訓練したりします。

それぞれ二週間で交代し、合計で四週間の研修です。

 

私は実地の方を担当し、ノッブとコウメイさんが本部の方を担当します。

 

「えーー、というわけで事前に連絡した通り前半に船に乗る人達は明日の朝九時に出港するのでそれまでに船に乗っているようにして下さい。 後半組の方はオダ准将からの説明がこの十分後にありますので残って下さい。 では前半組は解散!」

 

そう言うと、500人の半数、すなわち250人が会場として用意された講堂から出て行きます。

 

ノッブにマイクを渡し、私も講堂から出ます。

 

荷物は既に積み込みを終えてますので、先に船に乗って、自分の目であちこちを確認していきます。

まあ、この間メンテあったばっかりなんで無いとは思いますけど、念の為。

 

 

 

 

 

 

そして翌日の午前九時。

全員の乗船を確認し、出港。

行き先は私がクザンさんの所に居た時に行った密輸船のよく通るコースです。

 

流石にシャボンディ付近まで来る海賊だと新米には荷が重いですし。

 

密輸船なら腕利きが居たとしても雇われで数名程度、それなら私達上官数名で対処できますしね。

 

 

 

そして、甲板で新米を扱きながら海の上を進むこと数日。

漸く、船影を発見できました。

 

「十時の方角、距離およそ2000です! 何かしらの旗を上げている様でしたが風向きが悪く確認できませんでした!」

 

「全乗務員に通達、警戒態勢に移行して下さい! 新米は既に説明した通り、最低でも二人組を組んで迂闊な行動はしないように! 以上! 電伝虫の呼び掛けには?」

 

船中に聞こえるように大声で指示を出した後、通信係に様子を尋ねます。

 

「まだ答えてきません。」

 

「そのまま呼び掛けを続けて下さ…」

 

そう言おうとしたとき、ノイズ混じりに返答が返ってきました。

 

『ザ………ザザ…………こ……は、しょ………………ス号……………』

 

「! こちらは海軍の軍艦、セントアルス号! 通信状況が悪く、よく聞こえない!」

 

『………に……れて……………能……………応…求む!』

 

「悪いが聞き取れない! もう一度言ってくれ!」

 

『海ぞ……至…う…援……む!』

 

海賊に襲われているんですか!

 

「総員、戦闘配置! 前方の船は海賊に襲われている可能性が高いです! 気を抜かないように!」

 

既に能力を使って船に急接近しています。

間に合えば良いのですが。

 

近付いていくと確かに見えてた船の後ろに隠れるようにもう一隻いるのが見えてきました。

どうやら見えていなかったほうが海賊船な様です。

 

こちらに気が付いているのかいないのか海賊船が商船から離れません。

 

「乗り込みます、人質を取られている可能性がありますので迂闊な行動は絶対にしないで下さい。」

 

もう一度、新兵に釘を刺し、ある程度近付いた所で商船に飛び移ります。

 

「私は海軍少将オキタ・ソウジ! 海賊は今すぐ投降しなさい!」

 

と、言った所で本当に投降する海賊なんてほぼ絶対にいませんけどね。

そして、この海賊達もすぐに此方に襲いかかってきました。

 

「『韋駄天クルード』の旗! 少将、船長の賞金は7800万です!」

 

旗印を確認した部下がそう伝えてきた。

7800万となると前半の海ではそれなりの大物ですね。

 

「分かりました、全員決して気は抜かないように! 危なくなったら下がって構いません!」

 

既に始まった戦闘は無視して海賊船に乗り込みます。

狙うは船長ただ一人!

 

船首の辺りで待ち構えている船長のクルード。

 

「邪魔すんな、テメェ等! 海軍のオキタって言えば能力なしでは海軍一の足の速さって噂だ! どっちが速ぇか、勝負!」

 

なるほど、そういうタイプですか。

そう何故、船で逃げなかったのか、その理由に内心で納得すると同時に向こうからも迫って来ました。

 

大体、剃くらいですか。 確かに速いですが、縮地+剃+能力によるブーストの黄金コンボの前では遅すぎますね。

という訳ですれ違いざまに14連撃叩き込んで終了。

やりやすい相手で助かりました。

人質とか取られてたら面倒で仕方ありませんからね。

 

「船長はこの通りですが……まだやりますか?」

 

その一言で海賊船に残っていた人達は戦意喪失。

その影響もあったのか商船に乗り込んでいた人達もすぐに捕らえる事が出来ました。

こちらの被害はけが人が数名でたくらいで、商船も特に密輸などはしておらず、この海路が海賊があまり通らない海路だと知っていたので通っていただけだそうです。

残念ながら商船の乗組員から死者が出てしまったようでしたが。

 

その後、商船を目的の島まで護衛し、海軍本部に戻りました。

さて、次は後半組。

前半組と同じ様に上手く行けば良いんですが、ね。




久し振りにやるよ! 次回予告!

「オースッ! もはやイベントの出席はネタのみ、冬木の虎藤村大河だぜ!」

「同じくイベントでは師匠と一緒か、プリヤイベ位しか出番のない弟子一号です!」

「そしてゲストは、この方!」

「アルトリア・ペンドラゴン・オルタだ。 ランサーのな。」

「よっ、下乳上!」

「潰されたいのか貴様。」

「ランサーオルタさん、落ち着いて下さい! 前回のセイバーオルタさんの宝具で道場ボロボロなんです!」

「あれー!? 私の心配じゃないの!?」

「いや、師匠だったらギャグ補正で何とかなるかなって。」

「事実だから何とも言えねぇ!」

「ハァ、何も無いなら私は帰るぞ。」

「セイバーオルタさんの流れと似てるんですけど!?」

「これが天丼って奴よ、弟子一号。 慣れなさい。」

「ほう? ならば、私が宝具を放つまでが天丼というものだろう?」

「しまった、失言だった!?」

「えっと、えっと……無敵!」

「スキルゥ!? ちょっと待って私まだ育成後回しにされてんだけど!」

「突き立て、喰らえ、十三の牙! 『ロンゴ・ミニアド』!!」

「うにゃーーーー!! おのれ作者め! 覚えてろぉ!!?」

「次回、ゲストは初の星5! エルキドゥさん!」

「お前も道連れじゃあ!! 弟子一号!」

「な、なんて大人気ないのーーー!!?」


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