駄目神様にご注意を。 (淋傘)
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プロローグ!

どうも淋傘です!初作品、よろしくお願いします!


ファンタジー、幻想。みんなそういうものに少なからず興味があるものだと思う。

僕も興味がある、いや興味があった。

何故ここで『興味があった』などという過去形を使っているのかというと、興味をもつ必要性を失ったからだ。

いや、唐突にそんな台詞を言われても困ると思う。僕が聞いている立場だったらほぼ確実に困る。

回りくどかったね、じゃあ簡潔に。

 

みんな、【神様】って信じてますか?

 

いや危ない勧誘とかじゃあ無いので安心してほしい。

神様。そうファンタジー的存在の神様だ。

神様と聞いて、老人のような姿をを思い浮かべる人もいれば、正しく王といった威厳の有る姿を思う人もいるだろう。

 

だが、現実ってのはそんな幻想を受け付けてくれない!

 

何故そんなことが言えるか?それは今僕が身をもって体験しているからだ……

 

「……やめてください!」

 

今叫んだのは先程から長々とモノローグをいれている僕【神導運命(シンドウサダメ)】だ。

自分でハッキリと言うことは出来ないが、多分ごく普通の高校2年生。

 

「いや~、結局やってくれんの?ぶっちゃけさぁ、俺もう眠いんだよね~……」

 

で、今のいかにもやる気皆無です、という感じでぼやいてたのが、さっき話したね。そう、神様。

 

みんな疑問だと思う。何故普通の男子高校生と神様が会話してるんだよ、とか。

そもそも今のが神様の台詞かよ、とか。

本当は僕も理解できていなかったりする。

だが、これを読んでいる人はもっと理解できていないだろうから、それを説明する為に少しだけ時間を遡る。遡る、と言っても本当に少し、30分くらい前になるかな?

 

僕、神導運命は今日も普通に生活をしていた。

クラスでは珍しい、1人暮らしでけっこう気楽に生きていたんだ。

確か30分前は……

 

「よし!宿題やっと終わった!」

 

そう、宿題をやっていた。違うか、やり終えていた。

急に先生が多く出すものだから、随分と時間がかかったんだ。

 

「ハァッ……疲れた。もう眠ろう……」

 

時刻は12時より少し手前で、いつもならもう少し起きてテレビを見ていたりしていてもいい時間なんだけど、如何せん宿題をやり終えて疲れていた僕は眠ることを選んだ。いや、何というか体が勝手にベッドに入り込んでいった感じだったかな。

 

さて、また唐突だけどここで質問。

 

次に僕が目を覚ましたらどこにいると思う?

普通は、自分の部屋だ。

当たり前だ。自分の部屋で寝たんだから、起きたら自分の部屋に決まっている。起きたらそこは外国でしたーとか、未知の世界でしたー、なんて超常現象は物語の中だけで十分だ。

 

 

ということで正解は、真っ白な世界でした。

 

 

大丈夫、僕も理解出来ない。もし理解できる人がいたなら至急説明を求みます。ここに来てください。

 

「よしっ!お前今から俺の秘書な!決定だ!拒否権は無効!!!」

 

で、僕の前にはわけが分からないことを言う男が1人。僕より少し大人びた感じに見えるが、顔はまるで無邪気で残酷な子供の様な笑顔であり、そしてこの状況から考えたら只の不審者にしか見えない。

 

「ハ?えっと……誰ですか?」

 

そう、自己紹介は大事なことだ。子供から大人まで、一生していくであろうことでもある。

この状況でパニックにならずに誰だか聞くのは自分でもどうだろうと思うのだが、逆にそれしか言えないほどに脳内はパニック状態なのである。察していただきたい。

 

「俺?決まってるじゃねーか!神様だよ、か・み・さ・ま!みんなの憧れGODです!」

 

当たり前だろ、という表情でなにを言っているのだろうかこの人は。只のヤバイ奴にしか見えない。

 

「だれがヤヴァイ奴だ、誰が」

 

「そりゃ貴方です……って、え!?」

 

なんで脳内で思ったことなのに聞こえてるの!?もしかして僕無意識に言ってた?

 

「いや、心配すんな!言ってねーよ!」

 

「そっか、良かった……ってまた!」

 

なんだこの超常現象?僕の脳はどうやら話についていけないようなんですけど?というか別についていきたくないけど。

 

「俺は神様だからな!ちょっと力使えば、人間の心を読むなんて簡単なんだよ!」

 

「…………………………」

 

「胡散臭いとはなんだ、信用しやがれ」

 

「うわっ、本当に心読まれてる!」

 

えっと、この自称神様(笑)が言っていることが本当だったということは…………

僕は思い切り頬を抓る。

 

「イッタァ!」

 

「おいおい、信じられねぇのも無理はねぇけど、夢じゃあないぜ?」

 

おいおい、待て待て待て待てっ!本当に夢じゃない?ここは現実?現実にこんな所あってたまるか、いやでも心も読まれたし、現実?リアル?3次元?Way?本当にか?

 

「……………億歩、いや兆歩ほど譲りに譲って貴方が神様だったとしましょう」

 

「譲りすぎだろ」

 

「秘書になれ、というのはどういう意味でしょうか?」

 

そうだ。それも分からない。神様の秘書、というのは一体なんだろう?

 

「あ~……つまり俺の仕事を手伝いやがれ、ってことだ」

 

「神様の、仕事の、手伝いを、ですか?僕が」

 

「そうそう!OK!OK!物分りがいい奴は好きだぜ」

 

貴方に好かれても別に嬉しくありません。この台詞も聞かれてるかもしれないけどもうどうでもいい。

 

「……何故、僕が?」

 

他にも聞きたいことは沢山あるけど。

 

「それはな………」

 

 

「くじ引いたらお前だったから」

 

 

「………はい?」

 

 

今、なんて言った?




至らぬところも多いと思いますが、よろしくです!
今回と次回くらいは説明回かな?感想とか、待ってます!


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運命「なぜ主人公は面倒事に巻き込まれても平然と溶け込めるのか」

第二話です!


前回からのあらすじ。気づいたら、神様がいました。……それだけ!?

 

 

 

「くじ引いたらお前だったから」

 

 

「………はい?」

 

今なんと言いましたでしょうか?

 

「だぁーかぁーらぁ!くじ引いたらお前が出たの!神導運命って出たんだよ!」

 

「待ってください!話が飛びすぎです!まず何故くじ?」

 

「しょうがねぇ……理解力が乏し過ぎるお前にも分かるよう簡単に説明してやろう」

 

「今の言葉に全力で反論したいところですが、まぁ説明どうぞ」

 

「じゃあお前はなにが聞きたい?質問してみろ。答えてやるから」

 

「え?えーと……それじゃあ……」

 

①この場所はなに?

②くじってなに?

③神様の手伝いとは一体?

④帰りたいです。

 

「帰りたいんですけど」

 

④択一だろう。それ以外に選ぶものがないよ。

 

「却下だ。他は?」

 

ですよねー。じゃあ順当に。

 

「ここはどこですか?」

 

「ここは俗に言う【神界】だ」

 

しんかい、神の世界で神界か……

 

「漫画とかでよくあんだろ?神界。それだよそれ」

 

身も蓋もないこと言われた!?

 

「この世には人間界と神界があってだな……お前が住んでんのが……ってもう説明しなくても分かんだろ?」

 

あれ?神様ってなんだっけ。

 

「……………さっき言っていたくじとはなんですか?」

 

第二。さっきの件はなかったことにしてください。

 

「俺は働きたくなかった!面倒だから!」

 

いきなりの神様ニート宣言だ。もう僕はついていけない。

 

「そこで考えた。暇な人間を一人、手伝いにさせちまえばいいんじゃねぇか、とな。Oh!ナイスアイディア!」

 

ナイスじゃない、それはバッドアイディアと言うんです。

 

「だが、その人間をどう決めよう……となった時。また閃いた!テキトーにくじで決めりゃあいいじゃねぇか、とな!!!」

 

「で?くじを引いたら僕になったと」

 

「そうだ!正解!」

 

「そうだ!じゃないよ……」

 

え?なに?僕はそれで呼ばれたの?マジですか?いやマジですよね。ここで実はドッキリでしたー!とか看板持った人が出てきたり……しませんよね。もうドッキリだったら手上げて喜んじゃうよ?

 

「次はなにが聞きたい?納得するまでは答えてやんよ」

 

何故日本語が通じるのか……は追求しないことにしよう。なんとなくだけどタブーな気がする。

そうなると残りの選択肢は1つ。

 

「神様の手伝いとは……なんでしょうか?」

 

「ん~っとな、一言で言うなら【全部】だ。そう【ALL】俺の仕事を全部やってくれ」

 

「それって、手伝いとは言わないのでは……?」

 

「こまけぇこたぁいいんだよ!」

 

うわぁー鬼だ、悪魔だよ!

 

「いや神様だ。みんなの憧れの」

 

「信じてたまるか!そもそもなんで神様が面倒だと思ったから、なんて理由で僕が全仕事を任されるんですか!世界のバランスが崩壊(バスター)しますよ!?」

 

「じゃあ運命くんも快くOKしてくれたので……」

 

「どこがですか!?今までの会話のどこをどう聞いたら快くOKなんて結果に行きつくんですか!わけがわからないよ!」

 

「もう!お前はなにが不満なんだ!」

 

「全部ですよ!ALL不満ですよ!この少しの間に溜まったストレスで爆発しそうなLvですよ!」

 

「ハッキリしない男はモテないぞー?」

 

「その妙に達観したウザい先輩みたいな言い方やめてください!」

 

「いや~、結局やってくれんの?ぶっちゃけさぁ、俺もう眠いんだよね~……」

 

「駄目人間じゃないですか!」

 

「いやだから、それを言うなら駄目神様だよ」

 

「……ドヤ顔で言われても……」

 

思わず溜息を吐く。溜息を吐くと、幸せが逃げるなんて聞いたことがあるけど、この状況以上に不幸なこともそうそうないだろう。幸せは追い詰められ、もう逃げ場がない。誰が追い詰めているのかはしらないけど、THE・ENDだよ。幸せも、ついでに僕の気分も。

 

「拒否権を「ない!」ですよねー」

 

せめて、最後まで言わせてほしかった……

 

「……やります」

 

「え?本気(マジ)で?え~いや~ワリィなぁ……お前が親切でよかったぜ!」

 

ニヤニヤしながらお礼を言われると、こんなにイラツくものだったのかぁ。知らなかった、知りたくなかった。

 

「じゃあ、これな!」

 

「鍵……ですか?」

 

「そう、キーだ!」

 

「学校には今まで同様通っていい!」

 

「あ、そうなんですか」

 

学校はけっこう好きなので(勉強は除外するけど)それはよかった。

 

「学生の基本は勉学だからな!その辺はしっかりやらないと!」

 

凄い……まともなこと言ってる……この短時間の間に熱でも出したのだろうか。

 

「放課後は毎日来てくれよ!まぁもしサボっても強制的に呼ぶが」

 

拒否権って言葉は、いや違うかな?常識って言葉は神様には通じないようだ。

 

「ただし、神が人間を呼ぶのには条件があってな……寝てるときにしか呼べんわけだよ」

 

「へぇ、神様っていうのも万能じゃないんですね」

 

「できる奴もいるけどな。俺は無理なんだ」

 

「え?神様って一人、いや一神じゃないんですか?」

 

「お前常識的に考えて一人、いや一神で全てのこと管理できるわけがねーだろ!」

 

「ハハッ、それもそうですね。で、この鍵はなんですか?」

 

「あぁ、その鍵を人間界で持ってな、ここに来たいとイメージするとここ来れるから」

 

「へぇ……」

 

なかなかにハイテク。ここ来るのに毎回寝ろ、とかじゃなくて良かった。

 

 

……というかこの状況を受け入れて馴染んでしまっている自分が嫌だ。

 

「じゃ、頼むぜ~」

 

 

 

 

 

―――――チュンチュン、チュンチュン

 

鳥の声に目を開ける。

 

「知ってる天井だ……」

 

自分の部屋だった。いや当たり前なんだけど。

一瞬、今までのは夢か?なんて淡い期待をしたけども、その期待は右手の感触でぶち壊された。

 

「……鍵」

 

改めて見ると、歪な形をしている。こんなもので、本当に神界に行けるのだろうか?

 

「というか、疲れが全然とれてないんですけど……」

 

まるで今まで誰かと話していたかのような……いや話してたんだけど。せっかくいつもより早く寝たのに、感覚的には徹夜である。理不尽だ。

 

「ハァッ……って、もう7時50分じゃん!」

 

なんでこんな時間なのっ!?いや答えは出ている、神様の所為だ。

 

そんなことを思いながら、僕は制服のポケットに鍵を入れて走っていく。

 

 

 

これは、駄目な神様とか他のいろんな個性的メンバーに振り回される、不幸な少年の物語。




主人公、神導運命!よろしくお願いします!
感想とか待ってます!


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神様「サダメは俺の秘書、いや下僕になる運命だったのさ!」

第三話!第三話ですよ!第三話!


どうも、神導運命(シンドウサダメ)です。

 

前回、駄目神様(ダメガミサマ)に「俺の仕事を全部やれ!理由?面倒だからだ!」とかいう吃驚仰天(ビックリギョウテン)のとんでも理論を言われ、議論の末(といっても一方的に質問して、一方的に理不尽なこと言われただけですが)神様の秘書をやることになりました。

 

 

それだけでも大変だっていうのに……

 

 

『ねーねー?それなに?』

 

「……これはシャーペンだよ」

 

『それくらい知ってるよ!!!』

 

「じゃあなんで聞いたの!?」

 

誰と話してるか?そりゃあ【精霊】だよ。

え?またまた冒頭からツッコミどころしかない?ツッコミどころだけで出来てるのがこの作品のデフォらしいよ。僕だって、神様に会った後じゃなければ信じなかった。

でも今の僕は大抵のことは受け入れられるようになっているようだ。

昨日だったら、そんなオカルトありえません!とかツッコんでいたことだろう。

といっても、やっぱり説明がないとみんなは分からないだろうから、時間を戻して回想行こうか……

 

「ハァッ、間に合った……」

 

なんとか遅刻ギリギリってところだった。危ない……

 

「おーい!どうしたんだよ、遅いじゃねぇか!いつもは馬鹿みてぇに早く来るのに」

 

「いや~ちょっと寝坊しちゃってさ……」

 

神様と話してたら遅れた、なんて言ったら完全に電波キャラ認定だ。せっかくの青春を、そんな黒歴史で塗りつぶして同窓会にも呼ばれません。なんてことは御免である。

 

「まぁ、間に合って良かったな!」

 

「うん、なんとかギリギリだけどね……」

 

と、紹介しておこう。今話しているのは、僕の親友である【殿社(シンガリヤシロ)】。

何かと一緒に過ごしている、元気がよくムードーメーカーだ。こいつと出会ったのは中学時代で……

 

「おーいお前ら!席に着けー!」

 

「ヤベッ!じゃあまた後でな!」

 

「うん、後で」

 

担任がやってきたので会話中断。とりあえず社の紹介はまたの機会(あるかは不明だけど)にしよう。

 

「出席とるぞー!」

 

先生がテンプレ通りに生徒の名前を呼んでいく。生徒の中には、ダルそうに答える人、明るく答える人、色々いるが、やはり大半はダルそうな感じがする。あの神様ほどじゃないけどね。

 

「神導ー」

 

「はい」

 

少しして、僕の名前もテンプレ通りに通過された。誰も僕の言葉に興味を示さない。いや、当たり前の「はい」に対して、なにか反応する人もいないだろうけど。

 

『おぉ~!神導運命!は~い!カッコイイ!』

 

いた。意味不明な反応をする意味不明な存在が。

 

「女の子が……浮いている」

 

みんな、いきなり浮いている女の子(テンションが異様に高い)を発見したらどうしますか?

 

①話しかける

②触ってみる

③捕獲

④無視する

 

当然④。誰がなんと言っても④を選ぶよ僕は。

 

だが悲しいかな。僕は先程最悪の一言を零してしまっていたんだ。

 

『え!?今私のこと呼んだ!?』

 

「いや、呼んでないよ、気にしないで」

 

ミスった!全力でミスした!リセットを、リセットを要求します!助けて神様!S・O・S!世界を盛り上げるほうじゃないやつ!

 

『すごっ!私が見えてるの!あなたが神か!』

 

「いや、人間です。一応神様の秘書だけど……」

 

って真面目に答えるなよ、僕!!

 

『うん!知ってる!!!』

 

「いや、なんで知ってるの!?」

 

大声を出してからハッとした。しまった。今HR中だよ。絶対注目浴びる!

と、周りを見渡すと、誰も僕を注目してはいなかった。というか、みんなそれぞれ、そこそこ大きな声を出していた。

 

「何時の間にか休み時間になってたのか……」

 

全く気づかなかった。集中してると周りのことが見えなくなるって本当だなぁ。

 

「あ、そうだ!とりあえずこっちに来て!」

 

僕は女の子の手を握って、人気のないところまで連れていく。

 

『もしかして……襲われちゃったり?』

 

「しない、しない」

 

『なんだぁ~!つまんない!』

 

「いや、襲ってほしかったみたいに聞こえるよ、それ」

 

『うん!!!』

 

「笑顔で言うな!」

 

疲れる、神様と同等か、それ以上に疲れる。このままでは他人を見るだけで恐怖してしまうような体になってしまうかもしれない。

 

「単刀直入に言うけど、君はあれ?神様関連のなにか?」

 

それ以外に考えられないけど。

 

『いや?違うよ?』

 

「え?そうなの?」

 

的が外れたな……こんな非科学的な存在。神様関係以外の何者でもないと思ってたんだけど……

 

「じゃあ……君は誰だ?」

 

『聞いて驚くなかれ!私は……今流行の精霊ちゃん、でーすっ!!!』

 

「精……霊……?」

 

精霊ってなに?流行ってなに?まだ僕を面倒ごとに巻き込むつもりなの?

 

「言っとくけど、仕事はやらないからね?」

 

『仕事?別にそんなのないよ?』

 

「ハァッ……良かった……」

 

ここで拒否権はない、とか言われたらどうしようかと。

 

『それよりもっと大事なこと!キミはなんとレアものなんだよ!!』

 

「レアもの?」

 

『そう!運命くんにしか見えないの!レアもの!』

 

「いきなり名前呼びって……え?それより僕にしか見えないとは?」

 

『本当は私みたいな精霊は神にも見えないはずなんだよ!誰からも認識できないはずなのに!なぜか!運命くんには認識できる!これって運命かな?運命だけに!』

 

「文字で書いたら意味が分からないよ、それ」

 

というか、なんだって?神様にも見えない存在、精霊?僕にしか見えない?それなんのフラグ?

……とりあえず、全力で面倒臭い……

 

「さっき僕が神様の秘書だってことを知ってる、って言ったよね?どこで知ったの?」

 

もうとりあえず質問攻めだ。謎は全て聞く、コナンくんや、右京さんとかだったら謎は解くんだろうけど、残念だから僕は目の前に答えを知ってる人(精霊だけど)がいるのに考えるなんて発想はできない。

 

『え?神界で話してたじゃん!駄目神(ダメガミ)さんと!』

 

「もしかして……聞いてたの?」

 

ってか駄目神さんて。

 

『モチのロンだぜ!ドードーとこっそり聞き耳たててたよ!』

 

「一回、堂々という言葉を辞書で調べることをお薦めするよ」

 

『メンドーだから嫌だ!』

 

「なんでここにいるの?」

 

無視だ無視。質問を進めよう。

 

『ん~神様に選ばれた人間ってのが気になったから、ついてきた!』

 

「……つっこんだ方がいいかな?」

 

『できれば!!!』

 

「ハァッ……」

 

 

キーンコーンカーンコーンーキーンコーンカーンコーン

 

 

「うわっ、授業はじまる!」

 

『よしっ!がんばろー!』

 

「なんで着いて来るの!?」

 

 

そんな感じで回想終了、現在放課後。

 

 

それから……と、もうこんな時間!次回へ続く!え!?




神キャラ、いや新キャラ2人登場!
感想とか待ってます!


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精霊『牛丼屋さんに行くと、セルフの紅しょうがを思いっ切り使うタイプです!』

第四話!書き駄目、いや書き溜めをイッキに使ってしまった!


というわけで前回からの放課後ーえ?あぁ、飛んだ間のことは脳内で妄想してカバーしてください。

 

 

 

『これからどーすんのー?』

 

「そりゃあ帰るよ」

 

『よしっ!行こう!』

 

「どこまで来るんですかっ!?」

 

「お~い!運命、一緒に帰ろうぜ!」

 

「ごめん、社!僕用事あるから!それじゃ明日!」

 

「え!?お~い!……せっかく一緒に寄り道しようと思ってたんだけどなぁ……」

 

 

―――――運命、自宅

 

『はぁ~ポカリおいし~でも本当は私アクエリ派なんだよねぇ』

 

「なんでくつろいでるの、なんで勝手に人の家の飲み物飲んでるの、つっこみどころしかないよ」

 

『まぁ落ち着いて、ほら!豆乳あげるから飲みなよ!』

 

「あ、こりゃどうも。ゴクッ、ゴクッ、ってこれ家の豆乳だから!いかにも私のものーみたいな感じで出されたけど、これ家の冷蔵庫にはいってたやつですから!」

 

ハァッ、と何度目であろう溜息を吐く。僕は溜息を一日になんども吐いてしまう呪いでもかけられたのだろうか?それくらいに溜息が多い気がする。

 

『で?今度はどうすんの?』

 

「とりあえず神界かなー……で?精霊さんはいつ帰るんですかねぇ?」

 

僕は少し嫌味らしくぼやく。女の子への対応としては如何なものかと自分でも思うが、もう僕の中で精霊さんは女の子の中に入れないというルールを作ったので無問題(モーマンタイ)だ、多分。

 

『え?あ、じゃあ帰るよ』

 

「え?帰るんですか?」

 

もう少しネバると思っていたが……意外だな、飽きたのだろうか?まぁ平和でいいけど。

 

『うん!じゃね~!』

 

そう言って精霊さんは消えていった……一体なんだったのだろう……

 

「まぁとりあえず……」

 

と、僕は飲み終わり空になった豆乳の紙パックを捨てて、鍵を握る。

たしかこれで……神界に行きたいと思うんだったか…って

 

「うわぁっ!?」

 

急に強い目眩に襲われる。同時に頭、いや脳への激痛。急なショックに倒れそうになる。

なんだ……これ?そう思うと同時に、僕は意識を失った。

 

 

「……んぅ?」

 

目を開ける。見覚えがある。そうだ、ここは……

 

「よっ!ちゃんときてくれたな!偉い偉い!」

 

「……神様」

 

ここは、神界。昨日来たばかりなのに、どこか懐かしさを感じたのは気のせいか。

 

「んじゃ、さっそく仕事なー」

 

「いきなりですか!?」

 

「ん?当たり前だろー!仕事たまってんだぞ!」

 

相変わらず、いや逢うのは二回目だが、マイペースな神様だ。と僕は苦笑する。

 

「どんなことをやればいいんですか?」

 

「これだ!これ!」

 

そう言って渡されたのは……書類?

 

「これをやるんですか?」

 

「そうだ!なんか不満か?」

 

「いや不満点をあげるとキリがないですけど……なんか地味だなぁ、と思いまして」

 

「お前神に幻想抱きすぎだろ!そんじょそこらのリーマンと変わりゃしねぇよ神なんて!!」

 

カッカッカ、と神様は軽快に笑った。

僕の思ってた神って……なんだったんだろう……

 

「とりあえずやりますね……」

 

「おう!んじゃこれだ!」

 

神様がパチンッと指を鳴らす。すると今まで真っ白だった周りは急に洋館の内部のようになった。

 

「なんでもありだなぁ、本当」

 

「そんなもんよ、人生なんて」

 

「って、なにしてるんですか」

 

「ゴクッゴクッ……プッファーッ!!!あぁ~なにってビールだよ、ビール!お前も飲むか?」

 

「いや未青年にお酒を勧めないでください!ってか本当になにもやんないんですね……」

 

「いや、お前が来る前にはちゃんとやってたよ、うん」

 

嘘くさー

 

「いや、やったって!一枚の……半分くらい」

 

「全然じゃないですか!!……ハァッ」

 

僕は目の前のデスクに座って、書類を整理し始める。内容はぶっちゃけ神の仕事とは思えないものだった。本当、神ってなんだろう……

 

「おいサダメ!腹減ってるだろ!なんか作ってきてやるよ!」

 

「いえ別に……ってもういないし」

 

料理をするんだったら仕事を手伝ってほしいんだけど……まぁ、もう夕飯時だしなぁ。

 

「あの神様も駄目だけど、悪い神じゃあないみたいだ」

 

そういえば……これやって給料って出るのかな?

出るんだったらバイトと同じだし文句はないけど……

 

「おーいサダメーできたぜー!」

 

「あ、どうも……あの、神様?この書類やったりするのって給料とか出るんですか?」

 

「お前!流石にタダ働きはさせねぇよ!」

 

「あ、そうですよね。で、卑しい話いくらぐらい……」

 

「飴ちゃん2個でいいか?」

 

「幼稚園児の扱いと一緒にしないでください!!!」

 

飴ちゃんて!

 

「しょうがねぇなぁ、じゃあ3個で」

 

「いや数の問題じゃありませんよ!飴っていうのが問題なんですよ!」

 

「冗談だよ、生活はちゃんと保証してやるよ!」

 

「あ、冗談ですか、まぁそうですよね、流石に」

 

「120円でいいか?」

 

「僕の生活費ジュース1本分で抑えるのとか不可能ですから!Lv1で竜王倒す並に不可能ですからぁ!」

 

「カッカッカ!!!冗談だ!ちゃんと食ってけるくらいに出すよ!」

 

「ハァッ……疲れました……」

 

さっきまで精霊さんにもつっこんでいたのに、今度はこれか……

 

「まぁまぁ!これ食え!」

 

「はい、どうも……何ですか?これ」

 

「え?カップ麺だけど?あ、シーフード無理?」

 

「あの、いつもこれ食べてるんですか?」

 

「そだが?」

 

「心底不思議そうな顔をしないでください!駄目ですよ、駄目駄目です!こんな食事じゃ!」

 

「え?え?」

 

「キッチンどこですか!」

 

「あっちだが……」

 

「借ります!」

 

僕はヅカヅカと案内されたキッチンに入って行く。そして躊躇いなく冷蔵庫をオープン。マナーがなってない行為だが、そこら辺はノーコメントでよろしく頼みます。

 

「ビールしか入ってないじゃないですか!」

 

他にあったものもおつまみばかり……

 

「いや使わねぇーし、それくらいにしか」

 

「ちょっと戻ります、すぐ帰ってきます」

 

「え?おい!」

 

僕は鍵を握り、自宅を思い浮かべる。酷い立ち眩みと、嘔吐感に襲われたが、そんなものはどうでもいい!!!

戻ってきた僕は、スグに自宅の冷蔵庫から必要なものを取り出し、また戻る。

 

「本当に早かったな、何のために戻ったんだ?」

 

「もう一度言います。借りますよ」

 

「いやOKだが」

 

「どうも」

 

そう呟き、僕は黙々と材料を取り出す。どうやら辛うじて、キッチン用具はあるようだ。だが全然使っていないのだろう。とても綺麗だ。

 

まな板で、リズミカルに包丁を動かす。しなやかに手を、舞うように動かしていく。

 

「神様」

 

「へ?あぁ、ど、どうした?」

 

少し慌てたように神様がこたえる。

 

「僕はですね、栄養バランスの整っていない食事が好きじゃないわけじゃないんです。ジャンクフードだって食べます」

 

「お、おぉ、そうか」

 

「ただ、僕はそれ以上に……料理が大好きなんです!!!!!!!!!!」

 

 

―――――

 

 

「どうぞ!」

 

僕は自分でも見たら引くであろうほどの笑顔で、創ったパスタやスープなどを並べていく。

 

「では、いただくでござりまする」

 

「口調が変ですよ、あ、デザートにケーキも用意してありますから!」

 

「いざ、いただきます!」

 

神様は手を合わせ、黙々と食べ始める……お腹が空いていたのだろう、スグにたいらげてしまった。

 

「……サダメ、俺さぁ、リュークの気持ちが分かったよ」

 

「はい?」

 

「普段食べてなかった林檎を食べてハマっちまった気持ちが……」

 

「そうですか……」

 

「俺、はじめてお前を秘書にして良かったなと思ったわ」

 

「それはどうも………酷くないですか、それ?」

 

「これからもよろしく!シェフとして!」

 

「秘書どこいったの!?」

 

「お前はモテるやつだと思うぞ!」

 

「それ誉めてるんですか?それに昨日モテないぞーとか言われた気がするんですか……」

 

「ほら、昨日の敵は今日の友だし」

 

「昨日の僕、神様から敵対意識だされてたんですか!?」

 

「じゃ!仕事は仕事なんで書類頼むよ!」

 

「え?え?……あ、ちょっとどこいくんですか!」

 

「居酒屋ー!」

 

「神界に居酒屋あんの!?」

 

「ノルマ終わったら勝手に帰れよ!じゃあなー!」

 

「ちょっ、おまっ消えるとか反則でしょう!!!」

 

「グットラック!」

 

「カームバッーク!!!!!」

 

 

 

その後の神様の秘書(シェフ←New!)について説明すると……

神様が消えた後黙って帰ってしまおうと、鍵使おうとしたけど何故か使えず、神様がなにか仕掛けたことに気づき、仕方がなく、使った調理用具を片付けた後、書類を片付け、片付け、片付け、ノルマ終了したのでついでに神様の明日の朝ご飯と昼ご飯作って、冷蔵庫に書き置きと一緒にしまってから、そういえば食材とか自分の家からとって来なくても、神様の力で出してもらえば良かったじゃん!とか今更ながらに気づいたけど、どうしようもないので鍵握って家に戻ることにした、その瞬間神様の「サンキューな」って声が聞こえた気がして、気分が安らぐどころか、なんかムカついて、疲労120%パターン赤、オールレッドです!って感じで戻ってきたのでした。←今ここ

 

 

 

「つ、疲れた……」

 

風呂は朝入ることにして、すぐに寝たい。本当に疲れた。まぁ料理は自分で進んでしたんだけど……ってそういえば自分の分食べてないよ……あーもう。いい!寝る。リビングなんかにいられるか、僕は部屋に戻るぞ!

 

「さてベットに潜り込むか……」

 

『その前に着替えたほうがいいんじゃない?』

 

「それもそうだな、仕方ない面倒だけど……」

 

え?今のは……

 

『オッス!オラ精霊!』

 

「せ、精霊ひゃん!?!??!なんでいるの!!!!??」

 

『驚きすぎでしょ!』

 

いや驚くよ、声ひっくり返っちゃったけど、それくらい驚いたんだよ。

 

『帰れ、って言われたから今日から私ここに住むね~!夜露死苦ッ!』

 

「あ、こちらこそよろし……は?」

 

は?

 

『じゃ、私ベットで寝るね!運命くんは床でがんばって!おやすみー!』

 

「ハハッ、ハハハッ……ふ、ふざけるなぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!!!!!」

 

僕は今日どれだけ叫ぶんだよっ!!!

 

 

 

 

 

続く、続かんですかっ!?もうやめようよ!




精霊の女の子と同居とか、どこのラノベの主人公だよ!
あ、精霊さんをメインヒロインにするつもりは全くないです『え!?酷い!』
感想とか待ってます!次回はいつになることやら!


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運命「焼きそばの湯きり失敗して全部ぶちまけた時の絶望感は異常」

おーい、みんな集まってー!第5話がはじまるよー!


さて、突然ですが問題です。僕は一体誰でしょう!

え?あの中二病的な名前の主人公だろうって?ファイナルアンサー?正解は……ジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャン!!!続きはWebで!

 

なんて茶番は置いといて、いや投げ捨てて、どうも神導運命です。

 

よく分かる前回のあらすじ!

精霊現れて、帰ったから神界行って書類整理して、料理作って疲れて帰ってきたら、精霊がここに住むとかほざきやがりました。終わり。

 

 

「いや、なんでここに住むんですか!?自分の家に帰ってくださいよ!」

 

『だから今日からここが家だって!』

 

「今まで住んでいた家にです!!」

 

『いや~私家とかないしね~』

 

「え!?」

 

『いつも自由気ままに飛びまわって疲れたらそこで寝る感じだし!』

 

「なら今日も野宿でもなんでもしてくださいっ!」

 

『そんなっ!か弱い女の子を一人野宿させようなんて……襲われたらどうするのっ!』

 

自分でか弱いって……また随分と調子いい精霊(ひと)である。

 

「というか、襲われるって言ったって、僕以外には見えないんでしょう?」

 

なら襲いようがないじゃないか。いや見えてたとしても襲われないとは思うけど。

 

『あ~その設定なかったことには~』

 

「いや、出来ないですから」

 

Hey!You?世の中そんな都合よく行かないんでーすよ?

 

『……てへぺろ!』

 

「おいおいおい!寝るな寝るな寝るな!」

 

『クゥ~……もう食べられないよ~』

 

早すぎる!?寝つきがいいってレベルじゃねーぞ!しかもご丁寧にテンプレ寝言まで!

 

「ハァッ……今日1日だけですよ……」

 

このまま、暢気に睡眠を貪っている精霊に、怒鳴っていても馬鹿らしい……

仕方がないので、僕は床で寝ることにした……

 

ヤベッ、よく考えたら、女の子と一つ屋根の下、隣同士で寝てるんじゃん!

ううっ!興奮して眠れない……

 

 

 

なんてことがあるはずも無く、疲れていた僕はスグに眠りについた……

 

 

 

―――――翌朝―――――

 

 

ピピピピ、と目覚まし時計の音が部屋に響く。

その機械音はなんだか、朝起きることが億劫になっているこの僕を嘲笑っているような、そんな風に聞こえ、なんだか無性にイライラした。きっと昨日の疲れの所為だ。

目覚まし時計を止め、時間を確認する。まだ早朝だ。そういえば早めにセットしておいたんだった……

 

「だが、それにしたって眠い……」

 

体を起こし、欠伸をひとつ。硬い床で眠った所為だろう。腰が痛い。

鳥が朝を祝福するように鳴いている……だがそんなことは、この眠気と腰の痛さの前ではどうでもよかった。朝、鳥が鳴くことに対してどうこう言う奴もいないだろうが。

 

眠っている精霊さんを起こさないように、そっと部屋の扉の前に行く。

これでも、僕は以外と紳士なんだよ。眠っている女の子を起こすとか、無粋なマネはしない。

 

『ふふっ……』

 

部屋から出ようとすると、不意に笑い声がした。もしかして起こしてしまったか?

 

振り返ると、キチンと眠っていた。いや違うな、随分と寝相が悪い。これじゃあキチンと眠っているとは到底言えないだろう。

だが、先程の声はどうやら寝言のようだ。楽しい夢でも見ているんだろうか?

 

楽しい夢……か。そんな夢さえ見れなくなってしまった僕は、疲れているんだろうか……なんて柄でもなくシリアスなことを考える。ま、答えは出ないけど。

 

僕はそっと、蹴り飛ばされていた布団をかけて、部屋を出る。

いい夢、見てくださいね。

 

『んぅ~あはは、運命くん変な顔~なんか馬鹿みたい』

 

 

 

……僕は部屋を出る前にと、先程かけてあげた布団をベットから落として、部屋を出た。

 

 

 

「ふぅっ……サッパリした~」

 

昨夜、入ることの出来なかったお風呂に入り、体の汚れと最近つきまくりであるストレスを洗い流した。

まぁ実際、サッパリはしたが疲れは全ッ然とれなかったけど。お風呂なんてそんなもの。

 

髪を乾かして部屋に戻ると、精霊さんはまだ寝ていた。ハァッ、暢気なもんだ。

 

僕は簡単に朝ご飯を済ませて、精霊さんの分の朝ご飯と、神、もとい紙に

 

『これ食べてください。そしたらなるべく早くどっかいってください。もしどっかいってなかったら、もう怒ります。というか全力で泣きます。』

 

と、書置きを残した。

さて、学校行こう!……と、その前に僕はまた部屋に戻り、ちょっと用事を済ませて家を出た。

 

 

 

―――――学校―――――

 

 

「ハァッ……」

 

「どうしたの?神導くん」

 

「ん?あぁ、祈仏か……いや別になんでもない」

 

神様や精霊の相手で疲れているとは案の定言えなかった。あ~誰かに愚痴言いてぇ……

 

と、必要ないかも知れないが、一応、今話しかけてきた彼女も紹介しておく。

 

彼女は祈仏奇跡(キホトケキセキ)。中学時代からの同級生で、そこそこ仲がいい。

今は僕の隣の席なんぞをやっていて、ま、良くも悪くも普通の女子って感じだ。

 

 

「そう?なにかあったら遠慮せず言ってね!」

 

「あぁ……そうするよ。祈仏もなんかあったら言ってくれ」

 

女子の悩みとか、僕が解決できるはずもないけどな。

逆に僕のファンタジーな悩みを解決できる奴もいないだろう。もし解決してくれたら万々歳だ。僕はその人こそ神だと、GODだと崇めるね。

 

「あ、あのさ……神導くん」

 

「なぁんでーすか?きーほとけさーん」

 

僕は面倒なので、誰が聞いても「やる気ありませんよー」って聞こえるであろう口調で返事をする。面倒なだけであって、一応聞く気はある。僕はけっこう真面目思考なんでね。

 

「あ、あのさ!今日……放課後、体育館裏に来てくれにゃい!?」

 

「You!落ち着け、クールダウンだ、声が裏返ってるぞー」

 

そう指摘すると、祈仏は顔を真っ赤に染める。照れているのだろう、分かりやすい奴だ。こいつに、ポーカーは向いてないな。ババ抜きなんかも、ババを相手が取ろうとしたら笑顔になったり、逆に引いた時とかもスグに顔に出そうだ。

……それはなかなか面白そうだな、今度やらせてみよう。

 

「で?なんだっけ?放課後、体育館裏?」

 

「う、うん!駄目、かな……」

 

「おいおい、女の子に涙目で上目遣いされて、それでも頼みごとを聞かない奴は、多分あっち系のお方か、それか生粋のドSだろうな」

 

「え、えっとじゃあ……OK?」

 

「うん勿論!答えは決まってるだろ!」

 

「あぁ、よかった……」

 

「答えはNoだ!」

 

残念ながら僕は生粋のドSである。

 

「えぇ!?今の話の流れで!?」

 

「冗談だ。しっかりと放課後行かせてもらおう」

 

残念ながら、僕は別に生粋のドSではない。勘違いされると困るので言っておくが、別にMってわけでもないかですから。僕はノーマルな、一般人だから。

 

「ホッ、よかった……じゃあ、待ってるから!」

 

そう言って、祈仏は教室から出て行ってしまった。

それにしても……放課後の体育館裏とは、まるで告白イベントの様だ。

いやでも待てよ?ウチの学校には伝説の桜の木―――とかはなかったか。在ったところで、僕には関係ないが。

 

そういえば……精霊さんはちゃんと帰っただろうか……

 

 

 

―――――放課後―――――

 

 

全くいきなり時間とんで、驚いた奴もいるかもしれないが、そこら辺は脳内でどうにかしてくれ。

 

「体育館裏って……ここでいいんだよな?」

 

ここであっている!……多分。

 

どうやら僕の方が早く到着したようなので座って待つことにする。

全く、呼び出しておいて、自分の方が遅いなんて!―――とか僕は思わない。理不尽という言葉には随分と耐性がついてからね。

 

あれから、一体放課後何の話をするんだと、聞いたが、聞くたびに話題を逸らされてとうとう放課後である。

 

「本当に、何の話なんだ?」

 

やっぱ場所的に告白?ないない、アリエナーイ!

じゃあ人生相談とか?妹もののエロゲをやっているんだとか言われたら僕はなんて返せばいいのだろう。

 

 

そんな馬鹿らしい妄想を脳内で繰り広げながらコーヒーを啜っていると、小走りで祈仏がやってきた。

 

 

「ご、ごめん!呼び出したのに遅れちゃって……待った?」

 

「大丈夫、全然待ってないよ!と言いたいところだけど、そこそこ待ったかな」

 

「ご、ごめん……」

 

少しショボくれてしまったが、別に気にしない。いや気にした方がいいんだろうけど、こういった時のいい対処法とか、女の子の扱い方とか僕しらねーよ。

 

「いや、気にしてない。で、僕を呼んだ理由は?もしかしてなんか悩みとか?」

 

「いや!そういうんじゃないの!」

 

「そっか……よかった」

 

重い話だったらどうしようかと思って身構えてたよ……

 

「じゃあ、何のよう?」

 

できれば、今日スーパーの特売があるので、早めに終わらせてほしい。学生の一人暮らしは色々と大変なんだよねぇ。

 

「じ、実はね……え~と……」

 

前置きなげー

 

 

 

「す、好きです!私と、つきあってください!」

 

 

 

「……………へ?」

 

それなんてギャルゲ?

 

 

 

もう暫く続きたいな。




こんな感じで終わり!序盤なんで新キャラ、バンバンでますよ!
感想とか待ってます!


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神様「独りメリークリスマスとかやりたくないだろ?学生の間に楽しんどけよ!」

えっ、もう第6話!?え、マジで?


問題です!今しゅべってるのはだーれだ?え?いつもの中二病的な名前の主人公だろうって?チッチッチ!甘いね、練乳いちごもビックリの甘ちゃんぶりだね☆

この小説の登場キャラの人は、みんな中二病的な名前じゃん!

 

はい、というわけでどーも精霊でーす!

 

精霊ちゃんでも、精霊様でも、女王様でも、好きなように呼びたまへー!ウム!よきにはからえ!

 

今回は私が主役だコンニャロー!書いてるのが夜中だから超眠いぞ!

なんてメタ発言は置いといて、いやゴミ箱にポイッだよ!

前回から続きが気になるとは思うけど、空気読まずに私が主役です!

 

じゃあ、前置き長いとお客さん帰っちゃうから、前回、運命くんが出かけたところからスタート!

 

 

 

『んぅ~……寒い……』

 

気持ちよく眠ってたのに冷た~い風で目が覚める。

 

『あれ?布団落ちてる……蹴っちゃったのかなぁ?』

 

でも、布団をかぶってなかっただけにしちゃ、寒すぎる気がする。と上を見ると

 

『あ!クーラーついてる!』

 

秋なのに、なんでクーラーが?それよりリモコン、リモコン……

 

『あ、あった!14度……寒いわけだよ……ポチッとな!』

 

クーラーの電源を消す。リモコンは私のスグ横にあったから、多分私が寝返りで電源押しちゃったのかな?秋なのにわざわざ運命くんもつけないだろうし……

 

『あれ?そういえば……運命くんは?』

 

時計を見ると、もう8時。とっくに学校に行ってる時間だった。

 

『んぅ~とりあえず起きよう!』

 

私はベットから下りて、部屋をでる。

んで、洗面所でとりあえずお顔をキレイに!勝手に使うな!みたいなツッコミは野暮だぜ?おにいさ~ん

 

『あ!ちゃんとご飯用意してくれてるっ!さすが運命くん!私の行動にツッコミつつもやさしさを忘れない!そこにシビれる!あこがれるゥ!』

 

私は用意してあったトーストなどの洋風的朝ご飯をさっそく食べ始める!

 

『こ、これは……美味しい!』

 

でもさすがに、目とか口から光が出たりすることはなかった。当たり前?そーだよね!

 

『ん?書置きがある!なになにぃ~……ふんふん、なるほど!……運命くんになら別に怒られてもいーや!うん、やっぱここに住もう!』

 

運命くんは甘かったね!私は、運命くんの怒った姿にも、泣いた姿にも興味津々ですよ!

 

『なんて言ってる間にごっちそうさま~!』

 

さ~てと!食べ終わった食器はちゃんと片付けたよ!私は全体的にとっても偉いからね!

エッヘン!!!!!

 

『……虚しい』

 

一人で胸を張ってるのが虚しい……

 

『それに、暇だなー暇だなー……………暇だなー!』

 

とーにーかーくー暇!!!でも、学校行くと運命くんに捕まって遊べないしな~……

 

『そーだっ!神界でも行こーっと!』

 

 

 

―――――神界―――――

 

 

神界着いた~!!とりあえず駄目神さんにでも逢おうか!

 

『お?噂をすれば……駄目神さん発見!』

 

「これと、これと……あとこいつはサダメにやらせるとして……」

 

す、凄い量……あれを運命くんやるのか~……ご愁傷さまです。

 

「こいつは俺が片付けとくとするか……」

 

って駄目神さんの方、運命くんの10倍くらいある!?や、やっぱり神様って凄いんだな~

 

「………フーッ、やっぱ仕事っつーのは疲れんなぁ」

 

あ、ちょっと休憩するみたい!どっか行っちゃった……

 

それにしても……仕事のペースはやいな~……なんで一人であんなに仕事ができるのに、運命くんを呼んだんだろう?謎だなぁ……ま、いっか!!

 

『それじゃ、休憩してる間にぃ~書類を手伝ってあげよう!』

 

私はペンを持ちチョチョイのチョイっと書類を書く。

うん!私ってやさしいなぁ~!

 

『じゃ、飽きたからかーえろ!』

 

そうして私は駄目神のもとから帰っていった。

 

「ん?な、なんだこれ!?書類が落書きだらけじゃねーか!俺がいない間に一体どんなポルターガイストが!?まった『ステア』に色々言われる!」

 

 

なんか叫び声が聞こえた。きっと喜んでるんだね!!

 

 

 

―――――スーパー―――――

 

 

ここはスーパー。人間界のじゃなくて神界のスーパーだけどね!

神界は、意外と人間界と近い。天使や悪魔、神様。あと、私みたいな精霊もいるけどみんな見た目は人間と大差ないし、能力の違いがあるだけって感じなんだよね!

だから、食べ物食べないと餓死するしね。

 

まぁもちろん?神界のスーパーに行ったところで私は見えないんだから、買い物は☆ム☆リ☆だけどね!

なんとなく、買い物をしているような気分に浸りたいからスーパーとかを見て回るのさー!

私の姿は、同じ精霊にも神様にも見えない。何故か、運命くんにしか見えない仕様みたいだしね!

そんなことに寂しさを感じたりもするけど、私が見えて、私と話してくれる、私を気にかけてくれたりする、運命くんを見つけただけで、もういいんだよねー!幸せなのだよ!

 

 

―――――ハッ……私、姿見えてないってことは、万引きしほうだいじゃね?

んー、んー、んー、んー、んー、んー、んー、んー、んー、んー、んー、んー?

 

 

 

―――――人間界―――――

 

 

悩んだけど、超悩んだけど、メッチャ悩んだけど……万引きイクない!からやらなかったよ!偉くない?

はーそれにしてもアイスおいしーなー!とってもおいしーなー!

そう言いながらニヤリと笑う。

 

 

 

『冗談だよ!』

 

ドッキリでしたー!これは私がとあるルートから手に入れたアイス!万引きじゃないよ!

おいしーなー!

 

 

……一方その頃の神様

 

 

「ハァッ、なんとか落書きも消して仕事が終わった…」

 

「んじゃ、楽しみにしてたアイスでも……あれ?ない!ないぞ!?どこいった!?」

 

「俺の、俺のストロベリィィィィィィィィ!!!!!!!!!!!」

 

 

 

……精霊の方に戻って

 

 

『いや~美味しかったなぁ、ストロベリーアイス』

 

これからどうしようかな~と考える。だけど考えれば考えるほど思いつかない……

 

『あ~もういいや!運命くんに会いに行こ~!』

 

そろそろちょうど放課後くらいだしね!

 

そういうことで私は学校に向かったのでした!

 

 

 

駄目神様にご注意を。-完結-

 

 

 

 

 

嘘です、続きます。




はい、前回から続かず、今回は精霊さんが主役でした!
まぁ神様がメッチャ被害受けてただけの気もするけど……
感想とか待ってます!


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