戦姫絶唱シンフォギア~咲き乱れる少女たちを救え~ (Mr.ツッキー)
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第一話 新たな戦いの目前

いやー思い切ってはじめましたけど難しいですね。言葉を文章にするのって!

では初投稿物をどうぞ!


一連の事が終わり、しばらくの休息を楽しむ奏者一族。

争いがないということはとても好ましいものだ。

だが、空間はまた争いをはじめる・・・彼女らのいる世界観ではなく、どこかで・・・

 

 

 

 

 今日は揃いにも揃って奏者みんなでホームパーティー。会場は少々部屋の広いクリスの家で行われている。この提案は案の定、響の提案でありクリスは最初こそはやりたくないと反論をしていたがいまではまんざらでもないようだ。集まったのは響、翼、クリス、未来、マリア、切歌、調、奏、セレナのみんな。それぞれ久しぶりに顔を合わせることになったメンツもいるが気にはしていない。ちなみに板場を含む三人御一行は用事で来ることができなかったらしい。

 

「いやー、でもこうしてみんなと会うのも久しぶりですね」

「あぁ、なにより奏とこうして顔を合わせられることが私の中でうれしく思っている」

「ほほー、それはうれしいねぇ~。まぁ、あたしも翼と会えてうれしいよ。こんなににぎやかになって・・・。翼、いつの間に素直になったんだ?」

「わ、私は常にいかなる時も素直だぞ!奏!」

クリス

「本当っすかー?先輩?結構頑固なところが目立って・・・いだだだだ!!!??」

 

クリスが地雷を踏んでしまったのか、翼から頭をグリグリと痛めつけられてしまう。

 

「あちゃー、でも、こうして戯れてるのをみてるとなんだかんだで微笑ましいな」

クリス

「んなこと言ってねぇーで助けろよ!?こちとらぁ、痛くてしょうがねーんだぞ!?」

 

まだグリグリ攻撃を受けてるクリスに対して翼は無言の羽交い絞め。少々怒ってるようだ。

 

 

 

切歌

「それにしても、こうして集まってると嫌な予感しかしないデース・・・」

調

「切ちゃん、それ言っちゃダメ」

切歌

「あ!?しまったデース!?つい口走っちゃったデ―ス・・・」

マリア

「まぁ、でもいいじゃない。こうして休息を楽しむのは悪いわけではないのだから」

セレナ

「マリア姉さん、みんなの前では大人って感じだけど、内側では子どもっぽいのよねー」

マリア

「ちょ!?セレナ!?みんなの前で言わないでよ!?」

 

 セレナはちょっとしたからかい上手。マリアと基本的に一緒にいるため、マリアの胸の内はだいたい把握をしているらしい。どこまでとは言わないが・・・。

 

「なるほど、そんなにこういうパーティーが楽しみなのか、マリアは」

マリア

「そうよ!?楽しいわ!?何か悪いの!?」

「いや、別に悪いことではないぞ。現に私もこうして楽しんでるわけだ」

マリア

「くっ・・・やっぱりこの剣、可愛くない!」

 

 こうして繰り広げられる奏者たちの休息。たまにはこういうのもいいかもしれない。話し合ったり、ゲームをお互いに楽しんだり、勉強に明け暮れたり・・・と1日を過ごして時間は過ぎっていった・・・。

 

 

「もうすぐ、10時かー」

 

 気が付けはもうすぐに午後10時を指す位置まで針が迫っていた。みんなと過ごすとこうも時間が経つのは早いとみんなで語りあった。

 

未来

「じゃぁもう、お皿とかも片付けなきゃね。溜まってくと厄介なものだし」

 

 他人の家といってのんびりするわけにもいかないので、こうしてみんなが片づけを始めたとき時計の針は10時を指した。そして・・・

 

ゴーン・・・ゴーン・・・ゴーン

 

 突然鳴り響く鐘の音。気になった調はクリスに聞くことにした。

 

調

「・・・、クリス先輩、ここの家の時計って鳴りますか?」

クリス

「はぁ?鳴るわけねぇーだろ?振り子時計じゃあるまいし・・・でも確かにさっき鳴ったな・・・?」

 

 クリスの言う通り、買った時計は10時になると鳴る時計を買ったわけでもなく、自らが設定をして鳴るようにしたわけでもない。しかこの音はここにおる全員に聞こえていたという。どういうことなのだろうか?

クリス

「まぁ、深く考えすぎだろ。なにかあれば、おっさん達から連絡来るし・・・」

調

「だといいんですけど・・・」

 

 調の顔色が晴れない。なにかまだ引っ掛かることがあるとでもいうのか?だがその不思議に思っていたことの予感は的中する・・・。

 

切歌

「デース!?鳥さんが止まってるデスよ!?」

 

 ベランダから切歌の大きな声が聞こえた。だが切歌が口に出していることを聞く限りいたって普通の事。なぜそんなに驚く必要があるのか・・・?皆は気になりベランダに集合する。

 

マリア

「切歌、鳥だって永遠に飛べるわけじゃないんだから、停まる事だってあるわよ。」

切歌

「わかってるデスよ!でもそうじゃないんデス!止まってるんデス!よく見てほしいデス!」

 切歌は自分が観たところに指を向け、みんなに観るようにいう。皆がそれを見つけたときいやでもわかる。不思議なことが起きていることに・・・。

「どういうことなのだ・・・?」

調

「摩訶不思議・・・」

 みんなが見つけたのは空中に飛んでいる鳥。だがただ飛んでるわけではない。羽を羽ばたかせず、動いてるわけでもない。羽を羽ばたかせないならトンビなどの鳥が旋回しながら飛んでいるはず。だがそれすらもしてない。一言でいうなら『その場に、とどまっている』だ。それぞれが驚いている中、全員がもっている携帯のアラートが鳴り出す。

 

『はい』

 

 送り主は風鳴弦十郎であった。

弦十郎

『みんな、無事か!?』

「師匠、私たちみんな大丈夫ですが師匠たちの方は大丈夫なんですか?」

弦十郎

『あぁ、こっちの人たちにはなんの問題はない。だが・・・』

「外では謎の空間停止が起きてるということですか?」

弦十郎

『そうか、わかってるなら話は早い。今すぐこっちに来てくれ。あと響君』

「なんですか?」

弦十郎

『今回は未来君も連れてくるんだ。今回は厄介なことになりそうだからな』

「はい、わかりました」

 

事は大きく動き出そうとしている。

だが、これはまだ序章に過ぎない・・・。

本当の事は奏者全員が本部に集まってから始まるであろう。

 

 




というわけで1話いかがでしょうか?

初めてなのでうまくいってなかったり、変なところもあるかもしれませんがのんびりと続きをかけていけたらいいなぁ~と思ってるので、これからよろしくデス!


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第二話 ギャラルホルンの起動 ~未来の決意~

やはり難しい・・・文章にすることは・・・。
慣れない手でこういうことするのは本当に難しい!
余談ですが、本作品は奏もセレナも生存状態なので歳の事考えたら、みんながセレナの事をさん付けで呼ぶことになるとは…

ではどうぞ


この世界に異常気象が起きた。

響たち奏者たちは弦十郎に集合するように呼びかけられ、本部へと移動を開始。

本部へ到着した彼女らは弦十郎からの報告を受ける。

 

 

 

弦十郎

「揃ったな、みんな」

「師匠、一体なにが起きているんですか?」

弦十郎

「あぁ、現在で分かっていることはまず、我々『S.O.N.G.』の関係者以外の時間が停止してることがわかった」

クリス

「はぁ!?そんなこと、あり得るのかよ!?」

弦十郎

「確かに疑い深いことだ。だが、今この現状起きていることだ。」

 

確かに本当ならありえない。他が止まっており自分たちしか動いていないことなんてあり得るはずがない。

だが、今起きていることは非常事態であることは確かである。

そして、追い打ちをかけるように話が大きくなる。

 

弦十郎

「そしてもう一つだ。聖遺物、『ギャラルホルン』が起動した」

 

『なっ!?』

 

一同揃って同じ反応。それもそのはず、いままでピクリとも動かなかったギャラルホルンが動き出したということに皆は驚きを隠さずにはいられない。だがここで一つの疑問が生じる。

 

マリア

「ちょっといいかしら?」

弦十郎

「なんだね?」

マリア

「ギャラルホルンとは、どういうものなのかしら?あるという存在を知らされてたくらいで、詳しいことはこちらのみんなは分かっていないわ」

弦十郎

「あぁ、そうだったな。わかった、これ置きに説明するとしよう・・・。」

 

???

「すみません!その話はボクからさせてもらえませんか?」

「エルフナインちゃん!」

 

本部の指令室に急いで入ってきたのはエルフナイン。どうやらギャラルホルンについての説明は彼女がしてくれるらしい。

 

エルフナイン

「弦十郎さん、いいですよね?」

弦十郎

「あぁ、かまわん」

エルフナイン

「ありがとうございます!」

「それでエルフナイン、ギャラルホルンというものは一体何なのだ?」

エルフナイン

「はい、簡単に言えば『空間移動装置』です。ですが移動装置とはいえ、平行世界に行けるくらいです」

切歌

「聞く限りはとても便利っぽくきこえるデ―ス」

エルフナイン

「ですが、今回のこの騒動は平行世界によるものではないと考えるのが妥当だと思われます」

「え!?なんで!?」

エルフナイン

「実は皆さんが来る前と騒動が起きる前から調べていたんです。そしたら驚くべきことが分かったんです」

 

そういってエルフナインは、自分のタブレット端末を大型スクリーンに切り替え、その結果をみんな報告する。

 

エルフナイン

「見てください、これを・・・」

 

エルフナインがスクリーンに映して見せたのは二本の波線の映像。これが意味することはこれから説明が入る。

エルフナイン

「本来ならこちらと同じ波長で別々に分かれいて、そして何らかの形でこちらと向こう側の波長がピッタリと重なったとき、ギャラルホルンが起動し平行世界への扉が開く、、、という仕組みになっているとボクは仮定をしました」

 

この時点ではまだ、仮設状態ではあるが平行世界に行くとなるとこうなるということは少々ではあるが皆理解したようだ。それを踏まえ、エルフナインは話を続ける。

 

エルフナイン

「ですが、ボクがギャラルホルンを調べてる最中に今回の騒動が起きました。起きたと同時に異変が始まり、片方のつまり向こう側とこちらの世界の間にもう一つの線が現れたのです。そして今現在、この線と交わってるために起きた衝動だと考えられます」

 

皆が揃いに揃って謎めいた表情をしているが数名の人が理解をしている者がいた。

 

未来

「えーと・・つまり、ここの世界と向こうの世界の間に別の世界が割り込んじゃったってこと?」

エルフナイン

「はい、未来さんの言う通り、ざっくり言うとそんな感じです」

クリス

「なーんだ、そんなことかよ。だったら最初からそう言えっつーの!」

切歌

「長話は苦手デース・・・」

エルフナイン

「話を戻しますが今回の件は奏者単体でいかせるわけではなく、この本部ごと騒動の現場に向かわせようと思います」

「え!?この本部ごと!?出来るの?ホントに?」

エルフナイン

「本来、ギャラルホルンは奏者のみを転送することしかできないのですが、ボクはこれでも錬金術師です。やれることの全部やってみせますよ!」

弦十郎

「よーし!話はまとまったな!これより、騒動の現場に向かいこちらの衝動の原因を無力化する!動ける俺たちに課せられた使命だ!総員、気を抜くなよ!」

 

『はいっ!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みんなが新たな戦いが始まるから意気込みとか語り合っちゃってるけど私はふと疑問に思ってしまうことが頭によぎった・・・。

 

未来

(私はギアも持ってないし、戦う術がないけど本当に一緒について行っていいのかしら・・・)

 

響には弦十郎が未来を連れてきてと言われたらしい。

だが未来自身はギアが無く、戦う術がない。

ついて行っても足手まといになるのではないかと不安でしかなかった・・・。

 

 

 

 

 

未来

「あの!」

弦十郎

「どうしたね?未来君?」

未来

「私はついて行っていいのでしょうか?その・・・私は一般人ですし・・・」

 

私は覚悟していた。

向こうに行って手伝えることがなくて立ち往生するくらいならここに残ってみんなが帰ってくるのを見守ることを・・・。

だが弦十郎から掛けられた言葉は、、、

 

弦十郎

「何を言っている、君はもう立派なS.O.N.G.のメンバーだ。それに・・・」

未来

「・・・」

弦十郎

「後ろのみんなを見たまえ」

未来

「え?」

 

未来が後ろを振り向くと全員がそろって手を指し伸ばしている。

 

弦十郎

「みんな、未来君のことを待っている。」

「未来!一緒に来て!」

「わたしたちには君の存在が欠かせないのだ」

クリス

「水臭いこと考えてないであたしらと来い!」

未来

(なーんだ、考えなくても分かってるじゃない。たとえ奏者じゃなくてもやれることはたくさんある。

 私だって、守りたいものがある。響と、、、ううん、響たちと一緒に!)

「未来は私の陽だまりだよ!これ以上ないってくらいの!だからお願い、未来!」

未来

「うん!わたしも一緒に行く!」




あってますよね?こういう投稿の仕方で・・・不安で仕方ないです・・・
失敗したらまた頑張ります・・・はい。

不定期投稿なのでゆっくりと最新話をかけていければいいなーと思ってます。


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第三話 作戦始動

いまさらですが、「未来」とかいて「みく」と読むんですよね~
シンフォギアを知ってたら分かってる人は多いですよね


では最新話をどうぞ



エルフナインの提案により、本部ごと空間移動をすることが決定した。

だが、いくら錬金術師とはいえ時間を要する。

そこで奏者御一行は出撃までの間、トレーニングルームで調整することになった。

 

 

 

 

 

「なんていうか、いいんですかね?私たちこうやって特訓をしているのって?」

「何を言う、こういう緊急事態だからこそ、こうして特訓をしているのだぞ?」

 

今は翼と響の1対1の模擬戦。互いに言葉を交わしながらの戦闘、普通は集中しろとかなんだかんだ言うはずだが、今起きてることを考えながら戦ってしまう・・・。

 

「まぁ、それもそうですかね?」

「せいっ!」

「あわわ!?」

 

翼の突然の切り込みに響は尻もちをついて倒れこんでしまう。

 

「たるんでるぞ、立花。これから大きな戦場(いくさば)に立つというのにそんなんでは意味ないぞ」

「うぅ・・・ごめんなさい。」

マリア

「二人とも、もうそろそろいいかしら?さすがに行く前にバテバテではそれこそ意味ないわ」

「そうか、そんなに時間が経っていたのか」

 

翼はアームドギアをしまい響共にギアを解除する。いくら特訓でもやりすぎは体に毒、こまめな休憩も必要とのこと。

そして、その場に未来が現れタオルを渡す。

 

「ありがとう、未来」

未来

「どういたしまして。みんな頑張ってるから、私もそれに答えなくちゃね?それに、私はギアを持っていない。だからこそ、戦わなくてもやれることを見つけたい・・・。」

「未来・・・」

未来

「でも、もしもだよ?ギアを持てたとしたら、その時は響やみんなを守らせてね?」

 

今現在、ギアを所持していないのは未来、奏、セレナである。奏はガングニールを纏ったことはあるが、身体への負担とLiNKERの投与により身体がボロボロになってしまったため、しばらくの間ギアを纏えず、響にガングニールを譲り、セレナはアガートラームの正適合者であるが、戦う意思の強いマリアに自らマリアに譲り渡したことによりギアを所持していない。未来は聖遺物の分解、無力化をする『神獣鏡(シェンショウジン)』を纏ったことがある。響がガングニールの破片に汚染されてるときにそのギアを纏い、響と争った。最終的には自らが放ったビームに響と共にのまれ、ギアは消滅した。この際、響のガングニールは消滅したが現在は奏から受け取ったペンダント式のものを所持している。

 

「そっか・・・そうだね。じゃあ、その時はいっぱい守ってね?」

未来

「うん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響と未来の一連のやり取りを見ていたのはマリアとセレナだった。

 

マリア

「そうか・・・あの子も一度は奏者だったのよね」

セレナ

「そうなの?」

マリア

「えぇ、でもあの時はとても強引な適合の仕方だったわ・・・」

 

LiNKERによる適合、聖遺物に適合するにあたって必要とされるのが『適合係数』。その数字が高ければ高いほど適合する率は高くなる。だが、たとえ数字が低いとしてもする方法がある。それがLiNKERによる方法である。だがその薬物は人間にとっては劇薬。

最初に完成したLiNKERはとてもできが悪く、投与すると必ずといっていいほど身体に害をもたらす。奏を例に実際に嘔吐や吐血などを経験してるものもいる。

 

セレナ

「でも、マリア姉さんも投与してるよね?」

マリア

「えぇ、でも私と切歌、調が翼たちに敵対してたときに投与してるのは最初のよりマシな物よ。苦労はしたけど・・・でもエルフナインがドクターウェルの残したLiNKERのレシピによって作り上げたものは身体への影響は少なくなっているわ」

セレナ

「守りたいのがあるのって、すごいんだね」

マリア

「・・・えぇ、守りたいって力はとても大きいものよ」

セレナ

「私も守れるかな?」

 

セレナは胸の位置で両手をにぎり占めていた。顔は少しかがんだ感じで・・・。

 

マリア

「あなたは十分に守れるわ、いざってときは私の持ってるアガートラームを返せばいいのだから」

セレナ

「ううん、私はマリア姉さんと一緒に守りたいの!」

マリア

「セレナ・・」

セレナ

「わがままかもしれないけど、姉さんが戦ってる背中を守れたらいいなって思ってるし、もちろん、みんなを守ることをしてみたい。いまギアはマリア姉さんがもっているけど、もう一回纏えるなら、マリア姉さんと一緒に戦いたいの・・・!」

マリア

「・・・そうね」

セレナ

「え?」

マリア

「妹にこんなわがままを言われちゃ、引き下がれないじゃない。わかったわ。その時が来たら私を、みんなを守って頂戴、セレナ」

 

そういうとマリアは優しくセレナの頭をなでる。そしてセレナの顔はいつも以上の笑顔を見せた。戦うのは正直マリア自身も怖いと思ってる。だがそれを、一人で抱え込んでいた時とは違う、今ではちゃんと信頼できる仲間が多くいることをマリアは忘れていけないということをもう一度、よく知れた気がしたのだ・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてついにその時が来た。

エルフナインが調整を終えたとの連絡が入った。

 

エルフナイン

「結構時間をかけてしまって、すみません・・・」

弦十郎

「問題ない、初の試みだったのだから無理もない」

「それで、どのように移動をするのですか?」

エルフナイン

「はい、まずギャラルホルンを起動、ですが、今は起動しているのでこの作業は必要ありませんね。基本的にはこの動作だけ行うのでこれといった難しい方法はありません」

 

細かな説明はクルーの人に言うために奏者御一行には、もっともわかりやすい説明を受けた。簡単に言えば、『空間ゲートを開き、その中に突っ込む』ということらしい。そして、目的地は座標設定されてるためこれも触る必要もないという。

 

弦十郎

「緒川、状況はどうだね?」

緒川

「問題ありませんね。作業は99%完了、クルーたちの設定もエルフナインさんのおかげで難なく、終わってます」

弦十郎

「友里、藤尭、そちらの作業は?」

藤尭

「いやー、色々やることが多すぎて、頭がパンクしそうですがなんとか終えることができましたよ・・・」

友里

「問題はありませんよ、ほらあったかいもの」

藤尭

「どうもです・・・」

 

エルフナインとクルーのみんなのおかげで、状態は万全の状態へとなった。

 

弦十郎

「よし!みんなご苦労だった!これから起きることは困難極まることだろう・・・。だが、決してあきらめるなよ!」

 

『はいっ!!!』

 

奏者御一行とその場に居合わせて人たちがそろえて、活をいれた。

確かにこれまでにない非常事態。

だが、心に戦う意思、歌があれば戦い抜けるであろう・・・

 

エルフナイン

「ゲートを展開します!ゲート解放!」

弦十郎

「よーし、空間が開いたら発進だ!総員、気を抜くな!」

 

ゲートは開き、奏者を乗せた本部は今回の原因の元へと進み歩んだ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

「神樹さまの伝達通り、彼女らは行動を開始したようですね・・・。

 では、こちらも準備と行きましょう・・・。迎えるための・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響たちがたどり着き先にはどんなことが待っているのか・・・

それはまだ誰も知らない・・・

すべては、その場所にたどり着いてからわかるであろう・・・




というわけでどうでしょうか?オリジナルの設定って案外考えにくいんですよね
ちゃんとつじつま合わせないとだめなので・・・


次回はようやく、登場させることできるかな?

まぁ、頑張ります


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第四話 たどり着いた場所

最近はバトガとシンフォギアのゲームを並行してイベント周回ですからねー
1日の時間がそっちに削られちゃうんですよねw




では第四話、どうぞ


 奏者たちを乗せた本部は空間ゲート内に入り今回の騒動の現場へと向かっていた。

 

 

「空間内って結構グニャグニャしてんだな」

エルフナイン

「そうですね、こちらが移動してることが要因かもしてませんが」

「こういうことではしゃぎそうな奴らがいるはずなのに・・・」

 

 後ろを振り向くとその先には、ぐったりとうつぶせになっている響と切歌の姿が見える。未来から聞いた話によると、さっきまで奏が考えた通りにはしゃいでいたのだが急に気持ち悪いと言い出したらしい。しかも二人とも。言わばあれだ、そう、単純に酔った。

 

 

『うぅぅ・・・未来、水・・・』

未来

『もう、あんな複雑なものを長く見続けるから・・・』

『だって・・・おもしろかったんだもん』

切歌

『右に・・・同じく、デス・・・』

調

『切ちゃん、今実際に切ちゃんがいる位置は響さんの右側だよ?』

切歌

『もう、目が回って、何が何だかがわかんないデスよ・・・』

「で、ご覧のありさまか」

エルフナイン

「あはは・・・も、もうすぐで到着みたいですし、もう少しの辛抱です」

「着く!?」

「復活、早っ!?」

 

 もうすぐ着くという言葉に響がすぐに反応し、ピンピンに立ち上がった。でもその顔は『早く外の空気を吸いたい』と言わんばかりの顔だった・・・。少なくとも奏にはそう見えたらしい。

 自分たちの世界から離れて数時間、ようやく騒動の元があるとされる場所にたどり着いた。そして本部が付いた場所は陸の上であった。一同は現場を探索するために外に出ることにした。

 

弦十郎

「念のために警戒はしておけよ。いつ敵が出てくるかがわからないからな」

 

そして、弦十郎に続き外へ出た一同が観た光景は異様なものであった。

 

「どうなっているのだ?」

クリス

「これが本当に騒動が起きた現場だとでもいうのかよ・・・」

 

周りを見渡すかぎり、空は青い空、草木はしっかりと生えており、空気も澄んでいる。

 

「あのー、わたしたち、来たところ間違えたとかでは、ないですよね?」

エルフナイン

「そんなはずは・・・でも端末では場所はここと記されています」

 

 何度見直しても、やはり場所はここで合っているはずということらしい。だがこんなきれいな環境のどこに問題があるのだろうか?

 

 

 

 

???

「お待ちしておりました。戦う力を備えた少女達、シンフォギア装者の皆さま」

弦十郎

「ぬ?誰だ!?」

 

響たち全員がそろって構えをとる。しかもその人は響たちのことを『シンフォギア装者』といったのだ。なぜ知っているのかがわからない今は警戒心が強まる。

 

???

「あんまりそう警戒なさらないでください。自己紹介としましょう。私は『神峰牡丹(かみね ぼたん)』と申します。神樹ヶ峰女学園で理事長をしている者です。そして、私はあなた方にお願いがあってここに来ました」

弦十郎

「俺たちに、頼みたいことだと?」

神峰

「はい、ここで話すのもあれなので、あちらにございます我が学院、『神樹ヶ峰女学園』でお話をしましょう」

弦十郎

「いいのか?俺たちはまだ信用しきれていないのだぞ。それにあんたは、何者なのだ?」

神峰

「大丈夫です、この後にすべてお話を致します。」

 

 まだ、信用できるかわからないが弦十郎をはじめ奏者たちは、神峰理事長についていくこととなった。どうやら、本部が着地した場所は学院のグラウンドらしく、その近くには学院がある。どういう経緯で響たちを知り、どうして接触したのかが謎多きことだがすべては互いに話をしてからになる・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神峰

「すみません、無理やりみたいな形でここに連れてきましたが・・・」

弦十郎

「あぁ、だがそれよりも教えてくれ。この世界で何が起きているのだ?」

神峰

「そうですね、まず、私たちのことを話しましょう。私たちのこの世界は『イロウス』という謎の生命体と戦っております。」

「いろうす?」

神峰

「えぇ、詳しい生態は未だに謎ですが、人類の敵であることは確かなことです。それを証明するかのように私たちの地球は奪われたことがあります。」

「えぇ!?そんな、奪われちゃったんですか!?」

神峰

「はい、ですが現在は地球を奪還し、元の地球に戻りつつあります。そして、その地球を奪還してくれたのは戦う力を備えた少女達です。そして、この学院の中心に立つ樹木『神樹(しんじゅ)』に託された力を持つ者を、星を守る戦士『星守(ほしもり)』と呼んでおります。」

弦十郎

「ということは、我々のように脅威に立ち向かう力を備えた者がこの世界にも居ると?」

神峰

「はい、ですがここ数日で戦える星守が奪われてしまったのです・・・」

 

 向こう側からの突然の告白。簡単に言えば戦う戦力が極端に少なくってしまったこと

 

クリス

「やられたとかじゃんなくて、奪われた?どういうことだ?」

神峰

「順を追って説明をすると彼女ら、つまり星守たちは以前から戦闘を継続していました。ですが、日にちが経つにつれ相手の勢力も増しその上、星守が消失するという怪現象が起き始めたのです。」

 

 ということは、響たちがここに来る以前から戦闘は行われ攻防戦が続いていたということらしい。だが最近は相手の勢力が弱まり、攻めてくることは無いという話らしい。

 

マリア

「ちょっと待って」

神峰

「どうされました?」

マリア

「そのここを守ってたその星守たちはどこいにいるの?ここに来るまでの間に見かけなかったのだけど・・・」

神峰

「実は、現在こちらに残っている星守はたったの6人なのです。星守は全員で19人いるのですが4分の3が奪われてしまったのです。さらにその6人も体調こそ問題ないのですが、纏うべきものがボロボロになってしまい纏えないのです・・・

 おそらく見かけなかったのは特訓ルームなどに居られるからだと思われます」

弦十郎

「だからこそ、俺たちに依頼をしたいということなのか?」

神峰

「はい、お恥ずかしながら・・・」

弦十郎

「と、言うわけだがどうする、お前たち」

 

 そういって弦十郎は後ろを向いて響たちに目を合わせる。

 こんな話をされて逃げるのか、それとも立ち向かうのかと・・・

 だが、彼女たちの目には狂いなくこう答えた。

 

「もちろん、そんなことほっとけません!!!」

クリス

「今回は大掛かりな人助けになりそうだな」

「私も立花と同じ気持ちだ」

マリア

「逃げる理由なんてどこにあるのかしらね?」

切歌

「受けたものは買うのが礼儀デス!」

調

「私も協力します」

「ギアこそ持ってねぇが、こんな大イベント、逃すわけにはいかねぇな!」

セレナ

「私もついていきます」

未来

「私にできることがあるならどんなことでも!」

 

『全力で助け出してみせます!!!』

 

弦十郎

「と、彼女たちの意見だ。いいんだな、俺たちで」

神峰

「はい、感謝いたします」

 

 

 

 

 こうしてS.O.N.G.のメンバーは全面的に協力をし、星守を奪還するまたは捜索することを決断した。

 これから、彼女たちの新たなる戦いが始まる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

「フフフ・・・誰にも邪魔はさせないわ・・・私と〇〇の楽園は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そう、決して、誰にも・・・」




はい、というわけで4話どうでしたか?ようやく、バトガのキャラを出すことができました

ここから発展させることを頑張るので、よろしくです!



                   (戦闘シーンのところ、どーしよ・・・・・・)


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第五話 イロウスとの戦闘

戦闘シーン、言葉で表すのは難しいデス・・・





では、五話をどうそ


 響たちが神樹ヶ峰女学園についてから数時間、早々にアラートが鳴り出す。

 神峰理事長曰く、この警報がイロウスの出現ということらしい。

 

神峰

「すみません、お話の途中ですがイロウスが出現した今、、、」

弦十郎

「わかっている、お前たち!現場へ急行するのだ!」

 

『はい!』

 

 奏者一行は駆け出し、現場へと向かう。ただ、イロウスとの戦闘経験はないという現状、どうすればいいのだろうか?

 考え事をしている弦十郎に通信が入る、友里からだった。

 

友里

『指令、謎の生態反応が多数出現しています。』

弦十郎

「大丈夫だ、響君たちにはもう向かわせている」

友里

『ですが、ノイズとは違う周波数です。いくらシンフォギアでも攻撃が通るかわからない今は・・・』

弦十郎

「・・・確かにそれもそうだが」

神峰

「大丈夫だと思いますよ」

弦十郎

「なんだと?」

 

 理事長が仮定したことは単純であった。こちらの世界では神樹の加護をうけて戦っているというとのこと。となれば、歌によって力と変えるシンフォギアシステムとそこまで変わらないと言える。

 

弦十郎

「なら、試す価値は容易にある。友里!藤尭と連携し、周辺の情報収集、奏者に的確な敵の位置と数を伝えるんだ!」

友里

『了解です!』

弦十郎

「・・・頼むぞ、みんな!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 奏者6人は友里の指示通りに動き、こちらにとっては謎の敵『イロウス』との戦闘に備える。

 

マリア

「にしても、向こうに見える『紫色の霧』は何なのかしら?」

切歌

「あれって触れちゃダメなんデスかね?」

 

『あぁ、触れちゃダメだ』

 

 奏者6人に連絡を入れたのは弦十郎だった。伝えたいことがあるというらしい。

 

クリス

「おっさん?触れたらいけねぇってどういうことだよ?」

弦十郎

『あぁ、ついさっき聞いた話だ。生身で触れる、もしくは息をすると人体に害があるらしい。だが、シンフォギアを身に纏えばそれを防げるかもしれない』

「それなら!一番槍、突貫します!」

 

『Balwisyall Nescell gungnir tron』

 

 響が聖詠を唱え、自身の持つシンフォギア『ガングニール』を身に纏う。

 他の5人も聖詠を唱え、翼は天羽々斬、クリスはイチイバル、マリアはアガートラーム、切歌はイガリマ、調はシュルシャガナを身に纏う。

 敵がいる位置がはっきりしているのは3か所。話し合いの結果、それぞれに2人ずついくこととなった。だが、先に先行してきたと思われる少数のイロウスの軍団がこちらに迫ってくる。

 

クリス

「シンフォギアの攻撃が実際に効くか試してやろうじゃねぇか!」

 

 クリスは腕部にあるカバーを展開しクロスボウガン状の武器を形成し、イロウスに向けて攻撃を開始する。攻撃は命中し、命中したイロウスは消滅していく。

クリス

「よし!これであたしらの攻撃は通用するってことはわかった、あとはぶっ飛ばすだけだ!」

「ならば、正面突破で押し通る!月読、行くぞ!」

調

「わかりました」

「じゃあ、私は切歌ちゃんと!」

切歌

「合点デス!」

クリス

「そんじゃ、あたしはマリアとか?」

マリア

「えぇ、それじゃ、お互いに行くわよ!」

 

 それぞれ、編成されたチームで行動を開始、イロウスが集中している3か所にそれぞれが移動する。

 

 

 

<響・切歌ペア>

翼たちと離れ、3か所あるうちの1か所に響と切歌が到着し戦闘を開始した。

「うわぁ、いっぱいいるね・・・イロウスだっけ?なんかジェルの塊みたい」

切歌

「食べれるんデスかね?」

「だったら未来にりょう・・・って!?ご飯&ごはんな私でも食べる気にはなれないよ!?」

切歌

「一瞬、心の声がだだ漏れになった気がするのデスが?」

「と、とにかく!行くよ!切歌ちゃん!」

切歌

「了解デース!」

 

  BGM:限界突破G-beat

「一点突破の決意の右手 私という音響く中でっ!!!」

 

 イロウスに対して力を込めた一撃一撃を食らわせる。だが、まだイロウスの数は減ることは無い。どこからか湧き出てきているのだろうか、ノイズのように。

 

「だとしてもッ!!!」

切歌

「だったら、これでもくらえデス!」

 

 <切・呪リeッTぉ(キル・ジュリエット)>

 

 イガリマのアームドギアから放たれた3枚の曲線の刃が前方のイロウスを刈り取る。

 

「高鳴れ!G-beat! メーターもガンと!G-beat!」

 

 歌の力によって高まったフォニックゲインが莫大な力を生む。響は高まったフォニックゲインを右の足に集中させ、ジャッキを最大まで引き上げる。そのまま足を掲げ、ジャッキが下りると同時に大地を踏みしめる。

 

「はぁぁぁあぁぁ!!!!せいッ!!!」

 

 <我流・大地進撃波(がりゅう・だいちしんげきは)>

 

 響が踏みしめた大地はひび割れ、その衝撃波がイロウスに直撃する。直撃したイロウスは次々と倒れていく。

 

切歌

「やったデスよ!響さん!一網打尽デス!」

「うん!もうほとんどいないね」

 

辺りを見回すと数はそう残っていない。残りのイロウスを消滅させ戦闘が終了する。

 

「一応、これで終わりかな?」

切歌

「もうマリアたちも終わって帰ってるみたいデス。指令からも帰還命令出てるデス」

 

『ちょっとそこにいるお前ら!回避行動をとれ!』

 

「へ?」

切歌

「ひ、響さん!?上!」

 

切歌が指さした先には大きな影、しかも飛行しているものだと思われる物体が落ちてくる。

 

「あわわ!?」

 

 二人ともすぐに回避行動をとり、かわして受け身をとる。そしてさっき入った通信の主から再び通信が入る。

 

『お前ら無事か!?』

 

 突然の応答、弦十郎だと思って応答しようとするが、聞き覚えのない声に疑問を持った。

 

「はい、なんとか……あのーどちらさんですか?」

 

『あぁ、私か?私は『御剣風蘭(みつるぎ ふうらん)』だ。色々ごった返したことが起きてるから、私の指示に従ってくれ』

 

「はい!それでどうすればいいんですか?」

御剣

『あぁ、今現れたイロウスは『キュヌクス』って奴で飛行型イロウスの上位ランクといえる敵だ』

「それで、倒し方とかあるんですか?」

御剣

『奴は閃光を飛ばしてくる。それを除けれりゃどうにかなる』

「・・・それだけですか???」

御剣

『それだけだ。聞きたいことなら、終わってから聞くからな。頑張れよ』

切歌

「ものは試しデス!」

 

 切歌がキュヌクスに対して切・呪リeッTぉを飛ばす。だがその攻撃はキュヌクスの翼で発せられた風によって消し飛ばされてしまう。続いて響が拳を入れに入るが思った以上に相手のスピードは速く、響の拳もたやすく受け止められてしまう。こちらがバランスを崩せば、キュヌクスは翼で風を起こし吹き飛ばそうとしてくる。

 どうにかして、攻撃を仕掛けようとするが相手は飛行能力を持ったイロウス。たやすく捕まえさせてはくれない。

 

切歌

「どうにかしてあいつの動きを止めないとデス」

「でも、私と切歌ちゃんで止めれる方法が……あ!」

切歌

「どうしてのデスか?」

「切歌ちゃん!あれならきっと止められるよ!」

切歌

「?」

 

 響の提案に耳を傾ける切歌。フムフムと頷きながら切歌は納得した。

 

切歌

「なるほど、それならきっと上手くいくはずデス!」

「たぶん、一回しかチャンスはない……」

切歌

「ぶっつけ本番は何度も通ってきた道デス!」

 

 響が先に先行し、足のパワージャッキによって空中に移動する。相手が空中にいるならこちらも空中で戦えばいい。だが、響のギアは空中で戦うようにはできていない。だからと言ってできないわけではない。疑似的になら空中に浮遊が可能であり、足のパワージャッキを伸ばし、戻ってきた衝撃の反動で押し出される形でなら疑似浮遊ができる。これは響が戦いの中で編み出した方法である。

 響が腕のハンマーパーツを変形させ、腕を覆うようなブースターナックルの形にし、ブースターの勢いと共にキュヌクスに殴りかかる。だが相手は空を半永久に飛べるイロウスであり、かわされてしまう。

 しかし、響の本当の目的は当てることではない。あくまで一種の脅しであり、かわさせることであった。キュヌクスがかわしたと同時に切歌に合図を送る。

 

「切歌ちゃん!!!」

切歌

「この時を、待ってたのデス!!!」

 

 <断殺・邪刃ウォttKKK(だんさつ・ジャバウォック)>

 

 切歌が放った肩のアンカーはキュヌクスへと一直線に向かい、その巨体を拘束する。そう、響と切歌が狙っていたのは拘束をすること。動きを止めてしまえば動けるものも動けない。捕らえられたキュヌクスは振りほどこうと動く。

 

切歌

「くっ……なんて力なんデス……でも!放しはしないのデス!!!」

 

 ジタバタ動くキュヌクスによって引きずられてしまうが、切歌は自身のアームドギアの鎌の刃を地面に突き刺し、それをアンカーフックとする。

 

切歌

「響さん!そんなに長くは持たないデスよ!」

「このチャンスを、無駄にしない!!!」

 

 響はもう一度、パワージャッキを利用して空へと飛び出し、腕のハンマーパーツを変形させ、サイドにある板状の部位をドリル状に回転させる。そして、腰部にあるブースターの勢いのままキュヌクスに突っ込む。

 キュヌクスは響に気づいたらしく、閃光を響に対して発射する。だが、ドリル状に回転するアームカバーがその閃光を弾いていく。そして、響の攻撃はキュヌクスの腹部へと狙いを定める。

 

「そこだぁぁああぁぁぁぁあああ!!!!!」

 

 響の力が込められた重い一撃がキュヌクスの腹部へ直撃する。そして、そのまま貫通し拘束されていたキュヌクスは消滅していく。

 

切歌

「やったデスよ!響さん、倒せたデスよ!」

「うん!でも……星守の人を見つけられなかったね……」

切歌

「あ……そうデスね……」

御剣

『よかった、倒せたんだな。安心したぜ。一回戻ってくれ、ちゃんと挨拶もしないといけないしな』

 

響たちに通信を入れたのは御剣先生であった。どうやらもうイロウスの反応は無いらしい

 

「そうですね、わかりました、これから戻ります」

 

 そして、響と切歌はみんなの居る、女学園に戻ることにした。

 戻った後、さっきの戦闘で通信してきた本人、御剣風蘭に挨拶をした。その人からは自分の事を『御剣先生』と呼んでくれと言っていた。さらに、御剣先生からはここにいる星守の人達にも挨拶しといてということを言われた。

 

 

 

 

 

 響たちにとっては、イロウスとの戦闘は初めてのこと。正直今はまだ感覚がつかめていない状態だ。だが、これからはこの環境、状況になれる必要がある。

 

 彼女たちの戦いはこれから広まっていくであろう……

 

 たとえどんな形であっても……

 




<アクションスキル・技 紹介コーナー>

 我流・大地進撃波(今作オリジナルアクション)

 響が編み出したオリジナルの技であり、この技の元は師匠こと弦十郎の足踏みで衝撃波や地面をひっぺがえす姿を見て、響なりに、ノイズに対して最速で最短に一網打尽出来ることを求めた結果がこの技である。
 技の出し方は技を放つ足に出力を集中し、片足の両サイドにある計4本のパワージャッキをフルで引き伸ばし、足を掲げ、大きく踏み込む形で放たれる。
 汎用性は重視してなく、主に自分の周囲に集まった敵を吹っ飛ばすために使われる。基本ノイズに対しての技であったがイロウスにも効果があることが判明した。


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第六話 少しばかりの休息

いやーイベント周回真っ只中ですよ、どっちとも

どれも楽しいですからねー


では、六話をどうぞ!



 御剣風蘭との挨拶が済んだ後、同じくこの女学園で先生と務めている、『八雲樹(やくも いつき)』と星守クラスの担任を担当している先生にも挨拶をした。

 

 

先生

「いやー、すみません。いろんなことを頼んでしまって……」

友里

「いえ、こういう状況は慣れてしまっているので気にしなくていいですよ」

藤尭

「確かにですね。慣れてしまっている自分も怖いですが……」

エルフナイン

「でも、こういう機材を触らせてもらえるのはとても勉強になります」

 

 現在、友里たちを含むオペレーター組が居るのは女学園にある指令室。互いのデータを共有しあうために神峰理事長がどうぞ使ってくださいと言ったからである。

 

藤尭

「こちらとのデータ共有システムは正常に起動し、とりあえずはこれで一段落ですかね?」

先生

「えぇ、こちら側のはあとで御剣先生と八雲先生が調整をするということなのでもういいでしょう」

友里

「そして、並行してやらなきゃいけないのが…」

弦十郎

「散らばった、『星守の少女』の探索か」

 

 現時点で失われた星守生徒は見つかっていない。だが見つからないからと諦められる大人ではない。

 

弦十郎

「なんとしても探し出さないとな、この星のためにも… そうだろ?先生」

先生

「そうですね、見つけましょう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 先生たちに挨拶をしたあと響たちは御剣先生に連れられ、ある場所へと着いた。

 

クリス

「一体、何が始まるんだよ?」

御剣

「まぁまぁ、そんな先走るなよ。これでも時間結構かかってんだぜ?」

「中には何があるんですか?」

御剣

「そんなのは、扉を開けてからのお楽しみだ」

 

 そんな御剣先生は扉に手をかけ勢いよく扉を開ける。そして開いたと同時にクラッカーの音が鳴り響く

 

『シンフォギアの皆さん!ようこそ、神樹ヶ峰女学園へ!!!』

 

 入った部屋には机がいっぱい並べられていて、その上には料理やお菓子などといった食物が置かれていた。

 

「一体何の騒ぎなのだ?」

マリア

「まさか、歓迎をしてくれているの?」

???

「はい、先ほどの戦闘はお疲れさまでした。これは私たちがどうしてもあなた方をお迎えしたく準備を進めていたのです」

マリア

「そうなの?えーと、あなたの名前は?」

???

「はい、私は『楠明日葉(くすのき あすは)』と申します。これから交流相まみえる者どうし、よろしくお願します」

「なるほど、礼儀正しい姿勢が私と気が合いそうだ。私は風鳴翼だ、呼ぶときは風鳴か翼で呼んでくれてかまわない」

 

 明日葉と翼が握手を交わす。明日葉は翼と見た目は似た者同士であるように思える風格であり、パッと見は清く正しい凛とした姿が印象的である。

 

マリア

「マリア・カデンツァヴナ・イヴよ、みんなからはマリアと呼ばれているわ」

明日葉

「はい、それでは翼さん、マリアさん、規模こそ小さいですが我々の歓迎会を楽しんでください」

 

 

 

 

 

 

 一方、響たちは星月みきとミサキとの挨拶を終え会話を楽しんでいた。

 

「へー、じゃあみきちゃんたちも結構な特訓受けたりしてるの?」

みき

「そうなんですよ!御剣先生の特訓がハードで疲れちゃいます…」

「分かるよ、こっちの師匠も強くてねー、まだ全然追いつかないもん」

切歌

「本当デス!人間かが分からなくなるぐらいデス」

調

「……人外的強さ」

 

 ここでの話題は互いの特訓についてであった。日々戦闘をしていく中で体力というものはないとダメである。

 

ミサキ

「だが、それは私たちの安全を踏まえたうえでの考慮だ。文句など言わない」

みき

「でも、よくミサキちゃんついていけるもんね。あんなに難しいのに」

ミサキ

「慣れればどうてことない。だが刺激が欲しいのも事実だ。できればそちらのを体験してみたい、その響さんの師匠とやらの実力を」

切歌

「デデデース!?や、やめといたほうがいいデスよ!?」

ミサキ

「なぜだ?強くなるためにはより強い相手と戦うのがベストじゃないのか?」

 

 確かにミサキが言ってることは正しくない訳ではないが、色々問題が生まれないこともない

 

ミサキ

「響さんはどうですか?」

「んー、師匠に聞く!それだけ!」

ミサキ

「それだけですか?」

「うん!ぶっちゃけ、全然わかんない!」

 

 ただの丸投げであった。

 だが、やる前に問題があった。今ここにおる星守たちには纏える星衣がない。それを知った時、ミサキはちょっとだけ気を落としたように見えた。

 

 

 

クリス

「あいつら……マジでやる気なのかよ……勘弁してくれよ……」

 

 クリスが頭を抱えてるのは先ほど響たちが話してた内容が聞こえてたからである。今は歓迎会を楽しめみたいなことを思いつつ、机に置いてある菓子を頬張る。

 

あんこ

「いいんじゃないの?どうせ今、ワタシたちに星衣が無いから実戦的訓練なんてできないし……」

 

 彼女は粒咲あんこ(つぶざき あんこ)、さっきからちょっくら話し相手になってくれてる相手だ。

 こいつはこいつで人の輪に入るのはちょっと苦手らしいからあたしとは少しばかり気が合うのかな?

 

クリス

「そ、そうか……なんか悪ぃな、嫌なこと話させたみたいな感じで」

あんこ

「別に気にしてないよ。むしろ、戦闘できない分今回はセンセたちと一緒に探さないとダメだと思うし……」

クリス

「そっか、お前も結構仲間のこと想ってるんだな……」

あんこ

「どっかの誰かさんよりは軽い方だよ……」

 

 この他にも、芹沢蓮華(せりさわ れんげ)と朝比奈心美(あさひな ここみ)が居るのだが心美は未来との会話をし、蓮華はどこにいるのかがわからない。だが後に明日葉が物陰に隠れていた蓮華を見つけだした。なぜか手にはカメラを持っており、なにやら満足気であった。

 

 

そして歓迎会は夜遅くまで行われ、みんなでその日を楽しんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<とある場所のどこか>

 

「~♪」

 

 鼻歌が聞こえる。その鼻歌はとても心地いいものであり、それを聴く少女は安らぎを覚え、目を覚ます。

 

「〇〇?」

 

「あら?起きたの?」

 

「……うん」

 

 少女は目の前にいる彼女の裾をつかみ、自分の方に引き寄せる。

 

「どうしたの?」

 

「……怖い、夢を、みた」

 

 裾を強く握りしめる、少し弱々しいその声は震えていた。

 

「〇〇は、私から離れない?」

 

「もちろんよ、〇〇ちゃん。私は離れもしない、そして離さないわ」

 

「うん」

 

互いが互いを抱きしめ、離れないように密着する。

 

「いい香り……」

 

 少女は顔を彼女の胸に埋め、かわいらしく、そして愛おしく笑う。

 そして、その彼女はやさしく少女を抱き上げる。

 

「……そうね、こんなに愛おしい子を護らなくちゃね?」

 

 誰にも渡さない、そして邪魔をするものは消し去る

 彼女はそう誓う。

 

「でも、私一人じゃ、あの人数はさすがに骨が折れるわ……でも、」

 

 後ろを向けば人の影が立っている。だがそれぞれに目立った感情や表情は見えない

 

「やってくださるかしら?あの異世界民の人たちを……」

 

 言葉を交わさず、後ろにいた影はそのままその場を立ち去る。

 視線を少女に戻すと、その少女は眠っていた。

 

「あら……かわいい寝顔ね」

 

そして彼女はまた、小さく歌いだす。まるで子守歌のように小さくささやきながら。

その歌は、静かに染まった空間に小さく響き渡る……

 

 

 

 

 

「さて、どんな反応をするのかしらね……」




現時点の登場キャラ
シンフォギア
 響、クリス、翼、奏、マリア、切歌、調、未来、セレナ、弦十郎、友里、藤尭、エルフナイン

バトガ
 神峰、御剣、(八雲)、先生、みき、ミサキ、明日葉、あんこ、(蓮華)、(心美)

()は文章文のみ




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第七話 新型の出現

 歓迎会の翌日、御剣先生は悩んでいた。

「くっそ、これじゃ終わんねぇ……」

 御剣先生が頭を抱えていたのは星衣のことである。度重なる戦いによってみきたちの星衣はボロボロになってしまい、ついには着装することさえもできなくなってしまった。

「直そうにもダメージの蓄積も多いし、なんせ時間がかかる。しゃーない、作り直した方が早いかもな……」

 御剣先生は修復を断念し、一から星衣を作り直すことにした。だがただ作り直すわけにもいかな。これからの戦闘に耐えうるものでないと意味がないと言え、それに加え強化も必要となる。

「アタシ一人でやるのもいいけど、たぶん、それじゃあ、同じになっちまう……

 だったら、頼むか」



 早朝から八雲先生と御剣先生がエルフナインに頼みごとをしている。

 

エルフナイン

「えーと、ボクに新しいバトルスーツの開発を頼みたいということですか?」

御剣

「そうなんだよ、この通り!」

 

 新しい星衣をつくるためにエルフナインに頭を下げて頼みごとをする御剣先生。八雲先生曰く、御剣先生が頼み事するのは珍しいことだという。エルフナインも唐突の頼みごとに少し考えたが答えなど最初から決まっていた。

 

エルフナイン

「わかりました、協力します。ボクの方こそ興味があったのでこちらこそお願いします」

御剣

「本当か?感謝するよ!一人じゃ行き詰ってたからな」

 

 こうして、互いが協力し新しい星衣の制作がはじまった。だがそれと同時に、イロウスの出現を知らせる警報が鳴り響く。

 そして、弦十郎が響たちに出動命令を下した。

 

 

 

 

 

 

 

 響たちは現場へ到着、データによると二か所の方向から迫ってきているため、響・翼・クリスとマリア・切歌・調のチームに分かれて迎撃を行う。

 

 そして響・翼・クリスはマリア達とは反対の方向へと行き、イロウスの大軍を待ち構える。

 

クリス

「とんだ数の多さだな」

「だが、引き下がる理由などここにはない!」

「自分の歌を信じて、戦いましょう!」

 

 <BGM:激唱インフィニティ>

 

 響が先行し、前方のイロウスに向かって攻撃を仕掛けていく。

 翼も並行して響と共に剣を持ち、斬りかかる。

 クリスは後衛で支援しつつ、ガトリング状に変形したアームドギアで打ち砕く。

 

クリス

「数が多くても、あたしらが強ければ、どうてことねぇーんだよ!!!」

 

 <CUT IN CUT OUT(カット イン カット アウト)>

 

 イロウスに向けて多数の小型追跡ミサイルを放つ。

 それにより、着々とイロウスを撃破していく。

 翼も「逆羅刹(さからせつ)」、「蒼ノ一閃(あおのいっせん)」を使い、周りのイロウスを一掃していき、数を減らしていく。

 

 

 

 

「あらかた片付いたが、この区域は終わりのようだな」

 

 イロウスの数は減っていき、見た限り数えられるほどしか残っておらず、勢力としても小さくなった。終わりをほぼ確信した状態の時、一本の通信が入る。

 

マリア

『翼、ちょっといいかしら?』

「どうしたのだ、マリア?」

マリア

『想定よりこっちの数はずっと多いわ。だから応援を頼みたいのだけど』

「わかった、立花と雪音と共にそちらに向かおう」

マリア

『わかったわ』

 

 通信を切り、響とクリスが居る元へ向かう。

 

「立花、雪音、マリアたちが苦戦を強いられているようだ。急いで向かうぞ」

「はい!」

クリス

「ここの敵は全然手ごたえ無くって詰まんなかったぜ」

 

 三人はマリアたちが居る区域に向かう。だが、向かおうとした瞬間、上空に巨大な影が出現した。その影は瞬間に響たちに襲い掛かり、響たちは急遽回避を行う。

 

クリス

「なんだコイツ!?」

「新たな敵だというのか?」

 

 見た目的には蜘蛛の形をしたイロウスといえる姿。標的を響たち三人に向けた後、蜘蛛型イロウスは遠吠えを上げる。

 

クリス

「コイツを倒さなきゃ、前に進めねぇってことか」

「強さのわからない相手……でも、無理やりにでもねじ込む!」

「もはや、立ち止まる理由など無い!」

クリス

「だったら、抜き時だな!呪いの剣!」

 

「「「イグナイトモジュール、抜剣(ばっけん)!!!」」」

 

 三人のギアが漆黒のギアへと変貌する。

 魔剣・ダインスレイフの力を埋め込んだ諸刃の剣といえる形態「イグナイトモジュール」一時的に攻撃力、防御力共に飛躍的に上げる効果を持っている反面、奏者自身の精神状態などに影響されやすく、失敗をすれば、ダインスレイフの持つ闇に呑まれ暴走をしてしまう。そのうえ、カウントダウンが仕込まれており、999秒を過ぎると強制的にモードが解除されてしまう。

 

<BGM:激唱インフィニティ IGNITED arrangement>

「早期に片付けるぞ!」

 

 翼が自身のアームドギアの剣を展開し、ビーム状の刃を形成し構えをとる。

 

 <蒼ノ一閃>

 

 大きく振りかぶり、横殴りの刃の閃光を蜘蛛型のイロウスの足に放つ。

 その攻撃は当たり、イロウスはバランスを崩す。蜘蛛イロウスは蜘蛛特徴の粘着のある糸を吐き出す。そして、三人は当たらないように回避を繰り返す。

 

クリス

「少しばかり、黙っていろや!!!」

 

 <BILLION MAIDEN(ビリオン メイデン)>

 

 ガトリングの弾幕を蜘蛛イロウスに浴びせるが、硬い装甲に歯が立たない。

 

クリス

「ちっ、防御だけはいっちょまえらしいな」

「だったら、衝撃でぶっ飛ばす!」

 

 響が走り出し、蜘蛛イロウスへ突撃していく。腰にあるバーニアを吹かし、自身の身に炎を纏わせ、拳を正面に叩き込む。グラついたところに下から勢いよく自身が上昇しながらアッパーを食らわす。空中に浮いた状態から腕のハンマーパーツを変形させブースターの代わりにし、勢いよく降下し蜘蛛イロウスの頭部へ炎を纏わせた足蹴りを食らわせる。

 

 <我流・星流激槍(がりゅう・せいりゅうげきそう)>

 

 響の攻撃を食らった蜘蛛イロウスは、さらにバランスを崩し動けなくなる。もがいて動こうとするが翼がとどめにかかる。

 

「受けるがいい!我が剣の舞を!」

 

 自身の剣に炎を纏わせ、大きく振りかぶり、蜘蛛イロウスの巨体を一刀両断する。

 

 <焔刀・爆炎斬(えんとう・ばくえんざん)>

 

 攻撃をまともに食らったイロウスは爆発を起こし、その身は焼き焦がれその場から消滅していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 響たちが未確認のイロウスを倒した姿を指令室にいる先生たちが喜びの声を上げていた

 

先生

「いやーすごいですね、彼女たちも。未確認のイロウスを倒せるなんて」

八雲

「きっと、鍛錬を重ねたのでしょうね。ですよね?弦十郎さん」

弦十郎

「まぁな、だが基本俺はヒントを教えてるくらいだからな。答えなどは彼女たちが見つけてる」

エルフナイン

「イロウスに対しても抜剣は効果があると考えられるので、しばらくの間はこれで行けそうですね」

 

 未確認のイロウスの出現に戸惑いを隠せなかったがそれを倒せたということはとてもいいことだ。このまま終わればいいものなのだが……

 

 そうはいかずに、再び警報が鳴り響く

 

藤尭

「レーダーに反応!数は……3です!って少なくないですか?」

 

 藤尭は疑問に思った。先ほどの蜘蛛型のイロウスはたった一つの反応であったが波形はとても大きかった。だが今回は小さい波形が3つしか見えていない。これに不信感を持った藤尭はすぐにデータを調べだした。

 

友里

「3つの反応は、響ちゃんたちの方向に向かっているようです」

弦十郎

「なんだとっ!?すぐに響君たちに知らせろ!」

藤尭

「指令、待ってください!」

弦十郎

「どうした?藤尭」

 

 響たちに連絡をしようとすると、藤尭に呼び止められてしまう。どうやら、調べたものが解析できたようなのだ。

 

藤尭

「先生方、驚かないでくださいよ。先ほどの小さな反応は、この子たちです…」

 

 そういうと藤尭は大型のスクリーン画面に調べて出てきた資料を見せる。

 そこには見覚えのある者の写真が載っていた。

 

御剣

「マジ、かよ……」

 

 その時、先生方が驚きを隠せなくなった……

 一体、なにを観たのだろうか……




<アクションスキル・技 紹介コーナー>

 我流・星流激槍(アクション:GXのキャロル戦を推奨、技名:XDを推奨)


 焔刀・爆炎斬(今作オリジナルアクション)

 イグナイトモジュール発動時に繰り出される、翼のカットイン技
 技を繰り出す際、刀身に炎を纏わせた大型に変形した剣を振りかざす。文字通りその炎を纏った剣で相手を一刀両断し、両断した物体をも焼き尽くす。


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第八話 現れた堕者(だしゃ)

シンフォギアのガチャ運がほとんどない自分であり、バトガのガチャ運はりょーさんある自分です。均等に欲しいです・・・。




では、八話をどうぞ!


 悪い予感は的中した。モニターに映し出されたのは、先生たちには見慣れた者であった。その正体は……

 

 『火向井ゆり(ひむかい ゆり)』

 

 『天野望(あまの のぞみ)』

 

 『常盤くるみ(ときわ くるみ)』

 

 の三人の姿であった。

 

 

 

 

 

 

 

 一方、響たちはマリア達の支援に行くため現場を離れようとしたが、響が何かしらの違和感を覚えた。

 

「翼さん、クリスちゃん、何かが来ます…」

「どういうことだ、立花?」

クリス

「先輩、こんな時のバカ(響)の勘は当たるもんだぜ?なんか来るに違いねぇ」

 

 三人とも攻撃態勢をとる。そして、響の予想通り、奥の暗闇から影が現す。

 

クリス

「やっぱ、お出ましのようだな?」

弦十郎

『お前たち、聞こえるか?』

 

 見えたと同タイミングで弦十郎から通信が入る。

 

「師匠!今、三人の影が見えます!」

弦十郎

『そうか、だったら話が早い』

「指令、そのことを教えてください」

弦十郎

『あぁ、そこに現れた三人が<星守>と判明した。現によって救出作戦を命ずる!火向井ゆり、天野望、常磐くるみのそれぞれの救出を実行しろ!』

 

「「「はい!!!」」」

 

 三人の姿がはっきり見えた後、響たちは三人に向かって走り出す。それと対になるようにゆり、望、くるみも走り出し、戦闘を始める。

 対戦として、響対ゆり、望対翼、クリス対くるみという形で行われた。

 

「待ってて、今助けるから!」

 

 響は相手の体に傷を付けまいと武器を吹き飛ばすことに集中する。拳を何度も持っている剣に対して攻撃をする。だが、その攻撃はうまいこと受け流されている。思うような攻撃が通らずに時間と体力だけがどんどんと減っていく……。

 

ゆり

「なんだ?その弱々しい攻撃は?」

 

 ここで初めて、ゆりが口を開く。その声には苛立ちが混ざっていた。

 

ゆり

「さっきから武器にしか攻撃をしてこない、何故だ?」

「そんなの……傷ついてほしくないから……」

ゆり

「は?」

「君の仲間が待っているから、傷つけた状態でなんて絶対に嫌だ!だから、こんな戦いなんて……」

ゆり

「そんな中途半端な気持ち、この極悪(正義)が経ち切ってやる!」

 

 大きく振りかざした剣を響に向けて、振り下ろす。慌てて響は回避をするがその攻撃の雨が止むことは無い。

 

「やめてよ!ゆりちゃんだってこんなことは望んでないはず!」

ゆり

「私の極悪を侮辱する気かぁー!!!!」

 

 ゆりは重い攻撃を何度も振り下ろす。響にはなんとなくわかっていた。この攻撃を一度でも受ければ、確実にもう一度立ち上がることは困難であることを

 そしてもう一つわかったこと、立ち回りが翼と似ていること。剣の振り方、構え方、それぞれが鍛錬された動きであると、普通の状態なら回避は何とかできるであろう。だが、今は疲労が溜まっていると響は感じている。避けられる攻撃も危うくなる。

 

ゆり

「いつまで、逃げるつもりだ!」

 

 距離を置いて逃げていたつもりだったが、ゆりの回し蹴りによって自分の体が吹き飛ばされてしまう。

 

「がはっ…!」

 

 背後にあるコンクリートの壁に当たってしまい、倒れこんでしまう。気が付けば、自分の息はあがっていた。

 ふと響は不思議に思った。みきから聞いたことによると、ゆりは正義にあふれる勇敢な子だということを。なぜこうも、侮辱することしかしないのだろうかと……

 

(もしかして……?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方、クリスと翼も交戦中であり、それぞれ問いかけていた。

 

「貴様は仲間のこと、どう思っているのだ?」

「仲間?そんなの知らないよ。今はあんたを潰すことだけ考えてればいいもん」

「貴様の仲間は心配をしているのだぞ!そんな態度でいいのか!」

「あーも、うるさいな。邪魔するんだったらアタシの前から消えて!」

 

 望はカノン型の銃を構え、翼に向けて発砲をする。翼はその弾を回避する。いくら遠距離からの攻撃とはいえ、ハチの巣になる前に近づいてしまえば接近戦でも戦える。

 翼はクリスとの訓練で銃撃の弾幕には多少の慣れがある。望の放つ弾幕はクリスが放つ物と比べれば比ではない。

 

「貴様のその捻じ曲がった精神、成敗してくれる!」

 

 <千ノ落涙(せんのらくるい)>

 

 翼が上空へと飛び上がり、無数の粒子で形成した短剣を雨のように降らす。望はそれを走りながら回避し、自身に当たりそうなものは撃ち落としていく。

 

「ほんとッめんどくさいね!どうしてそんなにこだわるの?」

「貴様を待っている、貴様の仲間のためにだ!」

「へー……本当にそうなのかな?」

「何が言いたいのだ?」

「アタシね?もう、ここにいる二人以外信じないことにしたんだ。信じるだけ無駄だし、飽きちゃうし……」

「なんだと?」

 

 望は翼の懐に急接近し、銃を構える。多少の防御姿勢を作っていたものの、翼が気づいた時には銃口がもうゼロ距離の位置にあり遅かった。

 

「なっ!?」

「バイバーイ!」

 

 撃ち放たれた弾は翼の腹部に直撃し、上空へ吹き飛ばされる。

 

「がはっ!?」

 

 高く打ち上げられた体は重力のままに降下し、地面に叩きつけられる。それと同時にイグナイトモジュールが解除されてしまう。

 

「き、貴様……」

 

 翼は身体を動かそうとするがイグナイトモジュールの反動、そのうえ銃撃を真正面から受けたため、動くことができない。

 

「アハハ!どうしてこんなになっちゃったのかな~?おかしいね!」

 

 地面に這いつくばる翼を望は嘲笑う。

 

クリス

「テメーッ!よくも先輩を!」

 

 クリスがガトリングを望に向かって撃とうとしたとき、くるみのハンマーの攻撃によって逸らされてしまう。

 

クリス

「ちっ、お前もそっち側かよ」

くるみ

「……ゆりと望の邪魔はさせません」

クリス

「オメェも目を覚ませよ!どうして残酷なことを止めねぇんだよ!」

くるみ

「……それは、ゆりと望がやりたいことだから…だから止めない、邪魔をするなら容赦はしないです」

クリス

「聞いたぜ?お前さんの話を。周りを観れるいい奴って話じゃねぇか?」

くるみ

「……」

クリス

「なんで、そんな優しい心を捨てちまったんだよ!」

くるみ

「……あなたに、関係ありません!」

 

 くるみがクリスに接近する。ハンマーによる攻撃範囲は広く、衝撃だけでもダメージは受けかねない。だが、クリスの攻撃手段は遠距離型であり自分でもわかってた。

 

クリス

(近づかれる前に終わらせればいいんだろ!)

 

 クリスはアームドギアを変形させ、弓状のギアにし、くるみに狙いを定める。

 

クリス

「吹っ飛びやがれ!!!」

 

 <ARCHER STRIKE(アーチャー ストライク)>

 

 一斉に放たれた複数のビーム状の矢がくるみへと一直線に向かう。

 くるみはそのビームの矢を前進しながらハンマーで撃ち落としてく。

 

クリス

「あんな、重てぇ武器を持ちながらそんな軽々しい動きができんのかよ……」

 

 くるみが見せてる回避方法がハンマーを軸とした回避方向、そのためこちらからみると乱舞をした状態で回避をしてるように見える。だが、くるみにとって好都合でありその回避を繰り返すことで確実に相手に近づく。

 

くるみ

「……二人の邪魔は許しません!」

クリス

「こちとらぁも、譲れねぇことあんだよ!」

 

 クリスはギアをハンドガンに変形させ、自ら近距離戦に持ちもむ。他の武装に比べて威力は劣るが、扱いやすいのがハンドガンの特徴である。

 クリスが弾を放ち、それをくるみが回避をする。その繰り返し

 そしてようやく、クリスの放った弾がくるみの武装に当たりバランスを崩させる。

 

クリス

「ようやくだ、観念しろ!」

 

 クリスは上空に飛び上がり、アームドギアを変形させ銃口を向ける

 

 <RED HOT RAIN(レッド ホット レイン)>

 

 ライフルの形へ変えたギアをくるみに向けて狙撃をしようと試みる。だが、それは甘かった。背後に何かしらの物体があたり、バランスを崩したクリスは、標的からそれて撃ちはなってしまう。

 

クリス

「なッ!?チクショウ!やりやがったな!?」

 

 バランスを崩した状態で降下しながら見えたのは、銃を構えている望の姿であった。標的がずれたのは望が放った銃弾が原因であった。

 着地をしたと同時にくるみがクリスに急接近する。クリスはバランスを崩した体制のままであったため、そのまま後ずさりすることしかできず、振り回されたハンマーの攻撃によって、自身の持っているアームドギアが吹き飛ばされてしまう。

 

クリス

「マジかよ!?」

くるみ

「…これで終わりです!」

クリス

「ちッ、プロテクト…ッ」

 

 クリスは瞬間的にバリアを張ろうとしたが間に合わず、ハンマーの重い一撃をまともにくらい、後ろに転がり飛ばされ建物へと衝突する。

 バタリと倒れこんだと同時にイグナイトモジュールの制限時間が来てしまいモードが解除されてしまう。

 

クリス

「ゲホッ…じょ、冗談きちぃぜ……」

くるみ

「……それがあなたの罪です。私たちの邪魔をしたという」

クリス

「罪だぁ…?なんだよ、それ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「翼さん…、クリスちゃん…」

ゆり

「他人の心配をしている余裕があるのか?」

 

 本来、余裕などない。だが響の場合は人の事を誰よりも大切にする。

 

「余裕は無いかもしれない…、それでも私は、自分の拳で誰かと握り合いたい……」

 

 響は力を振り絞って立ち上がる。体力は激しく消耗している中、彼女は握り合うことをあきらめない。

 

「だから、私はゆりちゃんたちとも握り合いたい!なんとしても!」

 

 ゆりに語り掛ける。だが、その声は届いているようで届かない。

 

ゆり

「腹立たしい!お前に審判を下す!」

 

 ゆりは剣を翳し、その刀身に巨大なビームのエネルギー刃を纏わせる。

 

「待って!」

ゆり

「待つものか!消え失せろ!」

 

 <ディストーション・ジャッジメント>

 

 ビームを纏った剣をそのまま振り下ろし、響に仕掛ける

 響はすぐに回避行動をとり攻撃をかわすが、ビームの刃が地面にめり込んでも残ったまま

 

ゆり

「これで終わると思うな!」

 

 そういうと、めり込んだ状態から横にスライドをするように横殴りの攻撃を仕掛けてくる。響が気づいたときには、もう目の前に迫っていたため普通の防御姿勢しかとる事しかできずにあっけなく吹き飛ばされる。

 吹き飛ばされイグナイトモジュールが解けた響は力尽き、仰向けに倒れこんでしまった。しばらく視界がぼやけて、そのぼやけが晴れたときにはゆりの顔が見えていた。

 

ゆり

「今回は、これで終わりにしてやる。だが、次に会ったときはお前の正義を砕き、その身をも砕いてやる。望、くるみ、帰るぞ」

「はいはーい」

くるみ

「……うん」

 

 そう言い残すとゆりを含む三人は立ち去っていく。響は追いかけようと起き上がろうとするが体に力が入らない。瞼が重くなり、意識がもうろうとする中、誰かの声が聞こえる。

 

(……み、く?)

 

 だがその正体を確認することなく、響たち三人の意識は深い闇に落ちていった……。

 




<アクションスキル・技 紹介コーナー>

 ARCHER STRIKE (今作オリジナルアクション)

 自身のアームドギアを弓状に変形したときに使用できる、クリスのカットイン技であり、ビーム状の矢を複数本を弓にセットすることができ、同時に発射することが可能。

 RED HOT RAIN (シンフォギアXDを推奨)

 ディストーション・ジャッジメント(今作オリジナルアクション)

 今回ゆりが使用したスキル。
 見た目の感じは、本来ゆりが使用しているスキル『ジャッジメントソード』と類似しており、ビーム刃が紫色である。


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第九話 新しい歌

11月23日に出したのに、八雲先生のネタが浮かばすになりそうです・・・

では九話をどうぞ


「……ん」

 

 響は目が覚めた。起き上がり周りをよく見ると自分の体はベットの上にあり、状況から考えると響は寝ていたということがわかった。

 

「そうか、あの時の戦闘のあとに……ん?」

 

 布団の中でもぞもぞする物体を見つけ、響はその布団を剥がしてみる。そしてそこには様々な布で継ぎ接ぎに縫われて作られているぬいぐるみを抱かえて寝ている女の子がいた。

 

「この子って?」

 

「響?」

 

「未来?」

 

 閉まっていたカーテンを開けたのは未来であった。どうやら響が寝ている間、心配で様子を何度もみに来ていてくれたらしく、目が覚めた響をみてほっと一安心したようだ。

 

未来

「よかった、目が覚めてくれて…」

「うん、未来聞きたいんだけど、この子は?」

未来

「え?あ、この子はね、『サドネ』って言うんだって」

「へー、そうなんだ」

 

 未来の話によると響をここまで連れてきたのはサドネであり、そして響が目を覚ますまでほぼずっとそばにいたらしいく気が付けばこうして寝ていたと思われる。

 

「あ、クリスちゃんと翼さんは?」

未来

「大丈夫だよ、クリスも翼さんもさっき覚めたばかりだし、響が最後だったらか心配しちゃったよ?」

「あはは…ごめんごめん」

 

「ん……」

 

 サドネが瞼をこすりながらむくり起き上がり、周りを見る。

 

サドネ

「サドネ、寝てた?」

「うーん、みたいだね。でも、私が目を開けるまで居てくれてたんでしょ?」

サドネ

「うん」

「ありがとうね」

サドネ

「エへへ」

 

 響に頭をなでられてにっこりとほほ笑むサドネ。愛らしくかわいい笑顔がとても印象的だ。

 

「あ、サドネちゃんはどう呼びたい?私、立花響って言うんだけど」

サドネ

「うーん……おねぇちゃん!」

「あはは、おねぇちゃんかー ちょっと、照れくさいかな?」

 

 こうして響はサドネからおねぇちゃんと呼ばれるようになり、未来はミクと呼ばれるようになった。そうやって話している内に響が起きたと聞きつけたみきとミサキが様子をうかがいに来て、またそこから話は大いに盛り上がった。

 また、サドネが行方不明の1人であったことも同時に知り、のちに先生と共に喜んだ。

 

 

 

 

 しばらくの間、響・クリス・翼は治療に専念するためにしばし戦いはお休み。かわりに御剣先生とエルフナインの手によって新しく作り上げられた『星衣』を纏う星守たちと、マリアを含む、F.I.S.のメンバーで対抗することになった。

 しかし、ここのところ、イロウスの出現は少なくなっており、出撃する回数も減ってきており、ちょっとした休息の時間も増えてきた。

 普通に考えて少なくなっていることはうれしいことではあるが、いつまた現れるかもしれない相手に油断をしてはならないので、そこで少々軽い特訓を重ねることとした。

 

御剣

「ほい、特訓とかは自由にしてくれ。こん中のどれかをこなしてくれればなんとかなるだろう」

マリア

 「わかったわ、この中のいくつかをやればいいのね?OK、これから始めるわよ!」

御剣

「サドネは今回見学だな。疲労の事もあるし、何より星衣を新しくしないといけないからな」

サドネ

「うん、サドネ、ここで見てる。ねぇ、フーラン」

御剣

「ん?どうした?」

サドネ

「あっちの人たち、みんなのと違う…」

 

 サドネが指をさす方向にはギアを纏ったマリア・切歌・調の姿があった。現在、彼女らも特訓に参加している。内容としては新星衣の性能テストのため、マリア達は模擬戦を頼まれて今に至る。

 

マリア

「調子はどうかしら?」

ミサキ

「問題ない、むしろ動きやすくなっている」

マリア

「そう、まぁ見た感じでは動きは鈍っていなさそうね」

ミサキ

「当然だ、特訓で手を抜くわけにはいかない。それに、今まで戦えなかった分を揮わせてもらう」

マリア

「実戦で期待してるわ。続きと行きましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おぉ、やってるやってる」

御剣

「お、奏じゃないか。それにお二人さんも」

セレナ

「こんにちは」

御剣

「三人のところに行かなくていいのか?」

未来

「大丈夫です、さきに見てきたので。響は相変わらずですよ?」

御剣

「まぁそれもそうだな。あ、そうそう、お前たちに渡したいものがあるんだよ」

「渡したいものか?なんだろうね」

御剣

「サドネ、あそこにある銀色の硬いかばんを持ってきてくれ。そんなに重くないから」

 

 サドネが探りながらではあるが、奥においてあるアッシュケースを三人の元へと持ってくる。なんといっても、できればすぐに渡したかったものらしい。

 

御剣

「実はな、新しい星衣と共に並行して作ってたものがあるんだ。エルフナインの提案でな、お前ら三人をびっくりさせたいとなんかでアタシも協力したんだ。一緒に星衣をつくってくれたお礼にな」

 

 そう言いつつアタッシュケースの鍵をあけ中身を見せてくる。そしてその中に入っていた物は三人にとって見覚えのある物であった。

 

御剣

「どうだ?」

「おいおい、マジかよ……いいのか?」

御剣

「あぁマジもんだ、なんならすぐに試せるぞ?やるか?」

「上等だ!お前らもいいな?」

セレナ

「えぇ」

未来

「うん」

御剣

「話は決まったな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねー?なんで私たち呼ばれたの?」

クリス

「知らねぇ、とりあえず来いとしか言われていねぇからな」

「うー気になるー」

クリス

「けどさぁ、この歩いてる方向って訓練施設じゃねぇのか?」

「何か関係があるのか? ん?あそこにいるのは奏とセレナと小日向か?」

 

 翼が見つけたのはトレーニングルームにいる、奏・セレナ・未来の姿であった。そしてその反対側にいるのがマリア・切歌・調であった。

 

クリス

「あいつら何してんだ?生身でやりあう気なのか?」

御剣

「それは違うな」

「御剣先生、なんで未来はあそこにいるんですか?」

御剣

「まぁ見てろって、頼むぞお前ら」

「おう、やってやるよ、翼見ていな」

 

 御剣先生が開始の合図と同時に奏・セレナ・未来は赤い物体を取り出す。それを見た一同は驚きを隠せなかった。

 

クリス

「な!?あれってまさか!?」

マリア

「いつの間に、そんなものを……!?」

セレナ

「マリア姉さんを驚かすのに丁度よかったね」

未来

「響、私も戦えるよ?だから響を守らせてね?」

 

<Croitzal ronzell Gungnir zizzl>

 

セレナ

<Seilien coffin airget-lamh tron>

 

未来

<Rei shen shou jing rei zizzl>

 

 三人が聖詠を唱えギアを纏う。奏はガングニール、セレナはアガートラーム、未来は神獣鏡(シェンショウジン)を纏った。

 

「し、シンフォギア……」

御剣

「驚いたか?これはエルフナインの提案だよ」

「エルフナインちゃんが?」

御剣

「あぁどうしても作り上げたかったみたいでな、アタシも協力したってわけさ…不満か?」

「いえ、むしろうれしいです。これでやっと未来と守りたいものを守れますから」

御剣

「そうか」

切歌

「おったまげデース!!」

調

「……うん、びっくり。でもこれでみんな一緒に戦える」

マリア

「ほんと、あの子にも驚かされてばかりね」

「アタシらだって聞いた時はびっくりしたぜ?だが、今こうして纏えるのはすごくうれしい、そして何よりな、翼とまた一緒に両翼で飛べたらいいなって思ってる」

「奏……」

 

それぞれが関心に浸る中、現在いる星守たちもぞろぞろと集まってきた。

 

みき

「おぉー!新しい仲間ですか?」

サドネ

「みんな、カッコイイ!」

ミサキ

「戦力の増大か、今になっては増えるというものはうれしいものなのだな」

明日葉

「新しく加わった人たちも、これからよろしくお願いします」

蓮華

「明日葉~?目移りはよくないわよ~」

あんこ

「あんたがそれ言えるの?蓮華」

心美

「え、えーと…その、よろしくですぅ…」

 

 これで奏者が9人に増え、星守も7人になり戦力としては十分に賄える人数となった。だが終わりは儚く遠く、仲間も探し取り戻さなければならない。だが彼女らの答えはただ一つ、この悪夢を終わらせること。それこそが平和への近道であることを信じて…




<シンフォギアの説明>
天羽奏:ガングニール
 今作の奏のガングニールはオリジナル要素が含まれており、形状としてマリアが纏っていたガングニールのカラーを白色にしたカラー配色であり、またアームドギアが左右のハンマーパーツが別々で変形し、右にランス型と左に盾型のアームドギアを装備する。(姿は想像にお任せします)

セレナ・カデンツァヴナ・イヴ:アガートラーム
 原作とほぼ同形態

小日向未来:神獣鏡
 原作と同形態であり、ヘッドギアは開いている状態である


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