Apokaiypse des Gott der Unterwelt (ムリエル・オルタ)
しおりを挟む
主人公(その他主人公側キャラ)設定集(ネタバレ有り)随時再新
2017/11/18追記
名前:アダム・タルタロス
性別:(基本)男、たまに女
種族:神(元人間)
種別:奈落・地獄の神タルタロス
概要:元は何処にでも居る普通の人間。……………では無く、『愛』を知らない。本人も自覚があるが直すつもりは無い。かつて、転生前の妻出会ったifの世界の早苗もその事に対しては大層頭を悩ませていたようだった。
一人称は『僕』で仕事と私用の時で相手への態度が変わるが、それは神以外である。神に対しては常に辛辣で、時々フェンリルになって食べている。かつて紫達妖怪による月面戦争には第三勢力として介入。ガイアの命でこの世界の転生者狩りをしている。MSを使った戦い方が多いため人間から『
そもそも彼はカオスとガイアによる人間第一号だったが、ELSと融合した結果神に匹敵する力を手に入れた。この時はまだ人間である。
この後、同時期に生み出されたオーディンが左目を代償にカオスから全知を貰った。それを使いたいが為にオーディンがアダムを拉致、神に改造した。しかし、それだけにオーディンは留まらず増えてきた神達に対しての抑止力としてフェンリルとして改造、ついでとばかりに喰らった神の能力を劣化状態で使えるようにした。この後、神々の一部が反乱、ウラノス、クロノス、巨神族ティータン等を頭に据えた反乱だった。それを北欧、オリンポス、そしてタルタロスになったアダム達で鎮圧。その際、反乱に荷担した神達は軒並みフェンリルとなったアダムによって吸収された。(封印)
後に異変で急激に活性化した妖樹を人知れず封印する際、解放し各神話の主神に並び立つほどの神格を得ることになる。
仕事は有能で冥府管理を任されている。冥府職員からは『裏の
猫をこよなく愛し、前世でも猫を飼っている。ちなみに種類はロシアンブルー。今世にも猫が何故か(神の計らいで)着いてきており、よくアダムの肩に乗っているのを確認されている。
身体能力は高く、コードギアスのスザクと同等の身体能力、シュナイゼル並の思考力を持っているが仕事でしか発揮されていない節がある。つまり、平時では時々抜けている。
服装は普段はコードギアスのスザクのラウンズ正装だが、仕事時や何かしら戦うときなどは亡国のアキトのジュリアス・キングスレイの服装をしている。
能力:機械を司る程度の能力
概要:神に願った能力。内容は文字を変えると『ガンダムを司る程度の能力』MSの大きさや出力を自在に操る。また、アダムの脳量子波で動かすことで無人機MSが出来る。数はアダムの脳が処理限界を迎えるまで。しかしアダムは不死身なので実質無限。
副次的に機械全般に強くなっている。また、これまた神の計らいによりELSが入っていたり、アダム自身イノベイターでXラウンダーでニュータイプなコーディネーター的な存在になっている。
名前:■■■早苗(旧姓:東風谷)
性別:女
種族:幽霊(元人間)
種別:守護霊・背後霊
概要:アダムの前世の妻。三児の母。性格は同じだが、ヤンデレが入っているとことドジが凄いことになっている。歳を取ってもアクティブでマイペース、アダムも生前は良く振り回されていた。死因は頭にアダムが貯蔵していたチーズが落下してきた事によるショック死。某コノートの女王もビックリである。ちなみに、早苗がアダムのチーズ貯蔵庫に忍び込んでその際チーズ棚にぶつかり、上に置いてあったチーズが落下し、それが頭に当たった結果死亡した。自分のあまりにも残念な死に方に流石に死にきれずそのまま幽霊(亡霊)になり、アダムを見守っていた。アダムが老衰で死亡した後、アダムの魂と共に(アダムの魂にしがみついた)転生。しかし、幽霊のままだった。そして、しばらくは場所も分からず当てもなくフラフラしていた後幻想郷の冥界にたどり着き、ひっそりと住んでいた。
よく猫とアダムの膝の上争奪戦をしている。アダム曰く、前世でも猫と何故か争っていたとのこと。
戦闘能力は殆ど無く、申し訳程度の妖力で作った弾幕を張る程度。ただ、アダム関係になると霊夢真っ青な性能を発揮する。
能力:追跡する程度の能力
概要:オリジナル能力。そもそも、ifの世界の早苗なので巫女になっていない。その為、『奇跡を起こす程度の能力』は無い。この能力は幽霊(亡霊)なってから発現した能力で、アダムがどこに居るかを探るためのような能力。fateの清姫のストーキングAと同じ。アクティブスキル的な立ち位置で、以外にタチが悪い。
名前:グレイフィア・ルキフグス
性別:女
種族:悪魔
種別:悪魔
概要:ハイスクールD×Dのグレイフィア・ルキフグス。作者が咲夜と鉢合わせにしたいが為に出したヒロイン一号(この場合の一号は作者の被害者)。ハイスクールD×Dとは違い、就職のために冥府に赴きその場でアダムと出会い、アダムの専属の従者になった。意外に苦労する事は無く。アダムと冥府の連絡係的な立ち位置に居る。『愛』が分からないアダムによる加減の分からない甘やかしで骨抜きにされた模様。ただし、二人の時以外では甘えることは無い。武器は魔法と体術。時折、アダムからGNランスを貸して貰って使っている。
能力:無し(悪魔としての能力はある)
概要:無し(一般的な悪魔とあまり変わらない)
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
目覚め
「ここは?」
「どうやら起きたようだな」
僕は気が付いたら何も無い白い空間に居た。ここは何処だろう?僕は確か………
「死んだ割に落ち着いておるな」
「まぁ、そうですね。なんせ、現世に未練はありません。満足のいく人生でしたし」
親に急かされるように結婚し、子供にも恵まれた。最後は曾孫の顔も拝めたんだ。僕はそれだけで満足さ。それにしても…………。
「貴方は一体?」
「おぉ、申し遅れた。儂の名はスサノウノミコト。日本の神の一柱よ」
「スサノウノミコト様であられるので!?」
目の前に居る武人然とした男性は神だったか。って、あれま?確か僕が生前通っていた神社は。
「そうさな、アレは儂の神社じゃ。と言ってもかなりの間放置されていて荒れ放題だったがの」
「それは申し訳ございません!僕もできる限りの事はしたのですが…」
スサノウノミコト様の言葉に罪悪感を感じた。僕は定年退職してから昔住んでいた田舎に引っ越し、そこで妻と余生を過ごした。その時、昔近所の子供と遊んだ神社に向かった。そこは昔の面影があったが既にボロボロで雑草も生え放題、伸び放題。神社その物も板が腐り今にも倒壊寸前だった。僕は昔日曜大工を趣味(の範囲だと思っているが腕はプロに近い)にしていた。その経験を生かし、少しずつ神社を直していった。しかし、たった一人の老人に出来ることは少なく境内の雑草を全て終わらせ、腐り何時倒壊してもおかしくない建物をいくつか壊したところで寿命で死んでしまった。全くもって遺憾である。
「よいよい。あの神社を少しでも再生させてくれただけでも儂は嬉しいぞ。あの神社は放置されてうう十年経っておったからの~」
そう言ってスサノウノミコト様は目を細め笑っていた。それにしても…。
「何故僕はこの様な場所に呼ばれたのですか?」
「おぉ!忘れおったわ!失敬失敬、それでお主転生したくないか?」
「はぁ…」
転生、それは息子が書いていたインターネット小説のアレだろうか。僕は息子がそんな事をやっているのを感心して一度読んだことがあった。そう言えば、結局一回しか読んでやれなかった。もう一度読みたいものだ。
それにしても何故僕なのだろう?
「説明しよう。お主は生前多くの徳を積んだ。それが神界で認められ、特例として転生が認められたのじゃ」
「成る程…」
「それで、お主には生前の記憶を引き継いだまま転生して貰う。しかし、無力では異世界に転生した場合すぐに死んでしまうだろう。そこで、特典を二つ叶えてやろう。申してみよ」
「特典ですか…」
悩むところかもしれないが僕はすぐに決めた。生前、息子との共通の話題欲しさに見始めたアニメの人物以外の物全て、そして不老不死。不老不死は生前の神社のように途中でほっぽり出さないようにするためだ。
「ふむ、まぁ、最初の方はちと難しいが…儂が掛け合おう。安心するが良い」
「ありがとうございます。それにしてもスサノウノミコト様は人の思考を読めるのですね」
さっきは声に出していないのに相手に伝わった。コレはスサノウノミコト様が僕の思考を読んだからだろう。それにしても流石神様だ。仕事が早い。
「さて、■■■■■■。ここから先はこの名は要らぬだろう。これからは来世で貰った名で生きるように」
「はい。ありがとうございました、スサノウノミコト様」
それと共に僕の視界は完全に何も見えなくなった。
「そうだ。あのアニメに居たキャラクターの能力を入れてやろう。面白くなるだろうしな」
「スサノウノミコト様、新しい社が出来ました。そちらに移りましょう」
「あい分かった。それにしても、年の割に心の声は若かったの~」
懐かしい夢を見ていた。そんな気がする。それにしても僕の視界は真っ暗なんだけど。なんでさ…。確か木の下で寝てた筈なんだけど。それに体が全然動かない。う~ん。誰か乗っかっているのか?いや、そんな親しい人居ないな…。しょうがない。周りへの被害なんて度外視してちょっと展開しますか。
それと同時に原寸大のハイザックを展開した。
するとそこは湖になっていた。
いや、なんでさ………………………………。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
紅魔館
起きたら湖の中。
辺りを見渡す。カメラに入る範囲には目がちかちかするレベルで真っ赤な館。どっかで似たような特徴の家聞いたな…。…………………………そうだ、彼女から聞いたんだった。それ以外は…、森だね、他は僕がいる湖、そして僕を見て驚いている人。うん?人?いや、人にしてはおかしな気配がするし、妖怪とか?あり得るな…。
僕はハイザックを消して地上に着地………出来なかった。こけた。逸れも盛大に。あぁ、年の所為かな。いや、不老不死だから関係ないけど。しかしよく見ると僕の足は骨だった。
はい?なんで骨?
「妖怪!?でも、骨なんて聞いたことが無い。何者!?」
「カタカタカタカタカタカタカタタカタ(いや、僕にもさっぱりなんです!。ていうか、此所何処ですか?)」
頭も白骨化してる。その所為で口動かしても音鳴るだけだ。悲しい。それが余計に相手に警戒される要因になってしまった。
「正体はよく分かりませんが、対峙させて貰いますね!」
「カタカタカタカタカタカタカタカタ(まって、話し合おう。話し合えばわかり合える!)」
やっぱり音鳴るだけだ。どうしよう…。そうだ、こんな時は。
思いついたが吉日とも言う。僕は花の様な魔方陣を展開した(創世のアクエリオンの敵が出て来たときのヤツ)。そこから銀色のとがった生物(本人?曰く、一応意識のある無機物であって生物では無いらしい)を出した。それを自身にくっつけ吸収する。すると、僕を中心に白銀の結経が広がった。
「な、何!?」
「あ、あー。OK、声は出ている。こんにちは、お嬢さん。僕はタルタロス。しがない一般人さ。まぁ、普通の人よりは生きているがね」
「信じるわけ無いですよ!?」
それもそうである。目の前で人骨がよく分からない物と合体したら誰だって警戒する。それもそれを実行した奴は一般人とか言っている始末。誰だってツッコむ。
だったらどうやって納得させよう。
「う~ん。どう証明しようかね…。そうだ、紫。どうせ見ているか藍が見ているだろう?出て来てくれないかい?」
「申し訳ございません、タルタロス様。紫様は現在冬眠中なので代わりに私が来ました」
謝罪と共に僕の横の空間がいきなり開き、その中から尻尾が九つの狐が現れた。彼女の名は八雲藍。紫の式神だ。僕らヨーロッパ勢で言う使い魔的な物。言い忘れたが僕は転生したらヨーロッパらしき場所に居た。正確にはその後に会った人達によってそう思った。そこで使い魔のことも知った。ていうか、転生してから若返った気がする。見た目的にも、精神的にも。
「いいさ。それで、彼女に説明してくれるかい?僕ではどうやら警戒されてね」
「そうですか…。中国の方の妖怪だな。彼は問題ない。私や紫様が保証しよう。それに攻撃しなかったらこうして…「今彼奴らと融合してるから触ったら駄目だぞ?」まぁ、大丈夫だ」
「さっきより不安なんですけど…「美鈴!」あ、咲夜さん」
話しているとお嬢さんの後ろからメイド服を着た少女が出て来た。………………にしても、今
「先程お嬢様から貴方を連れてくるように言われましたので付いてきて頂けますか?」
「まぁ、いいさ。それにしても、この真っ赤な館はなんて言うんだい?」
気になる。もし、僕の知っている名前だったら彼女を呼ぼう。きっと喜ぶだろう。
「この館ですか?この館の名前は紅魔館。吸血鬼であるレミリア・スカーレット様が住んでおられます」
「やっぱり。彼女の言っていた館か…。つまり、彼女の子孫?子供?まぁ、いいか」
「なんですか?」
「いや、何でも無いさ。それと、僕に触れないでくれよ」
そう言いながら僕は近くの木に手を触れる。するとその木は一瞬にして鉄のような物で出来たオブジェになり、ゆっくりと縮んで僕に吸収された。
「こうやって人生終わっちゃうから。もしくは妖怪生と言った方が良いかな?」
出来るだけ笑顔を心がけて話しかけた。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
紅魔の主
僕に触れてはいけません。
オリ主の服装:コードギアスのラウンズの正装(マント付き)色はスザクのカラー
と言うわけで藍と別れて僕は紅魔館に入った。にしても意外に疲れるね、体を一㎝だけ浮かすのって。ぱっと見歩いているように見えるだろうけどね。
「この先にお嬢様が居られます。粗相の無いようにお願いします」
「問題ないよ。それにしても、何年ぶりかね?」
そんな事を良いながら中に入る。ついでに体の完全修復が終わったので彼らを元に戻す。
そして前を見るとそこには…。
一人の幼女が椅子に座り、此方を見ていた。
「ようこそ。此所は、紅魔館。私は此所の主のレミリア・スカーレットよ」
「僕の名はタルタロス。しがない一般人さ」
「そう、それで貴方を呼んだのは貴方が私達に何か良いことをすると言うのが見えたからよ」
一般人って所ツッコまれなかった。まいいか。それにしても、僕も考え方が変わったな。もしかしても無くても彼奴らの所為だろう。気にはしないがね。
「ほぉ、それで。僕に何をさせようと言うんだい?………………………………………………………!?」
僕が聞こうとした瞬間僕の横に魔方陣が浮かび上がった。それは召喚魔方陣。主に使い魔をその場に呼び出すために僕や悪魔貴族が創り出した魔方陣だ。
そこから現れたのは目の前に居るレミリアと同じ髪色の女性だった。違うところは髪の長さと母性の象徴。まぁ、つまり胸なんだがが大きいことと背が高いこと。
彼女がいきなり現れたことにこの場に静寂が訪れる。
気まずいなぁ…………………………。
暫く誰も口を開かなかったが魔方陣から出て来た彼女が口を開いた。
「酷いですよ。こんな面白そうな場所に来てたなんて。貴方が消えてから職場は大騒ぎなんですから」
「夫人が言うことかい?君たち夫婦が二割はやらかしてたじゃ無いか」
「たった二割ですわ。他は?」
「それはもちろん、
「それもそうですわね。そう言えば、奈落が200年ほど活動停止していたんですが…」
「それは多分僕が眠ってたからだね。化石化一歩手前だったし」
「そうですか。で、戻ってこられますか?」
「戻るわけ無いじゃん。まぁ、この世界の方には行くしいざとなれば夫人が仲介で持ってきて」
「分かりました」
「え、ちょ、ちょっと!」
僕と夫人の会話について来れなかったのかレミリアが声を上げた。それと同時に僕を案内してくれたメイドも臨戦態勢に入った。しかし、そのメイドにレミリアが待ったを掛ける。
「もしかして、お母様!?」
「そうよ、レミリア。元気だったかしら?」
「やっぱり夫人の家族だったか。まぁ、『紅魔館』なんて奴が付けそうな名前だけどね」
僕がそんな事をぼそりと呟いている間に何やら親子の感動的な再会は終わったらしい。レミリアが目に涙を溜め、夫人に抱きついていた。それを夫人が頭を撫でている。
心温まる光景だ。
~暫くお待ち下さい~
「グスン………………それで、お母様は490年位前に死んだはずよ?貴方は何者?」
「僕かい?僕はしがない「私は今この方の使い魔をしているの」夫人、言わないで下さいな」
夫人の言葉と同時にこの場の空気が重くなった。はぁ、予想してたさ。だって490年前でしょ?親に会ったの。僕は寝る前までは毎日顔会わせてたからよく分からないけど。寂しかっただろう。それがいきなり見ず知らずの男の使い魔になっているなんていったらこうなるわ。
「それは本当?」
「まぁ、本当だね。ついでに彼もいるけど…。あぁ、夫人。これ、育毛剤。この前嘆いてたでしょ、彼奴」
「あー、そうでしたわね。渡しておきますわ。それにしても、コレどうします?」
「夫人が原因なのに何故僕に聞くんです?」
僕は困り顔で夫人の顔を見る。夫人はただ「うふふ」としか言わないので戦力外。まぁ、この後の展開はなんとなく予想は出来る。
「お母様を解放しろ!」
「それは無理な相談だ。夫人は彼奴と違って優秀でね。僕の仕事上欠かせないんだ」
その言葉と同時にレミリアは何処から出したか分からない槍を持ち、僕に向かってきた。僕はそれをGNランスで受け止め、いなす。
「さて、お互い名乗りを上げて戦おう。お先にどうぞ、お嬢ちゃん」
「ふぅん?お嬢ちゃんと読んだことを後悔させてやろう!私はレミリア・スカーレット!スカーレット家現当主にして至高の吸血鬼だ!」
そう言ってレミリアは空中で此方を見下すように見る。それを僕は微笑みながら見ている。さぁ、僕も名乗りを上げよう。
「では次は僕だ。僕の名はアダム・タルタロス。冥府管理代理にして奈落の神、そして全ての人型生物の原点。さぁ、尋常に殺し愛と行こう。ワルツはお得意かな?」
それと同時に僕はデスティニーを展開して突撃した。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
紅蒼の閃光
レミリアVSデスティニー(オリ主)
注意:作者がやりたい放題してオリ主が属性てんこ盛りになりました。
オリ主の容姿:ルルーシュまんま
僕は背中からアロンダイト対艦刀を出し、縦に振る。それをレミリアは槍で受け止めるが、若干押され気味だった。
「ッく!お母様を、…………………返せ!」
「全く、僕は夫人の上司で夫人は私の部下だ。それになんの文句がある?」
「全て!」
「成る程、そうですか。とは言えない理由だ」
一時的に後ろに下がり、レミリアはもう一度突撃してきた。真っ直ぐかなりのスピードで突っ込んでくる。スピードは良い、しかし。
「しかし、馬鹿正直に突っ込んでくるのは愚策だ。フェイントを入れないと」
僕はそれと同時に光の羽を出し、アロンダイトをレミリアに向かって横凪ぎに払う。アロンダイトはレミリアの腰に吸い込まれるように向かって行ったが。
「アダム様、落ち着いて下さい。遊びとは言えレミリアには荷が重いです」
「しかし、夫人。僕は一応寸止めにする気だったよ?」
「それでもです」
はぁ、こうなった夫人は梃子でも動かない。諦めよう。僕はデスティニーを解除する。そして体に異常が無いか確認する。今は枷が付いているから迂闊に死ぬことが出来ない。下手に死んで回復中に枷が外れれば僕の制御の外に出てしまう。今の所、僕に叶う相手は居ないようだがら大丈夫だけど埒外な存在に出会った場合は枷は外さないといけないかもしれない。
それは先のことかもしれないけどね。
そう考えている内に夫人がレミリアを説得し終えていた。どうやって説得したのかい?
「夫人、良く説得できたね。僕は無理だと思ったよ」
「ふふ、その代わりタルタロス様の素性の全面公開になりましたけど」
ちょっと待って欲しい。何故説得した結果僕の個人情報全面開示に繫がったんだ?夫人、そんなに笑っているって事はわざとだね?よろしい、ならば仕事量を一週間は三倍にしてあげよう。勿論、彼奴も三倍。
まぁ、夫人達にはこれで良いとして僕さっき自己紹介したはずなのになぁ。またか。まぁ、いいか。
「はぁ、ではもう一度自己紹介だね。僕の名前はアダム・タルタロス。原初の人間、カオスとガイアによって創られた存在だ。そして、今は奈落の神兼地獄の神タルタロス。そして、冥府の神に変わって冥府管理代理をしている。他にもあるけど此所までで質問は?」
「年齢は?」
メイドが質問してきた。まぁ、そうだろうね。現に僕の部下に見た目十代後半なのに年齢4桁居るし。
「大体48億歳。恐竜と一緒に生まれた感じかな。ゼウスとかオーディンと一緒に生まれたからね、多分それくらいだよ」
「な、成る程…」
メイドの顔が引きつっている。まぁ、多分人間の血の入っている生物の中で一番の長寿だからね。誰だって驚く。その時、また僕の横に魔方陣が出て来た。しかも、この魔方陣は…。まさか!?
気付いたときには遅かった。僕の
「おい、
「むふふ、アダムちゃん女体化計画は永久不滅よ!あ、待って。その手を仕舞って。あぁ、頭掴まないで!鳴ってる!鳴ってるから!頭の骨から鳴っちゃいけない音が鳴ってるからァ!死ぬ、死んじゃうぅぅぅぅぅぅ!!ぷぎゃっ」
「「っ!?」」
「あら、ついに愛の神の躍り食いが起きてしまいましたか」
顔だけ狼にして
飲み込む。あぁ~、喉ごしすらも最悪とかあの
『役に立つわよ!その…………………色々とアッチ系だとね!』
全く誇れないことを僕の脳に念話で送ってきた。その後もしょうもない弁明を聞きそうだったので速攻で切る。
顔を戻し、振り返るとそこには…。
顔が真っ青なレミリア。
顔が真っ青を通り越して死相が見えそうな顔色をしているメイド。
口元が笑っているがさっきの光景が堪えたのか若干顔色が悪い夫人。
やり過ぎた。
「すまないね。見苦しい物を見せた」
「ね、ねぇ、今居た女の人って」
「うん?あぁ、エロースの事かい?あれは僕と同じでガイアとカオスから生まれた女神の一人、恋心と性愛の女神さ。まぁ、本神は欲望に忠実なだけの馬鹿だけどね」
「(白目)」
あれま、白目剥いちゃった。大丈夫かな?まぁ、吸血鬼だから大丈夫だろう。
さて、これからどうしようかな?
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
異変準備
性愛の女神の躍り食い
オリ主(女体化)の容姿:C.C(胸は大きいよ)
僕の個人情報をある程度教えた後、全員が落ち着いた後僕と夫人はこの屋敷にある書庫に住む魔女を交えて話していた。
「異変を起こす?」
「えぇ、この幻想郷に私達吸血鬼の恐ろしさを刻み込むの」
「成る程。……………面白そうだ。僕も協力しよう」
僕がそう言うとレミリアは驚いたような顔をした。僕の発言がそんなに可笑しいかい?
「いや、どうせ夫人は暫く此方に留まっているつもりだろう?ならば必然的に僕も泊まることになる。しかし、対価無しは神の名が廃る。そこで、君の起こす異変に協力しようと思ってね」
「ふぅん。ねぇ、貴方は魔法を使えるの?貴方の体から微細だけど漏れているの」
魔女、パチュリーが聞いてきた。あれま、漏れてたか。これは失敬。すぐに漏れないように魔力調整をする。するとパチュリーは驚いたように目を見開いた。何故だ。
「ホント、貴方規格外ね。今魔力を全く感じないわ」
「ふふ、伊達に努力してないさ」
「それで、魔法は出来るの?出来ないの?」
此所でもスルー。なんか僕の扱い酷くないかな?え?酷くない?そんなー。
「まぁ、出来るよ。例えば……………………う~ん……………………アレにしよう。
「ん?お呼びですかな、元帥?………………おぉ、そこの幼女は儂のこのmグラフィックッ!?」
血迷った事を宣ったバルバトスの顔を思いっ切り蹴りつける。するとバルバトスは出て来た魔方陣に戻っていった。補足だがバルバトスは見た目がアラフィフで多くの女性悪魔から人気の男だ。ただ残念な事にロリコンな為女性悪魔が嘆くのを何回か見たことがある。
にしても、何故グラフィックって叫んだんだ?
僕しか使えない。いや、使えなくなった
等と説明してみたが何故いきなりこんな事をしたかというと。
「その魔法何処で出来るようになったの!?その魔法は私ですら全く理論が分からないし、資料その物が殆ど無いから分からないのに!それに、今の悪魔は悪魔の中でも最上位に位置する悪魔72柱のバルバトスよね!?一体どうし……………むきゅん、むきゅん!」
「あら、パチェの発作が起こったわ。咲夜、こぁを呼んできなさい」
「かしこまりました」
その言葉と同時に一瞬メイドは消え、次には下級悪魔を連れて戻ってきた。時の止め方が上手い。時を止めるのは流石に出来ないのでこれには僕も感心するモノがある。まぁ、アレを使えば出来る。今の状態では無理だけど。
にしても
メイド、これからは咲夜と言おう。咲夜が連れてきた下級悪魔はパチュリーを見ると顔色を変えて介抱し始めた。
「パチュリー様大丈夫ですか!?今すぐお薬をっ!」
そう言って懐から薬を取り出しパチュリーに差し出す。にしてもパチュリーの症状は………………………………普通に外に出てある程度日に当たれば直ると思うのだが?
とりあえず回復用のMコードを掛けておこう。
「Mコード:回復」
「むきゅん!…………………あれ?苦しくなくなったわ」
「えぇ!?」
Mコードを使った瞬間パチュリーを包むように優しげな緑の光が発生した。するとパチュリーの発作は治り、下級悪魔が驚いている。さすがMコード。神の全知の人間版を作ろうとしただけあってその性能は破格だ。
「パチュリー、君は一度治療に専念すれば良いと思うんだけど」
「そんな事出来ないわ。この幻想郷にはそんな場所無いもの」
成る程、まず治療する場所が無かったか。だったらどうしようか。確かMコードにそんなモノは無かったと思う。だとしたら同僚を呼ぶか?しかし、パチュリーの容態を見るに結構前からのようだし、どうするかはその時に考えよう。
「そうか、ならある程度落ち着いたら同僚を此所に呼ぼう。彼ならなんとかしてくれる」
「彼?」
「あぁ、アスクレピオス。医神だよ。彼にはよく折檻されているゼウスがお世話になっていたよ」
あの光景を思い出す。何故か背中に血濡れの洋剣を刺しながらふらつきながらアスクレピオスの所に行ったゼウスの馬鹿の光景を。
僕が思い出し、含み笑いしているとそれを見ていたのかパチュリーが頬を引きつらせながら此方を見ていた。
「まぁ、夫人がいるまでの間だ。よろしく頼むよ」
「えぇ、異変の時は頼むわよ?」
「勿論、別にレミリアの所に行く前に倒してしまっても構わんだろう?」
「えぇ」
後日、小悪魔はあの場は魔境じゃ無いかと思ったと語った。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
紅霧異変
オリ主異変に協力
原作?知らない子ですねぇ。え?知ってるって?いや、そんな事は無いですよ。まぁ、家出でもしたんじゃ無いですかぁ?
あれから数ヶ月経った。レミリア達は異変への準備を着々と済ませ、後は起こすだけになった。
「では室内には僕のジンクスを巡回させるけどそれで良いかい?」
「えぇ、あの人形の知っていわ。アレが我が屋敷内を巡回するとなると少しばかり過剰戦力な気がするけど」
この数ヶ月でレミリア達とは随分と打ち解けたと思う。最初の頃は下級悪魔、小悪魔と言うらしいが。小悪魔は僕を見ると何故か敬礼し出すし、メイドの咲夜は何か聞こうとする前に息を切らせて何故か来るし、パチュリーはMコードについての質問やそれを自分でも使えるように改良することに精を出していた。多分パチュリーだけいつも通りだろう。
それと、書庫のちょうど下にレミリアに近い魔力の反応があった。これに関しては異変が終わった後にでも聞こう。
「さぁ、今から幻想郷に私達吸血鬼の恐ろしさを知らしめるわよ!」
「「はい!」」
「まぁ、協力すると言ったんだ。敵は倒すさ」
意気込んでいる咲夜と美鈴。まだ若いからだろうか。元気が有り余っているのか、まぁ、僕は僕だ。気ままに行こう。
こうして、レミリア達紅魔館勢による異変『紅霧異変』が起きた。
「パチュリー、君は今回の異変中は休んでいてくれないかい?」
「あら、何故かしら?私は貴方から教えて貰ったMコードの改良版の
僕がそう言うとパチュリーは明らかに不満そうに顔を顰めた。しかし、今回は引くことが出来ない。
「此所に来たときに言っただろう?僕の同僚の医神のアスクレピオスがちょうど今日都合が付いて此方に来るんだよ。だから、君にはアスクレピオスの診察および治療に専念して貰おうと思ってね。勿論、君の図書館は僕自ら防衛しよう。ついでにジンクス以外にも近くは巡回させる」
そう言うとパチュリーは少し考えるようにあごに手をやった。暫くすると此方を見て頷き。
「分かったわ。だったらよろしくね、師匠?」
「はは、師匠はやめてくれ。いつもはアダムと呼ぶのにどうしていまそう呼んだんだい?君にしては珍しい」
「悪かったわね、珍しくて。ただ、そう言う気分だったのよ。じゃあ私は奥に引っ込んで医神様でも待っているわ。貴方には小悪魔を付けておくから何かして欲しかったら遠慮無く言ってやりなさい。私が許してあげるから」
「人権ならぬ悪魔権は無いんですか!?パチュリー様!?」
哀れ小悪魔。まぁ、やらせることなんて敵が来るまでの暇つぶしに本を持ってこさせるか紅茶でも入れさせるか位だろうけどね。
さて、ちょうど近くに椅子もある。あそこに座って本でも読んでいよう。
~数十分経過~
ジンクスの一部からの通信が途絶えている。どうやら侵入者に破壊されたようだ。まぁ、本来の三割ほどの出力で今回は動いているからしょうがないだろう。
小悪魔が入れてくれた紅茶を飲みながら来るか分からない敵を待ち構える。
するとこの場所に繫がる廊下の先の方で何やら爆発が起きたようだった。
「おや?どうやら咲夜がやられたようだね。これは敵は相当な手練れのようだ。彼女の時止めは厄介だからね」
「えぇ!?咲夜さんがやられたんですか!?」
僕の呟きに反応して小悪魔が驚きの声を上げる。まぁ、確かに彼女の実力を知っている身だと彼女がやられることに驚くだろう。とりあえず此所に来るかは置いといて侵入者に挨拶と行こう。
「Mコード:転移」
その言葉と同時に僕の体は光に包まれその場から消えた。
そして光が収まるとそこは見慣れた大広間。その先にはレミリアが待ち構えている扉がある場所だった。そこにはボロボロな咲夜、思わず二度見してしまうような謎の巫女服を着た日本風少女、いかにも魔法少女然とした少女が居た。
「ん?お前も敵か?」
「そうじゃないかしら。そこのメイドをかばって居るように見えるし」
「だったら一発マスパして良いか?さっきから打てなくてウズウズしてるんだぜ」
「良いんじゃ無い?」
最近の女の子恐ろしい…………!いきなり出て来た僕も悪いかもしれないけど、出会い頭に敵認定を受けた挙げ句問答無用で攻撃されそうだ。僕はそそくさに咲夜を抱きかかえる。
「僕は敵だけどここで戦うわけにはいかないな。僕と戦いたいなら僕を見つけてご覧なさい。そうすれば戦ってあげよう。それでは、Mコード:転移」
そのまま僕はその場を後にした。
~大図書館~
「咲夜、あまり無理はいけない。君は君が思っている以上に周りの掛け替えのない存在なのだから」
「もう、しわけありません」
「はぁ、全く。君は美が付く少女なのだからもう少し可愛げがあっても良いと思うよ?Mコード:回復」
その言葉と同時に咲夜を包むように緑色の光が発生し、光が消えるとそこには傷一つ無い咲夜が居た。その咲夜は顔を赤くして口をパクパクとさせているが。
アレか?餌を貰うときの鯉の真似か?いや、止そう。そんな事言った日には僕の体がハリネズミみたいになる。
「咲夜、君はまだ人間だし年頃だろう。なら体が傷つくことはあまり感心しない。しかし、咲夜にも信念があるだろう。僕もとやかく言わないが…」
僕はそこで咲夜の耳元でそっと。
「傷物になっちゃったら僕が君を奪っちゃうかもよ?」
「!?!?!?!?!?!?!?」
咲夜は完全に茹で蛸になった。
しまった。遊びすぎたかな。でも、こういう時はこうすれば良いとアテナの奴が言ってたし大丈夫だろう。うん。きっと。多分……………maybe…。
そんなところでこの大図書館のドアが思いっ切り開かれた。あれま。ここまでの防衛役のジンクスが軒並みやられているようだ。
「おぉ~!此所には沢山の魔導書が揃っているぜ!」
「そうだろうね。ここの持ち主もまだ読み終わってないようだし」
奇抜な巫女服の少女と居た魔法使いが来ていた。その魔法使いは興奮したようにあちこちを見て回り独り言を呟いていた。僕はそこにかぶせるように言う。すると此所に人は居ないと思っていたのか、僕の居る方向を見て驚いたような顔をした。
「さっきの奴だな。此所にある魔導書、何冊か借りてくぜ」
「それは別に良いが、一週間ほどで返してくれよ?」
「ケチ臭いこと言うなよ。こんなに魔導書があるんだから死ぬまで借りてくぜ」
「そうか…」
うむ、窃盗は良くないね。タルタロスは奈落の神だけど地獄の神と同列視されている。その為か、僕は地獄を作ることが出来る。つまり、咎人を罪人を裁くことも出来る。まぁ、面倒くさいが。それでも、目の前で行われそうになっている窃盗を見過ごすほど腐っちゃ居ない。
「それは、了承しかねる。力ずくでも止めさせて貰おう」
「それなら早速弾幕勝負だな!私の名前は霧雨魔理沙!普通の魔法使いだぜ!」
「では、此方も。僕の名はアダム・タルタロス。普通の人外さ」
さぁ、
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
魔理沙VSアダム
魔理沙VSアダム戦勃発
戦闘描写は苦手です。済みません。
「一気に行くぜ!」
その言葉と同時に魔理沙を中心に弾幕がはられる。僕はそれをジクザグに避けお返しとばかりに何も無いところから現れた銃を持った
魔理沙はそれを危なげなく避け打ち返す。僕もそれを避け、一時的に二人とも止まる。
「ふぅん。それがお前の能力か?ちょっと厄介そうだな」
「ふふふ、魔法使いにそう言われるのは嬉しいモノだ。僕の知り合いは魔法使いは昔死んだからね。Mコード:ホーミング射撃」
僕の言葉と同時に魔方陣が現れ、魔理沙に殺到する。
「うわっ!えげつない手を使うぜ!」
その言葉と同時に魔理沙はその場を逃げ回りMコードから逃れようとする。
今回は途中で起爆するようにしたし、ある程度逃げ回られたら起爆しておこう。
「ちっ!『恋符:マスタースパーク』!」
「ふっ、パーツ換装!ランチャー、アグニ発射!」
即座の判断でストライクガンダムになり、パーツ換装ランチャーを装備してアグニを魔理沙の放った『マスタースパーク』を迎え撃つ。衝突は僅差でどちらも押しつ押されずを繰り返している。そして、それが暫く続いた後僕の放ったアグニが破られた。瞬間その場をバーニア一杯に噴かせ回避する。
「まさかアグニが出力負けするとはね」
「ふはははは!弾幕はパワーだぜ!」
魔理沙は得意げにそう言った。うむ、ならば此方も慢心せず戦おう。
「クシャトリア。これで決めよう、ファンネル!」
その言葉と同時にクシャトリアの4枚羽根に内蔵されているファンネルが魔理沙に向かっていった。
「おぉぉ!?今度はなんだぜ?数なんて揃えても私には勝てないんだぜ」
「そうだろうね。だけど、それは数と質両方を追い求めた結果だ。そして、本体が居ることを忘れないで欲しいね」
それと同時に後方に気を取られていた魔理沙に向けてクシャトリアの胸部分に内蔵されているメガ粒子砲を魔理沙に撃つ。
「あ、しまっ―――――――――」
魔理沙は僕が前方にいることに気が付いたようだがもう遅い。メガ粒子砲は魔理沙を捕らえ発射された。魔理沙はメガ粒子砲の光の中に消えていった。
「はぁ、まさかクシャトリアを出す羽目になるとはね。これは巡回中のジンクスの性能を本来の5割に上げないとな。っと、その前にこの魔理沙とか言う少女をどっかに休ませておかないとな」
僕はそう言いながら魔理沙とか言う魔法少女を米俵を担ぐように担ぎ上げ、パチュリーの居る場所に行く。そこには咲夜も居るのでこう言った場合に対しての適切な対処が取れるのだ。
「咲夜、侵入者一人を捕まえた。何処か入れる場所は無いかい?」
「え?あ、あら、捕まえれたの。だったら適当な客室に入れておいて下さい。その周囲だけ空間から隔離させます」
「おや、そんな事も出来るのかね?」
「えぇ、少しキツいですけど大丈夫です」
そう言ってその場から消え、そして数秒で戻ってきた。やはり便利そうだな。その能力。僕も使おうかな。でも、使おうとすると種芋式に他にも付いてくるし…。うん。又今度にしよう。
「お疲れ、咲夜。少し疲れているようだね、Mコード:回復」
「本当に汎用性高いですね、原初の魔法は。私も使えるようになるかしら」
「それは無理だろうね。あぁ、無理と言っても
最後にそうしめくくって咲夜に謝る。吸血鬼に魔女に悪魔、そんな中で一人人間で居る咲夜にも何かあるのかもしれない。やろうと思えば咲夜の思考を読み取ることも出来るけど僕はそれをしない。それは僕のして良いことじゃない。それは彼女の決める事だから。
「さて、後はレミリアが勝つかどうか………………だね」
「はい、そうですね」
赤い月はまだ夜を照らし続けている。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
紅魔の妹 主の叫び
戦闘描写は苦手なのです(訳:オリ主、魔理沙に完勝)
「僕たちも観戦と洒落込もうかMコード:遠隔透視」
僕は近くにあった鏡に遠隔透視を付与するとそれでレミリア対侵入者の戦いを見ていた。
戦いは壮絶だった。どちらも引かずお互い弾幕をギリギリで躱し負けじと撃ち返す。その攻防に大図書館に居たパチュリー、小悪魔、咲夜、僕は鏡越しにレミリアを応援していた。
しかし、そんな戦いも長くは続かずついにレミリアが負ける形で終わりを告げた。
「負けたか…。じゃあ、僕たちも行こう。Mコード:転移」
その言葉と同時に僕たちを光が包み、辺りが見えなくなった。
あ、ついでに僕はシャア専用ギャン出しておこう。
「負けてしまったのね、レミィ」
「あら、パチェ見ていたの?見た居たなら助けなさいよ」
「嫌よ、そんなことしたら貴女怒るでしょ?」
「当たり前よ」
パチュリーとレミリアがそんな会話をしている。なんかこの数ヶ月で見慣れた光景だな。これに、地下で感じるレミリアに似た魔力反応の子が居れば完璧なんだけどね。
「さ、レミリア、さっさと霧を解除しなさい。じゃないと退治するわよ」
「分かったわよ、パチェ。解除して」
「あぁ、これはアダムが術を維持しているの。解除はアダムに言って」
「えぇ、そこで僕に話を振るのかい?」
僕はそう言いながらやれやれと首を振るい。
「Mコード:解除。これで、霧はじきに晴れる」
「そう。で、あんたは何者?」
そう言って侵入者、ここからは巫女と呼ぼう。巫女は僕に向かって何やら力の入った棒を向けてきた。うん?僕と戦いたいのかい?
「僕はアダム・タルタロス。しがない人外さ」
「そう、まぁ良いわ。それじゃあ、宴会をしましょ。勿論食材なんかは貴方たち持ちで」
僕に興味を失ったのか巫女はレミリアに振り返りそんな事を言い出した。宴会かぁ、僕も仕事詰めで冥府ではあんまり出来なかったなぁ。
僕や小悪魔を置き去りにして話は進み、4日後に巫女の住む博霊神社で夜に行うらしい。その4日の間に食料やら酒やらを準備しろとのこと。
これ忙しくなるな。
「そう言えばレミリア」
「何、アダム」
「ずっと気になっていたけど、
「!?どうやって知ったの?」
レミリアがそう聞いてくる。どうしたレミリア、君にしては動揺して見落としているようだけど。僕は元々神だから何処にどんな力を発するモノがあるか分かるんだよ。
「僕は神だから、そういう事は分かるんだよ」
「はぁ、貴方って本当に規格外よね。教えるわ、パチュの居る大図書館の横には地下へ続く道があってそこに私の妹であるフランドール・スカーレットが居るわ」
「そんな所に居る理由を聞いても良いかい?」
僕がレミリアにそう聞くとレミリアは一瞬考えるような素振りをしたがすぐに此方を向き、話し始めた。
「あの子は危険なのよ、何が危険ってあの子の持つ能力。『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』を持っているの。それにあの子はその能力の所為か狂気で気が触れてしまっているし、パチェに協力して貰って色々試してみたけどどれも駄目。あの子がまだ押さえているから良いけどもし狂気で完全に我を忘れたら…」
「忘れたら?」
「あの子を殺さなくちゃいけない」
「!?」
僕はレミリアの口から出た言葉に驚き、言葉を無くしてしまった。
「それで…いいのか?レミリアは、そんな別れで本当に良いのか?」
僕が念を押すように、願うようにレミリアに聞く。するとさっきまで下を向いていたレミリアはバッと顔を上げ、僕を睨み付けるように見る。その目には涙がうっすらと滲んでいた。
「良い訳ないでしょ!私の大切な、お母様は死んでるから除いて生きている血の繫がった姉妹なのよ!?あの子は私の大切な妹。そんなあの子を見捨てるような、まして私の手で殺せるわけ無いでしょ!出来るものなら助けたい、一緒に笑い合って一緒に寝てごく普通な姉妹のように生活したい!」
「心得た」
「ぇ?」
レミリアの心の底からの叫び、願いそれを聞いて僕も決心した。レミリアのために、夫人のためにそしてその妹の為に。
「その願い、僕が叶えよう。数多もの神を(罰として、時々八つ当たりとして)喰らったフェンリルとして、冥府を管理し地獄を創り、奈落の神となったタルタロス名に誓って君の願いを叶えよう。しかし、今はもう寝る時間だ。よい子は眠りなさい。起きたら全てが解決しているのだから、Mコード:睡眠」
そう締めくくり僕はMコードを使い、咲夜、レミリア、パチュリーを眠らせる。
「小悪魔、後は頼んだよ。ジンクスを二機随伴させるからそれに二人運ばせてくれ」
「わ、分かりました!アダムさん、お気をつけて!」
「あぁ」
そう言って僕はそのレミリアの妹の居る地下室へと向かった。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
紅魔の妹 愛を叫ぶ心の悲鳴
その願い、叶えよう。
「ココか…」
目の前には大図書館より下にある地下へと続くドア。その先にレミリアの言っていた実の妹フランドールが待っているのだろう。僕はドアに手をかけ、押す。すると、見た目は木で出来ているにもかかわらず重く、錆びたように『ギ……ギギギ………ギィ』と不快な音を立てて開いた。中に入ると其処は薄暗く、最低限の照明に留められていた。
「照明が殆ど無い上に階段とは…………。もうコレ罠でしょ。はぁ、Mコード:炎」
愚痴りながら発動したMコードによって辺りが見えやすくなった。そもそも今回のMコードは用途が違う。今回のMコード本来の使用目的は害虫駆除だ。地獄でもある時期になると毛虫やら何やら、とにかく虫が大量発生する。前世僕が考えていた地獄とは異なり、ある程度景観を気にするので葉を食べる虫は害虫その物だった。それを一気に駆除するために生み出されたのが今回使ったMコード。て言うか、そもそもMコードって日常生活を便利にするために創った魔法であって本来は攻撃等の戦い目的では無いんだよなぁ。オーディンが調子に乗って攻撃系も創ったけどさぁ。
そうこうしている内にフランドールの居る部屋の前に居た。
「っと、ココがフランドールの居る部屋か。中は明るいと良いなぁ」
等と希望を述べるが多分位だろう。ココまでの道のりよりは明るいだろうけど、結局暗いだろう。そんな事を考えながら中に入る。中はむき出しの岩で創られたレンガばりの壁、至る所に血のような跡が付いている。
「またココは……………。随分と血の匂いがする」
「新しい
ぽつりと呟いた僕の言葉にかみ合わない返事が返ってくる。返事が返ってきた方向を向くと其処にはレミリアと似たり寄ったりの格好をした少女が居た。暗くて分かりにくいが羽はまるで枝に色とりどり結晶を付けたようだった。そして僕はそんな彼女の物騒な言葉を指摘する。
「出会い頭に玩具は酷いな。僕は君と話しに来ただけさ」
「ふーん。どうでも良いよ、お話なんて。どうせすぐに壊れちゃうんだから」
そう言って彼女は楽しそうに口を歪め、呪文のように言葉を発する。
「きゅっとして」
「壊れる…………ね……………」
「どかーん」
彼女の言葉と同時に僕の頭がはじけ飛ぶ。脳漿が飛び散り壁にへばり付く。肉片が散乱し影を落とす。新しい血の匂いが部屋に充満する。僕の体が重力に従い地面に倒れる。
「はぁ、やっぱりすぐに壊れちゃった。積まんないの」
『つまんなくて悪かったね』
「え!?」
彼女は驚いたように声を上げ辺りを見回す。しかし、周りには地面で倒れている僕以外居ない。混乱している彼女をよそに僕は立ち上がった。頭蓋骨は修復させたから大丈夫。まぁ、喋れないけど。そんな訳で僕は彼女の脳に直接語りかけている。
『君は狂気に染まりきっていない。まだ、助かる』
「何を言っているの!?もう、訳わかんない!」
その言葉と同時に彼女は手に炎を纏った剣を出した。アレは魔力の集合体だろうか?それにしては質量があるし…。面白い。
彼女は混乱して剣を振り回す。その混乱ッぷりは僕の頭が頭蓋骨だけである事を指摘しないくらい混乱している。その所為か剣は狙いが定まっておらず壁や床を傷つけてゆく。
『このままではココが崩壊してしまう。話し合いは精神世界で行おうじゃないか』
「え?――――――――」
それと同時に全てが暗転した。
~精神世界~
真っ白な世界だった。上も下もなく、重力すら感じない。そんな世界の中、僕は彼女を見つけた。彼女はうずくまり、泣いているのか時々啜り泣く声が聞こえる。そしてそんな彼女の周りを何か黒い霧状のモノが纏わり付いている。
「成る程、それが君の狂気の原因と見た」
「貴方は誰?」
僕の呟きが聞こえたのか、彼女は泣いた所為で腫れた目で此方を見ていた。
「僕かい?僕はアダム・タルタロス、しがない人外さ」
「そうなの、私はフランドール・スカーレット。長いからフランで良いよ」
「そうか、フラン。それで、君はいつまで閉じこもっている気だい?」
僕の言葉に彼女――フランの方がビックッと震える。
「何時までも閉じこもっていられるわけがないだろう。フランがこのままで良いなら良いけどいずれその狂気はフランを蝕みフランドールとしての人格を飲み込んでしまうよ」
「いいの。私はもう見たくない。お姉様や咲夜、パチェが頑張って居るのに、私の意思で動かない体。見ているだけなんて辛い。だったら消えた方が良い」
そう言ってフランはもう一度蹲った。長年狂気に犯され続け精神が摩耗しておらず、そして他者を気遣う事が出来る。そんな君が消えるのは惜しい。
僕はフランに近づき頭を撫でる。フランの狂気が僕に纏わり付く。それと同時にフランの狂気を伝い色々な記憶が流れてくる。幼くして地下に閉じ込められたこと。理性では納得しても心では納得できず何ヶ月と涙したこと。意識が戻れば手は血で汚れ、誰のか分からない血肉がそこら中に散乱していたこと。覗覚以外が全て狂気で支配され、大切な人に牙を剥く辛さ等など、様々なモノが狂気を経由して流れてきた。
それを認識すると同時に視界にもう一人のフランを見つけた。見た目形はフランだが、色は黒塗りで黒曜石で出来た彫刻のようだ。
「君がフランに巣着く狂気かな?」
「えぇ、私は彼女の狂気。いわばもう一人の彼女。彼女は覗覚以外を私に明け渡した。でも、私が許さないわ。だから覗覚だけは絶対に彼女の手の中に有らせた」
「ほう………」
どうやらこの狂気にも感情があり、思考することが出来るようだ。そんな狂気は一体何用で僕の前に姿を現したのだろうか?
僕がそう考えていると狂気が先に口を開いた。
「私を殺して」
「ほう、してその理由は」
僕は地獄の神にして奈落の神。理由もなく感情、しかも能力による産物だろうと殺すことは許されない。いや、許してはならない。だからこそ、理由を聞かなくてはいけない。
「私は彼女に現実を受け入れて、能力と向き合って欲しいが為に覗覚を彼女に分け与えていたわ。でも、それが原因で彼女の心は崩壊寸前。そして、飢えてしまった」
「食事は記憶を見る限り貰っているが?」
「違うわ。食の飢えではなくて、
愛、生前から僕が唯一理解できなかった感情。それに飢えていた。いや、考えようによってはそうか。
「確かに、生まれて殆どすぐに地下牢に閉じ込められ、まともに愛されるわけが無いな。それで、愛に飢えていると」
「えぇ、だからお願い。彼女を救って。確かに貴方はこの感情を理解できていないのかもしれない。でも、良いの。彼女のそばに寄り添える。そしてもしもの時は止めることの出来る貴方だからこそ私は選んだの。お願い、
はぁ、ココまで言われてしまえば断る事は出来ないな。
「分かった。僕で良いならその役引き受けよう」
「そう、ありがとう。介錯をお願いするわ」
そう言って狂気は巣の場で目を閉じた。それに合わせ僕は手の中にガーベラストレートを出し、狂気の首を切った。
それと同時に役目を終えた精神世界も消えてゆく。
「フラン、次に目が覚めたら君は自由だ。そして、僕が寄り添ってあげよう。君が一人で………いや、君たちが笑顔で僕を見送ってくれる用に」
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
宴会 神の宴(物理) 前編
君の側に寄り添おう
「宴会を行うのはココで良いんだっけ?咲夜」
「………………はい、ここで合っている………………はずです」
僕がそう言って咲夜に確認を取るが咲夜も返事するのに間が開いた。それもそのはず、目の前の宴会会場(?)は
「これはいくら何でも寂れすぎでしょう…。なに、コレは異変を起こした僕たちへの嫌がらせ?無駄に長い階段、挙げ句上がれば寂れた神社ってなにコレ。本当に嫌がらせとしか思えないんだけど」
「あはははは……」
コレには咲夜も苦笑い。早めに来て会場の下見、そして準備をしようと夕方から来てみたけどまさかこの寂れた神社の巫女がレミリアを倒したのか?マジで?
そんな事を思いながら辺りを見回していると背後から気配がした。
「そんな所でボウッと立ってないでどいてくれるかしら?掃除できないわ、そして素敵なお賽銭箱はアッチよ」
「ん?巫女か…。ココが宴会場で合っているかい?僕たちは何処で準備すれば良い?」
振り向けばあの時の巫女がいた。と言うか、素敵なお賽銭箱とはなんだ。そんなに生活に困窮しているのだろうか。巫女業界も世知辛いな。
僕の言葉特に『宴会』の言葉に反応し、巫女はある方向を指さした。そこには神社。ん?
「あそこで料理なんかの準備はしなさい。あと準備なんて必要ないわよ。どうせ皆適当に座るだろうし」
「そ、そうか。だったらあそこで準備しよう。行こうか、咲夜」
「え、ええ」
そう言って僕たちは進んでいった。荷物?お空の上です。分かりやすく言うとガトルに乗せました。反省しない。
~夜~
「それでは、宴会を始めよう。音頭は今回の異変に協力したこのアダムが行おう!」
「「「いえ~い!!!」」」
夜になり、あの寂れた神社の境内は妖怪、人間、悪魔、様々な種族で埋め尽くされている。あの異変に居なかっただろう…。いや、言うのは野暮だろう。心の中で言っておこう。
「では、乾杯!」
「「「かんぱ~い!!!!!!」」」
ワイングラスを掲げそう言えば各々持っていた杯を掲げ乗ってくれた。良かった。僕は中に入っていた神酒を飲み、そのまま周りにバレないように神社の隅に移動した。
「どうした。君が僕の方に緊急で来るのは久々だね。それで、冥府で何か問題が?グレイフィア」
「はい。ハデス様がまた逃げられました。ついでにヘラ様による折檻の途中だったゼウス様も」
「またか………」
僕の専属の従者である悪魔のグレイフィアは顔にはありありと疲労が現れていた。なんか申し訳ないな、コレは。
「分かった。あの
「……………………そうします」
かなり間を開けてグレイフィアは頷き、神社の境内に向かって歩き出した。ソレを見送って僕は一度女体化し、魔方陣を形成、そのままあの二人を呼び出す。
「何故呼ばれているか分かるか?
「しまった!つい別嬪さんだから来てしまった!」
「タルタロス、ごめん。もう、逃げ出さないから、本当に、ごめん、許して」
かたや頭を抱え叫び、方や出て来て早々に土下座をかましている。だが…
「断る。私は今機嫌が悪い。
「より逃げるぞ兄上!」
「おうともさ!」
そう言って空へと躍り出ていった
「VERY VELL. THEN LET IT BE KRIEG!!!!!!!!」
そう呟くと同時に大量のジンクス、アヘッド、ガラッゾ、ザクⅡ、ザクⅠ、ギラ・ドーガ、etcetc僕の背後から現れては
「さて、私自身も行こう」
そう言って僕はウイングガンダムゼロ(EWバージョン)を纏い、飛んだ。
「綺麗…」
誰かが呟いた気がするが僕はソレを気にせずに向かった。
~その頃宴会会場~
「はぁ、タルタロス様にこうやって暇を貰ったけど久々だから何しようかしら」
グレイフィアは困っていた。辺りを見回せば酔いに酔いまくった妖怪やら人間やら半妖だったりと種族は兎も角まともに喋れそうな人は居なかった。それがさらにグレイフィアを憂鬱にさせていた。
そんな時、グレイフィアの視界に同じようにメイド服を着た少女を捕らえた。
「あら?」
「え?」
吸血鬼の従者と神の従者の初の邂逅だった。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
宴会 神の宴(物理) 中編
チキショウメェェェェェェェェェェ(某総統感)
「えぇと、貴方は?」
「…………申し遅れました。私はタルタロス様に使えるメイド、グレイフィア・ルキフグスと申します。以後、お見知りおきを」
そう言ってグレイフィアは咲夜に向かって頭を下げた。すると少しの間呆けて居たがすぐに動き出し、グレイフィアに向かって頭を下げた。
「わ、私はレミリア・スカーレット様にお仕えしている十六夜咲夜と申します。此方こそ、お見知りおきを」
二人は挨拶をした後暫く見つめ合っていた。別にレズとか百合展開では無い。ただ、物凄く違和感を覚えていたのだ。髪の色や結び方、役職、他にも色々上げれるが兎に角、二人は似ていた。違うのは背の高さや、胸の大きさくらいであろう。
「ん~。さくやぁ~………………ん?」
顔を真っ赤にしてグレイフィアに抱きついてきた少女、レミリアは違和感を抱いた。
咲夜ってこんなに胸があったかしら?と。しかし、酔った頭ではそんな考えをすぐに忘れてしまい。そのままグレイフィアに抱きついていた。そんなレミリアにどう反応して良いのか分からないグレイフィアと自分とグレイフィアはそんなに似ているのだろうか。と考えながらお嬢様どうしようと考えている咲夜。その場は混沌を極めていた。
~・~・~
「何よ…………アレ」
霊夢は驚きを隠せずに居た。それは空中で起こっている戦いだった。かつて紅魔館の中を弐体壱ペアで巡回していた鎧のようなものと同じ見た目をしているのに動きが全く別物、霊夢ですら勝てるかどうか分からない程の動きをしながら動いている。四機でのバランスの取れた攻撃、カバー、どれをとっても高い熟練度がうかがえる。
そしてそれ以外にも飛んでいる見たことも無い鎧の様な者達。彼ら?も高い熟練度がうかがえた。そして最も目立っているのは。
「死ね。今すぐ、さっさと、塵も残さず!」
両手に長い筒の様な物を持ってそこからマスタースパークが如く光線を撃ちながら弐人?弐柱に迫るアダムだった。見た目は羽の生えた鎧を着ていて、羽をまき散らしながら空を飛んでいる。堕ちてきた羽はまるで雪のように地面に触れると消えてゆく。
そんな幻想的な光景が広がっていた。まぁ、幻想的だからと近づけば塵一つ残らないだろうが。
そんな中で事態は急変した。
「もう、埒があかん!
「「ガチでじゃないですかヤダ~!!!!!!」」
アダムの後ろから出て来たのは銀色の浮遊物。それは真っ直ぐに彼らの元に殺到していく。彼らは必死に大回りで避ける。ギリギリで避ければ良いのに。しかし、この後霊夢は何故彼らが大回りで避けたのかを知る。
「グワァァァァァァ!?!?!?」
「ゼウス!?」
「よそ見している場合か?」
「ヒィッ!?」
ゼウスと呼ばれた髭を大量にこさえた老人が銀色の浮遊物にぶつかった。するとぶつかったところを銀色の浮遊物が付き、腕を吸収した。老人は急いで腕を切り落とし、そのまま逃げるがその後を他の浮遊物が追いかける。
暫くするともう片方、全身真っ黒の男の方も両足を侵食され満身創痍になっていた。それに近づくアダム。流石の霊夢も止めようとした瞬間、誰かに止められた。霊夢は苛立たしげに振り向くとそこには紫がいた。
「まさか、懐かしい気配がすると思ったら彼だったのね。それに、霊夢。大丈夫よ、彼なら…ね」
「でも、このままだとあの二人を殺すわよ!?」
そう言ってお祓い棒片手に飛び出そうとした瞬間、辺りの空気が霊夢ですら感じるほどに重くなった。霊夢はその事に動揺して辺りを見回す。すると、その気配はアダムの居る場所である事が分かった。行くべきか行かないべきか考えてるとアダムが鎧を解いた。しかし、そこに居るのはアダムであってアダムでは無かった。緑色の髪、金色の瞳をした女性がいた。女性は苦笑いしながら彼らを見て。
「彼女たちが来る前に終わらせたかったが、無理だったか」
そう言っていた。それに対し、彼らは浮遊物に追われている時以上に顔を青くして女性に懇願し始めた。
「頼むタルタロス!今すぐ儂を殺せ!」
「お願いだ、タルタロス!いっそ
「う~ん。無理だな☆もう来たしな」
そう言った瞬間二つの門が空中に突如現れた。そしてそこが『ギギギ……』と音を立てて開くと中から二人の女性が現れた。片方は真っ白な、確か昔紫が見せてくれた外の世界の結婚式で着る服のようなものを着た紫色の髪の美女、もう片方はその服の色違いで髪の色は真っ黒、まるで漆喰のような艶やかさがあった。
「ありがとうタルタロス。まさか、
「ははは………。私もこの姿にならないと
「善処するわ…………。いいえ、そうするわ」
「ぼくの方からもありがとう。ハデスがぼく以外の女神と楽しそうに話してたからお話ししようとしたら逃げちゃったんだ」
「君も、君だネメシス。いい加減君たちは結婚すれば良いのでは無いかね?まぁ、
「ありがとう…タルタロス」
「「それにしても………………」」
怒濤のように話し続ける彼らに霊夢は着いていけず成り行きを見守るしか無かった。
目次 感想へのリンク しおりを挟む