東京ミュウミュウ~騎士団の再来~ (アリス・リリス)
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prologue~復讐の騎士団~

―リザビア星―

 

 

「やっと地球攻撃作戦が開始できるんだね」

「これもリザビア星人のお陰だ」

 

暗闇の中から声がする。

 

「…我々の新しい旅立ちの前に結団式をしましょう」

 

公爵(デューク)!」

一人の男性が現れた。

彼は、頭をすっぽり覆う白い帽子を被っていた。

両脇から流れるような黒髪が見える。

 

 

「我ら騎士団に新しい騎士が入団する。ロイヤルハイネス、こちらへ」

 

「はっ」

 

ロイヤルハイネスと呼ばれた男が現れた。

 

彼は、3人のリザビア星人を連れてきた。

 

「「「我が公爵(デューク)」」」

 

3人はそう言うと、膝まついた。

 

「ブルーバユー、入団の誓いを」

 

ロイヤルハイネスが呼んだ。

 

ブルーバユーは、椅子に座る公爵(デューク)と膝まつく3人のリザビア星人の間に立ち、問うた。

 

「汝らは、公爵(デューク)の望みを叶えるため、全てを捧げるか」

 

「「「我々の体は、公爵(デューク)のもの。ゆえに、公爵(デューク)の望むままに」」」

 

「我が騎士団の鉄の掟を破らぬと誓うか?破った場合、その罰を受ける覚悟はあるのか」

 

「「「誓う。この場にいるすべての者が証人となる」」」

 

「…入団を許可する。スウィートジュリエット、ハッピーチャイルド」

 

 

奥から紋章と剣を持ってくる二人の姿。

 

 

運ばれてきた紋章と剣を一組取り、右に座るリザビア星人の前に掲げた。

 

「お前にはランスロットという名を与える」

 

そう言って、リザビア星人の前に置いた。

 

再び一組を取ると、次は、中央のリザビア星人の前に掲げた。

 

「お前にはローエングリンという名を与える」

 

最初と同じように目の前に置いた。

 

そして、最後の一組を取ると、左のリザビア星人の前に掲げ、

 

「お前にはパルツィファルという名を与える」

 

剣を置く音がカツンと響いた。

 

 

「立って、剣を取りなさい」

 

公爵(デューク)が厳かに言った。

 

3人は、剣を取り、立ち上がった。

 

「汝らは、聖薔薇騎士団(セント・ローズ・クルセイダーズ)の一員として、我が庭へ迎えられた。我が望みを叶えるため、存分に腕を振るうのだ。英知・博愛・優美を兼ね備えた、我ら聖薔薇騎士団(セント・ローズ・クルセイダーズ)の手に地球を!」

 

 

「「「「「「「「すばらしき祝祭の始まりに乾杯(トスト)!」」」」」」」」

 

その言葉が合言葉(キー・コマンド)となり、宇宙船は、ゆっくりと航行を始めた。

 

 

聖薔薇騎士団(セント・ローズ・クルセイダーズ)がリザビア星を旅立ってから数日後、東京上空で流れ星が見えた。



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第一話~再来~

―カフェミュウミュウ―

 

「チョコブラウニーください」

「わかりました~」

 

「ショートケーキ、まだですか~?」

「少々おまちを」

 

ここでバイトをする6人の少女。

 

桃宮いちご

藍沢みんと

碧川れたす

(フォン) 歩鈴(プリン)

藤原ざくろ

白雪ベリー

 

 

彼女達は、エイリアンから地球を救い、聖薔薇騎士団(セント・ローズ・クルセイダーズ)の野望を食い止めた、東京ミュウミュウである。

 

 

「そろそろ閉店時間だぞ」

 

店のオーナー・白金稜が声をかけた。

 

「「「「「「は~い!」」」」」」

 

 

『open』という看板をひっくり返し、『closed』にした。

 

 

「はぁ~、今日も疲れた…」

 

「皆さん、紅茶はいかがですか?」

 

「赤坂さん!ください!」

 

ウェイターの赤坂圭一郎がポットを持って、現れた。

 

 

「やっと平和になりましたわね」

「そうですね~」

「タルト達、どうしてるのかな、なのだ」

「きっと元気にしてるよ」

「…キッシュがやって来たりして…」

「キッシュにはもう振り回されたくないよ…」

「いちごのおねーちゃん、キッシュとキスしたのだ」

「えええーっ!」

「あら、いちごには青山くんという王子様がおりませんこと?」

「あれは、不意討ちだったの!!!」

 

 

話は次第に流星に変わっていった。

 

「ねえねえ、昨日の流星見ました?」

「もちろん、見ましたわ」

歩鈴(プリン)も見たのだ!すごくきれいだったのだ~」

「あたしはね~青山くんと二人で見たんだ♪」

「私は家のベランダで見てたら、いきなりたすくがやってきて…」

 

 

6人が談話をしている頃、カフェミュウミュウの地下に広がる研究室に白金稜と赤坂圭一郎の姿があった。

 

「圭一郎、これは…」

 

東京の地図が表示されたスクリーンを眺める白金。

 

「稜、これは…」

「キメラアニマの反応だ!」

「しかし、どういうことでしょう…」

「それよりも、キメラアニマの退治を優先だ。東京ミュウミュウ出動!」

 

白金の声は、6人に届いた。

 

 

「みんな、行こう!」

 

外へ駆け出していった。

 

 

「現れたか、東京ミュウミュウ!」

「あなたは誰!?」

「私の名は、ランスロット。聖薔薇騎士団(セント・ローズ・クルセイダーズ)の騎士だ」

騎士団(クルセイダーズ)!?どうして!?」

「今は、キメラアニマを食い止めなきゃ!」

 

「ミュウミュウストロベリーメタモルフォーゼ!」

「ミュウミュウミントメタモルフォーゼ!」

「ミュウミュウレタスメタモルフォーゼ!」

「ミュウミュウプリンメタモルフォーゼ!」

「ミュウミュウザクロメタモルフォーゼ!」

「ミュウミュウベリーメタモルフォーゼ!」

 

 

6人が叫ぶと光の柱が現れた。

 

 

「ミュウイチゴ!」

「ミュウミント!」

「ミュウレタス!」

「ミュウプリン!」

「ミュウザクロ!」

「ミュウベリー!」

 

「地球の未来にご奉仕するにゃん♪」

 

 

「お前達があの『東京ミュウミュウ』か!怪獣(ペット)達、やってしまえ!」

 

「ググル…」

「ギャオーン!」

「シャーッ!」

 

 

ランスロットの命令に応じるかのようにキメラアニマは、ミュウミュウに襲いかかる!

 

華麗にかわした6人は、武器を手に取った。

 

「リボーンストロベリーチェーック!」

「リボーンミントエコー!」

「リボーンレタスラッシュ!」

「リボーンザクロスピュアー!」

「プリングリングインフェルノ!」

「リボーンラブベリーチェーック!」

 

 

「ギューン!」

「ギャォォ…」

「キーッ…」

 

 

呆気なく怪獣(ペット)を倒されたランスロットは、一言言い残して消えた。

 

「今日のところは、引き上げてやる。けれど、我ら聖薔薇騎士団(セント・ローズ・クルセイダーズ)が東京を手にするのだ!」

 

 

 

 

―カフェミュウミュウ・地下研究室―

 

 

「やはりキメラアニマが…」

「はい、聖薔薇騎士団(セント・ローズ・クルセイダーズ)のランスロットと名乗る人物もいましたわ」

「でも、騎士団(クルセイダーズ)は…」

「…倒したはずよ」

「どういうことだ…?」

「ランスロット…地球人の姿ではなかった…」

「タルト達のようにエイリアンみたいだったのだー」

「キメラアニマの分析結果が出ました」

「圭一郎、読んでくれ」

「データは、騎士団(クルセイダーズ)の時のものとほぼ同じです。また、多少の宇宙線を感知しました」

「つまり…」

「あのあと、宇宙へ逃げたのだわ…」



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第二話~公爵の計画~

「ほう、いとも簡単に…」

公爵(デューク)、申し訳ありません」

 

 

ランスロットは、東京ミュウミュウのパワーを公爵(デューク)に伝えた。

 

 

「他の騎士達よ」

 

公爵(デューク)は、呼び掛けた。

 

「我々も東京ミュウミュウに対抗する者を作らねばならないようですね…」

 

「それは…」

 

ロイヤルハイネスが何かを察したようだった。

 

「そう…我々も人間と動物のDNAを融合した戦士を生み出すのだ…」

 

「しかし、どうやって?」

 

ブルーバユーは、尋ねる。

 

「スウィートジュリエット、ミュウミュウの本部(アジト)に乗り込むのだ。そして、人と動物のDNAを融合する技術を盗んできなさい」

 

「仰せのままに」

 

そう言うと、スウィートジュリエットは自室へ戻った。

 

 

再び公爵(デューク)の前に戻ってきたのは、スウィートジュリエットではなく、白雪ベリーだった。

 

 

「完璧ですよ。さて、私は白雪ベリーの夢の中へ参りましょう。あなたが変装していると気づかれないように…」

 

 

公爵(デューク)は、ゆっくりと立ち上がり、自室へ戻った。

 

寝台に横たわり、一呼吸して目を閉じた。

 

「白雪ベリーの夢にリンク…」

 

 

―次の日―

 

 

「今日は少し話がある」

 

白金(しろがね)がそう言うと、6人を地下研究室へ入れた。

 

 

 

「詳しく調べた結果、騎士団(クルセイダーズ)が逃げた星がわかった。リザビアという遠くの星だ」

 

 

(チッ、そこまで知られてしまったか…)

 

 

白金(しろがね)が話を続けようとしたとき、

 

『侵入者あり!侵入者あり!』

 

「稜!こちらです!」

「何があった!?」

「わかりません!」

「行こう!」

「ええ!」

 

研究室の出入口近くに走っていった、ただ一人を除いて。

 

白雪ベリー…いや、スウィートジュリエットは、ニヤリと笑い、研究室のコンピューターを起動した。

 

 

「ふふふ、簡単にデータを手に入れることができたわ…。公爵(デューク)もさぞお喜びになる…!」

 

データをCDにコピーしたあと、いちご達に気づかれないように別ルートで出入口へ向かった。

 

 

「ふぅ、何もなかったじゃないですか」

「誤作動かもしれませんわ」

「あれっ?ベリーは?」

「いないのだ!」

「あっ、研究資料を記録したパソコンが起動している!」

 

防犯カメラの映像を見ると

 

「ベっ、ベリー!?」

「ベリーの家に行くぞ!」

 

ベリーの家に向かう途中、

 

「あっ、白金(しろがね)!」

「たすく!」

 

ベリーの友人であり、恋人のたすくが現れた。

 

「おい!ベリーは、どこ行った!?」

「ベリーは、うなされていて…」

「いや、カフェに来ていただろう!」

「違う!俺が会いに行ったら…」

「じゃあ、あれは…」

「この私…」

 

背後から声がした。

 

「私は、騎士団(クルセイダーズ)のスウィートジュリエット。μ(ミュー)プロジェクトのデータをいただいた」

「待てっ!」

 

 

白金(しろがね)が捕らえようとしたが、手が届く瞬間、消えた。

 

「…た…す…く…」

 

ベリーの声がした。

 

「ベリー!ダメじゃないか、寝てなきゃ…」

 

彼女は、ふらつく足でここまで来たのだ。

 

騎士団(クルセイダーズ)の仕業…。(デュー)()…が…」

フッと力なく倒れた。

 

 

「ベリー!」

「たすく、ベリーを疑ってすまない…」

「いいんだ。それより、ベリーを運ぶのを手伝ってくれないか?」

 

 

聖薔薇騎士団(セント・ローズ・クルセイダーズ)アジト―

 

 

公爵(デューク)、盗んできました」

「よくやりました。ロイヤルハイネス、データ解析を頼みましたよ」

「はっ」

「しかし公爵(デューク)、このデータで何を…?」

 

ハッピーチャイルドが尋ねる。

 

 

「そうでした。目的を知らせなければ…」

 

そう言うと、公爵(デューク)は立ち上がり、高らかに言った。

 

「ミュウミュウに対抗するするためには同じ動物のDNAと融合した戦士が必要なのです。我々も絶滅動物のDNAを使い、戦士を作り出すのだ!」

 

 

 

 

 

二日後、データ解析が終了し、6人の適合者となる少女が判明した。

そして、その少女達を騎士団(クルセイダーズ)が誘拐した。



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第三話~絶滅動物との融合~

公爵(デューク)の命令で集められた6人の少女達は、小さな檻に閉じ込められていた。

 

「ここ…どこよ…」

「出してよ!」

「あなた、頭を押さえてるけど大丈夫?」

「…襲われたときにちょっと…」

「帰りたいよ…」

「脱出するために協力しましょう!」

 

 

 

「黙れ」

 

そこにローエングリンが入ってきた。

 

「来い!」

 

一人の少女の手を掴んで、連れていこうとする。

 

「嫌よ!」

「嫌がっているでしょう!?」

「黙れっ!」

 

バチッ!

 

ムチで叩きつける音が響いた。

 

「うっ…」

 

少女は、力なくうなだれた。

 

「おとなしくなってくれたか…。ったく、世話が焼けるものだ…」

 

ローエングリンは、一言漏らすと、少女を抱え、出ていった。

 

 

聖薔薇騎士団(セント・ローズ・クルセイダーズ) 地下研究室(ラボ)

 

公爵(デューク)、一人目の少女を連れて参りました」

「パルツィファル、少女を機械へ」

「はっ」

 

 

ローエングリンから少女を抱き取ると、とある椅子に座らせた。

 

「………………」

 

少女の瞼は、開かない。

 

 

機械のある部屋から退出すると、

 

「洗脳マシンを起動する」

 

 

レバーを下に下げた。

 

 

バリッバリバリッ!

 

 

マシンが起動した。

 

 

「脳に電子パルスを与えることでうまくいくのでしょうか…?」

「テスターでもあるな、彼女は」

「失敗したら、どうなるの?」

「廃人になるかもな」

 

騎士団(クルセイダーズ)が見守る中、順調に進んだ。

 

 

『キャアァァァ…!』

 

 

洗脳マシンにかけられている少女は、悲鳴を発した。

 

悲鳴が消えたとき、マシンは静止した。

 

 

「…成功だ!」

パルツィファルが喜びの声をあげて、入った。

 

「よし、拘束室へ入れておけ」

 

ハッピーチャイルドは、気を失ったままの少女を抱きかかえ、走り去った。

 

 

六人の少女の洗脳が終わったあと、DNA融合マシンにかけられた。

 

 

『宮川まろん・ニホンオオカミ』

神田桃子(かんだももこ)・リョコウバト』

西村楓(にしむらかえで)・オーロックス』

福澤花梨(ふくざわかりん)・ケープライオン』

中野友美(なかのともみ)・フクロオオカミ』

広瀬英里(ひろせえり)・ドードー』

 

 

スクリーンにこう映っていた。

 

「ロイヤルハイネス、ζ(ゼータ)プロジェクトを開始しなさい」

「はっ。融合、開始します」

 

 

ロイヤルハイネスが青く輝くボタンを押した。

 

 

ゴーッ………

 

「融合率50%…あと、半分です」

 

少女たちの姿が次第に変化した。

 

東京ミュウミュウのバトルコスチュームに似た姿へと変貌していく。

 

「まもなく100%です!」

 

ロイヤルハイネスの言葉が響いた。

 

「私の配下、ダーク戦士たちよ!目覚めよ!」

 

公爵(デューク)が両手を広げ、天を仰いだ。

 

 

スクリーンに『100%』と映し出され、6人は、目覚めた。

 

 

「「「「「「「我らが主公爵(デューク)よ、我々は、たとえこの身が滅びようとも、あなた様の願いを叶えましょう!」」」」」」」

 

 

その言葉に満足した公爵(デューク)は、聖別のための剣を取り出した。

 

「汝らをわが聖薔薇騎士団(セントローズクルセイダーズ)に迎えよう。」

 

 

最初に、ニホンオオカミと融合した少女の前に立ち、

 

「お前には『ガーネット』の名を」

 

次にリョコウバトと融合した少女の前に立ち、

「お前には『サファイア』の名を」

オーロックスと融合した少女には『ダイヤ』の名を

ケープライオンと融合した少女には『トパーズ』の名を

フクロオオカミと融合した少女には『エメラルド』の名を

ドードーと融合した少女には『ルビー』の名を

 

与え、使命を与えた。

 

「これであなた方は、誇り高き聖薔薇騎士団(セントローズクルセイダーズ)騎士(ナイト)です。我々の目的は、大人たちが創った退屈な世界を滅ぼし、迷える民を美しき理想郷(シャングリラ)へ導くこと…」

 

公爵(デューク)は、指をならした。

 

ランスロットが写真を持ってきた。

 

「あなた方の任務は、この『東京ミュウミュウ』を倒すこと。ミュウミュウは、我らの理想を滅しようとするもの…。やってくれますか?」

 

「「「「「「公爵(デューク)の仰せのままに!」」」」」」



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第四話~希望の戦士と破滅の戦士~

聖薔薇騎士団(セントローズクルセイダーズ)アジト―

 

公爵(デューク)の近衛兵として、目覚めたダーク戦士。

 

彼女達に外出許可が降りた。

 

 

「ミュウミュウに出会ったなら、すぐに変身しなさい。そして、抹殺するのです。生け捕りにしても構いませんよ」

 

「「「「「「了解いたしました、公爵(デューク)!」」」」」」

 

 

六人は、外界へ出ていった。

 

 

―カフェミュウミュウ・地下研究室(ラボ)

 

 

聖薔薇騎士団(セントローズクルセイダーズ)…、μ(ミュー)プロジェクトのデータを使って、何をするつもりなんだ…?」

 

 

白金が呟いた。

 

「稜、コーヒーです」

「圭一郎、すまない」

 

 

ピコーン!ピコーン!

 

スクリーンに東京の地図が現れた。

 

「キメラアニマか!東京ミュウミュウ、出動!」

 

 

「ミュウミュウストロベリーメタモルフォーゼ!」

「ミュウミュウミントメタモルフォーゼ!」

「ミュウミュウレタスメタモルフォーゼ!」

「ミュウミュウプリンメタモルフォーゼ!」

「ミュウミュウザクロメタモルフォーゼ!」

「ミュウミュウベリーメタモルフォーゼ!」

 

 

六人は、走っていった。

 

 

 

 

 

 

 

怪獣(ペット)をこうやって遊ばせておいたら来るの?」

「パルツィファル様は、そうおっしゃっていましたわ」

「おっ、来たわ」

 

 

キメラアニマを従えた少女達が話していた。

 

 

「キメラアニマ、発見しましたわ!」

「危ないのだ!早く逃げるのだ!」

 

少女達は、動かない。

 

「早くお逃げなさい!ケガをしてしまうわ!」

 

六人の少女は、ニヤリと笑った。

 

 

「ダークルビーパワー!」

「ダークガーネットパワー!」

「ダークエメラルドパワー!」

「ダークダイヤパワー!」

「ダークトパーズパワー!」

「ダークサファイアパワー!」

 

 

「「「「「「メタモルフォーゼ!!!」」」」」」

 

 

 

「大地を駆け抜ける闇の翼、ダークルビー!」

「闇夜に響く復讐の遠吠え、ダークガーネット!」

「悪夢をもたらす毒牙、ダークエメラルド!」

「死をもたらす巨体、ダークダイヤ!」

「血に飢えた獅子、ダークトパーズ!」

「天空に飛翔する暗黒の翼、ダークサファイア!」

 

 

「「「「「「ダーク戦士、ここに降臨!」」」」」」

 

「お前達が公爵(デューク)のおっしゃっていた、憎き『東京ミュウミュウ』か!」

 

「我らダーク戦士の使命…」

 

公爵(デューク)の治める理想郷(シャングリラ)を建国するのに邪魔なお前達を倒すこと!」

 

「まずは、あたしから!」

「ストロベルベル!?」

 

ダークルビーの手にミュウイチゴのストロベルベルに似た武器が現れた。

 

「フン、お前の武器のような柔なものと一緒にするな!」

 

ダークルビーは、武器を掲げた。

 

「ダークフェザーベルトルダ!」

 

 

「「「キャッ!」」」

 

ミュウイチゴ、ミュウベリー、ミュウプリンは、黒い翼に包まれた。

 

 

「イチゴ!プリン!ベリー!」

 

「おっと、あなたのお相手は、この私よ!」

 

ダークサファイアは、ミュウミントの行く手を阻んだ。

 

「邪魔をしないでくださいな!リボーンミントエコー!」

 

ダークサファイアは、優雅に一回転をした。

 

「!?」

「残念ね~。私も鳥のDNAと融合しているのよ」

 

ダークサファイアの手に弓が現れた。

 

「ミントアロー!?」

「ノンノン、これは、トワイライトシャドーよ」

 

トワイライトシャドーを力一杯引いた。

 

「シャドーフェニックスアロー!」

 

 

一撃がミントにヒット!

 

「クッ…」

「激しく痛むでしょ?そのまま、じっとしているのが身のためよ」

 

 

 

一方ではミュウレタスとダークトパーズが対峙していた。

 

 

「エターナル・ナイトメア・ジェイル!」

 

ミュウレタスは、華麗にかわすと、近くの川へ飛び込んだ。

 

「それで逃げたつもり?」

 

ダークトパーズは、ミュウレタスを追って、川に飛び込んだ。

 

「ガイル・ド・エンダ!」

 

「キャアァァァ!」

 

 

「ミント!」

ミュウザクロは、怪我を負うミュウミントに駆け寄ろうとした。

 

「ここから先は、行かせない!」

 

現れたのは、ダークガーネット。

 

「ポイズンファング!」

 

ミュウザクロは、ガーネットの攻撃を次々にかわした。

 

「ちっ、かわされた!」

「私の番ね、リボーンザクロスピュアー!」

 

ガーネットの体をリボンが縛りつけた。

 

 

「そこを動かないことね!」

 

すぐにキメラアニマの方を向いて、

 

「これを仕留めなきゃ…」

「お姉さま…加勢いたしますわ…」

 

痛みをこらえながら、ミュウミントが近寄ってきた。

 

「キメラアニマは、私が押さえる。ミントは、とどめの一発を!」

 

ミュウザクロは、言い終わるとすぐに駆け出した。

 

「リボーンザクロスピュアー!」

 

キメラアニマは、攻撃を跳ね返した。

 

(パワーが上がってる…!)

 

「お姉さま!」

 

(でも…。どうすれば…)

 

「お姉さま!」

 

 

キメラアニマがザクロを飲み込もうとした時、ザクロの体が紫に光った。

 

「「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」」

 

 

光源たるミュウザクロが叫んだ。

 

「リボーンザクロスアルマゲドン!」

 

 

幾千ものリボンがキメラアニマを襲う。

 

触手のように動くリボンは、キメラアニマを捕らえると、たちまち繭を作った。

 

 

グルルー…!

 

 

叫び声が響いたかと思うと、繭は光の粉となって散った。

 

 

「やりましたわ、お姉さま!」

「綺麗…」

 

 

ダーク戦士は、キメラアニマを倒されて、焦りを感じた。

 

「くそっ!撤退する!」

 

ダークダイヤが叫ぶと、他のダーク戦士が集まってきた。

 

 

「待つのだ!プリングリングインフェルノ!」

 

ミュウプリンの技が当たる前にダーク戦士は、離脱した。

 

 

「お姉さま!先ほどの技、すごかったですわ!」

「…どういうこと?」

「とぼけても無駄なのだ!」

「…ただ浮かんできた言葉のまま、言っただけよ…。どうなってるのかしら…」

 



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