ソードアートオンライン〜もう一人の英雄〜 (カタルナ)
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0話 転生ですか?

どーもーカタルナです。SAOの新刊が出てくれないかなーと思い勢いで書いちゃいました!これかも頑張って書いていこうと思います。

それではどうぞ!


知らない天井だ。

ってあれ?俺はさっきラノベを買いにTSU◯AYAに向かっていたはずだ。ん?なんで素っ裸なの?てゆーかここどこなんだよ、神様いるなら教えてくれよ。

神「ならば教えてやろう。」

そこにはふんどし一丁のムキムキ爺さんがいた。

 

俺「いや、神様おるんかい!」

 

神「いやここワシの部屋やし、ふんどし一丁なのはスルー?」

 

俺「どうでもいい。目の毒だ。」

 

神「ワシ傷つくよ⁉︎」

 

俺「まあいい。ところでなんで俺はその神様の部屋にいるんだ?」

 

神「話せばちと長くなるが、簡単に言うとワシらのミスでお前が死んでしもうた。」

 

俺「おいおいマジか・・・。親に恩を返せんまま逝っちまったぜ。

 俺を生き返らせることはできないのか?」

 

神「そのことなんじゃが、お前の名前を神の書から消してしもうて生き返ることもなくなり、輪廻の輪からもお前の魂は外れてしまったんじゃ・・・。」

 

俺「ということは」

 

神「あの世界から本当にお別れということじゃ。」

 

俺「・・・。」

 

神「・・・。」

 

俺「・・俺はこれからどうなるんだ?」

 

神「それについては問題はない。これからお主にはあの世界以外の好きな世界に転生してもらう。」

 

俺「それってラノベの世界でもいいのか?」

 

神「もちろんだとも。もう行き先は決まっておるのか?」

 

俺「おう、SAO(ソードアートオンライン)の世界で頼む。」

 

神「了解した。では、転生特典を決めてくれ。」

 

俺「転生特典?」

 

神「そうじゃ。間違って殺してしまったお詫びじゃよ。特典は5つまでじゃ」

 

うーん特典かあ、ユウキやディアベルとかサチとか死んでもらいたくないし、リアルでも強くなりたいからなあ。あ、前世の記憶も欲しいし...

 

神「あのーそろそろ決めてもらいたいんじゃが。」

 

俺「おう、決まったぜ。」

「一つめは、触れただけで相手の怪我や病気を治す能力、

二つめは、前世の記憶を保持していること、

三つめは、アクセラレータのベクトル変換、

四つめは、ノゲノラの空白の頭脳、

五つめは、リアルでの五感や運動能力強化

とまあこんなもんかな。」

 

神「分かった。しかし一つめと三つめの特典はゲーム内ではスペックダウンさせる。さすがにそのままゲームでその特典が発動するとゲームの世界が崩壊しかねん。」

 

俺「オーケー。んじゃ、頼むぜ。」

 

神「あと30秒ほどで転生するぞい。あ、ついでにワシの本来の姿を見せておこうかのう。」

 

そう言うと神は突然光り出しそこには激カワな幼女が佇んでいた。

 

幼女神「ちょっと神様っぽく見えたかな?神様だけどw」

 

俺「⁉︎俺騙されとったんかよ・・・。でも今の方がおr」

 

その瞬間、意識が遠のいていった。

 

 




こんな感じで始めようかと思います。初投稿で至らないところもありますが暖かい目で見てもらえると嬉しいです。誤字・脱字報告、感想など待ってます!


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在りし日の思い出編
1話 幼稚園児ですか?


どーもーカタルナです。部活と執筆を同時にこなすのってたいへんなんだなぁとつくずく思います。(ちなみに野球部)冬練もきつくなってきましたが、頑張って書いていきます。


それではどうぞ!


知らない天井だ。

ってこのくだり2回目だわ!と、自身にツッコミを入れて俺は意識を取り戻した。まあそれは置いといて、これから俺自身がSAOをプレイすることができるのだ。そう思いワクワクしていると、俺は違和感を感じた。前世より家具など色々なものが大きく見えたのだ。嫌な予感がする。近くに大きな鏡が置いてあったので、自分自身を映し出してみた。

 

「・・・!」

 

するとそこには、《だからだ くにひろ》と書かれた赤い名札を左胸に付け幼稚園の服を着た俺が立っていた。

 

俺(流石に幼稚園児から始まるのは予想外だなあ。)

 

自分の身体の確認をしていると、不意に頭痛が俺を襲った。

 

ロリ神(どうやら、成功したようだね。)

 

俺(ん?あん時のロリ神か?)

 

ロリ神(そそ。ロリってつけた時点でなんか悪意を感じるんだけど、それは置いといて、今、あなたに直接テレパシーで念話をしています。)

 

俺(それはまあわかった、んで、なにを言いにきたんだ?)

 

ロリ神(追加の連絡だよ。一応原作の主人公の隣の家に住んでいること、幼稚園も同で幼馴染、という感じに設定したよ。)

 

俺(サンキュー。俺は基本的に原作沿いで行きたかったから。)

 

ロリ神(それじゃあ頑張ってね!)

 

そしてもう一度頭痛が走って念話は途切れた。

 

母「ひろちゃーん、入園式に行くよー。」

 

母さんが呼んでいる。俺は懐かしさを感じながら俺は幼稚園へと向かった。

 

そして、俺の転生記が幕を開けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───○○幼稚園前

 

俺は親に肩車をしてもらってあたりを見渡していると、人混みの向こうに和人らしき人がいるのが見えた。俺は人混みをかき分け走って向かったが、途中でつまづいて転んでしまった。俺が泣きそうになっていると、その子が俺のところまで来た。

 

和人「ひろはすぐころぶからな、きをつけるんだぞ。」

 

そう言ってぐずっている俺を宥めてくれた。その子の服には《きりがや かずと》と書かれた赤い名札が左胸に付いていた。

 

俺「ありがと、かずと。」

 

そして俺たちは、手を繋いで幼稚園の門をくぐった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから二年の時が経ち、俺と和人は互いを親友と呼べる仲になった。もう少しで卒園をして、小学校に入学することになっている。俺はふと、小学生という言葉で自分がこの世界に転生した理由を思い出した。

 

俺(あと3、4年ぐらい経てばユウキのAIDSが本格的に発症する頃だな、酷くなる前に俺の能力で防がねばならん。)

 

俺は、幼稚園を自由時間に抜け出し、特典で得た運動神経と原作知識に物をいわせてユウキの家へ向かった。

 

 

 

 

 

?「・・・。」

 

そして、俺が幼稚園を出たことを木に隠れてひっそりと見ていた人がいることに気が付いていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は程なくして保土ケ谷区月見台のユウキの実家に着いた。しかし、ユウキの家はしんと静まり返っていた。

 

「坊や、こんなところで何してるんだい?」

 

不意に声をかけられ振り返るとそこには7、80歳くらいのおばあさんが立っていた。

 

俺「ここにユウキっていう子がいること知ってる?」

 

婆「もちろん知ってるさ。紺野さん家の木綿季ちゃんのことでしょ。」

 

なんでもこのおばあさんは木綿季の家の隣に住んでおり、木綿季もよく遊びに行ったりしており。本人もおばあちゃんを本当の祖母のように慕ってくれているらしい。すると、おばあさんは何かを思い出すように俺に話しかけてきた。

 

婆「そうそう。最近木綿季ちゃんが病気にかかってしまって入院しちゃってるのよ。」

 

俺は港北総合病院へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───────港北総合病院

 

 

 

俺はナースステーションの人にユウキの病室を聞き、部屋に向かっていた。しかし、着いてみるとナースの人がせわしなく出入りおり騒然としていた。病室に入るとユウキが荒い呼吸を繰り返していた。

 

 

ナース「先生!バイタルが──────!」

 

先生「まずは鎮静剤だ!早くしろ!」

 

 

俺はためらうことなくナースの人たちの間を走り抜けてユウキの元へ駆けつけた。

 

これ以上ユウキの苦しむ姿を見たくない。ユウキにはもっと楽しいことを知ってほしい。もっと笑顔でいてほしい。

 

俺「ユウキ!俺の手に触れるんだ!」

 

 

 

俺から手を差し出すとユウキの弱々しい手が、きゅっと握ってきた。

 

 

ナース「せ、せんせい・・・。」

 

先生「何をモタモタしているんだ!早くしr・・・!」

 

 

先生たちは唖然としていた。それもそのはず、つい先ほどまでユウキは苦しそうにしていた。しかし、突然幼稚園の服を着た男の子が入ってきてその子の手を握っただけで呼吸が安定し始め苦しそうな表情は一変、スヤスヤと寝ているではないか。

 

先生「き、君は一体・・・。」

 

俺「名乗るほどの者ではありません。それより、ユウキの身体検査をしてください。たぶんAIDSは治っているはずです。」

 

先生「君はなにをしたん「では。」き、君!」

 

 

 

男の子は、すぐに部屋を出て行った。それを追いかけて部屋を出るとそこには誰もいなかった。

 

ナース「?これは・・・」

 

ナースの一人が病室に何かが落ちている気付いた。それは名前が書いてある名札だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺(なんとかユウキ生還ルートが出来たな。)

 

俺は任務を完了して幼稚園に帰る途中だ。もうそろそろ自由時間が終わってしまう。

 

 

 

俺(あ、さっきのナースたちの間を走り抜けたときに名札とれちゃったな。今取りに行ったら医師たちに捕まりそうだしな。まあいいか。)

 

たしかに、俺の左胸についていた赤い名札が服の付けていた箇所ごと千切れていた。そんなことより、早く戻らなければ。

 

俺はさらに走る速度を早めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

───────○○幼稚園

 

 

俺は先生たちに見つからないようにこっそりと入った。ちょうど自由時間も終わるとこだった。

 

先生「こんなところにいたのね。邦広くんのことに探してたのよ。あら、その左胸どうしたの?」

 

俺「どっかに引っかかって取れちゃった。」

 

先生「そう。あ、そうだ、和人くん見なかった?邦広くん仲良くしてるから、一緒にいると思ったんだけど。」

 

俺「僕今日かずくんと遊んでないよ。」

 

 

俺が見つからなかったことは分かるが、和人までいなくなってしまうとは一体どういうことなんだ?

 

俺はただ和人がどこかに隠れているだけでじきに見つかるだろうと思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

まさかあんなことになるなんて────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたか?ここからちょーっとシリアス展開になる予定です。さらに、あるお方からヒロインは誰になるかという質問を受けました。その結果ユウキがヒロインになることに決定いたしました!( ^ω^ )

これからも感想・質問・評価など宜しくお願い致します。


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2話 誘拐ですか?

どーもーカタルナです。2日前のトレーニングの筋肉痛がまだ取れてません(´-`)
だけど指ははバリバリ動けているんでなんとか頑張れています。



それではどうぞ!


これは和人が行方不明になる10分前──────

 

 

 

和人「ひろぉ、どごにいるんだよぉ。」

 

和人は邦広を追いかけているうちに見失ってしまい自分が迷子になってしまった。すると、黒いボックスカーが近づいてきて運転席の男が話しかけてきた。

 

男「どうしたんだい?坊や。」

 

和人「友達とはぐれちゃった・・・。」

 

男は長身の痩せ型で優しそうな人だった。和人はその優しさの裏に悪魔が潜んでいることに気付かずに。

 

男「よかったらそのお友達を一緒に探してあげようか?ほら、車の中にお入り。」

 

和人「ううん。大丈夫。知らない人には着いて行かないようにって先生に言われてるもん。」

 

断り続ける和人に対し、男は尚も車にのせようと食い下がってくる。ついに男がしびれを切らし本性を現した。

 

男「このガキが!オトナに歯向かっていいとおもってんのか!」

 

男は強引に和人を捕まえ車の中に引き込んだ。突然、和人は口に布を当てられた。なぜか呼吸をするたびだんだん眠くなってくる。そして、和人の意識は闇に呑まれた。車の中には男の高笑いが響き渡っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は幼稚園内を隅々まで調べたが、どこにも和人の姿がない。俺は今日の出来事を振り返った。すると、思い当たる節があった。まず和人はいつも俺と一緒に遊んでおり他の友達と遊んでいるところを見たことがない。そんな彼が見つからないということはこの幼稚園内にはいないということだ。そしてある仮説が俺の中で確立された。

 

俺(俺が幼稚園を出たところを見ていたのか。おおかた、俺を追いかけて、迷子になってしまったんだろう。最近、誘拐事件も多発してるようだし一刻も早く見つけなければ。)

 

ここ最近、この街で誘拐事件が多発している。しかも、攫われたのは全て幼稚園児や小学生ばかりである。俺はチート化した頭脳を使い、キリトが通ったであろう道を推測し、捜索を開始した。

 

 

 

捜索してまもなく道の脇にヒーロー戦隊物のブレスレットが落ちていた。このは、和人がいつも右手首に着けているお気に入りのブレスレットだった。そのブレスレットは引きちぎられたようなちぎれ方をしていた。

 

俺(まずいな。誘拐の可能性が高い。急げ!)

 

俺はブレスレットに残る和人の匂いを元に強化した嗅覚で半径10キロにサーチをかけた。すると、西に約8キロ先に

和人の匂いを一際強く感じた。おそらく和人はそこにいるのだろう。

 

俺は周囲の被害を気にせず衝撃波を起こすくらいの猛スピードで目的地へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある家───────

 

 

 

男は狂気の笑みを浮かべながらコレクションを鑑賞していた。コレクションとは、もちろん子供達のことである。男は子供たちを殺さない。小さな子が恐怖に怯え、必死に生きようとする光景を見ることが何よりも快感だった。

 

男は鬼部洲野(きぶすの)雄吾(ゆうご)という。歳は46歳、3年前は小学校教諭だった。鬼部洲野は、教諭時代、その異常な性癖によって、わいせつ行為で教師免許を剥奪されていた。しかし、現在は連続誘拐事件の犯人としてお尋ね者の身となっている。さらに、今日は特に気分がいい。なぜなら、今日新しい子供を捕まえることが出来たからである。しかも、容姿が自分の好みにどストライクなのである。

 

鬼部「すぐに可愛がってあげまちゅからね〜『かずと』君♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はすぐに鬼部洲野の隠れ家にたどり着いた。家の壁に耳をつけ中の様子を聞いてみると、和人の声は聞こえないが、沢山の子供達のすすり泣く声やうめき声が聞こえた。

一応この家は完全防音になっているはずだが、強化された俺の聴覚にとってはそれはあるようでないものであった。

 

 

 

俺(この家にいるやつが最近の誘拐事件を起こしているやつか、和人が攫われたこともつじつまが合う。)

 

 

俺は警察に110番通報し、現状を説明した。そして、ここからおれの復讐劇が始まる─────

 

 

 

 

 

 

俺は家のドアを思いっきり蹴破り、リビングへと向かった。リビングには子供たちが鎖で繋がれ奥には意識を失っている和人がいた。

 

鬼部「誰だ!なんだ子供じゃないか・・・今日は運がいい!子供の方から僕の元へやってくるなんて!」

 

俺「誰もお前の元なんていきたくねーよ。俺はお前をぶっ倒しに来てんだよ。自重しろカス。」

 

 

おれはあからさまに挑発をした。意外にも鬼部洲野は簡単に挑発に乗った。

 

 

鬼部「カスがぁぁぁ!お前ら子供は俺のオモチャになっていればいいんだよおぉぉぉ!」

 

鬼部洲野は発狂しながら俺に掴みかかってきた!俺は紙一重でそれを避け続ける。

 

鬼部「おいおい、なんで僕の手を避けるんだい?君は僕のオモチャになれるんだ、君は僕という人間に選ばれた子供なんだ。さっさと捕まれえぇぇぇ!」

 

俺は飛びかかってきた鬼部洲野を避けその隙にそこにあったガラス瓶を鬼部洲野の眉間に叩きつけた。

 

鬼部「ああっ血がぁぁぁ!このガキ、殺してやる!」

 

鬼部洲野は懐から拳銃を取り出し、1メートルにも満たない至近距離から俺に向かって発砲してきた。しかし、

 

 

鬼部「ぎゃあぁぁぁ!な、何が起こったんだ⁉︎」

 

 

鬼部洲野は俺に向かって発砲したが俺の体には傷一つない、逆に、鬼部洲野の右腕には、自身が撃った銃弾が食い込んでいた。

 

そう、俺はベクトル変換を使い銃弾を反射させて放ったのである。

 

俺「痛いか?だがなぁ、こいつらの痛みはそんなもんでも足りねえ。俺は貴様を絶対に許さない。」

 

 

俺はとどめの一撃を鳩尾に打ち込み、鬼部洲野を倒した。

 

俺(さて、子供達の鎖を解いてやらないとな。)

 

子供は全員で4人捕まっていた。和人は未だ目を覚ましていない。あとの三人のうち二人は発砲音に驚いてしまって気絶してしまっている。しかし、一人だけ、少女がこの戦闘の一部始終をしっかりと見ていた。

俺は鎖を外し治療をしながら彼女に話しかけた。

 

俺「もう大丈夫。怖い思いさせちゃってごめんね。」

 

少女「ううん、たすけてくれてありがとう!名前なんて言うの?」

 

俺「僕の名前はね、宝田邦広って言うんだ。」

 

少女「ありがとう邦広くん。あ、名前言ってなかった。私の名前は朝田詩乃って言うんだ。」

 

俺は驚愕した。こんなところで未来のシノンと出会えるとは思ってはいなかった。と、狼狽えていると、遠くからパトカーのサイレンの音が聞こえてきた。

 

俺「もうすぐ警察の人が来るから出て行くね。警察の人に僕のことを聞かれても、知らなかったことにして欲しいな。」

 

詩乃「うん、わかった。二人だけの秘密だね。」

 

そう言って詩乃と約束を交わして俺は幼稚園に向かって走り出した。

 

 

 

そして連続誘拐事件の幕は閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがだったでしょうか。本編で出てくる鬼部洲野 雄吾『きぶすの ゆうご』はあるキャラクターの名前をもじった名前です。みなさん考えてみてください(ちなみに、ゲスキャラです。)答えは次回更新の前書きに書きます。読んでいただきありがとうございました!

感想・質問・評価などよろしくお願いいたします。


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2.5話 訪問ですか?

どーもーカタルナです。昨日がオフだったんでサクサク書けてすぐに出すことが出来ました!ヽ(´▽`)/




それではどうぞ!


あの事件から今日でおよそ1週間がたった。

 

鬼部洲野は捕まり懲役二十年の判決が下された。同時に、近くでは窓ガラスが一斉に割れるという不可解な現象が起こった。ということが全国ニュースで流れていた。(割ったのは俺ですw)

 

 

和人はいつも通り俺と二人きりで遊んでいる。和人は一昨日から幼稚園に来ており、それまではカウンセリングの為、自宅で療養していた。和人は事件の最後のほうに捕まった為か、早く日常生活に戻ることができた。しかし、他の三人の子供達は1週間以上監禁されていたため、精神がかなり病んでいた。そのため、まだ復帰のめどは立っていない。

 

 

今日は休日だが親は二人とも仕事に出かけている。母が「ひろくんは一人でも大丈夫だよね。」と言い、「それもそうだな。」と父まで納得してしまい、仕事に向かって行ってしまった。仮にも俺はまだ幼稚園児だぞ!いくら何でも無責任すぎる。家に帰ったら餓死してましたーとかなったら、笑い話じゃ済まされんだろ。

 

そう思い、クッションに向かって八つ当たりをしたあと、暇だから和人の家に行こうと着替えていると、家のチャイムがなった。家の前にはユウキとその家族らしい人、病院の先生がいた。

 

俺は警戒しつつも扉を開けた。

 

俺「はーい」

 

先生「すみません。ここに宝田邦広君という子は・・・ああちょうどよかった。」

 

俺はとりあえずみんなをリビングに上がらせた。俺はソファーに座り、

 

俺「よく俺がここにいるとわかりましたね。今日はどういったご用件で?」

 

先生「落ちていた名札を元にね。それはそうとして、今回君ところへ来た理由は前私たちの前で起きた奇跡のことだ。」

 

俺は先生から名刺をもらい名前を見た。名前は倉橋と言うのか。どっかで聞いたことのある名前だな。俺は原作を思い出していると、親の後ろから木綿季が出てきた。前と違い、今では生気を取り戻している。

 

木綿季「病気を直してくれて、ありがとう!」

 

 

木綿季はおれの目の前に立ち手を握り満面の笑みで感謝の言葉を言った。やっぱり、木綿季には笑顔が似合うなあ。

 

 

倉橋「感動の再会中すまないんだが、こちらも予定が詰まっていてね、話を聞かせてもらいたい。」

 

少し木綿季には席を外してもらい、倉橋先生と木綿季の親と俺だけになってから、俺はあの時木綿季に何をしたのか、そして自身に備わっている治癒能力について説明をした。倉橋先生たちは初めは何を言っているかわかっていない様子だったが、実際に披露して見せたことで、最終的には納得してもらえた。

 

俺「最後に、このことは絶対にこの場だけの秘密にしてください。このことは親も知らない秘密です。」

 

そう、この能力が備わっていることが知られると俺に危害を加える輩が現れる可能性があるためだ。

 

倉橋「了解した。しかし、病院側としては少し協力して欲しいのだが。」

 

俺「顔などが見られないのであれば協力はしよう。ところで、先生はメディキュボイドというものを知っているかい?」

 

倉橋は驚愕した。こんな年端もいかない子供が国の一大プロジェクトでありまだ公表してない名前を知っているのか。

 

倉橋「君は一体何者なんだ・・・。」

 

 

俺「ある人から情報をいただきましてね。そちらの面では今日は惜しみませんよ。ところで、お時間の方は大丈夫ですか?」

 

倉橋「そうだった。話は聞かせてもらったよ。また近いうちに連絡を入れよう。」

 

そう言って、倉橋は家を出た。あの子供は一体なんだったんだろう。子供と話しているはずなのに。大人の貫禄が出ていた。さらには国の秘密を知っており協力してくれるという。私はその小さな子供に希望を持ち、次の目的地へと向かった。

 

 

俺「木綿季ちゃん、もういいよー。」

 

俺は隣の部屋で待っていてくれた木綿季を呼んだ。

 

木綿季「ひろくん、一緒に外に遊びに行こー!」

 

俺は木綿季に連れられ一緒に公園へと向かって行った。そして、楽しい日々は流れていった。

 

 




2話の答え

鬼部洲野 雄吾(きぶすの ゆうご)は、須郷 信之(すごう のぶゆき)
でした。次回は本編へと突入します!

感想・質問・評価お願いします!


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SAO編
3話 デスゲームですか?


どーもーカタルナです。やっぱ筋トレってきついっすねー( ;´Д`)

今回からやっと本編が始まります!

それではどうぞ!


あれから8年と時が流れ、俺と和人は中学二年生になっていた。

 

 

 

帰宅路───────

 

俺「ついに明日やな。」

 

和人「そうだな。」

 

そう、ついに明日からSAOの正式サービスが始まるのだ。

 

そして、およそ一万人がゲームに閉じ込められ、本当のデスゲームの始まりの日でもある。

 

俺「あー、俺もβテスターになりたかったなー。」

 

和人「お前の場合はしょうがないだろ。野球部あったし。」

 

俺「やっぱ帰宅部はつえーわ。まあ、明日がオフやから初日からガッツリいけるからいいけど。」

 

和人は原作通りβテストに当選し、夏の間、先にSAOの世界を楽しんでいた。俺は部活で応募出来なかったが、それ以上に嬉しいことがある。それは、木綿季と詩乃がSAOを一緒に遊んでくれるのである。

木綿季とはあれからずっと家族ぐるみで仲良くしている。今でも月一回くらいのペースで遊びにきている。詩乃は、小学生の時に家にきた。もちろん、あの事件に関わっていることは伏せてある。その時にLI○Eを交換し、頻繁に連絡を取り合うようになっている。もちろん、木綿季や、和人も知っている。

 

 

 

俺「ただいまー。」

 

両親「おかえりー。」

 

俺は家に着くと荷物の整理や部屋の掃除を始めた。明日からは、近くの病院に運ばれ、暫くこの家には帰ってくることはないからである。

 

親の顔も長い間見れなくなる。

 

俺「父さん、母さん、今まで何不自由なく育ててくれてありがとう。」

 

母「何言ってんだい。ひろはまだ中学生でしょ。その言葉は私達の死に際にかけてほしいな。」

 

俺たち家族は笑い出した。その夜の夕食は家族の思い出を思い返しながら楽しいひと時を過ごした。その夕食での会話が俺がデスゲームに囚われる前の最後の会話だった。

 

 

翌日───────

 

俺は午前10時あたりに起床した。両親は既に仕事に出かけている。二人とも教師で、部活の顧問になっているため、土日は部活で朝早くに家を出ている。

 

俺は家の戸締りを確認し、シャワーを浴びて、冷蔵庫のもので適当に昼飯を作り、最後の晩餐(笑)をして、サービス開始を待った。開始まであと2分。刻一刻と時計が午後1時を目指して進んでいる。俺は今までの思い出を振り返り、心の中で親に感謝の言葉を言った

 

 

午後1時になった。

 

「リンクスタート!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は詳細設定を終え、始まりの街へと降り立った。

 

俺のアバターは本来の自分の姿とそっくりに作った。まあ、どちらにせよ手鏡でリアルの姿にされるからね。さてと、メンバー探しを始めますか。

 

俺は始まりの街を走り回り、ログインしているであろうメンバーを探した。

 

まず見つかったのはユウキだ。ユウキの姿はリアルの姿にそっくりだった。

 

俺「おーい。ユウキー。」

 

ユウキ「あ、ひろくーん。」

 

俺「こーらダメだぞ。VRMMO(ゲーム内)ではリアルのことはタブーだぞ。今の俺はタクだ。」

 

ユウキ「タクって性と名の頭文字とっただけじゃん。」

 

俺「お前だって名前そのまんまじゃんか。」

 

お互いの名前について笑っていると近づいてくる人影があった。それは、キリトとシノンだった。

 

俺「よう。キリトにシノン。お前らも本名もじったようだな。キリト、お前なんでそんなイケメンにしたんだ?(笑)」

 

キリト「ゲームなんだからいいじゃん!」

 

俺「ああ、なるほど。その童顔を隠すためか。」

 

キリト「それ以上言うなぁぁぉ!なんで俺のを指摘してシノンについては何も言わないんだよぉぉぉ!」

 

俺「シノンはあれでいいんだよ。」

 

シノンは顔の形はリアルと同じだが、髪の色と目の色を水色にカスタマイズしている。俺たちは暫く揉めあってると。

 

ユウキ「早くフィールドに行こーよー。」

 

ユウキの一声で俺たちは始まりの街を抜け出し、圏外へ出た。

 

 

 

 

 

 

フィールドに出ると、赤色の、趣味の悪そうなバンダナをつけたプレイヤーが、ドラ○エのスライム級モンスター[フレイジー ボア]に突進を食らい吹っ飛ばされているのを目にした。理由はおそらくソードスキルがうまく発動できない事だろう。

 

俺(いちおう助けといてやるか)

 

俺「おーいそこの人!ソードスキルの使い方教えてあげよーか?」

 

男「おう!頼むぜ!」

 

男はクラインと名乗り曲刀を使っていた。このプレイヤーがギルドを結成し、攻略組の一角を担う男になるとは今の姿を見ては誰も思わないだろう。

 

俺「よし。ってことでキリト、ソードスキルの使いかた教えといてくれ。俺はユウキ達と練習してるから。」

 

キリト「ちょ、タク待ってくれ!・・・わかったよ。」

 

そしてキリトとクラインは俺たちと少し離れたところで練習を始めた。時折、キリトから「こうズパーンと・・・」など、よくわからないアドバイスが飛んでいるが、クラインはなんとかソードスキルを使いこなせるようになった。

 

クライン「ありがとよタク!助かったぜ!」

 

俺「任せとけって。また困ったことがあったらいつでも相談してくれていいぜ!」

 

キリト「あのー、教えたの俺なんですけどわかってる⁉︎」

 

 

 

 

 

気がつけばもう夕方になっていた。SAOはリアルと時間が同じになっているので大体の時間が空の様子を見ればわかる。

 

クライン「もうそろそろ一度落ちるわ、ピザの宅配の仕事が5時半から入ってっからよ。」

 

キリト「そうか。また会えるといいな。」

 

クライン「おう!今度会ったとき他のゲームで知り合った友達紹介してやっからよ。」

 

そう言ってクラインはウインドウを開き、ログアウトのボタンを探した。しかし───────

 

クライン「ん?ログアウトボタンがねーぞ?」

 

キリト「そんなわけないだろ。βテストのときはここら辺に・・・ない。」

 

ユウキやシノンも確認したがログアウトするボタンが見つからない。

 

 

 

 

始まった。

 

 

 

 

 

 

突然、重厚な鐘の音が鳴り響き、俺たちは驚愕した。

 

シノン「きゃあ!」

 

キリト「こ、これは・・・。」

 

俺たち一人一人を青白くい光の柱が包んでいた。これは《転移》の光に俺たちはのみこまれた。

 

 

 

気がつくと足元が草原から打って変わり石畳になっており、建物が所狭しと建っていた。どうやら《転移》によって始まりの街に強制テレポートさせられたらしい。しかも全プレイヤーがである。

 

キリト「どういうことだ?なんかのイベントでも始めようとでもいうのか?」

 

クライン「イベントなんて今はどうでもいいんだよ!早くしねーと仕事に間に合わねーんだよ!」

 

みんな、次々に時間がない、早くしてくれ、など悪態ばかりついている。これからそれどころではない試練が待ち受けているとも知らずに。

 

 

始まりの街の空に〈WARNING〉〈System Announce〉の文字が空一面に突如出現した。そして、全長およそ20メートルもあるフードを被った人の姿をしたものが出現した。ただ、人と呼べない理由は、顔がないのである。本来顔があるところがくうどうになっており。言うなればかおなし人間なのである。みんなはやっとGMから連絡があると期待していた。

 

【プレイヤーの諸君、私の世界へようこそ。】

 

周囲から、「早くここから出せ!」という言葉が飛び交っている。

 

【私の名は茅場晶彦。この世界の管理者である。諸君らはメニューからログアウトボタンが消えていることは知っているだろう。しかし、これはSAO本来の仕様である。】

 

茅場晶彦、その人物はフルダイブ技術の最先端を行く天才科学者である。

 

【この世界では、県外に出てHPがゼロになる、又はこの浮遊城から飛び降りると死亡する。そして現実世界の君たちの頭につけているナーヴギアが脳に高出力マイクロウェーブをかけ、君たちの脳を破壊する。つまり、この世界から退場したものは前日世界からも退場してもらう。】

 

みんな唖然としていた、しばらくすると一人の男が自分の置かれている状況を理解し、恐怖で立たなくなった。そこから恐怖は伝染していった。

 

「ここから出してくれ!」

 

「私を家に帰して!」

 

 

【この世界から出ることができる方法は一つ、この浮遊城を最上階である100層まで攻略し、ラスボスを倒すことである。】

 

クライン「んなっ・・・100層だと⁉︎いつまでかかると思ってんだ!」

 

【諸君らには、一つプレゼントを用意しておいた。開けて見るといい。】

 

メニューのプレゼント欄を開くと『手鏡』というアイテムが送られてきていた。それをオブジェクト化し手鏡を見ると、光に包まれ現実世界の自分の姿になっていた。

 

【それでは諸君らの健闘を祈る】

 

そして茅場は姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

他のプレイヤーが恐怖と憎悪で喚いているなか、俺たちの行動は早かった。

 

俺「ここいらのモンスターは暫くすれば狩り尽くされるだろう。キリト、ここ周辺で拠点にすべきところの当てはあるか?」

 

キリト「ここから北西に小さな村がある。そこを拠点にしよう。クラインはどうする?」

 

クライン「俺はここに残る。恐らく他のメンバーは、まだ始まりの街にあるはずだからな。」

 

俺「なら今すぐメンバーを呼んできてくれ。この人数ならお互いを守りながら移動ができる。さらに、ここにはβテスターがいるからな。クライン、俺たちでこのゲームをクリアするんだ!」

 

クラインは俺の説得によって他のメンバーを呼んできてくれるらしい。

 

しばらくすると、クラインがメンバーを連れて戻ってきた。みんな勇気を振り絞って攻略に参加してくれるそうだ。

 

キリト「よし、行くぞ!」

 

俺たちは次の拠点に向かって走り出した。




いかがだったでしょうか。邦広は原作の知識を使いどうデスゲームをクリアして行くのでしょうか。乞うご期待ください!

気がつけばUAが1000を超えお気に入りも26人いただきました!読んでいただきありがとうございます!ヽ(´▽`)/

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4話 スキルですか?

どーもーカタルナです。家の片付けをしていたらとんでもないもんが出てきちゃって親にバレないように捨てるのが大変でした( ;´Д`)いや、エロ本とかそういうもんじゃありませんよ⁉︎


それではどうぞ!



俺は次の拠点への移動中、ふとあることを思い出した。それは、始まりの街で手鏡をオブジェクト化しようとメニューを開いた時のことである。

 

俺(そういや、1件メールが届いていたな。あとで見てみるか。)

 

 

 

 

 

 

 

村───────

 

俺たちは一人の欠員もなく拠点にする村にたどり着いた。俺はみんなの休憩中にメールを開き、差し出し人の名前を確認した。そこには、神と書かれていた。

 

【久しぶりだけど手短に話すね。特典の能力は頭脳と記憶以外はスペックダウンさせました。詳細は添付されている説明書を見てね!】

 

そして、プレゼントには説明書が添付されていた。説明書によると、ベクトル変換は七つの大罪の『全反射』(フルカウンター)に、治癒能力は『ヒーリング』、身体能力はステータス依存、という感じに調整されていた。

 

俺(『全反射』短剣のみ使用可能で、タイミングよく使わなきゃ失敗してモロにダメージをくらう、『ヒーリング』は触れている相手を10秒間で1割回復か。面白いじゃないか。)

 

俺は手数の多さが魅力的に思え、短剣を装備していたので、『全反射』はちょうどいいスキルである。

 

キリト「おーい。みんなに手伝って欲しいクエがあるんだけど。」

 

休憩時間が終了し、ロングコートに装備を変えたキリトがみんなに話しかけた。

 

俺「そのクエって、かなりめんどくさいクエか?」

 

キリト「まーな。なんせ確率が確率だから、みんなにも手伝ってもらいたくて。ユウキも片手剣装備だろ?だからユウキにもあの剣は必要だと思うし。」

 

キリトが言っているのはおそらくアニールブレードのクエストだろう。花付きのネペントの出現率は10パーセントもない。さらに、ユウキの分までとなると、結構時間がかかってしまうため、みんなに協力を仰いだということだった。

 

クライン「俺たちは、大丈夫だぜ。ここまでバトルの説明と護衛をしてもらった貸しがあるからな。」

 

キリト「サンキュークライン。ではまず、そのクエストの内容は───────

 

 

 

俺たちは、ネペントを2時間くらい狩り続け、ようやく、二人分のネペントの胚珠を入手し、アニールブレードを手に入れた。

 

ユウキ「タク!手伝ってくれてありがとう!この剣大事にするね。」

 

俺「こちらこそユウキの笑顔が見れてよかったよ。」

 

ユウキ「えへへー」

 

俺とユウキがイチャイチャしていると、シノンが話しかけてきた。

 

シノン「ふ、た、り、と、も、イチャイチャしてないでもらえるかな?キリトから連絡よ。今日はここで休んで、明日から迷宮区の攻略に乗り出すらしいわ。」.

 

俺「サンキューシノン。伝えてくれてありがとな。」

 

俺がそういうと、シノンは顔を赤くさせながらそっぽを向いてスタスタと早歩きで宿家の方へ向かって行ってしまった。

 

俺(シノンのやつどうしたんだろう。なんか俺が気分悪くさせちゃったかなぁ。)

 

俺はユウキと一緒に宿屋に行くと、みんながあれこれ揉めていた。なんでも、宿屋の部屋が3人部屋と最大7人入れる大部屋が一つずつというなんとも微妙な部屋しかなく、部屋の割り振りで揉めているということである。俺たち全員で10人で、ユウキとシノンは女性なので同じ部屋にしても一人誰かがその部屋に入らなければいけないのである。つまり、誰がそこに入るかで問題が発生していた。

 

ユウキ「じゃあ、タクに入ってもらう。シノンもいいよね?」

 

シノン「タクならいいけど。べ、別に変な意味で言ったわけじゃないわよ!」

 

まさか俺が女性陣から指名が来るとは思っていなかった。何故だろう、男性陣からとてつもなく冷たい視線が飛んでくる。特にクライン。

 

俺「ま、まあそっちから指名されちゃしょうがないよな。うん。」

 

このあと、男性陣からリンチされました。みんなひどいよう。(圏内なのでオレンジにはなりません。)

 

 

 

 

 

 

 

みんなが寝静まった頃、俺は宿屋を抜け出し、『全反射』の練習のため一人フィールドに出た、なぜ一人なのかというと、『全反射」はユニークスキルに分類されており、他のプレイヤーからの嫉妬を買わないためだ。俺は練習相手のモンスターを探していると、近くに頭に何も付いていないネペントが一体出現した。レベルを考えても安全マージンは、十分に取れている。俺はネペントの真正面に飛び出し短剣を構えた。俺に気付いたネペントは腕のような蔦を俺に向かって伸ばしてきた。俺は短剣を構えると短剣と蔦が接触した瞬間、『全反射』を発動した。すると、蔦が跳ね返り、自身の体に当たってダメージを与えた。蔦攻撃が通用しないと思ってか、次は消化液攻撃を仕掛けてきた。俺は今度もタイミングよく『全反射』を放ち消化液を自身に浴びせ、ポリゴン片と化した。

 

俺(うーんこいつはユニークスキルの中でも強い方だと思うが、タイミングをしっかり合わせて成功すれば相手に大ダメージを与えることができるが、失敗すると相手の攻撃をモロに食らってしまう諸刃の剣だ。今みたいなネペントあたりの低層モンスターでは問題ないが、初見のモンスターやボス戦で上手く使えるかが問題だな。)

 

それから俺は30分くらい練習して、宿屋に戻り深い眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝になり俺は目を覚ますと、いつのまにかユウキとシノンに板挟み状態になっていた。

 

ユウキ「タクおはよー!」

 

俺「ユウキおはよー。いい朝だね。んで、この状況はなんでございましょう?」

 

シノン「ユウキがね、「みんなで一緒の布団に入ればあったかいよ!」って言ったから私もしょうがなく同じ布団に入ったっていうこと。」

 

俺「そういうことか、嬉しいぞーユウキ〜」

 

ユウキ「ボクもタクに喜んでもらえて嬉しいよ。」

 

シノン「ダメよユウキ、そいつは人の形をした変態よ。あんまり調子に乗らせちゃいけないわ。」

 

などとまあグチグチ話していると、ドアがノックされ、キリトが俺たちを呼びにきた。

 

俺「ユウキ、シノン、今日からは迷宮攻略をする。気を引き締めておけ。」

 

俺たちはドアを開け、迷宮区へと駆け出した。

 

 

 

 

 

 




いかがだったでしょうか。次回は超絶フェンサーさんとモヤットボールが登場します。出来るだけ早く投稿したいと思っております。

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5話 会議ですか?

どーもーカタルナです

ポケモンウルトラサンやったりテスト勉強してたら書く余裕がありませんでした(◞‸◟)
最近SAOIFしてますがログインできない状況で少し萎えてます。ですがしっかり執筆頑張っていきます!

それではどうぞ!


俺たちは今日から迷宮へ潜り、モンスターを片っ端から狩り続けていた。運良く倒してもすぐにモンスターがリポップするという所謂モンスターハウスのような場所を発見し、数時間ほどレベル上げをしていた。今ではみんなは、全プレイヤーの中でもトップレベルに食い込むほどのレベルまで到達している。

 

俺「クライン、もうバトルには慣れたか?」

 

クライン「おうよ!マジで助かったぜ!」

 

クラインたちも、ここでモンスターを狩り続けているうちに戦闘時の立ち回り方などが上手くなってきたので、モンスターハウスを抜け出し、今日の攻略を終え、帰ろうとすると、二人組のプレイヤーすれ違いざまに「トールバーナ」「攻略会議」というワードが聞こえてきた。俺はそのプレイヤーに詳しく話を聞くと、明日の昼にトールバーナで攻略会議が開かれるとのことだった。

 

俺(もうそんな時期なのか。ボス戦への準備をしておかねば。)

 

そう思いながら、歩いていると、不意に右の通路から金属音が聞こえてきた。おそらくはモンスターとプレイヤーが戦闘をしているのだろう。俺はモンスターに囲まれ劣勢の可能性もあるのでみんなにも付いてきてもらった。

 

 

 

 

現場に着くと、一体のコボルドとフードをかぶった一人のフェンサーが戦っていた。俺たちはモンスターにタゲられると面倒なので少し離れた物陰に隠れ様子を伺った。戦闘の結果、フェンサーがHPがギリギリのコボルドを《リニアー》でオーバーキルをしてコボルドをポリゴン片にした。

 

俺(あの《リニアー》の正確さと素早さ、もしかしてあれはアスナか?)

 

フードのせいで顔はわからないが、フードの色や装備は原作と同じであり、いずれは〈閃光〉と呼ばれるあのアスナだと推測した。そしてキリトと結ばれるということも。しかし、今はまだネトゲ素人で、この世界に絶望し、死ぬために戦っているのだろう。

 

俺「キリト。あのプレイヤーにバトルの説明をしてきてやってくれ。」

 

キリト「おいタク、最近俺の扱い酷くないか?まあ、俺もあいつに言いたいことがあるからいいけど。」

 

キリトは物陰から出てアスナらしきプレイヤーの元へ向かって行った。遠くから見ているせいで話の内容はよく聞き取れなかったが、おそらくソードスキルによるオーバーキルについて説明しているのだろう。すると、そのプレイヤーはキッとキリトを睨んだ後、麻痺毒を食らったかのように地面へ崩れ落ちた。俺たちは周囲にモンスターや殺人プレイヤーがいる可能性を考慮しながら現場へと急いだ。幸い毒とかそういう類のものではなく気絶しているだけのようだった。フードの中の顔を確認すると、やはりアスナだった。

 

キリト「こいつ、もう何日も迷宮区に潜っていたらしい。とりあえずこいつを安全圏まで運ぶのを手伝ってもらえないか?」

 

アスナは女性プレイヤーなので男性が触れると犯罪防止コードが発動し、黒鉄宮送りにされる可能性があるため、ユウキとシノンに運んでもらった。数回モンスターにエンカウントするもなんとか安全圏までたどり着いた。

 

俺「そんじゃ安全圏に着いたことだし、キリト、こいつが起きるまで留守番よろしく!俺らもうちょいレベル上げてくるわ!ただ、俺らがいないからって襲うんじゃねーぞw」

 

キリト「なあ、やっぱ俺って省かれてないか⁉︎てゆーか誰が襲うかぁぁぁ!」

 

キリトの叫びは迷宮区に虚しく響いた。

 

俺「さて、もうちょい頑張りますか!」

 

俺たちは新しく湧いたコボルドの集団に向かって走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

あれから1時間ほどたったくらいに戻ってきてみると、アスナは既に目を覚ましており、何があったかは知らないがキリトと微妙な間隔を空けて座っていた。キリトは暗い顔でため息をついていて、アスナはむすっとした顔をしてそっぽを向いている。うわあ、すっげえ気まずい。

俺たちはその空気を保ちながら拠点の村へと戻った。

 

 

 

 

 

 

 

翌日の朝、俺たちはトールバーナへ向けて出発した、アスナもキリトに誘われて攻略会議に参加するらしい。

 

 

30分くらい歩いて目的地へのトールバーナへと着いた。町へ着いてみると、プレイヤーがまばらに点在しており、まだ会議は始まっていないようだった。会議までの時間をどうするか話し合った結果、会議が始まるまで各自別行動となった。俺はユウキとシノンとで、クラインは仲間たちと町を散策することになったため、またアスナとキリトが二人きりになってしまった。(そうなるように仕向けたんだがなw)

 

 

 

 

 

俺はボス戦に向けてのポーションなどの補給とユウキ達のショッピングに付き合っていた。

 

ユウキ「これいいなあ。」

 

そう言って眺めていたのは、手乗りサイズのクマのぬいぐるみだった。

 

俺「なら、俺が買ってやろうか?」

 

ユウキ「本当に⁉︎タクありがとう!大切にするね。」

 

また二人でイチャイチャしていると、背後からシノンが俺の名前を呼ぶ声がした。

 

俺「どうしたんだ?シノンも欲しいものがあるのか?」

 

シノンは顔を俯かせながらコクコク頷いて指を指し、その先にはユウキへのプレゼントのクマのぬいぐるみと同じシリーズのネコのぬいぐるみだった。

 

シノン「わ、私もこれ、ほしいな。」

 

俺は、そのぬいぐるみを買って渡すと、小声で何か言われたが、聞き取れなかったので、何を言ったのか聞いてみると、「もう知らない!」といって、ぬいぐるみを抱きかかえてそっぽを向いてしまった。

 

俺(最近のシノンは機嫌が悪いなあ。)

 

そんなことを思っていると、キリトからフレンドメッセージが届き、もうすぐ攻略会議が始まるとのことだった。俺たちは買い物を終え、広場へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

広場───────

 

 

広場には俺たちを含め、40人くらいの人が集まっていた。死亡する可能性もあるというのによくこれだけ集まったもんだと感心していると、広場の中央に青い髪の片手剣盾装備の男性プレイヤーが進み出た。

 

男「みんな集まってくれてありがとう!俺の名はディアベル気持ち的に騎士(ナイト)やってます!」

 

集まっている人たちが「いよっ騎士さまー」とはやし立てている。

 

俺(やはりディアベルはここで死ぬには惜しい人材だな。)

 

確かに、ディアベルには人をまとめたり、場を盛り上げるカリスマ性がある。いずれ出て来るであろうヒースクリフ並であろう。

 

ディ「昨日、俺たちのパーティは、あの塔の最上階への階段を発見した。ということは、明後日あたりにはたどり着くってことだ、そう、

ボス部屋に!」

 

俺(もうそんなところまでマッピングできているのか。原作より1カ月ほど早いな。これも原作改変させてしまった影響なのだろうか。)

 

 

「ちょおまちいや」

 

会議に参加している大きな集団のリーダーらしき男が待ったをかけた。

 

「ワイはキバオウっちゅうもんや。ディアベルはん、攻略の前にここでワビいれんなあかんもんがおるやろ。」

 

ディ「それはどういうことだい?」

 

キバ「しらばっくれるんやないで!この会議に参加しとるβテスターのことや!あいつらはな、デスゲームが始まった途端、一斉に効率の良い狩場を求めて始まりの街から姿を消した。右も左もわからん初心者を見捨ててな!」

 

あたりがざわざわと騒がしくなり、キリトの表情が一層強まった。

 

キバ「デスゲームが始まってから数日たち、ワイらはクリアを目指そうとフィールドに出た。やけど、出てすぐにモンスターの集団と戦闘になった。みんな戦い方がよくわかっとらんかったけん、武器を滅茶苦茶に振り回すことしかできんかった。戦闘が終わってみれば、仲間が一人死んどった。テスターたちが戦い方を教えてくれとれば死ぬことはなかったんや!」

 

その言葉を筆頭に、キバオウの仲間たちから参加者に、テスターたちに対する罵倒や怒りが広場に広がり攻略会議どころではなくなっていた。そんななか、一人の巨漢が前へ進み出た。

 

「発言いいか?俺の名前はエギル。キバオウさん、さっきからテスターのせいで死んだとか言っているが、テスターだけのせいでもないんだぜ。あの冊子、あんたも貰ったんだろ?」

 

キバ「あ、ああ、あの無料で配布されとるガイドブックのことやろ。あれならみんなもろうたで。」

 

エギル「俺もVRMMO初心者だ。だが、そんな俺が生きてここにいるのは、あの冊子のおかげだ。あの冊子の情報源はどこからかわかるか?」

 

キバ「そんなもん知るわけないやろ!」

 

エギル「あれは俺たちが街につくたびに置いてある、ということは、今お前らが馬鹿にしているテスターたちが先に行って、頑張ってマッピングしたものだろう。なのにそんなことを言うのは筋違いってもんじゃないのか?」

 

エギルの一声で場の喧騒は静まり攻略会議が再開した。会議はディアベル主導のもと円滑に進んだ。

 

 

 

会議が終わり、クライン達と別れ俺たちはディアベルの元へと向かった。

 

ディ「やあ。君は会議に参加していたね。ボス戦もきてくれるのかい?」

 

俺「もちろん参加するさ。だが一つだけ警告しておく。あまり欲を出すんじゃない。俺はあんたに死んでもらいたくないんでな。」

 

ディアベルはなにを言っているのかよく分かっていなかったが、俺はその言葉だけを言い放ち、ディアベルのもとを去った。

 

 

 

 

一層攻略の日は近い───────

 




いかがだったでしょうか。

ちょっと駄文くさいかもしれませんが温かい目で見てもらえれば嬉しいです。次回はコボルド王との決戦になります。ご期待ください!

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6話 攻略戦ですか?

どーもーカタルナです!

長い間更新しなくて申し訳ございません( ;´Д`)
明日から練習がなくなるので頑張って書いていこーと思います。
最近、友人のハーメルン作家が言った言葉。
「SAO編のOPの一瞬だけ出て来るクラディールかっこよくね?」
それを聞いてみてみましたが、本性を知っている分ちょっとだけかっこよく見えました。この作品のクラディールはどうなってしまうのだろうか・・・


それではどうぞ!


あの会議から3日後にボス部屋が見つかり、今日で部屋が見つかってから一週間の日が流れ、今日の攻略の日をを迎えた。ただ、不安な点が一つだけある。それはβ版との違いである。例えば、ボスである《インファング ザ コボルドロード》がβ版と攻撃などのパターンが同じである場合であればレイドメンバーのレベルを見ても死者を出さずに勝てるだろう。しかし、このゲームの製作者は1万人をこのゲームに閉じ込めるということを平気でする茅場晶彦という男だ。どんなイレギュラーなことが起こってもおかしくはない。不安と緊張が入り混じった叫び声などは聞こえないが、デスゲームが始まった時の雰囲気にどことなく似ていた。

 

ディ「みんなそんな辛気くさい顔しない。今日はボスを倒してみんなに希望を与えるために来ているんだろう?そんな僕たちが、こんな顔してたら心配されてしまうだろう?もっと自分に自信を持て!絶対に生きて帰るんだ!」

 

ディアベルを中心にみんな調子を取り戻し始め、士気はなかなか上がってきている。

 

俺「はいはーい,。みなさんお待ちかねのタクさんの登場でっす。」

 

ユウキ「なにもないところになに話しかけているんだい?何かタクには見えているの?」

 

俺「いやいや、もしかしたら俺たちのことを見ているかもしれない人に向けて言ってみただけだおw」

 

シノン「ナニソレイミワカンナイ(恐)」

 

俺「もーシノンったら冷たい!保冷剤くらい!」

 

シノン「なんでそんな中途半端な冷たさなの⁉︎バカなの死ぬの⁉︎」

 

俺「ウグッ!心に染み渡るもったいなきお言葉! という冗談はそこそこにしておいて、今日はボス戦だ。準備はできているな?気を引き締めておけよ。」

 

ユウ&シノ「タクが一番引き締まってなーい!」

 

そんなコントをしているうちに、レイドかもうそろそろ出発しようとしていたので慌ててキリトたちと合流する。今回のレイドは総勢47名。ちょうど原作に俺たち3人を足したような感じだ。班編成ではキリトと同じ班になり、取り巻き排除の補佐ということになっている。一方では、クラインたちのパーティがボスへの攻撃の一角を握っていた。

 

俺「おうクライン、今回は大役だな。」

 

クラ「おうよタク!まだまだおめえたちには劣るかもしれんが、しっかり役目を果たして見せるぜ!」

 

俺「その意気だクライン。周りの雑魚は任せとけ。お前らが気づくまえに狩ってやるよ。」

 

 

 

 

 

 

ボス部屋に着くまでに2.3回戦闘があったが誰一人の欠員もなく無事ボス部屋に辿り着くことができた。

 

ディ「みんな、よくここまで頑張ったよ。俺から言うことはたった一つだけだ!・・・勝とうぜ!」

 

レイドメンバーが扉の向こう側へとなだれ込んでいく。

 

キリト「いいか?俺らの相手するコボルドは装甲が堅い、鎧の隙間を狙ってソードスキルを打ち込むんだぞ!」

 

俺たち「「「りょーかい!」」」

 

ボス攻略が今、始まる!───────

 

 

 

 

 

 

 

 

ボス戦が始まってから一時間程経過した。攻略そのものは順調に進んでいるように思われている。俺は取り巻きである《ルイン コボルドセンチネル》の鎧の間を狙って〈ホリゾンタル〉を打ち込みつつ、ボスの様子を伺っていた。

 

俺(やはり、ディアベルがリーダーでよかった。しかし、もう少しでコボルド王のHPが最終ゲージになる。あいつはどう動く?)

 

そう考えているうちにボスのゲージがラスト一本になった。するとディアベルは俺の警告を無視して、ボスに近づいている。やはりLA(ラストアタックボーナス)が欲しいのだろう。ただ、それを狙うことで死ぬ未来を俺は知っている。

 

俺(クソが!警告をしたってのになんで行っちまうんだよ馬鹿野郎!ここであんたを死なせるわけにはいかねえんだ!)

 

ユウキ「タク!もう一体そっちに行ったよ!」

 

俺「チィ!シノン、アスナ、こいつを頼む!少し用事が出来た!」

 

俺は狩り漏らした護衛コボルドをシノンとアスナに押し付け、全力でディアベルの元へと走った。

 

俺(間に合え!間に合え!)

 

ディアベルがボスの目の前にたどり着いた時、ボスが武器を斧から野太刀に切り替えた。ディアベルの顔が驚愕に染まった。それもそのはず、ガイドブックに載っている武器とは全く別の武器が出てきたのだ。さらにディアベルとボスの距離は十分に野太刀の届く距離である。キリトが何かを叫んでいるが、距離が遠くて聞こえていないようだ。そして、その叫びも虚しくカタナのソードスキル〈旋車〉をモロに食らったプレイヤーたちのHPは半分を下回った。さらに、プレイヤー達の頭には回転する黄色い光───スタンを起こしていた。

 

俺「まずい!コンボが始まる!」

 

そしてボスは、原作と同じくディアベルを狙い〈浮舟〉を使い身体を浮かせ3連撃技の(緋扇〉がディアベルの命を刈り取らんとしたその時に────

 

俺「でああああぁぁぁぁ!」

 

ギリギリのところでなんとかボスとディアベルの間に割り込み、〈ソニックリープ〉で初撃を弾き、なんとかディアベルを救うことができた。

 

俺「忠告しただろうが!早く後ろに下がって回復しろ!」

 

ディ「あ、ああ。助かった。」

 

俺がディアベルをに引くように指示しているうちに、キリトとアスナがレイドを纏めてボスに攻撃をしていた。正直加勢して、ついでにLAも取っちゃいたいなーとも思ったが、ユウキとシノンが取り巻きの数の多さに苦戦していたためそっちへ向かった。

 

俺(今回はキリトにLAやってやるかぁ。)

 

 

 

 

あれから10分後、ボスは倒されキリトがLAを取った。キリトとアスナのコンビネーションはアニメよりもリアリティが高くてめっちゃ興奮してしまった。

 

俺「コングラッチュレーション!キリトとアスナって息ぴったりだな。まるで夫婦みたいだ。」

 

キリト「なっ!そんなことはねーだろ。そっちだってユウキとシノンとでイチャイチャしてんじゃねーか。」

 

アスナ「そ、そうよ!キリト君の言うとうり、そんな関係じゃないから!」

 

今回は危険な場面もあったが、死亡者が出ておらずボス部屋は一気に祝勝ムードになった。しかしそんな中、一人の男性プレイヤーがキリトと俺に罵声を浴びせてきた。

 

男「どうしてディアベルさんを危険な目に合わせたんだ!!」

 

一瞬こいつ何言ってんだ、と思ったが原作でもこんな出来事があった気がする。結局はディアベルが死のうが生きようがこのイベントは通らなければ行けないらしい。

 

男「お前ら、もしやβテスターだな⁉︎こいつらボスの攻撃パターンを知ってて隠していたんだ!攻略本もウソの情報を流して俺たちを全滅させる気で出していたんだ!」

 

俺(このままではどのみちβテスターが除け者にされちまう。どうすれば・・・。)

 

キリトも少し複雑な表情をしていたが、なにかを決心したかのように顔から迷いが消えた。そして、如何にも悪人という面をして男に向かって言い放った。

 

キリト「元βテスターだって?・・・あんなやつらと一緒にしないでくれよ。」

 

男「なんだと?」

 

キリト「俺はな、βテスターの中でもトッププレイヤーであり、他の奴らより上の階層に進んでいた。ボスのソードスキルも上の階層で見たことがあるから知ってたのさ。」

 

男「っ!そんなん卑怯じゃねえかよチーターだ・・・。」

 

あたりからβテスターとチーターを合わせた「ビーター」と言う声が聞こえてきた。

 

キリト「いいな、それ。そうさ、俺は「ビーター」だ!素人同然のβテスター如きと一緒にしないでもらいたいね。」

 

そう男に言い放っても、尚も男は食い下がってくる。

 

俺(やはりキリトはこの道を選んだのか。仕方ない。親友としていっちょ頑張ってやりますか!)

 

俺「こんなことならディアベルを見殺しにするべきだったかなぁ?」

 

男「テメェ!もう一辺言ってみろ!」

 

俺「ああ、何度でも言ってやるさ。見殺しにしとけばよかったってな。」

 

男「この野郎!ぶっ殺してやる!」

 

俺「そうか・・・なら俺を殺って見ろよ。犯罪者に成り下がる覚悟があればの話だがな。そもそも、お前のレベルじゃ俺を殺せねえよ。」

 

 

 

 

 

キリト視点

 

何をしているんだあいつは。みんなを守るために悪役になったというのに・・・

 

 

 

彼は自分の仲間が危機に陥ったとき、なんとしてでも救おうとする。彼の第一信条といってもいいくらいだ。あいつの優しさにまた助けられてしまったな。

 

タク「俺は初心者だが、あいつからベータ版の全てを聞かされている。持っている情報もお前らより多い。ボスの攻撃を防げたのも情報を持っていたからだ。まあ、助けた理由は、初の攻略で死者を出したらこの先が思いやられそうだというだけだ。俺はこいつと一緒に次の階層へ行く。転移門はアクティベートしておくが、未知のモンスターに精々頑張るがいい。」

 

そう言ってみんなに背を向け次の階層への階段を登っていった。俺は遠ざかるタクの背中を追った。

 

 

 

 

 

 

オリ主視点

 

キリト「お前、正気か?」

 

俺「俺はいたって正常だ。お前こそ、そんな無茶をしなくても良かっただろうに。」

 

キリト「ああでもしなければ、βテスターの処刑が始まってもおかしくはなかった。しかし、なんで情報を持ってるって嘘をついたんだ?」

 

俺「まあ、多少はお前からもらったけど、お前のピンチに駆けつけないわけがないだろう?」

 

キリト「それもそうだよな。ほんっと昔から変わらないな、タクは。」

 

他愛もない話をしているうちに、次の階層へと出る門へとたどり着いた。あんなことがあったのだ。暫くはユウキやシノンたちには顔を見せることができないだろう。だが俺に悔いはない。まだこんなところでつまづいてはいけないのだ。

 

俺は力一杯、門を押し開けた。

 

 




いかがだったでしょうか。


今更ながらに気付いたのですが、更新していないのに、お気に入りが53になっており、皆さんに読んでいただき歓喜の極みでございます。

次回はオリ主とシリカ、たまにキリト。という感じでやりたいと思います。
〈追記〉
ノリでTwitterアカ作りました。@kattaruunaです。

感想・質問・評価などよろしくお願い致します!


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7話 黒猫団ですか?

どーもーカタルナです!

本当は1月に投稿しようと思っていたのですが、終わらない補習課題、再テストによって遅れてしまいました。申し訳ないっ!(◞‸◟)

もう一つ謝罪しなければなりません。前話でシリカ編をやると言っていましたが、時系列的に黒猫団の方が先だったので、こうなりました。全世界のシリカファンに返す言葉も見つかりません!あと数話後にシリカ編を投稿するので期待しててください!

それではどうぞ!


最前線 迷宮区───────

 

俺は1層のボス戦での事があってから、ボス戦などには参加しているが、基本的にソロプレイを貫いている。俺は今でも攻略組の中でのトッププレイヤーに位置しており、技の精度や、プレイヤースキルの高さから俺の知らないところで〈剣鬼〉という二つ名がつけられていた。まあそんな訳で誰にも邪魔されなくなり自由気ままにプレイをしていた矢先、曲がり角を曲がった途端、白い装備をつけた三人に出くわしてしまった。

 

「んなっ!」

「あっ、タクみーっけた!って逃げるなー!」

 

その三人はギルド〔血盟騎士団〕に入団しているユウキ、シノン、アスナであった。確かにあの日ユウキとシノンを置いていったのは他でもない俺であるが今はまだ捕まるわけにはいかない。

 

「ユウキは左側の通路、シノンは右から!T字路で囲むわよ!」

「「りょーかい!」」

 

俺は自分のAGIに物を言わせ逃走を試みたが、彼女らもトッププレイヤーなだけあってなかなか引き離せない。さらに某国の軍の精鋭部隊のような連携によって捕らえられてしまった。俺は捕らえられたまま連れてこられた先は最前線の主街区の喫茶店だった。

 

「ギルドみたいなギスギスしたところ入りたくないよう。」

 

「え?タク何言ってんの?ボク達別にギルドに入れようとかいうつもりはさらさらないんだけど。」

 

「そ、そうか、なら良かった。ユウキとシノンの顔も見れたし、俺は最前線に戻るとするかな!」

 

俺は席を立ち、最前線の迷宮区に向かって歩こうとすると。両腕を二人にがっしりと捕まえられた。

 

「あのねぇ、私たちがタクのことをどれだけ心配してるか分かってていっているのよね?」

「俺が生きてることくらい、フレンド欄を見ればわかるだろ。」

「そういう意味じゃない!ったくもうこの朴念仁!」

 

ユウキは俺の顔に全力のビンタを食らわせどこかへ歩いていってしまった。状況が読めずに呆けていると、シノンが近寄ってきて鳩尾に渾身のストレートを見舞われてしまった。

 

「いい加減分かれ、このアホ。」

 

シノンもその一言を言い残してユウキの後を追いかけていってしまった。

「グフッ、一体なんだよいうんだ・・・。」

 

最後にアスナがシノンが消えるタイミングを見計らって俺に話しかけてきた。

 

「タク君大丈夫?」

「全く大丈夫じゃないっす。」

「あはは・・・。でもあの子たちも悪気があるわけじゃないからね許してあげてね。」

「それはごもっともです。今度は俺から会いに行くとユウキとシノンにつたえといてください。」

「ふふ、わかったわ。ところで、今日はタク君に頼みたいことがあるの。」

 

話の内容はキリトを最近最前線で見かけることが少ない。だから親友である俺にキリトがどこに行き、何をしているのか調査してもらいたい他のことであった。

 

「なるほど。確かに最近あいつの顔見ねーな。」

「このままじゃ、攻略のペースが落ちてしまうわ。」

 

アスナの言っていることは確かに正論なのだが、二人の鉄拳制裁を食らった拗ねている俺はいつもより意地悪だった。

 

「なんで、アスナ自身は探さないんだ?」

「えっ?」

「いや、俺よりも先に気づいていたのになんで自分で探さずに俺に頼みにきたんだ?」

「あっあのね、私にはKoBの副団長としての役割があるからいそがしいのよ!」

「嘘だな、ユウキとシノンにもサポートしてもらってるんだろ?自由時間はあるはずだが。」

「無いったら無いのよー!」

「どうした?顔が赤いぞ?もしかして、キリトに会いに行くのが恥ずかしいのか?お前キリトのことすk「やめてぇぇぇぇぇ!」」

「やめてって言ってるのにぃ。ふぇぇぇぇぇん!」

 

俺はちょっといじめすぎてしまったらしい。アスナがその場にへたり込んで大粒の涙を流して泣いてしまった。

 

「あ、あのアスナさん、僕もちょっとやりすぎたと思います。依頼受けるから気を取りなおしてください。ほんとすんませんでした。」

 

俺はアスナが泣き止むように宥めたり謝ったりしていると、背後から息が止まるくらいの殺気が俺を包み込んだ。振り返るなと俺の本能が叫んでいる。しかし抵抗も虚しく後ろから伸びてきた手が強制的に振り返らせた。そこには、どこかに行ってしまっていたはずのユウキとシノンが佇んでいた。

 

「「タ〜ク〜」」

「ヒェッ、な、なんでしょうか?」

「ボクたちがいなくなった後にこんなことになってたなんてねー。」

「今日はたくさんお仕置きされる日だねぇ。タク。」

「「歯ァ食いしばれ!」」

 

憤怒のユウキとシノンは俺に向かって片手剣最上位ソードスキル《ファントム レイブ》と短剣最上位ソードスキル《エターナル サイクロン》によって空高く吹き飛ばされ、頭から地面に叩きつけられた。

 

「さっ、アスナ、こんなクズほっといて本部に戻ろ!」

 

最後に、アスナが本部に戻る前に一言耳元に爆弾を置いていった。

 

「んじゃキリト君のこと頼んだわよー。これからも困ったらタク君のこと頼りにするから。もし断ったらKoBの副団長を泣かせたってことアインクラッド中に広めるから。」

 

そう言ってアスナはスキップをしながら帰っていった。

 

「なんでこうなるんだよコンチクショウ!」

 

俺の叫びは虚空に響いただけだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの会話から数時間後、キリトの居場所はすぐにわかり、その場所へ行ってみると、そこは中層のとある酒場だった。窓からこっそり覗いてみると、キリトを中心に数人のプレイヤーが囲んでおり雰囲気的にパーティをしているようだった。

 

(あれは、月夜の黒猫団か。)

 

月夜の黒猫団とは、メンバー5人の小規模ギルドで、同じ部活のメンバーだけで組んでいるギルドである。原作でもキリトと仲良くしていたが、キリトにギルドに対するトラウマを植え付けてしまったギルドでもある。

 

(さて、どうしたものか。)

 

俺はそのパーティの中に入るべきかそっとしておくかを迷っていると、キリトが酒場のドアを思いっきり開けた。

 

「そこで見てるやつ、出てこい!」

(チッ、見つかってしまったか、こうなったら出るしかないな。)

「俺だ、キリト。」

「ん?どうしてタクがここに?」

 

俺は酒場の中に入り、数時間前のアスナから半ば強引に受けさせられた依頼の内容を説明した。

 

「つまり、俺のことが心配でアスナが俺を探していたということか。」

「そいこと。」

 

俺の依頼のことを一通り話し終え、今度はキリトが黒猫団との関係を話した。

 

「ふむ、ということは黒猫団のピンチに間一髪間に合ったということか。」

「ああ、たまたま見かけたのがラッキーだった。」

 

俺とキリトは情報交換をし終え、関係のない俺は酒場から退散しようとすると、黒猫団のササマルという男が話しかけてきた。

「あのー、もしかして攻略組の〈剣鬼〉のタクさんですか?」

 

ダッカーはちょっとした好奇心で聞いた質問であったのだろうが、俺はその質問にすぐに答えることができなかった。

 

俺は今までこの世界で過ごして一つわかったことがある。それは、この世界がSAOの世界ではあっても、俺が前世で読んでいたSAOの世界ではないという事だ。恐らく、転生したばかりの俺がキリトと関わったことから始まり、ユウキとシノンとも会いSAOの中に引き込み色々な場面で俺という異分子が干渉してしまったことで、原作とは違った展開になってしまったのだろうとをいうことだ。

 

(ここでダッカーにどう言うべきか・・・。)

 

しばし俺は悩んでいたが、結局、キリトもこの場にいるということで誤魔化しが効かないことを悟って、俺は本当のことを話した。

 

「ああ、確かに俺は攻略組のタクだ。〈剣鬼〉ってのは初耳だがな。」

 

「やっぱり!こんなところで攻略組の方にお会いできて光栄です!キリトさんってこんな凄い人と知り合いだったんですね。ん?キリトって・・・。」

 

喜んでいたダッカーが俺がキリトの知り合いという点から何かを思い当たる節があるようで考え事をし始めた。しばらくすると、ハッとして俺とキリトを交互に見て、驚愕していた。

 

「ま、まさか、キリトさんって〈黒の剣士〉のキリトさん?」

「ったく、バレたのタクのせいだぞ。ああ、キリトだ。よろしくな。」

 

最終的に二人とも自分の正体を話し終え、俺も交えてのパーティとなってしまった。

 

 

 

 

 

パーティの終盤に差し掛かった頃、黒猫団団長のダッカーが俺たち二人に頼みたいことがあると言ってきた。

 

「キリトさん、タクさん、差し出がましいかもしれないですけど、俺たちに修行と、サチに片手剣を教えてもらえませんか?」

 

ダッカー曰く、いずれは強くなって攻略組として戦いたいのだが、自分たちのギルドのメンバーには片手剣使いなどの前衛職がいない為、パーティーのバランスが悪くなっているとのことであった。確かに、戦闘時に、パーティーのバランスが悪いと連携が取りづらくなり、返って味方の足を引っ張ってしまう。そこで、槍使いのサチを片手剣に変更させたのだが、上手く扱えずに悩んでいた所、俺たちに白羽の矢が立ったということだ。

 

「キリト、やってみる価値はあるだろ?」

「そうだな。攻略組としても、メンバーが増えるのはありがたい。わかった、引き受けよう。」

 

そして、明日の昼から修行を行うこととなり、パーティーはお開きになった。

 

 

 

 

パーティーが終わり、ホームに帰るため、キリトと一緒に転移門広場に向かっていた時のことだった。

 

「なあタク、明日からどうする?」

「うーん。とりあえずキリトはサチに片手剣を教えてやってくれないか?俺は残りのメンバーに修行つけてやっから。」

「ま、ほどほどにな。無理だけはするなよ。」

「わかってるって、すこーしだけレベルを上げさせるだけだからさ。」

「お前のすこしってのは常識人からしたら次元が違ってんだよ!」

「へいへいわかりましたよ。コワれ無いように調整しますから。」

「おいコワれるとはどーいう意味かな?」

 

そんな他愛もない話に花を咲かせていると、転移門前に到着した。

 

「あっ!忘れてた!」

「どうしたんだ?」

「アスナへの報告のことだよ。」

「タクのお陰で思い出したぜ。俺からメール送っとくからタクは無しもしなくていい。」

 

そう言って、キリトはフレンド欄からアスナに連絡しようとしていた時、無性にキリトとアスナのことを弄りたくたってきた。

 

「メールじゃなくて、直接会いに行けばいいじゃ無いか。」

「ど、どうしてだよ。」

「メールよりも、直接話した方が理解しやすいだろ。それにアスナが一番心配してたしな。なんだ?アスナに会いたく無い理由があるのか?」

「いや会いたくは無いわけでは無いんだけどな・・・。」

 

俺が問い続けているとそれに答えるかのようにキリトの顔も赤くなっていく。もうそろそろフィニッシュと行きますかな。

 

「どうせ暇なんだろ。愛しいアスナ様の元にに行ってやれ(笑)」

「これ以上言ったら殺す!」

 

恥ずかしさが限界突破したキリトはとうとう剣を抜いて襲いかかってきた。しかし、俺が転移する方が早かった。

 

「こんちくしょー!」

 

キリトの叫びはアインクラッド中に響いたとか無いとか。

 

 




いかがだったでしょうか。

次回は最初からオリ展開にしようかと思います。ご期待ください!

感想・質問・評価よろしくお願い致します!


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