学園一の美少女達は何故かヤンデレで学園一のイケメン達に何故か兄と呼ばれる件について (白黒モンブラン)
しおりを挟む
新幡君と美少女とオタク
戦闘描写とかないから、少し楽だと思いたい。
取りあえずよろしくお願いいたします。
春が散るこの頃。
親の転勤で田舎から都会に引っ越してきて早二か月。
これから世話になる高校の教室で新参者の俺 新幡 峻はクラスの皆の前で立っていた。
え?それだけかって?
仕方ないだろ、あんまり前置きが長いとネタが尽きるんだよ。察してやれ。
まぁそんなことは置いておき、だ…。
―――これは想定していなかったな…
このクラスのイケメンと美少女率、妙に多くね?
どうしたらこんなクラスになるんだよ?意図して狙ってるとしか思えねぇぞ。
あんまりにも濃すぎるクラスでやっていける自信なんざほぼ皆無に等しいんですがねぇ…。
てかなんかのギャルゲーか何かしか思えねぇよ。
「今日から同じクラスになる新幡だ。皆仲良くするんだぞ」
俺の横で担任はそう言ってるが…いやいや、無理ですって。
こういうのは似た者同士で仲良くするのが当たり前になってるんだよ。
こんな普通野郎に関わる奴が居ると思いますかね、先生。
言っていて悲しくなってきた。もうヤダ、お家帰りたい。
「新幡、挨拶を」
「あ、はい」
挨拶ってねぇ…。
特に目立ちたい訳じゃないし、適当に言うか。
俺は目指すのは平穏な高校生活だし。
新幡 峻は静かに暮らしたいってか? …何言ってんだろう、俺。
「新幡 峻です、宜しく。田舎から引っ越してきたので、今の環境に少し戸惑ってますが、何とか慣れようと思います。どうぞ宜しく」
「なんか、普通だなぁ…。ここはビシッと皆に印象付けないと」
普通のどこが悪いんだ、普通の。
シンプル イズ ベストって言うでしょ。
だから俺は悪くない。
「まぁいいか。新幡の席はそこだ」
担任が指さす方向。
そこは窓際の最後の席。
前の高校でも同じ場所だったな。
俺としてはベストポジションだし、何より目立つ事がない。
最高の場所だ。これなら堂々と寝れる。
…と思っていた時期が僕にもありました。
「学校の事とかは隣の席の上宮に聞いてくれ。ほら、あいつだ」
俺の隣の人…は?
何か同じ同世代とは思えない女子が居るんですが?
もしかしてあの人が上宮さん?
色々とやばいのですが?
てか来るとこ間違えてません?絶対あの人大学生でしょ。まさか…年齢詐称?(適当)
容姿端麗、出てるとこは出てるし、雰囲気が確実にお姉さん。
一言で言えばエロい。このクラスの男子、良く耐えられるな…尊敬するわ。
てか先生、普通は男子に任せるもんじゃないですかね? え、確定事項?そっすか…。
先生に指定された席に着き、ホームルームが終わる。
少しだけ時間が空き、各々が隣の奴や近くの奴と話し始める。
こんな時、俺は何してったけ…?
そんな事を考えていると…
「新幡君だったかしら?」
うえみやさん が はなしかけてきた!
いやいや、待てよ。
何でいきなりRPGみたいな感じになるの?
いつからファンタジー世界になってる訳よ。
「そうだけど…えっと上宮…さんで良いんだよな?」
「ええ、そうよ。私は上宮 渚。宜しく新幡君」
「こちらこそ。てかなんか悪いな、新参者の面倒なんか任せて」
別段誰でも良かった訳だし、態々上宮に任せる必要もないのに。
え?何でかって? 上宮みたいな奴には人が集まるんだよ。良くも悪かれだが。
単純に仲が良い奴もいるだろうが、自身の強さ誇示の為に近寄ってくる奴とか。
まぁ憶測に過ぎないけどな。
「ふふっ、優しいのね。でも気にしないで?私基本的に暇だから」
「そうなのか?」
「ええ。だから大丈夫よ」
そう微笑む上宮。
本人がそう言うのならそうなのだろう。
そう思いつつ、俺は一限目の準備を始めるのだった。
しかしだ。
さっきから周りがジロジロ見てきている様な気がするんだが、気のせいかと思いたい。 …気のせいだよな?
「ああ~…疲れた…」
昼休みに入って早々体が痛い。
こっちに引っ越してからというものの、生活必需品とかそろっていたし、二か月間家でゴロゴロするか、自宅周辺の散策ぐらいしかしてなかったから、学校の環境に体が本調子じゃない。
直ぐに慣れると思うが…今日はしんどくなりそうだ。
てかもう昼休みか…飯どうすっかな?
購買にでも言って…あ~、場所知らねぇんだった。
上宮に聞くか、今隣にいるし。
「なぁ、上宮さん。購買ってどこにあるんだ?」
「購買ね、教室近くの階段を下りたすぐそばにあるわ。もしかしてお昼ご飯でも買いに行くのかしら?」
「ああ。弁当の準備をすっかり失念していてな。適当にパンとかで済まそうかと」
親が共働きで、基本食事関連は自分でこなす。
しかし昨日は食材を買い忘れていたせいもあって、弁当の準備を失念していた。
二か月怠けていたせいかなぁ…、歳かなぁ…な訳ないか。
「そう。なら一緒に行きましょ。言葉だけじゃ分からないとこもあると思うから」
「良いのか?」
「ええ、問題ないわ。折角だし購買でパンを買ったらお昼一緒にしましょ?こうして新幡君と仲良くなれたのも、何かの縁だし。良いわよね?」
まぁ断る理由はないんだが…何だかなぁ…。
前の高校じゃ昼は男と一緒だったし、こういうのは慣れてねぇんだよな…。
てか女子と飯なんて一度もねぇんだが…。多分生まれて初めてじゃね?
「まぁ構わねぇが…。ほんとに良いのか?後からお友達にあいつだれ?とか聞かれても知らねぇぞ?」
「心配しなくても大丈夫よ。そういう人いないから。さ、行きましょう」
「お、おう」
思いっきり重たい発言が飛び出た気がするんですが。
捉え方によれば、私に友達なんていないと言っているもんなんだが。
一人をあえて望むか、それとも…。
…いや余計な詮索はやめておこう。誰かが手を差し伸べても最後は自分が決めなきゃならない。
まぁ本人がそれを解決する気があるか、どうかにもよるが…。
「新幡君?」
「ああ、悪い。んじゃ案内頼む」
「任せて」
その姿からしてそう思わせない辺りを踏まえると、既に諦めているのか、あるいは…。
はぁっ…性格なのかね。自身のお人よしもいい加減、度が過ぎているのも理解してるんだが、どうもなぁ…。
自然と流れが変われば楽なんだが~……ねぇよなぁ…。
「そう、新幡君は今は一人暮らしなのね」
購買でパンをいくつか買い、教室で上宮と飯を一緒にしていた。
適当にこっちに引っ越してきた話などを話していた。
え?そこは屋上じゃないのかって?…別にどこでも良くね?
「ああ。両親二人とも転勤になってな。本来なら俺が残り、二人がそっちに行く話もあったんだが…」
「だが?」
「どうも今いる場所からだと都合が悪いみたいでな。特に交通面が」
「バスとかは走ってないのかしら?」
「あるっちゃある。けど本数が少ない。前の仕事場なら時間を合わせられるんだが、転勤先だと時間が合わせられないらしいんだ。なら全員引っ越そうとなった訳だ」
「実家を離れて一人暮らしというのはよくある話だけど、新幡君の場合は何となく珍しい気がするわ」
「かもな」
適当に返事を返し、少しだけ周りを見る。
相変わらず周りがチラチラと見てきている。
どうやらそれは俺にじゃなく、上宮に向いているみたいだが…。
こいつ、このクラスじゃ浮いた存在なのか?
にしては違う気がするが…。
う~ん…少し動いてみるか。
さっきから話しかけてきそうなやつがいる訳だし。
「わりぃ、少し手洗いに行ってくる。教室を出たすぐそこだよな?」
「ええ、そうよ」
「分かった。ありがとな」
席を立ち、教室を出る。
そのままトイレに向かい、用を足す。
そこに一人の男が入ってきた。
体格は少しだけ大きく、少し肥満体質に眼鏡。
「あの上宮氏とあそこまで仲良くなれるとは新幡殿はチャレンジャーですな」
「やっぱり釣れた。離れたら来ると思っていた」
「え、拙者、掘られるの!? まさか新幡殿はそういう…」
「馬鹿か。どうみたらそうなる。そんな趣味なんざねぇよ。で、おたくは誰?さっきから離しかけてきそうで、かけてこないアンタは」
「おっと失礼した。拙者は太田原 佐助と申す。皆から「オタク」と呼ばれているでござるよ」
「まんまじゃねぇか」
その口調からしてそうだと思っていたがな。
前の高校にもいたなぁ、こういうタイプの奴。
何故か嫌いになれなかったが。
「知っていると思うが新幡 峻だ。所でさっきの話どういう意味だ?」
「ん?何がでござるか?」
「あの上宮と仲良くなれるとは、だよ。あいつ、クラスで浮いてんのか?」
「いやいや、それはないでござるよ。只…」
「ただ?」
「高嶺の花という奴ですな。近寄りがたい雰囲気があるでござろう?」
近寄りがたい雰囲気ね…。
そういうのはあまり感じなかったが。
おそらくだがそれは男の目線から見た話だろう。
「男からしたら、な。女子から少なくとも恨み買ってんじゃねぇのか?それも相手が勝手に」
「良く分かったでござるな? 上宮氏は何もしていない故、周りが単純に嫉妬しているだけでござるよ」
「やはりか…」
この手のは放置に限る。
態々相手なんかしていると余計にめんどくさくなるだけ。
上宮はそれを知っているから、あんな風にしているのだろう。
「話は大体わかった。んじゃ、戻るぞ、太田原」
「む、承知した。それよりも新幡殿?」
「何だ?」
「新幡殿は好きなゲームとかあるでござるか?」
「好きなゲームか…ガンダムかアーマードコア」
「!! 拙者もやっているでござるよ、アーマードコア!何ら後で語るでござるよ」
「構わねぇぞ。放課後で良いか?」
「やっりぃぃぃぃ! やった!共通の話題が出来る友が出来たでござるよ!」
「ははっ、そりゃよかったな。取りあえず宜しくな」
ホントこういうタイプは嫌いになれねぇんだよな。
話は面白いし、何より退屈しない。
どうやら出だしは良い感じみたいだな。
さてさてこの先どうなるのやらか…少しだけ楽しみしておくかね。
取りあえずここまで。
どうやってヤンデレ描写入れるかな…?
色々資料をあさるとしよう。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
新幡君と美少女と買い物
ヤンデレ描写はまだです。
あと会話が多いのでどうかご容赦を…。
放課後。
昼休みに約束した通り、佐助とアーマードコアの話で盛り上がっていた。
中々に話の分かる奴で、今は個人的に高い難易度を誇ると思う「ラストレイヴン」の話をしていた。
「で、ござるな。しかしラスジナの所をよくそのアセンで行けたでござるな」
「最初は千マシとか使ってたんだが、エイムがダメダメでな。仕方なくミサイル重視のアセンで行ったら何とか行けた。まさかハイアクトミサイルがあそこまで有効だと思わなかった」
「まぁ拙者はとっつきパイルでござるが」
「お前がドミナントだよ…」
嘘やん。
パイルで仕留めるとかどんな変態だよ(誉め言葉)
当てるのもやっとだというのに、どんな特殊な訓練を受けてんだ?
「おっと、そろそろ行かないとな」
「どこにでござるか?」
「買い物だよ。帰りがてら寄るんだ。わりぃが…」
「いいでござるよ。こんな時間まで語り合えただけでも楽しかったでござるよ」
「俺もだよ。んじゃ明日」
「うむ!明日でござるよ」
バックを背負い、教室を出て外へ。
そのまま校門へと向かうと、ポツンと一人立っている奴がいた。
見た感じ女子…何となくだが上宮に見える。
だがこの位置だと少し遠くて見えない。
歩いて近づいてみると、やはり上宮だった。
だがその表情は浮かない表情。
何かあったという事は判断できる。
無視するのもどうかと思うので、上宮に声をかける。
「どうした、上宮さん」
「新幡君…。いつ居たの?」
「ついさっきだ。で、どうした?浮かない顔をして」
「うん…少しね」
「少しって感じの表情じゃねぇだろ。まぁ…聞かれたくないならこれ以上は聞かんが」
来て初日。恩人にこんな表情をされるのもな。
ほっとけないと言えば、そうだが…
―――本人がこうだとな…
聞き出そうにも聞けない。
さてどうしたもんかね…。
無理やりなのは好きじゃない。
あるとしたら…あ、そうだ。
「上宮さん、今から時間あるか?」
「え?あるにはあるけど…」
「なら良かった。買い物に付き合ってくれ」
「…買い物?」
「そ、買い物」
上宮の手を握り、つないだまま歩き出す。
手をつないだせいか、上宮の顔が紅くなった気がするが気にしない。
大丈夫、俺も顔紅いのが分かるから…。
ああ~…やっべ、すっげぇ恥ずかしい。
~渚視点~
半ば強引に学校の道中にあるスーパーに来た私と新幡君。
何でここの来たのかしら…?
あぁ…そういえば彼は一人暮らしだったのよね。
それに昨日は食材を買い忘れていたとも言っていたわね。
で本人はというと…
「あ~…今日は高いのか。仕方ない、これを代用して…野菜大盛りうどんにするか」
あら、意外とヘルシーな料理。
野菜多いのはとてもいい事だわ。健康に良いし、それにうどんの上に乗せるなら量もボリュームもさながら男の人でも満足しそうね。私自身それなりに食べる方だけど、その一品なら事足りそう。
それにしても、真剣に野菜とにらめっこする彼、まるで主婦みたいね。
「ふふっ」
ついその姿に笑いが出てしまう。
それが聞こえていたのか、新幡君が顔を赤くして振り向いた。
「な、なんだよ…」
「あら、聞こえたのかしら?」
「ああ、きっちりな」
「それはごめんなさい。只、貴方の姿を見ていると主婦に見えて」
「まだ学生なんだがなぁ…」
「学生の皮を被った主婦かしら?」
「怖いわ」
そう言いつつも彼はかごに野菜やら他の食材を入れていき、カートを押して移動。
その後を私が追い、適当に冗談に言う。それを彼は無視せず返してくれる。
そんなやり取りが少しだけ楽しく感じた。
「楽しい、か…」
何時振りかしらね?楽しいと感じたのは…。
一年前?二年前?…いえ、それよりも前ね。
中学に上がった辺りかしら…。
色んな人が私に話しかけてくれて…何も下心無しに話しかけてくれた。
話するのが楽しくて、入学して毎日が楽しかった。
でも…
―――誰も話しかけてくれなくなった…―――
それに気づいたののは二年に進級した辺り。
ふと誰も話かけてこれなくなった。
同性からも異性からも。
何故そうなったのか?それは誰かが流した嘘が原因だった。
嫉妬…それがその人物を動かした原動力で、私を陥れた。
それからね…楽しいと思うのを忘れたのは…。
もしかして新幡君はそれに気づいていて…?
「上宮さん?」
名前を呼ばれてハッとする。
どうやら昔を思い出していたせいか、ぼおっとしていたみたいね…。
変ね。今日の私。
「え、ああ…何かしら?」
「ぼおっとしているけど、大丈夫か?」
「ええ。大丈夫よ。それよりも買い物は大丈夫?」
「ああ。後は会計するだけだ」
「そう。なら私は入り口近くの自販機の前にいるから」
「おう」
彼の真意は分からない。
でも…それでも、私の為にそうしてくれたのなら、いつしかお礼を言わないとね…。
何時にしようかしら…?
そんな事を思いながら、私はスーパーを出て、近くの自販機で彼を待つ事にした。
四月と言え、うっすらと肌寒い。
何となく彼が作る野菜大盛りうどんが食べたいわ。この時期にはぴったりそうだし。
「あれ?あんた、もしかして上宮?」
どこかで聞き覚えのある声。
そっちに顔を向けると、中学の同級生がいた。
お互いに違う高校に通う今、同級生のその姿を今時のギャルみたいだった。
着崩した制服に短く穿いたスカート、耳にはピアス。髪も金髪に染まり、昔の同級生には思えなかった。
「貴方は…。久しぶりね、中学以来かしら?」
「そんな感じだっけ?まぁいいや。にしてもさアンタがここに居るなんてね……
見てるだけで、反吐が出る」
「…」
自然と私は冷静だった。
何となくわかっていたのだ。あの時、あの嘘を流したのはこの同級生だという事を。
怒りなどない。只、さっきまでの楽しい感じが台無しだ。
「いっつも周りにちやほやされてさぁ。男なんか、どいつもこいつも上宮、上宮ばかり。だからさ、言ってやったんだよ。上宮は話しかけてくる奴全員の陰口を言いふらしている最低な女ってね。そしたらさ、み~んな、信じ切っちゃってさ。ぷぷっ!あの姿、見ていて最高だったわ。しょうもない嘘に「黙りなさい」あ?」
この怒りは最もだと言いたい。
私はどうでもいい。周りまで馬鹿にするのは許せなかった。
例え周りが加害者だとしても。
「わりぃ、上宮。少しレジが混んでいてな…って、その人は?」
そこにレジで会計を済ませ、袋を下げた彼が来た。
どうしようかしら…出来れば早く済ませたいけど…。
「アッハ!何こいつ!ちょ~キモイんですけど!何、あんた、こんな奴と付き合ってんの」
新幡君を見るや否や同級生は彼に暴言を吐き出した。
関係のない人にまでこんな事を言う彼女に、流石に怒りを感じた。
止めようと私が口が開く先に、彼が先に口を開いた。
「顔が良くないのは受け入れてるけどな。にしてもアンタ、隣の高校の生徒だろ?」
「あ?それが何?」
「そりゃよかった。スーパーの店長さんがアンタに話しがあるとさ。何しろ三日前の万引きについて話がしたいってさ。…こいつですか?隣の高校の制服、金髪、ピアス、短く穿いたスカートの女子って」
彼の後ろからお店の店長らしき人物がやってくる。
あら?この人店長だったのね。たまにレジで見かけるから店員さんかと思っていたわ。
店長は同級生を見ると即座に頷き…
「ああ、この子だ」
「ちょっ、私万引きなんかしてないし!勝手に万引き犯に「多数ある防犯カメラ、そして多数の目撃証言…今更言い訳なんて見苦しいぞ」ッ!!」
新幡君の追い打ちが入り、同級生の表情があきらめた表情になる。
もう逃げれないと察したのだろう。
しかし何故彼は彼女が万引き犯だという事を知っているのだろうかしら?
彼女が後から来た他の店員と店長と共に店内に入る後ろ姿を見届けながら、それだけが疑問に残った。
~峻視点~
上宮の中学の同級生との一悶着が終えた後、スーパーを後にして帰り道を歩いていた。
その隣を上宮が歩いていて終始無言の状態が続いた。
「ねぇ?」
帰り道の半分に差し掛かった時に静かだった上宮が口を開いた。
「どうして彼女が万引き犯だと知ったの?」
「レジ担当していたのがあの人でな、俺を見た瞬間聞いてきたんだ。この子を知らないかって。聞けば三日前に店で万引きした奴みたいで、犯行は目撃したんだが逃げられたらしい。だが俺はそいつと面識がないから分からんと言って会計を済ませて、袋に詰めていると、上宮がそいつと話しているのが見えてな。しかもそいつは店長が探している人物と来た。そこで…」
「そこで?」
「店長に言って、先に俺が二人の間に入る。そして後は御覧の通り」
まぁ二人が話しているのを少しばかり聞いてしまったが…。
「じゃあ制服の件は?」
「あれは単に見覚えがあった。それだけの話だ」
まぁうろ覚えだったが、向こうが肯定してくれたから良かった。
ああ、でも覚えられたりしないよな?
俺、喧嘩弱いんだけど?てか暴力反対!
「それに上宮さんは、あいつの流した嘘で嫌な思いをしたんだろ?あいつには万引き犯という嘘よりもひどい名が付く。昔した悪さのツケが回ってきた…それだけの事」
「そう…でもありがとう」
「礼を言われるほどの事はしてないが…まぁどうも致しまして」
あの女子がした事は時間が過ぎていくまで消えないだろう、
だがそんなのは無視すればいい。
気にする必要がないのだ。
所詮嘘なのだ。振り回される必要はない。単にそれだけの話だ。
それを言えばいいんだが…こういうのはなぁ…。
…。
……。
………。
ああ!もう仕方ねぇ!これしかねぇんだ。
「噂は消えないかも知れんが…。気にする必要はねぇよ。それにもう一人じゃないだろ?」
「っ!」
「まぁ…その、何だ…。俺で良ければ話相手位はするさ。だから、浮かない顔をあるのはやめたらどうだ?上宮には似合わない」
「え、それは…その…」
「あ…」
ああああああ!!!!言ってしまった!!!
セリフ考えたのに、余計なのを足してしまうかね!俺ぇッ!!
「今のは忘れてくれ!てか忘れろ!」
「フフッ、いいえ、忘れないわ。一生ね」
ふと上宮と目が合う。
その表情は朝や昼に見た表情じゃなく、とてもやさしそうな表情。
憑き物が取れ、安堵した優しい微笑み。
誰もが見惚れそうな表情がそこにあった。
「わ、わりい!先に戻る!」
「あ、ちょっと!」
家に向かって走り出す。
流石にあれは直視できない。それぐらいやばい!破壊力がとんでもねぇ!!
~渚視点~
「ありがとう…」
走り出していった彼の背中を見届け、私は静かに呟いた。
それにしても何かしら?この感覚は…
何故か彼の顔が頭から離れない。それに何でか顔が熱くなる…。
もしかして私は…彼に…?
「新幡君…」
彼の名を口にすると、また体が熱くなる。
もしかしてじゃない。これは…
「恋、かしら…」
学校初日してフラグを立てる主人公(お前がやったんだろが)
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
新幡君と後輩と病み
投稿が遅れた申し訳ないです。
ご感想くれた方、ありがとうございます。
そしてこの作品をお気に入り登録してくれている方々、この場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとございます。
今回は少しだけ病み描写を入れてみました。
こんなのヤンデレじゃねぇ!と思うかも知れないですが、どうかご容赦を。
上宮の一件から一週間が経った。
え?早くないかって?一週間は空きすぎ?
仕方ないだろ。何にもなかったんだからよ。
あるとしても、俺と佐助がゲームの話をしている所に上宮も良く話に混ざる様になったぐらいだ。
本人はゲームとかに詳しい訳ではない。只、楽しそうだからという理由で混ざってくる。
分からない事があれば質問し、興味があれば「やってみようかしら」と言ったり…。
俺も佐助もそれを拒む事なく、休み時間ではこのメンツが当たり前になってたりする。
ちなみに上宮と初めて会話した佐助だが、あいつ、かなりもじもじして声もうわずっていた。
その姿が中々に面白かったと、ここに追記しておくとしよう。
それで今はというと…
「嘘だろ…」
俺は携帯を見て、絶望した。
時刻は朝七時半。学校が始まるのは九時。
つまり一時間半も早く、学校に来たのだ。
そもそもこんなにも早く学校に来たのかと言うと、単に俺が寝坊したと勘違いしただけの話である。
いやさ、朝起きて、目覚まし時計見たら八時半。ずれている事にも気づかず、急いで家を飛び出た次第だ。
そこは携帯を見ろって?焦ってて携帯の存在を忘れてたんだよ…。
「二度寝出来たのにな…。仕方ない、か…」
早起きは良い事だとも言う。
適当に学校内をぶらぶらして時間を潰すか。
上宮にある程度教えてもらったんだが、まだ把握できていない所もある。
その点では好都合だ。それに屋上とか行ってみたいと思っていたしな。
校内に入り、教室に向かう。
階段を上がり、自身の教室へ。
そこである事に気付く。
「ん?」
教室の戸は開いていた。それに誰かの席にバックも置かれている。
本人だと思うが…あの席は誰だったろうか?う~ん…思い出せんな。
どちらにせよどうでもいい話だ。この先関わるかどうか分からんしな。
自身の席にバックを置いて、再度下に降りる。
校舎出入口近くには自販機が置かれており、缶コーヒーを買う。
その時、自販機に良くある数字のスロットが動き出した。
同じ数字が四つ並んだらもう一本みたいだが、大概こういうの当たらない。
数字は1112と並び、外れ。
まぁそうなるわなと思い、缶コーヒーを手に歩き出すとその先に一人の女子がいた。
じっとこちらを見つめ、その場から動く気配はない。
見た感じ一年生だが…何してんだ?
すると向こうが先に口を開いた。
「もしかして…新幡先輩?」
「そうだが…?」
「やっぱり。でも噂とは少し違う気が…」
噂ってなんだ、噂って。
学校に来て一週間しか経っていないのに噂される覚えなんざねぇぞ。
てか誰だよ、そんな噂した奴。俺が前の高校で友達と作った鉄血メイス(コスプレ用)を叩きつけてやんぞ。
バルバトスはないが。
「噂は知らんが…あんたは誰だ?」
「あ、ごめん。私は一年の時崎 雫」
「で、その時崎は俺に何の用だ?」
「大した用はないけど…私の周りで噂になっている先輩を見たからそれで…」
「話かけた、と?」
「うん」
はぁ~、と小さいため息を付く。
下らない。下らな過ぎて言葉にするのは面倒になる。
噂って根も葉もない所で確証もなしに出てくるんだから余計にだ。
こいつも噂に踊ろされて話かけてきたのだろう。
にしてはあんまり興味がなさそうに見えるのは気のせいか。
「でも本当なの?学校初日であの上宮先輩と仲が良くなったって」
「まぁ、そうなるかね…。何だ、憧れだったのか?」
「私はどうでもいいけど、周りからしたら多分」
まぁあいつは男の俺から見ても綺麗だからな。
普通にモデル女優と張り合えそうだからな、女子が憧れるもの当然だが。
だからと言って、その憧れと仲良くなっただけで何で噂されなきゃならんのだ?
「そうかい。まぁ心底どうでも良い。それよりもコーヒーを飲みたいから行きたいんだが?」
「ここで良いじゃん」
「馬鹿。こういうのは屋上で飲んで、ホッと息を付くのが良いんだよ」
「何それ、まるでおじさんみたい」
「うるせぇ」
そう微笑む時崎は自販機に凭れると、何か思い出すような表情を浮かべた。
何を思い出しているのかは知らない。それを詮索するようなこともしない。
人には色々なのだ。そこに踏み入る時は本人が許可した時のみ。
「ねぇ、先輩」
「何だ?」
「たまにで、良いからさ。こんな風に話相手してくれない?」
「理由は?」
「理由なんて良いでしょ。それに先輩となら仲良く出来そうだし」
「そうですか…。なら勝手にしてくれ」
「うん、勝手にするよ」
凭れていた自販機から離れ、時崎は自身の教室へと歩き出し行った。
やれやれ、何か抱えてんな。
何で俺の周りのは抱えた奴がいるのかなぁ…俺はお悩み相談窓口じゃないんですがね…。
「いや…」
自分からそうしてんのかね。全くお人よしのも本当に大概だな。
屋上に行くのをやめて、その場で缶コーヒーを開ける。
一口飲むと、ほんのりとした甘みと苦味が口に広がる。
それが目覚めの一杯には丁度良く感じた。
「む?一年の時崎 雫と申したか?」
「ああ。佐助は知っているか?」
学校が始まり、二時間目が終わった休み時間。
情報収集が得意そうな佐助に俺は今朝会った時崎の事を尋ねてみた。
「うむ、知っているでござるよ」
「ねぇ、新幡君。さっき時崎さんの名前を出さなかった?」
そこに上宮も加わってくる。
流石に慣れたのか佐助がもじもじする様子はなかったのは残念だが。
「新幡君殿、流石にもじもじしないでござるよ」
「勝手に心を読むな」
エスパーかよ、こいつ。
今はそれはいい。上宮が知っているとはな…。
「上宮も知っているのか?時崎を?」
「ええ。私と同じ中学の出よ。直接的な関わりはなかったけど…一度だけ姿を見た事はあるわ。あれは退屈している、のかしらね。そう感じたわ」
それは何となく感じた。
周りの事に非干渉的というか、物事に対して無関心。
単純に俺がそう思っているだけかも知れないが。
「成程。にしても、何に対して退屈と思っていたんだ…?」
「多分、それは…全てに対してじゃないかしら?」
「全て、でござるか?」
佐助の一言に上宮は頷く。
それが分かる上宮には、何か感じる所があるのだろうか。
嘘によって孤立し、全てに退屈になった事があったのかも知れない。
もしそうなら時崎は、何らかの要因でそう思うようになったのかも知れない。
例えば普通過ぎて、退屈になったとかだ。
学校に来て、勉強して、家に帰る。それだけの毎日だと、そう思っても可笑しくない。
実際俺もそう思った事があるからな。
「時崎さんと何かあったの?新幡君」
「今朝会った。そして暇があれば話相手になってほしいと言われた」
「話相手?どうして?」
「さぁ分からん。俺となら仲良くなれそうとか言っていたな」
何が狙いか…。
今の俺にはさっぱり分からない。
只、少しの間は時崎の話相手になってみたかも知れない。
そこから何か分かる所があるかも知れないしな。
~渚視点~
今日、新幡君が一年生の時崎 渚さんの事について私と太田原君に聞いてきた。
どうやら朝、話したらしく、その際暇があれば話相手になってほしいと言われたらしい。
そこで私は想像してしまった。
彼と時崎さんが楽しく話しているのを。
彼が誰と話そうが彼の自由だ。
それなのに…なのに…
どうして…
こんなにも胸が痛むのかしら?
彼の声を、姿を…何もかもを独占したい。
私だけを見ていてホシイ。
「何を考えてるのよ…私は」
嫌な感情…。
でも…
マチガッテイナイ ト オモウノハ ナゼカシラ?
ヤンデレを描くの難しいですね…。
上手くかけている方が羨ましいです。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
新幡君とイケメン君、そして放課後ファーストフード店
毎回こんな風に投稿出来たら良いものをな…。
昼休み。
上宮と食事を終えた後、俺は自販機で買った缶コーヒーを片手に屋上に向かっていた。
聞けば屋上は基本的に開いているらしく、出入りは自由の事。
ベンチとか置かれているらしく、場所としては最適。
その事を上宮から聞いた俺は現在屋上に向かっている訳だ。
「しかし当たるとはな…」
自分で買った缶コーヒーとは別の缶コーヒー。
これはあのスロットで当たったもので、別のを選んだ訳だ。
誰かにあげようかと思ったが、その場に知る人物が居ないので仕方なく二つを手に歩いていた。
階段を上がっていくと屋上の出入口に到着。
だがドアは半開きの状態まま。どうやら先客がいるみたいだ。
―――ヤンキーなら即座に撤退だな
そう思い、ドアを開ける。
視界に広がるのは青い空に、住宅地と大きなビル。
そして鉄柵の傍に立つ男子の姿があった。
後ろ姿だけでは誰とは言えんが、その姿には少し見覚えがあった。
「あれ?君は…」
ドアが開いた事に気付いたのか、その男子はこちらの方へ振り向き、俺を見た途端そう言った。
もしかしてとは思っていたが…こいつか。
名前は知らんが、一応俺の中ではイケメンと名付けている。
同じクラスの人間であり…
「新幡君…だよね?」
「そうだ。おたくは…」
「ああ、俺は前本 昴。宜しく、新幡君」
そしてクラスにいるイケメン達のその一人だ。
まさか、こいつが屋上に居るとはな…。
流石に想定していなかったが…まぁヤンキーよりはまだマシか。
それにだ、ここまで来てまた階段を下りるにも面倒だ。
「ああ、こちらこそ。ここで一服したいんだが構わないか?」
持っている缶コーヒーを前本に見せる。
「構わないよ。もしかして転校してからここに来ているのかい?」
「いや、今回が初めてだ」
前本との距離を少しだけ開けて、鉄柵に凭れる。
缶コーヒーの蓋を開け、一口だけ飲む。
変わらない味が口全体に広がり、肩の力を抜くと同時に息を吐く。
時崎に言われたがマジでおじさんだな、こりゃ。
今まで気にしなかったが…。
と、そういえばもう一本どうするか…あいつにやるか。
「おい」
「何かな?」
「ほら、やるよ」
空いている手で缶コーヒーを前本に投げ渡す。
前本はそれを片手で受け止め、不思議そうな表情を浮かべていた。
「良いのかい?」
「下の自販機のスロットで当たってな。二本は流石に要らんからな、お前にやるよ」
「下の自販機のスロットって…ああ、あれか」
「そう、アレだ」
「よく当てたね?俺も何度かあの自販機で買った事あるけど、一度も当たった事ないよ。新幡君は運が良いみたいだね」
「運というよりかは、あれは確立だな。いくつかは忘れたが…」
「それでも当たったんだ。運が良いと思えば良いんじゃないかな?」
「まぁ…そうかもな」
またコーヒーを口に流し込む。
その隣で前本も缶コーヒーの蓋を開けて、飲んでいた。
静かな時間が流れる。
聞こえるのは街中の物音と校内から聞こえる誰かの喋る声。
田舎と比べると幾分か騒がしいが、それでもこの静かな時間もまたアリだなと思えた。
また暇があれば、ここに来るとするか。
「どうだい?学校に慣れたかな?」
「そうだな…ぼちぼちと言った所だな」
「そっか。新幡君は新しい所でもあまり物怖じしない感じかな?」
「さあな。意外とそうかも知れんぞ」
初っ端から学園一の美少女の一人と仲良くなって、悩みを解決して…。
何かやっている事、アレだな。アニメかラノベの主人公みたいだな。
悪い気はせんし、そもそも親父も昔はそうだったと言っていた。
それで母さんと出会って、恋仲になって今に至るとか…。
恋仲どうかはこの先分からんが…誰かを助けるというのはきっと血の影響なんだろう。
自分のお人よしは大概とか言っているが、だからと言ってそれを嫌と思う事は意外となかった。
心のどっかでは、それでもいいと思う自分がいるんだろう。
―――難儀な性格してるよなぁ…全くよ
まぁ…それでも良いか。それが人であり、俺なんだから。
「何だか良い顔しているよ、新幡君」
「見るなよ」
「良いじゃないか。何か良い事でも?」
「さぁな…。良い事かも知れんし、悪い事かもな」
「嘘だね。良い事なんだろう?」
缶コーヒーを口に含んだ時、涼しい風が吹いた。
屋上に居ればそれは当然だが、何故かそれが優しく感じた。
髪が風に揺れ、一度目を伏せてそっと静かに笑う。
「お前の様に勘が良いのは苦手だよ」
「あいにく勘が良い方だからね」
「そうかい。ならそういう事にしておいてくれ」
「なら、そうしておくよ」
前本も静かに笑っていた。
何だ、お前も良い事あったんじゃないのか?
何てそれを問う事なく、静かに時間は流れていく。
「それにしてもあれだね。新幡君とは仲良くなれそうだ」
「奇遇だな。俺もそう思っていたよ」
「なら、今後ともよろしく。新幡君」
「ああ、こちらこそ」
その時は何にも思っていなかった。
だが知ってしまう。
関係ないと思っていた二人が抱える悩みというのを…。
放課後。
バックを背負い、教室を出ようとする。
さて今日の晩飯はどうするか…。
何てことを思っていると、廊下にある人物がいた。
何故このクラスだと知ったのかさておき、そこに居たのは携帯を操作し、壁に凭れる時崎の姿があった。
何をしているんだと思っていると、こちらに気付いたのか時崎が携帯をしまいこちらにやってきた。
「待ってたよ、先輩」
「待つも何も、そんな約束していない筈だが?」
「してるよ。ほら、今朝の約束」
確かにしたが。
あれば暇な時だったんだが…。
もしかして放課後なら暇と思ったのか?
「まさか今からか?」
「うん、今から。マックで良い?あそこなら近いし。ほら、行こ」
そう言うと時崎は俺の手を握り、引っ張っていく。
やだ、この子積極的過ぎ。
クールな性格しているのに、行動力ありすぎじゃね?
「少し待ってくれるかしら?」
「ん?」
俺を引っ張る時崎を呼び止めたのは、上宮だった。
今から帰る様子だが、どうかしたのだろうか?
上宮は一度俺たちの姿を見た後、時崎に微笑みながら話しかけた。
「久しぶりね、時崎さん。前の中学以来かしら?」
「うん、久しぶり。上宮先輩」
「ええ。新幡君とどこかに行くなら私も参加して良いかしら?」
はい?
あの~上宮さん?何故その考えに至ったんですか?
新幡君、全然分からないんですが?ねぇ?
てか時崎がそれを許すとは…
「ん、良いよ」
あ、良いんだ。
そこは止めないのね。
普通そうすると思ってたのですが?
あれか?俺がおかしいのか?
嘘だと言ってよ、バーニィ。
「じゃあ、行こ。ほら先輩行くよ」
「まて、引っ張るな…!俺は犬か!?」
「あら?それなら首輪を…」
「やめろぉッ!?」
そんな趣味なんてねぇよ!
そんなこんなで俺は時崎と上宮と共に学校近くにファーストフード店に向かう事になった。
美少女二人に囲まれてファーストフード店に行く新幡君。
何て羨ましい(血涙)
自分もそんな学校生活送りたかった…
目次 感想へのリンク しおりを挟む