奇策とパンツは少女を嵌める (すとらっぷ)
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大会編
(私利私欲のために)戦車道始めます!


過去に書いていたSSを修正しつつ続けていきます


私立御舞等高校。東京都秋葉原に所在する優秀なおまいらを輩出する男子校。もしくはその学園艦である。この学校は頭が良いわけでもなく、悪くもなく、歴史もそれほどなく、特に特徴のない学校だ。そして本日、この学校の校長室に呼び出された生徒がいた。 

 

コンコン 

 

俺「失礼しまーす」 

 

校長「来たか…」 

 

この鋭い眼光を放つ老人が本校の校長である。 

 

校長「君はなぜ呼び出されたかわかっているかね?」 

 

俺「ん?そうですね…思い当たることが百数個あります。」 

 

校長「…例えば?」 

 

俺「学校の放送でくるみ☆ぽ○ちおを流した事、図書室でエロ同人博覧会をやったこと、先生のスマホを全て硯にすり替えたこと、授業中にエロ本読んだこと、写真部と協力して『ドキッ!男だらけの大水泳大会写真集!ポロリもあるよ!』を作って有明で販売したこと、教頭のAVコレクションを体育館にて公開大放送…まだ言いますか?」 

 

この主人公、こういう人間である。 

 

校長「いや、それくらいでいい。………あと教頭先生の私物に関しては私が直々に確認しておこう。」 

 

俺「三本目の企画モノがお薦めです。」 

 

校長「集中力二倍にして確認しておこう。あくまでも確認を、だ。…そうじゃない。いや、それもあるのだが今回の件は別だ。」 

 

俺「えぇ?説教受ける以外で呼び出し食らうようなことはしてないはずですが…」 

 

校長「君は自分の進路を考えているか?」 

 

俺「いきなりですね…。普通に適当な大学に進学したいと思ってます。」 

 

校長「…この成績で大学いけるとでも?」 

 

そういうと校長は彼のテストの回答を並べた。のび太君並みの点数が立ち並ぶ。 

 

俺「うっ…」 

 

校長「成績がコレの上に素行は悪い。」 

 

俺「素行が悪いとは失礼な!ただ少し変態が出ちゃっただけじゃないですか!」 

 

校長「君の変態は出ちゃった程度じゃない!巨大な噴水レベルだ!」 

 

俺「噴水だなんて…校長、男同士とはいえセクハラですよ?」 

 

校長「どう想像したらそうなる!君の思考回路がアクロバティックなだけだ!」 

 

俺「それに俺を噴水レベルだなんて過小評価が過ぎます。弾道ミサイル並みです」 

 

校長「威張るな!」 

 

俺「勿論、アッチもね?」 

 

校長「男子校だからか!男子校だからこんなに下ネタが酷いのか!」 

 

俺「まぁまぁ、血圧上がりますよ?」 

 

校長「誰のせいだ!……まぁいい、話が進まん。とにかくこのままでは大学進学は無理だ。」 

 

俺「そんな!校長…俺は…どうしても大学に生きたいんです!!」 

 

校長(こ、こいつ、なんて純粋でやる気の溢れる目をしているんだ…全身からやる気が満ち溢れている!私はてっきりこいつのこと勉強にやる気のないエロガキだと思っていたが、そんなことはないのかもしれない…もしかしたら心を入れ替えて勉強を) 

 

俺「まだ働きたくないでござるぅぅぅぅ!!」 

 

校長「あ、やっぱ駄目だわ」 

 

俺「そして大学にいってちょっとエロいサークル入ってエロい学生生活を送るんだぁ!!」 

 

校長「…それ私の前で言う?」 

 

俺「…そんなわけで大学行きたいです。」 

 

校長「一応、その望みを叶えられるかもしれないが…」 

 

俺「本当ですか!?」 

 

校長「正直、お前を大学進学させたら駄目な気がする。」 

 

俺「そんな殺生な!オナシャス!何でもしますから!」 

 

校長「淫夢に媚びるな…」 

 

俺「それで!どうすれば大学いけるんですか!」 

 

校長「うーん、本当にコイツでいいんだろうか…まぁいいか。」 

 

 

 

校長「男子戦車道を始めないか?」 

 

 

俺「せんしゃどう?それって女のスポーツじゃないですか?」 

 

校長「確かに女性の方が主流だな。しかし男子チアリーディングや男子薙刀があるように男子戦車道も存在はする。競技人口は少ないがな。」 

 

俺「ふーん…それで?」 

 

校長「二年後に大規模な戦車道の世界大会があることは知っているか?」 

 

俺「ええ、知ってますよ。ちょくちょくテレビで取り上げられてますね。」 

 

校長「それに向けて全日本戦車道連盟はある発表をした。簡単にいうと、戦車道の国際大会に乗じて男子の戦車道の普及させたい。しかし男子戦車道を行っている高校は少ない。そこで新たに戦車道を始める学校には助成金を出すから協力してくれる学校を募集する。」 

 

俺「ほうほう。」 

 

校長「はっきり言って我が校の経営はカツカツだ。そこでこの助成金はかなり嬉しい。超格安で我が校を宣伝できるチャンスだからな。」 

 

俺「それと俺の進学になんの関係が?」 

 

校長「簡単だ、今大学は戦車道選手を求めている。そして戦車道連盟はこれから男子戦車道をどんどん推していくそうだ。そこでお前が戦車道で名前を残せばどうなる?」 

 

俺「…あっちから声がかかってくる?」 

 

校長「そうだ。例えあっちから声がかからなくても重要なステータスになるぞ。」 

 

俺「うーん、でもなぁ…めんどくさいなぁ…」 

 

校長「もっと頭を使え。」

 

 

俺「と言うと?」 

 

校長「現在、戦車道の競技人口は大幅に女子に傾いている」 

 

俺「そうですね。」 

 

校長「そうなると助成金で競技人口が増えるまでは男子同士の練習試合は難しい」 

 

俺「まあ今現在男子が戦車道やってる高校なんてほぼ無いですからね。」 

 

校長「となると必然的に対戦相手は女子校となる」 

 

俺「…っ!?まさか!!」 

 

校長「やっとわかったか」 

 

俺「他校の女子との触れ合いが多くなる!!」 

 

校長「その通りだ。」 

 

俺「もしかしたら他校の美少女とお近づきになれる!」 

 

校長「なれるなれる」 

 

俺「他校の美少女と付き合える!」 

 

校長「付き合える付き合える」 

 

俺「高校在学中に童貞卒業できる!」 

 

校長「できるできる」 

 

俺「その上進学も!」 

 

校長「できるできる」 

 

俺「わっかりましたぁ!!俺戦車道やります!!」 

 

校長「おお、よく言ってくれた!それでは今日の放課後、校庭に来てくれ!」 

 

校長(ちょろい) 

 

俺「了解で……ん?他のメンバーはどうするんですか?俺一人じゃ出来ませんよね?」 

 

校長「そこは安心しろ。ちゃんと声をかけてある。問題児ばかりだが…」 

 

俺「問題児ばかり…」 

 

校長「生徒会長も快く引き受けてくれたしな。」 

 

俺「うへっ…生徒会長…俺苦手なんだよな…」 

 

校長「他校の美少女」ボソッ 

 

俺「やったるでい!!何が何でもやったるでい!!」 

 

 

こうして俺君の戦車道生活は始まった!

 

 




まだ女の子は出ない


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戦車がしょぼくて何が悪い!

戦車お披露目と登場人物紹介回


そして放課後… 

 

俺「お、集まってる!」 

 

ワイワイガヤガヤ 

 

??「おお!俺氏ではないですか!」 

 

俺「おお!キモオタじゃないか!」 

 

キモオタ君は俺君のクラスメートだ。名前通り少々アレな外見をしているが至って標準的なおまいらである。 

 

キモオタ「俺氏も校長に呼び出されたかのですか?」 

 

俺「ああ、推薦枠と女の子がいっぺんに手に入るらしいからな!」 

 

??「…別にそういう訳ではな 

いだろう」 

 

俺「おお、ネクラ。お前も呼ばれたのか!」 

 

このネクラ君もクラスメート。前髪で目が隠れてるし言葉も少ないので根暗と呼ばれているが、れっきとした変態である。 

 

俺「お前らも推薦と女子狙いか?」 

 

キモオタ「そうでありますよ!受験勉強している暇があるならその時間をアイドルの追っかけに使いたいでありますしなぁ!」ブホホ 

 

ネクラ「…戦車道の隊長はレベルが高い…。ケイ様の生足が見られるなら、なんだってする…。」ニヤ… 

 

俺「うん、相変わらずの変態っぷりだな!」 

 

キモオタ「それはもちろん。我々は御舞等の生徒ですからな!俺氏だってそうでしょ?」

 

俺「ああ、女の子のミリタリールックとか見たいからな。色々クるものがある」 ハァハァ

 

御舞等高校の校風、変態が多い。

 

 

キモオタ「そういえば、あっちにも俺氏の知り合いがいますぞ」 

 

俺「ん?お、漫研の奴らか」 

 

チビ「先輩!こんにちはです!」 

 

チビ、漫画研究会の一年生でエロ同人作家である。外見的には小動物のようで年上のお姉様からモテそうだが、変態過ぎるためモテない。 

 

チビ「前日の展示会ではお世話になりました!」 

 

俺「おう、こっちもいいもん見せてもらった。」 

 

もちろん以前のエロ同人博覧会in図書室の話である。 

 

俺「いい眺めだったなぁ…いちめんに広がるエロ本…。」 

 

トリップしてらっしゃる。 

 

??「俺サン!」 

 

俺「はっ!…チョウか…」 

 

チョウ「コンニチハ、です!」 

 

中国から来た留学生、チョウくん。このss唯一の美少年。街を歩けば逆ナンされるレベルだが本人はそういうものに興味が無い。…女装させるととても可愛いのでムサい男子高の癒やしとなっている。 

 

俺「おお!チョウ!お前はどうしてここに?」 

 

チョウ「ハイ!校長センセーから日本の文化を学べるいい機会だと聞きましタ!」 

  

俺「おお、そうか」 

 

俺(…コイツに“日本の伝統的な文化の体験”を称してメイド服を着させよう…上手くいきそうだ…男の娘…ジュルリ) 

 

チョウくん、逃げろ… 

 

チョウ「トコロデ、アッチになにやら不穏ナ会話をしている人たちがいるのですが」 

 

俺「あ?…あ、うん。あいつらね…」 

 

チョウ「様子を見てきてくれませンカ?」 

 

俺「あ~うん、わかった…多分心配ないけど…」 

 

 

 

俺「おーい、黒部ぇ!」 

 

クロウ「黒部と呼ぶな!我が名はダークサイドクロウ!この世に混沌を齎す者だ!」 

 

黒いマントにシルバーアクセ、腕に巻かれた包帯、なんとなくかっこ良さげな単語を並べてダサくなったソウルネーム。言わずと知れたある病気の感染者である。 

 

クロウ「…なんの用だ、ホワイトリキッド」 

 

俺「いい加減俺のこと白い粘液(ホワイトリキッド)って呼ぶのやめてくれない?」 

 

クロウ「自分で名乗ったのだろう」 

 

俺「…あの時は何か気が違ってたんだ…」 

 

モブ厨二「なら色欲の白とかどうだろうか?」 

 

俺「白い液体から離れて!?」 

 

なんでもかんでも下ネタに繋げる。それが男子高校生。 

 

ネクラ「…これで登場人物パートは終わったか…」 

 

俺「メタ発言は止めろ。最近は嫌われる風潮だ。」

 

 

??「おいおい、俺を忘れてもらっちゃあ困るぜ?」 

 

俺「!?」 

 

ふと見るとベンチに若い男が座っていた。 

 

うほっ!いい男! 

 

そう思って見ていると突然その男は俺の見ている前でツナギのホックをはずしはじめたのだ…! 

 

阿部「やらないか」 

 

俺「やりませんよ?」 

 

………………………… 

 

阿部「やらないか」 

 

俺「やりません。」 

 

……………………………… 

 

阿部「やらn」 

 

俺「俺ノンケなんで」 

 

阿部「俺はノンケだって構わないで食っちまう人間なんだぜ?」 

 

俺「知りません。」 

 

彼こそが我が校の生徒会長、阿部会長だ。とても高校生とは思えない大きな体をしていていい男子生徒を次々に食っちまういい男である。いつも青いツナギを着ている。某くそみそなテクニックを披露するホモ漫画のキャラクターとは別人である。別人ったら別人なのである。 

 

俺「だから苦手なんだ……」 

 

外面的にも内面的にもいい男なので生徒から慕われている。ただガチホモである。 

 

俺「ひょっとして、今回参加するのって生徒会の人もですか?」 

 

阿部「ん?そうだ。」 

 

生徒会の面々 

『ンアアアア!イキスギィ!アァン?アンカケチャーハン?』 

 

俺「……はぁ」 

 

チョウ「??」 

 

俺「あぁ…チョウは留学して来たばかりだから知らないんだな。」 

 

チョウ「どういうことデスカ?」 

 

俺「あ、うん。気にしないで。純粋な男の娘でいて。」

 

 

校長「集まってるか!!」 

 

俺「お、校長!やっと来た!」 

 

~点呼中~ 

 

校長「よし、全員集まってるな!」 

 

キモオタ「それでは遂に我々の戦車の登場でありますな!」ハァハァ 

 

校長「うむ、それでは御披露目といこう。こっちへこい。」 

 

校長に連れられ、いつの間にかできていたガレージに案内される。 

 

校長「まずは一両目!」 

 

ガラガラガラガラ 

 

ガレージから大きな戦車が現れる。ちなみに操縦しているのは情報科の田口先生(42)趣味はゴルフ。 

 

一同「おお!」 

 

校長「ソ連の駆逐戦車、SU-85だ!」 

 

俺「おお!強そう」 

 

阿部「…いいモノ(主砲)持ってるじゃないか。」 

 

キモオタ「強力な砲を持った戦車ですな!」 

 

ネクラ「その代わり砲塔ないけどね」 

 

俺「すげぇ!強そう!なんか勝てそうな気がしてきた!」 

 

チョウ「早く次の戦車ヲ!」 

 

校長「…わかった」 

 

俺「ん?なんで自信なさげなんだ?」 

 

校長「…次いくぞ!」 

 

ガラガラガラガラ 

 

俺「あれ?ちょっとちっちゃい」 

 

校長「一式中戦車チヘだ!」 

 

俺「チヘ…?さっきのより弱そう」 

 

校長「失礼な!日本の戦車だぞ!」 

 

キモオタ「まぁシャーマンを倒せるレベルではありますな…ギリギリ…本当にギリギリ…」 

 

ネクラ「まぁチハよりはマシか…?」 

 

 

チハたん「」 

 

 

クロウ「強いのか?弱いのか?よくわからんぞ」 

 

校長「次いくぞ次!」 

 

 

ガラガラガラガラ 

 

校長「M3軽戦車中国軍仕様!」 

 

チョウ「おお!中国!」 

 

ネクラ「…M3ってアメリカの戦車だよね?」 

 

校長「アメリカから払い下げられたものだ。若干エンジンや主砲に変更がある」

 

キモオタ「チハと戦った戦車ですな。なお結果は…」 

 

 

チハたん「」 

 

 

校長「本家より安かったんだ!」 

 

俺「…コピー品が安いのと同じかな…?」 

 

校長「コピーじゃないし!次!」 

 

ガラガラガラガラ 

 

校長「Ⅱ号戦車!」 

 

チョウ「…小さいデスネ」

 

キモオタ「それでもドイツを支えた立派な戦車ですぞ」

 

俺「…次は?」

 

ガタゴトガタゴト

 

校長「ルノー乙型戦車!」 

 

クロウ「…乙?」 

 

校長「かつて日本軍がフランスから買った戦車だ。」 

 

俺「これも安かったからか?」 

 

 

 

俺「…校長?なんか最初の戦車から確実にグレードが下がってるんですが?」 

 

校長「…そんなにお金貰えなかった…」 

 

俺「で、次は?」 

 

校長「ない!五両!」 

 

俺「…五両で戦えと!?」 

 

校長「あ、安心しろ!なんか活躍すると追加でお金もらえるらしいから!」 

 

俺「とは言ってもこの五両で活躍しろって…」 

 

校長「あ、今度戦う練習試合相手が数合わせてくれるらしいぞ」 

 

俺「お、そりゃ良心的。どこの学校ですか?」 

 

校長「聖グロリアーナ女学院」 

 

俺「…」 

 

キモオタ「…」 

 

ネクラ「…オワタ」 

 

クロウ「…?」  

 

俺「めっちゃ強豪じゃないですか!!」 

 

校長「ちなみに試合の日は一週間後な」 

 

俺「短っ!なおさら勝てねぇ!」 

 

校長「それじゃあチームとリーダー決めといてくれ!それじゃ仕事あるんで!」スタコラサッサ 

 

俺「あ、まちやがれ!」 

 

…………………… 

 

俺「…隊長どうする?」 

 

キモオタ「これは俺氏で決まりですな」 

 

俺「え、なんで?」 

 

ネクラ「だって…全員のこと知ってた。多分コミュ力高い」 

 

俺「まあ全員知り合いだけどさ…会長もいるぞ?」   

 

阿部「俺は気にしない」 

 

チョウ「じゃあ決まりデ!」 

 

俺「お、おう…」 

 

隊長はぱっぱと決まり、 

 

俺「じゃあ、とりあえず…どの戦車乗るか決めようか…」 

 

ネクラ「ティーガーとかのでかい戦車期待してた…他のSS主人公はもっといいヤツ持ってる…」 

 

キモオタ「小さい戦車をバカにしちゃいけないですよ!?」 

 

チョウ「あ、ボクはM3がイイデス」 

 

俺「あ、うん、わかった。」 

 

キモオタ「しょうがないですね。くじ引きで決めましょうか…」 

 

俺「まぁ、そうなるな…」




一式中戦車チヘ チハに毛が生えた日本戦車
SU-85 かっこいいソ連の駆逐戦車。唯一の火力要員
M3軽戦車中国軍仕様 中国戦車は基本的に払い下げとかレンドリース
Ⅱ号戦車G型 速い、火力弱いドイツの軽戦車
ルノー乙型 フランスのルノーNCの日本版。可愛い。以上!!


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純白のおぱんつ作戦です!

試合開始!


試合当日! 

 

各々の戦車の前で待機中 

 

俺「遂に試合の日だ!この一週間我々は様々なものを犠牲にしてきて練習したぁ!!」 

 

キモオタ「犠牲は主にアニメ、マンガ、ニコ動、2ch。あとハーメルンですな」 

 

チョウ「大したもの犠牲にシテマセンネ」 

 

俺「まあそこら辺は気にしない!ほら、そろそろ聖グロがくるぞ!」 

 

 

 

BGM ブリティッシュ・グレナディアーズ行進曲 

 

ダージリン「…」スラァ 

 

ネクラ「おお…本物のダージリン様だ…」ハァハァ 

 

キモオタ「お綺麗でありますな!」ハァハァ 

 

俺「お前ら自重しろよ!」鼻血ダバダバ 

 

阿部「…女に興味は無い。」 

 

    ~止血中~ 

 

俺「急な申し込みに応じていただきありがとうございます!」 

 

ダージリン「構いませんことよ。我々聖グロリアーナ女学院は例え相手が誰であろうと正々堂々と騎士道精神で応じさせていただきますわ。それが男子でも。」 

 

キモオタ「Foooooooooo!」ハァハァ 

 

チョウ「カッコイいいデスネ!」 

 

ダージリン「……」 

 

俺「あ、あんまり気にしないで下さい…」 

 

俺(あぁ…踏まれたい…)  

 

 

クロウ「そういえば相手チームみんな紅茶飲んでるな…なんでだ?」 

 

チョウ「イギリスをモチーフにしてますからネ?学校でもお茶会開いてるとかなんとか」 

 

阿部「そういえば、うちのチームにも紅茶に詳しい奴がいるぞ?」  

 

俺「え?そんな人いたっけ?」 

 

阿部「ああ、いるぞ?おーい!こっちにこーい!」 

 

奥のSU-85の中からガタイのいい人影がこっちに近づいてくる。 

 

 

 

810「おまたせ!アイスティーしかなかったけd」 

 

俺「誰かコイツを黙らせろ!!」 

 

ワーワー!ギャーギャー!オォン!アォン!ンアッー! 

 

コイツに喋らせたら何かが危ない… 

 

聖グロ「………」 

 

 

※『』の部分は通信ごしの会話です。 

 

 

試合開始前 

 

俺「それじゃあ始めるぞ!練習の成果を見せてやる!」 

 

阿部『その前に一応、作戦の確認をしたほうがいいんじゃないか?』 

 

俺「ん、それもそうですね。………あんたら、本当にこのチーム名でいいのか?」 

 

チョウ『完璧デス!』 

 

クロウ『我らに相応しい名前だ』 

 

チビ『最高です!』 

 

阿部『むしろこれ以外に有り得ない』 

 

俺「…まぁいいけど…ええと…今回は5対5の殲滅戦だ。作戦としてはこう。まず軽戦車、中戦車が相手を誘い出して、潜伏したSU-85で倒す。うちのチームの強みは囮がいっぱいいることだからな!」 

 

ネクラ「それは果たして強みなのだろうか…」 

 

クロウ『それで、個別にはどう動くんだ?』 

 

俺「…これ、チーム名本当に言わなきゃだめ?」 

 

総員『ダメ』 

 

俺「…最初は俺率いるニーソチームのチヘが敵車両を発見、砲撃してエリアDまで移動。エリアDは高台な。エリアDではくそみそチーム、阿部会長のSU-85で待ち伏せしていて。チョウのM3、ヤムチャチーム、チビのⅡ号、触手チームとクロウ率いるルノー乙、えぇと…チームナイトメアドラグニクスはくそみそチームの補佐をして。」 

 

…… 

 

俺「やっぱりチーム名おかしいだろ!」 

 

クロウ『カッコいいだろう?』 

 

俺「だせぇよ!なんだよおまえらのネーミングセンス!かつてこんなに志気が上がらないチーム名なかったよ!」 

 

チビ『ニーソチームの先輩に言われたくないですよ!』 

 

俺「お前らの触手よりはまだマニアックじゃない!」 

 

阿部『俺達はいいよな?』 

 

俺「くそみそも嫌ですよ!」 

 

チョウ「一応みんなも知ってるような中国語にシタンダケド…」 

 

俺「縁起が悪い!!絶対“ヤムチャしやがって…”とか言われるよ!」 

 

キモオタ「…まあ決めてしまいましたし、別に支障はないでしょう…ナイトメアドラグニクスに関しては長いのでナイトと略させてもらいますが…」 

 

俺「…ま、まあな…。本当にいいのか…?」

 

 

 

御舞等高校戦車道チーム 

 

ニーソチーム 

一式中戦車チヘ 

車長兼通信士 俺 砲手 キモオタ 操縦士 ネクラ 装填手 モブ

 

くそみそチーム 

SU-85 

車長兼通信士 阿部 砲手 810 操縦士 モブホモ 装填手 ホモモブ 

 

ヤムチャチーム 

M3軽戦車中国軍仕様 

車長 チョウ 他モブ 

 

ナイトチーム 

ルノー乙型戦車 

車長クロウ(黒部) 

他厨二モブ 

 

触手チーム 

Ⅱ号戦車 

車長 チビその他モブ漫画家 

 

モブはネームドに昇格するかも知れない

 

 

 

 

※今回のフィールドはアニメ第四話の聖グロ戦のフィールドから大洗の市街地を抜いたものだとご想像下さい。つまり森とか崖とか平地とか

 

 

チビ『先輩…』 

 

俺「どうした?」 

 

チビ『今回の囮作戦、なんといいますか…』 

 

俺「安易っていいたいんだろ?」 

 

チビ『え、あ、…はい。』 

 

俺「流石にあんな強豪校にこれだけで勝てるとは思ってない」 

 

チビ『え゙…』 

 

俺「そこで俺はこんな奇策を考えた」 

 

阿部『奇策?』 

 

 

俺「いいか?俺達の勝機は“俺達が初心者”であることだ。」 

 

ネクラ「…初心者であることが勝機?」 

 

俺「戦車道を長くやっている奴らは発想も戦車道の定石を守る。初心者ほど熟練者が考えつかない意外な手を持ってたりするからな。俺達は定石を持っているか?」 

 

810『…(持って)ないです。』 

 

俺「そして俺達は男子高校生だ。俺達男子高校生以上に発想、つまり妄想が得意な人間はいるか?」 

 

キモオタ「ブフォ!いませんなww」 

 

俺「妄想においては俺たちは無敵!いいか!これから作戦を説明する!」 

 

 

 

俺「各車の隊長、全員パンツを脱げ!」 

 

 

 

全員『………………………………ハァ?』

 

 

 

俺「“純白のおぱんつ作戦”を開始する!」

 

 

 

 

審判「試合開始!!」 

 

俺「いくぞ!パンツ」 

 

阿部『アッー!』 

 

ゲイ『フォーー!』 

 

クロウ『くっだらねぇ!!』 

 

ネクラ「これがやりたかっただけだろ……」 

 

 

 

ダージリン「…前車前進」 

 

ゴトゴトゴトゴトゴトゴトゴトゴト 

 

この一瞬でわかる両校の品の違い。 

 

 

~というわけで偵察~ 

 

俺「すげえな…あんな速さで隊列が乱れてない…」 

 

キモオタ「こっちの砲では向こうの正面装甲は抜けません。どうしますか?」 

 

 

 

俺「そこは性欲でカバーかな?」 

 

キモオタ「……はい!」 

 

 

 

ネクラ「待て、そこは原作的に“戦術と腕かな”じゃないのか…」 

 

俺「だって俺達男子高校生だし。あとメタ発言乙です。」 

 

ネクラ「……」 

 

俺「大和魂のほうが良かった?」 

 

ネクラ「よくないよ…」 

 

俺「そんじゃ、ジョーク挟んで緊張解いたところでいきますか!」 

 

カラコロカラコロカラコロカラコロ 

 

 

俺「敵、前方より接近中、砲撃準備!」 

 

モブ「装填完了です!」 

 

俺「キモオタ、当てられるか?」 

 

キモオタ「…距離、810」 

 

 

810『ンアッー!』 

 

 

キモオタ「…余裕で当てられます!」  

 

俺「目標、チャーチル歩兵戦車!」 

 

……… 

 

俺「撃てぇ!!」 

 

ドォォン! 

 

弾は一直線に飛んでいき… 

 

カァァァン!! 

 

キモオタ「ふっ…命中であります…」 

 

俺「案の定弾かれたけどな、引き付けながら逃げるよ、ネクラ!」 

 

ネクラ「了解…」 

 

 

 

ダージリン「当てて来ましたわね…」 

 

オレンジペコ「少し甘く見ていたかも知れません。どうしますか?」 

 

ダージリン「こちらもお相手しますわ。全車、前方のチヘを攻撃」 

 

ギギギギ 

 

 

 

俺「おぉ!狙ってきたぞぉ!発進!」 

 

ドォン!ドォン!ドォン! 

 

俺「ええ…と、できる限りジグザグ走行をして攻撃を受けないようにして!向こうの主砲だと紙装甲のチヘじゃ一撃でやられる!」 

 

ネクラ「…了解」 

 

キモオタ「うっひゃぁ!揺れますなぁ!!」 

 

 

 

ダージリン「我が校はどんな走りをしようと、紅茶を一滴たりとも零しはしない…」 

 

 

 

俺「うわっ!スポドリこぼした!!」 

 

キモオタ「馬鹿!なんでフタあけといたんですか!」 

 

俺「うわ、ズボンびっちゃびちゃ…」 

 

 

 

一方そのころ御舞等の様子は 

 

 

阿部「お前、かわいい顔してるな…やらないか?」 

 

チョウ「エ?…ナ、何ヲ?」 

 

チビ「…うーん、チャーチルを擬人化した場合受け?攻め?」 

 

漫画家モブ「うーん…誘い受け?」 

 

チビ「それだ!」 

 

クロウ「やはりこのルノー乙も我々に相応しい名前が必要だと思う。」 

 

厨二モブ「やはりナイトメアは必要だろうな…」 

 

俺『もしもし!敵さんを連れてきたぞ!予想到着時間あと三分!』 

 

阿部「アッー…っと、ニーソチームから連絡だ!全員持ち場につけぇ!」 

 

クロウ「え、もうなのか?早すぎる…」 

 

810「おい早く動けよ、あくしろよ」 

 

クロウ「…了解」

 

 

俺「あと600mで射程内!間違って俺撃つんじゃないぞ!」 

 

阿部『了解だ…最初に出てくるのは撃たない。』 

 

前方からチヘが飛び出してくる 

 

俺「オーケー!全員準備いいn」 

 

クロウ『突撃ぃぃぃぃ!!』 

 

高台から飛び出すルノー乙! 

 

俺「って馬鹿ぁ!」 

 

クロウ『いくぞナイトメアデュラハン!!敵を全部焼き払え!』 

 

俺「馬鹿!厨二病特有の“あれ?俺めっちゃ強いんじゃね?根拠ないけど”を発揮するんじゃない!!無理だから!突撃で勝てる相手じゃないから!」 

 

クロウ『撃ちまくれぇ!!』 

 

 

 

オレンジペコ「…何故か飛び出して来ましたよ?」 

 

ダージリン「撃ち抜いてやりなさい。」 

 

 

クロウ『お命頂戴!』 

 

 

ダージリン「撃ちなさい」 

 

ズドーン! 

 

クロウ『突げk』 

 

ドーン!………シュコッ! 

 

白旗が飛び出る。 

 

俺「ほんっとあの馬鹿…」 

 

阿部『どうする?』  

 

俺「…一斉に砲撃!くそみそ以外は装甲抜けないから履帯を狙って!」 

 

全員『了解!』 

 

俺「全車、撃てぇ!」 

 

ドドドン!! 

 

阿部『外した!』 

 

チョウ『弾かれたマシタ!』 

 

チビ『外しました!』 

 

俺「まあしょうがないか…一端撤退!若干予定が狂ったけど、あの作戦やるぞ!」 

 

 

 

ダージリン「逃げたわね…追撃するわよ。マチルダ二両は私と一緒に行動、他二両は敵車両を探し出して」 

 

 

 

俺「俺達の奇策!見せてやる!全員全速力で持ち場に移動!」  

 

全員『了解!』 

 

 

 

ルクリリ『……あの、隊長』 

 

ダージリン「どうかしたの?」 

 

ルクリリ『500mほど先に敵車両を発見しました』 

 

ダージリン「…!…そう、ならば撃ちなさい」 

 

ルクリリ『いや、あのなんといいますか…』 

 

ダージリン「どうしたの?はっきりいいなさい」 

 

ルクリリ『あの…どうやらぬかるみにはまったようで…無理やり抜けようとしたのか、エンジンから煙出して止まってます。…あ、白旗上がりました』 

 

チヘ「プシュー」チーン 

 

ダージリン「…はぁ?」 

 

聖グロモブ『隊長!こっちも白旗が上がった車両を発見!』 

 

Ⅱ号「…」チーン 

 

ダージリン「」 

 

オレンジペコ「自爆…ですか…?」

 

 

ダージリン「ええと…特に何の工夫もせずに三両撃破してしまいましたわ…」 

 

オレンジペコ「…え…えと」 

 

聖グロ『…どうします?』 

 

ダージリン「…一端集合して他を探しましょう。まだSU-85も見つかってないことですし…」 

 

 

 

ルクリリ「集合だそうよ!車両旋回!」 

ゴトゴトゴトゴト 

 

 

 

俺「よし!今だ!全速前進!バレる前にケツにぶち込んでやれ!」 

 

キモオタ「了解!」 

 

ゴトゴトゴトゴト!

 

俺「てぇ!!」 

 

ドォォォン! 

 

 

 

ルクリリ「…へ?」 

 

ズガァァン!…パシュ! 

白旗が上がった 

 

 

チビ「全速力!敵戦車の側面にくっつけ!」 

 

漫画家モブ「了解!」 

 

ゴトゴトゴトゴト!! 

 

聖グロモブ「は!?」 

 

ぴとっ! 

 

Ⅱ号がマチルダの側面にくっつく 

 

聖グロモブ「バカな!?白旗があがっていたはずじゃ!?」 

 

チビ「いつからこれが白旗だと錯覚していた!」 

 

聖グロモブ「は!?」 

 

チビ「そんなことはどうでもいい!くらえ軽戦車流必殺技!」 

 

チビ「だいしゅきホールド!!」 

 

 

だいしゅきホールドとは! 

WoTプレイヤーなら誰もが知っている軽戦車の必殺技である!軽戦車が敵の側面にピタリとくっついて砲撃を繰り返す!大きな敵は俯角が取れないので反撃が出来ないのだ! 

 

聖グロモブ「離れろぉ!!」 

 

チビ「だが断る!撃て撃て撃て撃てぇ!触手の如く絡みつけ!」 

 

ドンドンドンドン! 

 

聖グロ「嫌ぁぁ!!こんなちみっこい戦車にやられる!」 

 

チビ「いけぇぇぇぇぇ!!」 

 

ドォン! 

 

パシュ! 

 

丁度車体の隙間に弾が入る!

 

白旗が上がった 

 

聖グロモブ「なんで…!?」 

 

 

 

ルクリリ「なんでアンタたち生きてるのよ!確かに白旗が上がってたはず…」 

 

俺「ああ、すまない!これ白旗じゃないんだ!」 

 

ルクリリ「は?」 

 

 

 

俺「これ俺のパンツなんだ!」 

 

 

 

純白の白ブリーフを上に掲げる 

 

ルクリリ「………はぁ!?」

 

 

時は遡って作戦説明のとき 

 

 

俺「各車隊長、全員パンツを脱げ!」 

 

ネクラ「…なんで?遂に露出症が発症した?」 

 

俺「ちゃうちゃう、これを棒に引っ掛けて走行不能を演出する」 

 

チビ「白旗の代わりにするってこと!?」 

 

チョウ「そ、それは流石に無理なんじゃないカナ?」 

 

俺「なんで?」 

 

チョウ「ヘッ?それは…形的にも無理があるし…ネェ?」 

 

俺「…お前ら、人間って生き物は第一に何を見て物を認識すると思う?」 

 

阿部「認識?」 

 

チビ「うーん…どういうことですか?」 

 

810「(わから)ないです。」 

 

俺「答えは色。昔、こんな実験があった。その実験はあるデパートのトイレを使って行われた。」 

 

阿部「…トイレ…?」 

 

俺「実験の内容は、トイレの男女マーク、あれをデザインは変えずに色だけを反対に変えたら人はどういった行動をとるのか、というアホらしいものだった」 

 

ネクラ「結果は?」 

 

俺「男性は全員青色をした女子トイレへ、女子は全員赤色をした男子トイレに向かった。一切の迷いなく。」 

 

阿部「…ほぅ?」 

 

俺「つまり形よりも色を優先したんだな。あと青は男、赤は女っていう固定観念もその結果の一因だ。」 

 

 

俺「つまり戦車から出ている白旗は負けの印という固定観念を持っている、そして敵を発見してその他のことに注意力が無くなっている奴らなら俺達が走行不能だと錯覚するはず!…まあ多少はパンツに細工して旗っぽくみせるけどな」   

 

クロウ「…それならパンツなんて使わずに普通の旗持ってきたほうが良かったんじゃないか?」 

 

俺「俺達は白旗を上げるんじゃない。汚れてしまったパンツを乾かすだけなんだ。汚れたパンツを乾かしていたら偶然相手がそれを白旗と錯覚してしまっただけなんだ」 

 

チョウ「…」 

 

キモオタ「おお!実に御舞等らしい変態的な作戦ですな!」 

 

ネクラ「…なあ俺」 

 

俺「なんだ?」 

 

ネクラ「聖グロの騎士道ってなんだっけ」 

 

俺「そんなもん犬に喰わせとけ」 

 

 

 

聖グロ「そ、そんなの反則でしょ!」 

 

俺「うーん?少なくとも『試合中、濡れてしまったパンツを乾かしてはならない』みたいな文はなかったはずだぜ?」 

 

聖グロ「もっと正々堂々戦いなさいよ!」 

 

俺「馬鹿モン!たった一週間の急造チームで正々堂々なんてやったら試合にならないくらい一瞬でやられるに決まってるだろ!!」 

 

聖グロ「情けない!」 

 

 

ルクリリ『攻撃を受け走行不能!チヘが動きました!』 

 

ルクリリ『こちらも走行不能!やられました!』 

 

ダージリン「な…!」 

 

ティーカップが落ちる 

 

パリーン 

 

ダージリン「お、おやりになる…でもここまでy」 

 

突如、巨大な砲撃音が鳴る!

 

ダージリン「!?」 

 

オレンジペコ「…!?前方敵車両!SU-85です!」 

 

聖グロ3「くっ、マチルダⅡ被弾!」 

 

ダージリン「まだ動ける!?」 

 

聖グロ「正面装甲かすっただけなのでなんとか大丈夫です!」

 

 

阿部「ところで俺の主砲を見てくれ。こいつをどう思う?」 

 

810「 暴れんなよ、暴れんな…」 

 

810が慎重に二発目照準を合わせる 

 

 

ダージリン「前方の車両を攻撃!」 

 

 

 

 

阿部「発射アッーーーー!!」 

 

810「ンアッーーーー!」 

 

どっかアッーん! 

 

ダージリン「撃ちなさい!!」 

 

ズドーン! 

 

二つの砲弾が交差する。 

 

聖グロ3「くっ…!」 

ガコォン!…パシュ! 

 

阿部「アッーーーー!」 

 

810「 ンアッー!(迫真)」 

 

ガコォン!…パシュ! 

 

くそみそチームが放った砲弾は敵のマチルダⅡに命中し撃破、しかしダージリンのチャーチルが放った一撃がSU-85に命中。 

 

 

阿部「…ぶち込まれちまった…」 

 

810「 まぁ、多少はね?」

 

 

 

現在、御舞等高校三両 

      対 

 聖グロリアーナ女学院二両 

 

御舞等、優勢




実験云々のソースはテレビです


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ケツ着!聖グロリアーナ!

なんか本当に…すいませんでした


 

ダージリン「予想外だわ…まさかこんなことになるなんて…」 

 

オレンジペコ「隊長、撃破したSU-85から人が出てきました。」  

 

ダージリン「?」 

 

オレンジペコ「何かを手に持っていますね…」 

 

ダージリン「…グラス」 

 

オレンジペコ「何を意味しているのでしょう?」 

 

ダージリン「あれは…アイスティー…?…まさか!」 

 

オレンジペコ「どういうことですか?」 

 

ダージリン「あの男のアイスティーをよく見なさい」 

 

ダージリンはペコに双眼鏡を渡す

 

オレンジペコ「…?」 

 

ダージリン「並々に注がれている…そしてあの中に入っている氷を見なさい」 

 

オレンジペコ「…だいぶ溶けていますね」 

 

ダージリン「あれを見るにおそらく試合開始前、もしくは直後に注がれたものでしょう…」 

 

オレンジペコ「それが何か…まさか…!?」 

 

 

 

ダージリン「あの男、紅茶を一滴も零していない!」 

 

 

 

ダージリン「あの行動は、どんな運転をしようと、そして弾が命中しようと紅茶をこぼさなかったということを示している!」 

 

オレンジペコ「わ、我々だってどんな運転をしようと…」 

 

床に落ちて割れたティーカップを見る 

 

ダージリン「くっ…!」 

 

オレンジペコ(あんなに悔しそうなダージリン様、初めて見た…) 

 

ダージリン「絶対に勝ちますわよ…」ゴゴゴ 

 

 

俺「はぁ…どうするかなぁ…」 

 

チョウ『へ?』 

 

俺「正直これからどうするか、あんまり考えてなかった」 

 

チビ『えぇ~』 

 

俺「うーん………あ!」 

 

チョウ『どうしまシタカ?』 

 

俺「ネクラ、このフィールドに大きい崖ってあるか?」 

 

ネクラ「え?さっきの高台以外…?」 

 

俺「出来ればあれより大きいのがいいな。The 崖って感じのやつ」 

 

ネクラ「あるよ…ここから4kmくらい先にある」 

 

俺「おーけー!そこで最終決戦といこう」 

 

チョウ『そこに移動しまスカ?』 

 

俺「ああ。今回の作戦の要はヤムチャチームにある。頼むぞ」 

 

チョウ『 我知道了!』 

 

俺「これより“ラピュタ作戦”を開始するぞ!」 

 

 

 

俺「というわけで俺達は囮だ。」 

 

ゴトゴトゴトゴト 

 

キモオタ「囮なら快速な軽戦車のはずなんですがなぁ…」ブヒブヒ 

 

俺「しょうがないだろ?ラピュタ作戦の要は軽戦車なんだから」 

 

ネクラ「…でもこれ、撃たれたら終了だよね…」 

 

俺「だから敵を先に発見するために装填手のモブ君(マサイ族)に周囲警戒をしてもらってるんだろ?」 

 

モブ改めて、マサイ「いませんね……」 

 

 

俺「いないなぁ…」 

 

ドォン! 

 

俺「!?急停車!!」 

 

ズドン! 

 

ほんの数メートル先に着弾する 

 

俺「あっぶねぇ!」 

 

マサイ「右方、800m先、敵車両二!」 

 

俺「全速前進!!」 

 

ネクラ「了解……!」 

 

俺「おいマサイ!発見遅れてるじゃないか!」 

 

マサイ「だって僕、マサイ族だけど視力1.2ですし!」 

 

俺「ちょっと目がいい日本人と同じじゃねーか!!」 

 

マサイ「だって日本のゲームが面白すぎるんですもん!」 

 

俺「…なんのゲームだ?」 

 

マサイ「東方とマイクラを少々」 

 

俺「東方なんか目悪くなるに決まって」 

 

ズドーン! 

 

俺「あっぶねぇ!」 

 

キモオタ「追って来てます!」  

 

俺「走行間射撃なんてそうそう当たらない!ジグザグに動いて逃げ続けろ!」 

 

ネクラ「了解…!」 

 

 

俺「目的地の崖の下に到着するぞ!全員準備いいな!」 

 

チビ『いつでもいけます!』 

 

チョウ『覚悟決めまシタ!』 

 

 

 

聖グロモブ「追い込みましたわ!」 

 

ダージリン「…後ろにあるのは大きな崖。壁になって逃げ場はない!」   

 

 

俺「煙幕弾!発射ぁ!!」 

 

ズドン! 

 

濃い煙幕が立ち込める! 

 

聖グロモブ「無駄よ!場所はわかってる!撃てぇ!」 

 

ドン!スカァン! 

 

金属に当たる音がする 

 

聖グロ「よし!」 

 

ダージリン「まだ油断しないで!」 

 

警戒をする中、少しずつ煙が晴れる 

 

チヘ「…」プシュー 

 

そこには白旗の上がったチヘがいた。 

 

聖グロ「やりましたわ!」 

 

ダージリン「待って、またダミーという可能性が」 

 

聖グロ4「ちゃんと四角い白旗です!」 

 

ダージリン「良かった…」 

 

 

 

チビ「油断大敵!」 

 

岩陰からⅡ号の突撃! 

 

聖グロ「なっ!」   

 

ダージリン「来ると…思っていましまわ!撃ちなさい!!」 

 

ドォン! 

 

チビ「神回避っ!」ズササササ!! 

 

Ⅱ号が見事なドリフトをキメる! 

 

チビ「うちの操縦士は…自動車部と兼部してるんだぁ!!」 

 

操縦士「キメるぜヘアピンカーブゥ!」 

 

チビ「本日二回目のだいしゅきホールドぉ!!」 

 

ガチャン! 

 

チビ「あ…」 

 

戦車で猛スピードを出し、ドリフトをすると起こること。それは、 

 

チビ「履帯外れたぁ!!」 

 

こうなる。 

 

聖グロ「貰ったぁぁ!!」 

 

ズドーン!…パシュ! 

 

Ⅱ号戦闘不能! 

 

 

 

チビ「ここで決めたらかっこよかったのにぃ!!」 

 

聖グロモブ「やりましたわ!これであと一ry」 

 

 

 

ズドン!…パシュ! 

 

 

聖グロ「…へ?」 

 

聖グロリアーナ女学院、最後のマチルダ、戦闘不能。 

 

ダージリン「な…なんでまだ動けるの……!白旗は本物だったはず…」 

 

チヘ「…」シュー 

 

チヘが砲口から煙を出している。 

 

 

 

俺「白旗は本物?いいかよく聞け!俺の今日の下着は…」 

 

 

 

俺「ふんどしだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 

 

 

 

ダージリン「何ですって!?」 

 

俺「この作戦のためにわざわざふんどしを穿いて来たんだよ!」 

 

ダージリン「なんてお下劣な!」 

 

俺「それが御舞等のやり方だぁぁ!!」 

 

ネクラ「…ふんどし…長かったからだいぶ切ったけどな…」 

 

キモオタ「…俺氏、帰りはノーパンですなww」 

 

俺「……ちょっと興奮した」 

 

ネクラ「この変態…!」 

 

 

 

俺「ふんどしなら元々旗っぽいから騙しやすかったな」   

 

キモオタ「…なんでふんどし持ってるんですかね…」 

 

俺「いつかふんどしプレイを…」 

 

ネクラ「ほんと、この変態…!」 

 

 

 

ダージリン「着弾…してなかったのね?」 

 

俺「あ、ああ、あれは完全に運だった。へたしたらあそこでやられてたな。一応弾を弾きやすいように車体の角度は調節したけどな…」 

 

ダージリン「…っ!」 

 

 

俺「…さてと、それじゃあ最終決戦といきましょうか…ダージリン様?」 

 

ダージリン「…行きますわよ」 

 

 

 

俺「一騎打ちだ!突撃するぞ!」 

 

ダージリン「向かいうちなさい!」 

 

俺「発進!」ブゥゥゥン! 

 

ダージリン「前進!」 

 

俺「突撃ぃぃぃぃぃ!」 

 

 

 

俺「と見せかけて全力で回避ぃぃ!!」 

 

ズササササササササ!! 

 

ダージリン「…!素直じゃない相手ですわね!撃ちなさい!」 

ズドーン! 

 

放たれた弾はまっすぐにチヘに飛んで行き… 

 

ズガァァァァン! 

 

 

 

キモオタ「…俺氏!」 

 

 

 

キモオタ「砲身に命中しました!使い物になりません!」 

 

俺「動ければどうってことない!どうやら俺たちは軍神様に愛されてるようだぞ!」 

 

俺「“ラピュタ作戦”開始!チャーチルに突進しろ!」 

 

ネクラ「了解……!!」 

 

ブゥゥゥン! 

 

ズガァン! 

 

チャーチルが崖の下まで押される! 

 

ダージリン「そんな突進ではやられませんわ!早く次弾装填!」 

 

オレンジペコ「りょ、了か…」 

 

俺「親方ぁ!!」 

 

ダージリン「!?」 

 

突如俺が叫んだ! 

 

 

 

俺「空から男の娘がぁぁ!!」 

 

 

 

 

ダージリン「な、何を言って……まさか!」 

 

ここは崖の下。後ろは断崖絶壁。敵はいないはず。だが、 

 

俺「崖の上ならどうだろうね!」 

 

ダージリン「しまった!」 

 

 

チョウ「突撃!」 

 

崖から飛び降りるM3! 

 

チョウ「これが、中華民族の!心意気ダァァァァァァ!!」 

 

M3がチャーチルに迫る!というか落下する! 

 

ダージリン「え…ええええええ!?」 

 

ドッガシャーーン!! 

 

土ぼこりが辺りに舞い上がった 

 

 

M3行動不能! 

 

チャーチル歩兵戦車行動不能! 

 

聖グロリアーナ女学院、全車行動不能! 

 

審判「よって、御舞等高校の勝利です!」 

 

 

 

M3「……」カパッ! 

 

俺「チョウ!大丈夫か!」 

 

チョウ「はい!怪我人はいません!ニホンの技術は凄いですネ!」 

 

俺「まあ高さ考えてギリギリ怪我しない範囲だったこの作戦やったんだけどさ…」 

 

チョウ「全部計算の内ってヤツデスネ!カッコイいデス!」 

 

俺「おう!誉めろ!」 

 

 

 

キモオタ「…俺氏…喜んでるところ悪いですが…これからやることがありますな?」 

 

俺「デスヨネー、こんだけルール的にグレーで汚い戦い方したからな…キモオタ、無線の用意して」 

 

キモオタ「了解であります」 

 

 

俺「あー、あー、御舞等高校チーム全員に告ぐ!聞こえてるな!」 

 

阿部『ああ、聞こえてるぞ!』 

 

チビ『バッチリです!』 

 

クロウ『ああ!』 

  

 

 

俺「今回我々はクッソ汚い、下劣な、そしてルール的にグレーな戦法で戦い、そして勝利した!後はわかるな!」 

 

 

 

 

俺『全員、聖グロリアーナ女学院の皆様に謝罪用意!!』 

 

 

全員『誠に申し訳御座いませんでしたぁぁぁぁぁ!!!!』 

 

戦車の上、待機場所、レッカー車の上、場所は関係なく全員見事な、美しい土下座であった。 

 

 

待機場所にて 

 

俺「全員、見事な土下座だった!」  

 

キモオタ「このまま土下座道極めますか?」 

 

俺「絶対に嫌だ…!」 

 

クロウ「なんだろう、俺の脳内に何かが語りかけてくる…“勝てばよかろうなのだぁぁ!!”」 

 

チビ「あなたそもそも、あの作戦やる前に真っ先にやられたでしょう…」 

 

チョウ「俺サン!ダージリンサンがこっちに向かってきます!」 

 

俺「え…土下座もう一発…か?」 

 

ネクラ「ぶん殴られるに一票」 

 

阿部「俺は掘られると思うぞ」 

 

チビ「そんなことしたら先輩が喜んじゃうと思います」 

 

俺「ちょっと黙ってて!?」 

 

 

 

ダージリン「あなたが隊長さんね?」 

 

俺「は、ハイソウデス!!」ガチガチ 

 

ダージリン「あら、戦っているときはあんなに饒舌だったのに、随分緊張してるわね?」ゴゴゴゴ 

 

俺「ヒィ!」 

 

俺(やばい絶対怒ってらっしゃるオーラがすごいもん絶対スタンドとか出てるよオラオラ言いながら殴ってくるよ怖い怖い怖い怖い!!) 

 

俺「…」シロメ~ 

 

キモオタ「俺氏気絶してる!?」 

 

ダージリン「…」ペチペチ 

 

ダージリンは俺の頬を叩いて気付けをする 

 

俺「はっ!」 

 

ダージリン「起きましたか?」 

 

俺「うっ…は、はい…」 

 

ダージリン「…」フフッ 

 

俺(笑った…怒って…ない?) 

 

ダージリン「…楽しかったですよ」ボソッ 

 

俺「…え?」 

 

 

 

 

俺「なんか紅茶が届いた…」 

 

キモオタ「すごいですよ!聖グロリアーナ女学院は好敵手と認めた相手にしかティーセットを贈らないのですよ!」 

 

チョウ「というコトは好敵手と認めラレタ…?」 

 

ネクラ「あの戦法で…?」 

 

俺「まあ何しろそんなに怒ってなくてよかった!みんなでこのお茶飲もうぜ!」 

 

阿部「ならあいつの出番だな…」 

 

810「アイスティーでいいかな?」 

 

俺「そうだな…もう暑いからな、アイスティーにしてくれ…」 

 

810「サッー!(迫真)」 

 

俺「やっぱり駄目だ!俺が淹れる!!」

 

 

ダージリン「面白い戦い方をする人たちだったわね」 

 

オレンジペコ「色々と突っ込みたいところはありましたが…」 

 

ダージリン「こんな格言を知ってる?…イギリス人は恋と戦争には手段を選ばない」 

 

オレンジペコ「…」 

 

ダージリン「上には上がいたのね…」 

 

オレンジペコ「真似はしないで下さいね」 

 

  

ダージリン「えっ?」  

 

オレンジペコ「えっ?」




ダー様ならきっとこう言ってくれる…うん…多分


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女装で潜入サンダース!

前回のあらすじ

下劣で変態的な奇策によって聖グロに勝っちゃった主人公達!てへっ!


 

聖グロ戦から一週間後、陸地の戦車カフェにて! 

 

俺「えー、とりあえず一週間前の試合、お疲れ様!色々とあったがなんとかあの強豪聖グロリアーナ女学院に勝利することができた!」 

 

キモオタ「もう何回祝ったかわかりませんな!」 

 

ネクラ「5次会までやったしね…」 

 

キモオタ「今日は6次会ですか?」 

 

俺「いや、違う。ちょいと大変なことが起きてだな…」 

 

キモオタ「大変なこと?」 

 

俺「まあケーキ食いながら話すよ。」

 

 

 

キモオタ「モグモグモグモグ」 

 

キモオタはスイーツ系男子。よってデブである。 

 

ネクラ「…」ズズズ 

 

マサイ「…」パクバク 

 

俺「あ、マサイいたんだ」 

 

マサイ「いましたよ!ニーソチームの装填手にして聖グロ戦後半でモブから昇格して名前を貰ったマサイはここにいますよ!」 

 

俺「ツッコミついでの自己紹介ありがとう」 

 

彼はマサイ君。俺率いるニーソチームの装填手である。その名の通りマサイ族だが日本に来てからというものゲーム三昧で視力は1.2まで落ちている。

 

 

 

キモオタ「それで、大変なこととはなんですか?」 

 

俺「ああ、それがだな…これを見てくれ」 

 

俺はバックから何かを出した 

 

ドサササササササ!! 

 

ネクラ「うわ…何これ、手紙?」 

 

俺「これ全部試合の申し込みだ」 

 

キモオタ「えぇ…手紙で山できるほど来たんですか…」 

 

ネクラ「コアラの森学園…マジノ女学院にBC自由学園…」 

 

 

俺「俺たち、ぽっと出なのに聖グロ倒しちゃっただろ?それで名前が売れて…」 

 

マサイ「こんなに試合の申し込みが来た…と」 

 

俺「戦車道連盟も乗り気でな…男子戦車道普及のために、試合の支援と中継とかも考えてるらしい」 

 

ネクラ「それってもはや…練習試合じゃない…」 

 

俺「そう。練習試合じゃないだろ?どうやらめんどくさいから俺達を公式戦に出すつもりらしいんだ」 

 

キモオタ「どういうことですか?」 

 

俺「今度大々的な戦車道大会があるらしい。元々女子だけが出場する予定だったんだが、そこに俺達をぶっこむつもりらしい…」 

 

ネクラ「…それって、あのテレビとかで中継してるあれ?」 

 

俺「いや、テレビで見るような全国大会ではないらしい。全国大会の前哨戦みたいな?戦車道界のゴールデングローブ賞だな」 

 

 

 

 

俺「という訳でこの大会に出場することが決まり、一回戦対戦相手が送られて来ました!」 

 

俺はスマホを見せる 

 

ネクラ「!」 

 

マサイ「どこの学校ですか…」 

 

 

俺「ええと…サンダース大学付属高校?」 

 

キモオタ「おお!サンダースですか!」 

 

俺「有名?」 

 

キモオタ「戦車の保有数全国一位のリッチな高校ですな!」 

 

ネクラ「…ケイ様!!」 

 

俺「そういえば前に言ってたな」 

 

ネクラ「ケイ様の太ももは超一級品…遂に生ケイ様!」 

 

俺「お、おう…ネクラがいつになくやる気だ…」 

 

ネクラ「サンダース…ケイ様…太もも…フフッ」 

 

俺「お、おう…こいつヤバいな…」 

 

 

 

次の日の放課後 

 

俺「と、言うわけで」 

 

俺「サンダース潜入作戦のお時間です!」パフパフ 

 

やる気のないパフパフラッパが戦車用ガレージに響く 

 

チビ「潜入?」 

 

俺「そう、潜入。試合前の偵察は認められてるからな」 

 

ネクラ「…でもここもサンダースも陸上じゃなくて学園艦、簡単に潜入は出来ない…」 

 

俺「コンビニ船に紛れ込んだ猛者がいてだな…」 

 

阿部「俺達もそうするのか?」 

 

俺「いや、違う。俺達の学校が秋葉原の学園艦であることを利用するんだ」 

 

キモオタ「…?」 

 

 

 

俺「この御舞等高校は別名浮かぶ秋葉原なんて呼ばれてる。秋葉原にあるものはここにもあるからな」 

 

クロウ「まあそうだな」 

 

俺「そんでこの学園艦は時々近くの学園艦に機械の部品とか書籍とかを輸出したりする」 

 

チョウ「つまりそれに紛れ込むというわけデスネ!」 

 

俺「そういうこと。既に船舶課の奴らには話をつけてある」 

 

キモオタ「おお、準備万端ですね!」 

 

俺「俺の言うとおりにしなければお前のツイッターのアカウントをばらす、と脅したら協力してくれたよ?」 

 

ネクラ「うわ…最悪だ…」 

 

 

 

俺「というわけで潜入するメンバーを決めまーす」 

 

キモオタ「一人はチョウ氏で決定ですな」 

 

チョウ「へ!?僕!?」 

 

チョウはなかなかの美少年である。女装させたら女の子そのものだろう。 

 

俺「あと一人くらいは欲しいんだよなぁ…」

 

 

 

阿部「うちのチームに女の子説が出るような奴がいるぞ?」 

 

俺「え、くそみそチームにそんな人いたっけ…?」 

 

阿部「おーい、こっちにこーい!」 

 

するとSU-85の中から人が近づいてきた。 

 

810「おまたせ!アイスティーしかなk」 

 

俺「そんなことだろうと思ってたよ!やっぱり810先輩女の子説かよ!!」 

 

 

 

キモオタ「ここは俺氏でいいんじゃないですかね…?」 

 

俺「なんで俺!?」 

 

キモオタ「線も細いですし…何より潜入には慣れてるでしょう?」 

 

俺「何で知ってる!?」 

 

キモオタ「有名ですぞ?俺氏は去年、黒森峰の文化祭にチケットも持ってないのに忍び込んで大量の美人生徒の撮影をしていたことは」 

 

俺「うっ!…ちゃ、ちゃんと同意を取ってから撮影したからな!」 

 

ネクラ「ちなみに過去に潜入したことがある学校は…?」 

 

俺「…黒森峰、プラウダ、アンツィオ、聖グロ、マジノ、継続、知波単」 

 

チビ「もはやプロですね!」 

 

俺「いや、でも俺が潜入してるのはいつも文化祭とかの時だから!女装とかしたことないかr」 

 

ガラガラガラガラ! 

 

ガレージのシャッターが勢いよく開く! 

 

??「女装と言ったわね!」 

 

そこにはク○ス松村を若くしたような男がいた。 

 

俺「あなたは…美術部部長のオネェさん!?」 

 

オネェ「女装しちゃうの!?しちゃうの!?」 

 

俺「いや、俺は別に…」 

 

チビ「そうです!先輩とチョウ君は他校に潜入するのに女装が必要なんです!」 

 

俺「あ!?こらチビお前!」 

 

チビ「先輩…先輩がやらないとしたら次に名前が上がるのは僕なんですよ…」 

 

俺「お前裏切りやがっ」 

 

オネェ「それじゃあ行くわよ!」 

 

俺「はっ!?」ガシッ 

 

チョウ「え、チョット!?」ガシッ 

 

オネェ「大丈夫よ!ちゃんと可愛くしてあげるから!」 

 

俺「全然大丈夫じゃな…アイエエエエェェェェェェ!!」 

 

キモオタ「……」 

 

 

一時間後…… 

 

チョウ「……」モジモジ 

 

俺「…」/// 

 

花も恥じらう美少女が二人いた 

 

オネェ「ふぅ…いい仕事させて貰ったわ!二人ともお肌が綺麗だから化粧の乗りがいいのよね!足も細いから良かったわ!濃いめのストッキングはいていけばあとは大丈夫!」 

 

 

キモオタ「…」ゴクリ 

 

ネクラ「…」ゴクリ 

 

クロウ「…」ゴクリ 

 

チビ「…」ゴクリ 

 

阿部「…」チッ 

 

 

 

俺「お前ら生唾飲み込んでるんじゃねぇよ!!」 

 

チョウ「やめてクダサイ!」 

 

 

ネクラ「俺、黙って。今、お前は黙ればそれだけで二、三回ヌける。」 

 

俺「お願いだから俺をオカズにしないで下さい!!」 

  

チビ「これが…リアル男の娘…」 

 

俺「視姦するな!」 

 

チビ「げぶらっ!」 

 

美しいハイキックが炸裂 

 

ネクラ「ちっ…下着はトランクスかよ…」 

 

俺「俺に何を期待してるんだよ!」 

 

阿部「女に興味は無い…ケッ!」 

 

チョウ「なんだろう…複雑デス」 

 

 

 

そんなわけで、 

 

俺「とりあえずサンダース付属高校の校門まで来ました」 

 

チョウ「ここまでくるのも大変でデシタネ…」 

 

俺「まさかダンボール被ってリアルスネークさんやるとは思わなかった」 

 

女装男子(サンダース制服ver)が2人潜入していた。 

 

俺「それじゃあ行きましょうか!」 

 

チョウ「俺サン…なんでこの格好で堂々と出来るんデスカ?」 

 

俺「この格好がなんか快感になってきたから」 

  

チョウ「ヘンタイッ!」 

 

 

 

俺「俺は作戦のミーティングに潜入してくるから、チョウはそのうちに戦車見てきて」 

 

チョウ「了解デス…」 

 

俺「堂々としてな。恥ずかしがってると怪しいぞ?」 

 

チョウ「うぅ…」 

 

 

 

サンダースのガレージにて 

 

チョウ「今は全体ミーティングをしているハズだから…誰も…いないデスネ…」 

 

どこからどうみても立派なサンダースの生徒である。 

 

チョウ「ええと、ボクは戦車の種類トカあんまりわからないノデ、写真を撮っておきます!」 

 

ぱしゃ!ぱしゃ! 

 

チョウ「…オ?この戦車、他のより鼻が長いデスネ…」 

 

チョウ「これがファイアフライってやつデスカネ?」 

 

ぱしゃ!ぱしゃ! 

 

 

チョウ「大分撮りましたネ…さて、次は…」 

 

ガレージの外から声が聞こえてきた 

 

サンダース女子「ごめん!ちょっとガレージに忘れ物!」 

 

チョウ「!?」 

 

チョウ(マズい!どこかに隠れなきゃ…!……この戦車の中でイイヤ!) 

 

パカッ……ガチャン! 

 

チョウ(この戦車に彼女の忘れ物がありませんようニ…!) 

 

ガラガラガラガラ 

 

ガレージのシャッターが開く 

 

チョウ(コッチにこないデぇ!!) 

 

サンダース女子『…ああ、あったあった!ごめーん、おまたせ!』 

 

チョウ「……………ふぅ…」 

 

チョウ「事なき得ましタ……ん?この戦車…」 

 

チョウ「見慣れない機械デスネ…普通の無線の機械とも違いマス……」 

 

ぱしゃ!

 

 

チョウ「ウーン……?」 

 

チョウ「あ…車長の席に何か挟まってマス」 

 

そこには隠し撮りされたであろう青年の写真があった 

 

チョウ「…誰ですカネ?ん?裏に何か書いてアル」 

 

愛しのタカシ、そう書いてあった 

 

他の写真も全て隠し撮りされたものであった。 

 

チョウ「……これは…このまえチビサンが言っていた、やんでれ、というヤツなのデハ…」 

 

チョウ「一応これも写真に残しときましょう…」 

 

ぱしゃ!ぱしゃ! 

 

俺「さて、そろそろミーティングが始まる…お、壇上に3人出てきた…」 

 

アリサ「これより一回戦出場車両を発表する」 

 

俺「お、早速」 

 

アリサ「ファイアフライ1両、シャーマンA176㎜砲搭載1両、75㎜砲搭載8両」 

 

俺(やっぱりファイアフライは入ってくるのね…) 

 

ケイ「次はフラッグ車を決めるよ!OK?」 

 

生徒「イエーーーーイ!!」 

 

俺「イエーーーーイ!!」(裏声) 

 

俺(歓声で声が聞こえねぇ…えぇと…あの写真は…A1 76㎜か。つまりフラッグ車はA1 76㎜か) 

 

ケイ「何か質問はある?」 

 

俺「ハーイ!」(裏声) 

 

ケイ「そこのあなた!どうしたの?」  

 

俺「小隊編成はどうするんですか?」(裏声) 

 

ケイ「いい質問ね!三両で一小隊の一個中隊にするわ!」 

 

俺「フラッグ車の護衛は?」(裏声) 

 

ケイ「ナッシング!」 

 

俺「敵にはSU-85がいますが…」(裏声) 

 

ケイ「大丈夫!あんな敵、一両でも全滅させられるわ!」 

 

俺(あんな敵…ねぇ…) 

 

 

俺「それでは最後に一つだけ」(裏声) 

 

 

 

俺「今日のパンツの色は何色ですか?」(地声) 

 

 

 

ケイ「水い…はぁ?」 

 

俺「なるほどなるほど」 

 

ナオミ「お、男!?」 

 

アリサ「何者!?」 

 

 

俺「それじゃあ名乗らせてもらいましょー!」 

 

そう言うと俺は壇上に駆け上がる! 

 

 

 

俺「どうも!今度お相手させてもらう御舞等高校の隊長、俺と申します!よろしくぅ!」 

 

 

 

アリサ「は、はぁ!?」 

 

ナオミ「何故こんなところに…!?」 

 

俺「何故って…そりゃ女装してきたからな。案外バレなかった」 

 

長めのウィッグを外す 

 

サンダース女子1「へ、変態だ…」 

 

サンダース女子2「変態っ!」 

 

俺「おいお前ら!全国の女装趣味の方に謝れ!」

 

 

ケイ「……ププ…アハ!HAHAHAHAHAHA!!」 

 

アリサ「隊長!何笑ってるんですか!情報が漏れてしまったんですよ!」 

 

ケイ「まあいいじゃない!それにしてもあなた、なかなか面白いわね!」   

 

俺「お褒めに預かり光栄ですよ、ケイ隊長」 

 

ケイ「どう?サンダース訪問ついでにうちの学食でも寄っていく?ステーキもハンバーガーもあるわよ?」 

 

俺「是非ともご馳走になりたいけど…お隣のお二人さんに捕まっちゃいそうだから遠慮しときます」 

 

アリサ「ぐぬぬ…」 

 

ナオミ「……」 ゴゴゴゴゴ

 

 

俺「それじゃ、捕まえられないうちにお暇します!」ダッ! 

 

全力ダッシュ! 

 

ナオミ「捕まえろ!」 

 

俺「うお!追ってきた!」 

 

俺は携帯を取り出す 

 

俺「チョウ!そっちの調査終わった?」 

 

チョウ『終わりマシタ!……なんか走ってます?』 

 

俺「あ、うん。堂々と名乗り出たら追われた」 

 

チョウ『バカじゃないですカ!?』 

 

俺「そんな訳で撤退急いで」 

 

チョウ『そんな訳って!あ、ちょ』ブチッ! 

 

 

 

俺「次は航海課に連絡か…」 

 

プルルルル 

 

俺「おっす!」 

 

航海「おい、俺!いつになったら出発するんだ!早くしろ!」 

 

俺「あ、もう出航しちゃって!」 

 

航海「は?お前まだ来てないだろ!」 

 

俺「いいからいいから」 

 

航海「…お前の考えることは本当によくわからん…」 

 

 

 

チョウ「俺サン!」 

 

俺「お、チョウ!来たか!」 

 

チョウ「来たか、じゃないデスヨ!」 

 

サンダース『待てぇぇぇ!!』 

 

俺「なあチョウ…美女に追いかけられるって楽しくないか?」 

 

チョウ「僕は楽しくナイ!」 

 

俺「さて、そろそろ外に出るぞ」 

 

チョウ「やっと…って船、出航してるじゃないデスカ!」 

 

俺「チョウ、飛び乗るぞ!」 

 

チョウ「はぁ!?」 

 

俺「早くしろ!まだギリギリジャンプで飛び乗れる!うおおおおおお!」 

 

チョウ「もうヤケクソダァァァァァ!」 

 

ぴょーーーん! 

 

 

スタッ! 

 

俺「ギリギリセーフ!」 

 

チョウ「危なかったデスヨ!!間に合わなかったらどうしたンデスカ!」 

 

俺「おっ、そうだな(適当)」 

 

チョウ「誤魔化スナ!」 

 

サンダース『コラー!戻ってこーい!』 

 

俺「それでは皆さん!試合の日にまた会いましょー!」 

 

御舞等高校ガレージにて 

 

キモオタ「そんな正体ばらしちゃったら作戦変えられちゃうかもしれないじゃないですか!」 

 

チビ「なんでそんな事を!」 

 

俺「え~、だってケイ隊長の下着の色知りたかったんだもん」 

 

ネクラ「俺、グッジョブ」 

 

俺「それに今回の作戦には相手を攪乱する目的もあったしね」 

 

クロウ「攪乱?」 

 

俺「だって作戦会議に敵の隊長が紛れてたって知ったら動揺するだろ?」 

 

チビ「作戦練り直されたらどうするんですか!」 

 

俺「作戦と下着、どっちが大事だ!!」 

 

チビ「作戦であって欲しかった!」

 




今回の大会は前哨戦と書いてありますが敵チームはガチの面子で来ます。大洗ポジションに入った上で後々大洗とも試合するための苦肉の作でございます


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VSサンダース!無線傍受と骨董戦車

大会一回戦!無線傍受をどう切り抜けるか!


試合当日! 

 

俺「全員準備いいか!」  

 

チビ「オッケーです!」 

 

チョウ「是!」 

 

阿部「いつでもイケるぜ…」  

 

クロウ「…愚問」 

 

俺「それじゃ各車待機!」 

 

 

 

チビ「さて、〆切が近いからここでも描かなきゃ…」 

 

クロウ「貴様、よくこんなところでその絵を描けるな…」 

 

阿部「やらないか」 

 

810「ンアアアア!!」 

 

チョウ「…!?俺サン!サンダースの人が2人、コッチに!」 

 

俺「お、お客様か?」 

 

 

俺「どーも、先日はお世話になりました」 

 

アリサ「お世話って…」 

 

ナオミ「勝手に来ただけでしょう?」 

 

俺「そうともいう。で?何の用?」 

 

ナオミ「前回いらしたときはゆっくり出来なかったようなので、交流も兼ねて食事でもどうですか?」 

 

俺「お、デートのお誘いかな?」 

 

ナオミ「違います」キッパリ 

 

俺「ちょっとくらいノってくれてもいいのに…」 

 

 

俺「…すげぇ」 

 

キモオタ「屋台どころが散髪車にシャワー車までありますね…」 

 

俺「この経済力があればうちももっと戦車買えるんだけどなぁ…」 

 

ケイ「Hey隊長さん!」 

 

俺「おー、ケイ隊長!お招きどーも!」 

 

ケイ「この前はご馳走出来なかったからね、何でも好きなもの食べていって!」 

 

俺「じゃ、お言葉に甘えて…って言う前にあいつら食べてるんだよねぇ…」 

 

キモオタ「モグモグモグモグ」 

 

ネクラ「モグモグモグモグ」 

 

阿部「モグモグモグモグ」 

 

810「イグイグイグイグ!」 

 

チビ「モグモグモグモグ」 

 

ケイ「oh…見事な食べっぷりね…」 

 

俺「お前ら食い過ぎると試合中吐くぞ!?」

 

 

審判「これより、サンダース大学付属高校と御舞等高校の試合を開始します!」 

 

ケイ「よろしくね!」 

 

俺「よろしく!」 

 

 

 

審判「試合開始!」 

 

 

 

ケイ「前進前進!ガンガンいくよ!」 

 

 

 

 

 

俺「我々の戦車は相手に対して火力も走行も数も劣る。今回はフラッグ戦だからなんとかフラッグ車をSU-85の前に引きずりだして叩くぞ」 

 

チビ『つまり今回も軽戦車が囮ですか?』 

 

俺「ま、そうなるな。うちのフラッグはM3だから護衛に二両つける。まずはチヘとSU-85が護衛でルノー乙とⅡ号が偵察。」 

 

チビ『SU-85の方が強いんですが…フラッグ車はM3で良かったんですか?』 

 

俺「SU-85は自由に動かしたいからな…チヘがフラッグ車をやるってのも考えたけど…やっぱり俺が一番無茶するべきだからさ」 

 

チョウ『ナルホド…』 

 

俺「お前は責任重大だぞ?」 

 

チョウ『了解です!』 

 

俺「さて、そんじゃ動きますか!ナイトは東、触手は西に偵察!くそみそとニーソはヤムチャと共に待機!」 

 

 

 

 

 

森の中にて 

 

 

クロウ「今回は真っ先にやられはしないぞ!」 

 

厨二モブ「ふっ…私の魔眼があれば敵など一瞬で」 

 

クロウ「敵車両発見!シャーマン三両!」 

 

厨二モブ「」 

 

クロウ「よーし!一端てった」 

 

ドーン! 

 

クロウ「!?」 

 

厨二モブ「後方からも敵が!…こっちも三両!?」 

 

クロウ「隊長ぅ!助けてぇぇ!」 

 

俺『んな!六両に囲まれた!?ナイト!全力で西に撤退!援軍としてウチとくそみそを送る!』 

 

阿部「了解!」 

 

 

 

クロウ「ククク…のこのこと誘き出されて…」 

 

厨二モブ「気を確かに!絶体絶命なのは我々だ!」 

 

クロウ「やめろ!俺は現実が嫌いだ!」 

 

俺『大変だ!この森にあと三両発見!このまま進むと九両に囲まれるぞ!!』 

 

クロウ「…我が生涯に…一片の悔い無し!」 

 

俺『ここであきらめるなよ!西に方向を転換!そこから700m先で合流できる!』 

 

クロウ「承知!」 

 

 

 

アリサ「…ふーん…西に700m…ね…隊長、西に二両回して下さい。そっちに逃げます」 

 

ケイ「了解!」

 

 

 

 

 

俺「よし、落ち合えたなナイトチーム!無事か?」 

 

クロウ『なんとか無事だ!』 

 

俺「よし!逃げるぞ!」 

 

ドォン! 

 

俺「んなっ!?敵車両二両!?」 

 

クロウ『馬鹿な!ドンピシャで待ち伏せだと!?』 

 

阿部『どうする?』 

 

俺「うーん…まだ使いたくなかったんだけどな…煙幕弾用意!」 

 

がちゃこん! 

 

マサイ「オーケーです!」 

 

俺「うてぇ!」 

 

ぼかん! 

 

敵シャーマンの目の前で煙幕が炸裂!

 

俺「突っ切れ!」 

 

クロウ『進め!!』 

 

ぶぅぅぅぅぅん!! 

 

 

見事切り抜ける!

 

俺「セーフ!」 

 

クロウ『当然だ…』 

 

阿部『危うくイッちまうところだったぜ…』 

 

俺「…何がだよ」 

 

 

 

 

 

アリサ「チッ!」 

 

ケイ「ドンマイ、アリサ。深追いNGよ!」 

 

 

 

 

 

俺「それにしても敵の読みはすげぇな…完全に読まれてた」 

 

キモオタ「まるで我々の通信を聞いていたみたいですね!」 

 

俺「そうだな…」 

 

ネクラ「…本当に聞いてるかも知れない」 

 

俺「どういうことだ?」 

 

ネクラ「さっき森を出たときに、そらにちらっと見えたものがある。」 

 

俺「なんだ?」 

 

かぱっ! 

 

ハッチを開け、空を見上げる 

 

俺「……ありゃなんだ…アドバルーン…?」 

 

キモオタ「…まさかあのバルーンに通信傍受機を仕掛けているのでは!?」 

 

俺「…ずるい!」 

 

ネクラ「お前が言うな、外道策士」

 

キモオタ「それでどうするんですか?このままでは通信は使えませんよ?」 

 

俺「とりあえずあれを壊そうか……ん?」 

 

ネクラ「どうした?」 

 

俺「……いいこと思いついた」ニコォ 

 

 

 

 

 

アリサ「…もう一度…敵の通信を…」 

 

ジジジ…ジジ… 

 

俺『さぁて今回も始まりました!セクハラジオの時間でぇす!』 

 

クロウ『いえええい!!』 

 

アリサ「!?」 

 

 

 

チョウ『…いきなりなんデスカ?』 

 

俺『この放送はサンダース大学付属高校のアリサたんの提供でお送りしておりまーす』 

 

アリサ「な、通信傍受がバレた!?」 

 

俺『さて、それではこのセクハラジオの人気コーナーに行きましょう!』 

 

クロウ『題して、アリサたんに○○したい!のコーナーだ!』 

 

俺『このコーナーはサンダース大学付属高校のアリサたんにしたいこと、させたいことをバンバン出していくコーナーです!』 

 

クロウ『流石は血気盛んなヤリたい盛りの男子高校生!本人が聞いたら発狂物の際どいネタがバンバン出てくるでしょう!』 

 

俺『とても楽しみです!はてさてトップバッターは誰かな!』 

 

チビ『はいはーい!同人誌作家のボクの出番ですね!』 

 

俺『おおっと!これは楽しみだ!』 

 

チビ『まずは腕をくさ』 

 

ブチッ!! 

 

アリサ「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 

 

サンダースモブ「どうしたんですか!!?」 

 

 

 

 

 

俺「っと…そろそろいいかな?」 

 

チビ『でその瞬間にXXXをXXXしてXXXXXすることで…』 

 

俺「もういいぞ。作戦は終了した」 

 

チビ『え、これただのエロ話じゃ無かったんですか?』 

 

俺「ああ。通信傍受されてたから傍受出来ない状況を作った。事前に偵察で誰の車輌が盗聴してるか調べられたのがよかった。チョウ、お手柄だぞ」

 

チョウ「あの変な機械が無線傍受機だったんデスネ…分かってヨカッタ」

 

チビ『通信傍受なんてされてたんですか!?』 

 

チョウ『ハイ、確かにあんな通信を傍受出来ませんヨネ…』 

 

俺「それじゃあ次の作戦にいくぞ!この作戦は触手チームが要だ!」 

 

チビ『り、了解です!!』

 

 

ケイ「…うまく逃げられたわね…」 

 

地図を広げながらサンダースの生徒が言う 

 

サンダース「隊長、恐らく敵は一度集合すると思います。そして集合するとしたらこの地点が最良と考えます」 

 

ケイ「オウ、ナイスな推理ね!」 

 

サンダース「我々はここに二両囮を出し、左右から挟み撃ちにする、というのはどうでしょうか?」 

 

ケイ「なるほど…じゃあそれで行きましょうか!」 

 

 

 

 

チビ『九両が別れました。二両がニーソチームとくそみそがいるジャンクションに向かってます。残りは4、3に別れて挟み撃ちをする模様』 

 

俺「了解!」 

 

 

 

サンダース「もうすぐジャンクションよ!気をつけて!」 

 

サンダース2「了解!」 

 

 

 

チビ『射程内に入ります。3、2……』 

 

 

俺「撃てぇ!!」 

 

阿部『アッーーー♂』 

 

ドォン!ドォン!! 

 

チヘとSU-85の砲撃がシャーマンの横っ腹に炸裂!!

 

 

サンダース「は?」 

 

サンダース2「ジーザス!」 

 

ズドンズドン!……パシュ!パシュ! 

 

俺「よし!二両撃破!本隊が来る前に逃げるぞ!」 

 

阿部『了解』 

 

 

ケイ「Why!?二両撃破!?どういうこと!?」 

 

ナオミ「隊長、一度集合した方がよさそうです」 

 

ケイ「そうね…全車一度集合!」

 

 

チビ『敵全車が隊長車に集まってる…ナイトチーム、隠れて下さい。そっちに三両行きます。』 

 

クロウ「了解!!」 

 

チビ『無理はしないで下さいよ。三両相手はキツいと思います。』 

 

クロウ「了解だ!」 

 

クロウ「名誉挽回だ!行くぞ!」 

 

厨二モブ『おぉ!!』 

 

チビ『話聴いてました!?』

 

 

少し話は外れるが、御舞等高校の生徒達の練度は現状では大して高い物ではない。もちろん全員初心者としてはありえないほど強いのだが、聖グロや今回のサンダースと渡り合えているのは作戦と実行力、そして適応性の力だけだと言える。

 

それに加えて御舞等は戦車の質もお世辞にも恵まれているとは言えない。特にルノー乙型は第一次世界大戦の骨董品である。わかりやすく言えば本編大洗のアヒルさんチーム八九式中戦車より古くて性能が悪い

 

ルノー乙型は37mm砲という貧弱な砲、装甲は最高で20mm、最低では8mm。 

 

今相手しているM4中戦車とは比べ物にならないほど弱いのである

 

 

しかし、ルノー乙型に乗っている男はもはや桁が違うほど天才であった。

 

 

サンダース4「急げ!集合だ!」 

 

サンダース5「周辺の警戒の手を抜くなよ!」 

 

サンダース6「了か」 

 

ドォン!

 

ルノー乙型の一撃でシャーマンの転輪が外れる!

 

本来ルノー乙型の主砲では転輪を壊すことは出来ないが、転輪と車体の接続部へ的確に弾を送り込むことによって擱座させることに成功したのだ

 

サンダース4「な、やられた! ルノーだ!ルノーがいるぞ!」 

 

サンダース5「何ぃ!?」 

 

 

 

クロウ「一つ喰った!」 

 

 

サンダース4「なめるな!」ドォン! 

 

 

 

クロウ「発進!」ヒュン! 

 

紙一重で回避する! 

 

クロウ「そのままくっつけ!」 

 

ガツン! 

 

敵のシャーマンにくっつく!

 

サンダース5「ちょこまかと!」 

 

サンダース4「やめなさい!不用意に撃ったら…」 

 

ドォン!…パシュ! 

 

サンダース5「あ…」 

 

サンダース4「あ…」 

 

サンダースの五番車が四番車を撃ち抜いた! 

 

クロウ「計画通り!」

 

厨二モブ「ぴったりくっついていれば片方だけ撃つのは簡単ではない!ルノー乙型ちっちゃいからな!」 

 

サンダース5「すいません!ごめんなさい!」 

 

サンダース4「馬鹿っ!謝ってる暇があるなら応戦しなさ」 

 

ドォン!

 

サンダース5「あ…」 

 

 

 

御舞等高校対サンダース大学付属高校 

 

現在5対7。内2輌、走行不能




主人公より天才扱いされる中二病野郎


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VSサンダース!反撃の奇策となつかしの筆箱

サンダース戦決着!


ナオミ「くっ…」 

 

ケイ「…やってくれるじゃない!」 

 

アリサ「まるであっちも通信傍受をしているかのよう…」 

 

ナオミ「まるでこちらの動きを見ているようだ…………はっ!?」 

 

ケイ「ナオミ、どうしたの!?」 

 

ナオミ「隊長、あれを見て下さい!」 

 

ケイ「…アドバルーン?」 

 

アリサ「!?」 

 

アリサ(あれって通信傍受機を打ち上げるのに使ったバルーンじゃない!) 

 

ナオミ「あれに人がぶら下がってます!」 

 

ケイ「WAO!あれで空から私達を見ているの!?」 

 

 

作戦実行時に時は戻る、ニーソ(俺)と触手(チビ)が合流時

 

俺「よし!今から空から日本を見てみよう作戦を始めるぞ!あのアドバルーンを利用する!」 

 

チビ「どうするんですか?」 

 

俺「これを使う」 

 

取り出したのは黒いテープのようなものだった

 

チビ「…ガムテープ?」 

 

俺「ダクトテープ。アメリカ人が愛用する超強力万能ガムテープと考えてくれ」 

 

チビ「そんなものをどこで…」 

 

俺「アマ◯ンで買った。昔読んだ小説に感化されて買ったけど使う日がくるとは…」 

 

チビ「それで?」 

 

俺「チヘに備え付けられてるワイヤーを石ころに付ける。それをダクトテープで鳥もちみたいにする。これをぶんなげてアドバルーンのワイヤーに引っ掛ける。そんで通信傍受機を地上まで下ろしまして」 

 

チビ「ほうほう」 

 

俺「それをワイヤーとロープを使ってチビをくくりつける」 

 

チビ「なるほ…へ?」 

 

俺「チビが飛ばされないようにしっかりとワイヤーをⅡ号に固定すれば完成!名付けてチビレーダー!」 

 

チビ「え、ちょっと!?」 

 

俺「テイクオフ!」 

 

チビ「そんなぁぁぁぁ!!」 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

チビ『やっとフラッグ車を発見した!東の方の森の中にいます!』 

 

俺「よし!一番近いナイトチームが誘き出して!」 

 

クロウ『了解!』 

 

俺「ニーソとくそみそはヤムチャを守りながら攻撃に入る。触手は空から警戒しながら合流して!ファイアフライがこないうちに一斉に攻撃して片を付けるよ!」 

 

全員『了解!』 

 

チビ『先輩!空すんごい怖いんですけど!風寒いんですけど!そろそろ降りたいです!』 

 

俺「試合が終わったら降ろしてやる!」 

 

チビ「殺生な!

 

 

 

 

 

クロウ「うてぇ!」 

 

ドォン!カァン! 

 

アリサ「チッ!場所がバレた!」 

 

生徒「どうしますか!」 

 

アリサ「あんな戦車余裕で倒せる!」 

 

ドォン! 

 

そこに別の砲撃音が鳴り響く!

 

生徒「後ろからSU-85が!?」 

 

アリサ「なっ!仕方ない!一旦逃げるのよ!」 

 

 

 

チビ『フラッグ車が森を抜ける!』 

 

俺「すまん!!四両で追って!」 

 

チョウ『なぜデスカ!?』 

 

俺「本隊の足止めが必要だ!」 

 

チビ『無茶です!半数とはいえ五両いるんですよ!一瞬でやられます!』 

 

俺「策はある。それに今回はフラッグ戦だ。ファイアフライの間合いに入られたらお終いだぞ!俺にかまわ」 

 

チビ「それ以上は死亡フラグ!」 

 

俺「……とにかく四両でフラッグを叩け!」 

 

全員『…了解!』 

 

 

 

サンダース生徒「森を抜けます!」 

 

アリサ「よし!本隊の方へ…」 

 

ドォン!ドンドンドォン! 

 

多種の砲撃音!

 

アリサ「ストップ!ストップ!よけてっ!」 

 

森を抜けて左側にM3とⅡ号、後方にはにSU-85とルノー乙。 

 

4対1

 

 

 

アリサ「嫌ぁぁ!!お、御舞等四車、こちらにむかってきます!!」 

 

ケイ『あのアドバルーンのせいね!』 

 

アリサ「無線傍受機を使われたのかと…」 

 

ケイ『なっ、あれあなたのだったの!?』 

 

アリサ「すいません!」 

 

ケイ『バッカモーーン!!ズルするからこうなるのよ!いいから逃げなさい!』 

 

アリサ「い、イエス、マム!」 

 

 

 

クロウ「撃て!撃て!ドンドン撃て!」 

 

810「暴れんな…暴れんなよ…」 

 

チビ「撃てぇ!」 

 

漫画家モブ「当たらないです!」 

 

チビ「もっと狙え!」 

 

漫画家モブ「無茶言わないで下さいよ!走行間射撃なんてそうそう当たらない上に僕たちだいしゅきホールドしか出来ないんですよ!」 

 

チビ「というか怖い!この速度で未だに風船に吊されてるとか超怖い!」 

 

 

 

アリサ「このタフなシャーマンがあんな雑魚連中にやられる訳がない!所詮失敗作と火力不足の集団よ」 

 

ズガァン! 

 

アリサ「きゃあ!なにしてるの!早く撃ち返しなさい!」 

 

生徒「でも当たりません!」 

  

アリサ「何よあの雑魚戦車!小さすぎて当たらないじゃない!」 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

チビ「まずい!本隊が来る!ファイアフライが来る!」 

 

阿部「くそっ!」 

 

チョウ「俺サン!!」 

 

 

ケイ『アリサ!もう少しで到着するわよ!』 

 

アリサ「よっし!!ほら見なさい!あんた達みたいなクソ戦車なんてもう終わりよ!」

 

 

 

 

 

俺「いくぞ!一秒でも長く生き延び、一両でも多く足止めする!」 

 

俺「“筆箱作戦”を開始する!」 

 

ネクラ「なんで筆箱…?」 

 

俺「昔、象に踏まれても壊れない筆箱があったんだよ!ほら、ファイアフライって象っぽいだろ?鼻とか」 

 

キモオタ「ドイツにエレファントという戦車が」 

 

俺「うるさい!揚げ足はそこまで!いくぞ!」 

 

 

 

ケイ「これで挟み撃ちよ!」 

 

生徒『隊長!後ろからチヘがっ!きゃぁ!!』 

 

ケイ「な…!」 

 

生徒『履帯が切断されました!』 

 

 

 

俺「むしろ近距離の方が相手は撃ってこない!古事記にもそう書いてある!」 

 

キモオタ「日本書紀ですぞ!」

 

ネクラ「…金々先生栄花夢だ!」

 

俺「誰だ江戸のエロ本言ったやつ!」

 

ギャリギャリギャリ! 

 

チヘのトリッキーな運転に地面が履帯が削れる! 

 

ネクラ「………よく通じたな」

 

 

 

 

ケイ「全員落ち着いて対処して!」 

 

ナオミ「了解!」 

 

 

 

 

俺「次も榴弾!とにかく履帯を切る!」 

 

 

ドォン! 

 

生徒「こっちも履帯をやられました!」 

 

ケイ「くっ…!」 

 

ギャリギャリギャリ!

 

 

 

 

ネクラ「これ以上は無理…!履帯が外れる!」 

 

俺「わかった!最後に一回だけ全速力でターン!キモオタ!あそこを狙え!絶対に当てろ!」 

 

キモオタ「了解であります!」 

 

ギャリギャリギャリ!ジャララララ! 

 

履帯が外れる! 

 

俺「撃てぇぇぇ!!」 

 

 

 

ケイ「迂闊だったわね!これで…終わりよ!」 

 

ドドォン! 

 

砲声が重なる! 

 

 

 

 

 

 

パシュ! 

 

一式中戦車、行動不能! 

 

 

 

ケイ「各車被害状況の報告!」 

 

生徒「シャーマン、履帯が外れました!」 

 

生徒「こっちもです!」 

 

ケイ「くっ…ナオミは!?」 

 

ナオミ「…主砲大破。……砲撃不能…」 

 

ケイ「そんな……!」 

 

 

 

 

俺「知ってるか?チヘってシャーマンに対抗するために作られた戦車なのに、初期型のシャーマンしかろくに倒せないんだって…」 

 

キモオタ「…悲しすぎますな」 

 

ネクラ「…つまり大戦後期に作られたファイアフライは倒せない…と」 

 

俺「でも履帯は切ることができるし、榴弾で主砲壊しちゃえば戦闘不能には出来なくてもほとんど倒せちゃうんだよなぁ……やったぜ」 

 

ネクラ「…あの走り…半分ドリフトをして主砲に当てるキモオタは化物だよ」 

 

キモオタ「光栄です」 デュフフ

 

俺「さて、後は頼んだぞ!」 

 

 

 

アリサ「ファイアフライが…やられた…」 

 

サンダース生徒「そんな!」 

 

アリサ「ま、負けるはずないあんな雑魚戦車相手に負けるはずないシャーマンは世界一のベストセラー戦車あんなのに負けるはずないのよいざとなれば私にはタカシがついてるタカシが助けてくれるタカ」 

 

生徒「錯乱しないで下さい!…ってきゃぁ!」 

 

不幸にも大きな岩に乗り上げてしまった! 

 

 

 

 

阿部「貰った!イケぇ!!」 

 

810「ンアッーー!(迫真)」 

 

どぉぉぉん!! 

 

ズガァン!…パシュ! 

 

アリサ「う…そ………」 

 

 

 

 

 

 

サンダース大学付属高校フラッグ車走行不能!御舞等高校の勝利! 

 

 

 

 

全員『よっしゃぁぁぁぁぁ!!』

 

 

 

 

 

 

試合後、待機場所にて

 

ケイ「エキサイティング!いい試合だったわ!」 

 

俺「こちらこそ!下手したら開始すぐに囲まれてやられてたかもしれませんでした」 

 

ケイ「ごめんね、盗み聞きなんてして」 

 

俺「いえいえ、むしろ利用したのでよかったです。あ、全然嫌みなんかじゃなく!」 

 

ケイ「それにしても、うちももっと鍛え直さないとね。軽戦車一両にシャーマン三両やられたり、四両もいたのに攪乱されてファイアフライを失うなんてね」 

 

俺「あれもほとんど運でした…」 

 

ケイ「運も実力のうちってやつよ!私たちに勝ったんだから、必ず優勝しなさいよね!」 

 

俺「はい!」

 

 

 

ケイ「ところで…そっちのメンバーが私をずっと見つめてるのは気のせい?」 

 

ネクラ「」じぃ~~~ 

 

キモオタ「」ハナジブー 

 

チビ「」カリカリカリカリ 

 

視姦である(直球)

 

 

 

俺「き、気のせいです気のせい!」 

 

ケイ「ならいいけど…」 

 

俺(俺達、あなたの胸と太ももに釘付けです、なんて言えるか!!)

 

ちなみに記念撮影してもらった。……ナニに使うかは秘密である。 

 

ケイ「それじゃあね!」

 

 

 

〜サンダース側〜

 

 

 

アリサ「…」 

 

ナオミ「…すいません」 

 

ケイ「みんな頑張ったわよ…それに全部終わった訳じゃないでしょ!戦車道の大会は他にもあるんだから!」 

 

アリサ「隊長…」 

 

ケイ「あ、アリサは後で反省会ね」 

 

アリサ「」

 

ナオミ「…立ったまま気絶してる……」

 

 

 

 

 

俺「さて、帰りますか!」 

 

キモオタ「二回戦進出ですな!」 

 

ネクラ「…俺、ちょっといいか」 

 

俺「なんだ?」 

 

ネクラ「二回戦で戦う前にやらなきゃいけないことがある」 

 

俺「…あぁ、今回の試合で気づいた」 

 

チビ「なんですか?」 

 

 

 

俺「圧倒的に戦車が足りない!!」 

 

 

 

To be continue…

 




次回!新戦車!ネタバレだが、もちろん強い戦車ではない


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不良とメイドと土下座外交!

戦車調達回。新キャラ新戦車登場です!


サンダース戦の二日後 

 

俺「そろそろ新しい戦車を手に入れ、戦力増強したい!」 

 

チビ「先輩…まだ金が貯まってないです」 

 

俺「知ってる!だから考えてるんだ!」 

 

キモオタ「…いつもみたいにぱぱぱ~っと奇策で戦車手に入れて下さいよ…」 

 

俺「そんなことできる訳な……出来ないこともない…出来ないこともない!!」 

 

ネクラ「…どうするの?」 

 

俺「それはだな…」 

 

 

俺「DO☆GE☆ZA だぁぁぁ!!」

 

 

 

〜聖グロリアーナ学園艦〜

 

俺「戦車を!下さい!」 

 

ダージリン「いきなりですわね!」 

 

チビ「戦車を…下さい…」 

 

オレンジペコ「なんか感情込めてきましたね」 

 

クロウ「ダージリン先生…戦車道が…したいです…」 

 

ダージリン「勝手にやればいいんじゃないかしら?」 

 

俺「というわけで戦車を下さい」 

 

ダージリン「どうやってうちの学校に忍び込んだかは不問にしてあげますので、どういうわけか説明してからにしていただけませんか?」 

 

 

俺「ご存知の通り、うちの戦車は五輌のみ。少しでも戦力の増強がしたいのです。そこで!」 

 

俺「我が校に友好校供与をして欲しいのです!」 

 

ダージリン「…友好校供与、レンドリースですか…」 

 

レンドリースとは仲のいい学校同士が戦車を融通したりすることである。 聖グロは傘下の学校がおおいので結構レンドリースしてるらしい

 

俺「是非ともよろしくお願いします!」 

 

ダージリン「うーん…」 

 

俺「お願いします!戦車を下さい!なんでもしますから!!」 

 

 

 

ダージリン「ん?今なんでもするって言ったわよね?」 

 

 

 

 

俺「え……あの…?ダー様?そのネタは乙女がやるものでは…」 

 

ダージリン「ネタではありません。オレンジペコ、アッサム。連れて行きなさい」 

 

オレンジペコ「了解です」ガシッ 

 

アッサム「さあ、こっちへ」ガシッ 

 

俺「え、あ、ちょっと待って止めて?え………アッー!」 

 

 

チビ「あ、えぇと…」 

 

ダージリン「戦車をレンドリースするのはいいとしますが、私たちはサンダースやプラウダほど戦車が有り余っているわけではありません。なので、もう使っていない軽戦車となりますがよろしいでしょうか?」 

 

チビ「あ、はい…あの~先輩は?」 

 

ダージリン「3日ほど借ります」 

 

俺『いや、ちょっとそれは止めて!それは駄目だから!あ、ちょぉ!ンアッーー!』 

 

クロウ「…大丈夫なのか?」 

 

ダージリン「…大丈夫なはずよ?…多分…」

 

俺『助けてくれぇぇぇぇ!!』 

 

ダージリン「それではこちらがガレージです」 

 

チビ「先輩…今までありがとうございました」 

 

俺『おいこらチビぃ!!見捨てるなぁぁ!!』 

 

クロウ「戦車、見に行こうか…」 

 

俺『クロウてめぇ!!』 

 

オレンジペコ『往生際が悪いです。覚悟をきめてください』 

 

俺『ペコさん!?それは駄目だって!』 

 

 

チビ「なんでしょう、捉え方によっては先輩は今幸せなんじゃ無いでしょうか?」 

 

クロウ「その通りだ…。だから放っておけ」

 

 

 

 

ダージリン「これが今回あなた達にレンドリースするバレンタイン歩兵戦車です。2ポンド砲は強力とは言えませんが足まわりが壊れにくく、改造の幅が広いです。」 

 

チビ「おお!」 

 

クロウ「実に御舞等らしい戦車だ。うまく改造すれば作戦の幅が広がるな…」 

 

チビ「後はこれに乗る人を探さないと…」 

 

クロウ「それは学校に戻ってからだな」 

 

チビ「それじゃ、ありがとうございました!このお礼は隊長からということで!」 

 

ダージリン「ええ」ニコォ 

 

隊長が何をされるかは考えないことにした。

 

 

 

聖グロリアーナ女学院、午後3時 

 

ダージリン「ティータイムよ。メイドさん、よろしく」 

 

アッサム「今日はジンジャーナッツが食べたいわ…」 

 

 

 

俺「か、かしこまりました…」プルプル 

 

 

 

そこにはメイド服を着た俺がっ! 

 

俺「あの~ダージリン様…」 

 

ダージリン「なんですか、メイドさん?」 

 

俺「俺、なんでメイドなんでしょう。せめて執事とかにはならなかったんですかね…?」 

 

ダージリン「あら?女装が得意だとケイから聞いたのだけど」 

 

俺「得意ではないですからね!?」 

 

ローズヒップ「ほら、さっさとして下さいませ!」 

 

俺「はぁい…只今…」 

 

俺の女装スキルとメイドスキルが向上した! 

 

俺「はぁ…」コポコポ

 

ルクリリ「メイドさーん?紅茶が足りないようだけど?」ニヤニヤニヤニヤ

 

男「はぁい只今…」

 

男(あの女ぁ……今に見てやがれ…)

 

 

 

 

 

同日、御舞等高校生徒会室 

 

チビ「只今戻りました!…イカ臭っ!」 

 

クロウ「おえっ…」 

 

阿部「悪いな、今日はいっぱい取り締まり(意味深)をしたからな」 

 

チビ「何を取り締まってたんですか!?」 

 

阿部「そりゃぁ風紀…」 

 

チビ「ですよね…」 

 

阿部「と、ケツの穴」 

 

チビ「アウトぉぉぉ!!」 

 

阿部「今日の取り締まり(意味深)は締まりがよかったな」 

 

クロウ「聞きたくない!我はそんな呪いの呪文聞きたくないぞ!」 

 

 

 

阿部「ところで、まだ奥に取り締まらないといけない奴らがいるんだが…」 

 

チビ「やめてくださ…」 

 

キュピーン! 

 

そこでチビの桃色の脳細胞が煌めく!

 

チビ「阿部会長!ちょっとその人達に会わせて下さい!」 

 

阿部「なにぃ?お前もやりたいのか?いいよいいよ、存分にヤるといい」 

 

チビ「違いますよ!?」 

 

 

 

不良「あ、あんだよお前らぁ!」 

 

子分「うぅ…」プルプル 

 

舎弟「ぶ、ぶっ飛ばすぞっ!」 

 

チビ「あなたは不良さん!?…なんかいつもの覇気がないですが…」 

 

不良さんはこの御舞等には珍しい不良である。 

 

阿部「こいつらの前で3人ほど掘ったからな」 

 

不良「…」プルプル 

 

チビ「いつもオラオラな不良さんが震えてる…」 

 

不良さんは金髪にピアスである。ちなみに子分は青髪、舎弟は坊主である。 

 

 

 

チビ「あなた達に提案があります」 

 

不良「あ、あんだよ…」 

 

チビ「僕達と一緒に戦車道をやってくれませんか?」 

 

子分「はぁ?」 

 

舎弟「戦車道ぅ?」 

 

不良「そんな女の遊びなんかやるかバーカ!」

 

チビ「そうですか…それは残念です。阿部会長」 

 

阿部「ところで俺のキンタマを見てくれ、コイツをどう思う?」 

 

阿部さんがおもむろに逞しく反りだったナニを取り出す。ちなみにソッチの用語でキンタマは男性器全体を指すらしい。 

 

不良「ひぃ!!」 

 

チビ「僕達と戦車道をやるかここで貞操を失うか、選んで下さい」 

 

阿部「やらないか」 

 

不良「わ、わ、わかった!やる!」 

 

阿部「わかった、それじゃケツを出せ」 

 

不良「そうじゃない!そっちじゃない!戦車道をやる!やってやる!!」 

 

阿部「…チッ」 

 

チビ「それではようこそ!御舞等高校戦車道チームへ!」 

 

クロウ「…お前、容赦ないな…」 

 

チビ「外道、奇策は先輩譲りです」 

 

 

 

〜ところ変わってガレージ〜

 

チビ「これがあなた達に乗ってもらう戦車、バレンタイン歩兵戦車です」 

 

不良「お、おう…」 

 

チビ「操作の説明をするのでひとまず乗り込んで下さい」 

 

舎弟「なんでこんなことを……」 

 

チビ「貞操」 

 

阿部「やらないか」 

 

舎弟「さあやるぞ戦車道!!」 

 

 

 

 

 

 

チビ「いいですね!初めてにしては操縦が上手いです!」 

 

子分「そ、そうか…」 

 

チビ「次は撃ってみましょうか。あっちにいるSU-85を狙って下さい」 

 

阿部「おう!どんとこい!」 

 

不良「え、えと、照準を合わせて…おい舎弟、これってどうやって照準合わせるんだ?」 

 

舎弟「えぇ~、わかんないっすよ。適当に真ん中に合わせりゃいいんじゃないっすか?」 

 

不良「こうか?」 

 

ドォン! 

 

チビ「残念、ハズレです。ちょっと練習しましょうか。まず照準にある三角形を見て下さい」 

 

不良「お、おう…」 

 

不良さんチームの厳しい練習が始まる! 

 

 

 

 

チビ「安易に稜線を越えないで!」 

 

ズドーン 

 

不良’s『ギャー!』ガキィン! 

 

チビ「ちゃんと遮蔽物を活用するっ!」ズドーン 

 

不良’s『うぎゃぁぁ!!』ガキィン! 

 

チビ「避けて見て下さい!」 

ズドーン 

 

不良’s『んぎゃぁぁぁ!』ガキィン! 

 

 

 

一方そのころ… 

 

ジャブジャブ 

 

俺「…」 

 

メイド姿で皿洗いする俺の姿が。 

 

俺「…この格好なら…女子更衣室に忍び込めるかな…」 

 

オレンジペコ「ていっ」ガッ! 

 

俺「あうっ!」 

 

オレンジペコ「馬鹿なこと言ってないで仕事して下さい」 

 

俺「…」ジャブジャブ 

 

俺(ペコたんええ匂いやなぁ!!) 

 

スンスンハァハァスンスンハァハァスンスンハァハァスンスンハァハァ 

 

オレンジペコ「…ていっ!」 

 

俺「あうっ!」 

 

 

 

 

場所は戻って御舞等高校 

 

不良「あンの野郎…偉そうに命令しやがって…」 

 

子分「本当っすよ!一発かましてきてやりましょうか!」 

 

舎弟「ぶっ飛ばしてやりましょう!」 

 

不良「黙れお前ら…!」 

 

子分「兄貴も…って、え?」 

 

不良「ぶん殴るんじゃねぇ…コイツであのチビを一泡噴かせてやるんだよ!」ガンッ! 

 

拳で戦車を叩く !

 

不良「もうわかった…次は外さねぇ…子分!」 

 

子分「へ、へい!」 

 

不良「俺が合図したら急ブレーキを踏め」 

 

子分「お、おっす!」 

 

不良「舎弟!」 

 

舎弟「うっす!」 

 

不良「チビ達が撃ってから次を撃つまでの時間を計れ」 

 

舎弟「うっす!」 

 

 

不良「あの生意気なチビにブチ込んでやるぞ!」 

 

子分・舎弟「押忍!」 

 

 

 

 

チビ「もう一回いきますよ!」 

 

不良「きやがれ!」 

 

 

フィールドは遮蔽物のないだだっ広い荒地。チビ率いるⅡ号、触手チームvs不良率いるバレンタイン、不良チーム(仮) 

 

不良「いくぞ!次は勝つ!」 

 

チビ「お、雰囲気が変わりました?」 

 

不良「お前ら魂込めろ!」 

 

子分「押忍!」 

 

舎弟「押忍!」 

 

 

 

チビ『それじゃあ1対1の模擬戦を始めます』 

 

不良「かかってこい!」 

 

ぶぅぅぅぅぅぅん! 

 

不良「とにかく全速力!」 

 

……… 

 

不良「右折!」 

 

子分「うっす!」ズザサザ! 

 

ドンドンドン! 

 

スカァン!カンッ! 

 

Ⅱ号の砲撃を一発回避、二発は弾いた! 

 

不良「いまだ!回り込め!」 

 

子分「あいさー!」 

 

ガタガタガタガタ! 

 

不良「…………」 

 

 

チビ「撃て!」ドン! 

 

不良「停車ぁ!!」 

 

ギギィ!! 

 

紙一重で回避する 

 

不良「いけぇ!!」 

 

ドォン! 

 

停車と同時に放たれた弾は一直線にⅡ号に飛んでいき… 

 

ズガァン! 

 

命中! 

 

 

不良’s『よっしゃぁぁぁぁ!!』 

 

 

 

 

 

子分「勝ちましたよ!」 

 

舎弟「兄貴かっけぇっす!」 

 

不良「当たり前だ!けど、子分が俺の指示通りに運転してくれて、舎弟が撃ってくるタイミング計ってくれた。俺達3人で勝ったんだ!」 

 

子分「兄貴…」 

 

舎弟「感動ッス!」 

 

チビ「すごいですよ3人とも!始めたばかりなのにこんなにすぐ戦えるなんて!」 

 

不良「ふんっ!当然だな」 

 

チビ「それじゃあ今度の試合もバッチリですね!」 

 

子分「おうよ!この3人ならどんな奴でも倒しちまうぜ!」 

 

チビ「それでは次の試合用にバレンタインにこの装備を付けたいと思います」 

 

不良「なんだこりゃ?」 

 

チビ「少ないお金絞って買ったんですから使いこなして下さいよ?これはですね───」 

 

 

 

その日の夜…

 

不良「お前ら…」 

 

子分「どうしたんすか?」 

 

舎弟「真剣な顔して。兄貴らしくもない」 

 

不良「俺たちは今までなんの努力もせずに生きてきたな…」 

 

子分「…」 

 

舎弟「そうすね…」 

 

不良「でも俺ぁ今日思ったんだ。人に認められるっつーことは思ったより悪くねぇなって」 

 

子分「…うっす!」 

 

舎弟「わかるっす!」 

 

不良「…ガチで努力して、ガチでやってやろうぜ、戦車道!」 

 

子分・舎弟『うっす!!』 

 

 

 

 

 

ところで隊長の様子は…

 

ダージリン「あら、そろそろティータイムの時間ですわ」 

 

俺「こちらでございます」 

 

アッサム「今日のおやつは…」 

 

俺「こちらでございます」 

 

ダージリン「…随分手際が良くなったわね…」 

 

オレンジペコ「それではいただきましょうか…」 

 

ダージリン「…」コクッ 

 

 

ダージリン「…!!」 

 

俺「本日は俺特製ロイアルミルクティーでございます…茶葉の一つ一つまでこだわり抜き、ミルクも厳選いたしました。時間の誤差もコンマ以下の完璧なタイミングで淹れさせていただきました。お味は如何でしよう?」 

 

ダージリン「せ、聖グロリアーナ女学院の…紅茶文化が…完敗した…」 

 

オレンジペコ「な、なんて完成度…」 

 

アッサム「淹れるときにどうしても残ってしまう雑味が…一切無い…」 

 

 

俺は紅茶道を極めていた。

 

 

 

いや戦車道極めろよ




バレンタイン歩兵戦車 イギリス戦車。質は悪くていいからとにかく大量に作るというコンセプトの元生まれた。紅茶キメてる魔改造が楽しめる


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潜入アンツィオ高校!ノリと勢いは御舞等だって負けてない!

ドューチェマジ天使アンチョビ可愛いよアンチョビ


 

俺「ただいま!」 

 

チビ「お帰りなさ……なんでメイド姿…」 

 

俺「……何も聞かないでくれ」 

 

チョウ「聖グロぐらしはどうでしたか?」 

 

俺「…なんか最後引き止められた…専属紅茶係に任命されそうになった」 

 

チビ「…女子に囲まれる職場ですよ。良かったですね」 

 

俺「そのかわりずっとメイドコスプレだぞ?」 

 

チビ「…遠慮しときます」 

 

俺「それで…そこにいる不良さんは?」 

 

不良「あぁん?なんだこの変態は?」 

 

子分「ナメてんのか?」 

 

チビ「新しいメンバーです」 

 

俺「怖いんだけど」 

 

チビ「貞操、って言うと大人しくなります」 

 

不良「ゴチャゴチャうっせえよ!このメイド男は何モンなんだよォ!」 

 

俺「俺はここの隊長だ。よろしくな!」 

 

不良「あぁ?こんな変態が隊長ぅ?」 

 

舎弟「こんな奴が隊長なら兄貴が隊長やったほうがいいっすよ!」 

 

子分「そっすよそっすよ!」 

 

俺「…まぁ少しくらい調子乗ってるほうが大胆な戦いにはいいかもな…」 

 

チビ「不良さん…あんまり喧嘩売らないほうがいいですよ?多分この人のチーム、うちで一番強いですから」 

 

俺「技術的にはクロウのほうが…まあいいけど」

 

不良「うるせぇ!こんな変態に負けねぇよ」 

 

俺「…やっぱり鼻へし折っといたほうがいいかもな…」 イラッ

 

チビ「…戦車、用意しときますね」 

 

 

 

 

〜さっきと同じフィールド 〜

 

タイマン勝負!

 

不良「うらぁ!いくぜ!」 

 

舎弟「おっす!」 

 

子分「やってやりましょう!」 

 

 

 

俺「距離1500m。当てられる?」 

 

キモオタ「…相手は停車してる…ダメージは与えられなくても…当てるだけなら試合後ずっと練習してきましたから…余裕でありますな」 

 

ネクラ「…容赦ないね」 

 

俺「一応隊長と隊長車の威厳は見せないとな。尊敬しろとは言えないけど、メンバーに信頼されないとやってられないだろ?」 

 

キモオタ「その通りですな」 

 

俺「そんじゃ、撃て!」 

どぉん!! 

 

 

 

不良「え?」 

 

ドカギィィィン!

 

 

俺「おお〜お見事。お前はスナイパーか?」

 

ネクラ「…チートやチーターや」

 

キモオタ「グフフ…」

 

男「そんじゃ、本格的に倒しに行きますか!パンツァーフォー!」

 

 

 

ドゴン!ズガンズガンボーンボーンダダダダダダ!ガキガキィン!

 

一方的な暴力が不良さんを襲う!

 

 

 

チビ「不良さんチーム(仮)、戦闘不能!」 

 

不良「ちくしょう!もういっかいだ!!」 

 

不良’s『うわー!』ガキィン!…パシュ! 

 

不良’s『いやぁ!!』ガコォン!…パシュ! 

 

不良’s『上から!?』ガコォン! 

 

………不良、見事全敗である。

 

 

 

 

 

〜次の日〜

 

俺「それじゃあ次の対戦相手を発表するぞ!」 

 

チョウ「オオ!」 

 

ババン! 

 

俺「なんと、アンツィオ高校だ!」 

 

キモオタ「アンツィオですか!」 

 

ネクラ「イタリア人が創設したイタリア風の学園艦だな…」 

 

俺「というわけで今回も潜入でーす!」 

 

チョウ「…また女装デスカ?」 

 

俺「いや、今回はしなくていいぞ。そして今回は正面から乗り込む!」 

 

クロウ「…それ潜入って言うのか?」 

 

俺「細かいことは気にしない」 

 

 

 

航海科買収(恐喝)はつつがなく進み、

 

 

俺「さあやってきたぞ!アンツィオ高校!」 

 

本日の偵察メンバー 

俺、チョウ、クロウの3人 

 

クロウ「なんで入校証があるんだ…」 

 

俺「ここの校長とは一年前潜入したときに意気投合してなぁ」 

 

チョウ「…」 

 

俺「女性の素晴らしさについて語り合ったら、何時でも来ていいって言われた」 

 

クロウ「…エロは人を繋ぐな」

 

 

 

 

 

チョウ「…うわぁ!」 

 

クロウ「これが“ローマよりローマ”って言われる所以か…」 

 

コロッセオとか普通にあるし 

 

チョウ「屋台がいっぱいデスネ!」 

 

俺「ここのメシは旨いし安いぞ?」 

 

クロウ「ところで、俺よ…」 

 

俺「うん…」 

 

 

 

俺「めっちゃ注目されてるな…」 

 

 

 

アンツィオ生徒「…」じ~ 

 

俺「…お…なんだ…」ジリジリ 

 

チョウ「もしかして敵視サレテル!?」

 

クロウ「この眼力…まさか!奴がくるぞ!」

 

俺「何が来るんだよ…」

 

生徒「お兄さん達…お昼ご飯食べた?」 

 

チョウ「え…食べてないデスケド…」 

 

生徒「!!」キュピーン! 

 

アンツィオ女子の目が輝く!

 

 

 

女子1「そこのイケメンのお兄さんうちのピザは美味しいよ!」 

 

女子2「ハンバーグ!うちはハンバーグ!食べ応えあるよ!男子なんだからいっぱい食べるだろ!!」 

 

女子3「食後はミラノ風ジェラートに決まりだよ!ほらっ!こっちこっち!!」 

 

俺「うわわわ!?」 

 

クロウ「人の波がぁ!」 

 

チョウ「なんとイウ商売意欲!!」 

 

俺「クロウ!ここは俺達に任せていけぇ!!ここで食べてこいつらを食い止める!」 

 

チョウ「俺サン!僕今月お小遣いキツいんですケド!!」 

 

俺「女子に囲まれて食えるんだ!ありがたく金を払え!」 

 

チョウ「仕送りがぁ!!」 

 

俺「とりあえずピザ一枚!チーズ二倍で!パスタ!?食う!ペスカトーレ!」 

 

チョウ「もうヤケクソだぁ!ドンとコイっ!」 

 

クロウ「すまない!今度なんか奢るから今は耐えてくれ…!(金銭的に)」 

 

戦いには犠牲が必要なのだ…(金銭的に) 

 

 

 

クロウ「はぁ…はぁ…どこだ!戦車道の店!もしくは戦車!」 

 

ペパロニ「おにーさん!アンツィオ名物鉄板ナポリタンだよ!これは食べていかなきゃ損だよ!」 

 

クロウ「すまん、先を急いで…あ、この屋台戦車の形している…ここが戦車道チームの店か…ラッキーだな、ちょうどいい」 

 

ペパロニ「どうしたのおにーさん?」 

 

クロウ「いや、何でもない。おすすめのやつをくれ」 

 

ペパロニ「はいよっ!」

 

 

 

 

 

 

ペパロニ「はいよっ!鉄板ナポリタン!300万リラだ!」 

 

クロウ「300…万リラ!?」 

 

 

リラとは。ジンバブエドルのお友達。気になった方はグーグル先生に聞いて

 

 

 

クロウ「えぇと…300円でいいのだろうか…?」 

 

ペパロニ「あ、うん…そうだけど…あっれ〜…ドゥーチェにはウケたんだけどなぁ…」 

 

 

 

モグモグモグモグモグモグモグモグ 

 

クロウ「う、うまいっ!」 

 

テーレッテレー

 

どこかから謎のファンファーレが聞こえた

 

ペパロニ「だろ?」 

 

クロウ「ところで、この屋台戦車の形してるけど…戦車道のチームの人?」 

 

ペパロニ「おっ!その通り!」 

 

クロウ(この子から情報抜けるか…?) 

 

クロウ「と、言うことは今度の試合にも出るのか?」 

 

ペパロニ「もちろん!今やってる大会は全国大会の前哨戦なんて呼ばれてるからな!アンチョビ姉さんも張り切ってるよ!あ、アンチョビ姉さんってのはうちの隊長な」 

 

クロウ「ほーん…」

 

ペパロニ「まあ次の相手には負けないけどな!なんてったってうちには秘密兵器があるからな!」 

 

クロウ「秘密兵器?」 

 

ペパロニ「おう!聴いて驚け!うちは遂に重戦車を買ったんだ!名前は……えぇと…P…なんだっけ?」 

 

クロウ「えぇ…覚えてないのかよ…」 

 

ペパロニ「まあ名前なんてどうでもいい!Pなんとかがあれば次の対戦相手なんて簡単に勝てる!…ええと、お、お…」 

 

クロウ「御舞等高校」 

 

ペパロニ「そうそれ!…ん?なんでそんなにスラスラ出てきたんだ?」 

 

クロウ「うっ…」 

 

クロウ(バレたか…) 

 

ペパロニ「お兄さん戦車道通だねぇ!」バンバン 

 

クロウ(アホの子で良かった) 

 

クロウ「ところでその秘密兵器ってやつはどこにあるんだ?」 

 

ペパロニ「今アンチョビ姉さんが動かしてるから…多分コロッセオにあるんじゃないか?」 

 

クロウ「なるほど…ありがとう!次の試合頑張れ!」  

 

ペパロニ「おうっ!」 

 

クロウ(コロッセオね……) 

 

 

 

え?全国大会前なのになんでP40があるのかって?察しのいいガキは嫌いだよ……

 

 

 

俺「クローウ!」モグモグ 

 

クロウ「おお、切り抜けてきたのか!」 

 

俺「ここは東海道の宿場町かっ!」 

 

クロウ「すまない、日本史はさっぱりなんだ」 

 

俺「そんで?なんか情報は?」 

 

クロウ「秘密兵器があるんだとよ。コロッセオの中にある」 

 

俺「了解!チョウ、いくぞ」 

 

チョウ「疲れマシタ…」 

 

ブーン

 

そこに小さな戦車が通りかかる

 

俺「お、CV33!普通に走ってるんだな」 

 

 

豆戦車CV33、可愛い。大好き

 

 

 

 

俺「無駄に作り込まれてるな…この…コロッセオ?」 

 

チョウ「このコロッセオで体育の授業とかもするらしいデスヨ」 

 

俺「ここで体操服来て体育…?時代がよくわからなくなってくる…」 

 

クロウ「お?そろそろ出てくるみたいだぞ!」 

 

 

大きな戦車と共にツインテールの女の子が現れる!

 

アンチョビ「見ろ!これが我がアンツィオの秘密兵器だ!!」 

 

生徒「おおお!!」 

 

俺「おお!…すまん、この戦車知らない…」 

 

チョウ「ええと…今検索します……出ました、イタリアの重戦車、P40デスネ!レアな戦車デス!」 

 

クロウ(あの子、Pまでは合ってたんだな) 

 

 

アンチョビ「はあっ!」 

 

アンチョビがポーズを決める! 

 

生徒「おおー!」パシャパシャ 

 

俺「おおー!」パシャパシャパシャパシャ 

 

クロウ「…お前って奴は…何女の子の写真撮ってるんだ…」パシャ 

 

チョウ「と、言いつつ自分も撮るんデスネ…」 

 

アンチョビ「まあ、これさえあれば御舞等など一捻り、全国大会も楽勝だ!」 

 

生徒『ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!』 

 

俺「ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」 

 

クロウ「お前…」 

 

俺「はっ!俺としたことがつい!」 

 

チョウ「いや、俺としたことがって……キャラ通りデショウ…」 

 

 

 

アンチョビ「ん?今聞き慣れない声が……って!あぁぁぁ!!男子が紛れてる!?」 

 

俺「あ、バレた」 

 

アンチョビ「お前ら!御舞等の奴らだろ!?」 

 

チョウ「オマエラ、オマイラ…」 

 

クロウ「混ざるな…」 

 

俺「そうだ!俺達が御舞等だ!」 

 

チョウ「僕達がお前ら…」 

 

クロウ「おーい、チョウが混乱してるぞー」

 

 

 

アンチョビ「どうしてこんな所に!」 

 

俺「えぇと…メシ食いに」 

 

チョウ「偵察デショ」 

 

俺「まあそんな感じ」 

 

アンチョビ「ひ、秘密兵器の情報がぁ…」 

 

クロウ「オムナポリタンの店の女の子が普通に教えてくれたけど?」 

 

アンチョビ「え……ペパロニか!!他校の生徒にはあれほど秘密にしろと言ったのに!!」 

 

クロウ「あ、ペパロニって言うんだ、あの子」 

 

アンチョビ「ええい!知られてしまったのなら無事には帰さん!」 

 

俺「…正直ここに住んでもいい」 

 

チョウ「…ご飯美味しいデスシネ」 

 

アンチョビ「え、えぇ~」 

 

クロウ「じゃあどうするの?帰さないだけじゃ効かないぞ?」 

 

アンチョビ「ご、拷問とか?」 

 

俺「例えば?」ハァハァ 

 

クロウ「お前は何を期待しているんだ」

 

アンチョビ「ええと…手足を縛って…」 

 

俺「縛って?」 

 

 

 

アンチョビ「目の前でパスタを美味しそうに食べるとか?」 

 

 

 

俺「発想がかわええ!!!」 

 

クロウ「飯テロか!確かにキツいが…」 

 

アンチョビ「え、えぇと…」 

 

俺「…その手に持ってる鞭は使わないのか?」 

 

アンチョビ「…人のこと叩いた事ないし…」/// 

 

俺「どうしようこの子天使だ」 

 

チョウ「鞭で叩いたことのある人の方が少数派デス…」 

 

俺「さて、そろそろ帰るか」 

 

アンチョビ「この流れで帰るか普通!?」 

 

俺「いや、この後普通に練習あるし」 

 

アンチョビ「こっちは何も解決してないんだが!?」 

 

俺「え、まだ俺の拷問について考えるの?」 

 

アンチョビ「当然だ!」 

 

俺「当然なのか!?」 

 

 

 

ギャーギャー!あーだこーだ!

 

クロウ(ああ、論点がズレてる…) 

 

チョウ「どうしましょう、このままじゃ泥試合デスヨ!」 

 

クロウ「落ち着け、この学校はノリと勢いが凄い学校だ!それを利用するんだ!」 

 

チョウ「ドウヤッテ!?」 

 

クロウ「こうするんだよ!」 

 

 

クロウ「ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」 

 

チョウ「エ!?ナンデ!?」 

 

クロウ「いいから取りあえず煽っとけ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」 

 

チョウ「え、エェ…ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」 

 

二人『ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!』 

 

生徒「お、そうだ!なんだか知らないがドゥーチェを応援しないと!」 

 

生徒「そうだそうだ!」 

 

生徒「ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」 

 

生徒『ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!』 

 

アンチョビ「な、なんだお前らぁ!?」 

 

 

 

俺「ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」 

 

クロウ「俺、今のうちに帰るぞ」 

 

俺「ドゥーチ…はっ!いつの間に!」 

 

チョウ「そういうのイインデ!」 

 

クロウ「それじゃあなぁ!」 

 

俺「さよーならー!」 

 

アンチョビ「コラ!かえってこーい!」 

 

生徒『ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!』 

 

アンチョビ「お前ら静かにしろぉぉぉ!!」

 

 

 

俺「あーばよとっつぁーん!」

 

アンチョビ「誰かとっつぁんだ!お前らそこをどけぇぇぇ!!」

 

 

 

潜入成功…?




ドゥーチェの可愛さは53万にゃんこです


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奇策師VS奇策師!拍熱アンツィオ戦!

思えばこのアンツィオ戦、かなり難産だった…


 

試合当日! 

 

俺「全員準備OKか?」 

 

チビ「OKです!」 

 

阿部「いつでもイケるぜ」 

 

チョウ「了!」 

 

クロウ「問題ない」 

 

不良「おっす!」 

 

俺「今回の戦いの要はお前たちだからな!頑張れよ、キヨハラチーム!」 

 

不良「押忍!!」 

 

不良→番長→清原という図式である。 

 

ちなみに今日のフラッグ車はチヘ。今回の作戦の要は軽戦車なので俺が引き受けたのである。 

 

 

 

アンチョビ「たのもーー!」 

 

何やらアンチョビが装甲車に乗って挨拶に来た

 

俺「お、千代美さん!」 

 

アンチョビ「千代美と呼ぶな!アンチョビと呼べ!もしくはドゥーチェ!」 

 

俺「へいへい、それで、何か用か?」 

 

アンチョビ「試合前の挨拶だよ。この前会ったときは挨拶どころじゃなかったからな」 

 

俺「ああ、うん…そだね…」 

 

もちろん反省はしていない。それどころか胸を見ている。脱いだら凄いだろうな、という確信に近い推測をしつつ握り拳を作るくらいには反省していない。

 

アンチョビ「私はアンツィオ高校のドゥーチェ・アンチョビ」 

 

チョウ「戦車道の人はみんなソウルネーム持ってるんデスカネ…」 

 

クロウ「聖グロも紅茶の名前だったしな…」 

 

チビ「先輩はないんですか?ソウルネーム」 

 

俺「えぇ…考えたことない……テナルディ軍曹?」 

 

クロウ「何故あえて不名誉な名前を選ぶ…」 

 

テナルディ軍曹は戦場を徘徊して金目の物を漁る盗賊である。ちなみに軍人ではない。それどころか実在しない。 

 

 

俺「歴史は苦手だ!有名な軍人とか全然知らない!」 

 

クロウ「思いつかないなら俺が考えてやろう」 

 

俺「お前の考える名前ダサいからやだ」 

 

クロウ「がーん」 

 

俺「もう普通でいいよ!御舞等高校隊長の俺だ!よろしくな!」 

 

アンチョビ「私達は相手が男だろうが女だろうが負けない!じゃなかった、勝つ!今日は正々堂々勝負だ!」 

 

俺「おう!よろしく!」 

 

 

 

〜数十分後〜

 

パッパラパッパッパー!

 

ファンファーレが鳴る… 

 

 

ヒュー…ポン! 

 

試合開始の合図である花火が弾ける

 

 

俺「出撃ぃ!!」 

 

全員『応っ!』

 

 

 

 

 

 

アンチョビ「Avante!」 

 

 

 

アンチョビ「いけいけ!どこまでも進め!勝利を持ち得る者がパスタを持ち帰る!」 

 

ペパロニ「最高っすよアンチョビ姐さん!お前らもたもたすんじゃねぇぞ!」 

 

生徒『おぉーーー!!』 

 

ペパロニ「このペパロニに続けぇ!地獄の果てまで進めぇ!!」 

 

アンチョビ「よし!このままマカロニ作戦開始!」 

 

ペパロニ「オーケー!マカロニ特盛りでいくぜ!」 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

俺「よし!軽戦車軍団!“同人誌作戦”を開始する!」 

 

チビ『了解!』 

 

チョウ『了解!』 

 

クロウ『了解だ!』 

 

不良『押忍!』 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ペパロニ「てめぇら急げ!この作戦はスピードが命だ!」 

 

彼女達が取り出したのは木製のデコイだ。このデコイを相手チームが通るであろう十字路に設置、これで敵に『大量の敵が十字路に配置されている』と思わせ、足止めさせる。足止めされた敵を機動力を駆使して囲んで殲滅する、という作戦であった。 

 

ペパロニ「戦いってのは火力じゃねぇ。おつむの使い方さ!」 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

一方、御舞等高校の“同人誌作戦”は… 

 

俺『お前ら!この作戦はスピードが命だ!』 

 

彼らが取り出したのは木製のデコイだ。このデコイを相手チームが通るであろう十字路に設置、これで敵に『大量の敵が十字路に配置されている』と思わせ、足止めさせる。足止めされた敵を機動力を駆使して囲んで殲滅する、という作戦であった。 

 

俺「これが御舞等のやり方だぁ!」 

 

 

 

 

 

つまり何が言いたいかというと… 

 

 

 

 

 

作戦がガッツリ被ったのである 

 

 

 

 

ペパロニ「ハッハッハッ!今頃あいつらビビって十字路で立ち往生してるぜ!」 

 

チビ「ハッハッハッ!今頃相手はビビって十字路で立ち往生してますね!」 

 

 

 

生徒「大変ですペパロニ姐さん!前にルノーが!」 

 

ペパロニ「は?なんでバレてんだ!?」 

 

 

厨二モブ「大変だ!前にCV33が5輌!」 

 

クロウ「へ!?なんでバレてんだ!?」 

 

 

 

ペパロニ「まあいいや!アンツィオの機動力についてこられるかってーの!」 

 

クロウ「まあいい!この前のシャーマン3輌に比べれば楽勝だ!」 

 

 

 

 

不良「敵二輌発見!…えぇと…あいつ何だっけ?」 

 

子分「セモベンテっていう駆逐戦車っすよ!砲塔が無い分砲の威力が強いんす!」 

 

舎弟「あいつがここにいると言うことは…作戦がバレたんじゃないか!?」 

 

不良「なにぃ!?」 

 

チビ『あ、不良さん!見られた!』 

 

不良「な、どうする!?」 

 

 

 

 

アンチョビ「おいペパロニ!マカロニ作戦はどうした!?」 

 

 

俺「おいクロウ!同人誌作戦はどうなってる!?」 

 

 

ペパロニ『今敵と交戦中っす!ばれちまいました!』 

 

クロウ『今敵と交戦中!作戦バレた!』 

 

 

 

アンチョビ・俺『何ぃぃぃぃ!?』 

 

 

 

 

アンチョビ「おい!出動だ!敵はこっちに来てるぞ!」 

 

カルパッチョ「はい!」 

 

 

俺「しょうがない!真ん中を突っ切ってフラッグを叩く!ヤムチャとくそみそは俺を守りながら突撃!俺を囮にするぞ!」 

 

不良『俺とチビはどうすんすか!?』 

 

俺「撃ちながら撒いて!」 

 

不良『了解!』 

 

 

 

チョウ「俺サン!前を見テ!」 

 

俺「はぁ!?なんだあれ!?」 

 

 

阿部「デコイが向かい合ってる…な」 

 

俺「嘘だろ!?作戦被ってる!?」 

 

チョウ「相手も完璧に同じ作戦とか有り得ないデショウ!?」 

 

俺「というか設置した奴気づけよ!!」

 

阿部「奇策師、奇策に溺れたな」 

 

俺「策師は策に溺れるけど奇策師は奇策に溺れないってどっかで聞いたんだけどなぁ!!……ん?」 

 

 

 

アンチョビ「マカロニ作戦が破られるなんて!なんて鋭い連中なんだ!…む?」 

 

 

森の道で 

 

 

 

この瞬間、二人の隊長がすれ違う…! 

 

 

アンチョビ「なっ!?全車停止!敵フラッグ車発見!」 

 

カルパッチョ「SU-85は任せて下さい!隊長はフラッグ車を!」 

 

 

 

 

俺「敵フラッグ発見!」 

 

 

 

阿部「あのいいモノ持ってる駆逐戦車はまかせろ!隊長はフラッグを追え!」 

 

俺「よろしく頼む!」 

 

 

 

阿部「旋回急げ!押しのけろ!」 

 

 

カルパッチョ「駆逐戦車同士の勝負…装填のスピードが鍵になる!」 

 

 

 

 

そのころ…

 

 

CV33VSルノー乙型!

 

クロウ「くそっ!当てでも当てても復活してきやがる!」 

 

厨二モブ「あいつらゾンビかよ!」 

 

どぉん! 

 

クロウ「命中!」 

 

またCV33が飛び出してくる! 

 

厨二モブ「また復活した!」 

 

 

 

ペパロニ「お前ら行くぞ!」 

 

生徒「はい!」 

 

ルノー乙がCV33に囲まれる! 

 

ペパロニ「Spara!」 

 

ダダダダダ! 

 

厨二モブ「いたたたたた!!」 

 

クロウ「痛い!地味に痛い!」 

 

厨二モブ「気を確かに!別にルノーとシンクロしてるわけじゃないからな!?俺達は痛くない!」 

 

クロウ「いつだって俺たちはシンクロ率400%だ!」

 

厨二モブ「気を確かに!」

 

ペシペシと軽く叩く

 

クロウ「ハッ!う、おう…それにしても何故こんなにCV33が出てくる…」 

 

 

 

 

 

クロウ「…そうかわかったぞ!あいつら撃たれても白旗出てない車両を立て直してるんだ!」 

 

厨二「軽さで威力を殺してるのか!!」 

 

クロウ「ならウィークポイントを狙い撃つしか…って!…この速度で走行間射撃とか無理だろ!?」 

 

厨二「やるしかないでしょ!?」 

 

 

ところ変わって…

 

 

 

俺「不良!撒けたか!?」 

 

不良『全部チビに押しつけてきた!』 

 

チビ『助けて!本当助けて!』 

 

俺「わかった!合流するぞ!」 

 

不良『了解!』 

 

チビ『無視ですか!?』 

 

俺「チビはできる限り遠くにセモベンテを誘導して!」 

 

チビ『あーもう!了解!』 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

クロウ「くっそ!的が小さい!」 

 

厨二「クロウ!隊長ならどんな風に敵を倒すか考えろ!発想の転換だ!」 

 

クロウ「俺ならどうやって敵を倒すか……外道…奇策………あ、」 

 

 

 

クロウ「体当たりで崖から突き落とそうぜ」 

 

割と鬼畜な答えが出た

 

 

 

クロウ「気合い入れろ!」 

 

厨二「おう!」 

 

クロウ「いち、にの、さん!」 

 

ずがん!! 

 

アンツィオ生徒「うわ!?体当たり!?」 

 

アンツィオ生徒2「うわわわ!!?」 

 

ひゅーーズドーン!…パシュ! 

 

落下のダメージで白旗が上がる!

 

クロウ「よっしゃ!次はあいつた!」 

 

ずがん!! 

 

生徒「いやぁぁ!!」 

 

ひゅーーズドーン!…パシュ! 

 

クロウ「これいけるぞ!」 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

一方、森林にて

 

アンチョビ「今だ!フラッグ車もらった!」 

 

どぉん! 

 

P-40に狙われるチヘ!食らえば命は無い!

 

俺「ヤバい!」 

 

チョウ『ヤラセルカ!!』 

 

俺「チョウ!?」 

 

ぶぅぅぅん!! 

 

M3がチヘに被さる! 

 

ずがん!!…パシュ! 

 

M3走行不能! 

 

チョウは自分が身代わりとなりフラッグ車を守ったのだ! 

 

チョウ『うぅ…やられマシタ…』 

 

俺「チョウ!怪我はないか!?」 

 

チョウ『大丈夫デス!後は頼みます!』 

 

俺「ヤムチャしやがって……後は任せろ!」

 

 

 

ヤムチャの犠牲を乗り越え、勝負は続く!




もうアンツィオのキャラも戦車も大好き過ぎて泣ける


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拍熱アンツィオ戦!不良達の必殺戦法!

アンツィオ戦決着!


 

アンチョビ「よし!1輌撃破!フラッグ車は裸!勝てるぞ!この大会で勝って、全国大会でも勝つ!アンツィオは弱くない!じゃなかった!強い!」 

 

 

ペパロニ『すいませんアンチョビ姐さん!CV33が3輌やられた!』 

 

アンチョビ「って…なんだって!?い、一端フラッグ車の所に集合!体勢を立て直す!」 

 

 

 

俺「撃て!」 

 

キモオタ「了解!」どぉん! 

 

 

生徒「ぐえっ!」パシュ! 

 

アンチョビ「ああ!こっちのCVもやられた!」 

 

 

 

カルパッチョ「負けてたまりますかぁ!!」

 

阿部「押しのけて撃て!こっちのほうが重量は上だ!」

 

ズガァン!!

 

戦車同士がぶつかり合う!

 

カルパッチョ「くっ…流石に重い!」

 

阿部「中々やるな!」

 

カルパッチョ「でも…こうやってぶつかり続けてれば…!」

 

 

 

阿部「装填急げ!」

 

カルパッチョ「装填済よ!」

 

 

またもや向かい合う二輌!

 

カルパッチョ「弾が軽いこっちのほうが有利になってくる!」

 

阿部「しまった!装填がまだ!」 

 

カルパッチョ「貰った!」

 

ドゴン!

 

阿部「履帯がやられた!畜生!」

 

カルパッチョ「横から決めて!!」ガチャッコン! 

 

 

 

ドゴン!…シュパッ

 

御舞等高校SU-85走行不能!

 

 

 

 

 

不良『すまねぇ!遅れた!』 

 

俺「よし!よく来た!阿部がやられたらしいけど、十分時間を稼いでくれた!この森を抜けたら何にもない土地があるからそこで決着つけるぞ!」 

 

不良『了解!』 

 

 

 

 

 

アンチョビ「開けた土地に出た……ってフラッグ車がいない!?って逃げてる!?」 

 

そこにいたのはバレンタイン歩兵戦車だけだった。チヘは森の中に逃げ帰っている。 

 

 

アンチョビ「ふっ!バレンタインの砲ならP40の正面装甲は抜けない!あいつを倒して集合!今度こそフラッグ車を叩くぞ!」 

 

 

 

不良「いくぞお前ら!ビビったら終わりだかんな!」 

 

子分「腹くくりました!」 

 

舎弟「しゃぁ!行きましょう!」 

 

不良「砲塔旋回!」 

 

ギギギギギ 

 

不良「突撃!」 

 

子分「押忍!」 

 

 

その突撃は異様なものだった

 

アンチョビ「は!?あいつら何を考えてるんだ!?」 

 

バレンタインはP40に向かって突撃を始めた。だが、砲塔を180°回してP40と正反対に砲口を向けながら 

 

アンチョビ「初心者で操縦に不慣れなのか…?」 

 

アンチョビ「まあいい!どっちにしてもバレンタインじゃこっちの装甲は抜けない!そしてこっちの砲ならどこでも抜ける!正面から撃ち抜いてやる!」 

 

アンチョビ「Spara!」 

 

不良「いくぞ!ビビるなよ!フルスロットル!」 

 

子分「うおおおおおお!!」 

 

不良「舎弟!」 

 

舎弟「スイッチオン!」 

 

 

 

どがぁぁぁん!! 

 

バレンタインの後方に爆発が起こる! 

 

 

アンチョビ「…は?」 

 

 

 

 

 

戦車が、空を飛んだ! 

 

 

 

 

不良「これが俺たちの、天空飛翔だ!!」 

 

アンチョビ「嘘だろぉぉぉぉ!!?」 

 

 

 

 

 

~回想~ 

 

時は戻ってチビとの練習の時 

 

チビ「これが新しい装備です」 

 

不良「…なんだこれ?」 

 

チビ「これはですね…ロケットブースターです」 

 

不良「は?」 

 

チビ「昔の戦争で、塹壕によって戦車が進めない、なんてことが多々あったんです」 

 

不良「まあそうだな」 

 

チビ「そのときイギリス軍が考えたのが、軽戦車の後ろにロケットブースターしこたまつけて塹壕飛び越えようぜ、っていう作戦です」 

 

不良「それが…これだと」 

 

チビ「そう、バレンタイン歩兵ジャンピング戦車です。ただこれ、下手したら着地のときにひっくり返っちゃうんですよね」 

 

不良「ならどうするんだよ」 

 

チビ「びびって下手に速度下げると逆に失敗するんで速度下げないで下さい。最適な速度は……」 

 

 

 

不良「着地!」どぉん!

 

見事に着地する! 

 

アンチョビ「P40を飛び越えた!?……はっ!?」 

 

不良「砲は既にお前に向いてる!」 

 

そう!不良が突撃前に砲塔を回したのは、敵を飛び越えたときに、すぐ背後を撃てるようにするためだった! 

 

アンチョビ「何ぃぃぃ!?」 

 

不良「例え相手が重戦車だろうとエンジンを撃ち抜けば倒せる!」 

 

どぉん! 

 

アンチョビ「うわぁぁ!」 

 

ズガァァァン!!…パシュ! 

 

 

アンツィオ高校、フラッグ車走行不能!勝者!御舞等高校!! 

 

不良「よっしゃぁ!!」 

 

俺「二回戦突破ぁぁぁ!!」 

 

 

〜試合後〜

 

 

アンチョビ「あぁー!勝てると思ったんだけどなぁ!おめでとう!」 

 

俺「ありがと、うちもチョウがいなかったら負けてた…」 

 

アンチョビ「優勝しろよ?応援してるからな!だよな!」 

 

生徒『うおおおお!!』 

 

俺「どうしようアンツィオ高校が天使すぎるんだが」 

 

クロウ「メンバー全員が勝者を応援出来るとか…本当凄いなこの学校…」 

 

アンチョビ「うちの自慢の生徒だからな!」フフン! 

 

 

 

 

アンチョビ「さてと…お前ら準備に取りかかれ!」 

 

生徒『おおおおお!!』 

 

俺「え?何が始まるの…?」 

 

アンチョビ「ふっ…諸君!試合だけが戦車道じゃない!試合に関わった選手、スタッフを労う…これがアンツィオの流儀だ!」 

 

全員『おおおお!!』 

 

食事パーリー!無料で!

 

貧乏学生大歓喜!! 

 

 

 

チョウ「食費が!浮ク!」 

 

不良「野郎共!食い尽くせ!」 

 

阿部「俺は他人のメシだって構わないで喰っちまう人間なんだぜ?」 

 

クロウ「と、いいつつ俺のピザ取らないで下さい」 

 

俺「…ごめん、うちの奴ら一切遠慮ないからな…」 

 

アンチョビ「いいんだ、むしろドンドン食べろ!」 

 

俺「それじゃあ…遠慮無く!」 

 

 

楽しい食事会の始まりである!おいこらそこ!唐突に連絡先聞かない!

 

 

アンチョビ「それにしても驚いたなぁ」 

 

俺「ん?何が?」モグモグ 

 

アンチョビ「まさか戦車が飛ぶなんてなぁ…」 

 

俺「ああ、あれな!あのロケットブースター、たまたま戦車道ショップで見つけたんだ。レアなんだって」 

 

アンチョビ「あんなもの売ってるのか…まあ戦車で飛ぶなんてバレンタインくらいのものだと思うけどな!」 

 

俺「まあそうだな!いくら軽戦車でも飛ぶなんてな!ハハハ!」 

 

この時アンチョビは知らなかった。今後劇場版で自分も戦車で飛ぶことになろうとは… 

 

 

 

アンチョビ「………ん?」モグモグ

 

 

 

とぅーびーこんてにゅー…




もう主人公どうでもいいからチョビ勝たせたいと何度思ったことか…


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おっさんの夢をもう一度

今回は戦力調達!


アンツィオ戦の次の日! 

 

俺「全員お疲れ様!今日は1日戦車の整備と修理だ!」 

 

御舞等高校の戦車は自動車工を目指す阿部さんと自動車部(弱小)によって管理されています。 

 

俺「チヘたん~今回もありがとな~」ゴシゴシ 

 

阿部「俺、ちょっといいか?」 

 

俺「なんですか?やりませんよ?」 

 

阿部「いや、そういうことじゃない。こいつを見てくれ」 

 

俺「なにこれ…ヘッツァー改造キッド?」 

 

阿部「これは38tという戦車をヘッツァーに改造出来る、というものだ」 

 

俺「凄いな。足まわりが似てるってだけでこんなに改造出来るんだ」 

 

阿部「俺はこれに近しいことがやりたい。このSU-85をSU-100に改造したいと思っているんだがどうだろうか?」 

 

俺「まあSU-85と100には外見的には大して差がないから改造出来るかもしれないな。金は?」 

 

阿部「各部活から義援金を頂いた」 

 

俺「正当な手段だろうな…?」 

 

阿部「安心しろ。各部活の部長はもう俺のテクニックが無ければ生きていけない体だ」ボロン 

 

俺「聞きたくなかった!!」 

 

阿部「まあそれは冗談として、戦力強化は必要だ」 

 

俺「んで、それはどこに売ってるんだ?」 

 

阿部「ここにある」 

 

阿部会長がつなぎの股間部分から地図を取り出す。そこは四次元ポケットかよ

 

俺「何々?戦車道ショップ、えんたーみっしょん?」 

 

阿部「秋葉原にある戦車道ショップだ。ディープな店だから多分幅広く改造出来ると思う。俺は修理で手を離せないからやってきて欲しい」 

 

俺「了解。ここ一週間は停泊の予定ないからなぁ…今から大発、動かせるかなぁ…」 

 

チビ「…どうせまた脅すんでしょ?」 

 

俺「…あくまでご協力願うだけな」 

 

 

 

 

※大発=大発動挺 

輸送船からの揚陸作業や上陸船に用いた、現代でいうところの「上陸用舟艇」。戦車を運ぶためにも使われた。普通の大発ではSU-85は運べないのできっと特大大発か超大大発あたりを使っていると思われる。ちなみにダイハツドウテイというが車のダイハツとも童貞とも関係無い。 

 

 

 

 

俺「と、言うわけで。輸送船かして!」 

 

航海「またかよ!サンダースのときだって無理したのにこれ以上」 

 

俺「ツイッt」 

 

航海「オーケー!何とかしよう!」 

 

最強の切り札、ツイッターのアカウント。 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

俺「帰ってきたぜ!あっきはっばらーーー!!!」 

 

キモオタ「はいはい、戦車道ショップを探しますよ」 

 

俺「ちょっとアニメイト行きたい」 

 

チビ「アニメイトもとらのあなもあっとまーくカフェもセガも学園艦にあるでしょ!」 

 

俺「違うんだよ!本場の雰囲気をだなぁ!」 

 

キモオタ「俺氏、アニメイトに関しては本店は」 

 

チビ「いいですから!ほら!戦車道ショップにいくんでしょ!」 

 

大中小と妙にバランスのとれた三人組、秋葉原に上陸 

 

 

 

 

秋葉原某ジャンク通り 

 

俺「ここか…」 

 

キモオタ「思ったより小さいですね」 

 

チビ「いざ!」 

 

 

 

おっさん「…いらっしゃ…!?」 

 

チビ「先輩…なんか店主さんが目を見開いてこっち見てるんですけど…」 

 

俺「そりゃ、男の客なんてそうそういないからな…」 

 

キモオタ「すいません、戦車の改造をお願いしたいのですが…」 

 

おっさん「あ、ああ…どの戦車を改造するんだね」 

 

俺「ソ連のSU-85です。それをSU-100にして下さい」 

 

おっさん「SU-85に男で戦車道…君達まさか御舞等高校の戦車道チームか!?」 

 

俺「あ、はい、そうですけど…」 

 

おっさん「やっぱりか!」 

 

俺「どうして知ってるんですか?」 

 

おっさん「ファンなんだよ!遂に男のロマンがわかる戦車道チームが現れてくれたんだ!応援しない訳がない!」 

 

俺「は、はぁ…」 

 

おっさん「ちょっと待ってな!準備してくる!」 

 

俺「あ、どうも…」 

 

チビ「ファンなんていたんですねぇ。何でだろう…」 

 

キモオタ「昔から戦車道は女子のものでしたからなぁ…しかしかつて戦車に乗っていたのは男!男のいるところにはロマンがあるのですよ!」 

 

俺「まぁ応援してくれるってのは嬉しいものだな」 

 

キモオタ「で、ありますな」 

 

 

 

 

戦車道ショップ、えんたーみっしょん地下ガレージにて 

 

おっさん「それで、こいつを改造するんだね」 

 

俺「はい」 

 

おっさん「ふむふむ…なるほど、少しくたびれているが……実に丁寧な整備。いいメカニックだ」 

 

俺「阿部会長……本当に凄い人だったんだな…」 

 

おっさん「少し中がイカ臭いが…」 

 

俺「阿部会長……本当、中でナニやってるんだ…」 

 

おっさん「まあいい。久々に腕がなるいい戦車だ」 

 

俺「どこくらいかかりますか?」 

 

おっさん「超高速でやって2日で終わらせる」 

 

俺「思ったより早いですね!」 

 

おっさん「またすぐに試合だろう?早く仕上げねばな」 

 

俺「ありがとうございます!」 

 

キモオタ「後は消耗品の購入ですな」 

 

チビ「練習用の砲弾がもう少しで切れます。あとⅡ号の弾も少ないです」 

 

俺「了解、じゃあそれを買って一旦帰るか」 

 

 

 

おっさん「ちょっと待ってくれ!」 

 

俺「はい?」 

 

おっさん「あんた達に見てもらいたいものがある。ついてきてくれ来てくれ」 

 

俺「見せたいもの?」 

 

チビ「…阿部会長ならここで『コイツをどう思う?』とか聞いてくるところですが…」 

 

キモオタ「それは阿部氏だけであります…」 

 

俺「お前ら阿部会長恐怖症過ぎるだろ…」 

 

 

 

 

おっさん「これを見てほしい」 

 

そこにあったのは一輌の戦車だった。 

 

俺「これは…?」 

 

おっさん「Ⅰ号戦車。ちっちゃいけど…かつての俺の相棒だ」 

 

俺「かつての…相棒?」 

 

おっさん「俺も昔は戦車道をやっていてね」 

 

キモオタ「昔!?……昔は今以上に競技人口が少なかったと聞きましたが…」 

 

おっさん「それでもいたんだよ。女の武芸に命を懸ける、バカな男がな…」 

 

俺「…」 

 

 

 

おっさん「懐かしいなぁ…仲間と一緒にコイツで戦った日を昨日のように思い出せる」 

 

チビ「…」 

 

おっさん「それでな、野試合を重ねて名前を売っていって、ある時大会に出ようって話になったんだ。そんなにデカイ大会じゃなかったけどな。それでも男子だってちゃんと戦車に乗れるんだぞ!ってのを見せる為に死に物狂いで練習して、整備もこれ以上ないほどに頑張ったさ」 

 

キモオタ「そんなことがあったんですか…」 

 

おっさん「でもな、俺達はその大会に出られなかった」 

 

チビ「なんでですか!?」 

 

 

俺「男だから…ですか?」 

 

おっさん「その通りさ…奴らは戦車道を乙女の嗜みとしか見ていなかった。あくまで女子戦車道としてしか大会を開いていなかったんだ。男なんて門前払いだったよ。」 

 

俺「…」 

 

 

 

おっさん「懐かしいなぁ…仲間と一緒にコイツで戦った日を昨日のように思い出せる」 

 

チビ「…」 

 

おっさん「でも今は違う…あんた達みたいに、男だって戦車道をやれるんだ!」 

 

キモオタ「…」 

 

おっさん「お願いがある。俺はもう戦車に乗れるような年でもない。こいつに…Ⅰ号にもう一度夢を見させてやってくれないか…?」 

 

三人『!?』 

 

おっさん「…そりゃ強力な戦車とは言えないが……それでも…こいつを、君達と一緒に戦わせてやってほしい」 

 

俺「本当にいいんですか?」 

 

おっさん「ああ!もちろんだ!むしろ君達に使って欲しい!」 

 

チビ「…凄い話ですね…」 

 

おっさん「それじゃ!君達に合わせて改造しないとな!」 

 

俺「そんなことまでしてくれるんですか!?」 

 

おっさん「ああ、如何せん昔の物だからガタが来てる。修理してついでに改造して性能UPを図る」 

 

俺「ありがとうございます!そこまでしてもらったなら、コイツに勝利を見せてやります!」 

 

おっさん「ああ!期待してるぞ!」 

 

 

二日後… 

 

俺「おっさん!戦車取りにきたぞ!」 

 

おっさん「おうっ!完璧に仕上げてある!これだ!」 

 

そこにはしっかりと改造されたSU-85改め、SU-100があった! 

 

おっさん「主砲の威力も向上したし装甲も厚くなったぞ!」 

 

俺「よしっ!…それでおっさん、例のブツは?」 

 

おっさん「…こっちだ」 

 

ガレージの更に奥に連れて行かれる 

 

キモオタ「…例のブツって………」 

 

俺「大丈夫」 

 

チビ「…」 

 

おっさん「こいつが、生まれ変わったⅠ号戦車“C型”だ!!!!」 

 

 

 

 

 

 

キモオタ「…あまり外見に違いはありませんが…」 

 

俺「そうだな」 

 

おっさん「驚くことなかれ、コイツはC型になったことでとんでもねぇ性能を手に入れたんだぜ」 

 

俺「とんでもねぇ性能?」

 

おっさん「カタログスペックで整地65キロ出せる。大会規定ギリギリまで改造したから整地…75…リミッター外せば下手したら80行くかも知れない」

 

俺「80キロ!?それってもう戦車の速度じゃない……」 

 

チビ「たしかにとんでもねぇ性能ですね…」 

 

おっさん「ただし、コイツはその速度だけにかなり運転にクセがある。乗りこなせるかはお前さんたち次第だ」

 

俺「…楽しくなってきたな!」

 

キモオタ「早くこの子に乗る人を見つけねば!」

 

俺「おっさん!ありがとうございました!」

 

おっさん「おう!いいってことよ!そんじゃあ頑張れよ!」

 

俺「おう!」

 

 

 

若者たちは戦車を引き連れて帰っていった…

 

 

 

 

 

 

店内で一人、おっさんはタバコに火をつける

 

おっさん「昔ほどではないにせよ…今の時代だって男子が戦車道がやることは…風当たり強いだろうよ………頼むから、折れないでくれよ」

 

 

 

 

おっさん「さて、仕事始めるかね…!」




男子戦車道は戦車道本来の品位を失う、という理由で今でも戦車道関係者の中でもお年を召したクソババアの一部に相当嫌われています。

ちなみにガルパン世界の男子は戦闘機道をやってるそうですね


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この情報屋が可愛すぎる件について

新メンバー参加!でもんなこたぁどうでもいいんだよぉ!


御舞等高校ガレージ 

 

俺「と、言うわけで新しい戦車が手に入った」 

 

チョウ「いいですね!」 

 

クロウ「ありがたや、ありがたや」 

 

阿部「で、誰に乗ってもらうんだ?」 

 

チョウ「今人数ギリギリですもんネ…戦車が増えても乗員ガ…」

 

俺「ふふーん、目星はつけてるんだなぁ」 

 

チビ「え?誰ですか?」 

 

俺「アイツだよ…」 

 

 

 

 

 

俺「というわけで、戦車に乗ってくれ」 

 

航海「なんでだよっ!」 

 

俺「ウチは今人手が足りない、そんなときに使える駒が現れた、答えは自ずと決まっているだろ?」 

 

航海「お前にとって俺は駒かよ!」 

 

俺「ツイッtt」 

 

航海「何なりとお申し付け下さい、ご主人様」 

 

見事な代わり身である。

 

チビ(駒だ…) 

 

航海「糞ぅ!!」 

 

キモオタ「鬼畜ですな…」

 

俺「俺は悪くない、全ては現役女子高生を装って恥ずかしいツイートをしているコイツが悪い」 

 

航海「ああああああああ!!」 

 

俺「外見は硬派なのになぁ?航海科の見張り王子がぁ…こんな硬派な男がぁ…JKになりすましてるなんて知れたら大変だなぁ?」 

 

航海「私はあなた様の奴隷で御座います」 

 

チョウ「ヤッパリ外道…」 

 

チビ「やっぱり鬼畜…」

 

 

 

 

 

俺「というわけでⅠ号には航海科チーム(仮)に乗ってもらいます」 

 

航海「よろしく!」 

 

チビ「あれ?元気になってる…開き直りました?」 

 

航海「やるからにはやる気出さないとな!」 

 

俺「参加したら単位くれるって話したらやる気がめっちゃあがってホイホイ付いてきたぞコイツ」 

 

航海「やめろぉ!それ言うと小物みたいに思われる!」 

 

好青年と見せかけて小物、航海くんが仲間になりました。 

 

 

 

 

俺「そんで、次の対戦相手が決まりました!!」 

 

キモオタ「おおー」 

 

俺「次はプラウダ高校だ!」 

 

ネクラ「プラウダか…あそこは物量が凄いからな…」 

 

俺「サンダースにも負けないくらい戦車多いからな、あの学校」 

 

チビ「今回は15対15。こっちはⅠ号を含めて7輌…相手の編成を知りたいですね」 

 

クロウ「また偵察行くのか?」 

 

航海「それは無理だ」 

 

クロウ「なんで?」 

 

航海「御舞等とプラウダの今の距離が遠すぎる。輸送船行って帰ってくるまでに試合が始まってるよ」 

 

俺「うーん…どうしようかなぁ……あ!そうだ!!」 

 

チョウ「どうしました?」 

 

俺「事情通がいるだろ、あいつに聞こうぜ!」 

 

 

そんで、

 

 

アンチョビ「で、なんでうちに来た?」 

 

俺「お前試合ある度に会場で屋台出してるだろ?そのときに試合見学してプラウダの情報も色々持ってるんじゃないかな、と思って」 

 

アンチョビ「そういうことか…はぁ……で?…ご注文は?」 

 

俺「この店で一番いい物を」 

 

アンチョビ「Si!お代は?」 

 

俺「そうだな、お前の好きそうな恋愛小説3冊ほど貸してやろう」 

 

アンチョビ「な…なな!?な、な、なんで知ってる!?誰にもその趣味は言ってないはず…!」 

 

俺「ふっ、某Pパロニさんから情報は常に漏れてるのさ!」 

 

アンチョビ「ペパロニぃぃぃぃぃ!!」 

 

俺「…」ニヤニヤ 

 

アンチョビ「言うなよ!誰にも言うなよ!!」 

 

俺「Si!」ニヤリ 

 

アンチョビ「うぅ…」 

 

 

 

俺「…それじゃ教えて…パスタうめぇ」モグモグ 

 

アンチョビ「緊張感は無いのか…まあいい。プラウダ高校は青森の女子校、去年の優勝校だ」 

 

俺「知ってる。あの黒森峰を破ったって話だからな。あと戦車の数もサンダースに次いで多いって聞いた」 

 

アンチョビ「流石にそこまでは知ってるか…それじゃあもうちょい掘り込むぞ」 

 

俺「おう」 

 

アンチョビ「プラウダ高校の強さは指揮官にある。隊長カチューシャと副隊長ノンナの指揮は強力だ。カチューシャは重厚で堅実な作戦を立て、ノンナがその補佐をする。ちなみにノンナは同時に優秀な砲手でもある。狙われたらただじゃ済まないぞ。奴の乗るJS-2の砲は御舞等の戦車のほとんどを一撃で葬る」 

 

俺「なるほど…怖いな」 

 

アンチョビ「そして隊員たちも隊長の指揮によく従う。信頼関係が上手くいっている証拠だな」 

 

俺「なるほどね…戦術的には?」 

 

アンチョビ「基本的には集団で密集して数で押し潰すスチームローラー作戦だな」 

 

俺「集団で行動か…なんの戦車が出るかわかるか?」 

 

アンチョビ「前の試合では 

T34/76中戦車が7輌、T34/85中戦車が6輌、JS-2スターリン重戦車が一輌、KV-2ギガント重砲兵戦車一輌、って感じだな」 

 

俺「うーん、やっぱ強いな…かーべーたんとか本当怖い…」 

 

アンチョビ「次のフィールドは?」 

 

俺「雪上…」 

 

アンチョビ「完全にプラウダの得意分野だな…」 

 

俺「速攻でフラッグ車を叩くしかないか…持久戦してもジリ貧だしな…」 

 

アンチョビ「まぁそうなるか…」 

 

俺「…とりあえずわかった。ありがとな」 

 

アンチョビ「どういたしまして。それで…報酬の方は…」 

 

俺「次ここに来たときな」 

 

アンチョビ「試合終わったらすぐ来い!極めて隠密行動で!」 

 

俺「りょーかい、りょーかい」 

 

 

 

俺「それじゃあ当日まで練習するぞ!」 

 

全員『はいっ!』 

 

俺「特に航海!初心者だからと言って敵は容赦してくれないからな!バシバシ指導するぞ!」 

 

航海「おうっ!」 

 

俺「それじゃ、練習開始!」




リボンの武士のチョビがかっこよすぎたのが悪い


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VSプラウダ!どうやら主人公の命はここまで。南無

未だ出てきたパンツは野郎のブリーフとふんどしのみ!


プラウダ戦当日! 

 

俺「寒っ!!」 

 

キモオタ「や~、ものすごい雪ですねぇ。不凍液確認しとかないと」 

 

ネクラ「…運転しにくいな」 

 

俺「完全にプラウダのホームって感じだな…」 

 

チョウ「俺サン…なんかくそみそチームの皆さんが雪で棒と玉を作り始めました…」 

 

俺「ああ、 どうせネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲だろ。完成度高い…」 

 

 

 

阿部「いいモノが出来たな」 

 

810「(この完成度)やべぇよ、やべぇよ」 

 

 

 

天に反りたつガチの逸物である。 

 

 

俺「止めろ馬鹿やろう!!」 

 

ずばーん! 

 

俺の見事な跳び蹴りが炸裂!たくましい逸物が粉々に! 

 

阿部「アッー!お前!何をする!」 

 

俺「黙れ歩くセクハラ!」 

 

阿部「おま、仮にも先輩に向かって!ケツを向けろ!」 

 

俺「絶対やだ!そして今に関しては俺が隊長だ!俺が一番偉い!」 

 

810「ここらへんがエロい、セクシー!」 

 

俺「おまえ、崩した棒の一部をこっちに向けるな!汚い!!!」 

 

ギャーギャー!ワーワー! 

 

 

 

チョウ「俺サン!プラウダの生徒サンが来まシタ!挨拶デスネ!」 

 

俺「お、ありゃカチューシャ隊長とノンナ副隊長じゃないか。全員一旦静かに!」 

 

 

 

カチューシャが自信ありげな顔でこちらに近づく。するとカチューシャは突然笑い始めた

 

カチューシャ「…クク…ププ!アハハハハ!このカチューシャを笑わすためにこんな戦車用意したの?」 

 

 

 

俺(ロリっ子だ…) 

 

キモオタ(ロリでありますな) 

 

ネクラ(ロリだな) 

 

クロウ(ロリータ…) 

 

チビ(ロリですね…) 

 

 

カチューシャの煽りなんて聞いちゃいない変態共。戦車が弱いのは承知なのでなんのダメージもないのだ

 

そんなことより目の前に現れたロリのほうが重要なのである

 

俺「はっ!危ない!ロリータの魔力に意識を持って行かれるところだった!」 

 

カチューシャ「はぁ?何を言ってるの?」 

 

俺「気にしないで…まあ、今日はよろしく!」 

 

握手するため手を出す 

 

カチューシャ「…ノンナ!」 

 

するとノンナはいきなりカチューシャを肩車した 

 

カチューシャ「いい?あなた達はカチューシャよりすべてが下なの!戦車も技術も身長もね!」 

 

俺「性欲も?」 

 

ぬるっと幼女にセクハラを滑り込ませる主人公。こんなのが主人公でいいのか!

 

カチューシャ「せーよ…?よくわからないけどあなた達より下なものはないわ!」 

 

俺「なるほ……ひぅ!?」 

 

俺(なんだこの寒気は…射抜くような殺気…まさか…下にいるノンナ副隊長!?) 

 

ノンナ「」ゴゴゴゴゴ 

 

俺「」プルプルプル 

 

俺(ヤバいあの目はヤバい!過去に人を5、6人はヤっちゃってる目だ…!)

 

 

コ    ロ    ス

 

 

俺「ヒィィ!!」

 

 

 

 

カチューシャ「まあいいわ!今日はあなた達を完全に叩き潰してやるわ!覚悟することね!」 

 

俺「既に叩き潰されて殺されそうだけどね☆」 

 

カチューシャ「行くわよノンナ!じゃあね~ピロシキ~」 

 

ノンナ「」ゴゴゴゴゴ 

 

俺「…」ブルブルブル 

 

カチューシャのエセロシア語にも突っ込む余裕がない俺 

 

チビ「先輩、ご冥福をお祈りします…」 

 

俺「俺、この試合中に殺されるよね…あれは怒らせちゃいけない人だったよね…」 

 

ネクラ「ここに紙とペンがある。遺書を書いておけ」 

 

俺「…前略、父さん、母さん、あなた達がこれを見ているころには僕はそれはそれは惨い方法で殺されているでしょう…」 

 

クロウ「さて!プラウダの敵意は全てアイツに向いたと言っても過言じゃない!全員安心して戦えるぞ!」 

 

全員『いええええい!!』 

 

俺「やめろお前ら!勘弁してくれ!」

 

 

 

 

 

試合開始! 

 

プラウダ高校側 

 

カチューシャ「あいつらにやられた車両は全員シベリア送り25ルーブルよ!」 

 

ノンナ「日の当たらない教室で25日間の補習、ですね」 

 

カチューシャ「いくわよ!あえてフラッグ車だけ残して後は全部殲滅してやる!力の違いを見せつけてやるんだから!」 

 

生徒『 Ураааааааа!!』 

 

ノンナ「Расцветали яблони и груши Поплыли туманы над рекой♪」 

 

カチューシャ「 Выходила на берег Катюша На высокий берег на крутой♪」 

 

ロシア民謡、カチューシャを熱唱中であった 

 

 

 

御舞等側 

 

俺「そういえばプラウダ高校って試合中に一体感を高めるために歌を歌うんだって」 

 

チビ『ああ、なんか聞いたことあります!カチューシャでしたっけ?』 

 

クロウ『隊長と同じ名前だな…』 

 

不良『俺らも何か歌うか?』 

 

俺「歌うっていっても何を?」 

 

阿部『おいおい、俺達にぴったりの歌があるだろ?』 

 

俺「え、あったっけ?そんなの」 

 

阿部『多分御舞等の生徒なら殆どが歌えるはずだ』 

 

俺「じゃあそれを歌ってみるか!」 

 

 

全員『やらないか、やららないか、やら、やらかいかい恋って思いは止められない♪』 

 

俺「もっと漢(オトコ)チック、パワー♂きらりんりん、ちょっと危険な、か♂ん♂じ☆」 

 

阿部「やらないか(合いの手)」 

 

 

 

クロウ「絶対選曲間違えた!」 

 

阿部「何を言っている、志気が上がるだろ?」 

 

クロウ「どこが!?」 

 

 

 

生徒「敵は全車北東方面に、変な歌を歌いながら移動。時速、約20キロ」 

 

 

 

カチューシャ「ふーん、一気に攻めようってわけ?生意気な…ノンナ!」 

 

ノンナ「わかってます」 

 

 

 

※これから御舞等高校は罠にはめられます。華麗なはまり様をお楽しみ下さい 

 

 

 

俺「凄く、凄く…大きいです…男心チャーンス♪」 

 

チョウ「前方、敵三輌発見!」 

 

俺「わかった!全車警戒!」 

 

俺「砲撃用意!くそみそ、射撃!」 

 

阿部『応っ!』 

 

ドォン!…ズガン!…パシュ! 

 

俺「キモオタ!撃て!」 

 

キモオタ「了解!」 

 

ドォン!…ズガン!…パシュ! 

 

俺「よしっ!二輌撃破!」 

 

チビ『先輩!一輌、向こうに逃げました!』 

 

俺「全車追撃!!」 

 

クロウ『逃がすなぁ!!』ドォン! 

 

砲撃と共に一気に前進する!

 

チョウ『なんで逃げてるんデスカネ?』 

 

クロウ「俺達が全車で追ってるからじゃないか?」 

 

チョウ『そうですヨネ!』 

 

※罠だからです 

 

 

 

クロウ『前方に敵5輌!フラッグ車発見!』 

 

チビ『フラッグ車発見!?』 

 

阿部『これは勝ったな!』(慢心) 

 

不良『フラッグ車さえ倒せば!』 

 

ドォン!ドンドン!ドドン! 

 

チビ『敵が撤退していきます!』 

 

クロウ『俺達に恐れをなしたか!』 

 

※罠だからです 

 

 

チョウ『敵は前方の廃村に撤退していきマス!』 

 

航海『全速前進ヨーソロー!!』 

 

阿部『突撃ぃ!!』 

 

不良『カチ込みだぁぁ!!』 

 

※廃村に突撃しましたが、罠です 

 

俺「撃てぇ!!」 

 

ドォン! 

 

敵フラッグ車、T-76は回避! 

 

チビ『当たれぇぇ!!』 

 

 

俺「あのさ…上手く行き過ぎじゃないか?」 

 

キモオタ「…やっぱり思いました?」 

 

ネクラ「…これってさ」 

 

 

 

俺「罠じゃね?」 

 

※正解です 

 

 

 

俺「な!?」 

 

クロウ『どうした!?』ドォン! 

 

俺「後方に敵が!」 

 

チビ『9時の方向に敵が!?』 

 

 

クロウ『ええと…これは…』 

 

阿部『囲まれたな…』 

 

ドォン!ドォン!ドォン! 

 

不良『撃ってきたぞぉ!?』 

 

航海『ぎゃぁぁぁ!!』 

 

ドォン!ドォン! 

 

敵の砲撃が御舞等を狙う! 

 

 

 

阿部『俺!どうする!?』 

 

俺「う…うーん…どうするか……あ」 

 

チョウ『なんですか!?』 

 

俺「全車右に方向転換!あの頑丈そうな建物に立てこもる!」 

 

不良『あれか!了解!』 

 

航海『離脱ぅぅぅ!!』 

 

俺「走れぇぇぇ!!」 

 

全車が大きな建物に一直線に走る! 

 

航海『入るぞぉ!』 

 

クロウ『俺も入った!』 

 

続いてくそみそ、ヤムチャ、キヨハラが建物に入る 

 

チビ『うわぁぁ!!履帯が切られた!!』 

 

俺「そのまま押し込む!!」 

 

チヘがⅡ号の車体を建物に押し込む! 

 

ガコォン!ガガガガガガ! 

 

 

 

ドォン!ドドォン!ドォン!ドドドォン!……… 

 

俺「砲撃が止んだ……?」 

 

チョウ「俺サン…プラウダの生徒がこっちにやってきマス」 

 

俺「…ん?」 

 

プラウダの伝令のようだ

 

生徒「カチューシャ隊長からの伝令を預かってまいりました。『降伏しなさい。土下座すれば許してあげる』だそうです」 

 

俺「…」 

 

チビ「先輩?まさか『幼女に土下座させられて見下されるのも悪くないかもしれない』なんて考えてませんよね?」 

 

俺「お前はエスパーか?」 

 

チビ「変態!!」 

 

 

 

生徒「隊長は心が広いので三時間は待ってあげる、と仰っています。それでは」 

 

俺「ナメプ乙でーす。気をつけてお帰りくださーい」 

 

チョウ「…先輩、余裕デスネ」 

 

俺「余裕じゃないから余裕を装ってるんだよ…どうしようかなぁ…どうする?土下座する?」 

 

クロウ「いくら我々が土下座ニストといえど、勝負を投げ出すのはやだな…」 

 

阿部「やるならトコトンヤる。それが男ってもんだろ?」 

 

不良「不本意だけど、阿部会長に賛成だな」 

 

俺「皆も抗戦するってことでいい?」 

 

全員『はいっ!』 

 

俺「それじゃ作戦会議に入るぞ!各車隊長は集まって!他の奴らは出来る範囲で戦車の修理!」

 

 

転換が早いのも御舞等の強さ

 

 

一方プラウダ側では… 

 

カチューシャ「降伏する 条件に、うちの学校の草むしりと麦踏みとジャガイモ掘りを追加したらどうかしら?」 

 

ボルシチを食べながらまったりしていた 

 

ノンナ「…三時間の猶予を与えたのはお腹が空いていたからですね?」 

 

カチューシャ「違うわよ!カチューシャの心が広いから!シベリア平原のようにね!」 

 

ノンナ「広くても寒そうです…」 

 

まさに母と子のようである 

 

 

 

俺「と、いうわけで、作戦会議!」 

 

チビ「どうやってこの包囲網を突破しますか…」 

 

俺「見えてる範囲だけで六輌か…」 

 

阿部「偵察にいこう。俺が行ってくる」 

 

810「お、そうだな(便乗)」 

 

キモオタ「なら私もいってまいります。デブは寒さに強いのです」 

 

ネクラ「3人はキリが悪いな…俺も行こう…」 

 

俺「よし、頼んだ!二班に別れて偵察!」 

 

 

 

阿部「さっきみたいになんか歌いながら歩くか」 

 

810「あぁ~いいっすね~」 

 

やらないか☆

 

 

 

キモオタ「あれが…フラッグの76……」  

 

ネクラ「そのそばにKV-2か…フラッグを狙いにきたところを狙い撃つ…と」 

 

キモオタ「なるほど…」カリカリ 

 

ネクラ「それにしても完全に包囲されてるな…どうする?」 

 

キモオタ「建物から見て左が少し薄いですから、そこを突く…って感じですかね…」 

 

ネクラ「うーん…絶望的…」 

 

 

キモオタ「それにしても…」 

 

ネクラ「なんかボルシチ食べてるな、敵…」 

 

キモオタ「…コサックダンスって本当にやるんですね…」 

 

ネクラ「さすがロシア風の学校…」 

 

キモオタ「…寒いですね」 

 

ネクラ「…そうだな」 

 

 

 

阿部「寒いだろう?温めてやるぜ」 

 

810「アォン!オォン!ンアッーー!!」 

 

プラウダ生徒「……」 

 

プラウダの生徒が何を見たのか、それは誰もわからない…分かってはいけない…

 

 

 

阿部「帰還した!」 

 

キモオタ「同じく!」 

 

俺「お疲れさん!敵の様子は?」 

 

キモオタ「こんな感じです」 

 

キモオタが敵の位置を示した地図を差し出す

 

 

 

参考画像

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

俺「ふーん……」 

 

 

 

俺「ガバガバじゃん」 

 

 

 

キモオタ「は?」 

 

阿部「…完全に囲まれてるぞ?」 

 

俺「普通に穴あるじゃん、包囲網」 

 

ネクラ「地図の右のこと?…穴って言うより…わざと開けてるようにしか見えない」 

 

俺「阿部会長!」 

 

阿部「なんだ?」 

 

俺「…穴を掘るのは得意か?」 

 

阿部会長は一瞬きょとんとしたあと不敵に笑う 

 

阿部「…もちろんだ」ニヤリ 

 

 

 

俺「よーし!これより“肛門爆裂作戦”を開始する!全員俺の話を聞け!」

 




高校3年生であの幼女っぷりはヤバイよカチューシャ様


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VSプラウダ!決着!立ち上がれ御舞等!

ミスしてこの話飛ばしてた…


不良「…寒い」 

 

子分「兄貴の…テンションが…」 

 

舎弟「低い…」 

 

チビ「寒い…」 

 

キモオタ「プラウダの生徒はボルシチ食べてました…」 

 

チョウ「あったかそうデスネ…」 

 

阿部「俺もあったかい牛乳なら…」 

 

クロウ「全力でノーサンキューだ」 

 

航海「…ぐぅ」 

 

俺「航海!寝るな!寝たら死ぬぞ!」 

 

ネクラ「これから反撃っていうのに…志気が上がらない…」 

 

不良「隊長…なんとかしてくれ…」 

 

俺「えぇ~。何すればいいんだ…」 

 

 

 

俺「あー、あー。全員よく聞け!」 

 

チビ「ん?」 

 

 

 

俺「我々は美少女が好きだ!」 

 

 

 

全員『!?』 

 

俺「幼なじみ系が好きだ!ロリっ子が好きだ!お姉さんが好きだ!無表情系が好きだ!お嬢様が好きだ!男の娘が好きだ!とにかく女の子が大好きだ!!」 

 

阿部「ちなみに俺はいい男が大好きだ!」 

 

俺「二次元、三次元!もしくは2.5次元!各々自分の想う嫁はいると思う!俺だってそうだ!」 

 

俺「しかし!お前ら!その心の嫁に今のその姿を見せることが出来るのか!端っこに追いやられて敵からナメプされているこの情けない状況を見せることが出来るのか!」 

 

全員『!?』 

 

俺「立ち上がれ御舞等高校!おまいらの魂を見せて見ろ!誇り高き嫁に自らの魂を捧げよ!!復唱!!」

 

 

 

俺「いつも心に嫁の笑顔を!」 

 

 

 

全員『いつも心に嫁の笑顔を!』 

 

 

俺「御舞等!御舞等!御舞等!御舞等!御舞等!御舞等!」 

 

全員『御舞等!御舞等!御舞等!御舞等!御舞等!』 

 

 

 

プラウダ生徒「…あ、あの~タイムリミットです…」 

 

俺「御舞等!御舞等!御舞等!御舞等!」 

 

プラウダ生徒「あの!!タイムリミットですっ!!」 

 

俺「御舞等!御舞等!」 

 

プラウダ生徒「話を…聞けっ!!」 

 

俺「げふぅ!!」 

 

 

ちなみにこの演説、中継されてる

 

 

 

 

カチューシャ「…で?土下座?」 

 

ノンナ「いえ、降伏はしないようです」 

 

カチューシャ「そう…待った甲斐がないわね…さっさと片付けてお家に帰るわよ」 

 

 

 

俺「全員準備いいか!!」 

 

全員『応っ!』 

 

俺「いくぞぉぉぉ!!」 

 

一斉にエンジンがかかる!

 

 

 

 

 

 

 

俺「壁をブチ抜けぇぇぇ!!」 

 

ドォンドドドォン!! 

 

ガラガラガラカラ!! 

 

 

 

カチューシャ「な!?」 

 

ノンナ「建物の壁を破壊した……!?」 

 

建物の後ろの壁を破壊して全車で逃走! 

 

俺「フハハハハ!正面から出てくると誰が言った!SU-100とチヘで榴弾撃てば壁は抜けるんだよぉ!!」 

 

航海「全力で離脱ぅ!」 

 

Ⅰ号が物凄い速さで走り去る! 

 

俺「フラッグ車のルノー乙型を守りつつ前進!尻は俺が務める!」 

 

クロウ『了解!』 

 

 

 

カチューシャ「な……追いなさい!」 

 

ノンナ「ただ建物からうまく抜け出しただけで逃げ切れるとでも思っているのでしょうか…?」 

 

カチューシャ「雪上での運転でカチューシャ達にはかなわないわ!」 

 

 

プラウダ生徒「隊長!建物にチヘが残っています!」 

 

カチューシャ「あら?どこか故障でもして逃げられなかったのかしら?」 

 

プラウダ生徒「追撃します!」 

 

T-76二輌がチヘに近づく! 

 

 

 

俺「よしっ!見つかったな!50m撤退!ギリギリまで引きつけろ…」 

 

ネクラ「了解…」

 

 

 

プラウダ1「進めぇ!!」 

 

プラウダ2「建物に入る?」 

 

プラウダ1「構わない!建物を突っ切りなさい!」 

 

プラウダ「了解!」 

 

 

 

T-76が建物に入る 

 

プラウダ1「…あれ?」 

 

プラウダ2「隊長、建物に砲弾が積んであります……整備中に忘れたのかな?」 

 

カチューシャ『おっちょこちょいな連中ね』 

 

その砲弾は…

 

ノンナ『……違うっ!あなた達!今すぐそこを離れて!』 

 

プラウダ1「へ?」 

 

 

 

 

 

俺「撃てぇ!!」 

 

ズドォン!! 

 

チヘの砲弾は建物に詰まれた砲弾━━━大量の榴弾へとまっすぐに飛んでいく! 

 

 

ドガァァァァン!! 

 

榴弾が一斉に大爆発!!

 

ガラガラガラカラ!! 

 

 

俺「爆破解体大成功!!」 

 

キモオタ「敵を建物の下敷きにしてついでに煙幕も貼れる!」 

 

ネクラ「お陰で榴弾全然ないけどな…」 

 

俺「それは後で考える!とりあえず逃げるぞ!」 

 

 

 

 

 

俺「逃走成功!ざまーねーぜ!」 

 

クロウ『よっしゃぁ!』 

 

阿部『当たり前だ』 

 

俺「とりあえず北方の森に身を隠す!航海!」 

 

航海「はいよ!」 

 

俺「航海は敵の偵察!戦闘はしないで見つかったら逃げてこい。Ⅰ号改の足なら捕まらない」 

 

航海「了解!」 

 

 

 

カチューシャ「くぅ~~!!ちょこまかと逃げ回って!全車で追いなさい!!」 

 

生徒『フラッグ車もですか?』 

 

カチューシャ「アホか!アンタは冬眠した羆並みに大人しくしてなさい!!」 

 

生徒「了解です!」 

 

 

航海「こちら後悔チーム、なんか凄い量で行動してます!」 

 

クロウ『なんかいつも後悔してそうなチーム名だな』 

 

航海「うるせー!」 

 

俺『物量で押しつぶす、プラウダお得意のスチームローラー作戦だな…フラッグ車は?』 

 

航海「いない。あとKV-2もいないな」 

 

俺『かーべーたんがフラッグ車守ってるのかな…後悔チームはさっきの廃村に偵察にいって』 

 

後悔「了解!」 

 

 

 

 

俺「つまり今フラッグ車の護衛はKV-2しかいないわけだ…チャンスだな」 

 

チビ『とはいっても、あの砲で撃たれたら全員一発アウトなんですよねぇ…怖いなぁ…』 

 

不良『隊長、俺に任せてもらってもいいですか?』 

 

俺「不良?何かアイデアがあるのか?」 

 

不良「ええ、俺達とバレンタインにしか出来ない攻撃があります」 

 

俺「…よし、聞かせてくれ」

 

 

 

 

 

航海「こちら後悔チーム、フラッグ車発見!家の影でまったりお茶飲んでる!あとその近辺にKV-2!」 

 

俺『了解!フラッグ車を使った囮作戦をやるぞ!多少危険だけどなんとか耐えてくれ!くそみそとキヨハラは廃村に向かって!ニーソ、触手、ヤムチャでナイトチームを守りつつ逃げる!後悔は速力を生かして敵をおちょくれ!』 

 

全員『了解!』 

 

 

 

俺「勝つぞ!」 

 

全員『応っ!』

 

 

 

 

プラウダ「前方敵車両発見!1式、Ⅱ号、M3、ルノー…フラッグ車です!」 

 

カチューシャ「ノコノコと出てきたわね…結局プラウダの追跡には適わなかったってことね!全車攻撃!」 

 

ノンナ「三輌足りませんが…」 

 

カチューシャ「たった三輌のザコ戦車じゃ何もできやしないわ!」 

 

 

 

俺「チビ!ついてきてるのは何輌?」 

 

チビ「六輌!」 

 

俺「残ってるのは十輌でフラッグとKV-2はここにはいないから行方不明は二輌か…その中にJS-2はいる?鼻の長いいかにも強そうな奴!」 

 

チビ「いません!」 

 

俺「見えてない分怖いな…周辺警戒を怠らないように!」 

 

航海『了解!そろそろ出るか?』 

 

俺「頼む!」 

 

 

 

航海「守るも攻めるも黒鉄の~浮かべる城ぞ頼みなる~♪」 

 

ぶぉぉぉぉぉぉぉん! 

 

 

  

プラウダ「隊長!後方からⅠ号がっ!」 

 

カチューシャ「なんで!?」 

 

プラウダ「戦車なのに軍艦マーチ歌ってるのがなんかムカつく!!」 

 

 

 

航海「うるせぇ!こちとら元々航海課なんだよ!」ダダダダダダ!

 

カァン! 

 

当然のごとく弾は弾かれる 

 

カチューシャ「何してるの!早く倒しなさい!」 

 

プラウダ「無駄に速くて当たりません!!」 

 

カチューシャ「ここは雪上!なれてない相手がそんなに速く動けるはずが無…」 

 

 

 

船舶「全速前進!」 

 

ぶぉぉぉぉぉぉぉん! 

 

 

 

プラウダ「時速約50km!」 

 

カチューシャ「そんな馬鹿な!整地ならまだしもここは雪上よ!?」 

 

 

 

航海「ウェーイwwww」 

 

カチューシャ「ムカつく!!」 

 

航海「食らえ!」ドォン! 

 

カァン! 

 

俺「うん、効果的に敵を引きつけてるな」 

 

キモオタ「若干煽りすぎな感じもしますけどね…」 

 

 

 

航海『我に追いつく敵機無しwwww』 

 

俺「お前はどこの彩雲だ!!」 

 

ネクラ「ちょっと調子乗りすぎじゃないか…?」 

 

俺「味方ながらむっかつくなぁ!」 

 

 

 

航海「速きこと、Ⅰ号のごとし、ですwww」 

 

俺「そろそろ落ち着け!」 

 

航海「どうせⅠ号に当てられる奴なんかいな」 

 

ドォン!……パシュ! 

 

Ⅰ号、走行不能! 

 

俺「言ったそばから!!」 

 

 

 

ノンナ「……」 

 

JS-2が砲口から煙を噴く 

 

 

 

俺「うわぁぁ!!JS-2が来た!?狙撃されてる!?」 

 

クロウ『……ヤバいよね?』 

 

俺「やばいよ!?しかもあの距離から時速50㎞のⅠ号撃ち抜いてるからな!」 

 

チビ『阿部会長!不良さん!早くフラッグ倒して!!』 

 

 

 

 

 

 

阿部「こちらくそみそチーム!フラッグ車発見!今から攻撃開始する!」 

 

俺『こっちはそんなに長く保たない!KV-2に気をつけながら出来るだけ早く倒してくれ!』 

 

不良『了解!』

 

 

 

プラウダ「こちらフラッグ車!発見されちゃいました!そちらに合流してもいいですか!というか合流させて下さい!」 

 

カチューシャ『単独で雪原に出たらいい的になるだけでしょ!』 

 

ノンナ『時間を稼いで下さい…ほんの少しの時間を頂ければ必ず仕留めます』 

 

カチューシャ『そういうことよ!チャカチャカ逃げ回って時間を稼ぎなさい!頼れる同志の前に引きずりだしてもいいのよ!』 

 

KV-2「」ゴゴゴゴゴゴ 

 

 

 

 

俺「ルノーを守れ!」 

 

チビ「僕達が後ろに回ります!」 

 

俺「…すまない」 

 

チビ「任せて下さ…」 

 

ドォン!! 

 

チビ「ぎゃぁぁぁぁ!!」 

 

パシュ! 

 

 

 

Ⅱ号、走行不能!! 

 

俺「任せたそばから!!」

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

阿部「出たっ!KV-2!」 

 

砲口がこちらを狙う!

 

不良「避けるぞ!せーの!」 

 

ズドォォォン!! 

 

ザリザリザリザリ!

 

上手く回避する! 

 

不良「阿部会長は敵の左に!俺は右に回る!」 

 

阿部「わかった!」 

 

 

 

ニーナ「再装填いそげぇ!はやぐしろぉ!」 

 

プラウダ「どっちを狙う!?」 

 

ニーナ「SUを狙え!どうせバレンタインじゃ抜けん!」 

 

砲塔がSU-100に向かって回る! 

 

 

 

不良「かかった!!子分!」 

 

子分「押忍!」 

 

ザザザザザ!!! 

 

バレンタインがドリフトで側面を取る! 

 

子分「アイスバーンはよく滑るぜ!」 

 

不良「舎弟!」 

 

舎弟「準備オーケーっす!!」 

 

不良「いくぞぉ!!ロケットブゥゥゥゥスト!!」 

 

ズドォォォォン!! 

 

バレンタインが宙に浮かび… 

 

不良’s『うわぁぁぁぁ!』 

 

ズガァァァァァン! 

 

KV-2の砲塔に後ろから直撃! 

 

 

 

ニーナ「…へ?」 

 

 

バタァァァン!!…パシュ! 

 

 

不良「ただでさえバランスの悪いKV-2が砲塔回したときにバレンタインで上部を体当たりしたら、そりゃ倒れるわな!」 

 

阿部「おい!危うく下敷きだったぞ!」 

 

不良「後でなんか奢るから許してくれや、会長!」 

 

阿部「…ケツを引き締めて待ってやがれ」 

 

不良「それは勘弁!」 

 

 

 

その頃

 

俺「怖ええええええ!!」 

 

ドォン!ドォン! 

 

チョウ『阿部会長早く倒シテ!!』 

 

ドォォォォン! 

 

俺「チョウ!俺がやられたらすぐルノー乙の後ろにつけ!」 

 

チョウ『な…』 

 

俺「アーディオース!」 

 

ズドーーン!!…パシュ! 

 

チヘ、走行不能!! 

 

チョウ『俺サン!!』 

 

俺「いいからフラッグ車守れ!そして当たらないことを祈れ!」 

 

チョウ『…了!!』 

 

ドォン! 

 

チョウ『うぅ!!』バスン! 

 

クロウ『くそっ!!ジリ貧!』 

 

 

 

 

阿部「くそっ!追いつかねぇ!!」 

 

不良「阿部会長!建物ブチ抜いて当てられるか!?」 

 

阿部「………やってみよう!!」 

 

 

 

 

 

ノンナ「…」 

 

ドォン!ドォン!ドォン! 

 

ノンナ「…これで、終わりです…」 

 

ドォォォン!! 

 

 

 

 

チョウ「うわぁぁぁぁ!」 

 

ドォン!…パシュ! 

 

チョウ「クロウサン!!後は頼みます!!何とか逃げて下サイ!!」 

 

クロウ『了解!!最後の最後!存分に舞わせてもらう!』 

 

 

 

カチューシャ「ノンナ!敵のフラッグ車は丸裸よ!」 

 

ノンナ「次で決めます…次発装填…」 

 

 

 

不良「阿部会長!前方の木造の家!!あれ抜けるか!?」 

 

阿部「810!絶対当てろ!!」 

 

810「ヌッ!」 

 

 

 

ノンナ「…撃て……!」 

 

ドォォォォォン!! 

 

JS-2が放った砲弾は真っ直ぐルノー乙に飛んでいき━━━━━ 

 

 

 

 

阿部「撃てぇぇぇぇぇ!!」 

 

810「ンアッーーーー!!」 

 

ドォォン!! 

 

SU-100が放った砲弾は建物を抜いてフラッグ車に飛んでいき━━━━━━ 

 

 

 

ズドォォォォン!!! 

 

 

……パシュ! 

 

同時に命中し、同時に白旗が上がる! 

 

 

 

 

俺「ど、どっちが先だ!!」 

 

カチューシャ「どっちが先に当てたの!?」 

 

クロウ「…この勝負、0.1秒でも先に当てた方が勝ちだ!!」 

 

ザワザワザワザワザワザワザワザワ 

 

審判「現在確認中です!少々お待ち下さい!!」 

 

 

俺「頼む…!」 

 

カチューシャ「か、カチューシャ達が負けるはずない!」 

 

ノンナ「……」 ゴクリ

 

 

 

審判「結果が出ました!!」 

 

阿部「きた!!」 

 

チビ「どっちですか!」 

 

 

 

審判「只今の試合……」 

 

俺「……」 

 

カチューシャ「…………」 

 

 

 

審判「プラウダ、T34が先に行動不能!」 

 

 

 

審判「よって勝者、御舞等高校!!」 

 

 

 

俺「あぶねぇぇぇぇぇ!!!」 

 

阿部「よしっ!!」 

 

 

 

 

カチューシャ「な……!?……うっ…うぅ…」 

 

ポロポロと涙を零す 

 

ノンナ「…どうぞ」 

 

ハンカチを差し出すノンナ 

 

カチューシャ「な、泣いてないわよっ!!」ブビーー! 

 

 

 

 

 

俺「……勝ったな」 

 

ネクラ「…ああ、勝ったな」 

 

クロウ「やられたかとおもった……」 

 

チョウ「阿部会長ナイスですネ!」 

 

阿部「本当に当たって良かった!」 

 

 

 

ザッザッザッザッ 

 

チョウ「俺サン…カチューシャ隊長 on the ノンナさんが来ました…」 

 

俺「おう…」 

 

 

 

カチューシャ「わざと包囲網に穴開けて待ち構えてたのに…まさか建物を壊すなんて思わなかったわ…」 

 

全員、目元が腫れていることには突っ込まないくらいの優しさは持っている 

 

俺「いや~、とは言っても俺達負けそうでしたよ?あの時一気に攻勢かけられてたら負けてましたしね…」 

 

カチューシャ「それは…」 

 

俺「え?」 

 

カチューシャ「何でもない!……い、言っとくけど、悔しくなんかないから!!」 

 

チビ(悔しそうだなぁ…) 

 

カチューシャ「ノンナ!」 

 

ノンナ「…はい」 

 

カチューシャはノンナから降りる 

 

カチューシャ「…はい」 

 

そして手を差し出した 

 

俺「…」ギュ 

 

そして両者の握手!! 

 

清い!青春!汚い要素がない!

 

カチューシャ「行くわよ、ノンナ」 

 

ノンナ「少々お待ちを…」 

 

俺「ん?ノンナさん?」 

 

ツカツカと俺に歩み寄るノンナ。そしてこう言った 

 

 

 

ノンナ「試合前のこと、許してませんからね?」ゴゴゴゴゴゴ 

 

完全に忘れていたが、俺のイタズラの件であった。 

 

俺「」

 

チョウ「俺サンの意識ガァァァ!!」 

 

クロウ「こいつっ!?呼吸してない!!」 

 

キモオタ「ええ!?」 

 

 

 

 

 

ノンナ「行きましょうか…」 

 

カチューシャ「え?あ、でも向こうの隊ちょ」 

 

ノンナ「行きましょうか…」 

 

カチューシャ「…うん」 

 

 

 

不良「隊長ぅ!!目を開けろ!!」 

 

航海「起きろぉ!!!!」 

 

阿部「こうなったら俺が人工呼吸を…」 

 

俺「いらないっ!!」 ガバァ!

 

チョウ「あ、起きた…」 

 

阿部「…チッ」 

 

俺「舌打ちするなぁぁぁ!!」

 

 

 

決勝戦、進出




今度はもっとカチューシャを強く書きたい…


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オネェ襲来

ついに御舞等高校にも重戦車が!…もちろん普通の戦車では無く…


プラウダ戦の次の日… 

 

御舞等高校ガレージにて… 

 

俺「遂に決勝だ…」 

 

キモオタ「初出場でここまでこれるとは思いませんでしたな…」 

 

ネクラ「次の対戦相手は?」 

 

俺「黒森峰女学園…流石に全員知ってるな?」 

 

クロウ「強豪、王者、最強、九年連続優勝、去年アクシデントがあって負けたが、それさえなければ勝ってたなんて言われてるな」 

 

俺「その通り。しかも相手の隊長は西住まほ。西住流の家元の娘だ。」 

 

チビ「強そうですね…粉蜜柑」 

 

俺「実際強い…。参加する戦車も強力なものばかりだ…」 

 

チョウ「…で、何をやってるんデスカ?」 

 

 

 

俺「重戦車を呼び寄せる儀式」 

 

クロウが書いた謎の魔法陣を囲んでメンバーが踊っているこの状況。気が違っているとしか思えない 

 

チビ「あの子会いたやあの海越えて、頭の灯りは愛の証♪」 

 

クロウ「やーれんソーランソーランソーランソーランソーラン!」 

 

阿部「やらないか~やららないか、やら、やらかいかい♪」 

 

あんこう音頭、ソーラン節、やらないか(阿部ダンサーズ)などそれぞれ謎の踊りを踊っている 

 

チョウ「…いや、こんなので重戦車なんて手に入らないデスカラネ!!」

 

俺「しょうがないじゃないか!!万策尽きたんだよ!」 

 

チョウ「万策?」 

 

俺「相手は超強い…そろそろ本気で重戦車が必要だ。だけど流石に重戦車をレンドリースしてくれる学校はなかった…資金もないから買えない…だから奇跡にすがった!」 

 

クロウ「俺!祈りが足りないぞ!」 

 

チョウ「ああ…思い出されたかのようにクロウサンの厨二病設定がっ!」 

 

 

 

??「お困りのようだな!!」 

 

俺「そ、その声は!!」 

 

キモオタ「聖グロ戦前にちょっとだけ出てきてそれから出番が0の校長先生!!」 

 

校長「そうだ!最初の戦車の紹介から一切の出番がなくて最近若干寂しい校長だ!」 

 

俺「で、その校長がなんの用だ?」 

 

校長「火力不足に悩んでいると聞いてな…ついに私の出番が来た…と」 

 

俺「何か手があるのか…」 

 

校長「重戦車が欲しいのだろう?…それなら、ある!!」 

 

俺「何ぃ!?」 

 

校長「この学園艦のどこかに眠っているという伝説の重戦車がな…」 

 

俺「…それは…どこにあるんだ」ゴクリ 

 

校長「それはな…」 

 

 

 

校長「学校の地下にあった」 

 

 

 

俺「…はぁ?」 

 

 

 

校長「この学校で戦車道始めてからいろいろ学校の資料調べたら…発見した」 

 

俺「…あのさ」 

 

校長「ん?」 

 

俺「最初から調べておけよっ!!!!」ズガッ! 

 

校長「な、殴ったな!?親父にも殴られたことがないのに!」 

 

俺「うるせぇよ校長!!そんなものあるなら軽戦車軍団で頑張る必要もなかったじゃないか!!」 

 

校長「いや……重戦車はお前らにはまだ早すぎるかなと…そう判断したんだ」キリッ 

 

俺「人の目を見て言え!」 

 

校長「というか私校長…生徒に殴られるって…」 

 

俺「そんなことより!その戦車の元に案内しろ!!」 

 

校長「……はい」 

 

 

 

 

御舞等高校グラウンド 

 

校長「見ろ!これが御舞等高校の最終兵器だ!!」 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ 

 

俺「こ、これは!!」 

 

チョウ「見たことない戦車デス…」 

 

 

 

校長「SMK重戦車だ!!」 

 

 

 

キモオタ「多砲塔戦車…!」 

 

クロウ「格好いいな!多砲塔戦車!」 

 

ネクラ「というか…でかいな…」 

 

俺「…むしろいいのか…強力な戦車を導入しようとすると大抵アクシデントが起こるんじゃないかな…」 

 

キモオタ「ええと…この戦車は主砲が強い、装甲も厚い…」 

 

俺「強いじゃん!絶対良からぬことが起こる!」 

 

キモオタ「そのかわり足まわりが悪いです」 

 

俺「よしっ!欠陥がある!!」 

 

ネクラ「欠陥で喜ぶなよ…」

 

クロウ「…さてと、これに誰が乗るんだ…」 

 

俺「足まわりが弱いんだろ?出来れば試合中でも上手く応急処置ができるやつがいいな…」 

 

チビ「と、なると阿部会長ですか?」 

 

阿部「こんな2本も生えてて回るチンコがあってたまるか!俺は乗らんぞ!」 

 

ネクラ「すごいな…阿部さんって戦車のことをチンコだと思ってるのか…」 

 

俺「だから駆逐戦車に乗ってるのか…」 

 

チョウ「それで…誰が乗るんですか…」 

 

 

 

??「アタシ達の出番ね!」 

 

俺「そ、その声は!」 

 

キモオタ「サンダース戦のときにちょっとだけ出てきた美術部部長のオネェさん!!」 

 

オネェ「ふっ…乙女のたしなみに御舞等高校の乙女が参戦よ!」 

 

俺「でも初心者に重戦車、しかもクセの強い多砲塔戦車を扱えるのか…?」 

 

オカマ「ふふふ…これでもアタシは中学までは戦車道をやっていたのよ!」 

 

クロウ「何ぃ!?」 

 

オカマ「まぁ性別がアレだから締め出されちゃったけどね…」 

 

俺「オネェさん…」 

 

オカマ「でもね!今回は違う!御舞等高校の生徒として!乙女のたしなみを出来るの!確かに本当にアタシがもう一度戦車道を始めていいのか迷っていたところはあった…だからこんなに時間がかかって、決勝前になっちゃったけど…それでも、アタシを迎えてくれるかしら…」 

 

俺「もちろん!」 

 

クロウ「それより、メンバーがそろうか?SMKはデフォルトで7人の搭乗員が必要だぞ?」 

 

オネェ「それに関しては問題無いわよ!」 

 

オネェさんが手を叩くと後ろからゾロゾロとメンバーが集まる! 

 

オカマ’s『オネェのコミュ力、舐めちゃいけないわよ!!』 

 

色々と濃いメンバーが集まる! 

 

俺「こ、濃い…」 

 

 

 

俺「さて、と…重戦車が手に入ったとはいえこっちが不利であることに変わりは無い…」 

 

キモオタ「相手の情報は?」 

 

俺「おそらくティーガーやらパンターやらを使ってくるだろうな。アンチョビの情報だとフラッグ車はティーガーⅠだって。」 

 

ネクラ「…」 

 

俺「他に前の試合で確認出来たのはヤークトティーガー、ヤークトパンター、ラングってところかな」 

 

キモオタ「うーん……強い…」 

 

俺「それにもう一つ、あっちは秘密兵器を持ってるらしい」 

 

クロウ「秘密兵器…絶対ヤバいやつだよな…」 

 

チョウ「潜入はするんデスカ?」 

 

俺「今からは無理だな…でもそのかわりに行く場所はある」 

 

ネクラ「またアンツィオか?」 

 

俺「いや西住流本家に乗り込むぞ!」 

 

キモオタ「…はぁ?」 

 

俺「西住流について知るためには西住流そのものを見に行く必要があるからな!」 

 

航海「…まさか、また…」 

 

俺「航海!大発持って来い!!」 

 

航海「…ですよねー…はぁ…」 

 

 




SMK重戦車 KV-1の元となったソ連の試作多砲塔重戦車。強力な76.2 mm戦車砲と副砲に45 mm戦車砲 が付いてる変態戦車。フィンランドとの冬戦争で投入され、敵の戦車砲の攻撃を優秀な装甲で弾き返すも、雪溜まりにハマって行動不能になった。その後重すぎて輸送も出来ずその場でスクラップにされた可哀想な奴。


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チヘカチコミ!西住流総本山!

※主人公の考え=作者の考えじゃありません。今のうちに逃げを打っとく


俺「というわけで、ニーソチームin西住流本家!」 

 

キモオタ「本当に来たんですね…」 

 

俺「敵の戦い方を知るには本物を見るのが一番だからな!」 

 

ネクラ「…見るだけのつもりならチヘはいらないだろう?…戦るつもりだな?」 

 

俺「…ノーコメ」 

 

 

 

俺「たのもー」 

 

ガタガタガタガタガタガタ 

 

西住流「!?」 

 

正門から戦車で乗り込む! 

 

俺「見学に来ました~」 

 

キモオタ「見学って態度じゃない…」

 

 

 

 

眼鏡「ええと…入門希望かしら?」 

 

俺「ええと…手合わせ的な?」 

 

眼鏡「…困るのよねぇ。あなた達みたいな勘違いしてるにわかは西住流にはいらないの…しかも男…」 

 

俺「…」イラァ☆ 

 

ネクラ(一応大会で決勝に出るんだけどなぁ…) 

 

キモオタ(あんまり確認してないのかも知れないですね) 

 

ネクラ(…おかしいな…俺達名立たる強豪を倒してるはずじゃ…)

 

眼鏡「戦車道はね、乙女のたしなみなの。あなた達みたいな…」 

 

俺「ほぅ…そんな男子に戦車で負けたら恥ですもんねぇ…そりゃ戦いたくないですわぁ……だからそんなに口論に持ち込むんですね?」 

 

眼鏡「なっ!?」 

 

俺「いや?男子なんかに負けたら恥ずかしいですからねぇ?しかも天下の西住流が…逃げてもしょうがないですよぉ?」 

 

眼鏡「…私が…逃げる……?いいわよ!ボコボコにしてあげる!ついてきなさい!」 

 

俺(煽り耐性ひっくいなぁ…)ニタァ 

 

 

 

西住流戦車演習場 

 

キモオタ「…相手の戦車、Ⅳ号D型ですね」 

 

眼鏡「この演習場を使っての一対一のタイマンよ。文句ある?」 

 

俺「ティーガーとかパンターとか使わなくていいんですかぁ?」 

 

眼鏡「あんた達を倒すのにそんな戦車いらないわよっ!!それにそんな失敗作で西住流に勝てるとでも思ってるの?」 

 

ネクラ(その失敗作相手にⅣ号使うのかよ……)

 

俺「ハハハ、どうでしょう?」ニヤニヤ 

 

眼鏡「ムキィィィ!!」 

 

 

 

 

キモオタ「煽りますねぇ…」 

 

俺「あのお高く止まった感じが嫌いだ。それと個人的に西住流が好きじゃない」 

 

ネクラ「その心は?」 

 

俺「そもそも西住流戦車道は硬い重戦車並べて戦う戦車道だ。そんなの誰が真似出来るんだ?金持ちが勝つだけなんだよ。まさに『札束で殴り合う武道』ってな。なーにが乙女の嗜みだ」

 

キモオタ「嘘ですよね?」

 

俺「ん?」

 

ネクラ「それもあるだろうけど何か隠してるな?」

 

キモオタ「らしくもない。そんなこと言う割にはサンダースやプラウダは好きですよね?理由つけて何を隠しました?」

 

俺「お見通しかよ…嫌なもんだな。………………去年の黒森峰対プラウダ戦を見たことあるか?」 

 

キモオタ「ああ…あの事件のことですか…川に落ちた仲間を助けにいったらその隙を突かれて十年連続優勝を逃したって…」 

 

俺「そう、そのこと。あと後色々調べたんだけどよ、その助けに行った子、副隊長だったんだけど、戦車道辞めたんだって。今どうしてるかは知らん」 

 

ネクラ「…色々嫌な想像が働くな。……西住流は必ず勝つための戦車道、だったよな」 

 

キモオタ「…当たりもきつかったでしょうね…」 

 

俺「戦車道の無い学校に行くのがベストかもな…そういう話聞くとなーんかいけ好かないんだよなぁ……」 

 

キモオタ「それにしても意外ですね。そういうことに影響されない人だと思ってました」 

 

俺「…その子が可愛かった。それだけ」 

 

ネクラ「やっぱりそういうことかよ…!」 

 

俺「そんじゃ、逆恨みをぶつけにいきますか!」

 

 

 

眼鏡「ムキィィィ!!あいつら!雑魚のくせに人を馬鹿にしやがって!」 

 

ぶりっ子「まぁ~私達なら~余裕で勝っちゃうんですけどね♡」 

 

クールさん「…あの人達…この前の試あ」 

 

眼鏡「あんな雑魚!西住流にかなう筈無いわよ!ほら、さっさと出撃!」 

 

クールさん「……了解」 

 

 

俺「さて、相手は西住流、黒森峰戦の練習だぞ!」 

 

キモオタ「どんな作戦で行きますか?」 

 

俺「今回、主砲換装してきたんだっけ?」

 

キモオタ「はい、決勝の為に新たに二種類の砲身を買いましたが、今回は初速と貫通力の高い57mmを持ってきました」

 

俺「Ⅳ号側面を近めで撃てば倒せるっぽいな…ひとまずは様子見……」

 

カタカタカタカタ

 

履帯の音が微かに聞こえる

 

俺「しっ!」 

 

ゴガガガガガガガ 

 

キモオタ「…エンジン音ですね」 

 

ネクラ「どうする?」 

 

ガガガガ……ガガ… 

 

キモオタ「止まった…?」 

 

俺「ヤバい!うってくる!」 

 

ネクラ「なっ!?」 

 

ズガァァン!! 

 

俺「二撃目くるぞ!発進!」 

 

ガガガガ! 

 

ズガァァン!! 

 

俺「うわっ!ジャストミート!?」 

 

チヘが隠れていた茂みが形を無くす! 

 

 

 

ぶりっ子「うーん、よけられちゃったぁ♡」 

 

眼鏡「ちゃったぁ♡じゃないわよ!何外してるのこのへたっぴ!」 

 

ぶりっ子「あぁん?メガネザルに言われたくないわ?」 

 

眼鏡「あ?」 

 

 

 

 

俺「流石西住流!なんて射撃技術!お見それしましたぁ!!」 

 

キモオタ「さっきいけ好かないとか言ってませんでしたっけ!?」 

 

俺「舐めてたね!こんなに速攻で見つけてきて撃ってくるとは思わなかったね!」 

 

ネクラ「馬鹿言ってる場合じゃないよ…どうするの?」 

 

俺「そうだな…相手のいる方向に撃ちかえして」 

 

キモオタ「了解!」 

 

俺「撃てぇ!!」 

 

ドォン! 

 

俺「ネクラ、木の間をジグザグに動きながら相手に近づいて」 

 

ネクラ「ん」 

 

俺「キモオタ、狙いは履帯、壊して」 

 

キモオタ「了解!」 

 

 

 

ぶりっ子「当たんない~♡」 

 

眼鏡「真面目にやれ下手くそ!」 

 

ぶりっ子「ああん?もっとマシな指示してから文句言えやクソメガネぇ!」 

 

クール系「…」グイッ! 

 

ガガガガ!! 

 

眼鏡「ちょ!今狙撃中!」 

 

クール系「ここで戦車から放り出されたくなければ喧嘩はやめて、まともに戦って下さい」ゴゴゴゴゴゴ 

 

眼鏡「…はい」 

 

ぶりっ子「…はい」

 

 

 

 

キモオタ「捕捉…」 

 

俺「撃てっ!!」 

 

ドォン! 

 

 

 

眼鏡「フルブレーキッ!!」 

 

クール系「…んっ!」 

 

ギャギャギャギャギャギャ! 

 

ドゴォン! 

 

弾が外れる! 

 

 

 

ネクラ「あのチームの車長と操縦士…やる…とっさの判断でよけた…」 

 

キモオタ「久々に外しました…」 

 

俺「キモオタは試合じゃ命中率100%だったからな…」 

 

キモオタ「次は外しません…!」 

 

俺「うーん、でも普通に戦っても勝てそうにないな…」 

 

ネクラ「どうする?」 

 

俺「そうだな…ちょっと外出ていいか?」 

 

ネクラ「なんで?」 

 

俺「機銃使う。キモオタは牽制でどこでもいいから当てて。ネクラにはちょっとやってもらいたいことがある」 

 

ネクラ「やってほしいこと?」 

 

俺「俺の言うとおりに走ってくれ。やりたいことがある」 

 

キモオタ「やりたいこと?」 

 

 

 

俺「知ってるか?丸太って最強の武器らしいぜ?」 

 

 

 

 

眼鏡「そんなへなちょこな砲撃じゃ抜けないわよっ!」 

 

ドォン!カァン!ドォン!カァン! 

 

眼鏡「ん?一式から誰か出てきた?機銃?」 

 

タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ! 

 

二十連射! 

 

しかし弾は明後日の方向に飛んでいく… 

 

ぶりっ子「機銃、全然当たりませんね~♡」 

 

眼鏡「ふんっ…口ほどにもないわね」 

 

クール系「何か…おかしい…」 

 

 

 

 

クール系「……違うっ!!」  

 

眼鏡「え?」 

 

 

ぎ……ぎぎぎ… 

 

バダーン!! 

 

Ⅳ号の前に生えていた木が倒れる! 

 

眼鏡「回避ッ!」

 

 

 

俺「嘘だろ!?あの木直撃コースだったのに避けるのかよ!?」

 

ネクラ「どうする!?」

 

俺「次やるぞ!!!」 

 

タタタタタタタタタタタタ! 

 

ぎぎぎ…ぎぎぎ…バダーン!! 

 

俺「今度はⅣ号前方に木倒した!乗り越えられる前にできる限り接近!」 

 

ネクラ「了解…!」 

 

ブロロロロロロロ!! 

 

全速力でⅣ号に突撃する! 

 

眼鏡「一式が来るぞ!速く砲塔回せっ!!」 

 

ぶりっ子「んぬぬぬぬぅ!!」 

 

 

 

 

俺「十分近づいた!撃て!」 

 

キモオタ「この距離なら流石に外しもしないし弾かれもしないっ!!」 

 

ドォン! 

 

先に撃ったのはⅣ号だった!

 

俺「くっ…!」

 

しかし効果は軽微、うまく弾いた!

 

俺「撃ち返せ!てぇ!!」

 

ズガァァン!!……パシュ! 

 

Ⅳ号の白旗が上がる! 

 

 

俺「…ゼェ…ゼェ…」 

 

キモオタ「流石…ですね……射撃も操縦も練度が高かった…」 

 

ネクラ「確かに、強いな…」 

 

 

 

眼鏡「うそ…」 

 

ぶりっ子「なんであんな雑魚戦車に…」 

 

眼鏡「あんたが外したからっ!」 

 

ぶりっ子「ああん?アンタがちゃんと指令出さないからでしょ!?」 

 

クール系「…黙れ」ゴゴゴ 

 

二人『…はい』 

 

 

 

 

俺「ありがとうございました!」 

 

クール系「ええ、こちらこそ…」 

 

俺「ところで、後ろでお互いの足を踏み合ってる二人は」 

 

眼鏡「…」ゲシゲシ 

 

ぶりっ子「…」ゲシゲシ 

 

クール系「気にしないでほしい。それより、あなた達は御舞等高校の生徒?」 

 

俺「お、正解。よく知ってましたね」 

 

クール系「決勝で黒森峰と戦うらしいからね。まあ、あいつらは知らなかったようだけど…」 

 

二人『うっ…』 

 

俺「まあ西住流の強さがわかってよかった……あと簡単に挑発に乗ってくれてよかった」ボソッ 

 

眼鏡「うっ…」 

 

ぶりっ子「アンタがベタな挑発に乗らなかったら…」

 

眼鏡「あぁん?」 

 

ぶりっ子「あ?」 

 

ボコスカボコスカ 

 

俺「…あの二人は…?」 

 

クール系「…練度は高いんだけど…はぁ……」

 

俺「苦労してるようで…」




相手の西住流門下生はリトルアーミーの三突組がモデルです

西住流の真骨頂は火力、防御力、機動力、冷静な判断力を総動員して強烈な電撃戦を仕掛けることにあります。ですが作中の黒森峰は火力と防御力に偏重しすぎて他が疎かになっていると思われます。黒森峰=西住流ではないんですねー。リボンの武士では改善しようと変わり始めましたが。何が言いたいかというと、俺くんの西住流批判(前半)は作者の本心じゃないよ!貧乏戦車道は大好きだけどね!


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家元と若造は少女を思い

ルーキーランキング載りました!皆さんありがとうございます!



主人公もう黙れよぉ!これ以上はマズイよぉ!


??「……何事ですか?」 

 

眼鏡「い、家元!!」 

 

ぶりっ子「師範…!?」 

 

現れたのは師範、西住しほ

 

しほ「こちらの方々は何者でしょうか?」 

 

俺「どうも、御舞等高校から来ました、俺と申します」 

 

キモオタ「同じくキモオタ」 

 

ネクラ「…ネクラ」 

 

しほ「…ああ、あの…。それで?何をしにいらしたのですか?」 

 

俺「少し西住流の見学に。そこにいる門下生の人が丁寧に説明してくれました」 

 

キモオタ(いけしゃあしゃあと…好青年装ってやがりますな)

 

しほ「ほう…それにしても戦車持参とは穏やかじゃないですね……」 

 

しほは演習場の方に目を向ける 

 

俺(…一戦やったのはバレてるか) 

 

しほ「それで?どうだったんですか?」 

 

眼鏡「う…」 

 

俺「いや~なかなか勉強になりました!流石は西住流って感じですね!」 

 

しほ「………」 

 

Ⅳ号とチヘの方を見やる 

 

キモオタ(確かに戦車の状況を見れば勝ち負けはわかりますな…) 

 

 

 

しほ「…まあいいでしょう……してやられるとは…すこし“指導”が必要そうですが…ね」 

 

三人『!?』 

 

ネクラ(ヒエ…どんな指導だよ…) 

 

しほ「まあ冗談ですが」

 

キモオタ(今のが冗談て……マジな目ですけど!!?)

 

 

 

 

俺「その場合、大多数の門下生に“指導”が必要になりそうですねぇ?」 

 

 

 

キモオタ「俺氏!?」 

 

零度近かった空気の温度が一気に氷点下80℃まで落ちる

 

しほ「…何が言いたいのでしょうか?」 

 

俺「そのままの意味ですよ」 

 

それでも続ける

 

しほ「今までの試合、一応は見ましたが……西住流にその邪道で勝てるとでも?」 

 

俺「そこで邪道という言葉が出てくるあたり、天下の西住流師範に少しは興味を持っていただいてるようで嬉しい限りですが…」

 

表情を変えずに続ける

 

俺「今までの試合、特に黒森峰の試合、一応は見ましたが……停滞した強さでいつまでも勝ち続けられるとでも?“犠牲”を省みずに戦い続けるのですか?」 

 

しほ「西住流は何があっても前へ進む流派。強きこと、勝つことを尊ぶのが伝統。犠牲なくして、大きな勝利を得ることは出来ないのです」 

 

俺「そして、あの優秀な副隊長を犠牲にした、と」 

 

しほ「……当然です。勝利を求めるのに甘さは不要」 

 

俺「…やっぱり話はあいませんね」 

 

しほ「あなたのような経験のない初心者にはわからないでしょうね」 

 

俺「…次の黒森峰戦、覚悟して下さい」 

 

しほ「…邪道は叩き潰すのみです」 

 

 

 

俺「道を外れて、何が戦車道だ……」 

 

 

………………………………………… 

 

俺「帰るぞ」 

 

キモオタ「…はい、皆さん、失礼しました」 

 

ネクラ「……」 

 

 

 

 

しほ「…まほが帰ってきたら伝えなさい」 

 

眼鏡「は、はいっ!」 

 

 

 

しほ「王者の戦いを見せてやりなさい。そして、道を正してやりなさい」 

 

 

 

 

 

 

俺「キモオタ、ネクラ」 

 

キモオタ「…何ですか?」 

 

ネクラ「…なんだ?」 

 

 

 

 

俺「勢いであんなこと言っちまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 

 

 

 

 

キモオタ「はぁ!?」 

 

ネクラ「へ!?」 

 

俺「どうしよう!家元に喧嘩売っちまったよ!!どうすんだよ!!」 

 

キモオタ「知りませんよ!というか何も考えずにあんなこといったんですか!?」 

 

俺「あああああ!そうだよ!やべぇよ!やべぇよ!というか今日家元いないはずなんだよ!そういう日を狙って来たんだよ!なんでいるんだよぉぉぉ!!」 

 

ネクラ「さっきまでの余裕っぷりはなんだったんだ…?」 

 

俺「余裕なわけないだろ!?あの人めっちゃ怖い!目が怖い!視線で殺される!!」 

 

ネクラ「本当…お前って奴は…」 

 

俺「危うく漏らすところだったよ!!というかチビった!」 

 

キモオタ「安心して下さい。パンツは常備してありますから!」 

 

俺「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!やっちまったぁぁぁぁ!!」 

 

格好良く決められない。それがこの主人公。 

 

 

 

 

ネクラ「と、言うわけでこの馬鹿が不用意に喧嘩ふっかけたせいで相手チームの殺る気スイッチがONだ…」 

 

チビ「うわ~ないわー」 

 

俺「うるせぇ!やっちゃったものはしょうがないだろ!!そんなことより練習しろ練習!!」 

 

チビ「西住流師範を敵に回して、この先この人生きていけますかね…?」

 

クロウ「月の無い夜は気をつけろよ」

 

俺「やめてぇ!お命だけはご勘弁をぉぉ!!」

 

 

 

不良「隊長、例の作戦のことだが…」 

 

俺「エグッ…エグッ…か、完成したか?」 

 

不良「ばっちりです!」 

 

ネクラ「俺…その作戦、正気?」 

 

このあたりでとりあえず泣き止む俺

 

俺「俺が今まで正気だったことがあるか?」 

 

ネクラ「はぁ…」

 

 

 

先が思いやられる中、舞台は決勝へ!




たかが何も知らないガキの台詞だとしてもこれはしぽりんも心が痛いだろうなぁ…って思いながら書きました。


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【番外編】なぜ御舞等高校は実績もないのに廃校にならなかったのか

黒森峰戦の前に番外編!


文科省にて… 

 

 

阿部「…廃校?」 

 

役人「ええ、政府は維持費のかかる学園艦の統廃合を進める計画を立てていまして、御舞等高校は特に実績も無く生徒数も減少傾向にある。」 

 

阿部「それで…廃校…と」 

 

810「(認められ)ないです!!」 

 

役人「ええ、今認められなくても今年度中に認めてもらえれば結構ですので」 

 

沈黙が流れる… 

 

阿部「役人さんよ…」 

 

役人「なんでしょうか?」 

 

阿部「後悔…するなよ?」 

 

役人「…?」 

 

阿部「失礼する」 

 

ガチャン 

 

阿部は落ち着いた様子で部屋を出る 

 

役人「なんなんだ…?まあいい、どうせ何も出来やしない…」 

 

 

 

部下「た、大変です!」 

 

役人「どうした?」 

 

部下「も、文科省前を!見て下さい!!」 

 

役人「どれどれ…」 

 

 

一言で言うとカオスだった

 

 

役人「仮面被ったアイドルがチェーンソー振り回して暴動したり、世紀のマッドサイエンティストが高笑いしてたり、一万人規模でなんか気持ち悪い動きして踊ってる!?」 

 

部下「虎ノ門駅と霞が関駅が開幕ダッシュ勢で陥落!!増援来ます!」

 

役人「止められないのか!?」

 

部下「歴戦のスタッフ長でない限り無理です!」

 

役人「訳がわからん!」

 

部下「秋葉原だ…御舞等高校を廃校にするということは秋葉原を敵にするということだったんだ!!」 

 

役人「じょ、状況の確認を…!」 

 

自室に取り付けられたパソコンを開くが… 

 

役人「な、なんだこれは!!」

 

 

 

ぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽ ぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽ ぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽ

 

 

 

役人「な、なんなんだ!!」 

 

部下「…これは…うわぁぁぁぁぁ!」

 

役人「し、しっかりしろ!」

 

部下「ガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッ…」 

 

 役人「部下ぁ!!」

 

 

役人「そうだ!で、電話なら通じるはず!」 

 

 

 

 

役人「はやく上司に連絡を…」 

 

プルルルルルルル 

 

役人「上司さん!今大変なことが…」 

 

上司『に、逃げろ…!奴が来るぞ…!』 

 

役人「上司さん!?」 

 

上司『奴は…お前を狙っている…!早くっ!!逃げるんだ!』 

 

役人「や、奴とは!?」 

 

上司『いいから早くっ!…』 

 

??『暴れんなよ…暴れんなよ…』 

 

上司『やめてくださいよ(絶望)……』 

 

 

 

上司『アッーーーーー!!』 

 

 

 

役人「上司さん!?」 

 

ツーツーツーツー

 

 

 

役人「何が起こっているんだ…奴…とは…」 

 

ドンドン! 

 

扉から力強いノックが聞こえる 

 

役人「な、何者だ!」 

 

返事はない 

 

ドンドンドンドンドンドン!! 

 

役人「ひ、ひぃ!!し、しかし!か、鍵はついている…!!」 

 

ドンドンドンドンドンドンドンドン!! 

 

……………カチャリ 

 

役人「か、鍵が開いた…」 

 

扉はゆっくりと開き… 

 

 

 

その隙間から…… 

 

 

 

奴は現れる…… 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

阿部「やらないか」 

 

 

 

 

 

 

 

役人「アッーーーーーー!!!!!!!」 

 

 

 

こうして御舞等高校の廃校は免れたのである




実力行使。大洗も真似すればいいんじゃないかな


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VS王者黒森峰!黒森峰全車VSルノー乙型!?

決勝開始です!


試合当日!! 

 

俺「今日は決勝!相手は王者、黒森峰!気合い入れていくぞ!」 

 

全員『おお!!』 

 

俺「よーし!各員戦車の整備を続けてくれ!」 

 

 

 

キモオタ「なんとか秘密兵器の完成も間に合いましたね!」 

 

俺「ああ!これで作戦の幅が広がる」 

 

キモオタ「チヘの砲身は結局75mmにしたんですね」

 

男「おう。こっちのほうが榴弾を使いやすいからな。貫通力は低いけど今回はSUとSMKのサポートに回るつもりだからな」

 

 

 

 

俺「で!」 

 

 

俺「あなた達は何をしてるんですかねぇぇぇぇ!!!」 

 

ダージリン「何って」 

 

ケイ「言われても」 

 

アンチョビ「見ての通り」 

 

カチューシャ「出店を出してるだけよ!」 

 

 

 

俺「何故!!」 

 

ダージリン「ケイとアンチョビが屋台をやっているのを見て、面白そうだなと思いましたの」 

 

カチューシャ「屋台は頼れる同志がすぐに用意してくれたわ!」 

 

俺「折角試合見にきてくれたなら挨拶くらいしてほしいなと思うのはおこがましいでしょうかねぇ!!!?」 

 

 

 

アンチョビ「それなら…」チョイチョイ 

 

アンチョビが手招きをする 

 

俺「お、なんだ?」 

 

アンチョビ「まあ座れ」ギギギ 

 

進められたら椅子に座る 

 

俺「おう…」 

 

 

 

アンチョビ「お客さん、ご注文は?」 

 

 

 

俺「金を払えと!?」 

 

ダージリン「30分フリードリンクで2万円ですわ」 

 

俺「ここはメイドカフェか何かですか!?しかもちょっと高い!」 

 

カチューシャ「今ならプラス五万円でカチューシャがあなたを下僕にしてあげる!」 

 

俺「財産と人権を同時に奪ってきた!?」 

 

ケイ「サンダースの反省会への出席も可能よっ!」 

 

俺「ひゃっほう!胃潰瘍は免れないぜっ!」 

 

その扱いの酷さに、未来でいずれ出会うであろうどこかの隊長さんに嫉妬する俺であった。 

 

 

 

 

ちなみに金は払った。後悔はしていない 

 

 

 

選手の整列が始まる 

 

審判「隊長、副隊長、前へ!」 

 

俺「…」ザッザッ 

 

阿部「…」ザッザッ 

 

 

 

まほ「…」ザッザッ 

 

エリカ「」ザッザッ 

 

 

 

エリカ「ふーん、あんた達が相手?見るからに弱そうなチームね」 

 

俺「…」 

 

エリカ「まぐれで勝ってきただけで調子に乗らないでよね」 

 

俺「…戦車道にまぐれ無し。あるのは実力のみ。確か西住流の言葉だったよな?」 

 

エリカ「な…」 

 

俺「戦車道は礼に始まり礼に終わる競技。最初の挨拶でいきなり煽ってくるというのは相手への敬意が欠如しているように見えるが、どうだ?」 

 

エリカ「……」 

 

 

 

ネクラ(お前が言うな) 

 

キモオタ(同感であります) 

 

チビ(プラウダ戦でいきなりセクハラかました先輩は言えませんよね…) 

 

阿部(言えないな) 

 

航海(お前そんな人間じゃないだろ)

 

チョウ(この前戦いはメンタルに攻撃するのは基本トカ言ってマシタ)

 

オネェ(心にも無い事言ってるわね)

 

クロウ(相手がお前のことよく知らなくてよかったな) 

 

 

 

エリカ「あ…あんたねぇ!!」 

 

まほ「エリカ…」 

 

エリカ「隊長!」 

 

まほ「すまない、うちのメンバーが失礼した」 

 

俺「…いえいえ」ニヤ… 

 

エリカ「…覚えてなさい」イライラ

 

 

 

 

 

ここで御舞等高校と黒森峰女学園の戦力を見ていきましょう 

 

御舞等高校 

 

SU-100(フラッグ車)くそみそチーム 

 

一式中戦車チヘ(隊長車)ニーソチーム 

 

Ⅱ号戦車 触手チーム 

 

M3軽戦車中国仕様 ヤムチャチーム 

 

ルノー乙型戦車 ナイトチーム 

 

バレンタイン歩兵戦車 キヨハラチーム 

 

Ⅰ号戦車C型風 後悔チーム 

 

SMK重戦車 KABAさんチーム 

 

 

 

黒森峰女学園 

 

 

Ⅵ号重戦車ティーガーⅠ(フラッグ車)  

 

Ⅵ号重戦車ティーガーⅡ(ケーニヒスティーガー)×2 

 

Ⅴ号G型中戦車パンター×6 

 

Ⅳ号駆逐中戦車ラング×6  

 

Ⅴ号駆逐中戦車ヤークトパンター 

 

Ⅵ号駆逐重戦車ヤークトティーガー 

 

駆逐重戦車エレファント(フェルディナンド) 

 

Ⅲ号中戦車J型 

 

秘密兵器???(超強い) 

 

 

 

戦力差絶望的だね。勝てる気がしないね。 

 

あと秘密兵器って何だろうね(白目) 

 

 

審判「両校、挨拶!」 

 

俺「よろしくお願いします!」 

 

全員『よろしくお願いします!』 

 

 

 

エリカ「……見てなさいよ」 

 

俺(うひょー!目が怖い…!) 

 

 

 

 

 

俺「…チヘたん、今日も頼むぞ」 

 

キモオタ「よろしくお願いします!」 

 

ネクラ「……よろしく」 

 

マサイ「頑張って行きましょう!!」 

 

 

 

俺「お前誰だ?」 

 

マサイ「あなたのチームの装填手であるマサイですよ!?」 

 

俺「すまん、出番がないから忘れてた」 

 

マサイ「ひどいっ!!」 

 

 

出身が有名な部族なだけではキャラが濃い御舞等高校では生きていけないのだ

 

 

 

 

俺「恐らく相手は火力に物を言わせて速攻で片を付けにくる。俺達試合開始すぐに移動を開始、自分達が有利な場所に逃げる」 

 

クロウ「有利な場所?」 

 

俺「今回はチビ戦車が得意なフィールドがあるからな!なおかつSMKなら対応出来る場所が」 

 

オネェ「火力なら任せなさい!」 

 

俺「期待してるぞ!それじゃ、お前らいくぞ!!」 

 

 

 

まほ「これより決勝戦だ。相手は始めて対するチームだが、油断はするな。迅速に行動しろ。グデーリアンは言った。厚い皮膚より速い足、と。ゆくぞ!」 

 

 

 

ヒューーーー…… 

 

 

パポン!! 

 

花火が上がった! 

 

 

 

俺「パンツ!」 

 

阿部『アッーー!』 

 

ゲイ『フォーーー!!』 

 

チビ『よりにもよって決勝戦でなんでその掛け声なんですかぁぁぁ!!!』 

 

 

 

 

 

俺「全車隊列を崩さずに前進、敵は強いが落ち着いていくぞー」 

 

航海『まあ相手との距離は遠いし当分接触はしないだろうな』 

 

チビ『航海さん、それってフラグなんじゃ……』 

 

 

 

ドォォォォン!! 

 

チビ『やっぱりぃ!!?』 

 

もちろん黒森峰の攻撃である。しかもいっぱい

 

ドォン!ドンドン!ドォン! 

 

俺「あいつら森をショートカットしてきやがった!!全車ジグザグに動いて回避っ!!」 

 

ドォン!ドンドンドンドン!ドォン! 

 

俺「んぎゃぁぁ!!流石黒森峰ぇ!!?」 

 

 

 

生徒「前方二時方向、フラッグ車SU-100を発見」 

 

エリカ「よし、標準を合わせろ。一発で終わらせてあげる…」 

 

 

 

俺「みんな!!少々早いがあの作戦やるぞ!」 

 

全員『了解!』 

 

俺「全員煙幕用意っ!!“縁日作戦”!バルーンドッグ展開!」 

 

ボフンボフン!!ボフボフボフン!! 

 

煙幕弾と戦車後部から出る煙幕によってあたりが煙に包まれる! 

 

 

 

生徒「敵フラッグ見失いました!!」 

 

エリカ「チッ!煙幕なんて忍者か何か!?」 

 

まほ『落ち着け、今日は風が強い。煙幕はすぐに晴れるだろう。落ち着いて待て』 

 

エリカ「了解!!」

 

 

 

 

 

俺「クロウ…頼むぞ!」 

 

クロウ『了解!!』 

 

俺「ナイトチーム以外は“東の森”に進んでくれ!ナイトは作戦終了後、目的地にて合流!各員健闘を祈る!」 

 

全員『了解!』 

 

 

 

 

 

生徒「煙幕、晴れます!」 

 

エリカ「くっ……逃げられたか…?………ん?」 

 

煙幕が晴れたその一瞬、エリカは敵のⅠ号と一式を見た 

 

エリカ「逃げるのが少し遅かったみたいね!敵は“西の森”に進んだ!追いなさい!」 

 

生徒「了解!」 

 

エリカのティーガーⅡ、そしてパンター二輌が先陣を切って追い、その後から全車輌が後を追う。 

 

 

 

俺「黒森峰は量と火力で敵を撃破していくはずだから、多分下手に分隊せずに攻撃に回ってる全車で“俺達”を追うだろうな」 

 

チビ『その間に僕達は移動を続ける、と』 

 

俺「そういうこと。後はクロウ達の無事を祈るって感じだな。あいつならなんとか出来るとは思うけど…」 

 

 

 

 

クロウ「厨二!追ってきてるか!?」 

 

厨二「ああ!恐ろしいほどにな!」 

 

クロウ「了解!そろそろ頃合いだな…バルーンドッグを放て!!」 

 

厨二「了解!!」 

 

厨二はルノー乙型の後ろについていたロープを切断する!

 

 

 

 

生徒「敵車両発見しました!!」 

 

まほ『わかった…攻撃開始』 

 

エリカ「……待ってください!様子がおかしいです!」 

 

まほ『どういうことだ?』 

 

エリカ「エンジン音もしなければ動きもしない…」 

 

生徒「…まさか」 

 

 

 

エリカ「偽物!精巧に作られたデコイです!!」 

 

 

 

まほ『騙されたか……私達はまだ奴らを侮っていたのかもしれないな……』 

 

エリカ「…っ」

 

 

 

パンターが一輌、デコイに近づく 

 

生徒『……これは…金属に見えるのはペイントで本当は風船のようですね』 

 

縁日とかで売ってる犬の形をした風船から着想、制作したものである。かなり近づかなければ風船だとは見抜けないだろう。それもそのはず、オネェさん率いる美術部を総動員して作ったデコイだ。金属質のペイントにこだわりが半端では無い。

 

そして

 

 

 

 

クロウ「今だ!撃てぇ!!」 

 

ドォン! 

 

小さい車体を利用し隠れていたルノー乙型が発砲!

 

砲弾は真っ直ぐ敵……ではなく風船デコイに向かっていき… 

 

生徒『へ!?』 

 

砲弾がデコイを割り━━━ 

 

 

 

ドガァァァァァァァァァン!! 

 

 

 

デコイが大爆発を起こす!! 

 

 

 

 

クロウ「よしっ!逃げるぞ!」 

 

厨二「ういよっ!」 

 

 

 

 

エリカ「なっ……!?」 

 

まほ『何が起きた…報告をしなさい』 

 

エリカ「敵のデコイが爆発を起こしました!現在状況確認中です!」 

 

先程のパンターからの報告を受ける 

 

生徒『白旗は出ていませんか、履帯に少しダメージを受けました!あとエンジンから変な音がします!』 

 

エリカ「…チッ……認めたくないけど…やるじゃない…」 

 

 

 

チビ『あのー、僕のⅡ号型のバルーンがアホみたいな大爆発を起こしたんですけど…何をやったんですか?』 

 

俺「ああ、バルーンの中に圧縮火薬とネジとか釘とか入れて、空気に気化ガソリン混ぜた」 

 

チビ『バルーンⅡ号ぅぅぅ!!酷いぃ!』 

 

阿部『それにしても、あれだけの爆発でも戦車は動けるんだな…白旗は確認出来なかったらしい』 

 

俺「実は爆発だけなら大した威力にならないんだよね。もちろん熱いから生身の人間はアウトだけど戦車は多少の炎なら耐えるし。一応攻撃力あげるためにネジとか釘とか混ぜたけど…大したダメージじゃないだろうな」 

 

航海『爆弾の周りにネジとか…テロリストかよ…』 




うまく言い表せない縁日の犬型風船。戦車型バルーンを膨らませるときは空気入れシュコシュコしてたら間に合わないので薬品使って内部に一気に酸素を発生させる仕組み。

75mm砲を装備したチヘは実は二式砲戦車ホイだったりするけど呼び方は一式中戦車チヘで統一


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兵器には演技を

VSパンター軍団!原作なら一輌も倒されていないパンターとどう戦うのか!?


「とりあえずナイトは見つからないように移動。あの爆発なら土埃がうまく働いて逃げやすいだろ」 

 

クロウ『了解』 

 

俺「それじゃ今から2つの小隊に分けるぞ。ニーソ、ヤムチャ、触手、KABAはこっちで敵の数を少しでも減らす。ナイト、キヨハラ、くそみそは目的地、市街地に向かってくれ。後悔は走り回って偵察。少々危険な作戦だけど頼むぞ!」 

 

全員『応っ!!』 

 

 

本隊攻撃隊 

 

チヘ、M3、Ⅱ号、SMK 

 

市街地陣地占拠隊 

 

ルノー乙、バレンタイン、SU-100 

 

偵察 

 

Ⅰ号 

 

 

 

 

俺「航海!黒森峰の状況は?」 

 

航海『分隊した。パンター五輌がサーチ&デストロイ。他はゆっくり動いてるな。下手に動き回っても戦車にダメージを与えるだけだと判断したんだろう。ちなみにフラッグの守りは固そうだぞ』 

 

俺「サンキュー。偵察を続けてくれ。俺達はパンター隊を叩く」 

 

チビ『どうするんですか?』 

 

俺「全力で『やべぇよ…やべぇよ…!』っていう演技をしながら逃げるんだよぉ!」 

 

チョウ『つまりまた我々囮デスネ』 

 

 

 

 

黒森生徒「前方に敵三輌発見!!」 

 

一式のハッチが開く 

 

俺「やべぇよ…やべぇよ!!逃げろぉぉぉ!!」 

 

生徒「相手は驚いてるぞ!追えぇ!!」 

 

一式、Ⅱ号、M3が逃げ出す! 

 

ドォン!ドンドン!…カァン!カンカン! 

 

牽制に撃つもパンターには効かない!

 

生徒「そんな貧弱な砲撃、効かないわよっ!!」 

 

 

 

 

俺「固いなぁ…」 

 

チビ『これからどうするんですか!!』 

 

俺「500m先の橋まで逃げろ!」 

 

チョウ『パンター六輌の追撃とか怖すぎマス!!』 

 

俺「耐えろっ!そして祈れ!」  

 

 

 

 

生徒『相手は防戦一方です!必ず仕留めて見せます!』 

 

エリカ「何よ…口ほどにもないじゃない…」 

 

まほ「…おかしいな、何故火力のない戦車で固まっていた…」 

 

エリカ「まさか…罠…?」 

 

 

 

頑丈そうな石橋にさしかかる 

 

俺「橋を渡れっ!!」 

 

チビ『急げぇぇ!!』 

 

チョウ『パンター怖いっ!!』 

 

三輌が渡りきる!

 

 

 

 

生徒「追いなさい!!」 

 

生徒2『…なんだか怪しくない?』 

 

生徒「こんなに混乱してるのに?」 

 

俺『やべぇよ!!逃げろぉぉぉ!!速くっ!!』 

 

チョウ『お終いダァ!!』 

 

チビ『ヘルプミーソフトミー!!優しく倒して!』 

 

戦車に頭打ち付けながらの迫真の演技である

 

生徒2『…ガチね』 

 

生徒『でしょ?』 

 

 

 

 

俺「橋にさしかかるぞ!準備いいか?」 

 

オネェ『もちろん!』 

 

その橋がかかる谷の底にはSMKが待機していた! 

 

俺「3…2……」 

 

 

俺「撃てぇぇぇぇ!!」 

 

オネェ『一番二番同時砲撃!撃てぇぇ!!』 

 

一幸『せおいなげぇぇぇ!!』 

 

亜衣『めっちゃホリデェェェェェ!!』 

 

オネェ軍団の二つの砲から放たれた弾は橋に飛んでいき…… 

 

 

どがぁぁぁぁん!!ガラガラガラガラ! 

 

生徒2『うわぁぁぁぁぁ!!』 

 

橋が崩れる! 

 

生徒「…へ?」 

 

ただ一輌渡り切ったパンターが呆然とする 

 

パンターが三輌落下! 

 

オネェ「ロンドン橋は落ちたわ!」

 

俺「オスカー物の名演技だった!よくやった!KABAさんチームありがとう!」

 

生徒「なにぃ!?やられたっ!!」 

 

俺「今だぁ!!突撃っ!」 

 

チヘがパンターに体当たりを仕掛ける! 

 

ズガァァン!! 

 

しかし勢いが少し足りない

 

チョウ「これも追加ァ!!」

 

ズガァン!!

 

さらにその後ろから体当たりするM3!

 

生徒「いやぁぁぁぁぁぁ!!」 

 

渡りきったパンターも谷底へ! 

 

シュパッ!シュパッ!シュパッ!シュパッ!

 

 

 

パンター四輌撃破! 

 

現在8対16! 

 

 

 

 

 

エリカ「四輌同時撃破!?」 

 

まほ「…ッ!やられたか……」 

 

三号生徒『隊長!フラッグ車発見しました!市街地に向かってます!』 

 

まほ「わかった。全車市街地へ向かえ」 

 

全員『了解!』 

 

エリカ「…市街地にはアレがある…私達が行くまでもないかもね…」 

 

まほ「念には念をいれる」 

 

エリカ「わかってます!」

 

 

 

 

 

チビ『よしっ!一気に撃破したぞ!』 

 

俺「よし!ずらかるぞ!そのまま市街地に向かう!」 

 

チビ『了か』 

 

チョウ『チビさん危ナイっ!!』 

 

チビ『へ?』 

 

ズガァァン!!…パシュ! 

 

俺「チビィィィ!!」 

 

Ⅱ号が強烈な一撃を受け吹き飛ばされる!

 

 

 

黒森生徒「一矢報いた!」

 

 

チョウ『まだ一輌生き残ってマス!』 

 

まだ橋を渡っていなかったパンターが向こう岸からⅡ号を狙い撃った!

 

俺「ちっ!まともに戦っても勝てないから逃げるぞ!幸い橋は落としたから追ってこられない!」 

 

チビ『すいません…油断したばかりに…』 

 

俺「気にするな!後は任せろ!」 

 

 

 

 

 

所変わって阿部率いる市街地攻略の一行

 

阿部「よし!市街地についたぞ!」 

 

不良『隊長ももう少しで到着します!ここに向かう経路にある橋を壊したので足止めもしたそうッス!』 

 

クロウ『…ただ、Ⅱ号がやられたか………ん?』 

 

不良『前方に敵Ⅲ号発見!』 

 

阿部「Ⅲ号なら押し切れる!追うぞ!」 

 

ガタガタガタガタ! 

 

路地を曲がる 

 

阿部「発見!撃てぇ!」 

 

ドカァン! 

 

ずがん!…パシュ! 

 

Ⅲ号撃破! 

 

不良『よしっ!』 

 

 

SUがあっけなくⅢ号を葬る!

 

 

そのとき…

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ !

 

クロウ『ん…なんだあれ…壁が移動して出てきた…』 

 

 

 

壁としか言えない巨大な何かが現れる…

 

 

阿部「……違うっ!ありゃ巨大な戦車だっ!!」 

 

不良『んな馬鹿なっ!!デカすぎるだろっ!?』 

 

俺『すまない!少し遅れた……ってなんだありゃぁぁぁぁぁ!!』 

 

チョウ『ば、化物戦車だぁぁぁ!!』 

 

 

 

キモオタ「ま、マウスですっ!!超重戦車マウスですよ!!」 

 

俺「あんな化物勝てるかぁぁぁぁ!!」 

 

ネクラ「ちなみにこのチヘの約百倍重いぞ」 

 

クロウ『どうするんだ!!SMKは!?』

 

チョウ「橋の下から移動中!もう少し時間がかかりマス!」 

 

俺「………そうかっ!!わかったぞ!!俺達が奴に対抗出来る手段がっ!」 

 

クロウ『なんだって!それは!?』 

 

 

 

俺「逃げるんだよォォォォォ!」 

 

クロウ『お前はどこのJOJOだああああああ!!』 

 

 

 

 

チョウ『クロウさん!砲がこっちに向きまシタ!』 

 

クロウ『え!フラッグ車は!?』 

 

チョウ『もうこの路地から逃げました!』 

 

クロウ『そりゃ良かった…じゃねぇよ!誰かたしゅけ』 

 

 

 

ドガァァァァァァァァァン!! 

 

 

 

クロウ『ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!』 

 

ズドガァァァァン!!……パシュ! 

 

ルノー乙型が横転しながら吹っ飛ばされる!

 

ルノー乙型、走行不能! 

 

クロウ「ポルシェ博士マジ許さねぇ!!」 

 

チョウ『クロウサン!怪我は!』 

 

クロウ『ないっ!!その前に早く逃げろ!』

 

 

 

マウスとの死闘が始まる!!




このくらい一網打尽にしていかないと御舞等に勝ち目は無い


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VSマウス!“待”ってたぜぇ、この“”瞬間”をよぉ!

御舞等のマウス攻略!


俺「撃てっ!!」 

 

ドォン!カァン! 

 

俺「そりゃ抜けないよね…」 

 

ドガァァァァァァァァァン!! 

 

俺「回避っ!!」 

 

ギャリリリリ! 

 

俺「全車一斉攻撃!」 

 

ドガドガドガドガァァァン!! 

 

シュゥゥゥゥゥ…… 

 

ダメージを受けた様子はない 

 

俺「建物に隠れろっ!!」 

 

ズドガァァァァン!! 

 

建物が跡形もなく消え去る !

 

俺「あの化物に対抗出来るのなんてSMKくらいだろっ!!オネェさん!今どこ!!」 

 

オネェ『今向かってる!!この戦車足回り弱いから全速出すと怖いのよ!!!』 

 

俺「SMKの助けは見込めない……重戦車無しでどうする……」 

 

不良『隊長!今こそあの作戦をやるべきときでは!?』 

 

俺「あの作戦……あの作戦…かっ!!…相手はマウス…ちょうどいい……全員アレやるぞ!!」 

 

チョウ『…本気でアレやるんデスカ…?』 

 

阿部「やるしかないだろう…」 

 

 

 

 

俺「作戦名“喧嘩上等”を開始するっ!!」 

 

 

 

 

 

マウス生徒「あいつ等、どこに隠れた…ちょこまかと逃げてばかりで………」 

 

エリカ『でもこれで二輌倒して相手の残り車両は六輌。こちらは十六輌…』 

 

まほ『フラッグ車を叩かなければ意味がない…』 

 

エリカ『…油断は出来ませんね』 

 

まほ『…ああ。奴らは常識では考えられない奇想天外な作戦でここまで登りつめてきた……』 

 

エリカ『でも、どうやってもマウス相手じゃ……』 

 

マウス生徒「あの戦車の砲ではマウスは抜けないですよね!」ギャリリ 

 

マウス生徒「ん?今変な音が…」 

 

ギャリリリリリリリリリリリリリリリリリリ!! 

 

マウス生徒「ん?………はぁ!?」 

 

エリカ『どうしたの!?』  

 

 

 

 

 

 

 

俺「“待”ってたぜェ…!!この“瞬間(とき)”をよォ!!」 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考画像

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

 

マウス生徒「り、リーゼントで特攻服を着た奴らが来ました!!」 

 

エリカ『はぁ!?』 

 

 

 

パラリラパラリラ!! 

 

騒音を鳴らし、“御舞等参上!”の文字が踊る旗をはためかせ、バッチリリーゼントを決めた特攻服を着た男が俺である 

 

不良「俺達はもう野球なんかやらねぇって言ってるだろ、川藤!」 

 

チョウ「不良サン…それ暴走族じゃ無いデス…」 

 

何故かメンバーの全員がリーゼントである。 

 

阿部「…ぬんっ!」 

 

俺「阿部会長!?確かに上半身脱いで腹にサラシ巻いてって言いましたけど、下も脱げとは言ってませんからね!?」 

 

阿部「何人たりとも俺のモノは止められねぇ!!」 

 

俺「やめろ!戦車から乗り出すな!色々な問題で失格になる!………いやモノにサラシを巻けとは言ってないっ!!」 

 

 

 

マウス生徒「ぎゃぁぁぁ!変態と暴走族が同時にっ!!」 

 

俺「お、奴さんビビってんじゃねぇか?」 

 

不良「シャバイ奴らだなぁ……あぁん?」 

 

チョウ「えぇと…チョット待って下サイ、台本確認するノデ……ええと…“ヒャハハハハハ!たっぷりかわいがってやろうぜぇ?”」 

 

810「あくしろよ、ヨツンヴァインになるんだよ」 

 

俺「前々から気になってたけど野獣先輩の語録だけじゃ辛くなって他の語録に手出したなコイツ」

 

 

 

俺「全員!アレ持ったか!?」 

 

不良「隊長…じゃなかった、総長!さっさとやっちまいましょうよ!」 

 

俺「そうだな!いくぞぉ!!」 

 

オラァァァァァァァァ!! 

 

 

 

マウス生徒「う、うう撃てぇ!!」 

 

ズドガァァァァン!! 

 

ズガァァン!!… 

 

阿部「回避っ!!!」 

 

見事に回避!

 

俺「進めぇぇぇぇ」パラリラパラリラ 

 

阿部「うおおおおおお!!」ギャリリリリリリリリリリリ! 

 

SU-100がマウスの横につく 

 

俺「これで俯角がとれないから撃たれないな!」 

 

不良「うおおおおおお!!」 

 

マウス生徒「な、近すぎて俯角がとれないっ!!」 

 

俺「チビ戦車だからなぁ!!」 

 

マウス生徒「だ、だけどそのチビ戦車じゃ0距離でもマウスは抜けない!」

 

不良「なあ?不良っていったらやっぱり木刀とかメリケンサックとかだよなぁ?」 

 

マウス生徒「はぁ?いきなりなによ?」 

 

不良「でもなぁ…こんなのも…使うんだぜ?」 

 

すると不良は戦車の中から瓶を取り出した 

 

マウス生徒「…なんだそれ」 

 

 

 

不良「火炎瓶」 

 

 

 

俺「全員火炎瓶投げつけろぉぉぉ!!」 

 

全員『うぇーい!!』 

 

マウス生徒「はぁ!?ちょ、お前らやめろ!」 

 

瓶に燃料のガソリンを入れて投擲し続ける!ちなみに火炎瓶は様々な軍が実際に使用したれっきとした武器である。 

 

俺「おりゃおりゃおりゃおりゃ!!!」ポイッパリーンポイッパリーン 

 

阿部「ぬんっ!!」バリリーン 

 

チョウ「先輩、この予備燃料も入れますカ?」 

 

俺「おお、一斗缶!ぶちこめー」 

 

ガッシャーン! 

 

不良「オラオラオラオラ!!」がっしゃぁぁぁん!! 

 

俺「なんでも入れろー」 

 

ガラガラガラガラガチャンガチャンゴロゴロゴロ 

 

マウス生徒「やめろぉぉ!……いや、待てよ、ただガソリンに引火させて爆発させたとしてもマウスを倒せるような爆発が生まれるとは考えにくい…あれ?こいつらのやってること…意味ないんじゃ…」 

 

 

 

俺「…なんて、そんな風に思ってるのはまるっとお見通しだ!。確かにさっきのバルーンデコイ爆弾は戦車に大きなダメージは与えられなかったな…だけど!俺達の狙いはこっちだ!!」 

 

俺は機銃の弾を大量にスリットに投げ込む! 

 

俺「気づかなかったのか?さっきから俺達がスリットを狙って火炎瓶を投げていることにっ!」 

 

阿部「全員離脱っ!!」 

 

ギャギャギャギャ!! 

 

全車が高速でマウスから離れる! 

 

俺「いくぞ!撃てぇ!!」 

 

ドォン! 

 

 

 

チヘから放たれた砲弾はマウスへと飛んでいき、装甲に到達、火花を散らす 

 

火花は表面についたガソリンを辿り急速に燃え上がる 

 

そして炎はスリットへと進み中へと侵入 

 

その爆風により、中の機銃の弾がマウスの中を暴れまわる!! 

 

ガガガガガガガガガ!! 

 

 

 

俺「マウスはいくら装甲が厚くても、流石に中のパーツにまで装甲つけられないよねぇ!!」 

 

 

弾がマウスのエンジンを貫いた 

 

 

 

……パシュ! 

 

 

俺「よっしゃぁぁぁぁぁぁ!!マウス撃破ぁぁ!!」 

 

 

 

観客「おおおおおおおおおおおおおおお!!!」 

 

おっさん「マウスを喰ったぁぁぁぁぁぁぁ!!」 

 

見学に来てた戦車道ショップのおっさんも大歓喜 

 

 

 

 

 




戦車道のルールによると
『参加可能な戦車は終戦までに、戦線で活躍または設計が完了し試作されていた車輌と、それらに搭載される予定だった部材を使用した装備品のみ。』ピクシブ百科事典より引用

火炎瓶はドイツ軍、ソビエト軍は実際に対戦車用として装備、日本はノモンハンのときに戦車兵が火炎瓶を使用
しているのでルール上はセーフ。ルノー乙型やM3中国仕様など多重国籍戦車を選んだ理由はここにあって、使える装備品の幅が広くなるという理由。ルノー乙型は元はフランスの日本戦車なのでフランス、日本の二ヶ国の装備が使える。M3に関してはアメリカ、中国はもちろんの事、日本の装備を鹵獲して使ったという記録があるので3カ国分の装備が使える。

前の作戦で使ったバルーンドッグはちゃんと元ネタがあり、アメリカ、ドイツ、日本、イギリスが使ってます。ただ調べた上でちゃんと膨張式だと分かったのはアメリカのみ。でも技術的には余裕で作れるよね!セーフセーフ。
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第一みぽりんだって二次大戦には無かった携帯で連絡取り合ってるもん!多少のルール違反は許容されるもん!

以上、本編で回収する予定がないから今白状した裏設定でしたー


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豹変

まだまだ黒森峰優勢

アニメ基準で書くと黒森峰が強そうに書けなくて困る…


俺「残念ながら喜んでる場合ではないんだよなぁ…全員よく聞け!」 

 

いつになく真剣な声に雰囲気が重くなる 

 

俺「向こうは残り15輌、こっちの残りは6輌。戦力差は未だ絶望的だ。」 

 

全員『…』 

 

俺「だが、この戦いはフラッグ車を倒せば終わる!フラッグさえ取ってしまえばいいんだ!いいか!これより最後の作戦に移る!」 

 

ぽろっ! 

 

俺のリーゼントカツラが落ちる 

 

チョウ『…ぷ…』 

 

俺「笑うなっ!聞けっ!!今いいところ!」 

 

キモオタ「ブフォ!しまりませんなぁ!」 

 

ネクラ「俺らしいけどねぇ」 

 

俺「うるせぇ!!これより最終作戦“アイドル作戦”を開始するっ!!」

 

 

 

オネェ『KABAさんチーム只今参上!遅れて悪いわね!』 

 

俺「もうマウス撃破しちゃったぞ?」 

 

オネェ『うるさいわねぇ…重戦車の苦悩をもっと知りなさい!』 

 

俺「予算的に無理がある!」 

 

 

 

航海『こちら後悔チーム。敵が隊列組んでやってきたぞ。』 

 

俺「予想到着時間は?」 

 

航海『約三分ってところだな』 

 

俺「誘導出来るか?」 

 

航海『やってみる』 

 

俺「オネェさん、出番だ!ニーソはこれより最終作戦の準備に入る!他の車両は敵を攪乱、俺の合図があったら全力で離脱っ!!」 

 

 

 

俺「いくぞ!」 

 

 

全員『応っ!!』 

 

 

 

 

後悔「ヘイヘイ!お姉さま方!こっちだよ!」 

 

ドンドン! 

 

生徒「敵発見、Ⅰ号」 

 

後悔「撃て撃て!こっちが勝ってるのは連射と速力だけだ!最大限にいかせ!」 

 

ドンドン!カァン!カァン! 

 

Ⅰ号は少し速度を上げる 

 

後悔「敵三輌ついてきた!ティーガーⅡ、パンター二輌の合計三輌!出来る限り遠くに誘導する!」 

 

 

 

阿部「敵車両発見、恐ろしい数だな」 

 

チョウ『出来る限り戦力分散しないとですね……』 

 

オネェ『後悔チームだけでなく、私達も敵の挑発が重要ね…』 

 

ドォン!ドォン! 

 

不良『撃ってきた…』 

 

くそみそ「市街地ぐるぐる回りながら逃げるぞ」 

 

チョウ『ボクは後続を相手シマス!おそらく相手はエレファントやヤークト。駆逐戦車ならなんとか引きつけられるかもしれまセン!』 

 

阿部「頼んだ!」 

 

 

 

航海「撃て撃て撃て!!」 

 

カァン!カァン!カァン! 

 

航海「敵車両に接近!」 

 

パンターの側面にくっつき0距離で射撃する 

 

スガァン! 

 

航海「ヘイヘイヘイヘイ!」 

 

生徒「ムカつくぅ!!チビ戦車の癖にぃ!!」 

 

航海「挑発がてらもっとスピード出してみるか!」 

 

モブ「これスピードどのくらい出るんですかね?」 

 

航海「壊したくないからフルスロットルはしたことないけど、Ⅰ号C型はカタログスペックなら整地ならたしか時速65キロ出たはず。でもコイツならギリギリまでエンジン強化したから75は出るな。でリミッターも外せば」 

 

 

 

航海「上手く行けば恐らく100キロ出せる」 

 

 

 

生徒「何よあのスピードと小回り!全然当たらないじゃない!!」 

 

ドォン!ドォン!ドォン! 

 

黒森峰三輌で追って撃つが弾は外れる 

 

 

 

航海「まあ履帯の強度とかエンジンの調子とか考えて現実は65キロ前後で走るんだけどねぇ…」 

 

もちろんこれでも普通の戦車のスピードではない

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

チョウ「…後続車両、エレファント発見、攻撃シマス!」ドォン! 

 

M3は路地を飛び出しエレファントに砲撃する! 

 

カァン! 

 

常識ならここで軽戦車の速力を生かし回り込むところだが 

 

チョウ「くっつけ!」 

 

あえて動かず敵の正面に留まる。 

 

チョウ「敵の砲身を避けてくっつけば撃たれはシナイ!」 

 

 

 

生徒「…攻撃させないだけならいい作戦だけど…どうやってもスチュアートじゃエレファントの正面は抜けない!!押しのけろっ!!」 

 

 

 

モブ「チョウ!これからどうする!!装甲抜けないぞ!」 

 

するとチョウはなんてことないように言う 

 

 

 

チョウ「何もボク達が倒す必要はありませんヨネ?」 

 

 

 

 

チョウ「オネェさん!」 

 

オネェ『はいよっ!!』 

 

ドォォォォン! 

 

ズガァァァン!! 

 

SMKの砲撃がエレファントの横っ腹に炸裂っ!! 

 

生徒「な、なんで……?」 

 

チョウ「プラウダ戦で阿部会長がやったことをオネェさんに練習してもらいまシタ。ボク達はほんの少し止められれば良かったんデス」 

 

SMKは家屋を貫いてエレファントを狙ったのだった 

 

 

 

阿部「次右折!その次も右折!次左折!」 

 

不良『阿部会長!ヤバい!前方からラング!ここ道細いから避けられない!!』 

 

阿部「何ぃ!?」 

 

 

 

生徒「フラッグ車発見!ここで仕留めます!!」 

 

ラングがSUを狙う! 

 

 

 

阿部「道なら自分で作るっ!!右折!!」 

 

不良「俺たちはせめて壁に!横っ腹守れ!」

 

SU-100は横にあった柵を踏み潰す! 

 

 

 

生徒「なっ!?弾道修正っ!」 

 

車長「焦るなっ!右に寄りすぎ!」 

 

生徒「うっ!」ドォン! 

 

 

 

弾はSU-100の車体を少し逸れ… 

 

ズガン! 

 

 

 

阿部「くそっ!すまない!砲身損傷!カスっただけだから砲撃は可能だが精密射撃が出来ないっ!」 

 

俺『な!?……解決策は後で考える!とりあえず準備は出来たから敵を撒けっ!!』 

 

不良「すまん、守れなかった…」

 

阿部「バレンタイン一輌と砲身一個なら安いもんだ。むしろ相手さんが焦って無理に俺を狙ってくれて良かった」

 

 

 

俺「どうする…今回の作戦はSU-100が要だ…SMKに代役を頼むか…でもSMKは敵の足止めをしないといけないし…」 

 

不良『隊長、要するにSU-100がフラッグ車に弾を当てられればいいんすよね?』 

 

俺「まあそうだが…遠くから撃てないとなると…」 

 

不良『なら近づいて撃てばいい』 

 

俺「そんなの近づく前に撃たれる」 

 

不良『一か八かの賭けですが…撃たれる前に近づける方法があります…』 

 

俺「教えてくれ、どうする?」 

 

 

 

 

航海『こちら後悔チーム、今からそっち向かうぞ』 

 

俺「…おい、敵はどうした…!」 

 

後悔「市街地を出てもついてきたから適当に沼地に沈めてきた。水のあるところでの戦いで船舶課に勝る者はいない!」 

 

俺「知らない内に大戦果あげてやがる!?まてどうやってやった!?…沼に嵌めた!?…まあいい、出来る限り早めに帰ってきてくれ。これから敵を分断する。オネェさん、出番だ」 

 

オネェ『はいよっ!』

 

 

 

 

チョウ『俺サン!ヤークトティーガー発見されたッポイ…!』 

 

俺「押さえ込めるか!?」 

 

チョウ『いえ…ちょっと…』 

 

俺「諦めるな!それでも御舞等の生徒か!」 

 

チョウ『そういうコトでなく…』 

 

 

 

 

チョウ『ここで倒します』 

 

 

 

 

チョウの目が鈍く輝く… 

 

 

 

 

まほ『ここでフラッグを叩く、全車集まれ…!』 

 

生徒「了解!急ぐわよ!」 

 

ヤークトティーガーの生徒が力強く指令する 

 

生徒「進めっ!」 

 

 

 

チョウ「撃てっ!」ドォン! 

 

スカン! 

 

M3の砲撃は弾かれる! 

 

生徒「M3スチュアート発見!」 

 

車長がハッチから飛び出す! 

 

チョウ「スチュアートじゃないシ!金門之熊ダシ!!」 

 

曲がり角を曲がる! 

 

生徒「追えっ!」 

 

ヤークトティーガーも追うように曲がる… 

 

チョウ「全速後退っ!!」 

 

ズガン! 

 

そのまま逃げると見せかけてM3がヤークトティーガーの側面に密着!

 

生徒「なっ!押しのけなさい」 

 

 

 

 

チョウ「動くなッッッ!!」 

 

 

 

 

 

生徒「何を言……ッ!?」 

 

チョウ「動くなと言っているだろう……」 

 

チョウは普段の気弱な表情を消し去り、冷酷な笑みを浮かべる 

 

その手は改造により車体上部に取り付けられたブローニングM1919重機関銃を掴んでいた 

 

生徒「な…なによ…?そんなので脅したって」 

 

バババババ!! 

 

生徒「ひっ…!?」 

 

銃弾がヤークト車長のすぐ真横を通る 

 

チョウ「……僕達は勝利に手段は選ばないんですよ」 

 

冷たい口調で語りかける

 

 

 

チョウ「だから例え“事故”であなたに銃弾が当たっても何も気にしない……ここは丁度建物の影になって中継のカメラも取れない…審判からも見えにくい所に誘い込んだんだ」 

 

ダダダッ!! 

 

今度はハッチの真横を撃つ 

 

生徒「ひぃッ!?」 

 

チョウ「“事故”ならしょうがないですよねぇぇぇぇ!!」 

 

ダダダッ!! 

 

チョウ「手元が狂ってあなたの頭を撃っちゃいそうですよぉぉぉぉ!!」 

 

瞳孔が開き、眼球が揺れる 

 

生徒「ひ…いぃ…」 

 

チョウ「何を恐れてるんですか?楽しみましょうよ!楽しみましょうよ!楽しみマショうよ楽シミまショウヨ楽死みまショウヨタノシミマショウヨォォォォォォ!!!」 

 

チョウは気が狂ったかのように叫び声を上げ機銃を乱射する!! 

 

チョウ「ヒャハハハハハハハハハハハ!!!!」 

 

生徒「…ぁ…ぁ………」 

 

生徒は気絶してしまったようである 

 

 

 

チョウ「今っ!!」 

 

いきなりチョウがいつもの調子に戻り、M3が急発進! 

 

どぉん! 

 

履帯を切断! 

 

チョウ「いけっ!」 

 

ダダダダダダダダダ!! 

 

観測装置だけを狙い機銃を撃つ! 

 

操縦士「ひぃっ!!」 

 

チョウ「安全は保証されていても目の前に銃弾がきたら怖いですよねぇ…」 

 

モブ「……さっきのお前の方が怖いよ」 

 

チョウ「いいから倒しテッ!」 

 

モブ「了解…!」 

 

ヤークトの後ろに回り込んで弱点、まさに薬莢捨てるとこを撃ち続ける!! 

 

ドンドンドンドン!

 

パシュ! 

 

ヤークトティーガー撃破!

 

 

 

モブ「チョウ、一応聞くけど…さっきのクレイジーなトリガーハッピー野郎は素じゃ…ないよな?」 

 

チョウ「まさかっ!全部演技デス!カメラの視覚云々も全部ブラフ!そんな事実は無いデス!」 

 

モブ「…今日のベストオブゲス野郎は…お前だよ…」 

 

チョウ「…少し脅しすぎましたかネ…」 

 

モブ「…あの子がこれからも戦車道を続けられることを祈る」 

 

 

 

俺「…もしかしてチョウ…俺よりえげつないんじゃないか」 

 

チョウ『酷いッ!』 

 

俺「通信で会話聞いてたけどあれ怖すぎるからな!?相手チビってると思うぞ!?」 

 

チビ『失禁プレイと聞いて』 

 

俺「お前…撃破されたのに復活するなよ…」 

 

チビ『同人誌作家魂に火を付けた先輩が悪いです。いいですか?まず同人誌における放尿プレ』 

 

ブチッ! 

 

現在、御舞等六輌、黒森峰十輌




作品史上最ゲスは主人公じゃなかった!


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最終作戦!決着黒森峰!!

決戦!


最終攻撃前

 

オネェ『準備オーケーよ』 

 

俺「すまん、損な役回りやらせて」 

 

オネェ『働き次第によれば最高の役回りよ』 

 

俺「…悪い」 

 

相手は見えないが目を伏せる

 

オネェ『それじゃあ、行くわよ』 

 

チョウ「いつでもいけマス」 

 

俺「頼むぞ…」

 

 

 

 

俺「突撃っ!!」 

 

ぶぉぉぉぉぉん!! 

 

チョウ「撃てッ!当てるつもりで撃てッ!」ダダダダダダ! 

 

チョウ自身も機銃を乱射しながら突撃する! 

 

もちろんすぐさま捕捉する黒森峰!

 

エリカ「自暴自棄にでもなったのかしら?撃ちなさい!」 

 

ドォン!!!ドンドン! 

 

敵戦車の集中砲火を受ける! 

 

チョウ「回避ッ!一秒でも長く引きつけろッ!」 

 

 

 

 

オネェ「いくわよ!」 

 

M3が暴れる方向の逆からSMKが飛び出す! 

 

オネェ「一番、二番砲同時攻撃っ!撃てぇ!!」 

 

ドドォン!!…パシュパシュ! 

 

後続のラング二輌撃破! 

 

 

SMKの突撃を確認するとチョウは笑みを浮かべる

 

チョウ「それじゃ、派手に散りまショウ!」

 

 

手に持つのは、マウス戦で余った火炎瓶

 

チョウ「行けっ!」

 

チョウが思いっきり火炎瓶を投げつける―――――

 

まほ「撃て」

 

ドォン!!!シュパッ!

 

投げそこねた火炎瓶が地面で燃え上がる

 

 

M3軽戦車、走行不能

 

 

チョウ「……最ッ高の気分デスネェ…!」

 

 

 

まほ「エリカ、反撃だ」 

 

エリカ「了解です!」 

 

ティーガーⅡの砲が既にSMKの方を向いていた 

 

エリカ「撃てぇ!!」 

 

ドドォン!! 

 

ガキィン! 

 

ティーガーⅡの弾を弾く! 

 

オネェ「効かないわ!二番砲!前方ヤークトパンターのケツ!!撃てっ!」 

 

一幸「どんだけぇぇぇぇ!」 

 

ドォン!!…パシュ! 

 

ヤークトパンター撃破! 

 

オネェ「一番砲!目標フラッグ車!撃てぇ!」 

 

 

 

エリカ「西住流を…黒森峰を嘗めるなっ!!」 

 

 

ドゴンッ!!

 

 

ティーガーⅡの砲撃がSMKの一番砲を捉えるっ! 

 

フラッグ車を撃ち抜くはずの一番砲は失われた

 

一幸「一番砲塔炎上!炎上!使用不可!!」

 

オネェ(この一瞬で…あくまで確実に攻撃能力を奪うことだけを考えて、不確実な撃破より確実な砲塔破壊を選んだ…!?)

 

エリカ「装填急いで!SMKに回り込んで!」 

 

オネェ「それが…アンタの実力か…いいじゃない!二番砲準備!かかってこいよ!黒森峰女学院副長…逸見エリカぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

SMKは炎を撒き散らし、なんの工夫もない、それだけに圧力のある突撃をする!

 

エリカ「その程度で黒森峰に敵うと思うなァァッ!!!!」

 

ギャリリリリ!

 

ティーガーⅡがSMKに回り込み側面を狙う! 

 

 

 

オネェ「……」

 

ドォン!……パシュ! 

 

SMK重戦車、走行不能! 

 

 

オネェ「…いひ!」

 

オネェは不敵な笑みで勝者に語りかける

 

 

 

オネェ「まんまと………フラッグ車から離れたわね…?」 

 

エリカ「ま、まさか!?」 

 

オネェ「やりなさいっ!!」 

 

 

 

 

 

 

まほ「左十字路、SU発見…ッ!」 

 

突如左の十字路にSU-100が現れる 

 

俺『いけっ!!』 

 

SU-100がティーガーⅠを狙う! 

 

まほ「砲撃用意…!」 

 

ティーガーⅠもすぐさま標準を合わせる! 

 

 

さながら、西部劇…

 

 

砲が向かい合う… 

 

 

 

まほ「撃て…!!」 

 

 

ドォォォン! 

 

2つの砲声が重なる! 

 

 

 

ティーガーⅠの8.8㎝弾がSU-100に真っ直ぐ飛んでいく… 

 

 

 

SU-100の“75㎜弾”がティーガーⅠへ真っ直ぐ飛んでいく… 

 

 

 

ズガァァァン!! 

 

ティーガーⅠの履帯が切断される! 

 

SU-100はティーガーⅠの砲撃をまともに受けた 

 

……パシュ!! 

 

白旗の上がる音がする …

 

 

 

エリカ「…ふぅ、良かった、まさかフラッグ車が来てるとは………でも私達の勝利…」 

 

 

 

審判「“一式中戦車”、走行不能っ!!」 

 

 

 

エリカ「は!?」 

 

意味がわからない…今撃破したのはSU-100だった…

 

 

 

まほ「まさか!?」 

 

砲撃の、煙が晴れる

 

 

 

沈黙するのは、チヘ。

 

砲撃を受けていたのはSU-100ではなくチヘであった 

 

俺「ざまぁ見やがれ!」

 

生徒「これは…デコイ!!?」 

 

チヘはデコイに穴を開けて、SU-100を装いティーガーⅠと向かい合ったのだった! 

 

俺「チョウの突撃と死に際の火炎瓶、SMKの突撃、そしてチヘの攻撃、全てが視線誘導だッ!!」

 

 

 

阿部「いくぞぉぉぉぉぉ!!」 

 

ギャギャギャギャギャ!! 

 

そして、本当のSU-100とバレンタインが右の道から現れる! 

 

まほ「くっ……砲塔旋回急げ…!!」 

 

 

 

 

 

生徒「私が撃ちます!」 

 

生き残ったラングの生徒が

 

標準を合わせる… 

 

生徒「撃てっ!」 

 

 

 

阿部「不良!いくぞ、ケツにこいっ!!」 

 

不良「その表現やめろっ!!」 

 

SU-100の後ろにバレンタインがぴったりとくっつく 

 

不良「これが俺達の!」 

 

阿部「ジェットストリームアタックだっ!!」 

 

舎弟「ブースターON!!」 

 

ドゴォォン!! 

 

阿部「アッーーーーーー!!!」 

 

バレンタインは普段斜め下に向いているロケットブースターを水平に固定し、前方への急激な加速を可能にした。その加速でSU-100を押すことにより有り得ないスピードで相手に近づけるのである! 

 

急加速によりラングの攻撃は外れた!

 

ティーガーⅠの砲塔の旋回の完了と砲身が壊れたSU-100の射程圏に入るタイミングはほぼ同じ… 

 

 

 

エリカ「隊長っ!!私が倒します!!」 

 

エリカがSU-100を狙う 

 

 

 

エリカ「撃てっ!!」 

 

 

 

航海「させるかぁぁぁぁぁぁぁ!!」 

 

ズガァァァン!! 

 

 

 

エリカ「な!?」 

 

戻ってきたⅠ号による体当たりである! 

 

途中、傾斜を利用しその速度、およそ120キロ 

 

ズガァァァァァン!!…パシュ!

 

Ⅰ号戦車、走行不能 

 

ティーガーⅡにダメージは無くとも、攻撃を止めるには十分であった

 

エリカ「隊長ッ!!」

 

 

 

御舞等高校、残存車輌残り1

 

これが正真正銘、御舞等高校のラストアタック!

 

 

 

阿部「うおおおおおおおおおおおおお!!」 

 

まほ「っ!」 

 

SU-100が射程圏に入る! 

 

 

阿部「撃てぇ!!」 

 

まほ「撃て!」 

 

 

 

ドォン!!!

 

 

2つの砲声が重なるッ!!

 

ズガァァァン!! 

 

 

そして両車は激突する…!!! 

 

 

 

煙が視界を奪う… 

 

俺「どっちだ!」 

 

エリカ「どっち!!?」 

 

 

徐々に煙は晴れ… 

 

 

 

白旗が見える…… 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

審判「御舞等高校フラッグ車、SU-100走行不能!よってこの試合、黒森峰女学園の勝利!!」 

 

 

白旗が上がったのはSU-100であった



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その結末

俺「……あ~……」 

 

キモオタ「…やられましたな」 

 

ネクラ「……」 

 

俺「くっそぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

阿部「…くっ」 

 

 

 

俺「くっ…やしいなぁぁ!!!」

 

 

御舞等高校、初の敗北であった

 

 

 

 

しかし…

 

観客「御舞等高校ーー!!よくやったぞぉ!!」 

 

観客「最後の特攻!すごかったぞ!!」 

 

おっさん「よくやったぁ!!御舞等ぁぁぁ!!!」 

 

観客からの声援が響き渡る! 

 

 

 

 

オレンジペコ「彼らは試合には負けましたが……」 

 

ダージリン「魅せたのは、彼らだったわね」 

 

 

 

ケイ「エキサイティング!!燃える戦いだったわね!今度うちも真似しましょ!」 

 

アリサ「嫌ですよあんな無茶な戦い!」 

 

ナオミ「…まあ、心臓がいくつあっても足りないわね」 

 

 

 

ペパロニ「すげぇっすよ!黒森峰とあそこまでやり合うなんて!」 

 

カルパッチョ「初出場でここまで…」 

 

アンチョビ「あいつらうちのマカロニ作戦パクったな!!?……まぁいいか、いいもの見れたし」 

 

 

 

カチューシャ「何よっ!カチューシャに勝ったなら優勝しなさいよっ!!」 

 

ノンナ「はいはい、でも彼らも引けを取っていなかったでしょう?」 

 

カチューシャ「…そうだけど……まあいいわ!次会ったら御舞等も黒森峰もギッタギタにしてやるんだから!」 

 

 

 

 

 

 

 

まほ「…………」 

 

俺「…あー負けちまったなぁ!」 

 

わざとらしくまほの乗るティーガーに近づく俺

 

まほ「…」 

 

俺「で?道は正せた?」 

 

まほ「…あのとき…聞いていたのか?」 

 

俺「直接は聞いてないけど、知ってる。気付かなかっただろ?あの時うちのマサイ…装填手置いていってたんだぜ?諜報要員」

 

まほ「まったく…抜け目無い…」

 

俺「はっきり言って正されるつもりなんてないけどね」

 

まほ「…」

 

俺「なあ西住まほ、お前は戦車乗ってて楽しいか?」

 

まほ「……」

 

俺「わかんないか…」

 

まほ「ああ…そうだな」

 

俺「まあ負け犬の戯言だと思って聞いてくれ」

 

 

 

俺「俺が初めて戦車道、試合をした時の話だ」

 

まほ「…」

 

 

 

 

俺「まず始めに俺は、パンツを脱いだんだ」

 

まほ「!?!?!?!?」

 

俺「始めての戦車…始めての試合…興奮したよ」

 

まほ「待て、今どっちに興奮してる話をしてるんだ…?戦車だよな?戦車についてだよな?」

 

俺「そしてパンツを掲げた。それだけじゃない、わざわざ履き直したふんどしも戦車に掲げた。かなり短く切り取って、二度と使えないようにした。帰りはノーパンだった」

 

まほ「待て私は今なんの話をされているんだ!?」

 

俺「しかも見せつけた相手がダージリン様だ」

 

まほ「セクハラで訴えた方がいいのか?どうなんだ?」

 

俺「戦車道って…そういうことなんだよ」

 

まほ「絶対に間違ってると思う」

 

 

 

俺「そう思うなら、自分の戦車道は正しいと言えるか?」

 

まほ「…唐突に真面目になるなよ……」

 

俺「それが今のお前の戦車道なのか本当は全く別の戦車道なのかは知らん。でも」

 

 

 

俺「誰もが笑える戦車道、やってみたくないか?」

 

 

 

まほ「……私の戦車道はそう…単純な物じゃない……」

 

俺「………」

 

 

 

 

俺「あぁぁぁ!!面倒くせっ!!なーにが伝統の戦車道だ!どいつもこいつもくっだらねぇモンに縛られやがってよぉ!!!カッコつけてキリッと言ったのに靡かねぇなおい!昨今のSS主人公ならここでオチてるぞノリ悪ぃなぁ!」

 

まほ「おい!いきなりどうした!?」

 

俺「ええい!グチだグチ!!俺達に勝ったんだからそれくらい受け入れろやぁ!!」

 

まほ「すごい勢いで明後日に向かってないか!?」

 

俺「何か西住流だ!何が伝統だ!何か格式だ!楽しくとも何ともねぇ!!自分の最近の試合映像見てみろよ!そりゃ当たり前だ戦車道衰退もするわ!!競技人口減るわ!だーれも笑っちゃいねぇ!なーんにも楽しそうじゃあねぇ!!戦車道のイメージダウンに繋がるような学校が出ないのが暗黙のルール?はぁ?誰がイメージ落としてやがる!!」

 

まほ「お前それ誰に言って…」

 

俺「お前らを縛ってる奴らだよバカヤロウ!!」

 

まほ「不用意にそんなこと言ったら…」

 

 

 

俺「必ずこんなふざけた状況は終わる!!ぽっと出の俺達がここまでやれたんだ!!伝統格式んなモン無くてもここまで戦えるここまで楽しませる事ができるこんなに笑える!!!必ず出てくる…男子女子関係なく、お前らを倒す奴が…何にも縛られてない馬鹿共が出てくる!」

 

まほ「……」

 

俺「それまで精々待ってやがれ…というか何時まで経っても現れなかったら俺達がぶっ倒す!首洗って待ってやがれバーカ!!バーカバーカ!」

 

まほ「……そのときは…本当の意味で」

 

俺「…バーカバー………あぁ?………」

 

 

 

 

 

そして、二人は向かいあい、言う… 

 

 

 

まほ・俺『次は勝つ』

 

 

 

 

 

 

まだ歓声は鳴り止まない…

 

 

そして待機場所に戻り…

 

俺「歓声は嬉しい……が!でも負けたぁぁぁぁ!」 

 

キモオタ「…俺氏、西住流に散々喧嘩売ってからのコレですからね」 

 

俺「言うなっ!!言わないでくれ!」 

 

ネクラ「…まあ初出場で二位は悪くない」 

 

チビ「悪くないですけど…」 

 

クロウ「“人の道を外れて何が戦車道だ”」キリッ 

 

俺「やめろっ!!というか何で知ってるんだ!!」 

 

航海「キモオタから話を聞いた。くっさいセリフ吐いてるって」 

 

オネェ「私はかっこいいと思うわよ?」 

 

俺「嬉しくないっ!」 

 

 

 

しほ「まほ、よくやりました」 

 

まほ「……」 

 

しほ「まほ?」 

 

まほ「お母様……私は…負けました」 

 

しほ「…」 

 

まほ「たった八輌の戦車に…ここまで追い詰められました。最後だって……」 

 

しほ「…しかし、白旗が上がったのはSU-100でしょう」 

 

まほ「確かにそうです…しかし…あのとき私は『負けた』…そう思いました」 

 

 

しほ「……」 

 

まほ「……」 

 

しほ「まほ、次は勝ちなさい、完膚無きまでに」 

 

まほ「……はい」 

 

 

 

 

 

 

全員『…はぁ』 

 

俺「おいお前らっ!意気消沈するな!さっきまでの俺弄りはどうした!」 

 

チョウ「…はぁ」 

 

チビ「虚勢張ってたんですよねぇ…はぁ」 

 

俺「溜め息つくな!まだ試合はあるだろ!!」 

 

クロウ「…試合?」 

 

俺「3ヶ月後!第63回戦車道全国大会!いいか!そこで俺達は黒森峰にリベンジする!いいな!」 

 

不敵な笑みと共に叫ぶ! 

 

チョウ「リベンジ…」 

 

クロウ「リベンジ!」 

 

俺「一時の負けは負けじゃない!!練習して!各々の技量を伸ばして!もう一度戦う!いいな!」 

 

全員『おおーーーー!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キモオタ「あの~盛り上がってるところ悪いんですが…」 

 

 

 

 

 

キモオタ「その大会、まだ男子の出場は認められてません」 

 

 

 

 

俺「……へ?」 

 

キモオタ「流石に連盟も、国内最高峰の大会に男子戦車道を適応出来なかったんでしょうねぇ…」 

 

俺「嘘やろ……」 

 

キモオタ「ほんとです」 

 

 

 

 

 

 

俺「ちくしょぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」 

 

散々煽った西住流に負け、大会にも出られないいいとこなしの俺くんなのでありました 

 

 

 

俺「ああ!もう!お前ら帰るぞ!!」 

 

阿部「…そうだな」 

 

チョウ「デスネ」 

 

クロウ「やることはまだあるしな…」 

 

チビ「戦車直さないとですしね!」 

 

不良「新しい特攻服も作らないとな!」 

 

航海「ところで…俺のツイッターのアカウントはどうなるんだろうか…」 

 

オネェ「帰ったらパーティーね!私料理しちゃうわよ!」 

 

ネクラ「この大会もあっという間だったな…」 

 

キモオタ「俺氏、帰ったら何をするんですか?」 

 

俺「そうだな…」 

 

マサイ「2ちゃんで騒いで」 

 

キモオタ「ニコ道見て」 

 

ネクラ「エロ動画見て」 

 

俺「戦車、乗るか!」 

 

 

 

810「お、そうだな!」 

 

俺「何でお前が締めるんだよぉぉぉぉぉ!!!!!」 

 

アォン!オォン!ンアッー! 

 

夕日に照らされる後ろ姿に、野獣の咆哮が響き渡る。最後の最後まで締まらない御舞等高校。彼らは今もどこかで、バカ騒ぎしながら戦車に乗っているだろう 

 

 

 

 

俺「あれ?俺何のために戦車道始めたんだっけ?」 

 

 

悲報、ここまでヒロイン無し




取りあえず一区切り。最終回感出てるけどもうちょっとだけつづくんじゃ。大学選抜戦やら知波単やらマジノやらタンカスロンやら黒森峰リベンジやら大洗やら!今考えてる大鍋編とか足したら一生終わらねぇよ!!下手したら最終章まで突っ込めるよ!

……程々に燃え尽きないように完結目指します………


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原作で大洗の快進撃中にもバカをやる御舞等高校
VS知波単!突撃VS奇策!


ここから大学選抜戦を目指していきます。その前にいくつか戦わねばならぬ相手が


大会が終わり数日後… 

 

突如として“それ”は始まった……

 

 

 

 

 

 

 

俺「助成金のお時間だぁぁぁぁ!!」 

 

全員『うおおおおおおおおおお!!!』 

 

俺「この前の大会の活躍によって多額の助成金が振り込まれることになった!!」 

 

航海「初出場、準優勝だからな!」 

 

俺「金額は詳しくは言えないが、重戦車が買えるぞぉぉぉ!!」 

 

全員『うええええええい!!』 

 

俺「何買う!?何買う!?ティーガーとかいっちゃう!?」 

 

キモオタ「マウスとかは無理でもかなりいい戦車買えますよ!」 

 

クロウ「いや、むしろ中戦車を増やして輌数稼ごう!」 

 

 

 

 

阿部「すまないが、一ついいか?」 

 

俺「どうした阿部会長」 

 

 

 

 

阿部「このままだとSKMの修理が出来ない」 

 

 

 

俺「…は?」 

 

阿部「設備が足りないんだ。このクレーンだと、折れる」 

 

俺「…それじゃあ設備買おうぜ、金ならあるんだ金ならぁ!!」 

 

チビ「先輩、顔が悪いです」 

 

阿部「ええと…計算してみた結果、このくらいかかる」 

 

試算がかかれた紙を渡す 

 

俺「…………………高けぇ……」 

 

阿部「ちなみに修理費はこっちな」 

 

俺「……高けぇ」 

 

阿部「うちの戦車は国がバラバラだから部品一括で取り揃えられないし、しかも珍しい戦車もあるからパーツ取り寄せにこのくらい必要」

 

俺「…あっ……」

 

阿部「今後の蓄えも残すとして、使えるのはこのくらいだな」 

 

俺「……重戦車とか夢のまた夢じゃねぇかよおおおおおお!!」 

 

 

 

御舞等高校は本日も平常運転の貧乏暮らしです 

 

 

 

 

チビ「使い道は追々考えるとして、練習試合の準備もしないと」 

 

キモオタ「早々に練習試合なんてあるんですよねww」

 

クロウ「名前なんだっけ?」 

 

キモオタ「知波単高校です。千葉の学園艦ですよ」 

 

俺「習志野演習場を使わせて貰えるらしいぞ」 

 

クロウ「へぇ…」 

 

キモオタ「過去に得意の突撃戦法で準決勝まで進出したらしいですが…最近の結果は芳しくないようですね…」 

 

俺「この前の大会は?」 

 

キモオタ「一回戦でポンプルに敗れています」 

 

俺「うーん…」 

 

ネクラ「だが……油断は出来ない相手だな。突撃慣れしているわけだし…」 

 

オネェ「私達はどうするの?SKMの修理は?」 

 

阿部「ちょいと間に合わないかも知れないな…」 

 

 

 

俺「なるほど…じゃあなんとかしよう」

 

すると俺が電話を取り出す 

 

俺「あー、もしもし?俺俺、いや俺々詐欺じゃないから、俺だって!いやそうじゃなくて俺!いや!だから俺だって!一人称の俺じゃなくて名前としての俺!」 

 

チビ「先輩が何か苦労してますね…」 

 

チョウ「…可哀想に」 

 

 

 

 

俺「あーそうそう、その俺、御舞等の隊長の俺。やっとわかってくれたか…」 

 

阿部「解決したようだな…」 

 

俺「単刀直入に言うと、戦車貸して。何でもいいから」 

 

俺「あ~うん、わかってるって、レンタル料としてパスタ茹でるから。働くから、な?………………お前の好きな恋愛小説バラすぞ?」 

 

??『━━━━━━━━!!?』 

 

電話越しの悲痛な叫び声が聞こえる 

 

俺「はーい、じゃあよろしくね~」パタン 

 

オネェ「…なんで彼にヒロインが現れないのかわかった気がするわ……」 

 

俺「うるせー、そんなことより戦車貸してもらえるって。これでメンバー全員出れる!KABAさんチームはそれに乗って」 

 

オネェ「了解よ」 

 

俺「当日までに馴れといてくれ。重戦車とは勝手が違うから」 

 

 

 

試合当日! 

 

俺「習志野演習場上陸っ!」 

 

キモオタ「久し振りに来ましたなぁ!」 

 

クロウ「ん?来たことあるのか?」 

 

キモオタ「昔、自衛隊の降下訓練始めに来たことがあるんですよ」 

 

 

 

降下訓練始めめっちゃ寒いけどすげぇオススメ。夏祭りも楽しい。 

 

 

 

チョウ「そろそろ時間デスネ…」 

 

オネェ「お、あっちの隊長が来たみたいよ!」 

 

 

 

絹代「知波単学園隊長の西であります!本日は試合を受けていただきありがとう御座います!」 

 

俺「おう!こちらこそよろしく!」 

 

チビ「…全国大会出れないから割と暇なんですよね~うち」 

 

クロウ「練習試合なら何時でも付き合えるからな!」 

 

俺「そーいうわけだ!お互い有意義な試合にしよう」 

 

絹代「了解であります!」

 

 

蛇足だとは思うが描写しないわけにはいかないだろう。

 

 

彼らは西隊長の胸を見て話しています。片時も目を離さずに

 

 

 

 

 

阿部「今回の作戦はどうする?」 

 

俺「知波単学園は一斉突撃、肉薄射撃を得意としている。突撃戦法が特徴的だな」 

 

チビ「それならどうするんですか?」 

 

俺「遠距離からの攻撃的かな?ただ、いくらチハとはいえ、うちの軽戦車で遠距離狙撃なんてしても抜けないしな」 

 

チョウ「なら軽戦車隊は?」 

 

俺「俺とクロウが囮になるから他は迂回して囲んで」 

 

不良「了解!」 

 

 

 

福田「隊長!今回の作戦は?」 

 

細見「そんなの決まっているだろう」 

 

玉田「突撃あるのみ!!」 

 

絹代「いくぞ!!」 

 

 

 

 

絹代「吶喊!!」 

 

 

 

 

殲滅戦ルール 

 

知波単学園 

 

九七式中戦車チハ(旧新砲塔)×6 

 

九五式軽戦車ハ号×4 

 

 

御舞等高校 

 

一式中戦車チヘ 

 

SU-100 

 

M3軽戦車 

 

ルノー乙型戦車 

 

Ⅱ号戦車 

 

バレンタイン歩兵戦車 

 

Ⅰ号戦車 

 

CV33×3 

 

 

 

 

 

試合開始っ!! 

 

 

オネェ「突撃ぃ!」 

 

一幸「どんだけー!」 

 

俺「問題はCV33がうまく使えるかどうかだよな…」 

 

アンチョビを脅して借りたCV33はKABAさんチームが使っている。 

 

航海『こちら後悔チーム。相手は全車で前進している』 

 

俺「偵察ご苦労。くそみそチームは距離1000mから1500mの間から狙撃。出来るだけ遠くから撃って」 

 

阿部「了解!」

 

 

 

 

俺「それじゃ俺達は前進だな」 

 

クロウ『ところで、俺』 

 

俺「ん?なんだ?」 

 

クロウ『西隊長ってさ……エロいな』

 

俺「ああ、あの胸元な……健全な高校生男児としてみれば…たまらん」 

 

クロウ「……ああ、俺のリヴァイアサンが天に登っ」 

 

ズガァン!! 

 

クロウ「ぎゃー!被弾!」 

 

俺「前方に知波単全車発見!畜生あの胸も作戦の内かっ!!」 

 

クロウ「一杯食わされたぜ!」 

 

 

 

BGM…雪の進軍 

 

 

絹代「御舞等隊長車発見!」 

 

玉田「突撃ぃぃぃ!!」 

 

福田「続けぇ!!」 

 

 

 

俺「うわー!チハ軍団とはいえ数がえげつねぇ!!」 

 

クロウ『誘導だ!いそげ!』 

 

ドォン!ドォン! 

 

俺「回避っ!」 

 

ドゴォン! 

 

クロウ『阿部会長!そろそろ射程圏に入るぞ!』 

 

阿部『距離1200……やってみる…810!撃てぇ!』 

 

810『ンアッー!』 

 

ドォン! 

 

生徒「突げk」 

 

ズガァン!!…パシュ! 

 

知波単、九七式中戦車走行不能! 

 

 

 

俺「…よしっ!」 

 

 

 

絹代「構うな!突撃ぃ!!」

 

しかし突撃をやめない

 

クロウ『……えぇ………』 

 

ドゴン!

 

SUがもう一発命中させる

 

 

玉田「突撃ぃぃぃぃぃぃ!!!」

 

 

しかし突撃は終わらない

 

 

 

俺「えぇ…」

 

チビ『先輩、もうちょっとで包囲網完成しますよ』 

 

俺「…あ、うん、囲んで」 

 

 

 

玉田「隊長!囲まれました!」 

 

細見「これはもう突撃しかありませんぞ!」 

 

生徒「潔く散りましょうぞ!」 

 

三人『突撃ぃぃぃぃ!!』 

 

絹代「お、お前ら待て!…あ、まあいいか!吶喊!」

 

 

 

 

 

俺「………あ、うん。全車、攻撃」 

 

阿部『了解!』 

 

チョウ『了!』 

 

航海『了解!』 

 

オネェ『わかったわ!』 

 

チビ『了解!』 

 

クロウ『…了解』 

 

俺「…うてー」 

 

ドンドンドンドンドォン!ドォン!ドガガガガ!ダダダダ! 

 

……パシュ!パシュパシュパシュ!

 

 

 

俺「………………………………キモオタ、撃て」 

 

キモオタ「……了解」 

 

ドォン!! 

 

 

 

絹代「進め!楔を穿て!!……ん?」 

 

ズガァァァァン!!!…パシュ! 

 

 

 

俺「………」 

 

クロウ『……………』 

 

 

 

俺「予想を遥かに超える酷さっ!!」 

 

 

 

御舞等高校、史上初の圧勝 

 

 

 

 

 

絹代「本日はありがとう御座い」 

 

俺「挨拶なんぞしてる場合かぁぁぁぁぁぁ!!!」 

 

絹代「へ!?いや、戦車道は礼に始まり礼に終わ」 

 

俺「お前らがやってるのは戦車道なのか!!?突撃だろぉ!!」 

 

絹代「……」 

 

俺「何故突撃なのか!狙撃されてるのに!そりゃ囲まれますわ!!」 

 

絹代「う……」 

 

 

俺君全力の説教は日が暮れるまでかかったという

 

 

 

俺「……」 

 

チビ「お疲れ様です…」 

 

俺「まさかあそこまで突撃しかしないとは思わなかった……」 

 

クロウ「……」 

 

全員無言であった… 

 

 

 

福田「隊長…」 

 

絹代「…」ドヨーン   

 

玉田「西隊長…お疲れ様です」 

  

絹代「ああ……しかし!今回、貴重な意見をいただいた!我々の突撃では勝ちを得ることは出来ない!」 

 

細見「な!伝統の突撃戦法を捨てるということですか!?」 

 

玉田「納得出来ない!」 

 

福田「どういうことでありますか!」 

 

絹代「……我々は今までの突撃を捨て………」 

 

全員『……』ゴクリ 

 

 

 

 

 

絹代「今の突撃を超える突撃、超突撃を目指すっ!!!」 

 

 

 

 

 

全員『おおおおおおお!!!』 

 

 

 

そして知波単学園の突撃は加速していく……

 

 




VS知波単。CV33を借りた意味は特になかった


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【番外編】史上最高に真面目な作戦

とにかく真面目一辺倒な作戦を立てる俺とチビ




















※緊急企画!西隊長のおっぱいを触ろう!※

 

 

 

チビ「結論から言うと、ボクはおっぱいを触りたいんです」 

 

俺「…まあそうだな、全面的に同意しよう」 

 

チビ「ボクはエロ同人誌作家ですが残念なことにチェリーボーイです」 

 

俺「そうだな。むしろこの学校の大半がそうだからな」 

 

チビ「というわけでおっぱいを触りたいと思います」 

 

俺「…誰の?」 

 

チビ「西隊長のおっぱいです。彼女の服装は揉みやすく、サイズもなかなかです」 

 

俺「確かにそうだ。さて、ターゲットが決まったところで、問題はどのように揉むか、ということだ」 

 

チビ「そこが難しいですよね…いかに自然に揉むか…」 

 

俺「上手くラッキースケベを演出せねばならない……」

 

チビ「如何にして揉むか…」 

 

俺「チビ、発想を転換するんだ。俺達がどのように揉むかではない。西隊長がどのように胸を揉まれるかを考えるんだ」 

 

チビ「…コペルニクスがひっくり返りコロンブスが頭を垂れるほどの素晴らしい発想の転換…もしや天才では?」 

 

俺「当たり前だ」

 

チビ「それで、どのようにするんですか?」

 

俺「考えろ…考えるんだ…」 

 

チビ「おっぱい…おっぱい…ぱいおつ…」 

 

俺「相手が動いて結果的におっぱいを揉む、という状況に持ち込むには…」 

 

チビ「罠を仕掛け、待ち伏せる……」 

 

俺「…………それだ…もしや天才か?」

 

チビ「当たり前です」

 

俺「問題はどのような罠を仕掛けるか…」 

 

チビ「ラブコメや漫画を見るに、転んだ拍子に、って展開がベターですね」 

 

俺「…転ばせる…か…でもそれをしたら西隊長が怪我をする可能性がある」 

 

チビ「いえ、その転んだ先に窪みを作ります」 

 

俺「…続けろ」 

 

チビ「その溝の底に寝そべって待ち伏せします。転んだ西隊長を受け止めると共に胸を揉みます」 

 

俺「なるほど、いい作戦だ。なら俺はその溝をカモフラージュしよう」 

 

チビ「…後は計画を綿密に固め、知波単に出向くだけですね」 

 

俺「それでは作戦を開始する…」 

 

 

 

俺「パンツァーフォーッ!!」

 

 

 

 

俺「と、言うわけで知波単学園に到着」 

 

チビ「これよりマシュマロ作戦に入ります」 

 

俺「まずはワイヤーを足元にセット、その先にチビが寝そべれる位の深さに掘った溝。チビがそこに手をワキワキさせながらスタンバイ。後は西隊長が練習を終えて帰ってくるのを待つだけだ」 

 

チビ「…遂に…この手に…おっぱいが……」ワキワキ 

 

俺「…チビ…来たぞ…」 

 

チビ「…はい」 

 

西隊長が罠へと近づく… 

 

 

 

 

俺「…3…2」 

 

チビ「…ドキドキ…」 

 

俺「いt………え、ちょ……なんで…」 

 

チビ「え……なんですか…」 

 

俺「チビ……」 

 

ギギッ! 

 

ワイヤーに誰かが引っかかり軋む 

 

チビ「…へ?」 

 

バターン! 

 

チビ(あ…人が倒れ込んでくる……あくまでも偶然手が胸の部分へ吸い寄せられる……) 

 

ガチッ! 

 

チビ(ああ、これがおっぱい…!硬く…ガッチリした…逞しい触り心地…………は?なんか想像と違う) 

 

チビ「はぁ?」 

 

 

 

阿部「Oh………」 

 

 

 

紛う事なき雄っぱいである

 

チビ「……………」 

 

俺「ええと……技術指導で…来てたのかな……」 

 

 

 

阿部「……誘ってるのかい?」 

 

チビ「いや、え……違…」 

 

阿部「やらないか」 

 

 

 

 

チビ「嫌ぁぁぁぁぁぁアッー!」 

 

 

 

俺「悪い事はするものじゃないね☆」 

 

阿部「……やらないか」 

 

俺「タスケテぇぇぇぇぇぇ!!」

 

 




真面目に書いたら疲れた…いやぁー真面目だわー真面目過ぎて教科書に載っちゃうわー


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男子戦車道の現在とマジノ女学院

マジノ女学院は才谷屋龍一氏によるスピンオフコミック「激闘!マジノ戦です!!」に登場しております。ぜひお近くの書店でお買い求めください。バンバン売上に貢献していくSS作者の鏡たる我を讃えよ


知波単戦から3日後 

 

俺「え~先日、戦車道連盟から手紙が届いた」 

 

チビ「…はぁ」

 

クロウ「金か?」

 

俺「金かと言われればそうとも言えるしそうでないとも言える」 

 

チョウ「どういうことデスカ?」 

 

俺「この文章大変長ったらしいので要約すると、“お前らどうせこれから大会も無いしヒマやろ?そんならお前らこれから全国大会出る学校の練習相手になってやれ、そしたらおいちゃんがちょっとだけ小遣いやるで”って感じ」 

 

チビ「……」

 

クロウ「…か、稼ぎ時ではあるな」 

 

俺「というわけで依頼が来てる学校に行くぞ!」 

 

チョウ「…」

 

 

なぜか皆乗り気ではない

 

それもそのはず、御舞等高校は実は連盟関係者から―――もちろん一部の派閥ではあるが―――相当嫌われてるのである。理由はもちろん戦車道の伝統と格式を否定しまくってるから。そもそも男子戦車道という存在自体が伝統格式の否定などと言っている連中だ、攻撃されない訳がない。

 

チョウ「マタ匿名の悪口メールかと思いました……」

 

俺「上流階級サマのくせにやることがみみっちぃよなぁ」

 

基本的に伝統格式に固執するのはかなりご年配のマダム達で戦車を個人で所有している上流階級な方々が多い。

 

ちなみにかなりの数匿名様からの有り難い悪口をお受け取りしているが、そのお手紙は阿部会長がその存在だけを一部の車長には伝え、その後それを使って校内焼き芋大会が実施された。

 

俺と阿部会長は一応中身を全部見ることにしたが公開することはしなかった。貴重なご意見ならまだしも見るに値しない下品なものばかり。こんなの読まず余計なことを考えずに暴れるのが一番である。

 

しかし俺と阿部会長は大して気にしていない。それもそのはず、悪口メールを上回る量のファンレターが来ているのだ

 

 

 

 

ほぼ男しかいないが。もしくはオネェだが

 

話を戻そう

 

 

俺「お前ら安心しろ、男子戦車道否定派の連中じゃない。児玉理事長からの勅令だ」

 

チョウ「それならまぁ…ありがたくお受けしますケド」

 

御舞等から児玉理事長に対する信頼は厚い。彼が否定派を抑えてくれてるから未だに戦車道をやれている部分もある。あのハゲ、中々やるのである。

 

オネェ「で、どこにいくの?」 

 

俺「そうだな…何人かに別れるか…ニーソ、ナイト、ヤムチャの三チームと、くそみそ、キヨハラ、後悔の三チームで別れる。KABAさんチームはSKMの修理、触手は…この期間は同人誌描くんだろ?」 

 

チビ「…すいません」 

 

俺「安心しろ、お前の同人誌がなければ欲求不満が爆発してこの学校の性犯罪者が増える」 

 

チョウ「この学校そんなに不安定なんでスカ…」

 

 

 

俺「それじゃ、クロウ、チョウ。出かけるぞ」 

 

クロウ「どこに行くんだ?」 

 

俺「マジノ女学院。早速練習相手をやりにいくぞ~」 

 

キモオタ「マジノ女学院…名門ながら戦車道の実力は強いとは言えないですね…」 

 

俺「そう、調べたところ防御を主体とした戦法を取るらしい」 

 

ネクラ「重戦車も持ってるらしいな…」 

 

俺「最初の俺らよりはいい条件だろうな…」

 

 

 

俺「と、いうわけでマジノ女学院についたぞ!」 

 

クロウ「今日も今日とて船舶課に無理してもらって大発を使ったぞ」 

 

チョウ「それじゃ、行きましょうカ!」 

 

駐車スペースに戦車を停め、男共がThe お嬢様校に進入! 

 

 

 

マジノ生徒「…」ヒソヒソ 

 

生徒「…」ヒソヒソ 

 

チョウ「…場違いがすごいです」 

 

俺「…何を今更」 

 

クロウ「…侵入、じゃないだけいいだろ」 

 

俺「…で、とりあえず戦車道関連の人と会いたいんだが…」 

 

クロウ「誰かに聞きたいところだけど…」 

 

チョウ「…周りに人がいなくなってしまいまシタ…」 

 

俺「男子に慣れなすぎだろ…」 

 

クロウ「流石お嬢様校…」 

 

俺「何故だろう、興奮してきた」 

 

チョウ「変態ッ!」 

 

 

 

??「……うぅ…」グルルルル 

 

チョウ「…顔面蒼白でお腹を押さえてうずくまっている女の子発見デス」 

 

??「…うぅ…いつもの胃薬を忘れましたわ…」 

 

俺「あの…大丈夫ですか…?」 

 

??「だ、大丈夫ですわ…いつものことなので……」ギュルルルル 

 

俺「いや、見るからに駄目そうですけど…」 

 

??「うぅ…」ギュルルルル! 

 

俺「と、とりあえずここ、廊下の真ん中なんで移動しましょう!」 

 

チョウ「見た限り胃が痛いっぽいですね…」 

 

俺「薬とか持ってないですか?」 

 

??「ぶ、部室のロッカーに胃薬がストックしてありますわ」グルルルル 

 

俺「部室ってどこの?」 

 

??「戦車道のガレージのところにありますわ…うぅ…」 

 

クロウ「戦車道?」 

 

俺「戦車道関係者の人発見!」 

 

??「ところであなた方は?」 

 

俺「御舞等高校の俺です!」 

 

クロウ「同じくクロウ」 

 

チョウ「同じくチョウです」 

 

??「あら、御舞等の方々でしたか…いきなりお見苦しいところをお見せしてしまい申し訳御座いません…」 

 

俺「あなたは?」 

 

エクレール「マジノ女学院の隊長、エクレールと申します。本日は我が校へのご協力感謝いた…うぅ…」ギュルルルル! 

 

俺「うん、挨拶後でいいから移動しようか……」

 

 

 

 

 

エクレール「…ゴクッ…ゴクッ……ぷはっ………」 

 

俺「大丈夫?」 

 

エクレール「薬も飲みましたし、多分大丈夫ですわ」 

 

俺「そりゃよかった」 

 

クロウ「…そしてペットボトルの飲み口を凝視するのはやめような?何をする気かな?」 

 

俺「実行には移してないからセーフ」 

 

 

 

エクレール「改めて自己紹介させていただきます。わたくしはマジノ女学院の隊長、エクレールと申します。本日はよろしくお願いします」 

 

エクレールは気品溢れる黒髪の美少女である 

 

俺「じゃあこっちも改めまして、御舞等高校の俺だ。今日は出来る限りのサポートをさせてもらう」 

 

俺は下心溢れる性欲の強い男である 

 

クロウ「とはいっても撃たれ役だけどな」 

 

チョウ「うちの戦術を真似出来るところは少ないですカラネ」 

 

俺「まあとにかく、練習を始めようか。マジノの生徒は?」 

 

??「まだ揃ってませんが、時間にはそろいますわ」 

 

俺「ん?」 

 

フォンデュ「マジノ女学院のフォンデュと申します。お見知り置きを」 

 

丸眼鏡の女子生徒であった 

 

俺「お、よろしく」

 

 

 

俺「それで、練習相手になるわけだが、俺達はどうすればいい?」 

 

エクレール「チームでの機動戦の練習をしたいので相手になってくださいませ」 

 

俺「機動戦?マジノは防御主体って聞いたけど」 

 

エクレール「…色々とありましたのよ」 

 

目を伏せるエクレール。変革はいつだって一筋縄とはいかないのだ

 

俺「…まあいいか。戦車持ってくるからちょっと待ってて」 

 

 

 

クロウ「で?今回の作戦は?」 

 

俺「練習だから奇策は無し。というかうちの戦法で練習しても練習にならないからな」 

 

チョウ「…まあそうですネ」 

 

 




男子戦車道に対する風当たりを書いておきたくて無理矢理ぶっこんだ感。若い世代には男子戦車道否定派は少ない模様。


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VSマジノ!クロウの強さの秘密

この話を書いてる途中に気がついたんだけど御舞等の奴らって相当強くなってる気がする。


 

俺「それじゃ、発進!」 

 

ドドドド! 

 

俺「とりあえず手頃なところで止まって相手の様子を見よう」 

 

クロウ「了解!」 

 

 

 

チョウ「…相手チーム発見!ルノーR35!」 

 

クロウ「お!ルノーFT-17!いい趣味してるな!うちのルノー乙お揃いだ!」 

 

俺「よーし、撃ってきたらゆっくり後退しつつ反撃!」 

 

 

 

 

エクレール「こちらスペードブル!敵車両発見!ダイヤブル(FT-17)!クラブブル(R35)、そのまま攻撃!相手を誘い出して!」 

 

生徒「Compris!」 

 

 

 

俺「追ってきた追ってきた!最後尾!車種は?」 

 

チョウ『FT-17二輌、R35二輌、ソミュアS35一輌!』 

 

俺「ソミュア…攻走守の三拍子揃った中々の有能戦車だな…」 

 

クロウ『整地なら40.7キロで走るんだっけ?』 

 

俺「しかもR35が長砲身になってる…俺達スパスパ抜かれるな」 

 

ドォン!ドンドン! 

 

俺「全車ジグザグ走行!」 

 

クロウ『俺~ルノー乙じゃいずれ追いつかれる~』 

 

俺「R35もFT-17も精々20キロ前後しか出ない。隊列崩してまでソミュアが出てくるとは思えないからまだ回避しながら逃げるよ」 

 

 

 

エクレール『ガレット!敵全車そちらへ進んでいます!攻撃用意!』 

 

ガレット「…了解」 

 

 

ガレット「…何が練習相手よ…大したことないじゃない」 

 

 

 

俺「うわ…前方に重戦車…挟み撃ちだな」 

 

チョウ『ルノーシャールB1bisデスネ!』 

 

クロウ「…固そう…」 

 

俺「キモオタ、撃てぇ!」 

 

ドォン!…スカァン! 

 

俺「案の定…弾かれたな」 

 

 

 

ガレット「…そんなうろたえ弾…効きませんわ!撃て!」 

 

ドォン!!! 

 

 

 

俺「回避っ!!」 

 

ネクラ「…んっ!」ギャギャ!! 

 

ズゴォン! 

 

俺「おっそろしい……」 

 

クロウ『後方来てる!挟まれるぞ!』 

 

チョウ「どうします!」 

 

俺「……シャールはこっちで何とかする。ヤムチャとナイトはFT-17を狩れ……クロウ!」 

 

クロウ「なんだ!」 

 

俺「ルノーFT-17の弱点はお前が一番知ってるはずだ」 

 

 

 

 

俺「ルノー使いの格の違いを見せてやれ」 

 

 

 

 

 

クロウ「まずは数を減らさないとな…」 

 

チョウ『先にFT-17から狙いまショウ。FT-17の特徴は?』 

 

クロウ「意外と軽戦車としては正面装甲は固い、でも他は脆い。遅い。あと車長の負担が異常」 

 

チョウ『…あぁ。車長兼砲手兼装填手兼通信手ですもんネ』 

 

クロウ「だから撃った直後は隙が多い。そのときは砲撃気にせず大胆に攻撃」 

 

チョウ『了解!』 

 

クロウ「まあ正面でもM3なら普通に抜ける……はず。不安だから出来る限り側面狙いで」 

 

チョウ『それじゃ、いきまショウ…』 

 

クロウ「よし、なんとかFT-17に撃たせるぞ!」 

 

 

 

生徒「ルノーNC(乙型)がこっちに!」 

 

生徒『撃てぇ!!』どぉん! 

 

 

 

クロウ「正面で受けろっ!」 

 

スカァン! 

 

クロウ「うわぁ…まともに受けるとか重戦車みたいでかっこいいな…左折!」 

 

 

生徒「ルノーNCが来た!装填…ッ…」ガダガダガダ! 

 

クロウ「この不整地で!この速度で!まともに装填出来るかな!」 

 

ドォン!…カンッ! 

 

生徒「うぅ…!」 

 

クロウ「おっ…と、回避!」 

 

ドォン! 

 

R35の攻撃を避ける! 

 

クロウ「チョウっ!」 

 

チョウ『はいっ!撃てぇ!』 

 

ドォン! 

 

生徒「キャアッ!」 

 

パシュ!

 

 

 

エクレール「くっ!ダイヤブルがやられた!」 

 

生徒『あっちも同じような戦車のはずなのに!』 

 

 

 

 

チョウ『もう一丁!』ドォン! 

 

カァン! 

 

たまたま上手く弾を弾けた!

 

生徒「危なかった!」 

 

クロウ「チョウ!そのまま進め!」 

 

ギャリリリリリリ! 

 

M3がそのままFT-17とすれ違う! 

 

生徒「な、砲塔旋…」 

 

チョウ『撃てぇ!』 

 

ドォン!…パシュ! 

 

 

 

ルノーFT-17二輌撃破! 

 

 

 

エクレール「くっ!流石はあの黒森峰と互角に戦ったチーム!やりますわね…クラブブル!挟みますわよ!」 

 

生徒『Compris!』 

 

 

 

俺「…さてと」 

 

ドォン!カァン! 

 

俺「…抜けねぇ」

 

 

 

ネクラ「…あくまで予感なんだけど」 

 

キモオタ「どうしました?」ドォン!カァン! 

 

ネクラ「近い将来、B1bisはどっかのチームに注目を奪われそうな気がする」 

 

キモオタ「何の予感ですか……?」 

 

 

 

 

そど子「…くしゅん!……風邪かしら……?」 

 

 

 

俺「キモオタ、履帯狙って。剥き出しだから狙いやすいだろ」 

 

キモオタ「…距離700m…止まってくれれば必ず当てます」 

 

俺「わかった、次弾回避出来たら止まって狙撃」 

 

ネクラ「了解」 

 

キモオタ「せめて500…欲を言えば300mまで近づければ装甲抜けるんですけどね…」 

 

 

ガレット「撃てっ!」 

 

シャールが火を噴く! 

 

 

 

俺「フルブレーキッ!」 

 

ドォン! 

 

ネクラ「ん…っ!」ギギギ! 

 

回避成功! 

 

俺「撃てっ!」 

 

キモオタ「っ!!」 

 

ドォン!…ドゴン! 

 

榴弾が履帯に命中し、履帯を破壊する! 

 

 

 

ガレット「…ちっ!なんて命中制度ですの…」 

 

俺「今だ!進め!」 

 

ブルォォォォォン!! 

 

 

 

 

クロウ「くっそぉ!やっぱりR35は強いなぁ!」ドン! 

 

チョウ『独特な形のせいで弾が弾かれますネ!』 

 

 

 

エクレール「くっ!NCとスチュアートでなんでここまで戦えるんですの!?」 

 

生徒「エクレール様!また煙幕が!」 

 

エクレール「…メルドッ!!」 

 

 

 

クロウ「チビ戦車の機動戦には煙幕がつきもの。よく学べ!」 

 

チョウ『撃てぇ!!』 

 

ドォン!…パシュ! 

 

R35撃破! 

 

 

 

 

ガレット「履帯が外れた……でも…まだ戦える!撃て!」 

 

ドォン! 

 

俺「回避っ!」 

 

 

 

ガレット「回避した先を狙え!」 

 

ドォン!! 

 

シャールは2つの砲を有している… 

 

 

俺「ま、間に合え!回避っ!」 

 

ネクラ「くっ…!」 

 

ズガァン! 

 

 

俺「く、駆動輪がやられた!」 

 

ネクラ「ちっ…お互いただの砲台か…」 

 

 

 

マサイ「距離、約310m、次弾装填済みです」 

 

 

 

俺「マサイ!?」 

 

マサイ「この距離ならギリギリ抜けるはずでしょう?さあ早く!」 

 

キモオタ「外しません…」 

 

俺「…撃てっ!」 

 

キモオタ「っ!!」ドォン! 

 

 

 

ガレット「装填急いで!」 

 

ガチャコン! 

 

ガレット「Feu…!」 

 

ドォン!! 

 

 

 

ガコォン!! 

 

 

 

………パシュ! 

 

 

 

ルノーシャールB1bis走行不能! 

 

俺「うっし!」 

 

キモオタ「駆動輪急いで直さないと!」 

 

ネクラ「いそげー」 

 

俺「駆動輪直すって時間かかるぞ…」 

 

クロウ『俺!助けて!』 

 

俺「どうした?」 

 

クロウ『どうした?じゃない!何とか騙し騙しソミュアと戦ってるけどそろそろキツい!』ドォン! 

 

相手の砲撃の音が聞こえる 

 

チョウ『俺サン加勢できますカ?』 

 

俺「駆動輪壊れたから無理そう。そっちでどうにかして!乙型はともかくM3ならギリギリ抜けるはず!」 

 

チョウ『了!』 

 

クロウ『ともかくって言うなぁ!』 

 

 

 

エクレール「くっ…やりますわね…」ギュルル… 

 

フォンデュ『あのM3…速い…』 

 

エクレール「煙幕が晴れたら攻撃を仕掛けますわよ!」 

 

 

 

 

クロウ「…俺がソミュアの動きを止める。チョウ、頼むぞ」 

 

チョウ『了!!』 

 

 

 

フォンデュ『煙幕晴れます!』 

 

エクレール「スチュアート発見!Chargeー!!」 

 

ソミュアの砲がM3を捉える… 

 

 

 

クロウ「おらぁぁぁぁ!!」 

 

ずがぁぁぁん!! 

 

エクレール「!?」 

 

ルノー乙型がソミュアに体当たりする! 

 

エクレール「くっ!」 

 

大きな隙が生まれる! 

 

チョウ『食らえッ!!』 

 

その隙を使い、ソミュアの横に回り込む! 

 

 

 

フォンデュ「させませんわっ!!」 

 

R35がM3を狙う! 

 

チョウ「…っ!」ガチャン! 

 

チョウがM1919を構える 

 

チョウ「撃たせないッ!!」 

 

ダダダダダダダダダダダダ!! 

 

機銃による煙幕! 

 

フォンデュ「…Bon Sang!煙幕ばっかり!撃てぇ!」 

 

ドォン! 

 

弾は外れる! 

 

チョウ「撃てッ!!」 

 

ドォン! 

 

至近距離からの攻撃! 

 

 

 

ズガン!……パシュ! 

 

 

 

エクレール「……はぁ…やられましたね…」 

 

 

 

ソミュアS35、走行不能!

 

 

 

マジノ女学院、残り一輌

 

フォンデュ「……くっ!」 

 

 

 

クロウ「…さてと、」 

 

チョウ「最後の一仕事…デスカネ?」 

 

 

フォンデュ「……」 

 

 

 

クロウ「いけぇ!」 

 

チョウ「撃てぇ!!」 

 

ドドォン!! 

 

重なる砲声… 

 

パシュ! 

 

R35、走行不能! 

 

 

エクレール「本日はありがとうございました」ボロボロ 

 

俺「お、おう…」 

 

エクレール「それで!何かアドバイスを下さいませっ!」 

 

俺「うん……試合中考えたんだけどよ…」 

 

エクレール「…はい」 

 

 

 

聖グロ戦、パンツを活用して勝利 

 

サンダース戦、チビを空に飛ばす 

 

アンツィオ戦、戦車を飛ばす 

 

プラウダ戦、建物を解体する 

 

黒森峰戦、ボーソーゾクスタイル 

 

 

 

 

俺(何をアドバイスすればいいんでしょうねぇぇぇぇ!!!)

 

俺(どうするんだよっ!考えてみれば俺達今までロクな戦い方してねぇよ!マジノにパンツ脱げなんて言えるかっ!!) 

 

エクレール「…あの」 

 

俺「ああ!はいはい!ええっとねぇ…」 

 

俺(どうする…考えろ…考えるんだ…) 

 

俺「パンッ……煙幕をもっと使ってみよう!」 

 

エクレール「ぱん…?」 

 

俺「そこは気にしなくていいから!ほら!乾いてたら土埃上げて走るだけでも十分な煙幕になるから!」 

 

エクレール「…なるほど」 

 

俺「あとR35が折角長砲身なら狙撃も出来るはず!R35が上手く狙撃出来る状況を作る練習も必要だなっ!」 

 

俺(よしっ!それっぽいこと言った!) 

 

エクレール「なるほど…勉強になりましたわ!」 

 

 

生徒「あのっ!ルノー乙型に乗ってた人ですよね!」 

 

クロウ「ん?そうだよ」 

 

生徒「あ、あのっ!どうやってあんなにスムーズに装填が出来るんでしょうか!…私もFT-17に乗っているのですが……どうしても上手くいかなくて…」 

 

クロウ「」 

 

チョウ「…?どうしたんですカ?クロウサン?」 

 

 

 

 

 

クロウ(言えない………ずっとジョジョ立ちしてたらいつの間にかインナーマッスルとバランス感覚が鍛えられていて揺れる車内でもスタイリッシュに装填が出来るようになってたとか言えない…そのジョジョ立ちの効果によって余裕が出来て砲手としての仕事も集中出来るようになったとか言えないっ!) 

 

生徒「……あの~」 

 

クロウ(どうする…正直に教えるか…?しかしそんなことをしたらおしとやかなお嬢様がジョジョ立ちしてるとかいう面白すぎる状況が生まれてしまう……) 

 

生徒「あの~」 

 

クロウ(早く答えなければ……) 

 

 

 

 

 

 

クロウ「ジョジョ立ちすればいいと思うぞ!」 

 

クロウ(言ってしまったぁぁぁぁぁぁぁ!!) 

 

 

 

次の日、マジノ女学院戦車ガレージの前でジョジョ立ちする生徒の姿が目撃されたという…




ちなみに奇策を抜いたら俺君の指揮能力は本編登場隊長の中で最下位。絹代よりは上。ここらへんの原作キャラとの能力比較に関してはネタになりそうなので今度やります


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【番外編】私立御舞等高校入学案内

この作品を見て自分も御舞等高校に入学したい!と思った方のために!今回は特別に『御舞等高校入学案内パンフレット』を入手してまいりました!


御舞等高校入学案内

 

校訓『機知縦横』

 

私立御舞等高校

 

 

御舞等高校は東京都千代田区秋葉原の飛び地である学園艦に立地する高校です。生徒数は高校生13000人。

 

いかなる状況でもその場に応じ、自らが持つ能力を思いのままに発揮出来る、そんな人材を育てる。そういった精神は校訓でもある『機知縦横』という言葉に表されています。

 

御舞等高校に設置されている学科は下記の通り。一般的な学業カリキュラムの普通科のほか、専門的なカリキュラムによって職業訓練を兼ねた学科を備えており、将来を見据えた教育を受けることができます。

 

中でも特筆すべきは商業科。通常の高校の商業科とは異なり、世界を股にかける商人を育てるため、高校三年間で一般大学商学部卒業程度の技能を獲得することが出来ます。

 

普通科

特別選抜コース(阿部、810、マサイなど)

特別進学コース(チョウ、オネェなど)

総合コース(俺、キモオタ、ネクラ、クロウなど)

 

 

航海科(航海)

商業科

情報科

工学科

建築科

水産科

農業科(不良など)

 

 

学生の自主独立性の養成、高度な学生自治および技術練磨のため学園艦は学園生徒によって運営されています。特に船舶科は授業時間とは別に1日8時間3交代で学園艦の操艦・運行・管理等の業務にあたっており、このため航海科のみ学費が免除となります。

 

 

 

必修選択科目

 

校訓の『機知縦横』が表すように、必修選択科目では多岐にわたる文道、武道をカリキュラムに盛り込んでおります

 

今年の必修選択科目

 

剣道

柔道

弓道

華道

戦車道

戦闘機道

テコン道

武士道

騎士道

国道

私道

『衆道』←めっちゃオススメ

 

 

なお衆道受講者には下記の特典が与えられます

 

食堂の食券100枚

通常授業の3倍の単位

高級学生寮への入寮

遅刻見逃し200日

授業料免除

生徒会室使用許可

 

 

 

学園施設

 

 

甲板上の地区は血気盛んな学生が集う電気街地区、落ち着いた雰囲気が特徴な神田神保町地区の2つに別れており、学生寮は神保町地区のほうが人気です。

 

学園では生徒の他に職員店舗従業員、またその家族合わせて30000人が生活しています。

 

 

 

 

電気街地区

 

むしろ秋葉原に無いものはないレベルに充実した店舗数。別名浮かぶ秋葉原。アニメイトもとらのあなもメイドカフェもセガもなんでもあります

 

神田神保町

 

落ち着いた雰囲気が特徴の下町風の地区です。書籍の取引量が全学園艦最大で、専門のバイヤーがいるほど。そんな普段は落ち着いているこの地区も神田祭の時期になると電気街地区を巻き込んで大盛り上がりします。

 

 

 

生徒会長より一言

 

 

 

 

やらないか

 

 

 

 

生徒会長 阿部高和(高3)

 

 

 

 

この学校の来歴

 

元々この学園艦は御舞等高校の物では無く、現在は廃校となった学校のものとして使われていました。その経緯は30年前、秋

 

 

 

 

 

 

ここから先は何故かデータが破損しているようだ……




いかがでしたでしょうか?御舞等高校は皆様の入学を心よりお待ちしております!


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大洗女子の栄光 

大洗と初コンタクト!


御舞等高校にて 

 

俺「何ぃ!?サンダースが負けたぁ!?」 

 

チビ『はいっ!しかもたった五輌に!』 

 

もちろん今開催されている第63回戦車道全国大会の話。チビは現地で試合を観戦していた 

 

チビ『サンダースは僕たちも戦ったあのシャーマン軍団です』 

 

俺「え、サンダースの相手どこだっけ…確か無名だったよな!?」 

 

チビ『はい!大洗女子学園、戦車はⅣ号、三突、38(t)、M3リー、89式の五輌です!』 

 

俺「うわぁ…うちと似たり寄ったりの戦力でよくもまぁ…しかも五輌で…」 

 

チビ『しかもしかも!今年の大洗の隊長が凄いんですよ!』 

 

俺「待って、今調べてる……ええと…大洗女子学園…隊長……西住…みほ…?」 

 

チビ『…』 

 

俺「西住……?みほ……?どっかで聞いたことある気が…」 

 

ポクポクポク……チーン 

 

 

 

 

 

 

俺「ああああああああああああああああああああああっ!!!」 

 

 

 

 

俺「黒森峰の元副隊長じゃねぇか!」 

 

チビ『そうですよ!あの西住流家元の娘ですよ!』 

 

俺「まじでぇ!?あの子まだ戦車道やってたんだ!」 

 

チビ『すごかったですよ!追いかけっこからの最後の狙撃!熱いです!』 

 

俺「後で録画したのを見る!これは面白くなってきたぞ!」 

 

チビ『願わくば僕達も出場したかったっ!!』 

 

俺「それは言わない約束だ…」 

 

 

 

チョウ「そういえば昨日エクレールさんが来てたらしいデスネ」 

 

俺「うん、自棄酒ならぬ自棄エスプレッソに付き合わされたよ…あいつの胃腸が悪いのはそれのせいじゃないのか…」 

 

クロス「マジノは一回戦アンツィオに負けたからな…」 

 

俺「機動戦ならあっちに利があるからな…」 

 

キモオタ「アンツィオといえば、次のアンツィオの相手は噂の大洗女子ですな」 

 

俺「ああ…とは言っても俺、大洗についてあんまり知らないんだよな」

 

キモオタ「調べたところここ数年は活躍どころか大会出場すらしてないですね。昔はかなりの強豪だったらしいですけど…」 

 

俺「戦車を見るに、恵まれた環境って訳じゃなさそうだし…やっぱり隊長の影響でサンダースに勝った部分は大きいのかな?」 

 

キモオタ「指揮能力はかなり高いかと。それだけでなく大洗女子の隊長車、Ⅳ号の実力は確かな物です。前の聖グロとの練習試合ではマチルダⅡ三輌撃破、チャーチルと1対1に持ち込んだそうです。惜しくも敗れましたが」 

 

俺「正々堂々やってそれはすごいよ、俺達はアレだったからな」 

 

キモオタ「反則ギリギリの騙し討ちですからね…」 

 

俺「ちょっと興味出てきたな。キモオタ、次に大洗と当たるのってどこ?」 

 

キモオタ「アンツィオ高校です」 

 

俺「アンツィオか…アンチョビも気合い入ってたからな…」 

 

ネクラ「偵察、いくか?」 

 

俺「そうだな…あ、そうだ。ついでに小遣い稼ぐか」 

 

キモオタ「小遣い?」 

 

俺「…」ニヤ

 

 

 

大洗vsアンツィオ戦! 

 

俺「と、いうわけでアンツィオ&大洗観戦兼出稼ぎのお時間だぁ!!」 

 

全員『いええええい!!』 

 

アンチョビ「…お前らも出店だすのか!?」 

 

俺「おう!御舞等名物のケバブだ!割と繁盛してるぞ、食ってくか?」 

 

アンチョビ「今はいらん!」 

 

俺「…そんで、相手は今回のダークホース大洗女子な訳だが、意気込みは?」 

 

アンチョビ「相手が西住流だろうが島田流だろうが勝つ!アンツィオは弱くない!じゃなかった、強いということを証明するんだ!」 

 

俺「おう、応援してるぞー」

 

 

 

俺「さて、俺は試合が始まるまでケバブ焼きますか…」 

 

??「あのー」 

 

俺「あ、はい」 

 

俺(お、噂の大洗の制服…応援にきたのか?) 

 

俺「ご注文は?」 

 

??「ケバブピタサンドを10個下さい」 

 

俺「…………10個?」 

 

??「はい、10個」 

 

どうみても細身の女子高生である。10個食べる胃袋があるとは考えにくい 

 

俺(恐らく仲間と食べるんだろうな…) 

 

俺「はーい!ケバブ10個!」 

 

 

 

俺「はいお待たせしました!」 

 

??「あら~美味しそうですね~」 

 

俺「ありがとうございましたー!」 

 

俺(…ふぅ………!?) 

 

その少女はケバブを持ったままベンチに座り食べ始めた! 

 

俺(な…奴は一人で食いきるつもりなのか……) 

 

と、考えているうちに二つ目に手をつけている 

 

俺(あ、有り得ない!あんなボリュームあるケバブを一人で10個!?しかも女の子が!有り得ない!!) 

 

 

 

数分後… 

 

??「ごちそうさまでした」 

 

俺(…うそ…だろ…) 

 

 

 

 

 

俺「いやー!お疲れ様!」モグモグ 

 

アンチョビ「お前はなんでナチュラルに私達に紛れて料理食べてるんだ?」 

 

俺「まあ気にしなさるな」モグモグ 

 

みほ「あの…ええと…」 

 

俺「あ、自己紹介してないよね。御舞等高校の隊長の俺だ。よろしくな」 

 

みほ「あ、どうも…」 

 

俺「いやー、熱いね!胸熱だね!かっこよかったよ!」 

 

みほ「あ、ありがとうございます…あの~隊長ということは俺さんも戦車道やってるんですか?」 

 

俺「うん、珍しいだろ?男子の戦車道」 

 

 

 

優花里「御舞等高校、初めて公式戦に出場した男子戦車道チームですね!」ニョキ! 

 

みほ「ゆかりさん!?」 

 

俺「おお、覚えてもらってて嬉しい」 

 

優花里「奇想天外な作戦が特徴の学校ですよね!」 

 

俺「…うん、良く言えばそうなるね……」 

 

アンチョビ「普通ロケットブースターで戦車飛ばすか?」 

 

優花里「イギリスのバレンタイン歩兵戦車ですね!」 

 

ヤンヤヤンヤガヤガヤアオンオオンンアッー! 

 

 

 

 

沙織「うわっ!男子がいる!」 

 

華「どこの学校でしょうね?」 

 

沙織「私達のファンかな!どうしようサインとか求められたら~やだも~」 

 

麻子「違うと思うぞ」 

 

沙織「うーん、でもあんまりイケメンじゃないなぁ」 

 

麻子「何気に失礼だ」 

 

華「そういえばあの人、試合前に外でケバブを売ってましたよ」 

 

沙織「え、華まさか試合前に食べたの!?」 

 

華「とは言っても少しだけですよ?」 

 

沙織「わっ!さっきの男子がこっち向いた!え、こっちを見つめてる!?やだも~!」 

 

麻子「いや、沙織のほうを向いてるというより…」

 

 

 

俺「あ!?さっきの大量にケバブ食っていった人だっ!!」 

 

キモオタ「な!?さっき言ってたケバブ10個一気食いの人ですか!?」 

 

俺「間違えない…奴だ…」 

 

みほ「え?華さん!?試合前にそんなに食べてたんですか?」 

 

俺「え!?せ、選手なのか!?」 

 

みほ「はい、あんこうチームの砲手です」 

 

俺「な…あんだけ平らげた直後に試合だと…普通吐くぞ…そんな馬鹿な…」 

 

 

 

 

 

華「あら?」 

 

 

 

 

大洗vsプラウダ戦 

 

俺「ファイトぉぉぉぉ!!」 

 

キモオタ「どっちの応援ですか?」 

 

俺「どっちも…とはいってもこの状況じゃ…プラウダが勝つだろうな…」 

 

現在大洗はプラウダに包囲されている 

 

俺「俺達は壁ブチ抜いたけど…」 

 

キモオタ「大洗が同じことをするとは思えませんねぇ…」 

 

 

 

 

 

 

 

アアアン アン アアアン アン 

 

 

俺「ん?」 

 

みほ「あの子会いたやあの海超えて♪頭の灯りは愛の証、燃やして焦がしてゆーらゆら♪」 

 

 

 

俺「…キモオタ」 

 

キモオタ「はい」 

 

俺「撮れ」 

 

キモオタ「準備出来てます」 

 

ニコンD500が構えられる 

 

パシャ!パシャパシャ! 

 

大洗女子のあんこう音頭は正確に記録に残されるだろう 

 

 

大洗vs黒森峰戦! 

 

 

俺「大洗ファイトぉぉぉぉ!!」 

 

クロウ「ファイトぉぉぉぉ!!」 

 

俺「ぶっ潰せぇぇぇぇぇぇぇ!」 

 

全員『アアアンアン!アアアンアン!』 

 

現在、あんこうスーツに身を包んだあんこうもっこり…じゃなくて御舞等高校生徒が踊っている 

 

 

阿部「アアアンアン!アアアンアッー!」モッコリ!! 

 

810「こっちきてンアッーンアッー!暴れんなよンアッーンアッー!」モッコリ!! 

 

 

 

ネクラ「これは通報不可避じゃないか……?」 

 

俺「そうだな」モッコリ!! 

 

ネクラ「お前もか…!?」 

 

 

 

ダージリン「あら、素敵な格好をしてらっしゃいますわね」 

 

ペコ「…」 

 

ダージリンはユニークで面白いと本気で思ってるっぽいがオレンジペコが全力で目を逸らしている。どうやら関わりたくないようだ

 

もちろんそんな涙目で逃れようとするロリを見逃すような主人公じゃない

 

俺「おお、ダー様!ペコさん!」 

 

逃さない、会話に持ち込む!

 

ダージリン「なんでしょう…みほさん達が着れば可愛らしいのに…あなた方が着ると…無性に通報したくなりますわね!」 

 

俺「なんでだよ!」 

 

ネクラ「いや、その格好だからだけど…!?」 

 

ふははは!恥じ入るがいいペコよ、主人がその場に留まる以上従者もその場に留まるしかないのだぁ!貴様に出来るのはモッコリから目を逸らすのみ!その逸した目線の先にカニさん歩きで入り込んでやろうぞ!そして赤面するといい!ハッハッハァ!!

 

 

 

 

 

 

主人公は通報されて警察に追いかけられた

 

 

 

 

 

逃げ切ったから逮捕歴は付かなかった

 

 

 

 

俺「ゼェ…ゼェ…そういえばさ…」 

 

キモオタ「あ、着替えたんですか」 

 

俺「警備員が来たから流石に止めた…阿部会長はまだ逃げてる」 

 

ネクラ「oh…」 

 

俺「それより、何故かこの場にアンツィオがいないんだよな」 

 

キモオタ「総統なら来そうなもんですけどね…」 

 

俺「どうしたんだろ?」 

 

 

 

 

 

 

アンチョビ「…zzz」 

 

 

 

 

試合開始!

 

 

 

俺「おい見ろよ!チヌたんだぞ!」 

 

キモオタ「おお!我らがチヘたんの後継が!」 

 

ネクラ「アリクイ…」 

 

俺「頑張れぇ!!アリクイさんチーム!!」 

 

 

ドゴォン!…パシュ! 

 

三式中戦車走行不能! 

 

俺「」 

 

 

 

 

 

俺「マウス撃破したぁぁぁぁ!!」 

 

キモオタ「89式が!89式が活躍してる!感動です!」 

 

ネクラ「でもヘッツァーが…」 

 

俺「へったぁぁぁぁん!!泣かしてくれるぜぇぇ!!………!?おおう!?乗ってる人が……ロリ美少女だと…!?」 

 

 

 

俺「1対1だ!Ⅳ号とティーガーの一騎打ちだ!!燃えるぅぅ!!」 

 

キモオタ「あのポルシェティーガー!いい仕事しますな!」 

 

 

 

俺「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!」 

 

キモオタ「なんですかあのターン!」 

 

ネクラ「…真似出来るかな…あのターン…」 

 

俺「極力止めよう…予算がいくらあっても足りないよ…」 

 

 

 

 

優勝、大洗女子学園!! 

 

 

 

俺「ウオオオオオオオオ!!」 

 

キモオタ「俺氏!勝ちましたよ!大洗があの黒森峰に勝ちましたよぉ!!」 

 

ネクラ「すごい……」 

 

 

 

俺「…今から大洗女子のグッズ作るぞ。キモオタ、陸の秋葉原に連絡」 

 

キモオタ「Tシャツ、タオルを始めとする多数のグッズを発注済みです。各チームのマークをラバストにしてみたりしました」 

 

俺「完璧だ……ボロ儲けだよ……」 

 

大洗、無事優勝!御舞等、無事商売成功!

 

 

 

 

 

 

 

アンチョビ「…ん…んにゅ…」zzz 




本編主人公との邂逅回で危うく逮捕されるような主人公でいいのだろうか…いや、いい!


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劇場版オマイラ&パンツ アッー!
学園十色にもう一色


待望の対大学選抜戦!


数日後… 

 

話題はもちろん今話題の大洗

 

俺「はぁ~!大洗女子勝って良かったなぁ!」 

 

チョウ「まさか廃校阻止のために戦っていたトハ…」 

 

キモオタ「まあ何にせよ!廃校阻止できて良かったですね!」 

 

俺「ちょうど大洗はエキシビジョンやってるのかな?」 

 

キモオタ「はい、大洗、知波単チームと聖グロ、プラウダチームで戦ったようです。先程決着がついて聖グロ、プラウダチームの勝利だそうです」 

 

俺「まさかあいつらまた突撃したんじゃ…」 

 

キモオタ「正解です」 

 

俺「…はぁ。大丈夫かよ…今度同盟組んでどっかと戦おうなんて話もあるのに……」 

 

ネクラ「勝手に“アレ”使って突撃したりしないか心配だ…」 

 

俺「俺達も金出してるから勝手には使わないだろうけど…」 

 

俺「…はぁ」 

 

キモオタ「またため息。どうかしましたか?」 

 

俺「いや…この前のサンダース戦でさ…」 

 

キモオタ「…ああ、この前の練習試合、エキシビジョンで大洗と再戦出来なかったケイさんが腹いせに私達をボコりにきた試合ですね」 

 

俺「輌数同じだったからフェアではあったけどさ…あいつらの集中砲火受けてSMKが虫の息なんだよね…」 

 

キモオタ「……」 

 

阿部「SMK?修理にはまだまだ時間かかるぞ?うちは大洗の自動車部じゃないんだ、1日で直せるわけないだろう。第一SUもボロッボロだから当分動かせんぞ」 

 

俺「なんでうちの主力はすぐ壊されるんですかねぇ!!」 

 

キモオタ「…御舞等には強すぎるんじゃないですかね…」 

 

俺「火力が…足りぬ…」 

 

キモオタ「まあいいじゃないですか。この先大して大きい試合はないですし」 

 

俺「まあそうだな…」 

 

 

※あります 

 

 

 

後日…電話で 

 

プルルルルルルル

 

俺の携帯電話が鳴る

 

 

俺「やっほーアンチョビ〜。そっちから連絡くれるとは珍しい。ラブコールか?」

 

アンチョビ「すまん…今回はそういう話に乗ってる場合じゃないんだ」

 

俺「……そうか。なにがあった?」

 

 

 

 

アンチョビ「…大洗が、廃校になる」 

 

 

俺「…はぁ?優勝したら廃校取り消しって話だったろ?そんな馬鹿な」

 

アンチョビ『…カルパッチョ経由の情報だ。間違いは無い…廃校の撤回を“検討する”としか言ってない、とか“口約束は約束に入らない”とか屁理屈こねたんだよ!文科省の奴が!』 

 

俺「…………ふ、ふっざけんなあ!!誰だそんなこと言ったクソ野郎は!!」 

 

アンチョビ『私に怒鳴るなよ!』 

 

俺「……すまん、つい」 

 

アンチョビ『…いいんだ。でも…私達は…どうすれば…』 

 

俺「…とりあえず、連絡してくれてありがとう。また何か連絡があったら言ってくれ」 

 

アンチョビ『…ああ』ガチャ 

 

 

 

俺「……」 

 

クロウ「…聞こえたぞ」 

 

俺「阿部会長…こっちから圧力かけられないか?」

 

阿部「うちの廃校とは訳が違う。ホモテロ行為は御舞等高校全校生徒の過半数が賛成しない限り行使出来ない。仮に過半数取れても去年の御舞等廃校騒ぎで政府コンピューターに潜り込めるだけのスパコンのバッグドアは使い切った。これ以上は情報科に迷惑かけられん。潜入は不可能だ」

 

 

 

俺「…俺達には…なにも出来ない」 

 

クロウ「クソッ!汚い!」 

 

阿部「…」 

 

俺「…せっかく優勝出来たのにな」 

 

クロウ「…文科省め……」

 

 

 

さらに数日後… 

 

俺「………なるほどな」 

 

クロウ「どうした…って本当どうした!?そのゲス顔!」 

 

俺「見ろよ…見たきゃ見せてやるよ」 

 

クロウ「なんだいきなりわかりにくい淫夢語録使って…何々?電文?“秋の日の ヴィオロンのため息の ひたぶるに 身にしみて うら悲し”?………大洗VS大学選抜!?8対30の殲滅戦で勝て!?んな無茶苦茶な!」 

 

俺「最後まで話を聞け…連絡返さないとな…あと知波単学園に連絡してくれ。“アレ”の出番だ」 

 

クロウ「…どういうことだ?」 

 

 

 

俺「ちょっとお茶会の時間ってとこかな?」 

 

そこにはここ数日意気消沈していた男はいなかった。

 

そう、

 

まさに野獣の眼光

 

クロウ「…そりゃ平和なお茶会にはならなそうだな?」 

 

阿部「おいおい、俺にも参加させろよ?」 

 

俺「会長、紅茶は好きだっけ?」 

 

 

 

 

阿部「ああ、熱いミルク ティーがな」ボロン 

 

 

 

 

 

大学選抜戦当日

 

みほ「……敵を山岳地帯におびき出して…」ブツブツ 

 

愛里寿「…」 

 

 

 

審判「ではこれより、大洗女子学園と大学選抜の試合を開始します!礼!」 

 

 

みほ「おねが…」 

 

 

 

??「待ったぁぁぁ!!」 

 

 

 

 

♪パンツァーリート 

 

 

 

それは黒森峰女学院だった 

 

まほ「大洗女子学園、西住まほ」 

 

エリカ「同じく逸見エリカ!」 

 

まほ「以下18名、試合に参加する。短期転校の手続きも済ませてある」 

 

しっかりと大洗女子の制服を着用している 。大洗の試合の助っ人として駆けつけたのだ!

 

みほ「お姉ちゃん…ありがとう!」 

 

 

 

 

 

 

♪リパブリック賛歌 

 

 

ケイ「私達も来たわよ!」 

 

ナオミ「今からチームメイトよ」 

 

アリサ「覚悟なさい!」 

 

 

♪カチューシャ 

 

 

カチューシャ「何よ!一番乗り逃しちゃったじゃない!」 

 

ノンナ「御寝坊したのは誰ですか?」 

 

カチューシャ「まあ!来たくてきたわけじゃないんだけどね!」 

 

 

 

♪ブリティッシュ・グレナディアーズ行進曲

 

 

ダージリン「やっぱり試合は何時ものタンクジャケットでやりましょうか」 

 

オレンジペコ「じゃあなんでわざわざ大洗の制服揃えたんですか?」 

 

ダージリン「みんな着てみたかったんですって」 

 

 

♪フニクリ・フニクラ 

 

 

アンチョビ「大洗諸君!ノリと勢いとパスタの国から総統参上だぁ!」 

 

ペパロニ「ドゥーチェ!狭い!」 

 

カルパッチョ「たかちゃーん!」 

 

 

 

♪サッキヤルヴェン・ポルカ

 

 

アキ「継続高校から転校してきました!…なんだかんだ言って助けてあげるんだね」 

 

 

ミカ「違う、風と一緒に流れてきたのさ」ポロロン 

 

 

♪雪の進軍 

 

 

絹代「知波単学園、22輌推参であります!」 

 

ダージリン「ちょっとあなたのところは四輌よ!」 

 

絹代「な!心違いをしておりました!」 

 

 

 

みほ「みんな……」 

 

沙織「待ってみぽりん!知波単の後ろに変な動きをした戦車がっ!」 

 

 

 

 

※奴らが来ます。ご唱和ください 

 

 

 

ロシア民謡風の曲が流れる… 

 

 

 

や ら な い か 

 

ハッ!

 

 

♪やらないか 

 

 

 

俺「御舞等高校参上!諸事情によってチヘしかいないけど後で一輌合流するから安心しろ!」 

 

阿部「俺は、大学選抜だろうが構わず喰っちまう人間なんだぜ?」 

 

御舞等高校の凱旋である! 

 

 

 

 

 

もちろん、大洗女子の制服で 

 

 

俺(大洗制服)「俺たちの力!見せてやる!」 

 

阿部(大洗制服)「うちの志気がパンパンだぜぇ…」 

 

キモオタ(大洗制服)「…せめて戦車の中に入って下さい」 

 

阿部(大洗制服)「中に入れる?」 

 

クロウ(大洗制服)「止めろ…」 

 

 

 

 

 

沙織「変態いいいいいいい!」 

 

華「あら、よく似合ってますわね」 

 

沙織「華ぁ!?その感性おかしいよ!?」 

 

ケイ「HAHAHA!また女装?」 

 

俺「うるせぇ!皆が大洗の制服着るっていうから合わせたんだよ!」 

 

俺やクロウ、ネクラあたりは線が細いのでまだいいが、阿部会長やキモオタは完全にアウトである 

 

みほ「あ…はは…」 

 

苦笑である 

 

 

 

辻(役人)「おい!試合前の選手補充は認められるのか!しかも戦車を持ってくるなんて!」 

 

理事長「私物なんじゃないですかね?」 

 

辻「じゃああの変態共は何だ!あんな気持ち悪いの認められないぞ!」 

 

理事長「この試合に男子選手を除外する文はありませんよね?それに全国の女装趣味の方を愚弄する発言はおすすめできませんねぇ」 

 

辻「卑怯だぞ!第一大洗は女子校だろう!」 

 

蝶野「異議を唱えられるのは相手チームのみです」 

 

愛里寿「私達は構いません。試合を始めてください」 

 

辻「くそっ!こうなったら文科省に連絡して…」 

 

チョウ「動かない方がいいですヨ?」ガチャキ 

 

チビ「御舞等高校は戦車道連盟から依頼された“戦車道チームの補助”という依頼の拡大解釈としてここにいます。どうも30対8というのはフェアではないと判断しましたので」 

 

辻「それは流石に無理があるだろう!」 

 

810「これ以上暴れんなよ?ホラホラ」 

 

チョウのM1919、チビのPPSh-41、通称バラライカ、810先輩のモノの銃口が役人に向く 

 

役人「ひっ……!貴様ら……!」

 

 

 

♪ 戦車道行進曲!パンツァーフォー!(大洗女子学園) 

 

 

みほ「…みんな…ありがとう!」 

 

 

 

 

♪学園十色+くそみそ色です!

 

 

 

 

 




色が絶望的に汚い。次回波乱のミーティング


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試合前のミーティングです!

隊長達の個性溢れるミーティングに奴はどう参加するのか


ミーティング…

 

 

みほ「この通り、三個中隊を形成します」

 

黒板で作戦会議中〜

 

ケイ「OK!」

 

ダージリン「中隊長は?」

 

みほ「中隊長はお姉ちゃ…西住まほ選手、ケイさん、私」

 

カチューシャ「西側ばっかりじゃない!」

 

ノンナ「中隊長をやりたいんですか?」

 

カチューシャ「私がやらなくてどうするの!」

 

まほ「…」ギンッ!

 

鋭い目つき!

 

カチューシャ「ひっ…こ、今度でいいけど…」

 

みほ「その代わりカチューシャさんには副隊長をやってもらいます」

 

カチューシャ「そう!わかった!やってあげる!」

 

みほ「ダージリンさん、西さんにも副隊長をお願いします」

 

まほ「大隊長はみほだな」

 

ケイ「あなたについて行くわ!」

 

 

 

アンチョビ「…それにしても大人しいな、俺?」

 

俺「ああ…重要なことを考えていてな…」

 

アンチョビ「…そうだよな…この一戦で大洗の運命が…」

 

俺「女の子の人口密度が高いだけある…凄く…いい匂いだ…」クンカクンカ

 

アンチョビ「変態ぃぃぃ!!」

 

ブワッ!!

 

アンチョビが俺を投げ飛ばす! 美しいフォーム!

 

俺「んぎゃぁぁ!!」

 

パリーン!

 

窓ガラスを突き破る!

 

 

 

アンチョビ「気にせず続けてくれ」 キリッ

 

みほ「え…えぇ……」

 

みほ、ドン引き

 

その後窓ガラスが頭に刺さった状態で戻ってくる俺。スルースキルの高い隊長達

 

 

 

 

 

西「大隊長殿!部隊名を!」

 

みほ「えぇと…」

 

 

みほ「西住まほチームがひまわり、ケイさんチームがあさがお、私達がたんぽぽでどうでしょうか?」

 

ダージリン「いいんじゃないかしら?」

 

桃「作戦はどうする?」

 

 

ダージリン「やはり走行間射撃ではないかしら?常に動き続けて撃ち続けるの」

 

エリカ「楔を打ち込み浸透突破でいくべきよ!」

 

ケイ「優勢火力ドクトリンじゃない?一輌の所に十輌で攻撃するの」

 

カチューシャ「二重包囲がいいわ!それで冬まで待つの!殲滅戦は制限時間ないんだし!」

 

絹代「わたくし様々な可能性を考えましたが、やはり突撃が一番かと」

 

アンチョビ「とりあえずパスタを茹でてから考えていいか?」

 

俺「よし、戦車にパンツを取り付けよう。全員今からパンツを脱げっ!」

 

ダージリン「ペコ、やりなさい」

 

ペコ「はい、ダージリン様」

 

俺「何で!?皆好き勝手言ってるのに何で俺だけ!」

 

ペコ「セクハラですから」

 

俺「だけどその小さい体で俺に何か出来ると思ってる?ゲヘヘヘ…さあかかってきなペコりんんんんうええっ!?…げぶぅ!」

 

パリーン!

 

ペコは装填手の腕力を遺憾なく発揮し、俺を投げ飛ばす

 

ペコ「…ふぅ」

 

汗一つ無い

 

俺血だらけ、またもや総スルー。

 

 

 

 

 

まほ「皆みほに従うと言っただろう。みほ、どうする?」

 

 

みほ「はい、ひまわりチームを主力としてたんぽぽ、あさがおが側面を攻撃。連携が取れるようにあまり離れないように注意してください」

 

俺「そうだよな、この面子でおパンツ作戦やったらカチューシャ隊長のくまさんパンツが目立つもんな」

 

カチューシャ「ノンナ、殺って」

 

ノンナ「ダー」

 

俺「ノンナさん!?ちょっ!肘はそっち側には曲がらないからね!?あ、ちょっ!あっ、アバババババババ!」メキメキメキ

 

ここまでボロボロでもセクハラを止めない俺。まさに主人公の鏡である。

 

ダージリン「さて、ここからが問題なのだけれど…」

 

 

 

ダージリン「作戦名はどうするのかしら?」

 

 

 

アンチョビ「三方向から攻めるんだから三種のチーズピザ作戦!」

 

カチューシャ「ビーフストロガノフ作戦がいいわ!」

 

ダージリン「フィッシュ&チップス&ビネガー作戦」

 

エリカ「グリューワインとアイスバイン作戦!」

 

ケイ「フライドチキンステーキwithグレイビーソース作戦がいいわ!」

 

絹代「なら間を取ってすき焼き作戦」

 

会長「アンコウ干し芋蛤作戦!」

 

桃「会長まで参加しないで下さい!」

 

 

 

まほ「好きな食べ物と作戦名は関係ないだろう」

 

俺「なるほど食べ物じゃなければいいんだな?ならエッチな…」

 

まほ「話の腰を折るな」

 

俺「いや、ちょ、まほさん!?密着は嬉しいけどジャーマンスープレックスは洒落にならない!ちょ!ギブギブ……ぐえっ!!」

 

俺(ry総ス(ry

 

カチューシャ「じゃあ何がいいのよ?」

 

まほ「ニュルンベルクとマイスタージンガー作戦。これは三幕のオ」

 

桃「長いっ!」  

 

まほ「…大隊長、決めてくれ」

 

 

 

みほ「ごっつん作戦で。突き出して、えいって攻めるので」

 

エリカ「なにその作戦名、迫力無いわね」

 

俺「お前ら…満身創痍の俺のことは最後までスルーなのかい?」

 

まほ「それでいこう」

 

俺「おーい」

 

絹代「ごっつんですか!なるほど!」

 

ケイ「いいんじゃない?」

 

みほ「それでは右側面がたんぽぽ、左側面があさがお、中央がひまわりで。ごっつん作戦開始します」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みほ「パンツァーフォー!」

 

 

 

 

俺「……すまない、肩をかしてくれないか?」

 

ミカ「それは本当に人生に必要なことなのかな?」ポロロン

 

俺「少なくとも俺には必要だなっ!!」

 

試合前から満身創痍。我々の業界ではご褒美です

 

 

 

ちなみに御舞等高校は知波単のチハ二輌削ってその中に入ります




初期はまほの技はパイルドライバーだったけどジャーマンスープレックスに変更した。何このいらない変更


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激闘!変態戦車VS化物戦車!

カール登場!!


御舞等、知波単あさがお中隊として移動中 

 

アリサ「こちらアリサ、敵影無し」 

 

絹代「こちら知波単御舞等部隊順調に進撃ちゅ…」 

 

ドォンドンドン! 

 

絹代「三時方面より敵襲!」 

 

ダージリン『こちらたんぽぽ。パーシング発見しましたわ。敵は増加中』

 

俺「チッ!高台取ったひまわりより先に周りのあさがおとたんぽぽ狙ってきたか…」 

 

みほ『たんぽぽ、あさがお各車は前後に移動し、敵の射線に入らないようにしてください!ひまわりが高地を取るまで耐えてください!』 

 

俺「了解!」 

 

 

 

まほ「頂上に達した、これよりあさがお、たんぽぽの支援にあたる」 

 

優花里「よし!やりましたね!」

 

 

 

 

ケイ「こっちも攻撃開始よ!」 

 

ドォン!ドンドン! 

 

絹代「撃て!」ドン! 

 

俺「撃てぇ!」ドォン!カァン! 

 

キモオタ「…相変わらず弾かれますね」 

 

俺「…言うな」

 

 

 

大学選抜車が知波単、御舞等の方へ進む 

 

細見「うわっ!こっちに来た!」 

 

絹代「一歩たりともここを通すな!撃て!」 

 

ケイ「敵はチハタンズの横から突破するつもりよ!守るわよ!」 

 

ナオミ「自分がっ!」 

 

ドォン!ドンドンドンドン! 

 

しかし敵の攻撃が援護に回ろうとしたファイアフライに集中する! 

 

ナオミ「くっ!援護不能!援護不能!」 

 

 

 

玉田「ならば!突撃だ!」 

 

細見「突撃ぃぃぃ!」 

 

チハが前進する 

 

俺「やめろ!」ギャリリ! 

 

チヘがチハを塞ぐ 

 

俺「今突撃するバカがいるか!」 

 

玉田「しかし!知波単の伝統は突撃にこそ!」 

 

俺「伝統と過去の栄光で勝ちが得られるか大馬鹿者!今日はお前らが負けるだけじゃ済まないんだよ!」 

 

いつになく真面目な俺 。さっき頭でも打った?

 

玉田「…くっ!」 

 

 

 

ケイ「あさがおよりひまわりへ!敵集団に突破された!アリサ、追撃隊の指揮頼むわね」 

 

アリサ「イエスマム!」 

 

 

 

カチューシャ「これよりあさがおを援護するわ!準備いい?」 

 

赤星「大丈夫です!」 

 

生徒「射程入りました!」 

 

カチューシャ「よーし、撃て…」 

 

その時… 

 

 

ドゴォォォォォォン!! 

 

 

かつてないほどの砲撃が、空から降った! 

 

カチューシャ「な…」 

 

杏「上からすっごい大きいのが降ってきたっぽいけど…気のせいかな?」 

 

桃「気のせいじゃないです!」 

 

 

 

 

 

カチューシャ、涙の撤退はカット 

 

すまんカチューシャ様 

 

 

 

 

俺「さっきのの音はなんだ!!?噴火!?」 

 

キモオタ「……砲撃です…しかも砲弾はおそらく1トン以上…」 

 

優花里『しかしロケット推進音はしなかった…となると』 

 

ケイ『…アレは認可されたの?うちが買おうとしたときは審議中だったけど』 

 

ネクラ「間違いない…これだ…」 

 

ネクラがタブレット端末を俺に見せる 

 

俺「ナニコレ?」 

 

 

ネクラ「カール自走臼砲」 

 

 

 

 

理事長「これを認可させたのはこの試合のためだったのですな!?」 

 

辻「…言いがかりはよしてくださいよ」 

 

理事長「しかしオープントップの車両を戦車としていいのですか?」 

 

辻「考え方次第ですよ…」 

 

 

 

みほ『…なんとかしてカールを叩かないと…』 

 

俺「大隊長、あのカール俺たちに倒させてくれないか?」 

 

みほ『俺さん?』 

 

俺「うちの戦車なら倒せる。継続!護衛の相手頼めるか?」 

 

みほ「待って下さい!どうやってカールを倒すんですか?」 

 

 

 

 

俺「…俺達の最終兵器をなめるなよ?」 

 

 

 

 

みほ「━━わかりました。お願いします」 

 

俺「継続、改めて敵の護衛の相手頼めるか?」 

 

ミカ「その作戦は必要なのかな?」 

 

俺「少なくとも面白いものが見れるとは思うぞ?」 

 

ミカ「…へぇ…それは楽しみだね」ポロロン 

 

 

俺『頼むぞ?』 

 

阿部「了解、いつでもイケるぜ」 

 

クロウ「問題ないな」 

 

チョウ「良好!」 

 

寺本「大丈夫であります!」 

 

俺『悪いな、狭い上に男ばっかで』 

 

寺本「これは大戦果の予感でありますよ!」パシャ!パシャ! 

 

俺『気にしてなさそうでなにより。ミカ、頼むぞ』 

 

ミカ「…いくよ!」 

 

 

♪サッキヤルヴェン・ポルカ 

 

BT-42が飛び出す! 

 

選抜「なっ!敵襲!」 

 

地上で継続が無双するその時… 

 

 

俺「いけ!」 

 

俺の号令がかかる!

 

 

 

 

選抜「たった一輌で何をしに来た!それじゃあカールは倒せない!」 

 

と、いいつつ撃破されるパーシング 

 

そのとき… 

 

阿部「いくぞぉぉぉぉ!!」 

 

寺本「おおおおおお!!」 

 

 

 

絹代「寺本!知波単魂を見せてやれ!」 

 

俺「見ろ!これが俺達御舞等高校と!」 

 

絹代「知波単学園の」 

 

二人『最終兵器だぁぁぁ!!』 

 

 

選抜「な…なんだあれは!?」 

 

その“戦車”が現れたのは空だった 

 

 

俺「知波単学園の九八式の車体提供と御舞等と戦車道ショップえんたーみっしょんの魔改造によって生まれた」 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二人『特三号戦車クロ!』 

 

 

 

 

 

 

 

寺本「絶景であります!カールが小さく見えるであります!」パシャ!パシャ! 

 

阿部「カール…すごく…おおきいです…」 

 

クロウ「それは阿部さんのセリフじゃないですよ…」 

 

チョウ「狭いデス!元々三人乗りなので暴れないでくだサイ!」 

 

阿部「というわけで最終兵器参上だ!離陸のためにいい斜面探してたら遅れた!」 

 

特三号戦車クロとは!ハ号に羽をくっつけてグライダーとして飛べるようにした戦車である!阿部会長と戦車道ショップのおっさんの改造によって飛行時間は大幅に増えているぞ!

 

 

辻「なっ!戦車が空を飛ぶなんて反則だろう!!」 

 

俺『うるせぇオープントップな上に自動装填装置なんざつけてるカール持ちに言われたくねぇよこの悪トライさん!』 

 

辻「誰が悪トライさんだ!眼鏡と雰囲気が何となく似てるだけだろう!おいアレはどうにかならんのか審判!」 

 

 

 

蝶野(…連盟がカール認めちゃった手前アレを反則には出来なかったんだよな…実際計画として実在してたしツッコミどころはカールより明らかに少ないし…) 

 

審判(そもそも連盟が認めちゃいましたし…) 

 

 

 

数日前 

 

 

??「やらないか」 

 

お偉いさん「アッーーー!」 

 

??「暴れんなよ…」 

 

お偉いさん「ンアッーー!」 

 

??「ブスリ♂」 

 

お偉いさん「歪みねぇな♂」 

 

 

 

俺「うちの“説得力”を甘く見たようだな!」 

 

キモオタ「説得力というか」 

 

ネクラ「精力?」

 

 

 

特三号戦車クロ 

 

車長 阿部会長 

 

砲手 チョウ 

 

操縦手 クロウ(ルノー乙の訓練のお陰で全ての役割を担当出来る) 

 

通信手 寺本(知波単学園) 

 

クロ

 

【挿絵表示】

 

 

カール

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

 

阿部「下に向けて撃て!」 

 

クロウ「了解ぃ!」ギギギ! 

 

クロウ「カールは装甲を持ってない…どこでも抜けるってのはいいな」 

 

チョウ「的も大きいですしネ!」 

 

クロがカールに穴をあける! 

 

 

 

阿部「上昇っ!」 

 

クロウ「了解ぃぃ!」 

 

上昇とは言ってもあくまでグライダーなため風に乗っても大して上昇することは無い

 

クロウ「寺本さん!機銃撃って!それでも抜ける!」 

 

寺本「了解でありますぅぅ!」 

 

ダダダダダダダダダ! 

 

阿部「後方の自動

装填装置を狙え!弾撃てなきゃただの不能チ○コだ!」 

 

クロウ「表現の仕方は気になるが確かにそうだな!」 

 

チョウ「クロウさん砲がこっち向いてる!」 

 

クロウ「大丈夫だ!こっちの方が速い!」 

 

 

 

カール選抜「くっ!ちょこまかと!」 

 

パーシング選抜「己ぇぇ!」 

 

継続に翻弄されるパーシング。助けは見込めそうに無い 

 

カール選抜「だがクロ車はあくまでもグライダー!時間切れは近い!それまでにカールを破壊し尽くすことは出来ない!」 

 

クロウ「阿部会長!不味い高度がかなり下がってきてる!」 

 

チョウ「まだまだ倒せるメドが立ってないノニ!」 

 

寺本「阿部殿!意見具申よろしいでしょうか!」 

 

阿部「ん?どうした!?」 

 

寺本「このクロなら非常に効果的な攻撃が出来ます!」 

 

阿部「やってみろ!」 

 

寺本「それではクロウ殿!今出来る限り高度を維持して下さい」 

 

クロウ「わかった!」グイイ!  

 

寺本「そしてクロの正面にカールの側面が来るような位置に移動して下さい」 

 

クロウ「おう…」ギギギ 

 

 

チョウ「クロウサン…なんでデショウ…今ボクは聖グロ戦のラピュタ作戦を思い出していマス…」 

 

クロウ「ま…まさかな…いくら知波単だって…」 

 

 

 

 

寺本「いやぁ!空からの突撃は初めてでありますな!」 

 

 

 

 

 

クロウ「やっぱりそうなのかよぉぉぉぉぉぉ!!」 

 

チョウ「駄目デス!洒落にならないデス!」 

 

寺本「西隊長!見ていて下さい!」 

 

 

 

クロウ「思いとどまれ突撃バカ!!ほら阿部会長もなんとか言って下さい!」 

 

阿部「このクロは特殊カーボンを三層構造にした上に特殊αゲル層を装甲に加え、さらに全員が着ている特殊性ジャケット“アオイツナギ”にはエアバッグが搭載されている。理論上は高度一万メートルから落下しても安全な計算になっている」 

 

クロウ「すげぇ高性能で驚きだけど理論上は安全でも精神的に駄目に決まってるだろぉぉぉ!!」 

 

寺本「吶喊ッッ!!」 

 

その隙に寺本が操縦席を奪う! 

 

クロウ「操縦を奪うなぁぁぁ!」 

 

寺本「最高であります!」 

 

チョウ「もう覚悟決めマシタ!」 

 

クロウ「お前もか!聖グロ戦しかりクソ度胸持ちやがって!俺は認めないぞぉぉぉぉぉぉ!」 

 

クロの身を呈した突撃! 

 

 

ドゴォォォォォォン!! 

 

見事な体当たり!

 

カール自走臼砲撃破!

 

 

カールにめり込んだ状態でクロも走行不能! 

 

寺本「大戦果で……あります…!」 

 

クロウ「お前絶対許さない…!」 

 

チョウ「死ぬかとオモッタ…」 

 

阿部「はっはっは!男は度胸!何だって試してみるものさ!情けないぞ?」 

 

寺本「その通りでありますよ!」 

 

クロウ「度胸で済ましてたまるか!!」 

 

 

 

寺本さんがピンとこない方、彼女が寺本さんです

 

 

【挿絵表示】

 




せっかく劇場版だし新戦車登場


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知波単御舞等アヒルさん、日本戦車同盟!

あの世界は日本戦車少ないから出てくると嬉しい…リボンの武士にはちょいちょいいるけど


カール撃破後、全車集合シーン 

 

 

 

俺「すまん…まさかあのバカ共がカミカゼアタックやるとは思ってなかった…」 

 

みほ「いえいえ…でもクロのお陰でカールを撃破出来ましたから」 

 

俺「本当すまん…それで…次はどうするんだ?」 

 

みほ「あそこに移動します。あそこなら遭遇戦がやりやすくなりますから」 

 

カチューシャ「でもそれじゃ背水の陣になるわ」 

 

みほ「うちはそういう戦い馴れてますんで」

 

 

戦場は遊園地跡に移る… 

 

 

 

 

御舞等が関係ないシーンはバンバン飛ばしていくスタイルで

 

ミフネ作戦後! 観覧車兄貴お疲れ様でした!

 

 

なんだかんだで知波単隊と一緒にいる御舞等 

 

絹代「大洗ノ興廃此ノ一戦ニ在リ、各員一層奮励努力セヨ!」 

 

玉田「そろそろ息が苦しいぞ!」 

 

俺「なんで俺達までアヒル被ってるんだ…」 

 

そう、チヘもアヒルの風船を被ってゲリラ戦に参加しているのだ!

 

絹代「しかも最強の助っ人を呼んでいる!」 

 

典子「本家参上!」 

 

八九式中戦車登場!言わずと知れた大洗のアヒルさんチーム!みほに大洗で一番の練度を持つと言わしめるほどの日本戦車乗りの星!

 

日本戦車アヒル隊結成! 

 

この日本戦車に厳しい戦車道の世界であえて日本戦車を使い続ける彼女ら。不思議な友情が生まれるのにさほど時間はかからなかったのだ!チハたんばんじゃーい!

 

 

 

 

風船ステージ にて

 

俺「風船に紛れて戦う…ねぇ…」 

 

キモオタ「御舞等らしい作戦ですな!」 

 

ネクラ「同時に大洗らしいな」 

 

俺「さてと…ここまで活躍無しだから…頑張らないとな」 

 

キモオタ「そうですね…クロ大破しましたし」 

 

俺「これでもSS主人公なんだ…一輌くらいは倒さないと恐ろしくて帰れないぜ」 

 

キモオタ「メタ発言の方が恐ろしいと思いますけどねぇ!!」 

 

ドゴォン!!…パシュ! 

 

そんな会話しながらも近くに現れたパーシングの横っ腹に攻撃をぶち込む! 

 

パーシング一輌撃破!

 

今回の主砲は試制57mm戦車砲。初速高速化長砲身である。ちなみに史実だと計画上では二式砲戦車のバージョンの一つということになっている。もちろんこのSSに於いては呼び名は一式中戦車 チヘで統一。なんと分類は駆逐戦車。何が言いたいかというと、近射ならパーシングも倒せるよ!そう、戦車道ならね!

 

というか旧砲塔のチハたんがパーシング倒してるんだからチヘが出来ないわけがない。

 

 

 

 

俺「アヒル殿!次はどうする!」 

 

典子「ダブルブロックで固めて!」 

 

俺「了解!いくぞ福田!」 

 

福田「はいであります!せーの!」 

 

ズガァン! 

 

ハ号とチヘの車体でパーシングの砲身を挟み込む! 

 

絹代「おりゃぁぁ!」ドォン! 

 

パシュ! 

 

チハの肉薄射撃! 

 

俺「おっしゃ!二輌撃破!余裕だぜ!」 

 

キモオタ「…あのー…大抵事がつつがなく進むと強敵が現れるのが私達の運命だったり…」 

 

 

 

絹代「前方に敵発見!」 

 

典子「挟み込むぞ!進め!」 

 

俺「了解……あれは…センチュリオン…!?まずいっ!」 

 

典子「気合いだぁぁぁ!!」 

 

アヒルさん『そーれそれそれ!!』 

 

細見「いけぇ!!」 

 

玉田「進めっ!」 

 

チハ二輌が完璧なタイミングで砲身を固定─────

 

 

 

細見「な…!?」 

 

センチュリオンが急に軌道を変え回避… 固定が出来ない!

 

ドォン! 

 

細見「ぐあっ!」 

 

シュパッ! 

 

愛里寿「…」 

 

ドォン! 

 

玉田「ぐあっ!」 

 

シュパッ! 

 

ドォン! 

 

福田「うわわ!!」 

 

シュパッ! 

 

絹代「おのれぇぇ!!」 

 

絹代が討ちかかるも… 

 

愛里寿「…右、撃て」 

 

ドォン!…シュパッ! 

 

 

連続四輌撃破!

 

俺 「ぅゎょぅι゛ょっょぃ…って言ってる場合じゃねぇ!」 

 

センチュリオンの砲口がチヘを狙う! 

 

俺「回避ぃ!」 

 

しかし間に合わない──── 

 

 

 

その時… 

 

 

アヒル『どっせぇぇぇぇぇい!!』 

 

八九式の体当たりによってセンチュリオンの向きが少しだけ傾く! 

 

ドォン! 

 

弾はチヘの横を過ぎていった 

 

俺「アヒル殿!」 

 

典子『御舞等っ!コイツ、すごい強い!絶対隊長のところには行かしちゃいけない…足止めするよ!』 

 

俺「……了解!」

 

典子「バレー部、ふぁいとぉぉぉ!!」 

 

アヒル『そーれそれそれ!!』 

 

愛里寿「…」 

 

典子「Bクイック!」 

 

忍「そーれっ!」 

 

ドォン! 

 

ギュン! 

 

八九式が前進しつつセンチュリオンの攻撃をギリギリで避ける! 

 

典子「撃て!」 

 

ドォン!カン!

 

 

 

俺「今だ!キモオタ!」 

 

ドォン!スカァン! 

 

チヘの攻撃も弾かれる 

 

そのまま二輌はセンチュリオンの横を通り抜ける! 

 

俺「Uターン!」 

 

八九式とチヘがUターンし、センチュリオンを左右から狙う! 

 

典子「それそれそれ!!」 

 

俺「いけぇぇぇぇぇ!!」 

 

 

 

愛里寿「────」 

 

 

俺「…まずい急停車ッ!!」 

 

センチュリオンが砲をチヘに向け、八九式に車体を向ける 

 

そのままセンチュリオンと八九式が真っ向からぶつかる! 

 

ネクラ「ッ!!」ギャギャギャリリ! 

 

チヘはギリギリのタイミングで攻撃を避けるが… 

 

忍「ぐあっ!」 

 

ズゴォン!! 

 

八九式が吹き飛ばされる! 

 

シュパッ! 

 

八九式中戦車走行不能! 

 

 

 

典子『ごめんっ!健闘を祈る!』 

 

俺「…了解!後は任せろ!!」 

 

とは言っても普通に戦って勝てる相手ではない 

 

俺「引き寄せながら移動する!前進!」 

 

ネクラ「どこに!?」 

 

俺「南!ウエスタンセットに向かって!!!」 

 

ネクラ「了解…!」 

 




知波単の活躍は全日本兵にとって歓喜の時間だったと思う。戦場となるウエスタンセットは劇場版でアリクイさんがめっちゃカッコよかったシーンの所。あの映画本編全部名シーンだから御舞等が入れる余地が全然ない…


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VSセンチュリオン!燃え盛る炎に包まれて

唐突だが可愛いエリカが書きたい。書きたいけど俺がエリカを書こうとすると何故か噛ませ犬になる!何故だ!ハンバーグが足りないのか!そういうことか!デミグラスソース静脈注射しないと!うごご


愛里寿「やってやるやってやるやってやるぜ♪イヤなアイツをボコボコに♪喧嘩は売るもの堂々と♪肩で風切り啖呵切る♪」 

 

 

 

俺「A41センチュリオン…隊長、島田愛里寿…島田流家元の娘。13歳で大学入れるレベルの天才って何者だよ…」 

 

キモオタ「いや冷静に分析してる場合じゃないですからね!?」 

 

ドォン!

 

ネクラ「…ぎゃぁ!ヤバい…!強い!」 

 

本当にギリギリの所に着弾する

 

ネクラ「走行間射撃だぞ…!?なんでこんなに正確なんだ!?」

 

俺「そういえば!!」 

 

キモオタ「何ですか!?」 

 

俺「昨日幼女が顔に練乳かけられては顔を歪めてる二次元画像を見て、ナニカに目覚めそうになった後ギリギリ踏みとどまったんだが…この気持ちは何だろうか?」 

 

ネクラ「黙れクソロリコン早く捕まれぇ…!」

 

ドゴン!

 

『ぎゃぁぁ!!』

 

 

 

 

 

 

ウエスタンセット 

 

俺「よし!これより“陽炎作戦”を開始する!」 

 

マサイ「英語にしてカゲロウプロジ」 

 

ネクラ「それ以上はいけない」 

 

俺「ここのペラい建物を利用するぞ」 

 

 

 

愛里寿「…どこに隠れた…?」 

 

ウエスタン風のセットに進入するセンチュリオン 

 

 

ドゴン! 

 

愛里寿「…!?」 

 

砲声と共に爆発が起こる 

 

建物は薄い木造なので燃え始める 

 

ドゴン!ドゴン! 

 

 

 

 

 

俺「いいか、!ペラい建物ばっかりだから榴弾撃ち込めばよく燃える!」 

 

ネクラ「マサイ、足元にある一斗缶開けて投げて」 

 

マサイ「了解!」 

 

油を撒き散らし燃えやすくする

 

キモオタ「折角の遮蔽物燃やしちゃっていいんですか?」 

 

俺「いいんだよ!」 

 

ネクラ「搭乗員一人少ないのに毎度狭いな…」 

 

チヘは五人乗りだがニーソチームは俺、キモオタ、ネクラ、マサイの四人である 

 

俺「見ての通り道具で埋め尽くされてるからな!ほら、次の用意!」

 

 

 

愛里寿「……」 

 

ぶぉぉぉぉぉぉん!! 

 

前方の建物の陰からエンジン音が聞こえる… 

 

愛里寿「……前方攻撃準備」 

 

ぶぉん!! 

 

燃える建物の陰からチヘが飛び出す! 

 

愛里寿「撃て!」 

 

ドォン! 

 

センチュリオンが放った砲弾は真っ直ぐチヘに向かい、接触した瞬間─────── 

 

 

 

ドゴォォォォォォン!! 

 

 

 

大爆発を起こす! 

 

 

 

 

俺「コンボラぁぁぁぁ!!」 

 

爆炎の中を突っ切りチヘが飛び出す! 

 

俺「黒森峰戦で不発だった爆弾風船デコイの再利用!」 

 

キモオタ「縁日作戦ツヴァイ!」 

 

俺「大将首もらったぁぁぁ!!」 

 

 

 

ドォン!!…スカァン! 

 

 

 

もちろん弾かれる 

 

俺「もちろん正面は抜けないよねぇ……」 

 

ネクラ「もう一回、紛れるよ」 

 

俺「よろしく!…はぁ…」 

 

 

 

愛里寿「…いくら精巧に作られたデコイと言っても…私が気づかないなんて……」 

 

ズザァァァァ! 

 

愛里寿「後ろ…!」 

 

愛里寿はすぐさま後ろに回ったチヘの気配を感じ背後に砲を向ける! 

 

ドォン!! 

 

センチュリオンはチヘを撃ち抜く! 

 

スコォン! 

 

愛里寿「またデコイ…!」 

 

ドォン!!…スカァン! 

 

デコイのある反対側からチヘがセンチュリオンを撃つ 

 

俺「折りたたみ式アルミデコイ!アンツィオが使ってる木製デコイとは違って燃えない!」 

 

また燃え盛る建物に紛れる 

 

愛里寿「…なんで…見極められない…」 

 

例えうまく作られていようとこの程度の距離なら愛里寿は見極められるはずであった

 

 

マサイ「隊長!デコイ残り一枚……!」 

 

俺「北中央に設置…!その後建物突っ切って側面に攻撃するぞ!」 

 

ネクラ「了解…!」 

 

俺「…はぁ…はぁ…そろそろ…限界が近いか…」 

 

 

 

愛里寿は遂にデコイのトリックに気づいた 

 

愛里寿「まさか……蜃気楼…?」 

 

御舞等は榴弾でウエスタンセットを火の海にすることで空気を暖め、蜃気楼を発生させ、デコイをぼやかしていたのだ! 

 

 

 

ぶぉぉぉぉぉぉん!! 

 

愛里寿「…!?前進!」 

 

センチュリオンが急発進! 

 

ズドン! 

 

側面にあった建物からチヘの砲撃!しかし間一髪で外れる 

 

俺「もう一発!」 

 

ドォン!!スカァン! 

 

俺「…退避っ!」 

 

また逃げる… 

 

 

 

愛里寿「…はぁ…はぁ……頭が…痛い…」 

 

搭乗員も顔色が悪くなっている… 

 

愛里寿「…まさか…!?」 

 

 

 

俺「相手がデコイを見破れないのは蜃気楼だけじゃない……かな…こんな副産物期待してなかったけど…はぁ…」 

 

キモオタ「…はぁ…はぁ…」 

 

ネクラ「…本当に最悪の作戦だよ……」 

 

俺「まずい…視界が…」

 

 

 

このウエスタンセットの炎は火砕流の中も走る戦車には少しのダメージも与えられない。しかし炎は人間に対して熱を使わずとも危害を加える…… 

 

 

 

俺「この酸欠状態がお互い様の判断力を奪う……ってか」 

 

キモオタ「こちらにもダメージがある諸刃の剣…」 

 

ネクラ「チキンレースだな……」 

 

俺「早く撤退しろ…センチュリオン…」 

 

 

 

愛里寿「…はぁ……はぁ…」 

 

操縦士「隊長…!撤退しましょう!」 

 

愛里寿「…はぁ…はぁ…うぅ…」 

 

装填手「隊長…!?」 

 

 

 

俺「恐らくこの火の海から撤退しようとして西側に進む……そこが最短だ…」 

 

キモオタ「そこを狙い撃つ…と」 

 

ネクラ「…はぁ……はぁ……」 

 

俺「気張っていくぞ…倒したらセンチュリオン乗員救出して速攻退避…!」 

 

 

ぶぉぉぉぉぉぉん…… 

 

俺「……来るぞ…」 

 

キモオタ「…3…2……」

 

 

 

 

 

 

 

 

俺「撃てぇ!!」 

 

 

 

 

ドォン!!! 

 

 

 

スガァン!! 

 

鋭い金属音が鳴り響く!!

 

 

 

 

 

 

ネクラ「……違うっ!!」 

 

俺「……なっ!?」 

 

 

 

チヘが撃ち抜いたものはセンチュリオンではなかった… 

 

 

 

俺「…チヘのデコイ…!?」 

 

 

 

〜数分前〜

 

操縦士「隊長…!?大丈夫ですか!!?」 

 

愛里寿「……はぁ……相手は…恐らく一番近い出口である西に潜んでいる…はぁ…そこを狙って…仕留める……相手の場所をはっきりさせるために……そこのデコイを滑り込ませて…はぁ……」 

 

砲手「隊長………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺「しまった……回避ッ!!」 

 

既にセンチュリオンは砲身をこちらに向けている!!

 

ネクラ「う…ぐ………」 

 

俺「…こんな状況でも…ここまで見破るのかよ……なんだよ……」 

 

 

 

俺「中の人は……化物…か…………」 

 

 

 

センチュリオンの砲声を聞くことなく、俺は酸欠で意識を失った 

 

 

 

 

 

 

一式中戦車チヘ、走行不能 

 

 

 



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エピローグ、そして

医務テント内 

 

俺はベッドで寝ていた 

 

俺「…うぅ………いや、拘束ブルマプレイとかどんだけマニアックなんだよ……まあ美味しくいただくけど……」 

 

チョウ「この人は何を考えてるんですカネ…」 

 

チビ「気絶しながらもエロい事を考えられる先輩すげぇ……」 

 

クロウ「阿部会長、やって」 

 

阿部「や ら な い か」 

 

俺「やらん!」 

 

俺が飛び起きる!無意識下でも貞操の危機を察知したようだ 

 

 

 

俺「はっ!」 

 

チョウ「起きましたカ?」 

 

俺「ブルm…試合は!?」 

 

クロウ「おいこら今試合よりもブルマ優先しただろ」 

 

俺「ナニヲイッテイル。ソンナワケナイジャナイカ」 

 

クロウ「教科書のような棒読みだ」 

 

俺「それはさておいて試合どうなった!」 

 

チビ「安心してください!大洗の勝利です!」 

 

俺「…あ~良かったぁぁぁ!!」 

 

再びベッドに倒れ込む

 

 

 

クロウ「大変だったんだぞ!ニーソチーム四人中三人が気絶したからかなり危なかったんだ!」 

 

チョウ「マサイさんがいなかったらどうなっていたか…」 

 

チビ「マサイさんが三人を運んだんですよ!」 

 

奥からマサイが現れる 

 

マサイ「お役にたてましたか?」 

 

俺「マサイ…本当にありがとう…」 

 

 

 

 

 

俺「恐らくこれからも出番は少ないだろうけど」 

 

 

 

 

 

マサイ「活躍したのにぃ!!」 

 

 

 

 

阿部「さて!そろそろⅣ号とティーガーが戻ってくるぞ!」 

 

チョウ「ヒーローを迎えに行きましょう!」 

 

チビ「ヒーローというよりヒロインですかね!」 

 

俺「…そうか、Ⅳ号とティーガーが…こうしちゃいられない!ほら!キモオタ!ネクラ!寝てないでいくぞ!」 

 

キモオタ「うぅ…」 

 

ネクラ「おえぇ…」 

 

 

 

俺「盛り上がってるぞ!皆騒げぇ!!」 

 

チビ「いええええええええええ!!」 

 

阿部「アッー!」 

 

クロウ「フハハハハ!!我々の勝利だぁ!」 

 

キモオタ「ヒャッホゥ!最高だぜぇ!」 

 

 

杏「これで廃校はなくなった!」 

 

桃「ふぇぇ……」 

 

 

ティーガーがⅣ号を牽引して現れる 

 

ダージリン「みほさん、おめでとう」 

 

ケイ「エキサイティン!」 

 

カチューシャ「おめでとっ!」 

 

みほ「皆さん!本当にありがとうございました!」 

 

 

うぃんうぃんうぃん 

 

人の輪の中に熊の乗り物に乗った愛里寿が現れる 

 

俺「…くま?」 

 

愛里寿「…ヴォイテク」 

 

すると愛里寿は熊から降りてみほに何かを渡す 

 

愛里寿「…私からの勲章よ」 

 

それは限定のボコだった 

 

みほ「ありがとうっ!大切にするね!」 

 

愛里寿「…」/// 

 

全員(((可愛い…))) 

 

 

 

俺「さぁて!帰るか!」 

 

絹代「え?帰っちゃうのか!?」 

 

アンチョビ「え、打ち上げとかしないのか!?」 

 

俺「阿呆!お前らはそうかもしれないけど大洗は違うだろ!」 

 

アンチョビ「…ああ!」 

 

 

 

俺「帰るんだろ?学校に!」 

 

 

 

みほ「………はいっ!」 

 

 

 

俺「さてと、俺たちも帰るぞ!」 

 

御舞等も家路に着く… 

 

愛里寿「…ちょっと待って」 

 

俺「……」

 

愛里寿が俺の服を掴んでいた 

 

俺「…はい?」 

 

愛里寿「…私には何も無し?」 

 

俺「…いや…あの…」 

 

愛里寿「…」 

 

ジト目である 

 

俺「俺達も苦しかったし…痛み分けと言うことで…」 

 

愛里寿「私のほうが辛かった」 

 

俺「…ええと…」 

 

 

 

俺「本当に申し訳御座いませんでしたぁぁぁぁぁぁ!!」 

 

 

 

予想していなかったとはいえまさかの火攻め。

 

13歳の少女に対して本気の土下座である 

 

 

 

愛里寿「許さない」 

 

俺「本当に申し訳御座いませんでした!許して下さい!なんでもしますから!!」 

 

 

 

 

愛里寿「ん?今何でもするっていったよね?」 

 

 

 

 

俺「…あ、愛里寿嬢?そのネタは愛里寿嬢のような可愛らしいお嬢様がやることでは」 

 

愛里寿「24時間耐久ボコ…それで許してあげる」 

 

俺「何ですかそれ…」 

 

愛里寿がどこからともなくボコの着ぐるみを差し出す 

 

俺「まさかそれを着て24時間とか……」 

 

愛里寿「連れて行って」 

 

ぺちん

 

と、愛里寿が可愛らしく手を叩くと

 

そしてどこからともなく屈強な男たちが現れる 

 

俺「え、やめ、ちょっ!」 

 

 

 

 

俺「誰か助けてぇぇぇぇ!!」 

 

 

 

彼は24時間耐久力ボコをのりこえられるのだろうか…… 

 

 

 

俺「」チーン

 

 

 

 

 

後日

 

 

ボコ「ぼっこぼこにしてやるぜ!」 

 

ボコ「うわっ!何をする!やめろ!」ボコボコボコ 

 

愛里寿「ボコー!頑張れ!」 

 

みほ「ボコー!!」 

 

ボコ「皆の声援がオレの力にとってなるぜ!見てろよー!」 

 

猫「うるせぇ!」ぼごぉ! 

 

ボコ「うわっ!やめろぉ!」ボコボコボコボコボコボコ 

 

ボコ「つ、次こそはあいつらをボコボコにしてやるんだからな!」 

 

愛里寿「おおー!」パチパチ 

 

みほ「すごい!いつもよりボコボコにされる時間が長い!」 

 

 

 

俺(ボコ)「愛里寿嬢!そろそろキツい!というか他のきぐるみの中の人!殴る威力がガチすぎる!くぼぁ!」

 

きぐるみ(メグミ)「…」ぼごぉ!!

 

きぐるみ(アズミ)「…」ゲシィッ!

 

きぐるみ(ルミ) 「…」ボコボコバコォン!

 

俺「なんか怨念がヤバイ!なんで!?」

 

愛里寿「ボコはそんなこと言わない。もう一回やり直し」 

 

俺(ボコ)「嫌ぁぁぁ!!」 

 

 

俺はボコランドでボコの中の人をやっていた




本来なら酸欠は狙ってやってた。でも幼女相手に狙って火攻めは鬼畜過ぎるので事故ということで。結局やらかした事には変わりないんだけどね!


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【劇場版同時上映】短編♂抱き合わせ♂水着と擬人化とクリスマス

乗せてなかった短編三話。皆さん待望の水着回!!季節感とかは無い!!


【水着回】オマイラ&パンツ アッー!OVA第一話「ウォーターウォー!」

 

 

俺「というわけでプールだぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

全員『いええええええええええ!!』

 

 

 

俺「って、盛り上がるわけねぇだろぉぉぉぉぉぉ!!」バシーン!

 

俺が事前に渡されていた台本を叩きつける!

 

俺「いいかよく聞け!うちの学校にはな!女子がいねぇんだよぉぉぉ!!」

 

クロウ「野郎共の水着姿なんてこれっぽっちも興味ねぇんだよぉぉ!」

 

男たちの魂の叫びであった!

 

チビ「畜生!陸のプールだったら美女の一人や二人いたっておかしくないのに!!」

 

俺「し・か・も・だ!お前ら突っ込み所満載なんだよ!クロウ!その水着なんだ!」

 

クロウ「何って見ての通りホットリミットスーツだけど?」

 

俺「お前はTMレボリューションか!?生足魅惑のマーメイドなのか!?あとこのネタ読者層に通じないと思うぞっ!!」

 

俺「次!くそみそチーム!」

 

阿部「何だ?」

 

俺「まず阿部会長!お前は水着を着ろ!」

 

阿部「邪魔だ。どうせ俺達しかいない」

 

俺「だとしてもだ!おかしいだろひとりだけ全裸とか!」

 

俺「次!810先輩!あんたは想像通り淫夢の再現だな!遠野まで連れて来やがって!」

 

810「溜まってんな~」

 

俺「ここで再現やめろ!そして俺は遠野じゃねぇ!」

 

チビ「じゃあ先輩は人の事いえるんですか!何ですかその水着は!」

 

俺「あぁん!?原作OVA一話で桃ちゃんが着てた水着だよっ!」

 

 

 

全員『お前が一番変態だぁぁ!』

 

 

 

 

チビ「マジですか!?マジモノですか!?」

 

クロウ「実物ならうらやま…許さないぞ!」

 

航海「おいそれをよこせ!」

 

オネエ(阿部会長…いい体だわぁ)

 

俺「残念ながらデザインが同じだけだ…実物は手に入らなかった」

 

クロウ「なんだよ…」

 

チビ「人騒がせな…」

 

チョウ「その反応もおかしいですカラネ!?」

 

俺「はぁ~…やっぱり駄目だ…いまいち盛り上がらない」

 

キモオタ「やはりプールには女子が必要ということでしょうか?」

 

ネクラ「…俺に考えがある」

 

俺「なんだ?」

 

 

 

ネクラ「…他の学園艦に忍び込んでそこのプール入ろう」

 

 

……………………………………………………

 

 

 

全員『それだ!』

 

 

 

こうして他の学園艦に乗り込みプールに乱入した御舞等高校

 

女性用水着着用の男、もはや水着ではなくテープみたいな男、全裸の男。

 

 

 

速攻で通報である。

 

 

逃げ切ったから逮捕歴は付かなかった

 

 

 

 

第二話「ギジンカ・ウォー!」

 

 

 

 

ある日の練習後…

 

チビ「先輩先輩、これ知ってますか?」

 

俺「ん?あぁ…なんかのスマホゲームか?俺やってないからよく知らないぞ?」

 

チビ「このゲームですね、なんと戦車が擬人化されてるんです!」

 

俺「戦車を擬人化…ミリタリー×擬人化…最近そんなのばっかだよな。何でもかんでも美少女にすりゃいいってもんじゃ」

 

クロウ「それ以上はいけない」

 

俺「どれどれ…ほぅ…チャーチルにマチルダ…ティーガーもいるな…あ、これはⅣ号か…」

 

キモオタ「まあうちの戦車はなさそうですな!」

 

俺「みんなメジャーな戦車ってわけじゃないからね~」

 

チヘ「」チョンチョン

 

俺「ん?」

 

チヘ「…」モジモジ

 

俺「ええと…こちらにいるドジッ子風メガネ美少女はどちら様かな…?」

 

チヘ「あの…チヘです…ご主人様…」

 

俺「ああ、なんだ、チヘか!そうかそうか……って、えええええ!?」

 

俺「はぁ!?どういうことだ!?」

 

クロウ「そ、そういえば!!」

 

俺「どうしたんだクロウ!何か思い当たるのか!?」

 

クロウ「今日の朝、黒スーツでサングラスをかけたじいさんに会った気がする…」

 

俺「馬鹿野郎!それはタモリさんだよ!なんで逃げないんだよ!お陰で世にも奇妙な世界に巻き込まれちゃったじゃないか!」

 

クロウ「だってまさかタモさんがいるとは思わないじゃないか!」

 

俺「くそっ!まさか本当に世にも奇妙なことになってしまうとは…世にも奇妙な世界の主人公生存率は低いんだぞ!」

 

チヘ「あ、あのぅ…なんか…すいません…」

 

俺「大丈夫だ、チヘたんは何も悪くない。強いて言うならタモさんとタモさんから逃げなかったクロウが悪い」

 

チビ「待って下さい!チヘが擬人化されたと言うことは他の戦車も…」

 

 

バレンタイン「Hey!わたしのでばんネ!」

 

不良「うわぁ!?バレンタインが女になった!?」

 

チビ「バレンタインは金髪幼女ですか…」

 

バレンタイン「オニーサン!」

 

不良「おわわっ!何だよ!」

 

俺「…ロリコン!」

 

不良「違う!そしてこの状況を説明してくれ!」

 

Ⅱ号「もう!わたしをむしするなんて!ちゃんとふくじゅーしなさい!」

 

クロウ「Ⅱ号は高飛車な幼女…軽戦車は幼女なのか…」

 

チョウ「M3はどうなるんデスカネ?うちのは中国仕様なんデスケド…?」

 

 

M3「きんぐまちゃんだよ!よろしくねぇ!」

 

俺「金熊ちゃん?」

 

チョウ「中国でこのM3は…本当はM5ですけど…金門之熊って呼ばれてたんです!だからきんぐまちゃんナンデスネ!」

 

俺「なるほど。確かに金髪なのにチャイナドレスだな。そしてチャイナドレス幼女ってなんか危ないな」

 

阿部「うちのSU-85はどうだろうか?」

 

SU-85「何ガンつけてんだよ?あぁん?粛清すんぞコラぁ!?」

 

俺「SU-85は男勝りのお姉さんか」

 

阿部「男じゃないのか…」

 

SU-85「あぁ?うっせえよこの粗チン!」

 

阿部「そうか…ところで俺のキンタマを見てくれ、こいつをどう思う?」

 

SU-85「な、なに見せてやがる!?つーかおめぇらのせいであたしの車内がイカ臭えんだよ!」

 

俺「なにしてるんだよ阿部さん…」

 

クロウ「じゃあルノー乙はフランスと日本のハーフなのか!?」

 

俺「まあ、きっと可愛い幼女なのかだろうな」

 

クロウ「俺は別にロリコンじゃないが、可愛い子だといいな」

 

チビ「見てみましょうか!」

 

クロウ「ドキドキ…」

 

ルノー乙「ミーはルノー乙型ザンス」

 

クロウ「……」

 

三枚の出っ歯でつり目の男であった。

 

ルノー乙「シェー!」

 

クロウ「…」

 

ルノー乙…フランスから買った日本戦車

 

イヤミ…フランス帰りの日本人

 

クロウ「……………」

 

 

 

 

クロウ「なんでだよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クロウ「はっ!…夢か……」

 

 

おしまい

 

 

 

 

 

第三話「クリスマス・ウォー!」

 

 

俺「メリークリスマース!」

 

全員『いえーーーい!』

 

俺「“全員”揃ったな!」

 

全員『いえぇぇぇぇぇぇいっ!!!!!!!』

 

俺「ちくしょうめぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!」

 

全員『チクショウメェェェェェェェェッ!!!!』

 

俺「今年も彼女はできませんでしたァァァ!!!」

 

一部『今年も彼氏はできませんでしたァァァ!』

 

俺「と言うわけでリア充共が集まり!ショッピングをし!そしてオサレなレストランで愛を囁いているであろうデパートにやって来ましたァァァァァ!!」

 

全員『ウラァァァァァァ!!』

 

俺「全員!思う存分破壊を尽くせッ!!」

 

全員『ぶっ殺せぇぇぇぇぇぇ!!』

 

俺「リア充破壊作戦んんん!開始ぃぃぃぃぃい!!!」 

 

 

 

全員『うおおおおおおおおおおおお!!!』

 

 

 

俺「何でこんなに美少女と関わりあるのに何もイベントが起こらないんだぁぁぁ!」ドグシャァァン!!

 

キモオタ「クリスマスを前にしてソシャゲがサービス終了したぁぁぁぁ!!」ごぉぉん!!

 

ネクラ「…もっと太ももをだぜぇぇぇえええ!!!」BON!

 

マサイ「出番寄越せぇぇぇぇぇ!!」ズドガガガガ!!

 

クロウ「中二病キャラが薄いぃぃ!!!!」ダダダダダダ

 

チビ「レイヤーさんが写真撮らせてくれないッ!!」ボッコン!

 

チョウ「帰りタイッ!!」ゲジっ!

 

阿部「アッー!」シャァァァ

 

810「ンアッー!」パンパン

 

航海「船に乗らせろぉ!!」ジャバァァ!!

 

不良「金髪に染めてもモテませんでしたァァァァァ!!」ボッゴォ!

 

オネェ「彼氏が欲しいッ!!!」びょごぉぉ!

 

 

12月26日零時

 

 

 

デパートのクリスマス商戦からお正月商戦に向けて一斉に模様替えが始まった。

 

残されたタイムリミットは開店まで10時間。

 

残された時間で彼らはクリスマスムードを完全破壊しなくてはならない

 

それだけではない

 

彼らはお正月を創造せねばならない

 

 

 

君は生き残ることができるか

 

 

 

 

クリスマス装飾撤去作業

給与13500円+交通費

 

 




抱き合わせ商法。擬人化にⅠ号とSMKがいないのはこれを書いたのがアンツィオ戦の後だから。


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スピンオフとかアンソロとかでも御舞等はバカやります
【番外編】燃えよSMK


過去編、なぜSMKは学校の地下から発見されたのか


番外編『燃えよSMK』 

 

 

 

俺「そういえばさ、校長」 

 

校長「なんだ?」 

 

俺「SMKが学校の地下にあったって言ってたけど地下ってなんだ?ガレージにでもなってたのか?」 

 

校長「いや、ただ広いだけの部屋だった。学園艦の一ブロックが丸々空いていただけだったからな」 

 

俺「なんでそんなところに…うーん、うちのSMKは何者なんだろうか」 

 

校長「一応手掛かりが無いと言えば嘘にはなるな」 

 

俺「手掛かり?」 

 

校長「実はこの学園艦はかなり古いものなんだ」 

 

俺「え?御舞等高校は大して歴史もない学校だろ?なんで?」 

 

校長「御舞等高校がこの学園艦を利用する前に昔廃校になった学校があったんだ」 

 

俺「へー、初耳だな、その学校ってのは?」 

 

 

 

校長「この学園艦の前身の学校は、秋葉原商業高校。秋商なんて呼ばれてたそうだ」 

 

 

 

1969年、秋葉原商業高校 

 

一人の生徒がボヤきながらある戦車の整備をしていた

 

男「…はぁ、うちのチーム…少しは喧嘩が減らない物かねぇ…」 

 

眼鏡「勢力が二分してますからね…」 

 

 

 

秋葉原商業高校、略して秋商。ここは当時としては珍しく戦車道チームがある男子校だった。そして女子をも差し置いて相当の実力を持つチームでもある。 

 

男「うちの外交でこうして強力な戦車を手に入れたわけだが…」 

 

そう、このチームは商学科の全力の交渉によってかなり強い戦車を保有している 

 

だが、

 

眼鏡「ソ連戦車チームとアメリカ戦車チームの対立が激しい…と」 

 

男「ここで冷戦の代理戦争するんじゃないよ全く…」 

 

 

 

ソ連リーダー「メリケン野郎共をブチ殺せぇぇ!!」ドォン! 

 

米リーダー「あぁん!?イワン共が偉そうな口聞いてんじゃねぇぞ!?」ドォン! 

 

各チームのリーダー同士の戦車による激しい闘争が繰り広げられていた 

 

IS-3とパーシングの一騎打ちである! 

 

 

 

デブ「…そろそろ大洗との試合もあるのに」 

 

眼鏡「ネヴァダのアンリミテッドクラスに参加してまた化物になって帰ってきたって聞くけど…」 

 

男「ああ、パットンハイスクール相手に大暴れしてきたとかなんとか…」

 

 

 

ソ連リーダー「ウラァァァ!!」 

 

米リーダー「効くかそんなノーコン弾!」 

 

   

 

男「…はぁ」 

 

眼鏡「そろそろ止めますか…」 

 

デブ「準備いいですよ」 

 

男「よし!」 

 

 

 

 

男「SMK重戦車!発進!」 

 

 

 

 

ガガガガガガガガガガ! 

 

 

 

男「お前らぁぁぁ!少し落ち着けぇぇぇぇ!!」 

 

SMKが二輌の間に躍り出る 

 

米リーダー「げっ!隊長!」 

 

ソ連リーダー「ち、違うんです!ヤンキー共が!」 

 

男「五月蝿い!静かにしてろ!!」 

 

ドドォン! 

 

二門の砲の同時砲撃! 

 

シュパパッ! 

 

IS-3とパーシングは同時に沈黙した

 

IS-3は側面に76mmを叩き込まれパーシングは副砲で履帯を叩き割られる 

 

男「……各リーダー」 

 

二人『は、はい!』 

 

男「正座、戦車の上で」 

 

米リーダー「あの…今、炎天下で…だいぶ熱されてるんですけど…」 

 

男「…はぁ?」 

 

………………………… 

 

 

 

 

二人『すいませんでした勘弁してください!!』 

 

 

 

男「…はぁ」 

 

 

 

 

 

大洗、秋商親善試合! 

 

男「おー、久し振り」 

 

 

 

月江「久し振り、最近の試合じゃ負け無しだってね?」 

 

 

 

彼女は月江。大洗のエースである 

 

男「まあな、戦車の質だけならどこにも負けないよ。…そっちもなかなかいい物に乗ってるじゃないか」 

 

月江「そりゃそうさ!町工場の技術を総結集して作った五式だからね!こいつと一緒にもう一度アンリミテッドクラスに参加するのさ」 

 

男「まあその前に俺達を倒せってな!」 

 

月江「ああ、必ず勝ってやるさ!」 

 

 

 

審判「両チーム、礼!」 

 

 

 

全員『お願いします!』 

 

 

 

 

 

時は進んで御舞等vsプラウダ戦の後……御舞等高校ガレージ 

 

そこにはひとりの老人がいた 

 

 

??「……」 

 

ガララララ 

 

ガレージのシャッターが開く 

 

俺「あれ?」 

 

??「…ああ、すまない」 

 

俺「…ええと…理事長先生?どうしたんですか?」 

 

老人は御舞等高校の理事長であった 

 

理事長「…ああ、どのように活動しているか少し見学にきたのだよ」 

 

俺「あ~、すいません。今日は練習休みなんです。俺は整備があるんでここにいますけど…」 

 

理事長「そうなのかい…それはそれは…次の試合、決勝戦だってね…頑張ってくれよ…」 

 

俺「…は、はい!」 

 

 

 

 

理事長「…駆逐戦車一輌、中戦車一輌、他は全て軽戦車…ここまでこれたことが凄いな…しかし黒森峰相手にはあまりにも火力不足過ぎる…」 

 

理事長の独り言は誰も聞いていなかったようだ 

 

 

 

1969年、大洗対秋商。試合終盤 

 

男「…やっぱりやるな…大洗…」 

 

眼鏡「こちらはフラッグ車である我々一輌のみ…」 

 

男「だけどソ連、米リーダーのIS-3とパーシングの土壇場のコンビネーションで巻き返した…まああの化物には適わなかったけどな…」 

 

デブ「これで五式と我々、フラッグ車同士の一騎打ちとなるわけですな…」 

 

男「中戦車とて侮るなよ!奴らはⅣ号でアンリミテッドクラスを戦い抜いた正真正銘の化物だ!気合い入れていけ!いくぞ!」 

 

全員『応っ!』 

 

 

 

月江「…奴らの総大将のお出ましだよ!戦車前進!男共に乙女の本気ってものを見せつけてやるよ!」   

 

大洗『おおーーー!!!』 

 

 

 

 

 

 

 

ドォン!ドンドン! 

 

男「くそ…相変わらず詰め将棋みたいに完璧に返してきやがる!」 

 

ドォン! 

 

男「装填急げ!撃て!」 

 

ドドォン! 

 

 

 

月江「くっ!なかなか堅いね…遮蔽物に隠れつつ側面を取れ!」 

 

操縦士「了解!」 

 

月江「…相変わらず凄い勢いのチームね…」 

 

 

 

男「…一番砲を正面に、二番砲を後方に向けて」 

 

ギギギギ… 

 

 

 

男「後方、撃てっ!」 

 

ドゴン! 

 

 

 

月江「なっ!?」 

 

ギャリッ! 

 

弾が五式を掠る! 

 

月江「相変わらずの鋭い勘めっ!後退!」 

 

 

 

男「外したかっ!運のいい奴らめ…!」 

 

 

一進一退の攻防が続く 

 

 

 

男「…次のチャンスで正面から突撃するぞ。危険は多いがこのままじゃ勝てない。幸い正面走行なら抜かれない」 

 

デブ「確実に当てにいくと…」 

 

男「ああ…気合い入れていけ!」 

 

 

 

月江「皆、もし奴らが真っ向から勝負を仕掛けてきたらやってほしいことがあるの…難度はかなり高いけど、お願い」 

 

操縦士「どんな運転でもやってやります!」 

 

砲手「次こそ…当てる!」 

 

月江「皆…いくよ!」 

 

 

 

 

男「進めぇ!吶喊!」 

 

SMKが大きく躍り出る 

 

男「操縦士!ビビるなよ!眼鏡、デブ!狙ってけ!」 

 

 

 

月江「来たわよ!進め!」 

 

 

 

男「一番砲!撃て!」 

 

月江「撃て!」 

 

 

弾は交差し… 

 

ズガァン!! 

 

 

 

 

眼鏡「一番砲大破!使えません!炎上!炎上!」 

 

一番砲が燃え盛る! 

 

 

 

月江「よし避けた!!!」 

 

 

 

男「眼鏡は退避!燃えたって構わない!突き進め!」 

 

火を纏ったSMKが五式に突撃する!

 

 

男「最後だ!撃てぇ!!」 

 

 

月江「今だ!!」 

 

 

 

ギャリリリリリリ!! 

 

 

男「!?」 

 

五式が急速にSMKの側面にまわりこむ! 

 

後に西住みほが行う、側面を取るあのターンである!

 

 

 

月江「撃てぇ!」 

 

男「二番砲!撃てぇ!!」 

 

 

 

土煙が上がる… 

 

 

 

 

 

 

審判「SMK重戦車走行不能!大洗女子学園の勝利!」

 

 

 

 

 

また時は現代に戻り… 

 

理事長「…あのときは度肝を抜かれたな……負けたが…楽しかった」 

 

理事長が一人呟く 

 

理事長「…大洗の月江は元気だろうか……」 

 

理事長はどこかへと歩き始める 

 

理事長「あの後も…色々あったな…」 

 

 

 

1990年…… 

 

秋商の隊長は商業を学び、起業。僅か38歳という若さで大企業の代表取締役になった。しかし 

 

男「…どういうことだ」 

 

眼鏡『だから!秋商が廃校になったんだよ!』 

 

男「だからそれがどういうことかって聞いてるんだよ!」 

 

眼鏡『入学率の低下!部活の実績がない!』 

 

男「戦車道はどうなった!」 

 

眼鏡『お前も知らないわけじゃないだろう…男子戦車道の排斥運動!文部省が男子戦車道を公式として認めないんだよ!』 

 

男「そんなもの無能なババア共がギャーギャー騒いでるだけだっただろう!」 

 

眼鏡『その無能なクソババアが今の文部省長官になっちゃったんだよ!』 

 

男「ざけんな!!」 

 

眼鏡『俺に言うな!』ガチャン! 

 

電話が切れる 

 

 

 

男「…くそっ!」 

 

隣にいた秘書が男に話しかける 

 

秘書「…はぁ…母校の廃校程度で何を暑くなっているんですか。これから大切な商談が…」 

 

 

 

男「黙れそれ以上何か言葉を発すればクビだ」 

 

秘書「は!?」 

 

男「安心しろ、仕事はする…」 

 

秘書「…先方はイタリアの資産家です。通訳は?」 

 

男「いらん。見くびるな」 

 

 

 

男「━━━━ということで宜しいでしょうか」 

 

社長「ええ…いい取引が出来そうデスネ」 

 

男(日本語ペラペラじゃないか…) 

 

男「…それではこれで」 

 

社長「まあお待ちナサイ」 

 

男「はい?」 

 

社長「アナタ、少し浮かない顔をしていますネ」 

 

男「…あ、はい…少し私事で悩みがありましてね…」 

 

社長「まだ時間があるなら話してくれませんカ?」 

 

男「へ?」 

 

社長「私は人と話すのが好きでしてね?まあ一番好きなのは女性デスガ」 

 

男「しかしポーロ社長…」 

 

アルベルト「今からは友人としての世間話なのでアルベルトでイイデスヨ?私もアナタの事を名前で呼びますカラ」 

 

男「…それではアルベルトさん…実は…」

 

 

 

アルベルト「ナルホド…つまり母校が廃校になったというコトデスネ?」 

 

男「…はい…でもあそこは…私の大切な場所なんです…何としても守りたい…」 

 

アルベルト「…ボクに考えがアリマス」 

 

男「は?」

 

アルベルト「学園艦ニハ、一家言ありましテネ」

 

人懐っこいウインクと共に彼は何かを書き始めた

 

 

 

そのとき男は思い出した。アルベルト=ポーロはアンツィオ高校の創始者、マリオ=ポーロの一族であることを…… 

 

 

 

 

 

 

 

アルベルト「何とか間に合いましたネ」 

 

男「ええ、まだ学園艦が解体される前に抑えられたのでよかったです」 

 

アルベルト「これから学園を創設するわけデスガ…是非とも協力させて欲しいデスネ」 

 

男「アルベルトさん!?何もそこまで…」 

 

アルベルト「あなたは学園艦についてよく知っていますカ?」 

 

男「う…」 

 

アルベルト「それに、あなたのためだけではアリマセン」 

 

男「というと?」 

 

 

 

 

 

アルベルト「アンツィオ高校は美しく素晴らしい女性を生み出しますが、その素晴らしい女性に見合う男がいなければイケマセン。是非ともいい男を育てる必要があるのデスヨ…私みたいないい男をね」 

 

 

 

 

 

完璧なウインクをキメる 

 

男「…ありがとう…ございます…本当に…っ!」 

 

 

 

 

 

 

 

 

余談だがこの時のアルベルトによる出資が現在のアンツィオの貧乏を助長するということは男は知らなかった

 

 

 

アルベルト「名前はドウスルンデスカ?」 

 

男「学校名…全然決めてなかった…」 

 

アルベルト「じゃあ決めてあげましょう」 

 

男「へ?」 

 

 

 

アルベルト「御舞等高校、あなたの名字です」 

 

 

 

男「なっ!自分の名字!?恥ずかしいんですけど!?」 

 

アルベルト「いいじゃないですか!御舞等高校」 

 

男「勘弁して下さいよ!」 

 

アルベルト「ワタシに名前を決めさせてくれなイト出資しませんよ?」 

 

男「殺生な!」 

 

アルベルト「それより、戦いの始まりはこれからですよ?ヨーゾー?」 

 

 

 

御舞等葉蔵、それが男の名前であった 

 

 

 

そして現在の御舞等高校理事長、御舞等葉蔵その人である 

 

 

 

現在… 

 

 

葉蔵「さて…仕込みは終わりました…」 

 

葉蔵は校内一階の用具置き場を開ける 

 

葉蔵「校長室にここの隠し扉の地図はおいておきましたし、じきに気づくでしょう…」 

 

 

 

隠し階段を下る 

 

 

 

葉蔵「…秋商の戦車は廃校と共に殆ど文部省預かりになってしまいましたが…当時の部員のおつむはよかったようですね…学園艦のブロック一つを丸ごと偽装するとは…」 

 

 

 

御舞等高校地下…そこには秋商、隊長車SMK重戦車があった 

 

 

 

 

葉蔵「さて…SMK……私は年老いたが…お前はまだまだ変わらないな…」 

 

葉蔵「…私の後輩が窮地に立たされているんだ。どうやら次の試合が強力なんだそうだ…年寄りのの思い出を持ち出すのは良くないと思っていたが……ここで眠っているのはお前も退屈だろう…」 

 

 

 

 

葉蔵「もう一度、夢を見せてくれよ…SMK?」 

 

 

 

大会決勝前…黒森峰との試合が迫るこの日、老人の夢が再び動き始めた

 

 

 

 

 

そしてその少し後…大洗にて 

 

 

 

月江「…何故かしら、今日は少し胸騒ぎがする…まるで若い頃、戦車に乗っていたときみたいな…」 

 

大洗女子学園、元隊長月江は今は大洗に住む一人の老人である 

 

月江「少しお花に水をあげましょうかね……」 

 

 

 

 

ドォン!!! 

 

 

 

月江「!?」 

 

砲声が聞こえた… 

 

月江「この音は……」 

 

そして彼女は出会う。新たな伝説の始まりと… 

 

 

 

 

 

月江「あらⅣ号!久し振りに動いてるのみたわねぇ…!」

 

 




1969年大洗女子および月江さんの設定はメディアファクトリー「ガールズ&パンツァー コミックアンソロジー」より“Full charge! Pivot turn!”から。原作3話Aパートの麻子さん起こしに行ったときに話しかけてくれたおばあちゃんが月江さんです。隙あらばコミックを宣伝していくSS作者の鏡。


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タンカスロン参戦!VS BC自由学園!

そういえばガルパン最終章にはBC自由学園が出るらしいですがアスパラやらボルドーは出るんすかね。


俺「…はぁ…今日も疲れたな…」 

 

俺は休日、ボコミュージアムで働いている。夜の7時、今日はその帰りのようだ 

 

 

ギャーギャーワーワー! 

 

俺「…ん?酔っ払いか…」 

 

騒ぎ声の方を向く 

 

俺「ん…戦車おでん?…屋台だな………ん?」 

 

そこには女性三人組がいた 

 

俺「んん~?あの三人…どっかで見たことあるんだよな……」

 

 

 

俺が記憶を辿る…そのとき三人の一人がこっちを向いた 

 

??「あ~~~~~~!!」 

 

俺「」ビクゥ! 

 

??「あなた御舞等の隊長でしょぉ!!」 

 

俺「え!?あ、そうですけど…」 

 

??「ちょっとこっちきなさぁい!!」 

 

俺(…やべー…酔っ払いに絡まれた…) 

 

??「はやくきなさぁい!」 

 

俺「…ういっす」 

 

 

俺がおでんの屋台に強制的に着席させられる

 

 

 

 

 

??「全くも~御舞等高校は~」 

 

俺「ええと……何で俺達のこと知ってるんですか…?」 

 

??「えぇー?私達の顔に見覚えない?」 

 

俺「え…えぇ…?」

 

ポクポクポクチーン

 

 

 

俺「……あ…!審判の人!」 

 

 

香音「やーっと気づいたか」 

 

俺「すいません…」 

 

香音「おっちゃん!この子になんか飲み物!アルコール入ってないの!」 

 

おっちゃん「あいよー」 

 

俺「あ、どうも…」 

 

おっちゃん(すまない青年…おっちゃんには何もできない) 

 

俺(ええ、わかってます…わかってますとも…) 

 

ひびき「もー香音やめなよ~。いくら男っ気がないからって高校生口説こうとしないでー」 

 

香音「そんなんじゃないし!」 

 

俺(…美女に囲まれるのはいいけど……酔っ払ってる…帰りたい…) 

 

 

 

香音「今日はね~アンタに説教垂れてやろうと思ってねぇ~」 

 

俺「説教…ですか…?」 

 

レミ「あなた達御舞等!ルールスレスレ過ぎなのっ!」 

 

俺「う…」 

 

レミ「黒森峰戦の火炎瓶作戦とか本当にグレーなんだからね!」 

 

俺「いやあれは色んな軍が使ったれっきとした武器…」 

 

香音「それに大学選抜のとき!」 

 

俺「う…あれは…事故ですし…」 

 

もちろん火攻め事件の話

 

ひびき「そんな危険なことしちゃダメ!」 

 

俺「…さーせん」

 

レミ「まあ大事にならなくてよかったけどね~」 

 

俺「うちのチームは戦力的に正々堂々勝負は出来ないから…結局ルールスレスレになっちゃうんですよね…」 

 

ひびき「あ~、御舞等ってチームの大部分が軽戦車だもんね~」 

 

レミ「だからってねー」 

 

 

 

香音「そうよ!そんなにルールが邪魔ならタンカスロンでもやればいいじゃない!」  

 

 

 

レミ「香音、それは…」 

 

俺「タンカスロン?」 

 

ひびき「あ、それは置いといて……って」 

 

俺の目が輝く……邪悪に。 

 

 

 

俺「ちょっとその話、詳しく教えてくれませんか、お姉さん?」 

 

 

 

 

 

 

御舞等ガレージ! 

 

俺「これより御舞等高校はタンカスロンに挑戦する!!」 

 

キモオタ「タンカスロン?」 

 

チョウ「なんですかソレ?」 

 

ネクラ「タンカスロン…強襲戦車競技…参加レギュレーションが10t以下の戦車であることだけの野試合……そして」 

 

 

 

俺「ロクなルールがない。戦車道じゃなくて実戦の戦車戦に近い…」 

 

クロウ「ロクなルールがない?」 

 

俺「今言った戦車のレギュレーションさえ守ればいい!ロクなルールがないなら奇策やりたい放題!こんなに俺たちにあってる競技はない!」

 

 

 

阿部「というと、うちの10t以下の戦車は…」 

 

俺「Ⅱ号、ルノー乙型、Ⅰ号……ちなみにM3とバレンタインは軽戦車だけど12tちょいある」 

 

チョウ「三輌デスカ」 

 

俺「この前知波単から買い取ったクロがあるだろ?公式戦じゃ禁止にされたけどタンカスロンなら使える」 

 

チビ「じゃあ出れないのはくそみそチーム、KABAさんチーム、キヨハラTEAM、先輩のニーソもでれませんね」 

 

俺「ニーソチームは出るぞ?」 

 

チビ「え?チヘは出れないですよね?」 

 

俺「ふふふ…あまり俺を嘗めるなよ…」 

 

 

 

 

先日、島田家にて 

 

俺(ボコ)「愛里寿嬢、今日試合だよね?」 

 

愛里寿「…そう。もしかしたら試合長引くかもしれないから…」 

 

俺(ボコ)「録画してあるしタイミングがよければ帰りながらケータイで見れるよ」 

 

愛里寿「ありがと」 

 

俺(ボコ)「はいはい、いってらっしゃい」 

 

千代「俺さん?頼んでおいた戦車の整備はできたのかしら?」 

 

俺(ボコ)「あ、はいはい!出来てますよ!」 

 

千代「それではいつも通り門下生の的役頼みますわね」 

 

俺(ボコ)「はいはーい、じゃあシャーマン借りますね」 

 

 

 

俺「と、まあこんな感じでボコをきっかけにして島田流にコネを作りまして」 

 

クロウ「聖グロの次は島田流でメイドしてるのかよ…」 

 

 

 

 

俺(ボコ)「愛里寿嬢、試合お疲れ様。はいボコ」 

 

ボコのぬいぐるみを差し出す 

 

愛里寿「ありがと」モフッ! 

 

俺(ボコ)「それでさ、愛里寿嬢。ちょっと相談があるんだけどさ」 

 

愛里寿「何?夏限定クラゲ刺されボコはあげないよ?」 

 

俺(ボコ)「いや、全然いらな…」 

 

愛里寿「…」ジトー 

 

俺(ボコ)「いや、滅茶苦茶欲しいけどそれは愛里寿嬢の物だから諦めるとして!」 

 

愛里寿「?」 

 

 

 

俺(ボコ)「島田流のガレージの端っこに全然使ってない軽戦車あるだろ?あれちょっと貸してくれない?」 

 

愛里寿「…私の私物じゃないから難しい…お母さんも許さないと思う」 

 

俺(ボコ)「これでどうにか…」ススス 

 

俺が何かを差し出す 

 

愛里寿「…そ、それは!?」 

 

 

 

俺(ボコ)「そう、品薄状態が続くあのアイス!“ボコボコ君殴り飛ばされたときに口の中に広がる鉄と砂利の味”!」 

 

 

 

愛里寿「なっ……う…うぅ…でもその程度じゃ…」 

 

俺(ボコ)「これも…」スススス 

 

愛里寿「ば…倍プッシュ…」 

 

俺(ボコ)「さあ…これが欲しければ…俺と一緒に千代さんにおねだりするんだな…」 

 

愛里寿「くっ…卑怯な…」ピリッモグモグ 

 

俺「…交渉成立だな?」

 

 

俺「というわけで俺達はこの戦車に乗るぞ!」 

 

 

 

俺「二式軽戦車ケトだ!」 

 

 

 

全員『おおーーー!』 

 

俺「さあやるぞタンカスロン!相手になってくれそうなチームを探せ!」 

 

キモオタ「俺氏!練習相手を募集してるチームがあります!」 

 

俺「どこだ!」 

 

キモオタ「BC自由学園です!」 

 

俺「よし!フランス風の学校だな!全員戦車の用意!」 

 

 

俺「いくぞおまいら!」 

 

 

俺「パンツ」 

 

阿部「アッー!」 

 

ゲイ「フォーー!」 

 

 

 

 

なお、くそみそチームの出番はない模様 

 

 

 

 

数日後、北富士戦車道演習場 

 

俺「よーし、ついたぞー」 

 

そこでは既にタンカスロンの試合が繰り広げられていた 

 

ネクラ「凄いな…本当に観客がフィールドで観戦してる…」 

 

タンカスロンでは公式試合とは違いギャラリーはフィールド内で自己責任で観戦している 

 

俺「…なるほど…」 

 

 

 

本日の御舞等高校 

 

二式軽戦車ケト

ルノー乙型戦車 

Ⅱ号戦車 

Ⅰ号戦車C型

特三号戦車クロ 

 

 

 

 

チョウ「俺サン、BC自由学園が来ましたヨ!」 

 

俺「おお…どれどれ…」 

 

キモオタ「ええと…M22ローカスト…ルノーR35…ルノーAMR33…」 

 

俺「…マジノ女学院から派生した学校のはずなのに何故かこっちのほうがいい戦車使ってるんだよな…」 

 

 

俺「ええと…今日はよろしくな、アスパラガスさん」 

 

 

 

BC自由学園隊長アスパラガス。

 

 

 

アスパラ「…ふんっ…男子の戦車道なんてそんな下らない物……捻り潰してあげるざます!」 

 

俺「…ふん…お口が達者なようざますね」 

 

クロウ「まったくざます」 

 

ネクラ「…語尾ざますは萌えないざます」 

 

アスパラ「うるさいざます!」 

 

俺「まあ落ち着くざます」 

 

アスパラ「馬鹿にするなぁぁ!」 

 

 

アスパラ「まあいいざます」フーフー 

 

俺(怒るならやめればいいのに、その口調) 

 

アスパラ「たった五輌で何が出来るざますか…」 

 

 

 

アスパラ「乗車ァ!」 

 

 

 

 

俺「…うーん」 

 

チョウ『どうしたんですか?』 

 

俺「いや、本当はクロで偵察したかったんだけど…いい斜面がないから飛べないんだよな…」 

 

チビ「じゃあどうするんですか?」 

 

俺「まあ偵察はクロしか出来ないわけじゃないからな…俺だって島田家で召使いばっかしてたわけじゃないんだ!」 

 

 

 

俺「ニンジャ作戦を開始する!」 

 

 

 

 

俺「今回のフラッグ車はルノー乙。頼むぞー」 

 

クロウ『はいよ』 

 

俺「クロは一応飛べる場所探して。今度来るときは翼外して普通に九八式にしたほうがいいかもな」 

 

航海『俺ー、R35が活発に動いてる。一部を先行させたサーチ&デストロイ。定石だな』 

 

俺「ういよ、隊長車のAMR33とローカスト達に動きは無し」 

 

チビ「…流石島田流お得意のニンジャ作戦。カモネットって優秀ですね」 

 

劇場版でセンチュリオンの隊員がやってた戦車に迷彩シートをかぶせているアレである 

 

 

 

俺「そうだな…ルノーとⅡ号がR35の前に出て囮やって」 

 

チビ『Ⅱ号はともかくルノーは相手の方が速いですよ?逃げれますかね?』 

 

俺「大丈夫、速攻で片をつける」 

 

チョウ「どうするんですカ?」 

 

俺「クロ先頭で突撃」 

 

チョウ「ハ!?クロって紙装甲なんですケド!」 

 

俺「そこは奇策で何とかする!」 

 

 

 

俺「“18禁エリア作戦”開始!」

 

 

 

 

BCモブ「ちっ!アスパラめ!今日も私達をこき使って!」 

 

ボルドー「まあいいさ…この方が思いっきり撃てる」 

 

BCモブ「!前方ルノーNC、Ⅱ号戦車!」 

 

ボルドー「フラッグ車ね…追撃するわよ!」

 

 

 

 

クロウ『見つかった!出来る限り遠くに逃げるぞ!』 

 

俺「よし頼んだ!チビ!護衛頼むぞ」 

 

チビ『了解!』 

 

俺「さて、俺達もいくぞ!」 

 

 

 

アスパラ「ふっ!かかった!誘導して挟み込むざます!」 

 

ムール「アスパラガス様!後方より敵車両!クロが近づいてきます!」 

 

アスパラ「ふんっ…奇襲のつもりだったざますか?詰めが甘い」 

 

アスパラ「自由側!撃てぇ!」 

 

ドンドンドォン! 

 

 

 

チョウ『ヒャア!撃ってきタ!早速見つかりましたヨ!』 

 

俺「限界まで進め!」 

 

チョウ『やられちゃいますヨ!』 

 

俺「お前の犠牲は無駄にはしない!」 

 

チョウ『犠牲前提の作戦は下策ダァァァァ!!』 

 

文句を言いながら、というか叫びながらもクロは突撃を敢行する! 

 

 

 

 

ムール「…アスパラガス様…あのクロの羽に…何かついてますね」 

 

アスパラガス「…?あれは迷彩のシート…ざますね…」 

 

クロの羽にはさっき偵察で使ってた迷彩がカーテンのように引っかかっていた 

 

ムール「偵察してて取り忘れたのかしら…?」 

 

 

 

自由モブ「撃てぇ!!」 

 

ドォン! 

 

 

 

チョウ『ギャァァ!!』ズガァン! 

 

シュパッ! 

 

 

 

自由モブ「やりました!」 

 

ローカストがクロを撃破! 

 

 

 

アスパラ「ふう…間抜けな奴だったざます…さて、フラッグ車を挟み撃ちざます」 

 

 

 

俺「レンタルビデオ屋のカーテンの向こうは花園…俺達にはまだ踏み入れてはならない禁断の…」 

 

航海「だから来るべきその時のために!せめて堂々とそのカーテンをくぐるために!」 

 

俺「今俺たちは!このカーテンをくぐる!」 

 

 

 

俺「戦車、全速前進!!」 

 

 

スバァン! 

 

二輌の戦車がクロの羽…迷彩カーテンの影から躍り出る! 

 

俺「ひゃっほう!この敵陣に飛び込む緊張感は、きっと18禁コーナーに踏み入れるときと同じだぜ!」 

 

航海「ビビってるんじゃねぇぞ!」 

 

Ⅰ号C型風がもの凄い速度で敵に突き進み、少し遅れてケニが続く 

 

 

 

アスパラ「なっ!?」 

 

アスパラガスはクロを倒したことで油断し、フラッグ車の方向しか見ていなかったため、発見が遅れた 

 

アスパラ「後方より二輌!」 

 

ムール「な!?わ、私が守ります!」 

 

ムールのローカストがフラッグ車、AMR33に被さる… 

 

 

 

航海「射線を開けろぉぉぉおおおおおお!!」 

 

ズガァン!! 

 

ムール「ぐあっ!」 

 

シュパッ!シュパッ! 

 

Ⅰ号、ローカスト走行不能! 

 

航海「射線は開けた!やれ!」 

 

 

俺「外すなよ?」 

 

キモオタ「…見くびらないで下さい」 

 

俺「撃てぇ!!」

 

 

 

 

 

 

ドゴォン!! 

 

 

 

 

 

撃たれたのはケトだった 

 

 

 

 

 

俺「は?」 

 

アスパラ「…?」 

 

撃ったのは俺でもアスパラガスでもない 

 

 

 

 

俺「…BC自由の伏兵…」 

 

アスパラ「…いや、違うざます…」 

 

キモオタ「あ、あれは……7TP単砲塔…?」 

 

 

 

観客「あの7TP!ボンプル高校だ!」 

 

 

 

俺「ボンプル高校……?」 

 

 

 

 

アスパラ「…今期タンカスロン王者…“騎士団長”ヤイカ…ざます」 

 

 

 

ヤイカ「………」

 

 




今回登場した強襲戦車競技(タンカスロン)およびBC自由学園、ボンプル高校はコミックフラッパーにて連載中「リボンの武者」に登場!鶴姫しずかと松風鈴、そして九七式軽装甲車テケの百足組(ムカデさんチーム)の鬼気迫る壮絶な戦闘を見逃すな!もちろん原作キャラも大暴れするぞ!

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連合結成!

どう足掻いてもアンチョビを出したくて仕方がない


ヤイカ「いかにも、私はヤイカ。遊戯ではない、真の戦車戦で戦う女」 

 

俺「ヘイヘイヘイおねーちゃん?何試合中に横槍いれてんの?」 

 

ヤイカ「御舞等高校…なかなか面白い戦いをすると聞いたけど……この程度の横槍も見抜けないとは、がっかりね」 

 

俺「……うん?」 

 

ヤイカ「公式に牙を抜かれた子犬が見苦しいからわざわざ来てあげたのよ…」 

 

アスパラ「卑怯ざますよ!」 

 

ヤイカ「…卑怯?」 

 

 

 

 

ヤイカ「戦の最中に第三勢力に介入されないと思った?」 

 

 

 

ヤイカ「見方が裏切らないと思った?」 

 

 

 

ヤイカ「三つ巴四つ巴の泥沼の戦がないと思った?」 

 

 

 

 

ヤイカ「ああ来てよかった、やっぱりあなたたち何にも知らなかったのね!?」 

 

 

 

ヤイカ「これがタンカスロン!闘争の見せ物野蛮人の暇つぶしよ!!」 

 

 

 

 

観客「ボンプルが退いていく?」 

 

 

ヤイカは手に持った薔薇にキスをする 

 

ヤイカ「講習料はつけにしてあげるわ」 

 

宙に薔薇を放る 

 

 

 

ヤイカ「お代は戦ば」 

 

 

 

 

 

 

俺「撃てぇぇぇぇ!!」 

 

ドォン!! 

 

 

 

アスパラ「は!?」 

 

何故かケトが発砲する 

 

しかしどこにも命中した様子はない 

 

ヤイカ「…何をしたのかしら?」 

 

俺「おいおい、ちゃんと見ろよ」 

 

 

 

俺「お前が放った薔薇はどこにいった?」 

 

 

 

ヤイカ「!?」 

 

キモオタ「…全く無茶振りしてくれますね」 

 

キモオタは放られて落ち行く小さな薔薇を撃ち抜いたのである! 

 

 

 

 

 

俺「すまんな、薔薇はもう足りてるんだわ」 

 

ネクラ「?」 

 

俺「レズの隠語は百合、ホモの隠語は薔薇。昔から決まってるだろ?」 

 

ネクラ「…確かに」 

 

観客の方を見やる 

 

 

 

阿部「お前、いい男だな…やらないか♂」 

 

観客「え、あ、ちょっと!?」 

 

810「サッー!(迫真)」 

 

観客「ZZZ……」 

 

 

  

ネクラ「薔薇はもういらないな」 

 

 

 

俺「と、言うわけだ。ツケなんかにしなくてこの場で払ってやってもいいぞ?」 

 

ヤイカ「チッ…」 

 

俺「とは言っても消耗してるから出来れば今日はトンズラしたいなーって」 

 

ヤイカ「ふざけてるのかしら?」 

 

 

 

俺「…後、俺今ウ○コ我慢してるから早くトイレ行きたい」 

 

 

 

ヤイカ「な…」 

 

俺「というわけでまた今度試合しような?な?」 

 

ヤイカ「…」 

 

俺「いや、あの…断るか受けるか早くしてくれないかな?…割とガチで我慢してるから」 

 

ヤイカ「…」 

 

俺「あの…早く…茶色い機甲師団が浸透作戦を決行しようと迫ってるから…」 

 

ヤイカ「…」 

 

俺「お前わざとやってるよな!?俺を苦しめようとしてるよな!?」 

 

ヤイカ「…」 

 

俺「ヤイカさん!?お願いだから早く!」 

 

ヤイカ「…」 

 

俺「お前そろそろいい加減にしないと怒るよ!?ボンプルのヤイカは俺のケツの穴を重点的に責めてくるド変態って言いふらすぞ!」 

 

ヤイカ「それはやめなさい!確実に勘違いされる!」

 

俺「じゃあ早く試合を受けろ!場所とか時間とかお前が決めていいから!」 

 

ヤイカ「…わかった。一週間後、北部演習場で…」 

 

俺「…わかった」 

 

ヤイカ「…タンカスロンというものを教えてあげる」 

 

俺「…やってみろよ」ギュルルルル! 

 

 

 

俺「……すまんネクラ。急いでトイレに向かって」ギュルルルル 

 

ネクラ「絶対漏らすなよ!!」 

 

 

 

 

俺「というわけで、阿部会長。一週間後にボンプルと試合。それまでにクロを九八式に改造してくれ」 

 

阿部「わかった」 

 

俺「すまんな、試合に出してやれなくて」 

 

阿部「いいさ、俺は気にしない。それに試合に出れなくてもお前らのサポートは出来るからな」 

 

俺「ありがとう」 

 

阿部「それで?これからどうするんだ?」 

 

俺「情報収集。またアンツィオ行ってくる」 

 

阿部「わかった。修理はまかせとけ」 

 

 

 

アンツィオ高校 

 

俺「Hey情報屋!情報をくれ!」 

 

アンチョビ「今度はなんだ!」 

 

俺「ボンプル高校に喧嘩売って試合することになった。というわけでなんかボンプルに関する情報ちょーだい」 

 

アンチョビ「……ボンプルか」 

 

俺「どうした…?」 

 

アンチョビ「いや、ちょうどこの前負けたばかりでな…」 

 

俺「あ、おぉ…なんか悪いな」 

 

アンチョビ「いや、いいんだ。それよりボンプルの情報だな」 

 

俺「おう、頼む」 

 

 

 

アンチョビ「20世紀初頭、シベリアで行くところを失ったポーランドの子供達が、日本に渡り日本経由で祖国に帰った。その途中で知り合った日本人のためにポーランドとの提携校が神奈川に作られた。それがボンプル高校だ。」

 

俺「ほうほう」

 

アンチョビ「続けるぞ、戦車は豆戦車のTKS、軽戦車の7TP双砲塔型、単砲塔型、7TP改。タンカスロンには出れないが試作車の10TPも保有しているようだ」 

 

俺「…後で調べよう……知らん…」 

 

アンチョビ「公式戦車道では保有している戦車が豆戦車、軽戦車なのもあっていい成績は取ってないが、タンカスロンではここ数年王者に君臨してる」 

 

俺「…なるほど」 

 

アンチョビ「この前タンカスロンでプラウダに勝ってる」 

 

俺「な!?あのプラウダに!?」 

 

アンチョビ「詳しくはプラウダじゃなくて“カチューシャ義勇軍”だけどな。学校の名前だすと色々問題らしい。カチューシャやノンナ本人は出ていなかったが…」 

 

俺「それでもあのカチューシャの後輩を破ってるのか…」 

 

 

 

アンチョビ「しかもかなりの戦力差をひっくり返して、な」 

 

俺「どのくらい?」 

 

アンチョビ「カチューシャ義勇軍T-70が32輌に対してボンプル10輌。しかも双砲塔が確認出来なかったからまだ手を抜いてると見ていい」 

 

俺「約三倍の数に勝ったのか!?…しかもT-70とか下手したら中戦車喰えるレベルじゃないか…」 

 

アンチョビ「ああ…化け物だ」 

 

俺「うーん…こっちは5輌であっちは最低でも10輌……もっとだろーな…」 

 

アンチョビ「どうするつもりなんだ?」 

 

俺「うーん……あ、そうだ」 

 

アンチョビ「どうした?」 

 

俺「アンチョビ、今動かせる戦車ってどのくらいある?」 

 

アンチョビ「え?この前の試合で大分壊れたからまだ3輌くらい…って、へ?」 

 

俺「よし、アンチョビ!手伝って!」 

 

アンチョビ「は!?」 

 

俺「タンカスロンは別にどのチームと組んでもいいんだろ?一緒にリベンジしようぜ」 

 

アンチョビ「え、あ、へ!?いや、こっちにも都合というものが!」 

 

俺「ペパロニー!お前の好きなカチコミだぞ!」 

 

ペパロニ「マジっすか!?こうしちゃいられない!お前ら!カチコミの準備だ!釜を炊けぇ!」 

 

アンツィオ『うおおおおお!!』 

 

アンツィオ「お前ら!落ち着け!ドゥーチェは何も言ってないぞ!」 

 

俺「じゃ、そういうことで!」 

 

アンツィオ「あ、コラ!帰るな!これも作戦かぁ!!」 

 

 

 

 

御舞等・アンツィオ連合(強制的に)成る

 

 




どうでもいいけどボンプルならウシュカちゃんが好きです。

そんな可愛いウシュカちゃんが登場するのは『リボンの武者』!お近くの書店でお求め下さい!!ダイレクトマーケティング!!


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連合は止まらない

とにかく彼女達を出したかった


試合当日! 

 

俺「寒……プラウダ戦思い出すな」 

 

アンチョビ「うー…寒い…帰ってミネストローネ飲みたい…」 

 

俺「なんだかんだ呼んだら来てくれるアンツィオマジ天使」 

 

ペパロニ「そのかわり試合後の宴会はそっち持ちっすけどね!」 

 

俺「待て聞いてないんだけど!?」 

 

カルパッチョ「戦いにはリスクがつき物なんですよ?」 

 

俺「さーて、帰ろうか」 

 

アンチョビ「ん?」ガシッ! 

 

俺「……」 

 

 

 

 

 

観客「おい!ボンプル高校が来たぞ!」 

 

俺「……しょうがない、校長宛てに領収書を……」 

 

チビ「馬鹿なこと言ってないで試合!」 

 

俺「お、おう……」 

 

 

御舞等・アンツィオ連合 

 

二式軽戦車ケト 

ルノー乙型戦車 

Ⅱ号戦車 

Ⅰ号戦車C型改 

改造九八式 

CV35 

CV33 

CV33 

 

ボンプル高校 

7TP改 

7TP×7 

TKS×2 

 

俺「…十輌か…思ったよりは少ないな…」

 

 

 

俺「ういーす、ヤイカ。今日もさみーな」 

 

ヤイカ「えぇ………ん?」 

 

ヤイカがアンチョビを見やる 

 

ヤイカ「あらアンチョビ、負け犬がノコノコと何をしに来たの?」 

 

アンチョビ「…」

 

ペパロニ「何を!?」 

 

ヤイカ「周りも見ないで突撃してくる負けの要因たるあなたに反論できるのかしら?」 

 

ペパロニ「う……」 

 

俺「……やめとけ、それ後で恥ずかしくなるぞ?」 

 

ヤイカ「…どういくこと?」 

 

俺「お前は今から負ける相手に散々上から目線で話してるんだぜ?」 

 

ヤイカ「ふんっ…弱い子犬ほどよく吠えるわね」 

 

俺「言ってろこの板東英二」 

 

ヤイカ「…」 

 

ヤイカ(なんで板東英二……)

 

 

 

 

作戦会議

 

アンチョビ「それで、作戦はどうするんだ?」 

 

俺「フラッグ車は俺がやるから…ルノー乙とそっちのCV33がフラッグの護衛。他は攻撃隊として浸透突破でいこうと思う。アンチョビ、そっちの指揮を頼む」 

 

アンチョビ「Si!カルパッチョはフラッグの護衛を頼む」 

 

カルパッチョ「了解!」 

 

俺「そんじゃ!乗車!」

 

 

 

 

 

試合開始!!

 

偵察中

 

俺「アンチョビ、様子はどうだ?」 

 

アンチョビ『…五輌が居座ってるな…あの奥にフラッグ車がいるから守っているのか?』 

 

俺「わかった、タイミングを見て突破してくれ。Ⅰ号で攪乱するのがお勧めだ」 

 

アンチョビ『Si、恐らく残りの車両がそっちに行ってる。気をつけろよ』 

 

俺「了解、精々最大五輌、確認出来てないフラッグ抜いて3輌くらいが関の山だろ、なんとかする」 

 

 

 

ヤイカ「…ウシュカ、そっちの状況は?」 

 

ウシュカ『まだ動きはありません』 

 

ヤイカ「こちらからは動くな、誘い込め」 

 

ウシュカ「了解」 

 

 

 

ヤイカ「さぁ…早く食い付きなさい……」 

 

 

 

 

アンチョビ「よし!Ⅰ号、CV33が相手を攪乱、その隙をついてⅡ号、ハ号、私が突破するぞ!」 

 

航海『了解!』 

 

ペパロニ『うっし!いくぜ!』 

 

 

 

 

ウシュカ『…敵が動き始めました。快速の二輌がこちらに向かってきます』 

 

ヤイカ「囮よ、ある程度交戦して食い止めなさい。恐らくその後に本隊が出てくる」 

 

ウシュカ『了解!』 

 

 

 

航海「ほらほらほらほら!かかってこいやぁ!!」ドン!ドン! 

 

ペパロニ「Spara!!」タタタタ! 

 

7TP達が二輌の方を向く 

 

 

 

アンチョビ「よし!全車私についてこい!!」 

 

チビ「いきますよ!」 

 

チョウ「発進!」 

 

 

 

ウシュカ「来ました!」 

 

ヤイカ『ふ……やりなさい』 

 

ウシュカ「了解!」 

 

 

 

アンチョビ達が突破を試みる! 

 

その時…… 

 

 

 

ウシュカ「今!」 

 

 

ドォン!!…ガキィン!

 

 

チョウ「!?」 

 

九八式が横から突如現れたTKSに撃たれる!ほとんど奇跡的に弾を弾いた! 

 

チョウ「うっ…いきなり敵が!!」

 

ウシュカ「よしっ!全車囲みなさい!!」 

 

 

 

アンチョビ「しまった!」 

 

チビ『な!さっきまでいなかったのに……戦車が増えてる!?』 

 

アンチョビ「アンブッシュだ!やられた!」 

 

航海『囲まれた!?合計…10輌いる!全車投入か!?』 

 

ペパロニ「違う!試合前にいなかった双砲塔の7TPがいる!」 

 

アンチョビ「って事は!?」 

 

 

 

俺「…攻撃隊が十輌に包囲された……しかもさっき見てない戦車がいたらしい……」 

 

クロウ「……おいまさか」 

 

カルパッチョ「…やめて下さいよ……」 

 

 

ドォン!!ドンドン!! 

 

俺「こうなるよな……」 

 

 

 

ヤイカ「最初に見た戦力が全てとは決まっていない!!カチューシャ?あなたの作戦使わせて貰うわ!!」 

 

フラッグ車、7TP改を含む十輌がケニ達に殺到する!! 

 

ボンプル高校は試合前に見せた10輌の他に、さらに10輌を加えたのである!

 

 

 

クロウ「やべぇよ…やべぇよ…!」 

 

カルパッチョ「どうするんですか!?」 

 

俺「…はぁ、十輌相手にするのかよ……しかも雪上…」 

 

北部演出場は雪が積もっている…決して描写を忘れた訳ではない。決して描写を忘れた訳ではない。大切なことなので二回言いました 

 

クロウ「おい、言ってる場合か!」 

 

 

 

アンチョビ「完全に囲まれた!」 

 

チビ「くそっ!」ドンドン! 

 

航海「…ちっ!」 

 

攻撃隊も十輌に囲まれる! 

 

 

 

 

 

クロウ「もうだめだぁ…おしまいだぁ…」 

 

カルパッチョ「くっ…こんな所で……」 

 

俺「…」 

 

御舞等高校絶体絶命!やはり原作主人公が勝っていない相手に勝負を挑んだのが間違いだったのか!? 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺「…全く…考えることは同じか……」 

 

 

 

 

 

クロウ「へ?」 

 

 

 

俺「これはタンカスロン、たまたま乱入があっても仕方ないよな!!」 

 

ドォン!!ドンドン!!…シュパッ! 

 

西から飛んできた砲弾は敵の7TP単砲塔にクリーンヒット!行動不能にする! 

 

俺「ナイスタイミングだ!」 

 

 

 

♪フランス軍隊行進曲 

 

 

 

 

エクレール「全く…世話が焼けますわねっ!!」 

 

フォンデュ「急な話だったのであまり多くは用意出来ませんでしたが、四輌推参です!」 

 

ガレット「…なんで私がタンケッテに乗らなきゃいけないのよ」 

 

弟子「クロウ先輩~!来ましたよ~!」 

 

クロウ「あ!ジョジョ立ちの子!?」 

 

 

 

マジノ女学園の乱入である! 

 

 

マジノ女学園 

 

ルノーR35改(エクレール車) 

ルノーR35(フォンデュ車) 

ルノーUE(ガレット車) 

ルノーFT-17(クロウの弟子車) 

 

 

 

俺「これで7対9…マシにはなったな!」 

 

 

 

アンチョビ「くっ……回避行動!!」 

 

チビ「くそー!どうしますか!?」 

 

 

 

 

??「楔を穿てぇぇ!!」 

 

ドォン!!ドンドン! 

 

ボンプル二輌を撃破し、包囲網に穴をあける! 

 

 

♪雪の進軍 

 

絹代「知波単学園四輌推参であります!!」 

 

細見「突撃!」 

 

玉田「吶喊!」 

 

福田「二人とも!突撃はまだ駄目であります!」 

 

知波単学園乱入!! 

 

 

知波単学園  

 

九五式軽戦車ハ号(西・福田・細見・玉田車) 

 

 

 

ウシュカ『援軍が現れました!知波単学園の乱入です!』 

 

ヤイカ「…こっちも乱入よ……まあいい…どうせ公式に毒された甘ちゃん達よ、蹴散らしてやりなさい!」 

 

ウシュカ『了解』 

 

ヤイカ「数の上でも練度でも負けるような相手ではない……戦車の差さえなければボンプルは最強なのよ!!」

 

 

 

俺「よし!御舞等・アンツィオ・マジノ・知波単連合結成!反撃開始だ!」 

 

クロウ「いつの間にマジノと知波単に声かけてたんだよ!というか最初から出せよ!」 

 

俺「敵の油断を誘いたかったから隠してた!相手も同じような手だったけど!」 

 

 

敵は現在9輌、7TP改×1、7TP単砲塔×3、双砲塔×3、TKS×2。7TP改はフラッグ車である 

 

対して連合防衛隊は7輌、ケト、ルノー乙、CV33、ルノーR35改、R35、UE、FT-17




エクレール他のメディアでも出ないかなぁ…一応リボンの武者ともっとらぶらぶにちょっとだけ出たけど

ヤイカはポーランドの言葉でゆで卵。あだ名を板東英二かキン肉マンにするかで2、3時間悩んだ


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豹変その2

あの作戦再び

お気に入りユーザーが100人を超えました!皆さんありがとうございます!m(_ _)m


エクレール「全国大会以来ですわね?」 

 

カルパッチョ「お久しぶりです、隊長さん」 

 

エクレール「あの時は敵同士でしたが、今は味方同士。よろしくお願いしますわね」 

 

カルパッチョ「ええ、もちろん」 

 

エクレール「そして、成長したマジノの姿を見せて差し上げますわ!」 

 

カルパッチョ「私達の成長も見せてあげます!お互いにね?」 

 

エクレール「楽しみですわ……ねっ!」ギャギギャ! 

 

R35改がうまく敵の攻撃を避ける 

 

 

 

 

 

 

 

俺「クロウ、陽動頼む」 

 

クロウ「わかった、やってみる」 

 

弟子「クロウ先輩!」 

 

クロウ「どうした?」 

 

弟子「私もご一緒してよろしいでしょうか?」 

 

クロウ「いいけど……?」 

 

俺「クロウのルノー乙についてこれるか?普通のルノーじゃないぞ?」 

 

弟子「はい!私もあの試合の日から一杯練習しましたから!」 

 

クロウ「…わかった、一緒にいこう」 

 

 

 

ボンプル「隊長!二輌がこちらに向かってきます!…ルノーFT-17二輌!」 

 

ヤイカ「一次大戦の旧式じゃない…無視していい」 

 

ボンプル「しかし…」 

 

ヤイカ「どうした?」 

 

ボンプル「何か…異様なのです」 

 

ヤイカ「異様……」 

 

ボンプル「何というか…戦車の他に何かがいる…というか…」 

 

 

 

 

 

ルノー乙型「」 ┣¨┣¨┣¨┣¨ドド 

 

ルノーFT-17「」 ┣¨┣¨┣¨┣¨ド 

 

 

 

 

 

ヤイカ「な、何…あの戦車……」 

 

何かがおかしい… 

 

ヤイカ「確かに異様…戦車の後ろに何かがいる…」 

 

 

その時、二輌のハッチが開き、その車長が姿を表す…… 

 

 

クロウ「」バーーーン! 

 

弟子「」ゴゴゴゴゴ! 

 

見事なジョジョ立ちである 

 

 

 

ヤイカ「ふざけてるの…撃ちなさい」 

 

ドォン!! 

 

7TPがルノー乙を狙い、撃つ 

 

ススス… 

 

紙一重で回避ッ! 

 

クロウ「いくぞ!」 

 

クロウが戦車の中に引っ込む! 

 

クロウ「秘技!オラオラ装填!」 

 

するとクロウが砲弾を手に持ち…  

 

 

クロウ「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!」 

 

凄い勢いで装填と攻撃を繰り返す! 

 

 

ドン!……ドン!……ドン!……!ドン!

 

一人で装填して一人で撃ってるため掛け声ほど連射はしてないがそれでもかなりのハイペースで撃ち続ける!

 

ヤイカ「!?」 

 

シュパッ!シュパッ! 

 

超速度の砲撃を走行間射撃で行う!その攻撃で二輌を撃破! 

 

弟子「せっかくフランスの戦車なんだからシルバーチャリオッツにしましょうよ!」 

 

クロウ「…戦闘で使える名台詞ってあったっけ……」 

 

弟子「ポルナレフが可哀想ですわ!」 

 

クロウ「じゃあお前ポルナレフな」 

 

弟子「嫌ですわ!トイレネタは勘弁!」 

 

クロウ「ほら、敵来てるぞ」 

 

弟子「はわわっ!…もう、嫌ですわ……」 

 

そう言って目を伏せる…  

 

そして目を見開き、言う 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

弟子「貧弱、貧弱ゥ!」 

 

 

 

 

 

 

明らかにお嬢様とはかけ離れたキャラの台詞を… 

 

 

 

 

クロウ「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!」 

 

弟子「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!!」 

 

 

オーバードライブゥゥゥ!! WRYYYY!! 

 

 

俺「…もうさ、あいつらだけでいいんじゃないかな…」 

 

クロウ『よくないッ!!』 

 

俺「ういよ…俯角とれる奴は稜線射撃!」 

 

 

 

攻撃隊側… 

 

アンチョビ「よし!包囲網から脱出!」 

 

絹代「後退…じゃなくて後方展開!!」 

 

知波単が開けた包囲網の穴から脱出! 

 

 

 

ウシュカ「ちっ!追いなさい!!」 

 

ボンプルがアンチョビ達を追う! 

 

 

アンチョビ「くっ!あっちは雪上に慣れてるから追いかけっこは分が悪いぞ!」 

 

ペパロニ『ボンプルって神奈川の学校なのにどうして雪上戦なれてるんすかね?』 

 

アンチョビ「知らん!ポーランドが寒いからじゃないか?」 

 

 

 

細見『アンチョビ殿!いつ突撃するのでありますか!!?』 

 

アンチョビ「こんな状況で突撃はしない!今は“撤退”だ!」 

 

絹代「あ…それは禁句…」 

 

玉田『何ぃ!?撤退ですとぉ!?』 

 

細見『敵に背を向けるのでありますか!?』 

 

アンチョビ「あ、こら!グズグズするな!狙い撃たれるぞ!」 

 

絹代『アンチョビ殿!うちの生徒に“撤退”は禁句であります!』 

 

アンチョビ「しまった!そうだった!!」 

 

 

 

ウシュカ「あの遅れてるハ号二輌を撃ちなさい!」 

 

ボンプル「了解!」 

 

ドォンドォン!! 

 

玉田『うわっ!』シュパッ! 

 

細見『ああっ!』シュパッ! 

 

 

 

アンチョビ「ああ!もう!」

 

 

 

俺「アンチョビ!そっちの状況は!?」 

 

アンチョビ『知波単が二輌やられた!細見車と玉田車!』 

 

俺「いつも通りの伝統芸をどうもありがとう!」 

 

アンチョビ『言ってる場合か!どうするんだ!』 

 

俺「逃げてたらジリ貧!優勢火力ドクトリン!あとチョウ!聞こえるか!」 

 

チョウ『ハイ!なんですカ!?』 

 

俺「死にたがり作戦!開始!」 

 

チョウ『はっ!?その作戦はまずいですヨ!?主にボクの身が!』 

 

俺「勝利のためだ!文句いうな!」 

 

チョウ『自分のことじゃないと思ってェェェ!!』 

 

 

 

ウシュカ「な!?こっちに向かってきた!?」 

 

急速にUターンをしてこちらに向かってくる! 

 

ウシュカ「九八式が先陣を切って突撃…狙い撃…」 

 

ボンプル『な!搭乗員が出てきました!』

 

 

 

チョウ「……」ゴゴゴゴゴ! 

 

主砲を右手で掴み、戦車の正面に立つチョウがいた 

 

ボンプル『これじゃあ搭乗員に当たって攻撃が出来ません!!』 

 

ウシュカ「な!?」 

 

 

 

チョウ「ヨシっ!そのまま一番近い車両に突進!」 

 

ギギィィィィィィ!! 

 

ボンプル「なっ!?」 

 

7TPの目の前に停車! 

 

ボンプルの車長がハッチから上体を出す 

 

 

ボンプル「ちょっと!そこを退きなさい!撃てないじゃない!」 

 

 

チョウ「…」 

 

チョウは一度俯き、そして相手の車長を見る 

 

 

 

 

 

チョウ「撃ってみろよぉ………撃ってみろよォォォォォオオオオオオ!!!」 

 

 

 

 

 

目を見開き、瞳孔を揺らし、完全に狂った口調で叫ぶ!

 

 

 

ボンプル「ひっ!?」 

 

チョウ「撃ってみろよ…タンカスロンはルールなんてないんだろ!?」 

 

チョウ「どんな汚いことをしてもいいんだろォォォ!!」 

 

チョウ「邪魔なら吹き飛ばしちまえよォォォ!」 

 

ボンプル「ひぃっ!!」 

 

自分の頭を相手の砲口に押し付けて言う 

 

 

 

チョウ「やってみろよォォォォォオオオオオオ!真の戦車戦なんだろォォォォ!ほらぁ!!オレのアタマ、ぶち抜いてみろよおおおおお!!ほらぁ!!ほらぁ!!」カンガン! 

 

チョウ「殺してみろよおおおおお!!ホラァァア!!殺シテ見ロって言ってんだろォォォォォォォォォオオオオオオ!!!!ホラァァア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!」 

 

 

ボンプル「ひっ…で、出来ません!出来ませぇぇん!ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」

 

 

 

チビ「…撃て」 

 

ダンダンダン!!…シュパッ! 

 

横からⅡ号がその7TPを撃つ 

 

ボンプル「ヒック…ヒック……え?」 

 

既に泣きじゃくってた車長が素っ頓狂な声を出す 

 

チョウ「ごめんナサイ、うちって勝つために手段選ばないんデス。テヘ」 

 

 

 

いつも通りのチョウであった




戦車道用の砲弾は事故で人体に当たっても安全らしいですが流石に近距離で当たったら死ねそうです


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決戦ボンプル!バラトン作戦開始!

取りあえずタンカスロンはお終い。リボンの武者本編の大鍋編に動きがあったらまたやるかも


俺「…ん、撤退を始めたか…」

 

カルパッチョ『どうしますか?』

 

俺「うーん…周辺警戒を怠らず前進…かな?」

 

俺「今更だけど…こんなに輌数がいるって初めてだな…」

 

 

森の中を前進中…

 

 

エクレール『……こちら先頭エクレール車…いませんわね…』

 

俺「うーん…逃げられたか…予想より逃げ足速いな…」

 

カルパッチョ『…まさか…!』

 

俺「どうした!」

 

カルパッチョ「俺さん!後方の警戒を!」

 

ドォン!!ドンドン!

 

フォンデュ『なっ!?』シュパッ!

 

R35が撃破される!

 

俺「いつの間に後ろに…!」

 

数分前

 

 

ヤイカ「まだよ…耐えなさい…」

 

ヤイカ達は森の中で雪上迷彩を使ってアンブッシュをしていた…

 

ヤイカ「……もう少し…もう少し…」

 

そして……連合がボンプル達をを通り抜ける…

 

ヤイカ「今!最後尾の奴から狩ってやりなさい!」

 

俺「くそっ!アンブッシュで隠れてやがったのか!!」

 

クロウ「方向転換し…」

 

ドゴォン!!バリバリバリ!

 

ボンプルが木を撃ち倒す!

 

俺「しまった!道を阻まれた!」

 

 

 

アンチョビ『俺!こっちで相手してる隊がお前らの方に向かってるぞ!』

 

俺「……やばいな……チビ!航海!あの奇策やるぞ!」

 

チビ『どれですか!!』

 

俺「無賃乗車作戦!」

 

チビ『え、えぇ…あれは反則…』

 

俺「タンカスロンに反則なんてない!」

 

 

 

ウシュカ「急ぎなさい!フラッグ車を討ち取るわよ!!」

 

ボンプル『ウシュカ様!Ⅰ号とCV35、33が…』

 

ウシュカ「機銃でもなんでも使って牽制!」

 

ボンプル『それが…戦車の上に人が立っていて…人に当たります!』

 

ウシュカ「またっ!卑怯な!」

 

 

 

そこにはⅠ号の上に立つ航海、CV35の上に立つチョウ、CV33の上に立つチビの3人がいた。クロウ程ではないが3人ともジョジョ立ちの心得はあるようだ

 

 

 

アンチョビ「おい!この作戦本当に大丈夫なのか!!」

 

チョウ「むしろ問題しかナイデス!」

 

航海「正気じゃねぇぇ!!この作戦正気じゃねぇぇぇぇ!」

 

 

 

チビ「持ち場につきました!」

 

俺『よしっ!お前らには“最強の武器”を授けた!上手く使え!』

 

チビ「了解!御舞等対戦車部隊!出動!」

 

 

 

ウシュカ「……奴ら…何か持ってる…あれは…」

 

 

 

 

 

ウシュカ「バール…のような物…?」

 

 

 

チョウ「ドゥーチェ!もっとスピード上げて下サイ!」

 

アンチョビ「振り落とされるなよ!!」

 

 

 

チビ「いくぞぉぉ!」

 

 

 

戦車の上に人が乗っていることで撃てなくなり混乱しているボンプル勢を追う!

 

ボンプル「しまった!接触する!」

 

 

 

そして肉薄し…

 

 

チビ「飛び移れぇぇぇ!」

 

チビがCV33から7TPに乗り移る!

 

チョウ「とりゃぁ!!」

 

チョウもCV35から乗り移る!

 

航海「ぎゃぁぁぁぁ!!」

 

ビビってた航海は搭乗員に投げ飛ばされ、なんとかTKSに乗り移った!

 

 

 

ウシュカ「!?」

 

ボンプル「は!?」

 

 

 

 

チビ「さぁてと…」

 

チビは7TP単砲塔の上に片膝で立ち、軽くバールを回す

 

 

 

ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!

 

ハッチを叩く

 

車長「ひ…ひぃ!!」

 

操縦士「いやぁぁぁ!!」

 

車長「ふ、振り落として!!」

 

操縦士「揺らしてる!何故か落ちないのぉぉ!!」

 

ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!

 

鈍い音が続く

 

車長「ひゃぁ!」

 

 

 

そしてハッチがゆっくりと…ゆっくりと開く……

 

車長「ひ…ひひ……」

 

 

 

現れたのは

 

バールを片手に持ち…

 

赤く、危なく目を輝かせる少年であった

 

 

 

チビ「Trick or treat…!」

 

 

 

車長「嫌ぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

 

チョウ「ヒャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!素敵なパーティーの始まりだぜぇぇェェェェ!!」

 

ボンプル「きゃぁぁぁぁ!!」

 

 

 

 

航海「ふひぃ…疲れた…ハァハァ…ハァハァ……お姉さん…助けて…」

 

ボンプル「きゃぁぁぁぁ!!変態いいいいいい!!」

 

航海「あ…ちょ…やめて…痛っ!」

 

 

 

 

ボンプル3輌行動不能!

 

 

 

ウシュカ『3輌がやられました!!』

 

ヤイカ「何やってるの!!」

 

ウシュカ『申し訳ありません!!』

 

ヤイカ「はやく撒いてこっちに加勢しなさい!フラッグさえ取れれば勝ちなのよ!」

 

ウシュカ『了解です!』

 

 

 

チビ「…させませんよ?」

 

チョウ「俺サン!指示を!」

 

 

 

 

俺「OK!それじゃ、最後の作戦に入りますか!」

 

 

 

俺『バラトン作戦開始!』

 

 

 

 

??『了解!!』

 

 

俺「エクレール!あと五分持ちこたえてくれ!」 

 

エクレール『了解ですわ!』 

 

俺「アンチョビ!絹代!一輌でも相手を減らせ!相手は焦っている!知波単!突撃を許可する!」 

 

絹代『了解であります!』 

 

アンチョビ『了解した!』 

 

 

 

 

エクレール「とにかく障害物を作って進行を止めますわ!ガレット!」 

 

ガレット『…了解!木ならタンケッテでも倒せる!』 

 

ヤイカ「あの豆戦車を狙いなさい!」 

 

ボンプル『りょうか…』 

 

 

ドゴン!! 

 

 

ルノーUEを撃とうとした7TPが逆に狩られる 

 

 

 

エクレール「いくらわたくし達が試合で勝てないと言えど…舐められたらものですわね…」 

 

エクレールが胃薬を取り出しながら言う 

 

 

 

エクレール「この一撃すらマジノの伝統になる!あなた方にはその糧となってもらいますわ!!」 

 

ガリッ! 

 

胃薬を噛み砕き、糧となる敵を見据える !

 

 

 

 

ボンプル「前方マジノ車接近!」 

 

ヤイカ「くっ!!援軍は!?」 

 

ボンプル「もうすぐそこまで来てます!!」 

 

ヤイカ「持ちこたえなさいッ!」 

 

 

 

俺「エクレール!奴らを縫いつけろ!」 

 

エクレール「言われなくてもっ!!」 

 

俺「絹代!森を突っ切ってボンプルの横っ腹狙え!」 

 

絹代「突撃でありますな!!」 

 

俺「これで決めるぞ!チビっ!」 

 

チビ「りょーかいっ!」

 

 

 

ボンプル「来ました!」 

 

7TP単砲塔、双砲塔、TKSが現れる!! 

 

ヤイカ「急いで援護っ!!押し返しなさい!」 

 

ボンプル「この3輌なら…」 

 

現れた3輌に全員が希望を持つ! 

 

ドゴン! 

 

援軍の7TPの砲撃っ!! 

 

 

 

 

 

ボンプル「…は?」 

 

 

 

 

 

放たれた砲弾は味方に命中した 

 

ヤイカ「何やってるの!!それは味方よっ!!」 

 

この至近距離での友軍砲撃である… 

 

ヤイカ「な…まさか裏切っ…」 

 

7TPから現れた人物によってその声は消えた 

 

??「おいおい、そんなことより…」 

 

 

 

 

阿部「 や ら な い か 」 

 

 

 

 

♪やらないか 

 

 

 

7TPに乗っていたのは阿部会長と生徒会の面々であった! 

 

ヤイカ「な…なんでっ!?」 

 

するとTKSの搭乗員が答える 

 

不良「さっきチビ達がボンプルの車両を3輌倒しただろ?あの時戦車本体にはダメージないように中の人だけ追い出したから普通に動かせるんだよなぁ…」 

 

双砲塔からも人が現れる 

 

オネェ「タンカスロンはギャラリーがフィールドにいるから紛れるのが簡単だったわ…それにしても久々の多砲塔ね…少し小さいけど」 

 

 

ヤイカ「な…な…なんて無茶苦茶な…」

 

 

絹代「突撃ぃぃぃ!!」 

 

絹代福田がボンプル側面から攻撃を仕掛ける! 

 

俺「進めぇぇぇぇぇ!!」 

 

俺達が絹代達とは逆から進撃っ!!ボンプルを包囲する! 

 

 

アンチョビ「持ち場に到着っ!!」 

 

ペパロニ「今度は遅刻しなかったッスね!」 

 

包囲にアンツィオも参加する 

 

ヤイカ「糞ッ!!」 

 

 

 

 

俺「何が糞だ!この程度でタンカスロン王者だと!?この程度が真の戦車戦だと!?笑わせるな!」 

 

 

 

 

俺「戦の最中に第三勢力に介入されないと思ったか?」 

 

 

 

俺「味方が裏切らないと思ったか?」 

 

 

 

俺「三つ巴四つ巴の泥沼の戦がないと思ったか?」 

 

 

 

 

俺「ああ来てよかった、やっぱりお前たちは何にも知らなかった!」 

 

 

 

俺「これが御舞等高校!野蛮外道変態の集団ッ!半端者のお前たちに負ける道理は無い!!」 

 

ヤイカ「…それ私の台詞………」 

 

俺「戦車の差が無ければボンプルが最強!?雑魚戦車で黒森峰とやりあった俺達を完膚なきまでに倒してから言えっ!!」 

 

 

 

 

俺「十字砲火ッ!!」 

 

御舞等、アンツィオ、マジノ、知波単による一斉砲撃!! 

 

ドゴォォォォン!!! 

 

 

…シュパッ! 

 

 

『ボンプル高校フラッグ車7TP改走行不能!!』 

 

 

『よって勝者、御舞等連合!!』 

 

 

 

 

俺「よっしゃぁぁ!!!」

 

試合後~ 

 

俺「今更だが主人公が倒してない学校を俺達が倒してしまって良かったのか?」 

 

チョウ「いきなりメタい話しないで下さイ!」 

 

俺「まあそれはいいとして………皆!お疲れ様!」 

 

アンチョビ「本当に疲れたぞ…」 

 

エクレール「急な呼び出しでしたからね………」 

 

絹代「寄港した場所が近くで良かったであります!」 

 

 

 

俺「よし!それじゃ解散!」 

 

アンチョビ「おい待て」 

 

俺「………ナンデスカ?」 

 

アンチョビ「試合前に約束したよな?宴会、費用、そっち持ちで」 

 

俺「………ごめん俺この後彼女とデートだからっ!サヨナラっ!」 

 

ガシッ! 

 

何者かに肩を掴まれる 

 

エクレール「それはそれは…とても興味深いですわね?」 

 

絹代「すき焼きですか!?すき焼きでありますか!?」 

 

俺「あ…ええと……そうだ、校長に領収書を…」 

 

クロウ「校長ならそこの木の陰で観戦してたぞ?」 

 

校長「」ジトー 

 

俺「勝手に領収書を押し付けるはずだったのに!!作戦失敗っ!!」 

 

 

 

アンチョビ「さぁ………時間だ」 

 

俺「アンチョビさん?あ、やめ…ちょ………」 

 

 

 

 

 

 

俺「アッーーーー!!!」 

 

 

勝とうと負けようと締まらないのが御舞等高校!費用は俺くんのバイトで賄われました




ボンプルの実力はまだまだ未知数なところが多いので今倒したのはまだまだ第一段階かも知れない。少なくとも今原作で明らかになってるレベルだったらコイツらは多分負けない気がする


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【番外編】朝目覚めたら隣で西住流家元が寝ていた

あくまでノリと勢いで深夜に書いた謎回です。本編とは関係ないということで…細かいことは気にせず


見知らぬ天井。目覚めて最初に見た光景はそれだった。どこだここは。それになんだか頭が痛い。取りあえず起き上がろうとしてふと隣を見たら

 

俺「…」

 

しほ「…すぅ…すぅ…」

 

 

 

 

朝目覚めたら隣で西住しほが寝ていた

 

 

 

俺「………」

 

しほ「…すぅ…すぅ…」

 

 

 

 

 

俺(待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て!!!)

 

 

俺(え、えええーーーっっ!!!?)

 

俺(落ち着け、落ち着け俺…ステイクールステイクール!…はぁ!?どういうこと!?なんで隣でしほさんが寝てるの!?朝チュン!朝チュンだとぉ!!!?)

 

俺(……一旦整理しよう。知らない場所で、同じベットで、しほ師範が、寝ている……裸で……。ちなみに自分のカッコは…………裸)

 

 

 

俺(やっちまったなァァァァァ!!!!!!)

 

俺(マジですの!?マジで!?あ、待って俺パンツは履いてる…よかったよかった……なんの解決にもなってねぇよ!!!やべー状況には変わりゃしねぇよ!!)

 

俺(昨日の夜何があった!?そもそもアンタと俺は関係良くないだろうがぁ!!黒森峰戦前に俺が啖呵切ってそのあと負けてぇ!!それがどうすればこうなる!!?)

 

俺(BBAだぞおい!?……すまん訂正するわ。その点に関してはなんの問題もなかったわ…エロいわ)

 

俺(と、とととりあえず起きよう…そして現在位置を確認しつつ逃げよう)

 

俺(ここはあれだよな…男女が相手のゴールにシュゥゥゥゥゥ!して超!エキサイティン!する宿泊施設、通称ラブ……エキサイトホテル略してエキホ?……いやそうとも限らない。意外と上品な感じだし…誰かの家か?)

 

そうしてベッドからゆっくりと腰をあげようとすると…

 

 

 

千代「…くぅ…くぅ…」

 

 

 

 

俺(ちよきちもいるのかよォォォォーーーー!!!!)

 

 

 

 

俺(はぁぁぁぁぁ!!?)

 

俺(何これ!?本当に何これ!!?西住流と島田流の師範ふたりと何エキサイティンしてるんだ俺ぇ!!?何!?師範二人とエキサイトしちゃう俺は何者!?帝王!?)

 

俺(3Pなの!?スリーピースなの!?恋愛描写は禁止だけど直接SEXならOKだよね!フフフ…セッ◯ス!んなわけねぇだろどんな奇策だぁぁ!!というかお前ら人妻だろ!?俺どんな顔すればいいの!?ねぇ!ねぇ!Do you have夫に合わせる顔!?)

 

俺(というか相手はBBAだぞ!?…すまんそれに関しては何も問題なかったわ)

 

 

 

俺(ヤバイ全く記憶がない…よく思い出せ…昨日の夜…何が起きた…)

 

 

 

 

俺(確か昨日はボコランドでバイトした後、島田流のところでボロボロになるまでこき使われたよな…)

 

 

回想

 

俺「ふ、ふひぃ…島田の訓練…キッツい…というか雑用辛い…」

 

千代「お疲れ様でした」

 

俺「あ、どうも。…ところで今日は愛里寿嬢いないんですね」

 

千代「愛里寿は西住流の次女の所にあそびに行きました。お泊り」

 

俺「ああ、道理で寂しそうだと思いました」

 

千代「……わかる?」

 

俺「わかります。…気を紛らわすためなのか一輌だけすんげぇ気合入ってる戦車ありましたし…外からでもわかりました」

 

千代「…はぁ」

 

俺「…子供は知らない内に大きくなってるものですよ…」

 

千代「子供もいないのに親みたいな事を…」

 

俺「想像です。……想像上の娘が彼氏連れてきたなんて想像した日には……もうお父さん泣いちゃう……グスッ」

 

千代「本当に泣いてる……そもそもあなた彼女すらいないでしょう」

 

俺「言ってはならん事をよくもまあ…」

 

千代「愛里寿はあげませんよ」 

 

俺「愛里寿嬢に手を出そうものなら戦車何百輌に追い回されることやら……」

 

千代「そのくらい返り討ちに出来ないような男に愛里寿は預けられません」

 

俺「ハードル高ッ!!?」

 

 

 

千代「はぁ…あなたを見てると何だか可哀想になってきた」

 

俺「おいコラどこをどう見て俺を可哀想だと判断しやがった」

 

千代「可哀想だから何かご飯奢ってあげるって言ってるのよ」

 

俺「ゲヘヘ、流石天下の島田流師範!懐が深いねぇ!よっ!日本一!」

 

千代「美しい手の平返しね」

 

俺「えへへ」

 

 

 

 

『戦車おでん』

 

俺「…おお、屋台ですか。っていうかここ、この前審判の三人に絡まれたときも……って千代師範どうしました?」

 

千代「ああ……いつもの癖で…屋台にきてしまった……」

 

俺「常連さんなんですか?」

 

千代「…ええ…愛里寿がいない日はよく……でも未成年を連れてくるような店じゃ…」

 

俺「あーまあ確かに……でも大丈夫ですよ、ソフトドリンクくらいあるでしょ!それにこういう店で食べてみたかったし」

 

千代「そ、そう?じゃあここにするわね…」

 

 

 

 

後で物凄く後悔した

 

 

 

まずはじめに、

 

しほ「あら、島田流家も……」

 

俺「…………」

 

西住流家元殿がビール飲んでた

 

しほ「……」

 

俺「…お、お久しぶりです……」

 

はい、直接会うのは黒森峰戦以来です。読者の皆様ならお察しでしょう。格好良く啖呵切った上で負けたあの試合以来です。逃げたい

 

しほ「……」

 

俺「……」

 

千代「あら、二人は知り合い?」

 

俺「………ソウデスネ、ハイ。シリアイデス」

 

千代「…唐突な片言ね……」

 

俺「あの…西住師範……」

 

しほ「……なんでしょうか」

 

氷点下の視線が俺を突き刺す

 

俺「その…先日は生意気なこと言ってすいませんでした」

 

しほ「……それで、考えは変わりましたか?」

 

俺「あなたがそこまで酷い母親じゃないって思った以外は、特に変わらなかったですね」

 

そこは嘘をつかない。大学選抜の一件の話を聞いて、娘との付き合い方がド下手過ぎるとは思ったが悪い人ではないんだろうな〜というのは分かった。でもそれ以外のことは特に考えは変えていない。

 

俺「努力虚しく、道は変わりませんでしたね」

 

しほ「私相手に、まだそこまで吠えられるなら大したものです。島田流家元の男を見る目は如何なものかと思いますが」

 

千代「そういうのではありませんから!!彼はウチの雑用!」

 

しほ「あら、てっきり高校生に手を出し始めたのかと」

 

千代「違いますっ!」

 

オヤジ「まあまあお二人とも落ち着いて、千代さんとそこのにいちゃんは座りな。千代さんはいつも通りビールでにいちゃんは酒飲めないからジュースな」

 

俺「あ、どうも…」

 

オヤジさんの言われるがまま席に座る

 

 

 

後悔ポイントその二

座った席が両師範の真ん中

 

 

 

見ようによっては両手に花だ。二人共子持ちとはいってもまだまだ美しい。というかありえないくらい若く見える。うん。序盤は良かった。お酌したり美味しいおでん頂いたりしてた。うん…

 

 

 

千代「聞いてよしぽりん〜〜!!ウチの子がしぽりんのとこの次女に影響されて親離れがぁぁ〜〜!」

 

しほ「そんなの知らないわよちよきちぃ!」

 

千代「この前なんかもう一緒にお風呂入らないなんて言われてぇぇぇ!!ガァァァァッデムッっ!!!」

 

しほ「そのくらい普通でしょぉ!みほは関係ありませんっ!」

 

千代「ちょっとアンタ聞いてるの!?」

 

俺「えぇ!?俺今の会話に入る余地ありました!!?」

 

しほ「小僧!酒!」

 

俺「しほさんアンタそんなキャラだっけ!?」トクトクトク

 

しほ「口の聞き方がなってない!そこに座れ!」

 

俺「もう座ってます」

 

しほ「ならよしッ!」

 

俺「いいの!?」

 

 

もうベロベロである。辛い。絡みが辛い。しぽりんゲシゲシ殴ってくる…ちよきちガシガシ蹴ってくる…

 

途中どこからか見ていたらしい児玉理事長から慰めのメールが入った。クソジジイ見てるなら助けやがれ

 

千代「そういえばアンタちょっと前からウチの愛里寿のこと野獣のような目で見てた…まさか…」

 

しほ「もしもし警察ですか?」

 

俺「やめて下さい!俺はロリコンじゃない!」

 

しほ「もしかしてウチのまほとみほも狙って……今の内にマウス大隊で御舞等を…」

 

俺「怖い事言うのやめて下さい!安心して!狙ってないから!」

 

千代「えぇ!?ウチの愛里寿に魅力が無いってぇ!?」

 

しほ「まほとみほの事を眼中に無いぃ!?生意気ね、マウス大隊送らないと」

 

俺「袋小路!!どっちにしても滅ぼされるんすか!?」

 

 

 

そこから永遠にまほみほ可愛い愛里寿可愛いと娘自慢合戦

 

 

千代「ほらぁ〜みてみてぇ〜3歳のころの愛里寿ぅ〜かぁ〜わいい〜でしょぉ〜」

 

俺「可愛いです可愛いです。その画像五回くらい見ました。それどころかさっきからメールで受信しまくってます。画像フォルダ愛里寿嬢画像で埋まりそうです」

 

しほ「いやまほとみほも可愛いわよ。ほらこれ二人でⅡ号に乗ってるときの画像」

 

俺「可愛いです可愛いです、その画像で2.5GBほどスマホの容量が圧迫されてます。それだけ送られてますから…」

 

もう話半分で返事している

 

 

娘が初めてブラジャーを買った日の話に関してだけは集中力五倍で聞いたが

 

??「あら、両家元お揃いで…あら?見慣れないお客さんも」

 

黒髪で長身の美しい女性だった……ただ嫌な予感がするのはその女性がすでに顔が赤いことである

 

俺「…ああ、どうも…ええと……」

 

しほ「…久し振りねぇぇ、蝶野」

 

蝶野「…出来上がってますね」

 

千代「ほらアンタも座りなさい」

 

 

 

 

 

ここで違和感を覚え、一旦回想から意識を現実に戻す俺

 

再びベットの上、withしほちよ

 

俺(あれ…ええと…彼女は…確か自衛隊の蝶野教官?…大学選抜戦のときに審判やってたな…あれ、あの後確か…………)

 

何かとんでもないものが思い当たる………

 

俺(ま、まさかな……まさかこれ以上の大惨事は…………………)

 

 

 

蝶野「…すぅ……すぅ……」

 

掛け布団の下に、蝶野教官がいた

 

 

 

 

俺(俺はどれほど罪を重ねれば気が済むんだコンチクショォォォォォォォォーーー!!!!!)

 

 

 

俺(ハァ!!?何!?撃破率120%どころか300%いっちゃったよ!!?というか今までアンタ関わり無かっただろうがァァァァァ!!!一夜にして何をどうすれば4Pまで行くんだよォォォォ!!どんだけテクニシャンだったんだよ昨日の俺ェェ!!やべぇ記憶が無い……おかしい…これはマズイ…一刻も早く記憶を取り戻さないと…)

 

再び記憶を取り戻す回想の旅に出る

 

 

 

 

俺「結果として…全員ベロベロっすね…」

 

しほ「そこの…酒」

 

俺「はいはい」トクトクトク

 

と言いつつすでに水しか飲ませていない。これ以上は流石にね。

 

しほ「うぅ…常夫さぁん…」

 

俺「はいはい、俺と旦那さんを間違えないで下さい…旦那さん泣きますよ…」

 

全員酔いつぶれてやっと静かになった…というかそろそろ帰らないと高校生としては不健康な時間である。明日は日曜日なのが救いだ

 

俺「…そろそろ帰りますか」

 

そこに悪魔の一言が投入される

 

 

 

千代「あれ?アナタまだ一口も酒に手つけて無いわよね?」

 

 

 

 

俺「………俺未成年なんですが」

 

千代「変に真面目ねぇ…」

 

俺「って言いつつナチュラルに酒を注がないで下さい!」

 

しほ「…うぅ…常夫さぁん」

 

俺「甘えるのは夫にしろ!」

 

千代「私の注いだ酒が飲めねえってか!」

 

俺「完全に面倒くさいおっさん化してやがる!普段の上品さどこいった!!?」

 

千代「飲ーめ!飲ーめ!若いんだから飲ーめ!」

 

俺「だから若いから問題なんだよ!というかそこの自衛官止めろよ!この酔っ払い!」

 

蝶野「ぐっじょぶべりーないすぅ……撃破率120%…」

 

俺「駄目だ撃破されてやがる!」

 

酔いつぶれる蝶野、助けは見込めない

 

千代「のーめ!のーめ!」

 

俺「最近流行りのアルハラ!というか未成年への飲酒の強要は犯罪!不祥事!」

 

しほ「常夫さ…違う!この人常夫さんじゃないッ!!?」

 

俺「やっと気づいたか!」

 

しほ「誰!?この変態!」

 

俺「変態なのは認めるけど記憶を取り戻せぇぇ!!俺は何もしてねぇから!!甘えてきたのそっちだからぁ!!」

 

ガシッ

 

しほがテーブルにあった何かを掴む

 

俺「……おい…嘘だろ…まさかの時事ネタとか笑えないからな…」

 

しほ「変態ッ!!」

 

俺「待て待て待て待て!!話せばわかる!話せばわかる!!」

 

しほがビール瓶を大きく振りかぶる!

 

しほ「おりゃぁぁぁ!!」ブンッ!

 

俺「ハルマフジィッ!!」パリーンッ!

 

 

 

不思議な断末魔と共に俺の意識は途絶えた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺「……全部…思い出した……」

 

途端に怒気が生まれる…………別にテクニシャンでも何でもなかった…いやらしいことも何もしてなかった。ただ単純に、気絶した怪我人を放置したら不味いから、酔っ払いに引きずられてこの三人の誰かの家に放り込まれただけ…

 

 

 

 

 

俺「全員起床ッッッ!!!」

 

しほ「!?」

 

千代「!?」

 

蝶野「!?」

 

しほ「え、な……何この状況……」

 

千代「え、あれ…なんで知らない間に私の家に帰ってたの…」

 

判明、ここは島田家寝室

 

蝶野「…………………え?」

 

俺「黙れ酔っ払い共!!」

 

千代「ちょっとあなた、仮にも家元と雇い主に向かって…」

 

俺「あぁん?今てめぇらに発言権はねぇ!!!」

 

 

 

半裸で、半裸の家元二人と教官一人に説教する男子高校生という図が出来上がった

 

俺「島田ァ!!てめぇ未成年への飲酒強要は犯罪だからな!島田流の不祥事だからな!立場揺るがすぞオラァ!!」

 

千代「はい…反省してます…」

 

俺「蝶野ォー!こっちが家元二人の酒に一生懸命水入れてるのにそっちは煽りに煽って酒注ぎやがってよぉ!!節度ある大人だろ!!」

 

蝶野「…はい…面目次第もございません」

 

俺「最後西住ィ!!てめぇ俺が頑丈で良かったなぁ!下手したら大騒動だぞ!!戦車道そのものが揺らぐぞ!!?」

 

しほ「……本当にすいませんで」

 

 

 

ガチャ

 

愛里寿「お母様、ただいま帰りまッ……」

 

みほ「お邪魔してま……」

 

楽しいお泊り会から帰ってきた愛里寿と遊びに来たみほが見たものは……

 

 

半裸の知り合いと、同じく半裸の自分の母親がベッドの上で話している姿であった

 

 

まさにトラウマ物である

 

しほ「…」

 

みほ「…」

 

千代「…」

 

愛里寿「…」

 

 

 

 

みほ「………私、頑張ってお姉ちゃんと生きていくから…いこうか、愛里寿ちゃん…」

 

愛里寿「さよなら…お母様…」

 

 

俺「待て待て待て待て待て待て!絶対に勘違いしてる!!弁解を!弁解をさせてくれェェェェェェ!!」

 

後ろで抜け殻になっている家元と教官を置いて二人を追いかける

 

 

 

半裸で

 

 

半裸で、少女二人を、追いかけ回す、男

 

 

 

後に警察が駆けつけた

 

 

 

 

逃げ切ったので逮捕歴は付かなかった




本当はおばぁも追加する予定だった。反省はしている。後悔はしていない


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【番外編】エリカを弄りたくて仕方が無い

ノリと勢いで深夜に書いたシリーズ。自分が書くエリカの噛ませ犬感が酷かったので耐えきれず書いた。エリカ好きなんだけどヒール色強いからな…


俺「御舞等高校!黒森峰女学院に現る!いえーい!」

 

クロウ「いえーい」

 

チョウ「いえーい」

 

今回は車長3人組withチヘ

 

エリカ「…」

 

俺「エリカさんや…なんか反応無いのか?なんでアンタ達がいるの!?とかさ」

 

エリカ「…いや、出来る限り他人のフリをしておけばそのままスルーしてくれるかしら、と」

 

俺「あー無理無理。俺たち町中で知り合い見つけたら妙なハイテンションで絡んでウザがられるタイプの人間だから」

 

エリカ「最悪ね」

 

俺「と言う訳で黒森峰案内して」

 

エリカ「恥を忍んでお願いするわ。どうかお引き取り下さい」

 

俺「嫌です」

 

エリカ「嫌です」

 

俺「嫌です」

 

エリカ「拒否を拒否された!」

 

チョウ「正確に言うと拒否を拒否を拒否を拒否されマシタネ」

 

エリカ「あぁっ!よくわからないけどコッチは忙しいの!アンタらみたいに黒森峰は暇じゃないの!!第一アンタ達なんでさも当然の用にウチにいるの!?仮にも女子校よここ!」

 

俺「…聞きたいか…?何故わざわざ入りにくい女子校まで来て今お前に会ってる理由を……」ゴゴゴゴ

 

唐突に真剣な雰囲気を醸し出す

 

エリカ「…ええ……そうね」

 

エリカも真剣なトーンで返す。この男は普段ふざけた態度を取っているものの弱小戦車で黒森峰を打ち破るほどの策士なのだ。その男が真剣な表情をしているのならば余程の事があるのだろう。エリカは戦闘時のモードに頭を切り替え集中する

 

 

俺「ならば話そう……」

 

エリカ「…」ゴクリ

 

 

 

 

 

俺「な ん と な く だ !」

 

エリカ「ガッデムッッッ!!!」

 

俺「やっべコイツ弄るの楽しすぎる」

 

クロウ「ズルいぞ、お前ばっかり楽しみやがって」

 

エリカ「…このぉ………」ゼェゼェ

 

チョウ「何か疲れてマスネ、エリカさん」

 

エリカ「誰のせいよ…」

 

俺「なんか仕事なんてもうどうでもいいから一日中エリカさんで遊びたい」

 

エリカ「迷惑極まりないわねッ!!…え?仕事?」

 

チョウ「あー、ハイ、一応我々仕事で来てます。宅配便デス」

 

エリカ「なんで宅配なんか」

 

俺「……聞きたいか?」ゴゴゴゴ

 

エリカ「それもういいから…」

 

俺「ディアンドルのコスプレ衣装が大量発注されたからその手伝い。うちのチームの砲手が手先が器用でな。オーダーメイドでそういうの作ってるんだ。品質は保証するぞ」

 

エリカ「なんでそんなもの…オクトーバーフェストでもやるのかしら…」

 

俺「しかも胸が強調されたおもくそエロいの」

 

エリカ「本当、誰がそんなものを…」

 

俺「届け先は『黒森峰女学院校舎』」

 

エリカ「ウチかよォォォーーー!!!校舎って言ってる時点で言い逃れ出来ないわ!生徒か教師よ!」

 

俺「と言う訳でお邪魔するんで」

 

ゴトゴトゴトゴト

 

エリカ「ちょっと馬鹿!戦車で校舎まで行くの!?」

 

そうすると素直に止まる俺くん

 

俺「…」じぃ〜

 

エリカ「な、何よ」

 

 

 

俺「ヘイ彼女!乗ってくかい?」

 

エリカ「乗ってかないわよ!!」

 

御舞等のペースには確実に乗せられてるエリカさん

 

そうとう生徒の注目を集めたそうな

 

 

 

エリカ「何よ狭いわねこの戦車…」

 

俺「結局乗るのかよ…」

 

エリカ「どうせこれから練習だから。ついでに乗せてって貰うわ」

 

俺「戦車タクシー…流行るかな…あっ、そこ頭気をつけて」

 

エリカ「…」

 

クロウ「こっちの通信手席に座りな、足元気をつけて」

 

エリカ「…」

 

チョウ「今お座布団敷きますね」

 

エリカ「…」

 

俺「あ、飲み物は何がいい?オレンジジュース?コーヒーもあるけど…アイスティーは残念ながら無い」

 

エリカ「…」

 

俺「どうした?なんか気分悪いか?あ、もしかして臭い?いや一応消臭剤とか使ったりキモオタがアロマとか持ってきてるんだけど…あ、風通し良いほうがいい?車長席座る?」

 

 

 

 

エリカ「なんか乗った瞬間至せり尽くせりねッ!!」

 

俺「いや…マジで乗るとは思って無かったから…自分の戦車に女子が乗るなんて初めてだし…」ソワソワ

 

エリカ「何ソワソワしてるの…と言うかこっちが予想外の事すると弱いのねアンタ」

 

俺「普段から予想外の行動するのはこっちなんで…」

 

エリカ「そう、こうしてみるといい気分ね」フフン

 

俺「こんにゃろういい気になりやがって…あ、クロウ、装填手席の裏にお菓子入ってるからお出しして」

 

エリカ「ご丁寧にどーも、あ、そこ右に曲がったほうが近いわよ。そう、そこの民家を破壊して進んで」

 

俺「マジかよ無法地帯だな黒森峰!!」

 

エリカ「冗談よ……ちょ、冗談だから!やめなさい!」

 

俺「逸見さんが…どうしてもって……僕を脅してきて…それで仕方なく……撃て」

 

エリカ「本当にやめなさい!」

 

 

 

俺「到着!」

 

エリカ「やっとついた…って、ここ戦車道のガレージじゃない」

 

俺「ちわー!三河屋でぇーす!」

 

エリカ「アンタ何処もサブちゃんに被ってないでしょ」

 

俺「気分だ気分」

 

エリカ「にしても誰がディアンドルなんて頼んだのかしら」

 

まほ「私だ」

 

エリカ「隊長かよォォォォーーーーッッッ!!!」

 

俺「はい、こちら商品でございます。ここに印鑑」

 

まほ「ご苦労様」ポン

 

エリカ「た、たた隊長!?何で違和感も無くコイツらからディアンドル買ってるんですか!?」

 

まほ「…ほう、よく出来てるな」ガサガサ

 

俺「良ければ妹さんにも一着いかがですか?」

 

まほ「後でメールで聞いておこう」

 

エリカ「話聞いて!!」

 

まほ「いや、この前みほと話したときに感じたんだが、ウチはどうも後輩とのコミュニケーションがうまく取れてないと思ってな…黒森峰のこれからの為にも後輩が楽しめるイベントをしようと」

 

エリカ「隊長…ちゃんとそこまで考えて…」

 

俺「で、俺らがプロデュースした。胸元開いたディアンドルで、先輩が後輩を、接待。………………で、撮影俺達」

 

エリカ「隊長多分騙されてます!!というか絶対に騙されてますッ!!」

 

まほ「エリカ、ちょっとこのディアンドル着てみろ」

 

エリカ「話を聞いて!!」

 

 

 

 

 

まほ「どうだエリカ、着られたか?」

 

俺「結果乗せられて着ちゃうところがエリカ嬢」

 

エリカ「う…うぅ…ど、どうですか隊長…」

 

 

 

 

俺「あえて言おう、完璧だと!」

 

 

 

エリカ「アンタには聞いてない!!」

 

まほ「よく似合ってるぞ、エリカ」

 

エリカ「た、隊長ぉ」

 

 

 

チョウ「百合の波動を感ジル」

 

クロウ「顔赤らめてやがるぜ」

 

俺「写真撮って学園艦で売ろうぜ」

 

エリカ「やめなさい!!」

 

 

この日は御舞等のせいでロクに練習出来なかったそうな

 

 

 

 

色々あってエリカ帰宅後

 

 

 

エリカ「あー散々な目にあった…一日中あのバカに付き纏われた……ただいまー」

 

一人暮らしでも律儀にただいまの挨拶をするエリカかわいい

 

俺「悪いねー、あっお邪魔しまーす」

 

エリカ「悪いと思ってるならやめなさいよ…」

 

俺「パンツァージャケット掛けとくよ」

 

エリカ「悪いわね、じゃあよろしく」

 

ドサッと勢い良くソファに座るエリカ

 

俺「はいはい…今日はご飯どうするの?」

 

エリカ「あー、今から作るの面倒くさいわね…」

 

俺「そんなことだろうと思って材料買ってきました、俺が作るから休んでなさい」

 

エリカ「えぇ?アンタ料理出来んの?」

 

俺「馬鹿にするんじゃないよ?御舞等女子力四天王の一角だかんな?」

 

エリカ「うわー、四天王の中でも最弱臭い」

 

俺「ひっでぇ」トントントン

 

軽口叩きつつ手際よく調理を進める

 

エリカ「へー手際いいねー」

 

俺「おうよ、貧乏学生は自炊が基本だからな」ペシペシペシジュー

 

 

 

 

数十分後

 

 

 

俺「はいよーデミグラスソースハンバーグ」

 

エリカ「へぇ〜中々美味しそうじゃない」

 

俺「だから言ったろ!女子力四天王の一角だと、ほら野菜も一緒に食べなさい」

 

エリカ「そこはミックスベジタブルじゃないの?」

 

俺「新鮮な野菜の方がいいでしょ、ほらほら」

 

エリカ「はーい…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エリカ「なんでアンタがウチに上がり込んでるのッッッ!!!!!!!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺「気づくの遅えよッ!!!」

 

エリカ「え、えええええええ!!?!?!?!?」

 

俺「いやボケのつもりでお邪魔したら自然と入れちゃって驚いたわ!若干ドギマギしたわッ!!!!なんかボケ続けたらハンバーグまで作っちゃったわ!!」

 

エリカ「途中でやめなさいよ!!ってか何で都合よくハンバーグの材料買ってるのよ!!」

 

俺「今日の夕飯の材料黒森峰で買ったからだよ!」

 

エリカ「何という偶然!」

 

俺「落ち着こう…一旦落ち着こう、ハンバーグが冷める……」ゼェゼェ…

 

エリカ「そうね…ハンバーグに罪は無いわね…いただきます」ゼェゼェ

 

俺「いただきます…」

 

エリカ「普通に美味しいのがムカつくわね」モグモグ

 

俺「褒め言葉として受け取るよ」モグモグ

 

エリカ「もしかしてなんかファミレスかなんかでバイトでもしてた?」

 

俺「いや?………まあメイドはしてたけど」

 

エリカ「はぁ?」

 

俺「文字通り、メイド。聖グロで」

 

エリカ「趣味悪…」

 

俺「失礼な。島田流のところでもやってるぞ、メイド。割りと好評」

 

エリカ「………女装流行ってるの?」

 

俺「知らん」

 

エリカ「…………」モグモグモグモグ

 

俺「…………」モグモグモグモグ

 

エリカ「…ごちそうさまでした」

 

俺「…お粗末さまでした」

 

エリカ「……」

 

俺「……今片付けますね」

 

エリカ「…」

 

俺「…後でジャケット、アイロンかけとくね」

 

エリカ「………アンタは私の妻か!!!」

 

俺「いやなんかもう妻キャラで通そうかな、と」

 

エリカ「…アンタのような欲望に忠実な男が妻でたまるか!」

 

俺「そもそも俺が妻であることに対するツッコミをくれ!」  

 

エリカ「そのツッコミをしながら綺麗に皿洗いしてるところとか主婦か!!」

 

俺「何を隠そう将来の夢は主夫だからな!」

 

エリカ「養ってくれる人が現れるといいわね」

 

俺「養って下さい」

 

エリカ「いやどす」

 

俺「祇園言葉になるほど嫌なんスカ!?」

 

 

 

 

 

エリカ「ねぇ」

 

俺「え、どうした?」

 

エリカ「いつ帰るの?そろそろお風呂入って寝たいんだけど」

 

俺「そうか、じゃあ一緒に入ろうか」

 

エリカ「ええそうね……って流石にならないから」

 

俺「ええー…」

 

エリカ「ええーじゃない!」

 

俺「…じゃあ帰るかな………」 

 

エリカ「はいはい」

 

俺「ちゃんとお野菜食べるのよ」

 

エリカ「アンタはお母さんか」

 

俺「はいはい、また今度な」

 

ガチャ

 

エリカ「はいはい、じゃあね」

 

ガチャン

 

エリカ「…はぁ…やっと帰ったか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガチャ!

 

俺「すまん連絡船もう御舞等に帰っちゃったわ今夜停めて」

 

エリカ「嫌ぁ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日、俺は野宿でした




エリカのディアンドル姿及び黒森峰がこのディアンドル使ってやったイベントはコミックフラッパーより『リボンの武者』に掲載!お近くの書店でお求め下さい!ツッコミさせても違和感の無いエリカ有能


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秋葉原市街戦!リベンジオブ黒森峰!
リベンジ開始


新章。ちょっとだけ更新遅くなるかも


御舞等高校ガレージ。今日は珍しく全員が騒ぐことなく集まっていた 

 

俺「…全員集まったか……」 

 

チョウ「はい!集まりまシタ!」 

 

俺「よし!それでは会議を始める!」 

 

キモオタ「会議…ですか?」 

 

俺「ああ!」 

 

クロウ「なんだなんだ?」 

 

俺「いいか?俺達はあの時から特訓を重ねてきた」 

 

ネクラ「あの時?」 

 

俺「決勝で奴らに負けてからだ」 

 

チビ「奴ら…奴らってまさか!?」 

 

俺「ああ……その奴らだ。俺達はこれから…奴らへのリベンジを開始する!!」 

 

不良「…おいマジかよ!」 

 

航海「……誰だよ」 

 

オネェ「…腕がなるわね」 

 

阿部「……ふぅ…」 

 

クロウ「おい誰か今抜いたぞ」 

 

 

 

俺「俺達は黒森峰女学院にリベンジをする!!試合だぁぁぁぁぁ!!」 

 

 

全員『なにぃぃぃぃぃぃ!?』 

 

 

 

 

クロウ「本気かよ!」 

 

俺「おい随分弱気だな…」 

 

クロウ「そりゃよ!…またマウスとか重戦車集団と戦うとなると…寒気が…」 

 

チビ「…パンター怖い…」 

 

俺「ふっふっふっ…それについては策がある……」 

 

チョウ「策?」 

 

俺「ああ…つまり大量の重戦車を運用させなきゃいい」 

 

ネクラ「…つまり?」 

 

俺「ところで俺の企画書を見てくれ。こいつをどう思う?」ピラッ 

 

阿部「凄く…薄いです…」 

 

俺「いいから読め…」 

 

 

全員『こ…これは…!!』 

 

 

 

クロウ「…これなら……」 

 

俺「それじゃあ早速黒森峰に試合を申し込んでくる!」 

 

航海「それじゃ今から封筒を…」 

 

俺「航海!大発用意っ!」 

 

航海「デスヨネー!いっつも大発の都合つけるのも大変なんだよ!!」 

 

俺「ツイッターアカウントに加えて黒歴史ノーt」 

 

航海「ちょっと待ってな!何時でも持ってきてやるからよぉ!」 

 

結局御舞等は平常運転です

 

 

 

黒森峰女学院にて 

 

 

俺「おい磯n…西住ー!野きゅ…戦車しようぜー!」 

 

そこにはチヘに乗ってバット担いだ俺がいた 

 

ザワザワ…ザワザワ… 

 

俺「まーぽーりん!あっそびっましょー!」 

 

……………… 

 

俺「まーぽー……」 

 

エリカ「うるさいっ!!」 

 

俺「チッ…先にハンバーグ師匠が出てきた…」 

 

エリカ「誰がハンバーグよ!」 

 

俺「まあいいや、エリカさんや隊長さんを出してくれ」 

 

エリカ「嫌よ!なんでわざわざ不審者に隊長を差し出さなきゃいけないのよ!」 

 

俺「誰が不審者だ!性欲が人より3倍強いだけだ!」 

 

エリカ「やっぱり不審者じゃない!!」 

 

まほ「…どうした」 

 

エリカ「た、隊長!?」 

 

俺「おー、やっと出てきた」 

 

まほ「こうも喧しいとな…」 

 

 

 

エリカ「…それで!何の用!?」 

 

俺「まあそう焦りなさるな…一緒に戦った仲だろ?お茶でも…」 

 

まほ「ないな」 

 

エリカ「ないわね」 

 

ツェスカ「ablehnen」 

 

俺「おい今通りすがりの奴にまで拒否されたぞ!?」 

 

キモオタ「俺氏…本題に入りましょ」 

 

まほ「そうしてくれ」 

 

俺「冷たいねぇ…まあいいけど…」 

 

 

 

俺「俺達御舞等高校ともう一度試合をしてほしい」 

 

 

 

エリカ「はぁ!?あのねぇ…うちは黒森峰なの!練習試合の予約は…」 

 

俺「俺は西住まほに聞いている」 

 

まほ「…」 

 

 

 

俺「…阿部…SU-100の車長からの伝言だ……“やらないか”、だそうだ」 

 

 

 

ネクラ「」 

 

キモオタ「」 

 

エリカ「」 

 

 

 

 

まほ「…いいだろう……いや、それは違うな。こちらからお願いしたい」 

 

エリカ「隊長!?」 

 

俺「」ニヤリ 

 

まほ「それで…場所はどうするんだ?」 

 

俺「もう用意してある」 

 

まほ「…それは?」 

 

 

 

 

 

俺「秋葉原…市街戦だ…」

 

 

 

まほ「秋葉原…か…考えたな…」 

 

エリカ「どういうことですか?」 

 

まほ「単純に秋葉原は道が狭い、普段のうちのような重戦車の運用は難しいだろうな…」 

 

俺「あともう一つ、フィールドが狭いので使用する戦車を十輌までに制限させてもらう」 

 

エリカ「な…」 

 

まほ「わかった…」 

 

俺「あともう一つ」 

 

エリカ「まだ何かあるの…?」 

 

俺「出場する戦車にこれ貼って」 

 

俺は大きいステッカーを差し出す 

 

まほ「…これは?」 

 

 

 

俺「コテ○グの天狗マーク」 

 

 

 

まほ「はい?」 

 

エリカ「はぁ?」 

 

まほまで素っ頓狂な声を上げる 

 

 

 

俺「え?知らないのか?今や秋葉原名物となった“おでん缶”を作ってる会社だぞ?チチブデンキの近くにある自販機で購入でき」 

 

エリカ「そういうことを聞いてるんじゃないの!なんでこんなのをつけるかを聞いてるの!」 

 

俺「スポンサーだよ!スポーツ選手とかもつけてるだろ!タイバニでもつけてただろ!?」 

 

キモオタ「試合を運営するお金がないのでスポンサー募って宣伝料としてお金貰ってるんです…」 

 

俺「コ○ングが気に入らないなら他の企業でもいいぞ?その場合肌色成分が増えるけど」 

 

ネクラ「…エロゲの会社からも来てるからね」ピラッ 

 

露出が多い…というかほぼ全裸に近い美少女の絵を見せられるまほ。変に隠してるせいで全裸より扇情的に見える 

 

まほ「……なら天狗でいい」 

 

俺「まほさん顔赤…」 

 

まほ「赤くない」 

 

俺「アッハイ」

 

 

 

俺「今回のルールをまとめるとこうだ。基本は戦車道公式ルールに基づく殲滅戦、参加車両は10輌まで。試合中はスポンサーのステッカーを貼ること。」 

 

まほ「わかった」 

 

俺「あとコスプレ」 

 

まほ「待て、今条件追加されなかったか?」 

 

俺「何言ってるんだ?秋葉原だぞ?」

 

エリカ「なんでそんな当然みたいな反応なの!?」

 

俺「だって、秋葉原だぞ?」

 

エリカ「全部それで通す気!?」

 

まほ「コスプレするのは別に問題ではないが…」

 

エリカ「問題はないんですか!?」

 

まほ「ああ、お偉いさんもこの前の大学選抜戦で思考停止中だしな。ただ何を着ればいいのかわからないぞ?」

 

キモオタ「お任せ下さい!」

 

キモオタが高田社長ばりの高音ボイスを出し始める

 

キモオタ「御舞等高校被服部の力を総動員して衣装の制作をさせていただきます!もちろんお代はいりませぬ!もちろんもちろんこちら側の暴走でとんでもない衣装にならないように黒森峰側の監修の元で作らせていただきます!送料は全てジャパネット…じゃなかった、御舞等が負担!」

 

エリカ「全部無料でオーダーメイドって…何か企んでない?」

 

俺「めっそうもない!」

 

俺(あの黒森峰がコスプレして戦車道とか面白すぎていい客寄せだからな!めっちゃ利益見込めるからな!)

 

リベンジより金儲け色が強い

 

俺「それじゃ、企業のステッカーは後日送るんで」

 

キモオタ(……商業科の方々はこちらにもうこちらに到着してますか?)コソコソ

 

俺(ああ、もうすぐそこだ…)

 

 

 

今回の作戦『黒森峰レイヤー化計画』

 

目標はお堅い黒森峰連中に若干エロいコスプレをさせて戦車道をさせる。でもエロい衣装なんてすぐに却下されるだろう…そこで商業科の出番だ。別名『ホストクラブ』と呼ばれる御舞等でも数少ないのイケメン集団が女子を、商業科で習った話術を使ってヨイショしまくることにより、女子をその気にさせる。奴らの話術は並大抵のものでは無い。仕損じは無いのだ。

 

 

 

 

 

なお、『ホストクラブ』のメンバーの大半は阿部会長の虜になっているので過ちは侵さない

 

 

 

 

俺(計画通り)ニタァ




ちょっとだけ出てきた黒森峰生徒でドイツからの留学生ツェスカが登場するのは『ガールズ&パンツァー リトルアーミーⅡ』!お近くの書店でお求め下さい!


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試合開始!VS黒森峰リベンジ!

スポンサーは割と適当に選んだ


俺「秋葉原のエロタワーに行きたい」 

 

チビ「いきなりなんですか」 

 

俺「エロいグッズが一杯売ってるビル。XXXXXやXXXXX、果てにはXXXXXまで売ってるんだ。18歳未満立ち入り禁止な」 

 

クロウ「…興味深い……それは実に興味深い…」 

 

航海「まてよ…18歳ならいるぞ…」 

 

俺「阿部会長!あなたをエロタワーに派遣する!エログッズ買ってきて!」 

 

阿部「…道具に頼るな軟弱者!己の肉体を使い抜け!!」 

 

俺「じゃあAV!」 

 

阿部「男同士の奴にしか興味はないっ!」 

 

俺「ガッデムッッ!!」 

 

 

 

 

試合当日! 

 

Fooooooooooooo!! 

 

観客は試合会場には入れないため非戦闘区域となっているUDXモニター前に集まっている。 

 

オネェ「すごい熱気ね…」 

 

俺「うちの商業科なめんなよ?自治体と連盟に掛け合って普通の試合から戦車道イベントに昇華させてやった」 

 

 

 

ケイ「ちょっと!ちゃんと一列に並びなさいっ!」 

 

アンチョビ「こらっ!キリキリ動け!止まるなぁ!」 

 

みほ「え…あ…ちょっと…」 

 

 

 

チビ「あれはなんですか?」 

 

俺「人気隊長の握手会。ちなみにもし隊長達に粗相を働こうとすると親衛隊が現れてボッコボコにされるぞ」 

 

クロウ「親衛隊ってなんだ!?」 

 

俺「ちなみに後で戦車道コラボカフェもやるぞ。彼女達をには働いて貰わねば」

 

クロウ「なんか水商売臭くなってないか?」

 

俺「戦車道の発展のためだ、仕方ない」

 

クロウ「本音は?」

 

俺「戦車道ファンって女の子が多いから普通のアイドルほど痴漢とかの危険性も少ない。少数の警備員と御舞等のボランティア警備員で回せる。隊長達はほとんどボランティアで来てもらってるからアイドルみたいにギャラは発生しない。その他諸々低予算で済む要因が多い。そして戦車道ファンはよくお金を落とす。金持ちが多いからな」

 

クロウ「金の亡者め」

 

俺「商業科の奴らが手広くやってるからな、うまくいきゃ俺たちも恩恵に預かれるだろ」

 

 

 

 

 

司会ちゃん「みなさーん!こんにちはー!」 

 

オタ一同『こーんにちはー!』 

 

オタ1「司会ちゃーん!!」 

 

オタ2「しーちゃん愛してるぅぅ!!」 

 

Fooooooooooooo!!! 

 

 

司会ちゃん「これから本日のメインイベント!名門黒森峰女学院VS数少ない男子チーム御舞等高校の試合が始まりますよぉ!!」 

 

Fooooooooooooo!!! 

 

司会ちゃん「まずモニターに映し出されるのは黒森峰女学院!ティーガーⅠに乗っているのは隊長西住まほさんです!隣はティーガーⅡ、エリカさんですね」 

 

 

 

オタ1「まほ様ぁぁぁ!!」 

 

オタ2「エリカ様ぁぁぁ!!」 

 

師匠「ハンバァァァァァグ!!」 

 

オタ3「踏んでくれぇぇぇ!!」 

 

 

 

司会ちゃん「続いて地元チーム!御舞等高校隊長の俺さんがモニターに映し出されます!」 

 

 

 

オタ1「女を映せ」 

 

オタ2「野郎は帰れ」 

 

道下「ウホッ、いい男!」 

 

オタ3「きたない」 

 

 

俺『おいてめーら!?こっちまでブーイング届いてるんだけど!?』 

 

ブーブーブーーー!

 

 

 

司会ちゃん「おちついてー!おちついてー!これから対戦チーム同士の挨拶と礼があるからね!」 

 

オタ一同『はーい!』 

 

 

 

 

 

俺「俺達地元チームなのに…声援0っすか…」 

 

キモオタ「美少女には勝てない」 

 

ネクラ「…そりゃそーだ」 

 

 

 

ベルサール秋葉原前 

 

 

俺「キモオタ、意外と手堅いデザインのにしたな。もっとエロく攻めてくるかと思った」

 

キモオタ「エロを全面に押し出しては萌えを見いだせませんぞ。今回は素材の可愛さを生かし、可愛い系で攻めました。もちろんエロスの心は忘れておりません」

 

俺「最高の仕事だ、褒めてつかわす」

 

キモオタ「ははぁ…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺「こうして向かい合うのは久しぶりな気がするな…まだそんなに時間は経ってないのに」 

 

まほ「ああ…引退前に再戦できて良かったよ。いい試合にしよう」 

 

まほは手を差し出す 

 

俺「ああ!」 

 

俺はとてもいい笑顔で握手 

 

 

…この男のいい笑顔からいい予感を感じないのは突っ込まないこと。 

 

 

俺「ところでまほさんや…それは何のコスプレかね」

 

まほ「お前こそなんだそれは」

 

俺「俺?」

 

 

 

 

 

 

俺「わかりやすくメイドだ。今回御舞等は全員女装」

 

まほ「なるほど、どこがわかりやすいかわからんがなるほど」

 

俺「まほさんは?」

 

目元を覆う仮面と耳の付いたハット、そしてマント

 

まほ「ジークフリート仮面。これは…」

 

俺「名前長いから西住仮面な」

 

まほ「…またか…またそう呼ばれるのか………」

 

なんだか少し悲しそうなまほさん。何だかんだコスプレ楽しんでたようです

 

 

 

俺「………ハンバーグ師匠お久しぶりです」

 

エリカ「アンタらの差し金でしょう!!!」

 

ウエスタンスタイルに巨大なナイフとフォーク

 

俺「……デェェェェェン」

 

エリカ「やれと!?私にアレをやれと言うの!?だからその効果音言った!?」

 

俺「………」

 

エリカ「……」

 

俺「…」

 

エリカ「…」

 

俺「デェェェェェン」

 

エリカ「……わかったわよやればいいんでしょやれば!!」

 

 

 

俺「デェェェェェン」

 

 

 

 

 

 

エリカ「ハンバァァァァグッ!」

 

 

 

 

 

 

 

俺「阿部会長整備終わったー?」

 

エリカ「せめて聞けぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

 

 

衣装来てくれたりノッてくれたり、彼女も何だかんだ楽しんでるようです

 

 

 

 

 

 

まほ「…乗車」 

 

俺「乗車!」 

 

 

 

 

 

試合が始まる 

 

 

 

 

御舞等高校 

 

一式中戦車改(57mm砲仕様) 

スポンサー モーゼスさんのケバブ屋さん

 

SU-100 

スポンサー 大人のデパート エムズ

 

M3軽戦車金門之熊 

スポンサー らーめん影武者

 

Ⅱ号戦車 

スポンサー メロンブックス

 

ルノー乙型戦車改 

スポンサー ゆずソフト

 

バレンタイン歩兵戦車R 

スポンサー 武装商店

 

Ⅰ号戦車C型

スポンサー らしんばん

 

SMK重戦車改

スポンサー コスパティオ

 

 

黒森峰女学院 

 

ティーガーⅠ 

スポンサー とらのあな

 

ティーガーⅡ 

スポンサー とらのあな

 

エレファント 

スポンサー 世界のラジオ会館

 

パンター 

スポンサー コテング

 

パンター 

スポンサー ヨドバシカメラ

 

パンター 

スポンサー アニメイト

 

パンター 

スポンサー AOKI

 

Ⅲ号戦車 

スポンサー 万世橋警察署

 

Ⅲ号戦車 

スポンサー 肉の万世

 

マウス 

スポンサー SEGA ソフマップ

 

 

特別ルール!

戦車にはスポンサーの会社のロゴや店名、キャラクターなどがペイントされています!

戦車が撃破されるとそれと同時に各社のCMが流れます!

激しい戦闘でロゴが消えるとスポンサーが怒ります!

選手は全員コスプレしなければなりません!

 

 

俺「全員準備はいいか?」 

 

阿部『問題ない』 

 

チョウ『イケマス!』 

 

チビ『最高!』 

 

クロウ『何時でも』 

 

不良『楽しみだぜ』 

 

航海『エンジン好調!』 

 

オネェ『ふふ…もちろんよ』 

 

俺「惜しげもなくマウスを出してきたのは驚きだが…作戦通りにいくぞ。マウスは確かに化物だけど倒せない相手じゃないのは全員わかるな!」 

 

 

 

俺「この街は俺たちの庭だ!暴れまわってやろうぜ!」 

 

 

全員『おおーーー!!!』 

 

 

 

 

まほ「ここは御舞等高校の庭だ。何を企んでいるかわからない。絶対に油断するな。少しでも侮った瞬間に奴らは攻めてくる」 

 

 

 

まほ「諸君……楽しんでこい!」 

 

一同『はいっ!!』 

 

 

 

 

 

戦闘開始!! 

 

 




とらのあなだけは譲れなかった

実名企業出しまくってるけどお偉いさんもこんな場末のSS見てないからセーフセーフ

西住仮面が登場するのはコミックフラッパーより『リボンの武者』7巻!!是非ともお近くの書店でお求め下さい!!


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チンアナゴ作戦!

少しずつコスプレ公開中


俺「作戦通りにいくぞ!くそみそチーム、KABAさんチーム、俺達ニーソチームは中央通りに配置!恐らく黒森峰も中央を取りにくるはずだ!敵重戦車と撃ち合う!」 

 

俺が早口で叫ぶ! 

 

俺「黒森峰のパンターはデカいけどある程度動いてくる!半分は裏通りに投入されるはずだ!」 

 

 

俺「これより“チンアナゴ作戦”を開始する!」 

 

 

 

俺「周辺警戒を怠るなよ!」 

 

クロウ『こちらクロウ!位置についた!』 

 

厨二モブ『準備完了!』 

 

クロウ『敵発見!ティーガーⅠ、エレファント、マウス、ティーガーⅡ、蔵前橋通りをゆっくり進行中!エレファント車長、コスプレは色合い的におそらくプリキュア!識別不能!』 

 

俺「恐らく声優ネタだ!識別完了!5んときのミルク!」

 

クロウ『キモオタどんなオーダーしやがったぁ!!』

 

俺「お前の格好は絶対に文句言えないぞ!!」

 

クロウのコスプレ

 

ゴスロリ

 

 

 

俺「まあわかった、了解、予定通り撃ち合うぞ!クロウはそのまま偵察を続けて!」 

 

クロウ『了解!』 

 

マサイ『こちらマサイ!パンター二輌とⅢ号視認!偵察を続けます!』 

 

俺「頼んだ!不良とチビ!心の準備!」 

 

不良『もうしてる!』 

 

チビ『オーケーです!』 

 

クロウ『敵さんそろそろ曲がるぞ!相敵まで…3…2…1……』 

 

 

 

クロウ『今っ!』 

 

俺「攻撃開始っ!!」 

 

 

ドォン!ドォン!ダダダダダ! 

 

顔を出したティーガーⅠに向かって砲撃を開始する 

 

俺「しばらくここで縫い止めろ!」 

 

 

 

まほ「いきなり仕掛けてきたな…まあ当たり前か」 

 

西住仮面と

 

エリカ「それにしてもあのSMK…」 

 

ハンバーグ師匠が神妙な顔で分析する

 

まほ「ああ、あれでは顔が出せない」 

 

 

 

俺「御舞等高校の秘密兵器SMK重戦車に改造を施した!」 

 

 

 

オネェ『新しい私たちを見♡て♡ね』 

 

 

オネェ 女騎士(ビキニアーマー)

 

 

 

SMK重戦車は前回、強力か76mm砲と45mm、そして後方の12.7mm機銃を積んでいた。しかし… 

 

 

オネェ「機銃!撃ちなさいっ!」 

 

 

それに加え前方に12.7mmを一門 

、側面に7.7mm機銃を四門、さらには鋼鉄でカバーした探照灯までついていた 

 

俺「SMK重戦車デパートタイプ!昔の人は言いました!戦車の中にデパートを作る必要は無いと!そんなわけで作ってみました武装のデパート!!」 

 

ちなみに機銃は簡単な絡繰りでレバー一つで作動する

 

 

 

オネェ「機銃掃射を絶やさないで!」 

 

ダダダダダ! 

 

 

勇ましく立ち向かう女騎士(オネェ)!

 

俺「よし!チンアナゴ作戦開始!」 

 

 

 

不良「了解!行くぞ!」 

 

チビ「ぱんつぁーふぉー!」 

 

 

ガタガタ 

 

二輌が路地から顔を出す 

 

 

まほ「後方よりバレンタインとⅡ号……スケバンスタイルと……なんだあの気持ち悪いのは…」 

 

不良 長スカートに胸に晒し

 

チビ 科学部謹製!スライム製リアル触手に絡め取られるエルフ

 

チビ「撃て!」 ウネウネ

 

身体をうねらせながら攻撃!

 

ドンドンドンドン! 

 

不良「新しい砲の威力を見せてやりな!!やっておしまい!!」

 

どことなくスケバンっぽい口調になる不良! 

 

ドォン! 

 

地味にバレンタイン歩兵戦車の砲が75mmに変わっている! 

 

不良「威力が段違いよ!」 

 

 

 

エリカ「くたばりなさい!」どぉん! 

 

チビ「おっとっ!」ガガガ ウネッ

 

ティーガーⅡの攻撃を後退して回避、別の道に入る 

 

不良「こっち向きなぁ!!」ドォン! 

 

マウス車長「目標バレンタイン!撃てぇ!!」ドゴォン! 

 

不良「アンタには向いて欲しくなかったッ!!」ギャリリ‼ 

 

マウスの攻撃を紙一重で回避! 

 

不良「撤退!」

 

 

 

バレンタインが黒森峰のいる中央通りから路地に撤退すると 

 

チビ「撃て撃て撃て撃て!」ダダダダダ! 

 

反対側からⅡ号が現れる! 

 

エリカ「ッ!」 

 

ティーガーⅡがⅡ号を狙うが… 

 

チビ「撃たれる前に別の道に!」 

 

また裏通りに逃げる! 

 

不良「今度はこっちだ!」 

 

ドォン!! 

 

チビが逃げると不良が現れる! 

 

 

 

俺「チンアナゴ作戦は単純だ。撃ったら別の道に逃げて軽戦車の快速を利用して別の道からまた攻撃、それを繰り返す。そしてこちらから機銃掃射を続けることで観測力を削ぎ落とし突然現れる軽戦車への対応を妨害する!」 

 

キモオタ「この作戦を成功させるには道を熟知していなければいけませんが…」 

 

俺「幸い秋葉原は俺達の庭だ!」 

 

 

 

チビ「今だ!」ダダダダダダダダダダ!! 

 

チビがエレファントの履帯を破壊する! 

 

象車長「しまったっ!?」 

 

そして… 

 

 

 

不良「背後には俺達がいるぜ!」 

 

バレンタインがエレファントの背後に迫る!! 

 

不良「新しい砲ならエレファントだって抜ける!!」 

 

 

 

 

 

不良「薬莢、捨てるとこっ!!」 

 

ドゴォン!!シュパッ! 

 

 

バレンタインの砲撃がまさに薬莢捨てるとこに炸裂!

 

CM「ラジオ会館の場所は秋葉原駅を出てすぐ目の前!目印はビックなネオンサイン!テナントはホビーショップや電気部品店1階はメガネ屋やコンビニ(サンクス)、地下には飲食店(銀座ライオン)といった変わり種も!あなたのための総合ホビーステーション!『世界のラジオ会館』どうぞお越しください!!」

 

 

不良「よっしゃぁぁ!!プリキュアのケツにぶち込んだぞ!!」 

 

とんでもない言い回しである

 

子分「大戦果ですぜ兄貴ぃ!」 

 

チビ『やりましたね!』 

 

俺『よし!取り敢えずこんなもんでいいだろう!一旦撤退して!』 

 

不良「了解!」 

 

チビ「了解!」 

 

 

 

チビ「それじゃ、裏通りからジャンク通りまでてった…」 

 

航海『チビ逃げろぉぉぉぉ!!!』 

 

いきなり航海からの通信! 

 

チビ「どうしたんですか!?」 

 

航海「後ろ後ろ!」 

 

チビ「ん……ファッ!?」 

 

そこには物凄い速度で迫ってくるⅠ号と… 

 

 

 

 

それを追い回すパンター四輌だった

 

 

 

 

Ⅰ号がⅡ号を避けて逃げる! 

 

チビ「は!?なんで!?」 

 

 

 

赤星「目標前のⅡ号!撃て!」 

 

ドォン!シュパッ! 

 

 

何も出来ず狩られるⅡ号 

 

 

チビ「同人業界最大級の店舗数!アニメーション、コンピューターゲーム、各種漫画およびそれらを題材にした同人誌・同人ソフトと音楽CD、関連キャラクターグッズを販売する専門店舗!エッチな本ももちろん一般向けも積極的に取り扱い中!僕の書いてる同人誌もあるかもォー!!メロンブックス!中央通りの地下!是非お越しくださいぃぃ!!!」

 

でもしっかり宣伝はしていくチビ

 

 

 

 

残存車輌 

 

御舞等高校 七 

 

黒森峰女学院 九

 

 




勝手に宣伝していくスタイル


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Ⅰ号VSパンター四輌!動く主戦場!

露骨な宣伝は続く

ここに来てまさかの新キャラ発掘


数分前…

 

航海「こちら航海。Ⅲ号戦車を発見。どうする?」

 

俺『倒せる?スリットか砲口にピンポイントで弾ぶちこみまくればⅠ号でも倒せないことはないけど』

 

航海「そんなこと出来るのキモオタとクロウくらいだからな!?無理だわ倒せない!」

 

俺「それじゃそのままⅢ号を補足しといてくれ。M3を送る。余裕があればバレンタインも」

 

航海「了解…じゃあ待機…し」

 

ゴゴゴゴゴゴゴ

 

 

 

 

曲がり角からパンターが来た

 

 

 

 

航海「…」

 

赤星「…」

 

…………………………

 

航海「ドーモ、赤星=サン、航海デス…」

 

赤星「ドーモ、航海=サン、赤星デス」

 

 

 

赤星

コスプレ くノ一(水遁の術という自虐込み)

 

航海

コスプレ 退魔忍ユキカゼ

 

 

 

まさかの忍者二人がご対面

 

………………………………

 

 

 

航海「方向転換ッ!!全速力!!」

 

赤星「Ⅰ号発見!砲撃用意ッ!!」

 

ドォン!!

 

航海「ギャァァァ!逃げろぉぉぉ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけでパンターに追い掛け回されるⅠ号。 途中でⅡ号を巻き込んだ

 

航海「くそぉぉ!!道が狭い!速度出せねぇ!気がついたらパンター増えてるしよぉ!」

 

操縦モブ「次はどっちに進む!!?」

 

航海「前のケバブ屋を右折!!」

 

ギャリリリリリ!

 

戦車とは思えないドリフトでケバブ屋を曲がる!

 

 

 

 

パンター車長「Ⅰ号左折!追って!」

 

パンターも追うが…

 

操縦士「うわぁぁぁ!!」

 

ドガッシャァァァン!

 

ケバブ屋に突っ込む!

 

 

 

ケバブ店員「ワタシノ店ガァァァ!!……………コレデ建テ直セル!」

 

 

 

 

チビ『スターケバブ☆アキバテラス!秋葉原に存在するスターケバブ系列の2号店!ビーフとチキンのドネルケバブ(サンド各種、丼、プレートなど)、子羊のシシケバブやキョフテ(ハンバーグ)のほか、イスタンブル名物のサバサンドなども販売中!スターケバブは店舗ごとにメニューが違うので全ての店舗をコンプリートしてみよう!おとくなポイントカードもあるよ!』

 

撃破されて暇なので破壊された店を宣伝していくチビ

 

別にお金は受け取ってない

 

 

 

航海「お!店に突っ込んでるうちに撃っちゃえ!」

 

ドンドンドン!

 

カンカンカン!

 

勿論弾かれる

 

航海「…逃げるぞ」

 

 

クロウ『航海、そこから300m先までパンターを誘導してくれ』

 

航海「お、おう…ってクロウ、俺達のこと見えてるのか?」

 

クロウ『ビルの上からな…悲しきかなお前の気持ち悪いボディースーツに浮き出る乳首まで見える…興奮してやがるなこの変態』

 

航海「ノーコメントだ!」

 

ビルの上で双眼鏡を構えるクロウを見つける

 

クロウ『あんまりよそ見するなよ。後ろのパンター達も体制立て直してるからな』

 

言葉通りパンターが近づいてきている

 

航海「お、おお、おうよ」

 

クロウ『それじゃオネェさんよろしく』

 

オネェ『了解よ~』

 

航海「なんでオネェさん…?」

 

クロウ『ポイントまで…3…2…1…』

 

 

 

 

オネェ『撃てぇ!!』

 

どぉぉん!

 

中央通りの主戦場から放たれた砲弾は何もない交差点に進む

 

否、そこをⅠ号が駆け抜ける!

 

そして弾が交差点に達する瞬間……

 

 

パンター車長「なっ!?」

 

ズガァァン!!シュパッ!

 

パンターが飛び出し、命中した

 

 

クロウ「よし!観測射撃成功!」

 

 

 

俺「説明しよう!」

 

キモオタ「…出番ないから解説役にしがみつく主人公の図です」

 

俺「うるせぇ!まずⅠ号が囮として敵を引きつける。んでそれをクロウがビルの屋上から観測して交差点に誘導。どうじにSMKがその交差点に狙いをつける。んでタイミングを図って砲撃!交差点に達するとき丁度敵に当たるようにしたってわけだ」

 

ネクラ「チートだろそんな技術…」

 

俺「そりゃ御舞等高校だし。Ⅰ号が上手く誘導して、クロウが砲撃の速度と敵の速度や装甲とか計算、完璧なタイミングで司令、KABAさんチームの建物貫いて敵に攻撃を当てる『家屋抜き』の応用で見えない敵を狙う技量…全部揃ってのあの攻撃だ」

 

 

 

 

俺「クロウ!それじゃ場所変えて偵察!」

 

クロウ「了解!全く人使い荒いぜ…」

 

エレベーターで素早くビルから出たクロウは入口に停まっている自転車に乗る

 

クロウ「千代田区内ならどこでも借りれてどこでも返せるレンタサイクル『ちよくる』!」コキコキコキコキ

 

クロウは自転車で偵察していた

 

俺「チャリンコなら見つかりにくいし偵察中に狙われる心配もないしな」

 

ゴスロリでチャリンコを立ち漕ぎする高校生。シュールだ…

 

 

 

 

俺「それじゃ、こっちも動き出しますか!くそみそチーム、KABAさんチームは後退!」

 

阿部『了解!』

 

オネェ『了解よ!』

 

俺「行動開始!」

 

 

 

チヘが立ち並ぶビルに狙いをつける

 

俺「撃てぇ!!」

 

ドゴォン!!

 

チヘの攻撃はビルの巨大な看板の骨組みに命中!落下してくる!

 

まほ「…回避」

 

もちろん黒森峰は落ち着いて看板を回避する

 

俺「まだまだ!」

 

一式はドンドンと看板を落としていく

 

道路には大量の看板が落ち、積み重なる!!

 

エリカ「…なっ……」

 

まほ「…しくじった」

 

俺「俺の目的は隊長副隊長車とマウスを分断することだ!少しは進行も遅くなるだろ!」

 

ティーガーⅠ、Ⅱとマウスの間に看板が落下する!

 

更に一式は別の看板も落としながら逃げていく!

 

 

 

 

 

 

 

厨二モブ「…暇だ」

 

厨二モブが操るルノー乙型は現在車長不在のため隠密行動厨。特にやることもないので暇そうである

 

厨ニモブ「流石にここには来ないか…」

 

というのも現在のルノー乙型はJR秋葉原駅の改札内に停車しているからである

 

厨二モブ「戦場は中央と路地だしな…よっぽどじゃない限りわざわざ改札内には来ないよな」

 

ちなみに改札内へは無理矢理入った

 

厨二モブ「暇だ…技の練習しよ…我がハーミットストリームの本当の力を今ここn」

 

Ⅲ号車長「ルノー乙型発見ッ!!撃てぇ!」

 

見つかりました☆

 

 

 

 

 

 

 

厨二モブ「ぎゃぁァァァ!!クロォォォウ!!帰ってこいいいいい!!」

 

クロウ『どうした!?』

 

厨二モブ「Ⅲ号に見つかった!!車長いないとか大ピンチ!!」

 

クロウ『合流する!どうにかして逃げろぉ!!』キコキコキコキコ!

 

クロウが全力で自転車を漕ぎ出す

 

厨二モブ「無茶振りぃぃ!!」

 

車長無しでのタンクチェイスが始まる!

 

 

 

厨二モブ「取り敢えず昭和通り口から逃げる!」

 

Ⅲ号車長「待てぇぇぇ!!」ドォン!ドォン!ドォン!

 

厨二モブ「うっだっちゃぁぁぁぁ!!」

 

厨二モブが意味の分からない叫び声を上げながら逃走!

 

ルノー乙型が改札に乗り上げ、破壊する!

 

 

Ⅲ号「隙ありよ!撃てぇ!」

 

厨二モブ「えぇい!これでも喰らえ!」

 

厨二モブが前方のハッチから何かを投げる!

 

Ⅲ号の砲撃より先にそれは床に落ち割れる

 

その瞬間…

 

 

 

ドゴォォォォォン!!

 

爆発を起こす!

 

Ⅲ号車長「きゃぁぁぁぁぁ!!」

 

厨二モブ「うぎゃぁぁぁぁ!!」

 

室内で爆発したため強い爆風が発生し、ルノー乙型の追い風となる!

 

厨二モブ「もはや御舞等高校名物となった火炎瓶!もちろん中身はガソリン!破壊した改札の火花で引火させた!」

 

煙や爆風の衝撃のせいかⅢ号の追撃はない!

 

厨二モブ「…室内とはいえ地上の駅だし…酸欠とか一酸化炭素中毒とかは…ないよな…スマヌ…」

 

軽く謝罪しながら厨二モブは秋葉原駅を後にした

 

秋葉原駅を出るルノー乙型

 

 

 

 

 

厨二モブ「………これモブの仕事じゃねぇ!」

 

モブなのに大ピンチを乗り切った厨二モブ!

 

厨二モブは功績によってモブからネームドキャラに進化した!

 

??「おお!この土壇場でレベルアップ!俺の名前はハーミット!隠者だ!」

 

厨二モブ→ハーミット

 

ハーミット「おおお!名前ついた!やったぜ!」

 

そして名前がつくと漏れなく…

 

 

 

パンター「」ゴゴゴゴゴゴ

 

パンター「」ゴゴゴゴゴゴ

 

 

 

無茶な状態と直面します。

 

ハーミット「」

 

パンター「」

 

パンター「」

 

 

 

 

 

ハーミット「なら名前なんていらなかったわこんちくちょうううううううう!!!」

 

地獄のタンクチェイス、続行




戦車道となったらJRくらい止まる。当たり前だよなぁ?

コメントのご要望通りユキカゼ出したよ!ああ…次は特殊なセーターだ…


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女豹とポンコツ

ロリータファッションコンビの戦い!


ハーミット「右ッ!!左ッ!次も右っ!!」

 

パンター車長「撃て撃て撃てぇ!どーせ旧式一撃当てればお陀仏よ!」

 

ハーミット「急停車っ!!」ガッタン!

 

パンター「止まった!撃てぇ!」

 

ハーミット「停車の反動で左斜めに後退ッ!!」ギュイン!

 

回避!

 

ハーミット「旋回ッ!前進っ!」

 

見事な操作テクニックでパンターの攻撃をあしらう!

 

ハーミット「2秒止まったら撃たれる!3秒同じ動きをしたら撃たれる!動きには法則を持たせず予測させないッ!!」

 

パンター「なんなのよあのNC!動きがおかしいじゃない!」

 

ハーミット「くっそ!せめてもっとスピードがあれば振り払えるのに!」

 

クロウ『ハーミット!そのまま150m先で合流する!』

 

ハーミット「無理だ!パンター二輌に追いかけられてる!」

 

クロウ『大丈夫だ問題ない!そのまま進めぇぇ!』

 

ハーミット「えぇ!?」

 

ルノー乙型は連盟の規定ギリギリまで改造されたエンジンの力を遺憾なく発揮し爆走する!

 

そこへ…

 

 

 

クロウ「うおおおおおおお!!」キコキコキコキコキコキコキコキコキコキコ!! 

 

 

ゴスロリクロウが自転車でルノー乙型に並走する!

 

ハーミット「クローウッ!」

 

クロウ「うおおお!!ちよくるの……自動アシストで……楽勝だぜっ!」

 

ハーミット「楽勝ではなさそうだが!?」

 

クロウが自動アシストの力をちょっぴり借りつつ全力の立ち漕ぎ!

 

 

クロウ「ぴょぉぉぉん!!」

 

そしてルノー乙型に飛び乗る!

 

この乗り捨てた自転車は後でスタッフが返却しました!

 

クロウ「…ハァ…ハァ…着地…成功…」

 

ハーミット「クロウぅぅ!怖かったよぉぉぉ!」

 

クロウ「泣いてる場合か!すぐそこ左折っ!」

 

ハーミット「左折してどうする!?」

 

クロウ「決まってるだろ!」

 

 

 

 

 

クロウ「パンターを狩りにいく!」

 

軽くジョジョ立ちを決めつつ、目を輝かせる!

 

 

 

 

クロウ ゴシックロリータ

 

ハーミット ロリータファッション

 

 

 

御舞等一の可愛いもこもこフリフリコンビなのでそのカッコイイポーズも台詞も威厳が掻き消えた

 

 

 

 

クロウ「左折ッ!」

 

ハーミット「うらぁ!」ギリリリ!

 

クロウ「からの旋回ッ!」

 

クロウは曲がり角で手早く砲塔を回す!

 

パンター車長「止まって狙え!!あの砲じゃどこを撃たれても抜かれない!」

 

パンターは落ち着いてルノー乙型を撃とうとする

 

そして例の曲がり角に入り…

 

 

 

 

クロウ「ここだっ!!」ドォン!

 

ルノー乙型が先に撃つ!

 

 

 

パンター車長「なっ!!転輪がっ!!」

 

クロウ「まだまだまだまだぁ!!!」

 

 

さらに弾をぶち込むッ!!

 

 

 

 

 

シュパッ!

 

 

 

 

パンター車長「え………?」

 

 

 

パンター戦闘不能!!

 

パンター車長「な…なんで……あんな貧弱な砲じゃパンターは……!?」

 

クロウ「簡単な話だ」

 

パンター車長「簡単…?」

 

クロウ「戦車道の白旗判定は基本的に砲弾で相手の装甲に一定以上のダメージを与えることで発生する。しかしそれにも例外がある。例えば第63回全国戦車道大会決勝戦大洗対黒森峰戦。ヤークトティーガーは砲撃ではなく高所落下で白旗判定が出た。他にもエンジントラブルとか色々ある」

 

パンター車長「でも…高所落下も何もしていないパンターはなんで!?」

 

クロウ「…装甲を貫通出来ないなら装甲のない所を撃ち抜けばいい!!」

 

パンター「は?」

 

クロウ「転輪の破壊後、その外れた部分を撃ち抜けばそこに装甲はない!!」

 

 

 

パンター車長「なっ!?」

 

そのパンターの転輪の1つが外れたまさにその部分に弾は命中していた

 

パンター「なんで…!」

 

クロウ「いくら乙型の貧弱な砲でもアシの絡繰壊すくらいわけない!」

 

クロウはパンターの僅かな隙間を狙い撃ち撃破したのだ!

 

クロウ「戦車道は戦争じゃない!戦車道は敵を倒して勝ち負けを決めるんじゃなく、敵にいかに白旗を挙げさせるかの戦いだ!」

 

ドォン!

 

突如飛んできたもう一輌のパンターの砲撃を無言で回避するルノー乙型

 

クロウ「もう1つ取るぞ!」 

 

ハーミット「応ッ!」

 

ちっぽけな旧式戦車はもう一度巨獣に襲いかかる!

 

 

 

 

 

クロウ「回避っ!旋回!停止っ!」

 

ハーミット「ウッ!らぁっ!」ギリリリ!

 

パンター車長「回旋!停止!撃てぇ!」

 

ドドォン!

 

重い砲声と軽い砲声が重なる!

 

クロウ「グゥっ!」ギャリン!

 

パンター車長「チィッ!」スカン!

 

乙型はギリギリで回避した

 

パンターは命中するもダメージは通らない!

 

クロウ「相変わらず集団戦法は得意でもタイマンは苦手っぽいな!」

 

パンター車長「そりゃね…普通ならこんな一対一の戦いはあり得ないからね…でも!私達は…変わったッ!!」ドゴォン!

 

こちらのパンター車長は大きな三角帽子を抑えながら乙型を狙う!

 

クロウ「効かないっ!」ズァァァ!

 

クロウがパンターの側面を取る!

 

クロウ「魔女っ子パンター取ったぁぁぁぁ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パンター車長「ふふふ、ばーか♡」

 

 

 

 

 

 

 

ドォン!シュパッ!

 

パンターに白旗があがる!

 

クロウ「………糞ッ!」

 

勝利したのはクロウだった。しかし

 

 

 

クロウ「上手く誘導されてたってか…」

 

勝負がついた先には…

 

 

 

まほ「…」

 

エリカ「…」

 

赤星「…」

 

 

 

 

クロウ「…まじかよ」

 

 

 

ティーガーⅠ、ティーガーⅡ、パンター。

 

 

クロウ「……オーマイガッ!」




チビ『AOKI秋葉原店は、地下1Fから地上4Fまでの5フロア構成で、ビジネス関連アイテムを中心に圧倒的な品揃えをした都心型店舗です!スーツ、ワイシャツ、ネクタイ、フォーマルなどをフロア毎に地域最大級のボリュームで品揃えしており、プロのスタイリストが丁寧にご案内させていただきます!是非、ご来店くださいます様お願い申し上げます!』

ビジネスマン風な格好に着替えた上で触手に弄ばれるチビがパンター撃破直後に宣伝をする!

触手×サラリーマンなんて需要あるのかなーって思って検索したらなろうでヒットした。一応読んでみた。この中に勇者がいるのなら僕と同じ目に会うといい


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秋葉原駅構内戦!

チョウ君の男の娘設定は生かされるのか!?


ちょっと前!

 

ドカァン!!

 

チョウ「…!?なんか秋葉原駅が爆発した!?」

 

クロウ『チョウ!秋葉原駅んとこで爆発あったろ!アレうちのチームのせい!そこに行動不能にしたⅢ号がいるはずだから片付けて!』

 

チョウ「アッハイ…よくわからないデスケド…」

 

クロウ『待ってろハーミットぉ!!』キコキコキコキコキコキコキコキコ!

 

チョウ「…あの人何やってるんデスカネ……」

 

 

チョウ コスプレ チャイナドレス

 

スリットが深く細くて白い脚が露わに!

 

 

 

チョウ「ええと…ドコですかネ…」

 

構内にちょっと焦げてるⅢ号を発見する

 

チョウ「あ、発見…ええと…撃っちゃっていいんですカネ…?」

 

モブ「いいんじゃない?」

 

チョウ「ジャア…」

 

 

 

 

 

 

 

 

Ⅲ号車長1「隙あり!」

 

チョウ「なっ!!」

 

焦げてるⅢ号とは別方向からもう一輌のⅢ号が現れる!

 

Ⅲ号車長2「こっちもだ!」

 

なんと行動不能のⅢ号まで動き出した!

 

Ⅲ号車長1(アニメ) エロ天使

 

Ⅲ号車長2(モブの眼帯ちゃん)エロ悪魔

 

二輌がチョウに襲いかかる!

 

チョウ「三十六計逃げるに如かズっ!!」ぶろぉぉん!

 

Ⅲ号車長1「この距離で逃がすかっ!!」

 

モブ「煙幕っ!」ブシュー!

 

チョウ「機銃術!」ダダダダダ!

 

一瞬の隙をつき移動する!

 

Ⅲ号車長2「駅の外にはいかせない!」

 

しかし出口は塞がれた!

 

モブ「逃げるに如かずって言ったってどこに!」

 

チョウ「とにかく上ニ!」

 

モブ「戦車で階段上がれってか!?」

 

チョウ「大洗の八九式はやってタ!エキシビションで!」

 

モブ「描写はされてない!」

 

チョウ「そういうことは言わないデ!あと時間ナイ!やるしかナイ!」

 

モブ「ううう…えーいままよ!とぉぉぉぉおぅぅぅ!」

 

ガタガタガタガタ!!

 

M3が階段を無理矢理上がる!

 

チョウ「ヴヴヴヴヴヴ!」

 

モブ「揺ぅぅれぇぇるぅぅ!」

 

 

 

Ⅲ号車長1「追えぇ!!」

 

Ⅲ号車長2「あっ!不用意に近づいちゃ駄目!」

 

M3が階段を登りきる!

 

チョウ「掛かった!急速後退!」

 

ブルぉぉぉん!!

 

M3が宙を舞う!

 

チョウ「ちょっとラピュタ作戦!」

 

M3が勢いをつけてのしかかる!

 

Ⅲ号車長1「しまっ…」

 

グシャァァ!シュパッ!

 

モブ(一瞬重力に逆らってチャイナドレスがふわっとしたな……なるほどいいパンツだ)

 

チョウ「急速前進!」ぶぉぉぉん!!

 

Ⅲ号車長2「ば、馬鹿にしてえぇ!!撃てぇ!」ドゴン!

 

チョウ「柱に回って!」ズゴン!

 

 

 

 

ドォン!ドォン!ドドォン!

 

Ⅲ号とM3の砲声が鳴り響く!

 

チョウ「ウッ!…やりますネ…」

 

Ⅲ号車長2「そっちこそ!」

 

車内に体を隠しているのでチョウの生足とⅢ号車長の網タイツがお届け出来ないのが悔しい!

 

ギャリン!

 

極小のフィールドでの戦いであるため、超接近戦を余儀なくされる!

 

チョウ「流石は中戦車…硬い…」

 

Ⅲ号車長2「チッ!全然当たらない!」

 

チョウ「階段から一番、二番線に入って!」

 

モブ「線路で戦う気か!?というか隙ついて階段上がるのキツイ!」

 

チョウ「煙幕はまだありますカ?」

 

モブ「もうない!」

 

チョウ「こうなったら機銃で…!」

 

チョウがハッチから顔を出す

 

Ⅲ号車長2「させるか!」

 

Ⅲ号車長2も顔を出し機銃に手をかける

 

チョウ「なっ!」

 

Ⅲ号車長2「ふふっ!」

 

ピタァッ!

 

互いに機銃を向け合う!

 

チョウ「……」

 

Ⅲ号車長2「……」

 

向かい合い硬直…

 

 

 

チョウ「どうしたぁぁぁぁあああ゛?撃たないのかぁぁ??」

 

Ⅲ号車長2「…そっちこそ」

 

チョウ「ならこっちから撃っちまうぜぇぇぇぇぇ!!!」

 

Ⅲ号車長2「撃てないよね?撃てるなら撃ってるもんね?ね?ね?」

 

チョウ「…あ゛あ゛?」

 

Ⅲ号車長2「私は撃てるよ」

 

チョウ「なら撃ってみろヨォォォォォ!!やってミロヨォォォォォ!!」

 

Ⅲ号車長2「うん」

 

ダダダダダダダダダダダダダダダ!!!

 

チョウ「ハァ!?」

 

容赦なく撃たれるチョウ!急いで戦車に引っ込む!

 

チョウ「馬鹿じゃないノ!?本当に撃つナンテ!!」

 

Ⅲ号車長2「あなたが撃てって言ったんでしょうが主砲!撃てぇ!」

 

チョウ「回避ィィ!」

 

ギリギリで回避する!

 

チョウ「隙が作れないッ!!」

 

モブ「なんとか装填の隙に階段上がれないか?」

 

チョウ「…うーむ……」

 

モブ「こういうとき隊長ならどうするか…………あ」

 

チョウ「…あっテ?」

 

モブ「ワイヤーある?」

 

チョウ「ソリャ…」

 

 

 

 

Ⅲ号車長2「今だ!撃てぇ!」

 

ドォン!

 

チョウ「回避ッ!!」

 

これも回避する!そして――― 

 

チョウ「ヒエェェェェ!」

 

チョウが戦車から振り落とされる!

 

チョウ「ぶべっ!」

 

そして美少年が出しちゃいけない声で地面に叩きつけられる!

 

Ⅲ号車長2「あら…ぁ」

 

チョウ「ぶべべべべべべべ!!」

 

そしてチョウがワイヤーでM3に引きずられていく!

 

パンツが見えた!

 

 

 

 

 

 

まさかの女性モノ!!黒のレース付きだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

Ⅲ号車長2「あ…あ…えぇと…」

 

あまりにも予想外すぎる身体を張った芸に呆然とするⅢ号車長2

 

チョウ「ぶべっ!ぶべっ!アババババ!」

 

そのまま階段を上がるM3!引きずられるチョウ!

 

Ⅲ号車長2「………………あっ……………お、追えぇぇぇぇ! !」

 

 

 

曰くセクシーコマンド。なんかもう色々と酷い。

 

 

 

 

 

ガキンッ!!ガガガガガ!

 

 

Ⅲ号車長2「なっ!?」

 

その時、Ⅲ号が異音をばら撒く

 

機動力が明らかに落ちている!

 

Ⅲ号車長「わ、ワイヤー…と……………………あんた誰?」

 

モブ2「…あ、どうも……M3の砲手やってる者です…あなたの戦車の履帯にワイヤー引っ掛けさせて貰いました」

 

Ⅲ号車長2「…は?」

 

モブ2「チョウがリアクション芸人みたいなことやって注意逸してその間にちょいと…本当ならそのまま転輪外すハズだったんですが…残念…まあチョウの内腿とパンツは素晴らしかったですが……」

 

Ⅲ号車長2「…」

 

モブ2「それでは役目が終わりましたのでお暇させていただきます…ご機嫌よう…」

 

モブ2はトコトコと何処へ歩き始める

 

Ⅲ号車長2「撃て」

 

ドォン!!!

 

モブ2、退場

 

 

 

 

 

 

Ⅲ号車長2「流石に搭乗員への直接攻撃は禁止されてるからテキトーに脅かして退散して貰ったわ」

 

Ⅲ号装填手「これからどうするんですか?」

 

Ⅲ号車長2「追うわよ。今砲手を片付けたからあっちの攻撃は緩いはずよ」

 

Ⅲ号装填手「こっちは機動力、あっちは攻撃力が落ちている、と」

 

Ⅲ号車長2「対等…いや、こっちの方が有利かもね」

 

 

 

 

 

線路上にて

 

チョウ「機動力を削って、外で決着をつけル!というわけで線路まで上がってキマシタ!」

 

モブ「もう一人帰ってこないけどな…」

 

チョウ「…そこは何とか…ボクが車長兼砲手兼装填手として働くシカ…」

 

 

 

Ⅲ号車長2「発見!てぇ!!」

 

チョウ「回避ぃ!!撃てぇ!」

 

ガキィン!

 

弾かれる!

 

チョウ「チィっ!」

 

Ⅲ号車長2「撃てぇ!!」

 

チョウ「回避ィ!」

 

外れる!

 

チョウ「神田側に進んで!」

 

Ⅲ号車長2「線路で進みにくいっ!!」

 

二輌の戦車が線路を突き進む!

 

チョウ「うりゃ!…………うりゃ!」

 

テンポ悪く砲撃を続ける!

 

チョウ「反転!!」

 

M3の機動力を遺憾なく発揮し旋回する!そのとき線路を踏んでちょっと車体が浮く

 

チョウ「おわわっ…トッ」ガッタン

 

Ⅲ号車長2「撃てぇ!!」ドォン!

 

しかし大きく外れる!

 

チョウ「今だ!撃テェ!」

 

……

 

チョウ「ア、砲手いない…」

 

 

 

 

 

 

ガガガッタン!!

 

チョウ「ヘ!?」

 

M3の車体が大きく傾く!!

 

チョウ「な、ナンデ!?」

 

バターン!

 

車体が横転!

 

チョウ「ウワァァァ!」

 

Ⅲ号車長2「砲撃用意!」

 

チョウ「なんで横転…」

 

Ⅲ号車長2「線路に乗り上げたのよ」

 

チョウ「それならちょっと車体が浮くだけジャ…」

 

 

Ⅲ号車長2「ふふふ、私が線路を歪めた!」

 

チョウ「!?」

 

そこには大きく歪んだ線路が!

 

Ⅲ号の攻撃は外したように見えたが、あくまで歪んだ線路にM3を乗り上げさせるための布石だったのだ!!

 

Ⅲ号車長2「と・こ・ろ・で?」

 

チョウ「ハ、ハイ?」

 

 

 

 

 

Ⅲ号車長2「そのご自慢の機動力で、避けて見なさいなぁ!!」

 

チョウ「横転してるからムリィィ!!」

 

 

 

ドゴォン!!シュパッ!

 

M3走行不能!

 

 

 

 

 

残存車輌

 

御舞等高校

 

一式中戦車

SU-100

ルノー乙型

バレンタイン歩兵戦車J

Ⅰ号戦車C型

SMK重戦車

 

 

黒森峰女学院

 

ティーガーⅠ

ティーガーⅡ

パンターG型

マウス

Ⅲ号戦車




チビ『二郎インスパイア系のラーメン影武者!スープは豚ベース非乳化系系のややライトなスープ。麺はもっちりした太麺。無料トッピングコールは食券受け渡し時。野菜、アブラ、ニンニク増し無料。卓上にラーメンダレボトル有り!店員さんも親切!ドアの立て付けが悪いのはご愛嬌だぁ!!』

チビ『続いて紹介するのはまさかまさかの警察から!万世橋警察署!!ユーモア溢れる警官達が日々秋葉原の平和を守っております!マスコットの「万世かん」君と「万世あき」ちゃんがⅢ号には描かれていますが本当にアキバのキャラか?と思うほど目つきが鋭い恐らくモチーフはライオン!!神田消防署の「神田よくみ」ちゃんは永野つかさ先生のデザインで可愛いのに!?そろそろ怒られそうなので宣伝はここまで!!』


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マウス VS SMK!

怪獣対決!


そして舞台は再び戻り… 

 

 

ティーガーⅠ「」ゴゴゴゴゴゴ 

 

ティーガーⅡ「」ゴゴゴゴゴゴ 

 

パンター「」ゴゴゴゴゴゴ 

 

 

 

クロウ「…流石にこれは……分が悪い…」 

 

ハーミット「…っ……」 

 

 

まほ「戦車前へ!!」 

 

クロウ「か、回避っ!」 

 

流石のクロウでもこれは助からないか… 

 

 

 

不良「撃てぇッ!!」 

 

ドォォン!!ガキィン! 

 

バレンタインの75mmが炸裂するもティーガーⅡの装甲に弾かれる! 

 

 

クロウ「退避っ!!」ブロォォン! 

 

不良「大丈夫か!」 

 

不良が生み出した一瞬の隙を突きルノー乙型が動き出す! 

 

クロウ「あのビルの陰に隠れろぉ!!」 

 

ギャリリリリ! 

 

まほ「撃て」 

 

ドゴォン!! 

 

ティーガーⅠの弾は正確にルノー乙型に向かい… 

 

 

 

クロウ「左にッ!」 

 

ズカキィィン!! 

 

クロウ「うわァァァァ!」 

 

ルノー乙型が回転する! 

 

後方のそりに命中した! 

 

クロウ「おおおおおおお!」 

 

回転を押さえ込み物陰に隠れる! 

 

クロウ「あっぶねぇ…そりが無くなっちった…」 

 

 

 

航海「撃て撃て撃て!」 

 

ドンドンドンカンカンカン! 

 

航海「とにかく履帯狙え!」 

 

 

 

エリカ「チッ!…やるじゃない!」 

 

まほ「相手も三輌…押し切るぞ」 

 

赤星「了解!」 

 

エリカ「了解!」 

 

 

 

 

 

 

俺「撃てば必中…」 

 

キモオタ「当たれど抜けず」 

 

ネクラ「…しかも心は乱れのみ」 

 

俺「……何の掟?」

 

キモオタ「何でも良くないですか?」

 

ネクラ「…適当な掟」

 

俺「………撃てぇ!!」 

 

ドォン!! 

 

ガキィン! 

 

どこからか放たれた砲弾は厚い装甲に弾かれる! 

 

まほ「…奴か」 

 

俺「俺達参戦!!」 

 

ダンっ!とハッチから乗り出す!  

 

白く細い脚に黒いニーソックスが栄える!

 

車内でも呼応して名乗りが始まる!

 

マサイ「萌え上がる野生!『ケモミミメイド』!!」シャキーン!

 

ネクラ「…高貴なる王道、『クラシカルメイド』」バーーーン!

 

キモオタ「大正浪漫!『喫茶美人』!」

 

俺「そして最後に秋葉原の代名詞!『ミニスカ萌えメイド』!」

 

 

 

全員の絶対領域が呼応する!

 

 

『衰退に抗え!チーム【Made in ニーソ】!!』

 

 

バァァァァァァァン!!

 

俺「提供は秋葉原の代表的老舗メイドカフェ『@ほぉ〜むかふぇ』から!!」

 

また勝手に宣伝!!

 

試合中という都合上外から見えるのは銀のトレイを小脇に抱え萌え萌えキュンしている俺のみとなっておりますが各自謎のポーズを取っております

 

 

 

俺「名乗りの最中は攻撃して来ないとは…やるようになったじゃないか黒森峰ぇ!!!」

 

キモオタ「お言葉ですが、あまりの意味不明さに呆気を取られているだけかと」

 

俺「だったら隙が作れて満足!マサイ、次は榴弾を」 

 

マサイ「了解!」 

 

俺「撃て!!」 

 

ドォン!!

 

 

 

 

俺「いいか!主力が戻ってくるまで絶対に死守しろ!!」 

 

不良『了解!』 

 

クロウ『了解!』 

 

航海『了解!』 

 

 

 

 

俺「頼むぞ阿部会長!オネェさん!」

 

 

 

オネェ「…なんていう大きさ……」 

 

SMKは見つけた。そして奴もSMKを見つける… 

 

 

 

オネェ「…マウス……」 

 

 

マウス「」ゴゴゴゴゴゴ 

 

オネェ「全員行くわよ!」 

 

 

 

オネェ「ここで奴を仕留める!!」

 

オネェ「先手を取る!撃て!」 

 

ドドォン! 

 

76.2mm砲の砲撃! 

 

ガガキィン!!

 

オネェ「…流石に正面じゃ抜けないわよね…」 

 

 

 

マウス車長「次はこっちの番…!」 

 

オネェ「弾幕!!45mm撃てぇ!!」

 

ドン!ダダダダダダダ !

 

 

 

ガッギィィィン!! 

 

マウスの弾が車体左を掠め機銃の一部が吹き飛ぶ!

 

オネェ「左の機銃装置が破壊…まあしょうがないわね…」 

 

いくら重戦車とはいえSMKの装甲は75mm。T-34と対して変わらない数値だ。例えもっと厚くてもマウスの一撃をもろに喰らえばひとたまりもない

 

マウス車長「お互い一発ずつ…?」  

 

 

 

 

オネェ「残存の機銃展開!一斉掃射!」 

 

ダダダダダダダダダダ!! 

 

ダダダダダダダダダダ!! 

 

オネェ「とにかく牽制!」 

 

正確にマウスに命中する機銃が半数、残りは明後日の方向に撃ってしまっている 

 

外れた機銃の弾が周りの建物に対し破壊の限りを尽くす! 

 

マウス車長「そんな攻撃効くかぁ!!撃て!」 

 

オネェ「探照灯照射ぁ!!目を殺せッ!!」 

 

金属製のカバーが開き、探照灯が姿を表わす 

 

カバーは傘状の鏡だ! 

 

 

 

マウス車長「目潰しッ!?」 

 

強い光が視界を奪う! 

 

オネェ「アンタみたいな化物まともに戦えるか!小細工もしたくなるわよ!!撃て!」 

 

ドドン!!

 

マウス車長「くっ…見えない…」 

 

マウス装填手「見えなくても……大体のところに撃てば!!!」 

 

マウス装填手が機銃を乱射する!

 

 

 

マウス装填手「当たれぇぇぇぇ!!!」ダダダダダダダダダダ! 

 

 

 

ダダダダダタズガガガガン!! 

 

 

お見事、機銃で探照灯を破壊した!

 

オネェ「探照灯が破壊された!」 

 

一幸「…やだ~視界が回復しちゃうじゃない~」 

 

オネェ「後退!すぐには視界は回復しないはずよ!」 

 

 

 

マウス通信手「車長交代!」 

 

マウス車長「お願い!」 

 

 

 

オネェ「な、車長を交代した!?そんな機転、黒森峰に回せるの!?」 

 

マウス車長「私達は…変わったんだ!!」  

 

通信手「私は探照灯を直視してないから視界は安定してる!砲手も交代!!」 

 

 

 

オネェ「後退!後退!」 

 

 

 

マウス通信手「装填急いで!前進!」 

 

 

 

オネェ「とにかく下がって!残存機銃撃て!!」ダダダダ 

 

通信手「こんなこけおどしで…私達は止められないッ!!撃てッ!!」 

 

ドォォォォォン!! 

 

一幸「どんだけぇぇぇ!!」 

 

砲塔が一つ炎上する! 

 

一幸「主砲使用不可!炎上中!!」 

 

オネェ「足を止めるな!副砲撃てえ!!」 

 

炎を吐きながらもSMKは後退を続ける! 

 

オネェ「うおおおおおお!!」 

 

マウス通信手「放てッ!!」 

 

ドゴォン!!シュパッ! 

 

マウス通信手「やった!」 

 

 

SMK走行不能!! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オネェ「…また主力戦車を囮にするなんて無茶な隊長ね」 

 

 

 

 

 

オネェ「例え火に包まれようと…今度は勝つッ!!行けぇぇぇぇぇ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

ドゴォン!!シュパッ! 

 

マウス装填手「…え?」 

 

 

 

 

 

マウス走行不能!! 

 

マウス車長「なんで…?」 

 

 

 

 

阿部「俺の事をお探しかい?」 

 

 

 

 

 

マウス車長「な…」 

 

オネェ「あなたの戦車の下、見てみなさい」 

 

マウス車長「ち、地下鉄の駅!?」   

 

 

 

 

 

オネェ「あらかじめ副砲で地上の建物を壊しておいて、見当違いに撃ったようにみえる機銃で瓦礫を増やしカモフラージュ、後は上手く誘導して地下鉄の出入り口改めホモ地雷踏ませれば作戦完了、車体の裏撃ってお終いよ」 

 

地下鉄の通路にギリギリ押し込まれるSU-100

 

マウス車長「……どうやってSU入ったのよ」 

 

阿部「エスカレーターとかの出っ張りとか足りない幅は撃って掘った」 

 

マウス車長「…………………………これだから御舞等は…………」 

 

マウス装填手「…入ったはいいけど出れるの…それ?」 

 

阿部「…なんとかする」 

 

マウス車長「……もう無茶苦茶」 

 

阿部「それが…俺達だ」ニヤリ 

 

 

 

 

オネェ「いきなり車長と通信手変えるあなた達にも度肝抜かれたけどね」

 

 





チビ『最新、話題のアニメ、漫画のコスチュームも続々登場!初心者コスプレイヤーも安心!公式衣装ならコスパティオ!!オーダーメイド衣装も承っております!!女装を試したい方にもおすすめで多数の男性向け女装用衣装も販売!体格に合わせた衣装を選べます!!』

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砲塔一個吹っ飛ばされても破損扱い…ということにしてるけど実際はどうなんでしょうね?いつかのドラマCDでダージリン様が「多砲塔戦車は戦車道では役立たない」と言うくらいには登場しないから判断出来ません


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地に伏せ、空を翔る

お祭りも終盤戦!


マウス戦と同時刻

 

俺「SMKがマウスと戦闘を開始した!」

 

不良「おっしゃぁ!奴らがマウス倒して帰ってくるまで耐えるぜ!」

 

舎弟「これマウスに負けてたらお終いじゃ…」

 

子分「弱気なこと言ってっと張っ倒すぞコラァ!」

 

クロウ「とにかく撃てぇ!」ダォン!

 

 

 

カァン!カンカンカン!

 

ティーガーの装甲に阻まれる!

 

 

まほ「…撃て」

 

ドンドドン!!

 

黒森峰三輌が一斉に攻撃する!

 

 

 

俺「わ、ワンブロック後退ッ!!」

 

クロウ「ヒィぃ!!怖ぇ!」

 

不良「これ大丈夫か!?やっぱり耐えられる気がしねぇんだが!?」

 

俺「ふっ…一撃貰ったら負けさ…」

 

クロウ「…どーすんの?」

 

俺「うん!逃げよう!!無理無理!」

 

 

俺「とにかく路地入りまくって逃げるぞ!」

 

クロウ「おいここで縫い止めないとあいつらマウスの加勢に行っちまうんじゃなかったのか!?」  

 

俺「わかってる!取り敢えず一定距離開けて逃げて!付いてこなければ輌分けて時間稼ぐ!」

 

 

 

不良「こっちこいやぁ!!」 

 

クロウ「全部回避してやるからよ!」

 

俺「…そこの彼女お茶しない?」

 

 

 

まほ「…全車で追うぞ。SMKやSUよりもあの一式を潰しておきたい。一番厄介なのは奴だ」

 

エリカ「了解!」

 

 

俺「三輌こっちに来たな!」

 

クロウ「僥倖!」

 

不良「隊長どうするよ!」

 

俺「散開してくれ!不良は右クロウは左!」

 

 

 

俺も「金床作戦開始!!」

 

 

 

 

まほ「御舞等三輌が別れた。二輌が後方に回り込む可能性がある。警戒を怠るな」

 

 

 

 

俺「今だ!後ろを突け!」

 

まほ「後方来るぞ」

 

赤星「装填済み!撃てッ!!」

 

ドォン!!

 

黒森峰後方から飛び出したルノー乙型を撃ち抜く!

 

 

 

クロウ「ハーミットっ!」

 

ハーミット「どっこい…せぇぇ!!」

 

ルノー乙型の右履帯に命中し、その威力で車体が大きく傾き回転する!

 

 

 

 

………なんちゃらポルカが流れ始める

 

ハーミット「天下のクリスティー式じゃなくても……」

 

 

ギリリリリリリリ!!!!

 

 

片方の履帯だけで前進を始めるルノー乙型!!

 

 

クロウ「片輪走行でき………」

 

 

バタンっ!

 

 

クロウ「…なかった」

 

 

ルノー乙型横転!

 

 

赤星「………」

 

 

 

 

クロウ「………なんてなぁ!!」

 

ドォン!!

 

横転した状態での砲撃ッ!

 

 

 

ガぎぃん!!

 

パンターの履帯が外れる!

 

 

クロウ「不良!やれ!!」

 

 

 

不良「オラァ!!」

 

遅れて出てきたバレンタインがパンターを狙う!

 

エリカ「させるかぁ!!」

 

エリカが阻止しようと割り込み攻撃!!

 

ドゴォン!!

 

狙いは完璧にバレンタインを捉えている!

 

 

不良「飛べぇぇぇ!!」

 

子分「あいさぁぁぁぁぁ!!!!」

 

ドゴン!

 

ロケットブースターが発動しバレンタインが宙を舞う!

 

エリカ「ええ!?そう避けるの!?」

 

ティーガーⅡの砲撃を回避!

 

 

 

 

不良「当たれぇぇぇぇぇ!!」

 

 

主砲が重くなったため、空中での体勢が車体前方に傾き、自然に撃ち下ろす形に!

 

 

空中からの砲撃ッ!!

 

 

 

ズガァン!!

 

 

 

…………………

 

 

シュパッ!

 

赤星「上……から……」

 

直上を貫きパンター撃破!

 

子分「う…わあぁぁ!!」

 

ドガッシャーン!

 

しかし無理な状態で砲撃したためバレンタインは着地に失敗…

 

シュパッ!

 

不良「……刺し違えた…ぜ」

 

バレンタイン歩兵戦車走行不能!

 

 

 

 

 

クロウ「…………」

 

まほ「…」

 

クロウ「…」ドキドキ

 

クロウ(……横転したけど…白旗出てないから…このまましれっと死んだふりしてれば……戦線復帰の可能性も……)

 

 

まほ「…撃て」ドン!

 

クロウ「ですよねー気づきますよね!うわァァァァ!!」シュパッ!

 

ルノー乙型走行不能! 

 

 

 

 

俺「うわ…二輌やられた…」

 

ネクラ「赤星パンター倒したけど、あの二輌相手じゃ分が悪すぎる…一旦逃げるよ」

 

俺「オネェさん、阿部会長、そっちの状況は!?」

 

阿部『マウス撃破!そのかわりSMKはやられた!』

 

オネェ「派手にやられたわ…また修理で泣きを見るわね」

 

俺「…仕方なし、ありがとうオネェさん」

 

 

 

 

俺「航海!生きてるな!」

 

航海『おうよ!』

 

俺「Ⅲ号の位置がわからないから探してくれ」

 

航海『了解!』

 

俺「俺は最終作戦に必要な物を調達してくる!」

 

 

 

 

俺「ネクラ、秋葉原駅方面に進んでくれ」

 

ネクラ「…はいよ」

 

キモオタ「何をする気ですか?」

 

俺「いやらしいこと♡」

 

 

 

 

阿部「敵はあとは3輌…恐らく全車で固まってるだろうな」

 

航海『なんでだ?』

 

阿部「向こうは重戦車2輌中戦車1輌、こっちは駆逐戦車1、中戦車1、軽戦車1だ。固まったほうが都合がいい。警戒的な意味でもな」

 

航海『そりゃそうか……おっと、Ⅲ号発見……読み通り3輌固まってるな…こっちはまだ見つかってない』

 

阿部「とのことだ、隊長どうする?」

 

俺『もうちょっと待ってくれ…ハァハァ…すぐ済むから…ハァハァ』

 

阿部「…何やってるんだ」

 

俺『ハァハァ』

 

阿部「………おい」

 

 

 

 

まほ「……」

 

エリカ「…隊長?」

 

まほ「……エリカ、楽しんでるか?」

 

エリカ「……不本意ですが…」

 

まほ「ならいい」

 

Ⅲ号車長「なんだろう…さっきM3を倒したとき、今までより気持ちよかった…」

 

Ⅲ号砲手「…不味いわね…なんかとんでもないものに目覚めそうな子が……」

 

 

御舞等高校

一式中戦車

SU-100

Ⅰ号戦車C型

 

黒森峰女学院

ティーガーⅠ

ティーガーⅡ

Ⅲ号戦車

 

俺「準備は整った…勝負は一瞬だ。いくぞ!」

 

阿部「了解」

 

航海「了解!」

 

 

 

 

まほ「…来る」

 

エリカ「…ッ!」

 

Ⅲ号車長「…いくよ」

 

 

 

 

 

俺「“企画モノ作戦”開始ッ!!」

 

 




チビ『天狗缶詰株式会社より、言わずと知れた秋葉原の名物こてんぐのおでん缶!!缶詰とて侮ることなかれ!名古屋風な甘めの出汁に具だくさん!おつまみにも非常食にもなりますー!チチブデンキ近くの自販機にて発売中!!』

チビ『ゆずソフトの宣伝は諸事情により出来ません!!18禁だから!!エロゲ会社です!』

チビ『店に入ってすぐさまあるのはなんと大剣ドラゴンスレイヤー!日本刀から西洋剣、はたまたマスケット銃や手裏剣まで、様々な武器が壁に吊り下がってます!古今東西の武装が集まるアキバの武器屋、武装商店!武具を取り扱ったことのない初心者でも大丈夫!刀や銃など、実際の構造や取扱注意事項を店員さんが親切に教えてくれます!オーダーメイドも受付中!』


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企画モノ作戦!!

今回ちょっと短め


俺「作戦開始ッ!!Ⅰ号行け!!」

 

航海「両舷一杯ヨーソロー!!」

 

 

持ち前の速度で一気に黒森峰の前に躍り出るⅠ号!

 

 

 

 

航海「履帯狙えッ!撃てッ!!」

 

Ⅰ号が飛び出しティーガーⅠの履帯を狙う!

 

エリカ「予想済みよ!」

 

唐突な襲撃に素早く対処するエリカ!

 

テンガロンハットを片手で抑えつつ叫んだ!

 

エリカ「撃てぇ!!」 

 

完璧なタイミングでⅠ号を狙い撃つ!

 

 

 

 

 

 

 

航海「掛かったな…ざまあ見やがれ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エリカ(何かおかしい…あのⅠ号…あれは…)

 

 

 

 

 

エリカ「ポリタンク…?複合装甲の真似事…!?」 

 

 

ドゴォン!!

 

Ⅰ号の表面に取り付けられたポリタンクが破れ中身が飛び散る!

 

ドンッ!!

 

それに呼応するように小規模な爆発が起こりさらに中身を撒き散らす!

 

シュパッ!

 

しかしその工夫虚しくⅠ号は撃破される!

 

Ⅰ号戦車C型走行不能!

 

 

 

俺「うおおおおおおおおお!!!!」

 

 

Ⅰ号が白旗を上げたその瞬間、一式が現れる!

 

そしてその手には――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――パンツ

 

 

 

 

Ⅲ号車長「ファッ!?」

 

俺「撃てッ!!」

 

ドォン!シュパッ!

 

あまりにも酷すぎる方法で意表を突き、Ⅲ号を走行しながら撃ち抜く!

 

Ⅲ号戦車撃破!

 

エリカ「チッ!!砲手一式を狙えッ!!」

 

俺「行け阿部会長!!」

 

 

 

 

 

阿部「俺のモノを見ろぉぉ!!」

 

ティーガーⅡがチヘに注目する中、SUが現れる!

 

 

コスプレ 童貞を殺すセーター

 

巨乳(胸筋)が凄い

 

 

 

狙うのはもちろん隊長車ティーガーⅠ!

 

 

まほ「やはり……あの時と同じだ」

 

ティーガーⅠはSUの攻撃を読んでいた

 

 

 

阿部「…」

 

まほ「…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

阿部「撃てぇ!!」

 

まほ「撃て」

 

 

ドドォン!!

 

 

 

砲弾が交差する!

 

 

 

 

そして一騎討ちはこちらでも…

 

 

俺「マサイ装填ッ!!」

 

マサイ「次発…装填済み…ですっ!」

 

俺「ネクラ頼む!」

 

ネクラ「…任せろ」

 

 

 

 

エリカ「負けるわけにはいかない!」

 

エリカ「…今度こそ…守るッ!」

 

 

 

俺「かかってこいよ逸見エリカァァァァァァァ!!!」

 

チヘが真っ直ぐティーガーⅡに突撃する!

 

 

 

エリカ「撃てッ!!」

 

 

 

俺「ネクラッ!やれ!!」

 

 

 

ギャリリリリリリリリリ!!!

 

チヘがドリフトを始める!!

 

 

ティーガーⅡの砲弾がチヘを掠めて通過する !

 

エリカ「な…この技は…!!」

 

 

 

チヘはドリフトでティーガーⅡの側面につく!!

 

 

 

俺「西住ターンッ!!」

 

間違いなく、西住みほが黒森峰戦で披露したあのターンであった!

 

 

 

 

俺「撃てッ!!」

 

 

 

チヘ、ティーガーⅠ、SU-100、3つの砲声が同時に鳴り響く!

 

 

 

 

そして煙は晴れ…

 

 

まほ「…」

 

阿部「……」

 

まほ「…今度“は”私の勝ちだ」

 

阿部「…今度“も”だ……ハハハ!またやられた!」

 

まほ「ああ…!」

 

 

SU-100走行不能!!

 

 

 

シュパッ!!

 

ティーガーⅡ、走行不能!!

 

 

 

エリカ「クソッ!!やられた!!」

 

俺「あ、危なかったぁ…」

 

エリカ「…でも……その技は履帯を犠牲にする!アンタはもう動けないわ!!」

 

そう、この技は履帯が外れてしまうので再起は不可能!

 

 

 

 

 

ネクラ「でもな…動くさ…コイツはな」

 

 

 

 

 

エリカ「!?」

 

チヘが再び動き始める

 

 

エリカ「なんで…履帯が外れてない…」

 

俺「そこも織り込み済みだ…!地面見てみろ!」

 

エリカ「こ、これは!!?」

 

 

 

 

俺「Ⅰ号が身体張って撒き散らした…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺「ローションだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

実は20Lポリタンク入りローションというものは珍しいものではない。企画AVやバラエティなどのヌルヌル企画には絶対に必要なのだ。

 

今回Ⅰ号戦車にローション入りのポリタンクを載せ、ダクトテープとワイヤーで固定、とにかくギリギリまで載せる

 

砲撃を受けた瞬間そのローションは地面に撒き散らされる

 

火薬を仕込んで壊れなかったポリタンクにも穴を開け、さらに多くの量を撒いた

 

 

………秋葉原のエロタワーと呼ばれる大人のおもちゃ屋さんから拝借してきた

 

ちなみに先程のパンツは俺がついでにくすねてきた使用済みパンツ(inガチャガチャ)である。

 

 

俺「大量のローション、ネクラの運転テクニックであのターンを履帯を壊さずに実現した!一応ゴム履帯履いてて良かったぁ!」

 

 

※よい戦車道受講者は真似しないで下さい

 

キモオタ「…俺氏……喜んでる場合ではないです」

 

俺「さて……」

 

 

 

 

まほ「全く……無茶というか何というか…」

 

俺「お褒めに預かり光栄」

 

キモオタ「…次の作戦は?」

 

俺「…残念ながら無い」

 

キモオタ「…マジデスカ」

 

俺「逃げ回りながらなんとか肉薄射撃を狙うぞ」

 

ネクラ「了解…!」

 

俺「パンツァーフォー!!」




チビ『大人のデパートエムズは日本一の大きさを誇るアダルトグッズ専門店です!隊長が突撃して色々くすねたのもここです!地下1階~6階まで全てにアダルトグッズやコスチューム、ランジェリーを詰め込んだビル丸ごと全てがアダルトグッズ売り場!平日は平均2000人、土日は5000人の来場者数があり、男性客のお客様は勿論ですが、週末はカップル、女性の一人客も多くきているそうです!きっとイチャイチャしながらそういうグッズ買うんでしょうね!とんだドスケベ共だぜ!ケッ!カップル羨ましいなぁ!!ケッ!』

チビ『さて、ティーガーということでこれだけは譲れなかった!そう、とらのあな!とらのあなは同人誌を中心とした漫画関連商品などを店頭販売および通信販売する同人ショップ!漫画同人誌以外にも商業漫画本、アニメ関連の映像・音楽ソフトや書籍、またそれらの関連商品などのオタク向けグッズ等も扱っています!メロンブックスと双璧を成す同人誌屋!エロ同人も豊富!中央通りに三店舗存在します!とらのあなAは巨大!Bは女性向け!Cは古物同人誌多め!だいたいそんな感じだった気がする!』


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決着!チヘVSティーガーⅠ!!

ついに決着!


俺「とにかく逃げろ!スピードはこっちのほうが上!」

 

ネクラ「ただ逃げるだけか?」

 

俺「そんな馬鹿な!路地回り込んで隙を突く!」

 

そのとき

 

俺「ッ!!」ゾクッ!!

 

俺「停車ッ!!」

 

 

 

ズガァァァン!!

 

 

 

目の前に瓦礫が流れる!

 

 

 

まほ「次発装填…」

 

俺「家屋抜き……かよ…」

 

ティーガーは建物を貫いて攻撃してきた!

 

俺「次来るぞ!全速後退ッ!」

 

チヘが急速に後退し…

 

俺「左回避ッ!」

 

まほ「撃て」

 

ドォン!

 

俺「あっぶねぇ!!」

 

紙一重で回避!

 

俺「逃げるぞ!」

 

まほ「逃がすな、追うぞ」

 

俺「マサイ!秘密道具類は何が残ってる!?」

 

マサイ「ダクトテープとワイヤーはさっきのローション撒き散らしたときに全部使いました!アルミデコイはこの状況じゃ簡単に見破られます!むしろ敷設するときを狙われてお陀仏!」

 

俺「火炎瓶は!?」

 

マサイ「ガソリンと液体火薬はさっきの企画モノ作戦で使いました!煙幕ならありますがこのスピードで撃っても役にはたたないかと!」

 

俺「なんか使える道具……さっきエロタワーで調達したパンツと電マしかねぇ!」

 

キモオタ「何を調達してきてるんですかぁ!!」

 

ネクラ「…ふざけてる場合かぁ!!」

 

ティーガーの攻撃!

 

俺「回避ぃ!!」

 

ギャリリ!!

 

俺「ぎゃぁぁ!!あっぶねぇ!!」

 

ネクラ「…どうする?このままじゃ近づけないぞ」

 

俺「中央通りに戻るぞ!さっきティーガーⅡ倒したあたり!」

 

ネクラ「了解…」

 

 

 

 

 

 

まほ「流石…と言ったところか…我々の砲撃を全て避けるとは」

 

俺「まあな…そのくらいの技術がなきゃチヘでお前らとやりあうなんて不可能だ……うん…ホントに…」

 

 

 

先程撃破したティーガーⅡを遮蔽物として使い、それを挟んで二輌が睨み合う

 

 

 

 

俺「撃てッ!!」

 

ドォン!!

 

 

 

まほ「無駄だ…57㎜じゃティーガーの正面は抜けない」

 

 

キモオタ「狙いは…こっちですぞ!」

 

チヘから発射された榴弾は最後に残っていた大看板の骨組みに炸裂、落下する!

 

俺「最大威力の大看板だ!」

 

まほ「ほう…あの看板を落として我々を動けなくするつもりか……」

 

 

 

 

まほ「だが…外れだ…」

 

ガシャァァン!!

 

看板はティーガーⅠから外れ、障害物となっていたティーガーⅡに立てかかる

 

 

 

 

 

まほ「砲撃用意…」

 

無慈悲な8.8cm砲がチヘを狙う!

 

 

 

 

 

俺「行くぞ!エンジン全開!」

 

まほ「…!?」

 

俺「チヘの砲じゃティーガーの正面装甲は抜けない…かと言って安々と背面見せてくれるほど黒森峰は甘くない……なら!」

 

 

チヘはティーガーⅡに向けて突進!

 

 

 

俺「直上を狙う!!」

 

 

 

活路を見出したのは先程のバレンタイン

 

ティーガーⅡと先程落として持たれかけた看板をジャンプ台にする!!

 

 

俺「ネクラぁ!!」

 

ネクラ「任せろ……!!」

 

ジャンプ台に乗りかかる―――

 

 

 

まほ「させるな!撃て…!」

 

阻止しようと照準を合わせ直すも

 

 

 

 

 

マサイ「おおおおおおお!余所見厳禁…です!」

 

ザリザリザリザリザリ!

 

チヘから転げ降りたマサイが発煙筒を投げる!

 

マサイ「いけぇ!!」

 

ボブっ!!

 

一気に煙を撒き散らす!!

 

 

マサイ「命中率低下!後は頼みます!」

 

 

ネクラ「飛ぶぞ!狙え!」

 

 

 

 

 

 

 

 

チヘが飛んだ――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

キモオタ「全て尽くした…後は当てるだけです……………」

 

 

 

 

カチッ

 

 

引き金が鳴る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドォン!!!

 

 

放たれた弾は寸分狂いなく突き進み……

 

 

俺「…」

 

 

 

 

まほ「……」

 

 

 

ドゴォン!!!

 

 

直上よりも更に装甲が薄いハッチに炸裂!!

 

 

 

………の瞬間

 

 

グシャ!

 

 

俺「ブベッ!」

 

キモオタ「ウッ!」

 

ネクラ「……おごぉ!」

 

 

………チヘ落下

 

 

 

 

シュパッ!!

 

 

 

 

 

黒森峰女学院ティーガーⅠ走行不能!

 

 

 

 

勝者、御舞等高校!

 

 

 

 

 

 

 

俺「……勝ったな……遂に」

 

キモオタ「勝ちましたな……」

 

ネクラ「……ああ」

 

ガチャン!

 

ティーガーⅠからまほが現れる

 

 

まほ「……」

 

俺「……ありがとうございました!」

 

まほ「みほに負けて…君に負けて…本当に自信が無くなるよ」

 

俺「…それ今俺に言います?」

 

まほ「このくらいの文句は許せ。敗者は愚痴をいう権利があるんだろう?」

 

俺「なるほど…確かに前の試合でそう言ったな…じゃあ俺は仲間の前では言えないような下ネタをここで言……嘘ですやめてください誠に申し訳ありません」

 

まほ「…」ジトー

 

思いっきり振りかぶった拳を引っ込めるまほ

 

俺「それで、楽しめたか?戦車道」

 

まほ「ああ、楽しかった。試合をしているメンバーも、それを見ている観客も…そして私も…笑っていたな」

 

俺「そりゃよかった……妹さんには感謝しないとな」

 

まほ「私が今、自由に戦えたのは…戦車道の常識を壊してくれたみほと…君のお陰かもしれないな」

 

俺「…お礼とか言うなよ……悔しいからリベンジしたかっただけだからな」

 

まほ「なるほど、これが俗に言う『ツンデレ』というヤツか」

 

俺「違う!」

 

まほ「冗談だ…言う言葉はお礼じゃないな…」

 

 

 

 

まほ「おめでとう」

 

俺「……どうも」ニヤリ

 

 

 

 

 

 

 

俺「さぁてと!!試合も終わったし、祭りといこうか!!」

 

 

 

『いええええええええええええええいい!!!』

 

まほ「な!?」

 

俺「サプラーイズ打ち上げだぁ!!!」

 

まほ「打ち上げか、それはいいな」

 

俺「双方の作戦の見直しとかは祭りが終わってからな!取りあえず今は参加者関係者観客全員で騒ぐぞ!秋葉原勢準備いいかぁ!!?」

 

『屋台準備完了だぁ!』

 

組合長からのドデカイ返事!

 

俺「御舞等高校商業科!手筈は整ってるな!!?」

 

『おうよ!もちろんだ!』

 

俺「アンツィオ勢!稼ぎ時だぞ!この場を用意した俺を敬え!」

 

アンチョビ『おう!!感謝の印としてあとでよくわからない遺跡の柱を送ってやる!!』

 

俺「いらねぇ!!!」

 

 

 

 

 

選手専用特設パーティー会場テント

 

もはやコスプレパーティーと化して、大騒ぎとなっている

 

チビ『さて御舞等高校隊長者のスポンサーモーゼスさんのケバブ屋さんは〜』

 

チョウ「チビさん宣伝いいからゴハンゴハン!」

 

チビ『食べてもらったほうがはやいですね!ちゃんと特設屋台を用意して貰ってますよ!!』

 

Ⅲ号車長「あっ!さっきのM3の車長!」

 

チョウ「うへっ!Ⅲ号車長サン!?なんかやな予感が…逃げヨ!」

 

赤星「乾杯!!」

 

クロウ「プロストォ!!!」

 

阿部「やらないか?」

 

黒森峰教員「ウホッ」

 

 

 

 

 

俺「おっ!騒いでる騒いでるぅ!!」

 

まほ「ああ、みんな浮かれてるな」

 

俺「俺も混ぜろー!」

 

 

 

まほ「……フッ…こういうのも、悪くないな」

 

エリカ「ふぁいふぉー!」

 

まほ「食べ終わってからでいいぞ、エリカ」

 

エリカ「モグモグ…」

 

まほ「どれ、ここにはノンアルコールビールはあるのか?」

 

 

 

俺「ボエ〜〜〜♪」

 

オネェ「アハハ!隊長歌下手!」

 

航海「やらないかは普通に歌えるのにッ…ハハハ!ボエ〜ってッ…ハハハハハハ!」

 

不良「ジャイアンっすね隊長!」

 

俺「うるせー!笑うな!じゃあ黒森峰ぇ!お前ら歌ってみろよ!」

 

『ええー!』

 

俺「代表して西住まほ!歌え!」

 

まほ「わ、私か!?」  

 

エリカ「ちょっと!だったらせめて隊長の代わりに私が!」

 

まほ「いいな、悪くない。エリカ、一緒に歌うか?」

 

マウス車長「あの…クリスマスパーティーで黒森峰女学院校歌しか歌わなかった隊長が…!」

 

パンター車長「歌う…ですって!?」

 

 

 

まほ「〜〜〜♪」

 

俺「おお!意外と上手い!けどドイツ語だから全然わからん!」

 

エリカ「隊長!合わせられません!」

 

俺「ノリでいけノリで!」

 

 

 

やんややんやと騒ぎに騒いで祭りは更に盛り上がっていく!

 

 

 

同時刻、UDXモニター前

 

河嶋「…ハァハァ…会長…やっと見つけました!」

 

人混みを掻き分けて大洗の河嶋が現れる

 

桃「会長!どこに行ってたんですか!」

 

 

 

杏「かーしま、試合の準備」

 

桃「会長!?」

 

杏「大学選抜のときも思ったけど…中々面白そうじゃん」モグモグ

 

 

 

 

杏「…」ニヤリ

 

 

 

 




秋葉原市街戦編終了!さてここからどうしようかなという話でございます

取りあえず今後の方針としては一旦このまま最終話に向かって進んでいって完結を目指します。しかし最終章やらまだネタにしてないスピンオフやらも書きたい。なので完結後にもしかしたら追加エピソードをダラダラ不定期に書くかも(書くとは言っていない)。そんな感じで物語は彼女達との戦いに進んでいきます


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最終決戦!VS大洗女子!
秋山優花里の御舞等高校潜入レポート!


最終決戦、VS大洗女子編開始です!


 

俺「キタキタキタキターー!!」 

 

航海「うわビックリした!」 

 

チビ「何ですかいきなり……エロ本でも拾いました?」 

 

俺「来たんだよ予算が!!」 

 

チョウ「オオ!これで新しい戦車が買えますネ!」 

 

俺「いや、戦車は買わない」 

 

チョウ「エー」

 

阿部「…まあ乗組員いないしな……」 

 

御舞等高校は人数ギリギリなのである。 

 

俺「と言うわけで今ある戦車の改造に使うぞ。チョウ、チビ。本土のおっさんのところ行くぞ。改造だ」 

 

 

 

その時、

 

クロウ「大変だ大変だぁぁぁぁぁぁ!!」 

 

俺「どうしたクロウ!尿道からキュウリが抜けなくなったのか!?」 

 

クロウ「そんな特殊なプレイしたことねぇよ!!というか入らねぇ!!」 

 

俺「…実は夜な夜な810先輩が…いや、やめておこう」 

 

クロウ「待って!?怖い怖い怖い!何!?俺夜中尿道拡張されてるの!?」 

 

俺「どんな姿になっても…俺はお前の友達だからな」キラッ 

 

クロウ「嫌ぁぁぁぁぁ!!」 

 

 

 

 

クロウ「パンツ抜いて尿道確認したけど正常だった…良かった…」 

 

俺「尿道は……な………」  

 

クロウ「危機は去ってない!?」 

 

俺「ところで何かあったのか?さっき大変だ大変だとか言ってたけど」 

 

クロウ「肛門確認してからでいいか?」 

 

俺「肛門確認しながら報告しろ」 

 

 

 

 

クロウ「大洗女子から試合の申込みがあった」 

 

クロウは手鏡で肛門を覗きながら言った 

 

 

 

 

 

~大洗女子学園~ 

 

みほ「御舞等高校…ですか?」 

 

杏「うん。男子との試合も面白い経験になるからね~」 

 

桃「相手は男子戦車道チームとしては日本一だ。相手に両数制限があったとは言え、あの黒森峰にも勝利している」 

 

華「大学選抜のときにも来てくださってましたよね」 

 

沙織「あの変態さん達か…」 

 

麻子「いつもの、やだもーは無いのか?」 

 

沙織「だって変態だし…」 

 

みほ「あ…はは…」 

 

御舞等は大学選抜戦で女子の制服で登場して、各隊長にセクハラしている。 

 

みほ「ところで相手の情報は…?」 

 

杏「例のごとくそろそろ届くよ~」モグモグ

 

 

 

優花里「不肖秋山優花里、帰還しました!」バタン! 

 

杏「お疲れ~」 

 

みほ「優花里さん…やっぱり偵察?」 

 

優花里「はい!男子校ということで少々手間取りましたがなんとか偵察してきました!動画編集もちゃちゃっと!」 

 

杏「それじゃ早速再生して」 

 

 

 

 

『御舞等高校潜入レポート!』 

 

優花里『どうも!今回は御舞等高校に来ています!例のごとくコンビニの連絡船に忍び込んできました!』 

 

 

 

優花里「今回は男子校ということで学ランです!いかがでしょうか!」 

 

華「とてもお似合いですよ」 

 

みほ「優花里さんかっこいいよ」 

 

優花里「ありがとうございますぅ~!」モシャモシャ 

 

 

 

 

 

優花里『御舞等高校は秋葉原の学園艦です。電気街やサブカルチャーが色濃いですが、学生寮がある地区は神田、神保町あたりを意識しているようで落ち着いた雰囲気です』 

 

 

 

 

優花里『さて、早速戦車ガレージに潜入であります!』 

 

 

 

優花里『おおっとこれはソ連のSMK重戦車!御舞等高校の主力にしてわずか一輌しか作られていない超激レア戦車であります!!』 

 

優花里『後のKVシリーズに繋がる素晴らしい戦車です!』 

 

 

 

 

沙織「砲塔が2つあるね」 

 

優花里「16.5口径76.2 

戦車砲と副砲の42口径45 mm戦車砲であります。その他にも7.7mm機銃や12.7mm機銃などが取り付けられています」 

 

沙織「ひゃー!ハリネズミだ!」 

 

優花里「車長への牽制のために大量の機銃を配備しているようです。ですが簡単な機械でしたのでこちらの機銃でもすぐに壊せるかと」 

 

 

 

優花里『続いてはM3スチュアート……という事前情報でしたが……改造されています。これはM5A1です。エンジンを2基搭載していて速度が上がりますね』 

 

優花里『さらに砲が日本軍の47mm砲です。本家よりも貫通力が高くなっています』 

 

 

 

華「アメリカの戦車なのに日本の砲なんですか?」 

 

優花里「御舞等高校のM3は中国軍仕様と名乗っていました。史実でも戦後中華民国軍は供与されたM5に鹵獲したチハの砲を載せていたので、それになぞらえたのでしょう」

 

 

 

優花里『さて!お次はルノー乙型です!ルノー乙型はフランスのルノーNC-27を日本軍が輸入したものです!』

 

 

優花里『実はこのルノー乙型は我々の八九式よりも古いもので性能はお世辞にも良いとは言えません…素晴らしい戦車ではあるのですが…』 

 

優花里『しかし御舞等のルノー乙型の搭乗員の練度は凄まじく高く、シャーマン、パンターなど名立たる傑作戦車を撃破しています。通常ではあり得ない戦果です……』 

 

 

 

柚子「八九式よりも旧式の戦車で……?」 

 

杏「これは要注意だねぃ」

 

 

 

優花里『さてさて!バレンタイン歩兵戦車の登場です!イギリスの戦車で、とにかく量産して数で攻めることを目的で生まれました』 

 

優花里『しかし御舞等のバレンタインは75mm砲を装備しているのでその火力は侮れません』 

 

優花里『それに加えて御舞等高校はあのジャンピングタンクを再現しているのです!』 

 

 

 

麻子「ジャンピングタンクってなんだ」 

 

優花里「塹壕を越えるために戦車にロケットブースターをつけて、戦車が塹壕を飛び越えられるようにした戦車です。史実では失敗するとひっくり返ってしまうので実用は出来なかったそうですが…」 

 

 

 

優花里『さて次は……』 

 

 

 

 

俺『よっしゃぁ!始めるぞ!』 

 

 

 

優花里『はっ!どうやら御舞等が練習を始めるようです!隠れなければ!ええと…どこに…』コソコソ 

 

ガサガサガサ…ガサ

 

優花里『おお!こんな所にお誂え向きのダンボールが!』ゴソゴソ 

 

カポッ

 

秋山殿inダンボール 

 

 

 

優花里(完璧な偽装であります!) 

 

 

 

俺『よーし指定の場所に出発するぞー』 

 

チビ『楽しみです!生まれ変わったⅡ号!』 

 

チョウ『真の金門之熊の出番デスネ!』 

 

 

 

 

ゾロゾロと動き出す御舞等戦車 

 

 

 

 

優花里『………バレませんでした』 

 

 

優花里『…練習を覗いてみましょう!』 

 

 

 

 

 

 

 

俺『………』 

 

 

 

 

優花里『え……』 

 

 

そこは学園艦上の広場だった 

 

 

そして御舞等高校に向かい合うのはパーシングなどの強力な戦車 

 

優花里『試合……?』 

 

 

 

 

みほ「あれは…ギルバート高校?」 

 

沙織「どうしたのみぽりん?」 

 

優花里「ギルバートは今季の注目チームです!最近力を上げてきたチームですよ!」

 

 

 

 

 

優花里『なんで試合を…?』 

 

??『元々は黒森峰戦の前にやる予定だったらしいですがね』 

 

優花里『!?』 

 

葉蔵『おっと、驚かせてすみません。私は御舞等葉蔵、ここの理事長です』 

 

優花里『あ、理事長先生…』 

 

葉蔵『畏まらなくていいですよ?大洗の秋山優花里さん』 

 

優花里『え!?な、なんで知ってるんですか!?』 

 

葉蔵『あの大洗のメンバーですからね。この前の全国大会や大学選抜戦、素晴らしい試合でした』 

 

優花里『こ、光栄です…』

 

 

 

 

 

俺『よろしくお願いします!』 

 

仁子『…ふーん』 

 

義永仁子はギルバート高校の隊長である 。噂では前の高校でダブってギルバートに編入してきたとかなんとか

 

 

 

仁子『ダッサ』 

 

 

 

 

俺『?』 

 

仁子『安いザコ戦車かき集めてどうするつもり?男子戦車道一位って言っても所詮マイナーでしょ?戦車道舐めてるの?』 

 

 

優花里『ギルバートの隊長さんは試合前に精神的に揺さぶりをかけてくるという情報があります…』 

 

 

 

俺『ええ!まだまだ未熟なのでご指導ご鞭撻よろしくお願いします!』 

 

 

 

優花里『しかし動じません!嫌味も爽やかな笑みで返しました!』 

 

 

礼が終わり各自の車両に戻る生徒 

 

 

 

 

 

 

俺『ヤツを殺せ。遠慮はいらん。紳士を捨てろ』 

 

全員『イエッサー!』 

 

 

 

優花里『ブチ切れてらっしゃる!?』 

 

 

 

華「大丈夫ですかね…かなり揺さぶられてますけど」 

 

沙織「冷静な判断出来るのかな…?なんか全車突撃しちゃいそうな勢いだけど……」 




せっかく大洗と戦えるなら優花里さんに潜入されたいよね

ギルバート高校の義永仁子は『ガールズ&パンツァー リトルアーミーⅡ』に登場!!


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秋山優花里の御舞等高校潜入レポート!2

というわけで三人称から見た御舞等の試合


試合開始!

 

 

 

優花里『…凄いです………』 

 

 

優花里『まずはⅠ号戦車とⅡ号戦車が偵察…スピード的にⅠ号戦車はC型ですね…この速度に隠蔽性…要注意です』 

 

 

 

優花里『ここでⅡ号戦車から飛び出しました!囮でしょうか!』 

 

葉蔵『いや、ここで一輌取るつもりでしょう』 

 

優花里『あれはⅡ号戦車L型!ルクスです!ドイツ語でヤマネコの名を冠する軽戦車です!情報では御舞等のⅡ号戦車はG型とされていましたが改造されています!』 

 

葉蔵『ここでの御舞等本隊も顔を出して撃ち始めました。やはりSMKの存在感は凄いですね。上手く視線を誘導してます』 

 

優花里『視線を誘導して、Ⅱ号戦車の接近に気づかせない…と』 

 

 

 

チビ『密着完了!』 

 

ギルバート生徒『な、いつの間にっ!?』 

 

チビ『だいしゅきホールドぉぉぉ!!』 

 

密着し車体と砲塔の間を狙い撃つ 

 

ギルバート『うわぁ!』シュパッ! 

 

優花里『なるほど…御舞等が軽戦車で重・中戦車を倒せるのは超接近戦に重きを置いているから…ですか』 

 

 

 

優花里『さらにM5、ルノー乙型が稜線射撃で寸分狂いなく履帯を破壊しています!流石は日本戦車の砲!!俯角が広いです!』 

 

 

 

 

杏「足回りが壊れたなら…」 

 

桃「どうなるんです?」 

 

柚子「桃ちゃんにはあまり関係ないかも…」 

 

桃「?」 

 

 

 

ドゴォン!! 

 

優花里『出ました!御舞等高校の主砲、SU-100です!ソ連の対戦車自走砲で、100mm砲は絶大な威力!恐ろしいことに1500m先からティーガーを正面から撃破出来ます!』 

 

 

どおん!どおん! 

 

動けなくなった敵戦車を狙撃していく! 

 

優花里『あまり砲精度がいいとは言えないソ連砲で長距離狙撃をこなすとは…よく自身の戦車のクセを理解しています』 

 

 

 

 

 

沙織「自分のことを良くわかってる女の子は恋愛でも百発百中だもんね…」 

 

麻子「つまりは沙織は何も分かってないということか」 

 

華「そもそも的を見つけられないのでは?」 

 

沙織「ちょ!辛辣過ぎ!」 

 

 

 

 

 

優花里『あのギルバートが完全に劣勢…』 

 

葉蔵『出ますよ、御舞等高校最後の一輌が…』 

 

 

稜線の向こうから顔を出すのは…

 

 

優花里『御舞等高校隊長車……一式中戦車チヘ!』 

 

 

俺『……』ゴゴゴゴゴゴ 

 

 

 

 

 

 

 

沙織「…大学選抜のときも来てたけど……本当にあれが隊長車なの?」 

 

華「失礼ですよ…確かに気持ちはわかりますが…砲も小さいですし」 

 

優花里「本当に恐ろしいのは戦車ではありません…」 

 

 

 

優花里『一式の車長は御舞等高校の司令塔であり、自らを奇策師と名乗っています。常人では考えることができない、実行出来ない作戦を用いて数々の強豪を破ってきました』 

 

 

 

俺「……」

 

俺はギルバート高校を静かに、冷たく見つめる 

 

優花里『ッ!』ゾクッ! 

 

俺の迫力に一歩下がる… 

 

 

優花里『お、御舞等の一式はの強さは作戦指揮だけではありません』 

 

 

 

俺『撃て!』 

 

 

ドォン! 

 

 

 

優花里『砲撃はまさに百発百中…』 

 

ドゴン! 

 

仁子『!?』 

 

御舞等本隊の後ろからギルバートの隊長車、M26パーシングの履帯を狙撃で破壊する! 

 

 

 

優花里『その腕前はサンダースのナオミ殿、プラウダのノンナ殿にも引けを取りません』 

 

 

 

キモオタ『…』ドドドド 

 

 

 

優花里『そして装填手…御舞等高校は徹甲弾、榴弾以外にも煙幕弾など普段の戦車道ではお目にかかれない特殊な砲弾を使います。しかし一瞬のハンドサインも見逃さず砲弾を装填』 

 

 

 

ドゴン!! 

 

優花里『最短で次発に繋げます』 

 

 

マサイ『』ゴゴゴゴゴゴ 

 

 

 

 

優花里『そして操縦士…彼は操縦の天才です』 

 

 

 

麻子「…」ピクッ 

 

 

 

 

優花里『元々彼は御舞等高校自動車部のエースです』 

 

葉蔵『…もうやめてしまいましたけどね』 

 

優花里『彼の乗ったRX-8と競うとまるで自分が動いていないように思える…永遠に追いつけないような感覚に陥る…その現象から彼についた名は《†エンドレスエイト†》』 

 

 

 

沙織「でも車の運転と戦車の操縦って違くない?」 

 

麻子「いや、通ずるものはある。一流の運転手は1秒、いやコンマ1秒でも速く走るために風の動き、抵抗を感じ、地面のほんの少しの凹凸を見分ける。それだけで走り方は変わるものだ」 

 

沙織「麻子…流石操縦士…自動車部みたいにクルマとかも詳しいの?」 

 

麻子「いや全く」 

 

沙織「…」 

 

 

 

御舞等高校対ギルバート高校 

 

現在  

 

 

8対1 

 

 

 

仁子『な……な!?』 

 

 

 

 

俺『全車……』 

 

 

 

 

俺『撃てぇ!!!』 

 

 

 

シュパッ!! 

 

 

 

 

優花里『これが………』 

 

 

 

 

 

 

御舞等高校ッッ!!!

 

 

 

 

みほ「………」 

 

桃「…これは……」 

 

沙織「…完全…勝利…」 

 

杏「相手に取って不足なしだねぃ」 

 

俺「ちくわ大明神」 

 

華「ええ…強さが滲み出ています……」 

 

 

 

 

 

 

 

 

全員『え?』 

 

 

 

 

 

桃「待て今の誰だ」 

 

沙織「ちくわ…?」 

 

みほ「え………?」 

 

柚子「か、会長!下!下!」 

 

杏「ん?」 

 

俺「ども」

 

俺は椅子だった 

 

 

 

 

もう一度言う 

 

 

 

 

 

俺は椅子だった

 

 

 

俺「どーも」 

 

みほ「ふぇぇ!?」 

 

会長の座っている椅子が、四つん這いの俺に変わっていた 

 

杏「おおーいらっしゃーい、よく来たね」 

 

桃「会長少しは動じて下さい!」 

 

沙織「い、いつからそこに!?」 

 

俺「ええーと……『この学校にいられなくしちゃうよ?』のくだりから」 

 

沙織「アニメ一話から!?」 

 

俺「まあまあ冗談はおいといて」 

 

 

 

杏「どうせ偵察に来たんでしょ?」 

 

俺「いや、可愛い女の子をナンパしに」 

 

杏「うれしいねぇ」 

 

俺「……ねぇどうしようこの人ボケをボケとして受け取ってくれない」 

 

桃「知らん!」 

 

俺「まあ既に偵察済なんだけどね。今ガレージにチョウがいる」 

 

桃「西住!確保に向かえ!!!」 

 

みほ「え…えぇ…」 

 

俺「桃ちゃ~ん、みぽりん困らせちゃだめだよ」 

 

桃「桃ちゃん言うな!あと慣れ慣れしい!」 

 

俺「何この子弄るの楽しい」 

 

桃「もう許さん!!ここで拘束する!そしてしばく!」 

 

俺「そりゃ勘弁!」 

 

桃ちゃんの飛び蹴りをヒョイと回避する俺 

 

回避されて思いっきりずっこれける桃ちゃん 

 

桃「きゅう…」 

 

 

俺「それじゃ偵察も済んだし、挨拶もしたし、撤退しましょうかねー」 

 

杏「んー簡単には逃さないよー?」 

 

柚子「ここは学園艦で際も高い艦橋にある生徒会室です。入り口も塞がれてるので逃げ場はないかと…?」 

 

麻子「でぃふぇーんす…」 

 

扉の前でダラダラと手を広げる麻子さん 

 

沙織「麻子やる気なさすぎ!」 

 

俺「それじゃーね!」 

 

そう言うと俺は窓ガラスに突撃する! 

 

 

俺「楽しみにしてるぜ!西住殿!!」 

 

 

バリーン!! 

 

窓を突き破る! 

 

 

 

沙織「ええええええ!?」 

 

 

 

バフっ! 

 

 

俺「パラシュート!」 

 

 

 

そしてパラシュートで連絡船に向かって飛び出す!

 

 

 

 

残されたのは 

 

みほ「」 

 

沙織「」 

 

華「」 

 

優花里「」 

 

麻子「」 

 

柚子「」 

 

桃「」 

 

無言の七人と 

 

 

杏「ふーん…」ニヤリ 

 

不敵な笑みを浮かべる会長と 

 

 

 

 

突き破られた窓ガラスの中に落ちた『アンツィオ高校 アルベルトポーロ様 窓ガラスの修繕費』と書いてある領収書だった

 

 

 

 

大洗女子学園上空 

 

 

 

俺「チョウ!帰るぞ!」 

 

チョウ『了解デス!作戦は成功デスカ?』 

 

俺「もちろん!」 

 

 

 

 

 

俺「ちゃーんと秋山殿が撮影してくれてたよ、ギルバート戦」 

 

チョウ『アア…あの…』 

 

 

 

俺「Ⅰ号戦車には隠し機能は使わせてないしな。そこまでの情報漏えいは無いな。あとキモオタの狙撃能力は確かに高いけどノンナ、ナオミ並は言い過ぎだろ…確かに命中率なら負けないとは思ってるけどアイツ重戦車の砲撃たせたら反動で肩抜けて狙撃どころじゃない。しかもネクラが自動車部辞めた理由は『太ももが見えないから』。あとアイツの二つ名は見てたアニメからテキトーにつけた意味のないもの。俺から強敵オーラ出てたのはあの時本気でウンコ我慢してたから」 

 

チョウ『試合シーンだけで怒涛の嘘!!というか裏事情かっこ悪!』 

 

 

 

 

俺「ハリボテ作戦!傍から見たら俺達結構かっこいいぜ!!」 

 

 

 

チョウ『どーでもいいですケド…窓ガラスの修繕費…アンツィオの理事長に払わせていいんですカ?』 

 

俺「《アンツィオ流いい男の流儀》その五十三。浮気がバレたときの最終手段は格好良くその場から逃げること。窓ガラスくらい払ってやるから華麗にキメてこいって本人が言ってた」 

 

チョウ『あのおじいさん…』 

 

俺「ちなみに《アンツィオ流いい男の流儀》その一は『ワイシャツは肌に直接着るもの』だった」 

 

チョウ『それはジローラモさん』

 

 

 

大洗女子生徒会室

 

 

柚子「…なんというか……」 

 

みほ「嵐みたいな人でしたね…」 

 

桃「器物損壊だ!逮捕してやる!」 

 

杏「まぁまぁ…修理業者も呼んだしさ」 

 

優花里「あのー」 

 

みほ「優花里さんどうしたの?」 

 

優花里「彼が来たせいで話しそびれたのですが…まだ御舞等高校の弱点について話していません…」 

 

沙織「え!?弱点見つけてきたの!?」 

 

優花里「はい!こちらをご覧下さい!」

 

 

 

優花里さんは二枚目のディスクを取り出し、再生する

 

 

俺『愛里寿嬢!?ここ一週間は島田流に顔を出さなくてもいいはずでは!?』 

 

愛里寿『ボコランドのヘルプ…来て…』 

 

俺『嘘だ!また24時間耐久ボコだろ!あと俺近いうちに試合あるんだけど!?あ、やめ……ホントこの黒服さんどこから出てくるの…あっ、やめ!……………アッー!』 

 

 

 

 

そこには島田愛里寿その人にコキ使われる俺の姿が! 

 

 

 

 

みほ「なにこれ」 

 

優花里「役に立つかはわかりませんが彼は島田愛里寿殿に頭があがりません。というか島田流そのものに飼い殺されてます」 

 

みほ「これ試合中に役立つかなぁ……」




私は椅子になりたい


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同じです、どんな戦車だって

まだ最後まで書き終わってないからちょーっとだけ更新が遅いかも


試合当日!

 

東富士演習場!

 

 

俺「思ったよりギャラリー多いな」

 

キモオタ「それは全国大会優勝校大洗の試合ですからね」

 

ネクラ「大洗の注目度は高いさ」

 

俺「俺達のファンはいないのかな」

 

マサイ「少ないでしょうね」

 

俺「チェッ」

 

 

 

 

 

俺「さて、それじゃあ締まっていこうか!」

 

 

マサイ「今日もお願いしますね、チヘ!」 

 

ネクラ「安心しろ…お前に被弾はさせないから…チヘ」

 

キモオタ「脅威の命中率、味合わせてやりましょう!チヘ!」

 

 

 

 

 

 

かつての大戦で様々な戦車が産まれた

 

司令官に「まさかこれら訓練用戦車で大戦に突入するとは思ってもみなかった」とまで言われた非力な戦車がいた

 

 

チビ「今日も暴れてやりましょうか!Ⅱ号!」

 

 

訳の分からない改造をされ、現代まで笑い物にされる戦車がいた

 

不良「…今日も飛ぶか!バレンタイン!」

 

 

 

その速さを生かせず、火力も無く、訓練にしか使われなかった戦車がいた

 

 

航海「我らに追いつく戦車無し!だろ?Ⅰ号!」

 

 

 

多くの国に配備され、多くの戦いに身を投じ、多くの血を浴びた戦車がいた

 

 

チョウ「どんな戦場でも戦い抜いてやりましょう!金門之熊!」

 

 

 

時代に取り残され、風土が合わない異国の地で朽ちた戦車がいた

 

 

クロウ「全ての現代戦車の兄、その威厳を見せてやろうぞ!ルノー乙型!!」

 

 

 

 

勇敢に戦うも、敵の攻撃ではなく事故によって行動不能となり、汚名を払うことすら出来ずスクラップにされた戦車がいた

 

 

 

オネェ「あなたが生まれたことは無駄なんかじゃない。まだ夢は見れる。そうよね?SMK」

 

 

 

生まれたのが大戦末期で、バランスの悪さを改善出来なかった戦車がいた

 

 

阿部「…一発やらないか?SU-100」

 

 

 

そして、

 

戦うことも出来ず、例え戦ったとしても敵には敵わない、哀れな戦車がいた

 

 

俺「今日も勝とうか!チヘ!」

 

 

 

 

 

非力な訓練車は絡み付いたら離さない超接近戦のスペシャリストになった

 

笑い物戦車は三次元での戦闘を得意とするトリッキーな戦車になった

 

取り柄を生かせない戦車は最速の偵察戦車となった

 

血塗られた戦車は言葉で巨大な敵を下した

 

時代に取り残された戦車は今、時代に合わせ、敵を打ち砕いた

 

失敗作と言われ、スクラップとされた戦車は老人の夢と若者の夢をその2つの砲に載せ、再び走りだした

 

バランスの悪い戦車は、その火力を持って仲間を救い続けた

 

 

 

戦うことを許されなかった弱小戦車は、奇策を用いてあの時代の戦車と渡り合えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして戦争は戦車道になった

 

 

 

 

 

両チームが向かい合い、隊長が前に出る

 

俺「似てるな、俺達の戦車は」

 

みほ「同じです、どんな戦車だって」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

審判「互いに礼ッ!!」

 

 

 

『よろしくお願いします!!』

 

 

 

 

 

戦車道が始まる

 

 

 

 

 

俺「パンツ!」

 

 

阿部『アッーーー!!』

 

 

ゲイ『フォーーーー!!!』

 

 

 

クロウ『さっきまでの大洗戦前に相応しい真面目な空気を返しやがれバァァァァァァカ!!』

 

 

本当はこれを言いたかっただけな男子戦車道SSは、最後の試合に臨みます

 

 

 

 

御舞等高校

一式中戦車チヘ

SU-100

Ⅱ号戦車ルクス

M5金門之熊

ルノー乙型戦車

バレンタイン歩兵戦車J

Ⅰ号戦車C型風

SMK重戦車D

 

大洗女子学園

Ⅳ号戦車H型風

八九式中戦車

M3リー

三号突撃砲

ヘッツァー

ルノーB1bis

ポルシェティーガー

三式中戦車

 




これを書きたかった。これを言いたかった。ただそれだけの物語。


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開幕

アニメ本編とかスピンオフとかかき集めて西住殿の戦術とか戦い方を徹底研究した結果!なんと!バカだからよくわかりませんでした!!そもそも戦術よくわからないから奇策で誤魔化してるのに西住殿の正確な描写なんか出来るかー!………すんません…少しでも軍神みぽりん近づけるように頑張ります


みほ「相手のの出方がわかりません。レオポン、カモさん、カメさんの一班とカバさん、アリクイさん、そして私達あんこうの二班に分かれて行動します。アヒルさんとウサギさんは偵察をお願いしますがあまり深入りはしないで下さい」

 

全車『了解!』

 

みほ「それと、相手のⅠ号戦車には注意してください。彼らの偵察力は並大抵の物ではありません」

 

 

 

みほ「ホイホイ作戦、開始です!」

 

 

 

俺「偵察は後悔チームに任せる。大洗は相手と互角の戦力の場合二手に別れる傾向にある。こちらも二手に別れて向かい撃つ。が、一班に戦力を集中させる。SMK、SU-100、バレンタイン、M5が一班に、二班は俺とルノー、Ⅱ号だ」

 

 

 

俺「Ⅰ号は三分後に隠し機能発動」

 

 

 

航海『了解!』

 

 

 

現在、戦車道公式ルールには大量のエンジンに対する規定がある。 お陰でエンジンを改造するときはギリギリを攻めねばならなかったりするが、そこにはモーターに対する記述が一切ないのだ

 

大洗の自動車部はそこに目をつけ、ポルシェティーガーの一時的な加速にモーターを利用したが御舞等高校は別の部分に目をつけた

 

 

 

 

航海「カモネット装備完了、エンジンカット………」

 

 

 

航海「無音走行開始」

 

 

 

 

 

戦車道において偵察の重要性は語る必要もないが、これほどまでに偵察に特化した戦車も少ないだろう

 

 

御舞等高校のⅠ号戦車C型は弾薬を通常の四分の一しか載せておらず、そのスペースをカモネットや迷彩シートを載せている。

 

さらにエンジンを切って追加で取り付けた追加モーターだけで走行することで走行音を極限まで減らすことに成功した

 

無論移動するだけでも音は生まれるが相手のエンジン音で掻き消える程度の音である。

 

 

 

そして…

 

 

航海「敵車両1100m先にポルシェティーガー発見。ルノーシャール、ヘッツァーも発見」

 

航海は航海科の中でも選りすぐりの視力と注意力を持つ、見張り員であった。

 

 

 

俺「よし!第一班はP虎隊を攻撃!Ⅰ号は一班が到着するまで捕捉し続けて。出来れば周りに他の戦車が隠れてないかも確認」

 

航海『了解』

 

俺「攻撃仕掛ける前にⅣ号捕捉しときたいな……クロウ、チビ、動くぞ」

 

クロウ『はいよ、気張っていきますか!』

 

 

 

阿部『あと2分で射程に入るぞ』

 

航海「まずい…動き始めた…囮としてこの場に縫い止める。下手に戦いにくいところに動かれたくない」

 

阿部『わかった、索敵中に敵を発見したけど勢い余って見つかった、みたいな感じに走ってくれ』

 

航海「了解、まあやってみる」

 

 

 

ガサッ!!

 

草陰から飛び出すⅠ号!

 

 

 

人はどんなに訓練されていても予想外の事態が起これば一瞬の硬直が生まれる。

 

 

P虎「」

 

Ⅰ号「」

 

僅か0.5秒にも充たない沈黙

 

 

ナカジマ『Ⅰ号発見!』

 

そど子『仕留めなさい!』

 

 

 

航海「逃げるぞ!ついてきやがれ大洗!」

 

 

 

 

 

杏「何か引っかかるなぁ……あの索敵第一なⅠ号が早々に発見出来るなんて」

 

柚子「会長?」

 

杏「そうか、わかったぞ!かーしま席変われ!」

 

桃「え…もうですか?」

 

杏「レオポンはⅠ号を狙うフリして周囲の警戒を怠らないで。カモさんはレオポンの後方を守ってあげて。相手の武装は機銃だけだから真面目に交戦しなくていいけど履帯への攻撃だけは気をつけてね。それじゃいっちょよろしくー」

 

ナカジマ『こちらレオポン、カメさんはどうするの?』

 

杏「恐らくⅠ号は囮。ミスが不自然過ぎた。囮なら御舞等本隊が攻撃しに来るはず…なら今のうちに本隊先頭の履帯を狙撃すれば動きは止められるしこの作戦にも有利だよ」

 

ナカジマ「なるほど、まあ向かい撃つ準備はしとくよ」

 

杏「西住ちゃーん、Ⅰ号戦車捕捉、ここで耐えるよ」

 

みほ「了解です。こっちも移動を開始します。ウサギさんも我々に合流してください」

 

梓『了解です!』

 

 

 

大洗の作戦は二班に分かれて敵の様子を見て、どちらかに敵が食いついたところをもう一つの班が挟み撃ちにする手堅い作戦である。

 

 

 

 

 

航海「ひぃ!怖い怖い!阿部会長!そろそろ逃げていいか!?」

 

阿部『了解した、まだ所在が分かってない戦車の捜索にあたってくれ』

 

航海「了か……」

 

 

おかしい…何かがおかしい…

 

 

航海「ヘッツァーが消えた……」

 

 

 

Ⅰ号が二輌の砲撃に怯えている間に、ヘッツァーは重戦車二輌の陰に隠れ、この場から消えていた

 

 

航海「まずい!阿部会長気をつけろ!!」

 

 

 

 

 

 

杏「ドンピシャ」

 

 

 

 

 

 

ドォン!!

 

ギャリンッ!!

 

 

茂みからヘッツァーがSU-100の履帯を破壊する!

 

 

不良『待ち伏せか!』

 

阿部『こちらくそみそ!履帯が外れた!どうすればいい!?』

 

俺『即座に修理を開始!チョウはヘッツァーを追撃!近づけさせるな!バレンタインとSMKは修理完了までP虎達を食い止めろ!今SUを失うわけにはいかない!』

 

チョウ『了解!』

 

俺「くっそー!やられた!」 

 

 

 

 

俺「Ⅰ号!全力で残りの車両探せ!恐らく奴らここで戦力集めてSUとSMK潰すつもりだ!」

 

航海『了解!すまない阿部会長、俺が気づいてれば…』

 

阿部『気にするな、後で身体で払ってくれればそれでいい』

 

航海『俺隊長ぉぉ!もうこのまま逃げていいか!?』

 

俺「敵前逃亡は死罪、今から活躍したら処遇は考えておいてやる」

 

航海『俺知ってる!考えておいてやる(許すとは言ってない)ってことだろ!』

 

俺「無駄口叩く暇があるなら探せ!」

 

航海『了解だよぉ!!』

 

 

 

俺「…ッ!」

 

俺が何かに気づく

 

俺「ラッキーかアンラッキーかわからないけどⅣ号発見!三突とチヌも一緒にいる!」

 

クロウ『なるほど、つまりどの戦車から一発貰っても一撃で終わるな!』

 

チビ『特にⅣ号…あのⅣ号がこの距離で外す姿が思い浮かばない…』

 

俺「だから撃たせない!煙幕弾用意!」

 

 

 

俺「湯けむり作戦開始!!」

 

 

 

俺「着弾点はⅣ号正面。初手で目を奪わないとやられる」

 

キモオタ「おまかせあれ」

 

 

ドォン!!

 

 

バシュウッ!!

 

 

キモオタ「完璧!」

 

俺「マサイ次弾装填!」

 

 

 

 

クロウ『久々にいくぞ超連射オラオラ装填!』

 

ドォンドォンドォンドォン!

 

バシュウ!バシュウ!バシュウ!バシュウ!

 

 

 

通常の煙幕とは違い御舞等の煙幕弾には敵の位置に煙幕を発生させることが出来るという利点がある

 

十分な火力があるチームには狙える位置にいるなら通常の徹甲弾を撃ったほうが効率的なので不要な代物であるが、御舞等のように火力不足だとどうしても接近する必要がある。接近にするために視界を奪えるこの弾は御舞等のためにあるようなものだろう

 

 

 

 

俺「煙幕を絶やすな!」

 

 

 

 

 

みほ「くっ!皆さん大丈夫ですか!?」

 

エルヴィン『ああ、だが何だこれは!奴らネーヴェルベルファーでも持ち出したのか!?』

 

カエサル『まるでマグネシアの戦いだ!』

 

左衛門佐『川中島の戦いか!いるはずのない上杉軍が来る!』

 

おりょう『宇都宮城の戦いぜよ!寺が燃えてる!』

 

三人『それだ!』

 

ねこにゃー『んにゃー!』

 

ももがー『驚きで猫化が進んでるナリ…』

 

 

 

みほ「落ち着いて下さい!進行方向は変えずにこのまま真っ直ぐ進んで下さい!」

 

 

 

俺「煙幕追加!」

 

Ⅱ号と一式が大洗がいるであろう場所に突撃する!その際車長二人は煙幕火炎瓶を投げ続ける!ちなみにドイツ軍も日本軍も火炎瓶使ってるからルール上は問題無し

 

 

俺「クロウは外から煙幕弾、チビは瓶で煙幕追加!俺は煙幕の中に突っ込んで撹乱する!」

 

 

 

俺「煙幕内じゃ味方同士の誤射が怖いが、こっちは一輌!誤射の心配は無い!」

 

 

 

チビ「発煙火炎瓶もう1個用意ー!」

 

チビが中から火炎瓶を取り出したそのとき……

 

 

 

ボフっ!

 

ねこにゃー「おぉー!外に出れた………」

 

チビ「………」

 

 

 

対面

 

チビ「…」

 

ねこにゃー「…」

 

 

ねこにゃー「ぴよたん殿!砲撃用意!!!」

 

チビ「遅い!食らえ火炎瓶!!」ビュ!

 

 

投げつけられた火炎瓶は回転しながらチヌに……

 

 

ねこにゃー「…」パシッ

 

ねこにゃーが片手で掴む

 

チビ「な…ナイスキャッチ?」

 

 

 

 

 

ねこにゃー「フンッ!」ビュオ!!

 

先程のチビの投擲とは比べ物にならない速さで投げられる火炎瓶

 

遠くに投げすぎてもはやどこにいったかもわからない

 

 

 

 

チビ「あ…ええと……」

 

チヌの砲、Ⅱ号をロックオン

 

チビ、手元に火炎瓶無し

 

 

 

ねこにゃー「ぴよたん殿!撃てぇ!!」

 

ぴよたん「がってん承知ぴよぉ!」

 

 

チビ「ぎゃぁぁぁ!!」

 

 

絶体絶命!

 

 

 

 

 

俺『どっせぇぇぇぇい!!』

 

どごぉ!!

 

 

ドォン!!

 

ももがー「おうふ!!」

 

 

 

俺『あぶねぇ!!』

 

 

チヌが砲撃する直前にチヘが体当たりし、照準をずらした!

 

俺『チビ!』

 

その一瞬の隙を突きⅡ号がチヌに密着する!

 

 

 

チビ「了解!必殺!“だいしゅきホールド”!!!」

 

 

 

ドンドンドンドン!シュパッ!

 

 

得意の密着射撃で車体と砲塔の間を撃ち抜く!

 

 

ねこにゃー「あぁ~…ボク達またⅡ号にやられてしまいました…」

 

ももがー「後は頼むナリー!」

 

 

 

 

チビ「まさか火炎瓶投げ返されるとは……恐ろしい筋肉……」

 

俺「言ってる場合が!チビ早く逃げろ!ヤバイぞ!」

 

チビ「ファッ!?」 

 

 

 

 

優花里「Ⅱ号戦車のエンジン音と砲声です」

 

みほ「場所はわかりました。華さん、2度修正…」

 

華「見る必要は無い…あるべき場所に撃つだけ……」

 

みほ「撃てっ!」

 

 

 

ドォン!!

 

 

 

ガキィン!!シュパッ!

 

チビ『ぎゃぁ!!』

 

 

 

チビ『む、無念!後はお願いします!』

 

 

俺「いわんこっちゃない!後は任せろ!」

 

 

 

俺「にしても砲声とエンジン音だけで当てて来やがる!化物かよ!」

 

キモオタ「正真正銘の化物でしょ!」

 

ネクラ「どうする?」

 

俺「泣き言言っててもしょうがない…阿部会長達が体制立て直すまでは退けない!」

 

クロウ『どうする!チビが消えたら煙幕が足りない!』

 

俺「しょうがない!かなりの距離を取って機動戦!弾は当たらなくても煙幕とか榴弾で妨害なら出来る!」

 

クロウ『了解!』

 

キモオタ「思ったより早く大将戦ですな」

 

ネクラ「今の気持ちは?」

 

俺「圧倒的恐怖!」

 

 




プロットだとⅠ号の演技に気づかなくてSUも無事なはずだったんだけど流石にあの会長が気づかない訳がないと思い直して書き直した結果全て書き直すハメになった。許せん


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不良VS風紀委員!!

不良を登場させた時点でこの対戦カードは決定してた


一方その頃

 

 

 

チョウ「近づけさせるナ!」

 

ドォン!

 

杏「当たらないヨー」

 

ヘッツァーはM5の攻撃を巧みに回避する

 

チョウ「クッ…あのヘッツァー…逃げるの上手イ…」

 

モブ「大丈夫だ…今はとにかくSUから引き離せば…」

 

チョウ「いえ…隠れられたらコトです…ただでさえ高い隠蔽性があるのに隠れて撃たれたら大被害…デス」

 

 

 

 

杏「うーん…中々撒けないねぇ…」

 

柚子「M5のほうが速いですしね…こちらは砲塔が無いので反撃出来ませんし」

 

桃「だが所詮豆鉄砲だ!どうということはない!」

 

杏「流石に装甲が薄い後ろから撃たれたらひとたまりもないよ…それにあの砲は弾は小さいけど貫通力は高い。厄介だよ」

 

 

 

 

オネェ「さてと…こっちはあのポルシェティーガーと…ルノーB1bisね」

 

不良「こっちはSMKと俺達バレンタイン……」

 

オネェ「ええ」

 

不良「…劣勢か……あっちは重戦車2輌…チョウはヘッツァーで手が離せないし」

 

オネェ「とにかく稜線射撃で相手を寄せ付けないことを第一に。縫いとめるわよ」

 

不良「それじゃあ駄目だ、かなりジリ貧…あの重装甲の二輌なら俺らの砲撃を諸共せず前進しかねない…このまま抑えられる自信はない…」

 

オネェ「じゃあどうするの?」

 

不良「…オネェさん、ちょっと新技試してみていいか?」

 

オネェ「内容によるわ」

 

不良「今説明する…何故だがわからねぇが…あのB1とは戦わなきゃいけねぇ気がするんだ……あいつを倒す技を試したい」

 

 

パゾ美「戦場が硬直した…」

 

そど子「ええ…相手は多砲塔の重戦車に軽戦車…」

 

ゴモヨ「軽戦車だけなら押し切れそう…」

 

そど子「そうね…それに……あのバレンタインから不良の臭いがするわ…ヤツとは決着をつける必要がありそうね………」

 

 

 

そど子「ゴモヨ、パゾ美、スーパー風紀アタックを仕掛けるわよ」

 

 

 

オネェ「…無茶苦茶な技だけど…そこまで言うなら試す価値はあるわね。一応隊長に許可は取ったほうがいいわ」

 

俺『許可する!存分にやってこい!!うぎゃっ!』

 

向こうも四苦八苦しているようたが、許可は取れた

 

不良「よし、子分、舎弟。エクストリーム不良ストライクをかますぞ」

 

 

 

 

 

巻き起こる風紀委員と不良のバトルッ!!

 

 

 

 

 

 

オネェ「機銃展開!斉射始めぇ!!」ダダダダダダダ!

 

機銃による牽制が始まる!

 

 

ホシノ「ハリネズミが動き始めたよー!」

 

SMKはその機銃の量からハリネズミと呼称されているようだ

 

ナカジマ「うーん…邪魔だなぁ…」

 

ホシノ「あのハリネズミ撃つ?」

 

ナカジマ「そうだね、よろしく!」

 

 

 

オネェ「ポルシェティーガーは任せて!こっちで引き寄せるわ!」

 

不良「よっしゃ頼むぞ!お前らいくぞ!」

 

 

 

バレンタインが助走をつけ勢い良く飛び出す!

 

 

 

 

そど子「出たわね!」

 

待ってましたと言わんばかりにB1bisが動く!

 

不良「勝負は一瞬だ!いくぞ!」

 

 

 

 

 

そど子「スーパー風紀アタックッ!!」

 

ドドォン!!

 

2つの砲から同時に砲撃する!

 

 

そど子「狙いは完璧!」

 

 

 

不良「砲塔旋回!右90度!ロケットブースター起動!!」ドン!!

 

 

バレンタインが一気に加速する!

 

最初の黒森峰戦で使用したようにロケットブースターを跳躍ではなく加速に使う!

 

 

 

そど子「なっ!?」

 

B1bisのスーパー風紀アタックを回避しつつ一気に距離を詰める!

 

 

 

そしてそのままB1bisの側面へ…

 

 

 

日本には流鏑馬という武道がある。疾走する馬上から弓矢で的を射る武道だ 。奇しくもそれに近い形であり、そしてそれとは比べ物にならないスピードでバレンタインは行動する

 

 

不良「うおおおおお!!!」

 

 

ドォン!!

 

 

 

不良「エクストリーム流鏑馬ッ!!!」

 

 

 

ブースターにより最大限に加速した状態での砲撃!

 

 

その弾は側面のルーヴァーへと弾が吸い込まれる!!

 

 

ガギィィン!!!シュパッ!

 

 

そど子「な゛?」

 

 

ルノーB1bis走行不能!

 

 

不良「決まったぁ!!」

 

 

 

 

 

そど子「な…なんでそんな芸当が…あんなに加速した状態で換気口に命中させるなんて…人間業じゃない…いったいどんなことすれば」

 

不良「これが御舞等高校の強みだ…!」

 

そど子「どういうこと…?」

 

不良「それは…」

 

 

 

 

 

 

 

杏「よそ見はいただけないねぇ」

 

 

ドォン!!

 

シュパッ!

 

 

 

 

不良「は…?」

 

 

バレンタイン走行不能!

 

 

 

 

チョウ「すいません不良サン!逃げられました!」

 

 

 

不良「な…んだと…のSSやラノベ、もしくはスポーツ漫画における解説パートと説教パートは時間経過がないはずじゃ……」

 

チョウ「わぁァァァー!それ以上のメタ発言は危ないデス!」

 




カモさんの中ならゴモヨが一番好きです。ごも代とという表記を公式サイトで本名後藤モヨ子だから代はねぇだろと思う


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平野の機動戦 チヘ・乙型VSあんこう

大洗強すぎるよぉ…作者殺しだよぉ…


俺「撃て!」ドゴン!

 

チヘが榴弾を放つ!

 

みほ「回避!」

 

しかし素早い動きで難なく回避される!

 

俺「と、とにかくⅣ号を抑える!この状況で西住みほとまともに戦うのは辛い!榴弾でなんとか足止めするぞ!」

 

クロウ「了解!走行中のこの状況なら突撃砲は不利!落ち着いていくぞ!」

 

 

 

みほ「麻子さん、蛇行しながら進んで下さい。カバさんもこのまま蛇行で進んで下さい。出来る限りのサポートはしますから頑張って下さい」

 

麻子「わかった」

 

エルヴィン『了解!』

 

 

 

俺「あんこうさんちょっと大人しくしといてくれ!」ドォン!

 

しかし弾は外れ、爆発を起こす

 

俺「だめか……あのⅣ号に対して無闇に接近したくないんだよな…」

 

キモオタ「近づく前に撃ち抜かれそうですな…」

 

俺「…くよくよしてても仕方ない!とにかく今は足止めだけを考える!」

 

ネクラ「…了解……」

 

 

 

 

俺「いい加減止まれよ!!」

 

ドォン!

 

榴弾がⅣ号の目の前に着弾し爆発する

 

クロウ「駄目だ肝が座ってやがる!!目の前で爆発起こしても止まる気配が無い!!」

 

俺「どんだけ修羅場潜ればそうなるんだよ!!一流でも目と鼻の先なら少しはビビるぞ!?どうしようか……阿部さん修理の進捗はどうだ!?」

 

阿部『あと五分…いや、三分耐えてくれ!それでどうにかする!!』

 

俺「あと三分な!わかった!時間は厳守だぞ!!」

 

クロウ「それでも三分もしたらアイツら阿部会長の所に着いちまうぞ!」

 

俺「…こうなったら…一瞬だけ接近戦をする。残りの煙幕全部使うつもりで援護してくれ」

 

クロウ「本気か?」

 

俺「やるしか無い…幸い機動戦ならⅢ突はそこまで怖くない…俺達の反応速度ならナポリターンとか言うやつも対処出来る」

 

クロウ「…わかった、やろう。後衛は任せとけ…骨は拾わんぞ。拾いに行ったら狩られるからな」

 

俺「骨だって俺の財産だ、くれてやらねーよ!ちゃんと生きて持って帰ってくる!」

 

 

 

 

 

みほ「一式が接近して来ました。落ち着いて対処しましょう」

 

麻子「…また煙玉か……走りにくいったら無いな…」

 

エルヴィン「あー!やっぱり回る砲塔が欲しい!」

 

 

 

クロウ「在庫全部出し切るつもりで煙幕張るぞ!!どんどん行くぞ!」

 

ただひたすら煙幕弾を撒き続けるクロウ

 

俺「これだけ分厚く煙幕張ってその中で動き回れば容易には敵だって当てられない!マサイ!バルーンドッグ用意!」

 

マサイ「ガッテン!」

 

 

 

煙玉とバルーンドッグによる分身の術。ちなみに愛里寿戦同様割れれば爆発する。さながら火遁

 

俺「島田流ニンジャ作戦!!分身の術!火遁の術!」

 

 

 

 

そんな姿を観戦していた島田愛里寿嬢より一言

 

 

愛里寿「島田流は何もあそこまで忍者に寄せろとは言わない……」

 

 

つまり島田流ではない、とのことである

 

 

 

みほ「前方に敵影!撃て!」

 

ドォン!

 

 

ドゴォォォォォン!!

 

 

 

敵影は大爆発!!

 

みほ「…ニセモノです」

 

華「これでは見分けができません!」

 

沙織「みぽりんどうするの!?」

 

みほ「落ち着いて、今の爆風で少しだけ煙幕がはれました、そこを抜けて……」

 

 

 

俺「お膳立てはした!来いヒーロー!!」

 

 

 

 

 

??「了解!両舷一杯ヨーソロー!」

 

 

 

ズガン!!

 

みほ「ッ!?」

 

爆発で僅かに晴れた煙幕から何かが衝突!Ⅳ号のスピードが急激に落ちる!

 

そしてその正体は……

 

 

 

みほ「Ⅰ号!?」

 

煙とデコイで意識を逸らし、本命のⅠ号を衝突させる!いくら西住みほでも煙で視界が奪われた状態では、モーター走行でロクに音がしないⅠ号を捕捉することは困難!

 

 

 

俺「止まったぁ!!マサイ!タ弾用意!!目標Ⅳ号!撃て!」

 

大将首を取りに行く!!

 

 

 

 

 

しかし

 

みほ「………」

 

彼女は動じず、静かに笑った

 

 

 

 

 

 

 

 

みほ「お願いします、ウサギさん」

 

 

 

 

 

桂利奈「あいーーーーーー!!!」

 

 

 

 

 

俺「なに!?」

 

その戦場に騒がしい伏兵が現れる!

 

みほ「Ⅳ号を狙ってくるなら、その瞬間を狙って無防備な所を逆に討ち取る…」

 

 

 

梓「撃て!」

 

75mmがチヘを狙う!

 

 

俺「M3リー…!ウサギさんチームッ!!?くそっ!!回避急げッ!!回避!!」

 

しかし間に合わない…

 

 

 

そこに…

 

クロウ「おおおおおお!!」

 

ドォン!カァン!

 

ドォン!

 

ルノー乙型の弾がM3を捉え、75mmの軌道を僅かに変える!

 

 

ネクラ「…おおおお…!!」

 

ブロォォォン!!

 

 

 

チヘはこの援護のお陰でギリギリ回避!!

 

俺「すまんクロウ!恩に着る!でもこれは分が悪い!撤退!撤退!」

 

残った煙幕ですぐさま逃走するチヘと乙型!

 

 

 

航海『早く行けぇ!俺はここで食い止める!』

 

俺「航海!……あれ?…どうやって?それかなり難しくないか?」

 

航海『Ⅳ号にくっつく。フジツボの如くな!』

 

 

 

宣言通りⅠ号は俯角が取れないだろう正面の主砲下に横付けで引っ付いている

 

航海「ふははははは!これだけぺったりくっついてると俯角取れないだろう!なんといってもチビ戦車だからな!」

 

みほ「…麻子さん引き剥がして」

 

航海「操縦士!剥がされるなよ!」

 

ゴゴゴガタゴト

 

Ⅳ号が引き剥がそうとするも…

 

麻子「…剥がれん………」

 

ねっとりとついてくる

 

梓「西住隊長、こっちで撃ちますか?」

 

左衛門座「Ⅲ突で撃つのは…危険だな」

 

航海「リーの75mmだとⅣ号にまで衝撃伝わっちゃうぞ?」

 

梓「じゃあ37mmで」

 

航海「そうか、ならば撃て。カモン!出来れば尻に!」

 

優季「きゃ〜なんかあやし〜い」

 

あゆみ「自分から撃てだなんて何か企んでるのかな?」

 

あや「撃っちゃえ撃っちゃえ!」

 

紗希「…」

 

梓「隊長、どうします?」

 

みほ「…37mmで撃って下さい。それで十分に装甲を貫通出来る筈です」

 

梓「了解です!撃て!」

 

ドォン!!

 

シュパッ!

 

特に企みも何もなくⅠ号走行不能!!

 

あゆみ「あれ?なんかあっけない」

 

 

 

航海「…罠かもと怪しませることによって若干の時間稼ぎをしてみました!」

 

あや「じゃあ何もなかったのに撃ってって言ったの〜?」

 

航海「おうよ!どうだった迫真の演技!怪しかったでしょ!」

 

みほ「…そうやって試合中に会話に持ち込むのもきっと作戦です。早く先を急ぎましょう」

 

航海「いけずー!」

 

 

現在御舞等残存車両5

 

大洗女子残存車両6

 




この機動戦から抜け出すためのアイディアが全く出なくて困ってた…やっぱりⅠ号って便利過ぎる…攻撃以外は何やらせても有能


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三局の戦い ポンコツとポンコツ

いつかやりたかったこの戦い


俺「三分時間稼いだぞ!会長どうだ!」

 

阿部『なんとか修理完了だ!いつでも逃げられる!』

 

俺「わかった!ナイトチームはⅠ号の代わりに索敵!くそみそはそこから全力で逃げろ!ヤムチャはヘッツァーの追撃を引き止めてくれ!すぐに俺も応援に向かう!SMKはその場でポルシェティーガーと応戦!幸い参加車両は少ない!全員戦線が役立たないくらい戦場をかき回せ!定石を封じろ!」

 

総員『了解!』

 

 

 

俺「……やっぱり強えな…西住みほ……」

 

ネクラ「…ああ、強い」

 

キモオタ「だからこそ、燃えますな」

 

俺「ああ、もちろんだ!」

 

 

 

 

 

 

〜岩場にて〜

 

クロウ「おい、今…聞こえたな」

 

ハーミット「…ああ、エンジン音だ」

 

クロウ「……奴がくるか」

 

ハーミット「今居所がわからない敵は奴しかいない…」

 

 

 

 

クロウ「来い、アヒルさんチーム…ッ!!」

 

 

 

 

ドンッ!

 

飛来した砲撃を落ち着いて見送る、そしてその元には

 

 

 

 

 

あけび「キャプテン、サーブ外しました」

 

典子「構わん!相手にプレッシャーは与えた!引き続きBクイック行くよ!」

 

『はいっ!』

 

 

 

 

 

 

クロウ「…どっちがより強いポンコツ使いか、ここで決めるッ!!全速前進!機動戦開始!」

 

ハーミット「了解ッ!!」

 

クロウ「かかってこいよ!相手になってやる!」

 

 

 

 

忍「キャプテン!ルノーが動き始めました!!」

 

典子「追うよ!ここで逃したらバレー部員の名が廃る!!」

 

 

 

 

恐らく他の試合では滅多に無いであろう、二輌の旧式戦車による超高レベルなタイマンが始まった

 

 

 

 

 

その頃…

 

 

チョウ「…ヘッツァーに隠れられタラ…危険……」

 

モブ「あのヘッツァーにいつものクレイジーなチョウは効くか?」

 

チョウ「無理、デショウネ…かなり根性座ってマス」

 

モブ「…それにあの練度…特に操縦士の練度がかなり高い……全くこっちにケツを向けやがらない…」

 

 

 

 

杏「うーん…どうにかして視線を逸らせないかな…」

 

小山「M5は車高が高いだけあって見つかりやすい代わりに、ある程度視界が広いですからね」

 

ドォン!!

 

小山「桃ちゃんまた外す?」

 

桃「ちょこまか素早いんだアイツぅ!!」

 

杏「砲手もう一回変わろうか?」

 

 

 

 

 

 

オネェ「さて…それじゃあこっちも……始めましょうか」

 

ナカジマ「機銃はただのこけおどし、気にしないでいくよ!」

 

ツチヤ「どう動く?」

 

ナカジマ「殴り合いかな?」

 

 

 

 

 

 

御舞等高校、大洗女子、2つの特異的なチームの戦闘だからか、通常ではあり得ない局面が発生した

 

 

三局での一対一。

 

 

通常戦車戦において一対一はあまりメリットはない。ランチェスターの法則でも言われているが一対二ならば敵と4倍の戦力差がつくのだ。ドズ◯も行っていたがまさに『戦いは数』なのである。

 

しかし常に劣勢から勝ち上がった両チーム

 

そこに常識など既にない

 

 

 

 

 

 

クロウ「うらぁ!!」ドンッ!!

 

典子「てぇ!!」ドンッ!!

 

攻撃はお互いに命中せず!

 

クロウ「埒が明かねぇ!!組み合え!」

 

ハーミット「らぁ!!」

 

体当たりを仕掛け組み合う!

 

ガギィン!!

 

典子「はっきゅんの方が重い!ジャンピングトスで引き離せ!」

 

ガン!!

 

クロウ「らぁ!!」

 

典子「てぇ!」

 

 

 

お互いに技量は互角!

 

クロウ「…はぁ…はぁ……」

 

しかしこの二輌だと決定的な差は生まれる

 

搭乗員の数、特に装填手の有無である

 

いかにクロウが優秀であろうと車長、装填手、砲手が別れている八九式に対して、全て一人で行うルノー乙型では効率が違う。並大抵の選手が相手ならばクロウは一人でも十分張り合えただろう、しかし相手はあの西住みほに『大洗で最高練度のチーム』と評されるほどの実力者であるアヒルさんチームだ。その差は大きい

 

典子「貰った!アタック!!!」

 

あけび「そーれ!!!」ドン!!

 

ガキィン!!

 

後方ソリに命中!ソリは吹きとび車体が大きく乱れる!!

 

クロウ「クソッ!!」

 

典子「そのまま全速力!」

 

忍「了解!そーれそれそれ!!」

 

 

 

クロウ「……ここで……フルブレーキッ!!!」

 

ギャリリリリリリ!!!

 

ハーミット「…っ!!」

 

車内が大きく揺れバランスを崩す

 

クロウ「最後だ、八九式と正面から組み討つッ!!Uターン!」

 

ハーミット「…ああ、わかった!!」

 

 

 

 

妙子「止まってUターン!?正面から勝負を仕掛けてきた!?」

 

典子「ターン!正面から装甲抜けるギリギリまで引き寄せてクイック!」

 

 

 

 

 

ギャリリリリリリリ!!

 

 

 

ルノー乙型戦車、八九式中戦車。殆ど同じ時代に生まれた旧式戦車。その二輌が今、互いに向かって走り出す!

 

勝負は一瞬

 

互いに少しでも遠ければ装甲に阻まれ返り討ちに遭う

 

互いに撃つのが遅ければ敗北あるのみ

 

己の戦車を知り、限界を見極めた者が勝者となる!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クロウ「うらぁ!!」

 

あけび「いけ!!」

 

 

 

 

ドォン!!!

 

 

 

 

 

 

 

シュパッ!!

 

 

 

 

ルノー乙型戦車、走行不能!!

 

 

 

 

 

 

 

クロウ「…」

 

ハーミット「…」

 

 

 

クロウ「やられた……」

 

 

クロウ「…ありがとう、十分楽しんだ、後は頼むわ」

 

 

 

 

 

ドゴォン!!!!

 

まるでクロウの言葉が号令だったかのようにどこからか弾が飛来し…

 

 

シュパッ!

 

八九式中戦車、走行不能!!

 

典子「何っ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

阿部「…狙撃成功、名誉挽回には程遠いか」

 

 

 

2100m先に、復帰したてのSU-100が鎮座していた

 

クロウ『悪いな、俺の遊びのせいで…』

 

阿部「なあに、お前が八九式を止めてくれなきゃこっちだって当たってないさ。どうしてもと言うならお代は身体で」

 

ブチッ!!!

 

通信が途絶えた




大学選抜戦の別パターンとして知波単&アヒルさん+ナイトチームって案もあった。ノモンハン戦車隊として。他にもクルセイダーVS Ⅰ号とかも色々


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三局の戦い 度胸をクソに、玉はこれ以上捨てるな

一局一話のはずが思いの外短くなったから二局面同時に


そして三局の戦い、二局目

 

 

チョウ「…やるしかありません…カ……」

 

モブ「何を?」

 

チョウ「このままじゃヘッツァーは何時まで経っても倒せません……悔しいですが技術は向こうのほうが圧倒的に上です…どうやっても装甲が薄い部分を晒しまセン…後ろを取れないなら、正面から撃ち合うしか無いデスネ」

 

モブ「おいおい…正気か?ヘッツァーの砲なら俺たち一撃でお陀仏だぜ…?」

 

チョウ「勝算があるから口に出すんデスヨ…」

 

モブ「お前…なんか隊長に似てきたな…」

 

チョウ「試合の時以外のあの人には似たくないです……隊長、聞こえまスカ?」

 

俺『ああ、聞こえる…お前の悪口もぜーんぶな』

 

チョウ「ヘッツァーと正面から一騎打ちシマス」

 

俺「おいこら無視するな…で、駆逐戦車と真っ向勝負か…普通ならやらないけど……自信の程は?」

 

チョウ「言うからにはアリマス」

 

力強い回答が帰ってくる

 

俺「…全く大したクソ度胸だ、わかった!いいぞ。バックアップは任せろ」

 

チョウ「謝謝」

 

そしていつものように、チョウの目が怪しく光る……

 

 

 

 

 

チョウはハッチから顔を出し、そして叫ぶ

 

 

 

チョウ「突撃ィィィィィ!!!」

 

モブ「行くぞぉぉぉぉぉ!!!」

 

 

 

 

桃「会長!」

 

杏「正面からの突撃!!?…いいねぇ!痺れるねぇ!かーしま砲手交代!真っ向勝負、応じるよ!」

 

柚子「はい!」

 

桃「装填完了!会長!やっちゃって下さい!」

 

杏「にひひひ!」

 

 

 

 

お互いが向かい合う、その時!

 

 

 

 

桂利奈「あいーーーーーーーー!!!」

 

茂みから一気に躍り出る影が!

 

M3リー、ウサギさんチームの乱入ッ!!

 

梓「カメさん!助けに来ました!!あゆみ!砲撃用意!!」

 

 

M3がチョウのM5を狙う!

 

 

 

ガサササ!!

 

俺「邪魔させるかよぉ!!」

 

さらにチヘが別の茂みから乱入!

 

俺「ウサギは任せろ!チョウ!やれぇ!!」

 

梓「なっ!!?」

 

完全にチョウを狙っていたウサギさんはチヘに対応出来ない!

 

俺「さっきのお返しだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ドン!!シュパッ!

 

チヘが肉薄射撃をM3リーに叩き込む!!

 

あや「ああっ!メガネがぁ!!」パリーン

 

戦車と連動して眼鏡が弾け飛ぶ!

 

 

 

 

一方

 

チョウはもはやチヘの事もリーの事も気にしていなかった。考えるのはいかにヘッツァーを倒すか、それのみ。M3金門之熊の47mm砲は貫通力に優れる。だがヘッツァーの傾斜装甲には難なく弾かれてしまう。対してヘッツァーは相手がM5クラスなら何処に当てても貫通出来てしまう程の威力の75mm砲を搭載している。砲力的には圧倒的に不利。ならば撃たれる前にこちらから弱点を撃ち抜く。狙うのは一箇所しかない

 

 

 

 

 

 

チョウ「撃てッッ!!!!」

 

杏「貰った!!!」

 

 

 

ドドン!!!

 

殆ど同時に砲弾が放たれる!!

 

ヘッツァーの弾はそのままチョウのM5の正面装甲に打撃を与える!!

 

 

 

対してチョウの47mmはヘッツァーの車体……

 

 

 

 

唯一傾斜していない車軸を貫く!!!

 

 

シュパッ!シュパッ!!

 

M3リー、M5軽戦車、ヘッツァー、走行不能!!

 

 

 

チョウ「ハァ……ハァ……相討ち……」

 

俺「ヤムチャしやがって……」

 

杏「ごめんねーやられちゃったー」

 

梓「ざ、残念です………」

 

 

 

 

 

 

 

そして…三局の戦い、最後の舞台…

 

オネェ「ポルシェティーガー……」

 

世間では失敗兵器として扱われている戦車であるが大洗女子のポルシェティーガーに限ってはその限りではない。

 

搭乗員の自動車部の技量で大幅に問題は改善されていて、更にモーターの改造によって急加速加速すら可能にしている。それでいて通常のティーガーⅠの正面装甲の2倍である200mmという驚異的な装甲を持っている

 

そして言うまでもなく8.8cmの威力はSMKにとって絶大だ。

 

もはやティーガーの範疇を超える化物である 

 

オネェ「それを単騎で狩る…と」

 

SMKが勝るのは俯角と通常機動力、そして手数

 

 

 

オネェ「中々絶望的じゃない!上等ね!!」

 

ドォン!!

 

45mmの稜線射撃で履帯の切断を試みる!

 

しかし外れた

 

オネェ「車体下部と観測窓くらいかしらね…ダメージが通るのは……」

 

一幸「なかなか…ハードね…」

 

砲手の一幸も同意

 

オネェ「…よしっ!」

 

 

 

 

 

 

 

オネェ「逃げよ」

 

 

 

 

ぶろろぉぉぉぉぉぉん!!

 

 

ホシノ「あー!」

 

ナカジマ「逃げた!追えぇ!!」

 

 

 

オネェ「あんなバケモンと正面切って戦えないじゃない!ズルいわ!チートよチート!!!後方機銃斉射!逃げながら作戦は考える!」

 

ダダダダダ!

 

オネェ「遮蔽物とか稜線とか何でも使って!春菜!45mm用意!」

 

春菜「う…てぇ!」

 

ガラガラ声で応じ、45mmが後方に攻撃する、

 

ドン!ドンドン!

 

オネェ「………」

 

ドォン!!………

 

もちろんポルシェティーガーの装甲に全て阻まれる!

 

オネェ(このままじゃジリ貧ね…いくらこっちのほうが速度が優秀とはいえ相手はあの大洗…必ず当ててくる…)

 

オネェ「倒すには…側面のエンジンブロックに叩き込むか……ドリフトで後ろを取るか…」

 

春菜「後者は無理ね…だって重戦車だもん!」

 

一幸「当たって砕けてみる?」

 

オネェ「まっさか!砕けてたまるもんか、倒すわよ!」

 

 

 

 

オネェ「敵の、次の砲声が聞こえたらすぐに方向転換!いい?初弾絶対回避!出来なきゃ負け、出来たら勝ち!わかりやすい勝負よ!」

 

 

 

オネェ「お嬢様方ぁ!タマは捨てても肝っ玉捨てんじゃないわよ!!」

 

『おう!!』

 

 

 

 

ドォン!!!

 

8.8cmの砲声が合図となった

 

 

オネェ「Ladies!Show your guts!!」

 

 

一気に体制を変えポルシェティーガーに向き直る!

 

 

 

ナカジマ「向かってきたよ!」

 

ツチヤ「今度こそ、一騎討ちだね」

 

スズキ「装填完了!」

 

ホシノ「わかった、狙うのは車体ド真ん中…」

 

 

 

 

オネェ「まだよ…まだ……我慢して………あと…3……2……今ッ!!春菜ぁ!!」

 

春菜「い…けぇ!!!!」

 

ドォン!!!

 

 

ナカジマ「撃て!」

 

命令を受けホシノが引き金を引き絞る、その時

 

ガゴォン!!

 

ホシノ「なっ!!?」

 

ドォン!!

 

 

 

 

 

照準器に着弾!!ッ!!ガク引きとなり大きく狙いが逸れる!!

 

 

 

 

 

オネェ「時間通り!!よくやったぁぁぁぁ!!!そのまま突撃ぃ!!!」

 

オネェは逃げながらも測っていたのだ!攻撃から再装填、再び狙いをつけて再攻撃する時間を!

 

ただしこの作戦は殆ど運任せの作戦であった。逃げる戦車を狙うよりも向かってくる戦車を狙うほうが容易なので測った時間とは差があるのだ。

 

さらに照準器に当てるなんていう神業はそうそう出来ることではない。ただでさえ走行中なのだ

 

それでも彼ら、いや彼女たちはその神業をやってのけた

 

 

 

それが先程不良が言いかけた御舞等高校の強さなのだ

 

御舞等の強さ、それは

 

 

 

 

ナカジマ「装填急いで!」

 

オネェ「もう遅い!!」

 

確実にポルシェティーガーの側面に入り込む!!

 

 

 

オネェ「主砲撃てぇぇぇぇ!!!」

 

 

 

ドォン!!!!

 

シュバッ!!

 

 

 

 

御舞等高校の強さ、それは

 

あくまでも得意な事だけを集中して伸ばすことである

 

大きくチームごとに分ければ、

 

KABAさんチームは主砲副砲のコンビネーションとそれに合わせた動き

 

航海チームは偵察

 

キヨハラチームはブースターを利用した戦術

 

触手チームは接近戦と履帯破壊

 

くそみそチームは射撃と離脱

 

戦車そのものと乗員特殊なナイトチームと元々オールマイティな活用が出来るヤムチャチームとM5以外は殆ど一芸を頼りにしている

 

例えばキヨハラチームはここ最近、エクストリーム流鏑馬の練習しかしていない

 

そして搭乗員もあくまで一芸を極めることでその分野では強豪校にも劣らない実力を発揮できる。元々彼らに才能はあったのかもしれない。それでもこの短期間でここまでの実力をつけたのはこのお陰である。

 

彼らは自分に出来ることだけを集中して練習したのである。……………学校の勉強もろくにせず……。

 

 

 

しかし普通のチームはそんなギリギリのバランスでの戦闘など不可能である。

 

 

だからこそ、このチームを纏めるのは隊長の俺しかいないのだ

 

彼の隊長としての指揮能力は決して高くはない。先日のタンカスロンでのボンプル戦を見ればわかるようにチームの半分の指揮はアンチョビに任せていた。多くの戦車を纏めることは出来ないのである。それどころか通常の試合でも各車長の判断に任せることもある。

 

それでも、彼は御舞等高校を纏めることだけは誰にも負けない。

 

全員の特技、そして異常性を理解し、その異常性をも利点に変える。

 

そしてそこから導き出される異常な奇策に各員が全力で応じるからこそ、彼らはここまで強くなったのである

 

 

 

そしてその結果こそが…

 

 

 

 

ポルシェティーガー走行不能!

 




大洗のポルシェティーガーってもはや弱点ねぇよ!!装甲堅いわ火力高いわエンジントラブル物ともしないわ!強いよ!!無理だよ!SMKで勝てとかどんな無茶振りだよ!!こちとらKV-1に毛が生えたようなもんだぞオラァ!Tier見直せよ昔の俺ぇ!無謀だろぉ!!

…それでも多砲塔戦車の中ならかなり優秀だと思うんだ、SMKさん


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軍神現る

タイトルだけでこの絶望感よ


オネェ「…よしっ!撃は……ッ!!」

 

その時オネェは何かを感じた

 

オネェ「気を抜くなァ!!何かいるわ!!」

 

ポルシェティーガーを撃破した瞬間、オネェは確かに殺気と言うものを感じたのだ

 

一幸「な!?どういう事!?」

 

オネェ「不味いわね…奴が…」

 

 

 

 

 

オネェ「Ⅳ号が…来る……」

 

 

 

 

ナカジマ「ごめんね隊長、やられちゃった」

 

みほ「いえ、お疲れ様でした。後は任せて下さい」

 

 

 

ぶろぉぉぉぉぉぉぉぉん!!

 

無防備な側面方向の茂みに敵影…Ⅳ号を発見する!!!

 

 

 

オネェ「居たっ!!砲塔旋回急げ!!!!」

 

ギャリリリリリリリリ!

 

急旋回!!なんとか照準を合わせる!

 

オネェ「間に合った!主砲!撃てぇ!!」

 

ドォン!!!

 

間違いなく直撃コース!Ⅳ号の装甲ならひとたまりもない!!

 

 

ザリリリリリ!!

 

 

 

そう、普通のⅣ号なら間違いなく直撃であった

 

オネェ「ハァ!!?この距離で躱されたぁ!!?」

 

ありえない技量、格が違う実力…

 

みほ「……」

 

オネェは彼女の目を見た…

 

オネェ「っ!!」

 

その圧力がオネェの戦意を押し潰す!

 

 

 

 

オネェ「……お……押し潰されて……たまるかぁぁぁ!!旋回!!最後まで藻掻けぇ!」

 

再びⅣ号に牙を剥く!!

 

オネェ「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

 

 

みほ「撃て!」

 

ドォン!シュパッ!

 

 

SMK重戦車走行不能!

 

 

オネェ「ハハハ…ここまで一瞬で分かるほどの実力……そりゃ凄いわ……ごめんね隊長さん、完敗だわ」

 

俺「…お疲れ様、ポルシェティーガー倒した時点で大金星だ」

 

 

 

 

みほ「ふぅ……凄い気迫だった……」

 

沙織「あのレオポンが…」

 

華「まさか、やられるとは…」

 

麻子「これで2対2だな」

 

優花里「戦車道での多砲塔戦車の戦闘は珍しいですからね…後で映像を確認しないと!」

 

みほ「優花里さん、今は試合!」

 

優花里「ははは、失礼しました!つい…」

 

 

 

エルヴィン「2対2か…敵はどう出るか…」

 

おりょう「きっと鞆の浦あたりに身を隠すぜよ」

 

 

 

そのころ

 

マサイ「よし!セッティングOKです!いつでもどうぞ!」

 

俺「よーし!『ぼくらの七日間作戦』開始!!!!」

 

ネクラ「…実際に七日間かかるわけじゃないけどな」

 

 

マサイ「着火!」カチ

 

とっても便利なチャッカメェンで火をつける

 

ヒュ〜〜〜〜〜〜パポン!

 

 

パポンパポン!!

 

そして打ち上げ花火を上げまくる!連盟には信号弾だと言い訳だ!

 

ネクラ「しかも昼だから全然綺麗じゃないけど…光強いの選んだからかろうじて見える…な」

 

俺「某映画みたいに主砲から花火は打ち上げられないけどな!」

 

ヒュ〜〜〜〜〜パポンパポン!

 

 

キモオタ「あれ確か戦車が登場したのは映画だけで原作は花火で文字作ってましたよねー…あーうちにも美人な先生こないかなー」

 

ヒュ〜〜〜

 

俺「『御舞等高校より、愛を込めて』ってか?」

 

ネクラ「…このネタ伝わるか?」

 

俺「映画好きか読書家が居ればもしかしたら伝わるかな。大洗のパゾ美なら伝わる。調査によると映画好きらしいし」

 

 

 

 

 

沙織「打ち上げ花火!?」

 

みほ「自分から居場所を晒した…!?」

 

優花里「あの場所は……ええと……」

 

沙織「あー!知ってる!自分と花火の距離を計算で求める問題!」

 

優花里「…西住殿、方角的にあの市街地です…」

 

 

 

 

 

 

そう、チヘが鎮座するのはまさしくあの場所。

 

 

 

 

第63回戦車道全国大会決勝戦

 

その決着の地。西住みほと西住まほが直接戦った、そしてその跡が未だ残るまさにその場所。既に廃墟であったがおそらくは学校であっただろうその場所

 

 

 

 

 

俺「掛かってこい!西住みほぉ!!」

 

 

パチパチ

 

そう叫びながら打ち上げ花火のオマケでついてきた線香花火を垂らす

 

キモオタ「ああ!叫ぶから玉落としちゃったじゃないですか!!」

 

 

 

 

優花里「…どうします?罠の可能性が高いですが…」

 

みほ「………あんこうが先行します、もし敵の攻撃を受けたらカバさんはその敵を狙撃して下さい」

 

エルヴィン『了解!』

 

みほ「…この勝負…受けて立ちます」

 

 

 




伝わるかなこの花火ネタ…


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直接対決

ガルパン映画再放送効果すげぇぇぇぇ!!!今これ書いてる現在の時点でなんと日間ランキングで7位ですってよ奥さん!…それで清々しい気持ちでガルパンSS探してたらまかり間違ってクッソ汚い世界に巻き込まれてしまったんだろうな……ごめんぴ…でも今こんなところまで読んでくれてるってことはかなり訓練された読者様なんだろうな…




俺「多分だけど…意図は察してくれた…よな。これだけ派手に居場所晒せば向こうも気づくだろ」

 

キモオタ「…乗ってきますかね…この勝負」

 

俺「さあな…でも、乗ってくれるとは思う…十分後もう一回花火を上げる。そうすれば相手も確実に場所を特定するだろ」

 

マサイ「了解です!なんだか対空戦車みたいですね!」

 

 

 

 

そして……

 

ヒュ〜〜〜パポン!パポン!!

 

時間を開けて再度花火が打ち上げられる

 

優花里「この距離…やはり決勝の時の中央広場からですね」

 

みほ「間違いないね…あんこうは入り口付近まで移動します。カバさんは後ろから援護を」

 

 

 

 

物陰から双眼鏡を持ったマサイが偵察をしている。忘れがちだがこのマサイ族、視力1.2なので言うほど視力は良くない

 

マサイ『おっ!Ⅳ号来ました…その後ろに三突!』

 

俺「マサイありがとう、偵察切り上げてすぐ戻ってこい!……阿部会長…頼むぞ」

 

阿部『おうよ、コッチも準備OKだ。全員士気がパンパンだぜ』

 

 

 

 

みほ「まもなく指定位置に到着します。より一層注意してください」

 

Ⅳ号が中央広場入り口、ちょうど黒森峰との決戦でポルシェティーガーが立ちはだかった場所に近づく… 

 

 

 

その時…

 

 

ブロォォォォォォォォン!!!

 

 

 

Ⅳ号後方からエンジン音!!

 

みほ「なっ!!?後ろ!?」

 

みほが後ろを振り返り砲塔を旋回させかける!!!

 

そこには…

 

一式中戦車チヘ

 

既に砲はⅣ号を捉えている!

 

 

 

みほ「違うッ!!!」

 

 

しかし彼女はその一瞬で違和感を捉えた

 

 

 

ブロォォォォン!!!!

 

 

そしてエンジンをかき鳴らし、奴はやってきた

 

 

 

Ⅳ号の“前方”、中央広場入り口から

 

 

 

本物のチヘが!!

 

 

ガギィィン!!!

 

俺「どっせぇぇい!!」

 

組み合って肉薄射撃を試みる!

 

みほ「麻子さん!!」

 

麻子「ん」

 

ギャリリリリ!ドォン!!

 

しかしチヘの攻撃はうまく避けられた!

 

 

 

 

 

俺「縁日作戦改ッ!!バルーンデコイに加えてスピーカーでエンジン音まで追加した!リアリティはかなり上がったはずだが…」

 

キモオタ「しかし流石は軍神様、見事にバレましたな」

 

ネクラ「ああ、だがまだ…阿部会長がいる…」

 

 

 

 

エルヴィン「隊長!!」

 

敵の作戦と隊長の危機を前にしてもカバさんチーム車長、エルヴィンの判断はその名に恥じぬほど的確で素早いものであった

 

 

 

エルヴィン(Ⅳ号と一式は目まぐるしく組み合っている…ならば後方から一式だけを狙撃するのは困難。でもそれは今生き残っている敵のSUも同じこと、必ず奴はここを狙っている…ならば次にSUが狙うのは誰だ。もちろん私達しかいない…ならばっ!!)

 

 

 

そして彼女は見つける

 

 

 

遥か先で狙いをつけようとしているSU-100を!

 

 

 

 

エルヴィン「もんざぁ!!」

 

左衛門佐「合点!!」

 

 

 

阿部「810!狙え!!」

 

810「やりますねぇ!」

 

 

 

初動は明らかに三突のほうが遅かったにも関わらずピタリと照準を合わせる!

 

810「早いっすね……」

 

二輌の駆逐戦車の狙撃勝負!!

 

 

 

 

風が止まった

 

 

 

エルヴィン「ファイアッ!」

 

阿部「ファイ アッーー!」

 

 

カチッ

 

 

 

引き金の音がはっきりと聞こえた気がした

 

 

 

ドドォォン!!!

 

 

 

寸分の狂いなく互いの装甲を貫かんと弾が突き進む!!

 

 

 

 

 

 

ガギィィィィィン!!!!

 

 

 

Ⅲ号突撃砲、SU-100走行不能!!

 

 

 

 

みほ「カバさん!!怪我はありませんか!?」

 

エルヴィン『くっ!全員問題無し!隊長後は頼むぞ!』

 

みほ「はい!」

 

 

 

 

俺「阿部会長!大丈夫か!?」

 

阿部『すまないイッちまった!』

 

俺「何がイッたのかはツッコまないぞ!!もうツッコまないからな!」

 

 

 

 

俺「相討ちか…カバさんの砲手…なんつー技量だ…SUはかなり装甲厚いのにあの一瞬でちゃんとウィークポイント狙いやがった……流石…!…仕方無い、中央広場に入る!そこで決着だ!戦車前進!」

 

 

組み合った状態から一気に引き剥がすチヘ!

 

 

みほ「華さん今です!」

 

華「…っ!」

 

ドォン!!ドォン!

 

Ⅳ号の砲撃よりも一瞬早くチヘが攻撃する!

 

主砲横に命中し照準を狂わせた!

 

そのままチヘは中央広場に向かって突き進む!

 

 

俺「いくぞ!『奇策』開始ッ!!」




決着ノ時来タレリ!


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VS Ⅳ号!大洗戦決着!

決着!


チヘが先行し、Ⅳ号が追う…

 

俺「ちゃんとついてきてるな…ネクラ、次のところ曲がって」

 

急に左折するチヘ、その角で

 

 

俺「『縁日作戦』!バルーンドッグ展開!」

 

バフッ!!

 

黒森峰戦、大学選抜戦、そして先程使った風船デコイをもう一つ展開する!

 

 

続いてⅣ号も左折!

 

みほはすぐにデコイを確認し

 

みほ「…無視して下さい」

 

そして見破られる!

 

俺「うーん…西住殿…常に戦車から顔出してるから下手に爆破すると危ないんだよな…作戦失敗!」

 

 

 

俺「次!『肛門爆裂作戦』!!」

 

 

 

 

 

 

みほ「……」

 

 

ドゴォォォォン!!!

 

突如校舎に榴弾が炸裂!!

 

 

 

 

俺「道をちょろっと増やしてやる!」

 

プラウダ戦の如く建物を壊して新たな道を作る!

 

 

壊して作った道を使ってⅣ号の側面側に躍り出る!

 

しかしみほはその動きを予測していた!

 

みほ「撃てっ!!」

 

俺「てぇ!!」

 

ガキィィィン!!

 

弾は交差した!Ⅳ号の右側面のシュルツェンを壊し、対してチヘの機銃を吹き飛ばす!

 

 

 

俺「仕切り直しか…逃げるぞ!」

 

みほ「追ってください!」

 

 

 

俺「同人誌作戦…及びマカロニ作戦は今は役立たないな…アイドル作戦も同様…かと言ってチビレーダーもセクハラジオも使い用ないしな…」

 

 

みほ「…惑わされないように注意しないと」

 

 

キモオタ「このままじゃ埒があきませんな」

 

ネクラ「…最後を締めくくる戦いならあの作戦だろう」

 

俺「ああ…そうだな…俺達の原点か……」

 

キモオタ「長いようで、短かったですなぁ」

 

ネクラ「ああ…懐かしく思える…」

 

俺「聖グロ戦……あの日まではただ戦車道の事を道具としか思ってなかったからな……俺は大学と女の子のためだった」

 

キモオタ「アイドルのおっかけのためでしたな」

 

ネクラ「…太もものため」

 

俺「結局彼女なんて出来なかったな…」

 

キモオタ「おっかけなんか殆どしませんでしたな…」

 

ネクラ「試合終わったら太もも覗いてたけどな」

 

 

 

俺「ああ……俺達、戦車道大好きなんだな」

 

キモオタ「男子戦車道に対する風向きは依然厳しいですが…」

 

ネクラ「…だからと言って…辞める気なんて更々ないだろ?」

 

俺「もちろん」

 

ネクラ「…御舞等流の合言葉でも確認しとくか?」

 

俺「そんなのあったっけ?…あ、撃てば必中?」

 

キモオタ「…当たれど抜けず?」

 

ネクラ「しかも心に乱れあり」

 

マサイ「でも、乱れるからこそ、そこに意外性が生まれる…ですよね?」

 

俺「ああ、その通り。乱れるから奇策が生まれる。ところでお前誰だっけ?」

 

マサイ「あなたのチームの装填手ッ!!!」

 

俺「ハハハ!分かってるっての。冗談だ冗談。さて、それじゃ始めようか。もはや作戦なんかじゃなくなった最終作戦!」

 

 

 

俺達は戦車道が大好きだ

 

性別なんて関係ない。大好きだから今までやってこれた

 

 

黒森峰、ボンプル、BC自由、大学選抜、知波単、マジノ、プラウダ、アンツィオ、サンダース、そして聖グロリアーナ。色んな学校と戦ってきた

 

そしてずっと、笑ってた

 

 

そして今……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺「『純白のおぱんつ作戦』、開始ッ!!!」

 

 

 

その号令と共に俺は、パンツを脱いだ

 

 

 

 

 

 

広場の中心、真ん中には遮蔽物となるオブジェ。その対角線上に二輌の戦車が現れる

 

 

 

みほ「……それは白旗ですか?」

 

俺「いや、俺のパンツだ」

 

みほ「……………」

 

俺「旗は旗でも…これは俺達の錦の御旗だ。ある意味では俺の分身だ」

 

 

 

 

みほ「えぇー………」

 

若干呆れ顔である

 

華「御舞等の隊長さん…凄く、いい笑顔です」

 

麻子「心底楽しんでるな…変態だが」

 

優花里「パンツァーに…パンツ……あ、すいません今の発言は無かったことに」

 

沙織「…ゆかりんもうアウト…それもう遅いよ」

 

 

俺「ふざけてるけど、でも大切なことなんだ」

 

みほ「どれをどう転べばそうなるかはわかりませんが…」

 

俺「さて、場も和んだところで、決戦といこうか西住みほさんよ」

 

みほ「…はい……そっちのペースに飲み込まれないうちに」

 

 

 

 

 

俺「マサイ…最後の一発だ…タ弾装填」

 

マサイ「残り一発、頼みます、キモオタさん」

 

タ弾とは、日本陸軍における対戦車用成形炸薬弾の秘匿名称である。構造は難しいが、前方にのみ爆発のエネルギーが伝わる、高い貫通力を持つ榴弾と考えればいい。

 

Ⅳ号に対して圧倒的に不利な弱い砲力を補うチヘの最終兵器である。しかしこれでも装甲貫通能力は55mm。正面装甲80mmのⅣ号を正面から貫通することは出来ない

 

 

 

 

俺「なら…あの技しかないな…」

 

 

 

 

 

みほ「麻子さん、あれお願い出来る?」

 

麻子「本気か?」

 

みほ「はい、おそらく相手は正面からは撃ってこないはずです…なら………」

 

 

 

 

 

 

俺「ネクラ!いけ!」

 

ブルォォォォォォォォン!!!

 

みほ「お願いします!!」

 

ブルォォォォォォォォン!!!

 

 

 

同時に動き始める……

 

 

 

俺「なっ!!?本家もか……!またとないいい機会だ!!続行するぞ!!それで接近出来れば勝機はある!」

 

 

みほ「…っ!!」

 

 

 

 

 

奇しくも同じ軌道

 

 

 

 

チヘはⅣ号の側面を狙うために

 

Ⅳ号は側面を晒さないために

 

 

俺「うおおおおおおおおおおおおおおお!!」

 

 

みほ「………ッ!!!!」

 

 

 

同時に戦車ドリフトッ!!

 

 

 

ギャリリリリリリリリリリリリリリリリ!!

 

耳を劈くような履帯が擦れる音が二重奏で響き渡る!!

 

 

ガキィン!!!

 

互いに履帯と転輪が剥離する!

 

 

 

 

 

俺「撃てぇ!!!!」

 

みほ「撃てぇ!!!!」

 

 

 

 

ドォン!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺「……」

 

 

みほ「……」

 

 

 

煙が晴れる……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

御舞等高校、一式中戦車走行不能!

 

 

 

よって勝者、大洗女子学園!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

俺「やっ…られたぁぁぁぁぁ!」

 

煤に塗れたその顔は、それでも満足感に満ち溢れていた



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これが俺達の戦車道

大洗戦終了!


 

審判「両者、礼!」

 

 

『ありがとうございました!!』

 

 

俺「ありがとう、楽しかった」

 

みほ「こちらこそ」

 

俺「…次は勝つぞ!」

 

みほ「いつだって、受けて立ちます!」

 

互いに握手を交わす!

 

俺「…いいねぇ…笑顔で戦車道出来るってのは」

 

みほ「今私がこうやって笑顔なのも…皆のお陰ですから」

 

みほは愛おしそうに大洗の仲間たちを見る

 

俺「ああ、そうだな!俺も…アイツらのお陰だな」

 

と、振り返ったら何の感慨も無く早速女の子に話しかけに行ったので前言を撤回する

 

というかチョウまでナンパ組に紛れてやがる…審判の方に行きやがった。そうかお姉さん系が好みか……アイツもだいぶ染まったなぁ……

 

 

そど子「そこの不良止まりなさーい!」

 

不良「やっべ、面倒くさいのが来た!ずらかるぞ!」

 

子分・舎弟「へい!」

 

そど子「コラー!」

 

 

杏「今度大洗でこういう企画があるんだけど一枚噛んでみない?」

 

阿部「ああ…このままじゃオサマリがつかないからなぁ」

 

 

 

クロウ「あの八九式どうやって動かしてるんだ!?」

 

典子「要するに根性だ!」

 

クロウ「根性ってすげえな!」

 

 

 

各々思う所があるようでそれぞれで語り合っている

 

俺「おーい!このあと打ち上げだぞー!なんとあの伝説の大洗に寄港してだ!」

 

クロウ「何ぃ!?」

 

杏「歓迎しちゃうよー」

 

俺「とのことだ!作戦の見直しとかしながらな!…………ナンパも許可!」

 

そど子「な!今不純異性交友の匂いが!」

 

俺「き、気のせい気のせい!」

 

 

 

キモオタ「撮影に忙しいですな」パシャパシャ

 

ネクラ「歴女チームが一々それっぽいポーズ取ってくれるから嬉しい」

 

エルヴィン「おりょう…その手を置いてる台座みたいなのは何処から持ってきたんだ…」

 

おりょう「常いかなるときも携帯ぜよ」

 

左衛門佐「お色直し中でござーる!暫し待たれよ!」

 

カエサル「ノリノリだな…」

 

 

 

ナカジマ「ねえねえ君のⅠ号見せてよ!すっごい速いんでしょ!」

 

航海「え、あ、はい!良ければどうぞ……って一瞬で修理完了!?すげえ…って待って待って待って!流れるように勝手に改造やめて!うわ何そのエンジン!フランス製!?ELC!?駄目だってレギュレーション違反!」

 

 

 

 

ネクラ「まさか本当に…あの『ねこにゃー』さんに…『ももがー』さんに…『ぴよたん』さん…?なのですか?……某ゲームで無類の強さを誇るチャンピオン……」

 

ねこにゃー「そ、そういう貴方は『†エンドレスエイト†』殿ですか!!?ぼ、ボク光栄です!」

 

ネクラ「…こ、ここ、こちらこそぉ!」

 

 

 

チョウ「この子もM3なんでスネ」

 

梓「このM5もこの前まではM3って名前だったんでしたっけ?」

 

チョウ「そうデス。今はM5A1デスガ」

 

優季「なんかレベルアップって感じだねー!」

 

あゆみ「私達のM3もレベルアップしないのかな?」

 

紗希「…M12」

 

あゆみ「紗希が何か言ってる!」

 

チョウ「ええと…M12自走砲……M3の車体に露天式にして155mmカノン砲を搭載した自走砲……だそうです」

 

あや「レベルを上げればいずれ155mmに…!?」

 

梓「ならないと思う」

 

 

オネェ「あら貴方いい肌してるじゃなぁい?」

 

沙織「え!?あ、どうも!」

 

オネェ「そっちの黒髪のアナタも素敵よ」

 

華「あらあら、お上手ですね」

 

オネェ「ちょっーとメイクの練習台になってくれない?可愛くしてあげるわよ!ほらこんな感じに」

 

チビ「…………」

 

完全に女の子と化したチビであった

 

チビ「…なんで僕なんですかぁ!!やめて下さ」

 

沙織「やだもー!可愛い!男子だとは思えない!」

 

チビ「オネェさん、ナイスです!ぐっじょぶ」

 

 

優花里「あの激レアなSMKを直に触れられるなんて夢のようですぅぅ!!ヒャッホォォォォォウ!!」

 

俺「何なら乗るか?修理出来てないから動かせはしないけど」

 

優花里「いいんですか!!?」

 

俺「どうぞどうぞ。むしろSMK以外もいいぞ」

 

優花里「ありがとうございます!!それでは早速!!!」

 

各々交流を楽しんでいるようだ

 

 

みほ「そう言えばお姉ちゃんに聞いたんですけど…」

 

俺「うん?」

 

みほ「うちのお母さんと喧嘩したって本当ですか?」

 

俺「ブフォ!!」

 

予想外で吹き出す俺

 

俺「あ、いやいや……ええと……うん…まあ……そんなこともアッタカナー」

 

みほ「よく五体満足で無事に…」

 

俺「五体満足!!?一歩間違えたら腕の2、3本失ってたのか!!?」

 

みほ「いえ、それどころか跡形も無く…」

 

俺「ビーム!?焼却!?西住ビーム出るの!?」

 

みほ「ところでどうして喧嘩なんか…」

 

俺「聞くな!!禁止だ!もしくは家元に直接聞け!!」

 

みほ「え、ええー…」

 

俺「そ、それよりさ!ちょっと戦術的なこと教えてよ!うち奇策とか個人の技量だけで殆ど戦ってるからさ、集団での戦術とかかなり苦手なんだよね!」

 

みほ「なんかすごい勢いではぐらかされた気が…」

 

まだまだ大騒ぎは終わりそうにない

 

 

そして…

 

大洗と別れてその家路…

 

 

キモオタ「なんだか凄いところまで来ましたな…」

 

俺「ああ…本当に…数か月前までは俺たち戦車のせの字も無かったんだぜ」

 

ネクラ「聖グロ戦か……試合中も話したけど懐かしい気持ちになるな」

 

俺「………楽しいな、戦車って」

 

 

 

 

戦車道

 

現在ではマイナーな武芸とされているが、かつては華道・茶道と並び称されるほどの伝統的な文化であり、世界中で女子の嗜みとして受け継がれてきた。礼節のある、淑やかで慎ましく、凛々しい婦女子を育成することを目指した武芸とされる。

 

そんな競技に、女子の嗜みに全力を注ぐ男たちがいた。

 

御舞等高校、数少ない男子戦車道チームの中でも無類の強さを持つチーム。そして衰退しつつあるこの戦車道を変えるかもしれない可能性の一つ。

 

誰もが思っていた。男が戦車道などできる訳が無いと。あのような弱小戦車で戦えるはずが無いと。邪道が伝統に敵うはず無いと

 

しかし彼らは全てを覆した。この戦車道を誰よりも楽しみながら…

 

 

 

オネェ「帰ってこの子達の整備してあげないとね!」

 

航海「そうだな!ところで俺のツイッターと黒歴史ノートは一体どうなったんだ…?」

 

不良「危ない…あのオカッパ女……キュウリが無ければ即死だったぜ……」

 

チビ「なんでキュウリなんか持ってたんですか……」

 

チョウ「見てくだサイ!ウサギさんの子にチームのマーク書いて貰いまシタ!」

 

クロウ「パンダが茶碗被って死んでるマーク……」

 

阿部「やらないか」

 

俺「やらねーよ!」

 

 

 

俺「あーお前ら早く帰るぞ!明日早いんだから!」

 

キモオタ「え?何か予定ありましたっけ?」

 

ネクラ「思い出せないな…」

 

俺「決まってるだろ!朝イチで戦車直して練習だ!!大洗にリベンジするぞ!!」

 

 

 

 

 

 

810「お、そうだな」

 

俺「だからなんでお前が締めるんだよぉぉぉ!!!というかそれお前の語録じゃねぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

オォン!アォン!ンアッー!

 

 

夕日に包まれて、野獣の咆哮が心地よく響き渡る

 

彼らはきっと、誰よりも楽しみながら戦車を続ける。そして彼らが卒業しても、その意志は受け継がれ御舞等高校はこの先もずっと、ずっと走り続けるのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう誰もが思っていた




次回エピローグ。次回は今までとはかなり毛色の違った話となります。今までの雰囲気とそぐわないかも知れないと自分でもわかっています。それでも書きたかったエピソードです。人は死にません。


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幕切れ
さよなら、御舞等高校


もしあの世界に本当に御舞等高校があったら最悪の場合こうなるだろうなと思って書きました


冬が過ぎて春が来た。

 

 

 

三年生の阿部会長率いるくそみそチーム、オネェ率いるKABAさんチームの半分が卒業。

 

それでチームの数が足りなくなり……

 

なんてことは全然無く、むしろ今までよりも多くの生徒が戦車道の授業を希望が増え編成をどうしようか夜通し悩むなんていう嬉しい苦痛も

 

 

その中でも一人異彩を放つ期待の新人、(仮に新人君と呼ぶ)がいた

 

新人くんはゴリゴリの戦車ファンの両親の影響で、試合には出れなかったが元々戦車に触れていた。そして中々の実力を持っていたのだ

 

その実力はあの西住まほを唸らせるほど。黒森峰の一年生チームと御舞等の一年生チームで試合をさせてみたところ、流石に負けはしたが新人くんのティーガー(黒森峰からの借り物)が相手の隊長車を単独撃破するという大金星を上げた。まさに期待の星である

 

 

 

ちなみに同時期、生徒会選挙では俺隊長が会長に単独一位当選

 

その数か月後、公約として掲げていた『謎の美少女転校生を我が校に招き恋のランデブーを一波乱起こす』を実現出来なかったことを理由に罷免された

 

 

 

さてそんな波乱がありつつも旧二年生組、ニーソチー厶、ナイトチーム、キヨハラチーム、後悔チームが卒業。

 

卒業式のゴタゴタで学園艦の奥底に眠っている巨神兵を起こしてしまって危うく世界が火の海に包まれるところだったがまあなんとかなった。ちなみに去年の卒業式ではゴジラが目覚めたしその前はセカンドインパクトが起こりかけたらしい。

 

 

そんな些細なことは置いておいて特筆すべきはチョウとチビの壮絶な隊長争いである。戦いは10日間にも及ぶ激闘の末、御舞等高校は灼熱と極寒の地に分かれてしまったとかなんとか。結果チビが隊長就任、チョウが副隊長となった

 

 

俺隊長が始めた御舞等流を直系で受け継ぐ彼らは、先代に続き御舞等高校戦車道の黄金期を作り上げる。

 

 

 

そしてチビの触手チーム、チョウのヤムチャチームが卒業。隊長はあの新人くんが受け継いだ

 

 

 

 

 

 

 

問題はここからである

 

 

 

男子戦車道が強くなり過ぎた

 

御舞等高校を先駆けとして多くの男子校、もしくは共学校が戦車道への参入を始めた

 

そしてその男子達の強さは女子チームに迫るものになり始める

 

元々男子戦車道の最終的な構想は男子リーグの創設である。御舞等高校は他に男子の練習相手がいなかったから女子校との交流を始めたが、装填手の腕力の問題を初めとする諸問題があるため最終的には住み分けする予定であった

 

 

 

しかし男子戦車道という存在は現在の戦車道連盟の一部からは疎ましく思われていた

 

疎ましく思われるだけならよかった。どうせ邪道だ。実力の差をわからせてやればいい。だが伝統を無視し品格が無い下品な邪道としてきた男子戦車道が力をつけ始めてきた。このままでは自分たちの伝統と品格が否定される。そう思う一派が一定数存在したのだ。そして自分たちが主流であることによって私腹を満たす一派もまた存在した

 

その結果始まったのは男子戦車道の排斥運動である

 

 

 

元々御舞等高校への批判の手紙や匿名の誹謗中傷は存在していた。しかし過去の代表者である阿部会長や俺隊長はほとんど真面目に取り合っていなかった。例えどんなことが書いていようと

 

しかし彼らの卒業後にその運動は激化してしまった。印象操作や陰湿な嫌がらせは止まらない。若い世代では男子戦車道への嫌悪批判はかなり少なかったが、年齢層が高くなるとその割合は増えるのである

 

児玉理事長やアンツィオのアルベルト理事長、御舞等の理事長は沈静化に尽力し、立場上表立っての反抗は出来ないまでも西住しほ、島田千代両名はこの排斥運動に否定的であり、意外な所では文部科学省学園艦教育局長、辻廉太までも「教育的に適切な行動だとは思いかねる」と発言している

 

それでも、排斥運動は止まらなかった。誹謗中傷は匿名で証拠も残さず、印象操作は知らぬ顔。本当に、鮮やかな手口であった。

 

新たな隊長である新人くんはそれでも負けずに戦い続けた。批判を受けるチームを励まし続けた。交流があった女子チームも、そのOBも彼らを出来る限りで支援してくれた

 

 

 

でも、限界が来た。どんなに強くたって彼は一介の高校生なのだ。大人達の集中攻撃を受け止められるほど強くはないのだ。

 

ストレスで遂に彼は身体を壊し、入院した

 

 

御舞等高校理事長、御舞等葉蔵は御舞等高校男子戦車道チームの活動停止を発表した。これ以上生徒に負担は掛けられない。そうするしかなかった。本当に、するしかなかったのだ

 

そしてせっかく増えた御舞等高校の保有戦車は文科省預かりとなる

 

 

 

 

活動停止が決定した夜、現隊長の新人くんは一人病院を抜けだし、八枚の備品紛失届けを提出した

 

 

SMK重戦車

Ⅰ号戦車C型

バレンタイン歩兵戦車

Ⅱ号戦車L型ルクス

M5軽戦車

ルノー乙型戦車

SU-100

一式中戦車

 

 

御舞等高校校舎地下、O-2ブロックにて“紛失”

 

消耗仕切って今にも壊れてしまいそうな身体で、血走った、そして哀惜、無念、無力感全てが詰まったその眼に見つめられて、自分はその書類を受理することしか出来なかったと、担当者は言った

 

 

 

 

こうして御舞等高校の黄金時代は終わったのだ……



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そしてまた動き出す

七年後

 

私立御舞等高校。東京都秋葉原に所在する優秀なおまいらを輩出する男子校。もしくはその学園艦である。この学校は頭が良いわけでもなく、悪くもなく、歴史もそれほどなく、特に特徴のない学校だ。そして本日、この学校の校長室に呼び出された人物がいた。

 

コンコン

 

??「失礼しまーす」

 

校長「来たか…」

 

この鋭い眼光を放つ老人が本校の校長である。

 

校長「君はなぜ呼び出されたかわかっているかね?」

 

??「ん?そうですね…思い当たることが百数個あります。」

 

校長「…例えば?」

 

??「未だにこの学校の副校長のAVを持ってること、この前の第二次エロ同人誌博覧会in図書室を裏から手引していたこと、2、3回御舞等高校を沈めかけたこと、そんな奴が正式にこの学校の教員になったこと」

 

 

 

 

??「それとも、これからの男子戦車道の復興の為に社会人チーム30輌をたった8輌の出自不明な戦車で叩きのめしてさらにその醜態を全国中継したのちに今までこの学校がどんなことをされてきたかをドラマティックに演出しながら世間様に知らしめて戦車道業界を大混乱に陥れたこと?」

 

 

 

老人の鋭い眼光が緩んだ

 

 

 

校長「…本当に……よく…よくやってくれた………お前は…この学校の誇りだよ……」

 

??「売られた喧嘩は買わないとですから」

 

校長「お陰で…この学校は今年からまた、戦車道を始めることになった」

 

??「…その為に俺は今、ここにいるんですよ」

 

校長「ああ、皆待ってる。早く行ってこい」

 

 

 

 

御舞等高校校舎地下、学園艦のブロックの一つ。だだっ広いだけのこの空間にはかつて、一輌の戦車が保存されていた

 

 

そして今…

 

 

 

新人「先輩!!待ってましたよ!!ささ!早くこちらに!」

 

葉蔵「待ってましたよ…もう年で足腰立たないんだから無理させないで下さいね」

 

オネェ「あらあら、主役が随分遅刻とはいい度胸ね?」

 

 

御舞等高校元隊長

 

新人

 

ストレスによって身体を壊し一時は入院することになったが現在ではそんな面影もなく元気に戦車を乗り回している

 

 

 

SMK重戦車

 

御舞等高校の主力重戦車であり、秋葉原商業高校の隊長車でもあった。その2つの砲と存在感で相手を圧倒する大黒柱でもある

 

 

 

元御舞等高校理事長

 

秋葉原商業高校隊長 御舞等葉蔵

 

現在は隠居中。優しく自分の後輩たちの姿を見守る

 

 

 

オネェ

 

卒業後はファッションデザイナーとして活躍中

 

 

 

Ⅰ号戦車C型

御舞等高校最速の偵察戦車。搭乗員の技術も合わさりその隠蔽技術は社会人チームや大学選抜チームの目すら欺く

 

航海「全く、肝心なときに…」

 

航海

 

海上自衛隊に入隊。御舞等での経験を活かし護衛艦に乗っている

 

バレンタイン歩兵戦車

 

後方に取り付けられたロケットブースターによって三次元的な戦闘を得意とする戦車。75mm砲の火力による攻撃も強力

 

 

不良「ったく、変わんねぇな」

 

不良

 

子分、舎弟とともに建築関係の仕事をしている。学園艦の建造にも関わっているそう

 

 

 

M5軽戦車金門之熊

 

中華民国の英雄的戦車を踏襲した戦車。その万能性で幾度となくチームを支える。訳あって現在の中国本国では不人気

 

チョウ「マァマァ、ヒーローは遅れて来るモノですヨ」

 

チョウ

 

卒業後、帰国し現在では中国戦車道の代表的な存在になっている

 

 

 

チビ「ヒーローにしては変態が過ぎませんか?」

 

 

Ⅱ号戦車L型ルクス

 

ヤマネコの名の通り素早い動きで敵を翻弄。絶妙な操作によって重戦車すらも喰らう

 

チビ

 

エロ漫画家としてデビュー、その後戦車道を題材にした真面目な漫画で大ヒットを飛ばす

 

 

 

ルノー乙型戦車

フランスから輸入した旧日本軍の旧式戦車。しかしそうとは思わせないほどに激しく戦いチームに勝利をもたらす

 

クロウ「変態でヒーロー…パンツ被らないとな」

 

ハーミット「うわぁ…モロパクリだ…」

 

クロウ

 

教員、御舞等とは別のチームの監督として戦車道を指導する立場となる

 

ハーミット

 

厨二心くすぐるアイテム専門のデザイナーとして一部の中高生から絶大な人気を得る

 

SU-100

 

ソ連の駆逐戦車。分類上は自走砲。御舞等高校の最大火力であり時には待ち伏せ、時には狙撃と多くの局面でその火力を見せつけた

 

 

阿部「ハハハ!男は度胸!著作権なんて気にしないのさ!」

 

810「まずいですよ!」

 

阿部

 

自動車修理工となり、後に戦車の整備士となる

 

810

 

医大を卒業し現在は立派なお医者さん。24歳学生は決してダブった訳じゃない

 

 

そして

 

マサイ「ほらほら、まずはこっちに!」

 

マサイ

 

一旦帰国した後、ケニアの外務省に入省、日本のケニア大使館に勤務

 

ネクラ「…よう、相変わらず楽しそうな顔してるな」

 

ネクラ

 

タクシードライバー。ただし普通のタクシーだけでなく戦車タクシーなんていうサービスもしてる

 

キモオタ「我々も大して変わらないほどにやけてますけどな!」

 

キモオタ

 

プログラマーとして大成功、日本のIT業界期待の星

 

 

そして…

 

 

俺「久しぶり、チヘ!」

 

 

 

男子戦車道排斥運動を終結させたその人。社会人選抜チームとの試合を全国中継させ注目を集め、その試合でセンチュリオンなど強力な戦車と“試験的な導入”として一部の戦後戦車を含む社会人チーム30輌を相手に元御舞等高校メンバー僅か8輌で完全勝利、戦車道界隈を大きく揺るがした。

 

その後、御舞等高校教員兼戦車道チーム監督に就任

 

 

 

一式中戦車チヘ

 

御舞等高校永遠の隊長車。あの大戦で戦うことが出来なかった戦車であり、同世代の戦車と比べても圧倒的に劣る性能であったが、奇策と技術によりあの世代の戦車を打ち破った御舞等高校の象徴。そしてこれからも……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

春風と共に、期待に胸を膨らませた新入生が校舎へとやってくる…

 

 

俺「そこの君!君だよ君!」

 

 

 

俺「そうそう、君中々いい体してるね!ちょっと楽しいことがあるんだけどさ…興味ない?」

 

 

 

俺「いいね、じゃあさ………」

 

 

 

 

 

 

 

俺「男子戦車道を始めないか?」

 

 

 

 

 

意志あるところに道は開ける

 

志さえ持っていれば人はまた歩き出せる

 

 

戦車道

 

現在ではマイナーな武芸とされているが、かつては華道・茶道と並び称されるほどの伝統的な文化であり、世界中で女子の嗜みとして受け継がれてきた。礼節のある、淑やかで慎ましく、凛々しい婦女子を育成することを目指した武芸とされる。

 

そんな競技に、女子の嗜みに全力を注ぐ男たちがいた。

 

御舞等高校、数少ない男子戦車道チームの中でも無類の強さを持つチーム。そして衰退しつつあるこの戦車道を変えるかもしれない可能性の一つ。

 

いや、彼らは確かに変え始めたのだ。そしてこの先もずっと…

 

 

御舞等高校、その栄光はまだまだ始まったばかりなのだ




くぅ〜疲れました!これにて完結です!

やっぱり最後は笑わないとね!!本当はVS社会人チームの試合まで構想はあるんですがやっぱり最終決戦は大洗がよかったっていうのと、最終決戦が敵も味方も全員オリキャラってどうよ…って思ったから。今後おまけとして書くことはあるかも。

さて、これにて本編完結!色々語りたい事はあるけどとりあえず省略。これから先の更新は現状未定。最終章とか大鍋編とかはやるかも知れない。その他にも色々。ただとりあえず本編完結!

ただパンツ アッー! フォーー!!!を言いたかっただけで思いつきで始めたアホな話をここまで読んでいただき、本当にありがとうございました!!!!!!


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徒然なるままにダラダラと書き綴っていくだけの番外編
男子戦車道大会ダイジェスト!!


一応予定してる社会人チーム戦の前提として、一応ここまで男子戦車道は発展したよっていうダイジェスト。本当は番外編の燃えよSMKの後に書いたのですが本編に関係ないので今まで省略してました。大会開けるくらいには男子戦車道チームが増えたよっていうだけのお話。山なし落ちなし意味なし


男子戦車道大会ダイジェストです!

 

 

 

俺「…ダイジェストなのか?」

 

チビ「対戦相手も男なガルパンSSなんて誰が得するんですか?」

 

俺「……」

 

チビ「というわけで先日行われた国内初の男子のみの戦車道大会、“第一回池貝杯男子戦車道大会”のダイジェストとお送りします!」

 

俺「…まあ俺達の学校が戦車道始めたのも連盟が男子戦車道に補助金出したからだからな」

 

チビ「他の学校もその補助金に釣られて戦車道始めたんですね」

 

俺「言い方が悪い…」

 

 

 

俺「とりあえず今回の池貝杯について説明するぞ」

 

チビ「池貝杯は池貝自動車が主催する国内初の男子戦車道大会です。この大会は全国から八校が参加しました。優勝チームには賞金と池貝自動車製戦車道パーツが貰えます」

 

俺「普段から作っている日本戦車の部品はもちろん海外戦車でもオーダーメイドでパーツを作ってくれるらしいぞ」

 

 

 

俺「一回戦は桂宮高校。神奈川県の高校だ。隊長の名前はマシュー。M4シャーマンとM3リーが主戦力で全ての戦車が黒く塗られている。どこに開国を請求するんだろうな」

 

チビ「大洗の某カバさんの操縦士が喜びそうな奴らですね」

 

俺「全車が一輌に集中する優勢火力ドクトリンが特徴的だったな」

 

チビ「戦力を一点集中して楔を穿ってフラッグを取りましたね」

 

 

 

俺「二回戦は田園都市大学附属高校。隊長のハワードはダージリン様ファンクラブの会員番号2番だそうだ」

 

チビ「ちなみに1番は西呉王子グローナの隊長だそうです。リトアミをチェック」

 

俺「田園都市はイギリスに提携校を持っていて、全ての戦車がイギリス戦車だ。隊長車はセンチュリオンだったけど…正直愛里寿嬢のセンチュリオンに比べれば赤子同然だったな…」

 

チビ「そして決勝戦ですね」

 

俺「決勝の相手は京成学院分校。千葉の学校だな」

 

チビ「旧日本軍の鉄道連隊の流れを汲んでいるのか日本戦車に乗っていましたね」

 

俺「ハルダウン戦法をうまく使いこなした強力なチームだったな」

 

チビ「特にハルダウンで引き寄せている間にカミ車による水上からの強襲作戦には手間取らされましたね…」

 

俺「流石はウォータースプラッシュの路線…」

 

チビ「そして隊長の丹羽の四式が強かったですね…」 

 

俺「まさかSMKがやられるとはな」

 

チビ「その代わりに足留めが出来て、何とか倒せましたがね…」

 

俺「水辺での戦いならあいつらより強い学校は少ないかもな」

 

 

 

俺「というわけで御舞等高校が優勝!」

 

チビ「大変でしたねー」

 

俺「なんだろう…優勝したはずににダイジェストだと感動がないな」

 

チビ「需要が無くなるよりいいです」

 

俺「……」

 

チビ「今まで大会もなかった男子戦車道が普及してきたってことでいいことじゃないですか!」

 

俺「…まあな」




設定上は他にも

サンダース大付属佐世保分校
学園艦ではなく陸上にあるサンダース大付属の高校。ケイ隊長達のサンダース大付属の学園艦の寄港地ということもあって交流が深い。保有戦車は全てサンダース大付属のお古をレンドリースしてもらったもの。


叡山男子工業高校
戦車自体を一から自分の学校で作ったことで有名になった。が、連盟公式の物でないので公式戦では使用不可。公式戦で使うのはもっぱらイタリア戦車

とかあったりするけど出演の予定は一切無い


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【追加エピソード】新人くんと御舞等高校

なんか無計画に書いてたらバッドエンドになったので仕返し編の前に挿入することにしました!見づらくてすいません!!


御舞等高校入学式

 

新人「ついに、ついに来たんだ!御舞等高校!!」

 

御舞等高校、男子戦車道界でトップクラスの強さを持つ学校

 

公式戦では無いにしてもあの高校戦車道界で頂点に君臨する黒森峰を打ち破り、そしてあの“伝説”大洗女子と互角の戦いを繰り広げた物凄い学校。その学校に踏み入れたんだ!!

 

 

 

新人「ここだったら…ぼくも戦車を…」

 

ぼくは両親の影響で小さい頃から戦車に触れてきた。友達にはオカマみたいとバカにされてきたけど戦車に乗るのが大好きだった。なんで女の子に産まれなかったんだろうとも思った。中学に上がってからはずっと隠れて戦車をやっていた。理解ある女の子に紛れて野良試合をずっとしていた

 

でも、ここだったら。ここで強くなれば堂々と戦車を出来る!あの隊長さんのように強い男になるんだ!!

 

期待に胸を膨らませて、ぼくは校門に足を踏み入れた!

 

 

 

 

俺「ギャァァァァァ!ゴジラがまた復活したぁ!!」

 

クロウ「な!!?この前の卒業式で復活したばっかだろ!」

 

俺「パンジャンドラム部呼んでこい!!無人在来線爆弾と大して変わらん!」

 

チビ「対巨大生物用竹槍用意!撃てぇ!!」

 

 

踏み入れて2秒で後悔した

 

 

 

 

 

『それでは生徒会長からの挨拶です』

 

新人(何なんだこの学校は…入学早々ゴジラに襲われたり青いつなぎの男に誘惑されたりパンジャンドラムで移動してる生徒がいたり……)

 

 

俺「えー、ご紹介に預かりました生徒会長の俺です」

 

新人(おおおお!あれが!あれが憧れの御舞等高校隊長!さっき何故かゴジラと戦ってたけど!)

 

俺「えー、ところで新入生の皆さん」

 

 

 

 

俺「女の子は好きかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

全校生徒『好きだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』

 

 

 

新人(ええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?!?!?!?)

 

 

俺「この御舞等高校はこの世界に数多溢れる可愛い女の子達に見合うようないい男を養成する学校だ!」

 

生徒『いええええええええい!!』

 

新人(んな馬鹿な!!待ってこのノリ!!?新入生騒然だよ!?ええ…この人ほんとにあの隊長…?)

 

 

 

俺「見ろ!俺はこんな所で叫んじゃうくらい女の子が大好きだ!俺はこんなに欲望に忠実だ!生徒会長の俺がここに宣言する!他人に迷惑かけない範囲での欲望の追求なら例えどんなことでも応援する!例えそれが他人にバカにされるようなことだったとしても!俺は!俺たちは絶対にバカにしない!」

 

新人「ッ!!」

 

何故だろう…今の今までふざけているとしか思えなかったのに……。自分のことが全て見透かされているような気がした…。今まで誰かに馬鹿にされるのが嫌で…隠れて戦車をしていたことを見透かされているような気がした…

 

俺「本性を隠すな!むしろ高めろ!他と違って何が悪い!他と同じ人間の何が面白い!!ずば抜けた変わり者が面白いんだろ!自分が持ってない何かを持ってる奴が面白いんだろ!」

 

あの人は…ぼくが後ろめたいと思ってやっていたことを堂々とやっている……

 

俺「自分に正直になれ!自分に素直になれ!自分が思うことを隠すな!自分の好きなように生きろ!自分が自分であることを誇れ!!その誇りは俺達御舞等高校生徒全員の誇りだ!そして今日から君達は!誇り高き御舞等高校の一員だ!!!!」

 

 

 

この瞬間にぼくは御舞等高校の生徒になった

 

 

 

 

御舞等高校戦車ガレージ前

 

俺「おお!かなり集まったな!」

 

今日ら戦車道の受講者が一同に集まる初日であった

 

 

 

俺(ど…どうしよう…予想以上に人数集まっちゃって戦車足りないぞ…)

 

クロウ(足りないというか今余ってるSUとSMKすら初心者には難しいだろ……)

 

新人(あの……)

 

俺(うお!新人くん!?ど、どうしたの?)

 

新人(戦車が…足りないんですか?)

 

俺(っ!!…あーうん…そうとも言えるしそうとも言えないしそうとも言えるかもしれないけどでもそれはいってはならなかったり…)

 

クロウ(正直に言えよ…足りないんだ…)

 

新人(もしよければ…お力になれるかも…)

 

俺(え…?)

 

 

 

 

新人「実家から持ってきたものでお古ですが……」

 

 

 

 

センチネル巡航戦車(オーストラリア)

 

ナウエル中戦車(アルゼンチン)

 

 

 

 

俺「もう結婚しようか」

 

新人「えええ!!?」

 

俺「中戦車が二輌もっ!!もうこれ感謝してもしたりないよ!一気に戦力増えた!」

 

クロウ「クロは知波単に返しちゃったしケトは元から島田流の物だからな…これで十輌か」

 

新人「でも十輌ですか…まだまだ足りませんね…」

 

俺「あー、いやいや。こんなもんで十分!」

 

新人「ええ!?確かに試合拝見しましたが戦力はあったほうがいいんじゃないですか!!?」

 

俺「男子の戦車道はみんな貧乏だからどの学校もそんなに輌数揃えてないんだ。大会の決勝でも参加するのは10輌まで。だから十分」

 

クロウ「あと整備の問題もあるな。うちみたいな多国籍な戦車のラインナップだと整備大変なんだ。他の学校が無闇に多国籍混ぜないのは色んな所から部品やらなんやらかき集めないといけないから大変なんだよ」

 

新人「なるほど…御舞等は小所帯だから今までやってこれたんですか…」

 

俺「だから正直十輌が限界!本当はもっと優秀な整備士兼選手がいたんだけど卒業しちゃったからこれまた難しいんだ…」

 

新人「SU-100の車長さんですね!」

 

俺「おお、よく知ってるね…!」

 

 

 

 

こうしてぼくの御舞等での戦車道は始まった。

 

センチネル巡航戦車の車長、………ガーターチーム(勝手に決められた)の車長として隊長についていった

 

先輩に追いつきたい、役に立ちたい。その一心だった

 

 

 

 

 

そして先輩達が卒業した。その頃には僕達の世代もかなりの力をつけて、この前の黒森峰との練習試合では相手の隊長車のパンターを打ち破った。

 

 

 

もっと強くなって、誰よりも戦車を楽しんで、

 

そしていつかあのチヘを正式に受け継ぐ。それがぼくの目標だった

 

 

 

 

 

いつか、必ず

 

それまで御舞等高校を守り続けるんだ

 

それが隊長としての役目だから

 

 

 

 

 

 

 

せめて、この戦車たちを穢すわけにはいかない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この八輌はぼく達の誇りだから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

血吐いたって

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これだけは、ぼくの…誇りだから

 

 

 

 

 

 

 

 

守りきれなかったけど…これは先輩達の……誇りだから………

 

 

 

 

 

 

 

 

SMK重戦車

Ⅰ号戦車C型

バレンタイン歩兵戦車

Ⅱ号戦車L型ルクス

M5軽戦車

ルノー乙型戦車

SU-100

 

 

 

一式中戦車

 

 

御舞等高校校舎地下、O-2ブロックにて“紛失”

 

消耗仕切って今にも壊れてしまいそうな身体で、血走った、そして哀惜、無念、無力感全てが詰まったその眼に見つめられて、自分はその書類を受理することしか出来なかったと、担当者は言った

 

 

 




うん…安心して。彼ちゃんと救われるから!なんでわざわざこんなめでたい最終章公開の日にこれ載せるんだ!

うん…なんか最近疲れてるのか心が病んでるな…暗い話ばっかだ…ここらでバコっと下らない話書かないと(使命感)


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仕返し戦 VS社会人選抜 前編

社会人30輌vs御舞等高校で何が起きたか


大洗戦から四年後、

 

俺「多分全員事情は知ってるだろうから手短に確認だけする。男子の戦車道が意図的に潰されてる。犯人は戦車道連盟上層部の男子戦車道反対派。言い方は対外向けでオブラートに包んでたが、邪道で伝統も理解しない、そして弱い男子チームは日本戦車道界の恥だから廃止すべき、だそうだ。それでもまだ男子戦車道をやめないと言うなら女子チームと試合して勝ってみろ、だとよ」

 

ネクラ「…で、本音は?」

 

俺「恥とかどうでもよくて自分達の優位性を保ちたいだけだろうよ。この試合だって不公平だ」

 

キモオタ「まるで大洗と大学選抜のときのようですな」

 

俺「そのときの方がまだ良心的だ。『まったー!』で選手補充可能だからな」

 

クロウ「…選手補充は出来ない、と」

 

俺「今御舞等校舎にある八輌のみ使用可能。さらに凄いぞ?ええと…センチュリオンって戦車あるよな」

 

チビ「ええ、あの45年開発開始でその後10年間主力戦車だったっていう化物…」

 

俺「それがいいんだったら一部の戦後戦車も使っていいのでは?とかいう案が出まして、今回の試合で試験運用だそうです“試験的にレギュレーションを変更し、西暦1955年までに運用された戦車の使用を三輌まで許可する”突然のルール追加だ。」

 

チョウ「一応確認シマス…我々が使える戦車は?」

 

俺「一応確認しよう。一式中戦車、SU-100、M5軽戦車、Ⅱ号戦車、ルノー乙型、バレンタイン歩兵戦車、Ⅰ号戦車C型、SMK重戦車。現在御舞等高校が保有してる戦車のみだと。他の戦車は文科省預かりだ」

 

不良「オーケーオーケー理解した。どう足掻いても勝たせる気は無い、ということでいいな」

 

オネェ「こう考えると大学選抜戦ってかなり良心的ね」

 

俺「だからって逃げるか?」

 

阿部「男は度胸」

 

俺「なんだって試してみる、だろ?」

 

 

 

 

阿部「腕はなまっちゃいないな?」

 

俺「むしろあの時より成長してるわ。男子大学選抜代表を舐めるなよ?」

 

阿部「…勝っても負けてもお前に未来は……負ければ男子戦車道の存在に王手かけられるのはもちろん、勝っても戦車道関係者の上層部から睨まれるぞ……代表選手の座だって」

 

俺「そんなみみっちい迷いなんて捨てちゃえ、どこでだって戦車は出来るさ」

 

クロウ「代表殿は懐が広いですなぁ!ついでにメシの一つでも奢ってくれないか?」

 

俺「そういうのはお前の役目だ、男子大学選抜副隊長殿?」

 

 

 

 

北部演習場

 

かつてプラウダ高と激戦を繰り広げた会場である。今日も雪が降っている、予報によればこれからかなり荒れるそうだ

 

 

俺「……本日はよろしくお願いします」

 

ババア「ええ、いい試合にしましょう」

 

俺(何がいい試合だクソババア。一方的に蹂躙したいだけだろうが)

 

ババア「あまり、オイタをし過ぎない事ね、坊や……今諦めたほうが貴方のためよ?」

 

俺「諦めの悪さは戦車道に学びましたから」

 

ババア「…貴方のような人間が戦車道を語らないでいただけます?」

 

俺「随分と化けの皮が剥がれるのがお早いようで。お顔にカーボン貼ったほうがいいんじゃありませんか?」

 

ババア「……調子に乗るんじゃありませんっ!!もう後戻りは出来ませんからね!!」

 

俺(あんなこと言ってるけど自分じゃ戦わないんだよな)

 

 

 

 

 

 

俺「で………これか…」

 

阿部「すまん…まさか奴らがここまでやるとは思わなかった……」

 

これほど『絶望』といえる状況は人生にまたとないと思う。

 

メンバー全員が試合運営に呼び出され諸注意を確認している間に御舞等高校の戦車は破壊されていた

 

ガレージごと倒壊しているということは恐らく事故として処理するつもりなのだろう。

 

幸いかどうかは判断しかねるが戦車を破壊したのはなんの知識も無いチンピラだろう。恐らく何者かに雇われたと思われる。お陰様と言っては何だか復旧は可能であった。あくまでもじっくりと修理しなければならないが

 

俺「…なんなんだよ……どっちが下品なんだよ…クソババア共………糞ッ!!!畜生ッ!!俺達の戦車をッ!!!なんでそんなことまで出来るんだよ!!自分の欲のためになんでこんなことが出来るんだよ!!」

 

阿部「……すまない…今から復旧しようとしても試合には間に合わない……」

 

俺「間に合わなくてもやるんだよ!!間に合わせるんだよ!!あんなババアに負けるなぁ!!一輌でもいい!!」

 

クロウ「…そうだ……やってやる!キビキビ動け!まだ試合は始まってもいない!!急ぐぞ!!」

 

本当は全員解っていた。もう間に合わないことなんかとっくに解っていた。それでも動くしかなかった。奴らが欲しいのはあくまで勝利という事実のみ。そんな奴らに屈したくはなかった

 

 

 

 

 

??「動きがなってないぞ!御舞等!」

 

俺「…ハァ…ハァ………あなた達…は……」

 

 

 

俺「大洗女子の…自動車部!!?」

 

 

 

ナカジマ「元、ね。久しぶり!」

 

俺「な、なんで…」

 

ホシノ「いやー突然呼び出されて驚いたよ!まさかこんなことになってるだなんて……うわ……酷いね…この戦車……でも、直せるかな」

 

スズキ「西住隊長に頼まれたんだ、君達を助けてあげてほしいって」

 

俺「マジか………でも…ありがたいけど…もう時間が……」

 

ホシノ「ハァ……周り見てみて」

 

俺「周りって………」

 

 

 

 

あり得ないほど天気が大荒れしていた。一寸先が見えないくらいに大雪

 

俺「え……?」

 

ツチヤ「ああ…これね……サンダースのせい」

 

俺「は?」

 

 

 

ナカジマ「仕組みはよく知らないんだけどここの上空の雲にヨウ化銀を飛行機で散布したんだって。それで無理矢理雪を降らせた。試合開始予定は午前9時だったけど…この感じじゃ夕方くらいになりそうだね」

 

 

 

会場上空

 

アリサ「ミッションコンプリートよ」グッ!

 

ナオミ「全く、ケイは大学に上がっても人使いは荒いままね」

 

ケイ「こんなフェアプレイに反してる試合を見て何もしないなんて選択肢ないでしょ!」

 

ぶぉぉぉぉぉぉん!!

 

 

 

一仕事を終えたサンダース編隊はそのまま何処かへと飛び去っていった

 

 

 

 

カチューシャ「仕っ方無いからこのカチューシャが助けに来てあげたわよ!ただ近場だっただけだけど!」

 

俺「か、カチューシャ様…まだロリ」

 

カチューシャ「あ、急用思い出した」

 

俺「ないすばでーでございます」

 

カチューシャ「よろしい。やっかいなSMKとSUの修理ならプラウダ任せなさい!足りない人手は畑で取れるわ!」

 

『ウラァァァァァァァァァァ!!』

 

大量のプラウダ生徒が崩壊したガレージに集まる

 

俺「カチューシャ隊長もうOGですよね…」

 

カチューシャ「卒業した今でもカチューシャの人徳は収まることを知らないわ!」

 

俺(おそらくノンナさんの教育だろうな)

 

 

 

絹代「突貫ッ!!」

 

俺「うわぁ!!」

 

不良「げふぅぅぅ!」

 

そこに突然チハの集団が!

 

絹代「不肖西絹代!御舞等の支援に参りました!新砲塔チハの部品であります!チヘの修理にお役立て下さい!!」

 

俺「ありがとうめちゃめちゃ助かった!けど今不良が撥ね飛ばされた!!」

 

 

 

エリカ「はぁーい、仕方無いから来てあげたわよ」

 

俺「ハンバーグ師匠!!」

 

エリカ「逸見エリカッ!!!」

 

俺「コミュニケーションだコミュニケーション!それにしても久しぶりだなぁ!」

 

エリカ「アンタがこんなトラブルに巻き込まれてなければもっといいんだけど…はぁ」

 

俺「…はぁ」

 

エリカ「まあ観戦だけのつもりだったけど緊急事態なら仕方無いわね…何か出来る事があるなら手伝ってあげるわよ…ああそうだ、ダージリンからこれ頼まれてるんだった、はい」

 

俺「え、何これ…何かのアドレス……」

 

………………………………………………………

 

 

 

俺「何だよこれ…ネット中継…?これってココだよな…まさか試合を中継するつもりか!?」

 

エリカ「修理が終わったら精々活躍しなさいな。大丈夫よ、既にこの試合の経緯も、御舞等のことも全部ネットで流れてるから連盟は既に赤っ恥ね」

 

俺「ダー様なんつー手腕だよ…再生数とんでもないぞ…」

 

エリカ「あとちゃんと携帯チェックしときなさいよ、結構メールやらなんやらで応援来てると思うわよ」

 

俺「ああ…すまん、まったく余裕なくて確認してなかったわ」

 

 

 

 

アンチョビ『パスタ茹でて待ってます』

 

 

俺「どこで!!?」

 

 

エクレール『最終章のためにフランスに取材と聞いて心踊っていましたらBC自由…やってられませんわねぇぇ!』

 

俺「気を強く持って!!まだわからないから!あとそれ今言う!?」

 

 

 

『やられても立ち上がれ!byボコランドスタッフ一同』

 

俺「意外なところから!?」

 

 

 

エリカ「どう?元気出た?」

 

俺「思わず出たよ…ありがと…」

 

エリカ「どういたしまして」

 

 

 

 

 

愛里寿「………」

 

俺「おお!愛里寿嬢まで来てくれたのかー!久しぶりだな!嬉しいな!凄いなでかくなったな!……って当たり前か、もう16だもんな、あれ?17だっけ?」

 

愛里寿「……ごめん…なさい…」グス

 

俺「ええええ!待て待て泣くな!どうしたいきなり!ほら涙ふけ!」

 

愛里寿「家元の…娘なのに……何も出来なかった………うぅ…」グス

 

俺「…ああ…大丈夫!勝つから!そしたら全部元通り!」

 

愛里寿「…本当に?」

 

俺「もちろん、俺を誰だと思ってやがる!」

 

愛里寿「メイド…もしくはボコ」

 

俺「………………………うん。まあそれでいいや。むしろ相手が愛里寿嬢じゃなくてよかった。そうだったら勝てないかもしれない」

 

愛里寿「…大丈夫、誰にだって勝てるよ。私とみほ以外なら」

 

俺「いずれ愛里寿嬢にも勝ちに行くぞ」

 

愛里寿「…うん」

 

 

 

 

みほ「隊長さん…」

 

俺「おおお!西住殿!凄いな今回!学園十色流したい!」

 

みほ「…力になれなくて…何も出来なくて…本当にすいません…」

 

俺「またかよ…十分に力になってるよ!自動車部寄越してくれなかったら詰んでたし」

 

みほ「…勝って、下さい…私、まだあなたに負けてません!」

 

俺「…四年前か…あの試合の後に確かに言ったな…次は勝つ、って」

 

みほ「はい!」

 

俺「俄然やる気が出てきた!それじゃあチヘたんの様子見てくる!」

 

みほ「あ、忘れてました!ちょっと待ってください!これを!」

 

俺「え?電話?出ればいいの?…もしもし」

 

 

 

しほ『連盟は膿を出すときが来たわね…存分にやりなさい。貴方の手で道を示してやりなさい。特別に、西住流が貴方達の後ろ盾です』

 

俺「家元ぉぉ!!??…おいおい……とんでもない後ろ盾だな…おい……」

 

しほ『ええ、でもこれで貴方は勝つしか無くなりました。西住流に負けは許されませんから』

 

俺「ハァ…負ける気なんかありませんよ、もちろん」

 

 

 

 

 

アンチョビ「どこほっつき歩いてた!帰ってくるの遅いぞ!」

 

俺「アンチョビ!?何やってるの!?」

 

アンチョビ「メール送っただろ!パスタ茹でてるって!長丁場になりそうだからアンツィオ高校緊急出動だ!」

 

俺「どこの学校も何この戦車道界隈のOGの権力!!?俺も大学生なのに御舞等高校の戦車使ってるから人のこと言えないけど!」

 

ペパロニ「そりゃあドゥーチェっすからね!はい暖かいスープスパ」

 

俺「おお!ありがてえありがてえ」

 

モグモグ

 

俺「で、アンチョビ。お前がここにいるって事は情報屋として機能してると思っていいな?」

 

アンチョビ「Si!今回は特別にサービスしてやる。お代はいらん」

 

俺「良心的だな」

 

アンチョビ「…それじゃあ全30輌公開するぞ…」

 

 

 

T-54A

T-54A

T-54A

カール自走臼砲

カール自走臼砲

JS-3

JS-3

JS-3

JS-3

JS-3

センチュリオン

センチュリオン

センチュリオン

センチュリオン

センチュリオン

センチュリオン

T-44

T-44

T-44

T-44

T-44

スーパーパーシング

パーシング

パーシング

パーシング

パーシング

パーシング

チャーフィー

チャーフィー

チャーフィー

 

 

アンチョビ「感想は?」

 

俺「ぼくのかんがえたさいきょうのちーむ」

 

アンチョビ「だろうな」

 

俺「だけどこれさ、相手が俺達だって分かってやってるのかな?」

 

アンチョビ「というと?」

 

俺「俺達倒すのにカールなんていらないだろ」

 

アンチョビ「まあそうだな。私が指揮するならカールと重戦車を削って高性能な中戦車、軽戦車で索敵を強めるな」

 

俺「俺だってそうする。無用の長者だからな。怖いのはカールよりもT-54Aだ。朝鮮戦争レベルだぞ…」

 

アンチョビ「……」

 

俺「…まあ、くよくよしても仕方ないな。作戦に変更はないな。今は修理修理!メシありがとな!」

 

アンチョビ「…おう!」

 

 

 

 

元自動車部達とその他皆様のお陰でなんとこの短い時間だけで全車両復旧ッ!!完全復活!!!!

 

俺「本当にありがとうございましたッ!!!」

 

ナカジマ「あ、ごめんね。今メイドさんの取り合いジャンケンで忙しいんだ」

 

俺「待って!そのメイドって誰!!?俺!??」

 

 

 

 

 

 

元御舞等高校

 

一式中戦車チヘ(試製57mm長砲身)

SU-100

ルノー乙型戦車

Ⅱ号戦車L型ルクス

M5軽戦車

バレンタイン歩兵戦車

Ⅰ号戦車C型

SMK重戦車

 

 

社会人選抜チーム

 

 

T-54A

T-54A

T-54A

カール自走臼砲

カール自走臼砲

JS-3

JS-3

JS-3

JS-3

JS-3

センチュリオン

センチュリオン

センチュリオン

センチュリオン

センチュリオン

センチュリオン

T-44

T-44

T-44

T-44

T-44

スーパーパーシング

パーシング

パーシング

パーシング

パーシング

パーシング

チャーフィー

チャーフィー

チャーフィー

 

 

 

天候は(人工的に)御舞等に協力してくれて試合開始時間は大きく遅れ現在時刻は午後3時

 

ようやく試合が始まろうとしていた

 

社会人隊長「ほ、本当に君達が相手なの……?」

 

俺「…何も聞かされてないんですか?」

 

社会人隊長「男と試合するって言うのは聞いていたけど……本当にその…その戦車で戦うの?輌数が少ないって聞いてはいたけど…失礼だけど性能の差が…」

 

俺「………そういう条件なので」

 

 

 

ババア「なに陽気に話してるんです!!時間が遅れてるんだから早く始めなさいッ!!」

 

俺「………だそうですよ」

 

社会人隊長「……」

 

 

 

『よろしくお願いします』

 

 

 

試合が始まった




もう本編終わったし双方原作キャラじゃないし好きにやっていいよね☆っていう勢いで書いた

後輩に手出して愛里寿嬢泣かせた時点で御舞等の勝ちは確定しました


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仕返し戦 VS社会人選抜 後編

試合風景です


社会人「…敵影見えず……。全く出てきませんね……」

 

社会人隊長「発見出来たのはⅠ号戦車だけ…しかも逃げられて今は見失ってる……巧妙な隠蔽技術ね」

 

社会人「…ゲリラ戦法ですかね」

 

社会人隊長「このチームに正面攻撃してくるなんてことはないわよ……」

 

 

 

 

試合開始から二時間経過

 

ババア「全く戦闘がないじゃない!こんなの試合への真剣な姿勢が無いわ!時間空費で反則よ!こんな試合止めなさい!!」

 

審判「先程からⅠ号戦車は相手に対して果敢にも攻撃を行っています。履帯の破壊という戦果も。戦闘が確認出来きますし、殲滅戦に時間制限はありませんのであしからず」

 

ババア「あんな戦車の攻撃に意味なんかないでしょう!!」

 

審判「………審判への不当な試合中止要請は反則となります。よろしいので?」

 

ババア「…ッ!」

 

 

 

午後7時

 

俺「よし、もういいだろう…」

 

阿部「作戦開始だ」

 

俺「よし!!全員スコップ用意!!掘り出すぞ!!」

 

 

 

簡単な話である。御舞等高校は戦車を雪、もしくは土に埋めた

 

殲滅戦に時間制限は無いのだから有利な状況になるまで待てばいい。しかし全員が埋まってると時間空費で反則にされかねない。なのでⅠ号だけは偵察とちょっかいをかける役割。基本的に履帯を撃って逃げて撃って逃げての繰り返しである。

 

ちなみに史実で塹壕掘ってたルノー乙型はもちろんのこと各戦車にはスコップ等陣地形成用の装備に含まれている

 

 

そして御舞等に有利な状況とは

 

 

 

クロウ「全車復帰!かなり時間かかったけど敵さん索敵甘いな」

 

チョウ「もう集中力も無さそうデスネ」

 

 

俺「夜戦、開始ッ!!」

 

 

夜である

 

 

まず前提としてこの北部演習場にはナイター設備がない。もしあったのなら過去の大洗vsプラウダの試合でプラウダ側が曳光弾を使うこともなかっただろう。

 

そして公式戦車道の選手は基本的に夜戦慣れしていない。そもそも夜戦が起こる状況が極端に少ないのだ。理由は試合時間にある。もちろん例外もあるが公式試合の試合開始時刻は午前中であることが多く、遅くとも夕方には試合が終わる。広いとはいえ限定された会場内での戦闘だ。夜が来る前に決着が着く場合が殆どである。

 

だから今回のように夕方から試合が始まることはイレギュラーなのだ

 

極めつけは30対8という戦力差だ。そもそも相手は試合が夜までもつれ込むことを想定していない。夜戦装備なんて持ってないのだ

 

 

 

じゃあ何故御舞等高校は夜戦を選んだのか

 

簡単である。御舞等高校は夜戦程度は当たり前の世界で戦ったことがあるからだ

 

そう、ルール無用の時間無視、タンカスロンである。

 

ボンプル、BC自由戦はもちろんのこと彼らは御舞等高校卒業後も積極的にタンカスロンに参加していた。クロウなんてもはやタンカスロンチーム『ヒナガタ連合』のリーダーである。ちなみにヒナガタ連合は各校のルノーFT、NC乗りを集めた集団。訓練車としては非常にポピュラーなのでどこの学校にもルノー乗りはいるのだ

 

 

 

 

 

航海『隊長、本隊見つけたぞ。かなり苛ついてるな。痺れを切らしてる』

 

そして航海が頭に付けている暗視装置。ドイツ軍が夜間戦闘に用いた立派な備品である。これによって夜間でも敵の動向が丸見え

 

航海『…今夜は新月だ。今なら一方的に狩れるな』

 

俺「わかった。俺達が到着するまでに仕込みしといてくれ」

 

航海『了解…』

 

 

 

航海『仕込み完了』

 

俺「よし、始めるか!」

 

 

 

 

 

俺「全探照灯照射始めッ!!!!!」

 

カッ!!!!!

 

 

 

Ⅰ号が陣地を囲むように設置していた探照灯が一斉に敵を照らし出す!!

 

 

社会人「なっ!!?」

 

 

せっかく目が夜に慣れ、周りが見えるようになったところで探照灯が目を焼く!!!

 

 

社会人隊長「なぁ!!?み、見えないッ!!」

 

社会人の隊長は夜戦慣れしていなかったが、全車長と砲手には夜目に慣れるように命令していた。しかしそれが仇となり瞳孔が開ききった状態の車長と砲手に強烈な光を当て無力化する!

 

俺「狙撃開始っ!!」

 

ドォン!!ドンドンドン!!

 

 

 

シュパッ!!

 

 

阿部「……次段装填」

 

ドォン!!

 

シュパッ!

 

阿部「…次、撃て」

 

ドォン!!

 

 

戦後戦車だろうが問答無用に貫くSU-100の122 mm相手では反撃も出来ない相手など烏合の衆であった

 

そして他のメンバーは次々と履帯を破壊していく!

 

 

 

そしてこのチームに秋葉原戦での黒森峰のような機転は効かない。車長や砲手を試合中に変更するような頭の柔らかさはないのだ。第一自分の役職以外の仕事は大して訓練していないだろう

 

 

 

この狙撃だけで既に部隊の半数が崩壊する

 

 

俺「…探照灯消して」

 

カチッ

 

そして再び世界は闇に包まれる

 

 

社会人「今度は探照灯が消えた……」

 

 

 

 

俺「あーあ…せっかく夜目に慣らしたのに、あんなに光浴びちゃって…無駄になっちゃったね?」

 

社会人「なっ!!?後ろッ!!」

 

俺「遅い」

 

 

ドォン!!!!

 

難なくセンチュリオンを撃破する。

 

チヘのタ弾肉薄射撃は正面装甲で無ければセンチュリオンすら一撃で葬る

 

 

 

社会人チームのみ夜目が効かない状態での混戦。そして……

 

 

 

 

チビ『ニーソチーム、七時の方向にはナイトがいるので友軍射撃に注意してください。ターゲットはそのまま正面50m先です』

 

 

サンダース戦で使用したバルーンでスポッターを飛ばし情報を得るチビレーダーを使用。ドイツの赤外線暗視ゴーグルでチームを的確に導く

 

 

俺「これじゃ形無しだな、戦後戦車」

 

社会人「い、いつの間にッ!!!」

 

ドォン!!

 

T-54A撃破

 

 

 

 

オネェ「こっちはカール自走臼砲二輌撃破。動かなきゃただのデカブツね」

 

 

 

もはや一方的な蹂躙であった

 

 

 

ババア「な…ななな…………」

 

 

審判「センチュリオン走行不能、カール自走臼砲走行不能、T-44走行不能……パーシング走行不能…」

 

驚いている間にも被害は拡大していく

 

 

 

 

チビ「不良さん、後ろからチャーフィー」

 

不良「おうよ!」

 

 

 

ドォン!!!

 

不良「ロケットブースター使うまでも無ぇ」

 

 

シュパッ!

 

 

クロウ「チビ、チョウ。行くぞ!!」

 

 

暗闇の中T-54Aに向かっていく三輌!

 

 

クロウ「まず一個!!」ドン!!ガギィン!!

 

すれ違いざまに転輪を一個破壊ッ!!

 

チョウ「その反対モっ!!」ドゴン!!ガキぃぃぃん!!

 

さらにもう一個転輪を破壊!完全に動けなくする!!

 

 

 

チビ「それじゃ、お注射の時間でーす」

 

ガキッ!

 

ルクスの機関砲が操縦手の観測窓にあてがわれる…

 

 

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ!!!!

 

シュパッ!!

 

 

社会人隊長「な……な、な………」

 

俺「合計29輌…残りはアンタのT-54A一輌だ」

 

社会人隊長「な、ならせめて貴方だけでもッ!!」

 

また夜目が慣れてきたのかチヘを狙う!

 

 

 

 

 

俺「…おつかれさん」

 

カッ!!!

 

 

今度はチヘの車体に取り付けられていた探照灯が灯る!

 

 

 

 

社会人隊長「うわぁぁぁ!!」

 

そしてもう一度目を奪われた

 

 

 

俺「…まあ失明はしないと思いますよ。そのくらいに光は抑えましたし」

 

 

 

社会人隊長「なぜ…君達は……」

 

 

 

 

俺「負けるわけにはいかないだけ」

 

 

 

 

 

俺「鬱憤晴らせッ!!全車一斉砲撃ッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

社会人選抜チーム隊長車、T-54A走行不能

 

 

 

勝者、御舞等高校

 

 

被害無しの完全勝利である

 

 

 

 

 

ババア「なな…な、な……負け…た……?」

 

ダージリン「あらあら、これは凄い試合でしたわね。まさか完全勝利だなんて……」

 

白々しいにも程がある。この試合をネット中継で世界配信した上にその利益を全て得ている人間とは思えない

 

ババア「な……な…な………」

 

ダージリン「あら?どうかなさいましたか?」

 

ババア「あ、ありえない……こんなのあり得ません!ちゃんと戦車も破壊した上で…審判も買収…」

 

審判「あぁ、すいませんね。何時も公平なジャッジをするのが我々の仕事なので。…買収された審判は今頃お家で震えてますよ?新しい審判はここに」

 

香音「すいませーん、ヘルプで入りました」

 

レミ「元々の審判の子が風邪で節々が痛いって聞いたので」

 

ひびき「そういうわけです」

 

明らかに全員声のトーンが冷たい、それでいて圧がある

 

ダージリン「流石は教官、そんな威圧もできましたのね?…そろそろそのお帽子外したらいかが?」

 

審判「ええ、そうね。もう試合も終わったし!」

 

ババア「あ、貴方は蝶野ッ!!」

 

蝶野「グッジョブベリーナイスよダージリンちゃん!」

 

ダージリン「ええ、バッチリ撮りましたわ」

 

『こんなのあり得ません!ちゃんと戦車も破壊した上で…審判も買収…』

 

ババア「な…な……」

 

ダージリン「ギャグ漫画見たいな典型的な展開ですわね。お話は署で、と言ったところかしら?」

 

蝶野「後は我々に任せて!…ごめんね、色々汚いところ見せて…これからは改善に向かうはずだから…」

 

ダージリン「いえいえ、こちらとしても色々得することもありましたし……」

 

 

 

 

ダージリン「意志あるところに道は開ける。あなたな意志はいかほどだったのかしらね」

 

ババア「……」

 

もはやダージリンの言葉など聞こえてすらいないようであった

 

 

 

 

 

 

 

 

俺「終わった終わった!」

 

クロウ「これどうなるんだろうな。ダージリン様のお陰で全世界に配信だろ?社会人チームの立場ないぞ?…選抜チーム名乗るくらいだからかなり強いの集めてるんだろう?」

 

俺「さあな…あのババアが集められる程度なら大したことなかったのかもな」

 

クロウ「まあな…」

 

俺「あのババアは再起不能だろうしこの先お偉いさんは思考停止だろうな。動きやすい動きやすい」

 

阿部「混乱に乗じて好き勝手出来るな」

 

俺「早い所男子戦車道の大会増やそう。もっと盛んにしてやろう!」

 

 

 

 

 

俺「それで、御舞等高校戦車道チームを復活させる!手ぇ貸せよお前らぁ!!」

 

 

 

『おおーーーーーーー!!!』

 

 

 

そしてこの三年後、再び御舞等高校は動き出すことになるが、それはまた別のお話




おふざけ無しの本気の蹂躙。


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【まだ最終章を見に行ってない人必見!】エクレールが解説する、BC自由学園!

最終章に出ない方のがフランス学校が最終章に出る方のフランス学校を紹介します


御舞等高校学園艦上、オシャレっぽい喫茶店のオープンテラスにて

 

エクレール「ガッデムですわぁぁぁぁぁ!!!」

 

俺「…はいはい、まあ落ち着け。なんかオシャレっぽい紅茶だ。飲め飲め」

 

エクレールが荒れているのはもちろん今話題のアレである

 

エクレール「これが落ち着いていられますか!ガルパン最終章!公開ですのよー!」

 

俺「まあそうだね…楽しみだね…で、なぜ荒れてる」

 

エクレール「2016年!最終章制作決定したとき!ガルパン界隈での話題を覚えてまして!!?」

 

俺「…制作陣の斎木先生がフランスの戦車博物館に取材行ったときの話ね」

 

エクレール「これはマジノの時代がキマシタワーーーー!!!って思いましたわよ!!ネットでもマジノだマジノと大騒ぎでしたわよ!」

 

俺「でもBC自由学園の可能性だってデカかっただろ?同じフランスの学校だし」

 

エクレール「みほさんとの関わり的にマジノ来ると思っちゃうじゃありませんか!それにその話題に上がった取材先の戦車博物館にある戦車はソミュアS35、オチキスH35、ルノーR35、FCM36、ルノーFT17!当時判明してる保有戦車的には完全にマジノでしょう!!」

 

俺「BC自由もR35使ってただろうが…」

 

エクレール「それとAMR35とローカストでしたわよぉぉ!BC自由学園は純粋なフランスって訳じゃなくてロンドンで成立したドイツに対抗するフランス勢力なんですの!アメリカイギリスの戦車も使ってますのぉ!!」

 

俺「泣くな…ほら。涙拭け…」

 

エクレール「それに私のアイデンティティたるソミュアS35がぁ…」

 

俺「あー…いっぱい保有してたな。うじゃうじゃいたな」

 

エクレール「うぅ……」

 

俺「…というかそもそも今のところアスパラも登場しなさそうなんだよな…チョイキャラくらいなら出るかもだけど…」

 

エクレール「ふぇぇ…」

 

俺「そもそもなんでフランスモチーフの学校が2つあるんだ?エクレール解説して」

 

エクレール「うぅ…グスッ……元々BC自由学園はBC高校と自由学園という2つの学校が学園艦の老朽化を理由に統合された学校なんですの…どちらも我々マジノ女学院がブドウ栽培のために岡山に作ったんですわよ」

 

俺「ふーん…ブドウ栽培の為だけに……流石はお嬢様校」

 

エクレール「しかし2つの学園が1つになった為、主導権争いが未だに続いているので旧BC高校と旧自由学園の纏まりがあまり…。試合をしても喧嘩ばかりですわ。そもそも普段から左舷と右舷で生活自体が完全に別々に分かれている状態…」

 

俺「あららら」

 

エクレール「お陰様でこちらも大分迷惑被りましたわ」

 

俺「なんかあったのか?」

 

 

 

 

エクレール「先日の大学選抜戦、実はマジノ女学院もお呼ばれされてましたのよ」

 

 

 

 

俺「マジですノ!!?全然知らなかった…」

 

エクレール「実はあの戦いの裏でBC自由学園では過去最大級のドロドロとした内紛が行われてまして…本校たるマジノもそのドロッドロに巻き込まれまして……アニメでの出番を失った…と……ハハハ」

 

ぽわーっと口からエクトプラズム

 

俺「魂出てるぞエクレール!!帰ってこい!」

 

エクレール「…ハァ……」

 

俺「暗いっ!!なんだか最近暗い話ばっかりでこっちは飽き飽きしてるんだよ御舞等高校シリーズ!だから盛り上がろうぜ!というか盛り上がってください!お願いします!」

 

エクレール「…………そうですわね!いつまでもウジウジしてても進みませんもんね!第一最終章は全六話!まだまだ出演のチャンスはありますわ!」

 

俺「そうそう!そうと決まればやる事は一つだな!」

 

エクレール「そうですわね!いつ出番が来てもいいように練しゅ」

 

 

 

俺「枕営業だよ。まず俺が練習台になろう。カモン」

 

 

 

エクレール「……もしもしフォンデュ?大至急ソミュア寄越して」

 

俺「ニーソチーム招集!チヘ持ってこい!!じゃないと殺される!!」

 

 

 

 

 

 

ドンドン!ガタガタガタ!

 

俺「うおおおおおお!逃げろぉ!!殺される!!」

 

エクレール「逃がすものですかぁ!!セクハラ男は処刑台送りですわぁぁぁぁ!!」ドオン!ドオン!

 

俺「ぎゃぁぁぁぁ!!強いッ!!なんかすげえ強くなってるぅ!!!こんなところで実力発揮されてもぉぉー!!!」

 

 

 

 

 

その日、二人は朝までくんずほぐれずの激しい交わりをし続けたという

 

 

もちろん戦車でね




ちなみに作者はこの時期とんでもなく忙しいので映画館に足を運べなそうです。無念ッ!!!!立川のロングラン上映に期待!!


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宇津木ちゃん論争

久々に下らないお話


俺「もしかしたら俺は宇津木ちゃんの彼氏かも知れない」

 

クロウ「誰かーーー!隊長が童貞拗らせちまったぞー!!来てくれーー!!」

 

 

と言うわけで手空きのメンバー集合。時系列的には久しぶりに阿部会長卒業前のお話。大洗戦ちょい後

 

 

俺「気づいちゃったんだよ。俺って宇津木ちゃんの彼氏なんじゃないかって」

 

クロウ「誰かコイツの言ってることを翻訳してくれ」

 

オネェ「私には理解出来ない言語だわ」

 

チョウ「…同ジク」

 

と言うわけで暇人四人が集まった

 

 

 

俺「まず宇津木ちゃんには彼氏がいるということはご存知だな」

 

クロウ「ああ、よく知っている」

 

オネェ「必修ね」

 

チョウ「そこ常識なんですカ!?他校の女子の情報男子高で常識って色々不味くないでスカ!?」

 

俺「仕方が無い。御舞等だから」

 

チョウ「ナニコノ犯罪予備軍!!」

 

クロウ「最近はチョウもかなり毒されてるような…」

 

 

 

俺「まあいい、まず宇津木ちゃんは戦車道を受講するにあたって食堂で『彼氏がミリタリールックを見たがっている』という発言をした」

 

クロウ「ああ、そんなこともあったな」

 

オネェ「ええ、みほちゃんが色々思い悩んでるシーンね」

 

チョウ「重ね重ね言いますがコレ常識なんですカ!!?」

 

 

 

俺「そうだ。実はそれ、俺の言葉だ」

 

クロウ「はぁ?お前そんなこといつ言ったんだよ」

 

オネェ「嘘でしょ」

 

チョウ「そんなバカな…」

 

俺「…はぁ……よく思い返して見ろ……読者さんは第二話『戦車がしょぼくて何が悪い!』を読み返してみてくれ」

 

クロウ「え…ええ……?」

 

 

 

確認中…………

 

 

 

 

クロウ「本当に言ってる!?」

 

オネェ「あら…本当に言ってる…………」

 

チョウ「え…えぇ……」

 

俺「つまり宇津木ちゃんの彼氏はミリタリールックが見たいと発言した。そして俺もミリタリールックが見たいと発言した。つまり宇津木ちゃんの彼氏=俺。QED」

 

クロウ「く、くそっ!!」

 

オネェ「認めるしか無いようね…貴方は宇津木ちゃんの彼氏よ…」

 

チョウ「待て待て待て待て!おかしいデショ!!?何もQED出来てませんからネ!!?」

 

 

 

クロウ「ああ…でもな俺さんよ…お前は重大なミスを一つ冒している…」

 

俺「はぁ?クロウよ、どこにミスがあると言うんだ?」

 

クロウ「ククク…簡単だよ……」

 

 

 

 

 

クロウ「宇津木ちゃんは7話の時点で彼氏に逃げられているという発言があった!つまり一話時点の彼氏は既に元カレなんだよぉぉぉ!!!」

 

俺「な、なんだってーーー!!」

 

クロウ「ざまぁ見やがれ…もうお前はQEDしてしまった!もう後戻りは出来ないぜぇ?元カレさんよぉ?」

 

俺「し、しまった………だがその論法なら宇津木ちゃんはフリー!今ならまだ!」

 

クロウ「残念だったな…もっとらぶらぶ作戦では7話終了後の時系列で彼氏がいるような発言をしている!!」

 

俺「何ぃ!!?」

 

クロウ「そして何を隠そうその今カレこそが…この俺だぁぁぁぁ!!」

 

俺「なんだとぉぉぉ!!!?」

 

 

 

クロウ「残念だったなぁ?元カレさんよぉ?宇津木ちゃん…いや、俺の優季はもうお前の彼氏じゃあ無いんだぜぇ?」

 

俺「クソっ!名前呼び捨てだとっ!!?貴様そんな呼び方していいのか!!?」

 

クロウ「もちろんだ…彼氏だからなぁぁ」ネットリィ…

 

俺「な、なんてこった……」

 

チョウ「もう帰っていいですカ?」

 

 

 

 

オネェ「それは違うよ!」(論破!)

 

クロウ「!?」

 

オネェ「もっとらぶらぶ作戦3巻を読みなさい…アンツィオ女子に口説かれてデレデレしてる可愛い宇津木ちゃんがいるはずよ!」

 

クロウ「な……まさか!!」

 

 

 

オネェ「断言するわ。宇津木ちゃんは……………レズよ」

 

 

 

 

クロウ「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 

 

 

オネェ「そして私オネェはレズの精神を持ち、尚且つ男でもある……彼氏にも彼女にもなれる……ちなみに私はオネェでバイセクシャルよ…つまり!宇津木ちゃん…いえ…」

 

 

 

オネェ「優季の彼氏は私よ」

 

 

 

俺「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

クロウ「クソ!完全に証明されてしまった!!」

 

オネェ「というわけで私の優季に報告してくるわね」

 

クロウ「い、行かせるか……」

 

俺「無駄だ…俺たちには止める力は無い……」

 

 

チョウ「何ですかこの茶番」

 

 

 

 

 

 

オネェ「と言うわけで貴方の彼氏になったから」

 

優季「!?!?!?!?!?」

 

 

 

その日大洗では珍しく宇津木優季の本気で驚く姿が観測された。

 

 




この描写の為に作者はズルしました。申し訳ございません(アヘ顔ダブルピース)


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ベルウォール編 恐怖オマイラカート!

今日JKにお尻を蹴られた。痛くなかった

時系列的には大洗戦後の最終章前…だと思う…多分


俺「と、言うわけでやってまいりました大洗!」

 

チビ「どういう訳ですか?」

 

俺「全国戦車道大会優勝記念杯!全国大会優勝校が必ず開催するイベント大会で三年生が引退してる場合が多いからから新指揮官の引き継ぎ試合としても使われてるな」

 

チビ「女子の大会なら出番は無さそうですね」

 

俺「そーでもないぞ。重要なお仕事がある」

 

チビ「何ですか?」

 

俺「男子戦車道及び戦車道全体のプロモーションだな。一般客を戦車に載せたりちょっとした模擬試合をしたりする。女子は試合の調整でそれどころじゃないから暇してる俺たちが呼び出された訳だ」

 

チビ「なるほど…自衛隊祭りでも装甲車体験などは人気ですもんね」

 

俺「個人で戦車所有は難しいからな。Ⅱ号も参加するぞ」

 

チビ「お任せあれ」

 

 

 

 

俺「ようこそいらっしゃいました!どの戦車の車長に就任致しますか?スリルを求めたいのなら軽戦車、力強い砲撃をしたいのならばこちらの重戦車、特別に荒っぽい走行で死ぬ覚悟がある奴はこちらの一式中戦車でございます!」

 

 

お客「ええと……じゃあ軽戦車で!」

 

俺「了解致しました!航海出番!」

 

航海「了解!こちらへどうぞ!」

 

俺「続いての戦車長様こちらへどうぞ!」

 

 

お客様を戦車長と呼ぶのは仕様。ちなみに300mほど走って的に砲撃して帰ってくるコース。弾薬は連盟持ち。重戦車が足りないのでこちらは連盟に借りた。なんと憧れのティーガーⅠである

 

俺「やっぱりティーガーが人気だな、格好いいし。でもディープな戦車ファンっぽい人はSMKに乗りたがってるな。超レア戦車だし」

 

チビ「絶叫マシン感覚で軽戦車を選ぶ人もいますね。Ⅰ号とかかなり速いですし」

 

俺「流石にチヘ特別コースへの挑戦者はいないか…」

 

 

 

??「あれー?桃ちゃん先輩?もしかしてここまで来て怖いんですか?」

 

??「そ、そんなわけないだろう!第一私だって毎日戦車に乗ってるんだ!ちょっと速いくらいじゃ怖くない!あと桃ちゃんって呼ぶな!」

 

どこかで聞いたような声が…

 

俺「おお!アヒル殿と桃ちゃん!」

 

典子「久しぶり!」

 

あけび「この前の試合以来ですね〜」

 

桃「出たな変態椅子!あと桃ちゃん言うな!」

 

俺「…その名前だとちょっと問題が……まあいいや。いらっしゃいませ、本日はどのコースで?」

 

桃「特別コースだッ!」

 

俺「……マジですか?」

 

桃「あ、ああ!」

 

俺「……止めるなら今のうちですよ?」

 

桃「の、のの望むところだ!」

 

俺「それではこちらへ…」

 

 

 

 

 

 

 

桃「ギニャァァァァァァァ!!!!!」

 

まずは車長の桃ちゃんにハッチから顔を出してもらい、固定

 

ネクラ「…まだまだ」

 

そしてネクラの見事なドラテクにより履帯に影響が無い程度にドリフト、地面の高低差を使って小ジャンプ。

 

ネクラ「…そろそろポイントに着くぞ」

 

桃「ふぇぇ……」

 

 

阿部『ほいほい、了解だ』

 

ダダダダダダダダダダダダダダダ!!

 

 

桃「ヒィィィィィィィィィィ!!」

 

機銃弾がチヘに命中していく!

 

ヒュン!ヒュン!

 

そして桃ちゃんの頬を掠める!

 

 

 

ネクラ「…桃ちゃん車長、ここからが正念場ですよ」

 

桃「…」ポケー

 

 

 

現れたのはSU-100、IS-3、ヤークトティーガー、パーシング

 

勿論SU以外は借り物

 

 

ドォン!ドドドォォォン!!

 

 

桃「ヒャァァァァァァァァ!!!」

 

ネクラ「…中々やるな……でも……!」

 

ドォン!!ギャリリリリ!ドンドン!!

 

荒い運転で次々と回避していく!

 

桃「―――――――――――ッッッ!」

 

もはや声になっていない

 

ちなみに全員本気で撃破するつもりで撃ってきているため殺気が違う

 

桃「」ガックンガックン

 

普段車外に出ることが少ない桃ちゃんには辛いだろう

 

さて、狙撃ゾーンを抜け出したようだ

 

ネクラ「桃ちゃん車長、最後ですよ」

 

桃「ふぇ……?」

 

最後と言ったがどう考えてもこの戦車は全速力で崖から飛び降りようとしている

 

 

ネクラ「せーの!」

 

ぴよぉぉぉぉぉぉぉん!!

 

桃「柚子ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!」

 

その瞬間…

 

どぉぉぉぉぉぉぉん!!

 

後方で大爆発!アクション映画でよくあるヤツだ!

 

 

1カメ

桃「柚子ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!」

 

どぉぉぉぉぉぉぉん!!

 

 

2カメ

桃「柚子ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!」

 

どぉぉぉぉぉぉぉん!!

 

 

3カメ

桃「柚子ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!」

 

どぉぉぉぉぉぉぉん!!

 

 

 

 

桃「ふぇぇ……」

 

俺「お疲れ様でした〜」

 

バレー部に担がれて運ばれる桃ちゃん。ちなみに俺隊長は普段からこんな感じなので大して恐怖は感じない

 

俺「……やりすぎたかな?」

 

チビ「最初から命の保証はしないぜ的な立ち位置ですからね。自己責任です。でも戦車道経験者以外にはオススメできませんね」

 

俺「あ、チビ試合の見学……兼偵察お願いしてもいいか?試合とか装備とか見て強そうなところ報告してくれ」

 

チビ「あ、はい…とはいっても強豪校に動きは無さそうですし……」

 

俺「二校見てきて欲しい。一校はこの前試合したギルバート。重要なのはもう一校のほう」

 

チビ「どこですか?」

 

 

 

 

 

俺「ベルウォール学園」




一応ベルウォール編のつもり

ベルウォール学園が登場するのはコミックフラッパーより『ガールズ&パンツァー リトルアーミーⅡ』!


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ベルウォール編 Ⅱ号乗りは皆チビっこい

ぜんっぜんベルウォール戦のアイディアが出ねぇ……突然だけど最初にショタにメイド服を着せた天才にはノーベル平和賞贈るべき


不良「ようチビ!仕事終わったのか?」

 

チビ「こんにちは不良さん、これから要注意チームの偵察に行ってきます」

 

不良「要注意チーム?どこだ?」

 

チビ「ベルウォール学…どうしたんですか不良さん?」

 

不良「ベ…べべべ…ベルウォール……?」

 

チビ「どうしたんですか?」 

 

不良「わ、わわ悪いことは言わねぇ…ベルウォールと関わるな…何されるかわからないぞ……」ガタガタガタガタ

 

チビ「不良さん!!?」

 

不良「さ、鮫が……熊が……うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

チビ「不良さぁぁぁん!!」

 

Ⅰ号をも凌ぐ速度で何処かに逃げていってしまった

 

 

チビ「あの不良さんをここまでビビらせるとは…阿部会長以来ですよ…怖……」

 

そういいつつⅡ号に乗るチビ。会場は広いので何か乗り物が欲しかったのだが無いので手軽なⅡ号で移動

 

 

 

チビ「ふぅ…やっと到着……」

 

Ⅱ号の番は操縦士に任せ素早くベルウォールのガレージに忍び込む。チームのほぼ全員自然に忍び込めるとは将来空き巣にでもなるのだろうか

 

チビ「うひょー…ティーガーⅠにヤークトパンター、エレファントにT-44。バ火力集団……ん?Ⅱ号!Ⅱ号じゃないですか!Ⅱ号ぉぉ!!」

 

大興奮

 

チビ「保有戦車はみな優秀ですし…特にⅡ号…整備士の腕も良さそうです…特にⅡ号」

 

特にⅡ号、とにかくⅡ号

 

チビ「対戦相手はギルバートでしたっけ…勝っちゃうんじゃないですかね」

 

チビの中ではギルバートは大して強くないイメージである

 

今季の目玉チームと言われ戦車道雑誌で特集が組まれるくらいには強いはずなのだが

 

チビ「なるほどなるほど…。よし、これでとりあえず全車写真撮ったら退散しましょう。他の人に見つかっても面倒ですしね…」

 

と、言った瞬間

 

 

 

??「あー!このⅡ号!」

 

チビ「…あ……誰か帰ってきちゃった………」

 

はい、面倒事勃発

 

 

 

 

ガレージに入ってきたのは恐らくベルウォールの生徒だろう。現れたのは身長が小さい女の子二人だった。よく似ているのできっと双子だろう

 

??「これ、この前注文しておいたⅡ号ね!予定より到着が早くなったのかしら…?それで貴方は宅配便の人?」

 

チビ「え、いや、あの表に置いてあるⅡ号は商品じゃなくて僕の私物で……」

 

??「え?じゃあ貴方は……」

 

チビ「……」

 

 

 

 

無関係の男が〜ガレージに〜無断侵入〜

 

 

 

 

??「不審者ぁぁ!!」

 

チビ「…その通りだから弁解出来ないっ!!いや、あの……偵察です!偵察!疚しい心は決して!」

 

 

 

 

チビ「……」

 

とりあえず危険なので捕縛されるチビ。普段なら『縛り方がなってない!やり直し!』と怒鳴って縛り方を指南するところだが今回はガチ犯罪者扱いなので出来ない。

 

金子「御舞等高校が偵察の為にガレージに忍び込んできた、ってことね」

 

持ち物を探って出てきた生徒手帳で身元を確認する

 

剣子「しかもⅡ号に乗って」

 

チビ「ハイ、ソウデス」

 

柏葉金子・剣子姉妹。ベルウォールを牛耳る金持ち姉妹らしい……詳しくは原作読んで(説明放棄)

 

チビ「ええと…」

 

金子「警察に突き出した方がいいかしら」

 

剣子「そうね、不審者には変わりないものね」

 

チビ「それだけはご勘弁を!許してください!なんでもしますから!!」

 

 

その言葉が合図だったかのように二人の目が輝く!

 

 

 

 

『ん?今何でもするって言ったわよね?』

 

 

 

チビ「…嘘でしょ……この流れ……隊長のアレ踏襲…!?」

 

 

そんなうわ言はスルーされ縄でズリズリと何処かに引き摺り込まれる!

 

 

チビ「嫌だー!この流れ的にアレでしょ!わかってるんですよもう!!やめて!やめ…あっ……」

 

 

 

 

 

チビ「アッーーー!!!」

 

 

 

 

 

チビ「…お約束ですかぁ………」

 

皆様の予想通りメイド服に身を包むチビ

 

金子「アッハッハッハ!よく似合ってるわよ?」

 

剣子「やっぱり遊びに行くのには召使が必要よねぇ!」

 

ちなみにチビは生徒手帳や携帯など個人情報を没収されているので抵抗が出来ない。いざとなったら恥ずかしいメイド姿と共に全世界にばら撒かれるのだ

 

チビ「…隊長は何でメイド服をあんなに恥ずかしげもなく着こなせるんだ…」

 

要するに根性だ

 

 

 

操縦士「……」

 

お嬢様二人を乗せてチビのⅡ号で移動中。聖グロ戦でちょっとだけ出てきた操縦士君はメイドを免れたようである

 

 

金子「ねえメイド」

 

チビ「……はい、なんでしょうお嬢様」

 

不本意そうに返事する

 

金子「あなたいつもこのⅡ号に乗ってるの?」

 

チビ「え?あ、はい、普段もコイツと一緒に戦ってますよ」

 

剣子「戦う……へぇ、驚いた。あなた男子なのに戦車道やってるんだ」

 

チビ「はい、まだまだ競技人口は少ないですが男子だって戦車道やる時代です。もう公式戦で女子と試合することはほとんど無くなっちゃいましたけど、練習試合とか小さい大会なら女子とも試合するんですよ」

 

金子「へぇ…それでウチと戦うかもしれないから偵察」

 

チビ「ええ、まあ。そう言えばお二人はどれに乗ってるんですか?」

 

剣子「Ⅱ号よ」

 

チビ「おお!あの綺麗に整備されてた!」

 

金子「あら、あのⅡ号の整備に目をつけるとは中々やるじゃない!」

 

そう、この二人は自動車部のエースで整備も彼女達が担当しているのだ

 

やんややんやとⅡ号トークが展開されていく。G型もいいがやはりF型こそ至高だろういやいやF型はF型で大好きだが我々のL型の砲もまたいやいや…

 

 

 

そして一行がアウトレットに差し掛かったとき、誰かが声をかけてきた

 

??「あれ?バ柏葉姉妹、何やってるの?」




他の人が書いてる純愛的な綺麗なガルパンSS読んでると自分もこんなの書きたいなぁって思う。でもいざ書こうとすると何故か純愛が消え去って横から阿部さんが現れる。呪い?


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ベルウォール編 チビ参加

久々に更新。最終章はやく見たい…畜生…畜生ぉぉぉ!!


??「バ柏葉姉妹………いたの?」

 

三人組の女の子がいた

 

金子・剣子『出場するからいるに決まってるでしょ!』

 

??「冗談よ…それよりあのヤンキー達見なかった?」

 

金子「ああ、確かあっちの屋台街にいたわよ」

 

??「ありがとっ!それで…横にいるメイドは…」

 

チビ「御舞等高校Ⅱ号車長、チビです……男です」

 

エミ「私は中須賀エミ。最近の男子はコスプレが普通なの…?」

 

チビ「やんごとなき事情がありまして…今は二人のメイドやってます」

 

瞳「私は柚本瞳、その服似合ってるね!」

 

喜多「アタシは喜多椛代、ま、この子たちの仲間」

 

チビ「ご丁寧にどうも」

 

瞳「御舞等高校…ああ!この前大洗と試合してた!」

 

エミ「みほと!?」

 

チビ「よくご存知で!そうです、その時のⅡ号です!」

 

エミ「日本の男子チームは強いの…?そんなイメージ無かったんだけど……」

 

チビ「いえいえ…まだまだ発展途上ですよ。チームも全然ありませんし」

 

剣子「あなた、結構出来るヤツだったんだ…」

 

金子「うん…女装も様になってるし……メイド、うちのチームとして試合にでてみない?」

 

チビ「ええ…それは不正かと…」

 

金子「優勝記念杯なんてそんなに厳密に選手管理してないわよ!一回戦は出場車両登録しちゃったけど二回戦からなら…」

 

チビ「遠慮しときます……」

 

エミ「本人にその気がないなら無理強いはしない!」

 

金子「ちぇー」

 

 

 

 

エミ「まあいいわ、それよりあのヤンキー達が何か問題起こす前に見つけないと!バ柏葉は迷子にならないようにね!」

 

金子・剣子『なるかっ!!』

 

 

 

チビ「そう言えばあの三人はベルウォールの人たちですか?」

 

金子「ええ、隊長チームよ」

 

チビ(隊長車…たしかティーガーⅠだった…中須賀エミ…か…気になりますね…)

 

チビ「操縦士、この場は任せます」

 

操縦士「!!?」

 

チビ「偵察です偵察!あの三人からなにか情報取れるかも!お嬢二人は任せます!」

 

金子「あ!逃げた!」

 

 

 

 

チビ「確かこっちの方向に行った気が…」

 

 

 

??「――――――――ッ!!」

 

チビ(居ましたけど…誰かがエミさんに話しかけていますね…平和的ではなさそう…そして発音的にドイツ語?)

 

チビ「こんにち」

 

エリカ「探したわよ、ツェスカ」

 

??「逸見隊長!!?」

 

ドイツ語の少女はツェスカという名前らしい

 

そしてその後ろに……

 

まほ「どうした?見つかったのか?」

 

エミ「西住……まほ…」

 

 

 

黒森峰のビックネーム二人の登場…

 

 

多分全員チビの存在には気づいているだろうが完全に空気である

 

チビ(蚊帳の外感が凄い……)

 

 

チビ(うーむ…口を出せない…何々?まほさんとエミさんには何やら昔からの知り合いだそうですね…)

 

まほ「君はドイツに帰ったと聞いたが戻ってきていたんだな。大会には出場するのか?」

 

エミ「はい、みほとの約束を…みほと戦車道をしに来ました」

 

チビ(おお…みほさんとただならぬ関係のようですね…ビックネームがバンバン出てくる…)

 

まほ「なら一つ忠告だ。私達も全国大会決勝では負けている」

 

エミ「!!?」

 

まほ「みほは…大洗は強いぞ」

 

エミ「……」

 

緊張、期待、様々な感情がその場に渦巻く

 

ツェスカ「まあ貴方達には関係のない話だけどね!しっかりトーナメント表を見てみなさいよ」

 

エミ「え?」

 

瞳「エミちゃんここ!?」

 

ツェスカ「あんたたちが大洗と当たるのは三回戦、うまく一回戦を突破しても二回戦で私達に当たる。まさか黒森峰女学院に勝ったつもりだったのかしら?」

 

エリカ「なんであなたが偉そうなのよ」ムギュゥゥ

 

ツェスカの頬を強く摘む!

 

ツェスカ「痛たたたたた!!」

 

チビ「……」

 

エリカ「うわっ!いつからそこにいたのよ!」

 

チビ「そもそも存在に気づかれてないとは…さっきからいました。久しぶりですエリカ隊長」

 

エリカ「その呼び名馴れないわね…」

 

そう、エリカは今回の試合から隊長を受け継いだのだ

 

ツェスカ「誰かと思えば御舞等高校のⅡ号乗り!」

 

チビ「……面識ありましたっけ」

 

エリカ「直接はないと思うけど…」

 

ツェスカ「まだあのボロ戦車乗ってるの?一回目の試合も二回目もいいとこ無しで終わってるのに?」

 

確かにチビの黒森峰戦での戦果はあまり良い物ではないが…そもそもⅡ号に偵察以外で戦果を求めている時点でおかしな話である

 

チビ「返す言葉もありませんがⅡ号を馬鹿にするのは如何なものかと…」

 

ツェスカ「第一御舞等なんてズルと不正で勝ってるようなモノじゃない!あんなの戦車道じゃない!」

 

チビ「…完全にグレーゾーンなのは最初の頃のパンツ作戦くらいなもんなのですが…」

 

ツェスカ「あんな邪道、すぐに淘汰してあげるわよ!」

 

エリカ「ツェスカ、反論しないからって言っていいことと悪いことがある」

 

エリカがツェスカを止めようとしたその時

 

 

 

チビ「じゃあ試して見るか?」

 

突如チビの口調が変わる。

 

大胆不敵な笑みとそれに隠れた威圧

 

まるで俺と不良、二人から受け継いだような仕草

 

 

 

チビ「試してみるかって聞いてるんですよ。その邪道淘汰できるか……」

 

ツェスカ「…っ!」 

 

チビ「随分とバカにしてくれるようですが……喧嘩売ってきたのはそっちですね?」

 

その小柄な体から発せられる凄みは確かに相手を威圧する

 

チビ「待ってろ、すぐに相手してやる」

 

 

 

そしてさり際にエミに小声で話しかけた

 

 

チビ「さっきの話、お受けさせていただきます。二回戦から……」

 

エミ「ッ!!」

 

有無も言わさずにチビは去っていった……

 

 

 

 

 

一回目、ベルウォール対ギルバート

 

 

ベルウォールの勝利




チビさんおこだよ。本当はもっとバカにされる予定だったけどツェスカも悪い子ではないのでこの程度だろうなと思って抑えました


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ベルウォール編 試合準備

推薦されてるぅぅぅ!!!??津田沼ラーメンさん感謝感激雨あられでございます!!ひゃっほぉぉぉ!!さあ皆も推薦をみて参考になったボタンを一秒間に16連打しよう!


チビ「と、言う訳でベルウォールの生徒としてこの試合に参加します」

 

俺「えええええ!!?」

 

チビは手際よく化粧しながら話す

 

チビ「ははは、自分の煽り耐性の無さを悔やみますよ全く…」

 

不良「そ、そそそれにしてもベルウォールか……あそこは…うわぁぁぁぁ!」

 

またⅠ号戦車に引けを取らない速度で走り去ってしまう不良

 

キモオタ「凄いトラウマですな」

 

航海「何があったんだ…」

 

チビ「そういえばベルウォールは半分は超不良校らしいです。工業科だけですけど。それでそこのヤンキーさんと何かあったんですかね」

 

俺「うへぇ怖そう」

 

チビ「僕はあっちの自動車部のメンバーとして参加します。仲間にもバレないようにしないと」

 

オネェ「うん、化粧もばっちりね。手直しする所は無いわ」

 

チビ「たくさん練習しましたから」

 

オネェ「あとは体格よ。ちゃんと誤魔化せてる?」

 

チビ「はい、ちゃんと腰にタオル仕込んでます。それにボディラインがわかりにくいメイド服着ていくので安心です」

 

ふわっふわのメイド服を着ているチビ。かわいいぞ

 

最後にヘッドドレスを付けながら答える

 

俺「完璧だな、チビがその道のプロに近づいてる…」

 

キモオタ「俺氏も十分その域ですぞ…」

 

俺「不本意ながらな」

 

 

 

その後、ベルウォールのガレージにて

 

音子「んで、お前が新入りか」

 

ヤークトパンター車長、山守音子。ベルウォールの『鮫』と呼ばれる不良さんだ。おっぱいのついたイケメンさんである

 

チビ「はい!チビ子と申します!よろしくです!」

 

千冬「随分と可愛い格好してるけど腕に自信は?」

 

エレファント車長、土居千冬。山守音子と双璧を成すベルウォールの『熊』。外見上は大人しそうで綺麗なお姉さんだが熊のごとく凶暴だとか

 

二人は幼馴染だが喧嘩ばかりしてるそう。だが本気になった二人の爆発力は異常…だそうだ。話に聞いただけなので詳しくは知らないがウチの不良さんにあれだけのトラウマを植え付けるような方々なのは分かっている

 

チビ(それでもパンター軍団に追い掛け回されたりするよりは可愛いモンですけどねー)

 

もはやヤンキー程度恐れない御舞等クオリティ

 

エミ「ソイツの腕に関しては保証するわ。戦車も持参だし問題は無いわよ」

 

音子「マネが言うならそうなんだろうな。期待してるぜ」

 

チビ「はい!頑張ります!」

 

エミ(ああは言ったけどホントに大丈夫なの?)

 

チビ(皆さんに女装バレてなさそうですしイケそうですね!)

 

エミ(それもあるけど…)

 

チビ(最悪運営にバレてもうちで揉み消すんで大丈夫です)

 

エミ(なにそれこわい)

 

ほぼハッタリだがまあ大丈夫だろう。気がついたら柏葉姉妹の権力でベルウォールに短期入学してることになっていた。性別さえバレなきゃセーフだ

 

 

 

チビ「これでよし!」

 

そしてチビのⅡ号戦車ルクスもベルウォール仕様に変更。正面に漢字ででっかく『鈴壁』、そして車体後部に誰かに勝手に書かれた『夜羅鳴威駕』。おいこれ書いたの誰だ

 

チビ「ペイント終わりました!準備OKです!」

 

エミ「ちょっといい?」

 

チビ「はいはいなんでしょう」

 

エミ「試合の映像も確認したし実力を疑ってる訳じゃないけど…ちゃんと私の作戦についてこれる?」

 

心配そうに声を掛けてきた。確かに普段慣れていない別の隊長の指揮に従うというのは大変なのだ。勝手が違うし意図も読みにくい。しかし

 

チビ「あのですねぇ…試合見てくれたならわかりますけど僕、御舞等高校の生徒ですよ?」

 

エミ「?」

 

チビ「無茶振りに答えるのは日常茶飯事、誰よりも隊長に応じるチームの一員ですよ?」

 

超臨機応変で無茶振りだらけの御舞等高校の隊員たるチビには愚問だ

 

エミ「…ええ、そうだったわね」

 

チビ「お陰でⅡ号で重戦車相手させられたりしますけど……」

 

エミ「それは今回も期待していいのかしら?」

 

チビ「できる限りは現実的な運用でお願いします!!実はパンタートラウマになりかけなんで!」

 

 

 

 

音子「おーい出港準備しろー!」

 

チビ「あ、そろそろ時間ですね」

 

エミ「そうね、……あ、手袋忘れた。先に乗ってて」

 

チビ「了解です。まだ余裕はあるのでごゆっくりー」

 

 

 

原作をお読みの読者諸君ならご存知でしょうが…

 

ガレージ内の控室

 

エミ「ええと…手袋手袋…あった」

 

 

ガチャン!!

 

 

突如控室の扉が閉まる…

 

エミ「……ここまでするってわけ…」

 

そこに居たのは…

 

ツェスカ「…聞きたいことがある」

 

 

扉に立ち塞がるのはツェスカ……

 

 

 

エミ(……出港に間に合うかしら…)

 

 

 

 

海上、試合会場への連絡船にて

 

音子「そういやマネどこにいるか知らないか?」

 

チビ「え?エミさんのことですか?………あれ?」

 

瞳「え、エミちゃんがいない!!?」

 

 

 

まさかの主人公不在、そして喧嘩を売った相手がいない状態で試合が始まる…!!?




なぜツェスカはエミを閉じ込めたのか!その答えはリトルアーミーⅡ 2巻にてご覧下さい!!


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ベルウォール編 試合開始!

メリークリスマス!!といってもそれらしいことは特にしませんが……ベルウォールの登場キャラは都合上かなり絞っています。完全版は是非書籍で!サンタさんにお願いして下さい!

流石にあの人数を黒森峰戦だけで詰め込むのはムリ!!


瞳「た、大変だよみんな!エミちゃんがいなくなっちゃった!!」

 

『は!?』

 

音子「あいつ…!試合前なのになにしてんだよ!」

 

チビ「れ、連絡船の中探してきます!」

 

喜多「駄目!どこにもいない!」

 

チビ(アンタいなかったら一体誰が僕のフォローするんだよぉ!柏葉姉妹じゃ頼りないし!!)

 

千冬「…仕方ないわね…彼女抜きでで考えましょう」

 

音子「しぁあねぇ、そうすっか」

 

チビ(ここで思考停止に陥らないか……悪くないですね)

 

チビ「でも作戦指揮はどうするんですか?」

 

 

音子「んなもん正面突破だろ!」

 

千冬「長距離射撃ね」

 

 

 

音子「お?やるか?」

 

千冬「望むところよ」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

チビ(うわぁ…駄目だこれ…)

 

 

 

瞳「たぶんどっちも無理だよ」

 

チビ(!?)

 

瞳「相手は黒森峰だし…あっ、エミちゃんの作戦聞いてただけだけど…」 

 

喜多「瞳に指揮任せたらどうかな!」

 

瞳「ええぇ!!?」

 

チビ(おお…)

 

音子「マネの作戦知ってるなら構わねぇが…」

 

千冬「貴方に出来るの?」

 

チビ(…確か瞳さんは車長経験も無かったはず………でも…)

 

何か覚悟したように彼女は前を見据えた

 

瞳「やる!!」

 

 

千冬「…いい返事じゃない」

 

瞳「エミちゃんが来るまで…繋げてみせるから!!」

 

 

チビ(いい顔してます…!部外者ながら心置きなく助太刀しましょう!………そしてツェスカとかいう奴を打ちのめす……)

 

残念ながらツェスカはエミと一緒です

 

 

 

 

 

 

あらいっぺ「さぁ記念杯第二回戦!黒森峰女学院対ベルウォール学園!ベルウォール激走しております!」

 

あらいっぺ「現地応援とは別に大洗のモニター前では実況の私、あらいっぺと解説のダージリン様に来ていただいています!」

 

珍しい人型の方のあらいっぺである

 

ダージリン「両チーム開始は森林でしたが、ベルウォールは一直線に市街地へ向かっていますね。なにか作戦があるのでしょう。どちらにせよこのラインナップでは勝ち目がないですから」

 

 

ベルウォール学園

ティーガーⅠ

ヤークトパンター

エレファント

T-44

Ⅱ号戦車

Ⅱ号戦車

 

黒森峰女学院

ティーガーⅡ

ヤークトパンター

ヤークトティーガー

Ⅳ号駆逐戦車ラング

パンター

パンター

パンター

パンター

パンター

 

 

 

チビ「それじゃ!動きますか!」

 

金子「偵察と揺動ね!行くわよ!」

 

 

 

あらいっぺ「ベルウォール市街地に到着…!?各車数名ずつ戦車を降りていきます!」

 

ダージリン「なるほど、偵察部隊ね」

 

あらいっぺ「というと?」

 

ダージリン「各車のステータスを下げてでも戦力差を情報網でカバーしようということでしょうね」

 

 

 

瞳「力量差のある相手に受けに入ったら負けちゃう…その前に有利な状況を作らないと!」

 

 

あらいっぺ「ここで黒森峰の市街地に到達!」

 

 

 

エリカ「ヤークトパンターとパンター二輌は左翼!ラングとパンター三輌は右翼!他は私について五輌で中央よ!」

 

 

あらいっぺ「3つに分かれましたが…5、3、2…アンバランスですね」

 

ダージリン「あくまでフラッグ戦…ベルウォールが全車で攻めても数的有利を作るためでしょう」

 

あらいっぺ「あれ?でもそれだとベルウォールの方が数が…」

 

ダージリン「Ⅱ号は数に入らないでしょう?」

 

 

 

 

金子・剣子『じゃじゃじゃじゃーん!』

 

あらいっぺ「おおっとティーガーⅡの前にⅡ号だ!」

 

ドンドンドンカンカンカン!

 

黒森峰「くそっ!」ドォン!!

 

剣子「おっとと」

 

Ⅱ号は攻撃を回避

 

黒森峰「追いますか?」

 

エリカ「放っておきなさい!どうせ蚊以下よ!それよりフラッグ車の護衛を!陽動は無視しなさい!」

 

 

 

エリカ「どうせ山張って待ち伏せっていうしょぼい作戦よ。右舷左舷な中央付近に隠れてる戦車を殲滅!作戦ごと粉々にしてあげなさい!」

 

『了解!』

 

 

 

『黒森峰一斉に動き出したよ!』

 

偵察からの連絡!

 

 

 

瞳「今だ!全車フラッグ車めがけ前進!!」

 

 

 

あらいっぺ「おっとベルウォールも動き出した!ついに砲撃戦か!」

 

ダージリン「いえ、違うわね」

 

あらいっぺ「いや!?接触する前に回避した!これは各偵察の指示で敵陣を避けて行動しています!」

 

ダージリン「お見事ね」

 

 

瞳「各車攻撃用意!」

 

 

 

 

黒森峰「敵車両に囲まれました!!」

 

エリカ「な、何故右翼と左翼に出くわさず…!?」

 

 

 

瞳「全車!撃てぇ!!!」

 

 

ドドドド!!!

 

シュパッ!シュパッ!

 

 

黒森峰パンター二輌行動不能!

 

 

エリカ「ちっ!撃ち返せ!!」

 

 

あらいっぺ「これは乱戦だ!」

 

 

エリカ「黒森峰をなめるな!!」

 

あらいっぺ「しかし黒森峰!奇襲され崩れた陣形をあっという間に立て直す!」

 

ダージリン「ベルウォールは不味いわね…ここにきて人手を偵察に回した分装填が遅れている…」

 

 

 

ダージリン「加えてこの力量差」

 

 

 

ベルウォール、エレファント、T-44行動不能!!

 

『散らばった敵が戻ってくる!』

 

 

瞳「て、撤退!!」

 

 

 

ドンドンドン!!

 

ガァン!!

 

喜多「被弾!!」

 

 

瞳「ど、どうしよう…立て直せない!!」

 

 

 

 

 

??「頑張れぇーーーーーッ!!!」

 

 

 

チビ(……?どちらさんかは知りませんが…どうやら瞳さんの知り合い?のようですね……)

 

 

 

瞳「………うんっ!!」

 

チビ(自信を取り戻したようですね…なんという効果……そして……)

 

 

 

「感動中に悪いけど、私もいるわよ」

 

瞳「エミちゃん!!」

 

客席からエミが飛び降りてきた!!

 

エミ「遅くなってごめん!」

 

瞳「エミちゃんのバカー!おそいよぉ〜!!うえーん!!」

 

エミ「悪かったから…泣くのか喜ぶのかどっちなの?…で、状況は?」

 

 

喜多「ヤークトパンターとⅡ号以外リタイヤ、敵はあと八輌…」

 

 

 

 

 

チビ「訂正してください。七輌です」

 

 

 

 

ドンッ!!!シュパッ!!

 

ルクスの5cm砲がパンターの車体の隙間に突き刺さる!!

 

 

チビ「いっちょ上がりです!隊長ご命令を!」

 

エミ「この状況で……あ…貴方何者……」

 

チビ「驚くより作戦!」

 

エミ「わ、悪かったわね…これから次の作戦を伝えるわ!」

 

 

 

エミ「勝つわよ!!」

 

 

 

『おおー!!』

 

 

 

 

 

 

ダージリン「…あのⅡ号………」

 

ダージリンが何かに気づいたようだ……そして後ろの気配にも

 

ダージリン「出てきなさい。アレは貴方の差し金?」

 

俺「…俺の差し金じゃないです。アイツが勝手に」

 

実況席の裏に隠れていた俺が現れた

 

あらいっぺ「ど、どういうことでしょう?というかどちら様!?」

 

俺「気にしなくていいですから!」

 

あらいっぺ「えぇ…」

 

ダージリン(はぁ…いくら型破りなあなた方でも男子の出場許可のない公式戦でアレは不味くなくて?)

 

俺(不味いでしょうね…俺のクビで済むかどうか……)

 

ダージリン(一体なんの目的で?)

 

俺(知りませんよ…アイツ教えてくれないんだもん)

 

もちろん女装して参加してるチビの話

 

俺(というかむしろよく気づきましたね…アレがチビだって)

 

ダージリン(女子としては非常に不本意ですが…かなり可愛い女の子になりきってますわ…でも、あの戦い方でバレないとでも思ってまして?)

 

俺(…黒森峰の面子も気づくだろうなぁ……後で菓子折り持ってかないと)

 

ダージリン(Ⅱ号でパンター倒すほどのメイドが貴方達のチーム以外に入るはずないです)

 

あんな積極的に中戦車を撃破しにいくⅡ号なんてそうそう居ないだろう

 

俺「はぁ……」




※Ⅱ号は軽戦車です


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【番外編の番外編】お正月の挨拶

あけおめです!!


俺「あけましておめでとうございますー!」

 

『あけましておめでとうございますー!』

 

御舞等高校一同が礼をする

 

俺「とはいえハーメルンで俺達の戦いが始まったのは11月だから日は浅いね」

 

キモオタ「SS速報でこのSSの原型『男子戦車道です!』が始まったのは2016年の5月でしたな」

 

俺「約一年半やってるんだぜ!」

 

ネクラ「……ちなみに2016年の夏くらいから投稿が滞り始めて大洗戦まで書いてないんだ……構想期間ばっかり」

 

俺「やめい………やめい」

 

クロウ「取り敢えずさ…」

 

俺「ん?」

 

クロウ「初詣だ初詣!」

 

俺「と言う訳で神社を用意しました!」

 

チビ「神社って用意するものだったんですか!?」

 

俺「いでよ神社!!」

 

その言葉とともに地面にポッカリと穴が開きザバーンと水が溢れでる!

 

 

ざぱぁぁああああん!!

 

そして現れるのは潜水艦!!

 

 

チョウ「こ、これハ!!?」

 

 

 

俺「三号輸送潜水艇!まるゆだぁぁ!!!」

 

 

 

クロウ「これは!俺達御舞等高校『陸』に対する御舞等高校『海』!『繋げシーレーン!〜モグラのふねの輸送道中奮闘記〜』のまるゆ!まるゆじゃないか!」

 

俺「そうだ!書き始めたはいいが余りにも誰も見てくれなくて悲しくなって全く更新してないあの『繋げシーレーン!〜モグラのふねの輸送道中奮闘記〜』に登場する御舞等高校海洋科唯一の教導潜水艇!ハイスクールフリートの裏側で行われる決死の輸送作戦を描いたあの作品のまるゆ!その内部にあるまるゆ神社を参拝するぞ!」

 

白状しよう。宣伝です

 

諸事情により『海』側からのキャラは登場しない。殆ど同じキャラだから

 

俺「俺の名前が違ったりそもそも登場してないキャラいるけど…一番立ち位置変わってるのはアイツだな」

 

 

 

810「ホラホラホラ〜活躍見とけよ〜見とけよ〜」

 

 

 

俺「名前が田所に変わったり設定が24歳医大生、研修医になって船医やってたりしたな」

 

チョウ「まさかの白兵戦で戦闘シーンデスカラね」

 

俺「チョウ含めてな」

 

810「じゃけん夜確認しましょうね〜」

 

俺「もっと活躍………するかな…?」

 

読んで下さい(直球)

 

 

 

と言う訳で狭いまるゆ艦橋で御舞等高校全員が集合する。物理的に入らない人数なのは気にしない

 

 

 

俺「よーし!全員お願いしろー!」

 

まるゆ神社とそこに位置する御神体(木彫りのスク水少女)に向って手を合わせる

 

カランコロン…チャリン!

 

 

 

俺(彼女が出来ますように)

 

キモオタ(来年もアニメが豊作でありますように)

 

ネクラ(もっと生脚を露出しますように)

 

マサイ(出番増えますように)

 

クロウ(弟子がいる設定が復活しますように)

 

ハーミット(ルノー乙型流行れ)

 

阿部(やらないか)

 

810(†悔い改めて†)

 

ゲイ(フォーーーー!!!)

 

兄貴(ホイホイチャーハン?)

 

チビ(隊長になれますように)

 

チョウ(常識人が増えますように)

 

不良(天下統一…)

 

航海(黒歴史滅びろ)

 

オネェ(私達の物語がもっと皆様に楽しんで貰えますように)

 

 

 

 

 

 

今年も御舞等高校をよろしくお願いします!!




更新速度は遅いし若干ネタ切れだけど!御舞等高校をよろしくお願いします!!

御舞等高校『陸』はベルウォールが終わったらちょっと休憩。やる気次第だけど『海』に移るかも!『空』は五年くらい待って下さい。………GGOで『歩兵』やろうと思ったけど実現しないかも……


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ベルウォール編 決着!

許 し て


エミ「とにかく一斉掃射で包囲網から逃れるわよ!全員合わせて!」

 

 

 

エミ「撃てぇ!!」

 

ベルウォールの一斉掃射で黒森峰が怯む!

 

チビ「撃て撃てぇ!!」

 

チビも微力ながら相手を牽制

 

エミ「よし!今のうちにここから離れるわよ!」

 

金子『黒森峰と追いかけっこする気!!?』

 

エミ「多勢相手に壁際に押し込まれてたら囲まれるのよ!袋にされたいの!?」

 

チビ「ご勘弁ですね…早いとこ逃げましょう」

 

『こちら偵察、相手方さんに回り込まれてるよ』

 

偵察部からの通信!

 

エミ「路から出た瞬間砲撃するわ!タイミングお願い!」

 

ドン!!

 

シュパッ!

 

偵察部の活躍で出会い頭にラングを撃破!

 

ベルウォールは黒森峰の包囲網を突破する!

 

 

 

 

 

『あーもしもし?こちら偵察部、たぶん偵察バレたっぽい…突破したところ悪いけどこれ以上の支援は難しいわ』

 

エミ「oh…」

 

音子「今更偵察バレたってどうってことないんじゃねーの?」

 

エミ「よく考えなさいバカっ!奇襲や偵察はバレたら効果ないのよ!対策練られたらそこで試合が終わるのよ!負!け!る!の!」

 

金子「なに?別に情報収集が出来なくなったわけじゃないじゃん!」

 

エミ「は?」

 

剣子「偵察!私達を敵フラッグまで案内しなさい!」

 

チビ「…ついでに僕も………」

 

金子「ついてらっしゃいメイド!」

 

チビ「りょーかいご主人様ァ!!」

 

エミ「バ柏葉!チビメイド!待ちなさい!アンタ私の指揮に従うんじゃなかったの!?」

 

チビ「臨機応変が僕らの信条です!!」

 

 

 

あらいっペ「あーっと!これは不用意!敵の目の前にⅡ号だー!?」

 

 

 

チビ「偵察部さん!?ガッツリ見られてるじゃないですか!」

 

金子「仕方ないわね!なら私達の実力を見せてやるまでよ!」

 

 

ドゴォ!!ドォンドォン!

 

砲撃の雨あられ!何とか回避するⅡ号二輌!

 

金子「あれ?アイツら追ってこない?」

 

どうやら黒森峰はⅡ号を深追いしないようだ

 

エミ「そうか…向こうはⅡ号を戦力として見てないんだ!」

 

チビ「何その嬉しくない真実!ムカつく!!」

 

エミ「決めた!最後の作戦はもう一度追いかけっこするわよ!」

 

 

エリカ「隊長の前でこれ以上頼りない姿は見せられないのよ…黒森峰の新たな隊長として絶対に勝ってみせる!」

 

『隊長!Ⅱ号が離れてそちらに向かいました!仕留めますか?』

 

エリカ「放っておきなさい。敵フラッグ車優先よ」

 

エリカ(どういうこと…………)

 

 

 

 

『普通のⅡ号なら…』

 

 

エリカ「気をつけなさい!Ⅱ号の狙いはパンターよ!」

 

 

 

 

 

金子・剣子「じゃじゃじゃじゃーん!!」

 

突如現れた柏葉姉妹のⅡ号がパンターと併走を始める!

 

金子「甘く見たわね!自動車部のドラテク!」

 

パンター車長「この!押しつぶしてやる!」

 

剣子「おっとっと!」

 

見事な減速でパンターの体当たりを回避するⅡ号!

 

 

 

チビ「いいですか?Ⅱ号で格上戦車を倒すときは……」

 

 

金子・剣子「とにかく履帯を狙う!」

 

ダダダダダ!!

 

パンター戦車「なに!?」

 

ガガガガガガ!!

 

チビ「お見事!」

 

パンターの履帯が剥がされた!!

 

エミ「よし!陣形に穴が空いた!今よ!!」

 

 

チビ「よし!突撃!!」

 

 

 

チビ「僕達は露払いです!フラッグ車同士の一対一に持ち込んで下さい!」  

 

音子「おうよ!!」

 

ベルウォールのヤークトパンターが更に加速し敵陣に突っ込む!!

 

 

 

音子「いやぁ…やっぱ……」

 

 

そしてそのまま

 

音子「正面突撃は最高だなオイっ!!」

 

凄まじい体当たり!!

 

相打ちで両チーム一輌ずつ行動不能!

 

チビ「お見事ぉ!!次は僕らだ…!」

 

 

 

チビ「どれが散々言ってくれたドイツ娘かわかんないから近いやつ泣かす!!」

 

ルクスに向かってくる弾を諸共せず突撃!!

 

チビ「目標フラッグ車!逃げないように履帯ぶっ壊す!」

 

エリカ「…やっと分かったⅡ号のメイド!アンタ御舞等のッ!!」

 

チビ「口封じッ!!!!」

 

ダダダダダダダダ!ギャリィン!!

 

ティーガーⅡの履帯が外れる!!

 

チビ「お詫びは一騎討ちの後で!!」

 

 

 

そこに突っ込んでくるベルウォールのティーガーⅠ!

 

 

 

たった六輌、相手は新生黒森峰。さらにはリーダー不在…

 

 

 

ダージリン「最善を望み、最悪にそなえよ」

 

ダージリン「まさにこういう逆転劇のためにあるような言葉ね」

 

そして今、両隊長の一騎打ちッ!!!

 

 

 

エミ「――――――――――――ッ!!!」

 

エリカ「――――――――――――ッ!!!」

 

 

ドォォォン!!!!!

 

 

 

 

 

『それまで!勝者、黒森峰ッ!!!!』

 

 

 

 

さて、普段ならここで原作的には敗北したがいい試合だった的な非常に青春溢れるいいシーンに繋がる筈なんですがそこで読者諸君、この試合いかがでしたか?

 

 

この試合、御舞等、いります?正直チビ必要ですか?

 

チビさんなんの工夫もなくパンター撃破、なんの工夫もなくエリカ車の履帯破壊。正直シナリオも原作なぞっただけ

 

いくらなんでも酷いとは思いませんか?いくらネタ切れでもこんなのが御舞等でいいと思いますか?

 

こんななあなあで終わらせていいと思いますか?

 

そんなわけないんだよなぁ!!

 

というわけでもう一波乱いきましょうか

 

 

 

 

試合が終わり意気消沈するチビ

 

チビ「…負けた上に…そもそも相手方にあのツェスカとかいうドイツ娘いなかった……」

 

俺「…散々黒森峰に詫入れなきゃいけないしな………」

 

チビ「すいません……」

 

俺「まあそんな日もあるさ…そんなことより次の試合だ!この大会が全試合終わった後に男子戦車道のプロモーション試合がある。そこでかっこいいところ見せようぜ……」

 

チビ「…そういえばそういう名目でしたね」

 

クロウ「ちょっといいか?」

 

俺「どうした?」

 

クロウ「あの…なんというか…」

 

 

 

クロウ「対戦相手のチームが突如欠場…その試合、無くなった…今から全力で代役探せ………って……」

 

俺「…は…………」

 

 

 

はぁ!!!?




ハイ、白状します。ベルウォール編での黒森峰戦見切り発車過ぎてネタ切れです……畜生めぇぇぇ!!俺の想像力が足らんかったぁ!!悔しい!なんも思い浮かばなかった!本当にすんません!!!

というわけでベルウォール編ちょっとだけ続行…このままで終わらすわけにはいかんのだよ…

ベルウォール伝統『一戦』で締めたいと思います


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【留学編】 御舞等高校ドイツに立つ

お久しぶりです。ベルウォール編の途中で投げ出してから結構経ちまして、ガルパン最終章も2話まで公開しましたね。…てっきり最終章もうちょいサクサク進むと思ってた。本当ならばベルウォールの後に最終章に御舞等を絡めようと思ったんですが、最終章の全貌がわからない今原作の話の流れを壊さずに御舞等を絡めるのはちょっと難しい。詳しくはあとがきで書きます!


「「「強化留学ぅー!?」」」

 

無限機動杯が始まる前、まだ初秋くらい、御舞等高校は特に予定もなく暇を持て余していた。そんな訳で試合も無く戦車整備をしていた中、校長が戦車道ガレージに現れる。

 

校長「そうだ。毎年優秀な選手には戦車道協会のサポートの元、強化留学の権利が与えられるんだ。それでウチの学校からも参加してほしいとお達しが来ている。」

 

阿部「ほぅ、そりゃすごいな!」

 

校長「我々は短期留学、たった一ヶ月だがな。とはいえ、見聞を広めるにはちょうど良いだろう。それに現地チームとの試合もあるらしい。」

 

俺「で、留学先はどこなんだ?」

 

校長「なんとドイツ!戦車道の本場だな!」

 

俺「…マジかよ!そんなこと言って東京ド○ツ村でだったら許さないぞ!」

 

校長「安心しろ東○ドイツ村ではない。本物のドイツだ!」

 

俺「すごいな!…ちなみにメンバーはどうなるんだ?」

 

校長「もちろん、全員だ。」

 

俺「太っ腹ぁ!」

 

クロウ「本場の戦車道に俺達の実力が通用するか…腕が鳴る…」

 

チョウ「留学中に留学ッテいいのカナ…」

 

キモオタ「ドゥフフ、ドイツと言えばベルウォールの隊長殿が所属してましたな」

 

ネクラ「ドイツ美女…」

 

チビ「オクトーバーフェスト!ディアンドル!おっぱい!」

 

航海「ヨコシマぁ!」

 

不良「海外…か。遂に海を超えるのか!」

 

オネェ「免税店で化粧品買おうかしら」

 

航海「そういえば今回の戦車輸送は戦車道協会のサポートあるから俺が割喰わなくていいのか!」

 

俺「空港までは今まで通り大発で輸送するぞ。頼んだ。」

 

航海「結局それかよ!都合合わせるのも大変」

 

俺「ツイッター、そしてインスタグラムの恥ずかしいアカウント公開」

 

航海「なんか増えてるぅ!!」

 

チビ「どれだけ黒歴史配信すれば気が済むんですかアンタ!!」

 

御舞等高校、みぽりん達より一足先に海外進出します。

 

 

某日、成田空港

 

俺「ぐーてんもるげん!」

 

一同『ぐーてんもるげん!』

 

俺「全員揃ってるな!忘れ物はないか!」

 

クロウ「おやつが無い!無くした!」

 

俺「300円までって言ったのにそれ以上持ってきてたから俺が食べた!」

 

ネクラ「エロ本って手荷物でいける?」

 

俺「税関で止められて地獄を見やがれ!」

 

キモオタ「自作PCが重くて手荷物が重量オーバーですぞぉ!」

 

俺「送り返せ!というか何で持っていけると思った!」

 

チビ『すいません!隊長今どこですか!?僕今木更津にいるんですけど!』

 

俺「馬鹿野郎そこは東京ドイツ村だ!!」

 

不良「特攻服の洗濯が間に合わなかった!」 

 

俺「ジャージ着とけ!」

 

航海「KABAさんチームが免税店から帰ってこねぇ!」

 

俺「探してこぉい!!」

 

チョウ「俺サンツッコミに回ってるけどアナタも相当オカシイ!」

 

俺「どこが!?」

 

チョウ「何で黒森峰の制服着てるんでスカ!!?」

 

俺「その方がドイツに馴染みそうだろぉ!?」

 

チョウ「制服そのものに馴染んでないッ!!」

 

阿部「馬鹿しかいないのかこの学校は!!」

 

「「「うるせぇ浮足立ってるんだよ!!」」」

 

旅慣れず、いつまでも少年のようにワクワクしてる御舞等高校一同。

 

俺「むしろなんで阿部会長はそんなに落ち着いてるんだろうか。」

 

所々にハイセンスなステッカーが貼られ、使い込まれたスーツケースにかっこいいサングラス。さながら国際的なスターである。まあ着てる服は青いツナギなのだが。

 

阿部「いい男だからな。」

 

俺「グラサンいいな。買おうかな。」

 

チビ『すいません今海ほたるまで来ました!』

 

俺「アクアラインに乗るな逆方向だぁ!!!!」

 

 

 

 

チビ「はぁ…はぁ…間に合った…」

 

俺「良かった…通りすがりのサンダースの輸送機に乗せてくれなかったら遅れてた…」

 

チビはグラサンを頭に載せ、ソーセージ片手にノンアルコールビールを飲みながら息を切らしている。

 

俺「ドイツに染まるの早くない!?まだ出国してないんだけど!!?」 

 

キモオタ「ドイツじゃなくてドイツ村に染まってるんですけどね。」

 

俺「というかお前もグラサンかよいいなそれ!」  

 

 

 

御舞等高校、出国。なお数名出国前に税関に止められたがなんとかした。

 

Day 1

 

俺「御舞等ぁ!!In!!ベルリーーーン!!!」

 

『イエーーーーイ!!!』

 

 

飛行機内で11時間掛けてオランダ、アムステルダムを経由しベルリン国際空港到着、戦車も同時に到着した!飛行機の疲れを物ともしない若さ。

 

俺「国際免許の準備はいいな!日本と交通法違うから気をつけろよ!!」

 

 

 

 

ドイツのやたら直線的な道路を走行しながら周りを眺める。だだっ広い平野、空港周りはのどかなものである。遠くの方に戦車が見えた。

 

俺「…Ⅲ号戦車、それにⅣ号も。凄いな。流石は戦車大国、そこらに戦車が走ってる。」

 

チビ「Ⅱ号の故郷、ですよね。」

 

航海「俺のⅠ号の故郷でもある…不思議なものだなぁ。」

 

何やら感慨深いようだ。

 

俺「今日はベルリン郊外のホテルにチェックインして休む。明日の朝出発して市内の演習場でドイツのチームと練習試合だ。」

 

阿部「相手は…ヴィルヘルムスハーフェン学園陸戦部だな。ミュンヘンの学園だがベルリンに来ているようだ。強化留学中は色んな所からベルリンに集まってるからな。」

 

クロウ「楽しみだな、ドイツ戦車道。」

 

俺「西住流の源流、ドイツ戦車道。学ばせて貰おうか!」

 

 

 

ドイツの平野を御舞等が駆ける!

 

 

 

数時間後…

 

俺「どこだここ!!!」

ニーソチーム、はぐれました!!迷子です!

キモオタ「予想以上に他の車や戦車が多くて、前の車両を見失いましたな。」

ネクラ「…つかれた。」

 

見渡すと黄色っぽい草原、チラホラと民家、そして森。

 

取り敢えず近くにあったカフェに戦車の駐車スペースにチヘを駐車し、カタコト英語とガイドブックに書いてあったドイツ語で意思の疎通を試みた。結果よくわからないままに注文したベイクドポテトを分け合って食べている。おいしい。

 

俺「取り敢えずここがベルリン郊外のどっかなのはわかった。」

 

キモオタ「スマホを使えばすぐに道を調べられるところですが…」

 

マサイ「痛恨のミス…ポケットWiFiをスーツケースに入れてしまった…」

 

各員のスーツケースはスペースに余裕があるSU-100に集めてある。ある程度のお金は持っているためこのように食事は出来るのは幸い。

 

俺「それにしても、マジで戦車が多いな。」

 

よくわからないままに注文したフルーツジュースを飲みながらすこしブレイクタイム。

 

キモオタ「ベルウォールのエミ嬢も言ってましたけど、子供が普通に戦車で遊ぶ国ですからねぇ。」

 

いくら日本でも戦車道が普及しているとはいえ、子供の頃から戦車に触れる人は少ない。忘れられがちだが御舞等で小さい頃から戦車と触れ合っていたのはオネェくらいのものである。

 

ネクラ「それに車の速度も速いな。日本に比べて速度規制が緩い」

 

マサイ「そういえば表にも何台か戦車置いてありましたね。戦車の駐車スペースも充実ですね。」

 

キモオタ「ええと…流石はドイツ、Ⅲ号、Ⅳ号はもちろん…あーチェコの戦車もありますねぇ…。流石に普段から重戦車を乗り回すのは難しそうですね。」

 

俺「おー。見たことある戦車も動いてるなぁ…うん…うん?」

 

なにかおかしい。あまりにも見たことがあり過ぎる戦車が動いている。その見たことがある戦車が喫茶店の駐車場を出ていく姿が見えた。

 

キモオタ「…俺氏、見間違いでなければ、今動いてるのチヘですよね?」

 

俺「…ドイツに一式なんてあるのか?」

 

日本の乗用車ならちらほら見るが戦車となると日本戦車はまだ見ていない。

 

ネクラ「側面に御舞等の御が書いてある。俺達のチヘが動いてる。」

 

マサイ「つまるところ?」

 

 

 

『戦車泥棒だーーーーっ!!!』

 

 

ドイツ留学一日目、チヘが盗難。初日からハードな日々が始まります。




まずはベルウォール編投げ出してほんとにすいませんでした!続き書きます!いつか!

と言う訳で今回の留学編、基本的に原作キャラはあまり出ません。数名には登場してほしいと思っていますが、なるだけ原作との整合性を取りたいと思っているのであまり多くは出せないかも…。うまく辻褄合わせて出てほしいなぁ。

御舞等の時系列的には大洗戦の後で阿部会長がまだ卒業してないくらい。

ほぼ見切り発車で、これまで以上に書きたいものを書きますが、頑張ります!


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【留学編】タンクチェイス!

ドイツ語は割とガバガバです


『戦車泥棒だーーーーっ!!!』

 

 

 

俺「チェックプリーズッ!」

 

机に30ユーロを叩きつけ、急いで店を出る。英語だけどまあ通じるだろう。

 

扉を吹き飛ばす勢いで店を転げ出るが、チヘは既に道を走り出している。

 

キモオタ「ちゃんとハッチの鍵閉めたのに!!?」

 

俺「マサイ!追えるか!?」

 

チーム1の俊足マサイに賭けるが…

 

マサイ「走って追いつく距離と速度じゃないです!」

 

ネクラ「ウチのチヘは速い…!おれが一番よく知ってる!」

 

俺「クソッ!!」

 

どうするかわからず狼狽える。

 

そこに先程の喫茶店のマダムが現れた。

 

マダム「Dieb?(泥棒?)」

 

俺「Ja!!(そう!)」

 

マダム「OK.Komm her!(わかった、こっち来な!)」

 

マダムが何やら小走りで俺達を案内する

 

キモオタ「なんて言ってます!?」

 

俺「わからんけどついて来いって意味だろ!」

 

マダム「Bitte reite!(これに乗りな!)」

 

指さした先にはちょうど4台の電動キックスケーター。

 

ネクラ「これで追えって言ってるのか…!?」

 

俺「行くしかないだろ!!」

 

かつて秋葉原市街戦でクロウが使ったどこでも返せるレンタルサイクルちよくる、その電動キックスケーター版である。お代はスマホで払うようだ。

 

俺「ダンケシェーン!!お前らいくぞぉ!!」

 

スロットルを全開にし思いっきり蹴り出す!!2、3回蹴るとモーターが作動した!

 

モーター走行なので静かな走行音ではあるが、その割にはパワーは十分だ。

 

俺「いけるぞ!!飛ばせ!」

 

マサイ「チヘはまだ視認範囲内!」

 

四台は一列になって道路を爆走する!

 

俺「…普段戦車に乗るときは全身を晒して走らないから良かったけど、キックスケーターでこの速度は…少し、いやかなり怖いな…」

 

マサイ「でも…やるしかない!」

 

ネクラ「…チヘを一番上手く走らせるのはおれだ…誰だか知らないようなヤツに好き勝手…やらせない!」

 

キモオタ「…せ、拙者はここまでのようですぞ……」

 

キモオタのキックスケーターはあまり速度が出ず引き離されていく!

 

マサイ「そうか!キモオタさんは体重が重いから遅いのか!!」

 

キモオタ「私はどうにかして阿部会長に連絡を取ります!場合によっては警察に連絡を!俺氏…いや、隊長!我々のチヘを頼みます!!」

 

俺「任せろ!俺達のチヘをやらせはしない!!」

 

キモオタ、離脱!!

 

 

 

残り3人でチヘを追いかける。しかし、かなり速度を出しているがチヘとの距離は変わらない。少しでも速度を上げるために姿勢を低くし空気抵抗を減らす。

 

俺「クソッ、どこまで行くつもりだ…」

 

マサイ「…前見て下さい!T字路です!」

 

俺「チヘはどっちに曲がる…?」

 

ネクラ「俺…隊長、ちょっと本気、出す。失敗したら後は頼んだ。」

 

俺「ネクラぁ!?何する気だ!?」

 

ネクラ「チヘは右折する、隊長は普通に追って。」

 

 

 

ネクラ「元御舞等高校自動車部エースに、乗りこなせないものは女の子だけだッ!!」

 

ネクラのキックスケーターはガードレールの切れ目を通りオフロードの草原に突っ込む!!常人ならバランスを崩すところだがネクラは安定して草原を走り抜ける!

 

ネクラ「このケリッチョ、しっかりサスが生きてる…やれる、まくるぞッ!!!」

 

ネクラの宣言通りチヘは左折、ネクラはオフロードを使い距離を縮める!!

 

俺「いけぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

マサイ「頑張れぇぇぇぇ!!」

 

ネクラの前方に盛られた土の山、さながらジャンプ台。

 

ネクラ「…ぅ…ぉおおおおおお!!」

 

カチリ…

 

そのとき、既にフルスロットルであったレバーがもう一段階進む。

 

速度計の数字がバグを起こしたように狂い、表記が変わる。

 

『MAX』

 

急激な加速をしたキックスケーターは勢いそのままにジャンプする!!

 

ネクラ「とっ………たぁぁぁぁぁあああああ!!!」

 

がききききききききぃぃーー!!

 

見事な着地!ネクラがチヘの前方を押さえる!!

 

ネクラ「Stop!!!」

 

チヘの前方走りながら制止するがチヘは止まる気配が無い!

 

俺「止まらないか…どうする…飛び乗るか…?」

 

マサイ「どうにかチヘに外付けしてあるワイヤーを使って飛び乗るとか…」

 

俺「やってみるしかないか…」 

 

ネクラ含め、三人が如何にしてチヘに飛び移るかを考えている、その時!

 

 

 

キモオタ「三人ともーっ!!」

 

 

 

俺「キモオタっ!?」

 

現れたのは後ろから爆走するジャーマングレーのⅢ号戦車、そのハッチから顔を出すキモオタであった!

 

キモオタ「一杯喰わされました!落ち着いてチヘについて行って下さい!!」

 

俺「どういうことだ!?」

 

キモオタ「話は後です!!とにかく落ち着いて追ってください!」

 

俺「どういうことだ…!?」

 

しばらくもしないうちにチヘが右折した。ゲートらしきところに看板がある。

 

俺「…パンツァー…なんちゃら。すまん読めない」

 

キモオタ「戦車演習場!我々、戦車泥棒にケンカ売られてます!」

 

ネクラ「話が読めない!」

 

演習場はだだっ広い荒野と、その奥に森林が見える!チヘは森林に突っ込んだ!

 

キモオタ「三人ともこっちの戦車に乗り込んで下さい!!」 

 

俺「75mm砲搭載のⅢ号戦車…!?こんなもんどこで!?」

 

??「Hallo!」

 

キモオタ「彼女の私物です!」

 

俺「マダム!!?」

 

運転席から出てきたのは先程の喫茶店のマダムだった!

 

マサイ「ますます意味がわからない!」

 

キモオタ「話は後です!ネクラ氏、ドイツ車運転出来ますよね!?」

 

ネクラ「…任せろ、免許持ってる。」

 

俺「流石フルビットドライバー!」

 

訳もわからないままにⅢ号戦車に乗り込むニーソチーム、慣れない車内に戸惑いつつも本能的に持ち場についた。

 

キモオタ「いいですか?今からチヘを撃破します。」

 

『はぁ!!?』




通称E-スクーター。本来は中心街限定で走行出来て、最高時速20キロ程度ですので万が一戦車を追いかける場合は気を付けてください


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【留学編】ニーソチームVSチヘ!?

そういえば一度もやって来なかった対戦カード。


キモオタ「撃破してチヘを止めます!白旗上げさせればチヘは止まります!」

 

ネクラ「チヘと…戦うのか?」

 

俺「…なにか事情があるんだな!」

 

普通の窃盗であるならばチヘを捕捉し続けて警察を呼ぶのが一番確実だ。しかしそうはせずに撃破する、という手段を取るならそれなりの理由があるのだろう。

 

キモオタ「あります!」

 

俺「なら今は何も聞かない!後で全部事情話せよ!」

 

ネクラ「…お前が言うなら、それで賛成だ隊長。」

 

マサイ「同じく!」

 

俺「それに…前々から思ってたんだ、一回くらいチヘと戦いたいってなぁ!!」

 

キモオタ「…こんな事態ですが、少しわくわくしますね。」

 

ネクラ「…好き勝手されてムカついてるけどな」

 

マサイ「そこは複雑ですね…」

 

俺「楽しみながら鬱憤をぶつけさせてもらおうか…パンツァーフォー!!!」

 

ニーソチームのⅢ号戦車も森に突っ込む!

 

 

森林

 

俺「こう言っちゃ難だが、敵としての御舞等チヘはそんなに驚異じゃない。なんでかわかるか?」

 

ネクラ「…超ピーキーだからな。改造に改造を重ねて操縦の感度がかなり敏感になってる。まっすぐ走るだけならまだしも並みの腕じゃ扱えない。」

 

キモオタ「砲塔旋回も同じくですな。連盟基準限界まで旋回を早めてますぞ。」

 

俺「そうだな、自分たちは普段から使ってるからわかりにくいけど、俺達のチヘは相当扱いにくい戦車に仕上がってる。」

 

マサイ「極め付きは弾です。徹甲弾、榴弾、煙幕弾、それに切り札のタ弾。その他にもいくつか。相当日本戦車の弾に詳しくないと見分けられないと考えます。」

 

俺「つまり、俺たち以外にチヘを使いこなすのは不可能だ。とはいえ、今装備してる57mm砲の貫通力はバカに出来ない。楽観はするな。チヘはチヘだ。」

 

 

 

 

 

バキバキバキバキ!

 

 

俺「近くで木が倒れたな。」

 

ネクラ「チヘが倒したんだ。車体の制御が上手く行ってないんだろう。誤って木にぶつけたか。」

 

キモオタ「ドイツの木は日本のものより細くて折れやすそうですな。」

 

俺「倒木近くまで進んで、チヘを視認し次第攻撃する。ネクラ、木を倒さないように前進。」 

 

Ⅲ号戦車の扱い辛い足回りを巧みに操り、スイスイと木の間を進んでいく。

 

 

 

目の前に見慣れた戦車が現れる。

 

俺「前方、アルミデコイ発見。チヘの秘密道具。俺が作ったデコイなんだ、俺が引っかかってたまるかよ。」

 

キモオタ「今チヘに積んでいる奇策装備はアルミデコイ残り2つとバルーンドック一つ、火炎瓶、煙幕火炎瓶それぞれ3つ。カモネット。以上です。」

 

俺「アルミデコイとバルーンドックは俺達には通じないな。」

 

キモオタ「おそらく、発砲してくれれば万々歳くらいの気持ちで設置したものでしょう。本当はこの轍をカモフラージュするものかと」

 

アルミデコイに隠れるように履帯の跡が見て取れる。

 

ネクラ「この轍は東に続いてるが、トラップだな。」

 

俺「ああ、一度東に進んでから轍を残して別方面に進んでる。倒した木で本当の進行方向が見えないように偽装したな。熊見たいな手使いやがる。いや、狩人か?」

 

キモオタ「…地味ながら巧妙ですな。」

 

ネクラ「履帯の跡を殆どづらさずに轍を残してる。悔しいけど、既に結構チヘを乗りこなしてる」

 

俺「想定よりは実力者か。」

 

キモオタ「…流石。」

 

俺「多分既に敵は俺達の背後には回り込んでると思う。はやくここから移動しよう。マサイ、戦車から降りろ。」  

 

マサイ「え?」 

 

俺「ここで待機。狩人殿なら間違いなく獲物が罠に掛かったか確認しにくる。マサイは木登りして待機、迷彩ポンチョでもあれば良かったけど流石に用意してないから自前で隠れて」

 

マサイ「あのー、ドイツの木って細くて登りにくそうなんですけど…」

 

俺「頑張れ、以上。」

 

マサイ「酷い作戦だ!」

 

と言いつつもカモフラージュの準備を始めるマサイ、その間に俺達Ⅲ号は注意を払いつつ前進する。

 

 

 

数分後

 

マサイ『(こちらマサイ、迷彩服の人影発見、恐らく戦車泥棒…尾行します、出来るだけ音を立てたくないので緊急時以外返答不要です。)』

 

マサイは声を出していない。森の中は静かな為、相手に気配を悟られぬように音を出さないように意思の疎通を図る。無線のマイクを指で叩きモールス信号で報告をした。アホだが悪知恵は働く隊長だ、意図には気づいているだろう。電波良好な今返答がないのが証拠だ。

 

また、マサイの姿を視認する事もかなり難しいだろう。俺隊長からドイツで新しい服を奢ってもらうという確約を得て服を汚しまくっている。

 

土で服を汚し、泥、草、ワイヤーなどで木の葉や木の皮を固定、即席で森林用迷彩服を制作した。

 

もう普段着には出来ない…割とお気に入りだったのに。隊長にはブランド物のTシャツでも買ってもらおう。

 

マサイ(背丈は160後半くらい…身体のラインはポンチョだからわかりにくいけど…歩き方的には女性かな…。)

 

冷静に分析し、その内容をモールス信号で送る。

 

音もなく木を降り、伏せる。事前にある程度までは木の葉や木の枝避けた道を作っておいた。幸い今は落ち葉は少ない。自分の足音が相手の足音と重なるように歩みを進める。

 

マサイ(…エンジン音がする……忘れるわけない、チヘの音だ。)

 

ずっと、一番近くで聞いてきた音だ。手に取る用にわかる。そして、どこにいるのかも。

 

マサイ(トラップより北北西230m地点にチヘ発見、カモネットで偽装されています。)

 

 

 

 

俺「…マサイから連絡があった。方角合わせろ。」

 

キモオタ「マサイ殿、大手柄ですな……それにしても見事なカモネットでの偽装、ここからでも捕捉出来る位置に居るのに完全に見落としていました…。風もなし、砲のクセは…多分大丈夫です。」 

 

俺「キモオタ、当てろ。」

 

キモオタ「今日はネクラ殿やマサイ殿に良いところ取られてるので、最後は拙者がいただきますぞ…」

 

静かに標準を合わせる。

 

 

 

「我々以外が、そう安々と乗っていい戦車じゃ、ないんです。」

 

 

 

轟音と共に力強い75mmの砲弾が木の隙間を突き進み、

 

 

 

徹甲弾がカモネットの上からチヘの砲塔を激しく叩く。

 

シュパッ!

 

 

キモオタ「叩きのめさせて、頂きました。」

 

 

 

一式中戦車、行動不能。

 

勝者、御舞等高校ニーソチーム

 

 

 

 

 

 

 

俺「で!コイツら一体何者なんだッ!!」

 

一切の情け容赦無く5人の少女が縛られている。ロープで縛った上に親指にワイヤーまで付ける徹底っぷりだ。戦車泥棒に容赦は無い

 

??「――――――ッ!!」

 

先程迷彩服で偵察していた娘がこの5人のリーダーのようだ。

 

身長160後半、日本人女性と比べればやや長身、綺麗な金髪を肩口まで伸ばした美少女である。迷彩柄のジャケットに動きやすそうなハーフパンツ、その下に履いた黒いタイツが艶めかしい。普段の俺ならそのミリタリールックな美少女が拘束されているという大変エロスな状況に大興奮しているところだろうが、今回は相手が戦車泥棒である。興奮は包み隠した。

 

俺「済まないドイツ語はさっぱりなんだ。」

 

阿部「『離せ!何もここまでする必要は無いだろう!』、と言っている。」

 

俺「阿部会長ドイツ語わかるのかよ…何者だよ…」

 

戦車演習場草原エリア、カモネットとは別の迷彩シートをレジャーシート代わりに広げて敷き、その上で会議。ニーソチーム以外の他のメンバーは無事ホテルにチェックインして休息中、阿部会長が迎えに来てくれた。

 

キモオタ「先程のカフェで阿部会長に連絡を取り、マダムにネット回線を貸してもらったんですが、その子達、ヴィルヘルムスハーフェン学園陸戦部隊長、エルフリーナ氏です。」

 

俺「ヴィルヘルム…明日合同練習する予定だった学校か?」

 

キモオタ「ええ。そして、マダムの娘だそうです。」

 

俺「……アンタの差し金か!?」

 

マダムはニコリと笑っている。

 

キモオタ「どーしても娘さんが俺氏とタイマンしたかったそうです。我々がハグレたのは阿部会長がそう仕向けたからだそうで。」

 

阿部「俺には話が通ってたからな。やり方までは聞いてなかったから、まさかチヘを盗んで戦うとは驚きで胸がパンパンだぜ。」

 

キモオタ「我々、どう動いても結局その娘と戦うように仕組まれてました。」

 

俺「阿部会長、通訳頼む。どうしてそこまでして俺と戦いたかった?」

 

阿部「『日本の奇策師とやらと戦いたかった』、だそうだ。その娘、こっちじゃ結構有名で『シュバルツバルトの奇策師』とか呼ばれてるらしい。」

 

キモオタ「すごいじゃないですか俺氏、世界にまで名前が広まってるみたいですよ!

 

俺「ところで、なんでチヘを盗んだ?」

 

阿部「『平和ボケしてる貴方達をからかってやろうと思った』『緊急時の対応、策を見たかった』だそうだ。あと『チヘに興味があった』とも。」

 

 

 

俺「正直で結構…。はぁ………名前、なんて言ったっけ?」

 

キモオタ「エルフリーナ・ヴィットマン氏です。」

 

俺「よし、じゃあエル、お前明日からメイドとして働け。」

 

阿部会長が通訳してエルに伝える。

 

エル「――――!!?」

 

俺「安心しろ、衣装は揃ってるから。」

 

エル「――――!」

 

阿部「『話の脈絡がなさ過ぎる!』みたいな事言ってるな。」

 

俺「バカヤロー!警察に突き出さなかっただけありがたいと思え!立派な犯罪だからな!むしろメイドで済むなら安いもんだろ!」

 

エル「…」

 

俺「あとマダム!首謀者!アンタにも罪がある!後でそれ相応の対価貰うからな!」

 

マダム、ニッコニコで快諾、大物である。

 

 

 

この日、二人は運命の出会いを果たした。突き抜けるような青空の日であった。

 

 

 

 

 

後に伝説のメイドコンビと呼ばれる二人の出会いである。

 

 

 

 

 

ドイツ強化留学一日目終了。

厳しくも楽しい、御舞等高校の新たな戦いが始まる。




はいゲルマン美少女オリキャラです。原作ヒロイン成分が少ないので投入したんですが、そもそも学園艦って世界中色んなところ回ってるんだから都合よくドイツに入港させちゃえば原作破綻させずに原作キャラ登場させられるんじゃないか?と書いてる途中に気づきました。
あとせっかくベルリンにいるんだからベルウォール出さなきゃ駄目だろと思う。

ちなみに今まで御舞等以外でチヘの乗った人物はエリカ、桃ちゃんのみ。レアだね。


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【留学編】合同練習開始!

少人数のチームほど卒業って戦力的に厳しい


その日の夜

 

クロウ「黙っててすまんな!実は俺も一枚噛んでたんだ。でも女の子と知り合えたなら儲けものだろう?」

 

俺「…クロウさんよ、自分の愛車が奪われる気持ちというものを少しは考えろよなぁ」

 

クロウ「いや、俺もまさか盗むとは思ってなかったぞ!せいぜい煽って喧嘩売る程度のものだと…」

 

御舞等が宿泊するホテル、ホテルとは言っても高級なものでは無くユースホステルのようなものだ。しかし3食付きで二人部屋というのはありがたい。ちなみにクロウとは同室。持てる力全てを以てしてくそみそチームとの同室は避けた。

 

クロウ「しかしドイツの奇策師とはなぁ。戦ってみてどうだった?」

 

俺「チヘじゃなくてもっと別の乗りなれた戦車だったら話は変わってただろうな。それにチヘに適応するのもかなり早かった。」

 

クロウ「ってことはやっぱり強いのか?」

 

俺「相手は一発も撃ってないから射撃技能はわからないけど、実力は高いと思う。それに作戦に関しては参考にできる部分はあったな。」

 

クロウ「で、その隊長の娘がメイドさんになる…と。メイドの後継者探しか?」

 

俺「後継者、悪くないな…今島田流の方で人手足りてないし働いてくれれば丁度いい。」

 

クロウ「そういえばお前今どこでバイトしてるんだ…?」

 

俺「寄港地近いときに島田と聖グロに寄って働いてる。後は不定期でボコランド。」

 

クロウ「メイドorボコって選択肢狭いなぁ…」

 

俺「そういや話は変わるけど、阿部会長ドイツ語話せるんだなぁ。」

 

クロウ「…くそみそチーム全員話せる」

 

俺「なんだあの秀才集団!!?」

 

クロウ「あの人達謎の高スペックだからな。」

 

俺「…俺もちょっとくらいドイツ語勉強しようかなぁ」

 

クロウ「じゃあまずはおやすみからだな。Gute nacht.」

 

俺「ぐーて、なはと!」

 

 

 

Day2

 

俺「ぐーてんもるげん!」

 

エル「…」

 

俺「…」

 

ベルリン郊外戦車演習場、合同練習ということで試合があるわけでは無いのにも関わらず、隊長二人には険悪な雰囲気が流れていた!

 

俺「…そういえばグーテンモルゲンってかなり畏まった表現らしいな」

 

フレンドリーに言えば返事してくれるかも。

 

俺「Hallo!」

 

HelloじゃなくてHallo!らしい。

 

エル「…」

 

無視か。なるほど

 

俺「…ウィッチ、イズ、ウェアー!メイド、オア、ディアンドル!!」

 

まだドイツ語の疑問文は分からないのでカタコト英語で選択を迫る!

 

エル「Abneigung!!!(嫌だ!!)」

 

エルフリーナは全速力で逃げ出す!流石森林地帯を楽々偵察出来る選手、中々の身体能力だ。

 

俺「だがしかし!今回は秘密兵器を用意してるんだよなぁ!」

 

チヘから折り畳まれて出てきたのは昨日のキックスケーター、Eスクーターと言うらしい。このEスクーター、パリから始まって最近では観光地などに置かれている。なんと喫茶店のマダムが制作したものの試作品だそうだ。この試作品が上手く行けばドイツのEスクーター業界に飛び込む算段だとか。

 

全速力でダッシュするエルフリーナを楽々追いかける俺。

 

そんな二人を尻目に阿部会長が話を進める。

 

阿部『えー、ウチの隊長が申し訳ない。代理の阿部だ。もう少し経てば満足すると思うので、先に準備を初めておきたいと思うんだが。』

 

アデーレ『こちらこ先日はウチの隊長がご迷惑おかけしました。ヴィルヘルムスハーフェン学園陸戦部副隊長、アデーレと言います。』

 

身長の小さい女の子だ。上背のある阿部会長と握手するとその身長差が際立つ。

 

阿部「おーい、隊長ー!そろそろ練習始まるぞー?」

 

俺「おーう!乗車ぁー。」

 

一仕事終えたような爽やかな顔で戦車に戻る俺隊長。

 

ぜぇはぁと息を切らすエルフリーナの脇にはタオルと大味なスポーツドリンク、そしてきれいに畳まれたメイド服が置いてあった。気配りが効くのかいじめてるのかよくわからない。

 

 

 

さて、今回の合同練習は御舞等高校の重戦車運用能力の向上を目的としている。

 

これまでに何度も指摘されているが、御舞等高校のメンバーは他の戦車道強豪校と比較すると総合的な能力は低い。尖りに尖った得意分野を生かして戦うことで何とか渡り合って来た。

 

これが御舞等の強みであるのは間違いないが同時に重大な弱点でもある。

 

今まではこれでよかった。しかしこのギリギリのバランスはメンバーの卒業で大きく崩れる。

 

幸い阿部会長、オネェなどの3年は推薦が決まっておりまだまだ現役で戦車道を続けている。しかしそれも3月までだ。

 

つまり御舞等は3月にSU-100、SMKの搭乗員を失うことになり、火力、そしてその信頼性が一気に落ちる。

 

そこで考えられる打開策は現状メンバーが重戦車、重駆逐に乗り換えて運用すること、もしくは新入生に重戦車の運用を指導すること。この2つだ。

 

どちらにしても在校生メンバーが重戦車、重駆逐戦車の運用を学ばなければ乗ることも教えることも出来ない。

 

そんな訳で重戦車を多数運用するヴィルヘルムスハーフェンと合同練習、全員が最低限の重戦車運用を学び、適正を考えて今後の御舞等の方針を考えていく。 

 

…本当は同じソ連戦車ということでプラウダに運用を学びに行きたい所だったが、日本の女子戦車道界隈は無限軌道杯に向けて大忙しなので迷惑かけられなかった。

 

 

 

ちなみに、ヴィルヘルムスハーフェン学園は重戦車運用に長ける反面軽戦車での偵察行動、戦闘には不慣れである。その点、軽戦車戦闘に特化(してしまった)御舞等との合同練習は有意義なものになると考えた。しかし…

 

チョウ「……落ちつかナイ!」

 

クロウ「…同じくだな。慣れない」

 

普段M5に乗っているヤムチャチームはティーガーⅠ、クロウ達ナイトチームはヤークトパンターに乗っている。御舞等の中でもかなりオールマイティに活躍できる器用組ということもあり真っ先に重戦車運用訓練に抜擢された、が。

 

クロウ「戦車道始めたての頃は火力が欲しくて仕方なかったが…」

 

チョウ「…今となっては違和感しかないデスね。」

 

阿部「文句言うな、慣れろ」

 

オネェ「無理もないわよ。ずっと軽戦車しか乗ってないんだから」

 

ちなみにナイトとヤムチャは重戦車運用には人数が足りないので欠員を他チームから補充している。

 

WH生徒『射撃の腕は悪くないけど…機動は慣れてないみたいね。』

 

教導役のヴィルへイムスハーフェンの生徒はまだ知らない。コイツらの訓練の激しさを。

 

 

 

阿部「次の目標、命中出来なかったらあと3cm拡張する。」

 

クロウ「どこを!?どこにナニされるの俺!?具体的な数字が怖っ!!」

 

阿部「安心して俺に身を任せればすぐ終わるぞ」

 

クロウ「それぜっっっったい失敗出来ねぇじゃねぇか!!」

 

ドン!!

 

阿部「…チッ、命中。」

 

クロウ「残念がるなよ!!」

 

阿部「次、三連続命中な、一個外すごとに3cm。最大9cm、どうなっちまうんだろうな」

 

クロウ「だからナニがどうなっちまうんだよぉぉぉぉ!!!」

 

ドンドンドーン!

 

 

 

チョウ「オネェサン…もう無理…」

 

オネェ「はい次三方向から攻撃してくるから角度調整して弾受けつつ反撃してね、もし撃破されたら……んふふ」

 

チョウ「総員気合入れてェェェェ!!!」

 

ドン!カァン!ドドンドーン!

 

 

 

WH生徒『何…この……何?』

 

御舞等は貞操的な死と隣り合わせの訓練を受けることで強くなって来たのだ!

 

WH生徒『普段から…こんなことやってるの?』

 

変態じみた綱渡りである。

 

阿部『…普段から、では無いな。流石にここまで厳しいのは久し振りだ。………焦ってるんだ。俺も卒業しちまうからな』

 

WH生徒『…そうね。』

 

彼からは先輩としての哀愁が漂う。

 

阿部『それに、9cmはやりすぎだな。5cmにしよう。』

 

WH生徒『ソレはやるんだ!?ナニするかはわからないけど!!?』

 




思えば火力要員が3年生ばかりだから進級したらヤバイんだよな御舞等高校。

次回、意外な対戦カード。


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【留学編】ニーソVS不良&チビ

くおぉ…筆が進まぬ…


一方

 

航海「今回は俺の独壇場だな!!」

 

全日本トップクラスの偵察要員を自称する後悔チーム、事実その隠蔽技能は相当なものである。

 

チビ「装備もだいたい同じで良かったですねぇ」

 

WH学園の軽戦車は型は違えどⅡ号戦車が大半、御舞等のⅠ号とⅡ号が教えるには丁度いい。

 

航海「これから君達にはかくれんぼをしてもらう!」

 

チビ「かくれんぼ、というより隠れ鬼と言ったほうがいいかもしれませんね。我々が鬼をやるので制限時間まで逃げ切ってください。1箇所に隠れてもいい、走り回って逃げ回ってもいい、好きな方を選んでください。」

 

以上のことを810が通訳する。

 

WH生徒『どのような手でも撃破されなければ良い、ということ?』

 

航海「理解が早いな。その通り!軽戦車はコソコソするのが売りだ!全力でコソコソしろ!」 

 

 

 

 

数分後、森林 

 

チビ「木の葉の使い方が甘ーい!」

ドン!!シュパッ!

 

航海「そんな運転で逃げ切れると思うな!」

 

ダダダダダ

 

WH生徒(あの人たちどんどん発見していくんだけど…!?)

 

 

 

そんな感想を抱えるWHの彼女、現在すでに撃破された車両の傍らで死んだふり作戦をしている。

 

航海「…あの作戦は……中々の出来だな」

 

チビ「懐かしいなぁ…僕も昔同じことをしました…。」

 

発煙筒でエンジントラブルを演出するⅡ号を見て懐かしい気持ちになるチビ。聖グロ戦で同じ手を使ったものだ。

 

チビ「まあ、容赦なく撃破するんですけど」

 

ドン!シュパッ!

 

 

 

さて、そんな姿を尻目に戦車上でサボる男。

 

俺「みんな頑張ってるなぁ。」

 

チヘの上に座ってサンドイッチを食べている。マダムの喫茶店の商品だ。

 

その横にはパンターG型。同じくその上でサンドイッチを食べているのはエルフリーナ嬢。

 

俺「…メイド服を着ていないようだが?」

 

エル『戦車に乗るのにあんな服を着れるわけないでしょう!?』

 

お互い言葉は通じていないが言わんとしていることはなんとなく分かる。

 

俺「メイド服で戦車に乗って何が悪い!!」

 

そう言いながら取り出したスマホに写っているのは秋葉原市街戦でのニーソチーム。四人が思い思いの謎のポーズを取り、背後にはチヘ。

 

エル『……』

 

若干引き気味である。

 

俺「おいおい俺の輝かしい青春の一ページをそんな目で…」

 

不良「おーい、隊長さんよぉー!暇なら軽戦車隊の的になってくれないかぁー?」

 

俺「おおーいいぞー!と、言うわけだエル、ついてこい、カモン。」

 

ジェスチャーでついてくるように指示をしチヘに乗り込む。

 

俺個人の事はどう思ってるかは分からないが練習に対しては非常に素直なエルフリーナ嬢、パンターに乗り込みついてくる。

 

 

 

不良「ふはははははははは!!撃て!撃てぇ!!装填手は手が上がらなくなるまで装填を続けろぉ!!」

 

もはや弾幕レベルに撃ち込まれまくっているチヘ。軽戦車に必要な行進間射撃の技能訓練と言うことでⅡ号戦車集団に追いかけ回されている。というか御舞等勢も紛れている。

 

俺「おいこら!何もここまで大量の面子で追い回さなくたっていいだろぉ!!」

 

チビ「午前中に溜まったフラストレーションを解消です!素直に付き合ってください!」ドン!

 

俺「そういう理由ならお前まで攻撃に参加しなくていいだろうが!!」

 

チヘは変態的な機動で回避をしているが、チビの攻撃がネチネチと嫌らしく痛いところを攻めてくる。 

 

加えてバレンタインの75mmもかなり怖い。御舞等の中では射撃下手の部類なため今回の練習では射撃技能訓練を中心にするつもりだったが、かなりいい線行っている。恐ろしく速い砲撃、俺でなきゃ見逃しちゃうね。もう訓練いらないんじゃないか!

 

ネクラ「…結構効くよこれ!」

 

キモオタ「というか喧しい!!耳が!」

 

ガンガンと耳を刺すような音が絶え間ない。こうなったら仕方ない

 

俺「パンター、盾役頼む」

 

しれっと並走していたパンターの影に隠れ弾から逃げる。

 

するとⅡ号軍団の機関砲がパンターに集中した。

 

エル『ちょっと!?そっちが撃たれ役でしょ!?』

 

パンターがチヘを引き離した!

 

俺「こんにゃろー!」

 

再びパンターの影に隠れるチヘ!

 

同じ中戦車とは思えない二輌が的の擦り付けあいをする。

 

相変わらずチビのネチっこい正確な狙撃は痛いし、パンターでも75mmを受け続けるのは良くない。しかもⅡ号達の機関砲も無視できなくなってきた。履帯が壊されるのも時間の問題だろう。このままではジリ貧だ。

 

まあ的役なのでこのまま撃破されるのが正解っちゃ正解なのだが、黙って撃たれるのも性に合わない俺、そしてエルフリーナ嬢。

 

俺「エルよ、軽戦車には回避力とか引き際というのも必要だとは思わないかね。」

 

エル『話の内容はわからないけど、言わんとしてることはなんとなく分かるわ。』

 

まるで示し合わせたかのように両者が動く。

 

俺「反撃ぃ!!」

 

エル『Gegenangriff‼』

 

両戦車反転、同時に攻撃!

 

Ⅱ号戦車二輌が白旗を上げる!

 

チビ「ちょっと!?貴方達的役でしょ!?反撃してくる話が違うじゃないですか!!」

 

俺「ふははははは!練習でお手軽に首を取れるほど俺は甘くないわ!!」

 

不良「それじゃ練習にならないだろうが!」

 

俺「俺達の攻撃を掻い潜って逃げる練習も軽戦車には必要だろ?別に俺を倒してしまってもかまわないけどな!」

 

チビ「言ったな隊長!Ⅱ号軍団全車チヘの履帯を壊して!!」

 

不良「負けたほうがメシ奢るルールにしようぜ!奴らが逃げのびたらこっちの勝ちだ!」

 

俺「上等だかかってきやがれ!!」

 

走行間射撃で数の多いⅡ号を狙いながら突撃する!

 

エル『Type 1が敵集団に突っ込んだ!?』

 

俺「カバーミー!!」

 

エル『…Ja!』

 

エル嬢のパンターがチヘに一番近いⅡ号を吹き飛ばす!

 

俺「仕返しだぁ!!」ダダダダダ

 

機銃で牽制しながらキモオタが更にもう1輌撃破!

 

チビ「Ⅱ号戦車残り3輌!不味い!」

 

不良「全速力で撤退しろ!オレ達はここで食い止める!!」

 

Ⅱ号戦車達は散り散りに逃げ始めた!

 

俺「いい判断だ!」

 

俺はバレンタインとルクスの二輌を相手しなければならない。

 

俺「頼むぞエルぅ…お前に俺の飯が掛かってる!!」

 

 

 

 

俺「さて、始めるか!!」

 

チビのⅡ号戦車ルクスと不良のバレンタイン歩兵戦車、コイツらの近接戦の強さは異常だ。

 

ルクスはチヘよりも速く、細かく動き装甲の隙間を狙ってくる。とにかく絡みつかれないことが重要。

 

バレンタイン最大の脅威は彼らの必殺技、ロケットブースターで宙に浮き、装甲が薄い砲塔上面を撃ち抜く『天空飛翔』、ロケットブースターで加速しすれ違う瞬間、側面に弾を叩き込む『エクストリーム流鏑馬』。

 

どちらの技を使うかはロケットブースターの配列を見れば一目瞭然だ。後方へ噴射する為の配列、『エクストリーム流鏑馬』だ。

 

俺「厄介、非常に厄介!!」

 

エクストリーム流鏑馬発動時の速度は並大抵のものでは無い。ニーソチームの反応速度では間違いなく間に合わない。発動前に潰すしか攻略法はない。

 

 

 

 

俺「バレンタイン攻略法は履帯破壊か、発動直後に弾を叩き込んで照準を狂わせるか。」

 

機銃を掴みバレンタインの履帯を狙う。しかしチビの奴が上手いこと俺の視界から外れる。

 

俺「長引くほどあっちが有利になる!やるしかねぇ!」

 

通信手席の奇策道具箱から三本の瓶を取り出す!

 

俺「煙幕火炎瓶!」

 

モクモクとチヘ周辺が煙に包まれる!

 

チビ「ずるーい!」

 

俺「仕方ないだろ不良が怖いんだ!」

 

エクストリーム流鏑馬はかなりギリギリのバランスで成り立っているため、煙の中で成功させるのは難しいだろう。

 

俺「煙の中でチビを倒す!!」

 

チヘの砲塔旋回は速い。ある程度ならルクスにもついていける!

 

耳をすませ、影を追い、ルクスの位置を見極める…

 

ボフッ!

 

俺「…バルーンドック!!?」

 

もはや音だけで分かるほど使ってきた風船デコイ、バルーンドックが膨らむ音がした!

 

俺「この煙の中でデコイと本物見分けるのは難しい…けど…」

 

煙の中から黒い影が現れた!

 

俺「そのデコイにはエンジン音が無い!!」

 

そのまま車体をぶつけて吹っ飛ばず!

 

 

俺「あれ…吹っ飛ばせない!!?」

 

Ⅱ号戦車型のバルーンドックがチヘの正面にくっついてしまった!

 

俺「なっ!?ダクトテープでくっついてやがる!?」

 

キモオタ「…懐かしいですな、ダクトテープ」

 

マサイ「た、隊長?なんかこのデコイ、光ってません…?」

 

俺「青白い光…蛍光塗料かこれ!!?」

 

白い煙幕の中でカラフルな光が際立つ。バルーンには無数のケミカルライトが貼り付けられていた!!

 

 

 

 

チビ「『バレンタインのプレゼント作戦』!!キヨハラチーム!光に向かって照準合わせッ!!」

 

不良「了解ッ!!行くぞお前ら気合入れろ!!」

 

子分・舎弟「「合点!!」」

 

不良「ロケットブースターの加速を活かしつつエクストリーム流鏑馬よりも高い命中率を誇る新技!」

 

舎弟「点火ァ!!」

 

バレンタインの後方から激しい炎が吹き出し急加速を始める!

 

飛び込む先はケミカルライトの光の根本!

 

 

 

不良「エクストリームたいあたりッ!!!」

 

ガガァン!!!!

 

 

バレンタインの質量全てがチヘの側面に炸裂!!!

 

シュパッシュパッ!!

 

一式中戦車、バレンタイン歩兵戦車走行不能!

 

不良「…うっし!」

 

チビ「勝ったぁ!!!隊長に勝ったぁ!!!」

 

俺「マジかァァァァァ!!!」

 

キモオタ「やられましたなぁ…!」

 

ネクラ「…くやしいな」

 

 

 

エル「Panzer vor!!!」

 

チビ「え…」

 

ズガァン!!!

 

パンターによる意趣返しのような体当たり!!

 

シュパッ!

 

エル『これで全車撃破成功!』

 

Ⅱ号戦車三輌を片付け、さらに今チビのルクスを撃破!

 

俺「…ナイスだエルぅ!試合に負けたが勝負に勝った!美味い飯奢ってもらおうか!」

 

チビ「うわぁぁぁぁ!油断したぁ!!」

 

不良「何ぃ!!」

 

俺「チビぃ!お前は非常に優秀な選手だが油断が命取りだぁ!黒森峰戦とかな!」

 

チビ「うぅ…」

 

俺「でも、俺が負けたのは事実、お安く済ませてやろう」

 

 

 

 

俺「…まずいなぁ。まだまだ俺達の方が強いと思ってたけど、知らない間に成長するもんだなぁ…。」

 

ネクラ「油断はして無かったつもりだったが、見事にやられたな」

 

キモオタ「来年の御舞等が楽しみですなぁ」

 

俺「若いもんにはまだまだ負けん!踏ん反り返ってる場合じゃなくなった!」

 

マサイ「そのためにも、練習ですね!」

 

俺「その前に安くて美味い店を探す」

 

キモオタ「食欲優先…」




ケミカルライトは公式戦じゃ使えないけど練習だからセーフセーフ


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