Fate/Ultra Order【本編完結】 (無限正義頑駄無)
しおりを挟む

Fate/Ultra Order

人理継続保障機関フィニス・カルデア。

マスター番号47、藤丸立香。

立香の双子の妹にしてマスター番号48、藤丸立花。

デミ・サーヴァント、マシュ・キリエライト。

 

燃え盛るカルデアから2004年の冬木市に降り立った彼らが最初に見たものは……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「◾️◾️◾️◾️◾️!!」

 

 

 

 

 

全長300mはあろうかという巨体に12本の触手を持つ怪物と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ダイナァァァァァッ!!」

 

 

 

 

 

目の前で50m程の巨人に変身した男性の後ろ姿だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Fate/Ultra Order

 

First Order 環状崩壊都市 冬木

 

 

 

 

 

人智を超えた侵略者によって燃やされた、人類の歴史。

未来を取り戻すための戦いが今、幕を開ける。

 

 

 

 

 

『Aaaaaa___』

チュートリアルガチャから出て来た人類悪。

 

 

 

 

 

『それはアーサー王物語の最後に湖に返還されたエクスカリバーを湖の乙女から譲り受けてわたしが魔改造したものよ』

「えぇっ!?」

立香が彼女から授かる一振りの聖剣。

 

 

 

 

 

『其の名はオーブ。ウルトラマンオーブ』

「ウルトラマン……オーブ」

地球で産声を上げる新たな光の巨人。

 

 

 

 

 

「お兄ちゃんの邪魔はさせないよ!マシュ、お願い!」

「はいっ!」

立香を支えるもうひとりのマスター。

 

 

 

 

 

「あれが、俺……?」

『◾️◾️◾️◾️◾️!!』

魔術王が聖杯で生み出した贋作。

それは人類悪へと堕ちたifの立香だった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く(続きません)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以下各特異点の嘘予告

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第一の聖杯 邪神百年戦争

 

「人間、つまらない生き物……!」

「お前が人間の価値を語るなんざ、二万年早いぜ!」

 

突如オルレアンに出現した巨大な物体。

それは滅亡の邪神を宿した卵だった。

孵化を阻止するべく立ち上がった聖女とフランス軍の前に、漆黒の聖女が立ちはだかる。

果たして勝つのは、光か、闇か……。

 

 

 

 

 

第二の聖杯 有機抹殺帝国

 

「有機生命体は、抹殺する!」

「わたしはアイドルを通して地球人と心を繋いだ。君ともそうなれたらいいと思っている」

 

あらゆる生命を奪わんと、ローマへ進撃する機械帝国。

抗うは歴代のローマ皇帝と銀河の巨人。

そして今、巨人の幼馴染のアイドルと夕焼けのエージェントの主導のもと、最終作戦「歌Deカルチャー」が開始されようとしていた。

 

 

 

 

 

第三の聖杯 光輝海底都市

 

「同じ過ちを繰り返す人間はつくづく愚かだぜ。それでも地球は、俺に光を預けるというのか!」

 

海の底から届いた謎のSOS。

光に満ちた彼らを(おびや)かしていたのは恐るべき闇だった。

彼らを救うべく、青き海の巨人が復活を遂げる。

 

 

 

 

 

第四の聖杯 闇霧古代都市

 

「そんな運命なんて、変えればいい。人間は、自分自身の力で光になれるんだ!」

 

ロンドンの地下から出現した古代遺跡。

そこから滅びの使い、ゾイガーが蘇る。

そして世界を闇で包まんとする、暗黒の支配者が姿を現わす。

石像と化してしまった(いにしえ)の巨人。

それでも人は、絶望の衣を脱ぎ捨て、光となって羽ばたく。

未来へ進むために。

 

 

 

 

 

第五の聖杯 暗黒惑星大戦

 

「地球人類よ、そのものたちの中へと同化せよ」

「全ての存在と融合してひとつの生命となる?お断りよ。好きな人とひとつになったら恋ができないし、嫌いな人とひとつになるなんて真っ平御免だわ」

「星を相手に啖呵切るメイヴちゃんサイコー!」

 

北米の空に君臨する純白の闇。

それが提唱するのは歪な平和だった。

歩むべき未来は自らの手で切り拓くと抗う人類の元に、赤き大地の巨人と勝利の巨人が駆けつける。

最後の戦いが今、始まろうとしていた……。

 

「憐さん!」

《ウルトラマンネクサス ジュネッスブルー》

「大地さん!」

《ウルトラマンエックス ベータスパークアーマー》

「射抜く力、お借りします!」

《フュージョンアップ!》

 

《ウルトラマンオーブ ジュネッスパーク!》

「光の矢となり、闇を貫く!」

 

 

 

 

 

第六の聖杯 円盤侵略領域

 

「僕は地球が好きだ。人間が好きだ。だから君たちを守るため、何度でも立ち上がってみせよう」

 

聖地エルサレム。

そこでは13人の円卓の騎士と、13体の円盤生物が激しい戦いを繰り広げていた。

全ての円盤生物が滅び、黒い星が舞い降りるその時、獅子の瞳がエメラルドの輝きを放つ。

 

「神さん!」

《仮面ライダーX》

「大地さん!」

《ウルトラマンエックス》

「アルトリアさん!」

《謎のヒロインX》

「三つの力、お借りします!」

《トリニティフュージョン!》

 

《ウルトラマンオーブ エックストリニティ!》

 

 

 

 

 

第七の聖杯 根源破滅都市

 

「運命は変えられる。俺だって、ヒーローになれるって!」

「たとえフュージョンカードが一枚も無くても、天使(オマエ)を倒すことができるはずだ!俺に、ウルトラマンの資格があるなら!戦えない全ての人たちのために、俺が戦う!」

 

空を覆い尽くす大量の魔虫。

闇に包まれるウルク。

そして降臨する破滅の天使。

これは、光の巨人が闇を祓う物語ではない。

姿を借りた偽物の男と、借り物の力を振るう少年。

ふたりの「紛い物」が「本物」へと至る物語である。

 

《覚醒せよ、オーブオリジン!》

 

 

 

 

 

冠位時間神殿

 

「藤丸立香。ティアマトの寵愛を受けた貴様なら、ただの人間よりはマシな存在になれたものを……!結局、不完全なただの人間だ!」

「そうだ!不完全だから人間なんだ!」

「なんだと?」

「不完全だから助け合うし、不完全だから想いを託す。人間は、明日がある限り繋がっていく!それが、たった72しかいないお前らと74億いる人間(俺たち)の決定的な違いだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「是は、生きるための戦いである」

《承認、藤丸立花》

 

「是は、愛する者を守るための戦いである」

《承認、マシュ・キリエライト》

 

「是は、地球の生命を脅かす者との戦いである」

《承認、ティアマト》

 

「是は、女神との戦いではない」

《承認、メドゥーサ・リリィ》

 

「是は、己の正義に基づく戦いである」

《承認、エミヤ》

 

「是は、祖国を救う戦いである」

《承認、ジャンヌ・ダルク》

 

「共に戦う者に聖女が居なければならない」

《承認、ジル・ド・レェ》

 

「是は、愛を知るための戦いである」

《承認、キングプロテア》

 

「是は、圧政者との戦いである」

《承認、スパルタクス》

 

「是は、己より巨大かつ強大な者との戦いである」

《承認、ヘラクレス》

 

「是は、日本の朝を担う戦いである」

《承認、ニチアーサー》

 

「是は、欲望を満たすための戦いである」

《承認、殺生院キアラ》

 

「是は、明日を掴むための戦いである」

《承認、藤丸立香》

 

 

 

《解き放て、オーブの力!》

絆繋がる円谷の剣(オーブスプリームカリバー)ーーーーーッ!!」

 

 

 




各特異点の元ネタ
環状崩壊都市…ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち
邪神百年戦争…ウルトラマンサーガ
有機抹殺帝国…ウルトラマンゼロ外伝 キラー ザ ビートスター・ウルトラマンギンガS 12話「君に会うために」
光輝海底都市…ウルトラマンガイア ガイアよ再び
闇霧古代都市…ウルトラマンティガ最終章
暗黒惑星大戦…ウルトラマンダイナ最終章
円盤侵略領域…ウルトラマンレオ 恐怖の円盤生物シリーズ!
根源破滅都市…ウルトラマンガイア最終章・ウルトラマンオーブ9話「ニセモノのブルース」
冠位時間神殿…特命戦隊ゴーバスターズ最終話

十三拘束はオリジナルですが、後で本家を確認したらいくつか似てたり被ってたりして驚きました。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ウルトラなカルデア

続かないと言いながらなんか続いちゃいました。
時間軸は第5特異点修復後です。
嘘予告を限りなくマジに近付けた結果こうなりました。



※サーヴァント約1名キャラ崩壊注意



「パパ、起きて。朝だよ」

「んっ……」

 

身体を揺さぶられ、意識が覚醒する。

 

「……おはよう、プロテア」

「おはよう、パパ!」

 

自身を父と呼び慕うサーヴァント、キングプロテアに起こされる。

それが俺、藤丸立香の日常だ。

 

 

 

彼女と出会ったのは第2特異点だ。

場所は西暦60年のローマ帝国。

敵は天球ガーディアン・ビートスターが率いるロボット軍団。

その圧倒的な数の差を少しでも覆すために、急遽特異点内での英霊召喚を実行することになった。

 

結果召喚されたのが、全身を包帯で包み身長が30mほどもある巨大な女性、キングプロテアだった。

彼女は戦闘経験が無いそうなので、逃げ遅れたローマ市民を運ぶ役目を頼んだのだが、これが非常に助かった。

 

戦闘が終わった後で「頑張ったから頭を撫でて欲しい」とせがまれたので、ウルトラマンの姿のまま、彼女の頭を撫でてやった。

それだけで嬉しそうな表情をする彼女を見て、見た目に反して精神(こころ)は幼いのかもしれない、と思った。

いつのまにか呼び名が「マスター」から「パパ」に変わっていたのが、その予想を確信へと変える。

 

その後特異点は無事に修復したが、プロテアをどうやってカルデアに連れ帰ろうか悩んだ。

そこで助け船を出してくれたのが、特異点で出会ったウルトラマンギンガこと礼堂(らいどう)ヒカルさんだ。

彼は「ギンガコンフォート」という技でプロテアの力を肉体から切り離し、「スパークドールズ」という人形に変えた。

その結果、プロテアは包帯の上にドレスを纏った人間サイズの少女となった。

これがプロテアの年相応の姿なのだろう。

この時のプロテアはサーヴァントとしての力を全てスパークドールズに移しているため、霊体化不可・スキル無し・幸運以外のステータスオールEとなっている。

 

スパークドールズの力を使うためには、ヒカルさんの持つ「ギンガスパーク」のような特殊な道具が必要なのだが、「歌Deカルチャー」作戦によって人類に価値を見出して人理焼却を中止したビートスターが地球を去る前にギンガスパークを複製してくれたことで解決した。

 

 

 

身支度を済ませて、プロテアと共に食堂へと向かう。

 

「おはようございます。ティアマトさん、エミヤさん」

「おはよう立香、プロテア」

「おはよう」

 

食堂を仕切っているのは俺が冬木で最初に召喚したサーヴァントであるティアマトさんと、立花が契約しているエミヤさんだ。

 

ティアマトさんは本来、人類の敵なのだそうだ。

だが今起きている人理焼却を放置していると、人類どころか地球がヤバいらしい。

地球に生きている者同士で争っている場合ではないということで、あの召喚に応じてくれた。

 

俺も立花も彼女が人類悪だと理解しているが、それでも彼女に感謝している。

冬木で召喚されたのがティアマトさんじゃなかったら、今頃俺たちはどうなっていたことか。

 

朝食の載ったトレーを受け取り席に着く。

 

「遅かったな、立香」

「おはようメドゥーサ 」

「だからわたしのことはゴルゴーンと呼べとあれほど言っただろう……」

 

メドゥーサは冬木の特異点を修復した後、エミヤさんと同時期に召喚されたサーヴァントだ。

当時は鎌を持った少女の姿をしており、女神としての側面が大きかったが、第4特異点のロンドンで俺とウルトラマンティガが邪神ガタノゾーアによって石像に変えられた際、石になって動けない俺たちを守るために怪物となった。

 

メドゥーサは地母神としての側面を持つ。

石像と化した俺を通してティアマトさんからエネルギーを吸収し、「変化する女神」という特性を利用して霊基のリミッターを解除。

結果、魔獣ゴルゴーンへと変貌を遂げた。

 

ゴルゴーンと化したメドゥーサの力は凄まじく、ロンドン市民の光で俺とティガが復活するまでの時間を稼ぐどころかガタノゾーアと互角の戦いを繰り広げていた。

グリッター化した俺とティガが加勢したことによってガタノゾーアは撃破したが、オーブから人の姿に戻った際にオーブカリバーが石化。

砂となって俺の手から消え去った。

ティアマトさんは俺がオーブカリバーに相応しい人間になったらまた手元に戻ってくると言っていたが……。

 

「これでも妥協してる方だぞ、『さっちゃん』」

「ッ!その呼び方だけは絶対にやめろ!くっ、その呼び名を許容した昔の自分が恨めしい……!」

 

彼女が召喚された当時は、サーヴァントである彼女と仲良くなるために「メドゥーサだから『さっちゃん』」というあだ名で呼んでいた。

当時はメドゥーサも気に入っていたのだが、ゴルゴーンとなった今は駄目らしい。

 

しかしテーブルの下ではメドゥーサの髪である(メドゥシアナ)が俺の足に頭を擦り付けている。

以前彼女は「わたしの髪に理性は無い」と言っていた。

理性が無いということは本能の赴くままに動くということ。

つまり俺に甘えることが彼女の本能だということだ。

女神だろうと怪物だろうと、メドゥーサであることに変わりない。

早く元の関係に戻りたいものだ。

 

朝食を食べ終わり、プロテアをティアマトさんに預けてシミュレーションルームへ向かう。

 

「ダイゴさん!」

《ウルトラマンティガ》

『チャッ!』

「アスカさん!」

《ウルトラマンダイナ》

『デヤッ!』

「希望の光の力、お借りします!」

《フュージョンアップ!》

 

《ウルトラマンオーブ ゼペリオンソルジェント!》

 

オーブカリバーを失って丸腰となった俺に、ティアマトさんが与えた新たなアイテム「オーブリング」。

各特異点で出会ったウルトラマンの方々から貰った「フュージョンカード」。

このふたつを組み合わせることで、俺は再びウルトラマンになった。

 

本来ティアマトさんの手によって生まれたオーブは、光の国からやって来たウルトラマン達と違って地球での活動制限時間は無いのだが、フュージョンアップはふたりのウルトラマンの力をひとつの身体に宿しているため負担が大きく、3分間という制限時間がある。

人間サイズで変身して、サーヴァントと模擬戦を行う。

今日の相手はアーサー・ペンドラゴンさんだ。

 

「いくぞ立香!」

「はい!」

 

アーサーさんは情熱に満ち溢れた人柄をしている。

彼を召喚したのは第4特異点修復後だったが、その時のやり取りが……。

 

「人の命は地球の未来!燃えるブリテン魂!アーサー・ペンドラゴン、セイバーのクラスにて只今参上!!マスター、世界の果てまで僕と相乗りする勇気はあるかい?」

 

なんていうか、ニチアサヒーロー的なノリで生きる人だった。

立花が面白半分でつけた「ニチアーサー」というあだ名も気に入るし。

ティアマトさんが彼に依頼したオーブリングへの声の吹き込みもノリノリでやっていた。

また、王様なのにスパルタクスが「同志」認定している。

ギネヴィア王妃はこのノリについて行けなくてランスロットと浮気したのだろうか……。

 

「いくぞ!第5特異点でアルジュナから学んだ、『魔力放出(炎)』!」

()っちぃ!?」

 

サーヴァントって、基本的に学習はしても成長はしないんじゃなかったっけ!?

 

「だったらこれで!我夢(がむ)さん!」

《ウルトラマンガイア》

『チクワッ!』

「ショウさん!」

《ウルトラマンビクトリー》

『シェエッ!』

「母なる大地の力、お借りします!」

《フュージョンアップ!》

 

《ウルトラマンオーブ フォトンビクトリウム!》

 

「おりゃあっ!」

「むっ、新しいフュージョンアップは防御力が高いみたいだね。なら僕はさらにその上を行く!」

 

短いようで長い3分間の模擬戦。

これも今となっては立派な日課だ。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

午後。

模擬戦でかいた汗をシャワーで流し、昼食を摂った後に立花とマシュと合流し、召喚ルームへと向かう。

ちなみに現在の契約状況は、

 

ティアマトさん

メドゥーサ(槍→讐)

プロテア

スパルタクス

アーサーさん

 

立花

マシュ

エミヤさん

ジャンヌ・ダルクさん

ジル・ド・レェ(術)さん

ヘラクレス(狂)さん

 

となっている。

 

今回は第5特異点で縁を結んだ英霊を召喚するのだが、第5特異点は俺たちがレイシフトした時点で人理崩壊の一歩手前だった。

場所は1783年の北アメリカ大陸。

特異点の原因は暗黒惑星グランスフィア。

あらゆる生命・有機物・無機物、さらには惑星をも融合して生まれた生命体。

それがグランスフィアの正体だ。

 

グランスフィアの目的は地球を取り込んで融合すること。

地球の地面とグランスフィアの体表が接触した瞬間に人理崩壊が確定してしまう。

グランスフィア自身の移動速度と、グランスフィアが放つ強力な重力によって地球が引き寄せられているため、タイムリミットが間近に迫っていた。

尚、グランスフィアが放ったスフィア合成獣が大陸各地に跋扈しており、地球の重力から離れるとグランスフィアに吸い込まれるため空も飛べないという有様だ。

 

これまでの特異点では敵のサーヴァントが居たりしたが、今回の特異点ではグランスフィアに賛同する者がひとりも居らず、ケルト軍・アメリカ軍・レジスタンス、そしてウルトラマンガイアこと高山(たかやま) 我夢(がむ)さんとウルトラマンビクトリーことショウさんの、全ての勢力と協力関係を築くことができた。

 

そしてグランスフィアを倒すための3段階の作戦が立てられた。

 

1.アメリカ軍と我夢さんがグランスフィアが最初に地球に接触するポイントを割り出す。

 

2.オーブ()ゴルゴーン(メドゥーサ)・プロテア・ガイア・ビクトリーの5人が全速力でそのポイントに向かう。その際、道中のスフィア合成獣はカルデアのサーヴァントとケルト軍及びレジスタンスが排除する。

 

3.ポイントに到着したら半分がバリアを張ってグランスフィアを受け止め、もう半分がグランスフィアを攻撃して撃破する。

 

結果、俺とメドゥーサとプロテアがグランスフィアを受け止め、ガイアSV(スプリーム・ヴァージョン)のフォトンストリームとビクトリーナイトのナイトビクトリウムシュートで撃破に成功した。

今思うとエヴァンゲリオンみたいな作戦だったな。

 

特異点修復後、俺と立花はケルト軍の頭目である女王メイヴに気に入られ、「必ずわたしを召喚しなさい」という言葉と共に触媒を与えられた。

カルデアにはライダーのサーヴァントが居ないので、こちらとしても願ったり叶ったりだ。

 

「じゃあまずはメイヴさんを呼ぼうか」

「そうだね」

 

触媒を設置し、召喚サークルを起動させる。

室内が一瞬光に包まれ、召喚されたサーヴァントが姿を現す。

 

「アルターエゴ。殺生院キアラ。救いを求める声を聞いて参上いたしました」

 

 

 

「「「……………あれ?」」」

 

英霊本人から貰った触媒なのに別の人来ちゃったんですけど?

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

「よく来てくれたね、ふたりとも」

「はい、それで話って何ですか?」

 

あの後、3人でキアラさんにカルデアを案内する予定だったのだが、俺と立花はダヴィンチちゃんから緊急の呼び出しを受けたため、マシュとちょうど通りかかったジャンヌさんにキアラさんを任せて俺たちはダヴィンチちゃんの元へ向かった。

 

「たった今彼女……殺生院キアラの霊基の登録が完了したのだが、それによってカルデアの容量が満杯になってしまったんだ」

「てことはもう英霊召喚ができないんですか?」

「えっ、冗談ですよね?だってマシュとダヴィンチちゃんを除くとまだ10人目ですよ?」

「確かにカルデアには100人以上のサーヴァントと契約できるだけの容量がある。だがティアマトやキングプロテアのような規格外のサーヴァントは想定してなかったんだよ。メドゥーサもゴルゴーンになったことで霊基が膨らんだみたいだしね」

 

そうだった……。

あまり前線に出ずに後方支援に徹しているティアマトさんだが、その正体はグランドサーヴァントが7人居てやっと互角な人類悪(ビースト)だった。

むしろティアマトさんの後に重量級を含めたサーヴァント9人と契約できたカルデアの容量を褒めるべきだろう。

 

「本当ならあと4〜5人は契約できる筈だったんだけどね。残りの容量を殺生院キアラが全部持って行ってしまったよ。つまり彼女にはそれだけのポテンシャルがあるということだろう」

「つまり戦力としての期待はできる、と……」

「その通り。しかし彼女の人柄はまだわからないからね。上手くコミュニケーションを取ってくれ」

「「わかりました」」

 

しかし参ったな。

これじゃあメイヴさんとの約束が果たせない。

何故メイヴさんの触媒でキアラさんが召喚されたのだろう。

ふたりは何か共通点でもあったのか?

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

翌日。

ロマンさんによって、カルデアに居る全ての人間とサーヴァントが招集された。

 

「つい先程、小規模だが新たな特異点が発見された。人理に影響を及ぼす程ではないが放置して良いものでもない。第6特異点がまだ見つかっていない以上、今の内にこの特異点を修復してほしい」

 

という訳でレイシフトする俺たち。

そこで最初に見たものは……。

 

「ライダーのサーヴァント?しかしわたしの直感が、あなたがセイバーだと告げている。わたし以外のセイバー死ね!無銘勝利剣(えっくすカリバー)ーーーーーッ!!」

 

青いジャージに帽子とマフラーを着けた金髪少女が、アーサーさんのエクスカリバーそっくりの剣を片手に仮面ライダーXに襲い掛かっていた。

 

 

 

 

 

…………なにコレ?

 




ガンバライジングとかだと、ライドルを持ったXは(セイバー)属性にカテゴライズされるからね、仕方ないね。

歌Deカルチャー作戦はマクロスのミンメイ・アタックそのまんまです。
作戦名は某スマホゲームから。
嘘予告で気付いていると思いますが、第2特異点にはウルトラマンギンガだけじゃなく久野 千草とメトロン星人ジェイスも居ました。

アーサーの召喚時のセリフは救急戦隊ゴーゴーファイブと仮面ライダーWをイメージしてます。

当初考えていた第2特異点のラスト↓
レフが聖杯とロボット怪獣の残骸を取り込んで怪獣化、オーブとギンガを圧倒する。
そこへビートスターがレフを羽交い締めにし、自分ごと攻撃しろと言う。
オーブはロボット怪獣からもぎ取って使っていた銃を投げ捨て、叫び声を上げながらレフにキックを叩き込む。

といった感じの、仮面ライダー555の最終話をイメージした戦いの予定でした。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ニセモノたちのブルース

おまたせしました。
第1部まではちゃんと続けようと思います。
しかし作者はFGOをやってないのでイベントや1.5部は情報不足で書けません。
ごめんなさい。


第7特異点。

紀元前2655年の古代メソポタミア。

人類最古の王ギルガメッシュが治めるバビロニア。

それが空を覆い尽くす大量の破滅魔虫ドビシと、根源破滅天使ゾグによって脅かされていた。

 

対抗していたのはギルガメッシュ王が自らの聖杯で召喚したサーヴァントたち。

それとアーサーさんの恋人にして根源接続者の沙条(さじょう) 愛歌(まなか)さん。

そしてオーブそっくりのウルトラマンに変身する馬場(ばば) 龍次(りゅうじ)さんだ。

 

本当はもうひとり、ハヤタ・シンさんというウルトラマンが居たそうなのだがゾグの攻撃で重症を負ってしまい、最後の力でゾグに封印を施して消えてしまったらしい。

この封印は外からの攻撃もシャットアウトしてしまうため、ゾグが封印を解いて出て来るまではこちらも手出しができない。

 

封印によってゾグが動けないため、襲ってくるのはドビシとドビシの集合体であるカイザードビシだけだ。

1体1体は大したことは無いが、いくら倒しても無限に現れ続けるため、俺たちカルデア組が加勢するも段々と消耗していき、ウルクの住民の被害も増していった。

 

そしてとうとうゾグの封印が解ける。

それと同時に宇宙戦闘獣コッヴや宇宙雷獣パズズが複数体出現した。

皆はそれらの対応をするために散り散りとなり、ゾグの前に残ったのは俺と馬場さん、そしてギルガメッシュ王だけだった。

 

「立香、まずは俺が行く」

「でも馬場さん、ふたりで一緒にやった方が……」

「いいから見てろ」

 

そう言って馬場さんはウルトラマンへと姿を変えた。

 

「カルデアのマスターよ、よく見ておけ。あの男の選択を」

「王様……?」

 

選択?

馬場さんは何をするつもりなんだ……?

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

『今までご苦労だったな、ババルウ星人よ。さあ、最後の仕事だ』

「……」

 

俺はウルトラマンなんかじゃない。

「暗黒星人」の異名を持つ宇宙人「ババルウ星人」のババリュー。

それが俺の正体だ。

 

ウルトラマンに封印されたゾグは封印を破るまでの間に、カイザードビシによる襲撃以外にもうひとつの策を弄した。

それが俺……偽のウルトラマンを送り込んで人間から信頼を得て、土壇場で裏切り絶望を与えるというものだ。

ウルトラマンの光線技を再現するため、俺の腕には金属生命体が擬態したブレスレットが嵌められている。

俺とカイザードビシの戦闘も全てお芝居だ。

 

『まず手始めに、そのふたりの人間を踏み潰せ』

 

そうだ。

それが俺の役目。

だけど……。

 

『どうした?早く踏み潰せ!』

「できません……」

『なんだと!?」

 

俺のことを「ババリューさん」と呼び慕うウルクの子供たちの顔が頭に浮かぶ。

 

「そんなことできません。俺は今、ウルトラマンなんです!」

『お前はニセモノだ。ババルウ星人だろう!』

「確かに俺は、悪の星の下に生まれた暗黒星人だと思っていました。だけど、この国の皆が教えてくれたんです」

 

滅びが迫っているにもかかわらず、住民全てが笑顔で活気を失わないウルク。

それを壊したくはない。

 

「運命は変えられる。俺だって、ヒーローになれるって!」

『……ならば仕方ない』

 

ゾグの手から光弾が放たれる。

 

「ぐぁっ!」

『貴様もこの星の人間もろとも滅びるがよい!』

 

ゾグが何かの技を出す構えを取る。

俺も腕を十字にクロスさせる。

ゾグの光線と俺の光線がぶつかり合う。

拮抗したのはほんの一瞬であっという間に押され始める。

 

「ぐぅっ……!」

 

押し負ける、そう思ったその時。

 

「馬場さん!」

《フュージョンアップ!》

《ウルトラマンオーブ ゼペリオンソルジェント!》

「シェアッ!」

 

立香が俺の隣に並んで光線を放つ。

来るなって言ったのに……。

だが立香のおかげでゾグの光線を少しずつ押し返している。

これなら……!

 

『愚かな……』

「何っ!?ぐあぁぁぁぁぁっ!」

 

ゾグが光線の出力を上げた。

俺と立香は対応する間も無く吹き飛ばされる。

そして俺は変身が解けてしまった。

 

「馬場さん、その姿は……」

「そうだ、俺はウルトラマンじゃねぇ。暗黒星人のババルウさ。お前たちを騙していたんだ」

「そんな……」

「すまねぇ。所詮俺はニセモノなんだ……」

「……」

 

立香は自分の背後にあるウルクの町を一瞥すると、無言でゾグへと立ち向かっていく。

罵倒のひとつくらい言われると思ったんだが……。

 

「がんばれ、ババリューさん!」

「がんばってー!」

「立ち上がって、ババリューさん!」

 

見ると、ウルクの子供たちが目の前で俺に声援を送っていた。

立香が見ていたのは町じゃなくこの子たちだったのか。

でもどうしてウルトラマンじゃない俺にここまで……。

 

「たわけ。そんなこともわからぬのか」

 

さっきまで無言を貫いていたギルガメッシュ王が口を開く。

 

「貴様は子供たちに対して、ウルトラマンとしてではなく『馬場龍次』として接していただろう。ウルトラマンで有ろうと無かろうと、貴様は子供たちのヒーローなのだ」

「だけど……」

 

《フュージョンアップ!》

《ウルトラマンオーブ レオゼロナックル!》

「ナックルクロスビーム!!」

 

立香が姿を変えて、額から光線を放つ。

 

『ギャアァァァァァ……!』

 

ゾグは悲鳴を上げながら姿が変わっていく。

そしてゾグは先程の5倍はありそうな巨体の四足歩行の龍のような姿になった。

 

「あれが彼奴(きやつ)の真の姿か。随分と醜悪な天使も居たものよ」

 

あんな奴の手下に成り下がっていたのか、俺は……。

 

「ギャオォッ!」

「ぐはぁっ!」

「立香!」

 

ゾグが放った波動球で立香の変身が解けてしまう。

そして立香の周りに散らばったフュージョンカードをドビシたちが奪っていく。

なんとか1枚は咄嗟に確保したみたいだが、カードが2枚無いと変身はできない。

 

『貴様は他のウルトラマンの力を借りていただけ。貴様自身は何の力も持たない人間だ。諦めて滅びを受け入れるがよい』

「それがお前の声か。外面(ガワ)だけじゃなく中身まで醜いんだな」

『何?』

「たとえフュージョンカードが1枚も無くても

、お前を倒すことができるはずだ!俺に、ウルトラマンの資格があるなら!戦えない全ての人たちのために、俺が戦う!」

 

そう言い切った立香に、ゾグが再び波動球を放つ。

しかしそれは地面から出現した光の球が防いだ。

光の球は立香の手に収まり、1枚のカードになる。

 

《覚醒せよ、オーブオリジン!》

 

立香がそのカードをオーブリングに通すと、カードが剣になった。

 

「オーブカリバー……。とうとう俺を認めてくれたのか……」

 

立香が剣……オーブカリバーを掲げると、優しいメロディーと共にウルトラマンへと変身した。

 

「俺は、オーブ。ウルトラマンオーブ!」

 

剣を手に立つその姿は、とても大きく見えた。

 

「貴様は子供たちにこう言ったそうだな。『夢を追い続ければ、いつかはヒーローになれる』と。借り物の力を振るっていた未熟者はたった今本物となったぞ。貴様はどうする?このまま指を咥えて見ているだけか?」

 

どうする、だって?

そんなの決まっている。

 

「俺だって……俺だって……、負けてたまるかぁぁぁぁぁっ!」

 

痛みを訴る足を奮い立たせて立ち上がり、金属生命体のブレスレットを投げ捨てる。

 

「よぉぉぉし!やってやるぅっ!」

 

俺がそう言ったその瞬間、ゾグが突然苦しみだす。

 

『な、何だこれは……ギャアッ!?』

 

ゾグの胸から赤い光が飛び出した。

あれは……、ハヤタさんの封印の残滓?

 

「ダイゴさん……?」

 

そして立香の胸からも黄色い光が飛び出し、ふたつの光は俺の左右で静止する。

 

《ウルトラマン》

『ヘァッ!』

 

赤い光がハヤタさんの姿になり。

 

《ウルトラマンティガ》

『チャッ!』

 

黄色い光が銀のボディに赤と紫のラインが入ったウルトラマンになる。

 

《フュージョンアップ!》

 

ふたりの姿が俺と重なり、力が流れ込んでくる。

 

《ウルトラマンババリュー スペシウムゼペリオン!》

 

気がつくと俺の身体は赤・銀・紫・黒で彩られていた。

 

「馬場さんが、ウルトラマンに……」

 

俺が、ウルトラマン……。

 

「いけー!ウルトラマンババリュー!」

「オーブと一緒に怪獣をやっつけろー!」

 

ウルトラマンババリュー。

それが俺の名前。

立香にアイコンタクトを送る。

意図は伝わったようで、立香は頷きを返して俺の横に並ぶ。

俺は先程までとは違い、両手で大きく十字を切る。

 

「オリジウム……」

「スペリオン……」

 

「「光線!!」」

 

俺たちふたりの光線は合体して大きな光線となり、ゾグの身体を貫く。

 

『ギャアァァァァァ……』

 

ゾグが砕け散る。

空を覆い尽くしていたドビシたちも消滅し、立香が奪われたカードが空から降ってくる。

 

 

 

終わった……。

 

 




ニチアーサーは後悔なく死んだため、ブリテンの救済に興味がありません。
結論→愛歌様大勝利ルート。
出番は次話にて。

ウルトラマンババリュー スペシウムゼペリオン
第7特異点はこれがやりたかったがためにババリューさんを出しました。
もちろん1番はオーブオリジン覚醒ですが。

立香の入手したカード(入手順)
ウルトラマンダイナ
ウルトラマンゼロ
ウルトラマンギンガ
ウルトラマンアグル
ウルトラマンティガ
ウルトラマンガイア
ウルトラマンビクトリー
仮面ライダーX
謎のヒロインX
ウルトラマンレオ
ウルトラマン

また、第1〜第4特異点の間のイベントで、ネクサスとエックスを入手しています。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

輝けるものたちへ…?

大変お待たせしてすみません。
saoifにハマってました。
しかし復活アイテムがあるせいか要求レベルが高いですね。
プログレッシブだと4層突破の時点でキリトのレベルは17なのに。

今回の話は2分割のつもりでしたが、1話にまとめました。
なのでちょっと長いです。

※「一発ネタ」のタグを消して「独自設定」「独自解釈」のタグを追加しました。


「ん……」

 

意識が覚醒する。

後頭部に柔らかいものを感じる。

膝枕されているのだろうか?

一体誰が……。

 

「さっちゃん……?」

「うふふ。残念ながらゴルゴーンさんではありませんよ?」

「キアラさん……」

「えぇ。おはようございます、マスター」

 

膝枕していたのはキアラさんだった。

此処はギルガメッシュ王から与えられたカルデア組用の建物の一室。

ゾグを倒してから一晩が経っている。

 

本来、聖杯を回収した時点で特異点は崩壊を始めるのだが、ティアマトさんが「やりたいことがあるから」ということで人類悪顕現(ADVENT BEAST)することで特異点を維持している。

 

やりたいことというのは、(イシュタル)への説教だった。

神話におけるイシュタルは神の中でもかなりワガママな人物として描かれており、そんな娘に育ってしまったことをティアマトさんは後悔していたそうだ。

正座させられた状態で巨大な怪物と化したティアマトさんから延々と説教を受けるイシュタルの姿は、ギルガメッシュ王の腹筋に強烈なダメージを与えた。

 

身支度を整え、ティアマトさんを除くカルデア組で集まる。

ギルガメッシュ王が「その聖杯カルデアに持って帰らない方がいいぞ(意訳)」と言っていたので、今日一日ウルクで休息を取った後に直接魔術王の居る特異点に向かう予定だ。

 

「立香、君のオーブカリバーを見せてくれないかい?」

「わかりました」

 

オーブカリバーを出してアーサーさんに手渡す。

アーサーさんが召喚されたのはオーブカリバーを一度失った後だから、彼がオーブカリバーを間近で見るのはこれが初めてだ。

アーサーさんはそれをしばらく眺めた後、俺に返した。

 

「うん、良い剣だ。君ならこの剣で魔術王を斬り伏せることができるだろう」

「ありがとうございます。しかしいいんですか?この剣は元はエクスカリバーなんですよ。何か思うところがあるんじゃ……」

「生前の僕は剣を湖に返還したからね。未練は特に無いさ。今の僕は君のサーヴァントのニチアーサー、それでいいのさ」

「アーサーさん……」

 

嘗ての持ち主にも認められた以上、もっと自信を持っておかないと逆に失礼かもしれない。

 

「うふふ。セイバーの活躍はしっかり見てたわよ。けどセイバーのマスターが貴方で良かったわ。もし妹さんの方だったらと思うと……ふふっ」

 

愛歌さん、その意味深な笑いは何なんですかねぇ……。

彼女の背後で蠢く触手は幻覚だと信じたい。

 

「僕と愛歌は今日一日デートの予定だ」

「それじゃあね」

 

そう言って背を向けて去って行く二人を見送る。

人理修復を成し遂げた後、サーヴァントの皆には報酬として人理を壊さない範囲で聖杯で願いを叶える約束をしている。

アーサーさんの場合は、

 

『僕は聖杯に託すような願いは持ち合わせていないよ。強いて願いを挙げるなら……そうだね。僕はギネヴィアを幸せにすることは出来なかった。だから次に伴侶とする女性こそは幸せにしてあげたいかな』

 

アーサーさんに一番近しい女性である愛歌さんは今とても幸せそうに笑っている。

今の彼女には、「根源接続者」よりも「普通の女の子」という肩書きがよっぽど似合う。

 

「それじゃあパパ、わたしたちも行ってくるね」

「あぁ。気を付けるんだぞ」

「まったく、どうしてわたしまで……」

「そんなこと言わずに、一緒に行こうよ!」

「ハァ……、わかったわかった。何処へなりとも連れて行け」

「やったー!」

 

プロテアがメドゥーサの手を引いてゾグ達の攻撃で被害を受けたエリアへと向かう。

巨大化できる能力を活かして瓦礫撤去や資材運搬を手伝うそうだ。

人間嫌いの怪物であるメドゥーサが渋々といった感じながらもついて行く所を見ると、彼女もこの街で何か心境の変化があったようだ。

このふたりに報酬の件を話した際のやりとりは、

 

『ねがいごと?え〜とね、パパやみんなとずっと一緒に居られますように!』

 

『聖杯……、わたしにとってはただの(ガラクタ)だな。そんなものよりもわたしはお前のことが欲しいぞ、立香。貴様のその血肉、その魂はさぞ美味であろうな』

 

プロテアの願いがとても尊い。

聞いた時は思わず抱き締めてしまった。

そしてメドゥーサだが、あんなこと言っている割には全く危害を加えて来ない。

血くらいなら吸われても全然構わないのだけれども。

他のメンバーも各所へ散って行き、残ったのは俺とキアラさんだけになった。

 

「キアラさんは予定とか無いの?」

「わたしはセラピストですので、今回の件で心を病んでしまった方を癒そうと思ったのですが、どうやらその必要は無さそうで……」

「ウルクの人たち逞しいからね……。ギルガメッシュ王が現代人を雑種扱いするのも納得だよ」

「マスターはどうされるのです?」

「ティアマトさんの所に行くよ。オーブカリバーのことで話があるから」

「ではわたしもお供します」

 

キアラさんとふたりで、街の外に居るティアマトさんの下へと向かう。

 

『〜〜〜♪』

 

近くから聴き慣れた歌声がする。

 

「この歌声は……」

「ちょっと寄り道しようか」

 

歌声のする方へ足を進める。

そこでは立花とマシュとジャンヌさんが休憩中の労働者たちの前で歌を歌っていた。

 

歌Deカルチャー作戦を通して、歌で見た目や言葉が違う相手とコミュニケーションを取れることを知った立花は、サーヴァントに声を掛けてアイドルユニットを結成した。

 

第3特異点では歌姫見習いということで海賊たちに歌を聴いてもらったり。

第6特異点では円盤生物によって心や身体に傷を負った人々を歌で励ましたり。

戦闘に特化した俺やサーヴァントでは出来ないことをやってのけた。

あらゆる時代を渡り歩いて歌い続ける彼女たちは、まさに「超時空シンデレラ」と言えるだろう。

 

ちなみにヘラクレスさんがボディーガード役で、ジルさんがオタ芸で盛り上げる役を担っている。

今回は護衛の必要が無いのでヘラクレスさんはウルクの子供たちと戯れている。

どうやらとてもほっこりしている様子。

ジルさんは労働者たちの食事を作っているエミヤさんの手伝いをしている。

まぁここで盛り上げてしまったら労働者たちの休憩の意味が無いからな。

 

立花たちが今歌っているのは……、オルレアンでリーサさんが歌っていた「君だけを守りたい」だな。

確か現代でもアスカさんに似た人が歌っていたっけ。

 

「君だけを守りたい……。世界ではなく個人のために戦う者の歌なのですか?」

「ある意味そうとも言える。世界を守るためには個人を守らないといけない。個人を守るためには目の前の君を守らないといけない。という意味が込められている歌だよ」

「マスターにはそういった人物は居ますか?」

「ひとりって訳じゃないけど居るよ。立花にマシュにティアマトさんに……。カルデアの皆を守りたい。世界を救うのはそのついでかな」

「わたしもその中に含まれていますか?」

「もちろん。というかなんで含まれてないって思ったの?」

「少し気になってしまって……」

「キアラさんって、もしかして寂しがり屋……?」

「かもしれませんね、ふふっ」

 

「君だけを守りたい」を最後まで聞いた後、次の曲が始まる前に今度こそティアマトさんの所へ向かう。

キアラさんはもう少しここで歌を聴くと言ったので、ここからはひとりだ。

海そのものであるティアマトさんは本来陸地に上がることは出来ない。

ただ、自身の黒泥(ケイオスタイド)で侵食したエリアには移動が可能である。

今のティアマトさんはケイオスタイドでできた湖の中心に居る。

人間サイズだった時は自身の足をケイオスタイドでコーティングすることで対処していた。

しかしこの泥に触れたら人間もサーヴァントもただでは済まない。

 

新しいオーブカリバーには、火・水・土・風の4属性が付与されている。

俺はオーブカリバーの中央のリング・カリバーホイールを回転させ、水のエレメントを起動する。

 

「オーブウォーターカリバー!」

 

オーブカリバーの先端から噴き出す水はティアマトさんが人類悪に堕ちる前の権能。

ケイオスタイドの本当の姿、生命の海(コスモスタイド)だ。

生命の海で泥を中和しながらティアマトさんに近付く。

かなり広い範囲が泥に侵されていたが、それでも冬木を壊滅させたクイーンモネラに比べたら小さい被害だ。

 

ティアマトさんの下へ辿り着く。

近くでは宙に浮く舟の上でイシュタルがぐったりとしていた。

一晩経った今でも説教がだいぶ堪えたらしい。

 

「おはよう、立香」

「おはようございます、ティアマトさん」

「新しいオーブカリバーはちゃんと使いこなせているようね」

「えぇ。まだ使っていない機能の詳細まで頭に流れ込んで来ます」

「それはあなたがオーブカリバーの真の所有者となった証よ。もうそれは借り物の力じゃない。あなたの、あなただけの力」

 

俺だけの力か……。

人理修復を成し遂げた後での使い道はあるのだろうか?

 

「エクスカリバーを改造する際、不老長寿の機能はオミットしたから立花たちと生きる時間が変わったりすることは無いわ」

「それはありがとうございます。だけど俺は冬木の頃からティアマトさんには貰ってばかりで何ひとつ返せてません」

 

ティアマトさんからはまだ報酬も聞けていない。

 

「わたしは地母神よ。母として子に無償の愛を注ぐのは当然なんだけど……そうね」

 

ティアマトさんの巨大な顔が目の前に迫る。

 

「わたしのことを母親として扱ってくれないかしら」

「…………そんなのでいいの?」

「えぇ。今を生きる生命であるあなたがわたしを母として慕ってくれるならそれ以上の幸せは無いわ」

「わかったよお母さん。これでいい?」

「嗚呼、立香。わたしの子……」

 

ティアマトさん……いや、お母さんの手が俺を包み込む。

絵面的には握り潰されているように見えるのだろうが、痛みも恐怖も感じなかった。

母の愛という温もりに包まれながら、俺の意思はゆっくりと薄れていった。

 

「今は眠りなさい。明日の戦いに全てが懸かっているのだから。立花とマシュも寝かせてあげないといけないわね。誰か呼んで来る人……。丁度いいわ。イシュタル、起きなさい」

「痛っ!?なんで養子にはダダ甘で実の娘には厳しいのよ!?」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

翌日。

俺たちカルデア組と愛歌さんの14人は魔術王の拠点である神殿に降り立った。

そこは壁も床も、あらゆるものが魔神柱で構成された悪魔の巣窟だった。

まずはこれを突破してみせろということか。

 

「パパ、まずはわたしがいくね!」

『ウルトラーイブ!テラノイド!』

 

第5特異点でスカサハさんが撃破したゼルガノイドというスフィア合成獣から入手したスパークドールズでプロテアがダイナに似たウルトラマンに変身し、魔神柱に光線を撃つ。

命中した魔神柱は木っ端微塵に砕けたが、ほんの数秒で再生し、何事も無かったかのような姿になる。

 

「あっと言う間に元に戻っちゃった」

「こいつらを倒すには、何回殺せばいいんだ?百?千?それとも万?」

「どうやら全ての魔神柱がそれぞれ数百万の命のストックを持っているようね」

「数百万!?」

 

愛歌さんが恐ろしい数字を言う。

数百万回殺さなければならないなんて、聖杯があったって先にこっちが力尽きてしまう。

 

「わたしに考えがあるわ。ウルクで回収した聖杯を貸してくれないかしら?」

「あっ、はいどうぞ」

 

この状況を打破できるならなんでもいい。

その思いで愛歌さんに聖杯を預ける。

 

「よし、できたわ」

「何をしたんですか?」

「並行世界のカルデアに救援要請を出したの」

「根源接続者ってスゲー」

「でも並行世界のカルデアって……。他所も自分の所の人理修復で忙しいんじゃ……」

 

 

 

ドドドドドド……!

 

 

 

「なっなんだ!?地震!?」

「いえ、これは……足音です!それもかなりの数の!」

「一体何が……」

 

 

 

「素材よこせ!」

「心臓置いてけ!」

「王の話をしよう」

「ワンパンしてやる!」

「絆Lv足りねぇ!」

「解体するよ!」

「フレンド孔明に変えてくれ!」

黄金衝撃(ゴールデンスパーク)!!」

「バルバトス!」

「バルバトス!」

 

「「「もっとよこせバルバトス!!」」」

 

 

 

それは、大勢の俺そっくりの少年と立花そっくりの少女、そして彼らが従えるサーヴァントたちだった。

 

「あれ並行世界のわたしとお兄ちゃん!?なんかメッチャ来てくれた!」

「ですが……あちらの先輩方の目がちょっと怖いです。……あ、並行世界のわたしも居ます」

「フォウ(素材や周回プレイの概念が無いカルデアで本当に良かった)」

「どうしたんですかフォウさん?」

 

並行世界の俺たちがスマホ片手に魔神柱へ突撃して行く。

すぐ再生するとはいえ、魔神柱が次々と狩られている。

 

「援軍が来たことだし、俺たちも行きますか」

「待ちなさい立香」

「どうしたんですか愛歌さん?」

「彼らをよく見てみなさい。倒された魔神柱が落としたものを拾っているでしょう?」

「たしかにそうですね。何かの触媒でしょうか?」

「何にせよ彼らの目的があれである以上、わたしたちが参戦したら彼らの取り分が減っちゃうということよ」

「…………つまり並行世界の俺たちが魔神柱を倒し終わるまで待機ということですか?」

「悪くは無いでしょう?魔術王と対峙した時の余力も必要になるでしょうし」

「間違っちゃいないですけどそれは、う〜ん……」

 

結局、愛歌さんの言う通り待つことにした。

我慢できずに飛び出して行ったスパルタクスを除いて完全にピクニックorお花見状態だ。

 

 

 

約9時間経過

「なんか皆バルバトス集中攻撃してない?」

「バルバトスが一番良いアイテムを落とすのだろうか」

「なんか向こうから魔神柱のことをうまい棒って呼ぶ声が聞こえるんだけど」

「誰がうまいこと言えと」

「フォウ(うまい棒だけに)」

 

 

 

約12時間経過

「バルバトスもうじき死にそうじゃない?」

「なんか魔神柱が可哀想になってきました」

「ねぇ、魔神柱の遺影作らない?わたし写メ撮ったからさ」

「他にやること無いし、暇潰しに丁度良いか」

「あ、管制塔が崩れ落ちました」

 

 

 

約62時間経過

「最後の魔神柱が倒されました」

「やっと終わったな」

「うん、でも……」

 

立花が並行世界の俺たちを見る。

彼らは皆が嘆きの声を上げていた。

 

「終わってしまった」

「魔神柱が全員死んじゃった」

「もっと殺したかったのに」

「もっと素材欲しかったのに」

 

「「「殺したかっただけで、死んでほしくなかったのに!」」」

 

彼らから凄まじい狂気を感じる。

あまりにも近寄りがたいので、彼らを迂回して奥に進む。

 

「ついにここまで来たか」

 

玉座で待ち構える魔術王ソロモン。

 

「あぁ、来てやったぞ魔術王」

「しかし貴様らが連れているサーヴァントの半数が神話の怪物に神霊のキメラ。挙句の果てには人類悪。おまけに根源接続者ときた」

「そりゃあ人理焼却なんてぶっ飛んだことをする奴が相手だし」

「ド●クエみたいなテンプレ勇者パーティだけじゃ勝てないだろうからね。ボスキャラ味方につけるくらいじゃないと」

「ならばこの場で新たなボスを用意してやろう」

 

そう言ってソロモンが聖杯を掲げると、聖杯が俺に光を照射する。

 

「うわっ!?」

「マスター!」

「体に異変は!?」

「……大丈夫だ。けど今のは一体……」

 

あの光は俺を害するものじゃなかった。

 

「今の光は藤丸立香、貴様の力を複写したのだ。そして見るがいい!これが人類悪へと堕ちたifの貴様だ!」

 

聖杯から出た黒い靄が巨人を形作る。

 

「あれが、俺……?」

『◾️◾️◾️◾️◾️!!』

 

それは確かにオーブオリジンの面影を残していた。

しかし銀のボディは黒ずんでおり、赤色の目はつり上がっている。

体は全体的に尖ったフォルムをしており、禍々しい形状のオーブカリバーらしき剣を携えている。

俺が人類悪に堕ちたらああなるってことか……。

 

最初それは意思が無いのか沈黙していたが、ソロモンが一体化したことで雄叫びを上げ、こちらに襲い掛かる。

俺もオーブオリジンに変身して応戦する。

 

『無駄だ!乗り手も体も武器も、こちらの方が上だ!』

「ぐあっ!」

「お兄ちゃん!」

「マスター!」

『フン、貴様らの相手はコイツだ』

 

人類悪に堕ちた俺ことオーブオルタが指を鳴らす。

するとどこからか昆虫のような頭部に右手に刀を装備した怪獣と、白黒の烏天狗みたいな怪獣が出現した。

あれは、我夢さんが言ってた破滅魔人だ。

アーサーさんとヘラクレスさんを中心に皆が応戦する。

 

「立香」

 

鍔迫り合いからソロモンと距離を取った俺に、お母さんが声を掛ける。

 

「どうしたのお母さん」

「わたしの持つ力を全てあなたに注ぐわ。その力であなたの偽物を倒しなさい」

「力を全部注ぐって……一体どうして!?」

「わたしは人類悪よ。いずれは人類に倒されなければならない存在。でも……人類を滅ぼせるだけの力を捨てれば、人類悪をやめられるだろうから」

「……そういうことならお母さんの力は俺が受け継ぐよ。要は目の前のアイツみたいにならなきゃいいんでしょ?」

「そういうことよ」

 

そう言ってお母さんは手の中で光の玉を作り出す。

光の玉は徐々に大きくなり、逆に怪物と化していたお母さんの身体が小さくなっていく。

 

『させるか!』

「こっちの台詞だ!」

 

お母さんの妨害をしようとするオーブオルタを、俺が邪魔する。

そしてお母さんが召喚された当時の姿に戻り、更に角も消えたことで光の玉の直径がウルトラマンの身長ほどになる。

 

「立香、受け取りなさい」

 

お母さんの力が注ぎ込まれたことで、オーブオリジンの身体に変化が生じる。

両腕両足は海のような青い籠手と具足に覆われ。

胸から上は怪物だった時のお母さんの意匠を凝らした鎧を纏う。

そしてお母さんの角と同じ形状の突起が2本、肩甲骨の部分から出ている。

 

この姿の名前は……

 

ウルトラマンオーブ・ゴッデスオリジン

 

覚悟しろ魔術王。

お母さんから受け継いだ力でお前を斬り伏せる!




円谷プロが存在しない世界ですが、「君だけを守りたい」みたいに歌詞や曲名にウルトラマンに直接繋がる単語が無い楽曲は存在します。

魔神柱戦は普通に書くとかなり長くなるので、愛歌様に採集決戦にしてもらいました。

そして大聖母ティアマトさん。
立香に力を与えたことで星5レベルマから星1レベル1(レベルアップ不可)にランクダウン。
しかし本人は満足。
対する立香はティアマトの力を99%受け継いだ訳ですが、人類悪の適性はありません。

理由1…力を受け継いだ段階で生命の海みたいに属性が反転し、闇堕ち要素が無くなった。
理由2…人類悪とは即ち「歪んだ人類愛」。立香はまだ人類愛に至っていない。



次回最終話。
今年中に投稿することを目指します。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

決意のクリスマス

大変お待たせしました。
最終話です。

ティアマト→立花→立香→マシュと視点がコロコロ変わるので、少し読みにくいかもしれません。

※今話で立香がオリ主の領域に片足突っ込んだので、念のためオリ主タグを付けます。


わたしが虚数空間に閉じ込められた時、わたしは再び神として現世に舞い戻ることしか考えていなかった。

そんなわたしを変えたのが、ひとりの女性のウルトラマン……いやウルトラウーマンとの出会いだった。

 

マリーと名乗った彼女からは色々な話を聞いた。

光の国の戦士として戦う夫の話。

そんな夫に憧れる息子の話。

そしてわたしも自分のことを話した。

自分の子供のこと。

そして自分が子供に殺され、ここに閉じ込められていること。

それを聞いたマリーはわたしにこう言った。

 

「自分の子供に殺される……。それがどれほどの悲しみをあなたに与えたのかはわからない。だけどこれだけは言えるわ。子供はいつか親から離れて自立する。あなたの子供たちも巣立ちの時が来ていたのよ」

 

……そう。

それが親と子の正しい関係なのね。

それを聞いてスッキリした自分が居る。

でも殺された件に関してはまだ思うところがある。

だから次に会った時は拳骨と説教をしようと思う。

 

「ええ。それがあなたが親として子供にしてあげられる最後のやり取りになるでしょう」

 

そしてマリーと別れる際、◾️◾️◾️◾️◾️が◾️◾️◾️◾️の◾️◾️を奪って世界を滅ぼそうとしていることを聞いた。

わたしはそれを阻止するための準備を始めた。

別世界で獣に堕ちたわたしが天文台の魔術師に敗北した光景を見たわたしは、この世界の天文台の魔術師の味方をすることにした。

そして湖の乙女から譲り受けた聖剣を改造して生まれたオーブカリバー片手に召喚に応じたわたしを出迎えたのは、3人の少年少女だった。

 

藤丸立香。

藤丸立花。

マシュ・キリエライト。

 

今を生きる3人の子供たち。

一度は獣に堕ちたわたしを慕ってくれる彼らのためなら、何を失おうと惜しくは無い。

 

「だから立香、必ず勝ちなさい」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

『どうした!こんなものかぁっ!』

「ぐぅ……!」

 

ティアマト母さんの力を受け継いだお兄ちゃんだけど、黒いオーブに押されている。

まだ力を使いこなせていないのだろうか?

 

「立花、君の歌をマスターに届けるんだ!」

「ニチアーサー!?」

 

ニチアーサーが破滅魔人と戦いながらわたしに呼びかける。

 

「コイツらの相手は僕らに任せて、君はマスターのために歌うんだ!」

「先輩、やりましょう」

「わたしたちの歌で、立香くんを元気付けてあげましょう」

 

マシュ、ジャンヌさん……。

ウルトラマンギンガを応援する歌を歌う千草さんに倣って、わたしたちもウルトラマンオーブを応援する歌を作った。

今歌わないでいつ歌うというのだろう。

 

「マシュ!ジャンヌさん!いくよ!」

「えぇ!」

「はい!」

「お兄ちゃんに届け、『オーブの祈り』!」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

ウルトラマンオーブ・ゴッデスオリジン。

お母さんの力を受け継いで生まれ変わったこの姿は四元素の力が強化されている。

魔術王の聖杯から生まれたオーブオルタと互角かそれ以上のスペックを有している。

 

なのに攻めきれないどころか押されている。

原因は俺が強化された四元素の力の方向性をまだ決めていないからだ。

未だに良いイメージが浮かんでこない。

このままじゃ……。

 

『ふんっ!』

「ぐぁっ!」

 

オーブオルタの剣の切っ先が、俺の左肩に突き刺さる。

 

『藤丸立香。ティアマトの寵愛を受けた貴様なら、ただの人間よりはマシな存在になれたものを……!結局、不完全なただの人間だ!』

「そうだ!不完全だから人間なんだ!」

『なんだと?』

「不完全だから助け合うし、不完全だから想いを託す。人間は、明日がある限り繋がっていく!それが、周りに72の魔神しか居ないお前と74億居る人類(俺たち)の決定的な違いだ!」

 

その時、どこからか歌声が聞こえてきた。

 

『〜〜〜♪』

「これは、立花たちの歌……」

 

見ると、立花・マシュ・ジャンヌさんが歌っており、彼女らの後ろではジルさんと並行世界のマスターがオタ芸をしていた。

魔神柱を狩り尽くしてドン底状態だった彼らは、ジルさんの持つ宇宙ケミカルライトであっさり洗脳されたようだ。

 

「嗚呼ジャンヌよ、歌姫となった聖女よ!友と共に歌声を響かせ青春を謳歌するその姿こそ、まさにわたしの求める理想のジャンヌ!ジャンヌゥゥゥゥゥッ!」

 

ウルクで出来なかった分すごい気合い入ってるな……。

歌詞に耳を傾けると、どうやらウルトラマンオーブの歌のようだ。

闇夜を照らせ光の戦士、か……。

なんか恥ずかしいな。

だけど歌のおかげか四元素のイメージを閃いた。

 

左肩に刺さったままのオーブオルタの剣を掴む。

そして鎧の背部にあるお母さんの角を模した突起が両肩にマウントし、先端に穴が開いて砲門となる。

 

目覚めよ燃える火のエレメント。

思い描くは四度の裏切りの果てに忠義を尽くした航空参謀!

 

「オーブフレイムキャノン!!」

『ぐああ!』

 

大出力の光線が噴き出し、オーブオルタが剣を手放して吹き飛ばす。

だがまだまだこれからだ。

左肩から剣を抜いて投げ捨てる。

突起が元に戻ったあと横に切れ目が入り上下に分かれる。

 

目覚めよ疾走(はし)る風のエレメント。

思い描くは音速の青き新獣王!

 

「オーブウィンドブースター!!」

 

断面から風の魔力が放出され、俺の体を押し出す。

オーブオルタに一気に肉薄し、すれ違いざまにオーブカリバーで切りつけ再び距離を取る。

 

目覚めよ揺蕩(たゆた)う水のエレメント。

思い描くは勇気と希望の凄弓!

 

鎧から突起が分離し、連結して弓を形作る。

 

「オーブウォーターアロー!!」

 

青い光の矢がオーブオルタのライフゲージを撃ち抜く。

光の粒子となって消滅していくオーブオルタから魔術王が姿を現す。

オーブウォーターアローはエクスカリバーや乖離剣には及ばないものの、生まれた経緯を考えれば立派な神造兵器だ。

今の一撃で決まったと思ったんだが……。

 

「己の贋作にうち勝つか。そんな貴様の努力に敬意を表してお見せしよう。貴様らの旅の終わり。この星を滅ぼす。人類史の終焉。我が大業成就の瞬間を!」

 

「第三宝具展開。『誕生の時きたれり、其は全てを修めるもの(アルス・アルマデル・サロモニス)』。さぁ、芥のように燃え尽きるがいい!」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

「目覚めよ唸る土のエレメント。思い描くは希望の皇の絶対防御!オーブグランドバリア!!」

 

「其は全ての疵、全ての怨恨を癒す我らが故郷。顕現せよ、『いまは遥か理想の城(ロード・キャメロット)』!!」

 

わたしと立香先輩で、魔術王の宝具から立花先輩や皆を守る。

第7特異点でゾグを倒した時点で寿命が尽きる一歩手前だったわたしですが、ティアマトさんの治療を受けたおかげで今は元気いっぱいです。

本来、わたしの治療は聖杯でも不可能なことなのですが、生命を司る神であるティアマトさんにとっては得意分野らしく一晩で治してくれました。

今のわたしを貫けるものなど、あるはずがありません!

 

「おのれぇ……()く燃え尽きろ!」

 

歯噛みする魔術王。

その時、この場の誰でもない声が響き渡る。

 

「ようやく隙を見せたな、簒奪者よ」

「貴様はっ……!」

 

魔術王の背後に現れたふたりの人物。

ひとりは黄金の肉体を持つトナカイ怪人。

もうひとりはドクター。

ってドクター!?ドクターじゃないですか!ドクターが何故ここに!?どうやって?まさか自力でレイシフトを!?

 

「破滅招来体よ、貴様が奪った我が主の骸、今こそ返してもらおう」

 

破滅招来体?奪った?

つまり目の前に居る魔術王はソロモン本人ではなく、ソロモンを騙る破滅招来体だということですか?

 

「すまないゲーティア。これは本来僕がやるべきことだったのに」

「よいのだ王よ。立香たち(かれら)はわたしに綺麗なものを見せてくれた。星を跨いで異星人と結ばれる絆、これこそがわたしの見たかったものだ」

 

そう言ってトナカイ怪人……ゲーティアはドクターから指輪を受け取る。

あれは……。

 

「藤丸立香、藤丸立花、そしてマシュ・キリエライトよ。君たちに感謝を。そしてこれが貴様の最期だ簒奪者。『訣別の時きたれり、其は世界を手放すもの(アルス・ノヴァ)』」

 

その瞬間、わたしたちに注がれていた熱が急激に勢いを失っていく。

 

「ゲーティア、貴様ァ!」

 

偽の魔術王の肉体が崩壊を始めた。

そしてゲーティアの肉体も光の粒子となって消えていく。

 

「王よ、わかっているな。約束を……」

「もちろんだ、必ず見つけてみせるよ。人の心を、人としての幸福を」

「……あぁ、安心した」

 

その言葉を最後に、ゲーティアは消滅した。

 

「立香くん、今だ!」

 

「はい!十三拘束(シールサーティーン)天文台議決開始(ディシジョンスタート)!!」

 

「是は、生きるための戦いである」

《承認、藤丸立花》

 

「是は、愛を守るための戦いである」

《承認、マシュ・キリエライト》

 

「是は、地球の生命を脅かす者との戦いである」

《承認、ティアマト》

 

「是は、女神との戦いではない」

《承認、さっちゃん》

 

「是は、己の正義に基づく戦いである」

《承認、エミヤ》

 

「是は、祖国を救う戦いである」

《承認、ジャンヌ・ダルク》

 

「共に戦う者に聖女が居なければならない」

《承認、ジル・ド・レェ》

 

「是は、愛を知るための戦いである」

《承認、キングプロテア》

 

「是は、圧政者との戦いである」

《承認、スパルタクス》

 

「是は、己より巨大かつ強大な者との戦いである」

《承認、ヘラクレス》

 

「是は、日本の朝を担う戦いである」

《承認、ニチアーサー》

 

「是は、欲望を満たすための戦いである」

《承認、殺生院キアラ》

 

「是は、明日を掴むための戦いである」

《承認、藤丸立香》

 

 

 

《解き放て、オーブの力!》

絆繋がる円谷の剣(オーブスプリームカリバー)ーーーーーッ!!」

 

 

 

人類史の熱量に匹敵するほどの光の奔流が、偽の魔術王を飲み込む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人理修復 完了

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だからさっちゃんではなくゴルゴーンだ!」

「どうどう」

「人類史の熱量……。どうせならわたしが受け止めたかったですね」

「フォウ(それはアカン)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『憐憫』は未来に希望を見出した。

『回帰』はただの母となり。

『愛欲』は雌伏の時を過ごし。

『比較』は惰眠を貪る。

 

 

 

 

 

しかしカルデアの戦いはまだまだ続く。

 

 

 

 

 

「僕は、本物の立香に会いたい!」

 

立香たちの人理修復の旅が『ウルトラマンオーブ』という特撮テレビ番組として存在している世界。

 

 

 

 

 

「ここは……、現代日本か?」

 

ひとりの少年の願いによって町に降り立つ立香。

 

 

 

 

 

「立香ー、オーブに変身してー!」

「立香、変身してよー!」

「何なんだこの町は!?どうして皆俺がオーブだって知っているんだ!?」

 

新たな旅、新たな戦いが幕を開ける!

 

 

 

 

 

Fate/Urtra Order

 

亜種特異点 虚構具現都市・◾️◾️




ティアマトは虚数空間でウルトラの母に出会っていました。
彼女から最後に聞いた話
→破滅招来体がソロモンの遺体を奪って世界を滅ぼそうとしていること

メサイアカードを肩代わりしてヒロムの代わりに消えた陣。
指輪を肩代わりしてロマンの代わりに消えたゲーティア。
特命戦隊ゴーバスターズの最終話をイメージして書きましたがうまく表現できていたでしょうか?

四元素技の元ネタ
火…スタースクリームのナル光線キャノン(トランスフォーマー マイクロン伝説)
風…ライガーゼロイエーガーのイオンブースター(ゾイド)
水…勇気と希望の凄弓(モンスターハンター)
土…希望皇ホープのムーンバリア(遊戯王ゼアル)

最後の嘘予告。
「ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦」をイメージしています。
嘘予告を作った時点でネタが無くなったので今度こそ続きません。
ごめんなさい。

約1ヶ月の間、応援ありがとうございました。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第二部

お久しぶりです。
第二部のネタが思いついたので投稿します。
今も尚お気に入り登録していてくださる読者の皆様に感謝です。


ドォン!

 

「ぐわあぁぁぁっ!」

 

「なんだよ、これ…………っ!」

 

自身を守る障壁ごと吹き飛ばされていく同朋(キリシュタリア)を眺めながら、カドック・ゼムルプスは呆然と呟く。

 

自分たちは今、怪物と対峙していた。

自分が虫ケラになってしまったかと錯覚する程の巨躯。

全身を覆う闇のように深く黒い外殻。

無機質な黄色い発光器官。

悪魔のような翼と尻尾。

 

「ピポポポポポ…………ゼットォーーン……!」

 

滅亡の邪神、ハイパーゼットンと。

先程自分たちが虫ケラになってしまったかのようだと表現したが、今の自分たちはまさに踏み潰される直前の虫ケラそのものだ。

 

「こんな……、こんな筈じゃあ……」

 

補欠のマスターが二人きりで成し遂げた人理修復。

自分たちAチームが七人掛かりで出来ない筈が無い。

そう思っていたのに……!

 

「ゼットォーーン……!」

 

ハイパーゼットンの胸部が発光し、そこから凄まじい熱量を感じる。

その矛先は……、自分に向けられていた。

 

「カドック、危ない!」

 

「アナスタシア!」

 

自分のサーヴァントであるアナスタシアが自分を庇うかのように前に立つ。

彼女はハイパーゼットンの放つ熱を相殺しようと吹雪を巻き起こす。

だが……。

 

『無駄なことを……』

 

ハイパーゼットンを操るバット星人の声と共に発射される火球。

アナスタシアの冷気は火球に触れた瞬間に蒸発し、火球は何の抵抗も無く此方へ向かってくる。

温度にはマイナス273.15℃(絶対零度)という下限がある。

対して上限は存在しない。

一兆度の火球を防ぐ手段など、人類は持ち合わせていない。

 

カドックも、アナスタシアも、他のマスターやサーヴァントも、一人残らず火球に飲み込まれ、辺り一面は火の海と化した。

 

「ゼットォーーン……!」

 

ハイパーゼットンの雄叫びが、生命の燃え尽きた地に響き渡った。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

「ゲームオーバー、ね。だけどオルレアン(ハイパーゼットン)で全滅とは、思ったより早かったわね」

 

「そうだねお母さん。俺もロンドン(ガタノゾーア)まではすんなり行くと予想してたんだけど。それじゃあ彼らには冬木(クイーンモネラ)からやり直して貰うとしますか」

 

俺こと藤丸立香は、ティアマト(お母さん)やカルデア職員の人と共にカルデアのシミュレーターの操作を行う。

 

「ふむ、彼らの絶望に染まった表情を肴に嗜む麻婆は絶品だな」

 

そして俺の隣で激辛麻婆豆腐を頬張る言峰 綺礼さん。

 

査問会と同時にカルデアへ襲撃を仕掛けてきた武装集団。

彼らはカルデア職員に紛れ込んでいたキアラさんと愛歌さんによって返り討ちに遭った。

コヤンスカヤには逃げられたが、言峰さんはこうして麻婆を提供することでおとなしくなり、勢いそのままにAチームの七人も捕縛に成功する。

 

そして彼らの言い分を聞いてみたところ、

 

「自分たちの方がもっと上手く人理修復できる!」

 

とのことだったので、

 

「じゃあ実際にやってみろよ」

 

サーヴァント共々シミュレーションルームに放り込んで、俺と立花の人理修復の旅を体験してもらうことにした。

 

俺と立花より上手く人理修復できると言っていたので、俺たちの時より日数が掛かってしまったり現地の人達に被害が出たらゲームオーバーというルールでAチームによる人理修復が始まった。

 

マスター七人とサーヴァント七騎というだけあって、冬木は俺たちの時より数時間早くクイーンモネラ戦に突入そして撃破に至った。

 

しかしオルレアンで彼らは躓いた。

 

クイーンモネラを容易く撃破したことで悪い意味で勢いがついたのか、ジャンヌさんの啓示やウルトラマンゼロの忠告を無視してバット星人よりも先にハイパーゼットン・ギガントを撃破。

結果、ハイパーゼットン・イマーゴが誕生してしまいフルボッコの果てに全滅。

 

その結末は自業自得としか言えないが、下手したら俺たちも同じ末路を辿っていたかもしれない。

もしイマーゴが誕生してしまったら、ウルトラマンゼロと当時未熟なウルトラマンだった俺では敵わなかっただろう。

サーヴァントも後方支援担当のお母さん以外はメドゥーサ(さっちゃん)とエミヤさんしか居なかったし。

 

尚、彼らは特異点攻略の過程で使役サーヴァントを増やすことはできない。

俺たちは立香()、立花、マシュ、ティアマト(お母さん)ゴルゴーン(さっちゃん)、エミヤさん、ジャンヌさん、ジルさん、プロテア、スパルタクス、ヘラクレスさん、アーサーさん(ニチアーサー)、キアラさん、愛歌さんの合計十四人で人理修復を成し遂げた。

彼らもマスター七人とサーヴァント七騎で合計十四人。

 

俺たちより上手く人理修復すると言った以上、俺たちと同じかそれ以下の数のメンバーで攻略するのがルールだ。

キリシュタリアはカイニス以外にも契約しているサーヴァントが居るらしいが、彼自身が担当する異聞帯(ロストベルト)に置き去りになっているらしい。

 

一度ゲームオーバーとなってしまった以上、彼らは俺や立花より上手く人理修復できるとは口が裂けても言えなくなった訳だが、彼らには強制的に冬木から再チャレンジしてもらう。

コンティニューする度に敵を少しずつ強化していくことで、彼らの心を折ると同時に俺や立花が異聞帯(ロストベルト)を攻略する時間を稼ぐためだ。

 

今は立花がマシュと共にロシアを探索中で、俺は万が一に備えてカルデアに待機している。

次の異聞帯(ロストベルト)は俺がメインで攻略することになるだろう。

 

ちなみに本来ならこの場に居るべきロマンは今、ゴルドルフ所長とそれぞれカルデアの男性職員を率いてクッパ姫派とキングテレサ姫派に分かれて日夜争っている。

 

ついでに言うと俺はキングテレサ姫派だ。

あとでゴルドルフ所長に加勢しに行かないと……。

嗚呼、まさかロマンと敵対してしまう日が来るなんて……!

しかし今のロマンは人理修復中の時より生き生きとしているように見える。

ゲーティアもきっと満足してくれているだろう。

あとはロマンに三次元の嫁が居れば完璧なんだけど……。

 

『それなら私にお任せくださいなぁ〜。ロマン様をメロメロにして差し上げますわぁ〜』

 

なんだ、今の声は……?

 

「立香、どうかした?」

 

「……いや、何でもない」

 

褐色の肌にロバの耳を生やした女性が見えたように思えたが、気のせいだろう。




神霊相手にタイマンで勝利したというキリシュタリアですが、さすがにウルトラマンや歴代でも上から数えた方が早いラスボス怪獣の相手は荷が重かったようです。

・クリプターの捕縛について
愛歌とキアラに聖杯を持たせればウルトラマンキング並の奇跡を起こせるのではないでしょうか。

・コンティニューする度に強化される敵について
具体的には冬木だとデスフェイサーが現れて街中でネオマキシマ砲をブッパします。
オルレアンだとハイパーゼットンの成長が加速したり、ディレクターズカット版に登場した取り込んだ怪獣を怪獣兵器として復活させる能力が追加されたりします。
ロンドンだとシビトゾイガーや闇の三巨人が出現します。

異聞帯(ロストベルト)について
クリプター不在なので原作より難易度が低下しています。
カルデアからのバックアップも万全ですし。
シャドウボーダーは出番がありません。

・ロマンとゴルドルフの戦いについて
カレーメシのCMを思い浮かべていただければ。
今日もカルデアは平和です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

続・第二部

第二部続編です。
実は前話を投稿した直後に、本作タイトルのUltraの部分がUrtraとスペルミスしていることに気付きました。
最初の投稿から約一年越しに気付くとか恥ずかしい……。

※第二部ネタバレ注意



私はオフェリア・ファムルソローネ。

レイシフトAチームのメンバーの一人だ。

 

殺戮猟兵によるカルデアへの襲撃は失敗。

それどころか異聞帯(ロストベルト)に居た私たちまで捕まってしまった。

まさかカルデアに根源接続者が居たなんて……!

 

軽い事情聴取を受けたあと、私たちはサーヴァント共々シミュレーションルームに放り込まれた。

 

『これからAチームの先輩方には俺と立花の人理修復の旅を実際にやってもらいます。俺たちより上手くできると言うのならそれを証明して見せてください』

 

『わたしたちより短い期間と少ない被害で達成できたら先輩方の勝ち。わたしやお兄ちゃんを煮るなり焼くなり好きにすれば良いよ』

 

二人の言葉で奮起する私たち。

私たちの私たちによる私たちのための人理修復の旅が始まった。

 

だが、その旅は呆気なく幕を閉じた。

冬木を突破して勢いに乗った私たちは聖女と光の巨人の言葉に耳を貸さず、最悪の選択肢を進んでしまった。

滅亡の邪神が完全なる姿で誕生し、私たちは為す術なく蹂躙された。

 

気がつくと私たちは冬木に戻っていた。

そしてどこからともなく藤丸立香の声が聞こえる。

 

『ゲームオーバーです。残念でしたね。これで先輩方は俺と立花より上手く人理修復などできないと証明されました。全ての特異点を攻略するまで部屋から出られませんので、二回目のチャレンジ頑張って下さいね。やり直す度に敵が増えたり強くなったりするので注意して下さい』

 

この言葉でAチーム全員が察した。

彼らは私たちをここに閉じ込めて、各異聞帯(ロストベルト)の管理者不在となった空想樹を破壊するつもりなのだと。

 

挑発に言い返す時間すら惜しい。

私たちは再び冬木を抜けてオルレアンに突入した。

今度は忠告通り、バット星人を始末してからハイパーゼットンを撃破。

結果、ハイパーゼットンは復活せずオルレアンも攻略完了。

 

しかし第二の特異点でまた私たちは全滅した。

 

地球よりも遥かに巨大な人工天球から絶え間なく送り込まれて来るロボットの軍勢。

一体一体がウルトラマン並の巨体と戦闘力を有しており、ローマの兵士もろとも皆殺しにされた。

 

天球の守護者・ビートスターを相手に武力ではなく対話による接触を図るという選択に至るまで、私たちは何度も全滅し、その度に冬木・オルレアン・ローマを繰り返し巡った。

 

その過程で藤丸立香の言っていた「少しずつ増強される敵」というものを、私たちは身を以て味わった。

冬木の上空に巨大な戦艦が出現したのだ。

それがロボットに変形し、胸部から放つ黄色い破壊光線で街ごと吹き飛ばされた。

 

カルデア側の配慮だろうか。

のちに特異点内で拾った端末に入っていた情報によると、あれは「ネオマキシマ砲」という平行世界の人類が純粋な科学のみで生み出した兵器らしい。

他にも様々な怪獣のデータが手に入った。

 

一度攻略した特異点でも、難易度が上昇することでまた敗北してしまうようになってから、私たちの進軍速度は段々と落ち始めた。

 

そして初めて第三特異点を突破し、第四特異点に突入するまでのインターバルにおいて、藤丸立花とマシュがロシア……カドックの担当する異聞帯(ロストベルト)を攻略したという情報が藤丸立香によって(もたら)された。

 

証拠として破壊されたロシアの空想樹「オロチ」の前で記念撮影をしている藤丸立花とマシュの姿が私たちの前に映し出された瞬間、カドックは崩れ落ちた。

慰めの言葉のひとつでも掛けてあげたいところだが、時間は待ってくれない。

第四特異点が始まる。

 

そこでまたしても私たちは敗北を刻み付けられた。

 

ロンドンの地下から出現した古代遺跡。

その中心から姿を現す大いなる闇。

その名も邪神ガタノゾーア。

 

同じ邪神の名を冠するハイパーゼットンが生温く感じる程の絶望感。

ウルトラマンティガは石像に変えられ、私たちもガタノゾーアの吐き出す闇の霧に飲まれ一瞬で絶命した。

 

自身の異聞帯(ロストベルト)の崩壊。

邪神を目の当たりにして心の中に芽生えた闇。

立て続けに起きた衝撃的な出来事のせいで、次の挑戦ではカドックは全くと言っていいほど役に立たなかった。

カルデア側も彼をリタイアだと判断したのかカドックとアナスタシアを回収し、穴埋めとしてキリシュタリア様が契約している神霊を異聞帯(ロストベルト)から連れて来た。

根源接続者というものはなんでもアリなのだろうか……。

 

最初は根源接続者が居るから人理修復できたのかと思ったが、彼女が参入したのは第七特異点からだという。

つまり第六特異点にすら未だに辿り着いていない私たちが何を言ったところで言いがかりにしかならない。

 

キリシュタリア様と契約している神霊が参加したことで、この死のループともお別れ……この時の私はそう思っていた。

 

ガタノゾーアの体は非常に頑丈だった。

サーヴァント達の宝具も、ウルトラマンティガの光線技も、ガタノゾーアに傷ひとつ付けることができなかった。

 

そうして敗北と挑戦を繰り返している内に、とうとう第四特異点にも敵が増強される時が来た。

剛腕戦士ダーラム。

俊敏戦士ヒュドラ。

愛憎戦士カミーラ。

そして彼ら闇の三巨人が従える超古代怨霊翼獣シビトゾイガー。

 

私たちは一気に苦境に立たされた。

ガタノゾーアと闇の巨人に挟まれて何度も袋叩きに遭った。

更にシビトゾイガーが小柄な身体を活かして民家に侵入しロンドン市民の虐殺を行い、「藤丸兄妹の時より大きい被害を出す」という失敗条件を満たし易くなってしまった。

 

私は一度だけ、カミーラを魔眼で見た。

愛憎戦士という肩書きに興味があったからだ。

しかしその結果見えたカミーラの「可能性」は、とても悍ましいものだった。

ガタノゾーアが吐き出すものよりも更に強力な闇を身に纏い、巨大な獣へと変貌する。

その姿は人の悪意をこれでもかと濃縮したかのようなグチャグチャ具合で、とても言葉では言い表せない。

 

この「可能性」には、いくら私でも干渉できない。

形を持たないものを「ピンで留める」ことなど不可能だ。

 

愛憎……、愛しさと憎しみ。

どんな生き方をすればそれらの感情がこれほどの怪物を生み出すのだろう。

魔眼で間接的に見ただけで私は心臓が止まりそうになった。

アレが直接私の前に現れたら、間違いなく私は身も心も壊れてしまうだろう。

 

私はポケットの中から小さな防犯ブザーのようなものを取り出す。

これはカドックがリタイアした直後にマスター全員に配布された道具だ。

 

『リタイアしたくなったらそのボタンを押してね〜』

 

と、異聞帯(ロストベルト)の攻略に出た藤丸立香に代わって藤丸立花が言っていた。

他のメンバーがすぐに投げ捨てたり踏み潰したりする中、私だけは持ったままだった。

 

このままではいずれアレを直視する時が来てしまう。

でもキリシュタリア様を裏切るようなことができるわけ……!

 

そうして悩んでいる内に、藤丸立香が私の担当する異聞帯(ロストベルト)を攻略したという情報が届いた。

私たちがもたついている間に異聞帯(ロストベルト)を二ヶ所も……!

 

彼ら兄妹とマシュなら、本当に全ての異聞帯(ロストベルト)を攻略して、あらゆる危機から世界を救ってみせるのかもしれない。

私の魔眼でも見れない光景を生み出せるのかもしれない。

 

私は決心した。

だけどそれは決してさっきまでの迫り来る恐怖からの逃避ではなく、未来への希望を見出しての選択だ。

 

キリシュタリア様、ご期待に添えず申し訳ありません。

だけど私は……!

 

私はゆっくりと、しかし力強くボタンを押した。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

空想樹を破壊してカルデアに戻って来た俺を出迎えたのは、Aチームの一人のオフェリアさんだった。

 

「オフェリアさん、貴女がここに居るということは……」

 

「いいえ、私たちAチームは未だに人理修復を成し遂げてはいないわ。私はリタイアしたからここに居るの」

 

そうだったのか……。

しかし怪獣相手に何度もボロ雑巾にされた割に意外と落ち着いているように見える。

 

「貴方にお願いがあるの」

 

「…………え?」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

空想樹を破壊しても消滅しない北欧の異聞帯(ロストベルト)

そこに俺はオフェリアさんと護衛のさっちゃん、そしてオフェリアさんのサーヴァントであるシグルドを伴って戻って来た。

 

この異聞帯(ロストベルト)はスルトの暴走によって神々の黄昏(ラグナロク)が破綻したことによって誕生した。

スルトを倒さない限り、この異聞帯(ロストベルト)は存在し続ける。

そしてそのスルトは、シグルドの霊基に潜り込みオフェリアさんのサーヴァントとして現界していた。

 

「さあ、黄昏の時だ……」

 

シグルドという外殻を破り、正真正銘のスルトとして顕現する巨人の王。

奴を倒すことが、オフェリアさんから頼まれた「お願い」だ。

 

「さっちゃん、オフェリアさんをお願い」

 

「一人でやれるのか、立香?」

 

「やってやるさ。オフェリアさんの運命は、俺が変える!」

 

オーブリングを取り出し、二枚のカードをスキャンする。

 

「アルトリアさん!」

『謎のヒロインXX』

 

「永夢さん!」

マイティブラザーズXX(仮面ライダーエグゼイド)

 

「未知なるXXの力、お借りします!」

『フュージョンアップ!』

 

『ウルトラマンオーブ エックスカルテット!』

 

「ノーコンティニューで、クリアしてやるぜ!」




無理ゲーと化した第四特異点。
クリプター達がロンドンの住民の心に希望の光を灯してグリッターティガを誕生させるのは厳しいんじゃないですかね。

オフェリアの魔眼で察しているかもしれませんが、リタイアが重なるとさらに難易度が上昇します。
カミーラとガタノゾーア、どちらか一方を倒すともう一方がデモンゾーアに進化するという鬼畜仕様。

とりあえず書けるのはここまで。


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。