ラブライブ!EXTRAサンシャイン!! (naogran)
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オリ主・オリキャラ紹介

朝霧漣(あさぎりれん)

 

出身地・東京都千代田区

生年月日・6月12日

年齢・27歳

血液型・A型

身長・176Cm

体重・57kg

性格・軽い、マニアック

得意料理・オムライス、ハンバーグ

 

好きな食べ物・カルボナーラ、寿司、魚介ラーメン

苦手な食べ物・きな粉

 

モデル・荒井敦史

 

髪型・青メッシュでメンズウルフカット

 

私服・白い服、赤いジャケット、青のジーンズ、白のスニーカー。

 

2人組アイドルユニット「EXTRA」のメンバー。

運動やアクロバットやブレイクダンスが得意。

ダンス能力も高い。

同じメンバーの千幸とは幼馴染み。

過去に鷹崎財閥の令嬢・鷹崎楓を救った事がある。

4年前から東條希と交際している。

 

愛車バイク・ボンネビルT120

愛車カー・CX-8

 

家族構成・愛美(アイドルの姉)

     IT企業主任の母

     IT企業部長の父

 

イメージCV・荒井敦史

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城戸千幸(きどかずゆき)

 

出身地・東京都千代田区

生年月日・10月2日

年齢・27歳

血液型・AB型

身長・169cm

体重・56kg

性格・元気

得意料理・中華料理

 

好きな食べ物・エビチリ、おでん

苦手な食べ物・エスプレッソ珈琲、ごぼう

 

モデル・池岡亮介

 

髪型・赤メッシュで癖っ毛

 

私服・オレンジの服、黄色のジャケット、白のジーンズ、青のスニーカー。

 

2人組アイドルユニット「EXTRA」のメンバー。

ローラースケートやアクロバットが得意。

同じメンバーの漣とは幼馴染み。

絵心が上級であり、中学時代のイラストコンテストで金賞を獲得してる。

姉が2人居り、2人も音ノ木坂学院の卒業生で長女の姉が生徒会副会長で次女の姉が生徒会書記をやっていた。

現在も漣と同居生活している。

3年前に自動車免許を取ってる。

実は声優オタクである。

4年前から南ことりと交際している。

 

愛車バイク・トライグライドウルトラ

愛車カー・スイフト

 

以前乗ってたバンディット1250F ABSは2年前に壊れた為、トライグライドウルトラを購入した。

 

家族構成・菜津美(アイドルの長女の姉)

     飛鳥(アイドルの次女の姉)

     イラストレーターの母

     画家の父

 

因みに漣の両親と自分の両親は幼馴染み同士である。

 

2年前、ある事情で姉の飛鳥がアイドルを引退している。

 

イメージCV・池岡亮介

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EXTRA(エクストラ)

 

朝霧漣と城戸千幸の幼馴染み同士で結成された2人組の男性アイドルユニット。

数々のヒット曲を誕生させた大人気アイドル。

シングル売上累計は数千万枚を超えてる。

デビューの切っ掛けは、2人が高校卒業した翌日に六本木で社長にスカウトされた。

デビュー2ヶ月後ににマンションから千代田区にある豪邸へ引っ越ししてる。

嘗て音ノ木坂学院スクールアイドル『μ`s』の顧問として彼女達を育て、共にラブライブへ歩んで行った。

そして浦の星女学院から依頼を受け、内浦へ赴いた。

高海千歌の実家である旅館『十千万』で住む事になった。

今でも元μ`sのメンバー達との親交が深い。

μ`sをラブライブ優勝まで導いた功績が讃えられ、東京スクールアイドルワールド運営委員会からスクールアイドル応援大使を拝命された。

自分達のファンのみならず、スクールアイドルファンからの人気も高い。

更に鷹崎財閥との親交が深い。

 

1stシングルのColorless Imagesは、初登場で3ヶ月連続オリコン1位を記録している。

 

1stアルバムのIDIOSは、初登場で4ヶ月連続オリコン1位を記録している。

 

現在でも多くのバラエティや、ドラマ、映画などマルチに活躍中。

 

年収・5億円

 

所属事務所・STAR RING

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EXTRA楽曲

 

1・Colorless Images

2・Supernova

3・夢で逢えたなら・・・

4・ゼロ

5・YOUR SONG

6・RAY

7・蛹

8・TOW AS ONE

9・2℃目の彼女

10・嘘

11・キボウノカケラ

12・虹を待つ人

13・Life is Beautiful

14・ヒカリノキズナ(未発売)

 

1stアルバム・IDIOS

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『仲良し8人組』

 

リーダー・朝霧漣

 

命名者・松岡雄一

 

朝霧漣、城戸千幸、中原美津姫、梁崎鈴歌の幼馴染み4人組と、宮内昂汰、松岡雄一、桜庭杏菜、加賀本アリスの幼馴染み4人組の8人が中学時代に結成した仲良しグループ。

 

中学時代から一緒に弁当食べたり、遊びに行ったりするなどした。

 

更に色々な不祥事やいじめなどを解決して行った。その為か、周りの不良やいじめっ子達から恨まれた事があったが、反論出来ない言葉で止めを刺し続けたと言う。

 

今でも1ヶ月に1回は飲み会などをしている。

 

更に2ヶ月に1回は元μ`sの皆と若洲公園キャンプ場でグループキャンプをしている。

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『矢澤にこ』

 

年齢・22歳

身長・164cm

血液型・A型

誕生日・7月22日

星座・蟹座

好きな食べ物・お菓子

嫌いな食べ物・辛いもの

 

得意料理・チーズハンバーグ

 

STAR RING所属アイドル。

アイドルを目指して日夜励んでいる、正真正銘のアイドルオタク。

音ノ木坂学院スクールアイドルグループ「μ`s」の元メンバー。

5年前にSTAR RING社長である星野倫子からスカウトを受けた。

同じ所属アイドルの小幡忍とは犬猿の仲であるが、その分仲良し。

相変わらず失敗も多く意外にドジッ子。

今も人気は止まらず、映画やドラマやバラエティやCM等の出演が多くなってる。

「にっこにっこにー」が合言葉。

 

去年の夏に自動車免許を取得し、漣と千幸からラパンをプレゼントされた。

 

年収・3億円

 

CV・徳井青空

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赤崎花苗(あかざきかなえ)

 

出身地・北海道札幌市

生年月日・3月2日

年齢・22歳

血液型・B型

身長・152Cm

性格・明るい

得意料理・オムライス

 

モデル・蒼波純

 

髪型・茶髪でポニーテール

 

私服・黒い服、白いスカート、茶色のスニーカー

 

STAR RINGに所属するアイドル。

小学生の頃、家族の勧めでオーディションを受け、見事合格して所属した。

デビュー当時は中学生だった。

小学校卒業と同時に父親から単身上京を勧められ、東京の中学校を通った。

現在もSTAR RINGの寮に住んでる。

実はμ`sの大ファンであり、μ`sのライブがあれば欠かさず観に行ったと言う。

高校卒業後、アイドル活動を本格的に始めた。

 

年収・1億

 

イメージCV・結名美月

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小幡忍(こばたしのぶ)

 

出身地・東京都大田区

生年月日・1月22日

年齢・19歳

血液型・O型

身長・150Cm

性格・プライドが高い、素直じゃない

得意料理・無し

 

モデル・西崎芽依

 

髪型・黒髪でショートカット

 

私服・青い服、黒いズボン、オレンジのスニーカー

 

STAR RINGに所属してるアイドル。

アイドルになろうとしたが、母に猛反対された。

しかし父親が「やってみても良いだろう」と許され、アイドルになる事を認められた。

実は父親は嘗てアイドル志望だった為、アイドルになる事を許された。

小学校の頃にオーディションを受け、見事合格してデビューした。

合格で母親も認めて貰い、今でも仲良し。

矢澤にことは犬猿の仲。

更にプライドが高く、中々素直になれない性格。

最初は朝霧漣と城戸千幸の事を認めなかったが、現在は本格的に認めてる。

現在は高校を卒業し、本格的にアイドル活動を開始。

今でもツンデレな性格。

 

年収・6000万

 

イメージCV・木戸衣吹

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宮部里奈(みやべりな)

 

出身地・東京都台東区

生年月日・5月11日

年齢・15歳

血液型・AB型

身長・147Cm

性格・礼儀正しい

得意料理・フレンチトースト

 

モデル・九条悠

 

髪型・青髪

 

私服・赤いワンピース、黒いローファー

 

STAR RINGに所属してる女子高生アイドル。

実家が巨大ショッピングモールを経営しているお嬢様。

たまたま見た雑誌でアイドルに憧れを持ち、STAR RINGのオーディションを受けて合格した。

とても礼儀正しく、誰でも敬語で話す。

現在は高校を通いながら巨大ショッピングモールの手伝いとアイドルを続けてる。

 

年収・7000万

 

イメージCV・日高里菜

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海老原麻衣(えびはらまい)

 

出身地・埼玉県さいたま市

生年月日・10月11日

年齢・27歳

血液型・A型

身長・167Cm

性格・熱血

得意料理・カレー

 

モデル・入来茉里

 

髪型・茶髪

 

私服・ジャージ、ホットパンツ、青いスニーカー

 

STAR RINGのレッスン講師。

以前はスポーツトレーナーだったが、先輩トレーナーの嫌がらせにやられ、辞めてしまった。

公園でダンスをやってると、たまたま見たEXTRAの元マネージャーの松山博之からスカウトを受け、レッスンの講師を務め始める。

指導はとても分かりやすく教えてる為、アイドル達から慕われてる。

レッスン講師が天職だとコメントしている。

 

年収・8000万

 

イメージCV・中津真莉

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牧野可憐(まきのかれん)

 

出身地・群馬県前橋市

生年月日・7月23日

年齢・23歳

血液型・O型

身長・159Cm

性格・努力

得意料理・パスタ

 

モデル・森高愛

 

髪型・紺髪でツインテール

 

私服・紫のワンピース、赤いジーンズ、赤いスニーカー

 

STAR RINGに所属するアイドル。

高校1年の頃に友人から誘われてオーディションを受けた。その後合格してデビューした。

一緒にオーディションを受けた友人は落選したが、別のアイドルオーディションに合格出来た。

花苗の先輩。

大学を通いながらアイドル活動をしている。

 

年収・7000万

 

イメージCV・芹澤優

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橋爪涼(はしづめりょう)

 

出身地・東京都新宿区

生年月日・8月18日

年齢・25歳

血液型・A型

身長・169Cm

性格・優しい、天然

得意料理・ほぼ全般

 

モデル・小池唯

 

髪型・赤髪でロングカット

 

私服・白い服、緑のジャケット、青いハーフパンツ、黒いヒール

 

STAR RINGに所属してるアイドル。

将来は教師だったが、父親からSTAR RINGのオーディションを紹介されてアイドルになった。

父親から「楽しい事をやれば良い」と言われたからだった。

3人の妹がおり、とても面倒見の良いお姉さん的存在。

大学卒業後もアイドルを続けてる。

 

年収・8000万

 

イメージCV・州崎綾

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黄川田蘭(きかわだらん)

 

出身地・静岡県生まれ東京育ち

生年月日・2月10日

年齢・19歳

血液型・O型

身長・151Cm

性格・ムードメーカー

得意料理・おにぎり

 

モデル・秋奈

 

髪型・黒髪でショートカット

 

私服・黄色い服、赤いスカート、黄色い靴

 

STAR RINGに所属してる女子大生アイドル。

3歳の頃に家族と共に上京した。

オーディションを受けて、小幡忍と一緒に合格した。

小幡忍とは嘗て同じ中学に通っていた元同級生。

運動が少し苦手である。

幽霊が苦手。

現在は大学とアイドルの両立をしてる。

 

年収・7000万

 

イメージCV・本渡楓

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石黒美春(いしぐろみはる)

 

出身地・千葉県千葉市

生年月日・6月21日

年齢・19歳

血液型・B型

身長・149Cm

性格・ほんわか

得意料理・チャーハン

 

モデル・小栗有以

 

髪型・金髪でツンテール

 

私服・黒い服、水色のスカート、黒いストラップパンプス

 

STAR RINGに所属してる女子大生アイドル。

中学の頃にSTAR RINGのオーディションに合格した。

花苗と可憐と同じ高校に通っていた後輩。

疲れた後に寝る事がある。

もふもふした動物が好きであり、家にラグドールとポメラニアンを飼ってる。

高校卒業後、本格的にアイドルを開始。

 

年収・6000万

 

イメージCV・原田彩楓

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松山博之(まつやまひろゆき)

 

出身地・神奈川県横浜市

生年月日・4月19日

年齢・29歳

血液型・O型

身長・171Cm

体重・58kg

性格・努力

得意料理・ハンバーグ カレー

 

好きな物・ドライブ、心霊番組、犬

好きな食べ物・ハヤシライス、珈琲

苦手な物・星野倫子社長(テンションに付いて行けない。)

苦手な食べ物・ゴーヤ

 

モデル・富田翔

 

髪型・緑髪でパーマ

 

私服・黄色の服、緑のジャケット、灰色のジーンズ、黄色の靴

 

STAR RINGの従業員であり、EXTRAの元マネージャー。

横浜出身で現在は千代田で一人暮らし。

父親の勧めで横浜の芸能大学に通った。卒業後に東京へ上京。

英語が得意で英語検定1級の実力者。

母が霊媒師である為、生まれつき霊感を持っている。

最近髭を生やしてる。

現在はマネージャーを引退し、STAR RINGで作曲家として活躍。

 

愛車のバイク・Z2

 

愛車の車・アクア

 

家族構成・女優の妹、霊媒師の母、作曲家の父。

 

年収・9000万

 

イメージCV・細谷佳正

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江崎由佳(えざきゆか)

 

出身地・沖縄県那覇市

生年月日・9月12日

年齢・28歳

血液型・AB型

身長・169Cm

体重・57kg

性格・努力

得意料理・ソーキそば、サーターアンダギー

 

モデル・安座間美憂

 

髪型・ポニーテール

 

私服・赤いブラウス、白いスカート、白いローファー

 

STAR RINGの従業員で、EXTRAの新しいマネージャー。

高校卒業と同時に家族全員で上京し、IT企業で働いていたが、上司からのパワハラやセクハラに耐え切れず、入社して1年で辞めてしまった。

辞めたその翌日にSTAR RINGのマネージャーの求人を偶々発見して面接をした。

するとすぐに合格となり、マネージャーを引退した松山を後継してEXTRAのマネージャーになった。

実はEXTRAのファンであり、2人を生で見た瞬間に興奮した事がある。

前の職場のパワハラ上司は、江崎が辞めた翌日に女子小学生を性的行為をして逮捕されてしまった。

上司は調べに対して、「元部下が良い会社に転職した事に腹が立ち、ストレス発散でやった。」と下らない供述した。

この時彼女は「ざまぁみろクソ上司」と罵った。

 

愛車の車・CX-5

 

家族構成・会社員の父親、主婦の母親、祖父母

 

年収・8000万

 

イメージCV・佐藤利奈

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星野倫子(ほしのりんこ)

 

出身地・千代田区

生年月日・12月12日

年齢・不明

血液型・AB型

身長・162Cm

体重・56kg

性格・元気、活発

 

モデル・高橋美佳子

 

髪型・茶髪でツインテール

 

私服・白い服、赤のショール、赤のロングスカート、黒の靴

 

朝霧漣と城戸千幸が所属するアイドル事務所「STAR RING」の社長。

外見はとても若く、20代くらいの顔立ち。年齢は不明。

父が元STAR RINGの社長であり、1年前に父が新しく設立した事務所の社長をしており、それを受け継ごうと自ら社長を志願した。

妹がおり、STAR RINGの副社長を務めている。

仕事に関しては敏腕であり、アイドル達を人気者にさせる程である。

 

愛車・N-BOX

 

家族構成・事務所社長の父、STAR RING副社長の妹。

 

母は妹を産んで急逝した。

 

イメージCV・高橋美佳子

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STAR RING(スターリング)

 

種類・株式会社

 

資本金・ 3億円

 

イメージモデル・ベリーベリープロダクション

 

所属アイドル数・無名を含んで30人。

 

従業員・35人

 

アイドルユニット「EXTRA」の朝霧漣と城戸千幸が所属する超待遇の良いアイドル事務所。

場所は千代田区にある。

小さな会社だが、これまで輩出した人気アイドルは数百にも及ぶ。

所属オーディションでは、厳選された者しか所属出来ない程である。

最近ではスカウト制度を始め、朝霧漣と城戸千幸が初のスカウトアイドルになった。

所属アイドルは女性が基本だったが、朝霧漣と城戸千幸が初の所属男性アイドルとなった。

元々は星野倫子の父親が社長としてやってたが、父親が別の場所に事務所を建てた為、娘である倫子に社長の座を、倫子の妹に副社長の座を譲った。

現在でも資本金が増資してる。

更に漣と千幸との親交が深い鷹崎財閥がスポンサーを拝命している。

かなりアットホームな事務所であり、漣と千幸も『高校時代の雰囲気が似ている』と言い、ここが気に入っている。

 

男性アイドル・朝霧漣、城戸千幸(EXTRA)

 

女性アイドル・矢澤にこ、赤崎花苗、小幡忍、宮部里奈、牧野可憐、橋爪涼、黄川田蘭、石黒美春

 

社長・星野倫子

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鷹崎楓(たかさきかえで)

 

出身地・台東区

生年月日・6月2日

年齢・20歳

血液型・AB型

身長・157cm

体重・50kg

性格・お淑やか

 

モデル・工藤美桜

 

髪型・黒髪でツインテール

 

鷹崎家財閥の令嬢。

誰に対しても丁寧な口調で話す。

音ノ木坂学院の卒業生。

中学の時、トラックに轢かれそうになった時に漣に助けられた事があり、その時から漣と親しくなった。

現在は鷹崎財閥の貢献と、両親の勧めのモデルをやっている。

毎年に自分の誕生パーティーがあり、漣と千幸、更にμ`sの皆が来るのを楽しみにしている。

許婚が居り、相手は幼馴染みで鉄道会社の御曹司。

 

イメージCV・藤田茜

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鷹崎美雪(たかさきみゆき)

 

出身地・台東区

生年月日・7月11日

年齢・非公開

身長・170cm

体重・52kg

性格・お淑やか、天然

 

モデル・大西沙織

 

髪型・黒髪でロングストレート

 

鷹崎財閥社長の妻で楓の母親。

幼い頃から病弱で入院する事が多い。

実は音ノ木坂学院のOGである。

学生時代は容姿端麗で、校内のみならず、他校の生徒(主に男子生徒達)の人気も高かった

西木野総合病院で入院中に漣と出会った。

現在は寛解されており、元気に生活している。

今でも漣や千幸の親交は続いている。

 

イメージCV・米澤円

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鷹崎昌宏(たかさきまさひろ)

 

出身地・台東区

生年月日・10月24日

年齢・40歳

身長・175cm

体重・59kg

性格・仕事熱心、家族思い、部下思い

 

モデル・松田悟志

 

髪型・黒髪でショート

 

家族構成・娘の楓

     妻の美雪

     専務の弟

     学校関係の妹

 

鷹崎財閥の社長で、楓の父親で美雪の夫。

仕事が多いが、それでも妻と娘の事を思って励んでる。

妻の相手と娘の命を助けてくれた漣に小切手を渡した事がある。

父親が社長していた頃の会社・鷹崎コーポレーションはブラック企業だったが、父親が病気を患ってしまった。

後に自分が社長に就任した直後に元のホワイト企業に戻し、社員達や部下達からの信頼が厚い。

彼の父親は利益を優先していたが、ホワイト企業に変えたと同時に喧嘩となり、『利益を目的としないお前が社長になるな!』と言われたが、『利益より社員や部下達の気持ちを理解しろ!』と押し通した。

現在でも鷹崎財閥の社長を務めており、大きな成功を収め続けている。

部下達や若い社員達を温かく見守っており、『健全な社員こそ会社の宝』と思っている。

更に会社の収益の一部を被災地に寄付したりもしている。

EXTRAの2人との深い親交が続いており、4年前に2人の所属事務所STAR RINGのスポンサーとして拝命した。

毎年、自分と妻の美雪と娘の楓の誕生会を主催しており、漣と千幸、更にμ`sの皆に毎年招待状を送っている。

兄弟に弟と妹が居り、弟は鷹崎コーポレーションの専務を務めており、妹は学校関係者。

楓に許婚が居り、許婚の父親とは親友同士。

 

イメージCV・松田悟志

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鷹崎(たかさき)コーポレーション」

 

種類・株式会社

 

資本金・ 4000億円

 

年収・896万円

 

イメージモデル・本田技研工業

 

社長・鷹崎昌宏

 

社員数・15000人

 

創設者・鷹崎伸明

 

出勤時間・9時〜18時

 

時給・1050円

 

有給休暇・あり。

 

休日・土日祝

 

長期休暇・GW、お盆休み、年末年始。

 

臨時休業・台風、大雨洪水警報、大雪警報

 

70年続く鷹崎財閥が営業する巨大企業。

場所は港区にある。

会社自体はホワイト企業だったが、昌宏の父の行動でブラック企業に変わってしまった。

だが父が病に倒れた直後に昌宏が社長に就任し、元より上の超ホワイト企業に変えた。

ブラックだった時期は社員数が激減したが、社長になった昌宏が、辞めてしまった元社員達に直接謝罪と激励を送ったお陰で、全員が戻ってくれた。

今でも社員達の士気が上昇中。

社長である昌宏は心から社員達を大切にしている。

更に守谷海水浴場付近にホテルがあり、社員達が夏でバカンスを楽しめるように交通費や宿泊費などを提供している。

そして、STAR RINGのスポンサーも兼ねている。



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プロローグ「舞い降りた依頼」

朝霧漣と城戸千幸は人気アイドルユニット「EXTRA」のメンバー。

彼らは今でも人気を博している。

そんな彼らに1つの手紙が来た。


アイドル事務所STAR RING・社長室。

 

漣「何ですか社長?」

 

千幸「俺達に何か?」

 

この2人がEXTRAの朝霧漣と城戸千幸である。

 

星野「実はね、うちの事務所にこの手紙が来たの。」

 

彼女は星野倫子。STAR RINGの社長である。1枚の手紙を見せる。

 

漣「手紙?」

 

 

 

 

『人気アイドルEXTRAへ、我が学院にスクールアイドルが誕生しようとしています。μ`sの顧問の経歴を持つEXTRAに、顧問を依頼します。是非お願い致します。浦の星女学院理事長。』

 

 

 

 

漣「浦の星女学院・・・静岡の内浦にある女子校だな。」

 

千幸「だが彼処、生徒数が少ない学校だよな。」

 

漣「ああ。」

 

星野「よく知ってるね2人共。」

 

漣「ええ、親友の宮内から聞いた事があります。彼奴幼い頃内浦に住んでた時期があったって。」

 

千幸「しかも理事長からの直々の依頼とは・・・もしかして、俺達静岡へ行く必要ですか?」

 

星野「勿論よ。」

 

千幸「でも、今後の活動とかは?」

 

星野「大丈夫。その事なら既に他の会社に報告しておいたから。」

 

漣「社長何時の間に・・・」

 

星野「だから何時でも内浦に行けるわよ。」

 

千幸「それで、何時から行くんですか?」

 

星野「来週からだね。それまでに準備していてね。」

 

漣「それと、俺達内浦の何処に住めば良いんですか?」

 

星野「学校に近い旅館があるの。そこに連絡しておいたわ。」

 

漣「旅館ですかぁ。何か贅沢ですね。」

 

 

 

 

 

 

レッスンスタジオ。

 

にこ「え?内浦に?」

 

同じ事務所に所属している人気アイドル「矢澤にこ」。彼女はスクールアイドルμ`sの元メンバーで、社長にスカウトされ、今は人気アイドルとして活躍中。

 

漣「ああ。内浦にある浦の星女学院の理事長から依頼でな、新しいスクールアイドルが誕生したそうだ。」

 

にこ「スクールアイドル・・・懐かしいわね。」

 

千幸「あの時は色々楽しかった記憶があったな。」

 

漣「全くだ。穂乃果達は今どうしてるかな?」

 

にこ「それぞれ頑張ってるわよ。」

 

漣「そうか。」

 

 

 

 

 

 

そして1週間後。

 

漣「じゃあ社長、行って来ます。」

 

千幸「皆も、行って来る。」

 

星野「行ってらっしゃい。」

 

にこ「来年には帰って来てね。」

 

漣「ああ。来年には帰れば良いな。」

 

花苗「頑張って下さい!漣さん、千幸さん!」

 

忍「せいぜい頑張りなさいね。」

 

里奈「気を付けて下さいね。」

 

麻衣「向こうでの活動、期待してるわよ。」

 

可憐「ファイト全開だよ!」

 

涼「また会えると良いわね。」

 

蘭「漣さん千幸さん、頑張ってね。」

 

美春「あんまり寝たらダメだよ?」

 

千幸「声援ありがとな。忍はもうちょっと素直にした方が良いかもな。」

 

忍「別に良いでしょ!」

 

漣「じゃあ皆、行って来ます!」

 

全員「行ってらっしゃい!」

 

2人はバイクに跨って、アクセルを捻って内浦へ向かう。

 

 

 

 

 

 

東名高速道路。漣と千幸がインカムマイクで会話してる。

 

漣「スクールアイドルは今も絶えないな。」

 

千幸「だな。μ`sが懐かしく感じるな。」

 

漣「もう5年経ったのか〜。早いもんだな。」

 

 

 

 

 

 

そして2人は静岡に到着した。

 

漣「やっと静岡に着いたか。えっと、内浦の旅館は・・・」

 

千幸「この先を真っ直ぐだな。」

 

漣「じゃあ行くか。」

 

 

 

 

 

 

内浦にあるとある旅館。

 

漣「十千万。」

 

千幸「ここが俺達が住む旅館かぁ。結構良い雰囲気だな。」

 

 

 

 

 

 

そして十千万の女将に部屋を案内された。

 

漣「ここかぁ〜。景色が綺麗だな〜。」

 

千幸「確かに。社長良い旅館に住まわせてくれて、感謝しなきゃな。」

 

漣「じゃあ俺ちょっと、旅館内を回って来るわ。」

 

千幸「おう。」

 

 

 

 

十千万内。

 

漣「良いな〜こう言うの。」

 

するとその時。

 

???「あ。」

 

漣「ん?」

 

1人のオレンジの髪色をした女子生徒にぶつかった。

 

女子生徒「わあああ!!」

 

ぶつかった女子生徒が後ろに倒れた。

 

漣「あ、大丈夫?」

 

女子生徒「いたたた・・・あ、はい。大丈夫です。」

 

漣「良かった。」

 

女子生徒「ん?」

 

漣「ん?どうした?」

 

女子生徒「・・・もしかして、EXTRAの朝霧漣さん?」

 

漣「そうだけど?」

 

女子生徒「あのμ`sの顧問もやった人気アイドルの?」

 

漣「そ、そうだけど。」

 

女子生徒「やっぱり!あのμ`sの顧問のEXTRAだ!!」

 

漣「ど、どうしたの君?」

 

女子生徒「あ!ごめんなさい。私、浦の星女学院2年の高海千歌です!」

 

漣「浦の星女学院って・・・あの浦の星女学院の?」

 

千歌「え?知っているんですか?」

 

漣「俺、その学校のスクールアイドルの顧問を依頼されてここに居るんだけど。」

 

千歌「それって、私達の事ですか?」

 

漣「え?君が?」

 

千歌「はい。Aqoursって言います。」

 

漣「Aqours・・・ねえ、そのAqoursのメンバー達と話しをしたいんだけど。」

 

千歌「あ、はい。うちに来てます。」

 

漣「うち?」

 

千歌「ここの旅館、私の家なんです。」

 

漣「へぇ〜、実家が旅館なんて凄いな。」

 

千幸「トイレトイレっと。」

 

漣「お、おい千幸。」

 

千幸「ん?漣?どったの?」

 

トイレに向かう途中の千幸を発見した。

 

漣「丁度良い。浦の星女学院の生徒でスクールアイドルをやっている子と遭遇したんだ。」

 

千幸「お!マジか!」

 

漣「ああ。この後対面したいんだ。」

 

千幸「そうか。ちょっとトイレ行って来る。」

 

漣「ああ。」

 

トイレへ直行する千幸。

 

千歌「あの、今の人って・・・」

 

漣「俺と同じEXTRAの城戸千幸だ。」

 

千歌「やっぱり!」

 

 

 

 

 

 

そしてEXTRAは、Aqoursのメンバーと対面。

 

漣「君達は3人なんだね。」

 

千歌「はい。」

 

曜「初めまして。渡辺曜です!ヨーソロー!」

 

千幸「個性強いね。」

 

梨子「あ、初めまして。桜内梨子です。」

 

漣「ああ。宜しく。改めて宜しくね。EXTRAの朝霧漣だ。」

 

千幸「同じくEXTRAの城戸千幸だ。」

 

曜「お2人はどうしてうちの学校に?」

 

漣「実は、俺達が所属してる事務所にこの手紙が。」

 

STAR RINGに送られた手紙を見せる。

 

曜「この手紙、鞠莉さんからだね。」

 

漣「鞠莉さん?」

 

梨子「小原鞠梨さん。私達の先輩で、理事長をやってるんです。」

 

漣「先輩が理事長!?」

 

千幸「学生が理事長なんて初めて聞いたぞ・・・」

 

千歌「それで、何時から顧問を始めるんですか?」

 

漣「え?ああ、取り敢えず明日から活動を始める。」

 

千幸「同じアイドル同士、頑張ろうぜ。」

 

千歌「はい!宜しくお願いします!」

 

漣「それと、俺達に敬語はいらない。普通に接してくれ。」

 

千歌「じゃあ、改めて宜しくね!漣さん、千幸さん!」

 

曜「宜しく!」

 

梨子「宜しくお願いします。」

 

こうしてEXTRAは、再びスクールアイドルの顧問を始めるのだった。

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
       渡辺曜:斉藤朱夏

      矢澤にこ:徳井青空
      赤崎花苗:結名美月
       小幡忍:木戸衣吹
      宮部里奈:日高里菜
     海老原麻衣:中津真莉
      牧野可憐:芹澤優
       橋爪涼:洲崎綾
      黄川田蘭:本渡楓
      石黒美春:原田彩楓

      星野倫子:高橋美佳子

次回「ふたりのキモチ」


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shiny.1「ふたりのキモチ」

浦の星女学院1年生の国木田花丸は、小さい頃から隅っこで遊ぶ目立たない子だった。運動も苦手だったし、学芸会では木の役で、段々、1人で遊ぶようになっていった。本を読むのが大好きになっていた。




そして中学時代の時。

図書室は何時か、花丸の憩いの場所となり、読む本の中で、何時も空想を膨らませていた。するとチャイムが鳴り始めた。読み終わった時ちょっぴり寂しい気持ちになったが、彼女は本があれば大丈夫だと思ってた。すると本のページを捲る音が聞こえた。

花丸「ん?」

???「うわっ!」

赤い髪のツインテールの少女が居た。彼女の名前は黒澤ルビィ。花丸の大切な親友である。


そして浦の星女学院では、スクールアイドル部が承認され、部室が出来上がった。

 

千歌「これで良し!」

 

部室の入り口の上にプレートを置く。

 

梨子「それにしても、まさか本当に承認されるなんて。」

 

曜「部員足りないのにね。」

 

千歌「理事長が良いって言うんだから良いじゃない。」

 

漣「良いって言うか・・・ノリノリだったなあの理事長ちゃん。」

 

千幸「でも良いじゃねえか。ここで新たな活動が出来る訳だし。」

 

漣「まぁそうだな。」

 

そこに漣と千幸も居た。今朝手続きを済ませて来たのだった。

 

梨子「でもどうして理事長は私達の肩を持ってくれるのかしら?」

 

千歌「スクールアイドルが好きなんじゃない?」

 

漣「それだけで承認するなんて、ただの親バカみないな感じだな。」

 

千歌「兎に角入ろうよ!」

 

 

 

 

部室に入った瞬間、3人は固まった。何故なら・・・

 

漣「ガラクタばかりだな。」

 

梨子「片付けて使えって言ってたけど・・・」

 

千歌「これ全部ーーーー!?」

 

千幸「こりゃあ酷えな・・・」

 

漣「千歌、文句言っても誰もやってくれねえぞ。さぁ片付けるぞ。」

 

千歌「も〜〜・・・ん?」

 

ホワイトボードを凝視する。

 

千歌「何か書いてある。」

 

梨子「歌詞かな?」

 

曜「どうしてここに?」

 

千幸「前の先輩達が書いた奴か?」

 

千歌「分からない・・・」

 

漣「にしても、何だこの大量の本は?」

 

その部室内を廊下から覗く者が居た。黒澤ルビィだった。ルビィはすぐに何処かへ去って行った。

 

漣「ちょいとこのテーブルをスッキリさせるか。図書室は何処だ?」

 

 

 

 

図書室には、国木田花丸が居た。するとルビィが戻って来た。

 

ルビィ「やっぱり部室出来てた!スクールアイドル部承認されたんだよ!」

 

花丸「良かったね〜。」

 

ルビィ「うん!あぁ、またライブ見られるんだ~。」

 

すると誰かが入って来た。

 

ルビィ「ピィ!」

 

千歌「こんにちは〜。」

 

漣「失礼します。」

 

ルビィはすぐに隠れた。

 

千歌「あ、花丸ちゃん!と・・・ルビィちゃん!」

 

ルビィ「ピギャ!」

 

扇風機に隠れてるルビィを指差した。

 

曜「良く分かったね。」

 

千歌「へへ〜!」

 

千幸「知り合いなのか?」

 

千歌「まぁね。」

 

隠れてたルビィが出て来た。

 

ルビィ「こ、こんにちは・・・」

 

千歌「可愛い!」

 

持って来た本をカウンターに置く。

 

梨子「これ部室にあったんだけど、図書室の本じゃないかな?」

 

花丸「あ、多分そうです。ありがとうございます。」

 

すると千歌が花丸とルビィの手を握った。

 

千歌「スクールアイドル部へようこそ!」

 

花丸「ええ!?」

 

梨子「千歌ちゃん・・・」

 

千歌「結成したし、部にもなったし、絶対悪いようにはしませんよ〜。」

 

すぐに漣が千歌を2人から離した。

 

漣「おい千歌止めろ。2人共戸惑ってるだろ?ごめんね2人共。」

 

花丸「あ、いえ。」

 

ルビィ「・・・・・」

 

怯えているルビィ。

 

漣「ん?どうしたの?俺何か悪い事でもやったの?」

 

花丸「いえ、ルビィちゃんは人見知りで、男性が苦手なんです。」

 

漣「男性恐怖症かぁ。まぁそう言う子は全国に居るからなぁ。ごめんね。」

 

ルビィ「い、いえ・・・」

 

千歌「でも2人が歌ったら絶対キラキラする!!間違いない!!」

 

ルビィ「え、でも・・・」

 

花丸「お、オラ・・・」

 

漣・千歌「オラ?」

 

花丸「あ、いや・・・まる、そう言うの苦手って言うか・・・」

 

ルビィ「る、ルビィも・・・」

 

曜「千歌ちゃん、強引に迫ったら可哀想だよ。」

 

梨子「そうよ。まだ入学したばかりの1年生だし。」

 

千歌「そうだよね・・・あはは、可愛いからつい・・・」

 

曜「千歌ちゃん、そろそろ練習。」

 

千歌「あ、そっか。」

 

千幸「じゃあね2人共。」

 

5人は図書室を後にした。

 

ルビィ「スクールアイドルかぁ・・・」

 

花丸「やりたいんじゃないの?」

 

ルビィ「え!?でも・・・」

 

 

 

 

放課後。ルビィは海を眺める。

 

花丸「ダイヤさんが?」

 

ルビィ「うん。お姉ちゃん、昔はスクールアイドル好きだったんだけど・・・一緒にμ’sの真似して、歌ったりしてた。」

 

 

 

彼女の姉「黒澤ダイヤ」は浦の星女学院の生徒会長をやっている。彼女はルビィと同じくスクールアイドルが大好きだった。しかしダイヤが高校に入ってしばらく経ったある日、ルビィがスクールアイドルの雑誌を家で読んでると。

 

ダイヤ『片付けて。それ、見たくない。』

 

急にダイヤの表情が一変したのだった。

 

 

 

花丸「そうなんだ・・・」

 

ルビィ「本当はね、ルビィも嫌いにならなきゃいけないんだけど・・・」

 

花丸「どうして?」

 

ルビィ「お姉ちゃんが見たくないって言うもの、好きでいられないよ・・・それに・・・」

 

花丸「それに?」

 

ルビィ「花丸ちゃんは興味ないの?スクールアイドル。」

 

花丸「ないない!まる運動苦手だし、オラとか言っちゃう時あるし・・・」

 

ルビィ「じゃあルビィも平気。」

 

笑顔を見せるルビィだが、花丸は何処か悲しい顔をしていた。

 

 

 

 

 

 

場所が変わってとあるダイビングショップ。

 

女性大生A「気持ち良かった〜!」

 

女性大生B「うん!魚綺麗だった〜!」

 

果南「ありがとうございました!また宜しくお願いします!」

 

彼女の名前は「松浦果南」。千歌と曜の幼馴染みの少女で浦の星女学院の3年生。現在は休学してる。父親が骨折してしまってる為、彼女がその代理で経営している。

 

果南「ん?」

 

何かに抱き着かれた。

 

???「やっぱりここは果南の方が安心出来るな〜!」

 

金髪の少女が果南に抱き付いたのだった。彼女は「小原鞠莉」。浦の星女学院3年生兼理事長である。

 

果南「って、鞠莉!」

 

すぐに押し離した。

 

鞠莉「果南!シャイニー!」

 

また抱き付いた。

 

果南「どうしたの?いきなり。」

 

急に険しい表情になった果南。

 

鞠莉「スカウトに来たの!」

 

果南「スカウト?」

 

鞠莉「休学が終わったら、スクールアイドル始めるのよ!浦の星で。」

 

果南「・・・本気?」

 

鞠莉「でなければ、戻って来ないよ。」

 

すると果南が鞠莉に何かを言って、仕事に戻って行った。

 

鞠莉「はぁ・・・相変わらず頑固親父だねぇ・・・」

 

 

 

 

 

 

その日の夕方の黒澤家。ルビィは隅っこでμ`sのページを見ていた。彼女は昔を思い出した。

 

 

 

 

ルビィ『ルビィは花陽ちゃんかなー。』

 

ダイヤ『私は断然エリーチカ!生徒会長でスクールアイドル。クールですわぁ!』

 

 

 

 

しかしそれは昔の話。彼女は再びμ`sのページを見る。それを姉のダイヤが廊下からこっそり見ていた。

 

 

 

 

 

 

そして本屋では、花丸がμ`sスクールアイドルの雑誌を立ち読みしていた。

 

花丸「μ’s・・・かぁ。オラには無理ずら。ん?」

 

すると星空凛のページを見た。

 

???(ずら丸降臨!何でここに!?)

 

変装してる少女「津島善子」が居た。彼女は一体?

 

 

 

 

 

 

そして別の日。

 

梨子「無理よ流石に・・・」

 

千歌「でも・・・μ`sも階段登って鍛えたって・・・」

 

漣「ここにも男坂と同じような石段があったとはな。」

 

千幸「良いね〜。鍛えるには丁度良い場所だ。」

 

曜「でも、こんなに長いなんて・・・」

 

梨子「こんなの毎日登ってたら・・・体が持たないわ・・・」

 

漣「俺達ならこれ毎日いけるな。」

 

千歌「やっぱり漣さんと千幸さんのような本格的なアイドルは違うのかな・・・?」

 

千幸「どうだろうな?」

 

???「千歌。」

 

3人「ん?」

 

漣・千幸「?」

 

上から誰かの声が聞こえた。

 

千歌「果南ちゃん。」

 

漣「知り合い?」

 

千歌「幼馴染みだよ。」

 

曜「もしかして、上まで走って行ったの!?」

 

果南「一応ね。日課だから。」

 

梨子「日課!?」

 

果南「千歌達こそどうしたの?急に。」

 

千歌「鍛えなくちゃって、ほらスクールアイドルで!」

 

果南「そっか・・・っま、頑張りなよ!千歌、その2人は?」

 

千歌「私達の顧問だよ。」

 

漣「宜しくな。顧問をやってるEXTRAの朝霧漣だ。」

 

千幸「城戸千幸。」

 

果南「EXTRA、もしかして・・・」

 

漣「ん?どうかしたのか?」

 

果南「ううん。じゃあ店やらなきゃいけないから。」

 

走って店へ戻って行く。

 

梨子「・・・息一つ切れてないなんて・・・」

 

曜「上には上が居るって事だね・・・」

 

千幸「あの子、俺達と良いライバルになりそうだな。」

 

漣「・・・」

 

千幸「漣?どうかしたか?」

 

漣「あの子、俺達を見て疑問を抱いてたような。」

 

千歌「私達も・・・行くよ〜!・・・」

 

千幸「おい千歌、無理は禁物だ。」

 

千歌「ううぅ・・・」

 

 

 

 

 

 

そして浦の星女学院では。

 

ルビィ「えぇ!?スクールアイドルに!?」

 

花丸「うん。」

 

ルビィ「どうして!?」

 

花丸「どうしてって、やってみたいからだよ。ダメ?」

 

ルビィ「全然!ただ、花丸ちゃん興味とかあんま無さそうだったから・・・」

 

花丸「いや、ルビィちゃんと一緒に見てるうちに、良いなぁって。だから、ルビィちゃんも一緒にやらない?」

 

ルビィ「ルビィも!?」

 

花丸「やってみたいんでしょ?」

 

ルビィ「それはそうだけど・・・人前とか苦手だし、お姉ちゃんが嫌がると思うし、それに男の人苦手だし・・・」

 

花丸「そっか。じゃあ、こうしない?」

 

そこで花丸が提案したのは。

 

ルビィ「体験・・・入部?」

 

 

 

 

 

 

EXTRA・Aqours「ラブライブ!EXTRAサンシャイン!!」

 

 

 

 

 

 

体験入部と言う形でスクールアイドル部に入ってみる事にした。

 

千歌「本当!?」

 

花丸「はい!」

 

ルビィ「宜しくお願いします!」

 

漣「まさか君達とは驚きだね。」

 

千歌「やった!・・・やった・・・」

 

するとドアを開けて。

 

千歌「やったーーーーー!!!」

 

大ジャンプした。

 

千幸「おい千歌?いきなりどうした?」

 

千歌「これでラブライブ優勝だよ!レジェンドだよ!!」

 

曜「千歌ちゃん待って。体験入部だよ?」

 

千歌「え?」

 

梨子「要するに仮入部って言うか、お試しって事。それでいけそうだったら入るし、合わないって言うなら辞めるし。」

 

千歌「そうなの?」

 

花丸「ええ、まぁ色々あって・・・」

 

曜「もしかして生徒会長?」

 

花丸「あ、はい・・・だからルビィちゃんとここに来た事は内密に・・・」

 

漣「生徒会長?」

 

花丸「この学校の生徒会長はルビィちゃんのお姉さんなんです。」

 

千幸「へぇ〜、生徒会長が君のお姉ちゃんだったとはね。」

 

ルビィ「ピギッ!」

 

漣「あ〜・・・俺達は怖くないから安心して良いんだよ?」

 

ルビィ「そ、そうなんですか・・・?」

 

漣「約束する。絶対に悪いようにはしない。」

 

千幸「姉が生徒会長とは、お前とよく似てるな。」

 

漣「おい俺の姉ちゃんの話は止めろ。」

 

千幸「聞いてくれよ。此奴の姉ちゃんも学生時代の頃生徒会長だったんだけど、何時も漣にべったりくっ付いてて、何時も漣の事を抱いてるんだ〜。」

 

漣「だからその話は止めろ!思い出すだけで虫唾が走る・・・」

 

ルビィ「くすっ。」

 

千幸「お?笑ったようだね。」

 

千歌「よっ!出来た〜!」

 

ポスターに花丸とルビィの名前を書いた。

 

漣「おい千歌、人の話をちゃんと聞けよ。」

 

千幸「まだあの子達、入部した訳じゃねえよ。」

 

千歌「え?」

 

漣「まぁまずは、練習をやってもらうのが一番だな。」

 

 

 

 

スクールアイドルの練習のグラフを見せた。

 

梨子「色々なスクールアイドルのブログを見て作ったの。」

 

漣「俺達も少々手伝ったんだ。(海未を思い出すな〜。彼奴今頃どうしてるかな?)」

 

曜「曲作りは?」

 

梨子「それは別の時間を見て作るしかないわね。」

 

ルビィ「本物のスクールアイドルの練習・・・!」

 

曜「でも、練習は何処でやるの?」

 

千歌「あ。」

 

 

 

 

中庭とグラウンドを回って見たが、他の部活でいっぱいだった。

 

千歌「中庭もグラウンドもいっぱいだねー・・・部室もそこまで広くないし・・・」

 

千幸「他の部活でいっぱいだな。」

 

曜「砂浜じゃダメなの?」

 

梨子「移動の時間考えると、練習場所は学校内で確保したいわ。」

 

ルビィ「屋上はダメですか?」

 

千歌「屋上?」

 

ルビィ「μ’sは何時も屋上で練習してたって。」

 

千幸「屋上!良いかもな!」

 

千歌「そっか!」

 

曜「屋上かぁ!」

 

千歌「行ってみよう!」

 

 

 

 

屋上に到着。

 

千歌「うわーー!凄ーーい!」

 

曜「富士山くっきり見えてる!」

 

漣「結構広いな〜。」

 

花丸「でも日差しが強いかも。」

 

千歌「それが良いんだよ!太陽の光を浴びて、海の空気を胸いっぱいに吸い込んで・・・」

 

床を触る。

 

千歌「あったかい。」

 

すると曜達も床を触る。

 

曜「本当だ。」

 

寝転がる花丸。

 

花丸「うーん、気持ち良いずら~。」

 

ルビィ「花丸ちゃん?」

 

花丸の頬をツンツンする。

 

漣「屋上を見ると、音ノ木坂学院を思い出すな〜。」

 

千幸「確かにそうだな。あの頃が懐かしい。」

 

漣「よしじゃあお前ら、練習始めるか!」

 

5人が手を重ね合わせる。

 

千歌「いくよー!アクア・・・」

 

5人「サンシャインー!」

 

 

 

 

練習開始。

 

漣「1、2、3、4、1、2、3、4、1、2、3、4。」

 

リズムに合わせて千歌とルビィが踊る。

 

ルビィ「出来た・・・」

 

花丸「流石ルビィちゃん!」

 

ルビィ「出来ました!千歌先輩!」

 

千歌「・・・あれ?」

 

漣「おい千歌、お前はやり直しだ。」

 

 

 

 

部室に戻る。

 

梨子「今日までって約束だったはずよ?」

 

千歌「思い付かなかったんだもんー。」

 

花丸「何かあったんですか?」

 

曜「ああ、新しい曲を今作ってて。」

 

千歌「花丸ちゃんも何か思い付いたら言ってね?」

 

千幸「少しだけでも何かないか?」

 

花丸「はぁ。ん?」

 

横を見ると、練習してるルビィが居た。

 

 

 

 

 

 

あの石段の前に到着。

 

ルビィ「これ、一気に登ってるんですか!?」

 

千歌「勿論!」

 

漣「まぁ何時も途中で休憩挟んでるけどな。」

 

梨子「でもライブで何曲も踊るには、頂上まで駆け上がるスタミナが必要だし。」

 

千幸「足腰を鍛えるには丁度良い場所だからな。」

 

漣「じゃあ俺と千幸が先導して走るから付いて来いよ?」

 

千歌「じゃあμ`s目指して、よーい・・・ドン!」

 

合図と同時に漣と千幸が駆け上がり、千歌達が2人に続いて駆け上がる。

 

 

 

 

そして駆け上がる途中。ルビィが止まった。花丸がバテていた。

 

ルビィ「花丸ちゃん・・・」

 

花丸「はぁ・・・はぁ・・・やっぱり、まるには・・・」

 

曜「どうしたの?」

 

ルビィ「ちょっと息が切れちゃって、先行ってて下さい!」

 

曜「無理しないでね?」

 

漣「上で待ってるぞ。」

 

5人は先に行った。

 

花丸「ルビィちゃん・・・?」

 

ルビィ「一緒に行こう?」

 

花丸「ダメだよ・・・」

 

ルビィ「え?」

 

花丸「ルビィちゃんは走らなきゃ・・・」

 

ルビィ「花丸ちゃん?」

 

花丸「ルビィちゃんは、もっと自分の気持ち大切にしなきゃ・・・自分に嘘付いて、無理に人に合わせても辛いだけだよ・・・」

 

ルビィ「合わせてる訳じゃ・・・」

 

花丸「ルビィちゃんは、スクールアイドルになりたいんでしょ?・・・だったら、前に進まなきゃ。」

 

ルビィ「・・・」

 

花丸「さぁ、行って?」

 

ルビィ「で、でも・・・」

 

花丸「さぁ・・・」

 

ルビィ「・・・うん!」

 

階段を駆け上がる。

 

花丸(まると一緒に図書室で過ごしてくれたその子は、とても優しくて、とても思いやりがあって・・・でも、気にし過ぎな子。素晴らしい夢も、キラキラした憧れも、全部、胸に閉じ込めてしまう子。その胸の扉を思い切り開いてあげたいと、ずっと思っていた。中に詰まっている、いっぱいの光を・・・)

 

 

 

頂上から5人が待っていた。

 

千歌「後少しだよ!」

 

千幸「頑張れ!もうちょいだ!」

 

 

 

そして花丸は階段を下りて行く。

 

花丸(世界の隅々まで照らせるような、その輝きを、大空に、放ってあげたかった)

 

 

 

頂上ではルビィが登り切った。

 

 

 

花丸(それが、まるの夢だった。)

 

 

 

 

頂上では。

 

ルビィ「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・やった・・・やった!」

 

曜「凄いよルビィちゃん!」

 

千歌「見て!」

 

ルビィ「ん?」

 

前を見ると、祠があった。夕日が逆光していた。

 

ルビィ「わあぁ!」

 

漣「登り切った皆へのプレゼントだな。」

 

千歌「やったよ!登り切ったよーーーーーー!!」

 

 

 

 

一方花丸は、階段を下り終えた。

 

ダイヤ「何ですの?こんな所に呼び出して。」

 

そこで待ってたのは、生徒会長でルビィの姉のダイヤだった。

 

花丸「あの、ルビィちゃんの話を・・・ルビィちゃんの気持ちを、聞いてあげて下さい。」

 

ダイヤ「ルビィの?」

 

一礼してすぐに走り去った。

 

ダイヤ「あっ!」

 

彼女は悲しそうな顔をした。

 

ダイヤ「そんなの、分かってる・・・」

 

するとそこに。

 

ルビィ「お姉ちゃん!?」

 

5人が下りて来た。

 

ダイヤ「ルビィ!?」

 

千歌「ダイヤさん、何でここに・・・」

 

漣(あの子がルビィさんのお姉さん?)

 

千幸(しかも生徒会長・・・)

 

ダイヤ「これはどう言う事ですの?」

 

ルビィ「あの、それは、その・・・」

 

千歌「違うんです!ルビィちゃんは・・・」

 

ルビィ「千歌さん。」

 

するとルビィがダイヤに歩み寄る。

 

ルビィ「お姉ちゃん・・・ルビィ・・・ルビィね、・・・」

 

ダイヤ「っ。」

 

 

 

 

 

 

そして翌日の浦の星女学院の生徒会長室。

 

鞠莉「良かったね。やっと希望が叶って。」

 

ダイヤ「何の話ですの?」

 

 

 

 

 

 

そしてスクールアイドル部では、遂にルビィが正式入部したのだった。

 

ルビィ「宜しくお願いします!」

 

入部届けを提出。

 

漣「よし。入部届けOK。ようこそスクールアイドル部へ。」

 

千歌「宜しくね!」

 

ルビィ「はい!頑張ります!」

 

梨子「そう言えば、国木田さんは?」

 

千幸「一緒じゃないのか?」

 

ルビィ「・・・・」

 

 

 

 

一方花丸は。

 

花丸(これでまるの話はおしまい。もう夢は叶ったから、まるは本の世界に戻るの。)

 

彼女は図書室に居た。

 

花丸「大丈夫、1人でも・・・」

 

彼女は凛のページを見て少し嬉し泣きした。

 

花丸「ばいばい・・・」

 

雑誌を閉じようとしたその時。

 

 

 

 

 

 

ルビィ「ルビィね!!」

 

 

 

 

 

 

花丸「っ!?」

 

横を見ると、ルビィが居た。

 

花丸「ルビィちゃん!?」

 

ルビィ「ルビィね、花丸ちゃんの事見てた!!ルビィに気を遣って、スクールアイドルやってるんじゃいかって・・・ルビィの為に無理してるんじゃないかって・・・心配だったから・・・でも、練習の時も、屋上にいた時も、皆で話してる時も・・・花丸ちゃん嬉しそうだった・・・それ見て思った。花丸ちゃん好きなんだって・・・スクールアイドルが!」

 

花丸「まるが?・・・まさか・・・」

 

ルビィ「じゃあ、何でその本そんなに読んでたの・・・?」

 

花丸「それは・・・」

 

ルビィ「ルビィね!花丸ちゃんと一緒にスクールアイドル出来たらって、ずっと思ってた!一緒に頑張れたらって!」

 

花丸「でも、オラには無理ずら・・・体力ないし、向いてないよ・・・」

 

ルビィ「ううん、そこに写ってる凛ちゃんもね、自分はスクールアイドルに向いてないってずっと思ってたんだよ・・・」

 

花丸「っ!?」

 

???「でも好きだった。」

 

花丸「っ!?」

 

そこに漣達が来た。

 

梨子「やってみたいと思った。最初はそれで良いと思うけど?」

 

漣「人は誰にでも無理な事がある。けどそれを克服出来て上手くなった人は沢山居る。」

 

千幸「μ`sもそうだった。最初は無理でも、やってみれば上手くやれた。」

 

ルビィ「ルビィ、スクールアイドルがやりたい!花丸ちゃんと!」

 

花丸「まるに、出来るかな・・・?」

 

千歌「私だってそうだよ?一番大切なのは出来るかどうかじゃない。やりたいかどうかだよ。」

 

千幸「やりたいかやりたくないかは、君次第。」

 

全員が花丸に笑顔を見せた。花丸は意を決して、千歌の手を握った。花丸も正式に入部したのだった。

 

 

 

 

 

 

部室に戻った。

 

千歌「じゃあ行くよ?せーの!」

 

ノートパソコンのエンターキーを押すと、Aqoursのランクが4999になった。

 

梨子「4999位?」

 

ルビィ「上に5000組もスクールアイドルがいるって事!?凄い数・・・」

 

千幸「1位が俺達だったりして。」

 

漣「んな訳あるかよ。」

 

千幸「冗談だ。」

 

花丸「さぁ!ランニング行くずらー!」

 

千歌・曜・梨子「おーーー!!」

 

漣「今日もビシバシ鍛えてやるからな!」

 

千幸「付いて来いよ皆!」

 

こうしてAqoursは5人になった。

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

      女子大生:朝日奈丸佳
           木野日菜

      女子生徒:春野杏
           牧野天音
           白城なお
           珠宮夕貴
           野口瑠璃子
           河井晴菜
           小峰華子
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           綾瀬有

次回「ヨハネ堕天」


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shiny.2「ヨハネ堕天」

とある場所。

善子「感じます・・・精霊結界の損壊により、魔力構造が変化していくのが・・・世界の趨勢が天界議決により決していくのが・・・」

少女「津島善子」が部屋で生配信をやっていた。

善子「果の約束の地に降臨した堕天使ヨハネの魔眼が、その全てを見通すのです!全てのリトルデーモンに授ける。堕天の力を!」

蝋燭の火が消え、生配信が終了した。

善子「フフ・・・」

すると彼女は、窓を開けて大声で叫んだ。

善子「やってしまったーーーーー!!!何よ堕天使って!?ヨハネって何!?リトルデーモン?サタン?居る訳ないでしょ、そんなもんーーーー!!」

鏡を見て言った。

善子「もう高校生でしょ!津島善子!いい加減卒業するの!!この世界はもっとリアル。リアルこそが正義!リア充に、私はなる!」

彼女が何故学校に行かないのか。




その理由は入学式直後の教室。

善子『堕天使ヨハネと契約して、あなたも私のリトルデーモンになってみない?』

自己紹介の時にやらかしてしまったのだ。これが切欠で今不登校中なのだ。




善子「あぁぁ!!何であんな事言ったのよー!!学校行けないじゃないー!!」

黒歴史が蘇ってしまった。彼女は学校へ行けるのか?


そして浦の星女学院スクールアイドル部部室では。

 

曜「あー・・・今日も上がってない・・・」

 

現在のランクは4768位。

 

梨子「昨日が4856位で、今日が4768位。」

 

漣「でもまぁ落ちてないだけマシだろ?」

 

ルビィ「ライブの歌は評判良いんですけど・・・」

 

千歌「それに新加入の2人が可愛いって。」

 

ルビィ「そうなんですか!?」

 

千幸「特に花丸の人気が愕然と上がってるぞ。」

 

梨子「花丸ちゃん応援してます。」

 

千歌「花丸ちゃんが歌ってる所早く観たいです!」

 

すると花丸がパソコンに近付いた。

 

漣「凄え人気だな花丸。ん?どした?」

 

花丸「おぉぉ・・・これがパソコン!?」

 

曜「そこ!?」

 

花丸「これが知識の海に繋がってると言うインターネット!?」

 

梨子「そ、そうね。知識の海かどうかは兎も角として・・・」

 

花丸「おぉぉぉ!」

 

千歌「花丸ちゃん、パソコン使った事無いの?」

 

ルビィ「実は花丸ちゃん、お家が古いお寺で、電化製品とか殆ど無くて・・・」

 

千幸「そうなのか。」

 

ルビィ「はい。この前沼津に行ったも・・・」

 

 

 

 

 

 

数日前。沼津のとある女子トイレ。

 

花丸「この蛇口、回す所無いずら。」

 

手を近付けると、水が自動で出た。

 

花丸「おぉぉぉぉ!」

 

今度はジェットタオルの風を受けてる。

 

花丸「未来ずら!未来ずらよ!!ルビィちゃん!!!」

 

 

 

 

 

 

そして現在。

 

ルビィ「って。」

 

千幸「何か、都会に興味津々の田舎者みたいだな。」

 

漣「ジェットタオルをドライヤー代わりにするって、発想が良いのか悪いのか・・・」

 

花丸「触っても良いですか!?」

 

千歌「勿論。」

 

漣「思う存分使ってくれ。」

 

花丸「わぁぁぁぁ・・・」

 

すると光ってるボタンを見付けた。

 

花丸「ん?ずら!」

 

それを押した瞬間、電源が落ちた。

 

梨子「な、何押したの!?いきなり。」

 

花丸「え?あ、1個だけ、光るボタンがあるなーと思いまして・・・」

 

漣「電源ボタンを押しちゃったか・・・」

 

梨子「大丈夫!?」

 

曜「衣装のデータ保存してたかなぁ・・・」

 

花丸「ま、まる・・・何かいけない事しました・・・?」

 

千歌「あはは、大丈夫大丈夫。」

 

千幸「・・・危ねえ・・・スリープ状態だった。」

 

梨子・曜「良かった・・・」

 

幸いスリープ状態で助かった。

 

 

 

 

屋上。千幸と曜が花丸にパソコンを教えてる。

 

千幸「これはどうだ?」

 

花丸「おお!こんなに弘法大師、空海の情報が!」

 

曜「うん。ここで画面切り替わるからね。」

 

花丸「凄いずら〜!」

 

梨子「もぉ!これから練習なのに〜!」

 

千幸「良いじゃねえか少しくらい。」

 

漣「あんまやり過ぎるなよ?」

 

千歌「それよりランキングどうにかしないとだよねー。」

 

ルビィ「毎年スクールアイドル増えてますから。」

 

漣「やっぱスクールアイドルは今でも流行中か。」

 

千歌「しかもこんな何も無い場所の・・・地味!&地味!&地味!」

 

漣「にこのポーズしてるな。」

 

梨子「やっぱり目立たなきゃダメなの?」

 

曜「人気は大切だよ。」

 

千幸「そうだな。アイドルが1番大切なのは人気だよな。」

 

千歌「何か目立つ事かぁ・・・」

 

梨子「そうねぇ・・・例えば、名前をもっともっと奇抜なのに付け直してみるとか?」

 

漣「良いのかそれで?」

 

千歌「奇抜って、スリーマーメイド?あ!ファイブだ!」

 

ルビィ「ファイブマーメイド・・・!」

 

 

 

 

ファイブマーメイドの想像。

 

千歌「私達は。」

 

5人「ファイブマーメイドです!」

 

 

 

 

漣「何だよその想像は!!」

 

千歌「ってその足じゃ踊れない!」

 

漣「いやそう言う事じゃなくて・・・」

 

ルビィ「じゃあ、皆の応援があれば足になっちゃうとか!」

 

千歌「あ!何か良い!その設定!」

 

漣「人魚姫かよ!」

 

曜「でも代わりに、声が無くなる・・・」

 

千幸「そして耳が聞こえない聴覚障害になる・・・」

 

千歌「ダメじゃん!」

 

梨子「だからその名前は忘れてって言ってるでしょ!!」

 

漣「おい千幸まで話に乗るなよ!」

 

曜「悲しい話だよねぇ〜。人魚姫。」

 

千幸「悲しいねぇ〜。」

 

漣「もういい加減にしてくれよ!」

 

花丸「ん?」

 

すると花丸が何かを見た。こちらを覗いてる者が居た。

 

 

 

 

 

 

善子「何でこんな所に先客が・・・」

 

 

 

 

 

 

不登校中の善子だった。

 

花丸「善子ちゃん?」

 

善子「ずら丸!?」

 

気付かれてしまい、すぐに退散した。

 

 

 

 

廊下にあるロッカー。

 

善子「うぅ・・・いきなり屋上から堕天してしまった・・・」

 

すると誰かが開けた。

 

花丸「学校来たずらか。」

 

善子「うわああ!!」

 

びっくりして飛び出した。

 

善子「き、来たって言うか・・・たまたま近くを通り掛かったから、寄ってみたって言うか・・・」

 

花丸「たまたま?」

 

善子「どうでも良いでしょそんな事!!それより・・・クラスの皆、何て言ってる?」

 

花丸「え?」

 

善子「私の事!変な子だねーとか、ヨハネって何?とか!リトルデーモンだってwぷぷwとか!」

 

花丸「はぁ。」

 

善子「そのリアクション、やっぱり噂になってるのね?そうよね、あんな変な事言ったんだもん・・・終わった・・・ラグナロクよ・・・まさに、デッドオアアライブ!」

 

そう言ってまたロッカーに隠れた。

 

花丸「それ生きるか死ぬかって意味ずら。と言うか、誰も気にしてないよ?」

 

善子「でしょー・・・え?」

 

花丸「それより、皆、どうして来ないんだろうとか、悪い事しちゃったかなって心配してて。」

 

善子「本当・・・?」

 

花丸「うん。」

 

クラスの皆は善子の事を心配してたのだった。

 

善子「本当ね・・・?天界堕天女王に誓って、嘘じゃないわよね・・・?」

 

花丸「・・・ずら。」

 

善子「よし!まだいける!まだやり直せる!!今から普通の生徒でいければ!ずら丸!」

 

花丸「な、何ずら!?」

 

善子「ヨハネたってのお願いがあるの!」

 

 

 

 

 

 

そして翌日の朝。善子が登校していた。何時もと違い、落ち着いた雰囲気が出てる。クラスメイトが善子を見て驚いてた。

 

善子(見てる見てる。花丸の言った通り皆前の事は覚えてないのよね。よぉし。)

 

立ち止まって振り返る。

 

善子「おはよう。」

 

クラスメイト3人「お、おはよう・・・」

 

 

 

 

校舎内の廊下。

 

千幸「今日も良い天気〜。ん?」

 

漣「そうだな〜。ん?どした?」

 

千幸「いや、あの子。」

 

漣「ん?」

 

 

 

 

1ーAの教室を見ると、善子に集ってるクラスメイトの光景があった。

 

クラスメイトA「雰囲気変わってたからビックリしちゃった。」

 

クラスメイトB「皆で話してたんだよ?どうして休んでるんだろうって。」

 

善子「ごめんね。でも今日からちゃんと来るから、宜しく。」

 

クラスメイトC「こちらこそ。津島さんって、名前何だったけ?」

 

クラスメイトB「酷いな〜。あれだよ。」

 

クラスメイトD「確か・・・ヨ・・・ヨハ・・・」

 

善子「善子!私は津島善子だよ!」

 

クラスメイトB「そ、そうだよね・・・」

 

 

 

廊下。

 

漣「あの子、初めて見る子だな。」

 

千幸「休んでるんだろうって、何かあったのか?」

 

 

 

1ーA。

 

ルビィ「津島さん、学校来たんだね。」

 

花丸「ずら!まるがお願い聞いたずら」

 

ルビィ「お願い?」

 

 

 

 

それは昨日の事だった。

 

花丸『監視?』

 

善子『そうなの。私、気が緩むとどうしても堕天使が顔を出すの。だから・・・』

 

こうして花丸は善子の監視役となった。

 

 

 

 

花丸「危なくなったら止めて・・・と。」

 

ルビィ「堕天使が出ちゃう?」

 

クラスメイトD「津島さんって趣味とか無いの?」

 

善子「趣味?と、特に何も・・・(こ、これはクラスに溶け込むチャンス!!ここで好感度を上げて・・・)う、占いをちょっと・・・」

 

クラスメイトD「本当!?私を占ってくれる?」

 

クラスメイトB「私も私も!」

 

 

 

 

廊下。

 

漣「へぇ〜、占いが出来るんだあの子。」

 

千幸「どんな占いか楽しみだな。」

 

 

 

 

1ーA。

 

善子「・・・今、占ってあげるね。」

 

するとカバンから、魔法陣が描かれた黒い風呂敷を取り出した。

 

 

 

 

廊下。

 

漣・千幸「ん?」

 

 

 

 

1ーA。善子が黒いローブを着た。

 

クラスメイト3人「え?」

 

善子「これでよし!」

 

 

 

 

廊下。

 

漣「急にどうしたあの子?」

 

千幸「何かを召喚するのか?」

 

 

 

 

1ーA。

 

善子「はい。火を点けてくれる?」

 

蝋燭に火を点けた。

 

善子「天界と魔界にはびこるあまねく精霊、煉獄に堕ちたる眷属達に告げます。ルシファー、アスモデウス、堕天使ヨハネと共に・・・堕天の時が来たのです!!」

 

全員がドン引きした。

 

善子(やってしまったあああああああ!!!)

 

そんな中花丸は、冷静に蝋燭の火を消した。

 

 

 

 

廊下。

 

漣「一体何だったんだ・・・?中二病か何かか・・・?」

 

千幸「ルシファーとアスモデウスって、キリスト教の悪魔を呼んでどうすんだ・・・?」

 

 

 

 

その日の放課後。

 

善子「どうして止めてくれなかったのぉぉぉ!!折角上手くいってたのにぃぃぃ!!!!」

 

部室のテーブルの下で蹲ってる。

 

花丸「まさかあんな物持って来てるとは思わなかったずら。」

 

千歌「どう言う事?」

 

ルビィ「ルビィもさっき聞いたんですけど、善子ちゃん中学時代、自分は堕天使だと思い込んでたらしくて・・・」

 

 

 

 

中学時代。

 

善子『天界より舞い降りしフォーリーエンジェル。堕天使ヨハネ。皆一緒に堕天しましょ。』

 

完璧な黒歴史。

 

 

 

 

漣「いててててて・・・」

 

千幸「明らかに中二病過ぎる・・・」

 

腹抱えて痛がってる。

 

ルビィ「まだその頃の癖が抜け切ってないって・・・」

 

善子「分かってるの。自分が堕天使のはずなんて無いって・・・そもそもそんなもの居ないんだし・・・」

 

梨子「だったら、どうしてあんな物学校に持って来たの?」

 

漣「何故蝋燭まで?学校は火気厳禁だろ普通。」

 

善子「それはまぁ・・・ヨハネのアイデンティティーみたいなもので・・・あれが無かったら、私が私でいられないって言うか・・・はっ!!」

 

漣「まぁ、君が複雑な心に取り憑かれてる事はよく分かった。」

 

ルビィ「ですね、実際今でもネットで占いやってますし・・・」

 

曜「え?」

 

 

 

ニコニコ生放送。

 

善子『またヨハネと堕天しましょ。』

 

 

 

千幸「ニコニコ生放送やってんのかこの子・・・」

 

善子「止めて!!兎に角私は普通の高校生になりたいの!!何とかして!!」

 

漣「まぁ方法は簡単。兎に角君のその癖を克服すれば良いんだよ。そうすれば君に取り憑いてる堕天使が浄化されると思う。」

 

善子「でも抜け切れないのよ!」

 

漣「頑張れば何とかなると思う。」

 

千歌「可愛い・・・」

 

善子・花丸「え?」

 

千歌「これだ!!これだよ!!!」

 

曜「千歌ちゃん?」

 

千幸「どうした?何か閃いたか?」

 

千歌「津島善子ちゃん!!いや、堕天使ヨハネちゃん!!スクールアイドルやりませんか!?」

 

善子「・・・何?」

 

漣「まさかのスカウト?」

 

 

 

 

 

 

EXTRA・Aqours「ラブライブ!EXTRAサンシャイン!!」

 

 

 

 

 

 

後日の十千万。

 

梨子「こ、これで歌うの!?この前より短い・・・これでダンスしたら流石に見えるわ・・・」

 

何故か千歌達6人がゴスロリを着ていた。

 

千歌「大丈夫!」

 

スカートを捲るとズボンがあった。

 

梨子「そう言う事しないの!!」

 

漣「ってか何故ゴスロリ?」

 

千歌「調べたら堕天使アイドルって居なくて、結構インパクトあると思うんだよね。」

 

漣「それで良いのか?」

 

曜「確かに、昨日までがこうだったのが・・・こう変わる。」

 

千幸「何か結構似合ってるな皆。」

 

ルビィ「何か恥ずかしい・・・」

 

花丸「落ち着かないずら・・・」

 

千幸「にこに着せたら雰囲気変わるかもな。」

 

漣「小悪魔的な?」

 

梨子「ねぇ、本当に大丈夫なの?こんな格好で歌って・・・」

 

千歌「可愛いねーー!!」

 

梨子「そう言う問題じゃない・・・」

 

漣「千歌、お前の思考どうなってんだ?」

 

善子「そうよ。本当に良いの?」

 

千歌「これで良いんだよ!ステージ上で堕天使の魅力を思いっ切り振りまくの!!」

 

善子「堕天使の、魅力?・・・ダメダメ!!ドン引かれるに決まってるでしょ!!」

 

千歌「大丈夫だよ!きっと!」

 

 

 

 

善子『天界からのドロップアウター、堕天使ヨハネ!堕天降臨!!』

 

 

 

 

千幸「完璧にダメだろこれ。」

 

漣「おい善子、何笑ってんだよ。」

 

花丸「大人気・・・」

 

ルビィ「協力、してくれるみたいです。」

 

梨子「しょうがないわね。」

 

 

 

 

漣と梨子が廊下に出ると。

 

美渡「よぉしよぉし。良い子だね〜。」

 

漣「あ、美渡さん。しいたけ。」

 

千歌の姉の美渡が飼い犬のしいたけを撫でていた。

 

美渡「あ、来てたんだ。」

 

漣「ようしいたけ。元気そうだな。よしよし。」

 

しいたけを撫でる。しかし梨子が固まっていた。

 

漣「梨子?どした?」

 

 

 

 

梨子「いやあああああああああ!!!」

 

 

 

 

しいたけから逃げる梨子。

 

漣「しいたけ!?」

 

美渡「こら!!しいたけ!!」

 

漣(そう言えば梨子は犬が苦手だって千歌から聞いてたな。)

 

梨子「うわああああ!!来ないでーーーーー!!」

 

漣「おいしいたけ!梨子を追うな!!」

 

千歌「大丈夫?しいたけは大人し、ぐへ!」

 

しかし梨子は逃げるのに夢中になってた。

 

千歌「梨子ちゃん!!」

 

漣「おい梨子!!」

 

戸を突き破り。

 

 

 

 

梨子「とりゃあああああああああ!!!」

 

 

 

 

全員「おぉ、飛んだ。」

 

しいたけ「ワン!」

 

そして隣の家の2階のベランダに着地した。この家は梨子の家である。

 

千幸「す、凄え・・・」

 

全員「おぉ〜!」

 

梨子の母「お、おかえり。」

 

梨子「た、ただいま・・・」

 

たまたま掃除していた梨子の母が居た。

 

漣「梨子凄え・・・チャレンジャーだな・・・ってかしいたけ、いきなり梨子を追うなよ。」

 

しいたけ「ワン!」

 

 

 

 

 

 

そして夕方のバス停。

 

千歌「じゃあ衣装を宜しくね。」

 

曜「ヨーソロー!」

 

バスが曜と善子を乗せて出発した。

 

花丸「じゃあまる達も。」

 

ルビィ「失礼します。」

 

漣「ああ。また明日な。」

 

千歌「じゃあね〜!」

 

梨子「あいたたたた・・・」

 

千幸「梨子大丈夫か?」

 

梨子「はい・・・」

 

千歌「えへへへ。」

 

梨子「笑い事じゃないわよ!今度から絶対に繋いでおいてよ!?」

 

千歌「はいはい。あははは。」

 

漣「志満さんに言っておくから。」

 

梨子「もぉ、人が困ってるのがそんなに楽しい?」

 

千歌「違う違う。皆色々個性があるんだなーって。」

 

梨子「え?」

 

漣「個性?」

 

千歌「ほら私達、始めたは良いけど・・・やっぱり地味で普通なんだなーって思ってた。」

 

梨子「そんな事思ってたの?」

 

千歌「そりゃあ思うよ。一応言い出しっぺだから責任あるし・・・かと言って、今の私にみんなを引っ張って行く力は無いし・・・」

 

梨子「千歌ちゃん。」

 

千幸「千歌。」

 

千歌「でも、皆と話して少しづつ皆の事知って、全然地味じゃないって思ったの!それぞれ特徴があって、魅力的で、だから大丈夫じゃないかなって。」

 

梨子「・・・やっぱり変な人ね。」

 

千歌「ええ!?」

 

梨子「初めて会った時から思ってたけど。」

 

千歌「何!?褒めてるの?貶してるの?」

 

梨子「どっちも。」

 

千歌「何!分かんないよ!」

 

梨子「兎に角、頑張って行こうって事。地味で普通の皆が集まって何が出来るか、ね。」

 

漣「流石梨子だな。」

 

千幸「確かに皆集まれば、不可能が可能になるからな。」

 

千歌「よく分からないけど、まぁ良いか。」

 

梨子「うちまで競争!!」

 

千歌「え!?あ!ずるい!!」

 

漣「負けねえぞ!」

 

千幸「俺だって!!」

 

 

 

 

 

 

そして翌日の屋上。

 

善子「はぁい。伊豆のビーチから登場した待望のニューカマー、ヨハネよ!皆で一緒に、堕天しない?」

 

5人「しない?」

 

 

 

 

部室。

 

梨子「やってしまった・・・」

 

千幸「また新たな黒歴史が誕生したなこりゃ・・・」

 

千歌「どう?」

 

曜「待って今・・・あ!」

 

漣「え!?ランクが急上昇!?」

 

何とランキングが愕然と上がっていったのだった。

 

梨子「じゃあ、効果あったって事?」

 

ルビィ「コメントも沢山、凄い!」

 

漣「ルビィちゃんと一緒に堕天したい。ルビィちゃん最高。ルビィちゃんのミニスカートがとても良いです。殆どルビィへのコメントかよ!」

 

ルビィ「いやぁ〜そんな〜。」

 

漣「照れるな。」

 

 

 

 

ルビィ『ヨハネ様のリトルデーモン4号、黒澤ルビィです・・・1番小さい悪魔・・・可愛がってね!』

 

 

 

 

千幸「あざと過ぎる・・・」

 

 

 

 

生徒会長室。

 

鞠莉「Wow!pretty bomber head!!」

 

ダイヤ「pretty・・・?何処がですの・・・こう言うのは破廉恥と言うものですわ!!!」

 

結局生徒会長室に呼ばれてしまった。

 

千歌「いやぁ・・・そう言う衣装と言うか・・・」

 

曜「キャラと言うか・・・」

 

漣「まぁ、当然の結果だな。」

 

梨子「だから私はいいのって言ったのに。」

 

千幸「全くだ。何れこうなるだろうと言う予想は付いた。」

 

ダイヤ「そもそも、私がルビィにスクールアイドル活動を許可したのは、節度を持って自分の意思でやりたいと言ったからです!こんな格好をさせて注目を浴びようなど!!」

 

千幸(何だろう、何処か心配しそうな言い方だな。)

 

ルビィ「ごめんなさい、お姉ちゃん・・・」

 

ダイヤ「・・・キャラが立ってないとか、個性が無いと人気が出ないとか、そう言う狙いでこんな事するのは頂けませんわ!」

 

漣(にこの台詞だそれ。)

 

曜「でも、一応順位は上がってるし・・・」

 

ダイヤ「そんなもの一瞬に決まってるでしょ!試しに今、ランキングを見てみればいいですわ!」

 

ランキングを見ると。

 

漣「うげっ!愕然と下がってる・・・こりゃあヤベエかもな。」

 

ダイヤ「本気で目指すのならどうすれば良いか、もう1度考える事ですね。」

 

曜「は、はい・・・」

 

善子「・・・」

 

漣「・・・まぁ、今更挫けていても何も得られない。もう1度考え改めるしかねえな。」

 

全員が生徒会長室から出る途中。

 

ダイヤ「あなた達人気アイドルは、何故スクールアイドルの顧問を続けてるのです?」

 

漣「決まってる。・・・頼まれたから。それだけだ。困ってる人が居たら助けるのが俺の主義。それに、君もその内鬱憤が晴れるかもな。」

 

ダイヤ「鬱憤?」

 

漣「まぁ気長に待てば良い事あるぞ。では、失礼しました。」

 

 

 

 

 

 

夕方。

 

千歌「失敗したなぁ・・・確かにダイヤさんの言う通りだね・・・こんな事でμ’sになりたいなんて失礼だよね・・・」

 

漣「あれで人気を取れたら超人だな。(まぁ、μ`sは嘗てデスメタルで挑んだ事あったな。)」

 

ルビィ「千歌さんが悪い訳じゃないです!」

 

千幸「お前が悪いんじゃない。元気出せ。」

 

善子「そうよ・・・いけなかったのは、堕天使・・・やっぱり、高校生にもなって通じないよ・・・」

 

千歌「それは・・・」

 

善子「何かもうスッキリした!明日から普通の高校生になれそう!」

 

ルビィ「じゃあ、スクールアイドルは?」

 

善子「う〜ん・・・止めとく。何か迷惑掛けそうだし。少しの間だけど、堕天使に付き合ってくれてありがとね。楽しかったよ。」

 

お礼を言って帰って行った。

 

梨子「どうして・・・堕天使だったんだろう?」

 

千幸「何か切欠とかあるのか?」

 

花丸「まる、分かる気がします・・・ずっと普通だったんだと思うんです。私達と同じで、あまり目立たなくて。そう言う時、思いませんか?これが本当の自分なのかなって・・・元々は天使みたいにキラキラしてて、何かの弾みでこうなっちゃってるじゃないかなって。」

 

千歌「そっか・・・」

 

梨子「確かにそう言う気持ち、あったりする。」

 

漣「俺達もそう言う経験あったよな?」

 

千幸「あったあった。」

 

花丸「幼稚園の頃の善子ちゃん、何時も言ってたんです。」

 

 

 

 

 

 

幼稚園の頃。

 

善子『私、本当は天使なの!何時か羽が生えて、天に還るんだ!』

 

花丸『ずら〜!』

 

 

 

 

 

 

そして現在。

 

花丸「って。」

 

千幸「成る程な。」

 

 

 

 

 

 

翌朝の善子の部屋。彼女は堕天使の道具を段ボールに仕舞った。

 

善子「これでよし。」

 

そして道具を封印した。

 

 

 

 

そして外に出ると。

 

千歌「堕天使ヨハネちゃん!」

 

善子「ん?」

 

ゴスロリを着た千歌達が待っていた。

 

5人「スクールアイドルに入りませんか?」

 

善子「・・・はぁ?」

 

千歌「ううん、入って下さい。Aqoursに!堕天使ヨハネとして!」

 

善子「何言ってるの!?昨日話したでしょ?もう・・・」

 

千歌「良いんだよ、堕天使で!!自分が好きならそれで良いんだよ!」

 

善子「ダメよ!」

 

すると逃げ出した。千歌達が追い掛ける。

 

千歌「待って!」

 

善子「生徒会長にも怒られたでしょ!!」

 

千歌「うん!それは私たちが悪かったんだよ!善子ちゃんは良いんだよ、そのまんまで!」

 

善子「どう言う意味ーー!?」

 

 

 

 

その後も逃走劇は続く。

 

善子「しつこーーーい!!」

 

その途中。

 

善子「っ!?」

 

漣「捕まえたぞ。善子。」

 

千幸「ちゃんと彼女の話を聞けよ。」

 

漣と千幸が待ち伏せしていた。

 

千歌「私ね、μ’sがどうして伝説を作れたのか・・・どうしてスクールアイドルがそこまで繋がってきたのか、考えてみて分かったんだ!ステージの上で、自分の好きを迷わず見せることなんだよ!!どう思われるとか、人気がどうとかじゃない!自分が一番好きな姿を・・・輝いてる姿を見せる事なんだよ!!だから善子ちゃんは捨てちゃダメなんだよ!!自分が堕天使が好きな限り!!」

 

漣「それが千歌の願いなんだ。どうだ?やってみないか?」

 

善子「・・・良いの?変な事言うわよ?」

 

曜「良いよ。」

 

漣「構わねえぞ。」

 

善子「時々、儀式とかするかもよ?」

 

梨子「そのくらい我慢するわ。」

 

千幸「悪魔を呼び出してくれよな。」

 

善子「リトルデーモンになれって言うかも!!」

 

千歌「それは・・・嫌だったら嫌だって言う!」

 

漣「言うんかい。」

 

千歌が善子に黒い羽を見せた。

 

善子「っ!」

 

千歌「だから!」

 

善子「・・・・」

 

彼女は黒い羽を持った。こうして善子は、Aqoursに加入するのだった。

 

漣「Aqoursに堕天使が降臨したな。」

 

千幸「また忙しくなりそうだな。」

 

 

 

 

 

 

そして理事長室では。

 

ダイヤ「鞠莉さん!!」

 

鞠莉「どうしたのデスか?」

 

ダイヤ「あのメールは何ですの!?」

 

鞠莉「何って、書いてあった通りデス。」

 

ダイヤ「そんな・・・嘘でしょ・・・」

 

送られたメールに一体何が。

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

      高海美渡:伊藤かな恵
      しいたけ:麦穂あんな
      梨子の母:水樹奈々

        生徒:朝日奈丸佳
           木野日菜
           ブリドカットセーラ恵美

      女子生徒:春野杏
           永沢よしこ
           依田菜津
           珠宮夕貴
           藤田彩
           河井晴菜
           小峰華子
           木村千咲
           春村奈々
           櫻井絵美里サヴァンナ
           鈴木亜里沙
           杉浦しおり
           赤尾ひかる
           雨宮夕夏
           続木友子

次回「PVを作ろう」


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shiny.3「PVをつくろう」

ダイヤ「どう言う事ですの!?」

鞠莉「書いてあった通りよ。沼津の高校と統合して、浦の星女学院は廃校になる。分かっていた事でしょ?」

送られたメールの内容は、浦の星女学院の廃校だった。

ダイヤ「それは、そうですけど・・・」

鞠莉「でも、まだ決定ではないの。まだ待って欲しいと私が強く言ってるからね。」

ダイヤ「鞠莉さんが?」

鞠莉「何の為に私が理事長になったと思ってるの?」

ダイヤ「・・・」

鞠莉「この学校は無くさない。私にとって、何処よりも大事な場所なの。」



幼少期の頃、果南にハグされた過去を思い出した。実は果南とダイヤは鞠莉の幼馴染みだった。



ダイヤ「方法はあるんですの?入学者はこの2年どんどん減っているんですのよ?」

鞠莉「だからスクールアイドルが必要なの。」

ダイヤ「鞠莉さん・・・」

鞠莉「あの時も言ったでしょ?私は諦めないと。今でも決して終わったと思ってない。」

握手を求めたが。

ダイヤ「私は、私のやり方で廃校を阻止しますわ。」

彼女はそれを拒否して理事長室から出た。

鞠莉「ほんと、ダイヤは好きなのね・・・果南が。」


放課後の1ーA。

 

善子「そ、そうよね〜。マジムカつく〜よね〜。よね〜・・・」

 

クラスメイトA「だよね〜。」

 

クラスメイトB「じゃあね〜。」

 

善子「またね〜。」

 

ようやくクラスに馴染める事に成功した善子。

 

善子「疲れた・・・普通って難しい・・・」

 

花丸「無理に普通にならなくても良いと思う〜ずら。」

 

取り出した黒い羽を善子の髪に取り付けた。

 

善子「深淵の深き闇から、ヨハネ堕天!・・・はっ!!」

 

花丸「やっぱ善子ちゃんはそうじゃないと。」

 

するとそこに。

 

ルビィ「大変!大変だよ!」

 

慌てたルビィが戻って来た。

 

花丸「どうしたの?」

 

ルビィ「大変!学校が・・・」

 

 

 

 

 

 

すぐに部室で話した。

 

千歌・曜・梨子・花丸・善子「統廃合!?」

 

ルビィ「そうみたいです・・・」

 

漣「ああ。沼津の学校と合併して、浦の星女学院が無くなる可能性があると理事長から得た情報だ。」

 

曜「そんな!」

 

梨子「何時!?」

 

ルビィ「それはまだ・・・一応、来年の入学希望者の数を見て、どうするか決めるらしいんですけど・・・」

 

千幸「要するに、入学希望者次第って事だな。」

 

漣「そうだ。多ければ学校が残る。逆に減少すれば廃校が決まる。音ノ木坂学院のように。」

 

千歌「・・・廃校?」

 

曜・梨子「え?」

 

漣「どうした千歌?廃校が嫌なのか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌「来た!!遂に来た!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悔しがる所か、喜んでた。

 

漣「お、おい千歌!?」

 

千歌「統廃合ってつまり、廃校って事だよね!?学校のピンチって事だよね!?」

 

曜「千歌ちゃん?」

 

梨子「まぁそうだけど・・・」

 

千幸「ってか何故テンション高いんだお前?」

 

千歌「だって!廃校だよー!!音ノ木坂と一緒だよ!!」

 

漣「まさか、音ノ木と同じ運命になったと喜んでるのか・・・?」

 

千歌「これで舞台は整ったよ!私達が学校を救うんだよ!そして輝くの!あのμ`sのように!!」

 

梨子「そんな簡単に出来ると思ってるの・・・?」

 

千幸「救うなんてそんな簡単に出来る事じゃねえぞ・・・」

 

ルビィ「花丸ちゃんはどう思う?」

 

花丸「・・・統廃合!?」

 

ルビィ「こっちも!?」

 

漣「喜んでる!?」

 

花丸「が、合併と言う事は、沼津の高校になるずらね!?あの街に通えるずらよね!?」

 

ルビィ「ま、まぁ・・・」

 

漣「急にどうした花丸?」

 

善子「相変わらずね、ずら丸・・・昔からこんな感じだったし。」

 

漣「そうなのか?」

 

善子「ええ。」

 

 

 

 

幼稚園の頃、花丸は街灯を見て興奮していた。

 

幼少期の花丸『未来ずら〜〜〜〜!!』

 

 

 

 

曜「そうだったんだ・・・」

 

千幸「街灯を見て未来って・・・」

 

漣「田舎者を通り越してるな・・・」

 

ルビィ「善子ちゃんはどう思う?」

 

善子「そりゃ統合した方が良いに決まってるわ!私みたいな流行に敏感な生徒も集まってるだろうし!」

 

千幸「何だここ?反対派は居ないのか?」

 

花丸「良かったずらね!中学の頃の友達に会えるずら!」

 

善子「っ!?統廃合絶対反対!!」

 

漣「あ、掌返し。」

 

千歌「兎に角・・・廃校の危機が学校に迫ってると分かった以上、Aqoursは学校を救う為、行動します!」

 

曜「ヨーソロー!スクールアイドルだもんね!」

 

漣「勿論顧問の俺達も協力するぞ。理事長に頼まれたもんだからな。」

 

千幸「千歌、行動って具体的に何をするんだ?」

 

千歌「・・・・え?」

 

全員「え?」

 

 

 

 

 

 

屋上。

 

千歌「結局、μ’sがやったのは、スクールアイドルとしてランキングに登録して・・・」

 

漣「頑張って登録したんだぞ彼奴らは。」

 

 

 

 

石段。

 

千歌「ラブライブに出て有名になって・・・」

 

千幸「頑張って出場出来たんだぞ。」

 

 

 

 

砂浜。

 

千歌「生徒を集める・・・」

 

曜「それだけなの?」

 

漣「確かμ`sは、オープンスクールで踊ったって言ってたな。」

 

千歌「オープンスクール?」

 

漣「ああ。絵里が加入した直後にな。」

 

千歌「そうだったんだ〜・・・後は・・・」

 

 

 

 

 

 

その頃、浦の星女学院の生徒会長室。

 

ダイヤ「はぁ・・・そもそも受験人数が減っているんですのね・・・」

 

パソコンで入学者数と志願者数を見ていた。するとノックが聞こえた。

 

ダイヤ「はい。」

 

入って来たのは、妹のルビィだった。

 

ルビィ「お姉ちゃん。」

 

ダイヤ「どうしたんですの?」

 

ルビィ「実は今日もちょっと遅くなるかもって・・・」

 

ダイヤ「今日も?」

 

ルビィ「うん、千歌ちゃんが入学希望者を増やすためにPV作るんだって言ってて・・・」

 

ダイヤ「・・・分かりましたわ。お父様とお母様に言っておきますわ。」

 

ルビィ「良いの?本当に?」

 

ダイヤ「ただし、日が暮れる前には戻って来なさい。」

 

ルビィ「うん!じゃあ、行って来る!」

 

生徒会長室から出た瞬間。

 

ダイヤ「どう?スクールアイドルは。」

 

ルビィ「っ!・・・大変だけど、楽しいよ。」

 

ダイヤ「そう・・・」

 

ルビィ「他の生徒会の人は?」

 

ダイヤ「皆他の部と兼部で忙しいのですわ。」

 

ルビィ「そう・・・お姉ちゃん!」

 

ダイヤ「早く行きなさい!遅くなりますわよ。」

 

ルビィ「うん・・・」

 

 

 

 

 

 

そしてPVを作る事に。曜がビデオカメラを回し、千幸が監督。

 

梨子「内浦の良い所?」

 

千歌「そう!東京と違って、外の人はこの街の事知らないでしょ?だからまずこの街の良い所を伝えなきゃって!」

 

善子「それでPVを?」

 

漣「そうだ。μ`sもPV制作やってたぞ。これをネットに投稿して、内浦の効果をアップするのが狙いだ。」

 

花丸「知識の海ずら〜。」

 

千歌「と言う訳で、1つ宜しく!」

 

千幸「お2人さん!こっち向いて〜!」

 

花丸「い、いや!まるには無理ず・・・」

 

ルビィ「・・・ひぃ!」

 

曜「ん?」

 

千幸「ルビィ、何処行った?」

 

善子「見える!彼処よ!」

 

木の上を指差す。

 

ルビィ「違います!!」

 

漣「あ、看板の裏に隠れてたか。」

 

曜「サッ!」

 

ルビィ「ぴぃ!」

 

千歌「おお!何だかレベルアップしてる!」

 

梨子「そんな事言ってる場合!?」

 

千幸「何処がレベルアップだよ!!」

 

 

 

 

気を取り直して。

 

千幸「よーい、アクション!」

 

千歌「どうですかぁ~?この裕大な富士山!」

 

 

 

 

千幸「よーい、アクション!」

 

千歌「それと、この綺麗な海!」

 

 

 

 

千幸「よーい、アクション!」

 

千歌「更に・・・ミカンもどっさり!」

 

 

 

 

千幸「よーい、アクション!」

 

千歌「そして街にはー!・・・街には・・・特に何も無いです!!」

 

千幸「何も無いなら意味ねえだろ!」

 

千歌「う〜ん・・・じゃあ・・・」

 

 

 

 

今度は曜の出番。

 

曜「バスでちょっと行くと、そこは大都会!」

 

漣(ちょっとって、40分がちょっとか?)

 

 

 

 

曜「お店もたーくさんあるよ!」

 

漣(シャッター街じゃねえか。)

 

 

 

 

千歌「そして・・・ちょっと・・・!」

 

自転車で坂を登る。漣と千幸はバイクで一っ飛びした。

 

 

 

 

梨子「自転車で坂を超えると、伊豆長岡の商店街が・・・はぁはぁ・・・」

 

花丸「全然・・・ちょっとじゃない・・・」

 

ルビィ「はぁ・・・はぁ・・・沼津に行くのだってバスで500円以上掛かるし・・・」

 

漣「バスで500円って、高くね?」

 

千幸「こんなんで人気が集まると思ってんのか?」

 

千歌「う〜ん・・・じゃぁ・・・」

 

 

 

 

今度は善子の出番。

 

千幸「よーい、アクション!」

 

善子「リトルデーモンのあなた!堕天使ヨハネです。今日は、このヨハネが落ちてきた地上を紹介してあげましょう。まずこれが・・・土!」

 

花丸「やっぱり善子ちゃんはこうでないと〜。」

 

漣「立入禁止の土を紹介してどうすんだよ。」

 

曜「根本的に考え直した方が良いかも。」

 

千歌「そう?面白くない?」

 

漣「何処が!?」

 

梨子「面白くてどうするの!!」

 

ルビィ「あ、あはは・・・」

 

 

 

 

 

 

その後近くの喫茶店に入った。

 

店のお姉さん「はいお待ちどうさま。こんなに大人数で珍しいわね。ごゆっくり。」

 

漣「どうも。」

 

善子「どうして喫茶店なの?」

 

ルビィ「もしかして、この前騒いで家族の人に怒られたり・・・?」

 

千歌「ううん、違うよ?梨子ちゃんがしいたけ居るならうち来ないって。」

 

梨子「い、行かないとは言ってないわ!」

 

漣「しいたけが苦手なだけだもんな。梨子は。」

 

梨子「そうですよ!ちゃんと繋いでおいてって言ってるだけ!」

 

千歌「いやでも。」

 

曜「ここら辺じゃ、家の中だと放し飼いの人が多いかも。」

 

梨子「そんな・・・」

 

 

 

 

ワン!

 

 

 

 

梨子「またまた・・・」

 

ワンワン!

 

梨子「っ!?」

 

後ろに振り向くと・・・

 

 

 

 

 

 

黒い豆柴が居た。

 

 

 

 

 

 

漣「あ、豆柴だ。」

 

ルビィ「わあぁぁ!」

 

梨子「ヒィッ!?」

 

千歌「こんなに小さいのに!?」

 

梨子「大きさは関係無いの・・・その牙・・・!そんなので噛まれたら・・・死・・・」

 

千幸「梨子って、犬に噛まれた過去あり?」

 

梨子「っ!?」

 

千歌「噛まないよ〜。ね〜わたちゃん。」

 

漣「わたちゃん?」

 

千歌「わたあめのわたちゃんだよ。」

 

漣「名前あるんだ。」

 

梨子「あ、危ないわよ!そんな顔近付けたら・・・」

 

千歌「そうだ!わたちゃんで少し慣れると良いよ?」

 

わたあめを梨子の顔に近付けた。するとわたあめが、梨子の花を舐めた。その瞬間、梨子が猛ダッシュでトイレに篭ってしまった。

 

曜「梨子ちゃん!?」

 

梨子「話は聞いてるから早く進めて!!」

 

千歌「しょうがないな〜。」

 

漣「千歌、ちょっとわたあめ抱いて良いか?」

 

千歌「うん。」

 

わたあめを抱いてみる。

 

漣「結構可愛いじゃねえか此奴。千幸、お前も抱いてみるか?」

 

千幸「お、マジで?」

 

わたあめを抱いてみる。

 

千幸「軽いな〜お前。それに愛くるしい。」

 

千歌「編集出来た?」

 

善子「簡単に編集したけど、お世辞にも、魅力的とは言えないわね。」

 

ルビィ「やっぱりここだけじゃ難しいんですかね・・・」

 

千歌「うーん、じゃあ沼津の賑やかな映像を混ぜて・・・」

 

 

 

 

賑やかな沼津をバックにして。

 

千歌『これが私達の街です!』

 

わたあめ『ワン!』

 

 

 

 

梨子「そんなの詐欺でしょ!」

 

漣「止めんか!」

 

千歌「何で分かったの!?」

 

曜「段々行動パターンが分かってきてるのかも。」

 

千歌「そっか・・・」

 

千幸「おい曜、善子。終バス来たぞ。」

 

曜「え!?」

 

善子「嘘ーー!」

 

 

 

 

ここで曜と善子が抜けた。

 

善子「フフフ。ではまた・・・」

 

曜「ヨーシコー!」

 

善子「っ!?」

 

急いで終バスに乗った。

 

千歌「結局何も決まらなかったな・・・」

 

ルビィ「ああああ!もうこんな時間!失礼しまーす!!ほら花丸ちゃん、口に餡子付いてるよ!!」

 

2人はすぐに帰って行った。

 

千幸「会計は俺達が払っておくからな〜。」

 

千歌「意外と難しいんだなぁ・・・良い所を伝えるのって。」

 

漣「まぁまた考え直して、また作れば良いだけさ。」

 

千歌「そうだね。」

 

梨子「住めば都。住んでみないと分からないよ。沢山あると思うし。」

 

千歌「うん。でも、学校が無くなったら、こう言う毎日も無くなっちゃうんだよね・・・」

 

梨子「そうね。」

 

漣「今までの楽しい思い出も無くなるだろうな。」

 

千歌「スクールアイドル、頑張らなきゃ。」

 

わたあめを離した。トイレから梨子が出て来た。

 

梨子「今更?」

 

千歌「だよね。」

 

 

 

漣と千幸が千歌と梨子をバイクに乗せて帰る。

 

千歌(でも、今、気が付いた。無くなっちゃダメだって!私、この学校好きなんだ。)

 

梨子(・・・うん!)

 

 

 

 

 

 

その日の夜の鞠の部屋。鞠莉が誰かを待っていた。すると誰かが入って来た。

 

鞠莉「来るなら来ると先に言ってよ。勝手に入ってくると、家の者が激おこプンプン丸だよ?」

 

入って来たのは、果南だった。

 

果南「・・・廃校になるの?」

 

鞠莉「ならないわ。でも、それには力が必要なの。だからもう1度、果南の力が欲しい。」

 

テーブルの上には、復学届があった。

 

果南「・・・本気?」

 

鞠莉「私は果南のストーカーだから。」

 

果南「・・・・」

 

 

 

 

 

 

EXTRA・Aqours「ラブライブ!EXTRAサンシャイン!!」

 

 

 

 

 

 

数日後。AqoursのPVを鞠莉に拝見させる。鞠莉が真剣に拝見する。

 

 

ルビィ『以上!がんばるびー!こと、黒澤ルビィがお伝えしました!』

 

 

千歌「どうでしょうか?」

 

鞠莉「・・・・・・はっ!」

 

漣「寝てたんかい!」

 

千歌「もう!本気なのに・・・ちゃんと見て下さい!!」

 

鞠莉「本気?」

 

千歌「はい!」

 

すると鞠莉がパソコンを閉じた。

 

鞠莉「それでこのテイタラークでーすか?」

 

千歌「テイタラーク?」

 

漣「為体。要するに俺達は褒められてないんだ。」

 

曜「それは・・・流石に酷いんじゃ・・・」

 

梨子「そうです!!これだけ作るのがどれだけ大変だったと・・・」

 

鞠莉「努力の量と結果は比例しません!!」

 

千幸「っ!?」

 

鞠莉「大切なのは、このタウンやスクールの魅力を、ちゃんと理解しているかでーす!」

 

ルビィ「それってつまり・・・」

 

花丸「私達が理解していないと言う事ですか?」

 

善子「じゃあ理事長は魅力が分かってるって事?」

 

千幸「俺達にそう言ってるのは、自分の方が理解してるって証拠なのか?」

 

鞠莉「少なくとも、あなた達よりは。」

 

漣(あなた達より?何か引っ掛かる・・・)

 

鞠莉「聞きたいですか?」

 

千歌「・・・」

 

 

 

 

その後の下駄箱。

 

千幸「理事長も結構辛口だな。まぁあれが当たり前か。」

 

梨子「どうして聞かなかったの?」

 

千歌「何か、聞いちゃダメな気がしたから。」

 

善子「何意地張ってるのよ?」

 

千歌「意地じゃないよ。」

 

善子「ん?」

 

千歌「それって大切な事だもん。自分で気付けなきゃ、PV作る資格無いよ・・・」

 

梨子「そうかもね。」

 

千歌「え?」

 

曜「ヨーソロー!じゃあ今日は千歌ちゃん家で作戦会議だ!」

 

梨子「っ!?」

 

曜「喫茶店だって、タダじゃないんだから。梨子ちゃんもがんばルビィして!」

 

梨子「はぁ・・・」

 

漣「しいたけに襲われた時は任せろって。」

 

梨子「あ、ありがとうございます。」

 

千歌「あははははは。」

 

漣「お、元気が出たか?」

 

千歌「うん!よーし!・・・あ、忘れ物した。」

 

千幸「っておい!」

 

漣「あ、俺も忘れ物。」

 

千幸「お前もかい!」

 

漣「ちょっと待っててくれ!」

 

2人が部室へ走った。

 

梨子「もぉ・・・」

 

 

 

 

部室がある体育館に着くと。

 

千歌「ん?」

 

漣「どした?」

 

体育館の舞台に誰かが居た。

 

 

 

 

漣「生徒会長?」

 

 

 

 

生徒会長のダイヤだった。彼女は綺麗な踊りをしていた。それを見た千歌が拍手した。

 

千歌「凄いです!私、感動しました!」

 

ダイヤ「な、何ですの?」

 

漣「隠さなくても良いぞ。」

 

千歌「ダイヤさんがスクールアイドルが嫌いなのは分かってます。でも、私達も学校続いてほしいって・・・無くなってほしくないって思ってるんです。・・・一緒にやりませんか?スクールアイドル!」

 

漣「千歌?」

 

ルビィ「お姉ちゃん・・・」

 

漣「全員来たか。」

 

するとダイヤが舞台から降りた。

 

ダイヤ「残念ですけど・・・ただ、あなた達のその気持ちは嬉しく思いますわ。お互い頑張りましょう。」

 

彼女は笑顔でそう言って去って行った。

 

曜「ルビィちゃん、生徒会長って前は、スクールアイドルが・・・」

 

ルビィ「はい。ルビィよりも大好きでした・・・」

 

漣(やはりな。あの表情、嫌そうでもなかったな。)

 

千幸「スクールアイドルが、ルビィより人一倍好きだったんだな。」

 

千歌がダイヤに言おうとしたが、ルビィに止められた。

 

ルビィ「今は言わないで!!」

 

千歌「ルビィちゃん・・・」

 

ルビィ「ごめんなさい・・・」

 

漣「そうだな。今はそっとしておこうぜ?」

 

千歌「漣さん・・・?」

 

 

 

 

実はダイヤは、果南と鞠莉と共にスクールアイドルをやっていたのだった。しかし思わぬアクシデントが起こったのだった。その話は別の時に話そう。

 

 

 

 

その頃ダイヤは、悲しい顔をしていた。

 

鞠莉「ダイヤ。逃げていても、何も変わりはしないよ。」

 

そこに鞠莉が待ち伏せていた。

 

鞠莉「進むしかない。そう思わない?」

 

ダイヤ「逃げてる訳じゃありませんわ。あの時だって・・・」

 

鞠莉「ダイヤ・・・」

 

 

 

 

 

 

そして十千万。梨子が恐る恐る部屋を覗く。

 

曜「しいたけ居ないよ!ね?千歌ちゃん。」

 

ベッドの布団の中に千歌が入ってた。

 

千幸「彼奴どうした?疲れて寝てるのか?」

 

漣(何か違和感ある。)

 

善子「それよりもPVだよ。どうすんの?」

 

花丸「確かに何も思い付いてないずら・・・」

 

梨子「それはそうだけど・・・」

 

???「あら、いらっしゃい。」

 

1人の女性がお茶を持って来た。千歌と美渡の姉の志満である。

 

千幸「あ、志満さん。」

 

志満「皆で相談?」

 

梨子「はい。」

 

漣「そうですね。」

 

志満「良いけど、明日皆早いんだから、今日はあんまり遅くなっちゃダメだよ?」

 

全員「は〜い。」

 

梨子「明日朝早いの?」

 

曜「さぁ、何かあったかな?」

 

???「海開きだよー!」

 

 

 

梨子「あれ!?千歌ちゃん!?」

 

 

 

千幸「お前、ベッドで寝てたはずじゃ・・・」

 

千歌「ベッド?何の事?」

 

漣「まさか・・・」

 

布団を捲ると。

 

 

 

 

漣「しいたけ!?」

 

 

 

 

ベッドの布団に入ってたのは千歌ではなく、しいたけだった。

 

しいたけ「ワン!」

 

梨子「・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

そして翌日の深夜3時30分。梨子が目覚しで起きた。

 

 

 

ジャージに着替えて砂浜へ向かう。

 

千歌「おーい!梨子ちゃーん!」

 

曜「おはヨーソロー!」

 

梨子「おはよう。」

 

千歌「梨子ちゃんの分もあるよ。」

 

曜「こっちの端から、海の方に向かって拾っていってね。」

 

梨子「・・・曜ちゃん。」

 

曜「ん?何?」

 

梨子「毎年海開きってこんな感じなの?」

 

生徒や町民達がゴミ拾いをしていた。

 

曜「うん。どうして?」

 

梨子「この街って・・・こんなに沢山人が居たんだ・・・」

 

曜「うん!町中の人が来てるよ!勿論、学校の皆も!」

 

梨子「そうなんだ・・・」

 

 

 

 

漣「こんなにゴミを捨てやがって、マナーのなってねぇな。」

 

千幸「全くだ。掃除してる人の気持ちになってみろって。」

 

漣「にしても、こんなに沢山居たとはな。」

 

千幸「流石宮内の生まれ故郷だ。」

 

 

 

梨子「・・・これなんじゃないかな?この街や、学校の良い所って。」

 

千歌「・・・そうだ!」

 

すると千歌が走り出した。そして階段を登って、台の上に立った。

 

果南・ダイヤ・鞠莉「ん?」

 

 

 

漣「千歌?」

 

千幸「どうした彼奴?」

 

 

千歌「あのー!皆さん!私達、浦の星女学院でスクールアイドルをやっているApoursです!!学校を残す為に・・・生徒を沢山集める為に・・・皆さんに協力をしてほしい事があります!皆の気持ちを形にする為に!」

 

 

 

『夢で夜空を照らしたい』

 

ルビィ『気持ちだけ ほかになにもない…♪」

 

花丸『ちがうんだよ こっち来て こころの眼で見たら♪』

 

善子『誰の胸にも 願いがある♪』

 

ルビィ・花丸・善子『大切なこの場所で 感じてみよう♪』

 

 

 

千歌『波が映した 星の輝き 遠いあこがれの色♪』

 

曜『いつか叶うことを 信じれば♪』

 

梨子『明日への道が多分♪』

 

千歌・梨子・曜『分かるんだ♪』

 

 

 

ルビィ『それは階段♪』

 

ルビィ・花丸『それとも扉♪』

 

ルビィ・花丸・善子『夢のかたちは♪』

 

千歌・ルビィ『いろいろあるんだろう♪』

 

千歌・曜・ルビィ『そして繋がれ♪』

 

梨子・花丸・善子『みんな繋がれ♪』

 

千歌『夜空を照らしにいこう♪』

 

 

 

Aqours『消えない 消えない 消えないのは 今まで自分を 育てた景色 消さない 消さない 消さないように ここから始まろう 次は飛びだそう♪』

 

 

 

千歌 曜 ルビィ『それは階段なのか♪』

 

梨子・花丸・善子『それとも扉か♪』

 

Aqours『確かめたい夢に出会えて♪』

 

千歌『よかったねって 呟いたよ♪』

 

 

 

 

 

 

ランタンが輝いて空高く舞った。

 

漣「ランタン綺麗だな〜。」

 

千幸「丁度夜明けが差し掛かってるな。」

 

 

 

 

千歌(私、心の中でずっと叫んでた。助けてって。ここには何も無いって。でも、違ったんだ!この場所から始めよう!出来るんだ!)

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

      高海志満:阿澄佳奈
      しいたけ:麦穂あんな
      わたあめ:麦穂あんな

      女子生徒:朝日奈丸佳
           木野日菜

    店のお姉さん:山村響

      女子生徒:春野杏
           永沢よしこ
           依田菜津
           珠宮夕貴
           藤田彩
           河井晴菜
           小峰華子
           木村千咲
           春村奈々
           櫻井絵美里サヴァンナ
           鈴木亜里沙
           杉浦しおり
           赤尾ひかる
           雨宮夕夏
           続木友子

次回「TOKYO」


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shiny.4「TOKYO」

季節が夏に入ったある日の浦の星女学院。

千歌「この前のPVが5万再生?」

曜「本当に?」

千幸「ああ。」

善子「ランタンが綺麗だって評判になったみたい。」

千幸「そしてランキングは・・・99位だ。」

梨子「99位!?」

花丸「ずら!?」

千歌「・・・来た・・・!来た来た!!それって、全国でって事でしょ!?5000以上居るスクールアイドルの中で100位以内って事でしょ!?」

梨子「一時的な盛り上がりって事もあるかも知れないけど、それでも凄いわね!」

千幸「トントン拍子で上昇してるみたいだな。」

漣「確かにそうだな。」

ルビィ「ランキング上昇率では1位!」

花丸「凄いずら!」

千歌「何かさ・・・このまま行ったら、ラブライブ優勝出来ちゃうかも!」

曜「優勝?」

梨子「そんな簡単な訳無いでしょ。」

千幸「簡単に優勝出来たら今までの苦労が徒労になるな。」

千歌「分かっているけど、でも可能性は0じゃないって事だよ。」

するとメールが受信された。

漣「お?メールが来た。」

ルビィ「Aqoursの皆さん・・・東京スクールアイドルワールド運営委員会・・・」

曜「東京?」

千幸「スクールアイドルワールド運営委員会!?」

ルビィ「って書いてあります。」

千歌「東京って・・・あの東にある京の・・・」

梨子「何の説明にもなってないけど・・・」

千幸「・・・それで、内容は何だ?」

漣「えっと・・・このたび『東京スクールアイドルワールド』なるイベントを開催する事になりました。つきましては、昨今、注目されているスクールアイドル達をご参加いただく、ご案内の連絡をお送りします。」

千幸「それってつまり、俺達東京へ行くのか?」

漣「ああ。」

Aqours「・・・東京だ!!!」


その日の夜の黒澤家。ルビィが姉のダイヤと話す。

 

ダイヤ「東京?」

 

ルビィ「うん。イベントで、一緒に歌いませんか?って・・・」

 

ダイヤ「東京のスクールアイドルイベント?」

 

ルビィ「うん・・・あ、ちゃんとしたイベントで、去年入賞したスクールアイドル達も沢山出るんだって・・・」

 

 

 

 

 

 

あの時の部室。

 

漣『俺達は東京へ行く事なった。皆は勿論行くよな?』

 

千歌『行きます!』

 

梨子『交通費とか大丈夫なの?』

 

千歌『あ・・・』

 

千幸『いや、交通費は往復含めて俺達が全部奢る。』

 

梨子『え?それはちょっと悪いようですが・・・』

 

千幸『おいおい梨子、俺達を誰だと思ってんだ?あの人気アイドルのEXTRAだぜ?』

 

漣『そうそう。ギャラはたっぷりあるし、交通費なんて朝飯前ぐらいだ。それと出発前に色々注意事項を配る。当日まで各自準備してくれ。』

 

 

 

 

 

 

そして現在。

 

ルビィ「って、漣さんと千幸さんが・・・」

 

ダイヤ「東京の・・・」

 

ルビィ「やっぱり、ダメ・・・?」

 

ダイヤ「鞠莉さんは何と言ってるの?」

 

ルビィ「皆が良ければ、理事長として許可を出すって・・・」

 

するとダイヤが去ろうとした。

 

ルビィ「お姉ちゃん!」

 

ダイヤ「っ?」

 

ルビィ「お姉ちゃんはやっぱ嫌なの?ルビィがスクールアイドル続ける事・・・」

 

ダイヤ「ルビィ。」

 

ルビィ「?」

 

ダイヤ「ルビィは自分の意思で、スクールアイドルを始めると決めたのですよね?」

 

ルビィ「・・・うん。」

 

ダイヤ「だったら、誰がどう思おうが関係ありません・・・でしょ?」

 

ルビィ「でも・・・」

 

ダイヤ「ごめんなさい。混乱させてますわよね?あなたは気にしなくて良いの。私はただ・・・」

 

ルビィ「ただ?」

 

ダイヤ「いえ。もう遅いから、今日は寝なさい。」

 

許しを得たルビィだったが、ダイヤの事が心配だった。

 

 

 

 

 

 

そして小原家。

 

鞠莉「来ると思った。」

 

部屋にダイヤが来てた。

 

ダイヤ「どう言うつもりですの?あの子たちを今、東京に行かせるのがどう言う事か分かっているのでしょう?」

 

鞠莉「なら止めれば良いのに。ダイヤが本気で止めれば、あの子達諦めるかも知れないよ?それに、あの子達には頼れる2人の顧問が付いてる。ダイヤも期待しているんじゃない?私達の乗り越えられなかった壁を、乗り越えてくれる事を。」

 

ダイヤ「もし越えられなかったらどうなるか・・・十分知っているでしょう?取り返しが付かない事になるのかも知れないのですよ?」

 

鞠莉「だからと言って、避ける訳にはいかないの。本気でスクールアイドルとして、学校を救おうと考えているなら。」

 

するとダイヤが鞠莉に壁ドンして黙らせた。

 

ダイヤ「変わっていませんわね。あの頃と。」

 

 

 

 

 

 

そして後日。東京へ向かう日。

 

千歌「東京トップス!東京スカート!東京シューズ!そして、東京バッグ!」

 

梨子「・・・一体何がどうしたの?」

 

漣「何だそのだせぇファッションは・・・」

 

千歌「可愛いでしょ!」

 

美渡「くふふふふふふ・・・」

 

影から美渡が笑ってる。

 

梨子「東京行くからって、そんなに構えなくても・・・」

 

千幸「そうだ。俺達のようにこう言った普段の格好でも良いんだぞ?」

 

千歌「梨子ちゃんと漣さんと千幸さんは良いよ。内浦から東京へ行くなんて、一大イベントなんだよ!?」

 

漣「まぁ、気持ちは殆ど分かる。」

 

花丸・ルビィ「おはようございまーす!」

 

漣「お、花丸とルビィが来た・・・か!?」

 

ルビィ「どうでしょう・・・」

 

 

 

 

 

 

幼稚園児のような服を着ていた。

 

 

 

 

 

 

千幸「あのぉ〜、ルビィさん?」

 

ルビィ「ちゃんとしてますか・・・?」

 

漣「ちゃんとしてるって言うか・・・恥ずかしくないの?」

 

そして花丸は、探検家の格好をしてた。

 

花丸「こ、これで・・・渋谷の険しい谷も大丈夫ずらか?」

 

梨子「何その仰々しい格好は・・・」

 

花丸・ルビィ「ガーーーン!」

 

漣「それに渋谷は険しくねえよ。」

 

千歌「2人共地方感丸出しだよ!」

 

漣・千幸「お前もだ。」

 

千歌「ええええーーー!?」

 

漣「俺達はバイクを準備するから。」

 

千幸「早よ着替えて来い。」

 

仕方無く着替えた。

 

 

 

 

その後漣と千幸がバイクで先導し、志満が千歌達を車で送って行く。

 

漣「まさか俺達が東京へ行くなんてな。」

 

千幸「戻って来れないと思ってたが、戻れるなんて驚きだな。」

 

 

 

 

車内では。

 

花丸「結局、何時もの服になってしまった・・・」

 

梨子「そっちの方が可愛いと思うけど?」

 

花丸「本当ずら?」

 

梨子「ええ。でもその『ずら』は気を付けたほうが良いかも。」

 

花丸「ずら!?」

 

その中でルビィは、あの時の事を考えてた。

 

 

 

 

それは、一旦帰って何時もの私服に着替えて外に出ようとした時。

 

ダイヤ『ルビィ。』

 

ルビィ『ん?』

 

ダイヤ『気持ちを強く持つのですよ?』

 

 

 

 

ルビィ(どう言う意味だろう・・・)

 

花丸「ルビィちゃん。」

 

ルビィ「ん?」

 

花丸「まるがずらって言いそうになったら、止めてね?」

 

ルビィ「・・・うん。」

 

 

 

 

一方沼津駅では、曜が待っていた。

 

曜「遅いな〜・・・」

 

善子「フフフフフ。遍く森の彼方から、堕天使たるこの私が魔都にて、冥府より、数多のリトルデーモンを召喚しましょう。」

 

女の子「ねぇねぇ、あれ何?」

 

母親「しっ、見ちゃダメ。」

 

周りの人達が堕天使の格好をしてる善子を撮っていた。

 

曜「物凄く注目されてるんですけど・・・」

 

千歌・花丸・ルビィ「くっくっく。」

 

既に皆来ていた。

 

千歌「善子ちゃんも。」

 

ルビィ「やってしまいましたね。」

 

花丸「善子ちゃんもすっかり堕天使ずら〜。」

 

千幸「善子ちゃんもまた中二病を発揮しちゃいましたね〜。」

 

曜「皆遅いよー!」

 

千幸「悪いな。おい善子、着替えたらどうだ?」

 

善子「善子じゃなくて・・・・ヨハネ!!折角のステージ!溜まりに溜まった堕天使キャラを解放しまくるの!!」

 

5人「お、おう・・・」

 

 

 

 

その頃梨子は、荷物を下ろしてた。

 

漣「梨子、準備出来たか?」

 

梨子「はい。」

 

漣「じゃあ志満さん、行って来ます。」

 

志満「梨子ちゃん、漣君。」

 

梨子「はい。」

 

漣「何ですか?」

 

志満「皆、あんまり東京に慣れてないから、宜しくね。」

 

梨子「・・・はい!」

 

漣「勿論そのつもりです。あの子達を守るのが顧問ですから。」

 

 

 

 

その後。

 

むつ「千歌ーー!」

 

千歌「あ!むっちゃん!」

 

クラスメイトのよしみといつきとむつが見送りに来た。

 

いつき「イベント頑張って来てね!」

 

よしみ「これ、クラス皆から!」

 

紙袋に大量ののっぽパンが入ってた。

 

漣「のっぽパンか。しかもこんなに。」

 

千歌「ありがとう!」

 

むつ「それ食べて、浦女の凄い所みせてやって!」

 

千歌「うん!頑張る!」

 

千幸「時間はまだあるな。漣、注意事項を頼む。」

 

漣「よし。全員揃ってるな?」

 

千歌「揃ってるよ!」

 

漣「OK。今から俺達は東京へ向かう。まずはこれ。皆の分の切符だ。」

 

切符を全員に配る。

 

漣「明日にイベントが開催される。今日は東京で色々観光しようと思ってる。そして皆知ってる通り、俺と千幸は東京出身だ。」

 

千幸「ガイドならお任せってな。」

 

漣「移動は慎重にな?東京は人が沢山だから、迷子になったら危ないケースがある。そして宿泊する場所は既に俺達が手配した。ここまで説明を聞いて、何か質問はあるか?」

 

千歌「大丈夫!」

 

漣「よし。じゃあ東京へ出発だ!」

 

そして駅に向かって走った。

 

3人「行ってらっしゃーい!」

 

千歌「行って来まーす!!」

 

 

 

一行は熱海駅で乗り換えをする。

 

千歌「次の電車、どっち?」

 

漣「あっちだ。」

 

善子「感じる・・・魔と波動を・・・」

 

花丸「美味しいずら〜。」

 

のっぽパンを食べてる花丸。

 

善子「雰囲気壊れる!」

 

 

 

 

 

 

そして遂に秋葉原駅に到着した。

 

漣「秋葉原・・・懐かしい・・・」

 

千幸「俺達の故郷だ・・・」

 

善子「ここが・・・遍く魔の者が闊歩すると言い伝えられる、約束の地・魔都東京・・・」

 

千歌「見て見て!ほらあれ!スクールアイドルの広告だよね!?」

 

曜「はしゃいでると、地方から来たって思われちゃうよ?」

 

ルビィ「そ、そうですよね。慣れてますって感じにしないと。」

 

千歌「そっか!コホン。ほんと原宿って、いっつもこれだからマジヤバくな~い?」

 

東京都民の真似をしたが、周りにくすっと笑われた。

 

漣「おい千歌、ここ原宿じゃなくて秋葉だ。」

 

千歌「てへぺろ♪」

 

ルビィ「あれ?」

 

花丸「うわぁ〜!未来ずらぁ・・・!未来ず!」

 

ずらって言おうとした瞬間、ルビィが花丸の方に手を置いた。花丸はすぐに口を封じた。後ろを向くと、千幸しか居なかった。

 

ルビィ「あれ?皆は?」

 

千幸「先に行った。早く行こうぜ。」

 

 

 

 

 

 

そしてスクールアイドルショップでは。

 

千歌「輝く〜!」

 

μ`sのコーナーを見て、千歌が感動した。

 

漣「スクールアイドルショップ久々に来た・・・花陽何処か居ねえかな?」

 

千歌「缶バッジもこんなに種類がある!あ!このポスター見るの初めて!」

 

曜「あ!可愛い!」

 

衣装を見て興奮中の曜。

 

梨子「時間無くなるわよ?」

 

漣「お前ら早くしろ!」

 

善子「あら?花丸とルビィは?」

 

漣「今千幸と一緒に居る。」

 

梨子・善子「ん?」

 

すると2人がある物を発見した。堕天使ショップを発見した。

 

善子「堕天使・・・」

 

 

 

 

そして曜は。

 

曜「ん?」

 

制服専門店のチラシを発見した。

 

曜「制服・・・100種類以上・・・!?」

 

千歌「さぁ!じゃあ皆で明日のライブの成功を祈って、神社の方に・・・」

 

外に出ると、漣と梨子以外居なかった。

 

千歌「あれ?」

 

 

 

 

その後漣が千幸に電話する。

 

漣「分かった。待ってるぞ。」

 

千歌「どうだった?」

 

漣「こっちに来る。」

 

ルビィ「あ!居ました!」

 

花丸「すみませーん!」

 

千幸「やっと合流出来た!」

 

漣「お疲れさん。」

 

千歌「善子ちゃんと曜ちゃんは?」

 

梨子「2人共場所は分かるから。」

 

漣「後ちょっとしたら来るそうだ。」

 

 

 

 

その頃善子は、堕天使ショップで興奮中。

 

 

 

 

そして曜は、制服専門店で興奮中。

 

 

 

 

千歌「後ちょっとって?」

 

漣「さぁな。」

 

千歌「もう!皆勝手なんだから!」

 

漣「真っ先に行動したお前が言うな。」

 

梨子「しょうがないわね・・・ん?」

 

すると梨子は、ある看板を発見した。

 

梨子「壁、クイ・・・?」

 

漣「ん?どした梨子?」

 

千歌「梨子ちゃん?」

 

梨子「っ!な、何でもない!」

 

千歌「何が?」

 

漣「お前顔赤いぞ?」

 

梨子「わ・・・私、ちょっとお手洗い行って来るね!」

 

漣「あ、ああ。」

 

千歌「えーーーー!?」

 

 

 

 

 

 

その日の夕方。

 

千歌「もぉ、時間無くなっちゃったよ!折角じっくり見ようと思ってたのに・・・」

 

善子「な、何よ!だから言ってるでしょ!これは、ライブの為の道具なの!」

 

千幸「はいはい喧嘩はそこまで。そして曜、何故巫女服着てるんだ?」

 

曜「だって、神社に行くって言ってたから!似合いますでしょうか!?」

 

千歌「敬礼は違うと思う・・・」

 

 

 

 

そしてその後、神田明神の男坂に到着した。

 

千歌「ここだ・・・」

 

ルビィ「ここが、μ`sが何時も練習してた階段!?」

 

漣(っ!)

 

すると漣が、穂乃果達の姿が目に映った。

 

漣(懐かしいな・・・)

 

千幸「懐かし過ぎる・・・思い出が蘇る・・・」

 

千歌「登ってみない!?」

 

梨子「そうね!」

 

漣「よっしゃ!じゃあ行くぜ!」

 

千幸「よーいドン!」

 

スタートダッシュで階段を駆け上る。

 

全員「ええ!?」

 

漣「この感じ・・・昔を思い出す!」

 

千幸「彼奴らと共に走った男坂!」

 

千歌(μ`sが登ったんだ・・・ここを・・・ラブライブを目指して!)

 

 

 

そして神田明神。

 

漣「神田明神・・・久し振りだな・・・ん?」

 

千幸「どうした漣?ん?あれは・・・」

 

すると2人が何かを見て止まった。

 

千歌「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

 

すると、誰かの歌声が聞こえた。

 

千歌「ん?」

 

神社に、謎の2人の少女が歌ってた。その歌声に惹かれた千歌が2人の少女の後ろに立った。歌を終えた2人の少女が千歌に振り向いた。

 

千歌「っ!」

 

遠くから、漣と千幸が2人の少女を見てた。

 

漣「あの2人・・・」

 

千幸「間違い無い・・・」

 

 

 

 

 

 

EXTRA・Aqours「ラブライブ!EXTRAサンシャイン!!」

 

 

 

 

 

 

神田明神で出会った2人の少女。

 

少女A「こんにちは。」

 

千歌「こ、こんにちは・・・」

 

梨子「千歌ちゃん?」

 

善子「まさか、展開直進?」

 

少女A「あら、あなた達、もしかしてAqoursの皆さん?」

 

千歌「嘘!どうして?」

 

善子「この子、脳内に直接・・・」

 

花丸「丸達、もうそんなに有名人?」

 

ルビィ「ピギィ!」

 

少女A「そこに居るお2人共、もう分かってますよ。」

 

遠くに隠れてた漣と千幸が出て来た。

 

漣「勘が鋭いな。聖良。」

 

千幸「理亞もここに来てたとはな。」

 

千歌「え?2人共、この人達の知り合い?」

 

漣「まぁ、何れ分かる。今は言わない。」

 

この2人の少女の名前は、聖良と理亞。どうやらEXTRAの知り合いらしい。

 

聖良「PV観ました。素晴らしかったです。」

 

千歌「あ、ありがとうございます。」

 

聖良「もしかして、明日のイベントでいらしたんですか?」

 

千歌「はい。」

 

聖良「そうですか。楽しみにしてます。」

 

そう言って、聖良が歩き去った。理亞が一礼した。

 

善子・花丸・ルビィ「ん?」

 

すると次の瞬間。

 

 

 

 

 

 

理亞が全速力で走り出した。

 

 

 

 

 

 

漣「来た。」

 

そして地面に両手を付けて、大ジャンプした。理亞はジャンプ中に千歌達に向かって笑顔を見せて、綺麗に着地した。

 

千幸「理亞、相変わらずの身体能力だな。」

 

しかし理亞は、2人を睨んだ。

 

千幸(あの子、まだあの時を。)

 

聖良「では!」

 

2人はそのまま去って行った。

 

ルビィ「凄いです!」

 

花丸「東京の女子高生って、こんなに凄いずら?」

 

善子「当たり前でしょ!東京よ!東京!」

 

漣「いや、東京の女子高生は彼女達みたいな身体能力の高い子は居ねえよ。」

 

千幸「俺達もかなり身体能力高いからな。」

 

千歌「歌・・・綺麗だったな・・・」

 

 

 

 

 

 

その日の夜。全員は鳳明館と言う旅館で宿泊する。

 

花丸「落ち着くずら〜。」

 

梨子「気に入ってくれたみたいで嬉しいわ。」

 

漣「やっぱり旅館は居心地良いぜ〜。ここを選んでおいて正解だったぜ。」

 

曜「何か、修学旅行みたいで楽しいね!」

 

何故かキャビンアテンダントの制服を着てる曜。

 

ルビィ「あはは。」

 

善子「堕天使ヨハネ、降臨!やばい・・・格好良い〜!」

 

花丸「ご満悦ずら。」

 

善子「あんただって、ご満悦の癖に!」

 

梨子「降りなさい!」

 

千幸「机から降りろ!行儀の悪い!」

 

善子「うぅ・・・」

 

漣「良いじゃねえか。皆は東京なんて滅多に来る事無いだろ?」

 

ぴよこ万十。

 

花丸「お土産に買ったけど、夜食用にまだ別に取ってある・・・」

 

梨子と曜がぴよこ万十を食べてた。

 

曜「え?」

 

梨子「旅館のじゃなかったの!?」

 

花丸「まるのバックトゥザぴよこ万十~!!」

 

ルビィ「花丸ちゃん、夜に食べると太るよ?」

 

漣「夜に甘いもんは良くないぞ。」

 

善子「静かにして!集中出来ないでしょ!」

 

千幸「何だ善子?宇宙と交信するのか?」

 

花丸「もういいずら!食べちゃうずら!」

 

漣「おい花丸止めろ!」

 

ルビィ「それより、布団を敷かなきゃ。」

 

押入れから布団を出した。

 

ルビィ「お、おっとっとっと・・・」

 

漣「おいルビィ!?」

 

千幸「逃げろ!」

 

ルビィ「ピギャ!」

 

全員「うわあああ!!」

 

千歌「ねぇ、今旅館の人に聞いたんだけど・・・あれ?」

 

全員が布団攻撃で倒れてた。漣と千幸除いて。

 

漣「全く何やってんだよ・・・」

 

千幸「布団は俺達が敷くから皆退いてろ。」

 

漣「千歌、何を聞きに行ったんだ?」

 

千歌「あ!それは。」

 

 

 

 

その後布団を敷いた。

 

曜「音ノ木坂って、μ`sの?」

 

千歌「うん。この近くなんだって。」

 

漣「音ノ木坂学院に行きたいのか?」

 

千歌「うん!皆で!」

 

全員「え?」

 

千歌「私、一回行ってみたいって思ってたんだー!μ`sが頑張って守った高校を!μ`sが練習してた学校を!」

 

ルビィ「ルビィも行ってみたい!」

 

曜「私も賛成!」

 

花丸「東京の夜は、物騒じゃないずら?」

 

善子「な、何?こ、怖いの?」

 

花丸「善子ちゃん震えてるずら〜。」

 

千幸「俺達も同行しよう。」

 

梨子「ごめん。私はいい。」

 

全員「え?」

 

梨子「先寝てるから、皆で行って来て。」

 

千歌「梨子ちゃん・・・」

 

梨子は寝むりに行った。

 

曜「・・・やっぱり、寝ようか。」

 

ルビィ「そうですね。明日ライブですし。」

 

 

 

 

 

 

その日の夜。全員が寝静まった頃、梨子は夜空を眺めていた。

 

千歌「眠れないの?」

 

そこに千歌が起きた。

 

梨子「千歌ちゃんも?」

 

千歌「うん。何となく。」

 

梨子「・・・ごめんね。何か、空気悪くしちゃって。」

 

千歌「ううん、こっちこそ・・・ごめん。」

 

梨子「・・・音ノ木坂って、伝統的に音楽で有名な高校なの。私、中学の頃ピアノの全国大会行ったせいか、高校では結構期待されてて・・・」

 

千歌「そうだったんだ。」

 

梨子「音ノ木坂が嫌いな訳じゃないの。ただ、期待に応えなきゃって・・・何時も練習ばかりしてて。でも結局、大会では上手くいかなくて・・・」

 

千歌「期待されるって、どう言う気持なんだろうね・・・」

 

梨子「え?」

 

千歌「沼津出る時、皆が見送りに来てくれて、嬉しかったけど、実はちょっぴり怖かった。期待に応えなくちゃって・・・失敗出来ないぞって・・・」

 

梨子「千歌ちゃん・・・」

 

千歌「ごめんね。全然関係無い話しちゃって・・・」

 

梨子「ううん。ありがとう。」

 

千歌「え?」

 

梨子「寝よ?明日の為に。」

 

千歌「うん。」

 

2人の会話を、漣と千幸がこっそり聞いて微笑んだ。

 

 

 

 

 

 

そして翌日の明朝。千歌が早く起きてた。他の皆は寝ていた。

 

練習着に着替えて外に出ると。

 

千歌「あれ?」

 

目の前に漣と千幸が準備運動をしていた。

 

千歌「漣さん。千幸さん。」

 

漣「よう千歌。おはようさん。」

 

千幸「朝早く早起きなんて珍しいじゃねえか。」

 

千歌「ちょっと走りたくなっちゃって。」

 

千幸「そうだな。朝の運動は気持ち良いぞ。見てみろよ。太陽が輝いてるぞ。」

 

漣「俺達も今から走る所なんだ。千歌、一緒に走るか?」

 

千歌「走りたい!」

 

漣「よし。じゃあスタート!」

 

3人が同時に走り出した。

 

 

 

 

漣(走ってる千歌を見ると、穂乃果を思い出すな。)

 

千幸(また彼奴に会いてえな。)

 

3人は汗を掻きながら走り続ける。

 

 

 

 

千歌「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

 

そして着いた場所は、UTX高校前だった。

 

漣「UTX高校・・・ツバサ達、今でも活動中かな?」

 

千歌(ここで初めて見たんだ。スクールアイドルを・・・μ’sを!)

 

???「千歌ちゃん!漣さん!千幸さん!」

 

3人「ん?」

 

 

 

 

何と他の皆が走って来たのだった。

 

 

 

 

漣「皆!」

 

曜「やっぱり、ここだったんだね!」

 

梨子「練習行くなら声掛けて。」

 

善子「3人で抜け駆けなんてしないでよね?」

 

花丸「帰りに神社でお祈りするずら〜!」

 

ルビィ「だね。」

 

千歌「うん!」

 

千幸「花丸、凛になりきったか?」

 

???「朝霧?城戸?」

 

漣・千幸「え?」

 

6人「ん?」

 

そこに1人の男性が立っていた。

 

千歌「誰だろう?」

 

曜「2人の知り合いかな?」

 

 

 

 

 

 

漣・千幸「宮内!!」

 

 

 

 

 

 

その男性の正体は、漣と千幸の親友で、警視庁捜査一課の宮内昂汰だった。

 

宮内「久し振りだなお前ら。」

 

漣「こっちの台詞だ。久し振りだな宮内。」

 

千歌「漣さん、千幸さん、その人誰?」

 

宮内「お。君達がAqoursか。」

 

千歌「あ、はい。」

 

宮内「俺は警視庁捜査一課の宮内昂汰だ。宜しく。」

 

内ポケットから警察手帳を出して皆に見せた。

 

ルビィ「け、警察!?」

 

漣「どうだ宮内?巡査部長の方は。」

 

宮内「この前強盗事件の犯人を即逮捕した。」

 

現在宮内は巡査部長を務めている。

 

千幸「そうか。親父さんはどうだ?」

 

宮内「今でも警視監としてやってる。」

 

現在宮内の父親は警視庁の警視監を務めている。

 

宮内「それと俺、近い内に警部補に昇格される予定だ。」

 

漣「マジで!?それってまた警視総監に見出されたのか?」

 

宮内「警視総監もそうだし、親父にも見出されてるからな。」

 

千幸「お前ってあれか?化け物か?」

 

宮内「誰が化け物だゴルァ!」

 

怒って千幸を殴る。

 

千幸「あばす!」

 

曜「宮内さんは、漣さんと千幸さんとどう言う関係なんですか?」

 

漣「宮内は中学時代からの親友なんだ。」

 

曜「親友?」

 

宮内「そうだ。それと君達は内浦の子達だよな?」

 

千歌「そうですけど。」

 

宮内「俺の故郷をもっと盛り上げてくれよな?」

 

曜「故郷?」

 

漣「実は宮内は、内浦出身なんだ。」

 

梨子「そうだったんですか!?」

 

宮内「まあな。でも3歳の時に家族全員で東京へ上京した。ん?」

 

ルビィ「?」

 

彼はルビィをジッと見る。

 

ルビィ「な、何ですか・・・?」

 

宮内「いや、何でもない。(この子、もしかしてあの・・・)」

 

すると巨大モニターにラブライブのPVが流れた。

 

千歌「ラブ、ライブ!」

 

漣「あのPV、懐かしいな。」

 

千幸「だな。」

 

ルビィ「ラブライブ・・・今年のラブライブが発表になりました!」

 

モニターには、AKIBA DOOM ENTRY STARTが表示された。

 

漣「アキバドームで開催か。」

 

曜「遂に来たね。」

 

梨子「どうするの?」

 

千歌「勿論出るよ!μ`sがそうだったように!学校を救ったように!さぁ、行こう!今、全力で輝こう!」

 

全員が円陣を組む。

 

Aqours「Aqours!サンシャイン!!」

 

漣「皆張り切ってるな。」

 

千幸「俺達は裏から見守るとするか。」

 

宮内「いや、そうとは限らないぜ。」

 

漣「え?」

 

ルビィ「ピギャ!?」

 

漣「どうしたルビィ?」

 

ルビィ「あ、あれを!」

 

漣「ん?え!?」

 

千幸「ま、マジで・・・!?」

 

モニターには何と・・・

 

 

 

 

 

 

SPゲスト EXTRAが表示されていた。

 

 

 

 

 

 

漣「俺達が・・・」

 

千幸「SPゲスト・・・」

 

千歌「2人がゲスト!?」

 

漣「今年も来た・・・やるしかねえな!千幸!」

 

千幸「ああ!」

 

宮内「じゃあお前ら、俺は警備員として先にアキバドームへ行くからな。」

 

漣「おう。」

 

宮内は先にアキバドームへ向かった。

 

漣「よし!」

 

2人がお互いの手を掴み合う。

 

漣「EXTRA!」

 

千幸「ヒアウィー!」

 

EXTRA「ゴーーー!!」

 

 

 

 

 

 

アキバドーム。

 

千歌「ランキング?」

 

アキバレポーター「ええ。会場のお客さんの投票で、出場するスクールアイドルのランキングを決める事になったの!」

 

漣「今回もランキング形式か。」

 

千幸「誰が上位に入るか楽しみだぜ。」

 

曜「上位に入れば、一気に有名になるチャンスって事ですか?」

 

アキバレポーター「まぁそうね。Aqoursの出番は2番目。元気にはっちゃけちゃってね!」

 

千歌「2番。」

 

梨子「前座って事ね。」

 

千幸「出番が早いな。」

 

ルビィ「仕方無いですよ。」

 

漣「そうだな。周りはラブライブに出場した経験がある強者ばかりだからな。」

 

花丸「そうずらか・・・」

 

千歌「でもチャンスなんだ。頑張らなきゃ!」

 

漣「そうだ!その調子で頑張ってくれ!」

 

千歌「あ、漣さんと千幸さんはSPゲストでしょ?」

 

漣「そうだけど。」

 

千歌「2人もランキングに入るの?」

 

漣「いやいや。俺達は飽く迄SPゲスト。投票は入らないし、ランキングに残らない。つまり俺達は、お客さん達を楽しませる為のサプライズなんだ。」

 

千歌「そう言う事かぁ〜。」

 

曜「でも2人はどうしてSPゲストに選ばれたの?」

 

千幸「実は俺達、μ`s最後のラブライブの時にゲストとして登場したんだ。それが好評だった為、俺達がラブライブに呼ばれるようになったんだ。」

 

曜「凄いな〜!やっぱり本物のアイドルは格が違うね〜!」

 

漣「それとまだ言ってなかったけど、俺達EXTRAはスクールアイドル応援大使だから。」

 

千歌「えぇ!?初耳だよ!!」

 

 

 

 

楽屋。

 

曜「緊張してる?」

 

梨子「そりゃあね・・・」

 

曜「じゃあ、私と一緒に敬礼!おはヨーソロー!」

 

梨子「お、おはヨーソロー?」

 

曜「良く出来ました。緊張が解けるお呪いだよ。」

 

花丸「ルビィちゃん。」

 

ルビィ「うぅ・・・やっぱり無理です・・・」

 

縮こまってしまってた。

 

花丸「ルビィちゃん。ふんばルビィずら!」

 

千歌「ダメダメ!弱気になっちゃ。」

 

アキバレポーター「Aqoursの皆さーん!お願いしまーす!」

 

 

 

 

その頃漣と千幸は、楽屋で衣装に着替え済み。

 

漣「今年もSPゲストとして呼ばれるなんてな。」

 

千幸「久々のステージに立つなんてな。」

 

すると誰かが入って来た。

 

???「余裕あるわね。2人共。」

 

 

 

 

千幸「よう!にこ!」

 

 

 

 

矢澤にこが楽屋に入って来た。

 

にこ「まさかここで久し振りに会えるなんてね。」

 

漣「お前が楽屋に来た理由は、社長のお陰か?」

 

にこ「まあね。それと来たのは私だけじゃないわよ。」

 

漣「花苗達か?」

 

にこ「花苗達は観客席に居るわ。」

 

漣「じゃあ誰だ?」

 

にこ「皆、出て来なさい。」

 

そこに数人の人物が楽屋に入って来た。

 

漣「っ!!」

 

千幸「お、お前達は・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

絵里「漣君、千幸君。久し振りね。」

 

ことり「また会えて嬉しいよ!」

 

海未「お久し振りです。」

 

凛「久し振りだにゃ〜!」

 

真姫「元気そうで安心したわ。」

 

希「ヤッホー。漣君、千幸君。」

 

花陽「お久し振りです!漣さん!千幸さん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何とμ`sの元メンバー達だった。

 

漣「皆!めっちゃ久し振り!」

 

千幸「何でここに?」

 

絵里「決まってるでしょ?2人がゲストとして出るってにこから聞いたんだもの。」

 

千幸「そうか・・・嬉しいぜ。」

 

漣「穂乃果は居ないのか?」

 

海未「穂乃果は忙しいみたいで、来れないようです。」

 

漣「そっか・・・残念だな。でも、お前達の顔を見ただけでも嬉しいぜ。」

 

ことり「ことりも嬉しいよ!」

 

漣「ことり、お前のその性格、昔と変わんねえな。」

 

ことり「えへへ〜。」

 

千幸「どうだ?皆それぞれ頑張ってるか?」

 

真姫「ええ勿論よ。」

 

凛「凛達はそれぞれ頑張ってるにゃ!」

 

漣「良かった。」

 

 

 

 

全員が楽屋を出た。

 

漣「さて、そろそろステージ裏に行くか。」

 

千幸「そうだ皆、皆が居るって事をAqoursの皆には内緒な?」

 

花陽「どうしてです?」

 

千幸「皆、μ`sのファンだからな。出会った瞬間大興奮するかも知れないからな。」

 

希「分かったよ。」

 

千幸「OK。じゃあ行って来るぜ。」

 

漣「俺達とスクールアイドル達の素敵なライブを堪能してくれよな。」

 

ステージ裏へ向かった。

 

にこ「じゃあ向こうに戻りましょうか。」

 

海未「はい。」

 

 

 

 

 

 

そしてアキバードームのステージ裏。

 

ルビィ「す、凄い人です・・・」

 

善子「だ、だ、だ、大丈夫よ!」

 

???「お前結構動揺してるな。」

 

千歌「あ!漣さん!千幸さん!」

 

漣「皆、調子はどうだ?」

 

ルビィ「凄い人です・・・」

 

漣「そうかぁ。楽しくなりそうだ。」

 

千幸「ルビィ、緊張する気持ちは分かる。でも沢山来てるって事は、皆お前達のライブを楽しみにしてるんだ。勿論俺達のライブも。だから、観に来てくれてるお客達の為に、頑張って行こうぜ!」

 

ルビィ「・・・はい!がんばルビィ!」

 

漣「OKだ!」

 

すると、後ろからヒールの音が聞こえた。千歌が後ろに振り向くと・・・

 

 

 

 

 

 

昨日出会った聖良と理亞の姿があった。

 

 

 

 

 

 

聖良「宜しくお願いしますね。」

 

千歌「スクールアイドル・・・だったんですか。」

 

聖良「あれ?言ってませんでしたっけ?」

 

漣「言わなかっただろ聖良。」

 

聖良「ごめんなさいね。私は鹿角聖良。」

 

そして理亞は全員を睨む。

 

聖良「理亞。」

 

睨んだ後、聖良の後に続く。

 

聖良「見てて。私達、Saint Snowのステージを。」

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

      高海志満:阿澄佳奈
      高海美渡:伊藤かな恵
       よしみ:松田利冴
       いつき:金元寿子
        むつ:芹澤優

      鹿角聖良:田野アサミ
      鹿角理亞:佐藤日向

  アキバレポーター:高森奈津美
       メイド:朝日奈丸佳
        子供:木野日菜
         母:山村響

      宮内昂汰:斉藤壮馬

      矢澤にこ:徳井青空

      絢瀬絵里:南條愛乃
      南ことり:内田彩
      園田海未:三森すずこ
       星空凛:飯田里穂
     西木野真姫:Pile
       東條希:楠田亜衣奈
      小泉花陽:久保ユリカ

      女子生徒:春野杏
           永沢よしこ
           依田菜津
           珠宮夕貴
           藤田彩
           河井晴菜
           小峰華子
           木村千咲
           春村奈々
           櫻井絵美里サヴァンナ
           鈴木亜里沙
           杉浦しおり
           赤尾ひかる
           雨宮夕夏
           続木友子

次回「くやしくないの?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
宮内昂汰(みやうちこうた)

出身地・静岡県沼津市・内浦
育ち・千代田区
生年月日・2月6日
年齢・27歳
血液型・AB型
身長・171Cm
体重・59kg
性格・正義感が強い、仲間思い
得意料理・炒飯

好きな物・歴史、地理
好きな食べ物・ポトフ
苦手な物・強姦、ナンパ
苦手な食べ物・餡かけ(皿うどんは食える。)

モデル・生田斗真

髪型・銀髪のショートカット

私服・青いジャケット、黒い服、緑のジーンズ、青いスニーカー

朝霧漣と城戸千幸とは中学時代からの親友。カメラマン・松岡雄一の幼馴染み。
数多くの実績を重ね、現在は警視庁捜査一課の若き巡査部長。
元々は静岡県沼津市にある内浦に生まれ、3歳の時に東京へ引っ越した。
幼い頃から父親や同級生の友人の道場から柔道や空手やテコンドーやカンフーなど教わっており、どんな修羅場でも屈しない精神を持つ。
高校卒業と同時に警察学校を経て警視庁に入り、多くの活躍の末、僅か半年で刑事に昇格し、同時に捜査一課に配属された。
父親は現在、警視監を務めている。
学生時代は成績優秀スポーツ万能。先輩後輩問わず信頼が厚い生徒だった。
漣と意気投合する事が多い。
ミステリーが好きであり、一番はタイタニックとガイザーグランドホテルである。
大型自動二輪免許を持っており、現場の移動もバイクを使っている。
以前にルビィと会った事があるが、詳細は不明。
更に以前に中学の頃の真姫と面識があるようだが・・・

愛車・Z900

家族構成・看護師の妹
     西木野総合病院看護部長の母
     警視庁警視監の父。

妹は音ノ木坂学院のスクールアイドルで活動していた。
現在は母と同じ看護婦の道を歩んでる。

μ`sのメンバー達には苗字で呼んでいる。漣や千幸にも苗字で呼んでるが、松岡と杏菜とアリスには名前で呼んでいる。

イメージCV・斎藤壮馬


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shiny.5「くやしくないの?」

聖良「見てて。私達、Saint Snowのステージを。」

Saint Snowがステージに立った。

アキバレポーター「では!トップバッターは、このグループ!Saint Snow!!」




『SELF CONTROL!!』

聖良「最高だと言われたいよ 真剣だよ♪」

Saint Snow「We gotta go!♪」



聖良「夢は夢でも 簡単に届かない 特別なもの 目指そうじゃないか そのためだから泣いたりしない♪」

Saint Snow「敵は誰? 敵は弱い自分の影さ♪」

聖良「わかるでしょう?弱い心じゃダメなんだと♪」

理亞「影さ…ダメなんだ!♪」

聖良「感じよう♪」
理亞「しっかり♪」

Saint Snow「いま立ってる場所 SELF CONTROL!!♪」


聖良「最高!♪」

理亞「One more chance time!♪」

聖良「言われたいみんなにね♪」

理亞「最高だと言われたいよ♪」

Saint Snow「Dance now! Dance now!♪」

聖良「最高!♪」

理亞「One more chance time!♪」

聖良「言わせるって決めたんだよ♪」

理亞「真剣だよ遊びじゃない♪」

Saint Snow「Dance now! Dance now!♪」

聖良「遠くの光へもっとBaby!♪」

理亞「一緒に跳びたいもっとBaby!♪」

聖良「ふるえる指先知ってても♪」

Saint Snow「見ないで 大切なのは SELF CONTROL!!♪」

最後にポーズを取る。




観客達から大きな歓声が上がった。

アキバレポーター「続いて、人気急上昇中!のフレッシュなスクールアイドル!Aqoursの皆さんです!!」



ステージ裏。

漣「相変わらず凄えなあの2人は。」

千幸「だな。」

その中で千歌は2人のステージを見て固まってしまってる。

曜「千歌ちゃん。」

千歌「あ、うん。」

Aqoursがステージに立つ。


あのライブの後のEXTRAの楽屋。

 

絵里「相変わらず凄いわね2人共。」

 

ことり「昔も今も変わらなかったね。」

 

漣「ありがとな。久々のステージに立てて楽しかったぜ。」

 

千幸「皆はもう帰るのか?」

 

希「ううん、この後皆で遊びに行くんや。」

 

漣「そうか。ファンには見付からないようにな。」

 

にこ「大丈夫よ。私の取って置きのアイテムがあるから安心よ。」

 

漣「サングラスとマスクとコートか?」

 

にこ「うっ!」

 

漣「そこん所は変わらねえよなお前。」

 

にこ「う、五月蝿いわね!」

 

千幸「花陽はどうだったか?スクールアイドル達と俺達のステージは。」

 

花陽「凄く良かったです!久し振りに興奮しちゃいました!」

 

千幸「あはは。そうか。」

 

真姫「また内浦に戻るんでしょ?」

 

漣「ああ。まだやる事が山程あるしな。」

 

凛「凛は寂しいにゃ〜・・・」

 

漣「凛、また何処かで会えるさ。そうだ!浦の星女学院は来月夏休みに入るから、夏中に俺達を誘ってくれよ。」

 

海未「はい。勿論誘いますよ。」

 

千幸「出来れば、穂乃果も誘ってくれよ。彼奴と久々に会いたい。」

 

ことり「今度聞いてみるね。」

 

すると宮内が楽屋に入って来た。

 

宮内「お2人さん、ライブお疲れさん。」

 

漣「よう宮内。不審者は居たか?」

 

宮内「いや、居なかった。」

 

千幸「そうか。」

 

漣「さて、俺達はそろそろ行くか。」

 

千幸「そうだな。」

 

漣「じゃあな皆。また夏頃にな。」

 

絵里「ええ。また会うのが楽しみだわ。」

 

千幸「そうだにこ。社長達に宜しく言っておいてくれよ?」

 

にこ「勿論よ。早く行きなさい。」

 

漣「ああ。」

 

 

 

 

 

 

その後皆がスカイツリーに来て、展望台から街を見渡す。

 

梨子「この街、1300万人も人が住んでいるのよ。」

 

曜「そうなんだ。」

 

漣「まぁ東京だからな。」

 

梨子「って言っても、全然想像出来ないけどね。」

 

漣「俺も同じ考えだ。」

 

曜「やっぱり違うのかな?そう言う所で暮らしてると。」

 

そして花丸は双眼鏡で東京の街を見る。

 

花丸「何処まで行ってもビルずら。」

 

千幸「大都会だからな。」

 

ルビィ「あれが富士山かな?」

 

花丸「ずら。」

 

千幸「スカイツリーから眺める富士山も良いな〜。」

 

善子「フッフッフ。最終プロジェクト、ルシファー解放。魔力二千万、リトルデーモンを召喚!」

 

舞い落ちる黒い羽をキャッチする。

 

善子「格好良い〜!」

 

ルビィ「善子ちゃんは元気だね。」

 

千幸「何時もの善子だな。」

 

善子「善子じゃなくて、ヨハネ!!」

 

花丸「ライブ終わったのにヨハネのままずら。」

 

千歌「お待たせ〜!」

 

そこに千歌がアイスクリームを持って戻って来た。

 

千歌「お!何これ凄い!キラキラしてる〜!」

 

曜「千歌ちゃん・・・」

 

千歌「それにこれも凄く美味しいよ?食べる?」

 

全員にアイスクリームを配る。

 

千歌「はい!ルビィちゃん達も!」

 

ルビィ「あ、ありがとう・・・」

 

千歌「全力で頑張ったんだよ?私ね、今日のライブ、今まで歌って来た中で、出来は1番良かったって思った。声も出てたし、ミスも1番少なかったし。」

 

梨子「でも・・・」

 

千歌「それに、周りは皆ラブライブに出場してる人達でしょ?優勝出来なくて当たり前だよ。」

 

漣「だが千歌、ラブライブの決勝に出ようと思ったら、他の皆より上のレベルのパフォーマンスを披露しなくちゃならないって事だと俺は思う。」

 

千歌「それは、そうだけど・・・」

 

曜「私ね、Saint Snowを見た時に思ったの。これがトップレベルのスクールアイドルなんだって。このくらい出来なきゃダメだんだって。なのに、入賞すらしてなかった。あの人達のレベルでも、無理なんだって・・・」

 

千幸「曜。」

 

ルビィ「それはルビィもちょっと思った・・・」

 

花丸「まるも・・・」

 

善子「な、何言ってるのよ!あれは偶々でしょ?天界が放った魔力によって・・・」

 

ルビィ「何が偶々なの?」

 

花丸「何が魔力ずら?」

 

漣「悪魔の悪戯とでも言いたいのか?」

 

千幸「ルシファーは何処に居るんだ?」

 

善子「え!?いやそれは・・・」

 

花丸「慰めるの下手ずら〜。」

 

善子「な、何よ!人が気遣ってあげたのに!」

 

千歌「そうだよ。今はそんな事考えてもしょうがないよ!それよりさ、折角の東京だし楽しもうよ!」

 

千幸「そうだな。」

 

漣「そうだ皆、俺達のステージはどうだった?」

 

千歌「凄く格好良かったよ!あれが本物のアイドルの実力なんだね!」

 

 

 

 

 

 

時間は遡る。

 

スクールアイドル達のステージが終了したと同時に。

 

アキバレポーター「続いては超ビッグなSPゲスト!大人気アイドルユニット!EXTRAのお2人です!」

 

EXTRAがステージに立つと、歓声が急激に上がった。

 

 

 

『Supernova』

 

 

 

EXTRA「溢れ出す 感情が この体 突き破り 時を溶かし始まったNext stage♪」

 

漣「いつも足りなくて 言い訳的な諦め ずっと積み上げていた 隠すように♪」

 

千幸「どこか遠巻きに 眺めていたような景色 急に手のひらの上 粉々に砕け散る♪」

 

漣「この気持ちの行き場教えて♪」

 

EXTRA「制御不能 熱い炎 途惑いを 焼き払い 昨日までの感覚 忘れさせる No one ever knows 僕の音 どこまでも進化する まだ知らない自分が 目覚めてく Supernova♪」

 

漣「見えない暗闇の中♪」

 

千幸「かすかな光 創り出すように♪」

 

 

 

 

そして歓声が急激に上がった。

 

 

 

 

 

 

そして現在。

 

千歌「ラブライブの決勝に出るには、2人と同じレベルじゃないと無理かな?」

 

漣「おいおい何言ってんだよ。お前達のステージも凄く良かったぞ。これからも毎日鍛えて、また何時か出場すれば良いんだよ。」

 

千歌「そうだね。」

 

千幸「さて、東京観光と行きますか!」

 

すると千歌のスマホの着信音が鳴った。

 

千歌「はい、高海です。・・・え、はい。まだ近くに居ますけど。」

 

通話相手は、アキバレポーターだった。

 

 

 

 

急いでその場所へ向かった。

 

アキバレポーター「ごめんなさいね、呼び戻しちゃって。これ、渡し忘れてたって思って。」

 

1枚の封筒を渡した。

 

漣「どうも。」

 

ルビィ「何だろう?」

 

善子「もしかして・・・ギャラ?」

 

花丸「卑しいずら。」

 

漣「これは?」

 

アキバレポーター「今回、お客さんの投票で入賞グループ決めたでしょ?その集計結果。」

 

漣「集計結果か。」

 

千歌「わざわざすみません。」

 

アキバレポーター「正直、どうしようかなぁってちょっと迷ったんだけど・・・出場してもらったグループにはちゃんと渡す事にしてるから。じゃあ!」

 

その場から走り去った。

 

漣「皆、結果見るか?」

 

千歌「うん。」

 

封筒から集計結果を出した。

 

千歌「あ、上位に入賞したグループだけじゃなく、出場グループ全部の得票数が書いてある。」

 

花丸「Aqoursは何処ずら?」

 

千幸「落ち着け花丸。まずは上位から見ようぜ。」

 

千歌「あ、Saint Snowだ。」

 

梨子「9位か・・・」

 

漣「もうちょい行ったら上位に入れたかもな。」

 

花丸「Aqoursは?」

 

漣「2枚目が下位のグループだ。」

 

2枚目の下位グループを見る。全員が固まってしまった。最下位にAqoursが記入されてあったからだった。

 

千歌「30位・・・」

 

曜「30組中、30位・・・?」

 

善子「ビリって事!?」

 

花丸「わざわざ言わなくて良いずら!」

 

梨子「得票数はどのくらい?」

 

漣「・・・」

 

得票数を見た漣が何も言わなかった。

 

千歌「どうだったの?」

 

漣「皆、得票数を見て落ち込むかも知れないぞ。」

 

曜「え?」

 

千歌「構わないよ。見せて。」

 

漣「ああ。これが結果だ。」

 

得票数を見ると。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

0票だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌「0・・・?」

 

ルビィ「そんな・・・」

 

梨子「私達に票入れた人、1人も居なかったって事・・・?」

 

0票を見た千歌がフラフラした。

 

曜「千歌ちゃん。」

 

漣「千歌。」

 

落ち込んでる千歌に。

 

???「お疲れ様でした!」

 

 

 

 

Saint Snowの2人が来た。

 

 

 

 

千歌「Saint Snowさん・・・」

 

漣「聖良、理亞。お疲れさん。」

 

聖良「素敵な歌で、とても良いパフォーマンスだったと思います。」

 

千幸「そうか。ありがとう。」

 

聖良「ただ、もしμ`sのようにラブライブを目指してるのだとしたら、諦めた方が良いかも知れません。」

 

彼女の口から諦めの言葉が出た。

 

漣「忠告ありがとな。」

 

聖良「漣さん、千幸さん。お2人のパフォーマンスも素晴らしかったです。やはり、あなた達2人には敵わないですね。」

 

千幸「いや、これからも磨き上げれば俺達に勝てるかも知れないぞ。」

 

聖良「そうですね。では。」

 

歩き去る聖良だが、理亞は彼女達を睨んでる。

 

千歌「?」

 

千幸「理亞。」

 

理亞「バカにしないで。ラブライブは・・・遊びじゃない!」

 

千歌「・・・!」

 

理亞「それに私はまだ、あなた達EXTRAを認めてない!」

 

漣「・・・理亞、俺達はあのモットーを改めない。憎んでるなら憎んでも良い。」

 

理亞は涙を流しながら去って行った。

 

 

 

 

 

 

その日の夕方。一行は電車に乗って沼津へ帰る。

 

ルビィ「泣いてたね、あの子・・・きっと悔しかったのね。入賞出来なくて・・・」

 

花丸「ずら・・・」

 

善子「だからって、ラブライブを馬鹿にしないで・・・なんて・・・」

 

曜「でも、そう見えたのかも・・・」

 

千歌「私は良かったと思うけどな。」

 

漣「千歌?」

 

千歌「精一杯頑張ったんだもん。努力して頑張って東京に呼ばれたんだよ?それだけで凄い事だと思う!でしょ?」

 

花丸「それは・・・」

 

千歌「だから、胸張って良いと思う!今の私達の精一杯が出来たんだから!」

 

漣「千歌、お前は強いな。」

 

曜「千歌ちゃん。」

 

千歌「ん?」

 

曜「千歌ちゃんは・・・悔しくないの?」

 

全員「っ!?」

 

曜「悔しくないの?」

 

千歌「それは・・・ちょっとは・・・でも満足だよ!皆であそこに立てて、私は嬉しかった。」

 

曜「そっか・・・」

 

漣「・・・理亞の奴、まだ俺達を認めてないのか。」

 

千幸「昔と変わらねえな。」

 

ルビィ「漣さんと千幸さんはあの2人を知ってるんですよね?」

 

千幸「そうだが。」

 

梨子「教えてくれますか?あの2人の間に何があったのかを。」

 

漣「・・・分かった。皆に話そう。あれは去年の事だった。」

 

 

 

 

 

 

それは去年。EXTRAがスクールアイドルとのライブバトルでSaint Snowと対面した事から始まった。

 

漣『今回の対戦相手は君達か。俺は朝霧漣だ。』

 

千幸『そして俺は城戸千幸。宜しくな。』

 

聖良『宜しくお願いします。人気アイドルと戦えるなんて光栄です。』

 

漣『俺達はライバル同士だが、楽しんで戦おうぜ。』

 

聖良『はい。』

 

しかし理亞は、2人を睨んでる。

 

漣『ん?』

 

千幸『どうしたんだ?』

 

聖良『ごめんなさい。理亞は緊張してるだけなんです。』

 

漣『そうか。』

 

 

 

 

EXTRAは「YOUR SONG」、Saint Snowは「SELF CONTROL!!」を披露した。勝負の結果は、EXTRAが57点、Saint Snowが56点になり、EXTRAが勝利した。

 

 

 

 

その後。

 

聖良『素晴らしかったです。お2人のステージ。私達の負けですね。』

 

漣『いや、2人のパフォーマンスも良かったぞ。』

 

千幸『あのダンス、俺気に入ったぞ。』

 

聖良『ありがとうございます。やはり大人気アイドルは凄いですね。では、また何処かでお会いしましょう。』

 

漣『ああ。』

 

理亞『私は・・・認めないから!』

 

漣『っ?理亞、どうしたんだ?』

 

理亞『勝ち負けじゃなくて、楽しんで戦う?・・・巫山戯ないで!』

 

千幸『おいどうしたんだ?』

 

聖良『理亞は、負けず嫌いなんです。』

 

千幸『そうだったのか。』

 

理亞『私は、あなた達に勝つまで認めないから!!』

 

 

 

 

 

 

そして現在。

 

漣「俺達は勝ち負けより楽しむ事がモットーなんだ。」

 

千歌「楽しむ事が?」

 

漣「俺の親父が昔言ってたんだ。勝負は勝ち負けより楽しめば良いって。」

 

千幸「あの言葉を言ったせいか、理亞は今でも俺達を憎んでる。」

 

 

 

 

 

 

そして沼津に帰って来た。

 

ルビィ「戻って来た〜!」

 

花丸「やっとずらって言えるずら〜。」

 

善子「ずっと言ってたじゃない!」

 

花丸「ずら〜・・・」

 

 

 

 

「おーーい!」

 

 

 

 

そこにクラスメイト達が迎えに来てた。

 

千歌「皆!」

 

よしみ・いつき・むつ「おかえりー!」

 

漣「お。迎えが来たか。」

 

いつき「どうだった?東京は。」

 

千歌「う、うん。凄かったよ。何かステージもキラキラしてて。」

 

むつ「ちゃんと歌えた?」

 

いつき「緊張して間違えたりしなかった?」

 

曜「うん。それは何とか。ね?」

 

梨子「そうね。ダンスもミスも無かったし。」

 

千歌「そうそう!今までで1番のパフォーマンスだったねって、皆で話してた所だったんだー!」

 

よしみ「な〜んだ。心配して損した〜。」

 

むつ「じゃあじゃあ、もしかして本気でラブライブ決勝狙えちゃうかもって事?」

 

千歌「え・・・?」

 

漣・千幸「・・・」

 

よしみ「そうだよね!東京のイベント呼ばれるくらいだもんね!」

 

千歌「あ〜そうだね〜。だと良いけど・・・」

 

得票数が0だって事が言えない。

 

???「おかえりなさい。」

 

そこに聞き覚えのある声が聞こえた。

 

ルビィ「お姉ちゃん・・・?」

 

生徒会長の黒澤ダイヤだ。彼女は笑顔でルビィを見る。するとルビィが涙を流し、ダイヤに飛び込んだ。ダイヤがルビィを優しく抱擁して撫でる。

 

ダイヤ「良く頑張ったわね。」

 

ルビィは泣いた。

 

漣「ルビィ、辛かったんだろうな・・・」

 

千幸「ああ。悔しい気持ち、俺達も良く分かる。」

 

 

 

 

 

 

同じ頃、鞠莉は家のベランダで夜空を眺めていた。海沿いの港に1つの光が出現した。

 

 

 

 

港に行くと、果南が居た。

 

鞠莉「何時以来かな?こうやって呼び出されるの。」

 

果南「ダイヤから聞いた。千歌達の事。」

 

鞠莉「そう。」

 

果南「どうするつもり?」

 

 

 

 

 

 

EXTRA・Aqours「ラブライブ!EXTRAサンシャイン!!」

 

 

 

 

 

 

その頃漣達は、沼津の公園に居た。

 

ダイヤ「得票、0ですか・・・」

 

梨子「はい・・・」

 

漣「精一杯披露したのに、誰も票を入れてくれなかった。」

 

ダイヤ「やっぱりそう言う事になってしまったのですね。今のスクールアイドルの中では。」

 

ルビィは泣き疲れて、ダイヤの膝の上で寝てる。

 

ダイヤ「先に言っておきますけど、あなた達は決してダメだった訳ではないのです。」

 

千幸「?」

 

ダイヤ「スクールアイドルとして十分練習を積み、見てくれる人を楽しませるに足りるだけのパフォーマンスもしている。でも、それだけではダメなのです。もうそれだけでは・・・」

 

曜「どう言う事です?」

 

ダイヤ「7236・・・何の数字か分かります?」

 

善子「ヨハネのリトル・・・」

 

花丸「違うずら。」

 

善子「ツッコミ早!」

 

ダイヤ「お2人は分かりますよね?」

 

漣「ああ。」

 

千幸「去年最終的にエントリーしたスクールアイドルの数だ。それも第1回大会の脅威の10倍以上だ。」

 

千歌「そんなに・・・」

 

ダイヤ「スクールアイドルは確かに、以前から人気がありました。しかしラブライブの大会の開催によって、それは爆発的なものになった。A-RISEとμ’sによって、その人気は揺るぎないものになり・・・アキバドームで決勝が行われるまでになった。そして、レベルの向上を生んだのですわ。そしてあなた達EXTRAがμ`s最後のラブライブにゲスト出場したお陰で、ラブライブのSPゲストとして出場されるようになりました。」

 

梨子「じゃあ・・・」

 

ダイヤ「そう。あなた達が誰にも支持されなかったのも、私達が歌えなかったのも、仕方無い事なのです。」

 

千幸「歌えなかった?それってどう言う意味なんだ?」

 

ダイヤ「2年前・・・既に浦の星には統合になるかも、と言う噂がありましてね。」

 

 

 

 

 

 

時は2年前。ダイヤと果南と鞠莉が裏の星女学院1年生の頃から始まった。

 

鞠莉『School・・・idol・・・?』

 

ダイヤ『そうですわ!学校を廃校の危機から救うには、それしかありませんの!』

 

果南『鞠莉スタイル良いし、一緒にやったら絶対注目浴びるって!』

 

ダイヤと果南が鞠莉にスクールアイドルやろうと誘ったが。

 

鞠莉『ソーリー、そう言うの興味ないの。』

 

ここから去ろうとしたが、果南が後ろから鞠莉をハグした。

 

果南『ハグ!』

 

鞠莉『何するの!?』

 

果南『うんって言うまでハグする!』

 

鞠莉『離してよー!』

 

果南『ダーメ!』

 

鞠莉『もう止めて!』

 

果南『止めない!』

 

 

 

 

 

 

そして現在。果南と鞠莉が居る港。

 

鞠莉「その何が悪かったの?街の人も学校の人も、スクールアイドルだと応援してくれたじゃない。」

 

果南「ライブも上手く行ったしね。でも・・・」

 

 

 

 

 

 

再び2年前。

 

果南『東京?』

 

ダイヤ『そうですの!私達が呼ばれたんですのよ!』

 

鞠莉『ダイヤ、随分鼻行きがberry hard。』

 

ダイヤ『っ!チャンスですわ!このイベントで有名になればラブライブが一気に近付きますわ!』

 

 

 

 

 

 

再び現在。沼津の公園。

 

千幸「そんな過去があったとは・・・」

 

ダイヤ「でも、歌えなかったのですわ。」

 

漣「何故なんだ?」

 

ダイヤ「他のグループのパフォーマンスの凄さと、巨大な会場の空気に圧倒され・・・何も歌えなかった。あなた達は歌えただけ立派ですわ。」

 

曜「じゃあ、反対してたのは。」

 

ダイヤ「何時かこうなるかと思ってたから。」

 

 

 

 

 

 

まだEXTRAが内浦に来てないファーストライブの時。

 

ダイヤ『これは今までのスクールアイドルの努力と、街の人達の善意があっての成功ですわ。勘違いしないように。』

 

あの時反対してた理由は、千歌達を自分達と同じ目に遭わさせない為だった。

 

 

 

 

 

 

そして港。

 

果南「外の人に見てもらうとか、ラブライブに優勝して学校を救うとか、そんなのは絶対に無理なんだよ!」

 

鞠莉「だから諦めろって言うの?」

 

果南「私はそうすべきだと思う!・・・っ!?」

 

すると鞠莉が両手を広げてハグしようとした。

 

鞠莉「果南・・・」

 

果南は鞠莉に向かって歩み寄る。

 

 

 

 

 

 

しかし果南はハグせずに歩き去って行った。

 

果南「誰かが、傷付く前に・・・」

 

鞠莉「私は・・・諦めない!必ず取り戻すの!あの時を!果南とダイヤとうしなったあの時を!私にとって、宝物だったあの時を・・・」

 

彼女は泣き崩れた。

 

 

 

 

 

 

その頃十千万では、千歌がしいたけを撫でてる。

 

美渡「早くお風呂入っちゃいなよ〜!」

 

千歌「うん・・・」

 

美渡「漣君と千幸君も休んでね。」

 

漣「ありがとうございます。美渡さん。」

 

千幸「すみませんね。」

 

美渡「梨子ちゃんも早く休んでね。」

 

梨子「はい。ありがとうございます。千歌ちゃん、大丈夫?」

 

千歌「・・・うん。少し考えてみるね。私がちゃんとしないと、皆困っちゃうもんね。」

 

漣「自分で責任を背負うなよ?俺達はお前達の顧問なんだからな。」

 

千幸「困った時は顧問に頼れよ?」

 

千歌「うん。ありがとう。」

 

 

 

 

国木田家。花丸が夜空を眺めてる。

 

花丸「ずら・・・」

 

 

 

 

津島家。

 

善子「今日はおしまい!」

 

ニコニコ生放送を終えて、夜空を眺める。

 

善子「はぁ・・・」

 

 

 

 

黒澤家。ルビィの部屋。

 

ルビィ「ここで、こう・・・ピギィ!」

 

ダンスの練習をするが、バランスを崩してベッドに倒れた。

 

 

 

 

その頃ダイヤは、果南と通話してた。

 

ダイヤ「ええ。話しましたわ。きちんと。」

 

果南「そう。」

 

ダイヤ「良かったんですわよね?これで・・・」

 

 

 

 

渡辺家。曜が部屋で幼い頃の写真を見てた。

 

 

 

 

数時間前。千歌が車に乗ろうとした時。

 

曜「千歌ちゃん。止める?スクールアイドル。」

 

しかし千歌は何も言わずに車に乗る。

 

 

 

 

桜内家。梨子が部屋から千歌の部屋を見てる。すると漣が、千歌の部屋を見てる梨子を発見して窓を開けた。

 

漣「梨子、どうしたんだ?」

 

梨子「漣さん、千歌ちゃんは?」

 

漣「帰ったきり、部屋から出て来てない。」

 

梨子「そう、なんですか・・・」

 

すると梨子の母が、梨子の部屋のドアを開けた。

 

梨子の母「体、冷えるわよ?」

 

梨子「うん・・・」

 

漣「じゃあな梨子。」

 

梨子「はい・・・」

 

漣は梨子の母に一礼した。

 

 

 

 

その頃千歌は部屋のベッドで寝てた。するとベッドから落ちて目を開けた。部屋に飾ってるμ`sのポスターを見て左手を伸ばした。しかしSaint Snowと得票数の0が頭に浮かんでしまった。

 

 

 

 

 

 

翌日の朝5時。梨子が起きた。千歌の部屋を見るが、出て来る気配は無かった。海の方を見ると、千歌が浜辺に向かって行く姿が見えた。

 

梨子「千歌、ちゃん?」

 

 

 

 

その頃漣と千幸は、千歌を探してた。

 

漣「居たか?」

 

千幸「いや、何処も・・・」

 

漣「もしかしたら、外とか?」

 

千幸「あり得るかもな。行ってみるか。」

 

 

 

 

その頃千歌は海を眺めていた。そして海に向かって走り出した。

 

 

 

 

その後梨子が浜辺に来た。

 

梨子「千歌ちゃーん!千歌ちゃーーん!!」

 

漣「梨子!?どうした!?」

 

梨子「漣さん!千幸さん!千歌ちゃん見ませんでした!?」

 

千幸「いや、見てないけど。どうかしたのか?」

 

梨子「さっき起きたら海に向かってたんです・・・」

 

漣「海に向かってた・・・まさか・・・入水!?」

 

梨子「え!?」

 

千幸「おいおい冗談じゃねえぞ!千歌ーーーーーーー!!!」

 

漣「千歌ーーーーー!!!」

 

梨子「千歌ちゃーーーーーん!!千歌ちゃーーーーーーん!!」

 

 

 

 

 

 

千歌「あれ?梨子ちゃん?漣さん?千幸さん?」

 

 

 

 

 

 

海の中から千歌が出て来た。

 

漣「千歌!」

 

梨子「はぁ・・・一体何してるの!?」

 

千幸「入水したかと思ったじゃねえか!海に飛び込んで何してたんだ!?」

 

千歌「え?あぁ・・・何か、見えないかなって・・・」

 

梨子「え!?」

 

漣「何言ってんだ!?」

 

千歌「ほら。梨子ちゃん海の音を探して潜ってたでしょ?だから私何か見えないかな〜って。」

 

梨子「それで?」

 

漣「何か見えたのか?」

 

千歌「うん?」

 

梨子「それで、見えたの?」

 

千歌「ううん、何も。」

 

梨子「何も?」

 

千歌「うん。何も見えなかった。」

 

千幸「見えなかったのか。」

 

千歌「でもね、だから思った。続けなきゃって。私、まだ何も見えてないんだって。先にあるのは何なのか。このまま続けても、0なのか・・・それとも1になるのか、10になるのか。ここで止めたら、全部分からないままだって・・・」

 

梨子「千歌ちゃん・・・」

 

千歌「だから私は続けるよ。スクールアイドル。だってまだゼロだもん。・・・ゼロだもん・・・ゼロなんだよ・・・」

 

漣「千歌・・・お前・・・」

 

千歌「あれだけ皆で練習して・・・衣装も作って、PVも作って、頑張って頑張って・・・皆に良い歌聞いて欲しいって・・・スクールアイドルとして輝きたいって・・・」

 

すると彼女は自分の頭を殴った。

 

千歌「なのにゼロだったんだよ!!」

 

漣「お前・・・本当は悔しいのか?」

 

千歌「悔しいじゃん!!差が凄いあるとか、昔とは違うとか・・・そんなのどうでもいい!悔しい!!!悔しいんだよ・・・!!」

 

彼女は涙を流して泣いた。すると梨子が海に入って、千歌の後ろからハグした。そして雨が降り始めた。

 

梨子「良かった・・・やっと素直になれたね・・・」

 

千歌「だって私が泣いたら、皆落ち込むでしょ・・・?今まで頑張って来たのに・・・せっかくスクールアイドルやってくれたのに・・・悲くなっちゃうでしょ・・・だから・・・だから・・・!!」

 

漣「悔しかったんだな・・・」

 

千幸「今まで我慢してたんだな・・・」

 

梨子「バカね。みんな千歌ちゃんのためにスクールアイドルやってるんじゃないの。自分で決めたのよ。皆も。」

 

千歌「・・・あ。」

 

 

 

 

 

 

そこに曜と善子と花丸とルビィが来てくれた。

 

 

 

 

 

 

梨子「曜ちゃんも、ルビィちゃんも、花丸ちゃんも、勿論善子ちゃんも。それに漣さんと千幸さんが私達を見守ってくれてる。」

 

千歌「でも・・・」

 

梨子「だから良いの。千歌ちゃんは感じた事を素直にぶつけて、声に出して・・・」

 

曜「千歌ちゃん!」

 

そこに曜達も海に入って千歌を慰める。

 

梨子「皆で一緒に歩こう。一緒に・・・」

 

そして漣と千幸も海に入って千歌を慰める。

 

漣「千歌、お前は1人じゃない。お前には仲間達が付いてる。勿論俺達も仲間だ。」

 

千幸「悔しい時や悲しい時は、仲間達に打ち明けるんだ。そうすれば気持ちが晴れるぞ。」

 

千歌「う、うぅ・・・うわああああああああああん!!!!」

 

彼女は思い切り号泣した。

 

梨子「今から0を100にするのは無理だと思う。でも、もしかしたら1にする事がは出来るかも!私も知りたいの。それが出来るか。」

 

千歌「・・・うん!」

 

漣「おい見ろ!空が!」

 

空が晴れ、太陽が顔を出した。

 

全員「わぁー!」

 

千歌「・・・うん!」

 

 

 

 

 

 

後日の部室。集計結果をホワイトボードに貼った。

 

漣「ゼロから始めるスクールアイドルか。」

 

千幸「なら、ゼロから新しく作り始めるか。」

 

Aqoursはゼロからスタートした。

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

      高海美渡:伊藤かな恵
       よしみ:松田利冴
       いつき:金元寿子
        むつ:芹澤優

      鹿角聖良:田野アサミ
      鹿角理亞:佐藤日向

      梨子の母:水樹奈々

  アキバレポーター:高森奈津美
       女の子:木野日菜
        ママ:朝日奈丸佳

      宮内昂汰:斉藤壮馬

      矢澤にこ:徳井青空

      絢瀬絵里:南條愛乃
      南ことり:内田彩
      園田海未:三森すずこ
       星空凛:飯田里穂
     西木野真姫:Pile
       東條希:楠田亜衣奈
      小泉花陽:久保ユリカ

      女子生徒:春野杏
           永沢よしこ
           依田菜津
           珠宮夕貴
           藤田彩
           河井晴菜
           小峰華子
           木村千咲
           春村奈々
           櫻井絵美里サヴァンナ
           鈴木亜里沙
           杉浦しおり
           赤尾ひかる
           雨宮夕夏
           続木友子

次回「未熟DREAMER」


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shiny.6「未熟DREAMER」

2年前。

鞠莉「え?」

部室で果南から驚きの言葉が出た。

果南「私、スクールアイドル辞めようと思う・・・」

鞠莉「何で?まだ引き摺っているの?東京で歌えなかったくらいで・・・」

そう。果南はまだ東京で歌えなかったプレッシャーを引き摺ってるのだった。

果南「鞠莉、留学の話が来てるんでしょ?行くべきよ。」

鞠莉「どうして?冗談は止めて?前に言ったでしょ?その話は断ったって・・・ダイヤも何か言ってよ!」

しかしダイヤは、何も言わない。

鞠莉「ダイヤ・・・?」

果南「ダイヤも同じ意見。もう続けても意味が無い。」

鞠莉「・・・果南!ダイヤ!」

アイドルの衣装を差し出す。しかし果南が、険しい顔で鞠莉を睨んだ。

果南「終わりにしよう。」

この事で、3人は解散したのだった。


そして現在。十千万。

 

ルビィ「夏祭り!?」

 

花丸「屋台も出るずら!」

 

のっぽパンを食べてる花丸。

 

善子「これは・・・痕跡・・・僅かに残っている気配・・・」

 

そして寝そべってる善子。

 

千幸「痕跡って何だよ。ってか何故寝そべってる?」

 

ルビィ「どうしよう。東京から戻って来てすっかり元に戻っちゃって・・・」

 

花丸「放っとくずら。」

 

梨子「それより、しいたけちゃん本当に散歩で居ないんだよね?」

 

千幸「ああ。探したが何処にも居なかった。」

 

曜「千歌ちゃん!夏祭りどうするの?」

 

千歌「そうだね〜・・・決めないとね〜・・・」

 

漣「しっかりしろ千歌。」

 

曜「沼津の花火大会って言ったら、ここら辺じゃ1番のイベントだよ?そこからオファーが来てるんでしょ?」

 

漣「夏祭りのオファーかぁ。」

 

ルビィ「でも・・・今からじゃあんまり練習時間無いよね・・・」

 

梨子「私は・・・今は練習を優先した方が良いと思うけど。」

 

漣「だそうだ千歌。お前はどうする?」

 

千歌「うん!私は出たいかな?」

 

曜「・・・そっか!」

 

梨子「千歌ちゃん!」

 

千歌「今の私達の全力を見てもらう。それでダメだったら、また頑張る!それを繰り返すしか無いんじゃないかな?」

 

曜「ヨーソロー!賛成であります!」

 

善子「ギラン!」

 

千歌「・・・うん!」

 

千幸「意見は一致したな。」

 

曜「変わったね。千歌ちゃん。」

 

梨子「うん。」

 

しかし千歌は、不安な顔をしていた。

 

漣(ん?)

 

 

 

 

 

 

その後漣と千歌が祠へ行くと、果南が居た。

 

果南「ん?」

 

漣「よう。」

 

千歌「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

 

漣「千歌、あんまり無茶すると体を壊すぞ。」

 

果南「練習、頑張ってね。」

 

激励を送って走る。

 

千歌「・・・やってたんだよね!?スクールアイドル!」

 

果南「・・・聞いちゃったか。」

 

漣「ダイヤから聞いた。どうなんだ?やってたのか?」

 

果南「ちょっとだけね。」

 

そう言い残して階段を駆け下りる。

 

漣「ちょっとだけって・・・」

 

 

 

 

 

 

十千万に戻った。

 

千幸「どうだった?」

 

漣「ちょっとだけ。ってしか言ってなかった。」

 

千幸「そうか。」

 

千歌「果南ちゃん、どうしてスクールアイドル辞めちゃったんだろう・・・」

 

善子「生徒会長が言ってたでしょ?東京のイベントで歌えなかったからだって。」

 

千歌「でも、それで辞めちゃうような性格じゃないと思う・・・」

 

梨子「そうなの?」

 

千歌「うん。小さい頃、何時も一緒に遊んでて・・・」

 

 

 

 

 

 

幼少時代。

 

果南『怖くないって千歌!ここで止めたら後悔するよ?』

 

飛び込みが出来ない千歌を励ます果南。

 

千歌『うぅぅ・・・』

 

果南『絶対出来るから!』

 

千歌『うぅぅ・・・』

 

果南『さぁ!』

 

千歌『うぅぅ・・・たぁ!』

 

勇気を出して海に飛び込んだ。

 

 

 

 

 

 

そして現在。全員が浜辺に来た。

 

梨子「そうだったのね。」

 

ルビィ「とてもそんな風には見えませんけど・・・はっ!すみません・・・」

 

漣「確かにそうだな。あんなに明るい果南がスクールアイドル辞めちゃうなんて考えにくい話だ。」

 

善子「まさか・・・天界の眷族が憑依!!」

 

漣「そこで中二病は止めろ。」

 

千歌「もう少しスクールアイドルやっていた頃の事が分かれば良いんだけどなぁ・・・」

 

曜「聞くまで全然知らなかったもんね・・・」

 

漣「誰かに聞くしか無いな・・・」

 

千幸「誰に?」

 

全員「・・・ん?」

 

すると全員が、ルビィに目を向けた。

 

ルビィ「ピギ!?」

 

千歌「ルビィちゃん、ダイヤさんから何か聞いてない?」

 

曜「小耳に挟んだとか。」

 

千幸「分かる事だけでも良いから何か無いか?」

 

梨子「ずっと一緒に家にいるのよね?何かあるはずよ。」

 

漣「そりゃ姉妹だから一緒に居るのは普通だろ。ってかプレッシャー放つなよ。」

 

ルビィ「ぇ・・・ぁ・・・ぇっ・・・ピギャアアア!!」

 

逃げ出した。

 

千歌「あ!逃げた!」

 

善子「フッ。とりゃあああああ!!」

 

逃げるルビィを瞬時に確保して。

 

善子「堕天使奥義、堕天流拘縛!」

 

ホールド技でルビィを縛る。

 

漣「ただのホールドだろそれ。」

 

すると花丸が善子の頭を軽くチョップした。

 

花丸「止めるずら?」

 

善子「・・・はい・・・」

 

 

 

 

 

 

その後部室に戻って、ルビィから話を聞いた。

 

千歌「本当に!?」

 

ルビィ「ルビィが聞いたのは、東京のライブが上手くいかなかったって話くらいです・・・それから、スクールアイドルの話は殆どしなくなっちゃったので・・・」

 

漣「有力な情報は、歌えなかった。ってだけか。」

 

千幸「もっと何かあるはずだ。引っ掛かってる何かが。」

 

ルビィ「ただ・・・」

 

全員「ただ?」

 

 

 

 

 

 

以前黒澤家に鞠莉が訪れた事だった。

 

ダイヤ『逃げてる訳じゃありませんわ!』

 

鞠莉『・・・』

 

ダイヤ『だから、果南さんの事を逃げたなんて言わないで。』

 

 

 

 

 

 

そして現在。

 

ルビィ「って。」

 

千歌「逃げた訳じゃない・・・かぁ。」

 

漣「1番の課題は果南だな。何故逃げたかを聞く必要があるな。」

 

千幸「どうすんだ?」

 

漣「変質者に思われそうだが、尾行しよう。」

 

 

 

 

 

 

翌日の早朝。

 

果南がランニングをしてる。8人は物陰に隠れて果南を尾行する。

 

花丸「まだ眠いずらぁ・・・」

 

漣「早朝からランニングとは。」

 

千幸「良い運動してるな。」

 

 

 

 

ランニングする果南をバレないように追う。

 

ルビィ「毎日朝早くこんな時間に起きてるんですね。」

 

梨子「それより、こんな大人数で尾行したらバレるわ!」

 

漣「ってか何で皆来てるんだよ。尾行は俺と千幸だけで十分だろ?」

 

曜「だって、皆行きたいって言うし。」

 

千歌「・・・しっかし速いね・・・」

 

善子「一体、何処まで走るつもり・・・?」

 

曜「もうかなり走ってるよね?」

 

漣「もう軽く5キロ走ってるな。」

 

花丸「まる・・・もうダメずら・・・」

 

ルビィ「花丸ちゃん・・・」

 

千歌「でも何か・・・気持ち良さそうだね・・・」

 

気持ち良さそうにランニングしてる果南。

 

梨子「はぁ・・・はぁ・・・そうね・・・」

 

千幸「スクールアイドルを辞めた子が、あんな満面な笑みを見せるとは。絶対何かあるはずだ。」

 

 

 

 

そして神社の階段下まで来た。千歌達は息切れしてるが、漣と千幸はまだ余裕。

 

漣「何時ものここか。」

 

千幸「ん?果南?」

 

千歌「・・・ん?」

 

 

 

 

 

 

何と果南が踊ってた。

 

 

 

 

 

 

千歌「綺麗・・・」

 

漣「見事なステップ、華麗なジャンプ・・・」

 

千幸「それに今にもスカウトされそうなスタイル・・・」

 

すると何処からか拍手の音が聞こえた。

 

千歌「ん?」

 

漣「おい、あれ見ろ。」

 

千幸「あれは・・・」

 

 

 

 

拍手をしてたのは、鞠莉だった。それと同時に果南は険しい顔をした。

 

 

 

 

鞠莉「復学届、提出したのね。」

 

果南「・・・まあね。」

 

 

 

漣(復学するのか。)

 

 

 

鞠莉「やっと逃げるのを諦めた?」

 

果南「っ!・・・勘違いしないで。学校を休んでいたのは父さんの怪我が元で・・・それに、復学してもスクールアイドルはやらない。」

 

そう言い残して歩き去る。すると鞠莉が。

 

鞠莉「私の知ってる果南は、どんな失敗をしても笑顔で次に走り出していた。成功するまで諦めなかった。」

 

その言葉を聞いた果南が立ち止まった。

 

果南「卒業するまで1年もないんだよ?」

 

鞠莉「それだけあれば十分。」

 

 

 

千幸(何だこの修羅場・・・)

 

 

 

鞠莉「それに、今は後輩や顧問も居る。」

 

 

 

8人(!?)

 

 

 

果南「だったら、千歌達に任せれば良い。」

 

鞠莉「果南・・・」

 

果南「どうして戻って来たの?私は、戻って来てほしくなかった。」

 

鞠莉「果南・・・相変わらず果南は頑固・・・」

 

果南「もう止めて!」

 

鞠莉「っ!?」

 

果南「もう、あなたの顔見たくないの・・・」

 

そう言い残して去った。

 

 

 

 

 

 

8人は駆け下りた。

 

ルビィ「酷い・・・」

 

花丸「可哀想ずら・・・」

 

曜「やっぱり、何かありそうだね。」

 

千歌「うん・・・」

 

漣「2人の会話、ピリピリしてたな。」

 

千幸「修羅場だったな。」

 

梨子「逃げるの諦めた・・・か。」

 

千歌「ん?」

 

梨子「ううん、何でも無い。」

 

漣「果南が復学するから丁度良い。直接本人に聞いてみる必要があるな。」

 

千幸「有力な情報が出そうだな。」

 

 

 

 

 

 

後日の浦の星女学院。

 

千歌「果南ちゃんが!?」

 

曜「うん。今日から学校に来るって。」

 

梨子「それで鞠莉さんは?」

 

曜「まだ分からないけど・・・」

 

3人は果南と鞠莉とダイヤのクラスを心配してる。

 

 

 

 

同じ頃部室では。

 

千幸「果南が今日から?」

 

漣「ああ。今日から復学だ。」

 

千幸「逃げるのを諦めた。かぁ・・・一体果南は何を考えてるんだろうな。それより、鞠莉とまた修羅場になりそうなんじゃないのか?」

 

漣「確かに。この前の2人の会話を聞いただけで嫌な予感がする。ちょっと様子見に行くか?」

 

千幸「ああ。」

 

2人は果南と鞠莉とダイヤのクラスへ向かう。

 

 

 

 

一方その頃3人のクラスでは。鞠莉が復学した果南にアイドルの衣装を差し出してた。

 

鞠莉「果南!」

 

果南「っ!」

 

 

 

 

一方千歌達3人。すると。

 

千歌「ん?」

 

上からアイドルの衣装が降って来た。

 

曜「クンクン・・・制服!」

 

衣装をキャッチした。千歌と梨子が落ちる曜を掴んだ。

 

千歌・梨子「ダメ!!」

 

落ちる事無く済んだ。

 

千歌・梨子「ふぅ・・・」

 

曜「これって・・・スクールアイドルの?」

 

 

 

 

果南達のクラスへ向かってる漣と千幸。すると。

 

漣「ん?」

 

千幸「どうした漣?」

 

漣「騒ぎ声が聞こえる。」

 

千幸「騒ぎ声?」

 

漣「3階からか?」

 

千幸「3階?この上は確か3年のクラスだったな・・・もしかしたら・・・」

 

漣「まさか・・・おい行くぞ!」

 

千幸「え!?ちょ!」

 

 

 

 

 

 

EXTRA・Aqours「ラブライブ!EXTRAサンシャイン!!」

 

 

 

 

 

 

他の生徒達が果南達のクラスを見に来てた。漣と千幸がクラスを覗く。千歌達もクラスを覗くと。

 

果南「もう!離して!離せって言ってるの!!」

 

鞠莉「良いと言うまで離さない!!」

 

何と果南と鞠莉が喧嘩していた。抱き付いてる鞠莉を離そうとする果南と、自分から離そうとする果南をずっと抱き付いてる鞠莉が喧嘩していた。

 

鞠莉「強情も大概にしておきなさい!!たった1度失敗したくらいで、何時までもネガティブに!!」

 

果南「五月蝿い!何時までもはどっち!?もう2年前の話だよ!!大体今更スクールアイドルなんて!!私達、もう3年生なのよ!!!」

 

ダイヤ「2人共お止めなさい!!皆見てますわよ!!」

 

鞠莉「ダイヤもそう思うでしょ!!」

 

ダイヤ「止めなさい!!幾ら粘っても果南さんは再びスクールアイドルを始める事はありませんわ!!」

 

そして2人の喧嘩の仲裁に入るダイヤ。

 

鞠莉「どうして!?あの時の失敗はそんなに引き摺る事!?千歌っち達だって再スタートを切ろうとしてるのに!!何で!?」

 

果南「千歌とは違うの!!」

 

 

 

 

千幸「おいおい喧嘩が勃発してるぞ・・・漣どうする?」

 

漣「ああもう焦れったい・・・!!」

 

千幸「え?」

 

怒った漣が歩き出す。

 

千幸「ちょ、漣?」

 

 

 

 

そして怒った千歌も歩き出す。

 

曜「千歌ちゃん?」

 

漣と千歌は、お互いを見て頷く。

 

 

 

 

果南「鞠莉には他にやるべき事が沢山あるんでしょ!?」

 

そして漣と千歌が2人の仲裁に入った。

 

果南「千歌?」

 

ダイヤ「朝霧さん?」

 

漣・千歌「いい加減に・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

漣「しやがれーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」

千歌「しろーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2人の怒鳴り声が学校中に響き渡った。

 

千歌「もう!なんかよく分からない話を、何時までもずーっとずーっと・・・!隠してないで、ちゃんと話しなさい!」

 

漣「お前ら本当にいい加減にしろ!!隠し事せずにちゃんと話せ!!」

 

果南「2人には関係無い・・・」

 

漣・千歌「(あるさ!!)あるよ!!」

 

ダイヤ「いや、ですが・・・」

 

千歌「ダイヤさんも!鞠莉さんも、放課後3人揃って部室に来て下さい!」

 

果南「いや、でも・・・」

 

千歌「いいですね!?」

 

漣「抜け駆けしたら許さねえからな!覚えておけ!」

 

3人「はい・・・」

 

 

 

曜「千歌ちゃん凄い・・・」

 

ルビィ「3年生に向かって・・・」

 

千歌「・・・あ。」

 

 

 

千幸「漣お前・・・今までに無い怒鳴り声だったぞ・・・」

 

漣「・・・流石にやり過ぎたか。」

 

 

 

 

 

 

放課後の部室。3人から話を聞く。

 

果南「だからぁ・・・東京のイベントで歌えなくて!」

 

千歌「その話はダイヤさんから聞いた。」

 

漣「何度も聞かせんなよ。」

 

果南がダイヤを見るが、ダイヤは外方向いた。

 

千歌「けど、それで諦めるような果南ちゃんじゃないでしょ?」

 

鞠莉「そうそう!千歌っちの言う通りよ。だから何度も言ってるのに。」

 

千幸「何故千歌の後ろに隠れてる?」

 

果南「・・・・・」

 

千歌「何か事情があるんだよね?」

 

果南「・・・・・」

 

千歌「ね?」

 

果南「・・・そんなもの無いよ。さっきも言った通り、私が歌えなかっただけ。」

 

千歌「あー!イライラするー!」

 

漣「腹立たしい・・・!!」

 

鞠莉「その気持ちよーく分かるよ!本当腹立つよね此奴!」

 

果南「勝手に鞠莉がイライラしてるだけでしょ?」

 

ルビィ「でも、この前弁天島で踊っていたような・・・」

 

その話を聞いた果南の顔が真っ赤になった。

 

千幸「顔赤っ。」

 

鞠莉「おぉ?赤くなってる~。」

 

果南「五月蝿い!」

 

鞠莉「やっぱり未練あるんでしょ~?」

 

ダイヤは密かに笑みを浮かべた。すると果南が椅子から立った。

 

果南「五月蝿い!未練なんてない。兎に角私は、もう嫌になったの。スクールアイドルは、絶対にやらない。」

 

そう断言して部室から去った。

 

梨子「全く・・・」

 

千幸「そうだダイヤ。」

 

ダイヤ「っ!?」

 

千幸「あんた、何か知ってそうだな?」

 

ダイヤ「え・・・私は何も・・・」

 

梨子「じゃあどうしてさっき、果南さんの肩を持ったんですか?」

 

ダイヤ「そ、それは・・・」

 

椅子から立って逃げた。漣の怒りが更に高まった。

 

漣「いい加減にしてくれ・・・!!おい善子!!」

 

善子「ギラン!」

 

堕天使奥義、堕天流拘縛をダイヤに浴びせた。

 

ダイヤ「ピギャアアアアア!!」

 

善子「ヨハネだってば!!」

 

ルビィ「お姉ちゃん・・・」

 

花丸「流石姉妹ずら・・・」

 

 

 

 

 

 

黒澤家に来て、ダイヤから話を聞いた。

 

8人「わざと?」

 

ダイヤ「そう。東京のイベントで果南さんは歌えなかったんじゃない。わざと歌わなかったんですの。」

 

鞠莉「どうして・・・?」

 

善子「まさか、闇の魔じゅ・・・っ!?」

 

言ってる最中に花丸に止められた。千幸は花丸にサムズアップした。

 

ダイヤ「あなたの為ですわ。」

 

鞠莉「私の・・・?」

 

ダイヤ「覚えていませんか?あの日、鞠莉さんは怪我をしていたでしょう?」

 

漣(怪我?)

 

 

 

 

 

 

2年前。東京で歌う直前のステージ裏。鞠莉が怪我をしてる足に包帯を巻いた。

 

ダイヤ『大丈夫ですの?』

 

鞠莉『全っ然。っ!』

 

痛みが走った。包帯を巻いて立ち上がる。

 

鞠莉『果南、行くわよ!』

 

果南『・・・』

 

鞠莉『っ?・・・果南?』

 

 

 

 

 

 

そして現在。

 

鞠莉「そんな・・・私は、そんな事してほしいなんて一言も・・・」

 

ダイヤ「あのまま進めていたら、どうなっていたと思いますの?怪我だけでなく、事故になっても可笑しくなかった。」

 

千幸(事故・・・5年前の事を思い出すな・・・)

 

鞠莉「でも・・・」

 

ルビィ「だから、逃げた訳じゃないって・・・」

 

曜「でも、その後は?」

 

千歌「そうだよ。怪我が良かったら続けても良かったのに・・・」

 

鞠莉「そうよ・・・花火大会に向けて・・・新しい曲作って・・・ダンスも衣装も完璧にして・・・なのに・・・」

 

ダイヤ「心配していたのですわ。あなた、留学や転校の話がある度に、全部断っていたでしょう?」

 

鞠莉「そんなの当たり前でしょ!!!!」

 

8人「っ!?」

 

突然鞠莉が怒鳴った。

 

ダイヤ「果南さんは思っていたのですわ。このままでは自分達のせいで、鞠莉さんから未来の色んな可能性が奪われてしまうのではないかって。そんな時・・・」

 

 

 

 

 

 

2年前の浦の星女学院。果南が日誌を持って職員室へ行くと。

 

女性教員『本当に断るの?ご両親も先方も是非って仰ってるの。もし向こうで卒業すれば大学の推薦だって・・・』

 

鞠莉『良いんです。私、スクールアイドル始めたんです。学校を救う為に。』

 

この話を果南が静かに聞いたのだった。

 

 

 

 

 

 

そして現在。

 

鞠莉「まさか・・・それで・・・」

 

千幸「果南、鞠莉の事を考えてたんだな。」

 

すると鞠莉が何処かへ行こうとする。

 

ダイヤ「何処へ行くんですの?」

 

鞠莉「ぶん殴る!そんな事、一言も相談せずに!!」

 

ダイヤ「お止めなさい。果南さんはずっとアナタの事を見て来たのですよ?あなたの立場も、あなたの気持ちも。そして・・・あなたの将来も、誰より考えてる。」

 

 

 

 

小学校の頃、鞠莉が果南とダイヤの学校に転校して来た。果南とダイヤは鞠莉ととても仲良しだった。何時までも仲が良い友達だった。高校の時、鞠莉が海外へ引っ越す時、果南は鞠莉を心配していた。

 

 

 

 

すると鞠莉は、果南を探しに外へ飛び出した。外は雨が降っていた。

 

千幸「おい鞠莉!」

 

漣がすぐに追い掛ける。

 

 

 

 

雨の中、鞠莉は泣きながら走る。

 

鞠莉(そんなの分からないよ・・・どうして言ってくれなかったの・・・?)

 

ダイヤ(ちゃんと伝えていましたわよ。あなたが気付かなかっただけ。)

 

 

 

 

鞠莉「あっ!!」

 

走ってる最中に転んだ。

 

鞠莉「・・・ちゃんと・・・」

 

 

 

 

彼女はあの時を思い出した。

 

鞠莉『え?』

 

果南『離れ離れになってもさ、私は鞠莉の事忘れないから。』

 

 

 

 

鞠莉「・・・果南・・・」

 

彼女は再び立ち上がって走り出した。

 

 

 

 

 

 

浦の星女学院・スクールアイドル部室。

 

鞠莉「・・・バカ・・・」

 

 

 

 

夕方。雨が止んだ。

 

果南「・・・何?」

 

部室に果南が来た。

 

鞠莉「いい加減、話を着けようと思って。どうして言ってくれなかったの・・・?思ってる事ちゃんと話して。果南が私のことを想うように、私も果南の事考えているんだから。将来なんて今はどうでもいいの。留学?全く興味無かった・・・当たり前じゃない・・・だって・・・果南が歌えなかったんだよ?放っておけるはずない!!」

 

果南「っ!・・・」

 

すると次の瞬間。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”パァン”

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

果南の頬をビンタした鞠莉。

 

鞠莉「私が・・・私が果南を思う気持ちを甘く見ないで!」

 

果南「・・・だったら・・・だったら素直にそう言ってよ!リベンジとか、負けられないとかじゃなく・・・ちゃんと言ってよ!!」

 

鞠莉「だよね。」

 

果南「え?」

 

鞠莉「だから・・・」

 

自分の頬を見せた。

 

果南「・・・・」

 

自分の右手を上に振り上げる果南。覚悟を決めた鞠莉。

 

 

 

 

 

 

すると果南が幼い頃を思い出した。

 

ダイヤ『み、見付かったら怒られますわ・・・』

 

果南『平気だよ。』

 

鞠莉『ん?』

 

ダイヤ『ピギャ!』

 

噴水の後ろに隠れてる2人を発見した鞠莉。ダイヤはびっくりして声を上げた。

 

鞠莉『あなたは?』

 

果南『ハ、ハグ・・・』

 

鞠莉『ん?』

 

すると果南が鞠莉に近付いて。

 

果南『ハグ・・・』

 

 

 

 

 

 

果南「しよ。」

 

彼女は鞠莉に向かって両手を広げた。

 

鞠莉「・・・・・・・・・・うわあああああああああああああん!!!!」

 

2人は泣きながらハグをした。2人の間に和解が芽生えた。

 

 

 

 

部室を遠くから見てる人物が居た。漣だった。彼は笑みを浮かべていた。

 

漣「ミッションコンプリートか。」

 

すると彼はスマホを取り出して千幸に電話する。

 

漣「あぁ千幸?こっちの任務完了した。残りの任務は任せたぜ。」

 

 

 

 

その後ダイヤが校門のゲートを閉めて、帰ろうとした時。

 

千歌「うふふ。」

 

ダイヤ「っ?」

 

千歌「ダイヤさんって、本当に2人が好きなんですね。」

 

ダイヤ「それより、これから2人を頼みましたわよ。ああ見えてあの2人繊細ですから。」

 

千幸「じゃあダイヤ、あんたも入ってもらわないとな。あの2人の親友なんだろ?」

 

ダイヤ「え!?私は生徒会長ですわよ?とてもそんな時間は・・・」

 

千幸「だがμ`sの絢瀬絵里と高坂穂乃果は、生徒会長であってもμ`sをやってたんだぞ?」

 

千歌「そうそう。鞠莉さんと果南ちゃん。そして、6人も居るので。」

 

他の6人も来ていた。

 

ダイヤ「ルビィ?」

 

ルビィ「親愛なるお姉ちゃん。ようこそ!Aqoursへ!」

 

衣装を差し出した。ダイヤは驚いたが、すぐに笑顔を作った。彼女もAqoursに入る事を決意した。

 

 

 

 

 

 

そして9人になったAqoursの新曲が完成した。

 

 

 

 

『未熟DREAMER』

 

果南「いつもそばにいても 伝えきれない思いで こころ迷子になる ナミダ♪」

 

千歌「忘れてしまおう♪」

 

曜「歌ってみよう♪」

 

果南・千歌・曜「いっしょにね♪」

 

ダイヤ「言葉だけじゃ足りない そう言葉すら足りない 故にすれ違って 離れて♪」

 

ルビィ「しまったことが♪」

 

花丸「悲しかったの ずっと♪」

 

ダイヤ・ルビィ・花丸「気になってた♪」

 

鞠莉「わかってほしいと願う キモチがとまらなくて きっと傷つけたね それでも♪」

 

梨子「あきらめきれない♪」

 

善子「自分のワガママ 今は♪」

 

鞠莉・梨子・善子「隠さないから♪」

 

鞠莉・ダイヤ・果南「力をあわせて 夢の海を泳いで行こうよ♪」

 

千歌「きょうの海を・・・!♪」

 

 

Aqours「どんな未来かは 誰もまだ知らない でも楽しくなるはずだよ みんなとなら 乗りこえられる これからなんだね お互い頑張ろうよ どんな未来かは 誰もまだ知らない でも楽しくしたい ホントに みんなとなら 無理したくなる 成長したいな まだまだ未熟DREAMER♪」

 

鞠莉・ダイヤ・果南「やっと ひとつになれそうな僕たちだから♪」

 

千歌・梨子・曜・ルビィ・花丸・善子「本音 ぶつけあうとこからはじめよう♪」

 

Aqours「その時見える光があるはずさ♪」

 

 

 

 

拍手をした漣と千幸がステージに上がった。

 

漣「9人になったAqoursのデビュー曲、良かったぜ。」

 

千幸「μ`sと同じ9人かぁ。新たなAqoursのスタートだな。」

 

果南「Aqoursか・・・」

 

曜「どうしたの?」

 

漣「そう言えば、果南とダイヤと鞠莉のグループ名まだ聞いてなかったな。」

 

千幸「そうだった。それも忘れてた。」

 

果南「私達のグループもAqoursって名前だったんだよ。」

 

千歌「え?そうだったの?」

 

梨子「そんな偶然が・・・」

 

漣「同じグループ名だったとは・・・」

 

果南「私もそう思ってたんだけど。」

 

曜「じゃあ・・・」

 

果南「うふふ。私も、千歌達も、多分まんまと乗せられたんだよ。誰かさんに。」

 

 

 

 

EXTRAが来る前、ダイヤが砂浜でAqoursの文字を書いたのだった。これが切欠でAqoursと言うグループ名が出来た。

 

 

 

漣「ダイヤが原因だったとは。」

 

千幸「偶然じゃねえじゃねーか。」

 

9人になったAqoursがスタートした。

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

        先生:ブリドカットセーラ恵美

      女子生徒:小野寺瑠奈
           鎌倉有那
           二ノ宮愛子
           原口祥子
           鈴原言美
           河井晴菜
           小峰華子
           結名美月
           春村奈々
           櫻井絵美里サヴァンナ
           鈴木亜里沙
           杉浦しおり
           ルゥティン
           雨宮夕夏
           続木友子

次回「シャイ煮はじめました」


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shiny.7「シャイ煮はじめました」

Aqoursが9人になってから数日が経ったある日の梨子の部屋。LINEで千歌に歌詞が出来てるかを送った。千歌からゴメンと言ってる犬のスタンプが来た。そして『明日には必ず・・・』が受信された。

梨子「はぁ・・・」

『そのスタンプ見飽きた』と送信した。すると今度はゴメンと言ってるテヘペロの犬のスタンプが受信された。

梨子「・・・」

『そんなもの用意する時間があったら早く書いて』を送信して、怒ってるオバケのスタンプも送信した。その後も犬のスタンプが受信されるばかり。

梨子「はぁ・・・」

すると別のメールが受信された。

梨子「ん?」

それは、ピアノコンクールの出場登録期限が迫ってると言うメールだった。梨子は真剣な顔をした。


後日の浦の星女学院の屋上。今日の天気は炎天下。

 

千歌「熱ーいーー!!」

 

花丸「ずらぁ・・・」

 

善子「天の業火に闇の翼が・・・」

 

そして善子は黒のローブを着てる。

 

ルビィ「その服止めた方が良いんじゃ・・・」

 

千幸「黒のローブって、余計暑くなるだけだろ。」

 

漣「にしても暑いな。こりゃ炎天下だな。」

 

曜「どうしたんですか?全員集めて。」

 

漣「何か企画したのか?」

 

鞠莉・ダイヤ「フッフッフ。」

 

ダイヤ「さて!いよいよ今日から夏休み!」

 

鞠莉「Summer vacationと言えば?」

 

ダイヤ「はい!あなた!」

 

急に千歌を指名した。

 

千歌「え!?・・・やっぱり、海だよね?」

 

漣「海。夏の定番だな。」

 

曜「夏休みは、パパが帰って来るんだ。」

 

千幸「おぉ。親父さん帰って来るのか。」

 

花丸「まるは、お婆ちゃん家に。」

 

漣「お婆ちゃん喜ぶと思うぞ?」

 

千幸「漣は?」

 

漣「勿論帰省だ。千幸は?」

 

千幸「真夏のツーリング。」

 

善子「夏コミ!!」

 

漣「夏コミ・・・今年もこの季節が来たか。」

 

千幸「帰省序でに行ってみるか?」

 

 

 

 

 

 

ダイヤ「ブッブー!!ですわ!」

 

 

 

 

 

 

漣・千幸「うお!?」

 

ダイヤ「あなた達、それでもスクールアイドルなのですか?片腹痛い・・・片腹痛いですわ!」

 

全員「ゴクリ・・・」

 

漣「いや、俺達ホンマのアイドルだけど・・・」

 

千幸「そして顧問だけど・・・」

 

 

 

 

すぐに部室に戻った。

 

千歌「だったら、何だと言うんです?」

 

ダイヤ「良いですか皆さん?夏と言えば・・・はい!ルビィ。」

 

ルビィ「多分、ラブライブ!」

 

ダイヤ「流石我が妹。可愛いでちゅねぇ〜。よく出来まちたね〜。」

 

ルビィ「がんばルビィ!」

 

褒めてルビィを撫でるダイヤ。

 

善子「何この姉妹コント。」

 

ダイヤ「コント言うな!!」

 

漣(あの賢かったダイヤさんは何処へ行ったんだ・・・?)

 

千幸(完全に絵里と化してる・・・)

 

ダイヤ「何か言いました?」

 

漣・千幸「何も?」

 

ダイヤ「兎に角!夏と言えば、ラブライブ!その大会が開かれる季節なのです!ラブライブ予選を目指して、Aqoursはこの特訓を行います!」

 

ホワイトボードに貼ってる特訓のメニューを指差す。

 

漣「えっとダイヤ、そのメニューは?」

 

ダイヤ「これは、独自のルートで手に入れたμ’sの合宿のスケジュールですわ!」

 

漣「明らかに海未が作った奴と同じじゃねえか・・・何処で手に入れた?」

 

ダイヤ「機密事項ですわ。」

 

花丸「遠泳10キロ・・・」

 

善子「ランニング15キロ・・・」

 

千歌「こんなの無理だよ・・・」

 

果南「ま、何とかなりそうね。」

 

千歌・善子・花丸「っ!?」

 

千幸「だがダイヤ、このメニューはちょいと(きび)いぞ?素人がやったらぶっ倒れるぞ。」

 

ダイヤ「熱いハートがあれば何でも出来ますわ!」

 

ルビィ「ふんばルビィ!」

 

千幸「ルビィちゃん、上手い事言ったつもり?」

 

曜「何でこんなにやる気なの・・・?」

 

鞠莉「ずっと我慢してただけに、今までの想いがシャイニーしたのかも。」

 

漣「やりたかったんなら最初から加入すれば良かったんじゃ・・・」

 

ダイヤ「何をごちゃごちゃと!っさ、外に出始めますわよ!」

 

 

 

 

 

 

その頃十千万の外に居るしいたけは、炎天下を受けてダメージを負ってる。

 

 

 

 

 

 

浦の星女学院・スクールアイドル部室。

 

漣(炎天下の中で、彼女達を熱中症にさせる気かあんたは?)

 

曜「そう言えば千歌ちゃん、海の家の手伝いがあるって言ってなかった?」

 

千歌「あ、そうだそうだよ!自治会で出してる海の家手伝うように言われてるのです!」

 

千幸「海の家かぁ。」

 

果南「あ、私もだ。」

 

ダイヤ「そんなぁ!!特訓はどうするんですの!?」

 

千歌「残念ながら・・・そのスケジュールでは・・・」

 

曜「勿論サボりたい訳ではなく・・・」

 

千幸「そう言う事だ。今日の特訓は中止だ。」

 

するとダイヤが不敵な笑みを見せた。

 

ルビィ「ピッ!?」

 

千歌・曜「うぅっ!」

 

鞠莉「じゃあ、昼は皆で海の家手伝って、涼しいMorning&Eveningに練習って事にすれば良いんじゃない?」

 

漣「俺も同じ事考えてた。皆はどうだ?」

 

花丸「それ賛成ずら!」

 

ダイヤ「それでは練習時間が・・・」

 

千歌「じゃあ夏休みだし、うちで合宿しない?」

 

8人「合宿?」

 

千歌「ほら、うち旅館でしょ?頼んで1部屋借りれば、皆泊まれるし。漣さんと千幸さんもうちに住んでるし。」

 

曜「そっか!千歌ちゃん家なら目の前が海だもんね。」

 

果南「移動が無い分、早朝と夕方、時間取って練習出来るもんね。」

 

漣「ナイスアイディアだな千歌。」

 

花丸「でも、急に皆で泊まりに行って大丈夫ずらか?」

 

千歌「何とかなるよ!」

 

漣「よし決まり!」

 

 

 

 

その後部室から出た。

 

ダイヤ「それでは、明日の朝4時!海の家集合と言う事で。」

 

全員「お、おー・・・」

 

漣「俺達が起きる1時間前・・・」

 

千幸「千歌達にとってハード過ぎるだろ・・・」

 

全員が帰る時。

 

千歌「ん?」

 

梨子は考え事をしていた。

 

千歌「梨子ちゃんどうかした?」

 

梨子「え?ううん、何でも無い。」

 

 

 

 

 

 

その日の夜の梨子の部屋。部屋にあるピアノの上に楽譜があった。曲名は『海に還るもの』。梨子は楽譜を見て不安な顔をした。

 

 

 

 

 

 

その頃漣と千幸の部屋。漣のスマホにメールが受信された。

 

漣「お!千幸、にこからメールが来たぞ。」

 

千幸「来たか。」

 

漣「来月の8月に旅館で皆で宴会しようって。」

 

千幸「来月かぁ。ラブライブが終わった後だな。それで、穂乃果は来るのか?」

 

漣「何処も書いてない。」

 

千幸「彼奴来るのか?」

 

漣「まだ分からないが、まぁ来月を楽しみにしていようぜ?」

 

千幸「だな。」

 

 

 

 

 

 

そして翌朝の浜辺。

 

千歌「ヤッホーーー!!」

 

曜「眩しいーーーー!!」

 

日差しが最高の天気の下、千歌と曜が海に向かって走る。

 

千歌「よーし!」

 

Tシャツを脱いで水着姿になって海に飛び込んだ。顔を出した瞬間、鞠莉が投げたビーチボールが千歌の顔に直撃した。

 

鞠莉「shiny!」

 

 

 

そして果南はサーフボードでサーフィンしていた。

 

 

 

 

ルビィ「プカプカ〜。」

 

浮き輪に乗ってるルビィを見た曜が潜って、下からルビィの腹をくすぐる。くすぐられたルビィがバランスを崩して落ちた。

 

 

 

 

千歌「あ!梨子ちゃ〜ん!」

 

砂浜に居る梨子に向かって手を振った。

 

 

 

 

漣「彼奴ら楽しそうだな。」

 

千幸「夏合宿で遊んでる穂乃果達を思い出すな〜。」

 

ダイヤ「結局遊んでばかりですわね。」

 

花丸「朝4時に来たら、まる以外誰も居なかったずら・・・」

 

漣(ガチで4時に来たのかよ・・・)

 

千幸(健気だなぁ・・・)

 

善子「当たり前よ。無理に決まってるじゃない。」

 

漣「まあ俺達も朝5時に起きちまったけどな。」

 

千幸「ダイヤ、朝4時って鬼畜過ぎだろ。ってかお前もさっき来たばかりだろ?」

 

ダイヤ「っ・・・ま、まぁ練習は後からきちんとするとして、それより手伝いは午後からって言ってましたわね?確か・・・」

 

 

 

 

後ろにはボロボロになってる海の家があった。

 

 

 

 

ダイヤ「はて・・・そのお店は何処ですの?」

 

わざとらしくキョロキョロする。

 

漣「現実を見ろ。」

千幸「現実を見やがれ。」

花丸「現実を見るずら。」

 

ダイヤ「っ!」

 

ルビィ「ボロボロ・・・」

 

曜「それに比べて・・・隣は・・・人がいっぱい・・・」

 

隣にも海の家があり、かなりゴージャスで人が大勢居た。

 

花丸「都会ずら〜☆」

 

漣「圧倒的だなぁ。」

 

ダイヤ「ダメですわ・・・」

 

鞠莉「都会の軍門に下るのデス!私達はラブライブ決勝を目指しているんでしょう?あんなチャラチャラした店に負ける訳にはいかないわ!」

 

ダイヤ「鞠莉さん・・・あなたの言う通りですわ!」

 

漣・千幸「ノリノリだなぁ・・・」

 

鞠莉「テヘペロ☆」

 

果南「え?」

 

 

 

 

その後千歌と梨子が海の家の看板を着せられた。ダイヤは屋根の上に立ってる。

 

千歌・梨子「これ・・・何?」

 

ダイヤ「それでこの海の家にお客を呼ぶのですわ!聞けば、去年も売り上げで隣に負けたそうではありませんか!」

 

漣(どうやって屋根に登ったんだあの子?)

 

千幸(知らん。)

 

ダイヤ「今年は私達が救世主となるのです!」

 

千歌・梨子「救世主!?」

 

漣「究極の救世主にでもなるのか?」

 

千幸「キュウレンジャー?」

 

善子「どうしてあんなに熱くなってるの?」

 

ルビィ「ちょっと昔色々あって・・・」

 

ダイヤ「果南さん!とおっ!」

 

屋根から飛び降りて着地した。

 

ダイヤ「さぁ、果南さんはこのチラシを!商売もスクールアイドルも、大切なのは宣伝!」

 

果南「はぁ・・・」

 

ダイヤ「あなたのそのグラマラスな水着姿で、お客を引き寄せるのですわ!他の砂利共では女の魅力に欠けますので!」

 

果南「何か、顔が怖いんだけど・・・」

 

千幸「引き寄せられるのは男だけじゃ・・・」

 

漣「と言っても、男は俺達2人だけじゃねえか・・・」

 

千歌「砂利ってなーに?」

 

梨子「知らないほうが良いと思う・・・」

 

千幸「漣、俺はこっちの行動を見るから残りを頼む。」

 

漣「OK任せた。」

 

 

 

 

残った曜と善子と鞠莉を海の家に連れて入った。漣も入った。

 

ダイヤ「鞠莉さん!曜さん!善子さん!」

 

善子「ヨハネ!」

 

ダイヤ「あなた達には料理を担当してもらいますわ。都会の方々に負けない料理で、お客のハートを鷲掴みにするのですわ!」

 

曜「面白そうだね!」

 

善子「堕天使の腕の見せ所。」

 

鞠莉「じゃあ、Let's Cooking!!」

 

曜・善子「おーーーー!!」

 

 

 

 

調理開始。

 

漣「曜は何を作るんだ?」

 

曜「漣さん見ててよ?とりゃ!」

 

人参を包丁で高速で切る。そして鉄板の上に切った野菜とそばの麺を焼く。ソースを投入して、ヘラを使って焼く。

 

漣「スゲェ、見事なCooking・・・」

 

そして焼きそば出来上がった。

 

曜「ほい!美味しいヨキソバ!ヨーソロー!」

 

漣「スゲェな曜!料理出来るんだな。」

 

曜「実は得意なんだ〜!」

 

 

 

善子「クッフッフッフ・・・」

鞠莉「ヒッヒッヒッヒ・・・」

 

 

 

漣・曜「ん?」

 

2人の様子を見に行く。まずは善子。真っ黒なたこ焼きを作ってる。中から赤い何かが溢れ出た。

 

善子「クックック・・・堕天使の涙・・・降臨!」

 

漣「何だあの漆黒のたこ焼きは・・・?」

 

次は鞠莉。でっかい鍋で何かを混ぜてる。

 

鞠莉「Anbiribabo・・・シャイ煮、Complete!」

 

漣「もうダメだ、不安しか無い・・・曜、ちょいとやらせてくれ。」

 

今度は漣も調理する。

 

漣「久々の料理。腕が鳴るぜ!」

 

曜「何作るの?」

 

漣「俺オリジナルのお好み焼きだ。」

 

 

 

 

ダイヤ「さぁ、これで客がドッバドバと!」

 

千幸「・・・来る訳無いか。」

 

隣の海の家に横取りされ中。

 

ダイヤ「何で来ないんですのー!?」

 

千幸「こんなんで来ると思ったら間違いだぞ。」

 

???「こんにちはー。」

 

遂にお客が来た。

 

ダイヤ「っ!はーい!」

 

むつ「ここが千歌達が手伝ってる海の家?」

 

お客の正体は、千歌のクラスメイトだった。

 

千幸「千歌達のクラスメイトか。」

 

いつき「私ヨキソバー。」

 

曜「ヨーソロー!」

 

むつ「私はお好み焼きー!」

 

漣「あいよ!」

 

千歌「皆に連絡したらすぐ来てくれたよ。」

 

果南「最初からこうすれば良かったんだね!本当ダイヤはおバカさん。」

 

千幸「おバカなのか。」

 

鞠莉「ほんと、オ・バ・サ・ン。」

 

ダイヤ「一文字抜けてますわ!」

 

千幸(面白(おもろ)い生徒会長さんだ事。)

 

 

 

 

 

 

その日の夕方。漣と千幸と果南がランニングしている。

 

漣「ふぅ・・・こんなに走ったのは久し振りだ・・・」

 

千幸「確かに・・・けどすぐ疲れちまった・・・」

 

果南「まぁ、流石にお店の後だとちょっとキツいね。ん?」

 

 

 

 

後ろを見ると、他の皆がバテてた。

 

 

 

 

ダイヤ「うぅ・・・こんな特訓をμ’sはやっていたのですか・・・」

 

ルビィ「凄過ぎる・・・」

 

ダイヤがぶっ倒れた。

 

漣「いや、やった事無えぞ。」

 

千幸「あのメニューをこなせるのはトライアスロン選手ぐらいだろ。」

 

 

 

 

次は体幹を鍛える為の腹筋を始めた。

 

果南「次は体幹をきちんと鍛えるのよ。」

 

漣「頑張れ皆頑張れ。」

 

千幸「集中だ集中。」

 

善子「今こそ・・・我に・・・」

 

千歌「うわぁっ!」

 

善子「うわっ!」

 

花丸「ずら!」

 

ルビィ「ピギィ!」

 

すると千歌がバランスを崩して、善子に当たって、花丸に当たって、ルビィに当たってドミノのように倒れた。

 

千幸「人間ドミノ完成か。」

 

漣「例えるな。」

 

梨子「・・・うふふ。」

 

千歌「ん?くすっ。」

 

 

 

 

 

 

その後、水で身体中に付いてる砂を流す。

 

ルビィ「・・・ひゃっこい・・・」

 

千歌「我慢して?まだ砂落ちてないよ?」

 

ダイヤ「全く、お湯は無いんですの?」

 

漣「仕方無えよ。」

 

ルビィ「それにしてもμ’sって凄い特訓してたんだね!」

 

水が入ってるドラム缶の中から善子が顔を出した。シュノーケルを着けてる。

 

善子「リトルデーモンね。」

 

花丸「違うずら。」

 

漣「やってねえよあのメニュー。」

 

千幸「やった事すら1度も無い。」

 

美渡「アンタ達!他のお客さんも居るから、絶対五月蝿くしたらダメだからね!」

 

千歌「分かってる〜!」

 

美渡「言ったからねー!」

 

そう言って美渡は十千万に戻って行った。するとその時、鞠莉の腹が鳴った。

 

鞠莉「I`m hungry。ご飯まだ?」

 

千歌「それが・・・」

 

 

 

 

 

 

 

海の家に戻った。

 

全員「えーーーー!?」

 

千歌「美渡姉が、余った食材は自分達で処分しなさいって・・・」

 

梨子「そんなに余ったの?」

 

千歌「ヨキソバとお好み焼きはほぼ売れたんだけど、シャイ煮と堕天使の涙が全く売れてなくて・・・」

 

千幸「ご愁傷様・・・」

 

善子「申し訳無い!」

鞠莉「デース!」

 

ルビィ「それって、どんな味がするんですか?」

 

果南「ちょっと興味あるね。」

 

梨子「そうですね。」

 

花丸「まるも食べてみたいずら!」

 

漣「俺もちょっと食ってみようかな?」

 

千幸「俺も俺も。」

 

善子・鞠莉「良いですわ!!」

 

 

 

鞠莉「シャイ煮〜Please!」

 

千幸「何だこのカオスな鍋は・・・」

 

善子「堕天使の涙に、溺れなさい。」

 

 

 

シャイ煮と堕天使の涙が完成。

 

善子・鞠莉「さぁ、召し上がれ!」

 

9人「い、いただきます・・・」

 

まずはシャイ煮を試食する。

 

漣「シャイ煮・・・どんな味だ・・・?」

 

勇気を出して食べる千歌。すると。

 

千歌「ん!?シャイ煮美味しい!」

 

漣「え!?・・・何これめっちゃ美味い!」

 

千幸「・・・美味え!何だこれ!?」

 

梨子「でも・・・中に何が入ってるの・・・!?」

 

鮑が丸ごと入ってた。

 

花丸「おかわりずら!」

 

鞠莉「フッフッフ。シャイ煮は、私が世界から集めたスペーシャルな食材で作った、究極の料理デース!」

 

具材は世界から集めた高級食材ばかりだった。

 

漣「マンボウに伊勢海老に鮑に松茸に松坂牛に熊の手にズワイガニにサザエに金目鯛。」

 

千幸「高級食材のオンパレードだなこりゃ。」

 

ダイヤ「で、一杯幾らするんですのこれ?」

 

鞠莉「さぁ?10万円くらいかな?」

 

10万を聞いた全員が一斉に吹いた。

 

花丸「じゅ、10万円・・・!?」

 

千歌「高過ぎるよ!!」

 

漣「賄えるか!!」

 

鞠莉「え?そうかな?」

 

果南「これだから金持ちは・・・」

 

千幸「金銭感覚が違うなぁやっぱ・・・何杯も食ってたら俺達のギャラが徐々に減るぞ・・・」

 

ルビィ「あはは・・・次は、堕天使の涙を・・・」

 

次は堕天使の涙を試食する。

 

ルビィ「あ〜ん。」

 

口に入れた瞬間、ルビィが固まった。

 

ダイヤ「ん?ルビィ?」

 

するとルビィの顔が真っ赤になり、次の瞬間。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルビィ「ピギャァァァァァ!辛い辛い辛い辛い!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

強烈な辛さに耐えなくなり、外で走り回る。

 

善子「フッ。」

 

ダイヤ「ちょっと!一体何を入れたんですの!?」

 

善子「タコの代わりにタバスコで味付けした、これぞ堕天使の涙!」

 

堕天使の涙を美味しそうに食べる。

 

ダイヤ「平気ですの?」

 

善子「ん?どして?」

 

漣「善子お前、味覚壊れてんのか・・・?」

 

千幸「そんな事よりルビィだ!水だ水!」

 

水を持ってルビィの元へ走った。

 

漣「堕天使の涙、バラエティ番組で使えそうだなこれ。」

 

 

 

 

梨子「そう言えば歌詞は?」

 

千歌「うーん、中々ねぇ・・・」

 

漣「ん?どうした?」

 

千歌「歌詞が思い付かなくて・・・」

 

漣「そっか。」

 

曜「作曲は?」

 

梨子「色々考えているけど、やっぱり歌詞のイメージもあるから・・・」

 

千歌「良い歌にしないとね。」

 

梨子「うん。」

 

 

 

 

その後梨子が外に出た。

 

千幸「ルビィ大丈夫か?」

 

ルビィ「はいぃ・・・」

 

梨子はスマホを取り出して、ピアノコンクールのメッセージを消去した。

 

 

 

 

海の家。

 

曜「千歌ちゃーん!ソース切れちゃったー!」

 

千歌「分かったー!うちから取って来るねー!」

 

漣「俺も行って来る。千幸、ここ頼む。」

 

千幸「OK。」

 

 

 

 

2人がソースを取りに十千万に向かった。すると正面入り口で。

 

志満「ピアノコンクール?」

 

梨子の母「えぇ。案内が来たらしいんだけど・・・あの子、出るとも出ないとも言ってなくて。」

 

志満「いえ、千歌からは何も聞いてないですけど。」

 

漣(ピアノコンクール?)

 

千歌「・・・」

 

 

 

 

 

 

EXTRA・Aqours「ラブライブ!EXTRAサンシャイン!!」

 

 

 

 

 

 

その日の夜の千歌の部屋。全員が寝静まってる中、千歌はピアノコンクールの事を調べていた。

 

千歌「やっぱり・・・この日って、ラブライブ予備予選と同じ日・・・」

 

ぐっすり寝てる梨子を見詰める。

 

千歌「梨子ちゃーん。梨子ちゃーん。梨子ちゃーん。」

 

寝てる梨子の両頬を触る。

 

梨子「千歌ちゃん・・・面白がってませんか〜・・・?」

 

千歌「えへへ・・・」

 

 

 

 

その頃漣と千幸の部屋。2人はまだ起きてた。

 

千幸「ピアノコンクール?」

 

漣「ああ。梨子のお袋さんが志満さんにその事を話してたんだ。調べてみたら、ピアノコンクール開催日はラブライブ予備予選と同日。」

 

千幸「まさか梨子、ピアノコンクールに出るのか?」

 

漣「それはまだ分からん。彼女次第だ。ん?」

 

外を見ると、千歌と梨子が浜辺に居た。

 

漣「千歌?」

 

千幸「梨子?」

 

 

 

 

 

 

一方浜辺では、千歌と梨子が居た。

 

梨子「バレてたか・・・心配しなくて大丈夫。ちゃんとラブライブに出るから。」

 

千歌「え?」

 

梨子「確かに、初めて知らせが来た時はちょっと戸惑ったよ?チャンスがあったらもう一度って気持ちもあったし・・・でも、合宿が始まって、皆と一緒に過ごして、ここに越して来てから、この学校や、皆や、スクールアイドルが自分の中でどんどん大きくなってきて・・・皆とのAqoursの活動が楽しくて。千歌ちゃんとの出会いも。自分に聞いたの。どっちが・・・大切なのか。すぐ答えは出た。今の私の居場所はここなんだって。」

 

千歌「・・・そっか。」

 

梨子「今の私の目標は、今までで一番の曲を作って、予選を突破する事!それだけ。」

 

千歌「分かった。梨子ちゃんがそう言うなら・・・」

 

梨子「だから早く歌詞下さい。」

 

千歌「えーー!?今言うそれ!?」

 

???「当たり前だろ。」

 

そこに漣と千幸も居た。

 

千歌「あれ?漣さん千幸さん?」

 

漣「梨子のその言葉、良い台詞だ。」

 

千幸「ラブライブを目指して努力するその意気込み、梨子はAqoursの鑑だ。」

 

梨子「いえ、私はただ、自分の問いに答えただけですから。」

 

漣「だから千歌、歌詞を早くくれ。」

 

千歌「もぉ!漣さんまで!」

 

梨子「当たり前でしょ?さぁ、風邪引くといけないから戻ろう?」

 

千歌「・・・うん。」

 

 

 

 

 

 

そして翌朝の道路。

 

千歌・梨子「イエーイ!」

 

看板を着てヒッチハイクするが、車は素通り。

 

果南・鞠莉「あっははははは!」

 

千歌・梨子「もおーー!」

 

 

 

 

海の家。お客が次々と来てる。

 

曜「はい!ヨキソバ!」

 

漣「お好み焼きお待ちど!」

 

花丸とルビィが運びに行くが、バランスを崩して倒れた。

 

 

 

 

その頃千歌と果南は。

 

千歌「何処行くの?」

 

果南「梨子ちゃんとダンスの相談。来る?」

 

千歌「良いの!?」

 

果南に付いて行って梨子の部屋にお邪魔した。

 

 

 

 

梨子の部屋。

 

梨子「大切な・・・もの?」

 

果南「それが歌詞のテーマ?」

 

千歌「うん、まだ出だしだけしか書けてないんだけど・・・」

 

歌詞が書かれてるノートを梨子が拝見する。

 

梨子(大切な・・・もの・・・)

 

机を見ると、ピアノコンクール曜の楽譜があった。

 

果南「梨子ちゃん。」

 

梨子「え?」

 

果南「梨子ちゃんも読んでみてどう?」

 

梨子「あ、はい。」

 

千歌(あの曲・・・)

 

 

 

 

 

 

その日の夜の海の家。

 

善子・鞠莉「はぁ・・・」

 

千歌「今日も売れなかったんだね・・・」

 

漣・曜「出来た!」

 

千歌「ん?」

 

曜「カレーにしてみました!」

 

漣「かなり美味そうだぞ!」

 

堕天使の女神とシャイ煮の具材が盛ったカレーが出来上がった。

 

曜「船乗りカレーwith!」

 

漣「シャイ煮と愉快な堕天使の涙達。」

 

ルビィ「ルビィ死んじゃうかも・・・」

 

漣「よし千幸!お前から食ってみろ!」

 

千幸「え!?俺!?・・・ここは賭けてみるか。」

 

船乗りカレーwithシャイ煮と愉快な堕天使の涙達をスプーンで掬う。

 

千幸「・・・行くぞ!」

 

勇気を出して口に入れると。

 

千幸「っ!?・・・美味え!これ美味えぞ!てんこ盛りで超美味えぞ!」

 

鞠莉「Really!?」

 

早速鞠莉も食べてみる。

 

鞠莉「ん〜!Delicious!!」

 

曜「パパから教わった船乗りカレーは、何にでも合うんだ!」

 

漣「俺は手伝っただけ。」

 

ダイヤ「フッフッフ・・・これなら明日は完売ですわ。」

 

ルビィ「お姉ちゃん・・・?」

 

漣「おい金の亡者。」

 

花丸「おかわりずら!」

 

善子「早!」

 

千幸「むっちゃ辛い堕天使の涙とのハーモニーが絶妙だぞこれ。」

 

漣「確かに。食ってみると超絶美味い。」

 

曜「ん?」

 

千歌「・・・」

 

曜「わっ!千歌ちゃんどうしたの?」

 

千歌「・・・ううん、何でもないよ。ありがとう。」

 

彼女は梨子を見ていた。曜も梨子を見る。

 

 

 

 

 

 

その後千歌の部屋で授業を始めた。

 

漣「じゃあここから俺と千幸とダイヤが先生として、ラブライブの歴史と伝説のスクールアイドル達について授業を始める。」

 

果南「今から・・・?」

 

千幸「まあ良いから良いから。こう言うのやりたかったんだ俺。」

 

ダイヤ「大体あなた方はスクールアイドルでありながら、ラブライブの何たるかを知らな過ぎですわ。では漣さん、続きを。」

 

漣「よし。じゃあまずは伝説のスクールアイドル『A-RISE』からだ。ん?」

 

千幸「ん?」

 

ダイヤ「ん?」

 

7人「ん?」

 

全員が鞠莉を見て違和感を抱いた。

 

ダイヤ「鞠莉さん?聞こえてますか?」

 

漣「鞠莉?どうした?」

 

千幸「さっきから瞬き1回もしてないぞお前?」

 

漣「瞬き?まさか。」

 

鞠莉の目を触ると、目のシールが剥がれた。

 

ダイヤ「あっ!キャャャャ!!!」

 

そして気絶した。

 

ルビィ「お、お姉ちゃん!?」

 

漣「気絶しちゃったか。」

 

千幸「あれで気絶するか普通?」

 

千歌「っ!?・・・」

 

突然千歌が寒気を感じた。恐る恐る後ろを見ると・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美渡が襖の隙間から覗いてた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌「今日は、もう遅いから早く寝よ?」

 

曜「遅いって、まだ9時だよ?」

 

千歌「今日の所は早く静かにしないと、旅館に神様に尻子玉抜かれるよ!」

 

曜「よ、ヨーソロー。」

 

美渡は襖を閉めた。

 

千歌「ふぅ・・・・・」

 

千幸(美渡さんが行ったか。ってか尻子玉って・・・俺達が聞いちゃあかんだろ・・・ってかもう聞いちゃったし・・・)

 

漣「よし。今日の授業はここまでだ。」

 

 

 

 

夜。全員が寝静まってる。

 

ダイヤ「目が・・・目がぁぁ・・・」

 

そんな中千歌が起きて、梨子を起こす。

 

千歌「梨子ちゃん。」

 

梨子「・・・なぁに・・・?」

 

千歌「1つお願いがあるの。」

 

 

 

 

そして漣と千幸の部屋。2人はまだ起きてた。すると千歌が襖を開けた。

 

漣「どうした千歌?それに梨子も。」

 

千幸「俺達に相談か?」

 

千歌「うん。ちょっとお願いがあって。」

 

 

 

 

その後バイクで2人を乗せて何処かへ向かう。漣のボンネビルT120に千歌、千幸のトライグライドウルトラに梨子を乗せてる。

 

梨子「こんな夜中に何処へ行くの?」

 

千歌「良いから良いから〜!もっと飛ばして〜!」

 

漣「これ以上飛ばしたらスピード違反だぞ?」

 

千歌「あぁ、そっか〜。」

 

千幸「一体何処へ行きたいんだお前?」

 

千歌「良いから良いから〜!」

 

 

 

 

到着した場所は、浦の星女学院の音楽室。

 

千歌「考えてみたら、聴いてみた事なかったなって・・・ここだったら思いっきり弾いても大丈夫だから!梨子ちゃんが自分で考えて、悩んで、一生懸命気持ち込めた作った曲でしょ?聴いてみたくて!」

 

漣「これの為に音楽室に?」

 

梨子「でも・・・」

 

千歌「お願い!少しだけだから!」

 

千幸「おい千歌、あんまり責めるなよ?」

 

梨子「・・・そんなに良い曲じゃないよ?」

 

座って深呼吸してピアノを弾く。

 

 

 

 

 

 

その後外に出て海を眺める。

 

千歌「良い曲だったね。」

 

梨子「千歌ちゃん・・・」

 

漣「俺惹かれちまった。」

 

千歌「すっごく良い曲だった!梨子ちゃんの想いがいっぱい詰まった。・・・梨子ちゃん。」

 

梨子「ん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌「ピアノコンクール、出て欲しい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

梨子「っ!?」

 

漣「え?」

 

千幸「千歌?」

 

千歌「こんな事言うの変だよね?滅茶苦茶だよね?スクールアイドルに誘ったのは私なのに・・・梨子ちゃん、Aqoursのが大切って言ってくれたのに・・・でも、でもね!」

 

梨子「私と一緒じゃ、嫌?」

 

千歌「違うよ!一緒が良いに決まってるよ!思い出したの・・・最初に梨子ちゃん誘った時の事。あの時私、思ってた。スクールアイドルを一緒に続けて、梨子ちゃんの中の何かが変わって、またピアノに前向きに取り組めたら、素晴らしいなって、素敵だなって・・・そう思ってた。」

 

梨子「でも・・・」

 

すると千歌が梨子に手を差し伸べた。

 

千歌「この街や学校や、皆が大切なのは分かるよ。私も同じだもん。でもね、梨子ちゃんにとってピアノは、同じくらい大切なものだったんじゃないの?その気持に、答えを出してあげて・・・私、待ってるから!ここで待ってるから!ここで皆と一緒に待ってるって約束するから!だから・・・」

 

すると梨子が千歌に抱き付いた。

 

梨子「ほんと、変な人・・・」

 

彼女は嬉し泣きをしてる。そして2人で両手を繋いだ。

 

梨子「大好きだよ・・・」

 

千幸「梨子、行っちゃうのか。」

 

漣「応援しようぜ。梨子のピアノコンクールを。」

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

      高海志満:阿澄佳奈
      高海美渡:伊藤かな恵
       よしみ:松田利冴
       いつき:金元寿子
        むつ:芹澤優
      しいたけ:麦穂あんな
      梨子の母:水樹奈々

      女子生徒:小野寺瑠奈
           鎌倉有那
           二ノ宮愛子
           原口祥子
           鈴原言美
           河井晴菜
           小峰華子
           結名美月
           春村奈々
           櫻井絵美里サヴァンナ
           鈴木亜里沙
           杉浦しおり
           ルゥティン
           雨宮夕夏
           続木友子

次回「友情ヨーソロー」


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shiny.8「友情ヨーソロー」

夏休みのある日。梨子がピアノコンクールに出場する為東京へ向かう事になった。




沼津駅の新幹線口で千歌達が梨子の見送りと激励を送る。

千歌「しっかりね!」

梨子「お互いに!」

ルビィ「梨子ちゃん、がんばルビィ!」

ダイヤ「東京に負けてはダメですわよ!」

曜「そろそろ時間だよ?」

梨子「うん。」



千幸「おーい梨子!行くぞー!」



梨子「はーい!」

鞠莉「Ciao梨子!」

果南「頑張ってね!」

花丸「ファイトずら!」

改札口に立ってる漣と千幸の方へ歩く。

梨子「すみません、待たせてしまって。」

千幸「大丈夫だ。梨子、準備良いか?」

梨子「はい。準備出来てます。」

漣「じゃあ千幸、梨子を頼むぜ。」

千幸「ああ。漣も、千歌達を頼むぜ。」

漣「任せろ。」

実は漣の提案で、千幸が梨子と同行する事になった。千幸と梨子が改札口を通る。

千歌「梨子ちゃん!次は、次のステージは、絶対皆で歌おうね!!」

梨子「勿論!」

千幸「じゃあ行って来るぜ!」

漣「上手くやれよ!」

2人は駅の向こうへ走った。




ダイヤ「さ、練習に戻りますわよ。」

漣「予備予選まで頑張らねえとな。」

果南「よし。これで予備予選で負ける訳にはいかなくなったね。」

鞠莉「何か気合が入りマース!」

曜「ね、千歌ちゃん。ん?」

だが千歌は、新幹線口の方をずっと見ていた。

曜「千歌ちゃん・・・?」


部室に戻り。

 

ダイヤ「特訓!ですわ!」

 

だが皆はやる気なさそうな顔をしていた。

 

千歌「また・・・?」

 

花丸「本当に好きずら・・・」

 

ルビィ「あ!」

 

漣「どうしたルビィ?」

 

パソコンである動画を発見した。

 

漣「Saint Snow!」

 

ルビィ「先に行われた北海道予備予選をトップで通過したって!」

 

漣「遂に来たか。あの2人。」

 

果南「え?これが千歌達が東京で会ったって言う?」

 

千歌「頑張ってるんだぁ。」

 

果南「気持ちは分かるけど、大切なのは目の前の予備予選。まずはそこを集中しないと。」

 

鞠莉「果南にしては随分堅実ね。」

 

果南「誰かさんのお陰で、色々勉強したからねぇ。」

 

漣「鞠莉か。」

 

ダイヤ「では、それを踏まえて・・・」

 

 

 

 

 

 

プール掃除。デッキブラシで掃除する。

 

千歌「何で・・・こうなるの!」

 

ダイヤ「文句言ってないで、しっかり磨くのですわ!」

 

漣「何だこのプール?藻だらけじゃねえか・・・」

 

ルビィ「でででで、でも・・・足元がヌルヌルしてて・・・」

 

花丸「ずら!?」

 

ルビィ「ピギャ!」

 

バランスを崩した花丸に当たって、ルビィも倒れた。

 

千歌「これで特訓になるの?」

 

鞠莉「ダイヤがプール掃除の手配を忘れていただけねー。」

 

ダイヤ「忘れていたのは鞠莉さんでしょ!」

 

鞠莉「言ったよ?夏休みに入ったら、プール掃除何とかしろって。」

 

ダイヤ「だから何とかしてるじゃないですか!」

 

鞠莉「え〜?何とかね〜。」

 

 

 

善子「生徒会長と理事長があんなんで大丈夫・・・?」

 

果南「私もそう思う・・・」

 

漣「仲がが良いのか悪いのか・・・」

 

 

 

千歌「まぁでも、皆で約束したもんね。生徒会長の仕事を手伝うって。」

 

曜「そうだよ!皆ちゃんと磨かなきゃ!ヨーソロー!」

 

千歌「うっ・・・」

 

 

 

 

そして何故か海軍の制服を着ている曜が居た。

 

 

 

 

曜「デッキブラシと言えば甲板磨き!となれば・・・これです!うわ!?」

 

敬礼した瞬間、バランスを崩して尻餅付いた。

 

ダイヤ「あなた!その格好は何ですの?遊んでる場合じゃないですわよ!!本当何時になったら終わるのやら・・・」

 

漣「海軍の正装で清掃してる。」

 

善子・果南「・・・」

 

漣「ん?どした2人さん?」

 

果南「漣君、ちょっと寒くない・・・?」

 

善子「ブリザードが・・・」

 

漣「悪い。ちょっとしたジョークだ。」

 

 

 

 

 

 

数分後。プールがピカピカになった。

 

ルビィ「綺麗になったね。」

 

花丸「ピッカピカずら〜!」

 

漣「輝いてるな〜。」

 

ダイヤ「ほら見なさい!やってやらない事はございませんわ!」

 

漣「あんた1ミリもやってねえだろ!威張ってんじゃねえよ!」

 

果南「そうだ、ここで皆でダンス練習してみない?」

 

鞠莉「Oh!Funny!面白そう!」

 

ダイヤ「滑って怪我しないでよ?」

 

鞠莉「ちゃんと掃除したんだし、平気よ。」

 

漣(フラグかな?)

 

 

 

 

プールに上がった漣が指導する。

 

漣「よし、全員位置に付いて。」

 

位置に付いた8人。

 

千歌「ん?あれ?」

 

突然千歌が何かに気付いた。

 

漣「そうだった。梨子ピアノコンクールで居ないんだった。千幸も向こうへ行ってるしな。」

 

ダイヤ「そうなると、今の形はちょっと見栄えが宜しくないかも知れませんわね。」

 

花丸「変えるずら?」

 

果南「それとも、梨子ちゃんの位置に、誰かが代わりに入るか・・・」

 

鞠莉「代役って言ってもねぇ・・・」

 

漣「この8人の誰かだな。誰を指名する?」

 

果南「あ。」

 

花丸・ルビィ「あ。」

 

善子・ダイヤ「ん?」

 

漣「あ。」

 

全員が曜を見た。

 

曜「え?え?え?」

 

千歌「うん!」

 

曜「え・・・え!?私!?」

 

漣「じゃあ曜、代役ヨーソロー。」

 

曜「え!?」

 

 

 

 

 

 

屋上で練習開始。

 

漣「1、2、3、4、5、6、7、8!」

 

千歌・曜「うわあ!」

 

上手くいかずにぶつかってしまった。

 

曜「まただ・・・」

 

ダイヤ「これでもう10回目ですわね・・・」

 

果南「曜ちゃんなら会うかと思ったんだけどなぁ・・・」

 

曜「私が悪いの・・・同じ所で遅れちゃって・・・」

 

千歌「違うよ。私が歩幅、曜ちゃんに合わせられなくて・・・」

 

果南「ま、体で覚えるしか無いよ。もう少し頑張ってみよ?」

 

漣「じゃあ行くぞ。1、2、3、4、5、6、7、8!1、2、3、4、5、6、7、8!1、2、3、4、5、6、7、8!」

 

しかしまたぶつかってしまった。鞠莉は曜を見て何かを感じてる。

 

千歌「あ、ごめん!」

 

曜「ううん、私が早く出過ぎて・・・ごめんね、千歌ちゃん・・・」

 

 

 

 

 

 

一方その頃千幸と梨子は。

 

千幸「また東京に来ちゃったな。」

 

梨子「そうですね。」

 

千幸「よし梨子。スタジオへ行こう。そこで一旦休憩して、練習を始める。」

 

スタジオへ向かう途中。

 

梨子「皆、大丈夫なんでしょうか?」

 

千幸「心配すんなって。必ず予備予選を突破してくれる。俺はそう信じてる。梨子も、ピアノコンクールで栄光を掴んでくれよ?」

 

梨子「はい。」

 

 

 

 

 

 

内浦にあるコンビニ。

 

ルビィ「ぴちゅ〜!」

 

花丸「ずら〜!」

 

パピコを吸ってる2人。

 

ルビィ「生き返る〜。」

 

花丸「ミカン味美味しいずら〜。」

 

善子「リトルデーモンの皆さん、私に力を・・・漆黒教の力を!!」

 

くじを引いた。D賞だった。

 

女性店員「D賞でーす。」

 

善子「堕天の・・・D・・・」

 

花丸・ルビィ「・・・・・」

 

ルビィ「2人、まだ練習してるんだね。」

 

 

 

 

外では、千歌と曜が練習していた。

 

漣「1、2、3、4、5、6、7、8!1、2、3、4、5、6、7、8!」

 

曜「あ痛・・・ごめん・・・」

 

千歌「ううん、私がいけないの。どうしても、梨子ちゃんと練習してた歩幅で動いちゃって・・・もう1度やってみよう!」

 

曜「・・・うん!」

 

漣「よし。もう1度行くぞ。」

 

曜「あ、待って。千歌ちゃん、もう1度梨子ちゃんと練習してた通りにやってみて?」

 

1年生組が覗きに来た。

 

千歌「え、でも・・・」

 

曜「良いから。漣さんお願い。」

 

漣「あ、ああ。せーの、1、2、3、4、5、6、7、8!1、2、3、4、5、6、7、8!」

 

遂に上手く出来た。

 

善子「おお!展開的合致!」

 

漣「善子何時の間に?」

 

千歌「曜ちゃん!」

 

曜「これなら大丈夫でしょ?」

 

千歌「うん!流石曜ちゃん!凄いね!」

 

すると千歌のスマホの着信音が鳴った。

 

 

 

 

 

 

東京にあるスタジオの控え室。

 

梨子「あ、千歌ちゃん?今平気?・・・うん、そう。千幸さんと東京のスタジオ着いたから、連絡しておこうかと思って。」

 

 

 

 

 

 

内浦。

 

千歌「あ、ちょっと待って?皆に変わるから。花丸ちゃん!」

 

花丸「あっ・・・え、えっと・・・もすもす?」

 

漣(もすもす?)

 

梨子『もしもし?花丸ちゃん?』

 

花丸「み、未来ずらー!!」

 

善子「何驚いてるのよ。流石にスマホぐらい知って・・・」

 

梨子『あれ?善子ちゃん?』

 

善子「え?・・・フッフッフ・・・このヨハネは堕天で忙しいの。」

 

漣「何だ堕天で忙しいって・・・」

 

善子「別のリトルデーモンに変わります!」

 

後ろに立ってたルビィを前に出した。

 

梨子『・・・もしもし?』

 

ルビィ「ピギィィィィィ!!」

 

驚いて木の後ろに隠れた。

 

漣(忙しい1年生だな・・・)

 

千歌「どうしてそんなに緊張するの?梨子ちゃんだよ?」

 

花丸「電話だと緊張するずら・・・東京からだし。」

 

千歌「東京関係ある?漣さん。」

 

漣「ああ。よう梨子、東京までご苦労さん。」

 

梨子『あ、漣さん。』

 

漣「千幸はそこに居るか?」

 

梨子『ちょっとお手洗いに行ってます。』

 

漣「トイレか。このタイミングで・・・まぁ良いや。ピアノコンクール頑張れよ?俺達応援してるからな。」

 

梨子『ありがとうございます。』

 

千歌「じゃあ曜ちゃん!梨子ちゃんに話しておくこと、無い?」

 

曜「・・・うん。」

 

するとスマホのバッテリーの音が鳴った。

 

千歌「あ、ごめん・・・電池切れそうー・・・またって言わないでよー。まただけど・・・」

 

 

 

 

 

 

東京。

 

梨子「うふふ。じゃあ切るわね。他の皆にも宜しく。」

 

千歌『うん!』

 

通話終了。それと同時に千幸が戻って来た。

 

千幸「あ〜・・・花が満開になった・・・」

 

梨子「おかえりなさい。」

 

千幸「ただいま。何してたんだ?」

 

梨子「千歌ちゃん達と電話してたんです。漣さんとも。」

 

千幸「マジかー・・・後で電話しとくか。」

 

 

 

 

 

 

内浦。

 

千歌「良かったー・・・喜んでるみたいで。」

 

漣「元気そうで良かったな。」

 

しかし曜は、何かを抱えていた。

 

漣(ん?曜?)

 

千歌「じゃあ曜ちゃん!」

 

曜「え?」

 

千歌「私達ももうちょっとだけ頑張ろうか。」

 

曜「・・・・うん。そうだね。」

 

 

 

 

 

 

一方その頃浦の星女学院・生徒会長室では、大量の資料があった。

 

果南「こんなに仕事溜めて・・・1人で抱え込んでたんでしょ?」

 

ダイヤ「・・・違いますわ。これはただ・・・」

 

鞠莉「仕方無いな〜。これからは私と果南が手伝ってあげまショ〜ウ。」

 

すると1枚の用紙が落ちた。

 

鞠莉「あれは?」

 

ダイヤ「スクールアイドル部の申請書ですわ。以前、千歌さんが持って来た。」

 

それは、千歌が最初に持って来たスクールアイドル部の申請書だった。

 

鞠莉「あら、最初は千歌っちと曜の2人だったのね。」

 

果南「意外?」

 

鞠莉「てっきりSTARTは、千歌っちと梨子だとばかり思ってマシタ〜。」

 

ダイヤ「まぁ、確かにそう見えなくもないですわね。今の状況からすると。」

 

鞠莉「そうデスネ〜。」

 

 

 

 

 

 

一方その頃曜は、1人で帰宅中。

 

曜(これで良かったんだよね?)

 

すると誰かが曜の後ろから曜の胸を揉んだ。

 

???「Oh!これは果南にも劣らぬ・・・」

 

曜「とりゃあああああああ!!!」

 

???「・・・い?」

 

見事な背負い投げ。投げられた人物が尻餅付いた。

 

???「Auchi!」

 

その人物の正体は・・・

 

 

 

 

 

 

曜「鞠莉ちゃん!?」

 

鞠莉だった。

 

 

 

 

 

 

EXTRA・Aqours「ラブライブ!EXTRAサンシャイン!!」

 

 

 

 

 

 

2人はびゅうおで話をする。

 

曜「・・・え?千歌ちゃんと?」

 

鞠莉「はい。上手くいってなかったでしょー?」

 

曜「あぁ、それなら大丈夫!あの後2人で練習して上手くいったから!」

 

鞠莉「いいえ、ダンスではなく。千歌っちを梨子に取られて・・・ちょっぴり嫉妬ファイヤ~~!が、燃え上がってたんじゃないの?」

 

曜「え、嫉妬!?ま、まさかそんな事・・・」

 

すると鞠莉が曜の頬を引っ張った。

 

曜「うぅぅぅぅ・・・!」

 

鞠莉「ぶっちゃけトーク!する場ですよ?ここは。」

 

曜「鞠莉ちゃん・・・」

 

鞠莉「話して?千歌っちにも梨子にも話せないでしょ?ほら。」

 

ベンチに座る2人。

 

曜「・・・私ね、昔から千歌ちゃんと一緒に何かやりたいなーって、ずっと思ってたんだけど、その内、中学生になって・・・」

 

 

 

 

 

 

中学時代。

 

千歌『そっか。曜ちゃん水泳部にしたんだ。』

 

曜『千歌ちゃんは?』

 

千歌『私は・・・』

 

 

 

 

 

 

現在。

 

曜「だから、千歌ちゃんが一緒にスクールアイドルやりたいって言ってくれた時は凄く嬉しくて・・・これでやっと一緒に出来るって思って・・・でも、すぐに梨子ちゃんが入って、千歌ちゃんと歌作って、気付いたら、皆も一緒になってて・・・それで思ったの・・・千歌ちゃん、もしかして私と2人は嫌だったのかなって。」

 

鞠莉「Why・・・何故?」

 

曜「私、全然そんな事無いんだけど、何か要領良いって思われてる事が多くて、だから、そう言う子と一緒にって、やり難いのかなって・・・」

 

すると鞠莉が曜の頭にチョップした。

 

曜「痛!」

 

そして曜の頬を掴んで顔を寄せた。

 

鞠莉「何1人で勝手に決めつけてるんですか?」

 

曜「だって・・・」

 

鞠莉「うりゃうりゃうりゃうりゃ!」

 

曜「うぅぅぅぅ・・・」

 

鞠莉「曜は千歌っちの事が大好きなんでしょ?なら、本音でぶつかった方が良いよ。」

 

曜「え?」

 

鞠莉「大好きな友達に本音を言わずに、2年間も無駄にしてしまった私が言うんだから。間違いありません!」

 

曜「・・・」

 

 

 

 

 

 

その日の夜の東京。千幸は神田明神に居た。

 

千幸「ここはやっぱり良いな〜。」

 

すると後ろからパンプスの音が聞こえた。

 

千幸「ん?」

 

???「ここで会うなんて奇遇ね。」

 

千幸「フッ。それはこっちの台詞だ。」

 

 

 

 

 

 

「真姫。」

 

 

 

 

 

 

そこに居たのは、西木野真姫だった。

 

真姫「また帰って来たのね。千幸君。」

 

千幸「まあな。Aqoursのメンバーの桜内梨子がピアノコンクールに出場するから、俺が同行したんだ。」

 

真姫「漣君と一緒じゃないのね。」

 

千幸「ああ。彼奴は向こうで顧問の仕事をやってる。そうだ。漣と通話するか?」

 

真姫「ええ。」

 

 

 

 

 

 

その頃漣は、部屋でスマホを弄ってた。すると着信音が鳴った。

 

漣「千幸からか。もしもし?」

 

千幸『よう漣。悪いな。通話中にトイレ行ってしまって。』

 

漣「いや気にするなよ。東京へ帰って来た感想はどうだ?」

 

千幸『数日振りに来た感じだ。それより、お前と話したい奴が傍に居るから、ちょいと変わるわ。』

 

漣「話したい奴?」

 

真姫『漣君。また会ったね。』

 

漣「お!真姫か!また会っちまったな。千幸と出会ったのか?」

 

真姫『さっき仕事が終わったの。公園に寄ってみたら、千幸君が居たの。』

 

漣「そっか。どうだ真姫?医者の仕事は。」

 

真姫『ええ。今日も癌の手術は成功したわ。』

 

漣「そっか。嬉しそうで何よりだ。」

 

真姫『あ、そろそろ帰らなきゃ。じゃあね漣君。』

 

漣「ああ。また8月に会おうぜ。じゃあな。」

 

通話終了。

 

 

 

 

 

 

神田明神。

 

千幸「ふぅ。」

 

真姫「そうだわ。私ピアノコンクール観に行こうって思ってるの。」

 

千幸「そうなのか?」

 

真姫「ええ。」

 

千幸「そっか。じゃあピアノコンクール当日にまた会おうぜ。」

 

真姫「ええ。じゃあね。」

 

千幸「じゃあな。」

 

 

 

 

 

 

翌朝。

 

曜「本音をぶつける・・・か。」

 

 

 

 

元気を出して部室に入った。

 

曜「おはよー!」

 

漣「お、曜来たか。」

 

千歌「あ、曜ちゃん!見て見て!ほら!」

 

右腕にあるオレンジ色のシュシュを見せた。

 

曜「可愛い!どうしたの?これ。」

 

千歌「皆にお礼だって送ってくれたの!梨子ちゃんが!」

 

曜「・・・へぇ・・・」

 

千歌「梨子ちゃんもこれ着けて演奏するって!」

 

 

 

 

 

 

東京のスタジオでは、梨子が練習をしていた。千幸が梨子の演奏を聴いてる。

 

 

 

 

 

 

千歌「曜ちゃんのもあるよ!はい!」

 

水色のシュシュをプレゼントした。

 

曜「あ・・・ありがと。」

 

ダイヤ「特訓始めますわよー!」

 

漣「おう!皆行くぞ!」

 

全員「はぁ〜い!」

 

千歌「曜ちゃん着替え急いでね?」

 

曜「・・・千歌ちゃん!」

 

千歌「ん?」

 

曜「・・・頑張ろうね。」

 

千歌「うん!」

 

本音が言えなかった。

 

 

 

 

 

 

その日の夜の曜の部屋のベランダ。

 

曜「結局話せなかった・・・本音って言っても・・・私、何て言えば良いんだろ・・・」

 

 

 

 

シチュエーションその1。壁ドン。

 

曜『千歌ちゃん、私と梨子ちゃんのどっちが大切なの?はっきりして!』

 

千歌『っ。』

 

シチュエーション終了。

 

 

 

 

曜「って、いやいや違うよね・・・」

 

 

 

 

シチュエーションその2。樹の下。

 

曜『千歌ちゃん・・・私の事あまり・・・好きじゃないよね?』

 

千歌『ん?』

 

シチュエーション終了。

 

 

 

 

曜「これも違ーーーーう!・・・ならば!」

 

 

 

 

シチュエーションその3。うちっちー。

 

曜『私、渡辺曜は千歌ちゃんの事が・・・全速前進、ヨーソロー!』

 

千歌『え・・・?』

 

シチュエーション終了。

 

 

 

 

曜(何か訳分からなくなってきた・・・)

 

するとスマホの着信音が鳴った。梨子から電話が来た。

 

曜「・・・もしもし?・・・ううん、平気平気。何かあったの?」

 

 

 

 

 

 

東京。千幸は外へ外出中。

 

梨子「うん。曜ちゃんが、私のポジションで歌う事になったって聞いたから・・・ごめんね、私の我儘で・・・」

 

曜『ううん、全然。』

 

梨子「私の事は気にしないで?2人でやりやすい形にしてね。」

 

曜『でも、もう・・・』

 

梨子「無理に合わせちゃダメよ?曜ちゃんには曜ちゃんらしい動きがあるんだし。千歌ちゃんも絶対そう思ってる。」

 

曜『そうかな・・・そんな事・・・ないよ。』

 

梨子「え?」

 

 

 

 

 

 

曜の部屋。

 

曜「千歌ちゃんの傍には、梨子ちゃんが一番合ってると思う。千歌ちゃん・・・梨子ちゃんの傍に居ると嬉しそうだし・・・梨子の為に・・・頑張るって言ってるし・・・」

 

梨子『・・・そんな事思ってたんだ・・・』

 

曜の目から涙が流れた。

 

梨子『千歌ちゃん、前話してたんだよ?』

 

曜「・・・え?」

 

この前千歌が言った事を全て話した。

 

梨子『うん。じゃあ。』

 

通話終了。

 

曜「千歌ちゃんが・・・」

 

すると後ろからバイクのエンジン音が聞こえた。

 

曜「ん?」

 

後ろに振り向くと、何も無かった。気のせいだと思ったが。

 

???「曜ちゃん!!」

 

今度は横から声が聞こえた。

 

曜「あっ!」

 

 

 

 

 

 

何と千歌が立っていた。彼女の後ろに漣とボンネビルT120があった。

 

 

 

 

 

 

曜「・・・千歌ちゃん!どうして?」

 

千歌「練習しようと思って!!」

 

曜「練習?」

 

千歌「うん!考えたんだけど・・・やっぱり曜ちゃん、自分のステップでダンスした方が良い!」合わせるんじゃなくて、1から作り直した方が良い!曜ちゃんと私の2人で!!」

 

曜「っ!!!」

 

しばらく顔を俯いて、部屋へ向かった。

 

千歌「曜ちゃん!?」

 

漣「曜の奴、どうしたんだ?」

 

 

 

 

曜は階段を駆け下りる。そして梨子が言った言葉を思い出す。

 

梨子『あのね、千歌ちゃん前話してたんだよ?曜ちゃんの誘い、何時も断ってばかりで、ずっとそれが気になっているって。だから、スクールアイドルは絶対一緒にやるんだって。絶対曜ちゃんとやり遂げるって。』

 

 

 

 

渡辺家玄関前。曜が後ろ向きで出て来た。

 

千歌「曜ちゃん?」

 

曜「・・・・・・」

 

漣「どうした曜?」

 

千歌「曜ちゃん、何かずっと気にしてたっぽかったから・・・居ても立っても居られなくなって・・・へへ・・・」

 

曜「私・・・バカだ・・・バカ曜だ・・・」

 

彼女は涙を流して泣いた。

 

千歌「バカ曜?うわあ!?」

 

すると泣きながら千歌に抱き付いた。

 

千歌「あ〜、汚れるよ〜。」

 

曜「良いの!」

 

千歌「風邪引くよ?」

 

曜「良いの!」

 

千歌「漣さんが見てるよー。」

 

曜「良いの!」

 

 

 

 

 

 

そしてラブライブ予備予選当日。ステージ裏でAqoursを含むスクールアイドル達が控えていた。

 

漣「ここからが本番だぞ。皆、頑張れよ。」

 

千歌「うん。」

 

 

 

 

 

 

そしてピアノコンクール当日でもある。スタジオの楽屋。

 

梨子「そろそろね。」

 

千幸「よし梨子。頑張れよ。俺観客席へ行ってるから。」

 

梨子「はい。」

 

 

 

 

 

 

ラブライブ予備予選ステージ裏。Aqoursが円陣を組む。

 

千歌「さあ行こう!ラブライブに向けて!私達の第一歩に向けて!今、全力で輝こう!Aqours!」

 

8人「サンシャイン!!!!」

 

 

 

 

 

 

東京のスタジオ。千幸の隣に真姫が座ってる。

 

梨子『私ね、分かった気がするの。あの時、どうして千歌ちゃんがスクールアイドルを始めようと思ったのかを。スクールアイドルじゃなきゃダメだったのか。』

 

曜『うん。千歌ちゃんにとって輝くと言う事は、自分1人じゃなくて、誰かと手を取り合い、皆で一緒に輝くと言う事なんだよね?』

 

梨子『私や曜ちゃんや、普通の皆が集まって、1人じゃとても作れない大きな輝きを作る。その輝きが、学校や、聴いてる人に広がっていく。繋がっていく。』

 

曜『それが、千歌ちゃんがやりたかった事。スクールアイドルの中に見付けた輝きなんだ。』

 

 

 

 

 

 

『想いよひとつになれ』

 

千歌「想いよひとつになれ(想いがひとつになるとき)このときを 待っていた♪」

 

 

千歌・曜「ふと気づくと 重なり合うよ♪」

 

ダイヤ・善子「一途に 未来を呼ぶこころ♪」

 

ルビィ・花丸「ふるえてる手を にぎって行くんだよ♪」

 

果南・鞠莉「すれ違ったあとで 同時に振り向いた♪」

 

千歌「ほらね♪」

 

曜「本当は♪」

 

Aqours「一緒だったよ気持ちはね♪」

 

 

千歌・曜「なにかをつかむことで(夢にもいろいろあるから)なにかをあきらめない(そうでしょ?)♪」

 

 

Aqours「想いよ ひとつになれ どこにいても 同じ明日を 信じてる♪」

 

 

 

 

ライブとピアノの演奏が同時に終わった。

 

 

 

 

東京のスタジオでは、観客席から拍手の音が響いた。千幸と真姫も拍手をする。梨子の母が涙を流した。梨子はシュシュを着けてる右手を伸ばした。

 

 

 

同じ頃ラブライブ予備予選のステージでも、Aqoursが右手を伸ばした。

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

     西木野真姫:Pile

      女子生徒:武藤志織
           依田菜津
           春野杏
           藤原夏海
           早瀬雪未
           小林千咲
           小林可奈
           結名美月
           春村奈々
           櫻井絵美里サヴァンナ
           鈴木亜里沙
           杉浦しおり
           篠原侑
           赤尾ひかる
           続木友子

次回「はばたきのとき」


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shiny.9「はばたきのとき」

ラブライブ予備予選を終えて後日。予備予選の結果の日が来て、全員に緊張が走る。

曜・果南・ダイヤ「うーーーーん・・・・・」

ルビィ「まだ・・・?」

ダイヤ「全く、どれだけ待たせるんですの!?」

果南「あーもー、こう言うの苦手!」

千歌「落ち着いて?」

漣「落ち着けよダイヤ、果南。朗報が来るかもだぞ?」

果南「っ!ちょっと走って来る!」

漣「おい果南!?」

千歌「結果が出たら知らせるねー!」

果南「いいよ!」

漣「知らない方が良いのかー?」

果南「っ。うーーん・・・」

戻って来た。

一方花丸はパンを食べてる。

鞠莉「あんまり食べると太るよ?」

花丸「食べてないと落ち着かないずら・・・」

漣「過食症か?」

善子「リトルデーモンの皆さん。この堕天使ヨハネに魔力を!霊力を!」

床にチョークで書かれた魔法陣の真ん中に立って祈る善子。

漣「善子?」

善子「全ての、力を!!」

するとトラックが素通りして、素通りした風で蝋燭の火が消えた。

善子「消すなーーーーー!!」

漣「叫んでも聞こえねえよ。」

曜「来た!!」

漣「え!?」

曜「ラブライブ!予備予選、合格者・・・」

漣「善子の願いが届いたのか?いやまだ分からんか。」

千歌「緊張する・・・」

ダイヤ「アクアの”ア”ですわよ?ア!ア!ア!!」

漣「アーア五月蝿え。」

曜「イーズーエクスプレズ・・・」

予選で落ちてしまった。

果南「嘘・・・」

千歌「落ちた・・・」

ダイヤ「そんなーーーー!!」

漣「ん?曜、ちょっと見せろ。」

曜「うん。」

スマホを漣に見せる。

漣「・・・エントリー番号順だこれ。」

8人「ズコー!」

千歌「曜ちゃーん!」

曜「ごめんごめん。」

漣「じゃあ読むぞ。イーズエクスプレス・・・グリーンティーズ・・・ミーナーナ・・・Aqours・・・Aqours!!」

千歌「Aqours!!」

果南「あった!!」

ルビィ「ピギャァァ!!」

鞠莉「予備予選突破・・・オーマイガ・・・オーマイガ・・・オーマイガーーーーーー!!!」

遂にAqoursが予備予選を突破した。


部室。

 

果南「さぁ、今朝獲れたばかりの魚だよ!皆食べてね!」

 

大漁の獲れたての魚の刺身がテーブルの上にあった。

 

千歌「何でお祝いにお刺身?」

 

果南「だって、干物じゃお祝いっぽくないかなって。」

 

漣「それ以外の奴も考えろよ。でも美味そうだなぁ。米欲しいな。」

 

千歌「夏みかんとか!」

 

花丸「パンとか!」

 

果南「じゃあお刺身でも良いでしょ?」

 

刺身を試食する漣。

 

漣「美味い。サーモンの脂が蕩ける。」

 

ルビィ「ピィィィ!!」

 

焦ってるルビィがノートパソコンを持って戻って来た。

 

漣「どうしたルビィ?」

 

ルビィ「見て下さい!PVの再生回数が・・・」

 

ラブライブ予備予選で披露した『想いよひとつになれ』の再生回数が15万再生を突破してた。

 

千歌「私達のPVが!?」

 

漣「158,372回再生!?この短期間で!?」

 

曜「凄い再生数!!」

 

ルビィ「それだけじゃなくて、コメントも沢山付いていて!」

 

花丸「可愛い・・・」

 

ダイヤ「全国出て来るかもね・・・」

 

果南「これはダークホース・・・」

 

善子「暗黒面!?」

 

曜「良かった。今度は0じゃなくて。」

 

善子「そりゃそうでしょ?予選突破したんだから。」

 

漣「突破しなかったら安心してねえだろ?」

 

すると千歌のスマホに着信音が。

 

千歌「梨子ちゃんだ!」

 

 

 

 

 

 

東京のスタジオの控え室。

 

梨子「予選突破、おめでとう!」

 

千歌『ピアノの方は?』

 

梨子「うん。ちゃんと弾けたよ。探していた曲が、弾けた気がする。」

 

ピアノの上にトロフィーがあった。

 

 

 

 

 

 

部室。

 

千歌「良かったね。」

 

千幸『おーい漣!聞こえるかー?』

 

漣「おう千幸。」

 

千幸『予選突破出来て良かったな!』

 

漣「ありがとよ。梨子はどうだった?」

 

千幸『聞いてくれよ。何と金賞!しかもその近くにトロフィーがある!今メールで送るから待ってろよ!』

 

すると漣のスマホに着信音が。

 

漣「うわスゲェ!トロフィーでか!同時に良い成果が来たなんて凄いとしか思えねえな。」

 

千幸『だな。』

 

曜「じゃあ、次は9人で歌おうよ!全員揃って、ラブライブに!」

 

千歌「曜ちゃん・・・!」

 

梨子『そうね。9人で!』

 

ダイヤ「そしてラブライブで有名になって、浦女を存続させるのですわ!」

 

ルビィ「がんばルビィ!」

 

果南「これは、学校説明会も期待出来そうだね!」

 

千歌「説明会?」

 

鞠莉「うん。Septemberに行う事にしたの。」

 

漣「9月だな。」

 

ダイヤ「きっと今回の予選で、学校の名前もかなり知れ渡ったはず。」

 

鞠莉「そうね。PVの閲覧数からすると、説明会参加希望の生徒の数も・・・」

 

突然鞠莉が固まった。

 

漣「どうした鞠莉?」

 

 

 

 

 

 

鞠莉「0・・・」

 

 

 

 

 

 

ダイヤ「え?」

 

鞠莉「0、だね・・・」

 

ルビィ「そんな!」

 

ダイヤ「嘘・・・嘘でしょ!?」

 

漣「ちょっと見せろ鞠莉。・・・0・・・マジかよ・・・」

 

千歌「0・・・」

 

曜「1人も居ないって事・・・?」

 

 

 

 

 

 

その後漣と千歌と曜は、ダイビングショップでカキ氷を食べる。

 

千歌「はぁ・・・また0かぁ・・・」

 

曜「入学希望となると、別なのかなぁ・・・」

 

千歌「だって、あれだけ再生されてるんだよ?」

 

漣「再生数は増えても、閲覧者は内浦だけだと思うなよ。全国の皆見てるんだからな。」

 

千歌「でも、予備予選終わった帰りだって・・・」

 

 

 

 

 

 

時は予備予選終了後の沼津。

 

女子学生A『あの!Aqoursの果南さんですよね?』

 

果南『え?』

 

女子学生A『やっぱりそうだ!さ・・・サイン下さい!』

 

果南『え?私?』

 

戸惑いながらサインを書く。

 

 

 

 

女子学生B『じゃあいきますよー!全速前進ー!』

 

曜『よ、ヨーソロー。』

 

2ショット写真。

 

 

 

 

ルビィ『ピギィィィ!』

 

女子学生『握手して下さーーい!!』

 

ファンから追い掛け回される。

 

 

 

 

漣『これで良いか?』

 

女子学生C『きゃ〜!朝霧漣さん最高〜!』

 

ファンの頭をポンポン撫でる。

 

 

 

 

ダイヤ『お待ちなさい。代わりに、私が写真を撮らせてあげますわ。』

 

女子学生B『ど、どちら様ですか?』

 

ダイヤ『うっ!』

 

ルビィを追い掛け回すファンからどちら様と言われた。

 

 

 

 

 

 

そして現在。

 

千歌「って感じで大人気だったのに・・・」

 

曜「ダイヤさんの下りは、いらなかった気がする・・・」

 

漣「ダイヤ、徐々にポンコツになってるな。」

 

曜「これで生徒が全然増えなかったら、どうすれば良いんだろう・・・」

 

漣「そう言えば、今から5年前、μ`sはこの夏に廃校を阻止したって思い出したわ。」

 

千歌「え、そうだっけ!?」

 

漣「ああ。廃校阻止のお陰で、学校存続が決まった。」

 

千歌「差・・・あるなぁ・・・」

 

漣「おい音ノ木と比べんなよ。」

 

果南「仕方無いんじゃないかな?ここでスクールアイドルをやるって事は、それほど大変って事。」

 

海から果南が戻って来た。

 

千歌「それはそうだけど・・・」

 

果南「うちだって、今日は予約0。東京みたいに放って置いても人が集まるもんじゃないんだよ?ここは。」

 

漣「いやでも良い所だよな内浦は。海が綺麗だし。」

 

千歌「でも、それを言い訳にしちゃダメだと思う。」

 

果南「千歌?」

 

すると千歌がテーブルを”バンッ”と叩いて立ち上がる。

 

千歌「それが分かった上で、私達はスクールアイドルやってるんだもん!」

 

そう言った後、カキ氷をガツガツ頬張る。

 

曜「千歌ちゃん、1度に全部食べると・・・」

 

カキ氷を食べ終えて走った。

 

曜「千歌ちゃん!?」

 

漣「おい何処行くんだ!?」

 

千歌「1人でもう少し考えてみるーー!!」

 

漣「1人で全部抱え込む真似はよせよ!?」

 

千歌「うっ!」

 

突然千歌が止まった。

 

曜・果南「ん?」

 

漣「どうした?忘れ物か?」

 

千歌「あぁ・・・来た・・・!!」

 

縮こまって頭を抑えた。

 

漣「あぁ、カキ氷の食い過ぎでアイスクリーム頭痛が来たか。」

 

曜・果南「あはは・・・」

 

 

 

 

 

 

その日の夜の千歌の部屋。千歌が大の字になって仰向けになっていた。

 

千歌(もう学校を救っていたのか・・・)

 

彼女はμ`sのポスターを見て心の中で呟いた。

 

千歌「(あの時は、自分とそんなに変わらないって。普通の人達が、頑張ってキラキラ輝いているって・・・だから、出来るんじゃないかって思ったんだけど・・・)何が違うんだろう・・・リーダーの差かなぁ?」

 

すると美渡が部屋に入って来た。

 

美渡「何1人でブツブツ言ってるの?」

 

千歌「はぁ・・・どうすれば良いんだろう・・・」

 

美渡「千歌?千歌さ〜ん?」

 

すると千歌が起き上がった。

 

千歌「もう考えててもしょうがない!行ってみるか!」

 

美渡「何処へ?」

 

千歌「え?何で美渡姉が居るの?」

 

美渡「あんた、今気付いたの・・・?」

 

千歌「あ、そうだ!漣さん呼ばなきゃ!」

 

そこで千歌がある計画を立てた。

 

 

 

 

 

 

すぐにSkypeで皆と通話する。

 

曜「東京?」

 

千歌『うん。見付けたいんだ。μ’sと私達の何処が違うのか、μ’sがどうして音ノ木坂を救えたのか、何が凄かったのか、それをこの目で見て、皆で考えたいの!』

 

果南「良いんじゃない?」

 

善子「つまり、再びあの魔都に降り立つと言う事ね。」

 

漣『何時まで魔都って呼ぶつもりだお前?』

 

 

 

 

 

 

東京。

 

梨子「私は1日帰りを伸ばせば良いけど・・・」

 

千歌「けど?」

 

梨子「ううん、じゃあ詳しく決まったらまた教えてね。」

 

千幸「東京で会おうぜ。」

 

通話終了。

 

梨子「・・・片付けなくちゃ。」

 

千幸「何でこんな大量に?」

 

梨子「千幸さん、内緒にしていて下さいね?」

 

千幸「勿の論。」

 

控え室には、壁ドンや壁クイなどの雑誌が大量にあった。

 

 

 

 

 

 

EXTRA・Aqours「ラブライブ!EXTRAサンシャイン!!」

 

 

 

 

 

 

数日後。9人が再び東京に赴いた。

 

千歌「うわぁ〜!賑やかだねぇ〜。」

 

漣「流石東京駅。賑わいが絶えないな。」

 

ダイヤ「皆さん、心をしっかり!負けてはなりませんわ!東京に飲まれないよう!!」

 

漣「安心しろよダイヤ〜!襲って来る奴らは俺が蹴散らしてやるからよ〜!」

 

ダイヤ「あなたは分かっていないのですわ!!」

 

漣「ほえ?」

 

千歌「何であんなに敵対視してるの・・・?」

 

漣「はいルビィさん、ダイヤが東京駅との間に何があったのか教えて下さい。どうぞ。」

 

ルビィ「お姉ちゃん、小さい頃東京で迷子になった事があるらしくて・・・」

 

 

 

 

 

 

幼い頃、ダイヤは東京駅で迷子になった。

 

幼いダイヤ『ごちゃごちゃ・・・ごちゃごちゃ・・・ごちゃごちゃ・・・ぴぎぃぃぃぃ!!』

 

 

 

 

 

 

漣「まぁ東京は複雑が多いからな。そこはまぁ仕方無え。」

 

千歌「トラウシだね・・・」

 

漣「トラウマな。」

善子「トラウマね。」

 

曜「そう言えば、梨子ちゃんと千幸さんは?」

 

千歌「ここで待ち合わせだよ。」

 

 

 

 

 

 

一方その頃千幸と梨子は、2つのコインロッカーに大量の雑誌を詰めていた。

 

千幸「何でコインロッカーに入り切れない程の量を買ったんだよ・・・!!」

 

梨子「ごめんなさい、つい・・・」

 

千幸「ついじゃねえだろ・・・!」

 

千歌「梨子ちゃん。何入れてるのー?」

 

そこに9人が来た。

 

梨子「ち、千歌ちゃん!皆も・・・」

 

そして千幸が別の雑誌を詰め込んですぐに閉めて鍵を掛けた。

 

千幸「よう漣!」

 

2人はハイタッチする。

 

漣「千幸、何してたんだ?」

 

千幸「ちょっとな。」

 

すぐに漣にメールを送った。漣がメールの内容を見る。

 

漣(あぁ成る程。分かった。内密にしとく。)

 

千歌「何入れてるの〜?」

 

梨子「えぇと・・・お土産とか・・・お土産とか・・・お土産とか・・・」

 

千歌「うわぁ〜!お土産〜!!」

 

突然千歌が迫って来た。その瞬間、雑誌が落ちた。

 

梨子「うわあああ!!」

 

千歌「何?」

 

すると梨子が咄嗟に千歌の両目を両手で隠した。

 

梨子「何でも無いの!!何でも無いのよ!!」

 

千幸「せいっ!」

 

そしてすぐに千幸が回収してコインロッカーに詰めて、すぐに閉めて鍵を掛けた。

 

千幸「梨子、大丈夫だ。」

 

梨子「さぁ!じゃあ行きましょうか。」

 

曜「とは言っても、まず何処へ行く?」

 

鞠莉「Tower?Tree?Hills?」

 

ダイヤ「遊びに来たんじゃありませんわ。」

 

漣「っつか俺達もう帰りたい気分。」

 

千幸「そう言うなって。」

 

千歌「そうだよ?まずは神社!」

 

ルビィ「また?」

 

千幸「神田明神か?」

 

千歌「うん!実はね、ある人に話聞きたくてずっと調べてたんだ。会ってくれるって!」

 

花丸「ある人?誰ずら?」

 

千歌「会ってのお楽しみ~!凄い人だよ!」

 

漣「跡が付いてる。パンダみてえだな。」

 

千歌「でも話を聞くには打って付けの凄い人だよ?」

 

ルビィ「東京・・・神社・・・」

 

ダイヤ「凄い人・・・まさか・・・」

 

2人「まさか!」

 

 

 

 

 

 

神田明神。ここに凄い人が居た。

 

ダイヤ・ルビィ「まさか!まさか!まさかーーーーー!?」

 

 

 

 

 

 

聖良「お久し振りです。」

 

 

 

 

 

 

凄い人の正体は、Saint Snowの2人だった。

 

千歌「お久し振り。」

 

漣「久し振りだな。」

 

ダイヤ・ルビィ「なんだぁぁ・・・」

 

鞠莉「誰だと思ってたの?」

 

漣「お前ら希を期待してたのか?」

 

 

 

 

 

 

UTX高校。

 

漣「UTX高校・・・久し振りだな。」

 

千幸「ツバサ達元気してるかな?」

 

千歌「何か凄い所ですね・・・」

 

漣「あのUTXだぞ?A-RISEの3人が居た高校。」

 

梨子「予備予選突破、おめでとうございます。」

 

鞠莉「Coolなパフォーマンスだったね。」

 

聖良「褒めてくれなくて結構ですよ。再生数は、あなた達の方が上なんだし。」

 

曜「いえいえ。」

 

ルビィ「それ程でも〜。」

 

千幸「照れるなよ。でも2人のステージ良かったぞ。」

 

聖良「ありがとうございます漣さん。決勝では勝ちますけどね。」

 

千歌「っ・・・」

 

聖良「私と理亞は、A-RISEを見てスクールアイドルを始めようと思いました。だから、私達も考えた事があります。A-RISEやμ’sの何が凄いのか。何が違うのか。」

 

千歌「答えは出ました?」

 

聖良「いいえ。ただ、勝つしかない。勝って追い付いて、同じ景色を見るしか無いのかもって。」

 

千歌「・・・勝ちたいですか?」

 

2人「え?」

 

漣「千歌?」

 

千歌「ラブライブ、勝ちたいですか?」

 

理亞「姉様、この子バカ?」

 

千幸(相変わらず口悪。)

 

聖良「勝ちたくなければ、何故ラブライブに出るのです?」

 

千歌「μ’sやA-RISEは、何故ラブライブに出場したのです?」

 

聖良「そろそろ今年の決勝大会が発表になります。」

 

千歌「・・・」

 

聖良「見に行きませんか?ここで発表になるのが恒例になってるの。」

 

漣「何時もの場所か。良いだろう。」

 

 

 

 

 

 

巨大モニター前へ行く。

 

千歌「あ。」

 

ファイナルステージがアキバドームに決まった。

 

梨子「アキバドーム・・・」

 

果南「本当にあの会場でやるんだ・・・」

 

漣「相変わらずアキバドームはスゲェな〜。」

 

千幸(おい漣、あの人混みの中見ろよ。)

 

漣(ん?)

 

人混みの中を見ると、サングラスとマスクを着けてる黒髪ツインテールの髪型の女性が居た。

 

漣(彼奴。)

 

千幸(ここに居たのか。)

 

千歌「ちょっと、想像出来ないな・・・」

 

漣・千幸・梨子「?」

 

周りを見ると、漣と千幸と梨子以外がモニターを見て不安そうな顔をしていた。3人はお互いを頷いた。

 

漣「なぁ皆、音ノ木坂学院行ってみねえか?」

 

8人「え?」

 

千幸「そうだな。こっから近ぇし。」

 

梨子「それに、前に私が我儘言ったせいで、行けなかったから。」

 

千歌「・・・良いの?」

 

梨子「うん!」

 

漣・千幸「ああ!」

 

梨子「ピアノ、ちゃんと出来たからかな?今はちょっと行ってみたい。自分がどんな気持ちになるか、確かめてみたいの。」

 

漣「お前達はどうだ?行きてえか?」

 

曜「賛成!」

 

果南「良いんじゃない?見れば、何か思う事があるかも知れないし。」

 

ルビィ「音ノ木坂学院!?」

 

ダイヤ「μ’sの・・・」

 

ダイヤ・ルビィ「母校!?」

 

 

 

 

 

 

11人は、音ノ木坂学院下まで来た。

 

曜「この上にあるの?」

 

漣「ああ。この上だ。」

 

ルビィ「何か緊張する!どうしよう!μ’sの人が居たりしたら!」

 

ダイヤ「へ・・・平気ですわ!!その時は・・・サインと、写真と・・・握手・・・」

 

花丸「単なるファンずら。」

 

漣(さっき元メンバーの1人見付けちゃったけどな。)

 

すると千歌が階段を駆け上った。

 

漣「おい千歌!?」

 

梨子「千歌ちゃん!?」

 

曜「待って!」

 

ルビィ「抜け駆けはずるい!!」

 

全員が階段を駆け上る。そして駆け上った全員の目に映ったのは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

μ`sの母校、音ノ木坂学院。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Aqoursの9人が音ノ木坂学院を見て感動した。

 

千歌「ここが・・・μ’sの居た・・・」

 

ダイヤ「この学校を・・・守った・・・」

 

鞠莉「ラブライブに出て・・・」

 

果南「奇跡を成し遂げた・・・」

 

漣「そして、俺達EXTRAが出会った・・・」

 

千幸「音ノ木坂学院!」

 

???「あの!何か?」

 

そこに音ノ木坂学院の女子生徒が話し掛けて来た。

 

善子「私の姿を検知している・・・!?」

 

花丸「止めるずら。」

 

曜「すみません。ちょっと見学してただけで。」

 

女子生徒「もしかして、スクールアイドルの方とEXTRAのお2人ですか?」

 

漣「そうそう。」

 

千歌「はい!μ'sの事、知りたくて来てみたんですけど。」

 

女子生徒「そう言う人多いですよ。でも、残念ですけど・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここには、何も残ってなくて・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌「え?」

 

漣「残ってない?」

 

千幸「どう言う事だ?」

 

女子生徒「μ’sの人達、何も残して行かなかったらしいです。自分達の物も、優勝の記念品も、記録も。」

 

漣「アイドル研究部も廃部になってるのか?」

 

女子生徒「はい。でも、物なんか無くても、心は繋がっているからって。それで良いんだよって。」

 

漣「・・・彼奴ら、やるじゃねえか。」

 

千幸「流石伝説のスクールアイドルだな。」

 

???「行くよーー!」

 

千歌「ん?」

 

そこに穂乃果そっくりの女の子が走って来た。

 

母親「あ、こら!走ってたら転ぶわよ?」

 

女の子「大丈夫!」

 

漣・千幸(ほ、穂乃果?)

 

女の子「せーの、それ!」

 

階段の手摺りに座って滑り降りる。

 

漣「え、ちょっと!」

 

千幸「危ないよ!!」

 

すぐに走って階段下に着いた。

 

漣「千幸!?」

 

女の子は見事に着地して、千歌達に向かってピースした。

 

漣「ふぅ・・・」

 

千幸「君、危ないよ?落ちたら怪我するよ?」

 

女の子「えへへ〜、ごめんなさ〜い。」

 

母親「もぉ、危ないでしょ?すみません。」

 

千幸「いえいえ大丈夫ですよ。さぁ、ママの所へ行って。」

 

女の子「うん!」

 

 

 

 

梨子「どう?」

 

千歌「え?」

 

梨子「何かヒントあった?」

 

千歌「・・・うん。ほんのちょっとだけど。梨子ちゃんは?」

 

梨子「うん。私は良かった。ここに来てハッキリ分かった。私、この学校好きだったんだなって。」

 

すると千歌が音ノ木坂学院に向かって頭を下げた。梨子と曜も頭を下げる。他の6人も頭を下げた。

 

 

 

 

 

 

Aqours「ありがとうございました!!」

 

 

 

 

 

 

頭を上げて横を見ると、さっきまで居た女子生徒の姿が無かった。

 

漣「あれ?何処行ったんだ?」

 

階段下から上がって来た千幸。

 

千幸「どうした?」

 

漣「あの子が居ない。」

 

千幸「え?」

 

千歌は笑った。

 

 

 

 

 

 

夕方。電車に乗る。半分は寝てる。

 

漣「音ノ木坂学院懐かしかったなぁ〜。」

 

千幸「思い出が頭に浮かんだなぁ〜。」

 

漣「スピリチュアルだったなぁ〜。」

 

千幸「希の真似か?」

 

ダイヤ「結局、東京に行った意味はあったんですの?」

 

果南「そうだね。μ’sの何が凄いのか、私達と何処が違うのか・・・ハッキリとは分からなかったかな。」

 

鞠莉「果南はどうしたら良いと思うの?」

 

果南「私?私は・・・学校は救いたい。けど、Saint Snowの2人みたいには思えない。あの2人、何か1年の頃の私みたいで・・・」

 

すると鞠莉が果南の胸をスリスリする。

 

鞠莉「BIGになったね、果南も。」

 

果南「訴えるよ?」

 

すると電車がある駅に到着した。

 

 

 

 

女子生徒『μ`sの人達、何も残して行かなかったらしいです。それで良いんだよって。』

 

 

 

 

千歌「・・・っ!ねえ!海、見ていかない?皆で!」

 

すぐに駅に降りた。

 

漣「千歌!?」

 

梨子「千歌ちゃん!?」

 

この駅の近くに海があった。

 

 

 

 

 

 

μ`sが終わりを宣言したあの海があった。

 

 

 

 

 

 

ルビィ「綺麗〜!」

 

花丸「ずら〜!」

 

漣「この海・・・あの海だ。」

 

千幸「μ`sが終わりを宣言したあの海だ・・・」

 

千歌「私ね、分かった気がする。μ'sの何が凄かったのか。」

 

曜「本当?」

 

千歌「多分、比べたらダメなんだよ・・・追い掛けちゃダメなんだよ。μ’sも、ラブライブも、輝きも。」

 

善子「どう言う事?」

 

ダイヤ「さっぱり分かりませんわ。」

 

果南「そう?私は・・・何となく分かる。」

 

漣「俺も、分かった気がする。」

 

千幸「そうだな。分からなくもない。」

 

梨子「1番になりたいとか、誰かに勝ちたいとか・・・μ’sって、そうじゃなかったんじゃないかな?」

 

千歌「μ'sの凄い所って・・・きっと何も無い所を、何も無い場所を、思いっ切り走った事だと思う。みんなの夢を、叶える為に。自由に!まっすぐに!だから飛べたんだ!」

 

漣「叶え、みんなの夢。」

 

千幸「穂乃果が言ってた言葉か。」

 

千果「μ’sみたいに輝くって事は、μ’sの背中を追いかけることじゃない。自由に走るって事なんじゃないかな?全身全霊!何にも捕らわれずに!自分達の気持ちに従って!」

 

果南「自由に・・・」

 

鞠莉「Run&Run・・・」

 

ダイヤ「自分達で決めて、自分達の足で・・・」

 

花丸「何かワクワクするずら!」

 

ルビィ「ルビィも!」

 

曜「全速前進だね!」

 

善子「自由に走ったら、バラバラになっちゃわない?」

 

千幸「確かにな。」

 

梨子「何処に向かって走るの?」

 

千歌「私は・・・0を1にしたい!あの時のままで、終わりたくない!」

 

梨子「千歌ちゃん・・・」

 

千歌「それが今、向かいたい所!」

 

ルビィ「ルビィも!」

 

梨子「そうね!皆もきっと!」

 

果南「何か、これで本当に1つに纏まれそうな気がするね。」

 

ダイヤ「遅過ぎですわ。」

 

鞠莉「皆シャイですから。」

 

漣「皆人見知りかよ。」

 

千幸「けど面白そうだな。」

 

千歌「じゃあ行くよ!」

 

9人が円陣を組む。

 

曜「待って!指、こうしない?皆で繋いで、0から・・・1へ!」

 

千歌「それ良い!」

 

曜「でしょ?」

 

千歌「じゃあもう1度!」

 

指で円陣を組む。

 

千歌「0から1へ!今、全力で輝こう!Aqours・・・」

 

 

 

 

 

 

Aqours「サンシャイーン!!」

 

 

 

 

 

 

駅のホーム。

 

千歌『Dear穂乃果さん。私はμ’sが大好きです。普通の子が精一杯輝いていたμ’sを見て、どうしたらそうなれるのか・・・穂乃果さんみたいなリーダーになれるのか・・・ずっと考えて来ました。やっと分かりました。私で良いんですよね?目の前の景色を見て、まっすぐに走る・・・それがμ’sなんですよね?それが輝く事なんですよね?だから私は、私の景色を見付けます。あなたの背中ではなく、自分だけの景色を探して走ります!皆と一緒に!何時か・・・何時か!』

 

すると千歌が何かを見付けて走る。

 

千歌「あ・・・」

 

それは、1つの白い羽だった。彼女はそれを掴んだ。

 

 

 

 

一方漣と千幸は、にこと通話していた。

 

にこ『あんたあの時居たの?』

 

漣「お前何時もそうだよな。ラブライブ開催場所を知りたい時彼処行くよな。」

 

千幸「そして何時ものサングラスとマスクを装着。相変わらずだな〜お前。」

 

にこ『別に良いでしょ!あれをしないとファンに見付かっちゃうの!』

 

漣「はいはい。」

 

にこ『それより、あんた達と一緒に居る子達、予備予選突破出来たんですって?』

 

千幸「そうだ。にこ、応援してくれるか?」

 

にこ『勿論よ。あの子達の成長を見たいわ。』

 

漣「そっか。じゃあまたな。」

 

にこ『ええ。元気で居なさいね?今月宴会があるんだからね。』

 

漣「分かってる。じゃあな。」

 

にこ『じゃあね。』

 

通話終了。

 

 

 

 

 

 

そして千歌は、部屋に飾ってあるμ`sのポスターを剥がしたのだった。ラブライブ予選までもうすぐ。

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

      高海美渡:伊藤かな恵
      鹿角聖良:田野アサミ
      鹿角理亞:佐藤日向
        生徒:水瀬いのり
        子供:藤田茜
        女子:種崎敦美
        女子:巽悠衣子

      矢澤にこ:徳井青空

      女子生徒:武藤志織
           依田菜津
           春野杏
           藤原夏海
           早瀬雪未
           小林千咲
           小林可奈
           結名美月
           春村奈々
           櫻井絵美里サヴァンナ
           鈴木亜里沙
           杉浦しおり
           篠原侑
           赤尾ひかる
           続木友子

次回「サンシャイン」


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shiny.10「サンシャイン!!」

ラブライブ地区予選開催地の名古屋。

千歌「初めまして!私達は浦の星女学院スクールアイドル!」

Aqours「Aqoursです!」

千歌「今日は、皆さんに伝えたいことがあります!それは・・・」


ラブライブ地区予選が開催される数日前の屋上。

 

漣「1、2、3、4!1、2、3、4!ルビィ、今の所はもう少し早くな?」

 

ルビィ「はい!」

 

千幸「それと善子。」

 

善子「ヨハネ!」

 

千幸「更に気持ちを急いでくれよ?」

 

善子「承知!空間移動使います!」

 

千幸「使ってどうする。」

 

 

 

 

しばらく練習した。

 

漣「よし。ここで休憩を挟もう。皆休んでくれ。」

 

花丸「熱過ぎずら~・・・」

 

ルビィ「今日も真夏日だってー・・・」

 

そこに曜が冷えた水が入ったペットボトルを持って来た。

 

曜「はい。水分補給は欠かさない約束だよ。」

 

漣「熱中症にならない約束でもあるからな。」

 

ルビィ「ありがとう・・・」

 

花丸「ずらぁー・・・」

 

 

 

 

水をゴクゴク飲む果南。

 

果南「ぷはぁ〜・・・今日も良い天気。」

 

ダイヤ「休まなくても良いんですの?日向に居ると体力持って行かれますわよ?」

 

千幸「熱中症になるぞ?」

 

鞠莉「果南はShinyな子だからねぇ。」

 

漣「にしても、今日も暑いな〜。」

 

千幸「その分良い汗が出るからな。」

 

漣「だな。シャワーでも浴びたいくらいだ。」

 

善子「ふぃ・・・」

 

黒いローブを着てる善子が倒れてた。

 

ダイヤ「黒い服は止めた方が良いとあれほど・・・」

 

漣「お前何時までローブ着てんだよ?いい加減脱げよ。熱中症になるぞ?」

 

善子「黒は堕天使のアイデンティティ・・・黒が無くては・・・生きて行けない・・・」

 

千幸「お前死にそうだぞ?」

 

 

 

 

梨子「千歌ちゃーん!」

 

水が入ったペットボトルを投げた。そのペットボトルを千歌がキャッチした。

 

曜「ナイスキャッチ!」

 

梨子「飲んで。」

 

千歌「ありがとー。私、夏好きだな・・・何か熱くなれる。」

 

梨子「うふふ。」

 

曜「私も!」

 

漣「よし!じゃあ練習再開するか!」

 

ダイヤ「ぶっぶぅぅぅぅ~~!!」

 

漣「うお!?どした突然!?」

 

ダイヤ「オーバーワークは禁物ですわ!」

 

鞠莉「BY果南!」

 

果南「うふふ。」

 

鞠莉「皆の事を考えてね。」

 

千歌「そっか。これから1番暑い時間だもんね。」

 

ダイヤ「ラブライブの地区予選が迫って焦る気持ちも分かりますが、休むのもトレーニングの内ですわよ。」

 

ルビィ「流石お姉ちゃん!」

 

漣「そうだな。じゃあ中に戻るか。」

 

果南「でもその前に・・・皆100円出して。」

 

漣「あれか。」

 

千幸「あれだな。」

 

善子「やって来たのですね・・・本日のアルティメットラグナロク!クックック・・・未来が、時が、見える!」

 

千幸「・・・よっしゃ皆!恨みっこ無しだぜ!」

 

果南「じゃあいくよ!」

 

花丸「じゃーんけーん・・・」

 

 

 

 

 

 

じゃんけんに負けたのは善子。負けたら買い出し。

 

善子「何で何時も負けるのかしら・・・」

 

女性店員「1158円です。」

 

善子「誰よ!高いアイス頼んだの!」

 

 

 

 

 

 

図書室に戻って、扇風機に当たる。

 

花丸「ずらぁ~・・・」

 

ルビィ「ぴぎぃ~・・・」

 

善子「ヨハァ~・・・」

 

梨子「全然こっちに風来ないんだけど・・・」

 

漣「おいお前ら近過ぎだ。もうちょい離れろよ。」

 

曜「教室に冷房付いてたらなぁ〜・・・」

 

梨子「統合の話が出てる学校なのに、付く訳無いでしょ?」

 

千歌「だよね・・・そうだ!学校説明会の参加者って今どうなってるの?」

 

図書室のカウンターに乗ってパソコンを見る。

 

ダイヤ「鞠莉さん!はしたないですわよ!」

 

鞠莉「今の所・・・」

 

千歌「今の所・・・」

 

鞠莉「今の所・・・」

 

千歌「今の所・・・」

 

 

 

 

 

 

鞠莉「ゼロー!」

 

 

 

 

 

 

千歌「はうぅ・・・」

 

漣「おい鞠莉、テンション高めで言うなよ。」

 

鞠莉「テヘペロ☆」

 

千幸「流石に1人くらい来いよ・・・」

 

千歌「そんなにこの学校魅力無いかなぁ・・・少しくらい来てくれても良いのに・・・」

 

すると誰かが図書室に入って来た。

 

千歌「あれ?むっちゃん達どうしたの?」

 

クラスメイトのむつといつきとよしみだった。

 

むつ「うん。図書室に本返しに・・・」

 

いつき「もしかして、今日も練習?」

 

千歌「もうすぐ、地区予選だし・・・」

 

よしみ「この暑さだよ・・・?」

 

千歌「そうだけど、毎日だから慣れちゃった。」

 

むつ「毎日!?」

 

いつき「夏休み・・・」

 

よしみ「毎日練習してたの!?」

 

千歌「うん!」

 

漣「慣れって怖えな。」

 

千幸「ああ。」

 

果南「そろそろ始めるよー?」

 

千歌「うん!じゃあね。」

 

むつ「頑張ってね・・・」

 

練習に向かう千歌を見送る。

 

むつ「練習、毎日やってたんだ・・・」

 

いつき「千歌達、学校を存続させる為にやってるんだよね・・・?」

 

よしみ「うん・・・」

 

むつ「でも凄くキラキラしてて、眩しいね!」

 

よしみ「うん!」

 

 

 

 

 

 

練習は夕方まで続いた。

 

漣「よし!今日の練習はここまで!お疲れさん!」

 

千歌「ふぅ・・・」

 

11人はプールに居た。

 

千歌「今日も目一杯だったね・・・」

 

曜「でも、日に日に良くなってる気がする。」

 

ダイヤ「それで、歌の方はどうなのですの?」

 

梨子「花丸ちゃんと歌詞を詰めてから、果南ちゃんとステップ決める所。」

 

鞠莉「聴いてる人のハートに、シャイニー出来ると良いんだけど。」

 

果南「ま、兎に角今は、疲れを取ってまた明日の練習に備えよ?」

 

果南「とお!」

 

漣「果南!?」

 

善子「堕天!!」

 

ダイヤ「またそのままで!はしたないですわよ!!」

 

鞠莉「Shiny!!」

 

果南と善子と鞠莉がプールに飛び込んだ。

 

千歌「あ。」

 

夕日の空を見ると、飛行機雲があった。

 

 

 

 

むつ「あ!居た居た!千歌ーー!!」

 

 

 

 

そこにむつ達3人が千歌を見付けた。

 

千歌「あれ?むっちゃん?帰ったんじゃないの?」

 

いつき「うん。でも、何かちょっと気になっちゃって・・・」

 

千歌「え?」

 

よしみ「千歌達さ、夏休み中ずっとラブライブに向けて練習してたんでしょ?」

 

いつき「そんなにスクールアイドルって面白いのかなって。」

 

むつ「私達も・・・一緒にスクールアイドルになれたりするのかなぁ・・・学校を救う為に・・・」

 

千幸「え?」

 

いつき「実は他にも、もっと自分達にも何か出来るんじゃないかって考えてる子、結構居るみたいで・・・」

 

千幸「本当なのか?」

 

よしみ「はい。」

 

いつき「統廃合の話あったでしょ?皆最初は、仕方無いって思ってたみたいだったけど・・・」

 

よしみ「やっぱり、皆この学校大好きなんだよね。」

 

むつ「だから・・・学校救ったり、キラキラしたり、輝きたいのは千歌達だけじゃない。私達も一緒に、何か出来る事あるんじゃないかって・・・」

 

すると千歌が顔を俯いた。

 

曜「千歌ちゃん?」

 

いつき「どうかな?」

 

漣「どうする千歌?」

 

すると千歌が涙を流して顔を前に向けた。

 

 

 

 

千歌「やろう!皆一緒に!」

 

 

 

 

むつ「本当!?」

 

千歌「うん!」

 

むつ「やったぁ!!何かワクワクするね!楽しみだな!ラブライブ!」

 

 

 

 

 

 

その日の夜の十千万。漣と千幸と千歌が梨子と話す。

 

梨子「歌?」

 

千歌「うん。さっき漣さんと千幸さんが言ってくれたんだ。ダンスは無理かもだけど、一緒にステージで歌うとかなら間に合うんじゃないかなって。」

 

漣「その方が効率良いと思うんだ。」

 

梨子「出来るの?」

 

千歌「うん。皆が歌って、上手くいって、それで有名になって、沢山入部希望者が来れば学校も存続出来るし。」

 

梨子「千歌ちゃん、でもね・・・」

 

千歌「それと、・・・今は0を1にしたい。今日むっちゃん達と話をしてて思ったの。何で入学希望者が0なんだろうって。だって、ここに居る人は皆ここが大好きなんだよ?街も学校も人も、大好きなんだよ?それって、ここが素敵な場所って事でしょ?なのに0って事は、それが伝わってないって事だよね・・・ラブライブがどうでも良いって訳じゃないけど、ここが素敵な場所だってきちんと伝えたい!そして、0を1にしたい!」

 

梨子「うん。・・・ん?」

 

すると梨子が何かを発見した。漣と千幸と千歌の後ろに立ってる1人の女性を発見した。

 

梨子「・・・千歌ちゃん・・・漣さん・・・千幸さん・・・」

 

梨子「う・・・後ろ・・・おば・・・おば・・・お化け!」

 

 

 

 

 

 

漣・千幸「うわっ!誰!?」

 

千歌「うわっ!お母さん!」

 

 

 

 

 

 

梨子「お、お母さん?その人が・・・?」

 

漣・千幸「千歌のお母さん!?」

 

千歌の母「そうです。私が高海千歌の母です。あなたが梨子ちゃんね?」

 

梨子「え?あ、は、初めまして・・・こんばんわ・・・」

 

千歌の母「初めまして、こんばんは。美人だねぇ。」

 

梨子「いやー・・・それ程でも・・・あるかな・・・」

 

漣「自惚れてどうする。」

 

梨子「はっ!」

 

千歌の母「あなた達が朝霧漣さんと城戸千幸さんですね?初めまして。何時も千歌がお世話になっております。」

 

漣「あ、いえこちらこそ、初めまして。」

 

千幸「どうぞお構いなく。」

 

千歌「って言うかどうしてここに居るの?東京だったんじゃないの?」

 

千歌の母「そうだけど、何か、千歌がスクールアイドルとか言うのやってるから、一度見に来てって志満から連絡があって。」

 

千歌「また余計な事を・・・」

 

漣「志満さん・・・」

 

千歌「兎に角今、梨子ちゃんと大事な話をしてるんだからあっち行ってて。」

 

千歌の母「はいはい。分かった分かった。あ、1個だけ良い?」

 

千歌「何?」

 

千歌の母「今度は、止めない?」

 

千歌「うん。止めないよ。」

 

それを聞いて、微笑みながら去って行く。

 

千幸「驚いたなぁ・・・千歌のお袋さん初めて見た。」

 

漣「俺もびっくりした。」

 

梨子「良いお母さんね。」

 

千歌「え?そ、そうかな・・・」

 

千幸「照れんなよ。」

 

千歌「・・・兎に角、ラブライブ目指して!」

 

梨子「うん!」

 

 

 

 

 

 

EXTRA・Aqours「ラブライブ!EXTRAサンシャイン!!」

 

 

 

 

 

 

あれから数日が経ち、11人が名古屋へ赴いた。

 

名古屋駅桜通口・大名古屋ビルヂング前。

 

漣「名古屋、2年振りに来たな。」

 

千幸「ナゴヤドームのライブが懐かしい。」

 

 

 

 

ナナちゃん人形の鼻息を受ける花丸。

 

花丸「だぎゃー!」

 

ルビィ「だぎゃー?」

 

千幸「ナナちゃん人形久々に見たな。」

 

善子「これが来るべき、聖戦の地!」

 

 

 

 

名古屋駅桜通口・金の時計。

 

千歌「待ち合わせ場所はっと・・・」

 

曜「今来たのが、こっちだから・・・」

 

漣「こっちだ。」

 

 

 

 

名古屋駅太閤通口・ゆりの噴水。

 

漣「そしてゆりの噴水。」

 

千幸「どれも懐かしいぜ。」

 

曜「むっちゃん達来てないね。」

 

千歌「多分ここで合ってるはずなんだけど・・・」

 

 

 

 

むつ「千歌ーーー!!」

 

 

 

 

千歌「あ、居た!ここよーー!!」

 

ようやく合流出来た。

 

むつ「ごめんごめん!ちょっと道に迷っちゃって・・・」

 

漣「いや大丈夫。初めて来たから無理も無いだろ。」

 

曜「他の子は?」

 

漣「来てないのか?」

 

よしみ「はい・・・それなんですけど・・・実は・・・」

 

3人はガッカリした。

 

千歌「そっか。」

 

むつ「しょうがないよ、夏休みなんだし。」

 

よしみ「私達何度も言ったんだよ?」

 

いつき「でも・・・どうしても!」

 

すると3人が元気になった。

 

千歌「え?」

 

 

 

 

 

 

むつ「皆ー!準備は良いー?」

 

生徒達「イエーーーーーイ!!!」

 

 

 

 

 

 

3人「全員で参加するって!!」

 

何と全生徒が来てくれたのだった。

 

ルビィ「ピギィ!?」

 

漣「凄え!」

 

千幸「マジかよ!!」

 

千歌「皆・・・!!」

 

むつ「びっくりした?」

 

千歌「うん!これで全員でステージで歌ったら、絶対キラキラする!学校の魅力も伝わるよ!!」

 

梨子「ごめんなさい!」

 

突然梨子が謝った。

 

千歌「梨子ちゃん?」

 

漣「どうした?いきなり謝って。」

 

 

 

 

 

 

日本ガイシホール。

 

梨子「実は・・・調べたら歌えるのは事前にエントリーしたメンバーに限るって決まりがあるの。」

 

千歌「そんな・・・」

 

梨子「それにステージに近付いたりするのもダメだって・・・もっと早く言えば良かったんだけど・・・」

 

千歌「ごめんねむっちゃん・・・」

 

むつ「良いの良いの。いきなり言い出した私達も悪いし・・・」

 

よしみ「客席から宇宙一の応援してみせるから!浦女魂見せてあげるよ!!」

 

いつき「だから、宇宙一の歌聴かせてね!」

 

漣「梨子、そう落ち込むなよ。言えない気持ちも俺達も分かる。」

 

千幸「皆が歌えなくても、想いは1つに繋がってる。だから、皆が応援してくれてる分を無駄にしないようにな。」

 

梨子「・・・はい!」

 

 

 

 

 

 

日本ガイシホールの楽屋。千歌達が準備する。

 

ルビィ「実はまだ、信じられないんだ・・・」

 

花丸「おらもずら・・・」

 

ルビィ「今、こうしてここにいられる事が・・・」

 

花丸「夢みたいずら・・・」

 

善子「何今更言ってるの?今こそがリアル、リアルこそ正義!ありがとね・・・」

 

花丸・ルビィ「え?」

 

すると善子が2人を抱いた。

 

善子「さ、後はスクールアイドルとなってステージで堕天するだけ!」

 

ルビィ「・・・うん!」

 

花丸「黄昏の理代謝ずら・・・」

 

善子「行くわよ!堕天使ヨハネとリトルデーモン!ラブライブに・・・降臨!!」

 

 

 

 

ガイシホールの観客席では、果南とダイヤと鞠莉が居た。

 

果南「高校3年になってから、こんな事になるなんてね・・・」

 

ダイヤ「全くですわ。誰かさんがしつこいお陰ですわね。」

 

果南「だね。感謝してる。鞠莉。」

 

鞠莉「感謝するのは私だよ。果南とダイヤが居たからSchool idolになって、ずっと2人が待っててくれたから、諦めずに来られたの。」

 

3人は抱き合った。

 

果南「あの時置いて来た物を、もう1度取り戻そう。」

 

ダイヤ「勿論ですわ。」

 

 

 

 

ガイシホール入場口では。

 

漣「いよいよ本番か。」

 

千幸「ああ。」

 

梨子「不思議だなぁ。内浦に引っ越して来た時は、こんな未来が来るなんて思ってもみなかった。」

 

曜「千歌ちゃんが居たからだね。」

 

千歌「それだけじゃないよ!ラブライブがあったから!μ’sがいたから!スクールアイドルがあったから!EXTRAが居たから!曜ちゃんと梨子ちゃんが居たから!これからも、色んな事があると思う。嬉しい事ばかりじゃなくて、辛くて、大変な事だっていっぱいあると思う。でも私、それを楽しみたい!全部を楽しんで、皆と進んで行きたい!!それがきっと、輝くって事だと思う!」

 

漣「千歌・・・」

 

ダイヤ「そうね!」

 

鞠莉「9人居るし!」

 

千幸「プラス2人居るしな!」

 

千歌「11人だけじゃない・・・行くよ!」

 

漣「よし行って来い!」

 

千幸「行け!Aqours!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして冒頭に繋がった。

 

千歌「今日は皆さんに、伝えたい事があります!それは、私達の学校の事!街の事です!」

 

 

 

 

彼女達は物語を語った。

 

千歌「Aqoursが生まれたのは、海が広がり、太陽が輝く内浦と言う街です。小さくて人も居ないけど、海には沢山の魚が居て、いっぱいみかんが取れて・・・暖かな人で溢れる街。その街にある小さな小さな学校。今ここに居るのが、全校生徒!そこで私達は、スクールアイドルを始めました。」

 

曜「秋葉で見たμ’sのようになりたい!同じように輝きたい!でも・・・」

 

千歌・曜「作曲!?」

 

ダイヤ「そう。作曲が出来なければ、ラブライブ!には・・・出られません!!」

 

千歌・曜「ハードル高!」

 

曜「そんな時、作曲の出来る少女、梨子ちゃんが転校して来たのです!」

 

千歌「奇跡だよ!!」

 

梨子「ごめんなさい!」

 

千歌・曜「ガーン!」

 

観客席から笑い声が聞こえた。漣と千幸も笑った。

 

千歌「東京から来た梨子ちゃんは、最初はスクールアイドルに興味が無かった。東京でも辛い事があった。」

 

千歌・曜「でも・・・」

 

梨子「輝きたい!」

 

曜「その思いは、梨子ちゃんの中にもあった。そして・・・」

 

花丸「お、おら・・・私、運動苦手ずら・・・だし・・・」

 

ルビィ「ルビィ・・・スクールアイドル好きだけど・・・人見知りだから・・・」

 

すると観客席にライトが照らされた。そこに立ってたのは善子だった。

 

善子「堕天使ヨハネ、ここに降臨!!」

 

 

 

漣(善子何時の間に・・・)

 

 

 

善子「私の羽を広げられる場所は何処!?」

 

千歌「こうして6人になった私達は、歌を歌いました。街の皆と一緒に・・・」

 

梨子「そんな時、私達は東京のイベントに出る事になった。」

 

花丸「未来ずらー!」

 

ルビィ「人がいっぱい!」

 

善子「ここが魔都東京!」

 

曜「ここで歌うんだね。頑張ろう!」

 

千歌「でも、結果は・・・最下位・・・私達を応援してくれた人は、ゼロ・・・」

 

曜「ゼロ・・・」

 

梨子「ゼロ・・・」

 

善子「ゼロ・・・」

 

ルビィ「ゼロ・・・」

 

花丸「ゼロ・・・」

 

千歌「ゼロ・・・」

 

ルビィ「スクールアイドルは、厳しい世界・・・」

 

花丸「そんな簡単ではなかったのです・・・」

 

曜「止める・・・?千歌ちゃん、止める?」

 

千歌「悔しい・・・!悔しいんだよ?私、やっぱり悔しいんだよ!0だったんだよ?悔しいじゃん!」

 

梨子「その時、私たちの目標が出来ました!」

 

曜「0から1へ!」

 

花丸「0のままで終わりたくない!」

 

善子「兎に角前に進もう!」

 

ルビィ「目の前の0を1にしよう!」

 

千歌「そう心を決めて!」

 

梨子「そんな時、新たな仲間が現れたの!」

 

 

 

 

ダイヤ「生徒会長の黒澤ダイヤですわ!」

 

果南「スクールアイドルやるんだって?」

 

鞠莉「Hello, everybody!」

 

 

 

 

曜「以前スクールアイドルだった3人は、もう一度手を繋いで、私達は9人になりました!」

 

千歌「こうして、ラブライブ予備予選に出た私達、結果は見事突破!でも・・・」

 

ルビィ「入学希望者はゼロ・・・」

 

善子「忌まわしきゼロが・・・」

 

花丸「また私達に突き付けられたのです・・・」

 

千歌「どうしてゼロなのーー!!!」

 

果南「私達は考えました。」

 

鞠莉「どうしたら前に進めるか。」

 

ダイヤ「どうしたら0を1に出来るのか。」

 

千歌「そして、決めました!」

 

曜「私達は。」

 

梨子「この街と。」

 

花丸「この学校と。」

 

ルビィ「この仲間と一緒に。」

 

善子「私達だけの道を歩こうと。」

 

果南「起きる事全てを受け止めて。」

 

ダイヤ「全てを楽しもうと。」

 

鞠莉「それが・・・輝く事だから!」

 

千歌「・・・輝くって、楽しむ事。あの日、0だったものを1にする為に!」

 

曜「そんな私達に、顧問が来たのです。」

 

千歌「人気アイドルユニットEXTRA!」

 

 

 

 

するとスポットライトが漣と千幸を照らした。

 

漣・千幸「っ?」

 

観客席席から拍手と歓声が。漣と千幸は戸惑ったが、お互いを見て頷いた。

 

漣「俺はEXTRAの朝霧漣。」

 

千幸「同じくEXTRAの城戸千幸。」

 

漣「俺達は人気アイドルとして活動を続けた。」

 

千幸「けど5年前、ツアーライブのアクシデントによって休業を命じられた。そんな中出会ったのは・・・」

 

漣「音ノ木坂学院スクールアイドルμ`sだった。」

 

千幸「俺達は彼女達と出会い、メンバーの南ことりの提案で顧問として活動する事になった。俺達は顧問として彼女達を支え続けた。」

 

漣「あれから1年が経ち、彼女達はアキバドームで最後のライブをやり遂げた。俺達はアイドルに復帰して活動を再開した。そしてμ`sは今でも伝説を残してる。そして、それから4年後の今。」

 

千幸「社長の口から、浦の星女学院のスクールアイドルAqoursの顧問をやってくれと言う知らせが来た。」

 

漣「そして俺達は今、顧問として彼女達を支えてる。そして今Aqoursは、このステージに立ってる。0を1にする為に!」

 

EXTRA「Aqours!行って来い!」

 

 

 

 

千歌「うん!じゃあ行くよ!」

 

Aqoursが円陣を組む。

 

千歌「1!」

 

曜「2!」

 

梨子「3!」

 

花丸「4!」

 

ルビィ「5!」

 

善子「6!」

 

ダイヤ「7!」

 

鞠莉「8!」

 

果南「9!」

 

 

 

 

 

 

全校生徒「10ーーーーーー!!!」

 

 

 

 

 

 

何と浦の星女学院全校生徒が10と叫んだ。

 

千歌「今、全力で輝こう!0から1へ!!」

 

漣「行け!Aqours!」

 

千幸「最高の輝きを見せてくれ!」

 

千歌「Aqours!!」

 

Aqours「サンシャイーーーーン!!!!」

 

EXTRAはすぐにステージから降りた。

 

 

 

 

 

 

『MIRAI TICKET』

 

 

Aqours「ヒカリになろう ミライを照らしたい 輝きは心から 溢れ出すよ♪」

 

 

千歌・梨子・曜「夢が生まれ 夢の為に 泣いたときでも♪」

 

ルビィ・花丸・善子「あきらめないことで つながった♪」

 

ダイヤ・果南・鞠莉「みんなみんな 悩みながら ここへ辿り着いたね♪」

 

Aqours「これからだよ今は♪」

 

千歌「もう迷わない♪」

 

ルビィ・花丸・善子「あこがれ抱きしめて♪」

 

ダイヤ・果南・鞠莉「次へ進むんだ♪」

 

千歌・梨子・曜「僕たちだけの新世界が (きっとある)♪」

 

Aqours「We say "ヨーソロー!!"♪」

 

 

Aqours「船が往くよ ミライへ旅立とう 青い空 笑ってる (何がしたい?)ヒカリになろう ミライを照らしたい♪」

 

千歌「輝きは 心から♪」

 

ルビィ・花丸・善子「あふれ♪」

 

千歌・梨子・曜「出して♪」

 

ダイヤ・果南・鞠莉「もっと♪」

 

Aqours「先の景色 望むんだ♪」

 

 

 

 

千歌「皆ー!!一緒に、輝こう!!」

 

生徒達に向かって手を伸ばした。

 

 

 

 

千歌「ヒカリになろう ミライを照らしたい いまはもう迷わない♪」

 

生徒達や母親達、更に漣と千幸がサイリウムを振る。そして入学希望者が0から1になった。

 

 

 

Aqours「船が往くよ ミライへ旅立とう 青い空 笑ってる (何がしたい?)ヒカリになろう ミライを照らしたい♪」

 

千歌「輝きは 心から♪」

 

ルビィ・花丸・善子「あふれ♪」

 

千歌 梨子・曜「出して♪」

 

ダイヤ・果南・鞠莉「もっと♪」

 

Aqours「先の景色 望むんだ Ah! やっと手にした ミライチケット かざして…la la la.......♪」

 

千歌が走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

内浦の浜辺。

 

千歌『私達がゼロから作り上げたものって何だろう。形の無いものを追い掛けて、迷って、怖くて、泣いて、そんな0から逃げ出したいって。でも、何も無いはずなのに・・・何時も心に灯る光。この9人でしか出来ない事が必ずあるって信じさせてくれる光。私達Aqoursはそこから生まれたんだ!叶えてみせるよ、私達の物語を!この輝きで!』

 

デジカメをセットする漣。

 

千幸「皆ー!準備は良いかー?」

 

千歌「うん!」

 

漣「じゃあ行くぞー!はい!」

 

 

 

 

千歌「君のこころは!」

 

Aqours「輝いてるかい?」

 

「1st season THE END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

       よしみ:松田利冴
       いつき:金元寿子
        むつ:芹澤優
      千歌の母:釘宮理恵
      女性店員:続木友子

      女子生徒:武藤志織
           依田菜津
           春野杏
           藤原夏海
           早瀬雪未
           小林千咲
           小林可奈
           結名美月
           春村奈々
           櫻井絵美里サヴァンナ
           鈴木亜里沙
           杉浦しおり
           篠原侑
           赤尾ひかる


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shiny.11「帰省宴会」

8月のある早朝の十千万。漣と千幸がバイクに跨ってエンジンを噴かして何処かへ向かった。

 

 

 

 

午前9時。

 

千歌「あれ?漣さん千幸さん何処行ったんだろう・・・」

 

曜「何処か買い物でも行ってるんじゃないかな?」

 

梨子「そう言えばさっき、部屋にこれがあったよ。」

 

漣と千幸の部屋に置かれてあった手紙を見せた。そこに書かれてあったのは。

 

『しばらく東京へ帰省。ミュウとリリーの世話を代わりに頼む。飯は部屋に置いてある。』

 

千歌「帰省?」

 

曜「そう言えばこの前帰省って言ってたね。」

 

千歌「そっかぁ。」

 

曜「ミュウとリリーって、確か2人が飼ってる猫だよね?」

 

梨子「世話を頼むって・・・」

 

千歌「扱いがちょっと酷いかなぁ?でも、2人が居ないからって怠けてたらダメだよ?」

 

梨子「そうね。」

 

曜「うん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃漣と千幸は千代田にある自宅の高級住宅へ帰っていた。

 

千幸「やっと帰省の日が来たな。あぁ〜やっぱ実家が落ち着く〜。」

 

漣「さてと、宴会の夜までめっちゃたっぷり時間があるな。このままブラブラするか?」

 

千幸「ああ。観光でもするか。」

 

2人は千代田を旅する事に。

 

 

 

 

 

 

スクールアイドルショップ。

 

漣「相変わらずμ`sのグッズの売り上げ凄えな。」

 

千幸「おい見ろよ。Aqoursのグッズがあるぞ。」

 

Aqoursのグッズが販売されてる。

 

漣「お!あの子達のグッズが出たのか。」

 

千幸「ん?漣、あの人の後ろ姿。」

 

漣「後ろ姿?」

 

ショップ内に1人の女性の後ろ姿があった。

 

漣「おいあの人。」

 

千幸「間違い無え。あの人だ。」

 

 

 

 

その女性は、グッズを購入してショップから出た。

 

???「ふぅ〜。」

 

すると後ろから漣がその女性の肩に優しく手を置いた。

 

???「うわっ!?」

 

漣「そうびっくりすんなって。」

 

千幸「久し振りだな。」

 

 

 

 

 

 

「花陽。」

 

 

 

 

 

 

その女性は、小泉花陽だった。

 

花陽「れ、漣さん!千幸さん!」

 

漣「久し振りだな。元気してたか?」

 

花陽「お久し振りです!」

 

漣「と言っても、数ヶ月前に会っただけどな。」

 

花陽「くすっ。」

 

千幸「花陽はあれか?またスクールアイドルショップに?」

 

花陽「はい。最近Aqoursの人気が凄いんですよ?」

 

千幸「そっか。相変わらずのスクールアイドルファンだな。まっ、そこが花陽の良い所だ。」

 

漣「今日だよな?宴会。」

 

花陽「はい。7時に鳳明館でやりますので。」

 

漣「鳳明館だな。分かった。」

 

花陽「では夜に会いましょうね。」

 

漣「ああ。またな。」

 

千幸「じゃあな。」

 

 

 

 

 

 

その後2人はあの場所へ向かった。

 

漣「また来たな。音ノ木坂学院。」

 

音ノ木坂学院だった。

 

千幸「この実家のような安心感半端無えな。」

 

漣「あれからもう5年かぁ。早いもんだなぁ。」

 

千幸「穂乃果達のお陰で救われたもんだよな。」

 

漣「よし。次行くか。」

 

 

 

 

 

 

UTX高校前。

 

漣「ツバサ達は元気してるだろうな。」

 

千幸「あの3人、もう2年も会ってないな。」

 

漣「まだ海外で活躍中だとよ。」

 

千幸「海外かぁ。彼奴らめっちゃ出世したなぁ。」

 

 

 

 

 

 

そして夕方になり、鳳明館へ向かう。漣は駐輪場にボンネビルT120を停める。千幸は駐車場にトライグライドウルトラを停める。

 

漣「さてと、μ`sとの宴会かぁ。」

 

千幸「けど彼奴、来てるのか?」

 

漣「まぁ、来れなかったら仕方無いけどな。じゃあ入るか。」

 

千幸「よっしゃ。」

 

 

 

 

 

 

鳳明館客室。

 

漣「お、にこ。」

 

客室ににこが居た。

 

にこ「来るの遅いわよ。」

 

千幸「おい早かっただろ?」

 

漣「他の皆はどうした?」

 

にこ「宴会場に居るわよ。私は罰ゲームでここで待ってたのよ。」

 

漣「何の罰ゲーム?」

 

にこ「別に何だって良いでしょ。ほら、早く行くわよ。」

 

 

 

 

 

 

宴会場。

 

にこ「皆!2人が来たわよ!」

 

ことり「漣さん千幸さん!」

 

他の元メンバー7人が2人を見て喜んだ。

 

凛「久し振りだにゃー!」

 

そう言いながら千幸に抱き付いた。

 

千幸「だからって抱き付くなよ凛。お前もう大人だろ?」

 

凛「凛はもう大人だけど、今は昔みたいになったにゃ!」

 

千幸「子供心か。分かるぞその気持ち。」

 

漣「海未、彼奴はどうした?」

 

海未「実は・・・」

 

漣「どうした?」

 

すると誰かが後ろから漣に抱き付いた。

 

漣「うお!?」

 

後ろを向くと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

漣「穂乃果!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

抱き付いた人物の正体は、嘗てμ`sのリーダーとして、音ノ木坂学院を救った高坂穂乃果だった。

 

穂乃果「久し振り!漣さん!」

 

漣「ああ久し振り。2年振りだな。」

 

千幸「よう穂乃果!」

 

穂乃果「あ!千幸さんも久し振り!」

 

漣「穂乃果、そろそろ離れてくれるか?」

 

穂乃果「ああごめんごめん。」

 

パッと離れた。

 

漣「お前この前のラブライブ来れないって海未から聞いたぞ。何してたんだ?」

 

穂乃果「実は〜、うちの店が凄い繁盛だったんだ〜。」

 

漣「そうか。」

 

穂乃果「あ、これ2人へのお土産!」

 

穂むらの饅頭。

 

漣「穂むらの饅頭か!サンキュー穂乃果!」

 

千幸「穂乃果ありがとよ!」

 

真姫「何時までやってるのよ。早く宴会しましょ?」

 

穂乃果「ごめんごめん真姫ちゃん。」

 

 

 

 

3人が座る。

 

穂乃果「それじゃあ、今から宴会を始めまーす!それじゃあ漣さん!挨拶お願いしまーす!」

 

漣「え?俺?」

 

絵里「ほら早く挨拶して?」

 

希「漣君挨拶宜しく〜。」

 

10人の前に立つ漣。

 

漣「えー、EXTRAの朝霧漣だ。μ`sの皆、俺達を誘ってくれてありがとう。今日は目一杯盛り上がっていこう!そして、EXTRAとμ`s。2つのアイドル達の再会を祝して、乾杯!」

 

10人「乾杯!!」

 

全員が乾杯した。漣は座る。

 

千幸「いやぁ〜にしても、こうして11人揃うのは本当久し振りだな!」

 

希「ほんまやねぇ〜。最後に揃ったのは3年前だったかな〜?」

 

漣「もうそんなに経つのかぁ。早いもんだなぁ。」

 

千幸「と言っても、ことりと希はちょいちょい会ってるよな。」

 

ことり「そうだね。」

 

漣「そうだ!皆の近況とか聞きたいな。じゃあ、凛!」

 

凛「にゃあ!」

 

漣「どうだ?小学校の体育教師は順調か?」

 

凛「まだちょっと慣れない所もあるけど、上手くいってるにゃ!後生徒の皆が可愛いにゃ〜。」

 

漣「そうか。良かったな。」

 

千幸「海未、日舞を継いで何かあったか?」

 

海未「はい。ここ最近弟子が増えました。」

 

千幸「おお!お弟子さんが増えたのか!」

 

海未「ですが、最近少し疲れが取れない時もあります。」

 

千幸「あんまり無理すんなよ?海未が倒れたらお弟子さん達が心配する。勿論家族も。」

 

海未「ありがとうございます。」

 

千幸「花陽、絵本作家の仕事はどうだ?」

 

花陽「凄く楽しいです!」

 

千幸「そうか。あ、花陽が書いた絵本、凄く売れてるって聞いたぞ?このまま行けば、ベストセラー間違い無しかもな。」

 

花陽「ありがとうございます!」

 

漣「絵里はどうだ?モデルの仕事は。」

 

絵里「ええ。今のファッション雑誌、6ヶ月連続センターよ。バラエティにも引っ張り凧よ。」

 

漣「そっか。絵里はスタイル良いし。モデル業界の逸材に相応しいな。希、最近巫女の仕事はどうだ?」

 

希「お客さん沢山参拝に来てくれてるんよ?1日に200人とか。」

 

漣「凄っ!疲れないのかお前?」

 

希「うちにスピリチュアルなパワーがあるから大丈夫や。」

 

漣「何でもスピリチュアルで片付けるな。まあでも良かったな。」

 

千幸「にこ、仕事はどうだ?」

 

にこ「オファーが殺到中なの。」

 

漣「お?バラエティとかか?」

 

にこ「そうよ。それだけじゃないのよ?映画のオファーも来たのよ!」

 

漣「マジか!」

 

穂乃果「凄いよにこちゃん!」

 

にこ「あ、そうだわ。これ社長から。」

 

2枚の用紙を2人に渡した。

 

漣「ぎ、ギャラ?何で?」

 

にこ「向こうで顧問してる分って言ってたの。」

 

千幸「マジかぁ〜。社長太っ腹〜。」

 

漣「ことりはどうだ?ファッションデザイナーは相変わらずか?」

 

ことり「うん!私がデザインした服、凄く人気が高くなってるの!」

 

漣「へぇ〜。」

 

ことり「杏菜さんと一緒に活動してるから。」

 

漣「そうだったな。」

 

杏菜とは、本名「桜庭杏菜」。漣と千幸の中学時代からの親友で、ファッションデザイナーと犯罪撲滅集団「桜庭組」の令嬢である。

 

千幸「杏菜にスカウトされて一緒に仕事とはやるねぇ。」

 

漣「杏菜め、可愛い後輩を持ったな?」

 

ことり「杏菜さん優しいんだよ?この前私がナンパされた時に助けてくれたの。」

 

千幸「まぁ彼奴、結構喧嘩強いからな。おまけに部下達を影から連れて来てるし。」

 

ことり「そうなの?」

 

千幸「ああ。桜庭組は犯罪撲滅を目的とした警察庁公認集団だからな。殺人や痴漢や強盗や密売や麻薬、更にナンパを含んだ多くの犯行を未遂に防ぐ為、常に一般人に変装しながら活動してるからな。因みに千代田区に居る変装した部下の数は1万人にも及ぶ。」

 

海未「1万人って・・・多過ぎじゃないですか?」

 

千幸「確かに多いよな。この桜庭組は明治時代から続いてるからな。日本に多くの部署がある。」

 

ことり「改めて聞いたけど、本当に凄いよね。」

 

漣「それじゃあ穂乃果。今も好きな事やってるか?」

 

穂乃果「ん〜・・・まだ決まってないんだ。それまで家の手伝いをしてるんだ〜。」

 

漣「そうかぁ。にしても、親御さんよく許してくれたな。」

 

千幸「皆それぞれ成功してるようだな。俺達も一安心した。じゃあ皆、宴会を盛り上げようぜ!」

 

10人「おーー!」

 

 

 

 

 

 

宴会を終えて客室に戻った11人。

 

千幸「あ〜・・・飲み過ぎた・・・」

 

漣「お前ビール飲み過ぎだろ。3本飲んでんじゃねえよ。」

 

穂乃果「ふぅ〜いっぱい食べた〜。」

 

海未「食べた後に寝ると牛になりますわよ?」

 

穂乃果「良いじゃ〜ん。」

 

漣「穂乃果は相変わらずだな。」

 

真姫「そうだわ。2人の近況はどう?」

 

漣「俺達?そうだ。Aqoursは今月名古屋でラブライブ地区予選に出場したんだが、惜しくも落選してしまった。」

 

真姫「そうだったの・・・」

 

千幸「いやでも、あの子達は次こそ頑張ろうって言ってた。俺達も顧問として彼女達を支え続ける。」

 

穂乃果「うん!私達Aqoursを応援するよ!ファイトだよ!」

 

漣「ありがとう穂乃果。」

 

凛「ねぇねぇ、凛達もその内浦に行ってみたいにゃ!」

 

漣「それは勘弁してくれ。」

 

凛「どうして?」

 

漣「Aqoursのリーダーの千歌が興奮して固まる可能性があるからな。あの子人一倍μ`sのファンだからな。練習風景を皆に見せたらガチガチするかもな。」

 

凛「そっか〜。」

 

千幸「あでも、内浦の景色を撮って来たから見るか?」

 

スマホのギャラリーから内浦の景色を見せた。

 

花陽「うわぁ〜!凄く綺麗です〜!」

 

ことり「こんな綺麗な景色が東京以外にもあるんだね〜!」

 

海未「素敵ですね!」

 

穂乃果「良いな〜!私も行ってみたいな〜!」

 

漣「何時でも行けるじゃねえか。お前達もう立派な大人なんだから。」

 

穂乃果「そうだね。」

 

この日は楽しい宴会を満喫した11人であった。

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

     高坂穂乃果:新田恵海
      絢瀬絵里:南條愛乃
      南ことり:内田彩
      園田海未:三森すずこ
       星空凛:飯田里穂
     西木野真姫:Pile
       東條希:楠田亜衣奈
      小泉花陽:久保ユリカ
      矢澤にこ:徳井青空

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
       渡辺曜:斉藤朱夏


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shiny.12「引退の真実」

翌日。EXTRAの朝霧漣と城戸千幸と元μ`sの9人は秋葉で遊んでた。

 

漣「こうやって11人で遊ぶの久し振りだなぁ。」

 

穂乃果「本当だねぇ〜。」

 

 

 

 

スクールアイドルショップ。

 

漣「Aqoursも結構グッズあるな。」

 

花陽「凄いですね!新商品が入荷されてます!」

 

千幸「花陽のテンションが上がってるな。」

 

凛「かよちん相変わらずにゃ。」

 

漣「でもお前達のグッズもまだあるぞ?」

 

μ`sのグッズもまだ入荷中。

 

にこ「宇宙No.1のμ`sもまだまだ人気ね。」

 

漣「おや?宇宙No.1を目指してるお前が、μ`sを宇宙No.1アイドルと認めるとは。」

 

にこ「そりゃあ私がメンバーに入ってるからね。」

 

千幸「それだけかよ。」

 

にこ「それだけって何よ!」

 

漣「そうだにこ。松山と結羽介は今どうしてる?」

 

にこ「松山は今も作曲してるわよ。」

 

EXTRAのマネージャーを務めた松山博之は、マネージャーを辞め、STAR RINGの作曲家として活躍中。

 

にこ「結羽介は今月放送予定のドラマにレギュラー出演するそうよ。」

 

アイドルの比良坂結羽介はアイドルから俳優に転身し、多くのドラマや映画、更に舞台などでも活躍中。

 

千幸「あの2人も今でも成功を収めてるようだな。」

 

ことり「ねぇ、公園行かない?」

 

漣「良いな。じゃあ南公園へ行くか。」

 

 

 

 

南公園。

 

海未「今日も長閑ですね。」

 

漣「夏でも子供達が元気に遊んでるな。今日も良い天気だしな。」

 

穂乃果「よぉし!私達も遊ぼうよ!」

 

絵里「元気ね穂乃果。」

 

凛「凛も混ぜてー!」

 

希「うちもー!」

 

千幸「元気だなぁ。」

 

漣「彼奴らの良い所だ。」

 

千幸「よし俺も!」

 

今度は千幸も加わり、4人で遊んだ。

 

 

 

 

その後4人が戻って来た。

 

千幸「いやぁ〜目一杯遊んだな〜。」

 

真姫「凄い汗かいてるわよ?」

 

千幸「遊び過ぎたからな。」

 

凛「凛はまだいけるにゃ!」

 

漣「これ以上やったら熱中症になるぞ。」

 

千幸「そうだ皆。ちょっと行きたい所があるんだけど。」

 

海未「何処へですか?」

 

千幸「墓地。」

 

穂乃果「墓地?」

 

 

 

 

墓地に着いた。

 

漣「そうか。今日あの人の命日だもんな。」

 

絵里「ん?誰か居るわよ?」

 

10人「ん?」

 

墓地に1人の女性が墓を見て黙祷していた。

 

千幸「あれ?あれは・・・」

 

その女性に近寄る千幸。女性の正体は。

 

 

 

 

 

 

千幸「姉ちゃん?」

 

 

 

 

 

 

???「・・・千、幸?」

 

千幸の姉で、アイドルユニット「ANGEL EARTH」のメンバーの城戸飛鳥だった。

 

穂乃果「飛鳥さん!」

 

飛鳥「皆・・・?」

 

千幸「久し振りだな姉ちゃん。ここで何してるんだ?」

 

飛鳥「何って・・・お参りよ。」

 

彼女は墓参りをしていた。

 

漣「今日は・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「千幸の親父さんの命日だもんな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日は千幸の父親の命日だったのだ。

 

千幸「引退して姿が消えたから、心配してたんだぞ俺。」

 

飛鳥「ごめんなさい・・・ずっと家に籠ってたの・・・」

 

穂乃果「そっか・・・2年前・・・」

 

漣「ああ、飛鳥は親父さんが亡くなった事にショックしたんだ。そのトラウマで引退してしまったんだ。」

 

飛鳥がアイドルを引退した理由は、2年前に父親が亡くなった事にショックしてトラウマになってしまったからだった。

 

千幸「なぁ姉ちゃん、もうアイドルに戻らないのか?」

 

飛鳥「戻りたいよ・・・」

 

千幸「だったら。」

 

飛鳥「でも、私とお姉ちゃんと千幸を育ててくれたお父さんが死んじゃって・・・そのトラウマが・・・」

 

千幸「残ってるのか。」

 

無言で頷く飛鳥。

 

???「飛鳥!」

 

飛鳥「え・・・?」

 

そこに2人の女性が飛鳥を呼んだ。

 

 

 

 

 

 

飛鳥「お姉ちゃん・・・?愛美・・・?」

 

 

 

 

 

 

2人の女性の正体は、ANGEL EARTHのメンバーの城戸菜津美と朝霧愛美だった。

 

千幸「姉貴!」

 

漣「姉ちゃん!」

 

菜津美「千幸!」

 

愛美「漣!久し振り!」

 

穂乃果「愛美さん!菜津美さん!お久し振りです!」

 

愛美「あら穂乃果ちゃん!皆も!久し振り!」

 

漣「2人共どうしたんだ?」

 

愛美「私達、飛鳥を取り戻しに来たの。」

 

千幸「やっぱり、3人でやって行きたいのか?」

 

菜津美「そうだ。飛鳥、3人でまたANGEL EARTHをやろう。」

 

飛鳥「でも・・・お父さんが・・・」

 

愛美「何時までも悲しんでたら前に進めないよ!おじさんも安心出来ないよ!」

 

飛鳥「でも・・・でも・・・」

 

菜津美「飛鳥、渡したい物がある。」

 

1枚の手紙を渡した。

 

飛鳥「手紙・・・?」

 

菜津美「父さんが亡くなる前に残した飛鳥への遺書よ。」

 

飛鳥「え・・・?」

 

 

 

 

 

 

『飛鳥、私はもうすぐ天国へ旅立ってしまう。お前は私が亡くなるショックでアイドルを辞めてしまう事があるだろう。けど、何時までも私が死んだ事に後悔し続ければ己を壊してしまう。お前の周りには沢山の仲間達が居る。菜津美に千幸に愛美君に漣君。そして千幸と漣君と親しんでるμ`sの皆さん。お前にはその頼もしい仲間達が居る。だから自分で後悔を背負わず、仲間達と共に前へ歩みなさい。最後に一言残す。   私はお前達と一緒に過ごせて楽しかった。』

 

 

 

 

 

 

飛鳥「お父さん・・・」

 

遺書を読んだ飛鳥が涙を流した。

 

菜津美「飛鳥。」

 

飛鳥「・・・?」

 

菜津美が飛鳥に手を伸ばした。

 

飛鳥「お姉ちゃん・・・?」

 

菜津美「父さんは天国でも私達を見守ってくれてる。だから。」

 

愛美「もう1度3人でANGEL EARTHをやろうよ!」

 

飛鳥「お姉ちゃん・・・愛美・・・うん!私決めた!アイドルに復帰するよ!」

 

漣・千幸「っ!」

 

μ`s「!」

 

愛美「飛鳥ーーー!」

 

嬉しくなった愛美が飛鳥に抱き付いた。

 

飛鳥「もぉ愛美ったら〜。」

 

愛美「これでずっと一緒だね!」

 

飛鳥「うん!」

 

ことり「良かったね飛鳥さん・・・」

 

花陽「良かった・・・」

 

漣「姉ちゃん、良かったな。」

 

愛美「うん!ありがとう漣!あ、そうだ。」

 

漣「ん?」

 

愛美「弟成分を蓄えないと!」

 

そう言って漣を抱き締めた。

 

漣「グヘア!」

 

菜津美「相変わらずね愛美は。」

 

愛美「だって、2年間蓄えなかったんだもん!」

 

漣「・・・まぁ、今日だけはいっか。」

 

千幸・希「ええんかい。」

 

 

 

 

 

 

翌日のニュースで、城戸飛鳥はアイドルに復帰を果たし、ANGEL EARTHが再び3人になった。ファン達から歓喜のコメントが大量に来た。

 

 

 

 

 

 

南公園。

 

漣「飛鳥、無事復帰したな。」

 

海未「良かったですね。」

 

千幸「これで姉ちゃんのトラウマが晴れたか。」

 

凛「そう言えば、2人は何時に内浦に戻るんにゃ?」

 

漣「明後日だ。俺達明日、STAR RINGに顔出しに行く。」

 

千幸「にこ、明日仕事か?」

 

にこ「ええ。」

 

漣「なら丁度良い。」

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

     高坂穂乃果:新田恵海
      絢瀬絵里:南條愛乃
      南ことり:内田彩
      園田海未:三森すずこ
       星空凛:飯田里穂
     西木野真姫:Pile
       東條希:楠田亜衣奈
      小泉花陽:久保ユリカ
      矢澤にこ:徳井青空

      朝霧愛美:内田真礼
     城戸菜津美:種田梨沙
      城戸飛鳥:石川由依
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
朝霧愛美(あさぎりまなみ)

出身地・千代田区
生年月日・3月12日
年齢・29歳
血液型・AB型
身長・172Cm
体重・59kg
性格・明るい、活発、ブラザーコンプレックス
得意料理・全般

好きな物・弟、可愛い物
好きな食べ物・魚、グラタン
苦手な物・蛇
苦手な食べ物・ピーマン

モデル・柏木ひなた

髪型・白髪でロングツインテール

私服・姫ロリータドレス、赤いローファー

朝霧漣の姉で、3人組の人気アイドル「ANGLE EARTH」のメンバーで、メンバーの中で一番可愛いと評判が高い。
料理全般や家事も大好きで、特に掃除の時は早く終わらせる実力を持ってる。
弟の漣を非常に愛してる為、漣を見ると興奮して抱き付きたくなる程。
蛇が苦手であり、幼い頃、蛇が腹に縛られた事がトラウマになっており、見るだけで気絶する程。
嘗ては音ノ木坂学院のOGで生徒会長も務めていた。
高校卒業と同時に普通自動車免許を取得。更に高校時代に調理師免許も持ってる。

愛車・セレナ

イメージCV・内田真礼
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
城戸菜津美(きどなつみ)

出身地・千代田区
生年月日・1月2日
年齢・29歳
血液型・B型
身長・176Cm
体重・58kg
性格・クール 男勝り
得意料理・スコッチエッグ

好きな物・スイーツ、可愛い物
好きな食べ物・メロン、キリマンジャロ
苦手な物・幽霊
苦手な食べ物・辛い物

モデル・北原里英

髪型・青でロングストレート

私服・緑のブラウス、黒のスカート、青のスニーカー

千幸の姉で長女。「ANGLE EARTH」のリーダーで最年長。
クールな性格だった為メンバーの中で特に女性ファンが多い。
同じメンバーの飛鳥は妹である。
実は幽霊が苦手であり、お化け屋敷に入ると何時も後ろに隠れている。
愛美と同じく音ノ木坂学院のOGで生徒会副会長を務めていた。
普通自動車免許を取得している。

愛車・エクスード

イメージCV・種田梨沙
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
城戸飛鳥(きどあすか)

出身地・千代田区
生年月日・2月23日
年齢・28歳
血液型・B型
身長・162Cm
体重・55kg
性格・超テンション、弟バカ
得意料理・無し

好きな物・弟、水泳
好きな食べ物・チョコレート
苦手な物・高所恐怖症
苦手な食べ物・ピーマン、椎茸

モデル・柏木由紀

髪型・黄髪でポニーテール

私服・黄色のセーラー、赤いスカート、黄色のストラップシューズ

千幸の姉で次女。「ANGLE EARTH」のメンバーの中で最年少。
あどけなさが多い為先輩達やファン達に可愛がられている。
ことりと花陽に匹敵する癒し声な為、ファンや周りの人達を和ませている。
実はかなり弟に溺愛しても模様。
音ノ木坂学院のOGであり、生徒会書記を務めていた。
最近普通自動車免許を取得している。
2年前に父親を病気で亡くし、そのトラウマで引退してしまった。
しかしその後、父親が遺した遺書を読んで勇気が湧き、アイドル復帰を決意をした。

愛車・ランディ

イメージCV・石川由依
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ANGLE EARTH(エンジェルアース)

朝霧愛美、城戸菜津美、城戸飛鳥の3人組で結成されたアイドルグループ。
EXTRAに匹敵する程人気が高いグループ。
2年前に飛鳥が父親の死でショックしてしまい、引退を発表し、2人だけで活動を続けた。
しかし父親が残した遺書で飛鳥は自身を取り戻して復帰して、再び3人に戻って活動を再開した。

シングル売上累計は4000万本。

デビューの切っ掛けは3人とも両親に勧められた。

年収・1億円

所属事務所・Earth Entertainment
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ANGLE EARTH楽曲

1・Break the shell
2・Voyagers
3・TEPPEN STAR
4・Go get`em
5・Shine your ORB(比良坂結羽介とのコラボ曲)
6・Circle of Life
7・はじまりの日(EXTRAコラボシングル)
8・夢飛行
9・絆∞Infinity
10・ハルジオン


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shiny.13「再会の事務所」

帰省してから4日目。漣と千幸は所属事務所のSTAR RINGに久々に帰って来た。

 

レッスンスタジオ。

 

漣「皆頑張ってるな。」

 

千幸「この雰囲気懐かしいな〜。」

 

星野「漣君、千幸君。久し振りに会えて嬉しいわ。」

 

漣「俺もですよ社長。」

 

千幸「もう4ヶ月振りですね。」

 

星野「どう?Aqoursの顧問をやって。」

 

漣「μ`sの顧問をやってた頃に似てましたよ。それとあの子達ラブライブの予選、落ちちゃって。」

 

星野「私もそのニュース観たわ。惜しかったね・・・」

 

千幸「でも、次は必ず予選を突破して優勝を掴もうって彼女達が言ったんです。」

 

星野「良かった。もう解散かなって思ってたけど大丈夫みたいね。」

 

漣「社長、にこは今、オファー殺到中なんですか?」

 

星野「もうそうなの!バラエティやドラマや音楽番組、更に映画のオファーも来てるの!」

 

漣「社長テンション高いですね・・・けどほんまに、にこは凄えな。大ブレイクですね。」

 

星野「やっぱりにこちゃんをスカウトしてて良かった〜。」

 

 

 

 

レッスン終了。

 

漣「花苗、調子はどうだ?」

 

花苗「調子万全です!この前ドラマに出演しました!」

 

漣「おぉ〜凄えな〜。花苗のドラマ出演本数はもう6本かぁ。」

 

千幸「どうだ忍?バラエティとか。」

 

忍「今日までのバラエティの出演数が12本で、舞台が3本よ。」

 

千幸「順調だな。」

 

漣「里奈は?」

 

里奈「はい。今日までで音楽番組出演数が16本になりました。」

 

漣「凄えな〜やっぱ。」

 

千幸「可憐はどうだ?」

 

可憐「実は私、この前SASUKEに出場したの!」

 

千幸「おお!この前SASUKE観たぞ。可憐クリア出来たんだって?」

 

可憐「ええ!陸上部のエースなら朝飯前だよ!」

 

漣「可憐は凄えな〜。涼はどうだ?」

 

涼「私この前、火曜サプライズに出演したの。」

 

漣「火曜サプライズ!?うわぁ〜観れば良かった・・・毎週ナゾトレ観てるからな・・・」

 

千幸「蘭、何か出演したか?」

 

蘭「ドラマに出たの。今回もゲストだけど。」

 

千幸「でもゲストだけでも立派だな。」

 

蘭「どうかな?後音楽番組にも出たわ。」

 

千幸「おお。」

 

漣「美春はどうだ?」

 

美春「こっちも絶好調よ。あそうだ。私先月、この人と2ショットしたの。」

 

漣「誰だ?」

 

スマホのギャラリーを見せる。

 

美春「この人。」

 

漣「小川輝晃さんじゃねえか!」

 

2ショット写真に写ってるのは、美春と俳優の小川輝晃だった。

 

蘭「小川輝晃さんって?」

 

漣「忍者戦隊カクレンジャーの主人公、ニンジャレッド・サスケを演じた俳優だ。俺達EXTRAも小川さんと昔バラエティで対面した事があるんだ。」

 

蘭「凄い人なんだね〜。」

 

にこ「どう?あなた達2人が居ない間に私達はもっと成長したのよ!」

 

漣「流石だなぁ。この調子でやれば俺達と並ぶ事が出来るかもな。」

 

麻衣「でも、2人と並ぶのはまだまだね。」

 

千幸「お、麻衣さん。」

 

レッスン講師の海老原麻衣が来た。

 

麻衣「これからもあなた達をもっともっと鍛えてあげるわ。そうすればダンス力やコミュニケーションが愕然とアップ出来るわよ。」

 

花苗「私達頑張ります!」

 

麻衣「2人は明日に内浦に戻るよね?」

 

漣「はい。」

 

千幸「ですが今度は冬頃に帰省しますね。」

 

星野「楽しみにしてるわ。そうだわ!折角2人が帰って来たんだし、この後皆で焼肉へ行かない?」

 

漣「お!良いですね!」

 

美春「わーい焼肉ー!」

 

 

 

 

 

 

翌日。漣と千幸が内浦に戻る日。

 

音ノ木坂学院前。

 

漣「それじゃあ皆、俺達また内浦に戻るから。」

 

穂乃果「うん。向こうでも頑張ってね。」

 

千幸「ああ。にしても、音ノ木坂学院の前にお前達μ`sが居ると、あの頃の思い出が蘇るな。」

 

絵里「そうね。何もかも懐かしいわね。」

 

漣「たまにはここに来たりしてるか?」

 

ことり「うん。仕事帰りとか休みの日とかよくここに来るんだ。」

 

海未「皆との楽しい思い出を思い出したくて。」

 

漣「そっか。」

 

凛「また音ノ木に入りたいにゃ〜。」

 

真姫「文化祭と体育祭なら何時でも入れるしね。」

 

千幸「やっぱり皆、音ノ木が好きなんだな。」

 

希「当たり前やん。うちらの母校やし。」

 

花陽「私も大好きです。音ノ木を見ると懐かしく感じます。」

 

漣「やっぱり思い出は大切だよな。」

 

にこ「そうよ。あなた達も音ノ木との思い出が沢山あるんでしょ?」

 

漣「あるな。沢山。じゃあ皆、俺達もう行くわ。」

 

千幸「また冬頃に帰って来るから。」

 

穂乃果「うん!」

 

バイクのエンジンを噴かす。

 

漣「じゃあな皆!」

 

千幸「また会える日まで!」

 

アクセルグリップを捻り、内浦へ戻って行く。

 

μ`s「ばいばーい!」

 

 

 

 

 

 

数時間後。十千万に戻った。

 

漣「帰って来たか。」

 

千幸「千歌達元気してるかな?」

 

 

 

 

部屋に戻ると。

 

千歌「あ!漣さん千幸さんおかえり!」

 

漣「うおびっくりした!」

 

千歌と梨子と曜が部屋に居た。

 

曜「おかえり!」

 

千幸「おうただいま。」

 

梨子「帰省どうでした?」

 

漣「μ`sの皆と再会出来て良かったぜ。」

 

千歌「そうか〜。私も会ってみたかったな〜。」

 

漣「お前多分興奮しそうだから無理かもな。」

 

千歌「む〜!何よそれ〜!」

 

千幸「ミュウとリリーは?」

 

梨子「ここに居ますよ。」

 

ミュウとリリーが戯れ合っていた。

 

漣「ミュウ、リリー、ただいま。」

 

ミュウ・リリー「ニャ〜。」

 

漣「ようお前ら元気そうだな〜。」

 

千幸「皆悪いな。こいつらの部屋を頼んじまって。」

 

千歌「ううん。この子達本当に可愛いね〜。」

 

曜「凄く人懐っこい猫だね〜。」

 

漣「良かった。気に入ってくれて。」

 

千幸「そうだ。もうすぐ夏休みが終わる頃だが、お前ら宿題とかは大丈夫か?」

 

千歌「う・・・実はまだだったり・・・」

 

漣「何だ?分からない箇所とかあるのか?」

 

千歌「まぁ・・・そうだね。」

 

千幸「あ、だからノートとか色々ここにあるんだな。ってか何で俺達の部屋でやってるんだ?千歌の部屋でやれよ。」

 

梨子「それは・・・」

 

曜「ミュウちゃんとリリーちゃんと遊びながらやりたいって千歌ちゃんが。」

 

漣「千歌かよ・・・」

 

千歌「いや〜、ミュウちゃんとリリーちゃんが凄く懐いて来て・・・」

 

漣「まあ良いや。早くここで宿題済ませろよ?補習とか嫌だろ?」

 

千歌「うん。」

 

こうしてEXTRAの朝霧漣と城戸千幸は、楽しい帰省を過ごしたのであった。

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

     高坂穂乃果:新田恵海
      絢瀬絵里:南條愛乃
      南ことり:内田彩
      園田海未:三森すずこ
       星空凛:飯田里穂
     西木野真姫:Pile
       東條希:楠田亜衣奈
      小泉花陽:久保ユリカ
      矢澤にこ:徳井青空

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
       渡辺曜:斉藤朱夏

      赤崎花苗:結名美月
       小幡忍:木戸衣吹
      宮部里奈:日高里菜
     海老原麻衣:中津真莉
      牧野可憐:芹澤優
       橋爪涼:洲崎綾
      黄川田蘭:本渡楓
      石黒美春:原田彩楓

      星野倫子:高橋美佳子


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##2期編##
shiny.14「ネクストステップ」


千歌(輝きって、一体何処から来るんだろう・・・)

Aqoursのリーダー高海千歌は、天空に輝く輝きを追い掛ける。

千歌(後ちょっと・・・もうちょっと・・・)

すると地面のガラスが割れ、千歌が落ちた。

千歌「わぁーーーーーーーーー!!!」






何時もの部屋に起きた。先程は千歌の夢だった。

千歌「はぁ・・・はぁ・・・!!」

しいたけ「わん!」

千歌「うわっ!?いて!」

真横からしいたけが吠えてベッドから落っこちた。

千歌「いった・・・ん?・・・ふぅ・・・」

周りを見てホッとした。すると。

美渡「あんた!まだ寝てたの!?遅刻するよ!!」

千歌「えええ!?」




制服に着替えて外に出ると。

???「千歌!」

目の前に1人の男性がバイクに跨っていた。

千歌「漣さん!?」

男性の正体は、人気アイドルユニット「EXTRA」のメンバーで、浦の星女学院のスクールアイドル部の顧問をやってる朝霧漣である。

漣「やっと起きたか。今日から新学期だってのに呑気だな。」

千歌「千幸さんは?」

漣「千幸はもう先に行ってる。俺はお前が出て来るのを待ってたんだよ。ほら。」

ハーフヘルメットを千歌に渡した。

漣「後ろに乗れ。学校まで行くぞ。」

千歌「あ、ありがとう!」

ハーフヘルメットを被って、漣の後ろに乗る。

漣「じゃあ行くぞ。」

エンジンを噴かして、アクセルグリップを捻って浦の星女学院へ向かう。






浦の星女学院・体育館。

鞠莉『ハロー、エブリバディ!本日より、セカンドシーズンのスタートでーす!』

曜「セカンドシーズン?」

梨子「2学期って事よ。」

曜「それにしても千歌ちゃん遅いね。」

梨子「これからは1人で起きるからって言った稜から遅刻。」

曜「あはは・・・」



この体育館には、漣と同じEXTRAのメンバーで浦の星女学院のスクールアイドル部の顧問をやってる城戸千幸も居た。

千幸「漣の奴遅いな。いや、千歌が寝坊してるだけかもな。」



ダイヤ「理事長挨拶だと言いましたですわよね!そこは浦の星の生徒らしい、節度を持った行動と勉学に励むんだ、と・・・」

舞台裏からダイヤが鞠莉に注意する。

鞠莉『セツドウを持つ?』

ダイヤ「節度!!」

果南「あはは・・・」

善子「それにしても、惜しかったよね。」

ルビィ「うん、後もう少しで全国大会だったみたい。」

花丸「過ぎた事を何時まで言ってても仕方無いずら。」

善子「しっかーし!参加賞が二色ボールペンてどうなの!?」

ルビィ「決勝大会に進出すると3色になるとか・・・」

花丸「未来ずら~。」

善子「何処がよ!!」




鞠莉『Shut upーーーーーーーー!!!!』




叫び声とハウリングが体育館に響き渡った。

千幸(五月蝿えーーーーー!!!)

鞠莉『確かに、全国大会に進めなかったのは残念でしたけど。』

ダイヤ「でも、0を1にする事は出来た!ここにいる皆さんの力ですわ!」

曜「そして今では!」

梨子「入学希望者も1が10になった!」

果南「確かに!」

千幸「良い成果だ!」

ダイヤ「それだけではありませんわよ!」

鞠莉『本日、発表になりました!次のラブライブが!』

曜「ラブライブ!?」

ルビィ「本当!?」

ダイヤ「ええ!」

鞠莉『同じように決勝はアキバドーム!』

するとそこに。




漣「皆!遅れてすまない!」

千歌「はぁ・・・」




ようやく漣と千歌が来た。

千幸「漣!千歌!」

鞠莉『トゥーレイト!』

ダイヤ「大遅刻ですわよ!」

千歌「次のラブライブ・・・」

梨子「千歌ちゃん!」

曜「どうする?」

果南「聞くまでも無いと思うけど!」

花丸「善子ちゃんも待ってたずら!」

ルビィ「うゆ!」

善子「ヨハネ!」

漣「千歌、どうする?」

千歌「出よう!ラブライブ!そして・・・そして、1を10にして、10を100にして!学校を救って・・・そうしたら!」

EXTRA・全校生徒「そうしたら?」

千歌「そうしたら、私達だけの輝きが見付かると思う!きっと!」

Aqours・全校生徒「輝ける!!」


その日の放課後。今日もAqoursの練習は欠かせない。

 

漣「1、2、3、4。」

 

果南「善子ちゃんは相変わらず体堅いね・・・ちゃんとストレッチしてる?」

 

体が堅い善子をストレッチさせてる果南。

 

善子「ヨハネ!」

 

千幸「そんなんじゃダメだ。果南、押してくれ。」

 

果南「うん。」

 

背中を乗って善子を押す。

 

善子「待ちなさいよ!うぅー・・・この体はあくまで仮初・・・堕天使の実態は・・・」

 

 

 

 

”グキッ”

 

 

 

 

善子「あー痛たたたたたた!!」

 

漣「エグい音が出たな。」

 

ルビィ「花丸ちゃんは随分曲がるようになったよね。」

 

花丸「毎日家でもやってるずら。それに腕立ても・・・」

 

ルビィ「本当!?」

 

千幸「見せてくれ。」

 

花丸「見てるずら~。」

 

腕立て伏せを始める。

 

花丸「い〜〜〜〜〜〜〜〜・・・・・・・・ち!」

 

踏ん張り過ぎてぶっ倒れた。

 

花丸「完璧ずら・・・」

 

ルビィ「凄いよ花丸ちゃん!」

 

鞠莉「イッツミラクル!」

 

善子「何処がよ!」

 

千幸「出来てねえじゃねえか!」

 

曜「それで、次のラブライブって何時なの?」

 

梨子「多分、来年の春だと思うけど・・・」

 

漣「来年の春か。」

 

千幸「それまできっちりやらねえとな。」

 

 

 

 

ダイヤ「ぶっぶーですわ!」

 

 

 

 

漣「何だよダイヤ。」

 

ダイヤ「その前に、1つやるべき事がありますわよ!」

 

漣「と言うと?」

 

ダイヤ「忘れたんですの?入学希望者を増やすのでしょ?」

 

梨子「学校説明会・・・」

 

曜「あ、そうだ。」

 

漣「そうだったな。まずは入学希望者を増幅させないとな。」

 

鞠莉「オフコース!既に企画済みよ!」

 

千幸「手際早いな。」

 

ダイヤ「折角の機会です。そこに集まる見学者達にライブを披露して、この学校の魅力を伝えるのですわ。」

 

 

 

 

千歌「それ、良い!それ、凄く良いと思う!」

 

 

 

 

漣「おいトイレ長いぞ。」

 

善子「もうとっくに練習始まってるんだからね!」

 

果南「人の事気にしてる場合?」

 

善子「いたたたたたたた!!!!」

 

すると鞠莉のスマホに振動が。

 

 

 

 

 

 

下校。バス停。

 

曜「そっか、秋になると、終バス早くなっちゃうんだね。」

 

花丸「そうずらね。」

 

漣「時間少ねえなぁ。」

 

千幸「ってか何で俺達ここで待ってるんだ?」

 

漣「良いじゃねえか。顧問として生徒達の安全を守らなきゃな。」

 

千幸「まぁそうだな。」

 

ルビィ「日が暮れるのも早くなるから、放課後の練習短くなっちゃうかも・・・」

 

ダイヤ「説明会まであまり日がありませんわよ?」

 

ルビィ「それは分かってるけど・・・」

 

ダイヤ「練習時間は本気で考えないと。」

 

果南「朝、あと2時間早く集合しよっか。」

 

全員「う〜ん・・・」

 

果南「じゃあ決まりね!」

 

善子「早過ぎるわよ!!」

 

千幸「鬼か!」

 

梨子「それと善子ちゃん、もう少し早く帰って来るように言われてるんでしょ?」

 

善子「ギクッ!」

 

漣「そうなのか善子?」

 

善子「ど、どうしてそれを・・・!?」

 

梨子「あぁ。うちの母親がラブライブの時、善子ちゃんのお母さんと色々話したらしくて。」

 

 

 

 

数日前。また善子がニコニコ生配信をやってると。

 

善子「デーモン堕天使の名に置いて・・・」

 

善子の母「善子?」

 

善子「っ!?」

 

急に母親が部屋に入って来た。善子がドアを力強く押す。

 

善子の母「こら!開けなさい!」

 

善子「ヨハネ!!」

 

善子の母「こら善子!開けて!」

 

 

 

 

梨子「何か、部屋にも入れてくれないって。」

 

漣・千幸「ブッ!」

 

善子「何笑ってんのよ!」

 

漣「いや、生配信中にお袋さんが乱入して来るとは・・・」

 

千幸「結構笑えるな・・・ってかお袋さん可哀想だろ?」

 

善子「だ、だから、ヨハネは堕天使であって、母親は飽く迄仮の同居人と言うか・・・」

 

千幸「自分の親を同居人扱いとか・・・」

 

千歌「お母さんってどんな人?」

 

梨子「学校の先生なんだって。」

 

千幸「先生?マジか。」

 

梨子「善子ちゃん幼稚園まで哺乳瓶離さなかったからお母さん・・・」

 

善子「ウガーーーーーー!!!」

 

漣・千幸「ブッ!」

 

善子「そこ笑うなーーー!!」

 

漣「幼稚園まで哺乳瓶咥えるとは・・・」

 

千幸「あ〜もぉ・・・善子ちゃん可愛い〜。」

 

善子「ヨハネよ!!!」

 

梨子「あ、待って。沼津からこっちに来るバスは遅くまであるのかな?」

 

全員「う〜ん・・・」

 

千歌「仕事帰りの人が居るから・・・あっ!向こうで練習すれば良いんだ!」

 

花丸「それなら、時間も確保出来るずら!」

 

ルビィ「ルビィ賛成!」

 

漣「俺も賛成だな。」

 

千幸「意義は無い。」

 

果南「そうだね。鞠莉は?」

 

鞠莉「え?・・・ノープロブレム!」

 

千歌「よし!じゃあ、決まり!」

 

梨子「明日練習場所になりそうな所、皆で探しましょう!」

 

善子「新たなリトルデーモン達を増やそうぞ!」

 

花丸「善子ちゃん張り切り過ぎずら。」

 

善子「ヨハネ!!」

 

しかし漣と千幸と果南は、鞠莉を見て何かを感じた。

 

 

 

 

 

 

その後バスが十千万に停車した。千歌と梨子が降りた。漣と千幸が駐輪場にバイクを停めた。

 

梨子「またねーーー!!ん?」

 

漣「ふぅ〜。やっと帰って来た〜。」

 

千幸「ん?千歌?」

 

浜辺を見ると、千歌が海を眺めていた。

 

 

 

 

千歌「綺麗・・・」

 

梨子「本当。」

 

漣「夕日の光が反射して綺麗だな。」

 

千幸「こんな景色久し振りだな。」

 

千歌「私ね、一瞬だけど・・・本当に一瞬だけど、あの会場で皆と歌って、「輝く」ってどう言う事か、分かった気がしたんだ。」

 

梨子「本当に?」

 

千歌「うん!勿論!」

 

梨子「え!?」

 

漣・千幸「ちょ!?」

 

千歌「とおぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」

 

何と千歌が海に向かって走り出した。そして力強くジャンプした。

 

 

 

 

落ちる寸前に梨子が受け止めた。

 

梨子「ふぅ・・・」

 

漣「お前また入水を図る気か?」

 

千幸「もう勘弁してくれよ。」

 

千歌「ごめんごめん。・・・まだぼんやりだけど、でも、私達は輝ける!頑張れば絶対って。そう、感じたんだ!」

 

梨子「うん。大変そうだけどね。」

 

千歌「だから良いんだよ!」

 

梨子「くすっ。」

 

千歌・梨子「ふふふふふ。」

 

 

 

 

その日の夜の漣と千幸の部屋。

 

漣「・・・・千幸、鞠莉の表情を見て何か感じたか?」

 

千幸「ああ。何かあったかもな。」

 

漣「ちょっと本人に聞いてみるか?」

 

千幸「それが良いな。電話してみるか?」

 

漣「いや、さっき果南に電話した。彼奴も鞠莉の所へ行く予定だ。」

 

千幸「そうか。」

 

 

 

 

 

 

その日の夜の鞠莉の部屋。

 

鞠莉「でも!パパは待つって約束してくれたじゃない!それを急に・・・」

 

父親と通話中に切れてしまった。外を見ると、果南が港に立っていた。

 

 

 

 

港に向かった鞠莉。

 

鞠莉「お待たせしました〜!」

 

果南「何があったの?」

 

鞠莉「ソーリー、アイキャーントスピークジャパニーズ!」

 

果南「何かあったでしょ!」

 

鞠莉「な・・・なーんのハナーシデース?」

 

そう言って果南に抱き付いた。

 

果南「訴えるよ?」

 

???「いい加減に話してくれ。」

 

後ろを見ると、漣と千幸が居た。

 

鞠莉「レン?カズユキ?」

 

漣「悪いな果南。電話しちゃって。」

 

果南「大丈夫よ。」

 

千幸「鞠莉、果南から離れて何か言えよ。」

 

鞠莉「ウェイトウェイト・・・仕方無い。実は・・・」

 

漣・千幸・果南「実は?」

 

鞠莉「最近、ウェイトがちょっと上がって・・・」

 

漣・千幸「おい。」

 

 

 

 

 

 

すると果南が鞠莉にお姫様抱っこした。

 

 

 

 

 

 

漣・千幸(お姫様抱っこ!?)

 

果南「嘘だね、変わり無い。」

 

鞠莉「何で分かるの・・・」

 

果南「分かるよ、大体鞠莉はそれくらいでブルーにならないからね。何?」

 

鞠莉「・・・・・・」

 

漣「おい鞠莉。いい加減に話してくれ!」

 

千幸「黙ってないで何か言えよ!」

 

鞠莉「どうしたら・・・良いの・・・」

 

突然鞠莉が泣いた。

 

果南「鞠莉・・・」

 

漣「え?」

 

千幸「鞠莉どうした?」

 

 

 

 

 

 

翌日の部室。千歌が大欠伸した。

 

曜「千歌ちゃん、良い場所あった?」

 

千歌「中々無いんだよね~・・・」

 

善子「ずら丸の家お寺でしょ?大広間とか無いの?」

 

花丸「うちのお寺で本当に良いずらか~?」

 

善子・ルビィ「ヒッ!?」

 

花丸「うちは遠いから無理ずら。」

 

漣「幽霊出んの?」

 

千幸「ほっぺにのっぽパン付いてるぞ。」

 

ルビィ「なら、善子ちゃんの家の方が・・・」

 

善子「何処に・・・そんなスペースがあるのよ!」

 

漣「迷惑になるだろ完全に。」

 

曜「あははは・・・・あれ?そう言えばダイヤさん達は?」

 

梨子「ん?さっきまで居たのに・・・」

 

漣「生徒会室か?」

 

千幸「多分そうかもな。」

 

ルビィ「鞠莉さんは電話が掛かって来たみたいだけど・・・」

 

 

 

 

 

 

理事長室。

 

果南「もう、覆しようが無いんだね?」

 

鞠莉「いえ、まだ!」

 

再び電話に出ようとしたが、果南に止められた。

 

鞠莉「果南・・・?」

 

果南「ダイヤは知ってるの?」

 

鞠莉「言える訳ない・・・」

 

???「だったらちゃんと隠しなさい。」

 

理事長室にダイヤが入って来た。

 

鞠莉「ダイヤ・・・」

 

ダイヤ「この前からコソコソコソコソ・・・本当にぶっぶー、ですわ。」

 

 

 

 

 

 

沼津にあるとあるスタジオ。

 

千歌「広ーーーーーーい!!!」

 

梨子「凄い!」

 

ルビィ「ここ、開けると鏡もあるますし!」

 

カーテンの裏には鏡があった。

 

善子「いざ、鏡面世界へ!」

 

花丸「止めるずら。」

 

千幸「ミラーワールドへ行く気か?龍騎じゃねえんだから。」

 

漣「にしても広いな〜。STAR RINGのレッスンスタジオもこの広さだったな。」

 

千幸「ああ。にしても曜、よく見付けれたな。」

 

曜「パパの知り合いが借りてる場所なんだけど、しばらく使わないからって。」

 

千歌「流石船長!」

 

漣「関係あんのか?」

 

千歌「それに、ここなら帰りにお店が沢山あるし!」

 

千幸「遊ぶ気満々で言うなよ。」

 

花丸「本屋もあるずら!」

 

梨子「え!?」

 

漣「おい梨子。」

 

曜「じゃあさ、皆で1度フォーメーション確認してみない?」

 

6人「おーーーー!」

 

果南「ちょっと待って!その前に、話があるんだ・・・」

 

6人「ん?」

 

漣・千幸「・・・」

 

千歌「話?」

 

果南「うん。実はさ・・・鞠莉。」

 

鞠莉「実は、学校説明会は・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「中止になるの・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何と学校説明会が中止になってしまったのだった。

 

 

 

 

 

 

EXTRA・Aqours「ラブライブ!EXTRAサンシャイン!!」

 

 

 

 

 

 

千歌「中止・・・」

 

梨子「どう言う意味・・・?」

 

果南「言葉通りの意味よ。説明会は中止。浦の星は正式に来年度の募集を止める。」

 

善子「そんな・・・いきなり過ぎない?」

 

花丸「そうずら、まだ2学期始まったばかりで・・・」

 

ルビィ「うん・・・」

 

ダイヤ「生徒からすればそうかも知れませんが、学校側は既に2年前から統合を模索していたのですわ・・・」

 

果南「鞠莉が頑張ってお父さんを説得して、今まで先延ばしにしていたの・・・」

 

曜「でも入学希望者は増えてるんでしょ?0だったのが今では10になって・・・」

 

ルビィ「これからもっともっと増えるって・・・」

 

鞠莉「それは勿論言ったわ。けれど、それだけで決定を覆す理由は・・・」

 

すると千歌の怒りが爆発し、鞠莉の両肩を掴んだ。

 

千歌「鞠莉ちゃん!何処!?」

 

鞠莉「千歌っち・・・?」

 

千歌「私が話す!!」

 

レッスンスタジオから飛び出した。

 

漣「待てよ千歌!鞠莉の親父さんは今アメリカに居るんだ!そうだよな鞠莉!?」

 

鞠莉「Yes・・・」

 

千幸「それでアメリカまでどうやって行く気だ?アメリカまで行く費用すら無いだろ?」

 

千歌「漣さん・・・千幸さん・・・お金を貸して!」

 

漣「千歌?」

 

千歌「アメリカ行って・・・そして、もう少しだけ待って欲しいって話す。」

 

曜「千歌ちゃん・・・」

 

梨子「出来ると思う・・・?」

 

千歌「出来る!!」

 

善子「こうなったら私の能力で!・・・・」

 

果南「鞠莉はさ、この学校が大好きで、この場所が大好きで、留学より自分の将来より、この学校を優先させて来た・・・」

 

ダイヤ「今までどれだけ頑張って学校を存続させようとして来たか。私達が知らない所で、どれだけ理事長として頑張って来たか・・・」

 

果南「その鞠莉が、今度はもうどうしようもないって言うんだよ?」

 

千歌「でも・・・でも・・・!」

 

鞠莉「千歌っち・・・ごめんね?テヘペロ。」

 

千歌「・・・違う・・・そんなんじゃない・・・そんなんじゃ・・・」

 

 

 

 

 

 

夕方のバス。Aqoursが乗ってる。漣と千幸はバイクでバスの後ろを走る。

 

千歌(もしあの時、ラブライブの予選に勝って本大会に出場できてたら、未来は変わってたのかな・・・未来は・・・違ってたのかな・・・)

 

 

 

 

 

 

その頃十千万では、美渡がしいたけの毛をブラシで毛を整えるが。

 

美渡「ぐっ・・・お前・・・」

 

引っ張ると毛がブラシにかなりくっ付いた。

 

美渡「そろそろ冬毛か・・・」

 

しいたけ「わん!」

 

美渡「ん?」

 

丁度そこに漣と千幸と千歌が帰って来た。

 

美渡「遅かったね。」

 

千歌「うん。」

 

漣「美渡さんただいま戻りました。」

 

美渡「あぁ、さっきむっちゃん達が来たわよ?」

 

千歌「!?」

 

 

 

 

部屋へ行くと、千羽鶴があった。

 

千歌「これ・・・」

 

志満「ええ。皆で折ったからって。応援してるって持って来てくれたの。」

 

千歌「・・・・・」

 

志満「ん?千歌ちゃん?どうしたの?」

 

千歌「・・・何でも無い。ありがとう!」

 

 

 

 

その頃漣と千幸の部屋では。

 

漣「まさかの説明会中止とはな。」

 

千幸「鞠莉の親父さん、もうちょっと待ってくれれば良いのにな。」

 

漣「しかも親父さんは今アメリカに滞在中。こっちに来て話など聞きたくないって言ってそうだな。」

 

千幸「まぁでも中止は中止だ。他に何かやれる事は無いのか・・・」

 

漣「今までの明るさは何処へ行ったんだ・・・」

 

 

 

 

 

 

翌日の浦の星女学院。

 

鞠莉『諸藩の事情により、説明会は中止。この浦の星女学院は、正式に来年、統廃合となる事が決まりました。』

 

いつき「嘘・・・」

 

むつ「決定なの・・・?」

 

説明会中止と統廃合を聞いた全校生徒は残念な顔をした。

 

 

 

 

 

 

その日の放課後。クラスメイトのむつといつきとよしみが校内の説明会ポスターを撤去する。

 

いつき「本当にどうしようもないのかな・・・?」

 

むつ「こればかりは・・・私達だけじゃね・・・」

 

よしみ「もしどうにかなるんだったら、千歌達がとっくに動いてるよ・・・」

 

 

 

 

 

 

その日の夕方。千歌が浜辺に座って海を眺める。彼女の表情は一気に暗くなった。その後ろには漣と千幸と梨子が立っていた。

 

梨子「綺麗な夕日。」

 

漣「本当だな。」

 

梨子「私ね、こうなったのは、勿論残念だけど、ここまで頑張ってこれて良かったって思ってる。」

 

千幸「梨子。」

 

梨子「東京とは違って、こんな小さな海辺の町の私達が、ここまで良くやって来れたなって。」

 

千歌「本気で言ってる・・・?それ、本気で言ってるんだったら・・・私、梨子ちゃんの事、軽蔑する・・・」

 

漣「千歌?」

 

梨子「がおーーーー!」

 

突然千歌を驚かせた。

 

梨子「うふふ、ピットガー!普通怪獣リコッピ―だぞー!」

 

千幸「現れたなリコッピー!覚悟しろ〜!」

 

梨子「くらえ!梨子ちゃんビーム!」

 

千幸「ぐあ〜〜やられた〜〜〜!!」

 

梨子「こんなんだっけ?」

 

漣「いや何やってんの君ら?ウルトラマン?」

 

千歌「ふふ・・・」

 

少し元気になった千歌。

 

梨子「やっと笑った。」

 

千歌「え?」

 

千幸「やっぱり千歌は笑ってる方が似合ってるな。」

 

梨子「私だって、Aqoursのメンバーよ。皆とこれから一緒に歌って行こうって、曲もいっぱい作ろうって思ってた・・・良いなんて思う訳ない、これで良いなんて・・・」

 

千歌「梨子ちゃん・・・」

 

梨子「どうすれば良いか分からないの・・・どうすれば良いか・・・」

 

 

 

 

 

 

その日の夜。千歌は夕飯も食べずに部屋で寝ていた。

 

美渡「千歌ー!ご飯いらないのー?」

 

漣「腹減ってるなら降りて来いよー!」

 

 

 

 

千歌の部屋。

 

千歌「・・・・・・」

 

 

 

鞠莉『学校説明会は・・・中止になるの・・・』

 

梨子『どうすれば良いか・・・』

 

 

 

千歌「・・・・」

 

 

 

 

 

 

彼女は夢を見た。天空に輝く光。

 

千歌「ぁ・・・」

 

紙飛行機が光に向かって飛んだ。

 

 

 

 

 

 

翌日の早朝。千歌が起きた。

 

千歌「おはよう!行って来る!」

 

美渡「千歌!?」

 

彼女は全速力で走って学校へ向かう。

 

 

 

 

 

 

浦の星女学院・グラウンド。

 

千歌「がおーーーーーーーーーー!!!!」

 

彼女は大空まで響く叫び声を上げた。

 

千歌「起こしてみせる!奇跡を、絶対に!それまで、泣かない!泣くもんか!!」

 

???「やっぱり来た。」

 

 

 

 

千歌「曜ちゃん・・・どうして・・・?」

 

 

 

 

曜「分かんない。でも、ほら!」

 

後ろを見ると、EXTRAと他のAqoursの皆も来ていた。

 

千歌「皆・・・」

 

梨子「気付いたら来てた。」

 

千幸「やっと来たか。王女様。」

 

漣「待ち草臥れたぜ。」

 

鞠莉も来てた。

 

千歌「鞠莉ちゃん・・・」

 

花丸「以心伝心ずら。」

 

ルビィ「うん!」

 

善子「フフフ。聞こえたぞ。闇の囁きが。」

 

曜「何か良く分かんないけどね。」

 

果南「そう?私も分かるよ。きっと。」

 

千歌「きっと・・・諦めたくないんだよ。諦めたくないんだよ!鞠莉ちゃんが頑張ってたのは分かる!でも、私も、皆もまだ何もしてない!」

 

梨子「そうね。」

 

漣「そうだな。」

 

千幸「俺達はまだ何もしてない。」

 

千歌「無駄かも知れない・・・けど、最後まで頑張りたい!足掻きたい!ほんの少し見えた輝きを探したい・・・見付けたい!」

 

果南「諦めが悪いからね、千歌は昔から。」

 

ダイヤ「それは果南さんも同じですわ。」

 

ルビィ「お姉ちゃんも!」

 

ダイヤ「え!?」

 

千歌「皆はどう?」

 

鞠莉「千歌っち・・・皆・・・」

 

果南「良いんじゃない?足掻くだけ足掻きまくろうよ。」

 

ダイヤ「やるからには・・・奇跡を!」

 

ルビィ「奇跡を!」

 

善子「奇跡を!」

 

花丸「奇跡を!」

 

果南「奇跡を!」

 

梨子「奇跡を!」

 

鞠莉「奇跡を!」

 

曜「奇跡を!」

 

漣「奇跡を!」

 

千幸「奇跡を!」

 

 

 

 

すると太陽が顔を出した。

 

 

 

 

Aqours「わあー!」

 

EXTRA「おおー!」

 

すると千歌が鉄棒に掴まり、逆上がりをした。

 

曜・梨子「千歌ちゃん!?」

 

千歌「起こそう奇跡を!足掻こう精一杯!全身全霊、最後の最後まで!皆で、輝こう!!」

 

漣「千歌!俺達も手伝うぞ!」

 

千幸「俺達はお前達Aqoursの顧問!奇跡の上の奇跡を起こそうぜ!」

 

千歌「うん!!」

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

      高海志満:阿澄佳奈
      高海美渡:伊藤かな恵
       よしみ:松田利冴
       いつき:金元寿子
        むつ:芹澤優
      善子の母:椎名へきる
      しいたけ:麦穂あんな

      女子生徒:永沢よしこ
           鈴代紗弓
           今泉りおな
           河瀬茉希
           小泉瀬名
           中林新夏
           二ノ宮愛子
           原口祥子
           樋口桃
           米山明日美
           武田羅梨沙多胡
           杉浦しおり
           雨宮夕夏
           篠原侑
           浜崎奈々
           大本久留美
           成岡正江
           赤司よしか

次回「雨の音」


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shiny.15「雨の音」

放課後。鞠莉が電話で父親に交渉してみる事に。他の皆は廊下で待機中。

漣「けど、上手く行けるのか?」

千歌「大丈夫だよ。きっと・・・何とか、なるよね・・・」

ダイヤ「しかし、入学希望者が増えていないのは事実ですわ・・・」

千幸「あれから何の変化も無し、かぁ。」

善子「生徒が居なくちゃ学校は続けられないもんね。」

漣「そうだよなぁ。」

すると理事長室から鞠莉が戻って来た。

ダイヤ「鞠莉さん。」

果南「どうだった?」

漣「交渉は?」

鞠莉「残念だけど、どんなに反対意見があっても、生徒が居ないんじゃ、って・・・」

梨子「やっぱり、そうよね・・・」

漣「やはり生徒数の問題かぁ・・・」

鞠莉「だから言ったの。もし、増えたら考えてくれるか?って。」

果南「え?」

鞠莉「何人居れば良いのって。何人集めれば、学校を続けてくれるかって。」

曜「それで・・・?」

鞠莉「100人。」

千歌「100人・・・」

漣「10倍か。」

鞠莉「ええ。今年の終わりまでに100人の入学希望者が集まったら、来年度も募集し入学試験を行うって。」

ダイヤ「100人って・・・今はまだ、10人しか居ないのですよ・・・?」

梨子「それを年末までに100人・・・」

千幸「親父さん厳しいミッションを出してくれたな。」

千歌「でも、可能性は繋がった。終わりじゃない。可能か不可能か、今はどうでも良い。だって、やるしか無いんだから!」

果南「まぁ、確かにそうか。」

漣「そうだな。」

千歌「鞠莉ちゃん、ありがとう!可能性がある限り信じよう!学校説明会もラブライブも頑張って、集めよう!100人!」

曜「0から1へ!」

梨子「1から10へ!」

千歌「10から100へ!」


その後の屋上。

 

千歌「なぁ〜〜〜〜〜〜・・・・とは言ったものの・・・」

 

漣「いきなり変な溜め息出してどうした?」

 

千歌「だって、ラブライブの予備予選がこんなに早くあるなんて、思ってなかったんだもん・・・」

 

千幸「あ〜公式サイトで開催日が発表されてたな。にしてもこんな早く開催日が決まるとは驚きだな。」

 

ダイヤ「出場グループが多いですからね。」

 

ルビィ「この地区の予備予選は来月初め・・・場所は特設ステージ。」

 

善子「無数の魑魅魍魎が集う宴!」

 

千幸「中二病発言来た。」

 

花丸「でも、どうして早いと困るずら?」

 

漣「理由は簡単。歌詞を作らなければならない。その為の時間も必要だからな。」

 

鞠莉「成る程。」

 

千歌「あぁもお!私ばかりズルい!梨子ちゃん2曲作るのって大変って言ってたよ!」

 

梨子「それ言ったら曜ちゃんだって・・・」

 

漣「衣装作るのも大変って、曜言ってたしな。」

 

曜「あはは、9人分だからね。」

 

果南「同じ曲って訳にはいかないの?」

 

千幸「そこが本題だ。今まで歌ったのは除去して、未発表の新曲で出場しなきゃならねえからな。」

 

千歌「厳しいよ〜ラブライブ・・・」

 

ダイヤ「それを乗り越えた者だけが、頂からの景色を見る事が出来るのですわ。」

 

漣「幾多の困難を乗り越えて、栄冠を手に入れる事が出来る。」

 

千歌「それは、分かっているけど・・・」

 

漣「それはそうと千歌、お前進んでるのか?」

 

千歌「え?何の?」

 

梨子「歌詞の方は進んでいるの?」

 

千歌「あぁー・・・そ、そりゃ、急がなきゃ・・・だから、うん・・・」

 

花丸「ここに歌詞ノートがあるずら!」

 

千幸「マジ?俺にも見せろ。」

 

千歌「わあああああああ!!!」

 

ノートを見ると、怒ってる梨子のパラパラマンガだけが描かれてあった。

 

千幸「何でパラパラマンガ?」

 

花丸「凄いずら〜!」

 

ルビィ「そっくり!」

 

千幸「そこ褒める所?」

 

千歌「結構力作でしょ?」

 

千幸「ああ凄いな。こんなパラパラマンガを描いたお前の才能がな。」

 

貶し気に褒める。

 

千歌「昨日、夜の2時まで掛かって・・・」

 

呑気に読んでると、梨子が怒った。

 

梨子「千歌ちゃん・・・!」

 

千歌「・・・はい。」

 

 

 

 

 

 

部室で歌詞を考えるが、何も思い浮かばない。

 

果南「でも、このまま千歌達に全部任せっ切りと言うのもね・・・」

 

鞠莉「じゃあ果南、久しぶりに作詞やってみる?」

 

果南「え?あ、いや、私はちょっと・・・」

 

鞠莉「前は作ってたじゃない。」

 

果南「それ言ってたら、鞠莉だって曲作りしてたでしょ?」

 

漣「果南は歌詞担当で鞠莉が曲担当だったとは。」

 

千幸「そこまで知らなかった。」

 

梨子「じゃあ衣装は?」

 

ダイヤ「まぁ、私と・・・」

 

ルビィ「え?」

 

曜「あー!だよね!ルビィちゃん、裁縫得意だったもん!」

 

ルビィ「得意って言うか・・・」

 

すると花丸がトートバッグを出した。

 

花丸「これも!ルビィちゃんが作ってくれたずら!」

 

漣「トートバッグも!?」

 

千歌「可愛い!」

 

梨子「刺繍もルビィちゃんが?」

 

ルビィ「うん・・・」

 

千幸「へぇ〜。」

 

鞠莉「じゃあ、二手に分かれてやってみない?」

 

10人「二手?」

 

鞠莉「曜と、千歌っちと、梨子が説明会用の曲の準備をして、他の6人が、ラブライブ用の曲を作る!そうすれば、皆の負担も減るよ!」

 

漣「そう言えばμ`sも三手に分かれて曲と衣装を歌詞を作ってたな。」

 

千幸「合宿の時にやったなそれ。」

 

ルビィ「でも・・・いきなりラブライブ用の曲とかなんて・・・」

 

鞠莉「だから皆で協力してやるの!一度ステージに立っているんだし、千歌っち達より、良い曲が出来るかもよ?」

 

ダイヤ「かもではなく、作らなくてはいけませんわね。スクールアイドルの先輩として!」

 

果南「おぉ?言うね〜!」

 

千歌「それ良い!じゃあ、どっちが良い曲作るか、競争だね!」

 

花丸「ルビィちゃん!」

 

ルビィ「う、うん!」

 

善子「承知!」

 

漣「よしじゃあ、それぞれ曲を作ると言う事で決定な?俺は千歌達のグループの顧問をやる。」

 

千幸「じゃあ俺は鞠莉達の顧問を受け持つ。」

 

千歌「よし!皆で頑張ろう!」

 

しかし梨子と曜は不安だった。

 

 

 

 

 

 

曜「じゃあ、私達は、千歌ちゃん家で曲作ってるねー!」

 

漣「そっちも頑張れよー!」

 

花丸「頑張るずらー!」

 

梨子「しいたけさん繋いでおくように言った?言ったよね?」

 

千歌「大丈夫だよ~。」

 

果南「さてと、私達は何処でやろうか・・・」

 

ルビィ「ここら辺だと、やっぱり部室?」

 

善子「何か、代わり映えしないんじゃない?」

 

千幸「確かにそうだな。何時もの場所でやってもアイディアが浮かばない事があるからな。」

 

ダイヤ「千歌さん達と同じで・・・誰かの家にするとか?」

 

果南「鞠莉ん所は?」

 

千幸「そうだな。家がホテルだって言ってたしな。」

 

鞠莉「え?私?確かに、部屋は広いし、ここから、そう遠くはないですし・・・」

 

花丸「もしかして、鞠莉ちゃんの家って凄いお金持ち・・・?」

 

ルビィ「うん、そうみたい。」

 

善子「スクールカーストの頂点に立つ者の、アジト・・・」

 

千幸「いきなり何言ってんだよこの子達・・・」

 

鞠莉「私はノープロブレムだけど、3人はそれで良いの?」

 

花丸「賛成ずら!」

 

ルビィ「右に同じ!」

 

善子「ヨハネに名に賭けて!」

 

鞠莉「オッケー!レッツトゥゲザー!」

 

 

 

 

 

 

小原グランドホテル。

 

ルビィ「凄ーい!綺麗!」

 

花丸「何か気持ち良いずら〜!」

 

善子「心の闇が・・・晴れていく・・・うっ・・・」

 

果南「そんなに?」

 

ダイヤ「初めて来た時、あなただって。」

 

 

 

 

幼少時代。

 

果南『私、ここに住むーー!!』

 

そんな言葉を言ってた。

 

 

 

 

果南「そうだっけ・・・?」

 

千幸「しかし実家がホテルとは言え、凄えなこりゃ・・・ってか善子は何でソファーにぶっ倒れ込んでんだよ。」

 

ダイヤ「それよりも、ここに来たのは曲を作る為ですわよ!さぁ!」

 

千幸「目的を忘れるなよ?」

 

 

 

 

部屋にお邪魔した。

 

鞠莉「お待たせ〜!アフタヌーンティーの時間よー!」

 

千幸「アフタヌーンティーセット持って来やがったか・・・」

 

花丸「超未来ずら・・・」

 

鞠莉「好きなだけ食べてね?」

 

善子「何これ!」

 

ルビィ「このマカロン、可愛い!」

 

マカロンを持った善子が抵抗し始めた。

 

善子「ダメよヨハネ、こんな物に心を奪われたら、浄化される・・・浄化されてしまう!堕天使の黒で塗り固められたプライドがぁぁぁ!」

 

すると花丸が善子の口にマカロンを入れて食べさせた。

 

善子「ギラン!昇・・・天・・・」

 

千幸「倒れた。」

 

ダイヤ「何なんですの・・・?」

 

鞠莉「ダイヤ達もどうぞ。」

 

果南・ダイヤ「・・・ゴクリ。」

 

千幸「ほえ?」

 

何と6人がアフタヌーンティーを楽しんでた。

 

千幸「お前ら、ここに何しに来たんだ?」

 

 

 

 

 

 

場所を変えて黒澤家。

 

ダイヤ「コホン。やはり!鞠莉さんの家では、全く作業になりませんわ!全く!」

 

千幸「さっき目的を忘れるなって言われただろ!」

 

花丸「えぇ~・・・あっちが良いずら・・・」

 

善子「もっとポップコーン食べたかったのに!」

 

千幸「まだ言うなら15Kmジョギングさせてやろうか?」

 

善子・花丸「・・・へい。」

 

 

 

 

曲作り開始。

 

ダイヤ「では、まず詩のコンセプトから!ラブライブの予選を突破するには!」

 

花丸「はい!ずばり・・・”無”ずら!」

 

千幸・果南「無?」

 

花丸「そうずら!即ち無と言うのは、全てが無いのではなく、無と言う状態が有ると言う事ずら!それこそまさに無!」

 

ダイヤ「は?」

 

鞠莉「What?」

 

千幸「はい?」

 

善子「何それ・・・・・格好良い!」

 

花丸「善子さん・・・その「無」があると言う事こそ、私達が到達出来る究極の境地ずら!」

 

善子「ヨハネ・・・無・・・つまり漆黒の闇・・・そこから出ずる力・・・ふふっ・・・」

 

花丸「そうずら!」

 

ルビィ「凄い2人共!」

 

千幸「意気投合したな。」

 

ダイヤ「それでラブライブに勝てるんですの?」

 

果南「テーマが難し過ぎるし・・・」

 

鞠莉「オフコース!もっとハッピーなのが良いよー!」

 

善子「ええ!?理解出来ないとは・・・」

 

花丸「不幸ずら・・・」

 

千幸「理解出来てないのはお前らだろ?」

 

ダイヤ「そう言う鞠莉さんにも何かアイディアがあるんですの?」

 

鞠莉「任せなーい!前から温めていた、とびっきり斬新でハッピーな曲がありま~す!!」

 

スマホをスピーカーに置いた。

 

鞠莉「はぁ・・・皆に曲を聴いてもらうこの感覚、2年振ーりデスネ~!」

 

花丸「未来ずら〜!」

 

果南「どんな曲?」

 

鞠莉「聴いてみる?」

 

再生。すると。

 

 

 

 

 

 

”ドゥンドゥン”

 

ヘビメタの音楽が流れた。

 

 

 

 

 

 

その頃十千万では。

 

しいたけ「わん!」

 

志満「ん?」

 

 

 

 

 

 

再び黒澤家。

 

鞠莉「イエーーーイ!」

 

果南「何か良いね、体動かしたくなるって言うか。」

 

ダイヤ「まぁ確かに、今までやって来なかったジャンルではありますわね。」

 

鞠莉「音楽に合わせて体を動かせばハッピーになれますネー!」

 

果南「そうだね。ラブライブだもの。勢い付けて行かなきゃ!」

 

千幸「確かにこれでハッピーに・・・なれるか!」

 

ノリツッコミして停止した。

 

鞠莉「何するんです!?」

 

千幸「何故ヘビメタ!?ってか音量デカ過ぎ!それにあれを見ろ!」

 

果南・ダイヤ・鞠莉「ん?」

 

ルビィ「ルビィ・・・こう言うの、苦手・・・」

 

善子「耳がキーンしてる・・・」

 

花丸「単なる騒音、ずら・・・」

 

1年生組がぶっ倒れてた。

 

千幸「ダメだこりゃ。」

 

 

 

 

 

 

一方その頃漣達は。

 

曜「浮かびそうもない?」

 

千歌「うーん・・・”輝き”って事が、キーワードだとは思うんだけどね・・・」

 

梨子「輝きねぇ・・・」

 

漣「輝き・・・」

 

千歌「早くしないと果南ちゃん達に先越されちゃうよ・・・」

 

すると漣のスマホにメールが受信された。

 

漣「ん?千幸?」

 

曜「何て書いてある?」

 

漣「すぐ来てくれ。って。」

 

千歌「嘘!?本当に先越された!?」

 

 

 

 

 

 

4人が黒澤家に向かうと。

 

ダイヤ「それではラブライブは突破出来ません!」

 

千歌「まさか、もう出来た!?・・・ん?」

 

善子「その曲だったら突破出来ると言うの!?」

 

鞠莉「花丸の作詞よりはマシでーす!」

 

千幸「来たかお前達。」

 

漣「千幸、この一触即発の展開は?」

 

千幸「見ての通り。1年生組と3年生組が曲作りの事で争ってる。」

 

ルビィ「でも・・・あの曲は、Aqoursには合わないような・・・」

 

鞠莉「新たなチャレンジこそ!新たなフューチャーを切り拓くのでーす!」

 

ダイヤ「更にそこにお琴を!」

 

花丸「そして無の境地ずら!」

 

千歌「あはは・・・」

 

 

 

 

 

 

EXTRA・Aqours「ラブライブ!EXTRAサンシャイン!」

 

 

 

 

 

 

ダイヤ「やはり、一緒に曲を作るのは・・・無理かも知れませんわね・・・」

 

 

 

果南・鞠莉「ふん!」

 

花丸・善子「ふん!」

 

この4人が決別してしまった。

 

 

 

ルビィ「趣味が違い過ぎて・・・」

 

千歌「そっか・・・」

 

漣「まぁ色々食い違う事もあるからな。」

 

曜「良いアイディアだと思ったけどなぁ。」

 

梨子「もう少し、ちゃんと話し合ってみたら?」

 

ダイヤ「散々話い合いましたわ。ただ、思ったより好みがバラバラで・・・」

 

千幸「それで食い違いの連続で、あの4人が喧嘩してしまった。」

 

漣「また新たな問題が出来ちまったな。」

 

千歌「バラバラかぁ・・・」

 

曜「確かに、3年生と1年生、全然タイプ違うもんね。」

 

梨子「でも、それを言い訳にしていたら何時迄も纏まらないし。」

 

漣「絶交してしまう可能性がある。」

 

ルビィ「それは・・・」

 

ダイヤ「確かにその通りですわね・・・」

 

千幸「お前達は、かなりコミュニケーションが低いかもな。」

 

曜「確かに、前から、1年生と3年生、あんまり話してなかったもんね・・・漣さんと千幸さんは皆と会話出来るし。」

 

千歌「善子ちゃんと、花丸ちゃんは、積極的に話す方じゃないし、鞠莉ちゃんと果南ちゃんも、ああ見えて人見知りな所あるし・・・」

 

ダイヤ「となると・・・」

 

 

 

 

部屋に戻って4人に提案を言った。

 

果南・鞠莉・花丸・善子「仲良くなる?」

 

ダイヤ「そうですわ!まずはそこからです!」

 

ルビィ「曲作りは、信頼関係が大事だし!」

 

花丸「でも、どうすれば良いずら?」

 

漣「そこはお前達で考えるんだ。」

 

すると果南が自信満々に立ち上がる。

 

果南「任せて!」

 

善子「何かあるの?」

 

果南「うん!小さい頃から、知らない子と仲良くなるには・・・!」

 

 

 

 

 

 

グラウンドでドッジボールを始めた。

 

果南「一緒に遊ぶ事!」

 

豪速球を投げた。花丸と善子の間を通って、鞠莉が豪速球をキャッチする。

 

鞠莉「ナイスボール!」

 

善子「何これ・・・」

 

花丸「ずらぁ・・・」

 

漣「いきなりドッジボールとは。」

 

千幸「まぁ確かに初対面の子と仲良くなるには、一緒に遊ぶ事が大事だしな。」

 

鞠莉「さぁ行くよー!マリー、シャイニングー・・・!」

 

花丸「ずらぁ!?」

 

善子「任せて!」

 

花丸の前に出た。

 

善子「力を吸収するのが闇。光を消し、無力化して、深淵の後方に引き摺り込む・・・それこそ!!」

 

鞠莉「トルネード!!」

 

更なる豪速球を投げた。

 

善子「国璽空園!!」

 

しかし顔面にボールが直撃して倒れた。

 

花丸「ずら!」

 

今度は花丸に直撃して、花丸が倒れた。

 

ルビィ「ピギィ!」

 

更に今度はルビィに直撃して、ルビィが倒れた。

 

ダイヤ「ルビィ!?大丈夫ですか!?」

 

鞠莉「あれ?」

 

漣「見事なトリプルキル。」

 

千幸「けど顔面はセーフだけどな。」

 

 

 

 

次は図書室。

 

花丸「ふぅ~、やっぱりここが一番落ち着くずら~。」

 

ルビィ「そうだね。」

 

善子「ふふふ・・・光に汚された心が、闇に浄化されて行きます!」

 

漣・千幸「ぷくくくく・・・顔に痕付いてるぞ・・・」

 

善子「何よ!聖痕よ!スティグマよ!」

 

鞠莉「あ~退屈~・・・」

 

果南「そうだよ、海行こう海~・・・」

 

漣「急に海の話になったな。」

 

千幸「海未?」

 

漣「違う。」

 

花丸「読書と言うのは、1人でも勿論楽しいずら。でも、皆で読めば、本の感想も聞けて・・・」

 

果南と鞠莉が寝てしまった。

 

千幸「説明聞きながら寝るなよお前ら。」

 

ダイヤ「2人は長い話が苦手ですので・・・」

 

漣「ダメだこりゃ。」

 

 

 

 

バスに乗って何処かへ向かう。

 

ダイヤ「と言う訳で、何と無く分かったのですが・・・」

 

漣「ああ。このメンバーは・・・」

 

果南「うわぁ~、今日は絶好のダイビング日和だね!」

 

鞠莉「また一緒にトゥギャザーしましょう!」

 

ダイヤ「と言うアウトドアな3年生と・・・」

 

善子「新たなリトルデーモンをここに召喚せしめん。」

 

ダイヤ「と言うインドアな1年生に分かれてる・・・と言う訳ですね。」

 

千幸「インドアのメンバーとアウトドアのメンバー混じってるとは・・・またまた新たな問題が発生したな・・・」

 

ルビィ「どうすれば良いの・・・?」

 

ダイヤ「仕方無いですわね・・・」

 

果南「え?」

 

花丸「何かあるずら?」

 

ダイヤ「こう言う時は、互いの姿を、曝け出すしかありません!」

 

漣・千幸「はい?」

 

 

 

 

 

 

銭湯(女湯)。

 

ダイヤ「即ち、裸の付き合いですわ。」

 

4人「裸?」

 

花丸「安直ずら。」

 

ダイヤ「お黙りなさい。古来日本には、共にお風呂に入る事でコミュニケーションを図り、物事を円滑に進める文化があったのですわ。」

 

果南「でも、こんな時間にお風呂なんか・・・」

 

善子「堕天使が人前で素肌を晒すなんて、ありえないわ!」

 

シャンプーをしていた善子が言った。

 

花丸「善子ちゃーん!暗黒ミルク風呂と言うのがあるずら~!」

 

果南・鞠莉・ダイヤ・ルビィ「白黒どっちやねん!」

 

善子「ギラリン!」

 

暗黒ミルク風呂に入る善子。

 

善子「くっくっ、体に、体に染み渡る・・・このパトスが!」

 

花丸「笑いながら入ってると不気味ずら。」

 

善子「うっさい!」

 

鞠莉「もー飽きた~。」

 

果南「十分あったまったよ~。」

 

ダイヤ「五月蝿い!少しは我慢なさい!」

 

花丸「あれ?ルビィちゃんは?」

 

一方ルビィは、暗黒ミルク風呂に入ってた。

 

ルビィ「あぁああぁぁ~極楽~~。」

 

すると雨が降り始めた。

 

ルビィ「ん?」

 

 

 

 

銭湯から上がった。

 

漣「いやぁ〜良い銭湯だった〜。」

 

千幸「体中に温厚が〜。」

 

果南「折角お風呂入ったのに、雨なんてね・・・」

 

鞠莉「はい。果南。」

 

ハンカチを貸してあげる。

 

果南「ありがとう。」

 

ダイヤ「結局何だったんですの?」

 

善子「確かに何しに行ったんだか・・・」

 

漣「ただの日帰り旅行気分を満喫しただけじゃねえか。俺らもだけど。」

 

花丸「まるはご満悦ずら。」

 

ルビィ「ルビィも。」

 

ダイヤ「はぁ、彼方を立てれば此方が立たず。全く。」

 

果南「より違いがはっきりしただけかも・・・」

 

ルビィ「どうしよ、傘持って来てない・・・」

 

漣「しまった。俺も傘無え。」

 

千幸「くそ、折り畳みが無い。」

 

善子「どうするのよ。さっきの所へ戻る?」

 

果南「それはちょっとな・・・」

 

ルビィ「くしゅっ!結局何も進んでないかも・・・・」

 

漣「どうするんだ?このまま雨が止むのを待つか?」

 

花丸「近くに知り合いのお寺が、あるにはあるずらが・・・」

 

7人「え?」

 

 

 

 

 

 

知り合いのお寺に来た。

 

花丸「入って良いずら!」

 

ダイヤ「え!?こ、ここですの?」

 

鞠莉「良いの?」

 

花丸「連絡したら、「自由に使って良い」って。」

 

ダイヤ「お寺の方は、何方にいらっしゃるんですの?」

 

花丸「ここに住んでる訳じゃないから・・・居ないずら~。」

 

漣「無人か。」

 

ダイヤ「となると、ここで雨宿りして行くしか無いですわね。」

 

鞠莉「雨もまだまだ止みそうも無いしね。」

 

善子「ふっふっ・・・暗黒の力を、リトルデーモンの力を感じっ・・・」

 

花丸「仏教ずら?」

 

善子「知ってるわよ!」

 

千幸「ここでキリスト教を出すな。」

 

漣「誰も居ない寺か。面白そうだな。」

 

果南・ルビィ「っ!?」

 

 

 

 

寺にお邪魔した。大仏がある。

 

善子「で、電気は?」

 

花丸「無いずら。」

 

鞠莉「リアリー!?」

 

漣「この感じ、心霊番組でロケ行った時と同じ感じだな。」

 

鞠莉「行った事あるの!?」

 

漣「アイドルだからな。」

 

ここで雨宿りする事に。

 

千幸「しっかし、少し薄気味悪い雰囲気が漂ってるなぁ。」

 

果南「どどど、どうする?わ、私はへ、平気だけど・・・」

 

"ドォン"

 

果南「うわっ!?」

 

千幸「平気と言ってる稜から怖がってどうする。」

 

鞠莉「他にする事も無いし、曲作り?」

 

千幸「それしか無いな。」

 

ルビィ「でも、また喧嘩になっちゃったりしない・・・?」

 

果南「き、曲が必要なのが確かなんだし、兎に角やれるだけやってみようよ・・・」

 

ダイヤ「そうですわね。」

 

"ギシギシ"

 

果南「ヒャッ!」

 

漣「物音が多いな。」

 

鞠莉「意外とぱぁーっと出来るかも!」

 

花丸「だと良いずらね。」

 

千幸「果南、素直に怖いって言えよ。」

 

漣「ダイヤに抱き付いてるし。」

 

ダイヤ「歌詞は進んでるんですの?」

 

花丸「善子ちゃんがちょっと書いてるの、この前見たずら~。」

 

善子「何勝手に見てるのよ!」

 

果南「へぇ〜、やるじゃん!」

 

ルビィ「凄い!」

 

鞠莉「グレイト!」

 

善子「フッフッフ。良かろう、リトルデーモン達よ・・・だがお前達に見付けられるかな・・・このヨハネ様のアークを!ん?」

 

花丸「あったずら〜。」

 

善子「コラーーーー!!」

 

漣「もう見付かっちゃったな。」

 

ノートの中は。

 

ルビィ「これは・・・」

 

果南「う、裏離聖騎士(うらはなれせいきし)・・・?」

 

善子「裏離聖騎士団(りゅうせいきしだん)!」

 

漣「何だこの中二病ノートは・・・?」

 

ダイヤ「この黒く塗り潰されてる所は何ですの?」

 

善子「ブラックブランク!」

 

ダイヤ「読めませんわ!」

 

"ギシッ"

 

突然の足音に気付いた果南。恐る恐る見ると。

 

果南「ん?」

 

 

 

 

小さな黒い子猫が居た。

 

 

 

 

果南「何だ。お前だったのか。」

 

漣「子猫?」

 

果南「うん。」

 

漣「ちっちゃいな〜。」

 

ダイヤ「そう言えば、このブラックブランク・・・?動きますわ。」

 

ルビィ「お、お姉ちゃん!それ、虫ーーーー!」

 

ダイヤ・ルビィ「ピギャーーーーーー!!!!」

 

すると蝋燭の火が消えた。

 

8人「え?」

 

花丸「ずら?」

 

6人「きゃあああああああああ!!!!」

 

漣「お前ら落ち着け!」

 

千幸「火が消えただけだ!」

 

 

 

 

 

 

結果、バラバラになってしまった。

 

漣「二の舞になってしまったな・・・」

 

千幸「ループしちまったな・・・ってかこれはマズイぞ・・・」

 

善子「一体私達・・・どうなっちゃうの・・・?」

 

花丸「全然噛み合わないずら・・・」

 

果南「このままだと、曲なんか出来っこ無いねぇ・・・」

 

ダイヤ「そうですわね・・・」

 

鞠莉「バッド・・・」

 

ルビィ「そんなに違うのかな・・・?ルビィ達・・・」

 

空気がより一層重くなってしまった。するとその時。

 

ダイヤ・ルビィ「ピギャ!?」

 

漣「どうした!?」

 

花丸「雨漏りずら!」

 

善子「どうするの!?」

 

果南「こっちにお皿あった!」

 

鞠莉「こっちにも!えっと・・・」

 

ダイヤ「鞠莉さん、こっちにお茶碗がありましたわ!」

 

善子「こっちにもお皿頂戴!」

 

果南「OK!」

 

花丸「こっちにも欲しいずら!」

 

ルビィ「お姉ちゃん!OKOK!」

 

6人が皿や茶碗や桶を持って来て、雨漏りを防いだ。

 

漣「ん?」

 

千幸「どうした?」

 

漣「千幸、耳を澄ましてみろ。雨のリズムが聴こえるぞ。」

 

千幸「雨のリズム?」

 

雨の音を聴いてみると。

 

千幸「これは・・・」

 

ダイヤ「テンポも、音色も、大きさも。」

 

ルビィ「一つ一つ。全部違ってバラバラだけど。」

 

善子「一つ一つが重なって。」

 

鞠莉「一つ一つが調和して。」

 

果南「一つの曲になっていく。」

 

花丸「まる達もずら。」

 

6人「あははははは!」

 

遂に6人の気持ちが1つになった。

 

漣「ようやく気持ちが繋がったか。」

 

千幸「これで良い曲が出来そうだな。」

 

花丸「よぉし!今日はここで合宿ずらー!」

 

5人「えええーー!?」

 

漣「いきなりだな!?」

 

千幸「それも面白そうだ!」

 

 

 

 

 

 

翌日の十千万。屋根の上で千歌が空を眺めていた。

 

梨子「千歌ちゃーん!」

 

曜「そんな所で何してるのー?」

 

千歌「輝いてる。」

 

梨子「え?」

 

千歌「何か見えたんだ。今何を言いたいか、何を思っているのか・・・私が私に問い掛けていた、答えが・・・」

 

曜「千歌ちゃん。」

 

梨子「うふふ。」

 

するとそこに。

 

 

 

果南「千歌ーーー!!」

 

 

 

千歌「あ!皆!」

 

8人が帰って来た。

 

漣「よう千歌!待たせちまったな!」

 

千幸「色々あってな!」

 

曜「曲は出来たー?」

 

ダイヤ「バッチリですわ!」

 

6人「じゃーん!」

 

千歌「本当!?」

 

梨子「じゃあ練習しなくちゃね。」

 

曜「2曲分あるんだから頑張らないと!」

 

漣「ここから厳しく行くぞ!」

 

千幸「覚悟はあるかー!?」

 

千歌「うん!学校とラブライブに向けて!」

 

するとそこに、鞠莉のスマホに着信が来た。

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

      高海志満:阿澄佳奈
      しいたけ:麦穂あんな

      女子生徒:永沢よしこ
           鈴代紗弓
           今泉りおな
           河瀬茉希
           小泉瀬名
           中林新夏
           二ノ宮愛子
           原口祥子
           樋口桃
           米山明日美
           武田羅梨沙多胡
           杉浦しおり
           雨宮夕夏
           篠原侑
           浜崎奈々
           大本久留美
           成岡正江
           赤司よしか

次回「虹」


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shiny.16「虹」

遂に曲が完成した3年生組と1年生組。しかし鞠莉のスマホに思わぬ知らせが来た。

鞠莉「えええええええ!?」

漣「どうした鞠莉?」

鞠莉「でも!・・・」

通話相手が電話を切った。

果南「今度は何?」

ダイヤ「良い知らせでは無さそうですわね。」

千幸「鞠莉、一体どうした?」

鞠莉「実は・・・学校説明会が1週間延期になるって・・・」

漣・千幸「はぁ!?」

ルビィ「そんな!」

花丸「1週間って・・・」

善子「翌週の日曜って事?」

鞠莉「Yes・・・」

漣「だが何でこのタイミングでそれが?」

千幸「まさか、親父さんの身勝手か?」

鞠莉「いいえ、雨の影響で道路の復旧に時間が掛かるので、1週間後にした方が良いと・・・」

漣「そう言えば昨日まで雨凄く降ってたな。」

千幸「今回の要因は雨か・・・」

梨子「確かに、その考えは分かるけど・・・」

曜「でも、よりによって・・・」

すると千歌が屋根の上を歩いた。

梨子「千歌ちゃん?」

漣「おい何やってんだ?落ちるぞ?」

千歌「どうしたの皆?その分もっと良いパフォーマンスになるよう頑張れば良いじゃん!」

ダイヤ「どうやら状況が分かっていないようですわね。」

曜「問題です!ラブライブの予備予選が行われるのは?」

千幸「はい千歌!答えてみろ!」

千歌「学校説明会の次の日曜でしょ?」

梨子「ですが・・・そんな時、その説明会が1週延びると言う知らせが届きました。ラブライブ予備予選の開催日は変わりません。」

漣「その2つが開催される日は何時だ?答えてみろ。」

千歌「そんなの簡単だよ!・・・ん?うわあ!」

美渡「ちょっと!五月蝿いわよ!・・・え!?」

バランスを崩した千歌が屋根の上から落ちて来た。

千幸「千歌!」

そこに千幸が出た。千歌が落ちて、千幸が背中で千歌を受け止めた。

果南「大丈夫!?」

漣「おい千幸、大丈夫か?」

千幸「あ、ああ。大丈夫だ。」

漣「じゃあ千歌。答えをどうぞ。」

千歌「同じ日曜だ!!」

何とラブライブ予備予選と学校説明会が同日に開催される事になってしまったのだった。


放課後の体育館。地図で開催場所を見せる。

 

漣「ここがラブライブ予備予選が行われる会場だ。」

 

千歌「ここ!?」

 

善子「山の中じゃない。」

 

千幸「今回の予備予選はここでステージを作って開催される事になる。」

 

曜「それで、学校は?」

 

果南「こっちの方角だけど、バスも電車も通ってないから・・・」

 

曜「じゃあそっちに向けて、電車に乗り継いで。」

 

ダイヤ「ああぁぁ!こっちはゴチャゴチャゴチャしてきましたわーーー!!」

 

鞠莉「到底間に合いません・・・」

 

花丸「空でも飛ばなきゃ、無理ずらね。」

 

善子「フッフッフ・・・ならば・・・この堕天使の、翼で!!」

 

ルビィ「おぉ、その手があった。」

 

花丸「堕天使ヨハネの翼で大空から会場入りずら~。」

 

善子「嘘よ、嘘!常識で考えなさい!」

 

花丸「そうずら〜。」

 

ルビィ「ふぅ〜ん。」

 

善子「あんた達!わざとやってるでしょー!!」

 

ホールドで花丸とルビィを絞める。

 

ルビィ「ピギィィィィィ!!」

 

花丸「痛い痛い!ごめんごめん!」

 

千歌「そうだよ!空だよ!!」

 

 

 

 

ヘリコプターを操縦する自分を想像する。

 

千歌『じゃあ、皆!次の会場が待っているので!』

 

 

 

 

ルビィ「ヘリで移動!?」

 

花丸「未来ずら~!」

 

善子「か、格好良い・・・!」

 

ダイヤ「スーパースターですわ!」

 

曜「何で千歌ちゃんがパイロットに・・・?」

 

千歌「と言う訳で鞠莉ちゃん!」

 

鞠莉「流石千歌っち!その手がありましたー!」

 

漣「千歌!それは名案だな!」

 

千幸「その発想は無かった!」

 

鞠莉「すぐヘリを手配して・・・」

 

漣・千幸「ってバカ!」

 

千歌「ダメなの?」

 

漣「当たり前だろ!」

 

鞠莉「オフコース!パパには自力で入学希望者を100人集めると言ったのよ!今更力貸してなんて言えまセーン!」

 

千幸「それに高校生がヘリコプターの免許取得なんて不可能だ!」

 

果南「ちょっと、地図踏んでるよ。」

 

千幸「おっと、すまん。」

 

鞠莉「と・に・か・く!オールオアナッシング!だとお考え下さい!」

 

漣「はい1から考え直し!」

 

千歌「ダメかぁ・・・」

 

ルビィ「あ、空がダメだったら海は!?」

 

ダイヤ「船ですわね!」

 

果南「うちはダメだよ?日曜仕事だし。」

 

千歌「じゃあ曜ちゃんは?」

 

曜「私!?」

 

千歌「そう!曜ちゃんのお父さんの船で!」

 

 

 

 

豪華客船の想像。

 

千歌『おーーい!』

 

曜『全速前進ヨーソロー!』

 

梨子『見て~!私今、水色の風になってるの~!捕まえてね!ふふっ。』

 

 

 

 

千幸「バカ!」

 

梨子「って私のその恥ずかしい台詞は何!?」

 

善子「素敵・・・」

 

ルビィ「うゆ。」

 

花丸「未来ずら〜。」

 

千歌「でしょ?」

 

曜「そもそも、パパの船そんなんじゃないし。」

 

千歌「これもダメか。」

 

漣「当たり前だろ。」

 

ダイヤ「現実的に考えて、説明会とラブライブ予選、2つのステージを間に合わせる方法は・・・1つだけ!」

 

千歌「1つ・・・」

 

曜「あるの?」

 

ダイヤ「ええ。予備予選出場番号1番で歌った後、すぐであればバスがありますわ。それに乗れれば、ギリギリですが説明会には間に合います。」

 

千歌「本当?」

 

ダイヤ「ただし、そのバスに乗れないと次は3時間後。つまり、予備予選で歌うのは・・・1番でなければいけません。」

 

漣「完全なギリギリ勝負か。」

 

梨子「それって・・・どうやって決めるの?」

 

ルビィ「それは・・・!」

 

 

 

 

 

 

予備予選抽選会場。

 

千歌「抽選!?」

 

漣「そうだ。代表1人を決めて、くじで順番を決める。ここで運が試される。」

 

曜「責任重大だね・・・」

 

果南「誰が行く?」

 

ルビィ「ここはやっぱりリーダーが・・・」

 

千歌「そ、そう?」

 

千幸「代表は千歌に決定だな。」

 

梨子「千歌ちゃん・・・」

 

千歌「ん?」

 

見せられたのは、千歌の運勢だった。超凶だった。

 

梨子「本日の獅子座、超凶。」

 

千歌「自身無くなってきた・・・」

 

果南「じゃあ鞠莉かな?」

 

鞠莉「No。ここはやはり最初から参加していた・・・」

 

ダイヤ「曜さん?」

 

曜「私!?」

 

花丸「それが良いずら。運も良さげずら。」

 

曜「いやぁ、でも本当に良いの?」

 

アキバレポーター「それでは、抽選会スタート!!」

 

漣「遂に抽選が始まったか。」

 

善子「待って。悪魔最大のピンチは、堕天使界のレジェンドアイドル・・・このヨハネが、行きまーす!!」

 

花丸「無いずら。」

 

漣「ありえない。」

 

ダイヤ「ぶっぶーですわ。」

 

善子「どうしてよ!!」

 

千歌「だって、じゃんけんずっと負けてるし。」

 

ルビィ「この前とか突然何も無い所で躓いて、海落ちちゃうし。」

 

花丸「まる達が何時もハッピーなのは、善子ちゃんのお陰ずら。」

 

善子「ポンじゃない!善子言うな!普段は運を溜めてるのよ!見てなさい、いざと言う時の私の力を・・・」

 

果南「どうする?」

 

ダイヤ「あなたがそこまで言うのなら・・・ここで私とじゃんけんしましょう。これに勝てたら、宜しいですわよ。」

 

千幸「お、ダイヤが勝負に出たか。」

 

ダイヤ「因みに私の本日の運勢は、超吉ですわ!」

 

梨子「ダイヤさんも見てたんだ・・・」

 

漣「また新たな一面が。」

 

ダイヤ「と、兎に角宜しくて?」

 

2人が睨み合う。

 

ダイヤ「では、行きますわよ。・・・・じゃん・・・」

 

善子「けん・・・」

 

すると誰かが善子の腰をポンと叩いた。善子はパーを出して、ダイヤがグーを出した。

 

善子「か、勝った・・・!?」

 

漣「善子が勝った!?」

 

ルビィ「凄い善子ちゃん!」

 

花丸「善子ちゃんがパーで勝ったずら!」

 

善子「ってかヨハネ!それとずら丸、あんた今何かしたわよね!?」

 

花丸「知らないずら~。」

 

曜「これは、もしかしたらもしかするかも!」

 

千幸「じゃあ代表は善子に決定な。」

 

ダイヤ「分かりましたわ。あなたの力、信じましょう!さぁ引いてらっしゃい!栄光の1番を!」

 

Aqoursの抽選が始まった。

 

善子「堕天使ルシフェル・・・そして、数多のリトルデーモン達よ・・・ヨハネを含む、全魔力をここに召喚せよ!ヨハネ堕天!」

 

福引きを回す。

 

8人(1番・・・1番・・・!)

 

全員が1番が出るように祈る。福引きの速度が低下する。

 

8人「おぉぉ!」

 

1番になった。

 

8人「おぉぉ!」

 

漣・千幸「おっしゃ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし24番になってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アキバレポーター「24番!」

 

8人「がくっ!」

 

漣・千幸「何だよ!」

 

善子「不死、フェニックス!」

 

漣「上手く言ってる場合か!」

 

花丸「喜んで言ってる場合じゃないずら!」

 

 

 

 

近くのファーストフード店。千幸は外に出て、何処かへ電話している。

 

千歌「で、どうするの!!24番なんて中盤じゃん!ど真ん中じゃん!」

 

善子「仕方無い。堕天使の力がこの数字を引き寄せたのだから・・・申し訳なーい!!」

 

梨子「善子ちゃんだけが悪い訳じゃないよ。」

 

漣「そうだ。お前は悪くない。」

 

果南「でもこうなった以上、本気で考えないといけないね・・・」

 

ダイヤ「説明会か、ラブライブなのか・・・」

 

千歌「どっちかを選べって事・・・?」

 

ダイヤ「そうするしかありません。」

 

漣「難題だなぁ・・・」

 

鞠莉「そうなったら説明会ね。」

 

果南「学校を見捨てる訳には行かないもんね。」

 

梨子「それはそうだけど・・・」

 

ダイヤ「今必要なのは、入学希望者を集める事!効果的なのは、ラブライブではありませんか?」

 

曜「沢山の人に見てもらえるし・・・」

 

ルビィ「注目されるし・・・」

 

花丸「それもそうずら・・・」

 

善子「じゃあどうするのよ?」

 

果南「学校説明会に出るべきだと言う人は?」

 

誰も挙手しない。

 

果南「じゃ、ラブライブに出るべきだと思う人。」

 

これも誰も挙手しない。

 

漣「お前ら、どっちか選ばないとダメだろ?」

 

鞠莉「分かってるけど・・・」

 

花丸「決められないずら・・・」

 

千歌「そうだよ。だって、どっちも大切だもん。どっちも・・・とても・・・」

 

そこに千幸が戻って来た。

 

千幸「あれ?皆どうした?」

 

漣「いや、ラブライブか学校説明会かどっちか選べれないって。」

 

千幸「そうか・・・だが俺に秘策はある。」

 

漣「秘策?」

 

千幸「それは当日のお楽しみって事で。」

 

 

 

 

 

 

その日の夜の十千万の屋根の上。

 

漣「今日も星空が綺麗だな〜。」

 

千幸「流れ星降って来ねえかな〜?」

 

千歌「はぁ・・・何か良いアイディア出て来ないかなぁーもう!」

 

梨子「五月蝿いわよ。」

 

漣「静かにしろよ。」

 

千幸「お客さんに迷惑だろ。」

 

千歌「だって・・・」

 

梨子「気持ちは分かるけど、何時迄も悩んでる時間は無いわ。」

 

千歌「だよね・・・漣さんと千幸さんはどっちが良いと思う?」

 

漣「俺は・・・やっぱりどっちも選べれねえな。」

 

千幸「同じく。この選択肢はちょっと難題だな。」

 

千歌「そっか・・・梨子ちゃんは、どっちが良いと思う?」

 

梨子「そうね・・・ラブライブに出て輝きたい。輝いてみたいってスクールアイドル始めたけど・・・」

 

千歌「それが出来たのも、学校があったから。浦の星があったから。」

 

梨子「そうよね・・・」

 

千歌「あーあ、何で同じ日にあるんだろ・・・体が2つあればなぁ・・・」

 

漣「分身の術が使えたらな〜っとでも言いたいのか?」

 

梨子「やっぱり選べない?」

 

千歌「そりゃあね。」

 

2人がお互い手を伸ばすが、勿論届かない。

 

千歌・梨子「ふふふふふ。」

 

千幸「なぁ、俺から1つ提案があるんだ。」

 

千歌「本当!?うわっ!」

 

またバランス崩して落ちそうになるが、屋根にしがみ付いて回避した。

 

千歌「ふぅ・・・っで、何?何何?」

 

千幸「お前達は1人じゃない。お前達は9人居る。」

 

千歌「9人?」

 

千幸「その提案は明日部室で話す。」

 

 

 

 

 

 

翌日の部室。

 

果南「2つに分ける?」

 

千幸「そうだ。それぞれ5人と4人、二手に分かれて、ラブライブと説明会両方で歌う。これが俺の提案なんだが、どうだ?」

 

ルビィ「でも・・・」

 

善子「それでAqoursと言えるの?」

 

花丸「ずら・・・」

 

鞠莉「それに、5人で予選を突破出来るか分からないデース・・・」

 

千幸「皆がそう言うのは分かる。けど、これしか案が無いんだ。」

 

 

 

 

 

 

夕方の道路。

 

千歌「本当に良かったの?」

 

千幸「やはり、あの提案は無理があったのかもな・・・」

 

漣「最善の策を取るしかないかぁ・・・」

 

梨子「私達は奇跡は起こせないもの。この前のラブライブの予選の時も、学校の統廃合の時も・・・」

 

漣「そうだなぁ・・・奇跡は稀にしか起きないもんな・・・」

 

梨子「だから、その中で一番良いと思える方法で精一杯頑張る!それが私達じゃないかって、思う・・・」

 

千歌「そうだね。・・・ん?」

 

曜「ん?」

 

近くにみかんの木があった。

 

曜「みかん?」

 

漣「ここにもみかんがあるとは。」

 

梨子「もうこんなに実ってるんだ。」

 

曜「そりゃあ、内浦のみかんは美味しくて、有名だもんね。」

 

千歌「みかん!みかんだよ!!」

 

曜「千歌ちゃん?」

 

千幸「みかんがどうかしたのか?」

 

千歌「みっかーーん!」

 

 

 

 

 

 

EXTRA・Aqours「ラブライブ!EXTRAサンシャイン!」

 

 

 

 

 

 

そして学校説明会の日が来た。

 

いつき「宜しくお願いしまーす!」

 

よしみ「我が校のスクールアイドルAqoursのライブもありまーす!」

 

むつ・いつき・よしみ「宜しくお願いしまーす!」

 

 

 

 

 

 

そしてラブライブ予備予選開催場。

 

志満「千歌ちゃん達は?」

 

美渡「結局、全員で歌うのは無理だって事になったみたいだよ。学校説明会で、浦の星の子達も居ないし・・・今回は厳しいかもね・・・」

 

志満「その分私達が応援しなきゃ。ね!」

 

美渡「あはは・・・」

 

 

 

 

ステージ裏。

 

漣「皆、今前半が終わったぞ。」

 

曜「いよいよだね。」

 

出場メンバーは、千歌と梨子と曜とルビィの4人。

 

ルビィ「・・・・・」

 

曜「大丈夫!花丸ちゃんも言ってたよ!練習通りにやれば、問題ないずら!」

 

漣「そうだ。練習通りに行けば大丈夫だ。」

 

曜「それに、今回のルビィちゃんが作った衣装、凄く可愛い!」

 

ダイヤ「お待たせしましたわ・・・」

 

ルビィ「わぁー!」

 

千歌「ダイヤさん!綺麗ー!」

 

漣「お姫様誕生だな。」

 

そしてダイヤも予備予選に出場する。

 

曜「凄く似合ってる!」

 

ダイヤ「そ、そうですか?」

 

漣「何意地張ってるんだよ。素直に喜べよ。」

 

ルビィ「ルビィ、ずっとずっと思ってたんだ。お姉ちゃん、絶対似合うのにって・・・」

 

ダイヤ「ルビィ・・・」

 

ルビィを優しく抱擁する。

 

梨子「良い妹さんですね。ダイヤさん。」

 

漣「良かったな。」

 

ルビィ「そんな・・・」

 

ダイヤ「勿論。自慢の妹ですわ。さぁ、行きますわよ!」

 

千歌「次のステージに向けて!」

 

漣「全力を出して行って来い!」

 

 

 

 

ステージ。

 

司会者『エントリーナンバー24!Aqoursの皆さんでーす!』

 

Aqoursの5人がステージに立った。

 

志満「皆ー!」

 

美渡「頑張ってー!」

 

しかし観客達からの拍手は少なかった。5人が暗くなってしまった。するとそこに。

 

 

 

 

 

 

鞠莉「勘違いしないように!」

 

 

 

 

 

 

何と他の4人がステージに立った。

 

果南「やっぱり、私達は1つじゃなきゃね!」

 

千歌「皆・・・」

 

 

 

 

ステージ裏。

 

漣「おい千幸、これどう言う事だ?」

 

千幸「あの子達が申し出たんだ。先にラブライブ予備予選に出場したいって。それで俺は、レンタルした車であの子達をここに送ったんだ。」

 

漣「まさかこの前言った秘策って・・・」

 

千幸「俺がレンタルした車だ。」

 

漣「・・・フッ。やはりAqoursは9人でないと締まらないな。」

 

 

 

 

ステージ。

 

善子「ほらほら、さっさと始めるわよ。」

 

花丸「ルビィちゃん、この衣装素敵ずら!」

 

果南「さぁ、やるよ!」

 

千歌「・・・うん!」

 

 

 

 

 

 

『MY舞☆TONIGHT』

 

ダイヤ・ルビィ「踊れ 踊れ 熱くなるため ひとは 生まれたはずさ♪」

 

 

ダイヤ・ルビィ・花丸「いま 小さく 燃えてる♪」

 

鞠莉・果南・善子「まだ小さな 焔が♪」

 

Aqours「ひとつになれば♪」

 

ダイヤ「奇跡が 生まれ♪」

 

千歌・梨子・曜「この世界は いつも あきらめない こころに♪」

 

ルビィ「答えじゃなく♪」

 

ダイヤ・ルビィ・花丸「道を 探す♪」

 

鞠莉・果南・善子「手掛かりを♪」

 

千歌・梨子・曜「くれるから♪」

 

Aqours「最後まで強気で行こう 踊れ 踊れ 熱くなるため 人は 生まれてきたの? 踊れ 踊れ きっとそうだよ だから 夢見て踊ろう MY舞☆TONIGHT (DANCING TONIGHT) 最高の MY舞☆TONIGHT (DANCING TONIGHT) 今日にしよう!♪」

 

 

 

 

パフォーマンスが終わると、観客達から盛大な拍手が巻き上がった。

 

千歌「さぁ行くよ!」

 

梨子「ここからが勝負よ!」

 

ダイヤ「どう言う事ですの!?」

 

 

 

 

 

 

着替え終えて外に出た。

 

漣「お!皆こっちだ!」

 

外では、バイクに跨ってる漣と、ワゴン車に乗ってる千幸が待っていた。

 

梨子「皆急いでー!」

 

ルビィ「もっ、もしかして!」

 

善子「学校説明会に!?」

 

果南「間に合わせるつもり!?」

 

千幸「その為に俺達が居る!良いから早く乗れ!」

 

9人がワゴン車に乗った。

 

千幸「漣!準備OKだ!」

 

漣「よっしゃ!行くぜ!」

 

アクセルグリップを捻って浦の星女学院へ向かう。

 

千幸「皆、突っ走るぞ!」

 

アクセルを踏んで浦の星女学院へ目指す。

 

 

 

 

ワゴン車内。

 

千幸「皆これ、志満さんからの差し入れのみかんだ。」

 

みかんを皆に配った。

 

千歌「ありがと〜!」

 

千幸「いやぁ〜俺とした事が、車の免許を持ってた事を忘れてたぜ。」

 

曜「え?忘れてたの?」

 

千幸「それと、予備予選お疲れさん。良いパフォーマンスだったぜ。」

 

花丸「間に合うずら?」

 

千幸「アイドル兼顧問を舐めたらあかんぜよ?」

 

すると小雨が降り始めた。

 

千幸「雨か?」

 

 

 

 

ボンネビルT120。

 

漣「くそ、こんな時に雨かよ。けどこのまま一気に行くぜ!Aqoursのライブに間に合わせる為に!」

 

 

 

 

 

 

そして浦の星女学院に到着した。

 

 

 

 

ステージ裏。

 

千幸「時間がたっぷりあるな。いやぁ〜俺達のお陰で間に合ったな。」

 

漣「何自慢気に言ってんだよお前。」

 

千歌「漣さん、千幸さん、ありがとう!」

 

漣「ああ。よし皆!ここでのライブを盛り上げて来い!」

 

千幸「お前達の全力をぶつけて来い!そして、奇跡を起こして来い!あの虹のようにな!」

 

空を見ると、綺麗な虹が架かってた。

 

Aqours「うん!」

 

 

 

 

 

 

『君の心は輝いてるかい?』

 

Aqours「今・・・みらい、変えてみたくなったよ!だって僕たちは まだ夢に気づいたばかり♪」

 

 

 

Aqours「きっかけはなんでもいいから いっしょにときめきを探そうよ(わっしょい!ときめきオーライ) 本当に望むことなら かなうんだと証明してみるんだ ちっぽけな自分がどこへ飛び出せるかな わからない わからないままで (なんとかなるさと)♪」

 

千歌・梨子「Ah! はじめよう♪」

 

Aqours「君のこころは輝いてるかい?胸に聞いたら“Yes!!”と答えるさ この出会いがみんなを変えるかな 今日も太陽は照らしてる 僕らの夢(Oh yes, Doki-Doki Sunshine) めざめたんだよ (Oh yes, Doki-Doki Sunshine)♪」

 

 

 

Aqours「今・・・みらい、変わりはじめたかも!そうだ僕たちは まだ夢に気づいたばかり♪」

 

 

 

 

 

 

Aqoursのライブが終わり、観客達から盛大は拍手が巻き上がった。

 

漣「皆、良く頑張った。」

 

千幸「また最高のパフォーマンスだったぜ。」

 

千歌「どっちにするかなんて選べないし、どっちも叶えたいんだよ!だから行くよ!」

 

無数のシャボン玉が空に舞った。

 

Aqours「わあぁぁーー!!」

 

漣・千幸「おおぉーー!!」

 

千歌「諦めず心が、輝く方へ!」

 

こうしてAqoursのライブは無事に終了した。

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

      高海志満:阿澄佳奈
      高海美渡:伊藤かな恵
       よしみ:松田利冴
       いつき:金元寿子
        むつ:芹澤優
      しいたけ:麦穂あんな
  アキバレポーター:高森奈津美

      女子生徒:永沢よしこ
           鈴代紗弓
           今泉りおな
           河瀬茉希
           小泉瀬名
           中林新夏
           二ノ宮愛子
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次回「ダイヤさんと呼ばないで」


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shiny.17「ダイヤさんと呼ばないで」

気持ちの良いある朝。梨子が外の空気を吸ってると。

千歌「おはっよー!先行ってるねー!」

制服を着た千歌が漣のボンネビルT120に乗っていた。トライグライドウルトラに乗ってる千幸も一緒だった。

梨子「早いのね!?」

千幸「おい千歌、行くぞ。」

千歌「うん!おはようしいたけ!美渡姉も志満姉も行って来まーす!」

漣「じゃあ美渡さん志満さん行って来ます。」

エンジンを噴かして、浦の星女学院へ向かう。

美渡「早・・・」

しいたけ「ワン!」

志満「今日は雨かしら?」






放課後の浦の星女学院。雨が降ってる。千歌が雑巾で部室の窓を拭いてる。

ダイヤ「随分機嫌良いですわね。」

善子「こんな時に・・・」

漣「でもまさか俺達より先に起きるなんて珍しいな。」

梨子「もしかして忘れてるのかも・・・?」

曜「その可能性が高い気がする・・・」

鞠莉「リアリー?」

千幸「曜、試してみろ。」

曜「うん。千歌ちゃん。」

千歌「ん?」

曜「今日、何の日か覚えてる?」

千歌「ん・・・ラブライブの予備予選の結果が出る日でしょ?」

8人「おぉ!」

花丸「覚えていたずら!」

漣「お前ら千歌をバカにし過ぎじゃね?」

ルビィ「緊張しないの?」

千歌「全然!だって、あんなに上手く行って、あんなに素敵な歌を歌えたんだもん!絶対突破してる!昨日、聖良さんにも言われたんだよ。」




昨日の夜。スカイプで聖良と通話していた。

聖良『私が見る限り、恐らくトップ通過ね。』

千歌『本当ですか!?』




現在。

千歌「って。」

梨子「・・・本当?」

ルビィ「何時の間にそんな仲良しさんに・・・?」

漣「聖良ともう仲良くなりやがって・・・」

千幸「コミュ力半端無え・・・」

するとノートパソコンにメールが受信された。

ルビィ「来たー!」

ラブライブ予備予選の結果が来た。

8人「ごくり・・・」

漣「結果が来たか・・・」

千幸「うわぁ〜俺達までも緊張する・・・」

花丸「緊張するずら・・・」

ルビィ「い、行きます!」

予備予選の結果を見る。そこには。






Aqoursの名前があった。






8人「おぉ〜!」

漣・千幸「おお!」

梨子「もしかしてこれ、トップって事!?」

千歌「ね!」

花丸「やったずら~!」

果南「うむ!良きに計らえ!」

漣・千幸「よっしゃ!」

拳をぶつけ合う2人。

善子「鞠莉!」

鞠莉「オーイエス!」

その中でダイヤが何故か戸惑っていた。

千歌「ダイヤさんも!」

ダイヤ「え?あっ、はぁ・・・」

気乗りしないまま、千歌とハイタッチした。


無事に予備予選を突破出来たAqoursだが、千歌がガッカリしていた。

 

千歌「とは言ったものの・・・」

 

曜「また!?」

 

梨子「今度は何!?」

 

千歌「ほら、説明会とラブライブと2つもあったでしょ?だからお金が・・・」

 

果南「この前千円ずつ入れたのに・・・」

 

ルビィ「もう無くなっちゃったの?」

 

漣「足りない分は俺達が出してあげただろ?」

 

花丸「このままだと、予算が無くなって・・・仮に決勝に進出しても・・・」

 

 

 

 

千歌『東京に向けて、出航だー!』

 

8人『おー!!』

 

 

 

花丸「なんて事態ずら・・・」

 

善子「沈むわい!」

 

千幸「何でスワンボート!?何で俺達は水上オートバイ!?」

 

梨子「幾ら残ってるの・・・?」

 

貯金箱の中から5円玉が出た。鞠莉がキャッチした。

 

鞠莉「わぁ~、綺麗なコインデ〜ス!」

 

千幸「5円かよ!」

 

果南「ご縁がありますように!」

 

漣「上手い事言ってる場合か!」

 

その中で、ダイヤは寂しそうにボーッとしていた。

 

千歌「どうしたんです?」

 

ダイヤ「え・・・いえ、果南さんも鞠莉さんも、随分皆さんと打ち解けたと思いまして・・・」

 

花丸「果南ちゃんは、どう思うずらー?」

 

果南「そうだねぇ・・・」

 

ダイヤ「果南・・・ちゃん・・・?」

 

 

 

 

 

 

神社で神頼みする事に。

 

梨子「って、いきなり神頼み?」

 

ルビィ「お願い聞いてくれるかな・・・?」

 

千歌「何卒5円を5倍、10倍、いや、100倍に!!」

 

曜「100倍は500円だよ?」

 

漣「100倍にしても予算足りねえだろ?」

 

善子「く・・・何、この霊圧は・・・!?」

 

花丸「何も無いずらよ〜?」

 

千幸「呑気に顔出パネルやってる場合か?」

 

梨子「と言うか、神頼みする位なら・・・」

 

7人「鞠莉ちゃん!」

 

鞠莉「小原家の力は借りられませーん!」

 

千歌「ですよねー・・・」

 

ダイヤ「鞠莉・・・ちゃん・・・!?」

 

漣(どうする?また予算出してやるか?)

 

千幸(いや、もう少し様子を見てから出そうか。)

 

 

 

 

ボートに乗った。

 

千歌「鞠莉ちゃん!じゃあねー!」

 

花丸「果南ちゃん!明日本持って行くずらー!」

 

果南「うむ!」

 

ルビィ「お姉ちゃんも早くー!」

 

ダイヤ「・・・っ!」

 

1頭のイルカがダイヤの方をジッと見ていた。

 

鞠莉「っで、何のトークですか?」

 

ダイヤ「いえ、大した事無いのですが、その・・・2人共・・・急に仲良くなりましたわね・・・」

 

果南「仲良く?」

 

鞠莉「私と、果南が?」

 

手を繋ぎ合わせて、息ぴったりに顔をダイヤに向けた。

 

ダイヤ「違いますわ!1年生や2年生達と漣さんと千幸さんとです!」

 

果南「え?もしかしてダイヤ、妬いてるの?」

 

ダイヤ「ま、まさか!生徒会長としてちゃんと規律を守らねば、皆に示しが付きませんわ!」

 

果南「まーた、そういう堅い事言うー。」

 

鞠莉「ベリィハードねぇ。」

 

ダイヤ「ただ・・・」

 

果南。鞠莉「ただ?」

 

 

 

ダイヤ「ただ・・・何でもありませんわ!ただ鞠莉さん達も上級生である事の自覚を無くさないように!」

 

そう言ってボートの方へ歩いた。

 

果南「どう思う?」

 

鞠莉「スメルプンプン、嫉妬ファイア~!しばらくすれば、尻尾見せるでしょ。ダイヤは自分の事になると、へっぽこぴーだから。」

 

果南「へっぽこぴー?」

 

 

 

 

ボート内では、ダイヤを除いた7人が楽しく会話していた。

 

ダイヤ「はぁ・・・鞠莉ちゃん、果南ちゃん・・・か・・・」

 

 

 

 

 

 

数日後の沼津市。

 

千歌「バイト!?」

 

梨子「しょうがないわよ・・・」

 

漣「バイトするんだったら俺達が予算出そうか?」

 

千幸「勿論賄い形式で。」

 

梨子「いえ、何時もお2人に任せる訳には・・・」

 

影から覗いてたダイヤが5人の方に近付く。

 

ダイヤ「あら?今度は何ですの?」

 

モジモジしながら話す。

 

曜「あ、はい。」

 

千歌「お腹痛いんですか?」

 

漣「腹痛なら病院へ送ろうか?」

 

ダイヤ「違いますわ!!・・・い、いえ、何か見てらしたような・・・」

 

曜「はい!内浦でバイト探してて!コンビニか新聞配達かな〜って。」

 

ダイヤ「なら、沼津の方が良いかもしれませんわね!」

 

千歌「沼津でか〜。」

 

曜「だったら色々あるよ!カフェとか!」

 

漣「花屋もあるぞ。」

 

千幸「モデルとかもあるぞ。運が良かったら芸能界からスカウトされるかもな。」

 

漣「まぁ変わった場所に限るけどな。」

 

千歌「おぉー!なんか楽しそうー!バイトは沼津に決定~!」

 

するとダイヤが5人の前に立った。

 

ダイヤ「ブッブ~ですわ!!安直過ぎですわ!バイトはそう簡単ではありません!」

 

千幸「あんたブッブー好きだなぁ・・・」

 

ダイヤ「大抵土日含む週4日からのシフトですので、9人揃って練習って言うのも難しくなります!だいたい何でも簡単に決め過ぎてはいけません!ちゃんとなさい!」

 

冷たい風が吹いた。

 

ダイヤ「・・・あ。」

 

漣「ダイヤは堅いな。」

 

千幸「ダイヤだけに?」

 

ダイヤ「・・・・・」

 

梨子「確かに、ダイヤさんの言う通りね。」

 

千歌「流石ダイヤさん!」

 

曜「でもじゃあどうするの?」

 

千歌「何かあります?ダイヤさん?」

 

ダイヤ「え、えっと・・・」

 

 

 

 

後日。中央公園の沼津フリーマーケット。

 

果南「フリマかぁ~。」

 

ダイヤ「これならあまり時間も取られず、お金も集まりますわ!」

 

ルビィ「凄い、お姉ちゃん!」

 

花丸「ダイヤさんは、こんな事も思い付くずらね!」

 

曜「流石ダイヤさん!」

 

ダイヤ「そ、それ程でも・・・ありますわ。」

 

漣・千幸「あるんかい。」

 

善子「あなたにこの堕天使の羽を授けましょう。」

 

ダイヤ「光栄ですわ〜。(よし!これで打ち解けて、信頼を得られれば・・・)」

 

 

 

 

 

 

千歌『一緒に帰ろ?ダイヤちゃん!』

 

花丸『これ、読むずら!ダイヤちゃん!』

 

曜『はい。この前の写真だよ?ダイヤちゃん!』

 

 

 

 

 

 

ダイヤ「デュフフフフ・・・」

 

そんな妄想をしながら不気味に笑い始めたダイヤ。

 

果南「だ、ダイヤ・・・?」

 

漣「お前、突然どうした?霊に取り憑かれたか?」

 

千歌「お待たせー!」

 

梨子「千歌ちゃん・・・」

 

ルビィ「その格好・・・」

 

漣「何でみかんの着ぐるみ?」

 

千歌「美渡姉の会社で使わなくなったからって。どう?」

 

ダイヤ「使用目的が謎過ぎますわ・・・」

 

千幸「花陽を思い出す・・・」

 

漣「あぁ、海未が提案した部活系スクールアイドルμ`sの時にやってたな・・・」

 

女の子「みかんのお姉ちゃん!」

 

そこに女の子が居た。

 

千歌「あ!みかんだよ?冬にはみかん!行け!ビタミンCパワー!」

 

女の子「これ、幾らですか?」

 

ぬいぐるみを持って幾らかと問い掛けた。

 

千歌「え・・・どうしようかな・・・」

 

女の子「でも、これしか無いけど・・・」

 

ポケットから5円玉を出した。

 

千歌「えっと・・・・・・・」

 

 

 

 

女の子「ありがとー!」

 

千歌「毎度ありー!」

 

5円玉で売ったのだった。

 

曜「やった!倍だよ!」

 

千幸「2倍になったな!」

 

ルビィ「弁天様のお陰だね!」

 

千歌「だねー!」

 

ダイヤ「何を言ってくれてるんですの!」

 

ルビィ「え?」

 

漣「ダイヤ?どうした?」

 

ダイヤ「ちゃんとなさい!Aqoursの活動資金を集める為にここに来てるのでしょ?まずは心を鬼にして、しっかり稼ぎませんと!」

 

千歌「だって〜・・・」

 

漣「ダイヤ、もう鬼と化してる・・・」

 

女性客「すみませーん。」

 

千幸「あ、いらっしゃいませ〜。」

 

女性客「これ1000円で良いかしら?」

 

千幸「1000円ですか?それじゃあ・・・」

 

するとダイヤが割って入った。

 

千幸「うお!?」

 

ダイヤ「いらっしゃいませ!!残念ですが、原価的にそれ以下はぶっぶーですわ!」

 

女性客「で、でも・・・」

 

千幸「おいダイヤ落ち着けよ。」

 

ダイヤ「はっきりと言っておきますが、新品ではございませんが未使用品!出品にあたっては1つ1つ丁寧にクリーニングを施した自慢の一品!それをこのお値段!!既に価格破壊となっておりますわ!!」

 

また冷たい風が吹いた。

 

果南「お客さん指差しちゃダメだよ・・・」

 

千幸「えっと・・・1000円ですね?」

 

女性客「あ、はい。」

 

千幸「毎度ありがとうございます。」

 

 

 

 

 

 

夕方。

 

花丸「アヒルボート決定ずら・・・」

 

ルビィ「ピギッ!?」

 

曜「それにしても・・・」

 

梨子「何者にも屈しない迫力だったわよね・・・」

 

千歌「流石ダイヤさん!」

 

曜「だよね・・・」

 

ダイヤ「は、はは・・・」

 

項垂れてるダイヤ。

 

千幸「ってかもうフリーマーケットは止めた方が良いと思うぞ?」

 

漣「俺も千幸に賛同だ。ダイヤがフリーマーケットに参加したら偉い事になるからな。」

 

果南「それに引き換え、鞠莉はそんなの持って来るし・・・」

 

美渡「これ売る気だったの・・・?」

 

小原家の銅像を持って来ていた。

 

漣「銅像なんて売れる訳無えだろ・・・万か億になりそうだぞ・・・」

 

鞠莉「それ言ったら、善子も売り上げナッシングでーす!」

 

すると風が吹いて、無数の堕天使の羽が空高く舞い上がった。

 

善子「ふっふっふ・・・丸で傷付いた私の心を癒してくれているかのよう・・・美しい!」

 

美渡「バカな事言ってないで急いで拾いな!」

 

千幸「ダンボールに入れたんならちゃんと蓋しろよ!」

 

全員が堕天使の羽を拾い始める。ダイヤはまだ項垂れていた。

 

千幸「そう言えば、ダイヤの奴どうしたんだ?」

 

漣「あんなに元気だったのに、ここ最近項垂れてるな。」

 

千歌「果南ちゃん。ダイヤさん、何かあった?」

 

果南「どうして?」

 

千歌「何と無く・・・」

 

果南「千歌はそう言う所、不思議と鼻が効くよね。」

 

千歌「それ褒めてる!?」

 

果南「褒めてるよ。心配しないで?私と鞠莉が、ちゃんとやっておくから!」

 

漣「果南は何か知ってるのか?」

 

果南「う〜ん・・・どうかな〜?」

 

 

 

 

大手町のバス停。

 

ルビィ「じゃあ先行ってるね。」

 

ダイヤ「気を付けるのですよ。」

 

ルビィが先に帰って行った。

 

ダイヤ「・・・っで、話って何です?明日じゃダメなんですか?」

 

果南「やっぱりダイヤ、何か隠してるでしょー?」

 

鞠莉「下級生とレンとカズユキと仲良くなりたいなら、素直に言えば良いのにー。」

 

ダイヤ「違いますわ!私は別に・・・」

 

そう言いながら黒子をかく。

 

果南「どう?」

 

鞠莉「ブラックデース!」

 

ダイヤ「え?」

 

果南「ダイヤは誤魔化す時、必ず黒子の所をかくんだよ!」

 

 

 

 

幼いダイヤ『な、何でも無いですわ!』

 

 

 

 

鞠莉「もう逃げられないよ〜?」

 

果南「さぁ、話すが良い!」

 

ダイヤ「・・・いえ、私は・・・ただ・・・」

 

果南・鞠莉「ただ?」

 

ダイヤ「ただ・・・笑いませんか・・・?」

 

果南「笑う?」

 

鞠莉「そんな事する訳ありませーん!」

 

ダイヤ「でも・・・」

 

果南「あぁもお!」

 

鞠莉「何年の付き合いだと思ってるの!?」

 

ダイヤ「じゃあ、言いますけど・・・」

 

2人の耳元に本音を言った。

 

果南・鞠莉「ぷっ・・・あはははははは!!」

 

 

 

 

 

 

EXTRA・Aqours「ラブライブ!EXTRAサンシャイン!!」

 

 

 

 

 

 

数日後。

 

果南「それにしてもダイヤが・・・」

 

鞠莉「「ダイヤちゃん」て呼ばれたいなんて・・・」

 

黒澤ダイヤは、皆からダイヤちゃんと呼ばれたいのだった。それを聞いた果南と鞠莉は笑い堪え中。

 

ダイヤ「だから別に呼ばれたい訳ではありませんとあれ程言ったでしょう?ただ私だけ違うのは・・・」

 

果南「そんなにどうだって良いじゃん。」

 

ダイヤ「良くありませんわ!こんな形でメンバー間に距離があるのは、今後の為にも良く無く無く無いと言うか・・・」

 

鞠莉「羨ましいんだー?」

 

ダイヤ「ち・が・い・ま・す・わ!」

 

怒ったダイヤが鞠莉の頬を引っ張る。

 

ダイヤ「それより、どうしてこんな所に呼び出したのですか?」

 

果南「そっか。ダイヤはまだ聞いてないんだっけ?」

 

鞠莉「曜からの連絡で、イベントあるから今日1日だけでもバイト手伝って欲しいって話で・・・」

 

ダイヤ「何処でですの?」

 

 

 

 

ある場所を紹介した。

 

果南「ここ!」

 

ダイヤ「ここ?」

 

伊豆・三津シーパラダイス。

 

果南「皆で一緒に一日アルバイトだからさ。」

 

鞠莉「距離縮めて、「ダイヤちゃん」って呼ばれるチャンスだよ?」

 

ダイヤ「ダイヤ・・・ちゃん!」

 

果南と鞠莉がニヤニヤしてる。

 

ダイヤ「・・・べ、別に、そんなの求めている訳ではありませんから・・・」

 

鞠莉「完全に?」

 

果南「本音が顔に出ているけどね。」

 

 

 

 

伊豆三津シーパラダイスのイルカショー会場。イルカが高くジャンプした。

 

ルビィ「イルカしゃんしゅごい・・・」

 

漣「今日のイベントに保育園の園児達まで来るとはな。」

 

千幸「子供達を楽しませてあげようぜ!勿論来てくれてるお客さん達にも楽しませてあげようぜ!」

 

漣「そうだな。」

 

曜「えっと、じゃあ仕事良い?」

 

千歌「ん?曜ちゃん?何処ー?」

 

曜「ここだよーん!」

 

千歌「うわっ!何時の間に?」

 

漣「うちっちーに入ってるのか。」

 

曜「取り敢えず、3人ずつに分かれて?」

 

千歌・梨子・ルビィ「おおー!」

 

 

 

 

ダイヤ「随分曜さん詳しいのですね?」

 

果南「前にバイトした事があるんだってさ。さぁ、私達と居ても距離は縮まないよ?」

 

鞠莉「ほら、早く来る!」

 

ダイヤ「わ、分かりましたわ。」

 

 

 

 

レストラン。千歌・ダイヤ・花丸グループ。千幸も一緒だった。

 

千歌「きつねうどん!お待たせしましたー!」

 

女性客「ありがとう。」

 

 

 

千歌「うどんもう一丁!」

 

千幸「うどん畏まり!」

 

花丸「まる、麺類苦手ずら・・・」

 

千幸「花丸は麺類苦手なんだ。初めて知った。」

 

ダイヤ「ほら!のんびりしてる暇はありませんわよ!・・・っ!」

 

 

 

鞠莉『この前も言ったよ?ダイヤは堅過ぎ。』

 

果南『まずは、話しやすい話題を振って・・・』

 

 

 

ダイヤ「(話しやすく・・・)ち、千歌さん?き、今日は良い天気ですわね・・・」

 

千歌「は、はぁ・・・」

 

ダイヤ「花丸さん、うどんは嫌い?」

 

花丸「ぇ・・・?」

 

ダイヤ「千幸さん、料理が上手ですわね・・・」

 

千幸「え?まぁそうだけど・・・」

 

 

 

千歌「何?何かあった?」

 

千幸「あったな・・・」

 

花丸「あったずら・・・分からないずら・・・けど多分あれは・・・」

 

ダイヤがこっちに向いた。苦笑いしてる。

 

千歌・花丸「すっごい怒ってるずら~!」

 

千幸「よし出来た!うどんお待たせしました!」

 

 

 

 

その後千幸とダイヤは、イルカショーの会場の清掃の手伝いをする。デッキブラシで清掃する。

 

千幸「ゴシゴシしてピカピカにしてやるからな〜。」

 

ダイヤ「あれが怒っているように見えるなんて・・・上手く行かないものですねぇ・・・」

 

梨子「ダイヤさん!千幸さん!」

 

千幸「よう梨子!ルビィ!」

 

ルビィ「売店の方はもう良いの?お姉ちゃん。」

 

ダイヤ「あぁ、お昼過ぎて少し人が減ったので、此方の手伝いに来たのですわ。ん?それは何ですの?」

 

梨子「アシカちゃんのご飯です。」

 

バケツにアシカのご飯の魚が入ってる。

 

千幸「おぉ!生きの良い魚だな。」

 

ルビィ「それと、トレーナーさんに調教用の笛も借りたんだ。」

 

ダイヤ「良かったですわね。」

 

すると1頭のアシカがプールから上がって来た。

 

ダイヤ「あら、アシカさん。」

 

千幸「どうした?腹減ったのか?」

 

”ウオオオオ”

 

するとアシカが吠えた。

 

梨子・ルビィ「ひっ!?」

 

ダイヤ「ご飯が欲しいって言っているのですわ。」

 

千幸「ほら、ご飯あげてやれ。」

 

ルビィ「でも、アシカさんって近くで見ると・・・」

 

梨子「思ったよりも、大きいのね・・・それに・・・犬っぽい・・・」

 

”ウオオオオ”

 

アシカがまた吠えた。

 

梨子・ルビィ「きゃああああ!!」

 

2人がアシカから逃げ、アシカが逃げる2人を追う。

 

梨子「高い所に!高い所に!」

 

千幸「おい2人共落ち着け!」

 

ダイヤ「いけませんわ!千幸さん!」

 

千幸「ああ!」

 

ダイヤが笛を拾った。

 

千幸「おい梨子!ご飯借りるぞ!」

 

ご飯が入ったバケツを持って降りる。

 

”ピッ!”

 

ダイヤ「静かに!プールにお戻りなさい!」

 

千幸「ほら!ご飯だ!」

 

ご飯の魚を投げると、アシカが口でキャッチして食べた。

 

”ピッ!”

 

再び笛を吹くと、アシカが素直にプールに戻って行った。

 

梨子「凄い・・・千幸さん・・・」

 

ルビィ「流石お姉ちゃん・・・」

 

千幸「お前ら、パニックになるのは分かるが落ち着けよ。ってか梨子、ご飯持って逃げるなよ。だからアシカから追われるんだ。」

 

梨子「ごめんなさい・・・」

 

ダイヤ「・・・て、ダメですわ。こんな風にしてたら、また堅いと思われて・・・」

 

 

 

 

その後ダイヤは、皇帝ペンギンを洗ってる果南と鞠莉の元へ行った。

 

鞠莉「上手く行かない?」

 

果南「まぁそうなるとは思ったけどね。」

 

ダイヤ「どうしてですの・・・?」

 

果南「大体ダイヤは、自分から近付こうとしないからね。」

 

鞠莉「小学校の頃も何時も私達とべったりだったしね。」

 

ダイヤ「そ、そんな事・・・」

 

果南「自分から行かなきゃ始まらないよ?」

 

ダイヤ「そう言われましても・・・どうすれば・・・」

 

鞠莉「簡単でしょ?まず!」

 

 

 

 

その後漣と曜と善子が居る場所へ行った。曜は園児達に風船を渡してる。善子は園児達に好かれてる。漣は園児2人を両肩に乗せて歩き回ってる。

 

ダイヤ「曜・・・ちゃん・・・」

 

曜「ん?ダイヤさん、何か言いました?」

 

ダイヤ「いえ・・・その・・・」

 

曜「ダイヤさんも配ります?」

 

ダイヤ「ありがとう、曜ちゃん・・・」

 

すると曜がフリーズした。

 

ダイヤ「善子ちゃんも、おアルバイト一緒に頑張りましょう~!」

 

スキップしてる。

 

善子「ヨハネよ・・・」

 

曜「そこ!?」

 

善子「違った!?」

 

漣「どうしたお前ら?急にフリーズしたてたが。」

 

曜「いや、今ダイヤさんが、私達の事をちゃんって・・・」

 

漣「ちゃん?」

 

善子「でも、今の背筋に冷たい物が走る違和感・・・」

 

曜「分かる・・・」

 

善子「天界からの使者によってもう1つの世界が現出したかのような・・・」

 

曜「それは分からない・・・」

 

漣「何言ってんのか分かんねえ・・・」

 

 

 

 

一方レストランの厨房では。

 

花丸「ダイヤさん怒ってたずらね~・・・」

 

千歌「だね~・・・てか泡多くない?」

 

花丸「早く綺麗になるように洗剤全部入れたずら~。」

 

千歌「賢ーい!」

 

花丸「ずら〜!」

 

千幸「何処が賢いんだよ!」

 

千歌・花丸「わぁ!千幸さん!」

 

千幸「泡溢れ過ぎだろ!掃除するのに時間掛かるだろ!」

 

花丸「ずら〜。」

 

すると花丸の手が滑って、持ってた丼が飛んで行った。

 

千幸・千歌・花丸「あ!」

 

その丼は、タイミング良く来たダイヤの頭の上にピンポイントに被った。

 

ダイヤ「3人共、お気を付けなさい。」

 

千歌・花丸「はーい・・・」

 

千幸「泡が多い!掃除だ掃除!」

 

 

 

 

彼女達はルビィに聞いてみる事に。

 

ルビィ「お姉ちゃんが変?」

 

花丸「何か凄い怒っていたような・・・

 

梨子「悩んでいたような・・・」

 

千幸「何かあったような・・・」

 

漣「ダイヤが悩み事かぁ・・・」

 

千歌「やっぱり何かあったんだよ。」

 

善子「甘いわね。あれは、闇に染まりし者の微笑み・・・」

 

漣・千幸「中二病発言来た。」

 

曜「まぁ、どうかは分からないけどね。」

 

 

 

 

その光景を果南と鞠莉が覗いてた。

 

果南「どうする・・・?」

 

鞠莉「これ以上混乱させてもしょうがないんじゃない・・・?」

 

 

 

 

2人は彼らにダイヤが言った本音を行った。

 

千歌「ダイヤ・・・ちゃん!?」

 

果南「うん。皆ともう少し距離を近付けたいって事なんだと思うけど・・・」

 

ルビィ「それで・・・」

 

花丸「じゃあ、あの笑顔は怒ってる訳じゃなかったずら?」

 

漣「まさかちゃん付けで呼ばれたいとは・・・」

 

梨子「でも可愛い所あるんですね、ダイヤさん。」

 

曜「言ってくれれば良いのに。」

 

千幸「そうそう。素直に言ってくれればそれで良いのに。」

 

果南「でしょ〜?」

 

鞠莉「だから小学校の頃から、私達以外は、中々気付かなくて・・・」

 

果南「真面目でちゃんとしてて、頭が良くてお嬢様で、頼り甲斐はあるけど何処か雲の上の存在で・・・」

 

鞠莉「皆そう思うから、ダイヤもそう振舞わなきゃって、どんどん距離を取っていって・・・」

 

果南「本当は、凄い寂しがり屋なのにね・・・」

 

漣「そうだったのか・・・」

 

 

 

 

一方ダイヤは海を眺めていた。すると、園児達の声が聞こえた。

 

 

 

 

中で園児達が走り回っていた。

 

保母「こら!待ちなさい!」

 

女の子「もう皆!ちゃんとしてよ!」

 

しかし園児達は話を聞く事無く走り回っている。それを見たダイヤが何かを閃いた。

 

千歌「うわっ!何これ!?」

 

梨子「大変!こらダメよ?」

 

漣「皆!静かに!」

 

しかし園児達は走り回るばかり。

 

ルビィ「どうしよう・・・全然言う事聞いてくれない・・・」

 

千幸「収拾付くのに時間が掛かりそうだ・・・」

 

すると1人の女の子が善子のお尻を触った。

 

善子「こらっ!!」

 

女の子「・・・うわああああん!!!」

 

怒られた女の子が泣き出し、何故かルビィも泣き出した。

 

花丸「泣~かした、泣~かした~。」

 

千幸「おい善子!子供には優しくしろよ!」

 

鞠莉「どうしよう・・・」

 

果南「収拾が付かないよー・・・」

 

漣「どうするんだ・・・?このままじゃヤバいぞ・・・」

 

千幸「反抗期に入ったのか・・・?対処が困難だ・・・」

 

女の子「うぅー・・・皆、ちゃんとしてよー・・・」

 

するとその時。

 

 

 

 

”ピピッ!”

 

 

 

 

笛の音が聞こえた。

 

ダイヤ「さぁ!皆!スタジアムに集まれー!」

 

イルカショーの会場にダイヤが立っていた。園児達が一斉にイルカショーの会場に集まった。

 

ダイヤ「園児の皆、走ったり大声を出すのは他の人に迷惑になるからぶっぶーですわ!皆、ちゃんとしましょうね!」

 

園児達「はーい!」

 

ダイヤが園児達に踊りを見せた。

 

漣「凄えダイヤ・・・おかあさんといっしょみたいだな。」

 

千幸「でもこれで収拾付いたな。」

 

漣「ああ。ダイヤのブッブーが役に立ったな。」

 

 

 

 

 

 

その日の夜。

 

ダイヤ「結局、私は私でしかないのですわね・・・」

 

千歌「それで良いと思います!」

 

ダイヤ「え?」

 

千歌「私、ダイヤさんはダイヤさんで居て欲しいと思います。たしかに、果南ちゃんや鞠莉ちゃんと違って、巫山戯たり冗談言ったり出来ないなって思う事もあるけど、でも、ダイヤさんはいざとなった時頼りになって、私達がだらけてる時は叱っくれる!ちゃんとしてるんです!」

 

ダイヤ「っ!」

 

千歌「だから皆安心出来るし、そんなダイヤさんが大好きです!ね?」

 

7人「ふふふ。」

 

漣「そうだな。ダイヤは今のままでも十分だ。」

 

千幸「俺も同じく。」

 

千歌「だからこれからもずっとダイヤさんで居て下さい!宜しくお願いします!」

 

ダイヤ「私はどっちでも良いのですわよ!別に・・・」

 

千歌「せーの!」

 

10人「ダイヤちゃん!」

 

ダイヤちゃんと呼ばれたダイヤは、笑顔になった。

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

      高海志満:阿澄佳奈
      高海美渡:伊藤かな恵
      鹿角聖良:田野アサミ
        保母:芹澤優
        園児:小原好美
           伊達朱里紗

      女子生徒:永沢よしこ
           鈴代紗弓
           今泉りおな
           河瀬茉希
           小泉瀬名
           中林新夏
           二ノ宮愛子
           原口祥子
           樋口桃
           米山明日美
           武田羅梨沙多胡
           杉浦しおり
           雨宮夕夏
           篠原侑
           浜崎奈々
           大本久留美
           成岡正江
           赤司よしか

次回「犬を拾う。」


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shiny.18「犬を拾う。」

ある日の沼津にあるスタジオ。雨が続くこの天気。

ルビィ「また雨が強くなってきたね・・・」

梨子「夜に掛けて、更に強くなるって言ってたし。」

ダイヤ「今日は無理して続けない方が良さそうですわね。」

千幸「だな。長時間練習してたら、強い雨の中帰らねえといけねえからな。」

漣「あ〜あ、毎日雨ってのはつまんねぇな〜・・・」

千幸「元気出せよ。俺レンタル車持ってんだからそれで帰れば良いじゃねえか。」

漣「それもそうだな。」

千歌「もうすぐ地区予選なのに・・・」

曜「入学希望者も、50人超えて来たんでしょ?」

果南「まぁ気持ちは分かるけど安全第一。今日の所は終わりにしよう。」

漣「そうだな。今日の練習はここまでだ。」

すると鞠莉が何かを出した。

鞠莉「はい。」

果南「何これ・・・?」

千幸「カイロ?」

鞠莉「待てばカイロの日和ありって言うしね。」

10人「・・・・・」

漣「ダジャレかよ・・・」






練習を終えて、停車してる3台の車に乗る。1台目は千幸がレンタルした車。2台目は十千万の車。3台目は小原家の車。

千歌「果南ちゃんと梨子ちゃんはうちの車ね。曜ちゃんも乗ってかない?」

曜「良いの?」

千歌「善子ちゃんは?」

善子「嵐が堕天使の魂を揺さぶる!秘めた力がこの羽に宿る!!」

千歌「巫山戯てる場合じゃないよー。」

漣「おーい善子ー、呑気に言ってる場合か?」

善子「拠点は至近距離にあります。いざとなれば瞬間で移動出来ますので・・・」

ルビィ「まぁすぐそこだし。」

鞠莉「バイビー!」

ダイヤ・ルビィ「ごきげんよう〜!」

千幸「じゃあな善子ー。気を付けて帰れよー。」

漣「怪我すんじゃねえぞ〜。」

3台の車がそれぞれ帰って行った。




善子「胸騒ぎがするこの空・・・最終決戦的な何かが始まろうと・・・」

すると強烈な突風が吹き始めた。突風が善子の傘を飛ばした。

善子「あっ!こら!待て!待ちなさい!待つのです!」

すると傘が異様な動きをした。

善子「何その動き・・・もしかして、何かが私を導いて・・・」

すると再び突風が吹き始めた。傘が小さな塀に引っ掛かった。

善子「っ!」

恐る恐る近付いて、傘を掴んだ。帰ろうとした時、塀の裏を見て微笑んだ。


後日の十千万。梨子が怯えていた。怯えてる理由は勿論しいたけである。

 

曜「行ける!大丈夫!絶対動かないから!」

 

千幸「梨子、俺達が付いてるから頑張れ。」

 

しいたけを抑えてる千幸と曜。恐る恐る近付く梨子。手を伸ばして触ろうとした時。

 

 

 

 

しいたけ「ワン!!」

 

 

 

 

梨子「ヒィィィィィ!!!やっぱり無理ーーーー!!」

 

吠えられてびっくりして後退りした。

 

千幸「しいたけが開眼したな。」

 

ダイヤ「騒がしいですわよ?」

 

千幸「悪いなダイヤ。」

 

曜「梨子ちゃんが、しいたけと目が合って触れるかもって。」

 

漣「本当か?」

 

千歌「本当!?どーぞどーぞ。」

 

怯えてる梨子をしいたけの元まで引っ張る。再び梨子がしいたけを触ろうとした時。

 

 

 

 

しいたけ「ワン!」

 

 

 

 

梨子「ヒィィィィィ!!!ダメーー!!!やっぱり無理ーー!!!」

 

千幸「また開眼したな。」

 

千歌「うーん。しいたけ、梨子ちゃんの事大好きだと思うんだけどな・・・」

 

梨子「そんな事無いでしょーーー!!」

 

千歌「そんな事ある。犬は見ただけで、敵と味方を見分ける不思議な力があるって。」

 

漣「けど恐る恐る触ろうとすると警戒される事あるからな。」

 

果南「いい加減始めるよー。」

 

千歌「はーい。」

 

梨子「ほっ・・・」

 

 

 

 

千歌の部屋で作戦会議を始める。

 

漣「今日こそはお前達Aqoursのテーマを決めねえとな。時間は余り無えから間に合わねえぞ。」

 

花丸「分かってるずら〜・・・」

 

ルビィ「でも、テーマって言われると・・・」

 

ダイヤ「かと言って、暗黒と言うのはありえませんけどね。」

 

善子「どうしてよ!堕天使と言えば暗黒!Aqoursと共に歩んだ暗黒の堕天使ヨハネの軌跡・・・」

 

千歌「やっぱり、輝きだよ!」

 

善子「聞きなさいよ!!」

 

千幸「輝きか。」

 

果南「まぁ、輝きって言うのは千歌が始めた時からずっと追い掛けて来てるものだしね。」

 

ダイヤ「ですが、Aqoursの可能性を広げる為には模索が必要ですわ。」

 

携帯からある動画を見せた。それはSaint Snowのライブ動画だった。

 

千歌「え?これってSaint Snowさんなの?」

 

ダイヤ「1つに留まらない、多くの魅力を持っていなければ、全国大会に進めませんわ。」

 

曜「そうだね。次はこの前突破出来なかった地区大会。」

 

果南「何か新しい要素が欲しいのよねぇ・・・」

 

すると誰かのいびき声が聞こえた。鞠莉だった。目のシールが貼られてるメガネを掛けていた。

 

漣「鞠莉?」

 

梨子「またこんな眼鏡で誤魔化して!・・・あれ?」

 

眼鏡を外すと、目が開いていた。

 

千幸「あれ起きてる?」

 

漣「いや、起きちゃいねぇ。」

 

目を触ると外れた。勿論シールだった。

 

漣「此奴、2重に貼ったのかよ・・・」

 

ルビィ「待てばカイロの日和ありだって。」

 

千歌「鞠莉ちゃん、長い話とか苦手だから・・・」

 

漣「授業中先生の話を聞く途中に寝る感じだな。」

 

千歌「だね。ねぇ善子ちゃん・・・わっ!?」

 

そこに居たのは善子じゃなく、しいたけだった。

 

漣「しいたけ!?何でお前が!?」

 

ルビィ「よ、善子ちゃんがしいたけちゃんに!?」

 

梨子「そんな訳無いでしょ!!」

 

千幸「入れ替わりかよ!ってか怖えよ!」

 

鞠莉「ふぁ・・・騒がしいですね・・・」

 

千幸「やっと起きたかお前。」

 

すると花丸のスマホにメールが受信された。

 

花丸「ん?善子ちゃん・・・天界の勢力の波動を察知した為、現空間より離脱・・・」

 

千歌「どゆ事・・・?」

 

花丸「要するに・・・帰るって事ずら。」

 

漣「帰ったんかい。」

 

 

 

 

 

 

その日の夕方の梨子の部屋。

 

梨子「えっ?今から届けに?」

 

梨子の母「そうなの。善子ちゃんのお母さん、携帯忘れていっちゃって。携帯はいざって時にあるでしょ?」

 

梨子「まぁ良いけど。」

 

 

 

 

携帯を届けに行った。

 

梨子「ここら辺だったわよね・・・」

 

リバーサイドホテル付近に着くと、謎のペット用のキャリーバッグがあった。

 

梨子「ん?何・・・?」

 

恐る恐る近付くと。

 

 

 

 

「ワン!ワン!」

 

 

 

 

梨子「うわあ!?」

 

突然キャリーバッグから犬の鳴き声が聞こえてびっくりした。すると後ろから誰かが梨子の口を塞いだ。

 

梨子「んんんん!!!」

 

???「静かにしなさい!」

 

梨子「ん・・・!善子ちゃん!?」

 

その正体は善子だった。サングラスを掛けてる。

 

善子「ヨハネ!何で梨子がこんな所に居るの?」

 

梨子「いえ、ちょっと、忘れ物を届けに・・・」

 

???「あれ?珍しい組み合わせだな。」

 

 

 

 

梨子「れ、漣さん?」

 

 

 

 

後ろに漣が居た。

 

漣「よう善子。」

 

善子「ヨハネ!何で漣がここに居るの?」

 

漣「飯食ったから、景気付けにツーリングしてたんだ。そしたら梨子の姿が見えたからちょっと来てみた。ん?キャリーバッグ?」

 

「ワン。」

 

漣「犬?」

 

 

 

 

その後善子が買って来たビーフの缶詰を開けて、皿に移して犬の前に置いた。

 

善子「ほら、ご飯だよ。」

 

犬がビーフを食べる。

 

梨子「あら、可愛い・・・」

 

善子「ふふ。慌てて食べなくても良いのよ。」

 

漣「成る程。早く帰った理由は、この子の世話をするって事だったのか。」

 

善子「そうよ。」

 

漣「この犬、シェルティだな。スコットランドのシェトランド諸島を原産地とする犬の品種だな。」

 

すると善子が梨子をジッと見る。

 

梨子「・・・何?」

 

善子「見て分からない?犬よ。」

 

梨子「えっ?よね・・・」

 

すると善子がシェルティを抱いた。

 

梨子「あら・・・可愛い・・・」

 

徐々に遠退く。近寄る善子。

 

梨子「あはは・・・可愛いわね・・・」

 

また遠退く。また近寄る善子。

 

梨子「可愛いよ・・・」

 

シェルティを下ろした善子。

 

漣「おい善子まさか・・・」

 

善子「行け!!」

 

シェルティ「ワン!!」

 

梨子「うわっ!わぁぁぁ!!」

 

シェルティから全速力で逃げる梨子。

 

漣「梨子!!」

 

Uターンして戻って来た。

 

漣「よっと!」

 

梨子を追い掛けるシェルティを捕まえた。

 

漣「梨子大丈夫か!?」

 

梨子「善子ちゃん何するの!?」

 

善子「本当に苦手なのね。」

 

梨子「いいから!!」

 

漣「善子、お前この子どうしたんだ?」

 

 

 

 

ミルクを飲むシェルティ。

 

梨子「拾った?」

 

善子「違う、出会ったの。邂逅。ディスティニーが2人を引き合わせたの。」

 

漣「相変わらずの中二病台詞。」

 

梨子「そ、そう。それで、飼う事にしたのね・・・違うの?」

 

善子「私の家、動物が禁止で・・・」

 

梨子「そ、そう・・・」

 

漣「あぁ、お前の家マンションって言ってたな。」

 

善子「お願いがあるんだけど。」

 

梨子「聞かない!!」

 

善子「まだ何も言ってない!」

 

梨子「どう考えても無理でしょ・・・」

 

善子「ほんの少しの間だけで良いの!この子の生きて行く場所は私が見付けるから!」

 

漣「だからって犬が苦手な梨子に頼むのか?」

 

梨子「そうだ、花丸ちゃんかルビィちゃんに頼んだら?」

 

漣「あぁそれが良いな。あの2人なら引き受けてくれるかも。」

 

善子「ダメ!ずら丸の家もルビィの家も許可取るの面倒みたいだし・・・」

 

漣「マジか。」

 

梨子「鞠莉ちゃんは?」

 

善子「ホテルでしょ?果南の所もお店があるし!千歌と漣と千幸の所はしいたけも居るし・・・」

 

梨子「じゃあ、曜ちゃんとか・・・」

 

善子「そんなに嫌なの?」

 

梨子「嫌って言うか・・・」

 

善子「行け!」

 

またシェルティを下ろして梨子を追い掛けさせた。

 

梨子「わぁぁぁぁぁぁ!!」

 

漣「ワンパターン・・・」

 

またUターンしてこっちに戻って来た。

 

漣「よっと!」

 

シェルティを捕まえた。

 

漣「善子、いきなり追わせんなよ。」

 

そう言いながら善子にシェルティを渡す。

 

善子「兎に角お願い!この子は堕天使ヨハネにとって、神々の黄昏に匹敵する、重大議決事項なの!」

 

梨子「えぇ・・・」

 

 

 

 

梨子の部屋。仕方無く少しの間預かる事になってしまった。

 

梨子「はぁ・・・ここまで運んで来たけど、どうしよう・・・」

 

シェルティ「ワンワン!」

 

梨子「静かにして!まだお母さんにも言ってないんだから・・・」

 

シェルティ「クゥ〜ン・・・」

 

梨子「お腹空いてるのかな・・・善子ちゃんはこれが一番好きだって言ってたけど・・・」

 

シェルティ「ワン!ワン!」

 

梨子「ちょっと待ってて?」

 

 

 

 

ボウルに餌を入れてシェルティの前に置いたが、キャリーバッグに入ってる為食べられない状態。

 

梨子「これじゃ食べられないか・・・」

 

キャリーバッグの扉に紐を括り付ける。

 

梨子「私に近付いたらだめだからね・・・?ご飯食べるだけだからね?ご飯ね?」

 

部屋から出て紐を引っ張って扉を開ける。シェルティが餌を食べ始めた。しかしすぐに梨子の方へ歩いた。

 

梨子「え!?」

 

驚いた梨子が咄嗟にドアを閉めた。シェルティは悲しくなった。

 

梨子「敵と味方を見分ける不思議な力か・・・」

 

ドアを開けた。シェルティに笑顔を見せた。

 

梨子「うふふ。しっ、よ?」

 

 

 

 

その頃漣と千幸の部屋では。

 

千幸「梨子が犬を預けた?」

 

漣「ああ。善子が拾った犬を少しの間預ける事になってしまってな。」

 

千幸「だから善子、あの時先に帰ったのか。けどどうすんだ?梨子は大の犬嫌いだし・・・」

 

漣「俺に良いアイディアがある。」

 

千幸「アイディア?」

 

漣「彼奴らを使う。」

 

隅っこで遊んでるミュウとリリーに目を向けた。

 

千幸「あぁ、使えるかも。」

 

 

 

 

 

数日後の屋上。

 

漣「ワン・ツー・スリー・フォー、ワン・ツー・スリー・フォー、そこで皆近付いて・・・はい!」

 

9人がポーズを決める。

 

千幸「ルビィ、少し内側。」

 

内側に近付くルビィ。

 

漣「OK。前より良くなったぞ。」

 

ルビィ「本当!?」

 

ダイヤ「ではもう1度!と言いたい所ですが・・・」

 

曜「日が短くなってるからねぇ・・・」

 

千幸「もう秋だからな。」

 

鞠莉「怪我するといけないしね。後は、沼津で練習するだけにしよう。」

 

梨子「じゃあ、終わり!?」

 

千歌「ん、どうしたの?」

 

梨子「え、いやちょっと・・・私、今日は先帰るねー!」

 

千歌「え?また?」

 

漣「悪いな千歌。俺達も先に帰るわ。」

 

千幸「じゃあな。」

 

2人も帰って行った。

 

千歌「え?漣さん千幸さん?」

 

花丸「何かあったずら?」

 

ルビィ「そう言えば、ここの所練習が終わればすぐ帰っちゃうよね・・・」

 

 

 

 

 

 

その日の夜のホームセンター。漣と千幸と梨子が入店した。

 

 

 

 

そして家に帰った。漣と千幸がお邪魔する。部屋にミュウとリリーも居た。

 

梨子「たっだいま~!良い子にしてた?今日はお土産があるのよー。じゃーん!面白そうでしょ?」

 

おもちゃの骨を出した。扉を開けてシェルティを出してあげて骨のおもちゃを置くと、シェルティが噛んだ。ミュウとリリーがシェルティから梨子を守る。

 

梨子「ふふふ、どう?面白い?」

 

漣「いやぁ〜梨子、徐々に犬を克服してるかもな。」

 

梨子「そうですか?」

 

千幸「やはりミュウとリリーのお陰かもな。」

 

梨子「この子達本当に逞しいですね。犬とも仲良く出来るなんて。」

 

漣「本当に出来た猫だ。」

 

するとノックが聞こえた。

 

梨子「はい。」

 

梨子の母「梨子ー?お友達よ。」

 

善子がお邪魔した。

 

梨子「善子ちゃん。」

 

善子「ヨハネ!」

 

梨子の母「あら、まだそのワンちゃん居たの?」

 

梨子「あ、うん。何かもう少しだけって言われちゃって・・・」

 

梨子の母「そう?」

 

善子「でも梨子ちゃん犬凄い苦手だから、やっぱり私の家で預かろうかなーって。」

 

梨子「あら、善子ちゃんの家はマンションだからダメって聞いたけど・・・」

 

善子「少しなら大丈夫よ?」

 

梨子「ダメって言うから私が預かったのよ?さぁご飯にしましょうねー、ノクターン。」

 

 

 

漣「すみませんお母様。度々お邪魔しちゃって。」

 

梨子の母「いえいえ。何時も娘がお世話になっております。どうぞごゆっくり。」

 

千幸「ありがとうございます。」

 

梨子の母が部屋から出た。

 

 

 

善子「ちょっと!ノクターンって何よ!」

 

梨子「この子の名前!」

 

善子「はぁ!?」

 

梨子「何時までもワンちゃんじゃ可哀相でしょう~?」

 

漣「急に名前付けたのかよ。」

 

千幸「ノクターンって、夜想曲かよ。」

 

善子「この子は私が出会ったのよ!名前だってライラップスって言う立派なのがあるんだから!」

 

漣・千幸・梨子「ラブライブ?」

 

善子「ライラップス!」

 

漣「ギリシャ神話に登場する狙った獲物は決して逃さないと言う運命に定められた猟犬だな。」

 

千幸「正しくはライラプスだけどな。」

 

善子「大体何よ!犬苦手だったんじゃないの!?」

 

梨子「苦手だけど仕方無いでしょ!面倒見て欲しいって言ったのは善子ちゃんよ?」

 

善子「ヨハネ!」

 

漣「だが善子、梨子には彼奴らが付いてる。」

 

ミュウとリリーが梨子の傍に居た。

 

善子「ね、猫?」

 

千幸「俺と漣の飼い猫のミュウとリリーだ。この前話してしばらくの間梨子の付き人ならぬ付き猫になってもらってる。」

 

善子「・・・フッ。ならこの子達もヨハネのリトルデーモンにしてやろう。」

 

ミュウ・リリー「ミャッ。」

 

2匹揃ってプイした。

 

善子「なっ!?」

 

漣・千幸「プイされたな。」

 

するとまたノックが。

 

梨子の母「皆、ちょっと良い?」

 

4人「え?」

 

漣「どうかしました?」

 

梨子の母「沼津の方で貰って来たんだけど・・・」

 

1枚のチラシを4人に見せた。

 

梨子・善子「あっ・・・!」

 

それは迷い犬探していますのチラシだった。名前は「あんこ」で、そこに居るシェルティと同じ種類の犬と同じだった。

 

漣「・・・同じですね。千幸、電話してくれるか?明日の放課後に届けに行こう。」

 

千幸「分かった。」

 

 

 

 

 

 

翌日の放課後。飼い主の元へ届けに行った。

 

少女「あんこ!良かったね〜!」

 

あんこが飼い主の少女の頬を舐める。

 

梨子「よ、良かったですね・・・」

 

千幸「見付かって良かったですね。」

 

飼い主の母「本当にありがとうございました。あんこも、御礼を言いなさい。」

 

あんこ「ワン!」

 

少女「ありがとう!」

 

梨子「え、あ・・・」

 

あんこに恐る恐る手を伸ばすと、あんこが梨子の掌を舐めた。

 

梨子「あ・・・」

 

少女「ありがとう!」

 

漣「どういたしまして。もう離しちゃダメだよ?」

 

少女「うん!」

 

漣「あんこ、もう迷子になっちゃダメだぞ?」

 

あんこ「ワン!」

 

飼い主の母「それじゃあ、失礼します。」

 

少女「ばいばーい!」

 

漣「ばいばーい。」

 

善子「ライラップスーーーー!!」

 

漣「善子、別れが辛いのは分かる。けど飼い主の犬を飼うなんて犯罪だぞ?」

 

善子「うぅぅ・・・・・・」

 

千幸「ん?梨子?」

 

梨子はあんこが舐めた掌を見ていた。

 

 

 

 

 

 

EXTRA・Aqours「ラブライブ!EXTRAサンシャイン!!」

 

 

 

 

 

 

翌日の部室。果南が居た。彼女の手には、Aqoursダンスフォーメーションアイディアノートがあった。

 

千歌「・・・あれ?皆屋上だよ?どうしたの?」

 

部室に千歌が入って来たと同時にノートを後ろに隠した。

 

果南「うん。どんな曲が良いのかなって・・・」

 

千歌「だよね・・・果南ちゃんはアイディアある?」

 

果南「ううん。ただ私は、後悔しないようにするだけ。これが最後のラブライブだしね。」

 

千歌「最後・・・」

 

果南「ダイヤと鞠莉と3人で、ここで曲作って、その思いが繋がって、偶然が重なってここまで来たんだもん。やり切ったって思いたい。」

 

するとそこに曜が走って来た。

 

曜「千歌ちゃん大変!」

 

千歌「ん?」

 

曜「梨子ちゃんと、善子ちゃんが・・・」

 

果南「どうかした?」

 

曜「情緒、不安定・・・」

 

 

 

 

そんな梨子と善子は今、グラウンドに居た。2人は木の棒で地面に犬の絵を描いてた。

 

梨子「ノクターン・・・」

 

善子「ライラップス・・・」

 

梨子・善子「うぅ・・・取って来い・・・」

 

木の棒を投げて縮こまった。

 

 

 

 

果南「シンクロ?」

 

ルビィ「でもどうして2人が・・・?」

 

花丸「まさか・・・悪霊に取り憑かれたずら?」

 

ルビィ「何かちょっと善子ちゃんっぽいね。花丸ちゃん。」

 

花丸「ずら。」

 

漣「いや花丸の方が悪霊に取り憑かれてるだろ。」

 

千幸(あの2人、あの子に未練があるのか?)

 

漣(頭の中から離れてないのか。)

 

 

 

 

梨子「善子ちゃん。」

 

善子「ヨハネ。」

 

梨子「練習、しよ?」

 

善子「そうね!思いっきり体動かして、このモヤモヤした気持ちを全部吹っ飛ば・・・」

 

 

 

 

 

 

練習終了後。

 

善子「せない・・・」

 

漣「まだ落ち込んでのかよ。」

 

梨子「はぁ・・・飼い主の元に戻ったのは、良かったんだけど・・・」

 

善子「やっぱりこんなの間違ってる!」

 

千幸「何が?」

 

善子「よく考えてみれば、あの人が飼い主だって言う証拠は無いはずよ!仮に飼っていたとしても、本当に飼っていたのはライラップスとは限らない!そっくりの違う犬だったと言う可能性も・・・」

 

梨子「そんな無茶苦茶な・・・」

 

漣・千幸「それお前の屁理屈。」

 

善子「取り戻しに行くわよ。」

 

漣・千幸・梨子「はい!?」

 

善子「言ったでしょ。あの子と私は上級契約の関係、ディスティニーで結ばれているの・・・」

 

梨子「無茶よ!迷惑でしょ、そんな事したら・・・」

 

千幸「止めとけ善子!」

 

善子「だったらいい!私1人で行くから!」

 

漣「おい!そもそもお前の家ペット禁止だってこの前言ってただろ!」

 

千幸「誘拐したらお前に罪が被るぞ!」

 

善子「それでも構わない!」

 

 

 

 

 

 

夕方。とある住宅街。

 

善子「何で付いて来てるのよ。」

 

梨子「だって、一応私にも責任はあるし。」

 

漣「お前が変な事しないようにな。」

 

千幸「その為にここに居るんだ。」

 

善子「流石・・・何か邪悪な気配に満ち溢れている家ね・・・」

 

梨子「そう?普通の家にしか見えないけど・・・」

 

漣「邪悪な気配は感じねえんだが。」

 

 

 

 

1軒の家の前に着いた。

 

善子「感じる・・・ライラップスの気配が、あの壁の向こうから・・・」

 

漣「そうか?」

 

梨子「善子ちゃん・・・」

 

善子「ヨハネ!」

 

梨子「その家じゃなくて、こっちじゃない?」

 

隣の家に指差した。

 

善子「え?」

 

 

 

 

隣の家の前。

 

梨子「・・・やっぱりこっちよ。」

 

善子「確かに!感じる。」

 

千幸「ワンパターンまた入ったな。」

 

善子「五月蝿いわね!呼び寄せる!来ーい来ーい・・・リトルデーモンライラップス、主の下に~・・・」

 

飼い主の母「あら!この間はどうも!」

 

横からあんこの飼い主の母が帰って来た。

 

漣「あ!どうもお久し振りです。」

 

梨子「あっ・・・!その・・・あの・・・失礼しましたぁーー!」

 

漣「おい!?」

 

千幸「すみません騒がせてしまって。失礼します。」

 

2人もその場から去った。

 

 

 

 

パーキングエリア。

 

梨子「出て来ないわねぇ・・・」

 

善子「やはり何者かに妨害されているようね。こうなったら・・・」

 

梨子「こうなったら?」

 

善子「出て来るまで・・・待つ!」

 

梨子「本気!?日が暮れるわよ?」

 

漣「お前まだ諦めてねえのかよ?」

 

千幸「もういい加減に諦めろよ。誘拐犯として名乗り出たいのか?」

 

善子「嫌なら帰りなさいよ!前にも言ったけど、あの子は私にとって特別なの!」

 

梨子「でも・・・」

 

すると梨子のスマホが振動した。

 

梨子「っ。」

 

母からのメールだった。『何時頃帰ってくるの?』が来た。梨子は『もうすぐ帰る』と打って送信した。

 

漣「千幸、俺善子と残る。」

 

千幸「え?」

 

漣「千歌に言っておいてくれ。しばらくツーリングでヒャッハーして帰るって。」

 

千幸「分かった。」

 

近くの駐輪場に停めてあるトライグライドウルトラに乗って帰って行った。

 

 

 

 

数分後。梨子がバス停でバスを待ってると。

 

梨子「あ、雨・・・」

 

雨が降り始めた。

 

 

 

 

その頃漣と善子はまだパーキングエリアに居た。するとそこに。

 

善子「梨子・・・」

 

漣「お前帰って行ったんじゃ?」

 

梨子「風邪、引くわよ?後これ。」

 

近くのコンビニで買ったおにぎりが入った袋を差し出す。

 

善子「いらない。」

 

梨子「はい。」

 

袋からうなぎおにぎりを出した。善子が食べる。

 

梨子「漣さんもどうぞ。」

 

漣「あぁ、すまない。」

 

善子「どうして戻って来たの?」

 

梨子「考えてみたら、帰っちゃったら、本当に出て来た時に、会えないなって・・・」

 

善子「私が先に出会ったんだからね!」

 

梨子「それは分かってるけど・・・」

 

漣「にしてもあの子、中々出て来ねえな。」

 

梨子「・・・どうして、運命なの?」

 

善子「何が?」

 

梨子「犬。」

 

善子「ディスティニーはディスティニーよ。」

 

梨子「そうかも知れないけど・・・」

 

善子「・・・堕天使って、居ると思う・・・?」

 

漣「それお前の事だろ?ってかどうしたいきなり?」

 

善子「私さ、小さい頃から凄い運が悪かったの。外に出れば何時も雨に降られるし、転ぶし、何しても自分だけ上手く行かないし。それで思ったの。きっと、私が特別だから見えない力が働いているんだって。」

 

梨子「それで、堕天使・・・」

 

善子「勿論堕天使なんているはずないって、それはもう何となく感じている・・・クラスじゃ、言わないようにしているし・・・」

 

漣(最初に見掛けた時に占いやってた癖に。)

 

善子「でもさ、本当にそう言うの全く無いのかなって・・・運命とか、見えない力とか・・・そんな時、出会ったの。何か見えない力で、引き寄せられるようだった・・・これは絶対偶然じゃなくて、何かに導かれてるんだって、そう思った。不思議な力が働いたんだって・・・」

 

すると雨が止んだ。

 

善子「雨・・・」

 

梨子「やんだね・・・」

 

善子「はい、ライラップス。」

 

自販機で買ったあんこたっぷりぜんざいを梨子にあげた。

 

梨子「・・・ノクターン!」

 

漣「まだ続いてんのかよ。」

 

するとそこに。

 

 

 

 

少女「止んだねー!」

 

飼い主の母「萌ちゃーん!ちょっとー!」

 

萌「はーい!あんこ、ちょっと、待っててね。」

 

ロープを門扉に括り付けた。

 

 

 

 

漣「あの子、出て来たな。」

 

すると善子が持ってるあんこたっぷりぜんざいを前に出して念じる。

 

善子(気付いて・・・!!)

 

するとあんこが此方に振り向いた。

 

梨子「見た!」

 

善子「私よ、分かる?」

 

 

 

 

あんこ「クゥーン??」

 

 

 

 

しかしあんこは首を傾げた。

 

漣「あの子、覚えてないのか?」

 

 

 

 

萌「あんこ、雨あがったばっかりだからまだお散歩ダメだって・・・おうちへ戻ろうねー。」

 

あんこ「ワン!」

 

散歩が出来なくなってしまった。萌とあんこは家へ戻った。

 

 

 

 

その後漣と梨子はボンネビルT120に乗って帰って行った。

 

 

 

 

数分前。

 

善子『やっぱり偶然だったようね。この堕天使ヨハネに気付かないなんて・・・』

 

漣『覚えてないだけじゃねえのか?』

 

梨子『でも、見てくれた!見えない力は、あると思う!善子ちゃんの中だけじゃなく、どんな人にも・・・』

 

善子『そうかな?』

 

梨子『うん!だから信じている限り、きっとその力は働いていると思うよ。』

 

善子『流石、私のリトルデーモン!ヨハネの名において、上級リトルデーモンに認定してあげる!』

 

梨子『ありがと、ヨハネちゃん!』

 

漣『サンキューなヨハネ!』

 

善子『善子!・・・あれ?』

 

漣『からかい成功。』

 

 

 

 

 

 

その頃千歌は、夜の海を眺めていた。

 

千歌「偶然が重なって、ここまで来た。か・・・」

 

 

 

 

十千万に戻ると。

 

漣「よう千歌。ただいま。」

 

千歌「あ、おかえり漣さん。ん?」

 

横を見ると、梨子がしいたけに触れようと頑張ってる。

 

千歌「梨子ちゃん、どうしたの?」

 

梨子「千歌ちゃん。試してみようかなって。これも出会いだから・・・」

 

千歌「え?」

 

梨子「私ね、もしかしてこの世界に偶然ってないのかもって思ったの・・・」

 

千歌「偶然は、無い?」

 

梨子「色んな人が、色んな思いを抱いて、その思いが見えない力になって、引き寄せられて、運命のように出会う・・・全てに、意味がある。」

 

千歌「うん。」

 

梨子「見えないだけで、きっと。」

 

右手には、骨の形をした犬のご飯が握られていた。それをしいたけに寄せると、しいたけが食べた。

 

梨子「わぁっ!!」

 

漣「おぉ!梨子が克服した!」

 

しいたけを優しく撫でる梨子。

 

梨子「そう思えば、素敵じゃない?」

 

こうして犬を克服出来た梨子であった。

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

      梨子の母:水樹奈々
      しいたけ:麦穂あんな
         萌:竹内恵美子
       萌の母:山北早紀

次回「Aqours WAVE」


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shiny.19「Aqours WAVE」

ある日の部室。緊張の空気が漂ってる。

ルビィ「来ました!」

パソコンにラブライブ地区予選大会の開催場所が発表された。今回の開催場所とは。

花丸「見た事あるずら!」

善子「ここは・・・前回ラグナロクが行われた約束の場所・・・」

漣「名古屋市総合体育館か。」

梨子「私達が突破出来なかった地区大会・・・」

千幸「ここでまた開催されるのか。」

曜「リベンジだね!」

千歌「うん!」






一方理事長室では。

ダイヤ「57人!?」

鞠莉「そう。今日現在、入学希望者は57人。」

現在の入学希望者数は57人。

ダイヤ「そんな・・・この1ヶ月で10人も増えていないと言うのですか!?」

果南「鞠莉のお父さんに言われた期限まで、後1ヶ月も無いよね・・・」

鞠莉「ラブライブ地区予選大会が行われる日の夜、そこまでに100人を突破しなければ・・・今度こそ、後はナッシングです・・・」

果南「つまり、次の地区予選が・・・」

鞠莉「イエス。ラストチャンス。」

ダイヤ「・・・そこに賭けるしか無いと言う事ですね。」

期限まで後1ヶ月。果たして地区予選を無事に突破し、浦の星女学院を救う事が出来るのか。


沼津にあるスタジオ。

 

漣「ワン!ツー!スリー!フォー!ワン!ツー!スリー!フォー!そこでチェンジ!」

 

9人の動きがぴったり合わさった。

 

漣「よし良いぞ!腕の角度をもうちょい合わせようか。花丸、腕上がるか?」

 

花丸が頑張って腕を上げる。

 

漣「OKOK。この角度を忘れずにな。」

 

花丸「ずらぁ・・・」

 

漣「じゃあここで休憩を挟もう。終わったら各個人で練習な。」

 

 

 

 

休憩タイム。

 

花丸「疲れたずら~・・・」

 

ルビィ「大丈夫?花丸ちゃん。」

 

曜「あっ!全国大会進出が有力視されてるグループだって!」

 

花丸「ずら?」

 

千幸「お!来たか。」

 

千歌「何何?そんなのあるの?」

 

曜「ラブライブ人気あるから、そう言うの予想する人も多いみたい。」

 

千幸「毎回恒例だな。有力視は。」

 

梨子「どんなグループがいるの?」

 

曜「えっと・・・前年度全国大会に出たグループは勿論で・・・」

 

有力視の中にはSaint Snowがあった。

 

漣「Saint Snow。」

 

千幸「相変わらず凄いな。あの2人。」

 

曜「前回、地区大会をトップで通過し、決勝では8位入賞したセイントスノー。姉、聖良は今年3年生。ラストチャンスに優勝を目指す。」

 

千歌「2人共気合入ってるだろうな。」

 

漣「そうだろうな。聖良は最後のラブライブに向けて頑張ってるだろうな。」

 

曜「後は・・・あっ!Aqours!」

 

有力視の中にAqoursもあった。

 

善子「本当!?」

 

曜「ほら!」

 

花丸「まる達ずら!」

 

鞠莉「何て書いてあるの?」

 

曜「前回は地区大会で涙を飲んだAqoursだが、今大会予備予選の内容は、全国大会出場者にも引けを取らない見事なパフォーマンスだった。今後の成長に期待したい。」

 

千歌「期待・・・」

 

漣「流石だなお前達。ここまで全国に注目されてるんだから気合入れて行かねえとな。」

 

千歌「うん!」

 

善子「このヨハネの堕天使としての闇能力を持ってすれば、その程度、造作も無い事です!」

 

梨子「そう!造作も無い事です!・・・あっ!」

 

真似した自分に気付いた。

 

千幸「梨子が堕天使に取り憑かれた!?」

 

善子「流石!我と契約を結んだだけの事はあるぞ。リトルデーモン・リリーよ!」

 

梨子「無礼な!我はそのような契約、交わしておらぬわ!」

 

曜「・・・どうしたの?」

 

千歌「リリー・・・?」

 

花丸「これが堕天ずらね・・・」

 

ルビィ「うゆ。」

 

梨子「違う!これは違くてー!」

 

善子「ウェルカムトゥヘルゾーン!」

 

梨子「うっ!待てーい!!」

 

千歌「何か楽しそうで良かった。」

 

梨子「千歌ちゃんまで・・・」

 

漣「お前ら本当仲良いな。」

 

梨子「漣さんまで・・・」

 

ルビィ「今大会の地区大会は、会場とネットの投票で決勝進出者を決めるって。」

 

漣「会場とネットかぁ。」

 

千歌「良かったじゃん!結果出るまで何日も待つより。」

 

漣「千歌、呑気に言ってる場合か?」

 

ダイヤ「そうですわ。そんな簡単な話ではありませんわ。」

 

千歌「え?」

 

漣「何故なら。」

 

鞠莉「会場には出場グループの学校の生徒が応援に来ているのよ。」

 

ルビィ「ネット投票もあるとは言え、生徒数が多い方が有利・・・」

 

花丸「じゃあ、もしかすると・・・」

 

ダイヤ「そう。生徒数で言えば浦の星が一番不利ですわ。」

 

千幸「会場とネット投票と言う名の最大の壁がお前達の前に立つだろう。全力で押し切らねえと、ラブライブ地区予選突破は不可能になる。」

 

 

 

 

 

 

その日の夜のダイビングショップ。果南はただ1人、海を眺めていた。彼女の傍にあるテーブルの上には、Aqoursダンスフォーメーションアイディアノートがあった。

 

鞠莉「やっぱりそれしかないかもね。」

 

後ろに鞠莉とダイヤが居た。

 

ダイヤ「ですわね。」

 

鞠莉「懐かしい。まだ持ってたんだそれ。」

 

果南「・・・まさか、やるなんて言うんじゃないよね?」

 

鞠莉「まさか、やらないとか言うんじゃないよね?状況は分かっているでしょ?それに賭けるしか無い。」

 

果南「でも・・・」

 

鞠莉「私、あの頃の気持ちと変わってないわよ。」

 

果南「鞠莉・・・」

 

ダイヤ「今回は私も鞠莉さんに賛成ですわ。学校の存続の為やれる事は全てやる。それが生徒会長としての義務だと思っていますので。それにこれがラストチャンスですわ。」

 

果南「でも、出来る事じゃない。これは出来ない事。」

 

鞠莉「そんな事はない。あの時ももう少しだった。もう少しで・・・」

 

果南「でも出来なかった・・・それ所か、鞠莉の足まで・・・」

 

 

 

 

あのライブの事を思い出した。鞠莉が怪我をして、果南が歌わなかった事を。

 

 

 

 

鞠莉「あの怪我は私がいけなかったの。果南に追い付きたいって頑張り過ぎたせいで・・・」

 

ダイヤ「そうですわ。それに今は9人。私達だけではありませんわ。」

 

果南「駄目・・・駄目だよ・・・届かないものに手を伸ばそうとして、そのせいで誰かを傷付けて・・・それを千歌達に押し付けるなんて・・・こんなの!!」

 

 

 

 

彼女はノートを海に向かって投げてしまった。しかし鞠莉がジャンプしてノートに手を伸ばす。鞠莉とノートが海に落ちた。

 

 

 

 

果南「鞠莉!!」

 

水中から鞠莉が顔を出した。彼女の手にはノートがあった。

 

ダイヤ「よい、しょ!」

 

海から鞠莉を引き上げる。

 

鞠莉「否定しないで。あの頃の事を。私にとってはとても大切な思い出。だからこそやり遂げたい。あの時夢見た私達のAqoursを完成させたい!」

 

果南「・・・」

 

 

 

 

 

 

一方その頃十千万では。

 

梨子「ぐぬぬぬぬ・・・」

 

しいたけに両手を伸ばしてる梨子が居た。

 

漣「何やってんだよ梨子は。」

 

寝ていたしいたけが起きて、梨子の方を向いた。

 

梨子「向いた・・・」

 

千幸「向かせたいだけかよ。」

 

その近くに千歌も居た。

 

千歌「はい、出場グループの中では生徒数が一番少ない・・・」

 

彼女はSaint Snowの鹿角聖良と電話していた。

 

 

 

 

 

 

北海道。

 

聖良「確かに不利ですね。圧倒的なパフォーマンスを見せて、生徒数のハンデを逆転するしかない・・・」

 

千歌『ですよね・・・でも、圧倒的って・・・』

 

そこに風呂から上がった理亞が部屋に入った。

 

理亞「姉様、お風呂・・・」

 

聖良「・・・それは、上手さだけではないと思います。むしろ今の出演者の多くは先輩達に引けを取らない、歌とダンスのレベルにある。ですが、肩を並べたとは誰も思ってはいません。」

 

 

 

 

 

 

十千万。

 

聖良『ラブライブが始まって、その人気を形作った先駆者達の輝き。決して手の届かない光・・・』

 

千歌「手の・・・届かない光・・・」

 

 

 

 

 

 

翌日の放課後。千歌から言葉が出た。

 

善子「え?Aqoursらしさ?」

 

千歌「うん。私達だけの道を歩くってどう言う事だろう。私達の輝きって何だろう。それを見付ける事が大切なんだって、ラブライブに出て分かったのに。それが何なのか、まだ言葉に出来ない。まだ形になってない・・・だから、形にしたい!形に・・・」

 

漣「千歌。」

 

ダイヤ「このタイミングでこんな話が千歌さんから出るなんて、運命ですわ!」

 

千歌「え?」

 

漣「運命?どう言う事だ?」

 

ダイヤ「あれ、話しますわね。」

 

果南「え?でもあれは・・・」

 

千歌「何?それ何の話?」

 

漣「教えてくれダイヤ。」

 

ダイヤ「2年前、私達3人がラブライブ決勝に進む為に作ったフォーメーションがありますの。」

 

千幸・曜「フォーメーション?」

 

ルビィ「フォーリンエンゼルズ?」

 

花丸「ずら?」

 

善子「ら、ら・・・ら?」

 

梨子「しりとりじゃないから。」

 

善子「あぁ・・・」

 

千歌「そんなのがあったんだ!凄い!教えて!」

 

果南「でも、それをやろうとして鞠莉は足を痛めた。それに、皆の負担が大きいの。今、そこまでしてやる意味があるの?」

 

千歌「何で?果南ちゃん!今そこまでしなくて何時するの?最初に約束したよね!?精一杯足掻こうよ!ラブライブはすぐそこなんだよ!?今こそ足掻いて、やれる事は全部やりたいんだよ!」

 

果南「・・・でも、これはセンターを務める人の負担が大きいの・・・あの時は私だったけど、千歌にそれが出来るの?」

 

千歌「大丈夫。やるよ、私!」

 

果南「千歌・・・」

 

漣「協力するぜ。千歌がやろうとしてる負担が大きいパフォーマンスを俺が全力でサポートする。」

 

千幸「俺も。俺達2人は顧問だから。」

 

果南「漣君・・・千幸君・・・」

 

ダイヤ「決まりですわね。あのノートを渡しましょう、果南さん。」

 

鞠莉「今のAqoursをブレイクスルーする為には、必ず越えなくちゃならないゴールがありまーす!」

 

ダイヤ「今がその時かも知れませんわね!」

 

果南「・・・言っとくけど、危ないと判断したら、私はラブライブを棄権してでも千歌を止めるからね。」

 

ノートを千歌に渡した。千歌はそのノートを受け取った。

 

 

 

 

 

 

その日の夜の十千万。

 

 

 

”ドンッ!!”

 

 

 

突然響いた音。

 

千歌『いたたた・・・』

 

美渡「千歌!五月蝿いよ!!」

 

千歌『思ったより難しいなぁ・・・』

 

美渡「千ー歌!」

 

漣『おい千歌、ここでやったら駄目だ!』

 

千幸『待て止まれ!!』

 

走り出した千歌が襖を壊して、美渡にぶつかった。

 

 

 

 

1階。

 

美渡「千歌ーー!!」

 

千歌「ごめん美渡姉!!ごめん!ごめんて!

 

美渡「どーすんのよ襖!!」

 

志満「お客様の迷惑よ〜?美渡〜。」

 

美渡「はぁ〜い!」

 

 

 

 

2階。

 

漣「千歌の奴、大胆に外しやがって。」

 

千幸「まぁ襖、破れてないから直そうぜ。」

 

漣「そうだな。しかし、あのノートに書かれた内容が・・・」

 

千幸「まさかの・・・」

 

 

 

 

近くの浜辺。

 

千歌「よっ!ととと・・・だはっ!」

 

練習中に尻餅付いた。

 

千歌「すぅ・・・はぁ・・・」

 

漣・千幸「まさかのアレとはなぁ・・・」

 

 

 

 

遠くから果南と鞠莉が見守っていた。

 

鞠莉「心配?」

 

果南「やっぱり、こうなっちゃうんだなって。」

 

鞠莉「あれ、やりたかったね。私達で・・・」

 

果南「それなら何で千歌達にやらせるの?丸で押し付けるみたいに。」

 

鞠莉「千歌っちなら出来るって信じてるから。今のAqoursなら必ず成功する。果南だって信じてるんでしょ?」

 

 

 

 

 

 

EXTRA・Aqours「ラブライブ!EXTRAサンシャイン!!」

 

 

 

 

 

 

数日後の体育館。

 

千歌「行きまーす!」

 

走り出した千歌。

 

いつき「千歌ー!頑張ってー!」

 

だがしかし。

 

千歌「うわっ!」

 

出来ずにマットの上で倒れた。

 

いつき「大丈夫ー!?」

 

千歌「だ、大丈夫大丈夫・・・うぅ・・・もう1回!!」

 

梨子「少し休もう?5日もこんな調子じゃ体壊しちゃうよ。」

 

漣「そうだぞ千歌。休むのも練習の1つだ。」

 

千歌「ううん、まだ大丈夫!もうちょっとで掴めそうで・・・痛っ!」

 

しかし漣のデコピンを受けた。

 

千歌「痛ぁ・・・」

 

漣「話聞けよ。休めって言っただろ?」

 

曜「そうだよ!地区大会まで後2週間なんだよ?ここで無理して怪我したら・・・」

 

千幸「打撲するぞ。」

 

千歌「うん、分かってる。でも、やってみたいんだ。私ね、一番最初にここで歌った時に思ったの。皆が居なければ何も出来なかったって・・・ラブライブ地区大会の時も、この前の予備予選の時も、皆が一緒だったから頑張れた。学校の皆にも、町の人達にも助けてもらって・・・だから、1つくらい恩返ししたい!怪我しないように注意するから、もう少しやらせて!」

 

再び練習を始めた。

 

曜「千歌ちゃん・・・」

 

漣「穂乃果と同じだなやっぱ。」

 

千幸「ああ。彼奴にそっくりだ。」

 

 

 

 

 

 

夕方に浜辺。

 

千歌「いててて・・・」

 

曜「大丈夫ー!?」

 

千歌「平気だよー!」

 

漣「平気には思えないんだが。」

 

梨子「気持ちは分かるんだけど、やっぱり心配・・・」

 

曜「だよね・・・」

 

千幸「俺も同意・・・」

 

果南「じゃあ、4人で止めたら?私が言うより4人が言った方が千歌、聞くと思うよ?」

 

漣・千幸・梨子・曜「・・・・」

 

果南「嫌なの?」

 

梨子「言ったじゃない。気持ちは分かるって。」

 

曜「うん。」

 

梨子「千歌ちゃん、普通怪獣だったんです。」

 

果南「怪獣?」

 

漣「何でそれを連想した?」

 

梨子「普通怪獣ちかちい。何でも普通で、何時もキラキラ輝いている光を遠くから眺めてて・・・本当は凄い力があるのに・・・」

 

曜「自分は普通だって何時も一歩引いて・・・」

 

梨子「だから、自分の力で何とかしたいって思ってる。ただ見ているんじゃなくて、自分の手で・・・」

 

漣「彼奴は今、自らの手で輝きを掴もうと頑張ってる。」

 

千幸「そこが彼奴の良い所だ。」

 

すると果南が立ち上がった。

 

漣「果南?」

 

そして千歌の方へ歩いた。

 

 

 

果南「千歌。」

 

千歌「果南ちゃん・・・?」

 

 

 

 

 

 

その日の夜。梨子が部屋から千歌の部屋を見ていた。

 

梨子「ん?」

 

浜辺の方を見ると、千歌が走ってる所が見えた。すると横から。

 

志満「あら。どうしたの梨子ちゃん?」

 

姉の志満が窓を開けて、梨子に声を掛けた。

 

梨子「志満さん。千歌ちゃんは?」

 

志満「何か、少し練習するって。」

 

梨子「練習?こんな時間に?」

 

志満「漣君と千幸君も練習に付き合ってるわよ?」

 

梨子「漣さんと千幸さんが?」

 

 

 

 

浜辺に行くと。

 

漣「そこで行け!」

 

千歌「よっ!・・・痛ーっ・・・」

 

千幸「惜しいなぁ・・・行けるか?」

 

千歌「まだ行けるよ!」

 

漣と千幸が千歌の指導をしていた。曜がその練習風景を見ていた。

 

梨子「千歌ちゃん・・・」

 

曜「梨子ちゃんに頼むと、止められちゃいそうだからって。」

 

毛布を羽織る。

 

曜「ごめんね?」

 

梨子「ううん。でも、こんな夜中まで・・・」

 

 

 

 

 

 

あの時果南が言った言葉は。

 

果南『千歌。約束して。明日の朝までに出来なかったら諦めるって。よくやったよ千歌。もう限界でしょ?』

 

千歌『果南ちゃん・・・』

 

果南の言葉で、千歌の心に火が点いた。

 

 

 

 

 

 

曜「2年前、自分が挑戦してたから尚更分かっちゃうのかなぁ、難しさが。」

 

千歌が走る。

 

漣「行け!頑張れ!」

 

そして・・・

 

千歌「あぁ!」

 

しかし出来なかった。

 

 

 

曜「後少しなんだけどな・・・」

 

梨子「うん。後少し・・・」

 

 

 

千幸「やはり千歌には早過ぎかもな。」

 

千歌「まだ行けるよ!もう1回!」

 

漣「強いな・・・」

 

再び走り出して、再び挑戦。しかし。

 

千歌「あぁ!」

 

 

 

梨子・曜「惜しい!」

 

 

 

千歌「あぁっ!もお!」

 

疲れて仰向けになった。

 

千幸「もうちょいだったのにな・・・」

 

漣「ああ。動きは完璧だったけど、コツが掴めればな・・・」

 

千歌「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・何処が駄目なんだろう、私・・・」

 

するとそこに。

 

梨子・曜「千歌ちゃん!」

 

千歌「え?」

 

2人が励ましに来た。

 

梨子「焦らないで。力を抜いて、練習通りに。」

 

千歌「梨子ちゃん・・・」

 

曜「出来るよ。絶対出来る!!」

 

千歌「・・・」

 

2人が千歌を起こす。

 

曜「頑張って!」

 

梨子「見てるから!」

 

千歌「うん!」

 

 

 

 

再び練習に入る。

 

漣「千歌、お前は良くやってる。梨子から言われた通り、焦らず落ち着いてやれば出来る。」

 

千幸「気持ちを落ち着かせれば不可能を可能に出来る。」

 

千歌「漣さん、千幸さん。」

 

漣「それに、応援してくれる人はまだ居るぞ。」

 

千歌「え?」

 

 

 

善子・花丸・ルビィ「千歌ちゃーん!ファイトー!」

 

花丸「頑張るずらー!」

 

 

 

その言葉を受けて、再び走り出した。そしてジャンプして体を捻る。しかし。

 

漣・千幸「っ!!」

 

5人「あ!!」

 

千歌「あぁ!!」

 

転んでしまった。

 

千歌「あぁー!!出来るパターンだろこれー!!何でだろう。何で出来ないんだろう・・・梨子ちゃんも曜ちゃんも、皆こんなに応援してくれてるのに・・・嫌だ・・・嫌だよ!!私、何もしてないのに!!何も出来てないのに!!」

 

悔しい気持ちがいっぱいだった。しかしそこに。

 

曜「ピー、ドッカーン!」

 

梨子「ズビビビビー!!」

 

千歌「っ・・・?」

 

曜「普通怪獣ヨウソローだぞー!」

 

梨子「おっと、好きにはさせぬ!りこっぴーも居るぞー!」

 

漣「そうはさせるか怪獣ヨウソロー!怪獣りこっぴー!お前達の相手はこの顧問怪獣レーンが相手だ!」

 

千幸「そして同じく顧問怪獣カッズーも相手してやるぜ!!」

 

曜「なぬ!?ズドドドドーン!」

 

梨子「ドーーン!!!」

 

漣「ギューンギューン!!」

 

千幸「ビシュンビシューン!!」

 

そんなやり取りをしてる4人。

 

曜「まだ自分は普通だって思ってる?」

 

千歌「え・・・?」

 

梨子「普通怪獣チカチーで、リーダーなのに皆に助けられて、ここまで来たのに自分は何も出来てないって。違う?」

 

千歌「だって・・・そうでしょ・・・」

 

曜「千歌ちゃん、今こうして居られるのは誰のお陰?」

 

千歌「それは、学校の皆でしょ、町の人達に、曜ちゃん、梨子ちゃん・・・顧問の漣さん・・・千幸さん・・・それに・・・」

 

曜「一番大切な人を忘れてませんか?」

 

千歌「何・・・?」

 

漣「おいおい、リーダーなのに忘れてどうすんだよ。」

 

梨子「今のAqoursが出来たのは誰のお陰?最初にやろうって言ったのは誰?」

 

千歌「それは・・・」

 

曜「千歌ちゃんが居たから、私はスクールアイドルを始めた。」

 

梨子「私もそう。皆だってそう。」

 

曜「他の誰でも、今のAqoursは作れなかった。千歌ちゃんがいたから今があるんだよ。その事は忘れないで?」

 

梨子「自分の事を普通だって思っている人が、諦めずに挑み続ける。それが出来るって凄い事よ!凄い勇気が必要だと思う!」

 

曜「そんな千歌ちゃんだから、皆頑張ろうって思える!Aqoursをやってみようって思えたんだよ!」

 

梨子「恩返しだなんて思わないで!皆ワクワクしてるんだよ!」

 

曜「千歌ちゃんと一緒に自分達だけの輝きを見付けられるのを!」

 

漣「皆お前に感謝してるんだぞ?その気持ちを無駄にするな。」

 

千幸「精一杯やって、精一杯足掻こうぜ?」

 

千歌「皆・・・」

 

 

 

 

鞠莉「新たなAqoursのWAVEだね!」

 

 

 

 

そこに3年生の3人が来た。

 

果南「千歌、時間だよ。準備は良い?」

 

千歌は微笑んで走り出した。

 

果南「ありがとう、千歌!」

 

そして遂に。

 

漣「おお!!」

 

千幸「凄え!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『MIRACLE WAVE』

 

曜・梨子「限界まで やっちゃえ 最後まで♪」

 

果南・鞠莉・ダイヤ「どうなる?DOKI DOKI WAVE♪」

 

曜・梨子「じれったい自分 越えるときだよ♪」

 

果南・鞠莉・ダイヤ「そうだ!WAVE!! 越えちゃうんだ♪」

 

善子・花丸・ルビィ「ほかのこと 考えられない♪」

 

果南・鞠莉・ルビィ「どうなる? ドキドキWAVE♪」

 

善子・花丸・ルビィ「ひとつになった 夢よ 走れ♪」

 

果南・鞠莉・ダイヤ「そうだ!WAVE!! 止まれないんだ♪」

 

千歌「悔しくて じっとしてられない そんな気持ちだった みんなきっと わかるんだね♪」

 

 

 

 

彼女は見事に側転とバク転を披露した。

 

 

 

 

Aqours「できるかな?(Hi!) できる!(Hi!) 叫ぶこころが♪」

 

千歌「欲しがる輝き♪」

 

Aqours「目の前で 君に見せるんだ できるかな?(Hi!) できる!(Hi!) それしかないんだと♪」

 

千歌「決めて♪」

 

Aqours「熱い熱い ジャンプで あたらしい光 つかめるんだろうか?♪」

 

千歌「信じようよ(YEAH!)‟MIRACLE WAVE”が♪」

 

Aqours「‟MIRACLE”呼ぶよ♪」

 

 

 

 

パフォーマンスが終わり、観客席からは盛大の歓声が巻き起こった。

 

漣「やったな千歌ーー!!」

 

千幸「見事な側転とバク転だったぜーー!!」

 

ずっと千歌が練習していたのは、側転とバク転だった。

 

 

 

千歌「今日ここでこの9人で歌えた事が本当に嬉しいよ!私達だけの輝き。それが何なのか。どんな形をしているのか。私達9人が見た事。心を動かされた事。目指したい事。その素直な気持ちの中に、輝きはきっとある!皆信じてくれてありがとう!」

 

Aqours「うーーー・・・・イエーーーーイ!!!」

 

彼女達はハイタッチをした。ラブライブ地区予選が終わった。

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

      高海志満:阿澄佳奈
      高海美渡:伊藤かな恵
      鹿角聖良:田野アサミ
      鹿角理亞:佐藤日向
       いつき:金元寿子

      女子生徒:永沢よしこ
           鈴代紗弓
           今泉りおな
           河瀬茉希
           小泉瀬名
           中林新夏
           二ノ宮愛子
           原口祥子
           樋口桃
           米山明日美
           武田羅梨沙多胡
           杉浦しおり
           雨宮夕夏
           篠原侑
           浜崎奈々
           大本久留美
           成岡正江
           赤司よしか

次回「残された時間」


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shiny.20「残された時間」

ラブライブ地区予選の結果発表。

アキバレポーター「それでは皆さん!ラブライブファイナリストの発表です!」

大型モニターに出場したスクールアイドルグループの名前が表示された。そのグループ達のそれぞれのグラフが上昇する。

鞠莉「決勝に進めるのは3グループ・・・」

千歌「・・・!」

曜「お願い!!」

全員に緊張が走る。




緊張してるのは彼女達だけでは無かった。

漣「頼む・・・!上位に上がってくれ・・・!」

千幸「彼奴らのチャンスを与えてくれ・・・!」

アキバレポーター「上位3組は、このグループです!!」

上位に上がったのは・・・






1位・Aqours
2位・PAR☆DISE
3位・うちきんとん






漣「よっしゃ!!!」

千幸「やったぜ!!!」




曜「千歌ちゃん!!」

千歌「やった・・・やったの・・・?夢じゃないよね・・・ハッてならないよね・・・?」

梨子「ならないわ・・・!」

千歌「本当・・・?だって決勝だよ?ドームだよ?本当だったら奇跡じゃん!」

梨子「奇跡を・・・奇跡を起こしたの・・・私達・・・!」

千歌「うん!」

曜「さぁ皆行くよー!全速前進~~!」

Aqours「ヨーソロー!」

曜「からの〜〜敬礼!」

遂にAqoursが地区予選を突破し、決勝まで上がった。


結果発表後。

 

漣「良くやってくれた!」

 

千幸「遂にAqoursは決勝まで上がった!にしても千歌、あの側転とバク転の連続は最高だったぜ!」

 

千歌「ありがとう!漣さん!千幸さん!」

 

花丸「緊張で何も喉が通らなかったずら・・・」

 

漣「ガクッ!」

 

千幸「おい花丸!呑気にのっぽパン食ってんじゃねえよ!」

 

果南「それにしても、アキバドームかぁ・・・」

 

千歌「どんな場所なんだろうね〜。」

 

漣「μ`sが歌ったあの場所、懐かしく感じるな〜。」

 

梨子「良い曲を作りたい!」

 

千幸「皆を優勝まで導きたい!」

 

曜「ダンスも、もっともっと元気にしよ!」

 

ルビィ「ん?見て!凄い視聴回数!」

 

後ろの大型モニターにAqpursのライブが配信されていた。

 

善子「わぁ〜!」

 

花丸「ずら〜!」

 

漣「48.349回・・・」

 

千幸「こりゃあ凄えなぁ・・・」

 

千歌「本当・・・こんなに沢山の人が・・・」

 

ダイヤ「生徒数の差を考えれば当然ですわ。これだけの人が見て、私達を応援してくれた。」

 

千歌「あっ!じゃあ入学希望者も・・・」

 

全員が鞠莉の方を見る。鞠莉は何も言わないままだった。

 

善子「どうしたのよ!」

 

梨子「嘘・・・?」

 

ダイヤ「まさか・・・」

 

漣「どうした鞠莉?」

 

千幸「結果はどうだ?」

 

鞠莉「携帯、フリーズしているだけだよね・・・昨日だって何人か増えてたし、全く変わってないなんて・・・」

 

ルビィ「鞠莉ちゃんのお父さんに言われてる期限って、今夜だよね?」

 

ダイヤ「大丈夫。まだ時間はありますわ。学校に行けば正確な数は分かりますわよね?」

 

鞠莉「うん・・・」

 

千歌「よし!帰ろう!」

 

千幸「じゃあ俺のレンタルカーで学校までレッツゴー!!」

 

 

 

 

 

 

その日の夜。浦の星女学院理事長室。

 

鞠莉「ちょっと待ってて?」

 

すぐにノートパソコンでサイトを見る。

 

果南「どう?」

 

鞠莉「変わってない・・・」

 

入学希望者数は現在80人。

 

曜「そんな・・・」

 

善子「まさか・・・天界の邪魔が!?」

 

千幸「んな訳あるか!」

 

ダイヤ「ではやはり・・・」

 

果南「あと4時間しか無いよ・・・?」

 

梨子「Aqoursの再生数は?」

 

ルビィ「ずっと増え続けてる。」

 

漣「再生数は増えても、入学希望者数は増えてないのか・・・」

 

鞠莉「パパに電話して来る。」

 

 

 

 

交渉開始から1時間経過。

 

曜「遅いね。鞠莉ちゃん・・・」

 

ダイヤ「向こうは早朝だからね。」

 

漣「確かに。今の時間のアメリカは明朝。電話が出ない確率がある。」

 

そこに鞠莉が戻って来た。

 

千幸「鞠莉、どうだった?」

 

鞠莉「ウェイティングだったね。」

 

千歌「お父さんと話せた?」

 

鞠莉「うん。話した。決勝に進んで、再生数が凄い事になってるって。」

 

梨子「それで?」

 

千幸「交渉は、上手く行ったか?」

 

鞠莉「・・・・・」

 

ダイヤ「何とか明日の朝まで伸ばしてもらいましたわ。ただ、日本時間で朝の5時。そこまでに100人に達しなければ、募集ページは停止すると。」

 

漣「後8時間って事だな。」

 

果南「最後通告って事ね。」

 

千歌「でも、後3時間だったのが8時間に延びた!」

 

ルビィ「あ!今1人増えた!」

 

漣「増えたか!」

 

梨子「やっぱり!私達を見た人が興味持ってくれたのよ!」

 

曜「このまま増えてくれれば・・・あっ!」

 

突然千歌が何処かへ向かおうとした。

 

善子「ちょっ、何処行くのよ!?」

 

千歌「駅前!浦の星をお願いしますって皆にお願いして・・・それから・・・それから・・・」

 

梨子「今からじゃ無理よ・・・」

 

千幸「今夜中だぞ?こんな時間に中学生が出歩いてる訳無いだろ?」

 

千歌「じゃあ!今からライブやろう!それをネットで・・・」

 

果南「準備してる間に朝になっちゃうよ?」

 

千歌「そうだ!!」

 

しかし曜が千歌を抱き締めた。

 

曜「落ち着いて!大丈夫、大丈夫だよ・・・」

 

千歌「でも、何もしないなんて・・・」

 

漣「千歌。どうにかしたい気持ちは分かる。けど、ここで焦って失敗したら今までの苦労が徒労になる。ここは信じよう。」

 

果南「そうよ。信じるしかないよ。今日の私達を。」

 

千歌「・・・そうだよね、あれだけの人に見てもらえたんだもん。大丈夫だよね。」

 

ダイヤ「さぁ!そうとなったら皆さん帰宅して下さい。」

 

花丸「帰るずらか?」

 

善子「何か1人で居るとイライラしそう・・・」

 

曜「落ち着か無いよね。気になって・・・」

 

果南「だって。」

 

ダイヤ「仕方無いですわね。」

 

千歌「じゃあ、居ても良いの!?」

 

ダイヤ「皆さんの家の許可と、理事長の許可のあれば・・・」

 

鞠莉「勿論!皆で見守ろう!」

 

ルビィ「あっ!また1人増えた!」

 

 

 

 

 

 

全員が泊まる事になった。家の許可を貰ってる。

 

ルビィ「あれっきり・・・全然増えない・・・」

 

千幸「87人。残りは13人かぁ。」

 

善子「・・・やっぱりパソコンが可笑しいんじゃないの!?」

 

漣「バカ!」

 

ビンタで善子の頭を軽く叩いた。

 

善子「痛!」

 

漣「深夜に募集する学生なんて居ないだろ。それくらい考えろ。それにパソコンは正常だ。」

 

ダイヤ「そうですわ。これが現実なのですわ。これだけの人が浦の星の名前を知っても、わざわざここまで通おうとは思わない。」

 

果南「例え街が綺麗で、人が優しくても、わざわざここへ通おうなんて思わない。」

 

すると誰かの腹が鳴った。

 

梨子「そう言えば、お昼食べた後何も食べてないわね!」

 

漣「じゃあ俺達が買い出しに行って来る。」

 

千幸「食いたいのがあったら言ってくれ。」

 

 

 

 

 

 

コンビニで夜食を購入した。

 

レンタルカー車内。

 

漣「沢山買ったな。殆どおでんだけどな。」

 

千幸「良いじゃねえか。最近おでん食ってねえからな。」

 

漣「それにしても、Aqoursの顧問をやってからもう6ヶ月かぁ。」

 

千幸「色々あったもんな。加入だったり、秋葉でライブだったり、地区予選突破したりと。」

 

漣「もしかしたら俺達、教師に向いてるかもな。」

 

千幸「よしてくれよ。そうしたら社長に怒られちゃうぞ。」

 

漣「冗談冗談。けど、浦の星女学院を救わねえとな。けど、朝5時までに間に合うのか不安だな・・・」

 

千幸「大丈夫だって。Aqoursが頑張った成果が芽生えるの俺は信じてるぜ。だから漣、彼女達の奇跡を信じてみようぜ?」

 

漣「そうだな。じゃあ帰って、奇跡を願っておでんパーティだ!」

 

千幸「良いね良いね!」

 

 

 

 

 

 

全員が夜食を食べ終えた後。

 

ルビィ「94人・・・」

 

梨子「後6人・・・時間は?」

 

漣「午前4時10分。」

 

果南「後1時間も無い。」

 

千歌「お願い!お願いお願いお願い・・・お願い!!増えて!!」

 

梨子「千歌ちゃん・・・」

 

しかしまだ増えない。

 

千歌「ん?流石の曜ちゃんも、睡魔には勝てないか。」

 

ぐっすり寝てる曜を見てそう言った。

 

曜「寝てないよ。」

 

千幸「起きてたんかい。」

 

曜「けど、待ってるのちょっと疲れてきた。」

 

 

 

 

 

 

外は夜明け。

 

漣「良い夜明けだな〜。こんな夜明け見るの久し振りだな〜。」

 

千歌「あ〜あ。後6人!お願い!!」

 

曜「くすっ。お願いします!」

 

漣「神頼みか?」

 

すると果南が。

 

果南「お~~~~い!!!浦の星は、良い学校だぞーー!!」

 

大声で叫んで宣伝した。

 

曜「お~~~い!絶対後悔させないぞーー!」

 

千歌「皆良い子ばっかだぞーーー!!」

 

漣「声が届くと良いな。」

 

千歌「ほらほら漣さんも!」

 

漣「え?俺も?」

 

曜「何か言って?」

 

漣「え、えっと・・・おーーーーーい!!浦の星女学院は綺麗だぞーーーー!!!」

 

梨子「私が~保証する~~~!!」

 

千歌「へへっ、保証されちった。」

 

梨子「私の保証は間違い無いわよ?」

 

漣「どんな保証だよ!」

 

5人「あはははははは!」

 

しかしそこに。

 

ルビィ「千歌ちゃん!!来て!!」

 

千幸「漣!!お前も来い!!」

 

急いで理事長室に向かった。

 

 

 

 

 

 

ノートパソコンを見ると。

 

漣「97人!」

 

千歌「後3人!!」

 

ダイヤ「でも、時間はもう・・・」

 

千幸「後10分・・・」

 

千歌「お願い!!お願い!!」

 

鞠莉「・・・・・」

 

千歌「98!!」

 

鞠莉「っ!?」

 

果南「時計は?」

 

漣「ヤバイぞ!後1分!」

 

千歌「大丈夫!大丈夫・・・!!絶対に届く・・・大丈夫・・・届く・・・届く・・・」

 

時間が5時になった。入学希望者数は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

98人で募集終了となってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌「っ!?募集終了・・・?」

 

漣・千幸「・・・・」

 

ダイヤ「時間切れですわ・・・」

 

千歌「そんな・・・大丈夫だよ。後1日あれば・・・ううん、半日で良い・・・1時間でも良い・・・それで絶対大丈夫・・・」

 

ダイヤ「それが約束ですから・・・」

 

梨子「でもそれだけだったら・・・」

 

曜「そうだよ。ずっとじゃなくて良いんだよ・・・?後1日だけ・・・」

 

ダイヤ「何度も掛け合いましたわ・・・一晩中何度も何度も・・・ですが、もう既に2度も期限を引き延ばして貰ってるのです・・・」

 

鞠莉「幾らパパでも全てを自分1人の権限で決める事は出来ない。もう限界だって・・・」

 

ルビィ「でも、1日なら・・・」

 

善子「この前だってそれで・・・」

 

鞠莉「今頃もう、統合の手続きに入ってる・・・」

 

梨子「じゃあ、本当にもう駄目って事・・・?」

 

悲しみの空間に包まれた理事長室。

 

漣・千幸「・・・・・」

 

千歌「駄目だよ・・・だって私達まだ足掻いてない・・・精一杯足掻こうって約束したじゃん!やれる事を全部やろうって言ったじゃん・・・!」

 

果南「全部やったよ。そして、決勝に進んだ。私達はやれる事はやった・・・」

 

千歌「・・・じゃあ何で、学校が無くなっちゃうの・・・学校を守れないの・・・そんなの・・・そんなの・・・」

 

鞠莉が交渉をしようとした。

 

ダイヤ「お止めなさい!」

 

鞠莉「もう一度だけパパに連絡してみる!」

 

果南「これ以上言ったら、鞠莉が理事長を辞めるように言われる!受け入れるしかない。学校は無くなる・・・」

 

 

 

 

 

 

統廃合が決定された浦の星女学院。

 

鞠莉『浦の星女学院は、次年度より沼津の高校と統合する事になります。皆さんは来年の春よりそちらの高校の生徒として、明るく元気な高校生活を送ってもらいたいと思います!』

 

 

 

 

2年の教室。千歌が上の空になってる。

 

曜「千歌ちゃん!千歌ちゃん!」

 

千歌「ん?」

 

曜「次、移動教室だよ?」

 

千歌「あ、そっか。」

 

いつき「千歌ー!いよいよ決勝だね!ラブライブ!」

 

むつ「このまま優勝までぶっちぎっちゃってよー!」

 

よしみ「また良い曲聞かせてね!」

 

千歌「・・・うん。」

 

いつき「アキバドームだもんね!思い切り動き回らないと!皆に見えるように!」

 

むつ「私達も、声が届くように大声出して・・・」

 

すると千歌が立ち上がった。

 

曜「千歌ちゃん・・・?」

 

千歌「そうだよね!優勝目指して頑張る!」

 

笑顔を見せた。

 

むつ「もお〜!びっくりするじゃーん!」

 

廊下から聞いてた梨子が悲しんでる。

 

 

 

 

放課後。

 

梨子「今は前を向こう?ラブライブはまだ終わってないんだから・・・」

 

千歌「分かってる。」

 

早歩きで部室へ向かった。

 

 

 

遠くから漣が覗いてた。

 

千幸「どうだ?千歌の様子は。」

 

漣「真剣な顔をしてたんだが、内心学校が無くなる事にショックしてる。」

 

千幸「そうだろうな。この学校が無くなるのか・・・」

 

漣「音ノ木坂学院のように行かなかった・・・」

 

2人は残念な気持ちになった。

 

漣「だがラブライブは近付いて来る。辛い気持ちを洗い流して、新たに気持ちを入れ替えよう。」

 

千幸「そうだな。」

 

 

 

 

 

 

夕方の浦の星女学院。

 

ダイヤ「学校が統合になったのは残念ですが、ラブライブは待ってくれませんわ!」

 

果南「昨日までの事は忘れて、今日から気持ちを新たに決勝目指して頑張ろう!」

 

漣「そうだ!俺達が全力で顧問をやる!」

 

千幸「俺達のように元気出せよ!」

 

善子「勿論よ!5万5000のリトルデーモンが待っている魔窟だもの!」

 

花丸「皆善子ちゃんの滑り芸を待ってるずら~。」

 

千幸「滑り芸期待してるぞ〜善子ちゃん。」

 

善子「ヨハネ!!」

 

ルビィ「そ、それに!お姉ちゃん達は、3年生はこれが最後のラブライブだから・・・だから・・・だから、絶対に優勝したい!」

 

ダイヤ「ルビィ・・・」

 

鞠莉「イエス!じゃあ優勝だね!」

 

果南「そんな簡単な事じゃないけどね。」

 

漣「急に目標デカくなったな。」

 

梨子「でも、そのつもりで行かないと!」

 

千歌「・・・うん、優勝しよう・・・」

 

漣「よしじゃあ練習始めようか!」

 

千幸「ライブ後だから念入りにな!」

 

7人「おーーー!」

 

漣「まず最初はストレッチだ!」

 

千歌「そうだよね、今はラブライブに集中してよっと。」

 

全員がストレッチを始めた。千歌は昨日の募集終了を思い出して涙を流した。

 

曜「千歌ちゃん・・・」

 

果南「千歌・・・」

 

千幸「悲しい気持ちがいっぱいなんだな・・・」

 

千歌「どうしたの?皆?」

 

漣「・・・千歌、今日の練習はこの辺で止めようか?」

 

千歌「えっ?何で?平気だよ?」

 

鞠莉「ごめんね。無理にでも前を向いた方が良いと思ったけど、やっぱり、気持ちが追い付かないよね・・・?」

 

千歌「そんな事無いよ?ほら、ルビィちゃんも言ってたじゃん!鞠莉ちゃん達最後のライブなんだよ?それに・・・それに・・・」

 

果南「千歌だけじゃない。皆そうなの・・・」

 

ダイヤ「ここに居る全員、そう簡単に割り切れると思っているんですの?」

 

漣「辛いのはお前だけじゃない。皆辛いんだ。」

 

果南「やっぱり、私はちゃんと考えた方が良いと思う。本当にこのままラブライブの決勝に出るのか、それとも・・・」

 

ダイヤ「・・・そうですわね。」

 

千歌「ま、待ってよ。そんなの出るに決まってるよ!決勝だよ!?ダイヤさん達の!」

 

鞠莉「本当にそう思ってる?自分の心に聞いてみて?千歌っちだけじゃない。ここに居る皆・・・」

 

 

 

 

 

 

その日の夜。梨子は部屋でピアノを弾いていた。

 

 

 

 

同じ頃ルビィは、部屋でスクールアイドルの本を読んでた。

 

 

 

 

翌日の図書室。花丸が本を受け取った。本を捲ると、「ラブライブ頑張って」のメッセージがあった。

 

 

 

 

その日の夕方。曜は夕日の海を眺めていた。

 

 

 

 

同じ頃善子は、部屋から外の景色を眺めていた。

 

 

 

 

同じ頃果南は、ダイビングショップでノートを読んでいた。

 

 

 

 

同じ頃ダイヤと鞠莉は理事長室に居た。鞠莉は涙を流して泣いていた。ダイヤが寄り添う。

 

 

 

 

そして千歌は、漣と千幸と一緒に十千万の近くの浜辺から海を眺めていた。辛い気持ちがいっぱいだった。

 

 

 

 

 

 

翌日の浦の星女学院の屋上。

 

曜「おはよう。」

 

千歌「おはよう。」

 

漣「曜、元気だな。」

 

梨子「やっぱり、皆ここに来たね。」

 

善子「ギラン!」

 

鞠莉「結局皆同じ気持ちって事でしょ?」

 

梨子「出た方が良いって言うのは分かる。」

 

ルビィ「でも、学校は救えなかった・・・」

 

花丸「なのに決勝に出て歌って・・・」

 

善子「例えそれで優勝したって・・・」

 

ダイヤ「確かにそうですわね。」

 

果南「でも、千歌達は学校を救う為にスクールアイドルを始めた訳じゃない。」

 

曜「輝きを探す為。」

 

鞠莉「皆それぞれ自分達だけの輝きを見付ける為。でも・・・」

 

千歌「見付からない。だってこれで優勝しても、学校は無くなっちゃうんだよ?奇跡を起こして、学校を救って、だから輝けたんだ。輝きを見付けられたんだ!学校が救えなかったのに、輝きが見付かるなんて思えない!私ね、今はラブライブなんてどうでもよくなってる。私達の輝きなんてどうでもいい!学校を救いたい!皆と一緒に頑張って来たここを・・・」

 

すると漣が千歌の両肩に両手を置いた。

 

漣「千歌、何時迄も悲しんでたら前に進めない。学校が無くなるのは俺達だって悲しい。けど、このまま何もしないでずっと悲しんでたらラブライブに出場出来ない。お前が探し求めてる輝きを掴めない。」

 

千歌「でも・・・でも・・・学校を救えなかったんだよ・・・?輝きなんて・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあ救ってよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

11人「っ!?」

 

声が聞こえた。下を見ると。

 

千歌「っ!」

 

浦の星女学院全生徒が中庭に立っていた。

 

よしみ「だから救って!ラブライブに出て!」

 

むつ・いつき・よしみ「優勝して!!」

 

曜「皆・・・」

 

千歌「出来るならそうしたい!!皆ともっともっと足掻いて、そして!!」

 

いつき「そして?」

 

千歌「そして!学校を存続させられたら・・・」

 

むつ「それだけが学校を救うって事?」

 

千歌「っ!?」

 

むつ「私達、皆に聞いたよ!千歌達にどうして欲しいか!どうなったら嬉しいか!」

 

いつき「皆一緒だった!ラブライブで優勝して欲しい!千歌達の為だけじゃない!私達の為に!学校の為に!」

 

よしみ「この学校の名前を残してきて欲しい!!」

 

ダイヤ「学校の・・・」

 

むつ「千歌達しかいないの!千歌達にしか出来ないの!!」

 

いつき「浦の星女学院スクールアイドル、Aqours!その名前をラブライブの歴史に、あの舞台に永遠に残して欲しい!!」

 

よしみ「Aqoursと共に、浦の星女学院の名前を!!」

 

むつ・いつき・よしみ「だから!だから!だから!」

 

 

 

 

 

 

浦の星女学院全生徒「輝いて!!!!!」

 

 

 

 

 

 

鞠莉「優勝して、学校の名前を・・・」

 

果南「ラブライブに・・・」

 

漣「そうすれば、浦の星女学院は伝説になれる・・・」

 

曜・梨子「千歌ちゃん、や・め・る?」

 

千歌「止める訳ないじゃん!決まってんじゃん!決まってんじゃん決まってんじゃん!優勝する!ぶっちぎりで優勝する!相手なんか関係無い!秋葉ドームも!決勝も関係無い!優勝する!優勝して、この学校の名前を、一生消えない思い出を作ろう!!!」

 

鞠莉「おー!アローでもショットガンでも持って来いって感じね!」

 

千幸「ラブアローシュートか?」

 

果南「でも、見てるだけで何か熱くなってくる!」

 

ダイヤ「ですわね!」

 

善子「全リトルデーモン!決戦の時が来ました!ヨハネと一緒に堕天するわよ!」

 

曜「あー!じっとしてられない!皆走りに行こ!」

 

果南「ほら行くよー!」

 

花丸「まるもずらか!?」

 

ルビィ「ピギィ!」

 

漣「おいズルいぞ!俺も走る!」

 

千幸「ジーッとしてても、ドーにもならねえ!俺も走るぜヒャッハー!!!」

 

ダイヤ「ほら梨子さんも!」

 

梨子「遂に普通じゃない、本当の怪獣になっちゃうのかも。千歌ちゃんは・・・」

 

善子「ちょっと待ちなさい!待ってよーーー!!」

 

漣「待てって言われて待つ奴なんて居ねえよー!」

 

千歌も走ろうとした時、1枚の羽根が空へ舞い上がって行くのが見えた。千歌はラブライブを目指して頑張る事を決意した。

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

       よしみ:松田利冴
       いつき:金元寿子
        むつ:芹澤優
      しいたけ:麦穂あんな
  アキバレポーター:高森奈津美

      女子生徒:鈴代紗弓
           橋下結
           武藤志織
           芽衣
           久保田ひかり
           小松奈生子
           岡咲美保
           鎌倉有那
           二ノ宮愛子
           樋口桃
           木本久留美
           中村紗彩
           小田果林
           雨宮夕夏
           内田愛美
           三浦愛恵

次回「HAKODATE」


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shiny.21「HAKODATE」

ある冬のある場所。猛吹雪が勃発中。

千歌「ここ・・・何処・・・?」

この場所にEXTRA2人とAqpors9人が立ち止まっていた。

ダイヤ「何も、見えませんわね・・・!」

千幸「くそ・・・こんな時に猛吹雪が・・・!」

ルビィ「天はルビィ達を・・・」

花丸「見放したずら・・・」

鞠莉「これがスノーホワイト!ビューティフル・・・」

果南「しっかりして!鞠莉!」

倒れる鞠莉を果南が支えた。

善子「雪め!甘いわ!」

梨子「善子ちゃん!?」

善子「ヨハネ!避けるべし、避けるべし、避けるべし!」

しかし強烈な吹雪に当たった。

善子「ぐあっ!」

千幸「こんな猛吹雪久し振りに感じるが、これ程強烈とは初めてだ・・・」

曜「何だか眠くなって・・・」

梨子「私も・・・」

千歌「ダメだよ!寝たら死んじゃうよ!寝ちゃダメ!」

寝ちゃう寸前の曜と梨子を千歌が揺らす。

梨子「これは夢だよ・・・夢・・・」

曜「そうだよ・・・だって内浦にこんなに雪が降るはず無いもん・・・」

千歌「じゃこのまま目を閉じて寝ちゃえば、自分の家で目が覚め・・・」

漣「あるか!!」

千歌「うわっ!漣さん?」

漣「お前ら大袈裟過ぎだろ・・・俺達は今・・・北海道に居るだろ!!」

千歌「あ!」

この11人は今北海道に居た。


11人は北海道に来てる。

 

千歌「いやぁ〜!遥々来たね、函館!」

 

千幸「北島三郎か?」

 

漣「ってか千幸、お前まで千歌達のノリに乗るなよ。」

 

千幸「いやぁ、面白そうだったからつい。」

 

漣「今回俺達は、この北海道地区予選のゲストとして招待されてこの北海道に来てるんだぞ。」

 

千幸「そして費用も俺達が出してるからな。」

 

果南「まさか地区大会のゲストに招待されるなんてね!」

 

曜「寒い・・・」

 

梨子「曜ちゃん。もうちょっと厚着した方が良いわよ?」

 

善子「さぁ行くよ!リトルデーモンリリー!レッツ、ニューワールド!うわっ!」

 

走り出した瞬間、足を滑らせた。

 

善子「ひゃっ!」

 

そして尻餅付いた。

 

ルビィ「雪道でそんな靴履いてちゃダメだよ。」

 

漣「善子、何でお前だけローファーなんだよ。滑るのは当たり前だろ。」

 

鞠莉「その通りデース!」

 

ダイヤ「そんな時こそこれ!」

 

鞠莉・ダイヤ「ジャーン!」

 

滑り止めのブーツを見せた。

 

鞠莉「そんな時こそこれデース!」

 

ルビィ「流石お姉ちゃん!」

 

漣「テレビショッピングみたいな宣伝するな。」

 

鞠莉・ダイヤ「これで例えこのような雪山でも!ごらんの通り!」

 

でかく積もった雪の上を登った。

 

千幸「おい頂上に立ったら危ないぞ?」

 

その束の間、鞠莉とダイヤの下半身が埋もれてしまった。

 

ルビィ「ピギィ!お、お姉ちゃん!?」

 

ダイヤ「もう何ですの!?」

 

鞠莉「ぬ、抜けない・・・!!」

 

千幸「お前ら何がしたいんだよ。」

 

漣「あれ?花丸は?」

 

花丸「お待たせずら~!」

 

漣「あ、来た・・・か?」

 

全員が花丸を見て目を細めた。

 

花丸「やっと温かくなったずら〜。」

 

ルビィ「花丸ちゃん!?」

 

 

 

 

太った花丸が戻って来た。

 

 

 

花丸「まるは丸々っと丸くなったずら~。」

 

千幸「一体どうやったらこの短時間で太るんだ・・・?」

 

漣「花丸ならぬでぶ丸になってる・・・」

 

善子「ちょっと・・・」

 

花丸「まるは急に・・・ずら〜〜〜!!」

 

戻って来る最中に転がった。目の前に居た曜と善子とルビィの上に乗っかった。

 

花丸「ずら〜〜〜・・・」

 

曜・善子・ルビィ「ちょっとーー・・・!!」

 

千幸「ったく、早く痩せろ。大玉転がし戦法。」

 

花丸「ずら〜〜〜〜・・・」

 

太った花丸をゴロゴロ転がして3人を解放した。

 

漣「ダメだこりゃ・・・」

 

千歌「あはは・・・」

 

 

 

 

 

 

地区予選会場に到着。

 

漣「やっと到着した・・・今までの茶番は何だったんだ・・・?」

 

千幸「あの短時間で痩せる花丸の体質は何だ?・・・まぁしかし、北海道だけでもこんなに多くのスクールアイドルが居たとはな。スクールアイドルはまだまだ捨て難いな。」

 

千歌「あ、Saint Snowさんだ!」

 

梨子「流石優勝候補だね。」

 

千幸「だな。」

 

善子「フッ。ならばこの目で、この地の覇者とやらを確かめてやろうじゃない。」

 

千幸「久し振りの中二病台詞が出たな。」

 

すると後ろから。

 

女子高生「あのっ!Aqoursの皆さんですよね?」

 

千歌「え?」

 

女子高生「え、えっと・・・あの・・・あの!一緒に写真撮ってもらって良いですか?」

 

梨子「・・・ちょ、ちょっと皆!落ち着こう?」

 

千歌「梨子ちゃんも落ち着いて?」

 

ルビィ「ピギィ!」

 

漣「ルビィも落ち着け。」

 

 

 

 

写真撮ってもらった。

 

女子高生「あの、EXTRAのお2人も、一緒に写真撮ってもらって良いですか?」

 

漣「ああ。良いよ。」

 

千幸「こっちにおいで。」

 

 

 

 

写真撮ってもらった。

 

女子高生「ありがとうございます!応援してます!頑張って下さい!」

 

千歌「ありがとー!頑張るよ!」

 

ルビィ「決勝に進むって、凄い事なんだね・・・」

 

曜「本当。凄い事だよ。」

 

千歌「だね!」

 

 

 

 

 

 

楽屋。

 

千歌「失礼しまーす。あの、Saint Snowのお2人は・・・」

 

聖良「はい。あ、お久し振りです。」

 

楽屋にSaint Snowの2人が居た。

 

漣「聖良、久し振り。」

 

聖良「お久し振りです。漣さん、千幸さん。」

 

梨子「ごめんなさい。本番前に。」

 

聖良「いえ。今日は楽しんでって下さいね。皆さんと決勝で戦うのはまだ先ですから。」

 

千歌「はい。そのつもりです。」

 

一方曜は、影に隠れてる3人のスクールアイドルグループを見付け、その3人と会話する。

 

善子「何?もう決勝に進んだ気で居るの?」

 

花丸「物凄い自信ずら。と、物凄い差し入れずら・・・」

 

ルビィ「お2人共、去年も地区大会は圧倒的な差で勝ち上がって来られたし。」

 

果南「もしかして、また見せ付けようとしてるんじゃないの?自分達の実力を。」

 

漣「おい果南。挑発はよせよ。」

 

聖良「いえいえ、対はありません。それにもう皆さんは何をしても同様したりしない。」

 

ダイヤ「どう言う意味ですの?」

 

聖良「Aqoursは格段にレベルアップしました。今は紛れも無い優勝候補ですから。」

 

千歌「優勝候補・・・」

 

漣「まぁ確かに、聖良の言葉に一理ありだな。」

 

聖良「あの時は失礼な事を言いました。お詫びします。」

 

椅子から立ち上がって、11人に向かって頭を下げた。

 

千歌「聖良さん・・・」

 

漣「聖良、過ぎた事は良いんだ。頭を上げてくれ。」

 

すると聖良が手を出した。

 

千歌「え?」

 

聖良「次に会う決勝は、Aqoursと一緒にラブライブの歴史に残る大会にしましょう!」

 

曜「千歌ちゃん。」

 

鞠莉「ここは受けて立つ所でーす。」

 

曜「そうそう。」

 

漣「ほら。握手しろ。」

 

千歌「うん!」

 

2人は握手を交わした。

 

聖良「理亞!理亞も挨拶なさい!」

 

しかし理亞はイヤホンしてる為聞こえない。

 

聖良「理亞!」

 

千歌「あ、良いんです。本番前ですから。」

 

漣「?」

 

ルビィ「?」

 

漣とルビィは、理亞の手が震えてる事に気付いた。

 

千幸「聖良、ちょっと話がある。」

 

聖良「あ、はい。」

 

千幸「漣も。」

 

漣「あ、ああ。」

 

3人は廊下に出た。

 

千歌「ん?」

 

 

 

 

廊下。

 

千幸「理亞はまだあれの克服は出来てないのか?」

 

聖良「ええ。」

 

漣「そっか。彼奴が負けず嫌いなのが俺達にも分かる。今度彼奴に言わなきゃな。それと、理亞の手が震えてるのが見えたんだ。」

 

聖良「理亜の?」

 

漣「ああ。予選のプレッシャーだと思うんだ。」

 

聖良「教えてくれてありがとうございます。あ、そろそろ本番なので。理亞を連れて行きますのでこれで失礼します。」

 

漣「分かった。後で理亞に言っておく。」

 

千幸「予選頑張れよ。」

 

聖良「ありがとうございます。」

 

 

 

 

 

 

ステージ。別のスクールアイドルグループのライブが終わった。

 

千歌「わぁ〜!凄い声援だ!お客さんもいっぱい!」

 

ダイヤ「観客席から見る事で、ステージ上の自分達もどう見えてるか。」

 

果南「どうすれば楽しんでもらえるかのも、凄い勉強になるはずだよ?」

 

千歌「だよね!」

 

漣「流石ラブライブ。更に奥深いぜ。」

 

ルビィ「Saint Snowさんは?」

 

梨子「確か、次のはずだけど・・・」

 

千幸「お!来た来た!」

 

花丸「始まるずら。」

 

ステージにSaint Snowが立った。

 

鞠理「イッツショーターイム!!」

 

2人のパフォーマンスが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

予選終了後。

 

曜「びっくりしたね・・・」

 

梨子「まさかあんな事になるなんて・・・」

 

漣「俺もびっくりした・・・あんな事になるはずじゃ・・・」

 

地区大会決勝にSaint Snowの名前が無かった。

 

千歌「これがラブライブなんだね。」

 

千幸「ああ。少しでもミスをすると、立ち直る難易度は高くなる。」

 

善子「一歩間違えれば私達もって事?」

 

花丸「そう言う事ずら・・・」

 

千歌「でもこれで、もう決勝に進めないんだよね・・・Saint Snowの2人・・・」

 

漣「ん?ルビィ?」

 

ダイヤ「?」

 

 

 

 

楽屋。ノックする。

 

スクールアイドル「はい、どうぞ。」

 

千歌「失礼します。」

 

楽屋には、Saint Snowの2人の姿が無かった。

 

漣「君達、あの2人は?」

 

スクールアイドルA「Saint Snowの2人、先に帰られたみたいです。」

 

千幸「帰った?」

 

スクールアイドルB「はい。この後、本選進出グループの壮行会やるんですけど・・・」

 

スクールアイドルA「控え室で待ってるって聖良さん達言ってくれたのに・・・今日は何時もの感じじゃ無かったから・・・」

 

スクールアイドルC「ずっと理亞ちゃん黙ったままだったし・・・」

 

漣「そうか。」

 

スクールアイドルA「あんな2人、今まで見た事無い・・・」

 

 

 

 

2人は予選の時にミスして転んでしてしまい、決勝進出が出来なかったのだった。

 

 

 

 

千幸「理亞の奴、凄く悔しんでたな・・・」

 

千歌「あれじゃあ同様して歌える訳無いよ・・・」

 

梨子「それにちょっと、喧嘩してたみたい・・・」

 

 

 

 

路面電車に乗って、2人に会いに行く事に。

 

果南「まだ気になる?」

 

千歌「うん・・・」

 

梨子「2人でずっとやって来たもんだからね・・・」

 

曜「それで最後の大会でミスをして、喧嘩まで・・・」

 

漣「仲が良い2人が喧嘩だなんて、前代未聞だな・・・」

 

梨子「確かに・・・」

 

千歌「・・・やっぱり、会いに行かない方が良いのかな・・・」

 

善子「そうね!気不味いだけかも。」

 

鞠莉「私達が気に病んでも仕方の無い事デース。」

 

果南「そうかもね。」

 

曜「あの2人なら大丈夫だよ。」

 

梨子「仲の良い姉妹だしね。」

 

千歌「うん。」

 

鞠莉「じゃあこの後は、ホテルのチェックインして・・・」

 

千幸「チェックインなら俺達に任せろ。」

 

果南「明日は晴れるらしいから、函館観光だね。」

 

ルビィはダイヤをジッと見てる。ダイヤがルビィを見て何かを感じた。

 

善子「ではこの地のリトルデーモンを探しに!」

 

花丸「それは無いずら。」

 

漣「無い無い。」

 

善子「待てーい!」

 

漣(千幸、彼奴らに会いに行くなら、理亞に言いに行こうか。)

 

千幸(それが良いな。)

 

 

 

 

 

 

翌朝。全員が函館を観光する。

 

五稜郭タワーから函館の街を見る。

 

千歌「凄い!凄ーい!」

 

花丸「何だか美味しそうな形ずらね。」

 

千幸「流石五稜郭だな。」

 

善子「何と言う光景・・・間違い無い。これこそ我が夢にまで見た魔法陣!」

 

梨子「落ち着きなさい。」

 

千幸「五稜郭は魔法陣じゃねえよ。」

 

善子「ここなら、伝説の超巨大リトルデーモンを・・・」

 

花丸「ちょっと待つずら。」

 

梨子「それは大きいの?小さいの?」

 

漣「五稜郭タワーの高さは避雷針高が107m。全高が98mだ。展望1階は86mで、展望2階が90mだ。」

 

 

 

一方曜は銅像を見て興奮中。

 

曜「千幸さん、この銅像は誰なの?」

 

千幸「新撰組副長の土方歳三のブロンズ像だ。」

 

曜「へぇ!格好良い!」

 

 

 

一方果南は何故か威張ってる。

 

果南「全然平気平気・・・」

 

下を見ると床の窓があり、地上まで見えた。果南は気絶した。

 

果南「はうぅぅ・・・・」

 

ダイヤ「ちょ、ちょっと!?」

 

鞠莉「ワーオ!」

 

千幸「果南は高所恐怖症だったのか。」

 

ルビィ「えへへ。・・・」

 

漣「ルビィ?」

 

ルビィ「え?」

 

漣「お前、気になるのか?」

 

ルビィ「・・・」

 

 

 

 

地上に降りた。

 

千歌「何か落ち着くね。ここ。」

 

漣「流石八幅坂通。良い風景だ。」

 

果南「内浦と同じ空気を感じる。」

 

千歌「そうか。海が目の前にあって、潮の香りがする街で、坂の上にある学校で。」

 

梨子「繋がってないようで、何処かで繋がってるようね。皆。」

 

2人の女子高生が一礼し、漣達も一礼する。

 

花丸「お待たせずら〜。」

 

千幸「ん?・・・またか。」

 

ルビィ「ピギィ!!」

 

 

 

 

また太った花丸が戻って来た。

 

 

 

 

曜「また!?」

 

善子「何でまた来てくんのよ!」

 

しかしまた転がって、曜と善子とルビィの上に乗っかった。

 

ダイヤ「学習能力ゼロですわ・・・」

 

漣「花丸、お前もうちょっと自重しろよ・・・」

 

千幸「カビゴンかお前は・・・」

 

 

 

 

観光を続ける。

 

千歌「寒い・・・」

 

漣「じゃあ何処かでお茶でもするか。」

 

曜「賛成!」

 

花丸「もうダメずら・・・」

 

千幸「太った分痩せろ。」

 

花丸「もう限界ずら・・・」

 

曜「と言う事で!」

 

ある甘味処を発見した。

 

千歌「くじら汁?」

 

善子「渋い。」

 

漣(あれ?ここって・・・)

 

千幸「(間違い無い・・・でもまぁ良いや。)じゃあここでお茶にするか。」

 

 

 

 

甘味処の玄関を開ける。

 

千幸「すみませーん。」

 

返事が来ない。

 

千幸「あれ?閉店中か?」

 

漣「いや、商い中の張り紙があるぞ。」

 

花丸「うぅ、取り敢えず中に入れて欲しいずら・・・」

 

漣「そうだな。失礼しまーす。」

 

甘味処に入る。

 

 

 

 

玄関。

 

ルビィ「・・・ん?」

 

千幸「どうしたルビィ?」

 

ルビィ「千幸さん、あれは・・・」

 

千幸「・・・ああ。行ってみるか?」

 

2人は奥へ進む。

 

 

 

 

とある部屋。誰かが啜り泣く声が聞こえた。そこにルビィがドアを開けると。

 

ルビィ「っ!」

 

理亞「っ!」

 

千幸「・・・理亞。」

 

ベッドに理亞が居た。彼女は涙を流していた。

 

 

 

 

 

 

EXTRA・Aqours「ラブライブ!EXTRAサンシャイン!」

 

 

 

 

 

 

1階の店では、お茶や善哉が来た。

 

梨子「わぁ〜!綺麗〜!」

 

千歌「凄い美味しそう!」

 

聖良「とても温まりますよ。どうぞお召し上がり下さい。」

 

ここの甘味処は、Saint Snowの実家だった。

 

漣「悪いな聖良。俺の分まで。」

 

聖良「いえいえ。漣さんもお客様ですからお召し上がり下さい。」

 

梨子「いただきます。雰囲気のある良いお店ですね。」

 

果南「そうだね。」

 

曜「その制服も可愛いし!」

 

善子「この美味しさ・・・天界からの貢物!」

 

花丸「おかわりずら!」

 

漣「早!?」

 

聖良「学校に寄られるかもとは聞いてましたが、でもびっくりしました。」

 

千歌「ああ、はい。折角なのであちこち見て回ってたら偶然と言うか・・・」

 

梨子「街並みも素敵ですね。落ち着いてて、ロマンチックで。」

 

漣「やっぱり函館は良い街だな。」

 

聖良「ありがとうございます。私も理亞もここが大好きで、大人になったら2人でこの店を継いで暮らして行きたいねって。」

 

漣「へぇ〜。親御さん喜んでくれたか?」

 

聖良「はい。」

 

ルビィ「そうなんだ・・・」

 

千幸「・・・」

 

ダイヤ「残念でしたね、昨日は・・・」

 

聖良「いえ、でも・・・」

 

すると。

 

 

 

 

 

 

理亞「食べたらさっさと出て行って!」

 

 

 

 

 

 

善子「っ!?」

 

聖良「理亞!何て言い方を!」

 

漣「おい理亞!」

 

すると理亞が、千幸とルビィの耳元で囁いた。

 

 

 

 

 

 

理亞「さっきの事言ったら、ただじゃ置かないから・・・」

 

 

 

 

 

 

ルビィ「ピッ!」

 

千幸「理亞・・・」

 

そう言い残して、理亞が厨房の方へ行った。

 

聖良「理亞!・・・ごめんなさい。まだちょっと昨日の事引っ掛かってるみたいで・・・」

 

梨子「そうですよね・・・やっぱり・・・」

 

善子「会場でもちょっと喧嘩してたらしい・・・うぐっ!?」

 

花丸に口封じされた。

 

聖良「良いんですよ。ラブライブですからね。ああ言う事もあります。私は後悔してません。だから理亞もきっと次は・・・」

 

理亞「嫌!何度言っても同じ。私は続けない。スクールアイドルは!Saint Snowはもう終わり!」

 

聖良「本当に良いの?あなたはまだ1年生。来年だってチャンスは・・・」

 

理亞「いい。だからもう関係無いから。ラブライブも、スクールアイドルも・・・」

 

千幸「理亞・・・」

 

理亞は千幸とルビィを睨んで厨房へ行った。

 

千幸「おい理亜!」

 

聖良「お恥ずかしい所を見せてしまいましたね・・・ごゆっくり。」

 

漣「元気出せよ聖良。ミスを犯す事は誰にだってある。お前らだけじゃない。それに、ここの善哉は甘い。落ち着く。」

 

聖良「漣さん、ありがとうございます。」

 

 

 

 

 

 

その後のラッキーピエロ。

 

花丸「未来ずら~~~!」

 

ラッキーエッグバーガーを見て目を輝かせる。

 

善子「あんた・・・1人でこれ食べる気・・・?」

 

花丸「ずら〜〜〜。」

 

善子「1口・・・1口だけ!」

 

花丸「ダメずら〜〜。」

 

千幸「お前またブクブクになりたいのか?まぁでもラッキーピエロのTHEフトッチョバーガーは人気No. 1だからな。」

 

千歌「何も辞めちゃう事無いのに・・・」

 

漣「チャンスがあるなら躊躇わずやれば良いのに。」

 

曜「でも理亞ちゃん、続けるにしても来年は1人になっちゃうんでしょ・・・?」

 

漣「そうだよな。聖良は高3だし、来年は卒業するんだもんな。」

 

鞠莉「新メンバーを集めてリスタート!」

 

果南「って、簡単に考えられないでしょ。」

 

漣「新メンバー募集はそんなに容易じゃねえよ。」

 

鞠莉「まぁ・・・ね。」

 

ダイヤ「私達もそうでしたものね・・・」

 

果南「結局ステージのミスって、ステージで取り返すしか無いんだよね・・・」

 

ダイヤ「でも、すぐ切り替えられる程、人の心は簡単ではないって事ですわ。」

 

曜「自信、無くしちゃったのかな・・・」

 

ルビィ「違うと思う・・・聖良さんが居なくなっちゃうから。お姉ちゃんと一緒に続けられないのが嫌なんだと思う・・・お姉ちゃんが居ないならもう続けたくないって・・・」

 

ダイヤ「ルビィ・・・」

 

ルビィ「ピギッ!?」

 

善子「あんた・・・」

 

花丸「凄いずら・・・」

 

梨子「そうだよね・・・寂しいよね・・・」

 

ルビィ「うぅ・・・ち、違うの!ルビィはただ理亞ちゃんが泣いて・・・」

 

千幸「そうだ!理亞が泣いてる所を・・・」

 

ルビィ「あっ!」

 

千幸「げっ!」

 

千歌「泣いて?」

 

ルビィ「ぴ・・・ぴ・・・ピギィィィィィ!!」

 

泣きながら店を出て行ってしまった。

 

千幸「おいルビィ待て!」

 

逃げるルビィを追い掛ける。

 

漣「・・・千幸の勘定も俺が出すか。」

 

 

 

 

 

 

一方千幸とルビィは、海を眺めていた。

 

千幸「ルビィ、バラしちゃったけど理亞は彼処に居ねえよ。だから大丈夫だって。」

 

ルビィ「でも・・・」

 

すると後ろから。

 

ダイヤ「綺麗ですわね。理亞さんに何か言われたんですの?」

 

千幸「ダイヤ。」

 

後ろからルビィにコートを着せた。

 

ルビィ「ううん、ただ・・・きっとそうなんじゃないかって、ルビィもそうだから・・・」

 

ダイヤ「ルビィ・・・」

 

ルビィ「お姉ちゃん・・・お姉ちゃんも決勝が終わったら・・・」

 

ダイヤ「それは仕方ありませんわ。」

 

ルビィ「でも、あんなにスクールアイドルに憧れていたのに・・・あんなに目指していたのに・・・もう終わっちゃうなんて・・・」

 

ダイヤ「私は十分満足していますわ。果南さんと鞠莉さん、2年生や1年生の皆さん、EXTRAの漣さん千幸さん、そして何よりルビィと一緒にスクールアイドルをやる事が出来た・・・」

 

するとルビィが後ろからダイヤにあすなろ抱きした。

 

千幸「ルビィ・・・?」

 

ダイヤを「それでラブライブの決勝です。アキバドームです。夢のようですわ・・・」

 

ルビィ「でも・・・ルビィは・・・お姉ちゃんともっと歌いたい・・・お姉ちゃんの背中を見て、お姉ちゃんの息を感じて、お姉ちゃんと一緒に汗をかいて・・・ルビィを置いて行かないで・・・」

 

泣いてるルビィを慰めるダイヤ。

 

ダイヤ「大きくなりましたわね。それに一段と美人に見えました。」

 

ルビィ「そんな事・・・」

 

ダイヤ「終わったらどうするつもりですの?」

 

ルビィ「分かんない・・・でも学校無くなっちゃうし、お姉ちゃん達も居なくなっちゃうし・・・」

 

ダイヤ「そうですわね。」

 

ルビィ「お姉ちゃんは?」

 

ダイヤ「そうね。分からないですわ。その時になってみないと・・・今はラブライブの決勝の事だけしか考えないようにしていますし。」

 

ルビィ「うん・・・」

 

千幸「ラブライブ優勝してから、今後の事を考えよう。それが1番だ。」

 

ルビィ「・・・はい。」

 

 

 

 

 

 

その日の夜の函館国際ホテル。

 

千歌と曜の客室。

 

曜「どんな感じなの?お姉ちゃんて。」

 

千歌「うーん、どうだろ。うちはあんな感じだからあんまり気にする事無いけど・・・でも、やっぱり気になるかな。ほら、最初に学校でライブやった時さ、美渡姉雨の中来てくれたでしょ?何かその瞬間泣きそうになったもん。あぁ、美渡姉だ!って・・・」

 

曜「良いな〜。私そう言うのよく分からないけど。」

 

千歌「私も良く分からないよ。だってあまりにも自然だもん。生まれた時からずっといるんだよ、お姉ちゃんって。」

 

 

 

 

一方善子と花丸とルビィの客室では。

 

善子「あれ?ルビィは?」

 

花丸「ちょっと行きたい所があるって、外に行ったずら。」

 

善子「そう。」

 

またTHEフトッチョバーガーを食ってる花丸。

 

善子「そのハンバーガー、ルビィに買って来てあげた奴でしょ?」

 

花丸「いらないって〜。」

 

善子「ふっふっふ・・・フラグ立ちまくりね。」

 

花丸「ん?どう言う意味ずら?」

 

善子「幸せな奴め、くっくっく・・・」

 

 

 

 

一方漣と千幸の客室では。

 

漣「・・・」

 

千幸のLINE『ちょいと散歩して来る♪』

 

漣「まぁ良いや。・・・理亞の奴、今頃どうしてるだろうな。」

 

 

 

 

 

 

その頃ルビィは何処かへ向かっていた。彼女はダイヤが言ったあの言葉を思い出した。

 

ダイヤ『あなたが私にスクールアイドルになりたいって言って来た時、あの時凄く嬉しかったのです。私の知らない所でルビィはこんなにも1人で一生懸命考えて、自分の足で答えに辿り着いたんだって。』

 

 

 

 

 

 

そしてある場所に到着した。その場所とは、Saint Snowの実家の甘味処だった。

 

ルビィ「あの!」

 

仕事中の理亞がルビィの声を聞いた。

 

理亞「あなた・・・」

 

ルビィ「ルビィ、黒澤ルビィです!お話が・・・お話があるの!少しだけ。」

 

 

 

 

 

 

2人は外を歩く。

 

理亞「ねぇ、何処まで行くの?話って何?・・・まだ仕事あるから、手短に済ませて欲しいんだけど。」

 

するとルビィが立ち止まり。

 

ルビィが「あの・・・ルビィにも理亞さんと同じでお姉ちゃんが居て・・・」

 

理亞「黒澤ダイヤ。」

 

ルビィ「知ってるの!?」

 

理亞「一応調べたから。Aqoursの事をね。でも、私の姉様の方が上。美人だし歌もダンスも一級品だし。」

 

ルビィ「ルビィのお姉ちゃんも負けてないと思う、けど・・・」

 

理亞「バク転出来ないんでしょ?」

 

ルビィ「日本舞踊だったら、人に教えられる位だし。お琴も出来るし!」

 

理亞「スクールアイドルに関係無い!」

 

ルビィ「そんな事無いもん!必要な基礎は同じだって果南ちゃんも言ってたもん!」

 

理亞「でも、私の姉様の方が上!」

 

ルビィ「・・・やっぱり聖良さんの事大好きなんだね。」

 

理亞「あ、当たり前でしょ!あんたの方こそ何!?普段気弱そうな癖に!」

 

ルビィ「だって、大好きだもん。お姉ちゃんの事。」

 

理亞「・・・!」

 

ルビィ「それでね、ルビィ、お姉ちゃんと話して分かったの。嬉しいんだって。」

 

理亞「何が?」

 

ルビィ「お姉ちゃんが居なくても、別々でも、頑張ってお姉ちゃんの力無しでルビィが何か出来たら嬉しいんだって。きっと聖良さんもそうなんじゃないかなぁ?」

 

理亞「そんなの分かってる。」

 

ルビィ「理亞さん?」

 

理亞「だから、頑張って来た。姉様が居なくても一人で出来るって、安心してって。なのに・・・最後の大会だったのに・・・うっ・・・」

 

泣いてる理亞の肩に手を置くルビィ。

 

ルビィ「じゃあ、最後にしなければ良いんじゃないかな?」

 

理亞「え?あ、ちょっと・・・」

 

ルビィが理亞を引っ張る。理亞は戸惑ったが、すぐに笑顔を作った。

 

 

 

 

そしてクリスマスツリーがある広場に着いた。

 

ルビィ「歌いませんか?一緒に曲を、お姉ちゃんに送る曲を作って、この光の中で、もう一度・・・」

 

理亞「・・・」

 

ルビィ「どう思います?千幸さん!」

 

理亞「え!?」

 

壁の影から千幸が出て来た。

 

千幸「ありゃ〜バレちまったか。」

 

理亞「あなた・・・」

 

ルビィ「千幸さん!どう思います?」

 

千幸「良いんじゃねえのか?お姉ちゃんの為に曲を作る事は良い事だぞ。」

 

ルビィ「えへへ。」

 

千幸「・・・理亞、お前に言いたい事がある。」

 

理亞「何?」

 

千幸「・・・あの時はごめん。許してくれ。」

 

理亞「え・・・?」

 

千幸「最初に出会った時、俺達が軽い気持ちで言ったせいで理亞を怒らせてしまって。今まで謝りたかったけど、理亞は許してくれそうも無くて不安だったんだ。だからもう1度言わせてくれ。あの時はごめん。」

 

理亞「・・・私の方こそ、ごめんなさい。」

 

千幸「理亞?」

 

理亞「私も、あの時は怒り過ぎてしまってごめんなさい。2人はまだ怒ってるかも知れなかったから・・・それと、さっきは無礼な事を言ってごめんなさい。」

 

千幸「いや、過ぎた事は良いんだ。理亞が反省してるなら俺の不安は晴れた。元気を出せよ。」

 

理亞「・・・ありがとう千幸さん。あの、漣さんにも、言ってくれる?」

 

千幸「いや、漣への謝罪は漣本人に言ってくれ。」

 

理亞「分かったわ。」

 

2人はお互い微笑み合う。こうして千幸と理亞は和解を果たした。

 

ルビィ「良かったですね。千幸さん。」

 

千幸「ありがとうなルビィ。曲作り頑張れよ?」

 

ルビィ「はい!」

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

      鹿角聖良:田野アサミ
      鹿角理亞:佐藤日向
     アイドルA:日野まり
     アイドルB:千本木彩花
     アイドルC:巽悠衣子

      女子生徒:鈴代紗弓
           橋本結
           武藤志織
           芽衣
           久保田ひかり
           小松奈生子
           岡咲美保
           鎌倉有那
           二ノ宮愛子
           樋口桃
           木本久留美
           中村紗彩
           小田果林
           内田愛美
           三浦愛恵

次回「Awaken the power」


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shiny.22「Awaken the power」

ルビィ(緊張してる?)

理亞(ううん。)

ルビィ(ルビィも不思議と落ち着いてる。お姉ちゃんが近くに居るからかな?)

理亞(それも勿論あるけど、それだけじゃない。あなたが居たからここまで来れた。)

ルビィ(理亞ちゃん・・・)

道路の真ん中にルビィと理亞が背中合わせになって立っている。

ルビィ・理亞(届けよう。大切な人に。)


数日前の函館国際ホテル。ルビィがある提案を善子と花丸に言った。

 

花丸「ライブ?」

 

善子「ここで?」

 

ルビィ「うん・・・理亞ちゃんと一緒にライブをやって、見せたいの。聖良さんとお姉ちゃんに・・・」

 

善子「出来るの?」

 

ルビィ「分からないけど・・・でも、もし出来たら、理亞ちゃん元気になってくれるかなって・・・」

 

善子「準備とかは?」

 

ルビィ「それは・・・」

 

花丸「面白そうずら~!」

 

善子「そうそう。・・・え!?」

 

花丸「丸も協力するずら!」

 

ルビィ「本当!?じゃあこの後、理亞ちゃんと会う事になってるんだけど、一緒に来てくれる?」

 

花丸「うん!」

 

ルビィ「花丸ちゃん・・・」

 

花丸「善子ちゃんも勿論行くずらね?」

 

善子「わ、私!?くっくっく・・・そんな時間ある訳無かろう。リトルデーモン達を探す崇高な目的がある。ただどうしても言う・・・」

 

しかし2人は既に居なかった。

 

善子「ああああ待ってよー!ってかヨハネーーー!!」

 

 

 

 

その頃漣と千幸の部屋では。

 

漣「謝罪したのか?」

 

千幸「ああ。あの時の事をな。」

 

漣「そうか。ってかお前だけ謝りに行くなんて卑怯だぞ。俺も一緒に行かせてくれよ。」

 

千幸「悪い悪い。後はお前が理亞に謝罪すれば和解出来るかもな。」

 

漣「お前はもう和解出来たのか?」

 

千幸「まあな。」

 

 

 

 

 

 

一方その頃甘味処では。

 

聖良「理亞、ちょっと買い物に出掛けるから、お店を・・・」

 

しかし理亞は部屋に居なかった。

 

聖良「ん?」

 

 

 

 

 

 

そんな理亞はと言うと、ラッキーピエロに居た。彼女はルビィと花丸と善子と一緒だった。

 

理亞「2人も来るなんて聞いてない・・・」

 

彼女は少し不機嫌になってる。

 

ルビィ「あぁでも、花丸ちゃんも善子ちゃ・・・ヨハネちゃんもとても頼りになるから・・・」

 

理亞「関係無い。私元々皆でわいわいとか好きじゃないし・・・」

 

花丸「それを言ったら丸もそうずら。善子ちゃんに至っては更に孤独ずら。」

 

善子「ヨハネ!何サラッと酷い事言ってるのよ。」

 

理亞「・・・ずら?」

 

花丸「あっ!これは、おらの口癖と言うか・・・」

 

理亞「・・・おら?」

 

花丸「違うずら・・・まる・・・」

 

善子「ずら丸はこれが口癖なの。だからルビィと何時も図書室に籠ってたんだから。」

 

理亞「そうなの・・・?」

 

花丸「ずら・・・今年の春まではずっとそんな感じだったけど・・・」

 

理亞「私も学校では・・・結構そうだから・・・」

 

彼女は学校では人見知りのようだ。

 

花丸「善子ちゃんに至っては、図書室所か学校にも来な・・・」

 

善子「いちいち言わんでもええわい!てかヨハネ!!」

 

ルビィ「ごめんね善子ちゃん。」

 

善子「だからヨハネよ!!」

 

3人のやり取りを見てた理亞は笑顔になった。

 

ルビィ「私は負けない・・・何があっても・・・」

 

花丸「愛する人とあの頂に立って・・・必ず勝利のおたけびをあげようぞ・・・」

 

理亞「だから言ったでしょ!詩も曲も殆ど姉様が作ってるって・・・」

 

ルビィ「まだ何も言ってないけど・・・」

 

善子「しっかし、捻りも何も無いわよね・・・直接的過ぎるって言うか・・・」

 

理亞「何?文句あるの?」

 

花丸「でも、歌いたいイメージはこれで分かったずら。」

 

ルビィ「ルビィも手伝うから、一緒に作ってみよう。」

 

理亞「あなた達ラブライブの決勝があるんでしょ?歌作ってる暇なんてあるの?」

 

ルビィ「それは・・・」

 

花丸「ルビィちゃんは、どうしても理亞ちゃんの手伝いをしたいずら。」

 

ルビィ「理亞ちゃんやお姉ちゃんと話してて思ったの。私達だけでも出来るって所を見せなくちゃいけないんじゃないかなって。安心して卒業出来ないんじゃないかなって・・・」

 

すると善子のスマホにメールが来た。

 

善子「げっ!リリィだ!何処に居るの?もう帰る準備しなきゃダメよって・・・」

 

またメールが来た。

 

善子「思考を読んだだと!?」

 

ルビィ「もうそんな時間!?」

 

理亞「どうするの?」

 

花丸「今は冬休みずら。」

 

理亞「だから?」

 

花丸「だから。」

 

そんな4人の会話を、聖良と理亞と同じ高校に通ってる女子生徒が影から聞いていた。

 

 

 

 

 

 

函館空港。ルビィ達が8人にお願い事を言った。

 

梨子「ここに残る!?」

 

花丸「そうずら。理亞ちゃんが大変悲しんでいて、もう少し励ましたいずら。」

 

善子「そうそう。塞ぎ混んじゃっててどうしようもなくてさ。」

 

ルビィ「ふゆ!」

 

梨子「泊まる場所は?」

 

花丸「幸い、理亞ちゃんの部屋に余裕があるからそこで・・・」

 

曜「あ!何か面白そう!」

 

そうですわね。この際私達も・・・」

 

ルビィ「あぁ・・・!でもそんなに広くないと言うか何と言うか・・・」

 

花丸「そうずら!それに理亞ちゃん、色々ナイーブになってるずら・・・」

 

ダイヤ「そ、そう?」

 

漣・千幸(何だよそれ・・・)

 

ルビィ「ごめんね。お姉ちゃん・・・2、3日で必ず戻るから・・・」

 

ダイヤ「別に・・・私は構いませんけど?」

 

千歌「良いんじゃないの?1年生同士で色々話したい事もあるだろうし。ね?」

 

漣「だったら俺もここに残る。」

 

梨子「漣さん?」

 

漣「顧問が2人居るし、1人が居なきゃダメじゃねえの?」

 

花丸「・・・確かにそうずら。」

 

千幸「じゃあ漣、ルビィ達を頼むぜ。」

 

漣「任せろ。」

 

 

 

 

7人を乗せた飛行機が飛び立った。

 

千歌「来て良かったね。」

 

梨子「うん。凄く。私達の知らない所でも、スクールアイドルは同じ様に頑張ってるんだなって。」

 

曜「何か、元気になるよね!仲間がいっぱいって気持ちになる。」

 

千幸「お前達に良い経験が出来て良かったな。あ、すみません。コーヒー下さい。」

 

ダイヤ「あぁ・・・ルビィ・・・」

 

果南「何か気に入らない事でもしたんじゃないの?」

 

ダイヤ「そんな事!」

 

急な叫び声で周りがびっくりした。

 

キャビンアテンダント「お客様!?」

 

果南「あ、大丈夫でーす。」

 

千幸「ダイヤ、気持ちは分かるが声のボリューム下げろよ。」

 

果南「でもあの様子、明らかに何か隠してる感じだったけど・・・」

 

鞠莉「メンバーと別れてSaint Snowの家に・・・もしかして!」

 

 

 

 

ルビィ『お姉ちゃん、実はルビィ・・・』

 

善子『Aqoursを堕天して・・・』

 

花丸『今日から・・・』

 

ルビィ・理亞・善子・花丸『Saint Aqours Snowになります!』

 

 

 

 

ダイヤ「ぶっぶーですわ!!!」

 

キャビンアテンダント「お客様!?」

 

果南「落ち着いて!」

 

鞠莉「イッツジョーク。」

 

千幸「キャビンアテンダントさん、大丈夫ですよ。」

 

千歌「そうじゃないと思うよ。多分あれは・・・」

 

ダイヤ「あれは?」

 

千歌「・・・言ーわない。もう少ししたら分かると思うよ。」

 

ダイヤ「そんなぁ・・・」

 

 

 

 

 

 

一方その頃理亞の部屋では。

 

ルビィ「ここが理亞ちゃんの部屋?」

 

理亞「好きに使って良いけど、勝手にあちこち・・・」

 

花丸「わぁ!綺麗ずら~!」

 

漣「って言われた傍から。」

 

スノードームを持って見惚れてる。理亞がすぐに没収した。

 

理亞「勝手に触らないで!」

 

善子「雪の結晶?」

 

理亞「・・・そう。昔、姉様と雪の日に一緒に探したの。2人でスクールアイドルになるって決めたあの瞬間から、雪の結晶をSaintSnowのシンボルにしようって・・・それなのに、最後のラブライブだったのに・・・」

 

ルビィ「綺麗だね。」

 

理亞「・・・当たり前でしょ?姉様が見付けて来たんだから。ほら、あなたの姉より上でしょ?」

 

ルビィ「うぅ・・・そんな事無いもん!お姉ちゃんはルビィが似合う服、すぐ見付けてくれるもん!」

 

理亞「そんなの姉様だったらもーっと可愛いの見付けてくれる!」

 

ルビィ「そんなの!!!あ。」

 

花丸「こんな強気なルビィちゃん・・・」

 

善子「初めて見た・・・」

 

漣「お前何時の間に・・・」

 

ルビィ「そ、それは・・・」

 

理亞「本当、姉の事になるとすぐムキになるんだから・・・」

 

ルビィ「それは・・・お互い様だよ・・・」

 

理亞「そうかも。ふふ。」

 

彼女はルビィに笑顔を見せた。

 

 

 

”コンコン”

 

 

 

聖良「皆さん、本当に戻らなくて平気なんですか?」

 

善子「あ、はい。」

 

花丸「他のメンバーに頼まれて、どうしてもこっちでやっておかなきゃいけない事があるずら。」

 

聖良「そうですか。」

 

善子「こちらこそ、急に押し掛けてしまってすみません。」

 

聖良「いえいえ。うちは全然平気なんですけど。では、ご飯が出来たら呼びますね。お構い無く。」

 

ドアを閉めた聖良。ルビィと花丸が善子を見て驚いてる。

 

善子「何とか誤魔化せたわね。」

 

花丸「善子ちゃんが・・・」

 

ルビィ「ちゃんと会話してる・・・」

 

漣「律儀になってる・・・」

 

善子「ヨハネ!って、あんた達に任せておけないから仕方無くよ!仕方無く!」

 

漣「それお前の本音か?」

 

善子「堕天使はちゃんと世に溶け込める術を知ってるのだ!」

 

花丸「皆意外な一面があるずら・・・」

 

善子「隠し持ってる魔導力と言ってもらいたい!」

 

花丸「相変わらずずら。」

 

漣「確かに。」

 

ルビィ「でも、そうかも・・・」

 

理亞「え?」

 

ルビィ「ルビィ、最近思うの。お姉ちゃんや上級生から見れば、頼りないように見えるかもしれないけど・・・隠された力が沢山あるかも知れないって。」

 

花丸「じゃ、決まりずら!」

 

ルビィ「何が?」

 

花丸「歌のテーマずら!」

 

漣「けどその前に待ってくれ。」

 

4人「?」

 

漣「理亞、お前に言いたい事がある。・・・あの時は本当に悪かった。許してくれ。千幸から聞いてるかも知れないが、軽い気持ちで理亞を怒らせてしまって・・・本当に申し訳無い!」

 

彼は理亞に向かって頭を深く下げた。

 

理亞「私の方こそごめんなさい。私も、あなた達EXTRAを認めないって言ってしまって。過ぎた事はもう水に洗い流しましょ?」

 

漣「理亞・・・」

 

彼女は手を伸ばした。

 

理亞「漣さん、改めて宜しく。」

 

漣「ああ。宜しくな。」

 

2人は握手を交わし、お互い微笑み合って和解を遂げた。ルビィと花丸と善子は2人を見て笑顔になった。こうしてEXTRAは、理亞と和解を遂げたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後日の内浦では。

 

曜「まだ帰って来ないの?」

 

ダイヤ「さっき連絡がありまして、もう暫くと・・・」

 

曜「まさか・・・本当に新たにグループを結成して・・・」

 

千幸「無い無いそれは無い。姉思いの妹が反旗を翻す訳無いだろ。」

 

梨子「思い付きそうなのは、あの堕天使ね・・・」

 

千幸「あ〜、有り得るかもな・・・」

 

果南「目がマジだけど・・・」

 

千歌「大丈夫。大丈夫だよ!」

 

曜「千歌ちゃん、この前何か知ってる感じだったけど。」

 

果南「何か聞いてるの?」

 

千歌「聞いた訳じゃないよ。」

 

ダイヤ「?」

 

千歌「ただ、自分達だけで、何かやろうとしてるんじゃないかな・・・」

 

千幸「・・・確かにそうかもな。千歌の言ってる事が分かった気がする。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃理亞の部屋では。曲作り中。花丸と善子は寝てる。

 

ルビィ「頑張るって決めたら・・・」

 

理亞「次、負けないんだって。」

 

ルビィ「これでこう。どう?」

 

理亞「こうして。」

 

ルビィ「だったら・・・」

 

理亞「じゃあ・・・」

 

ルビィ「最後は・・・」

 

漣「どうだ?」

 

ルビィ「出来た!!」

 

理亞「うん!凄く良い!!」

 

遂に曲が完成した。

 

ルビィ・理亞「やったーーーー!」

 

善子「五月蝿い!」

 

ルビィ・理亞「っ!?」

 

花丸と「んん・・・それはまだ食べられないずら・・・」

 

2人は寝言を言っていた。ルビィと理亞は喜び合った。

 

漣「遂に曲が完成したのか。」

 

 

 

 

 

 

翌日の旧函館区公会堂。

 

理亞「後はイベントにエントリー出来ればだけど・・・」

 

善子「それに合格しなきゃいけないの?」

 

理亞「うん・・・このイベントに相応しいかどうかちゃんと話して内容を伝えて・・・」

 

ルビィ「ルビィ、知らない人と話すの苦手・・・」

 

理亞「私だって・・・」

 

花丸「そろそろずら。」

 

理亞「姉様が居ないのがこんなにも不安だなんて・・・」

 

漣「何言ってんだよ。例え2人が人見知りでも、やらなきゃいけない事をやらなきゃ意味無いだろ?」

 

善子「そうよ。自分達で全部やらなきゃ。」

 

花丸「漣さんの言う通り、全て意味が無くなるずら。」

 

漣「勇気を出せば、克服出来る。頑張れ。」

 

ルビィ「ありがとう・・・」

 

係員「次の方、どうぞ。」

 

漣「来た。2人共頑張って来い。」

 

ルビィ・理亞(行こう!私達だけで!)

 

 

 

 

大広間に足を踏み入れた。

 

理亞「は、初めまして・・・」

 

ルビィ「ル、ルビィ達は・・・ぁ、いえ・・・ルビィじゃなくて、あの・・・」

 

係員達の前で緊張してしまった2人。

 

ルビィ「・・・お姉ちゃん・・・」

 

彼女は幼い頃を思い出した。

 

 

 

 

ダイヤ『早く早くー!』

 

走ってるダイヤを追い掛けるルビィ。すると。

 

ルビィ『ピィ!』

 

転んでしまった。

 

ルビィ『うわあああああん!お姉ちゃあああん!!』

 

泣いてるルビィを見て、ダイヤが微笑んだ。

 

ダイヤ『ルビィは泣き虫さんですね。ルビィは強い子でしょ?ほら、勇気をお出しなさい。』

 

ルビィの額にキスをした。

 

 

 

 

ルビィ(そっか。ルビィ、ずっと勇気を貰ってたんだ・・・お姉ちゃん・・・)

 

そしてルビィは勇気を出した。

 

ルビィ「私達は、スクールアイドルをやっています。今回はこのクリスマスイベントで、遠くに暮らす別々のグループの2人が手を取り合い、新たな歌を歌おうと思っています!」

 

理亞「大切な人に贈る歌を!」

 

 

 

 

外から花丸と善子が見守っていた。2人は涙を流してる。

 

花丸「何泣いてるずら・・・?」

 

善子「あんたの方が泣いてるわよ・・・」

 

花丸「ずらぁ・・・」

 

漣「お互い泣いてんじゃねえか。ん?」

 

横を見ると、聖良と理亞と同じ高校に通う2人の女子生徒が見えた。

 

漣(あの子達、誰なんだ?)

 

 

 

 

 

 

EXTRA・Aqours「ラブライブ!EXTRAサンシャイン!」

 

 

 

 

 

 

旧函館区公会堂の男子トイレから漣が出て来た。

 

漣「ふぅ〜花が咲いた〜。さてと合流しに行くか。」

 

4人の所へ行こうとした時。

 

係員「あ、EXTRAの朝霧漣さんですよね?」

 

漣「ん?」

 

後ろから1人の係員に声を掛けられた。

 

漣「はいそうですけど。」

 

係員「もし良かったら、これを。」

 

漣「手紙ですか?」

 

1枚の手紙を渡された。

 

 

 

 

一方その頃4人は、児童公園に居た。

 

花丸「2人共、選考会は頑張ったずらね。」

 

善子「くっくっく。貴様にリトルデーモン10号の称号を授けよう。」

 

理亞「・・・ありがと。」

 

ルビィ「でも、本当に大丈夫かなぁ?あんな事言っちゃって・・・」

 

理亞「仕方無いでしょ。絶対満員になるって言わなきゃ合格出来そうもなかったし・・・」

 

善子「しょうがないわね。いざとなったらリトルデーモンを召喚・・・」

 

花丸「何処に居るずら〜。」

 

善子「五月蝿い!ってずら丸ってばまた!?」

 

花丸「美味しいずら〜。」

 

肉まんを食べてる花丸。

 

漣「ようお待たせ。」

 

そこに漣が戻って来た。

 

理亞「遅かったじゃない。」

 

漣「悪いな。トイレ長引いちゃって。って花丸、今度は肉まんかよ。」

 

善子「くっくっく・・・フラグが完全に立ってるわよ。言っておくけど、スクールにはアイドルは体重管理も大切だから。」

 

花丸「既にフラグは立っていたずらよ。」

 

善子「え?」

 

漣「立ってるかもな。」

 

理亞「寧ろ、見てて気付いたんだけど・・・」

 

善子の頬を触ると、ポヨンとなっていた。

 

漣「お前、その頬どうした?」

 

すると善子が滑り台の上に立って。

 

善子「何でーーーーーーーーー!!!!!!!」

 

漣「彼奴、花丸より太ってしまったようだな。フラグ回収。」

 

花丸「あ、そう言えば鞠莉ちゃん達には連絡したずら?」

 

ルビィ「うん!さっきメール来たよ!そう言う事なら是非協力させてくれって。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃内浦にある黒澤家。

 

ダイヤ「函館に?」

 

千幸「そうだ。」

 

鞠莉「3人を迎えに行ってくれない?」

 

果南「何かやっぱり1年生だけだと不安みたいでさ。」

 

ダイヤ「全く・・・仕方ありませんわね。」

 

千幸「そう言いながら何笑ってんだよ。」

 

ダイヤ「べ、別に良いでしょ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

函館にあるFMいるか。

 

MC「さぁ今日は!クリスマスフェスティバル出場者の・・・えっと・・・」

 

理亞「Saint Aqours Snowです!」

 

漣「顧問の朝霧漣です。」

 

MC「がお越し下さいました〜!」

 

花丸「ど直球な名前ずらね。」

 

善子「北の大地。結界と共に亡者が蘇りし鐘が鳴り響く。我がリトルデーモン達よ・・・」

 

花丸「ちゃんと告知するずら。」

 

ルビィ「クリスマスイブにライブを行います!」

 

花丸「あぁ、宜しくず・・・じゃなくて、宜しくお願いするず・・・じゃなくて、お願いしますずら!」

 

漣「彼女達の素晴らしいライブを宜しくお願いします。」

 

 

 

 

ラジオ放送終了後。

 

花丸「あぁ・・・失敗したずら・・・」

 

ルビィ「大丈夫だよ花丸ちゃん。」

 

漣「そうそう。花丸らしい告知だったぜ。」

 

すると誰かが5人の前に立った。

 

花丸「ん?」

 

漣「あれ?あの子達・・・旧函館区公会堂で見た・・・」

 

それは、聖良と理亞と同じ高校に通う女子生徒2人だった。

 

花丸「あの2人・・・」

 

ルビィ「どなた・・・?」

 

理亞「クラスメイト・・・」

 

どうやら理亞のクラスメイトのようだ。理亞はルビィの後ろに隠れた。

 

ルビィ「どうして隠れるの?」

 

理亞「だって・・・殆ど話した事無いし・・・」

 

ルビィ「・・・Saint Snowのライブです!理亞ちゃん出ます!」

 

漣「君達!楽しみにしてくれよな?」

 

理亞「なっ!」

 

女子生徒A「理亞ちゃん・・・」

 

女子生徒B「私達も行って良いの?」

 

理亞「う、うん・・・それと・・・今更だけど、ラブライブ予選はごめんなさい・・・」

 

女子生徒A「良いんだよ。私達の方こそ嫌われてるのかなって・・・会場にも行けずにごめん・・・」

 

女子生徒B「理亞ちゃんや聖良先輩が、皆の為に頑張ってたのは知ってるよ。」

 

女子生徒A「Saint Snowは学校の、私達の誇りだよ!」

 

女子生徒B「クリスマスフェスティバルに出るんでしょ?皆も行きたいって言うの。良い?」

 

理亞「・・・うん。」

 

涙を流して泣いた。

 

女子生徒A「泣かないで?理亞ちゃん。」

 

2人が泣いてる理亞を慰める。

 

漣(理亞、良いクラスメイトに恵まれて良かったな。)

 

ルビィ(何でだろう・・・嬉しいのに涙が出て来るの・・・お姉ちゃんに早く会いたいよ・・・)

 

 

 

 

一方ダイヤは、函館に来ていた。するとルビィからメールが来た。

 

 

 

 

 

 

その日の夜の函館山ロープウェイ。

 

ダイヤ「聖良さん!?」

 

聖良「あら、どうしてここに?」

 

ダイヤ「ちょっとここに来るように言われまして。」

 

聖良「え?実は、私もです。」

 

 

 

 

2人が展望台に着くとそこには。ルビィと理亞が待っていた。2人はダイヤと聖良に近付いて、1枚の封筒を渡した。

 

ダイヤ「これは?」

 

理亞「クリスマス!」

 

ルビィ「プレゼントです!クリスマスイブに、ルビィと理亞ちゃんでライブをやるの!」

 

理亞「姉様に教わった事全部使って、私達だけで作ったステージで!」

 

ルビィ「自分達の力で何処まで出来るか!」

 

理亞「見て欲しい!」

 

 

 

 

千歌「あのぉ〜。」

 

そこに9人も居た。

 

善子「私のリトルデーモン達も見たいって!」

 

梨子「誰がリトルデーモンよ!」

 

ルビィ「千歌ちゃん!皆も!」

 

理亞「来てたの?」

 

曜「千幸さんと鞠莉ちゃんが飛行機代出してくれるから、皆でトゥギャザーだって!」

 

千幸「当たり前だろ!」

 

鞠莉「こんなイベント、見過ごす訳無いデース!」

 

果南「流石太っ腹!」

 

漣「善子は太ってるけどな。」

 

花丸「確かに〜。」

 

善子「うにゃーーーーーー!!」

 

理亞「姉様!」

 

ルビィ「お姉ちゃん!」

 

ルビィ・理亞「私達の作るライブ、見てくれますか?」

 

すると聖良が理亞を、ダイヤがルビィを優しく抱擁した。

 

聖良「勿論。」

 

ダイヤ「喜んで。」

 

ルビィ・理亞「うん!」

 

曜「どんなライブになるのかな〜?」

 

梨子「楽しみね〜。」

 

千歌「それじゃあ、私達も次のサプライズの準備に取り掛かりますか。」

 

梨子・曜「うん!」

 

善子「あの2人には内緒だけど。」

 

花丸「衣装もバッチリずら。」

 

千幸「そして俺達は、このイベントのゲスト出演だ。」

 

漣「冬の曲っつったら・・・」

 

千幸「あれしか無えよな。」

 

漣「だな。」

 

千歌「きっと凄いライブになるよ。この景色に負けない位・・・」

 

聖良「姉様!

 

ルビィ「お姉ちゃん!」

 

理亞「今の私達の精一杯の輝きを!」

 

ルビィ「見て下さい!」

 

背中合わせに立って。

 

ルビィ・理亞「メリークリスマス!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『Awaken the power』

 

理亞「始まるときは終わりのことなど 考えてないからずっと♪」

 

ルビィ「続く気がして 前だけ見つめて 走り続けてきたから♪

 

理亞「ドコへ♪」

ルビィ「ドコへ♪」

 

ルビィ・理亞「次はドコへ行こう?♪」

理亞「Come on! Awaken the power yeah! Are you ready? Let’s go!!♪」

 

聖良「コトバっていくつも知ってるはずでも こんな時でてこないんだね♪」

ダイヤ「想いのつよさで胸がいっぱいで 声になるまえに泣きそうだよ♪」

Aqours「がんばるって決めたら♪」

 

Saint snow「絶対負けないんだ♪」

 

Aqours「いっしょにがんばってきた♪」

 

Saint snow「絶対負けないんだ♪」

 

善子・花丸「できないなんて やんなきゃわからないね♪」

 

千歌「自分のなか♪」

 

聖良「目覚めるのは♪」

 

千歌・聖良「新しいチカラ♪」

 

理亞「my power new power yeah!♪」

 

Aqours・Saint Snow「セカイはきっと 知らないパワーで輝いてる だからいつまでもユメの途中 セカイはきっと 知らないパワーで輝いてる なにを選ぶか自分次第さ Wake up my new power 眠るチカラが動きはじめる Start up now じっとしてないで行こうよ ドコへ ドコへ ドコへ行こうか?My power new power ココロの奥底で My power new power 新しいセカイ探してる Wake up wake up my new world♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『2℃目の彼女』

 

EXTRA「白銀に鳴り響く 始まりの鐘は きっかけも無駄なかけひきも染めて 急降下滑り始めた強引な恋 いつまでもいつまでもと抱きしめた♪」

 

漣「僕が探してた君とは 少し違うのは月日の影♪」

 

千幸「さよならから今朝の突然 その間を埋めた フェイクファーを羨んでも戻せない針♪」

 

漣「まばたきの数も惜しむほど見せて 氷点下想い続けてたんだ♪」

 

千幸「降り積もる偶然を越えて 見つけた必然もう譲れないよ♪」

 

漣「白い息にぎわう街見失わないように ずっとずっと君を離さない♪」

 

EXTRA「白銀に鳴り響く再会の鐘は きっかけも無駄なかけひきも染めて 急降下滑り始めた強引な恋 いつまでもいつまでもと抱き合った♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クリスマスフェスティバル終了後。

 

理亞「姉様・・・私、SaintSnowはやっぱり続けない・・・」

 

聖良「え?」

 

理亞「だって・・・これは姉様との思い出だから・・・世界に一つしかない、雪の結晶だから。だから、新しいグループで違う雪の結晶を見つけて、姉様にも皆にも喜んでもらえる、スクールアイドルグループを作る!見てて。」

 

聖良「・・・うん。」

 

こうして理亞はSaint Snowを辞め、新しいスクールアイドルグループを作る事を誓ったのだった。

 

 

 

聖良『理亞は、昔から恥ずかしがり屋で、誰とも話せなかったんですよ。』

 

ダイヤ『2人共もうすっかり大人ですわね。』

 

聖良『はい。』

 

ダイヤ『祝福しましょう。2人の新しい羽ばたきに。』

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

      鹿角聖良:田野アサミ
      鹿角理亞:佐藤日向
キャビンアテンダント:山北早紀
        係員:大地葉
    函館の同級生:岩井友希

      女子生徒:鈴代紗弓
           橋本結
           武藤志織
           芽衣
           久保田ひかり
           小松奈生子
           岡咲美保
           鎌倉有那
           二ノ宮愛子
           樋口桃
           木本久留美
           中村紗彩
           小田果林
           内田愛美
           三浦愛恵

次回「シャイニーを探して」


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shiny.23「シャイニーを探して」

これはある3人の幼い頃のお話。

メイド『お嬢様ー!!鞠莉お嬢様ー!!』

1人のメイドが鞠莉の名前を大声で叫んでた。




伊豆の国パノラマパークロープウェイに鞠莉が乗っていた。果南とダイヤも一緒だった。

ダイヤ『どうするんですの?大事になっていますわよ?』

果南『諦める?』

鞠莉『嫌!!流れ星にお祈り出来なかったらきっとダメになっちゃう!!』

彼女は流れ星を見ようと、ロープウェイに乗っていたのだった。




ロープウェイが駅に到着した。3人が駅から降りる。

ダイヤ『もっと星が良く見える場所は・・・?』

果南『分からない・・・』

鞠莉『あっち!』

3人は走って星が見える展望台へ目指す。

ダイヤ『方向は!?』

果南『この上行ってみよ!』

展望台に到着したが、空は曇りだった。

ダイヤ『そんな・・・!』

果南『これで確かめなきゃ、まだ分からないよ?』

リュックから星座早見盤を出した。それを鞠莉が持って、空を見ようとしたが。

果南『あ、雨・・・』

ダイヤ『そんな!これじゃお祈り出来ませんわ・・・』

雨が降ってしまった。

鞠莉『折角来たのに・・・』

彼女は泣いてしまった。

果南『泣かないで!』

すると果南が早見盤に何かを描いた。

果南『ほら、これで大丈夫!』

流れ星の絵を描いて元気付けた。






あれから時が流れて現在。鞠莉が部屋から夜空を眺めていた。

鞠莉「ずっと一緒に居られますように・・・」


あれから月日が流れ、お正月になった。

 

 

 

 

漣と千幸の部屋。漣がにこと通話していた。

 

にこ『そう、来れないの。』

 

漣「悪いな。高速道路が大雪で通行止めになっちまってるんだ。折角今日皆で正月を楽しもうと思ってたのにな・・・」

 

にこ『分かったわ。皆に話しておくから。』

 

漣「ありがとな。春頃に延期しよう。丁度顧問終えた頃だし。」

 

にこ『OKよ。その日を待ってるわ。じゃあね。』

 

漣「ああ。それと俺達の代わりに結羽介でも誘って楽しんでくれ。」

 

にこ『そうするわ。じゃあね。』

 

通話終了。

 

漣「くそ、大雪のお陰で高速道路が通行止めになるとは。」

 

千幸「そう落ち込むなよ。また何時でも帰省出来るじゃねえか。」

 

漣「まぁそうだけど、彼奴ら色々仕事とかあるからな。」

 

そこに晴れ着姿の志満が襖を開けた。

 

志満「漣君、千幸君。おせち食べましょ?」

 

漣・千幸「は〜い。」

 

 

 

 

 

 

一方その頃千歌はと言うと。

 

千歌「ふっ!」

 

晴れ着姿で筆を持って習字をしていた。筆が隣に座ってるしいたけの右目に当たった。しいたけの右目が墨汁で塗り潰された。

 

千歌「ていっ!」

 

半紙に何かを書き始める。しかし今度はしいたけの左目に墨汁が当たってパンダみたいになってしまった。

 

 

 

 

リビング。

 

千歌「じゃーん!!あけましておめでとうございます!!」

 

書いた字は「お年玉」だった。かなり綺麗な字。

 

千歌の母「はい。おめでとう。」

 

漣「あけおめ。」

 

千幸「あけおめ。千歌。」

 

美渡「あけおめ〜。」

 

志満「おめでと〜。」

 

おせちを食べてる5人。

 

千歌「それより、お正月ですよね?」

 

志満に見せるが、志満は酒を飲んでる。

 

千歌「お正月!ですよね?」

 

今度は美渡に見せるが、美渡はスルーしておせちを食べる。

 

千歌「お正月・・・で・す・よ・ね?」

 

今度は母に見せる。

 

千歌の母「こーら。はしたない。」

 

漣「そうだぞ千歌。行儀悪いぞ。」

 

千幸「どうだ?お前もおせち食うか?」

 

千歌「コホン!今年で高校3年になる私が言うのもなんですが、一応学生の間は頂けると言う話が一般的と聞いた事もありますし・・・ちょっと懐も寂しいと言うか・・・」

 

千歌の母「あぁ〜!分かってるわよ?」

 

千歌「やったー!!」

 

 

 

 

だるまをプレゼント。

 

千歌の母「はい、どうぞ。」

 

 

 

 

今度は傘。

 

千歌の母「これかしら?」

 

 

 

 

今度は大玉。

 

千歌「お年玉!」

 

 

 

 

千歌「もー!そう言うのいいから!!」

 

美渡「あんたまだ貰うつもりで居たの?」

 

漣「高校生になってもお年玉を貰いたいなんて・・・」

 

志満「梨子ちゃん、「もういらない」ってご両親に言ったらしいわよー?」

 

千幸「おぉ。梨子大人だな。」

 

美渡「じゃあ千歌も貰えないよね~?」

 

千歌「よそはよそ、うちはうちでしょ!何時もお母さんも志満姉達も、お父さんですら言ってるじゃん!」

 

漣「因みに俺達は高校生の頃、お年玉必要無いって両親に言ってたぞ?」

 

千幸「あの時母さんと親父は大人になったね〜って凄く喜んでたな〜。」

 

千歌「むぅ・・・」

 

 

 

曜『千歌ちゃーん!』

 

 

 

千歌「あぁ、来ちゃった・・・」

 

漣「曜か?そろそろ行くか。」

 

千歌「はーい!」

 

大玉をしいたけの頭に乗せた。絶妙なバランス。

 

千幸「凄えバランス・・・」

 

千歌「いい?諦めた訳じゃないからね!!一旦保留ってだけだからね!!」

 

そう言って外へ出た。

 

漣「おい待てよ千歌!皆さん行って参ります!」

 

千幸「行って来ます!」

 

2人も外へ出た。

 

美渡「何で強気なんだか・・・」

 

千歌の母「お正月から忙しそうね。」

 

志満「練習みたい。ラブライブの。」

 

千歌の母「おぉ〜、良いよね〜!諦めずに続けるって!」

 

 

 

 

 

 

浦の星女学院前。

 

善子「ふあぁ〜〜〜〜〜・・・・・」

 

花丸「大きな欠伸ずら。」

 

善子「五月蝿い!昨日はリトルデーモンの集い!正月生放送があったの!」

 

漣「ガキ使か。俺達も観てたぞそれ。」

 

千幸「いやぁ〜あれ笑い転げたな〜。」

 

千歌「寒いね・・・」

 

曜「ダイヤさん達、まだかな・・・」

 

鞠莉「おぉ!Uターンして来たみたいでーす!」

 

そこに1台のリムジンが到着した。

 

ルビィ「お待たせ〜!」

 

千幸「ようルビィ。ダイヤ。待ってたぞ。」

 

すると後部座席の窓が開いた。

 

 

 

 

聖良「明けましておめでとうございます。」

 

 

 

 

何とSaint Snowの2人が乗っていた。

 

漣「聖良!理亞!あけましておめでとう!」

 

千幸「おめでとう!」

 

善子「うわっ、本当に来た!!」

 

理亞「悪い?って言うかその格好・・・」

 

千幸「悪いな。あの子達の正月の挨拶って事で。」

 

千歌「では皆さん!」

 

 

 

 

Aqours「明けましておめでとうございまーす!」

 

挨拶を済ませて練習着に着替えた。

 

 

 

 

練習着に着替えたが、全員ガクガク震えてる。

 

千歌「うぅ・・・寒っ・・・」

 

漣「前言撤回・・・」

 

理亞「あんた達やる気あんの?」

 

千歌「一応お正月って言う事で・・・」

 

理亞「だからって晴れ着で練習出来るかーい!」

 

千歌「うぅ!」

 

漣「理亞、良いツッコミ。」

 

聖良「良い学校ですね。私達と同じ丘の上なんですね。」

 

千歌「うん!海も見えるし。」

 

曜「でも、無くなっちゃうんだけどね。」

 

聖良・理亞「え?」

 

漣「実は、入学希望者が集まらなくて・・・」

 

鞠莉「今年の春、統廃合になるの。だから、ここは3月でジ・エンド。」

 

理亞「そうなの!?」

 

聖良「でも、ラブライブで頑張って生徒が集まれば・・・」

 

千歌「・・・ですよね。私達もずっとそう思ってきたんですけど・・・」

 

聖良「そうだったんですか・・・」

 

千歌「でもね、学校の皆が言ってくれたんだ。ラブライブで優勝して、「この学校の名前を残して欲しい」って。」

 

果南「浦の星女学院のスクールアイドルがラブライブで優勝したって。そんな学校がここにあったんだって。」

 

聖良「最高の仲間じゃないですか!素敵です!」

 

理亞「じゃあ遠慮しないよ。ラブライブで優勝する為に妥協しないで徹底的に特訓してあげる。」

 

善子「マジ?」

 

理亞「マジ。」

 

花丸「マジずら・・・」

 

理亞「マジずら!」

 

ルビィ「マジですか・・・」

 

理亞「だからマジだって!」

 

漣「ノリノリだなぁ理亞・・・」

 

すると鞠莉が歩いた。

 

ダイヤ「どうしたんですの?」

 

鞠莉「こうして時って進んでいくんだね。」

 

漣「じゃあ俺達も、理亞と同じように容赦はしない。お前らを徹底的に鍛えさせてやる。」

 

千幸「理亞、細かい間違いがあったらすぐに指摘してくれ。」

 

理亞「ええ。勿論よ。」

 

3人は微笑み合う。

 

花丸「漣さんと千幸さんが本気になってるずら・・・」

 

漣「バカモン!!俺達の事は鬼コーチよ呼べ!!」

 

 

 

 

 

 

千歌「はぁ~・・・はぁ・・・はぁ・・・」

 

坂を往復でジョギングしたが、果南以外8人がバテてしまった。

 

漣「お前らどうした?だらしねえぞ。」

 

聖良「お正月ですからね、皆さん。」

 

ダイヤ「どう言う事ですの・・・?」

 

理亞「随分体が鈍ってるって事なの。」

 

ルビィ「そうかな・・・?」

 

花丸「ずらぁ・・・」

 

聖良「体を一度起こさないとだめですね!校門まで坂道ダッシュして、校舎を3周して来てくれますか?」

 

8人「ええええ!?」

 

理亞「さっき言ったよ。遠慮しないって。」

 

漣「俺達は鬼コーチ。手加減と容赦は皆無だ!」

 

聖良「はい!スタートです!」

 

千幸「嫌ならプラス5周追加な!」

 

果南「これやり甲斐あるよね!」

 

漣「流石だな果南!よっしゃ競争だ!」

 

果南「負けないよ!」

 

 

 

 

 

 

校舎。

 

千歌「はぁ・・・はぁ・・・」

 

梨子「こんな調子で決勝なんて・・・本当に大丈夫なのかな・・・」

 

聖良「行けると思いますよ。」

 

千歌「ほんとぉ・・・?」

 

聖良「ステージって、不思議とメンバーの気持ちがお客さんに伝わるものだと思うんです。今の皆さんの気持ちが自然に伝われば、きっと、素晴らしいステージになると思います!」

 

千歌「・・・はい!!」

 

ルビィ「鞠莉ちゃんは?」

 

千歌「あれ?」

 

漣「彼奴何処行った?」

 

千幸「抜け駆けか!?」

 

ダイヤ「あぁ、何かご両親からお電話だったみたいですが・・・」

 

千幸「両親から電話?」

 

花丸「もしかして、統廃合中止ずら?」

 

善子「ホッホ。この学校を続ける事にしたのだよ。」

 

漣「おいキャラ作んな。」

 

鞠莉「皆!」

 

ルビィ「あ!」

 

電話から戻って来た鞠莉。

 

ダイヤ「お話は済みましたの?」

 

 

 

 

 

 

体育館。鞠莉から出た言葉は。

 

ダイヤ「理事!?」

 

鞠莉「オフコース!統合先の学校の理事に就任して欲しいって。ほら、浦の星から生徒も沢山行く事になるし、私が居た方が皆も安心出来るだろうからって。」

 

漣「何故鞠莉に任せるんだ親父さんよ・・・」

 

理亞「理事って?」

 

ルビィ「鞠莉ちゃん、浦の星の理事長さんでもあるの。」

 

理亞「ええ!?」

 

千幸「その反応、俺達と同じだな。」

 

千歌「じゃあ、春からも鞠莉ちゃん一緒に学校に!?Aqoursも続けられる!?」

 

曜「いや、それ留年したみたいだし。」

 

漣「何時までやる気だお前?」

 

鞠莉「大丈夫!断ったから!」

 

11人「ええ!?」

 

漣「断っちゃったの!?」

 

鞠莉「理事にはならないよ。私ね、この学校を卒業したら、パパが薦めるイタリアの大学に通うの。」

 

千幸「イタリアの大学?マジかよ・・・」

 

鞠莉「だから後3ヶ月。ここに居られるのも。」

 

 

 

 

 

 

夕方の沼津駅。

 

聖良「では!」

 

漣「ああ。向こうでも元気でな。」

 

千歌「もう少しゆっくりして行けば良いのに。」

 

聖良「ちょっと他にも寄る予定があるので・・・」

 

千歌「予定?」

 

ルビィ「ルビィ知ってるよ!2人で遊園地行くんだってー!」

 

理亞「言わなくていい!!」

 

ルビィ「ピギィ!」

 

漣「富士急ハイランドか?」

 

すると理亞が、千歌にある物を渡した。

 

理亞「これ、姉様と2人で考えた練習メニュー。」

 

千歌「ありがとう。」

 

メニューが書かれた紙を見ると。

 

善子「ゲッ!こんなに!?」

 

理亞「ラブライブで優勝するんでしょ?それくらいやらなきゃ。」

 

聖良「ただの思い出作りじゃないはずですよ?」

 

千幸「ありがとな2人共。このメニュー使わせてもらうぜ。」

 

理亞「必ず優勝して。信じてる。」

 

千歌「うん!」

 

ルビィ「がんばルビィ!!」

 

理亞「・・・何それ?」

 

花丸「ルビィちゃんの必殺技ずら~。」

 

善子「技だったの!?」

 

漣「何だこの茶番?」

 

全員「あははははは!!」

 

 

 

 

 

 

夕暮れの島郷海水浴場。雪が降り始めた。

 

漣「にしても、鞠莉がイタリアの大学へ留学するとは。」

 

千幸「親父さんからの薦めとは、鞠莉は親父さんのお墨付きだな。」

 

千歌「イタリアかぁ・・・」

 

梨子「そうね。きっとそうなるのかもなーって何処かでは思ってたけど・・・」

 

曜「実際、本当になるとね・・・」

 

千歌「後3ヶ月もないんだよね・・・」

 

曜「ラブライブが終わったら、すぐ卒業式で。」

 

梨子「鞠莉ちゃんだけじゃないわ。ダイヤさんも果南ちゃんも、漣さんも千幸さんも。」

 

漣「俺達も顧問としての活動期間は後3ヶ月かぁ。」

 

千幸「もうそんな時期が来るとはなぁ・・・」

 

千歌「春になったら、もう皆と一緒に学校帰ったり、バス停で皆とバイバイしたりもなくなって・・・制服も教室も・・・」

 

梨子「Aqoursはどうなるの!?」

 

曜「3年生卒業したら・・・」

 

砂に「Aqours」と書いた。

 

千歌「分かんない。本当に考えてない・・・何かね、ラブライブが終わるまでは・・・決勝で結果が出るまでは、そこから先の事は考えちゃいけない気がするんだ・・・」

 

梨子「皆の為?」

 

千歌「全身全霊、全ての思いを懸けてラブライブ決勝に出て優勝して、ずっと探していた輝きを見付けて・・・それが、学校の皆と、卒業する鞠莉ちゃん、果南ちゃん、ダイヤさんに対する礼儀だと思う。」

 

漣「千歌・・・」

 

すると梨子が千歌の両頬を触った。

 

千歌「な、何!?」

 

梨子「賛成!」

 

曜「大賛成!」

 

3人「あははははは!」

 

漣「楽しそうだな千歌は。けど、Aqoursは無くなるのか?μ`sのように。」

 

千幸「そこはあの子達が決める事だ。顧問の俺達が口出しする場面じゃない。」

 

漣「そうだな。」

 

 

 

 

その日の夜。鞠莉は幼い頃持ってた星座早見盤を見ていた。

 

 

 

 

 

 

ラブライブ!EXTRAサンシャイン!!

 

 

 

 

 

 

淡島遊歩トンネル。イルミネーションが点いてる。

 

鞠莉「ここのトンネル、久しぶりですねー!」

 

果南「落ち着くからね。」

 

ダイヤ「ですわね。」

 

鞠莉「で、何の用?もしかしてイタリア行くなとか言い出すんじゃないよね?」

 

果南「1年前だったら、言ってたかもだけどね。」

 

鞠莉「じゃあ、何の相談も無く決めたから怒ってる?」

 

ダイヤ「それも違いますわ。」

 

果南「話しとこうと思って。」

 

鞠莉「ん?」

 

ダイヤ「実は私も、東京の大学に推薦が決まりましたの。」

 

果南「私は海外でダイビングのインストラクターの資格、ちゃんと取りたいんだ。」

 

鞠莉「じゃあ・・・」

 

果南「うん。卒業したら、3人バラバラ。」

 

何とダイヤは東京の大学の推薦が決まった。果南はダイビングのインストラクターの資格を取得する為留学するのだった。

 

ダイヤ「ここには誰も残らず、簡単には会えない事になりますわね。」

 

果南「一応言っておこうと思って。」

 

鞠莉「・・・そう。」

 

果南「お互い相談しないで、3人共自分で決めてたなんて。」

 

ダイヤ「あんなに喧嘩したのに、相変わらずですわね。お互い。」

 

果南「だね。」

 

すると果南が走り出して、止まって後ろに振り向いた。

 

果南「ハグ、しよ?」

 

鞠莉とダイヤは、果南に向かって走り出し、3人でハグし合った。

 

 

 

 

 

 

小原家付近。

 

果南「そう言えば鞠莉、よく抜け出してたっけ。」

 

鞠莉「それならあなた達も同罪でーす。」

 

ダイヤ「鞠莉さんが黙って出て来るからですわ。」

 

鞠莉「だって、言ったら絶対NO!って言われるに決まってるからね。」

 

ダイヤ「お陰で、あれから凄く厳しくなりましたもの。」

 

果南「抜け出せないように、鞠莉の部屋が2階になって・・・」

 

ダイヤ「次は3階ですわよね。」

 

果南「それでもダメだって4階になって・・・」

 

ダイヤ「今考えると親御さんのご苦労が分かりますわ。」

 

幼い頃鞠莉は、よく家から脱走して親から怒られて部屋を最上階にされてしまった過去を持っていた。

 

鞠莉「だって、2人と遊んじゃダメなんて言うんだもん。」

 

果南「終いには勘当だっけ?」

 

鞠莉「果南とダイヤと遊んじゃダメだって言うなら、パパもママも勘当します!」

 

ダイヤ「小学生の子供が、親に勘当を言い渡すなんて聞いた事ありませんわ。」

 

鞠莉「それを教えてくれたのダイヤだよ?」

 

ダイヤ「そうでしたっけ・・・?」

 

果南「子供だったよね。」

 

鞠莉「でも楽しかった。エブリデイ、何か新しい事が起きていた。一度しか言わないから、よく聞いて。私は、果南とダイヤに会って色んな事を教わったよ世界が広い事。友達と居ると時間が経つのも忘れる程楽しい事。喧嘩の仕方に仲直りの仕方。2人が外に連れ出してくれなかったら、私はまだ1つも知らないままだった。ずっとあの部屋から出て来られなかった。あの日から3人居れば何でも出来るって、今の気持ちがあれば大丈夫だって、そう思えた!thank you!」

 

2人に感謝した鞠莉。すると。

 

鞠莉「あっ・・・」

 

雨が降り始めた。

 

ダイヤ「雨、ですわ・・・」

 

果南「またー?全くダイヤは・・・」

 

ダイヤ「待って私?雨女は鞠莉さんでしょ?」

 

鞠莉「ホワーイ?果南だよー。」

 

果南「訴えるよ?・・・ふふ。」

 

鞠莉「ふふ。」

 

ダイヤ「ふふっ。もしかしたら神様が願いを叶えさせたくないのかもしれませんわね。」

 

果南「3人がずっと居られますように?」

 

鞠莉「そんな心の狭い神様は勘当デース!」

 

3人「・・・あはははははは!!」

 

果南「これで、終わりで良いの?」

 

鞠莉「え?」

 

果南「このままあの時と同じで、流れ星にお祈り出来なくて良いの?」

 

鞠莉「果南・・・」

 

果南「私は嫌だな。3人居れば何でも出来るって思ってたんでしょ?だったらやってみなきゃ。」

 

鞠莉「でも・・・」

 

果南「それに、今はもう3人じゃない。探しに行こうよ。私達だけの星を!」

 

鞠莉「私達だけの、星・・・」

 

 

 

 

 

 

一方その頃千歌は。

 

千歌「おぉぉぉぉ年玉ー!!」

 

自分の部屋の机の上にお年玉のぽち袋があった。

 

千歌「どれどれー?・・・ん?」

 

ぽち袋を開けると、温泉へGO!と書かれた紙切れがあった。

 

千歌「温泉へGO?」

 

 

 

 

温泉へ向かった。

 

千歌「お年玉!!」

 

 

 

 

温泉へ入ると、父のGO!の看板があった。

 

千歌「もおおおお!!!」

 

 

 

 

父へ会いに行った。

 

千歌「お年玉!」

 

父から団子貰った。

 

 

 

 

食堂へ行くと、漣と千幸と志満と美渡がみかんを食べていた。

 

千歌「あれ?お母さんは?」

 

美渡「東京。」

 

千歌「そうなの?」

 

漣「さっき行った。」

 

千幸「どうした?そんなに慌てて。」

 

志満「あ、そうそう。これ母さんから千歌ちゃんにって。」

 

手紙を渡した。

 

千歌「玄関の玉?」

 

 

 

 

玄関へ行くと。ラブライブ!全面協力!と姉達と両親としいたけの名前が書かれた大玉が光っていた。

 

千歌「皆・・・ありがとう・・・」

 

漣「良いお年玉じゃねえか。」

 

するとそこに。

 

果南「千歌ー!漣くーん!千幸くーん!」

 

千歌「ん?」

 

漣「果南か?」

 

千幸「こんな時間にどうした?」

 

 

 

 

玄関へ出ると、果南が居た。

 

果南「ちょっと出掛けない?」

 

千歌「出掛けるって・・・雨だよ?」

 

漣「え!?お、お前らまでどうした?」

 

何と他のメンバー達も来ていた。

 

曜「皆集まれって。」

 

善子「全く迷惑な話よ。今夜も放送があるって言うのに。」

 

千幸「ウルトラマンDASHか?」

 

ルビィ「でも、何か楽しい!」

 

千歌「何処へ行くつもり?」

 

するとそこに1台のバスが着いた。

 

7人「うわあ!?」

 

漣・千幸「ば、バス!?」

 

果南「取り敢えず夜のドライブ!」

 

漣「夜の!?」

 

千幸「ドライブ!?」

 

7人「ええ!?」

 

果南「さぁ皆乗った乗ったー!」

 

善子「クックック、ここから始まるのか。デスドライブが!」

 

花丸「何言ってるずら!!」

 

ルビィ「縁起でも無い・・・」

 

ダイヤ「ちょっと詰めて下さい!」

 

漣「ってか誰のバスだ?」

 

千幸「分かんねぇ。」

 

曜「あれ?千歌ちゃんは・・・?」

 

梨子「上着取って来るって・・・」

 

上着を取りに行った千歌が戻って来た。

 

千歌「ごめーん!お待たせー!」

 

10人がバスに乗った。漣と千幸は後部座席に座ってる。そして運転手は。

 

鞠莉「準備オーライ?」

 

10人「えぇ!?」

 

千歌「鞠莉ちゃん!?」

 

果南「海外だと必要だからね。誕生日迎えた時に取ったんだって。」

 

漣「あそうか。鞠莉は18歳だから自動車免許取れる年齢になったな。鞠莉大丈夫なのか?」

 

鞠莉「もうすっかり慣れてるから心配しないでね?」

 

千歌「結局何処へ行くの?」

 

鞠莉「勿論、星を探しにね!」

 

10人「えぇ!?」

 

漣・千幸「星を探しに!?」

 

鞠莉「レッツゴー!!」

 

雑にバックして、雑に前進してブレーキした。

 

千歌「大丈夫・・・?」

 

漣「おい鞠莉大丈夫か?運転代わろうか?」

 

鞠莉「お、オールライト・・・」

 

 

 

 

バスが道路を颯爽と走る。

 

漣「にしても鞠莉の奴、何時の間に自動車免許を・・・?」

 

千幸「俺達が知らない間に・・・」

 

果南「それにしても、まさか鞠莉の運転する車の助手席に座る日が来るなんてね。」

 

鞠莉「それは私の台詞。まさか果南の隣で走る日が来るなんて。」

 

果南「まぁダイヤが運転しているよりは安心かぁ。」

 

ダイヤ「その台詞、そっくりそのままお返ししますわ。」

 

10人「あはははは!」

 

海を見ると。

 

曜「あ!見て見て!船の光りかな?」

 

梨子「綺麗ね!」

 

千歌「何かワクワクするね!」

 

梨子「うん!考えてみたら、こんな風に何も決めないで11人で遊びに行くなんて初めてかも!」

 

鞠莉「だから皆で来たかった!」

 

果南「本当は、3人だけの予定だったんだけど。」

 

ダイヤ「11人が良いって。」

 

鞠莉「うん。」

 

漣「へぇ〜。確かにそうだな。」

 

千幸「大人数で行ったら楽しさ倍だもんな。」

 

千歌「・・・あ、星!」

 

果南「本当!?」

 

ダイヤ「え!?何処ですの!?」

 

千歌「鞠莉ちゃん!!」

 

鞠莉「オーライ!」

 

 

 

 

するとバスが空を飛んだ。雨雲を抜けて、星が見える空まで飛んだ。月も見えた。

 

 

 

 

バスは西伊豆スカイライン土肥駐車場に到着した。

 

ダイヤ「雨、ですわね・・・」

 

果南「何をお祈りするつもりだった?」

 

鞠莉「決まってるよ。」

 

果南「ずっと一緒に居られますように?」

 

ダイヤ「これから離れ離れになるのに?」

 

鞠莉「だからだよ。だからお祈りしとくの。何時か必ず、また一緒になれるようにって!でも、無理なのかな・・・?」

 

千歌「なれるよ!」

 

10人「え?」

 

千歌「絶対一緒になれるって信じてる!鞠莉ちゃん、それ良い?」

 

鞠莉「え?」

 

星座早見盤を千歌に渡した。千歌はドアを開けて外へ出た。

 

漣「千歌?」

 

千幸「風邪引くぞ?」

 

星座早見盤を空に掲げる。

 

千歌「この雨だって、全部流れ落ちたら必ず星が見えるよ。だから晴れるまで・・・もっと、もっと遊ぼう!」

 

すると8人が千歌の手に手を重ねた。

 

千歌「皆!」

 

鞠莉「晴れなかったら、神様も勘当でーす!」

 

Aqours「あははははは!!」

 

漣「あの9人を見てると、本当にμ`sを思い出すな。」

 

千幸「だな。お!皆見ろ!」

 

 

 

 

何と雨雲が去り、満点の星空が広がった。

 

 

 

 

EXTRA「おおおお!!!」

 

Aqours「わああーーー!!」

 

曜「凄い・・・本当に晴れた!」

 

ルビィ「あ!」

 

善子「堕天使?」

 

花丸「流れ星ずら〜。」

 

果南と鞠莉とダイヤが流れ星に向かってお祈りした。

 

ルビィ「あ!また!」

 

曜「あ!こっちも!」

 

善子「リトルデーモンの涙・・・!」

 

花丸「流れ星ずら〜。」

 

ルビィ「綺麗〜。」

 

梨子「あ!また!」

 

 

 

漣「満点の星空へ思いを馳せる。」

 

千幸「諦めるな。その勇気で限界を越えろ。」

 

 

 

 

 

 

翌朝。

 

千歌『見付かりますように。輝きが。私達だけの輝きが・・・見付かりますように!』

 

バスの中で9人が眠っていた。

 

 

 

漣と千幸は朝の空を眺めていた。

 

千幸「ん〜・・・あぁ〜!気持ちの良い朝だ〜。」

 

漣「後3ヶ月かぁ。それまでAqpursをラブライブへ向けて練習させないとな。」

 

千幸「だな。応援してくれてる皆の為に頑張らねえとな。」

 

ラブライブまで後2ヶ月。

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

      鹿角聖良:田野アサミ
      鹿角理亞:佐藤日向
      高海志満:阿澄佳奈
      高海美渡:伊藤かな恵
      千歌の母:釘宮理恵
      しいたけ:麦穂あんな
       メイド:山北早紀

      矢澤にこ:徳井青空

      女子生徒:鈴代紗弓
           橋本結
           武藤志織
           芽衣
           久保田ひかり
           小松奈生子
           岡咲美保
           鎌倉有那
           二ノ宮愛子
           樋口桃
           木本久留美
           中村紗彩
           小田果林
           内田愛美
           三浦愛恵
次回「浦の星女学院」


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shiny.24「浦の星女学院」

ある日の浦の星女学院。全校生徒達が何かを準備していた。

曜「そうそう。そっち気を付けて。」

漣「ゆっくり運べよ。」

校門前で千歌と梨子がアーチを運んでいた。

梨子「千歌ちゃん大丈夫?」

看板を設置して、ロープで固定した。

漣「OK。」

梨子「こっちもOK!固定して!」

曜「行くよー!ほっ!」

ハンマーでアーチを固定するバールを叩いた。

曜「ふぅ、出来たー!」

漣「上出来だ。」

梨子「立派ね。」

千歌「うん!これまでの感謝を込めて盛大に盛り上がろうよ!」

漣「ああ!」

曜「ヨーソロー!」

準備していたのは、浦の星女学院の閉校祭だった。


一方その頃スクールアイドル部室では。

 

鞠莉「遂にフィニッシュ!ここに新たに誕生したのでーす!シャイニープレミアムが~!」

 

部室で鞠莉が再びシャイ煮を作っていた。

 

千幸「またかよ・・・トリュフにフォアグラにキャビアが入ってる・・・」

 

漣「世界三大珍味・・・」

 

ダイヤ「部室で料理するの止めていただけません?」

 

千幸「そうだぞ鞠莉。」

 

鞠莉「だって、皆がまた食べてみたいって言うから〜。」

 

千幸「全く・・・」

 

ダイヤ「普通の学校の理事長は、そもそも学園祭でお店を開いたりしませんわ!」

 

千幸「鞠莉、ここは理事長らしく行動しろよ。」

 

鞠莉「ノンノンノン。ダイヤ?千幸?学園祭ではなく閉校祭!最後のお祭りなんだから、理事長だって何かやりたいよー!」

 

千幸・ダイヤ「はぁ・・・」

 

ダイヤ「でも本当に良いんですの?3学期のこんな大変な時期に・・・」

 

鞠莉「当然!だって、学校の皆が言ってくれたんだよ?閉校祭をやりたいって!」

 

 

 

 

 

 

数日前、千歌のクラスメイトのむつ、いつき、よしみの3人が鞠莉に閉校祭の要望書を出した。

 

鞠莉『これって・・・』

 

むつ『今の私達の気持ちです!相談したら、皆もやりたいって!』

 

よしみ『卒業式は真面目にやった方が良いと思うので。』

 

いつき『でも、最後は卒業生も近所の人もみーんなでドッカーンっと盛り上がるイベントをやりたいって!』

 

むつ『3学期は、受験とか色々あるのは分かっています。でも、最後だし。』

 

鞠莉『shiny・・・承〜〜〜〜認!!!』

 

承認スタンプを3人の額に押した。

 

むつ・いつき・よしみ『・・・え?』

 

 

 

 

 

 

そして現在。

 

鞠莉「本当、この学校って良い生徒ばっかりだよね!」

 

千幸「良い仲間にも恵まれてるしな。」

 

千歌「鞠莉ちゃーん!」

 

曜「アーチ、無事設置完了であります!」

 

鞠莉「ご苦労ー!じゃあ、それぞれ自分の部所に戻って準備進めて?」

 

ダイヤ「全体的にかなり遅れてますわ。このままでは、夜までに終わりませんわよ?」

 

千歌・梨子・曜「分かりましたーーー!!」

 

鞠莉「レッツゴーーー!!」

 

3人が他の準備しに向かった。

 

漣「またシャイ煮か?」

 

千幸「ああ。去年生徒達から評判高かったらしい。」

 

漣「まぁ実際美味かったけどな。」

 

ダイヤ「楽しそうですわね。」

 

鞠莉「千歌っち達も嬉しいんだよ。学校の皆がこの機会を作ってくれた事が。」

 

ダイヤ「分かりましたわ。この学校でやりたかった事を、皆思いっ切りこのお祭りで発散させる・・・でしたわよね?」

 

鞠莉「Yes。」

 

ダイヤ「そう言う事であれば、私も生徒会長と言う立場を忘れて思いっ切りやらせて頂きますわ!」

 

漣「今回の閉校祭はドッタンバッタン大騒ぎになりそうだな。」

 

千幸「けどその方が盛り上がるぜ?」

 

 

 

 

ルビィ「お姉ちゃん!準備はバッチリだよー!」

 

2階からルビィが手を振った。

 

 

 

 

ダイヤ「いけませんか?」

 

すると鞠莉が承認スタンプを出した。

 

ダイヤ「ん?」

 

漣「俺達は他を回るか。」

 

千幸「ああ。」

 

 

 

 

 

 

一方その頃善子と花丸は、教室の真ん中に魔法陣を描いていた。

 

善子「とても間に合わないじゃない!ルビィはどうしたの!?」

 

花丸「ルビィちゃんは人気があるから引っ張りだこずら。ここは人気の無い者が頑張るずらよ。」

 

善子「どう言う意味?・・・ん?」

 

教室の外を見ると、2体のうちっちーが通り過ぎて行くのが見えた。

 

善子「今の何・・・?」

 

花丸「どっかで見た事あるずらね・・・」

 

 

 

 

その頃漣と千幸は、廊下を歩いていた。

 

漣「もうすぐでこの学校とお別れか・・・」

 

千幸「だな。統廃合になったのは可哀想だな・・・ん?」

 

漣「どした?・・・え?」

 

前を見ると、善子と花丸が見た2体のうちっちーが通り過ぎて行くのが見えた。

 

漣「あれ、うちっちーか?」

 

千幸「うちっちーだな。」

 

漣「入ってるのは曜か?」

 

千幸「もう1人は誰なんだ?追ってみるか?」

 

漣「ああ。」

 

 

 

 

他の教室では、ルビィが裁縫をしていた。

 

千歌「おぉ!」

 

梨子「随分出来てきたわね~!」

 

ルビィ「あ、おかえりなさい!」

 

千歌「ルビィちゃんもお手伝いしてくれてたんだー!」

 

ルビィ「うん、こう言う衣装も作ってみたかったから。ほら!」

 

制作途中の衣装を見せた。

 

千歌「可愛い!」

 

梨子「流石ルビィちゃん!」

 

するとその時。廊下で2体のうちっちーが通り過ぎた。

 

千歌・梨子「ん?」

 

漣「おい待てよ!」

 

千幸「そこのうちっちー!止まれ!」

 

後ろから漣と千幸がうちっちーを追っていた。

 

千歌「曜ちゃん・・・だよね?」

 

梨子「後1体は誰・・・?」

 

 

 

 

何処かへ向かう2体のうちっちーを追う漣と千幸。

 

漣「おいうちっちー!」

 

千幸「おい止まれ!」

 

千歌「曜ちゃーーん!!」

 

漣「あれ千歌?」

 

千歌「2人も追ってるの?」

 

漣「ああ。うちっちーの正体を確かめようと思って。」

 

 

 

 

うちっちーを追う途中に、見失ってしまった。

 

千歌「あれ?何処行ったんだろう・・・」

 

漣「見失ったか?」

 

梨子「こっちに来たはずなんだけど・・・」

 

花丸「消えたずら!?」

 

千歌「え?」

 

横を見ると、白い布が何処かへ去って行くのが見えた。

 

漣「何だ?」

 

善子「こ、今度は・・・!?」

 

花丸「オバケずらか?」

 

梨子「えぇ!?」

 

 

 

 

白い布が入って行った教室に入る。

 

漣「暗いな。スイッチは何処だ?」

 

梨子「本当にここに入ったの・・・?」

 

千歌「うん、間違い無い。」

 

善子「何なの・・・ここ?」

 

花丸「堕天使が怖いずらか?」

 

善子「まま、まさか!寧ろこの闇の波動が心地良い今日この頃・・・」

 

すると白い布が高速で横切った。

 

善子「うわああ!?」

 

ルビィ「ピギィ!?」

 

恐怖を感じた善子が即座に退室した。

 

千幸「前言撤回だな。」

 

 

 

善子「私はここで結界を張って皆を守っています!」

 

千幸「おいヘタレ堕天使。」

 

善子「ヘタレ言うな!」

 

 

 

漣「ん?」

 

ダンボールとダンボールの間に、動く白い布が居た。

 

漣「おい千歌、千幸。」

 

千歌「何?」

 

千幸「どうした?」

 

漣「蠢くシーツを発見した。」

 

千幸「マジか。」

 

梨子「でも、やっぱりあれ・・・ただのシーツよね?」

 

千歌「確かめてみるね。」

 

梨子「気を付けてね・・・?」

 

漣「俺達が付いてる。」

 

千歌「とりゃああああああ!!!!」

 

シーツをバッと捲り上げた。

 

善子「大丈夫!?ん?」

 

蠢くその正体は・・・

 

 

 

 

 

 

何としいたけだった。

 

 

 

 

 

 

漣・千幸・千歌・梨子・花丸「え・・・?」

 

梨子「な〜んだ。しいたけちゃんかぁ。」

 

漣「しいたけ!?」

 

しいたけ「ワン!」

 

善子「お化けな訳無いじゃない・・・」

 

ルビィ「うゆ!」

 

千幸「善子、ルビィ、後ろ。」

 

善子・ルビィ「ん?」

 

後ろに振り向くと・・・

 

 

 

 

 

 

2体のうちっちーが立っていた。

 

 

 

 

 

 

善子「きゃあああああああ!!!」

 

ルビィ「ピギャアアアアアアア!!!!」

 

するとしいたけが、2人の叫び声に驚いて逃げ出した。

 

漣「おいしいたけ逃げるな!!」

 

千幸「止まれしいたけ!!!」

 

2人が全速力で追う。

 

 

 

 

しいたけは外まで逃げた。

 

漣「おいしいたけ!そっち行くな!!」

 

千幸「止めろ!!!!」

 

だが、しいたけの顔はシーツで覆われて見えなかった。しいたけはそのままアーチにぶつかって、アーチを倒してしまった。

 

千歌「あ・・・あはは・・・」

 

漣「アーチが・・・」

 

千幸「アーチが死んだ・・・」

 

 

 

 

 

 

その日の夕方の生徒会室。

 

ダイヤ「器物破損、被害甚大・・・アーチの修復だけで10人掛かりで4時間のロス・・・」

 

花丸「だって・・・」

 

梨子「そもそもしいたけちゃんが何で学校に居たの!」

 

漣「そうだ。それが知りたい。」

 

千歌「何か、美渡姉が散歩してたら、リードを離しちゃったらしくて・・・」

 

千幸「美渡さんがリードを・・・?」

 

ダイヤ「言い訳は結構です!兎に角この遅れをどうするか。閉校祭は明日なんですのよ!」

 

千歌「頑張ります・・・」

 

ダイヤ「それで済む話ですの?もう下校時間まで僅かしかありませんわ。」

 

花丸「そろそろ終バスの時間ずら・・・」

 

千歌「準備、間に合うかなぁ・・・」

 

梨子「だよね・・・」

 

漣「俺達は何時でも帰れるけど・・・」

 

千幸「でも皆を置いて帰る訳には・・・」

 

鞠莉「OK。そう言う事であれば、小原家が責任を持って送るわ!全員!」

 

千歌「え!?」

 

花丸「本当ずら!?」

 

漣「小原家は伊達じゃねえな。」

 

千幸「流石鞠莉だ。」

 

梨子「でも全員って?」

 

鞠莉「準備で学校に残る生徒全員!勿論、ちゃんと家には連絡するようにね!」

 

千歌「ありがとう!皆に伝えて来る!」

 

生徒会室を後にした。

 

ダイヤ「本気ですの?」

 

鞠莉「最後なんだもん。許してよ。」

 

ダイヤ「誰も許さないなんて言ってませんわ?最初からそのつもりでしたから。」

 

鞠莉「・・・くすっ。」

 

 

 

 

 

 

夜になっても全校生徒は準備を進める。

 

千歌「はいお待たせー!」

 

梨子「わぁ!何これ!」

 

千歌「千歌ちゃん家特製、みかん鍋ー!」

 

漣「でもみかんは何処で?」

 

千歌「美渡姉がお詫びにって!」

 

漣「あぁ。」

 

女子生徒「こんな美味しそうな鍋食べられるなら、毎日話してOKだよ!」

 

梨子「毎日は止めてね?」

 

花丸「おかわりずら!」

 

漣「早っ!」

 

千幸「にしても、うちっちーの正体は曜と、まさかの果南だったとはな。」

 

梨子「その格好は一体・・・」

 

果南「ああ。閉校祭は曜と2人で、教室に海を再現してみようってこの格好にしてみたんだけど・・・」

 

千幸「成る程な。」

 

花丸「て事は・・・」

 

善子「これは曜?」

 

もう1体のうちっちーを見る。うちっちーの反応は無し。

 

善子「・・・って、何か喋りなさいよ!」

 

花丸「人騒がせずら。」

 

梨子「もう本番までは、それを着て外に出ないで下さいね?」

 

果南「はいはい。」

 

善子「・・・だから喋りなさいよ!」

 

うちっちーを触ると、首が捥げた。

 

善子「あ・・・!」

 

千幸「首が捥げた。」

 

花丸「首が取れたずら。」

 

善子「ぎゃあああああああ!!!!」

 

千幸「そう言えば、曜は何処だ?」

 

漣「アーチの方へ行った。」

 

 

 

 

 

 

校門のアーチでは。

 

曜「ふぅ、これでよし!」

 

アーチの修復が完了した。

 

曜「ん?」

 

横を見ると、1箱のダンボールが置かれてあった。曜はダンボールの上に立って、大きく叫んだ。

 

曜「スクールアイドル部でーす!宜しくお願いしまーす!あなたも!あなたも!スクールアイドル、やってみませんかー?」

 

千歌「はい!スクールアイドルやります!」

 

漣「おっす曜。」

 

千幸「スクールアイドル部の宣言か?」

 

曜「ふふふ。何か静かだね。学校はあんなに賑やかなのに。」

 

千歌「うん。何か良いよね、そう言うの!外は普通なのに、学校の中は皆の夢で明日に向いてワクワクしてて、時が過ぎるのも忘れていて・・・好きだな、そう言うの。ずっとこのままだったら良いのにね。明日も、明後日もずーっと!そしたら・・・そしたら・・・」

 

漣「千歌、良い事言うじゃねえか。」

 

曜「私ね、千歌ちゃんに憧れてたんだ。千歌ちゃんが見てるものが見たいんだって、ずっと同じ景色を見てたいんだって、このまま、皆でお婆ちゃんになるまでやろっか!えへへ!」

 

千歌「うん!」

 

千幸「それは無理あるかもだぞ?」

 

曜「やっぱり?」

 

4人「あはははははは!!」

 

 

 

 

 

 

ラブライブ!EXTRAサンシャイン!!

 

 

 

 

 

 

遂に閉校祭が開催した。多くの人や生徒達で賑わってる。

 

喫茶店。

 

千歌・梨子「行ってらしゃいませ。お嬢様。」

 

すると千歌が、梨子が着てる喫茶店の制服を見た。

 

千歌「梨子ちゃん似合うよね〜!自分でリクエストしたの?」

 

梨子「えぇ、ちょっと憧れてて・・・千歌ちゃんも可愛くて似合ってる!」

 

千歌「そう?ありがと!」

 

いつき「そう言えば、梨子ちゃんの服・・・これ、すっごく参考になったよ!」

 

東京へ行った時に梨子が買った壁クイの本を見せた。

 

梨子「うえ"え"ー!!たまたまよ!!家にたまたまあっただけよ!!」

 

千歌「梨子ちゃん・・・?」

 

全力で否定する梨子だった。

 

むつ「千歌ー、梨子ー!そろそろ交代の時間だよねー。少し校内見て来なよー!」

 

千歌「本当!?梨子ちゃん一緒に行こっか!」

 

梨子「あぁ、ごめんなさい。私はちょっと用事があるの。」

 

千歌「え?」

 

 

 

 

その頃曜と果南は。うちっちーの着ぐるみを着て、園児達を楽しませていた。

 

曜「皆ー、浦の星アクアリウムへようこそー!元気かなー?」

 

園児達「元気ーー!」

 

曜「はぁ〜い!」

 

果南「ここは広くて深〜い内浦の海!」

 

 

 

中庭では。多くの店で賑わっていた。

 

漣「・・・いやぁ〜大盛り上がりだな。」

 

千幸「ドッタンバッタン大騒ぎだな。」

 

焼き鳥を食べてる漣と、たい焼きを食べてる千幸が歩いていた。

 

漣「にしても今日の朝、あの3人からある提案が来るとは。」

 

千幸「本当だな。」

 

 

 

 

今朝の閉校祭開催前。

 

漣『どうしたの皆?俺達に話したいって。』

 

むつ『お2人は何か出し物とか考えています?』

 

千幸『出し物?いや無いけど。俺達顧問だからな。』

 

いつき『そうだろうと思って、お2人のライブを提案したんです!』

 

漣・千幸『ライブ!?』

 

よしみ『はい!このライブはAqoursへのサプライズライブです。是非やってみませんか?』

 

漣『良いねそれ!やろうぜ千幸!』

 

千幸『上等!俺もその提案乗ったぜ!』

 

 

 

 

そして現在。

 

漣「まさか俺達のライブを提案してくれるとは。鞠莉に感謝だな。」

 

千幸「この閉校祭の俺達のライブをドッタンバッタン大騒ぎさせようぜ!」

 

???「あ!漣さん!千幸さん!」

 

漣・千幸「え?」

 

そこに、2人の女性が漣と千幸を見付けて名前を呼んだ。その女性の正体は・・・

 

 

 

 

 

 

漣「雪穂!」

 

千幸「亜里沙!」

 

2人の女性の正体は、高坂穂乃果の妹の高坂雪穂と、絢瀬絵里の妹の絢瀬亜里沙だった。

 

 

 

 

 

 

ダイヤ「では、次の問題ですわ!」

 

2階の教室では、クイズ大会が開かれていた。

 

ルビィ「次の問題は、得点が2倍になります!皆、正解目指してがんばルビィ!」

 

ダイヤ「では問題!第2回ラブライブに出場、決勝まで進んだ福岡の2人組スクールアイドルと言えば!?」

 

女子生徒A「めんたいフォー!」

 

女子生徒B「ハカッタナー!」

 

女子生徒C「天神ツー!」

 

ダイヤ「ブッブッブーですわ!正解はドリーム!まだまだラブライブマニアには遠いですわよ!」

 

ルビィ「流石お姉ちゃん!」

 

千果「ダイヤさん、本当にラブライブが好きなんだなぁ・・・」

 

花丸「占いに興味な無いずらかー・・・?」

 

後ろに暗い顔をした花丸が居た。

 

千歌「花丸ちゃん・・・?」

 

花丸「占いに興味は無いずらー!?」

 

千歌「えーっと・・・」

 

 

 

 

その頃漣と千幸は、偶然出会った雪穂と亜里沙とグラウンドの石段に座っていた。

 

漣「どうしたんだ2人共?」

 

雪穂「実は、亜里沙が浦の星女学院の閉校祭へ行きたいって誘われたんです。」

 

千幸「へぇ〜。亜里沙、何処でそれを知ったんだ?」

 

亜里沙「ホームページで見たんです。Aqoursの学校が無くなるからって。」

 

千幸「2人で来たのか?」

 

雪穂「いえ、もう1人来てます。」

 

漣「誰だ?」

 

???「おーーーい!漣ーーー!!千幸ーーー!!」

 

後ろから声が聞こえた。後ろに振り向くと・・・

 

 

 

 

 

 

漣・千幸「結羽介!!」

 

 

 

 

 

 

何とEXTRAの同期で、俳優の比良坂結羽介だった。

 

結羽介「いやぁ〜お前ら久し振りだな〜。」

 

漣「それはこっちの台詞だ。お前が2人をここまで連れて来たのか?」

 

結羽介「ああ。亜里沙ちゃんがこの浦の星女学院の閉校祭の話をしたら俺が送ってやろうって事になっちゃって。」

 

千幸「即許諾したのかよ。電車でか?」

 

結羽介「いや、俺のNSXでここまで突っ走った。」

 

千幸「東京からご苦労さんだ事。」

 

漣「そうだ。雪穂と亜里沙、仕事はどうしてる?」

 

雪穂「私は、家を継いでます。」

 

漣「そうか。亜里沙は?」

 

亜里沙「実は亜里沙、スカウトされたんです。」

 

漣・千幸「スカウト!?」

 

結羽介「亜里沙ちゃん、俺の事務所の社長に女優としてスカウトされたんだ。」

 

漣「えぇ〜マジかよ!凄えな!」

 

亜里沙「この前結羽介さんが出演するドラマに出演したんです!」

 

漣「凄え!良かったじゃん!」

 

 

 

 

その頃千歌は。占いへ向かっていた。

 

善子「クーックックック!ようこそ迷いリトルデーモンよ!」

 

千歌「こんなのやってたんだー。」

 

善子「どんな悩みもズキューンっと解決してあげましょう。・・・分かりました。恋の悩みですね?」

 

千歌「いえ、全然~。」

 

花丸「どっちかと言えば、人が来なくて悩んでたのはこっちずら。」

 

善子「で、では最近太ってきて体重が気になる・・・」

 

千歌「いえ、さっぱり。」

 

花丸「それは喜子ちゃんずら。」

 

善子「ずら丸は黙ってなさい!っつかヨハネ!」

 

花丸「素直に何を占って欲しいか聞いた方が良いずら。」

 

善子「うっさい!聞かなくても脳内に響く堕天の囁きが全て教えてくれるのです!良いわ!とにかく占ってあげましょう!ミュージック!!

 

室内に音楽が流れた。

 

千歌「おぉ!本格的!ん?」

 

梨子「だからって何で私が・・・?」

 

演奏していたのは梨子だった。

 

千歌「梨子ちゃん?」

 

花丸「梨子ちゃんが勝手に手伝ってくれるって。流石リトルデーモンリリーずら。」

 

梨子「花丸ちゃんだって、1度くらい善子ちゃんの望みを叶えてあげたいって。」

 

花丸「まるは、たまたま・・・」

 

善子「ずら丸・・・リリー・・・」

 

千歌「あ!じゃあ、Aquorsを占って下さい!この先、どんな未来が待ってるか。」

 

善子「・・・それなら占うまでもありません。全リトルデーモンが囁いています。Aquorsの未来は・・・」

 

 

 

 

その頃漣と千幸は、雪穂と亜里沙と結羽介と中庭を歩いていた。

 

漣「そうだ。俺達閉校祭でライブやるんだ。」

 

亜里沙「ライブですか!?」

 

結羽介「お!それは楽しみだな!」

 

雪穂「2人のライブがまた観れるなんて、嬉しいです!」

 

千幸「期待しろよ?」

 

漣「ん?」

 

 

 

 

鞠莉「さぁ!理事長のシャイ煮プレミアムはここだよーー!!」

 

 

 

 

漣「ガチで売ってやがる・・・ん?」

 

何かを見付けた漣。

 

漣「おい皆、ちょっと貰って来る。」

 

結羽介「何をだ?」

 

漣「良いから良いから。」

 

何かを貰いに行った漣。

 

 

 

 

しばらくして千歌が中庭に来た。

 

千歌「わぁ!凄い人!ん?」

 

中庭に、美渡と志満が居た。

 

千歌「志満姉、美渡姉!」

 

志満「千歌ちゃん!」

 

千歌「来てたんだ!」

 

美渡「食べる?」

 

千歌「あー、焼きみかんだ!」

 

焼きみかんを売っていた。

 

千歌「貰う貰う!この時期美味しいよねー!」

 

志満「本当みかん好きよねー。千歌ちゃんは。」

 

千歌「うん!大好き!食べると何時も思うんだよね〜。はぁ〜、ここに生まれて・・・良かったって!」

 

志満「それにしても、変わってないわねここは。」

 

美渡「うん、匂いもあの頃のまま。」

 

千歌「匂い?」

 

志満「うん。千歌ちゃんは毎日来てるから気付かないかもしれないけど、あるのよ、ここだけの懐かしい匂いが。」

 

2人はこの浦の星女学院のOGだったのだ。

 

 

 

 

その頃漣は、焼きみかんを4人に配っていた。

 

雪穂「みかんですか?」

 

漣「焼きみかんだ。それ甘いぞ?」

 

千幸「この前志満さんから貰ったんだ。食べたら甘かった。」

 

焼きみかんを食べる3人。

 

雪穂「美味しい!」

 

亜里沙「ハラショー!」

 

結羽介「凄え!このみかん甘し!」

 

漣「喜んでくれて光栄だ。」

 

 

 

 

するとヘリウムガスの音が聞こえた。

 

千歌「ん?何の音?これ。」

 

志満「あら本当ね。」

 

よしみ「おーい千歌ー!こっちまで来てー!」

 

屋上からよしみが千歌を呼んだ。

 

千歌「じゃあね。」

 

美渡と志満と別れた。

 

千歌「よしみちゃーん!なーにー?」

 

よしみ「えへへ!ちょっとねーー!!」

 

千歌「何?」

 

よしみ「じゃーん!!」

 

千歌「わああああ!!」

 

 

 

 

浦女ありがとうのバルーンアーチが出て来た。

 

 

 

 

漣「バルーンアーチ!?」

 

千幸「浦女のバルーンアーチか!?」

 

雪穂「凄ーい!」

 

亜里沙「ハラショー!」

 

結羽介「ヒョーー!!」

 

 

 

 

むつ・いつき・よしみ「イエーーーイ!!!」

 

千歌「・・・!!」

 

よしみ「どうだ!サプライズでしょ!?」

 

千歌「うん!嬉しいよ!」

 

いつき「まだまだこんなもんじゃないよーー!!」

 

千歌「え?」

 

むつ・いつき・よしみ「せーのっ!!」

 

 

 

 

バルーンアーチが空に舞い上がった。

 

 

 

 

見ていた人達や生徒達が歓声を上げた。

 

 

 

 

千歌『楽しい時間と言うのは、何時もあっと言う間で。』

 

果南『そこに居る誰もがこの時間が、ずーっと続けば良いのにって思ってるのに。』

 

曜『でも、やっぱり終わりは来て・・・』

 

ダイヤ『時が戻らない事、もう一度同じ時間を繰り返せない事が、とても寂しく思えるけど。』

 

ルビィ『同時に、やっぱりどうなるか分からない明日の方がちょっぴり楽しみでもあって。』

 

花丸『あぁ、これが時が進んで行くって事なんだなぁって実感出来るずら。』

 

善子『そして気付く。きっと二度と同じ時はないからこの時が楽しいって思えるのかな。今こうしていることがたった一度きりだって分かっているから全力になれる。』

 

梨子『何時か終わりが来る事を皆が知っているから、終わりが来てもまた明日が来る事を知っているから。』

 

鞠莉『未来に向けて、歩き出さなきゃいけないから!皆、笑うのだろう!』

 

 

 

 

キャンプファイヤーは全校生徒が手を繋いで踊った。

 

 

 

 

鞠莉「これで浦の星女学院閉校祭を終わります。今日集まった人を見て、私は改めて思いました。この学校がどれだけ愛されていたか、どれだけこの街にとって、皆にとって大切なものだったか。だから、この閉校祭は私にとって・・・何よりも幸せで・・・私にとって何よりも暖かくて・・・」

 

ダイヤ「鞠莉さん・・・」

 

鞠莉「ごめんなさい・・・」

 

彼女は頭を深く下げて謝罪した。

 

果南「鞠莉・・・」

 

鞠莉「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・もう少し頑張れれば・・・もう少し・・・」

 

むつ「アークーア!アークーア!アークーア!」

 

全校生徒「アークア!アークア!アークア!アークア!アークア!アークア!」

 

浦の星女学院全校生徒がAqoursコールした。

 

鞠莉「皆ー!ありがとー!!じゃあラストにみんなで一緒に歌おう!!最高に明るく、最高に楽しく・・・最っ高に声を出してー!!」

 

 

 

 

 

 

 

Aqours・全校生徒「やり残したことなどない そう言いたいね いつの日にか そこまではまだ遠いよ だから僕らは♪」

 

千歌「頑張って挑戦だよね♪」

 

勇気はどこに?君の胸に!を歌った。キャンプファイヤーの炎が消えた。すると3人の女子生徒がバックライトを海の方へ照らした。

 

千歌「え?」

 

照らされたのはグラウンドの端だった。そこには・・・

 

 

 

 

 

 

EXTRAの2人が立っていた。

 

 

 

 

 

 

漣「皆さん!EXTRAです!」

 

 

 

千歌「漣さん?千幸さん?」

 

 

 

漣「これはAqoursへのサプライズライブです。」

 

 

 

千歌「私達への・・・?」

 

 

 

千幸「俺達はこの浦の星女学院に来て、色々ありました。」

 

漣「多くの挫折や成長が沢山あったけど、それでも彼女達Aqoursは前へ進んで輝きを探し求めた。けど、この浦の星女学院が統廃合で無くなってしまうのは残念です。俺達も残念な気持ちでいっぱいです・・・」

 

千幸「でも、彼女達は必ずラブライブで優勝して、この浦の星女学院の名前をラブライブの歴史に刻む事を誓った。」

 

漣「皆さん!Aqoursを応援してくれますか?」

 

全員が拍手した。

 

千幸「OK!Aqoursの皆!俺達がお前達Aqoursがラブライブ優勝を願って応援歌を歌うぜ!」

 

Aqours「っ!!」

 

漣「ミュージックスタート!虹を待つ人!」

 

 

 

『虹を待つ人』

 

 

 

漣「眠れなかった体に 音が飛び込んで走る 目を閉じれば真っ暗 自分で作る色♪」

 

千幸「言えないままの痛みが そっと寄り添って歌う 使い古した感情は 壊れたって動く♪」

 

漣「見えない壁で囲まれた部屋 命に触れて確かめている♪」

 

 

全校生徒「オーオーオーオオー!」

 

 

EXTRA「そのドアに鍵は無い♪」

 

 

全校生徒「ウォーウォーウォウォー!」

 

 

EXTRA「そのドアに鍵は無い 開けようとしないから 知らなかっただけ♪」

 

 

全校生徒「オーオーオーオオー!」

 

 

EXTRA「初めからずっと自由♪」

 

 

千幸「冷たいままの痛みが そっと寄り添って祈る 冷たいままの体を 温めようとしている♪」

 

漣「生きようとする体を 音は隅まで知っている 目を開けたって同じ 自分で作る色♪」

 

千幸「見えない壁が見えた時には その先にいる人が見える♪」

 

 

Aqours・全校生徒・雪穂・亜里沙・結羽介「オーオーオーオオー!」

 

 

EXTRA「虹を呼ぶ雨の下♪」

 

 

Aqours・全校生徒・雪穂・亜里沙・結羽介「オーオーオーオオー!」

 

 

EXTRA「皆同じ雨の下 うまく手は繋げない それでも笑う♪」

 

 

Aqours・全校生徒・雪穂・亜里沙・結羽介「オーオーオーオオー!」

 

 

EXTRA「同じ虹を待っている♪」

 

 

Aqours・全校生徒・雪穂・亜里沙・結羽介「オーオーオーオオー!」

 

 

EXTRA「音が飛び込んで走る♪」

 

 

Aqours・全校生徒・雪穂・亜里沙・結羽介「オーオーオーオオー!」

 

 

EXTRA「音が飛び込んで走る♪」

 

 

Aqours・全校生徒・雪穂・亜里沙・結羽介「オーオーオーオオー!」

 

 

EXTRA「音が隅まで走る♪」

 

 

Aqours・全校生徒・雪穂・亜里沙・結羽介「オーオーオーオオー!」

 

 

EXTRA「生きようとする身体を あるいは気付いていて 怖かっただけ♪」

 

 

Aqours・全校生徒・雪穂・亜里沙・結羽介「オーオーオーオオー!」

 

 

EXTRA「どこまでもずっと自由♪

 

 

Aqours・全校生徒・雪穂・亜里沙・結羽介「オーオーオーオオー!」

 

 

EXTRA「そのドアに鍵は無い♪」

 

 

Aqours・全校生徒・雪穂・亜里沙・結羽介「オーオーオーオオー!」

 

 

EXTRA「そのドアに鍵は無い うまく手は繋げない それでも笑う♪」

 

 

Aqours・全校生徒・雪穂・亜里沙・結羽介「オーオーオーオオー!」

 

 

EXTRA「同じ虹を待っている♪」

 

こうしてEXTRAのサプライズライブが終了して、浦の星女学院の閉校祭が幕を閉じた。

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

      高海志満:阿澄佳奈
      高海美渡:伊藤かな恵
       よしみ:松田利冴
       いつき:金元寿子
        むつ:芹澤優
      しいたけ:麦穂あんな
      解答者A:山北早紀
      解答者B:千本木彩花

    比良坂結羽介:島崎信長
      高坂雪穂:東山奈央
     絢瀬亜里沙:佐倉綾音

      女子生徒:三宅晴佳
           嶺内ともみ
           小松奈生子
           岡咲美保
           続木友子
           小野寺瑠奈
           原口祥子
           米山明日美
           二ノ宮愛子
           樋口桃
           木本久留美
           成岡正江
           小田果林
           内田愛美
           森永たえこ

次回「光の海」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
比良坂結羽介(ひらさかゆうすけ)

出身地・品川区
生年月日・11月8日
年齢・27歳
血液型・O型
身長・175cm
体重・62kg
性格・ポジティブ
得意料理・焼きそば、お好み焼き

好きな物・ゲーム、ツンデレ、百合
好きな食べ物・お好み焼き、アールグレイ
苦手な物・大葉
苦手な食べ物・大根

モデル・橋本汰斗

髪型・金髪

私服・黄色の服、白いジャケット、赤いジーンズ、オレンジ色のスニーカー

品川区出身の人気アイドルでEXTRAと同期。
性格はポジティブであり、失敗しても何時も笑っていられるほど。
元々は俳優志望だったが、元々アイドル志望だった母に勧められてアイドルになった。
しばらく休止していたが、EXTRA復帰と同時に活動を再開した。
大型自動二輪と普通自動車の免許を持っている。
同じ事務所に所属する絢瀬亜里沙と仲が良く、彼女を可愛がってる。
3年前にアイドルから念願の俳優へ転身し、ドラマ、映画、バラエティ、舞台、声優などマルチで幅広く活躍中。

愛車バイク・ゴールドウィングツアー、BMW S1000XR

自家用車・NSX

家族構成・高校の国語教師の従姉
     WEBデザイナーのの母親
     父親は生まれる3日前に他界している。

年収・8千万

所属事務所・Earth Entertainment

イメージCV・島崎信長


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shiny.25「光の海」

閉校祭が終わって数日が経ったある日の浦の星女学院。千歌が教室で嘗て出場した「東京スクールアイドルワールド」の結果表を見ていた。

曜「忘れ物無い?」

千歌「大丈夫!」

曜「素敵な閉校祭だったね!」

千歌「うん!だから全力で出来る事は全部やって挑まなきゃね!」

教室を出ると。

千歌「梨子ちゃん!」

梨子「そうだね!この時の為に、すっごく練習したんだもん!」




生徒会室へ行くと。

ダイヤ「確かに。毎日朝も早くから、夜も遅く暗くなっても。」

ルビィ「がんばルビィしたから!」

果南「それでも、みんな一度もさぼらなかった!」

鞠莉「弱音は言ったけどね!」




玄関へ行く途中。

花丸「兎に角朝は眠かったずら・・・ね?善子ちゃん。」

善子「ヨハネ!流石我がリトルデーモン達よ!褒めて遣わす!」

千歌「ありがと!」




外へ出ると。

漣「お前達はここまで頑張って来た。その努力を無駄にしないように。」

千幸「ラブライブ優勝を目指そうぜ!」

千歌「うん!」




11人が浦の星女学院校舎を見た。

千歌「行って来ます!」

10人「行って来ます!」

いざ東京へ。


東京駅。

 

漣「またまた帰って来た東京駅。」

 

ルビィ「お姉ちゃん・・・?」

 

ダイヤ「もう大丈夫ですわ。」

 

曜「これからどうする?」

 

果南「本番は明日だしね。」

 

千幸「じゃあ今日は観光巡りでもするか。」

 

善子「リリーは"ブクロ"に行きたいのよね?」

 

梨子「ど、何処!?それって!」

 

鞠莉「ブクロ?」

 

善子「ブクロと言うのは~・・・」

 

梨子「サイレントチェリーブロッサムナイトメア!」

 

善子の両目を腕で締め上げる。

 

花丸「本当に善子ちゃん化してるずら・・・」

 

漣「梨子、池袋行きたいのか?」

 

千歌「じゃあ取り敢えず、挨拶へ行こうか!」

 

漣「彼処だな?OK!」

 

 

 

 

 

 

神田明神。

 

漣「神田明神に到着!」

 

鞠莉「Oh!変わらずビューティーフル!」

 

千幸「やっぱ神田明神は良いな〜。希居ねえかな?」

 

花丸「急な階段だったずら!」

 

ルビィ「でも、前来た時に比べたら楽じゃなかった?」

 

花丸「そう言えば!」

 

果南「成長って、気付かない間にするもんだよ。」

 

千歌「よし!じゃあお祈りしようか!」

 

 

 

 

お祈りをした。

 

曜「会場の全員に思いが届きますように。」

 

梨子「全力を出し切れますように。」

 

ルビィ「緊張しませんように。

 

花丸「"ずら"って言いませんように。」

 

善子「全てのリトルデーモンに喜びを。」

 

ダイヤ「浦の星の皆の思いを。」

 

果南「届けられるような歌が歌えますように。」

 

鞠莉「明日のステージが最高のものになりますように。」

 

千歌「ラブライブで優勝出来ますように。」

 

漣「Aqoursに最高のエールを。ん?」

 

千幸「ラブライブ優勝へ導いてくれ。ん?」

 

すると漣と千幸が、後ろからの気配を感じて後ろを振り向いた。しかし誰も居なかった。

 

漣「千幸、誰か居たか?」

 

千幸「いや、見えなかった。」

 

花丸「ずら〜!」

 

 

 

 

1年生組が絵馬を見て驚いた。

 

千歌「何?」

 

ルビィ「これ!」

 

中には、『Aqoursが優勝しますように。11月 浦の星女学院有志』があった。

 

千歌「これって・・・」

 

漣「浦の星女学院の願いがあるのか。」

 

曜「見て!こっちも!」

 

梨子「皆来てくれてたのね!」

 

浦の星女学院生徒達が描いた絵馬が他にもあった。

 

千歌「こんなに・・・何回も・・・」

 

千幸「凄えなこれは。」

 

梨子「私達には一言も言わないで・・・」

 

鞠莉「やっぱり、この学校の生徒は皆Coolでーす!」

 

曜「千歌ちゃん!これって・・・」

 

果南「こっちにもあるよ。」

 

漣「こっちもだ。」

 

千幸「こんなにも。」

 

何と落ちてしまったスクールアイドル達の絵馬もあった。

 

ルビィ「こんなにもスクールアイドルが、ここで祈願して行ったんだ・・・」

 

花丸「沢山あるずら・・・」

 

千歌「私達だけじゃない。皆勝ちたくてここに集まってる。」

 

するとその時。

 

???「お久し振りです!」

 

 

 

 

 

 

Saint Snowの聖良と理亞が居た。

 

 

 

 

 

 

千歌「聖良さん!」

 

ルビィ「理亞ちゃん!」

 

漣「お前ら?何でここに?」

 

聖良「遂にここまで来ましたね。」

 

理亞「ビビってたら負けちゃうわよ?」

 

善子「分かってるわよ!」

 

花丸「アキバドームは、今までの会場とは違うずら・・・」

 

ルビィ「どんな所か想像出来ない・・・」

 

理亞「私も、あのステージで歌えた事が今でも信じられない・・・」

 

聖良「自分の視界全てがキラキラ光る。まるで雲の上の漂ってるようだった。」

 

千歌「雲の上・・・」

 

理亞「だから!下手なパフォーマンスしたら許さないからね!」

 

ルビィ「当たり前だよ!がんばルビィするよ!」

 

理亞「また一緒に歌おうね!」

 

ルビィ「うゆ!」

 

聖良「素敵な笑顔ですね。」

 

千歌「うん!」

 

漣「そうだな。」

 

聖良「初めて会った時、何て弱々しいんだろうって思ってました。でも、今の皆さんを見て思います。何て頼もしいんだろうって。」

 

千幸「理亞の奴、ここまで成長出来て良かったな。」

 

聖良「勝ちたいですか?千歌さんが何時か、私に聞きましたよね?ラブライブ、勝ちたいですか?それと・・・誰の為のラブライブですか?」

 

 

 

 

 

 

その日の夜の鳳明館。

 

漣・千幸「ぷはぁ〜。」

 

2人はビールとビーフジャーキーを堪能している。

 

千歌「美味しそう。」

 

漣「食うか?」

 

千歌「ありがと〜!」

 

ビーフジャーキー1枚を千歌にあげた。

 

花丸「このお饅頭は・・・」

 

ぴよこ万十を買った花丸だったが、鞠莉に取られた。

 

花丸「あああ・・・」

 

鞠莉「ん?」

 

曜「何かまた、修学旅行みたいで楽しいね!」

 

机に乗った善子。

 

善子「これこそデスティニー!」

 

花丸「ご満悦ずら。」

 

漣「おい何だこのデジャヴは?」

 

ダイヤ「はしたないですわよ!」

 

千幸「机から降りろ!」

 

善子「うぅ・・・」

 

梨子「確か、前にここでライブに参加した時も、こんな感じだったよね。」

 

千歌「うん・・・注目されて、いけるんじゃないかって思って・・・でも実際は・・・」

 

漣「注目されたけど、票は0だった・・・」

 

善子「何今から弱気になってるの!」

 

曜「練習する?」

 

誰も無反応。しかし鞠莉が口を開いた。

 

鞠莉「大丈夫!」

 

ダイヤ「信じましょう、今までやって来た事を。」

 

果南「少なくとも、私は何処にも負けないって思ってるよ。」

 

漣「鞠莉、ダイヤ、果南。」

 

千歌「私達、ラブライブに優勝して、浦の星の名を残して・・・それで良いんだよね。それで・・・」

 

すると曜が、押入れから何かを取り出した。

 

千歌「曜ちゃん?」

 

そして。

 

 

 

 

”ボスッ”

 

 

 

 

枕を千歌の顔に命中した。

 

梨子「何やってるの!?」

 

今度は果南と鞠莉の顔に命中。

 

曜「どうだ!」

 

漣「枕投げ?」

 

鞠莉「シャイニートルネード!!」

 

枕を豪速球で投げ、曜の顔に命中。受けた曜がバタッと倒れた。

 

鞠莉「良いですね~、イタリアに行ったらもうこんな事出来なくなるからね!」

 

今度はルビィに投げた。

 

ルビィ「ピギィ!?」

 

しかしダイヤが前に立って、枕をキャッチした。

 

ダイヤ「うちの妹に何してくれてますの!?それに明日はラブライブの決勝・・・」

 

しかしまた顔に命中。

 

果南「ダイヤもしばらくの間、随分体が鈍ったんじゃないの?」

 

ダイヤ「あーなーたーたーちー!!!私を本気にさせましたわね!」

 

果南「そう来なくっちゃ!」

 

鞠莉「シャイニー!」

 

枕投げ戦争が勃発した。

 

花丸「ずらぁ・・・」

 

善子「一体、どうしたのよこの3人は・・・」

 

ルビィ「昔、誰が1番枕投げが強いかで喧嘩になって、それ以来・・・」

 

漣「枕投げで喧嘩になる事あんの?まぁあるか。」

 

善子「子供ね・・・」

 

花丸「善子ちゃんに言われたくないずら・・・」

 

善子「ヨハ・・・!」

 

枕が善子の顔に命中した。

 

善子「やったわね!!」

 

 

 

 

漣「ダメだ、収拾着かねえ・・・」

 

千幸「これ以上やったら客達に迷惑になるぞ・・・」

 

 

 

 

梨子「千歌ちゃん、元気出た?」

 

千歌「本番前なのにこんな事してるって、良いと思わない?何時もの私達ぽくって!」

 

その後も枕投げ戦争が続いた。

 

 

 

 

終戦後。

 

曜「ふぅ・・・偉い目に遭った・・・」

 

漣「今回の枕投げ戦争は引き分けか。」

 

千歌「曜ちゃんが悪いんだよ?」

 

千幸「いきなり枕を投げやがって。海未を思い出すわ。」

 

梨子「うふふ。」

 

曜「春とは言え、まだまだ冷えるね。」

 

漣「まだ春に入ったばかりだからな。徐々に温かくなる。」

 

梨子「・・・・」

 

千歌「行きたかった?音ノ木坂。」

 

曜「そうなの?」

 

梨子「ちょっぴりね・・・今だから確かめたい事や、気持ちもあるんだけどね・・・」

 

千歌「じゃあ、やっぱり寄って行こ?」

 

梨子「ううん。いいの。本番でしょ?」

 

曜「でも、梨子ちゃんは・・・」

 

漣「ほんじゃあ、翌日は会場で現地集合。それまでお前達に自由行動を許可する。」

 

梨子「え?」

 

千幸「そうだな。皆行きたい所へ行ってくれ。本番前までうんと楽しめ!」

 

曜「それ、良いと思う!」

 

梨子「でも・・・」

 

千歌「本番前、1人になって自分を見詰め直す。私もそうしたいの。」

 

梨子「・・・うん!分かった!」

 

 

 

 

 

 

EXTRA・Aqours「ラブライブ!EXTRAサンシャイン!!」

 

 

 

 

 

 

翌日のアキバドーム会場。

 

むつ「やっぱ凄いねー!」

 

いつき「本当にこんな所で歌うの?』

 

よしみ「声援聞こえるかなー?」

 

むつ「聞こえるよー!そのくらい大きな声で皆で応援するの!」

 

美渡「そうだよ!浦の星だけじゃない!」

 

志満「内浦の人皆来てるんだから、ねっ!」

 

むつ・いつき・よしみ「・・・え!?」

 

 

 

 

内浦一行を乗せたバスがアキバドーム前に到着した。

 

千歌の母「はーい、皆さーん!宇宙一の応援の準備はバッチリですかー?」

 

内浦一行「おーーーーーー!!!」

 

志満「そう言えばしいたけちゃんは?」

 

千歌の母「今回はお留守番!」

 

 

 

 

十千万。

 

しいたけ「わん!」

 

留守番してるしいたけ。

 

 

 

 

 

 

音ノ木坂学院・音楽室。

 

梨子がピアノ演奏をしていた。

 

 

 

 

一方花丸は、図書館で本を読んでた。彼女は昨日千歌が言った言葉を思い出した。

 

千歌『花丸ちゃん!花丸ちゃんは・・・勝ちたい?ラブライブ、勝ちたい?』

 

花丸『まるはずっとルビィちゃんと2人で図書室で本を読んでるだけで幸せだったけど・・・千歌ちゃん達のお陰で、外の世界に出られて、皆と一緒なら色んな事が出来るって知る事が出来た!だから勝ちたいずら!それが今一番楽しいずら!千歌ちゃん、まるをスクールアイドルに誘ってくれてありがとう!』

 

 

 

 

一方ルビィはスクールアイドルショップに居た。

 

ルビィ『ルビィは、1人じゃ何も出来なかったのに、スクールアイドルになれてる!それだけでも嬉しい!勿論お姉ちゃん達の最後の大会だし、勝ちたいって思ってるけど、今は大好きな皆と一緒に歌える事が一番嬉しい!』

 

 

 

 

一方善子は聖橋に居た。

 

善子『えっ?あんたバカなの?そんなの勝ちたいに決まってるでしょ!世界中のリトルデーモン達に私の力を知らしめる為によ!ラブライブで勝利を手にするには我が力は不可欠・・・ま、仕方無い。もう少しAqoursとして堕天してやっても良いぞ!』

 

千歌『ありがとう。善子ちゃん。』

 

善子「クックック・・・ヨハネーーー!!!」

 

 

 

 

葛西臨海公園には、果南が居た。彼女は海を眺めていた。

 

果南『急にどうしたの?私はせっかくここまで来たんだし、勝ちたいかな。でもそれ以上に楽しみたい!鞠莉やダイヤとの最後のステージを楽しみたい!本当は精精してるんだけどね。やっとこれが終わりだって。』

 

海が果南の足を浸した。

 

果南「だからこそ勝ちたい・・・今をもっともっと楽しみたいから・・・」

 

 

 

 

昌平橋には、鞠莉が居た。

 

鞠莉『勝ちたいかって?理事長としての私は、全校生徒の為に勝たなければならないと思ってるよあんなにも愛されてる学校の為にも!でも、少しだけ我儘を言うと・・・私はAqoursとして勝ちたい!9人でこんな事出来るなんて中々ないよ!えへっ!シャイニーーー!!』

 

 

 

 

神田明神には、ダイヤがお祈りをしていた。

 

ダイヤ『勿論勝ちたいですわ。浦の星全校生徒の思いを背負って来ましたから、勝ってみせますわ!それと、Aqoursの黒澤ダイヤとして誠心誠意歌いたい!何処であろうと心を込めて歌を届けるのが、スクールアイドルとしての私の誇りですわ!』

 

 

 

 

UTX高校前には、漣と千幸が居た。

 

漣「遂にこの日が来たか。ラブライブ決勝。」

 

千幸「ああ。彼女達はここまで来れたんだ。」

 

漣「俺達も全力で応援しようぜ。」

 

千幸「ああ。」

 

???「俺達って、もしかして私達もそれに含まれてるの?」

 

後ろから女性の声が聞こえた。

 

漣「ああ。それは勿論だぜ。」

 

 

 

 

 

 

「μ`s諸君!」

 

 

 

 

 

 

元μ`sの9人が居た。

 

千幸「どうだ?ラブライブ決勝楽しみか?」

 

穂乃果「勿論だよ!私達Aqoursを応援するからね!」

 

海未「私もAqoursを応援します!彼女達のライブが楽しみですから!」

 

漣「ありがとうな。」

 

千幸「俺達、あの子達をずっと見てる間に、お前達にそっくりだと思ったんだ。」

 

真姫「私達にそっくり?」

 

千幸「ああ。μ`sとAqoursは何処となく似てるんだよな。お前達と同じ面影が。」

 

漣「これって運命なのかもな。」

 

凛「ん〜・・・確かにそうかもしれないにゃ。」

 

漣「あ、そう言えば昨日、神田明神で気配を感じたんだが、あれってお前か?希。」

 

希「正解や。よう分かったね。」

 

漣「分かるさ。長い付き合いだもんな。」

 

昨日神田明神で感じた人の気配。その正体は希だった。

 

希「あの子達張り切ってるね。」

 

千幸「ああ。今日が本番。ここで失敗は許せないからな。」

 

絵里「そうね。頑張って欲しいわね。」

 

漣「どうだ?一緒にライブ観るか?」

 

花陽「はい!一緒に観たいです!」

 

ことり「でも、2人は歌わないの?」

 

にこ「そうよ。何時もゲストとして呼ばれてるんでしょ?」

 

漣「今日は拒否したんだ。Aqoursのライブをこの目で観たいんだ。」

 

穂乃果「それじゃあ、早速アキバドームへレッツゴー!!」

 

11人「おーーーーー!!!」

 

漣「それじゃあ競争だ!」

 

千幸「ビリになった奴はジュース奢りな!」

 

穂乃果「ええーーー!?ズルいよーーー!!」

 

アキバドームまで競争する。

 

 

 

 

 

 

秋葉原・ラジオ会館前。

 

アキバレポーター「いよいよ本日ファイナルを迎えるラブライブ!どのグループの頭上に栄冠は輝くのか!!!」

 

曜「千歌ちゃん、どうしてここに?」

 

チラシ配りをしていた曜。

 

千歌「何となく。見ておきたくて。」

 

曜「千歌ちゃんも?」

 

千歌「え?じゃあ・・・」

 

曜「うん。だって始まりはここだったから。」

 

すると風が吹き、チラシが飛んで行った。千歌と曜はお互いを見て微笑んで、チラシを追う。

 

 

 

 

UTX高校前。大型テレビジョンにラブライブが映し出された。

 

千歌「見付かるかな?私があの時見付けたいと思った輝き・・・」

 

曜「きっと見付かるよ。もうすぐ、後少しで、必ず!」

 

千歌「勝ちたい?ラブライブ、勝ちたい?」

 

曜「勿論。やっと一緒に出来た事だもん。だから良いんだよ?何時もの千歌ちゃんで。未来の事で臆病にならなくて良いんだよ?・・・1人じゃないよ、千歌ちゃんは!」

 

千歌「ありがとう!」

 

曜「あ!梨子ちゃん!」

 

梨子が合流した。

 

曜「ピアノ、弾けた?」

 

梨子「勿論!」

 

千歌「梨子ちゃんは、ラブライブ勝ちたい?」

 

梨子「うん!私、自分が選んだ道が間違ってなかったって、心の底から思えた。辛くてピアノから逃げた私を救ってくれた千歌ちゃん達との出会いこそが奇跡だったんだって・・・だから勝ちたい!ラブライブで勝ちたい!この道で良かったんだって証明したい!今を精一杯全力で!心から!」

 

泣きながら千歌と曜を抱いた。

 

梨子「スクールアイドルをやりたい!!」

 

3人はギューっと抱き締め合う。

 

曜「千歌ちゃんは?勝ちたい?」

 

千歌が、東京スクールアイドルワールドの結果表を上に掲げた。

 

曜「その紙・・・」

 

千歌「0を1にして、1歩1歩進んで来て、そのままで良いんだよね?普通で、怪獣で!私も全力で勝ちたい!勝って輝きを見付けてみせる!」

 

結果表が風に乗り、遥か彼方へ飛んだ。

 

千歌「ありがとう・・・バイバイ・・・」

 

曜「もう大丈夫!」

 

梨子「行こっか!千歌ちゃん!」

 

千歌「うん!」

 

 

 

 

 

 

その頃3年生組は、アキバドームへ向かっていた。

 

果南「絵馬に何て書いてきたの?」

 

ダイヤ「それは内緒ですわ。でも、私が書いた事は現実になるんですわよ。」

 

神田明神でAqours優勝と書いて来たのだった。

 

鞠莉「そう言えば、私が転校するって話が出た時も書いてたでしょ。"ずっと一緒"って。うふふっ。」

 

ダイヤ「ほらご覧なさい?」

 

果南「・・・そうかな。もうすぐバラバラになっちゃうのに・・・」

 

鞠莉「一緒だよ!!だって、この空は繋がってるよ。どんなに遠くてもずっと!!何時でも!!」

 

ダイヤ「姿が見えなくても!」

 

果南・鞠莉・ダイヤ「あはははははは!!」

 

鞠莉「さぁ!行きましょう!」

 

果南とダイヤは頷いた。

 

 

 

 

その頃花丸は、途中で善子と会った。

 

花丸「善子ちゃん?」

 

善子「ヨハネ!ちょっと話したい事があるの。ルビィも。」

 

ルビィ「ピィ!?」

 

電柱の後ろに隠れてるルビィが出て来た。

 

花丸「何ずら?」

 

善子「決まってます。契約です。ライブが終わり、学校が統廃合になってもヨハネとの契約は・・・」

 

花丸「心配しなくても、まると善子ちゃんとルビィちゃんの契約は絶対ずら!」

 

ルビィ「新しい場所になっても。」

 

善子「・・・フン!何よ、人の台詞勝手に・・・」

 

花丸「ありがと!」

 

善子「え?」

 

ルビィ「感謝すルビィ!」

 

善子にお礼を言って走り出す。善子が追い掛ける。

 

 

 

 

 

 

Aqoursがアキバドームへ向かって走ってる。

 

千歌「何かドキドキする!」

 

曜「どのくらい大きいんだろう!」

 

梨子「全然想像付かないわね!」

 

花丸「ずら!」

 

善子「時間ぴったりね。」

 

ルビィ「この先にあるんだよね!ドゥームが!」

 

ダイヤ「その通りですわ!」

 

果南「アキバドーム、全国でも有数の規模を誇る会場!」

 

鞠莉「ラブライブファイナル!」

 

千歌「どのくらい走ったのかな。何処まで来たのかな。何処まで続くのかな。分からないけど、あの時と今思っている事全てがあってここに辿り着けたんだと思う。雲の上だって、空を飛んでるみたいだって、思いっきり楽しもう!弾けよう!そして優勝しよう!私達の輝きと証を見付けに!さぁ行くよ!」

 

 

 

 

千歌「1!」

 

曜「2!」

 

梨子「3!」

 

花丸「4!」

 

ルビィ「5!」

 

善子「6!」

 

ダイヤ「7!」

 

果南「8!」

 

鞠莉「9!」

 

 

 

 

千歌「0から1へ!1からその先へ!」

 

Aqours「Aqours!サーンシャインー!」

 

 

 

 

 

 

『WATER BLUE NEW WORLD』

 

鞠莉「今は今で 昨日と違うよ♪」

 

花丸「明日への 途中じゃなく 今は今だね♪」

 

梨子「この瞬間のことが♪」

 

ダイヤ「重なっては 消えてく♪」

 

ルビィ「心に刻むんだ♪」

 

Aqours「WATER BLUE♪」

 

 

 

 

ライブは内浦一行、漣や千幸、μ`sの9人、Saint Snow、更に日本中の人達が注目した。

 

 

 

千歌「悔やみたくなかった 気持ちの先に♪」

 

果南「広がった世界を 泳いできたのさ♪」

 

Aqours「諦めない!♪」

 

曜「言うだけでは叶わない♪」

 

Aqours「動け!♪」

 

善子「動けば変わるんだ と知ったよ♪」

 

3年生「ずっと ここにいたいと思ってるけど♪」

 

1年生「きっと 旅立ってくって わかってるんだよ♪」

 

2年生「だから この時を楽しくしたい♪」

 

Aqours「最高の ときめきを 胸に焼き付けたいから♪」

 

 

 

Aqours「MY NEW WORLD 新しい場所 探す時がきたよ 次の輝きへと 海を 渡ろう 夢が見たい想いは いつでも僕たちを 繋いでくれるから 笑っていこう♪」

 

千歌「今を重ね そして♪」

 

Aqours「未来へ向かおう♪」

 

 

 

 

会場に盛大な歓声が響いた。

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

      高海志満:阿澄佳奈
      高海美渡:伊藤かな恵
       よしみ:松田利冴
       いつき:金元寿子
        むつ:芹澤優
      千歌の母:釘宮理恵
      梨子の母:水樹奈々
      しいたけ:麦穂あんな
  アキバレポーター:高森奈津美

     高坂穂乃果:新田恵海
      絢瀬絵里:南條愛乃
      南ことり:内田彩
      園田海未:三森すずこ
       星空凛:飯田里穂
     西木野真姫:Pile
       東條希:楠田亜衣奈
      小泉花陽:久保ユリカ
      矢澤にこ:徳井青空

      女子生徒:三宅晴佳
           嶺内ともみ
           小松奈生子
           岡咲美保
           続木友子
           小野寺瑠奈
           原口祥子
           米山明日美
           二ノ宮愛子
           樋口桃
           木本久留美
           成岡正江
           小田果林
           内田愛美
           森永たえこ

次回「私たちの輝き」


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shiny.LAST「私たちの輝き」

ラブライブで見事優勝を飾ったAqours。

あれから数日後。浜辺には、漣と千幸と千歌が海を眺めていた。彼らの傍には、ラブライブの優勝旗が砂浜に刺さっていた。






数日前。十千万の千歌の部屋。

千歌「今日の制服、何か新品みたい!」

千歌の母「よりバッチリ着かせたからね!」

千歌「ありがと!」

千歌の母「首。ボタンちゃんと閉める。」

千歌「ぐっ!?苦しいよ・・・!」

千歌の母「あら?千歌、少し見ない間に・・・太った?」

千歌「もう!余計な事言わなくて良い!」

怒って部屋から出た。

漣「太ったって・・・お前・・・」

千幸「ガツガツ食い過ぎたのか・・・?」

千歌「漣さんに千幸さんも言わなくていい!!」

犬「ワン!」

漣・千幸・千歌「ん?」

何と梨子が子犬を抱いていた。

千歌「梨子ちゃん!その子・・・」

梨子「おはよー!新しい家族のプレリューだよ。宜しくね。」

プレリュー「ワン!」

千歌「え?」

漣・千幸「何・・・だと・・・?」

梨子「苦手だったんだけど、飼ってみたら可愛くて仕方無いの~。よーし、よーし。」

千歌「へ、へぇ〜・・・」

漣「可愛さがトラウマを打ち負かしたのか・・・」

千幸「だが、梨子の犬嫌いが克服出来て良かったな。」

しいたけ「ワン!」

千歌「あ!しいたけ!」

梨子「しいたけちゃんも家族が増えて嬉しそうね~。」

何としいたけに子供が生まれたのだった。それも2匹。

千歌「東京に帰ったらいきなり生まれてるし、びっくりしたよ〜。」

漣「おーいしいたけー!子供が出来た感想はどうだー?」

しいたけ「ワンワン!」

漣「そうか嬉しいか!良かったなー!」

しいたけの子供達「ワウン!」

梨子「って言うか、女の子だったのね・・・」

千幸「俺も初耳・・・」




浦の星女学院。今日は卒業式・閉校式。

曜「おはヨーソロー!」

漣・千幸・千歌・梨子「ヨーソロー!」

千歌「気合入ってるね!」

千幸「元気そうだな。」

曜「そりゃあ最後だもん。ルビィちゃん達ももう来てるよ?」




花丸とルビィと他の生徒達が桜の木を見ていた。

善子「ヨハネの事は放っいてー!」

花丸「何時までそこに居るずら~?」

ルビィ「式が始まっちゃうよー?」

桜の木には、善子が居た。

善子「いいから先行って!」

しかし木の幹が折れて、善子が落ちる。

善子「またかーーー!?」

着地して走り去った。

善子「見るなーーーー!!!」

ルビィ「どうしたんだろう?」

千幸「おい漣、善子の髪型見たか?」

漣「ああ、まさか彼奴・・・」




3年生の3人も来ていた。

果南「どう?緊張してる?」

鞠莉「まさか。」

ダイヤ「寧ろ誇らしいですわ。この場に立ち会える事が。」




女子トイレ。

善子「うぅ・・・」

何時もの髪型が堕天してしまってる。

花丸「随分思い切った失敗したずらね・・・」

善子「最後に気合い入れてセットしたら、何時の間にかこんなになっちゃって・・・」

気合入れ過ぎて髪型が堕天してしまったのだった。

ルビィ「大丈夫!」

花丸「まる達に任せるずら!丸がまるっと整えてあげるずら。ガシガシ。」

バリカンを取り出した。

善子「そう。それなら心配な・・・って言う訳無いでしょうがーーーー!!」

ノリツッコミが廊下まで響いた。






スクールアイドル部室。

漣「すっかり片付いたな。」

千幸「部室が綺麗サッパリになっちゃったな。」

千歌「ここ、こんなに広かったんだ。」

梨子「色んな物持ち込んでたから。」

曜「ちゃんと整理整頓してれば、ここでもっと練習出来たかもね。」

千歌「そうかも。」

漣「けど、何も無いんじゃ寂しいな。」

千幸「確かに。その気持ち凄え分かる。」

千歌「果南ちゃん・・・全部無くなっちゃったね。」

果南「そんな事無いよ。ずっと残っていく。これからも。」

千歌「・・・うん!」




理事長室。

ダイヤ「鞠莉さん。」

鞠莉「どうしたの?ダイヤ?」

ダイヤ「言っておきますけど、お巫山戯はNGですわよ。最後くらいは真面目に。」

鞠莉「勿論そのつもりデース!一番真面目に、一番私達らしく!」

ダイヤ「本当です・・・の?」




ルビィ「がんば・・・ルビィー!」




後ろの窓の外でルビィがペンキを塗っていた。

鞠莉「テヘペロ。」




外では、全校生徒が校舎にペンキを塗っていた。

曜「へへーん。」

制服の絵を描いた曜。



善子「究極奥義・・・堕天使としての魔力の全てで真の姿に、なりましたーー!!」

魔法陣を描いた善子。髪型が戻ってる。

花丸「何時もの髪型に戻ったずら。」



ダイヤ「これは・・・何ですの?」

千歌「ダイヤちゃん!寄せ書きなんだって!」

漣「そうそう。最後に皆でな。」

ダイヤ「寄せ書き?」

鞠莉「Yes!中庭を解放して、校舎に皆で寄せ書きデース!」

千幸「自由に書いても良いぜ。理事長の鞠莉からの依頼だ。」

ルビィ「さぁ、お姉ちゃんも!」

ダイヤ「はぁ・・・」

呆れたが、笑顔になって寄せ書きに参加する事になった。




寄せ書きが終わり、全員の顔にペンキが付いてる。

漣「色々書いたな〜。」

千幸「立派な虹だな。」

ダイヤ「これから式だと言うのに、こんなに汚れてしまってどうするんですの?」

果南「でも、昔からこんな感じじゃん。私達もこの学校も。」

曜「何かこうやって見ると、色んな事があったなって思い出すよね。」

梨子「練習したり、皆で巫山戯たり・・・」

するとルビィが泣いた。花丸がルビィを慰める。

花丸「ダメだよ?ルビィちゃん。最後まで泣かないって、最後まで約束したんだから。」

ルビィ「うん・・・」

千歌「だね。明るく1番の笑顔で。」

漣「それじゃあ、卒業式と閉校式に入るか。」






卒業・閉校式挙行。

女子生徒『続きまして、卒業証書授与。卒業生代表、松浦果南。』

果南「はい!」

壇上に上がった。

果南「何か変だね、鞠莉から貰うなんて。」

鞠莉「一生の宝物だよ。大切にね。」

卒業証書を貰う。

鞠莉「卒業おめでとう!」

全員が拍手する。




ダイヤ『今日この日、浦の星女学院はその長い歴史に幕を閉じる事になりました。でも、私達の心にこの学校の景色はずっと残っていきます。それを胸に新たな道を歩める事を、浦の星女学院の生徒であった事を誇りに思います。皆さんもどうか、その事を忘れないで下さい。只今をもって、浦の星女学院を・・・閉校します!』

そして漣が、ラブライブの優勝旗を掲げた。

鞠莉「私達はやったんだ!」

ルビィ「ラブライブで!」

千歌「優勝したんだ!」

漣・千幸「おめでとう!Aqours!」


卒業・閉校式終了後。屋上。

 

漣「皆まだ居るな。」

 

ダイヤ「さて、そろそろ時間ですわよ。」

 

ルビィ「まだ誰も帰ろうとしてない。」

 

千幸「ここをまだ離れたくないんだろう。」

 

梨子「ふふ、放っといたら明日でも明後日でも残ってそう。」

 

花丸「完全に路上ずら。」

 

鞠莉「そしたら、また学校を続けて良いって言われるかも。」

 

曜「そんな事になったら皆びっくりだよ。」

 

千歌「だね!」

 

果南「ちゃんと終わらせよう。皆でそう決めたんだから。」

 

 

 

 

2年生の教室へ行くと。

 

千歌「あ!凄ーい!」

 

梨子「綺麗ー!」

 

曜「本当だー!」

 

漣「凄え!Aqoursの黒板アートだ!」

 

むつ「でしょ?」

 

いつき「皆で思い出しながら描いたんだよ?」

 

よしこ「あの時、私達から見えてた千歌達!」

 

むつ「輝いてたな〜!」

 

いつき「本当!目開けてられないくらい!」

 

千歌「私達にも見えてたよ、輝いてる皆が・・・会場いっぱいに広がる、皆の光が!」

 

漣「俺達もその輝き見えたぞ。今までに無い光が溢れ出てた。」

 

むつ「じゃあ、全部輝いてたんだ!」

 

千歌「うん!そうだよ!全部輝いてた!」

 

 

 

 

教室から出た。

 

千歌「じゃあ閉じるよ・・・」

 

2年生の教室を閉めた。

 

 

 

 

図書室では。

 

花丸「これで終わりずら。」

 

ルビィ「全部無くなっちゃったね。」

 

千幸「本当だな。ここも寂しくなったな。」

 

花丸「捨てられた訳じゃないずら。鳥みたいに飛び立って行ったずら。」

 

ルビィ「パタパタって?」

 

花丸「新しい場所で、また沢山の人に読んでもらって、とても良い事だって思えるずら。」

 

ルビィ「ルビィ達も新しい学校に行くんだよね・・・」

 

花丸「ちょっと怖いずら・・・」

 

ルビィ「ルビィだって。・・・でも、花丸ちゃん達とスクールアイドルやって来れたんだもん。大丈夫かな!」

 

千幸「大丈夫さ。お前達にはまだまだ新しい未来が待ってるんだ。未来に向かって歩んで行こうぜ?」

 

ルビィ「はい!」

 

するとそこに。

 

善子「堕天!」

 

花丸「あ。」

 

善子が横切った。

 

千幸「どうした善子?」

 

善子「ほら、行くよ!リトルデーモン達!」

 

花丸・ルビィ「うん!」

 

千幸「ああ!」

 

 

 

 

図書室から出た。

 

花丸「一緒に閉めよう?」

 

善子「嫌よ!

 

花丸「一緒に閉めるずら。」

 

善子「嫌だってば!」

 

花丸「一緒に閉めるずら!!お願いだから・・・」

 

千幸「善子、一緒に閉めてやれ。」

 

善子「・・・分かったわよ。」

 

3人がドアに触れる。

 

花丸「ごめんね?」

 

善子「良いわよ別に。」

 

ルビィ「うふふ。」

 

花丸「今まで、まる達を守ってくれてありがとう・・・」

 

善子「ありがとね・・・」

 

ルビィ「バイバイ・・・」

 

千幸「図書室、一生忘れないぜ。」

 

ドアを閉めた。黒板に『ありがとう』があった。

 

 

 

 

音楽室では、梨子がピアノを弾いていた。

 

曜「良い音だね。」

 

梨子「ここのピアノ、とても良い音がするの。」

 

曜「広くて、音が響くのかな?」

 

梨子「そうかも。」

 

曜「綺麗だよね。この景色。」

 

梨子「最初転校して来た時思ったな〜。東京じゃ絶対に見る事が出来ない景色だって。」

 

曜「私ね、ずーっと言っておきたい事があったんだ。」

 

梨子「ん?」

 

曜「実は、梨子ちゃんの事が・・・だーーーーーー・・・い好き!!」

 

梨子「私も!」

 

曜・梨子「あはははははは!」

 

 

 

 

音楽室から出た。

 

曜「皆と一緒に過ごせて、本当に楽しかった!」

 

梨子「うん!楽しかった!」

 

ドアを閉めた。

 

 

 

 

 

 

その日の夕方の理事長室。鞠莉が居た。

 

果南「何時まで見てるつもり?」

 

鞠莉「分かってる・・・」

 

ダイヤ「鞠莉さん。」

 

鞠莉「・・・っ!」

 

卒業証書感謝状。

 

ダイヤ「あなたへの卒業証書ですわ。」

 

鞠莉「私の・・・?」

 

ダイヤ「卒業証書、感謝状。小原鞠莉殿。右の者は生徒でありながら本校の為に理事長として。」

 

果南「尽力してきた事をここに証明し、感謝と共に表彰します。浦の星女学院全校生徒一同。代表、松浦果南。」

 

ダイヤ「黒澤ダイヤ。」

 

鞠莉「果南・・・ダイヤ・・・」

 

ダイヤ「受け取って。」

 

果南「鞠莉。」

 

受け取ろうとしたが、躊躇った。

 

果南「大丈夫、空はちゃんと繋がってる。どんなに離れて、見えなくなっても。」

 

ダイヤ「何時かまた一緒になれる。」

 

鞠莉「ありがとう・・・」

 

受け取った鞠莉が涙を流した。

 

 

 

 

鞠莉「さようなら・・・」

 

理事長室を閉めた。

 

 

 

 

 

 

体育館。

 

千歌「最後はここ!」

 

漣「やっぱり広いな〜体育館。」

 

千幸「見てるだけで、思い出が浮かぶな〜。」

 

千歌「ここがあったから。」

 

梨子「皆で頑張って来られた。」

 

曜「ここがあったから、前を向けた。」

 

花丸「毎日の練習も。」

 

ルビィ「楽しい衣装作りも。」

 

善子「腰が痛くても。」

 

果南「難しいダンスも。」

 

ダイヤ「不安や緊張も全部受け止めてくれた。」

 

鞠莉「帰って来られる場がここにあったから。」

 

漣「ここにあったから、多くの思い出が作れた。」

 

千幸「そして、Aqoursと言う素晴らしいスクールアイドルに出会えた。」

 

 

 

 

スクールアイドル部室。

 

曜「じゃあ、待ってるね。」

 

漣「ああ。」

 

先に外へ出た曜。

 

 

 

 

部室から出て、後ろを向いた。

 

漣「部室。俺達はずっと、お前と共に歩んだ。」

 

千幸「今日まで本当に。」

 

千歌「ありがとう!」

 

3人は深く頭を下げた。そして千歌がジャンプしてスクールアイドル部の札を取った。

 

 

 

 

 

 

そして3人が浦の星女学院を出た。全校生徒や内浦の人達が浦の星女学院を見てる。

 

浦の星女学院の門をAqoursが閉める。

 

花丸「千歌ちゃん。」

 

果南「千歌。」

 

曜「千歌ちゃん・・・」

 

泣きながら門を閉じる千歌。

 

千歌「浦の星の思い出は・・・笑顔の思い出にするんだ・・・泣くもんか・・・泣いてたまるか・・・」

 

曜「千歌ちゃん・・・」

 

梨子「一緒に閉じよ・・・?」

 

千歌「・・・うん。」

 

こうして、浦の星女学院は閉校した。

 

漣「ありがとう。浦の星女学院。」

 

千幸「お前の事は、一生忘れないぜ。」

 

 

 

 

 

 

ラブライブ!EXTRAサンシャイン!!

 

 

 

 

 

 

そして冒頭に戻った。

 

漣「あれから数日が経ったか。」

 

千幸「色々楽しかったな〜。」

 

千歌の母「どうして彼処なの?」

 

千歌「皆から良く見える所が良かったから。何時来ても、何時戻っても出迎えてくれるようにね。」

 

漣「ってか雨とか降ったらどうすんだよ・・・」

 

千幸「皺くちゃになるぞ・・・」

 

美渡「おーい千歌ー!来たよー!」

 

志満「新しい制服ー!」

 

千歌「はーい!」

 

千歌の母「春だね〜。」

 

漣「春ですね〜。」

 

千幸「春ですな〜。」

 

千歌の母「3年生の子達はもう発ったの?」

 

千歌「うん・・・鞠莉ちゃんもダイヤちゃんも果南ちゃんも、もう居ないよ・・・」

 

漣「鞠莉はイタリアの大学へ留学。ダイヤは東京の大学へ進学。果南はダイビングのインストラクターの資格を取得する為、海外留学しました。」

 

千歌の母「そう。・・・ねぇ、覚えてる?昔の千歌は上手く行かない事があると、人の目を気にして本当は悔しいのに誤魔化して、諦めたふりをしてた。紙飛行機の時だってそう。」

 

紙飛行機を飛ばした千歌だが、すぐ落ちた。

 

千歌「ねぇ。」

 

千歌の母「何?」

 

千歌「私、見付けたんだよね。私達だけの輝き。彼処にあったんだよね。」

 

千歌の母「本当にそう思ってる?」

 

また紙飛行機を飛ばす。

 

美渡「相変わらずバカ千歌だね!」

 

志満「何度でも飛ばせば良いのよ、千歌ちゃん!」

 

千歌の母「本気でぶつかって感じた気持ちの先に、答えはあったはずだよ!諦めなかった千歌にはきっと何かが待ってるよ。」

 

再び紙飛行機を飛ばす。すると紙飛行機が空に向かって飛んで行った。

 

漣「おお!飛んだ!」

 

千幸「そうだ!空に向かって!」

 

千歌「行けー!飛べーー!!」

 

紙飛行機が海の向こうへ飛んで行った。千歌が紙飛行機を追い掛けた。

 

漣「千歌!」

 

千幸「待ってくれ!」

 

千歌の母「行ってらっしゃい!」

 

 

 

 

3人が紙飛行機を走って追い掛ける。

 

 

 

 

そして辿り着いた場所は、浦の星女学院だった。

 

漣「浦の星女学院・・・」

 

千幸「おい、門を見ろ。」

 

門が少し開いていた。

 

 

 

 

3人は校舎に入った。

 

千歌「失礼しまーす・・・2年A組、高海千歌でーす・・・」

 

漣「スクールアイドル部顧問の朝霧漣でーす・・・」

 

千幸「同じく顧問の城戸千幸でーす・・・」

 

 

 

 

校舎内を回る。

 

漣「どれもこれも懐かしいな〜。」

 

千幸「思い出が脳内に入ってく。そう思わないか?千歌。」

 

千歌「・・・そうだね。思い出がどんどん出て来る。」

 

 

 

梨子『ごめんなさい・・・』

 

 

 

曜『くんくん、制服ー!』

 

千歌・梨子『わあ!!ダメーー!!』

 

 

 

果南『離して!離せって言ってるの!』

 

鞠莉『良いというまで離さない!』

 

ダイヤ『2人共お止めなさい!皆見てますわよ!!』

 

 

ルビィ『ルビィ!スクールアイドルがやりたい!花丸ちゃんと!』

 

花丸『まるに出来るかな・・・』

 

善子『変な事言うわよ、時々儀式とかするかも・・・リトルデーモンになれって言うかも・・・』

 

 

 

漣『冗談冗談。けど、浦の星女学院を救わねえとな。けど、朝5時までに間に合うのか不安だな・・・』

 

千幸『大丈夫だって。Aqoursが頑張った成果が芽生えるの俺は信じてるぜ。だから漣、彼女達の奇跡を信じてみようぜ?』

 

 

 

漣『1、2、3、4!1、2、3、4!ルビィ、今の所はもう少し早くな?』

 

ルビィ『はい!』

 

千幸『それと善子。』

 

善子『ヨハネ!』

 

千幸『更に気持ちを急いでくれよ?』

 

善子『承知!空間移動使います!』

 

千幸『使ってどうする。』

 

 

 

 

思い出が次々と出て来る。

 

 

 

 

そして3人は、屋上へ着いた。千歌が紙飛行機を拾って、空を見た。

 

千歌「私の嘘付きだ・・・泣かないって決めたよね。千歌・・・うっう・・・どうして、思い出しちゃうの・・・どうして聞こえてくるの・・・どうして・・・どうして・・・」

 

泣いてしまった千歌。

 

千幸「千歌・・・」

 

漣「俺も、お前と同じ気持ちだ・・・」

 

泣いてる千歌を慰める。

 

千歌「漣さん・・・千幸さん・・・」

 

泣いて、千幸の胸に飛び込んだ。千幸が優しく抱擁する。するとその時。

 

 

 

 

『おーーーーい!!』

 

 

 

 

漣・千幸・千歌「っ!」

 

何処からか声が聞こえた。

 

漣「誰か居るのか?」

 

千幸「・・・千歌、行ってみようぜ。」

 

千歌「・・・うん!」

 

3人が声がした方へ走った。

 

 

 

千歌『普通の私の日常に、突然舞い降りた奇跡。何かに夢中になりたくて、何かに全力になりたくて。脇目も振らずに走りたくて。でも、何をやって良いか分からなくて、くすぶっていた私の全てを吹き飛ばし、舞い降りた。それは・・・その輝きは・・・!』

 

 

 

体育館へ入ると。

 

漣「え・・・?」

 

千幸「これは・・・!」

 

 

 

 

 

 

浦の星女学院の制服を身に纏った全校生徒が居た。

 

 

 

 

 

 

むつ「千歌!」

 

よしこ「遅いじゃん!」

 

いつき「また遅刻だよ!」

 

千歌「皆・・・でもどうして・・・?」

 

漣「これは一体・・・」

 

千幸「何で皆が・・・」

 

千歌「え?」

 

全校生徒「じゃーーん!!」

 

舞台の幕が開いた。そこには何と・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Aqoursの8人が立っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌「え・・・?」

 

漣「え!?何でお前達が!?」

 

千幸「まさか、これは夢!?」

 

曜「夢じゃないよ!」

 

果南「千歌と皆で歌いたいって!」

 

鞠莉「最後に!」

 

ダイヤ「この場所で!」

 

善子「約束の地で!」

 

花丸「待ってたずら!」

 

ルビィ「千歌ちゃん!」

 

梨子「歌おう!」

 

8人が千歌に手を伸ばした。

 

8人「一緒に!!」

 

すると漣と千幸が千歌の背中を押した。

 

千歌「漣さん?千幸さん?」

 

漣「千歌、行って来い。」

 

千幸「お前の、いや、お前達の最後のステージだ。思う存分歌ってくれ。」

 

千歌「・・・うん!」

 

彼女は走り出して、ジャンプした。

 

Aqours「一緒に!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『WONDERFUL STORIES』

 

Aqours「夢を♪」

 

千歌・梨子・果南・ダイヤ・曜・鞠莉「駆けてきた♪」

 

善子・花丸・ルビィ「僕たちの♪」

 

千歌・梨子・果南・ダイヤ・曜・鞠莉「WONDERFUL STORIES♪」

 

善子・花丸・ルビィ「全力で♪」

 

Aqours「輝いた♪」

 

千歌「物語(ストーリー)、さ!♪」

 

 

 

 

千歌「いつも いつも 追いかけていた 届きそうで届かない♪」

 

8人「ミライを♪」

 

千歌「だから だから 君に会えたよ♪」

 

Aqpurs「一緒にいてくれてありがとう♪」

果南・ダイヤ・鞠莉「足りないって気分 悔しかったんだ♪」

 

千歌・梨子・曜「もっと欲しくなる♪」

 

善子・花丸・ルビィ「特別な何か探す冒険♪」

 

Aqours「そしてここに来て♪」

 

千歌「やっとみつけた!♪」

 

 

 

Aqours「本当は♪」

 

千歌・梨子・果南・ダイヤ・曜・鞠莉「持ってたんだよ♪」

 

善子・花丸・ルビィ「僕たちは♪」

 

千歌・梨子・果南・ダイヤ・曜・鞠莉「みんな持ってた♪」

 

善子・花丸・ルビィ「胸に♪」

 

全員「眠る輝き めざめる前のチカラ♪」

 

千歌・梨子・果南・ダイヤ・曜・鞠莉「夢を駆けてきた♪」

 

善子・花丸・ルビィ「僕たちの♪」

 

千歌・梨子・果南・ダイヤ・曜・鞠莉「物語♪」

 

善子・花丸・ルビィ「いっぱいの♪」

 

Aqours「思い出からは 流れるメロディー あたらしい夢が聞こえる 遠くへまた行こうよ DREAMING DAYS♪」

 

 

 

 

 

 

千歌「分かった、私が探していた輝き。私達の輝き足掻いて足掻いて足掻きまくって、やっと分かった!私達が過ごした時間の全てが・・・それが輝きだったんだ!探していた私達の輝きだったんだ・・・」

 

 

 

 

 

 

千歌「青い鳥♪」

 

8人「探してた♪」

 

千歌「見つけたんだ♪」

 

8人「でも♪」

 

千歌「カゴにはね♪」

 

8人「入れないで♪」

 

千歌「自由に飛ばそう♪」

 

8人「YES!!♪」

 

千歌「答えはいつでも♪」

 

8人「この胸にある♪」

 

千歌「気がついて♪」

 

Aqours「光があるよ♪」

 

 

 

千歌「そうだね♪」

 

千歌・梨子・曜「本当は♪」

 

千歌・梨子・果南・ダイヤ・曜・鞠莉「持ってたんだよ♪」

 

善子・花丸・ルビィ「僕たちは♪」

 

千歌・梨子・果南・ダイヤ・曜・鞠莉「みんな持ってた♪」

 

善子・花丸・ルビィ「胸に♪」

 

Aqours「眠る輝き めざめる前のチカラ♪」

 

千歌・梨子・果南・ダイヤ・曜・鞠莉「夢を駆けてきた♪」

 

善子・花丸・ルビィ「僕たちの♪」

 

千歌・梨子・果南・ダイヤ・曜・鞠莉「物語♪」

 

善子・花丸・ルビィ「いっぱいの♪」

 

Aqours「思い出からは 流れるメロディー あたらしい夢が聞こえる いつかまたはじまるんだよ 次の DREAMING DAYS♪」

 

 

 

 

『キボウノカケラ』

 

漣「夕焼けに照らされて 夢中で語り合う♪」

 

千幸「目指してるあの場所は もうすぐだと信じて♪」

 

漣「誰だって それぞれ♪」

 

千幸「抱えてるもの胸にあって♪」

 

漣「逃げ出したくなるような事も 時にあって♪」

 

千幸「だから仲間と 支えあっていくんだ♪」

 

漣「行こう!♪」

 

 

 

 

EXTRA「最高の明日を掴むために 道なき道をもっと自由に 一人きりでは 出会えなかった 温もりが 今 強く強く手を 引いてくれる♪」

 

 

 

 

千幸「気がつけば 瞬き出す 幾千の星達♪」

 

漣「月明かり 浮かぶ顔 募る守りたい気持ち♪」

 

千幸「価値観ってそれぞれ♪」

 

漣「色とりどり個性があって♪」

 

千幸「ぶつかったりしながら 認め合い称え合って♪」

 

漣「新しい力 生み出してくんだ」

 

千幸「行こう!♪」

 

 

 

 

EXTRA「最高の明日を掴むために 道なき道をもっと自由に 一人きりでは 出会えなかった 温もりが 今 強く強く手を 引いてくれる♪」

 

 

 

 

漣「俺達は依頼を受けて、この浦の星女学院のスクールアイドル部の顧問として活動した。」

 

千幸「ここで多くの思い出を沢山作った。Aqoursと一緒に過ごした日々、Aqoursと一緒に練習した毎日、そしてAqoursがラブライブに優勝した決勝戦!」

 

漣「彼女達に出会えて本当に良かった!Aqoursの皆、そして浦の星女学院の皆、そして内浦の皆、俺達は今日で東京へ帰ります。今日まで本当に、ありがとうございました!!」

 

千幸「ありがとうございました!!」

 

 

 

 

EXTRA「行こう!最高の明日を掴むために 道なき道をもっと自由に 一人きりでは 出会えなかった 温もりが 今 強く強く手を 引いてくれる 行こう! 最高の絆道しるべに 何があっても恐れ知らずに かけがえのない 希望のかけら 握りしめ 今 どんな運命も 超えて行ける♪」

 

 

 

 

『ラブライブ!EXTRAサンシャイン!!・THE END』




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

      高海志満:阿澄佳奈
      高海美渡:伊藤かな恵
       よしみ:松田利冴
       いつき:金元寿子
        むつ:芹澤優
      善子の母:椎名へきる
      しいたけ:麦穂あんな

      女子生徒:久保田ひかり
           今泉りおな
           錦野玲
           白城なお
           鈴代紗弓
           小松奈生子
           原口祥子
           二ノ宮愛子
           樋口桃
           木本久留美
           成岡正江
           小田果林
           赤星真衣子
           赤司よしか

次回・Over the Extra Rainbow編


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##AFTERシリーズ##
shiny.AFTER「帰還」


浦の星女学院スクールアイドルAqoursの顧問を終えたEXTRAの朝霧漣と城戸千幸が東京へ帰った。

 

 

 

 

STAR RING・社長室。

 

星野「漣君、千幸君。1年間の顧問お疲れ様。」

 

漣「はい。星野社長。」

 

千幸「顧問を終えてただいま帰って来ました。」

 

星野「おかえり。どうだった漣君?Aqoursの顧問をやって来て。」

 

漣「はい。Aqoursは無事ラブライブを優勝しました。」

 

星野「おめでとう!千幸君はどうだった?」

 

千幸「あの子達と一緒に過ごせて、多くの思い出が出来ました。」

 

星野「良かった!顧問の依頼を達成した君達にはこれ!」

 

2枚の用紙を渡した。

 

漣「ギャラですか?」

 

星野「その通り!この前にこちゃんから貰った奴と同じよ。」

 

千幸「ありがとうございます。」

 

星野「そして、君達の仕事は再来週にバラエティ番組出演を予定してあるわ。それまで顧問の疲れを癒しておいてね?」

 

漣「はい。また宜しくお願いします!」

 

千幸「宜しくお願いします!社長!」

 

星野「うん!」

 

 

 

 

レッスンスタジオ。

 

にこ「2人共、お疲れ様。」

 

漣「ああにこ。ありがとな。」

 

江崎「2人共、色々頑張ったわね。」

 

漣「江崎さん、色々頑張ったのと色々疲れたが半分ずつあるよ。」

 

この女性は江崎由佳。EXTRAの新しいマネージャー。

 

千幸「やっとここでまた仕事が出来る〜。」

 

花苗「どうでした?顧問をやって。」

 

漣「え?あぁ楽しかった。μ`sの顧問をやって来たのと同じように。」

 

忍「もう帰って来たの?もうちょっと早く帰って来なさいよね。」

 

漣「何だ忍?俺達に会いたかったのか?」

 

忍「ち、違うわよ!あなた達が居ないとつまらないだけよ!」

 

千幸「はいはい分かった分かった。」

 

美春「良いな〜。毎日旅館で過ごせたなんて〜。」

 

千幸「美春、そんな簡単に旅館で毎日過ごせると思うか?」

 

涼「そうよ。社長が手配してくれたから十千万で毎日過ごせたんだからね。」

 

里奈「内浦の海はどうでした?綺麗でした?」

 

漣「ああ。めっちゃ綺麗だったぜ。」

 

可憐「浦の星女学院はどうだったの?とても賑やかだったの?」

 

千幸「賑やかだったぜ。前までは。」

 

可憐「前まで?」

 

千幸「実は浦の星女学院は閉校になったんだ。」

 

蘭「え!?閉校に!?何で!?」

 

千幸「入学希望者が増えなかったんだ。」

 

蘭「可哀想・・・」

 

麻衣「まさか閉校になるなんて・・・」

 

漣「だが大丈夫だ。Aqoursが優勝したお陰で浦の星女学院の名前がラブライブの歴史に載る事になったんだ。」

 

千幸「この先ずっと知ってもらおうって、浦の星女学院の生徒達が言ってたんだ。」

 

にこ「へぇ〜。凄いわね。」

 

???「未来へ残そうなんて、素晴らしいじゃないか。」

 

漣「そうだな。松山。」

 

EXTRAの元マネージャーで作曲家の松山博之が星野社長と一緒にレッスンスタジオに入って来た。

 

松山「俺も以前内浦へ行った事があるんだ。とても綺麗だった。」

 

漣「何だ?あんたも行ったのか?」

 

松山「ああ。それと結羽介が浦の星女学院の閉校祭へ行ったって噂で聞いたぞ。」

 

千幸「その噂は本当だ。雪穂と亜里沙と一緒に行ったって。」

 

松山「結羽介の野郎、可愛い後輩を持ったな?」

 

星野「よしそれじゃあ!漣君と千幸君が帰って来たお祝いと言う事で、今日は焼き肉で宴会しましょう!」

 

花苗「良いですね!」

 

星野「今日は会社の奢りよ!」

 

漣「社長、幾ら何でも無茶あり過ぎじゃないですか?」

 

星野「大丈夫!皆のお陰で会社の資本金が3倍増幅したから!」

 

漣「そんなに!?」

 

千幸「ま、まぁそれなら良いですが。」

 

星野「あ、そうだわ!2人はまだ知らないままだったわ。」

 

漣「何ですか?」

 

星野「実はこのSTAR RINGに新しい仲間が加わったの!」

 

千幸「新しい仲間?社長、また誰かをスカウトしたんですか?」

 

星野「いえ、オーディションで通った子よ?」

 

千幸「オーディションで?久し振りじゃないですか?」

 

星野「そうなの!その子凄く可愛い子なの。入って来て!」

 

オーディションで通って、STAR RINGに所属出来たアイドルが入って来た。

 

漣「え!?」

 

千幸「マジで!?」

 

その子を見て漣と千幸が驚いた。その正体は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

漣・千幸「夏希ちゃん!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

嘗て両親からの虐待を受け、漣と千幸達に助けられた少女・高内夏希だった。

 

夏希「久し振りです!漣お兄ちゃん!千幸お兄ちゃん!」

 

漣「オーディションで通ったアイドルってまさかの夏希ちゃん!?」

 

夏希「はい!」

 

星野「2週間前にオーディションで来たの。その時は夏希ちゃん含んで10人参加してたの。オーディションの結果、夏希ちゃんだけが合格出来たのよ。」

 

千幸「マジですか・・・」

 

漣「夏希ちゃん、どうしてアイドルに?」

 

夏希「実は、お爺ちゃんとお婆ちゃんと親戚のおじさんとおばさんから、アイドルを勧めてくれたんです。私も元々アイドルに憧れていましたので。」

 

漣「そうだったんだ。おめでとう夏希ちゃん!」

 

千幸「改めてようこそ!そして宜しくね!」

 

夏希「はい!宜しくお願いします!」

 

漣「って事は社長、夏希ちゃんがこの中で最年少アイドルになるんですか?」

 

星野「そうなるね。」

 

千幸「これって何かの運命なのか?」

 

漣「そうとしか思えねえ。」

 

星野「それじゃあ皆、焼き肉宴会へレッツゴー!」

 

全員「おーー!!」

 

にこ「ほら2人共、行くわよ。」

 

漣「ああ。」

 

千幸「行くか。」

 

こうしてAqoursの顧問を終えたEXTRAが、 STAR RINGに帰って来た。そして高内夏希もSTAR RINGのアイドルとして活動を始めた。

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史       

      城戸千幸:池岡亮介

      松山博之:細谷佳正

      江崎由佳:佐藤利奈

      矢澤にこ:徳井青空
      赤崎花苗:結名美月
       小幡忍:木戸衣吹
      宮部里奈:日高里菜
     海老原麻衣:中津真莉
      牧野可憐:芹澤優
       橋爪涼:洲崎綾
      黄川田蘭:本渡楓
      石黒美春:原田彩楓
      高内夏希:遠藤璃菜

      星野倫子:高橋美佳子

次回「ロックハート」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
高内夏希(たかうちなつき)

出身地・東京都千代田区
生年月日・2月18日
年齢・9歳
血液型・B型
身長・136Cm
性格・元気
得意料理・まだ無い

モデル・内田亜紗香

髪型・黒髪ツーサイドアップ

私服・赤いブラウス、青いスカート、ピンクのスニーカー

STAR RINGに所属する小学生アイドル。
嘗ては薬物使用した両親から酷い虐待を受け、漣と千幸の親友の和田潤一郎の家まで逃げ出した。
その後は漣と千幸達が守ってくれた。
後に両親が逮捕され、優しい祖父母の家庭で暮らし始めた。
父は3年の刑期を終えて出所し、家族に深く反省して、一緒に暮らしている。
母は服役中であるが、まだ容疑を否認し続けてる。
その後祖父母と親戚からアイドルを勧められ、STAR RINGのオーディションで見事合格して正式に所属出来た。この時は父と祖父母と親戚が喜んだ。
内浦から戻って来た漣と千幸と再会を果たした。

イメージCV・遠藤璃菜


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shiny.AFTER2「ロックハート」

EXTRAが浦の星女学院から帰還した翌日。


高速道路を走る1台のワゴン車。車内に漣と千幸と穂乃果達11人が乗っていた。運転手は千幸。

 

穂乃果「ねぇねぇ、私達何処へ向かっているの?」

 

千幸「俺達は今から群馬へ行くんだ。」

 

穂乃果「群馬へ?」

 

千幸「ああ。群馬にあるテーマパークがあるんだ。」

 

漣「そのテーマパークへ行って、皆で楽しもうって訳。」

 

ことり「へぇ〜!どんなテーマパークかな〜?」

 

漣「それと、今回は俺達が自腹で奢る。」

 

絵里「え!?」

 

千幸「楽しみだなぁ〜。」

 

絵里「本当に、2人が奢るの?」

 

千幸「ああ。ほら、お前達μ`sは俺達をよくしてくれてたからな。だから、その感謝をしようと思ってな。」

 

漣「まぁ6年遅いお礼だけどな。」

 

 

 

 

 

 

群馬県吾妻郡高山村・大理石村ロックハート城。

 

凛「にゃぁ〜!」

 

花陽「素敵なお城があります〜!」

 

漣「大理石村ロックハート城。石造りの教会などが中世ヨーロッパの街並みを再現している石のテーマパークだ。」

 

絵里「2人が言っていたテーマパークってここだったのね。」

 

漣「そうだ。ここ俺達が中学時代の時に修学旅行で来た事があってな。久し振りに行きたかったんだ。」

 

ことり「ライオンの銅像可愛い〜!」

 

入り口にあるマーライオンの銅像を見てる。

 

千幸「おーい!!」

 

漣「お、来たか。」

 

千幸「お待たせー!ほい、皆のチケット買って来たぜ。」

 

9人にチケットを渡した。

 

海未「でも宜しいのですか?お2人に奢らせてもらって。」

 

千幸「気にするなって。これは俺達2人が決めた事なんだから。」

 

漣「そうそう。お前達は自由にやってても良いんだぜ。それと、お土産を買いたい時はお前達で買えよ?」

 

穂乃果「はーい!」

 

漣「ほんじゃ、早速入場するか!」

 

 

 

 

 

 

ロックハート城前。

 

希「綺麗なお城やねぇ〜。」

 

ことり「素敵〜!」

 

漣「このロックハート城は元々、1829年にイギリスのスコットランドで建設されたんだ。そして1987年から1993年の6年間で日本へ移築された城館なんだ。ヨーロッパの城館を移築・復元したのは、日本で初めての試みだったんだ。」

 

にこ「そうだったのね。」

 

漣「更に首都圏近郊にあり、中世ヨーロッパの町並みが再現されてい事とから、ドラマのロケ地やライブ会場などとしても利用されているんだ。」

 

千幸「更には、結婚式でも利用出来るんだ。」

 

穂乃果「結婚式!?凄〜い!」

 

漣「入ってみるか。」

 

 

 

 

ロックハート城・城内。

 

漣「中学の頃に来た時と変わらねえな〜。」

 

千幸「懐かしいな〜。」

 

 

 

 

津川雅彦コレクション世界のサンタミュージアム。

 

ことり「うわぁ〜!サンタさんがいっぱ〜い!」

 

漣「津川雅彦さんを知ってるな?」

 

穂乃果「あの名優さんでしょ?」

 

漣「そうだ。ここは俳優の津川雅彦さんが、長い長い年月を深い愛情を降り注いで世界中から集めたサンタミュージアムなんだ。その数何と、1100体だ!」

 

真姫「凄いわね!」

 

千幸(真姫が輝いてる・・・まだサンタさんを信じてるのか。)

 

漣「けど津川さん亡くなったのが残念だなぁ・・・」

 

千幸「俺ファンだったのにぃ・・・」

 

 

 

 

パワーストーングラナイト。

 

にこ「パワーストーングラナイト?」

 

千幸「2人でその丸玉に触れたら、感情が豊かになって一途な心が続けれるんだ。」

 

希「とってもスピリチュアルやね。」

 

漣「あ〜、触り心地が良いな〜。」

 

千幸「さて、そろそろ昼だし飯にするか。」

 

穂乃果「わーい!」

 

 

 

 

パトリシアで、昼飯を堪能する。

 

穂乃果「ん〜!美味しい〜!」

 

花陽「この白米、とっても美味しいでひゅ〜!」

 

漣「ブラウンシチュー美味え!」

 

絵里「このカレー美味しいわね!」

 

千幸「そうだろ?何せロケ地おとなカレーだからな。そうだ!」

 

カメラを持って、被写体を皆に向ける。

 

千幸「おーい皆ー!思い出に撮ろうぜ!」

 

シャッターを押すと、チェキが出て来た。

 

千幸「来た来た。」

 

チェキを両手で挟むと、綺麗に現像した。

 

千幸「よーし、綺麗に写ってる。」

 

漣「ポラロイドカメラって、松岡から借りたのか?」

 

千幸「ああ。ロックハート城へ行くならポラロイドの方が雰囲気出るって。」

 

漣「流石松岡だ。カメラへの拘りが凄い。」

 

 

 

 

 

 

昼食後。スプリングベル&恋人の泉。

 

海未「凄い螺旋階段ですね。」

 

漣「スプリングベル&恋人の泉。高さ20mの最上階の鐘を2人で鳴らして愛を告白すれば、2人の心は永遠に結ばれるんだ。更に恋を忘れた人や愛をなくした人が飲むと、新しい恋愛が始まると言われる人気の天然水の泉なんだ。」

 

千幸「漣ー!入れるぞー!」

 

最上階の筒の天辺から10円玉を入れると、1番下の泉に落ちた。

 

漣「良い音だな。」

 

 

 

 

ウェディングギャラリー。

 

千幸「やって来ましたウェディングギャラリー!」

 

穂乃果「綺麗なウェディングドレスがいっぱーい!」

 

漣「ロックハート城はスコットランドに建設されて以来、何世代にも渡り華やかな結婚式を見守ってきたんだ。そしてこの地へ移築・復元されてからも多くのカップルの幸せを見守り続けいるんだ。そしてロックハート城にお越し頂いた全てのカップルが幸せな家庭を築き、平和な世界が広がり続ける事を願い、幸福の象徴であるウェディングドレスを世界各国から集めて展示してるんだ。」

 

ことり「何時か私もウェディングドレス着てみたいな〜。」

 

 

 

 

外に出た後。

 

漣「そうだ!皆に打って付けの体験があるんだ。」

 

花陽「体験ですか?」

 

千幸「付いて来てくれ。」

 

 

 

 

プリンセス体験受付。

 

漣「実はプリンセス体験って物があるんだ。」

 

海未「プリンセス体験ですか?」

 

漣「本物のお姫様を体験出来るんだ。」

 

千幸「折角だから皆に堪能させようと思ってな。」

 

受付で料金を払って、9人を案内した。

 

 

 

 

 

 

数分後。

 

漣「お?」

 

ドレスを着た9人が出て来た。

 

千幸「うっひょーー!!」

 

希「ごきげんよう。」

 

ことり「漣さん千幸さん、どう?」

 

千幸「めっちゃ似合ってるー!天使達が舞い降りた!」

 

穂乃果「えへへー。」

 

漣「どうだ海未?」

 

海未「とても魅力がありますね。」

 

漣「良かった。にこも似合うじゃねえか。」

 

にこ「ふふ〜ん!当然でしょ?」

 

漣「花苗達も着たら魅力あるだろうな。ライブの衣装とか良いかもな。」

 

にこ「良いかもねそれ。」

 

千幸「それじゃあ、バンバン撮ろうぜ!ほい漣、ポラロイドカメラ。」

 

漣「もう1台あったんかい。」

 

 

 

 

2人は9人を続々と撮り続ける。

 

 

 

 

教会。

 

漣「良いね〜。絵になるね〜。そうだ、穂乃果、ことり、海未、もうちょっと近付いてくれる?」

 

海未「このくらいですか?」

 

穂乃果「もっとー!」

 

ことり「ひゃっ!」

 

2人を寄せた。漣が撮る。

 

漣「良い写真が増えたな。」

 

真姫「あれ?千幸君は?」

 

漣「ん?あれ千幸?何処行きやがった彼奴?」

 

千幸「お待たせー!」

 

漣「お前何処行って・・・た!?」

 

 

 

 

 

 

何と千幸がタキシード姿で戻って来たのだった。

 

 

 

 

 

漣「お前それ・・・」

 

千幸「どうだ?似合ってるか?」

 

漣「何時の間にタキシードに着替えたんだ・・・?」

 

希「千幸君似合ってる〜!」

 

千幸「ありがとな希。おいことり、俺と2ショット撮ろうぜ。」

 

ことり「うん!」

 

2人が寄り添い、漣が撮る。

 

漣「良い夫婦みたいだな。」

 

にこ「結構お似合いね。」

 

 

 

 

 

 

ロックハート城前。

 

漣「そこのお前、プリンセスを此方に渡せ!」

 

千幸「そうはさせない!プリンセスは俺が守る!」

 

穂乃果「千幸さん頑張れ〜!」

 

そんなシチュエーションを希が撮った。

 

希「良え感じに撮れたで〜!」

 

漣「ってか何で俺が悪役?」

 

千幸「お前普段着だろ?タキシード着てる俺がプリンセスを守る立場だからな。」

 

にこ「千幸って目立ちたがりなの?」

 

千幸「俺、こう言うのに憧れてたんだ。」

 

 

 

 

 

 

夕方。高速道路。

 

穂乃果「楽しかった〜!」

 

海未「はい!とっても楽しかったです!」

 

千幸「連れて来て良かったぜ。」

 

漣「ああ。企画立てておいて良かった。千歌達も誘ってあげたいな。」

 

千幸「彼奴ら元気してるかな〜。」

 

ことり「ねぇ漣さん千幸さん、ことり達を誘ってくれてありがと!」

 

漣「どういたしまして。」

 

穂乃果「お土産もこんなに買っちゃった!」

 

海未「お弟子の皆さんへのお土産も買えました。」

 

絵里「亜里沙も喜ぶと思うわ。」

 

千幸「また旅行する時に誘ってやるよ。」

 

凛「本当!?今度は何処へ行くんだにゃ?」

 

漣「それはまだ分からない。まぁ楽しみに待っていてくれ。」

 

千幸「今度は姉貴達や花苗達も誘ってみるかな?」

 

漣「めっちゃ賑やかになりそうだな。」

 

ロックハート城で楽しい思い出を残したのであった。

 

「END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

     高坂穂乃果:新田恵海
      絢瀬絵里:南條愛乃
      南ことり:内田彩
      園田海未:三森すずこ
       星空凛:飯田里穂
     西木野真姫:Pile
       東條希:楠田亜衣奈
      小泉花陽:久保ユリカ
      矢澤にこ:徳井青空

次回「財閥の過去」


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shiny.AFTER3「財閥の過去」

今から4年前、ある人物の誕生日を控えた日。


EXTRAが復帰し、矢澤にこがアイドルデビューしてから2ヶ月後。

 

自宅。

 

漣「ふぅ〜、今日は久々のフリーだし何すっかな〜?」

 

千幸「おい漣、ポストに1通の封筒が入ってたぞ。」

 

漣「封筒?お便りか?」

 

千幸「いやラジオ番組じゃねえから。」

 

漣「送り主は誰なんだ?」

 

千幸「鷹崎財閥の鷹崎昌宏社長だ。」

 

漣「昌宏さんから?見せてくれ。」

 

封筒を開けて手紙を読む。

 

 

 

『EXTRAの朝霧漣さん、城戸千幸さん、アイドルご復帰おめでとうございます。お2人方は私達に色々してくれましたので、その恩返しとして、今日の我が娘の楓の誕生会の招待状を送りました。』

 

 

 

封筒の中には、手紙と、鷹崎楓の誕生会の招待状が2枚入っていた。

 

漣「楓ちゃんの誕生会だとよ。」

 

千幸「へぇ〜、どうする漣?」

 

漣「勿論参加するぜ!お前は?」

 

千幸「招待状を貰ったのなら、参加しない訳には行かないな!」

 

漣「ん?もう手紙が1枚入ってるぞ?」

 

もう1枚の手紙が入っていた。

 

 

 

『招待状はお2人方だけではありません。μ`sの皆様にも送っております。皆様に会えるの楽しみにしております。昌宏より』

 

 

 

千幸「穂乃果達にも招待状が来てるのか!」

 

漣「んじゃ、午後5時になったら行くか!あ、でも鷹崎家行った事なかったのを忘れてた・・・」

 

千幸「招待状の裏を見ろ。」

 

漣「裏?」

 

千幸「ちゃんと地図まで用意されてあるぞ?」

 

漣「うわ、都合良い。」

 

 

 

 

そして元μ`s達にも招待状が届けられた。

 

 

 

 

夕方5時。

 

漣「んじゃ行くか!」

 

千幸「おう!」

 

ボンネビルT120と、バンディット1250F ABSのエンジンを噴かして鷹崎家へ向かう。

 

 

 

 

 

 

鷹崎邸前。

 

漣・千幸「ヒョエ〜〜〜!」

 

彼らの目の前には、巨大な豪邸があった。

 

漣「初めて見たけど・・・これまた凄えなぁ・・・」

 

千幸「こんなにデカイとは・・・まぁ鷹崎財閥はデカイ企業持ってるからなぁ・・・」

 

???「おーーい!」

 

漣・千幸「ん?おぉ!」

 

そこに、穂乃果達9人が丁度来た。

 

穂乃果「2人も来てたんだね!」

 

漣「さっき到着したばかりだ。」

 

絵里「ここが、鷹崎家なの?」

 

漣「あぁ。財閥だから、これぐらいデカくても可笑しくない。」

 

希「大きいんやね〜。」

 

???「皆様、ようこそいらっしゃいました。」

 

そこに、1人の執事が出迎えた。

 

坂本「私は鷹崎家に仕えております坂本と申します。本日は、楓お嬢様の誕生会にお越しいただきありがとうございます。」

 

漣「初めまして。朝霧漣です。」

 

千幸「城戸千幸です。此方の9人は元μ`sのメンバー達です。」

 

穂乃果「初めまして!」

 

坂本「朝霧漣様、楓お嬢様と奥様からお話を聞いております。お2人方を救って下さりありがとうございます。」

 

漣「いえ、とんでもございません。あ、そうだ。これ、誕生会の招待状です。」

 

他の10人も招待状を見せた。

 

坂本「招待状を拝見しました。どうぞ此方へ。」

 

11人を鷹崎邸へ案内する。

 

 

 

 

鷹崎邸内。

 

漣「凄え・・・!」

 

真姫「広いわね〜!」

 

花陽「な、何だか緊張します・・・」

 

坂本「此方です。」

 

 

 

 

2階。

 

坂本「ここが、パーティ会場です。」

 

扉を開けると。

 

漣「ワオ!」

 

 

 

 

 

 

多くの客達が賑わっていた。

 

 

 

 

 

 

千幸「ヒョー!凄えお客さん達!めっちゃ賑わってる!」

 

凛「あ!あの料理美味しそうにゃー!」

 

穂乃果「あ!待ってー!」

 

ご馳走に向かって走り出す。

 

海未「穂乃果!凛!待ちなさい!」

 

漣「やっぱあの2人は変わらねえなぁ。」

 

坂本「お嬢様の誕生会は毎年行われており、多くの企業の方々が集まっております。」

 

千幸「そうなんですね。」

 

ことり「ん?皆、あれ見て!」

 

指差した方を見ると、パーティドレス姿の鷹崎楓の姿があった。彼女は今多くの企業の方達とお話している。

 

漣「楓ちゃんだ!」

 

にこ「凄い人気ね。」

 

漣「おーい!楓ちゃーん!」

 

楓「ん?あ!皆さん!」

 

声に気付いた楓が、企業の方達と別れて漣達に駆け寄る。

 

楓「皆さん、お久し振りです!」

 

漣「楓ちゃん久し振り!元気してた?」

 

楓「はい!まだまだ元気です!皆さん、私の誕生会に来て頂きありがとうございます!心より感謝します!」

 

深く一礼した。

 

海未「此方こそ、私達を招待してくれてありがとうございます。」

 

???「楓。」

 

楓「あ!お母様!お父様!」

 

そこに、母の美雪と父の昌宏が。

 

昌宏「漣さん、皆さん、ようこそ楓の誕生会へ。」

 

漣「昌宏さん、ご招待ありがとうございます。」

 

昌宏「今日は皆さん、思う存分楽しんで下さいね。」

 

美雪「この後に催し物がありますので、是非楽しみにしていて下さいね。」

 

漣「はい!」

 

楓「そうだ!お母様、あの話。」

 

美雪「えぇ、勿論よ。μ`sの皆さん!」

 

μ`s「ん?」

 

楓「皆さんにプレゼントがあります。此方へどうぞ。」

 

穂乃果「穂乃果達にプレゼント?楓ちゃんの誕生会なのに?」

 

9人を連れてパーティ会場から出た。

 

漣「何すんだろうな?」

 

昌宏「昨日楓と美雪が、穂乃果さん達にあれを着せようと企画していたんですよ。」

 

千幸「あれって?」

 

昌宏「それは見てのお楽しみです。さぁ、お2人もご馳走をお召し上がり下さい。」

 

 

 

 

ご馳走を食べる2人。

 

漣「ん〜美味い!」

 

千幸「あ〜美味え!流石財閥のご馳走!」

 

坂本「漣様、千幸様、此方も如何ですか?」

 

1本のシャンパンを差し出す。

 

漣「シャンパンですか?」

 

坂本「はい。」

 

ソムリエナイフでシャンパンを開ける。

 

千幸「坂本さんって、シャンパン開けるの器用なんですね。」

 

坂本「実は私は元ソムリエでして。」

 

千幸「元ソムリエ!凄え!」

 

坂本「はい。元々は高級レストランで働いていたのですが、社長が私を高く評価して下さり、執事として雇ってくれました。」

 

漣「そうだったんですか。」

 

千幸「坂本さん、そのシャンパンは何ですか?」

 

坂本「これは、テイスト・オブ・ダイアモンズです。」

 

漣「テイスト・オブ・ダイアモンズ!?」

 

千幸「軽く2億を超える最高級シャンパンじゃなぇか・・・!?」

 

坂本「社長の知人が贈って下さったのです。」

 

漣「昌宏さん凄え・・・」

 

グラスにテイスト・オブ・ダイアモンズを注ぐ。

 

漣「おぉ、天使の溜息が良いなぁ。」

 

千幸「気持ちの良い注ぎ音だ。」

 

坂本「さぁ、どうぞ。」

 

テイスト・オブ・ダイアモンズを2人に差し出し、2人が飲む。

 

漣「・・・・おぉ!良いね!」

 

千幸「・・・・美味い!これが最高級シャンパンの味か!」

 

坂本「ありがとうございます。」

 

漣「坂本さんって、執事以外に何かやっておられるのですか?」

 

坂本「はい。鷹崎コーポレーションの社長秘書も務めております。」

 

漣「常に昌宏さんと一緒なんですね。」

 

坂本「はい。」

 

漣「でも、家での執事は誰が?」

 

坂本「もう1人執事を雇っておりますので、ご安心下さい。」

 

漣「それなら安心ですね。」

 

そこに楓と美雪が戻って来た。

 

楓「皆さん、お待たせしました!」

 

漣・千幸「?」

 

招待客「?」

 

美雪「どうぞ、お入り下さい!」

 

ドアを開けると。

 

漣・千幸「!!」

 

招待客「オォ〜!!」

 

 

 

 

 

 

パーティドレス姿の穂乃果達が立っていた。

 

 

 

 

 

 

漣「パーティドレス!」

 

千幸「しかも彼女達のそれぞれのイメージカラー!」

 

穂乃果「これすっごく可愛い!ありがとう楓ちゃん!美雪さん!」

 

楓「喜んで貰えて嬉しいです!」

 

ことり「うん!凄く可愛い〜!」

 

花陽「ちょ、ちょっと恥ずかしいですけど・・・」

 

希「漣君、千幸君、どうや?」

 

千幸「めっちゃ似合ってる!ねぇねぇ、写真撮って良い?」

 

漣「お前・・・」

 

 

 

皆でパーティを賑わう中。

 

漣「皆もすっかり企業の方達と楽しく話してますね。」

 

昌宏「昔に比べたら楽しいですよ。」

 

漣「昔?」

 

昌宏「実は我が鷹崎財閥は、昔ブラック企業だったんです。」

 

漣「ブラック企業?」

 

昌宏「えぇ。事の発端は私の父でした。この鷹崎財閥は社員達に優しいホワイト企業だったんです。ですが父は、待遇を変えてブラック企業に近い会社にしてしまったんです。」

 

漣「何でホワイト企業をブラック企業に変えてしまったんですか?」

 

昌宏「欲を言えば、父は金の亡者だったんです。」

 

漣「金の亡者・・・って事は、この世は金だと言う?」

 

昌宏「そうです。祖父が亡くなり、社長になった父はそれ以来、部下や社員達に厳しくしたんです。しかも勤務時間は19時間、休日は週1日。残業手当は無しと言う最悪な会社になってしまったんです。」

 

漣「酷い話ですね・・・でも、何で昌宏さんの親父さんはそんな性格に?」

 

昌宏「父が幼い頃、数多くの大企業などを見て来たんです。その時の父はとても自信家だったと祖父に教えられたんです。けど、父が副社長なったんですが、密かに金庫の金を横領してしまったんです。」

 

漣「何故?」

 

昌宏「実は父は今まで利益が当たり前だと思っておりまして。全てが金だと勘違いした犯行だったんです。そして祖父に厳しく叱られ、密かに怒りが湧いてしまったんです。祖父が亡くなった後に社長に就任した直後に、待遇を全て変え、自分だけ収入を上げてしまったんです。」

 

漣「・・・・・・」

 

昌宏「父はエスカレートし、私の最愛の妻の美雪や、最愛の娘の楓にまで暴力を振ってしまったんです。」

 

漣「虐待に近いですね・・・」

 

昌宏「小さなミスでも激怒しまう程になってしまったんです・・・私は2人を励まし続けたんです。何時か私が社長になったら、2人を安心させてやると。」

 

漣「・・・」

 

昌宏「私は父に何度も講義したんですが、父は考えを改めてくれなかったんです。そして有給を取りたい社員に対して父は、有給届けを破いてしまい、耐えられず退職しようとする社員には『二度と来んな』と暴言を吐いたりしたんです。」

 

漣「何だよそれ・・・最悪じゃねぇか・・・」

 

昌宏「でも当時副社長だった私は、有給を承諾したり、退職しようとする社員に『父に迷惑かけてすまなかった』と謝罪したんです。」

 

漣「昌宏さんは優しいんですね。」

 

昌宏「はい。私は母と祖父母の優しい愛情に育てられたんです。」

 

漣「それから親父さんはその後どうなったんですか?」

 

昌宏「父は突然の病に倒れ、緊急搬送されたんです。病名は胃癌でした。」

 

漣「突然の胃癌・・・」

 

昌宏「入院期間は無期限だと聞いた父は、それを納得出来なかったんです。」

 

漣「余程金に取り憑かれてるんですね。」

 

昌宏「その後私が自ら社長に就任したんです。その直後に会社の全ての待遇を改善させました。勤務時間は短くして、朝9時〜18時まで。休日は土日祝、GW、お盆休み、正月休み。有給は自由。もし残業になった場合の手当てもあり。時給は前より上げたんです。更には台風とか警報があった場合の出勤禁止も。」

 

漣「超ホワイト企業ですね。」

 

昌宏「はい。それから退職してしまった社員達に自ら謝罪しに行きました。『もし戻る気があったら、何時でも戻っても良いぞ』って言ったんです。そしたら退職してしまった社員達が徐々に戻って行き、1週間後にはもう全員戻ってくれたんです。」

 

漣「昌宏さんって、社員の皆さんを大切に思ってるんですね。」

 

昌宏「私は父とは違い、彼らを大切にしてますからね。けど、待遇が改善されたと聞いた父は私を呼び、『利益を目的としないお前が社長になるな!』と私を怒鳴ったんです。しかし私は、『利益より社員や部下達の気持ちを理解しろ!』と押し通したんです。それ以来父は何も言えなかったんです。」

 

漣「昌宏さんの言葉で反論出来なかったんですね。」

 

昌宏「そして父は長年の闘病の末、亡くなってしまったんです。私は祖父と父の遺志を受け継ぎ、社長として部下達を見守っているんです。」

 

漣「鷹崎財閥にそんな過去があったなんて、知らなかった・・・でも、昌宏さんのお陰で社員さん達は今も頑張ってやっているんですよね?」

 

昌宏「はい。でもその後、父が遺書を遺しまして。」

 

漣「遺書ですか?」

 

昌宏「はい。内容は言えませんが、父はこう書いてました。『今まで家族や会社に迷惑を掛けてすまなかった。素直に謝罪しようとしたが、プライドが邪魔をして言えなかった。昌宏、会社と家族を頼む』と。」

 

漣「厳しいお人じゃなかったんですね。確かにプライドが高い人は素直になれないって言いますよね。」

 

昌宏「漣さんはプライドとかあるんですか?」

 

漣「俺ですか?俺のプライドは・・・仲間達と一緒にアイドルを続けて行くって事ですね。」

 

昌宏「それは素晴らしいですね。」

 

漣「昌宏も自分の誇りを持ち続けて下さいね。」

 

昌宏「勿論。父の言葉を背負って鷹崎財閥は常に前へ進んでいます!あの時の悲劇を繰り返さないように!」

 

漣「昌宏さん、俺も何か出来る事は無いでしょうか?」

 

昌宏「え?」

 

漣「昌宏さんが色々苦労しているのでしたら、鷹崎財閥に何かしてあげたいと・・・」

 

昌宏「ありがとうございます。でも、何かしてくれるより、何かしてあげたいんです。以前に娘と妻を助けてくれた事に。」

 

漣「そう言っても・・・」

 

昌宏「あ!でしたら、STAR RINGのスポンサーをやらせてくれませんか?」

 

漣「え?スポンサー?」

 

昌宏「はい!この鷹崎財閥が、あなた方を全力で応援します!」

 

漣「それでしたら、今度星野社長に言ってあげて下さい。きっと喜ぶと思うので。」

 

昌宏「そうさせて貰います!」

 

穂乃果「漣さーん!何の話してたの?」

 

漣「あぁ、昌宏さんとちょっとした話?」

 

穂乃果「ねぇねぇ昌宏さん、漣さんとどんな話してたんですか?」

 

昌宏「それは・・・私達だけの秘密ですよ。」

 

穂乃果「え〜?」

 

漣「こらこら。あんまり詮索するんじゃない。」

 

穂乃果「は〜い。」

 

美雪「あなた〜!今から催し物が始まりますよ〜!」

 

昌宏「今行くぞー!皆さん、行きましょう。」

 

漣「はい。」

 

 

 

 

 

 

催し物が始まる。

 

女性司会「それでは皆さんお待ちかねの、催し物パーティが始まります!このパーティは、此方のボックスに入ってるお題が書かれたボールが入っております。それを引いて頂いて、そのお題をやって頂くと言うパーティです!ではまず、誰が引きますか?」

 

穂乃果「はいはーい!穂乃果が引きまーす!」

 

女性司会「では高坂穂乃果様、お題を引いて下さい!」

 

ボックスに手を突っ込んで、お題のボールを漁る。

 

穂乃果「これだーー!」

 

引いたお題は。

 

女性司会「お!これは、矢澤にこ様のモノマネですね!」

 

にこ「何でにこ!?」

 

女性司会「では穂乃果様どうぞ!」

 

穂乃果「にっこにっこにー♪ あなたのハートににこにこにー♪ 笑顔届ける矢澤にこにこー♪」

 

全員「おぉ〜!」

 

漣「似てるね〜!」

 

千幸「にこより上手いかもな。」

 

にこ「本物と渡り合うんじゃないわよ!」

 

千幸「痛えよ殴んな。」

 

その後もお題ボールが引かれ続き。

 

 

 

ことりは即席裁縫。可愛い洋服が完成。

 

海未は日舞。やった後に恥ずかしい。

 

絵里は早口でロシア語。ロシア語が得意な企業家が翻訳してくれた。

 

希は手品。お客達を驚かせた。

 

凛はアクロバティック。高度なテクニック。

 

花陽はデカいおにぎり作り。出来たおにぎりはお客達が頂く。

 

真姫はピアノ演奏。素敵な音色を奏でた。

 

にこは可愛い歌声で音読。周囲の脳がとろけた。

 

 

 

女性司会「さぁお題ボールが少なくなって来ました!誰が引きますか?」

 

千幸「じゃあ俺が引きまーす!」

 

次は千幸が引く。

 

千幸「此奴だ!」

 

引いたお題は。

 

女性司会「これは!逆立ち腕立て伏せ10回!」

 

千幸「マジで!?」

 

女性司会「それでは千幸様どうぞ!」

 

千幸「よっと!」

 

逆立ち腕立て伏せ10回やった。

 

千幸「クリアー!」

 

漣「凄えぞ千幸!前より速くなったんじゃねえの?」

 

千幸「いや、変わらねえよ。」

 

ことり「千幸さん凄い!ことりでも出来ないよ〜。」

 

漣「んじゃ俺が引きまーす!」

 

女性司会「それでは漣様どうぞ!」

 

漣「どれが良いかな〜?・・・・ほい!」

 

引いたお題は。

 

女性司会「お!これは大当たりです!」

 

漣「ん?・・・ソロで歌う?」

 

全員「おおお〜!」

 

穂乃果「凄い!漣さんのソロだよ!」

 

楓「漣さーん!」

 

周囲から拍手が響き渡る。

 

漣「い、いやぁ〜・・・では皆さん、俺のソロ歌を聴いて下さい!Supernova!」

 

 

 

 

『Supernova』

 

 

 

漣「溢れ出す 感情が この体 突き破り 時を溶かし始まったNext stage♪」

 

「いつも足りなくて 言い訳的な諦め ずっと積み上げていた 隠すように♪」

 

「どこか遠巻きに 眺めていたような景色 急に手のひらの上 粉々に砕け散る♪」

 

「この気持ちの行き場教えて♪」

 

「制御不能 熱い炎 途惑いを 焼き払い 昨日までの感覚 忘れさせる No one ever knows 僕の音 どこまでも進化する まだ知らない自分が 目覚めてく Supernova♪」

 

「見えない暗闇の中♪」

 

「かすかな光 創り出すように♪」

 

 

 

 

曲が終わり、拍手喝采。

 

漣「いやぁ〜、ソロで歌ったの何時振りだろうな〜?」

 

 

 

 

その後企業家の方達もお題で盛り上げていく。

 

漣「昌宏さん、楓ちゃんをこれからどうするんですか?将来はやはり鷹崎財閥の社長になって貰うとか?」

 

昌宏「それも考えておりますけど、今は楓のやりたい事をやらせてみようと思っております。」

 

漣「そうですか。」

 

誕生会はまだまだ盛り上がっていくのだった。

 

『END』




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

     高坂穂乃果:新田恵海
      絢瀬絵里:南條愛乃
      南ことり:内田彩
      園田海未:三森すずこ
       星空凛:飯田里穂
     西木野真姫:Pile
       東條希:楠田亜衣奈
      小泉花陽:久保ユリカ
      矢澤にこ:徳井青空

        坂本:家中宏

      女性司会:高森奈津美

       鷹崎楓:藤田茜
      鷹崎美雪:米澤円
      鷹崎昌宏:松田悟志

次回「合同キャンプ」


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shiny.AFTER4「合同キャンプ」

EXTRAがAqoursと別れ、再びアイドル界へ戻った1ヶ月後。


若洲公園キャンプ場。

 

雄一「よっと!」

 

漣「ほいっ!」

 

千幸「よいしょ!」

 

宮内「そりゃ!」

 

男4人が2ルームテントを設営している。

 

 

 

美津姫「鈴歌、テーブルお願いね。」

 

鈴歌「OK♪」

 

中原美津姫と簗崎鈴歌がテーブルとチェアを立ててる。

 

 

 

杏菜「準備完了!」

 

アリス「こっちもです!」

 

桜庭杏菜と加賀本アリスがキッチングッズとジュース等が入ったクーラーボックスを置いた。

 

 

 

 

漣「おーい!準備出来たぞー!」

 

そこに穂乃果達9人が来た。

 

宮内「また来たな。合同キャンプ。」

 

ことり「今年に入って3回目だね。」

 

凛「雄一さん凄いにゃ〜。またこんなに増えてるにゃ〜。」

 

雄一「ヌルフフフフ。合同キャンプとならば、最新キャンプギアを見付ければ、己の財産が無くなっても構わないのが俺の主流さ。」

 

漣「お前貯金山程ある癖に。」

 

今日は恒例のμ`sとの合同キャンプ。

 

千幸「にしてもお前、よく皆をタイミング良い日に誘えたな。特殊な力でも秘めてるのか?」

 

雄一「俺の勘だ。」

 

穂乃果「凄いよね雄一さん!私もそんな力欲しいな〜!」

 

海未「何に使うつもりなんですか?」

 

穂乃果「ん〜・・・・分かんない!」

 

にこ「ズコー!もう、巫山戯んじゃないわよ!」

 

雄一「だったら、今からその力分けてやろうか?」

 

穂乃果「どうやって?」

 

雄一「やり方は簡単!まず俺の顔を穂乃果さんの顔に近付けて〜・・・」

 

漣・宮内「セイヤッ!!」

 

雄一「ブペァ!?」

 

後ろから尻を蹴られた。

 

漣「お前キスしたいだろ?」

 

宮内「逮捕するぞお前。」

 

雄一「き・・・強烈ぅ〜・・・・」

 

美津姫「そんな事より、今日はキャンプだから思いっ切り楽しまないと!」

 

杏菜「そうよ。何時まで茶番見せる気?」

 

千幸「それで松岡、今回のメニューは何時もの奴か?」

 

雄一「まぁそうだな。今回もあの海釣り施設で誰が多く釣れるか競争だ!」

 

希「でも雄一さん、釣竿忘れて来たん?」

 

雄一「いいや?ある人物に全員分の釣り道具を買う金を渡して買い出しに行かせた。」

 

???「雄一さーーーん!」

 

雄一「おっ!来た!」

 

大量の釣り道具を乗せたリアカーを押して来た人物。

 

雄一「亜希ちゃん、買い出しご苦労様。」

 

亜希「いえいえ。」

 

彼女は牧田亜希。嘗て高校時代にいじめを受けていたが、雄一のお陰で救われ、2年の交際を経て結婚し、松岡亜希になった。

 

漣「亜希さん、手伝うよ。」

 

亜希「あ、すみません。」

 

釣り道具を下ろす。

 

絵里「それにしても、雄一さんにまさか結婚出来たなんてね、今でも信じられないわ。」

 

真姫「えぇ。お調子者の雄一さんがねぇ。」

 

雄一「そこ、聞こえてるぞ?」

 

絵里・真姫「うっ・・・」

 

 

 

 

 

 

海釣り施設で魚釣り。

 

漣「千幸、宮内、松岡、恒例の誰が多く釣れるか勝負だ!」

 

千幸「望む所だ!」

 

宮内「良いだろう!」

 

松岡「負けへんで!」

 

漣・千幸・宮内・雄一「せーのっ!!」

 

同時に竿を振った。

 

 

 

 

そんな男達を他所に女性陣は。

 

美津姫「本当、男達は元気よね。」

 

アリス「でも楽しそうで良いじゃないですか。」

 

鈴歌「ええ。私達はのんびり釣りましょ。」

 

亜希「あっ!掛かりました!!」

 

穂乃果「こっちも!!」

 

凛「釣れたにゃ〜!」

 

絵里「こっちも釣れたわ!」

 

ことり「やったー!」

 

杏菜「スズキだわ!」

 

アリス「こっちはメバルです!」

 

 

 

 

一方男達も順調に釣って行き。

 

漣「っしゃ!クロダイゲット!!」

 

千幸「スズキ釣れた!!」

 

宮内「カレイだ!!」

 

雄一「メバル!?」

 

 

 

 

女性陣は。

 

海未「漣さん達、凄く釣っていますね。」

 

真姫「毎度の事ね。」

 

にこ「本当、男って何であんなに燃えるのかしら?」

 

花陽「でも、楽しそうで良いんじゃないかな?」

 

希「そうやね。」

 

1人だけ大漁に釣ってる希。

 

杏菜「希・・・あなた凄いわね・・・」

 

希「スピリチュアルやからね。」

 

 

 

 

 

 

夕方。

 

漣「くそっ!今回は千幸の勝ちか・・・」

 

千幸「いやぁ〜、大漁大漁♪」

 

宮内「流石だな城戸。」

 

雄一「俺まだ1勝すらしてねぇ・・・」

 

 

 

 

キャンプ場。

 

漣「皆、戻ったぜ。」

 

穂乃果「もう遅いよ〜。」

 

千幸「今回は俺の勝ちだ。」

 

雄一「今回もご馳走だぜ!」

 

宮内「さてと、そろそろ飯の準備をするか。皆、手伝ってくれるか?」

 

にこ「勿論よ!」

 

雄一「亜希ちゃん、材料出してくれる?」

 

亜希「はい!」

 

大漁の材料が入った袋をテーブルに置いた。

 

漣「んじゃ、クッキング開始!」

 

 

 

 

クッキングタイム。漣・千幸ペア、宮内・にこペア、美津姫・亜希ペア、杏菜・ことりペアに分かれて料理を作る。

 

 

 

 

料理完成。

 

メニュー欄。

 

『海釣り施設で釣った魚の刺身』

 

『カレー』

 

『チリコンカン』

 

『バノック』

 

『粗挽きハンバーグドッグ』

 

『サイコロステーキ』

 

 

 

 

それぞれがジュースとビールを持つ。

 

穂乃果・凛「美味しそ〜!」

 

漣「それじゃあ、頂きますか!」

 

全員「頂きます!」

 

豪華キャンプ料理を食べる。

 

穂乃果「ん〜!美味しい〜!」

 

漣「あ〜!美味え!」

 

千幸「やっぱキャンプって最高だなぁ〜!」

 

美津姫「皆!この後デザートもあるからね!」

 

凛「わーい!」

 

海未「こら凛、端ないですよ?」

 

アリス「まぁまぁ海未さん、良いじゃないですか。私、こう言うキャンプは本当に大好きですから。」

 

穂乃果「そう言えば、漣さんと千幸さんがAqoursの顧問を終えてからもう1ヶ月だね。」

 

漣「そうだな。あの頃は大変だったけど、楽しかったな。」

 

千幸「千歌達の最後のライブも楽しめたしな。」

 

ことり「新しいAqoursも始まったし、今後が期待されるね。」

 

漣「だな。成長した彼奴らをまた見たいな。」

 

 

 

 

食後のデザートも食べた。メニューは『ココナッツフレンチトースト』。因みに千幸が生クリームをたっぷり食べ、それを穂乃果と凛に羨ましがられた。

 

 

 

 

夕食後、ファイアーサークルでキャンプファイアーをする。

 

漣「あぁ〜、やっぱ皆でキャンプって最高だな〜。」

 

宮内「全くだ。」

 

穂乃果「私達って、何処まで仲良しなのかな?」

 

千幸「決まってんだろ?これからもずっと。」

 

美津姫「例え誰かが居なくなっても、ずっと親友同士だよ?私達。」

 

ことり「そうだね!」

 

杏菜「でも1つだけ不安がある!」

 

海未「何ですか?杏菜さん。」

 

杏菜「可愛い後輩のことりが居なくなる事よ!こんなに可愛い子を手放させないのよぉ〜!ギュー!」

 

ことり「く・・・苦しいです〜!」

 

全員「あははははは。」

 

松岡「杏菜、何時の間にことりさんの虜になったんだ・・・?」

 

漣「まぁ、杏菜は内心女の子好きだからなぁ・・・」

 

アリス「仲良しですねぇ〜。」

 

真姫「ねぇ松岡さん、またキャンプを誘ってくれる?」

 

雄一「勿論だ!この皆で合同キャンプは俺達には欠かせない行事!また2ヶ月後に誘ってやるさ!」

 

漣「また良い企画考えとけよ?」

 

雄一「そう言うお前も何か企画持って来いよ?」

 

漣「上等だ。」

 

また楽しい合同キャンプを過ごした18人であった。

 

『END』




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

     高坂穂乃果:新田恵海
      絢瀬絵里:南條愛乃
      南ことり:内田彩
      園田海未:三森すずこ
       星空凛:飯田里穂
     西木野真姫:Pile
       東條希:楠田亜衣奈
      小泉花陽:久保ユリカ
      矢澤にこ:徳井青空

      宮内昂汰:斎藤壮馬
      松岡雄一:山谷祥生
     中原美津姫:小澤亜李
      梁崎鈴歌:M・A・O
      桜庭杏菜:赤崎千夏
    加賀本アリス:黒瀬ゆうこ
      松岡亜希:山崎エリイ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
松岡雄一(まつおかゆういち)

出身地・千代田区
生年月日・1月20日
年齢・28歳
血液型・O型
身長・168Cm
体重・59kg
性格・天然 アホ 努力家
得意料理・卵焼き

好きな物・カメラ
好きな食べ物・シチュー
苦手な物・蛙
苦手な食べ物・イカの刺身

総フォロワー数・1000万人

モデル・松本享恭

髪型・金髪でオールバック

私服・黒のレザージャケット&ズボン、緑色のスニーカー。

若者に絶大な人気を誇るインフルエンサー。
朝霧漣と城戸千幸とは中学時代からの親友。小学校は違う学校だった。
フリーのカメラマンとして活動をしている。インスタグラマーやYouTuberでも活躍中。
総フォロワー数は1000万を超えており、年収は数億稼いでいる。
学生時代のテストではほぼ毎回赤点で追試ばかりだったが、本気を出せばありえない成績を出す。
アホな性格でムードメーカー的存在。
幼馴染みに刑事とデザイナーとモデルの3人がいる。
AT限定普通自動二輪免許を取得している。
SNSもやっており、多くのフォロワーを持っている。
現在は5年前に出会った牧野亜希と2年前に結婚して、幸せな生活を送っている。

愛車・フォルツァZ、ワゴンR

かなり口が達者で、詐欺師や架空請求をバカにして怒らせて自分が爆笑した過去もあり。

家族構成・写真館館長の父親
     画家の母
     公務員の従兄

μ`sのメンバー達には名前に「さん」付けで呼んでいる

イメージCV・山谷祥生
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
桜庭杏菜(さくらばあんな)

出身地・千代田区
生年月日・2月19日
年齢・28歳
血液型・AB型
身長・166Cm
体重・56kg
性格・努力
得意料理・パスタ

好きな物・可愛い物
好きな食べ物・唐揚げ
苦手な物・ヤモリ
苦手な食べ物・鰈

モデル・山崎紘菜

髪型・ブラウンでロングツインテール

私服・赤のワンピース、茶色のスニーカー

漣と千幸の中学時代からの親友で、宮内と松岡の幼馴染み。
彼女は警察庁公認犯罪撲滅集団「桜庭組」の総帥の孫娘である。
外見は可憐だが、かなり怪力があり、土管を軽々と持ち上げる程である。
表ではファッションデザイナーの仕事をしており、裏では桜庭組の指導をしている。

愛車・N-ONE

家族構成・ファッションデザイナーの母親
     桜庭組組長の父親
     桜庭組総帥の祖父

現在は南ことりを後輩に持ち、彼女と共に仕事を捗ってる。
かなりことりを可愛がっている。

イメージCV・赤崎千夏
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
加賀本(かがもと)アリス」

出身地・カリフォルニア州
育ち・千代田区
生年月日・5月2日
年齢・28歳
血液型・B型
身長・158Cm
体重・53kg
性格・好奇心旺盛
得意料理・シチュー

好きな物・日本の文化
好きな食べ物・ドリュール
苦手な物・高所恐怖症
苦手な食べ物・鷹の爪

モデル・アヤカ・ウィルソン

髪型・金髪でサイドテール

私服・白の服、朱色のショール、白のロングスカート、赤のヒール

漣と千幸の中学時代からの親友で、宮内と松岡と杏菜の小学時代からの幼馴染み。
元々カリフォルニア州で生まれ、小学校に入るまで過ごしたと言う。
父親の勧めでモデルの仕事をしている。
日本の文化をこよなく愛しており、日本が大好き。
現在も女優・タレントとしても活躍中。

家族構成・日本語学校教師の父親

母親はアリスを産んだ直後に亡くなっている。

イメージCV・黒瀬ゆうこ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
中原美津姫(なかはらみつき)

出身地・千代田区
生年月日・7月17日
年齢・27歳
血液型・A型
身長・164Cm
体重・55kg
性格・活発
得意料理・グラタン

好きな物・飲食店巡り
好きな食べ物・スコーン
苦手な物・クレーム(見てるだけでイライラするから。)
苦手な食べ物・納豆

モデル・川島海荷

髪型・赤髪でツインテール

私服・オレンジの服、赤のジャケット、白のスカート、赤のスニーカー

漣と千幸の幼馴染みで、宮内と松岡と杏菜とアリスの中学時代からの親友。
仕事は女優をしており、数々のドラマや映画で活躍中。
因みに穂乃果は彼女のファンだと言ってる。
実家はレストランであり、家で働いてる所にスカウトされ、両親に相談したら「店の事は任せなさい。」と後押しされた。
現在でも女優、タレント、声優としても活躍中。

愛車・フリード

家族構成・レストランバイトリーダーの妹
     レストラン副店長の母親
     レストラン店長の父親

イメージCV・小澤亜李
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
梁崎鈴歌(やなざきれいか)

出身地・千代田区
生年月日・9月1日
年齢・27歳
血液型・O型
身長・163Cm
体重・55kg
性格・元気
得意料理・ラーメン

好きな物・食べ歩き
好きな食べ物・クレープ
苦手な物・寒い所
苦手な食べ物・落花生

モデル・柳美希

髪型・黒髪でショート

私服・青の服、白のジャケット、青のショートパンツ、黒のブーツ

漣と千幸と美津姫の幼馴染みで、宮内と松岡と杏菜とアリスの中学時代からの親友。
両親の勧めで女優をしており、映画ドラマ、更に舞台でも活躍している。
穂乃果も彼女のファンだと言う。
両親は映画関係者であり、両親が作った作品は毎回大ヒットしてると言う。
今では両親が制作してる映画に度々出演してる。

愛車・スイフト

家族構成・脚本家の母親
     映画監督の父親

イメージCV・M・A・O
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
松岡亜希(まつおかあき)

旧姓名・牧野亜希

出身地・千代田区
生年月日・5月23日
年齢・23歳
血液型・O型
身長・151Cm
体重・51kg
性格・優しい
得意料理・肉じゃが

好きな物・子供
好きな食べ物・肉じゃが、野菜
苦手な物・いじめ、差別
苦手な食べ物・椎茸

モデル・西園寺ここな

髪型・青髪でショート

私服・黒のブラウス、青のスカート、黒のパンプス

松岡雄一と同棲生活をしてる女性。
嘗て高校時代に3人の女子生徒からいじめや暴力を受けていた。理由は勉強が得意で嫉妬を買われたからだったが、松岡のお陰で救われた。
その後いじめを行った女子生徒3人は退学処分となり、楽しい学校生活を送れた。
2年の交際を経て、松岡と結婚した。
現在は将来の夢だった保育士をやっている。
いじめていた3人の女子生徒の現在は不明のまま。

愛車・ワゴンR

家族・主婦の母
   会社員の父

両親は松岡を亜希の恩人と喜び、松岡に娘を貰ってくれと言っていた。

イメージCV・山崎エリイ


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##Over the Extra Rainbow##
劇場版1「僕らの走ってきた道は・・・」


???「凄ーい!あんな遠くまで飛んだー!」

曜「次は千歌ちゃんが飛ばす番だよ!」

千歌「よ〜し、私だって!それ!・・・あ〜、もう少し飛ぶと思ったんだけどなぁ・・・」

曜「千歌ちゃんもう1回!もう1回だよ!」

千歌「うん!」

遠くまで飛ばなかった紙ヒコーキを拾う。

千歌「えい!」

紙ヒコーキを力いっぱいに飛ばす。途中で落下し、1人の少女の傍に落ちた。

???「これ、あなたの?」

千歌「うん!そうだよ!」

その少女は笑みを浮かべた。

???「もっと遠くまで飛ばせる?」

千歌「飛ばせるよ!」

曜「もっと、虹を越えるぐらい!」


そして、統廃合となった浦の星女学院でAqoursの最後のライブを披露した後。

 

曜「踊れたね!もう1度!」

 

梨子「この学校で、皆と、Aqours全員で!」

 

果南「あのね、伝えたい事があるの!千歌と!」

 

ダイヤ「皆さんに!」

 

ルビィ「伝えたい事?」

 

善子「何よ?」

 

花丸「ずら?」

 

鞠莉「そうデース!私達3年生と、Aqoursの未来についてのお話デース!」

 

 

 

 

漣「Aqoursの未来?」

 

千幸「何だろうな。」

 

 

 

 

千歌「未来・・・」

 

 

 

「僕らの走ってきた道は・・・」

 

千歌「そうです! 輝きたくて 始まりたくって 仲間に出会いながら 走ってきた道♪」

 

梨子「0から♪」

 

曜「1って♪」

 

梨子・曜「なんて大変なんだろう♪」

 

千歌「だけどそれが♪」

 

梨子・曜「だけどそれが♪」

 

千歌・梨子・曜「繋がりになったよ♪」

 

花丸・善子・ルビィ「そうです! 何もわからず 涙と汗とで 仲間と励ましあって 走ってきた道 大空 見上げて 語り合ったよ毎日 だからみんな♪」

 

千歌・梨子・曜「だからみんな♪」

 

千歌・梨子・曜・花丸・善子・ルビィ「がんばってこれたね♪」

 

千歌・梨子・曜・花丸・善子・ルビィ「いつも夢がこころにあった 見失いそうになっても 僕ら ぜったいあきらめない! だって 光が見えたよ もっと 夢中になれたら 変わるってさ 信じてた このみんなで♪」

 

 

 

 

果南・ダイヤ・鞠莉「そうです!♪」

 

果南「ひとつ、ふたつと 願いが叶って♪」

 

ダイヤ「仲間がいて良かったなって 走ってきた道♪」

 

鞠莉「でもね別れは どんなことにもあるんだ♪」

 

果南・ダイヤ・鞠莉「どこへいこう♪」

 

千歌・梨子・曜・花丸・善子・ルビィ「どこへいこう♪」

 

Aqours「それぞれのゴールへ♪」

 

Aqours「さらに 走ろう それしかないと 思ってるけど悩むね 僕らぜったい とまれないよ だって 感じたい熱く もっと 違ったかたちで あたらしく 夢見て♪」

 

 

 

花丸・善子・ルビィ「ああどうしよう♪」

 

果南・ダイヤ・鞠莉「あしたへ♪」

 

千歌・梨子・曜「ああどうしよう♪」

 

果南・ダイヤ・ルビィ「向かえば♪」

 

花丸・善子・ルビィ「わかる?♪」

 

千歌・梨子・曜「わかる?♪」

 

果南・ダイヤ・鞠莉「未来の僕らは...?♪」

 

 

千歌「そうです... 自分らしくと 呪文をとなえて 仲間を見送ることを 受けいれながらも♪」

 

Aqours「0じゃない 大丈夫! 元気だそう 笑おうよ♪」

 

果南・ダイヤ・鞠莉「やってみよう♪」

 

千歌・梨子・曜・花丸・善子・ルビィ「やってみよう♪♪」

 

Aqours「まだまだねがんばる♪」♪

 

Aqours「さらに 走ろう それしかないと 思ってるから 走るよ 僕らぜったい とまれないよ だって 感じたい熱く もっと 違ったかたちで あたらしく 夢見て さあ 幕が上がったら ずっと 歌っていたいね♪」

 

千歌「終わらない 夢見よう...♪」

 

 

 

 

 

 

あれから経ち、EXTRAがSTAR RINGに帰還して3日目、2人はレッスンしていた。

 

漣「はぁ〜・・・結構疲れたな・・・」

 

千幸「だな、勢い付いちゃったな。」

 

麻衣「まだまだ衰えてないね。」

 

漣「当たり前だ。俺達はまだまだこれからも続くからな。」

 

にこ「あんまり無理すると、体崩すわよ?」

 

千幸「分かってるって。」

 

するとそこに、社長の星野倫子が来た。

 

花苗「あ、社長!お疲れ様です!」

 

星野「皆、お疲れ様。」

 

忍「今日も見学ですか?」

 

星野「それもあるけど、漣君に千幸君、良いかな?」

 

漣「はい?」

 

千幸「俺達ですか?」

 

星野「事務所のポストから2人宛ての手紙が入ってたわ。」

 

EXTRA宛ての手紙を渡した。

 

漣「俺達宛て?」

 

手紙が入った封筒を開けて読む。

 

漣「・・・え!?」

 

千幸「どうしたんだ?・・・え!?」

 

里奈「お2人の反応が同じですね。」

 

漣「おいおい何だよこれ・・・?」

 

千幸「かなり予想外だけど・・・」

 

 

 

 

 

 

漣・千幸「3年生が行方不明!?」

 

 

 

 

 

 

それは、Aqoursの元メンバーの松浦果南と黒澤ダイヤと小原鞠莉が行方不明になったと言う手紙だった。

 

蘭「3年生が行方不明?」

 

漣「Aqoursの元メンバーの果南とダイヤと鞠莉が行方不明になったって・・・」

 

涼「え!?それって大変じゃないのかな・・・?」

 

星野「そこで2人に選択の決断が迫られている!」

 

漣「社長、何テンション上がってんですか・・・?」

 

星野「2人へ与える選択肢は、このまま残ってAqoursに任せるか、それとも内浦へ行って一緒に探すかのどっちかだね。」

 

千幸「漣、どうする?」

 

漣「どうするも何も・・・行く以外無えよ!あの3人が行方不明になってんなら、元顧問である俺達が行かなきゃ意味無えだろ!」

 

千幸「だな。社長、俺達また内浦へ行って来ます!」

 

星野「分かったわ!」

 

漣「それと、再来週の仕事は・・・」

 

星野「それは大丈夫!予定はそのままにしてあるから。」

 

漣「よし!じゃあ千幸、出発準備だ!」

 

千幸「おっしゃ!」

 

漣「江崎さん、一緒に行く?」

 

江崎「私も?」

 

彼女は江崎由佳。EXTRAの新しいマネージャー。

 

江崎「えぇ、行くわ。」

 

 

 

 

 

 

午前10時。EXTRAの荷物を江崎マネージャーの車に乗せ、漣と千幸はバイクに跨る。

 

漣「じゃあ社長、行って参ります。」

 

星野「また向こうへ行く事になったね。」

 

千幸「けど、3人を見付け出して帰って来ます!皆、それまで頑張れよ。」

 

可憐「えぇ、勿論。」

 

美春「気を付けてね。」

 

夏希「頑張って下さいね!」

 

松山「健闘を祈るぞ。」

 

漣「じゃ!」

 

EXTRAと江崎マネージャーは、内浦へ向かった。

 

 

 

 

漣「あの3人が行方不明って、何があったんだ?」

 

千幸「そう言えば、差出人誰だったんだ?」

 

漣「差出人は・・・あの子の・・・」

 

「NEXT」




次回「捜索依頼」


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劇場版2「分校」

EXTRA達が復帰した直後、千歌達は・・・

 

千歌「すぅ・・・はぁ・・・」

 

彼女達は今、沼津駅前に居た。果南、ダイヤ、鞠莉の3人を見送ったばかり。

 

曜「行っちゃったね。」

 

千歌「さぁ!私達も戻って練習しよっか!」

 

梨子「そうね!6人で新しい学校へ行っても、Aqoursは続けて行く。」

 

曜「そして、EXTRAが居なくても進んで行く。」

 

ルビィ「そうだね!それが皆の答えなんだもん!」

 

花丸「やる気が出て来たずら!」

 

善子「ギラン!」

 

花丸・ルビィ「うぅ・・・」

 

木の後ろから1年生3人が顔を出した。

 

花丸「相変わらず空気読めないずらねぇ・・・」

 

善子「やかましいわ!!」

 

ルビィ「あはは・・・あ!」

 

梨子「どうしたの?」

 

ルビィ「練習・・・何処でするの?」

 

千歌「何処でって、何時もの・・・・あ、そっか。学校は使えないんだ・・・」

 

浦の星女学院は統廃合で廃校になってる為、使えない。

 

梨子「駅前の練習スペースは?」

 

曜「彼処は、ラブライブが終わるまでって約束で。」

 

花丸「え?じゃあどうするずら?」

 

善子「鞠莉にでも聞いてみる?何処か当てはあるか?って。」

 

千歌「・・・・・」

 

曜「ん?千歌ちゃん?」

 

千歌「自分達で探そう!」

 

5人「?」

 

千歌「何かね、頼ってたらダメな気がする!この6人でスタートなんだもん!この6人で何とかしなきゃ!でしょ!」

 

6人が笑みを浮かべた。すると曜が。

 

曜「閃いた!」

 

千歌「はい!曜ちゃん!」

 

曜「新しい学校へ行ってみるってのはどうかな?私達が春から行く。」

 

善子「新しい・・・学校・・・?」

 

 

 

 

新しい学校へ見に行く為、6人はバスに乗って出発した。

 

千歌「結構遠いねぇ・・・」

 

梨子「生徒数を考えると、かなり大きい学校っぽいけど・・・」

 

曜「あれぇ・・・?こっちに学校なんて、あったかな・・・?」

 

 

 

 

バスが新しい学校前のバス停に到着し、千歌達が降りる。その学校は、かなりボロボロで、廃墟のような風情を出していた。

 

千歌「・・・へ?」

 

花丸「が・・・学校ずらぁ・・・」

 

善子「曜!間違ったんじゃないの!?」

 

曜「えぇ!?でも学校から送られて来たメールだよ?」

 

学校の表札を見たルビィ。

 

ルビィ「ああーーーーー!!!見てーーー!!!」

 

その表札には『静真高等学校』と書かれてあり。

 

6人「分校ーーーー!?」

 

更に『分校・浦の星女学院』までも書かれてあった。千歌達の新しい学校は分校だった。

 

 

 

 

 

 

やば珈琲店で、千歌が怒り心頭でむつ達に問い詰める。

 

千歌「何それーーー!!!」

 

むつ「何でも、浦の星と一緒になるのが嫌だって声が一部であるらしくて・・・」

 

よしみ「しばらく、分校で様子を見ましょうって事になったんだって・・・」

 

いつき「それで、浦の星の生徒用に今は使っていない小学校を借りたらしくて、教室も今の所1つだけ・・・」

 

花丸「統廃合になって、廃校になった学校に移ったんじゃ意味ないずら・・・」

 

ルビィ「それに、3年生卒業しても、ルビィ達1つの教室に入ったら・・・」

 

 

 

 

想像。ルビィが登校すると。

 

ルビィ『おはようございま・・・す!?』

 

善子「う・・・ウェルカムトゥ・・・」

 

浦の星全生徒が1つの教室にぎゅうぎゅう詰めになっていた。

 

ルビィ『ピギャアアアアア!!!!』

 

 

 

 

千歌「何それ?授業出来ないじゃーん!」

 

梨子「スクールアイドル活動もね!」

 

千歌「あ・・・」

 

梨子「でも、どうして一緒にしたくないなんて声が?」

 

花丸「あーーーーーー。」

 

ホットドッグを食べるのを中断。

 

花丸「そう言えば、曜ちゃんはどうしたずら?」

 

全員「え?」

 

何故か、曜の姿が何時の間にか消えていた。

 

千歌「あれ?確かに・・・」

 

善子「居ないわね。」

 

店を見渡しても、姿が無い。

 

千歌「さっきまでそこに座ってて・・・確か電話がかかって来て・・・」

 

善子「っ!?」

 

外を見た善子が何かを発見した。

 

善子「嘘・・・!?」

 

ルビィ「え・・・!?」

 

花丸「ずら・・・!?」

 

3人が壁に張り付いて外を見てる。

 

千歌「何?」

 

ルビィ「え!?」

 

3人は咄嗟に外を隠す。

 

ルビィ「な・・・何でもないずらぁ!」

 

花丸「リトルデーモンが、少しだけ騒ついてるだけよ!」

 

善子「ピ・・・ピギィ!!」

 

むつ「落ち着いて。」

 

疑問を抱いた千歌と梨子が外を見たがる。

 

梨子「何隠してるの?」

 

千歌「そうだよ。何を見たの?」

 

ルビィ「な、何でも無い!何でも無いの!」

 

善子「見ない方が良い!」

 

花丸「その通りずら!」

 

1年生「ゴクリ!」

 

梨子「どうして・・・?」

 

1年生「ううぅ・・・・」

 

千歌「もしかして、何処かで可愛い制服見付けちゃったとか?」

 

やば珈琲店から出た千歌と梨子。

 

1年生「ちょ!ちょっとーーー!!」

 

 

 

 

店を出た千歌が、横を見て固まった。

 

梨子「?」

 

横を見た梨子。2人の目に映ったのは・・・

 

 

 

 

 

 

何と曜が、1人のイケメン少年と楽しく会話してる光景だった。

 

 

 

 

 

 

1年生が見たのはこの事だった。千歌と梨子はお互いの頬を引っ張り合う。

 

梨子「ゆ・・・夢・・・?」

 

千歌「夢だよね・・・?夢夢・・・」

 

梨子「そ・・・そっか夢か・・・」

 

千歌「だよね・・・」

 

善子「リアルこそ正義!」

 

千歌・梨子「はい。」

 

これは現実だった。

 

花丸「もしかして、曜ちゃんの弟ずら?」

 

ルビィ「弟さん?」

 

千歌「確か、居なかったような気がするんだけどな・・・」

 

梨子「じゃあ、やっぱり・・・?」

 

善子「曜の・・・ビッグデーモン!?」

 

千歌「だあああああ!!こっち向く!!!」

 

此方に振り向いた曜。しかし誰も居なかった・・・のは嘘で、千歌と善子は看板の後ろ、梨子は犬と散歩してる飼い主さんの後ろ、花丸とルビィは柱の後ろに隠れてる。

 

ルビィ「にゃ・・・にゃーーお。」

 

花丸「何で隠れるずら・・・?」

 

千歌「だ・・・だって・・・」

 

梨子「しーーー。」

 

犬「ワウン?」

 

しばらくすると、曜と少年の姿が消えていた。

 

ルビィ「あ!居ない!!」

 

千歌「っ!追えーーーー!!!!」

 

5人は急いで曜を追う。

 

むつ・よしみ・いつき「が、頑張って・・・」

 

 

 

 

5人は曜と少年を隠れながら尾行する。

 

善子「ちょっと、押さないでよ!」

 

ルビィ「しーーー。」

 

花丸「聞こえるずら・・・」

 

 

 

 

曜「?」

 

振り向いたが、誰も居ない。

 

猫?「にゃおーーーん。」

 

曜「・・・?」

 

 

 

 

尾行は続き、つじ写真館前の道まで来た。

 

5人「そろーーーり・・・」

 

 

 

 

曜「っ!!」

 

素早く振り向く。

 

曜「・・・・?」

 

そこにあったのは、象のキャラクターの特大フィギュアだった。

 

猫?「にゃおーーーーん。」

 

曜「・・・・・・・?」

 

彼女は強く凝視する。

 

曜「なーんだ、猫ちゃんか。」

 

猫だと自分を納得させ、少年と一緒に歩く。

 

 

 

 

善子「ふぅ・・・危ない危ない。危うく見付かる所だった。」

 

フィギュアを持ち上げた時・・・

 

 

 

 

 

 

曜にバレてしまった。

 

 

 

 

 

 

善子「う・・・」

 

曜「善子ちゃん?」

 

善子「う・・・・・おかけになった電話はお客様のご都合よりお繋ぎ出来ません!!」

 

フィギュアで無理矢理誤魔化す。

 

曜「いや、そうじゃなくて・・・」

 

少年「どうかしたの?曜ちゃん。」

 

曜「あ、ごめんね月ちゃん。」

 

千歌・梨子「月?」

 

花丸・ルビィ「ちゃん?」

 

隠れてた4人が顔を出す。

 

曜「え!?千歌ちゃん!?」

 

月ちゃんと名乗る人物が帽子を取った。

 

曜「あ、そっか。紹介した事無かったっけ?私のいとこの月ちゃん!」

 

彼女は渡辺月。曜のいとこである。

 

月「月です!よーろしく!」

 

花丸「もしかして・・・」

 

ルビィ「女の子・・・?」

 

5人「なーんだ・・・・」

 

曜「え?」

 

 

 

 

 

 

場所を変えて大黒屋。

 

千歌「え?じゃあ、あの学校の生徒なの?」

 

月「うん。入学前に曜ちゃんにも一緒に通わない?って誘ったんだけど・・・曜ちゃんは千歌ちゃんと一緒の学校が良いって。」

 

彼女は静真高等学校の生徒である。

 

曜「そ、そうだったっけ・・・?」

 

梨子「照れる事ないじゃない。」

 

月「あ!君が梨子ちゃんだね?」

 

梨子「あ、はい!」

 

月「何時も曜ちゃんが言ってるよ?尊敬してるって!」

 

梨子「・・・あ!そ、そんな・・・」

 

曜「照れる事ないじゃない。」

 

5人「あはははは。」

 

月「千歌ちゃん!ルビィちゃんに花丸ちゃんに善子ちゃん!曜ちゃん本当にAqoursの事が好きみたいで、会う度に皆の事を話してるんだよ〜!何時も思うんだ〜。もうAqoursは曜ちゃんの一部なんだな〜って。」

 

曜「何かそう言われると、本当恥ずかしいよ・・・」

 

月「あははははは!」

 

花丸「流石曜ちゃんずらね。裏表が無いと言うか?」

 

ジロリと善子を見る。

 

善子「何で私の事を見るのよ!!」

 

ルビィ「それと、分校の事・・・」

 

月「あー・・・」

 

梨子「そうそう。どうしてそんな事に?」

 

月「ウチの学校、昔から部活動が活発でね。幾つかの部活は全国大会に出る程で・・・」

 

千歌「え?それで?」

 

月「うん。浦の星の生徒が入って来ると、部がダラけた空気になったり、対立が起こるんじゃないかって、一部の不敬が言ってるらしくて・・・」

 

分校の理由は、静真高等学校の一部が、浦の星の生徒が部活の支障になるんじゃいかと言う理由だった。

 

ルビィ「そんな・・・!?」

 

善子「何でそう言う話になるのよ!」

 

月「だよね・・・僕達生徒も、先生達も心配無いって説得したんだけど・・・部活がダメになったらどうするんだ・・・とか、責任取れるのか・・・とか。」

 

梨子「そんな事言い始めたら、何も出来ないと思うけど・・・」

 

曜「それでね、どうしたら良いかって相談してたんだ。」

 

善子「全面戦争・・・」

 

梨子「そんな訳ないでしょ。」

 

善子「うっ!」

 

曜「その人達が気にしてるのは、浦の星の生徒が、部活でもちゃんやって行けるかって所なんだと思う。」

 

月「だから、実績もある部活があるって証明出来れば良いんだよ!」

 

ルビィ「部活・・・」

 

花丸「証明するって言っても・・・」

 

千歌「そんな部活・・・・」

 

梨子「・・・あ。あるでしょ?」

 

曜「全国大会で優勝した部活が1つだけ!」

 

千歌「あ・・・!」

 

曜「私達スクールアイドル部が、新しい学校の他の部活にも負けないくらい、真面目に本気で活動していて、人を感動させてるんだって分かって貰えれば良いんじゃない?」

 

千歌「それ・・・それ良い!」

 

曜「でしょ!」

 

善子「ライブでもやるつもり?」

 

月「それも良いけど・・・実は来週、丁度良いイベントがあるんだ!」

 

 

 

 

 

 

1週間後。

 

花丸「み・・・み・・・未来ずらーーーー!!!!」

 

静真高等学校へ訪れた。

 

ルビィ「い・・・行くの・・・?本当に・・・?」

 

善子「・・・・っ!!」

 

2人の女子生徒を見て驚き、その女子生徒が善子を見付けた。

 

善子「あれは・・・能力者!?我が前世を知る者!!」

 

梨子「前世?」

 

花丸「中学生時代の同級生ずら。」

 

すたすたと歩き去ろうとする善子だが、梨子に掴まれた。

 

梨子「学校と皆の為よ?」

 

そんな中、静真高等学校の生徒達が千歌達を見ていた。困惑する6人だが、千歌は勇気を出した。

 

 

 

 

 

 

別の場所では、2台のバイクと1台の車が通った。

 

 

 

 

 

 

静真高等学校・講堂裏。

 

ルビィ「うぅ・・・緊張する・・・」

 

花丸「こんな大きい所だったんずらね・・・」

 

善子「な、何言ってるのよ・・・?ラブライブ決勝の会場の方が何百倍も大きかった・・・ヒィッ!?」

 

花丸「あの時は皆居たし・・・」

 

千歌「居るよ。今も。」

 

講堂に拍手が響く。

 

善子「これで全員・・・?」

 

花丸「思ったより6人って・・・」

 

ルビィ「少ないのかも・・・」

 

千歌「・・・・・」

 

月「曜ちゃん達の番だよ?特別に少しだけ時間貰えたから。頑張って!」

 

千歌「うん。浦の星の皆の為に。」

 

梨子「そうね。」

 

曜「大丈夫。出来るよ!」

 

不安になった1年生が元気を取り戻した。

 

千歌「0から1へ。1からその先へ!Aqours・・・」

 

Aqours「サンシャイーン!」

 

 

 

 

ステージに立った。

 

司会者『それでは、この春から統合になる浦の星スクールアイドル部・Aqoursのライブを行いたいと思います。』

 

拍手が聞こえたが、さっきより少なかった。

 

千歌(始まりだ!)

 

梨子(これが私達の!)

 

曜(新しいAqoursの第一歩!)

 

ルビィ(この6人で踏み出す!)

 

花丸(6人で!)

 

善子(6人・・・)

 

後ろを見ても、果南達の姿は無い。

 

千歌「・・・・・っ!」

 

迷いを振り切って前を向く。それと同時に、髪留めのクローバーが取れてしまった。

 

 

 

 

 

 

ライブの後。

 

Aqours「はぁ・・・・・・」

 

惜しくも失敗してしまった。

 

ルビィ「失敗しちゃったね・・・」

 

梨子「まさか、あんな初歩的なミスをするなんて・・・」

 

曜「気が緩んでたって訳じゃないけど・・・」

 

花丸「何か、落ち着かないずら・・・6人だと・・・」

 

ルビィ「お姉ちゃん・・・・・」

 

千歌「あっ・・・・・・」

 

 

 

そこに、むつ達3人が千歌達を見付けた。

 

むつ「あ!居た!千歌ーーーー!!」

 

 

 

千歌「あ・・・むっちゃん!どうだった?」

 

むつ「うん・・・やっぱり、今のまましばらく分校の形にしたいって・・・」

 

千歌「だよね・・・」

 

梨子「ごめんなさい、私達がちゃんとやっていれば・・・」

 

いつき「ううん。千歌達が悪いんじゃない。」

 

よしみ「寧ろ悪いのは私達。廃校の時も今回も、全部千歌達に頼りっ切りで・・・」

 

いつき「実際、千歌達以上の誇れるような部活して来た所も無いし・・・」

 

曜「それは、人数が少なくて皆兼部してたからだよ。水泳部だってそうだし。」

 

千歌「でも・・・だからこそ、私達がちゃんとやらなきゃいけなかったんだよね・・・」

 

むつ「・・・・っ!」

 

今川焼を買って来た。

 

むつ「はい!」

 

それを千歌達にあげた。

 

千歌「ありがとう・・・」

 

むつ「浦の星の皆、分かってるから!」

 

よしみ「古い校舎も悪くないって!」

 

いつき「寧ろ私達っぽくて良いかな〜なんて。」

 

むつ「本当本当!私達らしいよね〜!」

 

この場を和ませようとするけど、千歌達の気持ちは変わらなかった。

 

 

 

 

 

 

十千万。

 

美渡「いっただきー!」

 

今川焼を1個食べる。

 

志満「こら、はしたない。」

 

しいたけ「ワン!」

 

子しいたけ「ワンワン!」

 

 

 

 

千歌「6人かぁ・・・はぁ・・・」

 

向かい側の桜内家の部屋から梨子が出て来た。

 

梨子「何か、久し振りだね。こうやって話すの。」

 

千歌「・・・・・」

 

梨子「まだ気にしてるの?」

 

千歌「そう言う訳じゃないけど・・・」

 

梨子「スクールアイドル部って、他の部活に比べて誤解され易いと思うの。ステージ上では何時も笑顔だから、真剣さが足りないように見えるし。楽しそうにしてるから、遊んでるようにしか見えないし。」

 

プレリュー「クゥン。」

 

千歌「そうかも・・・」

 

梨子「でも実際は、歌いながらダンスして、辛そうだったり不安そうに見えたら、見ている人も楽しめない。絶対そう言う所は見せないようにしないといけないし。諦めずに伝えて行くしか無いと思う。浦の星の生徒だって、真剣に頑張って来たんだって。」

 

プレリューが梨子を舐める。

 

梨子「スクールアイドルだって、新しい学校の部活に負けないくらい真面目に努力してるんだって。」

 

千歌「・・・それは、分かってるんだけど・・・」

 

 

 

 

近くの浜辺。

 

千歌「6人で続けるって、どう言う事なのかなって・・・鞠莉ちゃん達に6人で続けてって言われた時は、その通りだな〜って。よーしって、気合入ってたんだけど、6人になったら何か急に不安になった・・・きっと、あのステージに立った瞬間、気付いたんだ・・・あぁ・・・もう鞠莉ちゃんも果南ちゃんもダイヤちゃんも、それに私達を顧問してくれた漣さんや千幸さんも居ないんだって・・・新しいAqoursって何だろう・・・3人が居ないAqoursって・・・」

 

梨子「どうする?これから。このままだと浦の星が、スクールアイドルが誤解された事になっちゃうかも。」

 

千歌「でも・・・」

 

梨子「失敗は、自分達で取り戻すしか無いんじゃない?」

 

走り出して、千歌の前に止まる。

 

千歌「え?」

 

梨子「まだ間に合うと思う!」

 

千歌「間に合うかな・・・?」

 

梨子「うん!今度こそちゃんと出来るって事を、反対してる人にも見て貰う!」

 

千歌「ライブ?」

 

梨子「私達の答えは、前に進みながらじゃないと見付からないと思う。不安でも、やろうよ!ラブライブ!」

 

千歌「・・・くすっ。何か梨子ちゃんっぽくない!」

 

梨子「1年も一緒に居たんだから、誰かさんの色の染まっちゃったのかな〜?」

 

千歌「誰の?」

 

梨子「うっ!」

 

気付いてない千歌の鼻を掴む。

 

千歌「ふぁっ!」

 

梨子「あはは!千歌ちゃんっぽいね!・・・私達、きっとまだまだなのかなって思う。」

 

千歌「優勝したんだよ?」

 

梨子「でも、まだまだダメダメよ?」

 

千歌「そっか!ダメダメか!」

 

何故かスペシウム光線とエメリウム光線のポーズを取った。

 

千歌・梨子「あはははははは!」

 

梨子「嬉しそうね!」

 

千歌「梨子ちゃんこそ!」

 

梨子「うん!何かそっちの方が、私達らしいかも!」

 

千歌「まだまだってやらなきゃいけない事が沢山あるって事だもんね!」

 

梨子「走ろっか!」

 

千歌「うん!」

 

2人は家へ向かって走り出す。

 

『END』




次回「捜索依頼」


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劇場版3「捜索依頼」

翌日、Aqoursは島郷海水浴場で走る。

 

花丸「眩しいずらぁ・・・」

 

曜「後もう1往復行くよー!」

 

5人「えーーーー!?」

 

 

 

 

次は柔軟体操。

 

Aqours「1、2、3、4!2、2、3、4!」

 

善子「それで、練習場所はどうなったの?」

 

千歌「色々探したんだけど、見付からなくて・・・」

 

梨子「しばらくは、ここでやるしかないわ・・・」

 

善子「ここ!?」

 

曜「何か、最初の頃に戻ったみたいだね。」

 

ルビィ「最初?」

 

花丸「ずら?」

 

曜「練習場所も決まってなくて、部室もなくて、グループの名前どうしよう!」

 

千歌「なんて、曜ちゃんと梨子ちゃんと話してた頃、ここで練習してたんだよ?」

 

梨子「そして出会ったのよね?Aqoursと。」

 

千歌「うん!」

 

???「お久し振りでーーす!」

 

ルビィ「え?うわああああ!!」

 

花丸「ずらーーー!?」

 

バランス崩して倒れた。

 

 

 

 

 

 

なんとSaint Snowの2人が来ていた。

 

 

 

 

 

 

ルビィ「あ!理亞ちゃん!」

 

花丸「Saint Snowさんずらー!」

 

曜「どうして2人が?」

 

千歌「メールしたら、『東京に来てる』って言うから、ちょっと練習見て貰おうかなって思って。」

 

理亞「全く、折角の姉様の卒業旅行中だったのに・・・何時も何時も呼び出さないで!」

 

千歌「ごめんね〜。」

 

聖良「平気ですよ。理亞も凄く行きたがってましたし。」

 

理亞「姉様!」

 

Aqours「へぇ〜。」

 

理亞「うっ!」

 

Aqours「サッ。」

 

梨子「じゃあ早速ですけど、見て貰えますか?今の私達のパフォーマンスを!」

 

聖良「はい!」

 

???「おいおい、俺達無しで始める気か?」

 

Aqours・Saint Snow「え?」

 

後ろに振り向くと、そこには・・・

 

 

 

 

 

 

EXTRAの2人が立っていた。

 

 

 

 

 

 

千歌「漣さん!!」

 

曜「千幸さん!!」

 

2人が下りて千歌達に歩み寄る。

 

漣「ようお前ら!」

 

千幸「また会ったな。」

 

梨子「どうしてここに?お2人も旅行ですか?」

 

漣「いや、何か呼び出しを受けたな〜ってここに来たんだ。」

 

曜「千歌ちゃんが呼び出したの?」

 

千歌「ううん。私じゃないよ?」

 

漣「まあその話は後にして、お前達がパフォーマンスをやるのなら、顧問である俺達が必要だろ?」

 

千幸「厳しく審査するからな?」

 

千歌「うん!」

 

 

 

 

パフォーマンスが終わった後。

 

聖良「・・・成る程。」

 

漣「・・・そうか。」

 

千歌「どうですか・・・?」

 

聖良「ハッキリ言いますよ?その為に私達を呼んだんでしょうし。」

 

6人に緊張が走る。

 

聖良「そうですね、ラブライブ優勝の時のパフォーマンスを100とすると・・・今の皆様は・・・30・・・いや、20くらい言っていいと思います!」

 

善子「そんなに!?」

 

ルビィ「半分の・・・半分って事!?」

 

千歌「漣さん達は、どうだったの・・・?」

 

漣「俺もハッキリ言うぞ。」

 

千幸「お前達の点数は・・・」

 

 

 

 

 

 

EXTRA「せいぜい10点だな。」

 

 

 

 

 

 

梨子「そんなに・・・!?」

 

漣「優勝の時に比べたら、かなり劣化している。」

 

聖良「それだけ3年生の存在は大きかった。」

 

千幸「だな。果南のリズム感とダンス、鞠莉の歌唱力、ダイヤの華やかさと存在感。」

 

聖良「それが、Aqoursの持つ明るさと元気さ。そのものでしたから。」

 

千幸「今のお前達には、その3人から受け継いだ五感が無い。」

 

聖良「その五感が無くなって、不安で心が乱れてる気がします。」

 

理亞「何か、ふわふわして定まってないって感じ。」

 

善子「くっ・・・!」

 

梨子「見事に言い当てられてしまったね・・・」

 

ルビィ「でも・・・どうしたら・・・」

 

理亞「っ!!!そんなの!!!人に聞いたって分かる訳ないじゃない!!」

 

痺れを切らせた理亞が激怒した。

 

理亞「全部・・・自分でやらなきゃ!!!!」

 

ルビィ「理亞ちゃん・・・」

 

理亞「姉様達はもう・・・居ないんだ!!!」

 

泣き出して走り去った。

 

漣「理亞・・・」

 

聖良「すみません・・・」

 

ルビィ「理亞ちゃん、新しいスクールアイドル始めたんですか・・・?」

 

聖良「そのつもりはあるみたいですけど・・・中々・・・」

 

千幸「何かトラブルでもあったのか?」

 

聖良「新しく一緒に始めようって何人かは集まったみたいなんですが・・・あんまり上手く行ってないようで・・・」

 

善子「あの性格だもんね・・・」

 

花丸「人の事言えるずらか?」

 

善子「うっさいわい!!」

 

漣「まぁ、人一倍ラブライブに熱心なのは凄く分かる。けど、その先の事だけを考え続けてると、周りがどうも自分に付いて行けない。彼奴には、もっと周りを見て欲しいな。」

 

聖良「えぇ・・・」

 

 

 

 

走り続けた理亞が、立ち止まる。その後ろからルビィが走って来た。理亞はルビィを見て、また歩き出す。

 

ルビィ「あ・・・ごめんね!!」

 

理亞「っ!・・・」

 

ルビィ「理亞ちゃんは、1人で頑張ってるのに・・・」

 

理亞「ラブライブは・・・遊びじゃない・・・!」

 

ルビィ「あ・・・」

 

 

 

 

近くに月と、EXTRAのマネージャーの江崎由佳が様子を見に来た。

 

月「ん?」

 

江崎「何?」

 

 

 

理亞・ルビィ「ん?」

 

何処からか響くヘリコプターのローター音。海の向こうからやって来たのは、1機のヘリコプターだ。

 

千歌「な・・・何・・・?」

 

漣「何だあのヘリ?」

 

曜「これ・・・前に確か似たような・・・」

 

ヘリコプターの風力が漣達に。

 

千歌達「きゃあああああああ!!」

 

漣・千幸「おわあああああ!!」

 

月「うわっ!!」

 

江崎「おっと!!」

 

そしてヘリコプターが漣達の前に浮遊した。

 

千歌「ま・・・ま・・・ま・・・!?」

 

Aqours「鞠莉ちゃんだ!!!」

 

漣「鞠莉!?」

 

千幸「彼奴か!!」

 

ドアを開けた人物は・・・

 

 

 

 

 

 

サングラスの金髪の女性だった。

 

 

 

 

 

 

花丸「ずら!?」

 

曜「鞠莉ちゃん・・・?」

 

梨子「じゃない・・・!?」

 

漣「鞠莉の・・・ドッペルゲンガー・・・!?」

 

女性「マイガールが何時もお世話になっておりマース!オハラマリの母、Mari`s Motherデース!!」

 

なんと、鞠莉の母親だった。

 

千歌「へ・・・?」

 

漣「おわっ!?」

 

月の帽子が顔に当たった。

 

 

 

 

 

 

ホテル。

 

Aqours「連絡が取れないーー!?」

 

音楽ホールでピアノを弾きながら漣達にそう話した。

 

漣「ってか何故ピアノを弾きながら・・・?」

 

千幸「凄えピアノ技・・・真姫に匹敵する実力者と言う所か?」

 

後ろでは、聖良が月と江崎に一礼し、月が敬礼して、江崎が一礼した。

 

鞠莉の母「そうなのデース!」

 

漣「あ、演奏終わった。」

 

鞠莉の母「っと、その前に。皆さんの事はマリーからよく聞かされてマシタ。学校の事、本当にアリガトウゴザイマース。」

 

花丸「ルビィちゃんも?」

 

ルビィ「ルビィは、折角の卒業旅行だし、連絡しないようにしてたから。」

 

千幸「え?3人は今卒業旅行してんの?」

 

ルビィ「はい。」

 

千幸「そっか。ってか前にそんな事言ってたな。あはは。」

 

漣「お前忘れてんじゃねえよ。」

 

鞠莉の母「あのハグーとデスワと3人!一切連絡取れなくなってしまったのデース!」

 

曜「ハグーとデスワって?」

 

漣「果南とダイヤ。それ以外無いな。」

 

鞠莉の母「アナタ達なら、きっとマリー達を見付けられるハズーーーー!!!」

 

”チャリン”

 

千歌「え?」

 

漣「チャリン?」

 

千幸「上から?」

 

上を見ると、大量の金貨が降って来た。

 

Aqours「うわああああああ!?」

 

EXTRA「どわああああああ!?」

 

大量の金貨が山積みになった。

 

梨子「まさか・・・3人を見付けたらこのお金を!?」

 

千幸「報酬代!?幾ら何でも受け取れねえよ!!」

 

漣「いやこれ、チョコだ。」

 

千幸「はい!?」

 

この金貨は全てチョコだった。

 

花丸「あーーん。」

 

漣「花丸が食ってる。」

 

鞠莉の母「ハイ!これを出すと言う意味のパフォーマンスデース!」

 

Aqours「コケー!」

 

EXTRA「ズコー!」

 

鞠莉の母「しかし、本当に見付けれたなら、それ相応のお礼は致しマスノデ、ゼヒー。」

 

金一封が入った御礼の封筒。

 

漣・千幸「き・・・金一封・・・」

 

善子「フッ。任せて?この堕天使ヨハネのヨハネ愛にかかれば、3人を見付ける事など造作も無い事!!」

 

花丸「お金に目が眩んだずらか?」

 

善子「うっ!」

 

漣「金の亡者め。」

 

善子「何言ってんのよ!次のライブの資金に決まってるでしょ!!」

 

千幸「どうだかね〜?」

 

ルビィ「ああーーー!!ライブ!!そうだよ!ルビィ達ライブがあるんだよーーー!!」

 

曜「でも行方不明なんだよね?心配は心配かも。」

 

梨子「どうする?」

 

千歌「う〜ん・・・・・」

 

 

 

 

聖良「行って来た方が良いと思います。」

 

 

 

 

千幸「聖良?」

 

聖良「先程皆さんの練習を見て思ったんです。理由はどうあれ、一度卒業する3人と話をした方が良いって。」

 

千歌「でも・・・・」

 

聖良「自分達で新しい一歩を踏み出す為に、今まできちんと振り返る事は、悪い事ではないと思いますよ?」

 

千歌「・・・・・」

 

梨子「千歌ちゃん!聖良さんの言う通りだと思う。」

 

曜「ライブの練習は何処だって出来るし、これまでだってやって来れたじゃん!」

 

ルビィ「大丈夫!出来るよ!」

 

漣「どうする千歌?」

 

千幸「行くか?行かないか?」

 

千歌「・・・うん!分かった!行こっか!!」

 

鞠莉の母「Oh!!berry berry thank youデース!!」

 

嬉しくなって千歌を抱き締めた。

 

漣「そう言えば、STAR RINGのポストにこれが届いたんだけど。」

 

千幸「これってお袋さん、差出人がアンタだったとはな。」

 

鞠莉の母「そうデース!顧問でidleのアナタ達ならすぐ見付けてくれると思いマシテ!」

 

漣「俺達を超能力者みたいに言うな!」

 

千幸「それが出来たら苦労しねえわ!」

 

曜「じゃあ、2人がここに来た理由って?」

 

漣「この手紙が発端だ。ったく、こちとら仕事に備えるのに忙しいってのによ。」

 

千幸「でも今は俺達大いに遊んでるじゃねえか。」

 

千歌「それで、鞠莉ちゃん達3人は何処に卒業旅行へ行ったんですか?」

 

善子「北の試練の地?南の秘境?」

 

ルビィ「それが・・・」

 

花丸「それが?」

 

鞠莉の母「3人が旅しているのは、私達オハラ家が暮らしてた先祖の地。」

 

曜「それって・・・」

 

千歌「もしかして・・・」

 

突然電気が消え、スポットライトが照らされた。

 

鞠莉の母「ココデーーース!!!!」

 

卒業旅行の場所は、伊太利亜だった。

 

Aqours「ギョエエエーーーーー!!!」

 

EXTRA「イタリアーーーーーーー!?」

 

善子「ヨハネーーーーアーーイ!!!」

 

『END』




次回「逃走迷走メビウスループ」


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劇場版4「逃走迷走メビウスループ」

EXTRAとAqoursは、イタリアへ降り立った。

 

善子「ヨハネ、彼の地に・・・・・堕天!!!」

 

曜「ん〜〜〜・・・着いた!!」

 

花丸「ピスタチオバニラずらーー!!」

 

善子「早っ!!」

 

花丸「チョコもあるずらー!」

 

ルビィ「善子ちゃんも食べる?」

 

善子「当たりま・・・でもこのパターンで前に酷い目に遭った記憶が・・・でも食べる!!」

 

現在居る場所は、ヴェネツィア・サンタ・ルチーア駅。

 

EXTRA「イタリアキターーーーー!!!」

 

漣「まさか4年前のアメリカに続いて、今度はイタリアとはな!」

 

千幸「纏めてタイマン張らせて貰うぜ!!」

 

江崎「タイマン張ってどうするのよ?」

 

月「ははは。」

 

梨子「それで連絡は?」

 

ルビィ「お姉ちゃんからは何も・・・」

 

千歌「果南ちゃんと鞠莉ちゃんからも無いまま・・・最初にこっちに来るよって送った時に届いた。これだけ。」

 

スマホのLINEでメールを送ったら、ある場所の写真が返信された。

 

曜「この写真の場所に取り敢えず行くしかないよね。」

 

漣「S.S. アポストリ川!」

 

月「ここすぐ近くだよ!」

 

千歌「え?分かるの?」

 

曜「うん。月ちゃん、小さい頃イタリアに住んでたから。詳しいんだよ!」

 

月「ガイド役だね!分からない事があったら何でも訊いてよ!さぁ、レッツヨーソロー!」

 

曜「こらーー!!それ私の台詞ーーー!!」

 

 

 

 

S.S. アポストリ川へ向かう最中。

 

漣「これが、お前達の新しい学校・・・?」

 

曜「そうなの。しかも分校だって・・・」

 

千幸「分校とか・・・でも何で?」

 

千歌「実は・・・」

 

訳を話した。

 

漣「静真高等学校・・・ん〜、彼処は部活が盛んな名校だからなぁ。」

 

千歌「何か知ってるの?」

 

千幸「彼処は部活が多くて、運動部ではかなりの強者が入部してる。さっきお前達が言ったように、部活に支障が出たら全国大会に出られなくなるって事を人一倍考えてる。俺達はそこを『部活の英才教育高校』と勝手に異名を付けてる。」

 

漣「それにあの学校、俺達の母校の柳瀬高校に一度も勝った事が無いんだ。」

 

曜「そうなの!?凄いよ!」

 

千幸「だから柳瀬高校を人一倍憎んでる。」

 

漣「まあ仕方無えよ。今後は下手な事をせずに堂々とすれば何れ希望が舞い降りて来るかもだぞ?」

 

千歌「そうだと良いけど・・・」

 

曜「ねえ、江崎さんって2人のマネージャーさんなの?」

 

江崎「えぇそうよ。私は江崎由佳。2人が何時もお世話になってます。」

 

漣「江崎さんは俺達の2代目のマネージャーだ。前のマネージャーは今作曲家として活躍してる。」

 

 

 

 

しばらく進み。

 

千歌「凄いね!何処へ行っても川がある!」

 

月「町中水路が張り巡らされてるからね!」

 

漣「だが車が通れないと言うんだ。」

 

梨子「へぇ〜、そうなんですね!」

 

月「漣さんも結構詳しいんですね。」

 

漣「まぁな。俺の友人に歴史と地理に檄詳しい奴が居てな。そいつに色々勉強させられたよ。」

 

ルビィ「何か・・・道に迷っちゃいそう・・・」

 

左から紫の光が。

 

ルビィ「ん?」

 

左を見ると、カーニバル用の仮面があった。

 

ルビィ「うゆゆゆ・・・・・」

 

月「ここだよ!」

 

ルビィ「ピギィーーーーーーー!!!!」

 

全速力で走り、花丸に抱き付いた。

 

ルビィ「花丸ちゃーーん!!!」

 

花丸「おーよしよし。」

 

千歌「本当だ!」

 

S.S. アポストリ川に着いた。

 

漣「生で見ると、雰囲気違うな〜!」

 

梨子「確かにここね。」

 

”ジリリリリリ”

 

千幸「ん?電話?」

 

遠くにある公衆電話から電話音が。

 

曜「電話、鳴ってるね?」

 

千幸「よっ!」

 

月「っ!」

 

2人が走り出す。

 

曜「あ!」

 

漣「おい?」

 

 

 

 

カンポ S.S. アポストリの公衆電話の受話器を取った月。

 

月「・・・・・・」

 

千歌「月ちゃん?」

 

受話器を置いた。

 

月「ボヴォロ・・・」

 

ルビィ「え?」

 

漣「コンタリーニか?」

 

月「うん。コンタリーニ デル ボヴォロだって!」

 

 

 

 

コンタリーニ デル ボヴォロに向かう。

 

善子「ったく、どう考えても怪しいじゃない!はっ!もしかして元老院に・・・?」

 

花丸「いいから行くずらー。」

 

千幸「旅気分で面白いなー。」

 

千歌「こっち?」

 

月「多分・・・」

 

漣「いや合ってるぞ。」

 

狭い道を出た。

 

千歌「わっ!何コレーーーーー!!!!」

 

コンタリーニ デル ボヴォロに到着した。

 

漣「コンタリーニ デル ボヴォロに着いた!!」

 

江崎「実際見ると雰囲気が違うわねー!」

 

曜「凄ーい!」

 

梨子「中世時代にタイムスリップしたみたいー!」

 

月「この建物の上に居るはずなんだけど・・・」

 

するとボヴォロの最上階から果南達が手を振った。

 

ルビィ「あ!お姉ちゃん!」

 

千歌「鞠莉ちゃん!果南ちゃん!」

 

最上階へ走る。

 

千幸「おい待てよ!」

 

月「良かった!」

 

漣「っと待てよ。」

 

後ろにある張り紙を取って最上階へ走る。

 

 

 

 

ボヴォロ最上階。

 

ルビィ「はぁ・・・はぁ・・・お姉ちゃん!!」

 

3人がそこに立っていた。

 

漣「お前達!」

 

ルビィ「お姉ちゃーーーーん!!!」

 

涙を流してダイヤに抱き付いた。

 

ダイヤ「よくここまで来れましたね。こんな遠くまで。」

 

ルビィ「だって・・・だって・・・」

 

千歌「良かった・・・3人一緒だったんだね・・・」

 

鞠莉「OF COURSE!ずっと一緒だよー!」

 

千幸「流石幼馴染み3人組だな。」

 

ルビィ「どうして行方不明に!?」

 

果南・ダイヤ・鞠莉「行方・・・不明?」

 

鞠莉「やっぱり!そう言う事になってるのね!!」

 

千幸「え?何?どゆ事?」

 

果南「鞠莉のお母さんは、千歌達に何て言ってたの?」

 

梨子「特には・・・」

 

千歌「ただ、行方不明になって心配だからって。」

 

漣「それで、鞠莉のお袋さんからこの手紙がSTAR RINGに送られて来たって。」

 

 

 

 

花丸「はぁ・・・はぁ・・・」

 

江崎「花丸ちゃん、大丈夫?」

 

 

 

 

ダイヤ「っで、そちらの方は?」

 

月「初めまして!渡辺月と言います!曜ちゃんのいとこです!よーろしくー!」

 

鞠莉「OH!Berry Pretty!」

 

梨子「流石。」

 

千歌「曜ちゃんのいとこ。」

 

曜「ん?」

 

花丸「はぁ・・・はぁ・・・この階段・・・目が回るずら・・・」

 

座り込んで倒れた。

 

ルビィ「花丸ちゃん!」

 

善子「ご苦労!」

 

江崎「ゆっくり休んでてね?」

 

花丸「ずらぁ・・・」

 

漣「そうだ!紹介しよう。俺達EXTRAのマネージャーの江崎由佳さんだ。3人は初対面だったな。」

 

江崎「初めまして。江崎由佳です。」

 

鞠莉「OH!Nice to meet you!」

 

果南「でも千歌達や漣君と千幸君が何も知らされてないって事は・・・」

 

ダイヤ「ダシに使われたって事ですわね・・・」

 

千歌「ダシ?」

 

千幸「どゆ事だ?」

 

鞠莉「チカッち達が来るって分かれば、私達が必ずコンタクトを取る。」

 

果南「それで誘き出して・・・」

 

ダイヤ「捕まえようって事ですわ!!!」

 

懐から指名手配の張り紙を見せた。

 

千歌「えーーー!?」

 

漣「それと同じ指名手配書がさっき彼処に貼ってあったな。持って来たけど。」

 

同じ指名手配書を見せた。

 

千幸「2枚目?って事はもしかして・・・町中に貼られてるって事!?」

 

梨子「ええ!?じゃあ行方不明って嘘だったんですか!?」

 

江崎「無断で貼るって・・・それって迷惑行為なんじゃ・・・?」

 

千幸「鞠莉のお袋さん・・・結構大胆だな・・・」

 

イタリア人A「ーーーーーー。」

 

イタリア人B「ーーーーーー。」

 

そこにイタリア人達が来た。

 

鞠莉「ここでのロングステイは無理デスネ・・・!」

 

曜・月「くんくん。」

 

千歌・梨子「え!?」

 

曜・月「くんくん!」

 

漣・千幸「え!?」

 

鞠莉「飛べ!!!」

 

制服を投げ出した。

 

曜・月「制服ーーーーーー!!!!」

 

千歌達「ダメーーーーー!!!!!」

 

花丸「ダメずら・・・」

 

落ちそうになった曜と月を見事に掴まえた。

 

曜・月「・・・・あ!」

 

梨子「流石・・・」

 

千歌「曜ちゃんのいとこ・・・」

 

漣「いとこ同士制服好きって・・・一体誰の遺伝子を受け継いでんだ・・・!?」

 

千幸「あ!!おい!!俺達を置いてく気か!!!」

 

 

 

 

ダイヤ「ごめんなさーーーい!!!」

 

鞠莉「詳しい話はNothingデーース!!」

 

3人は漣達を囮にして逃げた。

 

江崎「一体どうしたのかしら?何か理由でもあるのかしら?」

 

花丸「もしかして・・・鞠莉ちゃん達はお母さんから逃げるずら・・・?」

 

ルビィ「お姉ちゃん・・・」

 

千歌「すぐに追っ掛けよう!!」

 

梨子「無理よ!何処に向かったか分からないし!」

 

曜「ん?」

 

さっき鞠莉が投げた制服の中に何かが入ってる。

 

曜「ん?」

 

入ってたのは、1枚のカード。

 

曜「これは・・・?」

 

漣「カードか?」

 

曜「漣さん、これって・・・」

 

漣「えっと?ヨハネが守護する地を見下ろす時、妖精の導きが行く先を示すであろう!」

 

善子「・・・ヨハネ?」

 

自分を指差す。

 

月「違うよ!ヨハネが守護聖人の地って事だと思う。」

 

善子「そ・・・そんな場所が・・・」

 

梨子「ん?」

 

月「あるよ?守護聖人ジョバンニ!ヨハネの地!」

 

 

 

 

その頃3人は。

 

鞠莉「そこで落ち合うよ!」

 

ダイヤ「本気でこのまま逃げるつもりですの?」

 

果南「嫌なの?」

 

ダイヤ「嫌だとは言ってませんわ!」

 

果南「私は好きだよ!小さい頃鞠莉を連れ出して遊んだ時みたいで!」

 

ダイヤ「すっかりお嬢様がなくなっちゃいましたけどね!鞠莉さん!」

 

鞠莉「Let's Goーー!!」

 

果南「それも悪くない!!」

 

 

 

 

 

 

「逃走迷走メビウスループ」

 

ダイヤ「あっち行こうか?(Oh no!)♪」

 

果南「こっち行こうか?(oh no!)♪」

 

鞠莉「どっち行こうか?分かんないならない!(わー!)♪」

 

3年生「ずっと自由に生きてたいって oh yeah 気がついたら急いで 逃げちゃおうか そう逃げちゃえ 邪魔しないでよ バイバイ!♪」

 

ダイヤ「走りながら 考えたって 汗と焦りで ああ もう暑いよ♪」

 

果南「声をだしちゃ 見つかりそうだ 口の形で伝えるよ♪」

 

鞠莉「登れ 降りて登れ(迷路みたいな) 渡れ 曲がれ渡れ (oh no 危険だ) 走りすぎて苦しいのに なぜか♪」

 

ダイヤ・果南「みんな♪」

 

鞠莉「笑い♪」

 

ダイヤ・果南「出して♪」

 

3年生「止まらないの♪」

 

ダイヤ「だ」

 

果南「か」

 

鞠莉「ら」

 

3年生「追いかけられてるはずが 追いかけてるのかもホントは くるくるっと くるくるっと サークル描いて 捕まりたくないけれど 捕まえてみたいねって♪」

 

ダイヤ「面白く♪」

 

鞠莉「なってきたよ run away forever♪」

 

3年生「ずっと自由に生きてたいって Oh yeah 気がついたんだ 急いで逃げちゃおうか? そう逃げちゃえ! 邪魔しないでよ Bye-bye♪」

 

 

 

 

 

 

夜。小原家の別荘。

 

鞠莉「到着〜・・・」

 

ダイヤ「凄い所ですわね。此方も小原家の別荘なのですか?」

 

果南「これだから金持ちは。」

 

鞠莉「デース!っと言いたい所なのですが、実は此方の知り合いにちょっとだけ貸して貰ったの。多分近くにある本来の小原家の別荘で・・・今頃・・・テヘペロ☆」

 

 

 

 

予想は的中した。鞠莉の母が本来の別荘に来たが、誰も居なかった。

 

鞠莉の母「あーのー子ーたーちー!!!!!」

 

 

 

 

鞠莉「って事になってると思う。」

 

ダイヤ「わざと千歌さん達に会い、居場所を教えてから撒いた訳ですわね?」

 

鞠莉「YES!そしたら向こうは逃げられたと勘違いして、別の町にある小原家の別荘を探し始める。」

 

果南「時間が稼げる訳ね?」

 

ダイヤ「千歌さん達はどうするんですの?」

 

鞠莉「ん〜、多分メッセージをちゃんと理解してくれれば気付いてくれると思うんだけど〜。」

 

果南「でも鞠莉のお母さんに言われたからって、本当に来るとはね〜。」

 

鞠莉「私達の事なんて放っておいて、新しいAqoursを始めなさいって言ったのに・・・」

 

ダイヤ「恐らく言われたからではありませんわ。・・・多分、何か話したい事があるのだと思います。」

 

『END』




次回「Hop? Stop? Nonstop!」


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劇場版5「Hop? Stop? Nonstop!」

フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅。

 

千歌「ふぅ・・・フィレンツェ到着・・・」

 

漣「結構長旅だったなぁ。」

 

曜「どうする?」

 

花丸「兎に角何か食べるずら〜!」

 

全員「賛成〜!」

 

 

 

 

フィレンツェ中央市場。

 

花丸「あーーーーーーーーーーーーん。」

 

漣「美味いなこのピザ!」

 

千幸「流石フィレンツェ中央市場だな!」

 

千歌「メッセージを見てここまで来たと言うものの・・・」

 

曜「鞠莉ちゃん達何処に居るのかな?」

 

梨子「また待っていれば、向こうから接触して・・・来るのかしら?」

 

曜「携帯は?」

 

ルビィ「何も・・・多分携帯だと、鞠莉ちゃんのお母さんに分かるようになっちゃうかも・・・」

 

千歌「そっか・・・」

 

漣「・・・でもよ、鞠莉のお袋さんが鞠莉を探してるのに、鞠莉達はお袋さんから逃げてる。それって可笑しくね?」

 

曜「あ、確かにそう考えると・・・」

 

千幸「直接本人に訊くしかないな。」

 

江崎「まずは見付けてからじゃないとね。」

 

月「はいお待たせー!」

 

Tボーンステーキを差し出した。

 

千歌「うわっ!何これ!」

 

梨子「デカ!」

 

漣「おお!ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ!」

 

月「そう!ここの名物だよ!」

 

花丸「頂くずらー!善子ちゃんも!・・・あれ?善子ちゃん?」

 

善子の姿が何処にも無い。

 

漣「おーい善子ー!何処に居るー!返事が無い・・・ヨハネー!!・・・ありゃ?」

 

千歌「消えた?」

 

梨子「あの堕天使・・・今度は自分が行方不明になってどうすんのよ!!」

 

月「心当たりは?」

 

曜「あるとすれば・・・」

 

ルビィ「ヨハネ・・・善子ちゃん!ヨハネってずっと呟いてた!!」

 

 

 

 

 

 

すぐに善子を探しに行く。

 

梨子「ったく、何時も何時も!」

 

ルビィ「あははは・・・」

 

漣「見えた!」

 

サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂に着いた。

 

千歌「うわああ!デッカーーーー!!!」

 

曜「何これ!凄ーい!」

 

月「ドゥオーモ!」

 

花丸「ドゥオモー?」

 

漣「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂だ!」

 

月「この町で一番有名な建物だよ?」

 

千幸「因みにドゥオーモは、イタリアでの街を代表する教会堂と言う意味だ。」

 

梨子「凄いわねー!こんな大きいものが町にあるなんて!」

 

江崎「そんな事より、善子ちゃんは?」

 

梨子「そうでした!あの堕天使は!?」

 

周囲を見るが。

 

ルビィ「居ないね・・・」

 

???「探し人ですか?」

 

漣「ん?え!?」

 

千幸「ほえ!?」

 

江崎「へ!?」

 

月「え!?」

 

千歌「はい、そうなんです。」

 

ルビィ「ルビィ達と同じ年頃で。」

 

曜「身長も同じぐらいで。」

 

梨子「何時も騒がしくて。」

 

花丸「自称”堕天使”の痛い子ずら。」

 

 

 

 

善子「成る程。それはとても崇高なお方。」

 

 

 

 

探し人が目の前に居た。

 

5人「どわあああ!?」

 

漣「お前何やってんの?」

 

ルビィ「善子ちゃん!」

 

善子「善子ではありません。ヨハネです!」

 

梨子「本当に心配したんだから・・・っで、その格好は何?」

 

千幸「天使か?ってか捕まるぞ?」

 

善子「落ち着きなさい。凡人リリーとカズよ。」

 

梨子「物凄く落ち着いてる!ってかリリー禁止って言ったわよね!?」

 

千幸「凡人カズって何だ!」

 

善子「私は今、堕天使ヨハネではありません!」

 

漣「じゃあ何者なんだお前は?」

 

善子「守護聖人ヨハネからこの地で・・・天使の聖を授かったのです!」

 

スマホで撮った大聖堂内との2ショットを見せる。

 

4人「お、おう・・・」

 

月「色んな子が居るんだね〜!Aqoursって!」

 

江崎「えぇ、凄く個性あるわね。」

 

漣「はぁ・・・」

 

千幸「どんどん痛くなって行くな・・・」

 

梨子「はぁ・・・心配して損した・・・」

 

善子「さぁ皆さん、この天使ヨハネの導きによって、あの天上界へ目指しましょう!」

 

大聖堂の天辺。

 

千歌「天上界?」

 

漣「クォーポだな。ドゥオーモの天蓋だ。」

 

善子「丁度最後のお導きが空いておりました。」

 

チケットを出した。

 

善子「はい!お1人15ユーロ!お納め下さい!」

 

梨子「お金取るの!?」

 

千歌「それただのチケットじゃん・・・」

 

花丸「全然天使じゃないずら・・・」

 

漣「お前ぼったくりしてんじゃねえよ。」

 

千幸「ただの堕天使だな。」

 

善子「キラン!」

 

 

 

 

クォーポに登った。

 

曜「おぉ〜!赤い屋根ばっかり〜!」

 

漣「ひょえ〜!良い絶景〜!」

 

江崎「夕焼けのお陰で、より綺麗に見えるわね〜!」

 

梨子「日本だとあまり見ないわよね〜!こんなに統一された街並みって!」

 

月「うん!何百年も前からずっと同じなんだよ!」

 

千幸「流石イタリアだな!」

 

花丸「ここの階段・・・急過ぎるずらぁ・・・」

 

ルビィ「昔の建物だから、エレベーターとかないもんね。」

 

善子「満ちている。ヨハネの精霊達が囁く、祝福と宿縁の空気が!」

 

ルビィ「ん?」

 

遠くから照らされてる光が見えた。

 

善子「ん?あれは・・・妖精の瞬き!?」

 

漣「んな訳あるか!」

 

千歌「ん?何?」

 

曜「合図、してるみたいだけど・・・」

 

千幸「何だあの光?」

 

月「そう言えば!妖精に導きって!」

 

漣「あ!そう言う事か!!」

 

ルビィ「あの光は・・・お姉ちゃん!!」

 

 

 

 

 

 

夜。別荘に到着した。

 

梨子「本当にここ?」

 

ルビィ「うん。」

 

千歌「こんばんはーーー!!」

 

漣「ん?返事が無えな。すぅーーーーー・・・・」

 

息を吸ってでかい声を出そうとしたが。

 

 

 

 

3年生「しぃーーーー。」

 

ダイヤ「いらっしゃーい!」

 

ベランダから3人が出て来た。

 

 

 

 

 

 

別荘に入った。

 

千歌達「うわあああああああ!!!」

 

漣・千幸「ヒョエーーーーー!!!」

 

江崎「綺麗な別荘ね〜!」

 

果南「今度は付けられなかった?」

 

曜「大丈夫!何度も道を変えたりしてここまでやって来たから!」

 

ルビィ「お姉ちゃん!」

 

ダイヤ「・・・・それにしても、本当にこんな所まで来るなんて。」

 

鞠莉「ママからは何か連絡はあったの?」

 

漣「いや、連絡一切無し。それより教えてくれるか?何故お袋さんから逃げてるのかを。」

 

鞠莉「うん、ちょっとね。」

 

千歌「ここまで来たんだよ?教えてよ!」

 

千幸「またあの時の二の舞になりたいのか?」

 

ダイヤ「確かに千歌さん達が可哀想ですわ。このまま隠しておくのは。」

 

鞠莉「でも・・・」

 

 

 

 

果南「実はね、鞠莉が結婚するの。」

 

 

 

 

衝撃の発言。

 

千歌「誰かと戦うの?」

 

果南「それ決闘。」

 

曜「綺麗好き?」

 

ダイヤ「潔癖ですわ。」

 

ルビィ「面白い話?」

 

果南「傑作ね。」

 

花丸「まるその話が気になるずら。」

 

ダイヤ「結末ですわ。」

 

梨子「ぐぬぬぬ・・・」

 

善子「結界かしら?」

 

千幸「事件現場にある?」

 

漣「被害者の血痕?」

 

千幸「時空戦士!スピルバン!」

 

江崎「結晶?」

 

果南「だから結婚だって。」

 

全員「えーーーーー!?」

 

曜「け・・・結婚!?」

 

花丸「何時の間に!?」

 

梨子「誰と誰と誰と誰と!?」

 

千幸「落ち着けお前ら!話が進まねえだろ!」

 

鞠莉「ウェイト!しないよ。」

 

曜・花丸・梨子「え?」

 

漣「果南の嘘か。」

 

鞠莉「果南!巫山戯ないで!」

 

果南「でも実際このままだったら、そうなっちゃうんでしょ?」

 

鞠莉「だからそうならないようにしてるんでしょ?」

 

千歌「もう分かんないよー!どう言う事!?」

 

漣「はっきり言ってくれ!」

 

ダイヤ「つまり、縁談の話があるって事ですわ。」

 

漣「縁談?いきなり結婚話か?」

 

ダイヤ「そうですわ。」

 

鞠莉「しかも相手は一度も会った事の無いような人!」

 

ルビィ「どうして!?」

 

果南「鞠莉の自由を奪いたいから。」

 

千歌達「っ!」

 

江崎「自由?どう言う事なの?」

 

ダイヤ「鞠莉さんのお母様は、昔から私達の事を良く思っていないのですわ。」

 

果南「それまで素直に言う事を聞いていた鞠莉が、私達と知り合ってからどんどん勝手に行動するようになって。」

 

ダイヤ「高校も勝手に浦の星に戻って、理事長にまで就任して、スクールアイドルに対しても良い印象は無かったのかも。」

 

千歌「だからって・・・」

 

曜「じゃあ、もしかして卒業旅行も・・・」

 

千幸「結婚から逃げ出す為って事か。」

 

鞠莉「そっ!ママに分かって貰えるように書き置きして来たの。私はもうあの時の私じゃないって。自由にさせてくれないんなら戻らないって。」

 

梨子「計画的犯行じゃない・・・」

 

果南「まさかここまで必死に追い掛けて来るとは思わなかったけど・・・」

 

千幸「結構執念深いんだな・・・」

 

漣「って、元はと言えば果南とダイヤが原因だったんじゃねえのか?そうすれば、お袋さんさんから逃げる作戦なんて無かったはずじゃ・・・」

 

果南「それは、そうだけど・・・」

 

善子「争い事は止めましょう。皆、心を穏やかに。」

 

花丸「何やってるずら〜?」

 

千幸「ベランダの柵の上に立ってると落ちるぞ〜?」

 

善子「それがこの・・・天使ヨハネの願・・・い!?」

 

足が滑った。

 

善子「いいいいいいいいい!?」

 

千幸「善子ーーーーー!!!!」

 

落ちる善子を追うように落ちた。

 

花丸「善子ちゃん!千幸さん!」

 

ルビィ「大丈夫!?」

 

 

 

 

だが、千幸が両足の爪先でベランダに引っ掛かっていた。

 

千幸「ヒュー・・・危機一髪・・・」

 

 

 

 

曜「良かった・・・ってか千幸さん凄いね・・・」

 

梨子「本当堕天使ね。」

 

善子「ぬっ!何を上手い事言ってんのよ!助けなさいよー!!」

 

千幸「おい善子暴れんな!落ちるぞ!」

 

花丸「やっと元に戻ったずら〜!」

 

千歌達「あははははは!」

 

漣「そのままジッとしてろ!今引き揚げる!」

 

 

 

 

善子の頭に付いてた羽が外へ飛んで行き、車道に落ちた。だが不幸にも、そこに偶然バイクに乗った鞠莉の母がそれを見付けた。

 

鞠莉の母「フッ。」

 

 

 

 

何も知らない彼らは。

 

善子「堕天使降臨!スチャーン!」

 

梨子「って言うか、元がこれって言うのがそもそも問題なんだけど・・・」

 

千幸「どうやって正気に戻そうかのも問題だな・・・」

 

善子「お黙りなさい!リトルデーモンリリー!デビルカズ!」

 

梨子「むぅっ!リリー禁止!」

 

千幸「キングカズみたいに言うな!」

 

果南「兎に角、これかどうするか。千歌達も巻き込んじゃったから、ちゃんと考えないと。」

 

ダイヤ「ですわね。」

 

漣「どうするって言っても・・・」

 

ドアに腰を座らせた瞬間。

 

 

 

 

”ドゴォン!!”

 

漣「どああ!?」

 

 

 

 

遂に、鞠莉の母に見付かってしまった。

 

全員「ええ!?」

 

漣「痛ててて・・・って、ええ!?」

 

鞠莉「ま・・・ママ!?」

 

鞠莉の母「フッ。こんな所に隠れてるとは、またハグーの入り知恵デスカ?」

 

鞠莉「違うわ!私が考えたの!ママがしつこいから。」

 

 

 

 

漣(何故ここがバレたんだ・・・?ん?)

 

善子の頭を見て気付いた。

 

漣(まさか!)

 

ベランダから外を見ると。

 

漣(1台のバイク・・・善子の羽!!落ちる時に取れてしまったのか・・・!!)

 

 

 

 

鞠莉の母「しつこくして来なかったから、こうなったのデース!小学校の頃、家から抜け出した時も!学校を救う為にこっちの高校をほったらかして、浦の星へ戻った時も!パパに言われてグッと堪えて来マシタ。しかし、その結果がこれデース!」

 

鞠莉「これって・・・」

 

鞠莉の母「分からないのデスカ?何1つ良い事が無かったのデスカ!学校は廃校になり、鞠莉は海外での卒業の資格を貰えなかったのデスヨ!」

 

鞠莉「待って!でもスクールアイドルは全うした!皆と一緒にラブライブは優勝したわ!」

 

鞠莉の母「それが?一体スクールアイドルをやって、何の得があったのデス?下らない。」

 

漣・千幸・千歌「っ!」

 

千歌「下らない・・・?」

 

反論しようとしたが、ダイヤに止められた。

 

鞠莉「こう言う人なのデース。」

 

果南「だから、私達が鞠莉を外の世界に連れ出したの。」

 

鞠莉の母「Shut up!兎に角、鞠莉の行動は私が!」

 

無理矢理連れて行こうとしたが。

 

鞠莉「下らなくなんかない!!」

 

鞠莉の母「マリー!?」

 

鞠莉「スクールアイドルは、下らなくなんかない!!」

 

漣「鞠莉の言う通りだ。」

 

鞠莉の母「っ!」

 

漣「スクールアイドルに下らないと言う辞書なんて何処にも無い!」

 

千幸「アンタがそれを下らないと思ってる。けど実際は違う!スクールアイドルは今でも、日本国内のみならず、世界中で人気が高まってる!」

 

漣「それをアンタは下らないと言っている。俺達はスクールアイドルの凄さを保証し続けている!」

 

鞠莉の母「何故?関係無いアナタ達がそれが言えるのデス?」

 

漣「教えてやる!それは俺達が・・・スクールアイドル応援大使だからだ!」

 

鞠莉の母「・・・・・」

 

漣「っ。」

 

鞠莉を見て頷き、鞠莉は漣に向かって頷く

 

鞠莉「もしスクールアイドルが下らなくなんかないって、凄く素晴らしいと証明出来たら、私を好きにさせてくれる・・・?ママの前で、スクールアイドルが人を感動させる事が出来るって証明出来たら、私の今までを認めてくれる・・・?」

 

果南「縁談なんか止めて。」

 

ダイヤ「私達と自由に会う事を認めて頂けますか?」

 

全員が鞠莉の母を睨む。

 

鞠莉の母「・・・良いデショウ。」

 

腕を握る手を離した。

 

鞠莉「ママ・・・?」

 

鞠莉の母「ただし!ダメだったら私の言う事を聞いて貰いマース!」

 

条件を言い残し、彼女は別荘から出て行った。

 

 

 

 

 

 

場所が変わって北海道。聖良と理亞の実家では。

 

聖良「・・・」

 

メールを見ていると、理亞の部屋から物音が聞こえた。

 

聖良「理亞?今千歌さん達から連絡が来ました。この後向こうでライブをやって、その結果で・・・」

 

電気を点けたが、理亞はベッドに篭っていた。

 

聖良「?」

 

足元を見ると、理亞のスマホが落ちていた。仲間から『だから、私はやめた方がいいのかなって』と返信が来ていた。

 

理亞「姉様・・・お願いだから・・・明かりを消して・・・」

 

聖良「理亞・・・・」

 

 

 

 

 

 

イタリアのラ・マトリチャーナでは。

 

曜「ボンジョルノー!」

 

月「こんばんははボナセーラ。だよ?」

 

花丸「あーーーーん!モッチモッチー!」

 

善子「一体どうなってるの・・・?これだけ食べてるのに・・・全然変化無い!人なのか・・・?」

 

花丸「このラザニアも美味しいずらよ?」

 

善子「あーーーーーん。」

 

ラザニアが善子の口に入った。

 

善子「もぐもぐもぐ・・・ウマッ!!」

 

ルビィ「あははは。」

 

ダイヤ「それで、決まりましたの?」

 

千歌「え?何だっけ?」

 

漣「忘れてんじゃねえよ!歌う場所だ!」

 

曜「楽しかったよね!トレビ泉とか!真実の口!」

 

鞠莉「本当!皆一緒だとBerry Exciting!」

 

千幸「何言ってんだよ!お前の言い出しっぺだろ!!」

 

漣「こっちでライブをやって、お前のお袋さんにギャフンと言わせるのが目的だろ!!」

 

鞠莉「分かってる分かってるって!」

 

江崎「と言っても、何処が良いのか検討が付かないわ・・・」

 

ガイドブックで探しても決められない。

 

果南「実際何処も綺麗だし、人も集まってるし、ステージとして歌えれば結構盛り上がってくれそうだけど・・・」

 

梨子「そうね。泉も綺麗だったし。階段も素敵だし。」

 

千歌「全部使っちゃいたいくらいだもんね!」

 

ダイヤ「流石に全部と言うのは・・・」

 

曜「じゃあコロッセオとかは?」

 

月「ビデオカメラとかは僕に任せといて!」

 

江崎「私も!綺麗に撮影してあげるわ!」

 

千歌「お!良いじゃん!」

 

鞠莉「そうね!人が集まりそうだし!」

 

果南「なら決まりかな?」

 

ダイヤ「ですね!」

 

漣「じゃあ早速決めるか。」

 

花丸「ちょっと聞いて欲しい事があるずら!」

 

善子「私達1年生でも話し合ってみたいんだけど。」

 

ルビィ「・・・・・今回のライブの場所、ルビィ達に決めさせて欲しい!」

 

ダイヤ「え?」

 

ルビィ「これまでのルビィ達は、千歌ちゃん達やお姉ちゃん達や漣さんや千幸さんに頼ってばっかりだったから!だから・・・このライブは任せて欲しいの!」

 

 

 

 

 

 

食事後のアストリア ガーデン。

 

善子「ぐぉぉ・・・お腹が・・・危機的満腹・・・」

 

漣「お前ステージまで何とかしとけよ?」

 

花丸「おやすみずら〜。」

 

善子「何で私ばっかりこうなるのよ!」

 

千幸「堕天使だから?」

 

善子「うぅ・・・」

 

果南「何かごめんね。」

 

千歌「ん?」

 

果南「鞠莉が急にあんな事を言い出すからよ?」

 

鞠莉「つい・・・」

 

漣「いや、実際俺達もつい言い出した。ここは連帯責任だ。」

 

果南「もし抵抗があるようだったら、私達3人だけで何とかするって方法もあるから。千歌達は・・・」

 

千歌「ううん、いいの。」

 

曜「寧ろ、私達も嬉しいって言うか。」

 

鞠莉「そうなの?」

 

千歌「うん。実はねこっちに来たのは鞠莉ちゃんのお母さんに言われただけじゃない。」

 

曜「実際、私達も含めてルビィちゃん達も不安だったんだと思うし。」

 

千歌「皆、ちょっと悩んでたんだよね・・・新しいAqoursって何だろうって・・・」

 

果南「新しいAqoursかぁ・・・」

 

千歌「自分達で見付けないといけないのは分かってるんだけど・・・中々・・・」

 

漣「新しい事を見付けるのは、中々難しいもんだよなぁ・・・」

 

曜「そしたら聖良さんが、一度会って来て話し合った方が良いんじゃないかなって。」

 

鞠莉「そうだったんだ・・・」

 

千歌「果南ちゃんは、どう思う?」

 

果南「・・・千歌の言う通りだと思うよ?」

 

千歌「え?」

 

果南「千歌達が見付けるしか無い!」

 

鞠莉「そうだねぇ!私達の意見が入ったら意味無いもん。」

 

千歌「だよねぇ・・・」

 

果南「でも。」

 

千歌「え?」

 

果南「でも、気持ちはずっとここにあるよ。」

 

千歌の胸を指差す。

 

果南「鞠莉の気持ち。ダイヤの気持ち。私の気持ちも変わらずずっと。」

 

千歌「ずっと・・・」

 

果南「そう。ずっと。」

 

漣「フッ・・・・」

 

鞠莉「さぁ、明日も早いからもう寝るよ。」

 

果南「うん。じゃあおやすみ。」

 

漣「あぁ。今晩はぐっすり寝ろよ〜。」

 

曜「千歌ちゃん。」

 

ソファから立った千歌が、曜の両手を握った。

 

千歌「何か、ちょっとだけ見えた!」

 

曜「え?」

 

漣「何がだ?」

 

千歌「見えた気がする!」

 

漣「何をだ?」

 

千歌「ん〜・・・秘密だよ!」

 

漣「何だよそれぇ〜!」

 

3人「あはははははは!」

 

 

 

 

 

 

その後、漣と千幸と江崎の部屋では。

 

江崎「あ、社長。お疲れ様です。江崎です。」

 

星野『由佳ちゃん、お疲れ様。イタリアの方は順調?』

 

江崎「はい。明日にはAqoursのライブがあります。」

 

星野『良いな〜、私もライブ観たいな〜。』

 

???『姉さん、駄々を捏ねるないの。』

 

星野『分かってるよ暁美〜。』

 

向こうで一緒に居るのは星野暁美。STAR RINGの副社長。

 

江崎「くすっ。安心して下さい。私がカメラで撮影しておきますから。」

 

星野『本当に!?わーいありがとー!じゃあ帰国した時に連絡お願いね!』

 

江崎「分かりました。ではまた。」

 

通話終了。

 

漣「社長、子供みたいだったな。」

 

千幸「その分仕事がこなせるってのが不思議だもんな〜。」

 

江崎「本当STAR RINGって面白いわね。あのクソ上司とは大違いね。」

 

漣「まあまあ。」

 

江崎「それで、2人は何の話をしてるの?」

 

漣「あぁ、今Aqoursに贈る曲を考えてるんだ。」

 

千幸「9人へ贈る曲をな。」

 

江崎「あの子達へ贈る曲ねぇ・・・あ!じゃああの曲は?」

 

漣・千幸「あの曲?」

 

江崎「まだ未発売のアレよ!」

 

漣「アレか!良いな!」

 

千幸「じゃあそれで決まりだ!」

 

 

 

 

 

 

翌日。

 

花丸「結局何処にするずら?」

 

善子「フフッ。このヨハネアイで!」

 

ルビィ「実はもう場所決めてるんだ!」

 

 

 

 

スペイン広場に漣、千幸、江崎、月が立ち、カメラを向けた。

 

漣「ユーゴー!」

 

千幸「アイゴー!」

 

EXTRA「ヒアウィーゴー!翔けるぜ、世界!」

 

 

 

 

『Hop? Stop? Nonstop!』

 

Aqours「Nonstop nonstop the music Nonstop nonstop the hopping heart♪」

 

ルビィ「なんてなんて ちいさな僕らなんだ でもでも♪」

 

善子「なんかなんか いっぱい解ってきた もっともっと♪」

 

花丸「夢が見たいよ♪」

 

ダイヤ「できなかったことができたり♪」

 

鞠莉「ひとりじゃ無理だったけど♪」

 

果南「いっしょなら弾けるパワー♪」

 

果南・ダイヤ・鞠莉「嬉しくなったね そう!♪」

 

曜「ミライはいまの先にある♪」

 

梨子「しっかり自分でつかまなきゃ♪」

 

千歌「それには自由なツバサで♪」

 

千歌・梨子・曜「Fly away!!♪」

 

千歌・梨子・曜・善子・花丸・ルビィ「ワクワクしたくて させたくて♪」

 

果南・ダイヤ・鞠莉「踊れば♪」

 

千歌・梨子・曜・善子・花丸・ルビィ「ひとつになるよ世界中が♪」

 

Aqours「Come on! Come on! Come on!♪」

 

果南・ダイヤ・鞠莉「熱くなあれ!!♪」

 

千歌・梨子・曜・善子・花丸・ルビィ「ワクワクしたくて させちゃうよ♪」

 

果南・ダイヤ・鞠莉「踊れば♪」

 

千歌・梨子・曜・善子・花丸・ルビィ「ココロ♪」

 

Aqours「つながってくみんなと こんなステキなことやめられない そうだね!そうだよ!♪」

 

善子・花丸・ルビィ「みんながね ダイスキだ!♪」

 

千歌・梨子・曜「みんながね ダイスキだ!♪」

 

鞠莉「コトバを歌にのせたときに 伝わってくこの想い ずっと忘れない♪」

 

千歌・梨子・曜・善子・花丸・ルビィ「ワクワクしたくて させたくて♪」

 

果南・ダイヤ・鞠莉「踊れば♪」

 

千歌・梨子・曜・善子・花丸・ルビィ「ひとつになるよ世界中が♪」

 

Aqours「Come on! Come on! Come on!♪」

 

果南・ダイヤ・鞠莉「熱くなあれ!!♪」

 

千歌・梨子・曜・善子・花丸・ルビィ「ワクワクしたくて させちゃうよ♪」

 

果南・ダイヤ・鞠莉「踊れば♪」

 

千歌・梨子・曜・善子・花丸・ルビィ「ココロ♪」

 

Aqours「つながってくみんなと こんなステキなことやめられない♪」

 

果南・ダイヤ・鞠莉「そうだよ!♪」

 

Aqours「Nonstop nonstop the music Nonstop nonstop the hopping heart♪」

 

 

 

 

周囲の人達が拍手を巻き起こした。

 

漣・千幸「ブラボー!ブラボー!」

 

 

 

 

ルビィ「お姉ちゃん!」

 

ダイヤ「もうルビィは何でも出来るようになったのですわ!何でも!」

 

ルビィ「うん!」

 

曜「どうしてスペイン広場にしたの?」

 

善子「それは!」

 

花丸「何となく沼津の海岸にある石階段に似てたからずら!」

 

曜「ええ!?」

 

全員「あははははは!」

 

漣「お前らー!」

 

走って来た漣達。

 

漣「凄え良かったぜ!」

 

千幸「バッチリカメラに収めたぜ!」

 

千歌「ありがとう!」

 

江崎「帰って社長に見せなきゃ。」

 

鞠莉の母「鞠莉。」

 

鞠莉「っ。ママ・・・私がここまで皆で歩んで来た事は、全てもう私の一部なの。私自身なの!ママやパパが私を育ててくれたように、Aqoursの皆が私を育ててくれたの!何一つ手放す事が出来ない。それが今の私なの!」

 

険しい表情の鞠莉の母は、その言葉を聞いて笑顔になって、この場から何も言わずに去った。

 

曜「どうなったの?」

 

鞠莉「さぁ?でも、分かってくれたんだと思う!」

 

千歌「うん!」

 

漣「どうやら、鞠莉の勝ちみたいだな。」

 

千幸「一件落着かな?」

 

『END』




次回「Believe again/Brightest Melody」


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劇場版6「Believe again/Brightest Melody」

後日、EXTRAとAqoursは沼津市に帰国。

 

善子「ヨハネ・・・帰還!!」

 

そんな善子を皆は無視して分校へ向かう。

 

善子「ちょっと待ちなさいよ!!」

 

 

 

 

分校に到着。

 

漣「生で見ると、本当酷いな・・・」

 

千幸「完全に廃墟だなこれ・・・」

 

花丸「誰も居ないずら・・・」

 

千歌「むっちゃん達、ここだって言ったんだけど・・・」

 

すると2階の窓から、むつ達3人が顔を出した。

 

むつ「おかえりー!」

 

 

 

 

分校へ入る。

 

千歌「ごめんね?ライブの手伝いお願いしちゃって・・・」

 

よしみ「全然大丈夫!メール貰った時点で皆に連絡したら。」

 

むつ「すぐに協力してくれるって!」

 

いつき「へっへーん!実はステージのイメージも出来ちゃってるんだ!」

 

梨子「本当!?」

 

むつ「見て驚けよ〜?これだ!!!」

 

幕を取って、ライブのイメージを描いた黒板アートを見せた。

 

むつ・よしみ・いつき「ジャーーーーン!!!」

 

Aqours「わあーーーー!!」

 

EXTRA「凄えーーーー!!」

 

いつき「どう?」

 

花丸「凄い!!」

 

梨子「でも、こんな立派なステージ・・・」

 

曜「とてもじゃないけど、間に合わないんじゃ・・・」

 

むつ「私も言ったんだけどさぁ。」

 

よしみ「何か皆に話したら、絶対Aqoursに相応しい凄いステージ作って、浦の星だってちゃんと出来る事を証明してやるって!」

 

いつき「でも、ライブの音響のスタッフとか人手不足ではあるんだけどね・・・」

 

???「こんにちは〜。」

 

善子「?」

 

女子生徒3人「初めまして〜。」

 

漣「あれ?静真高校の生徒さん?」

 

月「僕の所に相談に来てくれたんだ!まだ一部の保護者の反対はあるけど、協力したいって!でもまだ少人数だけど、へへへ。」

 

曜「流石生徒会長!」

 

千歌「ありがとう・・・!」

 

女子生徒A「あーーーー!!もしかして・・・ヨハネちゃん!?」

 

善子「ち、違います!!」

 

女子生徒B「私中学一緒だった!」

 

善子「あ・・・ああ・・・」

 

女子生徒C「何時もネットで観てるよ?」

 

善子「あ・・・ああ・・・」

 

女子生徒3人「ヨハネ降臨!!」

 

善子「あ・・・ああ・・・いやああああああああ!!!」

 

教室から出て逃げ出した。

 

千幸「おい逃げんな!」

 

逃げようとするが、千幸に掴まれた。

 

善子「ちょっと離しなさいよ!」

 

千幸「中学時代の同級生の前から逃げるなんて何考えてんだ!」

 

善子「五月蝿ーーーーい!!」

 

千幸「わとととと!?」

 

掴まれても全力で逃げる。しかし梨子が逃げ道を塞いだ。

 

梨子「折角応援してくれてるのに逃げちゃ・・・ダメでしょ?ガシガシ。」

 

善子「うっさい!!」

 

花丸「一緒に写真撮りませんかー?ヨハネちゃんと。」

 

善子「な・・・何言って!?」

 

女子生徒A「本当!?」

 

女子生徒2人「撮る撮る!!」

 

善子「待てーーーい!!!」

 

梨子「逃がさないわよ〜?」

 

花丸「頑張るずら〜。」

 

千幸「決めるぜ、覚悟だぜ〜?」

 

善子「ひ・・・酷い・・・!リトルデーモンとデビルの叛逆・・・!!」

 

 

 

 

こうして善子との写真が撮れた。

 

女子生徒A「わぁ!ありがとう!」

 

女子生徒B「大切にするね!」

 

善子「なんくるないさ・・・」

 

千幸「沖縄弁?」

 

女子生徒A「写真送るから、ID教えて?」

 

善子「え?あ・・・あうっ!」

 

すぐにスマホを出して、ふるふるでIDを交換。

 

女子生徒A「ありがとう!宜しくね!」

 

善子「・・・・っ!」

 

2人は握手を交わした。

 

 

 

 

教室。

 

千歌「よぉし!やるぞ〜!」

 

漣「おう!」

 

花丸「でも、向こうで歌った時と違って、鞠莉ちゃん達は居ないずら・・・」

 

ルビィ「出来る!出来るよ!」

 

花丸「ルビィちゃん・・・!」

 

千歌「私も出来る!」

 

ルビィ「千歌ちゃんも?」

 

千歌「うん!」

 

漣「俺達も協力するぜ!お前達Aqoursの顧問としてな!」

 

千幸「全力でサポートするぜ!」

 

千歌「2人共ありがとう!」

 

月「僕達も頑張らないとね!」

 

むつ「そう言えばお土産は?」

 

千歌「あ、そう言えば忘れてた・・・」

 

むつ・よしみ・いつき「えええええ!?」

 

江崎「大丈夫よ?既に買って来たから!」

 

もう1つのキャリーケースを開けると、イタリアのお土産が沢山入ってた。

 

全員「わあああーーー!!」

 

江崎「皆それぞれ好きなの貰ってね!」

 

漣「江崎さん何時の間に?」

 

江崎「だって私、あなた達のマネージャーだからね!」

 

むつ「あ、そう言えば先生。」

 

漣「ん?何?」

 

いつき「先生達に話がしたいって人からこれが。」

 

手紙を漣に渡す。

 

千幸「手紙?」

 

漣「推薦状か?」

 

手紙を読む。

 

漣・千幸「・・・あっ!」

 

 

 

 

 

 

夕方の小原家のホテル。

 

鞠莉「それにしても、新しい学校がそんな事になってるとはね〜。」

 

ダイヤ「ちゃんと話して下されば良かったのに・・・」

 

果南「事情を知ったら助けようとしたかもね。」

 

ダイヤ「それは・・・」

 

果南「自分達で何とかしなきゃだもんね。」

 

鞠莉「むぅ・・・」

 

ダイヤ「どうしましたの?」

 

鞠莉「つまんなーい!何も出来ないなんてー!」

 

ダイヤ「仕方無いでしょ?私達は卒業したのですから。」

 

果南「千歌からも、このライブに関しては観ていて欲しいって言われたし。」

 

鞠莉「分かってるわよ・・・」

 

するとスマホに振動が。

 

鞠莉「え?これって・・・」

 

 

 

 

 

 

同じ頃、島郷海水浴場では。

 

漣「やっぱりそうだったんですね。鷹崎家の皆さん。」

 

EXTRAは今、鷹崎家に会っていた。

 

楓「お2人共、お久し振りです!」

 

美雪「1年振りですね!」

 

千幸「楓ちゃんに美雪さんも・・・」

 

昌宏「実は家族旅行で沼津に来た時に、浦の星の生徒さん達がAqoursのライブについて考えてるのを聞いたんです。それを聞いた私は、彼女達に協力を申したんです。」

 

漣「それで、俺達にこの手紙を送ったんですね?」

 

あの時渡された手紙は、昌宏からの手紙だった。

 

漣「今回のライブの件なんですけど、音響スタッフとかの人手不足と、静真高校の一部の生徒の親からの反対とかあるらしくて・・・」

 

昌宏「それに関しては案ずる事はありません。人手不足に備えて、鷹崎財閥の精鋭のスタッフ達や最新機材とかを手配しております!」

 

漣「本当ですか!?」

 

昌宏「はい!私達はSTAR RINGのスポンサーも兼ねておりますので、皆様に協力しようと決めたんです!」

 

千幸「助かります!ありがとうございます!」

 

漣「じゃあ、ライブの詳細は此方から連絡しますので、それまでは。」

 

楓「はい!旅行を楽しんで来ますね!」

 

美雪「それでは。」

 

昌宏「またお会いしましょう。」

 

漣・千幸「はい!」

 

 

 

 

 

 

その夜の十千万。2匹の子しいたけとプレリューがミルクを飲んでる。

 

梨子「ほら、仲良くね?少し静かにしていてね?今千歌ちゃん頑張ってるから。」

 

漣「静かにしたら、ミルク追加な?」

 

しいたけ「ワン!」

 

梨子「っ!お座り!」

 

しいたけ「ワン!」

 

梨子「うっ!?・・・お座り!」

 

しいたけ「ワン!」

 

漣「しいたけお座り!」

 

しいたけ「ワン!」

 

座った。

 

漣「梨子も色々大変だなぁ。」

 

梨子「えぇ、まあ・・・」

 

 

 

 

千歌の部屋の前。

 

千幸「よう。しいたけに飯あげたか?」

 

漣「ああ。ミルク追加しといた。」

 

千幸「入るか?静かに入れよ?」

 

漣「おう。ん?」

 

部屋に入ると、千歌は今、歌詞を真剣に考えて書いている。

 

梨子「調子良いみたいね。」

 

千歌「え?あ、ごめん。」

 

梨子「ううん。」

 

漣「気にしてないぞ?」

 

千歌「ふふっ。何かね、分かって来た気がするんだ。これからのスタートが何なのか。」

 

梨子「6人のAqoursって事?」

 

千歌「うん。スタートって、0なんだろうってずっと思ってた。0から何かを始めるから、始まりなんだなって。」

 

梨子「違うの?」

 

千歌「違うよ。だって0って、今までやって来た事が無くなっちゃうって事でしょ?そんな事無いもん!今までやって来た事は、全部残ってる!何1つ消えたりしない!そう考えたら・・・何か出来る気がした!」

 

漣「何か、お前らしいな。」

 

梨子「うふふ。歌詞楽しみだなぁ〜!」

 

千歌「良い曲付けてよ〜?」

 

梨子「勿論!一応これでも、毎日音楽の勉強をして来たのよ?向こうでも時間がある時、曲を聴きに行ったりして。」

 

千歌「そうだったんだ・・・」

 

漣「その時は千幸と一緒に行ったよな?」

 

千幸「まあな。」

 

梨子「私達だけじゃないよ?ルビィちゃんと花丸ちゃんは、衣装の参考に生地屋さんを覗いてたし。曜ちゃんと善子ちゃんは、新しいステップを作ろうって頑張ってたし。漣さんと千幸さんと江崎さんは、私達の評価を付けながら、直す所を教えてくれたの。」

 

千歌「そっか・・・凄いなぁAqours!」

 

梨子「良いな〜。そんなグループのリーダーで。」

 

千歌「良いでしょ〜?」

 

千歌・梨子「うふふふふふ。」

 

志満『千歌ちゃーん!』

 

千歌「ん?」

 

姉達から呼び出された。

 

千歌「何?」

 

美渡「果南ちゃんから電話!」

 

梨子「何?」

 

千歌「あ!電池切れてる・・・」

 

スマホのバッテリーが切れてた。

 

 

 

 

 

 

翌日の松月。果南達から衝撃の言葉を耳にした。

 

千歌達「えーーーーー!?」

 

ルビィ「理亞ちゃんが・・・」

 

花丸・善子「Aqoursに・・・」

 

千歌達「入るーーーーー!?」

 

何と理亞が、Aqoursの加入を申し出たと言う連絡が入って来たのだった。

 

漣「何だよそれ!?」

 

千歌「それって、転校して来るって事・・・!?」

 

鞠莉「Yes・・・」

 

千幸「今日の天気は何だ!?」

 

漣「天候じゃねえ!転校だ!」

 

果南「春に手続きすれば、丁度皆と一緒に新しい学校に通う事になるから、馴染み易いだろうしって。」

 

ルビィ「理亞ちゃんがそうしたいって言うの・・・!?」

 

鞠莉「いいえ、まだ話してないみたい。」

 

果南「ただ、聖良としてはそれが一番良いんじゃないかって・・・」

 

鞠莉「同じ卒業生として、どう思うかって私の所に連絡が来て・・・」

 

ダイヤ「私達で聖良さんと話してみても良かったのですけど、やはり千歌さん達の気持ちも大切かと思いまして・・・」

 

曜「理亞ちゃんが・・・」

 

梨子「Aqoursに入る・・・?」

 

善子「ちょっと想像しただけでも・・・」

 

 

 

 

想像。

 

善子『きゃあああああ!』

 

ステップを失敗して転んだ。

 

理亞『フンッ!何そのステップ?スクールアイドルは遊びじゃないわ!善子!』

 

 

 

善子「善子じゃなくて!ヨハネーーーー!!」

 

花丸「何想像してるずら・・・?」

 

漣「ちょちょ、ちょっと待ってくれ!何でいきなりそんな事になったんだ?理亞に何かトラブルでも起こったのか?」

 

果南「私達も詳しく知らないの。」

 

漣「そ・・・そっか・・・」

 

曜「どう思う?」

 

千歌「そりゃあ、全然嫌じゃないよ・・・?前に皆で話したように、Aqoursは何人って決まってる訳じゃないし・・・」

 

梨子「それに、理亞ちゃんだって同じラブライブで頑張った仲間だし。」

 

善子「良いんじゃない?面倒臭そうだけど。」

 

花丸「善子ちゃんより教えて貰う事沢山ありそうずら〜。」

 

善子「っ!ぐぬぬ・・・」

 

千歌「うん・・・ただ・・・」

 

ルビィ「・・・ダメだよ!」

 

千歌「え?」

 

ルビィ「理亞ちゃん・・・そんな事絶対望んでないと思う!Aqoursに入っても、今の悩みは解決しないと思う!」

 

千幸「ルビィ・・・」

 

鞠莉「どうしてそう思うの?」

 

ルビィ「だって、理亞ちゃんはSaint Snowを終わりにして、新しいグループを始めるんだよ?お姉ちゃんと続けたSaint Snowを大切にしたいから、新しいグループを始めるんだよ・・・それって、Aqoursに入る事じゃないと思う!」

 

ダイヤ「・・・・・」

 

ルビィ「ルビィ、向こうでお姉ちゃん達と一緒に歌って分かったんだ!お姉ちゃん達は居なくなるんじゃないって!同じステージに立っていなくても、一緒に居るんだって!」

 

千歌「一緒に・・・?」

 

ルビィ「理亞ちゃんは、その事に気付いていないだけなんだと思う!居なくなってしまった聖良さんの分を、どうにかしなきゃって・・・Saint Snowと同じものをどうしても作らなきゃって・・・お姉ちゃんと果たせなかったラブライブ優勝を絶対果たさなきゃ・・・聖良さんに申し訳ないって!」

 

ダイヤが、ルビィの両手を優しく握った。

 

ルビィ「っ・・・!」

 

ダイヤ「・・・多分、理亞さんの気持ちは、ルビィが一番分かってると思いますわ。姉が卒業した妹の立場として。」

 

花丸「ルビィちゃんの言う通りずら!」

 

善子「同意!」

 

ルビィ「うん!」

 

梨子「だとしたら、どうすれば・・・」

 

すると千歌立ち上がった。

 

千歌「そうだよ!教えてあげるのが一番だと思う!」

 

果南「そう!一緒に居るって。ずっと傍に居るよって!」

 

鞠莉「理亞ちゃんの大きなDreamを一つ叶えて!」

 

梨子「夢!」

 

曜「そっか!夢か!」

 

漣「だったら!」

 

千幸「やるしかねえな!」

 

ダイヤ「全員、同じ意見みたいですわね!」

 

ルビィ「理亞ちゃんが叶えたくて、どうしても叶えられなかった夢を!」

 

ダイヤ「そうですわね!叶えてあげましょう!皆で!」

 

千歌「聖良さんにもすぐに伝えなきゃ!」

 

千幸「けど、どうやって理亞の夢を叶えてやるんだ?」

 

漣「フフーン。俺に良い考えがある!ちょっと皆耳を貸せ。」

 

 

 

 

 

 

夜明け前の函館では、理亞がジョギングをしていた。

 

理亞「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

 

途中で休憩してる時、壁に貼られてるスクールアイドルの募集を見る。

 

理亞(姉様の・・・大切な夢・・・私が・・・壊してしまった・・・)

 

彼女は、姉と果たせなかったラブライブ優勝をとても悔やんでいた。

 

理亞(姉様・・・・姉様・・・・!!)

 

 

 

 

ラブライブ予選後。

 

『あのSaint Snowが負けるなんて・・・』

 

『優勝候補だったのに・・・』

 

『何が起こるか分からないよね・・・』

 

周りから酷い事を言われた理亞が逃げ出してしまった。

 

聖良『理亞!!!』

 

 

 

 

涙を流しながら走り出す。

 

理亞「・・・・・うわあああああああああ!!!!!」

 

 

 

 

旧函館区公会堂。

 

理亞「はぁ・・・はぁ・・・」

 

そこに、聖良が理亞の元へ。

 

理亞「姉様・・・・その格好・・・どうして・・・?」

 

彼女は制服を着ていた。聖良がスマホを理亞に向けると。

 

月『それでは!これよりラブライブ決勝・延長戦を行います!!』

 

理亞「え・・・?」

 

漣『実況はこの俺、朝霧漣と!』

 

千幸『この俺、城戸千幸と!』

 

江崎『この私、江崎由佳と!』

 

月『この私、渡辺月でお送りします!』

 

 

 

 

内浦では。漣、千幸、月、江崎が実況者風になっていた。

 

漣「それではまず!決勝に残った2組をご紹介しましょう!」

 

よしみ「凄い・・・」

 

いつき「ノリノリ・・・」

 

むつ「負けそう・・・」

 

月「浦の星から現れた超新星!初の決勝進出ながら、実力はトップクラス!」

 

千幸「その名も!スクールアイドルAqoursだーーー!!」

 

Aqours「おーーーー!!」

 

 

 

 

函館。

 

江崎『そしてもう1組は!北の大地が生み出したスーパースター!その名も!Saint Snowでーーーす!!!』

 

聖良「今から私達だけの、ラブライブ決勝を行います。」

 

理亞「え・・・?」

 

妹に、ライブ衣装を差し出す。

 

聖良「もし決勝の舞台に立てたら、この衣装とダンスと曲だって決めてましたね?」

 

衣装を受け取った理亞。

 

理亞「姉様・・・・」

 

聖良「もしAqoursと競う事になったら、決勝のステージに立つ事が出来てたら、あなたに伝えようと思っていた。」

 

理亞「あ・・・っ・・・姉様・・・・」

 

聖良「泣いてる場合じゃないですよ?」

 

ルビィ『一緒に進もう!理亞ちゃん!』

 

理亞「っ・・・!」

 

ルビィ『甘えてちゃダメだよ?理亞ちゃんや花丸ちゃん、善子ちゃんと出会えたから、ルビィも頑張って来れたんだよ?ラブライブは遊びじゃない!』

 

理亞「っ・・・!くすっ。」

 

聖良「歌いましょう!」

 

理亞「うん!」

 

聖良「2人でこのステージで!Aqoursと全力で!!」

 

遂に、ラブライブ決勝・延長戦が始まった。

 

 

 

 

 

 

『Believe again』

 

理亞「きっとひとりじゃない夢の中へ Go!! 迷いながら Ready?♪」

 

Saint Snow「Go!♪」

 

 

聖良「やっとね 気がついたみたい? あなたの中の消えない光♪」

 

理亞「That's right!♪」

 

聖良「どこへ行ってもそれは 希望という名の羽だから♪」

 

Saint Snow「Fly high♪」

 

聖良「強さを求めたら 弱さも受け入れてみようよ♪」

 

理亞「My fault!♪」

 

聖良「余裕がない心じゃ 夢は遠ざかるのかも♪」

 

理亞「さぁ、生まれ変わろう!♪」

 

理亞「新しくなれ 古い殻を破って  進め できるね できるよ 次の場所へDash!♪」

 

聖良「もっと♪」

理亞「踊りたい♪」

 

聖良「もっと♪」

理亞「踊りたい♪」

 

聖良「Let's dance♪」

理亞「Yeah!♪」

 

聖良「dance♪」

理亞「Yeah!♪」

 

Saint Snow「止まらないよ Dance!!♪」

 

聖良「Believe♪」

理亞「Believe♪」

 

聖良「again♪」

理亞「again♪」

 

聖良「すべてを抱きしめながらお♪」

 

聖良「Believe♪」

理亞「Believe♪」

 

聖良「again♪」

理亞「again♪」

 

聖良「また始まるんだ♪」

理亞「Shout my song!♪」

 

聖良「本気だって言わなくって きっと伝わるよ♪」

 

理亞「何度でも 熱くなれ 自由になれ♪」

 

聖良「Believe♪」

理亞「Believe♪」

 

聖良「again♪」

理亞「again♪」

 

聖良「また始まるんだ♪」

理亞「Yeah♪」

 

聖良「Yeah!!♪」

 

理亞「Yeah♪」

 

聖良「Ah 冒険は終わらないよ♪」

 

Saint Snow「Let's Go♪」

 

理亞「3,2,1,Go!♪」

 

 

 

 

 

 

聖良「・・・今のこの瞬間は、決して消えません!」

 

彼女は理亞の手を握る。

 

聖良「Saint Snowは・・・私と理亞のこの想いは・・・ずっと残って行く!ずっと理亞の心の中に残っている!どんなに変わっても、それは必ず残っている!だから・・・追い掛ける必要は無い!」

 

理亞「・・・!」

 

聖良「それが伝えたかった事・・・」

 

理亞「っ・・・!」

 

聖良に抱いた。

 

理亞「・・・!姉様・・・!」

 

すると1枚の羽が、天高く羽ばたいた。

 

 

 

 

 

 

内浦。

 

鞠莉「あ〜!やっぱり楽しいな〜!スクールアイドル!」

 

ダイヤ「ですが、今度こそこれが最後ですわよ!」

 

果南「だから、最後に伝えよう!私達の想いを!!」

 

 

 

 

 

 

『Brightest Melody』

 

Aqours「Ah! どこへ行っても忘れないよ Brightest Melody♪」

 

果南・ダイヤ・鞠莉「いつまでもここにいたい みんなの想いは きっとひとつだよ♪」

 

千歌・梨子・曜「ずっと歌おうみんなで!♪」

 

善子・花丸・ルビィ「だけど先に道がある いろんなミライ 次のトキメキへと♪」

 

果南「出会い♪」

鞠莉「別れ♪」

ダイヤ「繰り返すってことが♪」

 

果南・ダイヤ・鞠莉「わかってきたんだ♪」

 

千歌・梨子・曜・善子・花丸・ルビィ「でも笑顔でね♪」

 

果南・ダイヤ・鞠莉「また会おうと♪」

 

千歌・梨子・曜・善子・花丸・ルビィ「言ってみよう♪」

 

Aqours「ココロから、ね!♪」

 

Aqours「キラキラ ひかる夢が 僕らの胸のなかで輝いてた 熱く大きな“キラキラ” さあ明日に向けて また始めたい とびっきりの何か? 何かを! それは…なんだろうね あたらしい夢 あたらしい歌 つながってくんだ♪」

 

 

 

 

 

 

月「凄い・・・スクールアイドルって本当に凄い!」

 

漣「どうだ月?スクールアイドルの真骨頂を見て。」

 

月「はい!とても感動しました!このラブライブを・・・僕達しか観てないなんて!そんなの・・・勿体無いですよ!」

 

千幸「スクールアイドルはこれからも進化し続ける!皆と共に!」

 

梨子「千歌ちゃん?」

 

前は歩く千歌。

 

千歌「分かった!私達の新しいAqoursが!」

 

1枚の紙ヒコーキが朝日に向かって飛び立った。

 

『END』




次回「Next SPARKLING!!」


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劇場版7「Next SPARKLING!!」

Aqoursのライブまで、後11日を切った。皆は、ライブ制作を頑張ってる。中には、鷹崎財閥のスタッフ達も居た。スタッフ達はステージの欠けてる所が無いか指摘する。

 

途中で昼食。今回のメニューは、鞠莉直伝のシャイ煮だった。静真高校の1人の生徒が試食すると、美味しいと言った。それを聞いた他の生徒達もシャイ煮を食べる。スタッフ達もシャイ煮を食べる。

 

果南・ダイヤ・鞠莉は制作してる様子を見てから、次の場所へ向かった。

 

 

 

 

ライブまでどんどん近付いて行き、彼女達はライブ制作と練習を一生懸命頑張る。

 

 

 

 

漣「ここまで出来上がるとは、流石だぜ。」

 

千幸「スタッフさん達はあくまで機材提供と、指摘だけだけどな。」

 

曜「でもよく考えてみたらさ、Aqoursのステージを自分達で1から作るの、これが初めてかも!」

 

梨子「そうね!」

 

千歌「新しいスタートに相応しいって事だね!」

 

むつ「これ入れたら後少しだよ〜!」

 

千歌「むっちゃん達も楽しそうだね〜!」

 

むつ「うん!」

 

いつき「皆で作るの、閉校祭以来だし!」

 

よしみ「浦女の底力の見せ所だよ!」

 

漣「精鋭のスタッフは、もしかしたら浦の星女学院の生徒達かもな。」

 

千幸「言えてるな。」

 

曜「このステージで歌うんだね。」

 

梨子「楽しみね。」

 

花丸「緊張!・・・しないずら?」

 

善子「本当だ!何で?」

 

ルビィ「きっと、ちょっぴり大きくなったのかも!」

 

花丸「まる達が?」

 

ルビィ「うん!」

 

むつ「千歌達は先帰ってなよ!」

 

千歌「え?」

 

いつき「後は私達とスタッフさん達でやっておくから!」

 

よしみ「しっかり休んで、良いパフォーマンス見せてね!」

 

曜「でも・・・!」

 

いつき「大丈夫!私達やスタッフさん達の他に沢山居るから!ね!」

 

千歌達「え?」

 

漣・千幸「あ!」

 

後ろに振り向くと・・・

 

 

 

 

 

 

何と静真高等学校の生徒達が駆け付けてくれた。

 

 

 

 

 

 

月「いよいよだね!」

 

善子「っ!?」やはり聖戦は避けられないのか・・・!?

 

花丸「落ち着くずら。」

 

曜「月ちゃん、どうしたの?」

 

月「あのライブ動画を観て集まってくれたの!僕達にも何か出来ないかなって!」

 

千歌「だけど・・・反対されてたんじゃ・・・?」

 

漣「親御さん達、許してくれたのか?」

 

月「気付いたんだ。僕達は何の為に部活をやってるのか。父兄の人達も。」

 

千歌「何の為?」

 

月「楽しむ事!皆は、本気でスクールアイドルをやって心から楽しんでた!僕達も、本気にならなくちゃダメなんだ!その事をAqoursが・・・Saint Snowが・・・EXTRAが気付かせてくれたんだよ!ありがとう!」

 

女子生徒A「そうそう!私達が呼び掛けたんだよ!」

 

女子生徒B「だから遠慮は無し!」

 

女子生徒C「私達にも手伝わせて!」

 

月「どうかな!」

 

曜「そうだなぁ〜。」

 

千歌「じゃあ、甘えちゃおうか!」

 

 

 

 

彼女達は先に帰った。

 

梨子「どうする?少しの間練習しとく?」

 

曜「ん〜・・・それも良いけど〜。」

 

漣「でも今日は休んだ方が良いけどな〜。」

 

善子「悩み所よね〜。」

 

花丸「そう言えば、鞠莉ちゃん達は何時までこっちに居られるずら?」

 

千歌「・・・・」

 

 

 

 

果南「千歌達のスタートを見届けたら、そのまま向かうよ?」

 

ダイヤ「それぞれの場所に。」

 

鞠莉「Ciao!」

 

 

 

 

ルビィ「お姉ちゃん!」

 

千幸「皆!」

 

鞠莉「やっぱりそうなのね!じゃあ最後に、皆で見に行かない?」

 

千歌「え?」

 

漣「行く?」

 

ダイヤ「この11人で!」

 

 

 

 

バスに乗ってある場所へ行く。

 

果南「そう言えば、バス停無くなっちゃうんだよね。」

 

梨子「学校無くなったら、使う人居ないものね。」

 

鞠莉「モタモタしてると暗くなっちゃうよ?」

 

 

 

 

ある場所へ到着。

 

曜「何か懐かしい気持ち!」

 

梨子「まだ卒業式から少ししか経ってないのに。」

 

漣「いや、俺達の場合だと懐かしい気持ちが湧いてる。」

 

千幸「分かる分かる。」

 

ダイヤ「毎日通っていた道ですから。」

 

果南「漣君の言う通り、少し来ないだけで懐かしくなっちゃうのかも。」

 

その場所とは、廃校になった浦の星女学院だった。

 

ダイヤ「本当、色んな事がありましたものね。」

 

鞠莉「毎日賑やかだったな〜!」

 

善子「賑やかと言うより、五月蝿いだったかも。」

 

花丸「善子ちゃんも人の事言えないずら〜。」

 

善子「何よ!ずら丸達だって相当五月蝿かったでしょ!!」

 

ルビィ「でも楽しかった!」

 

漣「俺達は1年だけだったけど。」

 

千幸「だが、良い思い出だったぜ。」

 

 

 

 

校門前。

 

千歌「何でここに来たの?」

 

果南「さぁ?呼ばれたのかな?学校に。」

 

花丸「でも、ちゃんと会ってホッとしたずら。」

 

Aqours「あははははは。」

 

漣「ん?おい、ゲート開いてるぞ?」

 

開いてるゲートを見て、千歌が。

 

千歌「大丈夫!無くならないよ!浦の星も、この校舎も!グラウンドも、図書室も!屋上も、部室も!海も、砂浜も!バス停も、太陽も!船も、空も、山も、街も、Aqoursも!」

 

ゲートをゆっくりと閉め、自分の胸に手を当てる。

 

千歌「帰ろう!全部全部全部ここにある!ここに残っている!0には、絶対にならないんだよ!私達の中に残って、ずっと傍に居る!ずっと一緒に歩いて行く!全部、私達の一部なんだよ!だから!何時も始まりは0なんだって!」

 

9人が手を重ね合って、帰り道を走る。

 

梨子(始まって、一歩一歩前に進んで、積み上げて!)

 

曜(でも、気付くと0に戻っていて・・・)

 

善子(それでも、一つ一つ積み上げて来た!)

 

ルビィ(何とかなるって!きっと、何とかなるって信じて!)

 

花丸(それでも、現実は厳しくて・・・)

 

鞠莉(一番叶えたい願いは、叶えられず・・・)

 

果南(また、0に戻ったような気がしたけど。)

 

ダイヤ(私達の中には、色んな宝物が生まれていて!)

 

 

 

 

浜辺。

 

千歌「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・(それは・・・絶対消えないものだから!!)」

 

足元を見ると、紙ヒコーキが落ちていた。紙ヒコーキを空高く飛ばした。

 

千歌(青い鳥が、あの虹を越えて飛べたんだから!私達にだって・・・きっと出来るよ!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしていよいよ、ライブ当日。沼津駅南口では大賑わい。

 

ルビィ『皆さーん!こんにちはー!ルビィ達の浦の星・・・あ!元浦の星女学院スクールアイドルAqoursです!これから、この南口特設ステージにて、ライブを行います!今のルビィ達・・・新生Aqoursを是非!見て下さい!宜しくお願いします!!』

 

 

 

 

遠い所では。

 

漣「ルビィの奴、あんなに成長したとはな。」

 

千幸「全くだ。顧問の俺達も流石に涙が・・・」

 

漣「おいおい。」

 

江崎「ライブ楽しみね。この勇姿をカメラで収めなきゃね!」

 

漣「あぁ。ん?」

 

後ろに誰かが来た。

 

漣「来てくれたんだな。」

 

 

 

 

 

 

「μ`s諸君。」

 

 

 

 

 

 

それは、元μ`sの9人だった。

 

???「私達も居るわよ?」

 

漣「社長。それに皆も。」

 

STAR RINGの皆も来ていた。

 

穂乃果「また誘ってくれてありがとう!」

 

漣「どうしてもお前達に、新しいAqoursを見せてやりたくてな。」

 

花陽「でも、大丈夫かな?3年生が居ないなんて。」

 

海未「大丈夫ですよ。あの子達は成長してるって、漣さんが言ってましたから。」

 

凛「凛達が大きく応援してあげるにゃ!」

 

希「漣君と千幸君は歌わんの?」

 

漣「これはAqoursのステージだ。俺達が入ると雰囲気が壊れるからな。」

 

真姫「でもあの時は歌ってたじゃない。」

 

千幸「俺達はあくまでラブライブの公式ゲストだ。ラブライブ委員会からの連絡が無い限り出演出来るか。」

 

にこ「でもここでも歌いたいって気持ち、あるんじゃないの?」

 

漣「うっさいわ。」

 

ことり「まあまあ。でも、2人のライブまた見てみたいな〜。」

 

千幸「だったらこの後、とっておきの企画があるんだぜ?」

 

花苗「え!?とっておきの企画!?」

 

蘭「どんな企画!?」

 

夏希「教えて下さい!」

 

千幸「それは後のお楽しみ。」

 

涼「もぉ〜つまんないわね〜。」

 

可憐「お願いだから教えて〜!」

 

暁美「こらこら。あんまり責めないの。」

 

5人「は〜い。」

 

漣「じゃあその代わり、俺達が屋台奢ってやるよ!」

 

穂乃果「え!?本当に!?やったー!」

 

漣「あ、穂乃果は自腹な。」

 

穂乃果「えー!?何でなのー!?」

 

漣「お前また太ったんじゃね?」

 

穂乃果「え・・・?何で分かったの・・・?」

 

漣「腹が少し膨れてるぞ?その腹をどうにかした方が良いぞ?ツンツン。」

 

穂乃果「もぉ!穂乃果のお腹を突っつかないでよー!」

 

ポカポカと漣を叩く。

 

漣「おいおい、俺を叩いてダイエットか?」

 

穂乃果「もぉ!漣さんの意地悪ー!」

 

全員「あはははははは!」

 

絵里「それじゃあ、皆行きましょうか!」

 

千幸「あぁ!」

 

 

 

 

 

 

ステージ裏では。

 

千歌「さぁ!精一杯歌おう!」

 

曜「皆の為に!」

 

梨子「思いを込めて!」

 

ルビィ「響かせよう!」

 

花丸「この歌を!」

 

善子「私達の始まりの歌を!」

 

千歌「1!」

 

曜「2!」

 

梨子「3!」

 

花丸「4!」

 

ルビィ「5!」

 

善子「6!」

 

 

 

 

ダイヤ「7」

 

果南「8!」

 

鞠莉「9」

 

 

 

 

千歌「・・・聞こえた・・・?」

 

5人「うん。」

 

千歌「・・・1からその先へ!!皆と共にその先へ!!Aqoursーーーーー!!」

 

Aqours「サンシャイーーーーーーーン!!!!」

 

 

 

 

ライブ会場で漣が果南達に誘いを掛け、更にこの会場に鞠莉の母も来ており。鞠莉に笑顔を見せた。

 

 

 

 

 

 

『Next SPARKLING!!』

 

曜「ひとつひとつの思い出たちが大事なんだ ずっとキレイな僕らの宝物だよ♪」

 

梨子「どんな遠くへ離れても きっと見える♪」

 

千歌「いつもの景色 こころのなかに♪」

 

千歌・梨子・曜・善子・花丸・ルビィ「しまってあるから♪」

 

ルビィ「会いたくなったら 目を閉じて♪」

 

花丸「みんなを呼んでみて そしたら聞こえるよ♪」

 

善子「この歌が ほら次はどこ?♪」

 

善子・花丸・ルビィ「一緒に行こう♪」

 

Aqours「忘れない 忘れない 夢があれば 君も僕らもなれるんだ なりたい自分に 忘れない 忘れない 夢見ること♪」

 

千歌「明日は今日より夢に♪」

 

千歌・梨子・曜・善子・花丸・ルビィ「近いはずだよ♪」

 

鞠莉「ひとりひとりは違っていても同じだったよ いまこの時を大切に刻んだのは♪」

 

ダイヤ「ぜったい消えないステキな物語♪」

 

果南「みんなとだからできたことだね♪」

 

果南・ダイヤ・鞠莉「すごいね ありがとう!♪」

 

曜「会いたくなるんだ♪」

 

千歌・梨子・曜「わかってる♪」

 

千歌「みんなを♪」

 

梨子「呼びたいよ♪」

 

ルビィ「いつでも♪」

 

花丸「聞こえるよ♪」

 

善子「この歌が♪」

 

果南・ダイヤ・鞠莉「まだ走れるね♪」

 

千歌・梨子・曜・善子・花丸・ルビィ「一緒に行こう♪」

 

Aqours「止まらない 止まらない 熱い鼓動が 君と僕らはこれからも つながってるんだよ 止まらない 止まらない 熱くなって あたらしい輝きへと手を伸ばそう♪」

 

千歌「いまだって未熟だけど 先へ進まなくちゃ それしかないんだよね♪」

 

Aqours「未来へ!忘れない 忘れない 夢があれば 君も僕らもなれるんだ なりたい自分に 忘れない 忘れない 夢見ること 明日は今日より夢に近いはずだよ 止まらない 止まらない 熱い鼓動が 君と僕らはこれからも つながってるんだよ 止まらない 止まらない 熱くなって あたらしい輝きへと手を伸ばそう♪」

 

 

 

 

『END』




次回「ヒカリノキズナ」


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劇場版LAST「ヒカリノキズナ」

ライブの後、AqoursはEXTRAに呼ばれた。

 

漣「一緒に最後までやれて楽しかったぜ。」

 

千歌「此方こそありがとう!私達を支え続けてくれて!」

 

千幸「またラブライブに、新たな思い出と伝説が刻まれたな。」

 

曜「ねぇ、2人は東京へ戻るの?」

 

千幸「あぁ。まだまだ俺達の活躍は止まらないからな。それに、お前達が後世に残したい浦の星女学院。スクールアイドル応援大使の俺達がちゃんとラブライブの歴史に刻んでおくぜ。」

 

果南「ありがとう!2人共。」

 

漣「それで、皆に見せたい物があるんだ。」

 

花丸「見せたい物?」

 

千幸「来てくれ。」

 

彼女達は2人に付いて行く。

 

善子「何処へ連れて行くの?」

 

漣「まぁ来てみれば分かる。」

 

 

 

 

場所が変わり、千本浜。

 

ダイヤ「ここに何があるんですの?」

 

漣「あれを見ろ。」

 

海岸に、小さなライブステージがあった。

 

鞠莉「ライブステージ?」

 

梨子「あれって、私達のですか?」

 

千幸「いや、俺達のだ!」

 

そう言って2人がライブステージに立った。

 

漣「ここからは俺達のステージ!お前達新しいAqoursと、果南、ダイヤ、鞠莉がこれからも頑張れる応援歌を、自分達がプレゼントする。」

 

千幸「実はイタリアへ行ってる間に、こう言った企画を密かに考えてたんだ。お前達へ贈る応援歌は、まだリリースされていないシングル曲。先行でお前達に披露しようと思ってたんだ。」

 

ルビィ「先行で!?凄いです!」

 

千歌「2人共、私達の為にありがとう!」

 

 

 

 

遠くでは、μ`sとSTAR RING、更に元浦の星女学院と静真高等学校の全生徒が観に来た。聖良と理亞は、ライブ中継で観ている。

 

 

 

 

漣「セレクト!」

 

千幸「ミュージック!」

 

EXTRA「纏うは絆!虹色の光!」

 

 

 

 

『ヒカリノキズナ』

 

漣「時代の岐路に佇んでいた 向かい吹く風を受けながら 自分のなかの溢れる想い ずっと問いかけ続ける♪」

 

千幸「いつもと違う道で躓きそうになると ふと思い出す あの日の君の言葉を 胸に...♪」

 

EXTRA「果てしなく続くこの道を 振り返らずにゆこう 歩き続ける未来を 照らしだすヒカリノキズナ 目の前に広がってる 大地の果てのむこうへ♪」

 

千幸「幼い頃に描いてた夢 今も色褪せずにあるけど 変わり続ける時代のなかで ときに迷いそうになる♪」

 

漣「みんなに貰った勇気を 希望の羅針盤にかえて 漕ぎ出すのさ この広がる海原へゆこう...♪」

 

EXTRA「信じ続けるこの道を 振り返らずに進む 走り続けてく未来を 灯してるヒカリノキズナ 生まれてきた運命を カラダ中感じてる 君と出会えた奇跡が 紡ぎだすヒカリノキズナ この腕に握りしめ 次のフロンティアへ♪」

 

「通りすぎる過去に 誇りを抱いて 誰も知らぬ明日へ走ってく 碧く煌めく地球(ホシ)の真ん中で キミに キミに キミに このヒカリを 繋いでいくよ♪」

 

漣「生まれてきた運命を 身体中感じてる♪」

 

千幸「君と出会えた奇跡が 紡ぎだすヒカリノキズナ♪」

 

EXTRA「遠く離れたあの宇宙(そら)へ 振り返らず飛び立とう あの日誓った約束と ぼくたちの未来守るため いつまでも輝いてる ヒカリノセカイへ…♪」

 

 

 

 

曲が終わり、全員が拍手した。

 

 

 

 

 

 

あれから数週間後、千歌と梨子と曜と善子と花丸とルビィは新しい校舎で学園生活を贈る。

 

梨子「2人は東京へ戻って頑張ってるかな?」

 

曜「そうだろうね。漣さんと千幸さんは人気アイドルなんだし。」

 

千歌「私達も2人に負けずに頑張ろう!曜ちゃん、梨子ちゃん、これからも宜しくね!」

 

梨子「えぇ!」

 

曜「ヨーソロー!」

 

 

 

ルビィ「あれからひにちが経つのは早いね〜。」

 

花丸「そうずらね〜。」

 

善子「この新たな地にヨハネ降臨!」

 

花丸「大袈裟ずら。」

 

 

 

 

 

 

海外では。果南がAqoursとEXTRAの思い出の写真を見ていた。

 

果南「千歌達も漣君達も元気かな?」

 

 

 

 

そして鞠莉は。

 

鞠莉「皆さん、頑張ってるデショーカ?」

 

 

 

 

東京では。

 

女子大生「おはようダイヤさん。」

 

ダイヤ「おはようございます。」

 

1人の女子大生が、ダイヤが来るのを待っていた。

 

ダイヤ「では行きましょうか。」

 

女子大生「うん。」

 

 

 

 

 

 

そしてEXTRAの2人は、バラエティー番組に出演前に楽屋に居た。

 

漣「今頃彼奴らも頑張ってるだろうな。」

 

千幸「新しいAqoursはどんな進化を遂げるのか楽しみだ。」

 

江崎「2人共、そろそろ。」

 

漣「おっ!来たか!」

 

千幸「久々のテレビ出演、腕が鳴るぜ!」

 

 

 

 

夕方、EXTRAがSTAR RINGに帰って来た。

 

漣「ただいま〜。」

 

にこ「2人共お疲れ様。どう?久々のバラエティー。」

 

漣「あぁ、久々で楽しかったぜ。」

 

千幸「しゃべくり007ってやっぱ面白いな。」

 

星野「2人共お疲れ様。」

 

漣「あ、社長。江崎さん。」

 

星野「またここで仕事が出来るなんて、私も嬉しいよ。」

 

千幸「俺達も嬉しいですよ。またこうして皆と共に活動出来て。」

 

江崎「そう言うあなた達2人に、これからのスケジュールが来たよ!」

 

EXTRAのスケジュールを見せる。

 

漣「ワオッ!こんなに!?」

 

千幸「しゃべくり出演後すぐにこの量とは・・・流石俺達!」

 

にこ「何自画自賛してんのよ!そんな調子でやってると私が追い付いてやるわよ!」

 

千幸「ほう?良い度胸だな。俺達に負けても後悔すんじゃねえぞ?」

 

にこ「望む所よ!」

 

2人が笑みを浮かべながら火花を散らす。

 

漣「あ〜あ、何時もの2人になってるな。」

 

花苗「良いじゃないですか。2人共仲が良くて。」

 

涼「そうね。」

 

漣「まぁそうだな。」

 

EXTRAの新たな活躍はまだ始まったばかりである。

 

「THE END」




         キャスト

       朝霧漣:荒井敦史

      城戸千幸:池岡亮介

      高海千歌:伊波杏樹
      桜内梨子:逢田梨香子
      松浦果南:諏訪ななか
     黒澤ダイヤ:小宮有紗
       渡辺曜:斉藤朱夏
      津島善子:小林愛香
     国木田花丸:高槻かなこ
      小原鞠莉:鈴木愛奈
     黒澤ルビィ:降幡愛

      江崎由佳:佐藤利奈

       渡辺月:黒沢ともよ
      鞠莉の母:矢島晶子
      鹿角聖良:田野アサミ
      鹿角理亞:佐藤日向

      高海志満:阿澄佳奈
      高海美渡:伊藤かな恵
       よしみ:松田利冴
       いつき:金元寿子
        むつ:芹澤優
      しいたけ:麦穂あんな
     アナウンス:竹内恵美子

     女性観光客:Anna Maria Mazzone
           Suzuki Maria
           Fulan

      女子生徒:林鼓子
           田口乙葉
           天海由梨奈
           古賀葵
           朝比奈丸佳
           日野まり
           千本木彩花
           巽悠衣子
           澁谷梓希
           若井友希

     高坂穂乃果:新田恵海
      絢瀬絵里:南條愛乃
      南ことり:内田彩
      園田海未:三森すずこ
       星空凛:飯田里穂
     西木野真姫:Pile
       東條希:楠田亜衣奈
      小泉花陽:久保ユリカ
      矢澤にこ:徳井青空

      赤崎花苗:結名美月
       小幡忍:木戸衣吹
      宮部里奈:日高里菜
     海老原麻衣:中津真莉
      牧野可憐:芹澤優
       橋爪涼:洲崎綾
      黄川田蘭:本渡楓
      石黒美春:原田彩楓

       鷹崎楓:藤田茜
      鷹崎美雪:米澤円
      鷹崎昌宏:松田悟志

      松山博之:細谷佳正
      星野暁美:日笠陽子

      星野倫子:高橋美佳子


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